インド輸出入銀行 有価証券報告書
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インド輸出入銀行(E06110)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第１項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年９月29日
【事業年度】 自 2022年４月１日 至 2023年３月31日
【発行者の名称】 インド輸出入銀行
（Export-Import Bank of India）
【代表者の役職氏名】 マネージング・ディレクター
Harsha Bangari
【事務連絡者氏名】 弁護士 池田 成史
【住所】 東京都港区六本木一丁目９番10号
アークヒルズ仙石山森タワー
ベーカー＆マッケンジー法律事務所
（外国法共同事業）
【電話番号】 (03)6271-9900
【縦覧に供する場所】 該当なし
注 (1) 「発行者」、「輸出入銀行」または「当行」とは、インド輸出入銀行を意味する。
(2) 別段の記載がない限り、本書において「ルピー」または「Rs」と表示される金額は、インド共和国の通貨を指す。
2023年９月15日現在、株式会社三菱UFJ銀行により公表されたルピーに対する日本円の外国為替の電信売買相場の中値は１ル
ピーにつき1.79円であった。
(3) インド輸出入銀行およびインド共和国の事業年度／会計年度は４月１日から翌年３月31日までである。2023年３月31日に終了
した事業年度／会計年度は、本書中2022/23年度と表示されており、他の事業年度／会計年度についても同様である。2022年
12月31日に終了した暦年は、2022年と表示されており、他の暦年についても同様である。
(4) 本書中の表において、計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
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第１【募集（売出）債券の状況】
募集債券の名称 発行年月 券面総額 償還額 事業年度末の 上場金融商品取引
未償還額 所名又は登録認可
金融商品取引業協
会名
０
第４回インド輸出入銀行 2019年９月 70億円 70億円 該当なし
円貨債券（2019）
当事業年度において、上記債券の所有者の権利等に重要な悪影響を与える事実は発生しなかった。
第２【外国為替相場の推移】
(1)【最近５年間の会計年度(又は事業年度)別為替相場の推移】
豪ドル及び米ドルと日本円との間の為替相場は、日本国内において時事に関する事項を掲載する２以上の
日刊新聞紙に最近５年間の事業年度において掲載されているため、記載を省略する。
(2)【当会計年度(又は事業年度)中最近６月間の月別為替相場の推移】
省略
(3)【最近日の為替相場】
省略
第３【発行者の概況】
１【発行者が国である場合】
該当事項なし
２【発行者が地方公共団体である場合】
該当事項なし
３【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
(1)【設立】
① 設立の目的及び根拠並びに沿革
設 立
輸出入銀行は、インドの外国貿易への融資、促進及び振興を目的として、1981年インド輸出入銀行法（以下
「輸出入銀行法」という。）に基づき設立され、1982年１月１日に業務を開始した。輸出入銀行法は、とりわ
け、インドの輸出入業者に対して金融支援を提供し、また、財及びサービスの輸出入への融資を行う機関の業
務を調整する主たる金融機関としての機能を果たす役割を輸出入銀行に与えている。輸出入銀行は、インドの
国際貿易の振興を目的として、これらの機能を果たすことに責任を負っている。
目 的
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輸出入銀行の業務は、輸出入銀行法第10条に規定されており、その詳細は以下のとおりである。
(1) 輸出入銀行はインドの内外において、自ら又はインドの内外の銀行若しくは金融機関の参加を得て、輸
出若しくは輸入のための貸付若しくは前払金の供与を行うことができ、また、自らが適切であると考える
方法により、輸出及び輸入に対する融資に携わる機関の活動を調整するための主たる金融機関として機能
するものとする。
(2) 輸出入銀行はまた、以下の事業のすべて若しくはそのいずれかを遂行し、処理することができる。
(a) 官報において中央政府によりそのために通知される別掲銀行（その時において1934年インド準備
銀行法の別表２に記載された銀行を指す。）又はその他の銀行若しくは金融機関に対して、かかる
機関が輸出若しくは輸入のために行った貸付若しくは前払金の再融資という形で貸付若しくは前払
金の供与を行うこと、
(b) 輸出若しくは輸入に従事する会社の発行する株式、債務証書若しくは社債を引受けること、
(c) インドの国内外において、輸出入銀行自ら又はインドの国内外の政府、銀行若しくは金融機関の
参加を得て、入札保証状若しくは保証状を発行すること、
(d) インドの国内外において、輸出若しくは輸入に関する取引から発生する為替手形若しくは約束手
形の引受、取立、割引、再割引、売買若しくは譲渡をなし、また、インドの国内外においてかかる
為替手形若しくは約束手形を担保として貸付及び前払金の供与を行うこと、
(e) 信用状の承諾、開設、発行、確認若しくは裏書をなし、また、これに基づき振出された手形及び
その他の書面を譲渡し若しくは取立てること、
(f) 輸出若しくは輸入を目的とした政府信用から政府及び民間信用に至る組合せを伴う取引を行うこ
と、
(g) 輸出若しくは輸入を目的として、外国政府又はインド国外の金融機関若しくは者に対して信用供
与枠を付与すること、
(h) インドの合弁事業のためにインド国外において貸付及び前払金の供与を行うこと、
(i) インドの居住者に対して、インド以外の国における合弁事業に対するその者の資本参加に関連す
る貸付及び前払金の供与を行うこと、
(j) リース取引による機械装置の輸出若しくは輸入に対し融資を行うこと、
(k) インド以外の国の開発銀行若しくは輸出入銀行の株式、債務証書若しくは債券の引受、投資若し
くは買取を行うこと、
(l) 輸出入銀行の権能を遂行するために必要である外国為替の売買又はその他の取引を実行するこ
と、
(m) インド国内外において銀行の口座を開設し、又はインド国内外の銀行若しくはその他機関と代理
契約を締結し、又は代理人若しくはコルレス先として行為すること、
(n) 輸出入銀行が付与した貸付及び前払金に関する証書を有償で譲渡すること、
(o) 参加証書を発行すること、
(p) 先取特権、質権若しくはその他の契約上の権利の実行に必要な範囲で、株式、債務証書若しくは
債券の引受、投資若しくは買取を行うこと、
(q) 国際貿易の推進及び発展に関する調査、測定、技術－経済若しくはその他の研究の実施及び資金
援助を行うこと、
(r) 輸出若しくは輸入のためにあらゆる種類の技術的、運営的及び財政的支援を提供すること、
(s) 輸出関連企業の計画、推進、開発及び資金調達を行うこと、
(t) 輸出入銀行の権能を遂行するため、子会社を設立若しくは経営すること、
(u) 中央政府、州政府、インド準備銀行（以下「準備銀行」という。）、開発銀行若しくは中央政府
が承認するその他一切の者の代理人として行為すること、
(v) 国際貿易に関する市場及び信用情報を収集し、編集し、普及させること、
(w) 中央政府が承認するその他一切の事業を行うこと、及び
(x) 輸出入銀行のいずれかの資産の売却若しくは譲渡を含め、輸出入銀行法若しくはその時点におい
て効力を有するその他の法律に基づく自己の権限の行使若しくは任務の遂行に付随若しくは起因す
るその他行為及び事項全般を行うこと。
② 法的地位及び特別権限
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輸出入銀行は、輸出入銀行法に基づき設立された法人で、その設立時よりインド政府により全額保有されて
いる。輸出入銀行は、1956年会社法第４A条に基づき認められるものとして2013年会社法第２条(72)項に規定さ
れ ている公的金融機関である。かかる公的機関として、輸出入銀行は、インド証券取引委員会の（資本の発行
及び開示要件についての）2009年規則に基づく適格機関買主である。政府は定期的に輸出入銀行に対し戦略上
の助言を与え、輸出入銀行の理事会構成員の一部は政府における役職も兼任しているが、輸出入銀行はその業
務及び運営方針（主に市場重視型である。）の策定において完全な独立性を与えられている。
輸出入銀行法第38条に基づき、会社若しくは法人の清算に関する法律のいかなる規定も輸出入銀行に対して
は適用されないものとし、輸出入銀行は中央政府の命令による場合及び中央政府が指定する方法による場合を
除き、清算されないものとする。
輸出入銀行法第36条に従い、1949年銀行業規制法の規定（「秘密保持を要する書類の作成」に関する第34A条
及び「銀行に関する特定の活動に対する処罰」に関する第36AD条を除く。）は、輸出入銀行には適用されな
い。ただし、輸出入銀行は、金融機関として準備銀行の規制上の監督を受ける。輸出入銀行は、また、1961年
所得税法第２条（36A）における「公的部門会社」である。
輸出入銀行法第35条に基づき、1891年銀行帳簿証拠法は、輸出入銀行が同法第２条において定義されている
銀行として、輸出入銀行に関して適用されるものとする。
準備銀行による預金準備率及び法定流動性比率の維持の要件は、商業銀行には適用されるが、輸出入銀行に
は適用されない。
公的金融機関として、輸出入銀行は、銀行及び金融機関に対して裁判所又は裁決機関の介入なしで担保につ
いて強制執行を行う権限を与えている2002年金融資産の証券化及び再構築・担保権の強制執行法の規定の発動
により、又は、銀行及び金融機関の債権についての迅速な決定及び回収のために専属的に設立された債権回収
裁判所への提訴により、その債権を回収することができる。輸出入銀行はまた、2016年倒産・破産法の規定に
より、法的措置を開始する権限がある。
③ 日本との関係
設立に関して、日本との関係はない。
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(2)【資本構成】
① 資本構成
2023年３月31日現在の（監査済の）輸出入銀行の資本構成及び債務を以下に示す。
2023年３月31日現在
（単位：百万ルピー）
(1)(2)
短期債務 ：
短期債務（ルピー） 171,458.34
短期債務（外貨） 154,301.01
短期債務合計 (a)
325,759.36
長期債務：
長期債務（ルピー） 334,746.05
長期債務（外貨） 623,726.92
長期債務合計 (b)
958,472.97
(3)
債務合計
1,284,232.33
(c)=(a)+(b)
資本金及び準備金：
払込資本金 159,093.66
準備基金 29,647.97
一般準備金 -
(4)
3,894.62
その他準備金
特別準備金 13,640.00
資本金及び準備金合計 (d) 206,276.25
(5)
=(b)+(d)
1,164,749.22
資本合計
注 (1) ルピー建て借入の場合は、短期債務は当初の満期を１年以内として調達された債務に関連している。
(2) 外貨建て借入の場合は、短期債務は当初の満期を３年以内として調達された債務と定義されている。
(3) 2023年３月31日現在、輸出入銀行の借入合計は１兆2,842億3,233万ルピーであった。
(4) 投資変動準備金及び減債基金（クレジット・ライン）を含む。
(5) 資本合計は短期債務を含まない。
② 株 主
輸出入銀行法第４条(2)項に従い、輸出入銀行の発行済株式資本は政府により全額引受けられる。
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(3)【組織】
輸出入銀行は、政府により全額保有されており、とりわけ、政府、準備銀行、IDBI、インド輸出信用保証会
社（ECGC）、他の銀行及び領域専門家からの代表による理事会で運営されている。輸出入銀行の業務は、以下
の事業部門に組織されている。すなわち、プロジェクト輸出、クレジット・ライン（信用供与枠）、コーポ
レート・バンキング及びマーケティング・アドバイザリー・サービスの各グループで、これらは研究・分析、
財務・会計、情報技術及び法人向けサービスの各グループにより支援されている。
① 主要な経営陣
2023年３月31日現在
氏 名 職 務
Harsha Bangari 輸出入銀行の様々な部門の運営及び活動の総監督
マネージング・ディレクター
N. Ramesh 輸出入銀行の様々な部門の運営及び活動の総監督
副マネージング・ディレクター
Mukul Sarkar 輸出入銀行のリスク管理・戦略部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
David Sinate 輸出入銀行の研究・分析部門及び管理部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Prahalathan Iyer 輸出入銀行の研究・分析部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Rima Marphatia 輸出入銀行の内部監査部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Manjiri Bhalerao 輸出入銀行のコンプライアンス部門の総監督兼サス
テナビリティ・グループ責任者
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Deepali Agrawal 輸出入銀行の特殊状況部門及びコーポレート・コ
ミュニケーション部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Tarun Sharma 輸出入銀行の財務及び会計並びに情報技術部門の運
営及び活動の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Utpal Gokhale ハイデラバード地域事務所の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
Gaurav Bhandari 輸出入銀行のリスク管理、草の根事業政策及び開発
並びにマーケティング・アドバイザリー・サービ
チーフ・ジェネラル・マネージャー
ス、ナレッジセンター並びに特別プロジェクト（サ
ステナビリティ及びポータル）部門の総監督、輸出
入銀行の信用評価（II）部門の総監督
Vikramaditya Ugra 輸出入銀行のクレジット・ライン部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
T.D. Sivakumar 輸出入銀行の信用評価（I）部門及びファクタリン
グ・ビジネスの総監督
ジェネラル・マネージャー
Meena Verma 輸出入銀行の企業貸付監視部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Sujeet Bhale 輸出入銀行の企業貸付監視部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
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Dharmendra Sachan 輸出入銀行の草の根事業政策及び開発並びにマーケ
ティング・アドバイザリー・サービス部門、ナレッ
ジェネラル・マネージャー
ジセンター並びに特別プロジェクト（サステナビリ
ティ及びポータル）部門の総監督
Shilpa Waghmare 輸出入銀行の特殊状況部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Uday Shinde 輸出入銀行のコーポレート・コミュニケーション部
門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Lokesh Kumar 輸出入銀行の人材管理部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Rikesh Chand 輸出入銀行の主要プログラムの一つである国家輸出
保険勘定によるバイヤーズ・クレジット及び信用評
ジェネラル・マネージャー
価（I）部門を先導
Nirmit Ved 輸出入銀行のニューデリー地域事務所、クレジッ
ト・ライン部門及び政府業務部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Meghana Joglekar 輸出入銀行の持続可能な企業開発及び輸出開発グ
ループの総監督
ジェネラル・マネージャー
Priti Thomas 輸出入銀行の法務部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Manish Joshi 輸出入銀行の信用評価（III）部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
Ambrish Bhandari 輸出入銀行の信用評価グループ（II）部門及びプロ
ジェクト輸出部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
2023年３月31日以降の変更は下記のとおりである。
役職又は職務の変更：
Tarun Sharma 変更前：輸出入銀行の財務及び会計並びに情報技術
部門の運営及び活動の総監督
変更前：チーフ・ジェネラル・マネージャー
変更後：輸出入銀行の様々な部門の運営及び活動の
変更後：副マネージング・ディレクター
総監督
（2023年４月18日より）
（2023年４月18日より）
David Sinate 変更前：輸出入銀行の研究・分析部門及び管理部門
の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
変更後：輸出入銀行の研究・分析部門の総監督
（2023年５月２日より）
Gaurav Bhandari 変更前：輸出入銀行のリスク管理部門、草の根事業
政策及び開発並びにマーケティング・アドバイザ
チーフ・ジェネラル・マネージャー
リー・サービス部門、ナレッジセンター並びに特別
プロジェクト（サステナビリティ及びポータル）部
門並びに輸出入銀行の信用評価（II）部門の総監督
変更後：輸出入銀行のデジタル及び技術部門、コー
ポレート・コミュニケーション部門並びに海外事務
所の総監督
（2023年５月３日より）
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Utpal Gokhale 変更前：ハイデラバード地域事務所の総監督
変更後：インフラストラクチャー・セル部門の総監
チーフ・ジェネラル・マネージャー
督
（2023年５月15日より）
Lokesh Kumar 変更前：輸出入銀行の人材管理部門の総監督
変更後：輸出入銀行の新事業開発（GRID、ODOP、
ジェネラル・マネージャー
TAP及びファクタリング）並びに公用語部門の総監
督
（2023年５月４日より）
Deepali Agrawal 変更前：輸出入銀行の特殊状況部門及びコーポレー
ト・コミュニケーション部門の総監督
チーフ・ジェネラル・マネージャー
変更後：輸出入銀行の財務及び会計部門の運営及び
活動の総監督
（2023年５月２日より）
Uday Shinde 変更前：輸出入銀行のコーポレート・コミュニケー
ション部門の総監督
ジェネラル・マネージャー
変更後：輸出入銀行の人事部門の総監督
（2023年５月４日より）
Dharmendra Sachan 変更前：輸出入銀行の草の根事業政策及び開発並び
にマーケティング・アドバイザリー・サービス部
ジェネラル・マネージャー
門、ナレッジセンター並びに特別プロジェクト（サ
ステナビリティ及びポータル）部門の総監督
変更後：輸出入銀行のマーケティング・アドバイザ
リー・サービス、ナレッジセンター及び特別プロ
ジェクト（サステナビリティ及びポータル）部門の
総監督
（2023年５月４日より）
退任：
Prahalathan Iyer チーフ・ジェネラル・マネージャー
（2023年５月31日付）
② 理事会
2023年３月31日現在、理事会は13名のメンバーで構成されていた。
輸出入銀行法第５条(1)項に基づき、輸出入銀行の事務及び業務の全般的な監督、指示及び管理の権限は理事
会に属し、理事会は輸出入銀行が行使又は行為し得る全ての権限を行使し、かつ、一切の行為及び事項を行う
ことができる。輸出入銀行法第６条(1)に基づき、輸出入銀行の理事会は、政府により任命される総裁１名及び
マネージング・ディレクター１名（ただし、同一人物を輸出入銀行の総裁兼マネージング・ディレクターとし
て任命することができる。）、政府により任命される常勤理事２名、準備銀行により指名される理事１名、
IDBIにより指名される理事１名、ECGC Limitedにより指名される理事１名、政府により指名される理事12名以
内（政府の職員である理事５名、別掲銀行からの理事３名以内並びに輸出若しくは輸入又は融資について特別
な知識若しくは専門的な経験を有する４名以内の理事）により構成される。
理 事
2023年３月31日現在
氏 名 役 職
Dammu Ravi インド政府外務省次官（経済関係）
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Rajat Kumar Mishra インド政府化学・肥料省肥料局次官
Suchindra Misra インド政府国防省軍需品部主席財務顧問
Vipul Bansal インド政府商工省商工局共同次官
Ramanathan Subramanian インド準備銀行執行理事
M. Senthilnathan インド輸出信用保証会社（ECGC Limited）
総裁兼マネージング・ディレクター
Dinesh Khara インドステイト銀行総裁
Rakesh Sharma インド産業開発銀行（IDBI Bank Limited）
マネージング・ディレクター兼CEO
M.V. Rao インド銀行
マネージング・ディレクター兼CEO
A.S. Rajeev マハラシュトラ銀行
マネージング・ディレクター兼CEO
Ashok Kumar Gupta 非執行理事
Harsha Bangari インド輸出入銀行
マネージング・ディレクター
N. Ramesh インド輸出入銀行
副マネージング・ディレクター
2023年３月31日以降の変更は下記のとおりである。
退任：
M. Senthilnathan インド輸出信用保証会社（ECGC Limited）
(2023年８月１日付) 総裁兼マネージング・ディレクター
Rajat Kumar Mishra インド政府化学・肥料省肥料局次官
(2023年８月25日付)
Suchindra Misra インド政府国防省軍需品部主席財務顧問
(2023年６月30日付)
就任：
Himani Pande インド政府商工省産業国内取引促進局共同次官
(2023年５月25日付)
Abhijit Phukon インド政府財務省金融サービス局経済顧問
(2023年６月30日付)
Vumlunmang Vualnam インド政府財務省経済局多国間・二国間協力部副次官
(2023年８月25日付)
Sunil Joshi インド輸出信用保証会社（ECGC Limited）
(2023年８月16日付) 総裁兼マネージング・ディレクター
Tarun Sharma インド輸出入銀行副マネージング・ディレクター
(2023年４月18日付)
役職の変更：
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Vumlunmang Vualnam 変更前:インド政府財務省経済局多国間・二国間協力部副次官
変更後：インド政府民間航空省次官
(2023年８月31日より)
③ 委員会
輸出入銀行法に基づき、理事会は、適切と考える目的のために委員会を設置することができる。輸出入銀行
の主要な委員会としては、監査委員会、経営委員会、リスク管理委員会、オペレーショナル・リスク管理委員
会、資産・負債管理委員会、資金管理委員会及び信用リスク管理委員会がある。理事会の経営委員会は、輸出
入銀行の総裁及びマネージング・ディレクター並びに７名以内の理事で構成され、輸出入銀行法又はそれに基
づく規則により完全に理事会の検討の管理下に置かれている特定の業務を除く信用判断などの輸出入銀行の通
常の業務を運営する。輸出入銀行の監査委員会を通じてコーポレート・ガバナンス（企業統治）が運営され
る。理事会の監査委員会は、輸出入銀行の内部統制及びシステムの全体的な監督に責任を有し、輸出入銀行の
組織、業務、内部監査の質的管理及び輸出入銀行の法定監査のフォローアップ並びに準備銀行の査察など、輸
出入銀行における全体的な監査機能の運営を監督し、指示を与える。リスク管理の監督は、理事会のリスク管
理委員会を通じて行われる。理事会は、また、業務上及びその他の提案の承認についての権限を委任された副
マネージング・ディレクター、チーフ・ジェネラル・マネージャー、ジェネラル・マネージャー及び副ジェネ
ラル・マネージャーで構成される執行委員会及び信用委員会を設置している。効果的かつタイムリーな業務上
及びその他の提案の評価を容易にし、部門により分かれたグループ間及び地域事務所間での協調的な意思決定
プロセスを達成するため、輸出入銀行は、貸付評価委員会及びプロジェクト評価委員会などの異なる機能を併
せ持つ複合的なグループを設けている。
④ 組織及び従業員
本店がムンバイに所在する輸出入銀行は、アーマダバード、バンガロール、チャンディーガル、チェンナ
イ、グワハティ、ハイデラバード、コルカタ、ムンバイ、ニューデリー及びプネに国内地域事務所を有し、ア
ビジャン、アジスアベバ、ダッカ、ドバイ、ヨハネスブルグ、シンガポール、ワシントンD.C.及びヤンゴンに
海外駐在員事務所を、さらにロンドンに海外支店を有している。
2023年６月30日現在、輸出入銀行は合計353名の正規雇用従業員を有していた。輸出入銀行の専門家スタッフ
には、主に、技術者、エコノミスト、銀行家、勅許会計士、経営大学院卒業生、人事の専門家、法律の専門
家、言語学者及び情報技術の専門家が含まれている。輸出入銀行は、従業員と良好な関係を保っており、その
職場環境は習得及び成長をもたらすものであると考えている。輸出入銀行には労働組合がなく、従業員と団体
協約は締結していない。輸出入銀行ではストライキが行われたことはない。
⑤ 法定監査人
輸出入銀行の法定監査人は、輸出入銀行法第24条(1)項に基づき政府により任命される。輸出入銀行の法定監
査人の任命は、政府が決定する任期及び報酬による。2023年３月31日に終了した事業年度において、輸出入銀
行の法定監査人はムンバイの勅許会計士であるGMJ & Co.であった。
⑥ 準備銀行による規制
輸出入銀行法第36条に従い、1949年銀行業規制法の規定（「秘密保持を要する書類の作成」に関する第34A条
及び「銀行に関する特定の活動に対する処罰」に関する第36AD条を除く。）は、輸出入銀行には適用されな
い。
輸出入銀行は、金融機関として準備銀行の規制上の監督を受ける。
1934年インド準備銀行法（随時改正される。）第45L条により、準備銀行は、いかなる金融機関に対してもそ
の事業に関する情報の提供を要求し、事業の遂行に関して金融機関に指示する権限を与えられている。金融機
関から準備銀行に対して提供される陳述、情報又は内容は、払込済資本、準備金若しくはその他の負債、政府
証券その他への投資、資金提供される者、目的及び期間並びに利率を含むそれらが提供される条件などの事項
に関するものである。
1994年11月に準備銀行は、1994年金融監督委員会に関する規則に基づく、インド準備銀行の中央理事会が構
成する委員会として、準備銀行総裁を委員長とする金融監督委員会を設立した。金融監督委員会の指針に基づ
き、準備銀行の銀行監督部門は、金融機関及び商業銀行を監督する。また、銀行監督部門は、銀行及び金融機
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関の実地外（オフサイト）での監督及び実地（オンサイト）での検査を行う。上記の監視の一環として、準備
銀行は定期的に輸出入銀行の検査を行う。
準備銀行は、輸出入銀行を含む金融機関に対して、資産区分、収益認識及び引当金設定、自己資本適正性並
びに資産・負債管理に関する詳細なガイドライン（随時改正される。）を出している。また、詳細なガイドラ
インに基づき、準備銀行は特定の産業部門に対するエクスポージャーについての内部限度の採用を含めた信用
エクスポージャーについての限度を定めている。輸出入銀行は、これらすべてのガイドラインを遵守し、ガイ
ドラインに従い準備銀行に必要な情報を提出する。
輸出入銀行を含む金融機関に適用される現在の準備銀行のガイドラインに基づき、利息及び元本が定期的に
受領されており、かつ、利息及び／又は元本の遅延（もしあれば）が90日を超えない資産は、稼働資産（正常
資産）に分類される。
準備銀行による預金準備率及び法定流動性比率の維持の要件は、商業銀行には適用されるが、輸出入銀行に
は適用されない。
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(4)【業務の概況】
① 概 要
輸出入銀行の主たる目標は、対象となる輸出関連の企業の海外市場への参入及び同市場での地位の強化への
取組みを支援することを目的とした幅広い商品及びサービスの提供により、これらの企業と商業的に存続可能
な関係を築くことである。輸出入銀行は、主として輸出金融及び輸出能力の創出に重点を置いている。輸出入
銀行は、その輸出信用業務を通じて、インドの機械、製造品、コンサルタント業及び技術サービスの輸出に対
して延払い条件で融資を行う。輸出入銀行は、インド企業の輸出への融資及びその促進を目的として、海外の
金融機関、地域開発銀行、主権政府及びその他の海外機関に対してクレジット・ライン（信用供与枠）（LOC）
を供与する。大部分のLOCは、政府が輸出入銀行を通じて与えるが、その場合政府は、元利金の支払いを保証
し、かかるLOCに関して利息を平準化する支援をする。また、輸出入銀行は国家輸出保険勘定に基づくバイヤー
ズ・クレジット（BC-NEIA）を供与している。BC-NEIAは、発展途上国の伝統的な市場や新興の市場に対するイ
ンドからのプロジェクト輸出を促進するための固有の手段であり、中期又は長期の延払い条件に基づく。この
ファシリティに基づき、輸出入銀行は、延払い条件によりインドから財及びサービスを輸入する海外政府及び
海外の国有企業に対して信用を供与することにより、インドからのプロジェクト輸出を促進している。輸出入
銀行は、国家輸出保険勘定（NEIA）に基づきインド輸出信用保証会社（ECGC）を通じて信用保険の保護を受け
ている。NEIAは、商工省により設定され、ECGCにより管理されている信託勘定である。
輸出入銀行は、輸出品の生産、その開発、輸出マーケティング及び対外投資などの様々なビジネス・サイク
ルの段階における輸出関連企業の資金需要を充たすため、その貸付業務の多様化を図っている。輸出入銀行
は、輸出能力創出のための融資（FECC）業務を通じて、プロジェクト・ファイナンス、設備向け融資、運転資
金需要及びその他の顧客のコーポレート・ファイナンス需要のための貸付プログラムを含め、輸出関連のイン
ド企業に対して資金を提供し（FECCローン）、また海外のベンチャー企業に投資するインド企業に対して対外
投資融資を提供する。輸出入銀行は、また、輸出発展のためのインフラ・プロジェクトの融資も行っている。
2021年、2022年及び2023年３月31日現在、輸出入銀行の貸付残高総額は、それぞれ１兆1,073億1,000万ル
ピー、１兆2,196億6,000万ルピー及び１兆3,927億2,000万ルピー（これには１兆651億6,000万ルピーの輸出信
用貸付残高及び3,275億6,000万ルピーの輸出能力創出のための融資残高が含まれる。）であった。2021年、
2022年及び2023年３月31日現在、輸出入銀行の資金の流出を伴わないポートフォリオの総額は、それぞれ1,422
億9,000万ルピー、1,524億7,000万ルピー及び1,700億ルピーであった。
融資に加え、輸出入銀行は、インドの輸出業者が国際的リスクと輸出機会を見極め、自身の競争力を評価す
ることを可能にする情報及びアドバイザリー・サービスを提供している。これらのサービスには、国家につい
ての調査、マーチャント・バンク・サービス、国際マーケティングについての助言及び多国間機関が資金提供
するプロジェクトへの効果的な参加に必要なデータが含まれる。さらに、海外駐在員事務所のネットワーク並
びに世界中の金融機関、貿易振興機関及び情報提供者との戦略的提携を通じて、輸出入銀行は、海外市場への
参入又は同市場での地位の強化について輸出関連のインド企業を支援する。これらのサービスには、貿易及び
投資に関する情報提供、技術提供者の認定、コーポレート・ファイナンス、カウンセリング及び商業コンサル
ティング・サービスの提供並びにジョイント・ベンチャーの振興が含まれる。
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② 戦 略
1981年の設立以来、輸出入銀行の長期戦略は、輸出信用に焦点を絞ったものから、インドの国際貿易の振興
を目指した幅広い金融商品の利用の提供に重点が移行してきた。輸出入銀行は当初自らを伝統的な輸出信用機
関と位置付けていたが、その後、様々な輸出サイクルの段階において競争力のある融資を提供する仕組みを通
じて輸出能力の創出を促進することに目標を広げた。現在の輸出入銀行の長期戦略のビジョンは、対象となる
輸出関連企業の国際化への取組みの促進を目的とした幅広い商品及びサービスの提供により、これらの企業と
商業的に存続可能な関係を築くことにある。したがって、輸出入銀行は、インドの輸出品の生産及び流通の支
援のための海外投資を含む融資を提供し、付加価値のある情報及びアドバイザリー・サービスによりこれらの
活動を補完することを目的としている。
輸出入銀行の中期事業戦略
輸出入銀行の中期事業計画は、それらの実行のための短期的なイニシアチブとともに、中期事業戦略（以下
「MTBS」という。）に示されている。MTBSは、長期のマクロ目標及びミクロ・レベルの戦術目標の概要をまと
めている。輸出入銀行は、中・長期輸出信用の伝統的な分野及び短期輸出信用の双方において貿易金融におけ
る国内最大の資金元となることを目指している。さらに、貸付以外の収入を生み出し、その収益性を向上させ
るために、投資及び自己取引を増加させる意向である。より幅広いアドバイザリー・サービス及び手数料ベー
スのサービスを取り入れることにより、手数料収入の増加も目指している。
MTBSは、とりわけ以下の戦略的目標を掲げている。
● 利益率に対する圧迫の点から見た輸出入銀行の利益率を強化するために、輸出信用業務と輸出能力創出
のための信用供与業務との計画的な分離の割合を全体的な純利子収入に基づき決定する。
● インド政府が支援するLOC、BC-NEIA及び譲許的金融スキーム（CFS）により構成される政策事業を重視す
ること。
● 資金の流出を伴う及び伴わない製品を組み合わせることで、インドのプロジェクト輸出業者が価値の高
い海外契約を確保できるための支援に焦点を当てること。
● 輸出可能性の高い分野で将来台頭する可能性のある中小企業（SMEs）に注目すること。これは、2020/21
年度に開始された輸出入銀行の「希望の星（Ubharte Sitaare）」プログラム及び2021/22年度に理事会
により承認された貿易支援プログラム(TAP)を通じて進められる。
● 新製品開発及び輸出金融の不足分に対する融資に引き続き重点を置くこと。
● 輸出入銀行の資金の流出を伴わない業務、ローン/企業/プロジェクト・アドバイザリー・サービス、輸
出マーケティング・サービスを通じた手数料収入の増加を達成するための取組みに焦点を当てること。
輸出入銀行は、また、MTBSの質的な目標を達成するための計画及び戦略を実施している。これには、とりわ
け、（ｉ）プロジェクトの特定、詳細なプロジェクト報告書の検証、調達プロセスの迅速化及びLOCプロジェク
トのモニタリングと評価のための専門のインフラストラクチャー・グループを結成すること、(ⅱ) LOCの対象
となるプロジェクトに関するリアルタイムな情報へのシームレスで安全なアクセスを提供するダイナミック・
モニタリング・プラットフォームであるNETRA（New E-tracking and Remote Administration）を開発するこ
と、(ⅲ)インドのMSMEsの競争力を高めるために、USPの下で42社に60億ルピー超の融資枠を供与すること、
(ⅳ)輸出入銀行の与信評価プロセスにESG評価を組込み、2023年１月に10年満期、10億米ドルのサステナビリ
ティ・ボンドを発行するなど、輸出入銀行の「持続可能な開発及び責任ある融資に対する環境・社会及びガバ
ナンス方針」を強化すること、並びに(ⅴ)インドにおける十分な情報に基づく政策決定を支援することを目的
とした様々な研究イニシアチブ、などが含まれる。
輸出入銀行は、輸出入銀行の中期事業戦略に関する提言を受けるために、2019年４月に外部コンサルタント
を雇用した。コンサルタントの提言は、2019/20年度中に理事会に上程された。その後、コンサルタントが特定
した主要行動事項の実施戦略を提言するために、経営陣で構成される対話型分析グループ（IAG）が構成され
た。IAGの推奨事項は理事会に提示され、理事会はその推奨事項を広く受け入れ、追加的な情報の包含を提案し
た。理事会の情報とともに、事業戦略に関するIAGの推奨事項が実施されている。理事会の提案により、外部の
専門家が、組織構造、人員計画、リーダーシップ開発及び輸出入銀行の主要業績評価指標の特定など、業務以
外の行動事項に関する実施戦略の提案に従事している。2022年２月、パンデミック後の世界と国における全体
的輸出動向に大きな変化が見られることから、輸出入銀行は中期的事業戦略を含むビジョン文書を作成するに
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あたり、大手経営コンサルタント会社と契約した。コンサルタント会社は2022年中に最終報告書を提出し、理
事会の承認の後を経て、2022/23当会計年度中に実行に移された。
③ 業績及び財務実績
年度中、輸出入銀行はインドの国際貿易及び投資に対する融資に揺るぎないコミットメントを示し、事業の
力強い拡大と企業向け融資ポートフォリオの大幅な成長をもたらした。それにより、経済成長、イノベーショ
ン及び雇用創出に相乗効果をもたらした。輸出入銀行が競争力のある金利で資金を動かすことが可能になった
