富士紡ホールディングス株式会社 有価証券報告書 第203期(2022/04/01-2023/03/31)
提出書類 | 有価証券報告書-第203期(2022/04/01-2023/03/31) |
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提出者 | 富士紡ホールディングス株式会社 |
カテゴリ | 有価証券報告書 |
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
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【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月30日
【事業年度】 第203期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
【会社名】 富士紡ホールディングス株式会社
【英訳名】 Fujibo Holdings, Inc.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 井上 雅偉
【本店の所在の場所】 東京都中央区日本橋人形町一丁目18番12号
【電話番号】 東京(03)3665-7641
【事務連絡者氏名】 取締役上席執行役員財務経理部長 佐々木 辰也
【最寄りの連絡場所】 東京都中央区日本橋人形町一丁目18番12号
【電話番号】 東京(03)3665-7641
【事務連絡者氏名】 取締役上席執行役員財務経理部長 佐々木 辰也
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
富士紡ホールディングス株式会社 大阪支社
(大阪市中央区本町一丁目8番12号(オーク堺筋本町ビル))
(上記の大阪支社は、金融商品取引法に規定する縦覧場所ではありま
せんが、投資家の便宜を考慮して、縦覧に供する場所としておりま
す。)
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第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1)連結経営指標等
回次 第199期 第200期 第201期 第202期 第203期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
売上高 (百万円) 37,097 38,701 36,932 35,916 37,669
経常利益 (百万円) 3,983 4,329 5,450 6,045 5,041
親会社株主に帰属する
(百万円) 2,538 2,269 4,315 4,455 3,399
当期純利益
包括利益 (百万円) 2,348 2,187 4,563 4,452 3,658
純資産額 (百万円) 32,778 33,842 37,282 40,497 42,920
総資産額 (百万円) 52,270 52,194 55,789 58,531 61,368
1株当たり純資産額 (円) 2,865.73 2,956.42 3,254.99 3,533.91 3,742.82
1株当たり当期純利益 (円) 221.93 198.27 376.85 388.86 296.54
潜在株式調整後
(円) ― ― ― ― ―
1株当たり当期純利益
自己資本比率 (%) 62.7 64.8 66.8 69.2 69.9
自己資本利益率 (%) 7.8 6.8 12.1 11.5 8.2
株価収益率 (倍) 11.9 14.5 10.6 8.9 11.1
営業活動による
(百万円) 4,808 6,548 6,792 9,107 5,175
キャッシュ・フロー
投資活動による
(百万円) △ 3,339 △ 4,289 △ 5,818 △ 3,928 △ 3,554
キャッシュ・フロー
財務活動による
(百万円) △ 1,302 △ 2,174 △ 1,312 △ 1,456 △ 1,899
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
(百万円) 4,830 4,930 4,571 8,315 8,090
の期末残高
1,388 1,251 1,156 1,195 1,273
従業員数
(人)
(外、平均臨時雇用者数)
( 187 ) ( 155 ) ( 123 ) ( 126 ) ( 172 )
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は新株予約権付社債等潜在株式がないため記載しておりません。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第202期の期首から適用してお
り、第202期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっており
ます。
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(2)提出会社の経営指標等
回次 第199期 第200期 第201期 第202期 第203期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
営業収益 (百万円) 4,187 4,020 4,174 4,597 4,641
経常利益 (百万円) 1,542 1,276 1,828 2,091 1,910
当期純利益 (百万円) 1,374 1,147 1,450 2,160 1,788
資本金 (百万円) 6,673 6,673 6,673 6,673 6,673
発行済株式総数 (千株) 11,720 11,720 11,720 11,720 11,720
純資産額 (百万円) 23,948 23,830 24,442 25,305 25,954
総資産額 (百万円) 31,145 31,269 31,585 32,588 32,977
1株当たり純資産額 (円) 2,093.79 2,081.85 2,133.96 2,208.23 2,263.31
1株当たり配当額
100 100 105 110 110
(うち1株当たり中間 (円)
( 50 ) ( 50 ) ( 50 ) ( 55 ) ( 55 )
配当額)
1株当たり当期純利益 (円) 120.14 100.24 126.68 188.59 156.02
潜在株式調整後
(円) ― ― ― ― ―
1株当たり当期純利益
自己資本比率 (%) 76.9 76.2 77.4 77.7 78.7
自己資本利益率 (%) 5.7 4.8 6.0 8.7 7.0
株価収益率 (倍) 21.9 28.8 31.6 18.3 21.2
配当性向 (%) 83.2 99.8 82.9 58.3 70.5
従業員数 93 97 98 94 101
(人)
(外、平均臨時雇用者数) ( 14 ) ( 11 ) ( 10 ) ( 7 ) ( 10 )
株主総利回り (%)
70.9 79.9 111.5 100.4 99.2
(比較指標:配当込み
(%)
( 85.9 ) ( 122.1 ) ( 124.6 ) ( 131.8 )
( 95.0 )
TOPIX)
最高株価 (円) 4,310 4,060 4,585 4,755 3,675
最低株価 (円) 2,343 2,212 2,400 3,185 3,005
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は新株予約権付社債等潜在株式がないため記載しておりません。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4
月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。
3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第202期の期首から適用してお
り、第202期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっており
ます。
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2 【沿革】
1896年3月 富士紡績株式会社を設立。
1898年9月 静岡県駿東郡に小山工場を新設し、操業開始。
1903年7月 小名木川綿布株式会社を合併。
1903年8月 日本絹綿紡績株式会社を合併。
1906年9月 東京瓦斯紡績株式会社を合併。社名を富士瓦斯紡績株式会社と改称。
1910年2月 電気事業兼営を認可される。
1914年2月 相模水力電気株式会社を合併。
1915年1月 川崎工場を新設。
1920年12月 中華紡織株式会社を合併。
1922年2月 大分紡績株式会社、日華絹綿紡織株式会社、東洋絹糸紡績株式会社を合併。
1922年11月 中国青島市に、青島工場を新設。
1923年3月 満州紡績株式会社を設立。
金華紡織株式会社、日本紡織株式会社を合併。
1925年3月 協同紡績株式会社を合併。
1927年5月 富士電力株式会社を設立し、電気事業の設備・権利を同社に譲渡。
1929年11月 鷲津工場を新設。
1934年10月 東洋織布株式会社を合併。
1935年3月 富士繊維工業株式会社を設立。
1935年12月 相模紡績株式会社を合併。
1939年1月 柳井化学工業株式会社を設立。
1939年12月 富士繊維工業株式会社を合併。
1941年5月 明正紡織株式会社を合併。
1943年7月 帝国製絲株式会社を合併。
1945年8月 太平洋戦争終結に伴い、在外資産接収される。
1945年12月 社名を富士紡績株式会社と改称。
1949年3月 政令により、再設立された旧帝国製絲株式会社へ八尾工場を返還。
1949年5月 東京証券取引所、大阪証券取引所に株式上場。
1951年10月 小坂井工場を新設。
1961年7月 富士ケミクロス株式会社を設立。
1963年10月 エチオピア国のエチオピア綿業株式会社に資本・経営参加。
1970年6月 電子器事業所を新設。
1972年4月 和歌山工場を新設。
富士運輸株式会社を設立。
1972年12月 タイ国のタイテキスタイル株式会社に資本・経営参加。
1973年10月 三光染業株式会社を合併。
1973年11月 フジエラス株式会社を設立。
1975年2月 エチオピア綿業株式会社、国有化される。
1975年10月 帝国製絲株式会社を合併。
1975年12月 株式会社フジボウアパレルを設立。
1976年5月 商品開発研究所を新設。
1977年5月 壬生川工場を分離し、フジボウ愛媛株式会社を設立。
1979年7月 小坂井工場を分離し、フジボウ小坂井株式会社を設立。
1981年4月 株式会社高田フジボウアパレル、株式会社敦賀フジボウアパレルおよび株式会社サドソーイ
ングを設立。
1983年4月 株式会社フジミドレスを設立。
1984年5月 メダリオン株式会社を設立。
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1984年12月 和歌山工場を分離し、フジボウ和歌山株式会社を設立。
1985年1月 株式会社中津フジボウアパレルを設立。
1986年12月 フジボウカタン株式会社を設立。
1987年11月 タイ国にタイフジボウガーメント株式会社を設立。
1991年9月 タイ国にタイフジボウテキスタイル株式会社を設立。
1995年9月 電子機器事業所(旧電子器事業所)を分離し、フジボウ電子株式会社を設立。
1995年12月 フジボウ小坂井株式会社を吸収合併。
1999年3月 タイフジボウガーメント株式会社は生産を中止。
1999年9月 八尾工場は操業を休止。
2000年5月 株式会社フジミドレスおよび株式会社フジミドレス大東解散。
2000年7月 鷲津工場は操業を休止。
2001年3月
メダリオン株式会社は豊門商事株式会社を吸収合併。社名を豊門商事株式会社と改称。
2001年6月 韓国に株式会社韓国富士紡を設立。
2001年8月 中国に富士紡(常州)服装有限公司を設立。
2001年10月 フジエラス株式会社はフジボウ小山株式会社に社名変更し、小山工場加工部門を営業譲受
け。
タイ国にジンタナフジボウコーポレーションを設立。
2001年12月
富士運輸株式会社は三泰貿易株式会社より営業譲受け。社名を三泰貿易株式会社と改称。
2002年1月 香港に富士紡(香港)有限公司を設立。
株式会社高田フジボウアパレル解散。
2002年3月 台湾に富士紡服飾股份有限公司を設立。
2002年12月 タイ国のタイテキスタイル株式会社株式を全量売却。
2005年7月 フジボウテキスタイル株式会社(同年5月付でフジボウ小山株式会社より商号変更)はフジボ
ウ和歌山株式会社を吸収合併。
2005年9月 主要な事業グループを会社分割し、フジボウファイバー株式会社およびフジボウ小坂井株式
会社を設立。持株会社制に移行するとともに社名を富士紡ホールディングス株式会社と改
称。
2005年12月 株式会社中津フジボウアパレルは株式会社敦賀フジボウアパレルを吸収合併。社名を株式会
社フジボウソーイングと改称。
2007年9月 フジボウテキスタイル株式会社は繊維製品事業を株式会社フジボウアパレルに吸収分割した
後に、フジボウファイバー株式会社に吸収合併。フジボウファイバー株式会社は社名をフジ
ボウテキスタイル株式会社と改称。
2007年12月 株式会社韓国富士紡解散。
2010年10月 フジボウテキスタイル株式会社はフジボウカタン株式会社を吸収合併。
2011年9月 中国に富士紡(上海)商貿有限公司を設立。
2012年6月 株式会社フジボウアパレルを分割会社とする会社分割を行い、フジボウトレーディング株式
会社を設立。
2012年7月 アングル・ミユキ株式会社を完全子会社化。アングル・ミユキ株式会社は社名をアングル株
式会社と改称。
2012年10月 フジボウ愛媛株式会社はフジボウ小坂井株式会社を吸収合併。
2013年4月 柳井化学工業株式会社は東洋紡株式会社より医薬中間体、農薬中間体およびその他化学工業
品の製造に係る事業を会社分割により承継。
2013年11月 富士紡(香港)有限公司解散。
2014年3月 フジボウ電子株式会社解散。
2014年9月 豊門商事株式会社解散。
2016年3月 富士紡服飾股份有限公司解散。
2016年10月 富士化工株式会社は富士ケミクロス株式会社を吸収合併。社名をフジケミ株式会社と改称。
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2017年3月 台湾に台湾富士紡精密材料股份有限公司を設立。
株式会社サドソーイング解散。
2018年4月 フジケミ株式会社は三泰貿易株式会社を吸収合併。
2018年10月 株式会社東京金型を完全子会社化。
2019年4月 株式会社フジボウアパレルはフジボウトレーディング株式会社を吸収合併。
2019年12月 富士紡(常州)服装有限公司解散。
2020年1月 株式会社藤岡モールドを完全子会社化。
2020年3月 株式会社フジボウソーイング解散。
2020年4月 株式会社東京金型は株式会社藤岡モールドを吸収合併。
2020年10月 株式会社フジボウアパレルはアングル株式会社を吸収合併。
2021年1月 フジボウテキスタイル株式会社はフジボウ愛媛株式会社より合成繊維部門およびステンレス
繊維部門を吸収分割により承継。
2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。
2022年10月 フジケミ株式会社はフジボウテキスタイル株式会社より化成品部門を吸収分割により承継。
2022年11月 株式会社GFIホールディングスおよび株式会社IPMを完全子会社化。
2023年2月 株式会社IPMは株式会社GFIホールディングスを吸収合併。
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3 【事業の内容】
当フジボウグループは、富士紡ホールディングス株式会社(当社)及び子会社12社によって構成され、事業は、超精
密加工用研磨材、不織布、化学工業製品の製造・販売、紡績糸及び編物などの素材から二次製品にいたる各種繊維工
業品の製造、加工及び販売、車両、自動車部品等の販売、化成品の製造・販売を行っております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との
対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付け等は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一
の区分であります。
主要な会社の位置付け
区分 主要製品等
製造 販売
超精密加工用研磨材
フジボウ愛媛㈱
研磨材
フジボウ愛媛㈱
不織布 フジケミ㈱
台湾富士紡精密材料股份有限公司
事業
台湾富士紡精密材料股份有限公司
合皮
化学
工業品 化学工業製品 柳井化学工業㈱ 柳井化学工業㈱
事業
紡績糸
フジボウテキスタイル㈱ フジボウテキスタイル㈱
編物
タイフジボウテキスタイル㈱ タイフジボウテキスタイル㈱
機能性繊維等
生活
衣料
事業
フジボウテキスタイル㈱ フジボウテキスタイル㈱
B.V.D.等二次製品 ㈱フジボウアパレル ㈱フジボウアパレル
ジンタナフジボウコーポレーション 富士紡(上海)商貿有限公司
車両
― フジケミ㈱
自動車部品等
その他
フジケミ㈱ フジケミ㈱
化成品 ㈱東京金型 ㈱東京金型
㈱IPM ㈱IPM
(注) 1 フジボウテキスタイル㈱(連結子会社)は、2022年10月1日付で吸収分割により化成品部門をフジケミ㈱
(連結子会社)に承継しました。
2 ㈱GFIホールディングスは(連結子会社)は、2023年2月1日付で㈱IPM(連結子会社)に吸収合併されており
ます。
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以上の企業集団等について図示すると次のとおりであります。
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4 【関係会社の状況】
議決権の所有
資本金又は
主要な 割合又は
名称 住所 出資金 関係内容
事業の内容 被所有割合
(百万円)
(%)
(連結子会社)
業務受託
フジボウ愛媛㈱
役員の兼任 当社役員4名
(注)2
愛媛県西条市 450 研磨材事業 100.0 当社従業員6名
資金援助
(注)3
土地・建物・設備の賃貸
業務受託
柳井化学工業㈱
役員の兼任 当社役員3名
(注)2
山口県柳井市 300 化学工業品事業 100.0
当社従業員4名
(注)4
資金援助
㈱フジボウアパレル
業務受託
(注)2
東京都中央区 100 生活衣料事業 100.0 役員の兼任 当社役員4名
当社従業員2名
(注)5
業務受託
役員の兼任 当社役員3名
フジボウテキスタイル㈱ 東京都中央区 300 同上 100.0 当社従業員4名
資金援助
土地・建物・設備の賃貸
研磨材事業
業務受託
その他
役員の兼任 当社役員4名
フジケミ㈱ 東京都中央区 60 (化成品、 100.0
当社従業員6名
車両、
土地・建物・設備の賃貸
自動車部品等)
業務受託
その他 役員の兼任 当社役員2名
㈱東京金型 埼玉県越谷市 10 100.0
(化成品) 当社従業員3名
資金援助
業務受託
㈱IPM 新潟県新潟市東区 10 同上 100.0 役員の兼任 当社役員1名
当社従業員3名
百万元 役員の兼任 当社役員2名
富士紡(上海)商貿有限公司 中国上海市 生活衣料事業 100.0
14 当社従業員2名
役員の兼任 当社役員1名
タイフジボウテキスタイル㈱
百万バーツ
99.9
タイ国バンコク 同上 当社従業員3名
(注)6 (99.9)
200
債務保証
ジンタナフジボウコーポレー
百万バーツ
99.9 役員の兼任 当社役員1名
ション
タイ国ナコンパトム 同上
(99.9) 当社従業員2名
20
(注)6
台湾富士紡精密材料股份有限
役員の兼任 当社役員2名
公司
百万NTドル 100.0
台湾台南市 研磨材事業 当社従業員5名
(注)2
300 (100.0)
債務保証
(注)6
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 特定子会社に該当しております。
3 フジボウ愛媛㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が
10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 14,120百万円
(2) 経常利益 2,346百万円
(3) 当期純利益
1,627百万円
(4) 純資産額 11,867百万円
(5) 総資産額 22,571百万円
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4 柳井化学工業㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が
10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 12,374百万円
(2) 経常利益 901百万円
(3) 当期純利益 566百万円
(4) 純資産額 6,366百万円
(5) 総資産額 11,977百万円
5 ㈱フジボウアパレルについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合
が10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 5,173百万円
(2) 経常利益
754百万円
(3) 当期純利益
518百万円
(4) 純資産額 3,113百万円
(5) 総資産額 4,054百万円
6 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数で表示しております。
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5 【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
2023年3月31日 現在
セグメントの名称 従業員数(人)
研磨材事業 409 ( 90 )
化学工業品事業 227 ( 14 )
生活衣料事業 427 ( 24 )
その他 109 ( 34 )
全社(共通) 101 ( 10 )
合計 1,273 ( 172 )
(注) 1 従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者は除き、グループ外からの出向者を含む)であ
り、臨時雇用者数(嘱託社員、季節社員及び待遇社員)は、年間の平均人数を( )外数で記載しております。
2 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているも
のであります。
3 その他の事業において、前連結会計年度に比べ従業員数が52名増加しておりますが、主として2022年11月1
日付で㈱IPMを連結子会社化したことによります。
(2)提出会社の状況
2023年3月31日 現在
従業員数(人) 平均年齢(才) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)
101 ( 10 ) 43.0 16.1 6,406,428
セグメントの名称 従業員数(人)
全社(共通) 101 ( 10 )
合計 101 ( 10 )
(注) 1 従業員数は就業人員(当社から他社への出向者は除き、他社からの出向者を含む)であり、臨時雇用者数(嘱
託社員、季節社員及び待遇社員)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループには、富士紡績労働組合連合会があり、UAゼンセンに加盟しております。
労働組合との関係は相互信頼と協調精神により概ね順調に推移しております。
なお、2023年3月31日現在の組合員数は638人であります。
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(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当事業年度 当事業年度
(2023年3月31日) (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
労働者の男女の賃金の差異
管理職に占める 男性労働者の
(男性の賃金に対する女性の賃金の割合(%))
女性労働者の割合 育児休業取得率
うち正規雇用 うち非正規雇用
(%)
(%)
全労働者
労働者 労働者
当社 10.7 33.3 75.0 75.6
0.0
フジボウ愛媛㈱ 0.0 0.0 57.2 70.1 58.6
柳井化学工業㈱ 0.0 25.0 74.5 79.6 42.2
当社及び国内連結子会社 3.8 18.8 60.3 72.0 49.8
当社及び国内外連結子会社 8.6 ― ― ― ―
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの
であります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規
定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成
3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 当社グループからグループ外への出向者は除き、グループ外からの出向者を含めて算出しております。
4 賃金には、賞与及び基準外賃金(通勤手当を含む)を含んでおります。
5 平均賃金の算出においては、正規、非正規雇用労働者ともに、年間の平均人数を用いております。
6 海外子会社の男性労働者の育児休業取得率の集計および労働者の男女の賃金の差異(男性の賃金に対する女
性の賃金の割合)の集計を実施していないため、記載を省略しております。
7 労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。なお、同
一労働の賃金に差はなく、職群及び等級別人数構成の差によるものであります。出向者は、出向先の従業員
として集計しております。
8 上記指標のうち、一部目標を策定している指標については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに
関する考え方及び取組 (2)人的資本」に記載しております。今後具体的な目標および目標達成にむけた
施策を検討し、実行してまいります。
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第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当フジボウグループは、一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技
術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球環境にとってより豊かで持続可能な未来の創造に貢献
し続けることを企業理念としております。IT関連の超精密加工用研磨材を主とした研磨材事業、医薬および機能
化学合成製品等の中間体の受託生産を柱とした化学工業品事業、インナーウエアを中心とする製品に重点を置いた
生活衣料事業などに積極的に経営資源を投入し、安定した収益体質の構築を目指しております。
また、健全な企業経営・会計慣行を維持し、透明性の高いキャッシュ・フロー経営を実践しております。
(2)目標とする経営指標
当フジボウグループは、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目的として、利益目標(営業利益、当期純利
益)およびROEを、また財務体質の強化を図るため自己資本比率を、それぞれ経営指標としております。
(3)経営環境
フジボウグループは、持株会社である富士紡ホールディングス株式会社と事業子会社から構成され、超精密加工
用研磨材・機能性不織布を扱う研磨材事業、ファインケミカル中間体の受託製造を行う化学工業品事業、紡績・テ
キスタイル・アパレルを中心とする生活衣料事業、車両・自動車部品等の輸出やプラスチック成形の技術開発など
のその他の事業を展開しています。
研磨材事業は、半導体デバイス用途(CMP)、シリコンウエハー用途、ハードディスク用途、液晶ガラス用途
など、様々なITデバイスをその製造工程でポリシングする超精密加工用研磨材を主要製品としており、世界中の
ITデバイス関連企業に販売しております。最先端プロセス、次世代プロセスのITデバイス製造に対応可能な研
磨材の開発を、最新の研究機器・検査機器・製造設備を用いて、ユーザーと共同で進めております。当連結会計年
度は、主力の超精密加工用研磨材は、ハードディスク用途および液晶ガラス用途は、新型コロナウイルス特需の反
動を受け、主要ユーザーの大幅な生産調整および在庫調整により、受注が大きく減少しました。また、シリコンウ
エハー用途および半導体デバイス用途(CMP)などは、世界的な物価上昇、インフレに伴う金融政策の影響によ
り、世界的な景気後退局面となりました。さらには下期に入りシリコンサイクルがピークアウトし、半導体需要減
退の影響を受けました。
化学工業品事業は、長年培った有機合成のノウハウを活かし、大手化学メーカーからの医薬原料、農薬、電材、
機能性化学品など有機合成品の中間体の受託製造を行っております。国内有数の化学工業品受託工場を保有し、多
種多様な反応に対応できる生産設備で、優れた品質管理と確実な納期対応、高レベルの環境対応、徹底した安全管
理のもと、高品質と多品種・小ロットのスピード生産体制で顧客のニーズに応えております。当連結会計年度は、
機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、一部販売先において需要減退が見え始めてはいるも
のの、新型コロナウイルス感染症拡大による海外生産リスクの顕在化や化学工業品生産の日本国内回帰の傾向が続
き、機能性材料用を中心に安定生産を継続することができました。しかし、原材料・エネルギーコスト等の上昇に
係る販売価格への転嫁が遅れており、利益は圧迫されました。
生活衣料事業は、アンダーウエアを中心とする繊維製品および原糸や染色加工など高機能繊維素材の製造・加
工・販売を行っております。繊維製品では、原糸紡績から製品縫製までグループ内で一貫して携わる体制で産み出
す高品質を武器に、「B.V.D.」、「アサメリー」、「エアメリー」など浸透度の高いブランドで、メンズ・レ
ディース、ハイエンドからローエンドまで幅広く展開する製品を、様々な販売チャネルで消費者に提供しておりま
す。繊維素材では、長年培ってきた紡績・加工技術を駆使して開発した高機能素材を、ファッション衣料用途から
産業資材用途まで、ユーザーニーズに合わせて提供しております。当連結会計年度は、繊維素材は、ウクライナ・
ロシア情勢を要因とした原油価格上昇に伴う物流や原材料のコスト高と、円安に伴う部材調達や海外製造の高騰が
更なる追い打ちをかけ、厳しい環境が続きました。一方、繊維製品は、メンズは店頭販売で定番商品を中心に堅調
に推移し、レディスではテレビショッピングなど不採算取引の整理を進めることで、より収益性の高い製品への絞
り込みを行いました。EC販売はSNSでイメージ動画を配信するなど、積極的な販促実施が奏功し伸長しました。
その他の事業は、デジタルカメラ・医療機器・自動車用部品の射出成形や金型の設計・制作を行う化成品事業、
中米カリブ海地域へ向けて自動車や各種電気・工業製品等の輸出を行う貿易事業などで構成されています。化成品
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事業では、デジタルカメラや医療機器、自動車に欠かせない高精度のプラスチック射出成形技術で、また、自動車
用部品を中心に幅広いサイズの成形機に対応できる金型の設計・制作・メンテナンスで、激しいユーザーニーズの
変 化に対応しております。当連結会計年度は、化成品部門は、縮小傾向が続いていたデジタルカメラ市場に底打ち
の兆しが出始めたことや、医療用プラスチック市場の回復により、デジタルカメラ用部品および医療機器用部品の
受注が堅調に推移しました。金型部門では、自動車市場が回復基調になり、新規金型の受注が好調に推移しまし
た。また、2022年11月1日付で取得し連結対象となった金型子会社の売上高が増加しましたが、同社株式の取得関
