クレディ・アグリコル・エス・エー 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | クレディ・アグリコル・エス・エー |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023 年 9 月 28 日
【中間会計期間】 自 2023 年 1 月 1 日 至 2023 年 6 月 30 日
【会社名】 クレディ・アグリコル・エス・エー
(Crédit Agricole S.A.)
【代表者の役職氏名】 最高経営責任者代理
ジェローム・グリヴェ
(Jérôme GRIVET, Deputy Chief Executive Officer)
【本店の所在の場所】 フランス、セデックス、モンルージュ、 92127 、
合衆国広場 12 番地
(12, place des États-Unis 92127 Montrouge Cedex France)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 小 林 穣
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目 1 番 1 号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
【電話番号】 03-6775-1000
【事務連絡者氏名】 弁護士 安 藤 紘 人
弁護士 樋 口 政 隆
弁護士 佐 野 美 由 香
弁護士 岡 田 行 希
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目 1 番 1 号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
【電話番号】 03-6775-1107
06-6485-5731
03-6775-1673
03-6775-1816
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
(注 1) 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」、「€」または「 EUR 」は欧州経済通貨同盟に参加している欧州連合の
加盟国の統一通貨を、「米ドル」はアメリカ合衆国の法定通貨を、「円」または「日本円」は日本国の法定通貨を指すものと
する。本書において、別段の記載がある場合を除き、便宜上記載されている日本円への換算は、 1ユーロ＝ 157.49 円の為替レー
ト（ 2023 年 8月 24 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行の対顧客電信直物売買相場仲値）により計算されている。
(注 2) 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「当行」、「クレディ・アグリコル・エス・エー」およ
び「 CASA 」は、クレディ・アグリコル・エス・エーを、「クレディ・アグリコル・エス・エー・グループ」はクレディ・アグ
リコル・エス・エーおよびその連結子会社を指す。また、「クレディ・アグリコル・グループ」および「クレディ・アグリコ
ル・ネットワーク」は、フランス通貨金融法典第 R.512-18 条に従い、クレディ・アグリコル・エス・エー、地域銀行および地
区金庫を指す。「当行グループ」は、文脈により、「クレディ・アグリコル・エス・エー・グループ」または「クレディ・ア
グリコル・グループ」もしくは「クレディ・アグリコル・ネットワーク」のいずれかを指す。「本社債」は、当行が発行する
社債を指す。
(注 3) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
(注 4) 将来予測に関する記述
本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、「予想している」、「考
えている」、「見積もっている」、「予測している」、「～の可能性がある」、「計画している」、「～であろう」、「企図
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している」、「期待している」、「目的としている」、「将来」および「～に違いない」といった用語ならびにこれらに類似
する表現は、将来予測に関する記述であることを明確にすることを意図している。これらの将来予測に関する記述は、将来の
事 象に関する本書の日付現在の当行の予想および仮定に基づくものである。
かかる将来予測に関する記述は、リスク、不確実性その他実際の結果と将来予測に関する記述において明示または黙示される
記述との相違を生じさせる要因による影響を受ける。
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第一部 【企業情報】
第１ 【本国における法制等の概要】
2023 年 1 月 1 日から 2023 年 6 月 30 日までの 6 ヶ月間（以下「当該半期」または「当該中間会計期間」とい
う。）に、本国における会社制度、当行の定款等に規定する制度、外国為替管理制度および課税上の取扱い
について、以下の事項を除き、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書（以下「有価証券報告書」という。）の
記載事項に重要な変更はなかった。変更箇所は、下線を引いた部分である。
１ 会社制度等の概要
（１）提出会社の属する国・州等における会社制度
（Ｃ）以下の記載は、協同組合銀行および相互銀行全般に適用されるフランス通貨金融法典の特定の規定の
概略である。
ａ）中央機関の役割および責任に関する記載
（前略）
クレディ・アグリコル・エス・エーは、フランス通貨金融法典の規定（ 第 L.511-30 条、 第 L.511-31 条お
よび第 L.511-32 条）に従い、クレディ・アグリコル・ネットワークの中央機関として、クレディ・アグリ
コル・エス・エーの関連組織である機関について、結束したネットワーク（フランス通貨金融法典第
R.512-18 条に定義される。）を維持し、かかる機関の適切な機能およびかかる機関による適用されるすべ
ての法令の遵守を確保するため、管理上、技術上および財務上の監督を行う責任を負う。したがって、ク
レディ・アグリコル・エス・エーは、とりわけ、クレディ・アグリコル・ネットワーク全体およびクレ
ディ・アグリコル・ネットワークに属する各機関（関連機関を含む。）の両方の流動性およびソルベン
シーを保証するために必要なすべての措置を講じることができる。
（中略）
（Ｅ）フランスにおける政府による金融機関の監督および規制
最低資本要件およびレバレッジ要件
（中略）
フランスの金融機関はまた、カウンターシクリカルおよびマクロ健全性システミック・リスクをカバー
するためのその他の普通株式等 Tier 1 バッファーを遵守しなければならない。機関に固有のカウンターシ
クリカル資本バッファー比率は、機関の関連する信用エクスポージャーが所在するかまたは適用される法
域で適用されるカウンターシクリカル資本バッファー比率の加重平均である。フランスに所在する信用エ
クスポージャーのカウンターシクリカル資本バッファー比率は、金融安定高等評議会（ Haut Conseil de
la Stabilité Financière （ HCSF ））により設定された。フランスに所在する信用エクスポージャーのカウ
ンターシクリカル・バッファー比率は、現在 0.5 ％である。 HCSF は、当該比率を 2024 年 1 月 2 日から 1 ％に引
き上げることを決定している。 HCSF は、直近の決定で、今後 12 ヶ月以内に当該比率をさらに引き上げる意
図はないことを市場参加者に伝えた。
（中略）
最低レバレッジ要件
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（中略）
・最低レバレッジ比率要件： CRR 規則に従い、各機関は、機関の Tier 1 資本をエクスポージャー基準の合
計で除した比率として定義される 3 ％の最低レバレッジ比率を維持することが求められている。 2023 年
6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの段階的レバレッジ比率は 5.6 ％であり、クレディ・
アグリコル・エス・エー・グループの段階的レバレッジ比率は 4.0 ％であった。
（中略）
危機後の改革におけるバーゼル 3 の追加の要素
（中略）
欧州連合内におけるかかるバーゼル 3 の枠組みの改正の実施は、バーゼル委員会の基準の範囲を超え、欧
州の特異性が生まれる可能性がある。改正後の基準が将来の資本要件に与える影響およびかかる改正後の
基準が発行者の資本要件に与える影響についての確固たる結論は、現在のところ出されていない。 2021 年
10 月 27 日、欧州委員会は、欧州連合におけるバーゼル 3 基準の実施を最終化するための立法パッケージを提
示し、銀行および監督当局がその手続、システムおよび実務において改革を適切に実施するためのさらな
る時間を与えた。このパッケージは、 CRD 指令を改正するための法的提案、 CRR 規則を改正するための法的
提案および破綻処理の分野における CRR 規則を改正するための個別の法的提案で構成され、欧州連合内の金
融機関に適用される既存の規則の改正が多数含まれている。その内容は、 ( ⅰ ) 第 1 に、バーゼル 3 改革の最
終的な要素を実施し、 ( ⅱ ) 第 2 に、環境・社会・企業統治（ ESG ）リスクの管理および監督に関する明確な
規則を導入し、定期的な監督レビュー（監督当局および金融機関の双方による定期的な気候ストレス・テ
ストを含む。）の一環として、監督当局に ESG リスクを評価する権限を与え、 ( ⅲ ) 第 3 に、一定の監督権限
および監督ツールの調和を高めるものである。 2022 年 11 月 8 日、理事会はかかる提案に関する立場を決定
し、 2023 年 3 月、最終文書に合意するために欧州議会との交渉に入った。 2023 年 6 月 27 日、交渉は暫定合意
に達したが、正式な採択に先立って、理事会および欧州議会による確認が必要である。 CRR 規則を改正する
新規則は、 2025 年 1 月 1 日から適用され、一定の要素は、今後数年間で段階的に導入される予定である。 CRR
規則の改正は、 2026 年 6 月 30 日までに組み込まれなくてはならない。
（中略）
預金保証
（中略）
2023 年 4 月 18 日、欧州委員会は、（ BRRD および単一破綻処理メカニズム規則とともに（下記「破綻処理」
を参照。））預金保証制度指令（ DGSD ）を改正して、 EU の既存の銀行の危機管理および預金保険の枠組み
を調整しさらに強化するための立法パッケージを提出した。当該立法パッケージは、理事会で審議され て
おり、その後欧州議会で審議され る。
（中略）
単一破綻処理基金
単一破綻処理メカニズム規則に基づき、単一破綻処理委員会が破綻処理計画を支援するために使用する
ことができる単一破綻処理基金（以下「単一破綻処理基金」という。）が設定されている。この単一破綻
処理基金は、銀行からの出資金が財源であり（かかる出資金は、自己資本および付保預金ならびにリスク
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調整された金額を除く各銀行の負債の額に基づく。）、 2023 年 12 月 31 日までに付保預金の少なくとも 1 ％に
達することを目指している。 2023 年 7 月現在、単一破綻処理基金は、約 77.6 十億ユーロを保有している。
（中略）
（２）提出会社の定款等に規定する制度
経営
（ａ）取締役会（定款第 11 条）
（ⅴ）従業員株主を代表する取締役
a ．従業員株主を代表する取締役の役職の候補者の選任手続
フランス商法第 L.225- 102 条の規定に従い、従業員株主を代表する取締役の選任のための候補者は、以下
のとおり指名される。
（中略）
３ 課税上の取扱い
(2) フランスの租税制度
（中略）
また、フランスの租税に関する行政指導指針（ Bulletin Officiel des Finances Publiques-Impôts
2023 年 6 月 6 日付 BOI-INT-DG-20-50-20 第 290 号、 2022 年 6 月 14 日付 BOI-INT-DG-20-50-30 第 150 号、 2019 年 12
月 20 日付 BOI-RPPM-RCM-30-10-20-40 第 1 号および第 10 号ならびに 2019 年 12 月 20 日付 BOI-IR-DOMIC-10-20-
20-60 第 10 号）の規定に従って、以下のいずれかに該当する場合は、発行者が社債の発行の主たる目的お
よび趣旨を立証する証拠を提出しなくても、社債の発行には本免除が適用される。
（後略）
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第２ 【企業の概況】
１ 【主要な経営指標等の推移】
最近 3 中間連結会計期間および最近 2 連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移
利益の推移
要約損益計算書
2022 年 6 月 30 日修
2022 年 12 月 31 日修
2021 年 6 月 30 日 2023 年 6 月 30 日
(1)
2021 年 12 月 31 日
正再表示後 (1)
(IFRS 第 9 号に基 (IFRS 第 9 号に基
正再表示後
(IFRS 第 9 号に基づ
(IFRS 第 9 号に基
づく )( 限定レ づく )( 限定レ
(IFRS 第 9 号に基づ
く ) （監査済）
づく )( 限定レ
ビュー ) ビュー )
く ) （監査済）
（百万ユーロ） ビュー )
収益 11,312 11,203 12,797 22,657 22,491
営業総利益 4,470 4,300 5,742 8,836 9,231
当期純利益 3,569 2,641 3,786 6,849 6,186
当期純利益－当行グループ
3,014 2,207 3,266 5,844 5,306
の持分
( 注 1) 2022 年 6 月 30 日および 2022 年 12 月 31 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の効力発生に伴い修正再表示された。影響につ
いては注記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」（「第 6 経理の状況－ 1 中間財務書類－ (4) 要約
中間連結財務書類に対する注記」）に記載されている。
事業活動
2022 年 12 月 31 日修
2021 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日 2023 年 6 月 30 日
2021 年 12 月 31 日
(1)
(IFRS 第 9 号に基 (IFRS 第 9 号に基 (IFRS 第 9 号に基
正再表示後
(IFRS 第 9 号に基づ
づく ) （限定レ づく ) （限定レ づく ) （限定レ
(IFRS 第 9 号に基づ
く ) （監査済）
ビュー） ビュー） ビュー）
（十億ユーロ） く ) （監査済）
資産合計 2,062.3 2,149.7 2,179.9 2,074.0 2,143.3
貸出金純額（顧客に対する
431.6 476.8 510.9 459.9 488.6
貸出金および債権）
顧客に対する債務
757.4 797.7 807.0 781.2 825.6
( 注 1) 2022 年 12 月 31 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の効力発生に伴い修正再表示された。影響については注記 10 「会計
基準の変更およびその他の事象の影響」（「第 6 経理の状況－ 1 中間財務書類－ (4) 要約中間連結財務書類に
対する注記」）に記載されている。
事業部門別利益
当期純利益（損失）－当行グループの持分への寄与
2021 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日 2023 年 6 月 30 日
2021 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
(IFRS 第 9 号に基づ (IFRS 第 9 号に基づ (IFRS 第 9 号に基づ
(IFRS 第 9 号に基づ (IFRS 第 9 号に基づ
く ) （限定レ く ) （限定レ く ) （限定レ
く ) （監査済） く ) （監査済）
（百万ユーロ） ビュー） ビュー） ビュー）
LCL 329 473 408 764 899
国際リテール・バンキング 475 13 375 558 273
資産収集 1,245 820 1,374 2,420 2,486
専門金融サービス 370 364 431 808 751
大口顧客 749 800 999 1,611 1,710
コーポレート・センター (155) (263) (321) (317) (682)
２ 【事業の内容】
以下の事項を除き、有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
規制資本比率
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2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの段階的普通株式等 Tier 1 比率は
11.6 ％（完全実施ベースは 11.5 ％）、段階的 Tier 1 比率合計は 13.5 ％、段階的ソルベンシー（ Tier 1 および
Tier 2 ）比率全体は 17.6 ％であった。
同じ日付現在、クレディ・アグリコル・グループの段階的普通株式等 Tier 1 比率は 17.6 ％（完全実施ベー
スは 17.4 ％）、段階的 Tier 1 比率合計は 18.8 ％、段階的ソルベンシー（ Tier 1 および Tier 2 ）比率全体は
21.5 ％であった。
「 完全実施ベース 」比率とは、将来の期間に段階的に導入される予定であり現在は適用されていない規制
要件を完全に考慮した比率をいう。「 段階的 」比率は、これらの要件が適用となった時点でこれらの要件を
考慮する。
３ 【関係会社の状況】
有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
４ 【従業員の状況】
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの状況
当行は当該半期末日時点における従業員数を開示していない。 2022 年 12 月 31 日現在、クレディ・アグリコ
ル・エス・エー・グループが雇用していた従業員数は 72,758 名（常勤従業員）であった。
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第３ 【事業の状況】
１ 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
リスク要因
クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク要因
本章の記述は、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる主要なリスク、およびクレディ・アグリ
コル・エス・エーの有価証券の保有に関連する特定のリスクについて記載したものである。本章のその他の
部分は、クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク選好、およびこれらのリスクを管理するための制度に
ついて記載している。クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク管理に関する情報は、金融商品の開示に
関する IFRS 第 7 号に基づき表示されている。
以下において使用される用語「クレディ・アグリコル・エス・エー」は、法人（すなわち証券取引所に上
場している、クレディ・アグリコル・グループの親会社）としてのクレディ・アグリコル・エス・エーおよ
びフランス商法第 L.233-3 条の意義において同社が直接的または間接的に保有するすべての子会社（以下個別
にまたは総称して「子会社」という。）の全体を指す。
1. クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその事業に関するリスク要因
クレディ・アグリコル・エス・エーの事業に特有のリスクについては、本項 (1.1) 信用リスクおよびカウ
ンターパーティー・リスク、 (1.2) 財務リスク、 (1.3) 業務リスクおよび関連リスク、 (1.4) クレディ・アグリ
コル・エス・エーが業務を行う環境に関するリスク、 (1.5) クレディ・アグリコル・エス・エーの戦略および
取引に関するリスク、ならびに (1.6) クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスクの各カテゴリに
記載されている。
6 つのカテゴリのそれぞれにおいて、発生確率および潜在的影響を評価した上でクレディ・アグリコル・
エス・エーが目下非常に重要であると判断したリスクを、最初に記載する。しかしながら、目下重要性が高
くはないと判断されているリスクであっても、将来発生すればクレディ・アグリコル・エス・エーに重大な
影響を与えるおそれがある。
これらのリスク要因については、以下に述べるとおりである。
1.1 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク
a ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは取引相手先の信用リスクにさらされている
顧客および取引相手先の破産リスクは、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる主要なリスクの
1 つである。信用リスクは、取引相手先が債務を履行することができなくなった場合で、当行の記録における
かかる債権の帳簿価額がプラスであるときに、クレディ・アグリコル・エス・エーの連結財務書類に影響を
与える。取引相手先は、銀行、金融機関、事業会社もしくは商事会社、政府およびその各種機関、投資ファ
ンド、または個人のいずれもあり得る。取引相手先の債務不履行レベルは最近の歴史的な低水準より上昇す
る可能性があり、クレディ・アグリコル・エス・エーは、発生し得る貸倒貸出金および貸倒懸念貸出金につ
いて、相当額の繰入れおよび引当てを行わなければならない可能性があり、その結果、収益性への影響が起
こり得る。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、担保、保証の取得、信用デリバティブ契約の締結およびネッティ
ング契約の締結等のリスク軽減テクニックを使用して信用リスクに対するエクスポージャーの削減に努めて
はいるが、これらのテクニックがカバーする取引相手先の債務不履行によって発生する損失を、これらのテ
クニックが相殺できるという確証はない。さらに、クレディ・アグリコル・エス・エーは、信用リスク・
ヘッジを提供する者（デリバティブにおける取引相手先等）による債務不履行リスク、または担保の価値喪
失リスクにさらされている。また、これらのテクニックがカバーするのは、クレディ・アグリコル・エス・
エーの信用リスク全体のうち一部のみである。したがって、クレディ・アグリコル・エス・エーは、取引相
手先の債務不履行リスクに対して大きなエクスポージャーを有している。
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2023 年 6 月 30 日現在、信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク（希薄化リスクおよび決済不履行
リスクを含む。）に対するクレディ・アグリコル・エス・エーのエクスポージャーは、リスク軽減措置前で
1,771.8 十億ユーロであった。この内訳は、小口顧客 15 ％、企業 24 ％、政府 22 ％ならびに金融機関および投資
会社 33 ％である。また、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる信用リスクおよびカウンターパー
ティー・リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）は、 2023 年 6 月 30 日現在、それぞれ 292.8 十億ユーロおよび
24.9 十億ユーロであった。当該期末、債務不履行となった貸出金および債権は総額 14.3 十億ユーロであっ
た。
b ）貸倒引当金の大幅な増加、またはクレディ・アグリコル・エス・エーの貸出金および債権帳簿における損
失 リスク 予想の変化は、業績および財務状態にマイナスの影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーは、貸出業務に関連して、貸出金および債権帳簿に関する実際のまた
は潜在的な損失（損益勘定に「リスク費用」として計上される。）を反映するため、貸倒懸念費用を必要に
応じて定期的に計上する。クレディ・アグリコル・エス・エー全体のかかる資産減損引当金のレベルは、過
去の発生損失の評価、行われた貸出しの金額および種類、業界基準、貸出書、経済情勢、ならびに各種貸出
金の回収可能性またはすべての当該資産に集合的に適用される、シナリオに基づく統計的手法に関するその
他の要因に基づいている。クレディ・アグリコル・エス・エーは、適切なレベルの引当金を確保するよう努
めてはいるが、貸出業務により不良資産が増加した結果、または市況の悪化、もしくは特に現在の危機環境
における特定の国もしくは産業部門に影響を与え得る要因等（マクロ経済的または部門別の変化等）、その
他の理由により、将来の貸倒れに備えて繰入額の増加を余儀なくされることがある。最近の価格の緊張なら
びにエネルギーおよびコモディティの供給力は、一部の顧客セグメント（中小企業、専門家）またはこれら
の価格レベルもしくはその変動性に特に左右されやすい、融資を受けた事業部門（フランスの農業部門、コ
モディティの生産およびトレーディング）の収益性およびキャッシュ・フローを悪化させ、または業務を中
断させるなど、そのソルベンシーにとりわけ影響を与えるおそれがある。貸倒引当金が大幅に増加した場合
もしくは減損していない貸出金帳簿に内在する損失リスクに関するクレディ・アグリコル・エス・エーの見
積りが大幅に修正された場合、またはこれに関して計上された引当金を超過する貸倒れが発生した場合、ク
レディ・アグリコル・エス・エーの経営成績および財務状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの貸付残高、債権および債券の総額は、 1,193.6
十億ユーロであった。信用リスクに関しては、準備金、累計減損および関連する調整金額は、 10.3 十億ユー
(1)
ロであった。 2023 年度第 2 四半期のクレディ・アグリコル・エス・エーの残高のリスク費用 は、 33 ベーシ
ス・ポイントである。
( 注 1) 残高のリスク費用は、連続する直近の 4 四半期間で計上された売掛債権のリスク費用を、 CA オート・バンクの残高
を再統合した後の各 4 四半期の期首現在の平均残高で除して計算される。
c ）産業および商業企業債務の質の低下はクレディ・アグリコル・エス・エーの業績にマイナスの影響を与え
るおそれがある
債務者企業の信用度は、主として経済の不確実性の増大、および特定の部門においては経済大国の貿易政
策に関するリスクによって著しく低下するおそれがある。貸出機関の最近の慣行では融資書類における契約
義務の保護レベルを引き下げており、債権者が資産を保護し不払いリスクを制限するために初期段階で介入
することがより困難になっているため、このリスクは深刻化するおそれがある。信用度の悪化傾向が続いた
場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは、資産の減損費用を計上し、または企業債務ポートフォリオの
価値を償却しなければならなくなる可能性があり、そうなればクレディ・アグリコル・エス・エーの収益性
および財務状態に重大な影響が生じることになる。
2023 年 6 月 30 日現在、金融・保険業、公務および国防、義務的社会保障、ならびに管理・支援サービスを
除く部門に対するクレディ・アグリコル・エス・エーの総エクスポージャーは 249 十億ユーロ（うち 8.2 十億
ユーロは債務不履行）となり、 5.5 十億ユーロの累積減損損失が生じた。
d ）クレディ・アグリコル・エス・エーは大きなエクスポージャーを有する部門に影響を与える事象によりマ
イナスの影響を受 けるおそれがある
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クレディ・アグリコル・エス・エーの信用エクスポージャーは、 LCL および CA イタリア両社のネットワー
クを通じて行われる顧客重視の包括的なユニバーサル・バンキング・モデルの活動により、極めて多岐にわ
た る。 2023 年 6 月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの商業貸出ポートフォリオ全体に占める小口顧
客の割合は 26 ％、すなわち 279.1 十億ユーロであった。さらに、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ある
出来事が、クレディ・アグリコル・エス・エーが大きなエクスポージャーを有する特定の部門に対して異常
に大きな影響を与える可能性がある、というリスクにさらされている。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグ
リコル・エス・エーの商業貸出のうち、 24 ％は地方自治体を含む公共部門の債務者（約 257.3 十億ユーロ）
に、 8 ％はエネルギー部門の債務者（約 82.9 十億ユーロ）に関するものであった。公共部門の債務者は、国お
よび地方の財政政策ならびに予算の配分の影響を受けることがある。エネルギー部門の債務者は、エネル
ギー価格の変動にさらされている。これらの部門が不況に陥った場合、クレディ・アグリコル・エス・エー
の収益性および財政状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
e ）他の金融機関および 市場 参加者の健全性の状態および行動はクレディ・アグリコル・エス・エーにマイナ
スの影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーが資金調達、投資およびデリバティブ業務を行う能力は、他の金融機
関または市場参加者の健全性の悪化により、マイナスの影響を受けるおそれがある。金融サービス機関は、
トレーディング、手形交換、取引相手先、資金調達またはその他の関係により、相互に関連している。その
結果、 1 つまたは複数の金融サービス機関による債務不履行、またはその噂もしくは懸念、または金融サービ
ス業界全般の信頼の喪失は、市場全体の流動性の縮小につながる可能性があり、さらなる損失または債務不
履行を引き起こすおそれがある。クレディ・アグリコル・エス・エーは、ブローカーおよびディーラー、商
業銀行、投資銀行、ミューチュアル・ファンドおよびヘッジ・ファンド、ならびにクレディ・アグリコル・
エス・エーが定期的に取引を実行する他の法人顧客等、金融業界の多数の取引相手先に対して金融エクス
ポージャーを有している。これらの取引の多くは、クレディ・アグリコル・エス・エーに、債務不履行また
は財政難の場合の信用リスクを負わせる。また、クレディ・アグリコル・エス・エーの信用リスクは、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーが保有する担保を処分できない場合、または支払うべき貸出金もしくはデリ
バティブ・エクスポージャーの全額を下回る価格で清算された場合、高まる可能性がある。
2023 年 6 月 30 日現在、金融機関および関連事業体である取引相手先に対するクレディ・アグリコル・エ
ス・エーの総エクスポージャーは 548.8 十億ユーロ（地域銀行に対するエクスポージャーを含む。）で、この
うち 513.2 十億ユーロは内部格付に基づく手法によるものであった。
f ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは、業務を行う国に集中するカントリー・リスクおよびカウンター
パーティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・エス・エーは、カントリー・リスク、すなわち当行が業務を行う国の経済、金
融、政治または社会の状況が当行の財務利益に影響するリスクにさらされている。クレディ・アグリコル・
エス・エーはカントリー・リスクを監督し、財務書類に記録される公正価値調整およびリスク費用において
これを考慮している。しかしながら、政治またはマクロ経済の環境が大幅に変化した場合、クレディ・アグ
リコル・エス・エーは、追加の繰入れを行い、または財務書類上で従前評価減されていた金額を超える損失
を計上しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーは、絶対値では、特にフラン
スおよびイタリアにおいてカントリー・リスクにさらされている。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーの商業貸出コミットメントは、フランスが 534.2 十億ユーロ、イタリアが 151.8 十億ユーロ
で、当該期間中のクレディ・アグリコル・エス・エーの総エクスポージャーのそれぞれ 51 ％および 14 ％を占
めていた。両国の経済状況が悪化した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーにも影響することになる。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 OECD に加盟していない国々に対しても大きなエクスポー
ジャーを有しており、これらの国々は先進国ではさほど見られない政情不安、予測不可能な規制および課
税、収用リスクならびにその他のリスク等の様々なリスクにさらされている。
2022 年度末現在、格付が A3 （ムーディーズ）または A- （スタンダード＆プアーズ）を下回る国々における
クレディ・アグリコル・エス・エーの顧客に対する商業貸出（銀行取引相手先に対するものを含む。）は、
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西欧の国々（イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、キプロスおよびアイスランド）を除くと、合計
71.9 十億ユーロであった。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ウクライナおよびロシアに対する直接的または間接的なエ
クスポージャーにより、損失を被るおそれがある。
■ ウクライナにおいては、 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ウクライナの商業貸出は 852 百万
ユーロであり、そのほとんどが現地で調達されたものである。これらのエクスポージャーに対するリス
クは、 2023 年 6 月 30 日現在、残高の 47 ％を上限として引き当てられている。エクスポージャーは、戦略的
顧客および部門に有利なポートフォリオ償却を部分的に再分配する方針により、紛争の開始以来着実に
減少している（ 2022 年 3 月 31 日現在では 1.7 十億ユーロ、 2022 年度末現在では 961 百万ユーロ）。
■ ロシアにおいては、クレディ・アグリコル・エス・エーは、紛争が始まって以来、ロシア企業に対する
すべての融資および同国におけるすべての商業活動を停止している。しかしながら、クレディ・アグリ
コル・エス・エーは、紛争前の活動によりロシアにおいて直接的および間接的なエクスポージャーを有
しており、 2022 年度第 1 四半期は IFRS に従い正常貸出金に係る引当金を計上している。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB AO の子会社に計上されたエクスポージャー（オンショ
ア・エクスポージャー）は、 0.2 十億ユーロ相当であり、 2022 年 12 月 31 日と比較して横ばいであった。かかる
子会社の資本金は約 144 百万ユーロ相当であり、 2023 年 6 月 30 日現在、このうち約 64 百万ユーロが資本金、 80
百万ユーロが劣後債務であった（ 2022 年 12 月 31 日現在ではそれぞれ 74 百万ユーロおよび 77 百万ユーロであっ
た。）。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB AO 以外に計上されたエクスポージャー（オフショア・
(1) (2)
エクスポージャー ）は 2.3 十億ユーロ相当であった（そのほとんどが貸借対照表に計上されている ）。
これは、 2022 年 12 月 31 日現在から 0.6 十億ユーロの減少、 2022 年 2 月の紛争開始からは 2.3 十億ユーロの減少と
なった。オフショア・エクスポージャーのうちオフバランスシートの部分（荷為替信用状、金融保証、およ
び割合は少ないが未使用の確定クレジット・ファシリティ）は、紛争の勃発以降 1.4 十億ユーロ減少し、 2023
年 6 月 30 日現在は 0.1 十億ユーロとなった。
紛争とそれに続く国際制裁の結果、ポートフォリオ（ 2022 年 12 月 31 日現在 96 ％が投資適格であり、主とし
てコモディティの生産者および輸出者を含むロシアの大企業で構成されていた。）の質は、 2022 年 3 月 31 日付
で、クレディ・アグリコル・エス・エーの内部格付基準で格下げとなった。 2022 年度第 1 四半期以降、エクス
ポージャーは正常エクスポージャーを中心に多額の引当てがなされるようになり、これはその後各報告日に
アップデートされている。ロシアのエクスポージャーに関する 2023 年度上半期のリスク費用は 7.7 百万ユーロ
に抑えられ、これには正常エクスポージャー（ステージ 1 およびステージ 2 ）に関する 4.3 百万ユーロおよび個
別引当金（ステージ 3 ）に関する 3.4 百万ユーロが含まれていた。
クレディ・アグリコル・インドスエズ・ウェルス・マネジメントのロシアに対するエクスポージャーは、
2023 年 6 月 30 日現在 152 百万ユーロであり、 2022 年 12 月 31 日（ 220 百万ユーロ相当）から著しく減少している。
これらのエクスポージャーは総じて規模が限定的で（ 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB の
総エクスポージャーの 1 ％未満）、引き続き厳格にモニタリングされている。
( 注 1) 変動リスクを除いた、顧客および銀行向けオンバランスシートおよびオフバランスシートの商業貸出金（輸出信
用機関の保証を除く。）
( 注 2) 与信枠の使用部分
g ）クレディ・ アグリコル・エス・エー は市場活動においてカウンターパーティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・エス・エーは、有価証券、通貨、コモディティおよびその他の市場活動において
取引相手先が債務不履行に陥った場合に、損失を被る可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーが
債務証券のポートフォリオ（マーケット・メイキング業務に関するものを含む。）を保有する場合は、発行
体の信用度が低下するリスク、または不履行リスクにさらされている。トレーディング業務の一環として、
クレディ・アグリコル・エス・エーは、取引相手先が取引の決済義務を履行できないリスクにさらされてい
る。クレディ・アグリコル・エス・エーのデリバティブ業務も、取引相手先の債務不履行リスク、およびか
かる債務不履行が発生した場合に支払うべき金額に関する重大な不確実性にさらされている。デリバティブ
および繰延決済取引におけるカウンターパーティー・リスクに相当し、第 3 の柱で示されるリスク加重資産
（ RWA ）は、 2023 年 6 月 30 日現在、 11.5 十億ユーロであった。クレディ・アグリコル・エス・エーは多くの場
合、これらのリスクに対処するため担保を取得したり補償請求権を行使したりするが、これらは完全な保護
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を確保するには不十分である可能性があり、クレディ・アグリコル・エス・エーは、主要な取引相手先の破
綻により、重大な損失を被る可能性がある。
1.2 財務リスク
a ） クレディ・アグリコル・エス・エーの収益性および財務状態は、金融政策の急速な引締めにより影響を受
ける可能性がある
インフレ率の急上昇を受け、 ECB は、 2022 年 7 月以降、主要金利を 11 ヶ月で 400 ベーシス・ポイント（ bp ）
引き上げ、資産購入プログラム（ APP ）による資金の再投資を 2023 年 7 月以降縮小そして停止する等、金融政
策を急速に引き締めている。このため、 2 年物スワップ・レートは 2023 年 6 月末までの 1 年間で 245 ベーシス・
ポイント、 2021 年度末からは 415 ベーシス・ポイント上昇し、 10 年物スワップ・レートは 1 年間で 80 ベーシ
ス・ポイント、 18 ヶ月で 280 ベーシス・ポイント上昇した。イールド・カーブは 2022 年度末以降反転してお
り、この傾向は、より恒久的かつ制限的な金融政策と経済の大幅な減速が予想されていることから、 2023 年
度には一層強まった。一方で、銀行に対して低コストで長期融資を提供する TLTRO の残高は、 1 年間で 1,500 十
億ユーロ減少した（マイナス 72 ％）。
こうした動きにより、銀行の融資条件は市場においても顧客に対しても急速に引き上げられた。フランス
の顧客預金残高（出典： Banque de France ）は著しく鈍化し（ 2023 年 5 月には前年比でプラス 0.7 ％）、金利
の上昇により、預金は低金利の要求払預金から、満期が 2 年未満の定期預金および規制された通帳預金に急速
に再配分されることとなった。預金の平均金利は 1 年間で 100 ベーシス・ポイント上昇し（ 2023 年 5 月現在）、
満期が 2 年未満の新規の定期預金の金利は 300 ベーシス・ポイント超の上昇であった。
同時に、貸出金残高も金利の上昇（プラス 1.6 ％）を受けて鈍化したが、預金残高ほどではなかった。新
規貸出（ 12 ヶ月累積）は前年比で 11 ％減少した（家計向け住宅ローンはマイナス 27 ％）。固定金利ローンの
比率が高いことにより、残高に対する金利の上昇は緩やかであった。新規の貸出については、高利率（非金
融企業向けの新規貸出金はプラス 250 ベーシス・ポイント、 1 年超の家計向け新規貸出金はプラス 170 ベーシ
ス・ポイント）により上昇幅が制限されている。
ECB は、バランスシートの縮小を継続することで金利に圧力をかけ続けながらも、 2023 年度も利上げを継
続し、数四半期にわたってこの利上げ幅を維持することが予想される。
この状況において、クレディ・アグリコル・エス・エーの業績は、資源コストの増加（預金回収の競争の
激化を背景とした預金補償金の増加、市場資源のコストの増加およびコストの高い TLTRO への代替の増加）、
および新規生産の減少と競争の激化という複合的影響の下でオリジネートされた貸出金に市場金利の上昇が
一部または遅延して転嫁されるリスク、ならびに高利率メカニズムが純利息収入に与える影響によって、著
しい影響を受けており、今後も引き続き受けるおそれがある。
さらに、インフレは依然として主要な懸念事項であり、リスクである。インフレ率は、主に 1 年前に急上
昇したエネルギー価格のベース効果および供給制約の緩和により、 2022 年秋以降大幅に下落しているもの
の、 ECB は「基調的」インフレ（ボラティリティの高い価格を除く。）を注視している。この「基調的」イン
フレは、予想よりも高い回復力をみせ、エネルギー価格およびウクライナ戦争の影響を受けたその他のイン
プットの上昇がすべての物価と賃金に波及していることを反映している。 ECB は、特に、賃金スパイラルを引
き起こし、それがインフレの自律的な持続と期待値の大幅なシフトにつながるリスクを懸念している。金融
政策および金利への効果に関連する間接的な影響に加え、インフレに関連する圧力が予想以上に長引けば、
クレディ・アグリコル・エス・エーの費用（給与、購入）、ひいてはその財務実績に重大な直接的影響を及
ぼす可能性がある。
b ）イールド・カーブに不利な変化があると、クレディ・アグリコル・エス・エーの連結収益または収益性に
影響を与 える可能性がある
クレディ・アグリコル・エス・エーは、主として LCL および CA イタリアを通じて行うリテール・バンキン
グ業務により、金利の変動にさらされている。
ある期間にクレディ・アグリコル・エス・エーが得る純利息収入は、当該期間における全体の連結収益お
よび収益性に重大な影響を与える。金利は、クレディ・アグリコル・エス・エーが制御し得ない数々の要因
に左右される。市場金利の変動は、利付資産に課される利息および利付債務に対して支払われる利息に対し
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て、それぞれ異なる影響を有する。イールド・カーブに不利な変化があると、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーの貸出業務による純利息収入およびその経済的価値の両方が減少する可能性がある。
以下の純利息収益に対する感応度は、変動金利の資産および負債（変動利付商品については貸借対照表に
計上されているすべてのもの、固定利付商品については新規取引のみ）ならびに要求払預金が現在の高い水
(1)
準を維持した場合に適用される市場金利の変動の 100 ％のパススルー率 を用いて計算している。純利息収
入の実際の変化は、実際には以下の結果が示唆するよりも緩やかに顕在化するであろう。
経済的価値についての分析
2022 年 12 月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において
(2) (3)
金利が低下した場合 、クレディ・アグリコル・エス・エーの経済価値 には 2.4 十億ユーロのプラスの影
響が生じる。反対に、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金
利が上昇した場合、 4.4 十億ユーロのマイナスの影響が生じる。これらの影響は、今後 30 年間で段階的に廃止
される貸借対照表に基づいて計算される。つまり、将来の生産は考慮されず、貸借対照表上のポジションの
変化による動的な影響は含まれない。金融機関以外の契約満期のない預金（要求払預金および貯蓄勘定）の
平均残存期間は 5 年に制限されている。使用される貸借対照表には、金利リスクに関する規制（監督上のアウ
トライヤー基準）を遵守した株式および持分は含まれない。
純利息収入についての分析
住宅ローンに 50 ％のパススルー率を適用し、無報酬の要求払預金を通帳預金に 25 ％移行させた場合で、 1
年、 2 年および 3 年の期間を考慮し、かつ、バランスシートが一定である（すなわち満期取引の更新も同一で
ある）と仮定すると、 2022 年 12 月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する
(2)
主要な分野において金利が 50 ベーシス・ポイント低下した場合 、クレディ・アグリコル・エス・エーの純
利息収入は 1 年目に 0.3 十億ユーロ、 2 年目に 0.4 十億ユーロ、 3 年目に 0.6 十億ユーロ減少する。反対に、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が 50 ベーシス・ポイン
ト上昇した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの純利息収入は 1 年目に 0.4 十億ユーロ、 2 年目に 0.4 十
億ユーロ、 3 年目に 0.5 十億ユーロ増加する。
住宅ローンに 100 ％のパススルー率を適用した場合、パラレル下方ショックのシナリオの 1 年目、 2 年目お
よび 3 年目の感応度はそれぞれ 0.4 十億ユーロ、 0.5 十億ユーロおよび 0.7 十億ユーロ減少し、パラレル上方
ショックのシナリオの 1 年目、 2 年目および 3 年目の感応度は、それぞれ 0.5 十億ユーロ、 0.5 十億ユーロおよび
0.7 十億ユーロ増加する。
これらの影響は、過去の金利上昇の遅延の影響を捉えていない。さらに、フランスでは、 2022 年度に見ら
れた高金利を背景に、固定金利モデルおよび高利率によって資産側のパススルー率が制限された。実際に
は、パススルー率は（ 50 ％ではなく） 30 ％であった。さらに、負債側では、金利上昇だけでなく、インフレ
に基づいて規制貯蓄口座の金利が上昇しており、当行の ALM はこの後者のリスクを完全にヘッジすることがで
きない。このような背景から、金利上昇に対する収益の感応度は、 2021 年度の一括登録書類に示された推定
値よりも 2022 年度のほうが大幅に低くなっている。
2 つのアプローチの間では、感度は逆になる。金利が上昇するとクレディ・アグリコル・エス・エーの経
済価値は低下するが、純利息収入は増加する。
金利が上昇した場合に経済価値が低下するのは、将来の満期日において一般的に固定金利負債よりも固定
金利資産の方が多いためである。したがって、金利の変動に対するストック資産全体の感応度は、ストック
負債全体の感応度よりも高い。
反対に、負債には金利上昇の影響を受けにくい株式や小口顧客の資産（要求払預金および規制貯蓄）が含
まれているため、金利が上昇すると、金利変動に対する更新後の資産の感応度が更新後の負債のそれよりも
高くなるため、純利息収入は増加する。資産／負債の感応度については、純利息収入のシミュレーションで
考慮される更新がストックを過大に補填している。
会計の観点からヘッジが効果的でないことが判明した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの業績
は、金利変動（上昇および低下の両方）の影響を受ける可能性がある。
最後に、金利が予測より大きくまたは急激に上昇した場合、 ( ⅰ ) 欧州連合、米国およびその他の国々にお
ける経済成長が脅かされ、 (ⅱ) 貸出金ポートフォリオおよび債券ポートフォリオの耐性が試され、また ( ⅲ )
貸倒懸念貸出金および債務不履行が増加するおそれがある。より一般的には、金融緩和政策の終了により、
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長期的に低金利で流動性の高い環境により特に恩恵を受けた特定の市場または資産（投資不適格の法人およ
びソブリン債務者、株式および不動産の一部の部門等）は厳しく是正される可能性がある。かかる是正は、
（変 動性が著しく高まるなどして）金融市場全般に広がる可能性がある。結果として、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーの業務および活動は著しく混乱するおそれがある。
( 注 1) パススルー率とは、市場金利の変動に対する対顧客レートの感応度をいう。
( 注 2) 使用される金利ショックは、規制シナリオの経済価値分析（ユーロ圏および米国では +/-200 ベーシス・ポイン
ト、スイスでは +/-100 ベーシス・ポイント）、および純利息収入分析（ +/-50 ベーシス・ポイントの均一な
ショック）に相当する。
( 注 3) 株式および固定資産を除く現在の貸借対照表の正味現在価値
c ）市況が悪化すると、クレディ・アグリコル・エス・エーの保険、資産運用、資産サービシング、ブローカ
レッジ業務およびその他の業務による収益は減少するおそれがある
2022 年度は、市場の低迷により、資産運用、保険、資産サービシングおよび資産管理に特化した子会社を
有する顧客ポートフォリオの価値が減少し、インフローが減少したため、これらの活動によるクレディ・ア
グリコル・エス・エーの収益も減少した。 2023 年 6 月末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益の
16 ％、 11 ％および 6 ％は、それぞれ資産運用および資産管理、保険ならびに資産サービシングによるもので
あった。クレディ・アグリコル・エス・エーは、クレディ・アグリコル・アシュランスを通じて、フランス
(1)
国内最大の保険会社である 。アムンディの運用資産は 2023 年 6 月末現在 1,961 十億ユーロで、クレディ・ア
グリコル・アシュランスの運用資産は 2023 年 6 月末現在 326 十億ユーロであった。今後景気が後退した場合、
クレディ・アグリコル・エス・エーの業績および財政状態に同様の影響が生じる可能性がある。子会社が顧
客に請求する運用報酬および手数料は、通常、これらのポートフォリオの価値または実績に基づいており、
したがって、市場が下落すると、これらのサービスにより得られる収益にも影響が生じる可能性がある。
さらに、市況の悪化がなくても、クレディ・アグリコル・エス・エーの集団投資の引受けおよび生命保険
商品の実績が市場実績を下回った場合、引出しが増加してインフローが減少することによってクレディ・ア
グリコル・エス・エーが資産運用業務および保険業務から受け取る収益も減少する。
その上、金融情勢および経済情勢は、クレディ・アグリコル・エス・エーが証券引受け、財務アドバイザ
リー業務ならびにその他の法人営業および投資銀行業務を提供する取引の数および規模に影響を与える。ク
レディ・アグリコル・エス・エーの収益（これらのサービスの受取報酬および手数料を含む。）は、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーが参加する取引の数および規模に直接関連しているため、市況の悪化によっ
て重大な影響を受け得る。
( 注 1) 出典 ： Argus de l’assurance
d ）クレディ・アグリコル・エス・エーの有価証券ポートフォリオおよびデリバティブ・ポートフォリオの帳
簿価額ならびにクレディ・アグリコル・エス・エーの自己債務を調整した場合、当期純利益および株主持
分に影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーの有価証券ポートフォリオ、デリバティブ・ポートフォリオおよびそ
の他の一部の資産の帳簿価額、ならびに自己債務の帳簿価額は、貸借対照表上、各財務書類の日付で調整さ
れる。帳簿価額調整額は、とりわけクレディ・アグリコル・エス・エーの自己債務に内在する信用リスクお
よび債券株式市場の価値の変動を反映している。調整の大部分は、一会計期間中のクレディ・アグリコル・
エス・エーの資産または負債の公正価値の変動に基づいて行われ、変動は損益計算書に計上されるか、株主
資本に直接計上される。損益計算書に計上された変動は、その他の資産の公正価値の逆の変動によって相殺
されない範囲で、クレディ・アグリコル・エス・エーの連結当期純利益に影響する。公正価値調整は、すべ
て株主資本に影響し、その結果としてクレディ・アグリコル・エス・エーの自己資本比率にも影響する。公
正価値調整は一会計期間につき計上されるが、これはその後の期間に追加の調整を要しないことを意味しな
い。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーが保有する発行済債務証券は、総額 106.1 十億
ユーロであった。信用リスクによる蓄積された減損および準備金ならびにマイナスの公正価値調整合計は、
152 百万ユーロであった。
また、クレディ・アグリコル・アシュランスは、負債コミットメント、特に保険契約者に付与された保証
（主としてユーロ建ての契約（ユニット・リンク契約および投資信託を除く。）および個人向けリスク保
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険）に対応する債券ポートフォリオを保有しており、これによっても損益計算書または株主資本に直接計上
される帳簿価額調整が発生する。
e ）クレディ・アグリコル・エス・エーは市場価額の変動および様々な市場パラメータの変動に関連するリス
クにさらされている
クレディ・アグリコル・エス・エーの事業は、金融市場の状況によって重大な影響を受け、フランス、欧
州、およびクレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う世界中のその他の地域における現在のおよび予
想される将来の経済情勢によって影響を受ける。市場、経済または地政学的状況が悪化すると、金融機関の
業務環境は厳しくなるおそれがある。したがって、クレディ・アグリコル・エス・エーは、金利、株価、外
国為替、債券発行（クレディ・アグリコル・エス・エーの債券を含む。）に適用されるプレミアム、ならび
に石油および貴金属の価格の変動によるリスクに大きくさらされている。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、これらのリスクに関する潜在的損失を測定するために、バ
リュー・アット・リスク（ VaR ）モデルを使用している（詳細は 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第
一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2. リスク管理－ 2.5 市場リスク」の項を参
照。）。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの VaR は 16 百万ユーロであった。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営
方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2. リスク管理－ 2.5 市場リスク－ Ⅲ. 市場リスクの測定および監督
方法－ 1 ． 指標」および「 2.5 市場リスク－ Ⅳ ． エクスポージャー」にそれぞれ記載および定量化され
ているとおり、極端な場合における潜在的なエクスポージャーを定量化するためのストレス・テストも行っ
ている。これらの方法は、将来の市況とは大きく異なる可能性のある仮定または過去のアプローチに基づい
ている。したがって、極端なシナリオにおけるクレディ・アグリコル・エス・エーの市場リスク・エクス
ポージャーは、定量化方法によって予測したエクスポージャーを上回るおそれがある。
クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる市場リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）の合計は、
2023 年 6 月 30 日現在 12.8 十億ユーロであった。
さらに、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームを通
じた、特定の発行体または特定の商品の株価を吊り上げようとする投資家の協調行動によって生じ得る市場
の潜在的ボラティリティの影響を受けやすい。これらの活動は、クレディ・アグリコル・エス・エーの株式
がターゲットであるか否かにかかわらず、評価に関する不確実性を生み、予測不可能な市況につながり、ク
レディ・アグリコル・エス・エーおよびその取引相手先に悪影響を及ぼす可能性がある。
f ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは株式保有に関連して損失を被ることがある
クレディ・アグリコル・エス・エーが保有する株式は、その価値が低下し、それによりクレディ・アグリ
コル・エス・エーに損失が発生するおそれがある。クレディ・アグリコル・エス・エーは、主として上場株
式のプライベート・エクイティ業務におけるマーケット・メイキングおよびトレーディング活動に関連し
て、ならびにクレディ・アグリコル・エス・エーに対して支配権を行使し、その経営方針に影響を与える目
的を持つ企業の戦略的株式投資を取得する取引に関連して、株式の価値低下リスクを負う。戦略的株式投資
の場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの支配度は限定的である場合もあり、他の株主または対象とな
る事業体の経営陣との意見の相違により、クレディ・アグリコル・エス・エーの当該事業体の方針に対する
影響力にマイナスの影響が生じる可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーが保有する株式の価値
が大幅に下落した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは、連結財務書類に公正価値調整額または資産
減損費用を計上しなければならない場合があり、その結果、経営成績および財務状態にマイナスの影響が生
じるおそれがある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは資本性金融商品を 55.4 十億ユーロ保有してお
り、このうち 42 十億ユーロは純損益を通じて公正価値で記録され、 7.3 十億ユーロは売買目的で保有され、
6.1 十億ユーロは資本を通じて公正価値で認識される資本性金融商品であった。
g ）クレディ・アグリコル・エス・エーは損失エクスポージャーを統制するため適切な資産負債管理を行わな
ければならない
長引く市況の悪化は流動性を低下させ、資産の処分が困難になり、重大な損失につながる可能性がある
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
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クレディ・アグリコル・エス・エーは、資産の満期、金利または通貨が負債のそれらと一致しないリスク
にさらされている。クレディ・アグリコル・エス・エーの資産の多くは支払時期が不確定であり、仮に、あ
る時点でクレディ・アグリコル・エス・エーが予想よりも少ない収益しか得られなかった場合、負債に係る
債務を返済するため市場から追加資金を調達しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・エ
ス・エーはリスク管理手続の一環として資産・負債ギャップに厳しい制限を設けているが、資産と負債の不
一致から発生する潜在的損失を排除する上でこれらの制限が十分に有効であるという確証はない。
流動性管理におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの主たる目標は、いかなる長期的な流動性危機に
も耐え得る十分な資金を確保することである。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの
LCR （流動性カバレッジ比率－流動性リスク特性の短期的回復力を確保するための規制上の健全性比率）は、
(1)
規制上の最低ラインである 100 ％より高い 146.4 ％ で、中期計画目標の 110 ％を上回っていた。
クレディ・アグリコル・エス・エーの一部の事業活動、特に市場、資産運用および保険に関する業務にお
いては、市場の変動の長期化、特に資産価格の減少が、対象市場における活動度合を下げ、または市場の流
動性を低下させる可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーが悪化する持分を適時に処分できない
場合、かかる動きは重大な損失につながる可能性がある。これは、クレディ・アグリコル・エス・エーが保
有する流動性が高くない資産について、特に当てはまる。
証券取引所またはその他の規制市場で取引されていない資産（特定のデリバティブ等）は、クレディ・ア
グリコル・エス・エーが公的相場以外のモデルを用いて計算した価値で評価される場合がある。クレディ・
アグリコル・エス・エーは、評価パラメータが IFRS 第 13 号の意味における観測可能なパラメータではない場
合など、このように評価される商品の価値の変動リスクにさらされており、結果として不測の損失を被るお
それがある。
( 注 1) 2023 年 6 月末現在の連続する 12 ヶ月間における平均 LCR
h ）クレディ・アグリコル・エス・エーのヘッジ戦略はすべての損失リスクを排除できない可能性がある
クレディ・アグリコル・エス・エーが事業に伴う各種リスク・エクスポージャーをヘッジするために用い
る手段または戦略が有効でない場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは損失を被るおそれがある。これ
らの戦略の多くは、過去のトレーディング・パターンおよび相関関係に基づいている。たとえば、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーがある資産のロング・ポジションを保有している場合、過去にショート・ポ
ジションの変動がロング・ポジションの価値変動を相殺してきた実績のある別の資産のショート・ポジショ
ンを取ることで、リスクをヘッジすることができる。しかしながら、クレディ・アグリコル・エス・エーが
実施するヘッジ戦略は部分的なものに過ぎないか、またはすべての市場環境におけるリスクを効果的に軽減
しないもしくは将来のすべてのリスクタイプをカバーできない可能性がある。予想外の市場の動きも、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーのヘッジ戦略の効果を減少させる可能性がある。また、効果のないヘッジに
より損益が計上される方法によっては、クレディ・アグリコル・エス・エーの報告利益がさらに変動する可
能性がある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレジット・デリバティブの形で購入したプロテクションの想定元本は 5.7 十億ユー
ロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 6.5 十億ユーロ）であり、ショート・ポジションの想定元本は 0 （ 2022 年 12 月 31 日
現在も同じ）であった。
1.3 業務リスクおよび関連リスク
クレディ・アグリコル・エス・エーの 業務リスク および関連リスクには、法令違反リスク、法的リスクお
よび業務委託サービスから発生するリスクが含まれる。
2021 年度から 2023 年度までの期間におけるクレディ・アグリコル・エス・エーの業務リスクの発現は、次
のように分類され、「実行、受渡しおよびプロセス管理」分野は業務損失の 34 ％、「顧客、商品および取引
慣行」分野は業務損失の 15 ％、「外部不正行為」分野は業務損失の 39 ％を占めた。その他の業務リスクの発
現は、雇用および安全性業務（ 4 ％）、内部不正行為（ 3 ％）ならびに事業の中断およびシステム障害（ 3 ％）
に分類できる。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーがさらされる業務リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）は、
2023 年 6 月 30 日現在、 37.5 十億ユーロであった。
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a ）クレディ・アグリコル・エス・エーは不正リスクにさらされている
不正とは、法律、規制もしくは内部ルールに違反する、他者の権利を侵害する、またはある行為もしくは
一連の行為の全部もしくは一部、もしくはその特性を隠すことで、ある者または組織に損害を与え、それに
よって重要な、または重要でない利益を得る目的で実行される意図的な行為と定義される。
2022 年度末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーについて明らかになった不正に詐取された金額は、
99 百万ユーロであった。 これは、 2021 年度（ 105 百万ユーロ）と比べると 6 ％の減少であった。
消費者金融、フランス国内リテール・バンキング（ LCL ）および国際リテール・バンキングは、不正全体
の 88 ％を占めた。
不正リスクの内訳は、以下のとおりである。
■ 支払手段の不正（電子決済、振替および小切手）： 22 ％
■ なりすましおよび文書の不正： 46 ％
■ 窃盗： 6 ％
■ PSA/NPAI ： 12 ％
■ その他： 14 ％
外部不正の企てが増え続け、手口（特にサイバー犯罪による）もより複雑になっている現状における主た
る課題は、金融機関の事前対策である。したがって、不正防止は、当行の利益を保護し、顧客を保護するこ
とを目的としている。これらの不正リスクの結果は、重大なものとなるおそれがある。
b ）クレディ・アグリコル・エス・エーは自行および第三者の情報システムの安全性および信頼性に関するリ
スク にさらされている
テクノロジーはフランスの銀行業務の中心をなし、クレディ・アグリコル・エス・エーは引き続き、顧客
との長期的な関係の一環としてそのマルチチャネル・モデルを展開し続けている。これに関連して、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーはサイバー・リスクにさらされている。これは、企業、その従業員、取引相
手および顧客に重大な損失を与える目的で、データ（個人、銀行／保険、技術または戦略的データ）、手続
およびユーザーを操作するために電子的に犯された悪意ある行為および／または不正行為に起因するリスク
である。サイバー・リスクは、業務リスクの分野において最優先事項となっている。企業のデータ資産は、
新たな、複雑かつ進化する脅威にさらされており、かかる脅威はあらゆる企業、特に金融機関の企業の財政
および評判に重大な影響を与えるおそれがある。サイバー攻撃の背後にある犯罪集団がますます高度化して
いることから、規制当局および監督当局は、この分野におけるリスク管理の重要性を強調し始めている。
大多数の他行と同様に、クレディ・アグリコル・エス・エーは、業務の遂行において当行グループ全体の
通信システムおよび情報システムに大きく依存している。これらのシステムのセキュリティ障害、妨害また
は侵害が発生すれば、顧客関係管理、会計処理、預金、債権回収および／もしくはローン組成システムの障
害または中断につながるおそれがある。たとえば、仮にクレディ・アグリコル・エス・エーの情報システム
に短時間でも障害が発生した場合、ある顧客のニーズに適時に応えられず、したがって事業機会を失うおそ
れがある。同様に、クレディ・アグリコル・エス・エーの情報システムが一時的に停止した場合、バック
アップ回復システムおよび危機管理計画を有していたとしても、情報の検索および照合に巨額の費用を要す
るおそれがある。クレディ・アグリコル・エス・エーは、かかる障害または中断が起こらない、または仮に
起こったとしても適切に対処できると保証することはできない。障害または中断が発生すれば、クレディ・
アグリコル・エス・エーの財務状態および経営成績にマイナスの影響が生じるおそれがある。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、決済代理人、為替市場、清算機関、信託機関、またはクレディ・
アグリコル・エス・エーが証券取引を実行または支援するために使用するその他の金融仲介機関もしくは外
部のサービス・プロバイダーのいずれかに機能障害または中断が発生するリスクにもさらされている。 ま
た、クラウド・データ保管会社等、外部の情報技術サービス・プロバイダーに障害が発生するリスクもあ
る。 顧客との相互接続性が高まる中、クレディ・アグリコル・エス・エーは、顧客の情報システムに機能障
害が発生するリスクにも、これまで以上にさらされる可能性がある。またクレディ・アグリコル・エス・
エーの通信システムおよび情報システム、ならびにその顧客、サービス・プロバイダーおよび取引相手先の
通信システムおよび情報システムは、サイバー犯罪またはサイバー・テロによる障害または中断が生じる可
能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーは、自行もしくは他者のシステムの障害もしくは中断が発
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生しない、または仮に発生したとしても適切に解決できると保証することはできない。 2021 年度から 2023 年
度までの期間において、業務の混乱およびシステム障害のリスクによる業務損失は、業務損失の 2 ％から 3 ％
を 占めた。
c ）クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク管理政策、手続および手法は未知または予想外のリスクを防
げない場合があり、重大な損失につながるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク管理テクニックおよび戦略は、あらゆる市場環境における、
または特定もしくは予測できないリスクを含むあらゆるタイプのリスクに対するリスク・エクスポージャー
の軽減策としては十分に有効ではない可能性がある。さらに、クレディ・アグリコル・エス・エーが使用す
るリスク管理手続および方針は、あらゆる市場構成において有効なリスク削減を保証するものではない。こ
れらの手続は、一部のリスク、特にクレディ・アグリコル・エス・エーがこれまで特定または予測していな
いリスクに対して、有効ではない可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーがリスク管理に使用す
る定性的ツールおよび測定基準の中には、過去に見られた市場行動のデータに基づくものがある。クレ
ディ・アグリコル・エス・エーは、リスク・エクスポージャーを評価する際、かかる市場行動のデータに統
計的およびその他の手法を適用している。しかし、これらの手法および指標は、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーの将来のリスク・エクスポージャーを効果的に予測できない可能性がある。そのようなリスク・エ
クスポージャーは、たとえば、統計的モデルにおいて予測もしくは正しく評価できなかった要因、または前
例のない市場の動きから発生するおそれがある。このことはクレディ・アグリコル・エス・エーのリスク管
理能力を限定化し、業績に影響する。したがって、クレディ・アグリコル・エス・エーの損失は、過去の測
定に基づいて予測したものより大幅に増加するおそれがある。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーが現行の IFRS 基準に基づく予想信用損失を含む、リスクを見積
もる際に使用するプロセスのいくつかは、複雑な分析と要因に基づいており、不正確な評価につながるおそ
れがある。クレディ・アグリコル・エス・エーが使用する定性的モデルおよび定量的モデルはいずれも包括
的ではない可能性があり、クレディ・アグリコル・エス・エーに重大な、または不測の損失が発生するおそ
れがある。これまで重大な問題は確認されていないが、リスク管理システムは、不正を含む運用上の障害リ
スクにもさらされている。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、業務リスクに関する予想損失をカバーする
ため、過去の損失および中長期の想定損失に基づく先進的計測アプローチ（ AMA ）によって計算された 1.9 十
億ユーロならびに標準的アプローチ（ TSA ）によって計算された 1.1 十億ユーロを含む、 3 十億ユーロの規制健
全性資本要件を有していた。
d ）クレディ・アグリコル・エス・エーの評判が損なわれた場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの事業
にマイナスの影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーの事業は、法令遵守および倫理行動に関する確固たる評判の維持に大
きく依存している。仮にクレディ・アグリコル・エス・エーが法令遵守または類似の問題に関する法的手続
の当事者となり、または悪評の対象となった場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの評判に影響を及ぼ
し、事業にマイナスの影響が生じるおそれがある。これらの問題は、利益相反の可能性のある不適切な取
引、法律上および規制上の要件、競争に関する問題、倫理問題、社会的および環境的責任、マネー・ロンダ
リング法、情報セキュリティ政策、ならびに販売およびトレーディング慣行等に関する問題が含まれるが、
これらに限定されない。クレディ・アグリコル・エス・エーは、特に社会的および環境的責任の観点から、
第三者が作成または送信するデータに依存する可能性があり、当該第三者のデータに対する信頼性の保証が
確立していない状況では、当該分野における特定のリスクにさらされる可能性がある。また、クレディ・ア
グリコル・エス・エーの評判は、従業員の不祥事、金融仲介機関による不正行為もしくは横領、または第三
者プロバイダーの不祥事もしくは過失によっても損なわれるおそれがある。このようなエクスポージャーお
よび依存関係によっても、同社の評判が損なわれるおそれがある。クレディ・アグリコル・エス・エーの評
判が損なわれれば、事業損失となり、利益および財務状態に影響が生じるおそれがある。これらの問題に適
切に対処できなければ、さらなる法的リスクが生じ、訴訟件数が増加し、クレディ・アグリコル・エス・
エーに罰金または規制上の制裁が科されるおそれがある。
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評判リスクはクレディ・アグリコル・エス・エーにとって重要な要素であり、 クレディ・アグリコル・エ
ス・エー の法令遵守部門（クレディ・アグリコル・エス・エーの関係子会社の法令遵守部門を含む。）に
よって管理されている。同部門は特に、マネー・ロンダリングの防止、テロリストへの資金供与との闘い、
不 正および贈収賄の防止、禁輸および資産凍結義務の遵守ならびに顧客データの保護により、法令違反リス
クの防止および統制に努めている。
e ）クレディ・アグリコル・エス・エーは、法的、仲裁または規制手続の結果、より多額の損害賠償金または
罰金を支払うリスクにさらされている
クレディ・アグリコル・エス・エーは、過去に重大な法的手続（集団訴訟を含む。）、仲裁および規制手
続の当事者となっており、今後もなる可能性がある。これらの手続においてクレディ・アグリコル・エス・
エーに対して不利な決定がなされた場合、多額の損害賠償金、罰金および違約金を支払わなければならない
可能性がある。クレディ・アグリコル・エス・エーが過去に当事者となった法的手続および規制手続には、
市場ベンチマークの操作に関する通謀、国際制裁違反、統制不足およびその他の事項に関する問題が含まれ
る。クレディ・アグリコル・エス・エーは、多くの場合、十分な抗弁を有しているが、法的手続または規制
手続の結果が最終的には有利なものであったとしても、クレディ・アグリコル・エス・エーは、多額の費用
を負担し、自行の利益を守るために多大な資源を充てなければならない可能性がある。クレディ・アグリコ
ル・エス・エーにおいて進行中の法的手続、仲裁手続または行政手続に伴うリスクの変化に関する詳細は、
「第 3 事業の状況－ 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理」における「 5. 法的リ
スクの変化」の項を参照。
事業部門として組織された法務部門は、主に 2 つのことを目標としている。訴訟および民事、懲戒または
刑事責任の原因となり得る法的リスクを管理すること、ならびに事業体が業務を遂行するために必要とする
法的サポートを提供することである。
2023 年 6 月 30 日現在の法的リスク引当金は 347 百万ユーロであった（ 2022 年 12 月 31 日現在は 361 百万ユー
ロ）。
f ）クレディ・アグリコル・エス・エーは、その業務が国際的であることから、法的リスクおよび法令遵守リ
スクに さらされて いる
クレディ・アグリコル・エス・エーは、その業務が国際的であることから、外国事業に内在するリスクに
さらされている。具体的には、クレディ・アグリコル・エス・エーが事業を行う各国における業務に適用さ
れる複数の、大抵は複雑な法令（現地の銀行法令、内部統制および開示の要件、データの機密性に関する制
約、欧州、米国および該当地域のマネー・ロンダリング防止および贈収賄防止法令、国際制裁ならびにその
他の規則および要件等）を遵守する必要性などである。これらの法令に違反した場合、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーの評判が損なわれ、訴訟が提起され、民事罰則もしくは刑罰が科され、または事業に重大な
マイナスの影響が生じるおそれがある。
たとえば、 2015 年 10 月、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社クレディ・アグリコル・
コーポレート・アンド・インベストメント・バンク（クレディ・アグリコル・ CIB ）は、米国経済制裁の対象
国との多数の米ドル建取引に関する調査に関連して、米国連邦当局およびニューヨーク州当局と合意に達し
た。この合意の対象となった取引は、 2003 年から 2008 年までの間に行われた。米国連邦当局およびニュー
ヨーク州当局の調査に協力していたクレディ・アグリコル・ CIB およびクレディ・アグリコル・エス・エー
は、合計 787.3 百万米ドル（ 692.7 百万ユーロ）の罰金を支払うことに同意した。
これらの法令を確実に遵守するための政策が施行および改善されてはいるが、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーのすべての従業員および請負業者がその政策に従う、またはかかる政策がすべての違反を防止する
のに十分である、と保証することはできない。クレディ・アグリコル・エス・エーの政策に違反した取引が
確認され、罰則が科される可能性は排除できない。またクレディ・アグリコル・エス・エーは、国際的な業
務を有する一部の事業体について、直接的または間接的に議決権の過半数を支配しておらず、このような場
合、当行の政策および手続の遵守を求めることが一層困難になる可能性がある。
2022 年度末現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 46 ヶ国において業務を行っていた。これには、
親会社、その子会社およびそれらの支店が含まれている。売却目的および非継続事業、ならびに持分法適用
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会社は含まれない。 2022 年度中、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益（連結会社間の処分を除く。）
の 69 ％は、主要な 2 ヶ国（フランスおよびイタリア）から生じていた。
1.4 クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う環境に関するリスク
a ）持続的なインフレおよびその結果として生じる持続的な高金利により、クレディ・アグリコル・エス・
エーの事業活動、業務および財政状態が悪影響を受ける可能性がある
金融政策と金利上昇の影響はまだ完全には顕在化しておらず、顧客活動および資産内容に対しては予想以
上にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。さらに、以下の要因によっては、インフレ率が予想よりも遅く
低下する、あるいは再び上昇する可能性がある。
- 地政学的動向、特に先行きが極めて不透明なウクライナ戦争、ならびにこれが価格（特にエネルギー
価格および食品価格）およびサプライ・チェーンにもたらすリスク。
- 天候もまた価格に影響を与える。干ばつ、洪水、厳しい冬などの気候イベントは価格の緊張を再燃さ
せる可能性がある。
- より構造的な観点では、 新型コロナウイルスによる危機とウクライナ戦争は、敵対勢力や単一の供給
者への依存を防ぐために、主権を守り、戦略部門を維持し、主要な物資を保護するという大きな問題
を浮き彫りにした。加速する気候変動の課題と相まって、各国の産業戦略の進展はグローバル・バ
リュー・チェーンの経済的再構成をもたらし、米国のインフレ抑制法のような保護主義を生み出して
いる。こうした動きは、さらなる価格緊張を生み出し、関係する経済部門や当事者を不安定にする可
能性が高い。
インフレ率の上昇によって、中央銀行がより制限的な金融政策を採用し、これによって持続的な高金利が
生じ、家計の購買力をさらに低下させ、企業の状況を悪化させる可能性がある。大規模な公的支援によって
2020 年度には著しく減少した企業の倒産数は（この減少はマクロ経済的背景とは無関係であった。）、徐々
に正常に戻りつつあるが、今後倒産件数が予想以上に急速に増加し、失業率の上昇につながる可能性があ
る。これらの様々な要因は、クレディ・アグリコル・エス・エーの顧客の債務不履行リスクを増大させるだ
けでなく、金融不安や金融市場の低迷のリスクも増大させ、クレディ・アグリコル・エス・エーの事業活動
やリスク費用に影響を及ぼすことがある。
さらに、金利の急激な上昇は、一部の主要な経済的プレーヤー、特に債務残高が最も多い経済的プレー
ヤーに困難をもたらす可能性がある。これらの経済的プレーヤーによる債務返済が困難になり、債務不履行
に陥れば、市場に大きな衝撃を与え、システミックな影響も起こり得る。大規模なショックによって弱体化
した、予測がより困難となった状況においては、主要なプレーヤーの困難に関係する事象は、そのエクス
ポージャーおよびシステミックな影響によっては、クレディ・アグリコル・エス・エーの財務の健全性を損
なう可能性もある。
2023 年 6 月 30 日現在、インフレおよび金利上昇に対して「センシティブ」であるとみなされる部門に対す
るクレディ・アグリコル・エス・エーのエクスポージャーは、次のとおりである。 (a) 不動産（住宅ローンを
(1)
除く。）。 EAD （債務不履行時エクスポージャー ）は 28.2 十億ユーロで、うち債務不履行は 2.3 ％である。
(b) 自動車。 EAD は 24.5 十億ユーロで、うち債務不履行は 0.4 ％である。 (c) 重工業。 EAD は 21.5 十億ユーロで、
うち債務不履行は 2.6 ％である。 (d) 食品以外の商品およびリテール。 EAD は 17.9 十億ユーロで、うち債務不履
行は 2.2 ％である。 (e) 建設および公共工事。 EAD は 9 十億ユーロで、うち債務不履行は 1.3 ％である。
( 注 1) 債務不履行時エクスポージャー：取引相手先の債務不履行時におけるクレディ・アグリコル・エス・エーのエク
スポージャー。 EAD には、オンバランスシート・エクスポージャーおよびオフバランスシート・エクスポー
ジャーが含まれる。オフバランスシート・エクスポージャーは、内部または規制当局の換算係数（ドローダウ
ン・シナリオ）を使用してオンバランスシート・エクスポージャーと同等に変換されている。
b ）経済情勢 および 金融情勢の悪化により、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその市場は過去に影響
を受けており、今後も影響を受ける可能性がある
クレディ・アグリコル・エス・エーは、事業の運営において、金融市場の変化、フランス、欧州およびそ
の他の国々の経済情勢の変化、ならびに世界の地政学的状況の影響を顕著に受けやすい。 2022 年 12 月 31 日に
終了した事業年度では、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益のうち 52 ％はフランス、 17 ％はイタリ
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
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ア、 20 ％は欧州のその他の国々、 11 ％は世界のその他の国々において生み出された。クレディ・アグリコ
ル・エス・エーが業務を行う市場の景気が悪化すれば、次に述べる影響のうちいずれか 1 つまたは複数が生じ
る おそれがある。
■ さらに不利な経済情勢は、クレディ・アグリコル・エス・エーの顧客の事業および業務に影響を与え、
収益が減少し、貸出金およびその他の債権のデフォルト率が上昇するおそれがある。
■ 実際のまたは予測される経済情勢に対応して採用されたマクロ経済政策は、意図しない効果を有するこ
とがあり、金利および外国為替レート等の市場パラメータに影響する可能性が高く、それによってクレ
ディ・アグリコル・エス・エーの事業のうち最も市場リスク・エクスポージャーが大きなものに影響が
生じるおそれがある。
■ 一般に、または特定の事業部門において有利な経済情勢が認識されると、また収益性の無差別な追及に
よって、資産価格バブルが起こり、情勢が有利ではなくなったときに生じる是正の影響を増幅させるお
それがある。
■ 経済の大きな混乱（ 2008 年の世界金融危機、 2011 年の欧州ソブリン債務危機、 2020 年の新型コロナウイ
ルスによる危機または 2022 年のウクライナ戦争およびそれが引き起こしたエネルギー危機等）は、特に
市場の流動性がなくなると、特定のカテゴリの資産を見積り市場価額でまたは価額にかかわらず売却で
きなくなるため、クレディ・アグリコル・エス・エーのすべての業務に深刻な影響を与えるおそれがあ
る。
■ より広範な面では、地政学的な性質の事象の発生によって政府間の関係や世界経済の組織がおおよそ急
激に変化し、短期的または長期的に当行の活動に影響を与える可能性がある。大きな地政学的リスク
は、国、セクター、バリュー・チェーンおよび企業に重大なマクロ経済的影響を及ぼす可能性がある。
たとえば、ウクライナ戦争の結果に関連する不確実性や、米国・中国間の緊張の激化および特に技術部
門における両国の経済的デカップリングへの願望は、複数のシナリオを生じさせ、貿易戦争および制
裁、台湾周辺や南シナ海における軍事的緊張ならびに核リスク等、多くのリスクを誘発する可能性があ
る。
■ 債券、株式およびコモディティの価格の下落は、特にトレーディング、投資銀行および資産運用収益
等、クレディ・アグリコル・エス・エーの事業のかなりの部分に影響を与えるおそれがある。
■ より一般的には、不確実性が増したり市場が大きく混乱したりすると、ボラティリティが高まる可能性
がある。これは、クレディ・アグリコル・エス・エーの債券、外国為替、コモディティおよび株式市場
におけるトレーディングおよび投資活動、ならびにその他の投資におけるポジションに重大な悪影響を
及ぼすおそれがある。近年、金融市場は大規模な混乱とボラティリティを経験している。これらは再発
する可能性があり、クレディ・アグリコル・エス・エーは重大な損失を被るおそれがある。このような
損失は、スワップ、フォワード、先物、オプションおよびストラクチャード商品など、クレディ・アグ
リコル・エス・エーが利用する多くのトレーディングおよびヘッジ手段に拡大する可能性がある。さら
に、金融市場のボラティリティによって、トレンドの予測や効果的なトレーディング戦略の実施が困難
になっている。
加えて、 2023 年における世界成長の鈍化や金融政策の引締めの中、経済情勢が悪化すると、事業の問題や
破綻が増加し、失業率は再び上昇を始め、顧客のデフォルト率が上昇するおそれがある。経済、地政学およ
び天候の不確実性が増せば、リスク資産の評価、危機に陥った国の通貨およびコモディティの価格に大きな
マイナスの影響が生じるおそれがある。
■ 前例のない外生的ショックが相次ぎ、その結果、経済状況の評価が困難になると、中央銀行は不適切な
金融政策を採用する可能性がある。金融引締めの早期終了は自律的なインフレと中央銀行の信頼性の喪
失につながる可能性がある一方で、あまりに長期にわたる制限的な政策は、経済活動の顕著な後退につ
ながるおそれがある。
■ 政治的および地政学的状況はより対立的で緊迫したものとなり、これによって不確実性が増し、リスク
全体のレベルが上昇している。緊張が高まった場合や潜在的リスクが実現した場合、市場が大幅に変動
し、経済にマイナスの影響を与えるおそれがある。
■ フランスにおいては、社会的状況が一層著しく悪化した場合に信頼感が大幅に損なわれるおそれがあ
る。そうなれば、一般家庭は万一に備えて消費を減らして貯蓄を増やそうとし、企業は投資を先延ばし
にし、それによって成長が妨げられ、他の欧州諸国より増加している民間債務の質が悪化するおそれが
ある。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
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■ フランスにおいては、低成長および高水準の公的債務を背景とした政治的・社会的危機が発生した場
合、信頼感および投資家にマイナスの影響が生じ、金利の上昇ならびに政府、企業および銀行の借換費
用の増加を引き起こすおそれがある。また、銀行および保険会社のソブリン・ポートフォリオにも損失
を 生じさせるおそれがある。たとえば、クレディ・アグリコル・エス・エーのフランス政府の債務への
エクスポージャーは、 2022 年 12 月末現在 137.3 十億ユーロであり（第 3 の柱）、これはクレディ・アグリ
コル・エス・エーのエクスポージャーの 7.3 ％に相当する。
現在の経済と金融のバランスは脆弱で不確実である。そのため、経済または金融市場の動向を予測し、こ
れが大幅に悪化した場合に最も重大な影響を受ける市場を特定することは困難である。フランスもしくは欧
州の他の地域、またはより一般的に世界市場における経済情勢または市況が悪化し、またはより著しく不安
定になった場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの業務は混乱し、結果としてその事業、経営成績およ
び財務状態に重大なマイナスの影響が生じるおそれがある。
c ）クレディ・アグリコル・エス・エーは厳しく規制された環境で業務を行っており、その収益性および財務
状態は現行の法律および規制の変化によって重大な影響を受けるおそれがある
クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う各管轄において、クレディ・アグリコル・エス・エーに
は様々な規制および監督制度が適用される。
これらの規制は具体的には以下のようなものを含む。
■ 金融機関に適用される健全性規制要件。適合性要件または最低資本要件ならびに流動性要件に関する健
全性要件、リスクの分散、ガバナンス、ならびに特に (ⅰ) 金融機関および投資会社の健全性要件に関す
る 2013 年 6 月 26 日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 575/2013 号（特に 2019 年 5 月 20 日付欧州議会
および欧州理事会規則（ EU ）第 2019/876 号ならびに 2020 年 6 月 24 日付欧州議会および欧州理事会規則
（ EU ）第 2020/873 号による改正を含む。）および (ⅱ) 金融機関の業務ならびに金融機関および投資会社
の健全性規制監督に関する 2013 年 6 月 26 日付欧州議会および欧州理事会指令第 2013/36/EU 号（特に 2019 年
5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会指令（ EU ）第 2019/878 号による修正を含む。）を国内法に置き換え
たものの定義による、株式投資および報酬に関する制約を含む。これらの規制に基づき、クレディ・ア
グリコル・グループのような金融機関は、とりわけ自己資本比率の最低要件、リスクの分散および流動
性、金融政策、報告／開示に関する要件、ならびに株式投資に関する制約を遵守しなければならない。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの段階適用ベースの普通株式等 Tier 1 資本
（ CET1 ）比率は 11.6 ％、クレディ・アグリコル・グループの当該比率は 17.6 ％であった。
■ 特に (ⅰ) 金融機関および投資会社の再建および破綻処理の枠組みを策定する 2014 年 5 月 15 日付欧州議会お
よび欧州理事会指令第 2014/59/EU 号（金融機関および投資会社の損失吸収力および資本再構成能力に関
する 2019 年 5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会指令（ EU ）第 2019/879 号による改正を含む。）を国内法
に置き換えたもの、ならびに (ⅱ) 単一破綻処理メカニズムおよび単一破綻処理基金の枠組みにおいて金
融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を定める 2014 年 7 月 15 日付欧州
議会および欧州理事会規則（ EU ）第 806/2014 号（特に 2019 年 5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会規則
（ EU ）第 2019/877 号による改正を含む。）の定義による、銀行の再建および破綻処理に適用されるルー
ル。これにより、クレディ・アグリコル・エス・エーは ECB の監督下に置かれており、具体的には、 ECB
に対して、適用ある規則に従って、毎年クレディ・アグリコル・グループの再建計画を提出している
（詳細は 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき
課題等－ 2 ．リスク管理」の項を参照。）。また、単一破綻処理基金の年間資金調達におけるクレディ・
アグリコル・エス・エーの拠出金は、高額になる可能性がある。このため、 2023 年 6 月末現在、単一破綻
処理基金に対するクレディ・アグリコル・エス・エーの拠出額は 508 百万ユーロであった。
■ 金融商品（クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する株式およびその他の有価証券を含む。）に適
用される規則、ならびに財務報告、情報開示および市場濫用に関するルール（市場濫用に関する 2014 年 4
月 16 日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 596/2014 号）。これは、特に透明性および報告に関す
るクレディ・アグリコル・エス・エーの義務を増加させる。
■ 中央銀行および規制当局による金融、流動性、金利ならびにその他の政策。
■ デリバティブおよび証券金融取引ならびにマネー・マーケット・ファンド等、特定の種類の取引および
投資について規定する規則（店頭デリバティブ、清算機関および取引情報蓄積機関に関する 2012 年 7 月 4
日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 648/2012 号）。
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■ 取引プラットフォーム、清算機関、中央証券預託機関および証券決済システム等の市場インフラに関す
る規制。
■ クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う管轄における税金および会計に関する法律。
■ 内部統制、マネー・ロンダリングの防止およびテロリストへの資金供与との闘い、リスク管理ならびに
コンプライアンスに関するルールおよび手続。
これらの措置のいくつかの結果、クレディ・アグリコル・エス・エーはとりわけ、新たな要件を遵守する
ため業務の一部の規模を縮小した。これらの措置によって法令遵守費用も増加しており、今後も増加する可
能性が高い。また、これらの措置の一部により、クレディ・アグリコル・エス・エーは資金調達のうち、特
に資本および（シニア債より費用のかかる）劣後債務からなる部分を増やすことを義務付けられるなど、ク
レディ・アグリコル・エス・エーの資金調達費用は大幅に増加する可能性がある。
これらの規制を遵守しない場合、クレディ・アグリコル・エス・エーに大きな影響を及ぼすおそれがあ
る。すなわち、規制当局による大規模な介入および罰金、国際制裁、戒告、評判の悪化、業務の強制的一時
停止、または極端な場合は営業許可の取消し等が起こり得る。さらに、クレディ・アグリコル・エス・エー
が事業を拡大し、または既存事業の一部を継続する能力も、規制上の制約から大幅に制限される可能性があ
る。
さらに、近年、金融環境全般に数多くの変化（一部は恒久的）をもたらしこれを強化するため、法的措置
および規制措置が施行されている、または可決もしくは改正される可能性がある。これらの措置の目的は世
界的な金融危機の再発を防ぐことであるが、かかる新たな措置により、クレディ・アグリコル・エス・エー
およびその他の金融機関が業務を行う環境は大きく変わっており、今後も変わり続ける可能性がある。これ
までに採用され、または今後採用される可能性のある措置は、より厳しい資本要件および流動性要件（特に
クレディ・アグリコル・グループのような大規模な国際機関およびグループを対象とするもの）、金融取引
に対する課税、一定水準を超える従業員報酬に対する上限設定または課税、商業銀行が行うことのできる業
務の種類に関する制限（ 自己勘定取引および投資 、ならびにプライベート・エクイティ・ファンドおよび
ヘッジ・ファンドの投資および保有の禁止または制限）、一部の業務 に関するリングフェンス規制 、スワッ
プ取引を 認められている事業体の種類に関する制限 、一部の業務またはデリバティブ等の金融商品に対する
制約、破綻処理時における 特定の債務証券の強制的な元本削減または株式転換、ならびにより一般的には、
再建および破綻処理制度の強化、新たな リスク加重方法（特に保険事業に関するもの）、定期的なストレ
ス・テスト、監督当局権限強化、ならびに環境・社会・企業統治（ ESG ）リスク管理のための新たな規則など
である。
■ クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う銀行および金融部門に関する 措置はさらに修正、拡充
または強化されたり、新たな措置が導入されたりする可能性があり、それによりクレディ・アグリコ
ル・エス・エーに適用される規制制度の予測可能性に影響が出て、早急な履行を求められることでクレ
ディ・アグリコル・エス・エー内において多額の資金が動員される可能性が高い。また、これらの新た
な措置が採用されると、クレディ・アグリコル・エス・エーに対する制約が増加し、クレディ・アグリ
コル・エス・エーが取る上記の行動は、既存の規制状況に応じて強化することが必要となるおそれがあ
る。
■ また、一般的な政治環境は銀行および金融部門にとって不利に進展しており、立法府および規制当局は
さらなる圧力を受け、貸付およびその他の金融業務ならびに経済に対して不利な影響を与える 可能性が
あるにもかかわらず、規制措置を強化してきた 。
新たな法的措置および規制措置が未だ確定していないことから、その規模および範囲は概して予測不可能
であり、クレディ・アグリコル・エス・エーに与える実際の影響を予測することも不可能であるが、その影
響は非常に重大となるおそれがある。
1.5 クレディ・アグリコル・エス・エーの戦略および取引に関するリスク
a ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは 2025 年度中期計画において設定された目標を達成できない可能性が
ある
クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2022 年 6 月 22 日に 2025 年度に向けた新たな中期計画「 2025 年度意
欲」（「 2025 年度中期計画」）を発表した。 2025 年度中期計画では、すべての地域において、およびすべて
のチャネルを通じて、世界的かつ持続可能な関係を築きすべての顧客にサービスを提供することを基本とす
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るクレディ・アグリコル・グループの発展モデルを強化する。この発展は、独自の発展の原動力を追求し、
それぞれの市場を主導および統合する各事業部門にも基づいている。 2025 年度中期計画はまた、クレディ・
ア グリコル・グループの有機的成長戦略にも基づいている。当行グループは、 2025 年度までにリテール・バ
ンキングでさらに 1 百万人の顧客獲得を目指しており、保護保険、貯蓄および不動産サービスによって顧客数
を増やす意向である。当行は、新規顧客のニーズに応えるため、商業サービスの拡充および改良（より利用
しやすくし、責任感を強め、デジタル化を進める）を計画している。また、クレディ・アグリコル・エス・
エーについて設定された収益性の制約（ 3 年間で ROI 10 ％超）を遵守しつつ、目標を絞った買収およびパート
ナーシップ戦略を継続する。この枠組みの中で、クレディ・アグリコル・エス・エーは、金融業界や技術業
界のプレーヤーと新たな流通パートナーシップを構築することを目指している。 2025 年度中期計画の一環と
して、クレディ・アグリコル・エス・エーは、グローバルな事業部門の展開、決済、不動産、デジタル・バ
ンキング、およびアズ・ア・サービス技術等のクロスファンクショナル事業部門の成長の加速、ならびに技
術、デジタルおよびヒューマン・トランスフォーメーションの推進も目指している。中期計画における成長
を主に牽引するのは有機的成長であり、この成長はパートナーシップや買収によって補完することができ
る。このような取引には、常に業務統合リスクが伴う。 2022 年度を通して、クレディ・アグリコル・エス・
エーは、リクソーとクレヴァルの統合を年度末に完了するなど、 IT 統合を含む強力な統合能力を示した。
