クイーンズランド州財務公社 訂正有価証券報告書
| 提出書類 | 訂正有価証券報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | クイーンズランド州財務公社 |
| カテゴリ | 訂正有価証券報告書 |
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クイーンズランド州財務公社(E06036)
訂正有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書の訂正報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第 24 条の 2 第 1 項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和 6 年 1 月 15 日
【会計年度（又は事業年度）】 自 令和 4 年 7 月 1 日 至 令和 5 年 6 月 30 日
【発行者の名称】 クイーンズランド州財務公社
（ Queensland Treasury Corporation ）
【代表者の役職氏名】 レオン・アレン
（ Leon Allen ）
最高経営責任者
（ Chief Executive Officer ）
【事務連絡者氏名】 弁護士 田 中 収
【住所】 東京都千代田区大手町一丁目 1 番 1 号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
【電話番号】 03-6775-1025
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
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１ 【提出理由】
令和 5 年 12 月 28 日付で提出した有価証券報告書の記載事項のうち、令和 5 年 6 月末終了年度の情報を開示で
きる状況となりましたので、「第３ 発行者の概況」中の関連事項を以下の通り全面的に訂正するもので
あります（但し「オーストラリア連邦の概況」を除く。）。
２ 【訂正内容】
第３【発行者の概況】
３【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
(7) 【発行者の属する国等の概況】
クイーンズランド州の概況
クイーンズランド州
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(1) 概況
クイーンズランド州は 6 つのオーストラリアの州のうちで 2 番目に広大な面積を有し、最も広い居住地
域を持つ州である。面積は 1.7 百万平方キロメートルで、亜熱帯気候に属する人口稠密の南東部から熱帯
気候に属する人口稀薄の北部ケープ・ヨーク半島に及ぶオーストラリア全土の 25 ％にあたる北東部を占
めている。クイーンズランド州の地形および気候は多種多様の農作物の生産に適しており、最も重要な
ものとして食肉、穀物、砂糖および綿花がある。さらに、クイーンズランド州は広範囲にわたる鉱床お
よびガス鉱床 ( 広大な石炭の鉱床および世界的に最も有名なボーキサイトの鉱床の 1 つを含む。 ) 、多様な
産業基盤、非常に発達した港湾および交通網ならびに教養ある労働力を有している。約 1 万キロメートル
に及ぶ鉄道および 183,492 キロメートルに及ぶ道路等の陸上交通網は州の資源の開発を支えている。
クイーンズランド州はオーストラリアで 3 番目に人口の多い州で、 2023 年 3 月 31 日現在、人口は約 5.4 百
万人であり、オーストラリアの総人口の 20.5 ％を占めている。 2022 年 6 月 30 日現在、クイーンズランド州
の人口の 72.7 ％は暖かい亜熱帯気候と発達した産業基盤を有するクイーンズランド州の南東部に住んで
いた。州の人口の残りは広範囲にわたって分布しており、クイーンズランド州をオーストラリアの中で
最も人口密度の低い州にしている。
クイーンズランド州の州都であるブリスベン市は周囲の大都市圏も含めて約 2.4 百万人を有している。
クイーンズランド州には他に 5 万人を超える人口密集地域が 9 都市ある。
(2) 政治
オーストラリア連邦は、 1901 年 1 月 1 日、ニュー・サウスウェールズ、ビクトリア、クイーンズラン
ド、南オーストラリア、西オーストラリアおよびタスマニアの 6 つの英国植民地が連邦政府の州として結
合し、国家連合として形成された。さらにこの 6 つの州に加えて、オーストラリアは北部準州および首都
キャンベラ市のあるオーストラリア首都特別地域等のいくつかの準州を持つ。
オーストラリア憲法の下で、連邦議会は特定の事項に関してのみ立法行為を行うことができる。これ
らの事項には対外・各州間の貿易、外交、国防、移民、租税、銀行業務、保険、結婚・離婚、通貨・計
量・測量、郵便・通信および疾病・老齢年金が含まれる。いくつかの事項に関して連邦は独占的権限を
付与されており、すなわち各州はこれらの領域において立法行為を行うことができない。他の事項に関
して連邦および各州は平等の権限を有しており、それによって連邦および各州は共に立法行為を行うこ
とができる。各州はオーストラリア憲法に具体的に記載されていない事項に関する立法権限を有してい
る。連邦および各州が立法行為を行う平等の権限を有している領域において矛盾のある場合、連邦法が
優先し、州法はこれに矛盾する場合無効である。
各州の権限は教育、公衆衛生、警察および司法、運輸、道路および鉄道、産業、鉱業および農業、公
共事業、港湾、林業、電気、ガス、水道ならびに灌漑に関する監督に及ぶ。
クイーンズランド州は憲法上の責任とされているこれらの機能に関する自治権および監督権を有して
いるが、クイーンズランド州は連邦の一部を形成するものであり、多くの重要な点において州の経済実
績や見通しはオーストラリア全体のそれと互いに密接に関係している。特に、オーストラリア全体の経
済管理に対する一義的な責任は連邦政府が有している。たとえば、連邦政府は国家予算政策、財政政策
および外交政策に対して責任がある。さらに、ほとんどの賃金レートは歴史的に連邦および州の調停機
関や仲裁機関を通して中央集権的に決定されてきたが、過去 20 年間の法制度によって中央集権的な賃金
決定から企業ごとの合意への移行の基盤が確立されている。
クイーンズランド州の立法権は州議会にある。州議会は立法議会という 1 つの議会から成り、 18 歳以上
のすべての州民の義務投票により 3 年以下の任期で選任される。
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2020 年 10 月に直近のクイーンズランド州議会選挙が行われた。オーストラリア労働党は、（議会の 93
議席数のうち） 52 議席を獲得し、圧倒的過半数を形成し、州政権 3 期目となった。現在の首相はスティー
ブン・マイルズ首相であり、アナスタシア・パラシェー首相の辞任後、 2023 年 12 月 15 日に首相となっ
た。 同氏は 2015 年に州議会議員となり、 2020 年 5 月から 2023 年 12 月の間副首相を務めた。次期州議会選挙
は 2024 年 10 月に行われることが予定されている。
州の行政権は、形式的にはクイーンズランド州総督により行使されている。総督は君主を代表し行政
評議会の助言を受ける。行政評議会は、総督および州の大臣により構成される。大臣は立法議会の過半
数を制する政党または連合政党の党員である。首相を含めて現在では合計 18 人の大臣がいる。実際に
は、州の行政権は必要な場合には総督により形式的に批准される内閣の決定をもって、内閣（クイーン
ズランド州においてはすべての大臣により構成される。）によって行使される。連邦の場合と同様に、
特殊な場合を除き、総督が内閣の助言に基づき行動することは、オーストラリアの政治体制において慣
例となっている。
州のすべての歳入および歳出にはクイーンズランド州議会の許可が必要とされる。州の会計（ QTC の会
計を含む。）は、州総督により指名を受けた州の会計検査院長により継続的に監査され、州の会計検査
院長は各年の財政活動につき毎年州議会に報告する。
各大臣は 1 または複数の政府部門および関連する法定機関の業務に関して議会に対して責任を負ってい
る。各部門は、独立の公務員を置いており、 2009 年財務執行責任法の下、各部門用に議会が支給する資
金の財政管理に責任を有する長官が置かれている。
州の司法制度は主に土地裁判所、少年裁判所、治安判事裁判所、地方裁判所、最高裁判所およびク
イーンズランド州民事・行政審判所から成る。控訴裁判所は最高裁判所の 1 部門である。クイーンズラン
ド州の裁判官は内閣の助言に基づき行動する州総督により代表される君主により任命される。
特別な機能を実行し、または特定の地域サービスを実施するため、議会特別法に基づいていくつかの
個別の機関がクイーンズランド州において設立されている。これらの機関は、「法定機関」、「公法
人」、「準政府機関」、「地方機関」、「地方自治体」、「国有企業」あるいは「政府所有企業」と
様々に呼ばれている。
(3) 経済
( イ ) 概況
クイーンズランド州は、農業、資源、建設、観光業、製造業およびサービス業を含む多様な産業に
よって支えられた現代的で活力ある経済を有している。
近年、クイーンズランド州の経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響と
戦い、オーストラリアをはじめとする多くの他の国々における大流行およびそれに関連する活動への
規制が発生し、国家的および国際的な経済活動の深刻な悪化につながっている。
しかし、クイーンズランド州の比較的強い医療保健面での対応は、州の経済回復を意味し、労働市
場はオーストラリアの州および準州だけでなく、他の国際的な同等の経済圏の中でも際立っている。
国内における活動および雇用は、規制が徐々に緩和されてきたことから、力強く回復した。
農業、林業および漁業は、とりわけ農村および地方の地域において、クイーンズランド州の多様な
経済の重要な一部であり、州の財産の大切な一部である。クイーンズランド州の農産物の大部分が輸
出用に生産されており、外貨収入に重要な貢献をしている。
クイーンズランド州は十分に発展した石炭産業および鉱物産業を有しており、また、液化天然ガス
産業は直近 10 年間で急速な拡大を見せ、主要な国際的輸出部門へと変革した。クイーンズランド州の
石炭およびボーキサイトの埋蔵量は世界でもトップクラスであり、概して高品質で入手しやすい。
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クイーンズランド州は、冶金用石炭の海上輸送による世界最大の輸出者であり、州の石炭の大部分
がボーエン盆地で生産されている。多種多様の鉱物（ボーキサイト、銅、亜鉛、鉛、銀および金が最
も 多い。）がクイーンズランド州において生産されている。鉱物鉱山はマウント・アイザの周囲の地
域に最も集中している。
クイーンズランド州の天然ガス産業は 1960 年代から運営されているが、石炭層ガスの抽出技術の発
展およびグラッドストンの液化天然ガス（以下「 LNG 」という。）プラントへの多額の投資により、当
該部門にアジアの主要な輸出市場への門戸が開かれた。 2022 ／ 23 年において、その価値は 24.1 十億ド
ルの規模となり、 LNG は、クイーンズランド州で冶金用石炭に次ぎ 2 番目に重要な輸出用商品となっ
た。
クイーンズランド州で生産される資源の大部分が海外で利用されている。資源（石炭、 LNG および鉱
物を含む。）の海外輸出は 2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州の海外商品輸出の約 83 ％を占め
た。
歴史的に、製造業はクイーンズランド州の経済にとってオーストラリアの他の州ほど重要とされて
いない。クイーンズランド州の製造業はクイーンズランド州内の鉱物加工および農作物を含む経済の
需要を充たすように特化されてきた。しかしながら、近年製造業部門は多様化し、高付加価値ハイテ
ク産業にまで拡大している。
国際観光および各州間観光はまた、クイーンズランド州の経済に大きく寄与する部門である。ク
イーンズランド州には、その国際的な都市やユニークな地方ばかりでなく、グレート・バリア・リー
フ、広大なビーチ、アイランド・リゾート、熱帯雨林等の自然の魅力が数多い。新型コロナウイルス
感染症のパンデミック後、国境は 2021 年後半に再び開放され、国際観光は引き続き回復している。
2022 ／ 23 年において、クイーンズランド州の海外旅行者の宿泊数は 26.7 百万泊で、 2020 ／ 21 年のわず
か 770,000 泊から増加したものの、コロナ以前の 2018 ／ 19 年の 36.0 百万泊を依然として下回っている。
すべての近代経済がそうであるように、クイーンズランド州は建設、卸売業および小売業、通信、
経営および財務といった様々な部門に関するサービス活動ならびに観光部門を含む広範囲にわたる
サービス部門を有している。
過去 20 年間におけるクイーンズランド州の経済において重要な構造的変化があった。製造業部門の
重要性はかかる期間を通じて徐々に減少し、他方で医療および専門的・科学的・技術的サービス部門
の重要性は増加した。
経済計画
クイーンズランド州の好調な経済実績により、クイーンズランド州政府は、クイーンズランド州民
が現在直面している問題に引き続き取り組むと同時に、将来の成長および繁栄のための強固な基盤を
築くことができる。また、このような強固な状況から、政府は、 「安定した雇用」、「より良いサー
ビス」および「素晴らしいライフスタイル」という包括的な地域社会目標の実現を支援することがで
きる。
世界経済の低迷にもかかわらず、クイーンズランド州経済は、 2022 ／ 23 年において 2.3 ％の成長を遂
げた。 2023 年 10 月のクイーンズランド州の雇用者数は、 2020 年 3 月のコロナ以前の水準を 286,900 人
（ 11.1 ％）上回った。これは、州・準州の中で 2 番目に高い雇用増加率であり、同期間における全国の
雇用増加数の 4 分の 1 を占めた。
この好調な経済および労働市場の実績ならびに石炭価格の高騰の影響により、クイーンズランド州
政府は、短期的にはクイーンズランド州の家計および企業に対して全国トップクラスの生計費支援を
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提供する一方で、長期的な成長を支える重要なインフラおよびサービスに投資資金を提供することも
できた。
2023 ／ 24 年クイーンズランド州予算で示されたように、政府の現在の包括的経済戦略の枠組みは、
クイーンズランド州の強みを活かし、より多くの産業において良質で安定した雇用創出を促進するた
めの重要な機会を特定している。これらには、クイーンズランド州の伝統的な産業および新産業の成
長、サプライチェーンの拡大、ならびに 2032 年ブリスベンオリンピック・パラリンピックおよびその
後に向けた機会獲得が含まれている。
これらの機会を活用し、将来の成長を促進するための対応する主要な実現要因には、より熟練した
労働者の増加、的を絞ったインフラ投資、競争力のある投資環境、貿易ネットワークの拡大、技術革
新およびデジタル化の促進、ならびに州の強力な環境・社会・ガバナンス（ ESG ）認証の維持が含まれ
ている。
政府は、クイーンズランド州の競争力および生産性を高める主要な機会および実現要因に焦点を当
てることで、より持続可能で多様化し、脱炭素化が進む経済の成長を促進している。同様に、これら
の経済政策の策定により、 州の経済およびエネルギーの継続的な変革を支援し、クイーンズランド州
の地域社会の居住性および持続可能性を向上させる 。
クイーンズランド州民が直面している当面の課題の一部を反映して、政府は、生計費の圧迫に直面
