バラック・ファンドＳＰＣリミテッド 訂正有価証券報告書（外国投資証券）－第14期(2022/01/01－2022/12/31)
| 提出書類 | 訂正有価証券報告書（外国投資証券）－第14期(2022/01/01－2022/12/31) |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | バラック・ファンドＳＰＣリミテッド |
| カテゴリ | 訂正有価証券報告書（外国投資証券）－第14期(2022/01/01－2022/12/31) |
EDINET提出書類
バラック・ファンドＳＰＣリミテッド(E35219)
訂正有価証券報告書（外国投資証券）
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書の訂正報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和５年８月３日
【計算期間】 第14期（自 令和４年１月１日 至 令和４年12月31日）
【発行者名】 バラック・ファンドSPCリミテッド
(Barak Fund SPC Limited)
【代表者の役職氏名】 取締役 ミッチェル・アラン・バレット
(Mitchell Alan Barrett)
【本店の所在の場所】 ケイマン諸島、KY1-1002 グランドケイマン、私書箱10240、
サウス・チャーチ通り103、 ハーバー・プレイス４階、
ハーニーズ・サービセズ(ケイマン)リミテッド気付
(c/o Harneys Services (Cayman) Limited, 4th Floor，
Harbor Place, 103 South Church Street, PO Box 10240，
Grand Cayman，KY1-1002, Cayman Islands)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 小 野 雄 作
弁護士 谷田部 耕 介
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区霞が関３－２－５
霞が関ビルディング５階
小野・谷田部グローカル法律事務所
（旧名称（2023年５月８日まで）：狛・小野グローカル法律事務
所）
【事務連絡者氏名】 弁護士 小 野 雄 作
弁護士 谷田部 耕 介
【連絡場所】 東京都千代田区霞が関３－２－５
霞が関ビルディング５階
小野・谷田部グローカル法律事務所
（旧名称（2023年５月８日まで）：狛・小野グローカル法律事務
所）
【電話番号】 03(6550)8301
【縦覧に供する場所】 該当なし
(注１)本書中、アメリカ合衆国ドル（以下「米ドル」又は「ドル」という。）の円換算は、便宜上、2023年４月28日現在の株式会社三菱
UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値(１米ドル＝134.13円)によります。
(注２) 本ファンドは、ケイマン諸島の法律に基づいて設立されておりますが、ファンド株式は、米ドル建てです。以下の金額表示は別
段の記載がない限り米ドルをもって行います。
(注３) 本書の中で金額および比率を表示する場合の数字は四捨五入してあるため、合計の数字が一致しない場合があります。また、外
貨による表示された金額の日本円への換算は、本書の中でそれに対応する数字につき所定の換算率で単純計算のうえ、必要な場合
四捨五入してあります。従って、本書中の同一情報につき異なった円貨表示がなされている場合があります。
(注４) 本書中、「ファンド株式」または「クラスB4参加株式」とは、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号(改正
済))に定義される「外国投資証券」を意味し、「株主」とは、同法に定義される「投資主」を意味します。
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訂正有価証券報告書（外国投資証券）
１【有価証券報告書の訂正報告書の提出理由】
ファンドの2022年12月31日に終了した会計年度の財務書類の監査が完了し、監査報告書が発行されま
したので、令和５年６月30日に提出した有価証券報告書（以下「原報告書」といいます。）の関係情報
を訂正するものです。
２【訂正の内容】
別段の記載のない限り、訂正箇所は下線をもって示します。
第一部 ファンド情報
第１ ファンドの状況
１ 外国投資法人の概況
（１）主要な経営指標等の推移
＜訂正前＞
ファンドの直近５計算期間に係る主要な経営指標等の推移は以下のとおりです。下記の情報は、
第14期を除き、 各期の監査済財務書類に基づくものです。
※ 第14期の財務書類の監査は完了していないため、第14期の監査済数値については、監査が完了次第、訂正報告書により開
示いたします。
(単位：別段の記載を除き米ドル、括弧内は円換算額（単位：千円（ただし、１株当たりの金額については円））
バラック・ファンド SPC リミテッド －
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
自 2022年１月１日
自 2018年１月１日 自 2019年１月１日 自 2020年１月１日 自 2021年１月１日
至 2022年12月31日
至 2018年12月31日 至 2019年12月31日 至 2020年12月31日 至 2021年12月31日
（第14期）
（第10期） （第11期） （第12期） （第13期）
（未監査）
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＊
(注１)
営業収益
経常利益／
＊
(注２)
損失金額
＊
当期純利益／
損失金額
587,894,384
(注３)
出資総額
(78,854,274)
発行済株式総数（株）
クラスB1参加株式 2,035,323
クラスB2参加株式 461,761
クラスB3参加株式 8,301
クラスB4参加株式 24,746,392
587,894,384
純資産額
(78,854,274)
1,184,241,683
総資産額
(158,842,337)
１株当たり純資産額
257.53
クラスB1参加株式
(34,542)
（中 略）
94.73
クラスB2参加株式
(12,706)
86.71
クラスB3参加株式
(11,630)
0.78
クラスB4参加株式
(105)
１株当たり当期純利
(注４)
益／損失金額
N/A
クラスB1参加株式
N/A
クラスB2参加株式
N/A
クラスB3参加株式
N/A
クラスB4参加株式
分配総額 －
１株当たり分配金額 －
自己資本比率（％） 49.64
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自己資本利益率（％） ＊
（後 略）
＜訂正後＞
ファンドの直近５計算期間に係る主要な経営指標等の推移は以下のとおりです。下記の情報は、各
期の監査済財務書類に基づくものです。
(単位：別段の記載を除き米ドル、括弧内は円換算額（単位：千円（ただし、１株当たりの金額については円））
バラック・ファンド SPC リミテッド －
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
自 2018年１月１日 自 2019年１月１日 自 2020年１月１日 自 2021年１月１日 自 2022年１月１日
至 2018年12月31日 至 2019年12月31日 至 2020年12月31日 至 2021年12月31日 至 2022年12月31日
（第10期） （第11期） （第12期） （第13期） （第14期）
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68,118,914
(注１)
営業収益
(9,136,790)
経常利益／ △ 78,869,798
(注２)
損失金額 (△ 10,578,806)
△ 78,869,798
当期純利益／
損失金額
(△ 10,578,806)
556,066,685
(注３)
出資総額
(74,585,224)
発行済株式総数（株）
クラスB1参加株式 2,035,323
クラスB2参加株式 461,761
クラスB3参加株式 8,301
クラスB4参加株式 24,746,392
556,066,685
純資産額
(74,585,224)
663,634,106
総資産額
(89,013,243)
１株当たり純資産額
243.59
クラスB1参加株式
(32,673)
（中 略）
89.60
クラスB2参加株式
(12,018)
87.80
クラスB3参加株式
(11,777)
0.7346
クラスB4参加株式
(99)
１株当たり当期純利
(注４)
益／損失金額
N/A
クラスB1参加株式
N/A
クラスB2参加株式
N/A
クラスB3参加株式
N/A
クラスB4参加株式
分配総額 －
１株当たり分配金額 －
自己資本比率（％） 83.79
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自己資本利益率（％） △ 14.18
（後 略）
５ 運用状況
（３）運用実績
① 純資産等の推移
＜訂正前＞
直近３計算期間末および2023年４月末前１年以内における純資産等の推移は以下のとおりで
す。
１株当り純資産価格
総資産額 純資産総額
クラスB4参加株式
（米ドル建）
米ドル 千円 米ドル 千円 米ドル 円
第12期末
130
968,772,483 129,941,453 860,817,172 115,461,407 0.97
（2020年12月31日）
第13期末
114
832,472,464 111,659,532 726,936,483 97,503,990 0.85
（2021年12月31日）
第14期末
105
1,184,241,683 158,842,337 587,894,384 78,854,274 0.78
（2022年12月31日）
111
2022年５月末 1,211,098,712 162,444,670 657,087,756 88,135,181 0.83
111
1,204,201,498 161,519,547
６月末 657,095,676 88,136,243 0.83
111
７月末 1,207,138,254 161,913,454 625,054,066 83,838,502 0.83
111
８月末 1,187,129,800 159,229,720 625,041,416 83,836,805 0.83
111
９月末 1,174,217,569 157,497,803 625,007,355 83,832,237 0.83
111
10月末 1,176,189,869 157,762,347 623,473,610 83,626,515 0.83
106
11月末 1,182,505,964 158,609,525 595,323,561 79,850,749 0.79
105
12月末 1,184,241,683 158,842,337 587,894,384 78,854,274 0.78
105
2023年１月末 1,192,550,464 159,956,794 570,866,685 76,570,348 0.78
105
２月末 1,199,988,906 160,954,512 570,793,441 76,560,524 0.78
102
３月末 1,222,196,689 163,933,242 557,807,325 74,818,697 0.76
101
４月末 1,224,712,643 164,270,707 541,368,620 72,613,773 0.75
(注) 第12期末および第13期末の数値は、各期についての監査済財務書類に基づくものです。第14期末および各月末の数値は、各月
末の最終ファンド営業日（評価日）における管理事務代行会社による計算に基づく数値です 。１株当り純資産価格は、１セン
ト未満を四捨五入して表示しています。
＜訂正後＞
直近３計算期間末および2023年４月末前１年以内における純資産等の推移は以下のとおりで
す。
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１株当り純資産価格
総資産額 純資産総額
クラスB4参加株式
（米ドル建）
米ドル 千円 米ドル 千円 米ドル 円
第12期末
130
968,772,483 129,941,453 860,817,172 115,461,407 0.97
（2020年12月31日）
第13期末
114
832,472,464 111,659,532 726,936,483 97,503,990 0.85
（2021年12月31日）
第14期末
99
663,634,106 89,013,243 556,066,685 74,585,224 0.7346
（2022年12月31日）
111
2022年５月末 1,211,098,712 162,444,670 657,087,756 88,135,181 0.83
111
1,204,201,498 161,519,547
６月末 657,095,676 88,136,243 0.83
111
７月末 1,207,138,254 161,913,454 625,054,066 83,838,502 0.83
111
８月末 1,187,129,800 159,229,720 625,041,416 83,836,805 0.83
111
９月末 1,174,217,569 157,497,803 625,007,355 83,832,237 0.83
111
10月末 1,176,189,869 157,762,347 623,473,610 83,626,515 0.83
106
11月末 1,182,505,964 158,609,525 595,323,561 79,850,749 0.79
105
12月末 1,184,241,683 158,842,337 587,894,384 78,854,274 0.78
105
2023年１月末 1,192,550,464 159,956,794 570,866,685 76,570,348 0.78
105
２月末 1,199,988,906 160,954,512 570,793,441 76,560,524 0.78
102
３月末 1,222,196,689 163,933,242 557,807,325 74,818,697 0.76
101
４月末 1,224,712,643 164,270,707 541,368,620 72,613,773 0.75
(注) 第12期末、第13期末および第14期末の数値は、国際財務報告基準（IFRS）に準拠して作成された各期の監査済財務書類に基づ
くものです。各月末の数値は、各月末の最終ファンド営業日（評価日）に、ファンドの評価方針に従って、管理事務代行会社
によって計算された数値です 。１株当り純資産価格は、 第14期末を除き、 １セント未満を四捨五入して表示しています。
③ 自己資本利益率(収益率)の推移
＜訂正前＞
直近３計算期間について、収益率の推移は以下のとおりです。
収益率(％)
計算期間
クラスB4参加株式
第12期
－1.02
(2020年１月１日～2020年12月31日)
第13期
－12.37
(2021年１月１日～2021年12月31日)
第14期
－8.24
(2022年１月１日～2022年12月31日)
(注１) 収益率(％)＝100×(ａ－ｂ)／ｂ
ａ＝計算期間末の１株当り純資産価格(当該計算期間の分配金の合計額を加えた額)
ｂ＝当該計算期間の直前の計算期間末の１株当り純資産価格(分配落の額)
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１株当り純資産価格は、 第14期を除き、 監査済財務書類に基づきます。
＜訂正後＞
直近３計算期間について、収益率の推移は以下のとおりです。
収益率(％)
計算期間
クラスB4参加株式
第12期
－1.02
(2020年１月１日～2020年12月31日)
第13期
－12.37
(2021年１月１日～2021年12月31日)
第14期
－13.58
(2022年１月１日～2022年12月31日)
(注１) 収益率(％)＝100×(ａ－ｂ)／ｂ
ａ＝計算期間末の１株当り純資産価格(当該計算期間の分配金の合計額を加えた額)
ｂ＝当該計算期間の直前の計算期間末の１株当り純資産価格(分配落の額)
１株当り純資産価格は、監査済財務書類に基づきます。
第二部 外国投資法人の詳細情報
第１ 外国投資法人の追加情報
５ その他
④ 訴訟事件その他の重要事項
＜訂正前＞
本書提出前１年以内において、訴訟事件その他発行会社およびファンドに重要な影響を及ぼす
ことが予想される事実はありません。
新型コロナウイルス感染症の影響の結果として、ファンドの融資先企業のかなりの部分が、サ
プライチェーンの混乱や景気の悪化により、キャッシュ・フローおよび流動性の問題の兆候を示
し、融資先企業が借入金返済契約の不履行に陥ったことが、経営陣によって言及されています。
ファンドの取締役会は、ファンドのすべての株主が平等に扱われることが確保されるように、
ポートフォリオの価値を保護するため、2020年3月30日に、ファンドの株主の任意の買戻請求権
を停止しました。 停止日から本財務書類に署名する日までの間、取締役会は、投資者価値の維持
およびポートフォリオの資産ベースの保護を念頭に、ファンドの投資運用会社が、引続き、ファ
ンドの投資ポートフォリオの運用を行っていくことを確保しました。
取締役会は、投資運用会社からの助言に基づき、現時点では、停止の原因となった状況が短・
中期的（2022年６月29日（直近の年次財務書類の公表日）から少なくとも18ヶ月間）に解消する
可能性は低いと考えており、よって、停止は、少なくとも当該期間継続する可能性が非常に高
く、またそれ以上継続する可能性も予想されます。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「投売り(fire sale)」ではなく、 管理された 方
法で貸付金債権の実現化を目指します。このプロセスでは、時間をかけて資産を現金化していく
ことになります。
その後、ポートフォリオの出口戦略の一環として、強制償還の過程を通じ、分配可能な現金を
投資者に按分比例で返還 する 予定です。
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＜訂正後＞
本書提出前１年以内において、訴訟事件その他発行会社およびファンドに重要な影響を及ぼす
ことが予想される事実はありません。
新型コロナウイルス感染症の影響の結果として、ファンドの融資先企業のかなりの部分が、サ
プライチェーンの混乱や景気の悪化により、キャッシュ・フローおよび流動性の問題の兆候を示
し、融資先企業が借入金返済契約の不履行に陥ったことが、経営陣によって言及されています。
ファンドの取締役会は、ファンドのすべての株主が平等に扱われることが確保されるように、
ポートフォリオの価値を保護するため、2020年3月30日に、ファンドの株主の任意の買戻請求権
を停止しました。
投資運用会社は、その取締役会の同意を得て、ファンドを清算し、ポートフォリオの資産の秩
序ある現金化を確保することを決議しました。新経営陣によって、投資運用チームの焦点は活性
化され、より明確化されました。また現金化困難な資産について支援を受けるために、Kroll
Advisory LimitedからMike Cooke を任命したことも、チームに新たな次元の専門性と経験を加
えるものです。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「投売り（fire sale）ではなく、コントロール
された方法でローン債権の現金化を目指す方針です。しかしながら、清算プロセスは、時間を要
し、多くのアフリカ諸国における交渉と法的プロセスが資産の評価を複雑かつ困難にさせていま
す。キャッシュ・フローの正確な予測も困難となっており、時に投資運用会社の取締役会は、直
ちに投資者のためのキャッシュ・フローに充当すべきか、長期的な価値を維持すべきか、いずれ
を選択すべきか戦略上の判断に迫られることになります。
投資運用会社は、すべての融資について、可能な限り当初合意された返済条件が履行されるよ
うに、引続き、融資先企業およびカウンターパーティと共同で取り組んでいきます。
取引または融資先企業が当初の返済プロファイルまたは債務を履行できない場合、投資運用会
社は、取引相手方である融資先企業と共に、債務の条件またはテナー（期間）（また場合によっ
ては、その他の商業上の指標（金利、証券など））を変更することにより、ローンの再編を検討
し、調整後の返済条件が融資先企業によって履行可能なものとなり、融資先企業が原ローンの価
値を最適化する方法で債務の返済義務を継続して履行できるようにすることを目指して、資本の
保全を確保するために最善の努力を行います。提案されたすべての再編案は、投資運用会社の現
金化委員会に提出され、承認を得るものとします。発行会社の取締役会は、現金化委員会に出席
し、同委員会に提出された案件について意見を述べます。
取引または融資先企業が当初の返済条件を履行することができない場合で、かつ上記のとおり
企図された再編が不可能である場合、あるいは締結された再編がその後に失敗した場合または
ファンドのリスクの増加につながる場合または関連する現金化委員会によって承認されなかった
場合、投資運用会社は、次に以下を検討します：
(ⅰ) 担保権と担保の状態
(ⅱ) 現在および予測される市況を考慮した上で、担保権の行使を通じた未返済金額（ま
たはその一部）の回収可能性
(ⅲ) 当該措置を取ることに伴う関連費用・時間に対してファンドが得ることのできる利
益。かかる対抗要件の具備／執行の決定は、投資運用会社の現金化委員会に提示さ
れ、承認を得るものとします。
経営陣は、出口戦略プロセスの完了を2025年末と予想していますが、見直しや再編が完了して
いない融資先企業については、返済は2026年以降になると予測しています。これらは、投資運用
会社が原融資先企業との間の法律上の再編契約を完了次第、更新されます。本戦略の実施におい
て核となるのは、これらの原資産から可能な限り最短の時間で最大の価値を引き出すことができ
るか否かです。
ファンドの取締役会は、投資者の権利および持分の保護に完全にコミットしており、ファンド
の出口戦略が確実かつタイムリーなものとなるように投資運用会社と緊密に連携しています。こ
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れには、融資先企業からのローン回収、担保権の行使、および必要な場合には株主価値を維持す
るためのローンの再編が伴います。投資運用会社の取締役会は、ファンドがすべてのケースにつ
き 専門家からプロの助言を受けることを確保します。また、投資運用会社は、そのシステムおよ
び手続きが、株主保護を最大化するために要求されるコーポレート・ガバナンス手続きを遵守し
たものであると確信しています。
経営陣は、ファンドのライフサイクルの現段階において、透明性のある見通しを維持し、堅固
な基盤を提供することに専念します。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「投売り(fire sale)」ではなく、 コントロール
された 方法で貸付金債権の実現化を目指します。このプロセスでは、時間をかけて資産を現金化
していくことになります。その後、ポートフォリオの出口戦略の一環として、強制償還の過程を
通じ、分配可能な現金を投資者に按分比例で返還 していく 予定です。
これまで、ファンドの出口戦略の一環として、
・ 2021年度中、全クラスの参加株式の保有者に対し、2021年９月30日現在の各保有比率
に応じて合計20,000,000米ドルの強制償還金が支払われました。
・ 2022年度中、全クラスの参加株式の保有者に対し、2021年12月31日現在、2022年３月
31日現在および2022年６月30日現在の各保有比率に応じて合計92,000,000米ドルの強
制償還金が支払われました。
・ 2023年１月１日以降、全クラスの参加株式の保有者に対し、2022年12月31日現在およ
び2023年３月31日現在の各保有比率に応じて合計32,000,000米ドルの強制償還金が支
払われました。
第５ 外国投資法人の経理状況
１ 財務諸表
原報告書の該当情報が以下のとおり更新されます。
2022年12月31日終了会計年度の財務書類
① 以下に掲げるファンドの日本文の財務書類は、国際財務報告基準（IFRS）に準拠して作成され
たファンドの原文の財務書類を翻訳したものです。これは、「財務諸表等の用語、様式および
作成方法に関する規則」（昭和38年大蔵省令第59号）第131条第５項ただし書の規定の適用によ
るものです。
② ファンドの原文（英語）の財務書類は、外国監査法人等（公認会計士法（昭和23年法律第103
号）第１条の３第７項に規定する外国監査法人等をいう。）の監査を受けており、別紙のとお
り監査報告書を受領しています。
③ ファンドの原文の財務書類は、ファンドの基準通貨（米ドル）で表示されています。日本文の
財務書類には、主要な金額について円貨換算額が併記されています。換算は、便宜上、2023年
４月28日現在における株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値（１米ドル＝134.13
円）で行われています。なお、千円未満の金額は四捨五入されています。
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（１）貸借対照表
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
（バラック・ファンドSPCリミテッドの分離ポートフォリオ）
財政状態計算書
2022年12月31日現在
(米ドル表示)
2022年 2021年
米ドル 千円 米ドル 千円
注記
資 産
償却原価測定のローン債権 5 520,259,260 69,782,375 638,881,673 85,693,199
損益を通じた公正価値測定の
金融資産 5 94,144,762 12,627,637 128,633,455 17,253,605
現金および現金同等物 4 39,694,238 5,324,188 46,337,408 6,215,237
ブローカーに対する債権 4(a) 9,392,992 1,259,882 15,257,647 2,046,508
その他の債権 142,854 19,161 3,362,281 450,983
6
663,634,106 89,013,243 832,472,464 111,659,532
資産合計
負 債
負債
借入金 8(a) 84,771,430 11,370,392 93,634,723 12,559,225
買戻未払金 14 18,210,098 2,442,520 6,898,986 925,361
その他の未払金 8(b) 3,447,364 462,395 3,560,277 477,540
1,138,529 152,711 1,441,995 193,415
未払費用 7
負債合計（買戻可能参加株式の
107,567,421 14,428,018 105,535,981 14,155,541
保有者に帰属する純資産を除く）
買戻可能参加株式の保有者に
556,066,685 74,585,224 726,936,483 97,503,990
帰属する純資産
2023年６月29日付で取締役会により公表を授権され、当社を代表する下記の者により署名された。
（署 名） （署 名）
取締役 取締役
ミッチェル・アラン・バレット マイケル・ピアソン
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添付の注記は本財務諸表と不可分である。
