バラック・ファンドSPCリミテッド 半期報告書(外国投資証券)-第15期(2023/01/01-2023/12/31)
提出書類 | 半期報告書(外国投資証券)-第15期(2023/01/01-2023/12/31) |
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提出日 | |
提出者 | バラック・ファンドSPCリミテッド |
カテゴリ | 半期報告書(外国投資証券)-第15期(2023/01/01-2023/12/31) |
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バラック・ファンドSPCリミテッド(E35219)
半期報告書(外国投資証券)
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和5年9月29日
【計算期間】 第15期中(自 令和5年1月1日 至 令和5年6月30日)
【発行者名】 バラック・ファンドSPCリミテッド
(Barak Fund SPC Limited)
【代表者の役職氏名】 取締役 ミッチェル・アラン・バレット
(Mitchell Alan Barrett)
【本店の所在の場所】 ケイマン諸島、KY1-1002 グランドケイマン、私書箱10240、
サウス・チャーチ通り103、 ハーバー・プレイス4階、
ハーニーズ・サービセズ(ケイマン)リミテッド気付
(c/o Harneys Services (Cayman) Limited, 4th Floor,
Harbor Place, 103 South Church Street, PO Box 10240,
Grand Cayman KY1-1002, Cayman Islands)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 小 野 雄 作
弁護士 谷田部 耕 介
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング5階
小野・谷田部グローカル法律事務所
(旧名称(2023年5月8日まで):狛・小野グローカル法律事務所)
【事務連絡者氏名】 弁護士 小 野 雄 作
弁護士 谷田部 耕 介
【連絡場所】 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング5階
小野・谷田部グローカル法律事務所
(旧名称(2023年5月8日まで):狛・小野グローカル法律事務所)
【電話番号】 03(6550)8301
【縦覧に供する場所】 該当なし
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半期報告書(外国投資証券)
1【外国投資法人の概況】
(注1) 本書中、アメリカ合衆国ドル(以下「米ドル」又は「ドル」という。)は、便宜上、2023年7月31日現在の株式会社三菱UFJ
銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値(1米ドル=140.97円)によります。
(注2) 本ファンドは、ケイマン諸島の法律に基づいて設立されておりますが、ファンド株式は、米ドル建てです。以下の金額表示は
別段の記載がない限り米ドルをもって行います。
(注3) 本書の中で金額および比率を表示する場合の数字は四捨五入してあるため、合計の数字が一致しない場合があります。また、
外貨による表示された金額の日本円への換算は、本書の中でそれに対応する数字につき所定の換算率で単純計算のうえ、必要
な場合四捨五入してあります。従って、本書中の同一情報につき異なった円貨表示がなされている場合があります。
(注4) 本書中、「ファンド株式」または「クラスB4参加株式」とは、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号(改
正済))に定義される「外国投資証券」を意味し、「株主」とは、同法に定義される「投資主」を意味します。
(1)【主要な経営指標等の推移】
ファンドの直近3中間計算期間および直近2計算期間に係る主要な経営指標等の推移は以下のと
おりです。下表の情報は、各期に関するファンドの監査済財務書類および無監査の中間財務書類に基
づくものです。
(単位:別段の記載を除き米ドル)
* 括弧内は円換算額(単位:千円(ただし、1株当たりの金額については円))
バラック・ファンド SPC リミテッド -
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
自 2021年1月1日 自 2021年1月1日 自 2022年1月1日 自 2022年1月1日 自 2023年1月1日
