株式会社ニフコ 有価証券報告書 第71期(2022/04/01-2023/03/31)
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株式会社ニフコ(E02386)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月22日
【事業年度】 第71期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
【会社名】 株式会社ニフコ
【英訳名】 NIFCO INC.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 柴尾 雅春
【本店の所在の場所】 神奈川県横須賀市光の丘5番3号
【電話番号】 046(839)0225
【事務連絡者氏名】 常務執行役員 経営統括本部長 長岡 昌哉
【最寄りの連絡場所】 東京都港区芝5丁目36番7号 三田ベルジュビル20階
【電話番号】 03(5476)4853
【事務連絡者氏名】 常務執行役員 経営統括本部長 長岡 昌哉
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
回次 第67期 第68期 第69期 第70期 第71期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
288,902 288,012 256,078 283,777 321,771
売上高 (百万円)
28,778 28,765 29,535 33,602 37,876
経常利益 (百万円)
親会社株主に帰属する当期
20,753 18,321 18,402 22,959 21,170
(百万円)
純利益
14,802 16,923 17,511 33,180 33,527
包括利益 (百万円)
160,690 168,786 178,649 200,875 226,127
純資産額 (百万円)
284,842 304,184 307,127 333,068 359,150
総資産額 (百万円)
1,538.96 1,630.57 1,737.80 1,978.36 2,237.06
1株当たり純資産額 (円)
199.90 177.87 181.09 227.27 211.28
1株当たり当期純利益金額 (円)
潜在株式調整後1株当たり
192.73 171.43
(円) - - -
当期純利益金額
55.7 54.8 57.5 59.5 62.2
自己資本比率 (%)
13.2 11.3 10.7 12.3 10.0
自己資本利益率 (%)
14.1 10.9 22.3 12.3 17.8
株価収益率 (倍)
営業活動によるキャッ
37,371 35,829 39,922 31,743 37,261
(百万円)
シュ・フロー
投資活動によるキャッ
(百万円) △ 14,884 △ 21,617 △ 12,570 △ 9,479 △ 11,530
シュ・フロー
財務活動によるキャッ
1,040
(百万円) △ 7,076 △ 20,273 △ 13,516 △ 17,418
シュ・フロー
現金及び現金同等物の期末
74,200 88,552 95,744 109,992 122,233
(百万円)
残高
11,804 11,486 10,745 10,193 10,169
従業員数
(人)
(外、平均臨時雇用者数) ( 3,699 ) ( 3,449 ) ( 3,359 ) ( 3,004 ) ( 3,100 )
(注)1.第69期、第70期及び第71期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しない
ため記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第70期の期首から適用してお
り、第70期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっておりま
す。
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(2) 提出会社の経営指標等
回次 第67期 第68期 第69期 第70期 第71期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
83,644 88,496 79,584 83,365 86,391
売上高 (百万円)
15,098 15,928 19,201 18,617 22,389
経常利益 (百万円)
13,240 13,163 15,931 16,629 18,674
当期純利益 (百万円)
7,290 7,290 7,290 7,290 7,290
資本金 (百万円)
107,508 107,508 107,508 107,508 107,508
発行済株式総数 (千株)
95,517 100,090 109,266 115,575 126,926
純資産額 (百万円)
165,522 184,646 185,203 191,152 202,483
総資産額 (百万円)
925.73 979.26 1,075.97 1,153.75 1,270.14
1株当たり純資産額 (円)
62.00 62.00 53.00 62.00 64.00
1株当たり配当額
(円)
(内、1株当たり中間配当
( 31.00 ) ( 31.00 ) ( 25.00 ) ( 31.00 ) ( 31.00 )
額)
127.53 127.79 156.78 164.62 186.37
1株当たり当期純利益金額 (円)
潜在株式調整後1株当たり
122.93 123.14
(円) - - -
当期純利益金額
57.7 54.2 59.0 60.5 62.7
自己資本比率 (%)