（２）損益計算書
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
（バラック・ファンドSPCリミテッドの分離ポートフォリオ）
包括利益計算書
2022年12月31日に終了した年度
(米ドル表示)
2022年 2021年
米ドル 千円 米ドル 千円
注記
投資収益
91,917,632 12,328,912 113,181,355 15,181,015
受取利息 9(a)
損益を通じた公正価値測定の
金融資産に係る実現
2,172,690 291,423
公正価値(損)益 9(c) (6,863,742) (920,634)
損益を通じた公正価値測定の
金融資産に係る未実現
公正価値(損)益 9(c) (19,576,253) (2,625,763) (29,325,427) (3,933,420)
損益を通じた公正価値測定の
2,076,629 278,538 1,529,665 205,174
ローン債権に係る利益割当 9(b)
564,648 75,736 617,960 82,887
その他の収益 10
68,118,914 9,136,790 88,176,243 11,827,079
正味投資収益
費 用
16,249,650 157,366,365 21,107,551
121,148,509
予想信用損失の増加 5
1,815,781 16,438,634 2,204,914
13,537,473
運用報酬 17(a)
1,387,514 9,798,477 1,314,270
10,344,546
支払利息 11
262,651 2,937,459 394,001
1,958,184
その他の営業費用 12
146,988,712 19,715,596 186,540,935 25,020,736
営業費用合計
買戻可能参加株式の保有者に帰属
(78,869,798) (10,578,806) (98,364,692) (13,193,656)
する純資産の運用による減少
添付の注記は本財務諸表と不可分である。
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バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
（バラック・ファンドSPCリミテッドの分離ポートフォリオ）
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産の変動計算書
2022年12月31日に終了した年度
(米ドル表示)
2022年 2021年
米ドル 千円 米ドル 千円
買戻可能参加株式の保有者に帰属
726,936,483 97,503,990 860,817,172 115,461,407
する期首純資産
買戻可能参加株式の買戻支払金 (92,000,000) (12,339,960) (35,515,997) (4,763,761)
買戻可能参加株式の保有者に帰属
(78,869,798) (10,578,806) (98,364,692) (13,193,656)
する純資産の運用による減少
買戻可能参加株式の保有者に帰属
556,066,685 74,585,224 726,936,483 97,503,990
する期末純資産
添付の注記は本財務諸表と不可分である。
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
（バラック・ファンドSPCリミテッドの分離ポートフォリオ）
キャッシュ・フロー計算書
2022年12月31日に終了した年度
(米ドル表示)
2022年 2021年
米ドル 千円 米ドル 千円
注記
運用活動によるキャッシュ・フロー
運用に使用された現金 (14,931,009) (2,002,696) (18,758,133) (2,516,028)
15
78,053,364 10,469,298 42,398,043 5,686,850
償却原価測定のローン債権の減少
損益を通じた公正価値測定の金融資産
8,765,383 1,175,701 546,104 73,249
の減少/(増加)
3,219,427 431,822
その他の債権の(増加)／減少 (1,860,942) (249,608)
未払費用の(減少)／増加 (303,467) (40,704) (617,168) (82,781)
25,974,151 7,285,585 977,216
資金調達手取金 8(a) 3,483,913
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5,864,655 786,626
ブローカーに対する債権の(増加)/減少 (10,641,697) (1,427,371)
1,770,327 237,454
その他未払金の増加 (112,913) (15,145)
(42,141,717) (5,652,469) (25,222,968) (3,383,157)
調達資金の返済 8(a)
64,387,874 8,636,346
運用活動に使用された現金 (5,100,849) (684,177)
11,338,174 1,520,789 22,942,832 3,077,322
受取利息
1,359,944 182,409 1,419,399 190,384
受領した利益割当
(3,040,274) (407,792) (2,332,569) (312,867)
借入金支払利息
8(a)
運用活動から得られた／(に使用され
た)
74,045,718 9,931,752 16,928,813 2,270,662
正味キャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
(80,688,888) (10,822,801) (28,617,011) (3,838,400)
買戻可能参加株式の買戻支払金
14
財務活動(に使用された)／から得られ
た
(80,688,888) (10,822,801) (28,617,011) (3,838,400)
正味現金
現金および現金同等物の正味変動 (6,643,170) (891,048) (11,688,198) (1,567,738)
46,337,408 6,215,237 58,025,606 7,782,975
期首現在現金および現金同等物
39,694,238 5,324,188 46,337,408 6,215,237
期末現在現金および現金同等物
添付の注記は本財務諸表と不可分である。
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ
（バラック・ファンドSPCリミテッドの分離ポートフォリオ）
2022年12月31日に終了した年度の財務諸表に対する注記
１．組成および目的
バラック・ファンドSPCリミテッド（以下「当社」という。）は、ケイマン諸島において2008年９月24
日に非課税会社として設立され、ケイマン諸島会社法の規定に基づく分離ポートフォリオ会社
(Segregated Portfolio Company)として登録されたオープン・エンド型投資法人である。ケイマン諸島法
に基づく分離ポートフォリオ会社として、当社は、各分離ポートフォリオ間の資産および負債の法律上の
分離を利用して、分離ポートフォリオを運営することができる。2022年12月31日現在、当社は７つ（2021
年：７つ）の運用されている分離ポートフォリオを有しており、バラック・ストラクチャード・トレー
ド・ファイナンスは、当該分離ポートフォリオの１つである。
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ（以下
「ファンド」または「分離ポートフォリオ」という。）は、貿易金融取引において資産を担保に融資を提
供するマーケット・ニュートラルである。ファンドは、自己勘定のポジションを取らない。融資の対象と
なる貿易品には、一般的に、すべてのリスク資産保険および担保のモニタリングが組み込まれている。
ファンドの投資運用会社は、バラック・ファンド・マネジメント・リミテッド（以下「BFML」または
「投資運用会社」という。）であり、管理事務代行会社は、MUFGファンド・サービシズ（ケイマン）2リ
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ミテッド（2022年３月15日に終了）である。ファンドは、2022年３月15日に、ヴィストラ・オルタナティ
ブ・インベストメンツ（モーリシャス）リミテッドを新しい管理事務代行会社に任命した。
２．作成の基礎
財務書類の作成に採用された主たる会計方針は以下の通りである。
財務書類は、国際財務報告基準（以下「IFRS」という。）に従って作成される。財務書類は、取得原価
主義に基づき作成されている。
IFRSに沿った財務書類の作成には、一定の重要な会計上の見積りの使用が必要とされる。
また、財務書類の作成においては、ファンドの会計方針を適用する過程で経営陣の判断が要求される。
財務書類において高度な判断もしくは複雑さが要求される分野または仮定および見積りが重要となる分野
は、下記に開示されている。
新型コロナウイルス感染症後の影響により、経営陣は、ファンドの融資先企業のかなりの部分が、サプ
ライチェーンの混乱や景気の悪化により、キャッシュ・フローや流動性の問題の兆候を示し、融資先企業
が返済契約の不履行に陥ったことを指摘した。これらの問題は、継続企業として存続するファンドの能力
に重要な疑義を投げかけるような、継続企業に関する重要な不確実性の存在を示している。
ファンドの取締役会は、ファンドのすべての株主が平等に扱われることが確保されるように、ポート
フォリオの価値を保護するため、2020年3月30日より、株主の任意の買戻請求権を停止した。停止日から
本財務書類に署名する日までの間、取締役会は、ファンドの投資運用会社が、投資者価値の維持および
ポートフォリオの資産ベースの保護を念頭に、引続き、ファンドの投資ポートフォリオの管理を行ってい
ることを確保している。
取締役会は、投資運用会社からの助言に基づき、現時点では、停止の原因となった状況が短・中期的
（本財務諸表の署名日から少なくとも18ヶ月間）に解消する可能性は低いと考えており、よって、停止
は、少なくとも当該期間あるいはそれ以上継続する可能性が非常に高いことが予想される。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「fire sale (処分のための特価売却)」ではなく、コン
トロールした方法でローン債権の実現化を目指す方針である。このプロセスでは、時間をかけて資産を現
金化していくことになる。
その後、ポートフォリオの出口戦略の一環として、強制償還のプロセスを通じ、分配可能な現金を投資
者に比例配分で返還していく予定である。
経営陣は、ファンドのライフサイクルの現段階において、透明性のある見通しを維持し、堅固な基盤を
提供することに専念するものである。
重要な会計上の見積りおよび判断
ファンドは、次会計年度の資産および負債の報告金額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を行う。見積りお
よび判断は継続的に評価され、過去の経験や継続事業に関する重大な判断（現在の状況において合理的と
考えられる将来事象の予想を含む）に基づいて行われる。実際の結果は、これらの見積りと異なる可能性
がある。
判 断
見積りおよび基礎となる仮定は、継続的に見直される。見積りの修正は将来を見越して認識する。
会計方針の適用にあたり、財務諸表において認識する金額に最も重要な影響を与える判断に関する情報
は以下のとおりである：
金融資産の信用リスクが当初認識後著しく増加したかどうかを判断する基準の設定、予想信用損失
（ECL）の測定に将来予測情報を組入れる方法の決定、ECLの測定に使用するモデルの選択と承認。
仮定と見積りの不確実性
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重要な調整をもたらす重要なリスクのある仮定および見積りの不確実性に関する情報は以下のとおりで
ある：
金融商品の予想信用損失：回収可能なキャッシュ・フローを見積もる際に使用する重要な仮定や、将来
予測情報の組み込みを含む、ECL測定モデルへのインプットの決定。
損益を通じた公正価値測定の金融資産の公正価値：ローンの回収可能性などの観察不能なインプットの
使用。
３. 重要な会計方針
以下に記載の会計方針は、財務書類に表示されているすべての期間に対し一貫して適用されている。
投資収益
受取利息は、実効金利法を用いて、時間配分ベースで認識される。
実効金利法を用いた償却原価
実効金利法は、金融資産または金融負債の償却原価を算出し、関連する年度にわたり受取利息または支
払利息を割当てる方法である。実効金利とは、金融商品の予想残存期間（または場合により、それより短
い期間）を通じて、将来の現金支払額または受取額の見積額を、金融資産または金融負債の正味簿価まで
割引く率をいう。実効金利を算出する場合、ファンドは、当該金融商品のすべての契約条件を考慮して
キャッシュ・フローを見積もるが、将来の信用損失は考慮しない。
以下に記載する会計方針は、本財務書類に表示される全期間に対して一貫して適用されている。
信用が毀損している購入または自社組成金融資産（以下「POCI金融資産」という。）－当初認識時にお
いて信用が毀損している資産－については、ファンドは、当該金融資産のグロスの帳簿価額ではなく償却
原価に基づき計算される「信用リスクを調整した実効金利」を計算し、予想信用損失の影響を見積キャッ
シュ・フローに織り込む。算出には、実効金利の不可分の一部である契約当事者間で支払われまたは受領
されるすべての与信枠手数料およびドローダウン手数料、取引費用ならびにその他すべてのプレミアムま
たはディスカウントを含む。与信枠手数料およびドローダウン手数料の範囲は、支払金額の0.5％から
1.5％である。
受取利息は、以下の金融資産を除き、金融資産のグロスの帳簿価額に実効金利を乗じて算出される：
（a）POCI金融資産－元の信用リスク調整後実効金利が当該金融資産の償却原価に適用される
（b）POCI金融資産以外の当初認識後に信用が毀損した金融資産（「ステージ３」の金融資産）－利
息収益は、償却原価（つまり、予想信用損失引当金控除後）に実効金利を乗じて算出される。
利益割当
償却原価測定基準を満たしていない資産は、損益を通じた公正価値で測定される。当初測定後に損益を
通じた公正価値で測定される負債性金融商品に係る損益は包括利益計算書で認識し、それが発生した期間
のその他の利益／(損失)の中に純額で計上される。
運用報酬および成功報酬
投資運用会社は、ファンドの純資産価額の年率2.0％の固定報酬、およびLIBORに等しいハードル・レー
トを条件として、ファンドの純資産価額の年次増加分の20％の成功報酬を受領する。純資産価額における
年次の増加分がLIBORを下回る場合、成功報酬は支払われない。一旦ハードル・レートが超過されると、
成功報酬は運用実績全体に対し支払われる。固定報酬は、毎月算出され後から請求され、成功報酬は、四
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半期毎に算出され後から請求される。成功報酬は、定款に従って、管理事務代行会社によって決定される
純資産価額に基づいて計算され、監査人によって決定される監査済みの純資産価額には基づいていない。
監 査が完了した時点で、監査済みの純資産価額が、管理事務代行会社によって計算される年末の純資産価
額を下回った場合、当社は、成功報酬の過払い分をエスクロー勘定から引き落とす権利を有している。成
功報酬は、申込および買戻しの結果としての各会計年度中の元本の流入および流出に応じて適切な調整が
行われることを確保する方法により、算出される。運用報酬および成功報酬がファンドにおいて確定され
た場合、その支払いは投資運用会社の裁量による。
費 用
費用は、発生基準で、かつ関連する契約書に従い、包括利益計算書に計上される。
外国通貨換算
(a) 機能通貨および表示通貨
ファンドの財務諸表に含まれる項目は、アメリカ合衆国ドル（以下「米ドル」という。）を使用して測
定される。経営陣は、米ドルが、ファンドが営業する主要な経済環境を最も良く表す通貨であると考えて
いる。ファンドは、その表示通貨としても米ドルを採用している。米ドルは、投資家基盤の主要通貨であ
るため、機能通貨であると決定されている。
(b) 取引および収支
当期中に発生した外貨建て取引は、取引日における実勢為替レートにより米ドルに換算される。外貨建
ての資産および負債は、年度末の実勢為替レートにより米ドルに換算される。外貨取引による損益は、包
括利益計算書において認識される。当該取引の決済ならびに会計期間末の為替レートによる外貨建て金融
資産および金融負債の換算による決済は、包括利益計算書において認識される。外貨建ての公正価値によ
り測定される非貨幣性項目は、当該公正価値が決定される日の為替レートを用いて換算される。
金融商品
金融資産
金融商品は、ある企業に金融資産を生じさせ、別の企業に金融負債または持分商品を生じさせる契約で
ある。
(a) 分類および当初測定
IFRS第９号は、金融資産、金融負債および非金融項目を売買する契約の認識および測定に関する要件を
規定している。ファンドは、その金融資産を、IFRS第９号に規定された以下の測定区分に分類する。
・当初認識後に公正価値で測定されるもの（その他の包括利益を通じてか損益を通じてかを問わな
い。）、および
・償却原価法により測定されるもの
分類は、金融資産およびキャッシュ・フローの契約条件を管理するための企業のビジネス・モデルに依
拠する。金融資産が償却原価法またはその他の包括利益を通じた公正価値（FVOCI）で分類され測定され
るためには、残存する元本金額について「元本および利息の支払いのみ（SPPI）」であるキャッシュ・フ
ローを発生させる必要がある。この査定は、SPPIテストと呼ばれ、個々の金融商品の段階で行われる。
金融資産を運用するファンドのビジネス・モデルは、ファンドがキャッシュ・フローを生み出すために
その金融資産をいかに運用するかに関するものである。ビジネス・モデルは、キャッシュ・フローが、契
約上のキャッシュ・フローの回収、金融資産の売却またはその両方により生じたものか否かを決定する。
当初の認識時に、ファンドは、金融資産を公正価値により測定し、また損益を通じた公正価値による測定
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ではない金融資産の場合は公正価値に当該金融資産の取得に直接的に起因する取引コストを加算して測定
する。
ビジネス・モデルが、契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することであるか、ま
たは契約上のキャッシュ・フローを回収して当該資産を売却することである場合、ファンドは、金融商品
のキャッシュ・フローが元本と利息の支払いのみを表しているかどうかを評価する（「SPPIテスト」）。
この評価を行うにあたり、ファンドは、契約上のキャッシュ・フローが当該融資の取り決めと一致してい
るかどうか、すなわち、利息には、当該融資の取り決めと一致する、貨幣の時間的価値、信用リスク、そ
の他の当該融資リスクへの対価および利益率のみが含まれるか否かを検討する。契約上の条件が、基本的
な融資の取り決めと一致しないリスクやボラティリティへのエクスポージャーをもたらす場合、当該金融
資産は損益を通じて公正価値で分類・測定される。
(b) その後の測定
・償却原価法による金融資産
キャッシュ・フローが元本および利息の支払いのみである契約上のキャッシュ・フローの回収目的
で保有される資産は、償却原価法により測定される。金融資産からの受取利息は、実効金利法を用
いて受取利息に含められる。認識中止により発生する損益は、直接に包括利益計算書において認識
され、認識中止による利益／(損失)として包括利益計算書に表示される。予想信用損失は、包括利
益計算書において別個の項目として表示される。償却原価法によるファンドの金融資産には、ロー
ン債権、関係当事者に対するローン債権、その他の債権、ブローカーに対する債権ならびに現金お
よび現金同等物（現金価値による）が含まれ、当初認識後に以下の通り測定される：償却原価法に
より測定される金融資産は、当初認識後、実効金利法を用いた償却原価法により測定され、予想信
用損失控除後の金額で表示される。
・損益を通じた公正価値による金融資産
償却原価またはFVOCIのいずれの基準も満たさない資産は、損益を通じた公正価値で測定される。
当初認識後に損益を通じた公正価値で測定される負債性投資に係る利益もしくは損失は、包括利益
計算書において認識される。これらの金融資産からの受取利息は、実効金利法を用いて「受取利
息」に含まれる。
現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書の表示において、現金および現金同等物は、手元現金、金融機関への要求払
預金、当初の満期が３カ月以下で、既知の金額の現金に容易に転換可能であり、かつ価額の重大な変動リ
スクにさらされていないその他の短期かつ高流動性投資証券を含む。
関係当事者に対するローン債権
関係当事者に対するローン債権は、実効金利法を用いた償却原価法で測定し、予想信用損失を控除した
金額で認識する。
ブローカーに対する債権
ブローカーに対する債権は、金融機関における利用可能な現金を表し、財政状態計算書において損益を
通じた公正価値で認識する。当社は、当社に代り担保を清算する特別目的会社を用いている。価格リスク
は、融資先企業を代理する当社と金融機関マッケリー銀行との間で締結されたヘッジ契約を通じて最小化
されている。当社は、ヘッジ取引においてデリバティブ・リスクを取らないので、当社に損益は発生しな
い。
関係当事者
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主要な経営幹部とは、企業の活動を計画し、指揮し、統制する権限と責任を直接的または間接的に有す
る者をいい、取締役（執行取締役であるか否かを問わない。）も含まれる。ファンドの非業務執行取締役
は、主要な経営幹部に分類される。詳細は、注記17(f)を参照のこと。
(c) 予想信用損失
ファンドは、償却原価法で測定された現金および現金同等物、その他の債権、ブローカーに対する債権
および関係当事者に対するローン債権のうち、当初の認識から信用リスクが著しく増加していないものを
除き、残存期間ECLに相当する額で損失引当金を測定する。関係当事者に対するローン債権はリストラク
チャリングが行われ、ファンドは、毎月、返済を受領している。
ファンドは、償却原価法により計上されている負債性商品に伴う予想信用損失を、将来予測ベースで査
定している。適用される予想信用損失手法は、信用リスクの著しい増加があるか否かに依拠する。
ファンドには、予想信用損失モデルの対象となる金融資産が４種類ある。
・償却原価によるローン債権
・関係当事者に対するローン債権
・ブローカーに対する債権
・その他の債権
・現金および現金同等物
当初認識以降信用リスクが著しく増加していない信用エクスポージャーについては、ECLは、向こう12
カ月間に発生する可能性のあるデフォルト事由により生じる信用損失について引当られる（12ヵ月間
ECL）。当初認識以降信用リスクが著しく増加した信用エクスポージャーについては、デフォルトのタイ
ミングにかかわらず、当該エクスポージャーの残存期間にわたり予想される信用損失につき、貸倒引当金
が要求される（残存期間ECL）。信用減損金融資産は、将来の見積りキャッシュ・フローに悪影響を及ぼ
す一もしくは複数の事象が既に発生している金融資産である。
ステージ３ローンに関する回収可能性の評価
ステージ３ローンの回収可能性の査定についての説明は注記５を参照のこと。
IFRS第９号の要件に対処するためにファンドが採用した主要な判断および仮定は、以下の通りである。
信用リスクの著しい増加（「SICR」）
以下の要素がSICRを決定する時に検討される。
・融資先企業の営業する環境における規制、ビジネス、財務および／または経済上の条件の著しい不
利益な変化
・リストラクチャリングが実際に行われている、または予想されること
・実融資先企業の業績が実際に悪化している、または悪化が予想されること
・デフォルト・リスクの増大が予想される担保価値の重大な変動
・買掛金／ローンの返済が理由なく滞るなど、キャッシュ・フロー／流動性問題の早期的兆候がみら
れること
SICRの査定は、将来予測情報を組み入れており、融資先企業のレベルにおいて定期的に行われる。SICR
の特定に使用される基準は、独立の信用リスク・チームにより監視され、その適切性が定期的に検証され
る。
ポートフォリオに含まれる融資先企業は伝統的な与信供与を受けることが一般的にできないため、ファ
ンドは、当該融資先企業に代替的な信用ソリューションを提供する。したがって、融資先企業は代替ソ
リューションを必要とし、伝統的な銀行融資を受ける借手集団より頻繁に再編を必要とする可能性があ
る。
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デフォルトおよび信用減損資産の定義
ファンドは金融商品を、以下の場合にデフォルト状態にあると定義している。
１．融資先企業が支払い基準を充足できる見込みが低い場合で、これは融資先企業が重大な財務困難状態
にあることを示している。以下はその例である。
・融資先企業が長期にわたり延滞中である場合
・融資先企業が支払不能である場合
・融資先企業が財務制限特約条項に違反しており、違反を是正する努力が成功していない場合
・融資先企業の破産の可能性が差し迫ってきた場合
・融資先企業がその与信枠返済においてデフォルト状態にある場合
２．投資運用会社が、融資の対象となる貿易品を現金化するため、またはファンドの貸付金の回収のため
他の機関への売却用として資産を再編するために、ファンドのための担保権が設定された融資先企業
へ介入する権利を行使する場合。
上記の基準は、ファンドが保有するすべての金融商品に適用されており、内部の信用リスク管理目的で
使用されるデフォルトの定義と一致している。デフォルトの定義は、ファンドの予想損失の計算全体にお
いて、デフォルト確率（「PD」）、デフォルト時エクスポージャー（「EAD」）およびデフォルト時損失
率（「LGD」）の計算モデルにおいて一貫して適用されている。
ECLの測定 － インプット、仮定および見積り技法の説明
ECLは、信用損失を確率的に加重して見積もったものである。ECLは、契約に従って支払われる契約上の
キャッシュ・フローと、ファンドが受け取ることが予想されるすべてのキャッシュ・フローとの差額を、
当初の実効金利で割り引いたものである。予想されるキャッシュ・フローには、保有する担保の売却によ
るキャッシュ・フローや、契約条件と不可分であるその他の信用補完が含まれる。
ECLは、当初の認識以降に信用リスクの著しい増加が発生しているか否か、または資産が信用減損して
いるか否かにより、12カ月または残存期間ベースの何れかで測定される。予想信用損失は、デフォルト率
（ PD ）、デフォルト時エクスポージャー（借入残高）（ EAD ）およびデフォルト時損失率（ LGD ）の割引後
の結果であり、以下の通り定義される。
・ PDは、融資先企業が、向う12カ月（以下「12M PD」）においてまたは債務の残存期間（Lifetime
PD）にわたって、（上記「デフォルトおよび信用減損資産の定義」に従って）その金融上の債務
について債務不履行状態に陥ってしまう確率を表す。
・ EADは、現在のエクスポージャーに基づく。これは、ファンドが通常、特定の目的のために、モニ
タリングが可能な、コミットメントなしの与信枠やローンを提供するためである。融資先企業が