至 2021年6月30日 至 2021年12月31日 至 2022年6月30日 至 2022年12月31日 至 2023年6月30日
(第13期中) (第13期) (第14期中) (第14期) (第15期中)
97,707,209 88,176,243 28,707,081 68,118,914 59,849,161
(注1)
営業収益
(13,773,785) (12,430,205) (4,046,837) (9,602,723) (8,436,936)
経常利益/ △ 98,364,692 △ 71,238,861 △ 78,869,798 △ 24,923,770
11,072,262
(注2)
損失金額
(△ 13,866,471) (△ 10,042,542) (△ 11,118,275) (△ 3,513,504)
(1,560,857)
△ 98,364,692 △ 71,238,861 △ 78,869,798 △ 24,923,770
11,072,262
当期純利益/
損失金額
(△ 13,866,471) (△ 10,042,542) (△ 11,118,275) (△ 3,513,504)
(1,560,857)
871,889,433 726,936,483 657,095,677 556,066,685 530,970,614
(注3)
出資総額
(122,910,253) (102,476,236) (92,630,778) (78,388,721) (74,850,927)
発行済株式総数(株)
クラスB1参加株式
2,422,111 2,315,677 2,139,517 2,035,323 1,923,318
クラスB2参加株式
538,488 525,365 485,400 461,761 436,350
クラスB3参加株式
9,680 9,444 8,726 8,301 7,844
クラスB4参加株式
28,858,314 28,155,094 26,013,291 24,746,392 23,384,620
871,889,433 726,936,483 657,095,677 556,066,685 530,970,614
純資産額
(122,910,253) (102,476,236) (92,630,778) (78,388,721) (74,850,927)
978,987,549 832,472,464 793,508,733 663,634,106 635,804,963
総資産額
(138,007,875) (117,353,643) (111,860,926) (93,552,500) (89,629,426)
1株当たり純資産額
321.49 279.77 273.78 243.59 246.18
クラスB1参加株式
(45,320) (39,439) (38,595) (34,339) (34,704)
118.25 102.91 100.71 89.60 90.56
クラスB2参加株式
(16,670) (14,507) (14,197) (12,631) (12,766)
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103.83 107.10 92.18 87.80 82.88
クラスB3参加株式
(14,637) (15,098) (12,995) (12,377) (11,684)
0.98 0.85 0.83 0.7346 0.74
クラスB4参加株式
(138) (120) (117) (104) (104)
1株当たり当期純利
N/A N/A N/A N/A N/A
(注4)
益/損失金額
自己資本比率(%)
89.06 87.32 82.81 83.79 83.51
△ 13.53 △ 10.84 △ 14.18 △ 4.69
自己資本利益率(%)
1.27
(注1) 営業収益には投資収益ならびに実現および未実現投資利益(損失)を含めています。
(注2) 経常利益(損失)は営業収益から費用を控除したものです。
(注3) ファンドは、発行会社の分離ポートフォリオであり、純資産総額を記載しています。
(注4) 各期についての1株当り当期純利益/損失金額は、各期の財務書類に開示されていないため、記載しておりません。
(2)【外国投資法人の出資総額】
2023年7月末現在、以下のとおりです:
(1) 授権資本は20,000,100米ドルであり、以下に分けられます:
無額面の議決権付非参加経営株式100株
無額面の無議決権買戻可能参加株式20,000,000株
(注1)経営株式への申込みはできません。経営株式は、発行会社の一般的利益の中から宣言される配
当金に参加する権利が付与されますが、分離ポートフォリオに関して宣言された分配金に参加
する権利は有しません。経営株式の保有者には、株主総会の通知を受領し、出席もしくは投票