14.1 13.5 15.2 14.8 15.4
自己資本利益率 (%)
22.1 15.2 25.7 17.0 20.1
株価収益率 (倍)
48.6 48.5 33.8 37.7 34.3
配当性向 (%)
1,290 1,355 1,388 1,375 1,361
従業員数
(人)
(外、平均臨時雇用者数) ( 494 ) ( 503 ) ( 468 ) ( 411 ) ( 383 )
79.0 56.5 115.4 83.0 111.0
株主総利回り (%)
(比較指標:配当込み
(%) ( 95.0 ) ( 85.9 ) ( 122.1 ) ( 124.6 ) ( 131.8 )
TOPIX)
最高株価 (円) 4,070 3,290 4,210 4,370 3,775
最低株価 (円) 2,437 1,661 1,737 2,608 2,484
(注)1.第69期、第70期、第71期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないた
め記載しておりません。
2.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前
については東京証券取引所市場第一部におけるものであります。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第70期の期首から適用してお
り、第70期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっておりま
す。
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2【沿革】
実質上の存続会社について
当社(1946年10月設立、旧商号江東企業株式会社、株式の額面金額50円)は、「株式会社ニフコ(株式の額面金
額500円)」(1967年2月設立、工業用ファスナー(留具)の製造、販売を行ってきた。)と「日英物産株式会
社」(1953年5月設立、葉たばこ、雑豆等の輸入、工業用ファスナー(留具)の輸出入、販売を行ってきた。)が
1977年10月に合併するにあたり、両社の株式額面を500円から50円に変更するため、形式上の存続会社となり、両
社を吸収合併いたしました。
したがいまして、被合併会社のうち、売上並びに総資産において規模の優る株式会社ニフコ(株式の額面金額
500円)を実質上の存続会社として記載いたします。
当社は、日英物産株式会社と米国イリノイ・ツール・ワークス社(工業用ファスナーのメーカーで世界各国に子
会社、系列会社並びに提携会社を有している。)との合弁により1967年2月13日、設立されました。
1967年2月 日英物産株式会社と米国イリノイ・ツール・ワークス社は日本工業ファスナー株式会社(1970年
12月株式会社ニフコと商号変更)を資本金48,000千円をもって設立し、同時にイリノイ・ツー
ル・ワークス社と技術援助契約を締結する。
[なお、株式額面変更目的で、1977年10月に株式会社ニフコ(合併を前提に休眠会社江東企業株
式会社を1977年5月26日に株式会社ニフコと商号変更した株式の額面金額50円の形式的存続会
社)に吸収合併されたため、登記上の設立年月日は1946年10月8日となっている。]
1969年7月 大阪市西区に大阪営業所を設置する。
1976年12月 愛知県豊田市に名古屋工場を新設する。
1977年10月 日英物産株式会社を吸収合併する(株式の額面金額を500円から50円に変更)。
1978年5月 福岡県京都郡に北九州営業所を設置する。
1979年7月 東京証券取引所市場第2部に上場する。
1980年9月 神奈川県相模原市に相模原工場を新設竣工する。
1982年4月 栃木県河内郡に宇都宮事業所を新設竣工する。
1983年1月 大阪営業所を大阪府吹田市に移転する。
1983年5月 台湾台北市に合弁会社、台湾扣具工業股份有限公司を設立する。
1984年3月 東京証券取引所市場第1部に指定される。
1984年4月 静岡県浜松市に浜松出張所(現浜松営業所)を設置する。
1985年1月 韓国亀尾市に合弁会社、Korea Industrial Fastener Corporation(現Nifco Korea Inc.)を設立
する。
1986年11月 米国オハイオ州に合弁会社、ITW-Nifco Inc.を設立する。
1987年7月 中国香港に子会社、Nifco (HK) Ltd.を設立する。
1987年8月 広島市安佐南区に広島事業所(現広島営業所)を新設竣工する。
1988年11月 タイのバンコク市に合弁会社、Union Nifco Co., Ltd.を設立する。
1990年2月 山形県山形市に合弁会社、株式会社JTニフコ(現株式会社ニフコ山形)を設立する。
1990年3月 東京都港区に東京支社を設置する。
1990年7月 英国クリーブランド州でElta Plastics Ltd.(現Nifco U.K. Ltd.)を買収する。
1990年10月 マレーシアのセランゴール州に合弁会社、Nifco (Malaysia) SDN BHD.(現Nifco Manufacturing
(Malaysia) Sdn. Bhd.)を設立する。
1991年12月 熊本県菊池郡に合弁会社、株式会社九州JTニフコ(現株式会社ニフコ熊本)を設立する。
1995年7月 シンガポールに子会社、Nifco (Singapore) Pte. Ltd.を設立する。
1996年3月 中国上海市に子会社、上海利富高塑料制品有限公司を設立する。
1996年4月 米国オハイオ州に子会社、Nifco U.S. Corporation(現Nifco America Corporation)を設立す
る。
1996年7月 株式会社ジャパンタイムズ並びにシモンズ株式会社及びSimmons Bedding & Furniture (HK) Ltd.
