アルテリア・ネットワークス株式会社 臨時報告書

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提出者 アルテリア・ネットワークス株式会社
カテゴリ 臨時報告書

                                                          EDINET提出書類
                                              アルテリア・ネットワークス株式会社(E34545)
                                                             臨時報告書
    【表紙】
     【提出書類】                   臨時報告書

     【提出先】                   関東財務局長
     【提出日】                   2023年8月25日
     【会社名】                   アルテリア・ネットワークス株式会社
     【英訳名】                   ARTERIA    Networks     Corporation
     【代表者の役職氏名】                   代表取締役社長CEO 株本幸二
     【本店の所在の場所】                   東京都港区新橋六丁目9番8号
     【電話番号】                   03-6821-1881(代表)
     【事務連絡者氏名】                   常務執行役員CFO 建石成一
     【最寄りの連絡場所】                   東京都港区新橋六丁目9番8号
     【電話番号】                   03-6823-0349
     【事務連絡者氏名】                   常務執行役員CFO 建石成一
     【縦覧に供する場所】                   株式会社東京証券取引所
                         (東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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                                              アルテリア・ネットワークス株式会社(E34545)
                                                             臨時報告書
    1【提出理由】
      当社は、2023年8月25日付で、会社法第370条及び当社定款第23条(取締役会の決議省略)の規定に基づく取締役会
     の書面決議により、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合(以下「本株式併合」といいます。)を
     目的とする、2023年9月21日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を招集することを決議
     いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号の4
     の規定に基づき、本報告書を提出するものであります。
    2【報告内容】

    1.本株式併合の目的
       当社の2023年7月4日付プレスリリース「支配株主である丸紅株式会社及びセコム株式会社による当社株券に対す
      る公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」(以下「本意見表明プレスリリース」といいま
      す。)においてお知らせしましたとおり、丸紅株式会社(以下「丸紅」といいます。)及びセコム株式会社(以下
      「セコム」といい、丸紅及びセコムを総称して「公開買付者ら」といいます。)は、2023年7月4日に、当社の株主
      を公開買付者らのみとし、非公開化後の当社に対する丸紅及びセコムの議決権保有比率をそれぞれ66.66%及び
      33.34%とするための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、公開買付者らが共同して当社株式
      の全て(但し、丸紅が所有する当社株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を対象とした公開買付け(以下
      「本公開買付け」といいます。)を実施することをそれぞれ決定しております。
      そして、2023年8月3日付プレスリリース「支配株主である丸紅株式会社及びセコム株式会社による当社株券に対す
      る公開買付けの結果並びにその他の関係会社及び主要株主の異動に関するお知らせ」において公表いたしましたとお
      り、公開買付者らは、2023年7月5日から2023年8月2日までを買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいま
      す。)とする本公開買付けを実施いたしました。その結果、2023年8月9日の決済開始日をもって、丸紅は当社株式
      33,293,600株(所有割合(注1):66.67%)、セコムは当社株式12,223,187株(所有割合:24.48%)をそれぞれ所
      有するに至りました。
      (注1)「所有割合」とは、当社が2023年6月29日に提出した第8期有価証券報告書(以下「当社有価証券報告書」

           といいます。)に記載された2023年3月31日現在の当社の発行済株式総数(50,000,000株)から、当社有価
           証券報告書に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(59,542株)を控除した株式数(49,940,458
           株)に対する所有株式数の割合(小数点以下第三位を四捨五入しております。)をいいます。以下同じで
           す。
       当社は、当社及び当社の連結子会社4社からなる企業グループ(以下「当社グループ」といいます。)で構成さ

      れ、電気通信事業法に基づく電気通信事業を行っております。当社グループは、「つながる地球に、新しい鼓動
      を。」を掲げ「創業以来のフロンティア精神を研ぎ澄まし、変化し続ける顧客ビジネスの課題解決に取り組む」、
      「独自のネットワークアセットと顧客志向性で差別化し、野心的で柔軟に発想、迅速で緻密に行動する」、「情報通
      信プラットフォームの創造を通じ顧客の成長と世の中の進歩に貢献し、社員ひとりひとりの夢を実現する」という経
      営理念の下、企業価値の向上を目指して、最新の光接続技術によって構築された、安全性が高く高品質な光ファイ
      バーを日本国内に自社で敷設しサービスを提供しております。当社の光ファイバーネットワークは、日本国内の広範
      囲をカバーしながらも、通信回線を利用するデータ量が多く収益性の高い都市部を中心に集中的に投資敷設してお
      り、効率的なサービス展開を図っております。また、当社グループは、主なサービスとして、インターネットサービ
      ス(光インターネット接続サービス、IP電話サービス等)、ネットワークサービス(専用線サービス(注2)、VPN
      接続サービス等)、マンションインターネットサービス(全戸一括型光インターネット接続サービス)、DX(注3)
      サービス(インターネットオプションサービス等)を提供しております。
      また、当社は、2021年5月14日に、「2022年3月期-2026年3月期 中期経営計画」(以下「中期経営計画」といい
      ます。)を公表いたしました。当社は、中期経営計画において掲げた経営戦略を遂行することにより、当社グループ
      の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいりました。中期経営計画における経営戦略の骨子は以下
      のとおりです。
        (ⅰ)基盤事業の成長

           (ア)保有ネットワークの最適・最新化、サービスラインアップ拡充による更なる需要の獲得
           (イ)カスタマイズ対応力の強化を図り付加価値を増大、OTT(注4)からのネットワークインフラ需要の取
             込み
           (ウ)マンションインターネットは分譲市場に加え、賃貸市場での成長を加速し、盤石なリーディングポジ
             ションを実現
        (ii) 新たな成長ポートフォリオの取込み

           (ア)マンション居住者向けD2C(注5)サービスプラットフォームを構築、旺盛なテレワーク需要に対応
           (イ)サービスプラットフォームを活用し、SOHO・法人企業向けにも事業を拡大
           (ウ)M&A・資本提携による成長領域の取込み、非通信サービス事業の拡充・加速
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        (iii)働き方改革・SDGs(注6)対応を通じて地球に貢献する経営を推進
           (ア)再生エネルギーを活用したマンションへの電力供給事業、テレワーク関連サービスの提供などを通じ脱
             炭素社会へ貢献
           (イ)エネルギー効率の高い社内システムへの刷新、セキュリティの強化を企図したゼロトラスト(注7)の
             導入
           (ウ)人財育成の強化やダイバーシティの推進、オフィス分散などによるワークスタイルの変革
      (注2)「専用線サービス」とは、拠点間を物理的に接続し、独占的に使用することができる専用ネットワーク回線

           を提供するサービスをいいます。
      (注3)「DX」とは、「Digital               Transformation」の略であり、データやデジタル技術を活用し、新たなビジネスモ
           デルの創出や既存ビジネスの変革を行うことをいいます。
      (注4)「OTT」とは、「Over              The  TOP」の略であり、インターネット上でコンテンツサービスを提供する事業者を
           いいます。
      (注5)「D2C」とは、「Direct                to  Consumer」の略であり、EC(電子商取引)サイトなどを通じ、サービスを利用
           者へ直接販売・提供することをいいます。
      (注6)「SDGs」とは、「Sustainable                  Development      Goals(持続可能な開発目標)」の略であり、2015年9月の国
           連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、
           2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標をいいます。
      (注7)「ゼロトラスト」とは、全てのネットワークトラヒックを信頼しないことを前提とし、利用者やデバイスを
           常に監視・確認するネットワークセキュリティ環境をいいます。
       1997年11月に、当社の前身であるグローバルアクセス株式会社が設立されました(丸紅並びに丸紅の連結子会社、

      関連会社等からなる企業グループ(以下「丸紅グループ」といいます。)による所有株式数:1,000株、当該時点の
      発行済株式総数(自己株式数を除きます。)に占める所有株式数の割合(小数点以下第3位を四捨五入。以下「持株
      比率」といいます。以下同じです。):100.00%)。また、2000年3月には、同じく当社の前身であるグローバルソ
      リューション株式会社が設立されました(所有株式数:2,000株、持株比率:100.00%)。その後、グローバルアク
      セスは、2010年12月に、株式会社ヴェクタント(グローバルソリューションが2007年4月に商号変更)を吸収合併
      し、商号を丸紅アクセスソリューションズ株式会社(以下「丸紅アクセスソリューションズ」といいます。)に変更
      いたしました。さらに、丸紅アクセスソリューションズは、2014年2月に、株式会社UCOMを吸収合併し、商号をアル
      テリア・ネットワークス株式会社(以下「旧・アルテリア・ネットワークス」といいます。)に変更いたしました。
      形式上の存続会社である当社は、アルテリア・ネットワークス・ホールディングス株式会社(以下「アルテリア・
      ネットワークス・ホールディングス」といいます。)として2016年2月に設立され、2016年7月にアルテリア・ネッ
      トワークス・ホールディングスを存続会社、旧・アルテリア・ネットワークスを消滅会社とする合併を行い、商号を
      アルテリア・ネットワークス株式会社に変更いたしました。一連の合併に伴い、丸紅が所有する当社株式数は
      5,000,000株(持株比率:50.00%)となりました。その後、2018年9月、当社が1:5の割合で株式分割を行い(所
      有株式数:25,000,000株、持株比率:50.00%)、2018年12月の当社の東京証券取引所市場第一部への上場に際し一
      単元株を取得した結果、2023年7月4日時点で、丸紅は、当社株式25,000,100株(所有割合:50.06%)を所有する
      に至っているとのことです。
       また、セコムは、2023年7月4日時点で、当社との間で資本関係を有しておりませんが、セコム並びに連結子会
      社、持分法適用関連会社からなる企業グループ(以下「セコムグループ」といいます。)の事業運営や提供サービス
      において、当社のインターネットサービス及びネットワークサービスを利用する等、現在に至るまで事業上の取引を
      通じて関係を築いてきたとのことです。
       丸紅は、今後、社会・産業のデジタル化が促進し、あらゆる場所でデータが収集され、データの循環が進むため、