ことで、インド企業のグローバル化の努力を支援し、インド政府の開発パートナーシップ・プログラムを促進
する能力が引き続き強化された。輸出入銀行は資産の質を維持し、業務のレジリエンスを確保することに引き
続きコミットしている。
貸付資産
輸出入銀行は、種々の貸付プログラムに基づき、2021/22年度の総額5,480億8,000万ルピーから22％増加し、
2022/23年度中には総額6,696億9,000万ルピーの貸付を承認した。2022/23年度の貸付実行額は6,487億5,000万
ルピーで、2021/22年度の5,227億1,000万ルピーから19％増加した。貸付返済額は、2021/22年度の4,239億ル
ピーに対して、2022/23年度には5,468億3,000万ルピーに達した。輸出入銀行が提供した融資は、輸出の促進、
輸出能力の構築、輸出競争力の強化、輸出インフラの整備、輸出市場の多様化及びインド企業のグローバル化
支援であった。
2023年３月31日現在の貸付資産純額は、１兆3,452億3,000万ルピーで、前年度と比較し14.37％増加した。貸
付資産純額のうち、ルピー建ての貸付及び前払金は26％を占め、74％の貸付及び前払金は外貨建てであった。
中長期（MLT）輸出クレジットの拡大という中核的な義務に沿って、貸付及び前払金純額の大部分（82％）は中
長期的なテナーを有しており、一方で2023年３月31日現在において短期貸付は貸付及び前払金純額の18％を占
めた。
資金の流出を伴わないファシリティ
2022/23年度中に輸出入銀行は、2021/22年度の1,405億5,000万ルピーに対して、総額1,279億6,000万ルピー
の資金の流出を伴わないファシリティを承認したが、これはプロジェクト保証、金融保証及び信用状により構
成された。2022/23年度の保証の発行総額は391億2,000万ルピーであったが、これに対して2021/22年度は398億
4,000万ルピーであった。2022/23年度において発行された信用状の金額は144億5,000万ルピーであったが、こ
れに対して2021/22年度は93億5,000万ルピーであった。
2023年３月31日現在、輸出入銀行の資金の流出を伴わないポートフォリオの総額は、2022年３月31日現在の
1,524億7,000万ルピーから11.50％増加し、1,700億ルピーであった。2023年３月31日現在の輸出入銀行の帳簿
上の保証残高は1,622億3,000万ルピーであったが、これに対して2022年３月31日現在は1,453億7,000万ルピー
であった。2023年３月31日現在の信用状の金額は77億7,000万ルピーであったが、これに対して2022年３月31日
現在は71億ルピーであった。輸出入銀行が発行した保証により、プロジェクト輸出業者は、輸出契約及びみな
し輸出契約を確保し、それを実行できるようになった。
収入/支出
貸付に対する利息、為替手数料、仲介料及び手数料等を含む営業収入は、2022/23年度には776億9,000万ル
ピーであったのに対し、2021/22年度は466億7,000万ルピーであった。銀行預金金利を含む2022/23年度の投資
収益は、371億8,000万ルピーであったのに対し、2021/22年度は369億7,000万ルピーであった。2022/23年度の
支払利息は、2021/22年度と比較し259億9,000万インドルピー高く、755億6,000万インドルピーとなった。費用
合計（偶発事象に対する引当金を除く。）に占める一般管理費の割合は、2021/22年度の5.27％から低下し
2022/23年度には4.21％となった。
2022/23年度中、輸出入銀行は、一般基金会計において208億9,000万ルピーの税引前利益を計上したが、これ
に対して2021/22年度には215億ルピーの税引前利益が計上された。53億3,000万ルピーの法人税控除後の税引後
利益は、2022/23年度において155億6,000万ルピーとなったが、2021/22年度には73億8,000万ルピーの税引後利
益が計上された。かかる利益のうち、140億ルピーは準備基金に繰り入れられた。残りの15億6,000万ルピー
は、輸出入銀行法に規定されるとおりインド政府に移転される。
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2022/23年度における輸出開発基金の税引前利益及び税引後利益はそれぞれ１億1,441万ルピー及び8,561万ル
ピーであったが、これに対して2021/22年度の税引前利益及び税引後利益はいずれも１億2,346万ルピーであっ
た。
借入
2023年３月31日現在の市場調達額は借入金総額の100％であり、輸出入銀行の資金総額の87％を占めた。輸出
入銀行の資金基盤には、とりわけルピー債、譲渡性預金証書、コマーシャル・ペーパー、定期預金、ルピー建
てタームローン、外貨建て債券、外貨建てローン及び長期スワップなどがある。2023年３月31日現在の輸出入
銀行の借入総額は１兆2,842億3,000万ルピーで、2022年３月31日現在の借入総額１兆747億7,000万ルピーと比
べ、19.49％増加した。年度中、輸出入銀行は高コストの借入を代替することで債務管理を成功させ、テナーを
延ばすとともにコスト削減を実現した。
資金
2023年３月31日現在の輸出入銀行の資金総額は、払込済資本金1,590億9,000万ルピー及び準備金471億8,000
万ルピーを含む合計１兆4,905億1,000万ルピーであった。
2022/23年度中、輸出入銀行は、4,438億7,000万ルピーのルピー建資金及び34億7,000万米ドル相当の外貨資
金からなる、合計7,286億7,000万ルピーにのぼる種々の満期を有する借入を行った。663億ルピーのルピー建て
の資金は、ルピー建て債券及びターム・ローンを通じて調達され、3,775億7,000万ルピーは短期金融商品を通
じて調達された。外貨建て資金は、12億6,000万米ドルが債券を通じて、15億米ドルが相対／クラブ／シンジ
ケート・ローンを通じて、また７億623万米ドル相当がスワップを通じて調達された。2023年３月31日現在、輸
出入銀行は130億8,000万米ドル相当の外貨資金を保有しており、ルピー建て資金の残高は2,575億3,000万ル
ピーであった。
10億米ドルのサステナビリティ・ボンド
2022/23年度中、輸出入銀行はさまざまな手段を通じて34億7,000万米ドル相当額の外貨建ての資金を調達し
た。2023年１月、輸出入銀行は、環境社会ガバナンス（ESG）フレームワークに基づき、144A/Reg Sの形式で10
年満期、10億米ドルのサステナビリティ・ボンドを発行した。この発行により、輸出入銀行はインド国外で過
去最大のシングルトランシェによる投資グレードESG発行体となった。
かかる発行は、INXのGSMグリーン・プラットフォームに上場される最大のサステナビリティ・ボンドであ
り、社会的、グリーンかつ持続可能な資金調達に特化したAFEX GreenのAFRINEXプラットフォームに上場される
初のサステナビリティ・ボンドである。また、当該債券はロンドン証券取引所及びシンガポール証券取引所に
も上場されている。
当該枠組みに基づく初のサステナビリティ・ボンドの発行に対する投資家の関心の高まりを踏まえ、輸出入
銀行は、年度中に私募債の発行を通じて２度目のサステナビリティ・ボンドの発行を行った。
資金の多様化
輸出入銀行は、様々な通貨及びそれに関連するスワップ・カーブを常に追跡している。米ドル/シンガポー
ル・ドルのスワップ・カーブが比較的魅力的な水準にあること、また、通貨の分散を図る目的で、輸出入銀行
は、GMTNプログラムのもと、私募による1,500万シンガポール・ドルの１年満期債券を2022年12月に発行した。
この発行により、輸出入銀行は10年ぶりにシンガポール・ドルを調達し、新たな通貨への分散化、投資家基盤
の拡大及び国際債券市場における輸出入銀行の地位のさらなる向上を可能にした。
これまで、輸出入銀行は多様な通貨で外貨資金を調達してきた。米ドル、ユーロ、英国ポンド、日本円のほ
か、豪ドル、香港ドル、メキシコ・ペソ、オフショア人民元、シンガポール・ドル、南アフリカ・ランド、ス
イス・フラン及びトルコ・リラで資金を調達している。
年度中、輸出入銀行は銀行からの二国間貸付や債券の私募を通じて資金を調達した。輸出入銀行は、COVID-
19に関連するインドの医療部門を支援するために、国際協力銀行及び３つの日本の民間金融機関から1億米ドル
の融資を調達した。
LIBORから代替参照金利への移行
輸出入銀行は、米ドル建てLIBORに直接又は間接的に連動する実質的にドル化されたバランス・シートを有す
る。2023年６月30日以降のLIBORの代表性喪失と、輸出入銀行のLIBOR移行ロードマップを考慮し、当行は代替
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的なベンチマーク・レートへの移行に向けて準備を進めている。当行は、特にデリバティブ取引、借入・貸付
取引における移行に伴う問題に対処し、新たな代替基準金利（ARR）関連取引を行えるように、ITシステムを
アッ プグレードした。当行は、LIBORへの移行について常に意識を広め、既存及び新規の顧客をサポートするた
め、LIBORへの移行に関する一般的なFAQを当行のウェブサイトで公開した。
輸出入銀行は、LIBOR及びそれぞれの金利並びにベンチマーク・リセットに関連している資産、負債及びデリ
バティブのエクスポージャーをマッピングした。円滑な移行を確保するため、輸出入銀行はデリバティブ契約
の代替ベンチマークへの移行リスクを最小限に抑えるため、ISDA 2020 IBORフォールバック・プロトコルに準
拠した。輸出入銀行はまた、LIBORに関連した既存の米ドル以外の通貨エクスポージャーを、停止日よりかなり
前に移行させることができた。
資産内容
準備銀行による金融機関のための適正基準により、利息及び／又は元本が90日超期限超過した信用又は貸付
は、不稼働資産（NPA）とみなされる。2023年３月31日現在の輸出入銀行の不稼働資産総額は569億7,000万ル
ピーで、貸付及び前払金の合計の4.09％を占めた。一方で2022年３月31日現在の不稼働資産総額は434億7,000
万ルピー（3.56％）であった。輸出入銀行の不稼働資産（引当金控除後）は、2023年３月31日現在、貸付及び
前払金純額（引当金控除後）の0.71％である94億8,000万ルピーであった。2023年３月31日現在の不稼働資産の
引当率（PCR）は94.56％であった。年度中における不稼働資産総額の大幅な増加は、国家輸出保険勘定プログ
ラムの下でのバイヤーズ・クレジットに基づくソブリン借主へのエクスポージャーにみられる滞納に起因す
る。
資産分類
「非正常資産」とは、利息及び／又は元本が90日超から12か月まで超過した資産をいう。非正常資産が12か
月を超える期間にわたり不稼働資産に分類される場合、当該資産は「不良資産」に分類される。「損失資産」
とは回収不能とみなされる資産をいう。2023年３月31日現在、不稼働資産総額は、非正常資産が61.99％及び不
良資産が38.01％で構成された。2023年３月31日現在において、輸出入銀行は損失資産を有していなかった。
自己資本比率
輸出入銀行の対自己資本リスク資産比率（CRAR）は、準備銀行によって規定された最低基準値の９％に対
し、2023年３月31日現在には25.43％（これに対し2022年３月31日現在は30.49％）となった。輸出入銀行の負
債・自己資本比率は2022年３月31日現在5.59％であったのに対し、2023年３月31日現在では6.23％となった。
エクスポージャー基準
2023年３月31日現在の輸出入銀行の単一借主に対する信用エクスポージャー（資本金総額の15％）及び借主
グループに対する信用エクスポージャー（資本金総額の40％）は、準備銀行が規定した範囲内であった。当該
エクスポージャー基準は、インド政府により保証されている信用エクスポージャーには適用されない。インド
政府によって設立された信託である国家輸出保険勘定（NEIA）からの包括信用保険の対象となる信用エクス
ポージャーについても、同様の取り扱いが検討されている。輸出入銀行が採用している各産業部門に対するエ
クスポージャー限度は全ての産業部門についての総信用エクスポージャーの15％である。2023年３月31日現在
の個別の産業部門に対する輸出入銀行のエクスポージャーのうち、産業エクスポージャー全体の15％を上回る
ものはなかった。
国際及び国内格付
輸出入銀行は、ムーディーズより「Baa3」（安定的）、S&Pグローバル・レーティングスより「BBB-」（安定
的）、フィッチ・レーティングスより「BBB-」（安定的）及び株式会社日本格付研究所より「BBB+」（安定
的）の格付を受けている。年度中、ソブリン格付けの見通しが格上げされたことに伴い、フィッチ・レーティ
ングスによる輸出入銀行の見通しは、「ネガティブ」から「安定的」に格上げされた。上記の格付の全てが投
資適格レベル又はそれ以上に相当し、インド政府のソブリン格付と同等であった。輸出入銀行の国内負債証券
は、格付機関であるクレジット・レーティング・インフォメーション・サービシズ・オブ・インディア・リミ
テッド（CRISIL）及びインベストメント・インフォメーション・アンド・クレジット・レーティング・エー
ジェンシー・オブ・インディア（ICRA）より、長期証券について最高位の「AAA」（安定的）を、短期証券につ
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いてこれらの格付機関より「A1+」を獲得している。定期預金は、CRISILにより「AAA/安定的」及びICRAにより
「AAA」（安定的)の格付けを受けている。
中期事業戦略
輸出入銀行は40年以上にわたり、インドの国際貿易及び投資エコシステムを支える重要な柱となっている。
この間、インドと世界の経済情勢は大きく変化してきた。輸出入銀行は、この動的かつ変化する環境に沿って
進化を続けているが、一方でステークホルダーのニーズをより効果的に満たすために、ビジネスモデル、製品
及びサービス並びに組織構造などとともに、輸出入銀行のビジョンと使命を再検討する必要性を感じた。従っ
て、輸出入銀行は、戦略的ロードマップを提言するために当行のパフォーマンスを包括的に見直し、他の輸出
信用機関のベストプラクティスとのベンチマークを行い、ステークホルダーと協議するための国際コンサルタ
ントを雇用した。
輸出入銀行はそれ以降、2022/23年度から2026/27年度までの期間について、理事会が承認した中期事業戦略
（MTBS）を策定した。MTBSは、輸出入銀行のビジョンと使命を、進化する優先事項と目標と整合させ、８つの
主要な要素を網羅した包括的な戦略を明示している。５年間にわたり、輸出入銀行はプロジェクト輸出への融
資におけるリーダーシップを維持し、次世代のインドのプロジェクト輸出業者の発展を支援することを目指し
ている。また、この戦略では、将来の輸出の可能性を秘めたビッグ・ベット・セクターの開拓を目的とし、セ
クターに焦点を当てた商業融資に着目した、クレジット・ポートフォリオの加速的な成長も構想している。さ
らに、この戦略は、持続可能な融資を提供するという輸出入銀行のコミットメントを強調し、インド企業がESG
に準拠できるようにすることを目指している。輸出入銀行は、自身の信用ポートフォリオにおけるグリーン・
ファイナンスの割合を高め、クレジット・デュー・デリジェンス手順において強固なESG基準を採用することを
目指している。
輸出入銀行は対外投資融資、長期バイヤーズ・クレジット及び輸出関連企業への融資などの既存のプログラ
ムに引き続き重点を置く一方で、中小零細企業（MSMEs）が潜在的な輸出の可能性を開放するための新たなプロ
グラムを導入することも目指している。これに関連して、輸出入銀行はすでにグジャラート国際金融テックシ
ティの貿易支援プログラム及び貿易金融子会社に関する提案について実質的な措置を講じている。MSMEsへの注
力の強化に沿って、輸出入銀行は商業銀行/金融機関とのパートナーシップを強化し、特に輸出拠点としての地
区のイニシアチブの下で促進プログラムを実施する。
政策銀行として、インド政府が支援するクレジット・ラインは引き続き輸出入銀行の優先分野である。輸出
入銀行は、相手国の支援をより効果的に活用し、開発効果を高めるために、LOCプロジェクトのライフサイクル
全体での存在感を深めることを目指している。
MTBSで設定された目標を達成するために、輸出入銀行は組織構造と人事戦略の変更を行い、技術を活用し、
地理的範囲を拡大している。輸出入銀行はまた、インドの輸出業者への提供を改善するためのデジタル・ツー
ル及びプラットフォームの利用拡大にも注力している。さらに、輸出入銀行の地理的存在感を拡大し、ステー
クホルダーのニーズに応える予定である。
戦略期間の初年度である2022/23年度の輸出入銀行のパフォーマンスは、MTBSの予測と一致している。年度
中、輸出入銀行は資産ポートフォリオ及び営業利益の両方において目標を上回っていた。
以下の表は、2021年、2022年及び2023年３月31日に終了した事業年度において輸出入銀行が承認した貸付総
額を信用の種類別に示している。
３月31日に終了した事業年度
総額に対する
割合（2023年）
2021年 2022年 2023年 （％）
(単位：十億ルピー)
輸出信用
クレジット・ライン（信用供与枠）（譲許的
融資スキームに基づき提供されるものを
113.95 32.74 72.43 10.82
含む。）
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18.58 51.21 40.06 5.98
バイヤーズ・クレジット（BC-NEIAを含む。）
プロジェクト輸出への融資／
3.09 0.36 0.30 0.04
中期サプライヤーズ・クレジット
8.68 2.39 3.16 0.47
短期信用（出荷前）
96.89 138.95 146.19 21.83
商業銀行に対する輸出信用の再融資
(1)
47.68 165.41 193.38 28.88
その他のプログラム
288.87 391.06 455.52 68.02
輸出信用合計
輸出能力創出のための融資
7.04 43.09 56.67 8.46
輸出関連企業に対する貸付
28.07 25.91 27.85 4.16
輸入金融
5.38 4.96 15.23 2.27
輸出促進プログラム
7.42 24.94 34.55 5.16
対外投資融資
(2)
28.43 58.10 79.87 11.93
その他のプログラム
76.34 157.02 214.17 31.98
輸出能力創出のための融資合計
365.21 548.08 669.69 100.00
輸出信用及び輸出能力創出のための融資合計
64.22 140.55 127.96
資金の流出を伴わないファシリティ
出所：輸出入銀行
注（１）再割引枠に基づく前払金及び短期運転資本を含む。
（２）生産設備融資プログラム、長期運転資金貸付、輸出製品開発及び従業員ローン制度等に基づく前払金を含む。
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インド輸出入銀行(E06110)
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以下の表は、2021年、2022年及び2023年３月31日に終了した事業年度における輸出入銀行の貸付実行額を信
用の種類別に示している。
３月31日に終了した事業年度
総額に対する
割合（2023年）
2021年 2022年 2023年 （％）
(単位：十億ルピー)
輸出信用
クレジット・ライン（信用供与枠）（譲許的融
67.09 81.34 144.63 22.29
資スキームに基づき提供されるものを含む。）
34.45 47.90 31.64 4.88
バイヤーズ・クレジット（BC-NEIAを含む。）
プロジェクト輸出への融資／
4.98 3.87 6.93 1.07
中期サプライヤーズ・クレジット
9.01 3.80 3.80 0.59
短期信用（出荷前）
96.82 139.16 136.26 21.00
商業銀行に対する輸出信用の再融資
(1)
42.66 164.98 188.70 29.09
その他のプログラム
255.01 441.05 511.96 78.92
輸出信用合計
輸出能力創出のための融資
9.80 9.37 36.12 5.57
輸出関連企業に対する貸付
21.67 14.83 13.17 2.03
輸入金融
4.92 5.84 1.58 0.24
輸出促進プログラム
5.01 19.66 28.15 4.34
対外投資融資
(2)
44.80 31.95 57.64 8.90
その他のプログラム
86.20 81.66 136.66 21.08
輸出能力創出のための融資合計
341.21 522.71 648.75 100.00
輸出信用及び輸出能力創出のための融資合計
34.41 49.19 56.47
資金の流出を伴わないファシリティ
出所：輸出入銀行
注（１）再割引枠に基づく前払金及び短期運転資本を含む。
（２）生産設備融資プログラム、長期運転資金貸付及び従業員ローン制度等に基づく前払金を含む。
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以下の表は、2021年、2022年及び2023年３月31日現在における輸出入銀行の貸付資産残高を信用の種類別に
示している。
３月31日現在
総額に対する
割合（2023年）
2021年 2022年 2023年 （％）
(単位：十億ルピー)
輸出信用
クレジット・ライン（信用供与枠）（譲許的融
資スキームに基づき提供されるものを
525.11 596.46 698.00 50.12
含む。）
131.25 162.29 144.78 10.40
バイヤーズ・クレジット（BC-NEIAを含む。）
プロジェクト輸出への融資／
14.74 15.31 9.96 0.72
中期サプライヤーズ・クレジット
7.76 3.62 3.64 0.26
短期信用（出荷前）
103.47 154.32 136.26 9.78
商業銀行に対する輸出信用の再融資
(1)
21.98 34.38 72.52 5.20
その他のプログラム
804.31 966.38 1,065.16 76.48
輸出信用合計
輸出能力創出のための融資
116.20 104.73 109.52 7.86
輸出関連企業に対する貸付
32.21 27.94 54.05 3.88
輸入金融
27.59 17.64 20.01 1.44
輸出促進プログラム
72.01 51.56 60.80 4.37
対外投資融資
(2)
54.99 51.42 83.18 5.97
その他のプログラム
303.00 253.28 327.56 23.52
輸出能力創出のための融資合計
1,107.31 1,219.66 1,392.72 100.00
輸出信用及び輸出能力創出のための融資合計
142.29 152.47 170.00
資金の流出を伴わないファシリティ
出所：輸出入銀行
注（１）再割引枠に基づく前払金及び短期運転資本を含む。
（２）生産設備融資プログラム、長期運転資金貸付及び従業員ローン制度等に基づく前払金を含む。
④ 輸出金融
プロジェクト、商品及びサービスの輸出
輸出入銀行は、インドのプロジェクト輸出業者に対して資金提供を伴う支援やプロジェクト関連保証ファシ
リティを含め包括的な融資パッケージを提供している。輸出入銀行は、プロジェクト輸出及びコンサルタント
業務に対する融資、資本設備融資、輸出プロジェクトにおけるキャッシュフロー不足に関する融資及び保証を
含む幅広い輸出信用商品を提供している。
輸出契約
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2022/23年度において輸出入銀行は、アジア太平洋、アフリカ、南北アメリカ及びヨーロッパの37か国におけ
る30超のインド企業により保証される53億米ドルに値する75のプロジェクト輸出契約を支援した。2021/22年度
中、輸出入銀行が支援した大型プロジェクト契約には、以下が含まれる。
- 輸出入銀行は、インド企業がチリで実施する太陽光発電プラントの設計・調達及び建設を支援し、同社が
ラテンアメリカ市場でより強固な足場を築くよう支援した。
- 輸出入銀行は、UAEで「海水逆浸透」プロジェクトを実施する企業を支援した。このプロジェクトは、脱塩
水の生産にグリーンエネルギーを最大限に利用するものである。このプロジェクトは、同社にとってUAE
における初めての受注となり、同社の技術力と革新的なソリューションが示された。
- 輸出入銀行は、クウェートに再進出し、クウェート-サウジアラビア間相互接続プロジェクトの一環として
大規模送電線契約を獲得した企業に対し、中東市場における主導的地位を強化するための支援を行った。
このプロジェクトにより、GCC諸国間で信頼性の高い送電が可能になる。
- また、「近隣諸国第一政策」に沿った支援として、輸出入銀行は、スリランカのコロンボにあるウェス
ト・コンテナ・ターミナルにおける設計・調達及び建設サービスに関し、企業に支援を提供した。
- 輸出入銀行は、ネパール最大のプロジェクトであり、インドによるネパールへの最大の投資でもあるアル
ン３プロジェクトの土木工事の実施を促進した。これは、プロジェクト輸出による利益とともに、インド
の近隣諸国第一政策の促進にも貢献した。
- 輸出入銀行は、フィリピンの大手製紙会社の製造工場に廃水処理プラントを設置するため、インド企業を
支援した。この処理プラントは、製紙会社の効果的な環境コンプライアンスに貢献した。また、水使用量
を削減することで、循環型経済の促進も手助けした。
輸出信用及び保証
2022/23年度中、輸出入銀行は、インドのプロジェクト輸出業者に対し、バイヤーズ・クレジット及び支出を
伴う／伴わない支援による総額1,566億2,000万ルピーの輸出信用及び保証を承認した。2022/23年度中の貸付実
行額は458億8,000万ルピーであり、総額391億2,000万ルピーの保証が発行された。これらの保証は、主にEPC
サービス、エンジニアリング商品、資本財、農業製品及び食品、建設、発電、採鉱及び鉱物等の多様な部門に
おける海外プロジェクトに関するものである。輸出入銀行の支援を受けて、複数のインド企業もアフリカ、ア
ジア及びラテンアメリカ全域で多国間開発銀行が資金提供する契約を獲得している。
バイヤーズ・クレジット
輸出入銀行は、海外における信用力のある借主に対し、延べ払い条件でバイヤーズ・クレジットを提供する
ことにより、インドからの輸出を支援し、インドからの商品輸出、資本財輸出及びプロジェクト輸出の市場開
拓を可能にしている。当年度中、輸出入銀行はインドからの機器／機械の輸入により、UAEのワイヤーロープ工
場の能力増強を支援した。また、インドからアフリカ諸国への商品輸出を支援するため、別の企業がリボルビ
ング・クレジット・ファシリティを利用した。輸出入銀行はまた、インドからの設備及びエンジニアリング商
品を利用しているバングラデシュの製鉄所の能力増強のための融資枠を承認した。輸出入銀行のバイヤーズ・
クレジット・プログラムに基づく貸付実行額は63億ルピーに達し、ガーナ、セネガル、モルジブ、ウガンダ、
南アフリカ、タイ、UAEなどを含む複数の国においてインド企業の輸出機会を大幅に拡大した。
クレジット・ライン
輸出入銀行はまた、多国間開発銀行／輸出入銀行／海外銀行などにもクレジット・ラインを供与し、貿易の
拡大やプロジェクトの実施を支援している。2022/23年度中、輸出入銀行は、アジア及びアフリカの銀行に対し
総額２億5,400万米ドルのクレジット・ラインを供与した。これらのクレジット・ラインは、インドの輸出業者
に新たな市場を開拓する機会を提供し、またインドと世界中の他の地域との間の銀行関係を強化するものであ
る。
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クレジット・ライン（信用供与枠）
輸出入銀行は、インド政府を代理し、かつその支援を得て、提携先国の発展を促すために、主権政府、地域
開発銀行及び海外の機関に対してクレジット・ライン（LOC）を供与する。インド政府のインド開発経済支援ス
キーム（IDEAS）の下で供与されるLOCは、インドの開発経験を提携先国と共有し、提携先国の経済及びインフ
ラ・プロジェクトを支援し、提携先国に社会経済的利益をもたらし、財及びサービスの二国間貿易を促進し、
能力の構築と技能移転を支援する重要な手段である。
2022/23年度中、輸出入銀行は、インドからのプロジェクト、財及びサービスの輸出の支援のために、アルメ
ニア、キューバ、モーリシャス、モルジブ、スリランカ及びスリナムの各政府に対し総額６億7,032万米ドルに
のぼる７件のLOCを供与した。これらのLOCは、防衛装備品、米及び肥料の供給並びに社会インフラ・プロジェ
クトの実施に資金を提供するものである。輸出入銀行は、総額318億5,000万米ドルにのぼる信用契約による303
件のインド政府により支援されるLOCのポートフォリオを有しており、これらは様々な実施段階にある。LOCは
アフリカ、アジア、ラテンアメリカ、オセアニア及びCIS地域の68か国にわたり、経済成長の促進における躍進
を遂げ、その範囲は拡大を続けている。
IDEAS 2022の改訂済ガイドラインに基づき、LOCプロジェクトの実施及びモニタリングを強化するためのいく
つかのイニシアチブが実施されている。輸出入銀行はまた、プロジェクトの特定、詳細プロジェクト報告書
（DPR）の審査、調達及びモニタリングの迅速化並びにLOCプロジェクトの評価における輸出入銀行の役割の強
化のために専用のインフラストラクチャー・グループを設置して、IDEASの目的を達成している。当年度中、12
億4,000万米ドル相当の41件の契約が、複数のセクターのプロジェクトに関する様々なLOCに含まれていた。
「New E-tracking and Remote Administration」（NETRA）ソフトウェア・ダッシュボード及びモバイルアプ
リが、インド政府のニルマラ・シタラマン財務企業担当大臣により導入された。このソフトウェアは、輸出入
銀行のポートフォリオを正確に報告するためのリアルタイムの情報を提供し、IDEASに基づくLOC/CFプロセスの
全サイクルにおける100超のマイルストーンの実施状況を追跡する。
バングラデシュの首相のインド訪問中、譲許的融資スキーム（CFS）に基づく融資を受けたバングラデシュの
ランパルにおける1,320メガワット (２基の出力660メガワット）の超々臨界圧発電所プロジェクトのユニット
１が引き渡された。このプロジェクトは現在、バングラデシュのナショナルグリッドに連携されており、同国
の電力需要に大きく貢献している。このプロジェクトは発電能力と電力供給に変革的な影響を与え、同地域の
経済活動にプラスの影響を及ぼしている。
国家輸出保険勘定に基づくバイヤーズ・クレジット
国家輸出保険勘定に基づくバイヤーズ・クレジット（BC-NEIA）は、インドの輸出業者に安全なノンリコー
ス・ファイナンスを提供するユニークな資金調達メカニズムであり、中長期的な繰延融資を必要とする発展途
上国の伝統的市場及び新規市場への効果的な市場参入手段として機能している。輸出入銀行は、2023年３月31
日現在、BC-NEIAの下で37億2,000万米ドル相当の36件のプロジェクトについて総額33億8,000万米ドルを承認し
ていた。
BC-NEIAの下、輸出入銀行はセネガルのタンバクンダ-コルダ-ジガンショール間の送電線建設や、各地域の
ネットワークの拡張及び復旧のためにインド企業からのプロジェクト輸出を支援した。このプロジェクトはセ
ネガルの電力インフラを強化し、同国の南部地域における大きな社会経済的推進力となるものである。送電線
の建設は、農業生産を向上させ、同地域の農業及び観光の潜在力を活用する上で重要な役割を担っている。ほ
かの例では、輸出入銀行は、モーリタニアにおいて国による地域統合計画の一環である送電線プロジェクトも
支援した。輸出入銀行は、カメルーンで送電線及び関連するサブステーション・プロジェクトを支援し、同国
の電力アクセスを改善した。また、モルディブでは道路網の整備を支援し、深刻化する都市渋滞の問題を効果
的に解決するとともに、同国の観光を促進した。このようなプロジェクトは、社会経済開発に大きな影響をも
たらしている。
⑤ 輸出競争力の確立
輸出入銀行は、インド企業の輸出競争力及びグローバル化を増進することを目的とした一連の融資プログラ
ムを実施している。2022/23年度中、輸出入銀行は、総額で1,985億9,000万ルピーのクレジット・ファシリティ
（資金の流出を伴う／伴わないファシリティ）を承認した。貸付実行額は総額で1,367億9,000万ルピー及び発
行された保証／信用状は総額で535億7,000万ルピーとなった。
輸出関連企業への貸付
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輸出入銀行は、輸出関連企業に対し、主にプロジェクト・ファイナンス、設備融資、運転資金、研究開発、
技術アップグレード及びグリーンフィールド輸出関連プロジェクトを対象とした貸付を提供している。2022/23
年 度中、輸出入銀行は、輸出関連企業51社に対し、566億7,000万ルピーのターム・ローンを承認した。貸付実
行額は361億2,000万ルピーとなった。
輸出入銀行の支援は、インド企業の輸出能力を高め、「メイク・イン・インディア」イニシアチブに貢献す
る上で重要な役割を果たしている。インドは携帯電話、部品及び付属品の製造先として急速に台頭している。
電子製品の輸出は、2023年度において全てのセクターの中で最速の伸びを示し、現在ではインドの総輸出のう
ち５番目に大きなセクターとなっている。輸出入銀行は、タミル・ナードゥ州において最先端の携帯電話エン
クロージャー製造ユニットを設立したインド企業に融資枠の供与を行っており、同社は世界的な携帯電話ブラ
ンドから長期にわたる大規模な受注を獲得している。このような製造企業に対する輸出入銀行の支援は、イン
ドにおける携帯電話製造のバリューチェーンの現地化に役立っている。
インド政府は、さまざまなセクターで生産連動型インセンティブ（PLI）スキームを導入し、製造業への投資
を支援する環境を整えた。輸出入銀行はとりわけ、様々なセクターにおいてPLIスキームに基づき選ばれた企業
を特定し、その資金調達要件を支援している。輸出入銀行は、自動車補助部品メーカーの設備拡張を支援し
た。多くの国産医療機器を開発している医療機器メーカーは、能力向上のために輸出入銀行の支援を受けた。
繊維産業は国内の雇用創出に大きく貢献しており、輸出バスケットの主要な構成要素でもある。輸出入銀行
は、ベビー及び子供服の大手メーカーのテランガーナ州における新設備の設立を支援した。当年度中、輸出入
銀行は多くのインド企業に対し、糸、合繊糸、紡績、既製品及びアパレル製品の能力増強を支援した。輸出入
銀行は、テクノロジー向上の資金制度（TUFS）に基づくプロジェクトの対象資格を定め、承認を与え、承認さ
れたプロジェクトに対し直接補助金の交付を行うことについてインド繊維省から指定された中心的機関の１つ
となっている。2023年３月31日現在、輸出入銀行は、総額1,927億9,000万ルピーに及ぶ236件のプロジェクトに
承認を与えていた。
生産設備融資プログラムでは、21の輸出企業に2022/23年度の生産設備の取得資金として、118億1,000万ル
ピーが供与された。年度中、同プログラムの下で、88億6,000万ルピーの貸付が実行され、支援を受けた企業は
製造能力を強化し、製造効率を向上させることができた。さらに、10の企業に総額512億2,000万ルピーの長期
運転資金貸付が承認され、同プログラムによる貸付実行額は326億3,000万ルピーに達した。
輸出入銀行は、継続的な技術革新と能力構築のための研究開発（R&D）の重要性を認識している。ある大手自
動車メーカーは、競争力強化のため、輸出入銀行のR&Dプログラムの下で支援を受けた。
当年度中、輸出入銀行は、輸出促進プログラムの下、ムンバイに新空港を開発するための輸出ファシリティ
を承認した。これにより、航空貨物輸出及び輸送サービス輸出の促進が期待される。輸出入銀行は、輸出を支
援するインフラ・プロジェクト（すなわち海港、バース／コンテナターミナル、空港、内陸コンテナデポ）を
支援し、ターンアラウンド時間の短縮、効率性の向上、生産能力の向上により、国内の輸出インフラストラク
チャーの改善を支援している。
対外投融資
輸出入銀行は、インドの対外投資を支援するためのエクイティ・ファイナンス、貸付、保証及びアドバイザ
リー・サービスに関する包括的な制度を有している。2022/23年度中、８か国への対外投資の融資の資金の一部
として、総額345億5,000万ルピーにのぼる支出を伴う若しくは支出を伴わない支援が18の企業に対して承認さ
れた。輸出入銀行は今まで、78か国において495の企業が設立した671のベンチャー企業に対して資金を提供し
てきた。
年度中、輸出入銀行は、対外投融資プログラムの下で、インドの大手EPC企業２社に対し、それらのブラジル
での事業展開のためにファシリティを提供した。当該ファシリティにより、ラテンアメリカ地域で実施されて
いるプロジェクトを遂行することが可能となり、同地域におけるインドのプロジェクト輸出業者の能力が実証
された。このプログラムの下で提供されたファシリティは、多くのインド企業が海外子会社を買収／設立する
ことを促進し、また、海外子会社の運営に必要な運転資本要件、資本支出及びさらなる株式投資をより良く管
理することを支援してきた。輸出入銀行が対外投資に対し行った支援は総額6,708億2,000万ルピーに上り、医
薬品、化学薬品、自動車及び自動車部品、電気通信、電力工業製品、配送サービス、資本財及び医療サービス
を含む幅広い部門を対象とした。
スタンドバイ信用状（SBLC）/信用状（LC）
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EOUの取引を円滑化するために、輸出入銀行は、主として自身が資金提供する輸入について信用状（LC）を発
行する。輸出入銀行はまた、EOUが有利な利率で海外事業のための資金を調達できるようするために保証又はス
タンドバイ信用状（SBLC）による金融保証を与える。2022/23年度において、輸出入銀行は、199億8,000万ル
ピー の金融保証を行った。輸出入銀行の金融保証のポートフォリオは2023年３月31日現在において643億1,000
万ルピーであったが、これに対して2022年３月31日現在では679億7,000万ルピーであった。2022/23年度中、輸
出入銀行は、総額144億5,000万ルピーのLCを開設した。輸出入銀行は輸出文書の交渉及び回収も取扱う。年度
中に、輸出入銀行は、1,510億8,000万ルピーに値する1,672の輸出文書を取扱った。
