エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．） 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．） |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023 年 9 月27日
【中間会計期間】 自 2023 年 1 月 1 日 至 2023 年 6 月 30 日
【会社名】 エア・リキード・エス・エー（ L ’ AIR LIQUIDE S.A. ）
【代表者の役職氏名】 最高経営責任者 フランソワ・ジャコウ
【本店の所在の場所】 フランス共和国７５３２１パリ市７区ケー・ドルセー街７５
番地 （ 75 quai d ’ Orsay-Paris 7ème 75321 Paris Cedex
07 France ）
【代理人の氏名又は名称】 日本エア・リキード合同会社 常務執行役員法務本部長
ジェネラルカウンセル 乾山 啓明
【代理人の住所又は所在地】 東京都港区芝浦三丁目４番１号グランパークタワー
【電話番号】 03 － 6414 － 6700
【事務連絡者氏名】 新堰 由香
【連絡場所】 東京都港区芝浦三丁目４番１号グランパークタワー
【電話番号】 03 － 6414 － 6700
【縦覧に供する場所】 該当事項はありません。
注 本書において、別段の記載がある場合を除き、「当社」「エア・リキード」又は「エア・リキード
S.A. 」とはエア・リキード・エス・エーを指し、「当グループ」とは当社及びその連結子会社を指す。
1/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
第一部【企業情報】
（注）本書において、別段の記載がある場合を除き、本書中「当社」、「エア・リキード」または「エア・
リキード・エス・エー」とはエア・リキード・エス・エーを指し、「当グループ」とは当社及びその連結
子会社を指す。
第１【本国における法制等の概要】
当年度上半期において、本国における法制度等の概要に関して特に変更はなかった。
第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
下表は、直近３中間決算期及び２事業年度の主要な経営指標等を示したものである。これらの数値は、
IFRS に基づき表示されている。
（単位：百万ユーロ）
中間連結会計期間 事業年度
2021 2022 2023 2021 2022
売上高 10,846 14,207 13,980 23,335 29,934
経常的営業利益 1,948 2,286 2,481 4,160 4,862
中間（当期）純利益 1,239 1,305 1,722 2,572 2,759
総資産 43,699 49,942 48,556 46,783 49,518
１株当たり純利益
2.38 2.50 3.30 4.94 5.28
（ユーロ）
潜在株式調整後 1 株当た
2.37 2.49 3.29 4.92 5.27
り純利益（ユーロ）
営業活動によるキャッ
2,190 2,241 2,960 5,571 5,810
シュ・フロー
投資活動によるキャッ
(1,876) (1,547) (1,457) (3,352) (3,242)
シュ・フロー
財務活動によるキャッ
(452) (763) (251) (1,816) (2,781)
シュ・フロー
現金及び現金同等物 1,387 1,520 1,712 2,247 1,911
２【事業の内容】
当社及び当グループは、産業ガスの製造販売及びこれに関連する事業を行っている。当年度の上半期にお
いて、当社の事業の内容に重要な変更はなかった。
３【関係会社の状況】
(1 ）親会社
当社には親会社はない。
2/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
(2 ）子会社及び関連会社
主要な連結会社は、 2023 年 6 月 30 日に関東財務局長に提出した 2022 年 12 月 31 日に終了する事業年度に係る有
価証券報告書の連結財務諸表注記の末尾に記載している。
４【従業員の状況】
従業員の人数は約 67,100 人である。
労働組合との関係に関しては、特記すべき事項はない。
3/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
マクロ経済及び地政学的環境が複雑かつ変化する中、エア・リキードは上半期に、比較可能ベースの売上
高の伸びと、エネルギーの影響を除いた営業利益率の新たな上昇を特徴とする、非常に堅実な業績を達成し
た。この業績は、エア・リキードのビジネスモデルの回復力と質の高さを浮き彫りにするものであり、戦略
プラン ADVANCE の軌道に沿ったものである。
上半期の売上高は、比較可能ベースで 4.9 ％増の 139 億 8000 万ユーロに達した。公表されたとおり、エネル
ギー価格の下落（その変動は大口需要家に転嫁される）及び為替のマイナス影響により前年同期比は 1.6 ％ 減
となった。当グループの売上高の 96 ％を占めるガス＆サービスは、比較可能ベースで 5.3 ％増となった。この
事業では全地域が成長し、特に南北アメリカと欧州は工業事業とヘルスケア事業が牽引した。
戦略プラン ADVANCE に基づき、エア・リキードは営業業績の着実な改善を継続した。当グループは、仕入れ
の効率化に不利なインフレ状況にもかかわらず、 24 ％ 増の 2 億 600 万ユーロの大幅な効率化を達成し、ダイナ
ミックな事業ポートフォリオ管理を継続した。当グループは、その価値創造力により、販売量を維持しなが
ら、工業事業の販売価格を調整することができた。その結果、当グループの営業利益率は、エネルギーの影
響を除いても＋ 80bp と大幅に改善した。
(1)
純利益（グループ持分）は、公表ベースで 32 ％増の 17.2 億ユーロに達した。経常純利益 は、為替の影響
(2)
を除くと 11.3 ％増となった。なおキャッシュ・フロー は、為替の影響を除き 13 ％増となった。貸借対照表
(3) (4)
は堅実で、純有利子負債自己資本比率は 39.2 ％ である。経常 ROCE は６月末には 10.2 ％に達し、戦略プラ
ン ADVANCE に沿った 10 ％超を維持している。
見通しとして、当グループは、気候変動へのコミットメントを反映し、将来の成長への道を切り開くた
め、強力な投資活動を継続している。プロジェクトの残高は 35 億ユーロと、高水準を維持しており、今期の
投資決定額は 18 億ユーロに達した。プロジェクトの 40 ％以上がエネルギー転換に関連することから、 12 か月
間の投資機会は数多く、総額は 34 億ユーロに上る。
2023 年、エア・リキードは営業利益率をさらに高め、一定の為替レートで経常純利益を伸ばすことができ
(5)
ると確信している 。
(1) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要な取引を除く経常純利益。
(2) 運転資本変動調整前営業キャッシュ・フロー。
(3) 配当の季節性を調整。
(4) 経常純利益に基づく経常 ROCE 。
(5) エネルギーの影響を除く営業利益率。経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要な取引を除いた経常純利益。
２【事業等のリスク】
2023 年 6 月 30 日に関東財務局長に提出した 2022 年 12 月 31 日に終了する事業年度に係る有価証券報告書に記載
した事業等のリスクに関し、当中間連結会計年度における変更はない。
３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
特に断りがない限り、以下に概説する売上の変動はすべて、為替、エネルギー（天然ガ
ス及び電力）及び重要な連結範囲の影響を除く、比較可能ベースで表示されている。
（１） 2023 年上半期主要数値
4/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2023/2022
2023/2022
比較可能ベース
2022 上半期 2023 上半期
( 単位：特に記載のないものは百万
公表ベース
(a)
ユーロ）
総売上高 14,207 13,980 -1.6% +4.9%
うちガス＆サービス 13,600 13,405 -1.4% +5.3%
経常的営業利益 2,286 2,481 +8.5% +13.0%
経常的営業利益率 ( 対売上 % ） 17.7% +160 bps
16.1%
(b)
+80 bps
エネルギーを除く変動
その他非経常収益及び経費 (270) 33
純利益 ( グループ持分） 1,305 1,722 +31.9%
(c)
1,627
1,551 +4.9%
経常純利益 ( グループ持分）
為替影響を除く変動経常純利益（グ
+11.3%
(b)
ループ持分）
調整後 1 株当たり利益
2.50 +32.0%
3.30 -
( 単位：ユーロ）
必要運転資本調整前のキャッシュ・
+10.4%
2,907 3,211 -
フロー
(d)
1,466
1,547 - -
純資本支出
純負債 120 億ユーロ 106 億ユーロ - -
(e)
39.2% -
46.0% -
純負債資本比率
税差引後 ROCE 10.0% +100 bps
9.0%
(f)
10.2%
+50 bps
9.7%
経常 ROCE
(a) 為替、エネルギー ( 天然ガス及び電力 ) 及び重要な連結範囲の影響を除いた変化については、「第３・３ (9) 補足資料」を参
照。
(b) 「第３・３ (9) 補足資料」の調整を参照。
(c) 経常的営業利益に影響を及ぼさない例外的かつ重要な取引を除き、「第３・３ (9) 補足資料」の調整を参照。
(d) 少数株主との取引を含む。
(e) 上期配当を通期に拡大して調整された額。
(f) 経常純利益に基づき、「第３・３ (9) 補足資料」の調整を参照。
（２） 2023 年上半期業績
2023 年上半期のグループ売上高は、比較可能ベースで 4.9 ％増の総額 139 億 8000 万ユーロとなった。公表グ
ループ売上高は、エネルギー（－ 4.7 ％）及び為替（－ 2.1 ％）の悪影響により、上半期は 1.6 ％減となり、重
要な連結範囲への影響は 0.3 ％増とわずかなプラスとなった。
上半期のガス＆サービス売上高は、比較可能ベースで 5.3 ％増の 134 億 500 万ユーロであった。 2023 年上半期
に公表された売上高は－ 1.4 ％の小幅減となった。それぞれ－ 4.9 ％及び－ 2.1 ％のマイナスのエネルギー及び
為替の影響を受け、重要な連結範囲への影響は 0.3 ％増と限定的であった。
■ 南北アメリカのガス＆サービス売上高は、 2023 年上半期に 51 億 5900 万ユーロに達し、これは比較可能
ベースで 6.7 ％増であった。工業事業の売上高は、高い価格効果（＋ 7.5 ％）に牽引され、＋ 10.0 ％と大幅
に増加した。米国メキシコ湾岸では全体的に堅調な販売数量が維持されたものの、顧客の操業停止により
ラージ・インダストリー事業の売上高は 3.9 ％減となった。ヘルスケア事業の売上高は、米国でのプライマ
リ・ケアにおける値上げと、カナダ及び南米における在宅医療事業が、非常に力強い増収（ 13.5 ％増）に
5/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
寄与した。最後に、 2022 年に非常に堅調な伸びを示したエレクトロニクス事業の上半期の売上高は、メモ
リーメーカーからの需要減速を背景に第２四半期に材料販売が急減したため、 5.8 ％減となった。
■ 欧州の売上高は、 2023 年上半期に比較可能ベースで 4.8 ％増となり、 49 億 7500 万ユーロに達した。工業事
業における＋ 18.1 ％という非常に力強い増収は、＋ 19.0 ％という非常に高い水準を維持した価格効果によ
るものであった。ヘルスケア事業の売上高は 5.8 ％増となったが、これは特に在宅医療事業における糖尿病
治療の好調と、インフレに対応した医療用ガス価格の上昇に牽引されたものである。ラージ・インダスト
リー事業の上半期の売上高は 3.6 ％減となったが、エネルギー価格の高騰の影響を大きく受けた 2022 年下半
期に比べれば大幅な改善となった。
■ アジア・太平洋地域の売上高は、 2023 年上半期に比較可能ベースで 3.8 ％増の 27 億 6300 万ユーロと
なった。ラージ・インダストリー事業の売上高は 5.9 ％減となり、特に需要の低迷と顧客の操業停止によ
る影響を受けた。工業事業では、＋ 12.1 ％という大幅な増収は、＋ 9.2 ％の価格効果と第２四半期の中国に
おける販売量の大幅な増加に支えられた。エレクトロニクス事業（ 7.3 ％増）では、第１四半期に２桁の増
収を記録した後、第２四半期（ 4.3 ％増）はより緩やかな増収となった。
■ 中東＆アフリカ地域の 2023 年上半期の売上高は比較可能ベースで 5.8 ％増の 5 億 800 万ユーロとなっ
た。南アフリカとエジプトにおける空気ガスの売上増が、ラージ・インダストリー事業部門の堅調な業績
を説明した。工業事業では、高い価格効果（ 8.7 ％増）と販売数量の増加により、中東における事業売却の
影響を完全に吸収し、堅調な売上成長を達成した。
工業事業の売上高は、 10.7 ％増という高い価格効果と販売数量の増加に牽引され、引き続き力強い伸びを
示した（ 12.1 ％増）。ラージ・インダストリー事業の売上高は、需要が低迷する中で 3.6 ％減となったが、
特に欧州でのエネルギー価格の急騰の影響を大きく受けた 2022 年下半期と比べると大幅に改善した。エレ
クトロニクス事業の売上高は、 6.3 ％増と第１四半期の２桁増に続き、第２四半期は、 2022 年の比較対象が
非常に高く、メモリーメーカーからの需要が減少したため、増収率はより緩やかなものとなった。最後に、
ヘルスケア事業の売上高が 8.2 ％増と大幅な伸びを示したのは、インフレ下での医療用ガス価格の上昇と在宅
医療事業の活力に支えられたためである。
エンジニアリング＆建設からの連結売上高は、 2023 年上半期に 1 億 8000 万ユーロとなり、 2022 年上半期のグ
ループ外顧客に対する高水準の売上高に比べ 17.3 ％減少した。連結売上高は、ラージ・インダストリー事業
やエレクトロニクス事業のグループ内プロジェクトによる事業ボリュームを反映していない。受注高は 5 億
3000 万ユーロで、 2022 年上半期に比べ微増となった。
上半期のグローバル市場＆テクノロジーの売上高は、比較可能ベースで 3.9 ％増の伸びを示し、総額で 3 億
9500 万ユーロとなった。いくつかの事業売却を除いた既存事業売上高は＋ 17 ％に達し、グループ内プロジェ
クト及びグループ外顧客からの受注高は 4 億 9600 万ユーロに達した。
2023 年上半期の経常的営業利益は 24 億 8100 万ユーロに達した。これは、比較可能な売上高の伸び＋ 4.9 ％を
大幅に上回る＋ 8.5 ％、比較可能ベースでは＋ 13.0 ％の増加であった。
営業利益率（売上高営業利益率）は 17.7 ％で、エネルギーの影響を除くと＋ 80bp の大幅改善となった。
(1)
効率性 は、利益率の改善に貢献した。合計が 2 億 600 万ユーロとなり、 2022 年上半期比 23.6 ％増の大幅増
となり、年間目標である４億ユーロ超に一致した。
2023 年上半期の純利益（グループ持分）は 17 億 2200 万ユーロとなり、公表通り 31.9 ％増、為替影響を除く
と 39.5 ％増となった。ハイドロジェニクスの株式売却益、無形資産及び売却目的資産の減損を除いた経常純
(2)
利益（グループ持分） は 16 億 2700 万ユーロとなった。これは、 2022 年上半期の経常純利益（グループ持
分）と比較して＋ 4.9 ％、為替変動を除くと＋ 11.3 ％の増益であり、既存事業売上高の伸び＋ 4.9 ％を大幅に
上回った。一株当たり純利益は、純利益（グループ持分）の増加に伴い、 2022 年上半期比＋ 32.0 ％増加し
た。一株当たり純利益は 3.30 ユーロ（ 2022 年上半期は 2.50 ユーロ） となった。
6/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2023 年上半期の純運転資本の変動を除いた営業活動によるキャッシュ・フローは 10.4 ％増、為替の影響を