      デジタルインフラの強化が必須であり、その中でも大容量で安定的かつ安全なネットワークは社会インフラの基盤と
      なることが期待されると考えているとのことです。また、丸紅は、当社においても、中期経営計画において経営戦略
      の骨子として、基盤事業の成長、新たな成長ポートフォリオの取込み、働き方改革・SDGs対応を通じて地球に貢献す
      る経営の推進等を掲げている中、新たな成長ポートフォリオの取込みについては、DXを活用したD2Cサービス事業の
      立ち上げ、マンションIoT・セキュリティ等の成長領域の取込み、非通信サービス事業の拡充を目指し、マンション
      向け優先通信サービスであるConnectixの立ち上げ、eスポーツ市場向けのGameWith                                      ARTERIA株式会社設立、株式会社
      GameWithとの資本業務提携といった方策を実施してきたと理解しているとのことです。
       このような状況の中、丸紅は、上記当社の中期経営計画における経営戦略の骨子のうち、基盤となるインターネッ
      トサービス事業及びネットワークサービス事業の成長については、当社の本業として着実に取り組まれているもの
      の、成長ポートフォリオの取込みに関しては、当社内のみでは、クラウド、情報セキュリティ等の成長分野でスピー
      ド感をもった取組みを行うために必要な人材を含むリソースが不足しており、当社の更なる企業価値向上のために
      は、1980年代からサイバーセキュリティ事業を手掛け、2000年にデータセンター事業に参入して以降はデータセン
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      ターを介した企業向けクラウド接続等の高成長分野において広く強みを有し、当社の既存取引先として当社グループ
      との関係性を有するセコムの協力を得ることが不可欠である状況との判断に至ったとのことです。
       そのような判断の下、丸紅は、2022年1月中旬、セコムに対して、当社の成長分野での取組みの強化のために外部
      パートナーとの資本業務提携を目指していること、セコムとの資本業務提携は当社並びに丸紅・セコム両グループの
      企業価値向上に資する様々なシナジー創出が期待できると考えていることを説明し、当社への資本参加を含む資本業
      務提携の可能性につき共同検討したい旨を打診したとのことです。これを受けて、セコムは、社内検討を実施した結
      果、2022年3月下旬までに、お客様の事業運営を安全・安心・快適・便利に支えるビジネスインフラ基盤の構築を目
      指しており、セコムの有するサイバーセキュリティ事業やデータセンター事業に加え、インターネットサービス事業
      やネットワークサービス事業に強みを有する当社に資本参加を行い、当社及び丸紅とビジネス面でのパートナーシッ
      プを強化することで、事業展開の更なる加速を目指すことが3社の企業価値向上に資すると考えるに至り、当社との
      間での資本業務提携の可能性の検討等、当社グループの企業価値向上に向けた具体的な方策についての協議・検討を
      開始することとし、その旨を丸紅に伝達したとのことです。
       以上の経緯を経て、公開買付者らの間で当社との提携の在り方について検討を進める中で、2022年4月上旬、公開
      買付者らは、上記のような当社の企業価値向上の取組みは、上記で述べた公開買付者らの取組みと方向性を一にする
      ものであり、クラウド、情報セキュリティといった成長分野への取組みに関して、当社単独ではなく、公開買付者ら
      及び当社での経営資源の最適配分と相互協力を行うことで、より一層、公開買付者ら及び当社の取組みが加速するも
      のと考えるに至ったとのことです。特にこれまでも当社と丸紅は、資本関係の下、経営情報の交換や人事面の交流を
      通して競争力の強化を図っておりましたが、市場環境が急速に変化する中、多様化する顧客ニーズに迅速に対応する
      ためには、上記成長分野との相関性の強いBPO・ICT事業(注8)を営むセコムも交えてこれまで以上に一体経営を行
      うことにより、シナジーを追求していくことが必要であると公開買付者らは考えたとのことです。
       公開買付者らは、具体的には、本取引により、下記(ⅰ)乃至(ⅳ)を含むシナジーを発現させ、当社の成長戦略
      の実現に向けた取組みを加速することができれば、公開買付者ら及び当社の企業価値の最大化に資するものと考えた
      とのことです。
        (i)成長ポートフォリオの取込み加速

           丸紅グループ及びセコムグループのリソースを活用し、今後成長が見込まれるクラウド分野、情報セキュリ
           ティ分野、BtoC(注9)分野(マンション市場・高齢者市場等)における新規サービスの開発・展開
        (ii)基盤事業の土台の更なる強化

           当社とセコムグループとの間の両社サービスのクロスセル(注10)の強化、営業・技術協力関係の強化
        (iii)中長期的な成長戦略の実行

           非公開化に伴い、短期的な利益の追求だけではなく、中長期的な観点での当社の成長に資する投資の検討・
           実行
        (ⅳ)上場維持コストの削減

           非公開化に伴う上場維持コストの削減
      (注8)「BPO・ICT事業」とは、情報セキュリティサービス、大規模災害対策サービス、クラウドサービス、データ

           センター事業、コンタクトセンター業務及びバックオフィス全般のBPO(Business                                      Process    Outsourcing)
           事業等を総称していいます。
      (注9)「BtoC」とは、Business                to  Consumerの略称で、企業(Business)がモノやサービスを直接一般消費者
           (Consumer)に提供するビジネスモデルをいいます。
      (注10)「クロスセル」とは、関連サービスをセットで提供することによって顧客単価向上を図る手法をいいます。
       上記背景、目的、期待するシナジーを念頭に、公開買付者らは、公開買付者ら及び当社のより一層の企業価値向上

      を実現するためには、当社の株主を公開買付者らのみとすることで、公開買付者ら及び当社の連携をさらに深め、経
      営資源の最適配分と相互協力を行うことが必要であると判断したとのことです。
      そこで、2022年9月上旬、公開買付者らは、公開買付者ら及び当社から独立したファイナンシャル・アドバイザーと
      して野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を、丸紅は、公開買付者ら及び当社から独立した法務アド
      バイザーとして西村あさひ法律事務所を、公開買付者ら及び当社から独立した第三者算定機関としてデロイト トー
      マツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下「DTFA」といいます。)を、セコムは、公開買付者ら及び当
      社から独立した法務アドバイザーとして長島・大野・常松法律事務所を、公開買付者ら及び当社から独立した第三者
      算定機関として株式会社プルータス・コンサルティング(以下「プルータス」といいます。)をそれぞれ選任の上、
      本取引に関する具体的な検討を開始するとともに、2022年10月11日、当社に対して本取引に関する共同提案書を提出
      し、当社に対して当社の株主を公開買付者らのみとしたい旨の提案をしたとのことです。
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       これに対して、当社は、2022年10月下旬に、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下

      「本公開買付価格」といいます。)の公正性その他の本公開買付けを含む本取引の公正性を担保すべく、公開買付者
      ら及び当社から独立した法務アドバイザーとして和田倉門法律事務所を、2022年10月下旬に公開買付者ら及び当社か
      ら独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として大和証券株式会社(以下「大和証券」といい
      ます。)及び株式会社産業創成アドバイザリー(以下「産業創成アドバイザリー」といいます。)をそれぞれ選任す
      るとともに、大和証券及び産業創成アドバイザリーのそれぞれに対して当社株式の株式価値の算定を依頼いたしまし
      た。また、当社は、当社が丸紅の連結子会社であり、丸紅と丸紅以外の当社の株主との間で構造的な利益相反の問題
      が存在すること等に鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、2022年10月下旬に、本取引の提
      案を検討するための特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置いたしました。なお、本特別委員会設
      置の詳細については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場
      合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の
      「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「ⅱ.当社における独立した特
      別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。
       上記に記載の検討体制を構築した上で、当社は、本取引の目的を含む本公開買付けの概要、本取引が当社に与える

      影響、本取引後の経営方針の内容や足元の株価動向等を踏まえ、和田倉門法律事務所、大和証券及び産業創成アドバ
      イザリーの助言を受けながら、公開買付者らとの間で複数回に亘る協議・検討を重ねた上で、本取引の妥当性につい
      て検討してまいりました。なお、以下の協議・検討過程においては、当社は、随時、本特別委員会に対して報告を行
      い、本特別委員会により事前に確認された対応方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づき、対応
      を行っております。
       具体的には、当社は、2022年10月11日に公開買付者らより初期的な提案を受領した後、公開買付者らからの提案の
      内容等について確認・検討を行うとともに、2022年10月下旬以降、公開買付者らに対する質問状を複数回送付し当該
      質問状への回答内容を確認すること等を通じて、公開買付者らとの間で本取引の目的やシナジーの実現可能性等につ
      いて協議を行いました。その後、当社は、2023年1月上旬から2023年5月上旬の期間にかけて公開買付者らによる
      デュー・ディリジェンスを受け入れた上で、さらに公開買付者らとの協議・交渉を継続いたしました。具体的には、
      当社は、2023年4月6日に、公開買付者らから、本公開買付価格を1株当たり1,650円とする提案書(以下「第1回
      目提案書」といいます。)を受領しました。これに対して、当社は、本特別委員会にも確認の上で、第1回目提案書
      における本公開買付価格は、当社の本源的な価値を反映した価格水準を下回るものであり、当社として本公開買付け
      に対して賛同表明を決議できる水準には達しないと判断し、2023年4月7日に、公開買付者らに対して本公開買付価
      格の再検討を要請いたしました。その後、当社は、2023年4月13日に、公開買付者らから、本公開買付価格を1株当
      たり1,850円とする提案書(以下「第2回目提案書」といいます。)を受領しました。これに対して、当社は、本特
      別委員会にも確認の上で、第2回目提案書における本公開買付価格は、当社の本源的な価値を反映した価格水準とし
      ては不十分であり、かつ、本取引におけるシナジー効果が適切に反映されておらず、当社として本公開買付けに対し
      て賛同表明及び少数株主に対する応募推奨を決議できる水準には達しないと判断し、2023年4月14日に、公開買付者
      らに対して本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後、当社は、2023年4月20日に、公開買付者らから、
      本公開買付価格を1株当たり1,930円とする提案書(以下「第3回目提案書」といいます。)を受領しました。これ
      に対して、当社は、本特別委員会にも確認の上で、第3回目提案書における本公開買付価格は、当社の本源的な価値
      を反映した価格水準としては不十分であり、かつ、本取引におけるシナジー効果が十分に少数株主に配分されている
      と判断できる水準には達しないと判断し、2023年4月21日に、公開買付者らに対して本公開買付価格の再検討を要請
      いたしました。その後、当社は、2023年4月28日に、公開買付者らから、本公開買付価格を1株当たり1,980円とす
      る提案書(以下「第4回目提案書」といいます。)を受領しました。これに対して、当社は、本特別委員会にも確認
      の上で、第4回目提案書における本公開買付価格は、当社の本源的な価値を反映した価格水準としては不十分であ
      り、かつ、当社が本取引におけるシナジー効果の発現度に着目をしている点は公開買付者らに十分理解されていると
      認識しているものの、当該シナジー効果が十分に少数株主に配分されていると判断できる水準ではないと判断し、
      2023年5月1日に、公開買付者らに対して本公開買付価格の再検討を要請いたしました(かかる再検討の要請を、以
      下「本再検討要請」といいます。)。その後、当社は、2023年5月8日に、公開買付者らから、本公開買付価格を1
      株当たり1,980円とすることについて、当社において改めて検討を要請する旨を記載した提案書(以下「最終提案
      書」といいます。)を受領しました。これに対して、当社は、本特別委員会にも確認の上で、2023年5月9日に、最
      終提案書における本公開買付価格の提案について応諾する旨の回答を公開買付者らに対して提出いたしました。な
      お、当社は、本特別委員会にも確認の上で、本再検討要請について、第4回目提案書における本公開買付価格は、本
      取引におけるシナジー効果が考慮された上で当社の本源的な価値を相当程度反映したものであると判断していたた
      め、かかる提案を応諾することも検討していたものの、少数株主の利益の最大化を追求する観点から、少数株主に対
      してより多くの配分を実現することを意図して行ったものであり、そのため、最終提案書における本公開買付価格
      (1株当たり1,980円)の提案についても、これまでの公開買付者らとの協議・交渉経過等に鑑み、公開買付者らが
      本公開買付価格をさらに増額する旨の提案を行う可能性が低いと考えたことから、これを応諾いたしました。
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       これらの協議・交渉の結果、公開買付者らと当社は、2023年5月9日に、当社の株主を公開買付者らのみとするこ
      とが、公開買付者ら及び当社を取り巻く事業環境の変化に対応し、公開買付者ら及び当社の企業価値の向上に資する
      最善の方策であるとの考えで一致し、本公開買付価格を1,980円とすることで合意に至りました。
       さらに、当社は、和田倉門法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程
      その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2023年5月11日付で答申書(以下
      「2023年5月11日付答申書」といいます。)の提出を受けました(その概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等
      については、下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合におけ
      る当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 
      本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「ⅱ.当社における独立した特別委員
      会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)。その上で、当社は、和田倉門法律事務所から
      受けた法的助言並びに大和証券及び産業創成アドバイザリーのそれぞれから2023年5月10日付で取得した株式価値算
      定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された2023年5月11日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、本
      取引を通じて当社の企業価値を向上させることができるか、本取引は公正な手続を通じて行われることにより少数株
      主の享受すべき利益が確保されるものとなっているか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。
       当社は、上記に記載の中期経営計画で掲げた経営戦略に基づき、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価

