アンデス開発公社 有価証券報告書
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第１項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年６月30日
【会計年度】 自 2022年１月１日 至 2022年12月31日
【発行者の名称】 アンデス開発公社
(Corporación Andina de Fomento)
【代表者の役職氏名】 最高財務担当役員兼財務担当副総裁
ガブリエル・フェルペト
(Gabriel Felpeto, CFO and Vice President, Finance)
【事務連絡者氏名】 弁護士 黒 田 康 之
同 石 丸 莉 誇
同 工 藤 和 樹
【住所】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
【電話番号】 03-6775-1821
【縦覧に供する場所】 該当なし
注(1) 本書中「発行者」または「公社」とはアンデス開発公社(Corporación Andina de Fomento)を指すものとする。
(2) 特に記載のあるものを除き、本書中の「米ドル」はアメリカ合衆国ドルを指すものとする。本書中、別段の記載のな
い限り、金額の記載は米ドルで表示される。参考までに、2023年６月１日現在の株式会社三菱ＵＦＪ銀行による米ド
ルの日本円に対する電信直物売買相場の仲値は１米ドル＝139.19円であった。
(3) 発行者の会計年度は暦年と一致する。
(4) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和に必ずしも一致しないことがある。
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第１ 【募集（売出）債券の状況】
募集債券
上場金融商品取
会計年度末の 引所名又は登録
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
未償還額 認可金融商品取
引業協会名
第13回アンデス開発公社
円 貨 債 券 （ 2016 ） 2016 年２月 45 億円 － 45 億円 該当なし
（ウォーター・ボンド）
第14回アンデス開発公社
2020 年７月 172 億円 － 172 億円 該当なし
円貨債券（2020）
第15回アンデス開発公社
2021 年２月 133 億円 － 133 億円 該当なし
円貨債券（2021）
第16回アンデス開発公社
2021 年２月 14 億円 － 14 億円 該当なし
円貨債券（2021）
第17回アンデス開発公社
2021 年２月 166 億円 － 166 億円 該当なし
円貨債券（2021）
第18回アンデス開発公社
2021 年３月 50 億円 － 50 億円 該当なし
円貨債券（2021）
第19回アンデス開発公社
2022 年２月 72 億円 － 72 億円 該当なし
円貨債券（2022）
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売出債券
上場金融商品取
会計年度末の 引所名又は登録
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
未償還額 認可金融商品取
引業協会名
アンデス開発公社2022年
2,138,000,000 2,138,000,000 0
３月17日満期インド・ル
2017 年３月 該当なし
ピー建債券（円貨決済
インド・ルピー インド・ルピー インド・ルピー
型）
アンデス開発公社2023年
11,700,000 11,700,000
４月20日満期豪ドル建債 2019 年４月 － 該当なし
豪ドル 豪ドル
券
アンデス開発公社2025年
30,863,000 30,863,000
６月19日満期豪ドル建債 2020 年６月 － 該当なし
豪ドル 豪ドル
券
21,297,000 21,297,000
アンデス開発公社2025年
ニュージー ニュージー
６月19日満期ニュージー 2020 年６月 － 該当なし
ランド・ドル建債券
ランド・ドル ランド・ドル
アンデス開発公社2026年
30,460,000 30,460,000
４月20日満期豪ドル建債 2021 年４月 － 該当なし
豪ドル 豪ドル
券
アンデス開発公社2031年
2021 年６月 30 億円 － 30 億円 該当なし
６月16日満期円建債券
アンデス開発公社2027年
12,164,000 12,164,000
４月20日満期豪ドル建債 2022 年４月 － 該当なし
豪ドル 豪ドル
券
21,862,000 21,862,000
アンデス開発公社2027年
ニュージー ニュージー
４月20日満期ニュージー 2022 年４月 － 該当なし
ランド・ドル建債券
ランド・ドル ランド・ドル
アンデス開発公社2027年
7,495,000 7,495,000
４月20日満期米ドル建債 2022 年４月 － 該当なし
米ドル 米ドル
券
2023 年１月１日以降本書提出日までに、公社は日本において以下の債券の売出を行った。
上場金融商品取引所名
債券の名称 発行年月 券面総額 又は
登録認可金融商品取引業協会名
アンデス開発公社2028年４月19日満
2023 年４月 51,100,000 米ドル 該当なし
期米ドル建債券
アンデス開発公社2028年４月19日満
2023 年４月 61,500,000 豪ドル 該当なし
期豪ドル建債券
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第２ 【外国為替相場の推移】
(1) 【最近５年間の会計年度別為替相場の推移】
該当事項なし
(2) 【当会計年度中最近６月間の月別為替相場の推移】
該当事項なし
(3) 【最近日の為替相場】
該当事項なし
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第３ 【発行者の概況】
１ 【発行者が国である場合】
該当事項なし
２ 【発行者が地方公共団体である場合】
該当事項なし
３ 【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
(1) 【設立】
(ⅰ) 設立の年月日、その目的および沿革
アンデス開発公社（以下「公社」という。）は、国際協定である「 アンデス開発公社 の設立協定」（以下
「設立協定」という。）に従って1968年に設立され、ラテンアメリカおよびカリブ地域内の経済発展を促進お
よび進展させることを目指している。公社は、多国間の金融機関であり、主要な株主は、設立協定の現行締結
当事国（ボリビア多民族国（通称ボリビア）、アルゼンチン共和国（通称アルゼンチン）、コロンビア共和国
（通称コロンビア）、エクアドル共和国（通称エクアドル）、エルサルバドル共和国（通称エルサルバド
ル）、パナマ共和国（通称パナマ）、パラグアイ共和国（通称パラグアイ）、ペルー共和国（通称ペルー）、
トリニダード・トバゴ共和国（通称トリニダード・トバゴ)、ブラジル連邦共和国（通称ブラジル）、ウルグ
アイ東方共和国（通称ウルグアイ）およびベネズエラ・ボリバル共和国（通称ベネズエラ））（以下各々を
「正規加盟株主国」、総称して「正規加盟株主諸国」という。）である。公社の正規加盟株主諸国は、2022年
12月31日現在、合わせて公社の払込資本の額面価額の90.61％を保有している。公社のその他の株主諸国は、
バルバドス、チリ共和国（通称チリ）、コスタリカ共和国（通称コスタリカ）、ドミニカ共和国、ジャマイ
カ、メキシコ合衆国（通称メキシコ）、ポルトガル共和国（通称ポルトガル）およびスペイン王国（通称スペ
イン）（以下各々を「協賛加盟株主国」、総称して「協賛加盟株主諸国」という。）である。協賛加盟株主諸
国は、2022年12月31日現在、合わせて公社の払込資本の額面価額の9.35％を保有している。以下公社の「正規
加盟株主諸国」および公社の「協賛加盟株主諸国」を総称して公社の「株主諸国」という。また、公社の株式
は正規加盟株主諸国内の13の金融機関によっても保有されており、2022年12月31日現在、合わせて払込資本の
額面価額の0.04％に当たる。
公社は、1970年に業務を開始した。公社の本部所在地は、カラカスであり、公社は、アスンシオン、ボゴ
タ、ブラジリア、ブエノスアイレス、ラパス、リマ、マドリッド、メキシコシティー、モンテビデオ、パナマ
シティー、ポート・オブ・スペインおよびキトに事務所を有する。
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公社は、公社の株主諸国の政府、ならびにかかる株主諸国において活動を行っている公的機関、民間機関、
企業およびジョイント・ベンチャーに対して、金融および金融関連サービスを提供している。公社は、主とし
て、短期・中期・長期の貸付および保証を提供している。程度は少ないが、公社は企業および投資ファンドへ
の限定的な持分投資を行い、技術供与および金融支援を行い、また特定地域のファンドに管理サービスを提供
している。
設立協定では一般に、公社の理事会に公社の財務、貸出および経済政策を確立し指揮する権限を与えてい
る。公社の理事会は、公社の財務および業務方針文書（ Políticas de Gestión ）を採用している。かかる業務
方針は、公社の経営陣に重要な財務および業務問題に関する指針を与え、またこれを設立協定に反する方法で
は理事会によって変更することはできない。
公社は、株主諸国の内外双方での業務へ融資するための資金調達を行っている。公社の資金調達に関する戦
略は、その時々の市場環境の許す範囲で、公社の負債の償還期限と公社のローン・ポートフォリオの償還期限
を一致させることである。
公社の目的は、公社の株主諸国がそれらの経済を多様化し、競争力を高め、さらには社会のニーズにより敏
感に応えられるよう助力し、ラテンアメリカおよびカリブ地域内の持続可能な発展および経済統合を支援する
ことである。
(ⅱ) 法的地位
国際協定による機関として、公社は国際公法における法人である。公社は、公社による契約の締結、財産の
取得および処分ならびに訴訟の提起が可能な公社独自の法的地位を有している。設立協定は、正規加盟株主諸
国各国の立法府の承認を受けている。公社には、各正規加盟株主国において以下に挙げる免除特権および特権
が授与されている。
(1) 強制収用、捜査、徴用、没収、差押、仮差押、押収、保全、または行政処分を理由としたその他の強制
差押からの免除。また相手側当事者の身分の如何を問わず、最終判決以前の司法手続の強制執行からの
免除。
(2) 公社の資産の転換・譲渡の自由。
(3) 収益、財産または資産に対するあらゆる課税・関税からの免除、および租税の支払い、源泉徴収または
徴収に関係する全ての義務からの免除。
(4) 公社の財産または資産に関する制限、規制、管理または使用停止処分からの免除。
さらに、公社は、公社の協賛加盟株主諸国各国と協定を締結している。かかる協定に基づき、各国は、各国
におけるおよび各国に関する公社の活動に対して、公社が正規加盟株主諸国において付与されているのと同様
の免除特権および特権を付与することに合意している。公社はまた、国際協定による機関としての公社の地位
または公社の株主のアイデンティティーにより、正規加盟株主諸国および協賛加盟株主諸国以外の国の法律に
基づいて免除特権および特権を享受することができる。
公社の株主諸国のうちいくつかの政府は、これまで国有化や為替管理等、一般的な民営の貸手に悪影響を及
ぼすと考えられる措置を講じてきた。上記で言及した免除特権および特権の観点からは、これらの措置により
公社は悪影響を受けていない。
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(ⅲ) 日本との関係
2023年は、公社が日本の債券資本市場で発行を始めてから30年目に当たる。
(2) 【資本構成】
(ⅰ) 資本構成および債務
2022年12月31日現在の公社の資本構成および債務は以下のとおりであり、2022年12月31日以降は取引を実行
していない。
2022 年12月31日現在(4)
（単位：百万米ドル）
36,657.43
負債合計(1)(3)
株主資本
資本
発行済みかつ払込済みの資本（授権資本：25.0十億米ドル）(2)(4) 5,525.43
4,252.95
株式払込剰余金
資本合計 9,778.38
準備金
設立協定第 42 条に基づく 強制準備金 582.69
3,189.27
一般準備金
準備金合計 3,771.97
168.97
留保利益
13,719.32
株主資本合計
50,376.74
負債および株主資本合計
(1) コマーシャル・ペーパー、債券、その他の金融機関からの借入金、未払利息、未払費用およびその他の負債なら
びにデリバティブ商品の負債。
(2) 2022 年12月31日現在、公社の授権資本には7.0十億米ドルの請求払資本が含まれていた。発行済資本（8.6十億米
ドル）から請求払資本の一部（1.6十億米ドル）および発行済未払資本（1.4十億米ドル）を差し引いた金額。
(3) 2022 年12月31日より後に、「(6) その他」に記載の債券が発行された。
(4) 2022 年12月31日以降における直近の資本の変動については、「(5) 経理の状況 － ( ⅱ) 財政状態および経営成績に
関する経営陣の説明および分析 － その他の最近の動向」を参照のこと。
(ⅱ) 資本構造
概要
2022年12月31日現在、公社の授権資本の総額は25.0十億米ドルであった。このうち、18.0十億米ドルは普通
資本株式に係る部分であり、7.0十億米ドルは請求払資本株式に係る部分である。2021年12月７日、公社の理
事会は、公社の資本を近々７十億米ドル増額することを全会一致で承認した。これは公社の歴史上、最大の金
額である。
公社の株式は、Ａシリーズ株式、Ｂシリーズ株式およびＣシリーズ株式に分かれている。
Ａシリーズ株式は、正規加盟株主諸国のみが保有することができる。正規加盟株主諸国各国がＡシリーズ株
式１株を保有し、政府により直接または社会性もしくは公共性のある目的のための政府指定機関を通じて保有
される。Ａシリーズ株式を保有する正規加盟株主諸国各国には、公社の理事会の理事１名および代理理事１名
を選任する権利が付与されている。
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Ｂシリーズ株式は、現在、正規加盟株主諸国によって保有され、政府により直接または指定の政府機関を通
じて保有される。ただし、正規加盟株主諸国内の13の民間金融機関により所有されているＢシリーズ株式（現
在、公社の発行済株式の約0.05％）を除く。公社は、公社の理事会の審議において民間金融機関の意見を取り
入れるために、1989年にこれらの民間金融機関に対してＢシリーズ株式を発行した。Ｂシリーズ株式の保有者
として、正規加盟株主諸国には、追加の理事を５名および追加の代理理事を５名、累積投票により共同で選任
する権利が付与され、また13の民間金融機関には理事１名および代理理事１名を共同で選任する権利が付与さ
れている。
Ｃシリーズ株式は、現在、バルバドス、チリ、コスタリカ、ドミニカ共和国、ジャマイカ、メキシコ、ポル
トガルおよびスペインの８ヶ国の協賛加盟株主諸国に保有されている。公社は、正規加盟株主諸国以外の国々
と正規加盟株主諸国との関係を強めることを目的として、Ｃシリーズ株式に対する正規加盟株主諸国以外の国
による引受を可能にしている。正規加盟株主諸国以外の国々は、Ｃシリーズ株式を保有することで公社から貸
付を受けることができるようになる。Ｃシリーズ株式の株主には、理事２名および代理理事２名を共同で選任
する権利が付与されている。
設立協定に基づき、Ａシリーズ株式は、政府または社会性もしくは公共性のある目的のための政府指定機関
が保有できるか、またはこれらへのみ移転することができる。Ｂシリーズ株式も、かかる機関が保有できるか
またはかかる機関へ移転することができ、さらに、正規加盟株主諸国の民間機関または個人が保有できるか、
またはこれらへ移転することができる（ただし、いかなる国においても、民間機関または個人はＢシリーズ株
式の49％を超えてＢシリーズ株式を保有することはできない。)。Ｃシリーズ株式は、正規加盟株主諸国外の
公共機関もしくは民間機関または個人が保有できるか、またはこれらへ移転することができる。株主国が株主
である限り、Ａシリーズ株式またはＢシリーズ株式は当該国内でのみ移転することができる。
設立協定により(ⅰ)一定の状況下で、ラテンアメリカおよびカリブ地域諸国（現在の協賛加盟株主諸国を含
む。）はＡシリーズ株式を所有し、かつ正規加盟株主諸国となることが認められ、(ⅱ)アンデス地域だけが対
象であったのを、ラテンアメリカおよびカリブ地域全域を対象として持続可能な発展および経済統合を支援す
る公式な目的が含まれることとなった。その結果として、2009年３月17日に公社の臨時株主総会は、アルゼン
チン、ブラジル、パナマ、パラグアイ、トリニダード・トバゴおよびウルグアイが設立協定の締結当事者とな
ること、正規加盟株主諸国となり得ること、ならびにＡシリーズ株式を保有し得ることを可能にする前提条件
を承認した。通常、ある国が公社の正規加盟国となるためには、(ⅰ)Ａシリーズ株式１株を引き受け（直接間
接を問わない。）、(ⅱ)Ｃシリーズ普通株式および請求払資本株式全部をそれに相当するＢシリーズ株式に交
換し、(ⅲ)株主総会が定めた加盟要件を満たし、(ⅳ)加盟証書をベネズエラ・ボリバル共和国の外務省に預け
入れなければならない。当該国の加盟条件（加盟証書の預入れを含む。）が満たされたと株主総会が決定して
から30日後に、当該国は公社の正規加盟国となったものとみなされる。本書の日付現在、アルゼンチン、ブラ
ジル、パナマ、パラグアイ、トリニダード・トバゴおよびウルグアイはＣシリーズ株主諸国ではなくなり、ま
た、設立協定を厳守しており、現在は正規加盟株主諸国としてＡシリーズ株式を保有している。
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注記：2022年12月31日現在の各数字で、「正規加盟株主諸国」を指している場合には、アルゼンチン共和
国、ボリビア多民族国、コロンビア共和国、エクアドル共和国、エルサルバドル共和国、パナマ共和国、パラ
グアイ共和国、ペルー共和国、トリニダード・トバゴ共和国、ブラジル連邦共和国、ウルグアイ東方共和国お
よびベネズエラ・ボリバル共和国のみが含まれる。2022年12月31日現在の各数字で、「協賛加盟株主諸国」を
指している場合には、その他の全ての株主諸国が含まれる。「株主諸国」には、正規加盟株主諸国および協賛
加盟株主諸国の両方が含まれる。
払込資本および未払資本
2022年12月31日現在、公社の発行済みの払込みおよび未払資本（請求払資本を除く。）は6.1十億米ドルで
あった。このうち、5.5十億米ドルは払込資本であり、0.6十億米ドルは未払資本であった。未払資本は、株主
諸国が同意した契約に従って、賦払いにより受領される。数年にわたり、公社はたびたび発行済資本の増額を
行ってきた。
1990年以降、公社に対して行われた資本の拠出（ 額面超過金 ）は、ＢシリーズおよびＣシリーズの各購入株
式に支払われたプレミアムからなり、公社の設立協定により定められた１株当たりの額面価額は5,000米ドル
である。 額面超過金 を構成するプレミアムは各引受の最初に決定され、かかる引受分の全ての払込みに適用さ
れる。
株主諸国が行った近年の資本の引受けおよび年間の資本の拠出に関する2022年12月31日現在の情報は、以下
のとおりである。
アルゼンチン
2016年３月、アルゼンチンはＢシリーズ株式について、７回に分けて払込みが行われることになっている
572.0百万米ドルの追加引受を行い、このうち、41.7百万米ドルを2017年に、88.4百万米ドルを2018年に、
88.4百万米ドルを2019年に、88.4百万米ドルを2020年に払い込んだ。
2022年３月、アルゼンチンはＢシリーズ株式について、2023年から10回の年賦払いで払込みが行われること
になっている807.7百万米ドルの追加引受を行った。
ボリビア
2012年１月、ボリビアはＢシリーズ株式について、４回に分けて払込みが行われることになっている91.5百
万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2016年に行われた。
2016年３月、ボリビアはＢシリーズ株式について、６回に分けて払込みが行われることになっている190.0
百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2022年に行われた。
2022年７月、ボリビアはＢシリーズ株式について、2023年から８回の年賦払いで払込みが行われることに
なっている269.2百万米ドルの追加引受を行った。
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ブラジル
2009年、ブラジルはＣシリーズ株式について、７回に分けて払込みが行われることになっている190.0百万
米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2017年７月、ブラジルはＢシリーズ株式について、８回に分けて払込みが行われることになっている572.0
百万米ドルの追加引受を行い、このうち、20.1百万米ドルを2018年に、45.0百万米ドルを2020年に、26.2百万
米ドルを2021年に、124.8百万米ドルを2022年に払い込んだ。
コロンビア
2012年６月、コロンビアはＢシリーズ株式について、３回に分けて払込みが行われることになっている
210.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2018年に行われた。
2016年７月、コロンビアはＢシリーズ株式について、８回に分けて払込みが行われることになっている
572.0百万米ドルの追加引受を行い、このうち、5.0百万米ドルを2017年に、5.0百万米ドルを2018年に、93.7
百万米ドルを2019年に、93.7百万米ドルを2020年に、93.7百万米ドルを2021年に、46.8百万米ドルを2022年に
払い込んだ。
2022年３月、コロンビアはＢシリーズ株式について、2023年から10回の年賦払いで払込みが行われることに
なっている807.7百万米ドルの追加引受を行った。
ドミニカ共和国
2016年２月、ドミニカ共和国はＣシリーズ株式について、４回に分けて払込みが行われることになっている
50.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2020年に行われた。
2021年、ドミニカ共和国はＢシリーズ株式について、2022年から10回の年賦払いで払込みが行われることに
なっている807.7百万米ドルの追加引受を行い、このうち、46.0百万米ドルを2022年に払い込んだ。
エクアドル
2009年、エクアドルはＢシリーズ株式について、８回に分けて払込みが行われることになっている105.0百
万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2016年６月、エクアドルはＢシリーズ株式について、６回に分けて払込みが行われることになっている
190.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2020年に行われた。
2022年、エクアドルはＢシリーズ株式について、2022年から11回の年賦払いで払込みが行われることになっ
ている269.2百万米ドルの追加引受を行い、このうち、53.8百万米ドルを2022年に払い込んだ。
エルサルバドル
2021年12月、エルサルバドルは正規加盟株主国になるための手続きを開始し、Ｂシリーズ株式について、７
回に分けて払込みが行われることになっている460.0百万米ドルの引受を行い、このうち、65.7百万米ドルを
2022年に払い込んだ。
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2021年12月、エルサルバドルは36.0百万米ドルの請求払資本の引受を行った。
2022年７月13日、全ての必要条件および承認条件を満たした上で、エルサルバドルは正規加盟株主国になっ
た。
メキシコ
2017年２月、メキシコはＣシリーズ株式について、51.3百万米ドルの追加引受を行い、2017年に全額を払い
込んだ。
パナマ
2009年、パナマはＣシリーズ株式について、７回に分けて払込みが行われることになっている55.0百万米ド
ルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2012年２月、パナマはＢシリーズ株式について、５回に分けて払込みが行われることになっている91.5百万
米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2016年２月、パナマはＢシリーズ株式について、2017年から６回に分けて払込みが行われることになってい
る190.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2022年に行われた。
パラグアイ
2009年、パラグアイはＣシリーズ株式について、７回に分けて払込みが行われることになっている55.0百万
米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2012年５月、パラグアイはＢシリーズ株式について、５回に分けて払込みが行われることになっている91.5
百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2016年３月、パラグアイはＢシリーズ株式について、６回に分けて払込みが行われることになっている
190.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2022年に行われた。
2022年３月、パラグアイはＢシリーズ株式について、2023年から８回の年賦払いで払込みが行われることに
なっている269.2百万米ドルの追加引受を行った。
ペルー
2016年３月、ペルーはＢシリーズ株式について、８回に分けて払込みが行われることになっている572.0百
万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2022年に行われた。
ポルトガル
2017年、ポルトガルはＣシリーズ株式について、３回に分けて均等払込みが行われることになっている6.4
百万米ドルの追加引受を行い、このうち、最後の払込みは2019年に行われた。
スペイン
2017年、スペインは５回に分けて払込みが行われることになっている173.2百万米ドルの払込資本の追加引
受を行った。最後の払込みは、2021年に行われた。
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トリニダード・トバゴ
2018年12月、トリニダード・トバゴは８回に分けて払込みが行われることになっている190.0百万米ドルの
払込資本の追加引受を行い、このうち、20.0百万米ドルを2019年に、20.0百万米ドルを2020年に、25.0百万米
ドルを2021年に、31.2百万米ドルを2022年に払い込んだ。
ウルグアイ
2009年、ウルグアイはＣシリーズ株式について、７回の年賦払いで払込みが行われることになっている55.0
百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2017年に行われた。
2016年３月、ウルグアイはＢシリーズ株式について、６回に分けて払込みが行われることになっている
190.0百万米ドルの追加引受を行った。最後の払込みは、2022年に行われた。
ベネズエラ
2009年、ベネズエラはＢシリーズ株式について、８回に分けて払込みが行われることになっている380.0百
万米ドルの追加引受を行った。2016年12月、契約が修正され、払込みは９回に分けて行われることになった。
2017年９月30日現在、ベネズエラは総額268.2百万米ドルを払込済みである。2018年３月、契約が修正され、
払込みは３回に分けて行われることになった。最後の払込みは2020年に予定されていた。本書の日付現在、
2018年３月に修正された契約に基づく11.8百万米ドルの払込みは支払期日を過ぎている。
2016年３月および2016年５月、ベネズエラはＢシリーズ株式について、572.0百万米ドルの追加引受を行っ
た。2018年３月、契約が修正され、払込みは８回に分けて行われることになった。最後の払込みは2025年に予
定されている。本書の日付現在、2018年３月に修正された契約に基づく240.8百万米ドルの払込みは支払期日
を過ぎている。
2022年12月31日以降のベネズエラにおける直近の資本の変動については、本書の「(5) 経理の状況－(ⅱ)
財政状態および経営成績に関する経営陣の説明および分析－制裁に関する最近の動向」および「(6) その他」
を参照のこと。
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以下の表は、2022年12月31日現在の公社の発行済みの払込資本および未払資本の額面価額を示している。
株主 払込資本 未払資本
（単位：千米ドル）
Ａシリーズ株式
アルゼンチン 1,200 －
ボリビア 1,200 －
ブラジル 1,200 －
コロンビア 1,200 －
エクアドル 1,200 －
エルサルバドル 1,200 －
パナマ 1,200 －
パラグアイ 1,200 －
ペルー 1,200 －
トリニダード・トバゴ 1,200 －
ウルグアイ 1,200 －
ベネズエラ 1,200 －
Ｂシリーズ株式
アルゼンチン 626,520 6,220
ボリビア 323,970 18,961
ブラジル 515,355 25,072
コロンビア 1,016,045 13,192
エクアドル 344,535 15,169
エルサルバドル 23,140 27,769
パナマ 201,135 －
パラグアイ 198,735 －
ペルー 1,084,175 －
トリニダード・トバゴ 151,185 6,601
ウルグアイ 207,300 －
ベネズエラ 299,925 48,156
商業銀行 2,485 52
Ｃシリーズ株式
バルバドス 17,610 －
チリ 27,705 －
コスタリカ 55,190 －
ドミニカ共和国 68,980 －
ジャマイカ 910 －
メキシコ 76,835 －
ポルトガル 9,600 －
259,695 －
スペイン
合計 5,525,430 161,192
準備金
設立協定第42条において、強制準備金が発行済資本の50％に達するまで、毎年公社の純利益の少なくとも
10％を当該準備金に割り当てることが定められている。当該強制準備金は、損失を填補する場合に限り使用す
ることができる。強制準備金は、帳簿上の準備金である。また公社は、偶発事象をカバーするため、また、一
時的に流動性が不足している場合または国際市場における資金調達が利用できないかもしくは実行不可能な場
合における最終手段としての資金源として、一般準備金を維持している。
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2022年12月31日現在、公社の準備金の総額は3.8十億米ドルであった。同日現在、設立協定第42条に基づく
強制準備金は0.6十億米ドル（発行済みの払込資本および発行済未払資本の6.8％)であり、一般準備金は3.2十
億米ドルであった。
請求払資本
公社の発行済みの払込資本および未払資本に加え、2022年12月31日現在、公社の株主は総額1.6十億米ドル
の請求払資本を引き受けている。公社の請求払資本は、公社自身の資金源では債務を返済することができない
場合に限り、公社の債務を返済するために理事会が請求することができる。発行済請求払資本の詳細について
は、本書中の公社の監査済財務書類の注記16（株主資本）を参照のこと。
設立協定では、請求払資本株式についての株主の払込義務は、理事会の請求があった際、かかる請求払資本
が全額払い込まれるまで存続することが規定されている。したがって、公社は、各株主国の発行済請求払資本
の払込義務は、各株主国政府の強固な信頼と信用により裏付けられる拘束力を有する義務であると考えてい
る。請求払資本の払込みが請求される場合、設立協定では、かかる請求は株主の間でそれぞれの持分の比率に
応じて割り当てられると規定されている。
(ⅲ) 正規加盟株主諸国
以下の情報の一部は、公的に入手可能な情報源からの抜粋である。公社はこれらの情報を独自に検証してい
ない。 正規加盟株主諸国が占める地域は、東を大西洋に、北をカリブ海に、西は太平洋に接し、南アメリカの
およそ13.2百万平方キロメートルを占めており、これは南米大陸全土のほぼ74％に当たる。
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主要な人口統計および経済指標
以下の表は、各当該年における正規加盟株主諸国の主要な人口統計および経済指標を示している。
トリニダード
アルゼンチン ボリビア ブラジル コロンビア エクアドル パナマ パラグアイ ペルー ・トバゴ ウルグアイ ベネズエラ
人口（単位：
百万人）(1)
2021 年 45.81 12.08 214.33 51.52 17.80 4.35 6.70 33.72 1.53 3.43 28.20
2020 年 45.38 11.67 212.56 50.88 17.64 4.31 6.62 32.97 1.40 3.43 28.44
2019 年 44.94 11.51 211.05 50.34 17.37 4.25 6.53 32.51 1.39 3.43 28.52
GDP （国内
総生産）
（単位：十億米ド
ル)(1)
2021 年 487.23 40.41 1,608.98 314.46 106.17 63.61 39.50 223.25 24.46 59.32 97.59(4)
2020 年 389.29 36.57 1,444.73 271.44 98.81 53.98 35.67 202.01 21.59 53.63 67.43(4)
2019 年 451.93 40.90 1,877.82 323.43 108.11 66.98 37.91 228.47 23.21 61.23 80.81(4)
１人当たりの
GDP （単位：
米ドル）(1)
2021 年 10,636 3,345 7,507 6,104 5,965 14,618 5,892 6,622 16,033 17,313 3,549(4)
2020 年 8,579 3,133 6,797 5,335 5,600 12,510 5,001 6,127 15,426 15,438 2,457(4)
2019 年 10,057 3,552 8,898 6,425 6,223 15,774 5,381 7,028 16,637 17,688 2,907(4)
外貨準備高
（金を除く。)
（単位：百万
米ドル）(1)
2021 年 36,448 2,242 354,623 57,745 6,083 8,406 9,182 71,534 6,766 16,957 6,328(5)
2020 年 35,650 2,662 351,519 58,248 5,236 9,614 8,704 72,671 6,836 16,244 1,286(4)
2019 年 42,193 4,374 353,588 51,973 1,866 3,423 7,316 66,014 6,834 14,499 1,841(4)
消費者物価
指数の上昇率(2)
2021 年 50.9 0.9 10.1 5.6 1.9 2.6 6.8 6.4 3.5 8.0 686.4
2020 年 36.1 0.7 4.5 1.6 -0.9 -1.6 2.2 2.0 0.8 9.4 2,960
2019 年 53.8 1.5 4.3 3.8 -0.1 -0.1 2.8 1.9 0.4 8.8 9,585
輸出 (f.o.b.)