連費用が発生しました。貿易部門は、収益性、安全性の高い取引に対象を絞り、採算性を改善しました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、2021年度から2025年度を計画期間とする中期経営計画『増強21-25』を策定し、2021年4月よりこれを実
行しています。本中期経営計画では、未来のありたい姿から導出した2025年像と現状の延長線上の2025年像との
ギャップを特定し、中期的に取り組む施策を着実に実施します。加えて事業ポートフォリオの積極的な見直しと持
続可能で儲かるビジネスへの転換を段階的に図ることにより、“圧倒的なニッチナンバーワン企業”を目指しま
す。計画期間5年間の前半3年を「高収益体質への転換と種まき」ステージ、後半2年を「非連続的成長の実現」
ステージと位置づけ、収益機会の増加と提供価値の強化を施策の両輪として、『稼ぐ力』を強化いたします。同時
にDX(デジタルトランスフォーメーション)の継続・深化にも取り組み、各事業の成長基盤を連続的・非連続的に
「増強」していきます。さらに、社会の要請であるサステナブルな社会を創るための施策を提案し、実行してまい
ります。当社においても様々な社会経済環境の変化に直面しており、人材確保や新たな価値創造などの対応が急務
となっています。働き方改革への取組みもこれまで以上に進めます。
主力事業として成長を続ける研磨材事業では、半導体市場は現在世界的な景気後退により、先端半導体を中心に
需要が落ち込んでいますが、将来的には更なる市場拡大が期待されることから、これに応じた生産能力増強に向け
た設備導入やCMP用研磨材の開発強化を進めます。また、新たな成長局面に入るパワー半導体用途についても積極的
な拡販に努めます。化学工業品事業では、長引く燃料価格高騰に加え、需要が減退しており、業界として大きな向
かい風に直面しています。柳井・武生両工場の連携強化を進め、今後の更なる業容拡大に向けた投資など様々な取
組みを行います。生活衣料事業では、徹底した原価管理による適正な価格設定やより収益性の高い製品への絞り込
みに加え、販売データの解析とSNS等広告手法の活用により、新たな顧客獲得に取り組みます。その他の事業では、
化成品事業は、新たに取得した金型の事業会社が保有する金型製造に関する技術や製造ノウハウをグループ内に取
り込み、既存部門との連携強化を図り、シナジー効果を発現させることで重点3事業に続く第4の柱事業としての
基盤強化を進めています。
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2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(サステナビリティに関する基本方針)
当社グループは、サステナビリティを事業戦略の中核に組み入れた「サステナビリティ経営」を実践しておりま
す。当社グループのサステナビリティ経営は、「儲ける」こと、成長性・収益性と社会貢献、誠実さに立脚した公
正で透明性のあるSDGs経営をバランス良く実行していくことでサステナビリティを実現していくところに特徴があ
ります。
企業は、財務面で収益を上げなければ株主への配当を実施することができず持続的成長は達成されません。ま
た、社会の公器という点に焦点を当て、適正な企業統治のもと、社会からより信頼される企業としてステークホル
ダーと強固な信頼関係を構築することが重要となります。当社グループは、企業理念に掲げる「人・社会・地球環
境にとってより豊かで持続可能な未来の創造に貢献し続ける」ことを実現するため、サステナビリティ経営を実践
し、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
(サステナビリティ推進体制)
現在、世界は気候変動問題をはじめとする多くの深刻な社会課題に直面しており、その解決の担い手として、企
業に対する社会の期待も高まっています。こうしたなか、当社は中期経営計画「増強21-25」の始動にあわせ、SDGs
に関連する重要課題への対応を通じたサステナビリティ経営を富士紡グループ全体で横断的に推進するため、2021
年4月1日に「ESG推進委員会」を設置しました。
「ESG推進委員会」は、社長を委員長として、環境(Environment)分科会、社会(Social)分科会、ガバナンス
(Governance)分科会の3つの分科会で構成されています。当社グループがサステナビリティの課題に適切に対応
するとともに、サステナビリティへの対応が中長期的な企業価値の向上につながるよう提言を行うこととしていま
す。サステナビリティ推進に関わる各種検討課題に各分科会で取り組み、重要度に応じてESG推進委員会、経営会
議、取締役会に諮る体制となっています。したがって、取締役会は経営全般にわたる重要な方針・施策を最終決定
するとともに、経営会議、ESG推進委員会等の管理監督を行っています。
研磨材事業、化学工業品事業、生活衣料事業、その他の事業でそれぞれ求められるサステナビリティに関する課
題は異なりますが、リスクと機会の観点から積極的に対応してまいります。
■富士紡グループのサステナビリティ推進体制
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当社グループが認識している重要なサステナビリティ課題である、(1)気候変動への対応および(2)人的資本
についての考え方及び取組は、以下のとおりであります。
(1)気候変動への対応
当社グループは、低炭素化社会実現に向けた気候変動対応を経営上の重要課題と認識し、2021年11月に気候変動
に関する情報開示の指針となるTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース・Task Force on Climate-related
Financial Disclosures)提言に賛同を表明しました。気候変動に関連するリスクと機会への対応について、TCFD提
言に沿った情報開示を進め、将来の事業における財務的な影響を想定し、管理しています。以下のとおり、TCFD提
言に沿って、気候変動に関連する重要情報を開示します。
① ガバナンス
当社グループは、重要な環境関連目標や取り組みは社長が委員長を務める「ESG 推進委員会」で決定しており
ます。年2回開催される「ESG推進委員会」において、気候変動に関するリスクや機会を特定し、気候変動課題を
ESG推進委員会の分科会の1つである「環境分科会」で取り組み、重要度に応じてESG推進委員会、経営会議、取
締役会に諮る体制でマネジメントを行っております。
取締役会は、ESG推進委員会等から気候変動課題に関わる経営全般にわたる重要な方針・施策の報告を受け、最
終決定するとともにその進捗を管理監督しております。
② リスク管理
当社グループは、気候変動関連リスクを含む全社的なリスク情報を把握し、管理する体制を構築し、整備する
ことに取り組んでおります。リスクマネジメント体制においては、リスク管理委員会を設置し、リスク情報を収
集・分析して、リスクが顕在化した場合の対策を講じています。
また、ESG推進委員会においても、気候変動関連リスクおよび機会を発生可能性および金額的重要性の観点から
特定し、その対策を講じておりますが、リスクに対する具体的な取り組みにおいては、「環境分科会」が各事業
会社と協働して、対策を検討・実行しております。
重要度に応じて、リスク管理委員会とESG推進委員会が、取締役会や経営会議に報告する等して、気候変動に係
るリスクマネジメントに取り組んでおります。
■富士紡グループ気候変動対応に関する体制図(ガバナンスおよびリスク管理)
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③ 戦略
気候変動関連のリスクと機会
当社グループでは、気候変動関連のリスクと機会は、中長期にわたり事業活動に影響を与える可能性があると
認識しております。外部環境の変化や様々な状況下におけるリスクや機会を考慮するため、1.5℃~2℃未満シナ
リオ、4℃シナリオの複数の将来シナリオを想定し、2050年時点における当社グループの主要3事業(研磨材事
業、化学工業品事業、生活衣料事業)において、重要な財務への影響を与える可能性のあるリスクと機会の洗い出
しを行いました。
1.5℃~2℃未満の世界では、温室効果ガス削減のための規制が強化され、低・脱炭素化が進むことに伴う事業
への影響、移行リスクが高まることが考えられるのに対し、4℃の世界では、規制などの移行リスクの影響は小
さいものの異常気象などの物理的リスクが高まることが考えられます。
当社グループにおける気候変動に関連する主要なリスク・機会を、1.5℃~2℃未満シナリオ、4℃シナリオを
前提として分析し、リスク低減および機会活用にむけた対策を整理しました。発現時期については、短期・中
期・長期と時間軸を設け、影響度については、利益に対する影響の大きさにより大中小の3段階で表現しており
ます。
発現時期 「短期」1年以内、「中期」1年~5年、「長期」5年超
影響度 「大」5億円超、「中」1億円~5億円、「小」1億円以下
<リスク>
リスク リスク 発現 影響度
リスクの概要 リスク低減に向けた対策
の種類 カテゴリー 時期 2050年
・徹底した省エネ活動
政策・法的 炭素税の導入 中期 大
・省エネ対応の効率的な設備への投資
取引先企業からの低炭素化の 短期
移行 ・再生可能エネルギーへの転換
中
要請 ~中期
リスク ・太陽光発電の導入
市場・評判
投資家による評価の低下、
・使用燃料の見直し
中期 中
レピュテーションリスク
・プロセス改善等によるエネルギー効率向上
・リスク分散のための新工場建設
台風、豪雨、落雷等の異常気
急性 異常気象 中期 中 ・変電設備等の設置場所のかさ上げ
象の激甚化
・防水壁の建設
物理的 ・節水設備への更新
干ばつによる水不足 長期 中
リスク ・水の再利用(循環対応)
慢性 気温上昇
サプライチェーン移行リスク
増大(綿花栽培量減少による 長期 中 原材料調達先の多様化検討
原材料価格上昇)
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<機会>
機会 気候変動による 発現 影響度
機会活用に向けた対策
カテゴリー 機会の概要 時期 2050年
・EVの急速的な普及
中期
・省電力半導体の需要増加 大 パワー半導体等向け研磨材の販売増加
~長期
(シリコンからSiC/GaNシフト)
・ポスト5G通信やセンサー等の半導体向けの
市場 仮想空間社会の広がり 中期 研磨材の販売増加
大
(あらゆるものを繋げる半導体需要増) ~長期 ・スマホ・HPC向けロジックIC向け研磨材の
販売増加
世界人口増・農地面積減少による 中期 ・農業生産の安定化ニーズ増加にともなう農薬
大
食料供給不足 ~長期 中間体の販売増加
・環境に優しいパッケージ資材使用
製品と 低炭素社会対応製品 短期 (B.V.D.ブランドインナー等)
中
サービス のニーズの高まり ~中期 ・環境認証商品(蓄光繊維「ルミフィーロ」等)
・廃材レス化成品(ホットランナー)
・廃液を燃料への再利用
短期 ・排水の再利用
循環型社会への対応 小
~中期 ・節水設備への更新
資源の
・衣料・繊維素材等のリユース、リサイクル
効率性
・RPAの導入、IoTを活用した製品評価導入の検討
中期
業務プロセスの革新(DX等) 中 ・データ管理基盤の整備による廃棄在庫の低減、
~長期
適切な生産管理
・再生可能エネルギーの導入、私用拡大
・工場建物のZEB(ネットゼロ・エネルギー・
エネル 短期
低炭素エネルギー社会移行 中 ビル)対応
ギー源 ~中期
・共同配送、顧客直送、船舶輸送推進などの
省エネ・低コスト活動
・リスク分散のための新工場建設
レジリ
災害に強い会社づくり 中期 中 ・変電設備等の設置場所かさ上げ
エンス
・防水壁の建設
当社グループを取り巻く外部環境の変化に応じて、重要なリスクと機会の見直しを適宜行い、戦略に反映させ
てまいります。
④ 指標と目標
2022年度の温室効果ガス排出量は、62千t-CO₂(前年度比+4.5%)となりました。(Scope1:27千t-CO₂、
Scope2:35千t-CO₂)今後も生産拡大によるエネルギー使用量の増加が見込まれますが、再生可能エネルギーへの
転換を積極的に推進し、さらなる温室効果ガスの排出削減に取り組みます。今後はScope3の算定や温室効果ガス
削減目標を設定し、一層の環境に配慮した事業活動を継続することにより脱・低炭素型社会実現への貢献と企業
価値向上を図ってまいります。
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(2)人的資本
当社グループは、「個を尊ぶ、和を育む~労働環境の指針~」をビジョンとして掲げ、「社員一人ひとりに公平
な機会と公正な評価を与え、切磋琢磨して共に向上し合える環境を創造するとともに、個を尊重することで、競争
力とチームワークが育つ職場を創ること」を、人的資本にかかる基本方針として取り組んでおります。当社グルー
プにおける、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおり
であります。
① 戦略
a. 多様性の確保
当社グループは、持続可能な社会を実現するため、事業活動を通じて進める重要な取り組みの一つとして、
「多様性を受容し、個々の能力を最大限発揮できる環境づくり」を掲げ、性別・年齢・国籍・障がいなどの有
無にとらわれない多様性を尊重し、安心して能力を発揮できるよう、職場環境の整備を進めております。
事業構造の高度化を進めていくなかで、多様性を尊重し、能力発揮機会の提供と労働環境の整備を推進する
ことが、持続的な成長と企業価値の向上に資すると考えております。
多様性確保に向けた、具体的な社内環境整備として、以下に取り組んでおります。
ア. 柔軟な働き方の推進とワークライフバランスの向上
・男女を問わない育児・介護の両立支援
・フレックスタイム制度
・在宅勤務
・定年後再雇用制度
・障がい者雇用
・休暇取得の積極的推進
イ. 女性活躍推進
雇用、昇進、報酬等について公平で平等な機会を確保しており、教育訓練や次世代育成の機会は男女の区別
なく与えられています。また、育児・介護両立支援のための休職制度などの充実によって、女性のスキルアッ
プやキャリアを中断させない取り組みなど、さらなる女性活躍推進の取り組みを進めております。
b. 人財の育成
当社グループは、長期の目指すべき姿として「圧倒的なニッチナンバーワン企業」を掲げております。この
実現に向け、従業員こそが企業の財産という認識のもと、その育成に取り組んでおります。
具体的な人財の育成方針として、「1.課題解決型人財を育成する」「2.グローバル人財を育成する」
「3.次世代リーダーを育成する」ことを掲げております。
人的資本は企業価値の中核として考えており、人財への投資は会社の持続的成長を高めるうえで基盤となる
ものであることから、当社グループでは個人の知識やスキル、能力を引き出したり高めたりするための教育や
研修機会を積極的に設けています。社員一人ひとりの能力を高め、「持続可能な働き方」を実現していきま
す。
教育研修制度の拡充にも努めており、当社グループでは様々な研修制度によって従業員の成長を支援してい
ます。研修制度には教育訓練や次世代育成が含まれ、職場の安全教育、環境教育、自己啓発などメンタルヘル
ス教育も実施しております。人財育成や業務に関わる研修だけでなく、職場環境や従業員の健康にも配慮し教
育の機会を増やしております。
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c. 従業員の健康および安全
従業員の健康保持・増進に取り組むことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたら
し、ひいては業績向上や企業価値向上へ繋がることが期待されます。健康経営を経営的視点から考え、戦略的
に実践するため、健康経営の目的となる「健康経営宣言」と、健康経営を推進するための体制を策定しまし
た。本宣言および推進体制のもと、従業員の健康保持・増進に資する施策を進めることで、一人ひとりが健全
な状態で安心していきいきと働ける社内環境の整備を進めております。
当社グループは、従業員の安全衛生の徹底に取り組んでおります。2010年に安全対策プロジェクトを発足
し、2011年4月に安全衛生管理規程を制定しました。全社的な安全衛生管理体制の整備や強化と全事業場を対
象とした安全に関する定期的査察・指導を行い、労災ゼロ活動を推進しております。
② 指標と目標
当社グループは、人的資本にかかる戦略を実践するにあたり、人的資本にかかる指標を管理・モニタリングし
ております。 「第1 企業の概況 5 従業員の状況」 に記載した指標に加え、当社グループでモニタリングし
ている人的資本指標は、次のとおりであります。
当連結会計年度
項目 対象 目標 達成時期
(2023年3月31日)
8.6%
女性管理職比率(注1) 10%以上 2026年3月末
(13人/151人中)
15.2%
女性総合職比率 8%以上 2026年3月末
(20人/132人)
当社及び
国内外連結子会社
10.6%
外国人管理職比率 13%以上 2026年3月末
(16人/151人中)
20.5%
キャリア採用者管理職比率 17%以上 2026年3月末
(31人/151人中)
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの
であります。
2 目標及びその達成時期は、中期経営計画「増強21-25」策定時(2021年3月末時点)に設定したものであ
り、2023年3月末時点で既に目標を達成している項目もあります。
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3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成
績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおり
であります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経
営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
当フジボウグループは、これらのリスク発生の可能性を認識し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針
であります。
(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動
① 海外進出によるリスク
研磨材事業においては、ユーザーに直結した製品作りとBCPの観点から、一部研磨材を台湾で生産していま
す。生活衣料事業の「B.V.D.」ブランドのインナーウエアは、競争力のある製品作りとコスト削減による収益
向上のため、タイ国他での生産を拡大し海外生産比率が9割を超えており、日本国内の他、台湾、香港にて販売
しております。自動車関連および機械類の輸出は中米カリブ海諸国向けであります。
各々の国において、予期しない政治及び経済体制の変化、テロ等社会的混乱などが生じた場合には、当フジボ
ウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
② 為替相場の変動
生活衣料事業においては、中国・タイ等で生産を行うなど、アジア地域における海外事業の拡大を図ってお
り、為替リスクは日本サイドが負っております。ま た、研磨材事業においては、営業収入に占める輸出比率が高
いことから、主として米ドルに対する円高は、値下げ要求につながる可能性があります。
当フジボウグループは、為替リスクに対して為替予約及び外貨建輸出入取引のバランス調整等を行い、可能な
限りリスクヘッジを図り、為替相場の短期的変動による悪影響を最小限に止める努力 をしておりますが、中長期
的変動により、計画された調達・製造・販売が実行できないなど、為替相場の変動は財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
(2)重要な契約に伴うリスク
生活衣料事業における主力ブランド「B.V.D.」について、FTLジャパン㈱と、商標の使用権、日本国内・台
湾における製造権及び独占的販売権、中国・香港・マカオ・シンガポール・タイにおける製造権及び非独占的販売
権の契約を締結しております。当社とFTLジャパン㈱は良好な協力関係にありますが、予期しない事態による契
約の非更新は、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
(3)特定製品・顧客への依存度
研磨材事業において重要な割合を占めるCMP(半導体)・シリコンウエハー・ハードディスク・液晶ガラス・
一般工業品用途の研磨材製品の需要は、主たる販売先となっているIT業界の景気状況の影響を受けるため、日
本・北米・アジア・欧州等の主要市場におけるIT業界の景気停滞及びそれに伴う需要の減少が起こる場合は、財
政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
化学工業品事業及び化成品事業は、特定の顧客・製品への依存度が高く、受託先の動向、商品のライフサイクル
の短さや景気状況の影響などに伴い、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を受ける可能性があり
ます。
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(4)知的財産に関するリスク
開発した新製品については基本的に特許を取得する方針ですが、特許等によりその製造方法が開示され、生産ノ
ウハウが競合他社に漏洩する可能性があるもの等については、出願を控える場合があります。そのため、競合他社
が当該特許を出願した場合、特許が受理される可能性があり、そのような事態に備え「先使用権による通常実施
権」を主張できるよう努めておりますが、その解決に時間と費用を要することが予想されます。
また、独自の技術、ノウハウの全てを知的財産により完全に保護することは不可能と予測され、知的財産を使用
して第三者が類似商品を製造すること等を効果的に防止できない可能性があります。その場合、財政状態、経営成
績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があるとともに、取引先との関係の悪化を招く可能性がありま
す。
(5)法的規制
製品生産に対し規制される法律として、水質汚濁防止法、大気汚染防止法、騒音規制法等があります。当フジボ
ウグループとして規制値をクリアするため、対応装置等を設置しておりますが、今後これらの規制が強化された場
合や他の物質が付加された場合、更なる設備投資が必要となり、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪
影響を与える可能性があります。
また、当フジボウグループは個人情報取扱事業者に該当しており、個人情報保護法による規制を受けることとな
ります。個人情報保護については、法律の遵守だけでなく、情報漏洩による被害防止を行う必要があります。当フ
ジボウグループは外部からの不正アクセス、ウイルス感染の防御、内部管理体制の強化等の対策を行っております
が、万一個人情報が漏洩した場合には、当フジボウグループの信頼の失墜につながり、今後の営業活動に影響を及
ぼす可能性があるとともに、事後対応等に関するコストが発生し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに
悪影響を与える可能性があります。
(6)製造物責任
当フジボウグループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を完全にカバーでき
るという保証はありません。大規模な製造物責任賠償につながるような品質問題が発生する可能性が皆無ではな
く、この場合、当フジボウグループの評価に重要な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当フジボ
ウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
(7)自然災害・停電などによる影響
当フジボウグループは、操業の中断による悪影響を最小限に抑えるため、定期的な防災点検及び設備保全を行っ
ております。しかしながら、自然災害・停電などによる影響を完全に防止または軽減できる保証はなく、操業に影
響する事象が発生した場合には、当フジボウグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに悪影響を与
える可能性があります。
また、災害などによりサプライヤーまたはサブサプライヤーの操業がストップし、原材料または基礎原料の供給
が途絶えた場合には、当フジボウグループの生産活動が阻害されることにより、業績に大きく影響を及ぼす可能性
があります。
(8)新型コロナウイルス等感染症の影響
当フジボウグループの主要製品は、顧客が製品を製造する際の消耗部材や中間体、原材料、部品等と、インナー
ウエア等の最終消費財に大別されます。前者は、新型コロナウイルス等の感染症の拡大により、都市ロックダウン
等の影響で顧客が生産を縮小・停止した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり
ます。また、後者は、主要な顧客である百貨店や量販店などが営業を縮小、停止した場合、売上高をはじめとした
業績に影響を及ぼす可能性があります。
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当フジボウグループは、リスク管理・運営に関する基本事項を定めた「リスク運営規則」および「危機管理規
則」に基づき、社長を委員長とする危機管理委員会を設置し、リスクが発生した場合または発生が予見される場合
にその影響を限定し、その損失を最小限にとどめ、通常機能を回復させるための対策を実施しています。具体的に
は、在宅勤務や国内外への出張制限、オフィスや生産現場でのソーシャルディスタンスの確保など、感染防止のた
めの対策を実施しています。
(9)固定資産の減損
当フジボウグループは、土地や建物、製造設備等の有形固定資産や、ソフトウエア等の無形固定資産を保有して
おります。
主力の研磨材事業や化学工業品事業、第4の柱事業として基盤整備を進めている化成品事業において生産能力の
増強などを目的とした設備投資を積極的に行う一方、生活衣料事業では事業環境の変化に対応するため、体質改善
に向けた構造改革を進めております。そのため、生活衣料事業において不採算分野からの縮小撤退を行った場合に
は、減損損失を計上する可能性があります。
なお、当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている有形固定資産及び無形固定資産35,365百万円のうち、
生活衣料事業における有形固定資産及び無形固定資産は1,865百万円であります。
減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、減損処理を行った場合、当フジボウグループ
の財政状態、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
(10)気候変動に関するリスク
気候変動に関するリスクは、中長期にわたり当社グループの事業活動に重要な影響を与える可能性があると認識
しております。異常気象の激甚化に伴う操業停止や温暖化による原材料調達コストの上昇が生じ、当社グループの
業績に、大きな影響を及ぼす可能性があります。さらに、温室効果ガス削減のための規制が強化され、炭素税の導
入や低・脱炭素化を進めるための投資や費用の発生により、当フジボウグループの財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フローに悪影響を与える可能性があります。
当社グループでは、気候変動といった将来の不確実性に対処することは、持続的な企業価値向上ならびに持続可
能な地球環境の実現に資するものであると考え、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:
気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った情報開示を進め環境負荷の軽減に取り組むとともに、将来生
じると予想される、気候変動に関するリスクを低減するための対策を実施しています。
(11)人財確保に関するリスク
当社グループは、長期の目指すべき姿として、「圧倒的なニッチナンバーワン企業」を掲げており、多様な人財
がその能力を発揮できる環境を整備するとともに、多様な価値観、専門性を有した人財、すなわち女性人財やグ
ローバル人財をも含めた高度な人財を確保することが重要と考えております。しかしながら、少子高齢化により人
財獲得競争 が激化し、事業運営に必要な人 財確保が困難となり人財の育成を推進することができない場合には、事
業活動の遂行に支障が生じ、当社グループの持続的な成長の阻害要因となる可能性があります。
そのため、当社グループでは、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人
的資本」で記載のとおり、人財の多様性を受容して「個を尊ぶ、和を育む」企業風土を創造し、ビジネススキルの
習得や人間力形成といった人財育成に取り組み、様々な就業ニーズに対応できる環境整備を進めております。
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4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以
下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による制限が緩和され、社会経済活動正常
化に向けた動きが見られました。しかしながら、半導体をはじめとした部品・原材料の供給不足や供給網の混
乱、ウクライナ・ロシア情勢の長期化による原油などのエネルギー価格や原材料価格の高騰、円安等の為替変動
の影響等により、依然として先行きは不透明な状況となっております。
このような経営環境の下、当フジボウグループは、中期経営計画『増強21-25』において、計画期間5年間の前
半3年を「高収益体質への転換と種まき」ステージと位置づけ、各事業の成長基盤の増強に取り組んでおりま
す。計画2年目となる当期は期後半より、製造業を巡る業況感は悪化しましたが、研磨材事業では、研究開発力
の加速、生産能力の増強を進めました。化学工業品事業は、需要動向が弱まる動きが見え始めるなか、柳井・武
生両工場がほぼフル稼働を維持しており、生活衣料事業では、利益率の高い製品へのシフトによる収益性向上を
図りました。加えて、全ての事業で高騰し続けている原材料費、エネルギーコストの上昇分を適切に転嫁できる
よう努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前年同期比1,752百万円(4.9%)増収の37,669百万円、営業利益は1,004百
万円(17.1%)減益の4,872百万円、経常利益は1,003百万円(16.6%)減益の5,041百万円となりました。これに特別
損益、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比1,055百万円(23.7%)減益の
3,399百万円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
ア.研磨材事業
主力の超精密加工用研磨材は、ハードディスク用途および液晶ガラス用途は、新型コロナウイルス特需の反
動を受け、主要ユーザーの大幅な生産調整および在庫調整により、受注が大きく減少しました。また、シリコ
ンウエハー用途および半導体デバイス用途(CMP)などは、世界的な物価上昇、インフレに伴う金融政策の
影響により、世界的な景気後退局面となりました。さらには下期に入りシリコンサイクルがピークアウトし、
半導体需要減退の影響を受けました。
この結果、売上高は前年同期比63百万円(0.4%)減収の15,073百万円となり、営業利益は853百万円
(23.2%)減益の2,828百万円となりました。
イ.化学工業品事業
機能性材料、医薬中間体および農薬中間体などの受託製造は、一部販売先において需要減退が見え始めては