      値の向上を目指してまいりました。具体的には、基盤事業の成長に向けて、需要の高い東名阪エリアにおけるリング
      等の基幹網の増築とFTTx設備の最新化及びエリア拡充を実行すること、仮想化技術を用いた新たなクラウド型通信
      (NFV)サービスとなる「VANILA(バニラ)」の提供開始、及び北極海を経由して日本と欧州を結ぶ光ファイバー海
      底ケーブル敷設プロジェクトの実現に向けた合弁会社を設立すること等に取り組んでまいりました。また、新たな成
      長ポートフォリオの取込みに向けて、D2Cサービス提供のプラットフォームとなる「Portas」の提供を開始するこ
      と、日本最大級のゲーム攻略サイトを運営する株式会社GameWithとの資本業務提携を締結し同社との合弁会社を通じ
      たeスポーツ市場への参入を図ること、及びマンション向けISPサービスにおける優先通信サービスである
      「Connectix」のサービスを開始すること等を推進してまいりました。このような取組みの結果、中期経営計画の初
      年度である2022年3月期においては、連結売上高は55,402百万円、連結営業利益は9,541百万円、連結EBITDAマージ
      ンは33.4%となり、中期経営計画の2022年3月期の目標値(連結売上高545億円、連結営業利益93億円、連結EBITDA
      マージン30%台)を達成するに至りました。しかしながら、2023年3月期においては、主力サービスを中心に売上は
      概ね順調に推移し、連結売上高は59,452百万円(前年同期比増減率7.3%)を達成する一方で、連結営業利益は当社
      が2022年6月13日付にてお知らせした特別調査委員会設置に伴い発生した調査諸費用3億円等の営業損失を挽回する
      に至らず9,470百万円(同▲0.7%)、連結当期利益は6,271百万円(同▲2.1%)となり、連結営業利益、連結当期利
      益において従来の業績予想数字(連結営業利益9,650百万円、連結当期利益6,436百万円)を下回る結果となりまし
      た。
       足元の当社グループの事業環境を俯瞰すると、法人のクラウド利用の拡大やテレワークの普及による新たな高速大
      容量通信やセキュリティの高いネットワークサービス等への需要の急速な高まりが見られます。また、近年では動画
      ストリーミングサービス、ゲーム、クラウドサービス、IoTサービス及び5Gテクノロジー、さらにはAIやスーパー
      コンピュータの利活用機会が増えることで、これらを通じたデータトラヒック量の大きな伸びが予測されており、こ
      れは当社グループの事業にとっての成長機会であると考えられる一方で、高度化する顧客のニーズに対応していくた
      めには、当社グループにおいて想定を上回る設備投資を継続して行う必要があると考えております。
       また、上記のとおり、当社の足元の連結業績は、主に既存の主力サービス(インターネットサービス、ネットワー
      クサービス等)の好調により、上記の特別調査委員会設置に伴い発生しました調査諸費用等の一過性の営業損失を除
      けば堅調に推移しております。その一方で、中期経営計画において拡大を見込んでいた、マンションインターネット
      サービス領域における賃貸市場での成長加速や、DXサービスを中心とする新たな成長領域の取込みに関しては、中期
      経営計画の公表以降足元までの期間において、その進捗が中期経営計画策定当時の想定から遅れていると当社として
      判断しております。そのため、2024年3月期以降においても、更なる成長を実現していくためには、マンションイン
      ターネットサービス領域全般における営業展開や、DXサービスを含む新たな成長領域の取込みを強化及び加速させて
      いくことに加え、上記の北極海等の海底ケーブルプロジェクトへの参画等、国内外間の通信需要の取込みが必要と考
      えております。
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       かかる状況下、既存の主力サービスの競争力を維持及び強化しつつ、新たな成長領域の取組みを加速していくため
      には、当社単独の経営資源に限られず、公開買付者らの経営資源を活用し、両社との連携を強化及び推進していくこ
      とが重要であるとの考えに至りました。具体的には、以下のシナジーの実現が期待されると考えております。
        (ア)   当社グループの既存主力サービスの販売機会の拡大

           まず、セコムは、主にセキュリティサービス事業において、幅広い顧客基盤と営業基盤を構築しています。
           このセコムの顧客基盤及び営業基盤を活用し、両社サービスのクロスセルを推進することで、当社グループ
           の既存顧客に対する付加価値サービスの提供機会を拡大させることができると考えました。
           また、セコムは、セキュリティサービス事業におけるオンラインセキュリティサービスや、BPO・ICT事業に
           おけるデータセンター及びクラウドサービス等、サービス提供においてネットワークを利用する事業を複数
           かつ大規模に展開しているところ、これらのネットワーク需要に対して当社グループのネットワークサービ
           スを提供していくことにより、当社のネットワークサービスの成長機会が拡大すると考えました。
        (イ)   新たな成長領域における新規サービスの開発

           セコムは、子会社である株式会社アット東京を通じてデータセンター及びクラウド接続サービスを展開して
           おり、また、子会社のセコムトラストシステムズ株式会社が情報セキュリティサービスを提供しており、現
           在の当社グループにない事業ポートフォリオを保有しているところ、これらのセコムグループの事業ポート
           フォリオにおけるサービス基盤、顧客基盤及び人材・ノウハウを活用することで、法人向けのクラウド接続
           サービスや情報セキュリティサービスといった、今後成長が見込まれる領域において新規サービスの共同開
           発を行うことが可能となり、ひいては当社グループの成長機会の拡大につながるものと考えました。
        (ウ)   中長期的な視点にたった戦略的投資の実行

           上記のとおり、当社グループが、高度化する顧客ニーズに対応し競争が激化する市場において競争力を維
           持・強化するには、ネットワーク設備の増強などの十分な設備投資を行うことが重要であると考えておりま
           す。また、株式会社GameWithへの資本参加や、光ファイバー海底ケーブル敷設検討プロジェクトへの参画等
           について公表しておりますが、今後も基盤事業の強化や新たな成長ポートフォリオの取組みに向けた戦略的
           投資を行っていくことが、当社の中長期的な企業価値の向上において重要であると考えております。そのた
           め、本取引を実施し当社株式を非公開化することが、短期的な資金流出又は利益低下により少数株主の利益
           を損なうことなく、より中長期的な観点での戦略的な投資の実行が可能となると考えました。また、当社が
           戦略的な投資機会を発掘し実行していく上では、公開買付者らの国内外におけるネットワークや財務基盤が
           活用可能であると考えました。
       また、公開買付者らとの業務提携又は当社を上場会社としたまま出資を受けることについては、公開買付者らとの

      シナジーの発現による企業価値向上の利益の一部が当社の少数株主へ流出してしまうことから、公開買付者らとして
      の経済合理性の観点から十分な連携が困難となることが予想されるため、公開買付者らとの連携による効果を最大化
      するためには、当社株式の非公開化が最善の策と考えました。
       また、当社は、当社株式の非公開化により、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うこと
      ができなくなり、また、上場会社であることによる社会的信用の向上や従業員のモチベーション向上といったメリッ
      トが享受できなくなる影響についても検討いたしました。その結果、当社においては市場からのエクイティ・ファイ
      ナンスの活用による資金調達に替わる機動性のある丸紅のグループファイナンスの活用が期待でき、また、公開買付
      者らはいずれも上場会社であり高い社会的信用及び認知度を有していると考えられることから、公開買付者らのグ
      ループ会社になったとしても、上場会社である現状と比して当社の社会的信用や従業員のモチベーションに悪影響を
      与えるとは考えにくいことから、今後も継続して当社株式の上場を維持する必要性は高くないと判断いたしました。
       以上の理由から、当社としては、本公開買付けを含む本取引により、当社株式を非公開化し、公開買付者らとの連
      携強化を図ることが、当社の企業価値向上にとって最適な選択であるとの結論に至りました。
       また、(ⅰ)本公開買付価格(1,980円)が、①下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理

      をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額
      及び当該額の算定根拠」の「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の
      「iv. 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されている大和証券による当社
      株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法に基づく算定レンジの上限を上回っており、ディスカウンテッド・
      キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)に基づく算定レンジの範囲内の水準となっていること、②下
      記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方
      法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 本取引の公正性
      を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「iv. 当社における独立した第三者算定機関からの
      株式価値算定書の取得」に記載されている産業創成アドバイザリーによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市
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      場株価法に基づく算定レンジの上限を上回っており、DCF法に基づく算定レンジの範囲内の水準となっていること、
      ③本公開買付けの開始予定についての公表日の前営業日である2023年5月10日の東京証券取引所プライム市場におけ
      る 当社株式の終値1,283円に対して54.33%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、株価に対するプレミアムの数値
      (%)において同じです。)、2023年5月10日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,282円に対して54.45%、過去
      3ヶ月間の終値単純平均値1,285円に対して54.09%、過去6ヶ月間の終値単純平均値1,264円に対して56.65%のプレ
      ミアムをそれぞれ加えた価格であり、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益
      の確保にむけて-」を公表した2019年6月28日以降2023年4月21日までに公表された支配株主による上場子会社の完
      全子会社化を目的とした公開買付けの事例47件(支配株主でない複数の買付者が共同して公開買付けを実施し、当該
      複数の買付者の対象会社に対する議決権所有割合の合計が50%超であった事例1件を含む。以下「類似過去事例」と
      いいます。)のプレミアム水準の中央値(公表日直前営業日が41.2%、直近1ヶ月間が43.0%、直近3ヶ月間が
      42.3%、直近6ヶ月間が42.9%)を踏まえても、近時の本取引と類似の事例におけるプレミアム水準を上回るプレミ
      アムが付されているということができること、(ⅱ)下記「3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の
      処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭
      の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」
      に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、少数株主の利益への配慮がなされていると認められ
      ること、(ⅲ)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と公開買付者らの間で協議・交渉が複数回
      行われ、真摯かつ継続的に協議・交渉が行われた上で決定された価格であること、(ⅳ)本特別委員会の要請によ
      り、本公開買付けに関する価格提案の有意な引き上げ(公開買付者らからの最初の提案価格である1,650円から最終
      的に当社と公開買付者らとの間で合意に至った本公開買付価格1,980円まで330円の引き上げ)が実現されていること
      等を踏まえ、当社取締役会は、本取引について、本公開買付けを含む本取引により当社の企業価値が向上すると見込
      まれるとともに、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、
      本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしまし
      た。
       以上より、当社は、2023年5月11日開催の当社取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(取締役
      合計5名のうち、大久保修氏を除く4名)の全員一致で、当該時点における当社の意見として、本公開買付けが開始
      された場合には、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応
      募を推奨する旨の決議をいたしました。なお、上記取締役会には、当社の監査役4名のうち、柴崎秀紀氏を除く3名
      全員が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。
       上記の当社取締役会においては、当社の取締役5名のうち、大久保修氏は丸紅の社員であり、丸紅のグループ会社
      の社員を兼務していることから、利益相反の疑いを回避するため、上記取締役会における審議及び決議に一切参加し
      ておらず、また、当社の立場において、本取引に関して、公開買付者らとの協議及び交渉に一切参加しておりませ
      ん。また、当社の監査役4名のうち、柴崎秀紀氏は丸紅の社員であり、丸紅のグループ会社の代表取締役社長を兼務
      していることから、利益相反の疑いを回避するため、上記取締役会における審議に一切参加しておりません。その
      他、当社の取締役2名(株本幸二氏及び有田大助氏)及び監査役1名(目代晃一氏)が丸紅の出身者ですが、丸紅の
      社員であった時から相当長期間(株本幸二氏については4年、有田大助氏については4年及び目代晃一氏については
      9年)が経過しており、公開買付者らにおける本取引の検討状況その他検討にあたって公開買付者らが保有又は活用
      している情報の共有を公開買付者らから受けておらず、また、当社における本取引の検討状況その他検討にあたって
      当社が保有又は活用している情報の共有を公開買付者らに対して行っていないことから審議・決議等に参加しても問
      題がないと理解しております。
       当社は、上記取締役会においては、本公開買付けが開始される際に、当社が設置した本特別委員会に対して、本特
      別委員会が2023年5月11日付で当社取締役会に対して提出した2023年5月11日付答申書の意見に変更がないか検討
      し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう
      諮問すること、及びかかる意見を踏まえて、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表
      明を行うことを併せて決議しておりました。
       当社は、2023年6月1日、公開買付者らより、中国の競争法上のクリアランスの取得は2023年6月下旬に、日本の