⑥ 革新プログラムを通じた中小零細企業（ MSMEs ）の支援
MSMEsは、インドの経済生産、輸出及び雇用に大きく貢献している。MSMEsの潜在的な輸出能力を引き出し、
この分野の国際貿易を促進することに重点を置き、輸出入銀行は近年、いくつかのイニシアチブを立ち上げて
きた。これらのイニシアチブは、輸出能力の創造を支援し、輸出競争力を高め、貿易決済に対する信頼感を生
み出し、MSMEsセクターからの輸出の増加を促進するものである。
希望の星（Ubharte Sitaare）プログラム
希望の星プログラム（USP）は、将来的に優れた輸出能力を発揮するインド企業を特定することを目的として
いる。特定されたインド企業は、技術、製品又は処理において潜在的な優位性を有するものの、現在は伸び悩
んでいるか、潜在的な成長の可能性を活用する能力に欠けている可能性がある。USPに基づく支援の性質には、
負債（資金の流出を伴う／伴わないファシリティ）、株式／株式に似た商品に対する投資、並びに技術支援を
通じた財務支援及び助言サービスの組合せによる構造化された支援が含まれる。
2023年３月31日現在、輸出入銀行は、総額63億8,000万ルピーの金融支援を提供し、資金の流出を伴う及び伴
わない貸付実行額はいずれも31億9,000万ルピーとなった。金融支援は、航空宇宙及び防衛、自動車及び自動車
部品、医薬品、エンジニアリング、エレクトロニクス、革製品、耐久消費財、ロボティクス並びに医薬品な
ど、様々な分野に分散された。年度中、輸出入銀行は２つの企業に対し株式投資を行った。
輸出入銀行は、テクノロジーを駆使する22のMSMEsが今後の成長において飛躍できるよう支援している。これ
らの企業は、メドテック、クリーンテック、人工知能、IoT、インダストリー4.0及びドローンなどの分野にお
いて最先端技術を主導している。USPの下、輸出入銀行は画期的な医薬品、医療機器及びヘルスケアソリュー
ションを通じてヘルスケア分野の変革を推進する９社を支援している。輸出入銀行は、USPに基づく全面的な支
援を通じて、環境の持続可能性を促進する革新的なソリューションを提供する８社に対し、有益な成長環境を
創造している。
輸出入銀行は、インド工科大学ボンベイ校のSociety for Innovation and Entrepreneurship及びインド工科
大学デリー校のFoundation for Innovation and Technology Transfer に対し、総額3,000万ルピーの技術支援
（TA）を提供した。輸出入銀行が提供するTAは、輸出の可能性のある将来の成長企業を支援する触媒として機
能している。
輸出入銀行は、銀行、業界団体、商工会議所、学界及び企業との組織的な関係者協議を通じて、広範な市場
への働きかけを続けている。輸出入銀行は、「Ubharte Sitaare」という明確なブランド・アイデンティティを
創造し、それを支援活動に活用している。
このプログラムの下、輸出入銀行とSIDBI(インド小企業開発銀行)が共同出資する代替投資ファンド「希望の
星ファンド（Ubharte Sitaare Fund（USF））」が、インド政府のニルマラ・シタラマン財務企業担当大臣によ
り設立された。USFの目的は、製造業やサービス業において、輸出の可能性が高い中小企業を特定し、株式や株
式類似商品によって投資することにある。2023年３月31日現在、USFに基づく10の銀行、機関及びファンドによ
る基金からのコミットメントの総額は29億5,000万ルピーとなった。2023年３月31日現在の企業に対するコミッ
トメント累計額は８億5,000万ルピーであった。
貿易支援プログラム（TAP）
輸出入銀行は、貿易金融のギャップに対処するため、新たな貿易円滑化イニシアチブである「貿易支援プロ
グラム」を開発した。TAPの下、輸出入銀行は貿易商品の信用強化を行い、それにより国境を越えた貿易取引を
支援する商業銀行の能力を高めている。輸出入銀行は、世界各地のパートナーシップを活用し、貿易ラインが
制約されている、あるいは潜在力が活用されていない未開拓の市場に関わる貿易取引を特定し、それらを支援
している。
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インド輸出入銀行(E06110)
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2023年３月31日現在、輸出入銀行は同プログラムの下、17か国において総額３億476万米ドル（約250億ル
ピー）に上る122件の取引を支援し、これには銀行及び金融機関に供与されたクレジット・ライン／リファイナ
ンス・ファシリティが含まれる。過去１年間で、輸出入銀行は15か国の44の海外銀行に対し限度枠を設定し、
総 額５億2,800万米ドルの融資を提供した。
このプログラムは、貿易決済における信頼を構築し、それによって、アジア、ラテンアメリカ及びアフリカ
の国々に対し、大企業からだけでなくMSMEからの輸出も可能にしている。このプログラムは、アフリカ及びラ
テンアメリカの比較的未開拓の地域並びにリスク認識の高い国々における取引を促進することで、インド企業
の市場を拡大している。TAPは主に１年以内の短期取引を対象としているが、輸出入銀行はネパールの水力発電
プロジェクトなど、長期信用状の発行も支援した。これは、長期の取引を支援し、プロジェクトの輸出を促進
するする本プログラムの能力を示している。
貿易金融子会社
ファクタリング規制法（改正済）は、インドにおけるファクタリング・サービスの規制枠組みを緩和した。
多くの海外市場における輸出ファクタリングは、輸出業者、特にMSMEsの運転資本要件を支援するための確立さ
れた資金調達モードであり、輸出手形の金額の大部分が、通常はノンリコース・ベースでファクタリング会社
によって決済される。残りの支払いは、輸入業者から請求額を回収した後に、輸出業者に対して行われる。
ファクタリング・サービスは主に売掛金の質に基づいているため、こうしたサービスは、実績がない、あるい
は信用力の評価が困難なMSMEsにとっては特に有益である。また、輸出業者は買主に対して競争力のある信用条
件を提供することができるため、輸出業者の競争力を高めることにも役立つ。
このように貿易を強化し、USP及びTAPなどの他のプログラムとの相乗効果を生み出す可能性があることを認
識し、輸出入銀行はグジャラート国際金融テックシティ（GIFTシティ）の子会社を通じてファクタリング・
サービスを提供するイニシアチブを開発した。輸出入銀行の子会社設立の発表は、2023年の政府予算発表にお
いて、財務大臣によって行われた。
輸出入銀行は子会社の設立手続きを開始しており、これは利用可能な環境を活用することにより、インド企
業への輸出ファクタリング・サービスを拡大することになる。輸出入銀行の子会社によるファクタリング・
サービスは、売掛金の資金調達、不払いリスクの補償及び売掛金の管理という３つの主要なサービスの組み合
わせを輸出業者に提供する。輸出ファクタリング以外にも、当該子会社は、フォーフェイティング、サプライ
チェーン・ファイナンス、輸入ファクタリング、輸入金融などの貿易金融の分野も対象とする。
⑦ 促進及び発展における役割
貿易は、６つの目標にまたがる貿易の明確な目標とともに、ほぼすべての持続可能な開発目標を下支えす
る。輸出入銀行は、持続可能な開発における貿易の重要性を認識し、その促進及び発展における役割の一環と
して幅広い活動を行っている。輸出入銀行は、経済的支援、能力構築及び輸出マーケティングを通じて、草の
根レベルの企業及び職人を支援している。輸出入銀行は、より多くの企業が貿易に携わることを奨励するため
の情報を提供し、国際貿易の様々な側面に関する研究を通じて、政策の進化に貢献している。輸出入銀行はま
た、一層の協力とベスト・プラクティスの共有のために、インドや及びその他の地域の他の機関との連携を促
進している。
草の根事業政策及び開発
輸出入銀行は草の根イニシアチブを通じて、一般的にインドの農村部を拠点とする零細及び小規模企業のグ
ローバル化を支援することを構想している。このプログラムは、手工芸品、手織り機及び農産品などの分野に
おいて、業務効率を高め、より高い付加価値を達成し、市場アクセスを拡大することを目的として、社会の比
較的恵まれない部門の社会経済的ニーズに対処しようとするものである。
輸出入銀行は各機関と協力して、能力構築、技術改良、品質改善、市場アクセスに関して自助グループ、非
政府組織、農業生産者団体、農村部の職人、草の根及び零細企業などの集団を支援し、また、製品及びデザイ
ンの感受性向上、スキル開発及びトレーニング・ワークショップも実施している。
この取り組みの一環として、輸出入銀行は年度中、研修及び技能開発の支援を通じて数多くの介入を行っ
た。輸出入銀行は、カルナータカ州ビーダル、アフマダーバードの国立デザイン研究所と共同で、40人のバイ
ドリウェアの職人を対象とした「製品とデザインの感受性」に関するプログラムを実施した。輸出入銀行は、
ニューデリーの国立デザイン・センターと協力して、女性職人のための技能開発研修プログラムを通じて、
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ジャイプルを拠点とする零細企業であるAnoothiを20日間にわたり支援した。輸出入銀行はまた、スクリーン印
刷のためのワークステーションの設置を支援することで、能力構築を支援した。
インド政府は、「１地区１製品（ODOP）」及び「輸出拠点としての地区」（DEH）プログラムの下で、地区内
の輸出の可能性がある製品及びサービスを特定し、当該地区を輸出拠点に変えるためにステークホルダーと協
力している。これらのイニシアチブを支援するために、輸出入銀行は、ODOP/ DEHの下で、GRIDプログラムに基
づく介入の対象となる地区/商品を特定している。年度中、輸出入銀行は、ライチの品質及び貯蔵寿命を向上さ
せ、腐敗や廃棄物を削減するために、ビハール州ムザッファルプルのライチのプランテーション農家向けに、
オフグリッド冷蔵保管ソリューション及び害虫管理ツールを調達するため、ビハール州のライチ生産者協会に
支援を提供した。輸出入銀行はまた、アンドラ・プラデーシュ州グントゥールの赤唐辛子のプランテーション
農家団体に対し、統合害虫管理イニシアチブの支援やドローンの調達を行った。
マーケティング・アドバイザリー・サービス（MAS）
輸出入銀行は、インド企業がその製品やサービスの海外における販売業者、バイヤー、提携先を特定してい
くにあたり、MASプログラムを通し成功報酬ベースで積極的に援助することで、企業のグローバル化への取組み
を支援しようと試みている。草の根企業や職人への支援を進めるため、輸出入銀行は職人のための独占的な
マーケティング・プラットフォームである「Eximバザー」という旗艦イベントを開催している。2017年の開始
以来、「Eximバザー」はインドの各都市で９回開催され、インドの伝統的な芸術や工芸品に大いに必要とされ
る認識と認知度を提供してきた。第９回目となる「Eximバザー」は、ニューデリーのナショナル・クラフト・
ミュージアム・アンド・ハトカラ・アカデミーで開催され、20州から55人の職人並びにバングラデシュ、ブー
タン、ミャンマー、ネパール及びスリランカから26人の職人が参加した。輸出入銀行は、ムンバイで９日間に
わたって開催された「カラ・ゴダ・アート・フェスティバル」に協力し、20州からの60人の職人を支援した。
研究及び分析
輸出入銀行の研究及び分析グループは、定性的及び定量的な研究手法を通じて世界の経済、貿易、投資につ
いての様々な見識を示している。地域、部門及び政策に関連した研究における広範な分類に基づいて行われる
グループの研究活動は、オケージョナル・ペーパー、ワーキング・ペーパー、特別出版物及び書物などの形で
公表される。
年度中、インドの対貿易戦略、ロシア・ウクライナ紛争の経済的影響：インドの視点、インドにおける輸出
と雇用の相互関係、貿易金融ギャップを埋めるための協力関係の強化：G20諸国への見識など、様々なテーマに
ついて18件の調査研究が発表された。分野別研究には、化学、鉄鋼、砂糖及びエタノールに関するものが含ま
れた。地域別研究では、南部アフリカ、欧州連合、カナダ、リチウムトライアングル諸国及びオーストラリア
が対象とされた。
輸出入銀行は州政府と積極的に協力し、州レベルの輸出実績と可能性を評価し、輸出競争力強化のための戦
略を策定してきた。当行はこれまでに、アンドラ・プラデーシュ州、アッサム州、ビハール州、ヒマーチャ
ル・プラデーシュ州、ジャールカンド州、カルナータカ州、ケーララ州、マディヤ・プラデーシュ州、ミゾラ
ム州、パンジャーブ州、ラージャスターン州、シッキム州、ウッタル・プラデーシュ州及び西ベンガル州の戦
略文書を作成した。2022/23年度には、アンドラ・プラデーシュ州、アッサム州及びヒマーチャル・プラデシュ
州を対象とする３つの州レベルの輸出戦略文書を発行した。輸出入銀行は、その継続的研究取組の一環とし
て、インドの輸出動向を四半期ごとに追跡及び予測するために、インドの輸出先行指数(ELI)を生成するための
モデルを組織内で開発した。ELIモデルに基づき、当行は2022/23年度の通期の商品輸出総額を4,473億米ドル、
石油以外の輸出を3,505億米ドルと見込んだ。かかる予測は、インド政府商工省が発表した2022/23年度におけ
る輸出総額及び石油以外の商品輸出の実際の（一次）見込額とほぼ一致するものであった。
エクセレンスの認識
2016年、輸出入銀行は、国際経済、貿易、開発及び関連融資の分野において、BRICS加盟国にとって現代的に
関連性のあるテーマに関する先進的な博士研究を奨励及び活性化することを目的とし、BRICS経済研究アニュア
ル・アワードを創設した。2022年は、Apoorv Gupta博士による「金融と開発に関するエッセイ」という博士論
文が受賞した。
1989年、輸出入銀行は、インド国内外の大学及び学術機関に所属するインド国民による、国際経済学、貿
易、開発及び関連融資に関する研究を推進し、博士号取得につなげることを目的として、国際経済研究アニュ
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アル・アワード（International Economic Research Annual Award）を創設した。2021年は、Kanika Pathania
博士の「逆転関税構造と有効保護率：理論的及び実証的分析」と題する博士論文が受賞した。
輸出入銀行及びインド産業連盟（CII）は、インド企業が採用する総合的品質管理のベストプラクティスのた
めの「CII及び輸出入銀行のビジネス・エクセレンス賞（CII-Exim Bank Award for Business Excellence）」
を通じてインド企業の「エクセレンス」を促進している。2022年には、17の企業が様々なレベルの賞を受け
た。Bharat Electronics Ltd.のGhaziabad Unit及びGodrej ConstructionがCII及び輸出入銀行のビジネス・エ
クセレンス賞を受賞した。
アウトリーチ・プログラム
輸出入銀行は、インドの輸出入業者の意識を高め、またインドの国際貿易や投資を促進することを目的と
し、インドの輸出入業者に向けたプログラム、セミナー及びワークショップを運営している。2022/23年度中、
輸出能力の創出、ビジネス機会、産業・国・地域、インド各州の輸出ポテンシャルに大別されたテーマによる
34のセミナーが輸出業者向けに組織された。Azaadi ka Amrit Mahotsavキャンペーンの一環として、輸出入銀
行は、特に2022年８月と2023年２月に、インド国内及び海外で複数のセミナー、展示会、ワークショップ及び
その他ステークホルダーをつなぐイベントを実施した。輸出入銀行は、ニューデリーで「インドのプロジェク
ト輸出業者のためのグローバルな機会の強化」に関するサミットを開催した。サミットでは、インド政府のピ
ユーシュ・ゴヤール商工大臣（消費者・食品・流通及び繊維）がインドのプロジェクト輸出業者の集会で挨拶
した。
多国間開発銀行が資金提供するプロジェクトへのインドの輸出業者の参加を奨励するため、輸出入銀行はア
ジア開発銀行及び世界銀行との対話式のワークショップを開催した。輸出入銀行は、各地域の商工会議所や輸
出促進協議会と連携し、とりわけ希望の星プログラム及び貿易支援プログラムを促進するために、さまざまな
Tier Ⅱ及びⅢ都市のMSMEsに対するセミナーを開催した。「輸出入銀行のマスタークラス」は、「どのように
国際市場にアクセスするためのビジネスとオペレーションの卓越性を実現するか」「MSMEsが国際市場を開拓す
るための支援」や「特定セクターに対する政府予算の影響」といったテーマで行われた。
輸出入銀行はインド産業連盟と共同で、2005年より「インド・アフリカ間成長パートナーシップ」に関する
CII及び輸出入銀行会議を開催している。第17回目となる会合は、インド政府外務省及び商工省との共催によ
り、2022年７月19日から20日にかけてニューデリーで開催された。この会議には、アフリカから５人の首脳と
30人の大臣が出席したほか、アフリカ41か国から1,000人を超える事業代表団が参加した。
EXIM Mitra
輸出入銀行のExim Mitraポータルは、潜在的な輸出業者だけでなく、既存の輸出業者にも幅広い情報、支援
及びサポートサービスを提供し、国際的なリスクの評価、輸出機会の開拓及び競争力の向上を可能にする。輸
出入銀行は、数十年にわたる輸出促進における組織的なつながりと経験を活かし、輸出業者に対し、広範な貿
易情報サービスのための効果的なゲートウェイを提供している。
輸出入銀行は現在、ポータルの機能性とユーザーエクスペリエンスの両面で改良を進めており、より多くの
利用者にサービスが行き届くよう、Exim Mitraモバイルアプリを立ち上げている。
機関の連携
輸出入銀行は、多国間機関、輸出信用機関、銀行及び金融機関、貿易振興団体、投資促進理事会との間で、
貿易及び投資を支援しうる環境の創出を容易にするために、協調関係及び機関の連携を築いてきた。
アジア輸出入銀行フォーラム（AEBF）は、加盟機関の間における経済協力の強化及び強固な関係の構築を目
的としており、それによりアジアの輸出入銀行のコミュニティにおける長期的な関係を育成している。第27回
AEBF年次会合は、マレーシア輸出入銀行の主催で2022年11月にクアラルンプールで開催された。年度中、輸出
入銀行は、「貿易支援のための金融商品」というテーマで第45回AEBFトレーニング・プログラムを主催した。
輸出入銀行は、アジア太平洋開発金融機関協会（ADFIAP）の年次行事に定期的に参加し、開発経験、イン
プット及び見識を共有するとともに、他の機関の経験からも恩恵を受けている。年度中、輸出入銀行は、
ADFIAPフォーラムにおいて、「希望の星プログラム」及び「アクシャヤ・パトラ・ミッドデイ・ミールズ・イ
ニシアチブ」における企業の社会的責任に対して賞を授与された。同様に、ラテンアメリカ開発金融機関協会
（ALIDE）からも「希望の星プログラム」に対して賞を授与された。
2013年以降、輸出入銀行は、アフリカ開発銀行（AfDB）グループの年次総会の関連行事の一環として、アフ
リカ-インド間パートナーシップ・デー（AIPD）を開催している。2022年のAfDB年次総会のテーマと同期して、
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AIPDの焦点は「ソーラーを通じたアフリカのエネルギー遷移：インドの経験の共有」であった。AfDBのスピー
カーには、電力、エネルギー、気候変動及びグリーン成長などの分野を代表する政策機関及び金融機関やイン
ド の産業界の高官が含まれた。
輸出入銀行は株主として、アフリカ輸出入銀行（Afreximbank）と積極的に提携している。輸出入銀行はま
た、インドからアフリカへの輸出を促進するためのクレジット・ラインも供与している。また、輸出入銀行は
貿易開発銀行及び西アフリカ開発銀行の株主でもあり、アフリカ-インド間の貿易を促進するため、これらの金
融機関にクレジット・ファシリティを提供している。
ジュネーブのG-NEXID（輸出入銀行・開発金融機関間グローバル・ネットワーク）は、強固な南南貿易、投資
及びプロジェクト・ファイナンスを促進するための輸出入銀行及び開発金融機関（DFI）のためのフォーラムで
ある。輸出入銀行は、年度中に様々なプログラムを開催し、それらに参加した。
輸出入銀行は、BRICS銀行間協力メカニズムに基づき、インドから指名された加盟開発銀行である。中国開
発銀行は、2022年６月にBRICS銀行間協力メカニズムの年次会合及び金融フォーラム並びに関連会合をオンライ
ンで主催した。その中で、2022年BRICS経済研究アニュアル・アワードが正式に発表された。輸出入銀行はま
た、BRICSビジネス協議会の金融サービスワーキンググループにおいてインドを代表する。
輸出入銀行は、輸出金融における豊富な経験を活かし、発展途上国の複数の機関に対して支援を提供してい
る。バルバドス政府は、国内における輸出環境の整備を通じて、輸出額を2022年の３億5,000万米ドルから2030
年までに10億米ドルまで引き上げることを目指している。この目的に沿って、エクスポート・バルバドスは、
バルバドスにおける輸出信用機関（ECA）の設立計画の策定を目指している。輸出入銀行は、エクスポート・バ
ルバドスにECA設立のためのコンサルティング・サービスを提供している。
⑧ 組織の基盤
組織的インフラは、輸出入銀行の業務の基盤となっている。とりわけ、人事、ITシステム、統合された財
務、頑強なリスク管理慣行及び貸付のモニタリング及び回収機能などによる堅固な基盤が、輸出入銀行のシー
ムレスで効果的な機能を確保している。
人事管理
輸出入銀行の職員は、経営学部卒、公認会計士、銀行員、エコノミスト、法律、図書館及び文書の専門家、
エンジニア、言語学者、人事、マーケティング並びにITの専門家で構成され、2023年３月31日現在で357名と
なっている。輸出入銀行はグループ研修プログラムを企画し、職員のスキルを継続的に向上させている。ま
た、職員は、高度に専門化されたポートフォリオを取扱うためのスキルセットを強化することを目的として、
イーラーニングを含むカスタマイズされた研修プログラム及びセミナーに選抜される。
2022/23年度中、信用格付、インドの財務市場、不良資産の処理、調達政策の枠組み、オペレーショナル・リ
スク管理、債券の数学理論、クラウドセキュリティ、ベンチャー企業の資金調達及び監査並びにマネーロンダ
リング対策など、輸出入銀行の業務に関連する様々なテーマについて行われた80の研修プログラム及びセミ
ナーに349名の職員が参加した。また、ストレス管理、ワークライフ・バランス、時間管理及び個人の有効性に
ついての研修も実施された。
指定カースト、指定部族及びその他の後進諸階級の代表
2023年３月31日現在、輸出入銀行の業務に従事する357名の職員のうち、36名が指定カースト、24名が指定部
族及び66名がその他の後進諸階級出身であった。指定カースト、指定部族及び後進諸階級に属する職員に対し
ては、平等の機会及び研修が提供される。
「2013年職場における女性に対するセクシャル・ハラスメント（予防・禁止及び救済）法」に基づく内部委員
会
輸出入銀行では、職場におけるセクシャル・ハラスメントを一切認めておらず、2013年職場における女性に
対するセクシャル・ハラスメント（予防・禁止及び救済）法（以下「同法」という。）並びに同法に基づき作
られた規則に沿って、職場における女性に対するセクシャル・ハラスメントの予防、禁止及び救済に関する方
針を採用している。輸出入銀行の従業員は全員、輸出入銀行が実施する方針を学習し、理解している。同法に
従い、輸出入銀行は、同法において定義される職場における女性へのセクシャル・ハラスメントの告発を検討
するための内部告発委員会を設立した。委員会は定例会議を開催し、また輸出入銀行の全てのオフィスの従業
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員に向けたオンラインの啓発セッションも発足させた。2022/23年度中、内部告発委員会に寄せられた告発はな
かった。
公用語の実施における進展状況
輸出入銀行本店と地域事務所に設置された公用語実施委員会が四半期毎に進捗を確認した。ヒンディー語の
ワークショップやオリエンテーション・プログラムが開催され、日々の公務でヒンディー語の使用が奨励され
た。当行は、市の公用語実施委員会（TOLIC）が主催する会議、プログラム、大会に積極的に参加し、銀行間ヒ
ンディー語大会を開催している。年度中、当行の本店並びにニューデリー、コルカタ、チャンディーガル及び
グワハティの各支店は、公用語実施における顕著な実績によりそれぞれのTOLICから表彰された。
当行のウェブサイトとExim Mitraポータルは、ヒンディー語と英語の両方で管理されている。輸出入銀行の
業務及び手順に関する資料の他に、「Export Advantage」及び「Agri Export Advantage」の全号のヒンディー
語版が発行された。当行の社内報「Eximius」にはヒンディー語のセクションがある。当行のニューデリー事務
所が半年ごとに発行するヒンディー語の電子雑誌「Exim Sparsh」は、デリーの銀行のTOLICから最優秀賞を受
賞した。当行はまた、2023年２月にフィジーのナンディで開催された第12回世界ヒンディー会議に参加した。
情報技術
輸出入銀行は、新プロジェクトの開始並びにデジタル処理、ビジネス・インテリジェンス、デジタル文書、
自動ワークフロー、ネットワーク、インフラ及びセキュリティなどを含む既存のシステムのアップグレードに
より技術エコシステムを強化するイニシアチブを継続した。
当行は、ITガバナンスの国際標準に準拠した実務と手順の強化を行った。当行のウェブサイトでは、様々な
貸付プログラム、活動及びアドバイザリー・サービスに関する情報を発信し続けている。輸出入銀行は最先端
のデータセンターと災害復旧サイトを設置している。当行は、安全な遠隔アクセス基盤のITインフラを導入し
ている。輸出入銀行の基幹銀行システムと決済チャンネル(RTGS / NEFT及びSWIFT）との間のシームレスな統合
により、資金管理の改善と資金の即時配分が支えられる。
輸出入銀行は、テクノロジーを駆使した「E-Payment」と「E-Note」のプロセスを強化し、ペーパーワークを大
幅に削減し、ごくわずかな手作業でシームレスな処理を可能にした。輸出入銀行は、ネガティブリスト及び中
央経済情報局から入手した情報に関する社内のオンライン・データベースを作成しており、これらの情報は貸
付審査サイクルにおいて参照されている。輸出入銀行は、SWIFTアライアンス・アクセス・ソフトウェア・プ
ラットフォームを利用して、財務及び非財務の連絡事項を各国間で安全に送信している。メッセージはフィナ
クル・アプリケーション (コア及びトレジャリー)で作成され、ストレート・スルー・プロセスによりSWIFTア
プリケーションに送信される。
財務
輸出入銀行の総合的な財務体制により、剰余資金の投資、金融市場操作、外国為替操作及び証券取引を含む
資金管理機能が働いている。輸出入銀行は、フロント、ミドル及びバック・オフィスを区分しており、最先端
のディーリングルームを設けている。輸出入銀行の財務活動によって借主に提供される商品の種類には、外国
為替取引、輸出書類の回収/譲渡、国内及び海外の信用状/保証状発行並びに仕組ローン等が含まれる。輸出入
銀行は、市場リスク軽減の目的で、費用効率の高い資金調達及びバランス・シート上のエクスポージャーの
ヘッジのために金融派生商品取引を利用している。輸出入銀行はインド金融ネットワーク（INFINET)に加盟し
ており、証明機関であるインスティテュート・フォー・デベロップメント・リサーチ・イン・バンキング・テ
クノロジー（IDRBT）から登録を受ける資格を与えられている。
輸出入銀行は、インド政府証券を取引するための電子取引プラットフォームを提供している準備銀行のネゴ
シエイテッド・ディーリング・システム・オーダー・マッチング部門（NDS-OM）を通じて取引を行うための電
子証明を所有している。輸出入銀行の証券取引又は外国為替取引は、クリアリング・コーポレーション・オ
ブ・インディア・リミテッド（以下「CCIL」という。）によって提供される保証付決済制度を通して行われて
いる。輸出入銀行は、トライ・パーティ・レポ・ディーリング・システム（TREPS）のメンバーであり、CCILの
レポ・ディーリング・システムである、クリアコープ・レポ・オーダー・マッチング・システム（CROMS）のメ
ンバーである。輸出入銀行は、CCILの外国為替取引システムであるFXクリア部門のメンバーである。輸出入銀
行は、複数の銀行識別コードを取扱うことができる集中SWIFT（国際銀行間金融通信協会）機能（ロンドン支店
と接続）を有している。
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資産・負債管理（ALM）
輸出入銀行の資産・負債管理委員会（ALCO）は、リスク管理グループの支援とともに市場リスクの監視及び
管理についての監督を行う。流動性／金利リスクは、理事会により承認された包括的なALM／流動性方針に基づ
き、ALCOにより管理される。ALCOの役割には、とりわけ、準備銀行又は理事会により定められた適正限度に照
らしてみた輸出入銀行の通貨に関連した構造的な流動性及び金利の感応度の検討、キャッシュフローの定期的
なストレス・テストの結果の監視、並びに（a）受取利息純額の感応度評価及び（b）デュレーション・ギャッ
プ分析を用いた金利動向に対する経済価値の感度を通じて測定される金利リスクの定量に基づく適切なALM戦略
を特定することが含まれる。通貨に関連した流動性ポジションの定期的なストレステストが実施され、各通貨
について資金が最も不足した場合を推定して臨時資金調達計画が定期的に策定されている。資金管理委員会
（FMC）は、投資及び投資の中止並びに各年度の初頭に理事会により承認される資金管理/資金計画に従い資金
調達の決定を行い、当該年度中にポジションの見直しを行う。
リスク管理
理事会のリスク管理委員会（RMC）は、全行にわたるリスクの監視及び管理並びに信用リスク、市場リスク及
びオペレーショナル・リスクに関する総合リスク管理の方針及び戦略の監督に対する責任を負い、機能横断的
な部門であるALCO、FMC及び信用リスク管理委員会（CRMC）及びオペレーショナル・リスク管理委員会（ORMC）
業務を監督する。CRMCは全行ベースでの信用リスクの管理及び統制を行っている。
輸出入銀行は、（様々な量的パラメータ/指標とともに質的パラメータ/指標を組込むことにより）広範囲に
わたる信用判断を補助し、信用リスクに応じた借主の内部信用格付を可能とする、高度な信用リスクモデル
（CRM）を実施している。ORMCは、輸出入銀行におけるオペレーショナル・リスク事象の発生状況を検討し、再
発防止のための是正措置を勧告する。これには、輸出入銀行のIT資産に関し／から生じるオペレーショナル・
リスクの特定、評価及び／又は計測、監視及び統制／軽減も含まれる。輸出入銀行はまた、オフィスにおける
事業継続性及び障害回復計画の年次検査を実施している。各々の計画は、重大な事業継続性リスク事由及びそ
の影響を緩和するための適切な保護措置の完全性について厳しく吟味される。
輸出入銀行は、その戦略、財務及び業務目標に沿った、理事会承認のリスクアペタイト政策を採用してい
る。リスクアペタイト文書の一部として重要な項目は、自己資本比率、収益性、信用リスク、市場リスク、集
中リスク、流動性リスク、運営リスク、風評リスク及びコンプライアンス・リスクなどである。これらのリス
ク項目にはリスクアペタイト・パラメータがあり、各パラメータに許容範囲が設定されている。リスクアペタ
イト・パラメータは定期的に見直され、半期毎の見直しが当行のリスク管理委員会に提出される。年度中、リ
スクアペタイト文書のパラメータの大半は「緑色」ゾーン（最良管理を示す）にあったが、EPC及び金融サービ
スセクターへのエクスポージャー及び高リスク国へのエクスポージャーに関連するエクスポージャーの集中度
パラメータは「オレンジ色」ゾーン（監視が必要なレベルを示す）に移行した。これは、当行の業務の性質に
よるものである。
輸出入銀行は、包括的なストレステストの枠組みを含む、理事会承認の内部自己資本比率評価プロセス
（ICAAP）方針を採用している。ICAAP方針は、当行のあらゆるリスクを継続的に評価し、当行がそれらのリス
クをどのように軽減するつもりであるか、また、その他の軽減要因を考慮した上で、当行にとって現在及び将
来的にどれだけの資本が必要となるかを評価する枠組みである。2023/24年度以降、当行はICAAP評価を実施
し、毎年RMC及び理事会に報告を行う。ストレステスト活動は半期ごとに実施され、その結果はRMCに報告され
る。
貸付モニタリング及び回収
貸付資産のモニタリングに焦点を絞ったアプローチを提供するため、個別のグループである「貸付オペレー
ション及びモニタリンググループ」が、資金の流出を伴う及び伴わない貸付資産の定期的なモニタリングと運
用を担当している。かかるグループは、貸付勘定に関して発生したトリガーを評価し、時間内に改善措置を講
じるための、高度な「早期警告システム」（EWS）を備えている。階層的構造は、その深刻度に合わせてトリ
ガーを扱う。かかるグループは、所定のスケジュールに従ってモニタリングを行い、勘定の延滞を監視し、融
資条件の変更を処理し、他の貸出先と定期的に情報交換を行い、貸付勘定の実績を定期的に検証することで、
貸付勘定の状況を綿密に監視している。これらにより、輸出入銀行の商業ビジネス・ポートフォリオにおける
延滞が減少し、コンプライアンスが強化された。また、同グループは、プロジェクト実行のための銀行保証の
発行、LCの発行など、顧客からの資金供与や様々な資金供与以外の要請にも対応している。貸付の組成及び査
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定機能と貸付の運営及びモニタリング機能を明確に分離することで、輸出入銀行は顧客に満足のいくサービス
を提供し、また、提供した融資枠に対する利益も確保することができる。
輸出入銀行では、不良資産になるおそれのある貸付勘定の監視に重点を置き、不稼働資産の回収策を強化す
るため、特殊状況グループ（SSG）を設置している。かかるグループは、理事会が承認した貸付モニタリング・
回収政策に基づく貸付の回収及び存続可能な不稼働資産の再生に向けた積極的な措置を講じるとともに、法的
措置がとられる場合における不稼働資産勘定からの回収に重点を置いている。不稼働資産の毎月の見直しは、
SSG内の委員会により行われる。輸出入銀行は、金融資産の証券化及び再建並びに担保権の実行法
（Securitisation and Reconstruction of Financial Assets and Enforcement of Security Interest Act）
の規定に基づく、又は破産及び倒産法（Insolvency and Bankruptcy Code）による会社法審議会（National
Company Law Tribunal）への委託を通じてなされる不稼働資産の再構築、法的措置、裁判所指名の管財人を通
じた資産の売却、交渉、一括決済、不稼働資産の移転及び／又は譲渡、資産の占有及び転売などによる多面的
な戦略並びに不稼働資産の回収を最優先事項としている。
KYC、AML及びCFT対策
輸出入銀行は、「顧客確認（KYC）基準、反マネーロンダリング（AML）基準及びテロ資金供与対策（CFT）」
に関する理事会承認の方針を有している。かかる方針は、当該問題に関する準備銀行のガイドラインに準拠し
ている。KYC、AML及びCFT方針は、a) 顧客受入方針、b) リスク管理、c) 顧客識別手順、及びd) 取引の監視を
対象としている。輸出入銀行は、オンライン・データベース・サービスであるバンカーズ・アキュイティ・
データベースを利用している。アキュイティの改良されたグローバル・ウォッチ・リストは、世界中のすべて
の主要な統括組織、法執行機関及び金融規制機関から集めた包括的な警戒リストである。輸出入銀行のすべて
の顧客は、KYC基準の対象であり、自然人又は法人としての身元確認及び実質所有者としての身元確認が行われ
る。KYC方針及び手順の実施は、法人借主、定期預金者、コルレス銀行及び新スタッフの採用における身元確認
に及んでいる。輸出入銀行は、国際市場慣行に倣い、ウォルフスバーグ・グループのAML質問状を通じて、KYC
規範の取引相手の銀行の遵守を確実にするために必要な情報を取得する。輸出入銀行は、その時々に、特定の
取引に関して、準備銀行とインド証券取引委員会が定める手続きと方法に従って情報を保持する。かかる記録
は取引関係の終了日から最低５年間（取引の性質によって異なる。）にわたり保管される。チーフ・ジェネラ
ル・マネージャーの地位にある役員が、輸出入銀行のKYC、AML及びCFT対策に責任を負う主たる役員に任命され
ている。KYC、AML及びCFT方針の抜粋は輸出入銀行のウェブサイトに掲載されている。
ESG方針
輸出入銀行は、理事会承認の「持続可能な開発／責任ある融資のための輸出入銀行の環境・社会・ガバナン
ス方針」（ESG方針）を採択した。ESG方針の目的は、ESGリスクの測定と管理を通じて、輸出入銀行の融資決定
における予測可能性、透明性及び説明責任を強化し、インド企業のESG競争力を促進し、政府のカーボンニュー
トラル目標に貢献し、社会的価値創造を拡大することである。ESG方針は、持続可能な金融へのコミットメント
を意識的かつ積極的に強化する以外に、当行の与信評価プロセスをESGリスク評価と統合している。この方針は
除外リストを規定しており、除外リスト活動に該当する与信案件は、当行の融資を受けることはできない。輸
出入銀行は、与信案件におけるESGリスクを特定及び評価するため、エクエーター原則、現地規制及び国際的な
ベストプラクティスから抽出した内部モデルを開発した。ESGリスクを評価するために、基準値は設けず全ての
与信案件がスクリーニングされる。
ESGフレームワーク
輸出入銀行は2021年12月、環境・社会・ガバナンスフレームワーク（ESGフレームワーク）を策定した。かか
るフレームワークの下、輸出入銀行は、サステナビリティ・ボンドやローンを発行し、その資金を、発展途上
国における持続可能な経済への移行を促進し、社会的便益を提供するための既存の又は将来のプロジェクトの
全部又は一部に対する融資若しくは借り換えに充てることを意図している。ESGフレームワークでは、６つのグ
リーン分野（対象となるグリーンカテゴリー：再生可能エネルギー、持続可能な廃棄物及び水管理、環境汚染
防止と管理、クリーンな輸送、環境にやさしい建物並びにエネルギー効率）と４つの社会分野（必要不可欠な
サービスと基本インフラへのアクセス、食料安全保障と持続可能な食料システム、MSME向け融資及び手頃な価