いるものの、新型コロナウイルス感染症拡大による海外生産リスクの顕在化や化学工業品生産の日本国内回帰
の傾向が続き、機能性材料用を中心に安定生産を継続することができました。しかし、原材料・エネルギーコ
スト等の上昇に係る販売価格への転嫁が遅れており、利益は圧迫されました。
この結果、売上高は前年同期比967百万円(8.5%)増収の12,374百万円となり、営業利益は336百万円
(24.6%)減益の1,030百万円となりました。
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ウ.生活衣料事業
繊維素材は、ウクライナ・ロシア情勢を要因とした原油価格上昇に伴う物流や原材料のコスト高と、円安に
伴う部材調達や海外製造の高騰が更なる追い打ちをかけ、厳しい環境が続きました。一方、繊維製品は、メン
ズは店頭販売で定番商品を中心に堅調に推移し、レディスではテレビショッピングなど不採算取引の整理を進
めることで、より収益性の高い製品への絞り込みを行いました。EC販売はSNSでイメージ動画を配信する
など、積極的な販促実施が奏功し伸長しました。
この結果、売上高は前年同期比291百万円(4.2%)増収の7,280百万円となり、営業利益は130百万円(17.2%)
増益の889百万円となりました。
エ.その他
化成品部門は、縮小傾向が続いていたデジタルカメラ市場に底打ちの兆しが出始めたことや、医療用プラス
チック市場の回復により、デジタルカメラ用部品および医療機器用部品の受注が堅調に推移しました。金型部
門では、自動車市場が回復基調になり、新規金型の受注が好調に推移しました。また、2022年11月1日付で取
得し連結対象となった金型子会社の売上高が増加しましたが、同社株式の取得関連費用が発生しました。貿易
部門は、収益性、安全性の高い取引に対象を絞り、採算性を改善しました。
この結果、売上高は前年同期比557百万円(23.4%)増収の2,940百万円となり、営業利益は54百万円
(79.4%)増益の123百万円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
資産合計は前連結会計年度末に比べて2,836百万円増加の61,368百万円となりました。
流動資産は458百万円増加の23,003百万円となりましたが、これは現金及び預金や売上債権が減少しましたが、
棚卸資産が増加したことなどによります。
固定資産は2,378百万円増加の38,365百万円となりましたが、これは研磨材事業や化学工業品事業における設備
投資により有形固定資産が増加したことや、子会社の取得によりのれんが増加したことなどによります。
(負債)
負債合計は前連結会計年度末に比べて413百万円増加の18,448百万円となりました。
流動負債は392百万円増加の11,869百万円、固定負債は20百万円増加の6,578百万円となりました。これは、設
備関係支払手形などのその他流動負債が増加したことなどによります。
(純資産)
純資産合計は前連結会計年度末に比べて2,423百万円増加し、42,920百万円となりました。これは、剰余金の配
当による減少が1,260百万円ありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加が3,399百万円
あったことなどによります。
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③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、法人税等の支払などがありましたが、
税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより5,175百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、主として固定資産の取得による支出により、3,554百万円
の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、長期借入金の返済や配当金の支払などにより、1,899百万
円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて224百万円減少
の8,090百万円となりました。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
2020年3月 期 2021年3月 期 2022年3月 期 2023年3月 期
自己資本比率 64.8% 66.8% 69.2% 69.9%
時価ベースの自己資本比率 63.3% 82.1% 67.7% 61.8%
キャッシュ・フロー対有利子
0.2 0.2 0.2 0.3
負債比率
インタレスト・カバレッジ・
403.8 466.1 796.8 350.9
レシオ
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー
を使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っ
ている全ての負債を対象としております。
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④ 生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 金額(百万円) 前年同期比(%)
研磨材事業 13,503 5.5
化学工業品事業 15,567 3.2
生活衣料事業 3,745 21.2
その他 2,357 15.5
合計 35,174 6.5
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
イ.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 受注高(百万円) 前年同期比(%) 受注残高(百万円) 前年同期比(%)
研磨材事業 14,750 △12.3 1,882 △34.5
化学工業品事業 15,801 0.2 3,802 △6.3
その他 1,771 21.7 647 19.8
合計 32,324 △5.0 6,332 △15.3
(注) 1 セグメント間の取引については消去しておりません。
2 上記金額は有償受給取引における原材料等の仕入価格を含めた販売価格によるものであります。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 金額(百万円) 前年同期比(%)
研磨材事業 15,073 △0.4
化学工業品事業 12,374 8.5
生活衣料事業 7,280 4.2
その他 2,940 23.4
合計 37,669 4.9
(注) 1 セグメント間の取引については消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
相手先
販売高(百万円) 割合(%) 販売高(百万円) 割合(%)
住友商事ケミカル㈱ 5,497 15.3 5,852 15.5
三井化学㈱ 4,307 12.0 5,214 13.8
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(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであり
ます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア.財政状態
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べて458百万円増加の23,003百万円となりました。これは売上債権が減少し
ましたが、棚卸資産が増加したことなどによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べて2,378百万円増加の38,365百万円となりました。有形固定資産は、研磨
材事業を中心とした設備投資の他、2022年11月1日付で金型製造会社である㈱IPMが連結対象となったことによ
り増加しました。無形固定資産については、㈱GFIホールディングスの株式取得により、のれんが発生しまし
た。
資産合計は前連結会計年度末に比べて2,836百万円増加の61,368百万円となりました。
セグメント別では、研磨材事業は1,694百万円増加の21,927百万円、化学工業品事業は187百万円減少の
12,278百万円、生活衣料事業は114百万円増加の5,687百万円、その他の事業は1,180百万円増加の4,751百万
円、各報告セグメントに配分していない全社資産などの調整額は34百万円増加の16,723百万円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べて392百万円増加の11,869百万円となりました。これは支払手形及び買掛
金が868百万円減少しましたが、研磨材事業及び化学工業品事業の設備投資による設備関係支払手形が709百万
円増加したことなどによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べて20百万円増加の6,578百万円となりました。これは、退職給付に係る負
債が100百万円減少しましたが、㈱IPMが連結対象となったことにより、資産除去債務が166百万円増加したこと
などによります。
負債合計は前連結会計年度末に比べて413百万円増加の18,448百万円となりました。
(純資産)
株主資本は剰余金の配当により1,260百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が3,399百万
円計上されたことなどにより、2,164百万円増加しました。
その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加などにより、258百万円増
加しました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べて2,423百万円増加し、42,920百万円となりました。
イ.経営成績
当連結会計年度の売上高は前年同期比1,752百万円(4.9%)増収の37,669百万円、営業利益は1,004百万円
(17.1%)減益の4,872百万円となりました。
研磨材事業では、半導体向けは、上期は旺盛な需要に支えられたものの、下期はシリコンサイクルのピーク
アウトにより需要が減速しました。液晶ガラスおよびハードディスク用途向けは、新型コロナウイルス特需の
反動によるユーザーの在庫調整・生産調整の影響を受けました。
化学工業品事業では、機能性材料および農薬中間体向けを中心に安定生産を継続できましたが、原材料およ
びエネルギーコストの上昇による影響を受けました。
生活衣料事業では、繊維製品は、店頭販売はB.V.D.等定番の高収益商品への絞り込みを行なった他、販売
データの解析やSNS等の広告手法を活用したことにより伸長しました。繊維素材は、原燃料価格高騰と円安によ
り上期は収益が悪化しましたが、下期は価格転嫁が進み収益が改善しました。
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その他の事業では、化成品部門は、カメラおよび医療機器用部品向けの受注が回復しました。金型部門は、
自動車市場が回復基調になり、新規金型の受注が好調に推移しました。㈱IPMが連結対象となったため売上高が
大幅に伸長しましたが、同社株式の取得関連費用が発生しました。貿易部門は、収益性、安全性の高い取引に
対象を絞り、採算性を改善しました。
セグメント別の売上高・営業利益については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及
びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりで
あります。
営業外収益は固定資産賃貸料が増加したことなどにより前年同期比50百万円(12.6%)増加の448百万円、営業
外費用は為替差損や防災対策費用が増加したことなどにより、前年同期比49百万円(21.6%)増加の279百万円と
なりました。この結果、経常利益は前年同期比1,003百万円(16.6%)減益の5,041百万円となりました。
特別利益は固定資産売却益4百万円などを計上し、4百万円となりました。特別損失は固定資産処分損69百
万円や減損損失18百万円などを計上し、88百万円となりました。
これから法人税等を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比1,055百万円(23.7%)減
益の3,399百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、IT業界の景気状況や競合他社の状
況、法的規制などがあります。詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりで
あります。
当社グループは、2021年度から2025年度を計画期間とする中期経営計画『増強21-25』を策定し、2021年4月
よりこれを実行しています。中期経営計画『増強21-25』では、2025年度の連結業績目標を売上高600億円、営
業利益100億円、営業利益率16.7%、ROE10%以上、ROIC10%以上、自己資本比率65%以上としておりま
す。
2023年3月期実績 2026年3月期目標
売上高(百万円) 37,669 60,000
営業利益(百万円) 4,872 10,000
営業利益率(%) 12.9 16.7
ROE(%) 8.2 10.0
ROIC(%) 7.6 10.0
自己資本比率(%) 69.9 65.0
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,175百万円の収入となりました(前年同期比3,931百万円収入減)。法
人税等の支払1,776百万円、棚卸資産の増加1,145百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益が4,957百
万円、減価償却費が3,157百万円計上されたことなどによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは3,554百万円の支出となりました(前年同期比374百万円支出減)。これ
は主として研磨材事業を中心とした設備投資の他、㈱GFIホールディングスおよびその子会社である㈱IPMの株式
を取得したことなどによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,899百万円の支出となりました(前年同期比442百万円支出増)。これ
は、配当金1,256百万円の支払や、借入金509百万円の返済などによります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行等金融機
関からの借入により資金を調達しております。また、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流
動性を補完しております。当社グループの運転資金需要の主なものは、商品・原材料の仕入、製造費、販売費及
び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、設備投資、M&A等であります。なお、重
要な設備投資の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備
の新設等」に記載のとおりであります。
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③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成され
ております。連結財務諸表の作成にあたり、特に以下の事項は経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えておりま
す。その他の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連
結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
ア.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グ
ループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能
価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損損失の認識及び測定にあたっては慎重
に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生
じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
イ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、
回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回
収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場
合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
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5 【経営上の重要な契約等】
技術受入契約
契約会社名 相手先の名称 国名 契約品名 契約内容 契約期限
1 商標の使用権
2 日本国内・台湾に
おける製造権及び
富士紡ホール
独占的販売権、中
ニット及び布帛製品 2021年1月1日より
ディングス㈱ FTLジャパン㈱ 日本 国・香港・マカ
(B.V.D.商標) 2025年12月31日まで
オ・シンガポー
(当社)
ル・タイにおける
製造権及び非独占
的販売権
(注) 上記契約については、売上高に基づきロイヤルティを支払っております。
6 【研究開発活動】
当連結会計年度の研究開発活動は、研磨材事業等の分野で、製造・販売・研究一体体制の下、新規製品開発のため
の研究開発活動、製品品質の改良等を長期的視野にたって推進しております。
当連結会計年度は、研究開発費として 1,161 百万円投入しました。セグメント別に研究開発活動を示すと、次のとお
りであります。
(研磨材事業)
超精密加工用研磨材関連では、液晶ガラス、ハードディスク、シリコンウエハー、半導体デバイス等研磨材の開
発を推進しております。
研究開発費の金額は、 1,137 百万円であります。
(生活衣料事業)
生分解繊維、産業資材用蓄光糸の開発等を推進しております。
研究開発費の金額は、 1 百万円であります。
(その他)
印刷方式による圧電センサー及びその回路形成、アルゴリズムの開発を推進しております。
研究開発費の金額は、 22 百万円であります。
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第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
当フジボウグループでは、品質向上・能力増強、合理化・省力化、新製品の研究開発を目的として、研磨材事業お
よび化学工業品事業を中心に総額4,047百万円の設備投資を実施しました。
当連結会計年度の設備投資の内訳は、次のとおりであります。
なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
セグメントの名称 金額(百万円)
研磨材事業 2,574
化学工業品事業 1,205
生活衣料事業 87
その他 82
全社(共通) 98
合計 4,047
研磨材事業における設備投資は、フジボウ愛媛㈱において、品質向上・研究開発のための超精密加工用研磨材関連
生産設備の新設及び更新を中心に実施しました。
化学工業品事業における設備投資は、柳井化学工業㈱において、化学工業品生産設備の更新を中心に実施しまし
た。
生活衣料事業における設備投資は、フジボウテキスタイル㈱において、生産設備の更新を中心に 実施しました。
その他における設備投資は、フジボウテキスタイル㈱及びフジケミ㈱において、化成品生産設備の新設および更新
を中心に実施しました。
全社(共通)における設備投資は、富士紡ホールディングス㈱において、本社ビル内装工事等を中心に実施しまし
た。
また、所要資金は、自己資金によっております。
2 【主要な設備の状況】
当フジボウグループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社
2023年3月31日 現在
帳簿価額(百万円)
事業所名 セグメントの 従業員数
設備の内容
(所在地) 名称 (人)
建物及び 機械装置 土地 リース
その他 合計
構築物 及び運搬具 (面積㎡) 資産
本社 統括業務
61
― 174 ― ― 105 50 329
(7)
(東京都中央区) 施設
大阪支社 統括業務 7
― 14 0 ― ― 9 24
(大阪市中央区) 施設 (3)
(注) 上記の他、連結会社以外へ賃貸している設備内容は、下記のとおりであります。
帳簿価額(百万円)
事業所名 セグメントの 従業員数
設備の内容
(所在地) 名称 (人)
建物及び 機械装置 土地 リース
その他 合計
構築物 及び運搬具 (面積㎡) 資産
(静岡県駿東郡 賃貸用
264 ―
― ― ― ― ― 264
(15,029) (―)
小山町) 土地
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(2)国内子会社
2023年3月31日 現在
帳簿価額(百万円)
事業所名 設備の 従業員数
セグメント
会社名
の名称
(所在地) 内容 (人)
建物及び 機械装置 土地
リース資産 その他 合計
構築物 及び運搬具 (面積㎡)
和歌山工場
417
繊維製品
生活衣料 14 68 10 511 28
(和歌山県
(8,802) ―
事業 [5] [0] [0] [422] (8)
生産設備
フジボウ
[417]
和歌山市)
テキスタ
イル㈱
繊維製品
小坂井工場 生活衣料 83 51 4 139 11
― ―
(愛知県豊川市) 事業 {83} {51} {4} {139} (5)
生産設備
フジケミ 大分工場 その他の 化成品 2,096 18
246 133 0 11 2,488
㈱ (大分県大分市) 事業 生産設備 (60,610) (13)
研磨材製品
本社工場 67 227
研磨材事業 2,416 1,720 ― 784 4,988
(愛媛県西条市) (234,536) (73)
生産設備
小山工場
705
155 85 963 32
(静岡県駿東郡
同上 同上 (32,073) ― 17
[6] [0] [712] (7)
[705]
小山町)
フジボウ
愛媛㈱
小坂井工場 1,294 21
同上 同上 340 92 ― 7 1,734
(愛知県豊川市) (47,334) (2)
大分工場 1,880 38
同上 同上 2,311 1,289 ― 58 5,540
(大分県大分市) (80,040) (6)
化学工業品 有機合成品
本社工場 426 164
2,867 1,981 8 121 5,405
(山口県柳井市) (75,534) (12)
事業 生産設備
柳井化学
工業㈱
武生工場 24,912 63
同上 同上 942 1,148 ― 41 2,156
(福井県越前市) (32,223) (4)
(3)在外子会社
2023年3月31日 現在
帳簿価額(百万円)
事業所名 設備の 従業員数
セグメント
会社名
の名称
(所在地) 内容 (人)
建物及び 機械装置 土地
リース資産 その他 合計
構築物 及び運搬具 (面積㎡)
タイフジ
本社工場
繊維製品
ボウテキ 生活衣料 484 99
(タイ国 202 98 ― 9 794
スタイル 事業 (24,437) (―)
生産設備
バンコク)
㈱
台湾富士
本社工場 研磨材製品
紡精密材 47
研磨材事業 1,026 433 ― 23 1,483
料股份有 <10,000> (1)
(台湾台南市) 生産設備
限公司
(注) 1 2023年3月末帳簿価額によっており、建設仮勘定は含んでおりません。
2 設備のうち[ ]内は、当社から賃借しているものであります。
3 設備のうち{ }内は、連結子会社から賃借しているものであります。
4 設備のうち< >内は、科技部南部科學工業園區管理局から賃借しているものであります。
5 従業員数の( )は、臨時従業員を外書しております。
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3 【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等
当連結会計年度末現在において計画中の重要な設備の新設、改修は次のとおりであります。
投資予定金額 着手及び完了予定年月
事業所名 セグメント 設備の 完成後の
会社名 資金調達方法
(所在地) の名称 内容 増加能力
総額 既支払額
着手 完了
(百万円) (百万円)
研究開発設備の
1,827 ― 自己資金 2023年5月 2024年9月
ため、殆どなし
フジボウ 本社工場 研磨材製品
研磨材事業
愛媛㈱ (愛媛県西条市) 生産設備
品質向上・合理
1,832 18 同上 2022年4月 2025年3月 化のため、殆ど
なし
品質向上・合理
柳井化学 本社工場 化学工業品 有機合成品
652 ― 同上 2023年4月 2024年3月 化のため、殆ど
工業㈱ (山口県柳井市) 事業 生産設備
なし
(2)重要な設備の除却等
当連結会計年度末現在において計画中の重要な設備の除却等はありません。
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第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
① 【株式の総数】
種類 発行可能株式総数(株)
普通株式 30,000,000
計 30,000,000
② 【発行済株式】
事業年度末 提出日現在
上場金融商品取引所名又は登録
種類 現在発行数(株) 発行数(株) 内容
認可金融商品取引業協会名
( 2023年3月31日 ) (2023年6月30日)
東京証券取引所 単元株式数は100株
普通株式 11,720,000 11,720,000
プライム市場 であります。
計 11,720,000 11,720,000 ― ―
(2)【新株予約権等の状況】
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
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(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
発行済株式 発行済株式 資本準備金 資本準備金
資本金増減額 資本金残高
年月日 総数増減数 総数残高 増減額 残高
(百万円) (百万円)
(株) (株) (百万円) (百万円)
2016年10月1日
△105,480,000 11,720,000 ― 6,673 ― 1,273
(注)
(注) 2016年6月29日開催の第196回定時株主総会決議により、2016年10月1日を効力発生日として、普通株式10株に
つき1株の割合で株式併合を行っております。これにより発行株式数は105,480,000株減少し、11,720,000株と
なっております。
(5)【所有者別状況】
2023年3月31日 現在
株式の状況(1単元の株式数 100 株)
単元未満
政府及び
外国法人等
区分 株式の状況
金融商品 その他の 個人
地方公共 金融機関 計
(株)
取引業者 法人 その他
個人以外 個人
団体
株主数(人) 2 28 27 97 104 4 3,965 4,227 ―
所有株式数
79 46,144 3,025 6,764 36,549 30 24,045 116,636 56,400
(単元)
所有株式数
0.07 39.56 2.59 5.80 31.34 0.03 20.62 100.00 ―
の割合(%)
(注) 1 自己株式252,579株は、「個人その他」欄に2,525単元及び「単元未満株式の状況」欄に79株含まれておりま
す。
2 証券保管振替機構名義の株式200株は、「その他の法人」欄に2単元含まれております。
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(6)【大株主の状況】
2023年3月31日 現在
発行済株式
(自己株式を
所有株式数 除く。)の
氏名又は名称 住所
(千株) 総数に対する
所有株式数の
割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式
東京都港区浜松町2-11-3 1,682 14.67
会社(信託口)
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL
PLUMTREE COURT,25 SHOE LANE,LONDON
(常任代理人 ゴールドマン・サック EC4A 4AU,U.K. 1,004 8.76
(東京都港区六本木6-10-1)
ス証券㈱)
株式会社日本カストディ銀行(信託
東京都中央区晴海1-8-12 822 7.17
口)
BBH (LUX) FOR FIDELITY FUNDS -
2A RUE ALBERT BORSCHETTE LUXEMBOURG
PACIFIC POOL
L-1246 559 4.88
(東京都千代田区丸の内2-7-1)
(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)
明治安田生命保険相互会社 東京都千代田区丸の内2-1-1 533 4.65
株式会社三菱UFJ銀行 東京都千代田区丸の内2-7-1 500 4.36
三菱UFJ信託銀行株式会社 東京都千代田区丸の内1-4-5
322 2.81
フジボウ共栄会 東京都中央区日本橋人形町1-18-12 304 2.65
福岡 務 埼玉県南埼玉郡宮代町
206 1.80
AGC株式会社 東京都千代田区丸の内1-5-1 161 1.40
計 ― 6,096 53.16
(注) 1 上記のほか、自己株式が252,579株あります。
2 2022年12月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友DSアセット
マネジメント株式会社が2022年12月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社
として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記「大株主の状況」には含
めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。
保有株券等 株券等保有
氏名又は名称 住所
の数(千株) 割合(%)
三井住友DSアセットマネジメント株
東京都港区虎ノ門1-17-1 600 5.12
式会社
3 2023年3月8日付で、Effissimo Capital Management Pte.Ltd.が大量保有報告書(変更報告書)を関東
財務局に提出したことにより、主要株主の異動を確認したため、2023年3月9日付で臨時報告書(主要株
主の異動)を提出しております。また、2023年3月30日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書
(変更報告書)において、同社が2023年3月24日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているもの
の、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記「大株主の状
況」には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。
保有株券等 株券等保有
氏名又は名称 住所
の数(千株) 割合(%)
260 Orchard Road #12-06 The Heeren
Effissimo Capital Management
1,355 11.57
Singapore 238855
Pte.Ltd.