の株式を取得し、子会社とする。
1997年12月 米国オハイオ州で合弁会社、ITW-Nifco Inc.の株式を取得し、Nifco U.S. Corporation(現Nifco
America Corporation)を存続会社として合併させる。
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1999年5月 九州営業所を北九州市小倉北区に移転する。
2001年4月 スペインのアクリプラス・グループ4社(Nifco Products Espana, S.L.U.)を買収する。
2001年11月 中国広東省東莞市長安鎮に、台湾扣具工業股份有限公司との折半出資による子会社、台扣利富高
塑膠制品(東莞)有限公司を設立する。
2002年2月 中国広東省東莞市石龍鎮に子会社、東莞利富高塑料制品有限公司を設立する。
2002年6月 台湾の合弁会社である台湾扣具工業股份有限公司の株式を買増しして子会社とする。
2002年7月 タイのチョンブリ県に子会社、Nifco (Thailand) Co., Ltd.を設立する。
2004年11月 中国北京市の通州区に子会社、北京利富高塑料制品有限公司を設立する。
2005年1月 ベトナムのタイニン省に子会社、Kifco Vietnam Ltd.(現Nifco Vietnam Ltd.)を設立する。
2005年3月 合弁会社である株式会社JTニフコ(現株式会社ニフコ山形)及び株式会社九州JTニフコ(現株式
会社ニフコ熊本)の株式を、それぞれ買増しして子会社とする。
2006年2月 ポーランドのシフィドニツァ市に子会社、Nifco Poland Sp.z o.o.を設立する。
2007年3月 米国ケンタッキー州に子会社Nifco North America Inc.を設立する。
2007年6月 ドイツのエシュボルン市に子会社、Nifco Deutschland GmbH(Nifco KTS GmbH)を設立する。
2008年9月 タイの合弁会社であるUnion Nifco Co., Ltd.の株式を買い増しして子会社とする。
2008年10月 米国アラバマ州に子会社、Nifco Korea USA Inc.を設立する。
2009年4月 子会社Nifco America Corporationが子会社Nifco North America Inc.を吸収合併する。
2009年5月
シモンズ株式会社が静岡県駿東郡に富士小山工場を新設竣工する。
2010年1月
中国天津市に子会社、利富高(天津)精密樹脂制品有限公司を設立する。
2010年4月
中国上海市に子会社、利富高企業管理(上海)有限公司を設立する。
2010年6月 インドのグルガオン市に子会社、Nifco India Private Ltd.を設立する。
2010年7月 インドのチェンナイ市に子会社、Nifco South India Manufacturing Private Ltd.を設立する。
2010年11月 中国湖北省鄂州市に子会社、利富高(湖北)精密樹脂制品有限公司を設立する。
2010年12月 ポーランドのジョルィ市に子会社、Nifco Korea Poland Sp.z o.o.を設立する。
2011年1月 中国江蘇省張家港市に子会社、利富高(江蘇)精密樹脂制品有限公司を設立する。
2011年5月 インドネシアのジャカルタ市に子会社、PT.Nifco Indonesiaを設立する。
2011年6月 中国江蘇省塩城市に子会社、利富高(塩城)精密樹脂制品有限公司を設立する。
2012年7月 メキシコのイラプアト市に子会社、Nifco Central Mexico S.de R.L.de C.V.を設立する。
2013年3月 神奈川県横須賀市にニフコ技術開発センターを新設竣工する。
2013年4月 ドイツのKTS社及びそのグループ会社を買収する。
2014年5月 ドイツのKTW社及びそのグループ会社を買収する。
2015年1月 本社を神奈川県横須賀市に移転する。
2015年4月 米国ジョージア州に子会社、Nifco KTW America Corporationを設立する。
2015年9月
中国重慶市に子会社、利富高(重慶)精密樹脂制品有限公司を設立する。
2016年8月
神奈川県横須賀市に防爆棟、実験棟を新設竣工する。
2018年4月
新たに企業理念、コーポレートロゴ、コーポレートスローガンを制定し、運用を開始する。
2018年11月
東京支社を東京都港区内で移転する。
2018年12月
東京都港区に子会社、株式会社ニフコ北関東を設立する。
2019年5月
子会社、株式会社ニフコ熊本が本社を熊本県菊池市に移転する。
2019年7月
子会社、Nifco KTW GmbHを存続会社とし、子会社、Nifco KTS GmbHを消滅会社とした吸収合併を
行い、存続会社の商号をNifco Germany GmbHへ変更する。
2019年12月
子会社、株式会社ニフコ北関東の本社を栃木県足利市に移転する。
2021年6月
監査等委員会設置会社へ移行する。
2022年4月
東京証券取引所プライム市場に移行する。
2022年12月
ドイツのゾーリンゲン市に子会社、Nifco Europe GmbHを設立する。
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3【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社52社並びに持分法適用関連会社1社により構成されており、営んでいる主な
事業内容と、当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、次の2部門は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメ
ントの区分と同一であります。
(合成樹脂成形品事業)
工業用プラスチック・ : 当社が合成樹脂成形製品及び金型の製造・販売を行っているほか、株式会社ニフコ山
ファスナー及びプラス 形、株式会社ニフコ熊本、株式会社ニフコ北関東等が合成樹脂成形製品及び金型の製造・
チック精密成形部品 販売を行っております。
金型 日英精機株式会社が金型を製造・販売しております。
そのほか海外でNifco America Corporation、Nifco U.K. Ltd.、Nifco Korea Inc.、上