（単位：百万
米ドル）(1)
2021 年 77,986 10,966 284,012 42,736 27,236 16,492 13,157 63,151 11,082 15,092 3,598(3)
2020 年 54,945 6,953 210,707 32,309 20,461 11,629 10,956 42,941 6,003 9,886 4,859(3)
2019 年 65,155 8,819 225,800 40,656 22,774 14,647 12,111 48,224 8,764 11,743 17,016(3)
輸入 (f.o.b.)
（単位：百万
米ドル）(1)
2021 年 59,291 8,740 247,648 56,719 23,975 20,364 12,576 48,317 6,370 11,129 8,302(3)
2020 年 40,315 6,517 178,337 41,179 17,079 14,343 9,712 34,709 5,019 7,837 6,806(3)
2019 年 46,928 9,055 199,253 50,518 21,749 22,254 11,897 41,101 6,032 8,663 6,178(3)
(1) 出典：世界銀行の世界開発指標（2022年）。
(2) 出典：国際通貨基金による世界経済見通し（2022年10月）。
(3) 「トレードマップ」記載のミラー・データ。
(4) ベネズエラ中央銀行（BCV）に基づく公社による算出。
(5) ベネズエラ中央銀行（BCV）の 予備データ に基づく公社による算出。
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(3) 【組織】
公社は、以下のような体制および役員により統制・管理されている。
(ⅰ) 株主総会
株主総会は、公社内部の最高意思決定機関である。株主総会は、定期的にまたは臨時に開催することがで
き、また株主総会は設立協定に定められた定足数およびその他の条件に従い運営される。
定時株主総会は、毎年１回、会計年度終了後90日以内に開催され、総裁により招集される。定時株主総会で
は、以下の事項を行う。
(1) 理事会の年次報告書と公社の財務書類を検討し、独立した監査人の報告書を受理し、公社の純利益を配
分すること。
(2) 特定の目的のために、特別基金を設置すること。
(3) 設立協定に従い、理事を選任すること。
(4) 外部監査人を任命すること。
(5) 理事および外部監査人の報酬を決定すること。
(6) 定時株主総会において特別に提出された他の議題で、公社の他の機関の権限に属さない議題を検討する
こと。
臨時株主総会は、理事会、総裁、Ａシリーズ株主の少なくとも40％または払込資本の少なくとも25％を保有
する株主のいずれかのイニシアチブにより提案がなされた後に招集される。臨時株主総会では、以下の事項を
行うことができる。
(1) 設立協定に従って、公社の資本を増額、減額または填補すること。
(2) 公社を解散すること。
(3) 理事会の申し出があった場合、公社の本部を移転すること。
(4) 臨時株主総会において特別に提出された他の議題で、公社の他の機関の権限に属さない議題を検討する
こと。
定時株主総会の決議は、総会で提示されるＡシリーズ以外の株式の過半数の投票に加えて、少なくとも60％
のＡシリーズ株主の投票によって可決される。臨時株主総会の決議（公社の解散についての決定を含む。）に
は、公社の理事会の構成変更に関する決議を除き、総会で提示されるＡシリーズ以外の株式の過半数の投票に
加えて、80％のＡシリーズ株主の投票が必要である。公社の理事会の構成変更に関する決議の場合、総会で提
示されるＡシリーズ以外の株式の過半数の投票に加えて、全てのＡシリーズ株主の賛成票が必要である。定足
数（少なくとも80％のＡシリーズ株主および他の株主の単純過半数）に満たず延会する場合には、定時株主総
会または臨時株主総会のいずれにおいても、再招集された総会では、総会において提示されたＡシリーズ以外
の株式の過半数の株主および２名のＡシリーズ株主で審議を行い、決議を承認することができる。
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(ⅱ) 理事会
公社の理事会は19名の理事で構成され、各理事は３年の任期で選任され、また、再任されることが可能であ
る。このうちＡシリーズ株主は、それぞれ１名の理事によって代表される。５名の理事はＢシリーズ株式を保
有する各国政府または政府機関を代表し、またもう１名の理事はＢシリーズ株式を保有する民間の金融機関を
代表している。Ｃシリーズ株式の株主は、２名の理事を選任することができる。理事職に欠員が生じた場合、
その代理理事が欠員補充がなされるまで理事を務める。公社の理事会の責任事項には、以下のものが含まれ
る。
(1) 公社の貸出および財政方針の確立と監督
(2) 公社の予算の承認
(3) 公社の借入限度額の承認
(4) 一定限度額を超えた公社による信用供与の承認
(5) 内部規定の制定または改定
(6) 総裁の任命
本書の日付現在、Ａシリーズ株主を代表する理事（およびその代理理事）は以下のとおりである。
アルゼンチン セルヒオ・マッサ 経済大臣
（レアンドロ・ゴルガル） （開発国際財政関係担当事務次官）
ボリビア セルヒオ・クシカンクィ 開発企画大臣
（マルセロ・ラウラ・グアラッチ） （公共投資・対外金融担当副大臣）
ブラジル ジョアン・ルイ・ロッシ 企画・予算省国際機関・開発局長
（レオナルド・リマ・シャガス） （企画・予算省国際機関局ジェネラル・コー
ディネーター）
コロンビア リカルド・ボニーヤ 財務・公債大臣
（ダニエル・エステバン・オゾリオ・ロドリ （財務・公債省技術担当副大臣）
ゲス）
エクアドル ホルヘ・ルイス・アンドラーデ エクアドル国家金融公庫理事会理事長
（ビルナ・ロッシ・フローレス） （エクアドル国家金融公庫ジェネラル・マネ
ジャー）
エルサルバドル ホセ・アレハンドロ・セラヤ 経済大臣
（へルソン・ポサダ） （経済担当副大臣）
パナマ エクトル・アレクサンダー 経済財務大臣
（ハビエル・カリーソ） （パナマ国立銀行ジェネラル・マネジャー）
パラグアイ オスカル・ジャモサス 財務大臣
（ロベルト・メルネス） （経済担当副大臣）
ペルー アレックス・コントレラス 経済財務大臣
（ホセ・カルロス・チャベス） （経済担当副大臣）
トリニダード コルム・アンベール 財務大臣
（アルビン・イレール） （トリニダード・トバゴ中央銀行総裁）
・トバゴ
ウルグアイ アスセナ・アルべレチェ 経済財務大臣
（ディエゴ・ラバト） （ウルグアイ中央銀行総裁）
ベネズエラ ホセ・フェリックス・リバス 国家公的信用局局長
（ロマン・マニグリア） （銀行・保険制度担当副大臣）
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本書の日付現在、Ｂシリーズ株主を代表する理事（およびその代理理事）は以下のとおりである。
ボリビア マルセロ・モンテネグロ・ゴメス 経済財務大臣
（フアナ・ヒメネス・ソト） （財務・公債担当副大臣）
コロンビア ヘルマン・ウマーニャ 商工・観光大臣
（ホルヘ・イバン・ゴンザレス） （国家計画局最高責任者）
エクアドル パブロ・アロセメナ 経済財務大臣
（タチアナ・ロドリゲス） （金融財政政策規制理事会理事長）
ペルー ブリジット・ベンチッチ ペルー開発金融公社（COFIDE）理事会理事長
（フアン・ピチワ・セルナ） （経済担当副大臣）
ベネズエラ エクトル・オブレゴン ベネズエラ経済社会開発銀行（BANDES）総裁
（ルイス・ペレス・ゴンサレス） （ベネズエラ経済社会開発銀行（BANDES）副総
裁）
民間金融機関 ダルコ・スアソ・バチェルダー バンコ・マーカンティル・サンタ・クルス・エ
ス・エー理事会理事長
（ハビエル・スアレス） （バンコ・ダヴィヴィエンダ・エス・エー理事会
理事長）
本書の日付現在、Ｃシリーズ株主を代表する理事は、ナディア・カルビーニョ（スペイン経済・企業大臣）
およびロゲリオ・ラミレス・デ・ラ・オ（メキシコ財務・公債担当秘書官）である。その代理理事はそれぞ
れ、ロヘル・マドリガル・ロペス（コスタリカ中央銀行総裁）およびホセ・マヌエル・ビセンテ（ドミニカ共
和国財務大臣）である。
上に列挙した各理事および各代理理事の職務上の住所は、ベネズエラ、カラカス、アルタミラ、アベニダ・
ルイス・ロチェ、トーレCAF９階である。
公社の理事会は毎年、理事会および株主総会の議長を務める会長を選任する。2024年３月31日まで、アレッ
クス・コントレラスが現会長である。
総裁
総裁は、公社の法定代表者兼最高経営責任者である。総裁は、株主総会または理事会に明示的に留保されて
いないすべての事項を決定する権限を有する。総裁は、理事会により５年の任期で選任され、また、再任され
ることが可能である。
2016年12月、ルイス・カランサ・ウガルテが、向こう５年間（2017年４月から2022年３月まで）を任期とす
る公社の総裁に選任された。前任の総裁はエンリケ・ガルシアであり、同氏は、1991年12月から2017年３月ま
での25年超にわたって公社組織を統率した。
2021 年３月23日、公社の前総裁であるルイス・カランサは、公社の理事会に対して辞任届を提出した。2021
年４月７日、公社の臨時理事会において、理事会は、公社の総裁であるルイス・カランサが2021年４月10日付
で辞任することを承認した。
公社の設立協定に盛り込まれた手続に従って、2021年４月10日にレニー・ロペス氏が暫定総裁として任命さ
れた。同氏は、2021年７月５日に公社の理事会で選任されたセルヒオ・ディアス－グラナドス氏が2021年から
2026年の任期で新総裁に就任するまでの間、かかる役職に留まった。ディアス－グラナドス氏は、公社の総裁
職をパナマに置く意向を表明した。
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役員
本書の日付現在の公社の役員は、以下のとおりである。
セルヒオ・ディアス－グラナドス 総裁
カロリーナ・エスパーニャ 副総裁
クリスティアン・アシネッリ 企業戦略プログラミング担当副総裁
ホルヘ・アルバシェ 民間部門担当副総裁
ガブリエル・フェルペト 財務担当副総裁兼最高財務担当役員
ホルヘ・シウバ 主席顧問
ホセ・ムニョス オンブズパーソン
(ⅲ) 従業員
本書の日付現在、公社は824名の専門職スタッフを雇用している。副総裁、財務担当副総裁、企業戦略プロ
グラミング担当副総裁および民間部門担当副総裁の各上級職は、理事会による承認に従い、総裁によって任命
されている。
公社の専門職スタッフの給与およびその他の手当は他機関・他会社のそれと同程度であり、現地のサポー
ト・スタッフには現地の一般的な相場より高い水準の給与を支払っていると公社の経営陣は考えている。公社
は現地の労働法の適用下にはないが、公社の従業員に対して、少なくとも、通常従業員が勤務、駐在する国の
法律で要求されている水準に相当する手当と保護を与えている。公社は、公社の従業員に対して講座やセミ
ナーを通じて技術的・専門的な研修の機会を提供している。経営陣は、公社の従業員との雇用関係が良好であ
ると考えている。従業員の労働組合は存在せず、過去、公社においてストライキが行われたこともない。
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(4) 【業務の概況】
公社の目的は、民間部門および公共部門双方の事業体を併用した財政資源の効率的な利用を通じて株主諸国
における経済発展、社会発展および統合を育成・促進することである。公社はその目的を果たすために、主と
して、短期・中期・長期の貸付および保証を行っている。程度は少ないが、公社はファンドや企業への限定的
な持分投資を行い、技術供与および金融支援を行い、また特定地域のファンドに管理サービスを提供する。
また公社は、協賛加盟株主諸国におけるプロジェクトに対しても貸付を行う。これには正規加盟株主諸国と
の貿易または統合を促進するプロジェクトを含むがそれに限られない。
(ⅰ) 公社の業務管理
公社の業務管理は、大きく分けて２つの機能分野に分かれている。すなわち、顧客管理および財務管理であ
る。
顧客管理
公社の顧客管理は、顧客担当者、ならびに公社の貸付業務の開発、商品組成、審査および実施を責務とする
業種専門家および商品専門家から構成されるグループにより行われている。顧客は、直接のコンタクト、公社
の駐在員事務所および第三者（株主、多国籍機関、国際金融機関およびその他の顧客等）からの紹介を通じて
得られる。
公社の顧客管理は現在、以下の４部門が担っている。
・ 企業国家管理 公社と政府、公共部門企業および金融機関との関係ならびに株主諸国各国での事業活動の
包括的な展開に責任を負う。
・ 物理的インフラストラクチャーおよびデジタル・トランスフォーメーション管理 公共部門および民間部
門のインフラストラクチャー・プロジェクトに対する融資ならびに種々の開発部門別における公共政策の
分析に責任を負う。
・ 民間部門副総裁 公社と民間部門企業および金融機関との関係に責任を負う。
・ 社会および人材開発管理 社会分野、ならびに零細・中小企業への融資および投資に責任を負う。
また、顧客管理グループは、貸付方針および貸付手続を検討し開発することならびに継続的にローン・ポー
トフォリオの質を監視することに責任を負っている。かかる職務において、顧客管理グループは、公社の信用
管理部門および公社のコーポレート・コントローラー部門により支援されている。
財務管理
公社の財務管理グループは、公社の調達債務および公社の流動資産の管理に責任を負う。当該グループは、
公社の借入業務の開発、組成、評価および実行を責務とする。また、公社の財務状態が良好であることを監視
し、流動性を適正に管理するための方針および手続を検討し開発することに責任を負っている。財務管理グ
ループは、財務担当副総裁により統括される。
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資産分配グループは、財務管理グループの一部であり、以下の２つの基本的な責任を負う。
(1) A/Bローン取引（公社が総額の一部を融資し、その他の金融機関が残りの部分を融資する。）の組成
(2) 株主諸国における自行の与信拡大に関心のある国際的な銀行に対するローンの売却
公社の財務管理グループのスタッフは、公社の顧客管理担当者と緊密に協力して業務を行っている。公社の
顧客管理グループおよび財務管理グループは、財務・予算管理、人事、情報システムおよび法務の各部門によ
り支援されている。
(ⅱ) ローン・ポートフォリオ
公社は、株主諸国における公共部門および民間部門双方のプロジェクトに対して中期・長期の貸付を実施し
ている。かかる貸付は、プロジェクトに対して直接的に、または適切なプロジェクトに資金を転貸する株主国
の金融機関を介してかかる資金を貸し付けることにより行われる。公社は、程度は少ないが、株主諸国によ
る、および株主諸国間での貿易の資金調達のための貸付も提供する。貸付金は、プロジェクトのあらゆる側面
に使用される（ただし、特に土地取得および納税に係る支払いは除く。）。公社は、国家および多国間経済開
発プロジェクト（とりわけ株主諸国の２ヶ国以上に及ぶ電気・ガス・水道供給、輸送または通信に関連するプ
ロジェクト、および外貨獲得を伴うプロジェクト）への貸付業務に集中すべく努めている。
公社は、株主諸国内の金融機関に対してクレジット・ラインを提供している。公社が直接貸付を行うことが
正当化される程の規模には至っていないが、公社の総体的な目的に沿ったプロジェクトに対し、このクレジッ
ト・ラインにより金融機関が資金を融資することを可能にしている。クレジット・ラインを与えられた金融機
関は、このクレジット・ラインにより、事前に公社と合意した範囲で、資金調達能力を高めている。公社は、
多目的クレジット・ラインを与えることにより、金融仲介機関の信用リスクを取ることになり、それはまた借
主へと遡及されることになる。借主が金融仲介機関へ返済する、しないにかかわらず、金融仲介機関は公社か
らの借入に対してその返済に責任を持つことになる。
公社は、株主諸国による、および株主諸国間での貿易を強化すること、ならびに株主諸国内の企業が世界市
場へ参入することを支援することに努めている。株主諸国の輸出金融機関は、一般的に、当該各国からの輸出
品への資金提供だけを行うよう規制されているが、公社は適格性のある輸出入両方に対して貿易金融を行うた
め、公社は、これら輸出金融機関の貿易金融を補完する形となっている。公社は、貿易金融を通じて商品流動
に対し、資金を供与する。また、信用状の受益者が所在する国の金融機関からは現地の信用状発行銀行が十分
な信用度があると認められない場合に、公社が信用状に確約を付す形での貿易活動への信用供与も行ってい
る。
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1997年、公社は、公社が貸付全体につき記録上の貸手であり、貸付の「Ｂ」部分についてノンリコース型持
分を金融機関に対して販売するA/Bローン・プログラムを通じて、公社の貸付の一部の実施を開始した。貸付
の「Ａ」部分は、公社により直接借主に行われる。「Ｂ」部分については、金融機関が資金を提供し、信用リ
スクを引き受ける。すなわち、公社は「Ｂ」部分については資金を提供せず、したがって、いかなる信用リス
クも引き受けない。公社は、貸付全体につき記録上の貸手であるため、取引において唯一のオフィシャル・レ
ンダーとして業務を行っており、借主は市場で一般的に利用可能な金利より低い金利を享受する。金利が低い
ことは、その他の要因の中でもとりわけ、公社の多国間金融機関としての地位による固有のリスクの低さによ
るものである。
典型的な公社の貸付の条件決定は、資金コストに運用コストおよび信用リスクをカバーするスプレッドを加
えたものに基づき行われる。全てのソブリン・リスクの貸付は、類似の償還期限をもつものと同一のスプレッ
ドで行われる。一般に、公社の貸付は変動金利ベースで行われる。特定の例外的な状況では、対応する資金調
達も固定金利で行われた場合に、貸付が固定金利で行われることもある。公社は一般に、貸付総額の0.85％ま
でのローン・オリジネーション手数料および未実行の貸付残高の年率0.35％に相当するコミットメント手数料
を課している。貸付の大部分は、米ドル建てでなされている。
公社の方針では、一般的に、公共部門の法人に対する貸付に関しては政府保証を受けることを要求してい
る。いくつかの資本規模の大きい法人は、その例外である。銀行以外の民間部門の法人に対する貸付には、一
般的に、銀行またはその他の保証もしくは公社が受入可能な担保を付さなければならない。
2022年12月31日現在、公社の総資産は50.4十億米ドルで、そのうち30.6十億米ドル（60.8％）は貸付実行済
みの貸付残高である。2022年12月31日現在、公社のA/Bローンの「Ｂ」部分は総額651.45百万米ドルであっ
た。以下の貸付に関する表では、公社は「Ａ」部分の信用リスクのみを負うため、A/Bローンのうち「Ａ」部
分のみを反映している。公社の経営陣は、追加の借入金および預金、留保利益および予定された増資により資
金を調達し、貸付額がさらに増加すると予想している。
公共部門および民間部門の借主に対する貸付
公共部門および民間部門の借主別の公社の総ローン・ポートフォリオ残高は、以下のとおりである。
12 月31日現在
2022 年 2021 年 2020 年
( 単位：百万米ドル)
公共部門 97.3 ％ 29,791.0 27,723.9 25,619.4
3.8 ％ 1,168.1 1,889.8 2,341.7
民間部門
100 ％ 30,959.1 29,613.8 27,961.2
-336.8 -18.4 156.7
公正価値調整
30,622.3 29,595.4 28,117.9
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貸付の地理的分布
国別（借主の所在地に基づいている。）の公社の総ローン・ポートフォリオ残高は、以下のとおりである。
12 月31日現在
2022 年 2021 年 2020 年
公共 民間 合計 公共 民間 合計 公共 民間 合計
（単位：百万米ドル）
アルゼンチン 3,961.4 20.0 3,981.4 3,818.9 23.4 3,842.3 3,698.6 26.7 3,725.3
バルバドス 181.1 － 181.1 172.7 － 172.7 170.3 － 170.3
ボリビア 3,085.5 15.2 3,100.7 2,661.8 26.7 2,688.5 2,505.7 40.6 2,546.3
ブラジル 2,560.2 73.1 2,633.3 2,268.8 429.2 2,698.0 1,948.0 673.5 2,621.5
チリ － 192.5 192.5 － 304.2 304.2 100.0 359.7 459.7
コロンビア 3,538.6 187.6 3,726.3 3,123.5 279.9 3,403.4 2,553.0 242.4 2,795.2
コスタリカ 533.9 － 533.9 547.1 － 547.1 560.4 4.0 564.4
ドミニカ共和国 412.6 － 412.6 110.8 － 110.8 128.4 16.6 145.0
エクアドル 4,212.2 20.0 4,232.2 4,187.1 14.3 4,201.4 4,079.2 43.0 4,122.2
エルサルバドル 75.0 － 75.0 － － － － － －
メキシコ 935.0 20.0 955.0 800.0 25.0 825.0 835.0 50.0 885.0
パナマ 2,510.3 181.6 2,691.9 2,379.0 183.1 2,562.1 1,806.5 269.7 2,076.2
パラグアイ 2,020.8 38.3 2,059.1 1,486.2 25.5 1,511.7 1,045.7 40.5 1,086.2
ペルー 1,188.6 285.1 1,473.7 1,288.2 455.7 1,743.9 1,065.6 459.0 1,524.5
トリニダード・トバゴ 1,217.2 － 1,217.2 1,164.0 － 1,164.0 1,048.9 － 1,048.9
ウルグアイ 845.9 134.6 980.5 844.3 122.9 967.2 874.8 115.9 990.7
ベネズエラ 2,512.6 － 2,512.6 2,871.5 － 2,871.5 3,199.7 － 3,199.7
29,791.0 1,168.1 30,959.1 27,723.9 1,889.9 29,613.8 25,619.8 2,341.6 27,961.1
公正価値調整
-336.8 -18.4 156.7
合計
30,622.3 29,595.4 28,117.8
国別の貸付承認および実行
公社の貸付承認の手続は、後記「(ⅴ) 与信方針」に記載されている。承認後、貸付の実行はローン契約の
条項に基づき行われる。
各当該会計年度における国別の承認済みの貸付および実行済みの貸付の金額は、以下のとおりである。
承認済み 実行済み(1)
2022 年 2021 年 2020 年 2022 年 2021 年 2020 年
（単位：百万米ドル） （単位：百万米ドル）
アルゼンチン 1,468.6 1,377.8 964.0 761.5 699.4 536.4
ボリビア 616.6 397.9 554.0 627.1 467.0 212.7
ブラジル 1,841.0 1,492.7 1,675.0 605.7 2,003.0 1,747.2
コロンビア 1,784.4 1,712.3 1,693.0 1,140.5 1,321.8 1,721.0
エクアドル 967.8 1,159.1 991.9 610.7 534.4 992.0
エルサルバドル 300.3 － － 75.0 － －
メキシコ 800.4 1,100.8 503.0 838.1 603.0 1,322.6
パナマ 576.0 511.5 560.7 480.0 541.5 448.4
パラグアイ 1,137.6 880.8 946.9 620.0 494.5 629.1
ペルー 2,416.5 2,061.9 2,615.5 308.4 966.3 695.1
トリニダード・トバゴ 195.7 230.8 350.8 100.8 160.1 300.5
ウルグアイ 850.8 1,100.7 1,351.5 182.3 290.9 96.5
ベネズエラ 0.6 1.1 1.0 27.8 29.7 1.1
1,144.2 1,164.7 1,797.0 855.9 777.5 1,680.2
その他(2)
合計 14,100.5 13,192.0 14,004.3 7,233.8 8,888.9 10,382.8
(1) 2022 年12月31日、2021年12月31日および2020年12月31日に終了した会計年度において、それぞれ4,060.5百万米ド
ル、5,176.8百万米ドルおよび4,942.1百万米ドルの短期貸付が含まれる。
(2) 2022 年12月31日、2021年12月31日および2020年12月31日に終了した会計年度における正規加盟株主諸国外への貸
付。
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2022年12月31日現在、公社の国別のローン・ポートフォリオの増加（減少）は、2021年12月31日に終了した
会計年度と比較して、アルゼンチン3.6％、ボリビア15.3％、ブラジル-2.4％、コロンビア10.6％、エクアド
ル0.7％、エルサルバドル該当なし、パナマ5.1％、パラグアイ36.2％、ペルー-15.5％、トリニダード・トバ
ゴ4.6％、ウルグアイ1.4％およびベネズエラ-12.5％となっている。ローン・ポートフォリオの増加は、株主
諸国の借入需要の増加に伴う貸付承認および公社の当該地域のインフラストラクチャーへの融資割合の増加に
起因しているものである。Ｃシリーズ株式を保有する協賛加盟株主諸国（「(2) 資本構成－(ⅱ) 資本構造－
概要」に記載されている。）への貸付は、総額で、それぞれ、2021年は1,959.8百万米ドルおよび2020年は
2,224.4百万米ドルであったのに対して、2022年は2,275.1百万米ドルであった。
経営陣は、新規株主諸国への株式発行および既存株主諸国による追加の資本引受の双方によって公社の株主
基盤を拡大する戦略により、当該諸国におけるプロジェクトに対する貸付の需要が増大し得る結果として、公
社のローン・ポートフォリオは増加し続けると期待している。
産業別の貸付の分布
2022年12月31日現在、公社のローン・ポートフォリオ残高の国および産業別の分布は、以下のとおりであ
る。
アルゼ コロン エクア パラグ ウルグ ベネズ その他 部門別
ンチン ボリビア ブラジル ビア ドル パナマ アイ ペルー アイ エラ (2) 合計 比率
（単位：百万米ドル）
農業・狩猟・林業 46.8 6.1 - - - - - - - - - 52.9 0.2 ％
製造業 - - 23.1 - 1.3 - - - - - - 24.4 0.1 ％
電気・ガス・水道 876.4 579.3 465.4 222.5 566.3 356.8 463.0 279.2 558.9 1,226.0 103.1 5,696.9 18.4 ％
運輸・倉庫・通信 1,203.7 1,246.0 1,253.7 254.4 1,183.6 1,111.9 732.1 355.3 267.2 177.8 701.6 8,487.1 27.4 ％
金融仲介機関 (1)
- 5.5 381.3 310.4 196.8 70.9 38.3 190.0 - - 688.8 1,882.0 6.1 ％
社会その他のインフラ
計画 1,852.0 1,162.0 463.3 2,939.0 2,278.1 1,041.7 825.7 649.2 154.4 1,108.8 2,284.6 14,758.7 47.7 ％
2.6 1.9 46.4 - 6.2 - - - - - - 57.1 0.2 ％
その他の産業
3,981.4 3,000.7 2,633.3 3,726.3 4,232.2 2,581.2 2,059.1 1,473.7 980.5 2,512.6 3,778.1 30,959.1 100.0 ％
合計
(1) 公共部門開発銀行、民間銀行およびその他の機関に対する多目的クレジット・ライン。
(2) 本列には、2022年12月31日現在の正規加盟株主諸国外への貸付が含まれている。
貸付の期限
2022年12月31日現在、公社の貸付残高は、以下のとおり支払期限を迎える予定である。
2022 年 2023 年 2024 年 2025 年 2026 年 2027 年 －2037年
（単位：百万米ドル）
元本金額 4,060.5 3,158.7 2,979.2 2,785.4 2,932.9 15,042.3
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10大借主
以下の表は、2022年12月31日現在の公社の10大借主への貸付の元本総額およびローン・ポートフォリオ全体
に対する比率を示している。
ローン・ポートフォリオ
借主 元本総額 全体に対する比率
( 単位：百万米ドル)
エクアドル共和国 3,610.6 11.8 ％
アルゼンチン共和国 3,604.5 11.8 ％
コロンビア共和国 3,101.8 10.1 ％
ボリビア多民族国 2,985.5 9.8 ％
パナマ共和国 2,402.6 7.9 ％
ベネズエラ・ボリバル共和国 1,683.2 5.5 ％
パラグアイ共和国 1,557.8 5.1 ％
トリニダード・トバゴ共和国 1,217.2 4.0 ％
ペルー共和国 1,188.6 3.9 ％
829.4 2.7 ％
ベネズエラ中央銀行
22,181.1 72.5 ％
代表的プロジェクト
以下に掲げるのは、2022年度中に公社が承認したプロジェクトの例およびそれぞれの貸付の承認額である。
代表的プロジェクトは、公的部門と民間部門の両方のプロジェクトを含む、様々な部門における公社のロー
ン・ポートフォリオおよび公社が参加する活動の組み合わせを示している。代表的プロジェクトは、各正規加
盟株主国との関連性に基づいて選択されており、各正規加盟株主国における公社の貸付活動を代表している。
アルゼンチン
飲料水AySAの基礎工事プログラム－第４段階 額：340百万米ドル
ボリビア
橋およびそのアクセスの建設－インテグレーション・ブリッジ 額：48百万米ドル
ブラジル
インフラ・プログラム、イタピポカの経済・社会環境開発プログラム（PRODESA） 額：50百万米ドル
コロンビア
生物多様性 および気候変動部門支援プログラム 額：300百万米ドル
エクアドル
都市における持続可能な発展プログラムならびにチョネ市における気候変動の影響への対策を目的とした
水道および衛生設備 額：205百万米ドル
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パナマ
国家の気候変動政策を支援するプログラム 額：350百万米ドル
パラグアイ
衛生的な下水道設備、下水処理場の建設プロジェクト およびマリアノ・ロケ・アロンソ盆地の水道設備の
改善 額： 160 百万米ドル
ペルー
ポスト・コロナの持続的な回復に関する枠組みの範囲内での臨時貸付 額： 500百万米ドル
トリニダード・トバゴ
デジタル・トランスフォーメーションおよびデジタル・インクルージョン戦略の実行を支援するセク
ター・ワイド・アプローチ・プログラム 額：120百万米ドル
エルサルバドル
気候変動に対する強靱な交通インフラを地区によらず自由に利用できるプログラム 額：75百万米ドル
(ⅲ) その他の業務
資金運用
公社の投資方針では、流動資産の90％以上は米国内で認知された統計格付機関によりＡ－／Ａ３／Ａ－以上
の格付を付された投資適格金融商品で保有されていなければならず、残りの部分は、投資適格金融商品でない
もの（米国内で認知された統計格付機関によるＢ－／Ｂ３／Ｂ－を最低格付とする。）への投資が可能であ
る。2022年12月31日現在、公社の流動資産は15.3十億米ドルに達し、そのうち6.4％が金融機関の定期預金、
8.9％がコマーシャル・ペーパー、11.6％が企業および金融機関の社債、28.2％が譲渡性預金、41.0％が米国
財務省証券ならびに3.8％がその他の債券に投資された。
株式保有
公社は、株主諸国内の新会社または既存の会社の株式を、直接またはラテンアメリカに焦点を合わせた投資
ファンドを通じて取得することができる。１社に対する資本参加は、公社の株主資本の１％までに制限されて
いる。公社の方針では、１社の最大の株主になることは認められていない。さらに、公社の持分投資の総額
は、株主資本の10％を超えることができない。2022年12月31日現在、公社による持分投資の簿価は総額381.8
百万米ドルであり、株主資本の2.8％を占めている。2022年12月31日現在、公社の株式ポートフォリオの
63.3％は投資ファンドを通じて保有されている。
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信用保証
公社は、公社の株主諸国が国際的な資金調達を行うことを可能にするという公社の役割の一環として、信用
保証商品を開発してきた。このように、公社は、民間の融資契約に保証を付与し、または第三者である発行体
の有価証券の債務に公的な保証を付与することができるが、一般に、民間の貸主または有価証券の保有者が公
社とリスクを分担することを意図して、部分的な信用保証に限り付与している。
公社は信用保証を公共部門プロジェクトのみに制限する内部方針を有していないが、信用保証の中心は、公
共部門プロジェクトの資金調達を支援することである。また、公社は、一般に特定プロジェクトのための資金
調達の約25％を保証する意向であるが、公社のその他の与信方針に従って資金調達の全額まで保証を行うこと