クレディ・アグリコル・エス・エーの 2025 年度中期計画には、費用収益比率、純利益、自己資本利益率、
自己資本水準、および配当性向に関する複数の財務目標が含まれている。これらの財務目標は、主として内
部計画および資源の配分のために設定されたもので、経済情勢およびクレディ・アグリコル・エス・エーの
事業部門の業務に関する数々の仮定に基づいている。財務目標は、将来の業績の見積りまたは予測ではな
い。クレディ・アグリコル・エス・エーの実際の業績は、本項の別の箇所に記載したリスク要因の 1 つまたは
複数が発生した場合など、様々な理由からこれらの目標とは異なる可能性が高い。たとえば、クレディ・ア
グリコル・エス・エーは、 2025 年度末までに、 6 十億ユーロを超える当期純利益－当行グループの持分を達成
すること、 2025 年度中期計画の期間中、毎年費用収益比率の上限の 60 ％を維持すること（ IFRS 第 17 号の改革
が実施されてからは 58 ％に引き下げられた。）、 2025 年度末までに 12 ％を超える有形自己資本利益率
（ ROTE ）を達成すること、 2025 年度中期計画を通じて（ AT1 資本バケット最適化戦略を推進することで）監督
上の検証・評価プロセス要件を超える 250 ベーシス・ポイントを下限に 11 ％の CET1 比率を目標とすることな
ど、 2025 年度中期計画に定められた目標の達成を目指している。また 2025 年度中期計画は、 CET1 比率が 2025
年度中期計画で定めた目標前後で変動したとしても、クレディ・アグリコル・エス・エーが 50 ％以下の現金
配当を行うことを目指している。
また、クレディ・アグリコル・エス・エーは責任ある献身的なプレーヤーとして、社会と地域の一体性を
保つ公正な気候変動対策を行う姿勢を示した。このアプローチは、気候変動に対応する行動をとること、医
療への平等なアクセスのために行動を起こすことで社会的結束を強化すること、および農業と農業食品の転
換を成功させること、という 3 つの優先事項を基本としている。
グリーン・エネルギーへの投資と資金調達を加速し、 ESG 基準をより広く考慮することは、化石燃料に代
わるエネルギー移行の緊急性に効果的に貢献する上で不可欠である。この意味では、化石燃料への融資を止
めるだけで、当行のバランスシートをより早く「グリーン化」することは可能だが、これらのエネルギーに
依存しているすべての人々に対しては、エネルギー移行を支援することなく、悪影響を与えることになる。
そのため、クレディ・アグリコル・エス・エーは、できるだけ多くの人々の移行をサポートするために、
ユニバーサル・バンキング・モデルを使用することを選択した。クレディ・アグリコル・エス・エーは、国
際的な大企業から一般家庭まで、すべての顧客にグリーン・エネルギーを利用した商品やサービスを提供
し、イノベーションと進歩のために絶えず努力することで、大きな社会的変化に取り組む利害関係者として
の役割を果たし続けている。
クレディ・アグリコル・エス・エーでは、 2050 年までにカーボン・ニュートラルに移行するペースを加速
するため、野心的な目標を掲げている。ネット・ゼロ・アセットオーナー（クレディ・アグリコル・アシュ
ランス）およびネット・ゼロ・アセット・マネージャー（アムンディ）というコミットメントの発表後、ク
レディ・アグリコル・エス・エーは、 5 つのセクター（石油およびガス、電気、自動車、商業用不動産ならび
にセメント）のネット・ゼロ・バンキング・アライアンスに基づき、クレディ・アグリコル・エス・エーと
その子会社の 2030 年度目標を公表した。
第 2 段階として、クレディ・アグリコル・グループは、 2023 年度にその他 5 つのセクター（船舶、航空、鉄
鋼、住宅用不動産、農業）の目標を発表する。これらのコミットメントは、世界の温室効果ガス排出量の
75 ％を超え、クレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーの約 60 ％を占める 10 のセクターを対象と
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している。クレディ・アグリコルは、 2030 年までに自己の直接的なカーボン・フットプリントを 50 ％削減す
ることも決定している。
当グループの気候変動対策は、 2050 年までに世界のカーボン・ニュートラルを達成するという目標に貢献
する取組みに沿ったものであり、当行グループの気候変動戦略は、クレディ・アグリコル・エス・エーの
2025 年度中期計画の収益目標に十分に貢献している。
これらの ESG コミットメントを遵守できなければ、クレディ・アグリコル・グループ、ひいてはクレ
ディ・アグリコル・エス・エーの評判が損なわれ、その事業に悪影響が及ぶ可能性がある。さらに、特定の
ESG データの新しい性質により信頼性を向上させるための追加作業が必要となるため、設定した目標を達成す
るための軌道の再計算が必要となり、時間の経過と共にこれが変化する可能性がある。
より一般的に言えば、クレディ・アグリコル・エス・エーの 2025 年度中期計画の成功は、クレディ・アグ
リコル・グループの各事業体において展開される、様々な範囲の多数のイニシアティブに基づいている。
2025 年度中期計画で設定された目標の多くは達成可能であると見込まれているが、どの目標が達成され、ど
の目標が達成されないかを予測することはできない。また、 2025 年度中期計画には、重要な投資についても
記載されているが、 2025 年度中期計画で掲げた目標が最終的に達成されなかった場合には、期待されるリ
ターンを下回る可能性がある。このため、クレディ・アグリコル・エス・エーが 2025 年度中期計画で掲げた
目標の全部または一部を達成できない場合、その財務状態および業績に重大な悪影響が生じる可能性があ
る。
b ）子会社が保険事業を行う際になされた請求は、保険商品の価格を設定し請求実績および保険契約準備金に
関する義務の費用を決定するために用いる仮定とは一致しないおそれがある
保険分野を専門とする 子会社の保険事業による収益は、実際の請求が、当該子会社が商品の価格を設定し
保険契約準備金を決定するために用いる仮定とどの程度一致するかに依拠するところが大きい。クレディ・
アグリコル・アシュランスは、商品の開発および将来の保険給付の見積りに、保険商品の価格設定および関
連する数理計算上の債務の決定に用いる情報を含む、自己の実証的分析および産業データの両方を使用して
いる。しかしながら、請求実績が 価格設定および引当金決定に用いた見積りを上回らない という保証はな
く、パンデミックまたは自然災害等の不測のリスクによって、これらの商品の価格設定および引当金の決定
に用いた仮定とは異なる損失が生じるおそれがある。クレディ・アグリコル・アシュランスが保険契約者に
対して実際に支払う保険金が、当初将来の保険給付準備金設定時に用いた基礎的前提より高額である場合、
またはクレディ・アグリコル・アシュランスが基礎的前提を変更することになるような事象もしくは動向が
発生した場合、クレディ・アグリコル・アシュランスは予測よりも多額の債務を負う可能性があり、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーの保険事業、経営成績および財務状態にマイナスの影響が生じる可能性があ
る。
クレディ・アグリコル・アシュランスは、 引き続き金利変動に合わせた戦略を講じている。特に、資金を
ユニット・リンク契約に振り向ける方針を強化し、 利益分配準備金（ provision pour participation aux
excédents － PPE ）を増加しており、 2023 年 6 月 30 日現在、当該利益分配準備金は 11.9 十億ユーロ（ 2022 年 12 月
31 日現在は 12.0 十億ユーロ）、すなわちユーロ建て発行済保険証券の 5.5 ％であった。これは、保険契約者に
対して提示される金利の数年分に相当し、フランスにおける市場平均よりも高いレベルのカバレッジであ
る。また、クレディ・アグリコル・アシュランスの運用資産に占める ユニット・リンク契約の割合 は、 2023
年 6 月 30 日現在、前年比で 2.7 ポイント増加して 27.9 ％に達した。損害保険においては、コンバインドレシオ
(1)
は十分に抑えられていた。コンバインドレシオは 97.8 ％ に達した。
(2)
最後に、 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・アシュランスのソルベンシー比率は 222 ％ という
高水準を記録した。
( 注 1) 比率（請求実績＋諸経費＋受取報酬および手数料）を保険料で除し、再保険料控除後、パシフィカスコープ、気
候変動による影響額を修正再表示後の比率。
( 注 2) 劣後債務の適用除外を除き、経過措置のない標準的な計算式。
c ）不利な事象は、クレディ・アグリコル・エス・エーの複数の事業に同時に影響する可能性がある
クレディ・アグリコル・エス・エーの主要な業務はそれぞれ固有のリスクにさらされ、異なる市場サイク
ルに属しているが、不利な事象がクレディ・アグリコル・エス・エーの複数の業務に同時に影響する可能性
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はある。たとえば、金利が低下すると、貸出金の利鞘、利回りおよび結果として資産運用商品の受取報酬お
よび手数料、ならびに保険子会社の投資利益率に同時に影響する可能性がある。金融市場全般が長期的に低
迷 し、および／またはマクロ経済状況が悪化した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの貸出業務にお
ける債務不履行リスクが増加したり、証券ポートフォリオの価値が下落したり、受取報酬および手数料の生
じる業務における収益が減少したりするなど、複数の形でクレディ・アグリコル・エス・エーに影響を与え
る可能性がある。また、クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う主要な市場の規制環境や税務環境
が悪化した場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの事業に影響を与え、またはその利益に過度の課税が
なされる可能性がある。その場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは、本来であれば業務の多様化を通
じて達成できたはずの利益を実現できなくなる可能性がある。ある事象が複数の業務にマイナスの影響を与
える場合、クレディ・アグリコル・エス・エーの経営成績および財務状態に対する影響は一層重要となる。
d ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは環境および社会的リスクにさらされている
環境リスクは、クレディ・アグリコル・エス・エーに対して 2 通りの影響を与え得る。第一に、物理的リ
スクの観点から運用ツールに直接影響を与える可能性がある。これらのリスクは業務リスクを構成するもの
であり、その影響はクレディ・アグリコル・エス・エーのレベルではわずかにとどまると想定される。クレ
ディ・アグリコル・エス・エーはまた、特に環境問題に関する公的なコミットメントの遵守に関連して評判
リスクにさらされている。これらの義務が果たされていないと第三者が判断した場合に異議を申し立てられ
るなど、クレディ・アグリコル・エス・エーは議論の的となるおそれがある。
環境リスクは、クレディ・アグリコル・エス・エーの子会社の取引相手先にも影響する場合があり、結果
として間接的にクレディ・アグリコル・エス・エーに影響する可能性がある。このため、環境リスクは、既
存のリスクのその他主要なカテゴリ、特に信用リスク、ならびに市場リスク、流動性リスクおよび業務リス
クにも影響を与えるリスク要因とみなされる。しかしながら、これらのリスクは、主として信用リスクを通
じて顕在化する可能性がある。たとえば、クレディ・アグリコル・エス・エーの子会社が温室効果ガスを排
出する業務を行う企業に対して貸出しを行った場合、当該子会社は、自己の債務者に対する規制または制限
が強化されるリスクを負い、これにより当該債務者の信用度および融資された資産の価値にマイナスの影響
（収益の急激な減少等）が生じる可能性がある。このような結果は、より低炭素な経済への移行を加速する
技術革新、または最終消費者の行動の変化（移行の資金調達のためのレバレッジ比率の上昇）の結果として
も生じる可能性がある。同様に、これらの悪影響は、自然災害などの物理的なリスク事象だけでなく、気候
モデルの長期的な変化（干ばつ、洪水、海面上昇などの事象の頻度と影響の増加）に関連して、クレディ・
アグリコル・エス・エーの子会社の取引相手先の業務パフォーマンスにマイナスの影響を与える可能性があ
る。このように、クレディ・アグリコル・エス・エーの子会社の取引相手先のいずれかが環境要因（温室効
果ガスの排出に関する規則の不遵守、生態系の汚染につながる産業事故による生物多様性へのダメージ等）
に関する論争の対象となった場合、クレディ・アグリコル・エス・エーは評判リスクに直面する可能性があ
る。
気候変動に対処するため、移行の制約が加速し、深刻な気候現象の激しさおよび資源保護を巡る懸念が増
す中、クレディ・アグリコル・エス・エーは、戦略目標を達成し、損失を回避し、評判リスクを制限するた
め、業務および取引相手先の選定を的確に適合させていかなければならない。
これらの動きは、クレディ・アグリコル・エス・エーの 2025 年度中期計画およびその気候戦略に盛り込ま
れている。より具体的には、燃料炭部門における取組みの後、クレディ・アグリコル・エス・エーは、特に
クレディ・アグリコル・グループが参加するネット・ゼロ・バンキング・アライアンスの一環として、新た
なセクターに関する目標を策定しつつある。アムンディはネット・ゼロ・アセット・マネージャー・アライ
アンス・イニシアティブに参加し、クレディ・アグリコル・アシュランスはネット・ゼロ・アセット・オー
ナーズ・アライアンス・イニシアティブに参加した。これらの取組みは、 2050 年までにカーボン・ニュート
ラルを達成するという目標に向けて経済を支援するというクレディ・アグリコル・グループの決意を確認す
るものであり、今期における画期的な出来事となった。
社会的リスクに関しては、クレディ・アグリコル・エス・エーは、具体的にはあらゆる場所で、あらゆる
人のために、若者の包摂、医療へのアクセスおよび健康な老後を促進し、すべての地域とすべての顧客を経
済的・社会的に強化することを目指す、社会プロジェクトの目標を達成できない可能性がある。
さらに、クレディ・アグリコル・エス・エーは、経営、文化およびヒューマン・トランスフォーメーショ
ンの追求に関して、 2025 年度中期計画で定めた目標を十分に達成できない可能性もある。結果として、クレ
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ディ・アグリコル・エス・エーが設定した労働条件および枠組みの質を達成できず、それによってクレ
ディ・アグリコル・エス・エーの評判が損なわれ、その事業に悪影響を及ぼす可能性がある。
e ）クレディ・アグリコル・エス・エーは、法人営業および投資銀行子会社と共に、高い信用格付を維持しな
ければならず、これができなければその事業および収益性はマイナスの影響を受けるおそれがある
信用格付は、クレディ・アグリコル・エス・エーの流動性および金融市場で活動する各子会社（主として
法人営業および投資銀行子会社、クレディ・アグリコル・ CIB ）の個別の流動性に重要な影響を与える。信用
格付が引き下げられると、クレディ・アグリコル・エス・エーまたはクレディ・アグリコル・ CIB の流動性お
よび競争力にマイナスの影響が生じ、借入費用が増加し、資本市場の利用が制限され、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーのカバード・ボンド・プログラムにおける、もしくは一部のトレーディング、デリバティブ
および担保付融資契約における特定の双務規定に基づく義務を発生させ、または債券の市場価額にマイナス
の影響が生じるおそれがある。
クレディ・アグリコル・エス・エーが市場投資家から長期資金を無担保で調達する費用、およびクレ
ディ・アグリコル・ CIB の当該費用は、それぞれの信用スプレッド（満期が同じ政府債の債券投資家に対して
支払われる金利を超過する金額）に直接関連しており、かかる信用スプレッドはそれぞれの信用格付にある
程度左右される。信用スプレッドが拡大すると、クレディ・アグリコル・エス・エーまたはクレディ・アグ
リコル・ CIB の資金調達費用は大幅に増加する可能性がある。信用スプレッドの変動は継続的で、市場と連動
しており、時には予測不可能かつ不安定な変動に左右される。信用スプレッドは、クレディ・アグリコル・
エス・エーの信用度に対する市場の認識によっても影響を受ける。また信用スプレッドは、クレディ・アグ
リコル・エス・エーまたはクレディ・アグリコル・ CIB の債務証券に連動するクレジット・デフォルト・ス
ワップの取得費用の変動によって影響を受ける可能性があり、当該費用は、かかる証券の信用度ならびにク
レディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB の制御し得ない数々の市場要因の両方に
影響される。
依頼した格付機関 3 社のうち、ムーディーズ、 S&P グローバル・レーティングスおよびフィッチ・レーティ
ングスによるクレディ・アグリコル・エス・エーの長期発行体格付は、それぞれ Aa3 、 A+ および A+ であり、見
通しは安定的である。
非財務格付は、ポートフォリオ組成の際にこれらの格付を利用する投資家をはじめとする利害関係者のク
レディ・アグリコル・エス・エーに対するイメージに影響を与える可能性がある。格付が大幅に引き下げら
れると、クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する有価証券に対する投資家の関心に悪影響を及ぼす可
能性がある。
2023 年度上半期のクレディ・アグリコル・エス・エーの非財務格付は、 MSCI （ AA ）、ムーディーズ ESG ソ
リューションズ（ 67/100 から 72/100 ）、 ISS ESG （ C+ ）、および CDP （ B ）で、維持されたまたは向上した。
f ）クレディ・ アグリコル ・エス・エーは激しい競争に直面している
クレディ・アグリコル・エス・エーは、あらゆる金融サービス市場において、ならびにその商品および
サービス（リテール・バンキング・サービスを含む。）において、激しい競争に直面している。たとえば、
クレディ・アグリコル・エス・エーの金融商品を顧客に提供する地域銀行は、フランスに 24 ％近い市場シェ
(1)
ア を有する。
欧州の金融サービス市場は成熟しており、金融サービス商品に対する需要は、ある程度、全体的な経済の
動きに関連している。この環境における競争は、提供される商品およびサービス、価格設定、販売システ
ム、顧客サービス、ブランド認知度、財務的健全性の認識、および顧客のニーズに応えるために資金を使う
意思があるか、といった多くの要因に基づいている。統合により、クレディ・アグリコル・エス・エーのよ
うに、保険、貸出金および預金受入からブローカレッジ業務、投資銀行サービスおよび資産運用サービスま
で、多岐にわたる商品を提供することのできる企業が多数生まれている。
また、個別のもしくはより柔軟な規制、または金融規制健全性比率に関するその他の要件の対象となる新
たな競合企業（革新的な技術ソリューションを利用するものを含む。）も市場に現れつつある。技術の進歩
および電子商取引の成長により、従来は銀行商品であった商品およびサービスをノンバンク機関が提供し、
金融機関およびその他の企業が電子証券取引を含む電子的およびインターネットを利用した金融ソリュー
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ションを提供できるようになっている。これらの新たな企業はクレディ・アグリコル・エス・エーの商品お
よびサービスの価格に下方圧力をかけており、これまで従来の金融機関が独占し、安定していた分野におい
て、 市場シェアを獲得する可能性がある。また、特に支払処理およびリテール・バンキングにおける新たな
アプリケーションならびに取引処理を容易にするブロックチェーンのような新技術が、金融部門、および顧
客の銀行サービス購入方法を徐々に変えつつある。規制の枠組みが策定途上であるような、かかる新技術の
出現による効果を予測することは困難であるが、その使用が増えることで、銀行および金融業界の勢力図は
塗り替えられる可能性がある。したがって、クレディ・アグリコル・エス・エーは、システムを適応させ技
術的影響力を強化し、現在の市場シェアおよび業績レベルを維持することで、フランスおよび業務を行うそ
の他の主要な市場における競争力を維持できるよう努めなければならない。
( 注 1) この市場シェアは、個人の銀行預金および貸出金に関するものである。（出典：フランス銀行、 2022 年 12 月）。
1.6 クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスク
a ）クレディ・アグリコル・ネットワークのいずれかの構成機関が将来財政難に陥った場合、クレディ・アグ
リコル・エス・エーは、かかる構成機関を支援するため、クレディ・アグリコル・ネットワークの資金
（自己資金を含む。）を結集しなければならない
クレディ・アグリコル・エス・エーは、フランス通貨金融法典第 R.512-18 条に従い、クレディ・アグリコ
ル・エス・エー、地域銀行および地区金庫、ならびに関連機関としてのクレディ・アグリコル・コーポレー
ト・アンド・インベストメント・バンクおよび BforBank を含むクレディ・アグリコル・ネットワーク（以下
「 ネットワーク 」という。）の中央機関である。
フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定された法定財務支援メカニズムに基づき、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーは、ネットワークの中央機関として、ネットワークの各構成機関およびネットワーク全体の
流動性およびソルベンシーを保証するために必要なあらゆる措置を取らなければならない。この結果、ネッ
トワークの各構成機関は、この法定財務支援メカニズムの恩恵を受け、これに貢献もする。フランス通貨金
融法典の一般規定は、この内部財務連帯の法的メカニズムに必要とされる業務上の措置を定めた内部規定に
置き換えられている。具体的には、クレディ・アグリコル・エス・エーが窮状に陥る可能性のあるネット
ワークの構成機関を支援することで中央機関としての役割を果たすことができるように設計された、銀行の
流動性およびソルベンシー・リスクのための基金（ fonds pour risques bancaires de liquidité et de
solvabilité － FRBLS ）を設立した。
クレディ・アグリコル・エス・エーは現在、ネットワークの構成機関を支援するために FRBLS を活用しな
ければならなくなる可能性があるような状況は認識していないが、今後この基金を利用する必要性が生じな
いという保証はない。基金を必要とする事態が生じた場合、 FRBLS の資金が不十分であれば、クレディ・アグ
リコル・エス・エーは、中央機関としての責務において、自己資金および必要に応じてネットワークのその
他の構成機関の資金を結集することで、かかる不足を補わなければならない。
この義務の結果、ネットワークの構成機関が深刻な財政難に陥った場合、かかる財政難の原因となった事
象は、クレディ・アグリコル・エス・エーの財務状態、および財務支援メカニズムの下で支援提供を要請さ
れるその他のネットワーク構成機関の財務状態に影響を与えるおそれがある。
2014 年、欧州連合指令第 2014/59 号により欧州の銀行危機管理枠組み（「銀行再建・破綻処理指令－
BRRD 」として知られる。）が採択され、 2015 年 8 月 20 日付フランス法令第 2015-1024 号（ Ordonnance n °
2015-1024 portant diverses dispositions d ’ adaptation de la législation au droit de l ’ Union
européenne en matière financière ）によりフランス法に適用され、単一破綻処理メカニズムおよび単一破
綻処理基金の枠組みにおいて金融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を
定める 2014 年 7 月 15 日付欧州規則第 806/2014 号の規定を踏まえて、フランス法が改定された。 2019 年 5 月 20 日
付指令（ EU ）第 2019/879 号（「 BRRD Ⅱ」として知られる。）は、 BRRD を修正し、 2020 年 12 月 21 日付フランス
法令第 2020-1636 号によりフランス法に適用された。
この枠組みは、銀行危機を回避および解決するための措置を含むもので、金融の安定を維持し、破綻すれ
ば経済に著しい影響を与える機関の業務、サービスおよび営業の継続性を保証し、預金者を保護し、かつ、
公的金融支援の活用を可能な限り回避または制限することを目的としている。これに関連して、単一破綻処
理委員会を含む欧州破綻処理当局は、金融機関もしくは同機関が所属するグループの全部または一部の破綻
処理に関して必要なすべての措置を講じるため大きな権限を与えられている。
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協同組合銀行グループについては、破綻処理当局が「拡張シングル・ポイント・オブ・エントリー」
（「拡張 SPE 」）による破綻処理戦略を好むため、破綻処理ツールはクレディ・アグリコル・エス・エー・レ
ベ ルおよび関連機関レベルで同時に適用される。この点において、およびクレディ・アグリコル・グループ
の破綻処理の場合において、クレディ・アグリコル・エス・エー（中央機関としての立場において）および
そのすべての関連機関を合わせた範囲が、全体で拡張シングル・ポイント・オブ・エントリーとみなされ
る。以上のこと、およびネットワーク内に存在する財務支援メカニズムを考慮すると、ネットワークの構成
機関は、個別に破綻処理することはできない。
破綻処理当局は、ある金融機関が破綻したもしくは破綻する可能性が高い、別の民間の措置により相当の
期間内に破綻を回避する合理的な見込みがない、破綻処理措置が必要であり、上記の破綻処理の目的を達成
するためには清算手続では不十分であると判断した場合、当該機関の破綻処理手続を開始することができ
る。
破綻処理当局は、当該機関の資本を再構成し、または存続可能性を回復するために、下記の破綻処理ツー
ルの 1 つまたは複数を使用することができる。破綻処理ツールは、株主（株式、相互株式、協同投資証券、協
同組合証券）がまず損失を負担し、次にその他の債権者が損失を負担するように実施されなければならな
い。ただし、法律上、または破綻処理当局の判断により、ベイルインから除外されることはないものとす
る。またフランス法は、特定の破綻処理ツールまたは決定が実施された場合の保護措置を定めている。たと
えば、破綻処理中の機関の出資者および債権者は、当該機関がフランス商法に基づく法的清算手続において
清算されていた場合に彼らが被ったであろう損失を上回る損失を被ってはならない、という原則がある（フ
ランス通貨金融法典第 L.613-57-I に定められた「いかなる債権者も通常の倒産手続よりも不利な扱いを受け
ない」原則）。このため、投資家は、破綻処理において受ける待遇が、当該機関が通常の破産処理手続の対
象となっていた場合に当該投資家が受けていたであろう待遇よりよくない場合、補償を請求する権利を有す
る。
破綻処理当局がクレディ・アグリコル・グループの破綻処理開始を決定した場合、当局はまず、損失を吸
収するため CET1 証券（株式、相互株式、協同投資証券、協同組合証券）、その他 Tier 1 証券および Tier 2 証
(1)
券の元本を削減し、場合によってその他 Tier 1 証券および Tier 2 証券を株式に転換する。その後、破綻処
理当局がベイルイン・ツールの使用を決定した場合、かかるベイルイン・ツールはその他の債務証券に適用
(2)
され 、損失を吸収するためこれらの証券の一部もしくは全部の元本が削減され、または株式に転換され
る。
破綻処理当局は、中央機関およびその関連機関について、協調的な方法で、評価減または転換措置、およ
び場合によってベイルインの実施を決定することができる。その場合、かかる評価減または転換措置、およ
び場合によりベイルイン措置は、対象となる事業体および損失の原因に関係なく、ネットワークのすべての
事業体に適用される。
破綻処理における債権者の順位は、当該破綻処理の実施日現在有効なフランス通貨金融法典第 L.613-55-5
条の規定に定められている。
清算において同順位のまたは同一の権利を有する株主および債権者は、彼らがクレディ・アグリコル・グ
ループのどの事業体の債権者であるかに関係なく、平等に扱われる。
このベイルインはクレディ・アグリコル・グループの資本再構成も目的としており、その範囲は連結レベ
ルの自己資本要件に基づく。
したがって、投資家は、クレディ・アグリコル・グループの破綻処理手続が実施された場合、株式、相互
株式、協同投資証券および協同組合証券の保有者ならびにネットワーク構成機関が発行または実行する債務
証券の保有者が、彼らがどの事業体の債権者であるかに関係なく、自己の出資金の全部または一部を失うと
いう重大なリスクがあることを認識しなければならない。
破綻処理当局が利用できるその他の銀行破綻処理ツールは、基本的に、当該機関の業務の全部もしくは一
部を第三者または継承機関に譲渡すること、および当該機関の資産を分離することである。
この破綻処理枠組みは、フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定され、同法典第 R.512-18 条に定める
ネットワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。クレディ・アグリコル・エス・エー
は、実務においては、このメカニズムがその他の破綻処理措置より前に行使されるものと考えている。
したがって、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理手続が実施されることは、ネットワーク
の 1 つまたは複数の構成機関の破綻、ひいてはネットワーク全体の破綻を法定財務支援メカニズムによって救
済できなかったことを意味する。
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( 注 1) フランス通貨金融法典第 L.613-48 条および第 L.613-48-3 条。
( 注 2 ) フランス通貨金融法典第 L.613-55 条および第 L.613-55-1 条。
b ）地域銀行が付与 する 1988 年保証の実際のメリットは、清算前に適用される破綻処理制度の実施により、制
限される可能性がある
BRRD により規定された破綻処理制度は、すべての地域銀行が連帯してそれぞれの資本、準備金および利益
剰余金を上限として行う保証（以下「 1988 年保証 」という。）の実際の効果を制限する可能性がある。
この破綻処理制度は、フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定され、破綻処理措置の実施より前にネッ
トワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。
しかしながら、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理措置が適用されると、 1988 年保証の実
施条件の発生が制限されるおそれがある。なぜなら、 1988 年保証は、クレディ・アグリコル・エス・エーの
資産が清算または解散の終了時に債務をカバーするには不十分であると判明した場合に限り、要求すること
ができるからである。この制限により、クレディ・アグリコル・エス・エーの債券保有者および債権者は、
1988 年保証が提供する保護の恩恵を受けられない可能性がある。
リスク管理
以下の各項に記載するリスクの管理および監督のための組織構造、原則および方法は、 2023 年 5 月 31 日提出
の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理」に詳述
されている。
クレディ・アグリコル・エス・エーが負う主要なリスクの種類は、信用リスク、市場リスク（金利リス
ク、外国為替リスクおよび価格リスク）、構造的バランスシート・リスク（グローバル金利リスク、外国為
替リスク、流動性リスク）ならびに法的リスクである。
2023 年度上半期に生じた主な変化は、財務書類に対する注記 3.2 （「第 6 － 1 － (4) 要約中間連結財務書類に
対する注記」）に経緯が記載された重要と考えられるユーロ圏におけるソブリン・リスクを除き、以下のと
おりである。
1 ．信用リスク
信用リスクのための原則、手法および管理体制は、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3
－ 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.4 信用リスク」に詳述されている。
2023 年度上半期において、重要な変更は生じなかった。
Ⅰ . エクスポージャーおよび集中
Ⅰ .1. 信用リスクのエクスポージャー
2023 年 6 月 30 日現在、信用リスクのエクスポージャーの貸借対照表およびオフバランスシート双方における
総帳簿価額は 1,237 十億ユーロであり、 2022 年 12 月 31 日現在の 1,202 十億ユーロと比較し、当該期間を通じて
2.9 ％増加した。これらのエクスポージャーの総価格調整額は、 2022 年 12 月 31 日現在の 11.1 十億ユーロと比較
し、 2023 年 6 月末現在 11.4 十億ユーロであった。
Ⅰ .2. 集中
地域別および産業部門別の信用リスク集中の分析は、クレディ・アグリコル・グループ内部取引および買
戻し条件付契約の一環としてクレディ・アグリコル・エス・エーが差し入れた担保を除く商業貸付コミット
メントをカバーしており、 2022 年 12 月 31 日現在の 1,111.2 十億ユーロと比較して 2023 年 6 月 30 日現在では
1,053.4 十億ユーロであった。この範囲には、とりわけ、主にバリュー・アット・リスク（下記「市場リス
ク」を参照。）において監視されるデリバティブ商品および保険会社により保有される金融資産は除かれ
る。
地域別および産業部門別分散
エクスポージャーの地域 2023 年 6 月 2022 年 12 月
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アフリカおよび中東 3 ％ 3 ％
中央・南アメリカ 1 ％ 1 ％
北アメリカ 7 ％ 6 ％
アジアおよびオセアニア（日本を除く。） 5 ％ 5 ％
東欧 2 ％ 2 ％
西欧（イタリアを除く。） 13 ％ 13 ％
フランス（リテール） 16 ％ 16 ％
フランス（リテールを除く。） 34 ％ 40 ％
イタリア 14 ％ 13 ％
日本 5 ％ 2 ％
合計 100 ％ 100 ％
産業部門 2023 年 6 月 2022 年 12 月
航空／宇宙 2 ％ 2 ％
農業および食品加工 2 ％ 2 ％
保険 1 ％ 1 ％
自動車 3 ％ 3 ％
その他銀行以外の金融 6 ％ 6 ％
その他産業 2 ％ 2 ％
その他運輸 1 ％ 1 ％
銀行 2 ％ 2 ％
木材／紙／梱包 0 ％ 0 ％
建設および公共工事 2 ％ 2 ％
リテール／消費財産業 2 ％ 2 ％
その他 4 ％ 4 ％
エネルギー 8 ％ 8 ％
不動産 3 ％ 3 ％
重工業 3 ％ 3 ％
IT ／テクノロジー 2 ％ 2 ％
船舶 2 ％ 1 ％
メディア／出版 0 ％ 0 ％
健康管理／薬剤 1 ％ 1 ％
非商業サービス／公共部門／地方自治体 24 ％ 27 ％
電気通信 2 ％ 2 ％
観光／ホテル／飲食店 1 ％ 1 ％
公共事業 0 ％ 1 ％
リテール・バンキング 26 ％ 24 ％
合計 100 ％ 100 ％
中央銀行預け金の急な減少（貸借対照表上の数値から 46 十億ユーロ減少（ 22 ％減））により、地域別内訳
におけるフランス（リテールを除く。）の比率が低下するとともに、産業部門別内訳における公共部門の比
率が低下した。リテール・バンキングの比率の上昇は、 CA オート・バンクとの周縁効果を含む CA イタリアの
取引量の増加によりもたらされた。
Ⅰ .3. 貸出金および債権のエクスポージャー
減損した貸出金および債権の内訳は、連結財務書類に対する注記 3 「信用リスクおよびヘッジ取引」（「第
6 － 1 － (4) 要約中間連結財務書類に対する注記」）に記載されている。
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Ⅱ . リスク費用
クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク費用およびリスク費用に影響を与える変動の詳細は、連結財
務書類に対する注記 4.9 （「第 6 － 1 － (4) 要約中間連結財務書類に対する注記」）に記載されている。
Ⅲ . IFRS 第 9 号の適用
Ⅲ .1. 信用リスクの評価
2023 年度第 2 四半期に適用されたマクロ経済シナリオに関する情報
当行グループは、 2023 年 6 月に稼働中であった IFRS 第 9 号に基づく引当金のパラメータの算定において、以
下の 2026 年度の予測を含む 4 つのシナリオを使用した。
この 4 つのシナリオは、 COVID-19 のパンデミックの影響およびロシア・ウクライナ戦争の影響ならびにそれ
らが経済に及ぼす影響（インフレ率の上昇、 GDP 成長率の下方修正）に関して、異なる仮定を含んでいる。
第一のシナリオ：「中立」シナリオ
中立シナリオ（ 加重比率 50 ％ ）は、ロシア・ウクライナ戦争が激化し、和平プロセスは相当先であるとみ
ている。このシナリオは、ユーロ圏のインフレは 2023 年に低下するものの依然高水準であり、景気は急激に
減速し、金融の引締めが継続すると予測する。
ユーロ圏におけるインフレ率は低下するも高水準を維持
ユーロ圏のインフレ率は、 2022 年 10 月に最高値（ 10.6 ％）となり、それ以降は非常にゆっくり低下してい
るものの、依然として高水準にある（ 2023 年度第 1 四半期は 9.6 ％）。中国がゼロコロナ政策を終了し、世界
の貿易が正常に復したため、供給難は緩和された。エネルギー価格に関するプラスのベース効果、 2023 年初
頭におけるエネルギー市場価格の下落、前年より温暖な冬、およびガスの在庫の多さもまたインフレ鎮静効
果をもたらしている。 2023 年度から 2024 年度にかけて、エネルギー価格は高水準が続くものの、抑制され
る。石油は年平均でそれぞれ 1 バレル当たり 98 ドルおよび 1 バレル当たり 103 ドル、ガスは 75 ユーロ /MWh および
90 ユーロ /MWh となる。賃金は通常よりも上昇率が高いものの、賃金・物価スパイラルを引き起こすほどでは
ない。ユーロ圏のインフレ率（統合消費者物価指数（ HICP ））は、 2023 年の平均で 5.9 ％、年末時点で 3.7 ％
と予想される。フランスの消費者物価指数は 2023 年平均が 5.4 ％、年末時点が 5.1 ％と予想される。フランス
は、上限価格制度によりエネルギー価格の上昇を抑えてきたが、フランスにおけるインフレ率の低下は他の
国よりも鈍い。
このような環境により、ユーロ圏は低成長を余儀なくされる。供給の問題は緩和されつつあるが、高イン
フレおよび予算上の支援措置の縮小に影響されて、国内需要は大幅に落ち込んでいる。一方、金利の上昇は
貸付に不利に働いている。企業の収益性は、生産コストおよび賃金の上昇ならびに需要の減退の複合的な影
響で悪化しており、これは若干、投資の減速につながる。家計購買力は、収束しないインフレおよび支援施
策の縮小により低下している。労働市場は引き続き堅調であるが、雇用の伸びは鈍化している。不動産市場
は、金利の上昇によりローンの負担が増大するため、住宅および商業ともに大幅な調整となっている。
2023 年度の成長率は、予想される景気回復の効果が当年度下半期まで現れず、しかも限定的であることか
ら、ユーロ圏で 0.6 ％、フランスで 0.6 ％ときわめて低いことが予想される。
インフレ退治は引き続き中央銀行の優先事項
中央銀行は、緊縮的な金融政策を継続し、たとえ成長を犠牲にしても、インフレを大幅に抑制しようとし
ている。ただし、中央銀行は、困難が生じた場合に特定の手段を用いて銀行システムに資金を供給すること
を排除していない。
米国では、米国連邦準備制度が 25 ベーシス・ポイントずつ金利の引上げを行い、目標を 5.00 ％～ 5.25 ％の
範囲に設定してこの金利を 2023 年度末まで維持する。 2024 年に金利の引下げが始まり、年間で段階的に 100
ベーシス・ポイント（ 1 四半期に 25 ベーシス・ポイントずつ）の引下げと予想される。長期金利の上昇は、
2023 年夏に最高値に達し、その後、 2023 年度下半期において緩やかに低下し、 2024 年にはイールド・カーブ
のスティープ化がより顕著になる。
ユーロ圏では、金融引締めが強化され、リファイナンス金利が上昇して夏前に 4.25 ％に達し、 2024 年度半
ばまでこの水準が維持される。 2024 年度下半期になってから低下を始め、 2024 年度末に 3.75 ％に落ち着く見
通しである。長期金利は、現在から 2023 年の夏まではイールド・カーブの短期側（ 2 年物スワップ）でより急
激に上昇し続け、次第に平坦化すると見込まれる。準中核国および周辺国におけるスプレッドは、金利の上
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昇および量的引締めにもかかわらず、わずかな拡大にとどまる。 2023 年度下半期から 2024 年にかけて、長期
金利は徐々に低下するが、イールド・カーブは反転したままである一方、ユーロ建てドイツ国債に対するソ
ブ リン・スプレッドは若干縮小する。
第二のシナリオ：「わずかに不利」なシナリオ
このシナリオ（ 加重比率 35 ％ ）は、 2022 年度下半期から 2023 年度上半期までの集中した期間におけるエネ
ルギー価格のさらなる急騰を含む。
危機の誘因
消費、投資および輸出が加速する中国の活動の回復が前シナリオより非常に力強いことを前提としてい
る。米国の景気もまた中立シナリオにおいてよりは活発である。気候条件が悪化し、より暑い 2023 年度の夏
およびより厳しい 2024 年度の冬のために電力需要が増加することになる。 LNG をめぐるアジアとヨーロッパと
の競争が激化し、とりわけヨーロッパにおいて石油およびガスの価格を圧迫する。
新たなインフレショック
欧州の石油価格およびガス価格は、 2023 年度初頭の水準と比較して大幅に上昇する。フランスの原子力産
業は引き続き課題に直面し、ガス価格への圧力は高まり、電力価格にも影響が及ぶ。 2023 年度終わり近くか
ら 2024 年度初頭にかけてインフレが高水準に戻り、 2 度目のインフレの影響がある。
2023 年度から 2024 年度の成長は極めて低迷、テクニカルな景気後退も
エネルギー価格の上昇が再び、特に最もエネルギー集約的なセクターにおいて生産の足かせとなる。企業
の収益性は、コストの上昇および需要の低迷により落ち込み、したがって投資が停滞する。家計の購買力は
大幅に低下し、雇用は中立シナリオよりも少ない。ユーロ圏の GDP 成長率は、 2023 年度および 2024 年度の平均
でゼロに近く、一部の国では若干のマイナスにもなる。テクニカルな景気後退となる可能性が高い。
インフレ抑制のため ECB はさらなる金融の引締めへ
ECB はリファイナンス金利を中立シナリオ（ +75 ベーシス・ポイント）よりやや高い水準（ 2023 年度は +125
ベーシス・ポイント）に引き上げる。 2024 年度にはインフレが小康状態となり、 50 ベーシス・ポイントの限
定的な引下げが可能となる。本格的な正常化は 2025 年度まで開始せず、 2026 年度に向けて徐々に正常化が継
続する。長期金利は、 2023 年度は川上の物価ショックに反応して急速に上昇し、インフレ収束の見通しが不
透明な懸念をもたらす。ソブリン金利が上昇する一方、ソブリン・リスクプレミアムは拡大する。 2024 年
度、インフレが収まるにしたがい、長期金利は急激に低下し、その後 2 年間は正常化し続けるが、それにもか
かわらず、中立シナリオの長期金利よりも若干高いままである。
第三のシナリオ：「有利」なシナリオ
この 有利な シナリオ （ 加重比率 5 ％ ） では、ユーロ圏の経済状況は、 2023 年度下半期以降、中立シナリオに
おける状況よりも好ましいと想定される。 2023 年度から 2024 年度にかけての石油およびガスの価格はより低
いとされ、これは気候環境がよりよく、エネルギー効率がより高く、アジアとの LNG をめぐる競争がより少な
い想定によるものである。ヨーロッパにおける多額の投資の計画も、 2024 年度以降の景気を後押しする。
ユーロ圏では 、インフレ率が 2024 年度に平均 2.5 ％、 2025 年度から 2026 年度にかけては約 2 ％にまで戻る。
家計と企業の期待は、購買力の向上および消費の拡大により改善し、これに伴い、 2020 年度から 2021 年度に
かけて蓄積された貯蓄余剰がより多く使用される。信頼感の向上、エネルギー・コストの削減、公共部門お
よび民間部門の投資を刺激する施策により、 2024 年度以降の投資支出が上向く。
金融の動向
ECB は 2023 年度末に主要金利の引下げを徐々に開始し、 2024 年度にはより大幅な引下げを行う。長期金利
は、インフレ率の低下および主要金利の低下を予期して 2023 年度末に低下する。ドイツ国債および 10 年物ス
ワップ・レートは、中立シナリオでの水準を若干下回るまで徐々に低下する。フランス国債およびイタリア
国債のスプレッドは、中立シナリオよりもやや縮小する。株式市場および不動産市場は、引き続き堅調であ
る。
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第四のシナリオ：「極めて不利」なシナリオ（予算上のストレス）（加重比率 10 ％）
2023 年度の新たな累積ショック： ウクライナにおける戦争は長引き、ロシアに対する制裁はさらに厳しくな
る（石油輸入の全面停止およびガス輸入の大幅な縮小）。 中国は ロシアへの支持を強め 、これに端を発して
米国およびユーロ圏は 中国に制裁を課し、中国の側もまた貿易制限で応じる。加えて、 2023 年度の冬は極め
て厳しくなり、農業および食糧農産物セクターは打撃を受ける。これに並行してフランスは独自の問題も抱
え、特定の改革（年金改革や、エネルギー移行の財源となる増税）に対する強い抗議や、黄色いベスト抗議
行動のような深刻な社会的対立は、いずれも国の行き詰まりをもたらす。イタリアもまた、右派連合が 2023
年に勝利し、ヨーロッパの諸条約に異議を唱え、欧州委員会との権力闘争に至るなど、政治危機に陥る。
2023 年度も続くインフレショック： エネルギー価格への圧力は止まず、石油価格およびガス価格への圧力は
共に強まる。ヨーロッパはガスの消費量を減らし、また代替供給源からかなり割高とはいえ（ガス価格は高
騰。）供給を受けるにもかかわらず、ガス不足を十分に補うことができない。食料品の価格にもまた多大の
圧力がかかる。「中立」シナリオで 2022 年度に生じたインフレ・プロセスは、この「ストレス」シナリオに
おいて 2023 年度も繰り返される。ユーロ圏のインフレ率は、 2023 年度平均で約 8 ％と非常に高くなり、フラン
スも同様の状況となる。
財政の不十分な対応： ヨーロッパ各国の政府は、この新たなインフレショックに対して、より限定された支
援措置で（新たな予算不足を回避しようと）対応し、（ EU 復興計画のような）協調的対策を講じない。フラ
ンスでは、価格上限措置はかなり大幅に縮小し、対象が絞られる。
中央銀行からの強い反応および長期金利への強い圧力
米国連邦準備制度および ECB は、 2023 年度、インフレ率の上昇および長期化に対応して、中立シナリオより
も大幅な金融引締めを実施する。 ECB は 2023 年度、大幅な利上げを行う（ 2023 年度末時点の預金金利は
2.75 ％、リファイナンス金利は 3.25 ％）。長期金利は、インフレスパイラルのリスクに直面してより急激に
上昇する（ 10 年物スワップ・レートは 3.25 ％、ドイツ国債は 2.75 ％）。フランスおよびイタリアにおけるス
プレッドは、 2023 年度、債務の持続可能性への懸念および両国それぞれの特定の危機により大幅に拡大する
（フランス国債（ OAT ）／ドイツ国債のスプレッドは 185 ベーシス・ポイント、イタリア国債（ BTP ）／ドイツ
国債のスプレッドは 360 ベーシス・ポイント）。
ユーロ圏における 2023 年度の景気後退
ショックの累積（コストの上昇により打撃を受ける生産、バリューチェーンの混乱、一部セクターでの供
給不足、企業利益および家計購買力の低下）により、ユーロ圏は 2023 年度、景気後退に追い込まれ（ GDP が
1.5 ％低下）、ユーロ圏の失業率は大幅に上昇する。フランスおよびイタリアにおいては、金利の急上昇およ
び現在進行中の景気後退により、株式市場は急落し（ 2023 年度の CAC はマイナス 35 ％）、住宅用不動産は縮小
し（ 3 年間の累積でマイナス 10 ％～ 20 ％）、一方で商業用不動産はより大きな打撃を受ける（累積でマイナス
30 ％）。
2023 年度を通じてストレスが集中し、その後 2024 年度から 2025 年度にかけて次第に回復し、期間終了時に
「正常化」すると仮定
ウクライナ戦争の小康状態、エネルギー価格の低下および金利の低下により、 2024 年度および 2025 年度の
成長の見通しは改善し、特に財政政策が不況スパイラルを食い止められる柔軟性を取り戻す。
4 つのシナリオそれぞれに基づく主要なマクロ経済変数の変化の詳細
参考 中立シナリオ わずかに不利 予算上のストレス 有利
2022 年度 2023 年度 2024 年度 2025 年度 2026 年度 2023 年度 2024 年度 2025 年度 2026 年度 2023 年度 2024 年度 2025 年度 2026 年度 2023 年度 2024 年度 2025 年度 2026 年度
GDP －ユーロ圏 3.5 0.6 1.2 1.1 1.1 -0.2 -0.1 1.1 1.2 -1.5 1.7 1.6 1.3 0.8 1.9 1.6 1.4
失業率－ユーロ
6.8 6.9 7.0 6.9 6.9 7.2 7.5 7.3 7.2 8.1 7.7 7.5 7.4 6.8 6.7 6.4 6.3
圏
インフレ率－
8.4 5.9 3.2 2.3 2.2 7.2 4.1 2.5 2.0 8.0 2.4 1.8 1.8 5.4 2.5 2.0 1.8
ユーロ圏
GDP －フランス 2.6 0.6 1.1 1.2 1.0 0.1 -0.1 1.0 1.4 -1.6 2.0 1.8 1.4 1.0 2.4 2.4 2.1
失業率－フラン
7.3 7.5 7.7 8.0 8.0 7.9 8.3 8.5 8.3 8.6 8.9 8.2 8.0 7.2 7.0 6.7 6.5
ス
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インフレ率－フ
5.2 5.4 3.2 2.3 2.0 6.4 4.7 2.4 1.8 7.5 1.5 1.6 1.6 4.7 2.6 1.9 1.6
ランス
10 年物フランス
3.1 3.3 3.0 2.8 2.6 4.1 3.3 3.0 2.8 4.6 2.0 1.8 1.8 3.1 2.7 2.5 2.3
国債（ OAT ）
2023 年 6 月末日現在、現地の将来に関するシナリオを含め、ステージ 1 ／ステージ 2 引当金（正常貸出金に対
する引当金）およびステージ 3 引当金（確定済みのリスクに対する引当金）は、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーのヘッジのそれぞれ 36 ％および 64 ％を占めた。
2023 年 6 月末日現在、ステージ 1 ／ステージ 2 引当金純繰入額の割合はクレディ・アグリコル・エス・エーの
中間期リスク費用の -2 ％であった（戻入額が繰入額を若干上回った。）。これに対して、ステージ 3 の確定済
みのリスクおよびその他に対する引当金（修正再表示後の例外項目を除外した表示に基づく。）の割合は
102 ％であった。
中立シナリオのパラメータを基準とした、 IFRS 第 9 号に基づく引当金（ステージ 1 およびステージ 2 の予想信用
損失）の計算におけるマクロ経済シナリオの感応度分析
クレディ・アグリコル・エス・エー全体
シナリオの 100 ％を適用した場合の予想信用損失額の変動（クレディ・アグリコル・エス・エー全体）
中立シナリオ わずかに不利なシナリオ 非常に不利なシナリオ 有利なシナリオ
-2.3 ％ +2.0 ％ +7.3 ％ -5.8 ％
この中立シナリオのパラメータに基づき定義された予想信用損失へのエクスポージャーは、現地の将来に
関するシナリオに基づき調整される可能性があり、必要な場合、増減される可能性がある。
信用リスクの著しい悪化がなくなったことを評価する際に使用する基準
これは、ステージ 2 への該当を決定する基準と対称である。財政難による貸出条件緩和によってこれが適用
される場合、著しい悪化がなくなったということは、財務書類注記に記載された、財政難による貸出条件緩
和の状況を終了する条件を示した方法（ 2023 年 5 月 31 日提出のクレディ・アグリコル・エス・エーの有価証券
報告書の「第一部－第 6 － 1 財務書類－ (3) 連結財務書類に対する注記」に記載の注記 1.2 「会計方針および
会計原則」の「金融商品」の項を参照。）に従って猶予期間が適用されたことを意味する。
Ⅲ .2. 予想信用損失の動向
期間中の残高および予想信用損失の構造の変化については、 2023 年 6 月 30 日現在の連結財務書類に対する注
記 3.1 （「第 6 経理の状況－ 1 中間財務書類－ (4) 要約中間連結財務書類に対する注記」）に詳述されてい
る。
下記の記述は、償却原価で測定する金融資産（顧客からの貸出金および債権）の範囲に関するものである
（損失の評価調整の 90 ％超に相当する。）。
貸出金残高の構造
クレディ・アグリコル・エス・エーの貸出しは引き続き活発に行われ、顧客向け貸出金残高は 2023 年度上
半期に 4.3 ％増加して 21.6 十億ユーロとなった。この増加は主に、初めて完全連結された CA オート・バンクの
合計額 24.1 十億ユーロという連結範囲効果に牽引された。その他の事業部門においては、 LCL が 3.0 十億ユー
ロの増加（ 1.8 ％増）、消費者金融（連結範囲効果を除く。）が 1.9 十億ユーロの増加（ 4.7 ％増）、リーシン
グおよびファクタリングが 1.7 十億ユーロの増加（ 5.4 ％増）であったが、大口顧客の 7 十億ユーロの減少
（ 3.9 ％減）により一部相殺された。
年初以来、ポートフォリオ構造には、地域ストレス、ステージ 2 の契約に対する加重比率の増加および CA
オート・バンクの会計上の連結により、若干の変化が生じた。この結果、ステージ 2 の貸出金残高総額は 1.6
十億ユーロ減少し、 2022 年度末の 11.2 ％に対し、現在は貸出金残高合計額の 10.4 ％を占めている。貸出しは
引き続き活発なことから、ステージ 1 の貸出金残高は上半期に 22.9 十億ユーロ増加したが、連結範囲効果を除
くと、比較的変動がなかった（事業部門間の影響相殺後、 0.3 十億ユーロ増）。ステージ 1 の貸出金が残高合
計額に占める割合は、 2022 年度末の 86.1 ％に対して 87 ％となっている。
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ステージ 2 の貸出金残高の減少は、法人営業および投資銀行業務（ 4.2 十億ユーロ減）に限られており、イ
タリア国内リテール・バンキングの増加（ 1.2 十億ユーロ増、ステージ 2 の割合は 2022 年度末の 7.16 ％に対し
て 8.4 ％）および消費者金融の増加（ 0.7 十億ユーロ増）により一部相殺された。増加分のうち 1.1 十億ユーロ
は連結範囲効果によるものである。かかる連結範囲効果により、加重比率は 2022 年度末の 10.13 ％から当上半
期末は 7.24 ％と希薄化されている。
債務不履行の貸出金（ステージ 3 ）は、連結範囲効果による 0.4 十億ユーロの増加にかかわらず、 0.3 十億
ユーロの増加にとどまり、相対加重比率は、 2022 年度末の貸出金残高合計に対する 2.67 ％から、 2.61 ％に低
下した。 LCL （ 0.2 十億ユーロ増）および消費者金融（ 0.5 十億ユーロ増、うち 0.4 十億ユーロは連結範囲効果
による。）における増加はあったものの、法人営業および投資銀行（ 0.5 十億ユーロ減）により一部相殺され
た。
予想信用損失の 動向
クレディ・アグリコル・エス・エー全体の損失の価値調整額は、全ステージ合わせて、年初以来 370 百万
ユーロ増加し、うち 342 百万ユーロは連結範囲効果であった。
格付の最も高い取引相手先（ステージ 1 ）の予想信用損失は、主に連結範囲効果（ 93 百万ユーロ増）によ
り上半期に 12.2 ％増加し（ 117 百万ユーロ増）、カバレッジ比率は 2022 年度末の 0.22 ％から 0.24 ％へとわずか
に上昇した。ここには特に、 IFRS 第 9 号に基づく引当金の計算に使用される直近のマクロ経済シナリオのアッ
プデートの影響が含まれている。
ステージ 2 ポートフォリオの予想信用損失は、連結範囲効果による 67 百万ユーロの増加を除外すると、 5 百
万ユーロ減少した。全体として、ステージ 2 のカバレッジ比率は 2022 年度末の 4.18 ％に対して上昇し 4.42 ％と
なった。
クレディ・アグリコル・エス・エーの減損した貸出金（ステージ 3 ）に対するカバレッジ比率は上昇した
（ 2022 年度末の 45.28 ％に対して 45.80 ％）。ステージ 3 の予想信用損失は、全体で 191 百万ユーロ増加し
（ 3.2 ％増）、うち 183 百万ユーロは連結範囲効果によるものであった。
2 ．市場リスク
管理システムならびに市場リスクの測定および統制の方法は、 2022 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第
一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.5 市場リスク」に記載され
ている。
主な変更
リスク管理
3 月以降のバリュー・アット・リスクの計算には、それ以前はヘッジのみが勘案されたのに対して、 xVA エ
クスポージャーが含まれている。これ以外に市場リスクの内部統制システムの組織およびバリュー・アッ
ト・リスクの測定方法について、 2023 年度上半期中に重要な変更はなかった。
エクスポージャー
バリュー・アット・リスク
クレディ・アグリコル・エス・エーのバリュー・アット・リスクには、当行グループの様々な事業体間の
分散の効果が含まれている。この統合バリュー・アット・リスクは、 2023 年 6 月末現在で、 2022 年度末の水準
（ 15 百万ユーロ）と比較して若干増加し 16 百万ユーロとなった。この増加は、主に金利リスク要因の寄与の
増大、およびより重要なこととして、 3 月に発生した事象（米国の地域銀行の流動性危機およびクレディ・ス
イスの買収）が引き起こした金利の変動によるものであった。
下表は、主要なリスク要因別に分類された、 2023 年 1 月 1 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間におけるクレ
ディ・アグリコル・エス・エーの資本市場活動におけるバリュー・アット・リスクの推移を示している。
クレディ・アグリコル・エス・エーの市場活動によるリスク・エクスポージャーの推移
バリュー・アット・リスク（ 99 ％、日次）
2023 年 1 月 1 日から 6 月 30 日まで
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2022 年 12 月 31
（百万ユーロ）
最小 最大 平均 6 月 30 日
日
金利 8 18 12 12 9
クレジット 5 9 7 7 6
外国為替 2 6 4 3 5
株式 2 4 3 3 2
コモディティ 0 0 0 0 0
クレディ・アグリコル・エス・エー・グルー
11 21 16 16 15
プのバリュー・アット・リスク
リスク要因間の分散による利益 -9 -9 -8
注：バリュー・アット・リスクは、 CVA 担当部署の外国為替および金利のヘッジによる寄与を含む。
ストレス・バリュー・アット・リスク（ 99 ％、日次）
ストレス・バリュー・アット・リスクは、クレディ・アグリコル・ CIB の範囲について計算される。下表
は、 2022 年 12 月 31 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間における、クレディ・アグリコル・ CIB の資本市場活動に
おける規制ストレス・バリュー・アット・リスクの推移を示している。
2023 年 6 月 30 2022 年 12 月 31
（百万ユーロ） 最小 最大 平均
日 日
ストレス・バリュー・アット・リ
21 14 30 22 22
スク
規制当局の要求に従って、 SVaR （ストレス・バリュー・アット・リスク）は週ごとに算出されている。
ストレス・バリュー・アット・リスクは 2023 年度上半期において、平均 22.1 百万ユーロとなり、 2022 年度
から比較的変動がなく、変動幅は狭まった。これは、クレディ・アグリコル・ CIB の慎重な経営方針を継続し
て反映している。
IRC （自己資本賦課）に関する資本要件
IRC は、クレディ・アグリコル・ CIB のいわゆる線形のクレジット・ポジションの範囲で（すなわちコリ
レーション・ポートフォリオを除いて）計算される。下表は、 2022 年 12 月 31 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間
における、クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動にお
ける IRC の推移を示している。
2023 年 6 月 30 2022 年 12 月 31
（百万ユーロ） 最小 最大 平均
日 日
IRC 216 120 216 179 147
CVA （信用評価調整）に関する資本要件
下表は、 2022 年 12 月 31 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間における、クレディ・アグリコル・コーポレー
ト・アンド・インベストメント・バンクの資本市場活動における CVA の推移を示している。
2023 年 6 月 30 2022 年 12 月 31
（百万ユーロ） 最小 最大 平均
日 日
CVA 375 315 375 337 349
プルーデンス評価に関する資本要件
下表は、 2022 年 12 月 31 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間における、クレディ・アグリコル・ CIB の資本市場
活動におけるプルーデンス評価に関する資本要件の推移を示している。
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2023 年 6 月 30 2022 年 12 月 31
（百万ユーロ） 最小 最大 平均
日 日
プルーデンス評価 906 906 921 914 975
うち、資本市場活動 686 686 698 692 757
3 ．資産および負債管理
資産および負債管理の枠組みおよび監視のシステムは、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－
第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.6 資産および負債管理」に記載さ
れている。
資産および負債管理に関して 2023 年度上半期中に生じた主な変更は、流動性データに関連しており、これ
らは下記に記載されている。
3.1 2023 年 6 月 30 日現在のキャッシュ・バランスシート
当行グループの流動性ポジションについて、単純、適切かつ監査可能な情報を提供するため、四半期に 1
回、貸借対照表上の現金の長期調達源の余剰資金を計算している。
キャッシュ・バランスシートは、クレディ・アグリコル・グループの IFRS に準拠した財務書類からの抜粋
である。これは、当行グループの IFRS 財務書類とキャッシュ・バランスシートの各部との比較表の定義に基
づいており、またこの定義は市場で一般に認められたものと一致している。
これは銀行業務の範囲に関するもので、保険業務はそれぞれ個別の規制制限に従って管理される。
キャッシュ・バランスシートの各部における IFRS 財務書類のこのような内訳に加えて、相殺計算が行われ
ている。これは、流動性リスクに対称の影響を有する資産および負債の一部に関するものである。繰延税
金、公正価値への影響、集合的減損、空売り取引ならびにその他の資産および負債は、 2023 年 6 月末現在、合
計 39 十億ユーロの相殺がなされている。同様に、レポ取引およびリバースレポ取引の金額 130 十億ユーロは、
これらの残高が、有価証券貸借取引における証券部門の活動（互いに相殺する。）を反映している範囲にお
いて、相殺消去された。キャッシュ・バランスシートを作成するために計算するその他の相殺（ 2023 年 6 月末
現在で合計 195 十億ユーロ）は、デリバティブ、証拠金請求、調整／決済／受渡しにかかる勘定、ならびに法
人営業および投資銀行（ CIB ）が保有する非流動性証券に関するもので、「顧客関連取引資産」に記載されて
いる。
預金供託金庫において清算される預金は、キャッシュ・バランスシートの作成上相殺されないことは、注
意を要する。集約された預金の金額（ 2023 年 6 月末現在 91 十億ユーロ）は、「顧客関連取引資産」の資産およ
び「顧客関連資金」の負債に計上される。
最終段階においては、会計基準上いずれかの部に分類される残高について、別の部に経済的関係がある場
合は、その他の修正再表示が行われる。したがって、会計基準上「長期市場資金」に分類されるであろう、
銀行ネットワークを通じて行われた優先発行、ならびに欧州投資銀行、預金供託金庫およびその他同種の借
換取引（顧客貸出金によって裏付けられる。）による資金調達は、「顧客関連資金」に分類変更された。
中央銀行リファイナンス取引については、 TLTRO （条件付長期資金供給オペ）に関係する残高が「長期市
場資金」に分類されることは、注意を要する。 TLTRO 3 の業務は ECB により期限前償還を認めておらず、 3 年の
契約満期を考慮すると、流動性リスク条件が担保付債券発行と同じ長期担保付借換と同じ扱いになる。
中長期売戻し条件付契約も、「長期市場資金」に分類される。
最後に、 CIB の取引相手先であり当行が商業関係を有する銀行は、キャッシュ・バランスシートの作成に
おいて顧客とみなされる。
2023 年 6 月 30 日現在のクレディ・アグリコル・グループの相殺前キャッシュ・バランスシート
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2023 年 6 月 30 日現在、当行グループの銀行業務のキャッシュ・バランスシート残高は 1,640 十億ユーロであ
り、資金の安定した活用に対する安定した資金源の余剰は、 2022 年 12 月末から 41 十億ユーロ減少して 172 十億
ユーロであった。この減少は、特に COVID-19 のパンデミックに関連して調達された TLTRO 3 資金の相当部分
（ 49 十億ユーロ）を返済したことによる。
さらに、当行グループは、 COVID-19 のパンデミックに関連して実施された欧州中央銀行の TLTRO 3 中長期
資金供給取引に積極的な役割を果たし、その恩恵を享受している。クレディ・アグリコル・グループの TLTRO
(1)
3 合計残高は、 2023 年 6 月 30 日現在 45.5 十億ユーロ であった。
内部指導においては、 TLTRO 3 の資金供給の増加により安定した資金源が一時的に余剰になったことを考
慮しないことに注意が必要である。これは、将来の返済戦略とは無関係に 110 十億ユーロから 130 十億ユーロ
を確保するという中期計画目標を達成するためである。
さらに、当行グループは余剰流動性を考慮し、 2023 年 6 月 30 日、短期貸出ポジションを計上した（中央銀
行預け金および短期債調達が短期債務を超過）。
( 注 1) CA オート・バンクを含む。
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2023 年 6 月 30 日現在のクレディ・アグリコル・グループのキャッシュ・バランスシート
( 注 1) 中長期市場資金には TLTRO 引出金が含まれる。
2023 年 6 月 30 日現在の中長期市場資金は、とりわけ TLTRO 3 資金の相当部分を返済したことにより当上半期
中 24 十億ユーロ減の 260 十億ユーロであった。 TLTRO 3 の影響を除くと、中長期市場資金は、 持続的な市場借
換計画によって 当上半期中に 25 十億ユーロ増加した。
内訳は、以下のとおりである。
クレディ・アグリコル・グループの中長期市場資金の変動
( 注 1) 想定元本
会計上の観点（ソルベンシーの健全性調整を除く。）
3.2 クレディ・アグリコル・グループの流動性準備金の推移
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割引後の流動性準備金は、 2023 年 6 月 30 日現在、 2022 年 12 月末から 133 十億ユーロ減少して合計 334 十億
ユーロとなった。これは、短期債務純額の 2 倍超に相当する（中央銀行での再調達を除く。）。
(2)
2023 年 6 月 30 日における流動性準備金のかかる減少は、主に「不動産 ACC 」チャネルが 2023 年 6 月 30 日に
廃止されたことによる合計 114 十億ユーロの減少、およびその他の適格貸出金に関するフランス銀行の割引
（パンデミックの最中、一時的に緩和される。）の正常化による合計 5 十億ユーロの減少の影響によるもので
あった。
2023 年 7 月 18 日に ACPR および ECB の承認を受けた新 CA HL SFH （クレディ・アグリコル・ホーム・ローン
SFH ）の自己引受による発行プログラムの有価証券が、 2023 年 7 月末に発行されており、 70 十億ユーロの追加
の ECB 適格準備金が上乗せされる。
これらの新たな準備金は、 2023 年 6 月 30 日現在のプロフォーマの流動性準備金構想の全体水準が 404 十億
ユーロと極めて高い水準を維持することを意味する。
中央銀行預け金が高水準なのは、多額の余剰流動性を再調達した結果であった。
また、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、（ ECB からの融資を受けた後）即時利用可能な準備
金の維持に努めた。割引後中央銀行のリファイナンスの対象となる非 HQLA 資産は、合計 54 十億ユーロとなっ
た。
( 注 2) ACC ： 追加信用債権 。
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2023 年 6 月 30 日現在のクレディ・アグリコル・グループの流動性準備金
( 注 1) 流動性カバレッジ比率バッファーを改善するための中央銀行オペに利用可能である。
( 注 2) 割引後利用可能な市場性証券（時価評価）
2023 年 6 月末現在、利用可能な流動性準備金の構成は、以下のとおりであった。
■ ECB による割引後、中央銀行のリファイナンス・オペに利用可能な債権 44 十億ユーロ。
■ 自己保有し、割引後に中央銀行のリファイナンス・オペに利用可能な証券化持分 7 十億ユーロ。 2023 年 7
月末の新 CA HL SFH 証券の発行により、 70 十億ユーロの追加の ECB 適格準備金が上乗せされる。
■ 中央銀行預け金（現金および法定準備金を除く。） 151 十億ユーロ。
■ 割引後の証券ポートフォリオ 132 十億ユーロ。内訳は、市場性のある HQLA 証券（ 113 十億ユーロ）および
その他の市場性のある証券（流動性割引後 19 十億ユーロ）（中央銀行のリファイナンスに利用可能な 3 十
億ユーロを含む。）であった。
クレディ・アグリコル・グループの流動性リスク管理および統制システムが設定した制限をクレディ・ア
グリコル・エス・エーの各子会社および地域銀行に割り振ることで、現地の流動性リスクが準備金によって
適切にカバーされていることが保証される。
3.3 規制比率
2014 年 3 月以降、ユーロ圏の金融機関は、 EBA （欧州銀行監督機構）の定めるところに従い、監督当局に対
して流動性カバレッジ比率（ LCR ）を報告することを義務付けられている。 LCR の目的は、流動性危機が 30 暦
日継続した場合に民間市場において容易かつ即時に現金化可能な、抵当権の設定されていない適格流動資産
（ HQLA ）を十分保有していることを保証し、銀行の流動性リスク特性の短期的な回復力を強化することであ
る。
金融機関は、 2018 年 1 月 1 日以降 100 ％に設定された、この比率の最低基準の適用を受ける。
クレディ・アグリコル・ クレディ・アグリコル・
2023 年 6 月 30 日現在の 12 ヶ月間平均
（十億ユーロ）
グループ エス・エー
流動性バッファー 377.0 347.0
キャッシュ・アウトフロー純額合計 240.0 237.7
流動性カバレッジ比率（ LCR ） 157.3 ％ 146.4 ％
( 注 ) 上記の平均 LCR は、欧州の CRR Ⅱの要件に遵守し、観察期間中に報告された直近 12 ヶ月分の比率の算術平均と一致す
る。
クレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・エス・エーの 12 ヶ月間の平均 LCR は、 2023
年 6 月末現在、それぞれ 157.3 ％および 146.4 ％であった。これらは、中期計画目標である約 110 ％を上回って
いた。
また、 2021 年 6 月 28 日以降、ユーロ圏の金融機関は、 EBA （欧州銀行監督機構）の定めるところに従い、監
督当局に対して安定調達比率（ NSFR ）を報告することを義務付けられている。 NSFR は、金融機関が中長期的
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な資産を調達するのに十分な「安定した」（すなわち、当初満期が 1 年超の）資金源を有することを確保する
ことを意図している。
2023 年 6 月末現在、 クレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・エス・エーの NSFR は
100 ％超であり、規制要件に遵守し、かつ中期計画目標である 100 ％を満たしていた。
3.4 2023 年度上半期の 借換戦略および状況
プライマリー市場での新規発行額が記録的となった年度初めの後、 2023 年度上半期はインフレ圧力が持続
したため、緊縮的な金融政策にもかかわらず堅調であった株式市場に後押しされて、主要中央銀行は利上げ
政策を継続した。例えば、 ECB は半年間で累計 150 ベーシス・ポイントの利上げを行い、 2023 年 6 月 30 日現在で
4.0 ％に達した。一方、 FRB は 2022 年に本格的に開始した政策を継続し、合計 75 ベーシス・ポイントの利上げ
を行った（ 2023 年 6 月 30 日現在で 5.25 ％）。
それにもかかわらず、金利の急上昇は米国の銀行機関を弱体化させ、 3 月には米国のいくつかの地方銀行が
破綻し、欧州ではクレディ・スイスが破綻した。クレディ・スイスがライバルの UBS に買収されたことで、シ
ステミックな危機の拡大は防げたものの、同行の救済はスイス当局による AT1 証券の解約という代償を払うこ
ととなった。プライマリー市場が 3 月末に再開された後は、投資家が劣後債券を敬遠する中で 2 週連続で低迷
したが、その後は欧州の銀行セクターの四半期決算が安心感のある発表であったことに支えられ、プライマ
リー市場は徐々に正常化した。
カバード・ボンドのスプレッドは、発行関連の供給が豊富にあったことおよび ECB による段階的な緩和の結
果、徐々に拡大した。プライマリー市場は特に堅調なスタートを切り、半年間の発行額は 142 十億ユーロに達
し、これは 2022 年度通年でユーロ FIG （金融機関グループ）市場でユーロ建てで発行されたカバード・ボンド
の記録的な発行額の 3 分の 2 超に相当する。 4 月に ECB はまた、その資産買入プログラムを廃止する意向を再び
断言し、資産買入プログラムを 2023 年 7 月末に、パンデミック緊急購入プログラム（ PEPP ）を 2024 年末に廃止
すると発表した。さらに、欧州の中央銀行は、ユーロ FIG プライマリー市場への参加を徐々に減らし、第 1 四
半期には参加を止めた。
銀行の流動性ニーズが高まり、 TLTRO の 返済 が目前に迫っていたため、年度上半期の債券発行額は堅調に推
移した。そのため、 FIG プライマリー市場は 1 年前と比較して特に活況を呈した（ 2023 年度上半期のカバー
ド・ボンド、無担保優先債および劣後債の形式による発行額は 318 十億ユーロであった。これに対し 2022 年度
上半期のこれらの発行額は 245 十億ユーロであった。）。例えば、 2023 年度上半期までに、 2022 年度のユーロ
FIG の発行額である 430 十億ユーロの 75 ％にあたる額が既に計上されており、これは、市場により十分に吸収
されたすべての形式および通貨で発行関連の供給が豊富にあったことを反映している。基調的インフレが欧
州および米国で落ち着いてきており、中央銀行の利上げサイクルが終わりに近づいていることも、発行条件
およびスプレッドを安定させた。
4 ．業務リスク
業務リスクの管理および監視のシステム・リスクは、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第
3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.8 業務リスク」に記載されている。
2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－
2 ．リスク管理－ 2.8 業務リスク－ Ⅲ ．エクスポージャー」に記載の業務損失およびリスク加重資産のバー
ゼル・リスク・カテゴリ別内訳については、以下のとおり更新されている。
業務損失のバーゼル・リスク・カテゴリ別内訳（ 2021 年度 -2023 年 6 月）
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過去 3 年間に検知された業務リスクのエクスポージャー特性は、概して、クレディ・アグリコル・エス・
エーの主要な活動を反映している。
■ 外部不正行為に対するエクスポージャーは依然として大きく、これは主に信用限度の業務リスク（文書
偽造、不正請求、宛先不明）に関連しており、 2023 年度は大規模なインシデントが発生し（虚偽の請求
への 資金供与 等）、かつ決済手段の不正利用（銀行カード、不正送金等）があった。
■ 処理ミス（データ入力ミス、経営管理の監督怠慢、処理または配信障害、データおよび／またはリスク
分析の失敗等）による、取引実行リスクおよび受渡リスク、処理管理リスク。このカテゴリには、 2021
年度に発生した例外的なインシデント（ CAMCA での IT プロジェクトの中止）および証券化の届け出におい
て 2022 年度に発生した別のインシデント（投資家が異議を申し立てた債務不履行の通知）が含まれる。
■ 顧客カテゴリに対するエクスポージャー（ 2022 年度に CA バンク・ポルスカのスイス・フラン建てモー
ゲージ・ローンの条件が不当であると問題視されたことに伴う引当金が目立った。）
■ 内部不正のリスクは、 2020 年度に数件の例外的なインシデントが発生した後、現在は抑制されている。
クレディ・アグリコル・エス・エーの業務リスクに対するエクスポージャーを軽減するため、事業体およ
びグループ・レベルで是正および防止行動計画が策定された。 5 百万ユーロを超える影響を有するインシデン
トに関する行動計画については、 2014 年度からグループ業務リスク委員会が、 2016 年度からはグループ・リ
スク委員会が、定期的に監督している。
リスク加重資産のバーゼル・リスク・カテゴリ別内訳（ 2023 年度第 2 四半期）
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5 ．法的リスク の変化
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその完全連結子会社における継続中の主要な法的手続および税
務手続については、 2022 年度の経営報告書に記載されている。
本書において記載され、 2023 年度第 1 四半期に A02 においてアップデートされた例外的事象および訴訟に関
する新しい進展は、以下に記載されている。
■ 「 CIE （小切手画像処理）事件」の項の最終段落。
■ 「 SSA 債」の項の第 2 段落。
■ 「オサリバンおよびタベラ 」の項の最後から二番目の段落および最終段落。
訴訟および例外的事由
CIE （小切手画像処理）事件
2008 年 3 月、 LCL およびクレディ・アグリコル・エス・エーならびにその他 10 行の銀行は、フランス競争評
議会（ Conseil de la concurrence 。現在の競争監視機関（ Autorité de la concurrence ））の代表者から、
苦情申立書を受理した。
これらの銀行は、小切手画像処理システムへの移行以降、すなわち 2002 年から 2007 年にかけて、共謀して
小切手の現金化に交換手数料を課したとして訴えられていた。競争監視機関は、かかる手数料は、欧州共同
体条約第 81 条第 1 項およびフランス商法（ Code de commerce ）第 L.420-1 条の定義における非競争価格協定を
構成し、経済に損害を与えたとしている。
これらの銀行は、答弁書において手数料の反競争性について全面的に反論し、手続の正当性を争った。
競争監視機関は、 2010 年 9 月 20 日付の決定により、小切手画像処理手数料（ CEIC ）はその目的自体が反競
争的であったと結論付けた。関連サービスの手数料の 1 つである誤決済取引取消手数料（ AOCT 手数料）につい
て、競争監視機関は、これらの銀行に対し、かかる決定の通知から 6 ヶ月以内に当該金額を改定するよう求め
た。
訴えられた銀行は、合計 384.92 百万ユーロの制裁金を科された。
LCL およびクレディ・アグリコルは、それぞれ、 CEIC について 20.7 百万ユーロおよび 82.1 百万ユーロ、
AOCT 手数料について 0.2 百万ユーロおよび 0.8 百万ユーロの支払を命じられた。
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これらの銀行はすべて、この決定に対してパリ控訴裁判所に控訴した。同裁判所は、 2012 年 2 月 23 日付の
判決により、競争監視機関は競争制限の存在を証明しておらず、かかる協定が競争抑止目的を有することを
立証していないとして、原判決を覆した。
競争監視機関の上告後、 2015 年 4 月 14 日に、フランス最高裁判所（ Cour de cassation ）は、パリ控訴裁判
所が UFC －ク・ショワジール（ Que Choisir ）および ADUMPE の主張を検討することなく両者の訴訟参加は目的
を欠くと判断したことを唯一の理由に、 2012 年 2 月 23 日付のパリ控訴裁判所の判決を破棄し、パリ控訴裁判所
に差し戻した。
最高裁判所は、訴訟の本案については判決を下さず、クレディ・アグリコルはパリ控訴裁判所に控訴し
た。
2017 年 12 月 21 日付の判決で、パリ控訴裁判所は 2010 年 9 月 20 日付の競争監視機関の決定を承認したが、ク
レディ・アグリコルへの制裁金を 82,940,000 ユーロから 76,560,000 ユーロに減額した。 LCL への制裁金は変わ
らず 20,930,000 ユーロである。
この訴訟手続の当事者である他の銀行と同様に、 LCL およびクレディ・アグリコルは最高裁判所に上告し
た。
2020 年 1 月 29 日、フランス最高裁判所（ Cour de Cassation ）は、パリ控訴裁判所が目的ごとの競争制限が
存在することを証明していないとして、 2017 年 12 月 21 日付のパリ控訴裁判所の判決を破棄し、同裁判所に差
し戻した。
パリ控訴裁判所は、 2021 年 12 月 2 日付の決定において、競争監視機関の決定を覆し、 CEIC および AOCT 手数
料の導入が、その目的またはその効果によって反競争的行為に該当することは立証されないとの判決を下し
た。
2021 年 12 月 31 日、競争監視機関は、この判決に対してフランス最高裁判所に上告した。 2023 年 6 月 28 日付
の判決で、フランス最高裁判所は競争監視機関の上告を棄却し、 CEIC または AOCT 手数料のいずれも、競争制
限を目的とするものではなく、 CEIC が銀行間の競争を歪め、制限し、または妨げる影響があったとは立証さ
れないと最終的に認めた。この判決により、本件は最終的に終結した。
外国資産管理室（ OFAC ）
2015 年 10 月、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社クレディ・アグリコル・コーポレー
ト・アンド・インベストメント・バンク（クレディ・アグリコル・ CIB ）は、米国経済制裁の対象国との米ド
ル建て取引に関して調査を行っていた米国およびニューヨークの当局と、合意に達した。この合意の対象と
なる事象は、 2003 年度から 2008 年度までに行われた。
米国およびニューヨークの当局の調査に協力していたクレディ・アグリコル・ CIB およびクレディ・アグ
リコル・エス・エーは、合計 787.3 百万米ドル（すなわち 692.7 百万ユーロ）の罰金を支払うことに同意し
た。この罰金は既存の準備金から支払われたため、 2015 年度下半期の会計には影響していない。
米国連邦準備制度理事会およびニューヨーク州金融サービス局（ NYDFS ）との合意は、クレディ・アグリ
コル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB が行った。米国財務省の外国資産管理室（ OFAC ）との合
意は、クレディ・アグリコル・ CIB が行った。またクレディ・アグリコル・ CIB は、コロンビア特別区連邦検
事局（ USAO ）およびニューヨーク郡地方検事局（ DANY ）と、それぞれ 3 年の訴追延期合意（ DPA ）も締結し
た。 2018 年 10 月 19 日、 USAO および DANY との 2 件の訴追延期合意は 3 年の期間が満了し、クレディ・アグリコ
ル・ CIB は DPA に基づくすべての義務を履行した。
クレディ・アグリコルは、国際制裁に係る法律に関する内部手続およびその遵守プログラムを引き続き強
化し、米国およびニューヨークの当局と、本国の規制当局である欧州中央銀行および金融健全性規制監督・
破綻処理機構（ ACPR ）と、ならびに世界ネットワークにおける他の規制当局と、今後も十分に協力してい
く。
NYDFS および米国連邦準備制度との合意に従い、クレディ・アグリコルの遵守プログラムは、有効性を評
価するため定期的に審査を受ける。この審査には、 NYDFS から 1 年の任期で任命される外部コンサルタントに
よる審査、および米国連邦準備制度の承認を受けた独立委員会による年 1 回の審査が含まれる。
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Euribor ／ Libor およびその他の指数
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・アグリコル・ CIB は、多くの銀行
間金利に寄与する者として、複数の当局より情報提供の要請を受けている。これは、 ( ⅰ ) 多くの通貨におけ
る Libor （ロンドン銀行間取引金利）、 Euribor （欧州銀行間取引金利）およびその他特定の市場指数の計
算、 ならびに ( ⅱ ) これらの金利および指数に関連する取引についての調査の一環である。これらの要請は、
2005 年度から 2012 年度までの複数の期間にわたっている。
当局に対する協力の一環として、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社であるクレディ・
アグリコル・ CIB は、議論の相手である様々な当局、特に米国の当局－ DOJ （司法省）および CFTC （商品先物
取引委員会）－に要請された情報を収集するための調査を行った。これらの議論の結果または結論に達する
時期を予測することは現時点では不可能である。
さらに、クレディ・アグリコル・ CIB は現在、 Libor および Euribor の両方について、フロリダ州検事総長
による調査を受けている。
調査および和解手続の不調を経て、欧州委員会は 2014 年 5 月 21 日、クレディ・アグリコル・エス・エーお
よびクレディ・アグリコル・ CIB に対し、 Euribor に関するデリバティブの競争を阻止、制限または歪曲する
目的および／もしくは効果を有する合意または協調行動について、異議申立書を送達した。
2016 年 12 月 7 日付の決定において、欧州委員会は、ユーロ建て金利デリバティブのカルテルに参加したと
して、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB に合わせて 114,654,000 ユーロ
の制裁金を科した。クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、この決定に異
議を申し立て、欧州司法裁判所に対して判決の破棄を求めている。同裁判所での審問は 2022 年 3 月 17 日に行わ
れ、判決日は現時点で未定である。
スイスの競争当局 COMCO は、クレディ・アグリコル・エス・エーならびに複数のスイスの銀行および国際
銀行に関して、 Euribor を含む金利デリバティブ市場の調査を行った。かかる調査は、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーが有罪を認めることなく 4,465,701 スイス・フランの制裁金および 187,012 スイス・フランの
手続費用を支払うことに合意した和解手続後に終了した。
その上、 2016 年 6 月には、韓国公正取引委員会（ KFTC ）が、クレディ・アグリコル・ CIB ならびに様々な通
貨における Libor 指数、 Euribor および Tibor 指数について 2015 年 9 月に開始した調査を終了すると決定した。
KFTC は、 2018 年 12 月 20 日にクレディ・アグリコル・ CIB に通知された決定に従い、外国為替デリバティブの一
部（ ABS-NDF ）についての調査を終了した。
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB が 2012 年度および 2013 年度以降、
他の金融機関と共に、 1 件は両社が被告として（ Euribor に関する「サリバン」事件）、もう 1 件はクレディ・
アグリコル・エス・エーのみが被告として（ Libor に関する「リーバーマン」事件）指名された、米国におけ
る 2 件の集団訴訟に関して、「リーバーマン」集団訴訟は現在、原告が手続の中止を決定したため、終結して
いる。「サリバン」集団訴訟については、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコ
ル・ CIB は、原告の主張の却下を求める申立てを行い、米国ニューヨーク州連邦地方裁判所が第一審でこれを
支持した。 2019 年 6 月 14 日、原告は本決定に対し控訴した。この控訴審の判決を待つ間、連邦第 2 巡回区控訴
裁判所は、別件（通称 Gelboim ）で、外国人被告に対する米国裁判所の人的管轄に関する判例を修正する判決
を 2021 年 12 月 31 日に下した。現在審理されている控訴審に関して判例が覆ることによって生じる可能性があ
る悪影響を避けるため、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、訴訟手続
を最終的に終結させることを意図した合意について原告と交渉した。かかる合意では、原告への 55 百万米ド
ルの支払が規定されており、 2022 年に締結された。この合意は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよび
クレディ・アグリコル・ CIB が過失を認める内容を含んでおらず、 2022 年 11 月 15 日にニューヨーク裁判所によ
り承認され、 この決定に対する上訴は行われていない。この種の合意における標準的な協力義務に基づき、
まだ和解していない他の当事者との協議において文書が必要な場合、 2023 年においても原告からクレディ・
アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB に対して文書の開示請求（確認的開示）を行うこ
とができる。
また 2016 年 7 月 1 日以降、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、他行
と共に、 SIBOR （シンガポール銀行間取引金利）指数および SOR （シンガポール・スワップ・オファー・レー
ト）指数に関して、米国における新たな集団訴訟（「フロントポイント」事件）の当事者となっている。ク
レディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB による最初の却下の申立てを認めた後、
ニューヨーク州連邦地方裁判所は原告からの新たな申立てについて判断を下し、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーが当該指数に寄与していなかったことを理由に、同行をフロントポイント事件の対象から除外し
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た。しかしながら、同裁判所は、最近の判例法の動向を考慮して、クレディ・アグリコル・ CIB および SIBOR
指数の設定パネルに参加しているすべての銀行についてはその管轄を適用することができると判断した。
SIBOR ／ 米ドル指数および SOR 指数に関する申立てにおける主張もまた裁判所により却下され、したがって、
SIBOR ／シンガポール・ドル指数のみが、引き続き考慮されている。 2018 年 12 月 26 日、原告は、 SIBOR 指数お
よび SOR 指数が操作され米ドルでの取引に影響を与えたとの主張をフロントポイント事件の範囲に再度含める
ことを求め、新たな訴えを提起した。クレディ・アグリコル・ CIB は、他の被告と共に、 2019 年 5 月 2 日に開か
れたニューヨーク州連邦地方裁判所での審問においてかかる新たな訴えに異議を述べた。 2019 年 7 月 26 日、連
邦裁判所は、被告による却下の申立てを認めた。 2019 年 8 月 26 日、原告は上訴の申立てを行った。
2021 年 3 月 17 日、連邦第 2 巡回区控訴裁判所の 3 人の裁判官パネルは原告の上訴を認め、その結果、新たな
訴状を受理し、事件をニューヨーク州連邦地方裁判所に差し戻した。クレディ・アグリコル・ CIB を含む被告
は、本会議に出席している連邦控訴裁判所の判事に対し、この決定を再審理するよう求めた。 2021 年 5 月 6
日、この申請は控訴裁判所に却下された。 2021 年 5 月 12 日、被告は本件の第一審裁判所への差戻しの停止を求
めて上訴したが、 2021 年 5 月 24 日に却下された。 2021 年 10 月 1 日、被告は米国最高裁判所に上訴したが、同裁
判所は 2022 年 1 月 10 日、本件を審理しないことを決定した。被告は、本件訴訟を終結する目的で連邦裁判所に
新たな申立てを行っており、現在審査中である。
2022 年 5 月 27 日、この訴訟を最終的に終結させるため、 13 名の被告全員が原告との間に契約を締結した。
この契約は、各原告に一定の金額を割り当て、原告に対して一時金を支払うことを定めている。これによ
り、クレディ・アグリコル・ CIB は 7.3 百万米ドル（総額の 8.03 ％）を支払うこととなる。この契約は、クレ
ディ・アグリコル・ CIB 側の過失を認める内容を含んでおらず、 2022 年 11 月 29 日にニューヨーク裁判所により
承認され、この決定に対する上訴は行われていない。
SSA 債
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、米ドル建て SSA 債（国際機関
債、サブソブリンおよび政府機関債）の流通市場取引に関与した複数の銀行の活動に関する調査について、
複数の規制当局から情報提供の要請を受けた。クレディ・アグリコル・ CIB は、これらの規制当局への協力を
通じて、要請された情報を収集するための内部調査を進めた。 2018 年 12 月 20 日、欧州委員会は、米ドル建て
SSA 債の売出しにおける欧州競争法違反の疑いに関する調査に含まれた、クレディ・アグリコル・エス・エー
およびクレディ・アグリコル・ CIB を含む複数の銀行に対して、異議告知書を送付した。クレディ・アグリコ
ル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、かかる異議について認識し、 2019 年 3 月 29 日に回答を
送付し、 2019 年 7 月 10 日および 11 日に口頭審理を受けた。
2021 年 4 月 28 日付の決定で、欧州委員会は、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリ
コル・ CIB に、米ドル建て SSA 債の流通取引市場においてカルテルに参加したとして、合わせて 3,993,000 ユー
ロの制裁金を科した。 2021 年 7 月 7 日、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB
は、この決定を不服として、欧州司法裁判所に上訴した。控訴審は 2023 年 6 月 16 日に行われ、係争中である。
クレディ・アグリコル・ CIB は、他行と共に、米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所における暫定
的併合集団訴訟の当事者となった。当該訴訟は、原告が当事者適格を得るのに十分な損害の申立てをするこ
とができなかったという理由により、 2018 年 8 月 29 日に却下された。しかしながら、原告は、かかる瑕疵の是
正を試みる機会が与えられた。原告は、 2018 年 11 月 7 日に修正訴状を提出した。クレディ・アグリコル・ CIB
は、他の被告と同様に、当該修正訴状の却下の申立てを行った。 2019 年 9 月 30 日付の決定により、クレディ・
アグリコル・ CIB に対する本集団訴訟は管轄ではないことを理由に却下され、当該裁判所は、その後の判決
で、原告はいずれにせよ米国反トラスト法違反を立証できなかったと判断した。 2020 年 6 月、原告はかかる 2
件の判断に対し控訴した。 2021 年 7 月 19 日、第 2 巡回区控訴裁判所は、原告が米国反トラスト法違反を立証し
ていないとする当該裁判所の立場を支持した。原告がこの決定に対して米国最高裁判所に不服申立てを行う
期限は、原告がこの点について何らの措置も講じずに 2021 年 12 月 2 日に経過した。その後、原告は、当該裁判
所の裁判官が訴訟手続の開始時に利害相反を明らかにしていなかったことを理由に、第一審の裁判所の判決
を取り消すための申立てを行う承認を求めた。本件は、この申立てを審査するために新しい裁判官に割り当
てられ、かかる新しい裁判官は、本件に関する見解を提出するよう両当事者に命じた。 2022 年 10 月 3 日、かか
る裁判官であるヴァレリ・カプロニ地方裁判所裁判官は意見書を公表し、判決を無効にするという原告の申
立てを却下し、裁判所書記官に本件を終結させるように指示した。原告はカプロニ裁判官の決定に上訴しな
かった。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
2019 年 2 月 7 日、クレディ・アグリコル・ CIB および米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所で係属中
の集団訴訟の他の被告に対して、 2 件目の集団訴訟が提起された。 2020 年 7 月、原告は訴訟を自主的に取り下
げたが、この請求は再開される可能性がある。
2018 年 7 月 11 日、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、他の銀行と共
にカナダのオンタリオ州最高裁判所に提起された集団訴訟について通知を受けた。カナダ連邦裁判所には、
新たな訴訟が提起されている。オンタリオ州最高裁判所に提起された訴訟は、 2020 年 2 月 19 日に却下された。
クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・ CIB は、連邦裁判所での手続を終了させる
ことで原則的に合意した。最終的な合意は、これから交渉、締結され、裁判所によって承認される必要があ
る。
オサリバンおよびタベラ
2017 年 11 月 9 日、イラクにおけるテロ攻撃によって負傷しまたは殺害されたと主張する人々（またはその
家族もしくは遺産管理人）が、米国ニューヨーク州連邦地方裁判所に対し、クレディ・アグリコル・エス・
エーおよび子会社クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメント・バンク（クレディ・
アグリコル・ CIB ）を含む複数の銀行に対する訴状を提出した（「オサリバンⅠ」事件）。
2018 年 12 月 29 日、同じ個人集団が、 57 名の新たな原告を加えて、同じ被告に対して別の訴状を提出した
（「オサリバンⅡ」事件）。
2018 年 12 月 21 日、別の個人集団が、同じ被告に対して訴状を提出した（「タベラ」事件）。
かかる 3 件の訴状は、クレディ・アグリコル・エス・エー、クレディ・アグリコル・ CIB およびその他の被
告が、イランおよびその代表者と共謀して米国の制裁に違反し、米国の反テロリズム法およびテロ支援者制
裁法に反してイランの企業と取引を行った、と主張する。具体的には、クレディ・アグリコル・エス・
エー、クレディ・アグリコル・ CIB およびその他の被告が、米国財務省の外国資産管理室が科した制裁に違反
してイランおよびイランの企業と米ドル建ての取引を行ったことで、イランはテロ組織への資金供与が可能
となり、かかるテロ組織が原告を攻撃した、と主張している。原告団は損害賠償を求めているが、その金額
は明らかにしていない。
2018 年 3 月 2 日、クレディ・アグリコル・ CIB およびその他の被告は、オサリバンⅠ事件の訴状を却下する
申立てを行った。 2019 年 3 月 28 日、裁判所は被告の却下の申立てを承諾した。 2019 年 4 月 22 日、原告は訴状を
修正する申立てを行った。被告は 2019 年 5 月 20 日に原告の申立てに反論し、原告が 2019 年 6 月 10 日に答弁書を
提出した。 2020 年 2 月 25 日、原告の訴状修正の申立ては認められず、原告による原訴訟は棄却された。
2020 年 5 月 28 日、原告は裁判所に対して、被告を相手方とし控訴することを認める終局判決を下すよう求
める申立てを行った。 2020 年 6 月 11 日、被告は原告の申立てに反論し、原告は 2020 年 6 月 18 日に答弁書を提出
した。 2021 年 6 月 29 日、裁判所は原告の申立てを棄却した。
オサリバンの訴訟に関して、 2021 年 7 月 28 日、裁判所は、フリーマン対 HSBC ホールディングス・ピー・エ
ル・シー第 19-3970 号事件（第 2 巡回区控訴裁判所）の控訴事件の係属中に、「オサリバンⅠ」事件の停止命
令を行った（「オサリバンⅡ」事件および「タベラ」事件の裁判は、本件控訴の結果が出るまで中断されて
いた。）。 2023 年 1 月 20 日、裁判所は、ソーシャルメディア企業に対する米国の反テロリズム法の適用に関す
るツイッター・インク対タムネ他の米国最高裁判所による判決が出るまで、「オサリバンⅠ」および「オサ
リバンⅡ」事件の訴訟手続きの停止を延期した。 2023 年 6 月 5 日、裁判所は、「フリーマン」事件についての
第 2 巡回区控訴裁判所 の判決を不服とする米国最高裁判所への控訴審の判決が出るまで、「オサリバンⅠ」お
よび「オサリバンⅡ」事件の停止を延期した。
「タベラ」事件では、 2023 年 1 月 31 日、両当事者は裁判所に対し、「ツイッター」事件の控訴審の最高裁
判決が出るまで裁判を停止するよう要請した。 第 2 巡回区控訴裁判所 は 2023 年 1 月 5 日に「フリーマン」事件の
判決を下し、米国最高裁判所は 2023 年 5 月 18 日に「ツイッター」事件の判決を下した。 2023 年 6 月 20 日、「 タ
ベラ」事件 の原告は、「フリーマン」事件の最高裁判決が出るまで、裁判所が事件を停止することを要請し
た。
クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス・ネーデルランド B.V.
クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス・エス・エーの完全子会社であるクレディ・アグ
リコル・コンシューマー・ファイナンス・ネーデルランド B.V. およびその子会社が販売するリボルビング・
ローンの金利の見直し条件が、かかる金利の改定基準および利息の過払いの可能性に関して借り手からの申
立ての対象となっている。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
2019 年 1 月 21 日、クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス・ネーデルランド B.V. の 2 つの子
会社が関連する 2 件の別の訴訟において、オランダの金融サービス苦情処理当局である KIFID の控訴委員会
は、 消費者が金利決定の具体的な要因に関する情報を全くまたは十分に持たない場合、個別の金利は消費者
ローンの市場金利の傾向に従う必要があると決定した。
2020 年 5 月、クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス・ネーデルランド B.V. は、債務者の
利益のために、 KIFID のかかる決定を考慮した補償計画を実施した。オランダのその他の機関も補償計画を実
施した。クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス・ネーデルランド B.V. の監督委員会は、こ
の補償計画を 2021 年 3 月 1 日に終了することを決定した。
CACEIS ジャーマニー
2019 年 4 月 30 日、 CACEIS ジャーマニーは、バイエルンの税務当局から、 2010 年に多数の顧客に還付された
配当税の払戻しを求める申立てを提起された。
この請求額は 312 百万ユーロであった。これに伴い、 148 百万ユーロの利息（年率 6 ％で計算）の支払も求
められた。
CACEIS ジャーマニー （ CACEIS バンク・エス・エー） は、この請求に何ら根拠が見られないため断固として
争う姿勢である。 CACEIS ジャーマニーは、この請求の実体を争うため税務当局に不服を申し立て、実体に関
する手続の結果が出るまで支払を猶予するよう求めた。利息 148 百万ユーロの支払猶予は認められたが、 312
百万ユーロの払戻猶予は却下された。 CACEIS バンク・エス・エー は、この却下の決定につき不服を申し立て
た。却下の決定は拘束力を有するため、 CACEIS バンク・エス・エー は 312 百万ユーロを支払ったが、上訴が行
われたことを考慮して、その勘定に同額の請求を計上した。 2022 年 11 月 25 日付の決定において、ミュンヘン
税務当局は本案に関する CACEIS バンク・エス・エーの上訴を棄却した。 2022 年 12 月 21 日、 CACEIS バンク・エ
ス・エーは、ミュンヘン税務当局の上記の決定および上記の配当税払戻請求に対して、ミュンヘン租税裁判
所に提訴した。 CACEIS バンク・エス・エーは、その主張に確信を持っており、会計上の変更は一切行ってい
ない。
依存の可能性
クレディ・アグリコル・エス・エーは、いかなる産業、商業または金融の特許、ライセンスまたは契約に
も依存していない。
6 ．法令違反リスク
法令違反 リスク の予防および統制についての詳細は、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第
3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.10 法令違反リスク」に記載されてい
る。
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クレディ・アグリコル・グループのリスク要因
本章の記述は、クレディ・アグリコル・グループがさらされる主要なリスク、およびクレディ・アグリコ
ル・グループの構造を考慮したクレディ・アグリコル・エス・エーの有価証券の保有に関連する特定のリス
クについて記載したものである。
本章のその他の部分は、クレディ・アグリコル・グループのリスク選好、およびこれらのリスクを管理す
るための制度について記載している。クレディ・アグリコル・グループのリスク管理に関する情報は、金融
商品の開示に関する IFRS 第 7 号に基づき表示されている。
以下において、「クレディ・アグリコル・グループ」という用語は、法人（親会社および上場会社）とし
てのクレディ・アグリコル・エス・エー、フランス商法第 L.233-3 条の意義において同社が直接的または間接
的に連結する子会社、クレディ・アグリコル地域銀行、地区金庫およびそれぞれの直接または間接子会社で
構成されるグループとして定義される。
1. クレディ・アグリコル・グループおよびその事業に関するリスク要因
クレディ・アグリコル・グループの事業に特有のリスクについては、本項 (1.1) 信用リスクおよびカウン
ターパーティー・リスク、 (1.2) 財務リスク、 (1.3) 業務リスクおよび関連リスク、 (1.4) クレディ・アグリコ
ル・グループが業務を行う環境に関するリスク、 (1.5) クレディ・アグリコル・グループの戦略および取引に
関するリスク、ならびに (1.6) クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスクの各カテゴリに記載さ
れている。
6 つのカテゴリのそれぞれにおいて、発生確率および潜在的影響を評価した上でクレディ・アグリコル・
グループが目下非常に重要であると判断したリスクを、最初に記載する。しかしながら、目下重要性が高く
はないと判断されているリスクであっても、将来発生すればクレディ・アグリコル・グループに重大な影響
を与えるおそれがある。
これらのリスク要因については、以下に述べるとおりである。
1.1 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク
a ）クレディ・ アグリコル ・グループは取引相手先の信用リスクにさらされている
顧客および取引相手先の破産リスクは、クレディ・アグリコル・グループがさらされる主要なリスクの 1
つである。信用リスクは、取引相手先が債務を履行することができなくなった場合で、当行の記録における
かかる債権の帳簿価額がプラスであるときに、クレディ・アグリコル・グループの連結財務書類に影響を与
える。取引相手先は、銀行、金融機関、事業会社もしくは商事会社、政府およびその各種機関、投資ファン
ド、または個人のいずれもあり得る。取引相手先の債務不履行レベルは最近の歴史的な低水準より上昇する
可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは、発生し得る貸倒貸出金および貸倒懸念貸出金につい
て、相当額の繰入れおよび引当てを行わなければならない可能性があり、その結果、収益性への影響が起こ
り得る。
クレディ・アグリコル・グループは、担保、保証の取得、信用デリバティブ契約の締結およびネッティン
グ契約の締結等のリスク軽減テクニックを使用して信用リスクに対するエクスポージャーの削減に努めては
いるが、これらのテクニックがカバーする取引相手先の債務不履行によって発生する損失を、これらのテク
ニックが相殺できるという確証はない。さらに、クレディ・アグリコル・グループは、信用リスク・ヘッジ
を提供する者（デリバティブにおける取引相手先等）による債務不履行リスク、または担保の価値喪失リス
クにさらされている。また、これらのテクニックがカバーするのは、クレディ・アグリコル・グループの信
用リスク全体のうち一部のみである。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、取引相手先の債務
不履行リスクに対して大きなエクスポージャーを有している。
2023 年 6 月 30 日現在、信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク（希薄化リスクおよび決済不履行
リスクを含む。）に対するクレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーは、リスク軽減措置前で
2,064.5 十億ユーロであった。この内訳は、小口顧客 38 ％、企業 28 ％、政府 20 ％ならびに金融機関および投資
会社 7 ％である。また、クレディ・アグリコル・グループがさらされる信用リスクおよびカウンターパー
ティー・リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）は、 2023 年 6 月 30 日現在、それぞれ 486.9 十億ユーロおよび
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25.2 十億ユーロであった。当該期末、債務不履行となった貸出金および債権は総額 25.4 十億ユーロであっ
た。
b ）貸倒引当金の大幅な増加、またはクレディ・アグリコル・グループの貸出金および債権帳簿における損失
リスク 予想の変化は、業績および財務状態にマイナスの影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループは、貸出業務に関連して、貸出金および債権帳簿に関する実際のまたは
潜在的な損失（損益勘定に「リスク費用」として計上される。）を反映するため、貸倒懸念費用を必要に応
じて定期的に計上する。クレディ・アグリコル・グループ全体のかかる資産減損引当金のレベルは、過去の
発生損失の評価、行われた貸出しの金額および種類、業界基準、貸出書、経済情勢、ならびに各種貸出金の
回収可能性またはすべての当該資産に集合的に適用される、シナリオに基づく統計的手法に関するその他の
要因に基づいている。クレディ・アグリコル・グループは、適切なレベルの引当金を確保するよう努めては
いるが、貸出業務により不良資産が増加した結果、または市況の悪化、もしくは特に現在の危機環境におけ
る特定の国もしくは産業部門に影響を与え得る要因等（マクロ経済的または部門別の変化等）、その他の理
由により、将来の貸倒れに備えて繰入額の増加を余儀なくされることがある。最近の価格の緊張ならびにエ
ネルギーおよびコモディティの供給力は、一部の顧客セグメント（中小企業、専門家）またはこれらの価格
レベルもしくはその変動性に特に左右されやすい、融資を受けた事業部門（フランスの農業部門、コモディ
ティの生産およびトレーディング）の収益性およびキャッシュ・フローを悪化させ、または業務を中断させ
るなど、そのソルベンシーにとりわけ影響を与えるおそれがある。貸倒引当金が大幅に増加した場合もしく
は減損していない貸出金帳簿に内在する損失リスクに関するクレディ・アグリコル・グループの見積りが大
幅に修正された場合、またはこれに関して計上された引当金を超過する貸倒れが発生した場合、クレディ・
アグリコル・グループの経営成績および財務状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの貸付残高、債権および債券の総額は、 1,422.3 十
億ユーロであった。信用リスクに関しては、準備金、累計減損および関連する調整金額は、 21.3 十億ユーロ
(1)
であった。 2023 年度第 2 四半期のクレディ・アグリコル・グループの残高のリスク費用 は、 25 ベーシス・
ポイントである。
( 注 1) 残高のリスク費用は、連続する直近の 4 四半期間で計上された売掛債権のリスク費用を、 CA オート・バンクの残高
を再統合した後の各 4 四半期の期首現在の平均残高で除して計算される。
c ）産業および商業企業債務の質の低下はクレディ・アグリコル・グループの業績にマイナスの影響を与える
おそれがある
債務者企業の信用度は、主として経済の不確実性の増大、および特定の部門においては経済大国の貿易政
策に関するリスクによって著しく低下するおそれがある。貸出機関の最近の慣行では融資書類における契約
義務の保護レベルを引き下げており、債権者が資産を保護し不払いリスクを制限するために初期段階で介入
することがより困難になっているため、このリスクは深刻化するおそれがある。信用度の悪化傾向が続いた
場合、クレディ・アグリコル・グループは、資産の減損費用を計上し、または企業債務ポートフォリオの価
値を償却しなければならなくなる可能性があり、そうなればクレディ・アグリコル・グループの収益性およ
び財務状態に重大な影響が生じることになる。
2023 年 6 月 30 日現在、金融・保険業、公務および国防、義務的社会保障、ならびに管理・支援サービスを
除く部門に対するクレディ・アグリコル・グループの総エクスポージャーは 410.6 十億ユーロ（うち 14.1 十億
ユーロは債務不履行）となり、 11.4 十億ユーロの累積減損損失が生じた。
d ）クレディ・アグリコル・グループは大きなエクスポージャーを有する部門に影響を与える事象によりマイ
ナスの影響を受 けるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの信用エクスポージャーは、顧客重視の包括的なユニバーサル・バンキ
ング・モデルの活動により、極めて多岐にわたる。クレディ・アグリコル・グループは主に、地域銀行の
ネットワーク、 LCL のネットワークおよび CA イタリアを通じてリテール・バンキング業務を行っている。 2023
年 6 月末現在、クレディ・アグリコル・グループの商業貸出ポートフォリオ全体に占める小口顧客の割合は
46 ％、すなわち 817 十億ユーロであった。さらに、クレディ・アグリコル・グループは、ある出来事が、クレ
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ディ・アグリコル・エス・エーが大きなエクスポージャーを有する特定の部門に対して異常に大きな影響を
与える可能性がある、というリスクにさらされている。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グルー
プ の商業貸出のうち、 16 ％は地方自治体を含む公共部門の債務者（約 289.3 十億ユーロ）に、 5 ％はエネル
ギー部門の債務者（約 90.6 十億ユーロ）に関するものであった。公共部門の債務者は、国および地方の財政
政策ならびに予算の配分の影響を受けることがある。エネルギー部門の債務者は、エネルギー価格の変動に
さらされている。これらの部門が不況に陥った場合、クレディ・アグリコル・グループの収益性および財政
状態はマイナスの影響を受けるおそれがある。
e ）他の金融機関および 市場 参加者の健全性の状態および行動はクレディ・アグリコル・グループにマイナス
の影響を与えるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループが資金調達、投資およびデリバティブ業務を行う能力は、他の金融機関
または市場参加者の健全性の悪化により、マイナスの影響を受けるおそれがある。金融サービス機関は、ト
レーディング、手形交換、取引相手先、資金調達またはその他の関係により、相互に関連している。その結
果、 1 つまたは複数の金融サービス機関による債務不履行、またはその噂もしくは懸念、または金融サービス
業界全般の信頼の喪失は、市場全体の流動性の縮小につながる可能性があり、さらなる損失または債務不履
行を引き起こすおそれがある。クレディ・アグリコル・グループは、ブローカーおよびディーラー、商業銀
行、投資銀行、ミューチュアル・ファンドおよびヘッジ・ファンド、ならびにクレディ・アグリコル・グ
ループが定期的に取引を実行する他の法人顧客等、金融業界の多数の取引相手先に対して金融エクスポー
ジャーを有している。これらの取引の多くは、クレディ・アグリコル・グループに、債務不履行または財政
難の場合の信用リスクを負わせる。また、クレディ・アグリコル・グループの信用リスクは、クレディ・ア
グリコル・グループが保有する担保を処分できない場合、または支払うべき貸出金もしくはデリバティブ・
エクスポージャーの全額を下回る価格で清算された場合、高まる可能性がある。
2023 年 6 月 30 日現在、金融機関および関連事業体である取引相手先に対するクレディ・アグリコル・グ
ループの総エクスポージャーは 131 十億ユーロで、このうち 97.4 十億ユーロは内部格付に基づく手法によるも
のであった。
f ）クレディ・ アグリコル ・グループは、業務を行う国に集中するカントリー・リスクおよびカウンターパー
ティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、カントリー・リスク、すなわち当行が業務を行う国の経済、金融、
政治または社会の状況が当行の財務利益に影響するリスクにさらされている。クレディ・アグリコル・グ
ループはカントリー・リスクを監督し、財務書類に記録される公正価値調整およびリスク費用においてこれ
を考慮している。しかしながら、政治またはマクロ経済の環境が大幅に変化した場合、クレディ・アグリコ
ル・グループは、追加の繰入れを行い、または財務書類上で従前評価減されていた金額を超える損失を計上
しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループは、絶対値では、特にフランスおよび
イタリアにおいてカントリー・リスクにさらされている。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グ
ループの商業貸出金は、フランスが 1,231.6 十億ユーロ、イタリアが 152.3 十億ユーロで、当該期間中のクレ
ディ・アグリコル・グループの総エクスポージャーのそれぞれ 70 ％および 9 ％を占めていた。
両国の経済状況が悪化した場合、クレディ・アグリコル・グループにも影響することになる。また、クレ
ディ・アグリコル・グループは、 OECD に加盟していない国々に対しても大きなエクスポージャーを有してお
り、これらの国々は先進国ではさほど見られない政情不安、予測不可能な規制および課税、収用リスクなら
びにその他のリスク等の様々なリスクにさらされている。
2022 年度末現在、格付が A3 （ムーディーズ）または A- （スタンダード＆プアーズ）を下回る国々における
クレディ・アグリコル・グループの顧客に対する商業貸出（銀行取引相手先に対するものを含む。）は、西
欧の国々（イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、キプロスおよびアイスランド）を除くと、合計
71.9 十億ユーロであった。
クレディ・アグリコル・グループは、ウクライナおよびロシアにより直接的または間接的に影響を受けて
いる。
■ ウクライナにおいては、 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ウクライナの商業貸出は 852 百万
ユーロであり、そのほとんどが現地で調達されたものである。これらのエクスポージャーに対するリス
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クは、 2023 年 6 月 30 日現在、残高の 47 ％を上限として引き当てられている。エクスポージャーは、戦略的
顧客および部門に有利なポートフォリオ償却を部分的に再分配する方針により、紛争の開始以来着実に
減 少している（ 2022 年 3 月 31 日現在では 1.7 十億ユーロ、 2022 年度末現在では 961 百万ユーロ）。
■ ロシアにおいては、当行グループは、紛争が始まって以来、ロシア企業に対するすべての融資および同
国におけるすべての商業活動を停止している。しかしながら、当行グループは、紛争前の活動によりロ
シアにおいて直接的および間接的なエクスポージャーを有しており、 2022 年度第 1 四半期は IFRS に従い正
常貸出金に係る引当金を計上している。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB AO の子会社に計上されたエクスポージャー（オンショ
ア・エクスポージャー）は、 0.2 十億ユーロ相当であり、 2022 年 12 月 31 日と比較して横ばいであった。かかる
子会社の資本金は約 144 百万ユーロ相当であり、 2023 年 6 月 30 日現在、このうち約 64 百万ユーロが資本金、 80
百万ユーロが劣後債務であった（ 2022 年 12 月 31 日現在ではそれぞれ 74 百万ユーロおよび 77 百万ユーロであっ
た。）。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB AO 以外に計上されたエクスポージャー（オフショア・
(1) (2)
エクスポージャー ）は 2.3 十億ユーロ相当であった（そのほとんどが貸借対照表に計上されている ）。
これは、 2022 年 12 月 31 日現在から 0.6 十億ユーロの減少、 2022 年 2 月の紛争開始からは 2.3 十億ユーロの減少と
なった。オフショア・エクスポージャーのうちオフバランスシートの部分（荷為替信用状、金融保証、およ
び割合は少ないが未使用の確定クレジット・ファシリティ）は、紛争の勃発以降 1.4 十億ユーロ減少し、 2023
年 6 月 30 日現在は 0.1 十億ユーロとなった。
紛争とそれに続く国際制裁の結果、ポートフォリオ（ 2022 年 12 月 31 日現在 96 ％が投資適格であり、主とし
てコモディティの生産者および輸出者を含むロシアの大企業で構成されていた。）の質は、 2022 年 3 月 31 日付
で、当行グループの内部格付基準で格下げとなった。 2022 年度第 1 四半期以降、エクスポージャーは正常エク
スポージャーを中心に多額の引当てがなされるようになり、これはその後各報告日にアップデートされてい
る。ロシアのエクスポージャーに関する 2023 年度上半期のリスク費用は 7.7 百万ユーロに抑えられ、これには
正常エクスポージャー（ステージ 1 およびステージ 2 ）に関する 4.3 百万ユーロおよび個別引当金（ステージ
3 ）に関する 3.4 百万ユーロが含まれていた。
クレディ・アグリコル・インドスエズ・ウェルス・マネジメントのロシアに対するエクスポージャーは、
2023 年 6 月 30 日現在 152 百万ユーロであり、 2022 年 12 月 31 日（ 220 百万ユーロ相当）から著しく減少している。
これらのエクスポージャーは総じて規模が限定的で（ 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・ CIB の
総エクスポージャーの 1 ％未満）、引き続き厳格にモニタリングされている。
( 注 1) 変動リスクを除いた、顧客および銀行向けオンバランスシートおよびオフバランスシートの商業貸出金（輸出信
用機関の保証を除く。）
( 注 2) 与信枠の使用部分
g ）クレディ・ アグリコル・グループ は市場活動においてカウンターパーティー・リスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、有価証券、通貨、コモディティおよびその他の市場活動において取
引相手先が債務不履行に陥った場合に、損失を被る可能性がある。クレディ・アグリコル・グループが債務
証券のポートフォリオ（マーケット・メイキング業務に関するものを含む。）を保有する場合は、発行体の
信用度が低下するリスク、または不履行リスクにさらされている。トレーディング業務の一環として、クレ
ディ・アグリコル・グループは、取引相手先が取引の決済義務を履行できないリスクにさらされている。ク
レディ・アグリコル・グループのデリバティブ業務も、取引相手先の債務不履行リスク、およびかかる債務
不履行が発生した場合に支払うべき金額に関する重大な不確実性にさらされている。デリバティブおよび繰
延決済取引におけるカウンターパーティー・リスクに相当し、第 3 の柱で示されるリスク加重資産（ RWA ）
は、 2023 年 6 月 30 日現在、 11.5 十億ユーロであった。クレディ・アグリコル・グループは多くの場合、これら
のリスクに対処するため担保を取得したり補償請求権を行使したりするが、これらは完全な保護を確保する
には不十分である可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは、主要な取引相手先の破綻により、重
大な損失を被る可能性がある。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
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1.2 財務リスク
a ） クレディ・アグリコル・グループの収益性および財務状態は、金融政策の急速な引締めにより影響を受け
る可能性がある
インフレ率の急上昇を受け、 ECB は、 2022 年 7 月以降、主要金利を 11 ヶ月で 400 ベーシス・ポイント（ bp ）
引き上げ、資産購入プログラム（ APP ）による資金の再投資を 2023 年 7 月以降縮小そして停止する等、金融政
策を急速に引き締めている。このため、 2 年物スワップ・レートは 2023 年 6 月末までの 1 年間で 245 ベーシス・
ポイント、 2021 年度末からは 415 ベーシス・ポイント上昇し、 10 年物スワップ・レートは 1 年間で 80 ベーシ
ス・ポイント、 18 ヶ月で 280 ベーシス・ポイント上昇した。イールド・カーブは 2022 年度末以降反転してお
り、この傾向は、より恒久的かつ制限的な金融政策と経済の大幅な減速が予想されていることから、 2023 年
度には一層強まった。一方で、銀行に対して低コストで長期融資を提供する TLTRO の残高は、 1 年間で 1,500 十
億ユーロ減少した（マイナス 72 ％）。
こうした動きにより、銀行の融資条件は市場においても顧客に対しても急速に増加した。フランスの顧客
預金残高（出典： Banque de France ）は著しく鈍化し（ 2023 年 5 月には前年比でプラス 0.7 ％）、金利の上昇
により、預金は低金利の要求払預金から、満期が 2 年未満の定期預金および規制された通帳預金に急速に再配
分されることとなった。預金の平均金利は 1 年間で 100 ベーシス・ポイント上昇し（ 2023 年 5 月現在）、満期が
2 年未満の新規の定期預金の金利は 300 ベーシス・ポイント超の上昇であった。
同時に、貸出金残高も金利の上昇（プラス 1.6 ％）を受けて鈍化したが、預金残高ほどではなかった。新
規貸出（ 12 ヶ月累積）は前年比で 11 ％減少した（家計向け住宅ローンはマイナス 27 ％）。固定金利ローンの
比率が高いことにより、残高に対する金利の上昇は緩やかであった。新規の貸出については、高利率（非金
融企業向けの新規貸出金はプラス 250 ベーシス・ポイント、 1 年超の家計向け新規貸出金はプラス 170 ベーシ
ス・ポイント）により上昇幅が制限されている。
ECB は、バランスシートの縮小を継続することで金利に圧力をかけ続けながらも、 2023 年度も利上げを継
続し、数四半期にわたってこの利上げ幅を維持することが予想される。
この状況において、クレディ・アグリコル・グループの業績は、資源コストの増加（預金回収の競争の激
化を背景とした預金補償金の増加、市場資源のコストの増加およびコストの高い TLTRO への代替の増加）、お
よび新規生産の減少と競争の激化という複合的影響の下でオリジネートされた貸出金に市場金利の上昇が一
部または遅延して転嫁されるリスク、ならびに高利率メカニズムが純利息収入に与える影響によって、著し
い影響を受けており、今後も引き続き受けるおそれがある。
さらに、インフレは依然として主要な懸念事項であり、リスクである。インフレ率は、主に 1 年前に急上
昇したエネルギー価格のベース効果および供給制約の緩和により、 2022 年秋以降大幅に下落しているもの
の、 ECB は「基調的」インフレ（ボラティリティの高い価格を除く。）を注視している。この「基調的」イン
フレは、予想よりも高い回復力をみせ、エネルギー価格およびウクライナ戦争の影響を受けたその他のイン
プットの上昇がすべての物価と賃金に波及していることを反映している。 ECB は、特に、賃金スパイラルを引
き起こし、それがインフレの自律的な持続と期待値の大幅なシフトにつながるリスクを懸念している。金融
政策および金利への効果に関連する間接的な影響に加え、インフレに関連する圧力が予想以上に長引けば、
クレディ・アグリコル・グループの費用（給与、購入）、ひいてはその財務実績に重大な直接的影響を及ぼ
す可能性がある。
b ）イールド・カーブに不利な変化があると、クレディ・アグリコル・グループの連結収益または収益性に影
響を与 える可能性がある
(1)
クレディ・アグリコル・グループは、リテール・バンキングにおいて業界大手 であり、地域銀行および
(2)
LCL 通じて金利の変動にさらされており、フランスの市場シェア合計は 29.7 ％ を超えている。
ある期間にクレディ・アグリコル・グループが得る純利息収入は、当該期間における全体の連結収益およ
び収益性に重大な影響を与える。金利は、クレディ・アグリコル・グループが制御し得ない数々の要因に左
右される。市場金利の変動は、利付資産に課される利息および利付債務に対して支払われる利息に対して、
それぞれ異なる影響を有する。イールド・カーブに不利な変化があると、クレディ・アグリコル・グループ
の貸出業務による純利息収入およびその経済的価値の両方が減少する可能性がある。
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(3)
以下の純利息収益に対する感応度は、一方では 100 ％のパススルー率 を用いて計算されており、すなわ
ち、資産および負債（貸借対照表上のすべての変動金利商品について、および固定金利商品の場合は新規取
引 についてのみ）の金利変動が即時にパススルーされ、他方では要求払預金は現在の高い水準で無利息で維
持されており、実際、純利息収入の変動は以下の結果が示すよりも徐々に顕在化している。
経済的価値についての分析
2022 年 12 月末現在、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金
(4) (5)
利が低下した場合 、クレディ・アグリコル・グループの経済価値 には 3.2 十億ユーロのプラスの影響が
生じる。反対に、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が
上昇した場合、経済的価値に基づき 10.2 十億ユーロのマイナスの影響が生じる。
これらの影響は、今後 30 年間で段階的に廃止される貸借対照表に基づいて計算される。つまり、将来の生
産は考慮されず、貸借対照表上のポジションの変化による動的な影響は含まれない。金融機関以外の契約満
期のない預金（要求払預金および貯蓄勘定）の平均残存期間は 5 年に制限されている。使用される貸借対照表
には、金利リスクに関する規制（監督上のアウトライヤー基準）を遵守した株式および持分は含まれない。
純利息収入についての分析
住宅ローンに 50 ％のパススルー率を適用し、無報酬の要求払預金を通帳預金に 25 ％移行させた場合で、 1
年、 2 年および 3 年の期間を考慮し、かつ、バランスシートが一定である（すなわち満期取引の更新も同一で
ある）と仮定すると、 2022 年 12 月末現在、クレディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主
(4)
要な分野において金利が 50 ベーシス・ポイント低下した場合 、クレディ・アグリコル・グループの純利息
収入は 1 年目に 0.4 十億ユーロ、 2 年目に 0.7 十億ユーロ、 3 年目に 1.0 十億ユーロ減少する。反対に、クレ
ディ・アグリコル・グループがエクスポージャーを有する主要な分野において金利が 50 ベーシス・ポイント
上昇した場合、クレディ・アグリコル・グループの純利息収入は 1 年目に 0.5 十億ユーロ、 2 年目に 0.7 十億
ユーロ、 3 年目に 1.0 十億ユーロ増加する。
住宅ローンに 100 ％のパススルー率を適用し、金利が 50 ベーシス・ポイント変動した場合、パラレル下方
ショックのシナリオの 1 年目、 2 年目および 3 年目の感応度はそれぞれ 0.6 十億ユーロ、 1.1 十億ユーロおよび
1.5 十億ユーロ減少し、パラレル上方ショックのシナリオの 1 年目、 2 年目および 3 年目の感応度は、それぞれ
0.7 十億ユーロ、 1.1 十億ユーロおよび 1.5 十億ユーロ増加する。
これらの影響は、過去の金利上昇の遅延の影響を捉えていない。さらに、フランスでは、 2022 年度に見ら
れた高金利を背景に、固定金利モデルおよび高利率によって資産側のパススルー率が制限された。実際に
は、パススルー率は（ 50 ％ではなく） 20 ％であった。さらに、負債側では、金利上昇だけでなく、インフレ
に基づいて規制貯蓄口座の金利が上昇しており、当行の ALM はこの後者のリスクを完全にヘッジすることがで
きない。このような背景から、金利上昇に対する収益の感応度は、 2021 年度に示された推定値よりも 2022 年
度のほうが大幅に低くなっている。
金利が上昇した場合に経済価値が低下するのは、将来の満期日において一般的に固定金利負債よりも固定
金利資産の方が多いためである。したがって、金利の変動に対するストック資産全体の感応度は、ストック
負債全体の感応度よりも高い。
反対に、負債には金利上昇の影響を受けにくい株式や小口顧客の資産（要求払預金および規制貯蓄）が含
まれているため、金利が上昇すると、金利変動に対する更新後の資産の感応度が更新後の負債のそれよりも
高くなるため、純利息収入は増加する。資産／負債の感応度については、純利息収入のシミュレーションで
考慮される更新がストックを過大に補填している。
会計の観点からヘッジが効果的でないことが判明した場合、クレディ・アグリコル・グループの業績は、
金利変動（上昇および低下の両方）の影響を受ける可能性がある。
最後に、金利が予測より大きくまたは急激に上昇した場合、 ( ⅰ ) 欧州連合、米国およびその他の国々にお
ける経済成長が脅かされ、 (ⅱ) 貸出金ポートフォリオおよび債券ポートフォリオの耐性が試され、また ( ⅲ )
貸倒懸念貸出金および債務不履行が増加するおそれがある。より一般的には、金融緩和政策の終了により、
長期的に低金利で流動性の高い環境により特に恩恵を受けた特定の市場または資産（投資不適格の法人およ
びソブリン債務者、株式および不動産の一部の部門等）は厳しく是正される可能性がある。かかる是正は、
（変動性が著しく高まるなどして）金融市場全般に広がる可能性がある。結果として、クレディ・アグリコ
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ル・グループの業務は著しく混乱するおそれがあり、クレディ・アグリコル・グループの事業、業績および
財政状態は、きわめて不利な影響を受ける可能性がある。
( 注 1) 内部出典： ECO による調査
( 注 2) 家計向けおよび類似の貸出金合計、出典： ECO
( 注 3) パススルー率とは、市場金利の変動に対する対顧客レートの感応度をいう。
( 注 4) 使用される金利ショックは、規制シナリオの経済価値分析（ユーロ圏および米国では +/-200 ベーシス・ポイン
ト、スイスでは +/-100 ベーシス・ポイント）、および純利息収入分析（ +/-50 ベーシス・ポイントの均一な
ショック）に相当する。
( 注 5) 株式および固定資産を除く現在の貸借対照表の正味現在価値
c ）市況が悪化すると、クレディ・アグリコル・グループの保険、資産運用、資産サービシング、ブローカ
レッジ業務およびその他の業務による収益は減少するおそれがある
2022 年度は、市場の低迷により、資産運用、保険、資産サービシングおよび資産管理に特化した子会社を
有する顧客ポートフォリオの価値が減少し、インフローが減少したため、これらの活動によるクレディ・ア
グリコル・グループの収益も減少した。 2023 年 6 月末現在、クレディ・アグリコル・グループの収益の 11 ％、
7 ％および 4 ％は、それぞれ資産運用および資産管理、保険ならびに資産サービシングによるものであった。
クレディ・アグリコル・グループは、クレディ・アグリコル・アシュランスを通じて、フランス国内最大の
(1)
保険会社である 。アムンディの運用資産は 2023 年 6 月末現在 1,961 十億ユーロで、クレディ・アグリコル・
アシュランスの運用資産は 2023 年 6 月末現在 326 十億ユーロであった。今後景気が後退した場合、クレディ・
アグリコル・グループの業績および財政状態に同様の影響が生じる可能性がある。
子会社が顧客に請求する運用報酬および手数料は、通常、これらのポートフォリオの価値または実績に基
づいており、したがって、市場が下落すると、これらのサービスにより得られる収益にも影響が生じる可能
性がある。
さらに、市況の悪化がなくても、クレディ・アグリコル・グループの集団投資の引受けおよび生命保険商
品の実績が市場実績を下回った場合、引出しが増加してインフローが減少することによってクレディ・アグ
リコル・グループが資産運用業務および保険業務から受け取る収益も減少する。
その上、金融条件および経済情勢は、クレディ・アグリコル・グループが証券引受け、財務アドバイザ
リー業務ならびにその他の法人営業および投資銀行業務を提供する取引の数および規模に影響を与える。ク
レディ・アグリコル・グループの収益（これらのサービスの受取報酬および手数料を含む。）は、クレ
ディ・アグリコル・グループが参加する取引の数および規模に直接関連しているため、市況の悪化によって
重大な影響を受け得る。
( 注 1) 出典 ： Argus de l’assurance
d ）クレディ・アグリコル・グループの有価証券ポートフォリオおよびデリバティブ・ポートフォリオの帳簿
価額ならびにクレディ・アグリコル・グループの自己債務を調整した場合、当期純利益および株主持分に
影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの有価証券ポートフォリオ、デリバティブ・ポートフォリオおよびその
他の一部の資産の帳簿価額、ならびに自己債務の帳簿価額は、貸借対照表上、各財務書類の日付で調整され
る。帳簿価額調整額は、とりわけクレディ・アグリコル・グループの自己債務に内在する信用リスクおよび
債券株式市場の価値の変動を反映している。調整の大部分は、一会計期間中のクレディ・アグリコル・グ
ループの資産または負債の公正価値の変動に基づいて行われ、変動は損益計算書に計上されるか、株主資本
に直接計上される。損益計算書に計上された変動は、その他の資産の公正価値の逆の変動によって相殺され
ない範囲で、クレディ・アグリコル・グループの連結当期純利益に影響する。公正価値調整は、すべて株主
資本に影響し、その結果としてクレディ・アグリコル・グループの自己資本比率にも影響する。公正価値調
整は一会計期間につき計上されるが、これはその後の期間に追加の調整を要しないことを意味しない。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループが保有する発行済債務証券は、総額 146.2 十億ユー
ロであった。信用リスクによる蓄積された減損および準備金ならびにマイナスの公正価値調整合計は、 217 百
万ユーロであった。
また、クレディ・アグリコル・アシュランスは、負債コミットメント、特に保険契約者に付与された保証
（主としてユーロ建ての契約（ユニット・リンク契約および投資信託を除く。）および個人向けリスク保
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険）に対応する債券ポートフォリオを保有しており、これによっても損益計算書または株主資本に直接計上
される帳簿価額調整が発生する。
e ）クレディ・アグリコル・グループは市場価額の変動および様々な市場パラメータの変動に関連するリスク
にさらされている
クレディ・アグリコル・グループの事業は、金融市場の状況によって重大な影響を受け、フランス、欧
州、およびクレディ・アグリコル・グループが業務を行う世界中のその他の地域における現在のおよび予想
される将来の経済情勢によって影響を受ける。市場、経済または地政学的状況が悪化すると、金融機関の業
務環境は厳しくなるおそれがある。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、金利、株価、外国為
替、債券発行（クレディ・アグリコル・グループの債券を含む。）に適用されるプレミアム、ならびに石油
および貴金属の価格の変動によるリスクに大きくさらされている。
クレディ・アグリコル・グループは、これらのリスクに関する潜在的損失を測定するために、バリュー・
アット・リスク（ VaR ）モデルを使用している（詳細は 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3
－ 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2. リスク管理－ 2.5 市場リスク」の項を参照。）。 2023
年 6 月 30 日現在、当行グループの VaR は 16 百万ユーロであった。
クレディ・アグリコル・グループは、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方
針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2. リスク管理－ 2.5 市場リスク－ Ⅲ. 市場リスクの測定および監督方
法－ 1 ． 指標」および「 2.5 市場リスク－ Ⅳ ． エクスポージャー」にそれぞれ記載および定量化されて
いるとおり、極端な場合における潜在的なエクスポージャーを定量化するためのストレス・テストも行って
いる。これらの方法は、将来の市況とは大きく異なる可能性のある仮定または過去のアプローチに基づいて
いる。したがって、極端なシナリオにおけるクレディ・アグリコル・グループの市場リスク・エクスポー
ジャーは、定量化方法によって予測したエクスポージャーを上回るおそれがある。
クレディ・アグリコル・グループがさらされる市場リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）の合計は、
2023 年 6 月 30 日現在 13.3 十億ユーロであった。
さらに、クレディ・アグリコル・グループは、ソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームを通じ
た、特定の発行体または特定の商品の株価を吊り上げようとする投資家の協調行動によって生じ得る市場の
潜在的ボラティリティの影響を受けやすい。これらの活動は、クレディ・アグリコル・エス・エーの株式が
ターゲットであるか否かにかかわらず、評価に関する不確実性を生み、予測不可能な市況につながり、クレ
ディ・アグリコル・グループおよびその取引相手先に悪影響を及ぼす可能性がある。
f ）クレディ・ アグリコル ・グループは株式保有に関連して損失を被ることがある
クレディ・アグリコル・グループが保有する株式は、その価値が低下し、それによりクレディ・アグリコ
ル・グループに損失が発生するおそれがある。クレディ・アグリコル・グループは、主として上場株式のプ
ライベート・エクイティ業務におけるマーケット・メイキングおよびトレーディング活動に関連して、なら
びに当行グループに対して支配権を行使し、その経営方針に影響を与える目的を持つ企業の戦略的株式投資
を取得する取引に関連して、株式の価値低下リスクを負う。戦略的株式投資の場合、クレディ・アグリコ
ル・グループの支配度は限定的である場合もあり、他の株主または対象となる事業体の経営陣との意見の相
違により、クレディ・アグリコル・グループの当該事業体の方針に対する影響力にマイナスの影響が生じる
可能性がある。クレディ・アグリコル・グループが保有する株式の価値が大幅に下落した場合、クレディ・
アグリコル・グループは、連結財務書類に公正価値調整額または資産減損費用を計上しなければならない場
合があり、その結果経営成績および財務状態にマイナスの影響が生じるおそれがある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループは資本性金融商品を 58.9 十億ユーロ保有してお
り、このうち 43.5 十億ユーロは純損益を通じて公正価値で記録され、 7.3 十億ユーロは売買目的で保有され、
8.1 十億ユーロは資本を通じて公正価値で認識される資本性金融商品であった。
g ）クレディ・アグリコル・グループは損失エクスポージャーを統制するため適切な資産負債管理を行わなけ
ればならない
長引く市況の悪化は流動性を低下させ、資産の処分が困難になり、重大な損失につながる可能性がある
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クレディ・アグリコル・グループは、資産の満期、金利または通貨が負債のそれらと一致しないリスクに
さらされている。クレディ・アグリコル・グループの資産の多くは支払時期が不確定であり、仮に、ある時
点 でクレディ・アグリコル・グループが予想よりも少ない収益しか得られなかった場合、負債に係る債務を
返済するため市場から追加資金を調達しなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループ
はリスク管理手続の一環として資産・負債ギャップに厳しい制限を設けているが、資産と負債の不一致から
発生する潜在的損失を排除する上でこれらの制限が十分に有効であるという確証はない。
流動性管理におけるクレディ・アグリコル・グループの主たる目標は、いかなる長期的な流動性危機にも
耐え得る十分な資金を確保することである。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの LCR
（流動性カバレッジ比率－流動性リスク特性の短期的回復力を確保するための規制上の健全性比率）は、規
(1)
制上の最低ラインである 100 ％より高い 157.3 ％ で、中期計画目標の 110 ％を上回っていた。
クレディ・アグリコル・グループの一部の事業活動、特に市場、資産運用および保険に関する業務におい
ては、市場の変動の長期化、特に資産価格の減少が、対象市場におけるの活動度合を下げ、または市場の流
動性を低下させる可能性がある。クレディ・アグリコル・グループが悪化する持分を適時に処分できない場
合、かかる動きは重大な損失につながる可能性がある。これは、クレディ・アグリコル・グループが保有す
る流動性が高くない資産について、特に当てはまる。
証券取引所またはその他の規制市場で取引されていない資産（特定のデリバティブ等）は、クレディ・ア
グリコル・グループが公的相場以外のモデルを用いて計算した価値で評価される場合がある。クレディ・ア
グリコル・グループは、評価パラメータが IFRS 第 13 号の意味における観測可能なパラメータではない場合な
ど、このように評価される商品の価値の変動リスクにさらされており、結果として不測の損失を被るおそれ
がある。
( 注 1) 2023 年 6 月末現在の連続する 12 ヶ月間における平均 LCR
h ）クレディ・アグリコル・グループのヘッジ戦略はすべての損失リスクを排除できない可能性がある
クレディ・アグリコル・グループが事業に伴う各種リスク・エクスポージャーをヘッジするために用いる
手段または戦略が有効でない場合、クレディ・アグリコル・グループは損失を被るおそれがある。これらの
戦略の多くは、過去のトレーディング・パターンおよび相関関係に基づいている。たとえば、クレディ・ア
グリコル・グループがある資産のロング・ポジションを保有している場合、過去にショート・ポジションの
変動がロング・ポジションの価値変動を相殺してきた実績のある別の資産のショート・ポジションを取るこ
とで、リスクをヘッジすることができる。しかしながら、クレディ・アグリコル・グループが実施するヘッ
ジ戦略は部分的なものに過ぎないか、またはすべての市場環境におけるリスクを効果的に軽減しないもしく
は将来のすべてのリスクタイプをカバーできない可能性がある。予想外の市場の動きも、クレディ・アグリ
コル・グループのヘッジ戦略の効果を減少させる可能性がある。また、効果のないヘッジにより損益が計上
される方法によっては、クレディ・アグリコル・グループの報告利益がさらに変動する可能性がある。
2023 年 6 月 30 日現在、クレジット・デリバティブの形で購入したプロテクションの想定元本は 5.7 十億ユー
ロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 6.5 十億ユーロ）であり、ショート・ポジションの想定元本は 0 （ 2022 年 12 月 31 日
現在も同じ）であった。
1.3 業務リスクおよび関連リスク
クレディ・アグリコル・グループの 業務リスク および関連リスクには、法令違反リスク、法的リスクおよ
び業務委託サービスから発生するリスクが含まれる。
2021 年度から 2023 年度までの期間におけるクレディ・アグリコル・グループの業務リスクの発現は、次の
ように分類され、「実行、受渡しおよびプロセス管理」分野は業務損失の 36 ％、「顧客、商品および取引慣
行」分野は業務損失の 14 ％、「外部不正行為」分野は業務損失の 39 ％を占めた。その他の業務リスクの発現
は、雇用および安全性業務（ 5 ％）、内部不正行為（ 3 ％）ならびに事業の中断およびシステム障害（ 3 ％）に
分類できる。
また、クレディ・アグリコル・グループがさらされる業務リスクに関するリスク加重資産（ RWA ）は、
2023 年 6 月 30 日現在、 61.5 十億ユーロであった。
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a ）クレディ・アグリコル・グループは不正リスクにさらされている
不正とは、法律、規制もしくは内部ルールに違反する、他者の権利を侵害する、またはある行為もしくは
一連の行為の全部もしくは一部、もしくはその特性を隠すことで、ある者または組織に損害を与え、それに
よって重要な、または重要でない利益を得る目的で実行される意図的な行為と定義される。
2022 年度末現在、クレディ・アグリコル・グループについて明らかになった不正に詐取された金額は、
148.5 百万ユーロであった。 これは、 2021 年度（ 151 百万ユーロ）と比べると 2 ％の減少であった。
消費者金融、フランス国内リテール・バンキング（ LCL および地域銀行）ならびに国際リテール・バンキ
ングは、不正全体の 92 ％を占めた。
不正リスクの内訳は、以下のとおりである。
■ 支払手段の不正（電子決済、振替および小切手）： 37 ％
■ なりすましおよび文書の不正： 34 ％
■ 窃盗： 8 ％
■ PSA/NPAI ： 8 ％
■ その他： 13 ％
外部不正の企てが増え続け、手口（特にサイバー犯罪による）もより複雑になっている現状における主た
る課題は、金融機関の事前対策である。したがって、不正防止は、当行の利益を保護し、顧客を保護するこ
とを目的としている。これらの不正リスクの結果は、重大なものとなるおそれがある。
b ）クレディ・アグリコル・グループは自行および第三者の情報システムの安全性および信頼性に関するリス
ク にさらされている
テクノロジーはフランスの銀行業務の中心をなし、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、顧客と
の長期的な関係の一環としてそのマルチチャネル・モデルを展開し続けている。これに関連して、クレ
ディ・アグリコル・グループはサイバー・リスクにさらされている。これは、企業、その従業員、取引相手
および顧客に重大な損失を与える目的で、データ（個人、銀行／保険、技術または戦略的データ）、手続お
よびユーザーを操作するために電子的に犯された悪意ある行為および／または不正行為に起因するリスクで
ある。サイバー・リスクは、業務リスクの分野において最優先事項となっている。企業のデータ資産は、新
たな、複雑かつ進化する脅威にさらされており、かかる脅威はあらゆる企業、特に金融機関の企業の財政お
よび評判に重大な影響を与えるおそれがある。サイバー攻撃の背後にある犯罪集団がますます高度化してい
ることから、規制当局および監督当局は、この分野におけるリスク管理の重要性を強調し始めている。
大多数の他行と同様に、クレディ・アグリコル・グループは、業務の遂行において当行グループ全体の通
信システムおよび情報システムに大きく依存している。これらのシステムのセキュリティ障害、妨害または
侵害が発生すれば、顧客関係管理、会計処理、預金、債権回収および／もしくはローン組成システムの障害
または中断につながるおそれがある。たとえば、仮にクレディ・アグリコル・グループの情報システムに短
時間でも障害が発生した場合、ある顧客のニーズに適時に応えられず、したがって事業機会を失うおそれが
ある。同様に、クレディ・アグリコル・グループの情報システムが一時的に停止した場合、バックアップ回
復システムおよび危機管理計画を有していたとしても、情報の検索および照合に巨額の費用を要するおそれ
がある。クレディ・アグリコル・グループは、かかる障害または中断が起こらない、または仮に起こったと
しても適切に対処できると保証することはできない。障害または中断が発生すれば、クレディ・アグリコ
ル・グループの財務状態および経営成績にマイナスの影響が生じるおそれがある。
クレディ・アグリコル・グループは、決済代理人、為替市場、清算機関、信託機関、またはクレディ・ア
グリコル・グループが証券取引を実行または支援するために使用するその他の金融仲介機関もしくは外部の
サービス・プロバイダーのいずれかに機能障害または中断が発生するリスクにもさらされている。 また、ク
ラウド・データ保管会社等、外部の情報技術サービス・プロバイダーに障害が発生するリスクもある。 顧客
との相互接続性が高まる中、クレディ・アグリコル・グループは、顧客の情報システムに機能障害が発生す
るリスクにも、これまで以上にさらされる可能性がある。またクレディ・アグリコル・グループの通信シス
テムおよび情報システム、ならびにその顧客、サービス・プロバイダーおよび取引相手先の通信システムお
よび情報システムは、サイバー犯罪またはサイバー・テロによる障害または中断が生じる可能性がある。ク
レディ・アグリコル・グループは、自行もしくは他者のシステムの障害もしくは中断が発生しない、または
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仮に発生したとしても適切に解決できると保証することはできない。 2021 年度から 2023 年度までの期間にお
いて、業務の混乱およびシステム障害のリスクによる業務損失は、業務損失の 2 ％から 3 ％を占めた。
c ）クレディ・アグリコル・グループのリスク管理政策、手続および手法は未知または予想外のリスクを防げ
ない場合があり、重大な損失につながるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループのリスク管理テクニックおよび戦略は、あらゆる市場環境における、ま
たは特定もしくは予測できないリスクを含むあらゆるタイプのリスクに対するリスク・エクスポージャーの
軽減策としては十分に有効ではない可能性がある。さらに、クレディ・アグリコル・グループが使用するリ
スク管理手続および方針は、あらゆる市場構成において有効なリスク削減を保証するものではない。これら
の手続は、一部のリスク、特にクレディ・アグリコル・グループがこれまで特定または予測していないリス
クに対して、有効ではない可能性がある。クレディ・アグリコル・グループがリスク管理に使用する定性的
ツールおよび測定基準の中には、過去に見られた市場行動のデータに基づくものがある。クレディ・アグリ
コル・グループは、リスク・エクスポージャーを評価する際、かかる市場行動のデータに統計的およびその
他の手法を適用している。しかし、これらの手法および指標は、クレディ・アグリコル・グループの将来の
リスク・エクスポージャーを効果的に予測できない可能性がある。そのようなリスク・エクスポージャー
は、たとえば、統計的モデルにおいて予測もしくは正しく評価できなかった要因、または前例のない市場の
動きから発生するおそれがある。このことはクレディ・アグリコル・グループのリスク管理能力を限定化
し、業績に影響する。したがって、クレディ・アグリコル・グループの損失は、過去の測定に基づいて予測
したものより大幅に増加するおそれがある。また、クレディ・アグリコル・グループが現行の IFRS 基準に基
づく予想信用損失を含む、リスクを見積もる際に使用するプロセスのいくつかは、複雑な分析と要因に基づ
いており、不正確な評価につながるおそれがある。クレディ・アグリコル・グループが使用する定性的モデ
ルおよび定量的モデルはいずれも包括的ではない可能性があり、クレディ・アグリコル・グループに重大
な、または不測の損失が発生するおそれがある。これまで重大な問題は確認されていないが、リスク管理シ
ステムは、不正を含む運用上の障害リスクにもさらされている。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループは、業務リスクに関する予想損失をカバーするた
め、過去の損失および中長期の想定損失に基づく先進的計測アプローチ（ AMA ）によって計算された 3.7 十億
ユーロならびに標準的アプローチ（ TSA ）によって計算された 1.2 十億ユーロを含む、 4.9 十億ユーロの規制健
全性資本要件を有していた。
d ）クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれた場合、クレディ・アグリコル・グループの事業にマ
イナスの影響が生じるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループの事業は、法令遵守および倫理行動に関する確固たる評判の維持に大き
く依存している。仮にクレディ・アグリコル・グループが法令遵守または類似の問題に関する法的手続の当
事者となり、または悪評の対象となった場合、クレディ・アグリコル・グループの評判に影響を及ぼし、事
業にマイナスの影響が生じるおそれがある。これらの問題は、利益相反の可能性のある不適切な取引、法律
上および規制上の要件、競争に関する問題、倫理問題、社会的および環境的責任、マネー・ロンダリング
法、情報セキュリティ政策、ならびに販売およびトレーディング慣行等に関する問題が含まれるが、これら
に限定されない。クレディ・アグリコル・グループは、特に社会的および環境的責任の観点から、第三者が
作成または送信するデータに依存する可能性があり、当該第三者のデータに対する信頼性の保証が確立して
いない状況では、当該分野における特定のリスクにさらされる可能性がある。また、クレディ・アグリコ
ル・グループの評判は、従業員の不祥事、または金融仲介機関による不正行為もしくは横領によっても損な
われるおそれがある。このようなエクスポージャーおよび依存関係によっても、同社の評判が損なわれるお
それがある。クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれれば、事業損失となり、利益および財務状
態に影響が生じるおそれがある。これらの問題に適切に対処できなければ、さらなる法的リスクが生じ、訴
訟件数が増加し、クレディ・アグリコル・グループに罰金または規制上の制裁が科されるおそれがある。
評判リスクはクレディ・アグリコル・グループにとって重要な要素であり、 クレディ・アグリコル・ グ
ループ および クレディ・アグリコル・グループの関連事業体の法令遵守部門によって管理されている。同部
門は特に、マネー・ロンダリングの防止、テロリストへの資金供与との闘い、不正および贈収賄の防止なら
びに禁輸および資産凍結義務の遵守により、法令違反リスクの防止および統制に努めている。
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e ）クレディ・アグリコル・グループは、法的、仲裁または規制手続の結果、より多額の損害賠償金または罰
金を支払うリスクにさらされている
クレディ・アグリコル・グループは、過去に重大な法的手続（集団訴訟を含む。）、仲裁および規制手続
の当事者となっており、今後もなる可能性がある。これらの手続においてクレディ・アグリコル・グループ
に対して不利な決定がなされた場合、多額の損害賠償金、罰金および違約金を支払わなければならない可能
性がある。クレディ・アグリコル・グループが過去に当事者となった法的手続および規制手続には、市場ベ
ンチマークの操作に関する通謀、国際制裁違反、統制不足およびその他の事項に関する問題が含まれる。ク
レディ・アグリコル・グループは、多くの場合、十分な抗弁力を有しているが、法的手続または規制手続の
結果が最終的には有利なものであったとしても、クレディ・アグリコル・グループは、多額の費用を負担
し、自行の利益を守るために多大な資源を充てなければならない可能性がある。クレディ・アグリコル・グ
ループにおいて進行中の法的手続、仲裁手続または行政手続に伴うリスクの変化に関する詳細は、「第 3 事
業の状況－ 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理」における「 5. 法的リスクの変
化」の項を参照。
事業部門として組織された法務部門は、主に 2 つのことを目標としている。訴訟および民事、懲戒または
刑事責任の原因となり得る法的リスクを管理すること、ならびに事業体が業務を遂行するために必要とする
法的サポートを提供することである。 2023 年 6 月末現在の法的リスク引当金は 521 百万ユーロであった（ 2022
年 12 月 31 日現在は 646 百万ユーロ）。
f ）クレディ・アグリコル・グループは、その業務が国際的であることから、法的リスクおよび法令遵守リス
クに さらされて いる
クレディ・アグリコル・グループは、その業務が国際的であることから、外国事業に内在するリスクにさ
らされている。具体的には、クレディ・アグリコル・グループが事業を行う各国における業務に適用される
複数の、大抵は複雑な法令（現地の銀行法令、内部統制および開示の要件、データの機密性に関する制約、
欧州、米国および該当地域のマネー・ロンダリング防止および贈収賄防止法令、国際制裁ならびにその他の
規則および要件等）を遵守する必要性などである。これらの法令に違反した場合、クレディ・アグリコル・
グループの評判が損なわれ、訴訟が提起され、民事罰則もしくは刑罰が科され、または事業に重大なマイナ
スの影響が生じるおそれがある。
たとえば、 2015 年 10 月、クレディ・アグリコル・エス・エーおよびその子会社クレディ・アグリコル・
コーポレート・アンド・インベストメント・バンク（クレディ・アグリコル・ CIB ）は、米国経済制裁の対象
国との多数の米ドル建取引に関する調査に関連して、米国連邦当局およびニューヨーク州当局と合意に達し
た。この合意の対象となった取引は、 2003 年から 2008 年までの間に行われた。米国連邦当局およびニュー
ヨーク州当局の調査に協力していたクレディ・アグリコル・ CIB およびクレディ・アグリコル・エス・エー
は、合計 787.3 百万米ドル（ 692.7 百万ユーロ）の罰金を支払うことに同意した。
これらの法令を確実に遵守するための政策が施行および改善されてはいるが、クレディ・アグリコル・グ
ループのすべての従業員および請負業者がその政策に従う、またはかかる政策がすべての違反を防止するの
に十分である、と保証することはできない。クレディ・アグリコル・グループの政策に違反した取引が確認
され、罰則が科される可能性は排除できない。またクレディ・アグリコル・グループは、国際的な業務を有
する一部の事業体について、直接的または間接的に議決権の過半数を支配しておらず、このような場合、当
行の政策および手続の遵守を求めることが一層困難になる可能性がある。
2022 年度末現在、クレディ・アグリコル・グループは、 46 ヶ国において業務を行っていた。売却目的およ
び非継続事業、ならびに持分法適用会社は含まれない。 2022 年度末において、クレディ・アグリコル・グ
ループの収益（連結会社間の処分を除く。）の 79 ％は、主要な 2 ヶ国（フランスおよびイタリア）から生じて
いた。
1.4 クレディ・アグリコル・グループが業務を行う環境に関するリスク
a ）持続的なインフレおよびその結果として生じる持続的な高金利により、クレディ・アグリコル・グループ
の事業活動、業務および財政状態が悪影響を受ける可能性がある
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金融政策と金利上昇の影響はまだ完全には顕在化しておらず、顧客活動および資産内容に対しては予想以
上にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。さらに、以下の要因によっては、インフレ率が予想よりも遅く
低下する、あるいは再び上昇する可能性がある。
- 地政学的動向、特に先行きが極めて不透明なウクライナ戦争、ならびにこれが価格（特にエネルギー
価格および食品価格）およびサプライ・チェーンにもたらすリスク。
- 天候もまた価格に影響を与える。干ばつ、洪水、厳しい冬などの気候イベントは価格の緊張を再燃さ
せる可能性がある。
- より構造的な観点では、 新型コロナウイルスによる危機とウクライナ戦争は、敵対勢力や単一の供給
者への依存を防ぐために、主権を守り、戦略部門を維持し、主要な物資を保護するという大きな問題
を浮き彫りにした。加速する気候変動の課題と相まって、各国の産業戦略の進展はグローバル・バ
リュー・チェーンの経済的再構成をもたらし、米国のインフレ抑制法のような保護主義を生み出して
いる。こうした動きは、さらなる価格緊張を生み出し、関係する経済部門や当事者を不安定にする可
能性が高い。
インフレ率の上昇によって、中央銀行がより制限的な金融政策を採用し、これによって持続的な高金利が
生じ、家計の購買力をさらに低下させ、企業の状況を悪化させる可能性がある。大規模な公的支援によって
2020 年度には著しく減少した企業の倒産数は（この減少はマクロ経済的背景とは無関係であった。）、徐々
に正常に戻りつつあるが、今後倒産件数が予想以上に急速に増加し、失業率の上昇につながる可能性があ
る。これらの様々な要因は、クレディ・アグリコル・グループの顧客の債務不履行リスクを増大させるだけ
でなく、金融不安や金融市場の低迷のリスクも増大させ、クレディ・アグリコル・グループの事業活動やリ
スク費用に影響を及ぼすことがある。
さらに、金利の急激な上昇は、一部の主要な経済的プレーヤー、特に債務残高が最も多い経済的プレー
ヤーに困難をもたらす可能性がある。これらの経済的プレーヤーによる債務返済が困難になり、債務不履行
に陥れば、市場に大きな衝撃を与え、システミックな影響も起こり得る。大規模なショックによって弱体化
した、予測がより困難となった状況においては、主要なプレーヤーの困難に関係する事象は、そのエクス
ポージャーおよびシステミックな影響によっては、クレディ・アグリコル・グループの財務の健全性を損な
う可能性もある。
2023 年 6 月 30 日現在、インフレおよび金利上昇に対して「センシティブ」であるとみなされる部門に対す
るクレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーは、次のとおりである。 (a) 不動産（住宅ローンを除
(1)
く。）。 EAD は 67.7 十億ユーロで、うち債務不履行は 1.6 ％である。 (b) 食品以外の商品およびリテール。
EAD は 30.8 十億ユーロで、うち債務不履行は 2.8 ％である。 (c) 自動車。 EAD は 28.3 十億ユーロで、うち債務不
履行は 0.7 ％である。 (d) 重工業。 EAD は 25.2 十億ユーロで、うち債務不履行は 3 ％である。 (e) 建設および公共
工事。 EAD は 13.5 十億ユーロで、うち債務不履行は 2.5 ％である。
( 注 1) 債務不履行時エクスポージャー：取引相手先の債務不履行時におけるクレディ・アグリコル・グループのエクス
ポージャー。 EAD には、オンバランスシート・エクスポージャーおよびオフバランスシート・エクスポージャー
が含まれる。オフバランスシート・エクスポージャーは、内部または規制当局の換算係数（ドローダウン・シナ
リオ）を使用してオンバランスシート・エクスポージャーと同等に変換されている。
b ）経済情勢 および 金融情勢の悪化により、クレディ・アグリコル・グループおよびその市場は過去に影響を
受けており、今後も影響を受ける可能性がある
クレディ・アグリコル・グループは、事業の運営において、金融市場の変化、フランス、欧州およびその
他の国々の経済情勢の変化、ならびに世界の地政学的状況の影響を顕著に受けやすい。 2022 年 12 月 31 日に終
了した事業年度では、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益のうち 52 ％はフランス、 17 ％はイタリア、
20 ％は欧州のその他の国々、 11 ％は世界のその他の国々において生み出された。クレディ・アグリコル・グ
ループが業務を行う市場の景気が悪化すれば、次に述べる影響のうちいずれか 1 つまたは複数が生じるおそれ
がある。
■ さらに不利な経済情勢は、クレディ・アグリコル・グループの顧客の事業および業務に影響を与え、収
益が減少し、貸出金およびその他の債権のデフォルト率が上昇するおそれがある。
■ 実際のまたは予測される経済情勢に対応して採用されたマクロ経済政策は、意図しない効果を有するこ
とがあり、金利および外国為替レート等の市場パラメータに影響する可能性が高く、それによってクレ
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ディ・アグリコル・グループの事業のうち最も市場リスク・エクスポージャーが大きなものに影響が生
じるおそれがある。
■ 一般に、または特定の事業部門において有利な経済情勢が認識されると、また収益性の無差別な追及に
よって、資産価格バブルが起こり、情勢が有利ではなくなったときに生じる是正の影響を増幅させるお
それがある。
■ 経済の大きな混乱（ 2008 年の世界金融危機、 2011 年の欧州ソブリン債務危機、 2020 年の新型コロナウイ
ルスによる危機または 2022 年のウクライナ戦争およびそれが引き起こしたエネルギー危機等）は、特に
市場の流動性がなくなると、特定のカテゴリの資産を見積り市場価額でまたは価額にかかわらず売却で
きなくなるため、クレディ・アグリコル・グループのすべての業務に深刻な影響を与えるおそれがあ
る。
■ より広範な面では、地政学的な性質の事象の発生によって政府間の関係や世界経済の組織がおおよそ急
激に変化し、短期的または長期的に当行の活動に影響を与える可能性がある。大きな地政学的リスク
は、国、セクター、バリュー・チェーンおよび企業に重大なマクロ経済的影響を及ぼす可能性がある。
たとえば、ウクライナ戦争の結果に関連する不確実性や、米国・中国間の緊張の激化および特に技術部
門における両国の経済的デカップリングへの願望は、複数のシナリオを生じさせ、貿易戦争および制
裁、台湾周辺や南シナ海における軍事的緊張ならびに核リスク等、多くのリスクを誘発する可能性があ
る。
■ 債券、株式およびコモディティの価格の下落は、特にトレーディング、投資銀行および資産運用収益
等、クレディ・アグリコル・グループの事業のかなりの部分に影響を与えるおそれがある。
■ より一般的には、不確実性が増したり市場が大きく混乱したりすると、ボラティリティが高まる可能性
がある。これは、クレディ・アグリコル・グループの債券、外国為替、コモディティおよび株式市場に
おけるトレーディングおよび投資活動、ならびにその他の投資におけるポジションに重大な悪影響を及
ぼすおそれがある。近年、金融市場は大規模な混乱とボラティリティを経験している。これらは再発す
る可能性があり、クレディ・アグリコル・グループは重大な損失を被るおそれがある。このような損失
は、スワップ、フォワード、先物、オプションおよびストラクチャード商品など、クレディ・アグリコ
ル・グループが利用する多くのトレーディングおよびヘッジ手段に拡大する可能性がある。さらに、金
融市場のボラティリティによって、トレンドの予測や効果的なトレーディング戦略の実施が困難になっ
ている。
加えて、 2023 年における世界成長の鈍化や金融政策の引締めの中、経済情勢が悪化すると、事業の問題や
破綻が増加し、失業率は再び上昇を始め、顧客のデフォルト率が上昇するおそれがある。経済、地政学およ
び天候の不確実性が増せば、リスク資産の評価、危機に陥った国の通貨およびコモディティの価格に大きな
マイナスの影響が生じるおそれがある。
■ 前例のない外生的ショックが相次ぎ、その結果、経済状況の評価が困難になると、中央銀行は不適切な
金融政策を採用する可能性がある。金融引締めの早期終了は自律的なインフレと中央銀行の信頼性の喪
失につながる可能性がある一方で、あまりに長期にわたる制限的な政策は、経済活動の顕著な後退につ
ながるおそれがある。
■ 政治的および地政学的状況はより対立的で緊迫したものとなり、これによって不確実性が増し、リスク
全体のレベルが上昇している。緊張が高まった場合や潜在的リスクが実現した場合、市場が大幅に変動
し、経済にマイナスの影響を与えるおそれがある。
■ フランスにおいては、社会的状況が一層著しく悪化した場合に信頼感が大幅に損なわれるおそれがあ
る。そうなれば、一般家庭は万一に備えて消費を減らして貯蓄を増やそうとし、企業は投資を先延ばし
にし、それによって成長が妨げられ、他の欧州諸国より増加している民間債務の質が悪化するおそれが
ある。
■ フランスにおいては、低成長および高水準の公的債務を背景とした政治的・社会的危機が発生した場
合、信頼感および投資家にマイナスの影響が生じ、金利の上昇ならびに政府、企業および銀行の借換費
用の増加を引き起こすおそれがある。また、銀行および保険会社のソブリン・ポートフォリオにも損失
を生じさせるおそれがある。たとえば、クレディ・アグリコル・エス・エーのフランス政府の債務への
エクスポージャーは、 2022 年 12 月末現在 137.3 十億ユーロであり（第 3 の柱）、これはクレディ・アグリ
コル・エス・エーのエクスポージャーの 7.3 ％に相当する。
現在の経済と金融のバランスは脆弱で不確実である。そのため、経済または金融市場の動向を予測し、こ
れが大幅に悪化した場合に最も重大な影響を受ける市場を特定することは困難である。フランスもしくは欧
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州の他の地域、またはより一般的に世界市場における経済情勢または市況が悪化し、またはより著しく不安
定になった場合、クレディ・アグリコル・グループの業務は混乱し、結果としてその事業、経営成績および
財 務状態に重大なマイナスの影響が生じるおそれがある。
c ）クレディ・アグリコル・グループは厳しく規制された環境で業務を行っており、その収益性および財務状
態は現行の法律および規制の変化によって重大な影響を受けるおそれがある
クレディ・アグリコル・グループが業務を行う各管轄において、クレディ・アグリコル・エス・エーには
様々な規制および監督制度が適用される。
これらの規制は具体的には以下のようなものを含む。
■ 金融機関に適用される健全性規制要件。適合性要件または最低資本要件ならびに流動性要件に関する健
全性要件、リスクの分散、ガバナンス、ならびに特に (ⅰ) 金融機関および投資会社の健全性要件に関す
る 2013 年 6 月 26 日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 575/2013 号（特に 2019 年 5 月 20 日付欧州議会
および欧州理事会規則（ EU ）第 2019/876 号ならびに 2020 年 6 月 24 日付欧州議会および欧州理事会規則
（ EU ）第 2020/873 号による改正を含む。）および (ⅱ) 金融機関の業務ならびに金融機関および投資会社
の健全性規制監督に関する 2013 年 6 月 26 日付欧州議会および欧州理事会指令第 2013/36/EU 号（特に 2019 年
5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会指令（ EU ）第 2019/878 号による修正を含む。）を国内法に置き換え
たものの定義による、株式投資および報酬に関する制約を含む。これらの規制に基づき、クレディ・ア
グリコル・グループのような金融機関は、とりわけ自己資本比率の最低要件、リスクの分散および流動
性、金融政策、報告／開示に関する要件、ならびに株式投資に関する制約を遵守しなければならない。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの段階適用ベースの普通株式等 Tier 1 資本
（ CET1 ）比率は 17.6 ％、クレディ・アグリコル・グループの段階適用ベースの全体比率は 21.5 ％であっ
た。
■ 特に (ⅰ) 金融機関および投資会社の再建および破綻処理の枠組みを策定する 2014 年 5 月 15 日付欧州議会お
よび欧州理事会指令第 2014/59/EU 号（金融機関および投資会社の損失吸収力および資本再構成能力に関
する 2019 年 5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会指令（ EU ）第 2019/879 号による改正を含む。）を国内法
に置き換えたもの、ならびに (ⅱ) 単一破綻処理メカニズムおよび単一破綻処理基金の枠組みにおいて金
融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を定める 2014 年 7 月 15 日付欧州
議会および欧州理事会規則（ EU ）第 806/2014 号（特に 2019 年 5 月 20 日付欧州議会および欧州理事会規則
（ EU ）第 2019/877 号による改正を含む。）の定義による、銀行の再建および破綻処理に適用されるルー
ル。これにより、クレディ・アグリコル・グループは ECB の監督下に置かれており、具体的には、 ECB に
対して、適用ある規則に従って、毎年クレディ・アグリコル・グループの再建計画を提出している（詳
細は 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題
等－ 2 ．リスク管理」の項を参照。）。また、単一破綻処理基金の年間資金調達におけるクレディ・アグ
リコル・グループの拠出金は、高額になる可能性がある。このため、 2023 年 6 月末現在、単一破綻処理基
金に対するクレディ・アグリコル・グループの拠出額は 619 百万ユーロであった。
■ 金融商品（クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する株式およびその他の有価証券を含む。）に適
用される規則、ならびに財務報告、情報開示および市場濫用に関するルール（市場濫用に関する 2014 年 4
月 16 日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 596/2014 号）。これは、特に透明性および報告に関す
るクレディ・アグリコル・グループの義務を増加させる。
■ 中央銀行および規制当局による金融、流動性、金利ならびにその他の政策。
■ デリバティブおよび証券金融取引ならびにマネー・マーケット・ファンド等、特定の種類の取引および
投資について規定する規則（店頭デリバティブ、清算機関および取引情報蓄積機関に関する 2012 年 7 月 4
日付欧州議会および欧州理事会規則（ EU ）第 648/2012 号）。
■ 取引プラットフォーム、清算機関、中央証券預託機関および証券決済システム等の市場インフラに関す
る規制。
■ クレディ・アグリコル・グループが業務を行う管轄における税金および会計に関する法律。
■ 内部統制、マネー・ロンダリングの防止およびテロリストへの資金供与との闘い、リスク管理ならびに
コンプライアンスに関するルールおよび手続。
これらの措置のいくつかの結果、クレディ・アグリコル・グループはとりわけ、新たな要件を遵守するた
め業務の一部の規模を縮小した。これらの措置によって法令遵守費用も増加しており、今後も増加する可能
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性が高い。また、これらの措置の一部により、クレディ・アグリコル・グループは資金調達のうち、特に資
本および（シニア債より費用のかかる）劣後債務からなる部分を増やすことを義務付けられるなど、クレ
ディ・ アグリコル・グループの資金調達費用は大幅に増加する可能性がある。
これらの規制を遵守しない場合、クレディ・アグリコル・グループに大きな影響を及ぼすおそれがある。
すなわち、規制当局による大規模な介入および罰金、国際制裁、戒告、評判の悪化、業務の強制的一時停
止、または極端な場合は営業許可の取消し等が起こり得る。さらに、クレディ・アグリコル・グループが事
業を拡大し、または既存事業の一部を継続する能力も、規制上の制約から大幅に制限される可能性がある。
さらに、近年、金融環境全般に数多くの変化（一部は恒久的）をもたらしこれを強化するため、法的措置
および規制措置が施行されている、または可決もしくは改正される可能性がある。これらの措置の目的は世
界的な金融危機の再発を防ぐことであるが、かかる新たな措置により、クレディ・アグリコル・グループお
よびその他の金融機関が業務を行う環境は大きく変わっており、今後も変わり続ける可能性がある。これま
でに採用され、または今後採用される可能性のある措置は、より厳しい資本要件および流動性要件（特にク
レディ・アグリコル・グループのような大規模な国際機関およびグループを対象とするもの）、金融取引に
対する課税、一定水準を超える従業員報酬に対する上限設定または課税、商業銀行が行うことのできる業務
の種類に関する制限（ 自己勘定取引および投資 、ならびにプライベート・エクイティ・ファンドおよびヘッ
ジ・ファンドの投資および保有の禁止または制限）、一部の業務 に関するリングフェンス規制 、スワップ取
引を 認められている事業体の種類に関する制限 、一部の業務またはデリバティブ等の金融商品に対する制
約、破綻処理時における 特定の債務証券の強制的な元本削減または株式転換、ならびにより一般的には、再
建および破綻処理制度の強化、新たな リスク加重方法（特に保険事業に関するもの）、定期的なストレス・
テスト、監督当局権限強化、ならびに環境・社会・企業統治（ ESG ）リスク管理のための新たな規則などであ
る。
■ クレディ・アグリコル・エス・エーが業務を行う銀行および金融部門に関する 措置はさらに修正、拡充
または強化されたり、新たな措置が導入されたりする可能性があり、それによりクレディ・アグリコ
ル・エス・エーに適用される規制制度の予測可能性に影響が出て、早急な履行を求められることでクレ
ディ・アグリコル・エス・エー内において多額の資金が動員される可能性が高い。また、これらの新た
な措置が採用されると、クレディ・アグリコル・エス・エーに対する制約が増加し、クレディ・アグリ
コル・エス・エーが取る上記の行動は、既存の規制状況に応じて強化することが必要となるおそれがあ
る。
■ また、一般的な政治環境は銀行および金融部門にとって不利に進展しており、立法府および規制当局は
さらなる圧力を受け、貸付およびその他の金融業務ならびに経済に対して不利な影響を与える 可能性が
あるにもかかわらず、規制措置を強化してきた 。
新たな法的措置および規制措置が未だ確定していないことから、その規模および範囲は概して予測不可能
であり、クレディ・アグリコル・グループに与える実際の影響を予測することも不可能であるが、その影響
は非常に重大となるおそれがある。
1.5 クレディ・アグリコル・グループの戦略および取引に関するリスク
a ）クレディ・ アグリコル ・グループは中期計画において設定された目標を達成できない可能性がある
クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2022 年 6 月 22 日に 2025 年度に向けた新たな中期計画「 2025 年度意
欲」（「 2025 年度中期計画」）を発表した。 2025 年度中期計画では、すべての地域において、およびすべて
のチャネルを通じて、世界的かつ持続可能な関係を築きすべての顧客にサービスを提供することを基本とす
るクレディ・アグリコル・グループの発展モデルを強化する。この発展は、独自の発展の原動力を追求し、
それぞれの市場を主導および統合する各事業部門にも基づいている。 2025 年度中期計画はまた、クレディ・
アグリコル・グループの有機的成長戦略にも基づいている。当行グループは、 2025 年度までにリテール・バ
ンキングでさらに 1 百万人の顧客獲得を目指しており、保護保険、貯蓄および不動産サービスによって顧客数
を増やす意向である。当行は、新規顧客のニーズに応えるため、商業サービスの拡充および改良（より利用
しやすくし、責任感を強め、デジタル化を進める）を計画している。また、クレディ・アグリコル・エス・
エーについて設定された収益性の制約（ 3 年間で ROI 10 ％超）を遵守しつつ、目標を絞った買収およびパート
ナーシップ戦略を継続する。この枠組みの中で、クレディ・アグリコル・グループは、金融業界や技術業界
のプレーヤーと新たな流通パートナーシップを構築することを目指している。 2025 年度中期計画の一環とし
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て、クレディ・アグリコル・エス・エーは、グローバルな事業部門の展開、決済、不動産、デジタル・バン
キング、およびアズ・ア・サービス技術等のクロスファンクショナル事業部門の成長の加速、ならびに技
術、 デジタルおよびヒューマン・トランスフォーメーションの推進も目指している。中期計画における成長
を主に牽引するのは有機的成長であり、この成長はパートナーシップや買収によって補完することができ
る。このような取引には、常に業務統合リスクが伴う。 2022 年度にわたり、クレディ・アグリコル・エス・
エーを通してクレディ・アグリコル・グループは、リクソーとクレヴァルの統合を年度末に完了するなど、
IT 統合を含む強力な統合能力を示した。
2025 年度中期計画には、収益、費用、純収益、および資本適正比率に関する複数の財務目標が含まれてい
る。これらの財務目標は、主として内部計画および資源の配分のために設定されたもので、経済情勢および
クレディ・アグリコル・グループの事業部門の業務に関する数々の仮定に基づいている。財務目標は、将来
の業績の見積りまたは予測ではない。クレディ・アグリコル・グループの実際の業績は、特に本項の別の箇
所に記載したリスク要因の 1 つまたは複数が発生した場合など、様々な理由からこれらの目標とは異なる可能
性が高い（または大きく異なる可能性がある）。たとえば、クレディ・アグリコル・グループは、普通株式
(1) (2)
等 Tier 1 （ CET1 ）比率が 17 ％以上、 TLAC 比率（非上位優先債券を除く）が 26 ％以上、 SRP が 110 十億ユー
ロから 130 十億ユーロのソルベンシーを有すると見込んでいる。
また、クレディ・アグリコル・グループは責任ある献身的なプレーヤーとして、社会と地域の一体性を保
つ公正な気候変動対策を行う姿勢を示した。このアプローチは、気候変動に対応する行動をとること、医療
への平等なアクセスのために行動を起こすことで社会的結束を強化すること、および農業と農業食品の転換
を成功させること、という 3 つの優先事項を基本としている。
グリーン・エネルギーへの投資と資金調達を加速し、 ESG 基準をより広く考慮することは、化石燃料に代
わるエネルギー移行の緊急性に効果的に貢献する上で不可欠である。この意味では、化石燃料への融資を止
めるだけで、当行のバランスシートをより早く「グリーン化」することは可能だが、これらのエネルギーに
依存しているすべての人々に対しては、エネルギー移行を支援することなく、悪影響を与えることになる。
そのため、クレディ・アグリコル・グループは、できるだけ多くの人々の移行をサポートするために、ユ
ニバーサル・バンキング・モデルを使用することを選択した。クレディ・アグリコルは、国際的な大企業か
ら経済的に困窮している家庭まで、すべての顧客にグリーン・エネルギーを利用した商品やサービスを提供
し、イノベーションと進歩のために絶えず努力することで、大きな社会的変化に大きく関与する企業として
の役割を果たし続けている。
クレディ・アグリコル・エス・エーでは、 2050 年までにカーボン・ニュートラルに移行するペースを加速
するため、野心的な目標を掲げている。ネット・ゼロ・アセットオーナー（クレディ・アグリコル・アシュ
ランス）およびネット・ゼロ・アセット・マネージャー（アムンディ）というコミットメントの発表後、ク
レディ・アグリコル・エス・エーは、 5 つのセクター（石油およびガス、電気、自動車、商業用不動産ならび
にセメント）のネット・ゼロ・バンキング・アライアンスに基づき、クレディ・アグリコル・エス・エーと
その子会社の 2030 年度目標を公表した。
第 2 段階として、クレディ・アグリコル・グループは、 2023 年度にその他 5 つのセクター（船舶、航空、鉄
鋼、住宅用不動産、農業）の目標を発表する。これらのコミットメントは、世界の温室効果ガス排出量の
75 ％を超え、クレディ・アグリコル・グループのエクスポージャーの約 60 ％を占める 10 のセクターを対象と
している。クレディ・アグリコルは、 2030 年までに自己の直接的なカーボン・フットプリントを 50 ％削減す
ることも決定している。
クレディ・アグリコル・グループの気候変動対策は、 2050 年までに世界のカーボン・ニュートラルを達成
するという目標に貢献する取組みに沿ったものであり、当行グループの気候変動戦略は、クレディ・アグリ
コル・エス・エーの 2025 年度中期計画の収益目標に十分に貢献している。
これらの ESG コミットメントを遵守できなければ、クレディ・アグリコル・グループの評判が損なわれ、
その事業に悪影響が及ぶ可能性がある。さらに、特定の ESG データの不信頼性により信頼性を向上させるため
の追加作業が必要となるため、設定した目標を達成するための軌道の再計算が必要となり、時間の経過と共
にこれが変化する可能性がある。
より一般的に言えば、 2025 年度中期計画の成功は、クレディ・アグリコル・グループの各事業体において
展開される、様々な範囲の多数のイニシアティブに基づいている。 2025 年度中期計画で設定された目標の多
くは達成可能であると見込まれているが、どの目標が達成され、どの目標が達成されないかを予測すること
はできない。また、 2025 年度中期計画には、重要な投資についても記載されているが、 2025 年度中期計画で
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掲げた目標が最終的に達成されなかった場合には、期待されるリターンを下回る可能性がある。このため、
クレディ・アグリコル・エス・エーが 2025 年度中期計画で掲げた目標の全部または一部を達成できない場
合、 その財務状態および業績に重大な悪影響が生じる可能性がある。
( 注 1) TLAC ：総損失吸収力
( 注 2) SRP ：安定した資金源のポジション
b ）クレディ・アグリコル・グループの子会社が保険事業を行う際になされた請求は、保険商品の価格を設定
し請求実績および保険契約準備金に関する義務の費用を決定するために用いる仮定とは一致しないおそれ
がある
保険分野を専門とする 子会社の保険事業による収益は、実際の請求が、当該子会社が商品の価格を設定し
保険契約準備金を決定するために用いる仮定とどの程度一致するかに依拠するところが大きい。クレディ・
アグリコル・アシュランスは、商品の開発および将来の保険給付の見積りに、保険商品の価格設定および関
連する数理計算上の債務の決定に用いる情報を含む、自己の実証的分析および産業データの両方を使用して
いる。しかしながら、請求実績が 価格設定および引当金決定に用いた見積りを上回らない という保証はな
く、パンデミックまたは自然災害等の不測のリスクによって、これらの商品の価格設定および引当金の決定
に用いた仮定とは異なる損失が生じるおそれがある。クレディ・アグリコル・アシュランスが保険契約者に
対して実際に支払う保険金が、当初将来の保険給付準備金設定時に用いた基礎的前提より高額である場合、
またはクレディ・アグリコル・アシュランスが基礎的前提を変更することになるような事象もしくは動向が
発生した場合、クレディ・アグリコル・アシュランスは予測よりも多額の債務を負う可能性があり、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーの保険事業、経営成績および財務状態にマイナスの影響が生じる可能性があ
る。
クレディ・アグリコル・アシュランスは、 引き続き金利変動に合わせた戦略を講じている。特に、資金を
ユニット・リンク契約に振り向ける方針を強化し、 利益分配準備金（ provision pour participation aux
excédents － PPE ）を増加しており、 2023 年 6 月 30 日現在、当該利益分配準備金は 11.9 十億ユーロ（ 2022 年 12 月
31 日現在は 12.0 十億ユーロ）、すなわちユーロ建て発行済保険証券の 5.5 ％であった。これは、保険契約者に
対して提示される金利の数年分に相当し、フランスにおける市場平均よりも高いレベルのカバレッジであ
る。また、クレディ・アグリコル・アシュランスの運用資産に占める ユニット・リンク契約の割合 は、 2023
年 6 月 30 日現在、前年比で 2.7 ポイント増加して 27.9 ％に達した。損害保険においては、コンバインドレシオ
(1)
は十分に抑えられていた。コンバインドレシオは 97.8 ％ に達した。
最後に、 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・アシュランスは高水準のソルベンシー比率を維持
(2)
し、 222 ％ を記録した。
( 注 1) 比率（請求実績＋諸経費＋受取報酬および手数料）を保険料で除し、再保険料控除後、パシフィカスコープ、気
候変動による影響額を修正再表示後の比率。
( 注 2) 劣後債務の適用除外を除き、経過措置のない標準的な計算式。
c ）不利な事象は、クレディ・アグリコル・グループの複数の事業に同時に影響する可能性がある
クレディ・アグリコル・グループの主要な業務はそれぞれ固有のリスクにさらされ、異なる市場サイクル
に属しているが、不利な事象がクレディ・アグリコル・グループの複数の業務に同時に影響する可能性はあ
る。たとえば、金利が低下すると、貸出金の利鞘、利回りおよび結果として資産運用商品の受取報酬および
手数料、ならびに保険子会社の投資利益率に同時に影響する可能性がある。金融市場全般が長期的に低迷
し、および／またはマクロ経済状況が悪化した場合、クレディ・アグリコル・グループの貸出業務における
債務不履行リスクが増加したり、証券ポートフォリオの価値が下落したり、受取報酬および手数料の生じる
業務における収益が減少したりするなど、複数の形でクレディ・アグリコル・グループに影響を与える可能
性がある。また、クレディ・アグリコル・グループが業務を行う主要な市場の規制環境や税務環境が悪化し
た場合、クレディ・アグリコル・グループの事業に影響を与え、またはその利益に過度の課税がなされる可
能性がある。その場合、クレディ・アグリコル・グループは、本来であれば業務の多様化を通じて達成でき
たはずの利益を実現できなくなる可能性がある。ある事象が複数の業務にマイナスの影響を与える場合、ク
レディ・アグリコル・グループの経営成績および財務状態に対する影響は一層重要となる。
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d ）クレディ・ アグリコル ・グループは環境および社会的リスクにさらされている
環境リスクは、クレディ・アグリコル・グループに対して 2 通りの影響を与え得る。第一に、物理的リス
クの観点から運用ツールに直接影響を与える可能性がある。これらのリスクは業務リスクを構成するもので
あり、クレディ・アグリコル・グループのレベルではわずかにとどまると想定される。クレディ・アグリコ
ル・グループはまた、特に環境問題に関する公的なコミットメントの遵守に関連して評判リスクにさらされ
ている。これらの義務が果たされていないと第三者が判断した場合に異議を申し立てられるなど、クレ
ディ・アグリコル・グループは議論の的となるおそれがある。
環境リスクは、クレディ・アグリコル・グループの取引相手先にも影響する場合がある。このため、環境
リスクは、既存のリスクのその他主要なカテゴリ、特に信用リスク、ならびに市場リスク、流動性リスクお
よび業務リスクにも影響を与えるリスク要因とみなされる。しかしながら、これらのリスクは、主として信
用リスクを通じて顕在化する可能性がある。たとえば、クレディ・アグリコル・グループが温室効果ガスを
排出する業務を行う事業に対して貸出しを行った場合、当該子会社は、自己の債務者に対する規制または制
限が強化されるリスクを負い、これにより当該債務者の信用度および融資された資産の価値にマイナスの影
響（収益の急激な減少等）が生じる可能性がある。このような結果は、より低炭素な経済への移行を加速す
る技術革新、または最終消費者の行動の変化（移行の資金調達のためのレバレッジ比率の上昇）の結果とし
ても生じる可能性がある。同様に、これらの悪影響は、自然災害などの物理的なリスク事象だけでなく、気
候モデルの長期的な変化（干ばつ、洪水、海面上昇などの事象の頻度と影響の増加）に関連して、クレ
ディ・アグリコル・グループの取引相手先の業務パフォーマンスにマイナスの影響を与える可能性がある。
このように、クレディ・アグリコル・グループの子会社の取引相手先のいずれかが環境要因（温室効果ガス
の排出に関する規則の不遵守、生態系の汚染につながる産業事故による生物多様性へのダメージ等）に関す
る論争の対象となった場合、クレディ・アグリコル・グループは評判リスクに直面する可能性がある。
気候変動に対処するため、移行の制約が加速し、深刻な気候現象の激しさおよび資源保護を巡る懸念が増
す中、クレディ・アグリコル・グループは、戦略目標を達成し、損失を回避し、評判リスクを制限するた
め、業務および取引相手先の選定を的確に適合させていかなければならない。
これらの動きは、クレディ・アグリコル・エス・エーの中期計画およびその気候戦略に盛り込まれてい
る。より具体的には、燃料炭部門における取組みの後、クレディ・アグリコル・エス・エーは、特にクレ
ディ・アグリコル・グループが参加するネット・ゼロ・バンキング・アライアンスの一環として、新たなセ
クターに関する目標を策定しつつある。アムンディはネット・ゼロ・アセット・マネージャー・アライアン
ス・イニシアティブに参加し、クレディ・アグリコル・アシュランスはネット・ゼロ・アセット・オーナー
ズ・アライアンス・イニシアティブに参加した。これらの取組みは、 2050 年までにカーボン・ニュートラル
を達成するという目標に向けて経済を支援するというクレディ・アグリコル・グループの決意を確認するも
のであり、今期における画期的な出来事となった。
社会的リスクに関しては、クレディ・アグリコル・グループは、具体的にはあらゆる場所で、あらゆる人
のために、若者の包摂、医療へのアクセスおよび健康な老後を促進し、すべての地域とすべての顧客を経済
的・社会的に強化することを目指す、社会プロジェクトの目標を達成できない可能性がある。
さらに、クレディ・アグリコル・グループは、経営、文化およびヒューマン・トランスフォーメーション
の追求に関して、 2025 年度中期計画で定めた目標を十分に達成できない可能性もある。結果として、クレ
ディ・アグリコル・グループが設定した労働条件および枠組みの質を達成できない可能性がある。
e ）クレディ・アグリコル・グループは、法人営業および投資銀行子会社と共に、高い信用格付を維持しなけ
ればならず、これができなければその事業および収益性はマイナスの影響を受けるおそれがある
信用格付は、クレディ・アグリコル・グループの流動性および金融市場で活動する各関連会社（主として
法人営業および投資銀行子会社、クレディ・アグリコル・ CIB ）の個別の流動性に重要な影響を与える。信用
格付が引き下げられると、クレディ・アグリコル・グループまたはクレディ・アグリコル・ CIB の流動性およ
び競争力にマイナスの影響が生じ、借入費用が増加し、資本市場の利用が制限され、クレディ・アグリコ
ル・グループのカバード・ボンド・プログラムにおける、もしくは一部のトレーディング、デリバティブお
よび担保付融資契約における特定の双務規定に基づく義務を発生させ、または債券の市場価額にマイナスの
影響が生じるおそれがある。
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クレディ・アグリコル・グループが市場投資家から長期資金を無担保で調達する費用、およびクレディ・
アグリコル・ CIB の当該費用は、それぞれの信用スプレッド（満期が同じ政府債の債券投資家に対して支払わ
れる金利を超過する金額）に直接関連しており、かかる信用スプレッドはそれぞれの信用格付にある程度左
右 される。信用スプレッドが拡大すると、クレディ・アグリコル・グループまたはクレディ・アグリコル・
CIB の資金調達費用は大幅に増加する可能性がある。信用スプレッドの変動は継続的で、市場と連動してお
り、時には予測不可能かつ不安定な変動に左右される。信用スプレッドは、発行体の信用度に対する市場の
認識によっても影響を受ける。また信用スプレッドは、クレディ・アグリコル・グループまたはクレディ・
アグリコル・ CIB の債務証券に連動するクレジット・デフォルト・スワップの取得費用の変動によって影響を
受ける可能性があり、当該費用は、かかる証券の信用度ならびにクレディ・アグリコル・グループおよびク
レディ・アグリコル・ CIB の制御し得ない数々の市場要因の両方に影響される。
依頼した格付機関 3 社のうち、ムーディーズ、 S&P グローバル・レーティングスおよびフィッチ・レーティ
ングスによるクレディ・アグリコル・エス・エーの長期発行体格付は、それぞれ Aa3 、 A+ および A+ であり、見
通しは安定的である。
非財務格付は、ポートフォリオ組成の際にこれらの格付を利用する投資家をはじめとする利害関係者のク
レディ・アグリコル・エス・エーに対するイメージに影響を与える可能性がある。格付が大幅に引き下げら
れると、クレディ・アグリコル・エス・エーが発行する有価証券に対する投資家の関心に悪影響を及ぼす可
能性がある。
2023 年度上半期のクレディ・アグリコル・エス・エーの非財務格付は、 MSCI （ AA ）、ムーディーズ ESG ソ
リューションズ（ 67/100 から 72/100 ）、 ISS ESG （ C+ ）、および CDP （ B ）で、維持されたまたは向上した。
f ）クレディ・ アグリコル ・グループは激しい競争に直面している
クレディ・アグリコル・グループは、あらゆる金融サービス市場において、ならびにその商品およびサー
ビス（リテール・バンキング・サービスを含む。）において、激しい競争に直面している。たとえば、地域
(1)
銀行は、フランスに 24 ％の市場シェア を有する。欧州の金融サービス市場は成熟しており、金融サービス
商品に対する需要は、ある程度、全体的な経済の動きに関連している。この環境における競争は、提供され
る商品およびサービス、価格設定、販売システム、顧客サービス、ブランド認知度、財務的健全性の認識、
および顧客のニーズに応えるために資金を使う意思があるか、といった多くの要因に基づいている。統合に
より、クレディ・アグリコル・グループのように、保険、貸出金および預金受入からブローカレッジ業務、
投資銀行サービスおよび資産運用サービスまで、多岐にわたる商品を提供することのできる企業が多数生ま
れている。
また、個別のもしくはより柔軟な規制、または金融規制健全性比率に関するその他の要件の対象となる新
たな競合企業（革新的な技術ソリューションを利用するものを含む。）も市場に現れつつある。技術の進歩
および電子商取引の成長により、従来は銀行商品であった商品およびサービスをノンバンク機関が提供し、
金融機関およびその他の企業が電子証券取引を含む電子的およびインターネットを利用した金融ソリュー
ションを提供できるようになっている。これらの新たな企業はクレディ・アグリコル・グループの商品およ
びサービスの価格に下方圧力をかけており、これまで従来の金融機関が独占し、安定していた分野におい
て、市場シェアを獲得する可能性がある。また、特に支払処理およびリテール・バンキングにおける新たな
アプリケーションならびに取引処理を容易にするブロックチェーンのような新技術が、金融部門、および顧
客の銀行サービス購入方法を徐々に変えつつある。規制の枠組みが策定途上であるような、かかる新技術の
出現による効果を予測することは困難であるが、その使用が増えることで、銀行および金融業界の勢力図は
塗り替えられる可能性がある。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、システムを適応させ技術
的影響力を強化し、現在の市場シェアおよび業績レベルを維持することで、フランスおよび業務を行うその
他の主要な市場における競争力を維持できるよう努めなければならない。
( 注 1) この市場シェアは、個人の銀行預金および貸出金に関するものである。家計向け貸出金の市場シェアは、 23.9 ％
である。（出典：フランス銀行、 2022 年 12 月）。
1.6 クレディ・アグリコル・グループの構造に関するリスク
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a ）クレディ・アグリコル・ネットワークのいずれかの構成機関が将来財政難に陥った場合、クレディ・アグ
リコル・エス・エーは、かかる構成機関を支援するため、クレディ・アグリコル・ネットワークの資金
（自己資金を含む。）を結集しなければならない
クレディ・アグリコル・エス・エーは、フランス通貨金融法典第 R.512-18 条に従い、クレディ・アグリコ
ル・エス・エー、地域銀行および地区金庫、ならびに関連機関としてのクレディ・アグリコル・コーポレー
ト・アンド・インベストメント・バンクおよび BforBank を含むクレディ・アグリコル・ネットワーク（以下
「 ネットワーク 」という。）の中央機関である。
フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定された法定財務支援メカニズムに基づき、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーは、ネットワークの中央機関として、ネットワークの各構成機関およびネットワーク全体の
流動性およびソルベンシーを保証するために必要なあらゆる措置を取らなければならない。この結果、ネッ
トワークの各構成機関は、この法定財務支援メカニズムの恩恵を受け、これに貢献もする。フランス通貨金
融法典の一般規定は、この内部財務連帯の法的メカニズムに必要とされる業務上の措置を定めた内部規定に
置き換えられている。具体的には、クレディ・アグリコル・エス・エーが窮状に陥る可能性のあるネット
ワークの構成機関を支援することで中央機関としての役割を果たすことができるように設計された、銀行の
流動性およびソルベンシー・リスクのための基金（ fonds pour risques bancaires de liquidité et de
solvabilité － FRBLS ）を設立した。
クレディ・アグリコル・エス・エーは現在、ネットワークの構成機関を支援するために FRBLS を活用しな
ければならなくなる可能性があるような状況は認識していないが、今後この基金を利用する必要性が生じな
いという保証はない。基金を必要とする事態が生じた場合、 FRBLS の資金が不十分であれば、クレディ・アグ
リコル・エス・エーは、中央機関としての責務において、自己資金および必要に応じてネットワークのその
他の構成機関の資金を結集することで、かかる不足を補わなければならない。
この義務の結果、ネットワークの構成機関が深刻な財政難に陥った場合、かかる財政難の原因となった事
象は、クレディ・アグリコル・エス・エーの財務状態、および財務支援メカニズムの下で支援提供を要請さ
れるその他のネットワーク構成機関の財務状態に影響を与えるおそれがある。
2014 年、欧州連合指令第 2014/59 号により欧州の銀行危機管理枠組み（「銀行再建・破綻処理指令－
BRRD 」として知られる。）が採択され、 2015 年 8 月 20 日付フランス法令第 2015-1024 号（ Ordonnance n °
2015-1024 portant diverses dispositions d ’ adaptation de la législation au droit de l ’ Union
européenne en matière financière ）によりフランス法に適用され、単一破綻処理メカニズムおよび単一破
綻処理基金の枠組みにおいて金融機関および一部の投資会社の破綻処理に関する統一規則および統一手続を
定める 2014 年 7 月 15 日付欧州規則第 806/2014 号の規定を踏まえて、フランス法が改定された。 2019 年 5 月 20 日
付指令（ EU ）第 2019/879 号（「 BRRD Ⅱ」として知られる。）は、 BRRD を修正し、 2020 年 12 月 21 日付フランス
法令第 2020-1636 号によりフランス法に適用された。
この枠組みは、銀行危機を回避および解決するための措置を含むもので、金融の安定を維持し、破綻すれ
ば経済に著しい影響を与える機関の業務、サービスおよび営業の継続性を保証し、預金者を保護し、かつ、
公的金融支援の活用を可能な限り回避または制限することを目的としている。これに関連して、単一破綻処
理委員会を含む欧州破綻処理当局は、金融機関もしくは同機関が所属するグループの全部または一部の破綻
処理に関して必要なすべての措置を講じるため大きな権限を与えられている。
協同組合銀行グループについては、破綻処理当局が「拡張シングル・ポイント・オブ・エントリー」
（「拡張 SPE 」）による破綻処理戦略を好むため、破綻処理ツールはクレディ・アグリコル・エス・エー・レ
ベルおよび関連機関レベルで同時に適用される。この点において、およびクレディ・アグリコル・グループ
の破綻処理の場合において、クレディ・アグリコル・エス・エー（中央機関としての立場において）および
そのすべての関連機関を合わせた範囲が、全体で拡張シングル・ポイント・オブ・エントリーとみなされ
る。以上のこと、およびネットワーク内に存在する財務支援メカニズムを考慮すると、ネットワークの構成
機関は、個別に破綻処理することはできない。
破綻処理当局は、ある金融機関が破綻したもしくは破綻する可能性が高い、別の民間の措置により相当の
期間内に破綻を回避する合理的な見込みがない、破綻処理措置が必要であり、上記の破綻処理の目的を達成
するためには清算手続では不十分であると判断した場合、当該機関の破綻処理手続を開始することができ
る。
破綻処理当局は、当該機関の資本を再構成し、または存続可能性を回復するために、下記の破綻処理ツー
ルの 1 つまたは複数を使用することができる。破綻処理ツールは、株主（株式、相互株式、協同投資証券、協
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同組合証券）がまず損失を負担し、次にその他の債権者が損失を負担するように実施されなければならな
い。ただし、法律上、または破綻処理当局の判断により、ベイルインから除外されることはないものとす
る。 またフランス法は、特定の破綻処理ツールまたは決定が実施された場合の保護措置を定めている。たと
えば、破綻処理中の機関の出資者および債権者は、当該機関がフランス商法に基づく法的清算手続において
清算されていた場合に彼らが被ったであろう損失を上回る損失を被ってはならない、という原則がある（フ
ランス通貨金融法典第 L.613-57-I に定められた「いかなる債権者も通常の倒産手続よりも不利な扱いを受け
ない」原則）。このため、投資家は、破綻処理において受ける待遇が、当該機関が通常の破産処理手続の対
象となっていた場合に当該投資家が受けていたであろう待遇よりよくない場合、補償を請求する権利を有す
る。
破綻処理当局がクレディ・アグリコル・グループの破綻処理開始を決定した場合、当局はまず、損失を吸
収するため CET1 証券（株式、相互株式、協同投資証券、協同組合証券）、その他 Tier 1 証券および Tier 2 証
(1)
券の元本を削減し、場合によってその他 Tier 1 証券および Tier 2 証券を株式に転換する。その後、破綻処
理当局がベイルイン・ツールの使用を決定した場合、かかるベイルイン・ツールはその他の債務証券に適用
(2)
され 、損失を吸収するためこれらの証券の一部もしくは全部の元本が削減され、または株式に転換され
る。