している家庭および企業を支援するため、 2023 ／ 24 年に過去最高の 8.224 十億ドル（ 2022 ／ 23 年から
21 ％超増）の補助金を支給する予定である。さらに、 2023 ／ 24 年予算では、生計費対策として、新た
に 1.617 十億ドルを追加支給する。これには、生計費の圧迫に直面している家計および小規模企業に対
する追加的な電気代支援として 1.483 十億ドルが含まれている。
クイーンズランド州政府は、住宅市場の対応力強化を通じて経済成長を支援することに注力してい
る。直近の予算では、住まいづくりとホームレス支援に関する行動計画（ 2021 年 -2025 年）を通じて、
建設費の上昇に対応し、クイックスタート・クイーンズランド・プログラムの目標を 500 戸増やして
2025 年 6 月 30 日までに 3,265 戸の公営住宅の供給を開始することを含め、クイーンズランド州全体に公
営住宅を提供し供給するために 1.1 十億ドルの資金を増額して割り当てている。
2023 ／ 24 年州予算の発表以来、政府は、生計費の圧迫に直面しているクイーンズランド州民に対
し、初めて不動産を購入する者への補助金の増額による住宅取得問題への対応等、さらなる大幅支援
を発表した。政府はまた、 2024 ／ 25 年の自動車登録費用のうち、登録費用および交通改善費用を凍結
した。
より長期的には、低排出の未来に向けた州の継続的な移行は、クイーンズランド州におけるエネル
ギーおよび雇用計画（以下「 QEJP 」という。）に支えられている。これは、今後 10 年から 15 年の間に
エネルギー・システムを変革し、クリーンで信頼性が高く、安価な電力を供給し、力強い経済成長お
よび継続的な投資のための基盤を構築するという、州の道筋を示すものである。
QEJP は、 2035 年までの積極的なインフラ投資の道筋を示している。このインフラには、クイーンズ
ランド州地方の 2 つの大規模揚水発電所、 22GW の新たな再生可能エネルギー、およびクイーンズランド
州のスーパーグリッドを形成する州全体の主要な新たな送電線が含まれる。 2023 ／ 24 年予算には、
QEJP を支援するために、将来予測で総額約 19 十億ドルの画期的な設備投資が含まれていた。
政府はまた、クイーンズランド州の労働力の成長および育成に直接投資している。 2023 年 10 月に発
表されたクイーンズランド州のクリーン・エネルギー労働力ロードマップは、「優秀な人材・安定し
た雇用：クイーンズランド州労働力戦略 2022-2032 」に基づいており、クイーンズランド州のクリー
ン・エネルギーへの転換を実現するために、熟練した即戦力となる労働力を創出するための 30 百万ド
ルのロードマップを定めている。
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予算はまた、 2023 ／ 24 年から 2029 ／ 30 年にかけて 520 百万ドルの資金を提供することで、州において
進行中の脱炭素化アジェンダを支援し、低排出投資パートナーシップ・プログラムを実施する。この
プ ログラムは、鉱業に対し、排出プロファイルを迅速に削減しかつ将来にわたって産業の競争力を維
持するために設備投資を迅速に行うよう奨励するものである。
政府は、クイーンズランド州の成長を支えるために必要な生産性を向上させる経済・社会インフラ
を提供し続けている。これには、州の経済およびエネルギーの変革を支援し、クイーンズランド州の
地域社会の居住性および持続可能性を向上させるビッグ・ビルド資本計画が含まれる。この投資は、
雇用創出を支援し、州の地方に人材、技術および民間投資を呼び込む。 2023 ／ 24 年予算の更新には、
2026 ／ 27 年までの 4 年間にわたる 96.2 十億ドルの現行の資本計画が含まれている。
生産性を高め、実質所得を押し上げ、生活水準を向上させるために、健康で熟練した労働力の成長
および育成に投資することは、政府にとって引き続き重要な優先事項である。予算には、 2023 ／ 24 年
の保健資金総額 25.791 十億ドルおよび教育訓練資金総額 21.104 十億ドルのほか、地域社会の保護・保
全、居住性の向上およびクイーンズランド州のライフスタイル強化のための継続的支出が相当額含ま
れている。
全体として、クイーンズランド州の包括的な経済政策の策定により、短期的な課題に対処し、将来
の成長および脱炭素化が進む経済への継続的な道筋のために強固な基盤を築くことで、より多くの産
業でより多くの雇用を創出するという政府の経済戦略の実現を含め、「安定した雇用」、「より良い
サービス」および「素晴らしいライフスタイル」という包括的な地域社会目標の実現を直接支援して
いる。
経済成長
オーストラリア統計局によると、クイーンズランド州の経済生産は、 2020 ／ 21 年において 2.8 ％およ
び 2021 ／ 22 年において 5.5 ％上昇した後、 2022 ／ 23 年において 2.3 ％上昇した。 2022 ／ 23 年における実
質州内総生産（以下「 GSP 」という。）の成長は、主に家計消費の引き続き堅調な成長（ GSP の成長率
に 1.5 パーセントポイント寄与）および最終公共需要のさらなる成長（ GSP の成長率に 1.2 パーセントポ
イント寄与）によるものであった。民間投資は成長率を 0.1 パーセントポイント低下させた。
輸出の減少（ 1.7 ％減少）および輸入の急激な増加（ 12.6 ％増加）により、海外純輸出は 2022 ／ 23 年
の GSP の成長率を 2.5 パーセントポイント低下させた。
調整項目（黙示的に各州間の貿易および在庫変動を含む。）は、 2022 ／ 23 年の成長率に 1.8 パーセン
トポイント寄与した。
実質経済成長－クイーンズランド州およびオーストラリア
(a)
（独自連続数値基準 ）
クイーンズランド州 GSP オーストラリア GDP
十億ドル 成長率 ( ％ ) 十億ドル 成長率 ( ％ )
年度
2017 ／ 18 419.4 4.0 2,151.8 2.9
2018 ／ 19 423.3 0.9 2,198.8 2.2
2019 ／ 20 418.5 -1.1 2,191.4 -0.3
2020 ／ 21 430.2 2.8 2,237.7 2.1
2021 ／ 22 454.0 5.5 2,333.2 4.3
464.6 2.3 2,403.6 3.0
2022 ／ 23
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(a) 2021 ／ 22 年を参照年度とする連続数値基準による。
出所：オーストラリア統計局、オーストラリア国民経済計算：州経済計算およびオーストラリア統計局、オース
トラリア国民経済計算
主要経済指標
次の表は、クイーンズランド州の特定の主要経済指標を示すものである。
クイーンズランド州主要経済指標
2018 ／ 19 年 2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
海外商品輸出 ( 十億ドル ) 90.5 79.6 60.8 124.0 133.1
小売業総取引高 ( 十億ドル ) 64.8 68.7 76.6 81.0 86.5
民間総設備投資 ( 十億ドル ) 66.5 64.3 67.3 80.7 87.9
資源輸出額 ( 十億ドル ) 73.3 62.0 44.8 103.1 108.3
農業生産額 ( 十億ドル ) 14.0 14.1 15.1 17.6 18.4
(a)
2,504 2,520 2,581 2,712 2,812
被雇用者数 ( 千人 )
(a)
6.1 6.4 6.8 4.5 3.7
失業率 ( ％ )
(a)
1.6 1.2 2.1 5.4 7.3
消費者物価の上昇率 ( ％ )
(a)
1,197 1,249 1,250 1,312 1,381
週平均総所得 ( ドル )
(a) 年間平均
( 注 ) すべての金銭価値は時価である。
出所：オーストラリア統計局、州の年次会計、国際収支および国際投資ポジション、労働力、平均週間所得、消費者物
価指数、小売業、クイーンズランド州農業水産省
( ロ ) クイーンズランド州経済の構造
次の表は、 2021 ／ 22 年および 2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州とオーストラリアの州内／国
内総生産における各項目の年間成長率の変化および貢献度が示されている。
経済成長の構成要素
(a)
( 独自連続数値基準 )
クイーンズランド州 オーストラリア
GSP の成長率に GDP の成長率に
年間成長率 年間成長率
対する貢献度 対する貢献度
( ％ ) ( ％ )
( パーセントポイント ) ( パーセントポイント )
2021 ／ 2022 ／ 2021 ／ 2022 ／ 2021 ／ 2022 ／ 2021 ／ 2022 ／
22 年 23 年 22 年 23 年 22 年 23 年 22 年 23 年
家計消費 3.8 3.0 1.9 1.5 4.3 5.1 2.1 -0.1
民間投資 9.3 -0.8 1.6 -0.1 7.5 0.8 0.3 0.2
住宅 4.4 -6.1 0.3 -0.3 2.6 -4.0 0.1 -0.2
事業投資 9.3 5.2 0.9 0.5 8.3 6.7 0.9 0.7
非住宅建設 10.9 4.2 0.5 0.2 4.7 8.3 0.2 0.4
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工場および施設 10.0 6.0 0.4 0.2 10.8 5.4 0.4 0.2
その他の事業 3.8 6.1 0.1 0.1 11.6 5.2 0.2 0.1
(b)
5.2 2.0 3.5 1.4 5.1 3.9 3.4 2.6
最終民間需要
(b)
5.1 4.5 1.4 1.2 6.5 2.4 1.7 0.7
最終公共需要
海外輸出 2.2 -1.7 0.6 -0.5 -0.3 6.5 -0.1 1.6
海外輸入 8.3 12.6 -1.3 -2.0 6.9 9.3 -1.3 -1.8
調整項目 n.a. n.a. 1.6 1.8 n.a. n.a. n.a. n.a.
統計上の誤差 n.a. n.a. -0.1 0.5 n.a. n.a. 0.0 0.2
5.5 2.3 5.5 2.3 4.3 3.0 4.3 3.0
州内／国内総生産
(a) 2021 ／ 22 年を参照年度とする連続数値基準による。
(b) 「最終需要」は最終消費支出に総設備投資を加えたものから成る。
出所：オーストラリア統計局、オーストラリア国民経済計算：州経済計算およびオーストラリア統計局、オーストラリ
ア国民経済計算
オーストラリア統計局による州の年次会計のデータ（上記表を参照のこと。）に基づけば、主な特
色として、以下のものが挙げられる。
・クイーンズランド州における家計消費は、 2021 ／ 22 年の 3.8 ％の好調な伸びに続き、 2022 ／ 23 年に
おいて 3.0 ％増加した。好調な労働市場の状況、オーストラリアおよび州の両政府によるこれまで
の景気刺激策、資産価格の上昇ならびに国際的な国境閉鎖が、過去 2 年間にわたって家計消費を支
えてきた。今後は、貸出金利の大幅かつ急激な上昇およびインフレ率の上昇が家計を圧迫し、特
に家計が固定金利モーゲージのロールオフを継続するため、 2023 ／ 24 年において実質個人消費の
増加は抑制されると予想される。 2024 ／ 25 年においては、所得減税の第 3 段階により個人消費の増
加が見込まれる。
・住宅投資は、 2022 年に資材および労働力不足、悪天候および洪水ならびに複数の建設会社の倒産
により、住宅建設事業が大幅に制約されたため、 2022 ／ 23 年において 6.1 ％減少した。しかし、特
に建築資材に関しては、供給制約が緩和され始めた明確な兆しがある。 2023 年 9 月四半期における
新規および中古の建設工事は、底を打った 2022 年 6 月四半期を 12.2 ％上回った。反対に、元来自由
裁量的な性格の強いリフォーム活動は、金利の上昇が家計に影響を及ぼしているため、減少傾向
となった。記録的な低金利と政府の大幅な景気刺激策によって、 2020 ／ 21 年において建築許可お
よび建設融資の指標の力強い成長をもたらした。もっとも 2021 年および 2022 年に業界が直面した
供給制約に照らし、進行中の住宅建設工事費用は依然過去最高額に近い（ 2023 年 6 月四半期時点で
12.8 十億ドル）。供給制約が継続的に緩和されることにより、 2023 ／ 24 年の住宅投資は順調に回
復し、さらに 2024 ／ 25 年には適度に増加すると予想される。
・クイーンズランド州における事業投資は、前年の 9.3 ％の堅調な増加の後で、 2022 ／ 23 年において
5.2 ％増加した。 2022 ／ 23 年における増加は、工場および施設への投資（ 6.0 ％増加）および土木
建設（ 6.6 ％増加）によるものであったが、非居住用建物の建設（ 2.0 ％増加）はより緩やかな増
加であった。建設費用の増加は緩和されたものの、指標は企業の景況感、業況および設備稼働率
がこの 1 年で低下したことを示唆している。金利の上昇の影響および商品価格下落の継続予想を反
映して、 2023 ／ 24 年における事業投資の伸びは、堅調な増加を記録した過去 2 年間と比較して緩や
かになるものと予想される。
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・オーストラリア統計局によると、クイーンズランド州の海外輸出量は、商品輸出の減少（ 5.4 ％減
少）がサービス輸出の力強い回復（ 72.6 ％増加）を上回ったため、 2022 ／ 23 年において 1.7 ％減少
し た。クイーンズランド州の商品輸出においては、予定外のプラントメンテナンスのため LNG 輸出
が 5.8 ％減少し、石炭輸出は気候関連の供給制約により低水準にとどまった。農産物輸出は、綿花
および穀物の輸出が増加したことを要因として、 2022 ／ 23 年において大幅に増加した。これは、
2022 年後半から 2023 年初頭にかけて降水量が平均を上回り、生産が増加したためである。これま
で商品輸出に影響を及ぼしていた供給制約が解消され、サービス輸出がコロナ以前の水準に向け
て回復を続けることから、 2023 ／ 24 年において海外輸出は増加すると見込まれる。
・海外輸入は、商品輸入が堅調な増加（ 6.7 ％増加）を続けたことに加え、サービス輸入が回復
（ 60.6 ％増加）したことにより、 2022 ／ 23 年において 12.6 ％増と大幅に増加した。家計消費の低
迷および豪ドル安が重荷となり、商品輸入の伸びは緩やかになると予想されるが、サービス輸入
はコロナ以前の傾向に向かって回復を続けると見込まれる。
海外への商品輸出
クイーンズランド州は、オーストラリアで 2 番目に大きな商品輸出州であり、オーストラリアの
2022 ／ 23 年における商品輸出合計の 22.2 ％を占めている。
クイーンズランド州の海外商品輸出の名目値は、 2022 ／ 23 年において 7.4 ％増加した。かかる増加
は、石油価格の上昇がクイーンズランド州の LNG の輸出にも影響を与えたこと、ならびに輸出農産物、
特に穀物および綿花の高い伸びに起因する。
クイーンズランド州の石炭の輸出額は、 冶金用石炭 の輸出の減少（ 5.2 十億ドル減）を相殺してなお
余りある一般炭の輸出の高い伸び（ 6.3 十億ドル増）に牽引され、 2022 ／ 23 年において 775 百万ドル増
加して 72.4 十億ドルとなった。クイーンズランド州のコークス原料炭の平均輸出価格は 2022 ／ 23 年に
落ち着き、 2021 ／ 22 年における 1 トン当り 453 ドルから 1 トン当り 401 ドルに低下した。この低下にもか
かわらず、過去 2 番目に（ 2021 ／ 2022 年に次いで）高い年度価格となり、それまでの最高であった
2008 ／ 09 年の 1 トン当り 321 ドルを大きく上回った。これに対して、一般炭の年度平均価格（ 1 トン当り