ができる。公社の内部方針では、信用保証の残高総額について、公社の純資産の20％相当を上限金額とする制
限を課している。2022年12月31日現在、信用保証残高は137.0百万米ドルであった。これらの信用保証残高は
公社の純資産の1.0％に相当し、ペルーにおける１件の公共部門プロジェクトならびにアルゼンチン、メキシ
コおよびペルーで事業活動を行っている民間部門企業数社に対して発行された保証が含まれている。
地域開発促進
公社は、地域統合を推進するという役割の一環として、株主諸国の利益となるような新たな投資機会を継続
的に審査している。また公社は、二国間および多国間プロジェクトの立案および実施のための技術供与および
金融支援を行い、かかるプロジェクトのための資本および技術の取得を支援し、かつ近代化、発展および組織
的な開発のためのプログラムの推進および実施に関して企業を支援する。
(ⅳ) ファンド管理
2022年、公社は、第三者または公社の株主から資金提供を受けているいくつかのファンドにつき、ファンド
管理者としての役割を担った。かかるファンドの純資産は、2022年12月31日現在で総額464.1百万米ドルに達
した。公社は、特別基金の純資産について残余持分を有していない。
毎年度、公社の株主総会は、会計年度中に株主特別基金に拠出される限度額を承認し、その拠出金は費用と
して認識される。
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2022年３月、公社の株主総会は、2022年度中に最大89,000千米ドルを限度額としていくつかの株主特別基金
に拠出することを承認した。その後、2022年12月31日に終了した会計年度において、総裁は、直接または公社
の株主総会の委任により、新たに契約されたコミットメントまたは株主特別基金が必要とする財源の分析に基
づき、補償融資ファンド（FFC）、技術協力ファンド（FCT）および人材開発ファンド（FONDESHU）に対し、そ
れぞれ70,000千米ドル、15,000千米ドルおよび4,000千米ドルの拠出を承認した。2022年12月31日に終了した
会計年度において、公社は89,000千米ドルを費用として認識し、2022年12月31日時点で、44,244千米ドルの無
条件債務（未払金）を認識したが、これは2023年１月に支払われた。2021年３月、公社の株主総会は、2021年
度中に最大30,000千米ドルを限度額としてFCTに拠出することを承認した。その後、2021年12月31日に終了し
た会計年度において、新たに契約されたコミットメントまたは株主特別基金が必要とする財源の分析に基づ
き、公社は30,000千米ドルを費用として認識し、2021年12月31日時点で、12,467千米ドルの無条件債務（未払
金）を認識したが、これは2022年１月に支払われた。
2022年12月31日現在、主要なファンドは、補償融資ファンド、中小企業開発ファンド、技術協力ファンドお
よび人的開発ファンドである。
技術協力ファンド
2022年12月31日現在、技術協力ファンドの残高は88.1百万米ドルであった。このファンドの目的は、プロ
ジェクトの投資機会の特定に結びつく研究開発のための融資を行うことであり、かかるプロジェクトの実施を
促進するための補助金（通常１件につき100,000米ドル未満）を随時供与することである。
人的開発ファンド
2022年12月31日現在、人的開発ファンドの残高は6.8百万米ドルであった。このファンドは、社会的に取り
残された地域社会において持続可能な開発の促進を企図するプロジェクトを支援するとともに、農村部および
都市部の零細企業への直接貸付を実施する仲介機関の融資を介して零細企業を支援している。
補償融資ファンド
2022年12月31日現在、補償融資ファンドの残高は191.7百万米ドルであった。このファンドは、社会的な、
または開発のための利益を提供するプロジェクトが市場金利を維持できない場合に、公社が融資した貸付の利
子補償を行うために創設された。詳細については、本書中の公社の監査済財務書類の注記22（管理下にある特
別基金およびその他の基金）を参照のこと。
中小企業開発ファンド
2022年12月31日現在、中小企業開発ファンドの残高は61.4百万米ドルであった。このファンドの目的は、株
主諸国の起業家層の成長を援助する計画のための融資および一般的な支援を行うことである。
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(ⅴ) 与信方針
設立協定は、貸付実行済みの貸付残高、保証および持分投資の合計額を株主資本の4.0倍までに制限してい
る。2022年12月31日現在、実際の比率は株主資本の2.3倍となっている。
公社は、信用供与に対する商業銀行の基準を採用しており、リスク評価および信用供与に関する方針および
手続を維持している。顧客担当者は、信用供与が公社の方針の範囲内であることを確認するために、潜在的な
顧客および取引につき初期審査を行う。その後、プロジェクト・ローン案は、詳細な適格基準および審査基準
を定めた公社の「業務方針」に従って審査される。民間部門の借主への貸付は、かかる借主に対する個々の貸
付およびエクスポージャーの全てを考慮した上で承認される。
貸付・投資委員会は、貸付および投資の承認を勧告する。同委員会のメンバーは、部門担当副総裁、法務顧
問および与信管理部門の責任者である。同委員会は、副総裁が議長を務め、同委員会の秘書役は与信管理部門
の役職者である。総裁は、貸付・投資委員会の勧告に基づき、(a)75.0百万米ドルまでのソブリン向け信用供
与、(b)50.0百万米ドルまでの民間向け信用供与、(c)持分投資の場合には25.0百万米ドルまでの投資、(d)発
行体の流動資産合計の１％までの投資（ただし発行体が以下に当たる場合を除く。(ⅰ)投資適格以上である場
合（この場合、発行体の流動資産合計の５％まで投資することができる。）、(ⅱ)格付がＡＡ＋以上の投資適
格である政府または政府機関である場合（この場合、発行体の流動資産合計の７％まで投資することができ
る。）、または(ⅲ)米国財務省または国際決済銀行である場合（この場合、公社は短期債券、中期債券または
長期債券に対して各発行体の流動資産合計の50％まで投資することができる。））、および(e)1.0百万米ドル
までの技術支援のための信用供与の貸付について、承認を行うことができる。
また、公社の方針として、国別やリスクのタイプ別に、貸付の集中に対して制限を設けている。１正規加盟
株主国内での法人への貸付は、公社のローン・ポートフォリオの25％または株主資本の100％以下としてお
り、協賛加盟株主国の法人への貸付総額は現在、公社への当該国からの払込資本に公社が当該国より信託関係
に基づき委託を受けている資産を加算した額の８倍を限度としている。かかる制限は、正規加盟株主諸国との
貿易金融には適用されない。さらに、国の事業に対する運用は、当該国の公社への払込資本に公社が信託関係
に基づき委託を受けている資産を加算した額の４倍を限度としている。公社のローン・ポートフォリオ総額に
対しても公社の株主資本との関係で同様の制限が適用される。ソブリン・リスクであるとみなされない公共機
関もしくは準公共機関に対する貸付は、株主資本の15％に限定されている。さらに、個々の民間法人または経
済団体に対するエクスポージャーは、それぞれ、公社のローン・ポートフォリオ総額の2.35％および3.5％に
限定されている。
公社がＣシリーズ株主諸国の法人に対して融資を行う場合、一般的に、当該法人の業務が正規加盟株主諸国
において行われるかまたは当該国に関連するものでなくてはならない。上記にかかわらず、全ての当該国の法
人に対する貸付残高総額は、公社のローン・ポートフォリオ総額の15％を限度としている。
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公社の方針として、短期の貸付に関しては、対象プロジェクトの総費用の100％を上限とする貸付を認めて
いる。中期および長期の貸付に関しては、公社は、個別ベースで適切な融資水準を決定する。ただし、これら
の貸付のうち、リミテッド・リコース・ファイナンスは、対象プロジェクト費用の50％を上限とするとされて
いる。しかし、実際には公社は、概して、与信方針により要求される水準に比べ対象プロジェクトの総費用に
対する貸付割合を、より少ない割合に限定し、融資割合のうち、借主の占める部分をより高めるように要求し
ている。
( ⅵ) 資産内容
公社は、貸付金の支払いが期日になされなかった場合には、当該貸付は延滞されたものとして分類する。公
社は、延滞された支払額に対し、支払期日から追加利息を付し、借主および延滞した借主が保証人となってい
るその他の借主に対する全ての貸付の実行を直ちに停止する。回収または回復ができない恐れがある場合、ま
たは当該貸付に関する元利金、手数料その他の費用を含む支払いが、民間部門向け貸付では90日超、公共部門
向け貸付では180日超延滞となった場合、貸付の元本金額の全額について利息計上を停止した状態に置かれ
る。利息計上を停止した債権の利息およびその他の費用は、支払いが実際に公社に受領された範囲においての
み収益に計上される。
2022 年12月31日現在、延滞ローンは0.0百万米ドルであり、利息計上を停止した債権は107.9百万米ドルで
あった。2021年12月31日現在、延滞ローンは0.0百万米ドルであり、利息計上を停止した債権は112.1百万米ド
ルであった。
2022 年12月31日に終了した会計年度において償却されたローンは、11.1百万米ドルであった。公社は、ロー
ン・ポートフォリオについて個々に重大な損失を被っていない。公社の貸付は、その他の債権者の貸付に比し
て法的優先権は享受していないが、公社は、多国間の金融機関としての地位や貸付について公社と良好な関係
を維持している借主による利益から生ずる事実上の優先債権者としての地位を享受する。公社の株主諸国の一
部において公的債務の再編が行われたが、かかる株主諸国の公社に対する債務について、公社が債務不履行の
宣言を余儀なくされたことはない。
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ローン・ポートフォリオの内容
以下の表は、各当該日における公社の延滞ローンの元本、利息計上を停止した債権、貸倒引当金総額および
それらのローン・ポートフォリオ全体に対する比率、ならびに各当該期間中の貸倒償却額を示している。
12 月31日現在
2022 年 2021 年 2020 年
（単位：百万米ドル)
ローン・ポートフォリオ合計 30,959.1 29,595.4 27,961.2
延滞ローンの元本 - - -
利息計上を停止した債権 107.9 112.1 69.1
当該期間中の貸倒償却額 11.1 48.2 -
貸倒引当金 63.2 76.9 95.0
リストラクチャリングされた不良債権 23.1 29.2 36.5
延滞ローン元本のローン・ポートフォリオ
全体（利息計上を停止した債権を除く）
に対する比率 0.00 ％ 0.00 ％ 0.00 ％
利息計上を停止した債権のローン・
ポートフォリオ全体に対する比率 0.35 ％ 0.38 ％ 0.25 ％
貸倒引当金のローン・ポートフォリオ全体
に対する比率 0.26 ％ 0.26 ％ 0.34 ％
(ⅶ) 調達債務
資金調達戦略
公社は、主に国際金融市場において運転資金を調達している一方、公社の株主諸国内では比較的小規模な資
金調達を行っている。公社の資金調達に関する戦略は、市場環境の許す限り、公社の負債の償還期限とロー
ン・ポートフォリオの償還期限を一致させることである。公社は、資金源を多様化し、かつ潜在的借主に対し
て幅広く信用供与を行うために、株主諸国および国際資本市場の両市場での債券発行を通して資金を調達して
いるほか、中央銀行、商業銀行および（公社が資金を供与したプロジェクトに係る一定の輸入金額を限度に）
輸出金融機関から預金を受け入れ、貸付およびクレジット・ラインの設定を受けている。
公社は、株主諸国内において、中央銀行および金融機関から、ならびに当該地域における債券発行により資
金を調達している。ラテンアメリカ域外およびカリブ地域外においては、公共部門開発金融機関、開発銀行、
種々の北米、ヨーロッパおよびアジアの商業銀行、資本市場ならびに米国およびヨーロッパのコマーシャル・
ペーパー市場から資金を調達している。
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調達債務の調達源
各当該日における公社の株主諸国の内外双方の調達債務残高の内訳は、以下のとおりである。
12 月31日現在
2022 年 2021 年 2020 年
（単位：百万米ドル）
株主諸国内
預金 4,663.6 4,002.6 3,337.6
借入金 27.5 30.8 31.0
1,902.8 1,391.1 1,082.4
債券
6,593.9 5,424.5 4,451.0
株主諸国外
コマーシャル・ペーパー 4,618.8 2,813.6 1,598.7
借入金 2,164.7 1,770.4 1,573.1
22,413.2 23,196.5 22,350.7
債券
29,196.7 27,780.6 25,522.5
(1,434.3) (746.2) (189.9)
直物レートと当初為替レートの変動効果
ヘッジ活動に基づく公正価値調整 (1,743.3) 396.9 1,327.6
オリジネーション費用 (5.7) (6.8) (10.8)
32,607.4 32,849.0 31,100.4
合計
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調達債務の期限
各当該日における公社の資金調達手段および期限別の調達債務残高の内訳は、以下のとおりである。
12 月31日現在
2022 年 2021 年 2020 年
（単位：百万米ドル）
定期預金
１年以下 4,663.6 4,002.6 3,337.6
引受済み手形、前受金およびコマーシャル・
ペーパーならびに売現先取引
１年以下 4,618.8 2,813.6 1,598.7
借入金
１年以下 192.9 178.0 166.5
１年超３年以下 832.5 636.8 525.5
３年超５年以下 371.6 360.3 358.5
795.3 626.0 553.5
５年超
2,192.3 1,801.2 1,604.0
債券
１年以下 4,781.8 3,944.5 3,215.8
１年超３年以下 8,173.9 7,802.2 8,509.0
３年超５年以下 6,256.1 8,044.6 5,852.6
5,104.3 4,796.2 5,855.8
５年超
24,316.0 24,587.6 23,433.2
合計
１年以下 14,257.1 10,938.8 8,318.6
１年超３年以下 9,006.4 8,439.0 9,034.5
３年超５年以下 6,627.7 8,405.0 6,211.1
5,899.5 5,422.3 6,409.3
５年超
35,790.7 33,205.1 29,973.5
直物レートと当初為替レートの変動効果 (1,434.3) (746.2) (189.9)
ヘッジ活動に基づく公正価値調整 (1,743.3) 396.9 1,327.6
(5.7) (6.8) (10.8)
オリジネーション費用
32,607.4 32,849.0 31,100.4
合計
公社の金融負債は、主に米ドル建てである。 2022 年12月31日現在、公社の金融負債総額の49.9％（スワップ
後では金融負債の98.3％）が米ドル建てであった。 2022 年12月31日現在、米ドル建て以外の金融負債残高の元
本額には、13.4百万ユーロ、1.4百万円、2.7百万スイス・フラン、0.3百万コロンビア・ペソ、0.6百万香港ド
ル、1.1百万メキシコ・ペソ、0.7百万ノルウェー・クローネ、1.1百万豪ドル、0.2百万ブラジル・レアル、
0.07百万インドネシア・ルピアおよび0.03百万カナダ・ドルが含まれており、米ドル建て以外の金融負債は、
全て米ドルにスワップもしくはヘッジが行われている。
( ⅷ) 債務の弁済
公社は今までに、公社が発行した負債証券の元本、プレミアムまたは利息の支払いについて債務不履行を宣
言したことはない。また、公社は、常に公社の債務に関する支払いを全て期限どおりに行っている。
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(ⅸ) 資産負債管理
公社は、貸付を固定金利よりも変動金利で行うことにより、金利変動リスクを軽減している。 2022 年12月31
日現在、公社の貸付残高の76.0％はLIBORベースで、また13.5％はターム物SOFRベースで行われており、少な
くとも６ヶ月ごとに金利調整を行っている。貸付のための資金調達による負債も、SOFR変動金利にて契約され
ているか、LIBOR変動金利にスワップされている。固定金利で貸付を行う場合には、それに対応する資金調達
も固定金利で行われる。
公社は、スワップ取引の相手方当事者には、米国内で認知された統計格付機関２社による「Ａ＋／Ａ１」以
上の格付を取得しているか、または、スワップ契約を締結した時点において、クレジット・サポート契約（結
果として担保に相当する。）を締結しているところを選択している。 2022 年12月31日現在、公社は、名目元本
総額27.9十億米ドルのスワップ契約当事者であった。
公社は、市場環境の許す限り、負債の償還期限をローン・ポートフォリオの償還期限と一致させるよう努め
ている。 2022 年12月31日現在、金融資産の加重平均年限は4.6年であり、金融負債の加重平均年限は3.9年と
なっている。
公社の経営陣は、インフラ整備等に対する長期の貸付をより多く行うにつれて、金融資産の加重平均年限が
次第に長くなるとみており、また同時に、市場環境の許す限り、国際的な長期債券市場におけるプレゼンスを
さらに高めるという公社の戦略の結果、負債の加重平均年限も長くなるとみている。
2022 年12月31日現在、公社の資産の 98.3 ％が、また負債の49.9％が、米ドル建てであった。主にユーロ建
て、円建て、香港ドル建て、豪ドル建て、ノルウェー・クローネ建て、トルコ・リラ建て、南アフリカ・ラン
ド建ておよびスイス・フラン建てとなっているその他の負債は、スワップが行われた。 2022 年12月31日現在、
スワップ後、公社の負債の98.3％が米ドル建てとなった。通常、米ドル以外の通貨で資金調達が行われた場合
には、米ドルにスワップされている。場合によっては貸付が負債と同じ米ドル以外の通貨で行われることがあ
るが、これは外国為替変動リスクを最小限に抑えるためである。公社の株主資本は、全て米ドル建てである。
公社の財務資産および負債管理には、オン・バランスの商品の利用を通じて非売買取引ポジションから生じ
る流動性、資金調達、金利リスクおよび為替レートのリスクを管理することが含まれる。公社の外部の資産管
理者は、公社の米ドル以外の通貨での投資の金利および為替レートのリスク・エクスポージャーをヘッジする
ためにデリバティブを利用している。公社の方針では、売買目的デリバティブに対するエクスポージャーの総
額は、流動性が高い投資の３％を超えてはならない。本書中の公社の監査済財務書類の注記18（デリバティブ
金融商品およびヘッジ活動）を参照のこと。
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( ⅹ) 日本との関係
公社の日本との関係は、国際協力銀行(JBIC)との連携が主たるものであり、公社はJBICと長期にわたる関係
を有している。例えば、JBICは、公社に対し、付帯条件付および付帯条件なしの貸付限度枠ならびに商業ロー
ン（ラテンアメリカにおける気候変動の緩和を支援するために2011年に締結された300,000,000.00米ドルの貸
付契約、JBICの「 経済成長と環境保全の調和を目指したグローバル・アクション 」イニシアチブに基づき2016
年に締結された100,000,000.00米ドルの付帯条件なしのグリーン・ローンを含む。）を提供している。また、
2012年に、JBICおよび公社は、ラテンアメリカにおけるインフラ整備および天然資源の開発の支援を目的とす
る協力協定を締結した。直近では、2020年３月19日に、公社は、JBICの「 経済成長と環境保全の調和を目指し
たグローバル・アクション 」イニシアチブに基づき、JBICが共同融資する200,000,000.00米ドルを上限とする
新たなグリーン・ローン契約を締結した。2021年３月、公社は、JBICとの間で新型コロナウイルス感染症に関
連した総額90百万米ドル、満期まで12年間の新たな融資を受ける契約を締結した。
長年にわたり、公社は、財務省および金融庁を含む日本政府機関ならびに日本の商業銀行および日本の証券
会社（とりわけ、大和証券、みずほ銀行、三菱ＵＦＪ銀行、三井住友銀行および東海東京証券）との関係も維
持してきた。
公社は、アジア開発銀行との間に現行の覚書を有しており、かかる覚書は、ラテンアメリカおよびアジアと
の間でインフラ、社会発展、環境および金融政策等の様々な分野における情報、知識の移転およびベスト・プ
ラクティスの交換を促進することを目的としている。
公社はまた、都市開発（交通）、エネルギー効率、再生可能エネルギーおよび気候変動に関連した活動につ
いて、ラテンアメリカにおけるインフラ・プロジェクトへの共同融資における重要なパートナーである独立行
政法人国際協力機構と、アフリカ、アジア、ヨーロッパおよび中南米における26の国、二国間および地域の開
発銀行のネットワークである国際開発金融クラブ（IDFC）の各機関への参加を通じて連携している。
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(5) 【経理の状況】
( ⅰ) 公社の財務書類は、アメリカ合衆国で一般に認められた会計原則（米国会計基準）に基づいて作成され
ている。重要な会計原則に関しては、公社の監査済財務書類の注記２（表示基準および重要な会計方針）を参
照のこと。
( ⅱ) 財政状態および経営成績に関する経営陣の説明および分析
以下は、公社の監査済財務書類およびその注記と併せて読まれたい。
市場概況およびポートフォリオの動向
去年１年間に、世界では、重要な出来事（(ⅰ)ラテンアメリカにおける低成長率のみならず、世界的な景気
後退の可能性が示唆されていること、(ⅱ)加盟国の資金調達費用の増加、および（ⅲ）世界中のほとんどの中
央銀行による利上げに一部起因する、現地通貨の下落を含む。）が発生した。2023年までにロンドン銀行間取
引金利（LIBOR）を１つまたは複数の新しい金利指標に置き換えようとする動きも、公社が慎重に監視し、公
社の事業に及ぼす可能性のある影響について分析を行っている動向の１つである。
2022 年度および2021年度の両年度は、公社のローン・ポートフォリオの増加によって特徴付けられる。これ
は、主に、公社のいくつかの既存の株主国による払込資本の追加出資および新たな株主国に対する株式発行を
通じて株主基盤を拡大するという、公社の戦略の結果である。これらの２つが主な要因となって、公社のロー
ン・ポートフォリオは、2022年度は4.5％、2021年度は5.3％、2020年度は6.0％増加した。
2022 年12月31日現在、公社のローン・ポートフォリオは国別に配分され、その比率は、エクアドルが
13.7％、アルゼンチンが12.9％、コロンビアが12.0％、ボリビアが10.0％、パナマが8.7％、ブラジルが
8.5％、ベネズエラが8.1％、パラグアイが6.7％、ペルーが4.8％、トリニダード・トバゴが3.9％、ウルグア
イが3.2％、メキシコが3.1％、コスタリカが1.7％、ドミニカ共和国が1.3％、チリが0.6％、バルバドスが
0.6％およびエルサルバドルが0.2％であった。
公社が事業を行う地域において他の国が出資する開発銀行の存在感が増しているものの、公社は、公社の株
主諸国による資金調達需要が融資資金の現在の供給額を超えていることから、公社のローン・ポートフォリオ
の増加が地域内の他の開発銀行の活動によって重大な影響を受けるとは予想していない。公社は、他の開発銀
行の活動は公社の融資活動を補完するものであると考えている。
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LIBOR の置換え
LIBOR レートを新しい金利指標に置き換えることは、金融機関の資産および負債に影響を与えるため、産業
リスクとなり得る。この点に関し、公社は、最近の動向ならびに貸付およびデリバティブ市場に影響を与える
LIBORレートを段階的に廃止することに最も密接に関与しているグループおよび組織（国際スワップデリバ
ティブ協会（ISDA）を含む。）からの発表（ISDAによる、公社が2021年１月に批准したISDA 2020 IBORフォー
ルバック・プロトコルの最近の公表を含む。）を注視してきた。また、公社では、LIBORレートの置換えによ
りもたらされる可能性のある影響を軽減するために、金利指標の変更に向けた制度の準備（貸付に対する
フォールバック条項の組入れ等の措置を含む。）を担当する部門横断的な対策チームを設置している。
資金調達面では、公社はLIBORに 連動する 変動利付債（FRN）の発行を停止し、 全て の未払いのLIBOR FRNは
2023年上半期までに移行処理される。2022年１月に開始した全ての新規業務は、基準レートとしてターム物
SOFRを使用している。
制裁に関する最近の動向
米国財務省外国資産管理局（OFAC）は、ベネズエラ政府ならびにベネズエラに関連する特定の個人および企
業（特定のベネズエラ政府関係者を含む。）に対する制裁を実施している。公社は米国（法）人ではなく、制
裁の対象にはなっていないが、ベネズエラは公社の加盟国かつ少数株主であることから、OFACが実施している
現在の制裁について以下の考察が盛り込まれている。
ベネズエラに関連する制裁に基づきOFACの特定国籍業者リスト（SDNリスト）に追加された個人または法人
について、米国（法）人は、当該リスト掲載者に対して資金、物品またはサービスの供与や提供を行ってはな
らず、また当該リスト掲載者から資金、物品またはサービスの供与や提供を受けてはならない。OFACが実施す
る制裁では、一部の例外を除いて、(a)米国（法）人によるまたは米国内での、ベネズエラ政府の満期までの
期間が30日超の新規発行債券または新規発行株式、ベネズエラ政府が2017年８月25日より前に発行した債券お
よびベネズエラ政府の支配下にある企業からベネズエラ政府への配当の支払いまたはその他の利益の配当に関
する取引、ならびに(b)米国（法）人によるまたは米国内での、ベネズエラ政府からの有価証券（満期までの
期間が30日以内の新規発行債券を除く。）の直接的または間接的な購入も禁止されている。これらの制裁の目
的上、ベネズエラ政府の未払債務に関する一定の変更（満期日の延長等）は、「新規発行債券」またはその他
の禁止された信用枠の拡大とみなされる可能性がある。本書において別段の定めがない限り、公社は、有価証
券の売却による純利益を、公社の融資活動に資金を供給するために使用する。公社は、債券の個別の発行によ
る手取金を、特定のローン・コミットメントへの資金拠出または特定の投資商品の購入に充当しない。した
がって、公社は、OFACの制裁の目的上、債券の購入者が公社のベネズエラに対する貸付または公社のその他の
特定の資産から直接もしくは間接的な利益を取得することはないと考えている。
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ベネズエラは公社の加盟国かつ少数株主であり、ベネズエラが指名したベネズエラ人２名が公社の理事会の
理事を務めているものの、ベネズエラ政府も理事会のメンバー（ベネズエラ人であるか否かを問わない。）の
いずれも公社に対して支配力を行使しておらず、公社における運営上または経営上の役割を担っておらず、公
社を代理して交渉する権限も公社を代理して拘束力のある約定を結ぶ権限も有していない。
公社は米国（法）人ではなく、米国内においてまたは米国を拠点にして事業を行っていないため、一般に公
社は上記のOFACの制裁に従う義務はないものの、公社は、通常、OFACの制裁に従う義務を負っている米国内の
様々な取引先企業との取引も行っている。これらの米国内の取引先企業の中には、公社の貸付業務（公社のベ
ネズエラ政府に対する貸付を含む。）に関する資金の流れに関与するコルレス銀行またはその他の仲介機関と
しての役割を果たしている者がいる可能性がある。また、米国（法）人は、公社の負債証券を購入することが
できる。公社は、OFACの制裁およびかかる制裁に基づき米国（法）人に適用される制限について、かかる制裁
および制限が公社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある限りにおいて、監視を続けてきており、今後
も継続して監視する。
ベネズエラに対するOFACの制裁および将来科される可能性のある追加制裁により、ベネズエラによる未払債
務（公社からの借入残高を含む。）の返済または再交渉がより難しくなる可能性がある。
2017 年11月、スタンダード・アンド・プアーズおよびフィッチがベネズエラの外貨建て長期格付をＣＣから
選択的債務不履行（ＳＤ）、Ｃから一部債務不履行（ＲＤ）にそれぞれ引き下げたことを踏まえて、公社は、
ベネズエラに対する貸付に関する公社の貸倒引当金を、 2017 年９月に計上した 19.8 百万米ドルから2019年３月
31日現在の28.3百万米ドルへと増額した。2020年、後記「包括利益計算書－貸倒引当金」に記載の方法が変更
されたことにより、ベネズエラの貸倒引当金は0.0米ドルとなった。2022年６月30日現在および2021年12月31
日現在のベネズエラの貸倒引当金は、いずれも0.0米ドルであった。貸倒引当金の計算に関する詳細について
は、監査済財務書類の注記６を参照のこと。
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2018 年５月に行われた選挙を受けて、2019年１月10日、ニコラス・マドゥーロ大統領が二期目のベネズエラ
大統領に就任した。ベネズエラの国民議会は、2018年５月の選挙結果は無効であると表明し、フアン・グアイ
ド氏がベネズエラの暫定大統領であると宣言したが、ベネズエラの最高裁判所は、当該宣言は違憲であると言
い渡した。2019年１月23日、米国政府は、グアイド氏をベネズエラの暫定大統領として承認した。2019年１月
25日、トランプ大統領は、マドゥーロ政権を対象としたそれまでの経済制裁を変更する内容の行政命令に署名
し、2019年１月28日、ベネズエラ国営石油会社（PDVSA）およびその関連会社数社は、行政命令第13850号に基
づく指定を受け、SDNリストに追加された。また、ポンペオ米国国務長官は、米国連邦準備法セクション25Bに
従って、ニューヨーク連邦準備銀行その他米国の預金保険加入銀行が保有するベネズエラ政府またはベネズエ
ラ中央銀行の口座内の一定の資産をグアイド氏が受領および管理する権限を認証した。2019年１月23日以降、
多数の諸外国（公社の株主国である国々および欧州連合内の多数の国々を含む。）がグアイド氏をベネズエラ
の暫定大統領として承認した。公社は、これらの動向が公社の事業および業務に及ぼす可能性のある影響につ
いて評価中である。公社は、PDVSAまたはその子会社とは貸付について直接的関係を有していない。しかしな
がら、PDVSAおよびその関連会社に対する制裁が、マドゥーロ政権がPDVSAによる石油および関連製品の生産お
よび販売に対する支払いを受ける能力に悪影響を及ぼす可能性があり、その結果、ベネズエラのマクロ経済の
状況に悪影響を及ぼす可能性がある。その結果、ベネズエラが 未払 債務（公社からの借入残高を含む。）を返
済することがより難しくなる可能性がある。
2019 年３月22日、OFACは、ベネズエラ経済社会開発銀行（BANDES）をベネズエラ経済の金融部門で業務を行
う者に指定し、BANDESをOFACのSDNリストに追加した。かかる指定の結果、BANDES（米国内に所在するかまた
は米国（法）人の所有もしくは支配下にあって、BANDESが直接または間接的に50％以上を所有する法人を含
む。）が所有する全ての資産および利息は凍結され、OFACの管轄下にある（法）人によるOFACへの報告が義務
付けられた。BANDESは公社のＢシリーズ株主であり、公社の持分の約 3.43 ％を保有している。したがって、
BANDES の指定が公社にまで及ぶことはない。さらに、公社は米国（法）人ではなく、したがって、現行の制裁
規則により、公社が米国の管轄外で発生するBANDESとの取引に加わることまたはBANDESと取引を行うことが妨
げられるものではない。公社は、公社の取引先企業がOFACのSDNリストその他適用される制裁リストに反する
ものではないか確認することを目的とした管理体制を引き続き維持する。
2019 年４月17日、 OFAC は、ベネズエラ中央銀行をベネズエラ経済の金融部門で業務を行う者に指定し、ベネ
ズエラ中央銀行をSDNリストに追加した。同時に、OFACは、特定の国際組織（公社を含む。）の公的事業のた
めに行われる特定の取引および活動を承認する一般許可第20号（GL20）を発行した。OFACは、2019年４月以
降、２度にわたり関連する一般許可を改正しており、直近では2020年１月21日にGL20Bを発行した。GL20Bは、
公社がベネズエラ中央銀行を関係者とする取引および活動を、それらの活動が米国の管轄に属し、かつ、公社
の公的事業のためのものである限りにおいて、また、ベネズエラ中央銀行の指定前に許可されていたのと同範
囲である限りにおいて行うことを承認している。したがって、ベネズエラ中央銀行の指定は、公社または公社
のベネズエラ中央銀行との関係に重大な影響を及ぼしていない。
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2019 年８月５日、ドナルド・トランプ大統領は、米国内にあるかもしくは米国内に流入したまたは米国