海利富高塑料制品有限公司、台湾扣具工業股有限公司、Nifco (Thailand) Co.,Ltd.等が
合成樹脂成形製品及び金型の製造・販売を行っております。
これらのうち一部について、当社と子会社、関連会社間で相互に仕入れ、販売しており
ます。
:
(ベッド及び家具事業) シモンズ株式会社がベッドの製造・販売及び家具の輸入・販売を行っております。
そのほか海外でSimmons Bedding & Furniture (HK) Ltd.等がベッド及び家具事業を
行っております。
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事業の系統図は次のとおりであります。
連結子会社並びに持分法適用関連会社は次のとおりであります。
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連結子会社
(1) Nifco America Corporation 合成樹脂成形品の製造・販売
(2) Nifco Korea USA Inc. 合成樹脂成形品の製造・販売
(3) Nifco KTW America Corporation 合成樹脂成形品の製造・販売
(4) Nifco Central Mexico S.de R.L.de C.V. 合成樹脂成形品の製造・販売
(5) Guadalupe Property & Assets, S.de R.L.de C.V. 合成樹脂成形品事業
(6) Nifco Europe GmbH 合成樹脂成形品事業
(7) Nifco U.K. Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(8) Nifco Poland Sp.z o.o. 合成樹脂成形品の製造・販売
(9) Nifco Korea Poland Sp.z o.o.
合成樹脂成形品の製造・販売
(10) Nifco Germany GmbH 合成樹脂成形品の製造・販売
(11) 上海利富高塑料制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(12) 東莞利富高塑料制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(13) 台扣利富高塑膠制品(東莞)有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(14) 北京利富高塑料制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(15) 利富高(天津)精密樹脂制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(16) 利富高(湖北)精密樹脂制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(17) 利富高(江蘇)精密樹脂制品有限公司
合成樹脂成形品の製造・販売
(18) 利富高(塩城)精密樹脂制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(19) 利富高(重慶)精密樹脂制品有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(20) Nifco (HK) Ltd. 合成樹脂成形品事業
(21) 台湾扣具工業股份有限公司 合成樹脂成形品の製造・販売
(22) Nifco Korea Inc. 合成樹脂成形品の製造・販売
(23) Nifco (Thailand) Co.,Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(24) Union Nifco Co., Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(25) Nifco Manufacturing (Malaysia) Sdn. Bhd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(26) Nifco Vietnam Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(27) Nifco India Private Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(28) Nifco South India Manufacturing Private Ltd. 合成樹脂成形品の製造・販売
(29) PT.Nifco Indonesia 合成樹脂成形品の製造・販売
(30) 株式会社ニフコ山形 合成樹脂成形品の製造・販売
(31) 株式会社ニフコ熊本 合成樹脂成形品の製造・販売
(32) 株式会社ニフコ北関東 合成樹脂成形品の製造・販売
(33) 株式会社ニフコトレーディング 合成樹脂成形品の製造・販売業務の受託
(34) シモンズ株式会社 ベッドの製造・販売、家具の輸入・販売
(35) Simmons Bedding & Furniture (HK) Ltd. ベッド及び家具事業
(36) 上海席梦思床褥家具銷售有限公司 ベッド及び家具の販売
(37) 北京席梦思床褥家具有限公司 ベッド及び家具の販売
(38) 深圳席梦思床褥家具有限公司 ベッド及び家具の販売
(39) 席梦思床褥家具(蘇州)有限公司 ベッドの製造・販売
(40) Simmons (Southeast Asia)Private Limited ベッド及び家具の販売
(41) 台湾席夢思股份有限公司 ベッド及び家具の販売
他11社
持分法適用関連会社
(1) 日英精機株式会社
金型の製造・販売
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4【関係会社の状況】
(連結子会社)
議決権
の所有
名称 住所 資本金 主要な事業の内容 関係内容
割合
(%)
Nifco America Corporation
Ohio, 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・
100 役員の兼任あり。
3.5 販売
U.S.A.
