ユービーエス・エイ・ジー 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | ユービーエス・エイ・ジー |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年10月２日
【中間会計期間】 2023年度中（自 2023年１月１日 至 2023年６月30日）
【会社名】 ユービーエス・エイ・ジー（UBS銀行）
（UBS AG）
【代表者の役職氏名】 執行役員会プレジデント
セルジオ P. エルモッティ
（Sergio P. Ermotti, President of the Executive Board）
チーフ・ファイナンシャル・オフィサー
トッド・タックナー
（Todd Tuckner, Chief Financial Officer）
【本店の所在の場所】 スイス国 チューリッヒ市 CH-8001 バーンホフストラッセ45
（Bahnhofstrasse 45, CH-8001 Zürich, Switzerland）
スイス国 バーゼル市 CH-4051 エーシェンフォルシュタット１
（Aeschenvorstadt 1, CH-4051 Basel, Switzerland）
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 月岡 崇
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区丸の内二丁目７番２号 ＪＰタワー
長島・大野・常松法律事務所
【電話番号】 03‐6889‐7000
【事務連絡者氏名】 弁護士 石井 将太
弁護士 山元 恒輝
【連絡場所】 東京都千代田区丸の内二丁目７番２号 ＪＰタワー
長島・大野・常松法律事務所
【電話番号】 03‐6889‐7000
【縦覧に供する場所】 該当なし
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(注１) 本書において、別段の記載がある場合を除き、「提出会社」又は「当行」とはユービーエス・エイ・ジー（UBS AG）を、「UBS
AGグループ」、「UBS AG連結」、「UBS AG（連結ベース）」又は「UBS AG（連結）」とはユービーエス・エイ・ジー及びその連
結子会社を、「UBS」、「当グループ」、「UBSグループAG連結」又は「UBSグループ」とはUBSグループの持株会社でありユー
ビーエス・エイ・ジーの親会社であるユービーエス・グループ・エイ・ジー（UBSグループAG）及びその連結子会社を、また、
「スイス」又は「スイス連邦」とはスイス連邦共和国を指す。
(注２) 本書に記載されている日本円の換算は、2023年９月１日現在の株式会社三菱UFJ銀行本店の対顧客電信直物売買相場の仲値（１
スイス・フラン＝164.78円又は１米ドル＝145.73円）により行われている。
(注３) 本書において、割合及び変化率は、端数処理をしていない数値に基づき計算している。本文中に記載され、表に示される数値か
ら得られる、報告期間と報告期間との間の絶対数の変動に関する情報は、端数処理をして計算されている。従って、合計の数字
が一致しない場合がある。また、円貨への換算は本書の中でそれに対応する数字につき所定の換算率で単純計算の上、必要な場
合、四捨五入してある。したがって、本書中の同一の情報につき異なった円貨表示がなされている場合もある。
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第一部【企業情報】
第１【本国における法制等の概要】
2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第一部 企業情報 第１ 本国における法制等の概要」に記
載されている内容につき、以下に記載する事項を除き、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な異動は
なかった。
当行の上記有価証券報告書に記載された「１ 会社制度等の概要 (1) 提出会社の属する国・州等における会
社制度」に以下のとおり変更が生じた（変更箇所を下線で示している。）。
１【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当行は、アクティエンゲセルシャフト（Aktiengesellschaft）（ドイツ語）又はソシエテ・アノニム
（Société Anonyme）（フランス語）又はソシエタ・アノニマ（Società Anonima）（イタリア語）（一般
に「株式会社」と翻訳されている。）であり、一般にドイツ語では「AG」、又はフランス語若しくはイタ
リア語では「SA」と略されている。当行は、スイスで設立された他の事業組織体と同様、銀行の業務に多
くの点で影響を与えているスイス連邦法である1911年３月30日付スイス連邦債務法（改正済）、1934年11
月８日付スイス連邦銀行業及び貯蓄銀行法（改正済）（以下「連邦銀行法」という。）並びにこれに関連
する2014年４月30日付の銀行業及び貯蓄銀行に関するスイス連邦規則（改正済）、2015年６月19日付金融
市場インフラストラクチャー並びに証券及びデリバティブ取引の市場行動に関するスイス連邦法（改正
済）並びにこれに関連する2015年11月25日付金融市場インフラストラクチャー並びに証券及びデリバティ
ブ取引の市場行動に関するスイス連邦規則（改正済）、2018年６月15日付金融サービスに関するスイス連
邦法（改正済）並びにこれに関連する2019年11月６日付金融サービスに関するスイス連邦規則（改正
済）、2012年６月１日付銀行及び証券会社に対する自己資本規制及びリスク分散に関するスイス連邦規則
（改正済）、2012年11月30日付銀行流動性に関するスイス連邦規則（改正済）、2012年８月30日付銀行及
び証券会社の支払不能に関するスイス金融市場監督当局の規則（改正済） 並びに 2019年10月31日付スイス
金融市場監督当局の会計規則により規制されている。これらは、銀行に関するスイス連邦法のうち最も重
要なものである。以下、株式会社として設立された銀行に適用されるスイス連邦債務法の規定を要約す
る。
＜後略＞
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第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
(1) UBS AG(連結ベース、国際財務報告基準 (IFRS) に基づく開示)
（単位：百万米ドル（億円）、別掲されている場合を除く）
以下の日現在又は 以下の日現在又は
以下の日に終了した６ヶ月間 以下の日に終了した１年間
（連結）
2023年 2022年 2021年 2022年 2021年
６月30日 ６月30日 ６月30日 12月31日 12月31日
17,313 18,529 17,798 34,915 35,828
収益合計
(25,230) (27,002) (25,937) (50,882) (52,212)
14,346 13,492 13,274 25,927 27,012
営業費用
(20,906) (19,662) (19,344) (37,783) (39,365)
2,912 5,012 4,632 8,960 8,964
税引前営業利益／（損失）
(4,244) (7,304) (6,750) (13,057) (13,063)
2,124 3,968 3,623 7,084 7,032
株主に帰属する当期純利益／（損失）
(3,095) (5,783) (5,280) (10,324) (10,248)
2,329 835 2,181 2,701 4,813
株主に帰属する包括利益合計
(3,394) (1,217) (3,178) (3,936) (7,014)
1,096,318 1,112,474 1,085,861 1,105,436 1,116,145
資産合計
(1,597,664) (1,621,208) (1,582,425) (1,610,952) (1,626,558)
52,922 54,746 55,361 56,598 58,102
株主に帰属する持分
(77,123) (79,781) (80,678) (82,480) (84,672)
27,806 28,592 24,414 31,746 27,912
利益剰余金
(40,522) (41,667) (35,579) (46,263) (40,676)
386 338 338 338 338
資本金
(563) (493) (493) (493) (493)
普通株式等Tier 1自己資本比率
13.4 13.5 13.8 13.5 13.9
（％）（注１）
ゴーイングコンサーン・ベースの
17.0 18.0 19.1 17.2 18.5
自己資本比率（％）（注１）
323,406 313,448 290,470 317,823 299,005
リスク加重資産（注１）
(471,300) (456,788) (423,302) (463,163) (435,740)
総損失吸収力比率（％）（注１） 33.0 32.8 34.6 32.0 33.3
1,048,313 1,024,811 1,039,375 1,029,561 1,067,679
レバレッジ比率分母（注１）
(1,527,707) (1,493,457) (1,514,681) (1,500,379) (1,555,929)
普通株式等Tier 1レバレッジ比率
4.13 4.13 3.87 4.17 3.90
（％）（注１）
ゴーイングコンサーン・ベースの
5.2 5.5 5.3 5.3 5.2
レバレッジ比率（％）（注１）
総損失吸収力レバレッジ比率（％）（注１） 10.2 10.0 9.7 9.9 9.3
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-19,110 16,639 -1,413 10,630 30,563
営業活動による正味キャッシュ・
フロー収入／（支出）
(-27,849) (24,248) (-2,059) (15,491) (44,539)
-3,492 -4,565 434 -12,283 -1,860
投資活動による正味キャッシュ・
フロー収入／（支出）
(-5,089) (-6,653) (632) (-17,900) (-2,711)
6,362 -2,433 9,908 -5,257 10,927
財務活動による正味キャッシュ・
フロー収入／（支出）
(9,271) (-3,546) (14,439) (-7,661) (15,924)
180,959 207,748 176,971 195,200 207,755
現金及び現金同等物期末残高
(263,712) (302,751) (257,900) (284,465) (302,761)
従業員数（人）（フルタイム換算） 47,889 46,807 47,227 47,628 47,067
（注１）2020年１月１日現在適用されるスイスのシステム上関連ある銀行（SRB）の枠組みに基づいている。
(2) UBS AG（単体ベース）（スイスにおける会計原則及び法律に基づく。）
(単位：百万スイス・フラン(億円)、別掲されている場合を除く)
以下の日現在又は 以下の日現在又は
以下の日に終了した６ヶ月間 以下の日に終了した１年間
2023年 2022年 2021年 2022年 2021年
６月30日 ６月30日 ６月30日 12月31日 12月31日
1,795 4,356 2,797 6,817 6,013
当期純利益／（損失）
(2,958) (7,178) (4,609) (11,233) (9,908)
8,859 9,064 6,667 15,015 14,923
営業収益合計
(14,598) (14,936) (10,986) (24,742) (24,590)
475,583 476,084 473,583 466,550 464,814
資産合計
(783,666) (784,491) (780,370) (768,781) (765,921)
47,798 52,302 47,085 53,018 49,599
資本合計
(78,762) (86,183) (77,587) (87,363) (81,729)
380 386 386 386 386
資本金
(626) (636) (636) (636) (636)
386 393 393 393 393
資本金（単位：百万米
ドル（億円））
(563) (573) (573) (573) (573)
２【事業の内容】
2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第一部 企業情報 第２ 企業の概況 ３ 事業の内容」
に記載されている内容につき、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
３【関係会社の状況】
2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第一部 企業情報 第２ 企業の概況 ４ 関係会社の状
況」に記載されている内容につき、以下に記載する事項を除き、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重
要な異動はなかった。
クレディ・スイスの買収
2023年６月12日、クレディ・スイス・グループAGは、UBSグループAGに吸収合併された。UBSグループAG
は、スイス法の適用により、クレディ・スイス・グループAGの資産及び負債をすべて承継し、クレディ・ス
イス・グループAGの直接及び間接的な旧子会社すべての直接又は間接的な株主となった。
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この統合の一環として、UBSは、2024年にUBS AGとクレディ・スイスAGとの合併及びUBSスイスAGとクレ
ディ・スイス・シュヴァイツAGとの合併を計画している。
４【従業員の状況】
UBS AG及びその子会社の従業員数（2023年６月30日現在のフルタイム換算）： 47,889
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第一部 企業情報 第３ 事業の状況 １ 経営方針、経
営環境及び対処すべき課題等」に記載されている内容につき、以下に記載する事項を除き、当該半期中に本
半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
本項には将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2023年６月30日現在において判断したものであ
る。
クレディ・スイス・グループの買収
2023年６月12日、UBSグループAGは、クレディ・スイス・グループAGを買収し、スイス法の適用により、
同社の資産及び負債を全て承継し、同社の直接及び間接的な旧子会社全ての直接又は間接的な株主となった
（以下「本取引」という。）。
この買収は、UBSグループAGとクレディ・スイス・グループAGの双方が、スイス連邦財務省、スイス国立
銀行及びスイス金融市場監督当局（FINMA）から、スイスの経済及び銀行システムの安定に必要な信頼を回
復し、UBS及びクレディ・スイスの株主及び利害関係者の最善の利益に資するように本取引について十分検
討するよう求める要請を受け、その後更に交渉を行い、政府による明確な保証及び措置による支援を受けた
上で、2023年３月19日に合併契約書を締結したことにより実施された。
本取引の完了時に、クレディ・スイス・グループAGの登録された発行済株式は、クレディ・スイスの米国
預託株式（ADS）の場合にはクレディ・スイス・デポジタリーに一定の手数料を支払うことを条件として、
合併対価として１株当たりUBSグループAGの株式22.48分の１株を受領する権利に転換された。全体では、ク
レディ・スイス・グループAGの株主は、買収日に、37億米ドルの購入価格でUBSグループAGの発行済株式の
5.1％を取得した。
この統合の一環として、当グループは、2024年に計画されているUBS AGとクレディ・スイスAGとの合併を
はじめ、当グループの法人体制を単純化する予定である。当グループは、2026年末までに当グループの統合
を実質的に完了させることを目指している。
クレディ・スイス（シュヴァイツ）の統合
当グループは、徹底的な評価を経て、クレディ・スイス（シュヴァイツ）AGとUBSスイスAGの両行を合併
により統合することを決定した。当グループは、両行が統合により、当グループの顧客、スイスの経済及び
地域社会にとって強力なパートナーとなり、株主に更に大きな価値をもたらすと考えている。この統合によ
り、当グループはスイスでの総合的な貸出能力並びにリスク統制及び文化を維持することができるようにな
る。
当グループは、2024年に両行の合併を完了させ、2025年を目途に顧客を統合プラットフォームに移行させ
る予定である。
規制及び法律の動向
スイスでの公的流動性バックストップの導入
2023年５月、スイス連邦参事会（SFC）は、クレディ・スイス・グループに関して発布された緊急令の一
環として当初実施された、システム上重要な銀行（SIB）のための公的流動性バックストップ（PLB）の導入
に関する協議を開始した。法制の変更案は、他の金融センターと共に、スイス政府及びスイス国立銀行が、
破綻処理過程にあるスイスのSIBの流動性を支援することを可能にするために、通常法の一環としてPLB手法
を確立することを目指している。PLBの導入は、SIBが危機的な状況下で資本増強を達成し、支払能力を維持
することに対する市場参加者の信頼を高めることを意図している。
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PLBに加えて、法制の変更案は、2023年３月の緊急令に含まれる通常法の追加規定（政府がSIBを支援した
場合に行われる変動報酬の強制的なクローバックを含む。）として成立すると考えられる。
最終案は2023年９月にSFCによりスイス連邦議会に提示されると予想され、これが可決された場合、2025
年１月までに法制変更が発効すると考えられる。
UBSによるクレディ・スイス・グループの買収に関する更なる進展
スイス連邦財務省（FDF）は、UBSがクレディ・スイス・グループを買収することとなった状況を調査して
いる。2023年５月、FDFは、銀行の安定性に関する専門家集団を集め、銀行の役割とスイス金融センターの
安定に関する国家的枠組みについて戦略的な検討を行った。この専門家集団は、2023年第３四半期にFDFに
検討結果を提示すると予想される。この専門家の検討結果については、SFCが2024年４月までに、半年ごと
の大きすぎて潰せない（TBTF）調査報告にて検討する予定である。
2023年６月、スイス連邦議会は、クレディ・スイス・グループの危機的状況における所轄当局・機関の管
理の正当性、適切性及び有効性の調査を委任された議会調査委員会を設置した。同委員会は、調査結果をス
イス連邦議会に報告し、発覚した不備の救済措置を提案する予定である。
専門家集団の検討結果及び調査委員会の結論には重要な勧告が含まれている可能性があり、当該勧告によ
り、更に厳しい規制を課されることとなる可能性がある。
スイスの国民投票による新気候・革新法の可決
2023年６月、スイスの国民投票により新気候・革新法が可決された。同法は、スイスの2050年ネット・ゼ
ロ目標を定めており、これにはスイス経済の特定のセクターを対象とした中間目標も含まれる。更に、スイ
スを居住地国とする会社は、2025年１月１日までにネット・ゼロ目標を設定することが求められている。同
法には、建築物の老朽化した暖房システムを交換するための公的資金に関する規定及び企業内での革新的な
技術の応用に関する規定も含まれている。同法第９条では、金融セクターに対し、ネット・ゼロへの移行に
効果的に寄与することを求めており、気候変動に配慮した取組みの成果に対する財源の調整に関する包括的
な目標を設定している。目標達成のための具体的な方策は、現在スイス連邦議会で改正中のCO2法で提案さ
れる予定である。
スイスの国民投票による国際最低課税導入の可決
2023年６月、スイスの国民投票により、経済協力開発機構のグローバル税源浸食防止規則（第２の柱）に
より規定される最低法人税率の導入が可決された。この改正はSFCの規則として実施され、これにより世界
規模の利益が７億5,000万ユーロを超えるスイス企業に対する最低税率が15％（2024年１月１日現在）とな
る。UBSは、スイスで国際最低課税が導入されても、自己の実効税率に大きな影響を与えないと考えてい
る。
ロシア・ウクライナ戦争に関連する制裁措置
2023年８月、SFCは、EUがEU第11次制裁パッケージの一環として、ロシアに対する新たな措置を講じたこ
とを受け、スイスがロシアに対しEUの更なる制裁を実施していると発表した。当該制裁パッケージの一部
は、ロシアに関する制裁リストを拡大することにより2023年６月にスイスで部分的に採択されている。EU
は、第11次制裁パッケージの一環として、制裁の回避を防止する手段に関する具体的な法的根拠を確立し
た。SFCは、制裁回避に対する効果的な措置を講じることを決定し、EUが当該手段を実際に適用する場合に
は、当該手段の実施について検討する。更に、スイスは、モルドバの要請に応じてEUによる制裁の実施に参
加している。UBSの制裁プログラムは、国連、スイス、EU、英国及び米国が課す制裁を含む、複数の法域に
亘る制裁に準拠するように設計されている。
米国の銀行市場での最近の事象
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2023年５月、連邦準備制度理事会（FRB）及び連邦預金保険公社（FDIC）は、2023年３月の銀行市場での
事象を受けて特定の銀行組織が破綻するに至った状況についての報告書を公表した。当該報告書では、監督
上の問題点の拡大、職員の配置等、監督機関による調査計画の実行上の不備が指摘されている。また、連邦
準 備制度理事会の調整規則及び金利リスク管理等の他の事項をはじめとする規制の枠組みに関する問題も提
起された。UBSは、このような動きが、UBSの重要な営業拠点となっている米国の規制環境に影響を及ぼすと
考えている。
更に、FDICは、2023年６月に、既存の銀行規制に基づく要求に従って、破綻した銀行が保有していた無保
険預金の解消により生じた一定の損失の回復を目的とする提案を発表した。この提案により、一定のしきい
値を超える無保険預金の各水準及び保険料率案に基づき、対象となる銀行に特別賦課金が課される可能性が
ある。UBSバンクUSAは、この提案が最終決定されれば影響は免れないと考えられる。
連邦準備制度理事会によるストレス・テスト結果の公表
2023年６月、連邦準備制度理事会は2023年ドッド・フランク法ストレス・テスト（DFAST）の結果を公表
した。UBSの米国中間持株会社であるUBSアメリカズ・ホールディングLLCは、最悪シナリオで最低自己資本
要件を上回った。年次DFAST及び包括的資本分析及びレビュー（CCAR）の完了後、UBSアメリカズ・ホール
ディングLLCには、2023年10月１日時点で、SCB規則に基づき9.1％（以前は4.8％）のストレス資本バッ
ファー（SCB）が割り当てられ、これにより総普通株式等Tier 1（CET1）所要自己資本は13.6％となった。
バーゼルⅢの最終的な実施に関する米国当局の協議
2023年７月、FRB、FDIC、通貨監督局（OCC）を含む米国の銀行規制当局は、米国の銀行機関及びUBSアメ
リカズ・ホールディングLLC等の外資系中間持株会社を対象としたバーゼルⅢ資本基準の最終的な要素の実
施案に関するパブリックコメントを発表した。特に、提案されている規則により、大手銀行の信用リスクに
対する内部モデル手法の使用が中止され、代わりに新しい標準的手法が導入されると考えられる。更に、オ
ペレーショナル・リスクに関して提案されている規則により、先進的計測手法が標準化された基準に置き換
えられると考えられる。この実施案では、2025年７月１日から３年間を移行期間とし、2028年７月１日まで
に完全に実施することが求められている。UBSへの影響は、新たな規則の解釈又は改正された規則の解釈、
事業成長の変動、市況及びその他の要因に左右される。
国際サステナビリティ基準審議会による国際サステナビリティ開示基準の発表
2023年６月、国際サステナビリティ基準審議会（ISSB）は、サステナビリティ情報に関する企業開示の初
の要件、IFRS S1及びIFRS S2を最終決定した。IFRS S1は、企業の持続可能性に関連するリスク及び機会の
開示を取り扱う。IFRS S2は、気候に関連するリスク及び機会の監視・管理・監督のために事業体が用いる
ガバナンス・プロセス、統制・管理及び手続並びにリスク及び機会の管理に関する事業体の戦略に関する開
示を取り扱う。これらの基準には、気候関連財務情報開示タスクフォース（TCFD）の提言が盛り込まれてい
る。これらのISSBの基準は、2024年１月から適用可能となる。UBSによるこれらの基準の実施は、とりわ
け、UBSが財務報告書を提出する法域で当該基準が採用されているか否かに左右される。
欧州委員会による新たなリテール投資家戦略の発表
2023年５月、欧州委員会は、リテール投資家が自己のニーズと希望に合致した投資判断を行うことがで
き、公正に取り扱われ正当に保護されることを保証することを目的とした法案を提出した。この法案は、EU
資本市場への参加の増大を促進し、EU資本市場により多くの資金がより簡単に流入できるようにすることも
目的としている。この法案によりEU資本市場の規則が改正される。この法案が合意され発効した場合、重大
な影響を及ぼす可能性があり、UBSはそれを実施するために多大な労力をつぎ込む必要がある。
クロスボーダーの銀行業務に関するEU内での物理的存在の要件
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2023年６月、EUの立法者は、自己資本要求規則及び自己資本要求指令の改正について暫定的な合意に達し
た。この暫定合意には、バーゼルⅢ基準の残りの要素を実施するための措置と並行して、EU以外の企業が、
免除の対象とならない限り、特定の銀行業務（預金の受入れ及び商業貸付を含む）をEU内の顧客及びカウン
ター パーティに提供する際に、EU内で物理的存在を確立することを要求する枠組みが含まれる。この改正
は、国境を越えて行われる特定の銀行業務の提供に影響を与えると考えられ、UBSはそのような業務をEU内
の顧客に提供するための手法を導入することを義務付けられると考えられる。この義務は2026年から適用さ
れると予想されるが、適用開始日に既に締結されている契約については適用を除外する規定が盛り込まれて
いる。
スイスのデータ保護法の改正
改正スイス連邦データ保護法及び対応する連邦データ保護規則は、2023年９月１日に施行される。この改
正法は、特に、企業がデータを処理する際の透明性と説明責任の規則を拡大することにより、消費者のデー
タに関する権利を強化するための抜本的な改革である。更に、EU加盟国との間で国境を越えたデータの送信
を継続するために、スイスのデータ保護法をEUの一般データ保護規則に合わせることを目指している。
米国の経営幹部報酬に関する規則
2022年10月、証券取引委員会（SEC）は、発行会社が財務報告要件の重大な不遵守により財務書類の修正
再表示を行わなければならない場合、財務報告基準の達成度に基づき受領した経営執行役のインセンティブ
報酬を回収する方針を採用し実施するよう発行会社に要求する上場基準を、ニューヨーク証券取引所
（NYSE）及びナスダックをはじめとする米国内の証券取引所に導入するよう求める規則を採択した。SEC
は、2023年６月にNYSE及びナスダックによって公表された上場基準を承認し、クローバック方針に関する要
件は2023年12月１日から実施される。当該上場基準では、発行会社は、修正再表示後の財務情報に基づき判
断されていれば受領されていなかったであろうインセンティブ報酬額を回収しなければならない。UBSグ
ループAG及びUBS AGはそれぞれ、米国内の証券取引所に上場しており、当該上場基準に準拠した方針を採用
する意向である。
見通し
経済成長データが比較的堅調であることを背景に、物価上昇率の鈍化や賃金上昇圧力の後退の兆しにかか
わらず、中央銀行は利上げを継続している。経済成長、資産評価額及び市場のボラティリティの見通しは改
善しつつあるものの、依然として不確実性が高く、中央銀行による金融引き締めは市場流動性に影響を及ぼ
す可能性がある。現下の地政学的緊張と今なお続くロシア・ウクライナ戦争により、マクロ経済的な見通し
には不確実性が生じている。こうした背景のもと、2023年第２四半期において、顧客は、緩やかなペースな
がらも、預金をより高い利回りの商品に投資することで、現金保有の分散化を継続的に行った。顧客のセン
チメントと活動水準は、特に南北アメリカ及びアジア太平洋地域において、依然として抑制されたままで
あった。
中国における経済的リスクや、米国及び先進国の金融市場におけるインフレ拡大不安の継続など、マクロ
経済的な情勢は依然不安定である。米中関係やロシア・ウクライナ戦争に起因するものをはじめ、地政学的
緊張は依然として存在するが、当グループのプライベート顧客のセンチメントや活動水準は改善している。
当グループは、アセット・ギャザリング事業における新規純資産の流入や、ある程度の取引高の向上を見込
んでいる。資産評価額の上昇も、当グループの経常受取報酬純額に前年同期比でプラスの影響を与えると予
想される。また、当グループは、受取利息純額が現状の金利水準に近い水準で推移するものと予想してい
る。
２【事業等のリスク】
当該半期中に、経営陣が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性
があると認識している主要なリスクは発生しなかった。2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第
一部 企業情報 第３ 事業の状況 ２ 事業等のリスク」に記載されている内容につき、以下に記載する事
項を除き、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な変更はなかった。
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本項には将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2023年６月30日現在において判断したものであ
る。
UBSに関連するリスク
以下の記載を含む一定のリスクは、UBS AGの戦略遂行の能力あるいは事業活動、財政状況、業績及び見通
しに影響する可能性があるものである。UBS AGは、本質的に、複数のリスクにさらされており、その多くが
事後的にのみ明らかとなる可能性のあるリスクである。そのため、UBS AGが重大であると考えていないリス
ク又はUBS AGが現在認識していないリスクもまた、UBS AGに悪影響を与える可能性がある。各リスク区分の
うち、UBS AGが最も重大と考えるリスクから順に記載している。
戦略に関するリスク、管理に関するリスク及びオペレーショナル・リスク
UBSグループAGによるクレディ・スイス・グループAGの買収は、UBSをより高い訴訟リスクと厳格な規制上の
監視のもとにさらし、また、UBS AGに影響を及ぼす重大な追加費用、負債及び事業統合リスクを伴う。
UBSは、不安定な金融市場とクレディ・スイスの継続的な資金流出及び財務体質全般の悪化という例外的
な状況のもと、クレディ・スイスの破綻、ひいてはスイスの金融センター及び世界的な金融安定性への打撃
を回避するため、クレディ・スイス・グループを買収した。かかる買収は、クレディ・スイス・グループAG
のUBSグループAGへの吸収合併という形で実施され、UBSグループAGはクレディ・スイス・グループAGの全て
の資産及び全ての負債を承継し、UBSグループAGが旧クレディ・スイス・グループAGの直接又は間接の子会
社（クレディ・スイス・グループ）の直接的又は間接的株主になった。よって、連結ベースでは、クレ
ディ・スイス・グループの全ての資産、リスク及び負債がUBSの一部となる。これには、クレディ・スイ
ス・グループの事業に起因する継続中及び将来の全ての訴訟及び規制に関する事項並びに類似の事項が含ま
れる。その結果、以下に詳述するとおり、訴訟及び調査リスクに対するUBSのエクスポージャーが大幅に増
加した。
UBSは、本取引に関連して多額の取引手数料及び費用を負担しており、今後も引き続き多額の統合及びリ
ストラクチャリング費用を負担することとなる。更に、UBSは、本取引に期待されるコスト削減及びその他
の利得の全てを実現できない可能性がある。UBSは、その戦略計画を成功裏に遂行できない、又はクレ
ディ・スイス・グループの買収によって期待される利得を実現できない可能性がある。見込まれる利得とコ
スト節減を含めた取引の成否は、部分的には、事業の安定性と、統合後のフランチャイズの顧客への高水準
のサービスを維持しながら、両社の事業を迅速かつ効果的に統合することができるか否かにかかっている。
UBSによるクレディ・スイスの統合の成否は、UBSの管理外のものも含む様々な要素に依存する。かかる要
素には、UBSが以下を実現できるか否かが含まれる。
・ 顧客サービスを維持し、インフラを簡素化し、営業費削減を実現する方法で両社の業務を統合するこ
と。
・ 特にクレディ・スイスのウェルス・マネジメント事業及びスイス事業において同社の預金及び顧客投資
資産の流出を逆転させ、合併会社に新たな預金や他の顧客資産を誘致すること。
・ 計画に従った水準と期間でコスト削減を達成すること。
・ リスク管理及び財務統制並びに他の制度及び枠組みを強化し、統合し、必要に応じて改善すること（ク
レディ・スイスの財務報告の内部統制における重大な脆弱性の是正を含む。）。
・ UBSスイスAGとクレディ・スイス・シュヴァイツAGの合併、計画されているUBS AGとクレディ・スイス
AGの合併並びにその他の合併及び財産処分等（かかる変更を実施するために必要な規制当局の許認可の
取得を含む。）を通じ、合併会社の法人体制を迅速に簡素化すること。
・ クレディ・スイスの一部の事業分野において職員を確保し、その離職に歯止めをかけること。
・ 非中核事業及びレガシー部門の資産・負債を成功裏に縮小し、他の目的のために資本やリソースを開放
すること。
・ 未解決の訴訟及び規制に関する事項並びに類似の事項（クレディ・スイスに関連する事項を含む。）
を、UBSグループに著しく不利でない条件で解決するとともに、未解決の規制及び監督に関する事項を
成功裏に是正し、他の規制上の責任を果たすこと。
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統合のための更なる調査及びプラニングが行われており、UBS AGが現在重大とは考えていない又は現在認
識していないリスクもUBS AGに悪影響を及ぼす可能性がある。
クレディ・スイス・グループの吸収合併、両グループ及びそれらの事業（とりわけスイス国内銀行の分野
並びにスイス国内及び国際ウェルス・マネジメント事業）の統合、並びにコスト削減及び非中核資産の売却
に関する計画された戦略の実行の成功の度合い、そしてその結果として生じる減損及び評価減のレベルは、
UBS AGの経営成績、株価及び格付けに影響を及ぼす可能性がある。UBSグループAGとクレディ・スイスのそ
れぞれの過去の財務成績は、必ずしもその将来の財務成績を示唆するものではない。合併後のグループは、
そのビジネス慣行と支援部門の統合に多大な経営陣の関心とリソースを割くことが求められる。経営陣の関
心が逸れ、本取引及び両社の業務の調整に遅延又は困難が発生した場合、本取引を経た合併後のグループの
事業、財務成績、財務状況又は株価に悪影響を及ぼす可能性がある。調整プロセスはまた、予期せぬ追加費
用をもたらす可能性がある。
UBS AGの評判は、UBS AGの成功にとって重要なものである。
UBS AGの評判はその戦略プラン、事業及び将来性の成功に不可欠なものである。評判のダメージを覆すこ
とは困難で、その改善には時間がかかる傾向にあり、測定が難しい。これまでに、金融危機の間の非常に大
きな損失、UBS AGグループのクロスボーダーのプライベート・バンキング・サービスに関する調査、LIBOR
関連の問題及び外国為替に関する問題に係る犯罪解決並びにその他の問題はUBS AGグループの評判に深刻な
ダメージを与えた。こうした事象による評判へのダメージは、UBS AGの資産受入れ事業全般にわたって顧客
及び顧客の資産が減少したことの大きな要因であると考えられる。クレディ・スイスは近年、同社の評判と
顧客の信用に悪影響を及ぼした重大な訴訟及び規制上の問題並びに財務上の損失にさらされており、これら
は３月におけるクレディ・スイスの破綻の大きな要因となった。これらの事象又は評判を傷つける新たな事
象が発生した場合、その経営成績及び財務状況、更に事業戦略目標及び財務目標の達成能力に重大な悪影響
を与える可能性がある。
オペレーショナル・リスクは、UBS AGの事業に影響を及ぼす。
UBS AGグループの事業は、異なる通貨による複数のかつ様々な市場において大量でその多くが複雑な取引
を処理するUBS AGグループの能力、UBS AGグループが服する多くの様々な法体制及び規制体制の要件を遵守
する能力、並びに無許可の、架空の又は詐欺の取引を防止し、速やかに発見し、停止する能力に依拠してい
る。UBS AGグループはまた、決済システム、為替、情報の処理業者並びにセントラル・カウンターパーティ
を含む、第三者が管理するシステムへのアクセス及びその機能にも依拠している。UBS AGグループ又は第三
者のシステムが故障すると、UBS AGに悪影響が及ぶ可能性がある。これらのリスクは、UBS AGグループがブ
ロックチェーン等の最新のテクノロジー、プロセス、プラットフォーム又は当該テクノロジーに依拠する商
品を開発する中で、より大きくなる可能性がある。UBS AGグループのオペレーショナル・リスクの管理及び
統制に関するシステム及びプロセスは、UBS AGグループの活動に伴うリスク（処理過程のミス、実行ミス、
違法行為、無許可取引、詐欺行為、システム障害、金融犯罪、サイバー攻撃、情報セキュリティ違反、不適
切又は効果のないアクセス制御、セキュリティ障害及び物理的防御の失敗から生じるリスクを含む。）の適
切な管理の確保を支援することが企図されている。UBS AGグループの内部統制によってこれらのリスクの特
定及び是正を行えない場合又は行えないことが判明した場合、UBS AGグループは、業務支障をきたし、2011
年９月に公表された無許可取引事件で発生した重大な損失のような多額の損失を招くおそれがある。両グ
ループはこれまで異なる手続、ITシステム、リスク方針及びガバナンス体制のもとで運用されてきたため、
クレディ・スイス・グループの買収は、特に統合の第一段階において、これらのリスクを高める可能性があ
る。
相当な割合のUBS AGグループの従業員がオフィス外で働いており、当該体制が今後も継続する予定である
ため、監督及び監視統制の維持並びに不正及びデータ・セキュリティのリスクの増大を含め、UBS AGグルー
プは新たな課題及びオペレーショナル・リスクに直面しており、今後も直面し続ける。UBS AGグループは、
これらのリスクを管理する措置を取っているが、このような措置は、UBSが現在経験している規模又は期間
では検証されておらず、かかる措置が現在の前例のない事業環境では効果的ではないことが判明するリスク
がある。
UBS AGグループは、効率の向上、エラーリスクの低減及びUBS AGグループの顧客体験向上の取り組みの一
環として自動化を利用している。UBS AGグループは、これらの目的を推し進めるためにロボット処理、機械
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学習及び人工知能の利用を拡大する予定である。これらのツールの利用には、効果的な設計や試験の必要性
等、固有のリスクが伴い、機械学習及び人工知能ツールの開発・運用に使用するデータの質により、当該
ツー ルの機能に悪影響が及ぶ可能性があり、エラー及びその他のオペレーショナル・リスクが発生すること
となる可能性がある。
金融サービス会社は、ますます、セキュリティ侵害並びにサイバー攻撃及び他の形式の攻撃にさらされて
おり、その一部は、秘密情報若しくはシステムへのアクセス権の取得、サービスの妨害又はデータの盗用若
しくは破壊をもくろむ、的を絞った高度な攻撃である。これらは、UBS AGグループ又は第三者における事業
の混乱やデータの損傷又は喪失を招く可能性がある。ハッカー、テロリスト、犯罪組織、国家及び過激派に
よるサイバー攻撃も頻度が増えかつ巧妙化している。現在の地政学的緊張は、外国の国家主体によるサイ
バー攻撃のリスクの増大につながっている。特に、ロシア・ウクライナ戦争や、スイス、米国、EU、英国等
によるロシアへの厳しい制裁の発動は、サイバー攻撃のリスクを増大させており、引き続き増大させる可能
性がある。
これらの攻撃は、UBS AGグループ独自のシステム又は外部のサービス提供者によって運用されるシステム
で発生する可能性があり、ランサムウェア、ウイルス又はマルウェアの導入、フィッシング及び他の形態の
ソーシャル・エンジニアリング、分散型DoS攻撃並びにその他の手段によって試みられる可能性がある。こ
れらの試みは、直接行われるか又はUBS AGグループの従業員、第三者サービス提供者若しくはその他ユー
ザーの機器若しくはセキュリティパスワードを使用して行われる可能性がある。金融ビジネスや取引を行う
ためのデジタル技術、クラウドコンピューティング及びモバイル端末の普及により、サイバー・セキュリ
ティ・リスクも高まっている。2023年第１四半期には、第三者ベンダーのION XTPがランサムウェア攻撃を
受け、UBS AGグループの取引所取引デリバティブの清算活動に多少の混乱をもたらしたが、UBS AGグループ
は利用可能な代替ソリューションを活用して36時間以内にUBS AGグループのサービスを回復した。外部から
の攻撃に加え、UBS AGグループは、従業員等による内部方針及び手続の不遵守並びにUBS AGグループのデー
タの誤用により顧客データを喪失したことがある。
UBS AGグループは、そのシステム又はデータへの脅威を予想、検出又は認識できない可能性があり、また
UBS AGグループの予防措置が攻撃又はセキュリティ侵害を予防するのに効果的でない可能性がある。UBS AG
グループの予防措置にもかかわらずセキュリティ侵害が発生した場合、特定の侵害又は攻撃を直ちに検出す
ることはできない可能性がある。クレディ・スイスの買収は、これらのリスクを高め、深刻化させる可能性
がある。これは、合併後の銀行には攻撃をもくろむ者にとってより大きな潜在的標的が存在する一方で、シ
ステム、方針及びプラットフォームの相違が脅威の検出をより困難にする可能性があるためである。特定の
攻撃が検出された場合でも、その攻撃の性質と範囲を調査し評価するため、そしてシステム及びデータの回
復及びテストのためには時間が必要である。UBS AGグループが最近経験したように、サービス提供者側で攻
撃が成功してしまった場合、UBS AGグループは、攻撃を検出し、攻撃を調査・評価し、関連するシステム及
びデータを正常に復元するサービス提供者の能力に依拠する可能性がある。UBS AGグループ又はサービス提
供者のシステム又はデータに対するセキュリティ侵害又は回避が成功した場合、UBS AGグループの業務の妨
害、UBS AGグループ又はその顧客に関する秘密情報の不正使用、UBS AGグループのシステムへの損害、UBS
AGグループ又はその顧客の金銭的損失、データ保護法及び類似の法律の違反、訴訟エクスポージャー及び
UBS AGグループの評判の侵害等、UBS AGグループに重大な悪影響が及ぶ可能性がある。規制上、サイバー・
セキュリティに一層焦点が当てられ、規制当局がランサムウェア及びその他のサイバー・セキュリティ関連
の問題に関する新たな規則、指針及びイニシアチブを発表したことから、UBS AGグループは、執行措置の対
象になる可能性がある。
UBS AGグループには、EU一般データ保護規則等、複雑で頻繁に改正される、顧客データ及び個人データの
保護に関する法令が適用される。UBS AGグループが個人データの収集、使用及び移転を行う際に適用法令を
必ず遵守するようにするには、相当な資源が必要となり、UBS AGグループの業務の実施方法に影響を与える
可能性がある。UBS AGグループは、適用法令を遵守しなかった場合、制裁金、処罰及びその他制裁を科され
る可能性がある。また、UBS AGグループのベンダー若しくはその他サービス提供者又は顧客若しくはカウン
ターパーティが当該法令を遵守しないか又は保護対象データをしかるべき方法で管理しなかった場合、UBS
AGグループが上記のような処罰を受ける可能性がある。更に、顧客データ又はその他データを喪失又は漏洩
した場合、UBS AGグループの評判を傷付けUBS AGグループの事業に悪影響を及ぼす可能性がある。
近年の米国及びその他の国の政府による金融機関に関する政策の主要な焦点は、マネーロンダリング及び
テロの資金調達を食い止めることである。UBS AGグループは、業務を行っている多くの国の法律に基づき、
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マネーロンダリング及びテロの資金調達の発見、防止及び報告並びに顧客の身元情報の確認を目的とした有
効な方針、手順及び管理を維持することを義務づけられている。UBS AGグループはまた、米国海外腐敗行為
防 止法や英国贈収賄防止法等、腐敗行為防止及び他者による公務員への不正な支払に関する法令にも服して
いる。UBS AGグループは、当該法令を遵守するよう設計された方針、手続及び内部管理を実施している。し
かしながら、米国の規制当局より、UBS AGグループの米国での業務におけるマネーロンダリング防止プログ
ラムの設計及び運用が不十分であるとの判断を受けた。UBS AGグループは、そのプログラムに対する規制上
の要件を十分に満たすことを目的として、このような規制当局による判断に対処するための重要なプログラ
ムを実施している。マネーロンダリング、テロの資金調達又は腐敗行為を防ぐのに十分なプログラムを維持
し、実施できなければ、またそれらの分野でのUBS AGグループのプログラムが失敗すれば、法的執行行為及
びUBS AGグループの評判に及ぶダメージの両面で深刻な結果を招く可能性がある。ウクライナにおける戦争
に関連して課された制裁の広範さ及び範囲に例証されるように、国、事業体及び個人に対して課される制裁
が頻繁に変更されたり、ますます複雑化したりすると、UBS AGグループの監視費用及び制裁要件の遵守費用
が増大し、顧客の活動が制裁の対象となっていることをUBS AGグループが適時に特定することができないリ
スクが増大する。
規制要件の新設及び改正並びにUBS AGグループによる法人体制の変更により、UBS AGグループが行う規制
上及びその他の報告の分量、頻度及び複雑さは依然として増している。規制当局は更に、UBS AGグループに
よる内部報告及びデータ統合並びに管理報告に関する要請を大幅に増大させている。UBSは、当該要件を満
たしたインフラを構築するために多額の費用を負担しており、今後も引き続き負担する。UBS AGグループが
外部報告要件を適時にかつ正確に満たさない場合又は内部報告、データ統合及び管理報告に関する規制上の
要請を満たさない場合、UBS AGは、強制措置を受けることとなるか又はその他悪影響を受けることとなる可
能性がある。
更に、UBS AGグループが構築している緊急時対策にかかわらず、UBS AGグループの業務遂行能力は、UBS
AGグループの業務及びUBS AGグループが業務を行っている共同体を支えるインフラの混乱によって悪影響を
受けることがある。これには、自然災害、疫病の流行、市民暴動、戦争又はテロリズムによる混乱が含まれ
る可能性があり、またUBS AGグループ又はUBS AGグループの取引相手の第三者が利用する電力、通信、交通
又はその他のサービスもかかわる可能性がある。
UBS AGは、UBS AGの事業において発生し得る損失の回避又は限定のための自己のリスク管理・統制プロセス
に依拠している。
統制されたリスクを取ることは、金融サービス企業の事業の重要な一部である。リスクを取る活動による
損失には避けられないものもあるが、長期的に成功するためには、UBS AGグループは、取るリスクと得られ
るリターンとのバランスを保たなければならない。従って、UBS AGグループは、通常の市況における場合だ
けでなく、エクスポージャーの集中が深刻な損失を生じさせる可能性のある、より極端なストレスのある状
況においてリスクが生じる場合にも、自己のリスクを精緻に見極め、評価し、管理し、統制しなければなら
ない。
UBS AGグループは、リスク管理の失敗及び急激又は突発的な市場事由から発生する深刻な損失を常に回避
できたわけではない。UBS AGグループの債券トレーディング・ポジションは、2008年の金融危機及び2011年
の無許可取引事件において、また、より直近では米国プライム・ブローカレッジ顧客の債務不履行に起因し
て著しい損失を計上することになった。クレディ・スイスは近年、米国プライム・ブローカレッジ顧客の不
履行や、同社が運用するサプライチェーン金融ファンドの損失その他の問題によって、非常に大きな損失を
被ってきた。その結果、クレディ・スイスは、そのリスク管理及び統制システムの欠陥に対処するため、合
併後も継続する多大な規制上の是正義務を負っている。
UBS AGグループは、特定された欠陥に対処するためにリスク管理・統制体制を定期的に変更及び強化す
る。しかしながら、UBS AGグループは、将来、例えば以下のような場合に、更なる損失を被る可能性があ
る。
－ UBS AGグループのポートフォリオのリスク、特にリスク集中及び相関性あるリスクを十分に見極めてい
なかった場合。
－ その特定済みのリスクの評価、又は不利な動向に対する対応が、時機を失しているか、不適切、不十分
又は妥当でないことが明らかになった場合。
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－ そのリスクモデルが、同行が直面する金融リスクの規模を予測するのに不十分であることが明らかに
なった場合。
－ 市場が、その速度、方向性、深刻さ又は相関関係という点においてUBS AGグループの予期しない方向に
動き、ゆえに、結果的に生じた環境においてUBS AGグループのリスク管理能力が影響を受けた場合。
－ UBS AGグループが第三者に対する信用エクスポージャーを有しているか又は第三者の証券を保有してい
る場合で、その第三者が、何らかの事由により深刻な影響を受け、UBS AGグループのリスク評価により
示された水準を超えるデフォルト及び減損がUBS AGグループに発生した場合。
－ そのカウンターパーティ及び顧客から提供されている担保物又はその他の担保が、カウンターパーティ
及び顧客の不履行時点で、それらの債務を補填するには不十分であることが明らかになった場合。
UBS AGグループはまた、主にその非中核事業及びレガシー部門でレガシー・リスク・ポジションを保有し
ている。多くの場合、当該リスク・ポジションは流動性を欠いており、価値が悪化する可能性がある。クレ
ディ・スイス・グループの買収及び計画されているUBS AGとクレディ・スイスAGとの合併は、非中核事業及
びレガシー部門において管理されることとなる、UBSのリスク選好から外れ、撤退の対象となる事業のポー
トフォリオを著しく増大させることとなる。
UBS AGグループはまた、顧客のためにリスクを管理している。UBS AGグループが顧客のために保有する資
産のパフォーマンスは、上記と同様の要因により悪影響を受ける可能性がある。顧客が損失を被った場合、
又は顧客がUBS AGグループにおいて保有する資産のパフォーマンスが、顧客が投資パフォーマンスを評価す
るためのベンチマークに追随しなかった場合、UBS AGグループは、手数料収入が減少し、投資資産が減少
し、又は運用委託を解消される可能性がある。
戦略的なイニシアチブの一環として行われる株式投資及びUBS AGグループにより運用される投資信託の設
定時に行われる当初資金投資等の投資ポジションもまた、市場リスク要因の影響を受ける可能性がある。か
かる投資対象は、多くの場合、流動性を持たず、一般的に、通常のトレーディング期間よりも長い保有が意
図され又は要求されるものである。かかるポジションの公正価値の下落は、UBS AGの収益にマイナスの影響
を及ぼすおそれがある。
UBS AGは、収益機会若しくは競争機会を見極め若しくは捉えることができず、又は有能な従業員を雇用し勧
誘することができない可能性がある。
金融サービス業界の特徴には、激しい競争、絶え間ない革新、制限的で細かな（時に細分化された）規制
及び統合の進行が挙げられる。UBS AGグループは、地方市場レベル及び個々の事業レベルでの競争、並びに
その規模及び範囲においてUBS AGグループに匹敵する世界的な金融機関からの競争、更に、同程度の規制を
受けない可能性のある、新技術を基盤とした市場参入者との競争に直面している。個々の市場に対する参入
障壁及び価格形成レベルでの障壁は、新たな手法により徐々になくなりつつある。UBS AGグループは、この
ような動向が継続し、競争が激しくなると予想している。UBS AGグループが市場の動向及び展開を見極める
ことができず、適切な事業戦略を考案及び実施することによりかかる市場動向及び展開に対応せず、そのデ
ジタル・チャネル及びツールを含むその手法を十分に発展させ若しくは最新のものにせず、又は必要となる
有能な人材を勧誘し若しくは雇用することができない場合、UBS AGグループの競争力及び市場における地位
は、徐々に侵食されるおそれがある。
UBS AGグループの従業員報酬の金額及び構成はその業績のほかに競争的要素と規制上考慮すべき事項の影
響も受けている。
UBS AGグループは、規制当局及び株主を含む様々な利害関係者の要求に応えて、またUBS AGグループの職
員の利益と他の利害関係者の利益を更に一致させるために、株式報奨の平均繰延期間を引き延ばし、権利喪
失規定を拡大し、更に限定された範囲で、業績に連動した一定の報奨に対するクローバック条項を導入し
た。またUBS AGグループは、執行役員会（EB）の構成員及び他の一定の従業員の固定報酬と変動報酬の割合
の上限を個別に導入した。UBS AGグループはまた、UBS AG又は米国国法証券取引所に上場している他の法人
が、重大な誤りにより財務書類の修正申告を求められた場合には、EBの構成員及び他の一定の経営幹部から
業績連動インセンティブ報酬の一部を回収するようUBS AGグループに義務づける規定を定め、執行すること
が求められる。
従業員報酬の金額及び構成に対する制約、繰延報酬の多さ、業務成績条件及び権利未確定報奨の喪失を引
き起こすその他の状況は、とりわけUBS AGグループがこのような制約下にない企業と競合している分野にお
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いて、UBS AGグループが重要な従業員を雇用し勧誘する能力に悪影響を及ぼす可能性がある。重要な従業員
の喪失及び代わりの有能な従業員を勧誘できないことは、UBSが自らの戦略を実行し、その業務及び管理環
境 の改善を成功させる能力を深刻に損なう可能性があり、その業績に影響を与える可能性がある。かかるリ
スクは、クレディ・スイスの従業員の高い離職率により深刻化する。スイス法では、株主が毎年、UBSグ
ループAGの取締役会（グループ取締役会）及びグループ執行役員会（GEB）の報酬を承認することが求めら
れる。UBSグループAGの株主がGEB又はグループ取締役会に対する報酬を承認しなかった場合、経験豊かな取
締役及びその上級役員をつなぎとめるUBSの能力に悪影響を及ぼすと考えられる。
UBS AGの経営成績、財務状況及び将来における債務の支払能力は、UBSスイスAG、UBSアメリカズ・ホール
ディングLLC、UBSヨーロッパSE及びその他の子会社から受領する調達資金、配当及びその他の分配金に影響
を受ける可能性があり、また、かかる調達資金、配当及びその他の分配金は、制限に服する可能性がある。
UBS AGの将来における債務の支払能力は、UBSスイスAG及びその他の子会社から受領する調達資金、配当
及びその他の分配金（もしあれば）の水準に依拠する。当該子会社がUBS AGに直接的又は間接的に融資又は
配当を行う能力は、いくつかの要因（融資契約及び適用ある法律の要請による制限並びに規制上、財務上又
はその他の制限を含む。）に起因して制約を受ける可能性がある。特に、UBS AGの直接及び間接の子会社
（UBSスイスAG、UBSアメリカズ・ホールディングLLC及びUBSヨーロッパSEを含む。）は、会社が最低限の資
本と流動性を維持することを義務づける法令、配当の支払を制限する法令、当該子会社からUBS AGへの資金
の流れを遮り若しくは抑制する権限を規制機関に付与する法令、又はUBS AG若しくはUBS AGグループのその
他の会社が当該子会社に対し行った融資若しくはその他の投資を当該子会社が返済する能力に影響を及ぼす
可能性がある法令に服している。例えば、COVID-19のパンデミックの初期段階では、欧州中央銀行は監督下
にある全ての銀行に配当の停止を命じ、連邦準備制度理事会は銀行持株会社及び中間持株会社による資本分
配を制限した。この様な制限及び規制措置は、UBS AGがその債務の履行のために必要とする資金の利用を妨
げる可能性がある。また、子会社の清算又は更生の際の財産分配に参加するUBS AGの権利は、当該子会社の
債権者のあらゆる優先債権に服する。
更にUBS AGは、随時その一定の子会社の支払債務の一部について保証を行う可能性がある。これらの保証
により、UBS AGは、自らの債務の弁済に充てる流動性が必要となる時期に、子会社又はその債権者若しくは
取引先に対して多額の資金又は資産を提供することを求められる可能性がある。
市場リスク、信用リスク及びマクロ経済リスク
金融サービス業界における業績は市場状況及びマクロ経済環境に影響される。
UBS AGグループの事業は、市場及びマクロ経済の状況により大きな影響を受ける。市場の低迷及びマクロ
経済環境の低迷は、国際的武力紛争、戦争若しくはテロ行為等の地政学的事由、制裁の発動、世界貿易摩擦
若しくは世界的なサプライチェーンの混乱（エネルギー不足及び食料不安を含む。）、金融若しくは財政政
策の変更、貿易政策の変更若しくは国際貿易紛争、インフレ若しくはデフレによる重大な価格変動、１以上
の集中が進んでいる経済セクターの混乱、自然災害、パンデミック、又は地方及び地域の市民暴動を含む
様々な要因により生じる可能性がある。そのような事態は、予測不能で不安定な影響を及ぼす可能性があ
