デンマーク地方金融公庫 半期報告書
提出書類 | 半期報告書 |
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提出日 | |
提出者 | デンマーク地方金融公庫 |
カテゴリ | 半期報告書 |
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デンマーク地方金融公庫(E06107)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和5年9月 28 日
【中間会計期間】 自 令和5年1月1日 至 令和5年6月 30 日
【発行者の名称】 デンマーク地方金融公庫 (KommuneKredit)
【代表者の役職氏名】 最高経営責任者兼マネジング・ディレクター
Jens Lundager
マネジング・ディレクター
Henrik Andersen
【事務連絡者氏名】 弁護士 黒 丸 博 善
弁護士 福 岡 大 河
【住所】 東京都港区六本木六丁目 10 番1号
六本木ヒルズ森タワー 23 階
TMI総合法律事務所
【電話番号】 東京 (03) 6438-5511
【縦覧に供する場所】 該当なし
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第1【募集(売出)債券の状況】
前事業年度末 当該半期中 当該半期末
売出債券の名称 発行年月 券面総額
の未償還額 の償還額 の未償還額
デンマーク地方金融公庫
2027 年7月 30 日満期 2,500 万 2,500 万 2,500 万
2012 年7月 0
トルコ・リラ建 トルコ・リラ トルコ・リラ トルコ・リラ
ディスカウント債券
2023 年上半期中において、上記債券の所有者の権利等に重要な悪影響を与える事実は発生しなかった。
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第2【発行者の概況】
注 (1) 「公庫」とは、デンマーク地方金融公庫を意味する。
(2) 本書中、別段の記載がない限り、「デンマーク・クローネ」または「 DKK 」と表示される金額はデンマーク王国
の通貨であるデンマーク・クローネを意味する。 2023 年9月 19 日現在、東京の主要銀行により公表されたデン
マーク・クローネに対する日本円の為替相場の中値は1デンマーク・クローネにつき 21.18 円であった。
(3) デンマーク地方金融公庫の事業年度およびデンマーク王国の会計年度は暦年である。
(4) 本書中の表で、計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
1【概況】
法的根拠
公庫は 1898 年3月 19 日付法律第 35 号により設立され、同法律は 2006 年5月 3 日付法律第 383 号「デンマー
クの地方自治体および州のための信用機関に関する法律」に置き換えられた。
2023 年2月8日、商務・金融大臣は、公庫に関する新たな法律案をデンマーク国会に提出し、 2023 年4
月 18 日に国会により承認された。これに従い、法律第 383 号は新法律( 2023 年4月 25 日付法律第 405 号)に
置き換えられ、 2023 年7月1日より施行された。
新法律の下で、公庫は関連分野において他の金融機関と同様の規則を遵守しなければならず、デンマー
ク金融監督庁( FSA )が公庫の法令遵守を監督することになる。 EU 内の信用機関に適用され、預金者保護と
金融の安定を目的とする EU 規則から公庫は免除されているが、かかる免除は当該法律の基本的な要素とし
てこれまでどおり維持された。この免除の理由は、公庫の債務に対して全ての地方自治体および州が連帯
責任を負うシンプルなビジネスモデルを有する特別な目的の信用機関としての公庫の地位による。
新法律に基づき、公庫は、グリーンランドおよびフェロー諸島の自治体および公営企業に対し、デン
マーク国家の全額保証付きで融資およびファイナンス・リースを与えることが可能となる。当該グリーン
ランドおよびフェロー諸島の自治体は公庫の構成員とはならず、従って、公庫の債務を負うことはない。
グリーンランドの自治体および公営企業への融資のための国家保証に関して必要な契約条件を確保する
手続きが進められており、 2024 年1月1日までに実施される予定である。公庫の組織内では、グリーンラ
ンドの顧客にサービスを提供する準備が整っている。
フェロー諸島は、その自治体に対して公庫の融資を利用する意向を示していない。
新法律についてのさらなる詳細については、 2023 年6月 30 日に提出された 2022 年度についての有価証券