破綻処理当局は、中央機関およびその関連機関について、協調的な方法で、評価減または転換措置、およ
び場合によってベイルインの実施を決定することができる。その場合、かかる評価減または転換措置、およ
び場合によりベイルイン措置は、対象となる事業体および損失の原因に関係なく、ネットワークのすべての
事業体に適用される。
破綻処理における債権者の順位は、当該破綻処理の実施日現在有効なフランス通貨金融法典第 L.613-55-5
条の規定に定められている。
清算において同順位のまたは同一の権利を有する株主および債権者は、彼らがクレディ・アグリコル・グ
ループのどの事業体の債権者であるかに関係なく、平等に扱われる。
このベイルインはクレディ・アグリコル・グループの資本再構成も目的としており、その範囲は連結レベ
ルの自己資本要件に基づく。
したがって、投資家は、クレディ・アグリコル・グループの破綻処理手続が実施された場合、株式、相互
株式、協同投資証券および協同組合証券の保有者ならびにネットワーク構成機関が発行または実行する債務
証券の保有者が、彼らがどの事業体の債権者であるかに関係なく、自己の出資金の全部または一部を失うと
いう重大なリスクがあることを認識しなければならない。
破綻処理当局が利用できるその他の銀行破綻処理ツールは、基本的に、当該機関の業務の全部もしくは一
部を第三者または継承機関に譲渡すること、および当該機関の資産を分離することである。
この破綻処理枠組みは、フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定され、同法典第 R.512-18 条に定める
ネットワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。クレディ・アグリコル・エス・エー
は、実務においては、このメカニズムがその他の破綻処理措置より前に行使されるものと考えている。
したがって、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理手続が実施されることは、ネットワーク
の 1 つまたは複数の構成機関の破綻、ひいてはネットワーク全体の破綻を法定財務支援メカニズムによって救
済できなかったことを意味する。
( 注 1) フランス通貨金融法典第 L.613-48 条および第 L.613-48-3 条。
( 注 2 ) フランス通貨金融法典第 L.613-55 条および第 L.613-55-1 条。
b ）地域銀行が付与 する 1988 年保証の実際のメリットは、清算前に適用される破綻処理制度の実施により、制
限される可能性がある
BRRD および BRRD Ⅱにより規定された破綻処理制度は、すべての地域銀行が連帯してそれぞれの資本、準備
金および利益剰余金を上限として行う保証（以下「 1988 年保証 」という。）の実際の効果を制限する可能性
がある。
この破綻処理制度は、フランス通貨金融法典第 L.511-31 条に規定され、破綻処理措置の実施より前にネッ
トワークに適用される、法定財務支援メカニズムには影響しない。
しかしながら、クレディ・アグリコル・グループに対して破綻処理措置が適用されると、 1988 年保証の実
施条件の発生が制限されるおそれがある。なぜなら、 1988 年保証は、クレディ・アグリコル・エス・エーの
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資産が清算または解散の終了時に債務をカバーするには不十分であると判明した場合に限り、要求すること
ができるからである。この制限により、クレディ・アグリコル・エス・エーの債券保有者および債権者は、
1988 年保証が提供する保護の恩恵を受けられない可能性がある。
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バーゼル 3 第 3 の柱に基づく開示
クレディ・アグリコル・エス・エーのレベルでの段階的適用ベースの主要な指標（ EU KM1 ）
以下の主要な指標の表は、 CRRⅡ 第 447(a から g) 条および第 438(b) 条により要求される情報を提供するもの
であり、機関のソルベンシー、レバレッジおよび流動性についての規制上の健全性比率の概要ならびにそれ
らの関連するインプット・コンポーネントおよび最低要件から構成されている。
2023 年 1 月 1 日以降、クレディ・アグリコル・エス・エーの保険事業体は IFRS 第 17 号を適用している。
なお、以下に示すソルベンシーおよびレバレッジについての規制上の健全性比率を構成する金額は、 IFRS
第 9 号の適用に関連する経過措置およびハイブリッド債務証券に関する経過措置を考慮していることに留意さ
れたい。当該金額は、期間中の利益剰余金も含んでいる。
EU KM1 －段階的適用ベースの主要な指標（百
2023 年 2023 年 2022 年 2022 年 2022 年
6 月 30 日 3 月 31 日 12 月 31 日 9 月 30 日 6 月 30 日
万ユーロ）
利用可能な自己資本 （金額）
1 普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）資本
43,575 42,736 40,615 41,420 41,839
2 Tier 1 資本
50,931 50,151 46,865 48,128 48,214
3 資本合計 66,186 65,888 63,073 64,535 64,806
リスク加重エクスポージャー 金額
4 リスク加重エクスポージャー合計金
376,873 368,072 361,269 377,360 370,014
額
自己資本比率 （リスク加重エクスポージャー
金額の割合）
5 普通株式等 Tier 1 比率（％）
11.56 ％ 11.61 ％ 11.24 ％ 10.98 ％ 11.31 ％
6 Tier 1 比率（％）
13.51 ％ 13.63 ％ 12.97 ％ 12.75 ％ 13.03 ％
7 総自己資本比率（％） 17.56 ％ 17.90 ％ 17.46 ％ 17.10 ％ 17.51 ％
過剰なレバレッジ・リスク以外のリスクに対
処するための自己資本の追加要件 （リスク加
重エクスポージャー金額の割合）
EU 7a 過剰なレバレッジ・リスク以外のリ
スクに対処するための自己資本の追 1.50 ％ 1.50 ％ 1.50 ％ 1.50 ％ 1.50 ％
加要件（％）
EU 7b うち、 CET1 資本を構成するもの
0.84 0.84 0.84 0.84 0.84
（パーセント・ポイント）
EU 7c うち、 Tier 1 資本を構成するもの
1.13 1.13 1.13 1.13 1.13
（パーセント・ポイント）
EU 7d 自己資本の監督上の検証・評価プロ
9.50 ％ 9.50 ％ 9.50 ％ 9.50 ％ 9.50 ％
セス要件合計（％）
複合バッファー要件および資本全体の要件
（リスク加重エクスポージャー金額の割合）
8 資本保全バッファー（％） 2.50 ％ 2.50 ％ 2.50 ％ 2.50 ％ 2.50 ％
EU 8a 加盟国レベルにおいて特定されたマ
クロ健全性またはシステミック・リ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
スクによる保全バッファー（％）
9 機関独自のカウンターシクリカル資
0.34 ％ 0.08 ％ 0.06 ％ 0.03 ％ 0.02 ％
本バッファー（％）
EU 9a システミック・リスク・バッファー
0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
（％）
10 グローバルなシステム上重要な機関
のバッファー（％）
0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
EU 10a その他のシステム上重要な機関の
バッファー （％）
11 複合バッファー要件（％） 2.84 ％ 2.58 ％ 2.56 ％ 2.53 ％ 2.52 ％
EU 11a
資本全体の要件（％） 12.34 ％ 12.08 ％ 12.06 ％ 12.03 ％ 12.02 ％
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12 自己資本の監督上の検証・評価プロ
セス要件合計を満たした後に利用可 6.22 ％ 6.27 ％ 5.85 ％ 5.63 ％ 5.91 ％
能な CET1 （％）
レバレッジ比率
(1)
13
1,280,000 1,321,592 1,284,306 1,420,719 1,353,179
エクスポージャー基準の合計
(1)
14
3.98 ％ 3.79 ％ 3.65 ％ 3.39 ％ 3.56 ％
レバレッジ比率 （％）
過剰なレバレッジ・リスクに対処するための
自己資本の追加要件（エクスポージャー金額
合計の割合）
EU 14a 過剰なレバレッジ・リスクに対処す
0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
るための自己資本の追加要件（％）
EU 14b うち、 CET1 資本を構成するもの
0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
（パーセント・ポイント）
EU 14c レバレッジ比率の監督上の検証・評
3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％
価プロセス要件合計（％）
レバレッジ比率バッファー要件および全体的
なレバレッジ比率要件（エクスポージャー基
準の合計の割合）
EU 14d レバレッジ比率バッファー要件
0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
（％）
EU 14e 全体的なレバレッジ比率要件（％）
3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％ 3.00 ％
流動性カバレッジ比率
15 適格流動資産（ HQLA ）合計（加重値
347,004 360,513 373,224 381,598 384,092
－平均）
EU 16a キャッシュ・アウトフロー－加重値
332,982 338,782 343,448 343,712 337,359
合計
EU 16b キャッシュ・インフロー－加重値合
95,245 92,761 89,929 84,858 80,065
計
16 キャッシュ・アウトフロー純額合計
237,737 246,021 253,519 258,854 257,294
（調整額）
17 流動性カバレッジ比率（％） 146.44 ％ 147.21 ％ 147.87 ％ 147.82 ％ 149.75 ％
安定調達比率
18 利用可能な安定調達合計 955,461 959,522 954,532 931,283 936,056
19 安定調達要件合計 847,260 852,394 835,815 803,651 805,023
20 安定調達比率（％） 112.77 ％ 112.57 ％ 114.20 ％ 115.88 ％ 116.28 ％
注：欧州 CRRⅡ 規制の要件に準拠し、上記の表の平均 LCR は、観察期間中に報告された過去 12 ヶ月間の月末の
比率の算術平均に対応している。
( 注 1) 金利ヘッジ・ポートフォリオの再評価の差額に係る貸借対照表上の表示は、 2023 年 3 月 31 日現在および 2022 年 12 月
31 日現在で資産と負債の間で再分類され、レバレッジのエクスポージャー基準の合計が、それぞれ、マイナス
16.6 十億ユーロおよびマイナス 18.3 十億ユーロ調整された。その結果、これらの期間のレバレッジ比率は、プラ
ス 4 ベーシス・ポイントおよびプラス 5 ベーシス・ポイントの影響を受けた。
1. 資本の構成および管理
バーゼル 3 合意の枠組み内で、 CRR 第 2019/876 号（ CRR Ⅱ）によって改正された 2013 年 6 月 26 日付欧州議会お
よび欧州理事会規則（ EU ）第 575/2013 号（自己資本規制（ CRR ））に基づき、該当する金融機関（特に信用機
関および投資会社）は、健全性情報を開示しなければならない。当該情報は、ウェブサイト
（ https://www.credit-agricole.com/en/finance/finance/financial-publications ）に掲載されている。
適正資本の規制的観点については、ソルベンシー比率およびレバレッジ比率の監視により確保されてい
る。これらの各比率から、リスクまたはレバレッジ・エクスポージャーに対する規制資本の額が分かる。ク
レディ・アグリコル・エス・エーは、ソルベンシーに加えて、クレディ・アグリコル・グループのための破
綻処理に関する比率（ MREL および TLAC ）も管理している。
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1.1 ソルベンシー比率
2023 年 6 月 30 日現在の規制資本
規制資本（簡易版）
2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
規制資本（簡易版） （百万ユーロ）
段階的適用 完全実施 段階的適用 完全実施
資本金および剰余金 30,904 30,904 29,603 29,603
利益剰余金 36,574 36,574 34,527 34,527
その他の包括利益 (2,866) (2,866) (4,934) (4,934)
当期純利益（損失） 3,266 3,266 5,437 5,437
株主持分－当行グループの持分 67,879 67,879 64,633 64,633
(-) 資本として計上された AT1 証券 (7,235) (7,235) (5,989) (5,989)
適格非支配株主持分 4,522 4,522 4,467 4,467
(-) 予想配当金 (1,512) (1,512) (3,175) (3,175)
(-) 健全性フィルター (151) (151) (64) (64)
うち、 健全性評価 (1,125) (1,125) (1,159) (1,159)
(-) 規制上の調整 (18,882) (18,882) (18,911) (18,911)
のれんおよび無形資産 (18,488) (18,488) (18,571) (18,571)
一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰
(139) (139) (141) (141)
延税金資産
内部格付に基づくアプローチによる予想損失に
(255) (255) (200) (200)
関する信用リスクの調整における不足分
不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッ
(98) (98) (67) (67)
ジ
基準を超える額 - - - -
その他の CET1 要素 (948) (1,339) (279) (1,037)
普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）
43,575 43,184 40,615 39,857
その他の Tier 1 （ AT1 ）証券
7,619 5,895 6,467 4,711
その他の AT1 要素 (263) (263) (217) (217)
Tier 1 資本合計
50,931 48,817 46,865 44,351
Tier 2 証券
15,144 13,570 16,190 14,364
その他の Tier 2 要素
111 111 18 18
資本合計 66,186 62,497 63,073 58,733
リスク加重エクスポージャー合計金額（ RWA ） 376,873 376,763 361,269 361,026
CET1 比率 11.56 ％ 11.46 ％ 11.24 ％ 11.04 ％
Tier 1 比率
13.51 ％ 12.96 ％ 12.97 ％ 12.28 ％
総自己資本比率 17.56 ％ 16.59 ％ 17.46 ％ 16.27 ％
明確にするため、資本構成要素の表の完全版（ EU CC1 および EU CC2 ）は、以下のウェブサイトから閲覧可
能である。
https://www.credit-agricole.com/en/finance/finance/financial-publications
1.2 レバレッジ比率
規制の枠組み
レバレッジ比率は、 Tier 1 資本をレバレッジ・エクスポージャー基準で除したものと定義されている。す
なわち、デリバティブ、当行グループの関連会社間の取引、証券金融取引、分子から控除された項目、およ
びオフバランスシート項目について修正再表示した、オンバランスシート資産およびオフバランスシート資
産である。
2019 年 6 月 7 日付の欧州連合官報における欧州 CRRⅡ 規則の公表以降、レバレッジ比率は、 2021 年 6 月 28 日か
ら適用ある第 1 の柱の最低要件に従っている。
■ 最低レバレッジ比率要件は 3 ％である。
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■ 2023 年 1 月 1 日より、グローバルなシステム上重要な機関（ G-SII ）、すなわちクレディ・アグリコル・グ
ループに対して、事業体のシステミック・バッファーの半分と定義されたレバレッジ比率バッファーが
追加されている。
■ 最後に、レバレッジ比率バッファーの要件を遵守しない場合は、分配制限および最大分配可能額の算出
（ L-MDA ）が課せられることになる。
2023 年 6 月 30 日現在のレバレッジ比率
以下は、 CRR Ⅱ第 451 条の開示要件を満たすものである。
CRRⅡ 規則は、マクロ経済状況により認められる場合には、特定の中央銀行のエクスポージャーを全体のレ
バレッジ比率エクスポージャーから除外することができる、と定めている。この除外を適用するには、機関
は調整後レバレッジ比率が 3 ％を超えていなければならない。
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LRCom ：レバレッジ比率－共通開示（ EU LR2 ）
LRCom ：レバレッジ比率－共通開示（ EU LR2 ）（百万ユーロ）
2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
貸借対照表上のエクスポージャー（デリバティブおよび証券金融取引を除く。）
1 貸借対照表上の項目（デリバティブおよび証券金融取引を除くが、
1,475,192 1,483,328
(1)
担保を含む。）
2 適用ある会計基準に従い貸借対照表の資産から控除されたデリバ
2,201 4,837
ティブに差し入れられた担保の総額
3 （デリバティブ取引に関して差し入れられた委託証拠金用の売掛資
(14,670) (28,089)
産の控除）
4 （資産として認識される証券金融取引に基づく買入有価証券の調
- -
整）
5 （貸借対照表上の項目に対する一般的な信用リスク調整） - -
6 （ Tier 1 資本の決定において控除される資産金額）
(19,197) (18,897)
7 貸借対照表上 のエクスポージャー合計（デリバティブおよび証券金
1,443,527 1,441,179
(1)
融取引を除く。）
デリバティブに対するエクスポージャー
8 SA-CCR デリバティブ取引に関連する再調達コスト（すなわち、適格
30,528 35,788
委託証拠金の控除後）
EU-8a デリバティブの除外：簡易版標準的アプローチに基づく再調達コス
- -
トへの寄与
9 SA-CCR デリバティブ取引に伴い将来発生し得るエクスポージャーへ
51,948 52,423
の追加額
EU-9a デリバティブの除外：簡易版標準的アプローチに基づく将来発生し
- -
得るエクスポージャーへの寄与
EU-9b 原エクスポージャー手法により決定されたエクスポージャー - -
10 （顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除
(1,316) (2,841)
外される CCP レグ）（ SA-CCR ）
EU-10a （顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除
- -
外される CCP レグ）（簡易版標準的アプローチ）
EU-10b （顧客に関してクリアリングされた取引のエクスポージャーから除
- -
外される CCP レグ）（原エクスポージャー手法）
11 売却されたクレジット・デリバティブの調整後の有効な想定元本 16,811 15,008
12 （売却されたクレジット・デリバティブの調整後の有効な名目上の
(6,348) (4,803)
差異および追加控除）
13 デリバティブ・エクスポージャー合計 91,623 95,575
証券金融取引（ SFT ）に対するエクスポージャー
14 売上として計上された取引の調整後の証券金融取引の総資産（相殺
316,678 250,774
計上を除く。）
15 （証券金融取引の総資産からの支払額および受取額純額） (152,025) (120,963)
16 証券金融取引の資産へのカウンターパーティーの信用リスクに対す
8,351 5,109
るエクスポージャー
EU-16a 証券金融取引の除外： CRR 第 429e 条第 5 項および第 222 条に基づくカ
- -
ウンターパーティーの信用リスクに対するエクスポージャー
17 代理人による取引に対するエクスポージャー - -
EU-17a （顧客に関してクリアリングされた証券金融取引のエクスポー
- -
ジャーから除外される CCP レグ）
18 証券金融取引に対するエクスポージャー合計 173,003 134,920
その他のオフバランスシートのエクスポージャー
19 オフバランスシートのエクスポージャーの想定元本総額 330,821 325,671
20 （同等額のクレジットへの転換のための調整） (171,859) (151,320)
21 （ Tier 1 資本の決定において控除される一般引当金およびオフバラ
- -
ンスシートのエクスポージャーに関連する特定引当金）
22 その他のオフバランスシートのエクスポージャー 158,962 174,351
除外されるエクスポージャー
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EU-22a （ CRR 第 429a 条第 1 項（ c ）に基づきエクスポージャー基準合計から
(483,555) (467,899)
除外されるエクスポージャー）
EU-22b （ CRR 第 429a 条第 1 項（ j ）に基づき除外されるエクスポージャー
(90,626) (80,946)
（オンバランスシートおよびオフバランスシート））
EU-22c （公的開発金融機関（またはユニット）の除外されるエクスポー
- -
ジャー － 公共部門への投資）
EU-22d （公的開発金融機関（またはユニット）の除外されるエクスポー
- -
ジャー － プロモーショナル・ローン）
EU-22e （非公的開発金融機関（またはユニット）による除外されるパス・
- -
スルー型プロモーショナル・ローンのエクスポージャー）
EU-22f （輸出信用から生じた除外される保証付き部分のエクスポー
(12,934) (12,876)
ジャー）
EU-22g （除外されるトライパーティ・エージェントに預託された担保超過
- -
分）
EU-22h （ CRR 第 429a 条第 1 項（ o ）に基づき除外される CSD ／金融機関の CSD
- -
関連サービス）
EU-22i （ CRR 第 429a 条第 1 項（ p ）に基づき除外される特定機関の CSD 関連
- -
サービス）
EU-22j （事前融資または中期貸出金のエクスポージャー金額の控除） - -
EU-22k （除外されるエクスポージャー合計） (587,115) (561,720)
資本およびエクスポージャー基準の合計
23 Tier 1 資本
50,931 46,865
(1)
24
1,280,000 1,284,306
エクスポージャー基準合計
レバレッジ比率
25 (1)
3.98 ％ 3.65 ％
レバレッジ比率 （％）
EU-25 レバレッジ比率（公共部門への投資およびプロモーショナル・ロー
3.98 ％ 3.65 ％
(1)
ンの除外による影響を除く。）（％）
25a レバレッジ比率（中央銀行準備金の一時的な適用除外による影響を
3.98 ％ 3.65 ％
(1)
除く。）（％）
26 規制上の最低レバレッジ比率要件（％） 3.00 ％ 3.00 ％
EU-26a 過剰なレバレッジ・リスクに対処するための自己資本の追加要件
0.00 ％ 0.00 ％
（％）
EU-26b うち、 CET1 資本を構成するもの 0.00 ％ 0.00 ％
27 レバレッジ比率バッファー要件 0.00 ％ 0.00 ％
EU-27a レバレッジ比率全体の要件（％） 3.00 ％ 3.00 ％
経過措置の選択および関連するエクスポージャー
EU-27b 資本測定の明確化に向けた経過措置の選択 経過措置 経過措置
( 注 1) 金利ヘッジ・ポートフォリオの再評価差額の貸借対照表上の表示は、 2022 年 12 月 31 日現在、資産と負債との間で
再分類され、エクスポージャー基準のレバレッジ合計に対する調整額はマイナス 18.3 十億ユーロとなった。
LRSum ：会計上の資産およびレバレッジ比率エクスポージャーの調整（要約）（ EU LR1 ）
適用金額（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日
1 公表された財務書類に基づく資産合計 2,179,940
2 会計上連結されているが、健全性の連結範囲には含まれない事業体の調整 (398,586)
3 （リスク移転の認識のための運用要件を満たす証券化エクスポージャーの調整） (17)
4 （一時的に除外される中央銀行のエクスポージャーの調整（該当する場合）） -
5 （適用ある会計基準に従い貸借対照表に計上されるが、 CRR 第 429a 条第 1 項（ i ）に基
-
づくエクスポージャー基準合計からは除外される信託資産の調整）
6 取引日会計に基づく金融資産の正常売買の調整 -
7 適格な現金プーリング取引の調整 -
8 デリバティブ金融商品の調整 (323,983)
9 証券金融取引（ SFTs ）の調整 (143,675)
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10 オフバランスシート項目の調整（すなわち、オフバランスシートのエクスポー
159,160
ジャーから同等額のクレジットへの転換）
11 （健全性評価調整ならびに Tier 1 資本を減少させた特定引当金および一般引当金の
-
調整）
EU-11a （ CRR 第 429a 条第 1 項（ c ）に基づくエクスポージャー基準合計からは除外されるエク
(483,555)
スポージャーの調整）
EU-11b （ CRR 第 429a 条第 1 項（ j ）に基づくエクスポージャー基準合計からは除外されるエク
(90,626)
スポージャーの調整）
12 その他の調整 381,341
13 エクスポージャー基準合計 1,280,000
LRSpl ：貸借対照表上のエクスポージャーの内訳（デリバティブ、証券金融取引および適用除外エクスポー
ジャーを除く。）（ EU LR3 ）
CRR に基づくレバレッジ比率のエクスポージャー（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日
EU-1 貸借対照表上のエクスポージャー合計（デリバティブ、証券金融取引および除外され
910,831
たエクスポージャーを除く。）、うち：
EU-2 トレーディング勘定のエクスポージャー 49,187
EU-3 銀行勘定のエクスポージャー、うち： 861,644
EU-4 カバード・ボンド 6,355
EU-5 ソブリンとみなされるエクスポージャー 252,486
EU-6 ソブリンとみなされない地域政府、国際開発金融機関、国際組織および公共部門団
9,525
体に対するエクスポージャー
EU-7 機関 38,511
EU-8 不動産に係る抵当権により担保されたエクスポージャー 124,378
EU-9 小口顧客に対するエクスポージャー 125,546
EU-10 企業 227,074
EU-11 債務不履行時エクスポージャー 11,490
EU-12 その他のエクスポージャー（株式、証券化およびその他債権以外の資産など） 66,279
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2. リスク加重資産の構成および変化
2.1 リスク加重資産の概要
2.1.1 リスクタイプ別リスク加重資産（ OV1 ）
信用リスク、市場リスクおよび業務リスクに関するリスク加重資産は、 2022 年 12 月 31 日現在が 361.3 十億
ユーロであったのに対して、 2023 年 6 月 30 日現在は 376.9 十億ユーロであった。
リスク・エクスポージャー合計（リスク加重資産） 自己資本要件合計
（百万ユーロ）
202 3 年6月30日 202 3 年3月31日 202 2 年12月31日 202 3 年6月30日
1 信用リスク（カウンターパーティー信用
292 , 792 287,339 276,225 23,423
リスク（ CCR ）を除く。 ）
2 うち、標準的アプローチ 104,938 98,979 95,093 8,395
3 うち、基礎的 IRB （ F-IRB ）アプローチ 14,588 31,009 31,213 1,167
4 うち、スロッティング・アプローチ - - - -
EU 4a うち、簡易リスク加重アプローチに基
40,410 41,976 31,845 3,233
づくエクイティ
5 うち、先進的 IRB （ A-IRB ）アプローチ 127,418 109,918 112,650 10,193
6 カウンターパーティー信用リスク－ CCR 24,876 23,328 24,061 1,990
7 うち、標準的アプローチ 3,400 3,166 3,286 272
8 うち、内部モデルに基づく方法
11,545 11,197 11,855 924
（ IMM ）
EU 8a うち、 CCP に対するエクスポージャー
409 503 184 33
EU 8b うち、信用評価調整－ CVA
5,209 4,435 4,936 417
9 うち、その他の CCR 4,313 4,027 3,800 345
15 決済リスク 8 4 93 1
16 非トレーディング勘定における証券化エ
8,930 9,771 10,260 714
クスポージャー（キャップ後）
17 うち、証券化 -IRB アプローチ 2,450 3,039 3,409 196
18 うち、証券化 -ERB アプローチ（内部評
5,187 5,350 5,631 415
価アプローチを含む。）
19 うち、証券化 - 標準的アプローチ 1,286 1,375 1,213 103
EU 19a うち、 1,250 ％
7 7 7 1
20 ポジション、外国為替およびコモデ
12,787 10,875 14,279 1,023
ティ・リスク（市場リスク）
21 うち、標準的アプローチ 2,920 2,597 3,004 234
22 うち、IMA 9,867 8,277 11,274 789
EU 22a 大規模エクスポージャー
- - - -
23 業務リスク 37,479 36,755 36,352 2,998
EU 23a うち、基礎的アプローチ
- - - -
EU 23b うち、標準的アプローチ
13,851 13,131 12,885 1,108
EU 23c うち、先進的計測アプローチ
23,628 23,624 23,467 1,890
24 控除基準を下回る金額（加重比率
11,678 11,417 10,868 934
250 ％）
29 合計 376,873 368,072 361,269 30,150
2.1.2 事業セグメント情報
信用リスク
CCP デ
リスク
信用評価
信用 業務 市場
2023 年 6 月 30 日現在
フォル
IRB アプ
調整
加重資産
標準的ア 加重アプ
（百万ユーロ）
リスク リスク リスク
ト・ファ
(1)
リスク
合計
プローチ ローチ IRB
ローチ
ンドへの
寄与
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フランス国内リテー
4,929 2,075 41,760 - 48,763 5 2,906 13 51,687
ル・バンキング
国際リテール・バン
31,960 1,324 8,749 - 42,033 19 4,989 59 47,100
キング
資産収集 および保険 8,413 28,898 1,025 - 38,337 416 8,109 78 46,940
専門金融サービス 43,399 2,933 18,960 - 65,293 202 4,386 4 69,884
大口顧客 15,321 1,464 86,960 280 104,026 4,568 15,777 10,741 135,111
コーポレート・セン
6,316 9,153 7,477 - 22,946 - 1,312 1,892 26,151
ター
リスク加重資産合計 110,338 45,848 164,931 280 321,397 5,209 37,479 12,787 376,873
( 注 1) 事業部門により、先進的 IRB または基礎的 IRB アプローチ
信用リスク
CCP デ
信用評価 リスク
信用 業務 市場
2022 年 12 月 31 日現在
フォル
IRB アプ
調整 加重資産
標準的ア 加重アプ
（百万ユーロ）
リスク リスク リスク
ト・ファ
(1)
リスク 合計
プローチ ローチ IRB
ローチ
ンドへの
寄与
フランス国内リテー
4,866 2,167 42,227 - 49,261 4 2,866 7 52,138
ル・バンキング
国際リテール・バン
32,448 1,367 7,484 - 41,300 32 4,803 46 46,181
キング
資産収集および保険 6,924 20,581 839 - 28,345 404 7,811 104 36,663
専門金融サービス 33,864 2,736 18,288 - 54,889 153 3,866 12 58,920
大口顧客 14,746 1,398 91,166 263 107,573 4,343 15,775 11,815 139,507
コーポレート・セン
7,588 9,019 7,729 - 24,336 - 1,231 2,294 27,861
ター
リスク加重資産合計 100,437 37,269 167,734 263 305,703 4,936 36,352 14,279 361,269
( 注 1) 事業部門により、先進的 IRB または基礎的 IRB アプローチ
2.1.3 リスク加重資産の動向
下表は、クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク加重資産について、 2023 年度上半期における変動を
表したものである。
2023 年度に
手法およ
2022 年 基本的変化 保険の持分法 2023 年
（百万ユーロ） 外国為替 範囲 び規制の おける
12 月 31 日 および最適化 適用価額 6 月 30 日
変更
変動合計
信用リスク 305,703 (1,426) 8,046 455 2,688 5,931 15,694 321,397
うち、株式リスク 37,269 - 465 455 33 7,626 8,579 45,848
CVA 4,936 - 273 - - - 273 5,209
市場リスク 14,279 - 108 - - (1,600) (1,492) 12,787
業務リスク 36,352 - 1,127 - - - 1,127 37,479
合計 361,269 (1,426) 9,555 455 2,688 4,331 15,603 376,873
リスク加重資産は、 2023 年 6 月 30 日現在、合計 376.9 十億ユーロとなった。当上半期の 15.6 十億ユーロ（プ
ラス 4.3 ％）の増加は、 IFRS 第 17 号の発効に関連したプラス 7.6 十億ユーロを含む、リスク加重資産における
保険の持分法適用価額の 8.1 十億ユーロの増加によるものである。
その他の事業部門（外国為替を含む）の有機的増加は、クレディ・アグリコル・オート・バンクの設立に
よる強い勢いによってもたらされた、専門金融サービス部門におけるリスク加重資産のプラス 6.8 十億ユーロ
の増加を含む、プラス 8.1 十億ユーロであった。資産収集部門でプラス 1.3 十億ユーロ、リテール・バンキン
グ部門でプラス 1 十億ユーロ増加したが、大口顧客部門におけるマイナス 2.1 十億ユーロのリスク加重資産の
減少により、一部相殺された。
CACF およびステランティスのパートナーシップ再構築に関連する M&A は、リスク加重資産のプラス 2.7 十億
ユーロの増加に寄与し、手法および規制の影響は当半期においてマイナス 3.3 十億ユーロのプラスの影響をも
たらした。
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2.2 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク
2.2.1 信用リスクおよびカウンターパーティー・リスクの概要
2.2.1.1 リスクタイプ別エクスポージャー
下表は、 2023 年 6 月 30 日現在および 2022 年 12 月 31 日現在のグローバル・リスク（信用、カウンターパー
ティー、希薄化、決済および交付）に対するクレディ・アグリコル・エス・エーのエクスポージャーを、標
準的アプローチおよび内部格付に基づくアプローチに基づき、エクスポージャー・クラス別に表示したもの
である。
IRB エクスポージャーと表記を一致させるため、標準的アプローチに基づくエクスポージャー・クラスは
グループ化されている。
リスク全体に対するエクスポージャー（信用、カウンターパーティー、希薄化、決済および交付）－ 2023 年 6
月 30 日現在
標準的 IRB 合計
信用リ 信用リ 信用リ
スク軽 スク軽 スク軽
債務不
2023 年 6月 30 日現
総エク 総エクス
債務不履 債務不履
総エクス
減後総 減後総 減後総
履行時 リスク リスク リスク
在
スポー ポー
行時エク 行時エク 資本要
ポー
エクス エクス エクス
エクス 加重資 加重資 加重資
（十億ユーロ）
ジャー ジャー
スポー スポー 件
(1)
ポー ポー ポー
ポー 産 産 産
ジャー
(1) (1)
ジャー ジャー
ジャー ジャー ジャー
ジャー
(2) (2) (2)
中央政府および
61.2 68.2 68.1 8.2 300.8 323.0 319.2 2.9 362.0 391.2 387.2 11.1 0.9
中央銀行
機関 35.5 57.1 54.4 8.1 513.2 520.4 514.7 12.1 548.7 577.5 569.1 20.3 1.6
企業 124.6 100.8 67.5 52.7 374.6 319.2 277.1 99.9 499.2 420.0 344.6 152.6 12.2
小口顧客 50.7 40.0 37.8 25.9 223.6 223.6 221.7 42.4 274.3 263.6 259.5 68.3 5.5
個人への貸出
30.3 26.5 25.6 18.8 190.3 190.3 189.7 34.2 220.6 216.9 215.3 53.0 4.2
金
うち、不動
産資産によ 0.7 0.6 0.6 0.3 116.3 116.3 116.3 9.8 117.0 116.9 116.9 10.1 0.8
る担保
うち、リボ
1.7 1.7 1.0 0.7 12.4 12.4 11.8 4.0 14.2 14.1 12.8 4.8 0.4
ルビング式
うち、その
27.9 24.3 24.0 17.8 61.5 61.5 61.6 20.3 89.4 85.8 85.6 38.1 3.1
他の貸出金
中小企業への
20.4 13.4 12.2 7.1 33.3 33.3 31.9 8.2 53.7 46.7 44.2 15.3 1.2
貸出金
うち、不動
産資産によ 0.3 0.3 0.3 0.1 7.6 7.6 7.6 1.7 8.0 7.9 7.9 1.8 0.1
る担保
うち、その
20.0 13.1 12.0 7.0 25.7 25.7 24.3 6.5 45.7 38.8 36.3 13.5 1.1
他の貸出金
株式 1.6 1.6 1.9 11.7 11.6 40.4 13.3 13.3 42.3 3.4
証券化 5.8 5.2 1.3 53.6 53.5 7.6 59.4 58.7 8.9 0.7
その他の債権で
15.1 14.9 12.2 - - - 15.1 14.9 12.2 1.0
ない資産
合計 294.4 249.5 110.3 1,477.4 1,397.8 205.3 1,771.8 1,647.3 315.7 25.3
( 注 1) 当初総エクスポージャー
( 注 2) 信用リスク軽減（ CRM ）後総エクスポージャー
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リスク全体に対するエクスポージャー（信用、カウンターパーティー、希薄化、決済および交付）－ 2022 年
12 月 31 日現在
標準的 IRB 合計
信用リ 信用リ 信用リ
スク軽 スク軽 スク軽
債務不
2022 年 12 月 31 日
総エク 総エクス
債務不履 債務不履
総エクス
減後総 減後総 減後総
履行時 リスク リスク リスク
現在
スポー ポー
行時エク 行時エク 資本要
ポー
エクス エクス エクス
エクス 加重資 加重資 加重資
(十億ユーロ )
ジャー ジャー
スポー スポー 件
(1)
ポー ポー ポー
ポー 産 産 産
ジャー
(1) (1)
ジャー ジャー
ジャー ジャー ジャー
ジャー
(2) (2) (2)
中央政府および
74.7 81.0 80.8 7.8 332.2 354.5 350.7 2.5 406.9 435.4 431.5 10.3 0.8
中央銀行
機関 43.1 70.2 65.8 10.0 507.5 515.8 510.1 13.1 550.6 585.9 576.0 23.1 1.9
企業 125.6 97.1 64.4 49.9 384.8 328.0 281.1 102.9 510.4 425.2 345.5 152.8 12.2
小口顧客 41.0 30.4 27.7 18.2 219.2 219.3 216.0 40.2 260.2 249.7 243.8 58.4 4.7
個人への貸出
23.0 19.5 18.2 12.7 187.0 187.0 186.1 32.9 210.0 206.5 204.4 45.6 3.6
金
うち、不動
産資産によ 2.2 2.1 2.1 0.8 113.9 113.9 113.9 9.5 116.1 116.0 116.0 10.3 0.8
る担保
うち、リボ
2.1 2.0 1.0 0.8 12.4 12.4 11.8 3.9 14.5 14.4 12.8 4.7 0.4
ルビング式
うち、その
18.7 15.4 15.1 11.1 60.7 60.7 60.4 19.4 79.4 76.1 75.5 30.6 2.4
他の貸出金
中小企業への
18.0 10.9 9.5 5.5 32.3 32.3 29.9 7.3 50.2 43.2 39.4 12.8 1.0
貸出金
うち、不動
産資産によ 0.6 0.6 0.5 0.2 7.6 7.6 7.6 1.7 8.3 8.2 8.1 1.9 0.2
る担保
うち、その
17.3 10.3 9.0 5.3 24.6 24.6 22.2 5.7 42.0 35.0 31.2 10.9 0.9
他の貸出金
株式 1.3 1.3 1.5 9.3 9.3 31.8 10.6 10.6 33.4 2.7
証券化 5.8 5.1 1.2 55.5 55.5 9.0 61.2 60.6 10.3 0.8
その他の債権で
14.3 14.2 11.7 - - - 14.3 14.2 11.7 0.9
ない資産
合計 305.8 259.3 100.3 1,508.5 1,422.7 199.6 1,814.3 1,682.0 299.9 24.0
( 注 1) 当初総エクスポージャー
( 注 2) 信用リスク軽減（ CRM ）後総エクスポージャー
総エクスポージャーについては、クレディ・アグリコル・エス・エー全体の残高は 2.3 ％減少した。
主要なポートフォリオは引き続き「機関」カテゴリに位置し、総エクスポージャーの合計は 548.7 十億
ユーロであった。これには、 2023 年 6 月 30 日現在で、クレディ・アグリコル・グループの内部取引に関するエ
クスポージャー 450.5 十億ユーロが含まれていた（ 2022 年 12 月 31 日現在は 444.9 十億ユーロ）。
これらの内部取引を除くと、貸出金ポートフォリオ全体の総エクスポージャーは、 2023 年 6 月 30 日現在、
2022 年度末と比較して 3.5 ％減の 1,321.4 十億ユーロとなった。
「中央政府および中央銀行」のエクスポージャー・クラスは、主に中央銀行預け金の減少により 11 ％減少
した。
リスク加重資産の密度（債務不履行時エクスポージャーに対するリスク加重資産の割合と定義されてい
る。）は、 2023 年 6 月 30 日現在、小口顧客については平均 26.3 ％、企業については 44.3 ％であった。
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2.2.1.3 債務不履行時エクスポージャーおよび価値調整額
正常エクスポージャーおよび不良エクスポージャーならびに関連する引当金（ CR1 ）
受領した担保
信用リスクおよび引当金による減損合計ならびに公
帳簿価額／額面金額合計
正価値のマイナスの変動合計
および保証
不良エクスポージャー－
信用リスクおよび引当金
累積
正常エクスポージャー－
不良エ
2023 年 6月 30 日現在
正常エクスポージャー 不良エクスポージャー
による減損合計ならびに
正常エク
部分
減損および引当金合計
クス
（百万ユーロ）
公正価値のマイナスの変
スポー
償却
ポー
動合計
ジャー
ジャー
関連
うち、 うち、 うち、 うち、 うち、 うち、
関連
うち、バ うち、バ
バケッ バケッ バケッ バケッ バケッ バケッ
ケット 1 ケット 2
ト 2 ト 3 ト 1 ト 2 ト 2 ト 3
005 中央銀行におけ
る現金残高およ
173,214 173,203 12 17 17 (4) (4) (0) (17) (17)
びその他の要求
払預金
010 貸付金 1,073,310 1,018,792 54,376 14,194 83 14,104 (3,470) (1,120) (2,350) (6,675) (63) (6,611) 252,917 4,037
020 中央銀行 2,851 2,770 81 (9) (0) (9) 1,946
030 一般政府 10,559 9,732 827 152 2 150 (13) (8) (5) (40) (0) (39) 4,733 101
040 信用機関 565,497 565,437 60 481 481 (45) (41) (4) (365) (365) 9,798 85
050 その他の金融
16,118 15,817 293 381 0 381 (22) (15) (8) (341) (0) (341) 3,686 6
機関
060 非金融法人 277,788 239,959 37,828 8,843 74 8,769 (2,141) (575) (1,566) (3,824) (62) (3,762) 125,282 3,045
070 うち、中小
75,133 64,009 11,124 3,254 19 3,235 (720) (236) (484) (1,685) (3) (1,682) 37,187 1,098
企業
080 世帯 200,497 185,077 15,286 4,337 7 4,324 (1,239) (481) (758) (2,105) (1) (2,104) 107,471 800
090 債券 106,014 102,033 904 63 59 (99) (91) (8) (53) (53) 55
100 中央銀行 6,201 5,867 334 (2) (0) (1)
110 一般政府 58,403 58,115 288 (76) (72) (3)
120 信用機関 22,807 22,737 43 1 1 (12) (12) (0) (1) (1)
130 その他の金融
12,861 9,708 130 (4) (4) (0) 43
機関
140 非金融法人 5,742 5,605 109 62 58 (5) (2) (3) (53) (53) 12
150 オフバランス
シートのエクス 574,546 557,602 16,943 1,474 5 1,469 (652) (266) (386) (308) (308) 59,605 314
ポージャー
160 中央銀行 140,882 140,882 (0) (0)
170 一般政府 23,378 22,712 666 (7) (5) (2) 3,446
180 信用機関 67,249 67,160 89 62 62 (21) (21) (1) (24) (24) 313
190 その他の金融
111,779 109,683 2,096 206 206 (19) (10) (9) (1) (1) 2,028 1
機関
200 非金融法人 211,586 198,603 12,984 1,169 5 1,164 (538) (204) (334) (272) (272) 49,402 307
210 世帯 19,672 18,564 1,108 37 37 (68) (26) (41) (11) (11) 4,415 6
220 合計 1,927,085 1,851,630 72,235 15,749 88 15,650 (4,225) (1,480) (2,745) (7,054) (63) (6,990) 312,576 4,351
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受領した担保
信用リスクおよび引当金による減損合計ならびに公
帳簿価額／額面金額合計
正価値のマイナスの変動合計
および保証
不良エクスポージャー－
信用リスクおよび引当金
累積
2022 年 12 月 31 日現 正常エクスポージャー－
不良エ
正常エクスポージャー 不良エクスポージャー
による減損合計ならびに
正常エク
在 部分
減損および引当金合計
クス
公正価値のマイナスの変
スポー
（百万ユーロ）
償却
ポー
動合計
ジャー
ジャー
関連
うち、 うち、 うち、 うち、 うち、 うち、
関連
うち、バ うち、バ
バケッ バケッ バケッ バケッ バケッ バケッ
ケット 1 ケット 2
ト 2 ト 3 ト 1 ト 2 ト 2 ト 3
005 中央銀行におけ
る現金残高およ
216,152 216,145 6 18 18 (6) (3) (3) (18) (18) 46
びその他の要求
払預金
010 貸付金 1,051,847 995,046 56,499 14,128 96 14,026 (3,349) (1,047) (2,302) (6,593) (81) (6,513) 234,589 4,166
020 中央銀行 1,620 1,589 31 (15) (0) (15)
030 一般政府 10,607 9,800 807 161 3 158 (11) (7) (3) (37) (0) (37) 3,757 110
040 信用機関 553,530 553,438 92 481 0 481 (46) (41) (4) (370) (370) 5,938
050 その他の金融
17,673 17,372 293 376 0 376 (23) (12) (11) (345) (0) (345) 2,263 8
機関
060 非金融法人 280,245 238,641 41,443 9,136 87 9,049 (2,137) (591) (1,546) (3,864) (80) (3,784) 116,995 3,312
070 うち、中小
68,016 57,583 10,433 3,321 7 3,314 (620) (213) (408) (1,643) (1) (1,642) 35,357 1,097
企業
080 世帯 188,171 174,206 13,833 3,974 6 3,963 (1,118) (395) (723) (1,978) (1) (1,976) 105,636 735
090 債券 109,285 106,473 683 63 59 (78) (71) (8) (52) (52)
100 中央銀行 5,907 5,634 274 (9) (8) (1)
110 一般政府 61,250 60,951 299 0 0 (48) (45) (3) (0) (0)
120 信用機関 24,001 23,994 1 1 (11) (11) (1) (1)
130 その他の金融
10,409 8,276 20 (2) (2)
機関
140 非金融法人 7,718 7,618 90 62 58 (9) (5) (4) (51) (51)
150 オフバランス
シートのエクス 708,937 691,217 17,720 1,978 3 1,976 (669) (253) (417) (294) (294) 27,962 183
ポージャー
160 中央銀行 274,361 274,361 (0) (0)
170 一般政府 17,981 17,181 800 (5) (2) (3) 2,382
180 信用機関 93,687 93,549 138 34 34 (17) (17) (1) (23) (23) 179
190 その他の金融
104,934 102,925 2,009 878 878 (17) (9) (8) (5) (5) 832 0
機関
200 非金融法人 198,342 184,505 13,836 1,033 3 1,030 (556) (197) (359) (255) (255) 19,772 174
210 世帯 19,632 18,696 936 34 34 (73) (28) (45) (11) (11) 4,797 9
220 合計 2,086,220 2,008,881 74,908 16,186 99 16,078 (4,102) (1,374) (2,728) (6,958) (81) (6,877) 262,597 4,350
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産業別貸出金および債権の信用の質（ CQ5 ）
不良エクス
帳簿価額合計
ポージャー
うち、不良エクスポー
に係る信用
うち、減損の
2023 年 6 月 30 日現在
ジャー
減損合計 リスクによ
対象となる貸
（百万ユーロ）
うち、債務
る公正価値
出金および債
不履行と
のマイナス
権
なったもの
の変動合計
010 農業、林業および漁業 3,975 290 257 3,975 (422) -
020 鉱業および石材業 9,767 423 423 9,767 (360) -
030 製造業 59,792 962 950 59,792 (627) -
040 電気、ガス、蒸気および空調
22,607 321 319 22,607 (244) -
の供給
050 水道供給 2,098 23 23 2,098 (23) -
060 建設業 8,970 576 575 8,970 (387) -
070 卸売業および小売業 35,984 1,221 1,210 35,984 (920) -
080 輸送および貯蔵 24,276 1,208 1,207 24,276 (497) -
090 宿泊および食事サービス業 6,866 503 502 6,866 (366) -
100 情報および通信業 14,439 66 66 14,439 (114) -
105 金融および保険活動 29,349 331 331 29,349 (368) -
110 不動産業 36,795 1,259 1,259 36,795 (829) -
120 専門的、科学的および技術的
11,816 419 416 11,816 (278) -
活動
130 管理および支援サービス活動 8,213 226 226 8,213 (132) -
140 行政および防衛、必須社会保
97 0 0 97 (0) -
障
150 教育 299 24 24 299 (15) -
160 健康サービスおよびソーシャ
4,736 765 762 4,736 (169) -
ルワーク活動
170 芸術、エンターテインメント
795 40 40 795 (34) -
およびレクリエーション
180 その他のサービス 5,749 185 179 5,749 (178) -
190 合計 286,623 8,843 8,769 286,623 (5,965) -
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不良エクス
帳簿価額合計
ポージャー
うち、不良エクスポー
に係る信用
うち、減損の
2022 年 12 月 31 日現在
ジャー
減損合計 リスクによ
対象となる貸
（百万ユーロ）
うち、債務
る公正価値
出金および債
不履行と
のマイナス
権
なったもの
の変動合計
010 農業、林業および漁業 3,955 295 247 3,955 (420) -
020 鉱業および石材業 11,097 472 472 11,097 (356) -
030 製造業 63,680 1,412 1,397 63,576 (1,239) -
040 電気、ガス、蒸気および空調
23,685 195 194 23,685 (187) -
の供給
050 水道供給 2,005 24 23 2,005 (23) -
060 建設業 8,570 418 417 8,570 (236) -
070 卸売業および小売業 35,323 1,121 1,108 35,323 (840) -
080 輸送および貯蔵 24,983 1,693 1,691 24,983 (595) -
090 宿泊および食事サービス業 6,902 533 533 6,902 (295) -
100 情報および通信業 13,330 111 111 13,330 (107) -
105 金融および保険活動 25,206 273 273 25,206 (305) -
110 不動産業 35,818 1,216 1,216 35,818 (668) -
120 専門的、科学的および技術的
11,684 251 250 11,684 (183) -
活動
130 管理および支援サービス活動 7,668 242 242 7,610 (140) -
140 行政および防衛、必須社会保
135 0 0 135 (0) -
障
150 教育 293 11 11 293 (5) -
160 健康サービスおよびソーシャ
4,459 565 565 4,459 (144) -
ルワーク活動
170 芸術、エンターテインメント
714 55 55 714 (36) -
およびレクリエーション
180 その他のサービス 9,876 250 246 9,876 (221) -
190 合計 289,381 9,136 9,049 289,219 (6,000) -
施行規則（ EU ）第 2021/637 号に従い、表（ EU CQ5 ）は、非金融法人に対する貸出金および債権の内訳を
示している。これには、金融機関に対するその他のエクスポージャー、すなわち債務証券、売却目的保有資
産およびオフバランスシート・コミットメントは含まれていない。これには、中央政府および中央銀行、信
用機関ならびに世帯に対するすべてのエクスポージャーは考慮されていない。
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2.2.3.2 アプローチ別のカウンターパーティー・リスクに対するエクスポージャー
アプローチ別のカウンターパーティー・リスクに対するエクスポージャーの分析（ CCR1 ）
規制エクス
潜在的推定 実質期待ポ 信用リスク
ポージャー額 信用リスク軽
2023 年 6月 30 日現在 再調達コス エクスポー ジティブ・ 軽減前のエ エクスポー リスク加重資
の算出に用い 減後のエクス
（百万ユーロ） ト（ RC ） ジャー エクスポー クスポー ジャー額 産
られたアル ポージャー額
（ PFE ） ジャー ジャー額
ファ係数値
EU1 EU －原エクスポー
- - 1.4 - - - -
ジャー手法（デリバ
ティブ）
EU2 EU －簡易版 SA-CCR
- - 1.4 - - - -
（デリバティブ）
1 SA-CCR （デリバティ
3,139 2,332 1.4 11,967 7,660 7,651 3,400
ブ）
2 内部モデルに基づく
方法（ IMM ）（デリ
25,921 1.65 101,418 42,770 42,583 11,545
バティブおよび証券
金融取引）
2a うち、証券金融取引
- - - - -
ネッティング・セッ
ト
2b うち、デリバティブ
および長期決済取引
25,921 101,418 42,770 42,583 11,545
ネッティング・セッ
ト
2c うち、契約上のクロ
スプロダクト ・ネッ
- - - - -
ティング ・セット に
よるもの
3 単純な方法による金
- - - -
融担保（証券金融取
引）
4 包括的方法による金
314,044 26,856 26,556 4,346
融担保（証券金融取
引）
5 証券金融取引に対す
- - - -
るバリュー・アッ
ト・リスク
77,285 76,791 19,292
427,428
6 合計
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2.4 市場リスク
2.4.1.2 内部モデルアプローチを使用するエクスポージャー
内部モデルアプローチに基づく市場リスク（ MR2-A ）
2023年6月30日現在 2022年12月31日現在
（百万ユーロ）
リスク加重資産 資本要件 リスク加重資産 資本要件
1 バリュー・アット・リスク（価額 a および b のうち
3,034 243 3,739 299
高い方）
(a) 前日のバリュー・アット･リスク（ VaRt-1 ） 49 49
(b) 乗率（ mc ） × 直近 60 営業日における バリュー･
243 299
アット･リスクの平均値（ VaRavg ）
2 ストレス･バリュー･アット･リスク（価額 a および
4,138 331 5,696 456
b のうち高い方）
(a) 最新のストレス･バリュー･アット･リスク
66 69
（ SVaRt-1 ）
(b) 乗率（ ms ）×直近 60 営業日におけるストレス・バ
331 456
リュー・アット･リスクの平均値（ sVaRavg ）
3 自己資本賦課 -IRC （価額 a および b のうち高い方） 2,696 216 1,839 147
(a) 最新の自己資本賦課価値 183 64
(b) 直近 12 週間における自己資本賦課数の平均値 216 147
4 包括的リスク測定 -CRM （価額 a 、 b および c のうち
- - - -
高い方）
(a) 包括的リスク測定に対する最新のリスクの測定 - -
(b) 直近 12 週間における包括的リスク測定に対するリ
- -
スクの測定の平均値
(c) 包括的リスク測定下限 - -
5 その他 - - -
6 合計 9,867 789 11,274 902
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2.4.2 バリュー・アット・リスク・モデルのバックテスト（ MR4 ）
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3. 流動性要件モデルに関する情報
3.1 規制上の短期流動性カバレッジ比率（ LCR ）
LCR に関する定量的情報（ EU LIQ 1 ）
2022 年 9 月 30 日、 2022 年 12 月 31 日、 2023 年 3 月 31 日および 2023 年 6 月 30 日現在、 12 ヶ月間の平均として計算さ
れた LCR 。
テンプレート EU LIQ1 － LCR の定量的情報
流動性カバレッジ比率の
12 ヶ月平均（ LCR ）
非加重値合計（平均） 加重値合計（平均）
連結範囲：クレディ・ア
グリコル・エス・エー
（百万ユーロ）
2023 年 2023 年 2022 年 2022 年 2023 年 2023 年 2022 年 2022 年
EU1a 四半期末日
6 月 30 日 3 月 31 日 12 月 31 日 9 月 30 日 6 月 30 日 3 月 31 日 12 月 31 日 9 月 30 日
平均値を算出す
るために使用さ
EU1b 12 12 12 12 12 12 12 12
れたデータポイ
ントの数
適格流動資産
1 適格流動資産
- - - - 347,004 360,513 373,224 381,598
（ HQLA ）合計
キャッシュ・アウトフロー
2 リテール預金お
よび中小企業顧
414,657 414,899 412,837 409,070 27,082 27,301 27,347 27,132
客からの預金、
うち：
3 安定預金 296,374 295,591 292,403 288,640 14,819 14,780 14,620 14,432
4 非安定預金 118,283 119,308 120,434 120,429 12,263 12,522 12,727 12,700
5 無担保大口資金
387,292 401,294 413,280 418,444 205,702 215,350 223,092 227,517
調達
6 業務上の預金
（すべての取引
相手先）および 193,768 205,329 214,913 214,234 84,690 93,681 100,959 101,189
協同銀行ネット
ワーク内の預金
7 業務外の預金
（すべての取引 166,603 169,791 175,114 181,469 94,092 95,495 98,880 103,587
相手先）
8 無担保債務 26,920 26,174 23,253 22,741 26,920 26,174 23,253 22,741
9 担保付大口資金
- - - - 34,981 32,894 31,811 30,126
調達
10 追加要件 193,026 190,825 189,075 186,597 55,148 53,797 52,114 49,839
11 デリバティブ・
エ ク ス ポ ー
ジャーおよびそ
36,347 34,642 33,255 31,364 22,308 21,123 19,623 17,834
の他の担保要件
に関するアウト
フロー
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12 債務商品の資金
調達に係る損失
に関するアウト
フロー
13 信用および流動
156,680 156,183 155,820 155,234 32,840 32,674 32,491 32,005
性ファシリティ
14 その他の契約上
46,120 44,541 44,670 46,516 6,380 5,866 5,668 5,743
の資金調達義務
15 その他の偶発的
70,005 67,660 64,536 63,270 3,690 3,573 3,417 3,354
な資金調達義務
16 キャッシュ・ア
- - - - 332,982 338,782 343,448 343,712
ウトフロー合計
キャッシュ・インフロー
17 担保付貸付（リ
バースレポ取引 224,492 215,542 204,693 201,919 36,218 34,713 33,032 30,315
等）
18 完全正常エクス
ポージャーから 71,661 71,867 70,983 68,046 51,471 51,032 50,018 47,470
のインフロー
19 その他のキャッ
シュ・インフ 7,557 7,017 6,880 7,073 7,557 7,017 6,880 7,073
ロー
EU-19a （譲渡制限を有
するまたは交換
不可能な通貨を
使用する第三国
での取引により - - - - - -
生じる加重イン
フロー合計と加
重アウトフロー
合計の差額）
EU-19b （関連する専門
金融機関からの
- - - - - -
余 剰 イ ン フ
ロー）
20 キャッシュ・イ
303,709 294,426 282,555 277,038 95,245 92,761 89,929 84,858
ンフロー合計
EU-20a 全額控除インフ
- - - - - - - -
ロー
EU-20b 90 ％を上限とす
- - - -
るインフロー
EU-20c 75 ％を上限とす
243,533 237,454 229,539 227,506 95,245 92,761 89,929 84,858
るインフロー
EU-21 流 動 性 バ ッ
- - - - 347,004 360,513 373,224 381,598
ファー
22 キャッシュ・ア
ウトフロー純額
- - - - 237,737 246,021 253,519 258,854
*
合計
23 流動性カバレッ
- - - - 146.44 ％ 147.21 ％ 147.87 ％ 147.82 ％
**
ジ比率
* キャッシュ・アウトフロー純額は、該当する場合、キャッシュ・インフローに上限を適用した上で、観測された金
額（当該 12 件の規制当局への申告に基づく。）の平均値で計算される（ただし、上限はアウトフロー合計の 75 ％と
する。）。
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** 欧州 CRRⅡ 規制の要件に従い、上記の表の平均 LCR 比率は、観察期間中に公表された過去 12 ヶ月間の月末の比率の算
術平均に対応している。
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流動性カバレッジ比率の
12 ヶ月平均（ LCR ）
非加重値合計（平均） 加重値合計（平均）
連結範囲：クレディ・ア
グリコル・グループ
（百万ユーロ）
2023 年 2023 年 2022 年 2022 年 2023 年 2023 年 2022 年 2022 年
EU1a 四半期末日
6 月 30 日 3 月 31 日 12 月 31 日 9 月 30 日 6 月 30 日 3 月 31 日 12 月 31 日 9 月 30 日
平均値を算出す
るために使用さ
EU1b 12 12 12 12 12 12 12 12
れたデータポイ
ントの数
適格流動資産
1 適格流動資産
- - - - 377,024 390,500 403,468 412,118
（ HQLA ）合計
キャッシュ・アウトフロー
2 リテール預金お
よび中小企業顧
617,290 616,762 613,680 608,134 39,794 40,112 40,142 39,792
客からの預金、
うち：
3 安定預金 436,362 436,418 433,415 428,948 21,818 21,821 21,671 21,447
4 非安定預金 180,928 180,344 180,264 179,186 17,976 18,291 18,471 18,344
5 無担保大口資金
371,415 380,204 387,594 392,631 168,123 171,027 173,446 178,119
調達
6 業務上の預金
（すべての取引
相手先）および 157,747 162,259 165,760 163,330 38,838 39,993 40,890 40,361
協同銀行ネット
ワーク内の預金
7 業務外の預金
（すべての取引 186,213 191,098 197,760 205,719 101,830 104,188 108,483 114,176
相手先）
8 無担保債務 27,455 26,847 24,074 23,582 27,455 26,847 24,074 23,582
9 担保付大口資金
- - - - 34,933 32,763 31,633 29,894
調達
10 追加要件 240,140 237,454 234,579 230,784 67,482 65,789 63,239 59,873
11 デリバティブ・
エ ク ス ポ ー
ジャーおよびそ
45,158 43,078 40,830 37,883 31,119 29,558 27,198 24,353
の他の担保要件
に関するアウト
フロー
12 債務商品の資金
調達に係る損失
に関するアウト
フロー
13 信用および流動
194,983 194,376 193,749 192,901 36,363 36,230 36,041 35,520
性ファシリティ
14 その他の契約上
46,374 44,751 44,773 46,501 6,634 6,076 5,771 5,728
の資金調達義務
15 その他の偶発的
69,960 67,604 64,476 63,233 3,759 3,636 3,481 3,426
な資金調達義務
16 キャッシュ・ア
- - - - 320,725 319,404 317,713 316,831
ウトフロー合計
キャッシュ・インフロー
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17 担保付貸付（リ
バースレポ取引 224,151 215,113 204,159 201,359 36,137 34,571 32,881 30,184
等）
18 完全正常エクス
ポージャーから 61,190 61,641 61,045 58,427 36,533 36,405 35,738 33,593
のインフロー
19 その他のキャッ
シュ・インフ 8,014 7,421 7,168 7,328 8,014 7,421 7,168 7,328
ロー
EU-19a （譲渡制限を有
するまたは交換
不可能な通貨を
使用する第三国
での取引により - - - - - -
生じる加重イン
フロー合計と加
重アウトフロー
合計の差額）
EU-19b （関連する専門
金融機関からの
- - - - - -
余 剰 イ ン フ
ロー）
20 キャッシュ・イ
293,356 284,175 272,372 267,114 80,685 78,398 75,787 71,104
ンフロー合計
EU-20a 全額控除インフ
- - - - - - - -
ロー
EU-20b 90 ％を上限とす
- - - -
るインフロー
EU-20c 75 ％を上限とす
233,191 227,215 219,372 217,588 80,685 78,398 75,787 71,104
るインフロー
調整額合計
EU-21 流 動 性 バ ッ
- - - - 377,024 390,500 403,468 412,118
ファー
22 キャッシュ・ア
ウトフロー純額
- - - - 240,040 241,006 241,925 245,727
*
合計
23 流動性カバレッ
- - - - 157.32 ％ 162.55 ％ 167.35 ％ 168.56 ％
**
ジ比率
* キャッシュ・アウトフロー純額は、該当する場合、キャッシュ・インフローに上限を適用した上で、観測された金
額（当該 12 件の規制当局への申告に基づく。）の平均値で計算される（ただし、上限はアウトフロー合計の 75 ％と
する。）。
** 欧州 CRRⅡ 規制の要件に従い、上記の表の平均 LCR 比率は、観察期間中に公表された過去 12 ヶ月間の月末の比率の算
術平均に対応している。
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２ 【事業等のリスク】
上記「 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている事項を除き、有価証券報告書の
「第一部 企業情報－第 3 事業の状況－ 2 事業等のリスク」の記載事項に重要な変更はなかった。
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３ 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
（１）【業績等の概要】
下記「 (3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照。
（２）【生産、受注及び販売の状況】
該当事項なし。
（３）【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
クレディ・アグリコル・グループ
当行グループの活動
当行の顧客重視型バンキング・モデルにより、当該四半期における当行グループの商業活動はすべての事
業部門で好調であった。 2023 年度第 2 四半期において、顧客獲得総数は高水準を維持し、リテール・バンキン
(1)
グの新規顧客は 471,000 人増加し、顧客基盤も 114,000 人増と拡大した 。具体的には、当該四半期におい
て、当行グループのフランス国内リテール・バンキングの新規顧客は 371,000 人増加し、国際リテール・バン
キングの新規顧客（イタリアおよびポーランド）は 100,000 人増加し、顧客基盤もそれぞれ 69,000 人増および
45,000 人増と拡大した。
資産収集部門および大口顧客部門の インフロー は、当該四半期において 1.1 十億ユーロ増と良好な水準を維
持した。これは、中長期資産およびトレジャリーの両方における小口顧客および機関投資家ならびにインド
および韓国のジョイント・ベンチャーとの不確実な市場における顧客のリスク回避にもかかわらず、 資産運
用 において 3.7 十億ユーロ増のプラスの純インフローとなったことに起因する。 保険 において、フランスにお
ける純インフローは、ユニット・リンク・ボンド保険の成功に起因してプラスを維持し、またユニット・リ
ンク商品への総インフロー率も上昇し、 45.3 ％と高水準を維持した。事業は損害保険および個人向け保障に
(2) (2)
おいても上昇傾向を維持し、保険料収入は、 2022 年度第 2 四半期と比較してそれぞれ 10.4 ％ および 5.2 ％
増加した。保険商品 加入率 は前年度比で増加し続け、 2023 年 6 月末現在、地域銀行が 42.8 ％、 LCL が 27.4 ％、
(3)
CA イタリアが 17.9 ％ であった。
法人営業および投資銀行 は、当該四半期において、とりわけストラクチャード・ファイナンス業務におい
て良好な業績を達成し（ 2022 年度第 2 四半期と比較して 20.4 ％増）、特に金融ソリューション（レポ取引、プ
ライマリー貸出および証券化）においてキャピタル・マーケッツの良好な商業活動を記録した。
消費者金融 において、自動車チャネルの活況（ 30 ％増、特に CA オート・バンクのホワイトラベル事業の好
調な滑り出しによるもの）に起因し、 CACF の取扱額は 2022 年度第 2 四半期と比較して 9 ％増加した。
リテール・バンキング において、 貸出金の取扱額 は、市場が縮小する中、 2022 年度第 2 四半期と比較して減
少したが、貸付残高の水準はすべての事業部門で増加し続けた。住宅生産は、金融政策の引締めにより、フ
ランスにおいて減少し（ LCL が 45.6 ％減、地域銀行が 23.7 ％減）、イタリアにおいても減少した（ 23.5 ％
減）。同時に、新規住宅ローンの供与率は、フランスおよびイタリアのリテール・バンキングの両方におい
て、 2023 年 3 月と比較して増加し続けた。リテール・バンキングの 顧客資産 は、 2023 年度第 1 四半期からわず
かに増加した。オンバランスシート預金（ 2023 年 3 月と比較して 0.5 ％増、 2022 年 6 月と比較して 3.5 ％増）
は、企業の満期取引により、主に CA イタリア（ 2.9 ％増）および地域銀行（ 0.5 ％増）によって牽引された。
四半期オフバランスシート顧客資産は 0.7 ％増加し、すべての事業部門でプラスとなった。
( 注 1) 2023 年度上半期の顧客獲得総数は最大 1,026,000 人であり、顧客基盤は最大 267,000 人であった。
( 注 2) ラ・メディカルを除く比較可能ベース。
( 注 3) 2022 年 6 月からの変動：地域銀行が 0.5 パーセント・ポイント増、 LCL が 0.5 パーセント・ポイント増、 CA イタリア
が 2.3 パーセント・ポイント増。
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当行グループの業績
2023 年度第 2 四半期において 、クレディ・アグリコル・グループの 当期純利益－当行グループの持分（連結
財務書類表示額） は、 2022 年度第 2 四半期と比較して 2.1 ％増加し、 2,481 百万ユーロ となった。
当該四半期の 特別項目 は、当期純利益－当行グループの持分に累積プラス 232 百万ユーロの影響を与え、非
経常的な会計項目は合計 244 百万ユーロであった。これは、主に専門金融サービス部門のモビリティ事業の再
(1)
編成 （ 140 百万ユーロ増）および小切手画像処理の罰金引当金の戻入（ 104 百万ユーロ増）によるものであ
る。経常項目は、当期純利益－当行グループの持分についてマイナス 11 百万ユーロであり、これには収益に
おける会計変動項目、すなわち DVA （債務評価調整）、 FVA の発行者スプレッド部分、マイナス 11 百万ユーロ
のキャピタル・マーケッツおよび投資銀行業務における当期純利益－当行グループの持分の担保付貸付なら
びにマイナス 1 百万ユーロの当期純利益－当行グループの持分の大口顧客の貸付勘定のヘッジが含まれてい
た。
これらの特別項目を除くと、 クレディ・アグリコル・グループの当期純利益－当行グループの持分（参考
値） は、 2022 年度第 2 四半期と比較して 6.7 ％増加して 2,249 百万ユーロ となった。
( 注 1) CA コンシューマー・ファイナンス・グループのモビリティ事業の再編成は、 2023 年度第 2 四半期において、事業資
産の移転、受取補償金および支払補償金、 CA オート・バンク（旧 FCA バンク）の 100 ％連結の会計処理ならびに CA
コンシューマー・ファイナンス・グループ内の自動車金融事業の再編成（特にアプリケーション・ソリューショ
ンの見直し）により、すべての中間営業合計額に非経常的な影響を与えた。
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クレディ・アグリコル・グループ－ 2023 年度第 2 四半期および 2022 年度第 2 四半期の業績（ 連結財務書類表示
額および参考値 ）
変動 2023 年
変動 2023 年
2023 年度第 2022 年度第
度第 2 四半
度第 2 四半
2 四半期 2023 年度第 2 四半期 2022 年度第
期 /2022 年
期 /2022 年
2 四半期 2 四半期
（百万ユーロ） 特別項目 特別項目 度第 2 四半
（連結財務 （連結財務
度第 2 四半
期（連結財
書類表示 （参考値） 書類表示 （参考値）
期（参考
務書類表示
額） 額）
値）
額）
収益 9,546 388 9,159 8,849 485 8,364 +7.9 ％ +9.5 ％
単一破綻処理基金へ
の拠出を除く営業費 (5,233) (18) (5,215) (4,996) (63) (4,933) +4.8 ％ +5.7 ％
用
単一破綻処理基金へ
6 - 6 (8) - (8) n.m. n.m.
の拠出
営業総利益 4,319 369 3,950 3,845 422 3,423 +12.3 ％ +15.4 ％
信用リスク費用 (938) (84) (854) (615) - (615) +52.5 ％ +38.8 ％
持分法適用会社 46 (12) 58 103 - 103 (55.7 ％ ) (44.0 ％ )
その他の資産に係る
33 28 5 22 - 22 +54.7 ％ (74.6 ％ )
純利益
のれんの変動額 - - - - - - n.m. n.m.
税引前利益 3,460 301 3,160 3,355 422 2,933 +3.1 ％ +7.7 ％
法人所得税 (772) (69) (704) (771) (108) (664) +0.1 ％ +6.0 ％
非継続事業または売
却目的保有事業から 4 - 4 23 (3) 26 (83.2 ％ ) (85.2 ％ )
の純利益
当期純利益 2,692 232 2,460 2,607 311 2,295 +3.3 ％ +7.2 ％
非支配株主持分 (211) (0) (211) (176) 11 (187) +20.1 ％ +12.9 ％
当期純利益－当行グ
2,481 232 2,249 2,431 322 2,108 +2.1 ％ +6.7 ％
ループの持分
単一破綻処理基金へ
の拠出を除く費用収 54.8 ％ 56.9 ％ 56.5 ％ 59.0 ％ -1.6pp -2.0pp
益比率（％）
2023 年度第 2 四半期において、 収益（参考値） は、 2022 年度第 2 四半期と比較して 9.5 ％増加し、合計 9,159
(1)
百万ユーロとなった。これは、保険収益の増加（ IFRS 第 17 号ベース で 3.1 倍および 42 ％増）により恩恵を
受けた資産運用および保険サービス部門（ 46.4 ％増）、 CA オート・バンクの初の事業ごとの統合を含む専門
金融サービス部門（ 26.1 ％増）、健全な純利息収入を得た国際リテール・バンキング（ 21.0 ％増）ならびに
機関金融サービスにおけるより多くの純利息収入により恩恵を受けた法人営業および投資銀行（ 1.6 ％増）に
よるものであり、法人営業および投資銀行（ CIB ）の収益はわずかに減少したものの、過去最高の 2022 年度第
2 四半期に近い水準であった。フランス国内リテール・バンキング部門の収益（参考値）（ 2.9 ％減）は、借
換費用およびリソースの増加により減少した。
単一破綻処理基金（ SRF ）への拠出を除く営業費用（参考値） は、 2023 年度第 2 四半期において 5.7 ％増加
し、 5,215 百万ユーロとなった。これは、主にインフレに伴う報酬の増加、事業開発の支援および IT 費用によ
るものである。全体では、当行グループの 単一破綻処理基金への拠出を除く費用収益比率（参考値） は、
2023 年度第 2 四半期において 2.0 パーセント・ポイントの減少を見せ、 56.9 ％となった。 営業総利益（参考
値） は、 2022 年度第 2 四半期と比較して 15.4 ％増の 3,950 百万ユーロとなった。
信用リスク費用（参考値） は、マイナス 854 百万ユーロとなり、これは、マイナス 615 百万ユーロであった
2022 年度第 2 四半期と比較して 39 ％の増加であった。 2023 年度第 2 四半期におけるマイナス 854 百万ユーロの費
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
用の内訳は、正常貸出金（ステージ 1 および 2 ）に対する引当金マイナス 154 百万ユーロ（ 2022 年度第 2 四半期
はマイナス 220 百万ユーロ）、実証されたリスク（ステージ 3 ）に対する引当金マイナス 697 百万ユーロ（ 2022
年 度第 2 四半期はマイナス 401 百万ユーロ）（かかる減少は、主要なフランス国内バンキング業務の債務不履
行ならびにリテール・バンキングおよび消費者金融における実証されたリスクの増加によるものである。）
およびその他のリスクに対する引当金マイナス 3 百万ユーロである。引当金レベルは、これまでの四半期と同
様に、いくつかの加重経済シナリオを考慮し、感応度の高いポートフォリオに調整を適用することにより決
定された。当該第 2 四半期の加重経済シナリオは、有利なシナリオ（フランスの GDP は 2023 年度にプラス 1 ％、
2024 年度にプラス 2.4 ％）および不利なシナリオ（フランスの GDP は 2023 年度にプラス 0.1 ％、 2024 年度にマイ
(2)
ナス 0.1 ％）により更新された。 連続する 4 四半期間における残高に対する信用リスク費用 は 25 ベーシス・
ポイントであり、これは中期計画の前提である 25 ベーシス・ポイントに沿うものであった。 四半期の年換算
(3)
では 29 ベーシス・ポイントであった。
税引前利益（参考値） は、前年同期比 7.7 ％増の 3,160 百万ユーロ となった。税引前利益（参考値）には、
58 百万ユーロの持分法適用会社による寄与（ 44.0 ％減、主に CA オート・バンク（旧 FCA バンク）の事業ごとの
連結によるもの）および当該四半期において 5 百万ユーロとなったその他の資産に係る純利益が含まれた。当
該期間において、 法人所得税 （参考値） は 6.0 ％増加 した。非支配株主持分控除前の当期純利益（参考値）
は、 7.2 ％増の 2,460 百万ユーロとなった。非支配株主持分は 12.9 ％増加した。最後に、 当期純利益－当行グ
ループの持分（参考値） は、 2022 年度第 2 四半期から 6.7 ％増 の 2,249 百万ユーロ となった。
( 注 1) 2022 年度末に実施された投資運用上の決定、すなわち資本のリングフェンシングおよびポートフォリオの感応度
抑制を考慮していない 2022 年度第 2 四半期ベースの影響。
( 注 2) 連続する 4 四半期間における残高に対するリスク費用（単位はベーシス・ポイント）は、過去 4 四半期間のリスク
費用を CA オート・バンクの残高を再統合した後の各 4 四半期の期首の平均残高で除して算出。
( 注 3) 年換算での残高に対するリスク費用（単位はベーシス・ポイント）は、当該四半期のリスク費用に 4 を乗じてから
CA オート・バンクの残高を再統合した後の当該四半期の期首の残高で除して算出。
クレディ・アグリコル・グループ － 2023 年度上半期および 2022 年度上半期の業績（ 連結財務書類表示額およ
び参考値 ）
変動 2023 年
度上半 変動 2023 年
2023 年度上 2022 年度上
2023 年度上 2022 年度上 期 /2022 年 度上半
半期（連結 半期（連結
（百万ユーロ） 特別項目 半期（参考 特別項目 半期（参考 度上半期 期 /2022 年
財務書類表 財務書類表
値） 値） （連結財務 度上半期
示額） 示額）
書類表示 （参考値）
額）
収益 18,473 356 18,117 17,730 564 17,166 +4.2 ％ +5.5 ％
単一破綻処理基金
への拠出を除く営 (10,517) (18) (10,498) (10,078) (81) (9,997) +4.4 ％ +5.0 ％
業費用
単一破綻処理基金
(620) - (620) (803) - (803) (22.8 ％ ) (22.8 ％ )
への拠出
営業総利益 7,337 338 6,999 6,850 483 6,367 +7.1 ％ +9.9 ％
信用リスク費用 (1,486) (84) (1,402) (1,503) (195) (1,308) (1.1 ％ ) +7.1 ％
持分法適用会社 153 (12) 165 211 - 211 (27.4 ％ ) (21.7 ％ )
その他の資産に係
37 28 10 35 - 35 +8.0 ％ (72.4 ％ )
る純利益
のれんの変動額 - - - - - - n.m. n.m.
税引前利益 6,042 269 5,773 5,592 288 5,304 +8.0 ％ +8.8 ％
法人所得税 (1,483) (60) (1,422) (1,474) (123) (1,351) +0.6 ％ +5.3 ％
非継続事業または
売却目的保有事業 6 - 6 25 (7) 31 (76.9 ％ ) (81.8 ％ )
からの純利益
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
当期純利益 4,565 209 4,356 4,143 158 3,984 +10.2 ％ +9.3 ％
非支配株主持分 (415) (0) (415) (362) 11 (373) +14.7 ％ +11.4 ％
当期純利益－当行
4,150 209 3,941 3,781 169 3,612 +9.8 ％ +9.1 ％
グループの持分
単一破綻処理基金
への拠出を除く費 56.9 ％ 57.9 ％ 56.8 ％ 58.2 ％ +0.1pp -0.3pp
用収益比率（％）
2023 年度上半期における 当期純利益－当行グループの持分（連結財務書類表示額）は、 2022 年度上半期に
おける 3,781 百万ユーロと比較して 9.8 ％増の 4,150 百万ユーロであった。
2023 年度初めの 6 ヶ月間における特別項目には、地域銀行の項目に詳述される 2023 年度上半期における地域
銀行の特別項目およびクレディ・アグリコル・エス・エーの項目に詳述されるクレディ・アグリコル・エ
ス・エーの特別項目が含まれる。
これらの特別項目を除くと、 当期純利益－当行グループの持分（参考値） は、 2022 年度上半期と比較して
9.1 ％増の 3,941 百万ユーロ となった。
収益（参考値） は、 2023 年度上半期において、 2022 年度上半期と比較して 5.5 ％増 の 合計 18,117 百万ユーロ
となった。この増加は、 資産収集 部門のすべての事業部門における非常に好調な収益、 専門金融サービス 部
門における CA オート・バンクの初の事業ごとの統合、 大口顧客 部門における最高水準の収益および 国際リ
テール・バンキング 部門における好調な純利息収入によるものであった。 フランス国内リテール・バンキン
グ 部門の収益は、利鞘の縮小により減少した。
単一破綻処理基金への拠出を除く 営業費用 （参考値）は、 2022 年度上半期と比較して 5.0 ％増のマイナス
10,498 百万ユーロとなった。これは、主にインフレ環境に伴う報酬の増加、事業開発の支援および IT 費用に
よるものである。単一破綻処理基金への拠出を除く費用収益比率（参考値）は、 2023 年度上半期において
57.9 ％となり、 2022 年度上半期と比較して 0.3 パーセント・ポイント減少した。単一破綻処理基金への拠出
は、 2023 年度において、 2022 年度と比較して 22.8 ％減の合計マイナス 620 百万ユーロとなった。
営業総利益 （参考値）は、 2022 年度上半期と比較して 9.9 ％増の合計 6,999 百万ユーロとなった。
当該上半期における リスク費用 （参考値）は、マイナス 1,402 百万ユーロ（うち、正常貸出金（ステージ 1
および 2 ）のリスク費用がマイナス 221 百万ユーロ、実証されたリスク費用がマイナス 1,162 百万ユーロ、主に
法的引当金の戻入額に対応するその他のリスクがプラス 19 百万ユーロ）となり、これは 2022 年度上半期と比
較して 7.1 ％の増加であった。
2023 年 6 月 30 日現在、リスク指標は クレディ・アグリコル・グループの資産およびリスク・カバレッジ水準
の質の高さ を裏付けている。分散型貸付勘定は、主に住宅ローン（残高総額の 46 ％）および法人ローン（残
高総額の 32 ％）を対象としている。 2023 年 6 月末現在の貸付損失引当金は 20.6 十億ユーロであり（地域銀行は
10.9 十億ユーロ）、そのうち 42 ％は正常貸出金に対する引当金であった（地域銀行は 48 ％）。正常貸出金の
貸付損失引当金は、 2019 年度第 4 四半期以降、グループ・レベルで 3.3 十億ユーロ増加した。この貸付損失引
(1)
当金の慎重な管理により、クレディ・アグリコル・グループは、欧州の大手銀行の中で最も良好な 貸倒懸
念債権の全体のカバレッジ比率の 1 つ（ 2023 年 6 月末現在 83.6 ％）を有することができた。
その他の資産に係る純利益 は、 2023 年度上半期において、 2022 年度上半期の 35 百万ユーロに対して 10 百万
ユーロとなった。 非継続事業および非支配株主持分控除前税引前利益（参考値） は 8.8 ％増加し、 5,773 百万
ユーロとなった。法人所得税は、 2022 年度上半期と比較して 5.3 ％増のマイナス 1,422 百万ユーロであり、実
効税率（参考値）は 1.2 パーセント・ポイント減の 25.4 ％であった。したがって、非支配株主持分控除前当期
純利益（参考値）は 11.4 ％増加した。非支配株主持分は、 2023 年度上半期において、 11.4 ％増のマイナス 415
百万ユーロとなった。
したがって、 2023 年度上半期の当期純利益－当行グループの持分（参考値） は、 2022 年度上半期と比較し
て 9.1 ％増の 3,941 百万ユーロとなった。
( 注 1) クレディ・アグリコル・エス・エーおよびクレディ・アグリコル・グループの 2023 年 6 月 30 日のデータに基づく分
析。バンコ・サンタンデール、スタンダードチャータード、バークレイズ、 BNP パリバ、ドイツ銀行、 HSBC 、ソ
シエテ・ジェネラル、 BPCE グループおよびウニクレディトの顧客貸出金、ステージ 3 の残高ならびにステージ 1 、
2 および 3 の引当金に関する 2023 年 6 月 30 日の報告に基づく分析。
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半期報告書
地域銀行
地域銀行の事業 は、 2023 年度第 2 四半期に拡大した。 顧客獲得総数 は、当該四半期において 291,000 人の新
規顧客が 増加し 、 顧客基盤 は、当該四半期において 62,000 人 増加した 。 デジタルツールを利用している顧客
(1)
の数は増加し、「マ・バンク」アプリのユーザー数は現在 8.6 百万人 に達し、 2022 年度第 2 四半期から 2023
(2)
年度第 2 四半期にかけてオンライン署名 の数は 40 ％増加した。個人顧客向けの 「マ・バンク・オ・コティ
ディアン」の提供の好調な業績 は、 カードの在庫の増加および改善 につながった（前年度比で 2.2 ％増、プレ
ミアムカードは 13 ％増）。専門市場において、「プロピュルス」の提供は、 100 ％デジタル・ソリューション
の提供を管理サービスで補完することにより、迅速にその地位を確立した（ 8 ヶ月間で 8,000 の口座がオンラ
(3)
インのみで開設され、オンラインで 15,000 の口座が見込まれており、高い満足度を得ている。 ）。
貸出金の取扱額は 、当該四半期において、 2022 年第 2 四半期と比較して 19.3 ％ 減少した （ 2018 年度から 2022
年度の平均と比較して、 2023 年度第 2 四半期において 6.8 ％減）。この減少は住宅ローンにおいて顕著である
(4)
が（ 2022 年度第 2 四半期と比較して 23.7 ％減）、市場より低い水準にとどまっている 。住宅ローンの取扱
率は、 2023 年度第 1 四半期と比較して増加しており、 20 年から 25 年貸付の平均金利は、 2023 年 7 月初めには
(5)
3.5 ％ に達した。 貸出金残高 は、 2023 年 6 月末現在 642 十億ユーロに達し、企業向け市場（ 2022 年度第 2 四半
期と比較して 7.5 ％増）に牽引され、 2022 年 6 月末と比較して 4.6 ％増加した（ 2023 年 3 月末と比較して 1.0 ％
増）。
顧客資産総額 は前年度比で 3.3 ％増加し、 2023 年 6 月末現在 866 十億ユーロに達した。この増加は、オンバラ
ンスシート預金によるものであり、 2023 年 6 月末現在 579 十億ユーロに達し、 2022 年 6 月末と比較して 2.7 ％増
加した（通帳式口座の 9.9 ％増および定期預金の 64.5 ％増を含む。）。 2023 年度第 1 四半期と比較して、オン
バランスシート預金は 0.5 ％増加した。オフバランスシート顧客資産は、 2023 年 6 月末現在 287 十億ユーロに達
し、前年度比で 4.6 ％増加した。
( 注 1) 当該月に少なくとも 1 回同期された「マ・バンク」に登録して利用している顧客の数。
( 注 2) BAM （マルチチャネルアクセスバンク）預金モード、モバイル顧客ポータルまたは「マ・バンク」アプリで作成さ
れた署名。
( 注 3) 店頭で 5 点満点中 4.8 点。
( 注 4) フランス銀行によると、フランスにおける住宅ローンの取扱額は、 2023 年 5 月において 47 ％減少。
( 注 5) 20 年から 25 年貸付の平均金利は、前四半期比で 58 ベーシス・ポイント増加。
顧客資産および貸出金残高（十億ユーロ）
変動
顧客資産
2021 年 2021 年 2021 年 2022 年 2022 年 2022 年 2022 年 2023 年 2023 年
2023 年 6
*
6月 9月 12 月 3月 6月 9月 12 月 3月 6月 月 /2022 年 6
(十億ユーロ )
月
有価証券 48.8 48.2 49.2 45.6 43.0 42.0 44.2 46.2 46.8 +8.8 ％
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半期報告書
ミューチュアル・ファン
26.8 27.2 27.8 26.1 24.8 24.2 25.3 26.8 27.8 +12.3 ％
ドおよび REIT
生命保険 205.2 205.7 208.6 208.4 206.6 205.0 208.7 211.6 212.4 +2.8 ％
オフバランスシート資産 280.8 281.1 285.6 280.1 274.4 271.2 278.2 284.6 287.1 +4.6 ％
要求払預金 218.5 224.9 230.2 231.6 233.8 235.7 231.3 218.0 212.0 (9.3 ％ )
住宅購入貯蓄スキーム 110.7 110.7 112.5 112.1 111.5 110.8 111.5 108.4 105.8 (5.2 ％ )
通帳式口座 165.8 169.6 171.7 177.0 180.4 187.2 191.6 197.1 198.1 +9.9 ％
定期預金 40.3 39.8 39.5 38.5 38.2 38.7 42.3 52.8 63.1 +65.4 ％
オンバランスシート資産 535.2 545.1 554.0 559.3 563.9 572.4 576.7 576.4 579.0 +2.7 ％
合計 815.9 826.1 839.5 839.3 838.3 843.6 854.9 861.0 866.1 +3.3 ％
注記： 2019 年 3月に手法変更：当行グループ外の提供者から購入した生命保険契約を計上
変動
預金通帳式口座
2021 年 2021 年 2021 年 2022 年 2022 年 2022 年 2022 年 2023 年 2023 年
2023 年 6
*
6月 9月 12 月 3月 6月 9月 12 月 3月 6月 月 /2022 年 6
(十億ユーロ )
月
Livret A
59.9 60.8 61.2 63.8 65.2 67.9 70.5 75.6 77.9 +19.5 ％
LEP 11.7 11.7 11.4 12.3 12.3 13.4 14.8 17.2 17.8 +44.9 ％
持続可能な開発に係る通
36.0 36.1 36.1 36.6 36.8 37.2 38.2 39.6 40.3 +9.7 ％
帳式口座
相互株主の通帳式口座 11.8 12.0 12.2 12.3 12.3 12.4 12.4 13.1 13.5 +9.3 ％
* 顧客金融商品を含む。フランス預金供託公庫に一元化される前の Livret Aおよび持続可能な開発に係る通帳式口座の残高。
変動
2021 年 2021 年 2021 年 2022 年 2022 年 2022 年 2022 年 2023 年 2023 年
貸出金残高
2023 年 6
(十億ユーロ )
6月 9月 12 月 3月 6月 9月 12 月 3月 6月 月 /2022 年 6
月
住宅ローン 352.1 358.2 363.1 367.2 372.8 378.9 384.2 387.2 390.5 +4.8 ％
消費者金融 21.8 21.8 22.3 22.3 22.5 22.6 22.9 22.9 23.2 +2.8 ％
中小企業 99.1 101.5 104.7 107.2 109.8 112.8 115.3 116.8 118.1 +7.5 ％
小規模企業 29.7 29.7 30.0 30.3 30.6 30.7 30.6 31.0 31.1 +1.6 ％
農業融資 43.0 43.3 42.6 43.5 44.6 44.9 44.6 45.5 46.3 +3.9 ％
地方自治体 33.4 33.3 33.6 33.2 33.6 33.1 33.7 33.3 33.2 (1.2 ％ )
合計 579.1 587.7 596.3 603.7 614.0 622.9 631.2 636.7 642.4 +4.6 ％
(1)
2023 年度第 2 四半期における地域銀行の収益（連結財務書類表示額）（ SAS リュ・ラ・ボエスィの配当金
を含む。） は、仲介マージンの 33.8 ％の減少（住宅購入貯蓄制度のベース効果を除く。）および借換費用の
増加により、 2022 年第 2 四半期と比較して 5.3 ％減の 4,950 百万ユーロとなった。また、 2022 年度第 2 四半期の
特別項目に計上された住宅購入貯蓄制度の引当金には、マイナス 342 百万ユーロのマイナスのベース効果も
あった。ポートフォリオ収益は、プラスの市場効果および配当金受取額の増加の恩恵を受けて増加した。受
取報酬および手数料は 2.3 ％増加した。 営業費用 は、主に人件費の増加に起因して、 当該期間において 3.6 ％
増加した。 営業総利益 は 12.5 ％減少した。 リスク費用 は、 2022 年度第 2 四半期と比較して 1.7 ％のわずかな減
少を見せ、マイナス 408 百万ユーロとなった。 地域銀行 の当期純利益－当行グループの持分 （ SAS リュ・ラ・
ボエスィの配当金を含む。）は、 2023 年度第 2 四半期において 2,037 百万ユーロとなり、 2022 年度第 2 四半期と
比較して 9.2 ％減少した。
地域銀行によるクレディ・アグリコル・グループ の業績への寄与 は、 2023 年第 2 四半期において、当期純利
益－当行グループの持分（連結財務書類表示額）が 413 百万ユーロ（ 46.2 ％減） 、収益が 3,353 百万ユーロ
（ 10.3 ％減）およびリスク費用がマイナス 405 百万ユーロ（ 1.6 ％減）となった。
2023 年度第 2 四半期 において、 特別項目 は、収益に 41 百万ユーロのプラスの影響（当期純利益－当行グルー
プの持分にも同様の影響）をもたらし、「小切手画像」処理に対する引当金の戻入に関連していた。 2022 年
度第 2 四半期 において、 特別項目 は、収益に 342 百万ユーロの影響（当期純利益－当行グループの持分に 254 百
万ユーロの影響）をもたらし、住宅購入貯蓄制度の引当金の戻入に相当した。
( 注 1) 毎年第 2 四半期に支払われる SAS リュ・ラ・ボエスィの配当金。
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半期報告書
地域銀行－ 2021 年度第 2 四半期から 2023 年度第 2 四半期までの報酬および手数料の内訳
変動
2023 年度第
2021 年度第 2021 年度第 2021 年度第 2022 年度第 2022 年度第 2022 年度第 2022 年度第 2023 年度第 2023 年度第
2四半
(百万ユーロ )
2四半期 3四半期 4四半期 1四半期 2四半期 3四半期 4四半期 1四半期 2四半期
期 /2022 年
度第 2四半
期
サービスおよびその
212 216 221 231 223 223 232 228 227 +1.8 ％
他の銀行取引
有価証券 67 63 75 78 74 69 68 77 68 (8.3 ％ )
保険 739 741 826 983 742 810 776 976 852 +14.8 ％
口座管理および決済
467 496 502 490 511 524 506 519 530 +3.7 ％
手数料
その他の顧客活動に
112 94 121 96 91 89 106 108 126 +38.3 ％
(1)
よる収益
(1)
1,597 1,610 1,745 1,878 1,640 1,715 1,689 1,908 1,801 +9.9 ％
合計
( 注 1) 地域銀行の子会社が挙げた収益であり、すなわちリース取引およびオペレーティング・リース取引の報酬および
手数料である。
2023 年度上半期における収益 （ SAS リュ・ラ・ボエスィの配当金を含む。） は、 2022 年度上半期と比較して
減少した（ 6.9 ％減）。営業費用は 3.1 ％増加し、その結果、当該上半期における 営業総利益 は、 18.8 ％の減
少となった。最後に、 リスク費用 は 2022 年度上半期と比較して 3.4 ％増加し、 地域銀行の当期純利益－当行グ
ループの持分 （ SAS リュ・ラ・ボエスィの配当金を含む。） は、 18.2 ％減の 2,472 百万ユーロとなった。
2023 年度上半期における地域銀行によるクレディ・アグリコル・グループの業績への寄与 は、当期純利益
－当行グループの持分（連結財務書類表示額）が 833 百万ユーロ（ 45.9 ％減）、収益が 6,686 百万ユーロ
（ 9.9 ％減）およびリスク費用がマイナス 577 百万ユーロ（ 3.6 ％増）となった。
業績の内訳 （連結財務書類表示額および参考値）（百万ユーロ） － 地域銀行
変動
変動
2023 年度第
202 3 年度第 2022 年度第
2023 年度第
2 四半
2 四半期 2023 年度第 2 四半期 2022 年度第
2 四半
期 / 2022 年
（百万ユーロ） （連結財務 特別項目 2 四半期 （連結財務 特別項目 2 四半期
期 / 2022 年
度第 2 四半
書類表示 （参考値） 書類表示 （参考値）
度第 2 四半
期（連結財
額） 額）
期（参考
務書類表示
値）
額）
収益 3,353 42 3,311 3,738 342 3,396 (10.3 ％ ) (2.5 ％ )
単一破綻処理基金への
(2,448) - (2,448) (2,359) - (2,359) +3.8 ％ +3.8 ％
拠出を除く営業費用
単一破綻処理基金への
2 - 2 3 - 3 (8.1 ％ ) (8.1 ％ )
拠出
営業総利益 907 42 865 1,382 342 1,040 (34.4 ％ ) (16.8 ％ )
信用リスク費用 (405) - (405) (411) - (411) (1.6 ％ ) (1.6 ％ )
持分法適用会社 0 - 0 1 - 1 (99.9 ％ ) (99.9 ％ )
その他の資産に係る純
4 - 4 11 - 11 (58.0 ％ ) (58.0 ％ )
利益
のれんの変動額 - - - - - - n.m. n.m.
税引前利益 507 42 465 982 342 640 (48.4 ％ ) (27.3 ％ )
法人所得税 (93) - (93) (213) (88) (125) (56.3 ％ ) (25.4 ％ )
当期純利益－当行グ
413 42 371 768 254 514 (46.2 ％ ) (27.8 ％ )
ループの持分
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単一破綻処理基金への
拠出を除く費用収益比 73.0 ％ 73.9 ％ 63.1 ％ 69.5 ％ +9.9pp +4.5pp
率（％）
変動
変動
2023 年度上
202 3 年度上 2022 年度上
2023 年度上 2022 年度上 半期 / 2022
2023 年度上
半期（連結 半期（連結
（百万ユーロ） 特別項目 半期（参考 特別項目 半期（参考 年度上半期
半期 / 2022
財務書類 財務書類
値） 値） （連結財務
年度上半期
表示額） 表示額）
書類
（参考値）
表示額）
収益 6,686 42 6,645 7,425 412 7,013 (9.9 ％ ) (5.2 ％ )
単一破綻処理基金への
(4,889) - (4,889) (4,685) - (4,685) +4.4 ％ +4.4 ％
拠出を除く営業費用
単一破綻処理基金への
(111) - (111) (156) - (156) (28.7 ％ ) (28.7 ％ )
拠出
営業総利益 1,686 42 1,644 2,584 412 2,172 (34.8 ％ ) (24.3 ％ )
信用リスク費用 (577) - (577) (557) - (557) +3.6 ％ +3.6 ％
持分法適用会社 7 - 7 5 - 5 +48.6 ％ +48.6 ％
その他の資産に係る純
6 - 6 24 - 24 (75.8 ％ ) (75.8 ％ )
利益
のれんの変動額 - - - - - - n.m. n.m.