296 ドル）およびセミソフト／ PCI 炭の年度平均価格（ 1 トン当り 391 ドル）は上昇を続け、過去最高に
達した。石炭の輸出量は、特に冶金用石炭が天候に関連した供給制約の影響を受けたが、新たなカー
マイケル炭鉱における増産およびオーストラリア産石炭の輸入禁止の解除に伴う中国向け輸出の再開
に牽引された一般炭の輸出の大幅な増加により相殺された。
LNG 輸出額は、 2022 ／ 23 年において 4.7 十億ドル増加して 24.1 十億ドルとなった。かかる増加は、輸
出価格が 31.8 ％上昇し、輸出量が 5.8 ％減少した影響を上回ったことによるものであった。クイーンズ
ランド州の LNG 輸出の大部分は、世界の石油価格に連動した（ただし数ヶ月のずれがある。）長期契約
に基づいて販売される。近年の石油価格の上昇は、 LNG 輸出額を過去最高に押し上げた。輸出量の減少
は、その大部分がカーティス島の LNG プラントの 1 つにおける維持管理の問題および国内市場の逼迫に
帰する。
金属の輸出額は、主に鉛の輸出額の減少（ 323 百万ドル減）および銅の輸出額の減少（ 241 百万ドル
減）により、 2022 ／ 23 年において 444 百万ドル減少して 11.1 十億ドルとなった。その他の主要金属で
は、アルミニウムの輸出額が若干増加し（ 45 百万ドル増）、亜鉛の輸出額はほぼ横ばい（ 0.3 百万ドル
減）であった。鉛の輸出額の減少は、主に輸出量の減少の反映であり、一方、銅の輸出額の減少は、
価格の下落が原因である。
食肉（主に牛肉）輸出額は、輸出量の増加（ 7.5 ％増）および輸出価格の上昇（ 2.1 ％の上昇）の両
方を反映し、 2022 ／ 23 年において 627 百万ドル増加して 7.1 十億ドルとなった。史上最高の輸出価格に
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促されて、農場経営者は牛肉の生産量および輸出量を増やしたものの、 2019 ／ 20 年の水準は大きく下
回った。
クイーンズランド州の生育条件の好転により、クイーンズランド州の穀物の輸出額（綿花を含
む。）は、 2022 ／ 23 年において 2.5 十億ドル増加して 6.4 十億ドルとなった。リント綿花（ 1.3 十億ドル
増の 2.6 十億ドル）、小麦（ 486 百万ドル増の 1.5 十億ドル）、穀実用モロコシ（ 380 百万ドル増の 1.0 十
億ドル）およびひよこ豆（ 100 百万ドル増の 369 百万ドル）の輸出はいずれも当年度の高い伸びに寄与
した。
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クイーンズランド州の海外への商品輸出高
( 時価で評価。単位：百万ドル )
(p)
(a)
2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年
2022 ／ 23 年
輸出分類
農産品
食肉 5,461 6,424 7,051
(b)
385 1,307 2,663
織物用繊維
穀物および穀物調製品 636 1,654 2,542
野菜・果物 887 921 960
家畜飼料 107 119 144
(c)
1,661 2,102 2,299
砂糖、砂糖調製品およびはちみつ
1,418 1,564 1,755
その他の農産物
(c)
10,556 14,092 17,414
小計
天然鉱物
石炭・コークス・練炭 24,720 71,645 72,420
(d)(e)
5,842 6,599 6,177
鉄鉱石
石油・石油製品・石油原料 78 93 267
ガス（天然および製造） 9,514 19,396 24,083
12 13 20
その他の天然鉱物
小計 40,166 97,745 102,966
加工鉱物・金属
非鉄金属 4,355 4,950 4,928
311 409 451
その他の加工鉱物・金属
小計 4,666 5,359 5,379
その他の製造品
機械製品・非輸送機器 1,369 1,481 1,775
化学製品・肥料（天然肥料を除
1,045 1,290 1,309
く）・プラスチック製品等
輸送機器 617 764 836
革・ゴム・その他の原料・家
240 243 281
具・衣類等
629 761 780
その他の製造品および飲料
小計 3,900 4,540 4,981
製造品合計 ( 加工鉱物・金属その他の合計 ) 8,566 9,900 10,360
(c)
59,431 121,914 130,897
製品・商品の海外輸出合計
(p) 暫定値
(a) 標準国際貿易分類（ SITC ）（第 4 改訂版）に基づく。
(b) オーストラリア統計局により機密データとされているクイーンズランド州財務省によるリント綿花輸出見積額を含
む。
(c) オーストラリア統計局により機密データとされているクイーンズランド州財務省による粗糖輸出見積額を含む。
(d) オーストラリア統計局により機密データとされているクイーンズランド州財務省によるアルミナ輸出見積額を含
む。
(e) オーストラリア統計局により機密データとされているクイーンズランド州財務省による銅鉱および銅精鉱輸出見積
額を含む。
( 注 ) 数値は百万ドルの位に四捨五入されている。
出所：オーストラリア統計局の未公表外国貿易データおよびクイーンズランド州財務省
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クイーンズランド州は輸出用に多種にわたる鉱物や農産物を生産している。大規模な受入能力を持
つ鉄道および港湾施設の開発は、クイーンズランド州の世界市場における競争力を高め、主要なアジ
ア市場およびヨーロッパ市場との接触を容易にした。
2022 ／ 23 年の会計年度中、豪ドル為替レートは、前年と比べて 7.2 ％下落し、平均 0.6735 米ドルと
なった。 2023 ／ 24 年のこれまでのところ、豪ドルは米ドルに対してさらに下落しており、最初の 5 ヶ月
間において、平均 0.6499 米ドルであった。 2022 年および 2023 年において、世界的なインフレ懸念およ
び米国連邦準備銀行の急激な金融引き締め策により、米ドルは他国通貨に対して上昇した。
クイーンズランド州は幅広い海外市場に向けて輸出を行っているが、クイーンズランド州の商品の
主要な輸出先は、全輸出の約 83.5 ％を占めるアジア諸国である（下記表を参照のこと。）。 2022 ／ 23
年において、クイーンズランド州の最大の商品輸出市場は引き続き日本であり、商品輸出合計の
19.5 ％を占めた。中国はクイーンズランド州の海外向けの商品輸出額の 17.0 ％を占め、 2 番目に大きい
市場である。中国はオーストラリア産石炭の輸入を 2023 年 1 月に再開した。このため、中国が今後数年
のうちに日本を追い抜き、再び輸出額においてクイーンズランド州の最大の海外向けの商品輸出先と
なる可能性が高い。インド（ 14.0 ％）および韓国（ 13.5 ％）もまた 2022 ／ 23 年においてクイーンズラ
ンド州の重要な輸出先であった。
次の表は、近年のクイーンズランド州の主要輸出先を示している。
クイーンズランド州の商品輸出の主要海外市場
( 時価で評価。全体に対する割合。表示単位：％ )
(p)
2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年
2022 ／ 23 年
北アジア合計 55.0 52.0 55.3
中国 24.4 14.0 17.0
日本 13.6 18.2 19.5
韓国 13.0 15.0 13.5
台湾 3.4 4.5 4.8
香港 0.6 0.3 0.3
南アジア合計 25.7 29.5 28.2
インド 13.2 17.0 14.0
インドネシア 2.2 2.5 2.3
マレーシア 2.7 2.6 3.7
タイ 1.0 0.7 0.8
シンガポール 0.9 1.1 1.7
北米 4.3 2.7 3.2
アメリカ合衆国 3.2 2.2 2.4
カナダ 1.1 0.5 0.8
(a)
4.6 7.0 6.0
EU
英国 1.3 0.7 0.6
ニュージーランド 1.8 1.1 1.1
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ブラジル 1.2 2.0 1.5
6.1 4.9 4.0
その他
(a) 英国を除く。
(p) 暫定値
出所：オーストラリア統計局の未公表外国貿易データ
観光輸出
クイーンズランド州への海外旅行は新型コロナウイルス感染症による旅行制限から回復し始めてい
(1)
る。 2022 ／ 23 年において、クイーンズランド州における海外からの旅行者 の宿泊数は 26.7 百万泊と
なり、 2020 ／ 21 年における新型コロナウイルス感染症がもたらした低い数値である 0.8 百万泊をはるか
に上回っていたが、依然としてコロナ以前の 2018 ／ 19 年における 36.0 百万泊を下回っている。 2022 ／
23 年における海外からの旅行者の宿泊数は、英国が最多であり（ 4.0 百万泊）、次いでニュージーラン
ド（ 3.6 百万泊）およびインド（ 2.1 百万泊）であった。以前はクイーンズランド州へ最多の旅行宿泊
者を送り込んでいた国の 1 つであった中国からの海外旅行者の宿泊数は、海外渡航の再開が比較的遅
かったため、依然としてコロナ以前の水準を大きく下回っている（ 2018 ／ 19 年における 3.8 百万泊から
減少して 2022 ／ 23 年において 0.4 百万泊となった。）。
(1) 旅行者は、友人もしくは親戚を訪問する人々または休暇を過ごす人々であると定義される。
(a)
クイーンズランド州への海外からの旅行者 宿泊数（出発地別）
( 単位：千泊 )
コロナ以前の
2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
2018 ／ 19 年
ニュージーランド 4,050 373 769 3,616
インド 1,552 17 859 2,072
タイ 331 6 47 1,664
日本 2,124 6 51 916
韓国 1,933 3 110 573
その他のアジア諸国 9,416 106 848 5,020
英国 4,329 60 689 4,016
ドイツ 1,641 10 118 952
その他の欧州諸国 4,784 43 534 3,246
アメリカ合衆国 1,885 55 218 1,307
その他の諸国 3,988 91 565 3,363
36,035 772 4,808 26,745
合計
(a) 旅行者は、友人もしくは親戚を訪問する人々または休暇を過ごす人々であると定義される。
出所：オーストラリア政府観光調査局
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各州間の旅行者もクイーンズランド州の重要な観光市場であり、従来海外からの観光よりもクイー
ンズランド州の経済活動に貢献している。（入手可能な直近年度である） 2021 ／ 22 年において、ク
イー ンズランド州の各州間の観光の総付加価値（ GVA ）は全州で最も多く、 2.4 十億ドルであり、新型
コロナウイルス感染症関連のロックダウンの影響をより強く受けたニュー・サウスウェールズ州（ 2.2
十億ドル）をわずかに上回った。コロナ以前の 2018 ／ 2019 年において、クイーンズランド州の各州間
の観光の GVA は 2 番目に多く（ 3.3 十億ドル）、ニュー・サウスウェールズ州（ 3.4 十億ドル）をわずか
に下回った。
クイーンズランド州への各州間の旅行者の宿泊数は、 2022 ／ 23 年においては 51.6 ％増加して 38.9 百
万泊となり、コロナ以前の 2018 ／ 2019 年の水準である 34.8 百万泊を上回った。
海外からの商品輸入
クイーンズランド州の 2022 ／ 23 年における海外商品輸入の名目値は、 16.3 ％増加して 71.9 十億ドル
であった。輸入額の増加は、鉱物燃料、石油および潤滑油の輸入額の増加（ 3.0 十億ドル増加）による
もので、その他の機械製品および輸送機器（ 2.7 十億ドル増加）、ならびに道路走行車両（ 2.6 十億ド
ル増加）の輸入額も大幅に増加した。実質的に、 2022 ／ 23 年における商品輸入は、 6.7 ％増加した。
クイーンズランド州の近年の輸入額の詳細は、下記の表に示されるとおりである。
クイーンズランド州の海外からの商品輸入高
( 時価で評価。単位：百万ドル )
2022 ／ 2 3 年
(p)
(a)
2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 年変動率
2022 ／ 2 3 年
輸入分類
（％）
動物・食品・飲料・たばこ 2,308 2,501 3,022 20.8
鉱物燃料・石油・潤滑油 6,664 13,657 16,700 22.3
化学製品 2,736 4,569 4,954 8.4
道路走行車両 9,334 10,115 12,714 25.7
その他の機械製品および輸送機器 9,905 11,430 14,082 23.2
その他の工業製品 10,334 11,343 12,560 10.7
6,992 8,202 7,854 -4.2
その他
48,273 61,817 71,885 16.3
商品の海外輸入合計
(a) 標準国際貿易分類に基づく。
(p) 暫定値
( 注 ) 数値は百万ドルの位に四捨五入されている。
出所：オーストラリア統計局の未公表外国貿易データ
人口および雇用
（判明している最新時である） 2023 年 3 月 31 日現在、クイーンズランド州の推定居住人口は、 5.42 百
万人であり、オーストラリア人口の 20.5 ％であった。 2023 年 3 月 31 日までの 1 年において、クイーンズ
ランド州の人口は 2.3 ％増加したが、これは、同期間における国の人口の増加が 2.2 ％であったのをわ
ずかに上回った。
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各州間の純移動によって、 2023 年 3 月 31 日までの 12 ヶ月間においてクイーンズランド州に 31,070 人の
人口変動をもたらした。同期間における海外からの純移動は、国境の再開放により 70,203 人と大幅に
増加し、自然増加（出生から死亡を差し引いた数）は 22,924 人であった。
前年の 5.1 ％の増加に続き、年平均では、クイーンズランド州の雇用は、 2022 ／ 23 年において 3.7 ％
の成長となった。かかる期間の雇用増加は、クイーンズランド州の国内活動の顕著な成長に支えられ
ている。
クイーンズランド州の労働力参加率は、 2011 ／ 12 年以降で最高の年間平均参加率となった 2021 ／ 22
年の 66.7 ％からわずかに低下して、 2022 ／ 23 年は 66.6 ％となった。失業率は、逼迫した労働市場の状
況により、 2022 ／ 23 年において 0.9 パーセントポイント下落して 3.7 ％となり、 2007 ／ 08 年以降で最低
の年間平均失業率となった。トレンド失業率は、 2023 ／ 24 年初頭において上昇し、 2023 年 10 月に 4.2 ％
となったが、歴史的基準からみると依然として低い。
2022 ／ 23 年において、クイーンズランド州で最大の雇用創出部門は引き続き医療・社会扶助であ
り、 457,000 人（クイーンズランド州の雇用合計の 16.2 ％）を雇用し、小売業（ 10.0 ％）、建設
（ 9.5 ％）および教育・研修（ 8.9 ％）がこれに続いた。 2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州の雇
用の 82.6 ％を民間部門が占めた。
以下の表は、クイーンズランド州およびオーストラリアのその他の地域における産業部門別の雇用
および 2022 ／ 23 年までの 5 年間にわたる年平均成長率を示している。