報告書の「第3 3 (4) ⑧コーポレート・ガバナンス - 法的根拠」を参照のこと。
公庫の新定款が 2023 年6月8日の理事会において採択され、 2023 年8月7日にデンマーク金融監督庁に
より承認された。
2023 年上半期の業績
証券からの収益の改善により、公庫は当期において資金調達コストに比して貸付価格を低く抑えること
ができ、利益に影響が及ぶことなく顧客の貸付コストを引き下げることができた。
収益および自己資本
2023 年上半期において純受取利息は1億 9,100 万デンマーク・クローネとなり、前年同期と比べて 400 万
デンマーク・クローネ増加した。
公庫は、 2015 年からスイス政府債券への一部の投資に対する利息への課税に関して訴訟を行っている。
公庫は、スイスの第一審裁判所から公庫の請求が認められなかった旨の通知を受領したため、 2023 年6月
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30 日現在の当期税金資産について本件の価値に相当する 3,700 万デンマーク・クローネ減額することを選択
した。
当期における管理費用は前年同期の1億 1,900 万デンマーク・クローネに対して1億デンマーク・クロー
ネとなった。この減少は、前年度には 3,500 万デンマーク・クローネの追加の給与税に対する引当金が計上
されたことによる。 2023 年には公庫の戦略的プロジェクトの進捗により IT 開発コストが増加し、 IT セキュ
リティ分野におけるスタッフおよび IT サポートのコストも増加した。
価値調整前および税引前の当期利益は 8,700 万デンマーク・クローネとなり、前年同期と比べて 2,200 万
デンマーク・クローネ増加した。これは、 2023 年通期についての価値調整前および税引前の当期利益を2
億 1,000 万デンマーク・クローネとした年初の予測に沿ったものとなった。
金融商品の価値調整は、 2022 年上半期には5億 3,500 万デンマーク・クローネであったのに対し、 2023 年
上半期には1億 5,300 万デンマーク・クローネとなった。当期の価値調整は主に証券ポートフォリオからの
収益の改善によるもので、これにより、公庫は当期において資金調達コストに比して貸付価格を低く抑え
ることができた。
包括利益は、 2022 年上半期には4億 6,800 万デンマーク・クローネであったのに対し、 2023 年上半期には
1億 8,700 万デンマーク・クローネとなった。当期包括利益は持分に組み入れられるが、持分は現在 99 億
5,300 万デンマーク・クローネに達している。理事会は、資産に対する持分の比率で3%に相当する適切な
資本が利益により確保されることを目標として定めている。資産に対する持分比率は 4.1 %で、理事会の定
めた目標に沿っており、 2023 年についての予測と同水準となった。
リスク・エクスポージャー総額( REA )は、 2022 年 12 月 31 日現在では 157 億デンマーク・クローネであっ
たのに対し、 2023 年6月 30 日現在は 152 億デンマーク・クローネに減少した。この減少は、主に当期におけ
る外国為替リスクの低下によるものであった。この結果、信用機関のソルベンシー規則に基づいて算出さ
れた自己資本比率(リスク・エクスポージャー総額に対する自己資本の比率)は、 2022 年末現在の 62 %に
対して、 2023 年6月 30 日現在には 65 %となった。
貸付およびリース
貸付高(純額)(リースを含み、分割返済額および償還金額を控除した新規の貸付高)は、 2022 年上半
期には 34 億デンマーク・クローネであったのに対し、 2023 年上半期には 43 億デンマーク・クローネとなっ
た。
貸付およびリースの合計は、貸付高(純額)の増加と金利の動向に伴う貸付のプラスの価値調整によ
り、 2022 年 12 月 31 日現在の 1,750 億デンマーク・クローネから 2023 年6月 30 日現在には 1,811 億デンマー
ク・クローネに増加した。
資金調達および投資
投資総額(すなわち、信用機関への債権および証券ポートフォリオ)は、 2023 年6月 30 日現在において
466 億デンマーク・クローネとなり、 2022 年 12 月 31 日現在と比べて概ね同水準であった。資金調達累計額
(すなわち、信用機関への債務および発行債券)は、 37 億デンマーク・クローネ増加して 2,117 億デンマー
ク・クローネとなった。この増加は主に、貸付高(純額)の増加に伴うものであった。
資金調達残高の大部分は依然としてユーロ、米ドルおよびデンマーク・クローネ建てである。
資産合計は 32 億デンマーク・クローネ増加して 2,403 億デンマーク・クローネとなった。