する権利が付与されます。発行会社の解散の場合、経営株式の保有者は、発行会社の一般的資
産(経営株式の発行手取金を含む、分離ポートフォリオの組入資産以外の資産)の按分比例持
分を受領する権利を有しますが、分離ポートフォリオの残余資産に対する権利は有しません。
(注2)参加株式は、分離ポートフォリオの株式として指定され、取締役の決定に従い当該参加株式が
発行される分離ポートフォリオおよび(もしあれば)クラスに対して指定もしくは特定されま
す。参加株式の発行手取金は、当該参加株式が発行される分離ポートフォリオの資産を構成す
るものとします。
(2)発行済資本は以下のとおりです:
(ⅰ) 経営株式1株が、投資運用会社のノミニーであるバラック・ホールディング・トラス
トに対して、総額1米ドルの対価で全額払込済および発行済です。
(ⅱ) ファンド(分離ポートフォリオ)についての発行済資本は以下のとおりです。
純資産総額:
ファンド合計 445,009,374米ドル (62,733百万円)
クラスB1参加株式 396,824,244米ドル (55,940百万円)
クラスB2参加株式 33,117,256米ドル (4,669百万円)
クラスB3参加株式 544,905米ドル (77百万円)
クラスB4参加株式 14,468,642米ドル (2,040百万円)
参加株式の発行済株式総数
クラスB1参加株式 1,615,426 株
クラスB2参加株式 366,497 株
クラスB3参加株式 6,588 株
クラスB4参加株式 19,641,112 株
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なお、最近3中間計算期間および直近2計算期間における純資産総額および発行済株式数の増減
については、前記「(1) 主要な経営指標等の推移」を参照して下さい。
(3)【主要な投資主の状況】
2023年7月末現在、日本の株主が保有するファンドのクラスB4参加株式の主要株主(保有株数上位
5位)は以下のとおりです。株主の氏名/名称および住所/所在地は秘密情報のため開示できませ
ん。
クラスB4株式
発行済株式総数
登録株主の種類 所在国 所有株数 に対する
所有比率
1
会社 ケイマン諸島 9,173,126 46.70%
2
会社 日本 8,804,884 44.83%
3
銀行 日本 1,663,103 8.47%
(4)【役員の状況】
バラックSPCファンド・リミテッドの取締役は以下のとおりです。
(提出日現在)
氏名 役職名 主要略歴
1997年に南アフリカの弁護士資格を取得。金融業では25年
の経験を有しています。メイトランド、インターコンチネ
ンタル・トラスト(ベーカー・ティリー・グループ)を含
む主要な法人サービス会社で勤務し、ターンストーン・
コーポレートではパートナーを務めました。2009年に、世
界中のセクターに多額の持分を有する大規模ファミリーオ
フィスの最高経営責任者(CEO)に任命されました。また、
ミッチェル・アラン・バレット
取締役 中東のソブリン・ファンドに対して、ホスピタリティ産業
(Mitchell Alan Barrett)
における10億米ドル超規模の合併に助力しました。現在、
複数の投資ファンドの取締役会のメンバーであり、バレッ
ト・ダブレイ・インクのマネージング・パートナーを務め
ています。
南アフリカのナタル大学で優等法学士号、英国サリー大
学で国際税務およびウェルス・マネジメントの分野で経営
学修士号を取得。英国勅許ガバナンス協会会員。
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2021年5月27日、バラック・ファンドSPCリミテッドの取締
役に就任。
独立の取締役、清算人、管財人、アドバイザーとして豊
富な実績を有しており、会社、パートナーシップ、信託お
よびその他の金融ストラクチャーに対して、独立の立場か
らガバナンスと紛争解決のアドバイスを提供することを専
門としています。現在は、オフショア/オンショアの多く
のヘッジファンドやその他の投資持株会社の取締役および
清算人を務めています。金融分野で20年以上の経験を有
し、世界4大会計事務所の倒産・再生手続専門チームで
様々な上級管理職を務めました。流動性の問題を発生さ
せ、しばしば紛争・訴訟に発展するワインドダウン、リス
トラクチャリングおよびその他の複雑な状況(予期せぬ出
来事によるコミュニケーションや関係の断絶など)に関し
て豊富な経験を有しています。また、同氏の実績には、複
雑で流動性の低い資産の現金化、サービスプロバイダー問
題の解決、評価・償還・サイドレターをめぐる紛争の対処
に加え、不正行為、法的請求権、規制問題、紛争、リスト
ラクチャリング、補償実務、クローバックおよび訴訟に関
する調査も含まれます。このように、同氏は、オフショ
マイケル・ピアソン
取締役