      競争法上のクリアランスの取得は2023年7月上旬にそれぞれ見込んでいることから、本公開買付けを2023年7月5日
      より開始することを予定している旨の連絡を受け、本公開買付けに関する諸条件について改めて検討を行う準備を開
      始いたしました。また、当社は、2023年6月2日、本特別委員会に対して、2023年5月11日付答申書の意見に変更が
      ないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を
      述べるよう諮問いたしました。その後、当社は、公開買付者らから、日本及び中国の競争法に基づく必要な手続及び
      対応が完了したことから、本前提条件が充足されることを前提に、本公開買付けを2023年7月5日より開始すること
      を予定している旨の連絡を2023年6月29日に受けました。本特別委員会は、2023年6月2日に上記諮問がなされたこ
      とを受け、改めて、当社に対して、2023年5月11日以後、本取引に影響を及ぼし得る重要な状況変化が発生している
      か否かに関する事実関係の確認等を行い、上記諮問事項について検討を行った結果、2023年5月11日以後、2023年7
      月3日までの事情を勘案しても2023年5月11日付答申書の内容を変更すべき事情は見当たらないことを確認し、2023
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      年7月3日付で、当社取締役会に対して、従前の意見に変更がない旨の答申書(以下「2023年7月3日付答申書」と
      いいます。)を提出いたしました。
       その上で、当社は、本特別委員会から提出された2023年7月3日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、当社の
      業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結果、2023
      年7月4日現在においても、2023年5月11日時点における本公開買付けに関する意見を変更する要因はないと判断い
      たしました。
       以上より、当社は、2023年7月4日開催の当社取締役会において、当社の取締役(取締役合計5名のうち、大久保
      修氏を除く4名)の全員一致で、改めて、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し
      て、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。なお、上記取締役会には、当社の監査役4名のう
      ち、井原孝一氏及び柴崎秀紀氏を除く2名全員が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異
      議がない旨の意見を述べております。
       上記の当社取締役会においては、当社の取締役5名のうち、大久保修氏は取締役会における審議及び決議に一切参
      加しておらず、また、当社の立場において、本取引に関して、公開買付者らとの協議及び交渉に一切参加しておりま
      せん。また、当社の監査役4名(注11)のうち、井原孝一氏及び柴崎秀紀氏は丸紅の社員であり、利益相反の疑いを
      回避するため、上記取締役会における審議に一切参加しておりません。その他、当社の取締役2名(株本幸二氏及び
      有田大助氏)が丸紅の出身者ですが、丸紅の社員であった時から相当長期間が経過しており、公開買付者らにおける
      本取引の検討状況その他検討にあたって公開買付者らが保有又は活用している情報の共有を公開買付者らから受けて
      おらず、また、当社における本取引の検討状況その他検討にあたって当社が保有又は活用している情報の共有を公開
      買付者らに対して行っていないことは2023年5月11日時点と同様であることから審議・決議等に参加しても問題がな
      いと理解しております。
      (注11)2023年5月11日時点の当社の監査役4名(目代晃一氏、柴崎秀紀氏、本村健氏及び猪熊浩子氏)のうち目代

           晃一氏は、2023年6月28日開催の当社第8回定時株主総会の終結の時をもって任期満了となり、同定時株主
           総会において、同氏の後任の監査役として新たに井原孝一氏が選任されております。このような監査役の交
           代により、上記のとおり、2023年7月4日開催の当社取締役会においては、出席すべき監査役が2023年5月
           11日時点の取締役会から一部変動しております。
       2023年5月11日付及び2023年7月4日付の上記各取締役会の決議の詳細については、下記「3.会社法第234条の

      規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に
      交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び
      利益相反を回避するための措置」の「vi. 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有し
      ない監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。
       その後、上記のとおり、本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者らは、当社株式の全て(但し、公開買付

      者らが所有する当社株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかったことから、当社は、本意見
      表明プレスリリースにおいてお知らせしていたとおり、公開買付者らからの要請を受け、2023年8月25日付で、会社
      法第370条及び当社定款第23条(取締役会の決議省略)の規定に基づく取締役会の書面決議により、本臨時株主総会
      の招集を決議し、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の株主を公開買付
      者らのみとし、当社株式を非公開化するために、本株式併合を実施することといたしました。
      なお、本株式併合により、丸紅以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
    2.本株式併合の割合

       当社株式について、16,646,800株を1株に併合いたします。
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    3.会社法第234条の規定により1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該
      処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
      (1)  1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
         ① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する会社法第234条第2項のいずれの規定による処理を予
           定しているかの別及びその理由
            上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、丸紅以外の株主の皆様の所有する当
           社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
            本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(その合計数に1株に満たない端数があ
           る場合には、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条第1項の
           規定により当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を、会社法第235条その他の関係法令の規
           定に従って売却し、その売却により得られた代金を、端数が生じた株主の皆様に対して、その端数に応じて
           交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、当社の株主を公開買付者らのみとすることを
           目的とする本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2023年10月18日をもって上場廃止
           となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可能性は低いと考え
           られることに鑑み、会社法第235条第2項が準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得
           たうえで、当該端数の合計数に相当する当社株式をセコムに売却することを予定しております。
            この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、本株式併合の効力発生日の前日
           である2023年10月19日時点の当社の最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社株式の
           数に、本公開買付価格と同額である1,980円を乗じた額に相当する金銭が交付されるような価格に設定する
           ことを予定しております。
         ② 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者の氏名又は名称

            セコム株式会社
         ③ 売却に係る株式を買い取る者となることが見込まれる者が売却に係る代金の支払のための資金を確保する方

           法及び当該方法の相当性
            セコムは、端数相当株式の売却に係る代金の支払のための資金を現預金で確保しているとのことです。セ
           コムは、本公開買付けに係る公開買付届出書の添付書類として、2023年7月3日時点のセコムの預金残高に
           係る同月4日付残高証明書を提出しており、また、セコムによれば、同日以降、1株未満の端数の合計数に
           相当する当社株式の売却代金の支払いに支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また、今後発生
           する可能性も認識していないとのことです。
            以上により、当社は、セコムによる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却に係る代金の支払
           のための資金を確保する方法は相当であると判断しております。
         ④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み

            当社は、本株式併合の効力発生後、2023年10月下旬を目途に会社法第235条第2項が準用する同法第234条
           第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社
           株式を売却することについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期
           は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2023年11月下旬を目途に当
           社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行っ
           た上で、2024年1月下旬から2月上旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを見込んでおり
           ます。
            当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それ
           ぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、ま
           た、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。
            なお、当該売却代金は、本株式併合の効力発生日の前日である2023年10月19日時点の当社の最終の株主名
           簿における各株主の皆様に対し、当社による配当財産の交付の方法に準じて交付する予定です。
      (2)  当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠

          本株式併合においては、上記「(1)                 1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処
         理の方法」に記載のとおり、本株式併合の効力発生日の前日である2023年10月19日時点の当社の最終の株主名
         簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社株式の数に、本公開買付価格と同額である1,980円を乗じた
         額に相当する金銭を、株主の皆様に交付することを予定しております。
          本公開買付価格(1,980円)については、(ⅰ)本公開買付価格が、①下記「(3) 本取引の公正性を担保す
         るための措置及び利益相反を回避するための措置」の「iv. 当社における独立した第三者算定機関からの株式
         価値算定書の取得」に記載されている大和証券による当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法に基
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         づく算定レンジの上限を上回っており、DCF法に基づく算定レンジの範囲内の水準となっていること、②下記
         「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「iv. 当社における独
         立 した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されている産業創成アドバイザリーによる当社株
         式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法に基づく算定レンジの上限を上回っており、DCF法に基づく算定レ
         ンジの範囲内の水準となっていること、③本公開買付けの開始予定についての公表日の前営業日である2023年
         5月10日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値1,283円に対して54.33%、2023年5月10日ま
         での過去1ヶ月間の終値単純平均値1,282円に対して54.45%、過去3ヶ月間の終値単純平均値1,285円に対して
         54.09%、過去6ヶ月間の終値単純平均値1,264円に対して56.65%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であり、
         経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保にむけて-」を公表した
         2019年6月28日以降2023年4月21日までに公表された類似過去事例のプレミアム水準の中央値(公表日直前営
         業日が41.2%、直近1ヶ月間が43.0%、直近3ヶ月間が42.3%、直近6ヶ月間が42.9%)を踏まえても、近時
         の本取引と類似の事例におけるプレミアム水準を上回るプレミアムが付されているということができること、
         (ⅱ)下記「(3) 本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相
         反を解消するための措置が採られていること等、少数株主の利益への配慮がなされていると認められること、
         (ⅲ)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と公開買付者らの間で協議・交渉が複数回行
         われ、真摯かつ継続的に協議・交渉が行われた上で決定された価格であること、(ⅳ)本特別委員会の要請に
         より、本公開買付けに関する価格提案の有意な引き上げ(公開買付者らからの最初の提案価格である1,650円か
         ら最終的に当社と公開買付者らとの間で合意に至った本公開買付価格1,980円まで330円の引き上げ)が実現さ
         れていること等を踏まえ、当社取締役会は、本取引について、本公開買付けを含む本取引により当社の企業価
         値が向上すると見込まれるとともに、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の
         皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供す
         るものであると判断し、2023年5月11日開催の当社取締役会において、当該時点における当社の意見として、
         本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対
         して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。
          また、当社は、本特別委員会から提出された2023年7月3日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、当社
         の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討を行った結
         果、本公開買付けにかかる公開買付期間の初日の前営業日である2023年7月4日時点においても、2023年5月
         11日時点における本公開買付けに関する意見を変更する要因はないと判断し、2023年7月4日開催の当社の取
         締役会において、改めて、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公
         開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。
          以上より、当社は、端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当であ
         ると判断しております。
      (3)  本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置