当該与信枠から再度の支払いを要求する時が、支払の条件が満たされているか、必要な担保が提
供されているかを確認するための信用介入ポイントとなる。
・ ファンドは、ファンドによる介入ポイントを必要としない、当座借越タイプのリボルビング与信
枠を提供していないので、EADの計算において、残存する未引出与信枠を含まない。上記にかかわ
らず、顧客に提供されている少数のコミットメント付の与信枠がある。この場合、与信枠が年度
末に全額引き出されていない場合、ファンドは、ECLの算出において、EADではなく与信枠限度額
を使用する。
・ LGDは、デフォルトに陥ったエクスポージャーに関してファンドが予想する損失の範囲を表す。
LGDは、カウンターパーティーの種類、請求権の種類および優先順位、担保またはその他の信用補
完の利用可能性により異なる。LGDは、デフォルト時エクスポージャー１単位当りの損失の割合を
百分率で表したものである。
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ECLは、各見直し日において、個々のエクスポージャーのPD、LGDおよびEADを推計して決定される。ECL
は、これら３つの要素を乗じて決定される。
残存期間PDは、現在の12カ月PDにS＆P満期プロファイルを適用して算定される。満期プロファイルは、
当初認識時からローンの残存期間にわたり、ポートフォリオにおいてデフォルトがどのように進むかを見
る。満期プロファイルは、S＆Pから提供される過去の観察データに基づくものであり、同一のポートフォ
リオおよび信用格付帯のすべての資産は同一と仮定している。S＆Pモデルは、過去の分析により裏付けら
れる。
ファンドのために記録された12カ月と残存期間のEADは、現在のエクスポージャーを使用する。何故な
ら、ファンドは、コミットメントなしの与信枠を提供しており、それらにおいては、条件が充足されてい
ない場合または融資先企業もしくは取引の信用の質が悪化した場合にファンドは融資を実行しないことが
できるという条件を継続的な引出しの条件としているためである。
将来の予測経済情報は、格付（PD）および損失率（LGD）に当該貸付金に関する一般的な見通しが反映
されることを確保することにより、PDおよびLGDに黙示的に含まれている。ECLの計算の基礎となる仮定
－ 担保価値の変動の推移など － は、定期的に監視され検討される。当期中に行われた見積り技法およ
び重要な仮定に、重大な変更はなかった。
LGDのオーバーライド（書換え）
LGDのオーバーライドは、通常、短期的な性質を持つ運転資本与信枠や、担保が得られないより低いLGD
のタームローンに使用される。これらの与信枠は通常、より迅速に実現可能な担保物（在庫および／また
は売掛債権）によってサポートされている。従って、経営陣はエクスポージャーの種類に応じて、LGDを
20％～50％と考えている。
ECL査定に組み込まれた将来の予測情報
SICRの査定およびECLの算出はともに、将来の予測情報を組込んでいる。将来の予測情報、その関連経
済変数およびPD、EADおよびLGDに対する付随的影響は、金融商品により異なる。この過程においては、専
門家の判断が適用される。ファンドのマクロ経済的見通しは、融資先企業の信用格付けに組込まれてお
り、また個々の融資先企業について考慮された将来の経済的予測情報を含む。従って、信用格付けは、融
資先企業について、将来の経済・事業状況に関するファンドの予測に基づき調整されたリスクを反映して
いる。各融資先企業に割当てられたLGDに対しては、既存の市況を反映するPDおよびECLを算定するため
に、ある時点の市場データに基づく追加の調整が行われる。
予想信用損失への将来予測の影響の感応度分析
経営陣は、融資先企業の段階での、経済状況の将来予測に対する予想信用損失の感応度を評価・検討し
た。S＆Pの信用格付には将来予測情報が組み込まれている。この加重は、信用リスクの著しい増加の判定
ならびにその結果としての個々の融資先企業の予想信用損失の測定の両方に反映されている。従って、経
済状況の将来予測の影響は、各融資先企業の予想信用損失総額に組み込まれており、全体の予想信用損失
から強調したり分離したりすることはできない。
ファンドは、金融商品の信用リスクが当初認識後に著しく増加しているか否かの評価とECLの測定の両
方に将来の情報を組み込んでいる。ファンドは、３つの経済シナリオを作成している。すなわち、中心と
なるシナリオとなるベース・ケース、1つのアップサイド・シナリオ、1つのダウンサイド・シナリオであ
る。考慮した外部情報には、政府機関や金融当局、超国家的機関が発表した経済データ・予測、精選した
民間や学界の予測が含まれる。
2022年
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マクロ経済要素 ベース・ケース アップサイド ダウンサイド
％ ％ ％
GDP成長率 17.24 21.55 12.93
エネルギー指標 (41) (27.78) (54.22)
非エネルギー指標 (20.47) (15.35) (25.59)
2021年
マクロ経済要素 ベース・ケース アップサイド ダウンサイド
％ ％ ％
GDP成長率 17.45 21.82 13.09
エネルギー指標 (9.58) 0.87 (20.03)
非エネルギー指標 (13.32) (7.49) (19.15)
(d) 金融資産の修正
ファンドは、顧客に対するローンの契約上のキャッシュ・フローを再交渉またはその他修正することが
ある。この場合、ファンドは、新しい条件が当初の条件と実質的に異なるか否かを評価する。この評価を
行うに際して、ファンドは、以下の要因を検討する：
・ 借り手が財政的に困難な状況にある場合、修正が単に契約上のキャッシュ・フローを借り手が支払
えると予想される金額まで減少させるか否か。
・ ローンのリスクプロファイルに実質的な影響を与えるプロフィットシェア型／エクイティベース型
のリターンなど、実質的に新しい条件が導入されるか否か。
・ 金利の大幅な変更
・ ローンの額面通貨の変更
・ ローンに関連する信用リスクに著しい影響を与える担保、その他のセキュリティ、信用補完の導
入。
条件が実質的に異なる場合、ファンドは、当初の金融資産の認識を中止し、「新しい」資産を公正価値
で認識し、その資産の新しい実効金利を再計算する。その結果、再交渉の日は、予想信用損失の計算の目
的上（信用リスクの著しい増加が生じたかどうかを判断する目的も含む）、当初認識の日とみなされる。
ただし、ファンドは、特に、当初合意した支払を行うことができない債務者の主導によって行われた再交
渉の場合、新しく認識された金融資産が当初認識時に信用が毀損されているとみなされるか否かも評価す
る。帳簿価額の差異も、認識の中止による利得または損失として包括利益計算書に認識する。条件が実質
的に異ならない場合、再交渉または修正は認識の中止とはならず、ファンドは、当該金融資産の修正後の
キャッシュ・フローに基づいてグロスの帳簿価額を再計算し、損益の修正額を包括利益計算書で認識す
る。新しいグロスの帳簿価額は、修正後のキャッシュ・フローを当初の実効金利（信用が毀損している購
入または自社組成金融資産の場合は信用リスク調整後の実効金利）で割り引くことにより再計算される。
金融資産の修正が予想信用損失の計算に与える影響については、注記５に記載している。
ECLは、条件が修正される前に計算される。
ディストレスト債権のリストラクチャリング
当該リストラクチャリングには、返済期限の延長措置、返済の休止および返済の免除が含まれる。再編
の方針およびその実行は、経営陣の判断において、返済が継続される可能性が最も高いことを示す指数ま
たは基準に基づく。これらの方針は、継続的に見直される。再編は、タームローンを適用する。
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ディストレスト債権ではない債権のリストラクチャリング
ファンドが、ディストレスト状態にはない与信契約の再スケジューリングを行う場合、契約上のキャッ
シュ・フローが顧客との間で交渉される。新しい契約の下で正味の現在価値が異なる場合、利益または損
失の修正額を認識する。この損失は予想信用損失の中に含まれる。
修正が重要ではなく、当初資産の認識中止に至らない場合、修正後の当該資産のデフォルト・リスク
は、報告日に査定され、当初認識時の元の条件に基づくリスクと比較される。ファンドは、修正された資
産のその後の返済状況を監視する。ファンドが、再編後に信用リスクが著しく改善されたと判断する場合
は、当該資産はステージ３またはステージ２（残存期間ECL）からステージ１（12カ月ECL）へと移され
る。
(e) 信用減損状態の解消
ローン債権が信用減損状態にある（つまりステージ３にある）ことの要因となった状況がまだ存在する
か否かを判断するために、継続的な評価が必要となる。返済期間が四半期またはそれより長い期間を条件
とする金融資産の場合、ステージ３からの金融資産の再分類は、現金化委員会による評価の後に行われる
場合があり、当該評価は、契約の支払い条項の順守に加え、定性的要素も検討する。定性的要素には、特
約の順守および既存の金融資産の条項の順守を含む。
ローン債権がもはやSICR基準を充たさないと判断された場合、当該金融資産は、ステージ２からステー
ジ１へと見越的に戻される。この移動は、2022年および2021年12月31日終了年度には生じていない。
(f) 償却方針
ファンドは、回収のためのあらゆる現実的な努力をし尽くした上で合理的な回収の見込みがないとの結
論に至った場合には、金融資産の全額の引当金を計上する。合理的な回収の見込みがないことを示唆する
指標には、(ⅰ)エンフォースメント（法の執行）活動の中止、および(ⅱ)ファンドの回収方法が担保の処
分であり、担保の価値が、全額回収の合理的な見込みがない場合、を含む。
ファンドがローンを回収するためにあらゆる実行可能な法律上の措置を尽くし、ファンドの現金化委員
会がこれ以上の回収の見込みはないと助言した時にのみ、ファンドは資産を全額償却する。
ファンドは、法的に債権を有している金額について引続き回収する努力をしているが、全額回収の合理
的見込みがないことにより一部の金額について引当金を計上している。信用リスク緩和後の正味の影響額
は0米ドル（2021年：0米ドル）であった。
ファンドは、まだエンフォースメント活動の対象である金融資産につき、全額の引当金を計上する場合
がある。2022年12月31日に終了した年度中に償却された当該資産の契約上の残高は、 8,405,332米ドル
（2021年：7,331,447米ドル）であった。エンフォースメント／裁判所の判決および資産の差し押さえを
通じた回収が試みられたが、会社が清算されたこと、または訴訟費用が回収による経済的利益を上回るこ
となどにより、経営陣は、全額の引当を行い、これらを全額償却している。
(g) 認識の中止
金融資産（または、適用ある場合、金融資産の一部または類似の金融資産のファンドの部分）は、主と
して以下の場合に認識を中止される。
・ 資産からキャッシュ・フローを受領する権利が期限切れとなった場合、または
・ ファンドが、資産からキャッシュ・フローを受領する権利を譲渡した場合、またはその受領した
キャッシュ・フローの実質的に全てを「パススルー」契約に基づき重大な遅滞なく第三者へ支払う
義務を負っている場合で、(a)ファンドが当該資産の実質的に全てのリスクおよびリワードを譲渡
しているか、または(b)ファンドは当該資産の実質的に全てのリスクおよびリワードの譲渡も保持
もしていないが、当該資産の支配権を譲渡している場合。
ファンドが資産からキャッシュ・フローを受領する権利を譲渡するかまたはパススルー契約を締結する
場合、ファンドは、ファンドが所有のリスクおよびリワードを保持しているか否か、またどの程度保持し
ているかを評価する。当該資産の実質的にすべてのリスクおよびリワードの譲渡も保持もしておらず、当
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該資産の支配権も譲渡していない場合、ファンドは、譲渡された資産をその継続的な関与の程度で引続き
認識する。その場合、ファンドは、関連する負債も認識する。譲渡された資産および関連する負債は、
ファ ンドが保留する権利および義務を反映したベースにおいて測定される。譲渡された資産に対する保証
という形式による継続的な関与は、当該資産の当初簿価とファンドが返済を要求される可能性のある対価
の最大金額のうちいずれか低い方で測定される。
金融負債
(a) 分類および当初測定
金融負債は、当初認識時に、損益を通じた公正価値または償却原価法により測定される金融負債として
分類される。すべての金融負債は当初、公正価値により認識され、ローンおよび借入金および未払債務の
場合、直接的に起因する取引費用を控除する。ファンドの金融負債は、未払費用、未払ローン、その他の
未払債務および買戻価格により買戻可能な参加株式の保有者に帰属する資産で構成される。
(b) その後の測定
未払債務は、報告期間後12カ月以内に支払期日が到来しない場合を除き、流動負債として表示される。
それらは、当初はその公正価値により認識され、その後は実効金利法を用いて償却原価法により測定され
る。
(c) 認識の中止
金融負債は、当該負債に基づく義務が免責されまたは取消されまたは失効した場合に、認識を中止す
る。既存の金融負債が同一の貸し手からの大幅に異なる条件の別の負債に交換された場合、または既存の
金融負債の条件が著しく変更された場合、そうした交換または変更は、当初の負債の認識中止および新規
の負債の認識として取扱われる。各々の簿価の差異は、包括利益計算書で認識する。
現金および現金同等物
現金および現金同等物には、手元現金、要求払預金、当初の満期が3カ月以内のその他の短期高流動性
投資が含まれる。
ローン債権
ローン債権は、該当するローン契約において特定されている実行日に認識し、同じローン契約において
特定されている返済日に認識を中止するが、返済日に関する条件を調整した追加の契約が優先される場合
はこの限りではない。
ローン債権は、当初は、公正価値に取引費用を加えて認識される。ローン債権は、その後、実効金利法
を用いて償却原価から予想信用損失を控除して測定される。
ローンおよびその他未払債務
ローンおよびその他未払債務は、当初は公正価値により認識され、その後、実効金利法を用いて償却原
価により計上される。
売却およびレポ取引
バラックは、その財務活動の一環としてレポ取引を締結している。参加契約に基づき譲渡されるローン
は、借入金として開示される。レポ取引に基づき譲渡される原ローンについては、ファンドによる認識は
中止されない。買付価格と売却価格の差異は、金利として扱われ、実効金利法を用いて計上される。
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買戻可能参加株式
ファンドは、４つのクラスの買戻可能参加株式（B1、B2、B3およびB4）を発行しており、保有者は、そ
の選択によりファンドに買戻しを請求することができる。株式クラスは、同一の権利を有するが、ロック
アップ期間（B2に関し３年間）等の条件が異なる。クラスB3買戻可能参加株式またはクラスB4買戻可能参
加株式にはロックアップ期間はない。４つの株式クラスの中で、B1株式のみがアイルランド証券取引所へ
上場されていたが、この上場は、実際には株式の取引が行われない技術的な上場であった。その後、ファ
ンドの出口戦略に鑑み、当該株式の上場は廃止された。当該株式は、2022年12月31日現在金融負債と分類
されている。
買戻可能参加株式の保有者は、３カ月前の書面通知により、ファンドの純資産価額の比例持分割合に等
しい現金を対価として各取引日にファンドに買戻しを請求することができる。ファンドの純資産価額は、
該当する評価日におけるファンドの全ての資産から全ての負債を差引いた額に等しく、株式クラスに帰属
する。評価日は、各月の最初の営業日である。買戻可能参加株式は、株主がその株式の買戻しをファンド
に請求する権利を行使したと仮定した場合に年度末の日に支払われることになる買戻金額で計上されてい
る。買戻可能参加株式は議決権を有さず、異なる複数のクラスで発行することができる。買戻可能参加株
式は、発行時または買戻時のファンドの１株当り純資産価格に基づく価格により発行され、または買戻さ
れる。
前受出資金
前受出資金は、12月１日より後で、翌年１月１日より前に受領された申込みである。申込みは、当該月
の最初の日のみ有効である。
2022年１月１日時点で強制適用されている基準および既存基準の改正
2022年１月１日に開始する年次期間について強制適用となる基準、基準の改正または解釈で、ファンド
の財務諸表に重要な影響を及ぼすものはない。
2022年１月１日後に強制適用となるが、早期適用を行っていない新しい基準、改正および解釈
2022年１月１日後に開始する年次期間について強制適用となる新しい基準、基準の改正または解釈がい
くつかあるが、本財務諸表の作成においては早期適用を行っていない。いずれも、ファンドの財務諸表に
重大な影響を及ぼすことは予想されない。
４. 現金および現金同等物
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
銀行預金 20,125,708 13,171,261
17,540,450 28,137,917
定期預金
2,028,080 5,028,230
要求払預金
39,694,238 46,337,408
現金および現金同等物は、現金価値により測定される。これは、概ね公正価値に等しいとみなされる。
現金および現金同等物は、ステージ１に分類される。
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制限付現金
上記およびキャッシュ・フロー計算書に開示されている現金および現金同等物には、スタンビック銀行
に保管されている 2,209米ドル （2021年：4,084米ドル）が含まれており、規制上の制限の対象となってい
るため、ファンドによる一般的使用はできない。
4(a). ブローカに対する債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
9,392,992 15,257,647
12月31日現在残高
上記は、ファンドの銀行口座において利用可能な現金に関連するものであり、ある融資先企業に代り鉄
鉱石の時価をヘッジするために使用される。当期末以降、上記残高の全額のドローダウンが行われた。
５. ローン債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
ローン債権の総額－償却原価 1,015,016,462 1,020,895,698
(494,757,202) (382,014,025)
予想信用損失
520,259,260 638,881,673
94,144,762 128,633,455
ローン債権の総額－損益を通じた公正価値
614,404,022 767,515,128
ローン債権の総額－償却原価で測定された
信用リスクに対する最大エクスポージャー 1,015,016,462 1,020,895,698
共同出資契約を通じてその全額が軽減されている
(78,553,440) (93,634,723)
信用リスク・エクスポージャー
936,463,022 927,260,975
ローン債権の総額－損益を通じた公正価値で測定
94,144,762 128,633,455
された信用リスクに対する最大エクスポージャー
共同出資契約を通じてその全額が軽減されている
(6,217,990) －
信用リスク・エクスポージャー
87,926,772 128,633,455
ファンドが負担する可能性のある信用損失の
1,024,389,794 1,055,894,430
最大エクスポージャー
借入金は、共同で出資される取引に関連するものである。ファンドが負うリスクおよびリターンは、参
加契約の一部として、実質的に、共同出資者との間で按分比例されて反映される。参加証書は、すべての
商業上および法律上の条件が合意された場合、実行される各融資について両当事者により署名される。
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バラック・ファンドＳＰＣリミテッド(E35219)
訂正有価証券報告書（外国投資証券）
共同出資契約は、ローン債権総額に対するECLの測定において信用軽減／補完として査定されている。
ファンドは、償却の時点で共同出資者に対する負債の認識中止を行うので、ローンの総額のうちのこれら
の 部分に関する信用損失は、共同出資者により負担される。共同出資されたローンの認識中止を検討した
が、契約以外に受領された支払いのためパススルー基準が充足されなかったので、ローンの認識中止は行
われなかった。
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
合計
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
2022年
信用損失に対するファンドの最大エ
19,267,151 66,944,959 850,250,912 936,463,022
クスポージャー－償却原価
(217,917) (3,515,469) (491,023,816) (494,757,202)
ECL
共同出資者による軽減およびECL控
19,049,234 63,429,490 359,227,096 441,705,820
除後の正味エクスポージャー
ステージ３
投資運用会社
による
合計
契約の違反 延滞ローン
介入権の行使
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
2022年
信用損失に対するステージ３の最大
664,063,840 124,269,523 61,917,549 850,250,912
エクスポージャー－償却原価
(355,646,713) (78,490,521) (56,886,582) (491,023,816)
ECL
共同出資者による軽減およびECL控
308,417,127 45,779,002 5,030,967 359,227,096
除後の正味エクスポージャー
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
合計
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
2021年
信用損失に対するファンドの最大エ
48,843,976 76,764,027 801,652,972 927,260,975
クスポージャー－償却原価
(2,207,314) (4,031,096) (375,775,615) (382,014,025)
ECL
共同出資者による軽減およびECL控
46,636,662 72,732,931 425,877,357 545,246,950
除後の正味エクスポージャー
ステージ３
投資運用会社
による
合計
契約の違反 延滞ローン
介入権の行使
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
2021年
信用損失に対するステージ３の最大
621,186,012 801,652,972
120,130,246 60,336,714
エクスポージャー－償却原価
(248,435,568) (76,856,301) (50,483,746) (375,775,615)
ECL
共同出資者による軽減およびECL控
372,750,444 43,273,945 9,852,968 425,877,357
除後の正味エクスポージャー
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各ステージの定義
・ ステージ１ －当初認識時以降、信用リスクが著しく増加していないか、報告日現在、信用リスクが低い
金融商品が含まれる。これらの資産については、顧客による契約通りの返済および12ヵ月
間の予想信用損失（ECL）を認識する。
・ ステージ２ －当初認識時以降、信用リスクが著しく増加している（ただし、報告日現在の信用リスクが
低いものはこの限りではない）が、予想信用損失の客観的証拠は存在しない金融資産が含
まれる。これらの資産については残存期間ECLを認識する。この分類には、再編成された資
産も含まれる。
・ ステージ３ －報告日現在、減損の客観的証拠が存在する金融資産が含まれる。これらの資産は、法的執
行もしくは売却が可能な担保がある場合は延滞ローンに分類され、返済および特約の遅延
による契約違反に分類される。
ステージ３ローンに対する回収可能性の評価
契約の違反
財務制限条項の違反があった融資先企業に対しては、投資運用会社は、通常、顧客と協力して違反を是
正するためのさまざまな手段を模索する。これは、以下の目的のための債務のリストラクチャリングを意
味する可能性がある。
A. 実際の返済条件をより適切にし、信用委員会に異なる形で提示できた可能性のある実際の取引サ
イクルと一致させること。
B. 信用委員会でローンを承認した時点から大幅に変更された基準がある場合、顧客が営業する経済
環境の推定される変化を考慮して、特約条項を調整すること。
以下のリストは詳細なものであるが、ローンの回収可能性において最も重要なことは、これらの違反が
是正されるよう顧客に適切な支援を提供できるようにし、また、貿易取引がリスクにさらされないように
し、また、ローンと利息の返済だけでなく、ファンドと融資先企業の関係強化を促進する顧客の持続可能
性が確保されるように、事業から十分な利益を生み出すために将来の貿易取引構造を改善することを目指
して、それぞれの顧客に合わせた対応がなされることである。
この分類に含まれる主な顧客は以下のとおりである。
・ 融資先企業１は、肥料メーカーで、アフリカへの販売のための化成肥料製品の取引を目的として設立
された融資枠である。同社は、国際的な商社グループのメンバー会社であり、顧客グループの段階で
締結された当社に対する保証書によって担保されている。同社は、アフリカのみならず世界的にも最
大手の農業商社の一つである。投資運用会社は、2021年以降、当融資先企業とその保証人に対して返
済を求め、また同時に当融資先企業との間で和解交渉に取り組んできた。2023年４月に和解契約が締
結され、2023年６月末までに最終の分割支払分が返済される予定である。STFのための和解金は、
40,938,952米ドルである。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分およびECLを除
き、51,260,363米ドル（2021年：44,591,331米ドル）である。なお、当期末以降、当融資先企業から
19,162,913米ドルの返済があった。
・ 融資先企業２は、南アフリカの亜鉛やその他の金属品の資金調達に使用される融資枠である。当該資
産と株主に関しては、いくつかの法的問題と環境リスクがあり、現在、現金化委員会がこれに対応し
ている。主な回収ルートは、残りの資本支出資金を提供し、当該資産を運営する意思のある戦略的
パートナーと共同することである。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分および
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ECLを除き、32,072,228米ドル （2021年：29,148,148米ドル）である。当期末以降、当融資先企業か
らの返済はない。
・ 融資先企業３は、コンゴにおいて定評ある金融機関と共に組成したシンジケート団による前払融資枠
である。再編契約では、年３回の貿易品の輸送が行われ、その収益がファンドに対する返済に充てら
れる。再編・返済計画は現段階では順調である。返済計画は約３年を要する見込みである。当融資先
企業は、2023年に当該契約の条件を履行することが見込まれる。2022年12月31日現在のエクスポー