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2【資本構成】
デンマーク地方金融公庫の資本構成
2023 年6月 30 日現在
(百万デンマーク・クローネ)
発行債券(注1および注2) 211,642
17,575
デリバティブの公正価値
229,217
その他の負債、年金および税を除く負債合計
1,110
その他の負債、年金および税合計
230,327
負債合計
持分
2023 年1月1日現在の持分 9,766
187
税引後当期利益
9,953
2023 年6月 30 日現在の持分
240,280
資本合計
注 (1) 指数連動債に関して、残高は指数変動による調整を含む。
(2) 外国通貨による借入は、 2023 年6月 30 日の実勢為替レート、あるいは 2023 年中の借入に関しては実行日の為替
レートにより、デンマーク・クローネに換算されている。
2023 年6月 30 日以降、公庫の資本構成に重大な変化はなかった。
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3【組織】
2023 年1月1日以降、下記の変更があった。
理事会
2023 年3月 31 日より(辞任):
マーティン・ギアトスン 州議会議員
2023 年4月1日より(就任):
カーステン・シェイビュー 州議会議員
経営陣チーム
2023 年5月1日より:
名 前 主たる職務
イェンス・ロンエーヤ 最高経営責任者兼マネジング・ディレクター
ヘンレク・アナスン マネジング・ディレクター
セーアン・スティーン・モーデンスン ディレクター、貸付・リース部門長
最高トレジャリー・サステナビリティ責任
イェッテ・モルドラップ
者、トレジャリー・サステナビリティ部門長
最高リスク責任者( CRO )、事業開発・リスク
ヨーナス・トフト・モンソン
管理部門長
ヒリーネ・ヴィンテン ジェネラル・カウンセル、法務部門長
ディレクター、事業支援・財務部門長、最高
モーデン・ストフテ
財務責任者
ディレクター、情報技術部門長、最高情報責
イェスパ・ナアマーク・ヒーゼ
任者
上記以外に、 2023 年上半期中およびそれ以降において公庫の組織に重大な変更はなかった。
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4【経理の状況】
2023 年1月1日から 2023 年6月 30 日までの期間の中間財務書類は、公庫の独立監査人であるデロイト公
認会計士パートナーシップの Anders Oldau Gjelstrup および Jens Ringb æ k (国家の承認を受けた公認会計
士)によりレビューされ、さらに省により任命された監査役である Per Hansen によりレビューされてい
る。
2023 年および 2022 年6月 30 日現在または 2023 年および 2022 年6月 30 日に終了した6か月間の公庫の中間
財務書類(レビュー済)は、以下のとおりである。
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2023 年1月1日から6月 30 日までの期間についての
包括利益計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年
2022 年
上半期
上半期
注記
受取利息 2,418 719
支払利息 -2,227 -532
純受取利息 191 187
その他の営業利益 3 4
その他の営業費用 -7 -6
管理費用 -100 -119
価値調整前当期利益 87 65
金融商品の価値調整 153 535
税引前当期利益
240 600
当期利益課税額 -53 -132
当期利益 187 468
その他の包括利益
保険数理上の損益 0 0
保険数理上の損益に対する税額 0 0
当期包括利益 187 468
計上先は以下の通り:
持分への組入 187 468
合 計 187 468
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2023 年6月 30 日現在の貸借対照表
資 産 (単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年 2022 年
注記 6 月 30 日現在 12 月 31 日現在
信用機関への債権 3 335 377
貸付 3 171,086 165,652
リース 9,984 9,322
証券ポートフォリオ 3 46,279 46,591
デリバティブ 3 、 4 12,430 14,962
その他の資産 132 111
当期税金資産 34 37