除くと 13.2 ％増と大幅に増加し、 32 億 1100 万ユーロとなった。
2023 年 6 月 30 日時点の純有利子負債は 105 億 5000 万ユーロに達し、 2022 年 6 月 30 日時点の 120 億 1000 万ユーロ
から大幅に減少し、 5 月に 16 億ユーロを超える配当金を支払ったため、 2022 年 12 月 31 日時点と比べ 2 億 8900 万
ユーロ増加した。
(3)
2023 年上半期の税引後使用総資本利益率（ ROCE ）は 10.0 ％であった。経常使用資本利益率 は、戦略プラ
ン ADVANCE の目標 10.0% を引き続き上回り、 2022 年上半期と比べて 50bp 増の 10.2 ％となった。
エア・リキードは、生産部門の脱炭素化を加速するため、 2023 年上半期に年間 1,000GWh 以上の再生可能エ
ネルギー長期供給契約（ PPA ）の締結を発表した。これにより、エア・リキードの年間 CO 排出量は約 97 万ト
2
ン削減されることになる。
2023 年上半期の設備・金融投資関連の決定は総額 17 億 9800 万ユーロであった。これは、 2022 年上半期の非
常に高い水準と比較して安定していた。
投資残高は 35 億ユーロと３四半期にわたり非常に高い水準を維持し、 2022 年上半期の 30 億ユーロから大幅
に増加した。
ユニットの立上げ及び増強の売上に対する追加的な寄与は、 2023 年上半期で 1 億 3900 万ユーロとなった。
2023 年度通期では、以前に発表した 3 億ユーロから 3 億 3000 万ユーロの範囲の下限となる見込みである。
12 か月の投資機会のポートフォリオは、 2023 年 6 月末現在で 34 億ユーロと、非常に高い水準を維持してい
る。これはプロジェクト開発のダイナミズムを反映したもので、特にエネルギー転換に関連するプロジェク
トは、ポートフォリオの 40 ％以上を占め、またエレクトロニクス事業も同様である。
エア・リキード取締役会は 2023 年 7 月 26 日に開催された。この会合において、取締役会は、 2023 年 6 月 30 日
に終了する上半期の要約連結財務諸表を検討した。要約四半期連結財務諸表に関する限定的なレビュー手続
は終了し、法定監査人による無限定適正の報告書は取締役会の日付により発行されている。
(1) 「第３・３ (9) 補足資料」の定義を参照。
(2) 「第３・３ (9) 補足資料」の定義及び調整を参照。
(3) 「第３・３ (9) 補足資料」の定義及び調整を参照。
（３）売上高
2022 2023 2023/2022 2023/2022
( 単位：百万ユーロ ) 上半期 上半期 公表ベース 比較可能ベース
ガス＆サービス 13,600 13,405 -1.4% +5.3%
エンジニアリング＆建設 221 180 -18.4% -17.3%
グローバル市場＆テクノロジー 386 395 +2.5% +3.9%
総売上高 14,207 13,980 -1.6% +4.9%
四半期毎の売上高
( 単位：百万ユーロ ) 2023 年第 1 四半期 2023 年第 2 四半期
ガス＆サービス 6,893 6,512
エンジニアリング＆建設 87 93
グローバル市場＆テクノロジー 194 201
総売上高 7,174 6,806
2023/2022 公表ベース +4.2% -7.0%
2023/2022 比較可能ベース +6.2% +3.8%
2023/2022 ガス＆サービス比較可能ベース +6.7% +4.1%
7/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
グループ全体
2023 年上半期における当グループの売上高は 139 億 8000 万ユーロとなり、比較可能ベースで 4.9 ％増加し
た。 2023 年第２四半期の売上高は、前年同期比 3.8 ％増となった。
グローバル市場＆テクノロジーの売上高は 3.9 ％増で、売却の影響を除いて、 17 ％増の有機的成長を示し
た。エンジニアリング＆建設の連結売上高は、 2022 年上半期のグループ外顧客向けの高水準の売上高に比べ
17.3 ％減少した。
上半期の当グループの公表ベースの売上高は、エネルギー（－ 4.7 ％）及び為替（－ 2.1 ％）の不利な影響
により 1.6 ％の減収となったが、重要な連結範囲の影響は 0.3 ％増とわずかにプラスとなった。
① ガス＆サービス
2023 年上半期のガス＆サービスの売上高は、 134 億 500 万ユーロとなり、比較可能ベースで 5.3 ％増となっ
た。
工業事業の売上高は、 10.7 ％増という高い価格効果と販売量の増加に牽引され、引き続き力強い伸び（＋
12.1 ％）を示した。ラージ・インダストリー事業の売上高は、需要が低迷する中で 3.6 ％減となったが、特に
ヨーロッパにおけるエネルギー価格の急騰の影響を大きく受けた 2022 年下半期と比べると大幅に改善した。
エレクトロニクス事業の売上高は半期で 6.3 ％増となった。第１四半期の２桁増収に続き、第２四半期は 2022
年の比較対象が非常に高く、メモリーメーカーからの需要が減少したため、増収率はより緩やかなものと
なった。最後に、ヘルスケア事業の大幅な増収（＋ 8.2 ％）は、インフレ下での医療用ガス価格の上昇と在宅
医療事業の活力に支えられた。
2023 年上半期に公表された売上高は、エネルギーと為替のマイナス影響（それぞれ－ 4.9 ％と－ 2.1 ％）の
影響を受け、－ 1.4 ％の微減となったが、重要な連結範囲への影響は限定的（＋ 0.3 ％）であった。
地域別・事業内部門別売上高 2022 2023 2023/2022 2023/2022
（単位：百万ユーロ） 上半期 上半期 公表値ベース 比較可能ベース
（地域別内訳）
南北アメリカ 5,017 5,159 +2.8% +6.7%
ヨーロッパ 5,424 4,975 -8.3% +4.8%
アジア・太平洋 2,746 2,763 +0.6% +3.8%
中東及びアフリカ 413 508 +23.0% +5.8%
ガス＆サービス売上高 13,600 13,405 -1.4% +5.3%
（事業内部門別）
ラージ・インダストリー事業 4,940 4,060 -17.8% -3.6%
工業事業 5,510 6,050 +9.8% +12.1%
ヘルスケア事業 1,925 2,034 +5.6% +8.2%
エレクトロニクス事業 1,225 1,261 +3.0% +6.3%
（ア）南北アメリカ
2023 年上半期の南北アメリカにおけるガス＆サービスの売上高は、 6.7 ％増の 51 億 5900 万ユーロとなった。
工業事業の売上高は、高い価格効果（＋ 7.5 ％）に牽引され、 10.0 ％増と大幅に増加した。ラージ・インダス
トリー事業の売上高は、顧客の操業停止により 3.9 ％減となったが、米国メキシコ湾岸地域では全体的に堅調
な販売量を維持した。ヘルスケア事業では、米国のプライマリ・ケアの値上げと、カナダ及び南米の在宅医
療事業の活力が、売上高の大幅な増加（＋ 13.5 ％）に大きく貢献した。最後に、エレクトロニクス事業の上
半期の売上高は、 2022 年に非常に堅調な伸びを示した後、メモリーメーカーの需要減速を背景に第２四半期
に材料販売が急減したため、 5.8 ％減となった。
南北アメリカ ― ガス＆サービス 2023 年度上半期売上高
8/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
売上高 内訳 ( 比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
5,159 16% 69% 10% 5%
■ ラージ・インダストリー事業の上半期の売上高は、同地域における顧客の操業停止とトリニダード・ト
バゴの事業売却の影響を受け、 3.9 ％減となった。米国では、コジェネレーションユニットの販売が堅調に
推移し、特に第２四半期のガス販売量は堅調であった。
■ 上半期、工業事業の売上高は 10.0 ％という大幅な増加となった。インフレの影響を受け、価格効果は
7.5 ％増と高水準を維持したが、第２四半期には前四半期比で若干減少した（＋ 5.3 ％）。販売量は、特に
製造業、建設業及び研究の各市場に支えられ、バルクを中心に増加した。
■ 2023 年の上半期のヘルスケア事業の売上高は、 13.5 ％の大幅な増収となった。米国におけるプライマ
リ・ケアの価格上昇、カナダにおける在宅医療事業（特に睡眠時無呼吸症候群の治療）の活況、中南米に
おける医療用ガス事業と在宅医療事業の発展が、この力強い成長の主な原動力となった。
■ エレクトロニクス事業の上半期の売上高は 5.8 ％減となった。特殊材料及び先端材料の販売量が大幅に減
少したが、設備・据付工事の増収により一部相殺され、キャリアガスの売上高は引き続き安定していた。
（イ）ヨーロッパ
2023 年の上半期における欧州の売上高は 4.8 ％増の 49 億 7500 万ユーロとなった。工業事業における 18.1 ％増
という非常に力強い増収は、 19.0 ％増という非常に高い水準を維持した価格効果によるものであった。ヘル
スケア事業の売上高は 5.8 ％増となったが、これは特に在宅医療事業における糖尿病治療の力強い発展と、イ
ンフレに応じた医療用ガス価格の上昇によるものであった。ラージ・インダストリー事業の上半期の売上高
は 3.6 ％減となったが、エネルギー価格の高騰の影響を大きく受けた 2022 年下半期に比べると大幅な改善と
なった。
ヨーロッパ ― ガス＆サービス 2023 年度上半期売上高
売上高 内訳 ( 比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
4,975 38% 32% 28% 2%
■ 上半期におけるラージ・インダストリー事業の売上高は、 3.6 ％減となったが、エネルギー価格の高騰に
より 2022 年下半期の売上高が 22 ％減であったことと比較すると、大幅な改善となった。上半期には、エネ
ルギー価格の下落を背景に顧客の需要が強まり、年初にポーランドで新しい空気分離装置 (ASU) が稼動した
ことが売上高に寄与した。精製部門では、第２四半期に水素の販売量が増加した。第２四半期の活動レベ
ルは、第１四半期と比較して概ね安定していた。
■ 工業事業の売上高は、引き続き非常に高い 19.0 ％増の価格効果に支えられ、 18.1 ％増と極めて高い伸び
を維持し、第２四半期は前四半期比で若干減少した（＋ 16.4 ％）。販売量は、ヘリウムと液化 CO （数ヶ月
2
間調達が制約を受けた）を除いて増加した。特に自動車部門と冶金部門における持続的な需要による恩恵
を受けた。
■ ヘルスケア事業の上半期の売上高は 5.8 ％増となった。在宅医療事業の売上高が大きく伸びた最大の要因
は糖尿病治療であり、次いで睡眠時無呼吸症候群であった。医療用ガスの売上高は、インフレ下での価格
上昇に支えられた。特殊成分の売上高は、原材料費のインフレに伴う価格上昇が大きく寄与し、引き続き
力強い伸びを示した。
9/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
ヨーロッパ
・ エア・リキードと Holcim は、ベルギーで開発中の Holcim の新しいセメント生産工場
TM
において、エア・リキード独自の Cryocap 技術を利用した炭素回収の革新的な技術を
用いた脱炭素化プロジェクトを推進するための覚書 (MoU) を締結した。この共同資金
提供の要望は、 European Union Innovation Fund により採択された。
・ エア・リキードは、イタリアの Verallia 向けに、 CO 排出量とエネルギー消費量の削
2
減を可能にするカスタマイズ・ソリューションを導入する。炉は、熱回収のために、
TM
酸素燃焼プロセスと独自の技術である HeatOx を使用する。
・ エア・リキードは、ベルギーの Antwerp 港に工業規模のアンモニア (NH ) 分解パイ
3
ロットプラントを建設すると発表した。水素はアンモニアに変換されると、長距離輸
送が容易になる。このプラントは、革新的な技術を用いて、二酸化炭素排出量を最適
化しながら、アンモニアを水素に変換することを可能にする。
（ウ）アジア・太平洋
2023 年の上半期におけるアジア・太平洋の売上高は、 3.8 ％増の 27 億 6300 万ユーロとなった。ラージ・イン
ダストリー事業の売上高は、特に需要の低迷と顧客の操業停止による影響を受け、 5.9 ％減となった。工業事
業では、 9.2 ％増の価格効果と第２四半期の中国における大幅な販売量の増加に支えられ、 12.1 ％増という大
幅な増収となった。エレクトロニクス事業（＋ 7.3 ％）では、第１四半期に２桁の増収を記録した後、第２四
半期はより緩やかな増収（＋ 4.3 ％）となった。
アジア・太平洋 ― ガス＆サービス 2023 年度上半期売上高
売上高 内訳（比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
2,763 35% 28% 4% 33%
■ ラージ・インダストリー事業の上半期の売上高は、年初の傾向が第２四半期も継続し、 5.9 ％減となっ
た。需要は、このように、特に日本の鉄鋼業界向け空気ガスと化学業界向けの需要において、低水準で推
移した。また、中国での長期停止を含む顧客の保守点検による売上高への影響もあった。
■ 工業事業の売上高は 12.1 ％の大幅増となった。上半期の価格効果は 9.2 ％増と非常に高い水準にあり、特
に日本とオーストラリアでの価格上昇が顕著であった。中国においては、年初は新型コロナウイルスの兆
候があったが、３月以降は販売量が急増し、第２四半期は比較効果も良好であった。この地域では、製
造、食品、テクノロジーの各セクターが販売量の増加を支えた。
■ エレクトロニクス事業の上半期の売上高は 7.3 ％増となった。第１四半期の２桁増収に続き、第２四半期
は、 2022 年の比較対象が非常に高い水準にあったこと、及びメモリーメーカーからの需要が減少したこと
から、増収率はより緩やかなものとなった。材料の売上高は減少したが、キャリアガスの売上高は、新ユ
ニットの立ち上げと増強、及びヘリウム価格の上昇に支えられ、大幅に増加した。設備・据付工事の売上
高は、第１四半期に非常に力強い伸びを示した後、第２四半期は 2022 年の高水準と比較して横ばいとなっ
た。
10/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
アジア・太平洋
・ エア・リキードは、中国三峡の子会社と長期電力購入契約 (PPA) を締結し、合計生
産能力 200MW の太陽光発電所及び風力発電所へのアクセスを可能にした。この契約に
より、年間最大 12 万トンの CO 排出削減が可能となる。米国、ヨーロッパ及び南アフ
2
リカでの PPA 締結に続き、エア・リキードが中国で締結した初の長期 PPA となる。
・ エア・リキードは、中国において約 6000 万ユーロを投資し、２基の空気分離装置
(ASU) を水蒸気の代わりに電気エネルギーを使用するよう改修し、 CO 排出量を大幅
2
に削減する。この設備投資は、 Tianjin Bohua Yongli Chemical Industry Co., Ltd
(YLC ）との長期供給契約の更新の一環として行われる。
（エ）中東及びアフリカ
中東・アフリカにおける 2023 年上半期の売上高は、 5.8 ％増の 5 億 800 万ユーロとなった。ラージ・インダス
トリー事業の堅調な業績は、南アフリカとエジプトにおける空気ガスの売上増によるものである。工業事業
では、高い価格効果（＋ 8.7 ％）と販売量の増加により、中東における事業売却の影響を完全に吸収し、堅調
な売上成長を達成した。ヘルスケア事業では、サウジアラビアでの糖尿病治療の展開と南アフリカでの買収
が在宅医療事業の力強い成長の主な原動力となった。
中東及びアフリカ
・ 上半期に、エア・リキードと Sasol は、南アフリカの Secunda にある Sasol の拠点に
おける、 Enel Green Power 、 TotalEnergies 、及びそのパートナーである Mulilo との
長期電力購入契約 (PPA) の締結を発表した。エア・リキードと Sasol がこれらの契約に
より確保した再生可能エネルギーの容量は 480MW に達した。これらの契約は、同拠点
で合計 900MW の再生可能エネルギーを確保するという両社の共同コミットメントの一
部である。
② エンジニアリング＆建設