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4 2023年4月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、NOMURA
INTERNATIONAL PLCおよび野村アセットマネジメント株式会社が2023年3月31日現在で以下の株式を所有
している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認がで
きませんので、上記「大株主の状況」には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は以下の
とおりであります。
保有株券等 株券等保有
氏名又は名称 住所
の数(千株) 割合(%)
1 Angel Lane,London EC4R 3AB,
NOMURA INTERNATIONAL PLC
5 0.04
United Kingdom
野村アセットマネジメント株式会社 東京都江東区豊洲2-2-1 543 4.64
(7)【議決権の状況】
① 【発行済株式】
2023年3月31日 現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
無議決権株式 ― ― ―
議決権制限株式(自己株式等) ― ― ―
議決権制限株式(その他) ― ― ―
(自己保有株式)
完全議決権株式(自己株式等) ― ―
普通株式 252,500
普通株式 11,411,100
完全議決権株式(その他) 114,111 ―
普通株式 56,400
単元未満株式 ― ―
発行済株式総数 11,720,000 ― ―
総株主の議決権 ― 114,111 ―
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、証券保管振替機構名義の株式が「株式数(株)」に200株、
「議決権の数(個)」に2個含まれております。
2 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株主名簿上は当社の子会社柳井化学工業㈱名義となってお
りますが、実質的には所有していない株式が「株式数(株)」に100株、「議決権の数(個)」に1個含まれて
おります。
② 【自己株式等】
2023年3月31日 現在
発行済株式
自己名義 他人名義 所有株式数
所有者の氏名
総数に対する
所有者の住所 所有株式数 所有株式数 の合計
所有株式数
又は名称
(株) (株) (株)
の割合(%)
東京都中央区日本橋
(自己保有株式)
252,500 ― 252,500 2.15
富士紡ホールディングス㈱
人形町1-18-12
計 ― 252,500 ― 252,500 2.15
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2 【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第7号による普通株式の取得
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分 株式数(株) 価額の総額(百万円)
当事業年度における取得自己株式 223 0
当期間における取得自己株式 ― ―
(注)当期間における取得自己株式には、2023年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りに
よる株式数は含めておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
当事業年度 当期間
区分
処分価額の総額 処分価額の総額
株式数(株) 株式数(株)
(百万円) (百万円)
引き受ける者の募集を行った
― ― ― ―
取得自己株式
消却の処分を行った取得自己株式 ― ― ― ―
合併、株式交換、株式交付、会社
分割に係る移転を行った取得自己 ― ― ― ―
株式
その他(譲渡制限付株式報酬によ
8,043 26 ― ―
る自己株式の処分)
保有自己株式数 252,579 ― 252,579 ―
(注)当期間におけるその他の株式数及び保有自己株式数には、2023年6月1日から有価証券報告書提出日までの単
元未満株式の買取り及び買増しによる株式数は含めておりません。
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3 【配当政策】
当社は、株主への利益還元を経営の最重要課題の一つとして位置づけ、利益配分については経営環境や業績動向等
を総合的に勘案し、長期安定的に且つ業績に対応した配当を行うことを基本方針としております。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間
配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当事業年度の剰余金の配当については、上記方針に基づき、1株につき110円(うち中間配当金55円)の配当を実
施することを決定いたしました。
内部留保資金については、財務体質の一層の強化を図りながら、設備の更新・新設及び新商品の研究開発等に投資
する予定であります。
当社は、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めてお
ります。
また、当社は連結配当規制適用会社であります。
なお、基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
配当金の総額 1株当たり配当額
決議年月日
(百万円) (円)
2022年10月28日
630 55
取締役会決議
2023年6月29日
630 55
定時株主総会決議
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4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
当社は、経営の効率性の追求と健全性の確保により株主価値の最大化を図ることを最大の目標としております。
また、経営の透明性の確保に注力し、可能な限りディスクローズに努めるとともに、社内外各方面からの多様な意
見の吸収を図り、コーポレート・ガバナンスの向上と企業倫理の高揚に努めております。
① 企業統治の体制
ア.企業統治の体制の概要及び企業統治の体制を採用する理由
経営機関制度については、経営方針等の重要事項に関する意思決定機関および監督機関として取締役会、監
査機関として監査役会があり、経営会議は意思決定機関を強化するものと位置づけております。当社は、企業
活動における法令遵守、公正性、倫理性を確保するためにコンプライアンス委員会を設置し、また、その機能
を高めるべく、ルール違反の疑いがある情報を通報する機関として、顧問弁護士を含めた企業倫理ホットライ
ンを設置しております。また、経営諸活動の遂行状況を公正かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達
成に寄与することを目的に、内部監査室を設置しております。
取締役会は、当社の業務執行の決定ならびに取締役の職務執行の監督にあたっております。なお、2005年6
月より執行役員制度を導入し、監督と執行の分離と業務執行のスピード化を図っております。また、2013年6
月より社外取締役を招聘し、社外取締役が客観的な立場から経営判断を行うことにより、経営監督機能の強化
を図る体制としております。2020年4月には、経営陣幹部・取締役の指名・報酬の決定などの重要な事項の検
討に際しての諮問機関として、委員の過半数を独立社外取締役で構成する指名諮問委員会、報酬諮問委員会を
設置し、取締役会機能の独立性・客観性と説明責任の強化を図っております。2021年6月には、取締役の個人
別の基本報酬(金銭報酬)の額を決定する権限および役割等の強化を行い、名称を指名委員会、報酬委員会に
改めました。
取締役会は、代表取締役社長井上雅偉を議長とし、代表取締役豊岡保雄、代表取締役平野治、取締役望月吉
見、取締役佐々木辰也、社外取締役ルース・マリー・ジャーマン、社外取締役小林久志および社外取締役佐藤
梨江子の8名で構成されております。
なお、当社は取締役8名中3名が、当社が独自に定める独立性基準を満たす社外取締役(独立社外取締役)
であり、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。そのため、独
立社外取締役が取締役総数の3分の1以上を占め、独立性の高い取締役会により経営監督機能が発揮される体
制となっております。
当社は意思決定機関を強化するため、業務執行取締役および執行役員をもって構成される経営会議を設置し
ております。経営会議は、会社の経営方針および全社的な執行方針の協議を目的とし、方針決定過程の透明性
を高め、決定した方針事項の迅速かつ確実な周知、激変する環境への迅速な対応を図っております。なお、常
勤監査役も経営会議に出席し、重要な意思決定の過程および業務の遂行状況を把握しております。
当社は、公正で透明性の高い経営を実現するために、取締役会を常勤・非常勤監査役出席のもと原則月1
回、経営会議を常勤監査役出席のもと原則月2回以上開催し、迅速でかつ正確な情報把握と意思決定に努めて
おります。当事業年度においては、取締役会を13回、経営会議を24回、監査役会を13回開催し、業務執行の決
定等重要事項の審議を行いました。
監査役会は、経営の公正性・健全性・透明性をより高めるため、社外監査役を含む監査役で構成されており
ます。当社は、独立性・専門性の高い社外監査役や財務・会計に関する知見を有する監査役を選任するととも
に、監査役が内部監査部門・会計監査人と密に連携することで、経営の監視・監督機能の強化に努めておりま
す。
監査役会は、監査役野口篤謙、社外監査役大西秀昭、社外監査役大塚幸太郎および社外監査役藤居勝也の4
名で構成されております。
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指名委員会および報酬委員会は、代表取締役社長井上雅偉を委員長とし、代表取締役豊岡保雄、社外取締役
ルース・マリー・ジャーマン、社外取締役小林久志および社外取締役佐藤梨江子の5名で構成されておりま
す。
会計監査人についても、その業務執行社員が一定期間を超えて当社の会計監査に関与することのない措置が
とられているなど、現状の様々な体制によって、当社のガバナンス体制は充分に機能していると判断している
ため、現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択しております。
イ.業務執行・監視の仕組み、内部統制の仕組みの模式図
ウ.内部統制システムの整備の状況
(内部統制システム構築の基本方針)
(イ)当社の取締役ならびに使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社役員ならびに従業員は、コンプライアンスの強化を経営の重要課題と認識し、健全経営による持続的発
展を目指しつつ、企業価値を高めることでお客様、従業員、取引先、株主、投資家等ステークホルダーおよび
社会から信頼されるよう、全社的な推進基盤として「富士紡グループ行動憲章」を制定し、法令遵守はもとよ
り、社会規範・企業倫理を守り、社内規則に則った運営を行います。
コンプライアンス委員会を設置し、継続的な研修などを通じて全社的な法令遵守体制の確立と統括を図りま
す。
違反行為については再発防止の措置と適正な処分を行います。また、内部牽制制度や社内外のルートによる
企業倫理ホットライン制度を設け、問題の未然防止やその早期発見と適切な対応を行います。
経営諸活動の遂行状況を公正かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達成に寄与することを目的とし
て、内部監査室を設置します。
反社会的勢力とは一切の関係を遮断することを基本方針とし、不当要求に対しては、毅然とした態度で臨み
ます。
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(ロ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
取締役の職務の執行に係る情報については、法令および文書取扱規程ほか社内規則に基づき、その保存媒体
に応じ適切に記録・保存・管理します。
(ハ)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、リスク管理を経営戦略の重要事項と位置づけ、リスク運営規則等の基本方針を定めて業務運営で発
生する各種リスクを正しく認識し、適切に管理することにより経営の健全性と安定収益の確保を図ります。
当社は、会社全体のリスク管理状況を把握・管理する体制を構築するため、専門部署としてリスク管理委員
会を設置しリスクマネジメントを実施します。
(ニ)当社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、取締役会および経営会議を定期的に開催し、方針決定過程の透明性を高めるとともに、執行役員制
度の機能を進め、経営効率の向上と意思決定の迅速化を図ります。
当社は、当社グループの企業価値向上に向けた目標と施策を定めた、中期経営計画および年度利益計画を策
定し、取締役等と従業員の意思統一を図ります。
(ホ)当社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
上記(イ)、(ハ)および(ニ)の内部統制システムの推進体制を企業集団で共有するとともに、子会社の
業務執行は、関係会社運営規則に基づく、当社への決裁・報告制度により適切な経営管理を行います。
主要な子会社については当社常勤監査役が監査役に就任して監査を行い、業務の適正を確保します。
(ヘ)当社の監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
現在、監査役の職務の補助は経営企画部員が行っていますが、監査役が必要とした場合、監査役の業務補助
のため監査役スタッフを置くこととします。
(ト)前号の使用人の取締役からの独立性および監査役による当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する
事項
前号の監査役スタッフの任命、異動および考課については監査役の意見を尊重し、当該従業員は専ら監査役
の指揮命令に従うものとします。
(チ)当社および子会社の取締役、監査役および使用人が、当社の監査役に報告をするための体制その他の監査
役への報告に関する体制
監査役は、取締役会、経営会議等の重要な会議に出席し、職務執行に必要と判断した事項について、随時、
当社および子会社の取締役、監査役および従業員に報告を求めることができます。
当社および子会社の取締役、監査役および従業員は、重大な法令違反や会社に著しい損害を及ぼすおそれの
ある事実があることを発見したときは、法令に従い直ちに監査役に報告します。これらの者から報告を受けた
者も遅滞なく監査役に報告します。
当社は上記に従い監査役への報告を行った当社および子会社の取締役、監査役および従業員に対して、不利
益な取扱いを行うことを禁じます。
(リ)当社の監査役の職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
当社は監査役の職務の執行について生ずる費用等を支弁するための予算を計上するほか、監査役から必要な
前払い等の請求があった場合には、速やかに当該費用または債務を支払うものとします。
(ヌ)その他当社の監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、監査の実施にあたり必要と認めるときは、弁護士、公認会計士、コンサルタントその他外部専門
家を独自に起用することができます。
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(内部統制システムおよびリスク管理体制の整備の状況)
(イ)当社の取締役ならびに使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
当社は、企業活動における法令遵守、公正性、倫理性を確保するためにコンプライアンス委員会を設置し、
また、その機能を高めるべく、ルール違反の疑いがある情報を通報する機関として、顧問弁護士を含めた企業
倫理ホットラインを設置し、経営責任者が経営上の重要な情報を判断・処理できる体制を構築しております。
取締役ならびに従業員がコンプライアンスを実践するための具体的手引書として「コンプライアンス・マニュ
アル」を策定し、周知・徹底を図っております。コンプライアンスの推進に関する具体的計画として「コンプ
ライアンス・プログラム」を毎期策定し、実施することとしております。また、経営諸活動の遂行状況を公正
かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達成に寄与することを目的に、内部監査室を設置しておりま
す。
(ロ)当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
取締役会議事録は、出席取締役および監査役が記名押印のうえ、本社において10年間保存しております。
(ハ)当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
業務運営で発生が予測される各種リスクを正しく認識し、適切に管理することにより経営の健全性と安定収
益の確保を図るため、リスク運営規則のもとリスク管理委員会を設置し、管理体制や各種リスク管理規則など
リスクの具体的管理・運営方法の整備を進めております。
(ニ)当社および子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
関係会社運営規則に基づき、子会社の適正な管理を行っております。また、子会社に対し、内部監査室によ
る内部監査を実施し、その子会社の内部統制の有効性と妥当性を評価しております。
主要な子会社については、当社常勤監査役が監査役に就任して監査を行い、業務の適正を確保しておりま
す。
なお、中期経営計画においては、各事業の優位性を伸ばすポートフォリオ改革を一層推進し、各子会社・各
部門のビジョンと戦略を明確にすることで、財務数値に表される業績の向上のみでなく、財務以外の経営状況
や経営品質の向上にも取り組んでおります。各社の態様に応じたマネジメントシステムを構築し、その状況等
については、経営会議においてレビューを実施しております。
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② 取締役の定数
当社の取締役は9名以内とする旨定款に定めております。
③ 責任限定契約の内容の概要
当社と社外取締役ルース・マリー・ジャーマン、小林久志および佐藤梨江子、社外監査役大塚幸太郎および藤
居勝也は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結して
おります。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としております。なお、当該責任限定
が認められるのは、当該社外取締役および社外監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意かつ重大な
過失がないときに限られます。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者が
その業務の遂行に伴う行為に起因して損害賠償請求された場合、損害賠償金および訴訟費用等を当該保険契約に
より填補することとしております。ただし、被保険者の犯罪行為や法令に違反することを被保険者が認識しなが
ら行った行為等に起因する損害は填補されません。
当該保険契約の被保険者の範囲は、当社および子会社の取締役、監査役および執行役員であり、被保険者は保
険料を負担しておりません。
⑤ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株
主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は、累積投票
によらない旨定款に定めております。
⑥ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議について、議決権を行使することができる株主の議
決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的と
しております。
⑦ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
ア.自己の株式の取得
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、
取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨定款に定めております。
イ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿
に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当をする
ことができる旨定款に定めております。
⑧ 株式会社の支配に関する基本方針
ア.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、上場会社である以上、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株
主全体の意思に基づいて行われるべきであると考えております。また、当社は、当社株式の大規模買付であっ
ても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、受け入れる余地もあり得ると考えてお
ります。
しかし、株式の大規模買付の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありま
せん。また、外部者である買収者が大規模買付を行う場合に、株主が最善の選択を行うためには、買収者の情
報を把握したうえで、大規模買付が当社の企業価値や株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、そ
のような情報が明らかにされないまま大規模買付が行われると、当社の企業価値・株主共同の利益が害される
可能性があります。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上さ
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せる者でなければならず、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付を行う者は、
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。当社は、このような者によ
る 大規模買付に対しては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守る必要があると考えます。
イ.基本方針の実現に資する取組みの内容の概要
(イ)企業価値向上のための取組み
当社は、企業価値の向上に向けた取組みとして、2021年度を初年度とし2025年度を最終年度とする、5か年
の中期経営計画『増強21-25』を策定しております。本中期経営計画では、未来のありたい姿から導出した2025
年像と現状の延長線上の2025年像とのギャップを埋めるべく、中期的に取り組む施策を着実に実施し、事業
ポートフォリオの積極的な見直しと持続可能で儲かるビジネスへの転換を図ることにより、“圧倒的なニッチ
ナンバーワン企業”を目指します。
これまで行ってきた中期経営計画「変身06-10」-「突破11-13」-「邁進14-16」-「加速17-20」で築いてきた
高収益体質改善を更に進め、高成長・高収益な事業領域への特化・進出による収益機会の“増”加とソリュー
ション提供型の“高度受託ビジネス”化による提供価値の“強”化で稼ぐ力を“増強”し、その下支えとなる
業務プロセスをDX(デジタルトランスフォーメーション)の継続・深化によって革新することにより、各事
業の成長基盤を「増強」させてまいります。
(ロ)コーポレート・ガバナンスについて
当社は、取締役8名中3名が、当社が独自に定める独立性基準を満たす社外取締役(独立社外取締役)であ
り、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定し、同取引所に届け出ております。そのため、独立社
外取締役が取締役総数の3分の1以上を占め、独立性の高い取締役会により経営監督機能が発揮される体制と
なっております。また、各取締役の経営責任を明確にするため、当社の取締役の任期は1年間としておりま
す。
監査役会は、経営の公正性・健全性・透明性をより高めるため、社外監査役3名を含む4名の監査役で構成
されており、社外監査役は、専門的かつ客観的、第三者的立場から監査しております。
ウ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するた
めの取組み
当社は、当社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、金融商品取引法、会社法およびその他関連法
令に従い、大規模買付行為の是非を株主に適切に判断いただくための必要かつ十分な情報の開示を求め、あわ
せて当社取締役会の意見等を開示するとともに、株主にご検討いただくために必要な時間の確保に努めるな
ど、適切な措置を講じてまいります。
エ.上記イ.およびウ.の取組みについての当社取締役会の判断
上記イ.およびウ.の取組みは、当社の企業価値を継続的かつ持続的に向上させるためのものであるため、
上記ア.の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維
持を目的とするものではないと考えております。
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⑨ 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を原則月1回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとお
りであります。
氏名 開催回数 出席回数
井上 雅偉 13回 13回
中野 光雄 3回 3回
吉田 和司 13回 13回
豊岡 保雄 13回 13回
望月 吉見 13回 13回
平野 治 13回 13回
ルース・マリー・ジャーマン 13回 13回
小林 久志 13回 13回
佐藤 梨江子 10回 10回
秀島 信也 3回 3回
取締役会における具体的な検討内容は、株主総会の招集およびこれに提出する議案、計算書類および附属明細
書の承認、経営方針および経営計画、資本政策の基本的な方針の決定等であります。
⑩ 指名委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名委員会を1回開催しており、個々の指名委員の出席状況については次のとおり
であります。
氏名 開催回数 出席回数
中野 光雄 1回 1回
吉田 和司 1回 1回
ルース・マリー・ジャーマン 1回 1回
小林 久志 1回 1回
秀島 信也 1回 1回
指名委員会における具体的な検討内容は、経営陣幹部(代表取締役及び役付取締役)の選定・解職と取締役・監
査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続、株主総会に付議する取締役・監査役の選任及び解任議案の原
案、取締役会に付議する経営陣幹部(代表取締役及び役付取締役)の選定及び解職議案等であります。
⑪ 報酬委員会の活動状況
当事業年度において当社は報酬委員会を2回開催しており、個々の報酬委員の出席状況については次のとおり
であります。
氏名 開催回数 出席回数
井上 雅偉 1回 1回
中野 光雄 1回 1回
吉田 和司 2回 2回
ルース・マリー・ジャーマン 2回 2回
小林 久志 2回 2回
佐藤 梨江子 1回 1回
秀島 信也 1回 1回
報酬委員会における具体的な検討内容は、経営陣幹部・取締役の報酬等を決定するに当たっての方針、株主総
会に付議する取締役の報酬等に関する議案の原案、取締役の個人別の基本報酬(金銭報酬)の額、取締役会に付
議する取締役の各種株式報酬等に係る金銭報酬債権の額及び割当株式数の案等であります。
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(2)【役員の状況】
① 役員一覧
男性 10 名 女性 2 名 (役員のうち女性の比率 17 %)
所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1987年4月 当社入社
2015年8月 機能品事業開発部長
2017年1月 フジボウテキスタイル㈱代表取締
役社長
2017年9月 フジボウトレーディング㈱
代表取締役社長、
取締役社長
井上 雅偉 1964年4月16日 生 アングル㈱代表取締役社長 (注)4 8,127
(代表取締役)
2018年5月 柳井化学工業㈱
代表取締役社長
2019年4月 近未来商品開発統括部機能品開発
部長
2020年6月 取締役
2022年6月 代表取締役社長(現任)
当社入社
1981年4月
2015年4月
秘書室長
2018年8月 ㈱フジボウアパレル
取締役
豊岡 保雄 1959年3月25日 生 (注)4 8,462
(代表取締役)
代表取締役社長(現任)
取締役
2019年6月
代表取締役(現任)
2021年6月
1984年4月 当社入社
2010年11月 人財育成室長
2015年4月 総務人事部総務担当部長
取締役
2015年6月 総務部長
(代表取締役) 平野 治 1960年12月9日 生 (注)4 6,386
2017年4月 総務部長、人事部担当部長
秘書室長
2018年8月 秘書室長(現任)
2022年6月 取締役
2023年6月 代表取締役(現任)
当社入社
1989年4月
フジボウ愛媛㈱壬生川工場長
2013年3月
取締役 望月 吉見 1966年11月24日 生 (注)4 4,375
同社代表取締役社長(現任)
2019年4月
取締役(現任)
2021年6月
1988年4月 ㈱三菱銀行(現㈱三菱UFJ銀行)
入行
2015年5月 ㈱三菱東京UFJ銀行(現㈱三菱
UFJ銀行)広報部長
2018年6月 三菱UFJリサーチ&コンサルティ
取締役
佐々木 辰也 1964年5月8日 生 (注)4 200
ング㈱常務執行役員、コンサル
財務経理部長
ティング事業本部営業本部長
2022年7月 当社入社
2022年10月 財務経理担当部長
取締役(現任)
2023年6月
財務経理部長(現任)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1988年12月 ㈱リクルート入社
㈱スペースデザイン入社
2000年12月
同社取締役
2008年4月
ルース・
㈱ジャーマン・インターナショナ
取締役 マリー・ 1966年5月30日 生 2012年4月 (注)4 1,800
ジャーマン
ル代表取締役社長(現任)
2019年6月 当社取締役(現任)
㈱KADOKAWA社外取締役(現任)
2020年6月
大協石油㈱(現コスモ石油㈱)入
1977年4月
社
コスモ石油㈱執行役員、販売統括
2006年6月
部長
2008年6月 同社常務執行役員
取締役 小林 久志 1954年11月12日 生 (注)4 1,500
同社取締役、常務執行役員
2011年6月
同社取締役、専務執行役員
2014年6月
同社代表取締役社長
2015年10月
2020年6月 当社取締役(現任)
東京電力㈱(現東京電力ホール
1990年4月
ディングス㈱)入社
同社執行役員、カスタマーサービ
2013年4月
ス・カンパニー・バイスプレジデ
ント
東京電力エナジーパートナー㈱常
取締役 佐藤 梨江子 1964年12月6日 生 2016年4月 (注)4 200
務取締役
同社監査役
2017年6月
東京パワーテクノロジー㈱常任監
2022年6月
査役(現任)
当社取締役(現任)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
当社入社
1984年4月
2008年11月 当社経営管理部長
常勤監査役 野口 篤謙 1961年11月10日 生 (注)6 7,845
当社財務経理部長
2011年4月
常勤監査役(現任)
2023年6月
1987年4月 三菱信託銀行㈱(現三菱UFJ信託
銀行㈱)入社
2011年6月 三菱UFJ信託銀行㈱
証券代行部長
常勤監査役 大西 秀昭 1963年8月13日 生 (注)5 3,000
2014年6月 同社執行役員、事務統括部長
2015年6月 同社執行役員、業務IT企画部長兼
㈱三菱UFJフィナンシャル・グ
ループ執行役員
2016年6月 当社常勤監査役(現任)
弁護士登録
1997年4月
牛島法律事務所入所
古賀法律事務所入所
1999年4月
監査役 大塚 幸太郎 1968年8月5日 生 (注)6 600
中川・大塚法律事務所
2006年4月
代表弁護士(現任)
2019年6月 当社監査役(現任)
1980年4月 花王石鹸㈱(現花王㈱)入社
花王㈱会計財務部門IRグループ
2003年3月
部長
監査役 藤居 勝也 1957年9月8日 生 (注)6 400
同社会計財務部門財務部長
2011年6月
同社常勤監査役
2017年3月
2023年6月 当社監査役(現任)
計 42,895
(注) 1 取締役ルース・マリー・ジャーマン、取締役小林久志および取締役佐藤梨江子は、社外取締役であります。
2 常勤監査役大西秀昭、監査役大塚幸太郎および監査役藤居勝也は、社外監査役であります。
3 当社は、2005年6月より執行役員制度を導入しました。執行役員は12名で、取締役の他、内部監査室長兼法
務部長 鈴木眞、総務部長 安藤興司、フジケミ㈱取締役会長兼㈱東京金型取締役会長兼㈱IPM代表取締役
会長 清水康弘、人事部長 岡田祐明、大阪支社長 中村隆夫、柳井化学工業㈱代表取締役社長 戸坂浩
二、フジボウ愛媛㈱取締役副社長 広田幸史で構成されております。
4 2023年3月期に係る定時株主総会の終結の時から1年間。
5 2020年3月期に係る定時株主総会の終結の時から4年間。
6 2023年3月期に係る定時株主総会の終結の時から4年間
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② 社外役員の状況
当社の社外取締役は3名、社外監査役は3名であります。
社外取締役ルース・マリー・ジャーマン氏は、コンサルタントとして外国人顧客への営業戦略に関する豊富な
知識と経験を持たれており、その専門的な知見と女性の視点から、経営陣から独立した立場で当社の経営を監督
していただけるものと考えております。社外取締役小林久志氏は、長年にわたり経営に携わった経験を持たれて
おり、経営者としての豊富な経験と幅広い見識をもとに、経営陣から独立した立場で当社の経営を監督していた
だけるものと考えております。社外取締役佐藤梨江子氏は、長年にわたり経営に携わった経験を持たれており、
経営者としての豊富な経験と幅広い見識および女性視点から、経営陣から独立した立場で当社の経営を監督して
いただけるものと考えております。3氏は、当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関
係はなく、経営陣からの独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはないと判断しております。
社外監査役大西秀昭氏は、金融機関において責任ある職歴を歩まれており、豊富な経験と幅広い見識をもと
に、経営陣から独立した立場で取締役の職務の執行を監査することができると考えております。社外監査役大塚
幸太郎氏は、弁護士として企業法務に関する豊富な知識と経験を持たれており、その専門的な知見をもとに、経
営陣から独立した立場で取締役の職務の執行を監査することができると考えております。社外監査役藤居勝也氏
は、他社において財務および会計を担当する部門の責任者や常勤監査役を務めた経験を持たれており、その豊富
な経験と幅広い見識をもとに、経営陣から独立した立場で取締役の職務の執行を監査することができると考えて
おります。3氏は、当社との間に人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係はなく、経営陣からの