ジャーは、共同出資者分およびECLを除き、29,943,212米ドル（2021年：42,505,175米ドル）であ
る。なお、当期末以降、当融資先企業から2,757,243米ドルの返済があった。
・ 融資先企業４は、アフリカのエクスポージャーであり、主に政府をオフテイカーとするためソブリ
ン・リスクを伴う。ザンビア政府は債務を認識しているが、和解契約は完了されておらず、交渉は継
続中である。2022年３月、当融資先企業との間で再編契約が合意され、変更後の再表示済債務承認書
に基づく債務の全額をカバーするため、アラブ首長国連邦のティアワン（Tier１）銀行によって、当
社に対する銀行保証が発行されることになった。当該銀行保証は大幅に遅れており、投資運用会社
は、返済予定額を回収するために法的手続きを開始している。2022年12月31日現在のエクスポー
ジャーは、共同出資者分およびECLを除き、28,645,677米ドル（2021年：28,642,930米ドル）であ
る。なお、当期末以降、当融資先企業からの返済はない。
・ 融資先企業５は、新興市場国のヘルスケア、アパレル、食品、パーソナル商品のセクターに投資する
企業グループの持株会社である。投資運用会社は、2023年中に当該事業のプライベートセール／IPO
を行うことによって回収可能であると考えている。2022年第４四半期には、マクロ経済予測がマイナ
スと予想された中で評価額が下方修正され、小売りセクターにおけるリセッション予測と、豪ドルの
対米ドル為替レートの下落を反映して、8.5％のマルチプル（投資尺度）が使用された。2023年２
月、顧客の取締役会において、当該資産からより多くの価値を引き出すべく他の回収手段を探るため
様々な検討が行われた。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分とECLを除き、
28,100,000米ドル（2021年：47,266,577米ドル）である。当期末以降、当融資先企業からの返済はな
い。
・ 融資先企業６は、ケニアのグループからのエクスポージャーであり、投資運用会社は、主に銀行であ
る他の主要な貸付人と共に出口策を構築しようとしている。ベーカー・ティリーが、各回収オプショ
ンを評価し、すべての関係当時者のための出口戦略を調整するために任命されている。ケニアの選挙
後、事業買収への一定の関心もあるが、まだ検討中である。2022年12月31日現在のエクスポージャー
は、共同出資者分とECLを除き、25,597,248米ドル（2021年：40,093,661米ドル）である。当期末以
降、当融資先企業からの返済はないが、ケニアの経済環境の悪化により追加的ECLを引き上げてい
る。
・ 融資先企業７は、ギニアのボーキサイト鉱山の建設のための運転資金に充当される優先債務である。
同鉱山は、主に中国のオフテイカーに製品を販売している。同鉱山は、ボーキサイト価格の暴落のた
め、保守管理状態に置かれていた。最近の市場価格と見通しが好転したことから、同鉱山を保守管理
状態から解除し、回収を持続させる長期的契約を条件として鉱山を再稼働させることが合意された。
ローンの回収は、オペレーションからのフリーキャッシュフローからとなり、まずは2023年の利息の
返済に充て、その後は元本の返済に充てる。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者
分とECLを除き、15,213,329米ドル（2021年：13,113,633米ドル）である。当期末以降、当融資先企
業からの返済はない。
・ 融資先企業８は、ガーナとブラジルに搾汁工場を有する果汁加工・販売業者である。製品は主にヨー
ロッパに販売され、主な保管倉庫はロッテルダムにある。同社は、主に濃縮果汁を製造し、滅菌容器
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に包装している。この案件は現金化委員会に提出され、３年を目途とするローンの再編計画の下、返
済は、同事業からのフリーキャッシュフロー、既存の運転資金の借り換え、追加の資本注入または
ファ ンド株式の経営陣によるバイアウトから行うことが合意された。2022年12月31日現在のエクス
ポージャーは、共同出資者分およびECLを除き、13,992,545米ドル（2021年：11,738,989米ドル）で
ある。当期末以降、当融資先企業からの返済はなく、現在、法律上、調印に向けた再編契約のレ
ビューが行われている。
・ 融資先企業９は、マダガスカル国内でバニラを集荷し、キュアリング（発酵・乾燥の過程）を行い、
販売する会社であり、モーリシャスに倉庫施設と持株会社を置いている。バニラは小規模農家から購
入され、購入者の要求に応じて等級分けされる。このエクスポージャーを清算するための和解計画が
合意され、両当事者によって署名された。ローンは、2025年６月までに全額返済される予定である。
2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分とECLを除き、10,214,806米ドル（2021
年：12,962,544米ドル）である。当期末以降、当融資先企業から406,435米ドルの返済があった。
・ 融資先企業10は、南アフリカで設立された会社で、低品位の磁鉄鉱を高品位の精鉱に加工して、中国
の顧客に輸出するための選鉱プラントを建設することを目的としている。資金調達の問題により、当
融資先企業は、2019年から事業救済措置の対象となっていたが、資金調達と資本再編を経て2021年初
めに解除された。当融資先企業該は事業を再開しており、キャッシュ・フローは、ウォーターフォー
ル方式で充当される予定である。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分および
ECLを除き、9,688,570米ドル（2021年：8,943,336米ドル）である。当期末以降、当投資先企業から
の返済はない。
・ 融資先企業11は、電子デバイスのメーカーで、南アフリカの有名ブランドのための製品を幅広く製造
している。同社は、その全生産能力を電子デバイスの生産に充てているが、製品ラインの拡大を目指
している。しかしながら、Covid-19によるロックダウンと南アフリカ・ランドの下落により著しい悪
影響を受けた結果、投資運用会社が再編手続きに着手した。当融資先企業からは、165百万南アフリ
カ・ランドの返済が交渉され、投資運用会社は、株式のオフロードには時間がかかり、取引を伴うこ
とを考慮し、これに同意した。ファンドのための和解金は、6,617,376米ドルである。2022年12月31
日現在のエクスポージャーは、7,900,042米ドル（2021年：9,779,573米ドル）である。当期末以降、
当融資先企業からの返済はない。
・ 融資先企業12は、アフリカのエクスポージャーであり、主に政府をオフテイカーとするためソブリ
ン・リスクを伴う。投資運用会社は、現在、同顧客に対する法的措置を追求しており、返済計画につ
いて解決策を見出すべく政府と共同で取り組んでいる。2022年12月31日現在のエクスポージャーは
7,802,163米ドル（2021年：7,788,497米ドル）である。当期末以降、当融資先企業からの返済はな
い。
・ 融資先企業13は、タンザニアの原油のために使用される融資枠である。エクスポージャーの大部分は
全額返済されているが、残額が存在し、回収にはさらなる努力が必要である。当融資先企業は、和解
契約を交渉している。タンザニアにおいて法的手続きを通じて債権を追求することは極めて困難であ
るため、商業上の解決がベターである。取引チームは、当社の貸付債権を売却する戦略を進めてお
り、関心を持つ何件かの当事者と交渉する機会を模索している。2022年12月31日現在のエクスポー
ジャーは7,706,706米ドル（2021年：7,309,921米ドル）である。当期末以降、当融資先企業からの返
済はない。
・ 融資先企業14は、南アフリカを拠点とする石炭の採掘・取引業者で、主に輸出に特化している。本件
については、株主と事業者が採掘権について争っているため、いくつかの法的問題がある。これは、
残存資産のうち、再編が必要となる数少ない資産の一つである。2022年12月31日現在のエクスポー
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ジャーは7,403,958米ドル（2021年：14,885,926米ドル）である。当期末以降、当融資先企業からの
返済はない。
投資運用会社による介入権の行使
融資先企業との交渉は、状況により必ず成功するとは限らず、またエクスポージャーにバリュー・アッ
ト・リスクが存在する場合、投資運用会社は、投資を実行し回収するために事業へ介入する権利を行使す
ることを追求する。これは、投資者へのベネフィットおよび利回りを生み出すために、事業の運営面を引
き継ぎ、秩序ある方法で清算することを意味する。このような行動は、株式に設定された質権の行使、ま
たは株式を取得してSPVを通じて売却することを意味し、ほとんどの場合、資本の保全を確保しつつ取引
から最大限の利益を得るために、期間、リソース、および追加の資本を必要とする。投資運用会社は、顧
客が営業していた実際の環境を考慮して、投資の回収のために可能な限り最善のルートを模索するが、か
かる行動は、状況に応じて随時調整される可能性がある。
・ 融資先企業15は、セネガルの石炭火力発電所に関連するエクスポージャーである。返済およびプロ
ジェクトの完成の遅れにより、質権設定された株式の対抗要件具備の措置がとられた。ファンドのた
めの計画は、プロジェクトの実際の発電量を360メガワットまで拡大することにより価値を最大化
し、基本的には流動性イグジットを目指して投資家に販売することであった。2023年３月、発電所を
投資家に売却するための和解契約が成立した。ファンドに対する最初のトランシェはすでにファンド
の口座に支払われている。ファンドのための和解金は23,056,429米ドルである。最終の分割支払額は
2023年9月末が期限となっている。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分を除
き、32,440,283米ドル（2021年：30,731,056米ドル）である。当期末以降、当融資先企業から
13,179,013米ドルの返済があった。
・ 融資先企業16は、南アフリカを拠点とする石炭の加工・取引業者で、南アフリカの電力のほぼ100％を
賄う同国最大の電力会社であるEskomにエネルギーを供給することを主な事業としている。毎月定期
的な返済があるが、別の類似会社との合併によって、次の四半期からの返済額は増加する見込みであ
る。この目的は、ファンドにとって最大限の価値を引き出した上で第三者へ売却し、ファンドの債務
を整理していくことである。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、共同出資者分を除き、
10,638,719米ドル（2021年：9,272,889米ドル）である。当期末以降、当融資先企業から460,872米ド
ルの返済があった。
・ 融資先企業17は、鉄鉱石に関連するエクスポージャーである。当社は、担保を確保するために当該低
品位品を占有し、より多くの実現価値を引き出すために、FE成分を増加させるための選鉱プラントに
投資した。製品の引き渡しは、主に中国のオフテイカーを対象としている。2022年の鉄鋼市場は、市
場価格の下落に加え、主に陸上・海上両方の輸送費の値上りを要因とする販売コストの上昇により、
非常に厳しい年となった。その結果、利鞘が縮小し、2022年の在庫処分の際の時価評価額がマイナス
となり、未処分の在庫の時価評価額もマイナスとなった。2023年下半期に向けた鉄鉱石の見通しの一
つに価格の安定化があるが、現在、大量の鉄鉱石製品と港湾在庫の増加が見られる。現在、通常より
低い需要により、主流貨物の価格は市場外でディスカウントされている。当社の見解では、この製品
過多と価格低迷は長くは続かず、第３四半期末から第４四半期初めにかけて価格は安定してくると見
ている。中国政府は、市場に対して多くの刺激策を投入することでマクロ経済の見通しの改善を図る
政策を強化しており、世界水準に沿った利上げを拒絶していることは、不動産業界および一般経済全
体に恩恵を与えるものと言える。2022年12月31日現在のエクスポージャーは、公正価値損失控除後で
77,220,992米ドル（2021年：109,033,975米ドル）である。当期末以降、ファンドは2,500,000米ドル
の返済を受領している。
不履行ローン
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これらのローンは、通常、投資額と利息を回収するためにほぼすべての解決策を講じたものの、合意に
至らなかった融資先企業である。これらの融資先企業は、当初の金額を部分的に支払う予定であったが、
残念ながらいくつかの理由で残額の償却を続けることができず、残された唯一の選択肢は、法律上の償還
請求権であり、投資運用会社は個人財産または保証の強制執行のいずれかについて判決を得ることを試み
ることになる。このルートは時間がかかるため、法律手続の費用が残額の回収の利益を上回る場合、償却
の段階が検討される。2022年12月31日終了年度についての当該延滞ローンは、予想信用損失控除後で
5,030,967米ドル （2021年：9,852,968米ドル）であった。なお、当期末以降の返済はない。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
１月１日現在予想信用損失（「ECL」） 382,014,025 231,979,107
償却されたローン* (8,405,332) (7,331,447)
121,148,509 157,366,365
ECLの増加
494,757,202 382,014,025
12月31日現在ECL
* 償却されたローン 8,405,332米ドル （2021年：7,331,447米ドル）には、実際の取引ファシリティからの残余額がある６件（2021
年：６件）の融資先企業が含まれており、当該残額についてはローンを補完する担保は存在しなかった。これらのローンは、
全額が予想信用損失として会計処理された。経営陣は、訴訟費用が経済的利益を上回ることから、これ以上の回収は極めて困
難であると考えている。
共同出資部分を除くグロスのローン残高
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
残存期間
12ヵ月 信用減損
にわたる 合計
予想信用損失 金融資産
予想信用損失
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
48,843,976 76,764,027 801,652,972 927,260,975
2022年１月１日現在期首残高
2,181,266 9,909,290 69,474,379 81,564,935
共同出資者を除く利息収益
(12,279,773) － －
信用減損金融資産への移動 12,279,773
STFに移された金融資産* － － － －
STFから移された金融資産* － － － －
77,590,265 12,645,581
自社組成金融資産 20,839,315 111,075,161
(40,567,673) (37,474,085)
返済された金融資産 (96,990,959) (175,032,717)
(77,624) － (8,327,708) (8,405,332)
償却
19,267,151 66,944,959 850,250,912 936,463,022
2022年12月31日現在期末残高
共同出資部分を除くグロスのローン残高
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
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残存期間
12ヵ月 信用減損
にわたる POCI 合計
予想信用損失 金融資産
予想信用損失
(米ドル) (米ドル) (米ドル) （米ドル） (米ドル)
2021年１月１日現在
876,280,466
期首残高 75,475,506 96,453,749 665,244,228 39,106,953
共同出資者を除く
84,906,564 － 102,230,286
利息収益 7,961,557 9,362,165
信用減損金融資産
への移動
(11,408,582) (1,638,817) 52,154,352 (39,106,953) －
STFに移された
金融資産*
－ － － － －
STFから移された
金融資産*
－ － － － －
自社組成金融資産
107,847,900 － 41,416,365 － 149,264,265
返済された金融資産
(131,032,406) (27,413,070) (34,737,120) － (193,182,596)
FVTPLに移された
金融資産
－
－ － － －
償却
(7,331,447)
－ － － (7,331,447)
2021年12月31日現在
期末残高 48,843,976
76,764,027 801,652,972 － 927,260,975
* 分離ポートフォリオ間の移動があった金融資産は、最終の純資産価額で計上されているので、損益は認識していない。
共同出資契約を通じて全額について軽減されている信用リスク・エクスポージャー
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
残存期間
12ヵ月 信用減損
にわたる 合計
予想信用損失 金融資産
予想信用損失
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
2022年
１月１日現在期首残高 (14,253,630) (17,149,458) (62,231,635) (93,634,723)
8,857,912 － 69,695,528 78,553,440
12月31日現在期末残高
(5,395,718) (17,149,458) 7,463,893 (15,081,283)
共同出資額の増加／(減少)
2021年
（42,405,142)
１月１日現在期首残高 － (61,701,056) (104,106,198)
14,253,630 62,231,635
17,149,458 93,634,723
12月31日現在期末残高
(28,151,512) 17,149,458
530,579 (10,471,475)
共同出資額の増加／(減少)
予想信用損失
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
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訂正有価証券報告書（外国投資証券）
残存期間
12ヵ月 信用減損
にわたる 合計
予想信用損失 金融資産
予想信用損失
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
2,207,314 4,031,096 375,775,615 382,014,025
2022年１月１日現在期首残高
共同出資者を除く利息収益 26,086 401,492 34,769,995 35,197,573
信用減損金融資産への移動 (4,945,120) － 4,945,120 －
バラック・ストラクチャード・
トレード・ファイナンス・セグ
リゲーテッド・ポートフォリオ
－ － － －
に移された金融資産
バラック・ストラクチャード・
トレード・ファイナンス・セグ
リゲーテッド・ポートフォリオ
－ － － －
から移された金融資産
ECLの増加／(減少) 3,152,554 (2,011,451) 86,821,199 87,962,302
自社組成金融資産 743,213 1,094,332 1,235,038 3,072,583
返済された金融資産 (888,506) － (4,195,443) (5,083,949)
FVTPLに移された金融資産 － － － －
(77,624) － (8,327,708) (8,405,332)
償却
217,917 3,515,469 491,023,816 494,757,202
2022年12月31日現在期末残高
融資残高は、期首のポジションから期末のポジションへ直接に調整されている。
予想信用損失
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
残存期間
12ヵ月 信用減損
にわたる POCI 合計
予想信用損失 金融資産
予想信用損失
(米ドル) (米ドル) (米ドル) （米ドル） (米ドル)
2021年１月１日現在
2,832,697 231,979,107
5,370,666 213,481,054 10,294,690
期首残高
共同出資者を除く利息
40,806,014 41,544,417
収益 246,769 491,634 －
信用減損金融資産への
移動 (2,943,344) 14,308,319 －
(1,070,285) (10,294,690)
ECLの増加／(減少) 8,686,508 697,946 132,290,034 － 141,674,488
10,494,602
自社組成金融資産 2,180,200 － 8,314,402 －
返済された金融資産 (8,795,516) (1,458,865) (26,157,130) － (36,411,511)
－ － －
(7,267,078) (7,267,078)
償却
2021年12月31日現在の
2,207,314
4,031,096 375,775,615 － 382,014,025
期末残高
融資残高は、期首のポジションから期末のポジションへ直接に調整されている。
ステージ間の移動の理由
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2022年にファンドは、財務制限条項の違反および契約条件の非履行を原因として、「12ヵ月間のECL」
4,945,120 米ドル（2021年：2,943,344米ドル）および「残存期間にわたるECL」 ０ 米ドル（2021年：
1,070,285米ドル）を「信用減損金融資産」に移動した。
非上場有価証券は、当社の分離ポートフォリオの主要事業活動である農産物貿易金融および食品関連取
引を対象とした資産担保債券により構成されている。契約上、こうした取引は、レポ金融取引または仕組
運転資本貸付契約または貸出基準額（borrowing base）仕組与信枠、ブリッジ金融およびタームローンの
形式により設定される。担保は、貿易品、固定資産および質権設定された株式の形を取る可能性がある。
標準的なレポ契約に基づいてファンドが取得した担保は、融資先企業が所定の買戻価格に基づくすべての
リスクとリワードを保持しており、融資先企業は認識を中止する基準を満たしていないため、ファンド
は、当該担保を認識しない。レポ金融取引または仕組運転資本貸付契約または貸出基準額仕組与信枠、ブ
リッジ金融は、融資先企業のリスク（短期と長期の両方の可能性がある）を考慮した希望する取引利回り
に基づいて計算される。そのため、これらの取引は、現物株式や債務者の譲渡などの浮動担保の形式によ
る担保付の資金調達取引とみなされ、ローン債権に分類される。金利は年率５％から30％の範囲で、
1,015,016,462米ドル （2021年：1,020,895,698米ドル）の各借入契約の期間について複利計算される。こ
のローン債権は償却原価で測定される。
ファンドは、格付（デフォルト確率／PD）およびデフォルト時損失率（「LGD」）の目的上、スタン
ダード・アンド・プアーズ（「S＆P」）中小企業（「SME」）モデルを適用する。ファンドのポートフォ
リオにはいくつかの種類の融資先やローンが含まれているが、SMEモデルがポートフォリオの大部分に適
合し、最も適していると投資運用会社は考えており、格付けされる融資先についてS＆Pが公表するものと
同様の結果が得られると予想されるため、投資運用会社はSMEモデルを選択した。ローンのポートフォリ
オを格付けするための投資運用会社の選択肢は、投資運用会社が購入したS＆P SMEモデルのような格付モ
デルを購入するか、あるいはポートフォリオのデフォルトに関する投資運用会社の過去の経験に基づき社
内モデルを開発するかのいずれかであった。あいにく、投資運用会社は、そのような実行可能または許容
できるモデルを開発するための統計的に有意な融資先のポートフォリオやデフォルトの履歴を持っていな
い。
PDの目的において、S&P SMEモデルには定量的な側面と定性的な側面がある。定量的な部分では、投資
運用会社は、入手可能な最新の財務情報、できれば監査済みの財務書類または経営勘定からモデルに財務
情報を取り込む。そのためには、モデルに項目をどのように入力するかを決定するために、財務インプッ
トを正しく理解する必要がある。損益計算書と財政状態計算書は通常、すべての項目が入力されるが、
EBITDA（利払前・税引前・原価償却前利益）、負債および株主資本などの重要項目は、モデルによって特
定の負債比率の計算に使用され、最終的に格付けが決定される。投資運用会社は、融資先をモデルに入力
する際に、モデルの必須フィールドである産業と国の指標を入力しなければならない。また、このモデル
にはソブリン介入オーバーレイが組み込まれており、これは、融資先の格付けがリスクのある国の格付け
よりも高い場合にのみ適用される。この場合、融資先の格付けは、国の格付けに合わせて数ノッチ下げら
れる可能性がある（ただし、国の格付けを上限とするものではない）。格付けは、特定の状況下におい
て、保証会社、保険会社またはオフテイカーに基づいてなされる。
LGDの目的において、投資運用会社は、ローンの情報とファシリティに関連する担保をモデルに取り込
む。モデルのこの部分では、ファシリティのランク（優先、劣後）が関連し、優先、同順位および／また
は劣後するローンの金額が留意される。このモデルでは、各ローンの担保をアップロードすることに加え
て、他の同順位のローンに設定されている担保も入力する必要がある。担保の性質に応じて、担保の価額
がインプットされる。運転資本（在庫、売掛金）については、請求書毎の全額および契約に応じた売掛金
（例：売掛金は90日未満、特定の売掛金のみ）を入力する。運転資本の額が監査済みの財務書類に基づく
ものではない場合は、有形固定資産などの資産については、最新の独立した評価を使用する。
モデルから最終的に出力されるのは、CCC-からAAAまでの格付けとLGD比率である（例えば、格付はBＢ
+、LGDは20％）。この情報は通常、信用アナリストが入力し、組織内の２名の上級信用独立メンバーのう
ちの１名がチェック、検証、承認する。
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チーム内の２名の上級信用独立メンバーは、格付けおよび／またはLGDが公正もしくは妥当でないと判
断した場合、モデルをオーバーライドすることができる。ほとんどの場合、これらのオーバーライドに
よっ て、格付けおよび／またはLGDはより保守的な数値に調整されている（すなわち、ECLの増加）。
６. その他の債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
関係当事者に対する債権（注17(a)(v)および17(c)） 21,519 3,282,364
その他の債権* 94,148 65,480
27,187 14,437
費用の前払
142,854 3,362,281
* その他の債権は、不履行ローンの債務者について法務費用が発生すると予想する法律事務所に対す
る保証金である。この金額は、費用が発生するまでの間、ファンドに対する債権とされる。