（法）人の所有下もしくは支配下にある、ベネズエラ政府の全ての資産および資産の所有権を凍結する行政命
令第13884号に署名した。当該行政命令における「ベネズエラ政府」には、とりわけ、ベネズエラ政府または
ベネズエラ政府の政治的下部組織、機関もしくは補助機関（ベネズエラ中央銀行を含む。）のためにまたはこ
れらの者を代理して直接または間接的に行為した者または行為したとされる者が含まれる。Ａシリーズ株主と
してのベネズエラによりおよびＢシリーズ株主としてのBANDESにより任命された公社の理事は、当該行政命令
における「ベネズエラ政府」の定義に該当するとみなされる可能性がある。2019年８月６日、OFACは一般許可
第20A号を発行し、ベネズエラ政府が関与する特定の国際機関（公社を含む。）の公的活動を許可した。GL20A
およびGL20Bは、行政命令第13884号に基づいてのみ凍結されているベネズエラ政府関係者を対象としている
が、ベネズエラ中央銀行を除き、行政命令第13850号に基づいて財産および財産上の利益を凍結されている
（法）人との取引を許可するものではない。したがって、一般許可第20A号に基づき、公社は、行政命令第
13884号の発行が公社に重大な悪影響を及ぼすとは考えていない。
2020 年３月26日、米国司法省は、ニコラス・マドゥーロ大統領ならびにベネズエラ政府の現職および元職の
高官14人を、麻薬テロ、汚職、麻薬密輸その他の罪で起訴したと発表した。公社は、これらのベネズエラ政府
高官らの起訴が公社に重大な悪影響を及ぼすとは考えていない。
その他の最近の動向
2020 年３月31日、公社は、2020年３月３日に公社の株主総会で承認された例外的状況における流動性管理支
援プログラム（以下「本プログラム」という。）を受けて、本プログラムを実施した。本プログラムでは、公
社が本プログラムの要件を満たす株主国の株式を買い戻し、その受取額を当該株主国の元利金返済に充当する
ことが認められている。本プログラムに従い、公社はベネズエラに対し同国が必要条件を満たしたことを通知
し、その後、最初の取引を実行した。本プログラムの開始以来2022年12月31日にかけて、公社は、合計
108,693株（総額1,543.4百万米ドル）を買い戻し、当該金額を支払期限の到来した元利金および返済が延滞し
ている元利金の返済に充当した。本プログラムの結果、本書の日付現在、ベネズエラの公社に対する債務につ
いて延滞は生じていない。
公社は、新規の正規加盟国を組み込むための戦略を継続しており、これらの戦略には、チリの場合のような
シリーズＣからシリーズＡへの株主の移行、およびエルサルバドルの場合のような新規株主の組入れを目的と
したものがある。さらに、2023年２月、国際通貨基金（IMF）理事会は、公社の申請を受け、公社が特別引出
権（SDR）の公認保有者となることを承認した。この承認は、株主に関する業務を支援する新たな選択肢を構
成するもので、公社にとって重要な節目となる。
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重要な会計方針
概要
公社の財務書類は米国会計基準に基づいて作成されており、かかる会計基準では、場合により、公社の業績
および開示に影響を及ぼす見積りや仮定を行うことが要求されている。公社の会計方針は、本書中の公社の監
査済財務書類の注記２(表示基準および重要な会計方針)に記載されている。公社が決算を表示するために用い
る重要な会計方針のいくつかについては、公社が重要とみなす会計上の見積りの使用が含まれている。なぜな
ら、(1)複雑かつ不確定な性質を有する事項についての重要な経営判断および仮定が要求されており、(2)異な
る見積りの使用または見積りの変更は公社の経営成績または財務状況に重大な影響を及ぼし得るからである。
特に、公社が貸倒引当金を判断するために用いる見積りは、重要な会計上の見積りである。
また、公社の財務書類の作成に関連するその他の重要な見積りは、収益の認識ならびに金融商品の公正価値
における評価および分類に関連するものである。公社の財務書類に計上されたいくつかの金融資産および金融
負債に関する公正価値は、会計基準編纂書ASC 820に記載の手続に従って算出されている。本書の日付現在、
公社は、いかなる資産または負債に関してもASC 820に反映されたヒエラルキーに基づいたレベルの変更また
は再分類を行っていないため、この点における会計基準の適用に関し、整合性を維持している。
包括利益計算書
利息収入
2022 年度、2021年度および 2020 年度 2022 年12月31日に終了した会計年度における公社の利息収入は
1,315.3 百万米ドルであり、 2021 年12月31日に終了した会計年度における利息収入672.0百万米ドルに比べて
643.3 百万米ドル（95.7％）増加した。かかる増加は、主として、６ヶ月LIBORおよびスプレッド差に基づいて
利息が発生するローンに対して課される金利が上昇したこと、ならびに2022年度における流動性ポートフォリ
オの売買目的有価証券の公正価値が上昇したことに起因している。６ヶ月LIBORが平均2.87％であった2022年
度中の平均市場金利は、６ヶ月LIBORが平均 0.20 ％であった2021年度より高かった。2021年12月31日に終了し
た会計年度における公社の利息収入は672.0百万米ドルであり、2020年12月31日に終了した会計年度における
利息収入 1,081.2 百万米ドルに比べて、409.2百万米ドル（37.8％）減少した。
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利息費用
2022 年 度、 2021 年 度および 2020 年 度 2022 年12月31日に終了した会計年度における公社の利息費用は 854.7
百万米ドルであり、 2021 年12月31日に終了した会計年度における利息費用 371.3 百万米ドルに比べて 483.5 百万
米ドル（130.2％）増加した。かかる増加は、６ヶ月LIBORおよびスプレッド差の増加に伴い資金調達費用全般
が増加したことに起因している。６ヶ月LIBORが平均2.87％であった2022年度中の平均市場金利は、６ヶ月
LIBORが平均0.20％であった2021年度より高かった。2021年12月31日に終了した会計年度における利息費用は
371.3百万米ドルであり、2020年12月31日に終了した会計年度における公社の利息費用595.2百万ドルに比べて
223.9百万米ドル（37.6％）減少した。かかる減少は、６ヶ月LIBORおよびスプレッド差の減少に伴い資金調達
費用全般が減少したことに起因している。
利息純収益
2022 年度、2021年度および 2020 年度 2022年12月31日に終了した会計年度における公社の利息純収益は
460.5百万米ドルであり、2021年12月31日に終了した会計年度における利息純収益300.7百万米ドルに比べて
159.8百万米ドル（53.2％）増加した。かかる増加は、主として、上記のとおり金利が上昇したこと、および
流動性ポートフォリオの売買目的有価証券の公正価値が上昇したことに起因している。2021年12月31日に終了
した会計年度における公社の利息純収益は300.7百万米ドルであり、2020年12月31日に終了した会計年度にお
ける利息純収益486.0百万米ドルに比べて185.3百万米ドル（38.1％）減少した。かかる減少は、平均市場金利
が低下したこと、および金融負債に対して利子所得を生む資産が減少したことに起因している。
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貸倒引当金
公社は、2020年１月１日、修正遡及アプローチに従って、貸倒の計上に関するその後の基準の修正とあわせ
て、ASU第2016-13号「金融商品－信用損失」の要件を採用した。2020年12月31日現在、オフ・バランスシート
の未実行のローン・コミットメントおよび金融上の保証に加えて、償却原価ベースで計上されている貸付金等
の資産についても関連する現在予想信用損失（CECL）が適用されている。この採用の結果、2020年期初の留保
利益に対する累積影響額は存在しないこととなった。信用損失に係る引当金は、公社がローン・ポートフォリ
オの契約期間にわたる当該期間の予想信用損失を吸収し、過去の事象、現在の情勢および合理的な裏付けとな
る予測に関する内部および外部の情報を総合したものを含むキャッシュ・フローの回収可能性の評価に関する
入手可能な情報を勘案する上で適正であると考える水準で維持されている。現在入手可能な情報および事象に
基づいて、原貸付契約の条件において合意した元利金の総額を公社が回収できない可能性が高い場合に、貸付
金は、利息の計上が停止されたものとみなされる。貸倒引当金は、当初の貸付金の実効利率によって割り引か
れた予想将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて、貸付ごとに決定される。公社の経営陣は、個別の貸
倒引当金を計算するために、合理的な期間におけるリストラクチャリングされた債権の新たな貸付条件につい
ての整合性を個別に評価する。リストラクチャリングされた債権の残高が回収可能であるとみなされた場合に
は、当該リストラクチャリングされた債権の利息計上を再開することができる。本書の別所に記載されている
公社の監査済財務書類の注記２および６を参照のこと。
2022 年度および2021年度 2022年12月31日に終了した会計年度において公社が計上した貸倒引当金戻入は
3.3百万米ドルであり、2021年12月31日に終了した会計年度における貸倒引当金は29.9百万米ドルであった。
これは、2021年度のローンと比較して、2022年度中の非ソブリン・ローンが減少したことに起因している。
利息外収益
公社の利息外収益は、主として、手数料、持分法を用いて会計処理されない持分投資から発生した配当、持
分法を用いて会計処理される持分投資に係る利益または損失における公社の関連持分およびその他の収益から
なる。
2022 年 度、 2021 年 度 および2020年度 2022 年12月31日に終了した会計年度における公社の利息外収益合計は
18.9百万米ドルであり、 2021 年12月31日に終了した会計年度における利息外収益合計38.9百万米ドルに比べて
20.0百万米ドル（51.4％）減少した。かかる減少は、主として、持分投資に関連した公正価値の未実現変動に
起因している。 2021 年12月31日に終了した会計年度における公社の利息外収益合計は38.9百万米ドルであり、
2020年12月31日に終了した会計年度における利息外収益合計 17.7 百万米ドルに比べて 21.2 百万米ドル
（ 119.8 ％）増加した。
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利息外費用
公社の利息外費用は、主として管理費用からなり、2022年12月31日および2021年12月31日に終了した会計年
度における利息外費用合計のそれぞれ87.3％および91.8％であった。
2022 年 度、 2021 年 度 および2020年度 20 22 年12月31日に終了した会計年度における公社の利息外費用合計は
203.6百万米ドルであり、 2021 年12月31日に終了した会計年度における利息外費用合計171.4百万米ドルに比べ
て32.2百万米ドル（18.8％）増加した。かかる増加は、主として、管理費用および持分投資の減損額が増加し
たことに起因している。2021年12月31日に終了した会計年度における公社の利息外費用合計は171.4百万米ド
ルであり、2020年12月31日に終了した会計年度における利息外費用合計186.9百万米ドルに比べて15.5百万米
ドル（8.3％）減少した。
2022 年12月31日に終了した 会計 年度の 管理費用 は177.8百万米ドル（ 公社の平均総資産の 0.35 ％ ）であり、
2021年12月31日に終了した 会計 年度の 管理費用 157.4 百万米ドル に比べて 20.4 百万米ドル増加した。 かかる増
加は、主として、従業員や新規採用を地方に分散させた措置等、いくつかのコーポレートアクションに起因し
ている。 2021 年12月31日に終了した 会計年度における管理費用は 157.4 百万米ドル （公社の平均総資産の
0.33％）であり、 2020 年12月31日に終了した 会計年度における管理費用 149.3 百万米ドルに比べて 8.0 百万米ド
ル増加した。
利益（その他の金融商品に関連した公正価値の未実現変動および株主特別基金への拠出金の反映前）
2022 年 度、 2021 年 度 および2020年度 2022 年12月31日に終了した 会計年度における利益（その他の金融商品
に関連した公正価値の未実現変動および株主特別基金への拠出金の反映前）は 279.2 百万米ドルであり、 2021
年度の利益（その他の金融商品に関連した公正価値の未実現変動および株主特別基金への拠出金の反映前）
138.4 百万米ドルに比べて 140.8百万米ドル（ 101.7 ％）増加した。 かかる増加は、主として、利息外収益の増
加および利息収入の増加に起因している。 2021 年12月31日に終了した 会計年度における利益（その他の金融商
品に関連した公正価値の未実現変動および株主特別基金への拠出金の反映前）は 138.4 百万米ドルであり、
2020 年度の利益（その他の金融商品に関連した公正価値の未実現変動および株主特別基金への拠出金の反映
前） 313.9 百万米ドルに比べて 175.5 百万米ドル（ 55.9 ％）減少した。
純利益
2022 年 度、 2021 年 度 および2020年度 20 22 年12月31日に終了した会計年度における公社の純利益は169.0百
万米ドルであり、 2021 年12月31日に終了した 会計年度における純利益105.0百万米ドルに比べて64.0百万米ド
ル（60.9％）増加した。かかる増加は、主として、2021年12月31日に終了した会計年度と比較して、平均市場
金利が上昇した結果、公社のローン・ポートフォリオおよび投資ポートフォリオの収益が増加し利息収入が増
加したことに起因している。
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2014 年３月、株主総会は、2015年度について、当該会計年度中に株主特別基金へ拠出する限度額を承認し、
かかる拠出金を費用として認識することについて同意した。公社は2022年度に89.0百万米ドルを株主特別基金
への拠出金として認識し、これにより純利益は169.0百万米ドルとなり、2021年度の純利益105.0百万米ドルと
比較して64.0百万米ドル（60.9％）増加した。かかる増加は、主として、平均市場金利が上昇した結果、公社
のローン・ポートフォリオおよび投資ポートフォリオの収益が増加し利息収入が増加したことに起因してい
る。公社は2021年度に30.0百万米ドルを株主特別基金への拠出金として認識し、これにより純利益は105.0百
万米ドルとなり、2020年度の純利益239.8百万米ドルに比べて134.8百万米ドル（56.2％）減少した。詳細につ
いては、本書中の公社の監査済財務書類の注記22（管理下にある特別基金およびその他の基金）を参照のこ
と。
貸借対照表
資産
2022 年度 および 2021 年度 2022年12月31日現在、公社の資産合計は50.4十億米ドルであり、2021年12月31日
現在の資産合計47.6十億米ドルに比べて2.8十億米ドル（5.9％）増加した。資産合計の増加は、主として、銀
行預金、貸付金およびその他の資産が2021年12月31日現在の数字に比べて増加したことに起因している。
負債
2022 年度 および 2021 年度 2022年12月31日現在、公社の負債合計は36.7十億米ドルであり、 2021 年12月31日
現在の負債合計34.3十億米ドルに比べて2.4十億米ドル（6.9％）増加した。負債合計の増加は、主として、借
入金、預金およびコマーシャル・ペーパーの残高が、2021年12月31日現在の数字に比べて、それぞれ17.0％、
16.5％および64.2％増加したことに起因している。
株主資本
2022 年度 および 2021 年度 2022年12月31日現在、公社の株主資本合計は13.7十億米ドルであり、2021年12月
31日現在の株主資本合計13.3十億米ドルに比べて0.4十億米ドル（3.2％）増加した。かかる公社の株主資本合
計の増加は、主として、株式払込剰余金が増加したことに起因している。
資産内容
延滞ローン
2022 年 度 および 2021 年度 2022 年12月31日現在、残存する延滞ローンの元本合計は、0.0百万米ドル（延滞
しているもののうち、利息計上を停止した債権を含まない。）であり、2021年12月31日現在の延滞ローン0.0
百万米ドルから変動しなかった。
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減損処理された債権および利息計上を停止した債権
2022 年 度 および 2021 年度 2022 年12月31日現在、公社の減損処理された債権の元本合計は107.9百万米ドル
（ローン・ポートフォリオ全体の0.35％）であり、2021年12月31日現在の減損処理された債権112.1百万米ド
ルに比べて4.1百万米ドル減少した。公社は、債権は、利息計上を停止した際、減損処理されると考えてい
る。
リストラクチャリングされた債権
2022 年 度 および 2021 年度 2022 年12月31日現在、 残存するリストラクチャリングされた債権の元本合計は
23.1百万米ドル（ローン・ポートフォリオ全体の 0.07 ％ ）であ った 。 2021 年12月31日現在、 残存するリストラ
クチャリングされた債権の元本合計は29.2百万米ドル（ローン・ポートフォリオ全体の0.09％）であった。
貸付金の償却および回収額
2022 年 度 および 2021 年度 2022 年12月31日に終了した 会計年度中に償却された貸付金は11.1百万米ドルであ
り、 2021 年12月31日に終了した 会計年度中に償却された貸付金は48.2百万米ドルであった。
公社の資産内容のさらなる詳細については、「(4) 業務の概況－(ⅵ) 資産内容」を参照のこと。また国別
の公社の貸付の分布の詳細については前記「貸借対照表」を、産業別の公社の貸付の分布の詳細については
「(4) 業務の概況－(ⅱ) ローン・ポートフォリオ」を参照のこと。
流動性
公社の流動性に関する方針により、公社は、現金需要純額の最低12ヶ月分を賄うのに十分な流動資産を維持
しなければならない。
この新たな方針に基づく現金需要純額は、以下のとおり計算される。
( ＋) 貸付金の予定回収額
( ＋) 約定した払込資本の払込額
( －) 予定返済総額
( －) 約定した支払額
公社の投資方針では、公社の流動資産の90％以上は、米国内で認知された統計格付機関によりＡ－／Ａ３／
Ａ－以上の格付を付された投資適格金融商品で保有されていなければならず、公社の流動資産の残りの部分は
投資適格金融商品でないもの（米国内で認知された統計格付機関によるＢ－／Ｂ３／Ｂ－を最低格付とす
る。）への投資が可能である。公社の投資方針では、利回りよりも安全性と流動性が重視されている。
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2022 年12月現在、公社の流動資産は15.3十億米ドルの現金、銀行預金、市場性のある有価証券およびその他
の投資で構成され、そのうち94.5％が米国内で認知された統計格付機関によりＡ－／Ａ３／Ａ－以上の格付を
付与された投資適格金融商品に投資された。公社の流動資産のうち、6.4％が金融機関の定期預金に、8.9％が
コマーシャル・ペーパーに、11.6％が企業および金融機関の社債に、28.2％が譲渡性預金に、41.0％が米国財
務省証券に、3.8％がその他の債券（現金預金を含む。）に投資された。
2022 年12月31日現在、公社の流動資産は国別に配分され、その比率は、米国が29.6％、日本が4.7％、フラ
ンスが5.0％、中国が8.2％、オーストラリアが1.1％、カナダが3.2％、スイスが9.4％、韓国が1.0％、スペイ
ンが0.7％、チリが7.1％、ドイツが2.8％、オランダが0.1％、アラブ首長国連邦が1.1％、英国が0.7％、カ
タールが2.9％、アイルランドが0.9％、国際機関が15.8％、クウェートが2.9％、香港が0.2％およびその他の
国が2.6％であった。
2021 年12月31日現在、公社の流動資産は16.1十億米ドルの現金、銀行預金、市場性のある有価証券およびそ
の他の投資で構成され、そのうち90.7％が米国内で認知された統計格付機関によりＡ－／Ａ３／Ａ－以上の格
付を付与された投資適格金融商品に投資された。公社の流動資産のうち、21.7％が金融機関の定期預金に、
24.0％がコマーシャル・ペーパーに、12.1％が企業および金融機関の社債に、20.4％が譲渡性預金に、13.8％
が米国財務省証券に、9.2％がその他の債券（現金預金を含む。）に投資された。
2021 年12月31日現在、公社の流動資産は国別に配分され、その比率は、米国が28.6％、日本が13.8％、フラ
ンスが6.3％、中国が8.8％、オーストラリアが1.9％、カナダが2.9％、スイスが1.1％、韓国が3.4％、スペイ
ンが3.8％、チリが6.6％、ドイツが5.2％、オランダが1.6％、アラブ首長国連邦が3.2％、英国が2.0％、カ
タールが0.7％、アイルランドが1.4％、国際機関が2.0％、クウェートが2.6％、香港が1.8％およびその他の
国が2.3％であった。
コミットメントおよび偶発債務
公社は、公社の事業の通常過程において、公社の事業および目的を促進するために、コミットメントおよび
偶発債務を締結している。コミットメントおよび偶発債務には、(1)約定済みだが未実行の融資契約、(2)貿易
用の信用供与枠および信用状、(3)締結済みの持分投資契約ならびに(4)部分的な信用保証が含まれている。か
かる取引のさらなる詳細については、本書中の公社の監査済財務書類の注記21（コミットメントおよび偶発債
務）を参照のこと。
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事業戦略および資本の源泉
公社の事業戦略は、株主諸国におけるプロジェクト、貿易および投資に関して資金提供を行うことである。
経営陣は将来において公社の資産が増大することを期待しており、それにより、公社の追加資金調達需要が増
加することになる。同様に、支払期限を迎える債務は、借換えが必要となる。定期的な増資に加え、経営陣
は、国際資本市場からの資金調達の増加ならびに多国間金融機関およびその他の金融機関からの借入による資
金調達の維持が必要であると考えている。公社の株式の実質的大部分を正規加盟株主諸国が保有し続ける一方
で、公社は、協賛加盟株主諸国に対しＣシリーズ株式を発行することにより、協賛加盟株主諸国からの資本参
加を増やし続ける意向である。「(2) 資本構成－(ⅱ) 資本構造」を参照のこと。
公社は株主諸国内における持続可能な成長を促進する公社のプログラムを継続し、その対象となる民間部門
に対して、直接または金融仲介機関を通じて公社による援助を増やす意向である。「(4) 業務の概況」を参照
のこと。
( ⅲ) 財務書類
2022 年12月31日および2021年12月31日に終了した会計年度の財務書類は、デロイト・トウシュ・トーマツ・
リミテッドのグループ事務所である、ララ・マラムビオ・アンド・アソシアードス会計事務所により監査済み
である。下記の財務書類は、注記と併せて読まれたい。
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EDINET提出書類
アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
（訳文）
財務報告に係る内部統制の有効性についての経営陣報告書
アンデス開発公社（公社）の財務報告に係る内部統制は、アメリカ合衆国で一般に認められた会計原則に準拠し
た信頼し得る財務書類の作成に関し、合理的な保証を提供するために整備され、企業統治担当者、経営陣その他の
従業員によって実施される手続である。事業体の財務報告に係る内部統制には、(1)事業体の取引および資産の処
分を合理的な詳細さで正確かつ公正に反映した記録の維持に関連し、(2)アメリカ合衆国で一般に認められた会計
原則に準拠した財務書類の作成を可能とするために必要な取引が記録されていることならびに事業体の収入と支出
が経営陣および企業統治担当者の承認に基づいてのみ行われていることについて合理的な保証を提供し、(3)財務
書類に重大な影響を与える可能性のある事業体の資産の承認されていない取得、使用または処分を防止または適時
に発見もしくは是正することについて合理的な保証を提供する方針および手続が含まれる。
公社の経営陣は、財務報告に係る有効な内部統制を策定し、実施し、維持する責任を負っている。経営陣は、ト
レッドウェイ委員会支援組織委員会（COSO）が公表した「内部統制－総合的枠組み（2013年）」において定められ
た基準に基づいて、2022年12月31日現在の公社の財務報告に係る内部統制の有効性を評価した。かかる評価に基づ
き、公社の経営陣は、2022年12月31日現在の公社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断した。
内部統制システムの有効性には、人為的なミスおよび統制の回避または無効化の可能性を含め、内在的な限界が
ある。従って、有効な内部統制であっても、財務書類の作成に関して合理的な保証を提供するにとどまる。さら
に、状況の変化により、内部統制の有効性は時間の経過とともに変化する可能性がある。
2022年12月31日現在および同日に終了した会計年度に関する公社の財務書類は、公社の財務報告に係る内部統制
に関する独立監査人の報告書も発行した独立会計事務所の監査を受けている。本書に含まれる財務報告に係る内部
統制に関する独立監査人の報告書では、2022年12月31日現在の公社の財務報告に係る内部統制に関して無修正適正
意見が表明されている。
（署名）
セルヒオ・ディアス－グラナドス
総裁
（署名） （署名）
ガブリエル・フェルペト カロリーナ・エスパーニャ
財務担当副総裁 副総裁
2023年２月６日
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EDINET提出書類
アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
（訳文）
独立監査人の報告書
アンデス開発公社（公社） の理事会および株主各位
財務報告に係る内部統制に関する意見
当職らは、トレッドウェイ委員会支援組織委員会（COSO）が公表した「内部統制－総合的枠組み（2013年）」に
おいて定められた基準に基づいて、2022年12月31日現在の アンデス開発公社（公社） の財務報告に係る内部統制に
ついて監査した。当職らは、公社は、2022年12月31日現在において、COSOが公表した「内部統制－総合的枠組み
（2013年）」において定められた基準に基づいて、全ての重要な事項について財務報告に係る有効な内部統制を維
持していたと考えている。
また当職らは、アメリカ合衆国において一般に認められた監査基準（GAAS）に従い、2022年および2021年12月31
日現在および同日に終了した会計年度に関する公社の財務書類を監査し、当職らの2023年２月６日付報告書は、こ
れらの財務書類について無修正適正意見を表明している。
意見の根拠
当職らは、GAASに従い監査を実施した。かかる基準における当職らの責任については、本報告書の「財務報告に
係る内部統制の監査に対する監査人の責任」のセクションでより詳細に説明されている。当職らは、当職らの監査
に関する倫理的要件に従い、 公社 から独立し、当職らの他の倫理的責任を果たす義務がある。当職らは、当職らが
取得した監査証拠は、当職らの監査意見に対する根拠を提供するのに十分かつ適切であると考えている。
財務報告に係る内部統制に対する経営陣の責任
経営陣は、財務報告に係る有効な内部統制の策定、実施および維持ならびに本書に添付された財務報告に係る内
部統制の有効性についての経営陣報告書に記載されている財務報告に係る内部統制の有効性についての評価に対し
て責任を負っている。
財務報告に係る内部統制の監査に対する監査人の責任
当職らの目的は、全ての重要な事項について財務報告に係る有効な内部統制が維持されているかどうかについて
合理的な確証を得て、財務報告に係る内部統制に関する当職らの意見を含む監査報告書を公表することである。合
理的な確証は高水準の確証であるが、絶対的な確証ではないため、GAASに従って実施された財務報告に係る内部統
制の監査が、重大な脆弱性が存在する場合にそれを常に発見することを保証するものではない。
GAASに従って財務報告に係る内部統制の監査を実施するにあたり、当職らは以下の事項を行う。
・監査全般において、専門家としての判断を下し、専門家としての懐疑心を維持する。
・財務報告に係る内部統制を理解し、重大な脆弱性が存在するリスクを評価し、評価されたリスクに基づく財務
報告に係る内部統制の設計および運用の有効性を検証および評価する。
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EDINET提出書類
アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
財務報告に係る内部統制の定義および内在する限界
事業体の財務報告に係る内部統制は、アメリカ合衆国で一般に認められた会計原則に準拠した信頼し得る財務書
類の作成に関し、合理的な保証を提供するために整備され、企業統治担当者、経営陣その他の従業員によって実施
される手続である。事業体の財務報告に係る内部統制には、(1)事業体の取引および資産の処分を合理的な詳細さ
で正確かつ公正に反映した記録の維持に関連し、(2)アメリカ合衆国で一般に認められた会計原則に準拠した財務
書類の作成を可能とするために必要な取引が記録されていることならびに事業体の収入と支出が経営陣および企業
統治担当者の承認に基づいてのみ行われていることについて合理的な保証を提供し、(3)財務書類に重大な影響を
与える可能性のある事業体の資産の承認されていない取得、使用または処分を防止または適時に発見もしくは是正
することについて合理的な保証を提供する方針および手続が含まれる。
財務報告に係る内部統制には内在的な限界があることから、虚偽記載を防止または発見および是正できない可能
性がある。また、将来の期間における有効性の評価の予測には、状況の変化により統制が不適切になるリスクまた
は方針もしくは手続の遵守の程度が低下するリスクが存在する。
(署名)
Deloitte
2023年２月６日
ベネズエラ、カラカス
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
（訳文）
独立監査人の報告書
アンデス開発公社（公社） の理事会および株主各位
意見
当職らは、 アンデス開発公社（公社） の財務書類（2022年および2021年12月31日現在の貸借対照表ならびにそれ
に関連する同日に終了した会計年度に関する包括利益計算書、株主資本変動表およびキャッシュ・フロー計算書な
らびにかかる財務書類に関連する注記から構成される。）（総称して「財務書類」という。）を監査した。
当職らは、本書に添付された財務書類は、全ての重要な事項について、2022年および2021年12月31日現在の 公社
の財政状態ならびに同日に終了した会計年度に関する公社の経営成績およびキャッシュ・フローを、アメリカ合衆
国において一般に認められた監査基準に従い適正に表示していると考える。
また当職らは、アメリカ合衆国において一般に認められた監査基準（GAAS）に従い、トレッドウェイ委員会支援
組織委員会が公表した「内部統制－総合的枠組み（2013年）」において定められた基準に基づき、2022年12月31日
現在の公社の財務報告に係る内部統制を監査し、当職らの2023年２月６日付報告書は、公社の財務報告に係る内部
統制について無修正適正意見を表明した。
意見の根拠
当職らは、GAASに従い監査を実施した。かかる基準における当職らの責任については、本報告書の「財務書類の
監査に対する監査人の責任」のセクションでより詳細に説明されている。当職らは、当職らの監査に関する倫理的
要件に従い、 公社 から独立し、当職らの他の倫理的責任を果たす義務がある。当職らは、当職らが取得した監査証
拠は、当職らの監査意見に対する根拠を提供するのに十分かつ適切であると考えている。
財務書類に対する経営陣の責任
経営陣は、アメリカ合衆国において一般に認められた会計原則に従って、本財務書類を作成し、適正に表示する
責任を負っている。また、重大な虚偽記載（不正または誤謬によるかを問わない。）のない財務書類の作成および
適正な表示に関する内部統制の策定、実施および維持に対する責任を負っている。
財務書類の作成にあたり、経営陣は、公社が、財務書類が発行された日から１年間継続企業として継続する能力
があるかについて実質的な疑問を提起すると全体として考えられるような条件または事象がないかを評価する義務
がある。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
財務書類の監査に対する監査人の責任
当職らの目的は、財務書類全体に重大な虚偽記載（不正または誤謬によるかを問わない。）がないかどうかにつ
いて合理的な確証を得て、当職らの意見を含む監査報告書を公表することである。合理的な確証は高水準の確証で
あるが、絶対的な確証ではないため、GAASに従って実施された監査が、重大な虚偽記載が存在する場合にそれを常
に発見することを保証するものではない。詐欺には、共謀、偽造、意図的な脱落、不実表示、または内部統制の無
効化が含まれる可能性があるため、詐欺に起因する重大な虚偽記載を発見することができないリスクは、誤謬に起