独立性を有しており、一般株主と利益相反が生じるおそれはないと判断しております。
なお、当社は、独自に社外役員の独立性基準を定めており、会社法上の要件に加え、東京証券取引所の独立性
基準をもとに、次に掲げる属性のいずれにも該当しない場合、当該社外取締役および社外監査役(候補者を含
む)は、当社からの独立性が高く、一般株主との間に利益相反が生じるおそれはないものと判断します。
1.当社の主要株主(議決権保有割合が10%以上である者をいう、以下同じ)またはその業務執行者
2.当社が主要株主となっている者の業務執行者
3.当社の主要な取引先(当社の製品等の販売先または仕入先であって、その年間取引金額が当社の連結売
上高または相手方の連結売上高の2%を超えるもの)またはその業務執行者
4.当社の主要な借入先(その借入残高が当社総資産の2%超に相当する金額である借入先をいう)である
金融機関の業務執行者
5.当社から役員報酬以外にコンサルタント、会計士、弁護士等の専門家として年間500万円以上の金銭その
他の財産上の利益を得ている者
6.上記1ないし5に過去10年以内に該当していた者
7.上記1ないし6に該当する者の二親等内の親族
8.その他、一般株主と利益相反が生じるおそれがあり、独立性がないと合理的に判断される事情を有して
いる者
③ 社外取締役又は社外監査役による監督又は監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統
制部門との関係
監査役会は、会計監査人と監査方針および監査計画について適宜協議を行い、連携を保っております。また、
会計監査人による監査結果について、報告を受けるとともに妥当性を判断しております。
監査役は、内部監査部門である内部監査室より期首に内部監査計画を聴取し、その計画に基づいて行われた監
査について報告を受けております。また、必要に応じて適宜報告を受けるなど、監査の質を高めるため連携を
保っております。
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(3)【監査の状況】
① 監査役監査の状況
監査役会は、経営の公正性・健全性・透明性をより高めるため、社外監査役3名を含む4名の監査役で構成さ
れており、監査役野口篤謙、社外監査役大西秀昭および社外監査役藤居勝也は、財務および会計に関する相当程
度の知見を有しております。
監査役は、毎期の監査役監査方針および監査計画に基づき、取締役会等への出席を含め、経営の適正な監査を
行うとともに、随時必要な提言・助言ならびに勧告を行っており、社外監査役は、専門的かつ客観的、第三者的
立場から監査を行っております。
当事業年度において当社は監査役会を原則月1回開催しており、個々の監査役の出席状況については次のとお
りであります。
氏名 開催回数 出席回数
松尾 弘秋 13回 13回
大西 秀昭 13回 13回
生田目 克 13回 13回
大塚 幸太郎 13回 13回
監査役会における具体的な検討事項は、監査報告書の作成、監査方針および監査計画の策定、会計監査人の再
任、会計監査人の解任または不再任の方針の策定等であります。
また、常勤監査役の活動としては、経営会議等重要な会議への出席、重要な決裁書類等の閲覧、取締役等から
の営業の報告の聴取、会計監査ならびに会計監査人との連携、主要な事業所の往査、監査役会への調査結果の報
告および監査に必要な情報の提供などがあり、上記各業務を通じて取締役に対し必要な提言、助言、勧告等を
行っております。
監査役会は、会計監査人と監査方針および監査計画について適宜協議を行い、連携を保っております。会計監
査人による監査結果については、その報告を受けるとともに妥当性を判断しております。
また、監査役は、内部監査部門である内部監査室より期首に内部監査計画を聴取し、その計画に基づいて行わ
れた監査について報告を受けております。また、必要に応じて適宜報告を受けるなど、監査の質を高めるため連
携を保っております。
② 内部監査の状況
内部監査については、経営諸活動の遂行状況を公正かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達成に寄与
することを目的に、内部監査室を設置しており、当事業年度は6名で構成されております。内部監査室は、毎期
の内部監査計画に基づいた内部監査を行い、その監査報告を代表取締役、監査役および該当部署に行っておりま
す。
③ 会計監査の状況
ア.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
イ.継続監査期間
1960年以降。
上記継続監査期間は、当社において調査可能な範囲での期間であり、実際の継続監査期間は上記期間を超え
ている可能性があります。
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ウ.業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 磯貝 剛
指定有限責任社員 業務執行社員 千足 幸男
同監査法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社の間には特別な利害関係はなく、ま
た、同監査法人は自主的に業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよ
う措置をとっております。
エ.監査業務に係る補助者の構成
公認会計士5名、その他12名で構成されております。
オ.監査法人の選定方針と理由
監査役会は、会計監査人の職務の執行に支障がある場合など、その必要があると判断した場合には、会計監
査人の解任または不再任に関する議案を決定し、取締役会は、当該決定に基づき、当該議案を株主総会に提出
いたします。
また、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められ、かつ改善の見込みがない
と判断した場合には、監査役会は監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。この場合、監査
役会が選定した監査役は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨および解任の
理由を報告いたします。
④ 監査報酬の内容等
ア.監査公認会計士等に対する報酬の内容
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に 非監査業務に 監査証明業務に 非監査業務に
基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円)
提出会社 53 ― 56 ―
連結子会社 ― ― ― ―
計 53 ― 56 ―
イ.監査公認会計士等と同一のネットワーク(EYグループ)に対する報酬(ア.を除く)
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に 非監査業務に 監査証明業務に 非監査業務に
基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円) 基づく報酬(百万円)
提出会社 ― ― ― 11
連結子会社 1 4 2 5
計 1 4 2 16
当社における非監査業務 の内容は、M&Aに係るデューデリジェンス業務であります。
連結子会社における非監査業務の内容は、税務関連業務等であります 。
ウ.監査報酬の決定方針
該当事項はありませんが、監査日数等を勘案した上で決定しております。
エ.監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携に関する実務指針」を踏まえ、会計監査人の
監査計画、監査の実施状況および報酬見積りの算出根拠などを確認し、検討した結果、会計監査人の報酬等に
ついて同意を行っております。
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(4)【役員の報酬等】
① 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
報酬等の種類別の総額(百万円)
対象となる
報酬等の総額
役員区分 役員の員数
(百万円)
業績連動
(名)
基本報酬 非金銭報酬等
報酬等
取締役
164 151 ― 13 6
(社外取締役を除く。)
監査役
19 19 ― ― 1
(社外監査役を除く。)
社外役員 50 50 ― ― 7
(注) 1 取締役(社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の総額の内訳は、株式報酬13百万円であります。
2 取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
3 当事業年度中に退任した取締役2名(うち社外取締役1名)に対する報酬を含んでおります。
② 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
③ 非金銭報酬等の内容
非金銭報酬等は、一定の譲渡制限期間および当社による無償取得事由等の定めに服する当社普通株式(以下
「譲渡制限付株式」または「株式報酬」という。)であり、2022年7月21日付で、社外取締役を除く取締役5名
に対して、譲渡制限期間を3年間として、自己株式4,235株を割り当てております。当該株式報酬のその他の内容
については、後記「⑤ 提出会社の役員の個人別の報酬等の内容に係る決定方針 イ.決定方針の内容の概要」に
記載のとおりです。
④ 提出会社の役員の報酬等についての株主総会の決議に関する事項
取締役の基本報酬(金銭報酬)の額は、2013年6月27日開催の第193回定時株主総会において年額300百万円以
内(うち社外取締役年額30百万円以内)と決議しております(使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない)。
当該定時株主総会終結時点の取締役の員数は6名(うち社外取締役は1名)です。また、当該基本報酬(金銭報
酬)とは別枠で、2019年6月27日開催の第199回定時株主総会において、取締役(社外取締役を除く)に対する株
式報酬に関する報酬として支給する金銭報酬債権の総額を年額30百万円以内、株式数の上限を年15,000株以内と
決議しております。当該定時株主総会終結時点の取締役(社外取締役を除く)の員数は5名です。
監査役の基本報酬(金銭報酬)の額は、2013年6月27日開催の第193回定時株主総会において年額72百万円以内
と決議しております。当該定時株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
⑤ 提出会社の役員の個人別の報酬等の内容に係る決定方針
ア.役員の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の決定方法
当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針(以下「決定方針」という。)について、2021年2
月26日開催の取締役会において決議し、その後、同年6月29日開催の取締役会において、取締役の個人別の報
酬等の決定の委任先の変更に係る改定を行うことを決議いたしました。2021年2月26日開催の取締役会および
同年6月29日開催の取締役会には、独立社外取締役3名を含む取締役8名全員が出席しております。
なお、各監査役の報酬については、株主総会の決議によって決定した報酬総額の限度額内において、監査役
の協議により決定しております。
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イ.決定方針の内容の概要
決定方針の概要は、以下のとおりです。
(イ)基本方針
当社の取締役の報酬は、透明性、客観性を確保したうえで株主と価値共有を促進し、当社の持続的な成長と
中長期的な企業価値の向上を促す報酬体系とし、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正
な水準とすることを基本方針とする。
具体的には、取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬としての基本報酬(金銭報酬)および株式報
酬により構成し、監督機能を担う社外取締役については、その職務に鑑み、固定報酬としての基本報酬(金銭
報酬)のみを支払うこととする。
(ロ)基本報酬(金銭報酬)の個人別の報酬等の額の決定に関する方針(当該報酬等を与える時期または条件の
決定に関する方針を含む)
当社の取締役の基本報酬(金銭報酬)は、月例の固定報酬とし、2013年6月27日開催の第193回定時株主総会
の決議によって決定した年額300百万円以内(うち社外取締役分30百万円以内)の限度額内において、基本報酬
(金銭報酬)と株式報酬の割合、個々の職責および実績、会社業績や経済情勢、他社動向、中長期業績や過去
の支給実績等を総合的に勘案して決定するものとする。
(ハ)非金銭報酬等の内容および額もしくは数またはその算定方法の決定に関する方針(当該報酬等を与える時
期または条件の決定に関する方針を含む)
非金銭報酬等は、一定の譲渡制限期間および当社による無償取得事由等の定めに服する当社普通株式(以
下、譲渡制限付株式または株式報酬)とし、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えると
ともに、取締役(社外取締役を除く)と株主との一層の価値共有を進めることを目的として、各事業年度にお
いて一定の時期に割り当てるものとする。
当社は、取締役(社外取締役を除く)に対し、譲渡制限付株式に関する報酬として、2019年6月27日開催の
第199回定時株主総会の決議によって決定した年額30百万円以内の範囲内で、当社の企業価値の持続的な向上を
図るインセンティブとして適切な水準の数の株式が割り当てられる額の金銭報酬債権を支給し、当該取締役
は、当該金銭報酬債権の全部を現物出資の方法で給付することにより、譲渡制限付株式の割当てを受けること
とする。各事業年度において当該取締役に割り当てる譲渡制限付株式の株式数は、総数15,000株を上限とし
て、また、その払込金額は、その発行または処分に係る当社の取締役会の決議の日の前営業日における東京証
券取引所における当社普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、直近取引日の終値)を基礎とし
て、当該譲渡制限付株式を引き受ける当該取締役に特に有利な金額とはならない範囲で、取締役会で決定する
ものとし、譲渡制限期間(以下、本譲渡制限期間)は、割当てを受けた日から3年間から5年間までの間で、
当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして適切な期間として当社の取締役会が定める期間と
する。
(ニ)金銭報酬の額または非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
取締役(社外取締役を除く)の基本報酬(金銭報酬)および株式報酬(非金銭報酬等)の種類別の報酬割合
については、過度なインセンティブとならないように配慮し、基本報酬(金銭報酬)に多くの比重を置いて設
定することとする。
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なお、取締役(社外取締役を除く)の報酬は、基本報酬(金銭報酬)および非金銭報酬等としての株式報酬
から構成され、業績連動報酬等を含まず、また、社外取締役の報酬は、基本報酬(金銭報酬)のみである。
(ホ)取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項(取締役の個人別の報酬等の内容の決定の委
任に関する事項を含む)
取締役の個人別の報酬等のうち、基本報酬(金銭報酬)の額については、取締役会決議に基づき、取締役会
の下に設置する報酬委員会がその決定について委任を受けるものとする。当該委任を受けた決定権限が報酬委
員会によって適切に行使されるよう、報酬委員会は、委員の過半数が独立社外取締役で構成されるものとす
る。
また、取締役(社外取締役を除く)の株式報酬の内容の決定については、報酬委員会の答申を踏まえ、取締
役会の決議により、取締役の個人別の金銭報酬債権の額および割当株式数を決定する。
(ヘ)以上のほか、取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する重要な事項
株式報酬について、当社は、取締役(社外取締役を除く)にとって、当社の企業価値の持続的な向上を図る
インセンティブとして適切なものとなるよう、譲渡制限付株式の割当てを受けた取締役が、本譲渡制限期間が
満了する前に当社または当社の子会社の取締役、執行役員または使用人のいずれの地位からも退任または退職
した場合その他当社の株式報酬規程に別途定める場合には、当該退任または退職が死亡、任期満了、定年また
は当社の取締役会が正当と認めた理由による場合その他当社の株式報酬規程に別途定める場合を除き、譲渡制
限付株式を当然に無償で取得する。
ウ.当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
取締役の個人別の報酬等の内容の決定に当たっては、基本報酬(金銭報酬)については、決定方針との整合
性を含めた多角的な検討を行っている報酬委員会が決定していることを確認しているため、また、株式報酬に
ついては、決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行っている報酬委員会に原案を諮問し答申を得てお
り、取締役会は、基本的にその答申を尊重しているため、取締役の個人別の報酬等の内容はいずれも決定方針
に沿うものであると判断しております。
⑥ 取締役の個人別の報酬等の決定に係る委任に関する事項
基本報酬(金銭報酬)について、2022年6月29日開催の取締役会にて報酬委員会に、取締役の個人別の報酬の
具体的な額の決定を委任する旨の決議をしています。当該権限が報酬委員会によって適切に行使されるよう、報
酬委員会は、取締役会の決議によって選定された委員3名以上で構成し、その過半数は独立社外取締役としてお
り、具体的には、委員長として井上雅偉氏(代表取締役社長)、委員として吉田和司氏(代表取締役)、ルー
ス・マリー・ジャーマン氏(独立社外取締役)、小林久志氏(独立社外取締役)および佐藤梨江子氏(独立社外
取締役)により構成されております。この権限を委任した理由は、取締役の報酬等の決定に関する手続の公正
性・透明性・客観性を確保するためには、上記のとおり独立性の高い構成となっている報酬委員会が適している
からであります。
なお、取締役(社外取締役を除く)の株式報酬の内容の決定については、報酬委員会の答申を得て、取締役会
の決議により、取締役の個人別の金銭報酬債権の額および割当株式数を決定しております。
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(5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式
の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投
資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の
内容
当社は、政策保有株式については、取引関係の維持・強化などにより、中長期的な成長戦略に資することを
目的に保有します。なお、定期的に全ての保有する株式について、発行会社との取引状況や、リターンとリス
クを踏まえた経済合理性など、中長期的に当社グループの経営に資するものであるかを総合的に検証し、保有
する必要が認められないと判断した場合には、発行会社との十分な対話の上、当該株式の縮減に向けた取り組
みを進めてまいります。
当事業年度では、2022年7月開催の取締役会において個別銘柄ごとに上記の方法による検証を行い、保有の
合理性を確認しております。
また、議決権の行使については、取引先および当社の中長期的な企業価値の向上や持続的な成長に寄与する
ものか、取引先の社会的責任やその他株主に対する背信的行為との関連性の有無についても総合的に勘案し
て、議案毎に判断することとしております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
貸借対照表計上額の
銘柄数
(銘柄)
合計額(百万円)
非上場株式 13 75
非上場株式以外の株式 12 1,313
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
銘柄数 株式数の増加に係る取得
株式数の増加の理由
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 ― ― ―
非上場株式以外の株式 ― ― ―
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
銘柄数 株式数の減少に係る売却
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 1 1
非上場株式以外の株式 ― ―
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c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
当事業年度 前事業年度
当社の株
保有目的、業務提携等の概要、
株式数(株) 株式数(株)
定量的な保有効果
銘柄 式の保有
貸借対照表計上額 貸借対照表計上額
及び株式数が増加した理由
の有無
(百万円) (百万円)
研磨材事業における販売先であり、良好な取
195,000 195,000
積水化学工業㈱ 引関係の維持・強化を図るため保有しており 無
365 343
ます。(注)1
化学工業品事業における販売先であり、良好
343,359 343,359
クミアイ化学工
な取引関係の維持・強化を図るため保有して 有
業㈱
291 303
おります。(注)1
115,998 115,998
資金調達等の円滑な金融取引や、事業情報の
㈱紀陽銀行 有
収集を図るため保有しております。(注)1
172 159
50,000 50,000
物流体制の効率化と取引関係の維持・強化を
丸全昭和運輸㈱ 有
図るため保有しております。(注)1
161 158
生活衣料事業における販売先であり、良好な
62,728 62,728
㈱ワコールホー
取引関係の維持・強化を図るため保有してお 無
ルディングス
156 115
ります。(注)1
生活衣料事業における販売先であり、良好な
13,310 13,310
グンゼ㈱ 取引関係の維持・強化を図るため保有してお 無
59 49
ります。(注)1
生活衣料事業における販売先であり、良好な
20,000 20,000
片倉工業㈱ 取引関係の維持・強化を図るため保有してお 有
37 44
ります。(注)1
78,000 78,000
資金調達等の円滑な金融取引や、事業情報の
㈱百五銀行 有
収集を図るため保有しております。(注)1
28 26
20,000 20,000
有
㈱山口フィナン 資金調達等の円滑な金融取引や、事業情報の
シャルグループ 収集を図るため保有しております。(注)1
(注)2
16 13
20,000 20,000
資金調達等の円滑な金融取引や、事業情報の
㈱八十二銀行 無
収集を図るため保有しております。(注)1
11 8
4,900 4,900
資金調達等の円滑な金融取引や、事業情報の
㈱百十四銀行 有
収集を図るため保有しております。(注)1
9 8
生活衣料事業における販売先であり、良好な
28,600 28,600
山喜㈱ 取引関係の維持・強化を図るため保有してお 無
3 3
ります。(注)1
(注) 1 定量的な保有効果については、個別の取引に関わることであるため記載が困難であります。保有の合理性
は、取引状況や経済合理性等により検証しております。
2 保有先企業は当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
みなし保有株式
該当事項はありません。
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③ 保有目的が純投資目的である投資株式
当事業年度 前事業年度
貸借対照表計 貸借対照表計
区分
銘柄数 銘柄数
上額の合計額 上額の合計額
(銘柄) (銘柄)
(百万円) (百万円)
非上場株式 ― ― ― ―
非上場株式以外の株式 1 508 1 456
当事業年度
区分
受取配当金の 売却損益の 評価損益の
合計額(百万円) 合計額(百万円) 合計額(百万円)
非上場株式 ― ― ―
非上場株式以外の株式 18 ― 251
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第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28
号)に基づいて作成しております。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下
「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
なお、当社は特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しておりま
す。
2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日
まで)の連結財務諸表及び事業年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)の財務諸表について、EY新日本有
限責任監査法人により監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の
内容を適切に把握し、連結財務諸表等を適正に作成できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ
加入し、監査法人等が主催する研修会に参加しております。
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1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
資産の部
流動資産
*3 8,330 *3 8,105
現金及び預金
受取手形 278 249
電子記録債権 426 663
売掛金 7,804 7,089
商品及び製品 1,103 1,109
仕掛品 2,098 2,814
原材料及び貯蔵品 1,321 1,947
その他 1,196 1,030
△ 16 △ 7
貸倒引当金
流動資産合計 22,544 23,003
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 19,747 22,123
△ 9,675 △ 11,031
減価償却累計額
建物及び構築物(純額) 10,072 11,091
機械装置及び運搬具
33,223 33,429
△ 25,550 △ 25,971
減価償却累計額
機械装置及び運搬具(純額) 7,672 7,458
*2 13,798 *2 13,852
土地
リース資産 185 186
△ 89 △ 99
減価償却累計額
リース資産(純額) 95 86
建設仮勘定
311 361
その他 3,148 3,847
△ 2,525 △ 2,730
減価償却累計額
その他(純額) 622 1,117
有形固定資産合計 32,572 33,968
無形固定資産
のれん 317 1,142
287 254
その他
無形固定資産合計
605 1,397
投資その他の資産
*1 2,029 *1 2,175
投資有価証券
繰延税金資産 442 394
337 430
その他
投資その他の資産合計 2,808 3,000
固定資産合計 35,987 38,365
資産合計 58,531 61,368
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 4,955 4,087
電子記録債務 928 1,155
短期借入金 1,306 1,292
リース債務 56 54
未払法人税等 754 709
契約負債 114 125
賞与引当金 648 727
2,711 3,716
その他
流動負債合計 11,476 11,869
固定負債
長期借入金 60 26
リース債務 130 105
繰延税金負債 806 833
*2 729 *2 729
再評価に係る繰延税金負債
退職給付に係る負債 4,376 4,276
資産除去債務 324 490
130 116
その他
固定負債合計 6,557 6,578
負債合計 18,034 18,448
純資産の部
株主資本
資本金 6,673 6,673
資本剰余金 2,196 2,206
利益剰余金 29,676 31,815
△ 530 △ 515
自己株式
株主資本合計 38,015 40,179
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 632 731
繰延ヘッジ損益 1 1
*2 1,540 *2 1,540
土地再評価差額金
為替換算調整勘定 334 523
△ 27 △ 56
退職給付に係る調整累計額
その他の包括利益累計額合計 2,481 2,740
非支配株主持分 0 0
純資産合計 40,497 42,920
負債純資産合計 58,531 61,368
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② 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
*1 35,916 *1 37,669
売上高
*2 23,242 *2 25,523
売上原価
売上総利益 12,674 12,145
販売費及び一般管理費
運送費及び保管費 729 740
給料及び賃金 1,359 1,377
退職給付費用 145 135
賞与引当金繰入額 158 167
*3 1,061 *3 1,161
技術研究費
3,343 3,691
その他
販売費及び一般管理費合計 6,797 7,273
営業利益 5,877 4,872
営業外収益
受取利息 0 0
受取配当金 50 62
固定資産賃貸料 306 351
39 33
その他
営業外収益合計 398 448
営業外費用
支払利息 11 14
固定資産賃貸費用 82 78
遊休資産諸費用 38 35
コミットメントフィー 32 32
為替差損 46 67
防災対策費用 3 31
14 20
その他
営業外費用合計 229 279
経常利益 6,045 5,041
特別利益
*4 2 *4 4
固定資産売却益
0 0
投資有価証券売却益
特別利益合計 3 4
特別損失
*5 107 *5 69
固定資産処分損
*6 14 *6 18
減損損失
10 0
その他
特別損失合計 132 88
税金等調整前当期純利益 5,917 4,957
法人税、住民税及び事業税
1,697 1,497
△ 235 60
法人税等調整額
法人税等合計 1,461 1,557
当期純利益 4,455 3,399
非支配株主に帰属する当期純利益 0 0
親会社株主に帰属する当期純利益 4,455 3,399
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【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
当期純利益 4,455 3,399
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △ 89 99
繰延ヘッジ損益 4 △ 0
為替換算調整勘定 107 189
△ 25 △ 28
退職給付に係る調整額
* △ 3 * 258
その他の包括利益合計
包括利益 4,452 3,658
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 4,452 3,658
非支配株主に係る包括利益 0 0
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③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 6,673 2,184 26,481 △ 541 34,797
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
親会社株主に帰属す
4,455 4,455
る当期純利益
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得 △ 0 △ 0
自己株式の処分 11 11 23
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― 11 3,195 11 3,217
当期末残高 6,673 2,196 29,676 △ 530 38,015
その他の包括利益累計額
非支配
その他の
純資産合計
その他有価証 繰延ヘッジ 土地再評価 為替換算 退職給付に係
株主持分
包括利益
券評価差額金 損益 差額金 調整勘定 る調整累計額
累計額合計
当期首残高 721 △ 2 1,540 227 △ 1 2,485 0 37,282
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260
親会社株主に帰属す
4,455
る当期純利益
土地再評価差額金の
0
取崩
自己株式の取得 △ 0
自己株式の処分 23
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △ 89 4 △ 0 107 △ 25 △ 3 0 △ 3
額)
当期変動額合計 △ 89 4 △ 0 107 △ 25 △ 3 0 3,214
当期末残高 632 1 1,540 334 △ 27 2,481 0 40,497
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当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 6,673 2,196 29,676 △ 530 38,015
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
親会社株主に帰属す
3,399 3,399
る当期純利益
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得 △ 0 △ 0
自己株式の処分 9 16 26
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― 9 2,138 15 2,164
当期末残高 6,673 2,206 31,815 △ 515 40,179
その他の包括利益累計額
非支配
その他の
純資産合計
その他有価証 繰延ヘッジ 土地再評価 為替換算 退職給付に係
株主持分
包括利益
券評価差額金 損益 差額金 調整勘定 る調整累計額
累計額合計
当期首残高 632 1 1,540 334 △ 27 2,481 0 40,497
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260
親会社株主に帰属す
3,399
る当期純利益
土地再評価差額金の
0
取崩
自己株式の取得 △ 0
自己株式の処分 26
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 99 △ 0 △ 0 188 △ 28 258 0 258
額)
当期変動額合計 99 △ 0 △ 0 188 △ 28 258 0 2,423
当期末残高 731 1 1,540 523 △ 56 2,740 0 42,920
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④【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 5,917 4,957
減価償却費 3,368 3,157
のれん償却額 48 86
減損損失 14 18
貸倒引当金の増減額(△は減少) △ 0 △ 10
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △ 73 △ 148
受取利息及び受取配当金 △ 51 △ 63