格の住宅）において適格基準を定義している。
ESGフレームワークは、セカンド・パーティ・オピニオン（SPO）プロバイダーであるサスティナリティクス
(Sustainalytics)によるレビューを受ける。SPOは、かかるフレームワークは「信頼性とインパクトがある」こ
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と、国際資本市場協会（ICMA）が定める「サステナビリティボンド原則2021」、「グリーンボンド原則2021」
及び「ソーシャルボンド原則2021」に沿っていること、また、ローン市場協会（LMA）、アジア太平洋ローン市
場 協会（APLMA）及びローンシンジケーション市場協会（LSTA）が定める「グリーンローン原則2021」及び
「ソーシャルローン原則2021」にも合致していることを確認した。SPOでは、プロジェクトに関連する一般的な
環境リスクや社会リスクに対応するための体制が当行に備わっていると述べられている。
企業の社会的責任
2022/23年度において、輸出入銀行は、「企業の社会的責任」活動の下、10州と２連邦直轄領において、ヘル
スケア、栄養、衛生、スキル開発、生活、スポーツ・イニシアチブ及び教育に関する10のプロジェクト/プログ
ラムを支援した。これらの介入のいくつかは、インドの野心的な地区を対象としたものであった。
輸出入銀行は、特別なカテゴリーの学生の学業を奨励する目的で、インドの15の教育機関に奨学金制度を設
けている。輸出入銀行が設立した奨学金制度は、主に特別なカテゴリーに属する、ふさわしい学生が教育費を
賄い、高等教育を受けられるよう支援してきた。
情報開示の請求権
輸出入銀行は、2005年情報公開（RTI）法に定義された公的機関として同法に準拠する。インド市民は、輸出
入銀行のウェブサイト上に記載のとおり、輸出入銀行のムンバイの本店における中央情報公開役員又は輸出入
銀行のインドの地域事務所における副情報公開役員に連絡することにより、同法の規定に基づき情報を求める
ことができる。輸出入銀行は、その時々に政府機関により発行されるガイドラインを遵守している。2022/23年
度中、輸出入銀行は、合計168件のRTI請求を受領し、RTI法に基づき許容が規定される30日以内に回答した。ま
た、年度中に輸出入銀行は、四半期ごとにポータルサイトであるwww.dsscic.nic.inにRTIの回答を提出した。
公共苦情の是正及び監視システム（CPGRAMS）
CPGRAMSは、インド政府の省庁/部局/組織による苦情の迅速な是正及び効果的な監視を目的として開発された
オンラインウェブ対応システムである。輸出入銀行は、苦情の是正メカニズムを導入しており、借主に対する
苦情是正担当役員及び借主の苦情の是正に関する上訴機関の詳細は輸出入銀行のウェブサイトで提供されてい
る。2022/23年度中、輸出入銀行はいかなる債務者からもCPGRAMSポータル上での苦情を受けなかった。
ジョイント・ベンチャー
1996年に輸出入銀行により民間部門会社として構想され、立ち上げられたGPCLコンサルティング・サービ
ス・リミテッド（GPCL）は、輸出入銀行と10の高評価を得ている民間部門及び公的部門の企業とのジョイン
ト・ベンチャーである。GPCLは、農業、エネルギー、工業、鉱業、運輸、水資源などの部門における産業リー
ダー間のパートナーシップによるシナジー効果を通じて先駆的なコンセプトを実現した。GPCLは、調達機能を
中心に、入札に関する助言、調達トレーニング、電子調達ソリューション、プロジェクトの認定、予備的実現
可能性調査、報告書の作成及びレビューなどの分野を対象にサービスの幅を広げており、貸手の立案者として
機能し、プロジェクトについてのデュー・デリジェンス、プロジェクトの監視、評価、能力開発並びに二国間
及び多国間の貸付機関に対する様々な支援サービスを実施している。2022/23年度において、同社は6,786万ル
ピーの総収入を記録し、税引前利益は1,950万ルピーとなった。
モーリシャスのククザ・プロジェクト・デベロップメント・カンパニー（KPDC）は、アフリカにおけるイン
ドによるインフラ・プロジェクトへの参画を促進するため、輸出入銀行がアフリカ開発銀行、インドステイト
銀行及びインフラストラクチャー・リーシング・アンド・ファイナンシャル・サービス（IL&FS）グループとと
もに共同でプロモーションを行っているジョイント・ベンチャー企業である。未監査の財務書類によると、
KPDCは2022/23年度において損失を計上した。
貸し手のための公正慣行規約
輸出入銀行は、RBIガイドラインに沿って策定され、理事会が承認した貸し手に対する公正慣行規約に関する
方針を導入している。この規約は輸出入銀行のウェブサイトで入手可能である。
⑨ 日本との関係
サムライ債の発行及び日本における債券の売出し
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2006年２月、輸出入銀行は、初のサムライ債の発行により230億円を日本市場で調達した。この発行はインド
の発行者としては15年ぶりのものであった。この債券は2011年２月に全額満期償還された。
2006年10月27日、輸出入銀行は東京において第２回サムライ債の募集を行った。これは、2006年２月の第１
回債の発行に続く輸出入銀行によるサムライ市場での２回目の発行であった。この５年満期の260億円の発行の
価格は、円Liborより70ベーシスポイント高く、第１回債の流通市場での水準を上回った。この募集に対する機
関投資家からの強い反応により、発行額は当初発表された200億円から260億円に引き上げられた。この債券は
2011年11月に全額満期償還された。
輸出入銀行は、2011年３月に国際協力銀行（JBIC）の新規サムライ債発行支援ファシリティ（GATE）及びサ
ムライ債発行支援ファシリティ（MASF）に基づき、期間10年の200億円（２億4,200万米ドルに相当）のサムラ
イ債の発行を当該ファシリティの下で最も良い条件で行った。この債券は2021年３月に全額満期償還された。
輸出入銀行は、売出債券の発行により、日本の売出市場に参入した初のインドの機関となった。2012年４
月、輸出入銀行は、３つの異なる通貨、すなわち、豪ドル、日本円及び南アフリカ・ランドにより総額１億
2,400万米ドル相当の債券を発行し、これにより投資家基盤の多様化を実現した。
2013年４月、輸出入銀行は、３つの異なる通貨、すなわち、日本円、メキシコ・ペソ及びトルコ・リラによ
る１億7,000万米ドル相当の売出債券（外貨建てで日本の一般投資家に直接売付ける債券）の発行を行い、これ
により投資家基盤の多様化を実現した。さらに、2013年７月、輸出入銀行は１億5,000万米ドル相当の日本円建
の売出債券を発行した。輸出入銀行は、売出市場において受け入れられたインドで唯一の機関である。
さらに、2014年11月において、輸出入銀行は、国際協力銀行（JBIC）による部分保証が付されたサムライ債
（日本の投資家に対して発行される円建債券）の発行により１億7,200万米ドル相当を調達した。輸出入銀行は
これまでにサムライ債市場を４回利用している。輸出入銀行は、新規サムライ債発行支援ファシリティ
（GATE）史上において最もタイトなスプレッドと、初の１％を下回る最も低い利率を実現することができた。
さらに、2015年11月に、１億6,450万豪ドル及び4,280万米ドルの２本立てによる（外貨建てで日本の一般投
資家に直接売り付ける）売出債券を発行した。この発行は、輸出入銀行にとり売出市場における４回目の売出
しであり、日本市場を繰返し利用する発行体として輸出入銀行の名をさらに定着させた。これらの債券は2020
年11月に全額満期償還された。
2016年２月において、輸出入銀行は、１億2,000万米ドルのニンジャローン（外国企業又は機関が日本におい
て取り決めを行うシンジケート・ローン）により日本市場を再び利用した。
輸出入銀行は、2019年９月にサムライ債市場への回帰に成功し、３年債及び５年債の固定利付トランシェで
構成される320億円のデュアルトランシェを発行した。このうち３年債のトランシェ（250億円）は、2022年９
月に満期償還された。
国際協力銀行（「JBIC」）からのクレジット・ライン
2022年５月、輸出入銀行は、日本の民間金融機関３行（株式会社三菱UFJ銀行、株式会社京都銀行及び株式会
社八十二銀行）とともに、国際協力銀行から１億米ドルの融資を受けた。当該融資枠の目的は、COVID-19対策
に関連しインドの医療セクター（ワクチンメーカー、製薬会社、個人用保護具、医療用酸素及びその他の医療
機器メーカー、病院並びにその他の関連活動を含むがこれらに限定されない。）を支援することである。輸出
入銀行及びJBICは、当該融資枠を通じて、インドにおけるCOVID-19ワクチン及び関連する医薬品並びにヘルス
ケア製品の安全かつ効果的な製造の拡大に向けて共同で取り組んでいく。
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(5)【経理の状況】
輸出入銀行の貸借対照表、損益計算書及びキャッシュフロー計算書は、インドにおいて認められている会計
原則に基づき作成されており、当該原則は概ね国際会計基準にも合致している。貸借対照表及び損益計算書が
作成される様式及び方法は、インド輸出入銀行法第39条(2)項により政府の事前承認を受けて理事会が作成し
た、2020年インド輸出入銀行一般規則（随時改正される。）に規定されている。
輸出入銀行法第24条(5)項に基づき、輸出入銀行は決算日から４か月以内に政府に対し、事業年度の貸借対照
表及び財務書類を監査報告書の写し及び輸出入銀行の業務報告書と共に提出し、これらは政府により議会の各
院に提出される。
輸出入銀行の法定監査人は、輸出入銀行法第24条(1)項に基づき中央政府により任命される。2023年３月31日
に終了した事業年度における輸出入銀行の法定監査人として勅許会計士であるGMJ & Co.が任命された。
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独立監査人の監査報告書
インド大統領 殿
監査済財務書類に関する報告書
意見
私共は、「インド輸出入銀行」（以下「当行」という。）の添付の一般基金の財務書類、すなわち、2023年３
月31日現在の貸借対照表、同日をもって終了した事業年度の損益計算書、キャッシュフロー計算書並びに重要
な会計方針の要約及びその他の説明情報を含んだ財務書類注記から構成される財務書類について監査を行っ
た。
私共の意見によれば、また私共の知り得る限り、かつ私共に対してなされた説明に従い、添付の財務書類は、
2020年インド輸出入銀行一般規則第14条（i）及びインドにおいて一般に公正妥当と認められる会計原則に従
い、2023年３月31日現在の当行の財務状態並びに同日をもって終了した事業年度の財務実績及びキャッシュフ
ローについて、真実かつ公正な概観を提供している。
意見の基礎
私共は、インド勅許会計士協会（ICAI）が公表した監査基準に準拠して監査を行った。これらの基準に基づく
私共の責任は、本報告書の「財務書類の監査における監査人の責任」の項目においてさらに記載されている。
私共は、ICAIが公表した倫理規範並びに私共による単体財務書類の監査に関係する倫理要件に従い、当行から
独立しており、私共は、これらの要件及び倫理規範に従って、その他の倫理的責任を果たしている。私共は、
私共が入手した監査証拠は、意見の基礎を提供する上で十分かつ適切であると判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当期の財務書類の監査における私共の専門的判断において最も重要な事項をい
う。これらの事項は、財務書類全体に対する私共の監査において、また、私共の意見を形成するにあたり扱わ
れるものであり、私共はこれらの事項について別途意見を述べるものではない。
私共は、以下の事項を本報告書において伝達すべき監査上の主要な検討事項と決定した。
連続
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項への対応
番号
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1 不稼働前払金の特定及び前払金の引当て: 私共は、とりわけ以下を含む監査手続きを実施し
前払金は当行の資産の大部分を占めており、これ た:
らの前払金の質は当行の総前払金に対する不稼働 ・輸出入銀行の不良債権特定及び引当てに関する
前払金（以下「NPA」という。）の比率で測定され 方針の検討並びにIRACP基準の遵守状況の評価を
ている。2023年３月31日現在、前払金は、当行の 行った。
総資産の83.31％を構成し、当行のNPA総額の割合 ・IRACPにおける既存のガイドライン及び当行のた
は4.09％であった。 めだけに規定されるRBIの追加的な指令に基づき
インド準備銀行（以下「準備銀行」という。）の 減損を認識した勘定科目の特定をめぐる主要な
所得認識、資産分類及び引当てに関する指令／指 統制（アプリケーションコントロールを含
針（以下「IRACP」という。）では、NPAの特定及 む。）の設計及び運用の有効性を理解し、評価
び分類に関する厳格な基準及びかかる資産に必要 し、検証した。
な最低限の引当金を規定している。また当行は、 ・実質的な手続きの性質、時期及び範囲の決定に
定量的及び定性的な要因を用いた判断によりNPAの 対する様々な内部統制並びに当行及びRBI検査の
特定及び引当てを決定しなければならない。NPAの 監視メカニズムに従って実施された各種監査の
特定は、一定の部門におけるストレス及び流動性 結果／指令の遵守の有効性を検証した。
に関する懸念などの要因による影響を受ける。 ・定量的及び定性的なリスク要因に基づき選定さ
特定されたNPAに対する引当金は、NPAの経年変化 れた借入人の勘定書及びその他の関連情報を検
及び分類、回収率の見積り、安全性の価値並びに 討した。
その他の定性的な要因に基づいて推定され、準備 ・ストレスのかかった貸付金勘定を特定するため
銀行が定めた最低引当基準に従う。 に当行が作成した早期警戒報告を検証した。
さらに、当行は、一定の部門における前払金及び ・信用リスクが存在すると認められる場合に、か
NPAとなる可能性がある特定の前払金又は前払金の かるリスクを軽減するための措置に関して当行
グループを含むNPAに分類されないエクスポー の経営者と具体的な協議を行った。
ジャーについても引当てを行っている。これら ・規制パッケージ及び破綻処理枠組みに従って要
は、偶発債務引当金に分類される。 求される追加的な開示を含む、NPAに関連する会
この点について、当行は、重要な会計方針及び財 計基準及びRBIの要求事項に対する開示の適切性
務書類の注記における注記I（ⅲ）「資産の分類及 及び妥当性を評価した。
び引当て」において、その会計方針を詳細に説明
している。 前払金に対する引当てについては、以下の手続き
NPAの特定及び前払金に対する引当ては、大幅な見 を実施した:
積りが必要であり、全体的な監査に対する重要性 ・前払金の引当てに関する当行のプロセスを理解
を考慮した上で、私共は、NPAの特定及び引当てが した。
監査上の主要な検討事項であることを確認した。 ・経営者が実施した計算が準備銀行規制及び引当
てに関する内部方針に準拠しているかをサンプ
ルベースで検査した。
・貸付金勘定について、NPAに分類されない貸付金
勘定について当行が引当てを行った場合には、
かかる引当てに対する当行の評価を検討した。
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2 所得税にかかる偶発債務: ・税金負債及び税引当金の決定に関する当行のプ
当行には、係争中の訴訟を含む重要な未解決の税 ロセスを理解した。
務訴訟があり、これらの係争の結果を決定するた ・報告日現在未解決の税務ポジションに関する判
めに重要な判断が必要となる。 例、その他の判決及び新たな情報を考慮した後
これらの未解決の税務訴訟の評価には、大幅な判 の重要な税務リスクの可能性及び負債の水準の
断が必要であることから、私共はこれを監査上の 評価を理解するために、外部の税務専門家を関
主要な検討事項に含めた。 与させた。
・税務当局との通信を含む根拠資料を参照し、税
務書類を検討した。
・この点について、単体財務書類における開示を
評価した。
・当行が正式に任命した外部の税務専門家との協
議に基づき、法人税等偶発債務として総額5.5億
ルピー（前年度：５億ルピー）を開示した。
その他の情報
その他の情報については、当行の理事会がその責任を負っている。その他の情報は、理事会報告書、事業活動
全般、経営及びコーポレート・ガバナンスに記載されている情報で構成されるが、財務書類及び財務書類に関
する私共の監査報告書は含まれていない。
財務書類に関する私共の意見は、その他の情報を対象にしておらず、また、私共はそれらに対する保証又は結
論を表明するものではない。財務書類の監査に関連して、私共の責任は、上記に特定されたその他の情報を読
むことであり、それにより、その他の情報が財務書類と著しく矛盾していないか、また監査において私共が入
手した情報に重要な虚偽表示がないかどうかを検討することである。
私共は、本監査報告書の日付より前に入手したその他の情報について実施した作業に基づき、その他の情報に
重要な虚偽表示があると結論づけた場合には、その事実の報告しなければならない。この点について、私共が
報告すべきことはない。
私共が年次報告書を読んだ結果、重要な虚偽表示があると判断した場合には、私共はガバナンスの責任者に報
告する。
その他の事項
当行は、10の国内事務所、８の国外事務所及び海外に１の支店を有している。当行の国内事務所及び国外事務
所の財務会計システムは一元化されている。私共は、10の国内事務所のうち８の国内事務所を訪問した。当年
度中、海外事務所／支店の訪問は行っていない。
私共は、2022年12月31日に終了した四半期までのリスクに基づく内部監査報告書及び2023年３月31日に終了し
た月までの同時監査報告書を検討した。私共は、2023年３月31日に終了した四半期にかかるリスクに基づく内
部監査は終了しておらず、従って同報告はまだ入手不可能であると理解している。
この表明についての私共の意見は、当該事項に関して修正されていない。
財務書類に対する経営者の責任
当行の経営者は、輸出入銀行法及び同法に基づき定められた規則に従って財務書類を作成し適正に表示し、不
正又は誤謬であるかを問わず、重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために経営者が必要と判断した内部
統制に対する責任を負う。
財務書類を作成するにあたり、経営者は、継続企業として存続する当行の能力を評価し、適用ある場合に継続
企業に関する事項を開示し、また、インド政府が当行を清算する若しくは業務を停止する意図がある又はそう
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する以外に現実的な代替案がないと判断しない限り、継続企業の前提を用いた会計処理を行う責任を負う。ガ
バナンスの責任者は、当行の財務報告プロセスを監督する責任を負う。
財務書類の監査に対する監査人の責任
私共の目的は、財務書類全体に不正又は誤謬であるかを問わず、重要な虚偽表示がないかどうかの合理的な保
証を得ることにあり、私共の意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証とは高い水準の保証
であるが、監査基準に従って実施される監査が、重要な虚偽表示が存在する場合に常にそれを発見するという
保証ではない。虚偽表示は、不正又は誤謬から生じる可能性があり、これらの財務書類を基礎とした利用者の
経済的意思決定に影響を与えることが、個別に又は全体として合理的に予想される場合に、重要であると判断
される。監査基準に基づく監査の一環として、私共は専門的な判断を行い、監査を通じて専門家としての懐疑
心を保持している。私共はさらに：
・不正又は誤謬であるかを問わず、財務書類の重要な虚偽表示のリスクを特定し、評価し、それらのリスクに
対応した監査手続を設計し、実施し、私共の意見の基礎を提供する上で十分かつ適切な監査証拠を入手す
る。不正は、談合、偽造、意図的な漏れ、誤表記又は内部統制の無視に関わる可能性があることから、不正
により生じる重要な虚偽表示を検出しないリスクは、誤謬により生じる重要な虚偽表示を検出しないリスク
よりも高い。
・状況に応じた適切な監査手続きを設計するために、監査に関連する内部統制を理解する。
・経営者が採用した会計方針の適切性及び会計上の見積り及び関連する開示の合理性を評価する。
・継続企業の前提を用いた経営者の会計処理の適切性、並びに入手した監査証拠に基づき、継続企業としての
当行の能力に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関連する重要な不確実性が存在するかどうかを
結論付ける。重要な不確実性が存在すると私共が結論づけた場合には、財務書類における関連する開示につ
いて、私共の監査報告書において注意を喚起し、あるいは、かかる開示が不十分である場合には、私共の意
見を修正しなければならない。私共の結論は、私共の監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて
いる。
・開示を含む財務書類全体の表示、構成及び内容並びに財務書類が基礎となる取引及び事象を公正な表示を達
成する方法で表示しているかどうかを評価する。
私共は、とりわけ計画された監査の範囲及び時期並びに監査中に私共が特定した内部統制における重要な欠陥
を含む重要な監査所見に関して、ガバナンスの責任者と意思疎通を図る。
私共はまた、ガバナンスの責任者に対して、私共が独立性に関する倫理的要件を遵守している旨の報告書を提
供し、また私共の独立性に合理的に影響を与えると考えられるすべての関係及びその他の事項並びに該当する
場合には関連する予防策について、情報を提供している。
その他の法的及び規制上の要件に関する報告
貸借対照表、損益計算書及びキャッシュフロー計算書は、2020年インド輸出入銀行一般規則の明細表Ⅰ、Ⅱ及
びⅢに基づき作成されている。
私共は、さらに以下のとおり報告する：
ⅰ. 私共は、私共の監査の目的上、私共が知り、信じる限りにおいて必要なすべての情報及び説明を求め、入
手し、それらが満足できるものであることを確認した。
ⅱ. 本報告書で取扱う貸借対照表、損益計算書及びキャッシュフロー計算書は、会計帳簿と一致している。
ⅲ. 私共の知る当行の取引は、当行の権限の範囲内にあった。
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ⅳ. 私共の監査の目的上、当行の国内外の事務所及び海外支店から受領した会計報告書、情報及び統計資料は
適切であると判断された。
ⅴ. 私共の意見において、本報告書が取扱う上記の財務書類は、適用ある会計基準に準拠している。
GMJ & Co.
勅許会計士
会計事務所登録番号 103429W
CA Atul Jain
パートナー
会員番号 - 037097
UDIN: 23037097BGWDIZ6814
場所：ムンバイ
日付：2023年５月11日
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独立監査人の監査報告書
インド大統領 殿
監査済財務書類に関する報告書
意見
私共は、「インド輸出入銀行」（以下「当行」という。）の添付の輸出開発基金の財務書類、すなわち、2023
年３月31日現在の貸借対照表及び同日をもって終了した事業年度の損益計算書並びに重要な会計方針の要約及
びその他の説明情報を含んだ財務書類注記から構成される財務書類について監査を行った。
私共の意見によれば、また私共の知り得る限り、かつ私共に対してなされた説明に従い、添付の財務書類は、
2020年インド輸出入銀行一般規則第14条（ⅱ）及びインドにおいて一般に公正妥当と認められる会計原則に従
い、2023年３月31日現在の当行の財務状態並びに同日をもって終了した事業年度の財務実績ついて、真実かつ
公正な概観を提供している。
意見の基礎
私共は、インド勅許会計士協会（ICAI）が公表した監査基準に準拠して監査を行った。これらの基準に基づく
私共の責任は、本報告書の「財務書類の監査における監査人の責任」の項目においてさらに記載されている。
私共は、ICAIが公表した倫理規範並びに私共による単体財務書類の監査に関係する倫理要件に従い、当行から
独立しており、私共は、これらの要件及び倫理規範に従って、その他の倫理的責任を果たしている。私共は、
私共が入手した監査証拠は、意見の基礎を提供する上で十分かつ適切であると判断している。
その他の情報
その他の情報については、当行の理事会がその責任を負っている。その他の情報は、理事会報告書、事業活動
全般、経営及びコーポレート・ガバナンスに記載されている情報で構成されるが、財務書類及び財務書類に関
する私共の監査報告書は含まれていない。
財務書類に関する私共の意見は、その他の情報を対象にしておらず、また、私共はそれらに対する保証又は結
論を表明するものではない。財務書類の監査に関連して、私共の責任は、上記に特定されたその他の情報を読
むことであり、それにより、その他の情報が財務書類と著しく矛盾していないか、また監査において私共が入
手した情報に重要な虚偽表示がないかどうかを検討することである。
私共は、本監査報告書の日付より前に入手したその他の情報について実施した作業に基づき、その他の情報に
重要な虚偽表示があると結論づけた場合には、その事実の報告しなければならない。この点について、私共が
報告すべきことはない。
私共が年次報告書を読んだ結果、重要な虚偽表示があると判断した場合には、私共はガバナンスの責任者に報
告する。
財務書類に対する経営者の責任
当行の経営者は、輸出入銀行法及び同法に基づき定められた規則に従って財務書類を作成し適正に表示し、不
正又は誤謬であるかを問わず、重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために経営者が必要と判断した内部
統制に対する責任を負う。
財務書類を作成するにあたり、経営者は、継続企業として存続する当行の能力を評価し、適用ある場合に継続
企業に関する事項を開示し、また、インド政府が当行を清算する若しくは業務を停止する意図がある又はそう
する以外に現実的な代替案がないと判断しない限り、継続企業の前提を用いた会計処理を行う責任を負う。ガ
バナンスの責任者は、当行の財務報告プロセスを監督する責任を負う。
財務書類の監査に対する監査人の責任
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有価証券報告書
私共の目的は、財務書類全体に不正又は誤謬であるかを問わず、重要な虚偽表示がないかどうかの合理的な保
証を得ることにあり、私共の意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証とは高い水準の保証
であるが、監査基準に従って実施される監査が、重要な虚偽表示が存在する場合に常にそれを発見するという
保 証ではない。虚偽表示は、不正又は誤謬から生じる可能性があり、これらの財務書類を基礎とした利用者の
経済的意思決定に影響を与えることが、個別に又は全体として合理的に予想される場合に、重要であると判断
される。監査基準に基づく監査の一環として、私共は専門的な判断を行い、監査を通じて専門家としての懐疑
心を保持している。私共はさらに：
・不正又は誤謬であるかを問わず、財務書類の重要な虚偽表示のリスクを特定し、評価し、それらのリスクに
対応した監査手続を設計し、実施し、私共の意見の基礎を提供する上で十分かつ適切な監査証拠を入手す
る。不正は、談合、偽造、意図的な漏れ、誤表記又は内部統制の無視に関わる可能性があることから、不正
により生じる重要な虚偽表示を検出しないリスクは、誤謬により生じる重要な虚偽表示を検出しないリスク
よりも高い。
・状況に応じた適切な監査手続きを設計するために、監査に関連する内部統制を理解する。
・経営者が採用した会計方針の適切性及び会計上の見積り及び関連する開示の合理性を評価する。
・継続企業の前提を用いた経営者の会計処理の適切性、並びに入手した監査証拠に基づき、継続企業としての
当行の能力に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関連する重要な不確実性が存在するかどうかを
結論付ける。重要な不確実性が存在すると私共が結論づけた場合には、財務書類における関連する開示につ
いて、私共の監査報告書において注意を喚起し、あるいは、かかる開示が不十分である場合には、私共の意
見を修正しなければならない。私共の結論は、私共の監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて
いる。
・開示を含む財務書類全体の表示、構成及び内容並びに財務書類が基礎となる取引及び事象を公正な表示を達
成する方法で表示しているかどうかを評価する。
私共は、とりわけ計画された監査の範囲及び時期並びに監査中に私共が特定した内部統制における重要な欠陥
を含む重要な監査所見に関して、ガバナンスの責任者と意思疎通を図る。
私共はまた、ガバナンスの責任者に対して、私共が独立性に関する倫理的要件を遵守している旨の報告書を提
供し、また私共の独立性に合理的に影響を与えると考えられるすべての関係及びその他の事項並びに該当する
場合には関連する予防策について、情報を提供している。
その他の法的及び規制上の要件に関する報告
貸借対照表及び損益計算書は、2020年インド輸出入銀行一般規則の明細表ⅠA及びⅡAに基づき作成されてい
る。
私共は、さらに以下のとおり報告する：
ⅰ. 私共は、私共の監査の目的上、私共が知り、信じる限りにおいて必要なすべての情報及び説明を求め、入
手し、それらが満足できるものであることを確認した。
ⅱ. 私共の意見において、本報告書で取扱う貸借対照表及び損益計算書は、会計帳簿と一致している。
ⅲ. 私共の知る当行の取引は、当行の権限の範囲内にあった。
ⅳ. 私共の意見において、本報告書が取扱う上記の財務書類は、適用ある会計基準に準拠している。
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会計事務所登録番号 103429W
CA Atul Jain
パートナー
会員番号 - 037097
UDIN: 23037097BGWDIY8037
場所：ムンバイ
日付：2023年５月11日
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2023年３月31日現在の貸借対照表並びに2022/23年度の損益計算書及びキャッシュフロー計算書
一般基金
2023年３月31日現在の貸借対照表
当期 前期
(2023年3月31日現在) (2022年3月31日現在)
負債の部 明細表
（単位：ルピー）
1. 資本金 Ⅰ 159,093,663,881 159,093,663,881
2. 準備金 Ⅱ 47,182,589,123 33,182,168,229
3. 損益勘定 Ⅲ 1,558,000,000 737,600,000
4. 債券 915,330,048,500 911,445,743,000
5. 支払手形 - -
6. 預り金 Ⅳ 1,526,165,868 1,774,864,091
7. 借入金 Ⅴ 367,376,108,842 161,553,999,474
8. 流動負債及び偶発債務引当金 63,579,278,636 47,758,579,490
9. その他の負債 59,023,297,198 51,868,672,455
合 計
1,614,669,152,048 1,367,415,290,620
資産の部
1. 現金及び銀行預金 Ⅵ
25,220,332,051 32,733,783,010
2. 投資 Ⅶ 123,108,520,849 109,025,261,755
3. 貸付及び前払金 Ⅷ 1,292,334,028,165 1,145,615,812,525
4. 割引/再割引された為替手形及び約束手形 Ⅸ 52,900,000,000 30,575,800,000
5. 固定資産 Ⅹ 3,746,920,156 3,689,339,694
6. その他の資産 Ⅺ 117,359,350,827 45,775,293,636
合 計
1,614,669,152,048 1,367,415,290,620
偶発債務
（ⅰ）引受、保証、裏書及びその他の債務 154,181,042,151 138,112,009,528
（ⅱ）未決済先渡為替取引 22,737,040 -
（ⅲ）引受額 - -
（ⅳ）一部払込済投資の未請求債務 189,162,520 178,279,005
（ⅴ）債務として認識されていない当行に対する請求権 5,050,200,000 5,081,997,787
（ⅵ）取立手形 - -
（ⅶ）参加証書 - -
（ⅷ）割引／再割引手形 - -
（ⅸ）当行が偶発債務を負担するその他金銭 16,606,879,596 15,076,162,871
合 計
176,050,021,307 158,448,449,191
「財務書類の注記」が添付されている。
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一般基金
2023年３月31日に終了した事業年度の損益計算書
当期 前期
(2022/23年度) (2021/22年度)
支出 明細表
（単位：ルピー）
1. 利子 74,832,298,013 48,891,292,969
2. 信用保険、手数料及び料金 732,090,012 683,294,538
3. 職員俸給、手当等及び退職金 978,702,641 875,750,434
4. 理事及び委員会構成員報酬及び費用 546,721 239,800
5. 監査費用 1,198,100 1,198,100
6. 賃料、税、電力及び保険料 304,084,447 277,875,453
7. 通信費 42,104,140 42,983,915
8. 訴訟費用 36,309,370 42,755,953
9. その他の費用 ⅩⅡ 1,483,553,599 1,123,453,662
10.減価償却費 474,937,412 391,207,376
11.貸倒引当金/偶発債務引当金、投資の減損引当金 15,100,818,219 9,806,678,917
12.繰延利益/(損失) 20,890,846,605 21,497,517,260
合 計
114,877,489,279 83,634,248,377
法人税引当金（1,235,043,812ルピーの繰延税金を控除
5,332,425,711 14,120,992,702
（前期：13,915,030,279ルピーの繰延税金を含む。）)
貸借対照表繰入利益/(損失)額 15,558,420,894 7,376,524,558
20,890,846,605 21,497,517,260
収入
1. 受取利息及び割引料 ⅩⅢ 109,394,631,318 79,763,834,132
2. 為替、歩合、仲介料及び手数料 4,374,251,247 3,715,617,529
3. その他の収入 ⅩⅣ 1,108,606,714 154,796,716
合 計
114,877,489,279 83,634,248,377
繰延利益/(損失) 20,890,846,605 21,497,517,260
過年度超過所得／利子税引当金戻入れ - -
20,890,846,605 21,497,517,260
「財務書類の注記」が添付されている。
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一般基金
2023年３月31日に終了した事業年度のキャッシュフロー計算書
当期 前期
（2022/23年度） (2021/22年度)
（監査済） （監査済）
内容
(単位：百万ルピー)
営業活動からのキャッシュフロー
税引前及び特別項目前当期利益/(損失) 20,890.85 21,497.52
調整
－ 固定資産の売却による(利益)/損失(純額) 0.55 (2.26)
－ 投資の売却による(利益)/損失(純額) (529.31) 284.00
－ 減価償却費 474.94 391.21
－ 債券発行の割引料/発行費の償却 127.92 166.57
－ 投資変動準備金からの移転 - -
－ 貸付/投資の引当金/償却並びにその他の引当金 15,100.82 9,806.68
－ その他 - -
36,065.77 32,143.72
調整
－ その他の資産 (76,291.77) (540.24)
－ 流動負債 1,307.04 16,159.32
営業活動からの現金
(38,918.97) 47,762.80
法人税/利子税の支払 (5,924.46) (1,131.99)
営業活動からのキャッシュフロー（純額）(A)
(32,994.50) 48,894.78
投資活動からのキャッシュフロー
－ 固定資産の購入（純額） (533.07) (119.14)
－ 投資の変動（純額） (13,553.94) (9,137.02)
投資活動に使用された/からのキャッシュフロー（純額）(B)
(14,087.02) (9,256.16)
財務活動からのキャッシュフロー
－ 資本注入 - 7,500.00
－ 借入金（返済済みを控除後の純額） 209,348.08 (21,395.45)
－ 貸付金、割引及び再割引された手形 (169,042.42) (137,678.16)
（返済済みを控除後の純額）
－ 株式配当及び配当税 (737.60) (253.90)
（中央政府に移転された当期利益残高）
財務活動に使用された/からのキャッシュフロー（純額）(C)
39,568.07 (151,827.51)
現金及び現金等価物の純増/(純減) (A+B+C) (7,513.45) (112,188.88)
期首現在の現金及び現金等価物 32,733.78 144,922.67
期末現在の現金及び現金等価物 25,220.33 32,733.78
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理事会を代表して
Shri Tarun Sharma Shri N. Ramesh
Ms. Harsha Bangari
副マネージング・ディレクター 副マネージング・ディレクター
マネージング・ディレクター
Shri Dammu Ravi Shri Rajat Kumar Mishra
Shri Suchindra Misra
Shri R. Subramanian Shri A. S. Rajeev
Shri Ashok Kumar Gupta
GMJ & Co.