2023 年上半期のエンジニアリング＆建設の連結売上高は 1 億 8000 万ユーロとなり、 2022 年上半期の高水準の
グループ外顧客向け売上高に比べ 17.3 ％減少した。連結売上高には、ラージ・インダストリー事業又はエレ
クトロニクス事業のグループ内プロジェクトによる事業ボリュームは反映されていない。
受注高は 5 億 3000 万ユーロで、 2022 年上半期に比べ微増となった。グループ外顧客向けの受注が全体の半分
以上を占め、これには大規模な水素製造装置及び液化装置が含まれる。グループ内プロジェクトには、空気
分離装置、希ガス製造装置、工業規模のパイロット・アンモニア分解装置が含まれる。
エンジニアリング＆建設
・ エア・リキードは、エンジニアリング＆建設部門を通じて KBR と協力し、オート
サーマルリフォーミング (ATR) 技術に基づく完全統合型低炭素アンモニアソリュー
ションを提供する。エア・リキードは、低炭素アンモニア（ NH3 ）を製造するために
窒素（ N2 ）と結合される低炭素水素 (H2) の大規模生産に最適なソリューションの一つ
である ATR 技術の世界的リーダーである。アンモニアに変換された水素は長距離輸送
が容易であるため、アンモニア技術の世界的リーダーである KBR が提供するソリュー
ションは、世界的な低炭素水素市場の発展にも貢献するだろう。
③ グローバル市場＆テクノロジー
上半期のグローバル市場＆テクノロジーの売上高は、 3.9 ％増の 3 億 9500 万ユーロとなった。モビリティ向
けバイオガス供給事業と小型極低温容器製造事業の売却を除くと、有機的成長は 17 ％増に達した。技術設
備、特にガスの液化用（特にターボブレイトン）の売上が急増した。米国での水素液化装置の増強は、水素
モビリティの非常に力強い成長に貢献した。
11/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
グループ内プロジェクト及びグループ外顧客の受注高は 4 億 9600 万ユーロに達した。これには、ターボブレ
イトンの LNG 再液化装置、米国でのバイオガス処理装置、水素ステーション、エレクトロニクス事業用装置が
含 まれている。
グローバル市場＆テクノロジー
・ エア・リキードと Groupe ADP は、空港インフラにおける水素プロジェクトの統合
の支援に特化した初のエンジニアリング及びコンサルティング合弁会社である
Hydrogen Airport の設立と活動開始を発表した。
・ エア・リキードと TotalEnergies は、欧州の主要道路沿いに大型車向けの水素ス
テーション網を展開するため、折半出資の合弁会社を設立することを決定したと発
表した。このイニシアティブは、水素へのアクセスを容易にし、商品輸送への水素
利用の発展を可能にし、水素セクターをさらに強化するものである。
・ エア・リキードの高圧水素充填ステーションがマルセイユの Fos-sur-Mer にオープ
ンし、 Iveco Group が 2023 年末から水素トラックを納入することを決定したことで、
両社は欧州における水素長距離モビリティの道を切り開くことになる。
・ 2023 年 5 月、 Future Proof Shipping(FPS) は、世界初の水素コンテナ船を就航させ
た。「 H Barge 1 」は、スポーツ用品メーカーの Nike 向けに Rotterdam 港（オラン
2
ダ）と A ntwerp 地方 （ベルギー）間で商品を輸送する。エア・リキードは水素の供給
と特定の貯蔵システムの開発でこのプロジェクトに積極的に貢献した。
（４）経常的営業利益
償却前経常的営業利益は、 2022 年上半期と比べて 6.8 ％増、為替の影響を除くと 9.3 ％増の 37 億 1000 万ユー
ロに達した。
為替の影響を除けば、仕入費は、エネルギー・コストの減少により -10.3 ％ と大幅に減少した。その他の購
入項目は、インフレ環境下でわずかに増加した。人件費は持続的なインフレの中で、為替の影響を除いて
8.3 ％ 増加した。 その他の営業費用・利益は、為替の影響を除くと 12.2 ％増し、これは特に維持費の増加や比
較的規模は小さいものの旅費の増加が顕著であったが、それでもその水準は 2019 年よりも低いままであっ
た。
減価償却費は 12 億 2900 万ユーロとなり、為替の影響を除くと新ユニットの立ち上げによる影響を反映し
4.5 ％増加した。
当グループの経常的営業利益 (OIR) は、 2023 年上半期には 24 億 8100 万ユーロに達した。これは 8.5 ％増、比
較可能ベースでは 13.0 ％増であったが、比較可能ベースの売上での 4.9 ％増を大幅に上回るものだった。営業
利益率（売上高に対する OIR ）は 17.7 ％となり、エネルギーによる影響を除くと +80bps の大幅な改善となっ
た。この 160bps の増加は、契約上ラージ・インダストリー事業の顧客に転嫁されたエネルギー価格の下落に
関連した増収効果によるものである。
(4)
効率性 は利益率の改善に貢献した。その額は 2022 年度上半期比 23.6% 増の 2 億 600 万ユーロとなり、年間
目標である４億ユーロ超を達成した。これらの効率性は、コストベースでの 1.9 ％の削減に相当する。工業的
な効率性は高まり、全体の 50 ％以上を占めた。これは工業事業におけるサプライチェーンの改善、ラージ・
インダストリー事業におけるエネルギー効率化及び生産最適化プロジェクトによるものであった。ラージ・
インダストリー事業においては遠隔オペレーションセンター (Smart Innovative Operations 、 SIO) と新ユ
ニットを連結することで、工業事業においてはバルク及び最近ではシリンダーの配送ルートを最適化する
ツールを導入し、ヘルスケア事業においては遠隔患者監視プラットフォームを展開することにより、当グ
ループのデジタル・トランスフォーメーションが継続して行われた。ベスト・イニシアティブの再現を促進
するデジタル・プラットフォームによって支えられているグローバルな継続的改善プログラムと同様に、共
有のサービスセンターの継続的実装も、効率化に寄与している。
価格設定とポートフォリオ管理も利益率の改善を支えた。
12/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
(4) 「第３・３ (9) 補足資料」の定義を参照。
① ガス＆サービス
ガス＆サービスの経常的営業利益は、公表されているとおり 2022 年上半期と比べて 7.6 ％増の 25 億 8700 万
ユーロとなり、比較可能ベースでは 11.8 ％増となった。公表ベースの営業利益率は 18.4 ％となり、 2022 年上
半期と比べて、エネルギー関連の影響を除くと＋ 70bps と大幅に改善した。
上半期における工業事業の販売価格は＋ 10.7 ％となったが、これはコストの上昇を販売価格に転嫁する当
グループの能力を示している。ラージ・インダストリー事業、エレクトロニクス事業、 ヘルスケア事業の 販
売価格は、全ての地域 において 上昇 した。
ガス＆サービス― 2022 年上半期の地域別経常的営業利益
営業利益（百万 内訳（比率）
ユーロ）
南北アメリカ 欧州 アジア・太平洋 中東・アフリカ
2,587 40% 33% 23% 4%
(a)
ガス＆サービス―地域別営業利益率
2022 年上半期 2023 年上半期 2023/2022 年比
上半期（エネルギー関連の
影響を除く）
南北アメリカ 19.3% 19.9% +10bps
欧州 14.2% 17.0% +100bps
アジア・太平 20.7% 22.1% +170bps
洋
中東・アフリ 23.3% 20.0% -320bps
カ
合計 17.7% 19.3% +70bps
(a) 経常的営業利益／売上、公表ベース
南北アメリカの経常的営業利益は、 2023 年上半期に公表ベースで 6.2 ％増加し、 10 億 2900 万ユーロに達し
た。エネルギー関連の影響を除くと営業利益率は 2022 年の上半期と比べて＋ 10 bps である。この改善を支えた
のは、販売価格と販売数の上昇と高水準の効率性から恩恵を受けた工業事業における利益率の上昇であっ
た。エレクトロニクス事業では、高付加価値の先端材料の販売が大幅に減少したこと、ラージ・インダスト
リー事業では、顧客の操業停止に起因するコストが利益率にマイナスの影響を及ぼし、工業事業のプラス分
を一部相殺した。
欧州の経常的営業利益は、 2022 年の上半期と比べて公表ベースで 9.7 ％増となり、 8 億 4600 万ユーロに達し
た。エネルギー関連の影響を除いた営業利益率は 2022 年の上半期と比べて＋ 100bps と大幅に改善した。工業
事業の貢献は大きく、販売価格の上昇と効率性が営業利益率の上昇を支えた。ヘルスケア事業で生じた効率
性も営業利益率の改善に貢献した。
アジア・太平洋の経常的営業利益は 6 億 1100 万ユーロで、公表ベースで 7.7 ％増加した。エネルギー関連の
影響を除いた営業利益率は 2022 年の上半期と比べて 170 bps 改善した。この改善は、販売価格の上昇と高水準
の効率性から恩恵を受けた工業事業の利益増加と、エレクトロニクス事業、特にヘリウムと希ガスの販売価
格の上昇に支えられた。ラージ・インダストリー事業の顧客による賠償金の支払いもこの改善に寄与した。
中東・アフリカ地域の経常的営業利益は、 2022 年の上半期と比べて公表ベースで 5.2 ％増と 1 億 100 万ユーロ
に達した。エネルギー関連の影響を除くと、営業利益率は 2022 年上半期と比べて 320bps 低下した。南アフリ
13/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
カの Secunda 拠点の 17 ユニットで消費されたエネルギー費用の顧客への再請求の実施は、利益率を極めて希薄
(5)
化した 。
(5) 詳細は「 第３・３ (9) 補足資料」 を参照。
② エンジニアリング＆建設
2023 年上半期におけるエンジニアリング＆建設の経常的営業利益は 1800 万ユーロ（売上高比 10.0% ）とな
り、中期的な事業目標に沿った水準となった。
③ グローバル市場＆テクノロジー
グローバル市場＆テクノロジーの経常的営業利益は、 2022 年上半期に 6400 万ユーロとなり、 2022 年上半期
比 29.3% 増となった。営業利益率は 16.2% に達し、 2022 年上半期比で 330bps の大幅な増益となった。この業績
は、高い効率性と、最近の事業売却による利益率改善効果に支えられたものである。
④ 研究開発費及び企業コスト
研究開発費及び企業コストは 1 億 8800 万ユーロで、 2022 年上半期と比較して安定的であった。
（５）純利益
その他の営業利益及び費用は、 3300 万ユーロの黒字となった。 その他の営業費用は－ 1 億 7200 万ユーロで、
特に無形資産と売却目的資産の減損（これら２つの項目は現金収支に影響なし）、及び若干のリストラ費用
が含まれる。その他の営業利益は 2 億 500 万ユーロで、主に Hydrogenics の株式売却益を計上した。
財政実績は、 2022 年度上半期の － 1 億 8000 万ユーロに対し、 － 2 億 1100 万ユーロとなった。これには、平均
借入残高の減少及び米ドル建て社債の早期償還による収入による為替影響を除いた純金融費用 － 1 億 1800 万
ユーロ（ 22.5% 減）が含まれる。平均純金融費用は 3.3% と、 2022 年度上半期（ 3.0% ）を上回った。平均純金融
費用には、米ドル建て社債の早期償還に関連する特別利益は含まれていない。その他の金融収益及び金融費
用は、 2022 年度上半期の 3600 万ユーロの損失であったのに対し、 9300 万ユーロの損失となった。この大幅な
増加は、延滞利息引当金繰入額及び年金債務に対する金利上昇の影響によるものである。
税金費用は、 5 億 3900 万ユーロとなり、実効税率は 23.4% と、 2022 年度上半期（ 25.0% ）を下回ったが、これ
は主に Hydrogenics のグループ持分の売却に伴うキャピタルゲインに対する税率が引き下げられたためであ
る。
持分法による投資利益は、 200 万ユーロであった。純利益における少数株主持分の割合は、無形資産の減損
を主因として 39.6% 減の 4400 万ユーロとなった。
2023 年上半期の純利益（グループ持分）は、 17 億 2200 万ユーロであり、公表ベースで +31.9 ％、為替による
影響を除けば +39.5 ％の増益となった。 Hydrogenics の株式売却益、無形資産及び売却目的資産の減損を除い
(6)
た経常純利益（グループ持分） は 16 億 2700 万ユーロであった。これは、 2022 年上半期の経常純利益（グ
ループ持分）と比べて +4.9% 、為替による影響を除くと +11.3% の増益であり、既存事業売上高の増加率 +4.9%
を大幅に上回った。
１株当たり純利益も、純利益（グループ持分）の増加に伴い、 2022 年上半期と比べて 32.0 ％増加した。１
株当たり純利益は、 2022 年上半期の 2.50 ユーロに対し、 3.30 ユーロとなった。 2023 年 6 月 30 日現在の１株当た
り純利益の算定に用いられた期中平均発行済株式数は、 521,952,149 株である。
(6) 「 第３・３ (9) 補足資料」 の定義と調整表を参照。
14/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
ファイナンス
■ エア・リキードは、燃料電池及び水素製造技術プロバイダーである Hydrogenics
Corporation の株式 19 ％を、残りの 81 ％を所有する Cummins に売却した。エア・リキード
は多くの技術ポートフォリオを有して、水素の開発にコミットしており、当グループは
大規模電気分解装置の開発・運営におけるリーダーである。
■ エア・リキードは 2023 年 3 月、 2026 年満期･ 2046 年満期の２シリーズの米ドル建て社債
の公開買付けを実施し、総額 3 億 8200 万米ドルの社債の早期償還を発表した。
■ エア・リキードの子会社である Shanghai Chemical Industry Park Industrial Gases
Co.,Ltd （ SCIPIG ）は、上海化学工業地区（ SCIP ）に２つの低炭素水素製造ユニットを
建設するプロジェクトの一環として、 BNP Paribas と５億人民元（約 6700 万ユーロ）の
二国間グリーンローンに調印した。このグリーン・クレジットは、中国と EU のグリーン
税制に共通する原則に沿ったもので、低炭素水素の排出基準値を定めた水素製造の厳格
な基準を定めている。
■ エア・リキード・エス・エー及び Air Liquide Finance が発行するすべての債券に対
し、欧州の大手格付け会社 Scope Ratings は、エア・リキードの発行体格付けを「 A 」と
し、無担保優先債務格付けを「 A 」、短期格付けを「 S-1 」とした。発行体格付の見通し
は良好である。
株式数の増減
2022 年上半期 2023 年上半期
平均発行済株式数 522,144,843 521,952,149
（６）純負債の変化
2023 年上半期の必要運転資本調整前の営業活動によるキャッシュ・フローは、 10.4 ％と大幅に増加し、為
替の影響を除くと 13.2 ％増となる 32 億 1100 万ユーロであった。これは、売上高の 23.0 ％という高水準であっ
た。
必要運転資本（ WCR ）の、 2022 年 12 月 31 日時点と比べての増加は 2 億 9800 万ユーロにとどまる。必要運転資
本の増減を差し引いた事業活動による純キャッシュ・フローは、 2022 年上半期と比べて前年同期比で 32.1 ％
に急増し、 29 億 6000 万ユーロとなった。
総資本支出は 17 億 4600 万ユーロであった。設備投資総額は、 17 億 1400 万ユーロとなり、 2022 年上半期に比
べて 8.9 ％増、為替の影響を除くと 12.4 ％増であり、これは、大規模なプロジェクト開発事業を反映してい
る。金融投資は 2022 年上半期の 5400 万ユーロに対して 3200 万ユーロであった。固定資産及び事業の売却によ
る収入はHydrogenics株式の売却及びトリニダード・トバゴのラージ・インダストリー事業の売却を含め、 2