税引前利益 1,122 42 1,081 2,056 412 1,644 (45.4 ％ ) (34.3 ％ )
法人所得税 (289) - (289) (516) (106) (409) (44.0 ％ ) (29.4 ％ )
当期純利益－当行グ
833 42 792 1,540 306 1,234 (45.9 ％ ) (35.9 ％ )
ループの持分
単一破綻処理基金への
拠出を除く費用収益比 73.1 ％ 73.6 ％ 63.1 ％ 66.8 ％ +10.0pp +6.8pp
率（％）
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財務の堅実性
クレディ・アグリコル・グループ
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの 段階的適用ベースの普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）比
率 は、 2023 年 3 月末からほぼ変わらず 17.6 ％であった。したがって、クレディ・アグリコル・グループは、
CET1 比率の水準と 9.2 ％の監督上の検証・評価プロセス要件との間に 8.4 パーセント・ポイントという大きな
(1)
バッファーを計上し 、これは欧州の G-SIB の中で最大の監督上の検証・評価プロセス要件との間のバッ
(2)
ファーである 。完全実施ベースの CET1 比率は 17.4 ％である。
2023 年度第 2 四半期において、
－ 当四半期において、 CET1 比率は、事業部門の有機的成長を上回る 利益剰余金 に関連したプラス 30 ベーシ
ス・ポイントの影響により恩恵を受けた。
－ 事業部門の有機的成長 に関連したリスク加重資産の変動が当行グループの CET1 比率にマイナス 28 ベーシ
ス・ポイントの影響を与え、事業部門のリスク加重資産の増加（そのうち地域銀行についてはプラス 2.1
十億ユーロ）と一致した。
2023 年 6 月末現在、段階的 Tier 1 比率 は 18.8 ％、 段階的な合計 比率は 21.5 ％であった。
段階的レバレッジ比率 は 5.6 ％となり、 3.5 ％の規制要件を大きく上回った。 2023 年 1 月 1 日以降、グローバ
ルなシステム上重要な機関（ G-SII ）のみに適用される 3 ％の最低要件に加えてレバレッジ比率バッファーが
追加される。かかるバッファーは、当該事業体の G-SII バッファーの半分と定義され、クレディ・アグリコ
ル・グループは 0.5 ％である。
クレディ・アグリコル・グループの リスク加重資産 は、 2023 年 3 月 31 日と比較して 11.6 十億ユーロ増加して
595.8 十億ユーロとなった。かかる増加のうちプラス 9.2 十億ユーロが 事業部門の有機的成長 （外国為替を含
む。）によるものであり、そのうちプラス 2.1 十億ユーロが地域銀行のリスク加重資産であった。 CACF とステ
ランティスの提携の再構築に関連した M&A はリスク加重資産の増加にプラス 2.7 十億ユーロ寄与した一方、方
法論および規制の影響は、当四半期においてマイナス 0.3 十億ユーロのわずかなプラスの影響を与えた。
( 注 1) 2023 年 6 月 30 日、カウンターシクリカル・バッファーの引上げ（ 2023 年 3 月 31 日現在の 7 ベーシス・ポイントから
2023 年 6 月 30 日現在の 40 ベーシス・ポイントへ）により、監督上の検証・評価プロセス要件は 9.2 ％に引き上げら
れた。
( 注 2) 欧州の 12 の G-SIB の公開データに基づく。 CAG 、 BPCE 、 BNPP 、ドイツ銀行、サンタンデール、ウニクレディト、
バークレイズ、 HSBC 、スタンダード・チャータード、 ING 、ソシエテ・ジェネラルについては 2023 年 6 月 30 日現
在、 UBS については 2023 年 3 月 31 日現在。 CASA のデータは 2023 年 6 月 30 日現在。監督上の検証・評価プロセス要件
または CET1 要件に相当するものとの差。
クレディ・アグリコル・グループ の ソルベンシー （十億ユーロ）
段階的適用ベース
2023 年 6 月 30 日現 2022 年 12 月 31 日現
在 在
資本金および剰余金 32.4 30.5
利益剰余金 98.1 92.6
その他の包括利益 (2.6) (4.7)
当期純利益（損失） 4.1 8.1
株主持分－当行グループの持分 132.1 126.5
(-) 予想配当金 (0.7) (1.6)
(-) 資本として計上された AT1 証券
(7.2) (6.0)
適格非支配株主持分 3.6 3.6
(-) 健全性フィルター (1.1) (0.9)
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うち、プルーデンス評価 (2.2) (2.1)
(-) のれんおよび無形資産の控除 (19.1) (19.1)
一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰延税金資産 (0.1) (0.1)
内部格付に基づくアプローチによる予想損失に関する信用リスクの調整におけ
(0.4) (0.3)
る不足分
基準を超える額 0.0 0.0
不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッジ（第 2 の柱） (1.0) (1.0)
その他の CET1 要素 (1.3) (0.1)
普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）
104.7 100.9
その他 Tier 1 （ AT1 ）証券
7.6 6.5
その他の AT1 要素 (0.3) (0.3)
Tier 1 合計
112.1 107.1
Tier 2 証券
15.1 16.1
その他の Tier 2 要素
0.9 0.8
資本合計 128.1 124.0
リスク加重資産 595.8 574.6
CET1 比率 17.6 ％ 17.6 ％
Tier 1 比率
18.8 ％ 18.6 ％
総自己資本比率 21.5 ％ 21.6 ％
クレディ・アグリコル・エス・エー
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーのソルベンシー比率は中期計画における目標を上
回り、段階的適用ベースの 普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）比率は 11.6 ％ と 2023 年 3 月末と比較して安定的であっ
た。したがって、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 CET1 比率の水準と 8.2 ％の監督上の検証・評価プロ
(1)
セス要件との間に 3.4 パーセント・ポイントという大きなバッファーを保有した 。かかるバッファーは、
カウンターシクリカル・バッファーの引上げの影響により、 2023 年 3 月末現在の 3.7 パーセント・ポイントを
下回っている。 2023 年度第 2 四半期において完全実施ベースの CET1 比率は 11.5 ％に達した。
－ 当四半期において、 CET1 比率は、 利益剰余金 に関連するプラス 21 ベーシス・ポイントのプラスの影響に
より恩恵を受けた。この影響は、 AT1 の利息費用および利益の 50 ％の分配（すなわち、 2023 年度第 2 四半
期に係る 1 株当たり 0.32 ユーロの配当引当金および 2023 年度上半期に係る 1 株当たり 0.50 ユーロの配当引
当金）を控除した後の当期純利益－当行グループの持分に相当する。
－ 事業部門の有機的成長 によるリスク加重資産の変動は、 CET1 比率にマイナス 21 ベーシス・ポイントの影
響を与えた。これには、クレディ・アグリコル・オート・バンクの設立で生まれた強い勢いにより専門
金融サービス部門のリスク加重資産が 5.2 十億ユーロ増加したこと、主に市場リスク加重資産（トレー
ディング勘定における VaR 、 SVaR およびカウンターパーティ・リスク）の増加により大口顧客部門のリス
ク加重資産が 3.1 十億ユーロ増加したこと、および 2022 事業年度の最終配当金の支払いに伴う持分法適用
(2)
価額の減少 により保険部門のリスク加重資産が 1.6 十億ユーロ減少したことが含まれる。
－ 方法論および規制の影響 は、主に取消不能の支払約束（ IPU ）に関するものである。この項目は CET1 比率
にマイナス 3 ベーシス・ポイントのマイナスの影響を与えた。
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－最後に、 M&A 、 OCI およびその他の項目 は、 CET1 比率にマイナス 2 ベーシス・ポイントのマイナスの影響を
与え、これは主に CACF とステランティスの 提携の再構築に関連していた（マイナス 3 ベーシス・ポイン
ト）。
段階的 レバレッジ比率 は、 2023 年 6 月末現在 4.0 ％となり、 2023 年 3 月末と比較して 0.2 パーセント・ポイン
(3)
ト上昇し 、 3 ％の要件を上回った。
当四半期の段階的 Tier 1 比率 は 13.5 ％、段階的な合計比率は 17.6 ％であった。
クレディ・アグリコル・エス・エーの リスク加重資産 は、 2023 年 6 月 30 日現在 376.9 十億ユーロとなり、
2023 年 3 月 31 日現在と比較して 8.8 十億ユーロ増加した。 事業部門のリスク加重資産の寄与 （外国為替の影響
を含む。）はプラス 6.4 十億ユーロであり、これには、クレディ・アグリコル・オート・バンクの設立で生ま
れた強い勢いにより専門金融サービス部門のリスク加重資産が 5.2 十億ユーロ増加したこと、主に市場リスク
加重資産（トレーディング勘定における VaR 、 SVaR およびカウンターパーティ・リスク）の増加により大口顧
客部門のリスク加重資産が 2.9 十億ユーロ増加したこと、および 2022 事業年度の最終配当金の支払いに伴う持
分法適用価額の減少により保険部門のリスク加重資産が 1.9 十億ユーロ減少したことが含まれる。 CACF とステ
ランティスの提携の再構築に関連した M&A はリスク加重資産の増加にプラス 2.7 十億ユーロ寄与した一方、 方
法論および規制の影響 は、当四半期においてマイナス 0.3 十億ユーロのわずかなプラスの影響を与えた。
( 注 1) 2023 年 6 月 30 日現在、カウンターシクリカル・バッファーの引上げ（ 2023 年 3 月 31 日現在の 8 ベーシス・ポイントか
ら 2023 年 6 月 30 日現在の 34 ベーシス・ポイントへ）により、監督上の検証・評価プロセス要件は 8.2 ％に引き上げ
られている。
( 注 2) OCI を除く持分法適用価額の変動。
( 注 3) 金利ヘッジ・ポートフォリオの再評価の差額に係る貸借対照表上の表示は、 2023 年 3 月 31 日現在で資産と負債の間
で再分類され、レバレッジ比率がプラス 4 ベーシス・ポイント調整された。
クレディ・アグリコル・エス・エー の ソルベンシー （十億ユーロ）
段階的適用ベース
2023 年 6 月 30 日現 2022 年 12 月 31 日現
在 在
資本金および剰余金 30.9 29.6
利益剰余金 36.6 34.5
その他の包括利益 (2.9) (4.9)
当期純利益（損失） 3.3 5.4
株主持分－当行グループの持分 67.9 64.6
(-) 予想配当金
(1.5) (3.2)
(-) 資本として計上された AT1 証券 (7.2) (6.0)
適格非支配株主持分 4.5 4.5
(-) 健全性フィルター (0.2) (0.1)
うち、プルーデンス評価 (1.1) (1.2)
(-) のれんおよび無形資産の控除 (18.5) (18.6)
一時差異によらない将来の収益性に依拠する繰延税金資産 (0.1) (0.1)
内部格付に基づくアプローチによる予想損失に関する信用リスクの調整におけ
(0.3) (0.2)
る不足分
基準を超える額 0.0 0.0
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不良エクスポージャーに対する不十分なカバレッジ（第 2 の柱） ( 0.0 ) ( 0.0 )
その他の CET1 要素 (1.0) (0.3)
普通株式等 Tier 1 （ CET1 ）
43.6 40.6
その他 Tier 1 （ AT1 ）証券
7.6 6.5
その他の AT1 要素 (0.3) (0.2)
Tier 1 合計
50.9 46.9
Tier 2 証券
15.1 16.2
その他の Tier 2 要素
0.1 0.0
資本合計 66.2 63.1
リスク加重資産 376.9 376.9
CET1 比率 11.6 ％ 10.8 ％
Tier 1 比率
13.5 ％ 12.4 ％
総自己資本比率 17.6 ％ 16.7 ％
ソルベンシー
バーゼル規制を欧州法（ CRD ）に適用することで、配当、 AT1 証券および変動報酬に適用される配分の制限
メカニズムが導入された。最大分配可能額（ MDA ：銀行が配分に充てることのできる最大限度額）の原則は、
銀行が複合資本バッファー要件に違反することとなった際に、配分に制限を設けることを目的としている。
MDA 適用基準は、 CET1 資本、 Tier 1 資本および資本合計における監督上の検証・評価プロセス要件とのそれ
ぞれのバッファーのうち最も小さいものである。
2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・グループ は、 MDA 適用基準を 778 ベーシス・ポイント上回る
バッファー、 すなわち CET1 資本において 46 十億ユーロ を計上した。
2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・エス・エー は、 MDA 適用基準を 338 ベーシス・ポイント上回る
バッファー、 すなわち CET1 資本において 13 十億ユーロ を計上した。
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( 注 1) 第 2 の柱ガイダンス（ P2G ）は、かかる提言に実際にまたは潜在的に対応できなかったとしても分配額に自動的に
影響することはないため、含まれない。
( 注 1) 第 2 の柱ガイダンス（ P2G ）は、かかる提言に実際にまたは潜在的に対応できなかったとしても分配額に自動的に
影響することはないため、含まれない。
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レバレッジ比率バッファー要件を満たさない場合、分配が制限され、最大分配可能額（ L-MDA ）が算出され
ることになる。
2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・グループ は L-MDA 適用基準を 213 ベーシス・ポイント上回る
バッファー、 すなわち 42 十億ユーロの Tier 1 資本 を計上した。
TLAC
TLAC 比率要件は CRR Ⅱを通じて EU 法に適用され、 2019 年 6 月 27 日から適用可能であった。クレディ・アグリ
コル・グループは、常に以下の TLAC 比率要件を満たしていなければならない。
－ リスク加重資産（ RWA ）の 18 ％超に欧州連合指令 CRD Ⅴに基づく複合資本バッファー要件（クレディ・ア
グリコル・グループについては、 2.5 ％の資本保全バッファー、 1 ％の G-SIB バッファーおよび 2023 年 6 月
30 日現在 CA グループについて 0.40 ％に設定されているカウンターシクリカル・バッファーを含む。）を
加えた TLAC 比率。複合資本バッファー要件を勘案すると、クレディ・アグリコル・グループは、 21.9 ％
を上回る TLAC 比率を遵守しなければならない。
－ レバレッジ比率のエクスポージャー（ LRE ）の 6.75 ％を上回る TLAC 比率
( 注 1) 年次の破綻処理の実行可能性の評価の一環として、クレディ・アグリコル・グループは、 2023 年の TLAC 要件を順
守するために上位優先債務を使用するという資本要件規制第 72ter(3) 条に規定される可能性を放棄することを選
択した。
( 注 2) CRDⅤ に基づき、リスク加重資産に対する比率としての TLAC 要件のグラフの上部に表示されている複合バッファー
要件（ CBR ）は、 2.5 ％の資本保全バッファー、 1 ％の G-SIB バッファーおよびカウンターシクリカル資本バッ
ファーを含む。カウンターシクリカル資本バッファーは、クレディ・アグリコル・グループについては 2023 年 6
月 30 日現在 0.40 ％に設定されている。
クレディ・アグリコル・グループの 2025 年度の目標は、 TLAC 比率を、適格上位優先債務を除くリスク加重
資産の 26 ％以上で維持することである。
(1)
2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・グループの TLAC 比率 は、 適格上位優先債務を除き 、リス
ク加重資産の 27.1 ％およびレバレッジ比率のエクスポージャーの 8.1 ％ であり、要件を大きく上回った。リス
ク加重資産に対する割合として表わされる TLAC 比率は、リスク加重資産の増加を反映して、当四半期におい
て 30 ベーシス・ポイント低下したが、これは、当該期間における資本および適格項目の増加によって相殺さ
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れなかった。レバレッジ・エクスポージャー（ LRE ）に対する割合として表わされると、 TLAC 比率は 2023 年 3
(2)
月と比較して 20 ベーシス・ポイント上昇した 。
したがって、当行グループの適格上位優先債務を除く TLAC 比率は、リスク加重資産の 21.9 ％という現在の
要件を 520 ベーシス・ポイント、すなわち 31 十億ユーロ上回っている。
2023 年 6 月末現在、 1.25 十億ユーロの AT1 に加えて、 2.2 十億ユーロ相当が市場で発行されている（非上位優
先債務および Tier 2 債務）。 TLAC 比率の計算の際に考慮されたクレディ・アグリコル・グループの非上位優
先債務の金額は、 27.5 十億ユーロであった。
( 注 1) 破綻処理能力の年次評価の一環として、クレディ・アグリコル・グループは、 2022 年の TLAC 要件を満たすため
に、自己資本規制第 72ter(3) 条により提案される上位優先債務を使用する可能性を放棄した。
( 注 2) 金利ヘッジ・ポートフォリオの再評価の差額に係る貸借対照表上の表示は、 2023 年 3 月 31 日現在で資産と負債の間
で再分類され、 TLAC 比率がプラス 6 ベーシス・ポイント調整された。
MREL
要求される最低水準は、破綻処理当局の決定により設定され、次に各機関に通知された後、定期的に改訂
される。 2022 年 1 月 1 日以降、クレディ・アグリコル・グループは、以下の最低合計 MREL 要件を満たさなけれ
ばならない。
－ リスク加重資産の 21.04 ％に加え、欧州連合指令 CRDⅤ に従い、複合資本バッファー要件（クレディ・ア
グリコル・グループについては、資本保全バッファー 2.5 ％、 G-SIB バッファー 1 ％および 2023 年 6 月 30 日
現在 CA グループについて 0.40 ％に設定されているカウンターシクリカル・バッファーを含む。）。クレ
ディ・アグリコル・グループは、複合資本バッファー要件を考慮し、 MREL 比率の合計 24.9 ％超を満たさ
なければならない。
－ LRE の 6.02 ％。
2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・グループの MREL 比率は、リスク加重資産の 32.1 ％、レバ
レッジ・エクスポージャーの 9.6 ％ であり、合計 MREL 要件をはるかに上回っていた。
TLAC の追加劣後要件（以下「劣後 MREL 」という。）についても破綻処理当局により決定され、クレディ・
アグリコル・グループの劣後 MREL 比率と同比率の TLAC と同様に、リスク加重資産の割合およびレバレッジ比
率のエクスポージャーの割合（シニア債を除く。）で表されている。 2022 年 1 月 1 日以降、クレディ・アグリ
コル・グループのこの劣後 MREL 要件は、 TLAC 要件を超えていなかった。
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MREL 要件（ M-MDA ）に関する最大分配可能額の適用基準は、リスク加重資産で表される MREL 、劣後 MREL お
よび TLAC 要件の各基準のうち最も低いものとする。
2023 年 6 月 30 日現在適用されている TLAC 要件を考慮すると、 2023 年 6 月 30 日現在、 クレディ・アグリコル・
グループ は、 M-MDA 適用基準を 520 ベーシス・ポイント上回る バッファー、 すなわち 31 十億ユーロの CET1 資本
を有していた。
流動性および資金調達
流動性は、クレディ・アグリコル・グループ・レベルで測定される。
当行グループの流動性ポジションについて、単純、適切かつ監査可能な情報を提供するため、四半期に 1
回、バンキング・キャッシュ・バランスシートの安定調達源の余剰資金を計算している。
このバンキング・キャッシュ・バランスシートは、クレディ・アグリコル・グループの IFRS に準拠した財
務書類からの抜粋である。これは、当行グループの IFRS に準拠した財務書類とキャッシュ・バランスシート
の各部との比較表の定義に基づいており、この定義は市場で一般に認められている。これは銀行業務の範囲
に関するもので、保険事業は個別の健全性規制に従って管理される。
キャッシュ・バランスシートの各部において IFRS に準拠した財務書類が分類されると、相殺計算が行われ
る。これは、流動性リスクに対称の影響を有する資産および負債の一部に関するものである。繰延資産、公
正価値の影響、一括減損引当金、空売り取引ならびにその他の資産および負債は、 2023 年 6 月末現在、合計 39
十億ユーロが相殺された。同様に、レポ取引およびリバースレポ取引の金額 130 十億ユーロは、これらの残高
が、有価証券貸借取引を行う証券部門の活動（互いに相殺する。）を反映している範囲において、相殺消去
された。デリバティブ、証拠金請求、調整／決済／連絡に係る勘定ならびに法人営業および投資銀行部門
（ CIB ）が保有する非流動的な有価証券に関するキャッシュ・バランスシートの計上のために、「顧客関連取
引資産」の項目においてその他の相殺が計上され、 2023 年 6 月末現在、合計 195 十億ユーロであった。
キャッシュ・バランスシートを計上するために、フランス預金供託公庫により集中管理をされている預金
は相殺されていないことに留意すべきである。集中管理された預金の金額（ 2023 年 6 月末現在 91 十億ユーロ）
は、資産の部では「顧客関連取引資産」、負債の部では「顧客関連資金」の項目に計上されている。
最終段階においては、経済的関係がある場合は会計基準上どちらかの部に分類される残高について、その
他の修正再表示が行われた。したがって、会計基準上「中長期市場資金」に分類されるであろう、銀行ネッ
トワークを通じて行われた優先発行、ならびに欧州投資銀行、預金供託公庫およびその他の同種の借換取引
（顧客貸出金によって裏付けられる。）による資金調達は、「顧客関連資金」に分類変更された。
中央銀行借換取引については、 T-LTRO （条件付長期資金供給オペ）に関係する残高が「長期市場資金」に
分類されることは、注意を要する。実際、 T-LTRO Ⅲ取引は、長期担保付借換取引と類似しており、流動性リ
スクの観点からは担保付債券発行と同一である。
中長期売戻し条件付契約も、「長期市場資金」に分類される。
最後に、 CIB の取引相手先であり当行が商業関係を有する銀行は、キャッシュ・バランスシートの作成にお
いて顧客とみなされる。
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2023 年 6 月 30 日現在 1,640 十億ユーロであった当行グループのバンキング・キャッシュ・バランスシート
は、 安定した資金調達源が安定的な資金使途を 172 十億ユーロ上回っていること を示している。これは、 2023
年 3 月末と比較して 45 十億ユーロの減少であり、商業活動による借換需要が 12 十億ユーロ増加（貸出金が 22 十
億ユーロ増加および顧客関連資金が 10 十億ユーロ増加）したこと、および 6 月の TLTRO の返済（ 48 十億ユー
ロ）が中長期市場資金の調達により一部相殺されたことによるものである。
(1)
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・グループの TLTRO Ⅲの残高合計は 45.5 十億ユーロ とな
(2)
り、当四半期中に返済された 48 十億ユーロ 分が減少した。安定した資金源のポジションについて、内部管
理では、中期計画の目標である 110 十億ユーロから 130 十億ユーロを確保するため、返済戦略にかかわらず、
T-LTRO Ⅲの残高の増加による安定した資金源の一時的な余剰を除外していることに留意すべきである。
さらに、余剰流動性があることから、当行グループは、 2023 年 6 月 30 日現在、短期貸付のポジション（中央
銀行預け金が短期純債務の額を上回っている。）を維持した。
( 注 1) CA オート・バンクを含む。
( 注 2) CA オート・バンクを含む。
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( 注 1) 中長期市場資金には T-LTRO 引出金が含まれる。
中長期市場資金は、 2023 年 6 月 30 日現在、 260 十億ユーロであり 、 2023 年 6 月に 48 十億ユーロの TLTRO Ⅲ資金
を返済したことにより、 2023 年 3 月末と比較して 35 十億ユーロの減少となった。
それらには、 113 十億ユーロの担保付優先債務、 96 十億ユーロの上位優先債務、 30 十億ユーロの非上位優先
債務および総額 21 十億ユーロになる Tier 2 証券が含まれる。
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( 注 1) 想定元本
帳簿価額（健全性ソルベンシー調整を除く。）
当行グループの、割引後の流動性準備金の市場価格は、 2023 年 6 月 30 日現在、 334 十億ユーロであり、 2023
年 3 月末と比較して 123 十億ユーロの減少となった。これは、短期純債務の 2 倍超に相当する（中央銀行での再
調達を除く。）。
(1)
かかる準備金の減少は、主に、「 ACC 不動産」チャネルの終了による 114 十億ユーロの減少およびフラン
ス銀行によるその他の適格債権の割引（ Covid 危機時に一時的に緩和）の正常化による 5 十億ユーロの減少の
影響によるものである。
2023 年 7 月 18 日に ACPR/ECB の承認を受け、 2023 年 7 月末に債権が発行された新しい CA FH SFH （クレディ・ア
グリコル・フィナンスモン・ドゥ・ラビタ SFH ）の発行プログラムにより、約プラス 70 十億ユーロの ECB 適格
準備金が再構築される見込みである。
流動性準備金の全体的な水準は、 2023 年 6 月 30 日現在プロフォーマで約 404 十億ユーロと見積もられ、非常
に高い水準で維持される。
また、クレディ・アグリコル・グループは引き続き、（ ECB の融資の償還後）即時利用可能な準備金の維持
に努めた。割引後の中央銀行により利用可能な非 HQLA 資産は 54 十億ユーロであった。
( 注 1) 追加信用債権
( 注 1) 流動性カバレッジ比率のバッファーを改善するための中央銀行のオペレーションの対象となる。
( 注 2) 割引後利用可能な市場証券の市場価格
金融機関は、 2018 年 1 月 1 日からは 100 ％に設定されている、流動性カバレッジ比率の閾値に従わなければな
らない。
2023 年 6 月 30 日現在の平均前年度比流動性カバレッジ比率は、クレディ・アグリコル・グループについては
157.3 ％、クレディ・アグリコル・エス・エーについては 146.4 ％であった 。月末の流動性カバレッジ比率
は、クレディ・アグリコル・グループが 142.9 ％（ 84.3 十億ユーロの余剰）、クレディ・アグリコル・エス・
エーが 140.3 ％（ 72 十億ユーロの余剰）であった。これらは、中期計画の目標（約 110 ％）を上回った。
さらに、 クレディ・アグリコル・グループおよびクレディ・アグリコル・エス・エーの安定調達比率は 、
2021 年 6 月 28 日から適用されている規制要件に従い 100 ％を超えており 、また、中期計画の目標（ 100 ％超）を
上回った。
当行グループは、投資家基盤および商品に関する市場アクセスを十分に多様化させることで、 中長期の借
換え について引き続き慎重な方針に従っている。
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(1)(2)
2023 年 6 月 30 日現在、当行グループの主な発行体は、公開市場を通じて 38.4 十億ユーロ 相当の中長期
債務調達を行い 、クレディ・アグリコル・エス・エーは、そのうちの 51 ％を発行した。当行グループにおけ
る 重要な出来事は以下のとおりである。
・クレディ・アグリコル・ CIB がストラクチャード・フォーマットで 8.6 十億ユーロを発行した。
・クレディ・アグリコル・イタリアが 6 月、カバード・ボンド形式で期間を 6 年間とする 1 十億ユーロの新規
発行を完了した。
・クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスが、 ABS 証券化で 2.8 十億ユーロを発行した。
・ FCA バンクの新社名であるクレディ・アグリコル・オート・バンク（ CAAB ）が 6 月、期間を 3 年間とする
600 百万ユーロの新たな上位優先債務を発行し、市場へのアクセスを拡大した。
・クレディ・アグリコル・ネクスト・バンク（スイス）が 6 月、期間を 3 年間および 7 年間とするそれぞれ
100 百万スイス・フランのカバード・ボンド（グリーン・フォーマット）を発行した。
当行グループの中長期資金調達は、以下の分類に分けられる。
・ 10.5 十億ユーロの担保付資金調達
・ 14.9 十億ユーロのプレーン・バニラ無担保資金調達
・ 9.0 十億ユーロのストラクチャード・ファイナンス
・ 4.0 十億ユーロの長期機関預金および CD
さらに、 12.2 十億ユーロが市場外発行により調達され、その内訳は以下のとおりであった。
・銀行ネットワーク（当行グループのリテール・バンキングまたは外部ネットワーク）から 8.6 十億ユーロ
・国際機関または金融機関から 2.2 十億ユーロ
・国の借換ビークル（信用機関である CRH を含む。）から 1.4 十億ユーロ
( 注 1) 買戻しおよび償却前の総額。
( 注 2) AT1 の発行を除く。
(1)(2)
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、公開市場を通じて 19.7 十億ユーロ相当
を調達した。
当行は、 19.7 十億ユーロ相当の調達を行った。このうち、 1.8 十億ユーロは非上位優先債務、 0.4 十億ユー
ロは Tier 2 債務、 11.8 十億ユーロは上位優先債務および 5.8 十億ユーロは担保付優先債務であった。資金調達
は、以下のとおり様々な形式および通貨で行われた。
・ 11.8 十億ユーロ
・ 4.1 十億米ドル（ 3.8 十億ユーロ相当）
・ 1.3 十億英ポンド（ 1.4 十億ユーロ相当）
・ 172 十億日本円（ 1.1 十億ユーロ相当）
・ 0.8 十億スイス・フラン（ 0.8 十億ユーロ相当）
・ 0.9 十億豪ドル（ 0.6 十億ユーロ相当）
・ 0.5 十億シンガポール・ドル（ 0.4 十億ユーロ相当）
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クレディ・アグリコル・エス・エーは、好調な商業的勢いを支え、規制比率を高水準に維持するため、
(3)(4)
2023 年度の借換計画を 19 十億ユーロ から 25 十億ユーロに増額することを発表した。
2023 年 6 月末以降、クレディ・アグリコル・エス・エーはさらに 0.6 十億ユーロを調達した。これには、 CA
PS SCF ビークルを通じた 0.5 十億ユーロの担保付優先債務の発行およびパンダ債の形式による 1 十億人民元の
上位優先債務（ 126 百万ユーロ相当）が含まれる。したがって、 2023 年 7 月末現在、中長期資金調達計画は
20.4 十億ユーロとなり、 2023 年度のプログラムの 81 ％となった。
なお、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2023 年 1 月 3 日に、当初金利 7.25 ％のノンコール 6 年永久 AT1
債を 1.25 十億ユーロ発行した。
( 注 1) 買戻しおよび償却前の総額。
( 注 2) AT1 の発行を除く。
( 注 3) 買戻しおよび償却前の総額。
( 注 4) AT1 の発行を除く。
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４ 【経営上の重要な契約等】
有価証券報告書および本半期報告書「第 6 経理の状況－ 1 中間財務書類－ (3) 要約中間連結財務書類に
対する注記－注記 2 」および「注記 12 」に記載されている事 項を除き、当該半期において、当行の通常の業務
において締結された契約以外の重要な契約はなかった。
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５ 【研究開発活動】
該当事項なし。
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第４ 【設備の状況】
１ 【主要な設備の状況】
該当事項なし。
２ 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
第５ 【提出会社の状況】
１ 【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
① 【株式の総数】
授 権 株 数 発行済株式総数 未発行株式数
3,025,902,350 株
（注） （注）
（ 2023 年 6 月 30 日現在）
( 注 ) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら株主から取締役会への委託により発行さ
れる株式という概念がある。当行の株主は、一定の額および期間において新株または持分証券を発行する権
限を取締役会に与えることができる。
② 【発行済株式】
記名・無記名の別及び 上場金融商品取引所名又は登録
種 類 発行数（株） 内 容
額面・無額面の別 認可金融商品取引業協会名
記名式 議決権に制
3,025,902,350 株
（ 1 株の額面金額 3 ユー 普通株式 ユーロネクスト・パリ 限のない株
（ 2023 年 6 月 30 日現在）
ロ） 式
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
（３）【発行済株式総数及び資本金の状況】
最近の資本金の推移
取引の日および種類 資本金の額（ユーロ） 株式数
2018 年 6 月 30 日現在の資本金 8,557,903,710 2,852,634,570
（ 1,347,784,255,288 円）
2018 年 8 月 1 日 +41,407,758 +13,802,586
従業員向け増資 （ +6,521,307,807 円）
2018 年 12 月 31 日現在の資本金 8,599,311,468 2,866,437,156
（ 1,354,305,563,095 円）
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2019 年 6 月 30 日現在の資本金 8,599,311,468 2,866,437,156
（ 1,354,305,563,095 円）
2019 年 8 月 1 日 + 54,754,668 + 18,251,556
従業員向け増資 （ +8,623,312,663 円）
2019 年 12 月 31 日現在の資本金 8,654,066,136 2,884,688,712
（ 1,362,928,875,759 円）
2020 年 6 月 30 日現在の資本金 8,654,066,136 2,884,688,712
（ 1,362,928,875,759 円）
2020 年 12 月 22 日 + 95,999,784 + 31,999,928
従業員向け増資 （ +15,119,005,982 円）
2020 年 12 月 31 日現在の資本金 8,750,065,920 2,916,688,640
（ 1,378,047,881,741 円）
2021 年 6 月 9 日 +525,992,553 +175,330,851
スクリップ配当の支払 （ +82,838,567,172 円）
2021 年 6 月 30 日現在の資本金 9,276,058,473 3,092,019,491
（ 1,460,886,448,913 円）
2021 年 12 月 14 日 +64,668,300 +21,556,100
従業員向け増資 （ +10,184,610,567 円）
2021 年 12 月 31 日現在の資本金 9,340,726,773 3,113,575,591
（ 1,471,071,059,480 円）
2022 年 3 月 10 日 -263,019,723 -87,673,241
（ -41,422,976,175 円）
(1)
株式の消却による減資
2022 年 6 月 30 日現在の資本金 9,077,707,050 3,025,902,350
（ 1,429,648,083,305 円）
2022 年 8 月 30 日 +49,975,098 +16,658,366
(2) （ +7,870,578,184 円）
従業員向け増資
2022 年 12 月 31 日現在の資本金 9,127,682,148 3,042,560,716
（ 1,437,518,661,489 円）
2023 年 1 月 13 日 -49,975,098 -16,658,366
（ -7,870,578,184 円）
(3)
株式の消却による減資
2023 年 6 月 30 日現在の資本金 9,077,707,050 3,025,902,350
（ 1,429,648,083,305 円）
( 注 1) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約 2.8 ％に相当す
る 87,673,241 株の自己株式を消却して減資を行った。
( 注 2) 2023 年 1 月に同等の株式数の減資を行う。「 2025 年度意欲」中期計画の一環として、当行グループは従業員向け増
資の希薄化効果を相殺することを約束した。
( 注 3) クレディ・アグリコル・エス・エーは、当行の株式買戻しプログラムに基づき、当行の資本金の約 0.5 ％に相当す
る 16,658,366 株の自己株式を消却して減資を行った。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの資本金は合計 9,077,707,050 ユーロであり、そ
れぞれ額面金額 3 ユーロで、 3,025,902,350 株であった。
（４）【大株主の状況】
（ 2023 年 6 月 30 日現在）
株主 株式数 資本金割合（％） 議決権割合（％）
SAS リュ・ラ・ボエスィ 1,822,030,012 60.21 60.24
自己株式 1,225,578 0.04 -
従業員（従業員株式保有制度） 191,495,431 6.33 6.33
投資家 1,011,151,329 33.42 33.43
合計 3,025,902,350 100.00 100.00
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２ 【役員の状況】
以下の事項を除き、有価証券報告書の記載事項に変更はなかった。
女性役員の比率
人数 比率
取締役会における比率（ 2023 年 8 月 3 日現在） 21 人中 10 人 約 48 ％
業務執行委員会における比率（ 2023 年 7 月 1 日現在） 17 人中 6 人 約 35 ％
経営委員会における比率（ 2023 年 7 月 1 日現在） 43 人中 8 人 約 19 ％
ベルナール・ドゥ・ドレ氏がおよびジャン－ポール・ケリアン氏が当行の取締役会を退任した。
それぞれギヨーム・メートル氏が 2023 年 6 月 21 日、またクリスティーヌ・ガンドン氏が同年 8 月 3 日に当行の
取締役に選任された。
エリック・カンポ氏およびジェラルド・グレゴワール氏が 2023 年 7 月 1 日に当行の業務執行委員会メンバー
に選任された。
ジャン－フランソワ・アバディー氏、エリック・カンポ氏、ベルナール・ド・ウィット氏、レジス・モン
フロン氏、カルロ・ピアーナ氏、およびエマニュエル・サルデ氏が当行の経営委員会を退任した。
オリヴィエ・ビトン氏、ニコラ・ドゥニ氏、セルマ・ドリッシ氏、フィリップ・マルケッティ氏、ジャン
－ピエール・ミハウォフスキ氏、およびジャン－ピエール・トゥゼ氏が 2023 年 7 月 1 日に当行の経営委員会メ
ンバーに選任された。
新任の会社役員
ギヨーム・メートル
・社会・経済委員会の代表
当初選任日： 2023 年 6 月 21 日
クリスティーヌ・ガンドン
・フィニステール地域銀行の会長
当初選任日： 2023 年 8 月 3 日
オリヴィエ・ビトン
・ CA-GIP （クレディ・アグリコル・グループ・インフラストラクチャー・プラットフォーム）のジェネラ
ル・マネージャー
経歴：
オリヴィエ・ビトン氏は、 2002 年に IT プロジェクト・マネージャーとしてクレディ・リヨネ銀行でキャ
リアを開始した。同氏は、 2005 年に米国に渡り、ペンシルベニア大学で調査助手を務めた。 2007 年にフラ
ンスに帰国後、クレディ・アグリコル・グループに入社し、クレディ・アグリコル・ペイメント・サービ
シズでさまざまなプロジェクト管理職を歴任した。同氏は、 2014 年に事業部門フロー責任者に、 2016 年に
情報システムおよびプロジェクト責任者に任命された。同氏は、 2017 年にデジタル・ソリューションおよ
び情報システム取締役として LCL に入社し、 2022 年からは変革および組織部門も担当した。
オリヴィエ・ビトン氏は、エコール・ポリテック・パリ・シュドの工学部の卒業生である。
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ニコラ・ドゥニ
・クレディ・アグリコル・アシュランスの最高経営責任者代理およびプレディカの最高経営責任者
経歴：
ニコラ・ドゥニ氏は、 1990 年に BNP パリバでキャリアを開始した。 1992 年、同氏は、アクチュアリーとし
てゼネラリ・グループの一部である GPA アシュランスに入社し、その後マーケティング・マネージャーを務
めた。同氏は、 1998 年にフィナレフに入社し、 6 年間保険事業を展開した後、マーケティングおよび直販取
締役、その後販売取締役に任命された。 2008 年 10 月、同氏は、最高経営責任者代理としてクレディ・アグ
リコル中東部地域銀行に入行し、プライベート・バンキングおよび法人営業、信用開発および農業、人事
およびコミュニケーション部門を統括した。 2013 年、同氏は、最高経営責任者代理として LCL に入社し、技
術および銀行業務、イル・ド・フランス・ネットワークおよびオンライン・ネットワーク部門を担当し
た。 2016 年、同氏は、ノルマンディー・セーヌ地域銀行の最高経営責任者に任命された。
ニコラ・ドゥニ氏は、国立統計・行政経済学院の卒業生であり、 IAF のアクチュアリーであり、 CHEA
（ Centre des hautes études d'assurances ）の卒業生である。
セルマ・ドリッシ
・クレディ・アグリコル・エス・エーにおける戦略的調査責任者
フィリップ・マルケッティ
・ CA ペイメント・サービシズの最高経営責任者
経歴：
フィリップ・マルケッティ氏は、 CIC のジェネラル・インスペクトレートでキャリアを開始し、その後い
くつかの支店を管理した。同氏は、 2000 年にアーサー・アンダーセンに入社し、金融機関向けコンサル
ティングに従事した。 2006 年、同氏は、ソシエテ・ジェネラルに入社し、商品責任者、その後リテール顧
客市場責任者を務めた。 2012 年、同氏は、フランス国内外において、ソシエテ・ジェネラル・グループの
決済商品および現金管理責任者として決済部門に参入した。 2018 年、同氏は、ソシエテ・ジェネラルの決
済部門を設立し、責任者となった。
フィリップ・マルケッティ氏は、 ISG 経営大学院の卒業生である。
ジャン－ピエール・ミハウォフスキ
・ CACEIS の最高経営責任者
経歴：
ジャン－ピエール・ミハウォフスキ氏は、 1988 年にメシェール・ルーセル、 1989 年にインドスエズ銀
行、また 1990 年に CIMO で、いくつかのフロント / ミドル / バックオフィスのポジションを歴任し、銀行キャ
リアを開始した。その後、同氏は、 1992 年に統制およびトレジャリー責任者としてクレディ・リヨネ・
ルースに入社した。 1997 年、同氏は、クレディ・リヨネ・アセット・マネジメント（ CLAM ）で最高執行責
任者（ COO ）および業務執行委員会のメンバーに就任した。 2003 年、同氏は、クレディ・アグリコル・ア
セット・マネジメント（ CAAM ）の業務執行委員会に加わり、 CAIS ファーストネットの CEO に就任した。 2005
年、同氏は、 CACEIS の設立に携わり、 CACEIS ファーストネットの CEO （ 2005 年）、 CACEIS バンクの CEO
（ 2007 年）および CACEIS グループの CEO 代理（ 2010 年）を務めた。 2017 年、同氏は、クレディ・アグリコ
ル・ CIB におけるシンガポールの上級国外役員に任命された。
ジャン－ピエール・ミハウォフスキ氏は、シンガポール取締役協会の卒業生である。
ジャン－ピエール・トゥゼ
・クレディ・アグリコル・エス・エーのアグリ・アグロ・保証・開発資金部門責任者
経歴：
ジャン－ピエール・トゥゼ氏は、クレディ・アグリコル・ディル・ド・フランスで顧客アドバイザーと
してキャリアを開始した。同氏は、その後遺産アドバイザーおよび個人アドバイザーを歴任した。 2005
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年、同氏は、パリ局の「遺産」部門を設立し、その経営を引き継ぎ、代理店と共にハイエンド市場を活性
化させた。同氏は、 2009 年に専門家および農業市場責任者、また 2011 年に専門市場取締役および管理委員
会 のメンバーに就任した。 2016 年、同氏は、クレディ・アグリコル・ディル・ド・フランスの地域取締役
に任命された。
ジャン－ピエール・トゥゼ氏は、 HEC より銀行および高等ビジネス・サイクルの博士号を取得している。
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第６ 【経理の状況】
1 ． クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財務書類は、国際会計基準審議会が公表
した国際財務報告基準（以下「 IFRS 」という。）に準拠して作成された。クレディ・アグリコル・エス・
エー・グループが採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認めら
れるものとの間の主な相違点に関しては、下記「 3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主
要な相違」に説明されている。
2 ． クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財務書類は、「中間財務諸表等の用語、
様式及び作成方法に関する規則」（昭和 52 年大蔵省令第 38 号、以下「中間財務諸表等規則」という。）第
76 条第 1 項に基づいて提出されている。クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの要約中間連結財
務書類は、会計監査人による監査は受けていないが、フランスで適用されている専門的基準に準拠した会
計監査人によるレビューを受けている。
3 ． クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの原文の要約中間連結財務書類（仏語）はユーロで表示
されている。中間財務諸表等規則第 79 条の規定に基づき「円」で表示されている金額は、 2023 年 8 月 24 日
現在の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値、 1 ユーロ＝ 157.49 円の為替レートで
ユーロ表示額から換算された金額である。金額は百万円単位（四捨五入）で表示されている。なお、円換
算額は単に便宜上表示されたものであり、ユーロ額が上記のレートで円に換算されたことまたは換算され
ることを意味するものではない。円換算額は四捨五入されているため、合計欄の数値が総数と一致しない
場合がある。
4 ． 円換算額ならびに「 2 その他」および「 3 フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相
違」の記載事項は、当該事項における原文の中間財務書類への参照事項を除き、クレディ・アグリコル・
エス・エー・グループの原文の中間財務書類には含まれていない。
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１【中間財務書類】
(1) 一般的枠組み
事業体の法律上の概要
2001 年 11 月 29 日に開催された臨時株主総会以降、当行の名称は クレディ・アグリコル・エス・エー であ
る。
当行の登記上の事務所は、フランス、 セデックス、モンルージュ、 92127 、合衆国広場 12 番地である。
登記番号：ナンテール商業・会社登記簿番号 784 608 416
NAF コード： 6419Z
クレディ・アグリコル・エス・エーは、一般の会社法、より具体的にはフランス商法（ Code de
commerce ）第 2 編に準拠し、取締役会を有するフランスの公開会社（ Société Anonyme ）である。
クレディ・アグリコル・エス・エーはまた、フランス通貨金融法典（ CMF － Code monétaire et
financier ）、より具体的には同法典第 L.512-47 条以下の規定を遵守しなければならない。
クレディ・アグリコル・エス・エーは、 1984 年 11 月 17 日に相互信用金庫の区分における認定金融機関とし
て免許を受けた。そのため、当行は、銀行の監督機関、より具体的にはフランスの金融健全性規制監督・破
綻処理機構（ ACPR ）および欧州中央銀行により監督される。
クレディ・アグリコル・エス・エーの株式は、ユーロネクスト・パリにおいて取引されており、クレ
ディ・アグリコル・エス・エーは、適用される株式市場規則、特に開示義務に関する規則を遵守しなければ
ならない。
相互的 な基盤を有する銀行
地域銀行により完全所有される SAS リュ・ラ・ボエスィは、クレディ・アグリコル・エス・エーの資本金の
過半数を保有している。 SAS リュ・ラ・ボエスィの株式は地域銀行のネットワーク外に譲渡されてはならな
い。また、地域銀行間でのこれらの株式の取引は、とりわけ取引価格の決定方法を定めた流動性契約に従う
ものとする。これは、地域銀行間の株式処分および SAS リュ・ラ・ボエスィの増資の双方を網羅している。
クレディ・アグリコル全国連合（ FNCA ）は、地域銀行のための協議機関および代表機関として機能し、ま
た、地域銀行の会議を開催する。
フランス通貨金融法典（第 L.511-31 条および第 L.511-32 条）の規定に従い、クレディ・アグリコル・エ
ス・エーは、クレディ・アグリコル・ネットワークの中央機関として、密接なネットワーク（フランス通貨
金融法典第 R.512-18 条により定義される。）を維持し、また、関連する機関の適切な機能を確保し、かかる
機関に適用されるすべての法令の遵守を確実に行うために、かかる機関に対して管理上、技術上および財務
上の監督を行う責任を負う。そのため、クレディ・アグリコル・エス・エーは、ネットワーク全体および当
行の関連機関各々の流動性およびソルベンシーをとりわけ確保するために必要なあらゆる手段を講じること
ができる。
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(2) 要約中間連結財務書類
( ⅰ ) 損益計算書
2022 年 6 月 30 日
2023 年 6 月 30 日
(3)
修正再表示後
注記
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
受取利息および類似収益 4.1 27,789 4,376,490 13,137 2,068,946
支払利息および類似費用 4.1 (20,951) (3,299,573) (6,492) (1,022,425)
受取報酬および手数料 4.2 6,581 1,036,442 6,602 1,039,749
支払報酬および手数料 4.2 (2,449) (385,693) (2,154) (339,233)
純損益を通じて公正価値で測定する
4.3 6,715 1,057,545 (12,244) (1,928,308)
金融商品に係る純利益／（損失）
売買目的保有資産／負債に係る純
3,853 606,809 (3,805) (599,249)
利益／（損失）
純損益を通じて公正価値で測定す
るその他の金融資産／負債に係る 2,863 450,894 (8,439) (1,329,058)
純利益／（損失）
その他の包括利益を通じて公正価値
で測定する金融商品に係る純利益／ 4.4 (77) (12,127) 52 8,189
（損失）
純損益に組替えられる可能性のあ
るその他の包括利益を通じて公正
(201) (31,655) 10 1,575
価値で測定する負債性金融商品に
係る純利益／（損失）
純損益に組替えられることのない
その他の包括利益を通じて公正価
123 19,371 42 6,615
値で測定する資本性金融商品に係
る分配（配当金）
償却原価で測定する金融資産の認識
4.5 (13) (2,047) 20 3,150
中止により生じた純利益／（損失）
償却原価で測定する金融資産から純
損益を通じて公正価値で測定する金
- - - -
融資産への分類変更により生じた純
利益／（損失）
その他の包括利益を通じて公正価値
で測定する金融資産から純損益を通
じて公正価値で測定する金融資産へ - - - -
の分類変更により生じた純利益／
（損失）
(2)
(5,017) (790,127) 11,894 1,873,186
保険収益純額
保険収益 6,913 1,088,728 6,504 1,024,315
保険サービス費用 (5,285) (832,335) (4,979) (784,143)
保有している再保険契約に係る収
(112) (17,639) (22) (3,465)
益または費用
保険金融収益または保険金融費用 (6,572) (1,035,024) 10,366 1,632,541
保有している再保険契約に係る保
24 3,780 25 3,937
険金融収益または保険金融費用
保険に関する金融投資に係る信用
15 2,362 - -
リスク費用
その他の業務収益 4.6 1,088 171,349 699 110,086
その他の業務費用 4.6 (869) (136,859) (311) (48,979)
収益 12,797 2,015,400 11,203 1,764,360
営業費用 4.7 (6,493) (1,022,583) (6,366) (1,002,581)
有形固定資産および無形資産の減価
4.8 (562) (88,509) (537) (84,572)
償却費、償却費および減損
営業総利益 5,742 904,308 4,300 677,207
リスク費用 4.9 (908) (143,001) (943) (148,513)
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営業利益 4,834 761,307 3,357 528,694
持分法適用会社の純利益持分 113 17,796 190 29,923
その他の資産に係る純利益／（損失） 4.10 32 5,040 20 3,150
のれんの変動額 6.7 - - - -
税引前利益 4,979 784,143 3,567 561,767
法人所得税 4.11 (1,199) (188,831) (950) (149,616)
非継続事業からの純利益 6.5 6 945 24 3,780
当期純利益 3,786 596,257 2,641 415,931
非支配持分 520 81,895 434 68,351
当期純利益－当行グループの持分 3,266 514,362 2,207 347,580
1.002 0.674
(1)
6.10 158 円 106 円
1 株当たり利益
ユーロ ユーロ
1.002 0.674
(1)
6.10 158 円 106 円
希薄化後 1 株当たり利益
ユーロ ユーロ
(1) 超劣後債に係る利息は除き、非継続事業または売却目的保有事業からの純利益を含む利益に相当する。
(2) 注記 5.2 「保険事業」の投資収益（費用控除後）および保険金融収益または保険金融費用で構成される保険金融に
係る純損益。
(3) 2022 年 6 月 30 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の適用により修正再表示されたものである。その影響については、注
記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」を参照。
( ⅱ ) 当期純利益およびその他の包括利益／（損失）計算書
2022 年 6 月 30 日
2023 年 6 月 30 日
(1)
修正再表示後
注記
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
当期純利益 3,786 596,257 2,641 415,931
退職給付に係る数理計算上の
4.12 (26) (4,095) 300 47,247
差益／（差損）
金融負債の自己の信用リスク
の変動に起因するその他の包 4.12 105 16,536 791 124,575
括利益
純損益に組替えられることの
ない資本性金融商品に係るそ 4.12 93 14,647 96 15,119
の他の包括利益
純損益に組替えられることの
ないその他の包括利益に認識
4.12 (242) (38,113) (52) (8,189)
される保険金融収益または保
険金融費用
純損益に組替えられることの
ない税引前その他の包括利
4.12 (70) (11,024) 1,135 178,751
益 ／（損失） （持分法適用会
社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組
替えられることのない税引前 4.12 4 630 (3) (472)
その他の包括利益 ／（損失）
純損益に組替えられることの
ないその他の包括利益／（損
4.12 14 2,205 (266) (41,892)
失）に係る法人所得税（持分
法適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組
替えられることのないその他
4.12 (1) (157) - -
の包括利益／（損失）に係る
法人所得税
非継続事業からの純損益に組
替えられることのないその他 4.12 - - - -
の包括利益／（損失）
純損益に組替えられることの
ないその他の包括利益 ／（損 4.12 (53) (8,347) 866 136,386
失） （税引後）
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為替換算調整勘定に係る利
4.12 (240) (37,798) 598 94,179
益／（損失）
純損益に組替えられる可能性
のある負債性金融商品に係る 4.12 2,779 437,665 (28,577) (4,500,592)
その他の包括利益／（損失）
ヘッジ手段のデリバティブに
4.12 97 15,277 (1,951) (307,263)
係る利益／（損失）
純損益に組替えられるその他
の包括利益に認識される保険 (2,679) (421,916) 26,408 4,158,996
金融収益または保険金融費用
純損益に組替えられるその他
の包括利益に認識される、保
有している再保険契約に係る (4) (630) (184) (28,978)
保険金融収益または保険金融
費用
純損益に 組替えられる可能性
のある 税引前その他の包括利
4.12 (47) (7,402) (3,706) (583,658)
益 ／（損失） （持分法適用会
社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組
替えられる可能性のある税引
4.12 (26) (4,095) 81 12,757
前その他の包括利益 ／（損
失） 、当行グループの持分
純損益に組替えられる可能性
のあるその他の包括利益／
4.12 (55) (8,662) 1,099 173,082
（損失）に係る法人所得税
（持分法適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組
替えられる可能性のあるその
4.12 - - - -
他の包括利益／（損失）に係
る法人所得税
非継続事業からの純損益に組
替えられる可能性のあるその 4.12 6 945 8 1,260
他の包括利益 ／（損失）
純損益に組替えられる可能性
のあるその他の包括利益 ／ 4.12 (122) (19,214) (2,518) (396,560)
（損失） （税引後）
その他の包括利益／（損失）
4.12 (175) (27,561) (1,652) (260,173)
（税引後）
当期純利益およびその他の包
3,611 568,696 989 155,758
括利益
うち、当行グループの持分 3,133 493,416 535 84,257
うち、非支配持分 478 75,280 454 71,500
(1) 2022 年 6 月 30 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の適用により修正再表示されたものである。その影響については、注
記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」を参照。
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( ⅲ ) 貸借対照表－資産
2022 年 12 月 31 日 2022 年 1 月 1 日
2023 年 6 月 30 日
(1) (1)
修正再表示後 修正再表示後
注記
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
現金および中央銀行預け金 161,689 25,464,401 207,648 32,702,484 237,757 37,444,350
純損益を通じて公正価値で
6.1 500,898 78,886,426 446,472 70,314,875 445,166 70,109,193
測定する金融資産
売買目的保有金融資産 291,764 45,949,912 249,249 39,254,225 237,335 37,377,889
純損益を通じて公正価
値で測定するその他の 209,135 32,936,671 197,223 31,060,650 207,831 32,731,304
金融商品
ヘッジ手段のデリバティブ 27,578 4,343,259 31,867 5,018,734 14,130 2,225,334
その他の包括利益を通じて
3 -
公正価値で測定する金融資 210,588 33,165,504 208,860 32,893,361 260,286 40,992,442
6.2
産
純損益に組替えられる
可能性のあるその他の
包括利益を通じて公正 204,531 32,211,587 206,093 32,457,587 257,867 40,611,474
価値で測定する負債性
金融商品
純損益に組替えられる
ことのないその他の包
括利益を通じて公正価 6,057 953,917 2,767 435,775 2,419 380,968
値で測定する資本性金
融商品
3 -
償却原価で測定する金融資
1,175,947 185,199,893 1,143,289 180,056,585 1,044,247 164,458,460
産
6.3
金融機関に対する貸出
582,192 91,689,418 567,512 89,377,465 501,295 78,948,950
金および債権
顧客に対する貸出金お
510,936 80,467,311 488,571 76,945,047 458,877 72,268,539
よび債権
債務証券 82,819 13,043,164 87,206 13,734,073 84,075 13,240,972
金利ヘッジ・ポートフォリ
(10,206) (1,607,343) (10,871) (1,712,074) 3,194 503,023
(2)
オに係る再評価調整
当期税金資産および繰延税
6,747 1,062,585 6,379 1,004,629 5,753 906,040
金資産
未収収益、前払金およびそ
65,722 10,350,558 67,504 10,631,205 34,841 5,487,109
の他の資産
売却目的保有非流動資産 お
6.5 101 15,906 134 21,104 2,909 458,138
よび非継続事業
資産である発行した保険契
5.2 - - - - 78 12,284
約
資産である保有している再
5.2 1,036 163,160 977 153,868 855 134,654
保険契約
持分法適用会社に対する投
2,526 397,820 4,300 677,207 3,850 606,337
資
投資不動産 6.6 11,667 1,837,436 11,974 1,885,785 11,305 1,780,424
有形固定資産 6,904 1,087,311 6,020 948,090 6,093 959,587
無形資産 3,063 482,392 3,094 487,274 3,180 500,818
のれん 6.7 15,681 2,469,601 15,682 2,469,758 15,632 2,461,884
資産合計 2,179,942 343,319,066 2,143,329 337,552,884 2,089,275 329,039,920
(1) 2022 年 12 月 31 日現在および 2022 年 1 月 1 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の適用により修正再表示されたものである。
影響については、注記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」を参照。
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(2) 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整の貸借対照表上の表示は、 2022 年 12 月 31 日現在、資産と負債の間
で組替えられた。その純額に変更はなく、 2022 年 12 月 31 日現在、 -455 百万ユーロ（ -71,658 百万円）である。
( ⅳ ) 貸借対照表－負債
2022 年 12 月 31 日 2022 年 1 月 1 日
2023 年 6 月 30 日
(1) (1)
修正再表示後 修正再表示後
注記
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
中央銀行からの預り金 45 7,087 59 9,292 1,276 200,957
純損益を通じて公正価値で
6.1 346,398 54,554,221 292,639 46,087,716 259,986 40,945,195
測定する金融負債
売買目的保有金融負債 275,652 43,412,433 238,700 37,592,863 207,726 32,714,768
純損益を通じて公正価
値で測定するものとし 70,746 11,141,788 53,939 8,494,853 52,260 8,230,427
て指定された金融負債
ヘッジ手段のデリバティブ 37,851 5,961,154 45,644 7,188,474 12,358 1,946,261
償却原価で測定する金融負
6.4 1,292,187 203,506,531 1,324,553 208,603,852 1,269,634 199,954,659
債
金融機関に対する債務 243,033 38,275,267 284,231 44,763,540 314,845 49,584,939
顧客に対する債務 807,005 127,095,217 825,607 130,024,846 778,845 122,660,299
債務証券 242,150 38,136,204 214,715 33,815,465 175,944 27,709,421
金利ヘッジ・ポートフォリ
(9,524) (1,499,935) (10,416) (1,640,416) 4,984 784,930
(2)
オに係る再評価調整
当期税金負債および繰延税
2,569 404,592 2,207 347,580 2,260 355,927
金負債
未払費用、繰延収益および
66,787 10,518,285 54,707 8,615,805 52,530 8,272,950
その他の負債
売却目的保有非流動資産お
6.5 39 6,142 205 32,285 2,502 394,040
よび非継続事業に係る負債
負債である発行した保険契
5.2 339,419 53,455,098 331,268 52,171,397 377,218 59,408,063
約
負債である保有している再
5.2 123 19,371 92 14,489 67 10,552
保険契約
引当金 6.8 3,571 562,397 3,521 554,522 4,537 714,532
劣後債務 6.9 23,660 3,726,213 23,370 3,680,541 26,101 4,110,646
負債合計 2,103,126 331,221,314 2,067,849 325,665,539 2,013,455 317,099,028
株主持分 76,816 12,097,752 75,480 11,887,345 75,820 11,940,892
株主持分－当行グループ
67,879 10,690,264 66,519 10,476,077 66,978 10,548,365
の持分
資本金および資本剰余金 30,904 4,867,071 29,603 4,662,176 28,495 4,487,678
利益剰余金 36,574 5,760,039 34,865 5,490,889 38,440 6,053,916
その他の包括利益／（損
(2,871) (452,154) (3,255) (512,630) 69 10,867
失）
非継続事業に係るその他の
6 945 - - (26) (4,095)
包括利益／（損失）
当期純利益／（損失） 3,266 514,362 5,306 835,642 - -
非支配持分 8,937 1,407,488 8,961 1,411,268 8,842 1,392,527
負債および株主持分合計 2,179,942 343,319,066 2,143,329 337,552,884 2,089,275 329,039,920
(1) 2022 年 12 月 31 日現在および 2022 年 1 月 1 日現在のデータは、 IFRS 第 17 号の適用により修正再表示されたものである。
その影響については、注記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」を参照。
(2) 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整の貸借対照表上の表示は、 2022 年 12 月 31 日現在、資産と負債の間
で組替えられた。その純額に変更はなく、 2022 年 12 月 31 日現在、 -455 百万ユーロ（ -71,658 百万円）である。
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( ⅴ ) 株主持分変動計算書
当行グループの持分 非支配持分
その他の包括利益／（損 その他の包括利益／（損
資本金および資本剰余金 失） 失）
純損益
に組替 純損益
えられ に 組替
純損益に る可能 えられ
組替えら 純損益に 性のあ る こと
れる可能 組替えら るその のない その他
資本剰余
性のある れる こと 他の包 その他 の包括
金
資本金お その他の のないそ その他の 資本、関 括利 の包括 利益／
および利
自己株式
その他の よび利益 包括利 の他の包 包括利 連する準 益 ／ 利益 ／ （損
益
の
資本性金 剰余金合 益 ／（損 括利益 ／ 益／（損 当期純利 株主持分 備金およ （損 （損 失）合 株主持分 連結株主
(1)
（百万ユーロ） 資本金 剰余金 消却 融商品 計 失） （損失） 失）合計 益 合計 び利益 失） 失） 計 合計 持分合計
2022 年 1月 1日現在の株
9,341 53,507 (1,170) 4,888 66,566 2,952 (1,301) 1,651 - 68,217 8,794 (64) (31) (95) 8,699 76,916
主持分（公表額）
IFRS 第 17 号適用の影響
- 367 - - 367 (1,634) 26 (1,608) - (1,241) 143 - - - 143 (1,098)
(2)
2022 年 1月 1日現在の株
9,341 53,874 (1,170) 4,888 66,933 1,318 (1,275) 43 - 66,976 8,937 (64) (31) (95) 8,842 75,818
主持分
(263) (796) - - (1,059) - - - - (1,059) - - - - - (1,059)
増資
- - 1,036 - 1,036 - - - - 1,036 - - - - - 1,036
保有自己株式の変動
資本性金融商品の発
- (8) - 1,098 1,090 - - - - 1,090 - - - - - 1,090
行／償還
2022 年度上半期におけ
- (200) - - (200) - - - - (200) (55) - - - (55) (255)
る永久超劣後債の償還
2022 年度上半期に支
- (3,170) - - (3,170) - - - - (3,170) (466) - - - (466) (3,636)
払った配当金
取得および処分による
- - - - - - - - - - - - - - - -
非支配持分への影響
- 8 - - 8 - - - - 8 4 - - - 4 12
株式報酬による変動
株主との取引による変
(263) (4,166) 1,036 1,098 (2,295) - - - - (2,295) (517) - - - (517) (2,812)
動
その他の包括利益／
- (5) - - (5) (2,566) 829 (1,737) - (1,742) (2) (34) 40 6 4 (1,738)
（損失）の変動
うち、利益剰余金に組
替えられた純損益に組
替えられることのない
- (3) - - (3) - 3 3 - - (1) - 1 1 - -
資本性金融商品に係る
その他の包括利益／
（損失）
うち、利益剰余金に組
替えられた自己の信用
- (2) - - (2) - 2 2 - - - - - - - -
リスクの変動に起因す
るその他の包括利益／
（損失）
持分法適用会社の変動
- - - - - 67 (2) 65 - 65 - 14 - 14 14 79
に対する持分
2022 年度上半期の当期
- - - - - - - - 2,207 2,207 434 - - - 434 2,641
純利益
- 40 - - 40 - - - - 40 (55) - - - (55) (15)
その他の変動
2022 年 6月 30 日現在の株
9,078 49,743 (134) 5,986 64,673 (1,180) (449) (1,629) 2,207 65,251 8,797 (84) 9 (75) 8,722 73,973
主持分
50 78 - - 128 - - - - 128 - - - - - 128
増資
- - (153) - (153) - - - - (153) - - - - - (153)
保有自己株式の変動
資本性金融商品の発
- - - 3 3 - - - - 3 - - - - - 3
行／償還
2022 年度下半期におけ
- (204) - - (204) - - - - (204) (55) - - - (55) (259)
る永久超劣後債の償還
2022 年度下半期に支
- (3) - - (3) - - - - (3) 2 - - - 2 (1)
払った配当金
取得および処分による
- - - - - - - - - - - - - - - -
非支配持分への影響
- 10 - - 10 - - - - 10 2 - - - 2 12
株式報酬による変動
株主との取引による変
50 (119) (153) 3 (219) - - - - (219) (51) - - - (51) (270)
動
その他の包括利益／
- (12) - - (12) (1,652) 43 (1,609) - (1,621) (1) (61) (1) (62) (63) (1,684)
（損失）の変動
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半期報告書
うち、利益剰余金に組
替えられた純損益に組
替えられることのない
- (11) - - (11) - 11 11 - - (1) - (1) (1) (2) (2)
資本性金融商品に係る
その他の包括利益／
（損失）
うち、利益剰余金に組
替えられた自己の信用
- (2) - - (2) - 2 2 - - - - - - - -
リスクの 変動 に起因す
るその他の包括利益／
（損失）
持分法適用会社の変動
- - - - - (23) 6 (17) - (17) (9) (11) - (11) (20) (37)
に対する持分
2022 年度下半期の当期
- - - - - - - - 3,099 3,099 445 - - - 445 3,544
純利益
- 26 - - 26 - - - - 26 (72) - - - (72) (46)
その他の変動
2022 年 12 月 31 日現在の
9,128 49,638 (287) 5,989 64,468 (2,856) (399) (3,255) 5,306 66,519 9,109 (156) 8 (148) 8,961 75,480
株主持分
2022 年度における当期
- 5,306 - - 5,306 - - - (5,306) - - - - - - -
純利益の処分
2023 年 1月 1日現在の株
9,128 54,944 (287) 5,989 69,774 (2,856) (399) (3,255) - 66,519 9,109 (156) 8 (148) 8,961 75,480
主持分
(3)
- (228) - - (228) 375 148 523 - 295 - - - - - 295
新会計基準の影響
2023 年 1月 1日現在の株
9,128 54,716 (287) 5,989 69,546 (2,481) (251) (2,732) - 66,814 9,109 (156) 8 (148) 8,961 75,775
主持分（公表額）
(50) (110) - - (160) - - - - (160) - - - - - (160)
増資
- - 171 - 171 - - - - 171 - - - - - 171
保有自己株式の変動
資本性金融商品の発
- (9) - 1,246 1,237 - - - - 1,237 - - - - - 1,237
行／償還
2023 年度上半期におけ
- (226) - - (226) - - - - (226) (71) - - - (71) (297)
る永久超劣後債の償還
2023 年度上半期に支
- (3,172) - - (3,172) - - - - (3,172) (465) - - - (465) (3,637)
払った配当金
地域銀行およびその子
- - - - - - - - - - - - - - - -
会社からの受取配当金
取得および処分による
- - - - - - - - - - - - - - - -
非支配持分への影響
- 13 - - 13 - - - - 13 6 - - - 6 19
株式報酬による変動
株主との取引による変
(50) (3,504) 171 1,246 (2,137) - - - - (2,137) (530) - - - (530) (2,667)
動
その他の包括利益／
- 74 - - 74 (60) (48) (108) - (34) - (36) (8) (44) (44) (78)
（損失）の変動
うち、利益剰余金に組
替えられた純損益に組
替えられることのない
- 71 - - 71 - (71) (71) - - - - - - - -
資本性金融商品に係る
その他の包括利益／
（損失）
うち、利益剰余金に組
替えられた自己の信用
- 2 - - 2 - (2) (2) - - - - - - - -
リスクの変動に起因す
るその他の包括利益／
（損失）
持分法適用会社の変動
- - - - - (28) 3 (25) - (25) - 2 - 2 2 (23)
に対する持分
2023 年度上半期の当期
- - - - - - - - 3,266 3,266 520 - - - 520 3,786
純利益
- (5) - - (5) - - - - (5) 28 - - - 28 23
その他の変動
2023 年 6月 30 日現在の株
9,078 51,281 (116) 7,235 67,478 (2,569) (296) (2,865) 3,266 67,879 9,127 (190) - (190) 8,937 76,816
主持分
(1) 自己株式の消却前の利益剰余金
(2) 2022 年 1月 1日の移行日における IFRS 第 17 号適用による株主持分への影響の詳細は、下記の注記「 2022 年 1月 1日現在における IFRS 第 17 号適用の株主持分に対する影響」を参照。
(3) 金融資産の再指定に関する IFRS 第 17 号の移行要件に基づく 2023 年 1月 1日付の金融資産の指定および分類の変更の詳細は、下記の注記「金融資産の再指定」を参照。
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当行グループの持分 非支配持分
その他の包括利益／（損 その他の包括利益／（損
資本金および資本剰余金 失） 失）
純損益
に組替 純損益
えられ に 組替
純損益に る可能 えられ
組替えら 純損益に 性のあ る こと
れる可能 組替えら るその のない その他
資本剰余
性のある れる こと 他の包 その他 の包括
金
資本金お その他の のないそ その他の 資本、関 括利 の包括 利益／
および利
自己株式
その他の よび利益 包括利 の他の包 包括利 連する準 益 ／ 利益 ／ （損
益
の
資本性金 剰余金合 益 ／（損 括利益 ／ 益／（損 当期純利 株主持分 備金およ （損 （損 失）合 株主持分 連結株主
(1)
（百万円） 資本金 剰余金 消却 融商品 計 失） （損失） 失）合計 益 合計 び利益 失） 失） 計 合計 持分合計
2022 年 1月 1日
1,471,114 8,426,817 (184,263) 769,811 10,483,479 464,910 (204,894) 260,016 - 10,743,495 1,384,967 (10,079) (4,882) (14,962) 1,370,006 12,113,501
現在の株主持
分（公表額）
IFRS 第 17 号適
- 57,799 - - 57,799 (257,339) 4,095 (253,244) - (195,445) 22,521 - - - 22,521 (172,924)
(2)
用の影響
2022 年 1月 1日
1,471,114 8,484,616 (184,263) 769,811 10,541,278 207,572 (200,800) 6,772 - 10,548,050 1,407,488 (10,079) (4,882) (14,962) 1,392,527 11,940,577
現在の株主持
分
(41,420) (125,362) - - (166,782) - - - - (166,782) - - - - - (166,782)
増資
保有自己株式
- - 163,160 - 163,160 - - - - 163,160 - - - - - 163,160
の変動
資本性金融商
- (1,260) - 172,924 171,664 - - - - 171,664 - - - - - 171,664
品の発行／償
還
2022 年度上半
期における永
- (31,498) - - (31,498) - - - - (31,498) (8,662) - - - (8,662) (40,160)
久超劣後債の
償還
202 2年度上半
- (499,243) - - (499,243) - - - - (499,243) (73,390) - - - (73,390) (572,634)
期に支払った
配当金
取得および処
分による非支
- - - - - - - - - - - - - - - -
配持分への影
響
株式報酬によ
- 1,260 - - 1,260 - - - - 1,260 630 - - - 630 1,890
る変動
株主との取引
(41,420) (656,103) 163,160 172,924 (361,440) - - - - (361,440) (81,422) - - - (81,422) (442,862)
による変動
その他の包括
- (787) - - (787) (404,119) 130,559 (273,560) - (274,348) (315) (5,355) 6,300 945 630 (273,718)
利益／（損
失）の変動
うち、利益剰
余金に組替え
られた純損益
に組替えられ
- (472) - - (472) - 472 472 - - (157) - 157 157 - -
ることのない
資本性金融商
品に係るその
他の包括利
益／（損失）
うち、利益剰
余金に組替え
られた自己の
信用リスクの
- (315) - - (315) - 315 315 - - - - - - - -
変動に起因す
るその他の包
括利益／（損
失）
持分法適用会
- - - - - 10,552 (315) 10,237 - 10,237 - 2,205 - 2,205 2,205 12,442
社の変動に対
する持分
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半期報告書
202 2年度上半
- - - - - - - - 347,580 347,580 68,351 - - - 68,351 415,931
期の当期純利
益
- 6,300 - - 6,300 - - - - 6,300 (8,662) - - - (8,662) (2,362)
その他の変動
2022 年 6月 30
1,429,694 7,834,025 (21,104) 942,735 10,185,351 (185,838) (70,713) (256,551) 347,580 10,276,380 1,385,440 (13,229) 1,417 (11,812) 1,373,628 11,650,008
日現在の株主
持分
7,875 12,284 - - 20,159 - - - - 20,159 - - - - - 20,159
増資
保有自己株式
- - (24,096) - (24,096) - - - - (24,096) - - - - - (24,096)
の変動
資本性金融商
- - - 472 472 - - - - 472 - - - - - 472
品の発行／償
還
2022 年度下半
期における永
- (32,128) - - (32,128) - - - - (32,128) (8,662) - - - (8,662) (40,790)
久超劣後債の
償還
202 2年度下半
- (472) - - (472) - - - - (472) 315 - - - 315 (157)
期に支払った
配当金
取得および処
分による非支
- - - - - - - - - - - - - - - -
配持分への影
響
株式報酬によ
- 1,575 - - 1,575 - - - - 1,575 315 - - - 315 1,890
る変動
株主との取引
7,875 (18,741) (24,096) 472 (34,490) - - - - (34,490) (8,032) - - - (8,032) (42,522)
による変動
その他の包括
- (1,890) - - (1,890) (260,173) 6,772 (253,401) - (255,291) (157) (9,607) (157) (9,764) (9,922) (265,213)
利益／（損
失）の変動
うち、利益剰
余金に組替え
られた純損益
に組替えられ
- (1,732) - - (1,732) - 1,732 1,732 - - (157) - (157) (157) (315) (315)
ることのない
資本性金融商
品に係るその
他の包括利
益／（損失）
うち、利益剰
余金に組替え
られた自己の
信用リスクの
- (315) - - (315) - 315 315 - - - - - - - -
変動 に起因す
るその他の包
括利益／（損
失）
持分法適用会
- - - - - (3,622) 945 (2,677) - (2,677) (1,417) (1,732) - (1,732) (3,150) (5,827)
社の変動に対
する持分
202 2年度下半
- - - - - - - - 488,062 488,062 70,083 - - - 70,083 558,145
期の当期純利
益
- 4,095 - - 4,095 - - - - 4,095 (11,339) - - - (11,339) (7,245)
その他の変動
2022 年 12 月 31
1,437,569 7,817,489 (45,200) 943,208 10,153,065 (449,791) (62,839) (512,630) 835,642 10,476,077 1,434,576 (24,568) 1,260 (23,309) 1,411,268 11,887,345
日現在の株主
持分
2022 年度にお
- 835,642 - - 835,642 - - - (835,642) - - - - - - -
ける当期純利
益の処分
2023 年 1月 1日
1,437,569 8,653,131 (45,200) 943,208 10,988,707 (449,791) (62,839) (512,630) - 10,476,077 1,434,576 (24,568) 1,260 (23,309) 1,411,268 11,887,345
現在の株主持
分
新会計基準の
- (35,908) - - (35,908) 59,059 23,309 82,367 - 46,460 - - - - - 46,460
(3)
影響
2023 年 1月 1日
1,437,569 8,617,223 (45,200) 943,208 10,952,800 (390,733) (39,530) (430,263) - 10,522,537 1,434,576 (24,568) 1,260 (23,309) 1,411,268 11,933,805
現在の株主持
分（公表額）
(7,875) (17,324) - - (25,198) - - - - (25,198) - - - - - (25,198)
増資
保有自己株式
- - 26,931 - 26,931 - - - - 26,931 - - - - - 26,931
の変動
139/283
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半期報告書
資本性金融商
- (1,417) - 196,233 194,815 - - - - 194,815 - - - - - 194,815
品の発行／償
還
2023 年度上半
期における永
- (35,593) - - (35,593) - - - - (35,593) (11,182) - - - (11,182) (46,775)
久超劣後債の
償還
202 3年度上半
- (499,558) - - (499,558) - - - - (499,558) (73,233) - - - (73,233) (572,791)
期に支払った
配当金
地域銀行およ
びその子会社
- - - - - - - - - - - - - - - -
からの受取配
当金
取得および処
分による非支
- - - - - - - - - - - - - - - -
配持分への影
響
株式報酬によ
- 2,047 - - 2,047 - - - - 2,047 945 - - - 945 2,992
る変動
株主との取引
(7,875) (551,845) 26,931 196,233 (336,556) - - - - (336,556) (83,470) - - - (83,470) (420,026)
による変動
その他の包括
- 11,654 - - 11,654 (9,449) (7,560) (17,009) - (5,355) - (5,670) (1,260) (6,930) (6,930) (12,284)
利益／（損
失）の変動
うち、利益剰
余金に組替え
られた純損益
に組替えられ
- 11,182 - - 11,182 - (11,182) (11,182) - - - - - - - -
ることのない
資本性金融商
品に係るその
他の包括利
益／（損失）
うち、利益剰
余金に組替え
られた自己の
信用リスクの
- 315 - - 315 - (315) (315) - - - - - - - -
変動に起因す
るその他の包
括利益／（損
失）
持分法適用会
- - - - - (4,410) 472 (3,937) - (3,937) - 315 - 315 315 (3,622)
社の変動に対
する持分
2023 年度上半
- - - - - - - - 514,362 514,362 81,895 - - - 81,895 596,257
期の当期純利
益
- (787) - - (787) - - - - (787) 4,410 - - - 4,410 3,622
その他の変動
2023 年 6月 30
1,429,694 8,076,245 (18,269) 1,139,440 10,627,110 (404,592) (46,617) (451,209) 514,362 10,690,264 1,437,411 (29,923) - (29,923) 1,407,488 12,097,752
日現在の株主
持分
(1) 自己株式の消却前の利益剰余金
(2) 2022 年 1月 1日の移行日における IFRS 第 17 号適用による株主持分への影響の詳細は、下記の注記「 2022 年 1月 1日現在における IFRS 第 17 号適用の株主持分に対する影響」を参照。
(3) 金融資産の再指定に関する IFRS 第 17 号の移行要件に基づく 2023 年 1月 1日付の金融資産の指定および分類の変更の詳細は、下記の注記「金融資産の再指定」を参照。
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半期報告書
( ⅵ ) キャッシュ･フロー計算書
当キャッシュ･フロー計算書は、間接法を用いて表示されている。
営業活動 は、クレディ・アグリコル・エス・エーの収益生成活動を示している。
税金に係るインフローおよびアウトフローはすべて、営業活動に含まれている。
投資活動 は、連結会社および非連結会社に対する投資、有形固定資産ならびに無形資産の購入および処分
に係るキャッシュ・インフローおよびキャッシュ･アウトフローの影響を示している。このセクションには、
「純損益を通じて公正価値で測定」または「組替えられることのないその他の包括利益を通じて公正価値で
測定」に分類される戦略的株式投資が含まれる。
財務活動 は、株主持分および長期借入金に関する財務構造取引に係るキャッシュ・インフローおよび
キャッシュ･アウトフローの影響を示している。
非継続事業 の営業活動、投資活動および財務活動に帰属する キャッシュ・フローの純額 は、キャッシュ・
フロー計算書において個別の項目として記載されている。
現金および現金同等物純額 には、現金、中央銀行預け金および預り金、ならびに金融機関に対する要求払
預け金および預り金が含まれる。
2022 年 6 月 30 日
2023 年 6 月 30 日
(6)
修正再表示後
注記
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
税引前利益 4,979 784,143 3,567 561,767
有形固定資産および無形資産の
562 88,509 537 84,572
減価償却費および減損（純額）
のれんおよびその他の固定資産
6.7 - - - -
の減損
引当金繰入額純額 7,903 1,244,643 (6,858) (1,080,066)
持分法適用会社の純利益／（損
(113) (17,796) (189) (29,766)
失）持分
投資活動による利益／（損失）
(32) (5,040) (19) (2,992)
純額
財務活動による利益／（損失）
1,593 250,882 1,222 192,453
純額
その他の変動 (1,122) (176,704) (2,533) (398, 922)
税引前利益に含まれる非現金項
8,790 1,384,337 (7,840) (1,234,722)
目およびその他の調整項目合計
(1)
(56,241) (8,857,395) (3,109) (489,636)
銀行間項目の変動
顧客項目の変動 (19,755) (3,111,215) 2,920 459,871
金融資産および金融負債の変動 10,570 1,664,669 37,383 5,887,449
非金融資産および非金融負債の
11,877 1,870,509 (14,662) (2,309,118)
変動
持分法適用会社からの配当金受
570 89,769 17 2,677
(2)
取額
法人所得税支払額 (922) (145,206) (420) (66,146)
営業活動において使用された資
(53,900) (8,488,711) 22,129 3,485,096
産および負債の変動純額
非継続事業による現金収入／
- - (115) (18,111)
（支出）
営業活動による現金収入／（支
(40,131) (6,320,231) 17,741 2,794,030
出）純額合計 [A]
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(3)
805 126,779 (1,333) (209,934)
株式投資の変動
有形固定資産および無形資産の
(398) (62,681) (499) (78,588)
変動
非継続事業による現金収入／
- - (243) (38,270)
（支出）
投資活動による現金収入／（支
408 64,256 (2,075) (326,792)
出）純額合計 [B]
株主から受け取った／（に支
(2,687) (423,176) (2,916) (459,241)
(4)
払った）現金
財務活動によるその他の現金収
11,381 1,792,394 1,090 171,664
(5)
入／（支出）
非継続事業による現金収入／
- - 116 18,269
（支出）
財務活動による現金収入／（支
8,694 1,369,218 (1,710) (269,308)
出）純額合計 [C]
現金および現金同等物に対する
(3,961) (623,818) (1,761) (277,340)
為替レートの変動の影響 [D]
現金および現金同等物の増加／
(34,989) (5,510,418) 12,195 1,920,591
（減少）純額 [A ＋ B ＋ C ＋ D]
現金および現金同等物期首残高 155,431 24,478,828 159,678 25,147,688
現金勘定ならびに中央銀行預け
207,577 32,691,302 236,696 37,277,253
*
金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け金
(52,146) (8,212,474) (77,018) (12,129,565)
**
および預り金の残高純額
現金および現金同等物期末残高 120,441 18,968,253 171,873 27,068,279
現金勘定ならびに中央銀行預け
161,625 25,454,321 249,219 39,249,500
*
金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け金
(41,184) (6,486,068) (77,346) (12,181,222)
**
および預り金の残高純額
現金および現金同等物の変動純
(34,990) (5,510,575) 12,195 1,920,591
額
* 「現金ならびに中央銀行預け金および預り金」項目の残高純額（経過利息を除き、非継続事業に分類変更された事業
体の 現金を含む。）から構成されている。
** 注記 6.3 記載の「貸倒が懸念されない当座貸越」および「貸倒が懸念されないコールローン」ならびに注記 6.4 記載の
「当座預金」および「コールマネー」（経過利息を除き、クレディ・アグリコルの内部取引を含む。）の残高から構
成されている。
(1) 銀行間項目の変動：
2023 年 6 月 30 日に終了した 6 ヶ月間において、 TLTRO 3 の返済額は、 -49 十億ユーロ（ -7,717 十億円）であった。
(2) 持分法適用会社からの配当金受取額：
2023 年 6 月 30 日に終了した６ヶ月間において、この金額には FCA バンクからの +550 百万ユーロ（ +86,620 百万円）の配当
金およびアムンディの子会社からの +15 百万ユーロ（ +2,362 百万円）の配当金の支払が含まれている。
(3) 株式投資の変動：
この項目は、株式投資の取得および処分による現金に対する正味の影響を表している。
連結株式投資（子会社および持分法適用会社）の取得および処分による当行グループの現金持高に対する正味影響額
は、 2023 年 6 月 30 日に終了した 6 ヶ月間において、 +910 百万ユーロ（ +143,316 百万円）である。主な取引は、 +912 百万ユー
ロ（ +143,631 百万円）での CA オート・バンクの買収の正味影響額およびクレディ・アグリコル・リーシング・アンド・
ファクタリングによるワテアの買収に係る -31 百万ユーロ（ -4,882 百万円）の現金支払であった。
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同期間において、非連結株式投資の取得および処分による当行グループの現金持高に対する正味影響額は -104 百万
ユーロ（ -16,379 百万円）であり、主に保険投資によるものであった。
(4) 株主から受け取った（に支払った）現金：
この金額は、主にクレディ・アグリコル・グループが分配した -3,934 百万ユーロ（ -619,566 百万円）の配当金（株式
による配当を除く。）で構成され、その内訳は以下のとおりである。
－クレディ・アグリコル・エス・エーが支払った配当金 -3,172 百万ユーロ（ -499,558 百万円）
－非支配持分が支払った配当金 -465 百万ユーロ（ -73,233 百万円）
－株主持分として取り扱われる永久金融商品に係る配当に相当する利息 -297 百万ユーロ（ -46,775 百万円）
この金額はまた、資本性金融商品の発行および返済による +1,250 百万ユーロ（ +196,863 百万円）を反映している。
(5) 財務活動によるその他の現金収入純額：
2023 年 6 月 30 日に終了した 6 ヶ月間において、債券の発行額は合計 +26,877 百万ユーロ（ +4,232,859 百万円）であり、償
還額は -14,643 百万ユーロ（ -2,306,126 百万円）であった。劣後債務の発行額は +454 百万ユーロ（ +71,500 百万円）であっ
た。
この項目には劣後債務および債券に係る -1,593 百万ユーロ（ -250,882 百万円）の利息支払からのキャッシュ・フロー
も含まれている。
(6) 2022 年 6 月 30 日に終了した 6 ヶ月間のデータは、 IFRS 第 17 号の適用により修正再表示されたものである。その影響につ
いては、注記 10 「会計基準の変更およびその他の事象の影響」を参照。
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(3) 2023 年 1 月 1 日現在における IFRS 第 17 号適用の影響に関する注記
2022 年 1 月 1 日現在における IFRS 第 17 号適用の株主持分に対する影響
IFRS 第 17 号は、遡及適用が求められており、比較情報の修正再表示が義務付けられている。
移行日である 2022 年 1 月 1 日現在、この新基準の適用による当行グループの株主持分への影響は、下表のと
おりである。
連結株主持分
百万ユーロ 百万円
2021 年 12 月 31 日現在の株主持分－ IFRS 第 4 号 76,916 12,113,501
剰余金に対する影響 510 80,320
オーバーレイ・アプローチ適用廃止による影響額 3,626 571,059
純損益を通じて公正価値で測定する投資不動産の
2,761 434,830
再測定（ IFRS 第 17 号により修正された IAS 第 40 号）
純損益を通じて公正価値で測定する関連会社およ
び共同支配企業に対する投資の再測定（ IFRS 第 17 208 32 ,758
号により修正された IAS 第 28 号）
IFRS 第 17 号が常に適用されていれば存在しなかっ
262,090 41,276,554
たであろう既存残高の認識の中止
IFRS 第 17 号を適用した資産および負債の測定およ
(277,989) (43,780,488)
び認識
株主持分に認識された保険金融収益または保険金
9,814 1,545,607
融費用の認識
純損益に組替えられるその他の包括利益／（損
(1,634) (257,339)
失）に対する影響
オーバーレイ・アプローチ適用廃止による影響額 (3,626) (571,059)
IFRS 第 17 号が常に適用されていれば存在しなかっ
11,805 1,859,169
たであろう既存残高の認識の中止
株主持分に認識された保険金融収益または保険金
(9,813) (1,545,449)
融費用の認識
純損益に組替えられることのないその他の包括利
26 4,095
益に対する影響
IFRS 第 17 号が常に適用されていれば存在しなかっ
27 4,252
たであろう既存残高の認識の中止
株主持分に認識された保険金融収益または保険金
(1) (157)
融費用の認識
合計－ IFRS 第 17 号の初度適用による株主持分に対
(1,098) (172,924)
する影響
2022 年 1 月 1 日現在の株主持分－ IFRS 第 17 号 75,818 11,940,577
金融資産の再指定
IFRS 第 17 号の移行要件に基づき、 IFRS 第 17 号より前に IFRS 第 9 号を適用していた企業（当行グループの場合
と同様）は、 IFRS 第 17 号の初度適用日に、（ IFRS 第 9 号の分類要件に基づき）従前に適用した金融資産の分類
および指定を変更することが認められており、場合によっては変更することが求められる。
これらの規定の適用に際し、当行グループは、 IFRS 第 17 号の初度適用日（ 2023 年 1 月 1 日）付で特定の金融
資産の指定および分類を遡及的に変更した。当行グループは、これらの指定または分類の変更を反映するた
めに過去の期間の数値を修正再表示しないことを選択した。したがって、当行グループは、 2023 年 1 月 1 日現
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在の株主持分の期首残高において、これらの金融資産の従前の帳簿価額と初度適用日の帳簿価額とのすべて
の差額を認識した。
下表は、金融資産の再指定に関する IFRS 第 17 号の移行規定の適用直前および適用直後に決定された、該当
する金融資産の測定区分および帳簿価額の概要である。
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金融資産 2022 年 12 月 31 日 2023 年 1月 1日
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資 償却原価で測定する金
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 産 融資産
純損益に組替 純損益に組替
純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融資産
えられる可能 えられること
純損益を通 純損益を通 性のあるその のないその他
じて公正価 じて公正価 他の包括利益 の包括利益を
貸出金およ
SPPI 要件を 値で測定す 値で測定す を通じて公正 通じて公正価
売買目的保
満たさない 資産担保ユ るものとし るその他の 価値で測定す 値で測定する
び
有
資本性金融 負債性金融 ニット・リ て指定され 負債性金融 る負債性金融 資本性金融商
債権 債務証券
（百万ユーロ） 帳簿価額 金融資産 商品 商品 ンク契約 た金融資産 商品 商品 品
純損益を通じて公正価値で測定す
190,999 - 38,665 66,750 81,939 - - - 3,645 - -
る金融資産
- - - - - - - - - - -
売買目的保有金融資産
純損益を通じて公正価値で
190,999 - 38,665 66,750 81,939 - - - 3,645 - -
測定するその他の金融資産
42,310 - 38,665 - - - - - 3,645 - -
資本性金融商品
SPPI 要件を満たさない負
66,750 - - 66,750 - - - - - - -
債性金融商品
資産担保ユニット・リン
81,939 - - - 81,939 - - - - - -
ク契約
純損益を通じて公正価値
- - - - - - - - - - -
で測定するものとして指
定された金融資産
純損益を通じて公正価値
- - - - - - - - - - -
で測定するその他の負債
性金融商品
その他の包括利益を通じて公正価
175,458 - - - - - 2,837 171,879 119 - 623
値で測定する金融資産
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利益
175,339 - - - - - 2,837 171,879 - - 623
を通じて公正価値で測定す
る負債性金融商品
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益を
119 - - - - - - - 119 - -
通じて公正価値で測定する
資本性金融商品
2,310 - - - - - 30 - - 828 1,452
償却原価で測定する金融資産
828 - - - - - - - - 828 -
貸出金および債権
1,482 - - - - - 30 - - - 1,452
債務証券
IFRS 第 17 号の初度適用日直前の金
368,767 - - - - - - - - - -
融資産の帳簿価額
- - - - - - (5) - - - 384
帳簿価額の修正再表示
IFRS 第 17 号の初度適用日の金融資
- - 38,665 66,750 81,939 - 2,862 171,879 3,764 828 2,459
産の帳簿価額（ C29 項適用後）
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金融資産 2022 年 12 月 31 日 2023 年 1月 1日
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資 償却原価で測定する金
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 産 融資産
純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融資産
純損益を 純損益に組替 純損益に組替
通じて公 えられる可能 えられること
正価値で 純損益を通 性のあるその のないその他
測定する じて公正価 他の包括利益 の包括利益を
貸出金およ
ものとし 値で測定す を通じて公正 通じて公正価
売買目的
SPPI 要件を満 資産担保ユ て指定さ るその他の 価値で測定す 値で測定する
び
保有
資本性金融商 たさない負債 ニット・リン れた金融 負債性金融 る負債性金融 資本性金融商
債権 債務証券
（百万円） 帳簿価額 金融資産 品 性金融商品 ク契約 資産 商品 商品 品
純損益を通じて公正価値で測定
30,080,433 - 6,089,351 10,512,458 12,904,573 - - - 574,051 - -
する金融資産
- - - - - - - - - - -
売買目的保有金融資産
純損益を通じて公正価値
30,080,433 - 6,089,351 10,512,458 12,904,573 - - - 574,051 - -
で測定するその他の金融
資産
6,663,402 - 6,089,351 - - - - - 574,051 - -
資本性金融商品
SPPI 要件を満たさない
10,512,458 - - 10,512,458 - - - - - - -
負債性金融商品
資産担保ユニット・リ
12,904,573 - - - 12,904,573 - - - - - -
ンク契約
純損益を通じて公正価
- - - - - - - - - - -
値で測定するものとし
て指定された金融資産
純損益を通じて公正価
- - - - - - - - - - -
値で測定するその他の
負債性金融商品
その他の包括利益を通じて公正
27,632,880 - - - - - 446,799 27,069,224 18,741 - 98,116
価値で測定する金融資産
純損益に組替えられる可
能性のあるその他の包括
27,614,139 - - - - - 446,799 27,069,224 - - 98,116
利益を通じて公正価値で
測定する負債性金融商品
純損益に組替えられるこ
とのないその他の包括利
18,741 - - - - - - - 18,741 - -
益を通じて公正価値で測
定する資本性金融商品
363,802 - - - - - 4,725 - - 130,402 228,675
償却原価で測定する金融資産
130,402 - - - - - - - - 130,402 -
貸出金および債権
233,400 - - - - - 4,725 - - - 228,675
債務証券
IFRS 第 17 号の初度適用日直前の
58,077,115 - - - - - - - - - -
金融資産の帳簿価額
- - - - - - (787) - - - 60,476
帳簿価額の修正再表示
IFRS 第 17 号の初度適用日の金融
- - 6,089,351 10,512,458 12,904,573 - 450,736 27,069,224 592,792 130,402 387,268
資産の帳簿価額（ C29 項適用
後）
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2023 年 1 月 1 日付で当行グループが行った分類変更では、一方では、特定の資本性金融商品についてその他
の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定し、他方では、一部の負債性金融商品について事業
モデルの再評価を行った。後者がこの再評価の対象となったのは、それらの金融商品が IFRS 第 17 号の適用範
囲に該当する契約に関連する活動のために保有されていたためである。当行グループは、従来はその他の包
括利益を通じて公正価値で測定していた特定の負債性金融商品または償却原価で測定していた特定の負債性
金融商品を、当該金融商品の事業モデルがデフォルトのモデル（その他／売却モデル）であったことを考慮
して、純損益を通じて公正価値で再測定した。当該金融商品は、クレディ・アグリコル・エス・エーが発行
し、クレディ・アグリコル・アシュランスが引き受けた債券のみである。さらに、当行グループは、従来は
その他の包括利益を通じて公正価値で測定していた一部の負債性金融商品を、契約上のキャッシュ・フロー
を回収するために金融資産を保有することを主たる目的とする事業モデル（回収モデル）の下で保有してい
ることを考慮して、償却原価で再測定した。これらは、プレディカの資産のリングフェンスの一部として、
株式および保険にリングフェンスとして割り当てられた資産である（そのため、 VFA モデルを使用して測定さ
れる契約の基礎となる項目ではなくなった。）。
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(4) 要約中間連結財務書類に対する注記
注記 1 適用された当行グループの会計方針および会計原則、評価ならびに見積り
1.1 適用された基準および比較可能性
2023 年 6 月 30 日に終了した 6 ヶ月間に関するクレディ・アグリコル・エス・エーの要約中間連結財務書類
は、 IAS 第 34 号「期中財務報告」に従って作成され、表示されている。
別段の記載がない限り、本財務報告書に記載された金額はすべてユーロで表示し、百万ユーロ単位（小数
点以下四捨五入）で記載している。百万ユーロ未満を四捨五入することにより、表中の合計および小計が一
致しないことがある。
当要約中間連結財務書類の作成にあたり使用した基準および解釈指針は、クレディ・アグリコル・エス・
エーが 2022 年 12 月 31 日に終了した事業年度の連結財務書類の作成に使用したものと同一である。これらの財
務書類は、 EC 規則第 1606/2002 号に従い、欧州連合が採用した IAS/IFRS の基準および IFRIC の解釈指針
（「カーブアウト」版）に準拠して作成されており、マクロ・ヘッジ会計に関して IAS 第 39 号の一部の適用免
除規定を利用している。
参照しやすいように、クレディ・アグリコル・グループは、損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書
を IAS 第 34 号第 8 項に従って表示することを選択し、比較期間を前年度の同中間期間に限定している。
それらは、 2023 年 6 月 30 日現在で欧州連合によって採用され、 2023 事業年度に初度適用が義務付けられてい
る IFRS の基準によって補足されている。
当該基準および解釈指針には、以下が含まれる。
当行グループ
初度適用日
( 以下の日以降に
基準、改訂または解釈指針 に対する
開始する事業年度 )
重大な影響の有無
IFRS 第 17 号「保険契約」
2023 年 1 月 1 日 有
IFRS 第 4 号「保険契約」に代わる IFRS 第 17 号
IFRS 第 17 号の改訂
(1)
2023 年 1 月 1 日
無
IFRS 第 17 号と IFRS 第 9 号を同時に初度適用した場合の比較情報
IAS 第 1 号
2023 年 1 月 1 日 無
会計方針の開示
IAS 第 8 号
2023 年 1 月 1 日 無
会計上の見積りの定義
IAS 第 12 号
2023 年 1 月 1 日 無
単一の取引から生じた資産および負債に係る繰延税金
(1) クレディ・アグリコル・グループは、 2018 年 1 月 1 日より、保険業務について IFRS 第 9 号を適用している。したがっ
て、本改訂の第 C28A 項から第 C28E 項による影響は受けない。さらに、 IFRS 第 17 号の移行日から IFRS 第 17 号の適用
開始日までの間に認識を中止した金融資産の比較情報の表示に関して、本改訂の第 C33A 項が定めるオプション
（分類上書き）は適用していない。
2023 年 6 月 30 日現在で欧州連合によって採用され、当行グループにおいて適用されている基準および解釈指針
IFRS 第 17 号「保険契約」
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IFRS 第 17 号 は、 IFRS 第 4 号に代わるものである。この基準は、 2023 年 1 月 1 日以降に開始する事業年度より強
制適用される。
2021 年 11 月 19 日に欧州連合により採用された IFRS 第 17 号では、世代間で共有のある契約およびキャッ
シュ・フローが一致する契約について同基準の年次コホートの要件の適用免除を認めるオプションが含まれ
ている。
当行グループは、 2023 年 1 月 1 日から初めて、その財務書類に IFRS 第 17 号および IFRS 第 17 号による他の IFRS
基準の改訂を適用した。当行グループに影響を与える他の IFRS 基準の主な変更は、 IAS 第 28 号および IAS 第 40
号の改訂である。これにより、直接連動有配当保険契約の基礎となる項目である投資不動産ならびに関連会
社および共同支配企業に対する投資について、純損益を通じて公正価値での測定が認められる。この定義に
該当しない投資不動産の会計方針および会計原則に変更はない。すなわち、取得原価から、その使用開始時
以降の減価償却累計額および減損損失累計額を控除した額で認識されている。
IFRS 第 17 号では遡及適用が求められるため、比較情報も修正再表示が義務付けられる。したがって、 2023
事業年度の財務書類において、 2022 事業年度に関する比較情報は修正再表示され、移行日（ 2022 年 1 月 1 日）
現在の貸借対照表も表示されている。
IFRS 第 17 号の適用開始による 2022 年 1 月 1 日現在の当行グループの連結財務書類への影響については、株主
持分変動計算書および上記の注記「 2022 年 1 月 1 日現在における IFRS 第 17 号適用の株主持分に対する影響」に
記載されている。
移行日において保険契約の測定に使用された方法ならびに修正遡及アプローチの適用による CSM および保険
収益への影響に関する追加情報は、下記の注記 5.2 の移行時の金額に関する表に記載されている。
IFRS 第 17 号は、適用範囲内の契約（すなわち、発行した保険契約、発行した再保険契約および保有してい
る再保険契約、ならびに（企業が保険契約も発行している場合）発行した裁量権付有配当投資契約）の認
識、測定および表示についての原則、ならびにこれらの情報の開示についての規定を定めるものである。
同基準の適用により、これらの点について重大な変更が生じた。
認識および測定の変更
当行グループは、 IFRS 第 4 号で認められていたように、従前、フランスの会計基準に従い保険契約および裁
量権付有配当投資契約を認識していた。ただし、 IFRS 第 4 号により導入された、平衡準備金、シャドウ・アカ
ウンティングおよび負債十分性テストに関する特定の要件を除く。
これらの原則は、保険契約の測定および認識について新たな原則を定める IFRS 第 17 号の適用後は適用され
なくなった。 IFRS 第 17 号は、保険契約について将来に向かって一般モデルを導入している。これにより、契
約グループは、保険契約に従いサービスを提供するにつれて認識する将来予想キャッシュ・フローの現在価
値の見積り、非金融リスクに係る明示的なリスク調整、および未稼得利益に相当する契約上のサービス・
マージンに基づいて測定される。
要約すると、保険契約の認識および測定に関する IFRS 第 17 号の主な要件を適用することにより、当行グ
ループは、以下の事項を行うことになった。
・保険契約を、所定の不確実な将来事象（保険事故）が他の当事者（保険契約者）に不利な影響を与えた
場合に保険契約者に補償することに同意することにより、保険契約者から重大な保険リスクを引き受け
るものとして識別すること。
・特定の組込デリバティブ、別個の投資要素、別個の財またはサービス（保険契約に基づき提供される
サービスを除く。）を保険契約から分離し、それらに適用される基準に基づき会計処理すること。
・保険契約をその特性および予想される収益性に基づき集約すること。まず、当初認識時に、保険契約の
ポートフォリオ（類似のリスクを有し、一括で管理されている契約）を識別し、これらのそれぞれの
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ポートフォリオを 3 つのグループ（不利な契約、その後に不利となる可能性が大きくない契約、および残
りの契約）に分類する。この分類では、発行時点が 1 年超離れた契約を同一グループに含めることはでき
な い（ただし、オプションで、世代間で共有のある契約およびキャッシュ・フローが一致する契約につ
いては、 EU の適用除外規定によりこの要件の免除が認められている。）ことを認識した上で行う。
・当初認識時に、以下の合計額で契約グループを認識し、測定すること。
－履行キャッシュ・フロー（すなわち、貨幣の時間価値および金融リスクを反映するための調整ならび
に非金融リスクの調整を行った将来キャッシュ・フローの見積りであり、観察可能な市場データと同
様の方法で入手可能なすべての情報を含むものでなければならない。）
－契約上のサービス・マージン（ CSM ）。これは、保険契約に基づくサービスが保険契約者に提供される
につれて純損益に認識される未稼得利益に相当する。契約グループが残存カバー期間にわたり不利と
なることが見込まれる場合、損失は純損益に即時に認識される。
・その後の各報告期間において、以下の合計額で契約グループを認識し、測定すること。
－将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローおよび当該日現在の契約上のサービス・マージンで構
成される、残存カバーに係る負債
－過去のサービスに係る履行キャッシュ・フローで構成される、発生保険金に係る負債
・関連する保険契約グループが認識される前に支払われたか、または発生した保険獲得キャッシュ・フ
ローに係る資産を認識すること。これらのキャッシュ・フローが関連する契約グループの測定に含めら
れる時に、当該資産の認識を中止する。
契約の一般モデルは、特定の特性を有する一部の契約について調整されている。
したがって、同基準では、直接連動有配当保険契約については、変動手数料アプローチ（ VFA ）として知ら
れる測定モデルの適用を要求している。かかる契約については、契約により、所定の基礎となる項目の公正
価値と同額から、提供されるサービスの報酬として基礎となる項目に基づき決定される変動手数料を差し引
いた金額を、企業が保険契約者に支払う義務が生じるという事実を反映するよう、一般モデルの事後測定の
要件が修正されている。
さらに、同基準では、契約グループの残存カバーに係る負債の測定において、保険料配分アプローチ
（ PAA ）として知られる簡便的な測定モデルを適用することを認めている。ただし、この測定が一般モデルを
適用した場合の測定結果と大きく異ならないこと、またはグループ内の個々の契約のカバー期間が 1 年を超え
ないことを条件とする。
注記における表示および開示要件の変更
IFRS 第 17 号（および IFRS 第 17 号により改訂された IAS 第 1 号）の表示要件に従い、貸借対照表、損益計算
書、ならびに当期純利益およびその他の包括利益／（損失）計算書における保険契約に関連する項目の表示
は、現行の表示から大幅に変更されている。
その結果、 IFRS 第 4 号に基づく保険契約の測定に関連して従前に認識されていた様々な項目を含む貸借対照
表項目は表示されなくなった（保険契約者の繰延利益分配、保険会社の保険契約準備金等）。
同様に、保険契約に関連して従前に認識されていた収益および費用を含む損益計算書項目についても表示
されなくなった（特に、オーバーレイ・アプローチに基づきその他の包括利益に組替えた金額）。
最後に、損益計算書およびその他の包括利益計算書では、シャドウ・アカウンティングおよびオーバーレ
イ・アプローチに関する項目は（これらのメカニズムは IFRS 第 4 号特有のものであるため）廃止され、 OCI オ
プションに基づき株主持分に直接認識される保険金融収益または保険金融費用に関連する項目が新設され
る。
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また、 IFRS 第 17 号では、財務書類に対する注記に記載しなければならない定性的開示および定量的開示に
関する新たな規定も導入されている。これは、同基準の適用範囲に該当する契約に関して認識した金額、用
いた判断およびリスクに関するものである。
IFRS 第 17 号の適用範囲に該当する契約の認識、測定および表示に関する規定については、下記「会計方針
および会計原則」のセクションに詳述されている。
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1.2 会計方針および会計原則
財務書類作成時における評価および見積りの使用
財務書類作成時における見積りは、その性質上、一定の仮定に基づいており、将来における実現可能性に
関するリスクおよび不確実性を含んでいる。
将来における結果は、以下を含む多くの要素により影響を受けることがある。
・フランス国内金融市場および国際金融市場の動向
・金利および為替レートの変動
・特定の業種または国における経済的および政治的状況
・規則または法律の変更
・保険契約者の行動
・人口構成の変化
このリストは、すべてを網羅するものではない。
2022 年度および 2023 年度上半期は、ウクライナ危機やコモディティおよびエネルギーをめぐる緊張等、独
特の地政学的環境が特徴的であった。クレディ・アグリコル・エス・エーは、数年ぶりとなるインフレの再
来、金利の上昇、株式市場の下落および為替市場の混乱をもたらしたマクロ経済状況に適応しなければなら
なかった。かかる様々な要素が、 2023 年 6 月 30 日現在の主要な会計上の見積りに影響を及ぼした可能性があ
る。
仮定に基づく会計上の見積りは、主に以下の評価において使用される。
・公正価値で測定する金融商品（非連結持分投資を含む。）
・保険契約資産および保険契約負債
・再保険契約資産および再保険契約負債
・裁量権のある有配当性を伴わない投資契約に係る負債
・年金制度およびその他の退職給付
・ストック・オプション制度
・償却原価で測定する、またはその他の包括利益（純損益に組替えられる可能性のある項目）を通じて公正
価値で測定する負債性金融商品の減損
・引当金
・のれんの減損
・繰延税金資産
評価または見積りの使用に関する手順については、以下の該当する項目で説明している。
特に、 IFRS 第 17 号に基づく保険契約の測定は、重要な判断を要する。当行グループによる IFRS 第 17 号の適
用に際して判断が必要となる主な事項は以下のとおりであり、それらについての情報は以下のセクションお
よび注記に記載されている。
・将来キャッシュ・フローの見積り（特に、これらのキャッシュ・フローの予想および契約の境界線の判
断）。セクション「保険契約の測定／将来キャッシュ・フローの見積り」および「保険契約の測定／契約
の境界線」を参照。
・非金融リスク調整の決定に使用する技法。セクション「保険契約の測定／非金融リスクに係るリスク調
整」を参照。
・割引率の決定に使用するアプローチ。セクション「保険契約の測定／割引率」を参照。
・カバー単位の定義、および保険契約に基づき提供されるサービスを反映して各期間の純損益に配分される
CSM の金額の決定。セクション「契約上のサービス・マージンの純損益への認識」を参照。
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・移行日時点で存在する契約グループに関連する移行期の金額の決定。注記「保険契約－移行期の金額」を