勅許会計士
場所：ムンバイ
会計事務所登録番号 103429W
日付：2023年５月11日
(CA Atul Jain)
パートナー
M. No. 037097
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一般基金
2023年３月31日現在の財務諸表の明細表
当期 前期
（2023年3月31日現在） （2022年3月31日現在）
（単位：ルピー）
明細表Ⅰ: 資本金：
１．授権資本 200,000,000,000 200,000,000,000
２．発行済かつ払込済資本
（全額中央政府の引受） 159,093,663,881 159,093,663,881
明細表Ⅱ: 準備金：
１．準備基金 29,647,973,659 15,647,552,765
２．一般準備金 - -
３．その他の準備金：
投資変動準備金 1,939,296,400 1,939,296,400
減債基金（クレジット・ライン） 1,955,319,064 1,955,319,064
４．1961年所得税法第36条(1)(ⅷ)に基づく
13,640,000,000 13,640,000,000
特別準備金
47,182,589,123 33,182,168,229
明細表Ⅲ: 損益勘定：
１．添付損益計算書の残高 15,558,420,894 7,376,524,558
２．差引：処分
－ 準備基金への繰入 14,000,420,894 6,638,924,558
－ 投資変動準備金への繰入 - -
－ 減債基金への繰入 - -
－ 1961年所得税法第36条(1)(ⅷ)に
基づく特別準備金への繰入 - -
３．当期利益残高（1981年インド輸出入銀行
法第23条(2)により中央政府に移転可能）
1,558,000,000 737,600,000
明細表Ⅳ: 預り金：
(a) インド国内 1,526,165,868 1,774,864,091
(b) インド国外 - -
1,526,165,868 1,774,864,091
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当期 前期
（2023年3月31日現在） （2022年3月31日現在）
（単位：ルピー）
明細表Ⅴ: 借入金：
１．インド準備銀行からの借入
(a) 受託証券を担保とするもの - -
(b) 為替手形の振出しによるもの - -
(c) 国家産業信用（長期信用業務）
基金からの借入 - -
２．インド政府からの借入 - -
３．その他の提供者からの借入:
(a) インド国内 90,475,628,920 22,840,442,293
(b) インド国外 276,900,479,922 138,713,557,181
367,376,108,842 161,553,999,474
明細表Ⅵ: 現金及び銀行預金：
１．手元現金 201,986 202,366
２．インド準備銀行における預金残高 10,074,381 1,301,482,828
３．その他の銀行における預金残高
(a) インド国内
(ⅰ) 当座勘定 2,508,999,192 1,670,137,227
(ⅱ) その他の預金勘定 9,964,313,945 1,750,000,000
(b) インド国外 12,736,742,547 28,011,960,589
４．コールマネー及び短期通知貸
- -
/TREPSに基づく貸付
25,220,332,051 32,733,783,010
明細表Ⅶ: 投資：
(価値の減少(もしあれば)を控除後の純額)
１．中央政府及び州政府の証券 106,837,664,874 92,764,120,000
２．株式 2,136,783,687 1,787,631,245
３．優先株式 406,199,960 -
４．債券、社債 2,130,359,328 3,308,400,010
５．その他 11,597,513,000 11,165,110,500
123,108,520,849 109,025,261,755
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当期 前期
（2023年3月31日現在） （2022年3月31日現在）
（単位：ルピー）
明細表Ⅷ: 貸付及び前払金：
１．外国政府 556,974,743,079 533,183,676,763
２．銀行
(a)インド国内 136,259,500,000 139,158,500,000
(b)インド国外 2,465,100,000 2,349,567,500
３．金融機関
(a)インド国内 - -
(b)インド国外 116,483,774,169 90,190,094,780
４．その他 480,150,910,917 380,733,973,482
1,292,334,028,165 1,145,615,812,525
明細表Ⅸ: 割引/再割引された為替手形及び約束手形：
(a) インド国内 52,900,000,000 30,575,800,000
(b) インド国外 - -
52,900,000,000 30,575,800,000
明細表Ⅹ: 固定資産：
（減価償却額控除後の原価）
１．不動産
グロス・ベース 5,135,413,642 5,120,083,818
当期中の追加 111,318,521 15,329,824
当期中の処分 - -
期末現在のグロス・ベース額
5,246,732,163 5,135,413,642
減価償却累計額 1,931,979,947 1,702,085,519
正味ベース
3,314,752,216 3,433,328,123
２．その他
グロス・ベース 1,491,944,300 1,432,461,033
当期中の追加 422,733,039 113,879,687
当期中の処分 54,587,263 54,396,420
期末現在のグロス・ベース額 1,860,090,076 1,491,944,300
減価償却累計額 1,427,922,136 1,235,932,729
正味ベース 432,167,940 256,011,571
3,746,920,156 3,689,339,694
明細表Ⅺ: その他の資産：
１．未収利息
(a) 投資/銀行預金 14,682,612,658 11,017,809,688
(b) 貸付及び前払金 19,415,936,548 6,432,399,561
２．その他の預金 58,006,510 57,293,416
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３．前払法人税（純額） 9,380,984,168 3,456,521,868
４．その他（17,878,013,378ルピーの繰延税
金資産（純額）を含む。（前期：
73,821,810,943 24,811,269,103
16,642,969,567ルピー））
117,359,350,827 45,775,293,636
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当期 前期
（2023年3月31日現在） （2022年3月31日現在）
（単位：ルピー）
明細表ⅩⅡ: その他の費用：
１．輸出促進費用 29,039,189 7,030,733
２．データ処理費用及び関連費用 3,505,130 1,250,341
３．修繕維持費 472,126,829 347,563,495
４．印刷及び事務用品 11,142,760 9,544,157
５．その他 967,739,691 758,064,936
1,483,553,599 1,123,453,662
明細表ⅩⅢ: 受取利息及び割引料：
１．貸付及び前払金/割引及び再割引手形に
対する受取利息及び割引料 74,084,414,205 43,392,577,052
２．投資及び銀行預金に対する受取利息 35,310,217,113 36,371,257,080
109,394,631,318 79,763,834,132
明細表ⅩⅣ: その他の収入：
１．投資の売却/再評価による純利益 529,314,303 (283,996,746)
２．土地、建物及びその他資産の売却
による純利益 (552,707) 2,257,350
３．その他 579,845,118 436,536,112
1,108,606,714 154,796,716
注： 「負債の部」の「預り金」（明細表Ⅳ(a)を参照。）は、取引相手の銀行/機関によりそれと対応関係にあるルピー建の預り金/債券
に対応して当行に預けられている「オンショア」の外貨建の預り金である総額830万米ドル（前期:1,263万米ドル）を含む。
「資産の部」の「投資」（明細表Ⅶ4を参照。）は、スワップによる総額３億9,000万ルピー（前期:５億9,000万ルピー）の債券を
含む。
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重要な会計方針及び財務書類の注記
Ⅰ 重要な会計方針
（ⅰ）財務書類
a）作成の基礎
インド輸出入銀行（一般基金及び輸出開発基金）の貸借対照表及び損益計算書は、インドにおいて認め
られている会計原則に従って作成されている。財務書類は、別段の記載がない限り、発生主義による取
得原価主義に基づき作成されている。輸出入銀行により採用されている会計方針は、前年度に採用され
たものと合致している。輸出入銀行の貸借対照表及び損益計算書が作成される様式及び方法は1981年イ
ンド輸出入銀行法（1981年法律第28号）第39条(2)に基づきインド政府の事前承認を得て、理事会が承認
した2020年インド輸出入銀行一般規則において規定されている。一定の重要な財務上の比率／データ
は、2016年６月23日付のインド準備銀行（以下「準備銀行」という。）基本指示
DBR.FID.No.108/01.02.000/2015-16により「財務書類の注記」の一部として開示される。
b）見積りの利用
一般に認められている会計原則に準拠した財務書類の作成にあたり、経営陣には、財務書類の日付現在
の（偶発債務を含む）資産及び負債並びに引当金の報告金額並びに報告期間中の報告された収入及び支
出において考慮される見積り及び仮定を用いることが求められる。経営陣は、財務書類の作成にあたり
用いられた見積りは、慎重かつ合理的なものであると確信している。
（ⅱ）収入の認識
収入／支出は発生主義により認識される。ただし、不稼動資産（NPA）、不稼働投資、不良資産全体にお
ける利息、戦略的債務再編に基づく貸付に係る利子、90日を超えて期限経過した中央政府保証ローン、
手数料収入、コミッション、約定料及び配当金はこの限りでなく、これらは現金主義により計上され
る。NPAは全インドの金融機関に対して発布された準備銀行指針により定められる。輸出入銀行債券に対
して提供されるディスカウント／プレミアムは当該債券の存続期間にわたって償却され、支払利息に含
まれる。
（ⅲ）資産の分類及び引当て
貸借対照表に計上される貸付及び前払金は、不稼動資産（NPA）に対する引当金控除後の残存している元
本のみで構成される。受取利息債権は「その他の資産」に分類されている。
貸付資産は、信用力の程度及び債権資金化のための担保依存度を考慮して、正常資産、非正常資産、不
良資産及び損失資産に分類されている。貸付資産の分類及び引当ては全インドの金融機関に対して発布
された準備銀行指令／指針により行われている。
（ⅳ）投資
すべての投資ポートフォリオは以下の３つのカテゴリーに分類されている。
(a) 「満期保有目的」（満期まで保有することを意図して取得した有価証券）、
(b) 「売買目的」（短期の価格／金利の変動等の利点を利用して売買することを意図して取得した有価証
券）、及び
(c) 「売却可能」（その他の投資）。
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投資はさらに以下のように分類される。
ⅰ）政府有価証券、
ⅱ）その他の承認を受けた有価証券、
ⅲ）株式、
ⅳ）社債及び債務証書、
ⅴ）子会社／合弁事業、
ⅵ）その他（コマーシャル・ペーパー、投資信託口等）
種々の投資商品の分類、カテゴリー化、カテゴリーの変更並びに投資の評価及び引当ては、準備銀行が
全インドの金融機関に対して定めた基準に従って行われている。
（ⅴ）固定資産及び減価償却費
(a) 固定資産は取得原価から減価償却累計額を控除して表示される。
(b) 減価償却費は定額法により、以下の減価償却率で計上される。
資産 減価償却率
所有建物 5％
什器備品 25％
オフィス設備 25％
その他の電気設備 25％
コンピュータ・ソフトウェア 25％
自動車 25％
コンピュータ及び技術的陳腐化の速度が速い電子機器 当初２年間：33.33％
３年目：33.34％
携帯電話 50％
(c) 事業年度中において取得した資産については、減価償却費は購入した当該年度の全期間にわたり計上
され、事業年度中において売却した資産については、減価償却費は売却した年度においては計上され
ない。
(d) 減価償却資産が処分、放棄、解体若しくは廃棄される場合は、剰余分若しくは不足分の純額は損益計
算書において調整される。
（ⅵ）減損
資産の帳簿価格は、内部／外部の要因に基づき、資産価値の減損処理を行い、又は（場合により）過年
度に認識された減損損失を戻入れるため、各貸借対照表日付現在で見直される。減損損失は、資産の帳
簿価格が回収可能な金額を上回った場合に認識される。
（ⅶ）外貨建取引の会計
(a) 外貨建資産及び負債は期末においてインド外国為替取引業協会（FEDAI）により通知される為替レー
トにより換算される。
(b) 収入及び支出項目は事業年度中における平均為替レートにより換算される。
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(c) 未決済為替契約は特定の満期時にFEDAIにより通知される為替レートにより再評価され、その結果生
ずる利益／損失は損益計算書に計上される。
(d) 保証、引受、裏書及びその他の債務に関する偶発債務は期末においてFEDAIにより通知される為替
レートにより表示される。
（ⅷ）保証
保証に対する引当てはプロジェクトの完成までにおける損失の見込みを考慮して、インド輸出信用保証
会社（ECGC）の保険によりカバーされていない部分について計上されている。
（ⅸ）デリバティブ
当行は現在、金利スワップ、通貨スワップ、クロスカレンシー金利スワップ及び金利先渡契約等、当行
の資産及び負債をヘッジするためのデリバティブ契約を扱っている。準備銀行の指針に基づき、ヘッジ
目的で行われたデリバティブは、発生主義で計上されている。貸借対照表日付現在で残存しているデリ
バティブ契約に関する定性的及び定量的開示は、準備銀行の基本指示「全インドの金融機関の表示、開
示及び報告基準」に従って、「財務書類の注記」にて報告されている。
（ⅹ）職員給付引当金
(a) 準備基金、給与基金及び年金基金は、当行によって管理される確定給付制度であり、これらの基金に
対する当行の拠出金は、当該年度の損益計算書に繰入れられる。
(b) 給与、年金及び有休休暇の現金化は、確定給付債務である。これらの債務は、予測単位積増方式で、
各会計年度末に保険数理評価基準により引き当てられる。
（ⅺ）法人税の会計
(a) 法人税引当金は関連法律に基づき納付すべき税金に基づき、留保されている。
(b) 課税所得と会計所得との一時差異に基づく繰延税金は、貸借対照表日付現在に制定若しくは実質的に
制定されている税率及び税法を用いて計上される。繰延税金資産は実現が事実上確実である範囲に限
り認識されている。
（ⅻ）引当金、偶発債務及び偶発資産
インド公認会計士協会（ICAI）により公表されているAS-29「引当金、偶発債務及び偶発資産」により、
当行は、過去の事象の結果として現時点で当行が債務を負っており、債務の決済のためには経済的便益
を有する資源が流出する可能性が高く、かつ、債務額を信頼しうる方法で見積もることができる場合に
のみ引当金を認識する。
偶発債務は、経済的便益を有する資源が流出する可能性がほとんどない場合でない限り、開示される。
偶発資産は、財務書類で認識されることも、開示されることもない。
（xⅲ）インド会計基準（インドAS）実施の延期
2016年８月４日付の準備銀行の通達により、インド会計基準（インドAS）が、2018年４月１日に開始す
る会計期間より、2018年３月31日に終了する期間にかかる比較情報と共に、全ての銀行、ノンバンク金
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融事業会社（NBFC）及び全インド金融機関（AIFI）に適用された。準備銀行は、輸出入銀行に宛てた
2019年５月15日付の書簡により、今後の通知までAIFIによるインドASの実施の延期を伝えた。
Ⅱ 財務書類の注記 ― 一般基金
１．代理人勘定
輸出入銀行は、インドの請負業者に関してイラクにおける一定の取引を円滑にするため、代理人の資格にお
いてのみ活動しているため、インド政府（GOI）に譲渡された金額510億3,000万ルピー（前期: 470億7,000万ル
ピー）を含め、当行に通知済の代理人勘定に保管された564億7,000万ルピー（前期520億9,000万ルピー）に相
当する外貨建債権は上記の貸借対照表には含まれていない。
２．偶発事象及び貸借対照表日後に発生した事象
財務諸表の明細表XIの「その他の資産」には、GOIからの未収金として総額463億5,000万ルピーが含まれてお
り、当該金額は2023年４月に受領済みである。
３．(a) 偶発債務
保証は帳簿上消去されていない期限経過済み保証額23億5,000万ルピー（前期:11億7,000万ルピー）を含む。
(b) 債務として認識されていない請求権
「債務として認識されていない当行に対する請求権」として偶発債務に記載されている金額50億5,000万ルピー
（前期:50億8,000万ルピー）は、当行が当行の債務不履行借主に対して提起した訴訟に対応して、かかる借主
が当行に対して提起した請求／反対請求に関連するものがほとんどである。かかる請求／反対請求のいずれも
当行の弁護人の見解によれば維持できないものと考えられ、かかる請求／反対請求のいずれも最終審理の段階
に至っていない。専門家の助言に基づき、いかなる引当ても必要とは考えられない。
(c) 法人税に関する偶発債務
５億5,000万ルピー（前期：５億ルピー）が、様々な裁定機関において係属中の法人税等に関する紛争のため
に、偶発債務に含まれている。当行の判断によれば、これは実現する負債となる可能性が低く、これに対して
10億6,000万ルピー（前期：９億ルピー）の還付を受け取ることができる。
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(d) 先渡為替取引、通貨／金利スワップ
(ⅰ) 2023年３月31日現在の未決済先渡為替取引は全額ヘッジされている。輸出入銀行は、1999年７月７日付
及びその後の通達MPD.BC.187/07.01.279/1999-2000により発布された準備銀行の指針に従い資産・負債
管理を目的として、デリバティブ取引（金利スワップ、金利先渡契約及び通貨金利スワップ）を行って
いる。また、輸出入銀行は、要求がある場合又は市場の状態に基づきそれらの取引の解消及び再開を行
う。未決済のデリバティブ取引は、資産・負債管理委員会（ALCO）により監視され、理事会により審査
される金利感応度の状態により捕捉される。デリバティブの信用リスク相当額は、準備銀行により規定
された「カレント・エクスポージャー」方式に従い算出される。デリバティブの公正価額及び１ベーシ
ス・ポイントの変化に対する価格価値への影響（PV01）は、準備銀行により規定されるとおり、「財務
書類の注記」中に個別に開示されている。先渡為替取引の開始日に発生するプレミアム又はディスカウ
ントは、取引期間にわたって償却される。先渡為替取引の解約において発生した利益又は損失は、当該
年度の収入又は支出として認識される。
(ⅱ) 当行は、FXスワップ、通貨スワップ、外貨金利スワップについて、期間又は通貨の制限を受けることな
く、「マーケット・メーカー（値付け業者）」となることを認められている。
(e) 為替変動による利益/損失
外貨建の資産又は負債は、期末においてインド外国為替取引業協会（FEDAI）により通知される為替レートによ
り換算される。収入及び支出項目は事業年度における平均為替レートにより換算される。当期の外貨建て取引
における利益剰余金の上記の換算による想定利益は２億8,000万ルピー（前期は7,000万ルピーの想定損失）で
あった。
４．2006年零細・中小企業法に基づく零細・中小企業に関する開示：零細・中小企業に対する支払遅延の報告
例は存在していない。
５．インド準備銀行により要求される追加情報
5.1．資本金
(a)
（単位：十億ルピー）
内容 2023年3月31日現在 2022年3月31日現在
(ⅰ) 株主資本 182.19 168.40
その他Tier 1資本
(ⅱ) - -
Tier 1資本合計(ⅰ+ⅱ)
(ⅲ) 182.19 168.40
Tier 2資本
(ⅳ) 13.51 11.26
資本合計(Tier 1 + Tier 2)
(ⅴ) 195.70 179.66
(ⅵ) リスク資産合計(RWAs) 769.47 589.28
株主資本比率(RWAsに対する株主資本の
(ⅶ) 23.68％ 28.58％
比率)
Tier 1比率(RWAsに対するTier 1資本の
(ⅷ) 23.68％ 28.58％
比率)
自己資本比率（CRAR）(RWAsに対する資本
(ⅸ) 25.43％ 30.49％
合計の比率)
(ⅹ) インド政府による当行の株式所有比率 100％ 100％
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(ⅺ) インド政府により注入された株主資本 なし 7.50
Tier 1資本追加調達額：内訳
(ⅻ) なし なし
a)非累積永久優先株式（PNCPS）
なし なし
b)永久債券（PDI）
(xⅲ) Tier 2資本調達額：内訳
なし なし
a)負債性資本証券
なし なし
b)非累積永久優先株式（PNCPS）
なし なし
c)非累積償還可能優先株式（RNCPS）
なし なし
d)累積償還可能優先株式（RCPS）
(b) Tier２資本として2023年３月31日現在未償還で残存する劣後債務の金額はなし（前期: なし）である。
(c) リスク加重資産
（単位：十億ルピー）
内容 2023年3月31日現在 2022年3月31日現在
(ⅰ) 「オン」・バランス・シート項目 578.92 448.46
(ⅱ) 「オフ」・バランス・シート項目 190.55 140.82
(d) 貸借対照表日付現在の株式保有形態： 全額インド政府による引受け
・ CRAR及びその他の関連指標は金融機関（FI）のために準備銀行が定める現行の自己資本基準により定
められている。
・ 準備銀行により指示される修正枠組み（バーゼルⅢ基準を含む。）はまだ草案の段階である。当行
は、バーゼルⅢ基準の発効日からCRAR決定のためにバーゼルⅢ基準を実施する予定であるが、準備銀
行による最終的な通知はまだである。
5.2 任意準備金及び引当金
(a) 正常資産に対する引当金
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
(ⅰ) 正常資産に対する引当金 (3.22) 8.11
(b) COVID-19規制パッケージに関する準備銀行通達に基づき引当金が計上された勘定に関する開示
「COVID-19規制パッケージ－資産の分類及び引当て」に関する2020年３月27日付の準備銀行通達
DOR.No.BP.BC.47/21.04.048/2019-20(以下「規制パッケージ」という。)、2020年４月17日付の
DOR.No.BP.BC.63/21.04.048/2019-20及び2020年５月８日付のDOR. FID.No.8140/01.02.000/2019-20に関し、貸
付機関は、支払猶予が与えられ、資産の分類による便益を与えられた勘定に関し計上した引当金を開示するこ
とを求められている。かかる引当金の詳細は以下の通りである。
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
借主の数 - -
貸付金残高 - -
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支払期限を過ぎた金額 - -
資産の分類による便益を与えられた金額 - -
引当金 - -
(c) 変動引当金
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
(a) 期首の変動準備金勘定 - -
(b) 期中の変動準備金への割当て - -
(c) 期中の引出し額 - -
(d) 期末の変動準備金勘定 - -
5.3．資産の質及び個別引当金
(a) 不稼働前払金
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
(ⅰ) NPA（純額）の前払金（純額）に
0.71 -
対する割合(％)
(ⅱ) NPA（総額）の変動
(a) 期首 43.47 74.13
(b) 期中の増加 78.94 5.09
(c) 期中の減少 65.44 35.75
(d) 期末 56.97 43.47
(ⅲ) NPA（純額）の変動
(a) 期首 - 5.33
(b) 期中の増加 9.48 -
(c) 期中の減少 - 5.33
(d) 期末 9.48 -
(ⅳ) NPA引当金の変動 (正常資産に係る
引当金を除く。)
(a) 期首 43.47 68.80
(b) 期中の引当金の積立て 26.68 0.86
(c) 超過引当金の償却/戻入れ 22.66 26.19
(d) 期末 47.49 43.47
(b) 不稼働投資
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
(ⅰ) NPI（純額）の投資（純額）に
0.08％ 0.54％
対する割合(％)
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(ⅱ) NPI（総額）の変動
(a) 期首 13.75 7.05
(b) 期中の増加 0.73 8.82
(c) 期中の減少 11.53 2.12
(d) 期末 2.95 13.75
(ⅲ) NPI（純額）の変動
(a) 期首 0.59 0.31
(b) 期中の増加 0.04 0.34
(c) 期中の減少 0.54 0.06
(d) 期末 0.09 0.59
(ⅳ) NPI引当金の変動 (正常資産に係る
引当金を除く。)
(a) 期首 13.16 6.74
(b) 期中の引当金の積立て 0.76 8.54
(c) 超過引当金の償却/戻入れ 11.07 2.12
(d) 期末 2.85 13.16
(c) 不稼働資産(a+b)
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
(ⅰ) NPA（純額）の純資産（前払金 +
0.59％ 0.05％
投資）に対する割合(％)
(ⅱ) NPA（前払金（総額）+ 投資
（総額））の変動
(a) 期首 57.22 81.18
(b) 期中の増加 79.67 13.91
(c) 期中の減少 76.97 37.87
(d) 期末 59.92 57.22
(ⅲ) NPA（純額）の変動
(a) 期首 0.59 5.64
(b) 期中の増加 9.52 0.34
(c) 期中の減少 0.54 5.39
(d) 期末 9.57 0.59
(ⅳ) NPA引当金の変動 (正常資産に係る
引当金を除く。)
(a) 期首 56.63 75.54
(b) 期中の引当金の積立て 27.44 9.40
(c) 超過引当金の償却/戻入れ 33.73 28.31
(d) 期末 50.34 56.63
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5.4 再編された勘定の内容：当期
連
再編の種類 CDRメカニズムに基づく 中小企業（SME）債務再編メカニズムに基づく その他
続
細目 合計
番
資産の分類 正常 非正常 不良 損失 合計 正常 非正常 不良 損失 合計 正常 非正常 不良 損失 合計
号
1 当期初日現在の再編勘定 借主の数 - - 3 - 3 - - 1 - 1 4 - 11 - 15 19
(期首の金額)
残高 - - 0.91 - 0.91 - - 0.01 - 0.01 7.06 - 13.37 - 20.43 21.35
引当金 - - 0.91 - 0.91 - - 0.01 - 0.01 1.83 - 13.37 - 15.20 16.12
2 期中の新規再編/追加 借主の数 - - - - - - - - - - 1 2 - - 3 3
残高 - - - - - - - - - - 6.66 3.67 - - 10.33 10.33
引当金 - - - - - - - - - - 0.31 1.59 - - 1.90 1.90
3 期中に再編正常分類に改善 借主の数 - - - - - - - - - - - - - - - -
残高 - - - - - - - - - - - - - - - -
引当金 - - - - - - - - - - - - - - - -
4 期末現在、引当金増額及び/又はリスク 借主の数 - - - - - - - - - - - - - - - -
加重の追加を中止した再編正常前貸し。
残高 - - - - - - - - - - - - - - - -
したがって、次期の期首に再編正常前貸
しとして表示の必要がないもの
引当金 - - - - - - - - - - - - - - - -
5 期中の再編勘定のダウングレード 借主の数 - - 2 - 2 - - - - - 2 - 5 - 7 9
/減少
残高 - - 0.40 - 0.40 - - - - - 3.54 - 7.02 - 10.56 10.96
引当金 - - 0.40 - 0.40 - - - - - 1.62 - 7.02 - 8.64 9.04
6 期中の再編勘定の償却 借主の数 - - - - - - - 1 - 1 - - - - - 1
残高 - - - - - - - 0.01 - 0.01 - - - - - 0.01
引当金 - - - - - - - 0.01 - 0.01 - - - - - 0.01
7 期末日現在の再編勘定 (期末の金額) 借主の数 - - 1 - 1 - - - - - 3 2 6 - 11 12
残高 - - 0.51 - 0.51 - - - - - 10.18 3.67 6.35 - 20.20 20.71
引当金 - - 0.51 - 0.51 - - - - - 0.52 1.59 6.35 - 8.64 8.97
前期：
（単位：十億ルピー）
連
再編の種類 CDRメカニズムに基づく 中小企業（SME）債務再編メカニズムに基づく その他
続
細目 合計
番
資産の分類 正常 非正常 不良 損失 合計 正常 非正常 不良 損失 合計 正常 非正常 不良 損失 合計
号
1 当期初日現在の再編勘定 借主の数 2 - 5 - 7 - - 1 - 1 1 - 10 - 11 19
(期首の金額)
残高 0.07 - 1.02 - 1.09 - - 0.01 - 0.01 0.24 - 8.45 - 8.69 9.79
引当金 0.04 - 1.02 - 1.06 - - 0.01 - 0.01 0.03 - 8.45 - 8.48 9.55
2 期中の新規再編/追加 借主の数 - - - - - - - - - - 3 - 2 - 5 5
残高 - - - - - - - - - - 6.91 - 6.40 - 13.31 13.31
引当金 - - - - - - - - - - 1.80 - 6.40 - 8.20 8.20
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3 期中に再編正常分類に改善 借主の数 - - - - - - - - - - - - - - - -
残高 - - - - - - - - - - - - - - - -
引当金 - - - - - - - - - - - - - - - -
4 期末現在、引当金増額及び/又はリスク 借主の数 - - - - - - - - - - - - - - - -
加重の追加を中止した再編正常前貸し。
残高 - - - - - - - - - - - - - - - -
したがって、次期の期首に再編正常前貸
しとして表示の必要がないもの
引当金 - - - - - - - - - - - - - - - -
5 期中の再編勘定のダウングレード 借主の数 2 - - - 2 - - - - - - - - - - 2
/減少
残高 0.07 - 0.03 - 0.10 - - - - - 0.09 - 0.82 - 0.91 1.01
引当金 0.04 - 0.03 - 0.07 - - - - - - - 0.82 - 0.82 0.89
6 期中の再編勘定の償却 借主の数 - - 1 - 1 - - - - - - - 1 - 1 2
残高 - - 0.07 - 0.07 - - - - - - - 0.66 - 0.66 0.73
引当金 - - 0.07 - 0.07 - - - - - - - 0.66 - 0.66 0.73
7 期末日現在の再編勘定 (期末の金額) 借主の数 - - 4 - 4 - - 1 - 1 4 - 11 - 15 20
残高 - - 0.92 - 0.92 - - 0.01 - 0.01 7.06 - 13.37 - 20.43 21.36
引当金 - - 0.92 - 0.92 - - 0.01 - 0.01 1.83 - 13.37 - 15.20 16.13
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5.5．不稼働資産の変動
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
４月１日現在のNPA総額（期首残高）
43.47 74.13
期中の新規NPA
76.70 2.47
金利
0.07 1.18
為替変動
2.17 1.44
小計（A）
122.41 79.22
減少：
（ⅰ）改善
5.74 6.91
（ⅱ）回収（改善された勘定からの回収分を除く。）
49.29 10.10
（ⅲ）技術的/規制上の償却
8.74 18.02
（ⅳ）上記（ⅲ）以外の償却
1.67 0.72
（ⅴ）為替変動
- -
小計（B）
65.44 35.75
３月31日現在のNPA総額（期末残高）（A-B）
56.97 43.47
NPA総額は、2015年７月１日付の準備銀行基本通達DBR.No.BP.BC.2/21.04.048/2015-16の別紙第C-2部に基づ
く。
5.6．償却及び回収
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
４月１日現在の技術的/規制上の償却勘定（期首残高） 107.62 89.19
増加:期中の技術的/規制上の償却 8.63 18.02
増加/（減少）:為替変動 3.41 0.97
小計(A) 119.66 108.18
減少:以前の技術的/規制上の償却勘定の期中の回収(B) 2.21 0.56
３月31日現在の期末残高 (A-B)
117.45 107.62
5.7．海外における資産、NPA及び収入
下記の数値は、2010年10月に事業を開始した当行のロンドン支店に関するものである。
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
資産総額
67.22 49.58
NPA総額
2.73 -
収入総額
2.98 1.47
5.8．投資の減損及び引当金
（単位：十億ルピー）
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内容 2022/23年度 2021/22年度
(1) 投資
(ⅰ) 投資総額 147.41 132.74
(a) インド国内 145.39 131.64
(b) インド国外 2.02 1.10
(ⅱ) 減損引当金 24.31 23.72
(a) インド国内 22.39 22.72
(b) インド国外 1.92 1.00
(ⅲ) 投資純額 123.11 109.02
(a) インド国内 123.00 108.92
(b) インド国外 0.11 0.10
(2) 投資の減損引当金の変動
(ⅰ) 期首 23.72 22.43
(ⅱ) 増加:期中に積立てられた引当金 2.97 3.47
(ⅲ) 期中における投資変動準備金勘定からの充当
- -
（もしあれば）
(ⅳ) 減少:期中の超過引当金の償却/戻入れ 2.38 2.18
(ⅴ) 減少:投資変動準備金勘定への繰入れ（もしあれば） - -
(ⅵ) 期末残高 24.31 23.72
5.9．引当金及び偶発債務
（単位：十億ルピー）
損益計算書中の「支出」項目下の「引当金及び偶発債務」の内
2022/23年度 2021/22年度
訳
投資の減損引当金 0.06 (0.05)
NPA引当金 3.89 (25.36)
法人税引当金 5.33 14.12
その他引当金及び偶発債務* 11.05 7.33
* 銀行保証のための引当金46億ルピー（前期：74億1,000万ルピー）、カントリーリスク引当金の戻し入れによる3,000
万ルピー（前期：１億4,000万ルピーの戻し入れ）及びヘッジされていない外国為替エクスポージャーを有する法人に
対するエクスポージャーのための引当金２億5,000万ルピー（前期：6,000万ルピー）を含む。
5.10．引当率
内容 2022/23年度 2021/22年度
引当率
94.56％ 100％
5.11．期中に報告された詐欺行為及び計上された引当金
2022/23年度において、当行は、いかなる新規勘定も詐欺行為と分類しなかった（前期：６件による40億1,000
万ルピー）。さらに、年度末現在、「その他の引当金」から引き出された未償却の引当金はない。
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６．投資ポートフォリオ：構成及び運用
6.1．レポ取引
当期：
（単位：十億ルピー）
期中の１日の 2023年3月31日
内容 期中最低残高 期中最高残高
残高平均 現在の残高
レポに基づく売却証券
ⅰ）政府証券 - - - -
ⅱ）社債 - - - -
リバース・レポに基づく買取証券
ⅰ）政府証券 - - - -
ⅱ）社債 - - - -
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前期：
（単位：十億ルピー）
期中の１日の 2022年3月31日
内容 期中最低残高 期中最高残高
残高平均 現在の残高
レポに基づく売却証券
ⅰ）政府証券 - - - -
ⅱ）社債 - - - -
リバース・レポに基づく買取証券
ⅰ）政府証券 - - - -
ⅱ）社債 - - - -
6.2．債券投資の発行者別内訳の開示
当期：
（単位：十億ルピー）
金額
連続
発行者 金額
私募により行 保有する「投機 保有する「無格 保有する「非上
番号
われた投資 的格付」証券 付」証券 場」証券
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
1 PSU - - - - -
2 FI 0.80 0.80 - 0.06 0.80
3 銀行 0.002 0.002 - - -
*
4 民間企業 38.14 38.14 - 6.37 35.20
5 子会社／合弁事業 0.003 0.003 - 0.003 0.003
6 その他 0.02 0.02 - - 0.02
＃
7 積立てられた減損引当金 24.31 24.31 - - -
合 計 38.96 38.96 - 6.43 36.02
＃
積立てられた引当金は総額のみを(3)の列で開示している。
*
このうち、186億ルピーは資産整理会社（ARC）発行の担保証書に対する投資であり、75億5,000万ルピーは貸付金再編
の一環として取得した株式／債券に対する投資である。
上掲 (4)、(5)、(6)及び(7)の列に計上されている金額は相互排他的ではない。
前期：
（単位：十億ルピー）
金額
連続
発行者 金額
私募により行 保有する「投機 保有する「無格 保有する「非上
番号
われた投資 的格付」証券 付」証券 場」証券
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