ア/オンショアのファンドやその他の投資ビークルの取締
(Michael Pearson)
役会レベルに対してガイダンスを提供でき、コーポレー
ト・ガバナンスの強化に当ることのできる理想的かつハイ
レベルな経歴を持っています。また同氏は、近年、最も注
目を集めた投資ファンドの清算手続きにも関わっており、
その実利的かつ明快なアプローチは常に注目されていま
す。現在は、複数の国において訴訟に携わっており、その
中には、マドフ・フィーダー・ファンドのケイマン清算手
続きに関する画期的な訴訟も含まれます。近年は、オン
ショア/オフショアの複雑なストラクチャーを新しいマ
ネージャーへ移行させること、一部の米国ファンドの敵対
的買収、数億ドル規模の調停、さまざまな信託の紛争、米
国破産問題ならびにその他の仕組み金融や持株会社の再編
などにも携わっています。
イングランド・ウェールズ勅許会計士協会のフェローで
あり、英国のライセンスとケイマンの資格を持つ倒産実務
の専門家です。INSOL Internationalのメンバーであり、
350人以上のメンバーが所属するケイマン諸島の
Restructuring and Insolvency Specialists Association
において創立時から会長を務めています。また、ケイマン
諸島金融庁に公認取締役として登録しています。
(注) 上記の取締役のうち、ファンド株式を所有している者はいません。
(5)【その他】
本書提出日前6ヶ月以内において、訴訟事件その他ファンドに重要な影響を与えた事実および重
要な影響を与えることが予想される事実は生じていません。
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2【外国投資法人の運用状況】
(1)【投資状況】
資産別および地域別の投資状況は以下のとおりです。
(2023年7月末現在)
投資比率(%)
投資資産の種類 地域別 時価(米ドル)
対資産総額 対純資産総額
357,882,867 28.70 80.42
南アフリカ
ローン債権
183,737,196 14.74 41.29
ケニア
ガーナ 82,903,276 6.65 18.63
81,976,678 6.57 18.42
ザンビア
62,214,580 4.99 13.98
英国
50,355,556 4.04 11.32
マルタ
43,981,619 3.53 9.88
タンザニア
36,221,226 2.91 8.14
オーストラリア
33,407,913 2.68 7.51
ジンバブエ
22,749,650 1.82 5.11
セネガル
22,162,083 1.78 4.98
モーリシャス
20,044,176 1.61 4.50
ギニア
14,662,779 1.18 3.29
コンゴ民主共和国
13,869,770 1.11 3.12
アラブ首長国連邦
13,265,541 1.06 2.98
英領バージン諸島
10,960,845 0.88 2.46
ウガンダ
9,507,484 0.76 2.14
ナイジェリア
3,879,630 0.31 0.87
ボツワナ
3,282,246 0.26 0.74
シンガポール
935,323 0.08 0.21
南スーダン
863,458 0.07 0.19
香港
842,569 0.07 0.19
コートジボワール
836,012 0.07 0.19
モザンビーク
小 計 1,070,542,478 85.86 240.57
現金およびその他資産 176,320,159 14.14 39.62
資産総額 1,246,862,636 100.00 280.19
負債総額 △801,853,263 △64.31 △180.19
445,009,374
合計(純資産総額) 35.69 100.00
(62,733百万円)
(注)投資比率とは、ファンドの純資産総額に対する当該資産の比率をいいます。以下同じです。
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(2)【運用実績】
ファンドの運用実績は以下のとおりです。以下、参加株式に関する情報は、日本の株主が保有
するクラスB4参加株式についてのみ記載しております。
①【純資産等の推移】
2023年7月末日前1年以内における純資産等の推移は以下のとおりです。
1株当り純資産価格
総資産額 純資産総額
クラスB4参加株式
(米ドル建)
米ドル 千円 米ドル 千円 米ドル 円
2022年8月末 1,187,129,800 167,349,688 625,041,416 88,112,088 0.83 117
9月末 1,174,217,569 165,529,451 625,007,355 88,107,287 0.83 117
10月末 1,176,189,869 165,807,486 623,473,610 87,891,075 0.83 117