その他の債権は、償却原価法により測定される。その他の債権に関するECL引当金の金額は重要ではな
いため、予想信用損失は認識していない。この額は、概ね公正価値に等しいとみなされる。
７. 未払費用
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
運用報酬 967,230 1,316,350
82,400
監査報酬 144,560
34,165
管理事務代行報酬 16,599
取締役の報酬 － 5,937
ブローカー報酬 － 1,233
プライシング代理人報酬 7,640 1,910
2,500 －
FATCAおよびCRS報酬
1,138,529 1,441,995
未払費用は、償却原価法により測定される。この額は、概ね公正価値に等しいとみなされる。2022
年12月31日終了年度の監査報酬ならびにFATCAおよびCRS報酬を除き、上記の未払金は当期末以降に
返済された。2022年12月31日終了年度の未払金は、2023年中に全額決済された。
８. 借入金その他未払金
ａ）借入金
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
17,668,862 46,818,690
融資先企業１
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融資先企業２ 25,643,347 27,018,870
3,515,067 3,758,440
融資先企業３
3,405,557 3,405,557
融資先企業４
9,214,424 －
融資先企業５
融資先企業６ 1,131,734 －
融資先企業７ 2,728,000 －
融資先企業８ 2,721,490 －
18,742,949 12,633,166
未払利息
84,771,430 93,634,723
共同出資者に対する未払金
借入金は、共同で出資される取引に関連する条件を定める契約である。ファンドが負うリスクおよびリ
ターンは、参加契約の一部として、実質的に、共同出資者との間で按分比例されて反映される。参加証書
は、すべての商業上および法律上の条件が合意された場合、実行される各融資について両当事者により署
名される。共同出資の詳細については、注記５を参照のこと。借入金は 償却原価で測定される。2022年
12月31日に終了した年度の共同出資残高に対する予想信用損失引当金は 47,300,025米ドル （2021年：
25,572,661米ドル）である。
共同出資に関する詳細は注記５．を参照のこと。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
１月１日現在借入金 93,634,723 104,106,198
資金調達手取金 25,974,151 7,285,585
調達資金の返済 (42,141,717) (25,222,968)
借入金に対する請求利息 10,188,383 9,798,477
(2,884,110) （2,332,569)
借入金に対する支払利息
84,771,430 93,634,723
12月31日現在借入金
ｂ）その他未払金
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
保証金* 2,761,626 2,678,763
前受収益 44,332 429,086
641,406 452,428
代理人に対する債権
3,447,364 3,560,277
* 保証金は、期限到来時にローンを返済できないことを理由に融資先企業2社について受領した保険
金請求に関連するものである。現在、当該融資先企業から全額を回収するための訴訟が進行中であ
る。この債権額は、ローン債権の最終的な決済をもってローンの返済として処理される。
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９. 投資収益
（a）投資収益
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
償却原価測定のローン債権に係る受取利息 91,561,363 112,519,217
融資枠手数料 264,754 569,135
私募受取利息 89,515 8,197
組成手数料 2,000 6,900
－ 77,906
サービス報酬
91,917,632 113,181,355
金融資産の創設に関連する融資組成手数料部分は、実効金利ベースで貸付の期間にわたり償却される。
金利は、関連する資金調達契約毎に年率 ５％から30％ （2021年：５％から30％）の間である。
（b）利益割当
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
損益を通じた公正価値測定の金融資産からの利
2,076,629 1,529,665
益割当
ファンドは、融資金額に対する利益割当としてリターンの一定比率を取得する。ファンドは現在、貿易
品が販売された際に合計 35％ （2021年：35％）の利益分配を得ている。利益分配は、アラブ首長国連邦で
設立された会社である融資先企業との間で締結した各貿易品の取引について計算される。
（c）損益を通じた公正価値測定の金融資産に関する公正価値利益
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る
未実現(損)益の純変動 (19,576,253) (29,325,427)
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る
(6,863,742) 2,172,690
実現利益
(26,439,995) (27,152,737)
上記は、損益を通じた金融資産に分類される取引に係る公正価値利益に関連している。注記18.11
を参照のこと。
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10. その他の収益
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
割戻し収益* － 97,042
564,648 520,918
その他の収益**
564,648 617,960
* 割戻し収益はクラスB3参加株式に関連している。クラスB3はユーロ・ベースであるが、クラスB1
およびクラスB2に組み込まれているのと同一の特性を継承しているため、リターンは一貫性があ
ると考えられる。ファンドは通貨変動を緩和するために割戻し収益／割戻し費用を適用する。
** その他の収益には、関連する契約に基づく融資先企業からのロイヤルティおよび配当収入に関
連する 563,415米ドル （2021年：508,592米ドル）が含まれている。
11. 支払利息
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
4,293,801
融資先企業１ 5,735,122
融資先企業2 4,305,381 4,049,455
1,745,364
その他の支払利息* 1,245,056
－ (1,231,156)
償却された支払利息**
10,344,546 9,798,477
* その他の支払利息は、注記８（借入金）に記載の 700,000米ドル （2021年：600,000米ドル）を上限
としたファンドのその他の共同出資者に関連している。
** 2022年度に、共同出資者に対する合意された決済金額の一部として、支払利息 0米ドル （2021年：
1,231,156米ドル）が償却された。
12. その他の営業費用
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
専門家報酬および法務報酬 956,879 1,241,009
256,836
管理事務代行報酬* 220,640
保険料*** 145,811 151,546
264,432
監査報酬 144,560
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99,324
その他の営業費用 97,749
書類作成報酬 197,450 131,930
割戻し費用** 65,721 282,961
銀行手数料 43,562 60,726
47,500
取締役の報酬 26,354
45,000
手数料費用 23,071
22,920
プライシング代理人報酬 22,920
保管報酬 6,167 7,200
FATCAおよびCRS報酬 7,300 －
買戻代金に関する調整 － 319,830
－ 6,245
ブローカー報酬
1,958,184 2,937,459
* MUFGファンド・サービシズ（ケイマン）2リミテッド－管理事務代行会社
MUFGファンド・サービシズ（ケイマン）2リミテッド（「管理事務代行会社」という。）は、ファン
ドの管理事務代行会社に任命されていた。管理事務代行会社との間の管理事務代行契約は、2022年３
月15日に終了された。管理事務代行会社は、ファンドに関して最低年35,000ユーロの管理事務代行報
酬を受領する権利を有する。管理事務代行報酬は、当該月の最終営業日の純資産価額の年率12ベース
ポイントで毎月後払いされていた。
ファンドは、2022年３月15日に、新しい管理事務代行会社として、ヴィストラ・オルタナティブ・
インベストメンツ（モーリシャス）リミテッドを任命している。管理事務代行会社は、ファンドに関
して最低年15,000米ドルの管理事務代行報酬を受領する権利を有する。管理事務代行報酬は、管理事
務代行契約に従って、毎月後払いで支払われる。
当期の管理事務代行報酬の総額は、 220,640米ドル （2021年：256,836米ドル）であり、当期末現
在、新管理事務代行会社に対して、 16,599米ドル （2021年：34,165米ドル）の発生済報酬額が未払い
となっている。
** クラスB3はユーロ・ベースであるが、クラスB1およびクラスB2に組み込まれているのと同一の特性
を継承しているため、リターンは一貫性があると考えられる。ファンドは通貨変動を緩和するため
に割戻し収益／割戻し費用を適用する。
*** 保険料は、職業賠償責任保険、役員賠償責任保険、犯罪保険ならびに米国・カナダでの請求額を
カバーしている。
13. 課税制度
現行のケイマン諸島の法律に従って、ファンドは収益またはキャピタル・ゲインのいずれかに係るケイ
マン諸島のいかなる税金の支払いも要求されない。したがって、税引当金もしくは税債務は添付の財務諸
表に計上されていない。一部の国によって投資収益に係る源泉税がファンドに生じる可能性がある。2022
年および2021年にファンドにはいかなる源泉税も生じなかった。
14. 買戻可能参加株式
当社の授権株式資本は、無額面の非参加議決権経営株式100株および無額面の買戻可能参加無議決権株
式20,000,000株に分割される 20,000,100米ドル である。当社の経営株1株は、１米ドルの出資総額で投資
運用会社に発行されている。
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ファンドは、発行済買戻可能株式によって表象される。当該株式はクラスB1、B2、B3およびB4株式とし
て発行され、そのすべてが同等の権利を有する。
買戻可能参加株式の申込み
買戻可能参加株式は、毎月最初の営業日に、申込価格で申し込むことができる。申込価格は、評価日の
営業終了時現在の関連クラスの参加株式１株当り純資産価格とする。
当初最低申込金額は、クラスB1買戻可能参加株式は100,000米ドル、クラスB2買戻可能参加株式は
25,000米ドル、クラスB3買戻可能参加株式は25,000ユーロおよびクラスB4買戻可能参加株式は100,000米
ドルである。ただし、当該当初最低申込金額は、取締役会の裁量により放棄されることがあり、さらに、
当社のすべての分離ポートフォリオに係る投資者の投資は100,000米ドル（またはそのユーロ相当額）を
下回らないものとする。
追加最低申込金額は、クラスB1買戻可能参加株式は20,000米ドル、クラスB2買戻可能参加株式は25,000
米ドル、クラスB3買戻可能参加株式は25,000ユーロおよびクラスB4買戻可能参加株式は10,000米ドルであ
る。
ファンドの取締役会は、2020年３月30日からファンド株式の申込みを停止している。
買戻可能参加株式の買戻し
B1、B2およびB4参加株式は、各暦四半期の最終日に買戻すことができる。ただし、当該日の３か月前ま
でに正当に完成された買戻請求が管理事務代行会社により受領されていなければならない。B1、B2および
B4買戻可能参加株式の買戻代金は、当該買戻日の終了時から30暦日以内に支払われる。
B3参加株式は、年に２回、12月の最終評価日および６月の最終評価日に買戻すことができる。ただし、
当該日の６か月前までに正当に完成された買戻し通知が管理事務代行会社により受領されていなければな
らない。B3参加株式の買戻手取金は、当該買戻日の終了時から30暦日以内に支払われる。
クラスB1、B3またはクラスB4参加株式にはロックイン期間はない。クラスB2参加株式は、申込みの３年
目の応当日までは買戻しを請求することができない（「ロックイン期間」）。ただし、別途取締役会の書
面による事前の合意を得ている場合はこの限りではない。
ファンドの各参加株式に係る買戻価格は、買戻日の各クラスの参加株式１株当り純資産価格に等しいも
のとする。各クラスの参加株式１株当り純資産価格は、英文目論見書に記載の規定に従って各評価日の営
業終了時現在で決定される。
評価日は、各暦四半期の最終評価日または取締役会が決定することのできるその他の日と定義されてい
る。
ファンドは、株主の買戻しに応じる十分な流動性資産を維持しながら、買戻可能株式の発行で受領され
る申込金を、ファンドの投資目的に見合う投資証券に対し投資する努力を行う。ファンドには、何ら外部
から課される資本要件はない。ファンドは、取締役会の承認を得た上で、買戻請求に応じるための投資
ポートフォリオの清算に必要な期間を確保するために、英文目論見書の規定に従い、申込みおよび買戻し
の停止期間を延長することができる。
取締役会は、いずれの株主についても、その保有するすべての参加株式を強制的に償還することができ
る。参加株式は、当該株主に対する強制償還通知の発行日の直後の買戻日における実勢の償還価格で強制
的に償還される。
2022年12月31日に終了した年度中の買戻しは以下のとおりである：
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
期首残高 6,898,986 －
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当期中に買い戻された株式 92,000,000 35,515,997
(80,688,888) (28,617,011)
買い戻された買戻可能参加株式に係る支払
18,210,098 6,898,986
期末残高
ファンドの出口戦略の一環として、92,000,000米ドルの強制償還金が、すべての株主に対して、2021年
12月31日、2022年３月31日および2022年６月30日現在の各々の保有比率に応じて支払われた。2022年12月
31日現在、92,000,000米ドルのうち18,210,098米ドルがまだ未払いとなっている。当期末以降、
15,770,136米ドルが支払われ、残りの償還金は、管理事務代行会社が完全なKYC関連書類を投資者から受
領すれば直ちに支払われる。
以下の表は、12月31日に終了した年度におけるファンド株式の変動の概要である。
期首買戻可能 買戻可能株式 買戻可能株式 期末買戻可能
株式数 発行数 買戻数 株式数
2022年
クラス B1
(280,354)
2,315,677 － 2,035,323
クラス B2
525,365 － (63,604) 461,761
クラス B3
－
9,444 (1,143) 8,301
クラス B4
－
28,155,094 (3,408,702) 24,746,392
－ (3,753,803)
31,005,580 27,251,777
2021年
クラス B1
－
2,422,110 (106,433) 2,315,677
クラス B2
－
538,487 (13,122) 525,365
クラス B3
－
9,680 (236) 9,444
クラス B4
－
28,858,314 (703,220) 28,155,094
31,828,591 － (823,011) 31,005,580
１株当り純資産価格
額面金額 2022年 2021年
(米ドル) (米ドル) (米ドル)
クラス B1 243.59
100
279.77
クラス B2 89.60
100
102.91
クラス B3
100
87.80 107.10
クラス B4
1
0.7346 0.85
バラック・ファンドSPCリミテッドの再編
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バラック・ファンドSPCリミテッドとその各分離ポートフォリオは2022年中に再編され、EMハイ・イー
ルド・ファンドSP（以下「EMH」という。）という名称の新しいファンドの設立が提案された。EMHファン
ドには、この継続ビークルにおいて投資を継続することを提案するすべての投資者が投資することができ
る。 投資を継続する投資者は、EMHファンドのファウンダークラスの参加株式に申込む。
EMHファンドは、2022年６月１日にローンチされ、2022年12月31日現在、ファンドから10名の投資者が
各々保有する株式をEMHファンドへ譲渡することに賛成した。譲渡日における対価は以下のとおりであ
る：
純資産価額 現 金
(米ドル) (米ドル)
クラス B1
26,258,120 1,334,837
クラス B4
10,098,721 1,233,119
詳細は、注記17(e)を参照のこと。
15. 運用活動によるキャッシュ・フロー
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産の
運用による正味減少 (78,869,798) (98,364,692)
予想信用損失の増加 121,148,509 157,366,365
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る
未実現損失 19,576,253 29,325,427
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る
実現公正価値損(益) 6,863,742 (2,172,690)
支払利息 10,344,546 9,798,477
受取利息 (91,917,632) (113,181,355)
(2,076,629) (1,529,665)
利益割当
(14,931,009) (18,758,133)
16. セグメント情報
報告すべきセグメントの識別は、サービスの対価、地理的領域、経済環境および規制環境に基づいて決
定される。事業は、大口顧客に頼らず広く分布している。事業は、顧客が運営することを可能とする単一
商品の販売であり、短期である場合も長期である場合もあり得るレポ金融契約またはストラクチャード運
転資金貸付契約または借入ベース仕組与信枠、ブリッジ金融の形式をとることができる。原有価証券は、
コモディティーズ、固定資産および担保として提供した株式の形式をとることができる。経営陣は、複数
レベルでかつ多重視点からこの単一セグメントの履行に関する情報を査定する。データ解析は事業のあら
ゆる局面の詳細評価を容易にする一方、全ての要素が相互関連するものとみなされ、事業のどの部分も他
の部分から真に分離可能と見ることはできない。レポ契約またはストラクチャード運転資金貸付の担保査
定は、事業の総体的レベルで遂行される。したがって、報告される事業の全体像もしくはレベルは、製品
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およびサービス、顧客のタイプまたはクラス、販売方法ならびに一般的規制環境に関する集約基準に見合
うとみなされる。課される金利に加えて、顧客に対し与信枠手数料がしばしば課され、ファンドへのリ
ター ンを増加し実効金利の不可分の部分を形成する。
17. 関連当事者間取引
財務上または運営上の決定を行う際に当事者が他当事者を支配しまたは重大な影響力を行使する権限を
有する場合、当事者は関連当事者である。当社は、バラック・ホールディング・トラストに対し、合計１
米ドルの対価で経営株式１株を発行している。
(a) バラック・ファンド・マネジメント・リミテッド － 投資運用会社
Ⅰ. 運用報酬
ファンドは、バラック・ファンド・マネジメント・リミテッド（「投資運用会社」という。）と投
資運用契約を締結している。当該契約に従って、投資運用会社は毎月後払いで支払われる分離ポート
フォリオの純資産価額の年率２％（クラスB4は2.7％とする。）の運用報酬を受領する権利を有する。
当期の運用報酬の合計額は、 13,537,473米ドル （2021年：16,438,634米ドル）であり、当期末現
在、投資運用会社に対して、 967,230米ドル （2021年：1,316,350米ドル）の発生済報酬額が未払いと
なっている。
Ⅱ. 成功報酬
成功報酬は、３月、６月、９月および12月末に各１年間（「計算年」という。）に関して計算され
発生する。計算毎に、成功報酬は、純資産価額がLIBORおよびハイ・ウォーター・マークに等しいハー
ドル・レートを超す収益率を反映する金額の20％に相当する。ハードル・レートは投資口の発行時現
在の純資産価額であり、または投資口が前計算年に発行されていた場合、３カ月英国LIBORレートで増
加された、繰越ハイ・ウォーター・マークである。計算年毎の成功報酬は、未払成功報酬の控除前純
資産価額を参照して計算される。
当期の成功報酬総額は、 0米ドル （2021年：0米ドル）であり、当期末現在、投資運用会社に対し
て、 0米ドル （2021年：0米ドル）の発生済報酬額が未払いとなっている。成功報酬は、財務書類に行
われた年度末後の調整による追加調整を行っていない。ファンドは、ファンドの英文目論見書におい
て、投資運用会社に既に支払われた報酬を取り戻す権利を当社に与えるような規定はない旨が記載さ
れた法律意見書を受領している。
Ⅲ. 投資運用会社による引受株式
株式
株式数 金額
保有割合
(米ドル)
2022年
BFMLに発行されたクラス B1株式
１％ 16,153 3,934,709
2021年
BFMLに発行されたクラス B1株式
２％ 49,072 13,723,666
Ⅳ. 投資運用会社からの未収割戻収益／(投資運用会社への未払割戻費用)
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2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
クラスB3買戻可能参加株式からの割戻収益 25,519 3,327
クラスB4買戻可能参加株式からの割戻費用 － (12,169)
Ⅴ. 投資運用会社に対する債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
147,113
期首残高 438,019
109,072
追加 277,980
(230,666)
(568,886)
返済
25,519
147,113
期末残高
上記は、ファンドのために支払われた費用および未払／未収割戻金の増減を示している。投資運用
会社に対する未払債務は、その全額が当期末以降に返済された。
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(b) 投資運用会社および融資先企業の共通の取締役および株主
2022年12月31日現在
ローン債権のグロス額（共同出資者分を除く）
合計
融資先企業A 融資先企業B
米ドル 米ドル 米ドル
2022年1月1日期首残高 90,025,813 19,008,162 109,033,975
(24,404,322) (1,103,034) (25,507,356)
返済された金融資産
11,405,235 11,405,235
自社組成金融資産 －
損益を通じた公正価値測定の
(17,710,863)
－ (17,710,863)
金融資産に係る公正価値(損)益
59,315,863
17,905,128 77,220,991
2022年12月31日期末残高
* 融資先企業AおよびBは、損益を通じた公正価値測定のローン債権に分類されている。
2021年12月31日現在
ローン債権のグロス額
融資先 融資先 融資先 融資先 融資先 融資先
企業A* 企業B 企業C* 企業D* 企業E 企業F 合計
米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル
2021年1月1日
期首残高 19,722,218 54,667,180 16,544,056 101,769,481 11,318,631 90,026 204,111,592
利息収益 － 7,970,456 － － 834,085 79,367 8,883,908
金融資産の移転 101,769,481 － 3,187,053 (101,769,481) － － 3,187,053
返済された金融資産 (11,625,117) (55,283) (1,025,886) － (12,152,716) － (24,859,002)
自社組成金融資産 9,787,597 118,180 － － － 49,794 9,955,571
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損益を通じた公正価値測定の
(29,628,366) － 302,939 － － － (29,325,427)
金融資産に係る公正価値(損)益
2021年12月31日
90,025,813 62,700,533 19,008,162 － － 219,186 171,953,695
期末残高
2022年中、融資先企業BおよびFは、「投資運用会社および融資先企業の共通の取締役および株主」に分類されていなかった。
2021年12月31日現在
予想信用損失
融資先 融資先 融資先 融資先 融資先 融資先
企業A* 企業B 企業C* 企業D* 企業E 企業F 合計
米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル 米ドル
2021年1月1日
期首残高 － (1,375,702) － － (19,741) (823) (1,396,266)
利息収益 － (2,302,031) － － － (8,336) (2,310,367)
金融資産の移転 － － － － － － －
返済された金融資産 － 15,967 － － － － 15,967
自社組成金融資産 － (34,133) － － － (5,230) (39,363)
－ (14,413,303) － － 19,741 (8,632) (14,402,194)
ECLの(増)減
2021年12月31日
－ (18,109,202) － － － (23,021) (18,132,223)
期末残高
2022年中、融資先企業BおよびFは、「投資運用会社および融資先企業の共通の取締役および株主」に分類されていなかった。
* 融資先企業A、CおよびDは、損益を通じた公正価値測定のローン債権に分類されている。
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(c) 分離ポートフォリオに対する債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
－ 3,135,251
バラック・ミコポ分離ポートフォリオ
－ 3,135,251
(d) 分離ポートフォリオ間の共同出資ローン
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