(注)1、4
Nifco Korea USA Inc.
Alabama, 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
U.S.A. 5.5 販売 (75)
(注)3
当社は運転資金等の貸付けを行
Nifco KTW America
Georgia, 千米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100 い、また銀行借入に対し連帯保証
Corporation
1.0 販売 を行っております。
U.S.A. (100)
(注)1、3
役員の兼任あり。
百万メキシコ
Nifco Central Mexico S.de
Guanajuato, 合成樹脂成形品の製造・ 100
ペソ
R.L.de C.V.(注)1、3 販売 役員の兼任あり。
Mexico (52.51)
325.2
Guadalupe Property &
百万メキシコ
Guadalupe, 100
Assets, S.de R.L.de C.V. ペソ 合成樹脂成形品事業 役員の兼任あり。
Mexico (75)
268.2
(注)1、3
Nifco Europe GmbH
Solingen, 千ユーロ
合成樹脂成形品事業 役員の兼任あり。
100
Germany 25.0
(注)1
Nifco U.K. Ltd. Stockton-on-Tees,
百万英ポンド 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
United Kingdom
14.5 販売
(100)
(注)1、3
当社は運転資金等の貸付けを行
い、また銀行借入に対し連帯保証
Nifco Poland Sp.z o.o.
百万ズロチ
Swidnica, 合成樹脂成形品の製造・ 100
を行っております。
Poland 9.0 販売 (100)
(注)1、3
役員の兼任あり。
Nifco Korea Poland Sp.z
百万ズロチ
Zory, 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
Poland 6.0 販売 (100)
o.o.(注)1、3
当社は銀行借入に対し債務保証を
Nifco Germany GmbH
千ユーロ
Weissenburg, 合成樹脂成形品の製造・ 100
行っております。
Germany 25.0 販売 (100)
(注)1、3
役員の兼任あり。
上海利富高塑料制品 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
有限公司(注)3 上海市 3.0 販売
(100)
東莞利富高塑料制品 百万香港ドル
中国 合成樹脂成形品の製造・ 90
役員の兼任あり。
有限公司(注)3 広東省 75.0 販売 (90)
台扣利富高塑膠制品 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
広東省 販売
(東莞)有限公司(注)3 1.9 (100)
北京利富高塑料制品 百万米ドル
中国 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
有限公司(注)1、3 北京市 14.5 販売 (100)
利富高(天津)精密樹脂制 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
品有限公司(注)1、3 天津市 18.5 販売
(100)
利富高(湖北)精密樹脂制 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
湖北省 販売
品有限公司(注)1、3 10.0 (100)
利富高(江蘇)精密樹脂制 百万米ドル
中国 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
品有限公司(注)1、3 江蘇省 15.6 販売 (100)
利富高(塩城)精密樹脂制 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
品有限公司(注)1、3 江蘇省 30.5 販売
(100)
利富高(重慶)精密樹脂制 中国 百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
品有限公司(注)1、3 重慶市 14.8 販売 (100)
Nifco (HK) Ltd.
百万香港ドル
Hong Kong
合成樹脂成形品事業 100 役員の兼任あり。
200.0
(注)1
台湾扣具工業股份 台湾 百万台湾ドル 合成樹脂成形品の製造・
92 役員の兼任あり。
有限公司 台北市 150.0 販売
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議決権
の所有
名称 住所 資本金 主要な事業の内容 関係内容
割合
(%)
Nifco Korea Inc.
Asan-si, 百万ウォン 合成樹脂成形品の製造・
100 役員の兼任あり。
販売
Korea 34,400.0
(注)1、4
Nifco (Thailand) Co.,Ltd.
百万バーツ
Chonburi, 合成樹脂成形品の製造・
100 役員の兼任あり。
Thailand 320.0 販売
(注)1
Bangpakong, 百万バーツ 合成樹脂成形品の製造・
Union Nifco Co., Ltd.
50 役員の兼任あり。
販売
Thailand 100.0
百万マレーシ
Nifco Manufacturing
Selangor, 合成樹脂成形品の製造・
アリンギット 100 役員の兼任あり。
(Malaysia) Sdn. Bhd. Malaysia 販売
7.5
Nifco Vietnam Ltd. Tay Ninh,
百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・ 100
役員の兼任あり。
2.4 販売
(75)
(注)3 Vietnam
百万インド
Nifco India Private Ltd.