資産合計
240,280 237,052
負債および持分 (単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年 2022 年
注記 6 月 30 日現在 12 月 31 日現在
信用機関への債務 3 1
発行債券 3 211,642 207,899
デリバティブ 3 、 4 17,575 18,221
その他の負債 557 595
当期税金負債 29 49
繰延税金負債 521 521
負債合計 230,327 227,286
持 分 9,953 9,766
240,280 237,052
負債および持分合計
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2023 年1月1日から6月 30 日までの期間についての持分変動計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年 2022 年
注記 上半期 上半期
持分
1月1日現在の持分 9,766 8,775
持分への組入
当期利益 187 468
その他の包括利益
保険数理上の損益 0 0
その他の包括利益に対する税額 0 0
その他の包括利益(税引後) 0 0
持分への組入合計 187 468
6月 30 日現在の持分 9,953 9,243
当期包括利益は公庫の定款に従い持分(資本)に組入れられる。
持分は、 2022 年度末の 97 億 6,600 万デンマーク・クローネから 2023 年6月 30 日現在には 99 億 5,300 万デンマーク・ク
ローネに増加した。 2023 年6月 30 日現在、資産合計に対する持分の割合は 4.1 %で、 2022 年度末現在と同水準であった。
持分は組入れられた包括利益全体からなる。
公庫に適用される法的枠組みの下では、持分は負債合計の少なくとも 1.0 %(すなわち 23 億 300 万デンマーク・クロー
ネ)に等しくなければならない。理事会の目標は、資産に対する持分の割合を公庫の活動を支えるために適切と考えられ
る3%に少なくともすることである。
2023 年1月1日および 2023 年6月 30 日における持分には、 200 万デンマーク・クローネの再評価準備金が含まれてい
る。
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2023 年1月1日から6月 30 日までの期間についての
キャッシュフロー計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年 2022 年
注記 上半期 上半期
税引前当期利益 240 600
減価償却費、償却費および減損費用 1 0
支払法人税 -106 -150
合計 134 450
純受取利息 -191 -187
受取金融収益 2,418 719
支払金融費用 -2,227 -532
貸付の変動 -6,096 15,435
証券の変動 312 -2,143
発行債券の変動 3,743 -12,108
デリバティブ金融負債の変動 -647 7,896
デリバティブ金融資産の変動 2,532 -9,435
その他の資産の変動 19 -37
その他の負債の変動 -38 11
営業活動からのキャッシュフロー
-41 69
資産の購入 -3 -
投資活動からのキャッシュフロー -3 -
財務活動からのキャッシュフロー - -
現金・現金同等物残高の変動 -44 69
1月1日現在の現金・現金同等物残 376 501
高
6月 30 日現在の現金・現金同等物残 332 570
高
詳細は以下のとおり:
信用機関への預け金 335 571
信用機関への短期債務 -3 -1
6月 30 日現在の現金・現金同等物残 332 570
高
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注 記
注記1 会計方針
一 般
本中間報告書の対象期間は、 2023 年1月1日から同年6月 30 日までである。
中間報告書は、欧州連合( EU )が採用している国際会計基準( IAS )第 34 号「中間財務報告」および追加
的な中間報告開示要件に従い表示されている。
別途記載されていない限り、中間報告書の金額は全て百万デンマーク・クローネ単位で記載されてい
る。記載されている合計額は、四捨五入前の実際の金額に基づき計算されたものである。金額は百万デン
マーク・クローネ単位に四捨五入されているため、個別の金額の合算額と合計表示額とで多少の差額が生
じる場合がある。
会計方針は、 2022 年度の年次報告書で適用されている方針と一致している。会計方針の全容は年次報告
書を参照のこと。
会計方針の変更点