          本株式併合は、本取引の一環として、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われ
         るものであるところ、本意見表明プレスリリース「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の
         「(6)     本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付け
         の公正性を担保するための措置」に記載のとおり、当社及び公開買付者らは、公開買付価格の公正性の担保、
         並びに本公開買付けを含む本取引に関する意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反回避の観点か
         ら、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下のⅰからⅷの措置をそれぞれ講じております。
         i. 公開買付者らにおける独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

            丸紅は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者ら及
           び当社から独立した第三者算定機関であるDTFAに当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。な
           お、DTFAは公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有
           していないとのことです。
            DTFAは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社株式が東京証券取引所プライム市場に上場
           していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が複数存在し、類似会社比較による当社株式の
           株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するために
           DCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、丸紅は2023年5月10日付でDTFAから株式価値算定書を取
           得したとのことです。なお、丸紅は、諸要素を総合的に考慮し、かつ当社との協議及び交渉を経て本公開買
           付価格を判断・決定しているため、DTFAから、本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピ
           ニオン)を取得していないとのことです。
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            DTFAによる当社株式の1株当たりの株式価値の算定結果は以下のとおりです。
            市場株価法                  : 1,264円~1,285円
            類似会社比較法              : 1,094円~2,225円
            DCF法                       : 1,304円~2,348円
            市場株価法では、2023年5月10日を算定基準日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の

           算定基準日終値1,283円、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値1,282円、同日までの直近3ヶ月間の終
           値単純平均値1,285円、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値1,264円を基に、当社株式の1株当たり株
           式価値の範囲を1,264円から1,285円までと算定しているとのことです。
           類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との
           比較を通じて、当社株式の株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,094円から2,225
           円までと算定しております。
            DCF法では、当社の2024年3月期から2026年3月期までの3期分の事業計画における収益や投資計画、直
           近までの業績の動向、公開買付者らが2023年1月上旬から2023年5月上旬までの期間において当社に対して
           実施したデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2024年3月期以
           降に当社が将来創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割引くこ
           とにより当社株式の株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,304円から2,348円まで
           と算定しているとのことです。なお、DCF法の前提とした事業計画においては、大幅な増減益は見込んでい
           ないとのことです。また、本取引の実行により実現されることが期待されるシナジー効果については、現時
           点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映していないとのことです。
            セコムは、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者ら

           及び当社から独立した第三者算定機関であるプルータスに当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことで
           す。なお、プルータスは公開買付者ら及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な
           利害関係を有していないとのことです。
            プルータスは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社株式が東京証券取引所プライム市場
           に上場していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似会社比較による当社株式
           の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するために
           DCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、セコムは2023年5月10日付でプルータスから株式価値算
           定書を取得したとのことです。なお、セコムは、諸要素を総合的に考慮し、かつ当社との協議及び交渉を経
           て本公開買付価格を判断・決定しているため、プルータスから、本公開買付価格の公正性に関する意見書
           (フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
            プルータスによる当社株式の1株当たりの株式価値の算定結果は以下のとおりです。
            市場株価法               : 1,264円~1,285円
            類似会社比較法           :     837円~1,497円
            DCF法                   : 1,269円~2,315円
            市場株価法では、2023年5月10日を算定基準日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の

           算定基準日終値1,283円、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値1,282円、同日までの直近3ヶ月間の終
           値単純平均値1,285円、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値1,264円を基に、当社株式の1株当たり株
           式価値の範囲を1,264円から1,285円までと算定しているとのことです。
            類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標と
           の比較を通じて、当社株式の株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を837円から1,497
           円までと算定しているとのことです。
            DCF法では、当社の2024年3月期から2026年3月期までの3期分の事業計画における収益や投資計画、直
           近までの業績の動向、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2024年3月期以降に当社が将来創出
           すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割引くことにより当社株式の
           株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,269円から2,315円までと算定しているとの
           ことです。なお、DCF法の前提とした事業計画においては、大幅な増減益は見込んでいないとのことです。
           また、本取引の実行により実現されることが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与
           える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映していないとのことです。
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         ii. 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得
            当社は、2022年10月下旬、当社が丸紅の連結子会社であり、本公開買付けを含む本取引が支配株主との重
           要な取引等に該当することを踏まえ、当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程に
           おける恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保する観点から、当社及び公開買付者らから
           の独立性が高い外部の有識者を含む委員によって構成される本特別委員会(本特別委員会の委員としては、
           当社の独立社外監査役の本村健氏、当社の独立社外取締役の三宅伊智朗氏、及び社外有識者の安田昌彦氏
           (ベネディ・コンサルティング株式会社代表取締役)を選定しております。)を設置しております。そし
           て、当社は、本特別委員会に対して、①本公開買付けを含む本取引の目的の正当性・合理性(本公開買付け
           を含む本取引が当社の企業価値の向上に資するかを含む)、②本公開買付けを含む本取引に係る取引条件の
           公正性・妥当性、③本公開買付けを含む本取引に係る手続の公正性、④本公開買付けについて当社取締役会
           が賛同するべきか否か、及び、当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨するべきか否か、⑤本公開買
           付けを含む本取引を行うこと(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明すること及び当社株主
           に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含む)が当社の少数株主にとって不利益なものでないか
           (総称して、以下「本諮問事項」といいます。)について諮問しました。本特別委員会は、2022年10月21日
           より2023年5月9日まで合計19回開催され、本諮問事項について、慎重に検討及び協議を行っております。
           具体的には、本特別委員会は、まず、2022年10月21日に、その独立性及び専門性等を検討の上、公開買付者
           ら及び当社から独立した独自の法務アドバイザーとして岩田合同法律事務所を選任する旨の決定をいたしま
           した。なお、本特別委員会の委員である本村健氏は、岩田合同法律事務所に所属する弁護士であるものの、
           本村健氏は当社の独立社外監査役であって当社から独立していると考えられることから、その所属先である
           岩田合同法律事務所についても当社の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係も有しない
           と本特別委員会として判断しております。また、同日、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバ
           イザー及び第三者算定機関である大和証券及び産業創成アドバイザリー並びに当社の法務アドバイザーであ
           る和田倉門法律事務所について、その独立性及び専門性等に問題がないことを確認の上、その選任を承認し
           ております。その上で、本特別委員会は、本諮問事項の検討にあたり、当社から、当社の事業環境、公開買
           付者らが提案する本取引の目的、本取引が当社事業に与える影響等について説明を受け、これらの点に関す
           る質疑応答を行いました。また、本特別委員会から公開買付者らに対して、公開買付者らの事業環境、本取
           引の目的及び背景、本取引実行後の経営方針等につき質問し、公開買付者らより、書面による回答を受領し
           ました。本特別委員会は、当社から直近の業績及び事業計画の内容等について説明を受け、これらの点に関
           する質疑応答を行いました。さらに、第三者算定機関である大和証券及び産業創成アドバイザリーから、当
           社株式の株式価値の算定結果に関する説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、本特別委員会は、当社
           より、当社と公開買付者らとの間の公開買付価格に係る交渉状況の説明を適時に受け、質疑応答を行いまし
           た。また、本特別委員会は、当社の法務アドバイザーである和田倉門法律事務所から、本取引に関する諸手
           続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程等について説明を受け、これらの点に関する質疑応答を行
           いました。
            本特別委員会は、上記の各調査、協議及び検討の内容を踏まえ、本特別委員会の法務アドバイザーである
           岩田合同法律事務所からの法的助言の内容も踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行った
           結果、2023年5月11日に、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、以下の内容の答申書を提出しておりま
           す。
           (ⅰ)本公開買付けを含む本取引の目的の正当性・合理性(本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向

             上に資するかを含む。)
             (a)(本取引の目的)公開買付者らは、セコムがセコムの有するサイバーセキュリティ事業やデータセ
               ンター事業に加え、インターネットサービス事業やネットワークサービス事業に強みを有する当社
               に資本参加を行い、当社及び丸紅とビジネス面でのパートナーシップを強化することで、当社及び
               公開買付者らにおける事業展開の更なる加速を目指すとともに当社及び公開買付者らの企業価値向
               上を図るとのことである。他方、当社は、既存の主力サービスの競争力を維持及び強化しつつ、新
               たな成長領域の取組みを加速していくためには、当社単独の経営資源に限られず、公開買付者らの
               経営資源を活用し、公開買付者らとの連携を強化及び推進していくことが重要であると考えてい
               る。
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             (b)(本取引による当社のメリット)当社とセコムとの間の協力関係をより一層強化することで、当社
               グループにおいて、セコムの顧客基盤及び営業基盤の活用や、セコムが展開するセキュリティ関連
               サービスに対する当社が手掛けるネットワークサービスの提供機会の拡大等が期待でき、本取引を
               実行することで相応のシナジー効果が期待できるものと評価できる。
                また、公開買付者らによれば、丸紅グループ及びセコムグループのリソースを活用し、クラウド
               分野、情報セキュリティ分野、BtoC分野における新規サービスを開発・展開することで、当社の企
               業価値向上を図るとのことである。この点、当社においても、持続的な成長を実現していくために
               は、DXサービスを含む新たな成長領域の取込みを強化及び加速させていくことが必要であると考え
               ているところ、セコムは当社グループにはない成長領域でのサービスを展開しており、セコムと当
               社との関係をより深化させていくことは、当社グループの現況を踏まえた経営戦略にも合致するた
               め、本取引を実行することで相応のシナジー効果が期待できるものと評価できる。
                そして、当社の企業価値向上を図る観点での中長期的な観点での投資の重要性については、公開
               買付者ら及び当社との間で認識が一致しており、本取引の実行に伴う非公開化により公開買付者ら
               の強固な財務基盤を活用した中長期的視点にたった戦略的投資が実現できることから、本取引を実
               行することで当社の中長期的な企業価値の向上を図ることができると評価できる。
                以上のこと等から、本取引により当社が公開買付者らのグループ会社となり当社と公開買付者ら
               との間で安定的かつ強固な関係が構築されることで、当社において更なる事業の拡大の実現等が可
               能となり、これにより当社の事業基盤が強化され、当社の中長期的な企業価値の向上が図られると
               考えられる。
             (c)(本取引による当社のデメリット)その一方で、本取引によるデメリットとして、当社株式の上場

               廃止に伴う当社の社会的信用力、従業員のモチベーション又は資金若しくは資本調達への影響が想
               定されるものの、公開買付者らの有する社会的信用及び認知度並びに当社の現状の資本構成に鑑み
               ると、本取引の実行に当たり特段の支障にはならないと評価できる。
             (d)(その他)これらに加えて、公開買付者らにおいては、当社グループの従業員は当社が持続的成長

               を果たすための原動力であり、当社の目指すべき目標・事業計画の達成に必要な人的資本であると
               の認識を前提に最適な処遇方針を検討しているとのことであり、本取引の実行後においてかかる方
               針が実行される限り、当社の企業価値の維持・向上に資するものであると評価できる。また、本取
               引と同様の効果を生じさせることが期待できる本取引以外の代替手段も想定されない。
             (e)(結論)以上より、本公開買付けを含む本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、そ

