株式会社フジクラ 訂正内部統制報告書 第172期(2019/04/01-2020/03/31)
EDINET提出書類
株式会社フジクラ(E01334)
訂正内部統制報告書
【表紙】
【提出書類】 内部統制報告書の訂正報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の5第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年7月31日
【会社名】 株式会社フジクラ
【英訳名】 Fujikura Ltd.
【代表者の役職氏名】 取締役社長CEO 岡田 直樹
【最高財務責任者の役職氏名】 取締役CFO 飯島 和人
【本店の所在の場所】 東京都江東区木場一丁目5番1号
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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訂正内部統制報告書
1【内部統制報告書の訂正報告書の提出理由】
2020年8月17日に提出しました第172期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)の内部統制報告書の記載事項
に誤りがありましたので、金融商品取引法第24条の4の5第1項に基づき内部統制報告書の訂正報告書を提出するもの
であります。
2【訂正事項】
3 評価結果に関する事項
3【訂正箇所】
訂正箇所は下線を付して表示しております。
3【評価結果に関する事項】
(訂正前)
上記の評価の結果、当事業年度の末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効であると判断
しました。
(訂正後)
下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な
不備に該当すると判断いたしました。従って、当事業年度末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統
制は有効でないと判断いたしました。
記
当社は、2023年3月3日の内部通報を契機に、当社の米国連結子会社であるAmerica Fujikura Ltd.(以下、「A
FL」という。)のCEOを兼任していた当社の元取締役(以下、「元取締役」という。)による、AFLの子会社
であるAFL Telecommunications LLC(以下、「AFLT」という。)を介した不動産の私的流用の疑いがあることが
判明したため、日本及び米国にて、当社グループと利害関係を有しない外部の法律事務所を起用し、2023年3月14日
から内部調査を行い、同年6月30日に調査結果を受領しました。
内部調査により、2020年3月期に、元取締役による、AFLTが所有または賃借する航空機の不正な私的利用等、
AFLTの資産の私的流用に係る事案が発生していたことが確認されました。
当社は、AFLグループにおいて、以下のような内部統制上の問題が存在していたことが本事案の発生原因である
と評価しております。
(1)AFLグループの統制環境における不備
・AFLグループにおける事業上の判断や運用の権限が元取締役に集中しており、加えて、職務分掌に関する
ルールについてAFLグループ内で改善を要する部分があったことから、元取締役が業務プロセスを主導する
ことで、資産の私的流用を行うことができる統制環境であったこと
・元取締役はAFLのCEOとして長期に亘り在任しており、また、人事権限を持つ同氏に対してAFLグルー
プ内で異議を唱えることが難しい環境があったと考えられること
(2)AFLグループ内のガバナンス機能における不備
・AFLTにおける財産の取得や投資等について、元取締役に10億円を上限とする決裁権限が与えられており、
当該決裁権限を超えない投資については当社取締役会に上程する必要がない定めとなっており、上述の資産の
私的流用は、当該決裁権限内で行われ、当社取締役会の上程対象とはなっていなかったこと
・他方、上記決裁権限内の投資案件であっても、AFLにおけるExecutive Committee(以下、「EC」とい
う。)のモニタリング対象として識別される必要があったところ、ECの運用が形骸化しており、AFLのガ
バナンスが実質的に機能していなかったこと
(3)AFLグループのCFOの資質に関する不備
・上述の資産の私的流用については、AFLのCFOによる承認がなされており、当該CFOによる承認プロセ
スの有効性に疑義があると考えられること
・CFOによる元取締役への牽制が十分ではないと考えられること
これらのAFLグループにおける統制環境、ガバナンス機能、及びCFOの資質に関する不備は、AFLグループ
における全社的な内部統制の不備であり、当社の財務報告に重要な影響を及ぼすことから、開示すべき重要な不備に
該当すると判断いたしました。
上記の開示すべき重要な不備は、当該事実の判明が当事業年度の末日以降であったため、当事業年度末日までに是
正することができませんでした。
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なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、2020年3月期から2022年3月期の各事業年度におけ
る影響が重要ではないことから過年度決算の訂正は行わず、すべて2023年3月期の連結財務諸表に反映しておりま
す。
当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を十分認識しており、開示すべき重要な不備を是正する
ために、内部調査の結果明らかとなった本事案に関する問題点並びに反省を踏まえて、以下の再発防止策を実行し、
内部統制の整備・運用を図ってまいります。
1 当該海外子会社における特定の役員への権限集中の見直し(権限の分散化)
2 当該海外子会社におけるガバナンス体制、内部規程等の整備
3 当該海外子会社における新たな財務責任者の任命とその責任者による経理処理の点検の強化
4 当該海外子会社の役職員への教育
以 上
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