2023 年事業年度以降に発効し 2023 年度の財務報告に影響を与えると考えられる新規のまたは改正された
国際財務報告基準( IFRS )および解釈指針はない。
重要な会計上の見積りおよび判断
中間財務書類の作成において、経営陣は多くの会計上の見積りおよび判断を行う。この見積りおよび判
断は、経営陣が合理的かつ現実的であると判断した仮定に基づき会計方針に従ってなされるが、これらは
本質的に不確実で予測不能である。会計上の見積りおよび判断は、過去の実績および将来の状況の評価が
確実に反映されるよう、継続的なプロセスによりテストおよび評価される。
公正価値の算出が市場で直接観測できないインプットに基づく場合、および反対の影響が示されない場
合、会計上の見積りおよび判断は財務書類に非常に重要な影響を有するとみなされる。
特に、債券サーキットを構成しない発行債券の評価に関する見積りおよび判断は、財務書類に影響を与
える可能性がある。これらの債券には活発な市場が存在せず、結果としてその評価には重要な会計上の見
積りが用いられる。
一部のデリバティブの評価に用いる見積りおよび判断もまた、市場で直接観測可能な価格が存在しない
ことから、財務書類に影響を与える可能性がある。一般に認められているキャッシュフローモデルの観測
可能なインプットで代用されている。
債券サーキットを構成しないローンの評価において、観測可能な市場が存在せず、それゆえ公庫は独自
のさしあたりの貸付価格を市場価格として適用している。
その他の全ての金融商品について、その評価に重要な見積りは含まれていない。これらの商品には、活
発な市場における相場価格が存在するか、または適用される見積りに重要な会計上の影響がないためであ
る。
2022 年度の年次報告書の情報と比較して会計上の見積りに変更はない。金融商品の公正価値に関する会
計判断および見積りの決定のために適用される方法および原則の全容は、 2022 年度の年次報告書に記載さ
れている。
注記2 貸借対照表日後の事象
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貸借対照表日後に生じた重要な事象はない。
注記3 金融商品の公正価値の詳細
IFRS 第 13 号「公正価値測定」に従い、公正価値で測定される金融商品は、その公正価値が決定される方
法および基準とするデータによって、公正価値についてのレベル1から3の階層に分類されなければなら
ない。公正価値は、金融資産または金融負債が必要な知識を持つ自発的な取引相手との間で取引されうる
価額である。
公正価値は、以下の階層に従い測定される。
レベル1:
同一の資産または負債についての活発な市場における相場価格。
レベル2:
類似の資産もしくは負債についての活発な市場における相場価格に基づくか、または観測可能なイン
プットにより実質的に基礎付けられるその他の評価手法に基づく、観測可能なインプット。
レベル3:
評価が観測可能なインプットによっては実質的に基礎付けられていない、観測不能なインプット。
レベル2およびレベル3の公正価値は、一般に認められているモデルに基づき評価される。公庫は、 A )
流動性、信用リスクおよび転換権について調整された類似の債券の上場市場での価格、ならびに B )全ての
見積りキャッシュフローおよび固定キャッシュフローをゼロクーポン・イールド・カーブ、金利の期間構
造およびオプション・モデルを用いて割り引く割引キャッシュフローモデルの双方を用いている。
A )公庫は、債券サーキットと称される発行債券および貸付の一部につき、流動性、信用リスクおよび転
換権について調整された類似の債券の上場市場での価格を用いている。債券サーキットはモーゲージ信用
残高の原則に基づいていることで特徴づけられ、公庫が発行した債券を構成する条件が債券発行により調
達された資金による顧客への貸付に直接転嫁され、公庫が決定した貸付マージンが加えられる。
債券サーキットにおける証券はナスダック(コペンハーゲン)に上場されているが、債券はその取引頻
度および取引量が不十分であるため非流動的である。したがって、上場市場での価格は使用できず、その
代わりに、流動性、信用リスクおよび転換権について調整された類似の証券の上場市場での価格が用いら
れる。類似の証券とは、類似の特性を有するモーゲージ債または政府債である可能性がある。顧客への貸
付に対する信用リスクは、発行債券に対応しているため、発行債券の価格は債券発行により調達された資
金による貸付にも用いられている。よって、価格変動は損益に影響を与えない。
B )公庫は、デリバティブ、非流動的とみなされる発行債券の上記以外の部分、および債券サーキットを
構成しない公正価値で評価される貸付につき、割引キャッシュフロー法を用いている。