Haryana, 合成樹脂成形品の製造・
ルピー 100 役員の兼任あり。
India 販売
(注)1
1,130.0
Nifco South India
百万インド
Tamilnadu, 合成樹脂成形品の製造・ 100
Manufacturing Private ルピー 役員の兼任あり。
販売
India (75)
1,294.3
Ltd.(注)1、3
PT.Nifco Indonesia Jawa Barat,
百万米ドル 合成樹脂成形品の製造・
100 役員の兼任あり。
販売
18.8
(注)1 Indonesia
株式会社ニフコ山形 山形県 百万円 合成樹脂成形品の製造・
100 役員の兼任あり。
(注)1 山形市 300.0 販売
当社は運転資金等の貸付けを行っ
株式会社ニフコ熊本 熊本県 百万円 合成樹脂成形品の製造・
100 ております。
菊池市 販売
(注)1 800.0
役員の兼任あり。
当社は運転資金等の貸付けを行っ
株式会社 栃木県 百万円 合成樹脂成型品の製造・
100 ております。
ニフコ北関東 足利市 300.0 販売
役員の兼任あり。
当社は運転資金等の貸付けを行っ
株式会社 神奈川県 百万円 合成樹脂成形品の製造・
100 ております。
ニフコトレーディング 横須賀市 10.0 販売業務の受託
役員の兼任あり。
東京都 百万円 ベッドの製造・販売
シモンズ株式会社 99.9 役員の兼任あり。
港区 259.1 家具の輸入・販売
Simmons Bedding &
百万香港ドル 100
Hong Kong
Furniture (HK) Ltd. ベッド及び家具事業 役員の兼任あり。
10.0 (100)
(注)3
上海席梦思床褥家具銷售有 百万米ドル
中国 100
ベッド及び家具の販売 役員の兼任あり。
限公司(注)3 上海市 0.4 (100)
席梦思床褥家具(蘇州)有 中国 百万米ドル 100
ベッドの製造・販売 役員の兼任あり。
江蘇省
限公司(注)1、3 25 (100)
Simmons (Southeast Asia)
百万シンガ
Beach Road,
100
Private Limited ポールドル ベッド及び家具の販売 役員の兼任あり。
(100)
Singapore
0.3
(注)3
台湾席夢思股份有限公司 台湾 百万台湾ドル 100
ベッド及び家具の販売 役員の兼任あり。
台北市
(注)3 1.0 (100)
他13社
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(持分法適用関連会社)
議決権の所
有割合
名称 住所 資本金 主要な事業の内容 関係内容
(%)
神奈川県 百万円
日英精機株式会社 金型の製造・販売 27.2 役員の兼任なし。
川崎市 94.0
(注)1.特定子会社に該当しております。
2.上記連結子会社のうち、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.「議決権の所有割合」の欄に記載されている( )内は間接所有割合で内数となっております。
4.Nifco America Corporation及びNifco Korea Inc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除
く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
Nifco America Corporation
主要な損益情報等 (1) 売上高 43,761 百万円
(2) 経常利益 995 百万円
(3) 当期純利益 941 百万円
(4) 純資産額 18,667 百万円
(5) 総資産額 25,677 百万円
Nifco Korea Inc.
主要な損益情報等 (1) 売上高 46,124 百万円
(2) 経常利益 7,128 百万円
(3) 当期純利益 5,471 百万円
(4) 純資産額 38,061 百万円
(5) 総資産額 44,968 百万円
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5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2023年3月31日現在
セグメントの名称 従業員数(人)
9,114
合成樹脂成形品事業 ( 2,841 )
914
ベッド及び家具事業 ( 259 )
141
全社(共通) ( -)
10,169
合計 ( 3,100 )
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出
向者を含むほか、常用パートを含んでおります。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社
からの派遣社員、アルバイトを含み、常用パートは除いております。)は( )内に年間の平均人数を外数
で記載しております。
なお、上記のほか関連会社等へ出向している従業員が12名おります。
2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(2) 提出会社の状況
2023年3月31日現在
従業員数(人) 平均年令(才) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)
1,361 41.8 16.3 6,501,049
( 383 )
セグメントの名称 従業員数(人)
1,220
合成樹脂成形品事業 ( 383 )
ベッド及び家具事業 - ( -)
141
全社(共通) ( -)
1,361
合計 ( 383 )
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含むほか、常用パートを
含んでおります。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員、アルバイトを
含み、常用パートは除いております。)は( )内に年間の平均人数を外数で記載しております。
なお、上記のほか関連会社等へ出向している従業員が12名おります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として、記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度
労働者の男女の賃金の差異(%)
管理職に占め 男性労働者の
補足説明
(注)3.