因する重大な虚偽記載を発見することができないリスクよりも高い。虚偽記載は、個別にまたは全体として、財務
書類に基づいて合理的な利用者が下す判断に影響を与える相当な可能性がある場合に、重大なものであるといえ
る。
GAASに従って監査を実施するにあたり、当職らは以下の事項を行う。
・監査全般において、専門家としての判断を下し、専門家としての懐疑心を維持する。
・財務書類の重大な虚偽記載（不正または誤謬によるかを問わない。）のリスクを特定および評価し、それらの
リスクに対応する監査手順を設計および実行する。このような手続きには、財務書類の金額と開示に関する証
拠をテスト・ベースで調査することが含まれる。
・状況に応じた監査手順を設計するために、監査に係る内部統制を理解する。
・経営陣によって使用された会計方針の適切性および経営陣によって行われた重要な会計上の見積りの合理性を
評価するとともに、財務書類の全体的な表示を評価する。
・当職らの判断において、公社が継続企業として合理的な期間継続する能力があるかについて実質的な疑問を提
起すると全体として考えられるような条件または事象がないかを結論付ける。
当職らは、監査の計画された範囲とタイミング、重要な監査結果、および監査中に特定した特定の内部統制関連
事項等に関して、ガバナンス担当者と連絡を取る必要がある。
(署名)
Deloitte
2023年２月６日
ベネズエラ、カラカス
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
財務書類
アンデス開発公社（公社）
貸借対照表
2022年および2021年12月31日現在
（単位：千米ドル）
注記 2022 年 2021 年
資産
現金および預け金 107,592 112,047
6,535,869 3,210,216
銀行預金
6,643,461 3,322,263
現金および預け金ならびに銀行預金 ３
市場性のある有価証券
売買目的有価証券 ４および19 8,483,605 12,503,067
その他の投資 ５ 258,372 292,392
貸付金（うち、公正価値によるもの：
2022年および2021年12月31日現在それぞれ
2,499,856千米ドルおよび
2,389,651千米ドル） ６および19 30,622,324 29,595,386
貸付手数料（オリジネーション費用
控除後）の控除 166,213 153,955
63,192 76,650
貸倒引当金の控除 ６
30,392,919 29,364,781
貸付金（純額）
未収利息および未収手数料 673,892 357,836
デリバティブ金融商品 18 および19 459,809 512,383
持分投資 ７ 381,779 433,350
固定資産（純額） ８ 98,804 105,987
2,984,101 700,291
その他の資産 ９
50,376,742 47,592,350
合計
添付の財務書類の注記を参照のこと。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
注記 2022 年 2021 年
負債および株主資本
負債
預金（うち、公正価値によるもの：
2022年および2021年12月31日現在それぞれ
109,377千米ドルおよび
106,119千米ドル）（純額） 10 および19 4,663,591 4,002,626
コマーシャル・ペーパー 11 4,618,797 2,813,646
その他の金融機関からの借入金
（うち、公正価値によるもの：
2022年および2021年12月31日現在
それぞれ665,849千米ドルおよび
740,028千米ドル）（純額） 12 および19 2,072,776 1,772,171
債券（うち、公正価値によるもの：
2022年および2021年12月31日現在それぞれ
21,137,893千米ドルおよび
24,074,774千米ドル）（純額） 13 および19 21,252,213 24,260,537
未払利息 565,916 288,233
デリバティブ金融商品 18 および19 3,309,978 842,958
174,154 312,540
未払費用およびその他の負債 14
36,657,425 34,292,711
負債合計
株主資本 16
発行済資本 8,563,350 7,716,975
請求払資本部分の控除 1,625,660 1,589,660
1,412,260 690,940
発行済未払資本の控除
5,525,430 5,436,375
払込資本
株式払込剰余金 4,252,952 4,091,298
準備金 3,771,966 3,666,951
168,969 105,015
留保利益
13,719,317 13,299,639
株主資本合計
50,376,742 47,592,350
合計
添付の財務書類の注記を参照のこと。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
アンデス開発公社（公社）
包括利益計算書
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度
（単位：千米ドル）
注記 2022 年 2021 年
利息収入
貸付金 ２(g) 1,093,099 603,903
貸付手数料 ２(g) 49,197 44,990
投資および銀行預金 ２(e)、３
172,987 23,098
および４
1,315,283 671,991
利息収入合計
利息費用
債券 659,043 329,247
その他の金融機関からの借入金 58,941 22,427
コマーシャル・ペーパー 62,532 5,077
預金 63,844 4,109
10,373 10,415
手数料
854,733 371,275
利息費用合計
利息純収益 460,550 300,716
(3,287) 29,869
貸倒引当金（戻入） ６
463,837 270,847
貸倒引当金（戻入）控除後利息純収益
利息外収益
投資先の配当および利益持分 ７ 8,668 5,108
その他の手数料 2,967 2,055
7,306 31,794
その他の収益 ７
18,941 38,957
利息外収益合計
利息外費用
管理費用 177,803 157,353
25,811 14,048
その他の費用 ７
203,614 171,401
利息外費用合計
利益（その他の金融商品に関連した公正価値の
未実現変動および株主特別基金への拠出金の
反映前） 279,164 138,403
(21,195) (3,388)
その他の金融商品に関連した公正価値の未実現変動 20
利益（株主特別基金への拠出金の反映前）（純額） 257,969 135,015
89,000 30,000
株主特別基金への拠出金 22
168,969 105,015
純利益および包括利益合計
添付の財務書類の注記を参照のこと。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
アンデス開発公社（公社）
株主資本変動表
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度
（単位：千米ドル）
準備金
設立協定第
42条に基づ
株式払込 一般 く 準備金 株主資本
注記 払込資本 剰余金 準備金 準備金 合計 留保利益 合計
2020 年12月31日現在の残高 5,366,050 3,961,900 2,878,929 548,200 3,427,129 239,822 12,994,901
資本の増加 16 221,105 406,833 - - - - 627,938
株式買戻しによる資本の減少 ６ (150,780) (277,435) - - - - (428,215)
純利益および包括利益合計 16 - - - - - 105,015 105,015
一般準備金への充当 16 - - 215,839 - 215,839 (215,839) -
設立協定第42条に基づく
- - - 23,983 23,983 (23,983) -
準備金への充当 16
2021 年12月31日現在の残高 5,436,375 4,091,298 3,094,768 572,183 3,666,951 105,015 13,299,639
資本の増加 16 254,235 465,585 - - - - 719,820
株式買戻しによる資本の減少 ６ (165,180) (303,931) - - - - (469,111)
純利益および包括利益合計 16 - - - - - 168,969 168,969
一般準備金への充当 16 - - 94,505 - 94,505 (94,505) -
設立協定第42条に基づく
- - - 10,510 10,510 (10,510) -
準備金への充当 16
5,525,430 4,252,952 3,189,273 582,693 3,771,966 168,969 13,719,317
2022 年12月31日現在の残高
添付の財務書類の注記を参照のこと。
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有価証券報告書
アンデス開発公社（公社）
キャッシュ・フロー計算書
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度
（単位：千米ドル）
注記 2022 年 2021 年
営業活動
純利益および包括利益合計 168,969 105,015
純利益から営業活動によるキャッシュ・
フローへの調整
売買目的有価証券の未実現損失 50,336 72,788
貸付手数料（オリジネーション費用控除後）
の償却額 (20,172) (18,630)
貸倒引当金（戻入） ６ (3,287) 29,869
持分投資の減損額 ７ 962 117
持分投資に関連した公正価値の未実現変動 ７ 17,854 (26,748)
投資先損失（利益）持分 ７ (1,943) 871
繰延資産の償却額 4,751 5,020
固定資産の減価償却費 ８ 8,831 8,895
従業員退職引当金 15,023 13,207
従業員貯蓄制度引当金 744 823
その他の金融商品に関連した公正価値の
未実現変動 21,195 3,388
営業用資産および負債の純増減額
売買目的有価証券（純額） 3,965,795 (1,620,056)
未収利息および未収手数料 (316,056) 28,789
その他の資産 (22,004) (18,891)
未払利息 277,683 (20,753)
支払いおよび前払従業員退職金 (14,417) (10,345)
従業員貯蓄制度支払いおよび前払拠出金 (2,101) (783)
23,167 (44,330)
未払費用およびその他の負債
調整項目ならびに営業用資産
4,006,361 (1,596,769)
および負債の純増減額合計
4,175,330 (1,491,754)
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動
その他の投資商品の購入 ５ (562,436) (2,010,262)
その他の投資商品の満期償還 ５ 596,456 2,529,075
ローン・オリジネーションおよび元本回収純額 ６ (1,805,360) (2,096,433)
持分投資純額 ７ 34,698 25,010
(1,648) (3,148)
固定資産の純額 ８
(1,738,290) (1,555,758)
投資活動によるキャッシュ・フロー
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有価証券報告書
注記 2022 年 2021 年
財務活動
預金の純増加 10 652,707 668,277
コマーシャル・ペーパーによる手取金 11 63,977,481 24,847,310
コマーシャル・ペーパーの返済 11 (62,172,330) (23,632,360)
デリバティブ関連担保の純減少 (2,414,170) (445,293)
債券発行手取金 13 3,653,612 4,478,803
債券償還 13 (3,923,431) (3,320,266)
その他の金融機関からの借入による手取金 797,723 374,681
その他の金融機関からの借入金の返済 (407,254) (177,605)
719,820 627,938
株式発行手取金 16
884,158 3,421,485
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金ならびに預け金および銀行預金の純増加 3,321,198 373,973
3,322,263 2,948,290
期首現金ならびに預け金および銀行預金
6,643,461 3,322,263
期末現金ならびに預け金および銀行預金
補足的情報
612,024 374,796
会計年度中の利息支払額
非現金財務活動
469,111 428,215
元本回収額－貸付 ６
(469,111) (428,215)
資本の減少 ６
52,574 1,254,549
デリバティブ商品の資産の増減
2,467,020 438,116
デリバティブ商品の負債の増減
添付の財務書類の注記を参照のこと。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
アンデス開発公社（公社）
財務書類の注記
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度
（単位：千米ドル）
注記１ 設立の経緯
事業の概要
1970年６月８日に事業を開始したアンデス開発公社（以下「公社」という。）は、国際公法に基づき設立さ
れ、設立協定の規定に準拠する組織である。Ａシリーズ株式およびＢシリーズ株式の株主国は、アルゼンチン、
ボリビア、ブラジル、コロンビア、エクアドル、エルサルバドル、パナマ、パラグアイ、ペルー、トリニダー
ド・トバゴ、ウルグアイおよびベネズエラである。Ｃシリーズ株式の株主国は、バルバドス、チリ、コスタリ
カ、ドミニカ共和国、ジャマイカ、メキシコ、ポルトガルおよびスペインである。加えて、Ｂシリーズ株式の株
主である13の銀行がある。
公社はベネズエラのカラカスに本部を置いており、パラグアイのアスンシオン、コロンビアのボゴタ、ブラジ
ルのブラジリアおよびサンパウロ、アルゼンチンのブエノスアイレス、メキシコのメキシコシティー、パナマの
パナマシティー、ボリビアのラパス、ペルーのリマ、スペインのマドリッド、ウルグアイのモンテビデオ、トリ
ニダード・トバゴのポート・オブ・スペイン、エクアドルのキトおよびエルサルバドルのサンサルバドルに事務
所を有する。
公社は、与信、払戻し不可能な財源ならびにラテンアメリカの公共部門および民間部門のプロジェクトの技術
的および財政的組成におけるサポートを通じて、持続可能な発展モデルを促進している。
公社は、その株主国の政府、ならびにかかる株主国内の公的機関、民間機関、企業およびジョイント・ベン
チャーに対して、金融およびそれに関連するサービスを提供する。まず、公社の主な事業活動は、プロジェク
ト、運転資金および取引活動の資金を供給するため短期、中期および長期の貸付を行うこと、ならびに株主諸国
における投資機会に関する実行可能性の調査を行うことである。さらに、公社は、公社の方針および戦略を共有
する資金援助国および資金援助組織により承認されたプログラムに融資する、その他の国および組織が所有し資
金援助を行っている第三者協力基金を管理および監督する。
公社は、株主諸国の内外双方の調達先から事業のための資金調達を行っている。
新型コロナウイルス感染症
2020年３月、世界保健機関は、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行を宣言した。これを受けて、全世
界の資本市場において大幅な価格変動が生じ、株式投資および市場性を有する有価証券の時価評価額に影響を及
ぼした。
現在まで公社はその事業の継続性を維持しており、株主諸国の融資に対する需要は増加している。しかしなが
ら、公社の貸出先の多くについて外部的なリスク格付けの格下げまたは格上げが生じている。2022年12月31日現
在における公社の財政状態について、また同日に終了した会計年度における業績およびキャッシュ・フローにつ
いて新型コロナウイルス感染症による重大な影響は生じなかった。
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アンデス開発公社(E06053)
有価証券報告書
注記２ 表示基準および重要な会計方針
(a) 財務書類の表示基準
添付の財務書類はアメリカ合衆国において一般に認められた会計原則に準拠し、米ドルを機能通貨として作
成されている。
(b) 見積りの使用
添付の財務書類を作成する際に、経営陣は、貸借対照表の日付現在の資産および負債の計上額ならびに対応
する報告対象期間の収益および費用の計上額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を行うことが要求される。添付
の財務書類の作成に関して最も重要な見積りは、とりわけ、貸倒引当金の見積りならびに金融商品の公正価値
における評価および分類に関するものである。経営陣は、これらの見積りが適切なものであると考えている。
実際の結果は、これらの見積りと異なる可能性がある。
(c) 外貨建ての取引
米ドル以外の通貨建ての取引は、当該取引日の国際市場における為替レートで米ドルに換算される。米ドル
以外の通貨の残高は、期末時点の為替レートにて米ドルに換算される。関連するヘッジ効果を含む外国為替差
損益は、包括利益計算書に含まれる。
(d) 現金および銀行預金
現金および銀行預金は、現金、預け金および当初満期が３ヶ月以内の短期預金から構成される。
(e) 市場性のある有価証券
経営陣の意向により、市場性のある有価証券への投資は市場性のある売買目的有価証券として分類され、約
定日に計上される。市場性のある売買目的有価証券とは、主として、主に短期間で売却する目的で購入、保有
され、その結果、短期間のみ保有される有価証券である。市場性のある売買目的有価証券は、公正価値で計上
される。市場性のある売買目的有価証券の売買およびその公正価値の変動から生じる利益および損失は、包括
利益計算書において投資および銀行預金の利息収入に含まれている。
(f) 買現先取引に関する合意
公社は、流動性管理の一環として、買現先取引に関する合意を締結している。買現先取引においては、公社
は、特定の日時に特定の価格と利息で相手方当事者に有価証券を売り戻し、早期の売戻しを可能にするという
合意のもとで、有価証券を購入する。買現先取引において購入された有価証券は、貸借対照表において「買現
先」勘定に含まれ、その利息は包括利益計算書において「投資および銀行預金」に含まれている。
買現先取引の対象となる全ての有価証券は額面価額で計上される。額面価額は、その性質が短期的であり、
信用リスクが最小限であるため、公正価値に近似する。2022年および2021年12月31日現在、建玉はない。
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(g) 貸付金
公社は、プロジェクト、運転資金および取引活動の資金を供給するため、ならびに株主諸国における開発お
よび統合のプログラムおよびプロジェクトのための公的組織および民間法人の双方に対する投資機会に関する
実行可能性の調査を行うために、短期、中期および長期の貸付を実施する。
公社は、信用リスクのために、貸付を以下のとおり分類する。
(ⅰ) ソブリン・ローン －国家、地域政府もしくは地方自治体または分権型機関に対して実施される貸付お
よび国家により完全に保証されたその他の貸付を含む。
(ⅱ) 非ソブリン・ローン －とりわけ、企業および金融部門（公共部門および民間部門）に対して実施され
る、国家により保証されていない貸付を含む。
貸付金は、(ⅰ)貸倒償却、(ⅱ)貸倒引当金および(ⅲ)貸付手数料（特定の直接的なオリジネーション費用の
控除後）の控除後の未払いの元本額で計上される。利息収入は、未払いの元本額について発生する。貸付手数
料（特定の直接的なオリジネーション費用の控除後）は、実効利率法を用いて関連する貸付の利回りの調整と
して繰延べおよび認識されており、包括利益計算書において「利息収入－貸付手数料」として表示されてい
る。
民間部門向け貸付については90日延滞、公共部門向け貸付については180日延滞となった時点で、利息の計
上が停止された貸付金として取り扱われることとなり、これにより、信用が十分に担保されており、かつ回収
手続中である場合を除き、利息の計上が停止された貸付金の未収利息の計上は停止される。
利息の計上が停止された貸付金についての未収利息は全て、利息収入から控除される。利息の計上が停止さ
れた貸付金の利息は、貸付金が利息計上の再開の条件を満たすまで現金主義で会計処理される。貸付金は、支
払期限の到来した元利金の全額が支払われ、将来の支払いが合理的に確保される場合に利息計上が再開され
る。
利息の計上が停止された貸付金と判断する際に経営陣により考慮される要因としては、支払状況および期限
が到来した元利金が支払期限到来時に回収される可能性が挙げられる。
延滞となった時点で、公社は直ちに、当該貸付金および同じ顧客が公社の借主、受益者または保証人である
その他全ての貸付金に関する全ての未実行の支払いを停止する。公社は、延滞ローンに対して延滞料を課して
いる。
貸倒損失は、経営陣が貸付残高が回収不能であることを確認した場合、貸倒引当金から部分的または全体的
に償却される。償却された債権についてのその後の回収額（もしあれば）は、貸倒引当金に戻し入れられる。
公社は、１ヶ国または経済団体への貸付の集中を防ぐため、リスク・エクスポージャー方針を有している
が、これは市場環境その他の事象により影響を受ける可能性がある。そのため、公社は、公社の株主資本、貸
付残高総額、公共部門および民間部門の経済グループに対するエクスポージャー等の一定の測定指標を使用し
ている。公社は、半期ごとに貸付の信用リスク格付を審査し、リスクを以下のように分類する。
(ⅰ) 正常貸付（優良） －金銭債務を履行する能力が極めて高い。
(ⅱ) 正常貸付（良好） －金銭債務を履行する能力が高く、困難な経済状況に対する脆弱性は重大ではな
い。
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(ⅲ) 正常貸付（適切） －金銭債務を履行する能力は十分にあるが、困難な経済状況に対する脆弱性が高
い。
(ⅳ) 注視貸付 －支払能力は十分にあるが、減損になる可能性があるため、特別な注意を要する指標および
要素がある。
(ⅴ) 要注意貸付 －困難な経済状況に対する脆弱性が高いが、現状、金銭債務を履行する能力がある。
(ⅵ) 回収懸念貸付 －現状、困難な経済状況に対して脆弱であり、金銭債務の履行は良好な経済状況次第で
ある。
(ⅶ) 破綻懸念貸付 －現状、困難な経済状況に対する脆弱性が非常に高い。
(ⅷ) 破綻 －金銭債務の支払いが不履行に陥っている。
(h) 不良債権のリストラクチャリング
公社が、借主の財政的困難に関して、経済的または法的な理由で、借主に対し、本来であれば検討しなかっ
たであろう譲歩を行う場合、貸付金のリストラクチャリングは、不良債権のリストラクチャリングとなる。
公社が行う譲歩には、金利の引下げ、支払い頻度の変更、貸付期間の延長、予想される経済的損失を最小限
に抑えるためのその他の変更等、貸付に関する契約上の条件の変更または再交渉を含むことがある。
不良債権のリストラクチャリングに伴って貸付条件が変更された貸付金は、一般に、利息の計上が停止され
た貸付金とみなされる。公社の経営陣は、個別の貸倒引当金を計算するために、合理的な期間におけるリスト
ラクチャリングされた債権の新たな貸付条件についての整合性を評価する。リストラクチャリングされた債権
の残高が回収可能であるとみなされた場合には、当該リストラクチャリングされた債権の利息計上を再開する
ことができる。
(i) 貸倒引当金
信用損失に係る引当金は、公社がローン・ポートフォリオの契約期間にわたる当該期間の予想信用損失を吸
収するのに適切と考える水準で維持されている。
貸倒引当金は、貸借対照表の日付時点において入手可能な情報に基づく公社の現時点での全ての予想信用損
失の見積額を反映したものである。借主の信用格付ひいては予想信用損失に係るこれらの変化の影響を適切に
反映するために、これらの情報は、市場の特性、方針およびマクロ経済的観点を考慮して適時に評価され、更
新される。
予想信用損失に係る引当金を判断するために、公社の経営陣は、信用リスクに係る貸付をソブリン・ローン
および非ソブリン・ローンに分類している。貸倒引当金は、信用リスク・エクスポージャー（割引なしのも
の）、１年から５年のトランシェの累積デフォルト確率を考慮し、リスク格付機関から提供を受けた外部デー
タに基づくデフォルト時損失率に基づき、報告対象期間の損益に対する、全報告対象期間にわたって予測され
る影響を評価した上で、見積られる。
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各国におけるソブリン・ローンは類似のリスク特性を有しているため、ソブリン・ローンの貸倒引当金は、
表示された各貸借対照表の日付現在の定評ある国際的信用格付機関３社の平均格付を用いて決定された、借入
国に適用される個別長期外貨建債務格付に基づき、公社により一括して国レベルで評価され、設定される。長
期外貨建債務格付は、デフォルト確率を考慮している。事実上の優先債権者としての公社の地位ならびに公社
の設立協定その他これに類似の協定に定める株主諸国により付与された免責および特権を踏まえ、デフォルト
確率の低さ（通常、上記の平均格付より３段階高いことと同等であること）を反映するための調整が行われ
る。これまで、公社のソブリン・ローンについて利息の計上が停止されたことや、償却されたことはない。公
社は、ソブリン・ローンについてリストラクチャリングを行うことは方針としておらず、経営陣は、かかる貸
付の償却の可能性を認識していない。
非ソブリン・ローンについては、貸倒引当金は、各借主についての公社の内部格付を考慮した上で、国際的
リスク格付機関が設定した同等の格付区分における平均格付に対応したデフォルト確率を用いて、割引なしの
キャッシュ・フロー法により個別に評価され、計算される。
ある借主について国際的リスク格付機関が決定した格付と同等の格付区分が、特定の借主に対応する国の現
地通貨のリスク格付より高い場合には、または理由のいかんを問わず、リスク格付が存在しない場合には、国
際的信用格付機関が決定した当該国の現地通貨のリスク格付が用いられる。
公社は、デフォルト確率を決定するために用いられるリスク格付機関により提供された外部データは、将来
における経済情勢に係る公社の予測を反映したものであり、そのほかに回収可能性の決定に係る重要な要素と
して考慮されるべき過去の損失に関する情報および将来の情勢に関する調整は存在しないと考えている。
公社は、公社の事実上の優先債権者としての地位、株主諸国によって付与された免責および特権、各貸付に
係る担保、金銭の時間的価値から生じる減損の可能性を回避するための遅延利息の効果および長年にわたって
収集された各国の過去の損失に係るデータの証跡を考慮してデフォルト時損失率を評価し、決定している。ま
た、多国間銀行としての公社の貸付業務の性質を考慮し、ソブリン・ローンの支払いが遅延した場合、デフォ
ルト時損失率は、延滞期間の未収利息および未収手数料を含む、請求総額を回収するという予測を反映してい
る。
個別貸倒引当金は、かかる貸付金が他の貸付金と同様のリスク特性を有していないため、利息の計上が停止
された貸付金に対して公社により個別に評価され、設定される。貸付金は、現在入手可能な情報および事象に
基づき、公社が当初の貸付契約の条項で合意した元利金の総額を回収できない可能性が高い場合に利息の計上
が停止されたものとみなされる。貸倒引当金は、当初の貸付金の実効利率によって割り引かれた予想将来
キャッシュ・フローの現在価値に基づいて、貸付ごとに決定される。
(j) 持分投資
公社は、企業およびファンドの発展ならびにそれらの証券市場への参入を促進するという観点から、また株
主諸国へ財源を引きつける触媒としての役割を果たすために、戦略的分野の企業およびファンドの持分証券へ
の投資を行う。
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公社が、投資先の業務および財務に関する方針に重大な影響を行使することができる場合（一般的に、公社
が、投資先の議決権株式の20％から50％の持分を保有している場合が想定されている。）、持分投資は持分法
を用いて会計処理される。持分法に基づき、持分投資の簿価は、投資先の利益または損失、受取配当およびそ
の他の特定の取引に対する公社の持分割合を反映して調整される。
持分法に基づいて会計処理されたもの以外に、公社は、以下のとおり、容易に算定可能な公正価値を持たな
い持分証券に対する投資を計上した。
(ⅰ) 企業の持分証券に対する直接投資－公正価値を見積るための純資産価値を用いた実務上の便法に適さ
ないこれらの投資は、同一の発行者の同一の投資または類似の投資のための通常の取引における観察
可能な価格変動を加減して、減損（もしあれば）を控除した取得原価で会計処理される。
(ⅱ) ファンドに対する持分投資－これらの投資は、公正価値を見積るための純資産価値を用いた実務上の
便法を用いて公正価値で計上される。
容易に算定可能な公正価値を持たない持分投資からの受取配当金は、公社の支払いを受領する権利が確立し
た時点で認識される。
(k) 固定資産（純額）
固定資産は、取得原価から減価償却累計額を控除して表示される。維持および補修のための支出は、当該支
出が生じた会計年度の包括利益計算書に直接計上され、改良および更新は資産に計上される。減価償却費は定
額法で計算され、資産の見積耐用年数にわたって包括利益計算書に計上される。
資産の見積耐用年数は、以下のとおりである。
建物 30 年
建物附属設備 15 年
賃貸ビル附属設備 賃貸契約期間
什器および設備 ２年から10年
車両 ５年
(l) その他の資産
その他の資産の主な内訳は、以下のとおりである。
(ⅰ) デリバティブ関連担保 －公社は、スワップ取引および先物取引の相手方に対する与信エクスポー
ジャーを低減させるために、スワップ取引および先物取引の各相手方から現金担保の差入れを受ける
かまたはスワップ取引および先物取引の各相手方に現金担保の差入れを行う。公社は、担保契約上の
義務を遂行するために、スワップ取引および先物契約の相手方から受け入れた現金担保について制限
または投資を行うことを方針にしている。公社は、受入済みの現金担保をその他の資産に計上し、か
かる受入済みの現金担保の返済義務は未払費用およびその他の負債に計上する。担保契約に基づいて
スワップ取引および先物取引の相手方に対して差し入れた現金担保は、その他の資産に計上される。
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(ⅱ) 無形資産 －取得原価から累積償却額を控除して計上されたソフトウェア投資を含む。償却額は、公社
によって見積られた耐用年数にわたって、定額法で計算される。これらの資産の見積耐用年数は、２
年から５年の間である。
(m) 持分法に基づいて会計処理された投資の減損
持分法に基づいて会計処理された投資は減損しているとみなされ、減損損失は、かかる投資の認識後に発生
した１つまたは複数の事由（損失事由）により生じた減損である場合にのみ認識される。
減損額は、簿価を下回る投資価額の下落が一時的でないと判断された場合に計上される。下落が一時的でな
いかどうかを判断する際、投資の公正価値が投資の簿価を下回った期間および程度、関連会社の短期および長
期の事業および財政の見通しならびに予想される回復を可能にするのに十分な期間投資を保有する意図および
能力等の要因が考慮される。
(n) 預金
米ドル建ての預金は、償却原価により計上される。米ドル以外の外貨建ての預金は、公正価値で認識され
る。かかる預金の公正価値の増減による損益は、発生の都度包括利益計算書において認識される。
(o) コマーシャル・ペーパー
コマーシャル・ペーパーは、償却原価により計上される。
(p) その他の金融機関からの借入金
現地または外国の金融機関を問わず、その他の金融機関からの借入金は、公正価値ヘッジまたは経済上の
ヘッジとして指定されるいくつかの借入金を除いて、償却原価により計上される。償却原価により計上される
借入金に関連する前払費用は、貸借対照表上、借入金の額面金額からの直接控除として繰延べおよび計上さ
れ、借入期間中に利息費用として償却される。公正価値ヘッジまたは経済上のヘッジとして指定される借入金
に関連する前払費用は、発生の都度包括利益計算書において認識される。
(q) 債券
中長期の債券の発行は、公社の業務のための財源を確保することを目的とし、以下のとおり計上される。
(ⅰ) 米ドル以外の外貨建債券は、公正価値で認識される。かかる債券の公正価値の増減による損益および
関連債券の前払費用は、発生の都度包括利益計算書において認識される。公社は、これらの債券に関
連する金利リスクおよび外国為替リスクを経済的にヘッジするために、クロス・カレンシー・スワッ
プおよび金利スワップを導入している。
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(ⅱ) 米ドル建ての債券は、公正価値で認識される。米ドル建ての債券の金利リスクは金利スワップを用い
てヘッジされており、かかる金利スワップは、ヘッジの無効性がないこと（ショートカット法）を前
提とする公正価値ヘッジ会計関係の一部に指定される。関連債券の前払費用は、貸借対照表上、債券
の額面金額からの直接控除として繰延べおよび計上され、かかる債券の存続期間中、利息費用として
償却される。
債券発行の部分的な買戻しが行われた場合、該当する負債の認識は中止される。買戻価格と、債券の簿価の