2,256,919 4,848,194
バラック・シャンタ分離ポートフォリオに対するローン債権
これらは、バラック・シャンタ分離ポートフォリオにおいてファンドが共同出資した取引である。リスクおよびリターンは、参加
契約の一部として、ファンドに対して、実質的に按分比例で反映される。参加証書は、すべての商業上および法律上の条件が合意
された場合、実行される各融資について両当事者により署名される。共同出資された取引は、13.75％の利率および利益割合で
あった。当期末以降、 58,119米ドル （2021年:1,341,533米ドル）がファンドによって受領された。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
22,210,381 －
バラック・ミコポ分離ポートフォリオに対するローン債権
これらは、バラック・ミコポ分離ポートフォリオにおいてファンドが共同出資した取引である。リスクおよびリターンは、参加契
約の一部として、ファンドに対して、実質的に按分比例で反映される。参加証書は、すべての商業上および法律上の条件が合意さ
れた場合、実行される各融資について両当事者により署名される。共同出資された取引の利率は、10.5％プラスSOFR翌日物金利で
あった。当期末以降、ファンドによって受領された返済額はない。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
バラック・シャリア・トレード・ファイナンス・ファンド分離
2,748,160 －
ポートフォリオに対するローン債務
これらは、バラック・シャリア・トレード・ファイナンス・ファンド分離ポートフォリオにおいてファンドが共同出資した取引で
ある。リスクおよびリターンは、参加契約の一部として、ファンドに対して、実質的に按分比例で反映される。参加証書は、すべ
ての商業上および法律上の条件が合意された場合、実行される各融資について両当事者により署名される。共同出資された取引
は、12％の利益割合および商品が売却される際には合計35％の利益割合であった。当期末以降、 1,829,381米ドル （2021年:０米ド
ル）がファンドによって受領された。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
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2,958,992 －
バラック・ミコポ分離ポートフォリオに対するローン債務
これらは、バラック・ミコポ分離ポートフォリオにおいてファンドが共同出資した取引である。リスクおよびリターンは、参加契
約の一部として、ファンドに対して、実質的に按分比例で反映される。参加証書は、すべての商業上および法律上の条件が合意さ
れた場合、実行される各融資について両当事者により署名される。共同出資された取引の利率は、12.7％プラス３ヶ月LIBORで
あった。当期末以降、ファンドによって受領されるべき金額の全額が返済された。
(e) EMハイ・イールド・ファンドSP（「EMH」）に帰属する純資産
12月31日現在、EMHに帰属する純資産は以下のとおりである。
クラスB1 クラスB4 クラスB1 クラスB4
2022年 2022年 2021年 2021年
(米ドル) (米ドル) (米ドル) (米ドル)
買戻可能優先株式の保有者に
22,435,093 8,490,368 － －
帰属する純資産
2022年12月31日現在、EMHは、クラスB1について 92,103 株（2021年：０株）およびクラスB4につい
て 9,098,294株（ 2021年：０株）を保有している。
(f) 重要な経営幹部－取締役の報酬
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
当期年次取締役報酬
26,354 47,500
259,358 174,922
当期中に支払われた専門家報酬
285,712 222,422
18. 金融リスク管理
ファンドの活動は、多様な金融リスク：市場リスク（特に公正価値金利リスクおよびキャッシュ・フ
ロー金利リスク）、信用リスク、外国通貨リスクおよび流動性リスクに晒されている。ファンドの包括的
リスク管理プログラムは、信用リスクの評価に焦点を合わせ、ファンドの財務実績における潜在的悪影響
を最小限にすることに努める。ファンドは、全事業戦略、リスク耐性および一般的リスク管理理念を規定
する投資ガイドラインを有し、かかるリスクを監視し制御するプロセスを確立している。
18.1 市場リスク
ファンドの金融商品には、以下が含まれる。
－ ローン債権
－ 損益を通じた公正価値測定の金融資産
－ 関係当事者に対するローン債権
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－ 現金および現金同等物
－ ブローカーからの未収金
－ 前払金を除くその他の債権
市場リスクに対するファンドのエクスポージャーは、以下の通りである。
18.2 価格リスク
価格リスクは、将来の市場価格が不確実な投資により発生する。ファンドは、2022年12月31日および
2021年12月31日現在、市場性のある金融商品を保有していなかったため、価格リスクにさらされていな
い。
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18.3 金利リスク
金利リスクに対するエクスポージャー
ファンドは、その利付金融資産について、実勢市場金利の変動による影響に付随するリスクにさらされる。ファンドの大部分のローン債権は、固定金利で
発行され償却原価で測定される。変動金利ローンは、キャッシュ・フロー金利リスクに晒される。
下表は、金利リスクおよび満期リスクに対するファンドのエクスポージャーを要約したものである。これには償却原価で測定されるファンド資産が含ま
れ、契約開始日から、契約上の再値付け日か満期日のいずれか早い方で分類されている。また、固定金利証券と変動金利証券と無利息証券の内訳も表示す
る。ローン債権は、予想信用損失引当金控除後の金額で表示されている。
2022年12月31日
３カ月超 １年超 合計のうち
６カ月超 合計のうち 合計のうち
固定金利分
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計 変動金利分 無利息分
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
資産
ローン債権‐償却原
26,904,268 47,133,370
価 82,838,924 131,162,586 232,220,112 520,259,260 359,959,421 88,924,844 71,374,995
ローン債権‐FVTPL 11,800,492 5,805,609 7,608,835 － 68,929,826 94,144,762 － － 94,144,762
その他の債権* 21,519 － － － 94,148 115,667 － － 115,667
ブローカーに対する
債権 68,902 9,324,090 － － － 9,392,992 － 9,392,992 －
現金および現金同等
39,694,238 －
－ － － 39,694,238 － 17,618,162 22,076,076
物
78,489,419 62,263,069 90,447,759 131,162,586 301,244,086 663,606,919 359,959,421 115,935,998 187,711,500
資産合計
金融資産および金融負債の満期日に関する区分は流動性に関連している。
＊その他の債権には前払金は含まれない。
３カ月超 １年超 合計のうち
６カ月超 合計のうち 合計のうち
固定金利分
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計 変動金利分 無利息分
負債
未払費用 (1,138,529) － － － － (1,138,529) － － (1,138,529)
(1,069,442) (313,831) (31,956,315) (45,213,852) (6,217,990) (84,771,430) (50,929,848) (26,219,974) (7,621,608)
ローン債務
その他債務 (73,558) (75,400) － － (3,298,406) (3,447,364) － － (3,447,364)
(15,402,971) (367,164) － － (2,439,963) (18,210,098) － － (18,210,098)
買戻未払金
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(17,684,500) (756,395) (31,956,315) (45,213,852) (11,956,359) (107,567,421) (50,929,848) (26,219,974) (30,417,599)
負債合計
金利リスク
60,804,919 61,506,674 58,491,444 85,948,734 289,287,727 556,039,498 309,029,573 89,716,024 157,293,901
エクスポージャー
金融資産および金融負債の満期日に関する区分は流動性に関連している。
2021年12月31日
３カ月超 １年超 合計のうち
６カ月超 合計のうち 合計のうち
固定金利分
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計 変動金利分 無利息分
資産
ローン債権‐償却原
価 3,118,782 152,376 3,775,455 246,087,487 385,747,573 638,881,673 448,258,946 190,622,727 －
ローン債権‐FVTPL － 14,751,286 － － 109,033,975 123,785,261 － － 123,785,261
その他の債権 － － 3,347,845 － － 3,347,845 － － 3,347,845
関係当事者に対する
ローン債権 － － 4,848,194 － － 4,848,194 4,848,194 － －
ブローカーに対する
債権 － 7,000,000 － － 8,257,647 15,257,647 － 15,257,647 －
現金および現金同等
46,337,408 － － － － 46,337,408 － 28,216,329 18,121,079
物
49,456,190 21,903,662 11,971,494 246,087,487 503,039,195 832,458,028 453,107,140 234,096,703 145,254,185
資産合計
金融資産および金融負債の満期日に関する区分は流動性に関連している。
３カ月超 １年超 合計のうち
６カ月超 合計のうち 合計のうち
固定金利分
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計 変動金利分 無利息分
負債
(1,441,995) (1,441,995)
未払費用 － － － － － － (1,441,995)
(986,911) （93,634,724)
ローン債務 － － (30,917,969) (61,729,842) (44,492,168) (49,142,556) －
その他債務 (3,560,277) － － － － (3,560,277) － － (3,560,277)
(1,239,330) (6,898,986)
(1,023,853) (4,635,803) － － － － (6,898,986)
買戻未払金
(7,228,513) (1,023,853) (4,635,803) (30,917,969) (61,729,842) (105,535,982) (44,492,168) (49,142,556) (11,901,258)
負債合計
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金利リスク
42,227,677 20,879,809 7,335,691 215,169,518 441,309,353 726,922,046 408,614,972 184,954,147 133,352,927
エクスポージャー
金融資産および金融負債の満期日に関する区分は流動性に関連している。
無利息ローンは、利息の代わりに取引手数料が課される取引で構成される。
公正価値金利リスク－固定金利および無利息ローン債権に関する公正価値の変動：
固定金利で発行されるローン債権は、償却原価で測定される。金利が0.25％上昇または下降しても、その他の全ての変数が一定であれば、公正価値に重大
な影響を与えない。
キャッシュ・フロー金利リスク－変動金利ローン債権に関するキャッシュ・フローの変動：
2022年12月31日現在、その他のすべての変数を一定として、市場金利が１％（2021年：１％）上昇した場合、当期に受領する正味利息の増加分は約
897,160米ドル （2021年：1,849,541米ドル）である。市場金利が１％（2021年：0.25％）低下した場合、当期に受領する正味利息の減少分は約 897,160 米ド
ル（2021年：1,849,541米ドル）となる。
リスク管理の方針および手順
ファンドは、金利リスクを管理するためにデリバティブ商品を利用しない。ファンドは、現在の金利シナリオを分析し、マクロ経済データに基づく予測を
利用して、新規ローンを値付けするためにこの情報を使用する。
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18.4 信用リスク
信用リスクのエクスポージャー
信用リスクは財務損失リスクであり、ファンドの借り手およびカウンターパーティーがファンドに対す
る契約上の義務を履行できない場合、主として仕組ローンおよび前受金、ならびにかかる貸付行為から生
じるローン・コミットメントから信用リスクが発生する。
信用リスクは、ファンドおよび経営陣にとって最大のリスクの一つであり、それゆえ信用リスクに対す
るエクスポージャーを注意深く管理する。金融商品の種類別の信用リスクの最大額は、以下のとおりであ
る。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
520,259,260
ローン債権‐償却原価 638,881,673
94,144,762
金融資産‐損益を通じた公正価値 128,633,455
115,667
前払金を除くその他の債権 3,347,845
9,392,992
ブローカーに対する債権 15,257,647
39,694,238
46,337,408
現金および現金同等物
663,606,919
832,458,028
信用リスク測定
ローンおよび前渡金
リスク管理のための信用エクスポージャーの見積もりは複雑であり、エクスポージャーは市況、予想
キャッシュ・フローの変化および時間の経過により変わるため、モデルの使用が必要となる。資産ポート
フォリオの信用リスクの評価には、デフォルトの発生および関連損失率の可能性についての更なる見積も
りも伴う。ファンドは、デフォルト確率（PD）、デフォルト時エクスポージャー（EAD）およびデフォル
ト時損失率（LGD）を用いて信用リスクを測定する。これは、IFRS第９号に基づき予想信用損失（ECL）を
測定する目的上用いられるアプローチと類似している。
信用リスクの格付け
ファンドは、個々のカウンターパーティーのPDの評価を反映する、スタンダード＆プアーズ社（S&P）
から購入した外部信用リスクモデルを用いる。S&P中小企業（SME）格付けツールでは、PDおよびLGDの割
合を算出することにより、S&P格付け技法を用いて企業の格付を行う。
共同出資契約に関する信用リスクの軽減についての詳細は、注５を参照のこと。
PDに関し、格付ツールは、定量的側面と定性的側面を組み込む。定量的側面において必要となるイン
プットは、借り手の財務書類（損益計算書および貸借対照表）および国別リスクである。当該ツールは格
付けにおいて国別リスクを考慮するが、国別格付けにより上限が定められることはない。定性的側面で
は、経営、流動性へのアクセス等の質問に回答することにより、定量的評価が改善または悪化する。信用
オフィサーはまた、これらの質問のすべてに対して、「該当なし」」と回答することも選択できる。その
場合、当該システムからの格付は定量的格付のみになる（すなわち、入力された財務書類のみが考慮され
る）。
LGDに関し、格付ツールは、ローン固有の情報の入力を要求する。これには、与信枠の優先度または順
位、担保付きか無担保か、および何によって担保されているか、を組み込む。与信枠の担保金額もここに
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含まれる。ツールは、LGDを決定する上で、上記PDに関してインプットされた貸借対照表情報と共にこの
情報を使用する。信用リスク評価者は、PDおよびLGDのいずれかまたはその両方を無効にすることができ
る が、その場合それを行う理由を説明しなければならない。
S&P SME格付けツールは、特にアフリカのSMEのために調整されたツールであり、原取引が典型的なSME
または貸借対照表上の融資プロファイルに適合しない場合には正しい格付けが提供されないことがある。
例えば、ツールは財務情報を要求する。従って、過去の財務実績の無い特定目的会社の新規事業に融資さ
れる場合、ツールはかかる取引を有効に格付できない。この点は、キャッシュ・フローに基づく仕組み
ローンやプロジェクトファイナンス形式の貸付など、返済が企業の貸借対照表ではなく融資の対象となる
資産からのキャッシュ・フローに依拠する場合も同様である。よって、一部の取引については、このツー
ルを通じて格付できないことがある。
取引はまた、保証人、オフテイカーまたは保険会社の信用度に基づいて格付けされることがある。例え
ば、キャッシュ・フローに基づく貸付の場合、債務を返済する借り手の能力は、借り手によって提供され
る商品またはサービスのオフテイカーの支払能力に大きく依存することになるので、当該与信枠／顧客に
ついてはオフテイカーの格付けを用いることがある。
信用度は、デフォルトリスクが、リスクの格付が高くなる毎に指数関数的に増加するように調整され
る。例えば、格付AとA-との間におけるPDの差異は、格付BとB-との間におけるPDの差異よりも低くなる。
これらの公表された格付は、S&Pによって継続的に監視され更新される。各格付に関連するPDは、格付機
関により公表される前12ヵ月にわたる実現デフォルト率に基づいて決定される。
S&P／ファンドの格付け方法は、AAAからCCC-までの19の格付レベルから構成される。格付けは、デフォ
ルト確率の特定範囲（時間の経過に対して不変である）に対して割り当てられることにより、基本的な等
級上に分類される。格付け方法は、S&Pによって定期的に検証および調整され、観察されるすべてのデ
フォルトを考慮した最新の予測が反映される。
ファンドの格付け等級は、以下のとおりである。
関連する１年デフォルト率
格付け
2022年 2021年
AAA 0.0040% 0.0040%
AA+ 0.0065% 0.0066%
AA 0.0123% 0.0124%
AA- 0.0255% 0.0256%
A+ 0.0402% 0.0403%
A 0.0577% 0.0581%
A- 0.0799% 0.0817%
BBB+ 0.1188% 0.1221%
BBB 0.1609% 0.1656%
BBB- 0.2562% 0.2650%
BB+ 0.3613% 0.3757%
BB 0.5965% 0.6261%
BB- 1.1151% 1.1280%
B+ 2.2149% 2.2410%
B 3.5600% 3.6907%
B- 7.1965% 7.6102%
CCC+ 13.8888% 14.4865%
CCC 26.8117% 27.5795%
CCC- 51.7731% 52.5128%
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D 100% 100%
担保およびその他の信用補完
ファンドは、信用リスクを軽減するために一定の方針および慣行を用いる。このうち最も多いのはロー
ンに対して担保もしくは保証を得ることである。ファンドは、内部方針を設定して、担保または信用リス
ク軽減措置の個々の種類について評価を行うが、ファンドは、通常、ローンのデフォルトによって借り手
が失うものが大きいことを確認させ、借り手に対し困難な状況においてもローンを返済するまたはローン
を返済する戦略を策定することを求めるために、独立した評価が可能か否かを問わず可能な限りすべての
担保を取得するようにする。
ファンドは、ローンのオリジネーションプロセスの一部として、取得した担保の評価書を作成する。こ
の評価は、監視され定期的に見直される。ローンその他の貸付に対する主な担保の種類は、以下のとおり
である。
－ 土地等財産の抵当権
－ 有形固定資産、工場、設備および採掘権、在庫品、銀行口座および売掛金のような事業資産に対す
る請求権
－ 負債性証券および株式等の金融商品に対する請求権
－ 個人および／または企業による保証
担保の入手に関するファンドの方針は、当期中に大きな変更はなかった。また、前期末以降にファンド
が保有する担保の品質全般に大きな変更はなかった。
ファンドは、信用が減損しているとみなされる資産の場合、潜在的な信用損失を軽減するために担保権
を実行する可能性が高くなるため、当該資産について保有する担保を注意深く監視する。
信用が減損している（ステージ３）金融資産および潜在的損失を軽減するために保有する関連担保は以
下のとおりである。
2022年12月31日
ファンドが
共同出資契約を 負担する
通じて全額が軽 可能性のある
減されている信 信用損失の 設定された
ローン債権 用リスク・エク 最大エクス 担保の
のグロス額 スポージャー ポージャー 予想信用損失 簿価 現在価値
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
信用減損資
産-
919,946,440 (69,695,528) 850,250,912 (491,023,816) 359,227,096 391,123,927
償却原価
信用減損資
産-
損益を通じ
79,477,909 － 79,477,909 － 79,477,909 79,477,909
た公正価値
2021年12月31日
ファンドが
共同出資契約を 負担する
通じて全額が軽 可能性のある
減されている信 信用損失の
ローン債権 用リスク・エク 最大エクス 設定された担保
のグロス額 スポージャー ポージャー 予想信用損失 簿価 の現在価値
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（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
信用減損資
産-
償却原価 864,320,348 (62,667,376) 801,652,972 (375,775,615) 425,877,357 494,321,228
信用減損資
産-
損益を通じ
た公正価値 109,033,975 - 109,033,975 - 109,033,975 109,033,975
金融資産は、ムーディーズ社または同等の公認格付機関によって公表された信用格付けに基づき評価さ
れる。P-1は、最高ランクの短期格付けである。
金融資産は、P-1からP-3の範囲内で分類される。この範囲に入らない金融資産は、無格付に分類され
る。ファンドの現金および現金同等物はP-1からP-3の間で分類されており、一方、ファンドのローン債
権、その他の債権、関係当事者に対するローン債権および損益を通じた公正価値測定の金融資産は、2022
年および2021年において無格付に分類されている。
各カウンターパーティーおよび与信枠は、負債性証券が発行される前にファンドの現金化委員会によっ
て承認されなければならない。各負債性証券には、物品、鉱物、固定資産、保証および株式質などの担保
が設定され、契約に記載される。負債性証券のデフォルトの際は、効率的でコスト効果が高い場合には、
担保の公正価値が分離ポートフォリオに移転されることになる。ただし、デフォルトとなったその他の一
部与信枠については、投資運用会社が担保権を実行せずに、その他の解決策が模索される場合がある。
ファンドによる融資の対象となる貿易品は、ローン契約の期間中、ローンの担保に供与される。ローン
契約中に、担保の総額がローン総額の平均105％を下回る場合、ファンドは、当該不足金額（10,000米ド
ルを超える場合に限る）について追加担保の提供を融資先企業に要請する権利を有する。当期もしくは前
期においてかかる要請は行われていない。
ステージ３ローンの回収可能性評価
ステージ３ローンの回収可能性の評価についての説明は、注記５を参照のこと。
下表は、2022年および2021年12月31日現在、外部の信用格付けが付与された金融資産の信用リスク・エ
クスポージャーの総額を示したものである。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
現金および現金同等物
P -1 77,712
78,412
P -3 38,818,388
41,190,972
798,138 5,068,024
無格付*
39,694,238 46,337,408
全ての現金および現金同等物は、支払遅延も減損も生じていない。なお、満期はいずれも３ヵ月未満で
ある。
その他の債権
2022年 2021年
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(米ドル) (米ドル)
115,667 3,347,845
無格付
全てのその他の債権は、支払遅延も減損も生じていない。なお、満期はいずれも６-12ヵ月未満であ
る。
ブローカーに対する債権
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
9,392,992 15,257,647
無格付
ブローカーに対する債権は、支払遅延も減損も生じていない。満期はいずれも６-12ヵ月未満である。
当期末以降、その全額が受領された。
信用リスクの集中
2022年12月31日
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
合計 格付け
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
55,759 55,759
低リスク － － BBB-以上
17,169,517
中リスク － 117,488,496 134,658,013 B-からBB+
2,041,875 801,749,250
66,944,959 732,762,416
高リスク CCC+以下
19,267,151 66,944,959 850,250,912 936,463,022
2021年12月31日
ステージ １ ステージ ２ ステージ ３
合計 格付け
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
低リスク 124,886 － － 124,886 BBB-以上
中リスク 46,922,870 － 138,620,536 185,543,406 B-からBB+
16,547,506 76,764,027 772,066,411 865,377,944
高リスク CCC+以下
63,595,262 76,764,027 910,686,947 1,051,046,236
リスク管理の方針および手続き
ファンドの現金投資のカウンターパーティーはいずれも有名な大手金融機関であり、ファンドは、重要
な信用リスクにさらされていない。ただし、無格付の保管銀行であるAfrアジア・バンク・リミテッドに