億 5200 万ユーロとなった。これは、当グループの積極的な事業ポートフォリオ管理を反映するものである。
(7)
純資本支出 は、総額 14 億 5700 万ユーロとなった。
2023 年 6 月 30 日現在の純負債は、 2022 年 6 月 30 日時点の 120 億 1000 万ユーロと比べて急激に減少して 105 億
5000 万ユーロとなり、 2022 年 12 月 31 日時点と比べて 2 億 8900 万ユーロ増となった。これは、５月に 16 億ユーロ
超の配当金を支払ったことを受けたものである。配当金支払いによる季節的影響を調整した純負債資本比率
は、 39.2 ％となった。
(8)
税引後使用資本利益率 (ROCE) は、 2023 年上半期で 10.0 ％であった。経常 ROCE は、 2022 年上半期と比べて
50bp 増の 10.2 ％であり、戦略プラン ADVANCE の目標である 10.0% を引き続き上回った。
(7 ）少数株主との取引及び持分法適用会社からの受取配当金を含む。
(8) 「第３・３ (9) 補足資料」の定義及び調整を参照。
（７）非財務業績
15/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
製造設備の脱炭素化を加速するため、当社は 2023 年上半期に、年間 1000GWh 以上に上る長期再生可能エネル
ギー供給契約（ PPAs ）の締結を発表した。これにより、年間 CO 排出量は約 97 万トン削減されることになる。
2
当 グループはまた、低炭素水素の製造ソリューションを充実させるため、産業的規模のパイロット・アンモ
ニア分解装置の建設を決定した。
欧州委員会は、ドイツとベルギーにおける２つの炭素回収プロジェクトに補助金を交付した。これによ
り、セメントと石灰のセメント及び石灰セクターの顧客は、年間 260 万トンの CO 排出を削減できる。
2
当社は、韓国の Lotte Chemical 及び欧州の TotalEnergies と提携し、主に大型車向けの水素充填センターと
燃料補給設備に投資する合弁会社を設立した。また、当グループは、 Iveco とも欧州における水素モビリティ
の開発に関するパートナーシップを締結し、南フランスに最初の水素充填ステーションを開設した。このよ
うに、当社はモビリティの脱炭素化に積極的に取り組んでいる。
重要なこととして、 2023 年上半期に「スコープ 3 」の追加目標と生物多様性に関する新たなコミットメント
も発表された。
サステナブルな開発
■ グループは、バリュー・チェーン全体でカーボンニュートラル達成に貢献することの
重要性と、顧客との関係の重要性を認識し、 2025 年までに大口顧客 50 社の 75 ％、 2035 年ま
でに 100 ％のカーボンニュートラルのコミットメントを誓約した。
■ 新しい生物多様性目的として、
－ エア・リキードは、生物多様性保全に向けた一連の取組を Act4nature International
に提出することを約束した。
－ エア・リキードは、 2025 年までに総合的な生物多様性 KPI を策定し、実施することを
約束した。 2023 年にその定義を行い、その後展開される予定である。
－ エア・リキードは、 2024 年までにすべての新規プロジェクトの投資プロセスに生物多
様性評価基準を導入することを約束した。
（８）投資サイクル
① 投資決定及び投資残高
2023 年上半期の設備・金融投資の決定は、総額 17 億 9800 万ユーロとなった。これは、 2022 年上半期の 非常
に高い水準と比較して安定している 。
設備投資の決定は 2023 年上半期に 17 億 7100 万ユーロに達し、 2022 年上半期の設備投資の決定における 17 億
3800 万ユーロを上回る。エレクトロニクス事業は引き続き成長し、特に米国とアジアにおける新規キャリア
ガス生産設備の長期契約締結や、アジアにおける先端材料の新規生産拠点への投資が増加した。工業事業で
は、第２四半期に、第１四半期に決定した中国での窒素生成装置５ユニットに加え、特に、米国でバッテ
リーを製造する顧客向けの窒素生成装置３ユニットを含む決定を行った。グローバル市場＆テクノロジーで
は、中国と韓国で水素モビリティの開発を継続し、水素充填センターとその物流網への投資を決定した。
2023 年上半期の金融投資の決定は、総額 2700 万ユーロとなった。これには、米国、中国、イタリア、イン
ドの工業事業の７件の買収も含まれ、これにより当社の現地の拠点が強化され、事業の収益性が高められ
る。また、スウェーデンの在宅医療事業会社や、水素モビリティ用の革新的な機器を設計・製造する会社の
買収も含まれる。
投資残高は 35 億ユーロと高水準を３四半期にわたり維持した。 2022 年上半期の 30 億ユーロから大幅に増加
した。投資残高の内訳は、ラージ・インダストリー事業とエレクトロニクス事業の間でバランスが取れてい
る。これらの投資は、完全な稼働開始後、将来、年間約 12 億ユーロの売上高への貢献につながると見込まれ
る。
② 立上げ
16/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
第１四半期には、ラージ・インダストリー事業向けの大容量空気分離装置 (ASUs) ３ユニットが欧米で稼働
を開始した。第２四半期には、中国と日本のエレクトロニクス事業顧客向けにキャリアガスユニットが稼動
し、ベトナムの工業事業では電子機器の集積回路組立用ユニットが稼動した。
ユニットの立上げ及び増強の売上高に対する追加的な貢献は、 2023 年上半期に総額 1 億 3900 万ユーロとなっ
た。 2023 年度通期では、以前発表した 3 億ユーロから 3 億 3000 万ユーロの範囲の下限となる見込みである。
③ 投資機会
12 か月間の投資機会のポートフォリオは、 2023 年 6 月末時点で、 34 億ユーロと高水準を維持していた。
これはプロジェクト開発のダイナミズムを反映したもので、エレクトロニクス事業に加え、特にエネル
ギー転換に関連するプロジェクトが、ポートフォリオの 40 ％超を占めた。インフレ抑制法とチップス法に支
えられた米国、大型電気分解装置と炭素回収プロジェクトが先行開発段階にある欧州、ラージ・インダスト
リー事業とエレクトロニクス事業のプロジェクトがあるアジア、そして最後に中東と、事業機会の配分はバ
ランスが取れている。 12 か月以降のポートフォリオでは、米国のインフレ抑制法とチップス法、欧州とカナ
ダのエネルギー転換に関連するその他の重要なプロジェクトも組み入れられた。
（９）補足資料
① 業績評価指標
当グループが使用する財務諸表で直接定義されていない業績評価指標は、代替的な業績評価指標に関す
る 2015 年 12 月の AMF （フランス金融市場庁）見解に従って作成されている。
業績評価指標は以下のとおりである :
■ 為替、エネルギー及び重要な連結範囲の影響
■ 比較可能ベースの売上高の変動と比較可能ベースの経常的営業利益の変動
■ 営業利益率及びエネルギーの影響を除く営業利益率
■ 経常純利益（グループ持分）
■ 為替の影響を除く経常純利益
■ IFRS 第 16 号を除く純利益
■ IFRS 第 16 号を除く経常純利益
■ 事業効率
■ ROCE（使用資本利益率）
■ 経常 ROCE
為替、エネルギー及び重要性の範囲の影響の定義
産業用ガスや医療用ガスが輸出されることは稀であるため、為替変動が事業動向や業績に及ぼす影響
は、ユーロ圏外に所在する子会社の財務諸表に関するユーロ換算の影響に限定される。為替変動の影響
は、前期の為替レートにより当期の総額を換算した金額に基づいて計算される。
さらに、当グループは、顧客との中長期契約に組み込まれている価格指数連動型の請求方式によって、
エネルギー（電力及び天然ガス）の価格変動を顧客に転嫁している。この価格指数連動型の請求方式に
よって、エネルギー市場における価格変動の影響を受けて、期間ごとの売上高（主にラージ・インダスト
リー事業）に相当な変動が生じる可能性がある。
エネルギー価格の影響は、ラージ・インダストリー事業における各主要子会社の売上高に基づいて計算
される。これらの連結によって、当グループ全体のエネルギー価格変動の影響を算定することができる。
使用される外国為替レートは、前年度（Ｎ－１）の年間平均為替レートである。
そのため、子会社レベルでは、以下の公式により、天然ガス及び電力それぞれのエネルギー価格による
影響が算定される。
17/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
エネルギー価格の影響＝（前年度（Ｎ－１）のエネルギー売上指数の割合）×｛（今年度（Ｎ）の平均
エネルギー価格）－（前年度（Ｎ－１）の平均エネルギー価格）｝
この電力と天然ガスの価格指数の変動の効果は、経常的営業利益に影響を及ぼさない。
重要な連結範囲の影響は、当グループに大きな影響を与える規模のすべての買収又は売却が売上高に及
ぼす影響に相当する。連結範囲に変更が生じた場合の変化は、次のとおり算定される。
■ 当期の買収については、当期中の総額から、買収による貢献分を控除することによる。
■ 前期の買収については、当期中の総額から、当期の１月１日から買収の応当日までの期間中の買収に
よる貢献分を控除することによる。
■ 当期の売却については、前期の総額から、売却された事業の売却応当日の貢献分を控除することによ
る。
■ 前期の売却については、前期の総額から、売却された事業の貢献分を控除することによる。
注：例外的に、 2021 年の Sasol 空気分離装置の取得は、グループの売上高に２段階で影響を与えた。 2021 年
6 月の資産取得後（第１段階）、 2022 年 10 月以降（第２段階）、標準的なラージ・インダストリー事業の
契約枠に従って顧客に再請求できる消費エネルギーを測定するため、 2022 年にユニットに装置が設置さ
れた。財務報告の透明性を高めるため、消費され契約上顧客に再請求されるエネルギーに関連する売上
高は、重要な範囲内に特定されるため、比較可能な成長から除外される。従って、この要素は 2022 年 10
月から 12 か月間、重要な範囲に計上される。
② 業績評価指標の算出（半期）
（ア）比較可能な売上高の変動と比較可能な経常的営業利益の変動
売上高及び経常的営業利益の比較可能な変動は、上記の為替、エネルギー及び重要な連結範囲の影響を除
外している。
（単位：百 2023 年 上半期 2023 為替 天然ガス 電力 重要な 上半期 2023
万ユーロ） 上半期 年 /2022 年 連結範囲 年 /2022 年
公表ベース 比較可能
ベース
売上高
グループ 13,980 -1.6 ％ (302) (559) (110) 48 +4.9 ％
全体
影響割合 -2.1 ％ -4.0 ％ -0.7 ％ +0.3 ％
ガ ス ＆ 13,405 -1.4 ％ (294) (559) (110) 48 +5.3 ％
サービス
影響割合 -2.1 ％ -4.1 ％ -0.8 ％ +0.3 ％
経常的営
業利益
グループ 2,481 +8.5 ％ (77) - - (21) +13.0 ％
全体
影響割合 -3.4 ％ - - -1.1 ％
ガ ス ＆ 2,587 +7.6 ％ (75) - - (21) +11.8 ％
サービス
影響割合 -3.2 ％ - - -1.0 ％
18/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
（イ）営業利益率とエネルギー影響を除く営業利益率
営業利益率は、経常的営業利益を売上高で割った比率である。エネルギー影響を除いた営業利益率は、経
常的営業利益（ラージ・インダストリー事業の顧客に再請求される契約上のエネルギー費用の絶対値の影響
を受けない）を、対応する為替影響を加えたエネルギー影響を除いた営業収益で除したものである。経常的
営業利益を売上高で除した比率（エネルギー費用の影響を除くか否かにかかわらず）は、小数点以下第２位
を四捨五入している。２期間の間の変動は、この四捨五入された比率の差として計算され、四捨五入のた
め、より正確な計算と比較して正負の差が生じる可能性がある。
2023 年上半期 (a) (a) 2023 年上半期 ( エ
天然ガス 電力
ネルギーを除
く）
売上高 グループ全体 13,980 (565) (118) 14,663
ガス＆サービス 13,405 (565) (118) 14,088
経常的営業利益 グループ全体 2,481 - - 2,481
ガス＆サービス 2,587 - - 2,587
営業利益率 グループ全体 17.7 ％ 16.9 ％
ガス＆サービス 19.3 ％ 18.4 ％
(a) 考慮されるエネルギー影響に付随する為替影響を含む。
（ウ）経常純利益（グループ持分）と為替相場の影響を除く経常純利益（グループ持分）
経常純利益（グループ持分）は、経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要な取引を除いた純利益
（グループ持分）に相当する。
2022 年上半期 2023 年上半期 上半期 2023 年／
2022 年成長率
(A) 公表された純利益 ( グループ持分 ) 1,304.8 1,721.6 +31.9 ％
(B) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重
要な税引後取引
- ロシアにおける工業用資産に関する例外的引当金 (419.0)
及びその他の関連費用
- アジア・太平洋における合弁会社設立にともなう 205.5
特別利益
- エンジニアリング＆建設事業におけるリスク引当 (32.3)
金
-Hydrogenics のグループ持分売却 156.5
- 無形資産及び売却目的保有資産の減損 (61.6)
(A)-(B)= 経常純利益 ( グループ持分 ) 1,550.6 1,626.7 +4.9 ％
(C) 為替 99.5
(A)-(B)-(C)= 為替を除く経常純利益 ( グループ持 1,726.2 +11.3 ％
分 )
（エ） IFRS 第 16 号を除く純利益及び IFRS 第 16 号を除く経常純利益
IFRS 第 16 号を除く純利益：
19/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2022 年上半期 2022 年度 2023 年上半期
(A) 公表された純利益 1,377.6 2,903.9 1,765.6
(1)
(7.2) (15.6) (7.1)
(B)=IFRS 第 16 号の影響
(A)-(B)=IFRS 第 16 号を除く純利益 1,384.8 2,919.5 1,772.7
(1) IFRS 第 16 号の影響には、減価償却費控除後のリース料及び IFRS 第 16 号に関連して計上されたその他の金融費用を再統合し
たものが含まれている。
IFRS 第 16 号を除く経常純利益：
2022 年上半期 2022 年度 2023 年上半期
(A) 公表された純利益 1,377.6 2,903.9 1,765.6
(B) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要 (245.8) (402.9) 70.2
な税引後取引
(A)-(B)= 経常純利益 1,623.4 3,306.8 1,695.4
(1)
(7.2) (15.6) (7.1)
(C)IFRS 第 16 号の影響
(A)-(B)-(C)=IFRS 第 16 号を除く経常純利益 1,630.6 3,322.4 1,702.5
(1) IFRS 第 16 号の影響には、減価償却費控除後のリース料及び IFRS 第 16 号に関連して計上されたその他の金融費用を再統合し
たものが含まれている。
注：減損した無形資産が少数株主持分を有する会社の貸借対照表に計上されていることは、経常純利益（グ
ループ持分）の計算において考慮される税引き後の重要な非経常項目の金額と、非経常 ROCE （使用資本利益
率）の計算において考慮される金額（ IFRS 第 16 号を除外した 100 ％の経常純利益に基づく）の差異を説明する
ものである。
（オ）事業効率
効率性は、特定のプロジェクトに関する行動計画から生じる持続可能なコスト削減を表している。効率性
はプロジェクト単位で特定・管理される。各プロジェクトは、プロジェクトの性質（購買、オペレーショ
ン、人的資源 ) に合わせて構成されたチームによって引き継がれる。
（カ）ROCE（使用資本利益率）
税引き後使用資本利益率は、当グループの連結財務諸表をもとに、当該期間における以下の比率を適用す