1 PSU - - - - -
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2 FI 1.00 1.00 - 0.06 1.00
3 銀行 0.002 0.002 - - -
*
4 民間企業 38.27 38.27 - 6.97 35.63
5 子会社／合弁事業 0.003 0.003 - 0.003 0.003
6 その他 0.02 0.02 - - 0.02
＃
7 積立てられた減損引当金 23.72 - - - -
合 計 39.30 39.30 - 7.03 36.65
＃
積立てられた引当金は総額のみを(3)の列で開示している。
*
このうち、193億4,000万ルピーは資産整理会社（ARC）発行の担保証書に対する投資であり、69億1,000万ルピーは貸付
金再編の一環として取得した株式／債券に対する投資である。
上掲 (4)、(5)、(6)及び(7)の列に計上されている金額は相互排他的ではない。
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6.3．満期保有（HTM）分類の売却及び振替
2023年３月31日終了年度において、満期保有（HTM）分類の売却及び振替は行われなかった（前期：なし）。
７．購入/売却された金融資産の詳細
7.1．資産整理のために証券化会社/整理会社に売却された金融資産の詳細
A. 売却の詳細
（単位：十億ルピー）
連続
内容
2022/23年度 2021/22年度
番号
(ⅰ) 勘定の数（件）
1 2
(ⅱ) SC/RCに売却された勘定の総価額（引当金控除後）
- -
(ⅲ) 対価総額
0.16 0.10
(ⅳ) 過年度譲渡勘定に対して実現した追加対価
0.51 0.91
(ⅴ) 簿価純額に対する利益/（損失）総額
0.67 1.01
・ 「整理会社に売却された資産」は2006年７月１日付及びその後の準備銀行基本通達DBOD
No.FID.FIC.2/01.02.00/2006-07における定義に従って計上されている。
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B. 証券投資の簿価の詳細
（単位：十億ルピー）
証券投資の簿価
連続
内容
番号
2022/23年度 2021/22年度
(ⅰ) 当行が原資産として売却したNPAによる担保 0.84 1.38
(ⅱ) 銀行/その他金融機関/非銀行金融会社が原資産として売却した
- -
NPAにより担保
合計 0.84 1.38
7.2．購入/売却された不稼働金融資産の詳細
A) 購入された不稼働金融資産の詳細
（単位：十億ルピー）
連続
内容 2022/23年度 2021/22年度
番号
1) a) 期中購入勘定数 - -
b) 残高合計 - -
2) a) うち、期中再編勘定の数 - -
b) 残高合計 - -
B) 売却された不稼働金融資産の詳細
（単位：十億ルピー）
連続
内容 2022/23年度 2021/22年度
番号
1) 売却勘定数 1 -
2) 残高合計 0.30 -
3) 受領対価合計 0.16 -
7.3 期中に譲渡／取得した不良貸付の詳細
A. 譲渡した不良貸付の詳細
*
（単位：十億ルピー） ARCに対するも その他譲受人に対
許容譲受人 に
の するもの
対するもの
勘定数 1 - -
譲渡した貸付の元本残高の総額 0.30 - -
譲渡した貸付の加重平均残存期間 なし - -
譲渡した貸付の帳簿価額（譲渡時） なし - -
対価総額 0.16 - -
＃
過年度に譲渡した勘定に関して実現した追加的対価 - -
0.51
＃
過年度に譲渡し2022/23年度において回収されたもの
B. 期中に取得した貸付の詳細
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（単位：十億ルピー） Clause 3に掲載される ARCからのもの
*
貸付人 からのもの
取得した貸付の元本残高の総額 - -
支払われた対価総額 - -
取得した貸付の加重平均残存期間 - -
*
許容譲受人及びClause 3に掲載される貸付人とは、2021年9月24日付及びそれ以降の準備銀行基本指示
「DOR.STR.REC.51/21.04.048/2021-22」において定義されるものをいう。
８．業績
連続
内容 2022/23年度 2021/22年度
番号
(ⅰ) 平均運転資金に対する受取利息の割合（％） 7.78 6.13
(ⅱ) 平均運転資金に対する非利息収入の割合（％） 0.39 0.30
(ⅲ) 平均運転資金に対する営業利益の割合（％） 2.56 2.41
(ⅳ) 平均資産利益率（％） 1.04 0.54
(ⅴ) 職員（正職員）１人あたりの当期利益/(損失)（十億ルピー） 0.04 0.02
・ 業績について、運転資金及び総資産は前事業年度末日及び当事業年度末日の数値の平均でとらえられてい
る。（「運転資金」とは収益資産（純額）を指す。）
・ すべての階層におけるすべての常勤の正規の職員が職員１人あたりの当期利益の計算のために算入されて
いる。
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９．信用集中リスク
9.1．資本市場エクスポージャー
連続
内容 2022/23年度 2021/22年度
番号
(ⅰ) 株式、転換社債、転換債券及び元本の投資対象が社債に限らない投資 0.18 0.09
信託のエクイティユニットへの直接投資
(ⅱ) 株式/社債/債券若しくはその他証券に対する前払金又は株式 - -
（IPO/ESOPを含む。）、転換社債、転換債券及び投資信託のエクイ
ティユニットへの投資のための個人へのクリーン・ベースの前払金
(ⅲ) 株式、転換社債、転換債券又は投資信託のエクイティユニットが本源 - -
的証券とされるその他の目的への前払金
(ⅳ) 株式、転換社債、転換債券又は投資信託のエクイティユニットの担保 - -
付証券により担保される範囲内（すなわち株式/転換社債/転換債券/投
資信託のエクイティユニット以外の本源的証券は前払金を十分にカ
バーしない場合）におけるその他の目的の前払金
(ⅴ) 株式ブローカーに対する担保付及び無担保の前払金並びに株式ブロー - -
カー及びマーケット・メーカーを代理して発行された保証
(ⅵ) 株式/社債/債券若しくはその他証券の担保に対して会社に認められた - -
貸付、又は資金調達を目的とした設立発起人による新会社の資本金の
拠出を満たすためのクリーン・ベースの貸付
(ⅶ) エクイティのフロー/発行を予定する会社へのつなぎ融資 - -
(ⅷ) 株式、転換社債、転換債券又は投資信託のエクイティユニットへの当 - -
初発行に関して当行が負うコミットメントの引受け
(ⅸ) 信用取引を目的とした株式ブローカーへの融資 - -
(ⅹ) ベンチャー・キャピタル・ファンド（登録及び未登録の両方）に対す 0.16 -
る全てのエクスポージャー
資本市場エクスポージャー合計 0.34 0.09
9.2．カントリー・リスク・エクスポージャー
（単位：十億ルピー）
2023年３月現在の 2022年３月現在の
2023年３月現在の 2022年３月現在の
リスク分類 エクスポージャー エクスポージャー
引当金 引当金
（純額） （純額）
重要でない 50.21 0.21 39.69 0.23
低い 86.72 - 385.37 -
中程度 558.20 - 381.76 -
高い 420.33 - 263.32 -
非常に高い 121.52 - 69.53 -
制限 - - - -
オフ・クレジット - - - -
合計 1,236.98 0.21 1,139.67 0.23
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9.3．戦略的債務再編 (SDR) スキーム
（単位：十億ルピー）
2022/23年度 2021/22年度
内容
勘定の数 1 1
残高合計 - -
エクイティに転換された
0.08 0.08
エクスポージャーの金額
9.4．当期中に実行した破綻処理計画（RP）
ファンド・ベース
（単位：十億ルピー）
借主の数 貸付残高 貸付残高 再編後回収額 2023年３月31日現在
（再編前） （再編後） 残高
2 0.22 - 0.22 -
非ファンド・ベース
（単位：十億ルピー）
*
貸付残高 貸付残高 再編後回収額 2023年３月31日現在
借主の数
（再編前） （再編後） 残高
1 5.54 5.99 N.A.（非ファンドベースのファシリティ）
*2022/23年度中に実施されたRPにおける借主は２名であり、そのうち１名の借主は当行においてファンド・
ベース及び非ファンド・ベースのエクスポージャーを有していた。
・収益認識、資産分類及び前払金に係る引当金に関する健全性基準に関する2022年４月１日付の準備銀行の
サーキュラー「STR.REC.55/21.04.048/2021-22」の定義による。
9.5．不良資産の持続可能な構造化スキーム(S4A)に関するエクスポージャー
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
S4Aが適用されたもののうち標準と分類された勘定の数 2 2
残高合計 - -
A部 2.94 2.94
残高
B部 2.59 2.59
保有引当金 1.11 1.11
9.6．2023年３月31日現在、70勘定（前期：66勘定）の貸付残高は141億7,000万ルピー（前期：263億5,000万ル
ピー）で、2016年倒産・破産法の規定に基づき会社法審判所（NCLT)に承認又は照会されており、これに対する
当行の引当率は100％（前期：100％）となっている。
9.7．健全性エクスポージャー限度 - 単独借主の限度額(SGL)/グループ借主の限度額(GBL)の超過先
A. 期中の健全性エクスポージャーを超過するエクスポージャーの数及び金額
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（単位：十億ルピー）
資本金に対
するエクス
連続 産業
PAN 番号
借主名称 業種名 部門 拠出額 未拠出額 ポージャー
番号 コード
の割合
（％）
- - - - - - - - -
前期：
資本金に対
するエクス
連続 産業
PAN 番号
借主名称 業種名 部門 拠出額 未拠出額 ポージャー
番号 コード
の割合
（％）
アフリカ
1 - 65102 金融業 金融 24.16 0.00 15.49
輸出入銀行
B. 信用エクスポージャーの資本金及び総資産に対する割合
当期：
総信用エクスポージャー
資本金に対する
総資産に対する
（TCE）に対する割合
内容
*
割合（％）
割合（％）
＠
（％）
ⅰ) 最大の単独借主 14.01 1.17 1.56
ⅱ) 最大の借主グループ 26.41 2.21 2.94
ⅲ) 上位20位まで単独の借主 149.33 12.47 16.62
ⅳ) 上位20位までの借主グループ 157.45 13.15 17.52
*
2022年３月31日現在の資本金
＠
TCE：貸付 ＋ 前払金 ＋ 未使用承認 ＋ 保証 ＋ 信用状（LC） ＋ デリバティブによる信用エクスポー
ジャー
1) インド政府による保証が付された/インド政府の要請により引受けた銀行及び海外金融機関の信用エクス
ポージャーは単独／グループ借主のエクスポージャーとは考えられていない。
2) 2023年３月31日現在、信用エクスポージャーが基本上限である資本金の15％を超えていた借主は存在しな
かった。また、信用エクスポージャーが基本上限である資本金の40％を超えた借主グループは存在しな
かった。詳細は上記9.7Aに開示されている。
前期：
総信用エクスポージャー
資本金に対する
総資産に対する
（TCE）に対する割合
内容
*
割合（％）
割合（％）
＠
（％）
ⅰ) 最大の単独借主 15.49 1.23 1.77
ⅱ) 最大の借主グループ 23.07 1.84 2.63
ⅲ) 上位20位まで単独の借主 149.97 11.94 17.11
ⅳ) 上位20位までの借主グループ 154.85 12.33 17.67
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*
2021年３月31日現在の資本金
＠
TCE：貸付 ＋ 前払金 ＋ 未使用承認 ＋ 保証 ＋ 信用状（LC） ＋ デリバティブによる信用エクスポー
ジャー
1) インド政府による保証が付された/インド政府の要請により引受けた銀行及び海外金融機関の信用エクス
ポージャーは単独／グループ借主のエクスポージャーとは考えられていない。
2) 2022年３月31日現在、信用エクスポージャーが基本上限である資本金合計の15％を超えることが理事会に
より事前に認められた単独借主が１名存在した。また、信用エクスポージャーが基本上限である資本金の
40％を超えた借主グループは存在しなかった。詳細は上記9.5Aに開示されている。
C. 産業の信用エクスポージャーの上位５部門：
当期：
総信用エクスポージャー
貸付資産に対する
部門 （TCE）に対する割合
割合（％）
（％）
ⅰ） 金融サービス 4.57 7.06
ⅱ） 設計・調達・建設サービス 4.53 6.99
ⅲ） 化学・染料 3.31 5.12
ⅳ） 建設 3.30 5.09
ⅴ） 鉄類・金属加工 2.85 4.41
前期：
総信用エクスポージャー
貸付資産に対する
部門 （TCE）に対する割合
割合（％）
（％）
ⅰ） 設計・調達・建設サービス 4.28 6.88
ⅱ） 金融サービス 3.75 6.02
ⅲ） 化学・染料 3.10 4.98
ⅳ） 建設 2.96 4.76
ⅴ） 石油化学製品 2.07 3.33
・「信用エクスポージャー」は準備銀行による定義に従って計上されている。
・インド政府による保証が付された/インド政府の要請により引受けた、銀行及び海外金融機関の信用エクス
ポージャーは、産業エクスポージャーの算定において除外されている。
D. 無担保前払金
（単位：十億ルピー）
内容 2023年３月31日現在 2022年３月31日現在
159.50 77.95
無担保前払金合計
ⅰ）うち、法人／個人保証、約束手形、輸入担保荷物保管証等の
16.33 7.95
無形有価証券に対する前払金残高
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ⅱ）上記(i)の無形有価証券の推計価額
- 0.46
E. ファクタリングのエクスポージャー
輸出入銀行は、ファクタリング取決めに基づくエクスポージャーを有していない（前期：なし）。
F. 当期中にFIが健全性エクスポージャー限度を超過したエクスポージャー
（単位：十億ルピー）
資本金に対
するエクス
連続 産業
PAN番号 借主名称 業種名 部門 拠出額 未拠出額 ポージャー
番号 コード
の割合
（％）
- - - - - - - - -
前期：
（単位：十億ルピー）
資本金に対
するエクス
連続 産業
PAN番号 借主名称 業種名 部門 拠出額 未拠出額 ポージャー
番号 コード
の割合
（％）
アフリカ
1. - 65102 金融業 金融 24.16 0.00 15.49
輸出入銀行
10．借入金/クレジットライン、信用エクスポージャー及びNPAの集中
(a) 借入金及びクレジットラインの集中
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
276.90 138.71
上位20位までの借入先からの借入金の合計
当行の借入金合計に占める上位20位までの借入先からの
21.56％ 12.91％
借入金の割合
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(b) 信用エクスポージャーの集中
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
268.29 233.95
上位20位までの借主に関するエクスポージャー合計
19.26％ 19.18％
当行の前払金合計に占める上位20位までの借主に関するエクスポージャーの割合
268.29 233.95
上位20位までの借主/顧客に関するエクスポージャー合計
借主/顧客に関するエクスポージャー合計に占める上位20位までの借主/
12.47％ 11.94％
顧客に関するエクスポージャーの割合
輸出入銀行について、エクスポージャー合計に占める上位10か国のエクスポー
38.81％ 38.59％
ジャーの割合
エクスポージャーは、2015年７月１日付の金融機関のエクスポージャー基準に関する準備銀行基本通達
DBR.FID.FIC.No.4/01.02.00/2015-16に規定された信用及び投資エクスポージャーに基づき計算されている。
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(c) エクスポージャー及びNPAの部門別集中
（単位：十億ルピー）
2022/23年度 2021/22年度
当該部門の前 当該部門の前
連続
部門
前払金合計 NPA 払金合計に対 前払金合計 NPA 払金合計に対
番号
残高 （総額） するNPA（総 残高 （総額） するNPA（総
額）の割合 額）の割合
A
国内部門 308.47 13.17 4% 374.03 28.52 8%
輸出金融合計
1 254.42 10.42 4% 330.93 25.20 8%
農業部門 - - - - - -
工業部門 209.99 10.10 5% 151.99 17.59 12%
鉄類・金属加工 36.99 0.35 1% - - -
化学・染料 11.74 - 0% 9.96 - 0%
石油製品 42.48 - 0% 25.44 - 0%
繊維・衣料品 - - - 22.62 5.16 23%
その他 118.78 9.75 8% 93.97 12.43 13%
サービス部門 44.43 0.32 1% 178.94 7.61 4%
金融サービス 12.33 - 0% 139.16 - 0%
その他 32.11 0.32 1% 39.78 7.61 19%
2 輸入金融合計 54.05 2.75 5% 43.10 3.33 8%
農業部門 - - - - - -
工業部門 35.72 2.11 6% 25.50 2.66 10%
鉄類・金属加工 2.29 - 0% - - -
化学・染料 18.37 - 0% 16.48 - 0%
その他 15.06 2.11 14% 9.03 2.66 29%
サービス部門 18.33 0.64 3% 17.60 0.66 4%
金融サービス 16.44 - 0% 15.16 - 0%
その他 1.89 0.64 34% 2.44 0.66 27%
(A)のうち、インド政府により
3 - - - - - -
保証されたエクスポージャー
B 海外部門 128.13 12.18 10% 105.00 14.95 14%
輸出金融合計
1 128.13 12.18 10% 105.00 14.95 14%
農業部門 - - - - - -
工業部門 72.20 9.49 13% 62.94 12.47 20%
鉄類・金属加工 2.31 - 0% - - -
化学・染料 14.40 - 0% 5.92 3.90 66%
繊維・衣料品 - - - 3.44 - 0%
その他 55.49 9.49 17% 53.59 8.57 16%
サービス部門 55.93 2.69 5% 42.06 2.48 6%
金融サービス 50.85 - 0% 37.42 - 0%
その他 5.08 2.69 53% 4.65 2.48 53%
2 輸入金融合計 - - - - - -
農業部門 - - - - - -
工業部門 - - - - - -
サービス部門 - - - - - -
(B)のうち、インド政府により
3 - - - - - -
保証されたエクスポージャー
#
C その他のエクスポージャー 956.12 31.62 3% 740.63 - 0%
エクスポージャー合計 (A+B+C)
D 1,392.72 56.97 4.09% 1,219.66 43.47 3.56%
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#
クレジットラインに基づく前払金、国家輸出保険勘定に基づくバイヤーズ・クレジット、譲許的金融スキーム、商業銀行へのリファイナ
ンス及び銀行による見返り保証の前払金を含む。
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ヘッジされていない外国為替エクスポージャー
輸出入銀行は、2016年６月23日付準備銀行基本指示DBR.FID.No.108/01.02.000/2015-16.に従い、ヘッジされて
いない外貨建てエクスポージャー（UFCE）を有する法人に対するエクスポージャーに関し、資本金引当要件及
び追加的な引当についての内部方針を設定している。2023年３月31日現在、５億7,000万ルピーが通貨誘発信用
リスクについて保有されており（前期：３億3,000万ルピー）、通貨誘発信用リスクに対し割当てられる資本金
は131億4,000万ルピーであった（前期：82億6,000万ルピー）。
11．デリバティブ
11.1．金利先渡契約/金利スワップ
（単位：十億ルピー）
2022/23年度 2021/22年度
連続
内容
番号
ヘッジ目的 売買目的 ヘッジ目的 売買目的
１ スワップ契約の想定元本 502.34 - 446.01 -
２ カウンターパーティーの契約上の債務不履行の
- - 1.48 -
場合に被る可能性のある損失
３ スワップ締結時に当行が必要な担保 - - - -
４ スワップから生じる信用リスクの集中 全取引が承認さ 全取引が承認さ
れた信用エクス れた信用エクス
- -
ポージャー限度 ポージャー限度
* *
内にある。 内にある。
５ スワップ・ポジションの公正価額 (37.14) - (13.70) -
*
全ての金利スワップは銀行により行われている。
スワップの性質及び条件：全ての取引は、原資産/原負債を有し、当行の資産・負債のポジションをヘッジする
目的で行われている。
（単位：十億ルピー）
金融商品 特質 件数 名目元本 ベンチマーク 条件
金利スワップ ヘッジ 21 369.75 LIBOR 受取固定利息対
支払変動利息
金利スワップ ヘッジ 1 0.27 LIBOR 受取変動利息対
支払固定利息
金利スワップ ヘッジ 1 12.33 LIBOR 受取変動利息対
支払変動利息
金利スワップ ヘッジ 1 1.11 TONA 受取固定利息対
支払変動利息
金利スワップ ヘッジ 7 102.58 SOFR 受取固定利息対
支払変動利息
金利スワップ ヘッジ 2 16.30 INTBFIX3M 受取固定利息対
支払変動利息
合計 33 502.34
11.2．取引所で取引される金利デリバティブ
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（単位：十億ルピー）
連続
内容 金額
番号
１ 当期において行われた取引所で取引される金利デリバティブの想定元本額
-
２ 2023年３月31日現在の取引所で取引される金利デリバティブ残高の想定元本額
-
３ 「非常に有効」ではない、取引所で取引される金利デリバティブ残高の想定元本額
-
４ 「非常に有効」ではない、取引所で取引される金利デリバティブ残高の値洗い価値
-
11.3．デリバティブのリスク・エクスポージャーの開示
A. 定性的開示
1) 当行は、市場リスク軽減の目的で、主に費用効率の高い資金調達及びバランス・シート上のエクスポー
ジャーのヘッジのために金融派生商品取引を利用している。当行は現在、準備銀行に許可されている種類の
店頭取引による金利及び通貨デリバティブのみを扱っている。
2) デリバティブ取引は、(ⅰ)市場リスク、すなわち金利又は為替相場の不利な変動の結果、当行が被る可能性
がある損失及び(ⅱ)信用リスク、すなわち相手方の債務の不履行の場合に当行が被る可能性がある損失を伴
う。当行は、理事会により承認されたデリバティブ方針を実施しており、これは各取引段階でのリスク管理
目標を全体的な資産・負債管理と合致させることを目的としている。上記の方針は、当行の事業目標と一致
する利用を許容されるデリバティブ商品を定め、管理及び監視システムを設置し、規制上、書類上及び会計
上の問題を取扱っている。同方針はまた、自己勘定でのデリバティブ取引に関する市場リスクの統制及び管
理のための適切なリスク・パラメーター（ストップ・ロス限度、オープンポジション限度、期間限度、決済
リスク及び決済前リスク限度並びにPV01限度）を定めている。
3) 当行の資産・負債管理委員会（ALCO）は、デリバティブ取引に関連した市場リスクの測定、監視及び報告を
行う当行のミッドオフィス（経営管理部門）からの支援を受けて市場リスク管理を監督している。
4) 2023年３月31日現在において当行の帳簿上に残存しているデリバティブ取引の全てがヘッジ目的のものであ
り、これらは資産・負債管理簿に記録されている。上記のデリバティブ取引における収益は発生主義で計上
されている。
5) 金利スワップ及び通貨スワップは、デリバティブ方針に沿って偶発債務中の未決済先渡為替取引には含まれ
ない。
B. 定量的開示
（単位：十億ルピー）
2022/23年度 2021/22年度
連続
内容
通貨 金利 通貨 金利
番号
デリバティブ デリバティブ デリバティブ デリバティブ
１ デリバティブ（想定元本額）
a) ヘッジ目的 372.74 502.34 361.01 446.01
b) 売買目的 - - - -
２ 値洗いポジション
a) 資産(+) - - - -
b) 負債(-) (51.65) (37.14) (40.54) (13.70)
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３ 信用エクスポージャー 12.74 3.19 14.40 3.43
金利の１％の変動における影響の可能性
４
(100*PV01)
a) ヘッジ目的のデリバティブ 8.44 25.10 8.73 20.61
b) 売買目的のデリバティブ - - - -
５ 当期における100*PV01の最高値及び最低値
a) ヘッジ目的
(ⅰ) 最高 9.74 25.66 10.90 25.28
(ⅱ) 最低 8.44 19.48 8.73 20.61
b) 売買目的
(ⅰ) 最高 - - - -
(ⅱ) 最低 - - - -
12．輸出入銀行が発行するレター・オブ・コンフォート
当期（2022/23年度）中、輸出入銀行はレター・オブ・コンフォートを発行しておらず（前期：なし）、未履行
のコミットメントによるいかなる金融債務も発生していない。2023年３月31日現在、レター・オブ・クレジッ
ト／SBLCに基づくエクスポージャーの残高が総額32億3,000万ルピーあり、これに対して当行は33億ルピーのレ
ター・オブ・コンフォートを受領している（前期：レター・オブ・クレジットに基づくエクスポージャーの残
高24億4,000万ルピーに対して33億ルピーのレター・オブ・コンフォート）。
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13．資産・負債管理
当期:
（単位：十億ルピー）
1日から 15日から 29日から 3か月超 6か月超 1年超 3年超5年
内容 5年超 合計
14日 28日 3か月 6か月以内 1年以内 3年以内 以内
*
ルピー建前払金 29.76 27.59 45.72 16.97 103.51 42.83 12.31 33.82 312.51
ルピー建投資 2.97 0.00 0.73 15.04 16.36 16.16 15.99 54.14 121.40
ルピー建その他の
59.59 2.92 65.76 48.08 103.96 236.10 110.30 265.64 892.36
資産
ルピー建預金 0.02 0.00 28.41 28.22 26.00 0.32 0.14 0.00 83.12
ルピー建借入金 40.48 1.50 26.62 26.88 100.52 146.03 34.30 46.75 423.08
ルピー建その他の
49.15 14.81 70.80 26.61 78.07 65.81 10.20 248.27 563.71
負債
外貨建資産 71.63 15.51 69.97 54.98 152.51 349.79 292.07 558.71 1,565.18
外貨建負債 70.33 16.55 85.43 53.70 200.90 360.74 326.87 366.00 1,480.51
＊
貸付引当金純額
前期:
（単位：十億ルピー）
1日から 15日から 29日から 3か月超 6か月超 1年超 3年超5年
内容 5年超 合計
14日 28日 3か月 6か月以内 1年以内 3年以内 以内
*
ルピー建前払金 25.21 11.87 28.80 19.32 94.34 28.61 35.36 0.12 243.62
ルピー建投資 7.75 0.50 1.09 10.63 0.05 5.40 27.94 54.88 108.24
ルピー建その他の
41.91 2.11 74.35 73.93 42.65 280.13 131.86 266.48 913.41
資産
ルピー建預金 0.02 0.00 0.15 27.02 33.44 8.84 0.20 0.00 69.67
ルピー建借入金 70.38 0.55 46.44 41.91 19.94 93.51 52.35 56.50 381.58
ルピー建その他の
8.86 11.82 70.09 53.82 64.11 92.72 13.82 255.45 570.70
負債
外貨建資産 32.42 2.98 66.38 66.75 107.82 286.42 255.80 493.87 1,312.44
外貨建負債 34.64 2.88 82.06 82.14 132.97 371.99 177.36 300.45 1,184.48
＊
貸付引当金純額
14．準備金からの引出し
当行は準備金からの引出しを行わなかった。
15．経営比率
内容 2022/23年度 2021/22年度
9.78％ 4.75％
自己資本利益率
1.04％ 0.54％
総資産利益率
従業員１人当たり純利益 (単位：十億ルピー)
0.04 0.02
16．準備銀行が課す罰金の開示
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1934年インド準備銀行法のいずれかの規定の違反又は同法のその他の要件、準備銀行が定める命令、規則若し
くは条件の不順守のために、同法に基づき準備銀行により課された罰金はない。
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17．苦情申立ての開示
顧客からの苦情申立て
連続
内容 2022/23年度 2021/22年度
番号
(a) 期首に係属中の苦情申立て数 - -
(b) 期中に受領した苦情申立て数 - 3
(c) 期中に補償された苦情申立て数 - 3
(d) 期末に係属中の苦情申立て数 - -
18.（会計基準に従い連結が要求されている）オフ・バランス・シート上の出資した特別目的事業体（SPV）
出資した特別目的事業体の名称
国内 海外
- -
特定の会計基準に従った開示
19．固定資産の明細
当期：
固定資産の明細をICAIにより公表されているAS-10「固定資産の計上」の規定に従い以下に示す。
(単位：十億ルピー)
内容 不動産 その他 合計
グロス・ベース
2022年３月31日現在の原価 5.13 1.50 6.63
追加 0.11 0.42 0.53
処分 - 0.05 0.05
2023年３月31日現在の原価（A） 5.24 1.87 7.11
減価償却費
2022年３月31日現在の累計額 1.70 1.24 2.94
当期中の積立額 0.23 0.25 0.48
処分による消去 - 0.05 0.05
2023年３月31日現在の累計額（B） 1.93 1.44 3.37
正味ベース（A-B） 3.31 0.43 3.74
前期：
(単位：十億ルピー)
内容 不動産 その他 合計
グロス・ベース
2021年３月31日現在の原価 5.12 1.44 6.56
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追加 0.01 0.11 0.12
処分 - 0.05 0.05
2022年３月31日現在の原価（A） 5.13 1.50 6.63
減価償却費
2021年３月31日現在の累計額 1.48 1.12 2.60
当期中の積立額 0.22 0.17 0.39
処分による消去 - 0.05 0.05
2022年３月31日現在の累計額（B） 1.70 1.24 2.94
正味ベース（A-B） 3.43 0.26 3.69
20．政府補助の計上
インド政府は当行が外国政府、海外の銀行／機関に与える特定のクレジットラインのために当行に対して利子
平準化のための金額を支払うことに同意し、かかる金額は発生主義により計上されている。
21．セグメント報告
当行の業務は大部分が一つの事業セグメント、すなわち金融活動のみで構成されていることから、単一の事業
セグメントで表されるとみなされている。
当行の地理的セグメントは国内事業と海外事業に分類される。国内又は海外の事業の分類は主に取引場所に関
連したリスクとリターンに基づき行われる。
（単位：十億ルピー）
国内事業 海外事業 合計
内容
2022/23年度 2021/22年度 2022/23年度 2021/22年度 2022/23年度 2021/22年度
収入 111.61 82.16 2.98 1.47 114.59 83.63
資産 1,547.60 1,317.80 67.07 49.61 1,614.67 1,367.41
22．関連当事者開示
ICAIにより公表されているAS-18「関連当事者開示」により、当行の関連当事者は以下のとおり開示される。
・ 関係
（Ⅰ）合弁事業：
－ GPCLコンサルティング・サービシズ・リミテッド（GPCL）
－ ククザ・プロジェクト・デベロップメント・カンパニー
（Ⅱ）主要経営責任者：
－ Smt. Harsha Bangari（マネージング・ディレクター）
－ Shri. N. Ramesh（副マネージング・ディレクター）
・ 当行の関連当事者収支及び取引は要約すると以下のようになる。
（単位：百万ルピー）
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合弁事業 主要経営責任者
内容
2022/23年度 2021/22年度 2022/23年度 2021/22年度
貸付金 - - - -
保証の付与 - - - -
受取利息 - - 0.01 -
保証料受領 - - - -
提供サービスに対する受取金 0.03 - - -
定期預金の受入れ - - 9.05 3.54
定期預金に支払われる利息 - - 0.75 0.77
償却/戻入れ額 - - - -
定期預金残高 - - 10.24 9.56
期末貸付金残高 - - 0.15 0.36
期末保証残高 - - - -
期末投資残高（引当金控除後） 3.23 144.04 - -
受取配当金 0.51 0.42 - -
期中の投資最大額 - - 0.36 0.56
期中の保証最大額 - - - -
給与（手当を含む。） - - 11.11 16.24
支払賃借料 - - - 0.59
費用の払戻し 5.52 4.77 - -
理事が受領した手数料 0.04 0.04 - -
コンサルタント手数料 18.43 9.91 - -
23．所得に対する租税の計上
(a) 法人税引当金の詳細： （単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
所得税 6.57 0.21
追加：繰延税金負債（純額） (1.24) 13.91
合計 5.33 14.12
(b) 繰延税金資産：
繰延税金資産及び負債の構成の主な項目を以下に示す。
（単位：十億ルピー）
内容 2022/23年度 2021/22年度
繰延税金資産
1. 引当金否認（純額） 21.38 20.08
2. 固定資産減価償却費 0.01 -
差引：繰延税金負債
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1. 固定資産減価償却費 - 0.0007
2. 社債発行費用の償却 0.40 0.32
3. 1961年所得税法第36条(1)(ⅷ)に基づく特別準備金 3.12 3.12
繰延税金資産（純額）[貸借対照表において「その他の資産」に分類される] 17.88 16.64
24．合弁事業持分の財務報告
Ⅰ
持分割合（％）
共同支配団体 国
当期 前期
A GPCLコンサルティング・サービシズ・リミテッド(GPCL) インド 28％ 28％
B ククザ・プロジェクト・デベロップメント・カンパニー モーリシャス 36.36％ 36.36％
Ⅱ 会計基準第27号「合弁事業の持分の会計報告」に基づく比例連結法を用いた、共同支配団体の持分に関す
る資産、負債、収入及び費用の総額は次のとおりである。
(単位：百万ルピー)
負債 2022/23年度 2021/22年度 資産 2022/23年度 2021/22年度
資本金及び準備金 64.73 21.89 固定資産 0.88 0.12
借入金 - - 投資 44.99 10.39
その他の負債 98.84 26.24 その他の資産 117.70 37.62
合計 163.57 48.13 合計 163.57 48.13
偶発債務：なし（前期:なし）
(単位：百万ルピー)
費用 2022/23年度 2021/22年度 収入 2022/23年度 2021/22年度
利息及び金融費用 1.14 1.05 コンサルタント収入 72.65 13.28
その他の費用 128.31 50.66 受取利息及び投資収入 3.77 0.72
引当金 5.50 1.51 その他の収入 0.30 0.65
損失 58.24 38.57
合計 134.96 53.22 合計 134.96 53.22
注：2022/23年度におけるククザ・プロジェクト・デベロップメント・カンパニー及びGPCLに対する数値は未監査であり暫定的数値であ
る。
25．資産の減損
当行の資産の大部分は、会計基準第28号「資産の減損」が適用されない「金融資産」で構成されている。当行
の意見では、2023年３月31日現在において、上記の会計基準に関して認識が要求される（当該基準が適用され
る）資産の減損は存在しなかった。
26．職員給付
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当行は、ICAIが発した2007年４月１日より有効となった会計基準第15号「従業員給付」を採用している。当行
は、職員給付より生じる負債を、貸借対照表日付現在の制度資産の公正価額を差し引いた債務の現在価値で帳
簿上において認識している。
A) 貸借対照表において認識される金額
(単位：十億ルピー)
内容 年金基金 給与基金
当期末現在の制度資産の公正価値 1.61 0.31
当期末現在の給付債務の現在価値 (1.69) (0.31)
積立状況 (0.07) (0.001)
当期末現在の未認識の過去勤務債務 - -
当期末現在の未認識の移行時負債 - -
貸借対照表において認識された負債（純額） (0.07) (0.001)
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B) 損益計算書において認識される費用
(単位：十億ルピー)
内容 年金基金 給与基金
当期勤務費用 0.04 0.02
利息費用 0.12 0.02
制度資産の期待収益 0.11 0.02
保険数理上の損失/（利益） 0.05 (0.02)
過去勤務債務－受給権非確定給付 - -
過去勤務債務－受給権確定給付 - -
移行時負債 - -
損益計算書において認識された費用 0.09 0.002
雇用主による拠出 (0.13) -
C) 保険数理上の仮定の要約
内容 年金基金 給与基金
割引率（年率） 7.52％ 7.49％
資産の期待収益率（年率） 7.52％ 7.49％
給与上昇率（年率） 7.00％ 7.00％
上記に加えて、2022/23年度における有給休暇の現金化に係る確定給付債務額は1,920万ルピー（前期：1,380万
ルピー）であったが、全額引当計上されている。
27．インド証券取引員会（SEBI）の2013年10月29日付通達に関して、インド輸出入銀行が発行した様々な債券
の債務受託者の詳細な連絡先は以下の通りである。
債務受託者
AXIS Trustee Services Ltd.