対して 798,138米ドル （2021年：5,068,024米ドル）が預託されている。
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ある一つのセクター、市場または企業において、ファンドの全体的な運用実績に重大かつマイナスの影
響を及ぼし得る大きな破綻があった場合、ボラティリティおよびリスクを制限するために、異なる戦略を
有する異なる種類の投資対象に投資することによって当社の各分離ポートフォリオの投資ポートフォリオ
を 分散化することが当社の方針である。カントリー・エクスポージャーリスク、コモディティ制限および
セクター制限に関しては、内部制限が設定されている。ファンドの出口戦略および強制買戻しの一環とし
て、投資運用会社は、2022年度および2021年度について、ファンドの投資目的を投資方針および投資制限
に従って達成することはもはや合理的に不可能である旨を当社に通知している。投資制限の違反について
は、注記18.9を参照のこと。
下表は、12月31日現在の金融資産のカウンターパーティーに対する信用リスク・エクスポージャーを、
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産に占める割合により示したものである。
カウンターパーティー・エクスポージャー 2022年 2021年
(％) (％)
融資先企業 1
11 11
融資先企業 2
9 6
融資先企業 3
6 6
融資先企業 4
5 6
融資先企業 5
5 5
融資先企業 6
5 5
その他の融資先企業 59 61
100 100
信用リスクの 59 ％（2021年：61％）を占めるその他の融資先企業は、 75 社（2021年：81社）に対する債
権額で構成されている。その他の融資先企業のうち、合計 59 ％（2021年：61％）に対して、個々の比率が
４ ％（2021年：５％）を超える企業はない。
18.5 資本リスク
ファンドは、買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産によって表象される。買戻可能参加株式の保
有者に帰属する純資産の金額は、ファンドが毎月の申込みおよび四半期毎の買戻しならびにファンドの運
用実績による変動の影響を受けるため、月毎に著しく変化する可能性がある。ファンドは、４つのクラス
の買戻可能株式（B1、B2、B3およびB4）を発行しており、それらは保有者の選択により買戻可能であり、
同一の権利を有するが条件は異なる。
B1株式クラスは、2021年９月13日までアイルランドの証券取引所に上場されていた。出口戦略に加え、
当社は2021年９月13日に上場を廃止した。B2株式クラスにはロックアップ期間が課せられ、申込みの３年
目の応当日まで買戻請求ができない。B1、B3およびB4株式の保有者は、その選択により、各買戻日に買戻
しを請求することができる。元本を管理する際のファンドの目的は、投資者にリターンを提供し、その他
の出資者にベネフィットを提供し、ファンドの投資活動の展開を支える強固な資本基盤を維持するため
に、継続事業として存続するファンドの能力を保護することである。資本構造を維持するために、ファン
ドの方針は以下を遂行することである。
－ 暦四半期内に清算が見込める資産に鑑み、毎月の申込みおよび四半期毎／半年毎の買戻しのレベル
を監視する。
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－ 買戻制限条項を含むファンドの設立文書に従って、株式を買戻し、新株を発行する。
－ 取締役会および投資運用会社は、買戻可能参加株主に帰属する純資産の評価額に基づいて資本を監
視する。
－ 2021年３月31日より、ファンドの買戻しおよび申込みを停止している。本停止は、取締役会が本停
止の終了を宣言する日に終了する。これは、英文目論見書の要項に従って行われている。
18.6 流動性リスク
流動性リスクは、ファンドが金融負債に関連する債務を履行することが困難となるリスクである。
ファンドの主な流動性リスクは、投資者の買戻請求および流動性を提供するローンの返済から生じる。
買戻可能参加株式の保有者は、元本の一部もしくは全部を買戻す権利を有するため、ファンドは、この義
務を充足できないという流動性リスクにさらされる。
流動性は、投資者から90日前に買戻請求を受領した場合を条件とし（クラスB2は除く）、融資ポート
フォリオの融資期間を管理することによって対処される。買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産
は、暦四半期毎に支払われる。B2株式クラスには3年間のロックアップ期間が課される。運営費用のほと
んどは、運用報酬の中で賄われ、投資運用会社に支払われるため、リスクは低いと考えられる。運営費用
は、融資先企業から受領した金利収益から支払われる。共同出資は、原融資先企業がファンドに返済した
時にのみ共同出資者への返済が行われるため、リスクは低いと考えられる。
ある買戻日に当該日における買戻可能参加株式の発行済総数の30％か30％超の買戻しが請求された場
合、取締役会は、当該買戻日に買戻す買戻可能参加株式の総数を、当該買戻日における買戻可能参加株式
の発行済総数の30％を限度とすることを選択でき、その場合全ての買戻請求は、その請求額に比例して縮
減される。残額は、取締役会の裁量により、翌買戻日またはファンドが当該買戻しの支払いに十分な流動
性を有していると取締役会が判断するその後の買戻日に買戻される。ただし、当該買戻請求は、それ以降
に受領された買戻請求に優先して取り扱われる。現在、買戻しは停止されているため、このリスクは緩和
されている。
ファンドには、共同出資者に対する義務を充足できないというリスクもある。ただし、ファンドがその
顧客から返済を受ければ、その時点で共同出資者に返済されるので、このリスクは小さい。
下表は、割引なしでファンドの流動性リスク・エクスポージャーを要約したものである。これには、償
却原価測定の金融資産および損益を通じた公正価値測定の金融資産が含まれ、財政状態計算書の日から、
契約上の再価格設定日または満期日のいずれか早い方で分類されている。非上場の負債性証券は、予想信
用損失引当金控除後の金額で表示されている。正味価額については、注５（ローン債権）を参照のこと。
2022年12月31日
３カ月超 １年超
６カ月超
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
資産
ローン債権‐償却原
価 26,904,268 47,133,370 82,838,924 131,162,586 232,220,112 520,259,260
損益を通じた公正価
値測定の金融資産 11,800,492 5,805,609 7,608,835 － 68,929,826 94,144,762
前払金を除くその他
の債権 21,519 － － － 94,148 115,667
ブローカーに対する
債権 68,902 9,324,090 － － － 9,392,992
現金および現金同等
39,694,238 － － － － 39,694,238
物
78,489,419 62,263,069 90,447,759 131,162,586 301,244,086 663,606,919
資産合計
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バラック・ファンドＳＰＣリミテッド(E35219)
訂正有価証券報告書（外国投資証券）
３カ月超 １年超
６カ月超
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
負債
未払費用 (1,138,529) － － － － (1,138,529)
(1,069,442) (313,831) (31,956,315) (45,213,852) (6,217,990) (84,771,430)
ローン債務
その他の債務 (73,558) (75,400) － － (3,298,406) (3,447,364)
買戻未払金* (15,402,971) (367,164) － － (2,439,963) (18,210,098)
買戻可能参加株式の
保有者に帰属する純
**
(16,220,424) (15,093,689) － － (524,752,572) (556,066,685)
資産
(33,904,924) (15,850,084) (31,956,315) (45,213,852) (536,708,931) (663,634,106)
負債合計
流動性リスク・
44,584,495 46,412,985 58,491,444 85,948,734 (235,464,845) (27,187)
エクスポージャー
＊ 満期が無期限に分類されている買戻しは、KYC審査を通過次第、管理会社によって投資者に支払われる。
＊＊ ファンドは資産が現金化されるまでは買戻代金を支払わない予定であり、これについて定められた期限はない。投資ポートフォリ
オの非流動的な性質により、取締役会は買戻しを制限する権利を有する。ファンドは、出口戦略のプロセスの終了を2025年末と予
測しているが、一部の取引については2026年以降になる可能性がある。投資運用会社は、2022年中に92,000,000米ドルを、また当
期末以降32,000,000米ドルを償還している。投資運用会が現段階で残余の部分について全体的な見通しを持てないので、当社は、
同金額を無期限の区分に分類している。
2021年12月31日
３カ月超 １年超
６カ月超
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
資産
ローン債権‐償却原価 3,118,782 152,376 3,775,455 246,087,487 385,747,573 638,881,673
損益を通じた公正価値測
定の金融資産 － 14,751,286 4,848,194 － 109,033,975 128,633,445
前払金を除くその他の債
権 － － 3,347,845 － － 3,347,845
ブローカーに対する債権 － 7,000,000 － － 8,257,647 15,257,647
46,337,408 － － － － 46,337,408
現金および現金同等物
49,456,190 21,903,662 11,971,494 246,087,487 503,039,195 832,458,028
資産合計
３カ月超 １年超
６カ月超
３カ月以下 ６カ月以下 12カ月以下 ４年以下 無期限 合計
負債
(1,441,995)
未払費用 － － － － (1,441,995)
（93,634,723)
ローン債務 (986,911) － － (30,917,969) (61,729,842)
(3,560,277)
その他の債務 (3,560,277) － － － －
買戻未払金 (1,239,330) (1,023,853) (4,635,803) － － (6,898,986)
買戻可能参加株式の保
有者に帰属する純資
*
(17,273,487) (4,682,155) (38,044,358) － (666,936,483) (726,936,483)
産
(24,502,000) (5,706,008) (42,680,161) (30,917,969) (728,666,325) (832,472,464)
負債合計
流動性リスク・
24,954,190 16,197,654 (30,708,667) 215,169,518 (225,627,132) (14,436)
エクスポージャー
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＊ ファンドは資産が現金化されるまでは買戻代金を支払わない予定であり、これについて定められた期限はない。投資ポートフォリオ
の非流動的な性質により、取締役会は買戻しを制限する権利を有する。ファンドは、出口戦略のプロセスの終了を2025年末と予測し
て いるが、一部の取引については2026年以降になる可能性がある。投資運用会社は、財務書類の署名日現在、60,000,000米ドルを償
還している。投資運用会が現段階で残余の部分について全体的な見通しを持てないので、当社は、同金額を無期限の区分に分類して
いる。
18.7 外国為替リスク
ファンドの取引は主に米ドル建であるが、ファンドの機能通貨以外の通貨により建値される取引も締結
する。従って、ファンドは、その他の外国通貨に対するその通貨の為替レートが、建値されたファンドの
金融資産または金融負債の公正価値または将来のキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす形で変動すること
があるとのリスクにさらされている。
１株当り純資産価格は米ドルで計算される。現金および現金同等物を除き、全ての金融商品は米ドル建
てである。従って、ファンドの外国為替リスクは、銀行口座に限定される。
2022年12月31日現在、米ドル以外の外国為替エクスポージャーの分析は以下のとおりである。
正味
貨幣性資産 貨幣性負債 エクスポージャー
2022年 2022年 2022年
(米ドル) (米ドル) (米ドル)
南アフリカ・ランド 700 － 700
ユーロ 952,078 (728,783) 223,295
ジンバブエ・ドル 2,209 (765) 1,444
2021年12月31日現在、米ドル以外の外国為替エクスポージャーの分析は以下のとおりである。
正味
貨幣性資産 貨幣性負債 エクスポージャー
2021年 2021年 2021年
(米ドル) (米ドル) (米ドル)
南アフリカ・ランド 1,631 - 1,631
ユーロ 1,096,240 (1,045,288) 50,952
ジンバブエ・ドル 4,084 (1,407) 2,677
感応度分析
2022年12月31日現在、全通貨に対して 10％ （2021年：10％）の米ドル高であったと仮定した場合（その
他の変数はすべて不変とする）、当期の買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産は、下記に示す金額
分増加することとなる。下記の通貨に対し10％の米ドル安であったと仮定した場合（その他の変数はすべ
て不変とする）、下記の財務書類の金額が同じ金額分減少する結果となる。
2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
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訂正有価証券報告書（外国投資証券）
南アフリカ・ランド +/- 70 +/- 163
ユーロ +/- 22,330 +/- 5,095
ジンバブエ・ドル +/- 144 +/- 268
18.8 地理的リスク
地理的リスクとは、特定の国への投資に付随する不確実性をいい、さらには、当該不確実性が投資家に
損失をもたらすこととなる程度をいう。この不確実性は、政治、経済、為替相場、または技術的影響を含
むいくつもの要因によりもたらされる可能性がある。
下表は、融資先企業の国籍に基づくローン債権の地理的リスクを表示したものである。
簿価 簿価
2022年 2022年 2021年 2021年
（米ドル） ％ （米ドル） ％
オーストラリア 32,585,783 2.94% 26,977,687 2.36%
ボツワナ 4,209,664 0.38% 4,916,821 0.43%
ブラジル 4,273,537 0.39% 3,772,511 0.33%
コンゴ民主共和国 22,092,877 2.00% 26,157,111 2.29%
エジプト 6,941,069 0.63% 6,511,784 0.57%
ガーンジー 6,032,186 0.54% 14,251,005 1.24%
ギニア 18,058,189 1.63% 15,565,854 1.36%
ガーナ 82,438,344 7.43% 108,213,519 9.45%
香港 833,493 0.08% 833,539 0.07%
コートジボワール 5,102,749 0.46% 4,939,420 0.43%
ケニア 176,856,222 15.95% 167,352,381 14.62%
モーリシャス 19,494,640 1.76% 20,717,084 1.81%
モザンビーク 836,012 0.08% 836,012 0.07%
ナイジェリア 8,891,329 0.80% 9,619,190 0.84%
オランダ 23,025,645 2.08% 20,606,289 1.80%
セネガル 27,768,678 2.50% 26,772,779 2.34%
シンガポール 3,072,802 0.28% 4,065,871 0.36%
396,768,934 34.66%
388,452,635 35.02%
南アフリカ
南スーダン 935,323 0.08% 935,323 0.08%
タンザニア 41,050,311 3.70% 36,787,722 3.21%
ウガンダ 10,960,845 0.99% 10,951,244 0.96%
14,751,286 1.29%
14,666,851 1.32%
アラブ首長国連邦
アメリカ合衆国 89 0.00% 10,400,690 0.91%
英国 30,248,248 2.73% 51,211,054 4.47%
ザンビア 75,870,356 6.84% 66,461,761 5.81%
ジンバブエ 30,423,313 2.74% 25,726,992 2.25%
43,667,185 3.81%
47,910,389 4.32%
マルタ
英領バージン諸島 13,265,541 1.20% 13,265,541 1.16%
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スウェーデン 12,864,105 1.16% 11,644,370 1.02%
ローン債権の合計 1,109,161,224 100% 1,144,680,959 100%
18.9 投資制限の違反
2022年12月31日および2021年12月31日現在、現金保有額は、英文目論見書の 2.5％ の最低要件を充足し
ていた。
ファンドの出口戦略および強制償還の一環として、投資運用会社は、当社に対し、2022年度および2021
年度について、ファンドの投資目的を投資方針および投資制限に従って達成することはもはや合理的に不
可能である旨の通知を行っている。
18.10 集中リスク
ある一つのセクター、市場または企業において、ファンドの全体的な運用実績に重大かつマイナスの影
響を及ぼし得る大きな破綻があった場合、ボラティリティおよびリスクを制限するために、異なる戦略を
有する異なる種類の投資対象に投資することによって当社の各分離ポートフォリオの投資ポートフォリオ
を分散化することが当社の方針である。カントリー・エクスポージャーリスク、コモディティ制限および
セクター制限に関しては、内部制限が設定されている。ファンドの出口戦略および強制償還の一環とし
て、投資運用会社は、当社に対し、2022年度および2021年度について、投資方針および投資制限に従って
ファンドの投資目的を達成することはもはや合理的に不可能である旨の通知を行っている。
下表は、12月31日現在エクスポージャーを有するセクター／産業の集中リスクを示したものである。
2022年 2021年
(％) (％)
金属 15 17
機材・設備 9 11
石炭 17 16
日用消費財（FMCG） 11 9
肥料 10 8
ロジスティクス 9 8
セメント 7 7
原油 4 6
18 18
その他のコモディティ
100 100
2022年に 18％ および2021年に18％を占めたその他のコモディティは、化学品、石油製品、ジュース、繊
維製品、フルーツ、鉱物、砂糖、バニラ、ナッツおよびシーズを含む 23 （2021年：23）の品目のコモディ
ティにより構成されている。その他のコモディティの合計 18％ （2021年：18％）に対して、個々の比率が
４％ （2021年：３％）を超える品目はない。
18.11 公正価値の見積り
下記の金融商品は損益を通じた公正価値で測定される。下表は、2022年12月31日に終了した年度に関す
るレベル３金融商品の変動を示したものである。
レベル３の推移 2022年 2021年
(米ドル) (米ドル)
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期首残高 128,633,455 156,222,030
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る
未実現(損)／益の変動（純額） (19,576,253) (29,325,427)
損益を通じた公正価値測定の金融資産に係る実現(損)益 (6,863,742) 2,172,690
利益割当 2,076,629 1,907,454
実行されたローン 42,625,994 54,636,113
(52,751,321) (56,979,405)
返済
94,144,762 128,633,455
期末残高
下表は、金融商品の評価方法別の分析を示したものである。
公正価値 評価技法
（米ドル） （米ドル）
2022年
損益を通じた公正価値測定の金融資産 94,144,762 時価
2021年
損益を通じた公正価値測定の金融資産 128,633,455 時価
FVTPL測定によるローン債権の公正価値は、鉄鉱石、砂糖およびナッツの時価に基づいている。これら
は時価により販売される。
評価方法は、以下の通り特徴づけられる。
- レベル１：同一の資産または負債に関する活発な市場における（無調整の）相場価格
- レベル２：資産または負債に関して直接的に観察可能（すなわち、価格）または間接的に観察可能
（すなわち、価格から導かれるもの）な、レベル１に含められる相場価格以外のイン
プット
- レベル３：資産または負債に関する、観察可能な市場データに基づかないインプット（つまり、観察
不能インプット）
公正価値測定全体が分類される公正価値ヒエラルキーのレベルは、公正価値測定全体に対し重要な最低
レベルのインプットを基準として決定される。この目的において、インプットの重要性は、公正価値測定
全体に対して評価される。公正価値測定において、観察可能なインプットに基づく重要な調整を必要とす
る観察可能なインプットを使用する場合、当該測定はレベル３の測定である。公正価値測定全体に対する
特定のインプットの重要性を評価する場合、当該資産または負債に特有の要因を考慮した判断が必要とな
る。
下表は、公正価値により測定されたファンドの金融資産および金融負債（種類別）を公正価値ヒエラル
キーにおいて分析したものである。
重大な 重大な
公表された 観察可能 観察不能
市場価格 インプット インプット
合計 レベル１ レベル２ レベル３
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
2022年
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資 産
損益を通じた
公正価値測定の
94,144,762 - - 94,144,762
金融資産
重大な 重大な
公表された 観察可能 観察不能
市場価格 インプット インプット
合計 レベル１ レベル２ レベル３
（米ドル） （米ドル） （米ドル） （米ドル）
2021年
資 産
損益を通じた
公正価値測定の
128,633,455 - - 128,633,455
金融資産
上記資産は、ローンの回収可能性という観察不能なインプットを使用するため、公正価値ヒエラルキー
のレベル３に分類される。
19. 継続企業の前提の評価
新型コロナウイルス感染症の影響により、経営陣は、ファンドの融資先企業のかなりの部分が、サプラ
イチェーンの混乱や景気の悪化により、キャッシュ・フローや流動性の問題の兆候を示し、融資先企業が
返済契約の不履行に陥ることとなったことを指摘した。これらの事項は、継続企業として存続するファン
ドの能力に重要な疑義を投げかける、継続企業に関連する重大な不確実性の存在を示している。ファンド
の取締役会は、ファンドのすべての株主の平等な取扱いを確保しポートフォリオの価値を保護するため、
2020年３月30日よりファンド株主の任意の買戻請求権を停止した。停止日から本財務書類に署名する日ま
での間、取締役会は、ファンドの投資運用会社が投資者価値の維持およびポートフォリオの資産ベースの
保護を念頭に、引続き、ファンドの投資ポートフォリオの管理を行っていることを確保している。
取締役会は、投資運用会社からの助言に基づき、現時点では、停止の原因となった状況が短・中期的に
解消する可能性は低いことから、出口戦略を取ることを選択した。
株主価値を最大化するため、投資運用会社は、「Fire Sale」（投げ売り）ではなく、コントロールさ
れた方法でローン債権の実現化を目指す方針である。このプロセスでは、時間をかけて資産を現金化して
いくことになる。
その後、ポートフォリオは、その清算の一環として、強制償還のプロセスを通じ、分配可能な現金を投
資者に比例配分で返還していく予定である。
経営陣は、ファンドのライフサイクルの現段階において、透明性のある見通しを維持し、堅固な基盤を
提供することに専念するものである。
20. 偶発債務
2022年および2021年12月31日に終了した年度中、ファンドに対する投資者からの苦情はなかった。現在
係属中の訴訟はなく、従って、本財務諸表の発行日までに偶発債務は発生していない。
21. 重要事象
MUFGファンド・サービシズ（ケイマン）2リミテッドとファンドの間の管理事務代行契約は、2022年３
月15日に終了された。
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ファンドは、2022年３月15日に、ファンドに管理事務代行業務を提供する新しい管理事務代行会社とし
て、ヴィストラ・オルタナティブ・インベストメンツ（モーリシャス）リミテッドを任命している。ヴィ
ス トラ・オルタナティブ・インベストメンツ（モーリシャス）リミテッドは、モーリシャス法に準拠して
設立された会社であり、その登記上の事務所の所在地は、3rd Floor 355 NeX, Rue du Savoir Cybercity
Ebene Mauritiusである。
22. 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）およびウクライナ・ロシア戦争の影響
Covid-19によるパンデミックは、当期中も、モーリシャスならびに当社が事業を展開するアフリカの
国々（以下「影響を受ける国々」という。）を含む世界の金融市場に重大な負の影響を与え続けている。
この負の影響が現在の水準のまま推移するか、あるいはさらに低下した場合、当社の将来の財務成績に負
の影響を与えることが予想される。取締役会は、当期末から本財務書類の日付までに発生したその他の重
要事象を認識していない。
投資運用会社は、パフォーマンスへの新型コロナウイルス感染症の影響の大きさを示す定量的データを
提供するべく、各バラック・ファンドの組入融資先企業を分析している。このリスク評価の目的は、運転
資本リスクの各サイクルとビジネスサプライチェーンへの影響（オペレーションの面と取引関連メトリク
スの両方）に重点が置かれている。その分類は、高リスク、中リスク、低リスクの３つのメトリクスに配
分されている。かかるメトリクスへの配分の要件は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の期間中
（および状況的なケースバイケースの分析およびシナリオプランニングによっては、潜在的にコロナ禍後
も含む）に各サイクルが経験する重要な影響に基づく。一定のサイクルのみが影響を受ける場合は感応度