る女性労働者 育児休業取得
の割合(%) 率(%)
うち正規雇用 うちパート・
全労働者
(注)1. (注)2.
労働者 有期労働者
6.3 43.9 56.4 68.7 42.2 (注)4.
(注)1.管理職に占める女性労働者の割合(%)は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成
27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
但し、管理職の定義については弊社基準で算出しております。
2.男性労働者の育児休業取得率(%)は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に
関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
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労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等
の取得割合を算出したものであります。
3.労働者の男女賃金格差は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)
の規定に基づき算出したものであります。(厚労省基準)
管理職比率など男女間に差異があることで1名あたり賃金に差が出ておりますが、人事体系、報酬制度、
評価制度、人材育成などにおいて性別による処遇差はありません。
4.年収格差の基準は厚労省基準、支援社員無期フルタイムは正規雇用に含んでおります。
②連結子会社
当事業年度
労働者の男女の賃金の差異(%)
管理職に占め 男性労働者の
補足説明
(注)3.
る女性労働者 育児休業取得
名 称
の割合(%) 率(%)
うち正規雇用 うちパート・
全労働者
(注)1. (注)2.
労働者 有期労働者
㈱ニフコ山形 0.0 25.0 42.9 87.8 64.5 (注)4.
㈱ニフコ熊本 0.0 83.3 82.1 77.1 87.1 (注)4.
シモンズ㈱ 7.6 0.0 80.3 79.8 38.3 (注)4.
(注)1.管理職に占める女性労働者の割合(%)は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成
27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.男性労働者の育児休業取得率(%)は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に
関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等
の取得割合を算出したものであります。
3.労働者の男女賃金格差は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)
の規定に基づき算出したものであります。(厚労省基準)
4.年収格差の基準は厚労省基準、支援社員無期フルタイムは正規雇用に含んでおります。
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第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、従業員、お客様、株主、投資家、ユーザー、協力会社、地域社会等のすべてのステークホルダーにとっ
て有益な存在でありたいと考えます。
2021年、当社は、パーパス「小さな気づきと技術をつなぎ、心地よい生活と持続可能な社会を創造する」を制定
いたしました。これまで当社は、お客様に寄り添い、一つひとつの困りごとに真摯に向き合うことから生まれる
「小さな気づき」と技術をつなぎ、当社の強みでもある、卓越した製品力とグローバルな生産体制を通して、それ
らの困りごとを解決してきました。
今後も当社は、広く社会から信頼され続けるクリエイティブカンパニーを目指し、製品開発に加えサービスの提
供など新たな事業創出にも挑戦し、小さな気づきをカタチにしながら、社会課題の解決、さらには、心地よい生活
と持続可能な社会の創造に貢献してまいります。
あわせて、企業として、コンプライアンスを徹底するとともに適切なリスクマネジメントを実践することによっ
て、激変する社会経済環境に柔軟かつ適正に対応していくことが必要であり、こうした考え方を徹底し実践してい
くことも重要であると考えます。
当社は、上記の基本的な考え方に基づいてコーポレート・ガバナンスの充実を経営の優先課題と位置付け、グ
ループ経営の強化を図っていきます。
(2) 経営戦略等、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、2021年度より、3ヶ年計画はローリング型中期経営計画を採用しています。これは、各年度の実績及
び取り巻く環境の変化を適宜織り込み、最も適した目標数値を示して目標の達成に臨むものです。
当社は、顧客に対し、よりよい社会を創造し、顧客ニーズを解決する提案を行うことにより、社会的価値と企
業価値の最大化を目指します。
2025年度
2022年度実績
目標 2022年度比
売上高 3,217億円 3,450億円 +7.2%
営業利益 344億円 400億円 +16.1%
営業利益率 10.7% 11.6% +0.9%pts
当期純利益 211億円 280億円 +32.3%
ROE 10% 13% +3.0%pts
ROIC 13.1% 15% +1.9%pts
営業キャッシュ・フロー
1,089億円 1,150億円 +5.6%
(3年間合計)
1ドル=131.6円 1ドル=125円
為替前提