差額は、当該会計年度における利益／損失として認識される。
(r) 従業員退職給付金
退職給付金の発生は、公社の人事方針および加盟国において適用される労働法に基づき、従業員に付与され
た権利に関連する全ての負債を構成する。従業員退職給付金の発生は、「未払費用およびその他の負債」の項
目の下の「従業員退職給付金および貯蓄制度」勘定の一部として表示される。
公社の人事方針の下では、従業員は、１ヶ月につき５日分（勤続年数１年間につき最高60日分）の給与に相
当する退職給付金を受け取ることができる。２年目以降においては、従業員は追加で勤続年数１年間（または
６ヶ月を超える１年未満の期間）ごとに２日分（１年につき累計で最高30日分）の給与を受け取ることができ
る。退職給付金は、発生時に公社の会計帳簿において計上され、発生した退職給付金を稼得した会計年度に受
け取る従業員の権利により、従業員に支払われる金額に対する利息が年に１回支払われる。
不当解雇または強制解雇の場合には、従業員は勤続年数１年間ごとに１ヶ月分の給与に相当する追加退職給
付金を受け取ることができる。
(s) 年金制度
公社は、確定給付制度（以下「本制度」という。）を創設した。この制度は、本制度の創設以後雇用された
全ての従業員には強制的なものであり、その他の全ての従業員には任意のものである。本制度の給付金は、勤
続年数および当該従業員が最も高い給与を受けた連続３年間の平均給与に基づいて計算される。公社は、給付
金債務について、数理的仮定を考慮して定期的に更新する。
(t) デリバティブ金融商品およびヘッジ活動
公社は、全てのデリバティブ金融商品を、その保有目的または保有意図にかかわらず、貸借対照表上、公正
価値で計上する。
デリバティブ金融商品を投機目的で取引しないことが、公社の方針である。また公社は、ヘッジの開始時に
も、また継続的にも、ヘッジ取引で利用されるデリバティブ金融商品が、ヘッジ項目の公正価値の変動の相殺
に非常に有効であるかどうかを正式に評価している。
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会計的観点からヘッジであるとみなされるデリバティブ金融商品は、以下のいずれかの方法で、公正価値の
変動を含む公正価値で貸借対照表において認識される。(1)デリバティブが公正価値ヘッジとして指定されて
いる場合は、「デリバティブ金融商品資産」または「デリバティブ金融商品負債」内の利益を通じて、ヘッジ
対象の資産、負債または確定コミットメントの公正価値の変動により相殺され、または(2)デリバティブが
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されている場合は、ヘッジ項目が利益として認識されるまで、その他
包括利益として認識される。ヘッジ目的のデリバティブの公正価値の変動の有効でない部分は、ヘッジ目的の
デリバティブがキャッシュ・フロー・ヘッジまたは公正価値ヘッジとして指定されているかどうかにかかわら
ず、「その他の金融商品に関連した公正価値の未実現変動」の構成要素として直ちに包括利益計算書において
利益として認識される。ヘッジ会計処理が停止されるあらゆる状況下において、公社は包括利益計算書におい
て公正価値の変動を認識する。
公社は、デリバティブ金融商品がヘッジ項目の公正価値の変動の相殺に有効ではなくなったと判断された場
合、デリバティブの期限が到来し、もしくはデリバティブが売却され、解約され、もしくは行使された場合、
予定された取引が発生する可能性が低いため、デリバティブがヘッジ商品としての指定を解除された場合、
ヘッジされた確定コミットメントが確定コミットメントの定義に該当しないこととなった場合、または経営陣
がヘッジ商品としてのデリバティブ金融商品の指定が適切でなくなったと判断した場合に、将来に向かって
ヘッジ会計処理を停止する。
デリバティブ金融商品が有効な公正価値ヘッジとしての要件を満たさなくなったと判断されたためヘッジ会
計処理が停止される場合、公社は貸借対照表上デリバティブ金融商品を引き続き公正価値で計上するが、公正
価値の変動に対してヘッジ対象の資産または負債の調整を行わないこととする。
一定のデリバティブ金融商品は、経済的観点から有効なヘッジ（経済上のヘッジ）であるとみなされても、
会計処理上はヘッジとして指定されない。かかるデリバティブ金融商品の公正価値の変動は、対象となる資産
および負債の公正価値の変動と同時に、包括利益計算書において認識される。
(u) 金融商品の公正価値および公正価値測定
事業体は、公正価値を測定する際に、観察可能なインプットの使用を最大化することおよび観察不可能なイ
ンプットの使用を最小化することを求められる。公正価値の測定に用いられるインプットをめぐる独立かつ客
観的な証拠のレベルに基づいた公正価値に係る階層が、会計指針において確立されている。公正価値に係る階
層における金融商品の分類は、公正価値測定に重要なインプットの最低レベルに基づいて行われる。公正価値
を測定するのに用いられるインプットは、以下の３つのレベルのうちのいずれか１つに分類することができ
る。
レベル１ －同一の資産または負債のための活発な市場における相場価格が存在する資産または負債に該当す
る。
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レベル２ －資産もしくは負債が観察可能な相場価格（活発な市場における類似の資産もしくは負債の相場価
格、取引量が不十分な市場もしくは取引が頻繁ではない市場（活発ではない市場）における同一の資産もしく
は負債の相場価格または重要なインプットが観察可能であるかもしくは主として観察可能な市場データに由来
するかもしくは確証づけられるモデルによる評価等）以外のインプットが存在する資産または負債に該当す
る。
レベル３ －資産または負債の公正価値の測定に重要となる評価方法へのインプットが観察不可能である資産
または負債に該当する。
(v) 保証手数料収益
公社は、株主国内において行われ、公共および民間の事業体が遂行するプロジェクトをサポートするために
第三者がオリジネートした貸付について、保証を提供する。公社は、民間の融資契約に保証を付与し、または
第三者である発行体の有価証券の債務に公的な保証を付与することができる。公社は一般に、民間の貸し手ま
たは有価証券の保有者とリスクを分担することを意図して、部分的な信用保証を付与している。公社の責任
は、顧客による不履行に対する保証額までの支払いに限定されている。受領した保証手数料収益は、保証の期
間にわたり繰延べおよび認識される。
(w) 保証損失引当金
保証引当金は、公社が財務書類の日付現在の第三者がオリジネートした保証付貸付に内在する可能性のある
損失を負担するのに適正と考える水準で、維持されている。保証付貸付は、ソブリンまたは非ソブリンのいず
れかに分類される。保証引当金は、信用リスク・エクスポージャー、デフォルト確率およびデフォルト時損失
率を考慮して、公社により見積られる。ソブリン保証損失引当金は、財務書類作成日現在の定評ある国際的リ
スク格付機関３社の加重平均格付を考慮した保証人国の個別長期外貨建債務格付（カントリー・リスク格付）
に基づいている。これらのカントリー・リスク格付は、デフォルト確率に関連している。多国間金融機関とし
ての公社の立場および借主が公社に対する信用状態を維持することに利益があることに起因する公社の事実上
の優先債権者としての地位を踏まえ、かつ公社の設立協定その他これに類似の協定に定める株主諸国により付
与された免責および特権を考慮して、デフォルト確率の低さ（通常、かかる加重平均格付より３段階高いこと
と同等であること）を反映する要因が用いられている。非ソブリン保証については、引当金は、各顧客につい
ての公社の内部格付および上記機関の加重平均格付を考慮して決定される。
保証損失引当金は、その他の負債として計上される。
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(x) 最近の会計基準
適用される最近の会計基準
ASU第2022-02号「不良債権のリストラクチャリングおよびビンテージ開示」
2022年３月、FASBはASU第2022-02号「不良債権のリストラクチャリングおよびビンテージ開示（トピック
326）」を公表した。本更新における改訂は、サブトピック第310-40号「債権－債権者による不良債権のリ
ストラクチャリング」の債権者による不良債権のリストラクチャリングに関する会計指針を廃止する一方
で、借主が財政的困難に陥った場合の債権者による特定の融資の借り換えやリストラクチャリングに関する
開示義務を強化している。公開企業に対しては、本更新における改訂は、サブトピック第326-20号「金融商
品－信用損失－償却原価により測定」の適用範囲内の金融債権およびリース純投資について、当該会計年度
の貸倒償却総額をオリジネーション年度ごとに開示することを要求している。本更新における改訂は、2022
年12月15日より後に開始する会計年度（当該会計年度内の期中期間を含む。）に適用される。公社は、この
ASUの適用は財務書類に重大な影響を与えないと考えている。
ASU第2020-04号「金利指標改革」
2020年３月、FASBはASU第2020-04号「金利指標改革（トピック848）」を公表した。ASUは、LIBORまたは
金利指標改革により廃止されると予想される別の金利指標を参照する契約、ヘッジ関係およびその他の取引
について、選択的便法および例外を提供する。このASUの変更は、2022年12月31日より後に行われた契約変
更またはその他の取引には適用されない。2021年１月、FASBは、適用範囲の明確化の漸進的な影響を把握
し、割引移行の影響を受けるデリバティブ商品に合わせて既存のガイダンスを調整するために、トピック
848の選択的便法および例外を変更するASU第2021-01号を公表した。2022年12月、FASBはASU第2022-06号に
おいて、トピック848の廃止日を2022年12月31日から2024年12月31日に延期し、以後、事業体はトピック848
の救済措置を適用することができなくなるという変更を公表した。両ASUおよび見積りの影響は、金融資産
と金融負債の間で金利が相殺されたため、財務書類に重大な影響を与えない。
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LIBOR の置換え
LIBOR金利を新しい金利指標に置き換えることは、金融機関の資産および負債に影響を与えるため、産業
リスクとなる。この点に関し、公社は、最近の動向ならびに貸付およびデリバティブ市場に影響を与える
LIBOR金利を段階的に廃止することに最も密接に関与しているグループおよび組織（国際スワップデリバ
ティブ協会（ISDA）を含む。）からの発表（ISDAによる、公社が2021年１月に批准したISDA 2020 IBOR
フォールバック・プロトコルの最近の公表を含む。）を注視してきた。また、公社では、LIBORの置換えに
よりもたらされる可能性のある影響を軽減するために、金利指標の変更に向けた制度の準備（貸付に対する
フォールバック条項の組入れ等の措置を含む。）を担当する部門横断的な対策チームを設置している。この
対策チームは、経営陣と連携し、2022年１月１日以降、金利指標としてターム物SOFRを参照して、全ての貸
付を行うことを推奨し、承認した。新たな金融負債についても、SOFRに関してヘッジされる。LIBOR金利を
参照している旧来の貸付は、LIBOR金利が代表的指標でなくなる2023年６月以降に転換される。このため、
LIBORの移行は円滑に行われると予想した。
SOFRまたは別の金利がLIBORの代替として広く受け入れられない場合、金融市場に混乱が生じる可能性が
ある。SOFRまたは別の金利指標が広く受け入れられる場合、新しい金利指標はLIBORを正確に再現しないた
め、貸付残高、借入、デリバティブおよびこれらの商品を新しい金利指標に移行することに関連してLIBOR
を使用するその他の商品ならびにその移行に関連して発生する可能性のある対応する価値移転に関連するリ
スクが残る。
注記３ 現金および預け金ならびに銀行預金
３ヶ月以内に当初満期を迎える現金および銀行預金の内訳は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
107,592 112,047
現金および預け金
銀行預金
米ドル建て 5,417,808 3,058,495
1,118,061 151,721
ユーロ建て
6,643,461 3,322,263
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注記４ 市場性のある有価証券
売買目的有価証券
売買目的有価証券の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
平均満期 平均満期
金額 （年） 金額 （年）
1,775,459 2,219,711
米国証券 1.70 1.60
334,634 556,230
米国以外の政府および政府機関の債券 1.42 0.80
金融機関および企業の有価証券
コマーシャル・ペーパー 1,851,803 0.23 3,861,129 0.14
(1)
譲渡性預金 2,769,645 0.36 3,284,428 0.24
債券 1,325,284 1.69 1,941,602 1.93
不動産抵当証券担保債券 266,250 5.11 290,805 5.95
(2)
160,530 349,162
流動性が高い資金 1.00 1.00
6,373,512 9,727,126
0.81 0.73
8,483,605 12,503,067
売買目的有価証券 1.02 0.89
(1) 各譲渡性預金には、満期日および固定金利の特定の利率が記載される。また、譲渡性預金は株券振替機関（DTC）
を通じて保有されており、有価証券を識別するコードであり取引を促進するCUSIP番号を有している。
(2) 流動性が高い資金は、良質な短期証券（１年未満）、流動性のある債務証券および通貨代用証券からなる。
2022年および2021年12月31日現在、売買目的有価証券の公正価値はそれぞれ65,936千米ドルおよび15,600千米
ドルの正味未実現損失を含んでいた。
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において、それぞれ230,948千米ドルおよび63,828千米ドル
の利息収入ならびにそれぞれ57,961千米ドルおよび40,729千米ドルの時価評価による損失が「利息収入－投資お
よび銀行預金」の項目に含まれている。2022年12月31日に終了した会計年度における「利息収入－投資および銀
行預金」の変動は、主に、公社の売買目的有価証券の時価評価に影響を与えたインフレ期待の高まりおよび米国
連邦準備制度理事会による短期金利の上昇による、2022年以降のベンチマーク金利の上昇によるものであり、
2021年の対応する期間における変動は、ベンチマーク金利の低下および新型コロナウイルス感染症によって全世
界の資本市場および資産評価において大きな価格変動が生じたことに関係している。
公社は、短期的な投資を主に上位金融機関および企業の有価証券に分散している。公社は、堅実な投資指針を
有しており、かかる指針は、とりわけ信用格付の制約、期間エクスポージャーの制限、投資商品の種類別の特定
配分、ならびに部門および通貨割当ての制限を考慮して、信用リスク・エクスポージャーの金額を限定してい
る。2022年および2021年12月31日現在、かかる投資方針に則り、公社には重要な信用リスクの集中はない。2022
年および2021年12月31日現在、市場性のある有価証券に含まれる米ドル以外の通貨建ての証券は、それぞれ
550,973千米ドルおよび307,437千米ドル相当となった。
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市場性のある有価証券の満期は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
１年未満 5,614,860 8,891,515
１年から２年 1,941,949 2,351,677
２年から３年 542,997 500,274
３年から４年 189,879 407,059
４年から５年 97,714 235,344
96,206 117,198
５年超
8,483,605 12,503,067
注記５ その他の投資
満期（当初満期）が90日超の銀行預金は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
米ドル建て 111,193 292,392
147,179 -
コロンビア・ペソ建て
258,372 292,392
これらの預金の利率は2022年12月31日現在0.39％から6.60％まで、2021年12月31日現在0.11％から0.34％までの
範囲にあった。
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注記６ 貸付金
貸付金には、プロジェクト、運転資金および取引活動の資金を供給するための短期、中期および長期の貸付金が
含まれる。貸付金の大半は、Ａシリーズ株式およびＢシリーズ株式の株主国またはこれらの国に拠点を置く民間機
関や企業に対するものである。国別による貸付金の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
株主諸国
アルゼンチン 3,981,391 3,842,317
バルバドス 181,098 172,683
ボリビア 3,100,722 2,752,463
ブラジル 2,633,318 2,698,038
チリ 192,510 304,187
コロンビア 3,726,267 3,403,385
コスタリカ 533,937 547,145
ドミニカ共和国 412,627 110,789
エクアドル 4,232,207 4,201,415
エルサルバドル 75,000 -
メキシコ 955,000 825,000
パナマ 2,691,924 2,562,057
パラグアイ 2,059,119 1,511,665
ペルー 1,473,683 1,743,908
トリニダード・トバゴ 1,217,246 1,163,978
ウルグアイ 980,458 903,243
2,512,567 2,871,509
ベネズエラ
合計 30,959,074 29,613,782
(336,750) (18,396)
公正価値調整
30,622,324 29,595,386
貸付金
貸付金の公正価値調整は、主に公正価値オプションが選択された貸付金の金額への調整を示す。
2022年および2021年12月31日現在、米ドル以外の外貨建てで実施された貸付はそれぞれ468,750千米ドルおよび
170,401千米ドル相当で、主としてコロンビア・ペソ建て、ブラジル・レアル建て、スイス・フラン建て、ウルグ
アイ・ペソ建ておよびボリビア・ボリビアーノ建てである。これらの貸付は、全て同一の通貨建てで実施された借
入金および発行された債券によってヘッジされている。2022年および2021年12月31日現在、固定金利による貸付金
は、それぞれ2,209,011千米ドルおよび2,321,999千米ドルであった。
新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行の結果、株主諸国の融資に対する需要が増加している。これを踏ま
えて公社は、2022年および2021年12月31日に、公社の株主諸国が利用可能なそれぞれ総額9.7十億米ドルおよび9.1
十億米ドルを上限とする緊急融資枠を承認し、そのうち2021年12月31日付で3.8十億米ドルが、2022年12月31日付
で4.9十億米ドルが実行された。この緊急融資枠は、株主諸国における迅速かつ適切な対応を強化し、新型コロナ
ウイルス感染症の世界的な大流行による悪影響を緩和することを目的としている。
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部門借主別に分類された貸付金およびローン・ポートフォリオの加重平均利回りは、以下のとおりである。（単
位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
加重平均 加重平均
金額 利回り（％） 金額 利回り（％）
公共部門 29,791,001 6.17 27,723,931 2.25
1,168,073 6.29 1,889,851 1.98
民間部門
30,959,074 6.18 29,613,782 2.23
産業別による貸付金は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年12月31日 2021 年 12月31日
金額 ％ 金額 ％
社会その他のインフラ計画 14,758,673 48 12,496,820 42
輸送・倉庫・通信 8,487,104 27 8,326,436 28
電気・ガス・水道の供給 5,696,943 18 6,025,830 20
金融サービス－商業銀行 1,040,578 3 1,230,670 4
金融サービス－開発銀行 841,398 3 1,367,969 5
農業・狩猟・林業 52,852 - 62,104 -
製造業 24,392 - 32,291 -
57,134 1 71,662 1
その他
30,959,074 100 29,613,782 100
貸付金の満期は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
１年未満 4,060,523 5,176,788
１年から２年 3,158,733 2,721,602
２年から３年 2,979,214 2,818,766
３年から４年 2,785,391 2,811,208
４年から５年 2,932,946 2,575,262
15,042,267 13,510,156
５年超
30,959,074 29,613,782
公社は、非ソブリン・ローンの質を評価するため、内部のリスク格付システムを保持している。このシステム
は、標準化された格付および審査のパラメーターを通じて、クレジット・トレーディングに関連するリスクを識別
し、それによって公社が設定する内部のリスク格付の区分を決定するものである。2022年および2021年12月31日現
在のソブリン・ローンに関する貸倒引当金を決定するために、外部機関による格付が用いられている。
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貸倒引当金の見積りを目的としたソブリン・ローンの信用の質は、借入国に適用される個別長期外貨建債務格付
に基づき、定評ある国際的信用格付機関３社による格付の平均値を用いて決定される。2022年12月31日現在のムー
ディーズによる格付を参照したオリジネーション年度別の信用の質は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
オリジネーション年度
国 信用格付 2022 年 2021 年 2020 年 2019 年 2018 年 2017 年 以前 合計
アルゼンチン Ca 375,985 599,562 569,467 9,396 504,669 1,872,327 3,931,406
バルバドス Caa1 - 30,000 100,000 195 - 50,903 181,098
ボリビア B2 530,000 350,000 22,619 221,852 78,171 1,782,820 2,985,462
ブラジル Ba2 150,725 - 397,784 323,766 340,822 1,015,753 2,228,850
コロンビア Baa2 600,000 500,000 350,000 500,502 300,000 851,272 3,101,774
コスタリカ B2 - - 500,000 - - 22,986 522,986
ドミニカ共和国 Ba3 300,000 19,478 - - - 93,148 412,626
エクアドル Caa3 294,800 636,296 717,763 535,220 480,510 1,547,618 4,212,207
エルサルバドル Caa3 75,000 - - - - - 75,000
メキシコ Baa2 435,000 - 300,000 - - - 735,000
パナマ Baa2 320,000 355,000 385,714 334,047 5,017 1,002,794 2,402,572
パラグアイ Ba1 205,121 292,431 394,470 126,966 755,980 245,814 2,020,782
ペルー Baa1 917 416,836 - 250,000 - 520,873 1,188,626
トリニダード・トバゴ Ba2 60,000 175,000 322,245 200,000 237,778 222,222 1,217,245
ウルグアイ Baa2 164,329 240,000 45,238 - 17,648 378,686 845,901
- - - 500,000 - 2,012,567 2,512,567
ベネズエラ C
3,511,877 3,614,603 4,105,300 3,001,944 2,720,595 11,619,783 28,574,102
2022年12月31日現在の内部の信用リスク格付の区分別で表示されるオリジネーション年度別の非ソブリン・ロー
ン・ポートフォリオの信用の質は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
オリジネーション年度
2017 年
信用格付 2022 年 2021 年 2020 年 2019 年 2018 年 以前 合計
正常貸付（極めて良好） 150,000 - - - - 107,759 257,759
正常貸付（良好） 786,253 - - - - 29,184 815,437
正常貸付（適切） 379,913 57,908 54,066 55,420 33,383 188,454 769,144
注視貸付 65,910 5,323 88,889 77,818 8,000 55,631 301,571
要注意貸付 30,000 - - - 59,572 - 89,572
破綻懸念貸付 - - - - 20,000 80,995 100,995
回収懸念貸付 - - - - - 43,552 43,552
- - - - - 6,942 6,942
破綻
1,412,076 63,231 142,955 133,238 120,955 512,517 2,384,972
2022年12月31日付で内部格付および外部格付が更新されている。
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ローン・ポートフォリオの質
ローン・ポートフォリオの質に係る指標および関連する金額は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
会計年度中に、公社は以下の取引を計上した。
貸出金償却 11,125 48,234
ローン・ポートフォリオの購入 - -
ローン・ポートフォリオの売却 37,500 -
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
会計年度末／期末現在、公社は以下の金額および質に係る指標を
表示した。
利息の計上が停止された貸付金 107,937 112,059
リストラクチャリングされた不良債権 23,142 29,206
利息を計上する延滞ローン - -
貸倒引当金のローン・ポートフォリオ全体に対する比率 0.21 ％ 0.26 ％
利息の計上が停止された貸付金のローン・ポートフォリオ全体に
対する比率 0.35 ％ 0.38 ％
延滞ローンの元本のローン・ポートフォリオ全体に対する比率 0.00 ％ 0.00 ％
2022 年および2021年12月31日に終了した会計年度において、リストラクチャリングされた債権はなかった。
2022 年および2021年12月31日現在における利息の計上が停止された貸付金は全て民間部門の債務者に関するも
の（非ソブリン・ローン）であり、それぞれに係る期限超過は2,384日および2,019日であった。2022年および
2021年12月31日に終了した会計年度において、利息の計上が停止された貸付金について計上された利息収入はな
かった。利息の計上が停止された貸付金に係る貸倒引当金は、2022年および2021年12月31日現在でそれぞれ
22,103千米ドルおよび18,603千米ドルであった。
2020 年３月31日、公社は、2020年３月３日に公社の株主総会で承認された例外的状況における流動性管理支援
プログラム（以下「本プログラム」という。）を実施した。本プログラムでは、公社が本プログラムの要件を満
たす株主国の株式を買い戻し、その受取額を当該株主国の元利金返済に充当することが認められている。本プロ
グラムに従い、公社はベネズエラに対し同国が要件を満たしていることを通知した。本プログラムの開始から
2022年12月31日まで、公社はベネズエラが保有する合計108,693株（総額1,543,440千米ドル）を買い戻し、当該
金額を支払期限の到来した元利金および返済が延滞している元利金の返済に充当し、払込資本が543,465千米ド
ル、株式払込剰余金が999,975千米ドル減少した。2022年12月31日に終了した会計年度において、公社は追加で
33,036株（総額469,111千米ドル）を買い戻し、当該金額を支払期限の到来した元利金および返済が延滞してい
る元利金の返済に充当し、払込資本が165,180千米ドル、株式払込剰余金が303,931千米ドル減少した。本プログ
ラムの開始から2021年12月31日まで、公社は75,657株（総額1,074,329千米ドル）を買い戻し、払込資本が
378,285千米ドル、株式払込剰余金が696,044千米ドル減少した。この買戻しの結果、2023年２月６日現在、ベネ
ズエラによる公社からの借入について延滞は生じていない。
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A/Bローン
公社は、公社の貸付割合に対してのみ信用リスクを負う。2022年および2021年12月31日現在、公社が保有する
それぞれ361,170千米ドルおよび103,675千米ドルのこの種類の貸付について、他の金融機関がそれぞれ290,279
千米ドルおよび46,215千米ドルの融資を行った。
貸倒引当金
信用損失に係る引当金は、公社がローン・ポートフォリオの契約期間にわたる当該期間の予想損失を吸収し、
過去の事象、現在の情勢および合理的な裏付けとなる予測に関する内部および外部の情報を総合したものを含む
キャッシュ・フローの回収可能性の評価に関する入手可能な情報を勘案する上で適切であると考える水準で維持
されている。
個別評価および一括評価された、貸付残高に関する貸倒引当金および貸倒損失の残高の変動は、以下のとおり
である。（単位：千米ドル）
12 月31日 に終了した会計年度
2022 年 2021 年
信用リスク 信用リスク
ソブリン 非ソブリン 合計 ソブリン 非ソブリン 合計
期首残高 - 76,650 76,650 - 95,015 95,015
貸倒引当金（戻入） - (3,287) (3,287) - 29,869 29,869
貸出金償却 - (11,125) (11,125) - (48,234) (48,234)
- 954 954 - - -
回収額
- 63,192 63,192 - 76,650 76,650
期末残高
個別評価および一括評価された、偶発債務引当金ならびにオフ・バランスシートの未実行のローン・コミット
メントおよび金融上の保証の変動は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
12 月31日 に終了した会計年度
2022 年 2021 年
信用リスク 信用リスク
ソブリン 非ソブリン 合計 ソブリン 非ソブリン 合計
期首残高 - 15,202 15,202 - 14,833 14,833
- 260 260 - 369 369
偶発債務引当金
- 15,462 15,462 - 15,202 15,202
期末残高
偶発債務引当金は、包括利益計算書における「その他の費用」の項目に含まれている。
注記７ 持分投資
容易に算定可能な公正価値を持たない持分投資は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
投資（持分証券） 340,407 380,167
41,372 53,183
投資（持分法）
381,779 433,350
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公社は持分証券への投資に関連して、包括利益計算書において以下のとおり認識した。（単位：千米ドル）
12 月31日 に終了した会計年度
2022 年 2021 年
配当 6,725 5,108
公正価値測定の変動 (17,854) 26,748
持分証券の減損 (962) (117)
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において、公社は、持分証券への投資の公正価値の純増加およ
び純減少に対応するそれぞれ17,854千米ドルの損失および26,748千米ドルの利益を認識した。これらは、それぞれ
包括利益計算書における「その他の費用」および「その他の収益」の項目に含まれている。
また、2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において、公社は、それぞれ包括利益計算書における
「投資先の配当および利益持分」ならびに「その他の費用」の項目に計上されている、持分法に基づく投資として
投資先の公社の利益持分についてそれぞれ1,943千米ドルの利益および871千米ドルの損失を認識した。