11月末 1,182,505,964 166,697,866 595,323,561 83,922,762 0.79 111
12月末 663,634,106 93,552,500 556,066,685 78,388,721 0.73 103
2023年1月末 1,192,550,464 168,113,839 570,866,685 80,475,077 0.78 110
2月末 1,199,988,906 169,162,436 570,793,441 80,464,751 0.78 110
3月末 1,222,196,689 172,293,067 557,807,325 78,634,099 0.76 107
4月末 1,224,712,643 172,647,741 541,368,620 76,316,734 0.75 106
5月末 1,232,022,749 173,678,247 532,050,449 75,003,152 0.74 104
6月末 635,804,963 89,629,426 530,970,614 74,850,927 0.74 104
7月末 1,246,862,636 175,770,226 445,009,374 62,732,971 0.74 104
(注) 2022年12月末の数値は、2022年12月31日に終了した年度の監査済財務書類に基づくものです。2023年6月末の数値は、2023年
6月30日に終了した6ヵ月間の無監査中間財務書類に基づくものです。当該月末以外の数値は、各月末の最終ファンド営業日
(評価日)に、ファンドの評価方針に従って、管理事務代行会社によって計算された数値です。各月末のクラスB4株式の1株
当り純資産価格は、1セント未満を四捨五入して表示しています。
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②【分配の推移】
設定来、いずれのクラスについても分配金は支払われておりません。
③【自己資本利益率(収益率)の推移】
2023年7月末日前1年間について、収益率は以下のとおりです。
2022年7月末現在 2023年7月末現在
収益率
クラス 1株当り純資産価格 1株当たり純資産価格
(%)
(米ドル) (米ドル)
クラスB4参加株式 0.83 0.74 -10.84
(注) 収益率(%)=100×(a-b)/b
a=2023年7月末の1株当り純資産価格(2023年7月末日前1年間の分配金の合計額を加えた額)
b=2022年7月末の1株当り純資産価格(分配落の額)
(3)【投資リスク】
当中間計算期間において、直近の有価証券届出書に記載した「投資リスク」について重要な変更は
ありませんでした。
新型コロナウイルス感染症の影響の結果として、ファンドの融資先企業のかなりの部分が、サプラ
イチェーンの混乱や景気の悪化により、キャッシュ・フローおよび流動性の問題の兆候を示し、融
資先企業が借入金返済契約の不履行に陥りました。これらの問題は、継続企業として存続するファ
ンドの能力に重要な疑義を投げかける、継続企業に関する重要な不確実性の存在を示しています。
ファンドの取締役会は、ファンドのすべての株主が平等に扱われることが確保されるように、ポー
トフォリオの価値を保護するため、2020年3月30日に、ファンドの株主の任意の買戻請求権を停止し
ました。
投資運用会社は、その取締役会の同意を得て、ファンドを清算し、ポートフォリオの資産の秩序あ
る現金化を確保することを決議しました。新経営陣によって、投資運用チームの焦点は活性化さ
れ、より明確化されました。また現金化困難な資産について支援を受けるために、Kroll Advisory
LimitedからMike Cooke を任命したことも、チームに新たな次元の専門性と経験を加えるもので
す。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「投売り(fire sale)ではなく、コントロールさ
れた方法でローン債権の現金化を目指す方針です。しかしながら、清算プロセスは、時間を要し、
多くのアフリカ諸国における交渉と法的プロセスが資産の評価を複雑かつ困難にさせています。
キャッシュ・フローの正確な予測も困難となっており、時に投資運用会社の取締役会は、直ちに投
資者のためのキャッシュ・フローに充当すべきか、長期的な価値を維持すべきか、いずれを選択す
べきか戦略上の判断に迫られることになります。
投資運用会社は、すべての融資について、可能な限り当初合意された返済条件が履行されるよう
に、引続き、融資先企業およびカウンターパーティと共同で取り組んでいきます。
取引または融資先企業が当初の返済プロファイルまたは債務を履行できない場合、投資運用会社