レベル2の公正価値の算出には、スワップレート、為替ベースのスワップ・スプレッド、テナー・スプ
レッドおよび為替レート等の観測可能なインプットが含まれている。また、発行債券の評価は公庫の実際
の資金調達費用についての見積りを含む。貸付の評価には、公庫の現在の貸付価格が含まれる。公庫は、
見積もられた当座の資金調達費用に応じて実際の貸付価格を定期的に調整することにより、貸付マージン
を相対的に一定に保つよう努めている。実際の資金調達費用の見積りに関する感応度は、当座の貸付価格
の変動により一部相殺されることになる。これによると、価値調整全体による正味の影響は最大でプラス /
マイナス2億 5,000 万デンマーク・クローネの範囲内と考えられる。
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公庫のごく一部の発行債券およびデリバティブは、公正価値レベル3に分類されている。当該レベル
は、仕組債および関連するヘッジ・デリバティブに用いられており、そのインプットは、公正価値レベル
2に適用されるインプットに加えて、通貨、株式およびコモディティのボラティリティならびにそれらの
相 関といった観測不能なインプットから成る。発行済仕組債はデリバティブによりミクロ・ヘッジされて
おり、よって観測不能なインプットの変動は、発行における変動がデリバティブと逆に作用するため、利
益に重要な影響を及ぼすことはない。
公庫は、金融商品を利用することにより市場リスクを軽減するリスク管理戦略を追求している。この結
果、レベル2およびレベル3に基づく公正価値を算出するのに用いられる見積りおよび仮定の変更による
包括利益計算書および持分への影響(正味ベースでみた総額による)は縮減されており、資金調達費用お
よび貸付価格の変動を含むにとどまる。
「金利指標改革」に関連して、「ロンドン銀行間取引金利( LIBOR )」は、代替のリスクフリーレートに
置き換えられた。公庫は、フォールバック条項に関する国際スワップ・デリバティブ協会( ISDA )のプロ
トコルの規定により同プロトコルを適用している。利息支払いとキャシュフローの割引のスワップレート
についての変更は、公正価値の調整または収益のいずれにも重大な影響を与えていない。
2023 年上半期におけるレベル間の組み替えはなかった。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
金融商品の公正価値の詳細
レベル1 レベル2 レベル3 合 計
2023 年6月 30 日現在
資 産
信用機関への債権 335 0 0 335
貸付 0 171,086 0 171,086
証券ポートフォリオ 46,279 0 0 46,279
0 12,193 237 12,430
デリバティブ
46,614 183,279 237 230,130
資産合計
負 債
信用機関への債務 3 0 0 3
発行債券 0 206,840 4,802 211,642
0 17,304 271 17,575
デリバティブ
3 224,144 5,073 229,220
負債合計
2022 年 12 月 31 日現在
資 産
信用機関への債権 377 0 0 377
貸付 0 165,652 0 165,652
証券ポートフォリオ 46,591 0 0 46,591
0 14,706 256 14,962
デリバティブ
46,968 180,358 256 227,582
資産合計
負 債
信用機関への債務 1 0 0 1
発行債券 0 202,845 5,054 207,899
0 17,912 309 18,221
デリバティブ
1 220,757 5,363 226,121
負債合計
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
レベル3の公正価値の詳細
当期利益にお
1月1日現在 新 規 処 分 6月 30 日現在
ける認識額
2023 年6月 30 日現在
資 産
信用機関への債権 0 0 0 0 0
貸付 0 0 0 0 0
証券ポートフォリオ 0 0 0 0 0
256 0 -1 -18 237
デリバティブ
256 0 -1 -18 237
資産合計
負 債
信用機関への債務 0 0 0 0 0
発行債券 5,054 0 -294 42 4,802
309 0 -5 -33 271
デリバティブ
5,363 0 -299 9 5,073
負債合計
当期利益にお
1月1日現在 新 規 処 分 12 月 31 日現在
ける認識額
2022 年 12 月 31 日現在
資 産
信用機関への債権 0 0 0 0 0
貸付 0 0 0 0 0
証券ポートフォリオ 0 0 0 0 0