注記８ 固定資産（純額）
固定資産（純額）の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
土地 29,756 29,756
建物 85,188 85,188
建物附属設備 11,191 10,942
賃貸ビル附属設備 5,204 5,168
什器および設備 38,929 36,030
1,094 1,041
車両
171,362 168,125
減価償却累計額の控除 72,558 64,612
- 2,474
進行中のプロジェクト
98,804 105,987
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度の固定資産に関する減価償却費はそれぞれ8,831千米ドルおよ
び8,895千米ドルであり、これらは包括利益計算書における「管理費用」の項目に含まれている。
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注記９ その他の資産
その他の資産の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
デリバティブ関連担保 2,913,970 645,632
無形資産（それぞれ10,212千米ドルおよび
8,381千米ドルの累積償却額控除後の純額） 38,463 25,386
売却済投資有価証券未収金 2,237 4,017
29,431 25,256
その他（上記以外のもの）
2,984,101 700,291
注記10 預金
預金の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
要求払預金 219,557 83,157
定期預金
4,442,619 3,919,679
１年未満
4,662,176 4,002,836
1,415 (210)
公正価値調整
4,663,591 4,002,626
預金の簿価
2022年および2021年12月31日現在の加重平均金利は、それぞれ1.74％および0.11％であった。預金は、100千米
ドル以上の金額の預金に関するものである。2022年および2021年12月31日現在の米ドル以外の外貨建ての預金合計
は、それぞれ610,372千米ドルおよび259,991千米ドルであった。
注記11 コマーシャル・ペーパー
2022年および2021年12月31日現在、公社が発行したコマーシャル・ペーパーの残高は、それぞれ4,618,797千米
ドルおよび2,813,646千米ドルであり、それぞれ2023年および2022年に満期が到来する。2022年および2021年12月
31日現在、加重平均金利はそれぞれ2.00％および0.23％であった。
注記12 その他の金融機関からの借入金
その他の金融機関からの借入金の通貨別の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
米ドル 1,509,711 1,179,623
ユーロ 651,991 590,809
コロンビア・ペソ 27,546 30,764
3,010 -
その他
2,192,258 1,801,196
公正価値調整 (118,191) (28,328)
1,291 697
債券発行費用の控除
2,072,776 1,772,171
その他の金融機関からの借入金の簿価
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2022年および2021年12月31日現在、固定利付の借入金は、それぞれ419,693千米ドルおよび410,531千米ドルで
あった。2022年および2021年12月31日現在、金利スワップの影響を考慮した後の加重平均金利は、それぞれ3.40％
および1.52％であった。
その他の金融機関からの借入金の残存期間別の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
１年未満 192,930 178,039
１年から２年 441,786 388,211
２年から３年 390,697 248,616
３年から４年 191,040 191,271
４年から５年 180,539 169,039
795,266 626,020
５年超
2,192,258 1,801,196
一部のその他の金融機関からの借入契約に関する合意事項の中には、特定の目的またはプロジェクトのために借
入金を使用すべき旨の特約条項が含まれている。
2022年および2021年12月31日現在、それぞれ1,614,675千米ドルおよび1,899,056千米ドルの未使用のターム・ク
レジット・ファシリティ（与信枠）があった。
注記13 債券
債券残高の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年12月31日 2021 年12月31日
スワップ後 スワップ後
の加重平均 の加重平均
当初為替レート 直物為替レート コスト（％） 当初為替レート 直物為替レート コスト（％）
による金額 による金額 （期末） による金額 による金額 （期末）
米ドル 7,249,762 7,249,762 3.02 8,428,409 8,428,409 1.35
ユーロ 8,457,619 7,674,839 4.83 8,637,076 8,274,796 1.25
スイス・フラン 2,669,895 2,731,206 4.88 2,203,076 2,297,342 1.42
日本円 1,467,350 1,194,018 5.03 1,404,689 1,297,358 1.28
豪ドル 1,094,600 956,756 5.63 1,026,690 945,521 1.58
メキシコ・ペソ 1,078,834 1,124,402 4.98 574,643 569,250 1.41
ノルウェー・クローネ 694,695 490,813 5.26 694,695 544,687 1.24
香港ドル 584,332 580,725 5.05 635,865 632,757 1.73
コロンビア・ペソ 334,455 207,944 5.96 334,464 248,243 1.53
ウルグアイ・ペソ 287,852 287,198 4.20 280,304 250,040 1.27
ブラジル・レアル 201,662 201,880 4.99 201,662 191,590 0.70
インドネシア・ルピア 75,000 66,403 4.28 75,000 72,467 0.46
トルコ・リラ 45,748 45,430 5.11 - - -
カナダ・ドル 30,395 29,542 4.63 30,395 31,385 2.50
ニュージーランド・ドル 28,758 27,403 5.91 13,651 14,554 1.66
カザフスタン・テンゲ 15,082 13,420 6.25 15,082 14,295 1.21
- - - 31,891 28,729
インド・ルピー 2.71
24,316,039 24,587,592
22,881,741 23,841,423
公正価値調整 (1,625,155) 425,217
4,373 6,103
債券発行費用の控除
21,252,213 24,260,537
債券の簿価
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発行済債券の当初為替レートによる残存期間別の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
１年未満 4,781,762 3,944,492
１年から２年 3,230,823 4,557,150
２年から３年 4,943,054 3,245,067
３年から４年 3,682,075 4,256,759
４年から５年 2,574,048 3,787,884
5,104,277 4,796,240
５年超
24,316,039 24,587,592
2022年および2021年12月31日現在、固定利付債券はそれぞれ23,836,526千米ドルおよび24,108,665千米ドルであ
り、そのうち、17,079,031千米ドルおよび16,173,655千米ドルはそれぞれ米ドル以外の外貨建てであった。
公社は、2015年以降、LIBORに連動する変動利付債（FRN）を発行していない。LIBORに連動するFRNの全ての未払
い（総額100百万米ドル）は、2023年上半期までにリセットされる。2021年６月15日、公社はSOFRに連動する最初
のFRN400百万米ドルを発行した。これは、LIBOR移行プロセスの重要なステップである。
ターム物SOFRを参照して約4,006,827千米ドルの支払いが行われており、これらの支払いは2022年12月31日現在
においてそれぞれ資産合計の7.95％およびローン・ポートフォリオの13.08％であった。
ターム物SOFRへのスワップが付された債券は約3,695,849千米ドル発行されており、これらの債券は2022年12月
31日現在においてそれぞれ負債合計の10.08％および債券ポートフォリオの17.39％であった。
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において買い戻された債券はなかった。
注記14 未払費用およびその他の負債
未払費用およびその他の負債の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
12 月31日 12 月31日
従業員退職給付金および貯蓄制度 99,495 104,083
株主特別基金への拠出金（注記22） 44,244 12,467
偶発債務引当金（注記６） 15,462 15,202
デリバティブ関連担保 2,940 148,773
購入済投資有価証券未払金 2,467 17,437
9,546 14,578
その他
174,154 312,540
注記15 年金制度
2022年および2021年12月31日現在、本制度はそれぞれ714名および687名の加入者および現役の従業員を有してい
た。年金給付金債務を決定するために用いられる日は毎年12月31日である。
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2022年および2021年12月31日に終了した会計年度における給付金債務に関する期首および期末の差額についての
調整は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
期首現在の給付金債務 36,520 32,079
勤務費用 3,379 3,024
支払利息 1,454 1,275
本制度加入者の拠出金 2,499 2,225
数理損失（利益） 615 (553)
(1,701) (1,530)
支払済給付金
42,766 36,520
期末現在の給付金債務
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度における本制度の資産の公正価値に関する期首および期末の差
額についての調整は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
期首現在の本制度の資産の公正価値 36,833 32,455
本制度の資産の実際運用収益 1,516 1,208
拠出金 6,498 4,700
(1,701) (1,530)
支払済給付金
43,146 36,833
期末現在の本制度の資産の公正価値
本制度の資産は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
12 月31日
2022 年 2021 年
43,146 36,833
市場性のある有価証券
以下の表は、2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において認識された給付費用純額の構成要素を要
約したものである。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
勤務費用 3,379 3,024
支払利息 1,454 1,275
(1,467) (1,290)
本制度の資産の予想収益
3,366 3,009
2023年12月31日に終了する会計年度の予想費用純額の概要は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
勤務費用
年金拠出金 2,644
1,101
保証給付
3,745
支払利息 1,689
(1,704)
本制度の資産の予想収益
3,730
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今後支払いが予定されている給付金は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2023 年 1,106
2024 年 657
2025 年 808
2026 年 1,412
2027 年 2,039
2028 年 －2032年 12,098
本制度の2022年および2021年12月31日までの給付費用純額を決定するために用いられる加重平均の前提は、以下
のとおりである。
2022 年 2021 年
割引率 4.00 ％ 4.00 ％
本制度の資産の長期期待額面収益率 4.00 ％ 4.00 ％
賃金上昇率 3.00 ％ 3.00 ％
注記16 株主資本
授権資本
2022年および2021年12月31日現在の公社の授権資本はそれぞれ25,000,000千米ドルおよび15,000,000千米ドル
であり、そのうちそれぞれ18,000,000千米ドルおよび10,000,000千米ドルは普通資本株式に係る部分であり、そ
れぞれ7,000,000千米ドルおよび5,000,000千米ドルは請求払資本株式に係る部分である。かかる授権資本は、Ａ
シリーズ、ＢシリーズおよびＣシリーズの株式に区分されている。
株式払込剰余金
株式払込剰余金は、Ｂシリーズ株主およびＣシリーズ株主が額面金額を超えて払い込んだ金額である。2022年
および2021年12月31日現在の公社の株式払込剰余金は、それぞれ4,252,952千米ドルおよび4,091,298千米ドルで
あった。
発行済請求払資本
公社の発行済みの払込資本および未払資本に加え、2022年および2021年12月31日現在、公社の株主はそれぞれ
総額1,625,660千米ドルおよび1,589,660千米ドルの請求払資本を引き受けている。公社の請求払資本（Ｂシリー
ズおよびＣシリーズの請求払資本株式から構成される。）は、公社自身の資金源では債務を返済することができ
ない場合に限り、公社の債務を返済するために理事会が請求することができる。
設立協定では、請求払資本株式についての株主の払込義務は、理事会の請求があった際、かかる請求払資本が
全額払い込まれるまで存続することが規定されている。したがって、公社は、各株主国の発行済請求払資本の払
込義務は、各株主国政府の強固な信頼と信用により裏付けられる拘束力を有する義務であると考えている。
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株式
公社の株式は、Ａシリーズ株式、Ｂシリーズ株式およびＣシリーズ株式に分かれている。
(ⅰ) Ａシリーズ株式は、加盟国のみが保有することができる。「加盟国」とは、Ａシリーズ株式を１株以上
保有する株主国であり、かつ、設立協定の締約国であるかまたはラテンアメリカもしくはカリブ地域に
属しているかのいずれかであり、設立協定を厳守する株主国として、公社の一般規則第３条において定
義されている（本書の日付現在、加盟国は、アルゼンチン共和国、ボリビア多民族国、コロンビア共和
国、エクアドル共和国、エルサルバドル共和国、パナマ共和国、パラグアイ共和国、ペルー共和国、ト
リニダード・トバゴ共和国、ブラジル連邦共和国、ウルグアイ東方共和国およびベネズエラ・ボリバル
共和国である。）。各加盟国がＡシリーズ株式１株を保有し、政府により直接または社会性もしくは公
共性のある目的のための政府指定機関を通じて保有される。Ａシリーズ株式を保有する各加盟国には、
公社の理事会の理事１名および代理理事１名を選任する権利が付与されている。Ａシリーズ株式の額面
価額は、1,200千米ドルである。
(ⅱ) Ｂシリーズ株式は、現在、加盟国によって保有され、政府により直接または指定の政府機関を通じて保
有される。ただし、加盟国内の13の民間金融機関により保有されているＢシリーズ株式（現在、公社の
発行済株式の約0.03％）を除く。Ｂシリーズ株式の保有者として、加盟国には、追加の理事を５名およ
び追加の代理理事を５名、累積投票により共同で選任する権利が付与され、また13の民間金融機関には
理事１名および代理理事１名を共同で選任する権利が付与されている。Ｂシリーズ株式の額面価額は、
５千米ドルである。
(ⅲ) Ｃシリーズ株式は、加盟国以外の国々と加盟国との関係を強めることを目的として、加盟国以外の国々
による引受を可能にしている。Ｃシリーズ株式は、現在、バルバドス、チリ、コスタリカ、ドミニカ共
和国、ジャマイカ、メキシコ、ポルトガルおよびスペインの８ヶ国の協賛加盟株主諸国に保有されてい
る。Ｃシリーズ株式の株主には、理事２名および代理理事２名を共同で選任する権利が付与されてお
り、追加の新たなＣシリーズ株式が一定の閾値を超えて引き受けられかつ払い込まれた場合には追加の
理事を２名までおよびそれぞれの代理理事２名を選任する権利が付与されている。追加の理事がＣシ
リーズ株主によって選任されるためには、新たなＣシリーズ株式の引受および払込みが、直近に終了し
た会計年度末現在の発行済かつ払込済の資本の合計と比較して、公社の発行済かつ払込済の資本の株式
の1.5％の増加に相当するものである必要がある。Ｃシリーズ株式の額面価額は、５千米ドルである。
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2022年および2021年12月31日に終了した会計年度の発行済みかつ払込済みの資本の変動の概要は、以下のとお
りである。（単位：千米ドル）
株式数 額面価額
Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ株 Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ
注記 株式 株式 式 株式 株式 株式 合計
2020 年12月31日現在 11 972,353 98,217 13,200 4,861,765 491,085 5,366,050
現金払込発行 - 42,373 1,848 - 211,865 9,240 221,105
６ - (30,156) - - (150,780) - (150,780)
株式買戻し
2021 年12月31日現在 11 984,570 100,065 13,200 4,922,850 500,325 5,436,375
現金払込発行 1 47,367 3,240 1,200 236,835 16,200 254,235
６ - (33,036) - - (165,180) - (165,180)
株式買戻し
12 998,901 103,305 14,400 4,994,505 516,525 5,525,430
2022 年12月31日現在
2022年12月31日現在の発行済みかつ払込済みの資本は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
株式数 額面価額
Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ
株式 株式 株式 株式 株式 株式 合計
株主
アルゼンチン 1 125,304 - 1,200 626,520 - 627,720
ボリビア 1 64,794 - 1,200 323,970 - 325,170
ブラジル 1 103,071 - 1,200 515,355 - 516,555
コロンビア 1 203,209 - 1,200 1,016,045 - 1,017,245
エクアドル 1 68,907 - 1,200 344,535 - 345,735
エルサルバドル 1 4,628 - 1,200 23,140 - 24,340
パナマ 1 40,227 - 1,200 201,135 - 202,335
パラグアイ 1 39,747 - 1,200 198,735 - 199,935
ペルー 1 216,835 - 1,200 1,084,175 - 1,085,375
トリニダード・トバゴ 1 30,237 - 1,200 151,185 - 152,385
ウルグアイ 1 41,460 - 1,200 207,300 - 208,500
ベネズエラ 1 59,985 - 1,200 299,925 - 301,125
バルバドス - - 3,522 - - 17,610 17,610
チリ - - 5,541 - - 27,705 27,705
コスタリカ - - 11,038 - - 55,190 55,190
ドミニカ共和国 - - 13,796 - - 68,980 68,980
ジャマイカ - - 182 - - 910 910
メキシコ - - 15,367 - - 76,835 76,835
ポルトガル - - 1,920 - - 9,600 9,600
スペイン - - 51,939 - - 259,695 259,695
- 497 - - 2,485 - 2,485
商業銀行
12 998,901 103,305 14,400 4,994,505 516,525 5,525,430
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2022年12月31日現在の発行済未払資本および発行済請求払資本の詳細は、以下のとおりである。（単位：千米
ドル）
発行済未払資本 発行済請求払資本部分
Ｂシリーズ株式 Ｃシリーズ株式 Ｂシリーズ株式 Ｃシリーズ株式
株式数 額面価額 株式数 額面価額 株式数 額面価額 株式数 額面価額
株主
アルゼンチン 6,220 31,100 - - 25,200 126,000 - -
ボリビア 18,961 94,805 - - 14,400 72,000 - -
ブラジル 25,072 125,360 - - 25,200 126,000 - -
コロンビア 13,192 65,960 - - 50,400 252,000 - -
エクアドル 15,169 75,845 - - 14,400 72,000 - -
エルサルバドル 27,769 138,845 - - 7,200 36,000 - -
パナマ - - - - 7,200 36,000 - -
パラグアイ - - - - 7,200 36,000 - -
ペルー - - - - 50,400 252,000 - -
トリニダード・トバゴ 6,601 33,005 - - 7,200 36,000 - -
ウルグアイ - - - - 7,200 36,000 - -
ベネズエラ 48,156 240,780 - - 50,400 252,000 - -
バルバドス - - - - - - - -
チリ - - 102,659 513,295 - - 800 4,000
ドミニカ共和国 - - 18,601 93,005 - - - -
メキシコ - - - - - - 1,600 8,000
ポルトガル - - - - - - 16,332 81,660
スペイン - - - - - - 40,000 200,000
52 260 - - - - - -
商業銀行
161,192 805,960 121,260 606,300 266,400 1,332,000 58,732 293,660
2021年12月31日現在の発行済みかつ払込済みの資本は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
株式数 額面価額
Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ Ａシリーズ Ｂシリーズ Ｃシリーズ
株式 株式 株式 株式 株式 株式 合計
株主
アルゼンチン 1 119,079 - 1,200 595,395 - 596,595
ボリビア 1 62,360 - 1,200 311,800 - 313,000
ブラジル 1 94,284 - 1,200 471,420 - 472,620
コロンビア 1 196,613 - 1,200 983,065 - 984,265
エクアドル 1 65,115 - 1,200 325,575 - 326,775
パナマ 1 37,793 - 1,200 188,965 - 190,165
パラグアイ 1 37,313 - 1,200 186,565 - 187,765
ペルー 1 211,432 - 1,200 1,057,160 - 1,058,360
トリニダード・トバゴ 1 28,037 - 1,200 140,185 - 141,385
ウルグアイ 1 39,026 - 1,200 195,130 - 196,330
ベネズエラ 1 93,021 - 1,200 465,105 - 466,305
バルバドス - - 3,522 - - 17,610 17,610
チリ - - 5,541 - - 27,705 27,705
コスタリカ - - 11,038 - - 55,190 55,190
ドミニカ共和国 - - 10,556 - - 52,780 52,780
ジャマイカ - - 182 - - 910 910
メキシコ - - 15,367 - - 76,835 76,835
ポルトガル - - 1,920 - - 9,600 9,600
スペイン - - 51,939 - - 259,695 259,695
- 497 - - 2,485 - 2,485
商業銀行
11 984,570 100,065 13,200 4,922,850 500,325 5,436,375
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2021年12月31日現在の発行済未払資本および発行済請求払資本の詳細は、以下のとおりである。（単位：千米
ドル）
発行済未払資本 発行済請求払資本部分
Ｂシリーズ株式 Ｃシリーズ株式 Ｂシリーズ株式 Ｃシリーズ株式
株式数 額面価額 株式数 額面価額 株式数 額面価額 株式数 額面価額
株主
アルゼンチン 12,445 62,225 - - 25,200 126,000 - -
ボリビア 2,434 12,170 - - 14,400 72,000 - -
ブラジル 33,859 169,295 - - 25,200 126,000 - -
コロンビア 19,788 98,940 - - 50,400 252,000 - -
エクアドル - - - - 14,400 72,000 - -
パナマ 2,434 12,170 - - 7,200 36,000 - -
パラグアイ 2,434 12,170 - - 7,200 36,000 - -
ペルー 5,403 27,015 - - 50,400 252,000 - -
トリニダード・トバゴ 8,801 44,005 - - 7,200 36,000 - -
ウルグアイ 2,434 12,170 - - 7,200 36,000 - -
ベネズエラ 48,156 240,780 - - 50,400 252,000 - -
バルバドス - - - - - - - -
チリ - - - - - - 800 4,000
ドミニカ共和国 - - - - - - - -
メキシコ - - - - - - 1,600 8,000
ポルトガル - - - - - - 16,332 81,660
スペイン - - - - - - 40,000 200,000
- - - - - - - -
商業銀行
138,188 690,940 - - 259,200 1,296,000 58,732 293,660
一般準備金
公社は、株主総会により承認された一般準備金を維持しており、かかる一般準備金は資本準備金とみなされ
る。株主は、2021年および2020年12月31日に終了した会計年度の純利益からの組入れにより、2022年および2021
年12月31日に終了した会計年度において当該一般準備金をそれぞれ94,505千米ドルおよび215,839千米ドル増額
することを承認した。
設立協定第42条に基づく準備金
公社の設立協定では、準備金が発行済資本の50％に達するまで、年間純利益の10％以上を準備金に組み入れる
ことを定めている。かかる準備金は、資本準備金とみなされる。株主の承認により、それ以上の金額の準備金へ
の組入れを行うことができる。2022年および2021年３月に開催された株主総会で、2021年および2020年12月31日
に終了した会計年度の純利益からの組入れにより、当該準備金をそれぞれ10,510千米ドルおよび23,983千米ドル
増額することが承認された。
注記17 非課税の地位
公社の設立協定に基づき、公社は、全ての加盟国において、収益、財産または資産に関する一切の租税および関
税ならびに一切の租税の支払い、源泉徴収または徴収に関する義務を免除されている。
また、公社は、各協賛加盟株主諸国（公社の一般規則第３条において、公社の株式を直接または間接的に保有す
る株主国として定義されている。）との間で協定を締結している。これらの協定に基づき、株主ではあるものの加
盟国としての資格を持たない各協賛加盟株主諸国は、当該国における公社の活動および当該国に関する公社の活動
に関し、加盟国において公社が付与されているものと同様の免責および特権を公社に付与することに合意してい
る。
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注記18 デリバティブ金融商品およびヘッジ活動
公社は、金利リスクおよび外国為替リスクに対するエクスポージャーを低減させるためにデリバティブ金融商品
を利用している。公社は、売買目的または投機目的のためにデリバティブ金融商品を保有または発行しない。
金利および外国為替に関連する市場リスクは、市場性のある有価証券（売買目的有価証券）、貸付金、その他の
金融機関からの借入金および債券のスワップにより管理され、固定金利および米ドル以外の通貨建てのものは、変
動金利の米ドル建ての商品に交換される。公社は、特定の市場性のある有価証券（売買目的有価証券）、貸付金、
その他の金融機関からの借入金および債券の価値の経済的変動を相殺するためにデリバティブ金融取引を行う。
公社が保有するデリバティブ金融商品は、固定金利および米ドル建ての特定の貸付金、債券またはその他の金融
機関からの借入金の公正価値ヘッジとして指定されている金利スワップからなる。また、公社は、公社の経営陣
が、公正価値オプションに関する指針に基づいて、これらの負債および資産を公正価値で測定することを選択した
場合には、米ドル以外の通貨建ての預金、債券、借入金または貸付金に関連する金利リスクおよび外国為替リスク
に対する経済上のヘッジ（リスク管理のために利用されたデリバティブではあるが、ヘッジとして会計処理されな
いデリバティブ）として、クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップを利用している。
デリバティブ金融商品の公正価値がプラスである場合、相手方当事者は公社に対して債務を負い、このことによ
り公社に信用リスクが生じる。デリバティブ金融商品の公正価値がマイナスである場合、公社が相手方当事者に対
して債務を負い、公社は信用リスクを負わない。公社は、信用格付が「Ａ格」以上の信用度の高い相手方当事者と
取引を行うことにより、デリバティブ金融商品の信用リスクを最小化している。
デリバティブ金融商品における信用リスクを低減するために、公社は主要なスワップ取引の相手方とクレジッ
ト・サポート契約を締結している。スワップ契約は定期的に時価評価され、時価評価されたエクスポージャーの純
額が事前に定められた一定の値を超えた場合、純額で債務者である当事者は担保の差入れを要求されるため、これ
によりリスクは軽減される。この担保は、現金の形をとる。
公社は、同一相手方との間で締結されたマスター・ネッティング契約に基づき、デリバティブ金融商品について
認識された公正価値の価額と担保（差し入れたものであるか、受け入れたものであるかを問わない。）について認
識された公正価値の価額を各相手方に対して相殺しない。公社は、デリバティブ金融商品の未収金および未払金の
総額の累計額を別々に計上している。
公社はまた、価格リスクに対するエクスポージャーを低減させるために、デリバティブ商品のうち先物取引を利
用している。これらは、証券または短期金融商品の受渡しの遅延に関する契約であり、かかる契約において、売手
は、将来の特定の日に特定の金融商品を特定の価格または利回りで受渡しを行うことについて合意する。当初証拠
金の要件は、現金または証券により満たされる。公社は、通常、満期到来前にオープン・ポジションを手仕舞いす
る。したがって、現金の受取りまたは支払いは、先物契約の公正価値の変動に限定される。また、公社は、外国為
替リスクに対するエクスポージャーを低減させるために、先渡契約を利用している。
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公社のデリバティブ金融商品に関する貸借対照表の詳細は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
デリバティブ資産 デリバティブ負債
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日 2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
クロス・カレンシー・スワップ 97,854 350,991 2,923,934 779,146
金利スワップ 359,337 153,236 369,715 62,865
米国財務省証券先物取引 2,583 1,763 9 628