               の目的は正当性・合理性を有すると認められる。
           (ⅱ)本公開買付けを含む本取引に係る取引条件の公正性・妥当性

             (a)(第三者算定機関からの株式価値算定書の取得)当社は、公開買付者らから提示された本公開買付
               価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、当社及び公開買付者らから独立し
               たファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、大和証券及び産業創成アドバイザ
               リーのそれぞれに当社株式の株式価値の算定を依頼し、大和証券及び産業創成のそれぞれから2023
               年5月10日付で株式価値算定書を取得した(以下、大和証券から取得した株式価値算定書を「大和
               証券株式価値算定書」といい、産業創成アドバイザリーから取得した株式価値算定書を「産業創成
               株式価値算定書」といいます。)。
             (b)(大和証券株式価値算定書及び産業創成株式価値算定書の信頼性)大和証券及び産業創成アドバイ

               ザリーによる当社株式の1株当たりの株式価値の各算定方法は、いずれも一般的な算定方法と認め
               られる。また、大和証券及び産業創成アドバイザリーがそれぞれの算定方法を採用した理由につい
               ても、不合理な点は認められない。当該各算定手法に基づく算定結果は、経験豊富な第三者算定機
               関である大和証券及び産業創成アドバイザリーにより算定されたものであり、当社株式の1株当た
               りの株式価値の算定結果にも不合理な点は認められない。さらに、上記算定手法及びその結果の前
               提となる財務予測や前提条件等についても、いずれも不合理な点は認められない。
                上記算定の基礎となる事業計画について、大和証券及び産業創成アドバイザリーがDCF法による
               当社株式価値の算定に使用した連結財務予測は当社が2021年5月14日付で公表した中期経営計画に
               記載された当社の連結売上高、連結営業利益及び連結EBITDAマージンの数値と異なるとのことであ
               るが、本特別委員会は、かかる連結財務予測の作成過程について客観性又は合理性を疑わせる事情
               は認められず、適切に作成されたものであることを確認した。
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                以上より、大和証券株式価値算定書及び産業創成株式価値算定書には信頼性が認められると評価
               できる。
             (c)(本公開買付価格の公正性・妥当性)本公開買付価格である1,980円は、大和証券株式価値算定書に

               おける市場株価法及び産業創成株式価値算定書における市場株価法による算定結果のレンジの上限
               を上回っており、また、大和証券株式価値算定書におけるDCF法及び産業創成株式価値算定書にお
               けるDCF法による算定結果のレンジの範囲内であることから、本公開買付価格は大和証券株式価値
               算定書及び産業創成株式価値算定書における株式価値算定の結果との関係で妥当な範囲内にあると
               評価できる。
             (d)(プレミアムの確保)本公開買付価格は、本公開買付けの開始予定についての公表日の前営業日で

               ある2023年5月10日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値1,283円に対して
               54.33%、過去1か月間の終値単純平均値1,282円に対して54.45%、過去3か月間の終値単純平均
               値1,285円に対して54.09%、過去6か月間の終値単純平均値1,264円に対して56.65%のプレミアム
               をそれぞれ加えた価格であり、類似過去事例におけるプレミアム水準(類似過去事例におけるプレ
               ミアム水準の詳細については上記「1.本株式併合の目的」をご参照ください。)を上回るプレミ
               アムが確保されていることからすれば、本公開買付価格は、本取引のシナジーによって当社に実現
               される株式価値が相当程度反映されたものであると評価できる。
             (e)(公開買付者らとの交渉)本取引に係る交渉経過等において、透明性や公正性を疑わせるような事

               情は認められず、本公開買付価格は、本特別委員会が実質的に関与した上で実施された当社と公開
               買付者らとの間の再三に亘る協議・交渉の結果として提案された価格であるとともに、公開買付者
               らの当初提案額(当社株式1株につき、1,650円)から1,980円と大幅に増額されたものであって、
               真摯な交渉によって決定された価格であると評価できる。
             (f)(本取引に係る本公開買付価格以外の取引条件)本取引のスキームは、本取引と同様の効果を生じ

               させることが期待できる本取引以外の代替手段は想定されないことに鑑みても、また、当社の少数
               株主にとって適切な投資回収の機会を与えるという意味からも、合理的なものであると評価でき
               る。
                公開買付者らは公開買付期間について法令に定められた最短期間である20営業日とする予定であ
               るが、公開買付者らによれば、本公開買付けの開始までの期間が長期に亘るため、当社の少数株主
               の本公開買付けに対する応募についての適切な判断機会及び公開買付者ら以外の者による当社株式
               に対する買付け等の機会は確保されているものと考えているとのことであるが、かかる公開買付者
               らの判断に不合理な点は認められない。また、公開買付者ら及び当社は、当社が公開買付者ら以外
               の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)と接触することを禁止するような取引保護条項を
               含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意は一切
               行っていないとのことである。以上を踏まえると、本公開買付けの開始までの期間と併せ、対抗的
               な買付け等の機会が確保されているといえ、本取引における間接的なマーケット・チェックは相応
               に機能するものと評価できる。
                公開買付者らによれば、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリ
               ティ」(Majority         of  Minority)(以下、本「ii.当社における独立した特別委員会の設置及び特
               別委員会からの答申書の取得」において、「MoM」という。)に相当する買付予定数の下限は設定
               していないとのことであるが、公開買付者ら及び当社において下記「(ⅲ)                                  本公開買付けを含む本
               取引に係る手続の公正性」に記載のとおりの各公正性担保措置を講じていることからすれば、本取
               引に係る取引条件の公正性及び妥当性を損なうものではないと認められる。
                本取引では、公開買付者らが当社株式の全てを取得することを前提に、本公開買付け後における
               本株式併合に際して反対する株主に対する株式買取請求権又は価格決定請求権が確保できないス
               キームが採用されておらず、本公開買付けの実施後速やかに本公開買付価格を基準とする本株式併
               合を行う予定であることが開示される予定であること等からすれば、本取引において強圧性は排除
               されていると認められる。
             (g)(結論)以上より、本公開買付けを含む本取引に係る取引条件の公正性及び妥当性は確保されてい

               るものと考えられる。
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           (ⅲ)本公開買付けを含む本取引に係る手続の公正性
             (a)(本特別委員会の設置及び審議等)本特別委員会の委員はいずれも当社及び公開買付者らから独立
               している。また、本特別委員会の委員に対して本取引の公表や成立等を条件とする成功報酬の付与
               は予定されておらず、本特別委員会の委員は本取引の成否について重要な利害関係を有していな
               い。当社は、本特別委員会の設置を決議した取締役会において、当社取締役会における本取引に関
               する意思決定は、本公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行うこ
               と、特に本特別委員会が本公開買付けの実施又は取引条件が妥当でないと判断した場合には本公開
               買付けに賛同しないことを決議した。
                本特別委員会は、当社から、当社の事業環境、公開買付者らが提案する本取引の目的、本取引が
               当社事業に与える影響等について説明を受け、これらの点に関する質疑応答を行い、また、公開買
               付者らに対しても、公開買付者らの事業環境、本取引の目的及び背景、本取引実行後の経営方針等
               につき質問し、公開買付者らより、書面による回答を受領した。さらに、第三者算定機関である大
               和証券及び産業創成アドバイザリーから、当社株式の株式価値の算定結果に関する説明を受け、質
               疑応答を行うとともに、当社より、当社と公開買付者らとの間の本公開買付価格に係る交渉状況の
               説明を適時に受け、本特別委員会としての意見を表明する等、本特別委員会として本公開買付価格
               に係る交渉過程に実質的に関与した。
                以上のとおり、本特別委員会の設置及び審議等については、本取引に係る手続の公正性を確保す
               るものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
             (b)(当社における審議)当社における本取引に係る検討体制(本取引に関する当社の意思決定プロセ

               スに関与する取締役及び監査役)については、当社は、当社各取締役及び監査役のうち、丸紅の役
               職員を兼務している者については当該意思決定プロセスに関与させないこととし、他方で、過去に
               丸紅の役職員であった者については当該意思決定プロセスに関与させる方針とのことである。ま
               ず、前者については、実際にも、当社の取締役5名のうち、大久保修氏は丸紅の社員であり、丸紅
               のグループ会社の社員を兼務していることから、利益相反の疑いを回避するため、当社取締役会に
               おける本取引に係る審議及び決議に一切参加しておらず、また、当社の立場において、本取引に関
               して、公開買付者らとの協議及び交渉に一切参加していないとのことであり、また、当社の監査役
               4名のうち、柴崎秀紀氏も丸紅の社員であり、丸紅のグループ会社の代表取締役社長を兼務してい
               ることから、利益相反の疑いを回避するため、当社取締役会における本取引に係る審議に一切参加
               していないとのことであり、公開買付者らから独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断
               を行う体制が確保されているものと認められる。また、後者についても、過去に丸紅の役職員で
               あった者は現時点で丸紅に対して善管注意義務等を負っているものではなく、同社との間に利益相
               反関係が存在するものではないこと、経済産業省が公表した2019年6月28日付「公正なM&Aの在り
               方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保にむけて-」においても、過去に公開買付者の
               役職員であった者はその一事をもって全て除外されるべきとまで考える必要はないとされているこ
               と、当社代表取締役社長CEOである株本幸二氏、当社取締役専務執行役員CCOである有田大助氏及び
               当社監査役である目代晃一氏は、過去に丸紅の役職員であったが、同氏らは本取引の検討のために
               は必要不可欠であり、同氏らは丸紅の役職員であった時から相当長期間(株本幸二氏については4
               年、有田大助氏については4年及び目代晃一氏については9年)が経過しており、同氏らから公開
               買付者らに対し当社における本取引の検討状況その他検討にあたって当社が保有又は活用している
               情報が伝達されることや、同氏らが公開買付者らから公開買付者らにおける本取引の検討状況その
               他検討に当たって公開買付者らが保有又は活用している情報の共有を受けることはなく、また、特
               に株本幸二氏を本取引の検討体制から除くことは、かえって少数株主の利益を毀損するおそれがあ
               る旨当社から説明を受けており、その説明に不合理な点は認められないこと等を考慮すれば、本特
               別委員会として当社の検討体制は妥当と考えられる旨を確認した。
                以上より、当社は、公開買付者らから独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う
               体制を構築しているものといえ、かかる体制は、本取引に係る手続の公正性を確保するものであ
               り、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
             (c)(独立した外部の専門家アドバイザーによる助言)当社は、本取引に関して、ファイナンシャル・

               アドバイザーとして大和証券及び産業創成アドバイザリーを選任し、本取引の諸手続や本公開買付
               価格を含む本取引の条件等の公正性・妥当性を確保するため、財務的見地から必要かつ十分な助言
               を得ている。また、第三者算定機関としても大和証券及び産業創成アドバイザリーを選任した上で
               大和証券及び産業創成アドバイザリーのそれぞれから2023年5月10日付で株式価値算定書を取得し
               ている。
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                また、当社は、本取引に関して、法務アドバイザーとして和田倉門法律事務所を選任し、本取引
               に係る手続の公正性を確保するために講じるべき措置や、本取引に係る当社の意思決定の方法を含
               む本取引に係る諸手続等について、法務的見地から必要かつ十分な助言を得ている。
                さらに、本特別委員会は、当社の法務アドバイザーとは別に、本取引に関して、本特別委員会独
               自の法務アドバイザーとして岩田合同法律事務所を選任し、本取引に係る手続の公正性を確保する
               ために講じるべき措置や、本取引に係る諸手続等について、法務的見地から必要かつ十分な助言を
               得ている。
                以上の手続はいずれも本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として
               有効に機能していると評価できる。
             (d)(他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック))上記「(ⅱ)本公開買付けを