は、取引相手方である融資先企業と共に、債務の条件またはテナー(期間)(また場合によって
は、その他の商業上の指標(金利、証券など))を変更することにより、ローンの再編を検討し、
調整後の返済条件が融資先企業によって履行可能なものとなり、融資先企業が原ローンの価値を最
適化する方法で債務の返済義務を継続して履行できるようにすることを目指して、資本の保全を確
保するために最善の努力を行います。提案されたすべての再編案は、投資運用会社の現金化委員会
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に提出され、承認を得るものとします。発行会社の取締役会は、現金化委員会に出席し、同委員会
に提出された案件について意見を述べます。
取引または融資先企業が当初の返済条件を履行することができない場合で、かつ上記のとおり企図
された再編が不可能である場合、あるいは締結された再編がその後に失敗した場合またはファンド
のリスクの増加につながる場合または関連する現金化委員会によって承認されなかった場合、投資
運用会社は、次に以下を検討します:
(ⅰ) 担保権と担保の状態
(ⅱ) 現在および予測される市況を考慮した上で、担保権の行使を通じた未返済金額(またはその
一部)の回収可能性
(ⅲ) 当該措置を取ることに伴う関連費用・時間に対してファンドが得ることのできる利益。かか
る対抗要件の具備/執行の決定は、投資運用会社の現金化委員会に提示され、承認を得るも
のとします。
経営陣は、出口戦略プロセスの完了を2025年末と予想していますが、見直しや再編が完了していな
い融資先企業については、返済は2026年以降になると予測しています。これらは、投資運用会社が
原融資先企業との間の法律上の再編契約を完了次第、更新されます。本戦略の実施において核とな
るのは、これらの原資産から可能な限り最短の時間で最大の価値を引き出すことができるか否かで
す。
ファンドの取締役会は、投資者の権利および持分の保護に完全にコミットしており、ファンドの出
口戦略が確実かつタイムリーなものとなるように投資運用会社と緊密に連携しています。これに
は、融資先企業からのローン回収、担保権の行使、および必要な場合には株主価値を維持するため
のローンの再編が伴います。投資運用会社の取締役会は、ファンドがすべてのケースにつき専門家
からプロの助言を受けることを確保します。また、投資運用会社は、そのシステムおよび手続き
が、株主保護を最大化するために要求されるコーポレート・ガバナンス手続きを遵守したものであ
ると確信しています。
経営陣は、ファンドのライフサイクルの現段階において、透明性のある見通しを維持し、堅固な基
盤を提供することに専念します。
上記のとおり、ポートフォリオの出口戦略では、時間をかけて資産を現金化し、強制償還の過程を
通じ、分配可能な現金を投資者に按分比例で返還していく予定です。
これまで、ファンドの出口戦略の一環として、
・2021年度中、全クラスの参加株式の保有者に対し、2021年9月30日現在の各保有比率に
応じて合計20,000,000米ドルの強制償還金が支払われました。
・2022年度中、全クラスの参加株式の保有者に対し、2021年12月31日現在、2022年3月31
日現在および2022年6月30日現在の各保有比率に応じて合計92,000,000米ドルの強制償
還金が支払われました。
・2023年1月1日以降、全クラスの参加株式の保有者に対し、2022年12月31日現在、2023
年3月31日現在および2023年6月30日現在の各保有比率に応じて合計117,000,000米ドル
の強制償還金が支払われました。
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バラック・ファンドSPCリミテッド(E35219)
半期報告書(外国投資証券)
3【資産運用会社の概況】
(1)【名称及び資本金の額】
(イ) 名称
バラック・ファンド・マネジメント・リミテッド(投資運用会社)
(Barak Fund Management Limited)
(ロ) 資本金の額
2023年7月末現在、40,000米ドル(約6百万円)です。
(2)【大株主の状況】
(2023年7月末現在)
発行済株式総数に
氏名/名称 住所/所在地
対する所有比率
ザ・プロディジー・トラスト
モーリシャス 40.00%
(The Prodigy Trust)
バラック・インベストメント・
ホールディングズ・リミテッド
モーリシャス 38.22%
(Barak Investment Holdings Ltd)
バラック・ホールディング・トラスト
モーリシャス 21.78%
(Barak Holding Trust)
(3)【役員の状況】
投資運用会社の取締役は以下のとおりです。
(2023年7月末現在)
所有株数
氏名 主 要 略 歴
/比率