ることにより算定される。
分子： IFRS 第 16 号を除く当期の純利益－当期税引き後純金融費用
分母：直近３半期末の（ IFRS 第 16 号を除く総株主資本＋純負債）の平均
（単位：百万ユー 2022 年 2022 年度 2023 年 使用資本利
ロ） 上半期 (a) (b) 上半期 (c) 益率の算定
分子 IFRS 第 16 号を除く純利益 1,384.8 2,919.5 1,772.7 3,307.4
(b)-(a)+(c)
純金融費用 (144.7) (288.4) (118.4) (262.1)
(1)
24.2 ％ 25.0 ％ 23.9 ％
実効税率
税引き後純金融費用 (109.7) (216.4) (90.1) (196.8)
純利益－税引き後純金融費 1,494.5 3,135.9 1,862.8 3,504.2
用
20/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
分母 IFRS 第 16 号を除く総資本 23,942.0 24,628.5 24,110.1 24,226.9
((a)+(b)+(c))/3
純負債 12,009.9 10,261.3 10,550.4 10,940.5
平均（総資本＋純負債） 35,951.9 34,889.8 34,660.5 35,167.4
ROCE 10.0 ％
(1) 経常外の税の影響を除く。
（キ）経常 ROCE
経常 ROCE は分子に IFRS 第 16 号を除いた経常純利益を用いて ROCE と同様に算出する。
（単位：百万ユー 2022 年 2022 年度 2023 年 経常 ROCE の算
ロ） 上半期 (a) (b) 上半期 (c) 定
分子 IFRS 第 16 号を除く経常 1,630.6 3,322.4 1,702.5 3,394.3
(b)-(a)+(c) 純利益
純金融費用 (144.7) (288.4) (118.4) (262.1)
(1)
24.2 ％ 25.0% 23.9 ％
実効税率
税引き後純金融費用 (109.7) (216.4) (90.1) (196.8)
IFRS 第 16 号を除く経常 1,740.3 3,538.8 1,792.6 3,591.1
純利益－税引き後純金
融費用
分母 IFRS 第 16 号を除く総資 23,942.0 24,628.5 24,110.1 24,226.9
((a)+(b)+(c))/3 本
純負債 12,009.9 10,261.3 10,550.4 10,940.5
平均（総資本＋純負 35,951.9 34,889.8 34,660.5 35,167.4
債）
経常 ROCE 10.2%
(1) 経常外の税の影響を除く。
③ 業績評価指標の算出（四半期）
2023 年第 第２四半期 為替 天然ガ 電力 重要な 第 2 四半期
２四半期 2023 ス 連結範囲 2023
年 /2022 年 年 /2022 年
公表ベース 比較可能
ベース
売上高
グループ全 6,806 -7.0 ％ (291) (436) (96) 35 +3.8 ％
体
影響割合 -4.0 ％ -5.9 ％ -1.3 ％ +0.4 ％
ガス＆サー 6,512 -7.1 ％ (284) (436) (96) 35 +4.1 ％
ビス
影響割合 -4.0 ％ -6.3 ％ -1.3 ％ +0.4 ％
④ 2023 年第２四半期売上
（ア）地域別
21/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
売上高 2022 年 2023 年 公表ベース 比較可能ベース
（単位：百万ユーロ） 第２四半期 第２四半期
南北アメリカ 2,686 2,530 -5.8 ％ +4.6 ％
欧州 2,706 2,336 -13.7 ％ +4.0 ％
アジア・太平洋 1,406 1,378 -2.0 ％ +2.8 ％
中東・アフリカ 212 268 +26.3 ％ +7.0 ％
ガス＆サービス売上 7,010 6,512 -7.1 ％ +4.1 ％
エンジニアリング＆建設 113 93 -17.9 ％ -16.0 ％
グローバル市場＆テクノロジー 197 201 +2.7 ％ +5.1 ％
グループ総売上 7,320 6,806 -7.0 ％ +3.8 ％
（イ）事業分野別
売上高 2022 年 2023 年 公表ベース 比較可能ベース
（単位：百万ユーロ） 第２四半期 第２四半期
ラージ・インダストリー事業 2,527 1,858 -26.4 ％ -3.7 ％
工業事業 2,872 3,012 +4.8 ％ +9.6 ％
ヘルスケア事業 970 1,018 +4.8 ％ +8.7 ％
エレクトロニクス事業 641 624 -2.6 ％ +2.6 ％
ガス＆サービス売上 7,010 6,512 -7.1 ％ +4.1 ％
⑤ 地域及び事業部門別情報
2023 年上半期
2022 年上半期
（単位：百万ユー 経常的営 経常的営業 経常的営業 経常的営業
ロ、％） 売上 業利益 利益率 売上 利益 利益率
南北アメリカ 5,017 969 19.3 ％ 5,159 1,029 19.9 ％
欧州 5,424 771 14.2 ％ 4,975 846 17.0 ％
アジア・太平洋 2,746 567 20.7 ％ 2,763 611 22.1 ％
中東・アフリカ 413 97 23.3 ％ 508 101 20.0 ％
ガス＆サービス 13,600 2,404 17.7 ％ 13,405 2,587 19.3 ％
エンジニアリン 221 22 10.1 ％ 180 18 9.9 ％
グ＆建設
グローバル市 386 50 12.9 ％ 395 64 16.2 ％
場＆テクノロ
ジー
調整 - (190) - - (189) -
グループ合計 14,207 2,286 16.1 ％ 13,980 2,481 17.7 ％
４【経営上の重要な契約等】
当中間連結会計期間において行われた事業買収その他経営上の重要な契約の概要に関しては、上記「第
３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」、とりわけ「（３）売上
高」及び「（８）投資サイクル」の記載を参照。
22/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
５【研究開発活動】
上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参
照。
第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
当中間連結会計期間における重要な変化については、上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績
及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参照。
２【設備の新設、除却等の計画】
上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参
照。
第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
① 株式の総数
2023 年 6 月 30 日現在
授権株数（株） 発行済株式数（株） 未発行株式数（株）
(*1) （ *1 ）
523,745,183
(*1 ） 2022 年 5 月 4 日付け株主総会にて、取締役会は、以後 26 ヶ月間で額面 470 百万ユーロまで、資本金を増加する権限を付与さ
れている。
② 発行済株式
2023 年 6 月 30 日現在
記名・無記名の別 上場金融証券取引所
発行数
及び額面・無額面 種類 名又は登録認可金融 内容
（株）
の別 商品取引業協会名
ユーロネクスト（パ
額面 5.5 ユーロ 普通株式 523,745,183 完全な議決権を有する株式
リ）証券取引所
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
（３）【発行済株式総数及び資本金の状況】
23/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2023 年 1 月 1 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間
発行済株式総数
資本金増減額 資本金残高
年月日 増減数 発行済株式総数（株） 摘要
（ユーロ） （百万ユーロ）
（株）
2023.1.1 - 523,450,271 - 2879.0
ストッ
2023.1.1 － ク・オプ
294,912 - 1,622,016 -
2023.6.30 ション行
使
2023.6.30 - 523,745,183 - 2,880.6
（４）【大株主の状況】
2023 年 6 月 30 日現在、 BlackRock が 5.02 ％の株式を保有している。
（ 2023 年 6 月 30 日現在）
所有株式数 発行済株式総数に対する所
氏名又は名称 住所
（千株） 有株式数の割合（％）
55 East 52nd Street, New
BlackRock 5.02 ％
-
York, 10055, United States
計 5.02 ％
-
２【役員の状況】
2023年5月3日開催の定時株主総会の終結の時をもって、取締役（独立取締役）のシアン・ヘルベルト・
ジョーンズ氏及びジェヌビエーブ・ベルガー氏が退任し、カトリーヌ・ギルアール氏、クリスティーナ・ロ
ウ氏、アレクシス・ベラキス＝ヴァラット氏、マイケル・H・タマン氏の４名が、同株主総会において、新た
に取締役（独立取締役）として選任された。
また、取締役（独立取締役）のアネッテ・ブロンダー氏が2023年1月3日に辞任したため、同取締役の残り
の任期であった、2023年12月31日に終了する事業年度の計算書類を承認する定時株主総会の終結の時までを
任期として、モニカ・デ・ヴィルギリス氏を後任の取締役として選任した。
役名及び職名 氏名及び生年 略歴 任期
－2016年 Airbus SE取締役
カトリーヌ・ギルアール
－2017年 RATPグループ会長兼最
取締役
（Catherine Guillouard）
（注）１
高経営責任者（2022年9月まで）
（独立取締役）
1965年生 －2022年 Ingenico会長
－2022年 Lottomatica取締役
24/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
－2016年 INSEADビジネススクー
ル取締役
－2019年 Raintree Group最高経
クリスティーナ・ロウ
営責任者
取締役
（Christina Law） （注）１
－2021年 Greenfields Diary取
（独立取締役）
1967年生
締役
－2022年3月 Novo Nordisk取締
役
－2013年 L’Oréalグループ執行
アレクシス・ペラキス＝ヴァ
委員会メンバー
ラット
取締役
（注）１
－2016年 L’Oréalコンシュー
（Alexis Perakis-Valat）
（独立取締役）
マープロダクツ部門長
1971年生
－2007年 Owens Corning 会長兼
最高経営責任者（2019年まで）
－2014年 Kholer Co.取締役
マイケル・H・タマン
取締役
－2017年 Sherwin-Williams取締
（Michael H. Thaman） （注）１
（独立取締役）
役
1964年生
－2021年 UL Solutions Inc.取
締役
モニカ・デ・ヴィルギリス
－2020年 ASM International監
取締役
（Monica de Virgiliis） （注）２
査役会メンバー
（独立取締役）
－2022年 SNAM会長
1967年生
（注）１ 2026年12月31日に終了する事業年度の計算書類を承認する定時株主総会の終結の時まで。
（注）２ 2023年12月31日に終了する事業年度の計算書類を承認する定時株主総会の終結の時まで。
2023年6月30日現在、当社の役員は、男性８名、女性６名（役員のうち女性の比率：42％）の計１４名で構
成されている。
25/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
第６【経理の状況】
以下に記載する当グループの邦文の中間連結財務書類は、国際財務報告基準に準拠して作成された原文の
要約中間連結財務書類の翻訳をもとに作成されている。
当グループの適用している会計原則と日本において一般に公正妥当と認められた会計原則の主要な相違
で、これら中間連結財務書類の作成に影響を与えているものは、「３．国際財務報告基準と日本の会計原則
及び会計慣行の主な相違」で説明されている。
以下に記載されている当グループの中間連結財務書類は、 「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に
関する規則」 （昭和 52 年大蔵省令第 38 号。以下「中間財務諸表等規則」という。）第 76 条第 1 項の規定に従っ
て作成されている。
当グループの公表された中間連結財務書類はユーロで表示されている。以下の中間連結財務書類で表示さ
れた円貨額は、利用者の便宜のためであり、中間財務諸表等規則第 79 条の規定に従って、 2023 年 9 月 1 日現在
の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧客電信直物相場の仲値である１ユーロ＝ 157.91 円の換算レートで換算さ
れたものである。なお、前中間連結会計期間及び前連結事業年度末日に関する主要な事項について表示され
た円貨額は、同様に、 2022 年 9 月 1 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧客電信直物相場の仲値である１
ユーロ＝ 139.78 円の換算レートで換算されたものである。
この中間連結財務書類は会計監査人による監査を受けていない。
中間連結財務書類の円換算額及び「３．国際財務報告基準と日本の会計原則及び会計慣行の主な相違」に
関する記載は、原文の財務書類には含まれていない。
１ 【中間財務書類】
（１）中間連結損益計算書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2022 年 1 月 1 日 ( 自 2023 年 1 月 1 日
至 2022 年 6 月 30 日 ) 至 2023 年 6 月 30 日 )
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
2,207,629
売上高 (2) 14,206.6 1,985,799 13,980.3
18,207
その他の収入 103.3 14,439 115.3
仕入 (6,515.7) (910,765) (5,736.8) (905,898)
人件費 (2,380.0) (332,676) (2,545.8) (402,007)
その他の費用 (1,939.6) (271,117) (2,103.1) (332,101)
585,830
償却前経常的営業利益 3,474.6 485,680 3,709.9
減価償却費及び償却費 (3) (1,188.6) (166,143) (1,229.2) (194,103)
391,727
経常的営業利益 2,286.0 319,537 2,480.7
その他の経常外営業収
32,419
(4) 205.5 28,725 205.3
益
その他の経常外営業費
(4) (475.3) (66,437) (172.3) (27,208)
用
396,938
営業利益 2,016.2 281,824 2,513.7
純金融費用 (5) (144.7) (20,226) (118.4) (18,697)
1,548
その他の 金融収益 (5) 29.0 4,054 9.8
その他の金融費用 (5) (64.6) (9,030) (102.8) (16,233)
法人所得税 (6) (459.3) (64,201) (538.6) (85,050)
300
持分法による投資利益 1.0 (140) 1.9
278,806
当期利益 1,377.6 192,561 1,765.6
26/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
6,948
少数株主持分 72.8 10,176 44.0
当期純利益 ( グループ
271,858