(a)
クイーンズランド州における産業部門別被雇用者数
2017 ／ 18 年
から
2017 ／ 2018 ／ 2019 ／ 2020 ／ 2021 ／ 2022 ／
2022 ／ 23 年
18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年
までの
（千人） （千人） （千人） （千人） （千人） （千人）
年平均変動
率 ( ％ )
農業・林業・
63.4 70.2 80.8 85.2 68.4 58.1 (1.7)
漁業
鉱業 61.6 69.2 66.2 78.0 79.4 70.8 2.8
製造業 170.7 171.7 165.2 178.5 187.7 178.3 0.9
電力・ガス・
水道・廃棄物 33.1 30.2 31.6 29.5 32.6 33.9 0.5
処理
建設 239.4 236.6 246.3 231.8 240.0 267.6 2.3
卸売業 64.4 73.4 72.0 80.1 69.1 68.3 1.2
小売業 262.1 252.9 231.4 266.2 254.9 282.3 1.5
ホテル・飲食
181.9 192.4 191.5 182.4 206.1 196.9 1.6
サービス
運輸・郵便・
140.8 136.7 129.1 134.6 140.8 149.0 1.1
倉庫
情報メディ
ア・電気通信 28.4 33.4 28.6 27.3 29.1 23.8 (3.5)
サービス
金融・保険
62.1 65.7 59.7 75.7 69.7 78.4 4.8
サービス
賃貸借・不動
47.9 42.5 52.2 51.6 55.8 42.4 (2.4)
産サービス
専門・科学・
169.2 169.0 192.0 189.8 212.9 219.7 5.4
技術サービス
行政支援サー
90.6 85.2 87.4 80.3 83.3 94.2 0.8
ビス
行政・安全 149.8 168.5 157.2 165.9 170.3 184.0 4.2
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教育・研修 203.1 217.8 217.4 209.6 234.0 249.6 4.2
医療・社会扶
351.3 350.5 355.0 375.1 426.0 457.0 5.4
助
芸術・娯楽
45.2 43.6 45.5 43.5 40.7 46.9 0.7
サービス
その他のサー
106.5 101.9 104.9 101.7 115.3 114.1 1.4
ビス
(b)
2,471.3 2,511.3 2,514.1 2,586.8 2,716.1 2,815.4 2.6
合計
(a) 年平均
(b) 産業別雇用数の推定値は、各四半期の中間月に集計される。したがって、産業別雇用の総数は被雇用者の月間総数
と一致しない。
( 注 ) 四捨五入のため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
出所：オーストラリア統計局、オーストラリア労働力調査（詳細集計）
(a)
オーストラリアのその他の地域における産業部門別被雇用者数
2017 ／ 18 年
から
2017 ／ 2018 ／ 2019 ／ 2020 ／ 2021 ／ 2022 ／
2022 ／ 23 年
18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年
までの
（千人） （千人） （千人） （千人） （千人） （千人）
年平均変動
率 ( ％ )
農 業 ・ 林
268.0 266.7 257.3 259.4 244.6 245.3 (1.8)
業・漁業
鉱業 163.5 181.3 177.5 185.7 206.3 218.2 5.9
製造業 736.9 736.4 725.1 698.3 693.0 701.7 (1.0)
電 力 ・ ガ
ス・水道・ 116.0 124.6 125.0 124.1 124.1 130.2 2.3
廃棄物処理
建設 932.8 931.1 935.9 930.7 922.0 1,036.8 2.1
卸売業 301.0 316.4 320.0 300.3 283.3 296.3 (0.3)
小売業 1,023.4 1,022.9 1,002.6 1,015.0 1,023.0 1,059.7 0.7
ホテル・飲
707.0 705.9 658.5 650.6 662.0 745.7 1.1
食サービス
運 輸 ・ 郵
500.1 521.4 512.4 516.0 529.2 563.8 2.4
便・倉庫
情報メディ
ア・電気通 191.5 179.9 174.2 162.0 164.6 170.1 (2.3)
信サービス
金融・保険
366.6 375.6 401.8 399.8 462.6 462.4 4.8
サービス
賃貸借・不
動産サービ 163.6 169.0 161.1 156.8 173.5 176.3 1.5
ス
専 門 ・ 科
学 ・ 技 術 854.2 926.3 943.9 979.3 1,010.8 1,062.1 4.5
サービス
行 政 支 援
324.7 342.6 349.5 335.6 343.8 339.8 0.9
サービス
行政・安全 589.5 670.1 674.6 703.9 738.4 693.9 3.3
教育・研修 821.3 823.2 866.0 900.1 893.1 910.4 2.1
医療・社会
1,322.0 1,333.9 1,407.8 1,423.7 1,537.0 1,651.9 4.6
扶助
芸術・娯楽
201.0 204.3 178.7 189.1 181.3 195.7 (0.5)
サービス
そ の 他 の
392.7 403.3 381.0 387.6 424.8 413.8 1.1
サービス
(b)
9,975.9 10,235.0 10,253.1 10,317.9 10,617.3 11,074.2 2.1
合計
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(a) 年平均
(b) 産業別雇用数の推定値は、各四半期の中間月に集計される。したがって、産業別雇用の総数は被雇用者の月間総数
と一致しない。
( 注 ) 四捨五入のため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
出所：オーストラリア統計局、オーストラリア労働力調査（詳細集計）
物価
ブリスベンにおける消費者物価指数は、 2021 ／ 22 年においては 5.4 ％の上昇、 2022 ／ 23 年においては
7.3 ％の上昇となり、 1989 ／ 90 年以降では最高の年間上昇率であった。また、全国消費者物価指数は、
2021 ／ 22 年においては 4.4 ％の上昇、 2022 ／ 23 年においては 7.0 ％の上昇となった。一方で、全国的な
傾向と同様に、インフレはピークに達したようで、ブリスベンにおける消費者物価指数の年間上昇率
は 2022 年 9 月期の 7.9 ％から 1 年後には 5.2 ％へと鈍化した。商品については、インフレは緩和が継続し
ているが、サービスについては、インフレは全国的および世界的な傾向と同様に、より長期化してい
る。
所得
2022 ／ 23 年においてクイーンズランド州の平均週間所得は 5.2 ％増加し、これに対して全国の増加率
は 3.9 ％であった。かかる賃金測定におけるクイーンズランド州の相対的な強さは、非常に厳しい労働
市場の状況を反映している。
入手可能な直近の平均週間所得および 1 人当り家計所得の数値は以下のとおりである。
所得測定
2022 ／ 23 年における 2022 ／ 23 年における
州
1 人当り家計所得 ( ドル ) 平均週間所得 ( ドル )
クイーンズランド 72,664 1,381
ニュー・サウスウェールズ 80,597 1,395
ビクトリア 72,379 1,354
南オーストラリア 67,490 1,257
西オーストラリア 84,094 1,533
タスマニア 67,227 1,201
76,798 1,389
オーストラリア連邦
出所：オーストラリア統計局：オーストラリア国民経済計算；州会計における平均週間所得
賃金政策
企業レベルでの賃金交渉は 1991 年 10 月の導入以降、オーストラリアで広く受け入れられ、オースト
ラリアにおいて構造化された賃金交渉の主要な方法として、徐々に中央集権的賃金決定の「裁定制
度」に置き換わっていった。
2009 年 12 月 31 日、クイーンズランド州の立法により、民間部門の労使関係に係る州の権限がオース
トラリア連邦に移管された。 2010 年 1 月 1 日に施行されたこの移管は、全国の労使関係制度に関する
オーストラリア連邦の立法に合致するものである。全国労使関係制度は、すべてのクイーンズランド
州の民間部門の被雇用者に適用される。
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クイーンズランド州の公共部門および地方政府の職員は、概ね州の労使関係制度の下にとどまる。
2023 年 6 月現在、クイーンズランド州における州および地方の公共部門の被雇用者は、合計 440,600 人
と なっている。
2022 年 12 月に勅許を受けた 2022 年フェアワーク（安定した職、より良い賃金）法（ Fair Work
Legislation (Secure Jobs Better Pay) Act 2022 ）は、雇用の安定およびジェンダー平等を促進する
ことを目的とした 12 ヶ月間の変更を実施し、企業の協約と交渉に関する規則を調整するものである。
クイーンズランド州の労使関係制度は、労使裁定および労使協約が主軸となっている。 2022 年 10
月、クイーンズランド州議会は、 5 年間の独立した法令見直しの勧告実施を伴う労使関係およびその他
の法律に関する 2022 年修正案を可決した。修正案には、性的指向、性別またはジェンダーに基づく職
場ハラスメントからの労働者保護の強化、育児休暇、家庭内暴力休暇取得の改善、そして団体交渉に
おける男女同一賃金の促進などが含まれる。また、養子縁組、代理出産、または文化的認知命令に基
づいて譲渡された親子関係を対象に含めるなど、有給および無給の育児休暇の柔軟性を高めたこと
で、現在の最低雇用基準は連邦基準に準拠している。
新型コロナウイルス感染症の出現まで、クイーンズランド州公共部門賃金政策は、労使協約に基づ
く報酬率に関して 2.5 ％の年間上昇率を是認するものであった。新型コロナウイルス感染症のパンデ
ミックによる財政的圧力のため、 2020 年の賃上げは延期されたものの、影響を受けたすべての公共部
門協約には、公共部門の被雇用者への継続的な影響がないことを保証するため、後日 2.5 ％の追加的な
賃上げが組み込まれた。
2022 年および 2023 年において、クイーンズランド州の公共部門が公認した大多数の協約は名目上失
効し、以下の政府の公共部門賃金提示に合致した新たな協約が締結された。
・賃上げ（ 1 年目および 2 年目に 4 ％増、ならびに 3 年目に 3 ％増）に関する 3 年間協約
・インフレ（ブリスベン 3 月期年間変化率）が、協約で定められた賃上げを上回ることになった際
の、労働者への負担緩和のため不定期での生計費の支払（上限は基本賃金の 3 ％）
2023 年 3 月の消費者物価指数の発表に伴い、対象となる協約において生計費の支払上限が 3 ％に引き
上げられた。
クイーンズランド州政府は引き続き、雇用の保証および危機対応のフロントラインのサービスに関
して、責任を持って取り組んでいる。 2023 ／ 24 年予算では、公務員の 91 ％がフロントラインおよびフ
ロントラインのサポート業務に従事していると報告されている。
( ハ ) クイーンズランド州経済の主要部門
次の表は、クイーンズランド州とオーストラリアの産業別総付加価値の主な構成要素を示すもので
ある。
(a)
2022 ／ 23 年主要産業部門別
クイーンズランド州 GSP およびオーストラリア GDP( 額面 )
クイーンズランド州
クイーンズランド州
オーストラリア GDP のオーストラリア
GSP
部門
( 百万ドル ) に対する割合
( 百万ドル )
( ％ )
農業・林業・漁業 12,938 61,044 21.2
鉱業 86,457 344,351 25.1
製造業 27,279 138,018 19.8
建設 34,245 170,488 20.1
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(b)
312,511 1,692,910 18.5
サービス業
合計 473,430 2,406,811 19.7
(a) 産業別総付加価値に基づく。総付加価値は、基準価格での生産額から購入者価格での中間消費額を減算したもので
ある。生産額の基準価格での評価は、個々の産業の生産高についての物品税の負担および補助金の変化により生じ
る偏差を控除している。
(b) 電力・ガス・水道・廃棄物処理、卸売業、小売業、ホテル・飲食サービス、運輸・郵便・倉庫、情報メディア・電
気通信、金融・保険サービス、賃貸借・不動産サービス、専門・科学・技術サービス、行政支援サービス、行政・
安全、教育・研修、医療・社会扶助、芸術・娯楽サービス、その他のサービスおよび住宅不動産運用を含む。
出所：オーストラリア統計局、州の年次会計
鉱業
過去 10 年間にわたって鉱業部門は、クイーンズランド州経済に多大な貢献をしてきた。
クイーンズランド州は石炭、ボーキサイト、金、銅、銀、鉛および亜鉛等の資源の莫大な埋蔵量の
みならず、石炭層ガスの莫大な「非在来型」資源も有している。
2022 ／ 23 年において、クイーンズランド州の鉱業部門は 86.5 十億ドルの額面 GVA を記録し、クイーン
ズランド州の総 GVA の 18.3 ％、オーストラリアの鉱業生産の 25.1 ％を占めた。クイーンズランド州の鉱
業生産の額面価格は過去 2 年間で大幅に上昇し、特に石炭および石油の世界的な商品価格の急速な上昇
に牽引されて、 2020 ／ 21 年の 26.8 十億ドルから 223 ％上昇した。しかしながら、同期間に、様々な供給
制約が生産を制限したため、実質鉱業生産は 5.0 ％減少した。鉱業部門は、 2022 ／ 23 年に 70,800 名を雇
用し、クイーンズランド州の雇用全体の 2.5 ％を占めた。
クイーンズランド州の鉱業部門は輸出による利益の高い主要部門であり、資本投資および地域発展
に大きく貢献している。鉱業はまた、州の多くの主要付加価値産業の基盤を提供している。
石炭
石炭はクイーンズランド州の最も重要な輸出品目である。 2022 ／ 23 年において、クイーンズランド
州は過去最高の 72.4 十億ドル相当の石炭を輸出し、クイーンズランド州の商品輸出合計の 55.3 ％を占
めた。石炭の輸出額は 1.1 ％増加した。これは、新たなカーマイケル炭鉱の稼働が冶金用石炭の輸出の
減少を相殺したために、石炭輸出トン数が 1.2 ％増加したことに起因する。
以下の表は、クイーンズランド州の 2017 ／ 18 年から 2022 ／ 23 年において生産された特定の鉱物生産
額およびその生産量を示すものである。
(a)
クイーンズランド州の主要資源見積生産額
( 単位：百万ドル )
2017 ／ 18 年 2018 ／ 19 年 2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
資源
(b)
45,923 52,892 40,502 27,312 85,834 83,535
黒炭
(c)
10,737 15,728 15,555 9,514 19,396 24,083
LNG
銅精鉱 1,996 2,047 1,833 2,026 2,406 2,099
金地金 1,027 925 1,049 1,026 1,067 1,053
銀 454 555 674 1,004 769 688