636 0 -32 -348 256
デリバティブ
636 0 -32 -348 256
資産合計
負 債
信用機関への債務 0 0 0 0 0
発行債券 5,727 0 -344 -329 5,054
250 0 -54 113 309
デリバティブ
5,977 0 -398 -216 5,363
負債合計
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注記4 金融商品の公正価値の詳細
公庫は、マスター・ネッティング契約( ISDA マスター契約)にクロス取引の支払いのネッティングにつ
いての合意が含まれる場合に、外国為替取引およびデリバティブを差金ベースで決済している。差金決済
の場合は必然的に貸借対照表においてデリバティブの会計上の価額には相殺を含めることになる。相殺総
額は、 2022 年 12 月 31 日現在で 92 億 5,800 万デンマーク・クローネであったのに対し、 2023 年6月 30 日現在で
は 95 億 8,800 万デンマーク・クローネとなった。
ISDA マスター契約にクロス取引の支払いのネッティングが含まれない場合、会計上の価額は相殺を含ま
ない。相殺されていないデリバティブのネッティング金額は、取引相手ごとに算出される資産および負債
のうち少額である方を上限とする。かかる金額は資産および負債の双方に含まれる。
ISDA マスター契約には、デリバティブに関連する片務的または双務的担保契約が含まれる。これらの契
約に基づく受入担保および差入担保は、高格付の債券のみからなる。担保価額は取引相手ごとに算出さ
れ、債券が担保として提供される金融商品の純額を上限とする。担保契約は、通常取引のためではなく専
ら倒産の場合に備えて担保の相殺を認める。担保価値に対して相殺は適用されない。
公庫は、貸付、リースまたは発行債券に関して、ネッティング契約の締結および担保の差入れまたは受
入れを行っていない。このためこれらの金融商品は以下の表に含まれていない。帳簿価額は貸借対照表か
ら引用している。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
貸借対照表において表示されたデリバティブ
財政状態計算書上 財政状態計算書上
相殺された金額 相殺されていない金額
帳簿価額
金融商品
相殺額 帳簿価額 担 保 純 額
総額
2023 年6月 30 日現在
資 産 22,018 -9,588 12,430 -2,426 -9,412 592
27,163 -9,588 17,575 -2,426 -14,374 775
負 債
-5,145 0 -5,145 0 4,962 -183
純 額
2022 年 12 月 31 日現在
資 産 24,220 -9,258 14,962 -1,705 -12,540 717
27,479 -9,258 18,221 -1,705 -15,076 1,440
負 債
-3,259 0 -3,259 0 2,536 -723
純 額
注記5 流動性資金
従前の公庫に関する法律に基づき、監督当局は、前四半期末における貸付総額の 25 %を限度として事前
調達により流動性資金を積み立てることを公庫に対して認めていた。当期末の上限額は 445 億デンマーク・
クローネであり、公庫の流動性資金は 357 億デンマーク・クローネであった。限度に対する流動性資金の割
合は 2023 年において現在に至るまで変動しており、月末で見た場合の流動性資金の最高割合は 21 %であっ
た。
流動性資金は、帳簿価額で計上された信用機関への債務、発行債券およびデリバティブから貸付および
リースの総額を控除して算出される。
2023 年7月1日に公庫に関する新法律が適用となり、流動性資金の算出要件は廃止された。そのため、
今後の財務報告では流動性資金に関する注記も省略される。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
2023 年 2022 年
流動性資金
6月 30 日 12 月 31 日
信用機関への債務、発行債券およびデリバティブ
信用機関への債務 3 1
発行債券 211,642 207,899
デリバティブ(負債) 17,575 18,221
デリバティブ(資産) -12,430 -14,962
信用機関への債務、発行債券およびデリバティブ総額 216,790 211,159
貸付およびリース
貸付 171,086 165,652
9,984 9,322
リース
181,070 174,974
貸付総額
35,720 36,185
流動性資金
流動性資金 35,720 36,185
177,818 174,586
前四半期末現在の貸付総額
20 21