る。
利率、信用スプレッド、証券の価格、市場のボラティリティ及び流動性、外国為替相場、商品価格、及び
その他の市場変動並びに投資家心理に不利な変化が生じると、UBS AGグループの利益に、そして最終的には
その財務状況及び資本基盤に悪影響を及ぼすおそれがある。金融市場は全世界的なもので高度な相関性があ
るため、地方及び地域の事象がその発生国にとどまらず広範に様々な影響を及ぼす可能性がある。これらの
事態はいずれも、UBS AGグループの事業又は財務成績に悪影響を与える可能性がある。
市場ボラティリティが著しいことにより、UBS AGグループの事業において、顧客活動水準及び市場取引規
模の縮小が生じる可能性があり、かかる縮小が、特にグローバル・ウェルス・マネジメント及びインベスト
メント・バンクにおいて、取引報酬、手数料及びマージンを生み出すUBS AGグループの能力に悪影響を及ぼ
すこととなる可能性がある。市場が低迷すると、UBS AGグループが顧客のために運用する資産の規模及び評
価が低下する可能性があり、これにより、主にグローバル・ウェルス・マネジメント及びアセット・マネジ
メントにおいて投資資産に基づき請求する経常的な手数料収入並びにアセット・マネジメントでの業績ベー
スの手数料が減少する可能性がある。またそのような市場の低迷により、UBS AGグループが投資対象又はト
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レーディング・ポジションとして保有し、計上する資産の価値が下落する可能性がある。更に、市場の流動
性又はボラティリティの低下は、トレーディングの機会を制約する可能性があり、これにより、取引ベース
の 収入が減少し、更にUBS AGグループのリスク管理能力が妨げられる可能性がある。
地政学的事由 ：例えば、ロシア・ウクライナ戦争により、この数十年で最大規模の人道危機が引き起こさ
れたことで数百万人もの人々が避難を余儀なくされ、ロシアから事業が大量流出し、グローバル・マーケッ
ツ全体のボラティリティが高まった。当該戦争の結果、米国、EU、英国、スイス等を含む複数の管轄区域
が、ロシア連邦中央銀行のみならずロシア及びベラルーシ並びにロシア及びベラルーシの一部の事業体及び
国民に対し、広範な制裁を課した。その中でも、金融制裁には、一部のロシアの銀行に対する国際銀行間金
融通信協会（SWIFT）のメッセージシステムの利用禁止、制裁対象となった個人及び法人の資産凍結、制裁
対象となった事業体及び個人との取引制限、並びにEU及びスイスにおける、欧州経済地域（EEA）又はスイ
スに居住する権利を有さないロシア人からの預金の制限が含まれる。戦闘の規模並びに制裁の速度及び程度
により、現在は予想できない方法を含め、前述した影響の多くが発生する可能性がある。
個々の国がクロスボーダーの支払若しくは貿易、若しくはその他の為替管理若しくは資本管理に規制を課
した場合、又は通貨の変更があった場合（例えば、個人、事業体若しくは国に対し制裁が課された結果とし
て１以上の国がユーロ圏を脱退する場合又は米国若しくはその他の国と中国との間の貿易規制及びその他の
アクションが拡大する場合）、UBS AGグループは、事業に悪影響を受けるか、カウンターパーティの強制執
行される債務不履行により損失を被るか、自己の資産を使用することができないか、又は自己のリスクを効
果的に管理することができなくなる可能性がある。
マクロ経済及び政治的展開、貿易規制又は主要な市場参加者の破綻による市場の混乱により、地域的に又
は世界的に危機が拡大すると、UBS AGグループは重大な影響を受けるおそれがある。UBS AGグループの戦略
プランが時とともに、中国を含む新興市場での成長と利益を生み出すUBS AGグループの能力にますます依存
するようになっており、これによってUBS AGグループが当該市場に関連したリスクにさらされる可能性は高
くなる。
グローバル・ウェルス・マネジメントは、全ての主要地域から収益を得ているが、多くの同業者と比べて
アジアにより大きく集中しており、また、多くのヨーロッパの同業者とは異なり、米国で存在感を発揮して
いる。インベストメント・バンクの事業は、同業者と比べヨーロッパ及びアジアをより重視しているが、そ
のデリバティブ事業は、ウェルス・マネジメントの顧客、特にヨーロッパ及びアジアの基盤顧客に対する仕
組商品をより重視している。従って、UBS AGグループの業績は、他の一部の金融サービス提供者よりも、こ
れらの地域及び事業での政治、経済及び市場の展開により大きな影響を受ける可能性がある。
COVID-19のパンデミック ：新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のパンデミック、その対応のために政
府が取った措置、並びに労働市場の変動、サプライチェーンの混乱、及びインフレ圧力等の関連する影響
は、グローバル経済及び地域経済の状況に悪影響を及ぼし、かつ今後も悪影響を及ぼす可能性があり、その
結果、グローバル経済の収縮、金融市場のボラティリティの増大、物品・サービス市場の危機、一定の地域
の不動産市場における重大な混乱、失業の増加、信用リスク及びカウンターパーティ・リスクの増大、並び
に事業運営上の課題がもたらされる。ほとんどの管轄区域で政府によるパンデミック関連措置は転換された
が、パンデミックの再拡大、ワクチンの無効化及び新たなパンデミック抑制策の継続又は実施によって、世
界経済への悪影響が更に深刻になり、UBS AGグループの経営成績及び財務状況が悪影響を受ける可能性があ
る。インフレ圧力若しくはその他の世界的な市況の悪化が長引く場合、又はパンデミックが更なる経済若し
くは市場の混乱を招く場合、UBS AGグループは、顧客活動水準並びに顧客の商品及びサービスに対する需要
の減少、貸出コミットメントの利用の増加、顧客の債務不履行の著しい増加、UBS AGグループのローン・
ポートフォリオ、ローン・コミットメント及びその他の資産における信用損失及び評価損の継続・増加、並
びにその他の金融資産の減損を経験する可能性がある。2022年第２四半期に経験したように、株式市場の下
落及びその結果生じる投資資産の減少もまた、UBS AGグループのグローバル・ウェルス・マネジメント事業
及びアセット・マネジメント事業の経常受取報酬を減少させる。COVID-19のパンデミックに関するこれらの
要因及びその他の結果は、資本及び流動性に対する潜在的制約、資本費用の増加、UBS AGグループの信用格
付の格下げの可能性を含め、UBSの財務状況にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。
パンデミック、継続するロシア・ウクライナ戦争、並びに現在のインフレ圧力及びそれに関連して悪化し
ている経済状況がUBS AGグループの事業、経営成績及び財務状況、並びにその規制資本及び流動性比率にど
の程度影響を及ぼすかは、現在の状況がUBS AGグループの顧客、カウンターパーティ、従業員及び第三者で
あるサービス提供者へ及ぼす影響を含む、将来の動向に依存する。
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厳しい経済状況又はその他の経済状況において、顧客、取引相手及び他の金融機関に対するUBS AGの信用リ
スクのエクスポージャーが増大する可能性がある。
信用リスクは、貸付業務、引受業務及びデリバティブに関する活動といった、UBS AGグループの多くの事
業に必ず付随するリスクである。経済若しくは市況の悪化、又は顧客、カウンターパーティ若しくは金融機
関に対する制裁若しくはその他の制限の実施により、これらの信用エクスポージャーで減損及びデフォルト
が発生する可能性がある。また、担保付のローン及びその他エクスポージャーの価値の下落により損失が悪
化する可能性がある。UBS AGグループは、そのプライム・ブローカレッジ事業、証券金融事業及びロンバー
ド貸付事業で、価値又は流動性が急速に低下する証券担保に対して相当な金額の信用供与を行っている。市
場閉鎖及び為替管理、制裁又はその他の措置の発動は、UBS AGグループが既存取引を決済する能力又は担保
を実行する能力を制限し、その結果、予期せぬエクスポージャーの増大を招く可能性がある。UBS AGグルー
プのスイス・モーゲージ及び企業貸付ポートフォリオは、UBS AGグループの全貸付の大部分を占めている。
従って、UBS AGグループは、住宅市場での財産評価、スイス・フラン高及びそれによるスイスの輸出に対す
る影響、スイス国立銀行によるマイナス金利への回帰、ユーロ圏又は欧州連合（EU）内の経済状況並びにス
イスとEU又はEEA（スイスの最大の輸出市場）との間の協定の進展を含む、スイスにおける経済の展開の悪
化リスクにさらされている。UBS AGグループは、大規模なスイスのモーゲージ・ポートフォリオを含む、
様々な国における不動産関連のエクスポージャーを有している。UBS AGグループは、このポートフォリオが
極めて慎重に運用されていると考えているが、それにもかかわらず、スイスの不動産市場が著しく悪化した
場合に、UBS AGグループが損失を被る可能性がある。
UBS AGグループが2020年に経験したように、IFRS第９号の予想信用損失（ECL）モデルに基づき、信用損
失費用は、信用減損（ステージ３）水準の上昇並びにステージ１及び２のECLの増加により、経済が低迷し
始めた時に急速に増大する可能性がある。ECLの著しい増加により、自己資本規制上の予想損失を上回る可
能性があり、UBS AGグループの普通株式等Tier 1（CET1）自己資本及び規制自己資本比率に悪影響を与える
可能性がある。
金利の動向及び変動は、UBS AGの財務成績に悪影響を与える可能性がある。
UBS AGグループの事業は金利動向の変動に敏感である。特にスイス及びユーロ圏における低金利又はマイ
ナス金利の長期化により、2022年より前にUBS AGグループのパーソナル＆コーポレート・バンキング事業及
びグローバル・ウェルス・マネジメント事業から生じた受取利息純額が悪影響を受けた。選択的預金手数料
又は最低貸付金利の導入等、UBS AGグループが収益への悪影響を緩和するために講じた措置によって、顧客
預金（UBS AGグループの主要な資金調達源）の流出、新規純資金流出及びUBSのスイスでの貸付業務での市
場シェアの低下がもたらされた。
2022年には、ユーロ圏とスイスにおいて中央銀行がインフレ率の上昇に反応したことにより中央銀行の政
策金利がマイナスからプラスに転じるなど、米国をはじめとする大半の市場で金利が急上昇した。金利の上
昇は一般的にUBS AGグループの受取利息純額に恩恵をもたらす。しかし、マネー・マーケット・ファンドの
利益率等、金利上昇に伴い預金に対する代替商品の利益率が高まるにつれて、UBS AGグループでは顧客預金
からの流出及び低金利タイプの口座から高金利を生むタイプの口座（定期預金口座及び定期預金証書等）へ
預金のシフトが生じており、特に金利が急速に上昇した米国ではその傾向が顕著である。顧客預金の流出に
より、UBS AGグループが代替の資金源を獲得しなければならない可能性があり、これは顧客預金よりもコス
トがかかる可能性が高い。
通貨変動がUBS AGの利益、貸借対照表及び規制資本に悪影響を及ぼすおそれがある。
UBS AGグループは、通貨変動によるリスクにさらされている。2018年にUBS AGグループの表示通貨がスイ
ス・フランから米ドルに変更され、スイス・フランに関する通貨変動リスクへのUBS AGグループのエクス
ポージャーは低下しているが、UBS AGグループの資産及び負債の大部分は、米ドル以外の通貨建てとなって
いる。更に、UBS AGグループのCET1自己資本比率をヘッジするために、UBS AGグループのCET1自己資本に
は、通貨感応度につながる外貨建てエクスポージャーを加えなければならない。そのため、資本と自己資本
比率の両方を同時に完全にヘッジすることは不可能である。従って、外国為替相場の変動は、UBS AGグルー
プの利益、貸借対照表、レバレッジ比率並びに流動性カバレッジ比率に悪影響を及ぼすおそれがある。
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規制上のリスク及び法的リスク
UBS AGの事業遂行においては重大な法的及び規制上のリスクが発生する。
50を超える国々で業務を行う世界的な金融サービス機関として、UBS AGグループは多数の異なる法律、税
金及び規制の体制に服しており、それには広範囲な規制上の監視も含まれ、重大な責任負担リスクにさらさ
れている。またUBS AGグループは、多数の請求、紛争、法的手続及び政府調査の対象となっており、現在行
われているその事業活動により、今後そのような問題が引き続き発生すると予想している。これらの問題及
びその他の問題に対するUBS AGグループの財務エクスポージャーの範囲は広大であり、設定された引当金の
水準を大幅に上回る可能性がある。UBS AGは、これらの問題が解決された時の財務及び非財務への影響を予
想することはできない。
UBS AGグループは、UBS AGグループに対する一般公衆の認識及びUBS AGグループの評判に悪影響を与える
可能性のある不利な暫定決定又は判決を受ける可能性があり、それにより規制当局による健全性措置を受け
ることとなり、UBS AGグループが、十分な防御をすることができ、最終的にはより好ましい結果が得られる
と考えていたとしても、当該問題に関してUBS AGグループが追加の引当金の計上を余儀なくされる可能性が
ある。このリスクの一例として、フランスの第１審裁判所による総額45億ユーロの罰金及び損害賠償金の判
決が挙げられる。当該判決は控訴裁判所により総額18億ユーロに減額されたが、UBS AGは当該判決に対し上
訴した。
訴訟及び規制に関する事項並びに類似の事項はまた、非金銭的な制裁及び結果をもたらす可能性がある。
とりわけ、犯罪に対する有罪自認又は有罪判決（モザンビーク問題の解決のためにクレディ・スイスが米国
司法省との間で2021年に締結した訴追延期合意の終了によるものを含む。）は、当グループに重大な影響を
及ぼす可能性がある。規制手続の解決により、当グループが一定の業務を維持するために規制上の不適格の
権利放棄を取得することが求められ、許可及び規制上の承認を制限、停止又は解除する権利が規制当局に付
与され、金融市場の公益事業に対し、UBS AGグループがそれらの公益事業に参加することを制限、停止又は
解除することを認める可能性がある。そのような権利放棄を取得することを怠った場合、又は許可、承認若
しくは参加が制限、停止若しくは解除される場合、当グループに重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
規制手続の解決により、UBS AGグループが一定の業務を維持するために規制上の不適格の権利放棄を取得
することが求められ、許可及び規制上の承認を制限、停止又は解除する権利が規制当局に付与され、金融市
場の公益事業に対し、UBS AGグループがそれらの公益事業に参加することを制限、停止又は解除することを
認める可能性がある。そのような権利放棄を取得することを怠った場合、又は許可、承認若しくは参加が制
限、停止若しくは解除される場合、UBS AGに重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
外国為替及びロンドン銀行間取引金利（LIBOR）並びにその他のベンチマーク利率に関連する政府当局と
のUBS AGグループの和解は、主要な法域において、規制事項に現在伴う財務リスク及び風評リスクの程度が
大幅に増加していることを際立って示している。LIBOR及び他の基準金利並びに外国為替及び貴金属に関す
る調査に関連して、UBS AGグループは当局に対して、調査に全面的に協力したにもかかわらず、更に、米国
及びスイスを含む多くの法域における独占禁止法当局から条件付の減免又は条件付の免責を受けながら、
UBS AGグループに対して非常に多額の罰金及び不正利得の返還が課され、UBS AGグループは有罪自認を要求
された。
多年に亘り、UBS AGグループは、非常に高いレベルの規制上の監視及びUBS AGグループの戦略上の柔軟性
を制限する特定の規制措置に服しており、かつ今後も服する。UBS AGグループは、過去に多額の損失につな
がった不備を修復したと考えており、LIBOR関連、外国為替及び貴金属に係る規制上の決定が浮き彫りにし
た問題に対処するため、UBS AGグループの統制を大幅に変更し、リスクの枠組みを実施している。UBS AGグ
ループはまた、新たな規制要件を実行し、高まる要求に応えるため、幅広い取り組みを行ってきた。
クレディ・スイス及び／又はUBSは、合併取引及び／又は当該合併取引に関連して取られる規制上及びそ
の他の措置に関連して、訴訟の対象となっており、また、今後更なる訴訟の対象となる可能性があり、その
いずれによっても多額の費用を被る可能性がある。2023年６月５日現在、クレディ・スイスはそのサプライ
チェーン金融ファンド（SCFF）に関連する事項で74億米ドルの純損失を負っており、SCFF関連事項を解決す
るためにかかる最終的な費用は、合併後のグループの経営成績にとって重大なものとなる可能性がある。
クレディ・スイスは、財務報告に関する内部統制に重大な脆弱性を特定し、その結果、クレディ・スイス
の経営陣が、2022年12月31日現在、同社の財務報告に関する内部統制が有効ではないという結論に至り、
2022年に終了した年度の報告を延期した。また、2021年12月31日についても同じ理由で同様の結論に至って
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いる。買収以降、UBSは、重大な脆弱性を生じさせるプロセス及びシステム並びに実施済の是正計画の見直
しに着手した。かかる見直しは進行中であり、UBSは、当該見直しと規制当局との協議の完了後、更なる統
制 と手続を採用し、実施することを見込んでいる。かかる見直しの過程で、UBSは、調査結果の範囲を広げ
る要因となる事実を発見する可能性がある。これらは、計画されているクレディ・スイスとの合併完了後、
UBS AGグループに影響を及ぼす可能性がある。
UBS AGグループは、そのオペレーショナル・リスクの管理、リスク統制、マネーロンダリング防止、デー
タ管理及びその他の枠組みを改善するために採る措置について、規制当局との積極的な話し合いを継続して
おり、その他にも監督当局の要求に応えられるよう努めているが、UBS AGグループの取り組みが期待される
効果をもたらすとの保証はない。かかる経緯により、UBS AGグループの規制執行に関するリスクのレベル
は、同業の一部の金融機関が負担するレベルよりも大きくなる可能性がある。
規制の大幅な変更は、UBS AGの事業及び戦略プランの実行能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
UBS AGグループは、2008年の金融危機以降、再生・破綻処理計画、資本・健全性基準の変更、行政の変更
に伴う課税制度の変更、市場の新たな基準及び改定された基準及び信認義務、並びに環境、社会及びガバナ
ンス（ESG）に関する新規及び進展中の基準及び要件をはじめとする重要な規制要件の対象となっている。
かかる取り組みを調整するための規制当局の試みにもかかわらず、銀行規制に関し採用された措置又は提案
された措置は、主要な法域によって著しく異なるため、世界的な金融機関の事業運営が更に困難になってい
る。また、スイスで行われている資本及び流動性等の問題に関する規制変更は、他の主要な法域よりも急速
に進んでいることが多く、大手国際銀行に対するスイスの要件は、主要な金融センターの中でも最も厳しい
ものの一つである。これによりUBS AG等のスイスの銀行は、より緩い規制に従う同種の金融機関又は規制の
ないノンバンクの競合相手と競争する際、不利益を被る可能性がある。
UBS AGグループは、追加の規制要件及び監督基準の変更の実施並びに現行法令の遵守について、今後も監
督当局から更に綿密な調査を受ける可能性がある。UBS AGグループが、ここに挙げた事項又は他の事項に関
する監督当局の要求に応えられない場合又は別の監督上の若しくは規制上の問題が発生した場合、UBS AGグ
ループは規制当局から更に綿密な調査を受けることとなり、UBS AGグループの戦略的柔軟性を更に制約する
措置を受ける可能性がある。
破綻処理の実行可能性及び再生・破綻処理計画 ： UBS AGは、その破綻処理の実行可能性を改善し他の規
制要件を満たすために、業務の大部分を子会社に移転した。その結果、莫大な実施費用、資本コスト及び資
金調達コストの増加、営業上の柔軟性の低下を招くこととなった。例えば、米国の規制要件を満たすために
UBS AGの全ての米国子会社を米国中間持株会社の傘下にし、また、破綻処理の実行可能性を改善するために
パーソナル＆コーポレート・バンキング部門及びグローバル・ウェルス・マネジメント部門内のスイスで記
帳された事業の実質的に全ての業務をUBSスイスAGに移転した。
このような変更は、業務、資本、流動性、資金調達及び税金の非効率性を生じさせる。子会社における
UBS AGの事業が現地の所要自己資本、流動性要件、安定資金需要、資本計画要件及びストレス・テスト要件
の対象となっている。このような要件によって、影響のある子会社における自己資本規制及び流動性要件が
強化されており、これによってUBS AGの営業上の柔軟性が制限され、事業部門間の相乗作用から利益を得る
能力及びUBS AGグループに利益を分配する能力にマイナスの影響が及ぶ。
スイスの大きすぎて潰せない（TBTF）枠組みに基づき、UBSは、経営難に陥った場合にシステム上重要な
機能を保つことができるよう、実行可能な緊急時計画を整えることを要求されている。更に、UBSは、この
枠組み並びに米国、英国、EU及びUBSが事業を行う他の法域での同様の規制に基づき、重大な悪影響を及ぼ
す事象が生じた場合に再建するために講じる措置又は現地国で破綻処理手続若しくは破産手続を通じて当グ
ループ若しくは事業を徐々に縮小する場合に講じる措置を詳細に示す信頼性の高い再生・破綻処理計画を作
成することを求められている。UBSが提示する再生・破綻処理計画が不十分であるか又は信用性に欠けると
関連当局に判断された場合、当該当局は、関連規則により、当該法域でのUBS AGグループの事業の範囲又は
規模に制限を課すことを認められ、破綻処理を妨げている障害を取り除くために、資本金額又は流動性金額
のいずれか高い方を保つようUBS AGグループに義務付けるか、又はUBS AGグループの法人体制若しくは事業
を変更するようUBSに義務付けることができる可能性がある。
資本・健全性基準 ：UBS AGには、国際的に活動しているスイスのシステム上関連ある銀行（SRB）とし
て、世界で最も厳しい自己資本及び総損失吸収力（TLAC）に関する要件が課されている。更に、UBS AGの子
会社の多くは、最低所要自己資本、流動性要件及び類似の要件を遵守しなければならない。そのため、UBS
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AGは、子会社の資本の大部分を出資し、子会社の流動性を高めた。これらの資金は、関連する事業体の資金
需要及び担保の必要性を満たすために利用することができるが、通常、UBS AGグループ全体での使用を目的
と してすぐに利用できるものではない。
UBS AGは、バーゼル銀行監督委員会（BCBS）が発表した追加の資本基準の発効日が近づくにつれ、UBS AG
のリスク加重資産（RWA）が更に増大すると予想する。UBSグループAGによるクレディ・スイスの買収に関連
して、FINMAはクレディ・スイスの事業体に対し、従前の解釈指針の一部を引き続き適用することを認め、
また、RWA又は資本における特定の項目の取扱いについて、監督上の判断を下した。通常、当該解釈指針で
は、UBSが今後数年間で当該取扱いを段階的に廃止することが必要になる。更に、FINMAは、スイスにおける
市場シェアとLRDに基づく、スイスのシステム上関連ある銀行に適用される追加の自己資本要件が、2025年
末までは、クレディ・スイスの買収の結果として引き上げられないことに同意している。段階的廃止又はこ
れらの期間の終了により、UBSグループ（及び予定されているクレディ・スイスAGとの統合後のUBS AGグ
ループ）の全体的な自己資本要件が引き上げられる可能性が高く、引き上げは大幅なものになる可能性があ
る。
資本・流動性基準の引き上げにより、UBS AGグループが戦略的機会を追求する能力又は株主に資本を還元
する能力が大幅に損なわれる可能性がある。
市場規制及び信認基準 ： UBS AGグループのウェルス・マネジメント事業及びアセット・マネジメント事
業は、規制上の監督が強化され、受託者の基準及びその他の注意基準に関する基準が変更されつつある環境
の中で行われており、運用会社又はアドバイザーと顧客との間の利益相反を軽減又は排除することが重視さ
れ、投資マネジャー及び他の業界参加者の世界的なシステム及びプロセス全体にわたって効果的な実施が必
要となっている。例えば、UBS AGグループは、ブローカーと投資顧問の小売顧客に対する義務の強化と明確
化を目的としたSECの最善の利益規則（Regulation Best Interest）、UBS AGグループの自己勘定取引業務
に従事する能力を制限するボルカー・ルール並びにヨーロッパ及びスイスの市場行動に関する規則の変更を
遵守するために、事業プロセス、方針及び顧客との対話に関する条件を大幅に変更してきた。将来、顧客に
対する義務に関する規制が変更された場合、UBS AGグループは更なる事業の変更を求められる可能性があ
り、その結果、追加費用が発生し、UBS AGグループの事業に悪影響を及ぼす可能性がある。また、UBS AGグ
ループが従事する可能性のある活動の種類又は営業方法を大幅に制限する他の類似の規則の適用を受ける可
能性もある。
多くの場面で、UBS AGグループはクロスボーダーでサービスを提供しており、それ故、UBS AGグループは
第三国の企業の市場アクセスを制限する障壁に敏感である。特に、第三国の企業による欧州市場の利用に関
する規制を調和させるEUにおける取り組みは、UBS AGグループがスイスからこれらの法域で事業を運営する
能力に悪影響を及ぼす新しい障壁を創出する効果を有する可能性がある。更に、多くの法域では、本国の規
則との同等性の判断、代替コンプライアンス及び類似する礼譲の原則に基づきクロスボーダー活動への規制
を強化している。スイスとの同等性が低いと判断された場合、UBS AGグループが当該法域の市場へアクセス
する機会が制限される可能性があり、UBS AGグループがグローバル企業として事業を行う能力にマイナスの
影響を与える可能性がある。例えば、EUはスイスの証券取引所に対して、2019年６月30日に終了する同等性
の判断期間の延長を拒否した。
UBS AGグループは、世界規模での税務情報の自動交換がスイスで実施されると予測して金融当局がクロス
ボーダー投資と会計上のアムネスティ制度を更に重視するようになったこと及びこれらの変化に対応して
UBS AGグループが実施してきた措置により、多年度にわたってクロスボーダーの資金流出を経験している。
現地の税法又は税規制の更なる改正及びその実施、追加的なクロスボーダーの税務情報交換体制、国内での
タックス・アムネスティ若しくは実施プログラム又は類似の措置は、UBS AGグループの顧客がUBS AGグルー
プと事業を行うことの可否若しくは意思に影響を及ぼす可能性があり、更にクロスボーダーの資金流出が発
生することとなる可能性がある。
UBSが財政困難に陥った場合、FINMAは、UBSグループAG、UBS AG又はUBSスイスAGに関して再編成手続若しく
は清算手続を開始するか又は保護措置を課す権限を有し、当該手続又は措置は、UBSの株主及び債権者に対
して重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
UBSグループAG、UBS AG、クレディ・スイスAG、UBSスイスAG及びクレディ・スイス・シュヴァイツAGのよ
うなスイスの銀行及び金融グループのスイス国内の親会社について、債務超過であるか、流動性に深刻な問
題があるか又は関連する期限の満了後に自己資本比率規制がもはや達成されないとの懸念に正当な根拠があ
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る場合、FINMAは、スイス銀行法に基づき、当該事業体に関して広範囲な法的権限を行使することができ
る。当該権限には、保護措置の命令を下すこと、再編成手続を開始すること（及び当該手続に関連してスイ
ス での破綻処理実施権限を行使すること）、並びに清算手続を開始することが含まれ、当該権限はいずれ
も、株主及び債権者に対して重大な悪影響を及ぼす可能性があるか、又はこれらの事業体による配当金の支
払若しくは債務の返済を阻止する可能性がある。
UBSが当該保護措置に対して異議を申し立てる能力は十分でない可能性があり、また、債権者及び株主
も、スイス法に基づき又はスイスの裁判所において、当該保護措置の賦課（支払の繰延が義務付けられるか
又は結果として支払が繰り延べられる措置を含む。）に対する拒否、差止めの要求、又は異議申立てを行う
十分な能力を有さない可能性がある。
UBSグループAG、UBS AG、クレディ・スイスAG、UBSスイスAG又はクレディ・スイス・シュヴァイツAGに関
して再編成手続が開始された場合、FINMAが行使する可能性のある破綻処理実施権限には、（ⅰ）手続の対
象事業体の資産、債務及びその他の負債の全部並びに契約を他の事業体に移転する権限、（ⅱ）手続の対象
事業体が当事者となっている契約の（a）終了又は当該契約の終了権、当該契約に基づくネッティング権、
（b）当該契約に基づく特定の種類の担保の実行若しくは処分を行う権利、若しくは（c）当該契約に基づく
請求権、負債若しくは特定の担保を譲渡する権利の行使を最大２営業日間、停止する権限、及び／又は
（ⅲ）手続の対象事業体の株主資本及び規制資本商品の一部若しくは全部の評価減を行う権限、また当該規
制資本の全部の評価減が行われた場合には、手続の対象事業体のその他の負債性商品の評価減を行うか又は
株式に転換する権限が含まれる。株主及び債権者は、当該破綻処理実施権限の行使の根拠となる破綻処理計
画を拒否する権利又は当該計画の差止めを求める権利を有さない可能性がある。株主及び債権者は、破綻処
理実施権限の行使の決定に異議を申し立てる権利又は当該決定を司法手続若しくは行政手続若しくはその他
により見直させる権利しか有さない可能性がある。
破綻処理手続の対象事業体の株式及び規制資本商品の全部又は一部の評価減が行われる場合、関連する株
主及び債権者は、その評価減の対象となる当該株式及び債務について一切支払を受けることができない可能
性があり、当該評価減は永続的であり、投資家はその時点で又はその後に、株式又は他の参加権を受領しな
い可能性があり、債務者のその後の財産回復が見込まれる場合であっても評価増し又は他の補償を受ける権
利を有さない可能性がある。FINMAが破綻処理手続の対象事業体の債務を株式に転換するよう命令した場
合、投資家が受領する有価証券は、当初の債務よりも大幅に価値が下落している可能性があり、リスク・プ
ロフィールも大幅に異なる可能性がある。更に、株式を受領する債権者は、その後、破綻処理された事業体
の倒産、清算又は解散が行われた場合、事実上、当該事業体の全債権者に劣後する可能性があり、投資家が
投資額の全部又は一部を失うリスクが増大する可能性がある。
FINMAは、再編成手続に関連する権限の行使について大きな自由裁量権を有する。更に、特定の種類の預
金等、特定の区分の債務は優遇される。そのため、スイスの再編成手続の対象事業体の債務を保有する者に
ついては、当該債務と同順位の債務が、評価減又は株式への転換が行われていない場合であっても、当該債
務を評価減されるか又は株式に転換される可能性がある。
持続可能性、気候、環境及び社会に関する基準及び規制の進展は、UBS AGの事業に影響を及ぼし、その目標
を完全に実現する能力に影響を与える可能性がある。
UBS AGグループは、ESG事項に関する意欲的な目標を設定している。これらの目標には、UBS AGグループ
が顧客と行う事業及びUBS AGグループが提供する商品に関し、炭素排出を含め、その事業運営における環境
面での持続可能性に関するUBS AGグループの計画が含まれる。当該目標には、UBS AGグループの従業員及び
サプライチェーンの多様性に関する目標又は計画並びに国連持続可能開発目標に関する支援も含まれてい
る。UBS AGグループが設定した目標を達成するためにUBS AGグループ、政府その他に求められるであろう行
動の範囲については相当な不確実性があり、かかる目標及び目的の多くは、政府及び民間の行動が組み合わ
さって初めて達成可能となるものである。これらの事項を取り扱う国内及び国際的な基準及び期待、業界及
び科学的な慣行、並びに規制上の分類法及び開示義務は、比較的未完成で急速に発展している。多くの場
合、目標及び基準は概観的に定義され、異なる解釈がなされることもある。更に、UBS AGグループの気候及
びその他の目標を測定するために利用可能な情報には大きな限界がある。UBS AGグループは、開示を行う時
点で存在する基準に基づいて目標を定義し、開示しているが、（ⅰ）UBS AGグループが事業を行う上で遵守
する様々なESG規制及び開示制度が互いに矛盾することがない、（ⅱ）現行の基準が、UBS AGグループの理
解と異なる解釈がなされる若しくはUBS AGグループがかかる目標を達成するための費用若しくは労力を著し
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く増加させるような方法で変更されることがない、又は（ⅲ）自主的であれ法規制によるものであれ、追加
的なデータ若しくは方法がUBS AGグループの目標及び希望の算定を大きく変える可能性があるという保証は
な い。かかる目標を達成することが想定より極めて困難若しくはもはや不可能であることが判明する可能性
もある。また、基準の変更に伴い、UBS AGグループが規定した目標及び計画を大幅に変更することが必要に
なる可能性もある。UBS AGグループが設定した目標を達成できない、あるいはその事業に著しい負担をかけ
ないと達成できない場合には、UBS AGグループが規制上の期待を充足できない、その評判を損なう、又は訴
訟若しくはその他の不利益な措置を受けるリスクが増大する。
投資判断においてESGリスクを考慮する必要がある等、ESG規制制度や国際基準が策定されつつある一方
で、いくつかの管轄区域、特に米国においては、投資判断及び事業決定においてESG要因を考慮することを
制限する規則が策定されている。このような反ESG規則の下では、特定の業界をボイコットしたり差別した
りしていると認識される会社は、特定の政府機関との事業活動を制限される可能性がある。当グループが
ESGの考慮に基づいて他社を差別しているとされる場合、又は反ESG規則が更に進展若しくは拡大した場合、
UBS AGグループの事業が悪影響を受ける可能性がある。
UBS AGの財務成績は、予測及び評価の変更並びに会計基準の変更からマイナスの影響を受ける可能性があ
る。
UBS AGは、国際財務報告基準（IFRS）に従ってUBS AGの連結財務諸表を作成している。当該会計基準を適
用する場合、連結財務諸表の作成時には不確実性の高い見積り及び予測に基づく判断を用いる必要がある。
これには、例として、金融商品の公正価値の測定、繰延税金資産（DTA）の認識、のれんの減損評価、予想
信用損失並びに訴訟、規制上及び類似の問題に対する引当金の見積りが挙げられる。当該判断（その基礎と
なる見積りや予測を含む。）は、それまでの経験、将来の予測及びその他の要因を含んでいるため、現在の
状況に基づき、引き続き関連性のあるものであるかを判断するために定期的に評価されている。別の予測に
基づくと、報告済みの業績が異なることとなる可能性がある。予測を変更した場合又は進展する市況を反映
するために必要な変更を行わなかった場合、予測の変更事由が発生した期間の財務諸表に重大な影響が及ぶ
可能性がある。引当金の見積りは、考えられる結果が広範囲にわたり、また、不確実性が大きいと仮定して
行わなければならない可能性がある。例えば、UBS AGグループのフランスでの法的手続及びクレディ・スイ
スの複数の法的手続に関して考えられる結果は広範囲にわたるため、適切な引当金の評価に関連する不確実
性が増大する。将来の見積り及び予測が現在の見通しから外れた場合、UBS AGグループの財務成績にも悪影
響が及ぶ可能性がある。
IFRS又はその解釈の変更によって、今後の報告済みの業績及び財務状況が、現在の予想と異なるものと
なったり、又は、会計基準を遡及適用することにより、過去の業績がこれまでに報告されたものと異なるも
のとなったりする可能性がある。かかる変更はまた、UBS AGの所要自己資本及び自己資本比率に影響を及ぼ
す可能性がある。例えば、2018年にIFRS第９号に基づくECL処理方法を導入したことにより、ローン、ロー
ン・コミットメント、保証及び一定の取消可能な貸付枠に起因する信用リスクの計上方法が根本的に変更さ
れた。このECL処理方法に基づき、信用損失費用は、信用減損（ステージ３）水準の上昇並びにステージ１
及び２のECLの増加により、経済が低迷し始めた時に急速に増大する可能性があり、経済の見通しが改善し
て初めて徐々に縮小する。UBS AGが2020年に経験した通り、この影響は、経済環境が悪化すると更に顕著に
現われる可能性がある。ECLの著しい増加により、自己資本規制上の予想損失を上回る可能性があり、UBS
AGグループのCET1自己資本及び規制自己資本比率に悪影響を与える可能性がある。
UBS AGはその資本基盤を維持できない可能性がある。
UBS AGグループは、その資本基盤により、UBS AGグループの事業を成長させ、規制上及び自己資本の要件
の増大に対処することができる。自己資本比率を維持するUBS AGの能力は数多くのリスクにさらされてい
る。かかるリスクには、UBS AGの財務成績、UBS AGの自己資本比率の算定に悪影響を及ぼす可能性のある資
本基準、方法及び解釈の変更の影響、リスクの追加、又は資本バッファーの賦課、並びに子会社に対する所
要資本、流動性及び類似の要件の追加適用が挙げられる。UBS AGの自己資本比率及びレバレッジ比率は、主
にRWA、レバレッジ比率の分母及び適格資本から得られている。それらはいずれも多くの要因により変動す
る可能性があり、一部の要因はUBS AGの制御が及ばないものである。UBS AGグループの業績は、本書に記載
される他のリスク要因に起因する事由により悪影響を受ける可能性がある。また、訴訟及び規制上のリスク
並びにオペレーショナル・リスク事由等の場合には、突発的に多額の損失が発生する可能性がある。
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UBS AGグループの適格資本は、純利益又はその他の包括利益に計上される損失により減少する可能性があ
る。適格資本が減少する原因には他にも、のれんの水準を変化させる買収、資本に含まれているDTAに関す
る 一時差異の変動、持分の価額に影響する為替の不利な動き、特定の種類のポジションに係る評価が不確実
な場合に要求される慎重を期した調整並びにその他の包括利益に計上される特定の年金基金資産及び負債の
価額の変動又はUBS AGグループの確定給付債務純額の変動を計算するために使用される金利及びその他の前
提の変動等が挙げられる。
RWAは、UBS AGグループの事業活動、UBS AGグループのエクスポージャーのリスク・プロファイルにおけ
る変化、UBS AGグループの外国為替エクスポージャーの変化及び外国為替相場の変動並びに規制に左右され
る。例えば、市場のボラティリティの高さ、信用スプレッドの拡大、不利な為替の動き、カウンターパー
ティ・リスクの増大、経済環境の悪化又はオペレーショナル・リスクの増大等がRWAの増大につながる可能
性がある。RWA算定における変更、追加補完RWA費用又は一定のエクスポージャーに適用される乗数が課され
ること及び他の方法の変更に加え、BCBSが公表したバーゼルⅢの枠組み及びトレーディング勘定の抜本的見
直しの最終化によって、UBS AGグループのRWAが増加すると考えられる。
レバレッジ比率は、貸借対照表志向の指標であるため、貸借対照表集約度の小さい業務に比べ、融資等の
貸借対照表集約型の業務を制限し、UBS AGグループが他のリスクに基づく所要自己資本を満たしたとして
も、UBS AGグループの事業を抑制するものとなりかねない。UBS AGグループのレバレッジ比率分母は、とり
わけ、預金及び貸付け等の顧客の活動水準、外国為替相場、金利及びその他市場の要因に左右される。これ
らの要因の多くは、全体的又は部分的にUBS AGグループの制御が及ばないものである。
UBS AGの財務実績に対する税効果は税法改正及び繰延税金資産の再評価に大きく左右される。
UBS AGの実効税率は、UBS AGの業績、将来の収益性に関するUBS AGの予想及び米国連邦法人税率の引き上
げ案等、法定税率が変動する可能性を極めて敏感に反映している。更に、UBS AGは、過年度の税務上の欠損
金に基づきDTAを認識している。これは、UBS AGの事業計画において報告された将来の課税所得を前提にし
て回収可能な範囲を示すものである。UBS AGの業績により今後、とりわけ米国において課税所得が減少する
ことが予想される場合は、UBS AGは、現在、損益計算書上で認識されているDTAの全部又は一部について、
想定されている償却額を超える金額の償却を行わなければならない可能性がある。これにより、その償却が
行われた年度のUBS AGの実効税率が上昇する可能性がある。逆に、UBS AGが税務上の欠損金を認識していな
い事業体の業績が、とりわけ米国又は英国において改善すると予測される場合、UBS AGはDTAを追加認識す
る可能性がある。そして、これによってUBS AGの実効税率は、追加のDTAが認識された年度において減少す
ることとなり、UBS AGの実効税率が将来上昇することとなる。また、UBS AGの実効税率は、特に米国におい
て、将来の法定税率の引き下げにも敏感であり、これにより、影響のある地域において、税務上の繰越欠損
金等の項目から税務上の便益が期待される値が今後縮小される可能性がある。このことは、ひいては関連す
るDTAの評価切り下げを引き起こすこととなる。逆に言えば、米国の法人税率引き上げにより、UBS AGグ
ループのDTAは増加することとなる。
UBS AGは通常、更新された事業計画を踏まえた今後の収益性の再評価に基づき、その会計年度の第４四半
期にUBS AGのDTAを再評価している。UBS AGは、DTAの回収可能性を評価する際に、UBS AGの業績及びこれま
での予想税率の正確性並びに他の要因（残存する税務上の繰越欠損金期間及びDTAの有効期間における今後
の予測課税所得の評価を含む。）を考慮している。将来的な収益性の見積りは本質的に主観的なものであ
り、特に将来の経済状況、市場状況及び他の状況に左右されやすく、予測は困難である。
UBS AGの過年度の業績からわかることは、DTA認識額の変化が報告済みの業績に及ぼす影響は大きいとい
うことである。UBS AGがDTAを再測定する方法を将来変更する場合、UBS AGの実効税率、特に変更が実施さ
れた年の実効税率に影響を及ぼすと考えられる。
UBS AGの通年の実効税率は、損失カバレッジされていない支店及び子会社からの利益に関する税費用の総
額が予想額と異なる場合又は損益計算書上、UBS AGが便益を受けられない税務上の繰越欠損金が支店若しく
は子会社に発生した場合に変動する可能性がある。特に、税務上、UBS AGグループの他の事業体の課税所得
と相殺できない事業体又は支店の損失で、DTAが追加で認識されることとならない損失により、UBS AGの実
効税率が引き上げられる可能性がある。更に、UBS AGグループが法人体制を変更した国の税法又は税務当局
は、事業体を恒久的施設として課税の対象とする可能性、又はある法人が負担する税務上の欠損金を、新規
に設立、若しくは再編成される子会社若しくは関連会社へ移転することを阻止する可能性、又は移転人が従
前行っていた事業に関連する税務上の欠損金を活用することに制限を課す可能性がある。かかる事情が生じ
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た場合で、税務上の欠損金が生じた法人においてかかる欠損金を活用する機会の計画に制限がある場合、当
該欠損金に伴うDTAは、損益計算書上で評価減を要求される可能性がある。
税法が改正されると、UBS AGの実効税率に大きな影響を及ぼす可能性があり、一定の業務の収益性にも大
きな影響を及ぼす場合がある。更に、制定法上及び規制上の変更によって、並びに裁判所及び税務当局によ
る税法の解釈方法の変更（ある法域に関連する恒久的施設の設置又はそれに類似する理論により、UBS AGが
当該法域で納税しなければならないとの主張及び不確実な税務ポジションのUBS AGによる評価の変更が含ま
れる。）によって、UBS AGが最終的に納付する金額と税効果会計の金額とが大きく食い違ってくる可能性も
ある。
UBS AGは、クレディ・スイスAGとUBS AGの統合に関連して多額の税金負債を負う可能性がある。
クレディ・スイスはこれまで、子会社に対する持分の税務上の価値を、その税務上の取得価額よりも大幅
に減損してきた。本取引により、クレディ・スイスが保有する持分の税務上の取得価額がUBSグループAGに
移転する可能性がある。更に、UBSは、本取引終了後に、旧クレディ・スイス子会社に対する持分を更に減
損する可能性がある。UBSグループAGは、スイスの税務上、当該減損の将来の戻入に対してスイスの追加税
を課される可能性がある。過去の減損の戻入は、これまで減損した子会社の純資産価値が、例えば利益剰余
金が増加した結果、増加する分に対して発生する可能性がある。この追加的な税務上のエクスポージャーを
数量化することは困難であるが、潜在的な様々な軽減措置（例えば、統合の過程でのUBSグループ内での資
産・負債、事業活動又は子会社投資の譲渡、及び他のリストラクチャリング手段）が存在するため、かかる
追加的な税務上のエクスポージャーが重要となる可能性がある。これは、予定されているクレディ・スイス
AGとの統合後のUBS AGグループに影響を及ぼす可能性がある。
流動性リスク及び資金調達リスク
流動性及び資金調達管理はUBS AGの継続的な事業遂行に不可欠である。
UBS AGグループの事業の実行可能性は、資金調達源の利用可能性に依拠しており、その成功は、全ての市
場状況においてUBS AGグループの資産ベースを効果的に補強することが可能となる時期、額、期間及び利率
にて資金を獲得する能力に依拠している。UBS AGグループの資金源は通常安定しているが、将来、特に一般
的な市場の混乱又は信用スプレッドの拡大により変化する可能性はあり、資金調達費用にも影響が及ぶ可能
性がある。UBS AGグループの流動性及び資金需要の大部分は、小口預金及び大口預金並びに短期金融商品の
通常発行を含む、短期かつ無担保の資金源を活用して充足される。短期の資金調達の利用可能性における変
化は突然起こる可能性がある。
所要自己資本の一部として損失を吸収するための負債の追加、最低限のTLACをUBS AG及び子会社に保つと
いう規制要件、並びに破綻処理当局がTLAC債及びその他債務をベイル・インする権限及び当該権限の行使方
法が不確定であることにより、UBS AGグループの資金調達費用は増加しており、かつ引き続き増加する可能
性があり、UBS AGグループの事業に他の変更がなければ、必要とされる資金調達総額が増加する可能性があ
る。
UBS AGグループの信用格付の引下げは、有価証券及びその他債務の市場価値に悪影響を及ぼす可能性があ
り、特にホールセール無担保資金源からの資金調達に関し資金調達費用を増加させる可能性があり、特定の
資金調達の利用可能性に影響が及ぶ可能性がある。更に、2012年６月のムーディーズによるUBS AGの長期債
務の格付の引下げに関連して経験したように、格付の引下げの際には、取引契約に基づき追加担保の差入又
は追加現金の支払を要求されることもあり得る。UBS AGの信用格付もまた、UBS AGの強固な資本基盤及び評
判とともに、顧客及びカウンターパーティの信頼の維持に貢献するものであり、格付の変更はUBS AGの一部
の事業の業績に影響を与える可能性がある。クレディ・スイス・グループの買収により、これらのリスクが
高まっており、これらのリスクは一層強烈なものとなる可能性がある。2023年６月にUBSグループAGによる
クレディ・スイス・グループAGの買収が完了した後、フィッチ・レーティングスは、UBS AGの長期発行体デ
フォルト格付（IDR）を「AA-」から「A+」に引き下げた。フィッチはまた、クレディ・スイスAGの長期IDR
を「BBB+」から「A+」に引き上げた。
UBS AGグループは、見込まれるストレス時の短期的な純資金流出に備えた優良流動資産の流動性カバレッ
ジ比率及びその他類似の流動性要件及び資金調達要件により、高い水準を流動性全体について維持すること
が義務付けられ、又は受取利息及び支払利息を最適化するUBS AGグループの能力が制限される可能性があ
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り、特定の事業の魅力を損ない、UBS AGグループの利益を生み出す全般的な能力が低下する可能性がある。
特に、UBS AGは、FINMAの指示に基づく流動性カバレッジ要件の引き上げを課せられる可能性がある。流動
性 カバレッジ比率及び安定調達比率の要件はいずれも、UBS AGグループが短期的な資金に過度に依存しない
こと及びUBS AGグループの非流動資産のための長期資金調達が十分であることを徹底することを意図してお
り、その算定は、市場全体及び企業に特有のストレスのある状況において、資金流出の相対的な可能性及び
流出額並びに利用可能な追加的資金調達の資金源について前提を置いている。しかしながら、実際のストレ
ス状況下においてUBS AGグループの資金流出額がこの前提額を超える可能性もある。
リスク管理及び統制
本項は報告期間中における主要な動向について記載しており、2023年６月30日提出の当行の有価証券報告
書に記載した「リスク管理及び統制」とあわせて読まれるべきである。
信用リスク
バンキング商品全体のエクスポージャー
2023年６月30日現在、バンキング商品全体のエクスポージャーは、280億米ドル増加し、6,940億米ドルで
あった。これは、中央銀行預け金における150億米ドルの増加及び銀行預け金における70億米ドルの増加に
牽引されていた。
正味信用損失費用合計は、ステージ１及び２ポジションに関連する1,000万米ドルの正味信用損失戻入並
びにステージ３ポジションに関連する2,600万米ドルの正味信用損失費用を反映し、1,600万米ドルであっ
た。
融資引受
インベストメント・バンクにおいて、2023年６月30日現在、委任融資引受コミットメントは想定ベースで
11億米ドル減少し、19億米ドルであった。これは、主に、終了した取引並びに販売及びシンジケート・ロー
ン業務に牽引されていた。2023年６月30日現在、３億米ドルのコミットメントについて当初計画されていた
分配は未だ行われていない。
融資引受エクスポージャーは、当四半期末の市況を反映した公正価値で、トレーディング目的保有に分類
されている。信用ヘッジは、ポートフォリオの公正価値の変動に備える一助として実施されている。
市場リスク
UBS AG連結は引き続き管理上のバリュー・アット・リスク（VaR）を概ね低い水準で維持した。平均的な
管理上のVaR（１日、信頼水準95％）は変動なく、2023年第２四半期末において1,300万米ドルであった。
VaRのマイナスのバック・テスティングの超過事象は、2023年第２四半期には１件も発生しなかった。直
近250営業日中のマイナスのバック・テスティングの超過事象の件数は１件のままであった。市場リスクの
リスク加重資産に係るバック・テスティングの超過事象から派生するスイス金融市場監督当局（FINMA）の
VaR乗数は前四半期の3.0から変動がなかった。
資本の経済価値及び金利感応度
イールド・カーブにおける１ベーシス・ポイントのプラスの平行移動に対するUBS AG連結のバンキング勘
定における資本の経済価値（EVE）感応度は、2023年３月31日現在のマイナス2,540万米ドルに対し、2023年
６月30日現在ではマイナス2,350万米ドルであった。この感応度は、通常のバーゼル銀行監督委員会
（BCBS）の指針とは異なり、（特定のFINMA要件に従い）その他Tier 1（AT1）資本性商品からの280万米ド
ルの感応度を除外している。この前四半期比変動は、当グループの自己資本に割り当てられたモデル化され
たデュレーションの短縮及び社債発行の信用スプレッドの縮小に牽引されたものであった。
当グループのバンキング勘定における金利リスクの大部分は、安定した受取利息純額への寄与を創出する
目的で、当グループの資本、のれん及び不動産に割り当てられた当グループのモデル化された感応度（正味
1,880万米ドル、2023年３月31日では1,960万米ドル）を相殺するのに管理する純資産デュレーションを反映
したものである。この内、1,280万米ドル及び510万米ドルが、米ドル及びスイス・フランのポートフォリオ
にそれぞれ帰属している（2023年３月31日ではそれぞれ1,390万米ドル及び490万米ドル）。
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前述した感応度に加えて、当グループは、FINMAが定める６つの金利ショック・シナリオを計算する。全
てのポジションが公正に評価されると仮定する「平行上昇」シナリオは、最も厳しく、Tier 1自己資本の
EVE について、バンキング勘定における金利リスクの高水準に関しBCBS監督上の異常値テストが示す15％の
しきい値を大幅に下回るマイナス44億米ドル（7.9％）（2023年３月31日では、マイナス48億米ドル
（8.6％））の変動をもたらしたことになる。
2023年６月30日現在「平行上昇」シナリオによるTier 1自己資本への即時の影響は、当グループのバンキ
ング勘定の大部分が見越計上額であるか、ヘッジ会計に従っているという事実を反映して、僅か４億米ドル
（0.7％）（2023年３月31日では、４億米ドル（0.7％））の減少とされる。「平行上昇」シナリオは、貸借
対照表が一定であると仮定すると、その後、受取利息純額にプラスの影響を及ぼすであろう。UBSはまた、
バンキング勘定のポジションについて、きめ細かい内部金利ショック・シナリオを適用し、当該勘定の固有
のリスク・プロフィールを監視している。
カントリー・リスク
UBS AGは、多くの国の様々な地政学的な動き及び政治的変化並びにロシア・ウクライナ戦争及び米中貿易
関係に伴う国際的な緊張を引き続き注視している。ロシア、ベラルーシ及びウクライナに対する直接的なエ
クスポージャーは限られており、UBS AGは、引き続き、ヨーロッパのエネルギー安全保障等の潜在的な二次
的影響を監視している。UBS AGは、実際、フランス、ドイツ及び英国を含む欧州主要国に対して大きなカン
トリー・リスク・エクスポージャーを有している。
高インフレの中で、ほとんどの主要経済国の中央銀行は、利上げと量的金融緩和政策の縮小又は解除に
よって対応しており、そのため、当該経済国において景気後退の可能性が高まっている。銀行セクターのボ
ラティリティは低下したが、金融政策の軌道には依然として不確実性が残っている。また、エネルギー及び
食料安全保障に関する懸念、国際的なサプライチェーンにおける困難並びに労働市場の逼迫もあり、成長に
負の圧力がかかっている。中国経済は、COVID-19規制の緩和を経て一時的に回復したものの、現在は成長が
減速しているようである。
UBS AGは、前述した事項に加えて、経済及び政治動向のみならず、潜在的な貿易政策紛争を引き続き監視
する。2023年に入り、特に利上げ及び米ドル高に鑑み、いくつかの新興市場が経済、政治及び市場の圧力に
直面している。新興市場国に対するUBS AGのエクスポージャーは、主にアジアにおいて、カントリー・エク
スポージャー合計の４％を占めている。
１
非財務リスク
１ 本項において、「UBS」及び「当グループ」とは、該当する場合には、UBS AG及びその連結子会社を指す。
UBSは、クレディ・スイス・グループの買収、現行の２つの企業構造の運営、並びに必要な統合業務の規
模、スピード及び複雑さにより生じる非財務リスク固有の増大を積極的に管理している。当グループは、規
制当局と協力して、クレディ・スイス・グループに適用される規制上の改善要件を含む、増加した規制要件
の下で実行計画を提出し、遂行している。また、当グループは、クレディ・スイス・グループが特定したそ
の統制における弱点を改善するために財務報告に関する内部統制の評価及び取り組みも行っている。グルー
プ・インテグレーション・オフィサーが選任され、組織改編を監督するために専門の部門及び統合プログラ
ムが新設された。更に、当グループは、統制環境に悪影響が及ぶ可能性を検出するために、人員減少を含む
オペレーショナル・リスクの指標を注意深く監視している。また、当グループは、主要な対象分野の専門家
の管理及び主要な統制手続を管理するために十分なリソースの確保にも注力している。
拡大した法人グループを運営する複雑さに加え、現在の地政学的要因によって強まり、サイバー攻撃の件
数の増加及び巧妙化から明らかである、脅威環境の一層の活発化により、当グループの拠点及び／又は第三
者の拠点の事業活動に運営上の混乱が生じる潜在的なリスクが増大している。更に、当グループは、2023年
から2026年にかけて、オペレーショナル・レジリエンスを強化するための関連する複数の規制上の期限を迎
える。そのため、当グループはグローバルな枠組みを開発しており、この枠組みは、全ての事業部門と法域
にわたって実施されるとともに、当グループにとって極めて重要な第三者（第三者のベンダーを含む。）に
も提供されている。この枠組みは、時が経つにつれて成熟するもので、オペレーショナル・レジリエンスの
強化を促進するよう設計されている。
2023年第１四半期に発生したIONのXTPに対するランサムウェア攻撃を受けて行われたインシデント後レ
ビューが完了し、当グループの重要な事業サービスを支援する第三者を管理するための当グループの枠組み
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の改善が確認された。当グループは、サイバーリスクの評価及び第三者のベンダーに対する管理を向上させ
るための措置を講じる予定である。
当グループは、イノベーション及びデジタル化への取り組みを継続しているものの、この統合初期に適切
な注力が確実になされるように、UBSにおけるいくつかの変更の優先順位を見直した。