支払利息 11 14
為替差損益(△は益) 0 △ 8
固定資産売却損益(△は益) △ 2 △ 4
固定資産処分損益(△は益) 107 69
投資有価証券売却損益(△は益) △ 0 △ 0
売上債権の増減額(△は増加) 147 712
棚卸資産の増減額(△は増加) △ 279 △ 1,145
仕入債務の増減額(△は減少) 1,286 △ 723
82 △ 38
その他
小計 10,576 6,874
利息及び配当金の受取額
51 63
利息の支払額 △ 11 △ 14
補助金の受取額 370 30
△ 1,878 △ 1,776
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー 9,107 5,175
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形及び無形固定資産の取得による支出 △ 3,779 △ 2,628
有形及び無形固定資産の売却による収入 8 5
有形固定資産の除却による支出 △ 203 △ 42
投資有価証券の取得による支出 △ 5 △ 12
投資有価証券の売却による収入 14 1
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によ
*2 △ 878
―
る支出
36 ―
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー △ 3,928 △ 3,554
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 49 △ 70
長期借入金の返済による支出 △ 200 △ 509
自己株式の取得による支出 △ 0 △ 0
配当金の支払額 △ 1,256 △ 1,256
△ 48 △ 61
リース債務の返済による支出
財務活動によるキャッシュ・フロー △ 1,456 △ 1,899
現金及び現金同等物に係る換算差額 20 53
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 3,743 △ 224
現金及び現金同等物の期首残高 4,571 8,315
*1 8,315 *1 8,090
現金及び現金同等物の期末残高
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【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社の数 11 社
主要な連結子会社の名称
「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため省略しております。
当連結会計年度において、㈱GFIホールディングスの全株式を取得し、同社及びその子会社である㈱IPMを連結
子会社としました。また、連結子会社であった㈱GFIホールディングスを被合併会社とし、㈱IPM(連結子会社)
を存続会社とする吸収合併を行っております。
(2)非連結子会社の名称等
富士紡績㈱
連結の範囲から除いた理由
非連結子会社は小規模であり、総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う
額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2 持分法の適用に関する事項
(1)持分法適用の非連結子会社 なし
(2)持分法を適用しない非連結子会社の名称等
富士紡績㈱
持分法を適用しない理由
持分法を適用していない非連結子会社は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等
に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため持分法の適用範囲から除外しております。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち富士紡(上海)商貿有限公司、タイフジボウテキスタイル㈱、ジンタナフジボウコーポレー
ション及び台湾富士紡精密材料股份有限公司の決算日は、12月31日であります。連結財務諸表の作成にあたっ
ては、同日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を
行っております。
4 会計方針に関する事項
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
①有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法を採用しております。
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法を採用しております。
②棚卸資産
主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しております。
③デリバティブ
時価法を採用しております。
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(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
①有形固定資産(リース資産を除く)
主として定率法を採用しております。
ただし、当社及び国内連結子会社は、一部の資産及び1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)
は、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物及び構築物 8~47年
機械装置及び運搬具 5~9年
②無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
ソフトウエアについては、社内における利用可能期間(主として5年)に基づく定額法を採用しております。
③リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法を採用しております。
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(3)重要な引当金の計上基準
①貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定
の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
②賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当連結会計年度に見合う分を計上し
ております。
(4)退職給付に係る会計処理の方法
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法について
は、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10
年)による按分額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
③小規模企業等における簡便法の採用
国内連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額
を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
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(5)重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは超精密加工用研磨材を主要製品とする研磨材事業、医薬原料や農薬など有機合成品の中間体
の受託生産を行う化学工業品事業、アンダーウエアや高機能繊維素材の製造・加工を行う生活衣料事業を主な
事業とし、これらの商品及び製品の販売については、引渡時点において顧客が当該商品及び製品に対する支配
を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、商品及び製品の引渡時点で収益を認識しておりま
す。ただし、当該国内の販売については、出荷時点で収益を認識しております。
収益は顧客との契約において約束された対価から返品、値引き及び割戻し等を控除した金額で測定しており
ます。また、返品されると見込まれる商品及び製品については収益を認識しておりません。
顧客から原材料等を仕入れ、加工を行ったうえで当該顧客に販売する有償受給取引においては、原材料等の
仕入価格を除いた対価の純額で収益を認識することとしております。
取引の対価は履行義務を充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。
(6)重要なヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、振当処理の要件を満たしているものは振当処理を採用しており
ます。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
(ヘッジ手段) (ヘッジ対象)
為替予約 外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引
③ヘッジ方針
外貨建取引の為替相場の変動リスクを回避する目的で為替予約取引を行っており、ヘッジ対象の識別は個別
契約毎に行っております。
④ヘッジ有効性評価の方法
為替予約の締結時に、リスク管理方針に従って、外貨建による同一金額で同一期日の為替予約をそれぞれ振
当てているため、その後の為替変動による相関関係は完全に確保されているので、決算日における有効性の評
価を省略しております。
(7)のれんの償却方法及び償却期間
10年間の定額法により償却しております。ただし、金額の重要性の乏しい場合には、発生年度に一括償却し
ております。
(8)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクし
か負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
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(重要な会計上の見積り)
(繰延税金資産の回収可能性)
1 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
繰延税金資産 442 394
(繰延税金負債相殺前) (2,104) (2,076)
2 識別した項目に関する重要な会計上の見積りの内容に関する情報
将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時
差異について繰延税金資産を計上しております。将来の利益計画における主要な仮定は、売上高及び営業利益
の水準であります。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提
とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1)概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の
子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2)適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定であります。
(3)当該会計基準等の適用による影響
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用による連結財務諸表に与える影響額については
現時点で検討中であります。
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(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、「受取手形」に含めていた「電子記録債権」は、金額的重要性が増したため、当連
結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連
結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「受取手形」に表示していた705百万円は、「受取手
形」278百万円、「電子記録債権」426百万円として組み替えております。
前連結会計年度において、「無形固定資産」に含めていた「のれん」は、金額的重要性が増したため、当連結
会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結
財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「無形固定資産」に表示していた605百万円は、「のれ
ん」317百万円、「その他」287百万円として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「販売費及び一般管理費」の「貸倒引当金繰入額」は、金
額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変
更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「販売費及び一般管理費」に表示していた「貸倒引当
金繰入額」△0百万円、「その他」3,343百万円は、「その他」3,343百万円として組み替えております。
前連結会計年度において、「営業外費用」の「その他」に含めていた「防災対策費用」は、営業外費用の総額
の100分の10を超えたため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映さ
せるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外費用」の「その他」に表示していた18百万円
は、「防災対策費用」3百万円、「その他」14百万円として組み替えております。
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(連結貸借対照表関係)
※1 非連結子会社及び関連会社に対するものは、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
投資有価証券(株式) 10百万円 10百万円
※2 土地の再評価
「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律(平成11年法律第24号)」に基づき、事業用の土地の再
評価を行い、評価差額については、当該評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負
債の部に計上し、これを控除した額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しております。
再評価の方法
「土地の再評価に関する法律施行令(平成10年3月31日公布政令第119号)」第2条第4号に定める「地価税
法(平成3年法律第69号)」第16条に規定する地価税の課税価格の計算の基礎となる土地の価額を算定するた
めに、国税庁長官が定めて公表した方法により算出した価額に基づいて、奥行価格補正等合理的な調整を行っ
て算定しております。
再評価を行った年月日 2000年3月31日
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
再評価を行った土地の期末における時価と
945百万円 968百万円
再評価後の帳簿価額との差額
(うち、賃貸等不動産に係る差額) (433百万円) (445百万円)
※3 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
現金及び預金(定期預金) 14百万円 15百万円
合計 14 15
(注)科技部南部科學工業園區管理局との間で締結した土地賃貸借契約に基づく債務に対して質権を設定してお
ります。
4 当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行9社とコミットメントライン契約を締結し
ております。この契約に基づく借入未実行残高は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
コミットメントラインの総額 6,500百万円 6,500百万円
借入実行残高 ― ―
差引額 6,500 6,500
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(連結損益計算書関係)
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。顧
客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1 顧客との契約から生じ
る収益を分解した情報」に記載しております。
※2 通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性の低下による簿価切下額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
売上原価 9 百万円 △ 19 百万円
※3 販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
1,061 百万円 1,161 百万円
※4 固定資産売却益の内容は、次のとおりであります。
(前連結会計年度)
機械装置及び運搬具の売却益であります。
(当連結会計年度)
機械装置及び運搬具等の売却益であります。
※5 固定資産処分損の内容は、次のとおりであります。
(前連結会計年度)
建物及び構築物、機械装置及び運搬具等の除売却損であります。
(当連結会計年度)
建物及び構築物、機械装置及び運搬具等の除売却損であります。
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※6 減損損失
当社及び連結子会社は以下の資産グループについて、減損損失を計上しました。
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
用途 種類 場所
静岡県富士市
遊休 土地 静岡県駿東郡
福井県越前市
山口県柳井市
化学工業品用設備 機械等
福井県越前市
(減損損失を認識するに至った経緯)
遊休資産については、保有会社における利用計画がなく、時価も下落しているため、減損損失を認識しまし
た。
化学工業品用設備については、保有会社における利用計画がないため、減損損失を認識しました。
減損損失の内訳は、土地7百万円、機械装置及び運搬具1百万円、建設仮勘定6百万円であります。
(グルーピングの方法)
工場を単位としてグルーピングを行っております。なお、賃貸用資産及び遊休資産については、個々の物件
単位でグルーピングを行っております。
(回収可能価額の算定方法等)
回収可能価額は、路線価等に基づく正味売却価額により算定しております。
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当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
用途 種類 場所
賃貸用資産 土地 静岡県駿東郡
遊休 土地 福井県越前市
山口県柳井市
化学工業品用設備 機械等
福井県越前市
(減損損失を認識するに至った経緯)
賃貸用資産、遊休資産については、保有会社における利用計画がなく、時価も下落しているため、減損損失
を認識しました。
化学工業品用設備については、保有会社における利用計画がないため、減損損失を認識しました。
減損損失の内訳は、土地0百万円、機械装置及び運搬具0百万円、建設仮勘定18百万円であります。
(グルーピングの方法)
工場を単位としてグルーピングを行っております。なお、賃貸用資産及び遊休資産については、個々の物件
単位でグルーピングを行っております。
(回収可能価額の算定方法等)
回収可能価額は、路線価等に基づく正味売却価額により算定しております。
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(連結包括利益計算書関係)
※ その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
その他有価証券評価差額金
当期発生額 △127百万円 133百万円
9 ―
組替調整額
税効果調整前
△118 133
29 △33
税効果額
その他有価証券評価差額金 △89 99
繰延ヘッジ損益
6 △0
当期発生額
税効果調整前
6 △0
△1 0
税効果額
繰延ヘッジ損益 4 △0
為替換算調整勘定
107 189
当期発生額
税効果調整前
107 189
― ―
税効果額
為替換算調整勘定 107 189
退職給付に係る調整額
当期発生額 △25 △31
△11 △10
組替調整額
税効果調整前
△36 △41
11 12
税効果額
退職給付に係る調整額 △25 △28
その他の包括利益合計 △3 258
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(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
1 発行済株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 11,720,000 ― ― 11,720,000
2 自己株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 265,993 181 5,775 260,399
(変動事由の概要)
増加数は、単元未満株式の買取りによる増加であります。
減少数は、譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分であります。
3 配当に関する事項
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2021年6月29日
普通株式 629 55 2021年3月31日 2021年6月30日
定時株主総会
2021年10月29日
普通株式 630 55 2021年9月30日 2021年12月6日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2022年6月29日
普通株式 利益剰余金 630 55 2022年3月31日 2022年6月30日
定時株主総会
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
1 発行済株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 11,720,000 ― ― 11,720,000
2 自己株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 260,399 223 8,043 252,579
(変動事由の概要)
増加数は、単元未満株式の買取りによる増加であります。
減少数は、譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分であります。
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3 配当に関する事項
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2022年6月29日
普通株式 630 55 2022年3月31日 2022年6月30日
定時株主総会
2022年10月28日
普通株式 630 55 2022年9月30日 2022年12月6日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2023年6月29日
普通株式 利益剰余金 630 55 2023年3月31日 2023年6月30日
定時株主総会
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
現金及び預金 8,330百万円 8,105百万円
預入期間が3ヶ月を超える定期預金 △15 △15
現金及び現金同等物 8,315 8,090
※2 株式の取得により新たに連結子会社となった会社の資産及び負債の主な内訳
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
株式の取得により新たに㈱GFIホールディングス及び㈱IPMを連結したことに伴う連結開始時の資産及び負債の
内訳並びに㈱GFIホールディングス及び㈱IPM株式の取得価額と㈱GFIホールディングス及び㈱IPMの取得のための
支出(純増)との関係は次のとおりです。
流動資産 972百万円
固定資産 369
のれん 911
流動負債 △275
固定負債 △517
―
非支配株主持分
株式の取得価額
1,460
△581
現金及び現金同等物
差引:取得のための支出 878
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(リース取引関係)
1 ファイナンス・リース取引
(借主側)
所有権移転ファイナンス・リース取引
①リース資産の内容
有形固定資産 主として検査設備であります。
②リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4 会計方針に関する事項 (2) 重要な減価償却資産の
減価償却の方法」に記載のとおりであります。
所有権移転外ファイナンス・リース取引
①リース資産の内容
有形固定資産 主として情報機器であります。
無形固定資産 主として会計システムソフトウエアであります。
②リース資産の減価償却の方法
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4 会計方針に関する事項 (2) 重要な減価償却資産の
減価償却の方法」に記載のとおりであります。
2 オペレーティング・リース取引
(貸主側)
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
1年内 337 337
1年超 3,728 3,391
合計 4,066 3,728
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(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、銀行等金融機関からの借入により資金を調
達しております。デリバティブは、外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引の為替相場の変動リスクを回避す
るために利用し、投機的な取引は行っておりません。
(2)金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制
投資有価証券は、主として株式であり、上場株式については四半期毎に時価を把握しております。
長期借入金は主に設備投資に係る資金調達であります。
また、外貨建の営業債権債務は、為替の変動リスクに晒されておりますが、一部のものについては、デリバ
ティブ取引(為替予約)をヘッジ手段として利用しております。
デリバティブ取引の執行・管理については、リスク管理方針に従って行っており、またデリバティブの利用
にあたっては、信用リスクを軽減するために、信用度の高い国内の金融機関とのみ取引を行っております。
(3)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することによ
り、当該価額が変動することもあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に
関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
連結貸借対照表計上額
時価(百万円) 差額(百万円)
(百万円)
(1) 投資有価証券
1,934 1,934 ―
その他有価証券
資産 計 1,934 1,934 ―
(2) 長期借入金 (*3)
164 165 △0
(3) リース債務 (*3) 186 183 3
負債 計 351 348 2
(4)デリバティブ取引 (*4) 2 2
―
(*1) 「現金及び預金」「受取手形」「電子記録債権」「売掛金」「支払手形及び買掛金」「電子記録債務」「短期
借入金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであるこ
とから、記載を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上
額は以下のとおりであります。
区分 前連結会計年度(百万円)
非上場株式 95
(*3) 1年以内に期限が到来する長期借入金及びリース債務を含めて表示しております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目につ
いては、( )で示しております。
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当連結会計年度( 2023年3月31日 )
連結貸借対照表計上額
時価(百万円) 差額(百万円)
(百万円)
(1) 投資有価証券
2,075 2,075 ―
その他有価証券
資産 計 2,075 2,075 ―
(2) 長期借入金 (*3)
100 100 △0
(3) リース債務 (*3) 159 157 2
負債 計 259 257 2
(4)デリバティブ取引 (*4)
1 1 ―
(*1) 「現金及び預金」「受取手形」「売掛金」「支払手形及び買掛金」「電子記録債務」「短期借入金」について
は、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省
略しております。
(*2) 市場価格のない株式等は、「(1)投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結貸借対照表計上
額は以下のとおりであります。
区分 当連結会計年度(百万円)
非上場株式 100
(*3) 1年以内に期限が到来する長期借入金及びリース債務を含めて表示しております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目につ
いては、( )で示しております。
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(注1) 金銭債権の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
1年以内 1年超5年以内
(百万円) (百万円)
現金及び預金 8,330 ―
受取手形 278 ―
電子記録債権 426 ―
売掛金 7,804 ―
合計 16,840 ―
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
1年以内 1年超5年以内
(百万円) (百万円)
現金及び預金 8,105 ―
受取手形 249 ―
電子記録債権 663 ―
売掛金 7,089 ―
合計 16,108 ―
(注2) 長期借入金及びリース債務の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
1年超2年以内 2年超3年以内 3年超4年以内 4年超5年以内
1年以内 5年超
区分
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
長期借入金 104 60 ― ― ― ―
リース債務 56 45 36 30 16 1
合計 160 105 36 30 16 1
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
1年超2年以内 2年超3年以内 3年超4年以内 4年超5年以内
1年以内 5年超
区分
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
長期借入金 73 20 6 ― ― ―
リース債務 54 44 35 20 4 ―
合計 127 64 42 20 4 ―
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3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに
分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時
価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算
定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ
属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
投資有価証券
その他有価証券
株式 1,934 - - 1,934
デリバティブ取引
通貨関連 - 2 - 2
資産計 1,934 2 - 1,936
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
投資有価証券
その他有価証券
株式 2,075 ― ― 2,075
デリバティブ取引
通貨関連 ― 1 ― 1
資産計 2,075 1 ― 2,076
(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
長期借入金 - 165 - 165
リース債務 - 183 - 183
負債計 - 348 - 348
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
長期借入金 ― 100 ― 100
リース債務 ― 157 ― 157
負債計 ― 257 ― 257
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(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価を
レベル1の時価に分類しております。
デリバティブ取引
為替予約の時価は、為替レート等の観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しており、レ
ベル2の時価に分類しております。
長期借入金及びリース債務
これらの時価は、元利金の合計額と、当該債務の残存期間及び信用リスクを加味した利率を基に、割引現在
価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
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(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
連結貸借対照表計上額 取得原価 差額
区 分
(百万円) (百万円) (百万円)
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えるもの
株式 1,897 990 907
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えないもの
株式 36 41 △4
合計 1,934 1,032 902
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
連結貸借対照表計上額 取得原価 差額
区 分
(百万円) (百万円) (百万円)
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えるもの
株式 2,052 1,011 1,040
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えないもの
株式 22 26 △3
合計 2,075 1,038 1,036
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
売却額 売却益の合計額 売却損の合計額
区分
(百万円) (百万円) (百万円)
株式 14 0 ―
合計 14 0 ―
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
売却額 売却益の合計額 売却損の合計額