ボーキサイト 1,275 1,571 1,649 1,339 1,247 1,366
鉛精鉱 715 839 814 844 822 845
1,670 2,614 2,489 2,746 3,417 2,898
亜鉛精鉱
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(a) 生産額は、輸送費、処理費、または石炭の場合コークスもしくは練炭等の副産物を含まない。生産額は、クイーン
ズランド州の生産量および各資源のオーストラリアにおける価格を用いて計算される。
(b) クイーンズランド州の輸出単価に基づき見積もられる。
(c) 輸出価格
出所：オーストラリア産業・科学・資源省、オーストラリア統計局およびクイーンズランド州財務省
クイーンズランド州の主要な資源生産量
2017 ／ 18 年 2018 ／ 19 年 2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
資源
黒炭 ( 千トン ) 248,622 257,693 245,472 221,838 233,161 227,224
銅精鉱 ( 千トン ) 227 238 218 192 181 171
金地金 ( キログラム ) 19,084 16,286 13,938 12,845 13,139 12,058
銀 ( トン ) 655 823 834 916 735 660
ボーキサイト ( 千トン ) 32,030 37,708 41,087 35,812 38,110 36,229
鉛精鉱 ( 千トン ) 228 301 288 318 259 274
亜鉛精鉱 ( 千トン ) 405 702 757 773 710 653
石炭層ガス ( 百万立方
35,404 37,600 39,904 40,317 40,448 38,583
(a)
メートル )
(a) 国内の生産量データ。生産の大部分はクイーンズランド州で行われている。
出所：オーストラリア産業・科学・資源省
農業
クイーンズランド州の農業、林業および漁業部門は、 2022 ／ 23 年においてクイーンズランド州の産
業別総付加価値の 2.7 ％（額面）およびオーストラリア農業総生産の 21.2 ％を占めた。クイーンズラン
ド州の農産物の大部分は伝統的に輸出され、クイーンズランド州の外貨収入に重要な貢献をしてい
る。
2022 ／ 23 年においてクイーンズランド州の農業総生産額面額の半分超は、牛肉、綿花および砂糖き
びの 3 つの農産物から構成されており、それらは主に輸出のために生産されている。
また、クイーンズランド州は、主に国内市場向けの熱帯甘橘系果物、米、野菜、木材、落花生、菜
種油、卵および酪農品を生産している。
クイーンズランド州農業水産省によれば、 2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州の農産物の額面
価格は、 4.5 ％増加し、 18.4 十億ドルとなった。これは、綿花（ 362 百万ドル増すなわち 30.5 ％増の 1.6
十億ドル）、砂糖きび（ 243 百万ドル増すなわち 18.6 ％増の 1.6 十億ドル）、小麦（ 151 百万ドル増すな
わち 19.4 ％増の 927 百万ドル）および穀実用モロコシ（ 113 百万ドル増すなわち 17.2 ％増の 770 百万ド
ル）の生産総額の増加に起因する。
農業、林業および漁業部門の GVA は、 2021 ／ 22 年の 20.8 ％、 2020 ／ 21 年の 21.9 ％という高成長に続
き、実質的に 2022 ／ 23 年も 8.9 ％増加した。
次の表は、クイーンズランド州の 2022 ／ 23 年までの過去 5 年間の主要部門別の農業総生産額面額およ
び生産量を示すものである。
クイーンズランド州の主要農業総生産額面額および生産量
2018 ／ 19 年 2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
総額 ( 単位：百万ドル )
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畜牛 5,803 6,547 5,902 6,826 6,613
家禽 3,132 2,881 3,198 3,096 3,218
豚 989 847 1,501 2,378 2,483
羊および子羊 279 75 540 1,190 1,552
1,192 1,188 1,211 1,307 1,550
砂糖きび
羊毛 587 568 600 631 685
穀類・油用種子類・豆類 289 363 367 389 423
果物・野菜・ナッツ 219 215 207 217 243
酪農製品 ( 乳製品全般 ) 58 67 138 146 110
綿花 108 71 63 76 95
1,323 1,232 1,400 1,345 1,413
その他
農産物合計 13,978 14,054 15,127 17,600 18,385
生産高
牛肉 ( 千トン ) 1,105 1,106 921 926 988
(a)
30,489 28,443 29,330 28,479 32,255
砂糖きび ( 千トン )
小麦 ( 千トン ) 420 418 1,594 2,222 2,600
リント綿花 ( 千トン ) 164 31 222 422 512
穀実用モロコシ ( 千トン ) 926 313 1,072 1,717 1,813
118 162 251 501 292
ひよこ豆 ( 千トン )
(a) 季節性のあるデータ
出所：オーストラリア統計局の家畜生産品；クイーンズランド州農業水産省；オーストラリア製糖工場協議会；オース
トラリア農業資源経済局
その他の第一次産業
林業および伐採
2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州の林業および伐採の生産額は、 1.2 ％増加したと予測され、
256 百万ドルとなった。木材需要の大部分は、住居の新築および改築・増築の需要により決定される。
漁業
2022 ／ 23 年におけるクイーンズランド州の漁業および水産養殖の生産額は 1.5 ％増加したと予測さ
れ、 509 百万ドルとなった。その総生産額のうち、漁業は 58 ％を占め、水産養殖は 42 ％を占めた。
製造業
2022 ／ 23 年において製造業部門はクイーンズランド州の産業別総付加価値（額面）の 5.8 ％およびク
イーンズランド州の雇用の 6.3 ％を占めた。 2022 ／ 23 年においてオーストラリア全体の製造業生産高に
おけるクイーンズランド州のシェアは 19.8 ％であった。
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クイーンズランド州の製造業では歴史的に見てサービス業ならびに州内の農作物および鉱物資源の
加工業が発展してきた。大部分の産業国と同様、サービス提供中心の産業への比重の移行に伴い、
オーストラリアにおいて製造業は相対的に見て次第に重要性を喪失した。
（入手可能な直近のデータである） 2021 ／ 22 年において、食品製造業はクイーンズランド州の製造
業収益の最大の構成要素となり（ 28.4 ％）、一次金属製造業および金属製品製造業（ 12.6 ％）ならび
に組立金属製品製造業（ 9.5 ％）が続いた。
建設
クイーンズランド州の建設業は、 2022 ／ 23 年には州内の雇用の 9.5 ％を創出し、直接的に州の GVA に
7.2 ％寄与した。
・住宅投資は、 2 年間の堅調な成長の後、 2022 ／ 23 年において 6.1 ％減少した。
・記録的な低金利と政府の大幅な景気刺激策が相まって、 2020 ／ 21 年および 2021 ／ 22 年におい
て建築許可および建設融資の指標の力強い成長をもたらした。その結果、 2020 ／ 21 年におけ
る住宅投資は 11.9 ％増加し、 2021 ／ 22 年にはさらに 4.4 ％増加した。
・しかし、建設能力の継続的な制限、悪天候による遅延の影響および複数の建設会社の倒産
が、建設業界の需要の増加に対応する能力を制約している。
・堅調な需要と制限された供給が相まって、クイーンズランド州において進行中の住宅事業の
価値は、 2023 年 3 月四半期に過去最高の 13.8 十億ドルに達した。その結果、 2022 ／ 23 年におけ
る住宅投資は 6.1 ％減少した。
・非居住用建物（店舗、事務所、工場等）および土木建設（炭鉱、港、道路等）によって構成され
る非住宅建設は、 2021 ／ 22 年において 10.9 ％増加し、 2022 ／ 23 年にはさらに 4.2 ％増加した。
・クイーンズランド州における新規の土木建設は、 2021 ／ 22 年における 1.9 ％の増加に加え、
2022 ／ 23 年において 6.6 ％増加した。
・非居住用建物の建設は、 2021 ／ 22 年における 14.4 ％の増加後も、 2022 ／ 23 年に 2.0 ％増加し
た。
サービス
運輸
クイーンズランド州は 16 の貿易港を有し、その多くはそれぞれの地域の主要生産物を処理する施設
を備えている。さらに、クイーンズランド州は 2 つの地域港と南東にあるメアリーバラから北西にある
バークタウンの間に等間隔に設置された多くの非貿易港を有している。 2022 ／ 23 年におけるクイーン
ズランド州の港湾システムによる総処理トン数は 291.2 百万トン（ 2021 ／ 22 年から 1.2 ％増加）と推定
された。
クイーンズランド州の鉄道網は 10,000 キロメートル超の路線を有しており、電化された基幹線とク
イーンズランド州中央部の主要な炭鉱のための重貨物線が含まれる。鉄道貨物には競争が導入されて
いる。民間企業のパシフィック・ナショナルはクイーンズランド州で活動を行っている。一方、石炭
および貨物部門についてクイーンズランド・レール（現在は「オーリゾン（ Aurizon ）」）は従前政府
所有であったが、民営化された。鉄道貨物運送事業者は、クイーンズランド州の貨物輸送に従事する
道路運送企業とも競合している。概ね鉄道により運送される物資としては、石炭および鉱物が挙げら
れる。相当量のコンテナ貨物が鉄道および道路の両方により輸送される。
クイーンズランド州の公共道路網は安全性および発展可能性を維持するために常に改善され、拡大
されつつある。
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クイーンズランド州には 4 つの国際空港があり、また、大規模な商業用国内空港や個人用飛行場もあ
る。ブリスベン空港は、シドニー空港とメルボルン空港に次いで国内で 3 番目に利用の多い空港であ
り、 2022 ／ 23 年には 19.8 百万人の乗客が乗り継ぎ、 2018 ／ 19 年のコロナ以前の水準である 23.6 百万人
から減少した。ブリスベン空港は数年にわたる工事の後、 2020 年 7 月に新たな滑走路の建設が完了し、
これにより同空港の処理能力は倍増した。
通信
クイーンズランド州では、連邦の郵便システムおよび多くの主要な電気通信会社により、州規模で
のサービスが提供されている。双方向衛星通信は遠隔地域で利用可能となっており、僻地居住者に対
して教育その他のサービスを提供している。クイーンズランド州は、オーストラリア放送公社および
スペシャル・ブロードキャスティング・サービスによって主に運営される広範囲な非商業テレビ網を
有しており、さらに 3 つの商業テレビ放送網（各々が多数のサブチャンネルを有する。）が州内におい
て運営されている。クイーンズランド州ではケーブル・テレビおよび衛星放送テレビのサービスが広
く行われており、包括的な商業および公営ラジオ放送網もある。
また、ブロードバンド・インターネットサービスが州内のすべての主要都市において利用可能であ
る。連邦政府は、ナショナル・ブロードバンド・ネットワーク（以下「 NBN 」という。）の初期構築
フェーズを 2020 年６月に完了した。 NBN は、ファイバー・トゥ・ザ・プレミシス、ファイバー・トゥ・
ザ・ノード、ファイバー・トゥ・ザ・ベースメント、ファイバー・トゥ・ザ・カーブ、ハイブリッ
ド・ファイバー・コアキシャル、固定無線および衛星技術から成る「マルチ・テクノロジー・ミック
ス」を通じて提供されている。 NBN はオーストラリア全土のデフォルトの法定インフラプロバイダー
（以下「 SIP 」という。）であり、 SIP である場合、最低サービス速度に関連する法的義務を果たさな
ければならない。 NBN Co は、ダウンロードのピーク速度を最大で毎秒約 1 ギガビットまで速め、アクセ
スを拡大する現在の計画を実施すること等の最低要件を充たしたうえで、エンドユーザーからの要求
に対応するため、小売業者を支援するネットワーク技術を資本制約の範囲内で引き続き改善させる。
2023 年 11 月 30 日現在、クイーンズランド州で、総計 2,467,740 の世帯／企業につきサービスの準備が
整い、総計 1,705,017 の世帯／企業についてはサービスを稼働させたと発表されている。
観光業
観光業は、 2021 ／ 22 年においてクイーンズランド州の生産額（基準価格での総付加価値）全体の推
定 2.3 ％を占めた（入手可能な最新時での予測）。新型コロナウイルス感染症の大流行および国境閉鎖
以前の 2018 ／ 19 年において、観光業は生産額の全体の 3.6 ％を占めた。クイーンズランド州の観光業の
発展は、一定の自然の利点、すなわち、休暇に理想的な気候ならびにグレート・バリア・リーフとそ
の島々、数百キロメートルに及ぶ砂浜、広大な未開発地域、山景、国立公園、熱帯の北部、ダーリン
グ・ダウンスおよび未開拓の奥地等のオーストラリアの自然の魅力が最も良く揃っていることに負う
ところが大きい。
ブリスベン市の南部に位置するゴールド・コーストは、オーストラリアで最大の最も人気のあるリ
ゾート地である。ゴールド・コーストはサーフィン、釣り、クルージングその他様々なスポーツ活動
のための施設を提供している 32 キロメートルに及ぶ砂浜で知られている。ゴールド・コーストの西に
位置するマクファーソン・レンジの未開発の熱帯雨林で覆われた丘陵地域は、登山、叢林地帯散策、
乗馬、国立公園、滝およびパノラマの景観等によりゴールド・コーストの魅力を広げている。ゴール
ド・コーストの自然の魅力は、テーマパーク、世界規模のゴルフコース、運河の伸長、および国際的
に定評のあるレストランならびに娯楽場等の開発により補強されている。
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グレート・バリア・リーフは国内外の旅行者にとって大きな魅力である。そして、リゾート地は、
島および海岸地方の中央部において開発されている。グレート・バリア・リーフの水質は世界で最良
の 漁場を提供し、ケアンズは黒かじきで有名な釣りの大会の国際的な舞台となっている。ウィットサ
ンデー・コーストはウィットサンデー群島に近いオーストラリア本土にあり、過去 10 年間グレート・
バリア・リーフとその島々の人口増加に対応して発展してきた。この地域は、日帰り旅行による珊瑚
礁と島のある休日を提供し、名所へのクルージングやヨットのチャーター施設も提供している。
2022 ／ 23 年において、 1.3 百万人の海外からの旅行者（休暇を過ごすために来る人々または友人もし
くは親戚を訪問する人々であると定義される。）が、クイーンズランド州を訪れ、 2020 ／ 21 年におけ
る 32,000 人からは増加したものの、 コロナ以前の水準である 2018 ／ 19 年における 2.4 百万人を引き続き
下回っ た。 2022 ／ 23 年における海外からの旅行者は、クイーンズランド州に合計で 26.7 百万泊滞在
し、 2020 ／ 21 年における 0.8 百万泊からは増加したものの、 コロナ以前の水準である 2018 ／ 19 年におけ
る 36.0 百万泊を引き続き下回っ た。
伝統的に、クイーンズランド州においては国内旅行が海外旅行より大きな市場であったが、国内旅