データ駆動型のアドバイザリー・プロセス、人工知能（AI）及び機械学習の利用についての関心が高まっ
ており、AIアルゴリズムの公平性、データのライフサイクル管理、データ倫理、データ・プライバシー及び
セキュリティ、並びに記録管理に関連する新たな問題が解決を待たれるところである。当グループは、これ
らのリスクに対する管理を実施し、規制上の期待に応えるための枠組みの充実に努めている。更に、分散型
台帳技術、ブロックチェーン型資産及び暗号通貨に対する顧客の需要により生じるリスク等、新たなリスク
が出現し続けているが、かかるリスクに対する当グループの現在のエクスポージャーは限定的であり、これ
らに関連する統制の枠組みが実施され、当該リスクの進展に応じて定期的に見直されている。
金融サービス・セクター全体で、企業にとっても顧客にとっても、新たな事業機会を見出すための競争が
激化している。その結果、適合性リスク、製品の選択、部門間のサービスの提供、アドバイスの質及び価格
の透明性もまた、引き続きUBS及び当業界全体において関心が高い分野である。
サステナブル投資、市場のボラティリティ及び主要な法令（スイスのスイス金融サービス法（FIDLEG）、
米国の最善の利益規則（Reg BI）及びEUの金融商品市場指令Ⅱ（MiFIDⅡ）等）は、全て当業界に大きな影
響を及ぼし、地理的連携ベースでプロセスを統制するための調整が要求されている。
顧客にとって公正な結果を実現すること、市場の健全性を守ること及び最高水準の従業員の行為を育成す
ることが当グループにとって極めて重要である。当グループは、これらに加えて、「３つの鍵」プログラム
を通じたリスク統制の企業風土及び当グループの活動全般にわたるコンダクト・リスクの枠組みも重視して
いる。当該枠組みは、これらの目標と当グループの基準及び行動を整合させ、強固な企業風土を育む機運を
維持するために設計されている。
クロスボーダー・リスクは、依然として、国際的金融機関につき規制当局が注目している分野であり、財
政透明性に特に重点が置かれ、また、市場アクセスについても、特に欧州経済領域への第三国の市場アクセ
スが重視されている。リモート通信とデジタル・ソリューションの実装もまた、これらの進化する顧客チャ
ネルに対応し続けることを必要とする。更に、税務当局が現行法の新しい解釈に基づき恒久的施設の有無に
応じて課税しようとする可能性のあるリスクについても、引き続き高い関心が寄せられている。当グループ
は、これらのリスクに対処するために設計された一連の統制を維持している。
技術革新や地政学的情勢により事業を行う複雑さが増し、規制当局が高い関心を持ち続けているため、金
融犯罪（マネーロンダリング、テロ資金調達、制裁違反、詐欺及び贈収賄等）は引き続き大きなリスクと
なっている。このため、UBSにとっては依然として効果的な金融犯罪防止プログラムが不可欠である。マ
ネーロンダリングや金融詐欺の技術はますます巧妙になり、また、ロシア・ウクライナ戦争に起因する広範
で絶えず変化する制裁等、短期間のうちに複雑な実施を必要とする新規の又は斬新な制裁が課される可能性
があることから、地政学的な不安定さのため制裁の状況がより複雑なものになっている。
米国では、通貨監督局（OCC）が、2018年５月に、当グループの米国支店のマネーロンダリング防止
（AML）及び顧客管理（KYC）プログラムに関連して、当グループに対する排除措置命令を出した。これを受
けて、当グループは、当グループの全ての米国法人にわたる米国関連の銀行秘密法／AML問題の持続可能な
改善を確保するための広範なプログラムを開始した。当グループは、2019年以降、当該枠組みについて大幅
な改善を取り入れ、新規リスクやエマージングリスクに対応して引き続き当該枠組みを発展させている。
当グループは、新たな技術の探究や洗練された監視、分析力、並びに市場に対するリスク選好ステートメ
ントの適用を含む、グローバルなAML／KYC及び制裁プログラムについての戦略的強化に注力し続けている。
2022年９月、証券取引委員会（SEC）及び商品先物取引委員会（CFTC）は、当グループの米国におけるブ
ローカー・ディーラー及び登録スワップ・ディーラーにおける通信記録の保存要件に関連する措置命令を
UBS AGに発行した。これを受けて、当グループは指摘された不備を修正するプログラムを開始している。
３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
本項には将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2023年６月30日現在において判断したものであ
る。
UBS AG連結 主要な数値
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半期報告書
現在又は終了四半期 現在又は累計期間
単位：百万米ドル、別掲されている場合を
除く 2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
業績
収益合計 8,468 8,844 8,078 9,036 17,313 18,529
信用損失費用／(戻入) 16 38 7 7 54 25
営業費用 6,997 7,350 6,282 6,577 14,346 13,492
税引前営業利益／(損失) 1,456 1,456 1,788 2,452 2,912 5,012
株主に帰属する当期純利益／(損失) 1,120 1,004 1,518 1,964 2,124 3,968
1
収益性及び成長性
株主資本利益率(単位：％) 8.0 7.0 10.9 13.9 7.5 13.9
株主資本利益率(統合関連費用を除く)
10.0
2
(単位：％)
有形資本利益率(単位：％) 9.1 7.8 12.3 15.7 8.4 15.6
有形資本利益率(統合関連費用を除く)
11.2
2
(単位：％)
普通株式等Tier１自己資本利益率
10.4 9.4 14.3 18.7 9.9 19.0
(単位：％)
普通株式等Tier１自己資本利益率
12.9
2
(統合関連費用を除く)(単位：％)
総レバレッジ比率分母利益率(単位：％) 3.3 3.5 3.2 3.4 3.4 3.5
費用対収益比率(単位：％) 82.6 83.1 77.8 72.8 82.9 72.8
費用対収益比率(統合関連費用を除く)
78.5
2
(単位：％)
純利益成長率(単位：％) (43.0) (49.9) 20.9 2.6 (46.5) 9.5
純利益成長率(統合関連費用を除く)
(29.3)
2
(単位：％)
財源
資産合計 1,096,318 1,056,758 1,105,436 1,112,474 1,096,318 1,112,474
株主に帰属する持分 52,922 58,386 56,598 54,746 52,922 54,746
3
43,300 42,801 42,929 42,317 43,300 42,317
普通株式等Tier１自己資本
3
323,406 321,224 317,823 313,448 323,406 313,448
リスク加重資産
3
13.4 13.3 13.5 13.5 13.4 13.5
普通株式等Tier１自己資本比率(単位：％)
ゴーイングコンサーン・ベースの自己資本
17.0 17.2 17.2 18.0 17.0 18.0
3
比率(単位：％)
3
33.0 33.5 32.0 32.8 33.0 32.8
総損失吸収力比率(単位：％)
3
1,048,313 1,018,023 1,029,561 1,024,811 1,048,313 1,024,811
レバレッジ比率分母
普通株式等Tier１レバレッジ比率
4.13 4.20 4.17 4.13 4.13 4.13
3
(単位：％)
その他
1、4、5
4,310 4,184 3,981 3,933 4,310 3,933
投資資産(単位：十億米ドル)
従業員数(単位：人、フルタイム換算) 47,889 48,105 47,628 46,807 47,889 46,807
1 2
定義及び計算方法については、UBS AGの2023年度第２四半期財務報告書（英文）の「Alternative performance measures」を参照。 統
合関連費用の詳細については、UBS AGの2023年度第２四半期財務報告書（英文）の「UBS AG consolidated performance」のセクションを
3
参照。 2020年１月１日現在のスイスのシステム上関連ある銀行の枠組みに基づく。詳細については、UBS AGの2023年度第２四半期財務報
4
告書（英文）の「Capital management」のセクションを参照。 グローバル・ウェルス・マネジメント部門、アセット・マネジメント部門
及びパーソナル＆コーポレート・バンキング部門の投資資産で構成されている。詳細については、2023年６月30日提出の当行の有価証券
5
報告書の「第６ 経理の状況 １ 財務書類」記載の「連結財務書類に対する注記」の「注記31 投資資産及び純新規資金」を参照。 比
較数値は、事業戦略をより適切に反映するために、アセット・マネジメント事業部門の関連会社からの投資資産を含めて修正再表示され
ている。
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代替的な業績指標
代替的な業績指標（以下「APM」という。）は、適用される認められた会計基準又は適用されるその他の規制
において定義又は規定されている財務指標以外の、過去又は将来の財務パフォーマンス、財政状態又はキャッ
シュ・フローの財務指標である。UBSの外部向け報告書（年次報告書、四半期報告書及びその他の報告書）にお
いて、多くのAPMが報告されている。より広い視野で業績の全体像を提供し、経営成績の基本的要因に関する経
営陣の見解を反映するために、APMが用いられている。各APMの定義、その計算に使用された方法及び情報の内
容は、UBS AGの2023年度第２四半期財務報告書（英文）の付録の「Alternative performance measures」に記
載されている。これらのAPMは、米国証券取引委員会（SEC）の規制により定義されている非GAAP指標とみなさ
れる場合がある。
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UBS AG連結業績
統合関連費用は、クレディ・スイスの統合との関連でソフトウェア開発の優先順位が変更されたことによ
り、進行中のソフトウェア・プロジェクトに関して２億1,400万米ドルの減損損失が発生したことに主に関連
するものである。
業績：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
税引前営業利益は９億9,600万米ドル（41％）減少し、14億5,600万米ドルであった。これは、収益合計の
減少及び営業費用の増加を反映したものであった。収益合計は、５億6,800万米ドル（６％）減少し、84億
6,800万米ドルであったが、為替差益により一部相殺された。その他の収益は７億5,900万米ドル減少した
が、これは、前年同期にアセット・マネジメントの共同支配企業の売却益８億4,800万米ドルが含まれていた
ことを主因としていた。また、受取報酬及び手数料純額は１億9,600万米ドル減少した。これらの影響は、純
損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る受取利息純額及びその他の収益純額の合計の３億8,800万
米ドルの増加により一部相殺された。営業費用は４億2,000万米ドル（６％）増加し、69億9,700万米ドルで
あったが、これには為替差損が含まれていた。この増加は主に、ソフトウェア・プロジェクトの減損に関連
して、 減価償却費、償却費及び減損が ２億5,600万増加したことによるものであった。また、人件費は8,500
万米ドル増加し、一般管理費は7,900万米ドル増加した。
収益合計：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る受取利息純額及びその他の収益純額
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る受取利息純額及びその他の収益純額の合計は、３億
8,800万米ドル増加し、36億4,200万米ドルであった。これは、主にパーソナル＆コーポレート・バンキン
グ、グローバル・ウェルス・マネジメント及びグループ・ファンクションに牽引されたもので、インベスト
メント・バンクによって一部相殺された。
パーソナル＆コーポレート・バンキングでは、３億1,000万米ドル増加し、９億5,200万米ドルであった。
これは主に、金利上昇による預金マージンの増加、及び貸出収益の増加に牽引された、受取利息純額の増加
によるものであったが、預金手数料の減少により一部相殺された。前年同期にはスイス国立銀行の預金への
適用免除に起因する利得も含まれていた。
グローバル・ウェルス・マネジメントでは、１億7,200万米ドル増加し、17億2,100万米ドルであった。こ
れは、平均貸出金残高とマージンの減少を反映した平均預金残高の減少と貸出収益の減少の影響を上回る、
金利の上昇による預金マージンの増加に牽引された受取利息純額の増加を主に反映したものである。
グループ・ファンクションでは、前年同期のマイナス２億9,300万米ドルに対して、マイナス２億3,100万
米ドルであった。これは、ヘッジ会計の非有効性を含むグループ財務部門内の会計上の非対称性に関する正
味の影響額を主に反映していたが、グループ・サービスにおいて繰延税金資産（DTA）に関連する資金調達費
用が増加したことにより一部相殺された。
インベストメント・バンクでは、１億5,600万米ドル減少し、12億900万米ドルであった。デリバティブ＆
ソリューションは、ボラティリティ水準の低下及び顧客活動水準の鈍化により、エクイティ・デリバティ
ブ、金利及び外国為替業務に牽引され、２億5,100万米ドル減少したが、クレジット業務の収益の増加により
一部相殺された。また、主に金利上昇の影響を反映したエクイティ・ファイナンシングの増収に起因して、
ファイナンシングが6,500万米ドル増加したことにより一部相殺された。加えて、グローバル・バンキングに
おいて2,500万米ドルの増加となったが、これは主にレバレッジド資本市場の増収を反映したものであった。
受取報酬及び手数料純額
受取報酬及び手数料純額は、１億9,600万米ドル減少し、45億8,900万米ドルであった。
仲介報酬純額は、インベストメント・バンクのエグゼキューション業務におけるキャッシュ・エクイティ
の減少を反映して、またグローバル・ウェルス・マネジメント（特に南北アメリカ及びアジア太平洋地域）
における顧客活動水準の低下により、7,400万米ドル減少し、７億4,500万米ドルであった。
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M&A及びコーポレート・ファイナンス報酬は、6,400万米ドル減少し、１億5,600万米ドルであった。これ
は、インベストメント・バンクのグローバル・バンキング業務でM&A取引からの収益が減少したことを主に反
映していた。
投資信託報酬並びにポートフォリオの運用及び関連サービス報酬は、それぞれ5,400万米ドル及び4,400万
米ドル減少した。これは、主にマイナスの市場実績及びアセット・マネジメントにおけるマージンの圧縮を
反映して、グローバル・ウェルス・マネジメント及びアセット・マネジメントに牽引されていた。
その他の収益
その他の収益は、前年同期の９億9,600万米ドルに対し、２億3,700万米ドルであった。この減少は、前年
同期に当グループの日本の不動産共同支配企業である三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社の株式
売却に関連してアセット・マネジメントにおいて８億4,800万米ドルの利益を計上したことに主に牽引されて
いた。
信用損失費用／戻入：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
前年同期に正味信用損失費用が700万米ドル計上されたのに対し、正味信用損失費用の合計は1,600万米ド
ル計上された。これは、ステージ１及び２のポジションに関連する1,000万米ドルの正味信用損失戻入並びに
ステージ３のポジションに関連する2,600万米ドルの正味信用損失費用を反映していた。
営業費用：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
人件費
人件費は、8,500万米ドル増加し、38億4,700万米ドルであった。これは、年間給与調整、為替効果及びク
レディ・スイス・グループの買収に関する統合関連費用を主に反映した給与コストの増加によるものであっ
たが、変動報酬の減少により一部相殺された。
一般管理費
一般管理費は、7,900万米ドル増加し、24億4,300万米ドルであったが、そのほとんどは、一般管理費に含
まれる、統合関連費用及びUBSグループAGの他の子会社から請求される共有サービス費の増加に牽引されたも
のであった。この増加は、訴訟、規制上及び類似の問題に関連する費用の減少により一部相殺された。
当グループは、本業界では訴訟、規制上及び類似の問題に関連する費用が予見可能な将来においても引き
続き増加すると考えられる状況での経営が続き、当グループは今後も多数の重要な請求及び規制事項の対象
となると考えている。当該事項の結果、解決する時期、及び解決することにより当グループの将来の事業、
財務成績又は財政状態が受ける潜在的な影響を予測するのは極めて困難である。
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損は、２億5,600万米ドル増加して７億700万米ドルとなった。こ
れは主に、クレディ・スイスの統合との関連でソフトウェア開発の優先順位が変更されたことにより、進行
中のソフトウェア・プロジェクトに関して２億1,400万米ドルの減損が発生したことに牽引されたものであっ
た。また、自社開発ソフトウェアについても、資産計上コストの増加を反映して減価償却費が増加した。
税金：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
前年同期には４億7,800万米ドルの法人所得税費用及び19.5％の実効税率を計上したのに対し、2023年第２
四半期には３億3,200万米ドルの法人所得税費用を計上し、これは22.8％の実効税率を表していた。当期税金
費用は、前年同期の３億4,200万米ドルに対し、３億5,800万米ドルであったが、これはUBSスイスAG及びその
他の法人の課税所得に関連していた。また、前年同期には１億3,600万米ドルの繰延税金費用を計上したのに
対し、2,700万米ドルの繰延税金便益を計上した。
事業計画プロセスに係る繰延税金資産の再評価又は施行され得る重要な管轄権下における法定税率の変更
による潜在的影響を除外すると、UBS AG及びその連結子会社の2023年度下半期の税率は23％前後になるもの
と見込まれる。
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株主に帰属する包括利益合計
2023年第２四半期の株主に帰属する包括利益合計は、当期純利益11億2,000万米ドル及びその他の包括利
益（OCI）（税引後）マイナス５億8,200万米ドルを反映して、５億3,800万米ドルであった。
キャッシュ・フロー・ヘッジに関連するOCIは、マイナス５億4,200万米ドルであった。これは、関連する
米ドル長期金利の上昇から生じた米ドルのヘッジ手段のデリバティブに関する未実現損失純額を主に反映し
ていた。
公正価値での測定を指定された金融負債に関する自己の信用に関連するOCIは、UBSの自己の信用スプレッ
ドが縮小したことを主因として、マイナス１億5,100万米ドルとなったが、税務上の便益6,100万米ドルによ
り一部相殺された。
確定給付制度のOCIは、マイナス5,000万米ドルであった。これは主に、税金費用3,700万米ドル及びスイス
の年金制度におけるマイナスのOCI（税引前）1,400万米ドルを反映していた。
為替換算に関連するOCIは、１億5,100万米ドルであった。これは主に、米ドルに対するスイス・フラン高
によるものであった。
金利動向感応度
2023年６月30日現在、イールド・カーブが＋100ベーシス・ポイント平行移動することにより、当該移動の
後の最初の年に、グローバル・ウェルス・マネジメント及びパーソナル＆コーポレート・バンキングにおい
て年間の受取利息純額が合計で約12億米ドル増加する可能性があると見積られる。この増加のうち、約７億
米ドル、３億米ドル及び１億米ドルがそれぞれスイス・フラン、米ドル及びユーロの金利変動から生じると
予想される。イールド・カーブが－100ベーシス・ポイント平行移動した場合には、当該移動の後の最初の年
に、グローバル・ウェルス・マネジメント及びパーソナル＆コーポレート・バンキングにおいて年間の受取
利息純額が合計で約11億米ドル減少する可能性があり、これは、上記の金利の上昇の場合と同様の通貨の拠
出があることを示している。
これらの見積りは、全通貨で同様であり、かつ、バンキング勘定に適用される2023年６月30日現在のイン
プライド・フォワード・レートに関連する、金利の即時変動についての仮定シナリオに基づいている。更
に、当該見積りは、貸借対照表の規模及び構造に変動がないこと、外国為替レートが一定であること並びに
特定の管理活動が存在しないことを前提としている。これらの見積りは受取利息純額の予測を示すものでは
なく、受取利息純額の実際の変化は、上記の数値と大きく異なる可能性がある。
主要な数値及び従業員
以下はUBS AG連結の主要な数値の概要である。資本管理に関する主要な数値の詳細情報は、UBS AGの2023
年度第２四半期財務報告書（英文）の「Capital management」の項を参照のこと。
費用対収益比率：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
費用対収益比率は、前年同期の72.8％に対して82.6％であった。これは主に、収益合計の減少と営業費用
の増加を反映している。
従業員：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
2023年６月30日現在の従業員数は、216名減少して47,889名（フルタイム換算）であった。
普通株式等Tier 1（CET1）自己資本：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
2023年第２四半期中、CET1自己資本は、５億米ドル増加し、433億米ドルであった。これは主に、税引前営
業利益15億米ドル（関連する当期税金費用４億米ドルを伴う。）及び為替換算調整によるプラスの影響２億
米ドルを反映していたが、追加未払配当額９億米ドルにより一部相殺された。
普通株式等Tier 1自己資本利益率：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
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年率換算のCET1自己資本利益率は、前年同期の18.7％に対して10.4％であった。これは、株主に帰属する
当期純利益の減少と、平均CET1自己資本の増加によるものであった。
リスク加重資産：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
リスク加重資産（RWA）は、22億米ドル増加し、3,234億米ドルであった。これは、資産規模及びその他の
動向に起因する15億米ドルの増加並びに14億米ドルの為替効果を反映するものであったが、モデルの更新に
起因する７億米ドルの減少により一部相殺された。
普通株式等Tier 1自己資本比率：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
CET1自己資本比率は、13.3％から13.4％に増加した。これは、CET1自己資本の増加を反映していたが、前
述したRWAの増加によりほぼ相殺された。
レバレッジ比率分母：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
レバレッジ比率分母（LRD）は、303億米ドル増加し、１兆483億米ドルであった。これは、資産規模及びそ
の他の動向に起因する247億米ドル並びに為替効果56億米ドルに牽引されたものであった。
普通株式等Tier 1レバレッジ比率：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
CET1レバレッジ比率は、前述したLRDの増加により、4.20％から4.13％に低下したが、これはCET1自己資本
の増加により一部相殺された。
ゴーイングコンサーン・ベースのレバレッジ比率：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
ゴーイングコンサーン・ベースのレバレッジ比率は、主に前述したLRDの増加により、5.4％から5.2％に低
下した。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
税引前営業利益は、21億米ドル（42％）減少し、29億1,200万米ドルであった。
収益合計は、12億1,600万米ドル（７％）減少し、173億1,300万米ドルであった。受取報酬及び手数料純額
は、主にマイナスの市場実績を反映した、グローバル・ウェルス・マネジメント及びアセット・マネジメン
トにおけるポートフォリオの運用及び関連サービス並びに投資信託報酬の減少を主因として、９億5,200万米
ドル減少した。仲介報酬純額は、インベストメント・バンク及びグローバル・ウェルス・マネジメントで顧
客活動水準が鈍化したことにより減少し、M&A及びコーポレート・ファイナンス報酬は、インベストメント・
バンクのグローバル・バンキング事業における関連収益の減少により減少した。その他の収益は７億4,300万
米ドル減少したが、これは主に、前年同期に共同支配企業を売却したことによるアセット・マネジメントに
おける８億4,800万米ドルの利得によるものであった。これらの減少は、純損益を通じて公正価値で測定され
る金融商品に係る受取利息純額及びその他の収益純額の合計が、４億7,700万米ドル増加したことにより一部
相殺された。この増加は主に、金利の上昇が預金や貸出金からの収益に及ぼす影響を反映した、グローバ
ル・ウェルス・マネジメント及びパーソナル＆コーポレート・バンキングにおける増加によるものであった
が、主にデリバティブ＆ソリューション業務における顧客活動水準の鈍化及びボラティリティにより、イン
ベストメント・バンクにおいて減少が生じたことにより、一部相殺されている。この減少は、主にプライ
ム・ブローカレッジの増収、景気回復、及びエクイティ・ファイナンシング及びクリアリングの増収に牽引
されて、ファイナンシングにおいて増加が生じたことにより一部相殺された。
予想信用損失費用は、前年同期に2,500万米ドル計上されたのに対し、5,400万米ドル計上された。
営業費用は、８億5,400万米ドル（６％）増加し、143億4,600万米ドルであった。一般管理費は、米国の住
宅モーゲージ担保証券訴訟に関連して2023年第１四半期に計上された引当金の６億6,500万米ドルの増加に牽
引された、訴訟、規制上及び類似の問題に関する費用の４億9,900万米ドルの増加により、８億2,800万米ド
ル増加した。また、UBSグループAGの他の子会社の請求する共有サービス費用や、弁護士費用及びコンサル
ティング費用が増加したが、これは主に統合関連費用を反映したものであった。非金融資産の減価償却費、
償却費及び減損は、主に前述した自社開発ソフトウェアの減損に関連して２億7,600万米ドル増加した。ま
た、自社開発ソフトウェアについても、資産計上コストの水準の上昇を反映して、減価償却費が増加した。
これらの増加は、人件費の２億5,100万米ドルの減少によりほぼ相殺された。これは主に、報酬の対象となる
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ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
収益の減少に起因するファイナンシャル・アドバイザー報酬の減少を含む変動報酬の減少に牽引されていた
が、主に年間給与の調整を反映した給与コストの増加により一部相殺された。
見通し
経済成長データが比較的堅調であることを背景に、物価上昇率の鈍化や賃金上昇圧力の後退の兆しにかか
わらず、中央銀行は利上げを継続している。経済成長、資産評価額及び市場のボラティリティの見通しは改
善しつつあるものの、依然として不確実性が高く、中央銀行による金融引き締めは市場流動性に影響を及ぼ
す可能性がある。現下の地政学的緊張と今なお続くロシア・ウクライナ戦争により、マクロ経済的な見通し
には不確実性が生じている。こうした背景のもと、2023年第２四半期において、顧客は、緩やかなペースな
がらも、預金をより高い利回りの商品に投資することで、現金保有の分散化を継続的に行った。顧客のセン
チメントと活動水準は、特に南北アメリカ及びアジア太平洋地域において、依然として抑制されたままで
あった。
中国における経済的リスクや、米国及び先進国の金融市場におけるインフレ拡大不安の継続など、マクロ経
済的な情勢は依然不安定である。米中関係やロシア・ウクライナ戦争に起因するものをはじめ、地政学的緊
張は依然として存在するが、当グループのプライベート顧客のセンチメントや活動水準は改善している。当
グループは、アセット・ギャザリング事業における新規純資産の流入や、ある程度の取引高の向上を見込ん
でいる。資産評価額の上昇も、当グループの経常受取報酬純額に前年同期比でプラスの影響を与えると予想
される。また、当グループは、受取利息純額が現状の金利水準に近い水準で推移するものと予想している。
各事業部門及びグループ・ファンクション
UBSグループAG連結レベルとUBS AG連結レベルでの事業部門の範囲は、著しく異なるものではないため、
本項では、UBSグループAG連結の報告書に記載されているUBS AGの事業部門に関する情報を示している。ク
レディ・スイスの法人の業績は、2023年第２四半期においては別の報告セグメントとみなされるため、事業
部門の業績には含まれていない。グループ・ファンクションに関する情報は、UBS AG連結レベルのものであ
る。
グローバル・ウェルス・マネジメント
業績：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
税引前利益は、4,700万米ドル（４％）減少し、11億1,000万米ドルであった。これは、営業費用の増加に
主に牽引されていたが、収益合計の増加により一部相殺された。
収益合計
収益合計は、5,900万米ドル（１％）増加し、47億3,600万米ドルであった。これは主に、受取利息純額の
増加を反映したものであったが、経常受取報酬純額及び取引ベース収益の減少により一部相殺された。
受取利息純額は、１億7,400万米ドル（14％）増加し、14億4,200万米ドルであった。これは主に、金利の
上昇に起因する預金マージンの増加が、平均貸出金残高及びマージンの減少を反映した平均顧客預金残高及
び貸出収益の減少の効果を上回ったことによるものであった。
経常受取報酬純額は、7,900万米ドル（３％）減少し、25億3,500万米ドルであった。これは主に、マイナ
スの市場実績を反映したものであったが、主に利益率の低い商品で構成される、過去１年間の純新規報酬発
生資産の影響により僅かに相殺された。
取引ベース収益は、4,400万米ドル（６％）減少し、７億4,900万米ドルであった。これは、特に南北アメ
リカ及びアジア太平洋地域を中心に、顧客活動水準が低下したことに主に牽引されていた。
信用損失費用／戻入
2022年第２四半期に300万米ドルの正味信用損失戻入を計上したのに対し、主にステージ３ポジションに
関連して、500万米ドルの正味信用損失費用を計上した。
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半期報告書
営業費用
営業費用は、9,800万米ドル（３％）増加し、36億2,100万米ドルであった。これは、マイナスの為替換算
の影響、技術費用及び人件費の増加、並びにクレディ・スイス・グループの買収に伴う統合関連費用に主に
牽引されていた。これらは、訴訟、規制上及び類似の問題に対する引当金の減少により一部相殺された。
投資資産：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
投資資産は、750億米ドル（３％）増加し、３兆370億米ドルであった。これは主に、プラスの市場実績
570億米ドル、新規純資金流入額160億米ドル及び為替差益50億米ドルに牽引されていた。
報酬発生資産：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
報酬発生資産は、450億米ドル（３％）増加し、１兆3,800億米ドルであった。これは、プラスの市場実績
及び為替差益、並びに、全ての地域にわたりプラスの流入となった126億米ドルの純新規報酬発生資産に牽
引されていた。
貸出金：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
貸出金は、34億米ドル減少し、2,204億米ドルであった。これは主に、43億米ドルのマイナスの新規純貸
出金に牽引されていたが、為替差益により一部相殺された。
顧客預金：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
顧客預金は、58億米ドル増加し、3,361億米ドルであった。これは主に、期限付貯蓄預金商品への純資金
流入額に牽引されていたが、マネー・マーケット・ファンド及び米国債へのシフトが継続したことにより一
部相殺された。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
税引前利益は、１億4,200万米ドル（６％）減少し、23億2,500万米ドルであった。これは、営業費用の増
加、収益合計の減少、及び、2022年上半期に正味信用損失戻入を計上していたのに対し、正味信用損失費用
を計上したことを主に反映していた。
収益合計は、経常受取報酬純額及び取引ベース収益が減少したこともあり、5,300万米ドル減少し、95億
2,800万米ドルであったが、受取利息純額の増加により一部相殺された。
受取利息純額は、５億2,400万米ドル（22％）増加し、29億3,300万米ドルであった。これは主に、金利上
昇による預金マージンの増加が、平均残高及びマージンの減少を反映した平均預金残高及び貸出収益の減少
の影響を上回ったことによるものであった。
経常受取報酬純額は、４億3,000万米ドル（８％）減少し、49億8,900万米ドルであった。これは主に、マ
イナスの市場実績に牽引されていた。
取引ベース収益は、特にアジア太平洋地域及び南北アメリカを中心とした顧客活動水準の低下に主に牽引
され、１億5,500万米ドル（９％）減少し、15億9,200万米ドルであった。
2022年上半期には1,000万米ドルの正味信用損失戻入を計上したのに対し、2,000万米ドルの正味信用損失
費用を計上した。
営業費用は、5,800万米ドル増加し、71億8,200万米ドルであった。これは主に、技術費用、為替差損、及
びクレディ・スイス・グループの買収に伴う統合関連費用、並びに、余剰人員、旅費及び交際費、税金費
用、規制上の費用、及び外部委託費用の増加に牽引されたが、訴訟、規制上及び類似の問題に対する引当金
の減少により一部相殺された。
地域別コメント：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較（別掲されている場合を除く。）
南北アメリカ
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半期報告書
税引前利益は、9,700万米ドル減少し、３億米ドルであった。収益合計は、受取利息純額、取引ベース収
益及び経常受取報酬純額の減少に牽引され、9,800万米ドル（４％）減少し、25億4,100万米ドルであった。
費 用対収益比率は、85.0％から87.8％に増加した。貸出金は、19億米ドルのマイナスの新規純貸出金を反映
して、2023年第１四半期から２％減少して、980億米ドルであった。新規純資金流出額は、米国における季
節的な税金による流出の影響を受けて、34億米ドルであった。純新規報酬発生資産は55億米ドルであった。
スイス
税引前利益は、1,900万米ドル増加し、２億3,700万米ドルであった。収益合計は、受取利息純額の増加に
主に牽引され、5,500万米ドル（12％）増加し、５億2,900万米ドルであった。費用対収益比率は、54.1％か
ら56.1％に増加した。貸出金は、５億米ドルのマイナスの新規純貸出金が為替差益に相殺された結果、2023
年第１四半期からほぼ変わらず、458億米ドルであった。新規純資金流入額は153億米ドルであった。純新規
報酬発生資産は17億米ドルであった。
EMEA
税引前利益は、4,600万米ドル増加し、３億5,900万米ドルであった。収益合計は、6,900万米ドル
（７％）増加し、９億9,400万米ドルであった。これは、受取利息純額の増加によるものであったが、経常
受取報酬純額の減少により一部相殺されている。費用対収益比率は、66.3％から63.9％に減少した。貸出金
は、11億米ドルのマイナスの新規純貸出金を反映して、2023年第１四半期から１％減少して、429億米ドル
であった。新規純資金流入額は25億米ドルであった。純新規報酬発生資産は40億米ドルであった。
アジア太平洋
税引前利益は、2,100万米ドル減少し、２億1,800万米ドルであった。収益合計は、3,100万米ドル
（５％）微増し、６億7,200万米ドルであったが、これは主に、取引ベース収益及び経常受取報酬純額の減
少が、受取利息純額の増加により相殺されたことによる。費用対収益比率は、62.7％から67.6％に増加し
た。貸出金は、９億米ドルのマイナスの新規純貸出金を反映して、2023年第１四半期から３％減少して、
329億米ドルであった。新規純資金流入額は18億米ドルであった。純新規報酬発生資産は14億米ドルであっ
た。
グローバル・ウェルス・マネジメントのUBSグループAG連結範囲とUBS AG連結範囲の比較
下記の表では、主要な財務情報についてUBSグループAG連結とUBS AG連結との比較を記載している。UBSグ
ループAG連結範囲には、UBSグループAG及びUBSビジネス・ソリューションズAGが含まれるものの、UBS AG連
結範囲にはそれらが含まれないことにより、差異が生じている。
グローバル・ウェルス・マネジメント
現在又は終了四半期 累計期間
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG
UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー
単位：百万米ドル プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結
業績
収益合計 4,736 4,736 4,792 4,792 4,677 4,673 9,528 9,528 9,581 9,577
信用損失費用／(戻
5 5 15 15 (3) (3) 20 20 (10) (10)
入)
営業費用 3,621 3,627 3,561 3,578 3,523 3,545 7,182 7,204 7,124 7,174
事業部門の税引前営
1,110 1,104 1,215 1,199 1,157 1,130 2,325 2,303 2,467 2,413
業利益／(損失)
パーソナル＆コーポレート・バンキング
業績：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
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半期報告書
税引前利益は、収益合計の増加と正味信用損失費用の減少もあり、２億1,400万スイス・フラン（54％）
増加し、６億1,200万スイス・フランであったが、営業費用の増加により一部相殺された。
収益合計
収益合計は、２億4,500万スイス・フラン（24％）増加し、12億6,300万スイス・フランであった。これ
は、全ての収益ライン（その大部分が受取利息純額）における増加を反映したものであった。
受取利息純額は、２億2,900万スイス・フラン増加し、７億3,100万スイス・フランであった。これは、金
利上昇に伴う預金マージンの増加及び貸出収益の増加を主因としていたが、預金手数料の減少により一部相
殺された。2022年第２四半期には、スイス国立銀行の預金への適用免除に起因する利得も含まれていた。
経常受取報酬純額は、1,100万スイス・フラン増加し、２億1,300万スイス・フランであった。これは、口
座手数料からの収益の増加を一部反映したものであった。
取引ベース収益は、500万スイス・フラン増加し、３億500万スイス・フランであった。これは、法人顧客
からの報酬の増加を主因としていた。
その他の収益は横ばいで、1,300万スイス・フランであった。
信用損失費用／戻入
正味信用損失費用は、2022年第２四半期には3,300万スイス・フランを計上したのに対し、900万スイス・
フランであり、これは主にステージ３のポジションに関連していた。
営業費用
営業費用は、5,400万スイス・フラン（９％）増加し、６億4,100万スイス・フランであった。これは、技
術費用の増加、変動報酬の見越計上、及びクレディ・スイス・グループの買収に伴う統合関連費用を主因と
していた。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
税引前利益は、３億7,200万スイス・フラン（47％）増加し、11億6,500万スイス・フランであった。これ
は、収益合計の増加と正味信用損失費用の減少によるものであったが、営業費用の増加により一部相殺され
た。
収益合計は、４億2,200万スイス・フラン（21％）増加し、24億4,200万スイス・フランであった。これ
は、全ての収益ライン（その大部分が受取利息純額）における増加を反映したものであった。
受取利息純額は、３億8,600万スイス・フラン増加し、13億8,200万スイス・フランであった。これは、金
利上昇に伴う預金マージンの増加、及び貸出収益の増加によるものであったが、預金手数料の減少により一
部相殺された。2022年上半期には、スイス国立銀行の預金への適用免除に起因する利得も含まれていた。
経常受取報酬純額は、1,100万スイス・フラン増加し、４億2,300万スイス・フランであった。これは、口
座手数料からの収益の増加を主に反映していた。
取引ベース収益は、1,500万スイス・フラン増加し、６億1,500万スイス・フランであった。これは、法人
顧客からの報酬及びクレジットカード手数料の増加を主因としていた。
その他の収益は、1,000万スイス・フラン増加し、2,300万スイス・フランであった。これは、SIXグルー
プの株式保有による純利益のうちの当グループの分配分を主に反映していた。
正味信用損失費用は2,300万スイス・フランであり、主にステージ３のポジションに関連していた。2022
年上半期には5,400万スイス・フランの正味信用損失費用を計上していた。
営業費用合計は、8,100万スイス・フラン（７％）増加し、12億5,400万スイス・フランであったが、これ
は技術費用の増加及び変動報酬の見越計上を主因としていた。
パーソナル＆コーポレート・バンキングのUBSグループAG連結範囲とUBS AG連結範囲の比較
下記の表では、主要な財務情報についてUBSグループAG連結とUBS AG連結との比較を記載している。UBSグ
ループAG連結範囲には、UBSグループAG及びUBSビジネス・ソリューションズAGが含まれるものの、UBS AG連
結範囲にはそれらが含まれないことにより、差異が生じている。
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半期報告書
パーソナル＆コーポレート・バンキング
現在又は終了四半期 累計期間
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG
単位：百万スイス・ UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー
フラン プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結
業績
収益合計 1,263 1,273 1,180 1,180 1,018 1,020 2,442 2,453 2,020 2,022
信用損失費用／(戻
9 9 14 14 33 33 23 23 54 54
入)
営業費用 641 643 613 614 587 593 1,254 1,257 1,173 1,187
事業部門の税引前営
612 621 553 551 398 394 1,165 1,172 793 781
業利益／(損失)
アセット・マネジメント
業績：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
税引前利益は、８億6,900万米ドル（91％）減少し、9,000万米ドルであった。これは、2022年第２四半期
には、当グループが保有していた共同支配企業である三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社の株式
売却益８億4,800万米ドルが含まれていたことを主因としていた。当該利益を除くと、税引前利益は、運用
手数料純額及び実績報酬の減少を主に反映して、2,200万米ドル（19％）減少した。
収益合計
収益合計は、８億7,300万米ドル（64％）減少し、４億9,900米ドルであった。これは、2022年第２四半期
には、前述した８億4,800万米ドルの利益が含まれていたことを主因としていた。当該利益を除くと、収益
合計は、2,500万米ドル（５％）減少した。
運用手数料純額は、2,300万米ドル（５％）減少し、４億9,200万米ドルであった。これは、マイナスの市
場実績及び資産のシフトによるマージン圧迫を主に反映していた。
実績報酬は、ヘッジ・ファンド業務及び株式業務を中心に、200万米ドル減少し、700万米ドルであった。
営業費用
営業費用は、400万米ドル（１％）減少し、４億900万米ドルであった。これは、人件費の減少を主に反映
していたが、為替効果、並びに技術費用、統制機能費用及び一般管理費の増加により一部相殺された。
投資資産：2023年第２四半期と2023年第１四半期の比較
投資資産は、48億米ドル増加し、１兆1,880億米ドルであった。これは、プラスの市場実績250億米ドル、
新規純資金創出170億米ドル及び為替効果60億米ドルを反映していた。マネー・マーケット・フローを除く
と、新規純資金創出（関連会社を除く。）は190億米ドルであった。2023年第２四半期には、欧州の機関投
資家顧客による指標連動型の株式への196億米ドルの資金流入が含まれていた。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
税引前利益は、2022年上半期に、前述した８億4,800万米ドルの利益が含まれていたことを主因として、
９億4,900万米ドル（84％）減少し、１億8,400万米ドルであった。当該利益を除くと、税引前利益は、運用
手数料純額の減少を主に反映して、１億200万米ドル（36％）減少した。
収益合計は、９億4,900万米ドル（49％）減少し、10億100万米ドルであった。この減少は、2022年上半期
には、前述した８億4,800万米ドルの利益が含まれていたことを主因としていた。当該利益を除くと、収益
合計は１億100万米ドル（９％）減少した。
運用手数料純額は、１億500万米ドル（10％）減少し、９億7,100万米ドルであった。これは、マイナスの
市場実績及び為替差損、並びに資産のシフトによるマージン圧迫を主に反映していた。
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ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
実績報酬は、500万米ドル増加し、3,100万米ドルであった。
営業費用は、ほぼ横ばいの８億1,800万米ドルであった。これは、人件費の減少を主に反映したもので
あったが、技術費用、一般管理費及び統制機能費用の増加により相殺された。
アセット・マネジメントのUBSグループAG連結範囲とUBS AG連結範囲の比較
下記の表では、主要な財務情報についてUBSグループAG連結とUBS AG連結との比較を記載している。UBSグ
ループAG連結範囲には、UBSグループAG及びUBSビジネス・ソリューションズAGが含まれるものの、UBS AG連
結範囲にはそれらが含まれないことにより、差異が生じている。
アセット・マネジメント
現在又は終了四半期 累計期間
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG
UBSグルー UBSグルー UBSグループ UBSグループ UBSグループ
単位：百万米ドル プAG連結 連結 プAG連結 連結 AG連結 連結 AG連結 連結 AG連結 連結
業績
収益合計 499 499 502 502 1,372 1,372 1,001 1,001 1,950 1,950
信用損失費用／(戻
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
入)
営業費用 409 410 408 408 413 413 818 818 817 815
事業部門の税引前営
90 89 94 94 959 959 184 184 1,133 1,135
業利益／(損失)
インベストメント・バンク
業績：2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
税引前利益は、２億7,100万米ドル（66％）減少し、１億3,900万米ドルであった。これは、収益合計の減
少に主に牽引されていた。
収益合計
収益合計は、２億200万米ドル（10％）減少し、18億9,200万米ドルであった。これは、グローバル・マー
ケッツ及びグローバル・バンキングにおける収益の減少を反映していた。
グローバル・バンキング
グローバル・バンキングの収益は、600万米ドル（２％）減少し、３億7,100万米ドルであった。これは、
アドバイザリーにおける収益の減少に牽引されていたが、キャピタル・マーケッツにおける収益の増加によ
１ ２
り一部相殺された。手数料プール相当収益 は、グローバル手数料プール全体が19％減少した のに対し、
17％減少した。
アドバイザリーの収益は、4,900万米ドル（23％）減少し、１億6,000万米ドルであった。これは、M&A取
２
引からの収益が、関連するグローバル手数料プールが41％減少した のに対し、4,800万米ドル（26％）減
少したことに起因していた。
キャピタル・マーケッツの収益は、4,200万米ドル（25％）増加し、２億1,000万米ドルであった。これ
は、レバレッジド・キャピタル・マーケッツの収益が3,900万米ドル（269％）増加したことを主因としてい
た。この増加は主に、2022年第２四半期に5,900万米ドルの時価評価による損失を計上したことによるもの
１
であった。キャピタル・マーケッツの手数料プール相当収益 は、関連するグローバル手数料プールが１％
２
増加した のに対し、700万米ドル（５％）減少した。
グローバル・マーケッツ
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半期報告書
グローバル・マーケッツの収益は、１億9,700万米ドル（11％）減少し、15億2,100万米ドルであった。こ
れは、デリバティブ＆ソリューション及びエグゼキューション業務における収益の減少を主因としていた
が、ファイナンシングの収益の増加により一部相殺された。
エグゼキューション業務の収益は、取引所取引高の減少に起因するキャッシュ・エクイティの収益の減少
により、4,100万米ドル（10％）減少し、３億5,800万米ドルであった。
デリバティブ＆ソリューションの収益は、２億800万米ドル（25％）減少し、６億3,100万米ドルであっ
た。これは、2023年第２四半期におけるボラティリティの低下及び顧客活動水準の鈍化によるものであっ
た。主にエクイティ・デリバティブ、金利及び外国為替業務の収益が減少したが、クレジット業務の収益に
より一部相殺された。
ファイナンシングの収益は、5,400万米ドル（11％）増加し、５億3,300万米ドルで、エクイティ・ファイ
ナンシングを中心に、全ての商品にわたって増加した。
株式業務
グローバル・マーケッツの株式業務の収益は、１億4,000万米ドル（11％）減少し、11億3,400万米ド
ルであった。これは、エクイティ・デリバティブの収益に主に牽引されていた。
外国為替、金利及びクレジット業務
グローバル・マーケッツの外国為替、金利及びクレジット業務の収益は、5,700万米ドル（13％）減
少し、３億8,700万米ドルであった。これは、金利及び外国為替業務の収益の減少に主に牽引された
が、クレジット業務の収益により一部相殺された。
信用損失費用／戻入
2022年第２四半期に2,800万米ドルの正味信用損失戻入を計上したのに対し、100万米ドルの正味信用損失
費用を計上した。
営業費用
営業費用は、4,100万米ドル（２％）増加し、17億5,300万米ドルであった。これは、技術費用の増加及び
多数のその他の費用項目の増加を主因としていたが、訴訟、規制上及び類似の問題に対する引当金の減少に
より一部相殺された。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
税引前利益は、７億2,400万米ドル（54％）減少し、６億1,500万米ドルであった。これは主に、収益合計
の減少を反映していたが、営業費用が減少したことにより一部相殺された。
収益合計は、７億6,200万米ドル（15％）減少し、42億4,100万米ドルであった。これは、グローバル・
マーケッツ及びグローバル・バンキングの収益の減少を反映していた。
グローバル・バンキングの収益は、アドバイザリー及びキャピタル・マーケッツにおける収益の減少を反
映して、１億7,400万米ドル（19％）減少し、７億5,300万米ドルであった。当グループの手数料プール相当
１ ２
収益 は、グローバル手数料プール全体が26％減少した のに対し、27％減少した。
アドバイザリーの収益は、9,400万米ドル（22％）減少し、３億3,100万米ドルであった。これは、M&A取
２
引からの収益が、関連するグローバル手数料プールが37％減少した のに対し、8,800万米ドル（23％）減
少したことに起因していた。
キャピタル・マーケッツの収益は、8,000米ドル（16％）減少し、４億2,200万米ドルであった。これは、
２
エクイティ・キャピタル・マーケッツの収益が、関連するグローバル手数料プールが11％増加した のに対
し、3,700万米ドル（25％）減少したこと、及びデット・キャピタル・マーケッツの手数料プール相当収益
１ ２
が、関連するグローバル手数料プールが９％減少した のに対し、1,400万米ドル（12％）減少したこと
を主に反映していた。
グローバル・マーケッツの収益は、５億8,800万米ドル（14％）減少し、34億8,800万米ドルであった。こ
れは、デリバティブ＆ソリューション及びエグゼキューション業務における収益の減少に牽引されていた
が、ファイナンシングの収益の増加により一部相殺された。
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エグゼキューション業務の収益は、１億1,500万米ドル（13％）減少し、７億8,000万米ドルであった。こ
れは、取引所取引高の減少に起因するキャッシュ・エクイティの収益に主に牽引されていた。
デリバティブ＆ソリューションの収益は、６億1,900万米ドル（27％）減少し、16億3,800万米ドルであっ
た。これは、エクイティ・デリバティブの収益に主に牽引されていた。
ファイナンシングの収益は、１億4,600万米ドル（16％）増加し、10億7,000万米ドルで、全ての商品にわ
たって増加した。
グローバル・マーケッツの株式業務の収益は、５億3,700万米ドル（18％）減少し、24億4,200万米ドルで
あった。これは、エクイティ・デリバティブの収益に主に牽引されていた。
グローバル・マーケッツの外国為替、金利及びクレジット業務の収益は、5,100万米ドル（５％）減少
し、10億4,600万米ドルであった。
2022年上半期に2,400万米ドルの正味信用損失戻入を計上したのに対し、800万米ドルの正味信用損失費用
を計上した。
営業費用は、7,000万米ドル（２％）減少し、36億1,800万米ドルであった。これは、変動報酬の減少に主
に牽引されていたが、技術費用の増加により一部相殺された。
１ UBSの手数料プール相当収益は、M&A関連取引からの収益、エクイティ・キャピタル・マーケッツからの収益（デリバティブを除
く。）、レバレッジド・キャピタル・マーケッツからの収益（時価評価の変動がローン・ポートフォリオに及ぼす影響を除く。）及び
デット・キャピタル・マーケッツからの収益（UBSの商品の債券引受に関連する収益を除く。）で構成されている。
２ 出所：ディールロジック（2023年６月30日現在）
インベストメント・バンクのUBSグループAG連結範囲とUBS AG連結範囲の比較
下記の表では、主要な財務情報についてUBSグループAG連結とUBS AG連結との比較を記載している。UBSグ
ループAG連結範囲には、UBSグループAG及びUBSビジネス・ソリューションズAGが含まれるものの、UBS AG連
結範囲にはそれらが含まれないことにより、差異が生じている。
インベストメント・バンク
現在又は終了四半期 累計期間
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG UBS AG
UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー UBSグルー
単位：百万米ドル プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結 プAG連結 連結
業績
収益合計 1,892 1,891 2,349 2,345 2,094 2,090 4,241 4,236 5,003 5,000
信用損失費用／(戻