参照。
・内部利益（銀行代理店が当行グループ内で保険契約を販売する際に実現する利益の水準）
保険契約
契約の定義および分類
当行グループ事業体が発行する契約は、以下の区分に分類される。
・ IFRS 第 17 号の適用範囲に該当する、発行した保険契約（再保険契約を含む。）
・裁量権のある有配当性を伴うか否かに応じて IFRS 第 17 号または IFRS 第 9 号が適用される投資契約
当行グループ事業体が保有している再保険契約も、 IFRS 第 17 号の適用対象である。
下記において保険契約という場合は、明示的に記載されている場合を除き、裁量権のある有配当性を伴う
投資契約および保有している再保険契約も含まれる。
保険契約
保険契約とは、一方の当事者（発行者）が、 所定の不確実な将来事象（保険事故）が他の当事者（保険契
約者）に不利な影響を与えた場合に保険契約者に補償することに同意することにより、保険契約者から重大
な保険リスクを引き受ける契約をいう。
再保険契約とは、一方の事業体（再保険会社）が、他の事業体が発行した 1 つ以上の保険契約（原契約）か
ら生じる保険金請求について当該他の事業体を補償するために発行する保険契約をいう。
当行グループは、保険契約および再保険契約によって金融リスクにもさらされている。
保険リスクとは、金融リスク以外のリスクで、保険契約の保有者から発行者に移転されるリスクと定義さ
れる。金融リスクとは、特定の金利、金融商品価格、コモディティ価格、為替レート、物価指数もしくは金
利指数、信用格付もしくは信用指数、またはその他の変数（ただし、非金融変数の場合は、当該変数が契約
当事者に固有のものではない場合に限る。）のうち、 1 つ以上が将来変動する可能性のあるリスクと定義され
る。
主な保険リスクは、死亡（死亡時の保障）、長寿（生存時の保障（終身年金等））、罹患（障害時の保
障）、就労不能、健康（医療保険）または個人の失業、ならびに民事賠償責任および対物賠償に関するもの
である。
IFRS 第 17 号の原則を適用する場合、保険契約には、直接連動有配当保険契約および直接連動有配当保険契
約以外の保険契約が該当する。
直接連動有配当保険契約は、実質的に投資関連サービス契約であり、企業が基礎となる項目に基づくリ
ターンを約束している保険契約である。その開始時において以下に該当する保険契約と定義されている。
・契約条件で、基礎となる項目の明確に識別されたプールに対する持分に保険契約者が参加する旨を定め
ていること。
・企業が保険契約者に基礎となる項目に対する公正価値リターンの相当な持分に等しい金額を支払うと予
想していること。
・保険契約者に支払う金額の変動の相当な部分が、基礎となる項目の公正価値の変動に応じて変動すると
企業が予想していること。
この 3 つの条件が満たされているかどうかは契約開始時に評価され、その後は、契約の大幅な条件変更がさ
れない限り、再評価は行われない。
その他の 発行した保険契約およびすべての再保険契約（発行した再保険契約および保有している再保険契
約）は、 直接連動有配当保険契約以外の保険契約に該当する。
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投資契約
保険会社が 重大な保険リスクにさらされない契約は、投資契約として知られている。これには、裁量権の
ある有配当性を伴う投資契約および裁量権のある有配当性を伴わない投資契約が該当する。
裁量権のある有配当性を伴う投資契約は、特定の投資家に、発行者の裁量の対象とならない金額に加え
て、次のような追加の金額を受け取る契約上の権利を与える金融商品と定義されている。
・契約上の給付全体の中で重大な一部分となると見込まれるもの
・時期または金額が、契約上、発行者の裁量で決定されるもの
・契約上、次のいずれかに基づいているもの
－所定の契約プールまたは所定の種類の契約から生じるリターン
－発行者が保有する所定の資産プールの実現および／または未実現の投資リターン
－契約を発行している企業またはファンドの純損益
裁量権のある有配当性を伴う投資契約は、主に元本保証型の貯蓄契約を対象としている。マルチサポート
契約において保険契約者が貯蓄の全部または一部を、裁量権のある有配当性を伴う元本保証型ファンドに随
時移管するオプションを（かかる移管を妨げない条件で）有している場合、当行グループは、保険契約者が
このオプションを行使したか否かにかかわらず、当該契約全体を、裁量権のある有配当性を伴う投資契約で
あるとみなしている。
上記の定義を満たさない投資契約は、裁量権のある有配当性を伴わない投資契約に該当し、 IFRS 第 9 号の適
用範囲となる。
保険契約の認識
保険契約からの構成要素の分離
当行グループは、契約開始時に、 組込デリバティブ、別個の投資要素、および保険契約者に別個の財また
はサービス（保険契約サービスを除く。）を提供する約束を、保険契約から分離し、それらに適用される
IFRS 基準に基づき独立した構成要素として会計処理する。
別個の独立した構成要素を必要に応じて分離した後、当行グループは、保険契約の残りのすべての構成要
素について、 IFRS 第 17 号を適用して会計処理する。
保険契約の集約レベル
基準の集約レベルに関する規定に基づき、契約は契約ポートフォリオにグループ化した上で、契約の当初
認識時に予想される収益性に応じて 3 つのグループに分割しなければならず、また、発行時点が 1 年超離れた
契約は同一グループに含めてはならない（年次コホート原則）。
保険契約ポートフォリオは、類似したリスクにさらされ、一括して管理されている保険契約で構成され
る。
ポートフォリオは、少なくとも、以下のグループに分割しなければならない。
・当初認識時に 不利である 契約グループ（もしあれば）
・当初認識時においてその後に不利となる可能性が大きくない契約グループ（もしあれば）
・ポートフォリオの中の残りの契約のグループ（もしあれば）
これらのグループは、保険契約の当初測定・認識時の集約レベルである。
ポートフォリオの識別に関する基準の一般原則を適用するために、当行グループは、識別された保証およ
び契約の管理方法に基づいて様々な分析を行った（例えば、退職貯蓄商品の場合は関連する金融ポートフォ
リオに応じて、リスク商品の場合はリスクおよびソルベンシーに関する将来に向かっての評価に用いられる
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グリッドに応じて、損害保険商品の場合は事業部門に応じて）。これらポートフォリオの契約により予想さ
れる収益性に応じたグループへの分割は、契約価格、類似契約の過去の収益性または将来予測の計画といっ
た 様々な情報に基づき行われた。
2021 年 11 月 19 日付の欧州委員会規則 (EU) 第 2021-2036 号の第 2 条で認められているように、クレディ・アグ
リコル・アシュランス・グループは、世代間で共有される契約については、同基準の年次コホート要件の免
除規定を利用するとしている。この会計方針の選択は、免除の対象となる当行グループの貯蓄および退職業
務関連のポートフォリオに適用されている。
当行グループは、同一ポートフォリオ内の契約が別々のグループに入ることとなる理由が、法律上または
規制上の規定により企業が特性の異なる保険契約者に対して異なる価格または給付水準を設定する実務上の
能力が制限されていることのみである場合に、これらの契約を同一グループに分類することを認めている同
基準の規定を適用していない。
保険契約の認識日
発行した保険契約グループは、次のうち最も早い日から認識しなければならない。
・契約グループのカバー期間の開始日
・保険契約者からの最初の支払の期限が到来した日、または支払期日がない場合は最初の支払の受領日
・不利な契約グループについては、当該グループが不利となった日
保険獲得キャッシュ・フロー
保険獲得キャッシュ・フローは、（発行した、または発行予定の）保険契約グループの販売、引受および
開始に係るコストから生じるキャッシュ・フローのうち、当該グループが属する保険契約ポートフォリオに
直接起因するものである。かかるキャッシュ・フローには、ポートフォリオ内の個々の契約または保険契約
グループに直接起因しないキャッシュ・フローが含まれる。
保険料配分アプローチを用いて測定される一部の契約グループにおいて費用として直接認識することを決
定した場合を除いて、対応する保険契約グループの認識前に支払われた保険獲得キャッシュ・フローは、資
産として認識される。この保険獲得キャッシュ・フローに係る資産は、保険獲得キャッシュ・フローが対応
する保険契約グループの測定に含められた時に、その全部または一部の認識を中止する。
各報告期間の末日現在において、事実および状況により保険獲得キャッシュ・フローに係る資産の減損の
可能性を示す兆候がある場合、当行グループは、当該資産の回収可能性を評価する。 2023 年 6 月 30 日現在、当
行グループが特定した保険獲得キャッシュ・フローに係る資産は、全額が減損しているためその帳簿価額を
ゼロにしている。
保険契約の測定
IFRS 第 17 号の適用範囲に該当する契約は、以下の 3 つのモデルを用いて測定することができる。
・一般モデル、すなわち BBA （ビルディング・ブロック・アプローチ）モデル。これは、基本の評価モデル
である。
・ VFA （変動手数料アプローチ）モデル。これは、 直接連動有配当保険契約に強制的に適用される。
・ PAA （保険料配分アプローチ）モデル。これは、一定の基準を満たした場合に選択できる単純化されたモ
デルである。
当行グループは、これらの 3 つのモデルを用いて契約を測定している。
一般モデルは、主に当行グループの借入人保険、長期介護保険、死亡・障害保険、疾病休業保険、定期保
険および特定の医療保険の分野に使用される。
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当行グループは、どの契約が直接連動有配当保険契約に該当するかを判断するため、直接連動有配当契約
に分類するための 3 つの要件（上記の契約の分類に関するセクションを参照。）を満たしているか分析した。
そ の結果、当行グループの貯蓄、退職および葬儀事業が VFA モデルにより評価されている。
当行グループは、損害保険事業（発行した保険契約および保有している再保険契約）に PAA モデルを適用す
ることを選択した。
一般モデルおよび VFA モデルによる契約の測定
当初認識
当行グループは、当初認識時に、以下の合計額で契約グループを測定する。
・以下で構成される履行 キャッシュ ・フロー
－将来 キャッシュ ・フローの見積り
－貨幣の 時間 価値および将来キャッシュ・フローに係る金融リスクを（将来キャッシュ・フローの見積
りに金融リスクが含まれていない範囲で）反映するための調整
－非金融 リスク に係るリスク調整
・契約上のサービス・マージン（ CSM ）
将来キャッシュ・フローの見積り
将来キャッシュ・フローの見積りの目的は、生じ得るすべての範囲の結果を反映した一連のシナリオの期
待値を決定することである。各シナリオのキャッシュ・フローは、期待現在価値を算出するために、割り引
いて当該結果の見積確率で加重平均する。
将来キャッシュ・フローの見積りは、報告期間の末日現在における将来キャッシュ・フローの金額、時期
および不確実性に関して、過度のコストや労力をかけることなく入手可能な、合理的かつ裏付け可能なすべ
ての情報を、偏りのない方法で組み込んだものである。この情報には、保険金請求に関する過去の社内外の
データおよび保険契約のその他の特徴が含まれ、評価日時点の状況を反映するよう更新されており、当該日
における将来に関する仮定も含まれている。
将来キャッシュ・フローの見積りは、関連する市場変数の見積りが観察可能な市場価格と整合的であるこ
とを条件として、報告期間の末日現在の状況に関する当行グループの見解を反映している。市場変数の見積
りは、観察可能な市場パラメータを最大限利用することにより行われる。
生命保険では、将来キャッシュ・フローの予測において、保険契約者の行動および経営上の意思決定に関
する仮定が組み込まれる。これらの仮定は、特に解約、保険契約者の利益分配方針および資産配分方針に関
するものである。
期待現在価値の見積りには、金融オプションおよび保証が重要な場合には、その影響が含まれる。この見
積りには、確率論的なシミュレーション手法が用いられる。確率論的なモデルでは、金利および株式リター
ン等の市場変数について、発生可能な多数の経済シナリオに基づき将来キャッシュ・フローを予測する。
当行グループが評価した主なオプションは、貯蓄契約または退職契約の解約オプション、最低保証金利お
よび保険契約の予定利率、契約上の利益分配条項、ならびにユニット・リンク契約に関する最低保証給付で
ある。
モデル化された保険契約者の利益分配は、現地および契約上の規制上の制約を遵守しており、事業体の経
営陣が検討する戦略的前提条件の対象となる。
契約に重大な死亡（または長寿）リスクが含まれる場合、規制上の死亡率表または（より慎重であると判
断されるときは）過去の経験による表も参照して予測を行う。
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ユニット・リンク契約に死亡時の最低保証給付が含まれる場合、見積りは、当該契約の受益者が勘定のユ
ニット価値の変動にかかわらず、少なくとも当初の投下資本を受け取れるようにするため、経済的手法（確
率論的なシナリオ）を用いて決定する。
損害保険では、当行グループは、報告された個々の保険金請求を検討し、また、既発生未報告の保険金を
見積ることにより、報告期間の末日現在の既発生未払保険金を処理するための最終的な費用および予想され
る回収額の見積りを行っている。最終的な費用の見積りには、過去のデータに基づく決定論的な統計手法を
適用し、専門家の判断に基づく保険数理上の仮定を使用している。使用するパラメータの変更は、特に、予
測の実現に向けて内在する不確実性が一般的に大きくなる、保険種目全般におけるロングテールの賠償請求
について、報告期間の末日現在の見積りの価値に重要な影響を及ぼす可能性が高い。これらのパラーメータ
は、特に、損害の分類および定量化、補償時に適用されるスケール（表および料率）ならびに損害保険金の
年金化の確率に関する不確実性に関係している。当行グループの場合、該当する保険種目は、自動車損害賠
償責任保険、一般損害賠償責任保険、個人傷害保険および医師賠償責任保険である。
契約の境界線
契約グループの測定には、グループ内の各契約の範囲（以下「境界線」という。）内のすべての将来
キャッシュ・フロー（すなわち、当行グループが保険契約者に保険料の支払を強制できる報告期間中、また
は当行グループが保険契約者に保険契約に基づくサービスを提供する実質的な義務を有している報告期間中
に存在する、実質的な権利義務から生じるすべての将来キャッシュ・フロー）が含まれる。
契約の境界線の判定に際しては、判断を下し、当該契約に基づく当行グループの実質的な権利義務を考慮
する必要がある。このために、当行グループは、その契約の特性、特に価格の見直しの可能性について詳細
な分析を行った。例えば、貯蓄契約および退職契約における将来の任意のまたは予定されている支払ならび
に強制的な年金引出しを伴う退職契約の支払段階については、契約の境界線に含まれるものと判断したが、
自動更新条項に係る損害保険契約の更新については契約の境界線に含まれないものと判断した。
契約の測定において考慮されるキャッシュ・フロー
保険契約の境界線内のキャッシュ・フローは、契約の履行に直接関連するものである。特に、保険契約者
が支払った保険料、保険契約者への支払、契約が属するポートフォリオに配分された保険獲得キャッシュ・
フロー、保険金請求管理費用、ならびに保険契約の履行に直接起因する固定間接費および変動間接費の配分
が含まれる。
キャッシュ・フローは、活動ベースの費用配分法により、各法人のレベルで機能別（保険獲得活動、その
他保険契約の履行に関連する活動、およびそれ以外の活動）に配分される。
保険獲得キャッシュ・フローおよび履行キャッシュ・フローは、類似の特性を有するすべての費用に一律
に適用される規則的かつ合理的な方法により、契約グループに配分される。これには、直接費ならびに固定
間接費および変動間接費の配分の両方が含まれる。
当行グループは、直接連動有配当保険契約以外の保険契約で、保険契約者に支払うキャッシュ・フローに
対して裁量権を与えるものを識別していない。
割引率
当行グループは、貨幣の時間価値および将来キャッシュ・フローに係る金融リスクを（当該金融リスクが
将来キャッシュ・フローの見積りに含まれていない範囲で）反映するために、将来キャッシュ・フローの見
積りを調整する。
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IFRS 第 17 号において、割引率は、保険契約を測定する上で主要なパラメータである。割引率は特に、履行
キャッシュ・フローの測定のほか、直接連動有配当保険契約以外の保険契約については契約上のサービス・
マージン（ CSM ）につき資産計上される利息の決定、 CSM の変動の測定、およびその他の包括利益（ OCI ）オプ
ショ ンを適用した場合に純損益として認識される保険金融収益または保険金融費用の金額の決定に使用され
る（下記の事後測定に関するセクションを参照。）。
IFRS 第 17 号は、割引率の決定において、特定の見積手法を規定していないが、保険契約の貨幣の時間価
値、キャッシュ・フロー特性および流動性特性から生じる要因を考慮し、観測可能なインプットを最大限に
利用する手法を要求している。当行グループが割引率カーブの決定に使用する手法では、ボトムアップ・ア
プローチを用い、リスクフリー・レートのイールド・カーブに、保険契約のキャッシュ・フロー特性および
流動性を反映した非流動性プレミアムが調整される。当行グループは、該当する通貨の観察可能なスワッ
プ・レート（信用リスク調整後）を用いてリスクフリー・レートのイールド・カーブを決定している。この
カーブは、最終流動性点と、長期実質金利およびインフレの予想を反映した終局フォワードレートとの間で
補外される。当行グループが使用するイールド・カーブの補外法は、平滑化点法であり、最初の平滑化点
（ FSP ）を超えるレートは、終局フォワードレート（ UFR ）、最終流動性フォワードレート (LLFR) および収束
速度パラメータを考慮した関数で補外される。非流動性プレミアムは、契約をカバーするために保有する資
産に対応する参照ポートフォリオに基づき決定される。債券資産の非流動性プレミアムは、債券ポートフォ
リオのスプレッドを信用リスク対価と比較して決定される。債券以外の資産の非流動性プレミアムは、これ
らの資産クラスの非流動性に起因する超過リターンを定量化するシャープ・レシオに基づく方法を用いて算
出される。このように算出された参照ポートフォリオ内の資産の非流動性プレミアムは、その後、対応する
保険負債の非流動性プレミアムの算出に使用される。その際、非流動性プレミアムの満期に伴う増加を反映
させるために、資産および負債のそれぞれの満期の比較に基づく係数が使用される。
下表は、保険契約のキャッシュ・フローを割り引くために使用したイールド・カーブを示している。
2023 年
2023 年 6月 30 日 2022 年 12 月 31 日
6 月 30 日現
1年 5年 10 年 15 年 20 年 30 年 1年 5年 10 年 15 年 20 年 30 年
在
生命保険（フランス）
ユーロ 5.11 ％ 4.25 ％ 4.00 ％ 3.93 ％ 3.77 ％ 3.53 ％ 4.16 ％ 4.11 ％ 4.07 ％ 4.00 ％ 3.74 ％ 3.43 ％
損害保険（フランス）
ユーロ 4.53 ％ 3.66 ％ 3.46 ％ 3.44 ％ 3.30 ％ 3.13 ％ 3.68 ％ 3.64 ％ 3.60 ％ 3.53 ％ 3.27 ％ 3.02 ％
海外
ユーロ 4.92 ％ 4.06 ％ 3.80 ％ 3.74 ％ 3.58 ％ 3.37 ％ 4.22 ％ 4.17 ％ 4.13 ％ 4.06 ％ 3.80 ％ 3.48 ％
米ドル 5.73 ％ 4.21 ％ 3.84 ％ 3.77 ％ 3.72 ％ 3.40 ％ 5.40 ％ 4.27 ％ 4.07 ％ 4.02 ％ 3.94 ％ 3.61 ％
日本円 (0.01 ％ )0.22 ％ 0.57 ％ 0.81 ％ 0.98 ％ 1.07 ％ (0.10 ％ )0.16 ％ 0.49 ％ 0.97 ％ 1.26 ％ 1.56 ％
非金融リスクに係るリスク調整
将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りにおいては、非金融リスクから生じるキャッシュ・フローの
金額および時期についての不確実性に対して当行グループが要求する報酬を反映するために、非金融リスク
に係る明示的なリスク調整が行われる。
当行グループは、すべての契約についてリスク調整を決定するために、信頼水準技法を用いている。当行
グループの評価指標は VaR （バリュー・アット・リスク、分位点は生命保険事業で 80 ％、損害保険事業で
85 ％）であり、最終期限（生命保険事業では負債の満期に近似されている。）が設定されている。この調整
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は、相関マトリックスを用いて決定される、企業レベルでのリスク分散効果を反映している。企業間の分散
も考慮されている。
契約上のサービス・マージン
契約グループの CSM は、当行グループが将来において保険契約サービスを提供するにつれて認識することに
なる未稼得利益に相当する。
契約グループの当初認識時に、当初認識日に測定された履行キャッシュ・フロー、当該日に生じたキャッ
シュ・フロー、および当該グループに関連するキャッシュ・フローについて従前認識されていた資産または
負債（保険獲得キャッシュ・フローに係る資産を含む。）の当該日における認識中止により生じた金額の合
計がキャッシュ・インフロー（純額）であった場合、契約グループは収益性がある。この場合、 CSM は、この
キャッシュ・インフロー（純額）と等しい金額を異符号にしたものとして測定され、その結果、当初認識時
に収益または費用は発生しない。
上記で計算された金額がキャッシュ・アウトフロー（純額）であった場合、契約グループは不利であるこ
とになる。この場合、キャッシュ・アウトフロー（純額）は、直ちに純損益に損失として認識され、当該グ
ループに関連する負債の帳簿価額は履行キャッシュ・フローと同額となり、当該グループの契約上のサービ
ス・マージンはゼロとなる。
事後測定
各報告期間の末日現在の契約グループの帳簿価額は、 残存カバーに係る負債 （ LRC ）および発生保険金に係
る負債（ LIC ）の合計額である。
残存カバーに係る負債は、当該日現在において当行グループに配分されている将来のサービスに係る履行
キャッシュ・フローおよび当該日現在の当行グループの契約上のサービス・マージンで構成される。
発生保険金に係る負債は、既発生未報告の保険金を含む、未払の発生保険金およびその他の関連費用に係
る履行キャッシュ・フローで構成される。
契約グループの履行キャッシュ・フローは、割引後の将来キャッシュ・フローの見積り、現在の割引率、
および非金融リスクに係るリスク調整の割引後の見積額を用いて、報告期間の末日現在に測定される。履行
キャッシュ・フローの変動は、以下のとおり認識される。
将来のサービスに係る変動 CSM に対して認識される（または、当該契約グループが不
利である場合は、保険収益として認識される）
現在または過去のサービスに係る変動 保険サービス費用に認識される
貨幣の時間価値、金融リスクおよびそれらの変 保険金融収益または保険金融費用に認識される
動による将来キャッシュ・フローへの影響
各契約グループの CSM は、契約が 直接連動有配当保険契約以外（一般モデル）であるか、直接連動有配当保
険契約（ VFA モデル）であるかに応じて、 各報告期間の末日現在に、 以下のとおり計算される。
一般モデルを用いて測定される直接連動有配当保険契約以外の契約
直接連動有配当保険契約以外の契約については、報告期間の末日現在の契約グループの契約上のサービ
ス・マージンの帳簿価額は、報告期間の期首現在の帳簿価額に以下の項目を調整した金額と等しい。
・期中にグループに追加された新規契約の影響
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・当初認識時の割引率で測定された、報告期間中に契約上のサービス・マージンの帳簿価額に対して発生
計上した利息
・将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動。ただし、以下の範囲を除く。
－履行キャッシュ・フローのそのような増加が契約上のサービス・マージンの帳簿価額を上回り、当該
超過額が純損益に損失として計上されることで、損失要素が生じる範囲
－履行キャッシュ・フローのそのような減少が損失要素に配分され、純損益に従前認識されていた損失
が解消する範囲
・契約上のサービス・マージンに係る為替の影響
・期中の保険契約サービスの提供により保険収益に認識された金額で、上記のその他のすべての調整を
行った後に算定されたもの（下記「契約上のサービス・マージンの純損益への認識」を参照。）
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動で、 CSM を調整するものには、以下が含まれる。
・当初認識時に決定された割引率で測定された、将来のサービスに関して当期に受領した保険料から生じ
た実績調整、ならびに保険獲得キャッシュ・フローおよび保険料ベースの税金等の関連するキャッ
シュ・フロー
・当初認識時に決定された割引率で測定された、残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在
価値の見積りの変動（貨幣の時間価値、金融リスクおよびそれらの変動の影響によるものを除く。）
・投資要素と保険契約者に対する貸付金の差額
・当初認識時に決定された割引率で測定された、将来のサービスに関連する非金融リスクに係るリスク調
整の変動
VFA モデルを用いて測定される直接連動有配当保険契約
変動手数料アプローチ（ VFA モデル）は、直接連動有配当保険契約により提供されるサービスの特定の性質
を反映するものである。これらの保険契約は、実質的に投資関連サービス契約であり、企業が基礎となる項
目に基づくリターンを約束しているものである。
基礎となる項目とは、保険契約者に対する支払額の割合を決定する項目である。当行グループ内では主に
金融資産ポートフォリオで構成され、またフランスの元本保証型の貯蓄契約の場合は当該契約の保険契約の
支払約束金額 で構成される。当行グループは、基礎となる金融資産を保有する方針である。
直接連動有配当保険契約は、保険契約者に対する当行グループの義務が、以下の項目の純額となる契約で
ある。
・基礎となる項目の公正価値と同額を保険契約者に支払う義務
・保険契約により提供される将来のサービスと交換に支払われる変動手数料（基礎となる項目の公正価値
に対する事業体の持分と、基礎となる項目のリターンに基づき変動しない履行キャッシュ・フローとの
差額に相当する。）
基礎となる項目の公正価値と同額を保険契約者に支払う義務の変動は、将来のサービスに関連しないた
め、 CSM の調整は行われず、純損益に認識される。
基礎となる項目の公正価値に対する事業体の持分の変動は、将来のサービスに関連するものであるため、
CSM の調整が行われる。
したがって、報告期間の末日現在の直接連動有配当保険契約グループの CSM の帳簿価額は、当該期間の期首
現在の帳簿価額に以下の項目を調整した金額となる。
・期中にグループに追加された新規契約の影響
・基礎となる項目の公正価値の変動に対する事業体の持分および将来のサービスに係る履行キャッシュ・
フローの変動。ただし、以下の範囲を除く。
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－貨幣の時間価値および金融リスクによる基礎となる項目に対する企業の持分または履行キャッシュ・
フローへの影響の変動を CSM から除外するためにリスク軽減オプションが適用される範囲（当行グルー
プ はこのオプションを適用していない。）
－基礎となる項目の公正価値の減少に対する事業体の持分または将来のサービスに係る履行キャッ
シュ・フローの増加が CSM の帳簿価額を上回り、純損益に損失として計上されることで、損失要素が生
じる範囲
－基礎となる項目の公正価値の増加に対する事業体の持分または将来のサービスに係る履行キャッ
シュ・フローの減少が損失要素に配分され、純損益に従前認識されていた損失が解消する範囲。
・契約上のサービス・マージンに係る為替の影響
・期中の保険契約サービスの提供により保険収益に認識された金額で、上記のその他のすべての調整を
行った後に算定されたもの（下記「契約上のサービス・マージンの純損益への認識」を参照。）
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの変動で、 CSM を調整するものには、上記の直接連動有配当
保険契約以外の契約で特定した変動（現在の割引率で評価される。）、ならびに貨幣の時間価値および金融
リスクのうち、基礎となる項目から生じていない影響の変動（例えば、金融保証の影響等）が含まれる。
損失要素
一般モデルまたは VFA モデルを用いて測定される契約について、当行グループは、不利な契約グループの残
存カバーに係る負債の損失要素を設定している。この損失要素に基づいて、不利な契約グループの損失の戻
入としてその後純損益に表示される金額が決定され、その結果、保険収益から除外される（下記の表示に関
するセクションを参照。）。
履行キャッシュ・フローが発生した場合、損失要素と、損失要素を除いた残存カバーに係る負債とに規則
的に配分される。
将来のサービスに係る履行キャッシュ・フローの事後的な減少および（直接連動有配当保険契約の場合）
基礎となる項目の公正価値の事後的な増加に対する当行グループの持分は、損失要素のみに配分される。
損失要素がゼロまで減額された場合、当該減少が損失要素に配分された金額を超過する額は、対象である
契約グループの新たな CSM となる。
PAA モデルによる契約の測定
保険料配分アプローチ（ PAA モデル）は、保険契約グループの設定日に以下の 2 つの適格要件のいずれかが
満たされた場合に、保険 契約グループの残存カバーに係る負債を単純化した方法で測定できる任意の測定モ
デルである。
・この単純化した方法による契約グループの残存カバーに係る負債の測定が、一般モデルの規定を適用し
た場合の測定と重要な差異がないと、当行グループが合理的に見込んでいる場合
・契約グループ内の個々の契約のカバー期間が 1 年以内である場合
当行グループは、損害保険事業（発行した保険契約および保有している再保険契約）にこのアプローチを
適用することを選択した。関連する契約グループの大半は、 2 つ目の適格要件（すなわち、グループ内の個々
の契約のカバー期間が 1 年以内であること）を満たしている。
保険契約グループの当初認識時における残存カバーに係る負債の帳簿価額は、当初認識時における受取保
険料から当該日おける当該グループに配分された保険獲得キャッシュ・フローを減算後、契約グループに関
連するキャッシュ・フローについて従前認識されていた資産または負債（保険獲得キャッシュ・フローに係
る資産を含む。）の当該日における認識中止により生じた金額を加減した金額で測定される。
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PAA に基づき測定される契約グループについて、当行グループは、当初認識時にグループ内の個々の契約の
カバー期間が 1 年以内であることを条件として、保険獲得キャッシュ・フローがある場合には、これらの費用
が発生した時点で費用として認識するという会計方針の選択を行うことができる。当行グループは、 PAA モデ
ル を使用して測定する契約グループの測定にこのオプションを適用しないことを選択した。
事後測定において、残存カバーに係る負債の帳簿価額は、期中の受取保険料を加え、費用として認識した
保険獲得キャッシュ・フローの償却に関連する金額を加算し、期中に提供した保険サービスの保険収益およ
び期中に支払った保険獲得キャッシュ・フローを減算した金額である。
各契約グループの当初認識時に、当行グループは、サービスの提供からそれに関連する保険料の支払期日
までの期間が 1 年を超えないと予想している。したがって、当行グループは、残存カバーに係る負債の帳簿価
額について、貨幣の時間価値および金融リスクの影響を反映するための調整を行わないことを選択した。
カバー期間中のいずれかの時点において、 PAA モデルを用いて測定された保険契約が不利であると事実およ
び状況により示唆された場合、当行グループは、純損益に損失を認識し、（契約グループの残存カバーに係
る履行キャッシュ・フローの現在の見積りが当該カバーに係る負債の帳簿価額を上回る範囲で）残存カバー
に係る負債を増加させる。これらの契約グループの履行キャッシュ・フローは、発生保険金に係る負債も割
り引かれる範囲で（現在の割引率で）割り引かれる。
PAA モデルを用いて測定される契約について、契約グループが不利となった場合に生じる損失要素は、残存
カバーに係る負債に配分される。この損失要素の戻入を行う場合、残存カバーに係る負債は、損失要素がな
かった場合に決定される残存カバーに係る負債を下回ることはできない。
当行グループは、 PAA モデルを用いて測定される保険契約グループの発生保険金に係る負債を、一般モデル
の適用規定に従い、発生保険金に係る履行キャッシュ・フローの金額として測定している。ただし、将来
キャッシュ・フローについて、かかるキャッシュ・フローの支払または受取が保険金請求日から 1 年を超えな
い期間内に見込まれる場合、貨幣の時間価値および金融リスクの影響の調整を行う必要はない。当行グルー
プは、このオプションを適用していない。したがって、将来キャッシュ・フローは、（現在の割引率で）割
り引かれている。
保有している再保険契約の認識
保有している再保険契約は、上記の直接連動有配当保険契約以外の保険契約に適用される規定に従って会
計処理され、その特定の特性を考慮して修正される。
集約レベル
保有している再保険契約のポートフォリオは、発行した保険契約に適用される IFRS 第 17 号の規定に従って
分割される。ただし、保有している再保険契約は不利になり得ないため、当行グループは、保有している再
保険契約にこれらの規定を適用する上で、不利な契約への言及は、保有している再保険契約のうち当初認識
時に正味の利得が生じるものを指すとみなしている。
認識日
保有している再保険契約グループは、当該グループのカバー期間の開始時に認識される。この原則の例外
として、当行グループは、保有している保険契約グループのうち比例的なカバーを提供するものについて
は、基礎となる保険契約の当初認識日が保有している保険契約グループのカバー期間の開始時より遅い場
合、その認識日を基礎となる保険契約の当初認識日まで延期する。
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ただし、当行グループが基礎となる不利な保険契約グループを予定よりも早い日に認識する場合で、かつ
対応する再保険契約が当該日以前に締結されている場合、保有している再保険契約グループは、当該日に認
識される。
契約の境界線
上記の発行した保険契約についての契約の境界線に関する規定を保有している再保険契約に適用すること
は、キャッシュ・フローが、出再会社が再保険者に支払う義務を有する報告期間中、または出再会社が再保
険者からサービスを受ける実質的な権利を有する報告期間中に存在する実質的な権利義務から生じる場合
に、保有している再保険契約グループの境界線内に含まれることを意味する。
したがって、保有している再保険契約の境界線内のキャッシュ・フローは、発行または発行予定の基礎と
なる契約から生じ、当行グループが再保険契約に基づき再保険契約の最も早い解約可能日まで出再する
キャッシュ・フローとして決定される。
測定
当行グループは、保有している再保険契約の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りを、基礎となる
保険契約または保険契約グループの将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの測定に使用した仮定と一
貫性のある仮定を用いて測定し、再保険者側の不履行リスク（保証および訴訟による損失の影響を含む。）
を反映するよう調整している。
非金融リスクに係るリスク調整は、出再会社が再保険者に移転するリスクの金額に相当する。
保有している再保険契約が基礎となる不利な契約の認識時またはそれ以前に締結されていて、当行グルー
プが基礎となる不利な保険契約グループの当初認識時または既存グループへの基礎となる不利な契約の追加
時に損失を認識する際は、当行グループは、不利な再保険契約が属するグループの CSM を調整し、それに応じ
て収益を認識する。この調整は、保有している再保険契約グループの残存カバーに係る資産の損失回収要素
であり、基礎となる不利な契約による損失の回収を表している。この損失回収要素は、保有している再保険
契約からの損失回収要素の戻入として純損益に表示される金額になるもので、結果的に、支払保険料の配分
から除外される。
契約の認識中止および条件変更
当行グループは、以下の場合に、保険契約の認識を中止する。
・保険契約が消滅した場合（ すなわち 、当該契約に明記された義務が消滅するか、免除されるか、または
取り消された場合）
・保険契約が第三者に移転されたとき
・保険契約の条件変更が行われ、その変更後の条件が常に存在していたと仮定した場合に当該契約の会計
処理が著しく変更されるような変更がなされた場合（例えば、異なる分類または異なる測定モデル）。
この場合、変更後の条件に基づく新たな契約が認識される。
中間財務書類における会計上の見積りの影響
当行グループは、 IAS 第 34 号に従い、中間財務書類を作成している。当行グループは、その後の中間財務書
類および年次財務書類において IFRS 第 17 号を適用するにあたり、従前の中間財務書類における会計上の見積
りの取扱いを変更することを選択した。
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表示
貸借対照表における表示
当行グループは、貸借対照表上、以下の項目の帳簿価額を個別表示している。
・資産である発行した保険契約ポートフォリオ
・負債である発行した保険契約ポートフォリオ
・資産である保有している再保険契約ポートフォリオ
・負債である保有している再保険契約ポートフォリオ
関連する契約グループの認識以前に生じたキャッシュ・フロー（保険獲得キャッシュ・フローを含む。）
について認識された資産および負債は、関連する契約のポートフォリオの帳簿価額に含められる。
損益計算書ならびに当期純利益およびその他の包括利益／（損失）計算書における表示
当行グループは、 IFRS 第 17 号の適用範囲内の契約に関連する収益および費用を、以下の損益計算書項目に
計上している。
・以下の項目の総額である、保険サービス損益
－保険収益
－保険サービス費用
－保有している再保険契約に係る収益および費用
・保険金融収益または保険金融費用
・保有している再保険契約に係る保険金融収益または保険金融費用
保有している再保険契約に係る収益および費用は、発行した保険契約に係る収益および費用とは別に表示
している。
当行グループは、保有している再保険契約に係る収益および費用（保険金融収益または保険収益費用を除
く。）を保険サービス損益の単一の金額として表示することを選択したためである。
当行グループは、非金融リスクに係るリスク調整の変動を、直接連動有配当保険契約以外の保険契約につ
いては保険サービス損益および保険金融収益または保険金融費用に配分し、直接連動有配当保険契約につい
てはかかる変動の全額を保険サービス損益に含めることを選択した。
保険収益および保険サービス費用には、投資要素は含まれない。
包括利益に認識される金額
保険収益－一般モデルおよび VFA モデルにより測定された契約
期中に認識された保険収益は、 保険契約グループに関連するサービスの提供を、当行グループが当該サー
ビスと引き換えに権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で表している 。
これには、以下のものが含まれる。
・当行グループが対価の受取を見込んでいるサービスの提供に関連する残存カバーに係る負債の変動に関
連する、以下の金額
－期中に発生した保険サービス費用（報告期間の期首現在の見込額で測定される。）。ただし、残存カ
バーに係る負債の損失要素に配分した金額、投資要素の返済、第三者に代わって回収した取引ベース
の税金、保険獲得費用、および非金融リスクに係るリスク調整に関連する金額を除く。
－非金融リスクに係るリスク調整の変動。ただし、保険金融収益または保険金融費用に含まれる変動、
将来のサービスに関連する変動および残存カバーに係る負債の損失要素に配分される金額を除く。
－期中の保険契約サービスの提供の結果として純損益に認識された契約上のサービス・マージンの金額
－必要に応じて、その他の金額（例えば、将来のサービスに関連するもの以外の保険料の受け取りにつ
いての実績調整）
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・保険料のうち保険獲得キャッシュ・フローの回収に配分される部分の金額
当行グループは、保険料のうち保険獲得キャッシュ・フローの回収に配分される部分を、時の経過を反映
した規則的な方法で各期間に配分している。当行グループは、利息の資産計上を考慮せずに定額法による配
分を採用した。同額が保険サービス費用として認識されている。
契約上のサービス・マージンの純損益への認識
保険契約グループの契約上のサービス・マージンの金額は、期中に当該グループに関して提供された保険
契約サービスを反映するために各期間の保険収益に認識されるが、この金額は、当該グループのカバー単位
を識別し、報告期間の末日現在の CSM （純損益に金額を認識する前）を各カバー単位（当期に提供されたもの
および将来提供される予定のもの）に均等に配分し、当期に提供されたカバー単位に配分された金額を純損
益に認識することによって決定される。
契約グループのカバー単位の数は、当該グループ内の契約で提供される保険契約サービスの量に対応して
おり、各契約について、提供される給付の量およびカバーの予想存続期間を考慮して決定される。カバー単
位は、各報告期間の末日現在に見直され、更新される。
保険契約サービスには、保険事故に対するカバー（保険カバー）のほか、該当する場合、直接連動有配当
保険契約については保険契約者に代わって行う基礎となる項目の管理（投資関連サービス）、直接連動有配
当保険契約以外の保険契約については保険契約者のための投資リターンの生成（投資リターン・サービス）
が含まれる。
投資リターン・サービスまたは投資関連サービスの提供期間は、当該サービスに関して既存の保険契約者
に対して支払われるべき金額がすべて支払われる日までに終了する。
一般モデルを用いて測定される当行グループの契約には、投資リターン・サービスは含まれていない。
同基準では、当該期間に提供されたサービスの量を反映するために用いる適切な指標を規定していないた
め、この点に関しては判断が必要となる。当行グループがカバー単位を識別するために用いる手法、および
その結果として CSM が純損益に認識される時期については、対象契約の特性に合わせている。 VFA で測定され
る直接連動有配当保険契約については、 CSM を純損益に配分するために用いられる方法は、各期間中に保険会
社が提供した資産運用サービスを経済的に反映することを目的としている。したがって、この種の契約の測
定に使用される保険数理モデルで予測される資産のリスク中立的なリターンに加え、かかる資産の実際のパ
フォーマンスに応じた追加のリターンも考慮される。一般モデルで測定されるそれ以外の契約については、
保証の種類（死亡給付や元本残高等）に応じた様々な指標に基づいてカバー単位が決定されている。
保険収益－ PAA モデルにより測定される契約
PAA モデルを用いて測定される契約グループについては、期中の保険収益は、当該期間に配分された、予想
される保険料受取額（投資要素を除く。）である。
当行グループは、 PAA モデルを用いて測定されるすべての契約について、時の経過に基づき、これらの予想
される保険料受取額を保険契約のサービス期間に配分している。
保険サービス費用
発行した保険契約から生じた保険サービス費用は、通常、発生時に純損益に認識される。保険サービス費
用には、投資要素の払戻しは含まれず、以下の項目が含まれる。
・発生保険金（投資要素を除く。）および他の発生した保険サービス費用
・保険獲得キャッシュ・フローの償却
・不利な契約グループに係る損失および当該損失の戻入
・貨幣の時間価値、金融リスクおよびそれらの変動による影響から生じるものではない、発生保険金に係
る負債の変動
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・保険獲得キャッシュ・フローに係る資産の減損損失および当該減損損失の戻入
保有している再保険契約に係る収益および費用
保有している再保険契約に係る収益および費用には、以下の項目が含まれる。
・支払保険料の配分（当行グループが対価の支払を見込んでいるサービスの提供に関連する、残存カバー
に係る資産の変動に関連する金額を含む。）
・再保険者から回収した金額
・保有している再保険契約の発行者側の不履行リスクの変動による影響
保険金融収益または保険金融費用
保険金融収益または保険金融費用は、貨幣の時間価値および金融リスクならびにそれらの変動の影響から
生じる保険契約グループおよび再保険契約グループの帳簿価額の変動で構成される。
VFA モデルを用いて測定される保険契約グループについては、これらの変動は、損失要素に配分される変動
（保険サービス費用に含まれる。）を除外し、基礎となる項目の価値の変動に起因する契約グループの測定
における変動（追加および解約を除く。）を含める。
期中の保険金融収益または保険金費用は、純損益に全額表示するか、または純損益とその他の包括利益に
分解して表示する（以下「 OCI オプション」という。）ことができる。
直接連動有配当保険契約以外の保険契約で、企業が基礎となる項目を保有しているものについては、純損
益に表示される金額は、契約グループの期間にわたって見込まれる保険金融収益または保険金融費用の総額
を、以下を使用して規則的に配分することにより決定される。
・金融リスクに関する仮定の変更が保険契約者に支払われる金額に重要な影響を及ぼさない、一般モデル
により測定される保険契約グループ：契約グループの当初認識日現在で決定された割引率を使用する
・ PAA モデルにより測定される契約グループ：発生保険金請求日現在で決定された割引率を使用する
直接連動有配当保険契約で、当行グループが基礎となる項目を保有しているものについては、純損益に認
識される金額は、保有する基礎となる項目について純損益に含めた収益または費用との会計上のミスマッチ
を解消する金額である。このオプションに基づき、当行グループは、基礎となる項目について純損益に認識
された収益または費用と完全に対応する収益または費用を純損益に認識し、その結果、別個に表示されるこ
れらの項目の合計はゼロとなる。
当行グループは、ほとんどの保険ポートフォリオについて、期中の保険金融収益または保険金融費用を純
損益とその他の包括利益に配分する会計処理法（ OCI オプション）の適用を選択した。直接連動有配当保険契
約で企業が基礎となる項目を保有するものについては、このオプションを適用することにより、保有する基
礎となる項目について純損益に認識される収益または費用との会計上のミスマッチを解消した金額が純損益
に表示されることになる。それ以外の契約については、割引率の変動による契約の価値への影響が、その他
の包括利益に表示されている。
投資要素
同基準の規定では、投資要素を識別することを要求している。投資要素は、保険事故が発生したか否かに
かかわらず、すべての状況で当行グループが被保険者に返済しなければならない金額として定義されてお
り、保険収益としても保険サービス費用としても計上すべきでない。
当行グループが識別した主な投資要素は、明示的な解約返戻金または移管価値のある貯蓄契約および退職
契約に関係するものである。
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内部利益
IFRS 第 17 号は、貸借対照表上の保険負債を測定する際に、将来の費用を見積ることを要求している。損益
計算書は、当期中の実際の費用および費用の見積額の戻入を示している。
クレディ・アグリコルの銀行ネットワークは、当行グループの保険事業体が発行し管理する保険契約を販
売している。これらの事業体は、手数料を通じて銀行ネットワークに報酬を支払っている。
当行グループは、グループ内部の手数料に含まれる内部利益の金額について、保険負債および損益計算書
を調整している。保険契約を販売する際に銀行ネットワークが負担する間接費は、保険サービス費用として
表示されている。影響を受ける勘定科目は、以下のとおりである。
・貸借対照表上： VFA モデルおよび BBA モデルについては保険負債
・損益計算書上： VFA モデルおよび BBA モデルについては CSM を認識し、すべてのモデルについて実際の費用
を認識する。
当行グループは、その銀行ネットワークの標準化された管理データを利用して、販売された保険契約の
マージンを決定している。
これらの修正再表示は、注記 5 の事業セグメント「コーポレート・センター」に含められている。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
注記 2 当期中の主要な構造改革および重大な事象
2.1 2023 年 6 月 30 日現在の連結範囲に関する情報
当連結財務書類は、クレディ・アグリコル・エス・エー、ならびに IFRS 第 10 号、 IFRS 第 11 号および IAS 第 28
号に従って、クレディ・アグリコル・エス・エーが支配、共同支配または重要な影響力を行使するすべての
会社の財務書類を含んでいる（ただし、連結の範囲に含まれるすべての会社に比べ重要性がないものを除
く。）。
2.1.1 2023 年度上半期において連結方法の変更を伴わずに、支配割合または持分割合の変動が 10 ％を超えた
連結対象企業
2023 年度上半期においては、 10 ％を超える支配割合または持分割合の変動も、連結方法の変更もなかっ
た。
2.1.2 連結範囲または連結方法の変更を伴う範囲の変更
支配割合（％） 持分割合（％）
範囲の
主たる事業所 クレディ・アグリコル・グルー 連結方法
変更 支配関係（ b） 事業（ c）
2023 年 2022 年 2023 年 2022 年
所在地 プ連結範囲 （ 1）
（ a）
6月 30 日 12 月 31 日 6月 30 日 12 月 31 日
オーストリア
CA オート・バンク GMBH 全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ベルギー
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー ベルギー支店
ドリヴァリア・リース・ベル
全部連結 I2 子会社 SFS 100.0 - 100.0 -
ギー・エス・エー
コロンビア
S3 CACEIS コロンビア S.A. ソシ
持分法 O1 共同支配企業 LC 50.0 50.0 34.7 34.7
エダ・フィドゥシアリア
デンマーク
Aリース・アンド・モビリ
持分法 O1 支店 SFS 50.0 50.0 50.0 50.0
ティ デンマーク支店
CA オート・ファイナンス・デン
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
マーク A/S
クレディ・アグリコル・ CIB
全部連結 I2 支店 LC 100.0 - 97.8 -
デンマーク支店
ドリヴァリア・リース・デン
全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
マーク A/S
フィンランド
CA オート・ファイナンス・デン
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
マーク A/S フィンランド支店
フランス
アムンディ IT セルヴィス SNC 全部連結 O1 子会社 AG 100.0 100.0 67.7 67.7
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー フランス支店
カトワ 持分法 I1 共同支配企業 CC 50.0 - 35.2 -
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クレディ・アグリコル・キャス
全部連結 I2 子会社 CC 100.0 - 100.0 -
タリー
ドリヴァリア・フランス SAS 全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ドリヴァリア・リース・フラン
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ス・エス・エー
エトワール・ジェスティオン 全部連結 E4 子会社 AG - 100.0 - 67.7
リーシーズ・エス・エー・エス 持分法 O1 共同支配企業 SFS 50.0 50.0 50.0 50.0
1
全部連結 O1 子会社 AG 90.0 90.0 90.0 90.0
SCI リヨン・トニー・ガルニエ
SCI ヴィユールバンヌ・ラ・ソ
全部連結 O1 子会社 AG 90.0 90.0 90.0 90.0
1
ワ・イロ H
スクエア・アビタ・アルプ・プ
持分法 O1 共同支配企業 CC 50.0 50.0 35.2 33.2
ロヴァンス
スクエア・アビタ・キャビネ・
持分法 O1 共同支配企業 CC 50.0 50.0 35.2 33.2
リュート
スクエア・アビタ・キャビネ・
持分法 O1 共同支配企業 CC 50.0 50.0 35.2 33.2
リュート・ジェスティオン
スクエア・アビタ・オート・ア
持分法 O1 共同支配企業 CC 50.0 50.0 35.2 33.2
ルプ
スクエア・アビタ・ヴォク
持分法 O1 共同支配企業 CC 50.0 50.0 35.2 33.2
リューズ
スデコ 持分法 I3 共同支配企業 CC 50.0 - 50.0 -
UPTEVIA 持分法 O1/O2 共同支配企業 LC 50.0 100.0 34.8 69.5
ワテア 持分法 I3 共同支配企業 SFS 30.0 - 30.0 -
ドイツ
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー ドイツ支店
CA フェアズィッヒェルングー
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
サービス GMBH
ギリシャ
CA オート・バンク GMBH ギリ
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
シャ支店
CA オート・インシュアランス・
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ヘラス・エス・エー
ドリヴァリア・リース・ヘラス
全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
SM エス・エー
アイルランド
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー アイルランド支店
CA オート・リインシュアランス
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
DAC
KBI ファンド・マネージャー
全部連結 E1 子会社 AG - 87.5 - 67.7
ズ・リミテッド
イタリア
CA オート・バンク 全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ドリヴァリア・エス・ピー・
全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
エー
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リーシーズ・イタリア・エス・
持分法 O1 共同支配企業 SFS 50.0 50.0 50.0 50.0
ピー・エー
モロッコ
クレディ・デュ・マロック 持分法 O4 共同支配企業 IRB 15.0 15.0 15.0 15.0
クレディ・デュ・マロック・
リーシング・エ・ファクタリン 持分法 O4 共同支配企業 SFS 33.3 33.3 33.3 33.3
グ
ドリヴァリア・リース・エス
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
パーニャ SAU モロッコ支店
オランダ
CA オート・ファイナンス・ ネー
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
デルランド BV
ドリヴァリア・リース・ネーデ
全部連結 I2 子会社 SFS 100.0 - 100.0 -
ルランド B.V.
フィナンシェリングス・デー
持分法 E1 共同支配企業 SFS - 46.7 - 46.7
タ・ネットワーク B.V.
フィナータ・ズイード - ネー
全部連結 E1 子会社 SFS - 98.1 - 98.1
デルランド B.V.
ファンディオ N.V 全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 100.0 100.0 100.0
リカール・ディレクト BV 全部連結 O1 子会社 SFS 100.0 100.0 100.0 100.0
ノルウェー
CA オート・ファイナンス・ノル
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ウェー A/S
ポーランド
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー ポーランド支店
クレディ・アグリコル・バン
全部連結 O1 子会社 IRB 100.0 100.0 100.0 100.0
ク・ポルスカ・エス・エー
クレディ・アグリコル・ポルス
全部連結 O1 子会社 IRB 100.0 100.0 100.0 100.0
カ・エス・エー
クレディ・アグリコル・セル
全部連結 O1 子会社 IRB 100.0 100.0 100.0 100.0
ヴィス sp z o.o.
ドリヴァリア・リース・ポルス
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
カ SP Z O O
ポルトガル
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー ポルトガル支店
ドリヴァリア・ポルトガル・エ
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ス・エー
スペイン
CA オート・バンク・エス・
全部連結 O1/O2 支店 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ピー・エー スペイン支店
ドリヴァリア・エスパーニャ
全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
S.L.U.
ドリヴァリア・リース・エス
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
パーニャ S.A.U.
スウェーデン
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CA オート・ファイナンス・ス
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ヴェリジェ AB
スイス
CA オート・ファイナンス・スイ
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ス SA
ウクライナ
クレディ・アグリコル・ウクラ
全部連結 O1 子会社 IRB 100.0 100.0 100.0 100.0
イナ
英国
CA オート・ファイナンス UK LTD
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ドリヴァリア・リース UK LTD
全部連結 O1/O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
ドリヴァリア UK LTD
全部連結 O2 子会社 SFS 100.0 50.0 100.0 50.0
米国
ヴァンダービルト・キャピタ
全部連結 E1 子会社 AG - 100.0 - 67.7
ル・アドバイザーズ LLC
*
事業体、共同支配企業およびストラクチャード・アソシエイトを除く。
2.1.3 IFRS 第 17 号に移行後に公正価値で測定する事業体
支配割合（％） 持分割合（％）
範囲の
主たる事業所 クレディ・アグリコル・グルー 連結方法
変更 支配関係（ b） 事業（ c）
2023 年 2022 年 2023 年 2022 年
所在地 プ連結範囲 （ 1）
（ a）
6月 30 日 12 月 31 日 6月 30 日 12 月 31 日
ストラクチャー
URI GmbH
オーストリア 公正価値 - ド・ジョイン AG 45.0 45.0 45.0 45.0
ト・ベンチャー
ベルギー フリュクスデューン 公正価値 - 共同支配企業 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
アディエル・パルティシパシオ
フランス 公正価値 - 共同支配企業 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
ン
フランス アルタレア 公正価値 - 関連会社 AG 24.6 24.6 24.6 24.6
フランス アルタ・ブル 公正価値 - 共同支配企業 AG 33.3 33.3 33.3 33.3
フランス アルカパルク SAS 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス カッシーニ SAS 公正価値 - 共同支配企業 AG 49.0 49.0 49.0 49.0
フランス エル・オールドコ・サール 公正価値 - 共同支配企業 AG 49.0 49.0 49.0 49.0
フランス ウロワット・エネルジ 公正価値 - 共同支配企業 AG 75.0 75.0 75.0 75.0
フランス フォンシエール・イペルシュド 公正価値 - 共同支配企業 AG 51.4 51.4 51.4 51.4
フランス FREY 公正価値 - 関連会社 AG 19.7 19.7 19.7 19.7
フランス FREY リテール・ヴィルボン 公正価値 - 共同支配企業 AG 47.5 47.5 47.5 47.5
フュチューア・エネルジ・アン
フランス ヴェスティスモン・ホールディ 公正価値 - 共同支配企業 AG 30.0 30.0 30.0 30.0
ング
フュチューア・エネルジ・アン
フランス ヴェスティスモン・ホールディ 公正価値 - 共同支配企業 AG 48.0 48.0 48.0 48.0
ング 2
フュチューア・エネルジ・アン
フランス ヴェスティスモン・ホールディ 公正価値 - 共同支配企業 AG 80.0 80.0 80.0 80.0
ング 3
フランス イカド 公正価値 - 関連会社 AG 19.1 19.1 19.1 19.1
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フランス 公正価値 - 関連会社 AG 35.9 35.9 35.9 35.9
インフラ・フォック・トプコ
フランス コリアン 公正価値 - 関連会社 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
フランス パトリモワンヌ・エ・コメルス 公正価値 - 関連会社 AG 20.2 20.2 20.2 20.2
ラムゼー - ジェネラル・ド・
フランス 公正価値 - 関連会社 AG 39.8 39.8 39.8 39.8
サンテ
フランス ル・ドュ・バック (SCI) 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SAS クリスタル 公正価値 - 関連会社 AG 46.0 46.0 46.0 46.0
フランス SAS デファンス CB3 公正価値 - 共同支配企業 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
フランス SCI 1 テラス・ベリーニ 公正価値 - 共同支配企業 AG 33.3 33.3 33.3 33.3
フランス SCI アカデミー・モンルージュ 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SCI カーペ・ディエム 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SCI ユーロマルセイユ 1 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SCI ユーロマルセイユ 2 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SCI フォンディ 公正価値 - 関連会社 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
SCI ハート・オブ・ラ・デファ
フランス 公正価値 - 関連会社 AG 33.3 33.3 33.3 33.3
ンス
フランス SCI イロット 13 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス SCI ポール・セザンヌ 公正価値 - 共同支配企業 AG 49.0 49.0 49.0 49.0
フランス SCI ワグラム 22/30 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
フランス セマリ 公正価値 - 共同支配企業 AG 38.0 38.0 38.0 38.0
フランス トゥール・メルル (SCI) 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
イタリア ソントラル・シカフ 公正価値 - 共同支配企業 AG 25.0 25.0 25.0 25.0
イタリア エディソン・ルヌワーブル 公正価値 - 共同支配企業 AG 49.0 49.0 49.0 49.0
イタリア EF ソラール・イタリア 公正価値 - 共同支配企業 AG 30.0 30.0 30.0 30.0
イタリア イエイ 公正価値 - 共同支配企業 AG 80.0 80.0 80.0 80.0
ルクセンブル
アルタリュクスコ 公正価値 - 子会社 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
ク
ルクセンブル
カブール・エアロ・エス・エー 公正価値 - 共同支配企業 AG 37.0 37.0 37.0 37.0
ク
ルクセンブル
シリュス SCA A1
公正価値 - 共同支配企業 AG 20.0 20.0 20.0 20.0
ク
ルクセンブル ヨーロピアン・モーターウェ
公正価値 - 共同支配企業 AG 60.0 60.0 60.0 60.0
ク イ・インベストメンツ
ルクセンブル ルクセンブルク・インベストメ
公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
ク ント・カンパニー 296 サール
マッコリ・ストラテジック・ス
ルクセンブル
トレージ・ファシリティーズ・ 公正価値 - 共同支配企業 AG 40.0 40.0 40.0 40.0
ク
ホールディングス・サール
ルクセンブル
サール・アンピュルス 公正価値 - 共同支配企業 AG 38.0 38.0 38.0 38.0
ク
ポーランド アルタミラ 公正価値 - 共同支配企業 AG 22.5 22.5 22.5 22.5
アグアス・プロファンダス・エ
ポルトガル 公正価値 - 共同支配企業 AG 35.0 35.0 35.0 35.0
ス・エー
スペイン ジャナス・ルヌワーブル 公正価値 - 子会社 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
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オルデサ・セルビシオ・エンプ
スペイン 公正価値 - 共同支配企業 AG 60.0 60.0 60.0 60.0
レサリアレス
スペイン レプソル・ルヌワーブル 公正価値 - 子会社 AG 12.5 12.5 12.5 12.5
スペイン チュネル・ドゥ・バルセロナ 公正価値 - 共同支配企業 AG 50.0 50.0 50.0 50.0
ストラクチャー
英国 ホーンジー 2 公正価値 - ド・ジョイン AG 25.0 25.0 25.0 25.0
ト・ベンチャー
( 注 1) 当グループは現在、 IFRS 第 17 号により改訂された IAS 第 40 号および IAS 第 28 号で認められているとおり、直接連動有
配当保険契約の基礎となる項目である関連会社および共同支配企業に対する投資を純損益を通じて公正価値で測定してい
る。これは IFRS 第 17 号に基づくこの種の保険契約の測定との会計上のミスマッチを回避するためである。
（ 1 ）全部連結
持分法
*
公正価値
*
純損益を通じて公正価値で測定する方法は、 IAS 第 28 号の適用対象である（ IAS 第 28 号 18 項に基づく持分法ではな
く、純損益を通じて公正価値で測定する方法を選択した）関連会社および共同支配企業のみを対象とした連結方法
である。
支店はイタリックで記載。
連結範囲の変更（ a ）
連結範囲への組入れ（ I ）：
I1 ：基準超え
I2 ：設立
I3 ：取得（支配持分を含む。）
連結範囲からの除外（ E ）：
E1 ：事業の中止（解散および清算を含む。）
E2 ：当行グループ外の会社への売却または支配の喪失による連結除外
E3 ：重要性が乏しいことを理由とした連結除外
E4 ：合併または経営権の譲渡
E5 ：資産および負債の全部譲渡
その他（ O ）：
O1 ：会社名の変更
O2 ：連結方法の変更
O3 ：連結範囲に関する注記に初めて記載
O4 ：売却目的保有非流動資産および非継続事業に分類される事業体
事業体の種類および支配関係（ b ）
子会社
支店
連結ストラクチャード・エンティティ
共同支配企業
ストラクチャード・ジョイント・ベンチャー
共同支配事業
関連会社
ストラクチャード・アソシエイト
事業の種類（ c ）
FRB ：フランス国内リテール・バンキング
IRB ：国際リテール・バンキング
AG ：資産収集
LC ：大口顧客
SFS ：専門金融サービス
CC ：コーポレート・センター
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2.2 連結範囲の主な変更
2.2.1 CACEIS および BNP パリバのフランスにおける発行体向けサービス事業部門の Uptevia （ CACEIS が CACEIS
コーポレート・トラストを拠出したことによる共同支配企業）への統合
2023 年 1 月 1 日、 CACEIS エス・エーおよび BNP パリバは、両行の対等出資により、両行のフランスにおける発
行体向けサービス事業部門を統合することで共同支配企業である Uptevia を設立した。
発行体向けサービス業務は、これまで CACEIS グループ内では子会社の CACEIS コーポレート・トラストが
行っており、 2022 年 12 月 31 日時点では同社には IFRS 第 5 号が適用されていたが、 2023 年 1 月 1 日に BNP パリバ・
セキュリティーズ・サービシズが引き受けた 2 回の増資に伴い同社に対する支配を喪失した。これらの増資
後、 CACEIS コーポレート・トラストは、 CACEIS エス・エーおよび BNP パリバ・セキュリティーズ・サービシズ
が対等に所有し、当行グループが持分法（ 2022 年 12 月 31 日時点は全部連結法）を適用して連結している。同
時に、 CACEIS コーポレート・トラストは、 UPTEVIA に社名変更した。
共同支配企業に売却された事業体の株式につき 5 百万ユーロの売却益が「その他の資産に係る純利益／（損
失）」に計上された。持分法適用会社の利益に対する持分は 0.2 百万ユーロであり、貸借対照表上の持分法適
用会社に対する投資額は 14 百万ユーロであった。
2.2.2 クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスによる FCA バンクおよびドリヴァリアの 100 ％
取得による、欧州での長期レンタカー事業におけるリーダー企業の設立
2023 年 4 月 3 日、クレディ・アグリコル・エス・エーの完全子会社であるクレディ・アグリコル・コン
シューマー・ファイナンス・エス・エーは、ステランティスが従前に保有していた株式 50 ％を取得して FCA バ
ンク・グループを買収した。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・オート・バンク（旧 FCA バンク）
は、クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの財務書類において全部連結法（ 2023 年 3 月 31 日時点は持
分法）で会計処理されている。
2022 年 12 月 19 日に、クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンス（ CACF ）およびステランティ
スは、長期レンタカー事業における欧州全体のリーダーとなる企業を 50 対 50 の出資比率で設立するための基
本契約を締結している。
この契約の第 1 段階は、長期レンタカー子会社を設立することであったが、これにより、 2022 年 12 月 31 日に
FCA バンクがその子会社リーシーズを売却し、現在は CACF およびステランティスが共同出資する新たな子会社
となっている。この新会社は、リーシーズおよび Free2move リースの事業を統合している。リーシーズは、 6
月 30 日現在、持分法適用会社として会計処理されている。
基本契約の第 2 段階は、 2023 年 4 月 1 日に実施された。これにより、 CACF は、ステランティスが保有していた
FCA バンク株式の残り 50 ％を取得した。この取引完了後、 FCA バンクは、 CACF により完全所有され、クレ
ディ・アグリコル・オート・バンクとなった。
CA コンシューマー・ファイナンス・グループのモビリティ事業の再編は、のれんの移転、補償金の受取お
よび支払、 CA オート・バンク（旧 FCA バンク）の全部連結の会計処理ならびに CA コンシューマー・ファイナン
ス・グループ内の自動車金融事業の再編（特にアプリケーション・ソリューションの見直し）に関連して
2023 年度第 2 四半期の計上額に一時的な影響を及ぼした。これらの項目を合計すると、 2023 年 6 月 30 日に終了
した期間の当期純利益に 140 百万ユーロの影響が生じた。
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2.3 新たな会計基準である IFRS 第 17 号の適用
保険契約に関する IFRS 第 17 号は、 2023 年 1 月 1 日以降に開始する事業年度より強制適用になっている。この
基準は、従前の IFRS 第 4 号に代わるものである。
当行グループの連結財務書類において IFRS 第 17 号を適用するための標準的な手続については、注記 1 「適用
された基準および比較可能性」に記載している。
2023 年 1 月 1 日現在の IFRS 第 17 号の初度適用による影響および比較期間である 2022 年度の純損益について
は、 2023 年 6 月 30 日現在の当行グループの連結財務書類に対する注記 10 に記載されている。
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注記 3 信用リスクおよびヘッジ取引
（「クレディ・アグリコル・エス・エーのリスク管理」－「 1 ．信用リスク」の項を参照。）
信用リスクの評価
経済環境の変化の影響を踏まえ、当行グループは、将来的なマクロ経済予測を更新して、 2023 年度第 2 四半
期末の信用リスクの推計を行っている。
2023 年度第 2 四半期に使用されたマクロ経済シナリオに関する情報
当行グループは、 2023 年 6 月に、 IFRS 第 9 号に基づく引当金パラメータの掛け合わせを算出するための 4 つの
シナリオを、以下の 2026 年度までの予測を使用して策定した。
これらの 4 つのシナリオは、新型コロナウイルスによる危機の影響と、ロシア・ウクライナ紛争の影響に関
する異なる仮定に加え、それらの経済への影響（インフレ率の上昇、 GDP 成長率の下方修正）を含んでいる。
第 1 のシナリオ：「中立」シナリオ
中立シナリオは、ウエイト付けを 50 ％とし、依然としてロシア・ウクライナ紛争の激化と未だ見えぬ平和
的解決によって特徴づけられている。このシナリオでは、 2023 年度のユーロ圏のインフレ率が低下するもの
の高止まりしており、経済に関しては非常に顕著な景気減速と金融引き締めが続くと予想している。
ユーロ圏のインフレ率は低下しているが、依然として高水準にある：
ユーロ圏のインフレ率は 2022 年 10 月（プラス 10.6 ％）をピークに徐々に低下しているが、依然として高水
準にある（ 2023 年第 1 四半期は 9.6 ％）。中国のゼロコロナ政策が終了し、世界貿易が正常化して以来、供給
面での問題は緩和されている。エネルギー価格の好ましいベース効果、 2023 年初めの市場エネルギー価格の
下落、より冬の厳しい寒さの緩和とガス在庫の多さもインフレに好ましい下方圧力をかけた。 2023 年から
2024 年にかけて、エネルギー価格は依然として高止まりするものの抑制されている。石油価格はそれぞれ 1 バ
レル当たり 98 米ドルと 1 バレル当たり 103 米ドル（年間平均）、ガスは 1 メガワット時当たり 75 ユーロと 1 メガ
ワット時当たり 90 ユーロである。賃金は通常よりも急速に上昇するが、賃金と物価の悪循環を引き起こすこ
とはない。ユーロ圏のインフレ率（ HICP ）について、 2023 年平均は 5.9 ％、年末時点では 3.7 ％と予想されて
いる。フランスの CPI は、 2023 年平均が 5.4 ％、年末時点で 5.1 ％と予想されている。上限価格規制によって、
フランスは時間の経過とともにエネルギー価格の上昇を抑えることができたが、インフレ率の低下は他の国
よりも遅い。
このような環境によりユーロ圏が低成長状態に陥っている。供給効果は弱まっているが、高インフレと財
政支援策の縮小の影響を受けて内需は著しく減速している。一方、金利の上昇は融資に不利になる。生産コ
ストの上昇、賃金の上昇、需要の減少が重なり企業の収益性は悪化しており、その結果投資も減速してい
る。持続的なインフレと支援策の縮小により、家計の購買力は低下している。労働市場は引き続き堅調だ
が、雇用の伸びは鈍化している。住宅および商業用不動産市場は、金利の上昇により信用コストが上昇した
結果、大幅な調整を受けている。
2023 年のユーロ圏とフランスの経済成長率は、それぞれプラス 0.6 ％と非常に緩やかになる見通しで、予想
される回復は今年後半に入ってからで、その後はかなり限定的なものにとどまる。
インフレとの戦いは依然として中央銀行の優先事項である
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中央銀行は、成長を阻害するリスクを冒してインフレを大幅に抑制するために、引き続き制限的な金融政
策を実施している。しかし、困難な場合に銀行システムのリファイナンスを確保するための特定の手段の利
用を除外するものではない。
米国の米国連邦準備銀行は、 25 ベーシス・ポイント利上げして目標幅を 5.00 ％から 5.25 ％とし、 2023 年末
までこの政策金利を維持する。金利は 2024 年に再び低下し始め、年間で 100 ベーシス・ポイント（四半期ごと
に 25 ベーシス・ポイントずつ）低下すると予想されている。長期金利の上昇は、 2023 年夏にピークを付けた
後、 2023 年後半に緩やかな低下に転じ、曲線が急傾斜し 2024 年にはさらに降下が鮮明になる。
ユーロ圏では、金融引締めが強まり、リファイナンス金利は夏前に 4.25 ％に引き上げられ、 2024 年半ばま
でこの水準が維持される。最初の引下げは 2024 年後半まで行われず、 2024 年末時点では 3.75 ％に落ち着く。
現在から 2023 年末までのイールド・カーブのショート・エンド（ 2 年物スワップ）では、長期金利はより急激
に上昇し続け、イールド・カーブは徐々にフラット化する。「準中核国」や周辺国のスプレッドは、金利上
昇と量的引締めにもかかわらず、わずかにしか拡大しない。 2023 年後半から 2024 年にかけて、長期金利は
徐々に低下するが、カーブのプロファイルは反転したままであり、ドイツ国債へのソブリン・スプレッドは
わずかに縮小する。
第 2 のシナリオ：「わずかに不利」なシナリオ
このシナリオはウエイト付けを 35 ％とし、 2022 年後半から 2023 年前半の集中期間におけるエネルギー価格
の新たな著しい上昇を含む。
危機の引き金： 消費、投資、輸出の加速からなる、中国の活動の大幅な回復が想定される。また、米国経
済は中立シナリオよりもダイナミックである。 2024 年のより厳しい冬と 2023 年のより暑い夏を伴うより困難
な気候条件は、より大きな電力需要をもたらす。 LNG 需要を巡るアジア欧州間の競争は激化し、特に欧州を中
心に石油・ガス価格が影響を受けている。
インフレショック再来：
石油・ガス価格は、 2023 年初めに比べて大幅に上昇した。フランスの原子力産業の苦境は続いており、ガ
ス価格への緊張がさらに高まっており、それが電力価格にも影響を及ぼしている。インフレへの二順目の影
響は、 2023 年末と 2024 年初めに高水準に戻る。
2023 年から 2024 年にかけては非常に低調な成長、自律的景気後退を含む
エネルギー価格の上昇は、特に最もエネルギー消費量の多い業界を中心に、生産が再び低迷している。企
業の利ざやは、コストの上昇と需要の低迷によって圧迫され、投資の停滞につながっている。中立シナリオ
と比較して家計の購買力は急激に低下し、雇用は減少する。ユーロ圏の GDP は、 2023 年と 2024 年の平均でゼロ
に近く、一部の国ではわずかにマイナスである。自律的景気後退となりそうな状況である。
インフレを抑止するための ECB によるさらなる金融引締め
ECB は、リファイナンス金利を中立シナリオ（プラス 75 ベーシス・ポイント）よりもやや引き上げる（ 2023
年にプラス 125 ベーシス・ポイント）。 2024 年にインフレが緩和されることで、 50 ベーシス・ポイントの限定
的な利下げが可能となる。正常化プロセスは、実際には 2025 年まで始まらず、 2026 年まで徐々に行われる。
長期金利は、前回の物価ショックに反応して 2023 年に急速に上昇し、インフレ結果への影響に対する懸念を
引き起している。ソブリン金利が上昇し、リスク・プレミアムが拡大する。インフレ率の低下に伴い、長期
金利は 2024 年に急激に低下し、その後 2 年間は正常化を続けるが、それにもかかわらず、中立シナリオの金利
よりも高い状態を維持する。
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第 3 のシナリオ：「有利な」シナリオ
このシナリオでは、ウエイト付けを 5 ％とし、ユーロ圏の経済状況は、 2023 年後半から中立シナリオよりも
良好になると想定される。 2023 年から 2024 年にかけての石油とガスの価格は、気候条件の改善、エネルギー
節減の拡大、アジアとの LNG 競争の減少により、さほど高くない。さらに、 2024 年からは欧州への大規模な投
資 計画が活動を支える。
ユーロ圏では、 インフレ率は 2024 年に平均 2.5 ％、 2025 年から 2026 年には約 2 ％に低下する。 2020 年から
2021 年の間に蓄積された貯蓄余剰をからの支出が増加し購買力および消費が改善する効果により、家計と企
業の期待は好転する。信頼感の改善、エネルギー価格の低下、官民投資を刺激するための施策は、 2024 年か
らの投資支出の回復につながる。
金融政策の変更
ECB はまず 2023 年末に政策金利を小幅に引き下げ、続けて 2024 年にはさらに大幅な引き下げを行う。長期金
利は、インフレ率と主要金利の低下を見越して 2023 年末に低下する。ドイツ国債と 10 年物スワップの利回り
は、徐々に低下傾向にあり、中立シナリオよりもわずかに低い水準で落ち着く。フランスおよびイタリアの
スプレッドは、中立シナリオよりやや控えめで株式市場および不動産市場は引き続き上昇傾向にある。
第 4 のシナリオ：「非常に不利な」シナリオ： 2022 年 7 月の予算上のストレス
このシナリオでは、ウエイト付けを 10 ％としている。
2023 年に起きるさらなるショック： ロシア・ウクライナ紛争により、対露制裁（石油輸入の全面停止とガ
ス輸入の大幅削減）の強化が長引く。ロシアに対する中国の支援強化は、米国とユーロ圏による中国への制
裁（ハイテク製品の禁輸）を加えることを後押しし、中国はさらに報復的な貿易制裁に応じる。さらに、
2023 年度第 1 四半期は冬が厳しく、農業と農産食品部門が打撃を受ける。加えてフランスでは、特定の改革
（年金改革と増税によるエネルギー転換への資金提供）に対する大規模な抗議と、黄色いベスト危機等の非
常に顕著な社会対立が国を停滞させるなど特定の危機を経験している。イタリアでは、 2023 年に右派連合が
勝利し、欧州条約に異議を唱え、欧州委員会との対立につながるなど、政治的危機にも揺れている。
2023 年度における持続的なインフレショック： エネルギー価格への圧力は、石油とガスの両方について継
続し、強まっている。欧州は、はるかに高い価格（ガス価格の急騰）でない限り、ガス供給の不足を節制の
徹底および／または他の供給者をもってしても完全に相殺することはできない。食品価格もまた強い圧力の
下にある。この「中立」シナリオにおける 2022 年度のインフレのプロセスは、 2023 年度にはこの「ストレ
ス」シナリオでも繰り返される。 2023 年度のユーロ圏のインフレ率は平均約 8 ％と非常に高く、フランスも同
様である。
財政出動の弱さ： 欧州各国政府は、この新たなインフレ・ショックに対して、（新たな予算不足を回避す
ることを望み）より限定的な支援措置で対応し、（ EU の復興計画のような）協調的な対応をしない。フラン
スでは、価格上限制度が縮小され、対象がより絞られる。
中央銀行の強い反応および長期金利に対する上昇圧力
米国連邦準備銀行および ECB は 2023 年度も、より高く持続的なインフレに直面し、中立シナリオよりも強調
された形で 2023 年度に金融引締めを継続する。 ECB は 2023 年度にかなり大幅な金利の引き上げ（ 2023 年度末時
点で預金利率は 2.75 ％、リファイナンス利率は 3.25 ％）を継続する。インフレ・スパイラルのリスクに直面
して、長期金利はより速く上昇する（ 10 年物スワップ金利は 3.25 ％、 10 年物ドイツ国債は 2.75 ％）。 2023 年
度のフランスおよびイタリアのスプレッドは、債務の持続可能性への懸念と両国特有の危機（フランス国債
（ OAT ）／ドイツ国債のスプレッドは 185 ベーシス・ポイント、イタリア国債（ BTP ）／ドイツ国債のスプレッ
ドは 360 ベーシス・ポイント）により大幅に拡大する。
2023 年のユーロ圏における景気後退
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度重なるショック（生産コストの上昇による生産の減少、バリューチェーンの混乱、特定業界の供給不足
問題、企業収益および家計購買力の低下）は、失業率の著しい上昇を伴い、 2023 年にユーロ圏を景気後退に
導 く（ GDP は 1.5 ％減少）。株式市場は大幅な下落（ 2023 年度の CAC 指数はマイナス 35 ％）と住宅用不動産契約
（ 3 年間の累計でマイナス 10 ％からマイナス 20 ％）を記録したが、フランスとイタリアでは、金利の急激な上
昇と進行中の景気後退のために商業用不動産がより大きな打撃を受けた（累計でマイナス 30 ％）。
予測では、ストレスは 2023 年度に集中し、 2024 年度から 2025 年度にかけて徐々に回復し、期間の終わりに
は「正常化」する。
ウクライナ紛争が小康状態となり、エネルギー価格が下落し、金利が低下するとともに、、景気後退のス
パイラルに歯止めをかけるため、柔軟な財政政策がとられるようになれば、 2024 年度から 2025 年度にかけて
の成長見通しは改善するはずである。
4 つのシナリオにおける主要なマクロ経済変数の変動の概要
参考 中立シナリオ わずかに不利な 予算上のストレス 有利なシナリオ
シナリオ
2022 2023 2024 2025 2026 2023 2024 2025 2026 2023 2024 2025 2026 2023 2024 2025 2026
GDP （ユーロ圏） 3.5 0.6 1.2 1.1 1.1 -0.2 -0.1 1.1 1.2 -1.5 1.7 1.6 1.3 0.8 1.9 1.6 1.4
失業率（ユーロ圏） 6.8 6.9 7.0 6.9 6.9 7.2 7.5 7.3 7.2 8.1 7.7 7.5 7.4 6.8 6.7 6.4 6.3
インフレ率（ユーロ圏） 8.4 5.9 3.2 2.3 2.2 7.2 4.1 2.5 2.0 8.0 2.4 1.8 1.8 5.4 2.5 2.0 1.8
GDP （フランス） 2.6 0.6 1.1 1.2 1.0 0.1 -0.1 1.0 1.4 -1.6 2.0 1.8 1.4 1.0 2.4 2.4 2.1
失業率（フランス） 7.3 7.5 7.7 8.0 8.0 7.9 8.3 8.5 8.3 8.6 8.9 8.2 8.0 7.2 7.0 6.7 6.5
インフレ率（フランス） 5.2 5.4 3.2 2.3 2.0 6.4 4.7 2.4 1.8 7.5 1.5 1.6 1.6 4.7 2.6 1.9 1.6
10 年物国債（ OAT ） 3.1 3.3 3.0 2.8 2.6 4.1 3.3 3.0 2.8 4.6 2.0 1.8 1.8 3.1 2.7 2.5 2.3
ローカルベースの将来予測シナリオも含めた、 2023 年 6 月末日現在のクレディ・アグリコル・エス・エー・
グループのステージ 1 ／ステージ 2 の引当金（顧客への正常貸出金に対する引当金）およびステージ 3 の引当金
（確定したリスクに対する引当金）の割合は、それぞれ 36 ％および 64 ％であった。
2023 年 6 月末日現在のクレディ・アグリコル・エス・エー・グループの半年間のリスク費用に占めるステー
ジ 1 ／ステージ 2 に対する引当金繰入額（戻入控除後）の割合はマイナス 2 ％であった。これに対して、ステー
ジ 3 の確定したリスク等に対する引当金繰入額（戻入控除後）の割合は 102 ％であった（修正再表示された例
外的な項目を除く表示に基づく。）。
中立シナリオのパラメータを基準とした、 IFRS 第 9 号に基づく引当金（ステージ 1 およびステージ 2 の予想信用
損失）の計算におけるマクロ経済シナリオの感応度分析
現在、 2023 年度第 2 四半期の IFRS 第 9 号に基づく予想信用損失（中央値）の計算においては、中立シナリオ
のウエイト付けは 50 ％である。
範囲：クレディ・アグリコル・エス・エー
シナリオを 100 ％達成した場合の予想信用損失の変動（クレディ・アグリコル・エス・エーの範囲）
中立シナリオ わずかに不利なシナリオ 非常に不利なシナリオ 有利なシナリオ
-2.3 ％ +2.0 ％ +7.3 ％ -5.8 ％
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中立シナリオのパラメータに基づき規定された予想信用損失に対するこの感応度は、必要に応じ将来予測
に基づきローカルベースで調整され、低下または上昇する可能性がある。
3.1 当期中の帳簿価額の変動および損失の評価調整額
損失の評価調整額は、信用リスクに関連して純利益で認識された資産の減損およびオフバランスシート・
コミットメントに対する引当金（「リスク費用」）に対応している。
下表は、会計項目および商品種類別にリスク費用および関連する帳簿価額に認識されている損失の評価調
整額の期首残高から期末残高への調整を示している。
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償却原価で測定する金融資産：債務証券
正常資産
信用減損資産
12 ヶ月の ECL の対象とな 全期間 ECL の対象と
合計
（ステージ 3）
る資産 なる資産
（ステージ 1） （ステージ 2）
正味帳簿価
帳簿価額合 損失評価引 帳簿価額 損失評価 帳簿価額 損失評価 帳簿価額合 損失評価引
額
計 当金 合計 引当金 合計 引当金 計 (a) 当金 (b)
(a) + (b)
（百万ユーロ）
2022 年 12 月 31 日現在残高 87,147 (53) 112 (4) 54 (49) 87,313 (107) 87,206
当期中のステージ間の振替 (52) - 52 - - - - -
ステージ 1からステージ 2へ
(52) - 52 - - - -
の振替
ステージ 2からステージ 1へ
- - - - - - -
の回帰
(1)
- - - - - - - -
ステージ 3への振替
ステージ 3からステージ 2／
- - - - - - - -
ステージ 1への回帰
振替後合計 87,094 (52) 162 (3) 54 (48) 87,311 (104) 87,206
帳簿価額および損失評価引
(4, 497 ) (17) 23 - 1 (1) (4,473) (18)
当金の変動
新規金融契約：購入、供
21,742 (1,425) 30 (1) - 21,772 (1,425)
(2)
与、オリジネーション
認識の中止：処分、返済、
(26,750) 1,441 (6) - - - (26,756) 1,441
満期等
償却 - - -
財政難による条件緩和の原
因となるキャッシュ・フ - (2) - - - - - (2)
ローの変動
当期中のモデルの信用リス
1 - (1) - 1
ク・パラメータの変化
モデル／手法の変更 - - - - -
範囲の変更 9 - - - - - 9 -
(3)
502 (32) (1) - 1 (1) 502 (33)
その他
合計 82,597 (69) 185 (4) 56 (50) 82,838 (122) 82,715
特定の会計評価方法による
帳簿価額の変動
107 (4) - 103
（損失評価引当金に対する
(4)
重大な影響はない）
2023 年 6月 30 日現在残高 82,704 (69) 182 (4) 56 (50) 82,941 (122) 82,819
当期中に償却されたもの
の、未だ回収対象である金 - - - -
融資産の契約上の残高
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(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された貸付残
高に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 におけるオリジネーションは、当期中にステージ 2 に分類変更されたステージ 1 の組成されたローンの一部
を含む可能性がある。
(3) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
(4) ミクロ・ヘッジ手段の公正価値再評価による変動、実効金利法の使用に関連する影響（特にプレミアム／ディスカ
ウントの償却）、条件緩和債権のディスカウントの増価に関連する変動（資産の残存期間にわたり収益として回
収）および未収利息における変動を含む。
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償却原価で測定する金融資産：金融機関に対する貸出金および債権（クレディ・アグリコル内部取引を除
く。）
正常資産
信用減損資産
12 ヶ月の ECL の対象とな 全期間 ECL の対象とな
合計
（ステージ 3）
る資産 る資産
（ステージ 1） （ステージ 2）
正味帳簿価
帳簿価額合 損失評価引 帳簿価額 損失評価引 帳簿価額 損失評価引 帳簿価額合 損失評価引
額
計 当金 合計 当金 合計 当金 計 (a) 当金 (b)
(a) + (b)
（百万ユーロ）
2022 年 12 月 31 日現在残高 122,888 (39) 126 (18) 495 (387) 123,508 (444) 123,064
当期中のステージ間の振替 1 - (1) - - - - -
ステージ 1からステージ 2への振
- - - - - -
替
ステージ 2からステージ 1への回
1 - (1) - - - - -
帰
(1)
- - - - - - - -
ステージ 3への振替
ステージ 3からステージ 2／ス
- - - - - - - -
テージ 1への回帰
振替後合計 122,889 (39) 125 (19) 495 (387) 123,508 (445) 123,064
帳簿価額および損失評価引当金
11,113 1 28 6 (8) 6 11,133 13
の変動
新規金融契約：購入、供与、オ
35,147 (17) 199 - 35,345 (18)
(2)
リジネーション
認識の中止：処分、返済、満期
(25,424) 7 (156) 10 - - (25,581) 16
等
償却 - - - -
財政難による条件緩和の原因と
- (3) - - - - - (3)
なるキャッシュ・フローの変動
当期中のモデルの信用リスク・
14 (6) - - 7
パラメータの変化
モデル／手法の変更 - - - - -
範囲の変更 1,505 - - - - - 1,505 -
(3)
(114) 1 (15) 3 (8) 6 (138) 10
その他
合計 134,002 (37) 152 (12) 486 (381) 134,641 (431) 134,210
特定の会計評価方法による帳簿
価額の変動
(2,014) (2) - (2,017)
（損失評価引当金への重大な影
(4)
響はない）
2023 年 6月 30 日現在残高 131,988 (37) 150 (12) 486 (381) 132,624 (431) 132,193
当期中に償却され、未だ強制措
置の対象である金融資産の契約 - - - -
上の残高
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(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された貸付残
高に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 におけるオリジネーションは、当期中にステージ 2 に分類変更されたステージ 1 の組成されたローンの一部
を含む可能性がある。
(3) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
(4) ミクロ・ヘッジ手段の公正価値再評価による変動、実効金利法の使用に関連する影響（特にプレミアム／ディスカ
ウントの償却）、条件緩和債権のディスカウントの増価に関連する変動（資産の残存期間にわたり収益として回
収）および未収利息における変動を含む。
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償却原価で測定する金融資産：顧客に対する貸出金および債権
正常資産
信用減損資産
12 ヶ月の ECL の対象とな 全期間 ECL の対象となる
合計
（ステージ 3）
る資産 資産
（ステージ 1） （ステージ 2）
正味帳簿
帳簿価額合 損失評価引 帳簿価額合 損失評価引 帳簿価額 損失評価引 帳簿価額合 損失評価
価額
計 当金 計 当金 合計 当金 計 (a) 引当金 (b)
(a) + (b)
（百万ユーロ）
2022 年 12 月 31 日現在残高 428,609 (959) 55,965 (2,339) 13,336 (6,041) 497,910 (9,339) 488,571
当期中のステージ間の振
(3,216) (55) 1,998 87 1,218 (481) - (449)
替
ステージ 1からステージ 2
(12,299) 67 12,299 (332) - (265)
への振替
ステージ 2からステージ 1
9,693 (126) (9,693) 332 - - - 206
への回帰
(1)
(740) 23 (1,107) 123 1,846 (599) - (452)
ステージ 3への振替
ステージ 3からステージ
130 (20) 498 (36) (629) 118 - 62
2／ステージ 1への回帰
振替後合計 425,392 (1,016) 57,961 (2,252) 14,557 (6,521) 497,910 (9,788) 488,122
帳簿価額および損失評価
27,114 (62) (3,530) (149) (1,826) 290 21,758 79
引当金の変動
新規金融契約：購入、供
108,683 (362) 9,310 (586) 117,993 (947)
(2)
与、オリジネーション
認識の中止：処分、返
(101,996) 319 (13,504) 570 (1,387) 390 (116,887) 1,279
済、満期等
償却 (760) 686 (760 ) 686
財政難による条件緩和の
原因となるキャッシュ・ - - (4) - (3) - (7) 1
フローの変動
当期中のモデルの信用リ
スク・パラメータの変化
54 (59) (681) - (686)
(4)
モデル／手法の変更 1 (35) - - (34)
(7)
21,920 (105) 884 (60) 366 (175) 23,170 (342)
範囲の変更
(5)
(1,494) 32 (216) 20 (42 ) 71 (1,752) 123
その他
合計 452,506 (1,078) 54,432 (2,400) 12,731 (6,231) 519,668 (9,709) 509,959
特定の会計評価方法によ
る帳簿価額の変動
219 (116) 875 978
（損失評価引当金への重
(3)
要な影響はない）
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2023 年 6月 30 日現在残高
452,725 (1,078) 54,316 (2,400) 13,605 (6,231) 520,646 (9,709) 510,936
(6)
当期中に償却されたもの
の、未だ回収対象である - - - -
金融資産の契約上の残高
(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された貸付残
高に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 におけるオリジネーションは、当期中に ステージ 2 に分類変更された ステージ 1 の組成されたローンの一部
を含む可能性がある。
(3) ミクロ・ヘッジ手段の公正価値再評価による変動、実効金利法の使用に関連する変動（特にプレミアム／ディスカ
ウントの償却）、条件緩和債権に計上されたディスカウントの増価に関連する変動（資産の残存期間にわたり収益
として回収） および未収利息 における変動を含む。
(4) ステージ 3 に関して、この行は既にデフォルトとなった案件の信用リスクの評価における変化を反映している。
(5) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
(6) 2023 年 6 月 30 日現在、 ステージ 3 には、クレディト・ヴァルテッリネーゼから取得したクレディ・アグリコル・イタ
リアの減損資産（総帳簿価額合計 727 百万ユーロから損失評価調整額 393 百万ユーロを差し引いた正味帳簿価額 333 百
万ユーロ）を統合している。
(7) 取得時に減損していた資産は、その総額とそれに伴う減損損失を調整するために直接ステージ 3 の償却原価で、金融
資産と共に認識されている。これらの取得時の減損貸出金の正味価額は、 196 百万ユーロである。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産：債務証券
正常資産
信用減損資産
12 ヶ月の ECL の対象となる 全期間 ECL の対象となる
合計
（ステージ 3）
資産 資産
（ステージ 1） （ステージ 2）
損失評価引 損失評価引 損失評価 損失評価引
帳簿価額 帳簿価額 帳簿価額 帳簿価額
（百万ユーロ） 当金 当金 引当金 当金
2022 年 12 月 31 日現在残高 202,965 (138) 3,128 (44) - (4) 206,093 (186)
当期中のステージ間の振替 (145) - 142 (3) (3) (3)
ステージ 1からステージ 2への振
(145) - 142 (3) (3) (3)
替
ステージ 2からステージ 1への回
- - - - - - - -
帰
(1)
- - - - - - - -
ステージ 3への振替
ステージ 3からステージ 2／ス
- - - - - - - -
テージ 1への回帰
振替後合計 202,821 (138) 3,269 (47) - (5) 206,090 (190)
帳簿価額および損失評価引当金
(2,105) 11 82 10 - - (2,023) 21
の変動
当期中の公正価値再評価 2,923 84 - 3,006
新規金融商品：購入、供与、オ
21,283 (20) 5,001 (6) 26,283 (26)
(2)
リジネーション
認識の中止：処分、返済、満期
(22,468) 11 (4,910) 5 - - (27,378) 16
等
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償却 - - - -
財政難による条件緩和の原因と
5 5 1 1 - - 5 5
なるキャッシュ・フローの変動
当期中のモデルの信用リスク・
14 9 - - 23
パラメータの変化
モデル／手法の変更 - - - - -
範囲の変更 - - - - - - - -
(4)
(3,847) 2 (93) 1 - - (3,940) 3
その他
合計 200,716 (127) 3,351 (37) - (5) 204,067 (169)
特定の会計評価方法による帳簿
価額の変動
53 (26) - 27
（損失評価引当金への重要な影
(3)
響はない）
2023 年 6月 30 日現在残高 200,769 (127) 3,325 (37) - (5) 204,094 (169)
当期中に償却されたものの、未
だ回収対象である金融資産の契 - - - -
約上の残高
(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された 貸付残
高 に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 におけるオリジネーションは、当期中にステージ 2 に分類変更されたステージ 1 の組成されたローンの一部
を含む可能性がある。
(3) 実効金利法の使用による影響（特にプレミアム／ディスカウントの償却）を含む。
(4) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
2023 年 6 月 30 日現在ステージ 1 として分類された、貸出金および債権のその他包括利益を通じて公正価値で測
定される金融資産は、 437 百万ユーロであった。
融資コミットメント（クレディ・アグリコル内部取引を除く。）
正常コミットメント
引当金が計上された
12 ヶ月の ECL の対象とな 全期間 ECL の対象とな
コミットメント 合計
るコミットメント るコミットメント
（ステージ 3）
（ステージ 1） （ステージ 2）
正味コミッ
損失評価 損失評価 損失評価 損失評価
コミットメ コミットメ コミット コミットメ
トメント額
ント額 ント額 メント額 ント額 (a)
引当金 引当金 引当金 引当金 (b)
(a) + (b)
（百万ユーロ）
2022 年 12 月 31 日現在残高 166,212 (175) 9,662 (283) 307 (32) 176,181 (491) 175,690
当期中のステージ間の振替 (302) (13) 108 14 194 (8) - (7)
ステージ 1からステージ 2へ
(1,528) 5 1,528 (29) - (24)
の振替
ステージ 2からステージ 1へ
1,290 (18) (1,290) 41 - 22
の回帰
(1)
(66) 1 (153) 3 220 (13) - (10)
ステージ 3への振替
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ステージ 3からステージ 2／
2 - 24 (1) (26) 5 - 4
ステージ 1への回帰
振替後合計 165,911 (188) 9,770 (269) 500 (41) 176,181 (499) 175,682
コミットメント額および損
9,999 2 (1,153) 12 (71) 10 8,775 24
失評価引当金の変動
(2)
73,856 (145) 2,020 (146) 75,876 (291)
新規付与コミットメント
コミットメントの終了 (54,844) 122 (3,150) 151 (171) 14 (58,165) 287
償却 - - - -
財政難による条件緩和の原
因となるキャッシュ・フ - - (16) - - - (16) -
ローの変動
当期中のモデルの信用リス
27 9 (4) 31
ク・パラメータの変化
モデル／手法の変更 - (12) - (12)
範囲の変更 - - - - - - - -
(3)
(9,014) (2) (6) 10 101 - (8,919) 8
その他
2023 年 6月 30 日現在残高 175,910 (187) 8,617 (257) 429 (31) 184,956 (475) 184,481
(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された貸付残
高に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 における新規付与コミットメントは、当期中にステージ 2 に分類変更されたステージ 1 のオリジネーション
の一部を含む可能性がある。
(3) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
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保証コミットメント（クレディ・アグリコル内部取引を除く。）
正常コミットメント
引当金が計上された
12 ヶ月の ECL の対象と 全期間 ECL の対象とな
コミットメント 合計
なるコミットメント るコミットメント
（ステージ 3）
（ステージ 1） （ステージ 2）
正味コミッ
コミットメ 損失評価 コミットメ 損失評価 コミット 損失評価 コミットメ 損失評価
トメント額
ント額 引当金 ント額 引当金 メント額 引当金 ント額 (a) 引当金 (b)
(a) + (b)
（百万ユーロ）
2022 年 12 月 31 日現在残高 101,405 (67) 7,875 (134) 1,670 (261) 110,950 (463) 110,487
当期中のステージ間の振替 (526) (17) 409 20 116 (3) (1) -
ステージ 1からステージ 2へ -
(1,854) 4 1,854 (7) (1) (2)
の振替
ステージ 2からステージ 1へ -
1,361 (23) (1,361) 25 - 3
の回帰
(1)
(72) 1 (88) 1 160 (3) - (1)
ステージ 3への振替
ステージ 3からステージ 2／
40 - 4 - (44) 1 - 1
ステージ 1への回帰
振替後合計 100,880 (85) 8,285 (113) 1,785 (264) 110,948 (463) 110,486
コミットメント額および損
1,626 16 (62 ) (16) (745) (13) 819 (13 )
失評価引当金の変動
(2)
54,317 (25) 1,449 (30) 55,767 (55)
新規付与コミットメント
コミットメントの終了 (50,947) 23 (1,566) 19 (789) 20 (53,302) 62
償却 (4) 4 (4) 4
財政難による条件緩和の原
因となるキャッシュ・フ - - - - - (1) - -
ローの変動
当期中のモデルの信用リス
17 (5) (38) - (26)
ク・パラメータの変化
モデル／手法の変更 - (2) - - (2)
範囲の変更 - - - - - - - -
(3)
(1,745) 1 55 2 48 1 (1,642) 4
その他
2023 年 6月 30 日現在残高 102,505 (70) 8,223 (129) 1,039 (277) 111,767 (475) 111,292
(1) 当期中、直接ステージ 3 に、またはステージ 2 を経てステージ 3 に格下げされた、当初ステージ 1 に分類された 貸付残
高 に相当するステージ 3 への振替。
(2) ステージ 2 における新規付与コミットメントは、当期中にステージ 2 に分類変更されたステージ 1 のオリジネーション
の一部を含む可能性がある。
(3) 「その他」の行に記載されている項目は、主として為替換算調整勘定である。
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3.2 ソブリン・リスクに対するエクスポージャー
ソブリン・エクスポージャーの計上範囲は、政府に対するエクスポージャーを含むが、地方自治体に対す
るものは含まない。かかる金額から税金の滞納額は除外されている。
ソブリン債権に対するエクスポージャーは、減損控除後エクスポージャー（帳簿価額）、総額およびヘッ
ジ控除後の金額の両方で表示されている。
クレディ・アグリコル・エス・エーのソブリン・リスクに対するエクスポージャーは、以下のとおりであ
る。
銀行業務
2023 年 6 月 30 日 減損控除後銀行業務エクスポージャー
純損益を通じて公正
価値で測定する
純損益に組替
金融資産
えられる可能
銀行業務合計
性のあるその 償却原価で測 銀行業務
純損益を
（ヘッジ
他の包括利益 定する金融資 合計（ヘッジ ヘッジ
通じて公
売買目的
を通じて公正 産 控除前）
控除後）
正価値で
保有金融
価値で測定す
測定する
資産
る金融資産
その他の
（百万ユーロ） 金融商品
ドイツ - - 29 - 29 - 29
サウジアラビア - - - 355 355 - 355
オーストリア - - - 179 179 9 188
ベルギー - - 29 1,135 1,164 170 1,334
ブラジル 26 - 175 88 289 - 289
中国 202 - - 483 685 - 685
エジプト - - 520 344 864 - 864
スペイン - 15 67 924 1,006 63 1,069
米国 3,959 - 123 2,038 6,120 224 6,344
フランス - 138 2,876 12,184 15,198 369 15,567
香港 49 - - 1,294 1,343 11 1,354
イタリア - - 3,620 8,239 11,859 154 12,013
日本 81 - 1,250 956 2,287 - 2,287
ポーランド - - 987 320 1,307 - 1,307
英国 - - - - - - -
ロシア - - - - - - -
台湾 - - 9 59 68 - 68
トルコ - - - - - - -
ウクライナ - - 85 955 1,040 - 1,040
その他の主権国 2,032 - 1,033 5,674 8,725 13 8,739
合計 6,349 153 10,803 35,227 52,518 1,013 53,532
2022 年 12 月 31 日 減損控除後銀行業務エクスポージャー
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純損益を通じて公正
価値で測定する
純損益に組替
金融資産
えられる可能
銀行業務合計
性のあるその 償却原価で測 銀行業務
純損益を
（ヘッジ
他の包括利益 定する金融資 合計（ヘッジ ヘッジ
通じて公
売買目的
を通じて公正 産 控除前）
控除後）
正価値で
保有金融
価値で測定す
測定する
資産
る金融資産
その他の
（百万ユーロ） 金融商品
ドイツ - 6 - 63 69 - 69
サウジアラビア - - - 1,337 1,337 - 1,337
オーストリア - - - 168 168 10 178
ベルギー - 8 9 1,012 1,029 192 1,221
ブラジル 21 - 203 104 328 - 328
中国 152 22 - 433 607 - 607
エジプト - - 507 369 876 - 876
スペイン - 21 67 1,093 1,181 69 1,250
米国 827 - 116 1,930 2,873 211 3,084
フランス - 136 2,910 11,323 14,369 337 14,706
香港 44 - - 1,347 1,391 12 1,403
イタリア - - 3,241 11,777 15,018 54 15,072
日本 226 - 1,079 1,273 2,578 (3) 2,575
ポーランド 1 - 930 249 1,180 - 1,180
英国 - - - - - - -
ロシア - - - - - - -
台湾 - - - - - - -
トルコ - - - - - - -
ウクライナ - - 61 677 738 - 738
その他の主権国 897 12 771 5,556 7,236 13 7,249
合計 2,168 205 9,894 38,711 50,978 895 51,873
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保険業務
保険業務については、ソブリン債権に対するエクスポージャーは、減損控除後（ヘッジ前）で表示してお
り、保険会社と生命保険契約者との間の分担メカニズム適用前のエクスポージャーに相当する。
エクスポージャー総額
2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
（百万ユーロ）
ドイツ 314 291
サウジアラビア - -
オーストリア 463 463
ベルギー 2,926 2,610
ブラジル 4 2
中国 1 2
エジプト - -
スペイン 6,533 4,788
米国 65 76
フランス 36,825 38,321
香港 1 -
イタリア 7,410 7,152
日本 179 201
ポーランド 173 305
英国 5 2
ロシア - -
台湾 - -
トルコ 6 6
ウクライナ 1 2
その他の主権国 1,442 1,404
エクスポージャー合計 56,349 55,626
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3.3 ヘッジ会計
2022 年 12 月 31 日に終了した年度にかかる連結財務書類への注記に詳述されるとおり、クレディ・アグリコ
ル・エス・エーは異なる種類のヘッジを設定している。
・公正価値ヘッジ：公正価値ヘッジは、金融商品の公正価値の変動リスクを低減する。
・キャッシュ・フロー・ヘッジ：キャッシュ・フロー・ヘッジは、変動利付金融商品または発生の可能性の
高い将来の取引に係るキャッシュ・フローの変動に関するリスクを低減する。
・外貨に対する純投資のヘッジ：外貨に対する純投資のヘッジは、子会社に対する外貨建ての投資に関連し
た為替変動に内在するリスクを低減する。
2023 年 6 月 30 日現在、ヘッジ手段であるデリバティブについて、資産の公正価値は 27,578 百万ユーロであ
り、負債の公正価値は 37,851 百万ユーロであった (2022 年 12 月 31 日現在は、資産が 31,867 百万ユーロ、負債が
45,644 百万ユーロ ) 。
公正価値ヘッジは、主に金利リスクのヘッジに関わる。これらのヘッジは、金利の変動による固定利付金
融商品の公正価値の変動リスクを低減する。公正価値ヘッジは、固定利付資産または固定利付負債を、変動
利付資産または変動利付負債に変換する。ヘッジ対象は、主に固定金利のローン、有価証券、預金および劣
後債務である。
ヘッジ手段のデリバティブの公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定する金融
商品に係る純利益（損失）」に認識される。
公正価値で測定するミクロ・ヘッジされた金融商品のヘッジされた部分の公正価値は、貸借対照表の関連
する項目に認識される。公正価値で測定するミクロ・ヘッジされた金融商品のヘッジされた部分の公正価値
の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益（損失）」に認識され
る。
公正価値で測定するマクロ・ヘッジされた金融商品のヘッジされた部分の公正価値は、貸借対照表の「金
利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整」に認識される。公正価値で測定するマクロ・ヘッジされた金
融商品のヘッジされた部分の公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定する金融商
品に係る純利益（損失）」に認識される。
損益計算書におけるヘッジ会計からの利益（損失）は、本財務書類の注記 4.3 に詳述されている。特に、
2023 年 6 月 30 日現在、マイクロ・ヘッジ 38 百万ユーロおよびマクロ・ヘッジ 5 百万ユーロを含む、ヘッジの非
有効部分の影響は 43 百万ユーロであった（ 2022 年 6 月 30 日現在はマイナス 101 百万ユーロ）。
2023 年 6 月 30 日現在の金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整はマイナス 682 百万ユーロであったこ
とに留意されたい（ 2022 年 12 月 31 日現在はマイナス 455 百万ユーロ）。この調整の変更は、主に 2023 年度上半
期に見られた金利環境の変化により、ヘッジ対象ポートフォリオに属する固定利付金融商品のヘッジ対象部
分の公正価値が調整されたことによるものである。
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注記 4 その他の包括利益に対する注記
4.1 受取利息および支払利息
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
償却原価で測定する金融資産 23,462 9,514
銀行間取引 6,276 1,652
クレディ・アグリコル内部取引 5,545 1,347
顧客との取引 9,616 5,449
ファイナンス・リース 1,027 438
債務証券 997 628
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 2,330 2,510
銀行間取引 - -
顧客との取引 - -
債務証券 2,330 2,510
ヘッジ手段に係る未収利息 1,958 1,082
その他の受取利息 40 31
(1)(2)
27,789 13,137
受取利息および類似収益
償却原価で測定する金融負債 (19,145) (5,844)
銀行間取引 (3,668) (789)
クレディ・アグリコル内部取引 (1,836) (839)
顧客との取引 (9,224) (2,667)
ファイナンス・リース (407) (127)
債務証券 (3,814) (1,144)
劣後債務 (196) (278)
ヘッジ手段に係る未払利息 (1,799) (589)
その他の支払利息 (7) (59)
(3)
(20,951) (6,492)
支払利息および類似費用
(1) うち、減損した債権（ステージ 3 ）に係る受取利息および類似収益は、 2023 年 6 月 30 日現在、 138 百万ユーロ（ 2022 年
6 月 30 日現在は 82 百万ユーロ）であった。
(2) 2023 年 6 月 30 日現在、 311 百万ユーロ（ 2022 年 6 月 30 日現在は 936 百万ユーロ）であった金融負債に対するマイナス金
利を含む。
(3) 2023 年 6 月 30 日現在、マイナス 89 百万ユーロ（ 2022 年 6 月 30 日現在はマイナス 819 百万ユーロ）であった金融資産に対
するマイナス金利を含む。
4.2 受取報酬および手数料ならびに支払報酬および手数料
2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
（百万ユーロ）
収益 費用 純額 収益 費用 純額
銀行間取引 179 (38) 141 187 (35) 152
クレディ・アグリコル内部取引 614 (485) 129 656 (212) 444
顧客との取引 744 (124) 620 727 (116) 611
証券取引 31 (98) (66) 35 (72) (37)
外国為替取引 26 (28) (1) 21 (21) -
デリバティブ商品およびその他のオフバランスシート項目 193 (140) 53 148 (102) 46
支払手段ならびにその他の銀行業務および金融サービス 1,957 (715) 1,242 1,786 (661) 1,125
投資信託管理、信託および同種の業務 2,835 (822) 2,014 3,042 (935) 2,107
受取報酬および手数料ならびに支払報酬および手数料合計 6,581 (2,449) 4,132 6,602 (2,154) 4,448
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顧客取引および決済手数料に係る取引ならびにその他の銀行業務および金融業務による受取報酬および手
数料の大部分は、資産収集に起因する。
投資信託の運用、信託および同種の業務による受取報酬および手数料は、主に、資産収集に関するもので
ある。
4.3 純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益／（損失）
2023 年 2022 年
（百万ユーロ）
6 月 30 日 6 月 30 日
受取配当金 883 928
売買目的保有資産／負債に係る未実現利益／（損失）または実現利益／（損失） 1,823 (4,477)
純損益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に係る未実現利益／（損失）また
402 (2,908)
は実現利益／（損失）
「 SPPI 」テストの要件を満たさない負債性金融商品に係る未実現利益／（損失）また
1,640 (3,375)
は実現利益／（損失）
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されたその他の負債性金融商品に
38 -
係る未実現利益／（損失）または実現利益／（損失）
資産担保ユニット・リンク契約に係る純利益／（損失） 2,667 (8,255)
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された資産／負債に係る未実現利
(2,157) 4,509
(1)
益／（損失）または実現利益／（損失）
為替取引および同種の金融商品に係る純利益／（損失）（在外営業活動体に対する純
1,376 1,435
投資のヘッジに係る利益／（損失）を除く。）
ヘッジ会計による利益／（損失） 43 (101)
純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益／（損失） 6,715 (12,244)
(1) 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された負債についての発行体の信用スプレッドを除く（基準に
より損益計算書上のミスマッチを解消または低減するための例外が認められる場合を除く。）。
ヘッジ会計による利益／（損失）の分析
2023 年 6 月 30 日
（百万ユーロ）
利益 損失 純額
公正価値ヘッジ 4,550 (4,512) 38
ヘッジ対象のリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動 1,878 (2,524) (647)
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動
2,672 (1,988) 684
（ヘッジの終了を含む。）
キャッシュ・フロー・ヘッジ - - -
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動－非有効部分 - - -
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ - - -
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動－非有効部分 - - -
金融商品ポートフォリオの金利リスク・エクスポージャーの公正価値
4,591 (4,586) 6
ヘッジ
ヘッジ対象の公正価値の変動 2,442 (2,203) 240
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動 2,149 (2,383) (234)
金融商品ポートフォリオの金利リスク・エクスポージャーのキャッ
- (1) (1)
シュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段である商品の公正価値の変動－非有効部分 - (1) (1)
ヘッジ会計による利益／（損失）合計 9,141 (9,098) 43
2022 年 6 月 30 日
（百万ユーロ）
利益 損失 純額
公正価値ヘッジ 21,700 (21,670) 30
ヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動 13,751 ( 8,012 ) 5,739
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ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動
7,949 ( 13,658 ) (5,709)
（ヘッジの終了を含む。）
キャッシュ・フロー・ヘッジ 2 - 2
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動－非有効部分 2 - 2
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ - - -
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動－非有効部分 - - -
金融商品ポートフォリオの金利リスク・エクスポージャーの公正価値
25,513 ( 25,647 ) (134)
ヘッジ
ヘッジ対象の公正価値の変動 14,229 ( 11,255 ) 2,974
ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動 11,284 ( 14,392 ) (3,108)
金融商品ポートフォリオの金利リスク・エクスポージャーのキャッ
1 - 1
シュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段である商品の公正価値の変動－非有効部分 1 - 1
ヘッジ会計による利益／（損失）合計 47,216 ( 47,317 ) (101)
4.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純利益／（損失）
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて測定する負債性
(201) 10
(1)
金融商品に係る純利益／（損失）
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通じて測定する資本性金
123 42
(2)
融商品に係る分配（配当金）
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益／（損
(77) 52
失）
(1) 注記 4.9 「リスク費用」に記載されている、減損した負債性金融商品（ステージ 3 ）の処分による実現利益または実
現損失は除く。
(2) 株主持分を通じて公正価値で測定し、組替えられることない資本性金融商品のうち、当期中に認識中止されたもの
に係る配当金はなかった。
4.5 償却原価で測定する金融商品の認識中止により生じた純利益／（損失）
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
債務証券 106 45