流動性資金の割合(%)
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注記6 主要な指標および財務比率
(単位:百万ユーロ/百万デンマーク・クローネ)
2023 年
2023 年 2022 年 2021 年 2020 年 2019 年
2022 年
上半期
上半期 上半期 上半期 上半期 上半期
デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・
ユーロ
クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ
当期の主要な指標
純受取利息
26 191 187 180 221 250 360
管理費用
-13 -100 -119 -68 -67 -62 -224
価値調整前当期利益
12 87 65 109 152 187 129
金融商品の価値調整
21 153 535 190 35 218 1,144
当期利益課税額
-7 -53 -132 -66 -41 -89 -282
25 187
当期包括利益
468 233 145 316 991
貸付およびリース
24,313 181,070 179,513 191,156 190,698 185,878 174,974
証券ポートフォリオ
6,214 46,279 50,530 36,745 37,609 42,181 46,591
資産
32,268 240,280 245,327 234,368 236,685 237,182 237,052
発行債券
28,418 211,642 221,784 216,970 216,443 216,451 207,899
9,953
持分
1,336 9,243 8,630 8,324 8,052 9,766
当期における活動
貸付およびリース
577 4,296 3,367 3,782 3,914 2,774 4,766
(額面価額の純増加額 )
貸付およびリース
2,217 16,508 16,912 19,874 23,926 17,995 28,057
(額面価額の総増加額 )
発行債券
3,330 24,801 33,319 35,229 26,855 31,762 52,692
(額面価額の総増加額 )
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半期報告書
(単位:百万ユーロ/百万デンマーク・クローネ)
2023 年
2023 年 2022 年 2021 年 2020 年 2019 年
2022 年
上半期
上半期 上半期 上半期 上半期 上半期
デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・
ユーロ
クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ
資本構成
リスク・エクスポー
2,038 15,176 16,267 12,202 13,817 14,366 15,653
ジャー総額( REA )
普通株式等 Tier1
1,336 9,953 9,243 8,630 8,324 8,052 9,766
( CET1 )資本
自己資本
1,326 9,873 9,136 8,530 8,165 7,851 9,684
自己資本比率(%)
65 65 56 70 59 55 62
資産合計に対する持分の
4.1 4.1
3.8 3.7 3.5 3.4 4.1
比率(%)
財務比率(要約)
貸付およびリースにおけ
0 0 0 0 0 0 0
る損失
資産に対する管理費用
0.04 0.04 0.05 0.03 0.03 0.03 0.09
の比率(%)
資産に対する純受取利息
0.08 0.08 0.08 0.08 0.09 0.11 0.14
の比率(%)
20
流動性資金の割合(% )
20 22 15 15 18 21
102 102 94 87 79 74 97
正規従業員数
主要な指標および財務比率は、デンマーク CFA (公認証券アナリスト)協会( CFA Society Denmark )により発行された
「勧告および財務比率」に従い算出されている。
2023 年6月 30 日現在の為替レート: 100 ユーロ= 744.75 デンマーク・クローネ。
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第3【外国為替相場の推移】
(1) 【当該半期中における月別為替相場の推移】
該当事項なし
(2) 【最近日の為替相場】
該当事項なし
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