35 6,393 16,320 319
クロス・カレンシー先渡契約
459,809 512,383 3,309,978 842,958
以下の表は、金利スワップおよびクロス・カレンシー・スワップの想定元本および公正価値ならびに対象となる
ヘッジ項目について示している。（単位：千米ドル）
想定元本 公正価値
クロス・
カレンシー・ デリバティブ デリバティブ
金利スワップ スワップ 資産 負債
2022年12月31日現在
貸付金 2,435,671 - 359,337 2,124
貸付金 - 418,772 29,879 14,151
預金 - 105,000 3,253 -
その他の金融機関からの借入金 - 651,991 86 98,067
その他の金融機関からの借入金 132,049 - - 5,983
債券 - 17,040,870 64,636 2,811,716
7,157,495 - - 361,608
債券
9,725,215 18,216,633 457,191 3,293,649
想定元本 公正価値
クロス・
カレンシー・ デリバティブ デリバティブ
金利スワップ スワップ 資産 負債
2021年12月31日現在
貸付金 2,296,334 - 38,643 18,377
貸付金 - 112,936 2,083 1,692
預金 - 110,000 1,498 5,639
その他の金融機関からの借入金 - 590,809 - 26,298
その他の金融機関からの借入金 177,547 - 5,191 -
債券 - 16,143,345 347,410 745,517
8,250,000 - 109,402 44,488
債券
10,723,881 16,957,090 504,227 842,011
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以下の表は、米国財務省証券先物取引およびクロス・カレンシー先渡契約の想定元本および公正価値を示してい
る。（単位：千米ドル）
2022年12月31日現在
公正価値
デリバティブ
開始日 契約終了日 契約通貨 想定元本 資産
1,103,112 2,504
先物取引（ショート） 各々 2023 年３月まで 各種
97,000 79
先物取引（ロング） 各々 2023 年３月まで 米ドル
6,888 35
先渡契約 2022 年12月 2023 年１月まで 各種
公正価値
デリバティブ
開始日 契約終了日 契約通貨 想定元本 負債
279,064 (16,320)
先渡契約 各々 各々 各種
25,800 (9)
先物取引（ロング） 各々 2023 年３月まで 米ドル
5,600 -
先物取引（ショート） 2022 年11月 2023 年３月まで 米ドル
2021 年12月31日現在
公正価値
デリバティブ
開始日 契約終了日 契約通貨 想定元本 資産
292,582 6,393
先渡契約 各々 2022 年１月まで 各種
1,301,223 1,763
先物取引（ショート） 各々 2022 年３月まで 各種
公正価値
デリバティブ
開始日 契約終了日 契約通貨 想定元本 負債
144,264 (226)
先物取引（ロング） 各々 2022 年３月まで 各種
47,000 (402)
先物取引（ショート） 各々 2022 年３月まで 米ドル
33,684 (319)
先渡契約 各々 2022 年３月まで 各種
2022年および2021年12月31日現在、米国財務省証券先物取引に関連して差し入れた担保の金額は、それぞれ
9,693千米ドルおよび8,977千米ドルであった。2022年および2021年12月31日現在、米国財務省証券先物取引に関連
して受け入れた担保の金額は、それぞれ60千米ドルおよび17千米ドルであった。
公社は、デリバティブ取引の相手方のほぼ全てと国際スワップデリバティブ協会（ISDA）のマスター・ネッティ
ング契約を締結している。これらの法的に強制力のあるマスター・ネッティング契約により、公社は、相手方が債
務不履行となった場合に、担保として保有する現金の回収または有価証券の現金化を行うことができ、同一相手方
についての未収金と未払金とを相殺することができる。以下の表は、デリバティブ金融商品の相殺（ただし、公社
は、貸借対照表においてデリバティブ金融商品を相手方別に相殺しないことを選択している。）の効果についての
情報を示している。（単位：千米ドル）
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2022年12月31日現在
デリバティブ資産
貸借対照表において相殺されない総額
認識された
担保として受け入れた
種類 資産の総額 金融商品 現金および有価証券 純額
457,191 (421,915) (2,880) 32,396
スワップ
デリバティブ負債
貸借対照表において相殺されない総額
認識された
担保として差し入れた
種類 負債の総額 金融商品 現金および有価証券 純額
(3,293,649) 421,915 2,904,277 32,543
スワップ
2021年12月31日現在
デリバティブ資産
貸借対照表において相殺されない総額
認識された
担保として受け入れた
種類 資産の総額 金融商品 現金および有価証券 純額
504,227 (329,443) (148,756) 26,028
スワップ
デリバティブ負債
貸借対照表において相殺されない総額
認識された
担保として差し入れた
種類 負債の総額 金融商品 現金および有価証券 純額
(842,011) 329,443 636,655 124,087
スワップ
注記19 公正価値測定
以下では、各金融商品が分類される公正価値に係る階層のレベルの表示を含む様々な金融商品を公正価値で測定
するために公社が用いている評価方法について説明する。適切な場合には、評価方法およびこれらの方法に関する
主要なインプットの詳細についても説明する。
利用可能な場合、公社は一般に、公正価値を決定するために活発な市場における相場価格を利用する。
活発な市場における市場相場価格が利用不可能な場合、公正価値は、可能であれば金利や為替相場等、現在の市
場に基づくまたは外部の情報源からの市場のインプットを利用する内部で開発された評価方法に基づく。
利用可能な場合、公社は、評価対象の金融商品と同一または類似の性質を有するポジションに係る最近の売買活
動における活発な市場における相場価格を利用することもある。売買活動の頻度および規模ならびに買呼値と売呼
値の差異の金額は、市場の流動性およびかかる市場で観察された相場価格の妥当性を決定する際に考慮される要素
である。
以下の評価方法が、公社の金融商品の公正価値を評価し、公社の金融商品の公正価値に係る階層における分類を
決定するために用いられている。
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・市場性のある有価証券 公社は売買目的有価証券の公正価値を決定するために、活発な市場における相場価格
を利用する。当該有価証券は公正価値に係る階層のレベル１に分類される。
・貸付金 固定金利による貸付金の公正価値は、ディスカウント・キャッシュ・フロー法および類似の貸付金に
おける実勢の変動金利を用いて決定される。当該貸付金は公正価値に係る階層のレベル２に分類される。
・デリバティブ資産およびデリバティブ負債 金融資産または金融負債として計上される取引につき、金利、為
替相場またはその双方に関連するリスクをヘッジするものとして公社が契約し、指定するデリバティブ金融商
品取引もまた公正価値で表示される。この場合、公正価値は独立した金融情報サービス会社により与えられた
市場価格を利用して算定される。かかる市場価格は、観察可能なインプットを用いたディスカウント・キャッ
シュ・フロー法を用いて決定される。デリバティブ資産およびデリバティブ負債は公正価値に係る階層のレベ
ル２に分類される。
・債券、その他の金融機関からの借入金および預金 公社の発行済債券、その他の金融機関からの中長期の借入
金および預金に係る公正価値は、満期に係る予想キャッシュ・フローを割り引くための、報告対象期間末時点
での指標金利のイールド・カーブを考慮して、金利および為替相場等の主要な変数の市場変動を反映する等、
ディスカウント・キャッシュ・フロー法を用いて決定される。これらのイールド・カーブは公社の信用リス
ク・スプレッドを反映して調整される。債券、その他の金融機関からの借入金および預金は、ディスカウン
ト・キャッシュ・フロー法に対する重要なインプットの観察可能性に基づいて、一般に公正価値に係る階層の
レベル２に分類される。
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継続的に公正価値で測定される項目
以下の表は、継続的に公正価値で測定される公社の金融資産および金融負債の公正価値に係る階層における各
レベルについて示している。（単位：千米ドル）
2022年12月31日現在
レベル１ レベル２ レベル３ 合計
資産
市場性のある有価証券
1,775,459 - - 1,775,459
米国証券
148,493 186,141 - 334,634
米国以外の政府および政府機関の債券
金融機関および企業の有価証券
コマーシャル・ペーパー - 1,851,803 - 1,851,803
譲渡性預金 2,769,645 - - 2,769,645
債券 1,325,284 - - 1,325,284
不動産抵当証券担保債券 266,250 - - 266,250
160,530 - - 160,530
流動性が高い資金
4,521,709 1,851,803 - 6,373,512
6,445,661 2,037,944 - 8,483,605
公正価値で測定される金融資産小計
- 2,499,856 - 2,499,856
貸付金
デリバティブ商品
クロス・カレンシー・スワップ - 97,854 - 97,854
金利スワップ - 359,337 - 359,337
米国財務省証券先物取引 - 2,583 - 2,583
- 35 - 35
クロス・カレンシー先渡契約
- 459,809 - 459,809
6,445,661 4,997,609 - 11,443,270
公正価値で測定される金融資産合計
負債
- 109,377 - 109,377
預金
- 665,849 - 665,849
その他の金融機関からの借入金
- 21,137,893 - 21,137,893
債券
デリバティブ商品
クロス・カレンシー・スワップ - 2,923,934 - 2,923,934
金利スワップ - 369,715 - 369,715
米国財務省証券先物取引 - 9 - 9
- 16,320 - 16,320
クロス・カレンシー先渡契約
- 3,309,978 - 3,309,978
- 25,223,097 - 25,223,097
公正価値で測定される金融負債合計
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2021年12月31日現在
レベル１ レベル２ レベル３ 合計
資産
市場性のある有価証券
2,219,711 - - 2,219,711
米国証券
418,413 137,817 - 556,230
米国以外の政府および政府機関の債券
金融機関および企業の有価証券
コマーシャル・ペーパー - 3,861,129 - 3,861,129
譲渡性預金 3,284,428 - - 3,284,428
債券 1,941,602 - - 1,941,602
不動産抵当証券担保債券 288,583 2,222 - 290,805
349,162 - - 349,162
流動性が高い資金
5,863,775 3,863,351 - 9,727,126
8,501,899 4,001,168 - 12,503,067
公正価値で測定される金融資産小計
- 2,389,651 - 2,389,651
貸付金
デリバティブ商品
クロス・カレンシー・スワップ - 350,991 - 350,991
金利スワップ - 153,236 - 153,236
米国財務省証券先物取引 - 1,763 - 1,763
- 6,393 - 6,393
クロス・カレンシー先渡契約
- 512,383 - 512,383
8,501,899 6,903,202 - 15,405,101
公正価値で測定される金融資産合計
負債
- 106,119 - 106,119
預金
- 740,028 - 740,028
その他の金融機関からの借入金
- 24,074,774 - 24,074,774
債券
デリバティブ商品
クロス・カレンシー・スワップ - 779,146 - 779,146
金利スワップ - 62,865 - 62,865
米国財務省証券先物取引 - 628 - 628
- 319 - 319
クロス・カレンシー先渡契約
- 842,958 - 842,958
- 25,763,879 - 25,763,879
公正価値で測定される金融負債合計
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公正価値で測定されない項目
貸借対照表において公正価値で認識されない公社の金融商品の簿価および公正価値の見積額は、以下のとおり
である。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
階層 公正価値 公正価値
レベル 簿価 の見積額 簿価 の見積額
金融資産
現金および預け金 １ 107,592 107,592 112,047 112,047
銀行預金 １ 6,535,869 6,535,869 3,210,216 3,210,216
その他の投資 １ 258,372 258,372 292,392 292,392
貸付金（純額） ２ 27,893,063 27,880,109 26,976,260 26,949,431
未収利息および未収手数料 ２ 673,892 673,892 357,836 357,836
デリバティブ関連担保 １ 2,913,970 2,913,970 645,632 645,632
売却済投資有価証券未収金 １ 2,237 2,237 4,017 4,017
金融負債
預金 ２ 4,554,214 4,554,214 3,896,507 3,896,507
コマーシャル・ペーパー ２ 4,618,797 4,618,797 2,813,646 2,813,646
その他の金融機関からの
借入金（純額） ２ 1,406,927 1,399,446 1,032,143 1,014,964
債券（純額） ２ 114,320 117,070 185,763 176,035
未払利息 ２ 565,916 565,916 288,233 288,233
デリバティブ関連担保 １ 2,940 2,940 148,773 148,773
購入済投資有価証券未払金 １ 2,467 2,467 17,437 17,437
公正価値で会計処理されていない金融商品の公正価値の見積りを行うために、下記の方法および仮定が用いられ
た。
・現金および預け金、銀行預金、その他の投資、未収利息および未収手数料、預金、コマーシャル・ペーパー、
未払利息、デリバティブ関連担保、売却済投資有価証券未収金ならびに購入済投資有価証券未払金 これらの
商品は満期が短いため、簿価は公正価値に近似する。
・貸付金 公社は、株主諸国における開発プロジェクトのための貸付を実施する数少ない機関の１つである。公
社が実施する貸付の種類についての流通市場は存在しない。変動金利による貸付金についての利率は半年ごと
に設定し直されており、簿価は信用リスクにより調整され、公正価値に最も近い数値となるよう決定された。
固定金利による貸付金の公正価値は、類似の貸付の実勢の変動金利を用いて決定される。利息の計上が停止さ
れた貸付金の公正価値は、ディスカウント・キャッシュ・フロー法を用いて見積りが行われる。
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・持分投資 容易に算定可能な公正価値を持たない企業の持分証券に対する直接投資は、同一の発行会社の同一
の金融商品または類似の金融商品の観察可能な価格変動を加減して減損を控除した取得原価で測定している。
2022年および2021年12月現在、これらの直接投資の簿価はそれぞれ118,186千米ドルおよび113,036千米ドルと
なった。また、2022年および2021年12月31日現在、容易に算定可能な公正価値を持たないファンドに対する投
資（簿価でそれぞれ222,222千米ドルおよび267,131千米ドル）ならびに2022年および2021年12月31日に終了し
た会計年度における減損による正味の影響および観察可能な価格変動（それぞれ-18,816千米ドルおよび
26,631千米ドル）は、１株当たりの純資産価値を用いて、実務上の便法を適用した公正価値で会計処理されて
いる。これらの金融商品は、評価方法に対する重要なインプットの観察可能性に基づいて、一般に公正価値に
係る階層のレベル３に分類される（これらの商品は、上記の表では開示されていない。）。
・債券およびその他の金融機関からの借入金 公社の発行済債券および中長期の借入金に係る公正価値は、満期
に係る予想キャッシュ・フローを割り引くためのイールド・カーブを考慮して、金利および為替レート等の変
数の変動を反映する等、ディスカウント・キャッシュ・フロー法を用いて決定される。これらのイールド・
カーブは、公社の信用リスク・スプレッドを反映して調整される。当該金融商品は、評価方法に対する重要な
インプットの観察可能性に基づいて、一般に公正価値に係る階層のレベル２に分類される。
注記20 金融商品に関連した公正価値の変動に係る損失
公正価値オプションに基づき公正価値で計上された市場性のある有価証券（売買目的有価証券）、クロス・カレ
ンシー・スワップおよび金融負債の公正価値の変動に係る損失は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日に終了した会計年度
純利益
デリバティブに係る ヘッジ対象項目に係る
利益（損失） 利益（損失） （損失）
クロス・カレンシー・スワップ
債券 (2,348,973) 2,315,379 (33,594)
預金 7,393 (8,258) (865)
貸付金 15,337 1,980 17,317
(71,682) 78,689 7,007
その他の金融機関からの借入金
(2,397,925) 2,387,790 (10,135)
2021 年 12月31日に終了した会計年度
純利益
デリバティブに係る ヘッジ対象項目に係る
利益（損失） 利益（損失） （損失）
クロス・カレンシー・スワップ
債券 (1,602,158) 1,575,875 (26,283)
預金 (3,438) 3,224 (214)
貸付金 (482) (7,970) (8,452)
(54,335) 87,737 33,402
その他の金融機関からの借入金
(1,660,413) 1,658,866 (1,547)
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また、2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において、公社は、米国財務省証券先物取引および米国
財務省証券先渡取引の公正価値の変動ならびに米国財務省証券の公正価値の変動に関連して、それぞれ11,060千米
ドルおよび1,841千米ドルの純損失を計上した。
注記21 コミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務には、以下のものが含まれる。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
未実行のローン・コミットメント
（適格） 7,160,613 6,477,638
信用供与枠 4,427,207 3,328,384
未実行のローン・コミットメント
（非適格） 1,681,977 1,561,726
保証状 136,993 129,804
未実行の持分投資契約 74,410 79,769
これらのコミットメントおよび偶発債務は公社の通常業務に伴うものであり、主として貸付支出が承認または約
定された貸付に関係するものである。
通常業務の過程において、公社は、貸付を実施するコミットメントを行っている。かかるローン・コミットメン
トは、対応する貸付契約が締結された時点で上記の表に計上され、貸付契約が実行された時点で貸付金として貸借
対照表に計上される。貸付に必要な要件を満たしたローン・コミットメントは、適格に分類される。
貸付を実施するコミットメントには、所定の有効期限があり、場合によっては貸付が実行されることなく期限切
れとなることがある。したがって、貸付を実施するコミットメントの総額は、必ずしも将来の現金需要を示してい
るとは限らない。また、経験に基づけば、ローン・コミットメントの一部は貸付契約締結から平均して２年の期間
にわたり行われている。
信用供与枠は、基本的には運転資金および国際的な取引活動への融資を目的とした短期貸付を実施する与信枠と
して、金融機関および企業に提供される。
保証状は、以下のとおり期限が到来する。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
１年未満 41,053 6,338
１年から５年 37,712 62,649
58,228 60,817
５年超
136,993 129,804
公社の経営陣の知り得る限り、公社は、公社の事業にとって重要であり、または公社の事業、財政状態および経
営成績に何らかの影響を与える可能性のあるいかなる訴訟にも関与していない。
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注記22 管理下にある特別基金およびその他の基金
公社は、多国間金融機関として、第三者により保有される複数のファンドおよび公社の株主特別基金（かかる株
主特別基金は、株主諸国における技術協力および資金協力、持続的な人材開発ならびに貧困救済基金の運営の促進
のために設けられた。）の管理者としての役割を担っている。
株主特別基金は、能力開発、国内および国際間の世代間交流の増進、知識の活用ならびに人材の育成および組織
の強化を通じて、地域統合および持続可能な発展に寄与している。株主特別基金は、設立協定の規定および理事会
がそれぞれ定めるその他の規定に準拠している。
公社の株主総会は、会計年度中に株主特別基金へ拠出する限度額を承認し、かかる拠出金を費用として認識する
ことについて同意する。公社の株主総会から委任された総裁は、当該会計年度中に拠出される金額を、新たに契約
されたコミットメントについての分析または株主特別基金が必要とする資金に基づいて、株主総会で承認された限
度額まで承認することができる。
公社による拠出金を原資とする株主特別基金の財源は、公社の財源から完全に独立しているため、そのように維
持、会計処理、表示、活用、投資、コミットその他処分が行われる。株主特別基金の使途に関して、管理者として
の公社の財務上の責任は、各株主特別基金の純資産に限定される。公社は、株主特別基金の純資産について残余持
分を有していない。
2022年３月、公社の株主総会は、2022年度に89,000千米ドルを限度額として株主特別基金に拠出することを承認
した。これを受けて、総裁は、新たに契約されたコミットメントまたは株主特別基金が必要とする資金についての
分析に基づいて、2022年12月31日に終了した会計年度において、補償融資ファンド（FFC）、技術協力ファンド
（FCT）および人材開発ファンド（FONDESHU）にそれぞれ70,000千米ドル、15,000千米ドルおよび4,000千米ドルを
拠出することを、直接または委任により、承認した。2022年12月31日に終了した会計年度において、公社は、
89,000千米ドルを費用として認識し、2022年12月31日現在で無条件債務（未払金）44,244千米ドルを認識した。か
かる無条件債務（未払金）は、2023年１月に支払われた。
2021年３月、公社の株主総会は、2021年度に30,000千米ドルを限度額としてFCTに拠出することを承認した。こ
れを受けて、新たに契約されたコミットメントまたは株主特別基金が必要とする資金についての分析に基づいて、
2021年12月31日に終了した会計年度において、公社は、30,000千米ドルを費用として認識し、2021年12月31日現在
で無条件債務（未払金）12,467千米ドルを認識した。かかる無条件債務（未払金）は、2022年１月に支払われた。
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2022年および2021年12月31日現在、管理されているファンドの資産は、それぞれ464,117千米ドルおよび442,315
千米ドルである。これらのファンドの残高は、以下のとおりである。（単位：千米ドル）
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
(1)
FFC 191,710 192,250
FCT 88,130 93,862
中小企業育成ファンド（FIDE） 61,411 63,130
FONDESHU 6,837 4,439
116,029 88,634
その他（株主特別基金非関連ファンド）
464,117 442,315
(1) FFCは、公社の株主により、経済的および社会的なインフラストラクチャー計画の資金を供給するために公社によっ
て実施された一定の貸付の支払利息の一部を補償する目的で設定されたものである。2022年および2021年12月31日に
終了した会計年度において、FFCはそれぞれ63,089千米ドルおよび67,077千米ドルの利息の補償を行い、これらは包
括利益計算書の「利息収入－貸付金」に含まれている。
注記23 セグメント報告
公社は個別の業務による純利益に対する寄与度の決定に基づいて財源を割り当てることにより業務を運営してい
ないため、経営陣は、公社の事業セグメントおよび報告対象となるセグメントは１つのみであると決定した。公社
は、各国において提供された商品もしくはサービスの性質、準備プロセスまたはサービスの提供方法を基に区別し
ていない。
2022年および2021年12月31日に終了した会計年度において、下記の３ヶ国に対して行われ、または当該３ヶ国に
よって保証された貸付は、以下のとおり、それぞれ10％を上回る受取利息を生み出した。（単位：千米ドル）
2022 年 2021 年
エクアドル 153,978 86,239
アルゼンチン 148,997 85,082
134,353 84,085
コロンビア
437,328 255,406
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注記24 後発事象
経営陣は、本財務書類の発表が可能となった2023年２月６日までの後発事象を評価した。この評価の結果、経営
陣は、本財務書類において開示を義務付けられる後発事象は、下記を除き存在しなかったと判断した。
・2023年１月の間に、公社は、ベネズエラから合計2,919株（総額41.4百万米ドル）を買い戻した。
・2023年１月の間に、ブラジルは、2022年度の未払株式資本を89百万米ドル払い込んだ。
・2023年１月の間に、チリは、Ａシリーズ株式１株およびＢシリーズ株式2,113株に関連して、31.2百万米ドル
を払い込んだ。
・2023年１月26日、公社は、米国の発行プログラムに基づき、2026年満期の1,500百万米ドル、4.75％の債券を
発行した。
・2023年１月30日、公社は、民間債プログラムに基づき、2026年満期の500百万トルコ・リラ（26.6百万米ド
ル）、32.50％の債券を発行した。
(6) 【その他】
2023 年１月中、チリは、Ａシリーズ株式１株およびＢシリーズ株式2,113株に関連して31.2百万米ドルを支
払った。2023年３月、チリは、正式に公社の正規加盟株主国となった。
2023 年１月26日、公社は、ヤンキー・プログラムに基づき、2026年４月１日満期の1,500.0百万米ドル、
4.75％の債券を発行した。
2023 年１月30日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2026年１月30日満期の500.0百万トルコ・リラ、
32.50％の債券を発行した。
2023 年２月10日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2026年２月10日満期の50.0百万米ドル、SOFR+0.97％
の債券を発行した。
2023 年２月15日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2030年２月15日満期の190.0百万スイス・フラン、
2.44％の債券を発行した。
2023 年２月22日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年２月22日満期の30.0百万米ドル、SOFR+1.20％
の債券を発行した。
2023 年２月28日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2025年２月28日満期の250.0百万チェコ・コルナ、
5.87％の債券を発行した。
2023 年３月１日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2033年３月１日満期の45.0百万豪ドル、5.00％の債券
を発行した。
2023 年３月２日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年３月２日満期の10,000.0百万円、0.84％の債券
を発行した。
2023 年３月６日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年３月６日満期の50.0百万ニュージーランド・ド
ル、5.55％の債券を発行した。
2023 年３月６日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年５月24日満期の200,000.0百万コロンビア・ペ
ソ、6.77％の債券を発行した。
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2023 年３月７日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年３月７日満期の1,000.0百万ユーロ、4.50％の
債券を発行した。
2023 年３月10日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2033年３月10日満期の75.0百万豪ドル、5.95％の債券
を発行した。
2023 年３月14日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2025年３月14日満期の100.0百万米ドル、5.80％の債
券を発行した。
2023 年３月15日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2033年３月15日満期の2,000.0百万メキシコ・ペソ、
10.35％の債券を発行した。
2023 年３月22日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2027年３月22日満期の675.0百万トルコ・リラ、
25.00％の債券を発行した。
2023 年３月22日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2035年３月22日満期の270.5百万ポーランド・ズウォ
ティ、8.55％の債券を発行した。
2023 年３月31日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年３月31日満期の59.0百万米ドル、SOFR+1.15％
の債券を発行した。
2023 年３月31日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2031年９月30日満期の142,120.0百万コロンビア・ペ
ソ、11.50％の債券を発行した。
2023 年４月11日、公社は、ウルグアイ地方債プログラムに基づき、2042年満期の2.1百万ウルグアイ指数単
位（UIU）（0.3百万米ドル）、3.81％の債券を発行した。
2023 年４月25日、公社は、ウルグアイ地方債プログラムに基づき、2039年満期の1.4百万UIU（0.2百万米ド
ル）、2.88％の債券を発行した。
2023 年４月28日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年４月19日満期の51.1百万米ドル、4.17％の債券
を発行した。
2023 年４月28日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2028年４月19日満期の61.5百万豪ドル、4.28％の債券
を発行した。
2023 年５月３日、公社は、ウルグアイ地方債プログラムに基づき、2039年満期の0.3百万UIU（44千米ド
ル）、3.61％の債券を発行した。
2023 年５月16日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2033年満期の45.0百万豪ドル、5.30％の債券を発行し
た。
2023 年６月７日、公社は、EMTNプログラムに基づき、2033年満期の70.0百万豪ドル、4.50％の債券を発行し
た。
2023 年の最初の５ヶ月間に、公社は、ベネズエラから合計5,833株（総額82.8百万米ドル）を買い戻した。
(7) 【発行者の属する国等の概況】
該当なし。
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