行の相当部分は州内旅行（クイーンズランド州民がクイーンズランド州内を旅行）によるものであ
る。 2022 ／ 23 年において、クイーンズランド州への 1 泊国内旅行は 18.8 百万件に上り、そのうち 12.7 百
万件が 州内旅行であり、 6.0 百万件が州間旅行であった。国内旅行者は、 2022 ／ 23 年においてクイーン
ズランド州に 77.4 百万泊滞在し、 2021 ／ 22 年における 66.7 百万 泊 からは増加し、コロナ以前の 2018 ／
19 年における 71.7 百万 泊を上回った。 2022 ／ 23 年において、 38.5 百万泊は州内の旅行者によるもので
あり、 38.9 百万泊は州間の旅行者によるものであった。
(4) 財政
( イ ) クイーンズランド州政府の財政
州の予算方針
各会計年度の予算は通常州財務大臣により会計年度が始まる前の 6 月に立法議会に提出され、当会計
年度の歳入歳出決算見積もりの明細ならびに翌会計年度および次年度以降の 3 会計年度の歳入歳出の予
算が含まれる。歳入調達の承認は州議会の様々な現行法に定められており、歳出は毎年、歳出法に基
づく州議会の承認を得る。
予算は通常 6 月に州議会に提出され、歳出法が 8 月から 9 月頃に州議会により予算審議を経て可決され
る。歳出法により、翌会計年度（すなわち予算年度）の歳出案が承認される。これらの歳出法はま
た、歳出法案が国王の裁可を得るまでの翌々会計年度の当初数ヶ月間のクイーンズランド州政府の通
常公務を行うにあたり十分な支出の総額を承認する。立法議会のための歳出法が 1 つとその他すべての
機関のための歳出法が 1 つある。
2022 ／ 23 年州予算および 2022 ／ 23 年予算の更新（ MYFER ）
主に、国をリードする医療保健面での対応により、州の景気は新型コロナウイルス感染症の危機か
ら急速かつ堅調に回復したため、 2022 ／ 23 年予算の焦点はより多くの産業においてより多くの雇用を
創出し、より良いサービスを提供してクイーンズランド州のライフスタイルを保護することに転じ
た。
2022 ／ 23 年予算では、州の人口増加を支えるために不可欠な社会および経済インフラの資金とし
て、 4 年間で 59.126 十億ドルを投入することが約束された。この中には、医療システムの能力を高める
ための変革的な投資、新しい学校および重要なインフラのアップグレードへの投資ならびに交通イン
フラへの継続的な多額の投資が含まれている。
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2020 年半ば以降、経済状況が大幅に改善されたため、 2021 ／ 22 年に歳入は力強く回復し、 2021 ／ 22
年予算の更新と比較して、将来見積もり期間において上昇を維持すると予想された。また、サービス
提 供と経済的優先事項を支援するための追加資金は、歳入の上昇の範囲内で管理されると予想され
た。 2025 ／ 26 年までの 5 年間の平均年間歳出増加率は、同期間の年間歳入増加率が 4.5 ％であるのに対
し、 4.1 ％と予測された。
2022 ／ 23 年予算の更新が 2022 年 12 月 7 日に公表された。 2022 ／ 23 年の黒字額は 5.18 十億ドルで、
2022 ／ 23 年予算の赤字額 1.029 十億ドルの予測を 6.209 十億ドル上回った。見通しの改善は、主に、世
界的な予想を上回る、一時的な石炭価格および石油価格の高値を反映して石炭と石油のロイヤルティ
を上方修正したこと、ならびに堅調な GST （以下に定義される。）および給与税の税収によるもので
あった。
2023 ／ 24 年の赤字は 458 百万ドルと縮小し、 2024 ／ 25 年および 2025 ／ 26 年は、 2022 ／ 23 年予算のとお
り、若干の黒字が見込まれた。
2022 ／ 23 年予算で示された重要な公共インフラ投資プログラムは、クイーンズランド州におけるエ
ネルギーおよび雇用計画への投資によって補完された。 2025 ／ 26 年までの 4 年間の資本計画は、 2022 ／
23 年予算の更新時点で 64.844 十億ドルになる見込みであった。
2023 ／ 24 年州予算および 2023 ／ 24 年予算の更新
クイーンズランド州の堅調な景気動向を活用し、 2023 ／ 24 年クイーンズランド州予算は、 2023 年 6 月
13 日に提出され、クイーンズランド州民が直面している主要な課題に対応するものであった。この中
には、生計費の圧迫への対応、医療サービスの向上、住宅取得能力の向上および地域社会の安全の維
持が含まれている。
2023 ／ 24 年予算は、すべての地域にわたって医療および重要なインフラへの多額の投資に備え、ク
イーンズランド州が長期的な成長と発展に向かう明確な道筋をつけるためのものである。クイーンズ
ランド州の伝統的な産業の競争力を向上させ、新規および新興部門の成長を支援する、生産性の高い
インフラを提供するために、過去最高の 88.729 十億ドルという 4 年間の資本計画が発表された。
石炭価格の異例の高値およびクイーンズランド州経済の堅調さから、 2022 ／ 23 年の州の歳入は以前
の予測を上回る結果となった。予定外のロイヤルティ歳入という一時的な性質のものであるため、歳
入は 2023 ／ 24 年に急激に減少し、その後 2024 ／ 25 年に安定し始めると予想された。しっかりとした支
出の抑制が財政再建に向けた進展を支えており、 2023 ／ 24 年予算により、政府は、生計費の圧迫、医
療システムの向上ならびに公営住宅および手頃な価格の住宅の供給や若年層に対するサービスへのよ
り多くの投資という差し当っての課題に効果的に対応することができる。
2023 ／ 24 年予算の更新が 2023 年 12 月 13 日に公表された。 2023 ／ 24 年の赤字額は 138 百万ドルで、
2023 ／ 24 年予算の赤字額 2.182 十億ドルの予測を 2.044 十億ドル下回る。見通しの改善は、主に、世界
的な予想を上回る冶金用石炭価格および石油価格の高値から、クイーンズランド州の主要な商品生産
者が恩恵を受けていることに起因して、石炭と石油のロイヤルティを上方修正したことによるもので
ある。
2024 ／ 25 年の黒字は 122 百万ドルと縮小し、 2025 ／ 26 年および 2026 ／ 27 年は、 2023 ／ 24 年予算のとお
り、引き続き若干の黒字が見込まれている。
政府は、クイーンズランド州の成長を支えるために必要な、生産性の高い経済および社会インフラ
を提供している。 2026 ／ 27 年までの 4 年間の資本計画は現時点では 96.22 十億ドルと予想されており、
医療システムの能力向上の実現、州のエネルギー・システムの脱炭素化、水の安全性の向上および
2032 年ブリスベンオリンピック・パラリンピックに関する準備が含まれている。
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財政原則
2009 年金融説明責任法（クイーンズランド州）は、州財務大臣が財政責任憲章（以下「憲章」とい
う。）を作成し、立法議会に上程することを義務付けている。憲章は、クイーンズランド州政府の財
政目的およびかかる目的を支援する財政原則を定めるものである。
州財務大臣は、クイーンズランド州政府が憲章に記載されている優先事項に対して生じた進展につ
いて、立法議会に定期的に報告しなければならない。この報告は、予算書類および予算の更新におい
て毎年公表される。
2021 ／ 22 年クイーンズランド州予算において、クイーンズランド州政府は、新たな財政責任憲章を
含む、政府の財政再建に向けた中期戦略を定めている。憲章の目的は、新型コロナウイルス感染症の
パンデミックがもたらした財政上の課題に対応するための、中期的な予算方針の指針を示すことであ
る。憲章には、純経常黒字の達成および純債務の安定を支える財政原則が含まれている。
財政原則 1 －一般政府部門の 対歳入純債務比率を中期的に持続可能な水準に安定させ、長期的には対
歳入純債務比率の縮小を目指すこと。
中期的に債務を持続可能な水準に安定させることは、財政戦略の主要な構成要素である。
クイーンズランド州の対歳入純債務比率は、 2021 ／ 22 年決算での報告における 15 ％から減少し、
2022 ／ 23 年は 3 ％となった。 2022 ／ 23 年における引き続き堅調な歳入は、財政バッファーを回復し、変
革的なインフラへの投資能力を提供するための、クイーンズランド州政府による短期的な歳入の増加
の慎重な管理を反映しており、結果として一般政府部門の対歳入純債務比率の連続的な低下をもたら
した。
対歳入純負債比率は、 2026 ／ 27 年までに、 2021 ／ 22 年予算での 2023 ／ 24 年の見積もりを下回る持続
可能な水準である 54 ％に達すると予想されている。これは、 2020 ／ 21 年予算以降、予算の更新の度に
一般政府部門の対歳入純負債比率の見通しが着実に低下していることを受けたものである。
財政原則 2 －財政的に持続可能な純経常黒字を達成するため、中期的に一般政府部門の歳出の平均年
間上昇率が一般政府部門の歳入の平均年間上昇率を下回るようにすること。
財政原則 2 は、歳出増加管理の幅広い措置を実施することを目的としている。経常黒字の達成は債務
の安定化の一助となる。
クイーンズランド州の純経常収支は、 2022 ／ 23 年予算以降、 1.029 十億ドルの経常赤字から 13.93 十
億ドルの経常黒字に大幅に改善した。 2022 ／ 23 年における歳入および歳出は 2021 ／ 22 年と比較してそ
れぞれ 21.1 ％および 8.6 ％の成長となった。
過去 2 年間の商品価格の高騰に牽引されたロイヤルティ歳入による臨時増加分に係る歳入を調整する
と、歳入増加率は 9.7 ％となり、 2022 ／ 23 年の歳出増加率を 1 ％超上回った。
2026 ／ 27 年までの 5 年間において、平均歳出増加率が 4.4 ％であるのに対し、平均歳入増加率は 4.6 ％
と見込まれている。
財政原則 3 －中期的に、非金融資産（資本）に対する投資からのキャッシュ・フロー純額につき、主
として営業活動により得られたキャッシュ・フロー純額で資金調達できるようにするため、純経常黒
字の継続的な改善を目指すこと。資本計画は、生産性の高い経済および雇用の支援ならびに人口増加
に対応するインフラのパイプラインの確保に重点を置く。
2022 ／ 23 年において、一般政府部門の営業活動により得られたキャッシュ・フロー純額 19.885 十億
ドルは、一般政府部門の非金融資産に対する投資からのキャッシュ・フロー純額 9.718 十億ドルの 2 倍
超となり、短期的な借入を減らし、州の将来の資本計画能力を拡大することが可能となる。
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資本計画には、非金融資産の購入、資本助成金、新規ファイナンス・リースおよび類似の取決めが
含まれる。州の非金融部門が 2022 ／ 23 年に提供した資本計画は、 17.561 十億ドルであり、 2023 ／ 24 年
予算における決算見積もりを 559 百万ドル（ 3.5 ％）上回った。
2023 ／ 24 年予算において、クイーンズランド州政府は、州が実施した中で過去最大のインフラ整備
を発表した。 2023 ／ 24 年予算の更新時点では、 2026 ／ 27 年までの 4 年間で合計 96.2 十億ドルの資本計画
が予定されている。拡大されたインフラ計画は、医療システムの能力向上の実現、州のエネルギー・
システムの脱炭素化、水の安全性の向上および 2032 年ブリスベンオリンピック・パラリンピックに関
する準備に重点を置く。
2023 ／ 24 年において、対歳入純負債比率は 35 ％となり、 2026 ／ 27 年までに 47 ％まで増加すると見込
まれている。
財政原則 4 － 1 人当りベースで、クイーンズランド州の課税をその他の州の平均よりも低くすること
で、競争力のある税制を維持すること。
この財政原則は、クイーンズランド州の税制および政策の比較効果を有意義に示し、引き続きク
イーンズランド州民の納税額が、オーストラリアの他の州および準州の住民より少なくなることを保
証するものである。
入手可能な最新の結果によると、 2021 ／ 22 年においてクイーンズランド州の 1 人当りの課税額は、そ
の他の地域の平均と比べて 708 ドル少なかった。平均して、クイーンズランド州民の納税額は、
ニュー・サウスウェールズ州の住民よりも 1,073 ドルおよびビクトリア州の住民よりも 919 ドル少な
かった。
財政原則 5 －保険数理士の助言に従い、老齢退職年金および労災補償等の長期負債に対する完全積立
を目指すこと。
歴代政府の長年の慣行に従い、クイーンズランド州政府は、年金およびワークカバー等の長期負債
を満たすだけの、数理計算上で決定される資産を確保することを約束している。
Q スーパー制度の最新の保険数理評価の完全版は 2021 年 6 月 30 日時点のものであり、同制度は全額積
立済みであるとされている。次回の 3 年ごとの見直しでは、 2024 年 6 月 30 日時点の資金調達状況が報告
される。
2023 年 6 月 30 日現在、ワークカバー・クイーンズランドは全額積立済みである。
表 1
主要財務総計
(UPF ベース )
( 単位：百万ドル )
2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年
2022 ／ 23 年
* * *
決算
決算 決算 決算
一般政府部門
収入 57,778 62,791 74,185 89,810
費用 63,505 63,706 69,902 75,880
純経常収支 (5,728) (915) 4,284 13,930
非金融資産購
6,306 6,682 7,878 9,899
入額
財政収支 (9,164) (4,857) (72) 8,092
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非金融公社部門
収入 13,589 13,269 15,951 16,270
費用 12,661 12,071 14,897 15,222
純経常収支 928 1,198 1,054 1,048
非金融資産購
3,156 3,139 3,134 4,497
入額
財政収支 305 687 593 (904)
非金融公共部門
収入 66,171 71,318 85,485 100,821
費用 72,056 71,770 80,356 86,341
純経常収支 (5,886) (452) 5,129 14,480
非金融資産購入
9,482 9,877 11,130 14,300
額
(9,965) (4,973) 194 6,786
財政収支
*
該当する場合、収支は、会計方針の変更、表示および時期における差異ならびに誤差による修正再表示が行われてい
る。
経常収支
2022 ／ 23 年における決算
統一発表体制（以下「 UPF 」という。）ベースでは、一般政府部門は、 2021 ／ 22 年における修正再表
示された 4,284 百万ドルの経常黒字と比較して、 2022 ／ 23 年において 13,930 百万 ドルの経常黒字を計上
した。 2022 ／ 23 年において、金利の上昇、インフレ圧力および一時的な国内外のサプライチェーンの
制約にもかかわらず、クイーンズランド州の経済成長は継続した。好調な経済実績および商品価格の
例外的な高騰により、州の財政状態は大幅に回復した。
財政収支は、 2021 ／ 22 年における修正再表示された 72 百万ドルの赤字から 2022 ／ 23 年における 8,092
百万ドルの黒字へと増加した。これは主として純経常黒字が改善したことによるものであるが、非金
融資産の純取得額合計の増加によりある程度相殺された。
収入