ケヴィンドレン・ラムサミー バラック・ファンド・マネジメント・リミテッド入社前は、 100%
(Kevindren Ramsamy) HSBC(モーリシャス)の財務部門に勤務。2006年から2010年
ラムサミー
まで、スタンダード・バンク・モーリシャス・リミテッドに
氏は、上記
て管理および規制報告の責任を担い、金融分野でのキャリア
「(3)大株
主の状況」
を積みました。その後2011年から2015年まで、同行のビジ
に記載する
ネス・マネージャーから最高経営責任者までの地位を歴任し
3つの事業
ました。2015年に、コンゴ民主共和国(DRC)のスタンダー 体を通じて
間接的に、
ド・バンクの業務執行最高財務責任者。スタンダード・バン
投資運用会
ク・リミテッド(モーリシャス)のカンパニー・セクレタ
社の株式の
100%を最
リーとなった後、スタンダード・バンク年金基金の会長に就
終的に保有
任。モーリシャスの銀行セクターにおける経験は10年を超
している。
え、現在、公認会計士協会のメンバー。
ヨーク大学で経済学と金融学の理学士号を取得、ウォー
ウィック大学で経営科学および業務運営調査で修士号を取
得。
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バラック・ファンドSPCリミテッド(E35219)
半期報告書(外国投資証券)
メサーナ・ホセンボクス オフショア・バンキング、オフショアビジネスストラクチャ 該当なし
(Mehsana Hosenbocus) リング・経営を専門とする、経験豊かな金融のプロである。
法学の優等学士号(LLB)および経営学修士号(MBA)を取得
している。
ロンドン大学法学部卒の経歴を持ち、現在は、モーリシャ
スを拠点に、自らの会社であるAcuFinコーポレート・リミ
テッドを通じて、多くの金融関連会社のためにビジネスコン
サルティングおよびビジネス最適化に携わっている。
(4)【事業の内容及び営業の概況】
2023年7月末現在、投資運用会社は、バラック・ファンド SPC リミテッドの中の以下の7つの分
離ポートフォリオを運用しています。
(2023年7月末現在)
1単位当り
純資産総額
名称 基本的性格 設立年月日 通貨 純資産額
(百万米ドル)
(米ドル)
B1: 245.65
バラック・ストラクチャード・ B2: 90.36
仕組み
トレード・ファイナンス・ファンド
1 2009年2月 米ドル 445
B3: 82.71
貿易金融
(Barak Structured Trade Finance Fund)
(ユーロ)
B4:0.7367
バラック・アフリカ・トレード・
G1: 86.75
仕組み
ファイナンス・ファンド
2 2019年4月 米ドル 46.03
貿易金融 G2: 115.97
(Barak Africa Trade Finance Fund)
バラック・ミコポ・クレジット・ファン
ド
3 デット 2016年5月 米ドル 32.07 118.86
(Barak Mikopo Credit Fund)
バラック・シャリア・トレード・
J1: 151.04
仕組み
ファイナンス・ファンド
4 2016年11月 米ドル 19.26
貿易金融 ZJ2: 57.78
(Barak Shariah Trade Finance Fund)
バラック・インパクト・ファイナンス・
仕組み
ファンド
5 2014年7月 米ドル 12.53 97.33
貿易金融
(Barak Impact Finance Fund)
バラック・アシャ・インパクト・ファン
ド
6 デット 2016年5月 米ドル 1.28 122.97
(Barak Asha Impact Fund)
バラック・シャンタ・ファンド
7 デット 2014年5月 米ドル 0.962 91.79
(Barak Shanta Fund)
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バラック・ファンドSPCリミテッド(E35219)
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4【外国投資法人の経理状況】
以下に掲げるファンドの中間財務書類は、発行会社によって作成されたファンドの原文の中間財務書類
を翻訳したものです。これは、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大
蔵省令第38号)第76条第4項ただし書の規定の適用によるものです。
ファンドの原文の中間財務書類については、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第
1条の3第7項に規定する外国監査法人等をいう。)の監査を受けておりません。
ファンドの原文の中間財務書類は、米ドルで表示されています。日本文の中間財務諸表には主要な金額