金融機関に対する貸出金および債権 - -
顧客に対する貸出金および債権 - -
償却原価で測定する金融資産の認識中止により生じた利益 106 45
債務証券 (115) (21)
金融機関に対する貸出金および債権 - -
顧客に対する貸出金および債権 (5) (4)
償却原価で測定する金融資産の認識中止により生じた損失 (119) (25)
(1)
(13) 20
償却原価で測定する金融資産の認識中止により生じた純利益／（損失）
(1) 注記 4.9 「リスク費用」に記載されている、減損した負債性金融商品（ステージ 3 ）の認識中止による実現利益また
は実現損失は除く。
4.6 その他の業務に係る純利益および費用
2022 年 6 月 30 日
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日
（修正再表示後）
遊休固定資産に係る利益／（損失） 57 (18)
投資不動産からの純利益 ( 200 ) 353
その他の純利益（費用） 362 53
その他の業務に係る純利益（費用） 219 388
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4.7 営業費用
2022 年 6 月 30 日
2023 年 6 月 30 日
（修正再表示後）
保険契
期間中
保険契約
期間中営
約に関
営業費
に関連す
営業 営業
業費用合
連する
用合計
る費用
(1) (1)
計
費用
費用 費用
(c) =
（収益か
(c) = (a)
（収益
(a) (a)
(a) +
ら控除）
+ (b)
から控
(b)
(b)
除） (b)
（百万ユーロ）
従業員費用 (4,248) (127) (4,375) (3,921) (115) (4,036)
(2)
(745) (28) (773) (853) (33) (886)
利益または給与関連、規制上の拠出金以外の税金
外部サービスおよびその他の営業費用 (1,897) (196) (2,092) (2,003) (163) (2,166)
保険契約の分配に係る費用 396 (396) - 411 (411) -
営業費用 (6,493) (747) (7,240) (6,366) (723) (7,088)
(1) 損益計算書中の「営業費用」の項目に対応する数値である。
(2) 2023 年 6 月 30 日現在、単一破綻処理基金に認識されたマイナス 508 百万ユーロ（ 2022 年 6 月 30 日現在はマイナス 646 百
万ユーロ）を含む。
2023 年の社会保障を改正する 2023 年 4 月 14 日付財政法 2023-270 （ 2023 年 4 月 15 日付フランス官報に掲載）な
らびに 2023 年 6 月 3 日付施行令 2023-435 および 2023-436 （ 2023 年 6 月 4 日付フランス官報に掲載）によりフラン
スで採択された年金改革は、 2023 年上半期の連結財務諸表において考慮されている。この改革の影響は政策
の変更とみなされ、営業費用の下で過去勤務費用として認識されている。
2023 年 6 月 30 日現在この改革の税引前利益に対する影響は、プラス 14.5 百万ユーロであった。
4.8 有形固定資産および無形資産の減価償却費、償却費および減損
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
期間中
減価償 期間中減
保険契約
保険契約
減価償却 減価償却
却費、 価償却
に関連す
に関連す
費、償却 費、償却
償却費 費、償却
る費用
る費用
費および 費および
および 費および
（収益
（収益か
(1)(3) (1)(3)
減損合 減損合計
減損 減損
から控
ら控除）
(c) = (a)
計
(a) (a)
(b)
除） (b)
(c) = (a)
+ (b)
+ (b)
減価償却費および償却費 (559) (26) (585) (538) (24) (562)
(1)
(337) (2) (339) (353) (3) (356)
有形固定資産
無形資産 (222) (24) (246) (185) (21) (206)
減損損失（戻入額） (4) - (4) 1 (1) -
有形固定資産 (2) - (2) 1 (1) -
(2)
(1) - (2) - - -
無形資産
有形固定資産および無形資産の減価償却費、償却費およ
(562) (26) (589) (537) (25) (562)
び減損
(1) 2023 年 6 月 30 日現在で使用権の減価償却費として計上されたマイナス 169 百万ユーロ（ 2022 年 6 月 30 日現在はマイナス
187 百万ユーロ）を含む。
(2) 2023 年 6 月 30 日現在で使用権の減損（戻入額）として計上されたマイナス 2 百万ユーロ（ 2022 年 6 月 30 日現在は 0 百万
ユーロ）を含む。
(3) 損益計算書中の「有形固定資産および無形資産の減価償却費、償却費および減損」の項目に対応する数値である。
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4.9 リスク費用
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
正常 資産に係る減損および 正常 オフバランスシート・コミットメントに係る引
(145) (474)
当金戻入額控除後の計上額（ステージ 1 およびステージ 2 ） (A)
ステージ 1 ： 12 ヶ月の予想信用損失と同額で測定する損失評価引当金 (151) 2
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で
(3) 1
測定する負債性金融商品
償却原価で測定する負債性金融商品 (136) (12)
融資コミットメント (12) 13
ステージ 2 ：全期間予想信用損失と同額で測定する損失評価引当金 6 (476)
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で
(2) -
測定する負債性金融商品
償却原価で測定する負債性金融商品 (11) (507)
融資コミットメント 19 31
信用減損資産に係る減損およびオフバランスシート･コミットメントに係る引
(717) (526)
当金戻入額控除後の計上額（ステージ 3 ） (B)
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で
- -
測定する負債性金融商品
償却原価で測定する負債性金融商品 (697) (571)
融資コミットメント (20) 45
その他資産 (C) (2) (2)
リスクおよび費用 (D) (9) 2
減損および引当金戻入額控除後の減損計上額
(873) (1,000)
(E) = (A) + (B) + (C) + (D)
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で測定
- -
する減損した負債性金融商品 の処分による実現利益／（損失）
償却原価で測定する減損した 負債性金融商品 の実現利益／（損失） 3 -
非減損貸出金および貸倒債権に係る損失 (115) (82)
償却された貸出金および債権の回収額 109 159
償却原価で認識 109 159
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて認識 - -
条件緩和債権の割引 (7) (9)
融資コミットメントに係る損失 - -
その他の損失 (51) (15)
その他の利益 25 4
リスク費用 (908) (943)
4.10 その他の資産に係る純利益／（損失）
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
事業に供された有形固定資産および無形資産 92 11
処分に係る利益 101 13
処分に係る損失 (9) (2)
連結された株式投資 5 11
処分に係る利益 5 15
処分に係る損失 - (4)
結合に係る純利益（費用） (65) (2)
その他の資産に係る純利益／（損失） 32 20
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4.11 法人所得 税
2023 年度上半期の実効税率は、 2022 年 6 月 30 日現在の 28.1 ％に対して、プラスの税引前利益で 4,866 百万
ユーロ（持分法適用会社の利益および非継続事業の利益の控除前）に基づいており、 24.6 ％であった。
4.11.1 第 2 の柱－ GLOBE （グローバル税源浸食防止ルール）
OECD は、大規模な多国籍企業（ MNE ）が事業を行う各法域の実効税率（ ETR ）が 15 ％を下回る場合には必ず
「トップアップ税額」を支払うことを義務付けることを目的とした新しい国際課税ルールを発表した。新規
則の目的は、税率に基づく国家間の競争に対抗することである。
同規則は、各国によって国内法制化されなければならない。
2022 年度末に EU 内において採択された欧州指令（現在、加盟国で国内法制化が進行中）は、 2024 会計年度
を EU における GloBE 規則の適用初年度と定めている。現時点では、情報を合理的に推定することはできないも
のの、当グループでは状況の把握に着手している。これは、 GloBE トップアップ税額がグループの 2024 年度の
財務諸表で認識されなければならない可能性があることを示唆している。
4.12 その他の包括利益／（損失）の変動
下表は、当期中に認識された収益および費用の内訳を示したものである。
その他の包括利益／（損失）合計の内訳
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益／（損失）（税引後）
為替換算調整勘定に係る利益／（損失） (240) 598
当期再評価差額金 (240) 598
純損益への振替 - -
その他の変動 - -
純損益に組替えられる可能性のある負債性金融商品に係るその他の包括利
2,779 (28,577)
益／（損失）
当期再評価差額金 2,578 (28,565)
純損益への振替 201 (12)
その他の変動 - -
ヘッジ手段のデリバティブに係る利益／（損失） 97 (1,951)
当期再評価差額金 96 (1,951)
純損益への振替 1 -
その他の変動 - -
純損益に振替えられるその他の包括利益として認識される、保険金融収益ま
(2,679) 26,408
たは保険金融費用
純損益に振替えられるその他の包括利益として認識される、保有している再
(4) (185)
保険契約に係る保険金融収益または保険金融費用
持分法適用会社の純損益に組替えられる可能性のある
(26) 81
その他の包括利益／（損失）（税引前）
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益に係る法人所得税／
(55) 1,100
（損失）（持分法適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組替えられる可能性のある
- -
その他の包括利益／（損失）に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に組替えられる可能性のある
6 8
その他の包括利益／（損失）（税引後）
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益／（損失）（税引後） (122) (2,518)
純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損失）
退職給付に係る数理計算上の差益／（差損） (26) 300
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自社の信用リスクの変動に起因する金融負債に係るその他の包括利益／（損
105 791
失）
当期再評価差額金 108 788
準備金への振替 (3) 3
その他の変動 - -
純 損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るその他の包括利益／
93 96
（損失）
当期再評価差額金 164 91
準備金への振替 (71) 5
その他の変動 - -
純損益に振替えられることのないその他の包括利益として直接認識される、
(242) (52)
保険金融収益または保険金融費用
持分法適用会社の純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損
4 (3)
失）（税引前）
純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損失）に係る法人所
14 (266)
得税（持分法適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損
(1) -
失）に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損
- -
失）（税引後）
純損益に組替えられることのないその他の包括利益／（損失）（税引後） (53) 866
その他の包括利益 ／（損失） （税引後） (175) (1,652)
うち、当行グループの持分 (133) (1,672)
うち、非支配持分 (42) 20
注記 5 セグメント情報
事業セグメントの定義
IFRS 第 8 号に従い、開示情報は、クレディ・アグリコル・エス・エーの管理、業績査定および特定の事業セ
グメントに割り当てる資源に関する決定を行うために業務執行委員会が使用する内部報告に基づいている。
内部報告によると、事業セグメントは、当行グループの事業部門によって構成されている。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの事業活動は、 6 つの事業セグメントで組織され
ていた。
・以下の 5 つの事業部門
資産収集
大口顧客
専門金融サービス
フランス国内リテール・バンキング－ LCL
国際リテール・バンキング
・上記に加え、「コーポレート・センター」
事業部門の説明
■ 資産収集
この事業部門は、以下をまとめたものである。
・以下の 3 つの事業部門を通じて、クレディ・アグリコル・アシュランス・グループ企業が生活のあらゆるス
テージで顧客を支援し、フランス国内外におけるその損害保険および生命保険の需要のすべてをカバーす
るための保険業務
・貯蓄および退職年金
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・死亡および身体障害／所得補償／団体保険
・損害保険
2022 年 12 月、クレディ・アグリコル・アシュランスは、個人および団体の退職貯蓄プラン（ plans d’
épargne retraite （ PER ））を含む包括的かつ専用のソリューションを提供する、クレディ・アグリコル・ア
シュランス・ルトレット（退職保険） と称する補完的な企業年金基金の設立を発表した。
・伝統的資産または実物資産に対するあらゆる種類のアクティブ運用およびパッシブ運用サービスを通じ
た、個人向け貯蓄ソリューションおよび欧州、アジアおよび南北アメリカの機関投資家向け投資および技
術ソリューションを提供するアムンディ・グループの資産運用業務。 2021 年 12 月 31 日のリクソーの買収
は、 2022 年に完了し、アムンディの位置づけは強化された。
・また、主にインドスエズ・ウェルス・マネジメントの子会社（ CA インドスエズ（スウィッツァーランド）
エス・エー、 CA インドスエズ・ウェルス（ユロップ）、 CFM インドスエズ・ウェルスおよび CA インドスエ
ズ・ウェルス）が行う資産管理業務。
■大口顧客
大口顧客部門には、 2 つの主要な事業部門から成りその大半をクレディ・アグリコル・ CIB が行っている法
人営業および投資銀行業務と、 CACEIS が行っている機関および発行体向け資産サービシング業務が含まれ
る。
・ファイナンス業務には、フランス国内外における法人営業およびストラクチャード・ファイナンスが含ま
れる。ストラクチャード・ファイナンスは、多くの場合、物的資産（航空機、船舶、オフィスビル、コモ
ディティ等）ならびに複合金融商品およびストラクチャード金融商品を担保とするオリジネーション、ス
トラクチャリングおよび金融投資取引で構成される。
・キャピタル・マーケットおよび投資銀行業務は、キャピタル・マーケット業務（トレジャリー、外国為
替、金利デリバティブ、債券市場）ならびに投資銀行業務（ M&A コンサルティングおよびプライマリー・エ
クイティ助言）をまとめたものである。
・機関投資家および発行体向け資産サービシング業務： CACEIS バンクによる保管および預託サービス、
CACEIS ファンド・アドミニストレーションによるファンドの管理サービスおよび Uptevia （旧 CACEIS コーポ
(1 ）
レート・トラスト ）による発行体向けサービス。
( 注 1) 2023 年 1 月 1 日に、フランスにおける CACEIS および BNP パリバの発行体向けサービスは両行が折半出資する新組織
である Uptevia に集約されている。
■ 専門金融 サービス
専門金融サービスは、当行グループの事業体から構成されており、フランス国内外の個人顧客、 小規模企
業 、法人、農家および地方自治体に対する金融商品およびサービスを提供している。これらには、以下のも
のが関係している。
・ フランスのクレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスに属している（ソフィンコならびに地
域銀行および LCL を代理する消費者金融活動の管理）か、海外の子会社またはパートナーシップ（アゴス、
2
クレディトプラス・バンク、クレディボム、 CACF スペイン、 CA オート・バンク 、 GAC ソフィンコおよびワ
ファサラフ）を通じて保有されている消費者金融、自動車リースおよびモビリティに関するソリューショ
ンを提供する会社。
・ファクタリングおよびリース・ファイナンス等の企業向け専門金融サービス（クレディ・アグリコル・
リーシング・アンド・ファクタリング・グループ、 EFL ）および（クレディ・アグリコル・リーシング・ア
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ンド・ファクタリングの子会社であるユニフェルジを通じた）特にエネルギーおよび地域ならびにエネル
ギー転換の参加者である企業、地元当局および農家のための資金調達。
( 注 2) 2023 年 4 月 3 日以降、 CACF は、 CA オート・バンク（旧 FCA バンク）を 100 ％取得し、ステランティスと共にリー
シーズと Freetomove の統合による共同支配企業を設立し、その持分の 50 ％を保有している。
■フランス国内リテール・バンキング － LCL
LCL は、都市部において確固たる地位を確立したフランス国内リテール・バンキング・ネットワークであ
る。個人顧客向けリテール・バンキング、小規模企業向けリテール・バンキング、プライベート・バンキン
グおよび法人営業の 4 つの事業部門に分類される。
LCL は、資産運用商品、保険商品および資産管理商品と共に幅広い銀行商品およびサービスを提供してい
る。
■ 国際リテール・バンキング
この事業部門は、主にリテール・バンキングに関連する海外子会社および株式投資を含む。
これらの子会社および株式投資は、主に欧州で行われ、その対象はイタリアのクレディ・アグリコル・イ
タリア、ポーランドのクレディ・アグリコル・ポルスカ、ならびにウクライナであり、地中海地域のクレ
ディ・アグリコル・エジプトおよびクレディ・デュ・マロックの 15 ％の持分もその対象である。
海外の消費者金融、リースおよびファクタリングの子会社（クレディ・アグリコル・コンシューマー・
ファイナンス、クレディ・アグリコル・リーシング・アンド・ファクタリングおよびポーランドの EFL の子会
社等）は、国際リテール・バンキングの一部であるイタリアの CALIT を除き、本セグメントに含まれておら
ず、「専門金融サービス」セグメントに計上されている。
■ コーポレート・センター
この事業部門は、以下のものを含む。
・クレディ・アグリコル・エス・エーのコーポレート・センター機能、資産負債管理、子会社の買収または
株式投資に関連する負債管理およびクレディ・アグリコル・エス・エーの連結納税の影響の純額
・プライベート・エクイティ・ビジネスの業績およびその他のクレディ・アグリコル・エス・エーの会社
（特に CA イモビリエ、ユニ・メディア、フォンカリス、 BForBank 等を含む。）の業績
・ IT ・決済会社（ CA-GIP および CAPS ）および不動産会社を含むサービス会社の業績
この部門はグループ内取引に関連する技術的影響および変動的影響も含む。
5.1 事業セグメント情報
事業部門間の取引は、通常の条件で行われている（アームスレングス・ルール）。
2023 年 6月 30 日
フランス国内
コーポ
国際
専門金融 リテール・
資産収集 大口顧客 リテール・ レート・ 合計
サービス バンキング－
バンキング
センター
（百万ユーロ） LCL
収益 3,478 3,957 1,834 1,895 1,951 (318) 12,797
営業費用 (1,436) (2,471) (829) (1,197) (1,027) (95) (7,055)
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営業総利益 2,042 1,486 1,005 698 924 (413) 5,742
リスク費用 (1) (68) (463) (135) (241) - (908)
営業利益 2,041 1,418 542 563 683 (413) 4,834
持分法適用会社の純利益持分 49 11 85 - 1 (33) 113
その他の資産に係る純利益／ (損
- 5 25 2 - - 32
失 )
のれんの変動額 - - - - - - -
税引前利益 2,090 1,434 652 565 684 (446) 4,979
法人所得税 (478) (358) (177) (138) (201) 153 (1,199)
非継続事業からの純利益 1 - - - 5 - 6
純利益 1,613 1,076 475 427 488 (293) 3,786
非支配株主持分 239 77 44 19 113 28 520
当期純利益－当行グループの持分 1,374 999 431 408 375 (321) 3,266
2022 年 6月 30 日
フランス国内
コーポ
国際
専門金融 リテール・
資産収集 大口顧客 リテール・ レート・ 合計
サービス バンキング－
バンキング
センター
（百万ユーロ） LCL
収益 2,744 3,694 1,372 1,995 1,599 (201) 11,203
営業費用 (1,434) (2,368) (759) (1,237) (1,026) (79) (6,903)
営業総利益 1,310 1,326 613 758 573 (280) 4,300
リスク費用 (5) (202) (237) (104) (390) (5) (943)
営業利益 1,305 1,124 376 654 183 (285) 3,357
持分法適用会社の純利益持分 41 6 158 - 1 (16) 190
その他の資産に係る純利益／ (損
3 (1) (2) 14 6 - 20
失 )
のれんの変動額 - - - - - - -
税引前利益 1,349 1,129 532 668 190 (301) 3,567
法人所得税 (326) (280) (114) (175) (112) 57 (950)
非継続事業からの純利益 10 - 2 - 12 - 24
純利益 1,033 849 420 493 90 (244) 2,641
非支配株主持分 213 49 56 20 77 19 434
当期純利益－当行グループの持分 820 800 364 473 13 (263) 2,207
5.2 保険事業
（この部門のリスク管理については、 2023 年 5 月 31 日提出の有価証券報告書の「第一部－第 3 － 1 経営方針、
経営環境及び対処すべき課題等－ 2 ．リスク管理－ 2.7 保険部門のリスク」の項を参照。）
保険事業からの総収益
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
保険収益 6,914 6,972
保険サービス費用 (5,542) (5,711)
保有している再保険契約に係る収益または費用 (112) (21)
保険サービスによる損益 1,261 1,240
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その他の業務に係る売上または収益 34 45
投資収益 3,911 4,248
投資費用 (394) (498)
減損および償却費の戻入控除後の投資の処分に係る利益／（損失） (82) 3
純損益を通じて公正価値で測定する投資の公正価値の変動 3,351 (15,137)
-
投資に係る減損の変動 15
費用控除後の投資収益 6,802 (11,385)
保険金融収益または保険金融費用 (6,572) 10,366
保有している再保険契約に係る保険金融収益または保険金融費用 24 25
裁量権のある有配当性を伴わない投資契約の変動 (87) 584
金融純収益 167 (409)
その他当期営業利益（費用） (164) (164)
その他営業利益（費用） ‐ (7)
営業利益 1,298 704
資金調達費用 (73) (93)
法人所得税 (279) (154)
非継続事業からの純利益 ‐ 8
連結純利益 946 465
非支配持分 38 38
当期純利益－当行グループの持分 908 426
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保険契約および再保険契約
発行された保険契約および保有している再保険契約のポートフォリオの帳簿価額は、貸借対照表上のポジ
ション別に分類され、その構成要素別に詳述されており、下表に表示されている。
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
発行された保険契約 339,419 331,268
資産である発行された保険契約 - -
残存カバー - -
発生保険金 - -
保険獲得キャッシュ・フローに係る資産 - -
負債である発行された保険契約 339,419 331,268
残存カバー 328,763 319,881
発生保険金 10,656 11,387
保険獲得キャッシュ・フローに係る資産 - -
保有している再保険契約 (913) (885)
資産である発行された保険契約 (1,036) (977)
残存カバー (312) (226)
発生保険金 (724) (751)
負債である発行された保険契約 123 92
残存カバー 148 145
発生保険金 (25) (53)
裁量権のある有配当性を伴わない投資契約 3,167 3,239
IFRS 第 17 号の適用範囲に含まれる契約の期首残高から期末残高への調整は以下のとおりである。
これらの調整は、発行された保険契約および保有している再保険契約のそれぞれの正味帳簿価額が、
キャッシュ・フローならびに純損益および OCI に認識された収益および費用により、期間中にどのように変動
したかを示している。
最初の調整表（負債の種類別）では、残存カバーに係る負債の変動および発生保険金に係る負債の変動を
別々に分析し、これらの変動を、損益計算書および当期純利益の項目ならびに株主持分に直接認識されたそ
の他の包括利益／ ( 損失 ) 計算書の項目と調整する。
2 つ目の調整表（契約の測定要素別）では、 PAA モデルを用いて測定されない契約について、将来キャッ
シュ・フローの現在価値の見積りの変動、非金融リスクの調整および契約上のサービス・マージンを別々に
分析する。
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発行された保険契約の帳簿価額の期首残高から期末残高への調整表（負債の種類別）
2023 年 6月 30 日 2022 年 12 月 31 日
残存カバーに係 残存カバーに係
る負債 発生保険金に係る負債 合計 る負債 発生保険金に係る負債
PAA を用いて測 PAA を用いて測
定される契約 定される契約
PAA を用
非金 非金
将来
PAA を用
将来
合計
いて測
損失要
融 融
キャッ
いて測定
損失要素 損失 損失要素 損失
キャッ
定され
素を除
シュ・ リス リス
されない
を除く 要素 を除く 要素
シュ・フ
ない
く
フロー クの クの
契約
ローの現
契約
の現在 リス リス
在価値の
価値の ク ク
見積り
見積り
調整 調整
（百万ユーロ）
発行された保険契約の
319,790 91 6,338 4,916 133 331,268 365,373 98 6,976 4,575 118 377,140
期首正味帳簿価額
資産である発行され
た保険契約ポート
- - - - - - (473 ) - 395 - - (78)
フォリオの期首帳簿
価額
負債である発行され
た保険契約ポート
319,790 91 6,338 4,916 133 331,268 365,846 98 6,581 4,575 118 377,218
フォリオの期首帳簿
価額
保険収益 (6,913) (6, 913 ) (13, 190 ) (13 ,190)
保険サービス費用 854 10 2,181 2,240 - 5,285 1,586 (7) 3,954 4,544 24 10,101
発生保険金（投資
要素を除く。）お
よびその他の発生 - (11) 2,275 2,338 35 4,636 - (34) 4,024 4,602 53 8,646
した保険サービス
費用
保険獲得キャッ
854 854 1,586 1,586
シュ・フローの償却費
発生保険金に係る
負債に関連する履
(95) (98) (35) (227) (70) (59) (29) (158)
行キャッシュ・フ
ローの変動
不利な契約グルー
プの損失および当 22 - 22 27 - 27
該損失の戻入
保険サービス利益 (6,059) 10 2,181 2,240 - (1,628) (11,604) (7) 3,954 4,544 24 (3,090)
保険金融収益または保
9,380 - 47 63 2 9,492 (45,440) 1 (2) (348) (8) (45,798)
険金融費用
純損益およびその他の
包括利益に認識された 3,321 11 2,228 2,303 2 7,864 (57,044) (6) 3,951 4,195 16 (48,887)
変動合計
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投資要素 (14,648) 14,648 - - (23,194) 23,194 - -
その他の変動 (198) 4 16 (5) (1) (185) 373 (1) (124) 2 (1) 249
当期におけるキャッ
20,394 (17,622) (2,300) - 472 34,282 (27 ,660) (3, 856 ) - 2,766
シュ・フロー
発行された保険契
21,328 21,328 35,756 35,756
約に係る受取保険料
保険獲得キャッ
(934) (7) (941) (1,474) (14) (1,488)
シュ・フロー
発行された保険契
約に係る発生保険
金およびその他の
保険サービス費用
(17,622) (2,293) (19,915) (27,660) (3,842) (31,502)
の支払額（保険獲
得キャッシュ・フ
ローを除く。投資
要素を含む。）
発行された保険契約の
328,659 105 5,608 4,914 134 339,419 319,790 91 6,338 4,916 133 331,268
期末正味帳簿価額
資産である発行され
た保険契約ポート
- - - - - - - - - - - -
フォリオの期末帳簿
価額
負債である発行され
た保険契約ポート
328,659 105 5,608 4,914 134 339,419 319,790 91 6,338 4,916 133 331,268
フォリオの期末帳簿
価額
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発行された保険契約の期首残高から期末残高への調整表（契約の測定要素別。保険料配分アプローチで測定
された契約を除く。）
2023 年 6月 30 日 2022 年 12 月 31 日
将来キャッ
契約上の
将来キャッ
契約上の
非金融リ シュ・フ 非金融リ
シュ・フロー サービ
スクのリ 合計 ローの現在 スクのリ サービス・ 合計
の現在価値の ス・
スク調整 価値の見積 スク調整
マージン
見積り
マージン
（百万ユーロ） り
発行された保険契約の期首正味
298,691 3,521 23,597 325,809 346,632 3,340 22,140 372,112
帳簿価額
資産である発行された保険契
約ポートフォリオの期首帳簿 - - - - (1,011) 390 543 (78)
価額
負債である発行された保険契
約ポートフォリオの期首帳簿 298,691 3,521 23,597 325,809 347,643 2,949 21,597 372,189
価額
将来のサービスに関連する変動 (3,298) 251 3,071 24 (4,456) 562 3,919 24
契約上のサービス・マージ
(1,405) 64 1,341 - (1,751) 272 1,479 -
ンを調整する見積りの変動
契約上のサービス・マージ
ンを調整しない見積りの変 14 1 - 15 7 2 9
動
当期中に当初認識された契
(1,907) 185 1,730 9 (2,712) 288 2,440 16
約の影響
現在のサービスに関連する変動 167 (152) (1,299) (1,284) (123) (239) (2,527) (2,889)
サービスの移転を反映して
純損益に認識された契約上 - - (1,299) (1,299) (2,527) (2,527)
のサービス・マージン
将来のサービスまたは過去
のサービスに関連しない非
- (152) - (152) (239) (239)
金融リスクのリスク調整の
変動
実績調整額（非金融リスク
167 - - 167 (123) (123)
のリスク調整額を除く。）
過去のサービスに関連する変動 (95) - - (95) (64) (7) (71)
発生保険金に関連する履行
(95) - - (95) (64) (7) (71)
キャッシュ・フローの変動
保険サービス利益 (3,226) 99 1,772 (1, 355 ) (4,643) 316 1,392 (2,935)
保険金融収益または保険金融費
9,382 15 31 9,428 (45,368) (134) 62 (45,441)
用
純損益およびその他の包括利益
6,156 114 1,803 8,073 (50,011) 182 1,454 (48,376)
に認識された変動合計
その他の変動 (171) (1) (5) (177) 245 - 3 248
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当期におけるキャッシュ・フ
218 - - 218 1,825 1,825
ロー
発行された保険契約に係る
18,441 - - 18,441 30,369 30,369
受取保険料
保険獲得キャッシュ・フ
(601) - - (601) (884) (884)
ロー
発行された保険契約に係る
発生保険金およびその他の
保険サービス費用の支払額
(17,622) - - (17,622) (27,660) (27,660)
（保険獲得キャッシュ・フ
ローを除く。投資要素を含
む。）
発行された保険契約の期末正味
304,894 3,634 25,395 333,923 298,691 3,521 23,597 325,809
帳簿価額
資産である発行された保険契
約ポートフォリオの期末帳簿
- - - - - - - -
価額
負債である発行された保険契
約ポートフォリオの期末帳簿 304,894 3,634 25,395 333,923 298,691 3,521 23,597 325,809
価額
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保有している再保険契約の帳簿価額の期首残高から期末残高への調整（資産の種類別）
2023 年 6月 30 日 2022 年 12 月 31 日
残存カバーに係 残存カバーに係
発生保険金に係る資産 合計 発生保険金に係る資産
る資産 る資産
PAA を用いて 測 PAA を用いて 測
定される契約 定される契約
PAA を PAA を用
非金
将来
将来
合計
損失回 用いて 損失回 損失回 いて測
融 非金融
キャッ
損失回 損失回
キャッ
収を除 測定さ 収を除 収を除 定され
シュ・ リス リスク
収 収
シュ・フ
く れない く く ない契
フロー クの のリス
ローの現
契約 約
の現在 リス ク
在価値の
価値の ク
調整
見積り
見積り
調整
（百万ユーロ）
保有している再保険契約 の期
76 5 104 676 24 885 71 9 240 450 17 787
首正味帳簿価額
資産である保有している再
保険契約ポートフォリオの 221 5 50 676 24 977 139 9 240 474 17 879
期首帳簿価額
負債である保有している再
保険契約ポートフォリオの (145) - 53 - - (92) (68) - - (24) - (92)
期首帳簿価額
支払保険料の配分 (352) (352) (763) (763)
再保険者から回収した金額 - (1) 136 111 (2) 243 1 (4) 363 555 8 923
当期中の発生保険金およ
びその他の費用に関して - - 65 103 2 171 1 - 369 551 12 933
回収した金額
発生保険金の資産に関連
する履行キャッシュ・フ 70 8 (4) 73 (6) 4 (4) (6)
ローの変動
潜在的に不利な契約に関
連する損失回収要素の変 (1) (1) (4) (4)
動
保有している再保険契約の発
行者による債務不履行リスク (3) - - - - (3) 2 - - - - 2
の変動の影響
保有している再保険契約に関
(355) (1) 135 111 (2) (112) (760) (4) 364 555 8 163
連する収益または費用
保有している再保険契約に関
連する 保険金融収益または保 8 - 1 10 - 20 (167) - (6) (27) (1) (201)
険金融費用
純損益およびその他の包括利
(347) (1) 137 121 (2) (92) (927) (4) 357 529 7 (38)
益に認識された変動合計
投資要素 (4) 3 1 - (11) 9 2 -
その他の変動 7 (1) (21) 38 - 23 71 - (119) (99) - (147)
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当期におけるキャッシュ・フ
429 (99) (233) - 97 872 (385) (206) - 281
ロー
保有している再保険契約
429 429 872 872
に係る支払保険料
再保険者から回収した金
(99) (233) (332) (385) (206) (591)
額（投資要素を含む。）
保有している再保険契約 の期
161 3 124 602 23 913 76 5 103 676 24 884
末正味帳簿価額
資産である保有している再
保険契約ポートフォリオの 309 3 99 602 23 1,036 221 5 50 676 24 976
期末帳簿価額
負債である保有している再
保険契約ポートフォリオの (148) - 25 - - (123) (145) - 53 - - (92)
期末帳簿価額
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保有している再保険契約の帳簿価額の期首残高から期末残高への調整（契約の測定要素別。保険料配分アプ
ローチで測定された契約を除く。）
2023 年 6月 30 日 2022 年 12 月 31 日
契約上の 契約上の
将来キャッ 将来キャッ
非金融リ 非金融リ
シュ・フロー サービ シュ・フロー サービ
スクのリ 合計 スクのリ 合計
の現在価値の ス・ の現在価値の ス・
スク調整 スク調整
見積り 見積り
マージン マージン
（百万ユーロ）
保有している再保険契約の期首正味帳
(226) 103 251 128 (46) 124 238 316
簿価額
資産である保有している再保険契約
75 46 99 220 49 122 212 383
ポートフォリオの期首帳簿価額
負債である保有している再保険契約
(301) 57 152 (92) (95) 2 26 (67)
ポートフォリオの期首帳簿価額
将来のサービスに関連する変動 (87) 3 84 - (48) 21 27 -
契約上のサービス・マージンを調
(88) 2 86 - (24) 18 6 -
整する見積りの変動
契約上のサービス・マージンを調
- - - - - -
整しない見積りの変動
契約上のサービス・マージンを調
整する潜在的に不利な契約の損失 - - - -
回収要素における増加額
当期中に当初認識された契約の影
1 1 (2) - (24) 3 21 -
響
現在のサービスに関連する変動 4 (7) (104) (107) (4) (18) (26) (48)
受取サービスを反映して純損益に
認識された契約上のサービス・ (104) (104) (26) (26)
マージン
支払保険料の配分から除外された
- - - -
損失回収要素の戻入
将来のサービスまたは過去のサー
ビスに関連しない非金融リスクの (7) (7) (18) (18)
リスク調整の変動
実績調整額（非金融リスクのリス
4 4 (4) (4)
ク調整額を除く。）
過去のサービスに関連する変動 70 - 70 (5) - (5)
発生保険金に関連する履行キャッ
70 - 70 (5) - (5)
シュ・フローの変動
保有している再保険契約の発行者によ
(3) (3) 2 2
る債務不履行リスクの変動の影響
保有している再保険契約に関連する収
(16) (3) (21) (40) (55) 3 1 (51)
益または費用
保有している再保険契約に関連する保
2 3 5 10 (160) (24) 10 (174)
険金融収益または保険金融費用
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純損益およびその他の包括利益に認識
(14) - (16) (30) (215) (21) 11 (225)
された変動合計
その他の変動 10 (1) (3) 6 (50) - 2 (48)
当期におけるキャッシュ・フロー 12 12 85 85
保有している再保険契約に係る受
111 111 466 466
取保険料
再保険者から回収した金額（投資
(99) (99) (381) (381)
要素を含む。）
保有している再保険契約の期末正味帳
(218) 102 232 116 (226) 103 251 128
簿価額
資産である保有している再保険契約
110 45 84 239 75 46 99 220
ポートフォリオの期末帳簿価額
負債である保有している再保険契約
(328) 57 148 (123) (301) 57 152 (92)
ポートフォリオの期末帳簿価額
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保険収益
期間中に認識された保険収益の内訳は下表のとおりである。
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
残存カバーに係る負債の変動 3,547 3,469
当期中に発生した保険サービス費用 2,086 2,134
非金融リスクのリスク調整の変動 154 136
当期中の保険契約 サービスの移転により純損益に認識された契約上の
1,299 1,182
サービス・マージン
その他の金額（受取保険料の実績調整額を含む。） 8 17
保険料のうち保険獲得キャッシュ・フローの回収に係る部分の配分 561 434
PAA を適用して測定されない契約からの保険収益 4,108 3,903
PAA を適用して測定される契約からの保険収益 2,805 2,601
保険収益 6,913 6,504
うち、修正遡及アプローチが適用された保険契約 3,324 4,179
うち、公正価値アプローチが適用された保険契約 - -
保険金融収益または保険金融費用
下表は、期間中の保険金融収益または保険金融費用の合計額および純損益および OCI に認識された投資収益
（純額）の内訳を示したものである。
2023 年 6月 30 日 2022 年 6月 30 日
その他の契約 その他の契約
直接連動有配当 直接連動有配当
（百万ユーロ） 保険契約 および自己資本 合計 保険契約 および自己資本 合計
投資費用控除後の投資収益 8,733 876 9,609 (36,455) (3,375) (39,829)
純損益に認識された投資費用控除
6,219 492 6,711 (10,578) (875) (11,453)
後の投資収益（純額）
投資収益 3,471 300 3,771 3,787 347 4,134
投資費用 (372) (5) (377) (459) (25) (484)
減損の戻入および償却費の控除後
の投資の処分に係る利益／（損 (76) 0 (76) 3 - 3
失）
純損益を通じて公正価値で測定さ
3,184 194 3,378 (13,908) (1,198) (15,106)
れた投資の公正価値の変動
投資に係る減損の変動 12 3 15 (1) 1 -
その他の包括利益に認識された投
2,514 384 2,898 (25,877) (2,500) (28,376)
資に係る利益／（損失）
純損益に組替えられるその他の包
括利益を通じて公正価値で測定す
2,366 408 2,774 (25,877) (2,497) (28,374)
る負債性金融商品に係る利益／
（損失）
純損益に組替えられることのない
その他の包括利益を通じて公正価
148 (24) 124 - (3) (3)
値で測定する資本性金融商品に係
る利益／（損失）
保険金融収益または保険金融費用 (9,392) (81) (9,473) 36,230 333 36,563
純損益に認識された保険金融収益
(6,456) (92) (6,548) 10,318 74 10,392
または保険金融費用
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純損益に認識された発行された保
険契約による保険金融収益または (6,456) (116) (6,572) 10,318 49 10,367
保険金融費用
割引率解消の影響 - (152) (152) - (16) (16)
金利およびその他の財務上の仮
- 51 51 - 508 508
定の変更による影響
直接連動有配当保険契約に係る
保険金融収益または保険金融費 (9,391) - (9,391) 36,282 - 36,282
用
分解オプション 2,935 (15) 2,920 (25,964) (443) (26,407)
リスク軽減オプションを適用し
0 - 0 - - -
て純損益に認識された金額
純損益に認識された発行された
保険契約の帳簿価額の変動に係 0 0 0 - - -
る為替換算差異
純損益に認識された保有している
再保険契約による保険金融収益ま - 24 24 - 25 25
たは保険金融費用
割引率解消の影響 - 26 26 - 5 5
金利およびその他の財務上の仮
- (6) (6) - (164) (164)
定の変更による影響
分解オプション - 4 4 - 184 184
純損益に認識された保有してい
る再保険契約の帳簿価額の変動 - 0 0 - - -
に係る為替換算差異
その他の包括利益に認識された保
(2,936) 11 (2,925) 25,912 259 26,171
険金融収益または保険金融費用
その他の包括利益に認識された発
行された保険契約による保険金融 (2,936) 15 (2,921) 25,912 444 26,356
収益または保険金融費用
純損益に組替えられるその他の
(2,694) 15 (2,679) 25,964 444 26,408
包括利益に認識された保険金融
収益または保険金融費用
純損益に組替えられることのな
いその他の包括利益に認識され
(242) - (242) (52) - (52)
た保険金融収益または保険金融
費用
その他の包括利益に認識された保
有している再保険契約による保険 - (4) (4) - (185) (185)
金融収益または保険金融費用
その他の包括利益に認識された
保有している再保険契約に関連
- (4) (4) - (185) (185)
する保険金融収益または保険金
融費用
裁量権のある有配当性を伴わない
- (87) (87) - 584 584
投資契約の価値の変動
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保険契約－移行期の金額
IFRS 第 17 号の移行規定においては、 IFRS 第 17 号の適用による会計方針の変更は、実務上可能な場合は、移
行日に完全遡及アプローチを用いて適用しなければならない。完全遡及アプローチに基づき、当行グループ
は、移行日（ 2022 年 1 月 1 日）に以下を行わなければならない。
・ IFRS 第 17 号をこれまで適用していたかのように、各保険契約グループを識別し、認識し、測定するこ
と。
・ IFRS 第 17 号をこれまで適用していたかのように、保険獲得キャッシュ・フローに係る資産（もしあれ
ば）を識別し、認識し、測定すること（ただし、移行日以前の回収可能性の評価を行うことは要求され
ない。）。
・ IFRS 第 17 号をこれまで適用していたならば存在しなかったであろう残高の認識を中止すること。
・結果として生じる正味差異を株主持分に計上すること。
保険契約グループまたは保険獲得キャッシュ・フローに係る資産の測定において、同基準の遡及適用が実
務上不可能な場合に限り、当行グループは、同基準の移行規定に定められる 2 つの代替アプローチ（修正遡及
アプローチまたは公正価値アプローチ）のいずれかを選択できる。
移行日である 2022 年 1 月 1 日に、当行グループは、直近の損害保険契約（ PAA モデルに従って測定）およびク
レディ・アグリコル・アシュランス・ルトレット（年金保険）一般基金の年金保険契約の測定に、完全遡及
アプローチを適用した。
当行グループは、移行日現在において認識する保険契約グループの測定に、修正遡及アプローチを使用し
た。当行グループは、公正価値アプローチは使用していない。当行グループは、同基準の完全遡及適用に必
要なすべての情報（収集されたデータのみならず、過去の会計期間になされた仮定や見積り）を入手できな
いために、関連する契約グループについて完全遡及アプローチの適用が実務上不可能であると判断した。
修正遡及アプローチ（ MRA ）は、過度なコストや労力をかけずに入手可能な合理的かつ裏付け可能な情報を
用いて、可能な範囲で完全遡及適用に最も近い結果を達成することを目的としている。
そのため、このアプローチは、いくつかの領域における修正を含んでいる。これらの修正は、完全遡及ア
プローチを適用するために必要な合理的かつ裏付け可能な情報を入手できない場合に限り使用することがで
きる。
当行グループが移行日現在の一部の契約グループの測定に使用した修正遡及アプローチに対する主な変更
点は、以下のとおりである。
・保険契約グループの識別、およびどの契約が直接連動有配当保険契約に該当するかの判断を、移行日現
在の入手可能な情報に基づき行うこと。
・グループを、発行時点が 1 年超離れた保険契約を含まないグループにするという規定を適用しないこと。
・移行日現在の直接連動有配当保険契約以外の保険契約グループの CSM （または損失要素（もしあれば））
については、特に以下のとおり決定すること。
・当初認識日の将来キャッシュ・フローの見積りは、移行日における将来キャッシュ・フローの金額
を、当初認識日から移行日までの間に発生したことが判明しているキャッシュ・フローで調整した金
額とする。
・当初認識日に適用される割引率は、移行日におけるグループ内の契約の平均年数に対応して見積もっ
たイールド・カーブを用いて決定する。
・当初認識日における非金融リスクに係るリスク調整は、移行日における非金融リスクに係るリスク調
整に予想される移行日前のリスク解放額を調整して決定する。
・上記で決定した当初認識日における割引率を、 CSM に係る利息計上に使用する。
・移行日前のサービスの移転により純損益に認識する CSM の金額は、当該日における残存カバー単位を移
行日前の契約グループに基づいて提供されたカバー単位と比較して決定する。
・移行日現在の直接連動有配当保険契約グループの CSM （または損失要素（もしあれば））については、当
該契約グループに基づいて提供されるすべてのサービスについての CSM の合計の代理数値（移行日現在の
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基礎となる項目の公正価値から履行キャッシュ・フローを控除し、当該日より前に保険契約者に請求し
た金額、当該日より前に支払った金額のうち基礎となる項目に基づいて変動しなかったであろう金額、
当 該日より前のリスクからの解放により生じた非金融リスクに係るリスク調整の変動、および移行日よ
り前に発生した保険獲得キャッシュ・フローのうちグループに配分した金額を調整後）を計算し、当該
金額から当該日より前に提供されたサービスに関連する CSM の金額を控除して決定する。
・ OCI オプションを適用する場合には、移行日現在の株主持分に認識する保険金融収益または保険金融費用
の累積額を、以下のとおり決定する。
・直接連動有配当保険契約以外の保険契約グループについては、上記で決定した当初認識日における割
引率を使用するか、またはゼロとみなす。
・企業が基礎となる項目を保有する直接連動有配当保険契約については、基礎となる項目について株主
持分に計上された累積額と同額とみなす。
移行日において、当行グループは、保険獲得キャッシュ・フローに係る資産の識別および測定に、 修正遡
及アプローチも 公正価値に基づくアプローチも適用しなかった。
契約上のサービス・マージンの期首から期末残高への調整－発行した保険契約
移行日に使用された測定アプローチによる発行した保険契約の契約上のサービス・マージンの期首から期
末残高への調整は、下表に示されている。
2023 年 6月 30 日
移行日に認識された保険契約
移行日後に
完全遡及 修正遡及 公正価値
認識された 合計
アプローチが アプローチが アプローチが
保険契約
適用された 適用された 適用された
（百万ユーロ） 保険契約 保険契約 保険契約
期首における契約上のサービス・マージン 856 20,456 - 2,285 23,597
資産である発行した保険契約のポート
フォリオの期首における契約上のサービ - - - - -
ス・マージン
負債である発行した保険契約のポート
フォリオの期首における契約上のサービ 856 20,456 - 2,285 23,597
ス・マージン
将来のサービスに関連する変動 57 1,362 - 1,652 3,071
契約上のサービス・マージンを調整する
57 1,362 - (78) 1,341
見積りにおける変動
当期において当初認識された契約の影響 - - - 1,730 1,730
当期中のサービスに関連する変動 (24) (1,147) - (128) (1,299)
サービスの移行を反映するために純損益
に認識された契約上のサービス・マージ (24) (1,147) - (128) (1,299)
ン
保険サービスの業績 33 215 - 1,525 1,772
保険金融収益または保険金融費用 - 28 - 3 31
純損益およびその他の包括利益に認識され
33 243 - 1,527 1,803
た変動の合計
その他の変動 - (6) - 1 (5)
期末における契約上のサービス・マージン 889 20,693 - 3,813 25,395
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資産である発行した保険契約のポート
フォリオの期末における契約上のサービ - - - - -
ス・マージン
負債である発行した保険契約のポート
フォリオの期末における契約上のサービ 889 20,693 - 3,813 25,395
ス・マージン
2022 年 12 月 31 日
移行日に認識された保険契約
移行日後に
完全遡及 修正遡及 公正価値
認識された 合計
アプローチが アプローチが アプローチが
保険契約
適用された 適用された 適用された
（百万ユーロ） 保険契約 保険契約 保険契約
期首における契約上のサービス・マージン 771 21,369 - - 22,140
資産である発行した保険契約のポート
フォリオの期首における契約上のサービ - 543 - - 543
ス・マージン
負債である発行した保険契約のポート
フォリオの期首における契約上のサービ 771 20,826 - - 21,597
ス・マージン
将来のサービスに関連する変動 133 1,385 - 2,401 3,919
契約上のサービス・マージンを調整する
133 1,385 - (39) 1,479
見積りにおける変動
当期において当初認識された契約の影響 - - - 2,440 2,440
当期中のサービスに関連する変動 (47) (2,358) - (121) (2,527)
サービスの移行を反映するために純損益
に認識された契約上のサービス・マージ (47) (2,358) - (121) (2,527)
ン
保険サービスの業績 85 (973) - 2,280 1,392
保険金融収益または保険金融費用 57 - 5 62
純損益およびその他の包括利益に認識され
85 (917) - 2,285 1,454
た変動の合計
その他の変動 - 4 - - 4
期末における契約上のサービス・マージン 856 20,456 - 2,285 23,597
資産である発行した保険契約のポート
フォリオの期末における契約上のサービ - - - - -
ス・マージン
負債である発行した保険契約のポート
フォリオの期末における契約上のサービ 856 20,456 - 2,285 23,597
ス・マージン
保険収益
移行日に使用された測定アプローチにおける（発行した保険契約に係る）保険収益の内訳は、下記注記 5.2
に示されている。
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契約上のサービス・マージンの期首から期末残高への調整－保有している再保険契約
移行日に使用された測定アプローチにおける保有している再保険契約の契約上のサービス・マージンの期
首から期末残高への調整は、下表に示されている。
2023 年 6月 30 日
移行日に認識された再保険契約
移行日後に
完全遡及 修正遡及 公正価値
認識された 合計
アプローチが アプローチが アプローチが
再保険契約
適用された 適用された 適用された
（百万ユーロ） 再保険契約 再保険契約 再保険契約
期首における契約上のサービス・マージン - 245 - 7 251
資産である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期首における契約上の - 94 - 5 99
サービス・マージン
負債である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期首における契約上の - 151 - 2 152
サービス・マージン
将来のサービスに関連する変動 - 84 - - 84
契約上のサービス・マージンを調整する
- 84 - 1 85
見積りにおける変動
契約上のサービス・マージンを調整する
不利な元受契約の損失回収要素における - - - - -
増加
当期において当初認識された契約の影響 - - - (2) (2)
当期中のサービスに関連する変動 - (106) - 3 (104)
受領したサービスを反映するために純損
益に認識された契約上のサービス・マー - (106) - 3 (104)
ジン
支払保険料の配分から除外された損失回
- - - - -
収要素の戻入
保有している再保険契約による収益または
- (22) - 2 (20)
費用
保有している再保険契約に関連する保険金
- 5 - - 5
融収益または保険金融費用
純損益およびその他の包括利益に認識され
- (17) - 2 (15)
た変動の合計
その他の変動 - (4) - - (4)
期末における契約上のサービス・マージン - 223 - 9 232
資産である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期末における契約上の - 77 - 7 84
サービス・マージン
負債である保有したている再保険契約の
ポートフォリオの期末における契約上の - 146 - 2 148
サービス・マージン
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2022 年 12 月 31 日
移行日に認識された再保険契約
移行日後に
修正遡及 公正価値
完全遡及
認識された 合計
アプローチが アプローチが
アプローチが
再保険契約
適用された 適用された
適用された再保
険契約
（百万ユーロ） 再保険契約 再保険契約
期首における契約上のサービス・マージン 238 238
資産である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期首における契約上の 212 212
サービス・マージン
負債である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期首における契約上の 26 26
サービス・マージン
将来のサービスに関連する変動 6 21 27
契約上のサービス・マージンを調整する
6 6
見積りにおける変動
契約上のサービス・マージンを調整する
不利な元受契約の損失回収要素における - -
増加
当期において当初認識された契約の影響 21 21
当期中のサービスに関連する変動 (11) (14) (26)
受領したサービスを反映するために純損
益に認識された契約上のサービス・マー (11) (14) (26)
ジン
支払保険料の配分から除外された損失回
- -
収要素の戻入
保有している再保険契約による収益または
(5) 7 1
費用
保有している再保険契約に関連する保険金
10 - 10
融収益または保険金融費用
純損益およびその他の包括利益に認識され
5 7 12
た変動の合計
その他の変動 3 - 3
期末における契約上のサービス・マージン 245 7 252
資産である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期末における契約上の 94 5 99
サービス・マージン
負債である保有している再保険契約の
ポートフォリオの期末における契約上の 151 2 153
サービス・マージン
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注記 6 貸借対照表に対する注記
6.1 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
売買目的保有金融資産 291,764 249,249
純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融資産 209,135 197,223
資本性金融商品 42,015 46,093
(1)
73,986 69,191
「 SPPI 」テストの要件を満たさない負債性金融商品
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されたその他の負
3,170 -
債性金融商品
資産担保ユニット・リンク契約 89,964 81,939
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産 - -
帳簿価額 500,898 446,472
うち、貸付有価証券 5 214
(1) 2023 年 6 月 30 日現在の 62,793 百 万ユーロの投資信託を含む（ 2022 年 12 月 31 日現在は 57,606 百 万ユーロ）。
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
売買目的保有金融負債 275,652 238,700
(1)
70,746 53,939
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債
(2)
346,398 292,639
帳簿価額
(1) 2023 年 6 月 30 日現在の発行体スプレッドに関連する -515 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在の発行体スプレッドは -411
百万ユーロ）を含み、その変動はその他の包括利益で認識され 組替えられること は ない 。
(2) 2023 年 6 月 30 日現在の 借入有価証券 8 百万ユーロを含む（ 2022 年 12 月 31 日現在は 8 百万ユーロ）。
IFRS 第 9 号に従って、クレディ・アグリコル・エス・エーは、自社の信用リスクの変動に起因する公正価値
の変動を、市況の変化に起因する価値の変動から分離する方法を用いて計算した。
・自社の信用リスクを計算する基準
自社の信用リスクの計算において考慮される要素は、発行体によって異なる。クレディ・アグリコル・エ
ス・エー内において使用される要素は、発行の種類に基づく市場での借換えコストの変動である。
・自社の信用リスク調整における未実現損益（その他の包括利益に認識される）の計算
クレディ・アグリコル・エス・エーが選ぶ手法は、発行の流動的部分に基づくものである。すべての発行
は単純な貸出／借入の群で反復される。すべての発行の自社の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動
は、そのため、前述の貸出・借入の公正価値の変動に一致する。これらは、借換えコストの変動による貸
出／借入ポートフォリオの公正価値の変動と等しい。
・自社の信用リスクにおける実現損益（利益剰余金に認識される）の計算
クレディ・アグリコル・エス・エーは、取引解消時の自社の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動
を利益剰余金に振替えることを選択した。したがって、全額または一部の早期償還がある場合、感応度に基
づく計算が行われる。かかる計算は、発行日から償還日の間のかかるスプレッドの変動を乗じた信用スプ
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レッドの感応度の合計である、所与の発行における自社の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動の測
定からなる。
6.2 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
2023 年 6 月 30 日
（百万ユーロ）
帳簿価額 未実現利益 未実現損失
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を
204,531 726 (23,359)
通じて公正価値で測定する負債性金融商品
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通
6,057 1,315 (1,088)
じて公正価値で測定する資本性金融商品
合計 210,588 2,041 (24,447)
2022 年 12 月 31 日
（百万ユーロ）
帳簿価額 未実現利益 未実現損失
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を
206,093 705 (26,621)
通じて公正価値で測定する負債性金融商品
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通
2,767 554 (910)
じて公正価値で測定する資本性金融商品
合計 208,860 1,259 (27,531)
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品
2023 年 6 月 30 日
（百万ユーロ） 未実現利益 未実現損失
帳簿価額
政府短期証券および類似証券
65,267 446 (9,448)
債券およびその他の利付証券
138,827 280 (13,890)
債務 証券合計
204,094 726 (23,338)
金融機関に対する貸出金および債権
- - -
顧客に対する貸出金および債権
437 - (21)
貸出金および債権合計
437 - (21)
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通
204,531 726 (23,359)
じて公正価値で測定する負債性金融商品合計
法人所得税
(153) 6,127
純損益に組替えられる可能性のある負債性金融商品に係る
573 (17,232)
その他の包括利益（税引後）
2022 年 12 月 31 日
（百万ユーロ） 未実現利益 未実現損失
帳簿価額
政府短期証券および類似証券
64,570 366 (11,071)
債券およびその他の利付証券
141,522 339 (15,550)
債務 証券合計
206,093 705 (26,621)
金融機関に対する貸出金および債権
- - -
顧客に対する貸出金および債権
- - -
貸出金および債権合計
- - -
純損益に組替えられる可能性のあるその他の包括利益を通
206,093 705 (26,621)
じて公正価値で測定する負債性金融商品合計
法人所得税
(121) 6,992
純損益に組替えられる可能性のある負債性金融商品に係る
584 (19,629)
その他の包括利益（税引後）
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
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純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るその他の包括利益
2023 年 6 月 30 日
（百万ユーロ）
帳簿価額 未実現利益 未実現損失
株式およびその他の変動持分証券 3,742 457 (250)
非連結持分投資 2,315 858 (838)
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通
6,057 1,315 (1,088)
じて公正価値で測定する資本性金融商品合計
法人所得税 (75) 45
純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係る
1,240 (1,043)
その他の包括利益（税引後）
2022 年 12 月 31 日
（百万ユーロ）
帳簿価額 未実現利益 未実現損失
株式およびその他の変動持分証券 671 17 (99)
非連結持分投資 2,097 536 (811)
純損益に組替えられることのないその他の包括利益を通じ
2,767 554 (910)
て公正価値で測定する資本性金融商品合計
法人所得税 (24) 8
純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るそ
529 (902)
の他の包括利益（税引後）
当期中に認識が中止された資本性金融商品
2023 年 6 月 30 日
認識の中止の日に
(1) (1)
（百万ユーロ）
実現利益累計額 実現損失累計額
おける公正価格
株式およびその他の変動持分証券 673 92 (19)
非連結持分投資 17 - (2)
資本性金融商品に係る投資合計 690 92 (21)
法人所得税 - -
純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るその
92 (21)
(1)
他の包括利益（税引後）
(1) 実現利益／損失は、関連する商品の認識の中止時に利益剰余金に振替えられる 。
2022 年 12 月 31 日
認識の中止の日に
(1) (1)
（百万ユーロ）
実現利益累計額 実現損失累計額
おける公正価格
株式およびその他の変動持分証券 5 2 (9)
非連結持分投資 77 7 (14)
資本性金融商品に係る投資合計 82 9 (23)
法人所得税 - -
純損益に組替えられることのない資本性金融商品に係るその
9 (23)
(1)
他の包括利益（税引後）
(1) 実現利益／損失は、関連する商品の認識の中止時に利益剰余金に振替えられる 。
6.3 償却原価で測定する金融資産
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
金融機関に対する貸出金および債権 582,192 567,512
顧客に対する貸出金および債権 510,936 488,571
債務証券 82,819 87,206
帳簿価額 1,175,947 1,143,289
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金融機関に対する貸出金および債権
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
金融機関
貸出金および債権 114,929 107,927
(1)
14,243 7,882
うち、貸倒が懸念されない当座貸越
(1)
315 391
うち、貸倒が懸念されないコールローン
担保差入有価証券 - -
売戻し条件付買入有価証券 17,454 15,012
劣後ローン 171 503
その他の貸出金および債権 70 66
総額 132,624 123,508
減損 (431) (445)
金融機関に対する貸出金および債権純額 132,192 123,063
クレディ・アグリコル内部取引
当座勘定 1 1
売戻し条件付買入有価証券 9 48
定期預金および貸付金 449,723 444,133
劣後ローン 267 267
クレディ・アグリコル内部取引合計 450,000 444,449
帳簿価額 582,192 567,512
(1) これらの取引の一部は、キャッシュ・フロー計算書における「金融機関に対する要求払預け金および預り金の残高
純額」の項目から構成されている。
顧客に対する貸出金および債権
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
顧客との取引
売掛債権 42,366 43,805
顧客に対するその他の貸出金 430,654 413,541
担保差入有価証券 - -
売戻し条件付買入有価証券 5,332 5,726
劣後ローン 52 55
保険債権 - -
再保険債権 - -
関連会社当座勘定への貸付 59 39
当座貸越 13,422 14,815
総額 491,885 477,981
減損 (9,159) (8,869)
顧客に対する貸出金および債権純額 482,726 469,112
ファイナンス・リース
不動産リース 5,812 5,744
設備リース、オペレーティング・リースおよび類似の取引 22,948 14,185
総額 28,761 19,929
減損 (551) (470)
ファイナンス・リース業務純額 28,210 19,459
(1)
510,936 488,571
帳簿価額
(1) 2023 年 6 月 30 日現在、 COVID-19 による公衆衛生上の危機を受けた経済支援策の一環として、クレディ・アグリコル・
エス・エーが顧客に供与したフランス政府保証融資（ SGL ）の総額（すなわち、残存債権の額）は、 4.8 十億ユーロ
であった（ 2022 年 12 月 31 日現在は 6.1 十億ユーロ）。
債務証券
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
政府短期証券および類似証券 32,126 34,188
債券およびその他の利付証券 50,815 53,122
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総額 82,941 87,310
減損 (122) (104)
帳簿価額 82,819 87,206
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6.4 償却原価で測定する金融負債
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
金融機関に対する債務 243,033 284,231
顧客に対する債務 807,005 825,607
債務証券 242,150 214,715
帳簿価額 1,292,187 1,324,553
金融機関に対する債務
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
金融機関
預金および借入金 98,842 137,595
(1)
19,492 17,579
うち、当座預金
(1)
3,367 684
うち、コールマネー
担保受入有価証券 - -
買戻し条件付売却有価証券 22,948 21,436
合計 121,790 159,031
クレディ・アグリコル内部取引
当座預金 32,949 42,210
定期預金および貸付金 88,294 82,943
買戻し条件付売却有価証券 - 48
合計 121,243 125,201
帳簿価額 243,033 284,231
(1) これらの取引の一部は、キャッシュ・フロー計算書における「金融機関に対する要求払預け金および預り金の残高
純額」の項目から構成されている。
2023 年 6 月 30 日現在、 ECB からの TLTRO Ⅲ ローンの残存残高は 45.5 十億ユーロである。
顧客に対する債務
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
当座預金 272,313 308,492
特別貯蓄預金 370,322 365,034
顧客に対するその他の債務 161,053 150,032
買戻し条件付売却有価証券 3,317 2,049
帳簿価額 807,005 825,607
債務証券
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
利付証券 - -
金融証券 6,136 5,906
譲渡可能債務証券 110,562 104,558
債券 120,926 101,736
その他の債務証券 4,525 2,515
帳簿価額 242,150 214,715
6.5 売却目的保有非流動資産および非継続事業
売却目的保有非流動資産および非継続事業の貸借対照表
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
現金および中央銀行預け金 - -
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 - -
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ヘッジ手段のデリバティブ - -
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 - -
償却原価で測定する金融資産 - 3
金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整 - -
当期税金資産および繰延税金資産 - 1
未収収益、前払金およびその他の資産 - 31
資産である発行した保険契約 - -
資産である保有している再保険契約 - -
持分法適用会社に対する投資 101 98
投資不動産 - -
有形固定資産 - -
無形資産 - 1
のれん - -
資産合計 101 134
中央銀行からの預り金 - -
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 - -
ヘッジ手段のデリバティブ - -
償却原価で測定する金融負債 - 10
金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整 - -
当期税金負債および繰延税金負債 - -
未払費用、繰延収益およびその他の負債 - 153
負債である発行した保険契約 - -
負債である保有している再保険契約 - -
引当金 - 3
劣後債務 - -
売却目的保有非流動資産および非継続事業の公正価値の調整（税金を除
39 39
く。）
負債合計 39 205
売却目的保有非流動資産および非継続事業からの純資産 62 (71)
非継続事業の損益計算書
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
収益 - 180
営業費用 - (84)
有形固定資産および無形資産の減価償却費、償却費および減損 - (17)
リスク費用 - (7)
税引前利益 - 72
持分法適用会社の純利益持分 5 -
その他の資産に係る純利益／（損失） - 2
-
のれんの変動額 -
法人所得税 - (30)
当期純利益 5 44
非継続事業の公正価値の調整に関連する利益 1 (20)
非継続事業からの純利益 6 24
非支配持分 - -
非継続事業からの純利益－当行グループの持分 6 24
非継続事業のキャッシュ・フロー計算書
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
営業活動による現金収入／（支出）純額 - (115)
投資活動による現金収入／（支出）純額 - (243)
財務活動による現金収入／（支出）純額 - 116
合計 - (242)
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6.6 投資不動産
2022 年 12 月 31 日
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日
（修正再表示後）
取得原価で測定する投資不動産 889 894
公正価値で測定する投資不動産 10,778 11,080
投資不動産合計 11,667 11,974
取得原価で測定する投資不動産
当行グループの財務書類において取得原価で測定する投資不動産は、第三者に使用させているものを含
め、保険契約の基礎となる項目ではない不動産である。
売却目的保
有非流動資
2022 年 増加 減少 その他の 2023 年
為替換算調
（百万ユーロ） 範囲の変更 産および非
整勘定
12 月 31 日 （取得） （処分） 変動 6 月 30 日
継続事業へ
の振替
総額 1,040 - 13 (11) - - (7) 1,037
減価償却および減損 (146) - (3) 1 - - 1 (148)
取得原価で測定する投
894 - 11 (10) - - (5) 889
(1)
資不動産
(1) 第三者に賃貸している投資不動産を含んでいる。
売却目的保
有非流動資
2021 年 増加 減少 その他の 2022 年
為替換算調
（百万ユーロ） 範囲の変更 産および非
整勘定
12 月 31 日 （取得） （処分） 変動 12 月 31 日
継続事業へ
の振替
総額 1,116 87 (6) (185) - - 28 1,040
減価償却および減損 (158) (37) (10) 54 - - 5 (146)
取得原価で測定する投
958 50 (16) (131) - - 33 894
(1)
資不動産
(1) 第三者に賃貸している投資不動産を含んでいる。
公正価値で測定する投資不動産
当行グループの財務書類において公正価値で測定する投資不動産は、直接連動有配当保険契約の基礎とな
る項目を構成する不動産である。
2022 年
増加 減少 その他の 2023 年
為替換算調 公正価値の
12 月 31 日
（百万ユーロ） 範囲の変更
整勘定 変動
（修正再表 （取得） （処分） 変動 6 月 30 日
示後）
公正価値で測定する投
11,080 - 145 (150) - (300) 3 10,778
資不動産
2021 年
増加 減少 その他の 2022 年
為替換算調 公正価値の
12 月 31 日
（百万ユーロ） 範囲の変更
整勘定 変動
（修正再表 （取得） （処分） 変動 12 月 31 日
示後）
公正価値で測定する投
10,346 - 1,142 (585) - 178 (1) 11,080
資不動産
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6.7 のれん
2023 年 6
2022 年 12 2022 年 12 2023 年 6
増加 減少
期中の減 為替換算 その他の
月 30 日
（百万ユーロ） 月 31 日総 月 31 日純 月 30 日
損損失 調整勘定 変動
（取得） （処分）
額 額 総額
純額
資産収集 7,999 7,999 - - - (3) - 7,996 7,996
1,214 1,214
うち保険 1,214 1,214 - - - - -
5,888 5,888
うち資産運用 - - - (10) - 5,878 5,878
うち国際ウェルス・マネジメント 897 897 - - - 7 - 904 904
フランス国内リテール・バンキン
5,263 4,161 - - - - - 5,263 4,161
グ -LCL
国際リテール･バンキング 3,153 784 - - - (5) - 3,153 779
うちイタリア 2,871 757 - - - - - 2,871 757
うちポーランド 201 - - - - - - 212 -
うちウクライナ 33 - - - - - - 33 -
うちその他の国々 48 27 - - - (5) - 37 22
専門金融サービス 3,080 1,333 7 - - 1 - 3,088 1,341
うち消費者金融（アゴスを除く）
1,755 962 7 - - - - 1,762 969
(1)
うち消費者金融－アゴス 672 103 - - - - - 672 103
うちファクタリング 653 268 - - - 1 - 654 269
大口顧客 2,621 1,396 - - - (1) - 2,621 1,395
うちコーポレート・バンキングお
1,712 487 - - - (1) - 1,712 486
よび投資銀行
うち資産サービシング 909 909 - - - - - 909 909
コーポレート・センター 9 9 - - - - - 9 9
合計 22,125 15,682 7 - - (8) - 22,130 15,681
当行グループの持分 19,933 13,763 7 - - (6) - 19,941 13,764
非支配持分 2,192 1,919 - - - (2) - 2,189 1,917
(1) CA オート・バンクの株式の追加取得に関連して、 2023 年 6 月 30 日現在の専門金融サービスののれんが +7 百万ユーロ増
加した。
のれんは、減損の客観的証拠がある場合、または最低 1 年に 1 回、減損テストが行われる。金利の上昇およ
びロシアとウクライナの紛争によって生じた不確実性だけでは減損の指標にならないとしても、その影響は
すべての経済部門、特に金融部門に及んでいる。これらの不確実性をもたらす要因の影響は、 2022 年 12 月 31
日に承認された予算の 2023 年 6 月 30 日における見直しで更新される様々な事業部門の財務分析に反映されてい
る。
2023 年度第 2 四半期に、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2022 年 12 月 31 日現在で行った減損テスト作
業に使用した分析から大きな乖離がないことを検証した。また、消費者金融 CGU （アゴスを除く。）について
は、ステランティスとの間で締結した契約の履行の影響を確認するために追加の作業が行われた。 2023 年 6 月
30 日に終了した 6 ヶ月間の財務書類の作成において、当該作業には、現在全額出資（全部連結）されている
CAAB を CACF の CGU に組み込むことによる消費者金融 CGU への影響の簡略的な見積りや、これに対応して、過年
度は FCA バンクに配分されていたのれんの一部の再配分（残りは現在、持分法適用の関連会社であるリーシー
ズに配分される。）が含まれていた。
この作業の結果、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 2023 年 6 月 30 日現在、いずれの CGU についてもの
れんの減損を示す兆候を認識していない。
さらに、フランス国内リテール・バンキング － LCL の CGU ののれん － 当行グループの持分に対して感応度分
析が行われた。
・財務パラメータに関して、
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・割引率が 50 ベーシス・ポイント上昇しても、使用価値と連結上の帳簿価額の間にマイナスの差異は生じ
ない。割引率が 100 ベーシス・ポイントとさらに大幅に上昇すると仮定すると、かかる差異はマイナスと
な る。
・当該 CGU に配分された CET1 資本のレベルが 100 ベーシス・ポイント上昇しても、プラスの差異が生じる。
・業務パラメータに関して、
・シミュレーションされた悪化の仮定（すなわち、予測の最終年度におけるリスク費用が 10 ％増加し、同
年度における費用収益比率が +100 ベーシス・ポイント変動するシナリオ）でも、使用価値と連結上の帳
簿価額との間にマイナスの差異は生じない。
主な評価パラメータに対するフランス国内リテール・バンキング－ LCL の CGU の使用価値の感応度
最終年度における 最終年度における
配分された
資本に対す 割引率に関する感応度 リスク費用 費用収益比率
る感応度
に対する感応度 に対する感応度
+100 ベーシ -50 ベーシ +50 ベーシ -100 ベーシ +100 ベーシ
2023 年 6 月 30 日
ス・ポイン ス・ポイン ス・ポイン -10 ％ +10 ％ ス・ポイン ス・ポイン
ト ト ト ト ト
フランス国内リ
テール・バンキ (3 ％ ) 8 ％ (6 ％ ) 2 ％ (2 ％ ) 3 ％ (3 ％ )
ング－ LCL
6.8 引当金
2022 年 範囲の 取崩した戻 未使用戻 為替換算 その他の 2023 年
（百万ユーロ） 繰入額
12 月 31 日 変更 入額 入額 調整勘定 変動 6 月 30 日
住宅購入貯蓄制度リスク 335 - - - - - - 335
融資コミットメントの実行リ
954 - 406 (4) (394) (12) - 950
スク
オペレーショナルリスク 182 - 14 (6) (68) - - 121
従業員退職給付および類似の
1,214 50 71 (90) (15) (17) 14 1,228
給付
訴訟 361 1 37 (21) (34) - 3 347
株式投資 - - - - - - - -
リストラクチャリング 13 - - (2) - - - 11
その他のリスク 462 78 95 (11) (38) (7) (1) 578
合計 3,521 129 622 (134) (548) (36) 16 3,571
2023 年 6 月 30 日現在、従業員退職給付および類似の給付には、リストラクチャリング計画に係る社会的費用
から発生する引当金 191 百万ユーロ （ 2022 年 12 月 31 日現在は 223 百万ユーロ） が含まれている。リストラク
チャリング引当金には、かかる計画に関する非社会的費用が含まれている。
2021 年 範囲の 取崩した戻 未使用戻 為替換算 その他の 2022 年
（百万ユーロ） 繰入額
12 月 31 日 変更 入額 入額 調整勘定 変動 12 月 31 日
住宅購入貯蓄制度リスク 423 - - - (88) - - 335
融資コミットメントの実行リ
1,060 (26) 761 (9) (865) 25 8 954
スク
オペレーショナルリスク 201 (1) 48 (53) (20) 3 4 182
従業員退職給付および類似の
1,674 (9) 145 (155) (83) 3 (361) 1,214
(1)
給付
訴訟 558 (13) 77 (101) (163) 1 2 361
株式投資 - - - - - - - -
リストラクチャリング 22 - 2 (5) (6) - - 13
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その他のリスク 599 (6) 89 (106) (112) 2 (3) 462
合計 4,537 (55) 1,122 (429) (1,337) 34 (350) 3,521
(1) うち、確定給付制度に基づく退職給付に係る引当金は 717 百万ユーロ（長期勤務報奨の引当金 115 百万ユーロを含
む。）。
規制当局による調査および情報提供の要請
規制当局による調査および情報提供の要請に関連する主な事件は以下のとおりである。
小切手画像処理（ CIE ）事件
2008 年 3 月、 LCL およびクレディ・アグリコル・エス・エーならびにその他 10 行の銀行は、フランス競争評
議会（ Conseil de la concurrence 。現在の競争監視機関）の代表者から、苦情申立書を受理した。
これらの銀行は、小切手画像処理システムへの移行以降、すなわち 2002 年から 2007 年にかけて、共謀して
小切手の現金化に交換手数料を課したとして訴えられていた。競争監視機関は、かかる手数料は、欧州共同
体条約第 81 条第 1 項およびフランス商法（ Code de commerce ）第 L.420-1 条の定義における非競争価格協定を
構成し、経済に損害を与えたとしている。
これらの銀行は、答弁書において手数料の反競争性について全面的に反論し、手続の正当性を争った。
競争監視機関は、 2010 年 9 月 20 日付の決定により、小切手画像処理手数料（ CEIC ）はその目的自体が反競
争的であったと結論付けた。関連サービスの手数料の 1 つである誤決済取引取消（ AOCT ）手数料について、競
争監視機関は、これらの銀行に対し、かかる決定の通知から 6 ヶ月以内に当該金額を改定するよう求めた。
訴えられた銀行は、合計 384.92 百万ユーロの制裁金を科された。
LCL およびクレディ・アグリコルは、それぞれ、 CEIC について 20.7 百万ユーロおよび 82.1 百万ユーロ、
AOCT 手数料について 0.2 百万ユーロおよび 0.8 百万ユーロの支払を命じられた。
これらの銀行はすべて、この決定に対してパリ控訴裁判所に控訴した。同裁判所は、 2012 年 2 月 23 日付の
判決により、競争監視機関は競争制限の存在を証明しておらず、かかる協定が競争抑止目的を有することを
立証していないとして、原判決を覆した。
2015 年 4 月 14 日の競争監視機関による上告について、フランス最高裁判所（ Cour de cassation ）は、パリ
控訴裁判所が UFC －ク・ショワジール（ Que Choisir ）および ADUMPE の主張を検討することなく両者の訴訟参
加は目的を欠くと判断したことを唯一の理由に、 2012 年 2 月 23 日付のパリ控訴裁判所の判決を却下し、パリ控
訴裁判所に差し戻した。
フランス最高裁判所は、訴訟の本案については判決を下さず、クレディ・アグリコルはパリ控訴裁判所に
控訴した。
パリ控訴裁判所は、 2017 年 12 月 21 日付の判決において、 2010 年 9 月 20 日付の競争監視機関の決定を承認し
たが、クレディ・アグリコルへの制裁金を 82,940,000 ユーロから 76,560,000 ユーロに減額した。 LCL への制裁
金は変わらず 20,930,000 ユーロである。
この訴訟手続の当事者である他の銀行と同様に、 LCL およびクレディ・アグリコルは最高裁判所に上告し
た。
2020 年 1 月 29 日、フランス最高裁判所（ Cour de cassation ）は、パリ控訴裁判所が目的ごとの競争制限が
存在することを証明していないとして、 2017 年 12 月 21 日付のパリ控訴裁判所の判決を却下し、同裁判所に差
し戻した。
パリ控訴裁判所は、 2021 年 12 月 2 日付の判決において、競争監視機関の決定を覆し、 CEIC および AOCT 手数
料の導入が、その目的またはその効果によって反競争的行為に該当することは立証されないとの判決を下し
た。
2021 年 12 月 31 日、競争監視機関は、この判決を不服としてフランス最高裁判所 （ Cour de cassation ） に
上告した。
フランス最高裁判所（ Cour de Cassation ）は、 2023 年 6 月 28 日付の判決において、 CEIC および AOCT 手数料
はその目的による競争制限が存在せず、また、 CEIC が銀行間の正常な競争を歪め、制限し、または妨げる効
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果をもたらしたことが立証されていないことを最終的に確認し、 競争監視機関 の上告を棄却した。この決定
により、本件は終結した。
住宅貯蓄引当金
2022 年 12 月 31 日現在の当行の連結財務諸表に示されているように、金利および流動性のパラメータならび
にリスク残高の予測に大きく影響される現在の住宅貯蓄引当金の計算モデルに従った更新によれば、 2022 年
度下半期において、 2022 年 6 月 30 日現在の引当金額の 55 ％を機械的に戻し入れることになっていた。
金利のボラティリティ、および特に 2022 年度以降の急激な上昇により、過去 10 年超見られなかった水準ま
で上昇するという状況において、この新たな環境の影響の評価に、特に引当金の計算に用いられる行動モデ
ルに、かかる引当金の戻入を認識しないことが適切であると考えられる。当行は、 2023 年度上半期の市況を
受けて、 2022 年 12 月 31 日に行われた決定を延長した。したがって、 2023 年 6 月 30 日現在の引当金は（ 2022 年度
上半期における 88 百万ユーロの戻入の後） 2022 年 6 月 30 日の水準で据え置かれており、当行の年度末現在のリ
スクの実態を最もよく表していると考えられる。
これらのモデルに対しては、新たな状況下での頑健性を評価するための取組みが 2023 年に行われている。
かかる取組みは 2023 年度下半期に完了する予定であり、その結果、住宅貯蓄引当金は、 2023 年 12 月 31 日まで
に市況ならびに新たな経済および金融環境を考慮に入れ、これらの規制貯蓄商品で発生するリスクの評価を
より適切に表すよう調整される。
6.9 劣後債務
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
(1)
23,341 23,062
期限付劣後債
(2)
108 106
永久劣後債
相互保証預託金 210 201
参加型有価証券・ローン 1 1
帳簿価額 23,660 23,370
(1) 期限付劣後債（ TSR ）の発行を含む。
(2) 超劣後債（ TSS ）および永久劣後債（ TSDI ）の発行を含む。
6.10 株主持分合計
2023 年 6 月 30 日現在の株主構成
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーが認識している資本および議決権の所有割合は以
下のとおりであった。
2023 年 6 月 30 日 資本金 議決権の
株主
現在の株式数 持分割合 ( ％ ) 所有割合 ( ％ )
SAS リュ・ラ・ボエスィ 1,822,030,012 60.21 ％ 60.24 ％
自己株式 1,225,578 0.04 ％ -
従業員（ ESOP ） 191,495,431 6.33 ％ 6.33 ％
一般 1,011,151,329 33.42 ％ 33.43 ％
合計 3,025,902,350 100.00 ％ 100.00 ％
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーの資本金は 9,077,707,050 ユーロで、額面金額が 3
ユーロの全額払込済普通株式 3,025,902,350 株で構成されている。
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SAS リュ・ ラ・ボエスィはクレディ・アグリコル地域銀行により全額出資されて いる。なお、 2022 年 12 月、
SAS リュ・ラ・ボエスィはクレディ・アグリコル・エス・エーの株式を最大 1 十億ユーロまで取得する意向が
あ ること、また持分を 65 ％を超えるまで増加させる意向はないことを公表した。この増資取引は 2023 年度上
半期に実施された。
クレ ディ・アグリコル・エス・エーの株式に関して、 2006 年 10 月 25 日にクレディ・アグリコル・シュヴ
ルー・エス・エー（ケプラーによる買収後、 2013 年にケプラー・シュヴルーに改称）との間にマーケット・
メイキング契約が締結された。
この契約は毎年自動的に更新される。担当者が完全な独立性をもって契約に規定された業務を行うことが
できるように、また EU 規則第 596/2014 号および第 2016/908 号の規定ならびにフランス金融市場庁の決定第
2021-01 号に従い、この契約には最大 50 百万ユーロが割り当てられている。
当行の認識では、直接的、間接的もしくは共同で資本金または議決権を 5 ％以上所有する株主は他にはいな
い。
1 株当たり利益
2023 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
当期純利益－当行グループの持分（百万ユーロ） 3,266 2,207
永久超劣後債に係る支払利息（百万ユーロ） (235) (208)
普通株式の株主に帰属する純利益 （百万ユーロ） 3,031 1,999
流通している当期加重平均普通株式数 3,024,431,947 2,964,718,994
調整比率 1.000 1.000
希薄化後 1 株当たり利益の計算に使用された加重平均普通株式数 3,024,431,947 2,964,718,994
基本的 1 株当たり利益 （ユーロ） 1.002 0.674
継続事業による基本的 1 株当たり利益 （ユーロ） 1.000 0.668
非継続事業による基本的 1 株当たり利益 （ユーロ） 0.002 0.007
希薄化後 1 株当たり利益 （ユーロ） 1.002 0.674
継続事業による希薄化後 1 株当たり利益 （ユーロ） 1.000 0.668
非継続事業による希薄化後 1 株当たり利益 （ユーロ） 0.002 0.007
劣後債と超劣後債に帰属する 純利益は、その他 Tier 1 の劣後債と超劣後債の発行に係る発行費用および経
過利息に相当する。 2023 年 6 月 30 日現在の額は -235 百万ユーロであった。
クレディ・アグリコル・エス・エー株式の平均価格の変動を考慮すると、クレディ・アグリコル・エス・
エーのすべてのストック・オプション制度は希薄化効果をもたらさない。
クレディ・アグリコル・エス・エーによる希薄化効果のある潜在株式がないため、基本的 1 株当たり利益は
希薄化後 1 株当たり利益と同額となる。
配当金
2022 事業年度について、 2023 年 2 月 8 日に開催されたクレディ・アグリコル・エス・エーの取締役会で、
2023 年 5 月 17 日の株主総会において 2023 年 6 月 1 日を支払日として 1 株当たり 1.05 ユーロの現金配当の支払を提
案する旨の決定がなされた。
（ユーロ） 2022 年度 2021 年度 2020 年度 2019 年度 2018 年度
配当 1.05 1.05 0.80 - 0.69
事業年度中の支払配当金
2023 年 5 月 17 日に開催されたクレディ・アグリコル・エス・エーの株主総会で 1 株当たり 1.05 ユーロの現金
配当の支払が承認された。このため合計 3.2 十億ユーロの配当金が支払われた。
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利益処分
取締役会による利益処分案は、 2023 年 5 月 17 日に開催されたクレディ・アグリコル・エス・エーの合同株主
総会で承認された。
クレディ・アグリコル・エス・エーの 2022 事業年度の純利益は 5,232,728,532 ユーロであった。
合同株主総会において、以下の事項が決定された。
・当事業年度の利益を 5,232,728,532 ユーロ計上すること。
・（ⅰ）既に資本金の 10 分の 1 に達しているため、法定準備金への割当てがなかったこと、および（ⅱ）利益
剰余金 13,735,821,181 ユーロを考慮して、分配可能利益を 18,968,549,713 ユーロ計上すること。
・ 1 株当たり 1.05 ユーロの普通配当金を定めること。
*
・分配可能利益から配当金 3,174,744,443 ユーロ を支払うこと。
*
・分配されなかった利益の残高 15,793,805,270 ユーロ を利益剰余金に割り当てること。
*
この金額は、 2022 年 12 月 31 日現在の配当適格株式数に基づいて設定され、配当適格株式数に変更があった場合は、
適宜調整される。利益剰余金勘定に割り当てられる金額は、実際に支払われた配当金を基準に適宜決定される。
永久金融商品
株主持分－当行グループの持分に分類される 永久劣後債および永久超劣後債の主な発行は、以下のとおり
である。
2023 年 6 月 30 日現在
開始時の為替
2023 年 6 月 30 レートによる
2022 年 12 月
部分的な買 日現在の表 ユーロ建て金 当行グループ 発行費用（税
31 日現在の 当行グループ
戻しおよび 示通貨建て 額 の支払利息 金控除後）
表示通貨建 の株主持分
償還 金額
て金額 （百万ユー （百万ユー （百万ユー （百万ユー
発行日 通貨 （百万） （百万） （百万） ロ） ロ） ロ） ロ）
2014 年 1 月 23 日 米ドル 1,750 - 1,750 1,283 (1,140) (8) 135
2014 年 4 月 8 日 英ポンド 103 - 103 126 (84) (1) 41
2016 年 1 月 19 日 米ドル 1,250 - 1,250 1,150 (670) (8) 472
2019 年 2 月 26 日 米ドル 1,250 - 1,250 1,098 (317) (7) 774
2020 年 10 月 14 日 ユーロ 750 - 750 750 (81) (5) 664
2021 年 6 月 23 日 英ポンド 397 - 397 481 (70) (1) 410
2022 年 1 月 4 日 米ドル 1,102 - 1,102 1,102 (81) (8) 1,013
2023 年 1 月 10 日 ユーロ - - 1,250 1,250 (41) (9) 1,200
クレディ・アグリ
コル・エス・エー - - - - 7,240 (2,484) (47) 4,709
による発行
内部で引き受けら
れた発行
当行グループの持
分／非支配持分の - - - - 150 - 150
影響
合計 - - - 7,240 (2,334) (47) 4,859
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株式資本－非支配持分（保険）に分類される永久劣後債および永久超劣後債の主な発行は、以下のとおり
である。
2023 年 6 月 30 日現在
開始時の為替
2022 年 12 月 31 部分的な買 2023 年 6 月 30 日
レートによる 利益－非支配
日現在の表示 戻しおよび 現在の表示通貨
発行日 通貨
ユーロ建て金 持分
通貨建て金額 償還 建て金額
額
（百万ユー
（百万） （百万） （百万）
（百万ユー ロ）
ロ）
2014 年 10 月 14 日 ユーロ 745 - 745 745 (270)
2015 年 1 月 13 日 ユーロ 1,000 - 1,000 1,000 (340)
保険の発行 1,745 (610)
合計 - - - - 1,745 (610)
株主持分のうち当行グループの持分および非支配持分に影響を及ぼす永久劣後債および永久超劣後債に関
する変動は、以下のとおりである。
株主持分－
非支配持分
（百万ユーロ） 当行グループの持分
2022 年 12 月 31 2023 年 6 月 30 2022 年 12 月 31
2023 年 6 月 30 日
日 日 日
永久超劣後債
準備金として計上された支払利息 (226) (404) (28) (34)
額面金額の変動 1,246 1,101 - -
純利益に認識された証券保有者への支払利息に係
68 113 - -
る節税
準備金として計上された発行費用（税金控除後） (9) (8) - -
その他 - - - -
永久劣後債
準備金として計上された支払利息 - - (43) (76)
額面金額の変動 - - - -
純利益に認識された証券保有者への支払利息に係
11 20 - -
る節税
準備金として計上された発行費用（税金控除後） - - - -
その他 - - - -
永久劣後債および永久超劣後債は発行された資本性金融商品とみなされるため、支払われた利息等に対す
る税効果は、損益計算書において法人所得税として認識される。
注記 7 融資および保証コミットメントならびにその他の保証
融資および保証コミットメントならびにその他の保証には、非継続事業が含まれる。
付与および受領したコミットメント
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
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付与コミットメント
融資コミットメント 185,301 176,526
金融機関に対する付与コミットメント 7,356 11,218
顧客に対する付与コミットメント 177,945 165,308
保証コミットメント 111,856 111,036
金融機関 9,306 10,073
顧客 102,551 100,963
有価証券コミットメント 21,394 7,117
引渡予定の有価証券 21,394 7,117
受領コミットメント
融資コミットメント 65,660 160,930
金融機関からの受領コミットメント 59,749 156,348
顧客からの受領コミットメント 5,911 4,582
保証コミットメント 377,945 379,011
金融機関からの受領コミットメント 103,732 103,596
顧客からの受領コミットメント 274,213 275,415
有価証券コミットメント 17,355 5,985
受領予定の有価証券 17,355 5,985
COVID-19 の公衆衛生上の危機を受けた経済支援措置の一環として、クレディ・アグリコル・エス・エーは
融資を行い、これに対してフランス政府から保証コミットメントを受領している（ PGE ）。 2023 年 6 月 30 日現
在、かかる受領した保証コミットメントは合計 4.6 十億ユーロであった。
担保として差し入れた金融商品および受領した金融商品
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
担保として差し入れた金融資産（譲渡資産を含む。）の帳簿価額
リファイナンス組織（フランス銀行、 CRH 等）に対して担保として差し入
224,004 384,765
れた有価証券および債権
貸付有価証券 6,494 6,485
市場取引に係る保証金 38,226 43,321
その他保証金 - -
買戻し条件付売却有価証券 138,432 105,225
担保として差し入れた金融資産の帳簿価額合計 407,156 539,796
保証として受領した金融資産の帳簿価額
その他保証金 - -
担保として受領し再担保に供することが可能な、または再担保に供され
た金融商品の公正価値
借入有価証券 8 8
売戻し条件付買入有価証券 348,405 447,521
空売り有価証券 52,345 37,179
担保として受領し再担保に供することが可能な、または再担保に供され
400,759 484,708
た金融商品の公正価値合計
担保として差し入れた債権
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、リファイナンス取引のために、（主に地域銀
行および子会社に代わって）フランス銀行に 113.4 十億ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 278.0 十億ユーロおよ
び 2022 年 6 月 30 日現在は 288.6 十億ユーロ）の債権を差し入れていた。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、リファイナンス取引のために、地域銀行に代
わってケス・ドゥ・ルフィナンスモン・ドゥ・ラビタに、 8.0 十億ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 8.2 十億
ユーロおよび 2022 年 6 月 30 日現在は 8.1 十億ユーロ）の債権を差し入れていた。また、 1.1 十億ユーロの債権が
LCL から直接差し入れられていた。
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
半期報告書
2023 年 6 月 30 日現在、地域銀行からの 43.2 十億ユーロの債権および LCL からの 10.7 十億ユーロの債権が、ク
レディ・アグリコル・エス・エーの完全子会社かつ金融会社であるクレディ・アグリコル・ホーム・ローン
SFH により発行された担保付債券の担保として供されていた。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、国際機関である欧州投資銀行／欧州評議会開
発銀行との取引関連で、地域銀行に代わって 2.6 十億ユーロの債権を差し入れていた。
2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーは、フランス預金供託公庫とのリファイナンス取
引関連で、地域銀行に代わって 2.4 十億ユーロの債権を差し入れていた。
保有する保証契約
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループが担保として保有しており、売却または再担保に供するこ
とが可能な保証契約および受領資産の大半は、クレディ・アグリコル・エス・エーが保有している。これら
の大半は、クレディ・アグリコル・エス・エーが外部のリファイナンス組織の中核としての役割を担ってい
るため、地域銀行およびその主な銀行子会社がリファイナンスを行うためにクレディ・アグリコル・エス・
エーに担保として供した債権である。これらの債権（不動産関連、または法人もしくは地方当局への貸付
金）は選定され、その質についての格付を受けたもので、差入れた企業の貸借対照表に含まれている。
これらの保証の大半は、保証されている資産の質にかかわらず、受領した抵当権、担保または保証からな
る。これらは、主に買戻し条件付契約およびブローカレッジ取引を保証するために担保として供された有価
証券に関連したものである。
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの方針では、差し押さえた担保を可能な限り速やかに売却
する。 2023 年 6 月 30 日現在、クレディ・アグリコル・エス・エーはそのような資産を保有していなかった。
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注記 8 金融商品の分類変更
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループが適用した原則
分類変更は、例外的な状況においてのみ、かつ内部または外部の変化、すなわち事業体の活動の重大な変
化に基づく事業体の業務執行陣の決定に従い、実行される。
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループが行った分類変更
2023 年度上半期において、クレディ・アグリコル・エス・エーは、 IFRS 第 9 号第 4.4.1 項に基づく分類変更
は一切行わなかった。
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注記 9 金融商品の公正価値およびその他の情報
公正価値とは、測定日における市場参加者間の標準的な取引において、資産の売却時に受領するかまたは
負債を移転するために支払われる価額である。
公正価値は、売却価格を基に定義されている。
以下の公正価値は、可能な限り観察可能な市場データを用いた、報告日現在の見積額である。それらは、
翌期以降において市況またはその他の要素の動向により変動する可能性がある。
これらの算定結果は、最善の見積りである。これらは多くの仮定に基づいている。市場参加者は自らの最
善の経済利益のために行動するものと仮定されている。
これらのモデルに不確実性が含まれる限り、対象金融商品を実際に売却または即時に決済する際に、表示
されている公正価値で取引が実現しない可能性がある。
金融資産および金融負債の公正価値ヒエラルキーは、 IFRS 第 13 号に定める原則に基づき、評価インプット
の一般的な観察可能性の基準に従って区分される。
ヒエラルキーのレベル 1 には、活発な市場で相場のある金融資産および金融負債の公正価値が該当する。
ヒエラルキーのレベル 2 には、観察可能なインプットを有する金融資産および金融負債の公正価値が該当す
る。これには、金利リスクまたは（観察可能なクレジット・デフォルト・スワップ（ CDS ）のスプレッドに基
づいて信用リスクを再評価できる場合には）信用リスクに関連する市場データが含まれる。公正価値が無調
整の償却原価で測定される要求払の特性を有する金融資産および金融負債と同様に、活発な市場における売
戻し条件付買入有価証券または買戻し条件付売却有価証券も、原資産および取引の満期により、ヒエラル
キーのレベル 2 に含まれる。
ヒエラルキーのレベル 3 は、観察可能なデータが存在しないか、または過去のデータを用いる内部モデルに
基づいて一部のパラメータを再測定することができる金融資産および金融負債の公正価値を示す。
一部の場合においては、市場価額は帳簿価額に近似する。これらは、以下のものを含む。
・変動利付資産または負債。これらの商品の金利は、頻繁に市場金利へと調整されるため、金利の変動が公
正価値に大きく影響しない。
・償還価額が市場価額に近似すると考えられる短期の資産または負債
・要求払資産および要求払負債
・信頼できる観察可能なデータがない取引
9.1 公正価値で測定する金融商品に関する情報
評価メカニズム
市場取引は、経営情報システムにより評価され、市場業務担当者から独立した、リスク管理部門直属の
チームにより確認される。
評価は、以下に基づいて行われる。
・独立した情報源から入手され、かつ／または、利用可能な情報源（市場データ提供機関、市場のコンセン
サスおよびブローカーのデータ等）を用いて、市場リスク部門により管理された価格またはインプット
・市場リスク部門のクオンツ・チームにより承認されたモデル
各金融商品の評価は、仲値による評価額として算定される。これは、取引の方向性、当行のエクスポー
ジャー総額、市場流動性またはカウンターパーティーの質を考慮していない。その後、これらの要因の他、
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使用されるモデルまたはインプットに内在する潜在的不確実性を考慮するために、市場評価額の調整が行わ
れる。
評価額調整の主な種類として、以下のものがある。
時価評価調整
かかる調整は、内部評価モデルおよび関連するインプットを用いて算出した金融商品の仲値による評価額
と、外部の情報源または市場のコンセンサスが得られたデータから算出した評価額との間の潜在的な差異を
修正するものである。かかる調整額は、プラスまたはマイナスのいずれにもなる。
売買気配値リザーブ
かかる調整は、ポジションが逆転され得る価格を反映するために金融商品の売買気配値スプレッドを考慮
するものである。かかる調整額は、常にマイナスとなる。
不確実性リザーブ
かかる調整は、あらゆる市場参加者が考慮するリスク・プレミアムにより構成される。かかる調整額は、
常にマイナスとなる。
・インプット不確実性リザーブは、使用される 1 つ以上のインプットに関して存在する可能性のある不確実性
を金融商品の評価に組み込むものである。
・モデル不確実性リザーブは、使用されるモデルの選択により存在する可能性のある不確実性を金融商品の
評価に組み込むものである。
さらに、 IFRS 第 13 号「公正価値測定」に従って、クレディ・アグリコル・エス・エーは、その店頭取引デ
リバティブ（すなわち店頭で取引されるデリバティブ）に関して計算された公正価値に、以下に関連する
様々な調整を加える。
・債務不履行リスクまたは信用格付（信用評価調整／債務評価調整）
・将来の資金調達費用および利益（資金調達評価調整）
・担保に関連する流動性リスク（流動性評価調整）
信用評価調整（ CVA ）
CVA （信用評価調整）は、店頭取引デリバティブの価値に、当行のカウンターパーティーの債務不履行リス
ク（債務不履行の場合または信用の質が低下した場合に期日までに債務が返済されないリスク）の市場価値
を組み込むことを目的とした時価評価調整である。かかる調整は、カウンターパーティーごとに、デフォル
ト率およびデフォルト時損失率で加重した売買目的ポートフォリオのプラスの将来エクスポージャーに基づ
き計算される（ネッティング契約または担保契約があれば、それらを考慮する。）。
使用される手法は、市場インプット／価格を最大限利用する（デフォルト率は、まず優先して、上場され
ている CDS から直接的に、または上場されているあらゆる CDS の代用有価証券および他のクレジット商品が十
分に流動性を有するとみなされる場合にはこれらの商品から導き出される。）。かかる調整額は、常にマイ
ナスとなり、ポートフォリオに保有されている店頭取引デリバティブ資産の公正価値を減少させる。
債務評価調整（ DVA ）
債務評価調整（ DVA ）は、完全に担保された店頭取引デリバティブの価値に、債務不履行リスク（クレ
ディ・アグリコル・エス・エーの債務不履行の場合またはその信用力が低下した場合にそのカウンターパー
ティーがさらされる可能性のある潜在的な損失）の市場価値を組み込むことを目的とした時価評価調整であ
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る。かかる調整は、担保契約の種類別に、デフォルト率（クレディ・アグリコル・エス・エー）およびデ
フォルト時損失率で加重した売買目的ポートフォリオのマイナスの将来エクスポージャーの特性に基づいて
計 算される。
使用される手法は、市場インプット／価格を最大限利用（デフォルト率を算定するためのクレディ・アグ
リコル・エス・エーの CDS を使用）する。かかる調整額は、常にプラスとなり、ポートフォリオに保有されて
いる店頭取引デリバティブ負債の公正価値を減少させる。
資金調達評価調整（ FVA ）
資金調達評価調整（ FVA ）は、無担保または担保が不十分な店頭取引デリバティブの価値に、 ALM （資産負
債管理）資金調達費用に基づく追加的な将来の資金調達費用および利益を組み込むことを目的とした時価評
価調整である。かかる調整は、カウンターパーティーごとに、 ALM 資金調達スプレッドにより加重された売買
目的ポートフォリオの将来エクスポージャーに基づき計算される（ネッティングまたは担保契約があれば、
それらを考慮する。）。
「清算される」デリバティブの範囲に関しては、 IMVA （当初証拠金価値調整）といわれる FVA 調整が、ポー
トフォリオが満期を迎えるまで主要なデリバティブの清算機関にて計上される当初証拠金の将来の資金調達
費用および利益を考慮するように計算される。
流動性評価調整（ LVA ）
LVA （流動性評価調整）は、 CSA （クレジット・サポート・アネックス）を有するカウンターパーティーに
対する担保の不払いの可能性および CSA の非標準的な報酬の両方を反映することを目的としたプラスまたはマ
イナスの評価調整である。
したがって、 LVA は、追加的な流動性費用に起因する損益を反映している。これは、 CSA が付された店頭取
引デリバティブの範囲において計算される。
公正価値で測定する金融商品の評価モデル別内訳
以下に表示されている金額には経過利息が含まれており、減損は控除されている。
公正価値で測定する金融資産
同一商品の活発な
2023 年
観察可能なデータ 観察不能なデータ
市場における
に基づく評価 : に基づく評価 :
6 月 30 日
相場価格 :
レベル 2 レベル 3
現在
（百万ユーロ） レベル 1
売買目的保有金融資産 291,764 39,139 240,176 12,448
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 849 - - 849
売戻し条件付買入有価証券 133,550 - 127,657 5,894
差入担保有価証券 - - - -
売買目的有価証券 43,257 39,008 4,012 237
デリバティブ商品 114,108 131 108,508 5,469
純損益を通じて公正価値で測定するその
209,135 114,003 77,102 18,030
他の金融商品
純損益を通じて公正価値で測定する資本
42,015 21,006 10,059 10,950
性金融商品
「 SPPI 」テストの要件を満たさない負債
73,986 41,528 25,642 6,816
性金融商品
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 2,228 - 2,228 -
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債務証券 71,758 41,528 23,414 6,816
定義により純損益を通じて公正価値で測
3,170 - 3,170 -
定するその他の負債性金融商品
資産担保ユニット・リンク契約 89,964 51,469 38,231 264
純損益を通じて公正価値で測定するもの
- - - -
として指定された金融資産
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 - - - -
債務証券 - - - -
その他の包括利益を通じて公正価値で測
210,588 188,991 20,309 1,288
定する金融資産
純損益に組替えられることのないその他
の包括利益を通じて公正価値で測定する
6,057 3,673 1,533 851
(1)
資本性金融商品
純損益に組替えられる可能性のあるその
他の包括利益を通じて公正価値で測定す 204,531 185,318 18,776 437
る負債性金融商品
ヘッジ手段のデリバティブ商品 27,578 - 27,578 -
公正価値で測定する金融資産合計 739,065 342,133 365,165 31,766
レベル 1 ：同一商品の活発な市場におけ
371 38
る相場価格からの振替
レベル 2 ：観察可能なデータに基づく評
1,072 818
価からの振替
レベル 3 ：観察不能なデータに基づく評
6 637
価からの振替
各レベルへの振替合計 1,078 1,007 855
(1) コルシカ地域銀行が保有する SAS リュ・ラ・ボエスィ株式 81 百万ユーロがレベル 2 の純損益に組替えられることのな
いその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に含まれている。
レベル 1 とレベル 2 の間の振替は、主に政府短期証券、債券およびその他の利付証券に関係している。
レベル 1 からレベル 3 への振替は、主に売買目的有価証券に関係している。
レベル 2 からレベル 3 への振替は、主に売買目的のデリバティブ商品に関係している。
レベル 3 からレベル 2 への振替は、主に顧客および金融機関に対する売戻し条件付買入有価証券／買戻し条
件付売却有価証券ならびに売買目的のデリバティブ商品に関係している。
同一商品の活発な
観察可能なデータ 観察不能なデータ
2022 年
市場における
に基づく評価 : に基づく評価 :
12 月 31 日
相場価格 :
現在
レベル 2 レベル 3
（百万ユーロ） レベル 1
売買目的保有金融資産 249,249 23,229 216,071 9,948
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 1,647 - 1 1,646
売戻し条件付買入有価証券 103,164 - 99,881 3,283
差入担保有価証券 - - - -
売買目的有価証券 24,864 22,980 1,687 197
デリバティブ商品 119,573 249 114,502 4,822
純損益を通じて公正価値で測定するその
197,223 110,273 68,503 18,447
他の金融商品
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純損益を通じて公正価値で測定する資本
46,093 24,366 10,600 11,127
性金融商品
「 SPPI 」テストの要件を満たさない負債
69,191 38,266 23,819 7,106
性金融商品
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 2,597 - 2,435 162
債務証券 66,594 38,266 21,384 6,945
定義により純損益を通じて公正価値で測
- - - -
定するその他の負債性金融商品
資産担保ユニット・リンク契約 81,939 47,641 34,085 213
純損益を通じて公正価値で測定するもの
- - - -
として指定された金融資産
金融機関に対する貸出金および債権 - - - -
顧客に対する貸出金および債権 - - - -
債務証券 - - - -
その他の包括利益を通じて公正価値で測
208,860 185,987 22,381 492
定する金融資産
純損益に組替えられることのないその他
の包括利益を通じて公正価値で測定する
2,767 475 1,736 557
(1)
資本性金融商品
純損益に組替えられる可能性のあるその
他の包括利益を通じて公正価値で測定す 206,093 185,513 20,645 ( 65 )
る負債性金融商品
ヘッジ手段のデリバティブ商品 31,867 4 31,863 -
公正価値で測定する金融資産合計 687,199 319,493 338,818 28,887
レベル 1 ： 同一商品の活発な市場における
1,199 6
相場価格 からの振替
レベル 2 ： 観察可能なデータに基づく評価
875 195
からの振替
レベル 3 ： 観察不能なデータに基づく評価
- 599
からの振替
各レベルへの振替合計 875 1,798 201
(1) コルシカ地域銀行が保有する SAS リュ・ラ・ボエスィ株式 71 百万ユーロがレベル 2 の純損益に組替えられることのな
いその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に含まれている。
レベル 1 からレベル 3 への振替は、主に売買目的有価証券に関係している。
レベル 1 とレベル 2 の間の振替は、主に政府短期証券、債券およびその他の利付証券に関係している。
レベル 2 からレベル 3 への振替は、主に売買目的のデリバティブ商品に関係している。
レベル 3 からレベル 2 への振替は、主に顧客および金融機関に対する売戻し条件付買入有価証券／買戻し条
件付売却有価証券ならびに売買目的のデリバティブ商品に関係している。
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公正価値で測定する金融負債
同一商品の活発な
2023 年
観察可能なデータ 観察不能なデータ
市場における
に基づく評価 : に基づく評価 :
6 月 30 日
相場価格 :
レベル 2 レベル 3
現在
（百万ユーロ） レベル 1
売買目的保有金融負債 275,652 52,406 216,979 6,267
空売り有価証券 52,354 52,321 8 25
買戻し条件付売却有価証券 112,167 - 108,667 3,500
債務証券 2 - 2 -
金融機関に対する債務 - - - -
顧客に対する債務 - - - -
デリバティブ商品 111,130 85 108,302 2,742
純損益を通じて公正価値で測定するもの
67,579 12,092 41,725 13,762
(1)
として指定された金融負債
ヘッジ手段のデリバティブ商品 37,851 ‐ 37,281 569
公正価値で測定する金融負債合計 381,081 64,498 295,985 20,598
レベル 1 ：同一商品の活発な市場におけ
- 9
る相場価格からの振替
レベル 2 ：観察可能なデータに基づく評
32 966
価からの振替
レベル 3 ：観察不能なデータに基づく評
- 496
価からの振替
各レベルへの振替合計 32 496 975
(1) 貸借対照表の項目「純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債」には、裁量権のある有配
当性を伴わない投資契約から生じる負債（ 2023 年 6 月 30 日現在で 3.167 十億ユーロ）が含まれる。これらの負債は、
上表では評価モデル別に区分されていないが、レベル 1 およびレベル 2 に基づき測定されている。