区分
(百万円) (百万円) (百万円)
株式 1 0 ―
合計 1 0 ―
3 減損処理を行った有価証券
前連結会計年度において、減損処理を行い投資有価証券評価損10百万円を「特別損失」の「その他」に含め
て計上しております。
当連結会計年度において、減損処理を行い投資有価証券評価損0百万円を「特別損失」の「その他」に含め
て計上しております。
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(デリバティブ取引関係)
ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
通貨関連
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
契約額等の
ヘッジ会計 契約額等 時価
取引の種類 主なヘッジ対象 うち1年超
の方法 (百万円) (百万円)
(百万円)
為替予約取引
支払手形
原則的
買建
及び
処理方法
タイバーツ
235 ― 1
買掛金
米ドル
29 ― 0
合計 265 ― 2
為替予約取引
支払手形
為替予約等
買建
及び
の振当処理
米ドル
22 ― (注)
買掛金
タイバーツ
35 ― (注)
合計 57 ― ―
(注)為替予約の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている買掛金と一体として処理されているため、その時
価は、当該買掛金の時価に含めて記載しております。
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
契約額等の
ヘッジ会計 契約額等 時価
取引の種類 主なヘッジ対象 うち1年超
の方法 (百万円) (百万円)
(百万円)
為替予約取引
支払手形
原則的
買建
及び
処理方法
タイバーツ
285 ― 1
買掛金
米ドル
39 ― △0
合計 325 ― 1
為替予約取引
支払手形
為替予約等
買建
及び
の振当処理
米ドル
36 ― (注)
買掛金
タイバーツ
57 ― (注)
合計 94 ― ―
(注)為替予約の振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている買掛金と一体として処理されているため、その時
価は、当該買掛金の時価に含めて記載しております。
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(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、確定給付型・非積立型の退職一時金制度及び企業型確定拠出年金制度(前払退職金
との選択制)を設けております。
なお、一部の連結子会社が有する退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を
計算しております。
2 確定給付制度
(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
退職給付債務の期首残高 4,413百万円 4,376百万円
勤務費用 259 256
利息費用 24 24
数理計算上の差異の発生額 25 31
退職給付の支払額 △346 △416
その他 △0 5
退職給付債務の期末残高 4,376 4,276
(注) 簡便法を適用した制度を含んでおります。
(2)退職給付債務及び連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
非積立型制度の退職給付債務 4,376百万円 4,276百万円
連結貸借対照表に計上された負債の額 4,376 4,276
(注) 簡便法を適用した制度を含んでおります。
(3)退職給付費用及びその内訳項目の金額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
勤務費用 259百万円 256百万円
利息費用 24 24
数理計算上の差異の費用処理額 △11 △10
その他 185 193
確定給付制度に係る退職給付費用 458 463
(注) 簡便法を適用した制度を含んでおります。
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(4)退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
数理計算上の差異 △36百万円 △41百万円
合計 △36 △41
(5)退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
未認識数理計算上の差異 39百万円 81百万円
合計 39 81
(6)数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
割引率 0.69% 0.69%
予想昇給率 2.1~10.8% 4.0~14.0%
3 確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度55百万円、当連結会計年度69百万円で
あります。
(ストック・オプション等関係)
該当事項はありません。
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(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
繰延税金資産
繰越欠損金(注) 210百万円 127百万円
賞与引当金 196 221
未払事業税 55 51
未払費用 45 47
退職給付に係る負債 1,337 1,303
減損損失 339 320
その他 514 614
△1,662 △1,682
繰延税金負債との相殺
繰延税金資産小計
1,037 1,003
税務上の繰越欠損金に係る
△80 △39
評価性引当額(注)
将来減算一時差異等の
△514 △569
合計に係る評価性引当額
評価性引当額小計 △594 △609
繰延税金資産合計 442 394
繰延税金負債
会社分割による
2,112 2,112
土地評価差額
その他有価証券評価差額金 270 304
資産除去債務に対応する
12 12
固定資産増加額
在外子会社留保利益 57 77
その他 15 8
△1,662 △1,682
繰延税金資産との相殺
繰延税金負債合計 806 833
差引:繰延税金負債純額 364 439
再評価に係る繰延税金負債
729 729
土地再評価差額金
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(注) 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度( 2022年3月31日 )
1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超 合計
2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
税務上の繰越欠損金(a) 8 9 35 73 2 80 210百万円
評価性引当額 △8 ― △0 △47 △2 △22 △80
繰延税金資産 0 9 35 26 ― 58 130
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
当連結会計年度( 2023年3月31日 )
1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超 合計
2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
税務上の繰越欠損金(a) ― 10 62 1 2 50 127百万円
評価性引当額 ― △0 △15 △1 △1 △20 △39
繰延税金資産 ― 9 47 ― 0 30 88
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額であります。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
法定実効税率 30.6% ―%
(調整)
住民税均等割 0.3 ―
交際費等永久に損金に算入されない項目 0.1 ―
繰越欠損金 △2.5 ―
評価性引当額 △4.0 ―
0.2 ―
その他
税効果会計適用後の法人税等の負担率 24.7 ―
(注)当連結会計年度は、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の100分
の5以下であるため記載を省略しております。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び国内連結子会社は、当連結会計年度から、グループ通算制度を適用しております。また、「グルー
プ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に
従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っており
ます。
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(企業結合等関係)
取得による企業結合
当社は、2022年11月1日付で㈱GFIホールディングスの全株式を取得し、同社及びその子会社である㈱IPM
(金型及びその付属品の製造・販売)を連結子会社としました。
1 企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及び事業の内容
被取得企業の名称 ㈱GFIホールディングス
事業の内容 事業会社の支配及び管理(純粋持株会社)
(2)企業結合を行った主な理由
当社グループは、中期経営計画『増強21-25』において、計画期間5年間の前半3年を「高収益体質への転換
と種まき」ステージと位置づけ、収益の柱とする研磨材・化学工業品・生活衣料、第4の柱を目指す化成品を
軸に高収益な業態に転換を図り、各事業の成長基盤の増強に取り組んでおります。当該企業結合により、「化
成品事業」において㈱IPMの優れた金型技術を活かした射出成形品の品質向上及び同社の事業規模拡大が期待で
き、当社グループ全体の企業価値向上に資するものと考え、本件株式取得に至った次第です。
(3)企業結合日
2022年11月1日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式の取得
(5)結合後企業の名称
変更ありません。
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
当社が現金を対価として㈱GFIホールディングスの発行済株式の100%を取得し、子会社化したためでありま
す。
2 連結財務諸表に含まれている被取得企業の業績の期間
2022年11月1日から2023年3月31日まで
3 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
取得の対価 現金及び預金 1,460百万円
取得原価 1,460百万円
4 主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリー費用等 78百万円
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5 発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
(1)発生したのれんの金額
911百万円
(2)発生原因
今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力であります。
(3)償却方法及び償却期間
10年間にわたる均等償却
6 企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
流動資産 972百万円
固定資産 369
資産合計 1,341
流動負債 275百万円
固定負債 517
負債合計 793
7 企業結合が当連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼ
す影響の概算額及びその算定方法
当連結会計年度における概算額の合理的な算定が困難であるため、記載しておりません。
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(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
(1)当該資産除去債務の概要
建物及び土地の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務等であります。
(2)当該資産除去債務の金額の算定方法
主な使用見込期間を取得から耐用年数到来時(5~34年)と見積り、割引率は0.341%~2.273%を使用して資
産除去債務の金額を計算しております。
(3)当該資産除去債務の総額の増減
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
期首残高 312百万円 324百万円
連結子会社の取得に伴う増加額 ― 160
時の経過による調整額 3 4
その他増減額(△は減少) 8 2
期末残高 324 490
(賃貸等不動産関係)
当社及び一部の連結子会社では、静岡県その他の地域において、賃貸用の建物等を所有しております。
2022年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は185百万円(賃貸収益は営業外収益に、賃貸費用は
営業外費用に計上)、減損損失は7百万円(特別損失に計上)であります。
2023年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は237百万円(賃貸収益は営業外収益に、賃貸費用は
営業外費用に計上)、減損損失は0百万円(特別損失に計上)であります。
また、当該賃貸等不動産の連結貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
期首残高 7,145 7,675
連結貸借対照表計上額 期中増減額 530 △12
期末残高 7,675 7,663
期末時価 6,981 6,927
(注) 1 連結貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額であります。
2 期中増減額のうち、前連結会計年度の主な増加は、事業用不動産から賃貸用不動産への振替547百万円で
あり、減少は、減価償却費9百万円であります。当連結会計年度の主な増加は、賃貸用不動産への投資7
百万円であり、減少は、減価償却費19百万円であります。
3 期末の時価は、路線価等に基づいて自社で算定した金額であります。
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(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであり
ます。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会
計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりです。
3 当連結会計年度及び翌連結会計年度以降の収益の金額を理解するための情報
当連結会計年度に認識された収益の額のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた金額に重要性はあり
ません。なお、当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の額に重要性はあ
りません。
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(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会
が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものでありま
す。
当社は持株会社として製品・サービスについて国内及び国外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開して
おります。
したがって、当社グループは製品・サービス別のセグメントから構成されており、「研磨材事業」、「化学
工業品事業」、「生活衣料事業」の3つを報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「研磨材事業」は、超精密加工用研磨材及び不織布の製造及び販売をしております。「化学工業品事業」
は、化学工業製品の製造及び販売をしております。「生活衣料事業」は、紡績糸及び編物などの素材から二次
製品にいたる各種繊維工業品の製造、加工及び販売をしております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」
における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
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3 報告セグメントごとの売上高、利益、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
連結財務
その他 調整額
合計 諸表計上額
化学
(注)1 (注)2
研磨材 生活衣料
(注)3
工業品 計
事業 事業
事業
売上高
顧客との契約から
15,137 11,407 6,988 33,533 2,383 35,916 ― 35,916
生じる収益
その他の収益 ― ― ― ― ― ― ― ―
外部顧客への売上高
15,137 11,407 6,988 33,533 2,383 35,916 ― 35,916
セグメント間の内部
0 ― 0 1 ― 1 △ 1 ―
売上高又は振替高
計 15,137 11,407 6,989 33,534 2,383 35,917 △ 1 35,916
セグメント利益 3,682 1,367 759 5,808 68 5,877 △ 0 5,877
セグメント資産 20,232 12,466 5,573 38,272 3,570 41,843 16,688 58,531
その他の項目
減価償却費 1,603 1,465 154 3,223 120 3,344 ― 3,344
のれんの償却額 ― ― ― ― 48 48 ― 48
有形固定資産及び
638 775 48 1,462 87 1,549 220 1,769
無形固定資産の増加額
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、自動車関連事業及び化成品事業
等を含んでおります。
2 調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△0百万円には、セグメント間取引消去が含まれております。
(2)セグメント資産の調整額16,688百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産16,689百万
円及びセグメント間の債権の相殺消去△0百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社
での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)、賃貸等不動産及び管理部門に
係る資産等であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額220百万円は、本社ビル内装工事等の設備投資額であ
ります。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
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当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
連結財務
その他 調整額
合計 諸表計上額
化学
(注)1 (注)2
研磨材 生活衣料
(注)3
工業品 計
事業 事業
事業
売上高
顧客との契約から
15,073 12,374 7,280 34,728 2,940 37,669 ― 37,669
生じる収益
その他の収益 ― ― ― ― ― ― ― ―
外部顧客への売上高
15,073 12,374 7,280 34,728 2,940 37,669 ― 37,669
セグメント間の内部
0 ― 4 4 ― 4 △ 4 ―
売上高又は振替高
計 15,073 12,374 7,284 34,733 2,940 37,674 △ 4 37,669
セグメント利益 2,828 1,030 889 4,749 123 4,872 0 4,872
セグメント資産 21,927 12,278 5,687 39,894 4,751 44,645 16,723 61,368
その他の項目
減価償却費 1,521 1,315 149 2,985 139 3,125 ― 3,125
のれんの償却額 ― ― ― ― 86 86 ― 86
有形固定資産及び
2,574 1,205 87 3,867 82 3,949 98 4,047
無形固定資産の増加額
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、自動車関連事業及び化成品事業
等を含んでおります。
2 調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額0百万円には、セグメント間取引消去が含まれております。
(2)セグメント資産の調整額16,723百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産16,723百万
円及びセグメント間の債権の相殺消去△0百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社
での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)、賃貸等不動産及び管理部門に
係る資産等であります。
(3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額98百万円は、本社ビル内装工事等の設備投資額であ
ります。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
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【関連情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 その他 合計
30,341 5,575 35,916
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載
を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
住友商事ケミカル㈱ 5,497 研磨材事業
三井化学㈱ 4,307 化学工業品事業
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 その他 合計
33,023 4,645 37,669
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載
を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
住友商事ケミカル㈱ 5,852 研磨材事業
三井化学㈱ 5,214 化学工業品事業
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【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
化学
研磨材
生活衣料
工業品 計
事業
事業
事業
減損損失 ― 7 ― 7 ― 7 14
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
化学
研磨材
生活衣料
工業品 計
事業
事業
事業
減損損失 ― 18 ― 18 ― 0 18
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
化学
研磨材
生活衣料
工業品 計
事業
事業
事業
当期償却額 ― ― ― ― 48 ― 48
当期末残高 ― ― ― ― 317 ― 317
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
(単位:百万円)
報告セグメント
その他 全社・消去 合計
化学
研磨材
生活衣料
工業品 計
事業
事業
事業
当期償却額 ― ― ― ― 86 ― 86
当期末残高 ― ― ― ― 1,142 ― 1,142
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
該当事項はありません。
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(開示対象特別目的会社関係)
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 )
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 )
該当事項はありません。
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(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
1株当たり純資産額 3,533.91円 3,742.82円
1株当たり当期純利益 388.86円 296.54円
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)
4,455 3,399
普通株主に帰属しない金額(百万円) ― ―
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益
4,455 3,399
(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株)
11,457 11,465
3 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
純資産の部の合計額(百万円) 40,497 42,920
純資産の部の合計額から控除する金額(百万円) 0 0
(0)
(うち非支配株主持分(百万円)) (0)
普通株式に係る期末の純資産額(百万円) 40,497 42,920
1株当たり純資産額の算定に用いられた期末の普通株式
11,459 11,467
の数(千株)
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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⑤ 【連結附属明細表】
【借入金等明細表】
当期首残高 当期末残高 平均利率
区分 返済期限
(百万円) (百万円) (%)
短期借入金 1,202 1,218 1.5 ―
1年以内に返済予定の長期借入金 104 73 0.7 ―
1年以内に返済予定のリース債務 56 54 ― ―
長期借入金(1年以内に返済予定
60 26 1.3 2025年
のものを除く。)
リース債務(1年以内に返済予定
130 105 ― 2024年~2028年
のものを除く。)
その他有利子負債 ― ― ― ―
合計 1,553 1,478 ― ―
(注) 1 「平均利率」については、借入金の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。なお、リース債
務については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に
計上しているため、「平均利率」は記載しておりません。
2 長期借入金及びリース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年内における1年毎の
返済予定額の総額は以下のとおりであります。
1年超2年以内 2年超3年以内 3年超4年以内 4年超5年以内
区分
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
長期借入金 20 6 ― ―
リース債務 44 35 20 4
【資産除去債務明細表】
当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期末残高
区分
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
不動産賃貸借契約に
324 166 ― 490
伴う原状回復義務等
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(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
第1四半期 第2四半期 第3四半期
第203期
連結会計年度
連結累計期間 連結累計期間 連結累計期間
(自 2022年4月1日
(自 2022年4月1日 (自 2022年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2023年3月31日 )
至 2022年6月30日 ) 至 2022年9月30日 ) 至 2022年12月31日 )
(百万円)
売上高 9,635 19,609 28,989 37,669
税金等調整前
(百万円)
四半期(当期) 1,688 3,367 4,495 4,957
純利益
親会社株主に
帰属する
(百万円)
1,174 2,307 3,077 3,399
四半期(当期)
純利益
1株当たり
(円)
四半期(当期) 102.53 201.31 268.48 296.54
純利益
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
連結会計期間 連結会計期間 連結会計期間 連結会計期間
(自 2022年4月1日 (自 2022年7月1日 (自 2022年10月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年6月30日 ) 至 2022年9月30日 ) 至 2022年12月31日 ) 至 2023年3月31日 )
1株当たり
(円)
102.53 98.79 67.17 28.08
四半期純利益
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2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
①【貸借対照表】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 6,973 6,516
受取手形 505 512
*1 132 *1 111
売掛金
前払費用 14 17
*1 3,808 *1 4,350
短期貸付金
*1 1,077 *1 889
その他
△ 7 △ 7
貸倒引当金
流動資産合計 12,504 12,390
固定資産
有形固定資産
建物 189 206
構築物 10 8
機械及び装置 0 0
車両運搬具 0 0
工具、器具及び備品 36 38
土地 3,438 3,438
70 70
リース資産
有形固定資産合計 3,746 3,762
無形固定資産
ソフトウエア 156 143
リース資産 59 40
12 11
その他
無形固定資産合計 228 195
投資その他の資産
投資有価証券 1,761 1,896
関係会社株式 8,937 10,475
出資金 4 4
*1 4,256 *1 3,182
長期貸付金
長期前払費用 48 42
繰延税金資産 878 800
221 225
その他
投資その他の資産合計 16,108 16,628
固定資産合計 20,084 20,587
資産合計 32,588 32,977
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
負債の部
流動負債
電子記録債務 291 327
短期借入金 60 60
リース債務 41 38
*1 227 *1 220
未払金
*1 190 *1 238
未払費用
未払法人税等 562 45
*1 1,161 *1 1,579
預り金
前受収益 7 7
賞与引当金 79 89
86 92
その他
流動負債合計 2,708 2,698
固定負債
長期借入金 60 ―
リース債務 104 86
再評価に係る繰延税金負債 729 729
退職給付引当金 3,439 3,280
資産除去債務 187 189
53 39
その他
固定負債合計 4,574 4,324
負債合計 7,283 7,023
純資産の部
株主資本
資本金 6,673 6,673
資本剰余金
資本準備金 1,273 1,273
922 932
その他資本剰余金
資本剰余金合計 2,196 2,206
利益剰余金
利益準備金 394 394
その他利益剰余金
14,470 14,998
繰越利益剰余金
利益剰余金合計 14,865 15,393
自己株式 △ 530 △ 515
株主資本合計 23,204 23,757
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金 559 655
繰延ヘッジ損益 1 1
1,540 1,540
土地再評価差額金
評価・換算差額等合計 2,101 2,196
純資産合計 25,305 25,954
負債純資産合計 32,588 32,977
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②【損益計算書】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
*1 4,597 *1 4,641
営業収益
*2 2,653 *2 2,878
営業費用
営業利益
1,944 1,762
営業外収益
*1 121 *1 116
受取利息及び配当金
*1 141 *1 151
雑収入
営業外収益合計 263 268
営業外費用
*1 7 *1 9
支払利息
108 111
雑損失
営業外費用合計 115 120
経常利益 2,091 1,910
特別利益
― 0
投資有価証券売却益
特別利益合計 ― 0
特別損失
固定資産処分損 4 10
6 0
減損損失
特別損失合計 11 10
税引前当期純利益 2,080 1,900
*1 87 *1 68
法人税、住民税及び事業税
△ 167 43
法人税等調整額
法人税等合計 △ 80 112
当期純利益 2,160 1,788
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③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他
資本金
その他
利益剰余金
資本準備金 資本剰余金合計 利益準備金 利益剰余金合計
資本剰余金
繰越利益剰余金
当期首残高 6,673 1,273 910 2,184 394 13,569 13,964
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
当期純利益 2,160 2,160
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得
自己株式の処分 11 11
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― ― 11 11 ― 900 900
当期末残高 6,673 1,273 922 2,196 394 14,470 14,865
株主資本 評価・換算差額等
純資産合計
その他有価証券 土地再評価 評価・換算
自己株式 株主資本合計 繰延ヘッジ損益
評価差額金 差額金 差額等合計
当期首残高 △ 541 22,281 623 △ 2 1,540 2,161 24,442
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
当期純利益 2,160 2,160
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得 △ 0 △ 0 △ 0