               含む本取引に係る取引条件の公正性・妥当性の(f)(本取引に係る本公開買付価格以外の取引条
               件)」に記載のとおり、本公開買付けの開始までの期間と併せ、対抗的な買付け等の機会が確保さ
               れているといえ、本取引における間接的なマーケット・チェックは相応に機能するものと評価で
               き、本取引の公正性が阻害されることはない。
             (e)(当社の少数株主に対する適切な情報提供)本取引における当社の開示資料では、当社の少数株主

               が本取引について評価・判断するに当たり、適切な情報が提供される予定であると認められるとこ
               ろ、かかる情報提供は、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として
               有効に機能していると評価できる。
             (f)(いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority                               of  Minority)条件を設定していな

               いことの妥当性)上記「(ⅱ)本公開買付けを含む本取引に係る取引条件の公正性・妥当性」の(f)
               (本取引に係る本公開買付価格以外の取引条件)」に記載のとおり、公開買付者ら及び当社におい
               て本「(ⅲ)本公開買付けを含む本取引に係る手続の公正性」に記載のとおりの各公正性担保措置を
               講じていることも踏まえると、本公開買付けにおいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリ
               ティ」(Majority         of  Minority)に相当する買付予定数の下限が設定されないとしても、本取引に
               おいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority                               of  Minority)条件を設定して
               いないことが本取引に係る手続の公正性を損なうものではないと評価できる。
             (g)(強圧性の排除)上記「(ⅱ)本公開買付けを含む本取引に係る取引条件の公正性・妥当性の(f)(本

               取引に係る本公開買付価格以外の取引条件)」のとおり、本取引では、公開買付者らが当社株式の
               全てを取得することを前提に、本公開買付け後における本株式併合に際して、反対する株主に対す
               る株式買取請求権又は価格決定請求権が確保できないスキームが採用されておらず、本公開買付け
               の実施後速やかに本公開買付価格を基準とする本株式併合を行う予定であることが開示される予定
               であること等からすれば、本取引において強圧性は排除されていると認められる。
             (h)(結論)本取引においては、以上の各公正性担保措置が講じられており、本公開買付けを含む本取

               引に係る手続の公正性は確保されているものと認められる。
           (ⅳ)本公開買付けについて当社取締役会が賛同するべきか否か、及び、当社株主に対して本公開買付けへの

             応募を推奨するべきか否か
              上記(ⅰ)乃至(ⅲ)のとおり、(a)本公開買付けを含む本取引は、当社の企業価値の向上に資するもの
             であり、その目的は正当性・合理性を有すると認められること、(b)本公開買付けを含む本取引に係る
             取引条件の公正性及び妥当性は確保されているものと考えられること、(c)本公開買付けを含む本取引
             に係る手続の公正性は確保されているものと考えられることからすると、本公開買付けについて当社の
             取締役会が賛同の意見を表明すること、及び、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨するこ
             とは、妥当であると考えられる。
           (ⅴ)本公開買付けを含む本取引を行うこと(本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明すること

             及び当社株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを含む。)が当社の少数株主にとって不利
             益なものでないか
              上記(ⅰ)乃至(ⅲ)のとおり、(a)本公開買付けを含む本取引は、当社の企業価値の向上に資するもの
             であり、その目的は正当性・合理性を有すると認められること、(b)本公開買付けを含む本取引に係る
             取引条件の公正性及び妥当性は確保されているものと考えられること、(c)本公開買付けを含む本取引
             に係る手続の公正性は確保されているものと考えられることからすると、本公開買付けを含む本取引を
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             行うこと(本公開買付けに対して当社の取締役会が賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本
             公開買付けへの応募を推奨することを含む。)は、当社の少数株主にとって不利益なものでないと考え
             ら れる。
            当社は、2023年6月1日、公開買付者らより、中国の競争法上のクリアランスの取得は2023年6月下旬

           に、日本の競争法上のクリアランスの取得は2023年7月上旬にそれぞれ見込んでいることから、本公開買付
           けを2023年7月5日より開始することを予定している旨の連絡を受け、本公開買付けに関する諸条件につい
           て改めて検討を行う準備を開始いたしました。また、当社は、2023年6月2日、本特別委員会に対して、
           2023年5月11日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない場合
           にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。その後、当社は、公開買付
           者らから、日本及び中国の競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことから、本前提条件が充足され
           ることを前提に、本公開買付けを2023年7月5日より開始することを予定している旨の連絡を2023年6月29
           日に受けました。
            本特別委員会は、2023年6月2日に上記諮問がなされたことを受け、改めて、当社に対して、2023年5月
           11日以後、本取引に影響を及ぼし得る重要な状況変化が発生しているか否かに関する事実関係の確認等を行
           い、上記諮問事項について検討を行った結果、2023年5月11日以後、2023年7月3日までの事情を勘案して
           も2023年5月11日付答申書の内容を変更すべき事情は見当たらないことを確認し、2023年7月3日に、当社
           取締役会に対して、従前の意見に変更がない旨の2023年7月3日付答申書を提出いたしました。
         iii. 特別委員会における独立した法律事務所からの助言

            本特別委員会は、当社及び公開買付者らから独立した法務アドバイザーとして岩田合同法律事務所を選任
           し、同事務所から、本取引に係る本特別委員会の審議の方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を
           受けております。なお、岩田合同法律事務所は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本公開
           買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。その他、岩田合同法律事務所の独立性に
           ついては、上記「ii.当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参
           照ください。
         iv. 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

            当社は、公開買付者らから提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保する
           ために、当社及び公開買付者らから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、
           大和証券及び産業創成アドバイザリーのそれぞれに当社株式の株式価値の算定を依頼し、大和証券及び産業
           創成アドバイザリーのそれぞれから2023年5月10日付で株式価値算定書を取得しました。なお、大和証券及
           び産業創成アドバイザリーは、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せず、本取引に関して、記載す
           べき重要な利害関係を有しておりません。なお、本取引に係る大和証券及び産業創成アドバイザリーに対す
           る報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引におけ
           る一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等
           も勘案すれば、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定され
           るわけではないと判断の上、上記の報酬体系により大和証券及び産業創成アドバイザリーを当社のファイナ
           ンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。また、本特別委員会において、大和
           証券及び産業創成アドバイザリーの独立性に問題がないことが確認されております。
            大和証券は、複数の株式価値算定手法の中から、当社株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を

           検討の上、当社が継続企業であるとの前提のもと、当社株式の株式価値について多面的に評価することが適
           切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在する
           ことから市場株価法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を用いて、当社株式の1
           株当たりの株式価値の算定を行いました。当該各手法を用いて算定された当社株式の1株当たりの株式価値
           の範囲は、以下のとおりです。
            市場株価法         1,264円~1,285円
            DCF法         1,601円~2,748円
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            市場株価法においては、2023年5月10を基準日として、当社株式の東京証券取引所プライム市場における
           基準日終値1,283円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値1,282円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値1,285円
           及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値1,264円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は、1,264円
           から1,285円と算定しております。
            DCF法では、当社が作成した2024年3月期から2026年3月期までの事業計画及び一般に公開された情報等
           の諸要素を前提として、当社が2024年3月期第1四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・
           フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定しております。その際、
           5.41%~6.40%の割引率を採用しております。また、継続価値の算定については永久成長率法を採用し、
           0.00%~1.00%の永久成長率を採用しております。その結果、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を
           1,601円~2,748円と算定しております。
            大和証券がDCF法で算定の前提とした当社財務予測の具体的な数値は以下のとおりです。なお、当該財務
           予測においては、対前年度比較において大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減を見込んでいる事業年度
           が含まれております。具体的には、2026年3月期において、設備投資に伴う支出が前年度比で減少すること
           と、提供サービスの売上増によるEBITDAの伸長が相まって、フリー・キャッシュ・フローがその前年度であ
           る2025年3月期と比べて大幅に増加することを見込んでおります。また、本公開買付けを含む本取引の実行
           により実現することが期待できるシナジーについては、現時点において収益に与える影響を具体的に見積も
           ることが困難であるため、当該財務予測には加味されておりません。
                                                    (単位:百万円)
                               2024年3月期          2025年3月期          2026年3月期
                                  62,536          67,070          71,448
            売上高
                                  9,937          10,560          12,255
            営業利益
            EBITDA                     20,534          22,349          24,805
                                  5,202          6,109          10,283
            フリー・キャッシュ・フロー
            (注1)大和証券は、株式価値の算定に際して、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等
                を原則として採用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであること
                を前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証は行っていないとのことです。ま
                た、当社の資産又は負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含む。)については、独自に評
                価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っていないと
                のことです。加えて、当社から提出された財務予測(利益計画及びその他の情報を含む。)につ
                いては当社の経営陣により、当該情報提供時点で得られる最善の予測と判断に基づき、合理的に
                作成されたことを前提としているとのことです。
            産業創成アドバイザリーは、複数の算定手法の中から本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当

           社が継続企業であるとの前提のもと、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づ
           き、当社株式が東京証券取引所プライム市場に上場しており市場株価が存在することから市場株価法を、当
           社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法をそれぞれ算定方法として採用し、当社株式の
           株式価値の算定を行いました。上記の各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は
           以下のとおりです。
            市場株価法         1,264円~1,285円
            DCF法         1,640円~2,494円
            市場株価法では、2023年5月10日を基準日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準

           日終値1,283円、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,282円、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,285円及び直近
           6ヶ月間の終値単純平均値1,264円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を1,264円から1,285円と
           算定しております。
            DCF法では、当社が作成した2024年3月期から2026年3月期までの3期分の事業計画における財務予測、
           一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2024年3月期第1四半期以降に生み出すと見込まれ
           るフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定
           し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,640円から2,494円と算定しております。割引率は加重平均
           資本コストとし、5.62%~6.47%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長法及
           びマルチプル法を採用し、永久成長法では永久成長率を-0.25%~0.25%、マルチプル法では企業価値に対
           するEBITDAの倍率を6.4倍~7.8倍としております。
            産業創成アドバイザリーがDCF法の算定の前提とした当社作成の事業計画に基づく財務予測は以下のとお
           りです。なお、当該財務予測においては、対前年度比較において大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減
           を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2025年3月期及び2026年3月期において、フ
           リー・キャッシュ・フローがそれぞれ前年度対比で大幅に増加することを見込んでおります。2025年3月期
           においては、2024年3月期に計画している光通信網やシステム設備投資等から生じる減価償却費の増加を主
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           因としてEBITDAが伸長することに伴い、フリー・キャッシュ・フローがその前年度である2024年3月期と比
           べて大幅に増加することを見込んでおります。2026年3月期においては、設備投資に伴う支出が前年度比で
           減 少することと、提供サービスの売上増によるEBITDAの伸長が相まって、フリー・キャッシュ・フローがそ
           の前年度である2025年3月期と比べて大幅に増加することを見込んでおります。また、本公開買付けを含む
           本取引の実行により実現することが期待されるシナジーについては、現時点において収益に与える影響を具
           体的に見積もることが困難であるため、以下の財務予測に加味されておらず、これを算定の基礎とした産業
           創成アドバイザリーによる算定にも盛り込んでおりません。
                                                    (単位:百万円)
                               2024年3月期          2025年3月期          2026年3月期
                                  62,536          67,070          71,448
            売上高
                                  9,937          10,560          12,255
            営業利益
            EBITDA                     20,534          22,349          24,805
                                  3,737          5,807          10,212
            フリー・キャッシュ・フロー
            (注2)産業創成アドバイザリーは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び
                一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの情報等は全て正確かつ完全であ
                ることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っていないとのことで
                す。加えて当社及びその関係会社の財務予測その他の将来に関する情報(将来の収益及び費用に
                関する予想、費用節減の見通し並びに事業計画を含む。)については、当社の経営陣により現時
                点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に準備又は作成されたことを前提とし
                ており、独自にそれらの実現可能性の検証を行っていないとのことです。また、当社及びその関
                係会社の資産・負債(金融派生商品、簿外資産及び負債その他の偶発債務を含む。)又は引当に
                ついて、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておら
                ず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っていないとのことです。産業創成アドバイ
                ザリーの算定は、2023年5月10日までに産業創成アドバイザリーが入手した情報及び経済条件
                (ただし、財務情報については2023年3月期第4四半期まで)を反映したとのことです。なお、
                産業創成アドバイザリーの算定は、当社取締役会が本公開買付価格を検討するための参考に資す
                ることを唯一の目的としているとのことです。
            なお、大和証券及び産業創成アドバイザリーがDCF法による当社株式価値の算定に使用した連結財務予測