取引からの収入は、 2021 ／ 22 年において 18.15 ％（ 11,394 百万ドル）増加した後、 2022 ／ 23 年におい
て 21.06 ％（ 15,625 百万ドル）増加した。
連邦助成金は、州の収入の主要部分を成し、一般政府部門の収入の約 43 ％を占めており、税金がそ
の約 23 ％、その他の収入が約 22 ％をそれぞれ占めている。
2022 ／ 23 年において、連邦助成金およびその他の助成金は 4,200 百万ドル増加した。これは主とし
て、国の GST プールの拡大を主因とする GST 歳入の増加、災害復興資金の前払い、公営住宅促進プログ
ラムへの先行融資および「 Quality Schools 」方針に基づくクオリティ・スクールへの資金供給の増加
によるものである。
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2022 ／ 23 年における課税収入は 2021 ／ 22 年（ 590 百万ドル）と比較して増加したが、これは、国内に
おける経済活動の堅調さならびに州の堅調な雇用の伸びおよび労働市場の実績を反映したものであ
る。
一般政府部門のその他の収入は、主として世界的な石炭価格および石油価格の例外的な高騰ならび
に石炭について新たな段階的ロイヤルティ制度を導入したことによるロイヤルティおよび地代の増加
により、 2022 ／ 23 年において、 2021 ／ 22 年を 9,450 百万ドル上回った。
支出
実績に基づくと、 2022 ／ 23 年において、一般政府支出は 5,978 百万 ドル（ 8.55 ％）増加した。
雇用費用および老齢退職年金費用は、 2023 ／ 24 年予算の予測とほぼ一致して、 2022 ／ 23 年において
10.2 ％増加した。これは、会計年度中に多数の公共部門協約が認証されたこと、正規職員が 2.7 ％増加
したことならびに 年金数理上の前提条件の変更および 2023 年 7 月 1 日から施行された新たな老齢退職年
金制度により確定給付型退職年金の費用が増加したことが一因となっている。
その他経常支出は 2021 ／ 22 年から 1,785 百万 ドル（ 9.79 ％）増加したが、これは主として、クイーン
ズランド州における家計の電気料金に係る生計費の割戻し、健康、教育、子供および家庭に関する
サービスにおける需要の伸びならびに州 の道路および鉄道インフラ計画の提供に伴う運営費用 の増加
によるものである。
一般政府部門における減価償却費は 512 百万ドル増加して 5,018 百万ドルとなった。これは主とし
て、インフラストックの増加およびインフラの価値の上昇によるものであった。
支払利息は 180 百万ドル増加して 1,688 百万ドルとなった。これは、金利が上昇し、借入金が実質的
に減少したことによるものであった。
助成金費用は 14,072 百万ドルで、 2021 ／ 22 年から 245 百万ドル増加した。助成金費用の増加に寄与し
たのは、州立以外の学校へ付与されるオーストラリア政府による助成金の増加、 2022 年 12 月に内閣に
より合意されたエネルギー価格救済支援策の一環としての支払およびエナジー・クイーンズランド・
リミテッドに対する地域サービス債務の増加である。助成金費用の増加は、 2021 ／ 22 年に議会に支払
われた廃棄物税の影響およびオーストラリア政府による住宅建設助成金プログラムの終了により一部
相殺された。
非金融資産購入額および借入金
下記表 2 は、州の非金融資産購入額および借入金についてのデータを示すものである。
表 2
非金融資産購入額および借入金
(UPF ベース )
( 単位：百万ドル )
2019 ／ 20 年 2020 ／ 21 年 2021 ／ 22 年 2022 ／ 23 年
決算 決算 決算 決算
非金融資産購入額
一般政府部門 6,306 6,682 7,878 9,899
非金融公社部門 3,156 3,139 3,134 4,497
(1)
9,482 9,877 11,130 14,300
非金融公共部門
借入金
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一般政府部門 44,253 54,076 56,764 53,726
非金融公社部門 40,698 41,558 59,495 49,101
84,944 95,627 116,252 102,821
非金融公共部門
(1) 現行の統一発表体制の取決めに基づき、予算および将来見積もりデータは、正確な事業活動計画の作成が困難であ
ることから、公共金融公社 (PFC) には要求されない。この部門について資本支出は推定されていない。
州の純資産 ( または資本 ) とは、州の資産が負債を超過した額をいう。これはクイーンズランド州の
住民に代わって公共部門機関により保有される投資評価額である。
一般政府部門の純資産は、 2022 ／ 23 年期末現在 303,973 百万ドルとなった。
2022 ／ 23 年期末現在において、一般政府部門における借入金は 53,726 百万ドルとなり、 2021 ／ 22 年
を 3,038 百万ドル下回った。 2022 ／ 23 年に記録的な経常黒字となり、 QTC からの借入が一部減少したこ
とが、借入金の減少の一因となっている。
資本支出
UPF ベースで、 2022 ／ 23 年における一般政府の非金融資産購入額（すなわち、資本支出）は 9,899 百
万ドルとなり、 2021 ／ 22 年を 2,021 百万ドル上回った。
将来見積もり
下記表 3 は、 UPF ベースによる州の将来見積もりの概要を示すものである。
表 3
主要財務総計予測 ( 概要 ) - 2023 ／ 24 年予算の更新 (MYFER)
( 単位：百万ドル )
2023 ／ 24 年 2024 ／ 25 年 2025 ／ 26 年 2026 ／ 27 年
更新予算額 予測額 予測額 予測額
一般政府部門
収入 85,788 84,131 84,378 87,486
費用 85,926 84,009 84,287 86,865
純経常収支 (138) 122 91 621
非金融資産購入
11,332 13,205 12,491 12,055
額
財政収支 (6,709) (8,853) (6,965) (5,461)
非金融公社部門
収入 15,396 16,265 16,889 18,054
費用 15,291 15,424 15,946 16,831
純経常収支 105 841 943 1,223
非金融資産購入
6,587 8,186 8,745 9,966
額
財政収支 (4,234) (4,066) (4,138) (4,779)
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非金融公共部門
収入 95,032 93,852 95,122 99,846
費用 96,126 94,363 95,244 99,130
純経常収支 (1,094) (511) (122) 716
非金融資産購入
17,945 21,381 21,214 21,976
額
(12,028) (14,383) (12,238) (11,322)
財政収支
下記表 4 は、州の非金融資産購入額および借入金についての最新の予測値・見積値のデータを示すも
のである。
表 4
借入金および非金融資産購入額
(UPF ベース )
( 単位：百万ドル )
2023 ／ 24 年 2024 ／ 25 年 2025 ／ 26 年 2026 ／ 27 年
更新予算額 予測額 予測額 予測額
非金融資産購入額
一般政府部門 11,332 13,205 12,491 12,055
非金融公社部門 6,587 8,186 8,745 9,966
非金融公共部門 17,945 21,381 21,214 21,976
(1)
借入金
一般政府部門 63,373 76,841 86,388 96,758
非金融公社部門 46,528 45,551 49,031 52,390
109,894 122,385 135,412 149,141
非金融公共部門
(1) リース、有価証券およびデリバティブを含む借入金
( ロ ) オーストラリア連邦との財政上の関係
連邦の助成金
第二次世界大戦以後、連邦は単独の所得税賦課機関として活動しており、年間の一般歳入助成金が
連邦によって各州に支払われている。連邦は、また、憲法上、消費税、物品・サービス税および関税
を課す独占的な権限を有している。連邦政府は、富裕税、財産税または贈与税は課していない。州政
府は、給与税、印紙税および土地保有税を課し、地方自治体は不動産の課税評価額に基づき地方税を
課す。
1985 年の州首相の会合においてこれまで行われていた税割当制度は州に対する財政援助助成金に代
えられるべきであるという合意がなされた。連邦助成金委員会は、水平的財政調整原則に基づく一般
目的による助成金の割当てについて引き続き提言を行っていた。この原則は、すべての州が同等の税
負担で同水準のサービスおよび関連するインフラを提供することができるよう、州間の歳入を増強す
る能力の差およびサービス提供コストの差を埋めるために、助成金を受ける必要があるとするもので
ある。
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連邦から州政府に対して特定の目的のためまたは条件付きで提供される助成金に加えて、財政助成
金が支払われた。これらの特定の目的のために提供される助成金は、連邦となって以来ほとんどの期
間 存続してきたが、その連邦助成金としての重要性は 1970 年代から著しく増加している。
物品・サービス税（ GST ）に関する連邦と州との関係
2000 年 7 月 1 日付の包括的な消費税である物品・サービス税（以下「 GST 」という。）の導入は、連邦
政府により遂行された国家税制改革の基礎を成すものであった。かかる改革は、連邦および州間の財
政上の関係に重大な変化をもたらすものであった。オーストラリアのすべての政府は「連邦・州間財
政関係の改革に関する政府間協定」を締結した。
かかる協定の主な特徴として以下のものが含まれる。
・ GST 歳入の各州に対する全額交付。州間に GST 歳入を分配する方法として、水平的財政調整原則が
承認された。
・州に対する財政援助助成金の廃止
・多くの州税制の廃止。クイーンズランド州の場合、国内税制の全体的な効率化を強化するため、 9
つの税の段階的な廃止を含む。
2023 ／ 24 年、クイーンズランド州は、 2023 ／ 24 年クイーンズランド州予算の更新において公表され
たとおり、約 19.275 十億ドルの GST 歳入を受領する。クイーンズランド州は、現在、必要とする GST 分
配額が 1 人当り等額を超過する旨が連邦助成金委員会により評価されている。
連邦財政関係に関する政府間協定
2008 年 3 月 26 日、オーストラリア政府間評議会は、連邦財政関係のために新たな枠組みを実施するこ
とに同意した。この新しい枠組みは、州政府の役割および責任ならびに成果主義に基づいた公的説明
責任を一層明確にしつつ、州政府によるサービス提供に関する連邦規定を大幅に削減することを目的
としていた。
2009 年 1 月 1 日、新たな取決めである「 連邦財政関係 に関する政府間協定」の運営が開始された。新
しい枠組みの主な特徴として以下のものが含まれる。
・支払の全体水準を低下させることなく、特定の目的のために提供される助成金の数の削減。新た
な国内取決めを背景に、当該助成金をヘルスケア、学校、技術および労働力開発、障害者への
サービス、ならびに住宅に関する分野の 5 つのより幅広い資金の流れに集約した。
・政府によるサービス提供の質、効率性および有効性の改善によるオーストラリア国民の福利改善
の成果への集中。ただし、州によるサービスに関する成果の達成手段や実施の方法に関する連邦
規定の削減、達成した成果または実施した活動に関する国民への説明責任の強化を伴う。
・交付の適格性の維持および目的との関連性を確保するための定期的な検証を伴いながら新しい国
内取決めを継続させることによる、各州に対するより確実性の高い交付
・特定のプロジェクトの実行を支援し、国家的に重要な改革を促進し、またはかかる改革の実行に
対して報奨を付与するための、連邦による各州に対する国家連携に係る交付
・ GST 歳入の各州に対する全額交付の継続
州政府、準州政府およびオーストラリア政府の優先事項が時折異なり、また競合することがあるた
め、クイーンズランド州およびその他の政府の継続的な課題は、当該枠組みの当初の意図が維持され
ることである。
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新たなガバナンス協定-オーストラリア連邦関係
2020 年 5 月、オーストラリア政府、州政府および準州政府は、新たな国家ガバナンス協定および連邦
関係構造に合意した。この構造の中核となるのが、内閣である。
初代大臣は引き続き内閣として会合し、州財務大臣は引き続き連邦財政関係委員会（以下「 CFFR 」
という。）として会合する。新たな協定に基づき、 CFFR は、連邦と州および準州との間の財政関係の
監督に責任を負う。これには、国家連携協定を含むすべての資金調達契約に対し責任を負うこと、ま
た連邦財政関係に関する政府間協定を監督するという従来の責任を完遂することが含まれる。
国民医療保健改革
国民医療保健改革協定（以下「 NHRA 」という。）が 2012 年 7 月 1 日に発効した。 2020 年 5 月、 2011 年
NHRA の補完書類がすべての管轄地で署名され、 2020 年 7 月 1 日から 2025 年 6 月 30 日まで適用される予定で
ある。資金供給は、大規模病院向けのアクティブ・ベースの資金供給および小規模な地域の病院向け
のブロック・ファンディングの組み合わせにより提供されている。補完書類に基づき、連邦は、需要
の増加にかかわらず、 NHRA による資金供給の増加に係る 6.5 ％という全国的な上限に従い、公立病院の
サービスの効率的成長の 45 ％に資金供給を行っている。 2023 ／ 24 年クイーンズランド州予算の時点で
は、クイーンズランド州は、 2023 ／ 24 年において、 NHRA に基づきオーストラリア政府から 6.503 十億ド
ルの資金供給を受ける予定である。
2023 年 12 月 6 日に、内閣は資金供給の増加に係る 6.5 ％の年間上限の撤廃に合意し、 2025 年から 2030
年までの 5 年間の累積上限に移行する。これにより、 2022 年と 2023 年のインフレによって引き起こされ
た実質的な損失を取り戻すため、短期的により多くの資金を柔軟に提供できるようになる。これがど
れだけ資金供給予測に変動を生じさせるかは、 2024 ／ 25 年予算が近づくまでよくわからないが、一般
的には、 2025 ／ 26 年以降、 NHRA による資金供給は現在の予測よりも高くなると予想される。
Quality Schools
2023 ／ 24 年クイーンズランド州予算の時点では、クイーンズランド州は、 2023 ／ 24 年にオーストラ
リア政府からクイーンズランド州の公立学校に対して 2.394 十億ドル（ 2026 ／ 27 年までの 4 年間で GST を
除き 10.111 十億ドル）の資金供給を受ける予定である。私立学校のための資金調達（ GST を含む。）
は、 2023 ／ 24 年に 4.114 十億ドルとなる（ 2026 ／ 27 年までの 4 年間で 17.342 十億ドル）。
2023 年度連邦補助金委員会（以下「 CGC 」という。）による GST 歳入分配補正係数に関する報告
2023 年 3 月、 CGC は、 GST の分配を決定するために州の状況の変化を考慮した、 GST 歳入分配補正係数
に関する報告－ 2023 年更新（以下「 2023 年 CGC 最新報告」という。）を公表した。 2023 年更新では、
GST 分配額は 836 ドル（ 4.66 ％）増加し、クイーンズランド州への支払に悪影響はないと提言された。