自己株式の処分 11 23 23
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △ 64 4 △ 0 △ 60 △ 60
額)
当期変動額合計 11 923 △ 64 4 △ 0 △ 60 862
当期末残高 △ 530 23,204 559 1 1,540 2,101 25,305
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当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他
資本金
その他
利益剰余金
資本準備金 資本剰余金合計 利益準備金 利益剰余金合計
資本剰余金
繰越利益剰余金
当期首残高 6,673 1,273 922 2,196 394 14,470 14,865
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
当期純利益 1,788 1,788
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得
自己株式の処分 9 9
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 ― ― 9 9 ― 527 527
当期末残高 6,673 1,273 932 2,206 394 14,998 15,393
株主資本 評価・換算差額等
純資産合計
その他有価証券 土地再評価 評価・換算
自己株式 株主資本合計 繰延ヘッジ損益
評価差額金 差額金 差額等合計
当期首残高 △ 530 23,204 559 1 1,540 2,101 25,305
当期変動額
剰余金の配当 △ 1,260 △ 1,260
当期純利益 1,788 1,788
土地再評価差額金の
0 0
取崩
自己株式の取得 △ 0 △ 0 △ 0
自己株式の処分 16 26 26
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 96 △ 0 △ 0 95 95
額)
当期変動額合計 15 553 96 △ 0 △ 0 95 648
当期末残高 △ 515 23,757 655 1 1,540 2,196 25,954
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【注記事項】
(重要な会計方針)
1 資産の評価基準及び評価方法
(1)有価証券の評価基準及び評価方法
①子会社株式
移動平均法による原価法を採用しております。
②その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法を採用しております。
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法を採用しております。
(2)デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法を採用しております。
2 固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物 8~39年
構築物 10~15年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法を採用しております。
ソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
3 引当金の計上基準
(1)貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定
の債権については個別に回収の可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2)賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき当事業年度に見合う分を計上してお
ります。
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(3)退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務の見込額に基づき計上しております。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給
付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)に
よる按分額をそれぞれ発生の翌事業年度より費用処理しております。
4 収益及び費用の計上基準
営業収益は、主として関係会社からの経営指導料及び受取配当金であります。
経営指導料取引に関しては、関係会社への管理指導という履行義務を負っており、一定の期間にわたり履行
義務を充足する取引であるため、履行義務の充足に応じて収益を認識しております。取引の対価は履行義務を
充足してから1年以内に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。
受取配当金取引に関しては、収益認識に関する会計基準第3項により同会計基準適用対象外となるため記載
を省略しております。
5 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1)退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表における会計処理の方法と異
なっております。
(2)ヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、振当処理の要件を満たしているものは振当処理を採用しており
ます。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
(ヘッジ手段) (ヘッジ対象)
為替予約 外貨建金銭債務及び外貨建予定取引
③ヘッジ方針
外貨建取引の為替相場の変動リスクを回避する目的で為替予約取引を行っており、ヘッジ対象の識別は個別
契約毎に行っております。
④ヘッジ有効性評価の方法
為替予約の締結時に、リスク管理方針に従って、外貨建による同一金額で同一期日の為替予約をそれぞれ振
当てているため、その後の為替変動による相関関係は完全に確保されているので、決算日における有効性の評
価を省略しております。
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(重要な会計上の見積り)
(繰延税金資産の回収可能性)
1 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(百万円)
前事業年度 当事業年度
繰延税金資産 878 800
(繰延税金負債相殺前) (1,126) (1,081)
2 識別した項目に関する重要な会計上の見積りの内容に関する情報
将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時
差異について繰延税金資産を計上しております。将来の利益計画における主要な仮定は、営業収益及び営業利
益の水準であります。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前
提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務
区分表示されたもの以外で関係会社に対する金銭債権又は金銭債務の金額は、次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
短期金銭債権 5,003百万円 5,071百万円
長期金銭債権 4,256 3,182
短期金銭債務 1,193 1,635
2 偶発債務
関係会社の銀行取引に対して債務保証を行っております。
前事業年度 当事業年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
フジケミ㈱ 20百万円 ―百万円
タイフジボウテキスタイル㈱ 23 25
台湾富士紡精密材料股份有限公司 1,147 983
合計 1,191 1,008
3 当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行9社とコミットメントライン契約を締結し
ております。この契約に基づく借入未実行残高は次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
コミットメントラインの総額 6,500百万円 6,500百万円
借入実行残高 ― ―
差引額 6,500 6,500
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(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引に係るものが次のとおり含まれております。
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
営業取引 4,597百万円 4,641百万円
営業取引以外の取引 1,431 132
※2 営業費用のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日 ) 至 2023年3月31日 )
広告宣伝費 346 百万円 378 百万円
給料及び賃金 629 705
賃借料 346 359
退職給付費用 68 55
賞与引当金繰入額 68 77
減価償却費 112 116
おおよその割合
販売費 0 % 0 %
一般管理費 100 100
(有価証券関係)
前事業年度( 2022年3月31日 )
子会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりであります。
前事業年度
区分
(百万円)
子会社株式 8,937
当事業年度( 2023年3月31日 )
子会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりであります。
当事業年度
区分
(百万円)
子会社株式 10,475
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(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前事業年度 当事業年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
繰延税金資産
賞与引当金 24百万円 27百万円
退職給付引当金 1,052 1,003
関係会社株式等評価損 915 903
減損損失 199 197
資産除去債務 57 58
その他 68 64
△248 △280
繰延税金負債との相殺
繰延税金資産小計 2,069 1,974
評価性引当額 △1,190 △1,173
繰延税金資産合計 878 800
繰延税金負債
資産除去債務に対応する
12 10
固定資産増加額
その他有価証券評価差額金 235 269
その他 0 0
△248 △280
繰延税金資産との相殺
繰延税金負債合計 ― ―
繰延税金資産純額 878 800
再評価に係る繰延税金負債
729 729
土地再評価差額金
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳
前事業年度 当事業年度
( 2022年3月31日 ) ( 2023年3月31日 )
法定実効税率 30.6% 30.6%
(調整)
住民税均等割 0.3 0.3
受取配当金等永久に益金に算入さ
△25.2 △24.5
れない項目
交際費等永久に損金に算入されな
0.1 0.2
い項目
評価性引当額の増減 △9.6 △0.6
△0.1 △0.1
その他
税効果会計適用後の法人税等の
△3.9 5.9
負担率
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、当事業年度から、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場
合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法
人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
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(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項(重要な会計方針)4 収益
及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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④ 【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
減価償却
当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期償却額 当期末残高
資産の種類 累計額
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
(百万円)
有形固定資産
建物 189 53 3 33 206 1,028
構築物 10 ― 0 1 8 187
機械及び装置 0 ― ― 0 0 912
車両運搬具 0 ― ― ― 0 18
11
工具、器具及び備品 36 0 9 38 177
土地 3,438 ― 0 ― 3,438 ―
(2,269) (△0) (2,269)
[0]
リース資産 70 20 ― 20 70 34
―
建設仮勘定 65 65
― ― ―
3,746 151 69 64 3,762 2,359
有形固定資産計 (2,269) (△0) (2,269)
[0]
無形固定資産
ソフトウエア 156 51 ― 64 143 359
リース資産 59 ― ― 18 40 29
その他 12 51 51 0 11 2
無形固定資産計 228 102 51 83 195 391
(注) 1 ( )内は内書きで、土地の再評価に関する法律(平成10年3月31日公布法律第34号)により
行った土地の再評価に係る土地再評価差額金であります。
2 「当期減少額」欄の[ ]内は内書きで、減損損失の計上額であります。
【引当金明細表】
当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期末残高
科目
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
貸倒引当金 7 ― 0 7
賞与引当金 79 89 79 89
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
該当事項はありません。
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第6 【提出会社の株式事務の概要】
事業年度 4月1日から3月31日まで
定時株主総会 6月中
基準日 3月31日
剰余金の配当の基準日 9月30日、3月31日
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取り・
買増し
(特別口座)
取扱場所
三菱UFJ信託銀行㈱ 証券代行部 東京都千代田区丸の内1―4―5
(特別口座)
株主名簿管理人
三菱UFJ信託銀行㈱ 同上
取次所 ―
買取・買増手数料 株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額
当社の公告方法は、電子公告としております。
ただし、やむをえない事由により、電子公告によることができない場合は、東京都に
おいて発行する日本経済新聞に掲載する方法により行います。
公告掲載方法
なお、電子公告は当社ホームページに掲載しており、そのURLは次のとおりでありま
す。
https://www.fujibo.co.jp/
株主に対する特典 該当事項はありません。
(注) 当社の単元未満株式を有する株主は、その有する単元未満株式について、以下に掲げる権利以外の権利を
有しておりません。
会社法第189条第2項各号に掲げる権利
取得請求権付株式の取得を請求する権利
募集株式または募集新株予約権の割当てを受ける権利
単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを請求する権利
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
有価証券報告書
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書 事業年度 自 2021年4月1日 2022年6月30日
及びその添付書類 ( 第202期 ) 至 2022年3月31日 関東財務局長に提出。
並びに確認書
(2) 内部統制報告書 事業年度 自 2021年4月1日 2022年6月30日
及びその添付書類 ( 第202期 ) 至 2022年3月31日 関東財務局長に提出。
(3) 四半期報告書 第203期 自 2022年4月1日 2022年8月9日
及び確認書 第1四半期 至 2022年6月30日 関東財務局長に提出。
第203期 自 2022年7月1日 2022年11月11日
第2四半期 至 2022年9月30日 関東財務局長に提出。
第203期 自 2022年10月1日 2023年2月13日
第3四半期 至 2022年12月31日 関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会に 2022年7月1日
おける議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書
関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号(主要株主の異 2023年3月9日
動)の規定に基づく臨時報告書
関東財務局長に提出。
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有価証券報告書
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
有価証券報告書
独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書
2023年6月29日
富士紡ホールディングス株式会社
取 締 役 会 御 中
EY新日本有限責任監査法人
東京事務所
指定有限責任社員
公認会計士 磯貝 剛
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 千足 幸男
業務執行社員
<財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる富士紡ホールディングス株式会社の2022年4月1日から2023年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すな
わち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー
計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、富
士紡ホールディングス株式会社及び連結子会社の2023年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計
年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準におけ
る当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国におけ
る職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責
任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重
要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見
の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
生活衣料事業における固定資産の減損の兆候の有無
監査上の主要な検討事項の
監査上の対応
内容及び決定理由
会社グループは、生活衣料事業において事業環境の変 当監査法人は、生活衣料事業における有形固定資産及
化に対応するため、体質改善に向けた構造改革を進めて び無形固定資産の減損の兆候の有無に関し、主に以下の
おり、当連結会計年度を2期目とする中期経営計画にお 監査手続を実施した。
いても引き続き構造改革を進めていくこととしている。
・ 資産の回収可能価額を著しく低下させる事象の発
当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている有形
生、若しくはその見込みの有無を把握するため、経営
固定資産及び無形固定資産35,365百万円のうち、
者への質問、及び各種議事録の閲覧を実施した。
生活衣料事業における有形固定資産及び無形固定資産は
・ 減損の兆候に該当する事象の有無を把握するため、
1,865百万円である。
独立のキャッシュ・フロー生成単位毎に、損益及び
当監査法人は上記の状況を踏まえ、生活衣料事業にお
キャッシュ・フローの実績を入手し、減損の兆候の有
ける有形固定資産及び無形固定資産の減損の兆候の有無
無を検討した。
に関し、画一的ではなく個々の状況に応じて判断される
・ 減損の兆候に該当する時価の著しい下落の有無を把
ものであり、経営者の恣意性が介入する余地があること
握するため、主要な有形固定資産について時価の著し
から、当連結会計年度において特に重要であり、監査上
い下落の有無を検討した。
の主要な検討事項に該当するものと判断した。
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有価証券報告書
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書
以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責
任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の
記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内
容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そ
のような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告す
ることが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正
に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するた
めに経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるか
どうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示
する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにあ
る。
連結財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表
示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明
することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利
用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家と
しての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続
を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切
な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評
価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及
び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基
づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか
結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記
事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸
表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証
拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠している
かどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎とな
る取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を
入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査
意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制
の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
有価証券報告書
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、
並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガー
ド を講じている場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判
断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表
が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利
益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、富士紡ホールディングス株式
会社の2023年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、富士紡ホールディングス株式会社が2023年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表
示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に
準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統
制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人
の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から
独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十
分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告
に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があ
る。
内部統制監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかにつ
いて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することに
ある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程
を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施す
る。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び
適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内
部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人
は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責
任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、
識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項
について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、
並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガー
ドを講じている場合はその内容について報告を行う。
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
有価証券報告書
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はな
い。
以 上
※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
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有価証券報告書
独立監査人の監査報告書
2023年6月29日
富士紡ホールディングス株式会社
取 締 役 会 御 中
EY新日本有限責任監査法人
東京事務所
指定有限責任社員
公認会計士 磯貝 剛
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 千足 幸男
業務執行社員
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる富士紡ホールディングス株式会社の2022年4月1日から2023年3月31日までの第203期事業年度の財務諸表、すな
わち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査
を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、富士紡
ホールディングス株式会社の2023年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての
重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準におけ
る当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職
業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要である
と判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成におい
て対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書
以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責
任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載
内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、
通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違がある
かどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意
を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告
することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表
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富士紡ホールディングス株式会社(E00543)
有価証券報告書
示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営
者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを
評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要
がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにあ
る。
財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示が
ないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明すること
にある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決
定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家と
しての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続
を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切
な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の
実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及
び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づ
き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結
論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に
注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外
事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいてい
るが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかど
うかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計
事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制
の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、
並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガー
ドを講じている場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年
度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載す
る。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報
告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断し
た場合は、当該事項を記載しない。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
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