1 1 7 7 (28) (28) 8 8 (24) (24)
入)
営業費用 1,753 1,757 1,866 1,883 1,712 1,730 3,618 3,639 3,688 3,729
事業部門の税引前営
139 133 477 455 410 388 615 588 1,339 1,295
業利益／(損失)
グループ・ファンクション
業績： 2023年第２四半期と2022年第２四半期の比較
グループ・ファンクションは、前年同期に４億3,300万米ドルの税引前損失を計上したのに対し、５億
6,100万米ドルの税引前損失を計上した。
グループ財務部門
グループ財務部門の業績は、前年同期のマイナス２億8,700万米ドルに対し、マイナス4,800万米ドルで
あった。ヘッジ会計の非有効性を含む会計上の非対称性からの収益は、前年同期のマイナス２億3,700万米
ドル（純額）に対し、マイナス3,200万米ドル（純額）であった。前年同期の当該影響は、金利の上昇及び
クロスカレンシー・ベーシスの拡大に起因する、ポートフォリオ・レベルの経済ヘッジに対する時価評価に
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よる影響額に牽引されていた。集約化されたグループ財務部門のリスク管理に関連した収益は、前年同期の
マイナス4,100万米ドルに対し、マイナス1,700万米ドルであった。
非中核事業及びレガシー・ポートフォリオ
非中核事業及びレガシー・ポートフォリオの業績は、前年同期のプラス100万米ドルに対し、プラス800万
米ドルであった。
グループ・サービス
グループ・サービスの業績は、前年同期のマイナス１億4,800万米ドルに対し、マイナス５億2,100万米ド
ルであった。これは、クレディ・スイス・グループの買収に伴う統合関連費用２億8,800万米ドル及び繰延
税金資産（DTA）に関連する資金調達費用の8,600万米ドルの増加に関連したものであったが、2022年第２四
半期における売却目的で保有する不動産に係る再測定損失4,600万米ドルにより一部相殺された。
業績：2023年上半期と2022年上半期の比較
グループ・ファンクションは、前年同期に６億6,000万米ドルの税引前損失を計上したのに対し、14億
5,000万米ドルの税引前損失を計上した。
グループ財務部門の業績は、前年同期のマイナス４億5,600万米ドルに対し、マイナス１億700万米ドルで
あった。これには、ヘッジ会計の非有効性を含む会計上の非対称性からの収益が、前年同期のマイナス３億
8,500万米ドル（純額）に対し、マイナス１億2,800万米ドル（純額）含まれていた。集約化されたグループ
財務部門のリスク管理に関連した収益は、2022年上半期のマイナス5,500万米ドルに対し、プラス2,800万米
ドルであった。
非中核事業及びレガシー・ポートフォリオの業績は、前年同期のプラス4,600万米ドルに対し、マイナス
６億6,800万米ドルであった。これは、米国の住宅モーゲージ担保証券に関する訴訟問題に関連して引当金
が６億6,500万米ドル増加したことを主因としていた。
グループ・サービスの業績は、前年同期のマイナス２億5,100万米ドルに対し、マイナス６億7,600万米ド
ルであった。これは主に、クレディ・スイス・グループの買収に伴う統合関連費用２億8,800万米ドル及び
DTAに関連する資金調達費用の１億8,000万米ドルの増加に関連したものであったが、2022年上半期における
売却目的で保有する不動産に係る再測定損失4,600万米ドルにより一部相殺された。
資本管理
本項における開示情報は、UBS AGの連結ベースについて記載しており、報告期間中の主要な動向及びスイ
スのシステム上関連ある銀行（SRB）に適用あるバーゼルⅢの枠組みに基づく情報に焦点を当てている。当
該情報は、関連する資本管理の目的、計画及び活動並びにスイスSRB総損失吸収力の枠組みについてUBSグ
ループAG連結ベースで詳述している2022年度年次報告書（英文）の「Capital, liquidity and funding,
and balance sheet」の項に含まれている「Capital management」と合わせて読まれるべきである。
UBS AGは、資本のかなりの部分をその子会社に拠出しており、当該子会社に相当額の流動性を提供してい
る。これらの子会社の多くは、最低資本、流動性及び類似の要件の遵守を要求する規制の対象となってい
る。
UBS AGの連結ベースは、スイスのSRBに適用される大きすぎて潰せない（too-big-to-fail）規定を含むス
イスの自己資本に関する規則のゴーイングコンサーン及びゴーンコンサーン・ベースの要件に服している。
2022年11月、スイス連邦参事会は、銀行法及び銀行規則の改正を採択し、これらは2023年１月１日から施
行されている。当該改正は、UBSを含むシステム上重要な銀行（SIB）に対するゴーンコンサーン・ベースの
資本要件に関する破綻処理可能性に関するディスカウントを、ゴーイングコンサーン・ベースの総要件（カ
ウンターシクリカル・バッファーの要件を除く。）の75％に相当する、軽減されたゴーンコンサーン・ベー
スの基本資本要件に置き換えている。更に、スイス金融市場監督当局（FINMA）は、2024年７月現在、将来
の破綻処理可能性評価において特定されたSIBの破綻処理可能性上の障害に基づき、ゴーイングコンサー
ン・ベースの総資本要件の25％を上限とする課徴金を課す権限を有している。これらの変更により、2023年
第２四半期におけるUBS AG連結のゴーンコンサーン・ベースの総要件は、実質的に変更なかった。
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UBS AG及びUBSスイスAGは、単体ベースでゴーイングコンサーン及びゴーンコンサーン・ベースの要件に
服している。
総損失吸収力
総損失吸収力及び変動
2023年第２四半期の総損失吸収力（TLAC）は、12億米ドル減少し、1,066億米ドルであった。
ゴーイングコンサーン・ベースの自己資本及び変動
ゴーイングコンサーン・ベースの自己資本は、１億米ドル減少し、550億米ドルであった。普通株式等
Tier 1（CET1）自己資本は、５億米ドル増加し、433億米ドルであった。これは、税引前営業利益15億米ド
ルとそれに関連する当期税金費用４億米ドル及び為替換算によるプラスの影響２億米ドルを主に反映してい
たが、追加の未払配当額９億米ドルにより一部相殺された。
その他Tier 1（AT1）自己資本は、６億米ドル減少し、117億米ドルであった。これは主に、以前当グルー
プからUBS AGに貸し出されていた高トリガー損失吸収AT1資本性証券が2023年６月30日にクレディ・スイス
AGに移転されたことによる。
ゴーンコンサーン・ベースの損失吸収力及び変動
ゴーンコンサーン・ベースの総損失吸収力は、11億米ドル減少し、516億米ドルであった。これは、24億
米ドルの低トリガー損失吸収Tier 2資本性証券が満期まで１年未満となり適格でなくなったこと、スイス・
フラン建TLAC適格無担保債の４億米ドルの早期償還、並びに金利リスク・ヘッジ、為替換算調整及びその他
の影響を主因としていた。当該変動は、2023年４月４日の公開買付け終了後の2023年第２四半期に、公開買
付けで買い戻されなかった２つのTLAC適格非劣後無担保債の元本金額が再びゴーンコンサーン・ベースの資
本として適格となったことに伴い、ゴーンコンサーン・ベースの資本が22億米ドル増加したことにより一部
相殺された。2023年７月６日、UBSは、TLAC適格非劣後無担保債を2023年７月30日に償還することを発表し
た（ISIN 144A: US902613AB45 / Reg S: USH42097BS52 元本金額13億米ドル、2020年７月30日発行）。この
債券は、2023年６月30日現在、ゴーンコンサーン・ベースの資本として引き続き適格であった。
損失吸収力及びレバレッジ比率
CET1自己資本比率は、13.3％から13.4％に上昇した。これは、前述したCET1自己資本の増加を反映してい
たが、その大半が、RWAの22億米ドルの増加により相殺された。
CET1レバレッジ比率は、4.20％から4.13％に低下した。これは、LRDの303億米ドルの増加に起因していた
が、前述したCET1自己資本の増加により一部相殺された。
ゴーンコンサーン・ベースの損失吸収力比率は、16.4％から15.9％に低下した。これは、前述したゴーン
コンサーン・ベースの損失吸収力の減少及びRWAの増加によるものであった。
ゴーンコンサーン・ベースのレバレッジ比率は、前述したLRDの増加及びゴーンコンサーン・ベースの損
失吸収力の減少を主に反映して、5.2％から4.9％に低下した。
リスク加重資産
2023年第２四半期中、RWAは、22億米ドル増加し、3,234億米ドルであった。これは、資産規模及びその他
の動向に起因する15億米ドル並びに為替効果に起因する14億米ドルの増加を反映していたが、モデルの更新
に起因する７億米ドルの減少により一部相殺された。
信用及びカウンターパーティの信用リスク
2023年６月30日現在の信用及びカウンターパーティの信用リスクのRWAは、2,055億米ドルであった。この
35億米ドルの増加には、14億米ドルの為替効果が含まれていた。
資産規模及びその他の動向は、RWAの26億米ドルの増加をもたらした。
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・ パーソナル＆コーポレート・バンキングのRWAは、貸出金におけるRWAの増加を主因として、12億米ド
ル増加した。
・ グローバル・ウェルス・マネジメントのRWAは、貸出金及びローン・コミットメントにおけるRWAの増
加を主因とし、12億米ドル増加した。
・ インベストメント・バンクのRWAは、デリバティブにおけるRWAの増加が貸出金におけるRWAの減少に
ほとんど相殺されたことを主に反映して、２億米ドル増加した。
・ グループ・ファンクションのRWAは、１億米ドル増加した。
・ アセット・マネジメントのRWAは、１億米ドル減少した。
モデルの更新により、RWAは５億米ドル減少した。これは、モデルを改良した結果、一定の乗数が再較正
されたことに関連してRWAが16億米ドル減少したこと及びデリバティブに関する内部モデル手法の更新に関
連してRWAが７億米ドル減少したことを主因としていた。これらの減少は、プライベート・エクイティ及び
ヘッジ・ファンドのファイナンス取引に関するデフォルト時損失率モデルの更新に伴う四半期毎の段階的影
響に関連した６億米ドルの増加、ヘッジ・ファンドのモデルの更新に関連した６億米ドルの増加、並びに収
益不動産のモデルの更新に関連した６億米ドルの増加により一部相殺された。
市場リスク
市場リスクのRWAは、2023年第２四半期に10億米ドル減少し、141億米ドルであった。これは、インベスト
メント・バンクのグローバル・マーケッツ事業における資産規模及びその他の動向の８億米ドルの減少、並
びにバリュー・アット・リスク（VaR）モデルの継続的なパラメーター更新に関連した２億米ドルの減少に
牽引されていた。UBSは、現在のアドオンに取って代わるタイム・ディケイの規制上のVaRへの組み込みにつ
いて、FINMAと協議中である。
オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクのRWAは変動なく、814億米ドルであった。
レバレッジ比率分母
2023年第２四半期中、LRDは、303億米ドル増加し、１兆483億米ドルであった。これは、資産規模及びそ
の他の動向に起因する247億米ドル並びに為替効果に起因する56億米ドルに牽引されていた。
後述のLRDの変動には、為替効果は含まれない。
オンバランス・シートのエクスポージャーは、198億米ドル増加した。これは主に、中央銀行預け金及び
貸付残高並びにトレーディング・ポートフォリオ資産の増加によるものであった。
デリバティブ・エクスポージャーは、18億米ドル増加した。これは、グローバル・ウェルス・マネジメン
トにおけるエクイティのオプション取引並びにインベストメント・バンクにおける外国為替及び金利契約に
関する市場主導の動向に牽引され取引高が増加したことを主因としていた。
有価証券ファイナンス取引は、19億米ドル増加した。これは、担保授受取引に主に牽引されていた。
オフバランス・シートの項目は、グローバル・ウェルス・マネジメントにおける信用リスク保証の増加に
主に牽引され、12億米ドル増加した。
流動性及び資金調達管理
戦略、目的及びガバナンス
本項では、流動性及び資金調達管理情報を記載するが、これは、当グループの流動性及び資金調達管理に
関する戦略、目的及びガバナンスについてより詳細に記載している2022年度年次報告書（英文）の
「Capital, liquidity and funding, and balance sheet」の項に含まれる「Liquidity and funding
management」と合わせて読まれるべきである。
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クレディ・スイス・グループの買収及びそれに対応するFINMA令2016/1「開示―銀行」に基づく追加的な
開示義務を受け、当グループは、UBS AG連結の流動性カバレッジ比率（LCR）及び安定調達比率（NSFR）を
本項で初めて開示する。
流動性カバレッジ比率
2023年第２四半期におけるUBS AG連結の平均LCRは170.9％であった。かかる平均LCRは、クレディ・スイ
ス・グループの正式な買収日である2023年６月12日から2023年第２四半期末日までの15営業日間の平均に基
づき算定されている。
安定調達比率
2023年６月30日現在のUBS AG連結のNSFRは118.2％であった。
貸借対照表及びオフバランス・シート
戦略、目的及びガバナンス
本項では、貸借対照表及びオフバランス・シート情報を記載するが、これは、貸借対照表及びオフバラン
ス・シートのポジションについてより詳細に記載している2022年度年次報告書（英文）の「Capital,
liquidity and funding, and balance sheet」の項に含まれる「Balance sheet and off-balance sheet」
と合わせて読まれるべきである。
本項に記載された残高は、別段の表示がない限り、四半期末現在のものである。四半期中の残高は通常の
業務過程において変動するため、四半期末現在のポジションと異なる場合がある。
貸借対照表上の資産（2023年６月30日現在と2023年３月31日現在の比較）
2023年６月30日現在の資産合計は、１兆963億米ドルであった。この395億米ドルの増加には、約55億米ド
ルの為替効果が含まれていた。
現金及び中央銀行預け金は、152億米ドル増加した。これは、短期債の発行純額及び主にグローバル・
ウェルス・マネジメントにおける顧客預金の増加、並びに公正価値での測定を指定された社債の新規発行に
主に牽引されていた。これらの流入額は、クレディ・スイスに提供された資金及び証拠金要件の上昇に起因
する流出額により一部相殺された。
デリバティブ及びデリバティブに係る差入担保金は、為替のボラティリティ及び金利の上昇をそれぞれ背
景とする為替及び金利契約に関する市場主導の動向を主に反映して、デリバティブ＆ソリューション業務を
中心として121億米ドル増加した。貸付資産は、クレディ・スイスに提供された資金、為替効果及びモー
ゲージ・ローンの増加（ロンバード・ローンの減少により一部相殺されている。）を反映して88億米ドル増
加した。
貸借対照表上の負債（2023年６月30日現在と2023年３月31日現在の比較）
2023年６月30日現在の負債合計は、１兆430億米ドルであった。この450億米ドルの増加には、約51億米ド
ルの為替効果が含まれていた。
顧客預金は、期限付貯蓄預金商品への純流入額（マネー・マーケット・ファンド及び米国政府証券への継
続的なシフトにより一部相殺されている。）に牽引されたことにより、グローバル・ウェルス・マネジメン
トを中心に139億米ドル増加した。顧客の定期預金は225億米ドル増加し、1,598億米ドルとなったが、これ
は、当四半期中の金利上昇に伴う要求払顧客預金からの流入額及び継続的なシフトを反映していた。
短期借入金は、グループ財務部門におけるコマーシャル・ペーパー及び譲渡性預金の新規発行純額、並び
に主に米国連邦住宅貸付銀行から提供された資金に関連する銀行に対する負債の増加に主に牽引され、109
億米ドル増加した。デリバティブ及びデリバティブに係る受入担保金は、アセット・サイドに概ね沿った市
場主導の動向を主に反映し、デリバティブ＆ソリューション業務を中心に104億米ドル増加した。
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資本（2023年６月30日現在と2023年３月31日現在の比較）
2023年６月30日現在の株主に帰属する持分は、54億6,400万米ドル減少し、529億2,200万米ドルであっ
た。
かかる54億6,400万米ドルの減少は、UBSグループAGに対する60億米ドルの配当金支払に主に牽引されてい
たが、株主に帰属する包括利益合計５億3,800万米ドル（純利益11億2,000万米ドル及びその他の包括利益
（OCI）マイナス５億8,200万米ドルを反映している。）により一部相殺された。OCIには、主に、キャッ
シュ・フロー・ヘッジに関するOCIマイナス５億4,200万米ドル、公正価値での測定を指定された金融負債に
係る自己の信用に関連するOCIマイナス１億5,100万米ドル及び為替換算調整に関するOCI１億5,100万米ドル
が含まれていた。
2023年第２四半期に、2023年度年次株主総会における株主による承認のもと、UBS AGの株式資本の通貨が
スイス・フランから米ドルに変更された。その結果、１株当たりの額面金額は0.10スイス・フランから0.10
米ドルに変更となり、これに伴い株式資本と資本準備金との間で振替が発生した（連結財務書類上資本余剰
金として表示される。）。かかる変更による資本合計の計上値への影響はなかった。
オフバランス・シート（2023年６月30日現在と2023年３月31日現在の比較）
保証は、グローバル・ウェルス・マネジメント部門を中心に８億米ドル増加した。2023年６月30日現在の
ローン・コミットメントは、2023年３月31日現在と比べほぼ横ばいであった。無条件に取消可能な信用枠
は、全事業部門及びグループ財務部門における為替効果及び信用枠の増加に牽引され、27億米ドル増加し
た。2023年６月30日現在の先日付スタートのリバース・レポ契約は、2023年３月31日現在と比べほぼ横ばい
であった。先日付スタートのレポ契約は、短期有価証券ファイナンス取引における事業部門の活動水準の変
動を反映して、グループ財務部門で31億米ドル減少した。
UBS AGのセグメント報告に関する情報については、本書「第６ 経理の状況 １ 中間財務書類」記載の
UBS AG期中連結財務書類に対する注記の注記２を参照のこと。
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４【経営上の重要な契約等】
該当事項なし
５【研究開発活動】
該当事項なし
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第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
2023年６月30日提出の当行の有価証券報告書の「第一部 企業情報 第４ 設備の状況 ２ 主要な設備の
状況」に記載されている内容につき、当該半期中に本半期報告書に報告すべき重要な異動はなかった。
２【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし
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第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
UBS AGの普通株式は、１株当たりの額面0.10米ドルの記名株式であり、全額払込済みである。
(1)【株式の総数等】（2023年６月30日現在）
①【株式の総数】
授 権 株 数 (株) 発 行 済 株 式 総 数 (株) 未 発 行 株 式 数 (株)
記 名 式 記 名 式 記 名 式
4,238,408,466 3,858,408,466 380,000,000
(注) 上記記名株式は額面金額0.10米ドルである。
資本の額（2023年６月30日現在／財務諸表に基づく）
額 面 価 額 資 本 金
（ 百 万 円 ）
米ドル 株 式 数 米ドル
発行済払込済株式資本 0.10 3,858,408,466 385,840,846.60 (56,229)
②【発行済株式】
上場金融商品取引所名
記名・無記名の別及び
種 類 発行数(株) 又は登録認可金融商品 内容
額面・無額面の別
取引業協会名
記名式額面株式
普通株式 3,858,408,466 該当なし (注)
(額面金額0.10米ドル)
(注) 株式１株につき１議決権を有する。
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(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし
(3)【発行済株式総数及び資本金の状況】（2023年６月30日現在）
株 式 資 本
（単位：スイス・フラン又は米ドル(百万円)）
発行済株式総数 発行済株式総数
年 月 日 資本金増減額 資本金残高 摘 要
増減数(数) 残高(株)
2022年12月31日 3,858,408,466 385,840,846.60
- -
スイス・フラン
(63,579)
2023年６月30日 0 3,858,408,466 28,860,895.33 385,840,846.60 2023年４月４日付の
定款に基づき、株式
スイス・フラン 米ドル
資本の通貨がスイ
(4,756) (56,229)
ス・フランから米ド
ルに変更された（会
計目的上、2023年１
月１日まで遡って適
用）。変更後の株式
資本の１株当たりの
額面金額は0.10米ド
ルに変更となり（従
前は0.10スイス・フ
ラン）、これにより
資本金が僅かに減少
した。当該減少額は
資本準備金に配分さ
れた
(4)【大株主の状況】
大株主（2023年６月30日現在）
株式資本に
所有株式数
氏名又は名称 住所 占める割合
(株)
(％)
スイス国 チューリッヒ市 CH-8001
UBSグループAG 3,858,408,466 100.00
バーンホフストラッセ45
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２【役員の状況】（提出日現在）
2022年度有価証券報告書の提出日（2023年６月30日）後、本半期報告書の提出日までに他の役員に異動は
なかった。
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第６【経理の状況】
(a) 本書記載の当行及び子会社の中間連結財務書類は、2023年８月31日に公表された「UBS AGの2023年度第２
四半期財務報告書」と題された原文（英文）に含まれている国際財務報告基準（以下「IFRS」という。）
に従って作成された2023年６月30日に終了した期間の原文（英文）の当行及び子会社の中間連結財務書類
（以下「原文の中間連結財務書類」という。）の日本語訳（以下「邦文の中間連結財務書類」という。）
である。また、本書記載の当行の個別財務情報は、2023年８月31日に公表された「UBS AGの2023年度第２
四半期財務報告書」と題された原文（英文）に含まれているスイスGAAP（FINMA会計規則、FINMA令2020/1
及びスイス銀行規則）に従って作成された2023年６月30日に終了した期間の原文（英文）の中間個別財務
情報（以下「原文の中間個別財務情報」という。）の日本語訳（以下「邦文の中間個別財務情報」とい
う。）である。当行及び子会社の中間連結財務書類及び当行の中間個別財務情報には、「中間財務諸表等
の用語、様式及び作成方法に関する規則」（昭和52年大蔵省令第38号）（以下「中間財務諸表等規則」と
いう。）第76条第１項の規定が適用されている。
なお、中間連結財務書類において採用される会計処理の原則及び手続のうち日本で一般に公正妥当と認め
られているものと相違するもので重要なものは、中間財務諸表等規則の規定に準拠して、第６の３「会計
原則及び会計慣行の相違」の中の「連結財務書類：IFRSと日本における会計原則及び会計慣行の主な相
違」に説明されている。
(b) 邦文の中間連結財務書類及び中間個別財務情報には、中間財務諸表等規則の規定に従って、原文の中間連
結財務書類及び中間個別財務情報中のスイス・フラン及び米ドル表示の金額の主要なものについて円換算
額が併記されている。日本円への換算には１スイス・フラン＝164.78円、１米ドル=145.73円（2023年９月
１日現在の三菱ＵＦＪ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値）の換算レートが使用されている。億
円未満の端数は四捨五入されている。金額は、四捨五入のため合計欄の数値が表示金額の合計と正確に一
致しない場合がある。
(c) 円換算額及び第６の２及び３に関する記載は、原文の中間連結財務書類及び中間個別財務情報には含まれ
ていない。
(d) 原文の中間連結財務書類及び中間個別財務情報は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103
号)第１条の３第７項に規定されている外国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律
第25号)第193条の２第１項第１号に規定されている監査証明に相当すると認められる証明を受けていな
い。
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１【中間財務書類】
UBS AG期中連結財務書類（無監査）
損益計算書
終了四半期 累計期間
単位：百万米ドル 注記
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価
3 5,483 4,815 2,381 10,298 4,526
値で測定される金融商品に係る受取利息
償却原価で測定される金融商品に係る
3 (4,607) (3,853) (1,103) (8,461) (1,912)
支払利息
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品
3 430 426 356 856 766
及びその他に係る受取利息純額
受取利息純額 3 1,305 1,388 1,634 2,694 3,380
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品
2,337 2,673 1,620 5,009 3,845
に係るその他の収益純額
受取報酬及び手数料 4 5,008 5,076 5,235 10,083 11,103
支払報酬及び手数料 4 (419) (447) (450) (866) (934)
受取報酬及び手数料純額 4 4,589 4,628 4,785 9,217 10,169
その他の収益 237 155 996 392 1,135
収益合計 8,468 8,844 9,036 17,313 18,529
信用損失費用／(戻入)
7 16 38 7 54 25
人件費
5 3,847 3,898 3,762 7,745 7,996
一般管理費 6 2,443 2,983 2,364 5,425 4,597
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損 707 469 451 1,176 900
営業費用 6,997 7,350 6,577 14,346 13,492
税引前営業利益／(損失) 1,456 1,456 2,452 2,912 5,012
税金費用／(税務上の便益) 332 445 478 776 1,026
当期純利益／(損失) 1,124 1,012 1,974 2,136 3,986
非支配株主持分に帰属する当期純利益／
4 8 10 12 18
(損失)
株主に帰属する当期純利益／(損失) 1,120 1,004 1,964 2,124 3,968
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損益計算書（続き）
終了四半期 累計期間
単位：億円 注記
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価
7,990 7,017 3,470 15,007 6,596
3
値で測定される金融商品に係る受取利息
償却原価で測定される金融商品に係る
3 (6,714) (5,615) (1,607) (12,330) (2,786)
支払利息
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品
627 621 519 1,247 1,116
3
及びその他に係る受取利息純額
1,902 2,023 2,381 3,926 4,926
受取利息純額 3
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品
3,406 3,895 2,361 7,300 5,603
に係るその他の収益純額
7,298 7,397 7,629 14,694 16,180
受取報酬及び手数料 4
支払報酬及び手数料 4 (611) (651) (656) (1,262) (1,361)
6,688 6,744 6,973 13,432 14,819
受取報酬及び手数料純額 4
345 226 1,451 571 1,654
その他の収益
12,340 12,888 13,168 25,230 27,002
収益合計
信用損失費用／(戻入)
23 55 10 79 36
7
人件費
5,606 5,681 5,482 11,287 11,653
5
3,560 4,347 3,445 7,906 6,699
一般管理費 6
1,030 683 657 1,714 1,312
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損
10,197 10,711 9,585 20,906 19,662
営業費用
2,122 2,122 3,573 4,244 7,304
税引前営業利益／(損失)
484 648 697 1,131 1,495
税金費用／(税務上の便益)
1,638 1,475 2,877 3,113 5,809
当期純利益／(損失)
非支配株主持分に帰属する当期純利益／
6 12 15 17 26
(損失)
1,632 1,463 2,862 3,095 5,783
株主に帰属する当期純利益／(損失)
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半期報告書
包括利益計算書
終了四半期 累計期間
単位：百万米ドル 2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
(1)
株主に帰属する包括利益
当期純利益／(損失) 1,120 1,004 1,964 2,124 3,968
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
利益
為替換算調整
在外営業活動体の純資産に関連する為替換算調整の変
307 224 (994) 532 (1,459)
動、税効果前
純投資のヘッジとして指定されたヘッジ手段の公正価値
(149) (126) 434 (275) 646
の変動の有効部分、税効果前
損益計算書に振り替えられた在外営業活動体に係る為替
(3) (1) 8 (3) 8
換算調整差額
損益計算書に振り替えられた純投資のヘッジとして指定
されたヘッジ手段の公正価値の変動の
(1) (1) (4) (2) (4)
有効部分
為替換算調整に関連する法人所得税(純投資のヘッジによ
(3) (2) 5 (5) 8
る影響を含む)
為替換算調整、税効果後小計 151 95 (551) 246 (801)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資
産
未実現利得／(損失)純額、税効果前 (1) 2 (3) 1 (442)
資本から損益計算書に振り替えられた実現(利得)／損失
0 0 0 0 0
純額
金融資産から償却原価で測定されるその他の金融資産へ
449 449
(2)
の振替
未実現利得／(損失)純額に関連する法人所得税 0 0 (116) 0 (3)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資
(1) 2 330 1 3
産、税効果後小計
金利リスクのキャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバ
(1,082) 387 (1,298) (695) (3,763)
ティブの公正価値の変動の有効部分、税効果前
資本から損益計算書に振り替えられた(利得)／損失純額 413 349 (149) 762 (386)
キャッシュ・フロー・ヘッジに関連する法人所得税 127 (130) 276 (2) 794
キャッシュ・フロー・ヘッジ、税効果後小計 (542) 606 (1,171) 64 (3,355)
ヘッジのコスト
ヘッジのコスト、税効果前 11 (5) 21 6 98
ヘッジのコストに関連する法人所得税 0 0 0 0 0
ヘッジのコスト、税効果後小計 11 (5) 21 6 98
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
(381) 698 (1,370) 317 (4,055)
利益、税効果後合計
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
益
確定給付制度
確定給付制度に係る利得／(損失)、税効果前 (13) 33 127 20 255
確定給付制度に関連する法人所得税 (37) 4 (8) (32) (26)
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半期報告書
確定給付制度、税効果後小計 (50) 38 119 (12) 229
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
用
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
(212) 69 296 (143) 719
用による利得／(損失)、税効果前
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
61 (17) (26) 44 (26)
用に関連する法人所得税
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
(151) 51 271 (100) 693
用、税効果後小計
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
(201) 89 389 (112) 922
益、税効果後合計
その他の包括利益合計 (582) 787 (981) 206 (3,133)
株主に帰属する包括利益合計 538 1,791 982 2,329 835
57/145
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半期報告書
包括利益計算書（続き）
終了四半期 累計期間
単位：百万米ドル 2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
非支配株主持分に帰属する包括利益
当期純利益／(損失) 4 8 10 12 18
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
(3) 5 (28) 2 (10)
益、税効果後合計
非支配株主持分に帰属する包括利益合計 1 13 (17) 14 9
包括利益合計
当期純利益／(損失) 1,124 1,012 1,974 2,136 3,986
その他の包括利益 (585) 792 (1,009) 207 (3,142)
内、損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他
(381) 698 (1,370) 317 (4,055)
の包括利益
内、損益計算書に振り替えられることのないその他の
(204) 94 361 (110) 913
包括利益
包括利益合計 539 1,804 965 2,343 844
(1) (2)
詳細については、2023年度第２四半期財務報告書（英文）の「UBS AG consolidated performance」のセクションを参照。 過年度ま
でその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類されていた資産のポートフォリオは、2022年４月１日以降、償却
原価で測定されるその他の金融資産に振り替えられた。その結果、過年度までその他の包括利益に認識されていた関連する累積公正価値
損失449百万米ドル（税引前）及び333百万米ドル（税引後）は資本から除外され、振替日の資産金額に対して調整されている。
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包括利益計算書（続き）
終了四半期 累計期間
単位：億円 2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
(1)
株主に帰属する包括利益
1,632 1,463 2,862 3,095 5,783
当期純利益／(損失)
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
利益
為替換算調整
在外営業活動体の純資産に関連する為替換算調整の変
447 326 775
(1,449) (2,126)
動、税効果前
純投資のヘッジとして指定されたヘッジ手段の公正価値
632 941
(217) (184) (401)
の変動の有効部分、税効果前
損益計算書に振り替えられた在外営業活動体に係る為替
12 12
(4) (1) (4)
換算調整差額
損益計算書に振り替えられた純投資のヘッジとして指定
されたヘッジ手段の公正価値の変動の
(1) (1) (6) (3) (6)
有効部分
為替換算調整に関連する法人所得税(純投資のヘッジによ
7 12
(4) (3) (7)
る影響を含む)
220 138 358
為替換算調整、税効果後小計 (803) (1,167)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資
産
3 1
未実現利得／(損失)純額、税効果前 (1) (4) (644)
資本から損益計算書に振り替えられた実現(利得)／損失
0 0 0 0 0
純額
金融資産から償却原価で測定されるその他の金融資産へ
654 654
(2)
の振替
0 0 0
未実現利得／(損失)純額に関連する法人所得税 (169) (4)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資
3 481 1 4
(1)
産、税効果後小計
金利リスクのキャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバ
564
(1,577) (1,892) (1,013) (5,484)
ティブの公正価値の変動の有効部分、税効果前
602 509 1,110
資本から損益計算書に振り替えられた(利得)／損失純額 (217) (563)
185 402 1,157
キャッシュ・フロー・ヘッジに関連する法人所得税 (189) (3)
883 93
キャッシュ・フロー・ヘッジ、税効果後小計 (790) (1,706) (4,889)
ヘッジのコスト
16 31 9 143
ヘッジのコスト、税効果前 (7)
0 0 0 0 0
ヘッジのコストに関連する法人所得税
16 31 9 143
ヘッジのコスト、税効果後小計 (7)
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
1,017 462
(555) (1,997) (5,909)
利益、税効果後合計
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
益
確定給付制度
48 185 29 372
確定給付制度に係る利得／(損失)、税効果前 (19)
6
確定給付制度に関連する法人所得税 (54) (12) (47) (38)
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半期報告書
55 173 334
確定給付制度、税効果後小計 (73) (17)
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
用
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
101 431 1,048
(309) (208)
用による利得／(損失)、税効果前
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
89 64
(25) (38) (38)
用に関連する法人所得税
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信
74 395 1,010
(220) (146)
用、税効果後小計
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
130 567 1,344
(293) (163)
益、税効果後合計
1,147 300
その他の包括利益合計 (848) (1,430) (4,566)
784 2,610 1,431 3,394 1,217
株主に帰属する包括利益合計
60/145
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半期報告書
包括利益計算書（続き）
終了四半期 累計期間
単位：億円 2023年６月30日 2023年３月31日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
非支配株主持分に帰属する包括利益
6 12 15 17 26
当期純利益／(損失)
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
7 3
(4) (41) (15)
益、税効果後合計
1 19 20 13
非支配株主持分に帰属する包括利益合計 (25)
包括利益合計
1,638 1,475 2,877 3,113 5,809
当期純利益／(損失)
1,154 302
その他の包括利益 (853) (1,470) (4,579)
内、損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他
1,017 462
(555) (1,997) (5,909)
の包括利益
内、損益計算書に振り替えられることのないその他の
137 526 1,331
(297) (160)
包括利益
785 2,629 1,406 3,414 1,230
包括利益合計
(1) (2)
詳細については、2023年度第２四半期財務報告書（英文）の「UBS AG consolidated performance」のセクションを参照。 過年度ま
でその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類されていた資産のポートフォリオは、2022年４月１日以降、償却
原価で測定されるその他の金融資産に振り替えられた。その結果、過年度までその他の包括利益に認識されていた関連する累積公正価値
損失654億円（税引前）及び485億円（税引後）は資本から除外され、振替日の資産金額に対して調整されている。
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貸借対照表
単位：百万米ドル 注記 2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31日現在
資産
現金及び中央銀行預け金 159,425 144,183 169,445
銀行預け金 21,395 14,773 14,671
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
61,977 60,010 67,814
債権
デリバティブに係る差入担保金 9 35,068 32,726 35,033
顧客貸出金及び前渡金 7 397,596 395,429 390,027
償却原価で測定されるその他の金融資産 10 52,180 49,289 53,389
償却原価で測定される金融資産合計 727,642 696,411 730,379
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産 8 120,232 118,009 108,034
内、取引相手先により売却又は再担保差入されている可能性
39,568 37,569 36,742
のある差入担保資産
デリバティブ金融商品 8,9 124,046 114,253 150,109
ブローカレッジ債権 8 21,218 21,025 17,576
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない金融資産 8 63,714 66,511 59,408
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計 329,210 319,799 335,127
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産 8 2,217 2,241 2,239
関連会社投資 1,109 1,114 1,101
有形固定資産及びソフトウェア 11,193 11,274 11,316
のれん及び無形資産 6,281 6,272 6,267
繰延税金資産 9,411 9,281 9,354
その他の非金融資産 10 9,254 10,367 9,652
資産合計 1,096,318 1,056,758 1,105,436
負債
銀行に対する負債 16,290 13,595 11,596
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
12,320 9,870 4,202
債務
デリバティブに係る受入担保金 9 31,445 32,240 36,436
顧客預金 521,657 507,844 527,171
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達 11 61,445 63,093 56,147
償却原価で測定される社債 13 62,561 54,733 59,499
償却原価で測定されるその他の金融負債 10 11,673 10,695 10,391
償却原価で測定される金融負債合計 717,392 692,071 705,442
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融負債 8 35,616 34,374 29,515
デリバティブ金融商品 8,9 127,367 116,113 154,906
公正価値での測定を指定されたブローカレッジ債務 8 43,357 43,911 45,085
公正価値での測定を指定された社債 8,12 78,741 74,974 71,842
公正価値での測定を指定されたその他の金融負債 8,10 31,425 28,018 32,033
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債合計 316,506 297,391 333,382
引当金 15 3,817 3,886 3,183
その他の非金融負債 10 5,330 4,673 6,489
負債合計 1,043,044 998,021 1,048,496
資本
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半期報告書
資本金 386 338 338
資本剰余金 24,594 24,644 24,648
利益剰余金 27,806 32,863 31,746
資本に直接認識されたその他の包括利益、税効果後 136 541 (133)
株主に帰属する持分 52,922 58,386 56,598
非支配株主持分に帰属する持分 352 352 342
資本合計 53,274 58,738 56,940
負債及び資本合計 1,096,318 1,056,758 1,105,436
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貸借対照表（続き）
単位：億円 注記 2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31日現在
資産
232,330 210,118 246,932
現金及び中央銀行預け金
31,179 21,529 21,380
銀行預け金
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
90,319 87,453 98,825
債権
9 51,105 47,692 51,054
デリバティブに係る差入担保金
7 579,417 576,259 568,386
顧客貸出金及び前渡金
10 76,042 71,829 77,804
償却原価で測定されるその他の金融資産
1,060,393 1,014,880 1,064,381
償却原価で測定される金融資産合計
8 175,214 171,975 157,438
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産
内、取引相手先により売却又は再担保差入されている可能性
57,662 54,749 53,544
のある差入担保資産
8,9 180,772 166,501 218,754
デリバティブ金融商品
8 30,921 30,640 25,614
ブローカレッジ債権
8 92,850 96,926 86,575
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない金融資産
479,758 466,043 488,381
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計
8 3,231 3,266 3,263
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
1,616 1,623 1,604
関連会社投資
16,312 16,430 16,491
有形固定資産及びソフトウェア
9,153 9,140 9,133
のれん及び無形資産
13,715 13,525 13,632
繰延税金資産
10 13,486 15,108 14,066
その他の非金融資産
1,597,664 1,540,013 1,610,952
資産合計
負債
23,739 19,812 16,899
銀行に対する負債
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
17,954 14,384 6,124
債務
9 45,825 46,983 53,098
デリバティブに係る受入担保金
760,211 740,081 768,246
顧客預金
11 89,544 91,945 81,823
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達
13 91,170 79,762 86,708
償却原価で測定される社債
10 17,011 15,586 15,143
償却原価で測定されるその他の金融負債
1,045,455 1,008,555 1,028,041
償却原価で測定される金融負債合計
8 51,903 50,093 43,012
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融負債
8,9 185,612 169,211 225,745
デリバティブ金融商品
8 63,184 63,992 65,702
公正価値での測定を指定されたブローカレッジ債務
8,12 114,749 109,260 104,695
公正価値での測定を指定された社債
8,10 45,796 40,831 46,682
公正価値での測定を指定されたその他の金融負債
461,244 433,388 485,838
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債合計
15 5,563 5,663 4,639
引当金
10 7,767 6,810 9,456
その他の非金融負債
1,520,028 1,454,416 1,527,973
負債合計
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半期報告書
資本
563 493 493
資本金
35,841 35,914 35,920
資本剰余金
40,522 47,891 46,263
利益剰余金
198 788
資本に直接認識されたその他の包括利益、税効果後 (194)
77,123 85,086 82,480
株主に帰属する持分
513 513 498
非支配株主持分に帰属する持分
77,636 85,599 82,979
資本合計
1,597,664 1,540,013 1,610,952
負債及び資本合計
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持分変動計算書
資本に直接認識された
内、キャッシュ・
(1)
単位：百万米ドル 資本金及び資本剰余金 利益剰余金 OCI、税効果後 内、為替換算調整 フロー・ヘッジ 株主に帰属する持分合計
(2)
24,985 31,746 (133) 4,098 (4,234) 56,598
2023年１月１日現在残高
(3)
(5)
(5)
株式発行及びワラント行使に係るプレミアム
(1) (1)
(税金費用)／税務上の便益
(6,000) (6,000)
配当金
48 (48) (48) 0
利益剰余金に直接認識された為替換算調整の影響額
0 0
関連会社及び共同支配企業の利益剰余金の変動持分
0 0
新規連結／(連結除外)及びその他の増加／(減少)
2,012 317 246 64 2,329
当期の包括利益合計
2,124 2,124
内、当期純利益／(損失)
(112) 317 246 64 206
内、OCI、税効果後
(2)
24,979 27,806 136 4,344 (4,218) 52,922
2023年６月30日現在残高
352
2023年６月30日現在の非支配株主持分
53,274
2023年６月30日現在の資本合計
(2)
24,991 27,912 5,200 4,617 628 58,102
2022年１月１日現在残高
4 4
(税金費用)／税務上の便益
(4,200) (4,200)
配当金
(13) 13 13 0
利益剰余金に直接認識された為替換算調整の影響額
0 0
関連会社及び共同支配企業の利益剰余金の変動持分
4 3 (3) 4
新規連結／(連結除外)及びその他の増加／(減少)
4,890 (4,055) (801) (3,355) 835
当期の包括利益合計
3,968 3,968
内、当期純利益／(損失)
922 (4,055) (801) (3,355) (3,133)
内、OCI、税効果後
(2)
24,999 28,592 1,154 3,815 (2,713) 54,746
2022年６月30日現在残高
339
2022年６月30日現在の非支配株主持分
55,085
2022年６月30日現在の資本合計
(1) (2) (3)
利益剰余金に直接計上されている確定給付制度及び自己の信用に関連するその他の包括利益を除く。 非支配株主持分を除く。 UBS AG又はその子会社の従業員に付与された株式報酬報奨に対する
UBSグループAGの負担金に関連する減少を含む。
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持分変動計算書（続き）
資本に直接認識された
内、キャッシュ・
(1)
単位：億円 資本金及び資本剰余金 利益剰余金 OCI、税効果後 内、為替換算調整 フロー・ヘッジ 株主に帰属する持分合計
(2)
36,411 46,263 5,972 82,480
(194) (6,170)
2023年１月１日現在残高
(3)
(7) (7)
株式発行及びワラント行使に係るプレミアム
(1) (1)
(税金費用)／税務上の便益
(8,744) (8,744)
配当金
70 0
(70) (70)
利益剰余金に直接認識された為替換算調整の影響額
0 0
関連会社及び共同支配企業の利益剰余金の変動持分
0 0
新規連結／(連結除外)及びその他の増加／(減少)
2,932 462 358 93 3,394
当期の包括利益合計
3,095 3,095
内、当期純利益／(損失)
462 358 93 300
(163)
内、OCI、税効果後
(2)
36,402 40,522 198 6,331 77,123
(6,147)
2023年６月30日現在残高
513
2023年６月30日現在の非支配株主持分
77,636
2023年６月30日現在の資本合計
(2)
36,419 40,676 7,578 6,728 915 84,672
2022年１月１日現在残高
6 6
(税金費用)／税務上の便益
(6,121) (6,121)
配当金
19 19 0
(19)
利益剰余金に直接認識された為替換算調整の影響額
0 0
関連会社及び共同支配企業の利益剰余金の変動持分
6 4 6
(4)
新規連結／(連結除外)及びその他の増加／(減少)
7,126 1,217
(5,909) (1,167) (4,889)
当期の包括利益合計
5,783 5,783
内、当期純利益／(損失)
1,344
(5,909) (1,167) (4,889) (4,566)
内、OCI、税効果後
(2)
36,431 41,667 1,682 5,560 79,781
(3,954)
2022年６月30日現在残高
494
2022年６月30日現在の非支配株主持分
80,275
2022年６月30日現在の資本合計
(1) (2) (3)