について円換算額が併記されています。換算は便宜上、2023年7月31日現在における株式会社三菱UFJ銀行
の対顧客電信直物売買相場の仲値(1米ドル=140.97円)で行われています。なお、千円未満の金額は四
捨五入されています。
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バラック・ファンドSPCリミテッド(E35219)
半期報告書(外国投資証券)
(1)【資産及び負債の状況】
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
財政状態計算書
2023年6月30日現在
(無監査)
米ドル 千円
資 産
流動資産
償却原価測定のローン債権 437,068,285
61,613,516
損益を通じた公正価値測定の
95,695,415
ローン債権 13,490,183
現金および現金同等物 89,661,396 12,639,567
その他債権 13,379,866
1,886,160
635,804,963 89,629,426
資産合計
負 債
流動負債
93,359,029
借入金 13,160,822
3,739,021
買戻未払金 527,090
その他未払金 6,703,538 944,998
1,032,761
145,588
未払費用
負債(買戻可能参加株式の保有者に
104,834,349 14,778,498
帰属する純資産を除く)
買戻可能参加株式の保有者に帰属する
530,970,614 74,850,927
純資産
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
包括利益計算書
2023年6月30日に終了した6ヵ月間
(無監査)
米ドル 千円
収 益
受取利息 44,578,458 6,284,225
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半期報告書(外国投資証券)
損益を通じた公正価値測定の
金融資産に係る未実現利益 13,712,440 1,933,043
利益割当 1,011,818 142,636
546,445 77,032
その他収益
59,849,161 8,436,936
収益合計
費 用
予想信用損失 72,805,844 10,263,440
管理報酬 5,599,949 789,425
支払利息 5,333,405 751,850
1,033,733 145,725
その他営業費用
84,772,931 11,950,440
営業費用合計
買戻可能参加株式の保有者に帰属する
(24,923,770)
(3,513,504)
純資産の運用による減少
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産の変動計算書
2023年6月30日に終了した6ヵ月間
(無監査)
米ドル 千円
82,875,472
買戻可能参加株式の保有者に帰属する期首純資産 587,894,386
買戻可能参加株式の買戻支払金 (32,000,000) (4,511,040)
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産
(24,923,770) (3,513,504)
の運用による減少
530,970,616 74,850,928
買戻可能参加株式の保有者に帰属する期末純資産
(2)【投資有価証券明細表等】
該当なし
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半期報告書(外国投資証券)
5【販売及び買戻しの実績】
2023年7月末日前1年間における販売および買戻しの実績ならびに同日の発行済株式数は以下のと
おりです。
(注)クラスB4参加株式の日本における販売、買戻しおよび発行済の株数は( )で示しています。
クラスB4参加株式
期中買戻株数
期間 期中販売株数 期末発行済株数
(注)
(強制償還による)
0 5,105,279 19,641,112
自2022年8月1日
至2023年7月31日
(0) (5,105,279) (19,641,112)
(注)2020年3月31日以降、日本を含む世界全体において、クラスB4参加株式を含むすべてのクラスの参加株式の申込みおよび買
戻しは停止されています。上記の買戻株数は、ファンドの出口戦略の一環として、全クラスの参加株式の保有者に対し、
2022年12月31日、2023年3月31日および2023年6月30日現在の各保有比率に応じて合計117,000,000米ドルの強制償還金が
支払われたことによるものです。
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