負債のレベル 3 への振替およびレベル 3 からの振替は、主に金融機関に対する売戻し条件付買入有価証券／
買戻し条件付売却有価証券、売買目的のデリバティブ商品および純損益を通じて公正価値で測定するものと
して指定された金融負債に関係している。
レベル 1 とレベル 2 の間の振替は、主に空売りに関係している。
同一商品の活発な
観察可能なデータ 観察不能なデータ
2022 年
市場における
に基づく評価 : に基づく評価 :
12 月 31 日
相場価格 :
現在
レベル 2 レベル 3
（百万ユーロ）
レベル 1
売買目的保有金融負債 238,700 37,314 197,228 4,158
空売り有価証券 37,187 37,116 71 -
買戻し条件付売却有価証券 81,691 - 79,929 1,762
債務証券 2 - 2 -
金融機関に対する債務 - - - -
顧客に対する債務 - - - -
デリバティブ商品 119,821 199 117,227 2,396
純損益を通じて公正価値で測定するもの
50,700 10,619 31,249 8,832
(1)
として指定された金融負債
ヘッジ手段のデリバティブ商品 45,644 1 44,873 770
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公正価値で測定する金融負債合計 335,044 47,934 273,351 13,759
レベル 1 ： 同一商品の活発な市場における
5 -
相場価格 からの振替
レベル 2 ： 観察可能なデータに基づく評価
24 458
からの振替
レベル 3 ： 観察不能なデータに基づく評価
11 989
からの振替
各レベルへの振替合計 35 994 458
(1) 貸借対照表の項目「純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債」には、裁量権のある有配
当性を伴わない投資契約から生じる負債（ 2022 年 12 月 31 日現在で 3.239 十億ユーロ）が含まれる。これらの負債は、
上表では評価モデル別に区分されていないが、レベル 1 およびレベル 2 に基づき測定されている。
負債のレベル 3 への振替およびレベル 3 からの振替は、主に金融機関に対する売戻し条件付買入有価証券／
買戻し条件付売却有価証券、売買目的のデリバティブ商品および純損益を通じて公正価値で測定するものと
して指定された金融負債に関係している。
レベル 1 とレベル 2 の間の振替は、主に空売りに関係している。
レベル 1 に分類される金融商品
レベル 1 は、その原資産（金利、為替、貴金属、主要株価指数）を問わず、活発な市場において相場のある
すべてのデリバティブ（オプション、先物等）ならびに活発な市場において相場のある株式および債券で構
成される。
市場が活発であるとみなされるのは、証券取引所、ブローカー、ディーラー、価格提供サービスまたは規
制機関から相場価格が容易に、かつ定期的に入手可能であり、その価格が実際かつ定期的に行われる独立し
た当事者間の市場取引を表している場合である。
独立した情報源から入手され、取引が実行可能であるとみなされ、定期的に更新される価格に基づいて評
価される社債、国債および機関債は、レベル 1 に分類される。これは、保有する国債、機関債および社債の多
くを占めている。相場価格のない債券の発行体は、レベル 3 に分類される。
レベル 2 に分類される金融商品
レベル 2 に分類される主な金融商品は、以下のものである。
・公正価値で測定するものとして指定された負債
公正価値で測定するものとして指定された金融負債は、その組込デリバティブがレベル 2 に分類されるとみ
なされる場合に、レベル 2 に分類される。
・店頭取引デリバティブ
レベル 2 に分類される主な店頭取引デリバティブは、観察可能とみなされるインプットを用いて評価され、
その評価手法によりモデル・リスクに対する重大なエクスポージャーが生じないものである。
したがって、レベル 2 には、主に以下のものが含まれる。
・金利スワップ、通貨スワップおよび先渡外国為替取引等の線形型デリバティブ商品。これらは、直接観察
可能なインプット（為替レート、金利）または観察可能な市場価格から得られるインプット（通貨スワッ
プ）のいずれかに基づき、市場で一般的に使用されている単純なモデルを用いて評価される。
・キャップ、フロア、スワップション、通貨オプション、株式オプションおよびクレジット・デフォルト・
スワップ、デジタル・オプション等の非線形型バニラ商品。これらは、直接観察可能なインプット（為替
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レート、金利、株価）または観察可能な市場価格から得られるインプット（ボラティリティ）のいずれか
に基づき、市場で一般的に使用されている単純なモデルを用いて評価される。
・標準的な取消可能なスワップ型の単一原資産を有するエキゾチック商品および主要通貨の通貨バスケッ
ト。
これらの商品は、少し複雑な場合があるものの、市場で共有されているモデルを用いて評価される。重要
な評価パラメータは観察可能なものであり、価格は、主にブローカー価格を通じて、市場において観察可能
である。市場のコンセンサスは、該当がある場合は、内部評価の裏付けに役立つことになる。
・活発でないとみなされる市場に上場しており、それについて独立した評価データが入手可能な有価証券、
株式オプションおよび株式の先物取引。
レベル 3 に分類される金融商品
レベル 3 に分類される金融商品は、レベル 1 またはレベル 2 の分類条件を満たさないものである。したがっ
て、それらは主に、その評価において観察不能なインプットを多用することが必要となる、高いモデル・リ
スクを伴う金融商品である。
レベル 3 に分類されるすべての新規取引に係る当初証拠金は、当初認識日に剰余金に計上される。これは、
観察不能とみなされる期間にわたって、または観察不能な要素が満期と連動しない場合には取引の終了時
に、純損益に認識される。
したがって、レベル 3 には、主に以下のものが含まれる。
・売戻し条件付買入有価証券／買戻し条件付売却有価証券
・顧客に対する貸出金および債権
・有価証券
レベル 3 に分類される有価証券には、主に以下のものが含まれる。
・上場していない株式または債券で、それらについて独立した評価額が入手不可能なもの
・資産担保証券で、独立した気配値はあるが、必ずしもその価額で執行可能ではないもの
・ 資産担保証券ならびに債務担保証券 (CDO) のスーパー・シニアおよびメザニンのトランシェで、 市場が
活発であると立証し得ないもの
・公正価値で測定するものとして指定された負債
公正価値で測定するものとして指定された金融負債は、その組込デリバティブがレベル 3 に分類されるとみ
なされる場合に、レベル 3 に分類される。
・店頭取引デリバティブ
観察不能な収益には、モデル・リスクに対する重大なエクスポージャーを伴う金融商品または観察不能と
考えられるパラメータを伴う複雑な金融商品を含む。
これらの方針を集約したものは、使用された分類を示すリスク要因／商品、原資産（通貨、指数等）およ
び満期により、観察可能性マップにマッピングされる。
主に以下のものがレベル 3 に分類される。
・主要通貨の場合には満期までの期間が非常に長期の、新興市場通貨の場合には満期までの期間がより短い
線形型の金利商品または為替商品。これには、当該取引およびその原資産の満期に基づく買戻条件付き取
引が含まれることがある。
・主要通貨の場合には満期までの期間が非常に長期の、新興市場通貨の場合には満期までの期間がより短い
非線形型の金利商品または為替商品
・以下の複雑なデリバティブ
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・特定のエクイティ・デリバティブ商品。厚みが十分でない市場で取引されるオプションもしくは満期ま
での期間が非常に長期のオプションまたは様々な原資産の株式間の観察不能な相関に評価が依拠する商
品
・ 2 つの金利の差を基礎数値とする特定のエキゾチック金利商品（金利差に基づく仕組商品または相関が観
察不能な商品）
・指数の将来のボラティリティを基礎数値とする特定の商品。かかる商品は、重大なモデル・リスクがあ
り、かつその流動性の低さにより評価パラメータを定期的かつ正確に見積ることができないため、観察
不能とみなされる。
・期限前返済率に対するエクスポージャーが生じる証券化スワップ。期限前返済率は、同様のポートフォ
リオに関する過去のデータに基づいて決定される。
・パワー・リバース・デュアル・カレンシー型の長期金利／外国為替のハイブリッド商品、または通貨バ
スケットを基礎数値とする商品。金利と通貨の間の相関パラメータおよび 2 つの金利間の相関パラメータ
は、過去のデータに基づく内部手法を用いて決定される。市場のコンセンサスが観察可能なことによ
り、プロセス全体の一貫性を確保することができる。
・様々なリスク・クラス（金利、信用、為替、インフレおよび株式）間の相関に対するエクスポージャー
が生じる、複数の基礎数値を有する商品。
9.2 レベル 3 の公正価値で測定する金融商品の変動純額
レベル 3 の公正価値で測定する金融資産
売買目的保有金融資産
レベル 3 の公
金融機関に
売戻し条件
正価値で測
顧客に対す
差入担保 売買目的
対する貸出
デリバティ
定する金融
る貸出金
付買入有価
金および
ブ商品
有価証券 有価証券
資産合計
および債権
証券
（百万ユーロ）
債権
期末残高（ 2022 年 12 月 31
28,887 - 1,646 3,283 - 197 4,822
日）
(1)
191 - - 123 - (4) 29
当期利益（損失）
純損益認識額 156 - 31 123 - (4) 49
その他の包括利益認識額 35 - (31) - - - (20)
購入 6,818 - 448 3,167 - 70 642
売却 (2,261) - (1,132) - - (54) (2)
発行 - - - - - - -
決済 (822) - (68) (187) - - (508)
分類変更 (47) - (46) - - - -
当期における範囲に関連し
た
(1,212) - - - - - -
変更
振替 211 - - (492) - 29 486
レベル 3 への振替 855 - - - - 38 528
レベル 3 からの振替 (643) - - (492) - (9) (41)
期末残高（ 2023 年 6 月 30 日） 31,766 849 5,894 237 5,469
純損益を通じて公正価値で測定するその他の金融商品
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純損益を
通じて
純損益を通じて公正価値で
「 SPPI 」テストの要件を
公正価値
測定するものとして
定義によ
で測定す 満たさない負債性金融商品
指定された金融資産
り純損益
る資本性
を通じて
資産担保
金融商品
公正価値
ユニッ
株式
で測定す
ト・リン
および
顧客 顧客
金融機関 金融機関
その他の
るその他
ク契約
に対する に対する
に対する に対する
持分証券
の負債性
貸出金 貸出金
貸出金 債務証券 貸出金 債務証券
ならびに
金融商品
非連結会
および および
および および
社に対す
債権 債権
債権 債権
る持分
（百万ユーロ）
投資
期末残高（ 2022 年 12 月 31 日） 11,127 - 162 6,945 - 214 - - -
(1)
36 - - (86) - 5 - - -
当期利益（損失）
純損益認識額 38 - - (86) - 5 - - -
その他の包括利益認識額 (3) - - - - - - - -
購入 1,017 - - 874 - 47 - - -
売却 (33) - (114) (920) - (1) - - -
発行 - - - - - - - - -
決済 - - (59) - - - - - -
分類変更 - - - - - - - - -
当期における範囲に関連した
(1,212) - - - - - - - -
変更
振替 15 - 11 4 - - - - -
レベル 3 への振替 82 - - (2) - - - - -
レベル 3 からの振替 (67) - 11 7 - - - - -
期末残高（ 2023 年 6 月 30 日） 10,950 - - 6,816 - 264 - - -
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資
産
純損益に
純損益に
ヘッジ手段の
組替えられることのない
組替えられる可能性のある
デリバティブ商品
その他の包括利益を通じて
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する
公正価値で測定する
負債性金融商品
（百万ユーロ） 資本性金融商品
期末残高（ 2022 年 12 月 31 日） 557 (64) -
(1)
88 - -
当期利益（損失）
純損益認識額 - - -
その他の包括利益認識額 88 - -
購入 42 512 -
売却 (5) - -
発行 - - -
決済 - - -
分類変更 - - -
当期における範囲に関連した変更 - - -
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振替 169 (10) -
レベル 3 への振替 210 - -
レベル 3 からの振替 (41) (10) -
期末残高（ 2023 年 6 月 30 日） 851 437 -
(1) この残高は、以下の金額の期末現在の貸借対照表で示された資産に係る当期損益を含んでいる。
期末現在で保有されていたレベル 3 の資産による当期利益／（損失） 198
純損益認識額 158
その他の包括利益認識額 40
レベル 3 の公正価値で測定する金融負債
純損益を通
売買目的保有金融負債
じて公正価
ヘッジ手段
金融機
値で測定す
空売り
買戻し条 顧客に デリバ
合計 のデリバ
関に対
債務
るものとし
有価
件付売却 対する ティブ
ティブ商品
する
証券
て指定され
有価証券 債務 商品
証券
債務
（百万ユーロ） た金融負債
期末残高（ 2022 年 12 月 31 日） 13,759 - 1,762 - - - 2,395 8,832 770
(1)
585 - 156 - - - (50) 481 (2)
当期利益／（損失）
純損益認識額 771 - 156 - - - (35) 652 (2)
その他の包括利益認識額 (186) - - - - - (15) (171) -
購入 5,252 16 2,291 - - - 168 2,778 -
売却 (23) - - - - - (15) (8) -
発行 2,799 - - - - - - 2,799 -
決済 (2,692) - (837) - - - (205) (1,450) (199)
分類変更 439 - - - - - - 439 -
当期における範囲に関連した変更 - - - - - - - - -
振替 479 9 126 - - - 451 (107) -
レベル 3 への振替 975 9 281 - - - 581 103 -
レベル 3 からの振替 (496) - (155) - - - (130) (211) -
期末残高（ 2023 年 6 月 30 日） 20,598 25 3,500 - - - 2,742 13,762 569
(1) この残高は、以下の金額の期末現在の貸借対照表で示された負債に係る当期損益を含んでいる。
期末現在で保有されていたレベル 3 の負債による当期利益／（損失） 771
純損益認識額 771
その他の包括利益認識額 -
売買目的保有金融商品、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融商品およびデリバ
ティブ商品に係る純損益に認識される利益および損失は、「純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に
係る純利益（損失）」に認識され、株主持分を通じて公正価値で測定される金融資産に係る純損益に認識さ
れる利益および損失は、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る純利益（損失）」
に認識される。
9.3 償却原価で測定する資産として認識される債務証券の公正価値
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2023 年 6 月 30 日現在、償却原価で測定する資産として認識される債務証券の正味帳簿価額は、 82.819 十億
ユーロであった。これらの資産の見積公正価値は、 81.819 十億ユーロであった。
連結財務書類において IFRS に基づく財務報告の目的で償却原価で認識されるこれらの資産の見積公正価値
は、銀行の事業およびリスクの管理には使用されていない。
9.4 取引当初のマージンの影響額の評価
（百万ユーロ） 2023 年 6 月 30 日 2022 年 12 月 31 日
期首現在の繰延マージン 241 185
期中の新たな取引により生じたマージン 119 180
期中に当期純利益に認識されたマージン (95) (124)
期末現在の繰延マージン 265 241
公正価値のレベル 3 に該当する市場取引の初日のマージンは、貸借対照表の剰余金に計上され、時間の経過
に伴い、または観察不能なパラメータが再び観察 可能 になる時点で純損益に認識される。
9.5 金利指標改革
金利指標改革およびクレディ・アグリコル・グループに与える影響に関する留意点
2014 年に金融安定理事会が開始した IBOR （銀行間取引金利）の金利指標改革は、これらの指標を代替的な
指標金利、より具体的にはリスクフリーレート（ RFR ）に置き換えることを目的としている。
この改革は、 2021 年 3 月 5 日に LIBOR の運営機関である IBA が、米ドル LIBOR の最も使用されるテナー（翌日
物、 1 ヶ月物、 3 ヶ月物、 6 ヶ月物および 12 ヶ月物で、 2023 年 6 月 30 日までと日付が設定されている）以外につ
いて、 LIBOR の公表を停止または指標性が喪失されることを 2021 年度末の重要なマイルストーンとして確認し
たことで加速した。
同日以降、他に以下の発表が行われた。
・ 2023 年 6 月末に米ドル LIBOR を参照するスワップに基づき計算される複数の指標（米ドル ICE スワップ・レー
ト、 MIFOR （インド）、 SOR （シンガポール）および THBFIX （タイ））の公表を停止する予定であること
・ MosPrime （ロシア）を 2023 年 6 月 30 日付で停止すること、 CDOR （カナダ）のまだ停止されていないテナー
（ 1 ヶ月物、 2 ヶ月物および 3 ヶ月物）について 2024 年 6 月 28 日付で停止すること、ならびにより直近では、
WIBOR （欧州委員会が重要と分類したポーランドの指標）を 2024 年度末までに停止すること
2019 年以降、クレディ・アグリコル・グループは、すべての事業について金利指標の移行に備え、対応す
るためにグループ自体を組織化している。これらの移行は、市場の定めるスケジュールおよび基準（その一
部はクレディ・アグリコルが積極的に関与している。）ならびに欧州の規制枠組み（ BMR ）に沿ったものであ
る。
国内の作業部会および当局の勧告に従い、クレディ・アグリコル・グループは、市場が設定した期限また
は当局が課した期限を遵守しながら、指標が消滅する前に代替指標へと移行することを推奨し、これを優先
している。
全般的に、当行グループのツールおよびプロセスの更新の取組み、ならびにかかる移行に起因する作業負
荷（特に契約の再交渉）を吸収するためのサポートチームおよび事業部門が大動員されたことにより、移行
は混乱なくかつ管理された中で完了することが現在保証されている。したがって、 2019 年以降に実施された
すべての措置により、当行グループの事業体は、 IBOR 消滅後の事業の継続性を確保することができ、 RFR また
は特定のフォワード RFR を参照する新商品の提供を管理することができる。
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米ドル LIBOR の移行
この移行は主に、投資銀行であるクレディ・アグリコル・ CIB 、すなわち 2022 年に契約の移行が開始された
米ドル LIBOR に対して最も大きなエクスポージャーを有する当行グループの事業体に影響を与える。
チームの積極的な取組みおよび体制整備の結果、ほとんどすべての契約の移行が無事に完了し、シンセ
ティック米ドル LIBOR の使用は最小限に抑えられた。その結果、以下のとおりとなった。
・貸出金、与信枠およびそれに関連するヘッジ商品は、早期の再交渉により優先的に代替指標に切り替えら
れた。
・ ISDA プロトコルの対象である非清算デリバティブの大部分は、指標の消滅時にフォールバック条項が発動
されることで移行された。同プロトコルに署名していない顧客については、二者間再交渉を開始するため
に連絡を行った。決済機関により、 2023 年度第 2 四半期に清算デリバティブが移行された。
・当座勘定およびその他類似の商品は、年初に約款の更新により移行された。
・その他の資産クラスについては、例外を除き、契約は、事前にまたはフォールバック条項の発動により移
行された。
契約の業務移行は、 2021 年度末に公表が停止されたかまたは指標性を喪失した IBOR レートに連動した契約
を移行するために過年度に開発されたすべてのプロセスおよびツールに則っている。これらの契約および金
融商品の一部について、当行グループは米国当局が実施したシステム（米国の契約について米ドル LIBOR の法
定代替金利の指定を有効化したもの）による恩恵も受けることができた。
一部の契約については 2023 年度下半期も移行が継続する予定であり、代替指標に基づく最初の金利適用期
間までに切替えを完了することを目指している。当該契約は、より具体的には、 CAL&F のリース事業ならびに
6 月末時点で取引相手先との協議が完全には終了していないクレディ・アグリコル・ CIB の一部の契約および
金融商品に関するものである。
2022 年 11 月に開始された協議に基づき、英国の金融行為規制機構（ FCA ）は、 1 ヶ月物、 3 ヶ月物および 6 ヶ
月物のシンセティック米ドル LIBOR の導入を承認した。クレディ・アグリコル・グループは、シンセティック
米ドル LIBOR を極めて限定的に使用するような構造になっているものの、状況に応じて、投資銀行であるクレ
ディ・アグリコル・ CIB を通じて、 2024 年 9 月 30 日以降も有効なシンセティック LIBOR のオプションの追加を支
援している。
当行グループは、市場におけるターム物 SOFR の使用を非常に警戒しており、デリバティブに対するターム
物 SOFR の使用を制限するために代替参照金利委員会（ ARRC ）が発表した勧告を遵守するための厳格な規則を
導入している。
その他の指標（ MIFOR 、 SOR 、 THBFIX 、 MosPrime 、 CDOR 、 WIBOR ）の移行
クレディ・アグリコル・グループ内では CA ポーランド（リテール・バンキング）および（ EFL の事業体
（リース）を通じて） CAL&F も使用している WIBOR を除き、米ドル LIBOR 以外の指標への移行は、投資銀行にの
みほぼ関係している。
クレディ・アグリコル・グループ・レベルでは、 MIFOR 、 SOR 、 MosPrime および THBFIX 含め、契約が主に清
算済デリバティブで構成されているため、この課題は極めて軽微であることが判明している。契約の移行
は、これらの指標が最後に公表された 2023 年 6 月 30 日に完了した。
残りの移行については、 WIBOR および CDOR 指標に対するエクスポージャーを有する顧客および取引の期首残
高を作成するために、影響を受ける事業体によって既に予備的措置が取られている。
金利改革に関連するリスクの管理
参照指標の置換えの準備および実施に加え、 2019 年以降、当行グループが行う作業は、参照指標の移行に
内在する、特に財務上、業務上、法律上およびコンプライアンス上ならびに顧客保護上のリスクを管理し、
統制すること、特にコンダクトリスクの回避を対象としてきた。
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2023 年 6 月までは、銀行間金利の改革に関連するリスクとして米ドル LIBOR の移行に焦点があてられていた
ことから、市場は、英ポンド LIBOR 、日本円 LIBOR およびスイスフラン LIBOR の移行については、米ドル LIBOR
の移行に比べて「様子見」の姿勢を強めていた。
2023 年度下半期においては、金利改革に関連するリスクは、主に WIBOR および CDOR 指標の移行に関係するも
のとなったが、クレディ・アグリコル・グループにとってこの課題は非常に局所的であり、重要ではないと
考えられる。ただし、移行に内在する業務上および商業上のリスクを最小限に抑えるため、影響を受ける事
業体は、当局が定めた勧告および措置に沿って、可能な限り積極的に移行を実施する予定である。
この金利指標改革による影響を受けたヘッジ会計上の関係について、現行の金利指標から新たな金利指標
への移行のスケジュールおよび条件に関して不確実性があっても維持できるようにするために、 IASB は、
2019 年 9 月に IAS 第 39 号、 IFRS 第 9 号および IFRS 第 7 号の改訂を公表し、欧州連合はこれらを 2020 年 1 月 15 日に採
用した。当行グループは、金利指標改革から生じる不確実性が金利指標に基づくキャッシュ・フローの時期
および金額に関係する限り、これらの改訂を適用し、この点において、対象の金利指標に関連するすべての
ヘッジ契約は、ヘッジ会計に適格であると考えている。
2020 年 8 月に IASB が公表した他の改訂は、 2019 年に公表された改訂を補足するものであり、当該改革を受け
て従来の指標金利を他の指標金利に置き換えた場合の会計上の影響に焦点を当てている。これらの改訂は、
「フェーズ 2 」として知られており、その内容は、主に契約上のキャッシュ・フローの変更である。これによ
り、事業体に対し、当該改革により必要となる変更を反映するために金融商品の認識の中止またはその帳簿
価額を調整する代わりに、代替的な指標金利への変更を反映するために実効金利を更新することを認めてい
る。
ヘッジ会計については、事業体は、経済的同等性を前提として、当該改革により必要となる変更を行う際
に、ヘッジ関係の指定解除を行う必要はない。
2023 年 6 月 30 日現在、満期前に新たな金利指標に移行しなければならない米ドル LIBOR および従来の金利指
標に基づく金融商品の内訳は、以下のとおりである。
（百万ユーロ） 米ドル LIBOR その他
非デリバティブ資産合計 7,809 2,081
非デリバティブ負債合計 204 124
デリバティブの想定元本合計 5,382 54,538
残高は、期日が金利指標の公表停止または指標性喪失の日より後の日のものである。例えば、米ドル LIBOR
の場合、 DD 、 1 ヶ月物、 3 ヶ月物、 6 ヶ月物および 12 ヶ月物の米ドル LIBOR の停止または指標性喪失の日は 2023
年 6 月 30 日である。
2023 年 6 月 30 日に公表停止または代表性喪失が確定した金利指標について計上されたエクスポージャーは、
同日時点で有効に移行されず、 2023 年 7 月 1 日にフォールバック条項の発動による切替えが行われず、かつ、
管轄当局が実施した法的措置の適用範囲に含まれない残りの事業／契約に相当する。
非デリバティブ金融商品のエクスポージャーは、有価証券の想定元本および償却原価で測定する金融商品
の元本残高に相当する。
注記 10 会計基準の変更およびその他の事象の影響
損益計算書
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 12 月 31 日）
2022 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
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受取利息および類似収益 30,013 4,726,747 146 22,994 29,867 4,703,754
支払利息および類似費用 (16,966) (2,671,975) 37 5,827 (17,003) (2,677,802)
受取報酬および手数料 13,127 2,067,371 (190) (29,923) 13,317 2,097,294
支払報酬および手数料 (4,366) (687,601) 3,476 547,435 (7,842) (1,235,037)
純損益を通じて公正価値で
測定する金融商品に係る純 (11,217) (1,766,565) (631) (99,376) (10,586) (1,667,189)
利益／（損失）
売買目的保有資産／負債
(4,376) (689,176) 15 2,362 (4,391) (691,539)
に係る純利益／（損失）
純損益を通じて公正価値
で測定するその他の金融
(6,841) (1,077,389) (646) (101,739) (6,195) (975,651)
資産／負債に係る純利
益／（損失）
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融商 (57) (8,977) ‐ ‐ (57) (8,977)
品に係る純利益／（損失）
純損益に組替えられる可
能性のあるその他の包括
利益を通じて公正価値で (105) (16,536) ‐ ‐ (105) (16,536)
測定する負債性金融商品
に係る純利益／（損失）
純損益に組替えられるこ
とのないその他の包括利
益を通じて公正価値で測 48 7,560 ‐ ‐ 48 7,560
定する資本性金融商品に
係る分配（配当金）
償却原価で測定する金融資
産の認識中止により生じた 2 315 ‐ ‐ 2 315
純利益／（損失）
償却原価で測定する金融資
産から純損益を通じて公正
価値で測定する金融資産へ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
の分類変更により生じた純
利益／（損失）
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資
産から純損益を通じて公正
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
価値で測定する金融資産へ
の分類変更により生じた純
利益／（損失）
保険収益純額 11,648 1,834,444 11,648 1,834,444
保険収益 13,190 2,077,293 13,190 2,077,293
保険サービス費用 (10,100) (1,590,649) (10,100) (1,590,649)
保有している再保険契約
164 25,828 164 25,828
に係る収益または費用
保険金融収益または保険
8,348 1,314,727 8,348 1,314,727
金融費用
保有している再保険契約
に係る保険金融収益また 46 7,245 46 7,245
は保険金融費用
保険に関する金融投資に
‐ ‐ ‐ ‐
係る信用リスク費用
その他の業務収益 1,183 186,311 (48,435) (7,628,028) 49,618 7,814,339
その他の業務費用 (876) (137,961) 33,165 5,223,156 (34,041) (5,361,117)
オーバーレイ・アプローチの
適用による金融資産に係る純 (526) (82,840) 526 82,840
利益／（損失）の組替
収益 22,491 3,542,108 (1,310) (206,312) 23,801 3,748,419
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営業費用 (12,156) (1,914,448) 1,248 196,548 (13,404) (2,110,996)
有形固定資産および無形資
産の減価償却費、償却費お (1,104) (173,869) 71 11,182 (1,175) (185,051)
よび減損
営業総利益 9,231 1,453,790 9 1,417 9,222 1,452,373
リスク費用 (1,746) (274,978) ‐ ‐ (1,746) (274,978)
営業利益 7,485 1,178,813 9 1,417 7,476 1,177,395
持分法適用会社の純利益持
371 58,429 ‐ ‐ 371 58,429
分
その他の資産に係る純利益／
15 2,362 ‐ ‐ 15 2,362
（損失）
のれんの変動額 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
税引前利益 7,871 1,239,604 9 1,417 7,862 1,238,186
法人所得税 (1,806) (284,427) (144) (22,679) (1,662) (261,748)
非継続事業からの純利益 121 19,056 5 787 116 18,269
当期純利益 6,186 974,233 (131) (20,631) 6,317 994,864
非支配持分 880 138,591 1 157 879 138,434
当期純利益－当行グループの
5,306 835,642 (131) (20,631) 5,437 856,273
持分
1.638 (0.043) 1.681
(1)
258 円 (7) 円 265 円
1 株当たり利益
ユーロ ユーロ ユーロ
1.638 (0.043) 1.681
(1)
258 円 (7) 円 265 円
希薄化後 1 株当たり利益
ユーロ ユーロ ユーロ
(1) 超劣後債に係る利息は除き、非継続事業または売却目的保有事業からの純利益を含む利益に相当する。
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 6 月 30 日）
2022 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
受取利息および類似収益 13,137 2,068,946 31 4,882 13,106 2,064,064
支払利息および類似費用 (6,492) (1,022,425) 77 12,127 (6,569) (1,034,552)
受取報酬および手数料 6,602 1,039,749 (103) (16,221) 6,705 1,055,970
支払報酬および手数料 (2,154) (339,233) 1,725 271,670 (3,879) (610,904)
純損益を通じて公正価値で
測定する金融商品に係る純 (12,244) (1,928,308) (247) (38,900) (11,997) (1,889,408)
利益／（損失）
売買目的保有資産／負債
(3,805) (599,249) 5 787 (3,810) (600,037)
に係る純利益／（損失）
純損益を通じて公正価値
で測定するその他の金融
(8,439) (1,329,058) (252) (39,687) (8,187) (1,289,371)
資産／負債に係る純利
益／（損失）
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融商 52 8,189 1 157 51 8,032
品に係る純利益／（損失）
純損益に組替えられる可
能性のあるその他の包括
利益を通じて公正価値で 10 1,575 ‐ ‐ 10 1,575
測定する負債性金融商品
に係る純利益／（損失）
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純損益に組替えられるこ
とのないその他の包括利
益を通じて公正価値で測 42 6,615 1 157 41 6,457
定する資本性金融商品に
係る分配（配当金）
償却原価で測定する金融資
産の認識中止により生じた 20 3,150 ‐ ‐ 20 3,150
純利益／（損失）
償却原価で測定する金融資
産から純損益を通じて公正
価値で測定する金融資産へ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
の分類変更により生じた純
利益／（損失）
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資
産から純損益を通じて公正
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
価値で測定する金融資産へ
の分類変更により生じた純
利益／（損失）
保険収益純額 11,894 1,873,186 11,894 1,873,186
保険収益 6,504 1,024,315 6,504 1,024,315
保険サービス費用 (4,979) (784,143) (4,979) (784,143)
保有している再保険契約
(22) (3,465) (22) (3,465)
に係る収益または費用
保険金融収益または保険
10,366 1,632,541 10,366 1,632,541
金融費用
保有している再保険契約
に係る保険金融収益また 25 3,937 25 3,937
は保険金融費用
保険に関する金融投資に
‐ ‐ ‐ ‐
係る信用リスク費用
その他の業務収益 699 110,086 (28,931) (4,556,343) 29,630 4,666,429
その他の業務費用 (311) (48,979) 15,034 2,367,705 (15,345) (2,416,684)
オーバーレイ・アプローチの
適用による金融資産に係る純 (546) (85,990) 546 85,990
利益／（損失）の組替
収益 11,203 1,764,360 (1,065) (167,727) 12,268 1,932,087
営業費用 (6,366) (1,002,581) 677 106,621 (7,043) (1,109,202)
有形固定資産および無形資
産の減価償却費、償却費お (537) (84,572) 35 5,512 (572) (90,084)
よび減損
営業総利益 4,300 677,207 (353) (55,594) 4,653 732,801
リスク費用 (943) (148,513) ‐ ‐ (943) (148,513)
営業利益 3,357 528,694 (353) (55,594) 3,710 584,288
持分法適用会社の純利益持
190 29,923 1 157 189 29,766
分
その他の資産に係る純利益／
20 3,150 ‐ ‐ 20 3,150
（損失）
のれんの変動額 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
税引前利益 3,567 561,767 (352) (55,436) 3,919 617,203
法人所得税 (950) (149,616) 28 4,410 (978) (154,025)
非継続事業からの純利益 24 3,780 4 630 20 3,150
当期純利益 2,641 415,931 (320) (50,397) 2,961 466,328
非支配持分 434 68,351 1 157 433 68,193
当期純利益－当行グループの
2,207 347,580 (321) (50,554) 2,528 398,135
持分
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半期報告書
0.674 (0.109) 0.783
(1)
106 円 (17) 円 123 円
1 株当たり利益
ユーロ ユーロ ユーロ
0.674 (0.109) 0.783
(1)
106 円 (17) 円 123 円
希薄化後 1 株当たり利益
ユーロ ユーロ ユーロ
(1) 超劣後債に係る利息は除き、非継続事業または売却目的保有事業からの純利益を含む利益に相当する。
当期純利益およびその他の包括利益／（損失）計算書
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 12 月 31 日）
2022 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
当期純利益 6,186 974,233 (131) (20,631) 6,317 994,864
退職給付に係る数理計算上
325 51,184 ‐ ‐ 325 51,184
の差益／（差損）
金融負債の自己の信用リス
クの変動に起因するその他 793 124,890 15 2,362 778 122,527
の包括利益
純損益に組替えられること
のない資本性金融商品に係 58 9,134 ‐ ‐ 58 9,134
るその他の包括利益
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益に
34 5,355 34 5,355
認識される保険金融収益ま
たは保険金融費用
純損益に組替えられること
のない税引前その他の包括
1,210 190,563 49 7,717 1,161 182,846
利益（持分法適用会社を除
く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられることのない税 7 1,102 (18) (2,835) 25 3,937
引前その他の包括利益
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益／
（損失）に係る法人所得税 (298) (46,932) (11) (1,732) (287) (45,200)
（持分法適用会社を除
く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられることのないそ
(3) (472) 7 1,102 (10) (1,575)
の他の包括利益／（損失）
に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に
組替えられることのないそ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
の他の包括利益／（損失）
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益 915 144,103 26 4,095 889 140,009
（税引後）
為替換算調整勘定に係る利
182 28,663 ‐ ‐ 182 28,663
益／（損失）
純損益に組替えられる可能
性のある負債性金融商品に
(40,384) (6,360,076) (33,294) (5,243,472) (7,090) (1,116,604)
係るその他の包括利益／
（損失）
ヘッジ手段のデリバティブ
(2,865) (451,209) (99) (15,592) (2,766) (435,617)
に係る利益／（損失）
純損益に組替えられるその
他の包括利益に認識される
37,416 5,892,646 37,416 5,892,646
保険金融収益または保険金
融費用
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純損益に組替えられるその
他の包括利益に認識され
る、保有している再保険契 (247) (38,900) (247) (38,900)
約に係る保険金融収益また
は保険金融費用
オーバーレイ・アプローチ
の適用による金融資産に係 569 89,612 (569) (89,612)
る純利益／（損失）の組替
純損益に 組替えられる可能
性のある 税引前その他の包
(5,898) (928,876) 4,345 684,294 (10,243) (1,613,170)
括利益 ／（損失） （持分法
適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられる可能性のある
47 7,402 ‐ ‐ 47 7,402
税引前その他の包括利益、
当行グループの持分
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利益
1,559 245,527 (1,084) (170,719) 2,643 416,246
に係る法人所得税（持分法
適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられる可能性のある
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
その他の包括利益／（損
失）に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に
組替えられる可能性のある 26 4,095 ‐ ‐ 26 4,095
その他の包括利益
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利 (4,266) (671,852) 3,261 513,575 (7,527) (1,185,427)
益 ／（損失） （税引後）
その他の包括利益／（損
(3,351) (527,749) 3,287 517,670 (6,638) (1,045,419)
失）（税引後）
当期純利益およびその他の
2,834 446,327 3,155 496,881 (321) (50,554)
包括利益／（損失）
うち、当行グループの持分 2,008 316,240 3,156 497,038 (1,148) (180,799)
うち、非支配持分 826 130,087 (1) (157) 827 130,244
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 6 月 30 日）
2022 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
当期純利益 2,641 415,931 (320) (50,397) 2,961 466,328
退職給付に係る数理計算上
300 47,247 ‐ ‐ 300 47,247
の差益／（差損）
金融負債の自己の信用リス
クの変動に起因するその他 791 124,575 17 2,677 774 121,897
の包括利益
純損益に組替えられること
のない資本性金融商品に係 96 15,119 ‐ ‐ 96 15,119
るその他の包括利益
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益に
(52) (8,189) (52) (8,189)
認識される保険金融収益ま
たは保険金融費用
純損益に組替えられること
のない税引前その他の包括
1,135 178,751 (35) (5,512) 1,170 184,263
利益（持分法適用会社を除
く。）
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持分法適用会社の純損益に
組替えられることのない税
(3) (472) (15) (2,362) 12 1,890
引前その他の包括利益 ／
（損失）
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益／
（損失）に係る法人所得税 (266) (41,892) 9 1,417 (275) (43,310)
（持分法適用会社を除
く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられることのないそ
‐ ‐ 4 630 (4) (630)
の他の包括利益／（損失）
に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に
組替えられることのないそ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
の他の包括利益／（損失）
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益 866 136,386 (37) (5,827) 903 142,213
（税引後）
為替換算調整勘定に係る利
598 94,179 (1) (157) 599 94,337
益／（損失）
純損益に組替えられる可能
性のある負債性金融商品に
(28,577) (4,500,592) (23,548) (3,708,575) (5,029) (792,017)
係るその他の包括利益／
（損失）
ヘッジ手段のデリバティブ
(1,951) (307,263) (76) (11,969) (1,875) (295,294)
に係る利益／（損失）
純損益に組替えられるその
他の包括利益に認識される
26,408 4,158,996 26,408 4,158,996
保険金融収益または保険金
融費用
純損益に組替えられるその
他の包括利益に認識され
る、保有している再保険契 (184) (28,978) (184) (28,978)
約に係る保険金融収益また
は保険金融費用
オーバーレイ・アプローチ
の適用による金融資産に係 578 91,029 (578) (91,029)
る純利益／（損失）の組替
純損益に 組替えられる可能
性のある 税引前その他の包
(3,706) (583,658) 3,177 500,346 (6,883) (1,084,004)
括利益 ／（損失） （持分法
適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられる可能性のある
81 12,757 ‐ ‐ 81 12,757
税引前その他の包括利益、
当行グループの持分
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利益
1,099 173,082 (758) (119,377) 1,857 292,459
に係る法人所得税（持分法
適用会社を除く。）
持分法適用会社の純損益に
組替えられる可能性のある
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
その他の包括利益／（損
失）に係る法人所得税
非継続事業からの純損益に
組替えられる可能性のある
8 1,260 11 1,732 (3) (472)
その他の包括利益 ／（損
失）
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利 (2,518) (396,560) 2,430 382,701 (4,948) (779,261)
益 ／（損失） （税引後）
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その他の包括利益／（損
(1,652) (260,173) 2,393 376,874 (4,045) (637,047)
失）（税引後）
当期純利益およびその他の
989 155,758 2,073 326,477 (1,084) (170,719)
包括利益／（損失）
うち、当行グループの持分 535 84,257 2,072 326,319 (1,537) (242,062)
うち、非支配持分 454 71,500 1 157 453 71,343
貸借対照表－資産
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 12 月 31 日）
2022 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
現金および中央銀行預け金 207,648 32,702,484 ‐ ‐ 207,648 32,702,484
純損益を通じて公正価値で測
446,472 70,314,875 14,384 2,265,336 432,088 68,049,539
定する金融資産
売買目的保有金融資産 249,249 39,254,225 1 157 249,248 39,254,068
純損益を通じて公正価値で
197,223 31,060,650 14,383 2,265,179 182,840 28,795,472
測定するその他の金融商品
ヘッジ手段のデリバティブ 31,867 5,018,734 ‐ ‐ 31,867 5,018,734
その他の包括利益を通じて公
208,860 32,893,361 2,090 329,154 206,770 32,564,207
正価値で測定する金融資産
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利益
206,093 32,457,587 2,091 329,312 204,002 32,128,275
を通じて公正価値で測定す
る負債性金融商品
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益を
2,767 435,775 (1) (157) 2,768 435,932
通じて公正価値で測定する
資本性金融商品
償却原価で測定する金融資産 1,143,289 180,056,585 (1,316) (207,257) 1,144,605 180,263,841
金融機関に対する貸出金お
567,512 89,377,465 (130) (20,474) 567,642 89,397,939
よび債権
顧客に対する貸出金および
488,571 76,945,047 (1,186) (186,783) 489,757 77,131,830
債権
債務証券 87,206 13,734,073 ‐ ‐ 87,206 13,734,073
金利ヘッジ・ポートフォリオ
(10,871) (1,712,074) ‐ ‐ (10,871) (1, 712 ,074)
(1)
に係る再評価調整
当期税金資産および繰延税金
6,379 1,004,629 (911) (143,473) 7,290 1,148,102
資産
未収収益、前払金およびその
67,504 10,631,205 (4,094) (644,764) 71,598 11,275,969
他の資産
売却目的保有非流動資産 およ
134 21,104 ‐ ‐ 134 21,104
び非継続事業
資産である発行した保険契約 ‐ ‐ ‐ ‐
資産である保有している再保
977 153,868 977 153,868
険契約
繰延利益分配 (16,767) (2,640,635) 16,767 2,640,635
持分法適用会社に対する投資 4,300 677,207 (4,423) (696,578) 8,723 1,373,785
投資不動産 11,974 1,885,785 4,162 655,473 7,812 1,230,312
有形固定資産 6,020 948,090 (3) (472) 6,023 948,562
無形資産 3,094 487,274 (110) (17,324) 3,204 504,598
のれん 15,682 2,469,758 ‐ ‐ 15,682 2,469,758
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半期報告書
資産合計 2,143,329 337,552,884 (6,011) (946,672) 2,149,340 338,499,557
(1) 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整の貸借対照表上の表示は、 2022 年 12 月 31 日現在、資産と負債の間
で組替えられた。その純額に変更はなく、 2022 年 12 月 31 日現在、 - 455 百万ユーロ（ -71,658 百万円）である。
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 1 月 1 日）
2022 年 1 月 1 日 2022 年 1 月 1 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
現金および中央銀行預け金 237,757 37,444,350 ‐ ‐ 237,757 37,444,350
純損益を通じて公正価値で測
445,166 70,109,193 15,772 2,483,932 429,394 67,625,261
定する金融資産
売買目的保有金融資産 237,335 37,377,889 (6) (945) 237,341 37,378,834
純損益を通じて公正価値で
207,831 32,731,304 15,778 2,484,877 192,053 30,246,427
測定するその他の金融商品
ヘッジ手段のデリバティブ 14,130 2,225,334 5 787 14,125 2,224,546
その他の包括利益を通じて公
260,286 40,992,442 4,025 633,897 256,261 40,358,545
正価値で測定する金融資産
純損益に組替えられる可能
性のあるその他の包括利益
257,867 40,611,474 4,025 633,897 253,842 39,977,577
を通じて公正価値で測定す
る負債性金融商品
純損益に組替えられること
のないその他の包括利益を
2,419 380,968 ‐ ‐ 2,419 380,968
通じて公正価値で測定する
資本性金融商品
償却原価で測定する金融資産 1,044,247 164,458,460 (1,079) (169,932) 1,045,326 164,628,392
金融機関に対する貸出金お
501,295 78,948,950 (52) (8,189) 501,347 78,957,139
よび債権
顧客に対する貸出金および
458,877 72,268,539 (1,028) (161,900) 459,905 72,430,438
債権
債務証券 84,075 13,240,972 1 157 84,074 13,240,814
金利ヘッジ・ポートフォリオ
3,194 503,023 ‐ ‐ 3,194 503,023
に係る再評価調整
当期税金資産および繰延税金
5,753 906,040 (111) (17,481) 5,864 923,521
資産
未収収益、前払金およびその
34,841 5,487,109 (3,606) (567,909) 38,447 6,055,018
他の資産
売却目的保有非流動資産 およ
2,909 458,138 (56) (8,819) 2,965 466,958
び非継続事業
資産である発行した保険契約 78 12,284 78 12,284
資産である保有している再保
855 134,654 855 134,654
険契約
繰延利益分配 (7) (1,102) 7 1,102
持分法適用会社に対する投資 3,850 606,337 (4,467) (703,508) 8,317 1,309,844
投資不動産 11,305 1,780,424 3,998 629,645 7,307 1,150,779
有形固定資産 6,093 959,587 (3) (472) 6,096 960,059
無形資産 3,180 500,818 (83) (13,072) 3,263 513,890
のれん 15,632 2,461,884 ‐ ‐ 15,632 2,461,884
資産合計 2,089,275 329,039,920 15,320 2,412,747 2,073,955 326,627,173
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半期報告書
貸借対照表－負債および株主持分
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 12 月 31 日）
2022 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
中央銀行からの預り金 59 9,292 ‐ ‐ 59 9,292
純損益を通じて公正価値で測
292,639 46,087,716 13,266 2,089,262 279,373 43,998,454
定する金融負債
売買目的保有金融負債 238,700 37,592,863 (8) (1,260) 238,708 37,594,123
純損益を通じて公正価値で
測定するものとして指定さ 53,939 8,494,853 13,274 2,090,522 40,665 6,404,331
れた金融負債
ヘッジ手段のデリバティブ 45,644 7,188,474 8 1,260 45,636 7,187,214
償却原価で測定する金融負債 1,324,553 208,603,852 (129) (20,316) 1,324,682 208,624,168
金融機関に対する債務 284,231 44,763,540 64 10,079 284,167 44,753,461
顧客に対する債務 825,607 130,024,846 (2,370) (373,251) 827,977 130,398,098
債務証券 214,715 33,815,465 2,177 342,856 212,538 33,472,610
金利ヘッジ・ポートフォリオ
(10,416) (1,640,416) 54 8,504 (10,470) (1, 648 ,920)
(1)
に係る再評価調整
当期税金負債および繰延税金
2,207 347,580 (202) (31,813) 2,409 379,393
負債
未払費用、繰延収益およびそ
54,707 8,615,805 (586) (92,289) 55,293 8,708,095
の他の負債
売却目的保有非流動資産およ
205 32,285 ‐ ‐ 205 32,285
び非継続事業に係る負債
負債である発行した保険契約 331,268 52,171,397 331,268 52,171,397
負債である保有している再保
92 14,489 92 14,489
険契約
保険契約に係る保険契約準備
(351,780) (55,401,832) 351,780 55,401,832
金
引当金 3,521 554,522 (2) (315) 3,523 554,837
劣後債務 23,370 3,680,541 ‐ ‐ 23,370 3,680,541
負債合計 2,067,849 325,665,539 (8,011) (1,261,652) 2,075,860 326,927,191
株主持分 75,480 11,887,345 2,000 314,980 73,480 11,572,365
株主持分－当行グループの持
66,519 10,476,077 1,886 297,026 64,633 10,179,051
分
資本金および資本剰余金 29,603 4,662,176 ‐ ‐ 29,603 4,662,176
利益剰余金 34,865 5,490,889 338 53,232 34,527 5,437,657
その他の包括利益／（損
(3,255) (512,630) 1,682 264,898 (4,937) (777,528)
失）
非継続事業に係るその他の
‐ ‐ (3) (472) 3 472
包括利益
当期純利益／（損失） 5,306 835,642 (131) (20,631) 5,437 856,273
非支配持分 8,961 1,411,268 114 17,954 8,847 1,393,314
負債および株主持分合計 2,143,329 337,552,884 (6,011) (946,672) 2,149,340 338,499,557
(1) 金利ヘッジ・ポートフォリオに係る再評価調整の貸借対照表上の表示は、 2022 年 12 月 31 日現在、資産と負債の間
で組替えられた。その純額に変更はなく、 2022 年 12 月 31 日現在、 -455 百万ユーロ（ -71,658 百万円）である。
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影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 1 月 1 日）
2022 年 1 月 1 日 2022 年 1 月 1 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
中央銀行からの預り金 1,276 200,957 ‐ ‐ 1,276 200,957
純損益を通じて公正価値で測
259,986 40,945,195 13,598 2,141,549 246,388 38,803,646
定する金融負債
売買目的保有金融負債 207,726 32,714,768 1 157 207,725 32,714,610
純損益を通じて公正価値で
測定するものとして指定さ 52,260 8,230,427 13,597 2,141,392 38,663 6,089,036
れた金融負債
ヘッジ手段のデリバティブ 12,358 1,946,261 ‐ ‐ 12,358 1,946,261
償却原価で測定する金融負債 1,269,634 199,954,659 2,281 359,235 1,267,353 199,595,424
金融機関に対する債務 314,845 49,584,939 62 9,764 314,783 49,575,175
顧客に対する債務 778,845 122,660,299 (2,332) (367,267) 781,177 123,027,566
債務証券 175,944 27,709,421 4,551 716,737 171,393 26,992,684
金利ヘッジ・ポートフォリオ
4,984 784,930 (121) (19,056) 5,105 803,986
に係る再評価調整
当期税金負債および繰延税金
2,260 355,927 (672) (105,833) 2,932 461,761
負債
未払費用、繰延収益およびそ
52,530 8,272,950 (792) (124,732) 53,322 8,397,682
の他の負債
売却目的保有非流動資産およ
2,502 394,040 (64) (10,079) 2,566 404,119
び非継続事業に係る負債
負債である発行した保険契約 377,218 59,408,063 377,218 59,408,063
負債である保有している再保
67 10,552 67 10,552
険契約
保険契約に係る保険契約準備
(375,091) (59,073,082) 375,091 59,073,082
金
引当金 4,537 714,532 (10) (1,575) 4,547 716,107
劣後債務 26,101 4,110,646 ‐ ‐ 26,101 4,110,646
負債合計 2,013,455 317,099,028 16,416 2,585,356 1,997,039 314,513,672
株主持分 75,820 11,940,892 (1,096) (172,609) 76,916 12,113,501
株主持分－当行グループの持
66,978 10,548,365 (1,239) (195,130) 68,217 10,743,495
分
資本金および資本剰余金 28,495 4,487,678 ‐ ‐ 28,495 4,487,678
利益剰余金 38,440 6,053,916 369 58,114 38,071 5,995,802
その他の包括利益 69 10,867 (1,608) (253,244) 1,677 264,111
非継続事業に係るその他の
(26) (4,095) ‐ ‐ (26) (4,095)
包括利益／（損失）
当期純利益／（損失） ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
非支配持分 8,842 1,392,527 143 22,521 8,699 1,370,006
負債および株主持分合計 2,089,275 329,039,920 15,320 2,412,747 2,073,955 326,627,173
キャッシュ･フロー計算書
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 12 月 31 日）
2022 年 12 月 31 日 2022 年 12 月 31 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
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半期報告書
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
税引前利益 7,871 1,239,604 9 1,417 7,862 1,238,186
有形固定資産および無形資産
の減価償却費および減損（純 1,104 173,869 (71) (11,182) 1,175 185,051
額）
のれんおよびその他の固定資
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
産の減損
引当金繰入額純額 (6,882) (1,083,846) (7,075) (1,114,242) 193 30,396
持分法適用会社の純利益／
(371) (58,429) 166 26 ,143 (537) (84,572)
（損失）持分
投資活動による利益／（損
(14) (2,205) 1 157 (15) (2,362)
失）純額
財務活動による利益／（損
2,497 393,253 (38) (5,985) 2,535 399,237
失）純額
その他の変動 (203) (31,970) 6,742 1,061,798 (6,945) (1,093,768)
税引前利益に含まれる非現金
項目およびその他の調整項目 (3,869) (609,329) (275) (43,310) (3,594) (566,019)
合計
銀行間項目の変動 (66,705) (10,505,370) 1 157 (66,706) (10,505,528)
顧客項目の変動 14,154 2,229,113 (334) (52,602) 14,488 2,281,715
金融資産および金融負債の変
80,677 12,705,821 1, 365 214,974 79,312 12,490,847
動
非金融資産および非金融負債
(30,004) (4,725,330) 349 54,964 (30,353) (4,780,294)
の変動
持分法適用会社からの配当金
679 106,936 (255) (40,160) 934 147,096
受取額
法人所得税支払額 (1,213) (191,035) 20 3,150 (1,233) (194,185)
営業活動において使用された
(2,412) (379,866) 1,145 180,326 (3,557) (560,192)
資産および負債の変動純額
非継続事業による現金収入／
(127) (20,001) (11) (1,732) (116) (18,269)
（支出）
営業活動による現金収入／
1,463 230,408 868 136,701 595 93,707
（支出）純額合計 [A]
株式投資の変動 (3,606) (567,909) (23) (3,622) (3,583) (564,287)
有形固定資産および無形資産
(1,042) (164,105) 47 7,402 (1,089) (171,507)
の変動
非継続事業による現金収入／
(387) (60,949) (1) (157) (386) (60,791)
（支出）
投資活動による現金収入／
(5,035) (792,962) 23 3,622 (5,058) (796,584)
（支出）純額合計 [B]
株主から受け取った／（に支
(3,226) (508,063) (4) (630) (3,222) (507,433)
払った）現金
財務活動によるその他の現金
3,706 583,658 (972) (153,080) 4,678 736,738
収入／（支出）
非継続事業による現金収入／
118 18,584 4 630 114 17,954
（支出）
財務活動による現金収入／
598 94,179 (972) (153,080) 1,570 247,259
（支出）純額合計 [C]
現金および現金同等物に対す
る為替レートの変動の影響 (1,273) ( 200,485) 5 787 (1,278) (201,272)
[D]
現金および現金同等物の増
加／（減少）純額 [A ＋ B ＋ C ＋ (4,247) (668,860) (79) (12,442) (4,168) (656,418)
D]
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半期報告書
現金および現金同等物期首残
159,678 25,147,688 (51) (8,032) 159,729 25,155,720
高
現金勘定ならびに中央銀行預
236,696 37,277,253 ‐ ‐ 236,696 37,277,253
*
け金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け
(77,018) (12,129,565) (51) (8,032) (76,967) (12,121,533)
**
金および預り金の残高純額
現金および現金同等物期末残
155,431 24,478,828 (130) (20,474) 155,561 24,499,302
高
現金勘定ならびに中央銀行預
207,577 32,691,302 ‐ ‐ 207,577 32,691,302
*
け金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け
(52,146) (8,212,474) (130) (20,474) (52,016) (8,192,000)
**
金および預り金の残高純額
現金および現金同等物の変動
(4,247) (668,860) (79) (12,442) (4,168) (656,418)
純額
* 経過利息を除く「現金ならびに中央銀行預け金および預り金」項目の残高純額（売却目的保有非流動資産に分類変更
された事業体の 現金を含む。）から構成されている。
** 注記 6.3 記載の「貸倒が懸念されない当座貸越」および「貸倒が懸念されないコールローン」ならびに注記 6.4 記載の
「当座預金」および「コールマネー」（経過利息を除き、クレディ・アグリコルの内部取引を含む。）の残高から構
成されている。
影響： IFRS 第 17 号（ 2022 年 6 月 30 日）
2022 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
IFRS 第 17 号の影響
修正再表示後 連結財務書類表示額
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
税引前利益 3,567 561,767 (352) (55,436) 3,919 617,203
有形固定資産および無形資産
の減価償却費および減損（純 537 84,572 (35) (5,512) 572 90,084
額）
のれんおよびその他の固定資
‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐
産の減損
引当金繰入額純額 (6,858) (1,080,066) (6,141) (967,146) (717) (112,920)
持分法適用会社の純利益／
(189) (29,766) 214 33,703 (403) (63,468)
（損失）持分
投資活動による利益／（損
(19) (2,992) 1 157 (20) (3,150)
失）純額
財務活動による利益／（損
1,222 192,453 (79) (12,442) 1,301 204,894
失）純額
その他の変動 (2,533) (398, 922) 7,027 1,106,682 (9,560) (1,505,604)
税引前利益に含まれる非現金
項目およびその他の調整項目 (7,840) (1,234,722) 987 155,443 (8,827) (1,390,164)
合計
銀行間項目の変動 (3,109) (489,636) 3 472 (3,112) (490,109)
顧客項目の変動 2,920 459,871 (591) (93,077) 3,511 552,947
金融資産および金融負債の変
37,383 5,887,449 652 102,683 36,731 5,784,765
動
非金融資産および非金融負債
(14,662) (2,309,118) 136 21,419 (14,798) (2,330,537)
の変動
持分法適用会社からの配当金
17 2,677 (194) (30,553) 211 33,230
受取額
法人所得税支払額 (420) (66,146) 12 1,890 (432) (68,036)
営業活動において使用された
22,129 3,485,096 18 2,835 22,111 3,482,261
資産および負債の変動純額
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クレディ・アグリコル・エス・エー(E26732)
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非継続事業による現金収入／
(115) (18,111) 7 1,102 (122) (19,214)
（支出）
営業活動による現金収入／
17,741 2,794,030 660 103,943 17,081 2,690,087
（支出）純額合計 [A]
株式投資の変動 (1,333) (209,934) 16 2,520 (1,349) (212,454)
有形固定資産および無形資産
(499) (78,588) 17 2,677 (516) (81,265)
の変動
非継続事業による現金収入／
(243) (38,270) (6) (945) (237) (37,325)
（支出）
投資活動による現金収入／
(2,075) (326,792) 27 4,252 (2,102) (331,044)
（支出）純額合計 [B]
株主から受け取った／（に支
(2,916) (459,241) (5) (787) (2,911) (458,453)
払った）現金
財務活動によるその他の現金
1,090 171,664 (716) (112,763) 1,806 284,427
収入／（支出）
非継続事業による現金収入／
116 18,269 4 630 112 17,639
（支出）
財務活動による現金収入／
(1,710) (269,308) (717) (112,920) (993) (156,388)
（支出）純額合計 [C]
現金および現金同等物に対す
(1,761) (277,340) 5 787 (1,766) (278,127)
る為替レートの変動の影響 [D]
現金および現金同等物の増
加／（減少）純額 [A ＋ B ＋ C ＋ 12,195 1,920,591 (25) (3,937) 12,220 1,924,528
D]
現金および現金同等物期首残
159,678 25,147,688 (51) (8,032) 159,729 25,155,720
高
現金勘定ならびに中央銀行預
236,696 37,277,253 ‐ ‐ 236,696 37,277,253
*
け金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け
(77,018) (12,129,565) (51) (8,032) (76,967) (12,121,533)
**
金および預り金の残高純額
現金および現金同等物期末残
171,873 27,068,279 (76) (11,969) 171,949 27,080,248
高
現金勘定ならびに中央銀行預
249,219 39,249,500 ‐ ‐ 249,219 39,249,500
*
け金および預り金の残高純額
金融機関に対する要求払預け
(77,346) (12,181,222) (76) (11,969) (77,270) (12,169,252)
**
金および預り金の残高純額
現金および現金同等物の変動
12,195 1,920,591 (25) (3,937) 12,220 1,924,528
純額
* 経過利息を除く「現金ならびに中央銀行預け金および預り金」項目の残高純額（売却目的保有非流動資産に分類変更
された事業体の 現金を含む。）から構成されている。
** 注記 6.3 記載の「貸倒が懸念されない当座貸越」および「貸倒が懸念されないコールローン」ならびに注記 6.4 記載の
「当座預金」および「コールマネー」（経過利息を除き、クレディ・アグリコルの内部取引を含む。）の残高から構
成されている。
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注記 11 関連当事者
当行グループの法的構造を鑑みて、またクレディ・アグリコル・エス・エーがクレディ・アグリコル・
ネットワークの中央機関である事実から、クレディ・アグリコル・エス・エーの関連当事者は、持分法適用
会社を含む連結会社、当行グループの上級業務執行役員および地域銀行である。
(1)
クレディ・アグリコルの内部資金調達構造に基づき、クレディ・アグリコル・エス・エーと地域銀行 と
の間の取引は、貸借対照表および損益計算書においてクレディ・アグリコル内部取引として示される（注記
4.1 「受取利息および支払利息」、 4.2 「受取報酬および手数料ならびに支払報酬および手数料」、 6.3 「償却
原価で測定する金融資産」および 6.4 「償却原価で測定する金融負債」）。
(1) 全部連結されているコルシカ地域銀行を除く。
その他の株主間契約
当事業年度中に締結された株主間契約は、注記 2 「当期中の主要な構造改革および重大な事象」に詳述され
ている。
連結貸借対照表に影響を与える連結会社との関係
年度末において、当行グループの全部連結会社との間の既存の取引および残高は連結手続の中で相殺消去
されているため、持分法により連結される会社との取引のみが当行グループの連結財務書類に影響を与え
る。
2023 年 6 月 30 日現在の連結貸借対照表において当該取引に相当する主要な残高およびコミットメントは、持
分法適用会社との取引に関する次の金額である。
・金融機関に対する貸出金および債権： 365 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 8,062 百万ユーロ）
・顧客に対する貸出金および債権： 2,855 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 2,852 百万ユーロ）
・金融機関に対する債務： 2,672 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 5,823 百万ユーロ）
・顧客に対する債務： 379 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 183 百万ユーロ）
・金融商品に関して付与したコミットメント： 579 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 6,309 百万ユーロ）
・金融商品に関して受領したコミットメント： 3,965 百万ユーロ（ 2022 年 12 月 31 日現在は 4,887 百万ユーロ）
これらの事業体と行われた取引は、当期の損益計算書に重大な影響を与えなかった。
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注記 12 後発事象
CACEIS による RBC インベスター・サービシズの欧州事業の取得
2023 年 7 月 3 日、 CACEIS は、 RBC インベスター・サービシズの欧州資産サービシング事業およびそれに関連す
るマレーシアのセンターオブエクセレンスの取得を完了した。規制当局および反トラスト当局の承認を含
む、取引成立に必要な条件は満たされた。
この取引は、欧州における 2 つの主要な資産サービシング事業を統合するものであり、バリューチェーン全
体をカバーし、現在および将来の顧客に拡大したサービスを提供することで、この市場におけるグローバ
ル・リーダーの 1 社としての CACEIS の地位を強化するものである。
CACEIS は、より広範な国際的カバレッジを獲得し、これにより競争力を強化し、新たな顧客層および市場
をターゲットとすることができる。
RBC インベスター・サービシズ・トラスト英国支店の事業およびジャージーにおける RBC インベスター・
サービシズの事業の取得には、依然として適切な規制当局および反トラスト当局の承認が必要である。
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２ 【その他】
(1) 後発事象
以下に記載される事項のほか、上記「 1 中間財務書類－ (3) 要約中間連結財務書類に対する注記－注記
2 」および「注記 12 」を参照。
2023 年 8 月 3 日に発行者が発表したプレスリリースの抜粋
マシー、 2023 年 8 月 3 日
クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスは、ステランティスと共に欧州 6 ヶ国における ALD
およびリースプランの事業の買収を完了し、クレディ・アグリコル・オート・バンクおよびリーシーズの
発展を加速させる
・クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスは、ステランティスと共に、アイルランド、
ノルウェーおよびポルトガルにおける ALD の事業ならびにチェコ共和国、フィンランドおよびルクセン
ブルクにおけるリースプランの事業の買収を完了した。
・この買収は、モビリティおよび車両の長期リースに関する 2 つのグループの意欲を即時に加速させるも
のである。
クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスは、パートナーであるステランティスと共に、
アイルランド、ノルウェーおよびポルトガルにおける ALD の事業ならびにチェコ共和国、フィンランドおよ
びルクセンブルクにおけるリースプランの事業（合計 100,000 台超の車両および合計約 1.7 十億ユーロの
リース資産）の買収を公表した。これらの買収は、 ALD によるリースプランの買収提案に関連して ALD が欧
州委員会に行ったコミットメントに基づくものである。
当該買収は、 CA オート・バンクのレンタルおよびモビリティ会社であるドリヴァリアならびにリーシー
ズにより行われる。その後、買収した範囲を以下のように分割する。
・一方では、 CA オート・バンクおよびドリヴァリアが、アイルランドおよびノルウェーにおける ALD の事
業ならびにチェコ共和国およびフィンランドにおけるリースプランの事業（合計 70,000 台超の車両）
を受け入れる。
・他方では、ステランティスおよび CA コンシューマー・ファイナンスが折半出資するジョイント・ベン
チャーであるリーシーズが、ポルトガルにおける ALD の事業およびルクセンブルクにおけるリースプラ
ンの事業（合計約 30,000 台の車両）を受け入れる。
この取引は、クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスとステランティスの提携関係を強
化し、欧州におけるかかる 2 社の発展を加速させるものであり、かかる 2 社が自動車ファイナンスにおいて
欧州の大手の地位を獲得するという意欲に沿うものである。
CA コンシューマー・ファイナンスは、 CA オート・バンクおよびドリヴァリアにより設立される事業体を
自動車ファイナンス、レンタル、リースおよびモビリティの汎欧州の大手とすることを目指している。
さらに、リーシーズは、 2026 年度までに保有車両を 1 百万台に増やし、 2026 年度までに欧州の LTR 市場の
上位 3 位に入ることを目指している。
関連する競争当局および規制当局から、必要なすべての認可は取得済みである。この取引は、クレ
ディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスの当期純利益にプラスの影響をもたらし、当行グルー
プの方針に沿った投資利益率を生み出すことが見込まれている。クレディ・アグリコル・エス・エーの
CET1 比率への影響は、 10 ベーシス・ポイントを下回るだろう。
クレディ・アグリコル・コンシューマー・ファイナンスの最高経営責任者兼クレディ・アグリコル・エ
ス・エーの専門金融サービス部門を担当するジェネラル・マネージャー代理であるステファン・プリアミ
は、以下のように述べている。「 これら 6 つの事業体をステランティスと共に買収することは、当行の発展
を加速させ、リーシーズおよび CA オート・バンクの意欲を支援する絶好の機会である。この事業により、
当行は、当行の欧州における地理的な足跡を広げることができ、モビリティの利用および消費パターンの
進化という点で、基本的な動きを支援したいという当行の願いを示すことができる。 」
2023 年 8 月 4 日に発行者が発表したプレスリリースの抜粋
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ブリュッセル－ルクセンブルク、 2023 年 8 月 4 日
クレディ・アグリコル・グループの子会社であるインドスエズ・ウェルス・マネジメントが、バンク・デ
グルーフ・ピーターカムの過半数株式を取得し、同社の大株主の 1 つである CLdN と長期的なパートナー
シップを結ぶための契約を発表
・より広範な価値を提案する、資産管理における汎欧州のリーダーを生み出す。
・新しい株主構成により、デグルーフ・ピーターカムの継続性を確保する。
・デグルーフ・ピーターカムの専門知識、ブランドおよびソリューションを基にして継続的に成長す
る。
・取引の完了は関連する規制当局の承認を経たうえで 2024 年度を予定している。
インドスエズ・ウェルス・マネジメント・グループは、ベルギーにおける資産管理の大手であり国際的
なプレゼンスおよび顧客基盤を有する有力な投資会社であるデグルーフ・ピーターカムの過半数株式を取
得する契約を締結した。
本買収計画は、デグルーフ・ピーターカムの大株主である CLdN グループとのパートナーシップの下で行
われる。 CLdN グループは、クレディ・アグリコル・グループのパートナーシップ文化に沿って、デグルー
フ・ピーターカムのルーツおよびベルギー国内でのプレゼンスを維持したいという意向を反映して、引き
続き約 20 ％の株式を保有する。
有力な投資会社であるデグルーフ・ピーターカム
デグルーフ・ピーターカムは、 150 年を超える歴史を持つ独立系ファミリー・グループであり、顧客資産
総額 71 十億ユーロを有する多角経営銀行である。
同グループは、ベルギー、ルクセンブルクおよびフランスにおいてプライベート・バンキングの分野
で、また、国際的に資産管理、投資銀行および資産サービスの分野で魅力的な地位を有している。
ここ数年、同行は、共同的かつ責任ある繁栄を創り出すというレゾンデートルに沿って、特に法令遵守
の観点からリスク統制および管理手法を強化し、業務システムに大きな投資を行ってきた。
顧客の利益のため汎欧州のリーダーの創出
デグルーフ・ピーターカムとインドスエズ・ウェルス・マネジメント・グループとの結合により、資産
管理における汎欧州のリーダーが生み出され、世界的な成長の原動力の恩恵を受けて、欧州における当該
部門の統合企業としての地位が開かれる。
本計画は、専門知識の結び付きならびにクレディ・アグリコル・グループの国際的ネットワークおよび
資金調達能力により、顧客に付加価値の高いサービスを提供することができる。同様に、デグルーフ・
ピーターカムの従業員は、世界 46 ヶ国超に展開し多様な専門分野を持つグループに加わる機会を得ること
になる。さらに、この提携により、社会的コミットメント、責任ある投資および多様性という共通の価値
観が強化される。
大株主である CLdN との株主の継続性のために実施された本契約により、インドスエズ・ウェルス・マネ
ジメント・グループは、ベルギー国内および国際的な新たな顧客基盤を獲得することになる。同グループ
は、デグルーフ・ピーターカム・アセット・マネジメント（ DPAM ）社の専門知識および投資銀行業務を活
用することで、財務管理助言およびファンド、特に ESG ファンドの提供における専門知識を拡大することに
なる。
また、クレディ・アグリコル・グループは、本計画によりベルギーにおけるプレゼンスを大幅に強化
し、様々な事業体との大きなシナジー効果を期待することができる。
次のステップ
インドスエズ・ウェルス・マネジメント・グループは、デグルーフ・ピーターカムのチームと緊密に協
力し、顧客および従業員の利益のために本取引を進めていく。
CA インドスエズ・ウェルス（ヨーロッパ）とデグルーフ・ピーターカムの間の本契約の完了は、関連す
る規制当局および競争当局の承認を条件とする。本取引は 2024 年度に完了する予定である。
本取引の一環として、 CLdN との間で、流動性メカニズムを含む長期パートナーシップ契約が締結され
る。過半数株式の取得後、デグルーフ・ピーターカムの少数株主を対象とする任意の公開買付が開始さ
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れ、 CA インドスエズ・ウェルス（ヨーロッパ）が過半数株式の取得と同じ条件で残りの資本を取得する予
定である。
クレディ・アグリコル・エス・エーの CET1 比率への影響は約マイナス 30 ベーシス・ポイントとなる。本
取引により、クレディ・アグリコルの方針に沿った投資利益が生まれる。
(2) 訴訟
2023 年 6 月 30 日現在、「第 3 － 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－法的リスク」以外に、当行
は重要な訴訟に関与していない。
３ 【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
日本基準と IFRS との連結会計原則の相違
クレディ・アグリコル・エス・エー・グループの連結財務書類は、欧州連合が採択した IFRS に準拠して作
成されている。これらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則（以下「日本の会計原則」とい
う。）とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務書類に関する主な相違点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRS では、連結財務書類には、持株会社およびグループによって支配されている会社（一定の特別目的
事業体またはストラクチャード・エンティティを含む。）（すなわち子会社）の財務書類が含まれてい
る。
投資者は、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、か
つ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合には、投資先を支配
している。
企業が他の企業を支配しているか否かを判断するにあたり、他の企業により保有されている潜在的議決
権を含め、実質的な潜在的議決権の所有およびその影響を考慮している。共同支配企業に対する持分は、
持分法を適用して認識する。クレディ・アグリコル・エス・エーが重要な影響力および共同支配を及ぼす
企業についても、 IAS 第 28 号に従い、持分法を適用している。
ただし、一定の要件を満たす投資企業に該当した場合には、上述の連結処理に代え、投資企業が保有す
る投資を公正価値で測定し、その変動を純損益で認識する。
日本では、企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計基準」に従い、実質支配力基準により連結
の範囲が決定され、支配を有する会社の財務書類は連結される。他の会社の財務上、営業上または事業上
の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の会社に対して支配を有しているといえる。
日本ではまた、特別目的会社については、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的
会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業が
その目的に従って遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているもの
と認められ、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。
共同支配企業は、企業会計基準第 21 号「企業結合に関する会計基準」に従い、持分法を用いて会計処理
される。
(2) 会計方針の統一
IFRS では、連結財務書類は、類似の状況における同様の取引や事象について、統一的な会計方針を用い
て作成される。グループのメンバーが、類似の状況における同様の取引や事象に関して連結財務書類で採
用している会計方針とは異なるものを使用して財務書類を作成している場合、連結財務書類作成時に適切
な修正が行われる。（ IAS 第 28 号、 IFRS 第 10 号）
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日本では、連結財務書類を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社
および子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第 18 号
「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の財務
書 類が IFRS または米国会計基準（ US GAAP ）に準拠して作成されている場合、および国内子会社が指定国際
会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務書類を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書
により開示している場合には、一定の項目の修正（のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差
異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など）を条件に、これを連結財務書類の作成に利用すること
が当面の間認められている。
関連会社についても、企業会計基準第 16 号「持分法に関する会計基準」および実務対応報告第 24 号「持
分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」において、同一環境下で行われた同一の性質の取引
等について、投資会社および持分法を適用する被投資会社が採用する会計方針は、原則として統一するこ
とと規定されている。ただし、実務対応報告第 24 号により、在外関連会社および国内関連会社について
も、実務対応報告第 18 号で規定される在外子会社および国内子会社に対する当面の取扱いに準じて行うこ
とができる。
(3) 企業結合
IFRS では、 IFRS 第 3 号「企業結合」に従い、事業とみなされるためには、取得には、一緒にアウトプット
を創出する能力に著しく寄与するインプットと実質的なプロセスが含まれていなければならない。まだア
ウトプットを創出していない創業期の企業も含めてインプットと実質的なプロセスが存在するかどうかを
評価するためのフレームワークが設けられている。アウトプットを伴わない場合でも事業であるために
は、組織化された労働力が必要である。
また、 IFRS 第 3 号において、企業結合は取得法で会計処理することが要求されている。取得者は、被取得
者の支配を獲得した取得日に、のれんとは区別して、取得した識別可能な資産および引き受けた負債を公
正価値で連結財務書類に計上する。取得原価は、取得日の公正価値で測定された移転された対価および被
取得企業の全ての非支配持分の総計により測定される。発生した取得関連コストは費用処理される。
日本では、企業会計基準第 21 号「企業結合に関する会計基準」に従い、「事業」とは、企業活動を行う
ために組織化され、有機的一体として機能する経営資源をいい、「企業結合」とは、ある企業またはある
企業を構成する事業と他の企業または他の企業を構成する事業とが 1 つの報告単位に統合されることと定義
されている。企業結合は原則としてパーチェス法により会計処理され、企業結合の対価は取得日の時価で
測定される。外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等の取引関連費用は、発生時の事業年
度の費用として処理される。
(4) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRS では、取得企業は、次の (a) が (b) を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識する。
(a) 次の総計
( ⅰ ) 通常、取得日における公正価値による測定が要求される移転された対価
( ⅱ ) 下記に従って測定された被取得企業のすべての非支配持分の金額
( ⅲ ) 段階的に実施される企業結合の場合には，取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分
の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産および引き受けた負債の取得日における正味の金額
IFRS 第 3 号では、非支配持分の測定について次の 2 つの方法のうちいずれかの方法の選択適用が認められ
ている。
1) 非支配持分を取得日に公正価値により測定する（いわゆる、全部のれんアプローチ）。
2) 非支配持分を取得した識別可能な純資産に対する比例持分割合相当額により測定する（いわゆる、購
入のれんアプローチ）。
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日本では、のれんは取得原価が取得した資産または引き受けた負債に配分された純額を超過する額とし
て算定される（いわゆる、購入のれんアプローチ）。子会社の資産および負債は支配獲得日における時価
に より測定され、非支配株主持分は支配獲得日における純資産の時価の非支配株主持分割合相当額で計上
される（いわゆる、全面時価評価法）。
企業会計基準第 5 号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」に基づき、非支配株主持分は純
資産の部に計上される。企業会計基準第 22 号に基づき、当期純利益には非支配株主に帰属する部分も含
め、当期純利益に非支配株主に帰属する当期純利益を加減して、親会社株主に帰属する当期純利益を表示
する。
(5) のれんの償却
IFRS では、のれんは、年 1 回もしくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場合はより頻繁に、減
損テストが実施されるが、償却されない。（ IAS 第 36 号）
日本では、企業会計基準第 21 号に従い、のれんは 20 年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他
の合理的方法により償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。
(6) 段階取得
IFRS では、段階取得による企業結合の場合、取得企業は取得前に保有していた被取得企業に対する持分
を取得日の公正価値により再評価し、再評価差額は純損益またはその他の包括利益で認識する。さらに、
取得企業が被取得企業への持分の価値の変動をその他包括利益に認識していた場合には、その認識額につ
いては取得企業が従来から保有していた持分を直接処分する場合に求められる会計処理と同じ基準により
認識される。
日本では、企業会計基準第 21 号に従い、連結財務書類上、支配を獲得するに至った取引のすべてについ
て、企業結合日の時価で取得原価を測定する。当該取得原価と、支配獲得までの個々の取引の原価合計と
の差額は損益として計上する。
非支配持分の測定については、「のれんの当初認識と非支配持分の測定方法」を参照のこと。
(7) 金融商品の分類および測定
（金融資産）
IFRS では、金融資産の管理に関する企業の事業モデルおよび、金融資産の契約条件により、元本および
元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じるという特性（以下「 SPPI
要件」という。）に基づき、原則として下記（ a ）～（ c ）のいずれかの事後測定が行われる金融資産に分
類される（ IFRS 第 9 号「金融商品」）。
（ a ）償却原価測定
契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で
保有し、かつ SPPI 要件を満たす金融資産
（ b ）その他の包括利益（以下「 OCI 」という。）を通じて公正価値で測定（以下「 FVOCI 」という。）
契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的とする事業モデルの中で保有し、かつ SPPI 要件
を満たす金融資産
（ c ）純損益を通じて公正価値で測定（以下「 FVPL 」という。）
上記（ a ）または（ b ）以外の金融資産。これらの金融商品は、売買目的保有金融資産または売却を主目
的とする金融資産で構成されるポートフォリオに分類される。
上記の原則的分類に対し、下記の 2 つの例外が認められている：
・公正価値オプション
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会計上のミスマッチを除去または大幅に低減することとなる場合には、当初認識時に金融資産を FVPL 測
定するという取消不能の指定が可能である。
・ OCI オプション
純損益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品に対する投資について、当初認識時に公正価値の
事後の変動を OCI に表示するという取消不能の選択を行うことが可能。ただし、投資の売却時において、累
積された OCI を当期の損益に計上すること（以下「リサイクリング」という。）は認められない。
（金融負債）
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債、一定の金融保証契約、公正価値オプションの指定を行っ
た金融負債等の例外を除き、償却原価により事後測定する金融負債に分類される（ IFRS 第 9 号「金融商
品」）。
公正価値オプションを適用した金融負債について、自己の信用リスクの変動に起因する公正価値の変動
はその他の包括利益に表示しなければならない。ただし、この処理が純損益における会計上のミスマッチ
を創出または拡大する場合は、負債の信用リスクの変動の影響を含む全ての利得または損失を純損益に表
示しなければならない。
預金および貯蓄は償却原価で分類および測定される。
日本では、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融負債は以下
のように測定される。
・売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は損益認識される。
・個別財務書類においては、子会社株式および関連会社株式は、取得原価で計上される。
・満期保有目的の債券は取得原価または償却原価で測定される。
・売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券（その他有
価証券）は、時価で測定し、時価の変動額は、純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益
計算書へ計上される。
・市場価格のない株式等は取得原価をもって計上する。
・貸付金および債権は取得原価または償却原価で測定される。
・金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法で評価される。
・ IFRS で認められる公正価値オプションに関する会計基準はない。
金融商品の時価の算定方法に関する詳細なガイダンスおよび開示に関して 企業会計基準第 30 号「時価の
算定に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第 31 号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」
が適用されており、これらにより 国際的な会計基準との整合性が図られている。
(8) 金融資産の減損
IFRS では、償却原価測定および FVOCI 測定の金融資産、 IFRS 第 15 号に基づく取引により発生した契約資
産、 IFRS 第 16 号において規定されるリース債権、純損益を通じて公正価値で測定しないローン・コミット
メント、ならびに金融保証契約に係る予想信用損失に対して、損失評価引当金を認識する（ IFRS 第 9 号「金
融資産」）。
各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該
金融商品に係る損失評価引当金を 12 か月の予想信用損失の金額で測定する（ステージ 1 ）。金融商品に係る
信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識
する（ステージ 2 ）。金融資産について、見積将来キャッシュ・フローに悪影響を及ぼすような債務不履行
事由が 1 つ以上発生して信用減損金融資産となった場合、企業は残存期間にわたる予想信用損失を認識する
とともに、損失評価引当金調整後の金額に対して実効金利を適用する（ステージ 3 ）。その後、信用減損金
融資産ではなくなり、かつ、その改善を信用減損金融資産となった後に発生した事象に客観的に関連付け
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ることができる場合、当該金融商品はステージ 2 に再分類され、その後、もはや金融商品に係る信用リスク
が当初認識以降に著しく増大している状態に該当しない場合にはステージ 1 に再分類される。
金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかどうかを判定するにあたっては、予
想信用損失の金額の変動ではなく、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生リスクの変動を
用いて行う。
予想信用損失を測定する際に考慮すべき最長の期間は、企業が信用リスクにさらされる最長の契約期間
（延長オプションの行使による期間を含む。）を使う。
使用部分と未使用部分を含む金融商品について、予想信用損失は、契約上の通知期間ではなく、企業が
信用リスクにさらされる期間にわたり測定される。
金融商品の予想信用損失は、下記を反映する方法で見積もる。
(a) 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される偏りのない確率加重金額
(b) 貨幣の時間価値を反映する方法
(c) 過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや
労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
日本では、企業会計基準第 10 号に従い、債権の貸倒見積高は、債務者の財政状態および経営成績等に応
じて、「一般債権」、「貸倒懸念債権」、「破産更生債権等」に区分し、それぞれに応じて定められた方
法により算定する。
満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券のうち、市場価格のない
株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、
時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。市場価格のな
い株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額
をし、評価差額は当期の損失として処理する。
減損損失の額は当期純損益に認識される。減損損失の戻入は認められない。
(9) 金融資産の認識の中止
IFRS では、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅し、または、金融資産
が譲渡され、かつ、その譲渡が認識の中止の要件を満たす場合、金融資産の認識は中止される。譲渡にお
いては、報告企業は、 (a) 資産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を移転すること、または (b) 資
産のキャッシュ・フローを受取る契約上の権利を保持するが、そのキャッシュ・フローを第三者に支払う
契約上の義務を引受けること（一定の要件を満たす場合）、のいずれかが要求される。譲渡が行われた
後、会社は、譲渡した資産の所有に係るリスクおよび経済価値をどの程度保持しているかを評価する。実
質的に全てのリスクおよび経済価値を保持している場合は、その資産は引続き貸借対照表に計上される。
実質的に全てのリスクおよび経済価値が移転された場合は、当該資産の認識は中止される。実質的に全て
のリスクおよび経済価値が保持も移転もされない場合は、会社はその資産に対する支配を引続き保持して
いるかどうかについて評価をする。支配を保持していない場合は、当該資産の認識は中止される。一方、
会社が当該資産に対する支配を保持している場合、継続的関与の範囲に応じて、引続きその資産の認識を
継続することとなる。（ IFRS 第 9 号）
日本では、企業会計基準第 10 号に従い、金融資産の財務構成要素ごとに、契約上の権利に対する支配が
第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(10) 金融商品の分類変更
IFRS では、当初分類の決定後は、分類変更は、企業が金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場
合にのみ、認められる。金融資産を分類変更する場合には、企業は分類変更日から将来に向かって分類変
更を適用しなければならない。
金融負債については、分類変更してはならない。
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日本では、売買目的有価証券またはその他有価証券から満期保有目的の債券への分類変更は一般に認め
られず、売買目的有価証券からその他有価証券への分類変更については、限られた状況においてのみ認め
ら れている（企業の経営者が外部の事業環境の変化または経営管理方針の変更によりトレーディング業務
の廃止を決定した場合には、当該企業は売買目的として分類した有価証券をすべてその他有価証券に分類
変更することができる。）。
(11) ヘッジ会計
IAS 第 39 号に基づき、下記のタイプのヘッジ関係が認められている。
公正価値ヘッジ－公正価値ヘッジにおいては、ヘッジ手段の利得または損失は純損益に認識される。
ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象に関する利得または損失は純損益に認識され、ヘッジ対象の帳
簿価額が調整される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ－デリバティブ金融商品が、認識された資産もしくは負債または発生の可
能性の高い予定取引からのキャッシュ・フローの変動のヘッジとして指定される場合、デリバティブの価
値の変動は、ヘッジの有効部分については個別の勘定を通じてその他の包括利益に認識され、最終的な非
有効部分はすべて純損益に認識される。その他の包括利益に認識されたデリバティブに係る利得または損
失は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが発生した時点で純損益に再分類される。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ－在外営業活動体に対する純投資をヘッジしている場合、有効
なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に認識される。非有効部
分については、純損益に認識される。
なお、ヘッジ会計中止の例外規定として、法律や規制により、デリバティブ（ヘッジ手段として文書化
されている場合）のカウンターパーティが、 CCP （中央清算機関）に変更された場合は、既存のヘッジ会計
の継続が認められる（改訂 IAS 第 39 号）。
IFRS 第 9 号では、ヘッジ会計について IAS 第 39 号を継続適用することも認められている。当グループは、
IFRS 第 9 号のヘッジ会計に関する部分を適用せず IAS 第 39 号を継続適用している。
日本では、企業会計基準第 10 号に従い、デリバティブ取引について、会計基準により定められたヘッジ
会計の要件を満たす場合には、原則として、「繰延ヘッジ会計」（時価評価されているヘッジ手段に係る
損益または評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法）を
適用する。ただし、その他有価証券をヘッジ対象とするヘッジ取引については、「時価ヘッジ会計」
（ヘッジ対象である資産または負債に係る相場変動等の損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間
に認識する。）を適用することもできる。
(12) リース
IFRS では、 IFRS 第 16 号「リース」に基づき、借手のリース取引について、リースの対象である資産が利
用可能になった日に貸借対照表に認識される。借手は、使用権資産とともに負債側にリース負債を計上
し、使用権資産は契約の見積期間にわたり当該資産を使用する権利、またリース負債は同期間にわたる
リース料の支払義務を表す。リース負債は、 リースの計算利子率が容易に算定できる場合は、リース料を
当該利子率で割り引いた現在価値で表す。リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、追加借入
利子率が使用される。 リース開始日 以降、使用権資産は減価償却され、リース負債に係る支払利息は損益
計算書に認識される。また、借手は IAS 第 36 号「資産の減損」を適用して、使用権資産が減損しているかど
うかを判定する。
借手は、短期リース（当初の期間が 12 ヶ月以内）およびリースの対象である資産の新品である時点での
価値が少額であるリースについて、貸借対照表に認識せず、対応するリース料を定額法で損益計算書に計
上する処理ができる。
日本では、 企業会計基準第 13 号に基づき、 借手のリース取引はファイナンス・リースおよびオペレー
ティング・リースに分類され、ファイナンス・リース取引は、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処
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理を行い、オペレーティング・リース取引は、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。
ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナン
ス・ リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるが、解約
不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね 75 ％以上または解約不能のリース期間中のリース
料総額の現在価値が、リース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね
90 ％以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定され、通常の売買取引に係る方法に
準じて、リース物件およびこれに係る債務をリース資産およびリース債務として借手の財務書類に計上す
る。オペレーティング・リースでは支払リース料をリース期間にわたって費用計上する。また、借手は、
以下のリース取引は、賃貸借処理できる。
・リース期間が 1 年以内のファイナンス・リース取引
・重要性が乏しい減価償却資産について、購入時に費用処理する方法が採用されている場合で、リース料
総額が、重要性が乏しい減価償却資産に適用した基準額以下のリース取引
・所有権移転外ファイナンス・リースで、企業の事業内容に照らして重要性の乏しい、リース契約 1 件当た
りのリース料総額が 300 万円以下のリース取引
(13) 退職後給付
IFRS では、 IAS 第 19 号は、確定給付制度について、確定給付債務（ DBO ）の現在価値と制度資産の公正価
値の差額として算定される確定給付負債純額を貸借対照表に全額計上することを要求している。数理計算
上の差異を含む確定給付負債純額の再測定は、発生時にその他の包括利益で認識し、その後の期間におい
て純損益に振り替えてはならない。過去勤務費用は、費用として即時認識されなければならない。
日本においても、企業会計基準第 26 号「退職給付に関する会計基準」に従い、連結財務書類において
は、年金資産控除後の退職給付債務の全額が貸借対照表に計上されている。過去勤務費用および数理計算
上の差異の発生額のうちその期に費用処理されない部分は、貸借対照表のその他の包括利益累計額に計上
される。これらはその後の期間にわたって費用処理され、当期純利益を構成する。
(14) 有給休暇引当金
IFRS では、改訂 IAS 第 19 号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求されている。
日本においては、該当する規定はない。
(15) 無形資産および有形固定資産の減損
IFRS では、各報告日において当該報告企業は、有形固定資産または無形資産の減損の兆候の有無につい
て評価する。そのような兆候が存在する場合、企業は当該資産の回収可能価額および減損損失を見積も
る。のれんについては、年 1 回および減損の兆候がある場合はいつでも、減損テストが実施される。無形資
産（のれんを除く。）または有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、増加した帳簿価額が減
損損失計上前の帳簿価額を超えない範囲で認識される。なお、のれんに係る減損損失の戻入は行われな
い。（ IAS 第 36 号）
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ割引前将来
キャッシュ・フローの総額（ 20 年を超えない合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると見積られる場
合において、回収可能価額（正味売却価額と使用価値（継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込
まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の金額）と帳簿価額の差額を減損損失とし
て認識する。減損損失の戻入は認められない。
(16) 引当金の計上基準
IFRS では、引当金は、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
- 企業が過去の事象の結果として現在の債務（法的または推定的）を有している。
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- 当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
- 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる。
貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価
値としなければならない。
日本では、以下の全てを満たす場合に引当金を認識しなければならない。
- 将来の特定の費用または損失に関連している。
- その発生が当期以前の事象に起因する。
- 発生の可能性が高い。
- その金額を合理的に見積ることができる。
日本において、引当金の割引計算について該当する基準はない。資産除去債務は割引価値で算定する。
割引率は、貨幣の時間的価値を反映した税引前のリスクフリーレートである。
(17) コミットメントおよび実行手数料
IFRS では、 IFRS 第 9 号「金融商品」に従い、市場金利を下回る金利で貸付金を提供するコミットメント
は、当初公正価値で認識される。かかるローン・コミットメントは、当初認識後は、公正価値で測定する
ものを除き、 (i) 「 IFRS 第 9 号の減損の定めに従って算定した損失評価引当金の金額」 ( 未使用のローン・コ
ミットメントに係る信用損失は、ローン・コミットメントの保有者が貸付を受けた場合に企業が返済を受
け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、実際に受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローの差額の
現在価値により測定する。 ) と、 (ii) 「当初認識額から IFRS 第 15 号の原則に従って収益に認識された累計額
を控除した額」のいずれか大きい額で測定される。
かかる場合、ディスカウントは、銀行業務純益に影響を与える支払利息を表す勘定における貸付金（名
目価額から差し引かれる。）に関して認識される。かかるディスカウントは、後に貸付金の実効金利に組
み込まれ、市場価格に反映される。
日本では、ローン・コミットメントの未実行残高を注記し、手数料は発生主義に基づき、当期に対応す
る部分を純損益に計上する。
(18) 金融保証
IFRS では、 IFRS 第 9 号「金融商品」に従い、金融保証契約については公正価値で当初認識し、 IFRS 第 9 号
の減損規定に従って算定した損失評価引当金の金額と、当初認識額から IFRS 第 15 号「顧客との契約から生
じる収益」に基づき認識された収益の累計額を控除した金額とのいずれか高い方の金額で事後測定する。
日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より時価
で貸借対照表に計上することは求められていない。銀行の場合には、第三者に対して負う保証債務は偶発
債務として額面金額を支払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承
諾見返勘定に計上し、貸倒見積高の算定対象としている。
(19) 保険契約の特徴
IFRS 第 17 号「保険契約」は、当該基準の範囲に含まれる保険契約の認識、測定、表示及び開示に関する
原則を定めている。
① IFRS 第 17 号は、保険契約は金融商品とサービス契約の両方の要素を組み合わせたものであると捉えて
いる。
② IFRS 第 17 号は、多くの保険契約は長期間にわたり相当な変動性を伴うキャッシュ・フローを生成する
という考えに基づき、これらの要素に関して有用な情報を提供するために以下のようなアプローチを
する。
a ）将来キャッシュ･フローを現在価値で測定することと、契約に基づいてサービスが提供される期間
にわたって利益を認識することとを組み合わせる。
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b ）保険サービス損益（保険収益の表示を含む）を保険金融収益または費用と区分して表示する。
c ）すべての保険金融収益または費用を純損益に認識するのか、それとも当該収益または費用の一部
をその他の包括利益に認識するのかの会計方針の選択を、企業がポートフォリオのレベルで行うこ
とを要求する。
日本においては、保険契約の会計処理を取り扱う会計基準はなく、金融商品に該当すれば「金融商品会
計に関する実務指針」（日本公認会計士協会会計制度委員会報告第 14 号、以下「金融商品会計に関する実
務指針」という。）により会計処理することになる。一方保険業には「保険業法で定められた会計」とし
ての保険会計が適用される。保険業とは、「人の生存または死亡に関し一定額の保険金を支払うことを約
し保険料を収受する保険、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約し保険
料を収受する保険その他の保険で、第 3 条第 4 項各号または第 5 項各号に掲げるものの引受けを行う事業をい
う。」とされている。
（ 20 ） 保険契約の定義
IFRS において、保険契約とは、一方の当事者（発行者）が、他方の当事者（保険契約者）から、所定の
不確実な将来事象（保険事故）が保険契約者に不利な影響を与えた場合に保険契約者に補償することに同
意することにより、重大な保険リスクを引き受ける契約である。再保険契約とは、ある企業（再保険者）
が他の企業に対し、当該他の企業が発行した 1 つまたは複数の保険契約（基礎となる保険契約）から生じる
保険金について補償するために発行する保険契約である。 IFRS 第 17 号においては、直接連動有配当保険契
約および直接連動有配当保険契約以外の保険契約がある。
日本においては、保険契約とは、保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、当事者の
一方が一定の事由が生じたことを条件として財産上の給付（生命保険契約及び傷害疾病定額保険契約に
あっては、金銭の支払に限る。）を行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生の可能
性に応じたものとして保険料（共済掛金を含む。）を支払うことを約する契約をいう。
（ 21 ） 保険契約の範囲
IFRS 第 17 号においては、以下のものに適用しなければならない。
- 当該企業が発行する保険契約（再保険契約を含む）
- 当該企業が保有する再保険契約
- 当該企業が発行する裁量権付有配当投資契約（企業が保険契約も発行する場合）
日本においては、以下の保険契約が保険会計の範囲である。
- 損害保険契約－保険契約のうち、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補
することを約するものをいう。
- 傷害疾病損害保険契約－損害保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病によって生ずることのある損害
（当該傷害疾病が生じた者が受けるものに限る。）をてん補することを約するものをいう。
- 生命保険契約－保険契約のうち、保険者が人の生存または死亡に関し一定の保険給付を行うことを約
するもの（傷害疾病定額保険契約に該当するものを除く。）をいう。
- 傷害疾病定額保険契約－保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病に基づき一定の保険給付を行うこと
を約するものをいう。
（ 22 ） 保険契約の測定
IFRS においては、 IFRS 第 17 号の適用範囲に含まれる契約は、 3 つのモデルを用いて測定される。
- 一般モデルまたはビルディング・ブロック・アプローチ（ BBA 、 Building Block Approach ）モデル：
デフォルトの測定モデルである。
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- 変動手数料アプローチ（ VFA 、 Variable Fee Approach ）モデル：直接連動有配当保険契約に強制的に
適用される。
- 保険料配分アプローチ（ PAA 、 Premium Allocation Approach ）モデル：一定の基準を満たした場合に
選択できる単純化されたモデルである。
日本においては、保険会社は、毎決算期において、保険契約に基づく将来における債務の履行に備える
ため、責任準備金・支払備金を積み立てなければならない。
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第７ 【外国為替相場の推移】
日本円とユーロとの間の為替相場は、当該半期において、 2 紙以上の日刊新聞紙に掲載されているため、
本項の記載を省略する。
第８ 【提出会社の参考情報】
当行は、当該半期の開始日から本半期報告書提出日の間において、金融商品取引法第 25 条第 1 項各号に掲
げる下記の書類を関東財務局長に提出している。
書 類 提出日
有価証券報告書 2023 年 5 月 31 日
2022 年 4 月 6 日付発行登録書の訂正発行登録書 2023 年 5 月 31 日
発行登録追補書類 2023 年 6 月 2 日
臨時報告書（企業内容等の開示に関する内閣府令第 19 条第 1 項
2023 年 6 月 15 日
および同条第 2 項第 1 号の規定に基づく）
2022 年 4 月 6 日付発行登録書の訂正発行登録書 2023 年 6 月 15 日
2023 年 6 月 15 日付臨時報告書の訂正報告書 2023 年 6 月 29 日
2023 年 6 月 15 日付臨時報告書の訂正報告書 2023 年 9 月 4 日
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３【指数等の情報】
該当事項なし。
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