利益剰余金に直接計上されている確定給付制度及び自己の信用に関連するその他の包括利益を除く。 非支配株主持分を除く。 UBS AG又はその子会社の従業員に付与された株式報酬報奨に対する
UBSグループAGの負担金に関連する減少を含む。
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キャッシュ・フロー計算書
累計期間
単位：百万米ドル
2023年６月30日 2022年６月30日
営業活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
当期純利益／(損失) 2,136 3,986
当期純利益に含まれている非資金項目及びその他の調整：
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損 1,176 900
信用損失費用／(戻入) 54 25
関連会社及び共同支配企業持分純(利益)／損失並びに関連会社の減損 (25) (12)
繰延税金費用／(税務上の便益) (63) 348
投資活動から生じた純損失／(利得) (116) (778)
財務活動から生じた純損失／(利得) 3,085 (14,371)
その他の調整純額 (1,198) 9,346
(1)
営業活動に係る資産及び負債の変動純額：
銀行預け金及び銀行に対する負債 (3,313) 3,000
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引 13,672 10,833
デリバティブに係る担保金 (5,104) (4,704)
顧客貸出金及び前渡金並びに顧客預金 (14,863) (13,959)
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産及び金融負債並びにデリバティブ金
(7,726) 13,149
融商品
ブローカレッジ債権及びブローカレッジ債務 (5,366) 8,239
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない金融資産並びにその他の金融資産及び
(1,306) 1,480
その他の金融負債
引当金並びにその他の非金融資産及びその他の非金融負債 658 3
支払税金、還付金控除後 (810) (847)
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (19,110) 16,639
投資活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
子会社、関連会社及び無形資産処分 35 911
有形固定資産及びソフトウェア購入 (669) (695)
有形固定資産及びソフトウェア処分 0 3
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の購入 (2,444) (2,821)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の処分及び償還 2,468 2,291
償却原価で測定される社債の購入 (7,541) (8,167)
償却原価で測定される社債の処分及び償還 4,659 3,914
投資活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (3,492) (4,565)
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キャッシュ・フロー計算書（続き）
累計期間
単位：百万米ドル
2023年６月30日 2022年６月30日
財務活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
償却原価で測定される短期借入債務発行(償還)純額 5,555 (10,440)
UBS AG株式に係る配当金の支払
(6,000) (4,200)
(2)
51,141 48,856
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長期借入債務の発行
(2)
(44,091) (36,309)
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長期借入債務の償還
その他の財務活動による正味キャッシュ・フロー (242) (341)
財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) 6,362 (2,433)
キャッシュ・フロー合計
現金及び現金同等物期首残高 195,200 207,755
営業、投資及び財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (16,239) 9,642
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響 1,999 (9,648)
(3)
180,959 207,748
現金及び現金同等物期末残高
(4)
159,343 190,244
内、現金及び中央銀行預け金
内、銀行預け金 12,189 15,625
(5)
9,428 1,880
内、マネー・マーケット・ペーパー
追加情報
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)は以下を含む：
現金による利息受取額 15,024 6,094
現金による利息支払額 11,429 2,732
(6)
1,259 1,059
現金による株式投資、投資信託受益証券及び関連会社に係る配当
(1)
本セクションの変動には為替換算調整および外国為替の影響が除外されており、これらはその他の調整純額の項目に表示されている。
(2)
償却原価（貸借対照表のUBSグループAGからの資金調達に認識される。）及び公正価値（貸借対照表の公正価値での測定を指定された
(3)
その他の金融負債に認識される。）で測定されるUBSグループAGからの資金調達を含む。 現金及び現金同等物のうち、2023年６月30日
及び2022年６月30日現在、それぞれ3,073百万米ドル及び4,434百万米ドル（主として銀行預け金に反映されている。）が使用制限のある
(4)
ものである。UBS AGの2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記22 制限付金融資産及び譲渡金融資産」を参照。
(5)
当初の満期が３ヶ月以内の残高のみを含む。 マネー・マーケット・ペーパーは、貸借対照表上では、公正価値で測定されるトレーディ
ング目的でない保有金融資産（2023年６月30日現在：9,270百万米ドル、2022年６月30日現在：1,516百万米ドル）、償却原価で測定され
るその他の金融資産（2023年６月30日現在：149百万米ドル、2022年６月30日現在：127百万米ドル）、公正価値で測定されるトレーディ
ング目的保有金融資産（2023年６月30日現在：９百万米ドル、2022年６月30日現在：58百万米ドル）、及びその他の包括利益を通じて公
(6)
正価値で測定される金融資産（2023年６月30日現在：０百万米ドル、2022年６月30日現在：180百万米ドル）に含まれる。 投資活動に
よる正味キャッシュ・フロー収入／（支出）に計上された関連会社からの受取配当金を含む。
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キャッシュ・フロー計算書（続き）
累計期間
単位：億円
2023年６月30日 2022年６月30日
営業活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
3,113 5,809
当期純利益／(損失)
当期純利益に含まれている非資金項目及びその他の調整：
1,714 1,312
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損
79 36
信用損失費用／(戻入)
関連会社及び共同支配企業持分純(利益)／損失並びに関連会社の減損 (36) (17)
507
繰延税金費用／(税務上の便益) (92)
投資活動から生じた純損失／(利得) (169) (1,134)
4,496
財務活動から生じた純損失／(利得) (20,943)
13,620
その他の調整純額 (1,746)
(1)
営業活動に係る資産及び負債の変動純額：
4,372
銀行預け金及び銀行に対する負債 (4,828)
19,924 15,787
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引
デリバティブに係る担保金 (7,438) (6,855)
顧客貸出金及び前渡金並びに顧客預金 (21,660) (20,342)
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産及び金融負債並びにデリバティブ金
19,162
(11,259)
融商品
12,007
ブローカレッジ債権及びブローカレッジ債務 (7,820)
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない金融資産並びにその他の金融資産及び
2,157
(1,903)
その他の金融負債
959 4
引当金並びにその他の非金融資産及びその他の非金融負債
支払税金、還付金控除後 (1,180) (1,234)
24,248
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (27,849)
投資活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
51 1,328
子会社、関連会社及び無形資産処分
有形固定資産及びソフトウェア購入 (975) (1,013)
0 4
有形固定資産及びソフトウェア処分
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の購入 (3,562) (4,111)
3,597 3,339
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の処分及び償還
償却原価で測定される社債の購入 (10,989) (11,902)
6,790 5,704
償却原価で測定される社債の処分及び償還
投資活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (5,089) (6,653)
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キャッシュ・フロー計算書（続き）
累計期間
単位：億円
2023年６月30日 2022年６月30日
財務活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
8,095
償却原価で測定される短期借入債務発行(償還)純額 (15,214)
UBS AG株式に係る配当金の支払
(8,744) (6,121)
(2)
74,528 71,198
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長期借入債務の発行
(2)
(64,254) (52,913)
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長期借入債務の償還
その他の財務活動による正味キャッシュ・フロー (353) (497)
9,271
財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (3,546)
キャッシュ・フロー合計
284,465 302,761
現金及び現金同等物期首残高
14,051
営業、投資及び財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出) (23,665)
2,913
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響 (14,060)
(3)
263,712 302,751
現金及び現金同等物期末残高
(4)
232,211 277,243
内、現金及び中央銀行預け金
17,763 22,770
内、銀行預け金
(5)
13,739 2,740
内、マネー・マーケット・ペーパー
追加情報
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)は以下を含む：
21,894 8,881
現金による利息受取額
16,655 3,981
現金による利息支払額
(6)
1,835 1,543
現金による株式投資、投資信託受益証券及び関連会社に係る配当
(1)
本セクションの変動には為替換算調整および外国為替の影響が除外されており、これらはその他の調整純額の項目に表示されている。
(2)
償却原価（貸借対照表のUBSグループAGからの資金調達に認識される。）及び公正価値（貸借対照表の公正価値での測定を指定された
(3)
その他の金融負債に認識される。）で測定されるUBSグループAGからの資金調達を含む。 現金及び現金同等物のうち、2023年６月30日
及び2022年６月30日現在、それぞれ4,478億円及び6,462億円（主として銀行預け金に反映されている。）が使用制限のあるものである。
(4)
UBS AGの2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記22 制限付金融資産及び譲渡金融資産」を参照。 当初の満期が
(5)
３ヶ月以内の残高のみを含む。 マネー・マーケット・ペーパーは、貸借対照表上では、公正価値で測定されるトレーディング目的でな
い保有金融資産（2023年６月30日現在：13,509億円、2022年６月30日現在：2,209億円）、償却原価で測定されるその他の金融資産（2023
年６月30日現在：217億円、2022年６月30日現在：185億円）、公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産（2023年６月30日
現在：13億円、2022年６月30日現在：85億円）、及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産（2023年６月30日現在：
(6)
０億円、2022年６月30日現在：262億円）に含まれる。 投資活動による正味キャッシュ・フロー収入／（支出）に計上された関連会社
からの受取配当金を含む。
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UBS AG期中連結財務書類に対する注記（無監査）
注記１ 会計の基礎
作成の基礎
UBS AG及び子会社（以下総称して「UBS AG」という。）の連結財務書類（以下「当期中財務書類」とい
う。）は、国際会計基準審議会（以下「IASB」という。）により発行されている国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して作成されており、米ドル建で表示されている。当期中財務書類は、IAS第34号
「期中財務報告」 に準拠して作成されている。
当期中財務書類の作成にあたっては、本注記に記載している変更を除いて、2022年12月31日に終了した期間
のUBS AGの連結年次財務書類に適用された会計方針及び評価方法が適用されている。当期中財務書類は監査を
受けておらず、2022年度年次報告書（英文）におけるUBS AGの監査済連結財務書類及び2023年度第２四半期財
務報告書（英文）の「Management report」のセクションとともに閲覧されるべきものである。経営者は、UBS
AGの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローを適正に表示するために必要な全ての調整が行われたと考え
ている。
当期中財務書類を作成するに当たり、経営者は見積りや仮定をする必要があり、それらは報告された資産、
負債、収益、費用の金額並びに偶発資産及び偶発負債の開示に影響を与えている。この見積り及び仮定は、入
手可能な最善の情報に基づいている。将来における実際の結果は、当該見積りと相違する場合があり、相違
は、当期中財務書類に重要な影響を与える場合がある。通常の見直しから生じた見積りの修正は、かかる修正
が発生した期間に認識される。重要な判断を要すると考えられる見積りの不確実性に関する詳細については、
2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記１a 重要な会計方針」を参照。
IFRS第17号 「保険契約」
UBS AGは、2023年１月１日より、IFRS第17号 「保険契約」 を適用している。本基準は、発行した保険契約と
保有している再保険契約から生じる契約上の権利及び義務に係る会計上の要求事項について定めている。当該
適用によるUBS AGの財務書類に対する影響はない。UBS AGは、市場において保険業務を提供していない。
その他のIFRSの修正
UBS AGは、2023年１月１日より、IFRS基準書に係る多数の軽微な修正を適用している。これらの修正による
UBS AGに対する重要な影響はない。
IAS第12号 「法人所得税」 の修正
2023年５月に、IASBはIAS第12号 「法人所得税」 の修正を公表した。本修正により、例外的取り扱いとして、
経済協力開発機構が公表した第２の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法に基づ
き課せられたグローバル税源浸食防止ルール上のトップアップ税については、繰延税金資産（以下「DTA」とい
う。）及び繰延税金負債（以下「DTL」という。）は認識されない。この例外的取り扱いは、本修正が公表され
次第直ちに適用されるため、当期中財務書類及び以後の財務書類に関連する可能性がある。各国で当該ルール
が導入され始めているが、UBS AGでは2023年６月30日現在、この例外的取り扱いを適用したことにより認識し
なかったDTA又はDTLはなかった。IASBは今後この例外的取り扱いを廃止する予定であるが、その具体的な時期
は特定されていない。また、本修正により、トップアップ税に係る新たな開示要求事項も導入されており、UBS
AGの2023年12月31日に終了する事業年度の財務書類から適用される。
為替換算レート
以下の表は、米ドル以外の機能通貨建てのUBS AGの営業活動体に係る財務情報を米ドルに換算するために使
われた主要な為替レートである。
(1)
期末為替レート 平均レート
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2023年６月 2023年３月 2022年６月 2023年６月 2022年６月
2023年６月 2023年３月 2022年12月 2022年６月 30日 31日 30日 30日 30日
30日 31日 31日 30日 終了 終了 終了 累計 累計
現在 現在 現在 現在 四半期 四半期 四半期 期間 期間
１スイス・
1.12 1.09 1.08 1.05 1.11 1.08 1.04 1.10 1.06
フラン
１ユーロ 1.09 1.08 1.07 1.05 1.09 1.08 1.06 1.08 1.09
１英ポンド 1.27 1.23 1.21 1.22 1.24 1.22 1.25 1.24 1.29
100円 0.69 0.75 0.76 0.74 0.71 0.75 0.76 0.73 0.80
(1)
米ドル以外を機能通貨としている営業活動体の月次の損益計算書項目は、月末の為替レートを用いて米ドルに換算されている。開示さ
れている四半期平均レートは、同じ機能通貨を使用しているUBS AGの全ての営業活動体における毎月の収益及び費用の総額に応じて加重
した３ヶ月間の月末の為替レートの平均を表す。個々の事業部門の加重平均レートは、UBS AGの加重平均レートから乖離している場合が
ある。
注記２ セグメント報告
パーソナル＆
グローバル・ インベスト
コーポレート・
ウェルス・ アセット・ メント・ グループ・
バンキング
UBS AG
マネジメント マネジメント バンク ファンクション
単位：百万米ドル
2023年６月30日に終了した
(1)
６ヶ月間
受取利息純額
2,934 1,529 (14) (1,093) (663) 2,694
受取利息以外
6,594 1,163 1,015 5,329 518 14,619
収益合計
9,528 2,692 1,001 4,236 (145) 17,313
信用損失費用／(戻入)
20 26 0 8 0 54
営業費用
7,204 1,379 818 3,639 1,305 14,346
税引前営業利益／(損失)
2,303 1,287 184 588 (1,450) 2,912
税金費用／(税務上の便益)
776
純利益／(損失)
2,136
(1)
2023年６月30日現在
資産合計
375,119 241,726 18,767 363,348 97,357 1,096,318
2022年６月30日に終了した
(1)
６ヶ月間
受取利息純額
2,409 1,057 (7) 104 (182) 3,380
受取利息以外
7,168 1,089 1,958 4,897 37 15,149
収益合計
9,577 2,146 1,950 5,000 (144) 18,529
信用損失費用／(戻入)
(10) 57 0 (24) 2 25
営業費用
7,174 1,260 815 3,729 514 13,492
税引前営業利益／(損失)
2,413 829 1,135 1,295 (660) 5,012
税金費用／(税務上の便益)
1,026
純利益／(損失)
3,986
(1)
2022年12月31日現在
資産合計
388,624 235,330 16,971 391,495 73,016 1,105,436
(1)
UBS AG報告セグメントの詳細については、2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記２ セグメント報告」を参
照。
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注記３ 受取利息純額
2023年
2023年 2023年 2022年 2022年
６月30日 ３月31日 ６月30日 ６月30日 ６月30日
単位：百万米ドル
終了四半期 終了四半期 終了四半期 累計期間
累計期間
(1)
4,804 4,145 1,887 8,949 3,548
貸出金及び前渡金に係る受取利息
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引に係る受取
833 766 209 1,599 327
(2)
利息
償却原価で測定されるその他の金融商品に係る受取利息 276 259 118 535 191
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融
26 23 6 48 47
商品に係る受取利息
キャッシュ・フロー・ヘッジに指定されたデリバティブに係
(457) (376) 160 (833) 413
る受取利息
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定され
5,483 4,815 2,381 10,298 4,526
る金融商品に係る受取利息合計
(3)
3,452 2,909 618 6,361 1,046
借入金及び預金への支払利息
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引に係る支払
474 365 288 839 512
(4)
利息
社債に係る支払利息 656 555 176 1,211 311
リース負債に係る支払利息
25 25 21 50 43
償却原価で測定される金融商品に係る支払利息合計 4,607 3,853 1,103 8,461 1,912
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定
876 962 1,278 1,837 2,614
される金融商品に係る受取利息純額合計
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品及びその他に
430 426 356 856 766
係る受取利息純額
受取利息純額合計
1,305 1,388 1,634 2,694 3,380
(1)
中央銀行預け金、銀行貸出金及び前渡金、顧客貸出金及び前渡金並びにデリバティブに係る差入担保金に係る受取利息、並びに銀行に
(2)
対する負債、顧客預金及びデリバティブに係る受入担保金に係るマイナス利息から成る。 有価証券ファイナンス取引による債権に係る
(3)
受取利息、及び有価証券ファイナンス取引による債務に係るマイナス利息（手数料を含む。）を含む。 銀行に対する負債、デリバティ
ブに係る受入担保金、顧客預金並びにUBSグループAGからの資金調達に係る支払利息、並びに中央銀行預け金、銀行貸出金及び前渡金並び
(4)
にデリバティブに係る差入担保金に係るマイナス利息から成る。 有価証券ファイナンス取引による債務に係る支払利息、及び有価証券
ファイナンス取引による債権に係るマイナス利息（手数料を含む。）を含む。
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注記４ 受取報酬及び手数料純額
2023年 2023年 2022年 2023年 2022年
６月30日 ３月31日 ６月30日 ６月30日 ６月30日
単位：百万米ドル
終了四半期 終了四半期 終了四半期 累計期間 累計期間
引受報酬 131 149 122 280 324
M&A及びコーポレート・ファイナンス報酬 156 178 220 335 456
仲介報酬 800 880 870 1,681 1,948
投資信託報酬 1,179 1,178 1,233 2,357 2,621
ポートフォリオの運用及び関連サービス報酬 2,254 2,210 2,298 4,464 4,761
その他 487 480 492 967 993
(1)
5,008 5,076 5,235 10,083 11,103
受取報酬及び手数料合計
内、経常的な報酬及び手数料 3,496 3,413 3,593 6,909 7,452
内、取引ベースの報酬及び手数料 1,504 1,639 1,632 3,143 3,621
内、成果ベースの報酬及び手数料 7 24 10 31 29
支払報酬及び手数料 419 447 450 866 934
受取報酬及び手数料純額 4,589 4,628 4,785 9,217 10,169
(1)
2023年度第２四半期における第三者からの受取報酬及び手数料として、グローバル・ウェルス・マネジメントで3,134百万米ドル
（2023年度第１四半期：3,145百万米ドル、2022年度第２四半期：3,281百万米ドル）、パーソナル＆コーポレート・バンキングで465百万
米ドル（2023年度第１四半期：449百万米ドル、2022年度第２四半期：422百万米ドル）、アセット・マネジメントで673百万米ドル（2023
年度第１四半期：687百万米ドル、2022年度第２四半期：720百万米ドル）、インベストメント・バンクで731百万米ドル（2023年度第１四
半期：791百万米ドル、2022年度第２四半期：811百万米ドル）及びグループ・ファンクションで４百万米ドル（2023年度第１四半期：３
百万米ドル、2022年度第２四半期：１百万米ドル）を反映している。
注記５ 人件費
2023年 2023年 2022年 2023年 2022年
６月30日 ３月31日 ６月30日 ６月30日 ６月30日
単位：百万米ドル
終了四半期 終了四半期 終了四半期 累計期間 累計期間
(1)
給与及び変動報酬
3,364 3,356 3,316 6,720 7,001
(2)
内、変動報酬－ファイナンシャル・アドバイザー
1,110 1,111 1,122 2,222 2,342
契約社員給与
24 27 30 50 58
社会保険
176 220 164 396 392
退職後給付制度
139 174 137 313 320
その他の人件費
144 122 116 266 225
人件費合計
3,847 3,898 3,762 7,745 7,996
(1) (2)
役職手当を含む。 現金及び繰延報酬で構成され、報酬対象の収益及び在職期間に基づき定型的に算定される。これには、権利確定
のための要件を条件とした、採用時にファイナンシャル・アドバイザーと締結した報酬コミットメントに関連する費用も含まれている。
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注記６ 一般管理費
2023年 2023年 2022年 2023年 2022年
６月30日 ３月31日 ６月30日 ６月30日 ６月30日
単位：百万米ドル
終了四半期 終了四半期 終了四半期 累計期間 累計期間
外部委託費用
121 124 115 245 221
IT費用
128 132 126 260 248
コンサルティング、弁護士及び監査報酬
160 108 123 268 227
不動産及び物流費用
134 119 129 252 253
市場データサービス費用
101 99 89 200 182
マーケティング及びコミュニケーション費用
44 34 43 78 74
旅費及び交際費
51 49 43 101 62
(1)
訴訟、規制上の問題及び類似の問題
55 721 220 776 277
その他
1,649 1,596 1,475 3,245 3,052
内、UBSグループAG又はその子会社から請求される共通業
務費用
1,460 1,385 1,348 2,845 2,738
一般管理費合計
2,443 2,983 2,364 5,425 4,597
(1)
損益計算書で認識された訴訟、規制上の問題及び類似の問題に対する引当金の純増加が反映されている。詳細については、注記15bを
参照。
注記７ 予想信用損失の測定
a）信用損失費用／戻入
2023年度第２四半期の信用損失費用は合計16百万米ドルであった。これは、ステージ１及びステージ２のポ
ジションに関連する信用損失の戻入（純額）10百万米ドルとステージ３のポジションに関連する信用損失費用
（純額）26百万米ドルを反映したものである。
ステージ１及びステージ２の戻入（純額）には、シナリオ関連の戻入（純額）42百万米ドル、主にパーソナ
ル＆コーポレート・バンキング及びインベストメント・バンクにおけるモデルの変更による費用（純額）27百
万米ドル、主にパーソナル＆コーポレート・バンキング及びグローバル・ウェルス・マネジメントの企業向け
及び不動産関連の貸付ポートフォリオ全体にわたるブックの質と規模の変化に伴う追加の費用（純額）５百万
米ドルが含まれている。
ステージ３の信用損失費用（純額）は26百万米ドルであった。これは、主にコモディティ・トレード・ファ
イナンスの一顧客（11百万米ドル）に起因したパーソナル＆コーポレート・バンキングの費用（純額）21百万
米ドル、及び様々な企業向け貸付ポジションに係るECLによるものであった。
b）ECLモデル、シナリオ、シナリオ加重の変更及びモデル適用後の調整
シナリオ及び加重
予想信用損失（以下「ECL」という。）シナリオは、その関連するマクロ経済要因及び市場データとともに、
2023年度第２四半期において、一連のガバナンス会議を通じ、事業部門及び地域全体にわたるUBS AGのリスク
及び財務の専門家からのインプット及びフィードバックを得て、経済及び政治情勢を踏まえてレビューされ
た。
ベースライン・シナリオは2023年６月30日現在の最新のマクロ経済予測に基づき更新された。暦年ベースの
仮定は、以下の表に含まれており、2023年の経済予測は、ユーロ圏及びスイスについてはおおむね横ばいとな
ること、米国についてはより楽観的な予測を示している。2023年度第１四半期に使用したベースラインに比
べ、2023年の住宅価格予測は、米国及びユーロ圏については悲観的な見通しは弱まっているものの、スイスに
ついてはやや悲観的な見通しとなっている。
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2023年度第２四半期の期首に、UBS AGは、2022年度末及び2023年度第１四半期末に適用していたグローバ
ル・クライシス・シナリオを、マイルド・デッド・クライシス・シナリオに置き換えた。最新の経済、市場及
び政治の動向は、マイルドな下向きのシナリオを再度導入することによって、シナリオ一式を最調整すべきで
あ ることを示している。マイルド・デッド・クライシス・シナリオは類似のリスクをカバーするものの、グ
ローバル・クライシス・シナリオよりマイルドな仮定を用いるため、深刻度がより低くなっている。当該シナ
リオは、政治、健全性及び流動性への懸念が新興市場及び周辺ユーロ圏におけるソブリン債の売却を引き起こ
すことを想定している。また、世界経済及び金融市場が悪影響を受け、各国の中央銀行が金融政策を緩めるこ
とが想定されている。
スタグフレーション下の地政学的危機シナリオ及び資産価格のインフレのシナリオは、最新の市場データに
基づき更新されたが、仮定はおおむね同じである。適用されたシナリオ及び加重は以下の表の通りである。
UBS AGは、2023年度第１四半期に適用されたものと同様のシナリオ加重を維持し、置き換えられたグローバ
ル・クライシス・シナリオの代わりに、マイルド・デット・クライシス・シナリオに15％の加重を適用した。
モデル適用後の調整
ステージ１及び２の評価性引当金及び負債性引当金合計は、2023年６月30日現在で551百万米ドルであり、モ
デル適用後の調整（以下「PMA」という。）が131百万米ドル（2023年３月31日現在：128百万米ドル）含まれて
いる。これは、地政学的状況など、不確実性の水準が依然として高いためである。
ショック要因の比較
ベースライン
主要パラメーター 2022年 2023年 2024年
実質GDP成長率(年間変動率)
2.1 1.4 0.1
米国
3.5 0.8 1.0
ユーロ圏
2.1 0.9 1.3
スイス
失業率(％、年間平均)
3.6 3.7 5.1
米国
6.7 6.7 6.9
ユーロ圏
2.2 2.2 2.5
スイス
債券：10年物国債(％、第４四半期)
3.9 3.7 3.6
米ドル
2.6 2.3 2.2
ユーロ
1.6 1.0 0.9
スイス・フラン
不動産(年間変動率、第４四半期)
7.4 (1.9) 2.1
米国
2.8 (1.2) 1.8
ユーロ圏
3.9 (0.5) (1.0)
スイス
経済シナリオ及び適用された加重
割り当てられた加重(％)
ECLシナリオ 2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年６月30日現在
0.0 0.0 0.0
資産価格のインフレ
60.0 60.0 55.0
ベースライン
－ － 25.0
シビア・ロシア・ウクライナ間紛争シナリオ
15.0 － －
マイルド・デッド・クライシス
25.0 25.0 －
スタグフレーション下の地政学的危機シナリオ
－ 15.0 20.0
グローバル・クライシス
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c) ECLに関連する貸借対照表のポジション及びオフバランス・シートのポジション（ECLに係る評価性引当金及
び負債性引当金を含む。）
以下の表は、ECLの要求事項の対象となる金融商品及び特定の非金融商品に関する情報である。償却原価で測
定される金融商品については、帳簿価額は、予想信用損失に係る評価性引当金考慮後の信用リスクに対する最
大エクスポージャーを表す。その他の包括利益を通じて公正価値（以下「FVOCI」という。）で測定される金融
資産もまたECLの対象となる。ただし、償却原価で測定される金融商品とは異なり、これらの金融資産の帳簿価
額からFVOCIで測定される金融商品の予想信用損失に係る評価性引当金は減額されない。むしろ、FVOCIで測定
される金融資産の帳簿価額は、信用リスクに対する最大エクスポージャーを表す。
認識された金融資産に加え、一部のオフバランス・シート金融商品及びその他の信用枠もまたECLの対象であ
る。オフバランス・シート金融商品の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、最大契約額に基づき算出
される。
単位：百万米ドル 2023年６月30日現在
(1)
ECLに係る評価性引当金
帳簿価額
償却原価で測定される金融商品 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
現金及び中央銀行預け金
159,425 159,393 32 0 (10) 0 (10) 0
(2)
21,395 21,239 157 0 (6) (5) (1) 0
銀行貸出金及び前渡金
有価証券ファイナンス取引に
61,977 61,977 0 0 (1) (1) 0 0
よる債権
デリバティブに係る差入担保金
35,068 35,068 0 0 0 0 0 0
顧客貸出金及び前渡金
397,596 378,647 17,204 1,746 (859) (182) (173) (504)
内、住宅ローンのある
163,560 153,443 9,358 758 (154) (44) (87) (23)
個人顧客
内、不動産ファイナンス
50,054 45,959 4,088 7 (44) (21) (23) 0
内、大手法人顧客
13,444 11,792 1,292 359 (179) (37) (29) (113)
内、中小企業の顧客
12,482 10,776 1,293 413 (256) (32) (21) (203)
内、ロンバード
124,511 124,469 0 42 (26) (9) 0 (17)
内、クレジット・カード
1,939 1,502 403 34 (39) (8) (11) (21)
内、コモディティ・トレー
2,193 2,179 0 15 (110) (7) 0 (104)
ド・ファイナンス
償却原価で測定される
52,180 51,650 377 153 (84) (16) (7) (62)
その他の金融資産
内、ファイナンシャル・アド
2,588 2,287 174 126 (55) (6) (2) (47)
バイザーに対する貸出金
償却原価で測定される
727,642 707,974 17,770 1,898 (961) (205) (190) (566)
金融資産合計
その他の包括利益を通じて公正
2,217 2,217 0 0 0 0 0 0
価値で測定される金融資産
ECLの要求事項の適用範囲に含ま
れるオンバランス・シートの
729,859 710,191 17,770 1,898 (961) (205) (190) (566)
金融資産合計
エクスポージャー合計 ECLに係る負債性引当金
オフバランス・シート
(ECL適用範囲内) 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
保証
23,469 22,430 921 118 (37) (12) (7) (17)
内、大手法人顧客
3,367 2,598 690 79 (5) (2) (2) 0
内、中小企業の顧客
1,423 1,218 167 38 (11) (1) (1) (9)
内、金融仲介機関及び
12,874 12,859 15 0 (11) (8) (3) 0
ヘッジ・ファンド
内、ロンバード
3,019 3,019 0 1 (1) 0 0 (1)
内、コモディティ・トレー
2,008 2,008 0 0 (1) (1) 0 0
ド・ファイナンス
取消不能ローン・
40,074 37,920 2,076 78 (93) (54) (38) (2)
コミットメント
内、大手法人顧客
23,220 21,436 1,731 52 (76) (44) (31) (2)
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先日付スタートのリバース・
レポ契約及び有価証券借入契 4,972 4,972 0 0 0 0 0 0
約
無条件に取消可能なローン・コ
44,716 42,915 1,739 63 (43) (34) (9) 0
ミットメント
内、不動産ファイナンス
8,929 8,671 258 0 (6) (6) 0 0
内、大手法人顧客
4,566 4,401 158 7 (6) (3) (3) 0
内、中小企業の顧客
4,963 4,743 179 40 (19) (16) (3) 0
内、ロンバード
8,671 8,670 0 1 0 0 0 0
内、クレジット・カード
9,762 9,274 484 4 (7) (6) (2) 0
内、コモディティ・トレー
534 534 0 0 0 0 0 0
ド・ファイナンス
契約に基づく取消不能な既存貸
3,811 3,802 7 2 (3) (2) 0 0
出金の期間延長
オフバランス・シートの
金融商品及びその他の信用枠 117,043 112,039 4,743 261 (175) (102) (54) (19)
合計
評価性引当金及び
(1,136) (307) (244) (585)
負債性引当金合計
(1)
償却原価で測定される金融資産の帳簿価額は、各ECLに係る評価性引当金控除後の金額である総額のエクスポージャーの合計を示して
(2)
いる。 クレディ・スイスAGに対する78億米ドルを含む。
単位：百万米ドル 2023年３月31日現在
(1)
ECLに係る評価性引当金
帳簿価額
償却原価で測定される金融商品 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
現金及び中央銀行預け金
144,183 144,144 39 0 (12) 0 (12) 0
銀行貸出金及び前渡金
14,773 14,728 45 0 (6) (5) 0 0
有価証券ファイナンス取引によ
60,010 60,010 0 0 (2) (2) 0 0
る債権
デリバティブに係る差入担保金
32,726 32,726 0 0 0 0 0 0
顧客貸出金及び前渡金
395,429 377,266 16,573 1,591 (804) (152) (180) (472)
内、住宅ローンのある個人
159,409 149,701 8,999 709 (171) (43) (103) (25)
顧客
内、不動産ファイナンス
48,672 45,159 3,504 8 (42) (18) (24) 0
内、大手法人顧客
12,943 11,216 1,408 320 (139) (20) (16) (102)
内、中小企業の顧客
13,610 11,781 1,437 392 (243) (29) (25) (189)
内、ロンバード
128,960 128,903 0 57 (26) (9) 0 (17)
内、クレジット・カード
1,831 1,418 381 32 (37) (8) (10) (20)
内、コモディティ・トレー
3,053 3,022 20 10 (96) (5) 0 (91)
ド・ファイナンス
償却原価で測定される
49,289 48,771 372 146 (84) (17) (6) (61)
その他の金融資産
内、ファイナンシャル・アド
2,571 2,323 121 127 (54) (6) (2) (46)
バイザーに対する貸出金
償却原価で測定される
696,411 677,646 17,028 1,737 (908) (176) (198) (534)
金融資産合計
その他の包括利益を通じて公正
2,241 2,241 0 0 0 0 0 0
価値で測定される金融資産
ECLの要求事項の適用範囲に含ま
れるオンバランス・シートの
698,652 679,887 17,028 1,737 (908) (176) (198) (534)
金融資産合計
エクスポージャー合計 ECLに係る負債性引当金
オフバランス・シート
(ECL適用範囲内) 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
保証
22,670 21,670 887 113 (54) (13) (8) (33)
内、大手法人顧客
3,476 2,733 668 75 (19) (2) (3) (14)
内、中小企業の顧客
1,368 1,197 133 38 (11) (1) (1) (9)
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内、金融仲介機関及び
13,076 13,037 38 0 (11) (8) (4) 0
ヘッジ・ファンド
内、ロンバード
2,171 2,170 0 1 (1) 0 0 (1)
内、コモディティ・トレー
1,815 1,815 0 0 (1) (1) 0 0
ド・ファイナンス
取消不能ローン・
39,775 37,261 2,400 114 (113) (57) (56) 0
コミットメント
内、大手法人顧客
23,294 21,263 1,948 83 (95) (47) (49) 0
先日付スタートのリバース・
レポ契約及び有価証券
4,748 4,748 0 0 0 0 0 0
借入契約
無条件に取消可能なローン・コ
41,970 40,206 1,724 40 (44) (36) (8) 0
ミットメント
内、不動産ファイナンス
8,226 8,037 188 0 (6) (6) 0 0
内、大手法人顧客
4,496 4,284 205 7 (5) (3) (2) 0
内、中小企業の顧客
4,898 4,656 214 28 (21) (18) (3) 0
内、ロンバード
8,166 8,165 0 1 0 0 0 0
内、クレジット・カード
9,567 9,078 486 3 (7) (5) (2) 0
内、コモディティ・トレー
370 370 0 0 0 0 0 0
ド・ファイナンス
契約に基づく取消不能な既存貸
4,161 4,126 33 2 (3) (3) 0 0
出金の期間延長
オフバランス・シートの金融商
113,323 108,010 5,044 269 (214) (108) (72) (33)
品及びその他の信用枠合計
評価性引当金及び
(1,121) (284) (271) (567)
負債性引当金合計
(1)
償却原価で測定される金融資産の帳簿価額は、各ECLに係る評価性引当金控除後の金額である総額のエクスポージャーの合計を示して
いる。
単位：百万米ドル 2022年12月31日現在
(1)
ECLに係る評価性引当金
帳簿価額
償却原価で測定される金融商品 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
現金及び中央銀行預け金
169,445 169,402 44 0 (12) 0 (12) 0
銀行貸出金及び前渡金
14,671 14,670 1 0 (6) (5) (1) 0
有価証券ファイナンス取引によ
67,814 67,814 0 0 (2) (2) 0 0
る債権
デリバティブに係る差入担保金
35,033 35,033 0 0 0 0 0 0
顧客貸出金及び前渡金
390,027 372,903 15,587 1,538 (783) (129) (180) (474)
内、住宅ローンのある個人
156,930 147,651 8,579 699 (161) (27) (107) (28)
顧客
内、不動産ファイナンス
46,470 43,112 3,349 9 (41) (17) (23) 0
内、大手法人顧客
12,226 10,733 1,189 303 (130) (24) (14) (92)
内、中小企業の顧客
13,903 12,211 1,342 351 (251) (26) (22) (203)
内、ロンバード
132,287 132,196 0 91 (26) (9) 0 (17)
内、クレジット・カード
1,834 1,420 382 31 (36) (7) (10) (19)
内、コモディティ・トレー
3,272 3,261 0 11 (96) (6) 0 (90)
ド・ファイナンス
償却原価で測定される
53,389 52,829 413 147 (86) (17) (6) (63)
(2)
その他の金融資産
内、ファイナンシャル・アド
2,611 2,357 128 126 (59) (7) (2) (51)
バイザーに対する貸出金
償却原価で測定される
730,379 712,651 16,044 1,685 (890) (154) (199) (537)
金融資産合計
その他の包括利益を通じて公正
2,239 2,239 0 0 0 0 0 0
(2)
価値で測定される金融資産
ECLの要求事項の適用範囲に含ま
れるオンバランス・シートの
732,618 714,889 16,044 1,685 (890) (154) (199) (537)
金融資産合計
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エクスポージャー合計 ECLに係る負債性引当金
オフバランス・シート
(ECL適用範囲内) 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ１ ステージ２ ステージ３
保証
22,167 19,805 2,254 108 (48) (13) (9) (26)
内、大手法人顧客
3,663 2,883 721 58 (26) (2) (3) (21)
内、中小企業の顧客
1,337 1,124 164 49 (5) (1) (1) (3)
内、金融仲介機関及び
11,833 10,513 1,320 0 (12) (8) (4) 0
ヘッジ・ファンド
内、ロンバード
2,376 2,376 0 1 (1) 0 0 (1)
内、コモディティ・トレー
2,121 2,121 0 0 (1) (1) 0 0
ド・ファイナンス
取消不能ローン・
39,996 37,531 2,341 124 (111) (59) (52) 0
コミットメント
内、大手法人顧客
23,611 21,488 2,024 99 (93) (49) (45) 0
先日付スタートのリバース・
レポ契約及び有価証券借入契 3,801 3,801 0 0 0 0 0 0
約
無条件に取消可能なローン・コ
43,677 41,809 1,833 36 (40) (32) (8) 0
ミットメント
内、不動産ファイナンス
8,711 8,528 183 0 (6) (6) 0 0
内、大手法人顧客
4,578 4,304 268 5 (4) (1) (2) 0
内、中小企業の顧客
4,723 4,442 256 26 (19) (16) (3) 0
内、ロンバード
7,855 7,854 0 1 0 0 0 0
内、クレジット・カード
9,390 8,900 487 3 (7) (5) (2) 0
内、コモディティ・トレー
327 327 0 0 0 0 0 0
ド・ファイナンス
契約に基づく取消不能な既存貸
4,696 4,600 94 2 (2) (2) 0 0
出金の期間延長
オフバランス・シートの金融商
114,337 107,545 6,522 270 (201) (106) (69) (26)
品及びその他の信用枠合計
評価性引当金及び
(1,091) (260) (267) (564)
負債性引当金合計
(1)
償却原価で測定される金融資産の帳簿価額は、各ECLに係る評価性引当金控除後の金額である総額のエクスポージャーの合計を示して
(2)
いる。 過年度までその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類されていた資産のポートフォリオは、2022年４
月１日以降、償却原価で測定されるその他の金融資産に振り替えられた。詳細については、注記10aを参照。
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以下の表は、UBS AGの中核業務の貸出ポートフォリオ（すなわち、 顧客貸出金及び前渡金 並びに ファイナン
シャル・アドバイザーに対する貸出金 ）及び関連するオフバランス・シートのエクスポージャーに関するECLの
総額のエクスポージャー及びECLカバレッジ比率の情報を示している。 現金及び中央銀行預け金 、 銀行貸出金及
び前渡金 、 有価証券ファイナンス取引による債権 、 デリバティブに係る差入担保金 、並びに その他の包括利益
を通じて公正価値で測定される金融資産 は、ECLに対する感応度が低いため、以下の表には含めていない。
ECLカバレッジ比率は、ECLに係る評価性引当金及び負債性引当金を関連するエクスポージャーの帳簿価額
（総額）で割って算出している。
中核業務の貸出金ポートフォリオのカバレッジ比率
2023年６月30日現在
帳簿価額(総額) ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オンバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
163,714 153,488 9,445 781 9 3 92 8 298
不動産ファイナンス
50,098 45,980 4,111 7 9 5 55 9 26
不動産貸付合計
213,812 199,468 13,556 788 9 3 80 8 296
大手法人顧客
13,622 11,829 1,320 472 131 31 217 50 2,391
中小企業の顧客
12,737 10,808 1,313 616 201 29 157 43 3,298
企業向け貸付合計
26,360 22,637 2,634 1,089 165 30 187 47 2,904
ロンバード
124,537 124,478 0 59 2 1 0 1 2,873
クレジット・カード
1,978 1,510 413 55 199 53 255 97 3,821
コモディティ・トレード・
2,304 2,185 0 118 479 30 351 30 8,770
ファイナンス
その他の顧客貸出金及び前
29,466 28,550 773 142 17 9 47 10 1,642
渡金
ファイナンシャル・アドバ
2,643 2,293 177 173 208 24 140 33 2,707
イザーに対する貸出金
その他の貸出金合計
160,927 159,017 1,363 547 18 3 122 4 3,872
(1)
401,098 381,122 17,553 2,423 23 5 100 9 2,275
合計
エクスポージャーの総額 ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オフバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
6,406 6,072 324 11 6 5 22 6 60
不動産ファイナンス
9,757 9,477 280 0 6 8 0 6 0
不動産貸付合計
16,163 15,549 603 11 6 7 0 6 60
大手法人顧客
31,238 28,520 2,580 138 28 17 141 28 132
中小企業の顧客
7,309 6,814 400 95 53 28 257 41 994
企業向け貸付合計
38,547 35,334 2,980 233 33 19 156 30 482
ロンバード
13,912 13,910 0 1 1 1 0 1 0
クレジット・カード
9,762 9,274 484 4 7 6 37 8 0
コモディティ・トレード・
2,555 2,555 0 0 2 2 0 2 0
ファイナンス
金融仲介機関及びヘッジ・
18,519 18,139 380 0 7 5 90 7 0
ファンド
その他のオフバランス・
12,613 12,306 296 11 14 6 95 8 0
シートのコミットメント
その他の貸出金合計
57,361 56,184 1,160 17 7 4 69 5 0
(2)
112,071 107,067 4,743 261 16 10 114 14 737
合計
オンバランス・シート及びオ
513,169 488,189 22,296 2,684 21 6 103 10 2,125
(3)
フバランス・シート合計
84/145
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(1)
顧客貸出金及び前渡金及びファイナンシャル・アドバイザーに対する貸出金を含み、貸借対照表上の表示科目「償却原価で測定される
(2) (3)
その他の資産」に表示されている。 先日付スタートのリバース・レポ契約及び有価証券借入契約を除く。 オンバランス・シートの
エクスポージャー、オフバランス・シートのエクスポージャーの総額（想定元本）、及び関連するECLカバレッジ比率（bps）を含む。
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半期報告書
2023年３月31日現在
帳簿価額(総額) ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オンバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
159,580 149,744 9,102 734 11 3 113 9 344
不動産ファイナンス
48,714 45,177 3,529 8 9 4 69 9 22
不動産貸付合計
208,294 194,921 12,631 742 10 3 101 9 341
大手法人顧客
13,082 11,236 1,424 422 106 18 115 29 2,424
中小企業の顧客
13,853 11,811 1,461 581 175 25 168 41 3,253
企業向け貸付合計
26,936 23,047 2,886 1,003 142 22 142 35 2,904
ロンバード
128,985 128,912 0 74 2 1 0 1 2,286
クレジット・カード
1,868 1,426 391 52 201 56 255 99 3,793
コモディティ・トレード・
3,149 3,028 20 101 305 18 11 17 9,001
ファイナンス
その他の顧客貸出金及び前
27,002 26,085 825 92 18 7 24 8 3,117
渡金
ファイナンシャル・アドバ
2,626 2,329 123 174 206 26 145 32 2,659
イザーに対する貸出金
その他の貸出金合計
163,630 161,778 1,360 492 16 3 101 4 4,109
(1)
398,859 379,746 16,876 2,237 22 4 108 9 2,319
合計