クイーンズランド州の状況を評価すると、 GST の相対性はわずかに低下したが、 GST 比率の推奨値は
21.1 ％と変わらなかった。これは人口率の 20.48 ％を上回る。
クイーンズランド州の 1 人当りの GST 比率の増加は、クイーンズランド州が他の州に比べて 1 人当り財
政能力が低いと CGC が判断したことによるものである。クイーンズランド州は、教育、医療保健および
地方へのサービス提供に関する支出ニーズが高く、土地税および譲渡税に関して歳入を増強する能力
が低いと評価されている。これは、石炭価格の上昇および連邦からの支払割合の増加により鉱区使用
料の徴収能力が高いことにより一部相殺されている。
( ハ ) 公債
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クイーンズランド州の公共部門の負債は、いくつかの独立した範疇から成っている。
－連邦に対する公債
－連邦に対する他の州債務
－保証付の QTC の債務およびその他の保証付借入債務
－偶発債務
1995 年 4 月に連邦政府およびクイーンズランド州政府は、クイーンズランド州が連邦に対する負債を
事前償還するという契約（以下「金融協定」という。）を締結した。この契約は 1995 年 7 月に遂行され
た。
連邦に対する州債務
金融協定に基づいて州に対して貸付けられた資金に加え、連邦政府は、連邦と州との間で合意され
た多様なプログラムに従って、州に資金を貸付けている。一般的に、これらの資金は、合意されたプ
ログラムの条項に従って他の者に貸付けられ、州への返済は最終借入者の収入からなされる。クイー
ンズランド州による貸付の場合、その債務は一般的に最終借入者の有形資産上の州の担保権によって
担保されている。
次の表は、この範疇の負債に基づいて連邦が行った貸付残高の概要を示すものである。
( 単位：百万ドル )
2022 ／ 23 年 2021 ／ 22 年
貸付金－連邦および州住宅建設 215 232
20 31
貸付金－その他
235 263
連邦および政府に対する他の州債務合計
クイーンズランド州財務公社保証付借入債務
現在までの QTC の主たる機能は、クイーンズランド州の政府機関に対して QTC が調達した資金の貸付
を行う中央金融機関の役割を果たすことであった。クイーンズランド州の財務相は、州政府の財務相
に代わって、 QTC により発行されたすべての債務証券の債務を保証する。過去 5 年間のそれぞれの会計
年度末現在の QTC の保証付借入債務（市場価格）およびその各種借入機関への配分は、以下の表に詳し
く示されている。
( 単位：百万ドル )
2019 年 2020 年 2021 年 2022 年 2023 年
負債の配分
クイーンズランド州政府各省庁
州財務省 33,173 41,923 48,869 43,507 39,904
その他 210 258 247 225 221
政府所有法人
CS エナジー・リミテッド 654 658 635 873 1,117
クリーンコー・クイーンズランド・
643 564
リミテッド
エナジー・クイーンズランド・
18,912 19,799 19,999 17,920 18,599
リミテッド
港湾当局および施設 ( 各種 ) 1,482 1,184 1,155 984 970
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クイーンズランド州送電株式会社
5,647 5,742 5,564 4,868 4,787
( パワーリンク )
クイーンズランド・ハイドロ 54
スタンウェル・コーポレーション・
970 980 943 1,488 1,509
リミテッド
地方政府
ブリスベン市議会 2,184 2,314 2,381 2,402 2,407
ケアンズ地方議会 123 171 179 171 144
フレーザー・コースト地方議会 103 85 67 48 34
グラッドストン地方議会 141 131 108 85 76
ゴールド・コースト市議会 702 698 704 659 560
イプスウィッチ市議会 345 378 411 359 356
ローガン市議会 211 271 258 283 302
マッカイ地方議会 177 161 139 70 54
モレトン・ベイ地方議会 443 434 400 315 265
レッドランド市議会 42 45 46 44 46
ロックハンプトン地方議会 128 148 151 147 115
サンシャイン・コースト地方議会 354 592 680 416 369
トゥーンバ地方議会 180 201 207 175 191
タウンズビル市議会 448 440 440 418 408
その他 722 728 692 600 540
公法人団体
中等学校 89 107 140 113 101
SEQ ウォーター 11,617 11,882 11,349 9,437 8,868
ユニティーウォーター 435 443 431 379 411
大学 493 505 507 507 449
水供給委員会 281 255 255 238 347
その他 336 676 646 688 633
その他の団体
DBCT ホールディングス・
113 104 103 101 100
プロプライアタリー・リミテッド
クイーンズランド・レール・
3,901 4,149 4,094 3,821 4,212
リミテッド
クイーンズランド・アーバン・
2,215 2,551 2,540 2,383 2,510
ユーティリティーズ
299 321 271 215 184
その他
貸付資金総額 87,129 98,334 104,611 94,582 91,407
14,884 14,855 18,145 24,765 27,127
未配分借入金
102,013 113,189 122,756 119,347 118,534
保証付債務合計額
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QTC は国内外の資本市場から資金を調達しており、 2022 ／ 23 年期末現在、管理下にある借入の市場価
格は 118.534 十億ドルで、このうち 1.148 十億ドルが海外の資金調達プログラムの下で発行された債務
で あった（ 2022 ／ 23 年期末の外国為替相場に基づく。 ) 。 QTC は金利および通貨スワップならびにその
他のヘッジおよび通貨転換取引を通じて外国債務ポートフォリオをヘッジしている。
以下の表はそれぞれ今後 5 年間およびその後に弁済期日が到来する QTC の未払負債の 2022 ／ 23 年期末
現在における契約時満期を示している。償還額計上については償還にかかる証券等の額面価額が用い
られている。したがって、前段落において示された負債の市場価格との比較は不適切である。
QTC の未払負債（額面価額）
償還満期分析
( 単位：百万豪ドル )
国外からの 国内における
合計
(1) (2)(3)
債務 債務
0 ～ 3 ヶ月 75 9,527 9,602
3 ～ 12 ヶ月 136 3,746 3,882
1 ～ 5 年 0 45,641 45,641
1,088 66,847 67,935
5 年超
1,299 125,761 127,060
合計
(1) これらの統計は、決算日において適法な外国為替相場で豪ドルに換算されたものであり、通貨スワップおよび為替
先物予約の純効果は含まない。 QTC のアメリカ合衆国およびヨーロッパのコマーシャル・ペーパー・ファシリティに
おいて、 2022 ／ 23 年期末現在未借入となっている 140 百万米ドルがこの中に含まれている（ 2022 年は 1,020 百万米ド
ルであった。）。また、アメリカ合衆国およびヨーロッパのユーロ・ミディアム・ターム・ノート（ MTN ）ファシリ
ティにおいて、 2022 ／ 23 年期末現在、 721 百万米ドルが未償還となっている（ 2022 年は 702 百万米ドルであった。 ) 。
(2) 負債額については額面価額で計上されている。
(3) QTC の豪ドル政府債券ファシリティにおいて、 2022 ／ 23 年期末現在未償還となっている 4,900 百万豪ドルがこれらの
合計値に含まれている（ 2022 年は 4,810 百万豪ドルであった。 ) 。
QTC の未払債務
2023 年 6 月 30 日現在の豪ドル建国内未払負債
クーポンレート
満期日 額面価額（豪ドル） 市場価格（豪ドル）
（年率） ( ％ )
QTC 債
4.25 ％ 2023 年 7 月 21 日 7,584,372,000 7,727,589,125
3.00 ％ 2024 年 3 月 22 日 731,700,000 729,574,185
5.75 ％ 2024 年 7 月 22 日 7,739,000,000 8,036,379,842
4.75 ％ 2025 年 7 月 21 日 8,462,600,000 8,693,890,359
3.25 ％ 2026 年 7 月 21 日 8,477,743,000 8,344,805,809
2.75 ％ 2027 年 8 月 20 日 8,773,700,000 8,364,253,492
3.25 ％ 2028 年 7 月 21 日 8,520,000,000 8,251,330,721
2.50 ％ 2029 年 3 月 6 日 1,728,849,000 1,586,480,367
3.25 ％ 2029 年 8 月 21 日 7,627,700,000 7,273,106,829
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2.75 ％ 2030 年 8 月 20 日 413,723,272 435,981,098
3.50 ％ 2030 年 8 月 21 日 8,931,900,000 8,566,228,617
1.25 ％ 2031 年 3 月 10 日 1,500,000,000 1,197,838,802
1.75 ％ 2031 年 8 月 21 日 7,357,000,000 6,053,621,321
1.50 ％ 2032 年 3 月 2 日 3,065,000,000 2,423,669,287
1.50 ％ 2032 年 8 月 20 日 6,242,000,000 4,863,435,374
4.50 ％ 2033 年 3 月 9 日 3,500,000,000 3,526,108,606
6.50 ％ 2033 年 3 月 14 日 659,966,000 771,582,066
2.00 ％ 2033 年 8 月 22 日 4,164,120,000 3,308,894,509
1.75 ％ 2034 年 7 月 20 日 6,078,000,000 4,577,998,559
4.50 ％ 2035 年 8 月 22 日 1,950,000,000 1,932,988,780
2.25 ％ 2040 年 4 月 16 日 1,482,265,000 1,005,672,335
2041 年 11 月 20
2.25 ％ 2,190,855,000 1,436,596,483
日
4.20 ％ 2047 年 2 月 20 日 1,024,000,000 906,251,999
2050 年 10 月 28
2.25 ％ 411,000,000 239,901,891
日
政府債券
各種 2023 年 7 月 160,000,000 159,896,807
各種 2023 年 8 月 1,010,000,000 1,004,732,137
各種 2023 年 9 月 750,000,000 743,628,865
各種 2023 年 10 月 2,265,000,000 2,235,446,928
各種 2023 年 11 月 715,000,000 703,198,344
変動利付債
2024 年 11 月 25
4.37 ％ 2,300,000,000 2,315,140,418
日
4.14 ％ 2026 年 3 月 3 日 3,000,000,000 3,006,829,624
4.24 ％ 2027 年 4 月 15 日 3,500,000,000 3,534,349,448
4.16 ％ 2028 年 2 月 25 日 3,000,000,000 3,010,848,391
その他ローン
各種 2023 年 39,095,000 38,850,560
各種 2024 年 47,925,000 45,745,315
各種 2025 年 228,140,500 210,809,302
各種 2026 年 106,013,211 102,097,114
各種 2027 年 23,250,000 23,074,013
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合計 125,759,916,983 117,385,827,722
未払国外債務
ユーロ・ミディアム・ターム・ノート (2022 ／ 23 年期末現在 )
額面価額 市場価格
発行年 クーポンレート 満期日 通貨
（豪ドル） （豪ドル）
スイス・
2011 年 1.73 ％ 2039 年 9 月 184,554,168 185,998,845
フラン
2014 年 2.65 ％ 2039 年 4 月 日本円 156,500,840 196,117,145
2016 年 1.64 ％ 2046 年 11 月 ユーロ 657,170,859 509,838,734
2020 年 0.69 ％ 2050 年 6 月 ユーロ 90,135,654 47,472,067
合計 1,088,361,521 939,426,791
コマーシャル・ペーパー (2022 ／ 23 年期末現在 )
額面価額 市場価格
発行年 利回り 満期日 通貨
（豪ドル） （豪ドル）
2023 年 4.94 ％ 2023 年 9 月 米ドル 75,449,527 74,539,418
2023 年 5.02 ％ 2023 年 10 月 米ドル 135,809,148 134,046,491
合計 211,258,675 208,585,909
他の保証付債務および偶発債務
1996 年公法人財務調整法および公法人財務調整規則によって修正規定された 1982 年公法人財務調整
法の規定によると、公法人によって締結された金融上の協定は、クイーンズランド州政府を代理する
州財務大臣による保証を受けることがある。同法はまた、同法により置換えられた旧法の下で与えら
れた同種の保証を維持している。さらに、 1982 年公法人財務調整法に基づくその他の公法人による借
入に対する保証は、 2012 年経済発展法の下でこれを行うことができる。
豪ドルの為替相場
QTC およびクイーンズランド州の債務が額面表示され、相当外国為替に対して豪ドルで示される主要
通貨の為替相場は以下の表に示すとおりである。
2017 ／ 18 2018 ／ 19 2019 ／ 20 2020 ／ 21 2021 ／ 22 2022 ／ 23
通貨 ( 年間平均 )
年 年 年 年 年 年
米ドル 0.7754 0.7154 0.6714 0.7470 0.7259 0.6735
日本円 85.56 79.50 72.60 79.56 85.17 92.43
スイス・フラン 0.7526 0.7117 0.6561 0.6797 0.6765 0.6320
英ポンド 0.5760 0.5527 0.5329 0.5546 0.5456 0.5596
ユーロ 0.6499 0.6269 0.6069 0.6260 0.6443 0.6436
ニュージーラン
1.0853 1.0668 1.0545 1.0742 1.0669 1.0927
ド・ドル
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EDINET提出書類
クイーンズランド州財務公社(E06036)
訂正有価証券報告書
出所：リフィニティブ
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