指名された者： Mr. Anil Grover、事業部長
Ms. Deepa Rath、マネージング・ディレクター兼最高経営責任者
住 所：
登録事務所： Axis House,
Bombay Dyeing Mills Compound,
Pandhurang Budhkar Marg,
Worli, Mumbai - 400 025
会社事務所： The Ruby, 2nd floor, SW
29, Senapati Bapat Marg,
Dadar West, Mumbai 400 028
電話: (022) 62300451
Eメール: Debenturetrustee@axistrustee.in
ウエブサイト: www.axistrustee.in
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28．COVID-19の大流行による経済的苦境を踏まえ、中小・零細企業部門を支援するインド政府財務省が発表し
た20兆ルピーの包括的パッケージの一環として、緊急クレジットライン保証スキーム（ECLGS）が導入され
た。 このスキームの下で、当行は以下の通り既存の借入先を支援した。
(単位：十億ルピー)
2022/23年度 2021/22年度
スキーム 貸付残高 貸付残高
＊ ＊
認可 支出 借主の数 金額 認可 支出 借主の数 金額
ECLGS1.0 0.04 - 4 0.10 0.03 0.11 5 0.20
ECLGS2.0 0.04 0.13 14 1.19 0.48 1.11 13 1.22
ECLGS3.0 - 0.01 1 0.01 0.22 - - -
総計 0.08 0.14 19 1.30 0.73 1.22 18 1.42
＊
2020/21年度及び2021年/22年度に認可された融資のうち、支出を含む。
29．前期の数値は必要に応じて再分類/再編成されている。
理事会を代表して
Shri Tarun Sharma Shri N. Ramesh Ms. Harsha Bangari
副マネージング・ディレクター 副マネージング・ディレクター マネージング・ディレク
ター
Shri Dammu Ravi Shri Rajat Kumar Mishra
Shri Suchindra Misra
Shri R. Subramanian Shri A. S. Rajeev
Shri Ashok Kumar Gupta
GMJ & Co.
勅許会計士
会計事務所登録番号 103429W
場所：ムンバイ
(CA Atul Jain)
日付：2023年５月11日
パートナー
M. No. 037097
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輸出開発基金
2023年３月31日現在の貸借対照表
当期 前期
(2023年3月31日現在) (2022年3月31日現在)
負債の部
（単位：ルピー）
１．借入金：
(a) 政府 - -
(b) その他の提供者 - 3,526,698,130
２．補助金：
(a) 政府 128,307,787 128,307,787
(b) その他の提供者 - -
３．贈与、寄付、慈善：
(a) 政府 - -
(b) その他の提供者 - -
４．その他の負債 335,515,316 401,235,335
５．損益勘定 1,004,768,189 919,153,610
合 計
1,468,591,292 4,975,394,862
資産の部
１．銀行預金：
(a) 当座勘定 1,500,000 1,500,000
(b) その他の預金勘定 1,185,686,055 -
２．投資 - -
３．貸付及び前払金：
(a) インド国内 - -
(b) インド国外 8,505,318 4,570,530,758
４．割引/再割引された為替手形及び約束手形：
(a) インド国内 - -
(b) インド国外 - -
５．その他の資産：
(a) 未収利息
ⅰ) 貸付及び前払金 - 160,948,401
ⅱ) 投資/銀行預金 282,616 -
(b) 前払法人税 272,617,303 242,415,703
(c) その他 - -
合 計
1,468,591,292 4,975,394,862
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偶発債務
（ⅰ）引受、保証、裏書及びその他の債務 - -
（ⅱ）未決済先渡為替取引 - -
（ⅲ）引受額 - -
（ⅳ）一部払込済投資の未請求債務 - -
（ⅴ）債務として認識されていない当行に対する請求権 - -
（ⅵ）取立手形 - -
（ⅶ）参加証書 - -
（ⅷ）割引／再割引手形 - -
（ⅸ）当行が偶発債務を負担するその他金銭 - -
注：輸出入銀行は、1981年インド輸出入銀行法（以下「輸出入銀行法」という。）第15条により輸出開発基金を設定した。輸出入銀行
法第17条により、貸付若しくは前払金の承認又はそれらの契約の締結の前に、中央政府の事前の承認を得る必要がある。
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輸出開発基金
2023年３月31日に終了した事業年度の損益計算書
当期 前期
(2022/23年度) (2021/22年度)
支出
（単位：ルピー）
１．利子 261,839,097 413,766,067
２．その他の費用 - 524,169
３．繰延利益 114,409,048 123,456,062
合 計
376,248,145 537,746,298
法人税引当金 28,794,469 -
貸借対照表繰入利益（損失）額 85,614,579 123,456,062
114,409,048 123,456,062
収入
１．受取利息及び割引料：
(a) 貸付及び前払金 375,965,529 537,746,298
(b) 投資/銀行預金 282,616 -
２．為替、歩合、仲介料及び手数料 - -
３．その他の収入 - -
４．貸借対照表繰入損失 - -
合 計
376,248,145 537,746,298
繰延利益（損失）
114,409,048 123,456,062
過年度超過所得／利子税引当金戻入れ - -
114,409,048 123,456,062
理事会を代表して
Shri Tarun Sharma Shri N. Ramesh Ms. Harsha Bangari
副マネージング・ディレクター 副マネージング・ディレクター マネージング・ディレクター
Shri Dammu Ravi Shri Rajat Kumar Mishra Shri Suchindra Misra
Shri R. Subramanian Shri A. S. Rajeev Shri Ashok Kumar Gupta
GMJ & Co.
勅許会計士
会計事務所登録番号 103429W
場所：ムンバイ
(CA Atul Jain)
日付：2023年５月11日
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(6)【その他】
① 債務不履行
設立以来、輸出入銀行は債務の不履行はない。
② 訴訟
輸出入銀行は、通常の業務の中で、いくつかの訴訟に関わっている。しかしながら、下記に述べる訴訟を除
いて、輸出入銀行は訴訟の当事者となっておらず、政府の当局または第三者によって予定されている訴訟で、
仮に不利な判断が下されたならば輸出入銀行の財務状態または業績に重大な悪影響を及ぼすような訴訟につい
ては、輸出入銀行の知る限りは存在しない。
2023年３月31日現在、輸出入銀行に対する申立てに関連し、輸出入銀行に対する総額で6,146万米ドル相当と
なる９件の訴訟が提起されている。輸出入銀行の法律顧問との協議に基づき、輸出入銀行の経営陣は、これら
の訴訟における輸出入銀行に対する申立てには根拠がなく、理由のないものであり、それらの最終的解決が輸
出入銀行の業績、財務状態または流動性に重大な悪影響を及ぼすものではないと信じている。
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(7)【発行者の属する国等の概況】
１ 概要
（１）領土及び人口
インドは、南アジアにあって330万平方キロメートルの面積を有する。南北は、北のヒマラヤ山脈及び南のイ
ンド洋の間に位置し、東西は、東のベンガル湾及び西のアラビア海の間に位置する。インドはアフガニスタ
ン、中華人民共和国、ネパール、ブータン、パキスタン、ミャンマー、バングラデシュ及びスリランカと国境
を接している。インドの人口は、12億1,000万人（2011年の国勢調査による）で、世界第２位の人口を有する。
国連によると、インドの人口は14億2,900万人で、中国の14億2,600万人を上回り、2023年には最も人口の多い
国になると予測されている。
（２）政府及び政治体制
インドは、1947年８月15日に独立を達成した、28の州及び８つの連邦直轄地から成る、主権を有する社会主
義の、政教分離された民主主義共和国である。政府形態は、1950年１月26日に発効した憲法により定められ
た。憲法は、行政権、立法権及び司法権の分立を定めている。中央政府の立法権は、Lok Sabha（人民議会）
（下院）及びRajya Sabha（国家評議会）（上院）から成る二院制となっている。現在、下院は540名の議員か
ら成る。憲法で想定される下院の最大議員数は552名であり、これは、選挙により選出される州を代表する530
名までの議員、連邦直轄地を代表する20名までの議員及び（大統領の意見において、その地域が下院で十分に
代表されていない場合）大統領により指名される英印地域社会の２名以内の議員で構成される。下院のその他
の議員は、人民投票に基づき５年間の任期で直接、選出される。
現インド首相はナレンドラ・モディ氏である。モディ首相は連立政権（国民民主同盟）を率いており、連立
政権最大派のインド人民党に所属する。
上院の最大議員数は250名であり、そのうち12名が大統領によって指名され、238名は州及び３つの連邦直轄
地の代表者である。ただし、現在の上院の議員数は245名であり、そのうち233名が州及びデリー、ポンディ
シェリ及びジャンムー・カシミール（2019年10月31日より）の連邦直轄地の代表者であり、12名は大統領に指
名されている。これらの12名は文学、科学、芸術及び社会福祉の分野において特別な知識又は実務経験のある
者の中から、大統領により指名される。上院の選挙は間接選挙であり、解散されることはない。議員の３分の
１は２年の任期満了時に退任する。
インド大統領は、政府の行政機関の憲法上の長であり、憲法及び首相率いる大臣評議会（内閣）の助言に基
づき権能を行使する。行政権は、基本的に、下院に責任を負う首相及び内閣にある。首相は大統領により任命
され、大統領は首相の助言によりその他の大臣を任命する。現インド大統領はドロウパディー・ムルム氏であ
り、2022年７月25日に就任した。
インド最高裁判所は、大統領が任命する長官及び最大34名の判事から成る。
州政府の体制は、中央政府の体制に非常に似ており、各州は立法府、知事、州首相及び内閣を有する。連邦
直轄地は大統領が指名した行政官を通じて、大統領により統治されている。インドには、広範な地方政府体制
があり、主に、地元企業又は自治体を通じて支配されている。地方自治体制は、村レベルにまで拡大されてい
る。
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（３）国際機関への加盟
インドの主要な国際機関への加盟は以下の通りである。
・ 国際連合及びその関連機関の創立国
・ 国際通貨基金の創立国（IMF）
・ 国際復興開発銀行（世界銀行）の創立国
・ アジア開発銀行の加盟国
・ アフリカ開発銀行の加盟国
・ アジアインフラ投資銀行の創立国
・ 新開発銀行の創立国
・ 英連邦の加盟国
・ 世界貿易機関（WTO）の創立国
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２ 経済
（１）経済の概要
インド経済
2022年の国際通貨基金(IMF)のデータに基づけば、インド経済は、米ドル建国内総生産（GDP）でみると、世
界第５位であった。しかし、購買力平価で見ると、2022年においてインド経済は世界第３位であった。経済政
策は、計画委員会により一連の５か年計画においてすでに策定されている。第12次の５か年計画（2012年から
2017年）が、インド経済に関する最新の５か年計画であった。その後、インドの経済政策に関する幅広い計画
を提供するために、インド変革委員会（NITI）が設立された。NITIは、人的及び経済的開発の重要分野におけ
る国家の優先事項及び戦略について共有されたビジョンの策定において、国家、市民社会及びその他のシンク
タンクの積極的な関与とともに統合的な役割を果たしている。
（２）過去５年間の経済動向
（a）国内総生産（GDP）及び国民所得（NI）
インド経済の主要指標
（成長率（％））
３月31日に終了した会計年度
指標
2018/19年 2019/20年 2020/21年 2021/22年 2022/23年
GDP成長率（要素費用表示、
(1) (2) (2) (4)
固定価格による） 6.5 3.9 (5.8) 9.1 7.2
(1) (2) (2) (4)
農業及び関連サービス部門伸び率 2.1 6.2 4.1 3.5 4.0
(2) (2) (4)
工業部門伸び率
5.3 (1.4) (0.9) 11.6 4.4
(1) (2) (2) (4)
サービス部門伸び率 7.2 6.4 (8.2) 8.8 9.5
卸売物価指数伸び率（2011/12年度を100
(3) (2) (4)
とする２時点間における伸び率） 4.3 1.7 1.3 13.0 9.4
(1) (2) (4)
鉱工業生産指数伸び率 3.8 (0.8) (8.5) 11.4 5.2
注：括弧内の数値はマイナスを意味する。
（１）2011/12年度を基準年とするデータ
（２）修正推定値
（３）月間指数の年間平均値で算出された伸び率
（４）暫定推定値
資料出所：国家統計局（NSO）、経済顧問局
GDPの成長率は、2018年、2019年、2020年及び2021年３月31日終了年度において、それぞれ6.8％、6.5％、
3.9％及び(－)5.8％であった。2020/21年度における縮小の後、2022年３月31日終了年度において、インドの
GDPは9.1％成長し、2023年３月31日終了年度においてさらに7.2％成長した。
（b）部門構成
インド経済は、３つの部門に分けられる。
・ 農業及び関連事業部門
・ 製造業及び公益（電気及びガス供給等）を含む工業部門
・ 運輸、通信、金融、情報技術（IT）、政府及びその他サービスを含むサービス部門
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GDPの部門別構成比
（2011/12年度を基準年とする。）
（％）
３月31日に終了した会計年度
(1)
2018/19年 2019/20年 2020/21年 2021/22年 2022/23年
農業及び関連事業部門 17.6 18.3 20.3 19.0 18.4
工業部門 29.1 26.9 27.3 28.5 28.3
サービス部門 53.3 54.8 52.4 52.5 53.3
注：
（１）暫定推定値
資料出所：国家統計局（NSO）
インド経済動向
COVID-19のパンデミックのインドへの影響とその結果としての「ロックダウン」により、2020/21年度の実質
GDPは5.8％と大幅に縮小した。翌年の2021/22年度には、2021/22年第１四半期における感染の第２波とそれに
伴う部分的な移動制限及び2022年１月のオミクロンの波にもかかわらず、インド経済は回復に転じ、実質GDPは
年間9.1％の伸びを記録した。局地的なロックダウン、迅速なワクチン接種、症状の軽さ及びウイルスからの素
早い回復によって移動が可能となり、2021/22年度第４四半期の経済生産の損失を最小限に抑えることに貢献し
た。統計・プログラム実施省の国家統計局（NSO）が発表した暫定推計によると、2022/23年度のインド経済の
成長率は7.2％であり、前年の9.1％の成長から減速した。供給側では、全体的な成長は回復力のある農業と関
連活動及びサービス部門によって牽引されたが、工業部門の活動は低調に推移した。製造部門は、投入コスト
の上昇により2022/23年度の第２四半期及び第３四半期に生産量が減速したが、投入コストの低下、需要の増加
及び稼働率の上昇により第４四半期には回復した。需要面では、政府のインフラ整備の推進が総固定資本形成
（GFCF）の成長率を2021/22年度の対名目GDPの28.9％から2022/23年度には29.2％に押し上げることに貢献し
た。輸出成長率は、地政学的不安と先進国の金融引き締めが主要輸出先の外需減退につながったため、2021/22
年度に44.6％の２桁成長を遂げた後、2022/23年度は6.9％に減速した。
農業
2020/21年度においてインド経済は、農業部門を除くさまざまな部門で成長が緩やかになった。農業部門は、
前年の6.2％の成長率と比較して2021年度には4.1％の成長率となった。農業部門の健全な業績は、パンデミッ
ク中のインド経済の持続を助けただけでなく、COVID-19によるロックダウン後の都市部からの過剰労働も許容
することができた。パンデミックによる影響が最も少なかったため、農業・林業及び漁業部門は2021/22年度も
引き続き3.5％の持続的な成長を維持した。食用穀物生産は、2021/22年度と比較し、4.7％成長した。
2022/23年度、インドの農業及び関連部門は、主に食用穀物（米、小麦、トウモロコシ、大麦及び豆類を含
む。）、サトウキビ並びにマスタードの記録的な生産に支えられ、2021/22年度の3.5％と比較し、4.0％と持続
的な成長を維持した。同部門の全体的な成長は、南西モンスーンの平年並みの降雨量に支えられた。
インドのGDPに対する農業部門の貢献度は、産業及びサービス部門がCOVID-19のパンデミックから回復したた
め、2021/22年度の19.0％及び2020/21年度の20.3％に比べ、2022/23年度には18.4％に低下した。2022/23年度
におけるシェアは低下したものの、当該数値はパンデミック前の３年間の平均の18.1％を上回っている。
GDPに占める同部門の割合が年々低下しているにもかかわらず、2021年に労働人口の約44％を雇用している
（世界銀行データーベースによる）ことからその役割は依然として重要である。
事前推定値（第３回）によると、食用穀物総生産は2022/23年度において３億3,053万トンになると予測され
ている。これは前年度の生産高を4.7％上回っていた。2022/23年度における食用穀物生産は、過去５年間
（2017/18年度から2021/22年度）の生産平均に比べ3,170万トン高かった。
2022/23年度中の米の総生産は１億3,554万トンを記録するものと予測されている。米の生産は、過去５年間
の生産平均である１億2,039万トンに比べ1,515万トン高かった。小麦生産は１億1,274万トンと予測されてお
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り、過去５年間（2017/18年度から2021/22年度）の小麦生産平均である１億578万トンに比べ701万トン高かっ
た。
雑穀生産は5,475万トンと推定され、過去５年間の平均生産量である4,804万トンを上回った。2022/23年度に
おける豆類の総生産は、記録的な2,750万トンと予測されており、過去５年間の生産平均である2,466万トンを
上回った。
2022/23年度の国内の油糧種子の総生産は記録的な4,100万トンになると予測され、過去５年間の平均生産量
である3,402万トンを上回った。
綿生産量は3,435万バレルと推定され、これは2017/18年度から2021/22年度に生産された平均の綿生産量
3,266万バレルを上回った。2022/23年度におけるジュート及びメスタの生産量は949万バレルと推定され、
2017/18年度から2021/22年度のジュート及びメスタの平均生産量である985万バレルを下回った。
COVID-19関連の経済危機に対応して、インド政府は、20兆ルピー（インドのGDPの10％）の特別な経済的及び
包括的パッケージである「Atmanirbhar Bharat Abhiyaan（自立したインド）」の下で、部門横断的な改革及び
インセンティブを発表した。かかるパッケージに基づき、農業部門に対するいくつかの発表があった。これら
には、とりわけ出荷及び集荷場などにおけるインフラプロジェクトの資金調達のための１兆ルピーの融資枠、
零細食品企業（MFE）の形式化のための1,000億ルピーのスキーム並びに農家にとってより良い価格実現を可能
にするための重要物資法の改正などが含まれる。
「2018年農業輸出政策」は、輸出バスケットを多様化し、付加価値の高い農業輸出を促進し、市場アクセス
を追求し、障壁に取り組み、衛生及び植物検疫問題に対処するための制度的メカニズムを提供し、農家が海外
市場における輸出機会の恩恵を受け、農産物をグローバル・バリューチェーンに統合できるようにするために
導入された。これは、2022年までに農家の輸出を600億米ドルに倍増させることを目指している。2022/23年度
の農産物（水産物、プランテーションを含む。）の輸出は523億米ドルを超え、農産物輸出としては過去最高水
準となった。
既存のインフラ格差に対処し、農業インフラへの投資を動員するため、農業インフラ基金（AIF）スキームが
2020年に開始された。このスキームは、インセンティブ及び財政支援を通じて、ポストハーベスト管理インフ
ラ及び集落営農資産のための実行可能なプロジェクトへの投資のための中長期デットファイナンス・ファシリ
ティを動員することを目的としている。このスキームでは、銀行及び金融機関が年利３％の利子支援付き融資
として１兆ルピーを提供し、2,000万ルピーまでの借入については中小零細企業のための信用保証ファンド基金
（CGTMSE）に基づく信用保証を行うことが想定されている。
2021年３月31日、連邦内閣は、2021/22年度から2026/27年度にかけて実施される1,090億ルピーの支出を伴う
中央部門スキームである「食品加工産業向け生産連動奨励スキーム（PLISFPI）」を承認した。このスキーム
は、４つの主要な食品分野（調理済み食品、果物・野菜加工品、水産物及びモッツァレラチーズ）の製造奨
励、中小企業の革新的/オーガニック製品の促進並びにインドブランドの海外ブランド化とマーケティングの支
援という３つの要素で構成されている。さらに、2022/23年度には、PLISFPIに基づく貯蓄を活用し、80億ル
ピーの支出で、雑穀ベースの製品のためのPLIスキーム（PLISMBP）が開始された。
2023/24年度の連邦予算では、以下の発表がなされた。
・農村部の若い起業家による農業スタートアップを奨励するため、農業促進基金を設立する。
・インドを「Shree Anna （シュリー・アンナ）」の世界的拠点とするため、国際レベルでベストプラクティ
ス、研究及び技術を共有するために、ハイデラバードのインド雑穀研究所をセンター・オブ・エクセレン
スとして支援する。
・特に畜産、酪農及び漁業に重点を置き、2024年度の農業信用供与の目標を20兆ルピーに引き上げる。
・漁業者、魚販売業者並びに零細及び小規模企業の活動をさらに可能にし、バリューチェーンの効率化を図
り、市場を拡大するため、600億ルピーを投資目標とするプラダン・マントリ・マツヤ・サンパダ・ヨ
ジャナの新しいサブスキームを開始する。
・農業のためのデジタル公共インフラを、オープンソース、オープンスタンダード及び相互運用可能な公共
財として構築し、包括的な農家中心のソリューションを可能にし、農業技術産業及びスタートアップの成
長を支援する。
工業
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パンデミック及びそれに伴うロックダウンは、当初は供給サイドの制約に直面し、その後需要サイドの制約
に直面することで工業部門に重大な影響を与え、工業部門は2019/20年の1.4％縮小に対し2020/21年度には
0.9％ 縮小した。工業部門は、2021/22年度の製造業の回復に牽引され、11.6％の成長を遂げた。2021/22年度の
工業は、外需の回復により鉱業部門（前年度比7.1％増）及び製造業（11.1％増）の回復が主に牽引した。
2021/22年度中に電気・ガス・水道などの公益事業が9.9％及び建設業が14.8％回復した。GDPに占める工業の割
合は、2020/21年度の27.3％と比較し、2021/22年度には28.5％に増加した。2022/23年度の工業部門の成長率
は、世界的な不確実性が長引く中、4.4％に減速した。2021/22年度中に基準原価の低下及び原材料費の軟化か
らの恩恵を受けていた組織製造部門は、2022/23年度上半期に原材料費上昇の矢面に立たされた。ウクライナに
おける戦争に続くサプライチェーンのボトルネックと原材料費の上昇は、製造企業の収益性に影響を与えた。
投入コストの上昇による鉱業部門の鈍化（2021/22年度の7.1％成長に対し2022/23年度は4.6％の成長）及び製
造部門の鈍化（2021/22年度の11.1％の成長に対し2022/23年度は1.3％の成長）により、産業活動は低迷した。
電力、ガス、水道及びその他公益サービス並びに建設部門の成長は、2021/22年度のそれぞれ9.9％及び14.8％
に対し、2022/23年度はそれぞれ9.0％及び10.0％に減速した。NSOの暫定推計によると、2022/23年度のGDPに占
める工業部門の割合は28.3％であった。
工業部門の総資本形成（GCF）は、固定価格（2011/12年度）でみた場合、前年度の15兆3,000億ルピーに対
し、2021/22年度には17兆3,000億ルピーになると予測されている。工業部門におけるGCFの伸び率は、2019/20
年度に6.3％、2020/21年度に1.4％と２年連続で低下した後、2021/22年度には12.8％拡大した。
鉱工業生産指数（IIP）は季節調整を考慮しない主要工業部門の業績の速報値である。同指数によると、鉱工
業生産の伸び率は2020/21年度に8.4％縮小した。かかる低下は主に、製造業部門における低下（2020/21年度は
9.6％の縮小）によるものであった。用途別分類でみると、すべての下位部門が2020/21年度に縮小を記録して
いる。資本財、消費財、中間財、インフラ／建設財及び一次材は、それぞれ18.6％、7.3％、9.4％、8.7％及び
7.0％のマイナス成長となった。
2021/22年度のIIPは、鉱業（2020/21年度比12.2％増）、製造業（11.8％）及び電力（7.9％）の回復に牽引
されて11.4％増となった。用途別分類では、建設・インフラ財（2020/21年度比18.8％）、資本財（16.9％）、
中間財（15.4％）、一次財（9.7％）及び消費財（6.6％）に牽引されて全ての部門がプラス成長を記録してい
る。
工業部門の４分の３を占める製造部門の成長率の鈍化により、2022/23年度のIIP成長率は5.1％に減速した。
2022/23年度の製造部門の伸びは4.5％に鈍化した一方で、鉱業及び電力の伸びはそれぞれ5.8％及び8.9％と
なった。用途別分類では、2022/23年度に一次財が7.4％、資本財が８％及びインフラ・建設財が12.9％と堅調
な伸びを記録した。中間財や消費財などの他の部門はそれぞれ3.7％及び0.6％と伸び悩んだ。
政府は、経済成長の勢いを強めて持続させるために、工業部門の成長を加速させるいくつかの政策を講じ
た。これらの政策では、投資を促進するための手続き及び手順の簡素化及び合理化、より開かれた海外からの
直接投資のための政策の採用並びに良い結果を生み出す事業環境の創出に主に焦点が当てられている。
Atma Nirbhar Bharatパッケージの一環として、2020/21年度に9,000億ルピーの資金注入が発表された。これ
によりDISCOMは未処理の電力購入請求書を清算することが可能になる。
経済成長及びメイク・イン・インディア・プログラムを促進するために、政府は、2019/20年度連合予算にお
いて、半導体製造（FAB）、太陽光発電ボルタ電池、リチウム蓄電池、太陽電池充電インフラ、コンピュータ・
サーバー、ラップトップ等の新興及び先進技術分野における巨大製造工場を設立するために、透明性のある競
争入札を通じてグローバルな企業を誘致し、投資関連の所得税免除を提供するためのスキームを発足させるこ
とを提案した。
2020/21年度の連邦予算では、2023/24年度までに工業用繊維製品の製造ユニットを設置するための国家工業
用繊維ミッションが提案された。保険対象範囲の拡大、小規模輸出業者の保険料の引下げ及び請求処理手続き
の簡素化を目的とした、輸出信用支出の増加を達成するための新たなスキームであるNIRVIKが開始された。輸
出業者に対する関税及び税金の電子還付が承認された。物品サービス税の申告は、各GSTR様式に詳細を自動入
力することができる物品サービス税ネットワーク (GSTN)が提供するソフトウェア又はアプリを使ってオンライ
ンで行うことができる。新たな簡易化された物品サービス税還付制度の導入は、2020年10月１日に予定されて
いる（予算では2020年４月１日に発表されたが後に延期された。）。予算においては、国内の製造を増やすた
めに、医療機器、スキムミルク、履物、特定の化学品、電子機器、電気自動車、ヤシ原油、太陽電池などに対
する関税が発表された。
2019年８月、インド政府は自動ルートを通じた受託製造における100％海外からの直接投資を許可した。
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インド政府は、2006年MSME開発法を改正し、MSMEの定義を変更した。新たな定義において、MSMEは、投資額
が1,000万ルピー未満であり売上高が5,000万ルピー未満の製造及びサービス企業を零細企業、投資額が１億ル
ピー未満であり売上高が５億ルピー未満の企業を小規模企業、投資額が５億ルピー未満であり売上高が25億ル
ピー 未満の企業を中規模企業と定義された。その他の発表には、とりわけ、３兆ルピーの担保無償運転資本
ファシリティ、圧力下にあるMSME向けの2,000億ルピーの劣後債、MSME基金を通じた5,000億ルピーの資本注入
及び20億ルピーを上限とする政府入札に対する国際入札を禁止する一般財務規則（GFR）の改正が含まれる。
自立したインド・パッケージの他の発表には、収益分配構造を通じた石炭の商業採掘、石炭のガス化／液化
の奨励及び石炭排出のための輸送インフラ整備のための5,000億ルピーの投資及び簡素化された方法による自由
化された競売制度などが含まれる。鉱物に関しては、複合された探査／採鉱／生産のシームレスな体制の導入
及び鉱区の競売などが発表された。これらとは別に、キャプティブ鉱山及び非キャプティブ鉱山とを区別しな
い政策改革並びに印紙税の軽減も発表された。また、国防生産における自立性の強化も推進される。電力、社
会インフラ、宇宙及び原子力部門におけるその他の改革では、民間部門の参加の増加が奨励されている。
2020年３月、連邦内閣は電子製造クラスター（EMC）を通じた共通の施設及び設備とともに、世界レベルのイ
ンフラを構築するための変更された電子製造クラスター計画（EMC 2.0）に対する財政支援を承認した。インド
は、（i）大規模電子製造のための生産連動型インセンティブスキーム（PLI）、（ii）電子部品及び半導体製
造促進スキーム（SPECS）並びに（iii）変更された電子製造クラスター計画（EMC 2.0）の３つのスキームに
よって、バリューチェーン全体に強力なエコシステムを展開し、それをグローバルなバリューチェーンと統合
することを計画している。インド政府は2020年６月、インドにおける電子生産を強化するための、国際企業及
び現地企業に対する70億米ドルのインセンティブスキームを明らかにした。
2021年８月、中央政府の中核資産を通して、2022年度から2025年度の４年間で６兆ルピーを収益化すること
を目的とした国家収益化パイプラインが発表された。収益化を通じた創造の理念に基づき、資産の収益化は、
新たなインフラの創造に対する民間部門の投資を引き出すことを目的としている。
生産連動型インセンティブ（PLI）スキームは、インド政府が製造業部門に対する投資を誘致するために講じ
る重要なステップであり、インドをグローバル・バリューチェーンの主要な担い手として位置づけている。PLI
スキームは、国内ユニットで製造された製品の増分販売に対するインセンティブを提供することを目的として
いる。かかるスキームにより、主要重点分野への大規模な海外投資が生まれ、グローバル・バリューチェーン
におけるインドの地位が深まることが期待されている。さらに、かかるスキームは、現地企業による製造ユ
ニットの設立又は拡大を促すことも目的としている、14部門に関する向こう５年間におけるインドの最低生産
量は約30兆ルピーとなり、向こう５年間における最低雇用は約1,000万件となる見込みである。14部門とは、主
要出発材料（KSM）/医薬品中間体（DI）及び医薬品有効成分（API）、大型電子機器製造、医療機器、電子/技
術製品、医薬品、通信/ネットワーク製品、食品、白物家電（AC及びLED）、高効率の太陽光電池、自動車及び
自動車部品、先端化学電池（ACC）、繊維製品（MMFセグメント及びテクニカルテキスタイル）、並びに特殊鋼
等である。
インドの輸出を促進するため、「インドからの商品輸出スキーム」（MEIS）の改善策として、WTOに準拠した
製品輸出の税に関する減免（RoDTEP、Remission of Duties and Taxes on Exported Products）制度が2021年
１月１日から発効した。この新制度は、輸出製品の製造・流通過程で発生する、現在返還されない中央・州・
地方の税金や関税を払い戻し、それにより国内産業が海外で公平に競争できるようにするものである。対象と
なる主な税金は、電力税、輸送/流通に使用される燃料にかかる付加価値税（VAT）、マンディ税、印紙税等で
ある。
さらに2021年12月には、「インド半導体ミッション」が発足した。内閣は、7,600億ルピー（約100億米ド
ル）の支出で、国内の持続可能な半導体及びディスプレイのエコシステムを開発するための包括的なプログラ
ムを決定した。このプログラムは、シリコン半導体工場、ディスプレイ工場、化合物半導体/シリコンフォトニ
クス/センサー（MEMSを含む。）工場、半導体パッケージング（ATMP/OSAT）、半導体設計に従事する企業/コン
ソーシアムに対して魅力的なインセンティブ支援を行うことを目的とする。
電子部品及び半導体製造促進スキーム(SPECS)は2020年４月１日に通達された。これは、電子製品の下流のバ
リューチェーンを構成する特定電子商品リスト（電子部品、半導体/ディスプレイ製造装置、ATMP装置、特殊サ
ブアセンブリー及び上記商品の製造のための資本財）に対する資本支出に対して25％の金銭的インセンティブ
を提供する。
2022年９月、国内における持続可能な半導体及びディスプレイエコシステムの包括的な発展を目的とした半
導体及びディスプレイ工場エコシステムのための修正済プログラムが承認され、7,600億ルピーの支出が計上さ
れた。あらゆるノード（成熟ノードを含む。）の半導体工場をインドに設立する企業/コンソーシアム/ジョイ
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ントベンチャーには、プロジェクト費用の50％の財政的インセンティブが与えられる。同様に、特定技術のイ