1,304.8 182,385 1,721.6
持分 )
521
１株当たり利益 ( ﾕｰﾛ ) (8) 2.50 349 3.30
希薄化後１株当たり利
520
(8) 2.49 348 3.29
益 ( ﾕｰﾛ）
（２）純利益及び資本直入損益計算書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2022 年 1 月 1 日 ( 自 2023 年 1 月 1 日
至 2022 年 6 月 30 日 ) 至 2023 年 6 月 30 日 )
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
278,806
当期純利益 1,377.6 192,561 1,765.6
資本で認識された項目
32
金融商品の時価評価 28.0 3,914 0.2
為替換算積立金 1,462.3 204,400 (748.6) (118,211)
損益に再分類されうる項目 1,490.3 208,314 (748.4) (118,180)
数理計算上の差異 290.7 40,634 (0.5) (79)
損益に再分類されない項目 290.7 40,634 (0.5) (79)
資本で認識された項目（税控除後） 1,781.0 248,948 (748.9) (118,259)
160,547
包括利益 3,158.6 441,509 1,016.7
521
－少数株主持分 113.4 15,851 3.3
160,026
－親会社持分 3,045.2 425,658 1,013.4
（３）中間連結貸借対照表
前連結事業年度 当中間連結会計期間
資産の部
2022 年 12 月 31 日 2023 年 6 月 30 日
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
2,038,999 2,258,176
のれん (9) 14,587.2 14,300.4
253,197 262,873
その他の無形資産 1,811.4 1,664.7
3,305,364 3,735,882
有形固定資産 23,646.9 23,658.3
5,597,560 6,256,931
固定資産 40,045.5 39,623.4
108,399 118,796
固定金融資産 775.5 752.3
25,957 28,550
関連会社に対する投資 185.7 180.8
32,471 30,256
繰延税金資産 232.3 191.6
非流動デリバティブ（資産）
5,703 3,948
40.8 25.0
の公正価値
172,530 181,549
その他の固定資産 1,234.3 1,149.7
5,770,090 6,438,480
固定資産合計 41,279.8 40,773.1
274,109 319,389
棚卸資産及び仕掛品 1,961.0 2,022.6
27/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
424,204 469,293
売掛金 3,034.8 2,971.9
137,739 133,276
その他の流動資産 985.4 844.0
27,439 11,085
未収還付税金 196.3 70.2
流動デリバティブ（資産）の
15,040 11,812
107.6 74.8
公正価値
267,175 270,374
現金及び現金同等物 1,911.4 1,712.2
1,145,707 1,215,228
流動資産合計 (11) 8,196.5 7,695.7
5,829 13,801
売却目的保有資産 41.7 87.4
6,921,626 7,667,510
資産合計 49,518.0 48,556.2
資本及び負債の部 前連結事業年度 当中間連結会計期間
2022 年 12 月 31 日 2023 年 6 月 30 日
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
402,427 454,876
資本金 2,879.0 2,880.6
328,343 373,899
資本剰余金 2,349.0 2,367.8
2,218,029 2,600,936
利益剰余金 15,868.0 16,471.0
自己株式 (118.4) (16,550) (200.7) (31,693)
385,625 271,858
当期純利益（グループ持分） 2,758.8 1,721.6
3,317,874 3,669,876
株主資本 23,736.4 23,240.3
116,800 127,291
少数株主持分 835.6 806.1
（ a）
3,434,674 3,797,167
24,572.0 24,046.4
資本合計
引当金、年金及び
278,316 313,751
(10) 1,991.1 1,986.9
その他の従業員給付債務
344,614 384,400
繰延税金負債 2,465.4 2,434.3
1,421,395 1,383,623
長期借入金 (11) 10,168.8 8,762.1
147,077 164,637
長期リース債務 1,052.2 1,042.6
44,422 63,038
その他の非流動負債 317.8 399.2
非流動デリバティブの公正価値
7,618 7,280
54.5 46.1
（負債）
2,243,441 2,316,729
非流動負債合計 16,049.8 14,671.2
引当金、年金及び
39,474 48,778
(10) 282.4 308.9
その他の従業員給付債務
528,732 510,681
買掛金 3,782.6 3,234.0
309,697 341,275
その他の流動負債 2,215.6 2,161.2
36,357 49,157
未払法人所得税 260.1 311.3
280,105 552,764
短期借入金 (11) 2,003.9 3,500.5
31,814 35,198
短期リース債務 227.6 222.9
流動デリバティブの公正価値（負
15,180 9,348
108.6 59.2
債）
1,241,358 1,547,202
流動負債合計 8,880.8 9,798.0
2,153 6,411
売却目的負債 15.4 40.6
6,921,626 7,667,510
資本及び負債合計 49,518.0 48,556.2
(a) 株主資本及び少数株主持分の変動の内訳は、中間連結株主資本変動計算書に記載されている。
（４）中間連結キャッシュ・フロー計算書
28/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2022 年 1 月 1 日 ( 自 2023 年 1 月 1 日
至 2022 年 6 月 30 日 ) 至 2023 年 6 月 30 日 )
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
営業活動
271,858
当期純利益（グループ損益） 1,304.8 182,385 1,721.6
6,948
少数株主損益 72.8 10,176 44.0
0
調整：
194,103
・減価償却費及び償却費 (3) 1,188.6 166,143 1,229.2
(a)
(24.2) (3,383) (66.3) (10,469)
・繰延税金の変動
18,302
・引当金の変動 357.1 (49,915) 115.9
・持分法による投資損益 (1.0) 140 (1.9) (300)
・資産処分損益 (170.0) 23,763 (149.4) (23,592)
･ 純金融費用 14,322
108.5 15,166 90.7
14,907
・その他の非現金項目 70.7 9,882 94.4
運転資本変動前の営業活動に
507,017
2,907.3 406,382 3,210.8
(b)
よるキャッシュ・フロー
運転資本の変動 (634.5) (88,690) (298.4) (47,120)
7,564
その他の現金項目 (31.9) (4,459) 47.9
営業活動による純キャッ
467,461
2,240.9 313,233 2,960.3
シュ・フロー
投資活動
有形固定資産及び無形資産の
(1,574.0) (220,014) (1,713.9) (270,642)
取得による支出
子会社及び金融資産の取得に
(54.0) (7,548) (31.7) (5,006)
よる支出
有形固定資産及び無形資産の
5,495
45.8 6,402 34.8
売却による収入
子会社売却による収入 ( 売却
39,825
純負債控除後 ) 及び金融資産 22.5 3,145 252.2
の売却による収入
持分法適用会社からの受取配
189
12.7 1,775 1.2
当金
投資活動による純キャッ
(1,547.0)
(216,240) (1,457.4) (230,138)
シュ・フロー
財務活動
(c)
配当金の支払
・エア・リキード・エス・
(13) (1,408.1) (196,824) (1,578.4) (249,245)
エー
・少数株主持分 (20.1) (2,810) (34.0) (5,369)
(c)
3,221
16.8 2,348 20.4
株式の発行による収入
(c)
(192.5) (26,908) (82.6) (13,043)
自己株式の取得
29/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
金融収支純額 (145.1) (20,282) (135.4) (21,381)
37,693
借入金の増加（減少）額 467.0 65,277 238.7
リース債務の支払 (125.3) (17,514) (116.2) (18,349)
リース債務の純支払利息 (14.6) (2,041) (18.3) (2,890)
少数株主との取引 (0.0) (0) (8.4) (1,326)
財務活動による純キャッ
(1,421.9) (198,753) (1,714.2) (270,689)
シュ・フロー
為替レート変動及び連結範囲
(35.2) 4920.26 (39.8) (6,285)
の変更の影響
現金及び現金同等物の純増
(763.2) (106,680) (251.1) (39,651)
加（減少）額
現金及び現金同等物の期首残
278,064
2,138.9 298,975 1,760.9
高
現金及び現金同等物の期末残
238,413
1,375.7 192,295 1,509.8
高
(a) 連結キャッシュ・フロー計算書上の繰延税金の変動には、資産処分及び資本化された金融費用に関連する繰延税金の変動
は含まれていない。
(b) 純運転資本の変動前の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金控除後の純負債に係る利息及びリース債務に係る利息
を支払う前の金額で表示している。
(c) 配当の支払、増資、自己株式の取得の明細は、中間連結株主資本変動計算書に記載している。
期末現在の現金及び現金同等物の分析は、以下のとおりである。
前連結事業年度 前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
2022 年 12 月 31 日 2022 年 6 月 30 日 2023 年 6 月 30 日
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
現金及び現
267,175 270,374
(11) 1,911.4 1,519.7 212,424 1,712.2
金同等物
当座借越
（流動負債
(150.5) (21,037) (144.0) (20,128) (202.4) (31,961)
に含まれ
る）
現金及び現
246,139 238,413
1,760.9 1,375.7 192,295 1,509.8
金同等物
（５）中間連結株主資本変動計算書
当中間連結会計期間（ 2023 年 1 月 1 日から 2023 年 6 月 30 日）
利益剰余金 金融商品
資本剰余 為替換算 少数株主
注 資本金 （純利益を の時価評 自己株式 株主資本 資本合計
金 積立金 持分
含む） 価
（百万ユーロ）
2023 年 1 月 1 日現
在の資本及び少 2,879.0 2,349.0 18,858.0 (169.4) (61.8) (118.4) 23,736.4 835.6 24,572.0
数株主持分
30/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
当期純利益 1,721.6 1,721.6 44.0 1,765.6
資本直入項目 (0.5) 0.2 (707.9) (708.2) (40.7) (748.9)
当期の純利益及
び資本直入損益
1,721.1 0.2 (707.9) 1,013.4 3.3 1,016.7
(a)
資本金の増加
1.6 18.8 20.4 20.4
（減少）
配当 (13) (1,582.7) (1,582.7) (34.1) (1,616.8)
自己株式の取得 /
(82.3) (82.3) (82.3)
(c)
売却
株式報酬 21.2 21.2 21.2
少数株主との資
(0.6) (0.6) 1.3 0.7
本直入取引
(d)
114.5 114.5 114.5
その他
2023 年 6 月 30 日現
2,880.6 (200.7)
在の資本及び少 2,367.8 19,131.5 (169.2) 769.7 23,240.3 806.1 24,046.4
(b) (c)
数株主持分
(a) 純利益及び資本直入損益は、純利益及び資本直入損益計算書を参照。
(b) 2023 年 6 月 30 日現在の資本金は、額面 5.50 ユーロの株式 523,745,183 株で構成される。 2023 年上半期に、オプション行使に
よる額面 5.50 ユーロの金銭出資による 294,912 株の発行により資本金が増加した。
(c) 2023 年 6 月 30 日現在の自己株式数は 1,767,625 株であった（エア・リキード・エス・エーが保有する 1,506,508 株を含む）。
2023 年上半期において、自己株式に影響する変動は主に以下のとおりである。
- 544,175 株の取得（自己株式の処分や割当を控除後）
(d) 主にアルゼンチンとトルコ共和国のハイパーインフレの影響。
前中間連結会計期間（ 2022 年 1 月 1 日から 2022 年 6 月 30 日）
利益剰余金 金融商品
資本剰余 為替換算積 少数株主
注 資本金 （純利益を の時価評 自己株式 株主資本 資本合計
金 立金 持分
含む） 価
（百万ユーロ）
2022 年 1 月 1 日現
在の資本及び少 2,614.1 2,749.2 17,128.4 (209.2) (701.9) (118.3) 21,462.3 536.5 21,998.8
数株主持分
当期純利益 1,304.8 1,304.8 72.8 1,377.6
資本直入項目 290.7 28.0 1,421.7 1,740.4 40.6 1,781.0
当期の純利益及
び資本直入損益
1,595.5 28.0 1,421.7 3,045.2 113.4 3,158.6
(a)
資本金の増加
1.1 13.8 14.9 1.9 16.8
（減少）
無償株式割当 269.0 (269.0)
配当 (1,412.0) (1,412.0) (20.1) (1,432.1)
自己株式の取得 /
- (191.9) ( 191.9) - ( 191.9)
処分
株式報酬 19.9 19.9 - 19.9
31/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
少数株主との資
- (0.1) ( 0.1) 261.7 261.6
本直入取引
(b)
68.2 (6.0) - 62.2 62.2
その他
2022 年 6 月 30 日現
在の資本及び少 2,884.2 2,494.0 17,399.9 (181.2) 713.8 (310.2) 23,000.5 893.4 23,893.9
数株主持分
(a) 純利益及び資本直入損益は、上記（２）「純利益及び資本直入損益計算書」を参照。
(b) 主にアルゼンチンのハイパーインフレの影響を含む。
会計原則
2023 年 6 月 30 日に終了した期間に関する要約中間連結財務諸表の連結対象は、当社とその子会社（以下、あ
わせて「当グループ」と総称）、及び関連会社や合弁事業におけるグループの持分である。 2022 年 12 月 31 日