エクスポージャーの総額 ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オフバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
6,377 6,163 212 3 6 5 28 6 340
不動産ファイナンス
9,298 9,101 197 0 7 8 0 7 0
不動産貸付合計
15,675 15,263 409 3 6 7 0 6 340
大手法人顧客
31,375 28,390 2,821 165 38 18 190 34 830
中小企業の顧客
7,674 7,124 470 80 55 30 245 44 1,114
企業向け貸付合計
39,049 35,514 3,290 245 41 21 198 36 923
ロンバード
12,456 12,455 0 1 1 1 0 1 0
クレジット・カード
9,567 9,078 486 3 8 6 36 8 0
コモディティ・トレード・
2,187 2,187 0 0 4 4 0 4 0
ファイナンス
金融仲介機関及びヘッジ・
18,159 17,680 479 0 7 5 80 7 0
ファンド
その他のオフバランス・
11,483 11,086 380 17 18 7 66 9 0
シートのコミットメント
その他の貸出金合計
53,852 52,485 1,345 22 8 5 60 6 0
(2)
108,576 103,263 5,044 269 20 10 143 17 1,232
合計
オンバランス・シート及びオ
507,435 483,009 21,920 2,506 21 6 116 10 2,202
(3)
フバランス・シート合計
(1)
顧客貸出金及び前渡金及びファイナンシャル・アドバイザーに対する貸出金を含み、貸借対照表上の表示科目「償却原価で測定される
(2) (3)
その他の資産」に表示されている。 先日付スタートのリバース・レポ契約及び有価証券借入契約を除く。 オンバランス・シートの
エクスポージャー、オフバランス・シートのエクスポージャーの総額（想定元本）、及び関連するECLカバレッジ比率（bps）を含む。
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半期報告書
2022年12月31日現在
帳簿価額(総額) ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オンバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
157,091 147,678 8,686 727 10 2 123 9 381
不動産ファイナンス
46,511 43,129 3,372 9 9 4 70 9 232
不動産貸付合計
203,602 190,807 12,059 736 10 2 108 9 379
大手法人顧客
12,356 10,757 1,204 395 105 22 120 32 2,325
中小企業の顧客
14,154 12,237 1,364 553 177 22 161 36 3,664
企業向け貸付合計
26,510 22,994 2,567 949 144 22 142 34 3,106
ロンバード
132,313 132,205 0 108 2 1 0 1 1,580
クレジット・カード
1,869 1,427 393 50 190 46 256 91 3,779
コモディティ・トレード・
3,367 3,266 0 101 285 18 0 18 8,901
ファイナンス
その他の顧客貸出金及び前
23,149 22,333 748 68 18 6 38 7 3,769
渡金
ファイナンシャル・アドバ
2,670 2,364 130 176 221 28 124 33 2,870
イザーに対する貸出金
その他の貸出金合計
163,368 161,595 1,270 503 16 3 114 3 4,016
(1)
393,480 375,396 15,896 2,188 21 4 114 8 2,398
合計
エクスポージャーの総額 ECLカバレッジ
(百万米ドル) (bps)
ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ ステージ
オフバランス・シート 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ １＆２ ３
住宅ローンのある個人顧客
6,535 6,296 236 3 5 4 18 4 1,183
不動産ファイナンス
10,054 9,779 275 0 6 7 0 6 0
不動産貸付合計
16,589 16,075 511 3 6 6 2 6 1,288
大手法人顧客
32,126 28,950 3,013 163 38 18 165 32 1,263
中小企業の顧客
7,122 6,525 499 98 47 30 214 43 304
企業向け貸付合計
39,247 35,475 3,513 260 40 20 172 34 903
ロンバード
12,919 12,918 0 1 2 1 0 1 0
クレジット・カード
9,390 8,900 487 3 7 5 36 7 0
コモディティ・トレード・
2,459 2,459 0 0 3 3 0 3 0
ファイナンス
金融仲介機関及びヘッジ・
18,128 16,464 1,664 0 7 6 25 7 0
ファンド
その他のオフバランス・
11,803 11,454 346 3 11 8 68 9 0
シートのコミットメント
その他の貸出金合計
54,700 52,195 2,498 7 6 5 33 6 0
(2)
110,537 103,745 6,522 270 18 10 106 16 980
合計
オンバランス・シート及びオ
504,016 479,140 22,418 2,458 21 5 112 10 2,242
(3)
フバランス・シート合計
(1)
顧客貸出金及び前渡金及びファイナンシャル・アドバイザーに対する貸出金を含み、貸借対照表上の表示科目「償却原価で測定される
(2) (3)
その他の資産」に表示されている。 先日付スタートのリバース・レポ契約及び有価証券借入契約を除く。 オンバランス・シートの
エクスポージャー、オフバランス・シートのエクスポージャーの総額（想定元本）、及び関連するECLカバレッジ比率（bps）を含む。
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半期報告書
注記８ 公正価値測定
a)公正価値ヒエラルキー
公正価値で測定される金融及び非金融資産・負債の公正価値ヒエラルキー区分は、以下の表の通り要約され
る。
2023年度上半期において、全報告期間を通じて保有していた資産及び負債のレベル２からレベル１への振
替、又はレベル１からレベル２への振替は重要ではなかった。
(1)
市場相場価格又は評価技法による公正価値の決定
2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31現在
レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル
１ ２ ３ 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ ３ 合計
単位：百万米ドル
継続的に公正価値で測定される金融資産
公正価値で測定されるトレーディン
104,834 13,871 1,527 120,232 104,793 12,118 1,099 118,009 96,263 10,284 1,488 108,034
グ目的保有金融資産
内、資本性金融商品 90,318 453 130 90,901 87,722 295 177 88,193 83,095 789 126 84,010
内、国債 7,500 2,119 12 9,631 8,902 1,534 23 10,460 5,496 950 18 6,464
内、投資信託受益証券 6,123 726 10 6,859 7,187 536 10 7,733 6,673 596 61 7,330
内、社債及び地方債 889 9,531 438 10,859 977 7,702 442 9,121 976 6,509 541 8,026
内、貸出金 0 941 821 1,763 0 1,812 329 2,141 0 1,179 628 1,807
内、資産担保証券 4 101 115 220 4 239 118 360 22 261 114 397
1,042 121,686 1,318 124,046 879 112,066 1,309 114,253 769 147,876 1,464 150,109
デリバティブ金融商品
内、外国為替 551 58,332 5 58,889 515 51,733 3 52,251 575 84,882 2 85,459
内、金利 0 38,982 492 39,474 0 36,339 398 36,737 0 39,345 460 39,805
内、株式／株式指数 0 21,944 433 22,378 1 21,180 578 21,759 1 21,542 653 22,195
内、クレジット 0 1,001 361 1,362 0 944 309 1,253 0 719 318 1,038
内、コモディティ 0 1,371 24 1,394 0 1,780 20 1,800 0 1,334 30 1,365
ブローカレッジ債権 0 21,218 0 21,218 0 21,025 0 21,025 0 17,576 0 17,576
公正価値で測定されるトレーディン
31,296 28,577 3,841 63,714 32,279 30,398 3,834 66,511 26,572 29,110 3,725 59,408
グ目的保有でない金融資産
内、ユニットリンク型投資契約金
14,740 164 0 14,904 14,004 97 0 14,101 13,071 1 0 13,072
融資産
内、社債及び地方債 61 11,730 236 12,026 86 13,601 241 13,928 35 14,101 230 14,366
内、国債 16,144 3,976 0 20,120 17,824 3,140 0 20,965 13,103 3,638 0 16,741
内、貸出金 0 3,766 819 4,585 0 3,706 810 4,516 0 3,602 736 4,337
内、有価証券ファイナンス取引 0 8,751 105 8,856 0 9,670 108 9,779 0 7,590 114 7,704
内、オークション・レート証券 0 0 1,321 1,321 0 0 1,321 1,321 0 0 1,326 1,326
内、投資信託受益証券 321 190 210 720 295 183 288 766 307 178 190 675
内、資本性金融商品 29 0 990 1,020 70 0 879 949 57 0 792 849
継続的にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
その他の包括利益を通じて公正
65 2,152 0 2,217 60 2,181 0 2,241 57 2,182 0 2,239
価値で測定される金融資産
内、コマーシャル・ペーパー及び
0
譲渡性預金 1,926 0 1,926 0 1,921 0 1,921 0 1,878 0 1,878
内、社債及び地方債 65 217 0 282 60 233 0 293 57 278 0 335
継続的に公正価値で測定される非金融資産
貴金属及びその他の現物コモディ
4,426 0 0 4,426 4,506 0 0 4,506 4,471 0 0 4,471
ティ
非継続的に公正価値で測定される非金融資産
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(2)
0 0 16 16 0 0 18 18 0 0 21 21
その他の非金融資産
公正価値で測定される資産合計 141,663 187,505 6,701 335,870 142,516 177,787 6,260 326,563 128,132 207,028 6,698 341,858
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(1)
市場相場価格又は評価技法による公正価値の決定 （続き）
2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31現在
レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル レベル
１ ２ ３ 合計 １ ２ ３ 合計 １ ２ ３ 合計
単位：百万米ドル
継続的に公正価値で測定される金融負債
公正価値で測定されるトレーディン
29,147 6,330 139 35,616 28,332 5,941 101 34,374 23,578 5,823 114 29,515
グ目的保有金融負債
内、資本性金融商品 20,572 303 73 20,947 19,411 370 58 19,839 16,521 352 78 16,951
内、社債及び地方債 31 5,217 61 5,308 33 4,610 38 4,681 36 4,643 27 4,707
内、国債 7,487 737 0 8,224 7,919 728 0 8,647 5,880 706 1 6,587
内、投資信託受益証券 1,057 45 3 1,106 969 204 3 1,176 1,141 84 3 1,229
974 124,250 2,144 127,367 967 113,051 2,095 116,113 640 152,582 1,684 154,906
デリバティブ金融商品
内、外国為替 565 59,112 40 59,718 529 52,706 33 53,267 587 87,897 24 88,508
内、金利 0 37,861 133 37,994 0 34,317 360 34,677 0 37,429 116 37,545
内、株式／株式指数 0 24,398 1,665 26,064 1 23,207 1,365 24,573 0 24,963 1,184 26,148
内、クレジット 0 1,267 260 1,527 0 1,057 286 1,343 0 920 279 1,199
内、コモディティ 0 1,511 30 1,541 0 1,592 33 1,625 0 1,309 52 1,361
継続的に公正価値での測定を指定された金融負債
公正価値での測定を指定された
0 43,357 0 43,357 0 43,911 0 43,911 0 45,085 0 45,085
ブローカレッジ債務
公正価値での測定を指定された社債 0 68,909 9,832 78,741 0 65,845 9,130 74,974 0 62,603 9,240 71,842
公正価値での測定を指定された
0 29,204 2,221 31,425 0 26,083 1,935 28,018 0 30,055 1,978 32,033
その他の金融負債
内、ユニットリンク型投資に係る
0 15,055 0 15,055 0 14,243 0 14,243 0 13,221 0 13,221
金融負債
0 11,344 0 11,344 0 9,707 0 9,707 0 15,333 0 15,333
内、有価証券ファイナンス取引
内、UBSグループAGからの資金調
0 979 1,320 2,299 0 903 1,356 2,259 0 508 1,287 1,796
達
内、債券及びその他(店頭) 0 1,826 901 2,727 0 1,230 579 1,809 0 993 691 1,684
公正価値で測定される負債合計 30,121 272,049 14,336 316,506 29,299 254,831 13,260 297,391 24,219 296,148 13,015 333,382
(1)
区分処理された組込デリバティブは、貸借対照表上で主契約と同じ項目に表示され、この表から除外されている。これらのデリバティ
(2)
ブの公正価値は、表示期間において重要ではなかった。 その他の非金融資産は主に、売却目的で保有する不動産及びその他の非流動資
産で構成されている。当該資産は、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のいずれか低い価額で測定される。
b）評価調整
次の表は、各期間の繰延Day1損益リザーブの変動を要約したものである。
繰延Day1損益は、通常、同等の商品の価格若しくは原パラメーターが観察可能となった時点又は当該取引が
クローズアウトされた時点で 純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係るその他の収益純額 に計上さ
れる。
繰延Day1損益リザーブ
終了四半期 累計期間
2023年 2023年 2022年 2023年 2022年
単位：百万米ドル
６月30日 ３月31日 ６月30日 ６月30日 ６月30日
期首リザーブ残高
399 422 425 422 418
新規取引で繰り延べられた利益／(損失)
71 91 86 162 161
損益計算書で認識された(利益)／損失
(75) (113) (58) (188) (127)
為替換算調整
(1) 0 (1) (1) (1)
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期末リザーブ残高
396 399 451 396 451
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次の表は、貸借対照表で認識されたその他の評価調整リザーブを要約したものである。
貸借対照表上のその他の評価調整リザーブ
2023年 2023年 2022年
単位：百万米ドル ６月30日現在 ３月31日現在 12月31日現在
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信用
調整
405 624 556
内、公正価値での測定を指定された社債
115 276 289
内、公正価値での測定を指定されたその他の金融負債
290 347 266
(1)
信用評価調整
(34) (33) (33)
調達評価調整
(102) (108) (50)
負債評価調整
4 6 4
その他の評価調整
(726) (801) (839)
内、流動性
(275) (299) (311)
内、モデルの不確実性
(451) (502) (529)
(1)
当該金額は、債務不履行に陥った相手方に対するリザーブを含まない。
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c）レベル３商品：評価技法及びインプット
次の表は、重要なレベル３資産及び負債、並びに公正価値の測定に用いられた評価技法、当該評価技法に使
用された2023年６月30日現在重要かつ観察不能とみなされたインプット及びかかる観察不能なインプットの値
のレンジを表示している。
値のレンジとは、評価技法に使用される最高レベルと最低レベルのインプットを表している。従って、この
レンジは特定のインプット又はUBS AGの見積りや仮定の合理性に関する評価に係る不確実性のレベルではな
く、UBS AGが保有する関連する資産・負債の基本的な特性を反映している。
以下の表に開示されている重要な観察不能なインプットは、2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセク
ションの「注記20 公正価値測定」に記載されているものと一致している。
レベル３資産及び負債の公正価値測定に使用される評価技法及びインプット
公正価値 インプットのレンジ
資産 負債
2023年６月30日現在 2022年12月31日現在
重要な
2023年 2022年 2023年 2022年
観察不能な 加重平 加重平均
６月30日 12月31日 ６月30日 12月31日
(1) (2) (2) (1)
単位：十億米ドル 現在 現在 現在 現在 評価技法 インプット 最低値 最高値 均値 最低値 最高値 値 単位
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産／負債、公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない金融資産
市場類似商
品の相対的
社債及び地方債 0.7 0.8 0.1 0.0 価値 債券相当価格 4 99 73 14 112 85 ポイント
割引期待
キャッ
シュ・フ ディスカウン ベーシス・
ロー ト・マージン 391 391 412 412 ポイント
売買された貸出金、
公正価値で測定さ
れる貸出金、ロー 市場類似商
ン・コミットメン 品の相対的 貸出金
ト及び保証 1.8 1.7 0.0 0.0 価値 相当価格 34 100 98 30 100 97 ポイント
割引期待
キャッ
シュ・フ 信用 ベーシス・
ロー スプレッド 200 275 249 200 200 200 ポイント
市場類似商
品及び証券 信用 ベーシス・
化モデル スプレッド 165 1,544 349 145 1,350 322 ポイント
割引期待
キャッ
オークション・
シュ・フ 信用 ベーシス・
レート証券 1.3 1.3 ロー スプレッド 115 209 156 115 196 144 ポイント
市場類似商
品の相対的
(3)
投資信託受益証券 0.2 0.3 0.0 0.0 価値 純資産価値
市場類似商
品の相対的
(3)
資本性金融商品 1.1 0.9 0.1 0.1 価値 価格
公正価値での測定を
(4)
指定された社債 9.8 9.2
割引期待
公正価値での測定を キャッ
指定されたその他 シュ・フ 資金調達 ベーシス・
の金融負債 2.2 2.0 ロー スプレッド 25 175 23 175 ポイント
デリバティブ
金融商品
オプショ 金利のボラ ベーシス・
金利 0.5 0.5 0.1 0.1 ン・モデル ティリティ 69 129 75 143 ポイント
割引期待
キャッ
シュ・フ 信用 ベーシス・
クレジット 0.4 0.3 0.3 0.3 ロー スプレッド 9 538 9 565 ポイント
債券相当価格 3 281 3 277 ポイント
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オプショ 株式配当
株式／株式指数 0.4 0.7 1.7 1.2 ン・モデル 利回り 0 9 0 20 ％
株式、株価
及びその他の
指数のボラ
ティリティ 4 138 4 120 ％
株式／
(29)
為替相関 (40) 84 84 ％
株式／
(25) (25)
株式相関 99 100 ％
(1)
重要な観察不能なインプットのレンジは、ポイント、パーセント（％）及びベーシス・ポイントで表示される。ポイントは額面に対す
(2)
る割合である（例えば、100ポイントとは、額面の100％である。）。 デリバティブ以外の金融商品の大部分には加重平均値が表示され
ている。この加重平均値は、各金融商品の公正価値に基づいてインプットを加重することにより算定されている。公正価値での測定を指
(3)
定されたその他の金融負債に係るインプットの加重平均値は、重要な意味を持たないため、表示されていない。 インプットのレンジ
(4)
は、投資の性質が多様であり、予想される値が分散しているため、開示されていない。 公正価値での測定を指定された社債は主にUBS
AG仕組債で構成される。これには、満期が不定の債券（様々な株式及び為替に係る基礎となるリスクを伴う。）並びに金利連動債及びク
レジット・リンク債が含まれる。これらは全て、観察不能とみなされる組込デリバティブのパラメーターを有する。対応するデリバティ
ブのパラメーターは、上記の表のそれぞれのデリバティブの項目に表示されている。
d）レベル３商品：観察不能なインプットの仮定の変更に対する感応度
以下の表は、合理的に利用可能な代替的仮定を反映するように１つ又は複数の観察不能なインプットを変更
した場合、公正価値が大幅に変動すると推測される、レベル３に分類された金融資産と金融負債、及びその変
更による影響の見積額を要約したものである。
以下に示すこの感応度のデータは、貸借対照表日現在におけるレベル３のインプットの合理的に利用可能な
代替値に基づく評価の不確実性の見積りを表しており、ストレス・シナリオの影響の見積りを表すものではな
い。一般的に、これらの金融資産及び金融負債はレベル１から３のインプットの組合せに影響を受ける。レベ
ル１か２のパラメーターとレベル３のパラメーター間（例：通常、レベル１かレベル２である金利と通常、レ
ベル３である期限前償還率との間）には明白な相互依存性が存在する場合があるが、このような相互依存性は
以下の表に組み込まれていない。以下に記載されるレベル３パラメーター間の直接的相互関係は、評価の不確
実性の重要な要素ではない。
(1)
観察不能なインプットの仮定の変更に対する公正価値測定の感応度
2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31日現在
単位：百万米ドル 有利な変動 不利な変動 有利な変動 不利な変動 有利な変動 不利な変動
売買された貸出金、公正価値で測定される貸出金、ローン・コミッ
12 (6) 12 (13) 19 (12)
トメント及び保証
有価証券ファイナンス取引
27 (18) 27 (29) 33 (37)
オークション・レート証券
44 (44) 45 (45) 46 (46)
資産担保証券
29 (28) 29 (27) 27 (27)
資本性金融商品 193 (169) 188 (164) 183 (161)
金利デリバティブ(純額) 5 (18) 20 (13) 18 (12)
クレジット・デリバティブ(純額) 4 (3) 3 (5) 3 (4)
外国為替デリバティブ(純額) 6 (6) 4 (5) 10 (5)
株式／株式指数デリバティブ(純額) 350 (318) 371 (338) 361 (330)
その他 60 (56) 93 (105) 39 (62)
合計 730 (666) 791 (744) 738 (696)
(1)
発行済及びOTCの負債性金融商品の感応度は、対応するデリバティブ又はその他に報告されている。
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e）レベル３商品：期中の変動
次の表は、継続的に公正価値で測定される重要なレベル３資産及び負債の追加情報を示したものである。レ
ベル３資産及び負債は公正価値ヒエラルキーのレベル１又はレベル２に分類される商品でヘッジされる場合が
あることから、表に計上された実現及び未実現の利得及び損失には、関連するヘッジ活動の影響が含まれない
ことがある。さらに、評価は通常、観察可能なパラメーターと観察不能なパラメーターの両方から算定される
ため、表に表示された実現及び未実現の利得及び損失は、レベル３のインプットから生じるものに限定されな
い。
レベル３へ／レベル３から振り替えられた資産及び負債は、かかる資産及び負債が当年度の期首時点ですで
に振り替えられていたものとして表示されている。
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レベル３商品の変動
内、期末
包括利益 現在で保
に含まれ 有される
る純利 商品に関 レベル３ レベル３
期首 得／損失 連するも への からの 期末
(1)
単位：十億米ドル 残高 の 購入 売却 発行 決済 振替 振替 為替換算 残高
2023年６月30日に終了した
(2)
６ヶ月間
公正価値で測定されるトレーディング
目的保有金融資産 1.5 0.0 (0.0) 0.2 (0.7) 0.7 0.0 0.1 (0.3) 0.0 1.5
(0.0) (0.0) 0.0 (0.0) 0.0 0.0 0.0 (0.0) 0.0 0.0
内、投資信託受益証券 0.1
(0.0) (0.0) 0.1 (0.2) 0.0 0.0 0.0 (0.0) 0.0 0.4
内、社債及び地方債 0.5
0.0 0.0 0.0 (0.3) 0.7 0.0 0.0 (0.2) 0.0 0.8
内、貸出金 0.6
デリバティブ金融商品－資産 1.5 (0.2) (0.2) 0.0 0.0 0.4 (0.2) 0.1 (0.2) 0.0 1.3
0.0 (0.0) 0.0 0.0 0.1 (0.0) 0.0 (0.0) (0.0) 0.5
内、金利 0.5
(0.2) (0.1) 0.0 0.0 0.3 (0.2) 0.0 (0.2) (0.0) 0.4
内、株式／株式指数 0.7
(0.1) (0.1) 0.0 0.0 0.1 (0.0) 0.0 (0.0) 0.0 0.4
内、クレジット 0.3
公正価値で測定されるトレーディング
3.7 0.0 0.0 0.5 (0.4) 0.0 0.0 0.1 (0.1) 0.0 3.8
目的保有でない金融資産
0.0 0.0 0.2 (0.0) 0.0 0.0 0.0 (0.1) (0.0) 0.8
内、貸出金 0.7
0.0 0.0 0.0 (0.0) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.3
内、オークション・レート証券 1.3
0.0 0.0 0.2 (0.1) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.0
内、資本性金融商品 0.8
デリバティブ金融商品－負債 1.7 0.2 0.2 0.0 0.0 0.7 (0.3) 0.1 (0.3) 0.0 2.1
(0.0) 0.0 0.0 0.0 0.1 (0.1) 0.0 0.0 0.0 0.1
内、金利 0.1
0.2 0.2 0.0 0.0 0.5 (0.2) 0.0 (0.1) 0.0 1.7
内、株式／株式指数 1.2
(0.0) (0.0) 0.0 0.0 0.1 0.0 0.1 (0.2) (0.0) 0.3
内、クレジット 0.3
公正価値での測定を指定された社債 9.2 0.5 0.4 0.0 0.0 2.3 (2.0) 0.6 (0.8) (0.0) 9.8
公正価値での測定を指定されたその他
2.0 0.1 0.1 0.0 0.0 0.2 (0.0) 0.0 (0.0) (0.0) 2.2
の金融負債
2022年６月30日に終了した６ヶ月間
公正価値で測定されるトレーディング
目的保有金融資産 2.3 (0.1) (0.2) 0.3 (1.3) 1.0 0.0 0.1 (0.3) (0.0) 1.9
内、投資信託受益証券 0.0 (0.0) (0.0) 0.0 (0.0) 0.0 0.0 0.0 (0.0) (0.0) 0.0
内、社債及び地方債 0.6 (0.0) (0.0) 0.2 (0.1) 0.0 0.0 0.0 (0.0) (0.0) 0.7
内、貸出金 1.4 (0.1) (0.1) 0.0 (1.2) 1.0 0.0 0.0 (0.2) (0.0) 1.0
デリバティブ金融商品－資産 1.1 0.5 0.6 0.0 0.0 0.5 (0.4) 0.2 (0.2) (0.0) 1.8
内、金利 0.5 0.1 0.1 0.0 0.0 0.0 (0.1) 0.1 (0.1) (0.0) 0.4
内、株式／株式指数 0.4 0.3 0.3 0.0 0.0 0.2 (0.2) 0.0 (0.0) (0.0) 0.7
内、クレジット 0.2 0.1 0.1 0.0 0.0 0.2 (0.0) 0.1 0.0 0.0 0.6
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公正価値で測定されるトレーディング
4.2 0.1 0.1 0.6 (0.6) 0.0 (0.0) 0.0 (0.1) (0.1) 4.2
目的保有でない金融資産
内、貸出金 0.9 (0.0) (0.0) 0.5 (0.2) 0.0 0.0 0.0 (0.1) (0.0) 1.0
内、オークション・レート証券 1.6 0.1 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.6
内、資本性金融商品 0.7 0.0 0.0 0.0 (0.1) 0.0 0.0 0.0 0.0 (0.0) 0.7
デリバティブ金融商品－負債 2.2 (0.6) (0.6) 0.0 0.0 0.9 (0.8) 0.1 (0.1) (0.1) 1.7
内、金利 0.3 (0.2) (0.2) 0.0 0.0 0.1 (0.0) 0.0 0.0 (0.0) 0.1
内、株式／株式指数 1.5 (0.3) (0.3) 0.0 0.0 0.6 (0.7) 0.0 (0.1) (0.0) 1.1
内、クレジット 0.3 (0.1) (0.1) 0.0 0.0 0.1 0.0 0.1 (0.0) (0.0) 0.4
公正価値での測定を指定された社債 11.9 (1.9) (1.6) 0.0 0.0 4.2 (2.7) 0.7 (1.3) (0.4) 10.5
公正価値での測定を指定されたその他
3.2 (0.7) (0.7) 0.0 0.0 0.2 (0.1) 0.0 (0.2) (0.0) 2.4
の金融負債
(1)
包括利益に含まれる純利得／損失は、損益計算書の受取利息純額及び純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係るその他の収
益純額、また、包括利益計算書の公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の信用による利得／(損失)、税効果前に認識されて
(2)
いる。 2023年６月30日現在のレベル３資産の合計は、67億米ドル（2022年12月31日現在：67億米ドル）であった。2023年６月30日現在
のレベル３負債の合計は、143億米ドル（2022年12月31日現在：130億米ドル）であった。
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f）公正価値で測定されない金融商品
以下の表は、公正価値で測定されない金融商品の見積公正価値を反映している。公正価値で測定されない金
融商品の公正価値の見積もりを決定する際に適用される評価原則は、2022年度年次報告書の「連結財務書類」
のセクションの「注記20 公正価値測定」に記載されているものと一致している。
公正価値で測定されない金融商品
2023年６月30日現在 2023年３月31日現在 2022年12月31日現在
帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
単位：十億米ドル
資産
現金及び中央銀行預け金
159.4 159.4 144.2 144.2 169.4 169.4
銀行貸出金及び前渡金
21.4 21.4 14.8 14.8 14.7 14.6
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による債
62.0 62.0 60.0 60.0 67.8 67.8
権
デリバティブに係る差入担保金
35.1 35.1 32.7 32.6 35.0 35.0
顧客貸出金及び前渡金
397.6 385.1 395.4 383.8 390.0 377.7
償却原価で測定されるその他の金融資産
52.2 51.8 49.3 49.0 53.4 51.0
負債
銀行に対する負債
16.3 16.3 13.6 13.6 11.6 11.6
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による債
12.3 12.3 9.9 9.9 4.2 4.2
務
デリバティブに係る受入担保金
31.4 31.4 32.2 32.2 36.4 36.4
顧客預金
521.7 521.4 507.8 507.2 527.2 526.9
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達
61.4 60.3 63.1 61.2 56.1 55.7
償却原価で測定される社債
62.6 62.0 54.7 54.0 59.5 58.9
(1)
8.6 8.6 7.5 7.5 7.2 7.2
償却原価で測定されるその他の金融負債
(1)
リース負債を除く。
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注記９ デリバティブ
a)デリバティブ
デリバティブ金融資産
及び金融負債に関連す その他の
2023年６月30日現在 デリバティブ デリバティブ
(1) (2)
単位：十億米ドル 金融資産 金融負債 る想定元本 想定元本
デリバティブ金融商品
39.5 38.0 2,356 15,180
金利
1.4 1.5 90
クレジット・デリバティブ
58.9 59.7 6,636 78
外国為替
22.4 26.1 1,001 77
株式／株式指数
1.4 1.5 141 16
コモディティ
(3)
0.5 0.5 121
その他
IFRSに準拠したネッティングに基づくデリバティブ金融
124.0 127.4 10,345 15,351
(4)
商品合計
(5)
(114.0) (116.0)
貸借対照表上で認識されない潜在的なネッティング
(92.8) (92.8)
内、認識された金融負債／資産のネッティング
(21.2) (23.2)
内、受入担保金／差入担保金とのネッティング
潜在的なネッティング考慮後のデリバティブ金融商品合
10.1 11.4
計
2023年３月31日現在
単位：十億米ドル
デリバティブ金融商品
36.7 34.7 2,345 13,842
金利
1.3 1.3 86
クレジット・デリバティブ
52.3 53.3 6,610 56
外国為替
21.8 24.6 932 76
株式／株式指数
1.8 1.6 146 19
コモディティ
(3)
0.4 0.6 106
その他
IFRSに準拠したネッティングに基づくデリバティブ金融
114.3 116.1 10,224 13,993
(4)
商品合計
(5)
(105.4) (104.3)
貸借対照表上で認識されない潜在的なネッティング
(84.9) (84.9)
内、認識された金融負債／資産のネッティング
(20.5) (19.4)
内、受入担保金／差入担保金とのネッティング
潜在的なネッティング考慮後のデリバティブ金融商品合
8.8 11.8
計
2022年12月31日現在
単位：十億米ドル
デリバティブ金融商品
金利 39.8 37.5 2,080 11,255
クレジット・デリバティブ 1.0 1.2 74
外国為替 85.5 88.5 6,080 40
株式／株式指数 22.2 26.1 886 63
コモディティ 1.4 1.4 132 18
(3)
0.2 0.1 50
その他
IFRSに準拠したネッティングに基づくデリバティブ金融
150.1 154.9 9,302 11,376
(4)
商品合計
(5)
(139.4) (137.1)
貸借対照表上で認識されない潜在的なネッティング
(110.9) (110.9)
内、認識された金融負債／資産のネッティング
(28.5) (26.2)
内、受入担保金／差入担保金とのネッティング
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潜在的なネッティング考慮後のデリバティブ金融商品合
10.7 17.8
計
(1)
貸借対照表上でデリバティブ金融商品が純額で表示される場合でも、ネッティングされるデリバティブ金融商品のそれぞれの想定元本
は総額で表示される。顧客清算のETD及び中央清算機関を介したOTC清算取引の想定元本のリスク・プロファイルが著しく異なるため、こ
(2)
れらの想定元本は開示されていない。 その他の想定元本は、中央清算機関又は取引所のいずれかを通じて決済されたデリバティブに関
連している。これらのデリバティブの公正価値は、対応する証拠金控除後の金額で、貸借対照表のデリバティブに係る差入担保金及びデ
(3)
リバティブに係る受入担保金に表示されており、表示されている全ての期間においても重要ではなかった。 主に、約定日から決済日ま
での間の公正価値の変動がデリバティブ金融商品として認識されている、FVTPLで測定されるローン・コミットメント並びにデリバティブ
(4)
以外の金融商品の未決済の購入及び売却を含む。 UBS AGが、平時若しくは、UBS AG又はその契約相手先に債務不履行や破産又は倒産な
どが発生した非常時の双方の状況において、認識した金額を相殺する無条件で法的に強制可能な権利を有し、かつ純額で決済するか、又
(5)
は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有する場合、金融資産及び金融負債は貸借対照表上、純額で表示されている。 貸借
対照表上で純額表示するための要件が全ては満たされていない場合の、強制可能なマスター・ネッティング契約及び類似契約に準拠した
潜在的なネッティングを反映している。詳細については、2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記21 金融資産と金
融負債の相殺」を参照。
b)デリバティブに係る担保金
差入 受入 差入 受入 差入 受入
担保金 担保金 担保金 担保金 担保金 担保金
2023年 2023年 2023年 2023年 2022年 2022年
６月30日 ６月30日 ３月31日 ３月31日 12月31日 12月31日
単位：十億米ドル 現在 現在 現在 現在 現在 現在
IFRSに準拠したネッティングに基づくデリバティブに
35.1 31.4 32.7 32.2 35.0 36.4
(1)
係る担保金
(2)
(22.9) (18.8) (18.6) (17.3) (22.9) (21.9)
貸借対照表上で認識されない潜在的なネッティング
(20.3) (16.1)
内、認識された金融負債／資産のネッティング (15.6) (14.3) (20.9) (20.0)
(2.6) (2.6)
内、受入担保金／差入担保金とのネッティング (3.0) (3.0) (1.9) (1.9)
潜在的なネッティング考慮後のデリバティブに係る担
保金
12.1 12.7
14.1 14.9 12.1 14.5
(1)
UBS AGが、平時若しくは、UBS AG又はその契約相手先に債務不履行や破産又は倒産などが発生した非常時の双方の状況において、認識
した金額を相殺する無条件で法的に強制可能な権利を有し、かつ純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図
(2)
を有する場合、金融資産及び金融負債は貸借対照表上、純額で表示されている。 貸借対照表上で純額表示するための要件が全ては満た
されていない場合の、強制可能なマスター・ネッティング契約及び類似契約に準拠した潜在的なネッティングを反映している。詳細につ
いては、2022年度年次報告書の「連結財務書類」のセクションの「注記21 金融資産と金融負債の相殺」を参照。
注記10 その他の資産及び負債
a）償却原価で測定されるその他の金融資産
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
負債性証券 41,521 40,646 44,594
ファイナンシャル・アドバイザーに対する貸出金 2,588 2,571 2,611
報酬及び手数料関連債権 1,822 1,922 1,803
ファイナンス・リース債権 1,376 1,344 1,314
決済勘定 395 542 1,174
未収利息 1,430 1,340 1,276
その他 3,048 924 618
償却原価で測定されるその他の金融資産合計 52,180 49,289 53,389
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b）その他の非金融資産
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
貴金属及びその他の現物コモディティ 4,426 4,506 4,471
訴訟、規制上及び類似の問題に係る保証供託金及び
(1)
担保供託金 2,250 2,235 2,205
前払費用 1,019 848 709
未収付加価値税、源泉所得税及びその他の税金 707 1,830 1,405
売却目的で保有する不動産及びその他の非流動資産 111 279 279
その他 741 670 583
その他の非金融資産合計 9,254 10,367 9,652
(1)
詳細については、注記15を参照。
c）償却原価で測定されるその他の金融負債
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
その他の未払費用 1,543 1,613 1,564
未払利息 2,577 1,954 2,008
決済勘定 1,499 1,533 1,060
リース負債 3,105 3,174 3,211
その他 2,948 2,422 2,549
償却原価で測定されるその他の金融負債合計 11,673 10,695 10,391
d）公正価値での測定を指定されたその他の金融負債
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
ユニットリンク型投資契約に係る金融負債 15,055 14,243 13,221
有価証券ファイナンス取引 11,344 9,707 15,333
負債性金融商品及びその他(店頭) 2,727 1,809 1,684
UBSグループAGからの資金調達 2,299 2,259 1,796
公正価値での測定を指定されたその他の金融負債合計 31,425 28,018 32,033
e）その他の非金融負債
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
報酬関連負債 3,248 2,628 4,424
内、確定給付債務純額 455 463 449
当期税金負債 991 952 1,044
繰延税金負債 212 261 233
未払付加価値税、源泉所得税及びその他の未払税金 514 481 472
繰延収益 280 288 233
その他 86 62 84
その他の非金融負債合計 5,330 4,673 6,489
注記11 償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達
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2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
総損失吸収力（以下「TLAC」という。）に貢献するシニア無担
48,546 47,172 42,073
保債
TLAC以外のシニア無担保債 1,180 3,606 236
劣後債 11,719 12,315 13,838
内、高トリガーの損失吸収Tier１資本商品 10,528 11,118 10,654
内、低トリガーの損失吸収Tier１資本商品 1,189 1,198 1,187
(1)
61,445 63,093 56,147
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達合計
(1)
UBS AGは、公正価値での測定を指定されたUBSグループAGからの資金調達も認識している。詳細については、注記10dを参照。
注記12 公正価値での測定を指定された社債
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル
現在 現在 現在
社債
(1)
エクイティ・リンク債
45,475 44,721 41,901
金利連動債
15,945 15,797 16,276
クレジット・リンク債
4,230 2,815 2,170
固定利付債
8,378 6,673 6,538
コモディティ・リンク債
3,979 4,311 4,294
その他
734 656 663
公正価値での測定を指定された社債合計
78,741 74,974 71,842
(2)
内、UBS AGが発行した当初満期１年超のもの
64,047 60,268 57,750
(1) (2)
投資信託受益証券ユニットリンク型商品を含む。 早期償還条項を考慮しない当初の約定満期に基づく。2023年６月30日現在、残高
の100％が無担保（2023年３月31日現在：100％、2022年12月31日現在：100％）。
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注記13 償却原価で測定される社債
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル 現在 現在 現在
(1)
短期社債
35,590 27,412 29,676
シニア無担保債
14,920 15,472 17,892
内、UBS AGが発行した当初満期１年超のもの
14,918 15,472 17,892
劣後債
2,976 2,975 2,968
内、低トリガーの損失吸収Tier２資本商品適格
0 2,438 2,422
内、バーゼルⅢに準拠していないTier２資本商品適格
539 538 536
スイスの中央モーゲージ機関を通じて発行された社債
9,076 8,873 8,962
(2)
長期社債
26,971 27,320 29,823
(3)
償却原価で測定される社債合計
62,561 54,733 59,499
(1) (2)
主に譲渡性預金及びコマーシャル・ペーパーから成る当初の約定満期１年未満の社債。 当初の約定満期が１年以上の社債。社債を
(3)
短期及び長期に分類する際、早期償還条項は考慮していない。 区分処理された組込デリバティブ控除後。当該デリバティブの公正価値
は、表示期間において重要ではなかった。
注記14 金利指標改革
2023年度中、UBS AGは、残りの米ドルのロンドン銀行間取引金利（以下「LIBOR」という。）契約の移行をほ
ぼ完了した。残存する最大の非デリバティブ・エクスポージャーである米国住宅ローン・ポートフォリオの
2022年12月31日現在の残高は約90億米ドルであり、2023年６月30日現在において移行が実質的に完了してい
る。これらの契約はそれぞれ、米ドルLIBORの停止日である2023年６月30日以降の次の金利更改日より、担保付
翌日物調達金利（以下「SOFR」という。）に自動移行される。インベストメント・バンクの法人向け貸出金
は、現在、代替レートに移行が完了したか、移行完了に向けて直近の利用可能な米ドルLIBORを一時的に適用し
ており、少額の残存金額がシンセティックLIBOR金利に依拠している。
2022年８月、米ドルLIBORスワップ・レート連動型デリバティブの移行を促進するため、UBS AGは、米ドル
LIBORスワップ・レートに係るISDA2021年フォールバック・プロトコルの2022年６月ベンチマーク・モジュール
を遵守した。これらの契約の大半は、2023年６月30日現在移行が完了しており、少数の契約が2023年７月に移
行される。米ドルLIBORで清算されるデリバティブの移行については、主に2023年４月及び５月に実施された業
界全体の中央清算機関による転換を通じて実施された。2023年６月30日現在、これらの米ドルLIBOR連動型デリ
バティブの移行は実質的に完了している。
UBS AGが保有する日本円及び米ドル建てのUBSグループAGからの資金調達は約30億米ドル相当であり、現在の
契約条件では、各償還日に償還されない場合には、直接日本円LIBOR及び米ドルLIBORに基づいて更改される。
また、UBSグループAGから資金提供する幾つかの契約は、各償還日に償還されない場合、IBORから間接的に算出
された金利を参照する。これらの契約については強固なIBORフォールバック条項が導入されており、金利の更
改前に金利算定の仕組みが確認される。
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注記15 引当金及び偶発負債
a）引当金
以下の表は、引当金合計の概要を示したものである。
2023年６月30日 2023年３月31日 2022年12月31日
単位：百万米ドル
現在 現在 現在
予想信用損失に係る評価性引当金以外の引当金
3,641 3,673 2,982
(1)
予想信用損失に係る評価性引当金
175 214 201
引当金合計
3,817 3,886 3,183
(1)
詳細は、注記７cを参照。
以下の表は、予想信用損失に係る評価性引当金以外の引当金の追加情報である。
訴訟、規制上及び
(1) (2)
単位：百万米ドル
類似の問題 その他 合計
2022年12月31日現在の残高
2,586 396 2,982
2023年３月31日現在の残高
3,306 366 3,673
損益計算書で認識された引当金の増加
56 12 68
損益計算書で認識された引当金の取崩
(1) (3) (4)
所定の目的に従って使用された引当金
(83) (33) (116)
(3)
為替換算調整及びその他の変動
10 11 21
2023年６月30日現在の残高
3,289 353 3,641
(1) (2)
法律、責任及びコンプライアンスに関するリスクにより生じる損失引当金から成る。 主にリストラクチャリング引当金並びに不動
(3)
産、従業員給付及びオペレーショナル・リスクに係る引当金を含む。 その他の変動は、資産計上した原状回復費用及び割引の振戻しを
含む。
１つの種類として、訴訟、規制上及び類似の問題に係る引当金及び偶発負債に関する情報が注記15bに含めら
れている。その他の種類の引当金に関連する重要な偶発負債はない。
b）訴訟、規制上の問題及び類似の問題
UBSは、紛争及び規制上の手続から生じる重要な訴訟及び類似のリスクにさらされる、法的及び規制的な環境
で事業を営んでいる。その結果UBSは、訴訟、仲裁、及び規制当局による調査、犯罪の捜査を含め、様々な紛争
や法的手続に関与している。本注記の目的上、「UBS」および「当行」とはUBS AG及び／又は１社若しくは複数
の子会社を適宜指す。
こうした問題は多くの不確実性を伴い、訴訟の初期段階にある場合は特に、解決の結果や時期を予測し難い
ことが多い。さらに、UBSが和解を締結する状況もある。これは、UBSに責任はないとUBSが考えている問題で
あっても、費用、経営者の混乱、又は責任に異議を唱え続けることによる風評上の影響を回避するために生じ
ることがある。このような問題全てに内在する不確実性は、すでに引当金が設定されている問題及びその他の
偶発負債の両方に関して生じる可能性のある流出の金額及び時期に影響を及ぼす。UBSに対して発生したこのよ
うな問題に対して、UBSは、法的助言を求めた上で、過去の事象の結果としてUBSが現在の法的又は推定的債務
を有している可能性の方が高く、資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ金額について信頼性のある見積
りが可能であると経営者が判断した場合に、引当金を設定する。これらの要素が別途満たされる場合、類似の
請求に関するUBSの過去の実績に基づき、UBSに対してまだ提起されていないが、提起が予想される請求に対し
て引当金を計上することがある。これらの条件のいずれかが満たされない場合、そのような問題により偶発負
債が生じる。債務の金額を信頼性をもって見積ることができない場合、資源が流出する可能性が高くても認識
されない負債が存在する。従って、こうした問題に関して資源が流出する可能性に重要性がある場合でも、引
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当金は設定されていない。報告日以降かつ財務書類の発行前に発生した進展で、当該問題に対する引当金の経
営者の評価に影響を与えるもの（例えば、進展が報告期間の末日に存在した状況についての証拠を提供してい
る 場合）は、IAS第10号における修正を要する後発事象であり、報告期間の財務書類上修正を認識しなければな
らない。
特定の訴訟、規制上及びその他の問題が以下に記載されており、これには経営者が重要であると考える全て
の問題及び潜在的な財務上、風評上及びその他の影響により経営者がUBSにとって重要であると考えるその他の
問題が含まれている。請求された損害賠償金額、取引の規模又はその他の情報は、入手可能であり、潜在的な
エクスポージャーの重要性を利用者が検討することを助ける上で適切である場合に記載されている。
下記の一部の問題に関して、当行はすでに引当金を設定していると述べており、そのような記載のないその
他の問題もある。当行がそのような記載をしていて、引当金の額の開示は、発生する可能性が高くかつ信頼性
をもって見積可能な資源の流出であるとUBSが考えていることを明らかにするため、当該問題における他の当事
者に対する当行の立場を著しく毀損すると考える場合には、当行は金額を開示していない。また、このような
開示を不可能とする守秘義務に当行が従っている場合もある。当行が引当金を設定しているかどうかに言及し
ていない問題に関しては、（a）当行は引当金を設定していない（適用される会計基準に基づいて問題を偶発負
債として処理している場合）か、又は（b）当行は引当金を設定しているが、そのような事実の開示は、発生す
る可能性が高くかつ信頼性をもって見積可能な資源の流出であるとUBSが考えている事実を明らかにするため、
当該問題における他の当事者に対する当行の立場を著しく毀損すると当行が考えているかのいずれかである。
引当金を設定した特定の訴訟、規制上及び類似の問題に関して、当行は資源流出の予想時期を見積ることが
できる。ただし、これらの資源流出の予想時期を見積ることができる問題に関し、予測される資源流出の合計
額は、関連する期間にわたる現在及び将来の流動性の水準に比して重要ではない。
１つの種類として、訴訟、規制上及び類似の問題に対して引き当てた金額の合計は、上記の注記15aの「引当
金」の表に開示されている。偶発負債の１つの種類として、当行の訴訟、規制上及び類似の問題に対する負債
の見積合計額を提供することは実務上不可能である。そのような見積りを行うことは、特異な種類の事実又は
新たな法的理論に関わる、始まっていないか若しくは裁判の初期段階にある請求及び訴訟手続、又は原告が損
害賠償の請求額を明らかにしていない請求及び訴訟手続についてUBSに推論的な法的評価を行うことを要求する
ものである。従って、UBSは、訴訟、規制上及び類似の問題から生じる将来の損失を数値的に見積ることはでき
ないが、この種類から発生する可能性が合理的にあり得るであろう将来の損失の合計額は、現在の引当金の水
準を大幅に上回っていると考えている。
また訴訟、規制上及び類似の問題は、金銭以外の制裁や影響を与える場合もある。有罪答弁又は有罪判決に
より、UBSに重要な影響を与える可能性がある。行政手続を解決するに当たり、UBSが特定の業務を引き続き行