ンドにおけるディスプレイ工場の設立に対しても、プロジェクト費用の50％の財政的インセンティブが与えら
れ る。このプログラムは、シリコン半導体工場、ディスプレイ工場、化合物半導体/シリコンフォトニクス/セ
ンサー（MEMSを含む。）工場/ディスクリート半導体工場、半導体パッケージング（ATMP/OSAT）並びに半導体
設計に従事する企業/コンソーシアムに対し、魅力的なインセンティブ支援を提供することを目的としている。
防衛部門において外国直接投資（FDI）の上限が自動ルートで最大74％、政府ルートで最大100％まで引き上
げられた。2023/24年度連邦予算に基づき、下記の発表がなされた。
・ラボグロウンダイヤモンド（LGD）部門に対する研究開発助成金により、LGDシードと機械の国産化を奨励
し、輸入依存を削減する。
・低炭素経済への移行を促進し、化石燃料の輸入への依存を減らすため、2030年までにグリーン水素ミッ
ションに基づき年間500万トンの水素製造を目標とする。
・エネルギー安全保障、エネルギー転換及びネット・ゼロ目標のために、3,500億ルピーを支出する。
・経済を持続可能な発展の軌道に乗せるため、蓄電池システムを促進する。
サービス
インドのGDPはサービス部門が支配しており、2021/22年度には52.5％及び2022/23年度には53.3％を占めた。
サービス部門は、貿易、ホテル及びレストラン、輸送、保管及び通信、金融、保険、不動産、ビジネスサービ
ス、コミュニティ、社会及び個人サービスからなる。2020/21年度には、特にサービス産業では接触が欠かせな
いため、パンデミックの影響を最も受けた。サービス部門は、前年度における6.4％の成長に比べ、2021/22年
度の成長は(-)8.2％の縮小に直面した。2021/22年度のサービス部門は、行政・防衛・その他サービス及び金
融・不動産・専門サービスが牽引し、8.8％の成長率を記録した。貿易、ホテル、運輸、通信、放送関連サービ
スなどの接触集約型サービス部門は、2020/21年と比較して回復したものの、パンデミック前の水準を依然下
回った。貿易、ホテル、運輸、通信及び放送関連サービスが2021/22年度の13.8％の成長に対し2022/23年度は
14％の成長、また、金融、不動産及び専門サービスが2021/22年度の4.7％の成長に対し2022/23年度は7.1％の
成長となり、サービス部門の成長は、2021/22年度の8.8％の成長に対し2022/23年度は9.5％の成長と力強く回
復した。移動制限の撤廃と需要の掘り起こしにより、接触型サービス部門はパンデミック前の水準まで回復し
た。
サービス部門が総資本形成合計に占める割合は、前年の57.2％から2021/22年度には59.8％に増加した。サー
ビス部門の総資本形成（2011/12年度の一定価格による）の伸び率は、2020/21年度に(-)16.01％低下したが、
2021/22年度には回復し、22.4％の成長を記録した。サービス部門はまた、インドの輸出においても大きく貢献
している。サービス部門がインドの輸出全体に占める割合は、外需の繰延による商品輸出の増加により2020/21
年度の41.4％から2021/22年度には37.6％に減少した。しかし、2022/23年度中、サービス部門が輸出全体に占
める割合は、金融引締めと地政学的不確実性による商品輸出の不活発な成長の結果、41.9％に上昇した。
インドのサービス部門はまた、最も高い外国直接投資（FDI）を呼び込み、2000年４月から2023年３月までの
累積投資額は1,054億米ドルに達した。
サービス部門への投資をさらに促進するために、eコマースに関連する海外からの直接投資の規則が改正さ
れ、eコマースの市場ベースモデルにおいて100％の海外からの直接投資が認められた。
様々な産業への投資の自由化を確実にするため、政府は、自動ルートを通じてすべてのサービスとインフ
ラ・プロバイダーを含む電気通信サービスへの100％の外資参入を認めている。
2019年12月、インド政府はデジタル部門において26％の海外からの直接投資を認めた。2020年２月、保険仲
介業において100％の海外からの直接投資が認められた。2020年において、保険会社に対する海外からの直接投
資の限度は49％から74％に、保険仲介業者に対する海外からの直接投資の限度は100％に引き上げられた。
インフラ（経済顧問局によるデータ）
８つの中核産業、すなわち、石炭、原油、天然ガス、石油精製品、肥料、鉄鋼、セメント及び電力の指標
は、IIPの品目別指数の加重平均の40.3％を占め、経済活動全体への影響を測定するものとなっている。
2021/22年度の中核８産業指数の累積成長率は、パンデミックによる2020/21年度の6.4％の縮小から回復し、
10.4％であった。この成長は、鉄鋼、セメント及び天然ガスの生産量の増加によってもたらされ、それぞれ
16.9％、20.8％及び19.2％の２桁成長を記録した。石炭（2020/21年度比8.5％増）、石油精製品（8.9％増）、
電力（８％増）などの他の部門も、2020/21年度の収縮から回復している。肥料は、ベース効果の高さにより他
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の部門より低いものの、2021/22年度も0.7％のプラス成長を引き続き記録した。しかし、原油生産は2020/21年
度の5.2％の縮小と比較して2.6％縮小し、2021/22年度も減少が続いた。
天然ガス（2021/22年度比1.6％増）、石油精製品（4.8％増）、鉄鋼（9.3％増）及びセメント（8.7％増）な
どの部門で2021/22年度比で伸び悩みが見られたため、2022/23年度の中核８産業全体の成長率は7.8％と緩やか
になった。石炭、肥料及び電力などの他の部門は、それぞれ14.8％、11.3％及び8.9％と、2021/22年度比で高
い伸びを記録した。原油生産は、2021/22年度の2.6％の縮小に比べ、2022/23年度はゆるやかに1.7％の縮小で
あった。
資本市場（インド証券取引委員会による年次データ）
インドのベンチマーク指数であるS&P BSEセンセックス指数及びNifty 50指数は、それぞれ2021/22年度比で
0.7％及び(-)0.6％の伸びを記録し横ばいで会計年度を終え、２年にわたる卓越したパフォーマンスの後、
2022/23年度の株式市場は落ち着いた。センセックス及びNiftyは、2020/21年度にそれぞれ68.0％及び70.9％の
成長を記録した後、2021/22年度にはそれぞれ18.3％及び18.9％の成長となった。
当年度は、世界的な地政学的及びマクロ経済的な難局が相次ぎ、市場に影響を与えた。当年度の第１から第
３四半期までに、インドの株式市場は回復力を示し、MSCIワールド指数及びMSCIエマージング・マーケット指
数を現地通貨建て及び米ドル建ての両方で上回り、世界の市場を圧倒した。しかし、中国の再開及び海外から
のポートフォリオ投資（FPI）の資金流出により、国内株式市場のパフォーマンスは最終四半期には鈍化した。
2020/21年度に記録的な２兆6,710億ルピーの資金流入を記録した後、予想された連邦準備銀行による政策正
常化及びロシア・ウクライナ危機がリスクの低い資産への外国人投資家の逃避を招いた結果、2022/23年度の
FPIの資金流出は、2021/22年度の１兆2,220億ルピーと比べ、4,093億6,000万ルピーであった。2022/23年度
中、インフレ圧力の高まりを受けた連邦準備銀行及びその他の中央銀行による一連の利上げが、FPIの上昇を促
した。ロシア・ウクライナ危機の継続は地政学的環境をさらに悪化させ、それがリスクの低い資産への外国人
投資家の逃避につながった。ロックダウン後の中国の開放や、グローバル・ベンチマーク指数におけるその他
の新興市場のウェイトの変化も、インドへのポートフォリオ・フローに影響を与えた。米ドル建てでは、
2021/22年度の168億米ドルの流出に対し、2022/23年度の純ポートフォリオ投資流出は52億米ドルとなり、
2020/21年度の361億米ドルの純流入とは対照的であった。
FPIの純投資はいくらか変動性を示しているものの、ミューチュアル・ファンド投資は近年一貫して増加して
おり、当該投資はミューチュアル・ファンドによりさらに株式及び債券へ投資されてきた。
株式市場のプライマリー・セグメントでは、新規株式公開（IPO）、後発公募（FPO）及び新株予約権無償割
当を通じた資金動員は、前年度の１兆1,000億ルピーに対し、2021/22年度には26.1％増の１兆3,890億ルピーと
なった。
株式市場のプライマリー・セグメントでは、不安定な市場環境の中、2022/23年度の資金調達に減速が見られ
た。新規株式公開（IPO）、後発公募（FPO）及び新株予約権無償割当を通じた資金動員は、2021/22年度の１兆
3,890億ルピーに対し、2022/23年度は6,580億ルピーと50％超減少した。2022/23年度には、Life Insurance
CorporationのIPOによる2,055億7,000万ルピーの動員を含め、165件のIPO/FPO発行により5,907億2,000万ル
ピーの動員が行われた。ボンベイ証券取引所及びインド国立証券取引所の中小企業（SME）セグメントは、
2021/22年度に70件のSMEのIPO/FPO銘柄が95億8,000万ルピーを動員したのに対して、2022/23年度には125件の
SMEのIPO銘柄が233億3,000万ルピーを集め、大きな牽引力となった。新株予約権無償割当を通じた資金動員
は、2021/22年度の2,632億7,000万ルピーに対し、2022/23年度は675億1,000万ルピーに減少した。優先割当増
資及び適格機関投資家割当増資（QIP）による資金動員は、2021/22年度の9,213億5,000万ルピーに対し、
2022/23年度は9,204億4,000万ルピーとわずかに減少した。
公募増資による資金調達は、IPOによる資金動員のピーク年であった2021/22年度に比べ、2022/23年度は50％
近く減少した。資金調達が緩やかになったのは、経済の不確実性、インフレ、地政学的緊張及び金融引き締め
が影響した可能性があり、そのすべてが、評価が打撃を受けたため、企業のIPO計画に影響を与えた。しかし、
新規上場企業数は大幅に増加し、IPO件数は2021/22年度の120件から2022/23年度には164件に増加した。インド
で過去最大のIPOとなったLICは2022/23年度に上場した。
中小企業（SME）プラットフォームは、利用企業数及びSME IPOを通じて調達された資金額の双方で、2019/20
年度に対して2020/21年度には減少した。2020/21年度には、26の企業がSMEプラットフォームに上場されてお
り、2019/20年度の46件の公募発行を通じて調達された51億7,600万ルピーに対して、総額21億5,700万ルピーを
調達した。
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SMEプラットフォームは、2021/22年度と比較して、2022/23年度の上場企業数及び調達額の両面で大幅な上昇
傾向を示した。2022/23年度には、SMEプラットフォームに125の企業が上場し、233億3,000万ルピーを調達した
（2021/22年度は70銘柄による95億8,000万ルピーの調達）。
SME/イノベーター成長プラットフォーム(IGP)においては、2021/22年度に、IPOを利用した企業数及び調達額
の両面で、著しい活動があった。2021/22年度には69の企業がSME/IGPに上場し、2020/21年度の総額21億6,000
万ルピーと比較し、総額95億8,000万ルピーを調達した。
セクター別では、75の民間部門の企業及び３の公共部門の企業が、2020/21年度に発行市場を通じて資金を動
員した。2020/21年度、民間部門の企業は１兆422億2,000万ルピーを動員し、これは2020/21年度における資金
動員総額のうち94.6％を占めた。
2021/22年度には、民間部門からの164の企業すべてが１兆3,889億4,000万ルピーを動員し、これは資金動員
総額の100％であった。
セクター別では、2022/23年度に民間部門から237の企業、公共部門から１の企業が発行市場から資金を動員
した。2022/23年度には、民間部門の企業が4,526億6,000万ルピーを動員し、これは資金動員総額の68.8％を占
めた。
産業別に見ると、2020/21年度において資金動員が最も多いのは「石油及び天然ガス」分野であり、全体の
48.3％を占め、次いで銀行／金融機関が13.8％並びに金融が13.6％の順となっている。前年度において「石油
及び天然ガス」分野における資金動員はなかったのに対し、金融部門では当年度及び前年度のいずれにおいて
も、総額の13.6％を占める資金動員があった。
2021/22年度の産業別資金動員で最も多かったのは「その他」分野であり、動員総額の37.7％を占め、次いで
「通信」が15.3％及び「ヘルスケア」が7.6％であった。
産業別では、2022/23年度に最も資金が動員されたのは「保険」分野であり、LICの単独IPOにより動員総額の
31.2％を占め、次いで「その他」が30.8％及び「ヘルスケア」が6.9％となった。パンデミック以降、ヘルスケ
ア分野からの資金動員は大幅に増加している。
（c）インフレ
卸売物価指数（WPI）（2011/12年度を100とする。）に基づく年間のインフレ率は、2021/22年度の13％から
緩和され2022/23年度においては9.4％であった。WPIは、2022/23年度上半期に急上昇し、2022年５月には
16.6％のピークに達した。この上昇は、ウクライナ戦争による原油及びその他の商品価格の上昇という世界的
なトレンドを反映したものであった。しかし、同年の下半期にはエネルギー、食品及び金属を中心に世界の商
品価格が軟化し、WPIインフレ率は一貫して緩やかになった。
WPIは、世界経済の回復による国際商品価格の上昇と、それに続く国内卸売価格への圧力となる地政学的な発
展により、2020/21年度の1.3％から2021/22年度には13％増加した。
消費者物価指数(CPI)に基づく平均総合インフレ率は、前年同期の4.8％に対し、2020/21年度は6.2％であっ
た。2020/21年度におけるCPIインフレ率は、主に供給側の混乱の結果であり、その後、同年度を通して需要側
の混乱が続いた。2021/22年度中、CPIインフレ率（年平均）は高いベース効果により5.5％に減速した。2022年
１月以降のCPIインフレ率は、主に食品、衣料・履物、燃料・電気のサブカテゴリ―におけるインフレ率の上昇
により、６％を超えている。
インドのCPIヘッドラインインフレ率は、2022/23年度中、上限の許容水準である６％を上回り、平均で6.7％
となった（2022年11月から12月は、食料品価格の季節的緩和により例外的であった。）。インフレ率は2023年
１月から２月にかけて再び上昇し、許容水準である６％を突破したが、2023年３月には5.7％まで緩和した。同
年度におけるヘッドラインインフレ率の上昇は、世界的な商品価格（原油、金属及び食料品価格）の上昇並び
に国内の悪天候によるパススルーがもたらした広範なものであった。
2022/23年度のCPIヘッドラインインフレ率は、主に食品及び飲料が牽引し、燃料及び光熱費、衣料及び履
物、健康及び教育並びに運輸及び通信がそれに続いた。
（d）労働市場
2021年７月から2022年６月に全国標本調査室（NSSO）が実施した定期労働力調査(PLFS)によると、農村部で
は、男性労働者の約51.0％、女性労働者の75.9％が農業部門に従事していた。「建設」部門に従事する農村部
の男性労働者及び女性労働者の割合は、それぞれ16.6％及び5.3％であった。「製造業」部門に従事する農村部
の男性労働者及び女性労働者の割合は、7.9％及び7.9％であった。
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インドの都市部では、2021/22年度に、男性労働者のうち、「貿易、ホテル及びレストラン」部門が約25.2％
を占める一方で、「製造業」部門が約21.5％、「建設業」が12.9％及び「運輸、倉庫及び通信業」が12.5％を
それぞれ占めた。都市部の女性労働者では、「製造業」が最も多く（24.3％）、次いで「貿易、ホテル及びレ
ス トラン」(14.8％)、「建設業」(3.9％)及び「運輸、倉庫及び通信業」(4.6％)の順であった。
インドの失業率は2021/22年度において通常の状況と一致して4.1％（参照期間１年）であった。
2021年７月から2022年６月までに全国標本調査室により実施された定期労働力調査（PLFS）によると、イン
ドの全労働者の45.5％は農業部門に所属している。残り29.6％はサービス部門に従事しているのに対し、
24.9％は工業部門に従事している。インドの全労働者の55.8％は自営業であるのに対し、残りの44.2％は賃金
労働者である。農業では、過半数が自営業であるのに対し、工業及びサービス部門では、労働者のほとんどが
賃金労働者である。
（e）社会保障制度
インドの社会保障の概念は、病気、出産、業務上負傷、職業上の困難、失業、傷病及び高齢の結果、収入が
なくなったり、大幅に減少したりすることにより引き起こされる経済的かつ社会的な困窮に対して一連の公的
介入を行うことにより、安全のメカニズムを提供するというものである。
現在、インドには、拠出型社会保障法と非拠出型社会保障法がある。拠出法は、労働者と雇用者からの拠出
金により、また、場合によってはそれに政府からの拠出金や補助金が補填されて、社会保障プログラムに資金
供与する旨規定した法律である。重要な拠出計画には、1948年被雇用者州保険法、準備基金、被雇用者準備基
金に基づいて枠組みが作られた保険計画とリンクした年金及び預金並びに1952年雑則法がある。主要な非拠出
型社会保障政策は、1923年労働者補償法、1961年出産給付金法及び1972年退職金支払法に基づいて規定されて
いる。
組織化されたセクターには、主に、1948年工場法、州の店舗及び組織法、1946年産業雇用服務規程法などの
適用を受ける組織を含む。このセクターは、既に、それを通じて社会保障給付金が労働者に与えられるような
構造を有している。準備基金、年金、保険、医療及び疾病手当といった社会保障給付金の幾つかは拠出型であ
る（労働者のみ、又は、労働者と雇用者、また、時には、州による援助がある。）一方で、業務上負傷給付
金、退職金、出産給付金のような他の社会保障給付金は、純粋に非拠出型であり、雇用者のみにより支払われ
ている。組織化されたセクターのほとんどの労働者は、被雇用者準備基金組織(EPFO)及び被雇用者州保険会社
(ESIC)を通じて提供される制度化された社会保障の適用を受けている。組織化されていないセクターが利用で
きる社会保険計画は、社会保障集団保険計画のようなLIC（インド生命保険公社）を通じて運営される。
インドにおける最近の重要な社会保障スキームのいくつかは、すべての世帯のための包括的な金融包摂を目
的としたプラダン・マントリ・ジャン・ダン・ヨジャナ(PMJDY)、住宅建設のための財政支援であるプラダン・
マントリ・グラミン・アワス・ヨジャナ（PMGAY）、銀行口座を持つ人に生命保険を提供するプラダン・マント
リ・ジーヴァン・ジョティ・ビマ・ヨジャナ(PMJJBY)、偶発的死亡及び部分的障害補償を提供するプラダン・
マントリ・スラックシャ・ビマ・ヨジャナ(PMSBY)、国内の低所得者に対し無料の医療サービスを提供するイン
ド政府のスキームであるアユシュマン・バーラト・ヨジャナ（別名プラダン・マントリ・ジャン・アロギャ・
ヨジャナ（PMJAY））、加入者に月次年金を提供するアタル・ペンション・ヨジャナ(APY)、並びに女性及び指
定カースト又は指定部族による製造業、サービス業又は貿易業におけるグリーンフィールド企業を設立するス
タンド・アップ・インディア・スキームを通じたものである。
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３ 対外貿易及び国際収支
（１）対外貿易及び国際収支の概要
対外貿易及び国際収支
３月31日に終了した会計年度
2018/19年 2019/20年 2020/21年 2021/22年 2022/23年
輸出（伸び率、％）(1) 8.8 (5.1) (6.9) 44.6 6.9
輸入（伸び率、％）(1) 10.4 (7.7) (16.9) 55.4 16.5
GDPに占める貿易赤字の
比率（％）(1) (2)
(6.7) (5.7) (3.8) (6.0) (7.6)
GDPに占める経常収支の
比率（％）(3) (2.1) (0.9) 0.9 (1.2) (2.0)
注：括弧内の数値はマイナスを意味する。
資料出所：（１）商工省・通商情報統計局（DGCI&S）、（２）インド金融研究所（IIF）、（３）インド準備銀行
2021/22年度において、インドの輸出は4,220億米ドルであり、2020/21年度に6.9％縮小した後、外需の回
復、生産の増加及びパンデミックに関連する規制の緩和により44.6％の伸びを記録した。絶対額ベースでは、
2020/21年度の商品輸出額は2,918億米ドルであった。2021/22年度の輸入額は6,131億米ドルで、2020/21年度か
ら55.4％増加した。結果として、商品貿易による貿易赤字は前年度の1,026億米ドルと比較し、2021/22年度に
おいて1,911億米ドルとなった。2021/22年度において石油（原油及び石油製品）の輸入は1,618億米ドルとな
り、前年度の827億米ドルから95.7％増加した。2021/22年度において石油以外の輸入は4,512億米ドルとなり、
前年度の3,117億米ドルから44.7％の増加となった。
2022/23年度、先進国の金融引き締めが主要輸出先の外需減退につながったため、インドの商品輸出成長率は
6.9％に減速し、4,510億米ドルとなった。石油製品の輸出は、2021/22年度の675億米ドルと比較し、2022/23年
度は44.4％の高成長を記録し、974億米ドルに達した。2022/23年度の非石油製品輸出は3,536億米ドルで、
2021/22年度の3,545億米ドルに比べ0.3％の微減となった。長引く地政学的緊張と世界貿易の減速にもかかわら
ず、とりわけエレクトロニクス、光学、医療及び手術器具、農業及び関連製品、機械、輸送機器並びに皮革及
び皮革製品など、非石油部門のいくつかの製品は、年間を通じて力強い成長を記録した。インドの商品輸入
は、同年度上半期に高い伸びを記録した後、国際商品価格の下落と輸出関連輸入の需要鈍化を反映し、下半期
には減速した。インドの輸入は、2021/22年度の6,131億米ドルに比べ、2022/23年度には16.5％増の7,140億米
ドルに拡大したが、これは主に産業活動の回復と商品価格の上昇によりエネルギー輸入の割合が高まったため
である。その結果、インドの貿易赤字は2021/22年度の1,911億米ドルから2022/23年度には2,631億米ドルに拡
大した。
2021/22年度及び2022/23年度における経常収支の状況
インドの経常収支は、赤字が続いた後、2020/21年度に黒字に転換した。経常収支は、2019/20年度には246億
米ドルの赤字であったのに対し、2020/21年度には240億米ドルの黒字となった。GDPに対する割合でみても、経
常収支黒字は、2019/20年度の対GDP比0.9％の赤字から2020/21年度には0.9％の黒字に転換した。経常収支赤字
は2012/13年度にGDPの4.8％とピークとなったが、その後貿易赤字の削減により制御されていた。インドの経常
収支は2021/22年度に再び赤字に転じ、対GDP比1.2％の387億米ドルの赤字であった。
インドの経常収支は、2021/22年度の対GDP比1.2％、387億米ドルの赤字であった（貿易赤字が2020/21年度の
1,026億米ドルから2021/22年度には1,911億米ドルに拡大したため、2020/21年度は対GDP比0.9％、240億米ドル
の黒字であった。）。
2022/23年度、インドの経常収支は引き続き赤字であり、2021/22年度の対GDP比1.2％と比較し、対GDP比
２％、670億米ドルの赤字に拡大し、貿易赤字もさらに拡大した。
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インドのサービス輸出は、2020/21年度の2,061億米ドルに対して、2021/22年度には23.5％増加し、2,545億
米ドルとなった。ソフトウェア・サービス輸出は、前年度の1,000億米ドルに対して、2021/22年度には1,221億
米ドルと増加した。
2022/23年度のインドのサービス輸出はまた、2021/22年度に対し27.8％増の堅調な伸びを記録し、3,253億米
ドルであった。これは主に、情報技術（IT）サービス、ビジネスプロセス管理（BPM）並びにエンジニアリング
研究及び設計（ER&D）などの主要な業種にわたるソフトウェアサービスが牽引し、グローバル・ケイパビリ
ティ・センター（GCC）の増加に支えられたものである。それに伴い、2022/23年度のソフトウェア・サービス
輸出は1,468億米ドルに増加した。
2021/22年度の海外からの直接投資のインドへの流入額（総額）は、2020/21年度の820億ドル及び2019/20年
度の744億米ドルから848億米ドルの最高値となった。世界的な金融引き締め及び不透明な地政学的環境に起因
する外国人投資家の新興市場に対するリスク回避姿勢により、直接投資のインドへの流入額（総額）は714億米
ドルに減少した。
概 括
経常収支赤字は、2011/12年度及び2012/13年度において高止まりとなった後、その後の４年度において大幅
に減少した。これは主に、金などの非必需品の輸入抑制の政策、石油価格の低下並びに金以外及び石油以外の
輸入が比較的少なかったことによるものであった。経常収支赤字は2017/18年度及び2018/19年度において拡大
した。原油価格の高騰及びルピー安は、インドの輸入額に圧力をかける可能性がある。2019/20年度において、
貿易収支の改善、目覚ましい海外からの直接投資、ポートフォリオ・フローの回復及び外貨準備高の増加を背
景に、インドの経常収支赤字はさらに安定したものとなった。2020/21年度において、経常収支赤字はCOVID-19
のパンデミックの結果、輸出が例外的に減少したため、黒字に転換した。2021/22年度、経常収支は貿易赤字の
拡大により2020/21年度の対GDP比0.9％の黒字から1.2％の赤字に転じた。2022/23年度、貿易赤字のさらなる拡
大により、経常収支赤字は対GDP比２％まで拡大した。
輸出拡大に向けた主な取り組み
2020年４月、政府はCOVID-19のパンデミックを理由に、「外国貿易政策（FTP）2015年-2020年」を2021年３
月31日まで１年間延長した。これは、世界経済と地政学的シナリオが不安定な中、政策の安定性を提供するた
め、さらに2023年３月31日まで延長された。2023年外国貿易政策は、政策の継続性と対応可能な枠組みを提供
する目的で2023年３月31日に発表され、2023年４月１日から施行された。インド政府の商工省によると、外国
貿易政策のその後の改訂は必要性に基づいて行われ、いかなる日付にも連動することはない。
輸出促進資本財（EPCG）スキームは、外国貿易政策の下で継続的に実施されているスキームである。EPCGス
キームに基づく地元の製造者からの資本財の調達を増やすため、政府は特定の輸出義務を90％から通常の輸出
義務である75％に引き下げた。
2023年外国貿易政策では、EPCGスキームがさらに合理化された。インド首相が主導する大規模統合繊維地
域・アパレルパーク(PM MITRA）スキームが、輸出促進資本財（EPCG）スキームのCSP（共通サービスプロバイ
ダー）スキームの恩恵を受けられる追加スキームとして追加された。酪農部門は、酪農部門の技術向上を支援
するために平均輸出義務の維持を免除される。あらゆるタイプのバッテリー電気自動車（BEV）、垂直農法機
器、廃水処理及びリサイクル、雨水利用システム及び雨水フィルター並びにグリーン水素がグリーン技術製品
に追加され、現在EPCGスキームの輸出義務軽減の対象となっている。
2021年１月より、「インドからの商品輸出スキーム（MEIS）」に代わり、輸出品に対する関税又は税金の免
除（RoDTEP）が導入された。この新スキームは、輸出製品の製造・流通過程で発生する現在還付されない中
央・州・地方の税金や関税を払い戻し、それによって海外の国内産業に公平な競争条件を提供するものであ
る。対象となる主な税金は、電力税、輸送・流通に使用される燃料にかかる付加価値税（VAT）、マンディ税、
印紙税等である。
貿易を促進し、輸出業者による自由貿易協定（FTA）の利用を増やすため、原産地証明書のための共通デジタ
ルプラットフォームが開始された。
「ニルヤット・ボンドゥ・スキーム」は、中小零細企業（MSMEs）の輸出業者を含む新規の輸出業者や潜在的
な輸出業者に手を差し伸べ、国際貿易に参入しインドからの輸出を促進できるよう、外国貿易の様々な側面に
ついて、オリエンテーションプログラム、カウンセリングセッション、個別支援などを通じて指導する目的で
実施されてきた。
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船積前後のルピー建て輸出信用を提供する利子均等化スキームは、2024年３月31日まで延長された。このス
キームの下での2021年10月１日に施行された改訂済利子均等化スキームは、あらゆるHSラインの下で輸出する
MSME製造輸出業者については３％、410HSライン（電気通信セクターに関する6HSラインを除く。）の下で輸出
す る製造輸出業者及び商業輸出業者については２％である。輸出品に対する輸出品税減免（RoDTEP）スキーム
は運用が開始され、衣料品及び既製品に対する州及び中央の租税及び課徴金の割戻し（RoSCTL）スキームは、
2024年３月まで延長された。
輸出スキームのための貿易インフラ（TIES）、市場アクセスイニシアチブ（MAI）、経済特区（SEZ）スキー
ム、緊急信用枠保証制度（ECLGS）及び事前認可制度などの輸出促進スキームは、貿易インフラとマーケティン
グへの支援を継続する。
「輸出拠点としての開発地区」イニシアティブは、地区で生産/製造された商品/サービスの輸出を促進する
ために、地区を積極的なステークホルダーにすることに重点を置いている。輸出の可能性がある製品（農産
物、地理的表示（GI）及び玩具製造セクターを含む。）は、国内のいくつかの地区で特定されている。このス
キームは、輸出商品のポートフォリオを多様化するのに役立つと見込まれる。
事前認可は、輸出製品に物理的に組み込まれるインプットの免税輸入を許可するために発行される。現行の
外国貿易政策では、以下のような特定の円滑化規定が追加された。
- 輸出注文の迅速な実行を促進するための、アパレル・衣料品部門の輸出に対し与えられる自己申告制の特
別事前認可スキーム。
- 現在の認定経済事業者に加え、２つ星以上のステータス保持者にも与えられる出入力基準固定のための自
己申告スキームによる恩恵。
2022年６月、新規輸出業者の能力強化（CBFTE）が発足した。これにより、新規の零細及び小規模企業
（MSE）輸出業者には、国際市場におけるアクセス向上のため、EPCへの登録及び会員認証（RCMC）、輸出保険
料及び輸出のための試験及び品質認証のために発生した費用の払い戻しが行われる。
インドからの民間人用ドローン/UAVの輸出政策は、2023年６月23日より簡素化及び自由化された。これは、
インドの2023年外国貿易政策でハイテク品目の輸出を促進することに重点が置かれていることに沿ったもので
ある。
2023年外国貿易政策は、電子商取引ハブの設立の意図及びロードマップ並びに支払照合、帳簿管理、返品方
針及び輸出資格などの関連要素について概説している。第一歩として、2023年外国貿易政策では、宅配便を利
用した電子商取引による輸出の委託上限が50万ルピーから100万ルピーに引き上げられた。
2022年７月11日、インドからの輸出促進に重点を置いた国際貿易を促進し、インドルピーに対する世界貿易
界の関心の高まりを支えるため、準備銀行はインドルピーによる輸出入の請求、支払い及び決済のための追加
的な取決めを提供した。この取決めの下では、どの国との貿易取引も、認定ディーラー銀行に維持されている
取引相手国のコルレス銀行の特別ルピー・ボストロ口座を通じて、インドルピーで決済することができる。
2022年７月11日に発行された準備銀行のサーキュラーに従い、特別ボストロ口座を通じたルピー建ての決済に
は、外国貿易政策の恩恵が適用される。
Dak Ghar Niryat Kendrasは、国境を越えた電子商取引を促進し、内陸部や陸の孤島の地域の職人、織物業
者、工芸職人、MSME が国際市場に参入できるようにするため、外国郵便局（FPO）とハブ・アンド・スポー
ク・モデルで機能するよう、全国で運営される。
（２）対印投資
対印投資及び外貨準備高
３月31日に終了した会計年度
2018/19年 2019/20年 2020/21年 2021/22年 2022/23年
対印投資（純額）（十億米ドル） 30.1 44.4 80.1 21.8 22.8
直接投資（対印直接投資）
（純額）（十億米ドル） 30.7 43.0 44.0 38.6 28.0
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ポートフォリオ投資（純額）
（海外機関投資家）
（十億米ドル） (0.6) 1.4 36.1 (16.8) (5.2)
外貨準備高（十億米ドル） 412.9 477.8 577.0 607.3 578.4
注：括弧内の数値はマイナスを意味する。
資料出所：インド準備銀行公報
対印投資（純額）は、2020/21年度の801億米ドルから、2021/22年度には218億米ドルに減少した。2022/23年
度、対印投資（純額）は228億米ドルに増加した。2021年３月末現在の総外貨準備高は5,770億米ドルとなり、
2022年３月末現在では6,073億米ドルに増加した。2023年３月末時点の総外貨準備高は5,784億米ドルに減少し
た。
インドの総対外債務は、2021年３月末の5,737億米ドル（GDPの21.1％に相当）から2022年３月末には6,191億
米ドル（GDPの20.0％に相当）に増加した。インドの総対外債務は、2023年３月末には絶対額ベースで6,247億
米ドル（GDPの18.9％に相当）に増加した。
（３）為替レート
1993年３月より、ルピーの為替レートは市場で決定されており、貿易収支上の取引は完全に交換が可能と
なっている。1994年２月、準備銀行は、多くの貿易外取引における支払規制の緩和を発表し、1994年８月に
は、貿易外取引の支払いのさらなる自由化により、経常収支の交換性に向けた最終措置が取られた。準備銀行
の基準レートによると、ルピーの為替レートは2017年３月31日には１米ドル＝64.8ルピーであり、2018年３月
31日現在では１米ドル＝65.0ルピーにさらに減価し、2019年３月31日現在ではさらに１米ドル＝69.2ルピーに
減価し、2020年３月31日現在で１米ドル＝75.4ルピーとなった。ルピーの為替レートは上昇し、2021年３月31
日現在では１米ドル＝73.5ルピーとなった。しかし2022年３月31日現在では１米ドル＝75.8ルピーに減価し、
2023年３月31日現在では１米ドル＝82.2ルピーとさらに減価した。
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