パラメータアプローチが用いられ、各リスクのメトリクスに配分される。
2022年２月24日、ロシア連邦は、主権国家であるウクライナに対して全面的な侵略を開始した。世界経
済の状況、資産の評価、金利の予想および為替レート等（ただし、これらに限定されない。）に対してこ
のウクライナ・ロシア紛争が与える潜在的影響は依然として不確実である。現段階では、かかる影響の範
囲を評価していないが、当社はウクライナ、ロシアの両国とも取引を有していないので、現在のところ、
当社に対して直接的な影響はない。
23. 後発事象
本財務書類の署名日現在、ファンドは、合計で60,864,837米ドルの返済金（借入ベース融資枠を除く）
を受領しており、よって、強制償還により、ファンドのすべての株主に対して2022年12月31日および2023
年３月31日現在の保有株式数に応じて、合計32,000,000米ドルの支払いを行っている。
本報告書の発行日現在、上記以外に重要な後発事象は生じていない。
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（バラック・ファンド SPC リミテッドの分離ポートフォリオの一つである）
バラック・ストラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオの取締役会への
独立監査人の報告書
監査意見
我々は、2022年12月31日現在の財政状態計算書ならびに同日をもって終了した年度の包括利益計算書、
買戻可能参加株式の保有者に帰属する純資産の変動計算書およびキャッシュ・フロー計算書ならびに重要
な会計方針の要約およびその他の説明注記を含む財務諸表に対する注記から構成される、バラック・スト
ラクチャード・トレード・ファイナンス・セグリゲーテッド・ポートフォリオ（バラック・ファンド SPC
リミテッドの分離ポートフォリオの一つ）（「当社」）の財務書類について監査を行った。
我々は、添付の財務書類が、国際財務報告基準（「IFRS」）に準拠して、ファンドの2022年12月31日現
在の財政状態ならびに同日をもって終了した年度の財務成績およびキャッシュ・フローをすべての重要な
点において適正に表示しているものと認める。
意見表明の基礎
我々は、国際監査基準（「ISA」）に準拠して監査を行った。同基準の下での我々の責任は、本報告書
の後記「財務書類の監査における監査人の責任」に記載されている。我々は、国際会計士倫理基準審議会
の職業会計士のための倫理規程（「IESBA規程」）に基づき、当社から独立しており、また我々は、IESBA
規程に従い我々のその他の倫理上の責任を果たしている。我々は、我々の意見表明の基礎となる十分かつ
適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項
我々は、財務諸表に対する注記５に対して注意を喚起する。この注記では、2022年12月31日現在、当社
が投資対象として614,404,022米ドルのローン債権を保有している旨を記載している。経営陣は、この数
値を公正価値の最善の見積りを表すものと考えている。ただし、実際に実現可能な価額は、著しく異なる
可能性がある。この事項に関して、我々の意見は修正されない。
継続企業に関する重要な不確実性
我々は、財務諸表に対する注記２に対して注意を喚起する。この注記では、当社の融資先企業の重要部
分にキャッシュ・フローおよび流動性の問題の兆候が見られ、最終的に融資先企業は当期中にその返済契
約の不履行状態に陥る結果となったことが記載されている。注記２に記載するとおり、これらの事象また
は状況は、注記２、５および19に記載するその他の事項と併せて、当社の継続企業として存続する能力に
重要な疑義を投げかける重要な不確実性が存在することを示唆するものである。この事項に関して、我々
の意見は修正されない。
その他の記載内容
経営陣は、その他の記載内容に責任を有する。その他の記載内容は、投資運用会社の報告書から構成さ
れ、本財務書類と本財務書類に対する我々の監査報告書は含まれない。
本財務書類に対する我々の意見は、その他の記載内容を網羅しておらず、我々は、その他の記載内容に
ついて保証する、いかなる形式の結論も表明しない。
本財務書類に対する我々の監査に関連して、我々の責任は、上記に特定されたその他の記載内容を通読
し、その過程において、その他の記載内容が本財務書類や監査において入手した我々の知識と照らして重
要な相違がないか、またはその他重大な虚偽記載が見受けられないかを検討することである。
本監査報告書の日付の前に我々が入手したその他の記載内容について我々が行った作業に基づき、その
他の記載内容に重要な虚偽記載があると我々が結論づけた場合は、我々はその事実を報告する義務を負
う。我々は、この点につき報告すべき事項はない。
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財務書類に対する経営陣および統治責任者の責任
経営陣の責任は、IFRSに準拠して財務書類を作成し適正に表示することであり、また、不正か誤謬かを
問わず、重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために経営陣が必要と判断する内部統制を整備し運用
することにある。
財務書類の作成に当り、経営陣は、当社の継続企業として存続する能力について評価を行うこと、継続
企業に関連する事項を適宜開示すること、ならびに経営陣に当社の清算もしくは運用停止の意図がない限
りまたはそうする以外に現実的な代替案がない限りにおいて、継続企業の会計ベースを用いることに責任
を有する。統治責任者は、当社の財務報告プロセスを監督することに責任を有する。
財務書類の監査における監査人の責任
我々の目的は、財務書類全体に、不正かまたは誤謬か問わず、重要な虚偽表示がないかどうかに関する
合理的な保証を得て、我々の意見を記載した監査報告書を発行することにある。合理的な保証は、高い水
準の保証であるが、ISAに準拠して実施された監査が、存在する重要な虚偽表示を常に発見することを保
証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計する
と、財務書類に基づき行われる利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重
要性があると判断される。
ISAに準拠した監査の一環として、我々は、監査のすべての過程について職業的専門家としての判断を
行使し、職業的専門家としての懐疑心を保持する。また我々は、
・ 不正または誤謬を問わず、財務書類の重要な虚偽表示リスクを識別、評価し、当該リスクに対応し
た監査手続を立案、実施し、我々の監査意見の基礎を提供する十分かつ適切な監査証拠を入手す
る。不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できな
いリスクよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書を偽造すること、意図的な除外、虚偽の
言明、および内部統制の無効化が伴うためである。
・ 状況に応じて適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を理解する。ただし、こ
れは、当社の内部統制の有効性に対する意見を表明するためではない。
・ 経営陣によって使用されている会計方針の適切性、ならびに経営陣によって行われた会計上の見積
りおよび関連する開示の妥当性を評価する。
・ 経営陣が継続企業の会計ベースに基づき財務書類を作成していることが適切であること、ならびに
入手した監査証拠に基づき、当社が継続企業として存続する能力に重要な疑義を投げかけるよう
な、事象または状況に関連する重要な不確実性が存在するか否かについて結論付ける。重要な不確
実性が存在すると我々が結論付ける場合、我々には、我々の監査報告書において、財務書類中の関
連する開示に対する注意喚起を行うことが求められ、かかる開示が不十分である場合には、我々の
意見を限定意見とすることが求められる。我々の結論は、我々の監査報告書の日付までに入手した
監査証拠に基づくものである。ただし、将来の事象や状況により、当社が継続企業として存続でき
なくなる可能性がある。
・ 財務書類の全体的な表示、構成および内容（開示を含む）、ならびに財務書類が基礎となる取引や
会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
我々は、統治責任者との間で、特に、監査の計画した範囲と時期、および監査上の重要な発見事項（監
査の過程で識別した内部統制の重要な不備を含む）についてコミュニケーションを行う。
本監査報告書の使用
本報告書（本意見を含む）は、唯一当社の取締役会のために作成されたものであり、それ以外の目的は
ない。我々は、本意見を提供するに当り、上記以外の目的のために、または本報告書が提示されるまたは
本意見書を入手する上記以外の者に対して、いかなる責任も引受けるものではない。
（署 名）
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MHAケイマン*
2023年６月29日
* MHAケイマン（商号：MHAマッキンタイヤー・ハドソン・ケイマン・リミテッド）は、ベーカー・ティリー・インターナショナルの英国
メンバー法人MHAネットワークの一部である。
INDEPENDENT AUDITOR'S REPORT
TO THE DIRECTORS OF BARAK STRUCTURED TRADE FINANCE SEGREGATED PORTFOLIO
(A SEGREGATED PORTFOLIO OF BARAK FUND SPC LIMITED)
Opinion
We have audited the financial statements of Barak Structured Trade Finance Segregated
Portfolio (a Segregated Portfolio of Barak Fund SPC Limited) (the “Company”), which comprise
the statement of financial position as at 31 December 2022, and the statement of comprehensive
income, statement of changes in net assets attributable to holders of redeemable participating
shares and statement of cash flows for the year then ended, and notes to the financial
statements, including a summary of significant accounting policies and other explanatory
notes.
In our opinion, the accompanying financial statements present fairly, in all material
respects, the statement of financial position of the Fund as at 31 December 2022, and its
financial performance and its cash flows for the year then ended in accordance with
International Financial Reporting Standards (IFRS).
Basis for Opinion
We conducted our audit in accordance with International Standards on Auditing (“ISA”). Our
responsibilities under those standards are further described in the Auditor's Responsibilities
for the Audit of the Financial Statements section of our report. We are independent of the
Company in accordance with the International Ethics Standards Board for Accountants' Code of
Ethics for Professional Accountants (IESBA Code), and we have fulfilled our other ethical
responsibilities in accordance with the IESBA Code. We believe that the audit evidence we have
obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our opinion.
Emphasis of Matter
We draw attention to note 5 of the financial statements, which describes that as at 31
December 2022, the Company held investments in loan receivables of US$614,404,022. Management
believes this represents the best estimate of the fair value. However, the actual realizable
value may be materially different. Our opinion is not modified in respect of this matter.
Material Uncertainty Related to Going Concern
We draw attention to Note 2 in the financial statements, which indicates that a significant
portion of the Company's borrowers are showing signs of cashflow and liquidity problems, which
ultimately resulted in borrowers defaulting on their repayment agreements during the period.
As stated in Note 2, these events or conditions, along with other matters as set forth in Note
2, 5 and 19, indicate that a material uncertainty exists that may cast significant doubt on
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the Company's ability to continue as a going concern. Our opinion is not modified in respect
of this matter.
Other Information
Management is responsible for the other information. The other information comprises the
Investment Manager's Report but does not include the financial statements and our auditor's
report thereon.
Our opinion on the financial statements does not cover the other information and we do not
express any form of assurance conclusion thereon.
In connection with our audit of the financial statements, our responsibility is to read the
other information identified above and, in doing so, consider whether the other information is
materially inconsistent with the financial statements or our knowledge obtained in the audit
or otherwise appears to be materially misstated.
If, based on the work we have performed on the other information that we obtained prior to the
date of this auditor's report, we conclude that there is a material misstatement of this other
information, we are required to report that fact. We have nothing to report in this regard.
Responsibilities of Management and Those Charged with Governance for the Financial Statements
Management is responsible for the preparation and fair presentation of the financial
statements in accordance with IFRS, and for such internal control as management determines is
necessary to enable the preparation of financial statements that are free from material
misstatement, whether due to fraud or error.
In preparing the financial statements, management is responsible for assessing the Company's
ability to continue as a going concern, disclosing, as applicable, matters related to going
concern and using the going concern basis of accounting unless management either intends to
liquidate the Company or to cease operations, or has no realistic alternative but to do so.
Those charged with governance are responsible for overseeing the Company's financial reporting
process.
Auditor's Responsibilities for the Audit of the Financial Statements
Our objectives are to obtain reasonable assurance about whether the financial statements as a
whole are free from material misstatement, whether due to fraud or error, and to issue an
auditor's report that includes our opinion. Reasonable assurance is a high level of assurance
but is not a guarantee that an audit conducted in accordance with ISA will always detect a
material misstatement when it exists. Misstatements can arise from fraud or error and are
considered material if, individually or in the aggregate, they could reasonably be expected to
influence the economic decisions of users taken on the basis of these financial statements.
As part of an audit in accordance with ISA, we exercise professional judgment and maintain
professional scepticism throughout the audit. We also:
• Identify and assess the risks of material misstatement of the financial statements, whether
due to fraud or error, design and perform audit procedures responsive to those risks, and
obtain audit evidence that is sufficient and appropriate to provide a basis for our opinion.
The risk of not detecting a material misstatement resulting from fraud is higher than for
one resulting from error, as fraud may involve collusion, forgery, intentional omissions,
misrepresentations, or the override of internal control.
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• Obtain an understanding of internal control relevant to the audit in order to design audit
procedures that are appropriate in the circumstances, but not for the purpose of expressing
an opinion on the effectiveness of the Company's internal control.
• Evaluate the appropriateness of accounting policies used and the reasonableness of
accounting estimates and related disclosures made by management.
• Conclude on the appropriateness of management's use of the going concern basis of accounting
and, based on the audit evidence obtained, whether a material uncertainty exists related to
events or conditions that may cast significant doubt on the Company's ability to continue as
a going concern. If we conclude that a material uncertainty exists, we are required to draw
attention in our auditor's report to the related disclosures in the financial statements or,
if such disclosures are inadequate, to modify our opinion. Our conclusions are based on the
audit evidence obtained up to the date of our auditor's report. However, future events or
conditions may cause the Company to cease to continue as a going concern.
• Evaluate the overall presentation, structure and content of the financial statements,
including the disclosures, and whether the financial statements represent the underlying
transactions and events in a manner that achieves fair presentation.
We communicate with those charged with governance regarding, among other matters, the planned
scope and timing of the audit and significant audit findings, including any significant
deficiencies in internal control that we identify during our audit.
Use of Our Report
This report, including the opinion, has been prepared for and only for the Company's directors
and for no other purpose. We do not, in giving this opinion, accept or assume responsibility
for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands
it may come.
MHA CAYMAN *
29 June 2023
* MHA Cayman (the trading name of MHA MacIntyre Hudson Cayman Ltd) is part of the MHA network, the UK member of Baker Tilly
International.
(＊) 上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は本書提出代理人が別途保管して
いる。
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