うために規制上の不適格を解消するよう求められたり、また規制当局に許認可や承認を制限、停止又は取消す
る権利が与えられたり、金融市場ユーティリティにUBSの当該ユーティリティへの参加を制限、停止又は取消す
る許可が与えられたりする場合がある。かかる解消が得られない場合や、許認可、承認又は参加の制限、停止
又は取消を受ける場合は、UBSにとって重要な影響を与える可能性がある。
訴訟、規制上及び類似の問題に伴う損失のリスクは、自己資本規制上、オペレーショナル・リスクの構成要
素である。自己資本規制及びこれに対応するためのオペレーショナル・リスクの計算に関する情報は、2023年
度第２四半期財務報告書（英文）の「Capital management」のセクションに含まれている。
(1)
各事業部門及びグループ・ファンクションの訴訟、規制上の問題及び類似の問題に係る引当金
グローバル・ パーソナル＆ アセット インベスト グループ・
ウェルス・ コーポレート・ ・マネジ メント・ ファンク
単位：百万米ドル マネジメント バンキング メント バンク ション 合計
2022年12月31日現在の残高 1,182 159 8 308 928 2,586
2023年３月31日現在の残高 1,193 161 8 351 1,594 3,306
損益計算書で認識された引当金の増加 35 0 1 20 0 56
損益計算書で認識された引当金の取崩 (1) 0 0 0 0 (1)
所定の目的に従って使用された引当金 (37) 0 (1) (45) 0 (83)
為替換算調整／割引の振戻し 7 1 0 1 1 10
2023年６月30日現在の残高 1,196 162 8 327 1,595 3,289
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(1)
本注記の項目３に記載された問題に係る引当金は、グローバル・ウェルス・マネジメントに計上されており、項目２に記載された問題
に係る引当金は、グループ・ファンクションに計上されている。本注記の項目１及び５に記載された問題に係る引当金は、グローバル・
ウェ ルス・マネジメントとパーソナル＆コーポレート・バンキングに配分されており、項目４に記載された問題に係る引当金は、インベ
ストメント・バンクとグループ・ファンクションに配分されている。
１ クロスボーダーのウェルス・マネジメント事業に関する照会
多数の国々における税務当局及び規制当局は、UBS及びその他の金融機関が提供するクロスボーダーのウェル
ス・マネジメント・サービスに関連して、それぞれの管轄区域に所在する情報に関する照会を行い、要求を出
し、あるいは従業員を調査した。
2013年より、UBS（フランス）S.A.、UBS AG及び一部の元従業員は、UBSのフランス顧客とのクロスボーダー
事業に関してフランスで調査を受けている。この調査に関連して、捜査判事はUBS AGに対し、保釈保証金
（「caution」）を11億ユーロとする命令を下した。
2019年、第一審裁判所は、UBS AGについてはフランスでクライアントの不法勧誘を行い、脱税で得た収入の
不正洗浄を悪質に行ったものとして、またUBS（フランス）S.A.については不法勧誘及び脱税で得た収入の不正
洗浄を幇助したものとして有罪判決を下した。裁判所は、UBS AG及びUBS（フランス）S.A.に対して合計37億
ユーロの罰金を科すとともに、フランス政府に対して800百万ユーロの民事制裁金を科すことを認めた。2021年
３月に、裁判がフランス控訴裁判所において行われた。2021年12月、控訴裁判所は、UBS AGについては不法勧
誘を行い、脱税で得た収入の不正洗浄を悪質に行ったものとして有罪判決を下した。裁判所は、3.75百万ユー
ロの罰金を科すとともに、10億ユーロを没収し、800百万ユーロの民事制裁金を科すことをフランス政府に対し
て命じた。UBS AGは、フランス最高裁判所に控訴の申立てを行った。現時点において、最高裁判所の審理は
2023年９月27日に予定されている。上訴中は、控訴裁判所により課せられた罰金及び没収は保留となる。フラ
ンス政府への民事制裁金（民事制裁金のうち99百万ユーロは保釈保証金から控除された。）は支払ったが、UBS
の上訴の結果の影響を受ける。
2023年６月30日現在の当行の貸借対照表上、この問題に関連する11億ユーロ（12億米ドル）の金額の引当金
が反映されている。当該事案については様々な結果が想定されるため、見積りの不確実性は高く、実際の罰金
及び民事制裁金の額が引当金の額を上回る（又は下回る）可能性はあるものの、引当金は、想定される財務上
の影響の当行の最善の見積りを反映している。
２ 住宅モーゲージ担保証券及びモーゲージの販売に関連する請求
米国住宅ローン市場の危機に先立つ2002年から2007年まで、UBSは、米国の住宅モーゲージ担保証券（以下
「RMBS」という。）の実質的な発行体及び引受会社であり、また、米国住宅モーゲージの購入者であり販売者
であった。
2018年、DOJは、米国ニューヨーク州東部地区検事事務局に民事訴訟を提起した。当該訴訟は、2006年及び
2007年のUBSによる40件のRMBS取引の発行、引受、売却に関連して、1989年金融機関改革救済執行法に基づき、
不特定の民事制裁金を要請するものである。2019年、UBSは民事訴訟の棄却を申し立てた。2019年後半に、当該
地方裁判所は、棄却を求めるUBSの申立てを却下した。2023年８月、UBSは、DOJと和解に至り、DOJによる全て
の民事請求を解決するために、UBSは14.35億米ドルを支払った。
この項目２に記載された問題に関して、2023年６月30日現在の当行の貸借対照表には、適用される会計基準
に準拠してUBSが適切であると考える金額の引当金が反映されている。
３ マドフ
バーナード・L・マドフ・インベストメント・セキュリティーズ・エルエルシー（以下「BMIS」という。）の
投資詐欺に関連して、UBS AG、UBS（ルクセンブルク）S.A.（現在のUBSヨーロッパSEのルクセンブルク支店）
及びその他の一部のUBS子会社は、スイス金融市場監督当局（以下「FINMA」という。）及びルクセンブルク金
融監督委員会を含む、多数の規制当局による照会の対象となっている。これらの照会は、ルクセンブルク法の
下で設定された２つの第三者ファンド（そのほぼ全ての資産はBMISに委託されていた。）、及びオフショア管
轄区域で設定され、BMISへの直接的又は間接的なエクスポージャーを持つ特定のファンドに関するものであっ
た。これらのファンドは深刻な損失を被り、ルクセンブルクのファンドは清算中である。両ファンドを規定す
る文書は、保管会社、管理会社、運用会社、販売会社及びプロモーターを含む、様々な役割を担っているUBSの
企業を特定しており、また、UBSの従業員が取締役会のメンバーを務めていることを示している。
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2009年及び2010年に、ルクセンブルクの２つのファンドの清算人が、総額約21億ユーロ（当該ファンドが
BMISの清算に係る受託者（以下「BMISの受託者」という。）に対する支払いの責任が生じる可能性のある金額
を含む。）の支払いを求めて、UBSの企業、UBS以外の企業及び特定の個人（UBSの現・旧従業員を含む。）に対
し て訴訟を提起した。
受益者と称する多くの者が、マドフの詐欺に関連して被ったとする損失の補償を求めて、UBSの企業（及び
UBS以外の企業）を相手に請求を申立てている。これらの訴訟の大半は、ルクセンブルクで提起されており、ル
クセングルクでは、８件のテスト・ケースにおける請求は容認できないとした判決がルクセンブルク控訴裁判
所によって追認され、ルクセンブルク最高裁判所は、１件のテスト・ケースの請求者による追加の上訴も退け
た。
米国においては、BMISの受託者が、特にルクセンブルクの２つのファンド及びオフショアのファンドの１つ
に関連するUBSの企業等に対して請求を申立てた。これらの訴訟の全被告に対する請求総額は、最低でも20億米
ドルである。2014年に、米国連邦最高裁判所は、詐欺的譲渡であると主張された約125百万米ドルの支払の回収
と優先的支払いに対する請求を除いて、全ての請求を却下した判決を不服として上訴する許可を求めたBMISの
受託者による申立てを退けた。2016年に、破産裁判所は、UBSの企業等に対するこれらの請求を棄却した。2019
年、控訴裁判所はBMISの受託者の残りの請求の棄却を覆し、その後米国連邦最高裁判所は控訴裁判所の決定の
見直しを求める申立てを却下した。追加的な手続のため、当該訴訟は破産裁判所に差し戻された。
４ 外国為替、LIBOR及び基準金利並びにその他の取引実務
外国為替に関連する規制上の問題： 2013年より、多くの当局が、外国為替相場及び貴金属価格の不正操作の
疑いに関する調査を開始した。これらの調査によって、UBSは、スイス、米国及び英国の規制当局並びに欧州委
員会との間で決議に入った。UBSは、外国為替事業及び貴金属事業に関する競争法違反の可能性について、DOJ
の反トラスト局及び他の管轄区域の当局から条件付免責が認められた。
外国為替に関連する民事訴訟： 2013年以降、UBS及び他の銀行に対する推定集団訴訟が、被告の銀行のいずれ
かと外国為替取引を行った者の推定上の集団を代表して米国連邦裁判所及びその他の管轄区域に提起されてい
る。UBSが総額141百万米ドルを支払い、和解集団への協力を行うことを定めた和解合意に基づき、UBSは、被告
の銀行、並びに先物為替予約及びこれに対するオプション取引を行っている個人との間の為替取引に関連する
米国連邦裁判所集団訴訟を解決した。一部の集団訴訟の参加者はこの和解には応じず、米国及び英国の裁判所
において、UBS及び他の銀行に対し、米国及び欧州の独占禁止法違反及び不当利得を行ったものとして、個別の
訴訟を提起している。UBS及び他の銀行は、これら個別の訴訟を解決した。
2015年に、自己使用を目的として外貨を被告及び申し立てられた共謀者から直接購入した米国の個人及び企
業を代表した１件の推定集団訴訟が、UBS及び他の多くの銀行に対して、連邦裁判所に提起された。2022年、裁
判所は集団認定を求める原告の申立てを却下した。2023年３月、裁判所は被告の略式判決の申立てを認め、訴
訟を却下した。原告は上訴した。
LIBOR及びその他の基準金利に関連する規制上の問題： 多くの政府機関が、一定の時点のLIBOR及び他の基準
金利を操作するUBSの不適切な試みに係る調査をこれまで実施している。UBSは、基準金利に関連して、捜査当
局との和解に至ったか、あるいはその捜査が終了した。UBSは、特定のレートに関する反トラスト法又は競争法
の違反の可能性に関連して、DOJの反トラスト局及びスイス競争委員会（以下「WEKO」という。）を含む一定の
管轄区域の当局から条件付の制裁措置の減免又は条件付の免責が認められた。ただし、WEKOの事務局はUBSが完
全免責の資格を満たしていないと主張していることから、UBSはWEKOと最終的な和解に至っていない。
LIBOR及びその他の基準金利に関連する民事訴訟： 特定の基準金利に基づくデリバティブ取引を行なった当事
者を代表した多くの推定集団訴訟及びその他の訴訟が、UBS及び多くの他の銀行に対して、米国ニューヨーク州
連邦裁判所において係属中である。さらに、変動利付モーゲージ、優先証券及び債券、担保差入債券、貸出
金、預金勘定、投資及びその他の利付商品を含む、LIBOR及び他の基準金利に金利が連動する様々な商品に関連
した損失を主張する複数の訴訟も米国及び他の管轄区域で係属中である。これらの申立ては、様々な方法によ
る、いくつかの基準金利（米ドルLIBOR、ユーロ円TIBOR、日本円LIBOR、EURIBOR、スイス・フランLIBOR、英ポ
ンドLIBORなどを含む。）の操作について主張しており、様々な法理論に基づいて金額未定の補償的損害賠償及
び他の損害賠償を求めている。
米国における米ドルLIBORに関連する集団訴訟及び個別訴訟： 2013年及び2015年に、米ドルLIBOR訴訟の地方
裁判所は、特定の原告の反トラスト法及び連邦恐喝防止法に係る請求、並びに米国商品取引法及び州の判例法
に基づく請求の全部又は一部を却下するとともに、上訴による反トラスト法に係る請求を2016年に再度却下し
た。2021年、第２巡回区は、地方裁判所による棄却判決の一部を支持し、また一部を破棄するとともに、追加
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的な手続のため、地方裁判所に差し戻した。第２巡回区は、特に、UBS及び他の海外の一部被告に対する人的管
轄権を保持している。これとは別に、2018年に、第２巡回区は、一部の個人の原告の請求を退けた地方裁判所
の 2015年の判決を一部破棄し、これら訴訟のうち一部は現在係争中である。2018年に、地方裁判所は、UBSに対
して行われている請求に係る米ドル集団訴訟の集団認定を求める原告の申立てを却下したが、原告はかかる判
決を不服として第２巡回区に上訴する許可を求めている。第２巡回区は上訴の申立てを却下した。2020年、消
費者向けローンの基準として使用される米ドルLIBORのレートを共同で設定することにより共謀して金利を操作
し、LIBORを参照する消費者向けローン及びクレジット・カードの市場を独占したと主張して、UBS及び他の多
くの銀行に対して、米国カリフォルニア州北部地区にて個別訴訟が提起された。2022年９月に、裁判所は被告
による訴訟の棄却申立てを全面的に認めると同時に、修正訴状を提出する機会を原告に認めた。原告は、2022
年10月に修正訴状を提出し、被告は当該修正訴状の棄却を申し立てた。
米国におけるその他の基準金利に関する集団訴訟：
日本円LIBOR／ユーロ円TIBOR－2017年に、裁判所は、１件の日本円LIBOR／ユーロ円TIBOR訴訟を全面的に却
下した。2020年に、控訴裁判所が当該棄却を覆したのを受け、その後、当該訴訟の原告は日本円LIBORに係る修
正訴状を提出した。2022年に、裁判所はUBSによる再審理の申立てを認め、UBSに対する訴訟を却下した。地方
裁判所において残りの被告に対する訴訟に係る処分を受けて、UBSに対する修正訴状の棄却を申し立てられる可
能性がある。
スイス・フランLIBOR－2017年に、裁判所は、当事者適格を欠くとして、また、請求の記載が不十分であると
して、スイス・フランLIBORの訴訟を却下した。原告は修正訴状を提出し、裁判所は再度の棄却申立てを2019年
に認めた。原告は上訴した。2021年に、第２巡回区は、当事者による請求棄却の共同申立てを却下し、追加的
な手続のため、当該訴訟は差し戻された。2022年11月に、原告は第三次修正訴状を提出し、2023年１月に、被
告は修正訴状の棄却を申し立てた。
EURIBOR－2017年に、EURIBOR訴訟の裁判所は、人的管轄権がないことを理由に、UBS及び他の海外の一部被告
に関する訴訟を却下した。原告は上訴した。
英ポンドLIBOR－裁判所は、2019年に英ポンドLIBOR訴訟を却下した。原告は上訴した。
国債： 2007年以降の米国債市場の参加者を代表して、UBS及び他の銀行に対し、推定集団訴訟が2015年より米
国連邦裁判所に提起されている。2017年に、併合訴状が米国ニューヨーク州南部地区地方裁判所に提出され
た。当該訴状は、これらの銀行がオークション及び流通市場で販売された米国債に関して共謀し、その価格を
操作したと申立てており、反トラスト法及び不当利得に対する請求を主張している。2021年に、当該併合訴状
の却下を求める被告の申立てが認められた。原告は修正訴状を提出し、2021年後半に、被告は修正訴状の棄却
を申し立てた。2022年３月に、裁判所は訴状の棄却を求める被告の申立てを認めた。欧州の国債及びその他の
国債に関して、同様の集団訴訟が提起された。
2021年に、欧州委員会は、UBS及び他の６つの銀行が2007年から2011年に欧州の国債に関連する欧州連合の反
トラスト法に違反したとの決定を公表した。欧州委員会はUBSに172百万ユーロの罰金を科した。UBSは罰金の金
額について控訴の申立てを行っている。
上記の和解及び命令に含まれていない追加の問題及び管轄区域に関して、2023年６月30日現在の当行の貸借
対照表には、適用される会計基準に準拠してUBSが適切であると考える金額の引当金が反映されている。当行が
引当金を設定している他の問題の場合と同様に、現時点で入手可能な情報ではこれらの問題に関する将来の資
源の流出を、十分な程度の確実性をもって算定することはできず、従って、当行がすでに認識している引当金
の額を最終的に大幅に上回る（又は下回る）可能性がある。
５ スイスにおける手数料返還
2012年にスイス連邦最高裁判所は、UBSに対するテスト・ケースにおいて、第三者及びグループ会社の投資信
託及び仕組商品の販売に関してある会社に支払われた販売手数料は、有効な権利放棄がない限り、その会社と
投資一任契約を締結している顧客に対して開示され、返還されなければならないという判決を下した。FINMA
は、最高裁判所の判決に対応して、スイスの全銀行に監督者覚書を発行した。UBSは、FINMAの要求事項を満た
しており、影響を受ける可能性のある全顧客に通知した。
最高裁判所の判決により、多数の顧客がUBSに手数料の開示及び返還を請求しており、引き続き請求してい
る。顧客の請求は１件ごとに検討されている。これらの検討に当たり考慮される事項には、特に、投資一任契
約の存在及び販売手数料に関する有効な権利放棄が顧客への文書に含まれているか否かがある。
この項目５に記載された問題に関して、2023年６月30日現在の当行の貸借対照表には、適用される会計基準
に準拠してUBSが適切であると考える金額の引当金が反映されている。最終的なエクスポージャーは、顧客の請
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求及びその解決、予測及び評価が困難である要素により決定する。このため、当行が引当金を設定している他
の問題の場合と同様に、現時点で入手可能な情報ではこれらの問題に関する将来の資源の流出を、十分な程度
の 確実性をもって算定することはできず、従って、当行がすでに認識している引当金の額を最終的に大幅に上
回る（又は下回る）可能性がある。
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注記16 SEC規則に基づき義務付けられた保証会社の補足情報
UBSスイスAGの連帯債務
2015年度に、スイスで記帳されたパーソナル＆コーポレート・バンキング事業部門及びウェルス・マネジメ
ント事業部門は、スイス合併法に準拠した資産譲渡によりUBS AGからUBSスイスAGに譲渡された。資産譲渡契約
の条件に従い、UBSスイスAGは、資産譲渡日に存在するUBS AGの契約上の債務（UBS AGが発行した特定の登録負
債性証券の完全かつ無条件の保証を含む。）に対する連帯責任を引き受けた。この連帯債務を反映するため、
UBSスイスAGは、連帯保証人である子会社として独立した列項目に表示されている。
UBS AGの契約上の債務に係るUBSスイスAGの連帯債務は、2023年度上半期に８億米ドル減少し、2023年６月30
日現在、35億米ドルとなった。この減少は、主に契約の満期到来、早期消滅、公正価値の変動や外国為替の影
響が重なったことに関連している。
保証会社の補足情報
以下の表は、SEC規則に基づき義務付けられた保証会社の補足情報を示している。
保証会社の補足連結損益計算書
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2023年６月30日に終了した６ヶ月間 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定
4,911 3,248 4,399 (2,260) 10,298
される金融商品に係る受取利息
償却原価で測定される金融商品に係る支払利息
(6,508) (1,085) (3,543) 2,675 (8,461)
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品及びその
461 343 460 (407) 856
他に係る受取利息純額
受取利息純額
(1,136) 2,506 1,316 8 2,694
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る
3,605 505 533 366 5,009
その他の収益純額
受取報酬及び手数料
1,384 2,557 6,457 (314) 10,083
支払報酬及び手数料
(345) (233) (601) 314 (866)
受取報酬及び手数料純額
1,038 2,324 5,855 0 9,217
その他の収益
2,166 118 527 (2,418) 392
収益合計
5,673 5,453 8,231 (2,045) 17,313
信用損失費用／(戻入)
1 21 29 3 54
人件費
1,670 1,092 4,983 0 7,745
一般管理費
1,834 1,735 3,216 (1,360) 5,425
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損
427 198 605 (54) 1,176
営業費用
3,931 3,025 8,804 (1,414) 14,346
税引前営業利益／(損失)
1,741 2,407 (602) (634) 2,912
税金費用／(税務上の便益)
50 436 241 48 776
当期純利益／(損失)
1,691 1,971 (843) (683) 2,136
非支配株主持分に帰属する当期純利益／(損失)
0 0 12 0 12
株主に帰属する当期純利益／(損失)
1,691 1,971 (855) (683) 2,124
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(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」にあるUBS AG及びUBSスイスAGの個別財務書類を参
(2)
照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨーロッパSE及
び UBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。
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保証会社の補足連結包括利益計算書
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2023年６月30日に終了した６ヶ月間 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
株主に帰属する包括利益
当期純利益／(損失)
1,691 1,971 (855) (683) 2,124
その他の包括利益
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の
包括利益
為替換算調整、税効果後
10 470 63 (297) 246
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
1 1 1
金融資産、税効果後
キャッシュ・フロー・ヘッジ、税効果後
40 108 (79) (5) 64
ヘッジのコスト、税効果後
6 (1) 6
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の
57 578 (16) (302) 317
包括利益合計、税効果後
損益計算書に振り替えられることのないその他の
包括利益
確定給付制度、税効果後
3 (18) 2 (12)
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の
(100) (100)
信用、税効果後
損益計算書に振り替えられることのないその他の
(96) (18) 2 (112)
包括利益合計、税効果後
その他の包括利益合計
(39) 560 (14) (302) 206
株主に帰属する包括利益合計
1,652 2,531 (870) (985) 2,329
非支配株主持分に帰属する包括利益合計
14 14
包括利益合計
1,652 2,531 (856) (985) 2,343
(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」において入手可能なUBS AG及びUBSスイスAGの個別財
(2)
務書類を参照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨー
ロッパSE及びUBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。
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保証会社の補足連結貸借対照表
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2023年６月30日現在 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
資産
現金及び中央銀行預け金
41,403 84,668 33,354 159,425
銀行預け金
58,247 6,891 16,479 (60,222) 21,395
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
48,438 827 39,088 (26,375) 61,977
債権
デリバティブに係る差入担保金
36,017 1,832 10,757 (13,538) 35,068
顧客貸出金及び前渡金
91,603 239,061 97,024 (30,091) 397,596
償却原価で測定されるその他の金融資産
23,165 8,674 23,093 (2,753) 52,180
償却原価で測定される金融資産合計
298,872 341,954 219,795 (132,979) 727,642
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産
106,625 124 15,466 (1,982) 120,232
内、取引相手先により売却又は再担保差入されて
45,553 1 7,170 (13,156) 39,568
いる可能性のある差入担保資産
デリバティブ金融商品
122,172 4,810 30,912 (33,849) 124,046
ブローカレッジ債権
11,314 9,905 0 21,218
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない
53,343 4,255 30,637 (24,522) 63,714
金融資産
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計
293,455 9,189 86,919 (60,353) 329,210
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
1,935 282 2,217
金融資産
子会社及び関連会社投資
50,969 34 0 (49,894) 1,109
有形固定資産及びソフトウェア
5,904 1,707 3,847 (265) 11,193
のれん及び無形資産
212 6,064 5 6,281
繰延税金資産
1,752 263 7,479 (83) 9,411
その他の非金融資産
6,354 1,697 1,193 10 9,254
資産合計
659,454 354,843 325,579 (243,558) 1,096,318
負債
銀行に対する負債
45,557 42,309 60,365 (131,941) 16,290
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
21,049 439 17,170 (26,338) 12,320
債務
デリバティブに係る受入担保金
32,431 1,361 11,108 (13,456) 31,445
顧客預金
97,967 276,512 119,750 27,428 521,657
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達
61,445 61,445
償却原価で測定される社債
53,535 9,083 1 (57) 62,561
償却原価で測定されるその他の金融負債
5,598 3,076 6,118 (3,119) 11,673
償却原価で測定される金融負債合計
317,581 332,780 214,513 (147,482) 717,392
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融負債
30,727 351 6,321 (1,784) 35,616
デリバティブ金融商品
125,014 5,316 30,850 (33,813) 127,367
公正価値での測定を指定されたブローカレッジ債務
29,158 14,204 (4) 43,357
公正価値での測定を指定された社債
78,084 783 (127) 78,741
公正価値での測定を指定されたその他の金融負債
20,073 22,163 (10,811) 31,425
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債合計
283,056 5,667 74,321 (46,539) 316,506
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引当金
1,889 215 1,713 (1) 3,817
その他の非金融負債
1,205 1,098 2,943 84 5,330
負債合計
603,731 339,760 293,491 (193,938) 1,043,044
株主に帰属する持分
55,723 15,083 31,736 (49,620) 52,922
非支配株主持分に帰属する持分
352 352
資本合計
55,723 15,083 32,088 (49,620) 53,274
負債及び資本合計
659,454 354,843 325,579 (243,558) 1,096,318
(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」にて入手可能なUBS AG及びUBSスイスAGの個別財務書
(2)
類を参照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨーロッ
パSE及びUBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。
保証会社の補足連結キャッシュ・フロー計算書
単位：百万米ドル
その他の
(1)
(1) (1)
UBS AG UBS AG(連結)
2023年６月30日に終了した６ヶ月間 UBSスイスAG 子会社
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
(17,054) 699 (2,755) (19,110)
投資活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
(2)
35 35
子会社、関連会社及び無形資産処分
有形固定資産及びソフトウェア購入
(220) (142) (307) (669)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の購入
(2,392) (52) (2,444)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
2,408 60 2,468
金融資産の処分及び償還
償却原価で測定される負債性証券の購入
(5,005) (1,059) (1,477) (7,541)
償却原価で測定される負債性証券の処分及び償還
1,141 1,421 2,097 4,659
投資活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
(4,033) 220 321 (3,492)
財務活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
償却原価で測定される短期借入債務発行(償還)純額
5,519 4 32 5,555
UBS AG株式に係る分配金の支払
(6,000) (6,000)
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長
50,162 479 500 51,141
(3)
期借入債務の発行
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長
(43,322) (645) (124) (44,091)
(3)
期借入債務の償還
その他の財務活動による正味キャッシュ・フロー
(124) 0 (118) (242)
グループ内の資本取引及び配当に係る活動純額
5,128 (2,944) (2,185) 0
財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
11,363 (3,106) (1,895) 6,362
キャッシュ・フロー合計
現金及び現金同等物期首残高
63,608 86,232 45,359 195,200
営業、投資及び財務活動による正味キャッシュ・フロー
(9,724) (2,187) (4,329) (16,239)
収入／(支出)
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響
(472) 2,470 2 1,999
(4)
53,412 86,515 41,032 180,959
現金及び現金同等物期末残高
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(1)
キャッシュ・フローは、グループ内の資本取引及び配当に係る活動純額を除き、一般的に、UBS AG（連結）の観点から見た第三者の見
(2) (3) (4)
解を表している。 関連会社からの受取配当金を含む。 UBSグループAGからUBS AGへの資金調達が含まれている。 当初の満期が
３ヶ 月以内の残高から成る。3,073百万米ドルの現金及び現金同等物が制限付きである。
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半期報告書
保証会社の補足連結損益計算書
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2022年６月30日に終了した６ヶ月間 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
償却原価及びその他の包括利益を通じて公正価値で
1,506 1,775 1,638 (393) 4,526
測定される金融商品に係る受取利息
償却原価で測定される金融商品に係る支払利息
(1,629) (238) (643) 597 (1,912)
純損益及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定さ
557 238 136 (165) 766
れる金融商品に係る受取利息純額
受取利息純額
434 1,775 1,132 39 3,380
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る
2,373 469 468 535 3,845
その他の収益純額
受取報酬及び手数料
1,634 2,606 7,230 (366) 11,103
支払報酬及び手数料
(373) (247) (678) 363 (934)
受取報酬及び手数料純額
1,261 2,359 6,552 (3) 10,169
その他の収益
3,653 104 1,944 (4,567) 1,135
収益合計
7,721 4,708 10,095 (3,995) 18,529
信用損失費用／(戻入)
(31) 58 (4) 2 25
人件費
1,782 1,031 5,183 0 7,996
一般管理費
1,642 1,688 2,596 (1,330) 4,597
非金融資産の減価償却費、償却費及び減損
432 158 366 (55) 900
営業費用
3,856 2,877 8,145 (1,385) 13,492
税引前営業利益／(損失)
3,896 1,774 1,954 (2,612) 5,012
税金費用／(税務上の便益)
(18) 322 557 165 1,026
当期純利益／(損失)
3,914 1,452 1,397 (2,777) 3,986
非支配株主持分に帰属する当期純利益／(損失)
0 0 18 0 18
株主に帰属する当期純利益／(損失)
3,914 1,452 1,379 (2,777) 3,968
(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」にあるUBS AG及びUBSスイスAGの個別財務書類を参
(2)
照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨーロッパSE及
びUBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。
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半期報告書
保証会社の補足連結包括利益計算書
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2022年６月30日に終了した６ヶ月間 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
株主に帰属する包括利益
当期純利益／(損失)
3,914 1,452 1,379 (2,777) 3,968
その他の包括利益
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
利益
為替換算調整、税効果後
(107) (688) (647) 641 (801)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
(6) 10 0 3
(3)
金融資産、税効果後
キャッシュ・フロー・ヘッジ、税効果後
(1,970) (889) (492) (3) (3,355)
ヘッジのコスト、税効果後
98 98
損益計算書に振り替えられる可能性のあるその他の包括
(1,986) (1,576) (1,130) 637 (4,055)
利益合計、税効果後
損益計算書に振り替えられることのないその他の包括利
益
確定給付制度、税効果後
266 (94) 57 0 229
公正価値での測定を指定された金融負債に係る自己の
693 693
信用、税効果後
損益計算書に振り替えられることのないその他の
960 (94) 57 0 922
包括利益合計、税効果後
その他の包括利益合計
(1,027) (1,671) (1,073) 637 (3,133)
株主に帰属する包括利益合計
2,888 (219) 307 (2,140) 835
非支配株主持分に帰属する包括利益合計
9 9
包括利益合計
2,888 (219) 316 (2,140) 844
(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」において入手可能なUBS AG及びUBSスイスAGの個別財
(2)
務書類を参照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨー
(3)
ロッパSE及びUBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。 過年度までその他の
包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類されていた資産のポートフォリオは、2022年４月１日以降、償却原価で測定
されるその他の金融資産に振り替えられた。詳細については、注記10aを参照。
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半期報告書
保証会社の補足連結貸借対照表
単位：百万米ドル
UBS AG
UBSスイスAG その他の
(1) (1) (2)
UBS AG(連結)
2022年12月31日現在 (個別) (個別) 子会社 相殺消去処理
資産
現金及び中央銀行預け金
48,689 84,465 36,291 0 169,445
銀行預け金
39,691 6,357 19,063 (50,441) 14,671
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
51,493 903 34,110 (18,691) 67,814
債権
デリバティブに係る差入担保金
35,594 1,221 10,074 (11,856) 35,033
顧客貸出金及び前渡金
90,168 229,861 101,231 (31,233) 390,027
償却原価で測定されるその他の金融資産
24,005 9,532 21,880 (2,029) 53,389
償却原価で測定される金融資産合計
289,641 332,339 222,649 (114,250) 730,379
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融資産
95,810 173 13,899 (1,848) 108,034
内、取引相手先により売却又は再担保差入されて
41,056 0 5,578 (9,892) 36,742
いる可能性のある差入担保資産
デリバティブ金融商品
149,447 5,925 35,106 (40,368) 150,109
ブローカレッジ債権
9,763 0 7,814 0 17,576
公正価値で測定されるトレーディング目的保有でない
45,302 4,354 26,843 (17,091) 59,408
金融資産
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産合計
300,321 10,453 83,661 (59,308) 335,127
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
1,953 0 286 0 2,239
金融資産
子会社及び関連会社投資
54,323 33 0 (53,255) 1,101
有形固定資産及びソフトウェア
5,852 1,654 4,077 (267) 11,316
のれん及び無形資産
213 0 6,050 5 6,267
繰延税金資産
1,624 276 7,470 (16) 9,354
その他の非金融資産
6,930 1,768 951 4 9,652
資産合計
660,856 346,522 325,144 (227,087) 1,105,436
負債
銀行に対する負債
41,395 37,123 51,555 (118,477) 11,596
償却原価で測定される有価証券ファイナンス取引による
9,425 247 13,303 (18,774) 4,202
債務
デリバティブに係る受入担保金
35,528 1,518 11,191 (11,800) 36,436
顧客預金
98,628 273,316 132,619 22,608 527,171
償却原価で測定されるUBSグループAGからの資金調達
56,147 0 0 56,147
償却原価で測定される社債
50,706 8,965 1 (173) 59,499
償却原価で測定されるその他の金融負債
4,903 2,221 5,554 (2,287) 10,391
償却原価で測定される金融負債合計
296,733 323,391 214,222 (128,903) 705,442
公正価値で測定されるトレーディング目的保有金融負債
25,059 183 5,843 (1,570) 29,515
デリバティブ金融商品
153,778 6,177 35,314 (40,363) 154,906
公正価値での測定を指定されたブローカレッジ債務
32,346 0 12,746 (7) 45,085
公正価値での測定を指定された社債
71,444 0 508 (110) 71,842
公正価値での測定を指定されたその他の金融負債
17,888 0 17,074 (2,928) 32,033
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債合計
300,514 6,360 71,484 (44,977) 333,382
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半期報告書
引当金
1,904 239 1,041 (2) 3,183
その他の非金融負債
1,630 1,019 3,742 98 6,489
負債合計
600,782 331,009 290,490 (173,785) 1,048,496
株主に帰属する持分
60,075 15,513 34,313 (53,303) 56,598
非支配株主持分に帰属する持分
342 0 342
資本合計
60,075 15,513 34,655 (53,303) 56,940
負債及び資本合計
660,856 346,522 325,144 (227,087) 1,105,436
(1)
UBS AG（個別）及びUBSスイスAG（個別）として表示されている金額はIFRSに準拠した単体情報である。スイスGAAPに準拠して作成し
た情報については、ubs.com/investorsの「Complementary financial information」にて入手可能なUBS AG及びUBSスイスAGの個別財務書
(2)
類を参照。 「その他の子会社」の列には、重要なサブ・グループであるUBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシー、UBSヨーロッ
パSE及びUBSアセット・マネジメントAGに係る連結情報、並びにその他の子会社に係る単体情報が含まれる。
保証会社の補足連結キャッシュ・フロー計算書
単位：百万米ドル
その他の
(1)
(1) (1)
UBS AG UBS AG(連結)
2022年６月30日に終了した６ヶ月間 UBSスイスAG 子会社
営業活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
13,625 6,134 (3,121) 16,639
投資活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
(2)
31 880 911
子会社、関連会社及び無形資産購入処分
有形固定資産及びソフトウェア購入
(276) (145) (275) (695)
有形固定資産及びソフトウェア処分
3 0 0 3
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の購入
(2,275) (547) (2,821)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
1,498 794 2,291
金融資産の処分及び償還
償却原価で測定される負債性証券の購入
(5,879) (622) (1,666) (8,167)
償却原価で測定される負債性証券の処分及び償還純額
2,160 313 1,440 3,914
投資活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
(4,738) (454) 627 (4,565)
財務活動によるキャッシュ・フロー収入／(支出)
償却原価で測定される短期借入債務発行(償還)純額
(10,421) (3) (16) (10,440)
UBS AG株式に係る分配金の支払
(4,200) (4,200)
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長
48,258 550 48 48,856
(3)
期借入債務の発行
公正価値での測定を指定された社債及び償却原価で測定される長
(35,671) (385) (253) (36,309)
(3)
期借入債務の償還
その他の財務活動による正味キャッシュ・フロー
(130) (211) (341)
グループ内の資本取引及び配当に係る活動純額
4,092 (2,088) (2,004) 0
財務活動による正味キャッシュ・フロー収入／(支出)
1,929 (1,926) (2,436) (2,433)
キャッシュ・フロー合計
現金及び現金同等物期首残高
57,895 92,799 57,061 207,755
営業、投資及び財務活動による正味キャッシュ・フロー
10,816 3,755 (4,930) 9,642
収入／(支出)
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響
(3,671) (4,342) (1,635) (9,648)
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半期報告書
(4)
65,040 92,212 50,496 207,748
現金及び現金同等物期末残高
(1)
キャッシュ・フローは、グループ内の資本取引及び配当に係る活動純額を除き、一般的に、UBS AG（連結）の観点から見た第三者の見
(2)
解を表している。 日本の不動産共同支配企業である三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社に対するUBS AGの株式持分の売却に
(3) (4)
よる現金収入及び関連会社からの受取配当金を含む。 UBSグループAGからUBS AGへの資金調達が含まれている。 当初の満期が３ヶ月
以内の残高から成る。4,434百万米ドルの現金及び現金同等物が制限付きである。
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半期報告書
UBS AG期中個別財務情報（無監査）
損益計算書
百万米ドル 百万スイス・フラン
累計期間 累計期間
2023年６月30日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
(1)
8,075 2,120 7,357 2,002
受取利息及び割引料
トレーディング・ポートフォリオからの受取利息及
1,403 1,167 1,279 1,103
(1)
び受取配当金
金融投資からの受取利息及び受取配当金 549 90 501 85
(2)
(11,255) (3,060) (10,249) (2,904)
支払利息
受取利息総額 (1,228) 316 (1,113) 286
信用損失(費用)／戻入 3 27 3 25
受取利息純額 (1,225) 343 (1,110) 311
有価証券及び投資事業からの受取報酬及び手数料
1,322 1,572 1,207 1,477
並びにその他の受取報酬及び手数料
与信関連報酬及び手数料 52 53 48 50
支払報酬及び手数料 (345) (373) (315) (352)
受取報酬及び手数料純額 1,028 1,251 939 1,175
トレーディング収益純額 4,128 3,303 3,759 3,110
金融投資処分からの収益純額 17 (37) 15 (35)
子会社及びその他の持分投資からの受取配当金 5,131 4,405 4,592 4,248
保有不動産からの収益 192 200 175 188
その他の経常収益 741 718 675 676
その他の経常費用 (203) (651) (188) (610)
経常活動からのその他の収益 5,877 4,636 5,270 4,468
営業収益合計 9,809 9,532 8,859 9,064
人件費 1,640 1,505 1,496 1,417
一般管理費 1,910 1,738 1,741 1,637
営業費用小計 3,550 3,243 3,237 3,054
子会社及びその他の持分投資の減損 3,677 1,218 3,294 1,156
有形固定資産、ソフトウェア及び
367 372 334 350
無形資産の減価償却費、償却費及び減損
訴訟、規制上の問題及び類似の問題に係る引当金
32 22 29 20
並びにその他の引当金の変動
営業費用合計 7,625 4,855 6,894 4,580
営業利益 2,183 4,677 1,965 4,484
特別利益 19 9 19 8
特別損失 0 0 0 0
税金費用／(税務上の便益) 207 143 188 135
当期純利益／(損失) 1,996 4,543 1,795 4,356
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ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
(1)
マイナスの受取利息が含まれており、2023年６月30日終了期間における金額に重要性はなかった（2022年６月30日終了期間：約３億米
(2)
ドル（３億スイス・フラン））。 金融負債に係るマイナスの支払利息が含まれており、2023年６月30日終了期間における金額に重要性
は なかった（2022年６月30日終了期間：約３億米ドル（３億スイス・フラン））。
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半期報告書
損益計算書（続き）
億円（米ドルからの換算値） 億円（スイス・フランからの換算値）
累計期間 累計期間
2023年６月30日 2022年６月30日 2023年６月30日 2022年６月30日
(1)
11,768 3,089 12,123 3,299
受取利息及び割引料
トレーディング・ポートフォリオからの受取利息及
2,045 1,701 2,108 1,818
(1)
び受取配当金
800 131 826 140
金融投資からの受取利息及び受取配当金
(2)
(16,402) (4,459) (16,888) (4,785)
支払利息
461 471
受取利息総額 (1,790) (1,834)
4 39 5 41
信用損失(費用)／戻入
500 512
受取利息純額 (1,785) (1,829)
有価証券及び投資事業からの受取報酬及び手数料
1,927 2,291 1,989 2,434
並びにその他の受取報酬及び手数料
76 77 79 82
与信関連報酬及び手数料
支払報酬及び手数料 (503) (544) (519) (580)
1,498 1,823 1,547 1,936
受取報酬及び手数料純額
6,016 4,813 6,194 5,125
トレーディング収益純額
25 25
金融投資処分からの収益純額 (54) (58)
7,477 6,419 7,567 7,000
子会社及びその他の持分投資からの受取配当金
280 291 288 310
保有不動産からの収益
1,080 1,046 1,112 1,114
その他の経常収益
その他の経常費用 (296) (949) (310) (1,005)
8,565 6,756 8,684 7,362
経常活動からのその他の収益
14,295 13,891 14,598 14,936
営業収益合計
2,390 2,193 2,465 2,335
人件費
2,783 2,533 2,869 2,697
一般管理費
5,173 4,726 5,334 5,032
営業費用小計
5,358 1,775 5,428 1,905
子会社及びその他の持分投資の減損
有形固定資産、ソフトウェア及び
535 542 550 577
無形資産の減価償却費、償却費及び減損
訴訟、規制上の問題及び類似の問題に係る引当金
47 32 48 33
並びにその他の引当金の変動
11,112 7,075 11,360 7,547
営業費用合計
3,181 6,816 3,238 7,389
営業利益
28 13 31 13
特別利益
0 0 0 0
特別損失
302 208 310 222
税金費用／(税務上の便益)
2,909 6,621 2,958 7,178
当期純利益／(損失)
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半期報告書
(1)
マイナスの受取利息が含まれており、2023年６月30日終了期間における金額に重要性はなかった（2022年６月30日終了期間：約437億
(2)
円（米ドルからの換算値）（494億円（スイス・フランからの換算値）））。 金融負債に係るマイナスの支払利息が含まれており、
2023年６月30日終了期間における金額に重要性はなかった（2022年６月30日終了期間：約437億円（米ドルからの換算値）（494億円（ス
イ ス・フランからの換算値）））。
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半期報告書
貸借対照表
百万米ドル 百万スイス・フラン
2023年６月30日現在 2022年12月31日現在 2023年６月30日現在 2022年12月31日現在
資産
現金及び中央銀行預け金 41,120 48,344 36,836 44,684
銀行預け金 52,099 31,450 46,671 29,069
証券ファイナンス取引による債権 61,159 58,141 54,787 53,739
顧客貸出金 108,889 105,552 97,545 97,561
総損失吸収力適格の重要な規制対象子会社への
28,680 27,678 25,692 25,582
(1)
資金拠出
モーゲージ・ローン 4,991 5,039 4,471 4,657
トレーディング・ポートフォリオ資産 109,427 98,566 98,027 91,104
デリバティブ金融商品 12,835 14,701 11,498 13,588
金融投資 43,582 43,746 39,042 40,434
未収収益及び前払費用 2,545 1,872 2,280 1,730
子会社及びその他の持分投資 47,381 51,029 42,445 47,165
有形固定資産及びソフトウェア 5,077 5,134 4,548 4,745
その他の資産 13,108 13,516 11,741 12,491
資産合計 530,893 504,767 475,583 466,550
内、劣後資産 19,389 18,748 17,369 17,329
内、強制転換及び／又は債権放棄の対象となるもの 18,576 18,042 16,640 16,676