           は、当社が2021年5月14日付で公表した中期経営計画「2022年3月期-2026年3月期 中期経営計画」に記
           載された当社の連結売上高、連結営業利益及び連結EBITDAマージンの数値と異なりますが、これは、以下の
           理由によるものです。
            上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、当社の足元の連結業績は、主に既存の主力サービス(イ
           ンターネットサービス、ネットワークサービス等)の好調の一方で、中期経営計画において拡大を見込んで
           いた、マンションインターネットサービス領域における賃貸市場での成長加速や、DXサービスを中心とする
           新たな成長領域の取込みに関しては、中期経営計画の公表以降足元までの期間において、その進捗が中期経
           営計画策定当時の想定から遅れていると当社として判断しております。また、今後の旺盛な通信需要に応
           え、かつ競争力を維持するための設備投資が中期経営計画で想定していたものより必要な状況になっている
           と当社として考えております。このため、当初の目標数値であった中期経営計画よりも、より現状に即した
           予測に基づき、当社の客観的かつ合理的な企業価値を算定し、本公開買付価格の妥当性を検討することがよ
           り適切であると当社として判断いたしました。なお、かかる連結財務予測の作成については、本特別委員会
           において、当社の経営層に対して直接ヒアリングがなされ、その作成過程について客観性又は合理性を疑わ
           せる事情は認められず、適切に作成されたものであることが確認されております。
            当社の取締役会は、2023             年5月11日開催の取締役会から2023年7月4日時点までの状況を考慮しても、

           大和証券株式価値算定書及び産業創成株式価値算定書に影響を与える前提事実に大きな変更はないと考えて
           おり、大和証券、産業創成アドバイザリー及び和田倉門法律事務所から受けた助言も踏まえ、大和証券株式
           価値算定書及び産業創成株式価値算定書は引き続き有効であると考えております。
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         v. 当社における独立した法律事務所からの助言
            当社は、本公開買付けに係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するため
           に、当社及び公開買付者らから独立した法務アドバイザーとして和田倉門法律事務所を選任し、同事務所か
           ら、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な
           法的助言を受けております。なお、和田倉門法律事務所は、当社及び公開買付者らの関連当事者には該当せ
           ず、本取引に関して、記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会において、和田
           倉門法律事務所の独立性に問題がないことが確認されております。
         vi. 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の

           意見
            当社は、和田倉門法律事務所から受けた法的助言及び大和証券及び産業創成アドバイザリーのそれぞれか
           ら2023年5月10日付で取得した株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された2023年5
           月11日付答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引を通じて当社の企業価値を向上させることができる
           か、本取引は公正な手続を通じて行われることにより少数株主の享受すべき利益が確保されるものとなって
           いるか等の観点から慎重に協議を行いました。
            その結果、上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、当社は、2023年5月11日開催の取締役会にお
           いて、審議及び決議に参加した当社の取締役(取締役合計5名のうち、大久保修氏を除く4名)の全員一致
           で、当該時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同の意見
           を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしまし
           た。なお、上記取締役会には、当社の監査役4名のうち、柴崎秀紀氏を除く3名全員が出席し、出席した監
           査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。
            上記の当社取締役会においては、当社の取締役5名のうち、大久保修氏は丸紅の社員であり、丸紅のグ
           ループ会社の社員を兼務していることから、利益相反の疑いを回避するため、上記取締役会における審議及
           び決議に一切参加しておらず、また、当社の立場において、本取引に関して、公開買付者らとの協議及び交
           渉に一切参加しておりません。また、当社の監査役4名のうち、柴崎秀紀氏は丸紅の社員であり、丸紅のグ
           ループ会社の代表取締役社長を兼務していることから、利益相反の疑いを回避するため、上記取締役会にお
           ける審議に一切参加しておりません。その他、当社の取締役2名(株本幸二氏及び有田大助氏)及び監査役
           1名(目代晃一氏)が丸紅の出身者ですが、丸紅の社員であった時から相当長期間(株本幸二氏については
           4年、有田大助氏については4年及び目代晃一氏については9年)が経過しており、公開買付者らにおける
           本取引の検討状況その他検討にあたって公開買付者らが保有又は活用している情報の共有を公開買付者らか
           ら受けておらず、また、当社における本取引の検討状況その他検討にあたって当社が保有又は活用している
           情報の共有を公開買付者らに対して行っていないことから審議・決議等に参加しても問題がないと理解して
           おります。
            また、当社は、2023年6月1日、公開買付者らより、中国の競争法上のクリアランスの取得は2023年6月
           下旬に、日本の競争法上のクリアランスの取得は2023年7月上旬にそれぞれ見込んでいることから、本公開
           買付けを2023年7月5日より開始することを予定している旨の連絡を受け、本公開買付けに関する諸条件に
           ついて改めて検討を行う準備を開始いたしました。また、当社は、2023年6月2日、本特別委員会に対し
           て、2023年5月11日付答申書の意見に変更がないか検討し、当社取締役会に対し、従前の意見に変更がない
           場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問いたしました。その後、当社は、公開
           買付者らから、日本及び中国の競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことから、本前提条件が充足
           されることを前提に、本公開買付けを2023年7月5日より開始することを予定している旨の連絡を2023年6
           月29日に受けました。本特別委員会は、2023年6月2日に上記諮問がなされたことを受け、改めて、当社に
           対して、2023年5月11日以後、本取引に影響を及ぼし得る重要な状況変化が発生しているか否かに関する事
           実関係の確認等を行い、上記諮問事項について検討を行った結果、2023年5月11日以後、2023年7月3日ま
           での事情を勘案しても2023年5月11日付答申書の内容を変更すべき事情は見当たらないことを確認し、2023
           年7月3日に、当社取締役会に対して、従前の意見に変更がない旨の2023年7月3日付答申書を提出いたし
           ました。
            その上で、当社は、本特別委員会から提出された2023年7月3日付答申書の内容を最大限に尊重しなが
           ら、当社の業況や本取引を取り巻く環境を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討
           を行った結果、2023年7月4日現在においても、2023年5月11日時点における本公開買付けに関する意見を
           変更する要因はないと判断いたしました。
            以上より、当社は、2023年7月4日開催の当社取締役会において、当社の取締役(取締役合計5名のう
           ち、大久保修氏を除く4名)の全員一致で、改めて、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社
           の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。なお、上記取締役会に
           は、当社の監査役4名のうち、井原孝一氏及び柴崎秀紀氏を除く2名全員が出席し、出席した監査役はいず
           れも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。
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                                              アルテリア・ネットワークス株式会社(E34545)
                                                             臨時報告書
            上記の当社取締役会においては、当社の取締役5名のうち、大久保修氏は取締役会における審議及び決議
           に一切参加しておらず、また、当社の立場において、本取引に関して、公開買付者らとの協議及び交渉に一
           切参加しておりません。また、当社の監査役4名のうち、井原孝一氏及び柴崎秀紀氏は丸紅の社員であり、
           利 益相反の疑いを回避するため、上記取締役会における審議に一切参加しておりません(なお、上記「1.
           本株式併合の目的」に記載のとおり、2023年6月28日開催の当社第8回定時株主総会において、監査役の交
           代が生じたため、2023年7月4日開催の当社取締役会においては、出席すべき監査役が2023年5月11日時点
           の取締役会から一部変動しております。)。その他、当社の取締役2名(株本幸二氏及び有田大助氏)が丸
           紅の出身者ですが、丸紅の社員であった時から相当長期間が経過しており、公開買付者らにおける本取引の
           検討状況その他検討にあたって公開買付者らが保有又は活用している情報の共有を公開買付者らから受けて
           おらず、また、当社における本取引の検討状況その他検討にあたって当社が保有又は活用している情報の共
           有を公開買付者らに対して行っていないことは2023年5月11日時点と同様であることから審議・決議等に参
           加しても問題がないと理解しております。
         vii. 他の買付者からの買付機会を確保するための措置

            公開買付者らは、公開買付者らが2023年5月11日付で公表した「アルテリア・ネットワークス株式会社株
           式(証券コード4423)に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(以下「公開買付者ら2023年5月
           11日付プレスリリース」といいます。)の公表日から本公開買付けの開始までの期間が2ヵ月弱と長期に亘
           るため、当社の株主の皆様の本公開買付けに対する応募についての適切な判断機会及び公開買付者ら以外の
           者による当社株式に対する買付け等の機会は確保されているものと考えているとのことです。また、公開買
           付者らと当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対
           抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意は一切行っておりません。このよ
           うに、上記本公開買付けの開始までの期間と併せ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公
           開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
            上記のとおり、公開買付者らは、公開買付者ら2023年5月11日付プレスリリースの公表日から本公開買付
           けの開始までの期間が2ヵ月弱と長期に亘るため、当社の株主の皆様の本公開買付けに対する応募について
           の適切な判断機会及び公開買付者ら以外の者による対象者株式に対する買付け等の機会は確保されているも
           のと考えていることから、公開買付期間は、法令に定められた最短期間である20営業日としているとのこと
           です。
         viii. 当社の株主が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保するための措置

            公開買付者らは、本意見表明プレスリリース「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の
           「(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、
           (ア)本公開買付けの決済の完了後速やかに、本株式併合及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式
           数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請す
           ることを予定しており、当社の株主の皆様に対して株式買取請求権又は価格決定請求権が確保されない手法
           は採用しないこと、(イ)本株式併合をする際に、当社の株主の皆様に対価として交付される金銭は本公開
           買付価格に当該各株主の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定されることを明らかに
           していることから、当社の株主の皆様に対して本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機
           会を確保し、これをもって強圧性が生じないように配慮しているとのことです。
    4 本株式併合がその効力を生ずる日

       2023年10月20日(予定)
                                                         以 上

                                22/22






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