に終了した事業年度の当グループ連結財務諸表は、当社登録事業所（ 75, quai d ’ Orsay, 75007 Paris,
France ）又はウェブサイト（ www.airliquide.com ）にて請求のうえ入手可能である。
連結財務諸表作成の基準となる事項
当要約中間連結財務書類は、欧州連合が承認した IFRS （国際財務報告基準）の基準の一つである IAS 第 34 号
「中間財務報告」に準拠して作成されている。これらの財務書類は、正式な年次財務書類に要求される情報
をすべて含むものではなく、 2022 年 12 月 31 日に終了した事業年度の当グループの連結財務書類と合わせて読
まれるべきものである。
2023 年 1 月 1 日時点で強制適用となる基準、解釈指針及び改訂の適用を除き、この要約中間連結財務諸表に
用いられた会計原則は、 2022 年 12 月 31 日に終了した事業年度の連結財務諸表の作成で用いられたものと同一
である。これら財務諸表は、 2023 年 6 月 30 日現在欧州連合が承認している IFRS に従って作成されている。
欧州連合が承認している IFRS の基準と解釈については、以下のウェブサイトで確認できる。
https://finance.ec.europa.eu/regulation-and-supervision/financial-services-
legislation/implementing-and-delegated-acts/internationalaccounting- standards-regulation_en
当グループでは、 IASB が公表した基準・改訂・解釈指針で 2023 年 6 月 30 日現在欧州連合内において未承認又
は強制適用に至っていないものは、一切関知していない。
財務諸表は、百万ユーロ単位で表示されている。これらは、 2023 年 7 月 26 日に取締役会により審議・承認さ
れたものである。
新 IFRS とその解釈
1. 2023 年 1 月 1 日時点で欧州連合によって承認された基準、解釈指針及び改訂であって、その適用が義務付
けられるもの
以下の基準は、当グループの財務諸表に重要な影響を与えるものではない。
■ IAS 第 12 号の改訂「法人所得税：単一の取引から生じる資産及び負債に関する繰延税金」（ 2021 年 5 月 7 日
公表）
■ IAS 第 1 号の改訂「財務諸表の表示」（ 2021 年 2 月 12 日公表）
■ IAS 第 8 号の改訂「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬：会計上の見積りの定義」（ 2021 年 2 月 12 日
公表）
また、以下の基準は当グループには適用されない：
■ IFRS 第 17 号「保険契約」（ 2017 年 5 月 18 日公表）
■ IFRS 第 17 号の改訂「 IFRS 第 17 号と第 9 号の適用開始 - 比較情報」（ 2021 年 12 月 9 日公表）
2. 欧州連合が未承認の基準、解釈指針及び改訂
32/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2023 年 6 月 30 日時点において、 IASB より公表されているものの欧州連合に承認されていない基準が財務諸表
へ与える影響は、現在分析中である。これらの基準は以下のとおりである。
■ IAS 第１号の改訂「財務諸表の表示：負債の流動又は非流動への分類」（ 2020 年 1 月 23 日公表 ）、同「財
務諸表の表示：負債の流動又は非流動への分類 - 発効日の延期」（ 2020 年 7 月 15 日公表）及び同「特約条
項付非流動負債」（ 2022 年 10 月 31 日公表）
■ IFRS 第 16 号の改訂「セール・アンド・リースバック取引におけるリース負債」（ 2022 年 9 月 22 日公表）
■ IAS 第 7 号の改訂「キャッシュ・フロー計算書」及び IFRS 第 7 号の修正「金融商品： 開示：サプライ
ヤー・ファイナンス契約」（ 2023 年 5 月 25 日公表）
■ IAS 第 12 号の改訂「法人所得税：国際的な税制改正 - 第二の柱モデルルール」（ 2023 年 5 月 7 日公表）
見積り及び仮定の使用
財務諸表の作成にあたって、当グループないし子会社の経営陣は見積りや一定の仮定を用いることが必要
であり、それは連結貸借対照表に計上された資産と負債の帳簿価額、それらの資産と負債に関する注記、連
結損益計算書上の収益及び費用の項目、当中間期末におけるコミットメントに重要な影響を及ぼす可能性が
ある。その後の結果はこれらの見積りや仮定と異なる場合がありうる。
半期の要約連結財務諸表の作成に使用したグループ会計方針を適用するにあたり、当グループ又は子会社
の経営陣が行った重要な判断及び見積りを行う際の主な不確実性の要因は、 2022 年 12 月 31 日に終了した事業
年度の連結財務諸表に記載されたものと同一である。
上半期情報の表示及び測定の基礎
セグメント情報は、 IAS 第 34 号「中間財務報告」で要求される情報に対応している。
当グループの事業は、経済情勢の著しい変化に影響される場合がある。従って、当グループの中間期業績
は必ずしも、当事業年度全体の業績を示すものではない。
当中間会計期間の法人所得税費用は、それぞれの利益区分に対して、中間報告日時点で入手可能な情報に
基づき見積もられた当事業年度の実効法人所得税率を適用して算出している。
33/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
【2023年6月30日に終了した上半期の中間連結財務諸表に対する注記】
注記１ セグメント情報
注記 1.1 2023 年 6 月 30 日に終了した上半期の損益計算書
ガス＆サービス
エンジニア グローバル
リング＆建 市場＆テク 調整 合計
( 百万ユー ヨーロッ 南北 アジア 中東及び
小計
設 ノロジー
ロ ) パ アメリカ 太平洋 アフリカ
売上高 4,975.4 5,158.7 2,762.7 508.2 13,405.0 180.1 395.2 — 13,980.3
セグメント
0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 266.5 373.5 (640.0) 0.0
間売上
経常的営業
845.9 1,029.1 610.7 101.4 2,587.1 17.9 64.2 (188.5) 2,480.7
利益
うち減価償
(372.0) (481.7) (251.5) (52.0) (1,157.2) (12.7) (36.6) (22.7) (1,229.2)
却費
その他の経
常外営業収 205.3
益
その他の経
常外営業費 (172.3)
用
純金融費用 (118.4)
その他の金
9.8
融収益
その他の金
(102.8)
融費用
法人所得税 (538.6)
関連会社持
1.9
分収益
当期利益 1,765.6
研究開発及びホールディングス活動（全社）は「調整」欄に記載されている。
注記 1.2 2022 年 6 月 30 日に終了した上半期の損益計算書
ガス＆サービス
エンジニア グローバル市
リング＆建 場＆テクノロ 調整 合計
( 百万ユー ヨーロッ 南北 アジア 中東及び
小計
設 ジー
ロ ) パ アメリカ 太平洋 アフリカ
売上高 5,424.0 5,016.8 2,746.2 413.3 13,600.3 220.8 385.5 — 14,206.6
セグメント
0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 294.1 287.5 (581.6) 0.0
間売上
経常的営業
771.0 969.0 567.3 96.5 2,403.8 22.2 49.6 (189.6) 2,286.0
利益
うち減価償
(362.2) (455.6) (249.5) (55.2) (1,122.5) (12.0) (33.8) (20.3) (1,188.6)
却費
34/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
その他の経
常外営業収 205.5
益
その他の経
常外営業費 (475.3)
用
純金融費用 (144.7)
その他の金
29.0
融収益
その他の金
(64.6)
融費用
法人所得税 (459.3)
関連会社持
1.0
分収益
当期利益 1,377.6
注記２ 売上高
2023 年上半期の連結売上高は 139 億 8030 万ユーロで、 2022 年上半期（ 142 億 660 万ユーロ）に比べ 1.6 ％減少
した。売上高は、為替変動の累積影響を調整後で 0.5 ％増、エネルギー価格調整後では 5.2 ％増となった。
注記３ 減価償却費
前中間連結会計期 当中間連結会計期間
(2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
( 百万ユーロ )
無形資産 (96.9) (102.3)
(a)
(1,091.7) (1,126.9)
有形固定資産
合計 (1,188.6) (1,229.2)
(a) 収益に計上された投資補助金控除後の減価償却費が含まれている。
注記４ その他の経常外営業利益及び費用
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
（百万ユーロ）
利益
事業又は資産群の処分による純利益 — 198.7
連結範囲に関連する金融取引の影響 205.5 —
その他 — 6.6
その他の経常外営業利益合計 205.5 205.3
費用
組織再編、リストラクチャリング及び統合費用 (29.5) (23.2)
買収費用
(2.2) (2.3)
政治的リスクと法的手続 (6.4) (17.2)
事業又は資産群の処分並びに資産減損に係る純損失 (429.4) (126.5)
その他 (7.8) (3.1)
その他の経常外営業費用合計 (475.3) (172.3)
合計 (269.8) 33.0
35/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
2023 年度上半期において、当グループは以下を認識している。
■ 事業又は資産群の処分による純利益は 1 億 9870 万ユーロで、これには非連結投資の売却に関連する 1 億
7400 万ユーロが含まれる。
■ ガス＆サービスを中心とした再編プログラムに対応する事業再編費用。
■ 政治的リスク及び法的手続に関連する収入及び費用。 2023 年 3 月、欧州司法裁判所 (CJEU) の 2022 年 5 月 12
日付の有利な判決を一部破棄し、行政上訴裁判所に付託した国家評議会の決定に従う、均等化費用に関連
する 2100 万ユーロの減価償却費を含む。
■ 主に無形資産及び売却目的で保有する資産に対する減損損失は 1 億 2500 万ユーロにのぼる。
2022 年度上半期において、当グループは以下を認識している。
■ 2 億 550 万ユーロにのぼる金融取引の影響は、 2022 年 1 月 11 日にアジア・太平洋地域にあるの 50 対 50 の合
弁会社につき、エア・リキードが支配権を獲得し、公正な時価で再評価したことが原因である。
■ ガス＆サービスを中心とした再編プログラムに対応する事業再編費用。
■ 法的手続に関連する収益及び費用（エンジニアリング＆建設のリスク引当金繰入額 4680 万ユーロ、及び
2020 年にエア・リキード S.A. が均等化費用の返還請求を受けるリスクを補填するために当初設定された引
当金の戻入額 3190 万ユーロを含む。この戻入れは、 2022 年 5 月 12 日に欧州司法裁判所が下した有利な結論に
従ったものである。）
■ ロシア資産に対する 4 億 400 万ユーロの引当金は、事業又は資産群の処分と資産の減損による純損失に計
上された。
注記５ 純金融費用及びその他の金融利益・費用
平均的な純金融費用は、 2023 年上半期は 3.3 ％であり、 2022 年上半期に比べてわずかに増加している。平均
的な純金融費用には、米ドル建て債券の負債管理に関連する例外的利益は含まれていない。
その他の金融費用の増加は、主に 2023 年 3 月の国家評議会の決定に伴う 1500 万ユーロの均等化費用の利息に
関連する減価償却費及び IAS 第 19 号に関連する利息費用の増加によるものである（注記７）。
注記６ 法人所得税
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
平均実効税率 25.0 ％ 23.4 ％
2023 年上半期の平均実効税率は、単体投資売却による長期の譲渡利益に対する軽減税率の適用による影響
を受けている。
注記７ 従業員給付
2023 年度上半期、年金及びその他の従業員給付について認識された費用は、合計 8650 万ユーロであり、そ
の内訳は次のとおりである。
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 百万ユーロ ) (2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
給付費用 15.5 13.2
利息費用 4.4 17.7
確定給付制度 19.9 30.9
確定拠出制度 51.2 55.6
合計 71.1 86.5
注記８ １株当たり純利益
注記 8.1 １株当たり利益
36/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
普通株式に帰属する当期利益 ( 百万ユーロ ) 1,304.8 1,721.6
加重平均普通株式数 ( 株 ) 522,144,843 521,952,149
１株当たり利益 ( ユーロ ) 2.50 3.30
注記 8.2 希薄化後１株あたり利益
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2022 年度上半期 ) (2023 年度上半期 )
希薄化の計算に使用した普通株式へ配賦され ( 百万ユーロ )
1,304.8 1,721.6
た当期利益
加重平均普通株式数 ( 株 ) 522,144,843 521,952,149
新株予約権の希薄化の影響の調整 ( 株 ) 824,814 660,158
パフォーマンス・シェアの希薄化の影響の調 ( 株 )
1,072,674 1,333,339
整
調整後加重平均発行済株式数 ( 株 ) 524,042,331 523,945,646
希薄化後１株あたり利益 ( ユーロ ) 2.49 3.29
純利益（グループ持分）を希薄化する可能性のあるすべての金融商品は、希薄化後１株当たり利益の計算
に含まれている。
当グループは、１株当たり当期純利益のさらなる希薄化をもたらす可能性のあるその他の金融商品を発行
していない。
注記９ のれん
2023 年 1 月 1 日時 当期間に認識 当期中に除外 2023 年 6 月 30 日現
( 百万ユー
為替差額
点 されたのれん されたのれん 在
ロ )
のれん 14,587.2 13.9 (30.6) (270.1) 14,300.4
2023 年 6 月 30 日現在、当グループは、のれんが配賦される資金生成単位 (CGU) 又は資金生成単位グループに
ついて減損損失の兆候を確認していない。
注記 10 引当金、年金及びその他の従業員給付
2023 年 2023 年
その他の変
その他の 為替
1 月 1 日現 繰入 利用 減額 6 月 30 日現
(a)
戻入 差額
動
( 百万ユーロ ) 在 在
年金及びその他の
1,091.4 31.5 (48.6) — 12.0 (4.2) (13.4) 1,068.7
従業員給付
リストラクチャリ
15.8 1.9 (2.1) — — (0.2) 4.8 20.2
ング計画
エンジニアリング
契約に関する保証 185.6 33.1 (15.8) (7.8) — (0.7) (3.5) 190.9
及び引当金
資産除去 259.9 0.9 (2.0) — 3.5 (3.9) 3.8 262.2
企業結合に伴う引
164.9 0.9 (5.9) (6.1) 0.8 (3.8) (8.0) 142.8
当金及び偶発債務
その他の引当金 555.9 112.3 (21.5) (26.0) 1.1 (0.1) (10.7) 611.0
37/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