負債
銀行に対する負債 52,671 47,329 47,184 43,745
証券ファイナンス取引による債務 35,751 23,497 32,026 21,718
顧客預り金 134,882 138,941 120,829 128,421
償却原価で測定されたUBSグループAGからの資金調達 66,345 61,202 59,433 56,568
トレーディング・ポートフォリオ負債 30,727 25,058 27,526 23,160
デリバティブ金融商品 12,327 17,429 11,043 16,109
公正価値での測定を指定された金融負債 77,578 70,603 69,496 65,258
内、UBSグループAGからの資金調達 2,425 1,959 2,172 1,811
発行済社債 59,655 56,148 53,440 51,897
未払費用及び繰延収益 3,675 3,592 3,292 3,320
その他の負債 1,911 1,582 1,711 1,462
引当金 2,014 2,026 1,804 1,872
負債合計 477,536 447,406 427,784 413,532
資本
資本金 386 393 380 386
法定資本準備金 36,334 36,326 35,655 35,649
内、資本準備金 38,562 36,326 37,716 35,649
内、その他の法定資本準備金 (2,228) 0 (2,062) 0
任意利益準備金 14,642 13,485 9,969 10,167
当期純利益／(損失) 1,996 7,157 1,795 6,817
資本合計 53,357 57,361 47,798 53,018
負債及び資本合計 530,893 504,767 475,583 466,550
内、劣後債務 72,459 66,872 64,910 61,809
内、強制転換及び／又は債権放棄の対象となるもの 71,894 66,314 64,404 61,293
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半期報告書
(1)
総損失吸収力適格商品のスイスGAAPによる帳簿価額を表す。
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半期報告書
貸借対照表（続き）
億円（米ドルからの換算値） 億円（スイス・フランからの換算値）
2023年６月30日現在 2022年12月31日現在 2023年６月30日現在 2022年12月31日現在
資産
59,924 70,452 60,698 73,630
現金及び中央銀行預け金
75,924 45,832 76,904 47,900
銀行預け金
89,127 84,729 90,278 88,551
証券ファイナンス取引による債権
158,684 153,821 160,735 160,761
顧客貸出金
総損失吸収力適格の重要な規制対象子会社への
41,795 40,335 42,335 42,154
(1)
資金拠出
7,273 7,343 7,367 7,674
モーゲージ・ローン
159,468 143,640 161,529 150,121
トレーディング・ポートフォリオ資産
18,704 21,424 18,946 22,390
デリバティブ金融商品
63,512 63,751 64,333 66,627
金融投資
3,709 2,728 3,757 2,851
未収収益及び前払費用
69,048 74,365 69,941 77,718
子会社及びその他の持分投資
7,399 7,482 7,494 7,819
有形固定資産及びソフトウェア
19,102 19,697 19,347 20,583
その他の資産
773,670 735,597 783,666 768,781
資産合計
28,256 27,321 28,621 28,555
内、劣後資産
27,071 26,293 27,419 27,479
内、強制転換及び／又は債権放棄の対象となるもの
負債
76,757 68,973 77,750 72,083
銀行に対する負債
52,100 34,242 52,772 35,787
証券ファイナンス取引による債務
196,564 202,479 199,102 211,612
顧客預り金
96,685 89,190 97,934 93,213
償却原価で測定されたUBSグループAGからの資金調達
44,778 36,517 45,357 38,163
トレーディング・ポートフォリオ負債
17,964 25,399 18,197 26,544
デリバティブ金融商品
113,054 102,890 114,516 107,532
公正価値での測定を指定された金融負債
3,534 2,855 3,579 2,984
内、UBSグループAGからの資金調達
86,935 81,824 88,058 85,516
発行済社債
5,356 5,235 5,425 5,471
未払費用及び繰延収益
2,785 2,305 2,819 2,409
その他の負債
2,935 2,952 2,973 3,085
引当金
695,913 652,005 704,902 681,418
負債合計
資本
563 573 626 636
資本金
52,950 52,938 58,752 58,742
法定資本準備金
56,196 52,938 62,148 58,742
内、資本準備金
0 0
内、その他の法定資本準備金 (3,247) (3,398)
21,338 19,652 16,427 16,753
任意利益準備金
2,909 10,430 2,958 11,233
当期純利益／(損失)
77,757 83,592 78,762 87,363
資本合計
773,670 735,597 783,666 768,781
負債及び資本合計
105,595 97,453 106,959 101,849
内、劣後債務
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半期報告書
104,771 96,639 106,125 100,999
内、強制転換及び／又は債権放棄の対象となるもの
(1)
総損失吸収力適格商品のスイスGAAPによる帳簿価額を表す。
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会計の基礎
UBS AGの個別財務書類は、スイスGAAP（FINMA会計規則、FINMA令2020/1「会計－銀行」及び銀行規則）に準
拠して作成されている。
会計方針は、原則として2022年度年次報告書（英文）に含まれるUBS AGの連結財務書類に対する「注記１」
に記載されている、IFRSに基づく連結財務書類の会計方針と同様である。スイスGAAPの規定と国際財務報告基
準の主要な相違は、UBS AGの連結財務書類に対する「注記33」に記載されている。UBS AGの個別財務書類に適
用された会計方針に関する追加情報は、2022年12月31日現在のUBS AGの個別財務書類に対する「注記２」に記
載されている。
UBS AG単体の期中の個別財務情報の作成には、2023年１月１日に発効したスイス債務法典の改正に従い、従
来の資本科目である 一般法的準備金 が独立項目である 法定資本準備金 に置き換えられたことを除き、2022年12
月31日現在の年次個別財務書類に適用されているものと同様の会計方針及び算定方法が適用されている。
本期中財務情報は無監査であり、UBS AGの2022年度監査済個別財務書類とともに閲覧されるべきものであ
り、かかる2022年度監査済個別財務書類は ubs.com/investors の「Complementary financial information」に
ある「Holding company and significant regulated subsidiaries and sub-groups」で閲覧可能である。
子会社及びその他の持分投資
UBS AGは、当報告期間において子会社及びその他の持分投資の減損を37億米ドル（33億スイス・フラン）計
上した。これには、UBSアメリカズ・ホールディング・エルエルシーに対する投資に関して、主に予想される利
益及び配当金支払額が減少し、本投資の回収可能価額が低下したことよる減損35億米ドル（31億スイス・フラ
ン）が含まれる。クレディ・スイスの業務のUBS AGへの統合は、将来の回収可能価額に影響する可能性があ
る。
資本金
2023年４月５日、UBS AGの年次株主総会は、資本金通貨のスイス・フランから米ドルへの変更を承認した。
これにより、１株当たりの名目価値は0.10米ドルとなり、従来の0.10スイス・フランからわずかに減少した。
当該減少額は 資本準備金 に配分された。また資本金通貨の変更により、資本準備金もスイス・フランから米ド
ルに変換された結果、残高が増加し、 その他の法定資本準備金 に計上された額と相殺された。これらの変更に
より、UBS AGの個別財務書類に計上された資本合計への影響はない。
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半期報告書
２【その他】
(1) 決算日後の状況
以下の事象を除き、UBSグループAG及びUBS AGの2023年度第２四半期財務報告書の参照日（2023年６月30日）
より後に重要な事象は発生しなかった。以下の事象とは、2023年８月31日にUBSが発表した事象（UBSグループ
AGの2023年度第２四半期財務報告書の公表）、2023年８月31日にUBSが発表した事象（UBS AGの2023年度第２四
半期財務報告書の公表）及び2023年９月13日にUBSが発表した事象（UBS AGの一部のシニア無担保債の交換オ
ファーの発表）である。
(2) 訴訟
本半期報告書の「第６ １中間財務書類」に掲載される連結財務書類に対する注記の「注記15 引当金及び
偶発負債」を参照のこと。
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半期報告書
３【会計原則及び会計慣行の相違】
本書記載のUBS AGの連結財務書類は、国際財務報告基準（以下「IFRS」という。）に準拠して作成されてお
り、日本で一般に公正妥当と認められている会計原則（日本基準）に基づいて作成された財務書類とは相違す
る部分がある。
IFRSと日本における会計原則及び会計慣行の主な相違点の要約は下記のとおりである。
連結財務書類：IFRSと日本における会計原則及び会計慣行の主な相違
(1) 連結手続
(a) 連結会社間の会計方針の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、連結財務書類は、類似の状況における類似の取引及び事
象に関し、統一的な会計方針を用いて作成される。在外子会社の財務書類は、それぞれの国で認められている
会計原則を使用して作成されている場合でも、連結に先立ち、親会社が使用するIFRSに準拠した会計方針に一
致させるよう必要なすべての修正及び組替が行われる。また、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する
投資」に基づき、関連会社又は共同支配企業が類似の状況における同様の取引及び事象について投資者と異な
る会計方針を用いている場合、持分法の適用にあたり投資者が関連会社の財務書類を用いる際には、関連会社
の会計方針を投資者の会計方針に一致させるように修正が行われる。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき連結財務諸表を作成する場合、
同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計処理の原則及び手続
は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会
社等の会計処理に関する当面の取扱い」（以下、「実務対応報告第18号」という。）により、在外子会社の財
務諸表がIFRS又は米国会計基準（US GAAP）に準拠して作成されている場合、及び国内子会社が指定国際会計基
準又は修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示し
ている場合（当連結会計年度の有価証券報告書により開示する予定の場合も含む。）には、一定の項目（のれ
んの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など）の修正を
条件に、これを連結決算手続上利用することができる。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に基づき、同一環境下で行われた同
一の性質の取引等について、投資会社（その子会社を含む）及び持分法を適用する被投資会社が採用する会計
処理の原則及び手続は、原則として統一することとされた。ただし、実務対応報告第24号「持分法適用関連会
社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関連会社については、当面の間、実務対応報告第18号で規
定される在外子会社に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
(b) 報告日の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、連結財務書類作成に用いる親会社及び子会社の財務書類
は、同一の日現在で作成しなければならない。親会社の報告期間の末日が子会社と異なる場合には、子会社
は、実務上不可能な場合を除いて、連結のために親会社の報告期間の末日現在の追加的な財務書類を作成す
る。実務上不可能な場合、当該日と親会社の報告期間の末日との間に生じた重要な取引又は事象の影響につい
て調整を行わなければならない。IFRS第10号はいずれの場合も、子会社の報告期間の末日と連結財務書類の報
告期間の末日の相違が３ヶ月を超えないよう要求している。報告期間の長さ及び報告期間の末日の相違は期間
毎に同じになる。
また、関連会社又は共同支配企業については、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づ
き、持分法の適用において入手し得る直近の関連会社又は共同支配企業の財務書類を利用するが、投資者の報
告期間の末日が関連会社又は共同支配企業と異なる場合、関連会社又は共同支配企業は、実務上不可能な場合
を除いて、投資者のために投資者の財務書類と同じ日付で財務書類を作成する。子会社の場合のように、実務
上不可能であり、持分法の適用に用いる関連会社又は共同支配企業の財務諸表を投資者と異なる日で作成する
場合、当該日と投資者の報告期間の末日との間に生じた重要な取引又は事象の影響について調整を行わなけれ
ばならない。IAS第28号はいずれの場合も、関連会社又は共同支配企業の報告期間の末日と連結財務書類の報告
期間の末日の相違が３ヶ月を超えないよう要求している。報告期間の長さ及び報告期間の末日の相違は期間毎
に同じになる。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、子会社の決算日と連結決算日
の差異が３ヶ月を超えない場合には、子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行うことができる。ただ
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半期報告書
し、この場合には、子会社の決算日と連結決算日が異なることから生じる連結会社間の取引に係る会計記録の
重要な不一致について、必要な整理を行う。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に基づき、投資会社は、関連会社の
直近の財務諸表を使用する。投資会社と関連会社の決算日に差異があり、その差異の期間内に重要な取引又は
事象が発生しているときには、財務書類の修正又は注記の開示のいずれかを行う。
(2) 連結の範囲及び持分法の適用範囲
IFRSでは、連結財務書類の作成に際し、グループが直接的又は間接的に支配を有する会社を完全に連結し、
共同支配企業（IFRS第11号及びIAS第28号で定義される。）及び重要な影響力を有する会社（IAS第28号で定義
される関連会社投資）に対して持分法を適用することが要求される。報告企業がIFRS第10号で定義される投資
企業である場合は、連結要件に関して例外規定がある。投資者は、（ⅰ）事業体の関連性のある活動に対する
パワーを有している場合、（ⅱ）変動リターンに対するエクスポージャーを有している場合、及び（ⅲ）その
パワーを自らのリターンに影響を及ぼすように行使する能力を有している場合に投資先を支配しているとされ
る。重要な影響力とは、投資先の財務及び営業の方針決定に参加するパワーであるが、当該方針に対する支配
又は共同支配ではないものをいう。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基準により連結範
囲が決定され、支配の及ぶ会社（子会社）は連結の範囲に含まれる。ただし、子会社のうち支配が一時的であ
ると認められる企業、又は連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業について
は、連結の範囲に含めないこととされている。また、非連結子会社及び重要な影響力を与えることができる会
社（関連会社）については、持分法の適用範囲に含める。
特別目的会社については、企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲
の決定に関する適用指針」及び「連結財務諸表制度における子会社及び関連会社の範囲の見直しに係る具体的
な取扱い」において、特別目的会社が、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発
行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的会社の事業がその目的に従って適
切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認め、当該特別
目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。したがって、当該要件を満たす特別
目的会社は、連結の範囲に含まれないことになる。ただし、このように連結の範囲に含まれない特別目的会社
については、企業会計基準適用指針第15号「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針」に基づき、当
該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引の概要、当期に行った当該特別目的会社との取引金
額又は当該取引の期末残高等の一定の開示が当該特別目的会社に資産を譲渡した会社に求められる。
(3) 非支配持分
IFRSでは、IFRS第３号「企業結合」に基づき、取得企業は取得日において、清算された場合に被取得企業の
純資産に対する比例持分への権利を提供する現在の所有持分である被取得企業に対する非支配持分の構成要素
を、(ⅰ)公正価値又は(ⅱ)被取得企業の識別可能純資産の認識額に対する現在の所有権金融商品の比例的な取
り分のいずれかで測定する。取得企業はそれぞれの取得について、２つの測定基礎のいずれかを選択適用して
いる。
非支配持分の他のすべての内訳項目は、他の測定基礎がIFRSで要求されている場合を除き、取得日の公正価
値で測定しなければならない。
また、子会社に対する親会社の所有持分の変動（非支配持分との取引）で支配の喪失にならない場合には資
本取引として会計処理される。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、子会社の資産及び負債のすべ
てを支配獲得日の時価により評価する方法（全面時価評価法）により評価することが要求されている。一方
で、IFRSのように非支配株主持分(旧少数株主持分)自体を公正価値で測定する方法は認められておらず、非支
配株主持分(旧少数株主持分)は取得日における被取得企業の識別可能純資産に対する現在の持分で測定され
る。
(4) 為替換算
IFRSにおいて外貨建取引は、取引日の直物為替レートで報告企業の機能通貨に換算される。貸借対照表日に
おいて、外貨建ての貨幣性資産及び貨幣性負債は、全て決算日の為替レートで機能通貨に換算される。
取得原価で測定される非貨幣性項目は、取引日の為替レートで換算される。
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半期報告書
連結の際、在外営業活動体の資産及び負債は、貸借対照表日の為替レートで（UBS AGの）表示通貨に換算さ
れ、損益項目及びその他の包括利益は、期中平均レートで換算される。資本金、資本剰余金及び自己株式は、
取 得時又は発生時の平均レートで換算され、資本金の払戻し又は自己株式の処分時に実現される当該平均レー
トと直物為替レートとの差額は資本剰余金に計上される。キャッシュ・フロー・ヘッジ及びFVOCIで測定される
金融資産に関してOCIに認識された累積額は貸借対照表日の為替レートで換算され、為替換算の影響は利益剰余
金を通じて調整される。
日本では、機能通貨・表示通貨の概念がないことを除いて、IFRSの基準と重要な差異はない。したがって、
親会社および連結子会社はその資産、負債、収益および費用をそれぞれの国の通貨で測定している。連結財務
諸表の作成にあたり、在外子会社の資産および負債項目は決算日レートで、資本項目は、親会社による株式の
取得時における項目については、株式取得時の為替相場により、親会社による株式の取得後に生じた項目につ
いては、当該項目の発生時の為替相場により換算する。
(5) のれん
IFRS第３号「企業結合」に基づき、のれんとは、取得日における被取得企業の識別可能資産（純額）の公正
価値に対する当グループの持分相当額を取得原価が超過する部分である。のれんは償却されないが、企業は各
報告期間末に、のれんに減損の兆候がないか評価している。かかる兆候が存在する場合、企業は、のれんの減
損テストを実施する必要がある。減損の兆候の有無に関係なく、UBS AGは毎年、減損テストを実施している。
日本では、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に基づき、のれんは、被取得企業又は取得し
た事業の取得原価が、取得した資産及び引受けた負債に配分された純額を超過する額で認識される。原則とし
て、のれんの計上後20年以内に、定額法その他の合理的方法により規則的に償却され、必要に応じて減損処理
の対象となる。ただし、金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理する
ことができる。
(6) 金融商品の分類及び測定
IFRS第９号は、それぞれの金融資産を管理する事業モデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特
性に基づいて全ての金融資産（資本性金融商品を除く。）を、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利
益（以下「OCI」という。）を通じて公正価値で測定される金融資産、又は、純損益を通じて公正価値で測定さ
れる金融資産として分類することを要求している。金融資産が償却原価又はOCIを通じた公正価値での測定のた
めの基準を満たす場合、資産及び負債を異なる基準で測定するために生じる会計上のミスマッチを大幅に低減
又は解消するのであれば、当該資産を純損益を通じて公正価値で測定されるものとして指定することができ
る。トレーディング目的保有でない資本性金融商品はOCIを通じて公正価値で指定することができるが、その後
の実現利得又は損失は損益計算書に振り替えられない。一方、その他全ての資本性金融商品は純損益を通じて
公正価値で会計処理される。
金融負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債（売買目的金融負債及び公正価値オプション）及
び償却原価で測定される金融負債に分類される。
発行体の自己の信用リスク（自己の信用）の変動に帰属する、純損益を通じて公正価値での測定を指定され
た金融負債から生じる利得又は損失は、OCIに表示され、損益計算書には認識されない。
公正価値を測定するために用いられる評価技法が、観察可能な市場データに基づいていない重要なインプッ
トを必要とするような取引については、当該金融商品は当初、取引価格で認識される。この当初認識額は、評
価技法を用いて入手した公正価値と異なる場合がある。かかる差異は、繰り延べられて損益計算書には認識さ
れず、繰延Day1損益として計上される。金融商品に係る繰延Day1損益は、同等の商品の価格もしくは原パラ
メーターが観察可能となった時点又は当該取引がクローズアウトされた時点で損益計算書に計上される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき、金融資産は、原則として法的形態
をベースに、有価証券、債権、金銭の信託、デリバティブなどに分類して規定が定められている。さらに、有
価証券については、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社及び関連会社株式、その他有価証券
（IFRSでは売却可能カテゴリーに類似）に分類される。売買目的有価証券は時価で測定され、時価の変動を損
益計算書で認識している。売却可能有価証券（その他有価証券）は、時価で測定し、時価の変動額（評価差
額）は、a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される、もしくはb) 個々の証
券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。市場価格
のない株式等については、取得原価をもって貸借対照表価額とする。なお、外貨建の売却可能有価証券（その
他有価証券）の評価差額に関して、取得原価又は償却原価に係る換算差額も上記a）もしくはb)と同様に処理す
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る。ただし、外貨建債券については、外国通貨による公正価値の変動に係る換算差額を評価差額とし、それ以
外の差額については為替差損益として処理することもできる。支払手形、買掛金などの金融負債は、債務額を
もっ て貸借対照表価額とし、社債については社債金額より低いまたは高い価額で発行した場合に償却原価で評
価する必要がある。
IFRSで認められる公正価値オプションに関する会計基準はない。また、IFRSのような繰延Day1損益を規定す
る基準はない。
(7) 金融資産の分類変更
IFRS第９号「金融商品」では、企業は、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、影響を
受けるすべての金融資産を分類変更する。
金融資産を分類変更する場合には、分類変更日から将来に向かって分類変更を適用する。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき、売買目的又は売却可能（その他有
価証券）から満期保有目的への分類変更は認められず、売買目的から売却可能（その他有価証券）への分類変
更については、正当な理由がある限られた状況（トレーディング業務の廃止を決定した場合に、売買目的とし
て分類した有価証券をすべて売却可能（その他有価証券）に分類変更することができる。）においてのみ認め
られている。
(8) 金融資産の減損
予想信用損失(以下「ECL」という。)は、償却原価で測定される金融資産、FVOCIで測定される金融資産、報
酬債権及びリース債権、金融保証並びにローン・コミットメントについて認識される。ECLはまた、リボルビン
グ取消可能信用枠(UBSのクレジット・カード限度額及びスイスの市場で法人顧客及び商業顧客向けとして一般
的なマスター信用枠を含む。)の未実行部分にも認識される。UBSでは、両者は「その他の信用枠」と呼ばれ、
顧客は要求払残高を引き出すことが認められており、UBSはいつでも終了することができる。こうしたその他の
信用枠は取消可能であるが、UBSが信用リスクの軽減措置を講じる前に、顧客は資金を引き出すことができるた
め、UBSは信用リスクにさらされている。
予想信用損失は、契約上のキャッシュ・フローと、実効金利で割り引いて受け取ると予想されるキャッ
シュ・フローとの差額を表している。予想信用損失は、以下に基づき認識される。
－最大12ヶ月のECLは、当初の認識時から認識する必要がある。当該ECLは、報告日後12ヶ月（予想残存期間
が12ヶ月に満たない場合はこれより短い期間）以内にデフォルトが発生した場合に生じる残存期間の資金不足
部分を、当該デフォルトの発生リスクで加重したものである。各金融商品はステージ１の金融商品と呼ばれ
る。
－金融商品の当初の認識後に信用リスクの著しい増加（「以下「SICR」という。）が認められる場合には、
残存期間にわたるECLの認識が要求される。当該ECLは、金融商品の予想残存期間にわたって起こり得る全ての
デフォルト事由から生じる残存期間の資金不足を、当該デフォルトの発生リスクで加重したものである。各金
融商品はステージ２の金融商品と呼ばれる。SICRが観察されなくなった場合は、当該金融商品はステージ１に
戻る。
－信用減損金融商品については、残存期間にわたるECLが常に認識され、ステージ３の金融商品と呼ばれる。
IFRS第９号の下で金融商品が信用減損しているか否かの判定は、１つまたは複数の損失事象の発生に基づいて
行われる。信用減損エクスポージャーには、損失が発生していないポジションや引当金が認識されていないポ
ジションが含まれることがあるが、これは例えば、当該ポジションが担保により全額回収可能であると予想さ
れるためである。
－購入した又は組成した信用損失金融商品については、当初の認識以降の残存期間にわたるECLの変動も認識
される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき、満期保有目的の債券、子会社株式
及び関連会社株式について時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価
をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。市場価格のない株式等
については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差
額は当期の損失として処理する。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態及び経営成
績等に応じて債権を一般債権、貸倒懸念債権及び破産更正債権等に区分し、区分ごとに定められた方法に従い
貸倒見積高を算定する。
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また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期目的保有の債券及びその他の
有価証券に分類されている債券についても原則として認められていない。貸付金及び債権についても、直接減
額 を行った場合には、減損の戻入益の計上は認められていない。
(9) 金融資産の認識の中止
IFRS第９号「金融商品」に基づき、UBS AGは、金融資産からのキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利
が消滅した場合、あるいはUBS AGが（ⅰ）金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡した
場合、又は（ⅱ）当該資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利は留保するが、一定の条件を満たす
ことを条件として、１社以上の事業体に当該キャッシュ・フローを支払う契約上の義務を引き受けている場
合、金融資産又は金融資産の一部の認識を中止する。購入者が当該資産のリスクと経済価値の実質的に全て又
は当該資産を売却もしくは担保に差し入れる実践的な能力に伴うリスクと経済価値の重要な部分にさらされる
場合、譲渡した金融資産の認識を中止する。
金融資産に対する支配が留保される譲渡の場合、UBS AGは、継続的関与の程度に応じて当該資産を継続的に
認識し、その程度は譲渡後、UBS AGが譲渡資産価値の変動の影響を受ける程度により決定される。
日本では企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき、譲渡金融資産の財務構成要素ごと
に、支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(10) ヘッジ会計
IFRSでは、適格なデリバティブ及びデリバティブ以外の金融商品は、（ⅰ）認識されている資産又は負債の
公正価値の変動のヘッジ（以下「公正価値ヘッジ」という。）、（ⅱ）認識されている資産もしくは負債又は
可能性の非常に高い予定取引に起因する将来キャッシュ・フローの変動可能性のヘッジ（以下「キャッシュ・
フロー・ヘッジ」という。）、又は（ⅲ）在外営業活動体に対する純投資のヘッジ（以下「純投資のヘッジ」
という。）におけるヘッジ手段として指定される。
2020年１月１日より、UBS AGは、既存のヘッジ会計プログラム全てにIFRS第９号のヘッジ会計の要求事項を
将来的に適用している。ただし、ポートフォリオの金利リスクに係る公正価値については、IFRS第９号により
認められているように、引き続き、IAS第39号「金融商品：認識及び測定」に基づき会計処理を行っている。
（IFRS第９号及びIAS第39号に基づくヘッジ会計プログラムに適用される）適格な公正価値ヘッジの場合、
ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値変動は、ヘッジ対象の帳簿価額の調整として反映され、
ヘッジ手段の公正価値の変動とともに損益計算書に認識される。ヘッジ対象の認識の中止以外の理由による
ヘッジの中止によって帳簿価額の調整が生じた場合には、その調整額は実効金利法を用いてヘッジ対象の存続
期間にわたって償却される。ヘッジ対象の認識が中止される場合、未償却の公正価値調整又は繰り延べられた
ヘッジのコストは、認識の中止に係る利得又は損失として、直ちに損益計算書に計上される。
為替リスクの公正価値ヘッジにおいて、ヘッジ手段のデリバティブとして指定されたクロス・カレンシー・
スワップの外貨ベーシス・スプレッドは、為替リスクの公正価値ヘッジの指定から除外される。UBSは、資本の
その他の包括利益において繰り延べた金額をヘッジのコストとして、外貨ベーシスを計上することを選択し
た。これらの金額は、ヘッジ対象の存続期間に損益計算書にリサイクルされる。
キャッシュ・フローの金利改定リスクに対するキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブ
の有効部分に関連した公正価値測定による利得又は損失は、当初は、資本のその他の包括利益に認識される。
予定キャッシュ・フローの発生が見込まれるヘッジの中止を含め、ヘッジ対象である予定キャッシュ・フロー
が純損益に影響を与える場合、ヘッジ対象である予定キャッシュ・フローが純損益に影響を与える期間におい
て、ヘッジ手段のデリバティブに係る関連する利得又は損失が資本から損益計算書に振り替えられる。予定取
引の発生が見込まれなくなった場合、繰り延べられた利得又は損失は直ちに損益計算書に振り替えられる。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジは、キャッシュ・フロー・ヘッジと同様に会計処理される。ヘッジ
の有効部分に関連する、ヘッジ手段の商品に係る利得又は損失は、資本のその他の包括利益に直接認識され、
非有効部分及び／又は指定されていない部分（例えば、先渡契約の金利の構成要素）に関連する利得又は損失
は損益計算書に認識される。在外営業活動体を処分もしくは一部処分した時点で、当該事業体に関連して資本
に認識された利得又は損失の累積額は、純損益に振り替えられる。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づき、原則として、時価評価されている
ヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べ
る方法（繰延ヘッジ）による。ただし、その他有価証券の場合等の一定の要件を満たす場合、ヘッジ対象に係
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る相場変動等を損益に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識す
る方法（時価ヘッジ）も認められている。
また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損
益のうち結果的に非有効となった部分についても（有効部分とともに）、ヘッジ会計の対象として繰延処理を
行うことができる。なお、非有効部分を合理的に区分できる場合には、非有効部分を繰延処理の対象とせずに
当期の純損益に計上する方法を採用することができる。
ヘッジ手段が満期、売却、終了又は行使により消滅した場合、若しくはヘッジ関係がヘッジ有効性の評価基
準を満たさなくなったとき（ヘッジ会計の要件が満たされなくなった場合）にヘッジ会計の適用を中止する。
また、ヘッジ対象が消滅した時、又はヘッジ対象である予定取引が実行されないことが明らかになったときに
は、ヘッジ会計を終了する。ヘッジ会計の適用が中止された場合、その時点までのヘッジ手段に係る繰延損益
はヘッジ対象に係る損益が認識されるまで繰り延べ、それ以降のヘッジ手段に係る変動額は損益に計上する。
利付金融商品の金利リスクがヘッジ対象の場合、ヘッジ対象の満期までの期間にわたってヘッジ手段に係る繰
延損益を損益認識する。また、ヘッジ会計の終了の場合は、繰り延べられていたヘッジ手段に係る繰延損益を
当期の損益として処理する。
(11) 金融保証、ローン・コミットメント
IFRS第9号「金融商品」に基づき、公正価値に基づいて管理される一定の発行済金融保証又はローン・コミッ
トメントは、純損益を通じて公正価値での測定を指定される。公正価値に基づいて管理されない金融保証は、
財務書類において当初公正価値で認識される。当初認識後、これらの金融保証は、「ECLの額」と「報告日現在
で認識されている収益累計額控除後の当初認識額」のいずれか高い額で測定される。
日本では、金融資産又は金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より公正価値で
貸借対照表に計上することは求められていない。銀行の場合には、第三者に負う保証債務は偶発債務として額
面金額を支払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上
する。保証に起因して、将来の損失が発生する可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ることができる場
合には、債務保証損失引当金を計上する。
日本では、ローン・コミットメントはオフバランス取引である。当座貸越契約（これに準ずる契約を含
む。）及びローン・コミットメントについて、貸手である金融機関等は、その旨及び極度額又はローン・コ
ミットメントの額から借手の実行残高を差し引いた額を注記する。
(12) 株式報酬
UBSグループAGは、UBS AGの従業員に付与される株式報酬制度の付与者であり、当該制度を決済する義務を負
う。UBS AGは、従業員に付与された報奨の公正価値を認識する。これらの報奨は通常、従業員が特定の勤務期
間を完了することを条件とし、またパフォーマンス・シェアについては、特定の業績条件が満たされることを
条件とする。報酬費用はトランシュごとに、権利確定見込数の見積りの基となる勤務期間にわたって認識さ
れ、実際の結果を反映するよう調整される。例えば、リストラクチャリング・プログラムや双方で合意した雇
用終了規定の影響を受ける従業員の場合など、勤務期間が短縮された場合は、費用の認識は雇用終了日までの
期間に前倒しされる。
退職の基準を満たす従業員や一定の年齢と勤続年数の基準を満たす従業員の場合など、将来の勤務が必要で
ない場合は、サービスを受領したものとみなし、報酬費用は付与日または付与日より前に直ちに認識される。
一定の権利確定条件以外の条件が充足されない場合、このような報奨は法的な権利確定日まで失効可能な状態
であることがある。株式決済型の報奨の場合、権利確定条件以外の条件の違反から生じる失効事由が発生して
も費用の調整は行われない。
UBS AGは報奨を決済する義務を有していないため、UBSグループAG株式による報奨は、持分決済型の株式に基
づく支払取引として分類される。報酬費用は、該当する場合、配当請求権や実質的に権利確定日以降に及ぶ譲
渡制限、権利確定条件以外の条件等、報奨に内在する諸条件を考慮して、付与日において調整されたUBSグルー
プAGの資本性金融商品の公正価値を参照して測定される。公正価値は付与日に決定され、再測定されない。た
だし、当該条件が修正され、修正直後の公正価値が修正直前の公正価値を上回る場合を除く。修正の結果、公
正価値が増加する場合、残存勤務期間にわたって、又は権利確定済の報奨については直ちに、当該増加分を報
酬費用として認識する。
日本では、企業会計基準第８号「ストック・オプション等に関する会計基準」により、会社法施行日（2006
年５月１日）以後に付与されたストック・オプション等については、ストック・オプションの付与日から権利
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確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック・オプションの公正な評価額に基づいて報酬費用が認識さ
れ、対応する金額は資本（純資産の部に新株予約権）に計上される。公正な評価額は、条件変更の場合を除
き、 その後は見直されない。当該会計基準は上記の会社法施行日前に付与されたストック・オプションについ
ては適用されない。
ただし、同基準の適用範囲は持分決済型株式報酬に限定されており、現金決済型取引等については特段規定
がなく、実務上は発生時に費用（引当）処理されている。また持分決済型取引について、日本では、権利確定
後に失効した場合には失効に対応する新株予約権につき利益計上（戻入）を行う等、IFRSと異なる処理が行わ
れている。
(13) 退職後給付
IFRSでは、IAS第19号改訂「従業員給付」に基づき、確定給付年金制度については、貸借対照表に認識される
確定給付負債は、貸借対照表日の確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額であ
り、再測定により生じる変動は「その他の包括利益」に直ちに計上される。制度資産の公正価値が確定給付制
度債務の現在価値を上回る場合、発生した確定給付資産（純額）の認識は、制度からの返還又は制度への将来
掛金の減額という形で利用可能な経済的便益の現在価値に制限される。UBS AGは、予測単位積増方式を適用し
て、その確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用（該当がある場合）を算
定する。アクチュアリーによる予測単位積増方式の適用により、当該期間において期間年金費用純額が生じ
る。期間年金費用純額は、以下の構成要素の純額である。
－当期勤務費用
－確定給付債務（資産）純額に係る利息純額
－過去勤務費用及び清算による利得又は損失
日本では、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」により、確定給付型退職給付制度について、
制度資産控除後の確定給付債務の全額が貸借対照表に計上される。過去勤務費用及び数理計算上の差異の発生
額のうちその期に費用処理されない部分は、貸借対照表のその他の包括利益累計額に計上される。これらはそ
の後の期間にわたって、当期純利益及び損失を構成する項目として費用処理される。
(14) 固定資産の減損
IFRSでは、IAS第36号「資産の減損」に基づき、資産（金融資産等のIAS第36号を適用外とする資産を除く）
は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上され、各報告日に減損の兆候の有無
を検討している。減損損失は、資産の帳簿価額がその回収可能価額（資産又は資産グループの耐用年数の終了
時点での継続的使用及び処分から生じると見込まれる見積将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高
い方の額）を超過する額として認識される。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、資産又は資産グループの減損の兆候が認められ、
かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額（20年以内の合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると見積ら
れる場合に、回収可能価額（資産又は資産グループの正味売却価額と使用価値（資産又は資産グループの継続
的使用と使用後の処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の
金額）と帳簿価額の差額につき減損損失を計上する。減損損失の戻入れは認められない。
(15) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
IFRSでは、IFRS第５号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に基づき、売却目的で保有する非
流動資産を「売却目的保有」として分類し、複数の資産で単一の取引で１グループとして合わせて売却される
予定のものは、「処分グループ」に分類し、売却に直接関連する負債も処分グループに加えている。売却目的
保有に分類された処分グループの資産は、帳簿価額と見積売却費用控除後の公正価値とのいずれか低い価額で
測定され、貸借対照表上、売却目的保有に分類された処分グループの負債と区分して表示される。IFRSでは、
包括利益計算書及び損益計算書上、非継続事業の経営成績を継続事業と区分して表示することも要求されてい
る。
日本では、非継続事業に関する会計基準はないが、売却又は廃棄予定の固定資産は「固定資産の減損に係る
会計基準」等に基づき会計処理されることになる。
(16) 有給休暇引当金
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IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に基づき、有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供したときに
有給休暇の予想コスト及び関連する引当金を認識する。
日本では、有給休暇に関する費用及び引当金の認識について、特段の規定はない。
(17) 金融資産及び金融負債の相殺の表示
IFRSでは、金融資産及び金融負債は、以下の要件を満たす場合、相殺表示しなければならない。
(1) 企業は、認識した金額を相殺する法的に強制可能な権利を有している。
(2) 企業は、純額で決済するか、又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図がある。
通常、マスター・ネッティング契約は、債務不履行以外に相殺する法的に強制可能な権利が存在しないた
め、相殺表示されない場合がある。
日本では、以下の要件を満たす場合、相殺表示が認められる。
(1)同一の相手先に対する金銭債権と金銭債務である
(2)相殺が法的に有効で企業が相殺する能力を有する
(3)企業が相殺して決済する意思を有する
さらに、企業は債務不履行以外に相殺する意図がない場合でも、マスター・ネッティング契約の相殺表示は
認められる。
(18) リース
IFRS第16号では、リース契約の借手の場合、リース期間の開始時にリース負債及び対応する使用権（RoU）資
産を認識する。リース負債は、リース期間にわたるリース料を、UBS AGの無担保借入利子率（リースの計算利
子率は、借手は通常観察可能ではない。）で割り引いた現在価値に基づき測定される。もっとも、借手は、一
定の短期リースについては、免除規定が選択可能である。
日本の会計基準においては、リース取引はオペレーティング・リースおよびファイナンス・リースに分類さ
れる。ファイナンス・リース取引については、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う。オペレー
ティング・リース取引は、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。ファイナンス・リース取引
とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどう
かについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるが、解約不能リース期間が、リース物件の経済
的耐用年数の概ね75％以上又は解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件を借手が現
金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90％以上のいずれかに該当する場合は、ファイナン
ス・リースと判定され、通常の売買取引に係る方法に準じて、リース物件及びこれに係る債務をリース資産及
びリース債務として借手の財務諸表に計上する。
所有権移転ファイナンス・リース（リース期間の終了時にリース資産所有権が借手に移転する）について
は、
－ 貸手の購入価額が借手にとって明らかな場合は、貸手の購入価額、または
－ 貸手の購入価額が借手にとって不明な場合は、リース料総額の現在価値と見積現金購入価額のいずれか低
い金額
所有権移転外ファイナンス・リース（リース期間の終了時にリース資産所有権が借手に移転しない）につい
ては、
－ 貸手の購入価額が借手にとって明らかな場合は、リース料総額の現在価値と貸手の購入価額のいずれか低
い金額、または
－ 貸手の購入価額が借手にとって不明な場合は、リース料総額の現在価値と見積現金購入価額のいずれか低
い金額
でリース資産および負債は計上される。
ただし、少額（リース契約１件当たりのリース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース）
又は短期（１年以内）のファイナンス・リースについては、オペレーティング・リース取引の会計処理に準じ
て、簡便的に賃貸借処理を行うことができる。
オペレーティング・リースについては、借手はオフバランスで処理し、支払いリース料はリース期間にわ
たって費用処理される。
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(19) マイナス利息
IFRSでは、デリバティブを除く金融資産に係る受取利息は、プラスの場合は受取利息、マイナスの場合は支
払利息に含まれる。これは、金融資産に生じるマイナスの受取利息が収益の定義を満たさないことによるもの
である。同様に、デリバティブを除く金融負債に係る支払利息は、支払利息に含まれるが、金利がマイナスの
場合は、受取利息に含まれる。
日本基準には、マイナス利息の開示上の取り扱いに関する特段の規定はない。
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第７【外国為替相場の推移】
スイス・フランから円への為替相場及び米ドルから円への為替相場は、国内において時事に関する事項を掲
載する２以上の日刊新聞紙に当該半期中において掲載されているので、記載を省略する。
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第８【提出会社の参考情報】
提 出 書 類 提 出 年 月 日
臨時報告書
（企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第２項
第９号の規定に基づく） 2023年４月14日
訂正発行登録書 2023年４月14日
有価証券報告書（2022年度） 2023年６月30日
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし
第２【保証会社以外の会社の情報】
本「第２ 保証会社以外の会社の情報」中の「１ 当該会社の情報の開示を必要とする理由」及び「２ 継
続開示会社たる当該会社に関する事項」の記載内容については、2023年９月28日までに公開されている情報に
基づくものである。
１【当該会社の情報の開示を必要とする理由】
１．エムスリー株式会社
(1) 当該会社の名称及び住所
エムスリー株式会社 東京都港区赤坂一丁目11番44号
(2) 理由
以下に記載した本社債は、発行登録追補書類「第一部 証券情報、第2 売出要項、売出社債のその他の
主要な事項、2.償還および買入れ (b) 満期償還」記載の条件に従い、一定の日における当該会社の普通株
式の株価が一定の額を下回る場合に当該会社の普通株式の交付及び現金調整額の支払（もしあれば）によ
り償還される場合があり、また利率の水準及び早期償還の有無が当該会社の普通株式の株価の水準により
決定される。したがって、当該会社の企業情報は本社債の投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。
名称 発行年月日 売出価額の総額 上場の有無
UBS銀行 2023年10月26日満期 複数株式参照型
早期償還条項付 他社株転換条項付 デジタル
2021年10月25日 3億円 無
クーポン円建社債（エムスリー株式会社・日本
製鉄株式会社）
ただし、本社債の発行会社は独自に当該会社の情報に関しいかなる調査も行っておらず、以下に記載し
た情報は公開の情報に基づくものである。
(3) 当該会社の普通株式の内容
発行済株式数（株） 上場金融商品取引所名又は
種類 内容
(2023年8月10日現在) 登録認可金融商品取引業協会名
東京証券取引所
普通株式 678,977,000 単元株式数100株
プライム市場
（注） 発行済株式数には、2023年8月1日から2023年8月10日までの新株予約権の行使により発行された株式数
は、含まれておりません。
２．日本製鉄株式会社
(1) 当該会社の名称及び住所
日本製鉄株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
(2) 理由
以下に記載した本社債は、発行登録追補書類「第一部 証券情報、第2 売出要項、売出社債のその他の
主要な事項、2.償還および買入れ (b) 満期償還」記載の条件に従い、一定の日における当該会社の普通株
式の株価が一定の額を下回る場合に当該会社の普通株式の交付及び現金調整額の支払（もしあれば）によ
り償還される場合があり、また利率の水準及び早期償還の有無が当該会社の普通株式の株価の水準により
決定される。したがって、当該会社の企業情報は本社債の投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。
名称 発行年月日 売出価額の総額 上場の有無
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EDINET提出書類
ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
UBS銀行 2023年10月26日満期 複数株式参照型
早期償還条項付 他社株転換条項付 デジタル
2021年10月25日 3億円 無
クーポン円建社債（エムスリー株式会社・日本
製鉄株式会社）
ただし、本社債の発行会社は独自に当該会社の情報に関しいかなる調査も行っておらず、以下に記載し
た情報は公開の情報に基づくものである。
(3) 当該会社の普通株式の内容
発行済株式数（株） 上場金融商品取引所名又は
種類 内容
(2023年8月7日現在) 登録認可金融商品取引業協会名
東京証券取引所 プライム市場
完全議決権株式
普通株式 950,321,402 名古屋証券取引所 プレミア市場
単元株式数は100株です。
福岡、札幌各証券取引所
２【継続開示会社たる当該会社に関する事項】
１．エムスリー株式会社
(1) 当該会社が提出した書類
イ．有価証券報告書及びその添付書類又は四半期報告書若しくは半期報告書
四半期報告書
四半期会計期間 第24期 第1四半期 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)
2023年8月10日関東財務局長に提出
ロ．臨時報告書
該当事項なし
ハ．訂正報告書
該当事項なし
(2) 縦覧に供する場所
名 称 所 在 地
エムスリー株式会社 本店 東京都港区赤坂一丁目11番44号
株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号
２．日本製鉄株式会社
(1) 当該会社が提出した書類
イ．有価証券報告書及びその添付書類又は四半期報告書若しくは半期報告書
四半期報告書
四半期会計期間 第99期 第1四半期 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)
2023年8月7日関東財務局長に提出
ロ．臨時報告書
該当事項なし
ハ．訂正報告書
該当事項なし
(2) 縦覧に供する場所
名 称 所 在 地
日本製鉄株式会社 本店 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
株式会社東京証券取引所 東京都中央区日本橋兜町2番1号
株式会社名古屋証券取引所 名古屋市中区栄三丁目8番20号
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ユービーエス・エイ・ジー(E05852)
半期報告書
証券会員制法人福岡証券取引所 福岡市中央区天神二丁目14番2号
証券会員制法人札幌証券取引所 札幌市中央区南一条西五丁目14番地の1
３【継続開示会社に該当しない当該会社に関する事項】
該当事項なし
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半期報告書
第３【指数等の情報】
該当事項なし
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