引当金総計 2,273.5 180.6 (95.9) (39.9) 17.4 (12.9) (27.0) 2,295.8
(a) その他の変動は、連結キャッシュ・フロー計算書に影響を与えないものであり、勘定の組替、処分及び資産除去引当金へ
の影響に相当する。
2023 年上半期においては、新たな訴訟が当グループの財政状態や収益性に重大な影響を及ぼす可能性はな
い。
また、確定給付型年金制度に係る資産は公正価値で測定している。また、当グループの債務の現在価値を
算定するために用いた割引率についても見直しを行った。
注記 11 借入金
純債務計算
( 百万ユーロ ) 2022 年 12 月 31 日時点 2022 年 6 月 30 日時点 2023 年 6 月 30 日時点
長期借入金 (10,168.8) (10,690.0) (8,762.1)
短期借入金 (2,003.9) (2,839.6) (3,500.5)
総負債 (12,172.7) (13,529.6) (12,262.6)
現金及び現金同等
1,911.4 1,519.7 1,712.2
物
当期末の純債務額
(10,261.3) (12,009.9) (10,550.4)
合計
純債務の変動計算書
( 百万ユーロ ) 2022 年事業年度 2022 年上半期 2023 年上半期
期首の純債務 (10,448.3) (10,448.3) (10,261.3)
営業活動によるキャッシュ・フロー 5,810.1 2,240.9 2,960.3
投資活動によるキャッシュ・フロー (3,241.9) (1,547.0) (1,457.4)
借入金の増減を除いた財務活動による
(1,927.2) (1,743.8) (1,817.6)
キャッシュ・フロー ( 純額 )
純キャッシュ・フロー合計 641.0 (1,049.9) (314.7)
為替相場の変動、新規買収会社の期首借
(248.0) (407.1) (171.5)
入金等の影響
金融費用調整額 (206.0) (104.6) (145.9)
純債務の増減 187.0 (1,561.6) (289.1)
当期末の純債務額合計 (10,261.3) (12,009.9) (10,550.4)
当グループの純債務の内訳は以下のとおりである。
2022 年 12 月 31 日 2023 年 6 月 30 日
帳簿価額 帳簿価額
( 百万ユーロ ) 長期 短期 合計 長期 短期 合計
社債及び私募
9,332.8 1,206.9 7,927.8 2,046.5 9,974.3
10,539.7
CP 130.6 130.6 － 754.0 754.0
銀行借入その他金融
760.5 665.1 1,425.6 774.3 691.1 1,465.4
債
少数株主プット・オ
75.5 1.3 76.8 60.0 8.9 68.9
プション
債務合計 (A) 10,168.8 2,003.9 12,172.7 8,762.1 3,500.5 12,262.6
38/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
現金及び現金同等物
1,911.4 1,911.4 － 1,712.2 1,712.2
合計 (B)
純債務 (A)-(B) 10,168.8 92.5 10,261.3 8,762.1 1,788.3 10,550.4
債務合計 (A) は、 2022 年 12 月 31 日から 2023 年 6 月 30 日までの間に 9000 万ユーロ増加した。この増加の主な要
因は米ドルを中心としたコマーシャル・ペーパー・プログラムの利用延長である。
その見返りとして、 2018 年に中国国内市場で発行されたパンダ債の第２及び第３トランシェ、 8 億人民元
（ 1 億 900 万ユーロ相当）が 2023 年 3 月 7 日に満期償還された。
さらに、長期社債の満期管理の一環として、エア・リキード・ファイナンスは事前に以下を購入した。
■ 2016 年 9 月にフォーマット 144A に準拠して発行され、 2026 年 9 月に満期を迎える 12 億 5000 万米ドルの社債
について、 3 億 1500 万米ドル（ 2 億 9500 万ユーロに相当）
■ 2016 年 9 月にフォーマット 144A に準拠して発行され、 2046 年 9 月に満期を迎える 7 億 5000 万米ドルの社債に
ついて、 6800 万米ドル（ 6300 万ユーロ相当）
加えて、負債総額は、他の大半の通貨に対するユーロ高に関連した、社債の 6600 万ユーロを含む有利な為
替変動の影響を受けている。
総流動負債（ 12 か月未満の満期 ) (A) は、 2022 年 12 月 31 日と比べて 14 億 9700 万ユーロ増加し、この流動負債
の増加は、次のように説明される
■ コマーシャル・ペーパー・ポートフォリオの 6 億 2300 万ユーロの増加
■ 2024 年 6 月 5 日及び 13 日に満期を迎える各 5 億ユーロの社債２銘柄の流動負債への振替
■ 2023 年上半期に発行された債券の償還。
現金は、 2022 年 12 月 31 日現在と比べて 1 億 9900 万ユーロ減少した。純負債は 105 億 5000 万ユーロとなり、
2022 年 12 月 31 日に比べ 2 億 8900 万ユーロ増加し、 2022 年 6 月 30 日に比べ 14 億 5900 万ユーロ大幅に減少した。
注記 12 コミットメント
2022 年 12 月 31 日に比べて、当グループのエネルギー購入に関するコミットメントは 2023 年 6 月 30 日現在で増
加しているが、これは主に南アフリカと中国において、総額 7 億 9500 万ユーロの新規電力購入契約を５件締結
したことによるものである。これらの南アフリカでの 20 年契約と中国での 10 年契約は、それぞれ 2025 年と
2024 年に開始される予定である。その結果、これらの契約は、長期ガス供給契約に基づく顧客からの相互コ
ミットメントの対象にはなっていない。
その他のコミットメントは、 2022 年 12 月 31 日と比較して、重要性のある変化はなかった。
注記 13 １株当たりの配当金
定時株主総会で承認され、 2023 年 5 月 17 日に当グループ株主に対して支払われた 2022 年の配当金は 15 億 8270
万ユーロ（ロイヤリティ・プレミアムを含む）で、これは１株当たりの普通配当 2.95 ユーロ、ロイヤリ
ティ・プレミアム 0.29 ユーロに相当する。
注記 14 関連当事者情報
当グループの事業及び法的組織により、当グループの関連当事者とみなされるのは役員、関連会社及び合
弁会社のみである。これらの個人又はこれらの会社と当グループ子会社との間で行われる取引は、重要性を
有しない。
注記 15 偶発債務
当グループが知り得る限り、その財務状態又は収益性に最近影響を与えたか、今後重要な影響を及ぼす可
能性のある特別な事象や訴訟は存在しない。
39/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
注記 16 後発事象
2023 年 7 月 5 日、エア・リキード・ヘルスケア事業の経営陣は、フランスにおける在宅医療事業を変革する
プロジェクトを従業員代表に提示した。このプロジェクトは、患者と医療従事者のニーズと期待に応え、ヘ
ルスケアシステムの課題に対応するためにこの事業のビジネスモデルを適応させることを目的としている。
注記 17 その他
2023 年 6 月 30 日現在、地政学的状況及び強化された制裁措置と反制裁措置を考慮し、当グループは 2022 年 9
月 1 日以降、ロシアにおける事業をもはや管理していないと引き続き考えている。注意事項として、 2022 年 12
月 31 日現在の勘定において、ロシアにおけるすべての資産は全額減価償却されている。
【中間連結財務諸表に対する法定監査人のレビュー報告書】
これは、フランス語で発行された当社の半期連結財務書類に関するレビュー報告書の任意の翻訳であり、
日本語を話すユーザーの便宜のためにのみ提供されている。本報告書には、マネジメント・レポートに提示
された当グループに関する情報の検証に関する情報が含まれている。本報告書は、フランス法及びフランス
で適用される会計基準と併せて読まれ、それに従って解釈されるものである。
エア・リキード株主宛
当監査法人は、定時株主総会からの委託及びフランス通貨金融法 L.451-1-2 III 条の要件に従い、
■ 2023 年 1 月 1 日から 2023 年 6 月 30 日までの期間に係るエア・リキード S.A の半期連結財務書類のレビュー
■ 半期マネジメント・レポートに含まれる情報の検証
についてここに報告する。
連結半期財務諸表は取締役会の責任のもとに作成されたものである。当監査法人の役割は、当監査法人の
レビュー結果に基づいて、これらの財務諸表に関する結論を表明することにある。
１．財務諸表についての結論
当監査法人は、フランスで適用される会計基準に従いレビューを実施した。半期財務諸表のレビューは、
主として財務会計に責任を有する者に対する質問及び分析的手続その他のレビュー手続を適用することに
よって行われる。レビューはフランスで適用される会計基準に従って行われる監査よりも対象範囲が実質的
に限定されており、結果として、当監査法人が監査手続によれば特定することができる重要な事項を全て認
識するだけの保証を得ることができない。したがって、当監査法人は監査意見を表明しない。
当監査法人のレビューにおいて、本要約半期連結財務書類が、半期財務情報に適用される欧州連合によっ
て採択された IFRS の IAS 第 34 号の基準に従って作成されたものではないと信じさせる事項は、全ての重要な点
において認められなかった。
２．特定の検証
当監査法人は、半期連結財務書類の半期マネジメント・レポートに記載されている情報を検証した。
当監査法人は、その適正な表示及び半期連結財務書類との一貫性について、指摘すべき点はない。
パリ－ラ・デファンス ヌィイ・シュル・セーヌ
2023 年 7 月 27 日 2023 年 7 月 27 日
カーペーエムジェー プライスウォーターハウスクーパース オー
ディット
法定監査人（フランス語原署名）
ヴァレリー・ベソン オリビエ・ロッツ
ローラン・ジェニン セドリック・ル・ガル
40/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
２【その他】
該当なし。
３【国際財務報告基準と日本の会計原則及び会計慣行の主な相違】
本報告書の連結財務書類は、欧州連合が採用している国際財務報告基準（ IFRS ）に従って作成されてい
る。 IFRS と日本の会計原則及び会計慣行は重要な部分で相違している。最近期の財務書類に関する主な相違
点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRS では、原則としてすべての子会社を連結する必要がある。
一方、日本の会計原則では、重要性の乏しいものは、連結の範囲に含めないことができ、また、支配が
一時的であると認められる子会社は連結の範囲から除外する。
(2) 異常損益項目の分類
IFRS では、「異常損益項目」という概念は存在しない。
日本の会計原則の下では、異常損益項目に代わり特別損益項目が、臨時的かつ金額的に重要な損益項目
として定義されている。かかる項目には、固定資産売却損益、売買目的以外に分類される投資有価証券の
売却損益、災害による損失等が含まれるが、これに限られない。
(3) 企業結合により取得したのれん
IFRS では、企業結合により取得したのれん（正ののれん）は償却せず、毎年減損テストの対象としなけ
ればならない。
一方、日本の会計原則では、企業結合により取得したのれん（正ののれん）は、 20 年以内の効果の及ぶ
期間にわたって規則的に償却される。
(4 ）開発費
IFRS では、特定の要件を満たす場合の開発費は資産計上しなければならない。
一方、日本の会計原則では、開発段階で発生した費用は発生時に費用計上される。
(5 ）減損会計
減損の判定方法：
IFRS では、減損の兆候がある場合に、資産から生み出される将来キャッシュ・フローの現在価値を基礎
とした回収可能価額（正味売却価額と使用価値のいずれか高い方）を見積り、これが帳簿価額を下回る額
を減損損失として認識する。
一方、日本の会計原則では、割引前キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合に減損損失を認識す
る。
減損損失の戻入れ：
IFRS では、回収可能価額の見積りに変化があった場合には、回収可能価額まで減損損失を戻し入れる
（ただし、特定の場合を除き、のれんの減損は戻し入れることができない）。
一方、日本の会計原則では、減損損失を戻し入れることはできない。
(6 ）リース
IFRS では、借手はほとんどすべてのリース取引に関して使用権資産とリース資産を計上しなければなら
ない。
41/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
日本の会計原則では、リース期間の中途に契約を解除することができず、かつ、借手がリース物件から
もたらされる経済的利益を実質的に享受することができコストを実質的に負担することとなる場合を除
き、通常の賃貸借取引に係る会計処理に準じた会計処理を行う。
(7 ）ヘッジ会計
IFRS では、ヘッジ会計を公正価値ヘッジとキャッシュ・フロー・ヘッジとに分類し、両者とも時価ヘッ
ジ会計（ヘッジ対象とヘッジ手段とをともに時価評価し、ヘッジ効果を損益計算書上に反映する方法）が
適用される。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジについては、時価評価差額のうち、有効部分が貸借対
照表上、資本の部で繰り延べられる。
一方、日本の会計原則では、公正価値ヘッジとキャッシュ・フロー・ヘッジのいずれの取引について
も、ヘッジ会計の要件を満たす限りは原則として繰延ヘッジ会計（ヘッジ手段から発生する損益を繰り延
べることによりヘッジ対象とヘッジ手段の損益認識時点のずれを解決する方法）が適用される。繰延ヘッ
ジ会計では、ヘッジ手段にかかる未実現損益は、貸借対照表上に資産又は負債のいずれかで計上される。
時価ヘッジ会計の適用はその他有価証券についてのみ認められている。また、金利スワップの特例処理
や、為替予約等の振当処理などの例外・特例処理が認められている。
(8 ）退職給付会計の数理計算上の差異（保険数理差損益）
IFRS では、数理計算上の差異を、当該損益が発生した期において、その他包括利益で直接的に認識す
る。
一方、日本の会計原則では、数理計算上の差異及び過去勤務費用は、従業員の予想平均残存勤務期間を
超えない期間において損益計算書に計上する。
(9 ）非継続事業
IFRS では、非継続事業は継続事業と区分して表示されるが、日本の会計原則に非継続事業と継続事業
の区分表示に関する基準は存在しない。
(10) 借入費用の資産化
IFRS では、適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用を、当該資産の取得原価として資
産化する。
一方、日本の会計原則では、自家建設に要する借入資本の利子で稼働前の期間に属するものを除き、
原則として財務費用として費用計上する。
第７【外国為替相場の推移】
当社の財務書類の表示に用いられた通貨（ユーロ）と日本円との間の為替相場は、国内において発行され
ている 2 紙以上の日刊新聞紙に、当上半期中において掲載されていたため、本項の記載を省略する。
第８【提出会社の参考情報】
当社は、 2023 年 1 月 1 日から本書提出日までの間に下記の書類を関東財務局長に提出した。
2022 年 1 月 1 日から同年 12 月 31 日までの事業年度に関する有価証券報告書及びその添付書類（ 2023 年 6 月 30 日
提出）
2022 年 1 月 1 日から同年 12 月 31 日までの事業年度に関する有価証券報告書の訂正報告書（ 2023 年 7 月 11 日提
出）
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
42/43
EDINET提出書類
エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
第１【保証会社情報】
該当事項なし
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし
第３【指数等の情報】
該当事項なし
43/43