1ユーロ=138.1円 1ユーロ=135円
(注)当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益を指します。
(3) 経営環境
当社グループは、工業用ファスナーを中心とした、エンジニアリングプラスチック製品を主力とした事業を展開
しており、主に自動車、住環境に関する製品をグローバルに製造・販売しております。エンジニアリングプラス
チック製品は軽量、防錆であり、加工性にも優れているため、特に自動車産業で軽量化やコストダウンに大きく貢
献しております。また、内装・外装のみならず、先進運転支援システム(ADAS)や電動車(xEV)関連に至るまで、幅
広い領域に製品を供給しております。
今後、自動車産業は自動運転やIoTなどのテクノロジーの進歩による大きな変革期が到来することが予想されま
すが、当社は技術力・開発力により柔軟に対応してまいります。
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(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの主要なマーケットである自動車産業については、グローバル・ベースでは今後も成長していくも
のと考えておりますが、半導体等の部品不足による影響に加え地政学上の様々な変化も起きていることから、顧客
要求も多様化、複雑化しております。
そのため、当社グループがさらに飛躍・成長するには、これらの課題及びニーズに的確に対応しグローバル・
ベースでの顧客満足度を向上させることが重要であります。
その課題達成に向けて、各ユーザーのニーズを的確かつ迅速に対応し得る商品と生産工程に関わる技術の構築、
働き方の改善、人材育成及びニフコ流JOB型人事体系の構築、セキュリティの確保とIT活用の推進を考慮した情報
システムの構築に注力するとともに、当面はグローバル戦略車及び多国間プロジェクトの円滑な立上げ、グローバ
ル各社の品質保証体制強化を図っております。
また、当社では他社の知的財産権を尊重し、当社の商品が他社の知的財産権を侵害しないよう開発段階から特許
調査等を行うことで他社の知的財産権に対する侵害回避に努め、知的財産に関する訴訟リスクの低減を図っており
ます。なお、当期におきましては、知的財産権に関する問題で第三者から訴訟を提起された事案はございません。
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティに関する考え方
当社は、ユニークで存在感のあるグローバル企業として成長し続ける会社でありたいと考えております。そのため
には、企業活動を通じた気候変動への対応及び人的資本といわれる人材が活きる企業であることが重要です。当社
は、こうした考え方を以下の取組を通じて、グループ各社に浸透させてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(2)気候変動を含むサステナビリティに関する取組
①ガバナンス
当社は、取締役会において、気候変動を含むサステナビリティに関する方針、戦略、計画、施策の策定、目標と
すべき指標の審議及び設定を行うとともに、進捗や成果を共有し、改善や新たな取組を決定し推進します。また、
取締役会の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置しています。同委員会では、サステナビリティ全般に関
する事項について諮問を行い、その結果を取締役会に助言・提言します。取締役会で決議された同議案は、直接あ
るいは経営会議を通じて当社の各事業部門、及びグループ各社に伝達され、それぞれの経営計画・事業運営に反映
されます。その内容によっては取引先にも協力を要請しています。
②戦略
国際的に推奨されるガイダンスによるシナリオ分析の手法で導かれる2021年から2040年までの環境の変化予測に
対して、当社は、気候変動に起因する事業リスク及び機会の分析評価を行いました。そして、それらの結果を基
に、それぞれのリスクや機会の取組方針を策定しました。
詳細は、ニフコレポートP24以下をご参照ください。
https://www.nifco.com/csr/sustainability/sustainabilityreport/NifcoReport2022_jp_s.pdf
③リスク管理
気候変動に関することを含むサステナビリティ全般における事項は、取締役会を通じて、当社のグループの損失
危機の管理を行うリスクマネジメント委員会に指示・報告されます。同委員会では、指示・報告されたリスクに対
し、事前予防策の検討、実施の管理を行います。
また、リスク事項によっては、取締役会より直接にあるいは経営会議を通じて、関係する執行役員に指示が行わ
れます。
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④指標及び目標
当社は、SBT目標設定支援事業への参加企業として、2℃シナリオの中期目標を掲げていますが、最新の動向で
ある1.5℃シナリオへの移行が重要であるとの認識の下、現在、新たなるCO₂排出量削減目標を達成するための手段
を追加検討中です。近年の国内単体のCO₂排出量は以下の通りです。
Scope1、Scope2推移グラフ(国内単体)
Scope3推移グラフ(国内単体)
国内グループ会社まで含めたScope1、Scope2のCO₂排出量につきましては、ニフコレポートP42をご参照ください。
https://www.nifco.com/csr/sustainability/sustainabilityreport/NifcoReport2022_jp_s.pdf
(3)人的資本に関するサステナビリティに関する取組
①戦略
人的資本につきましては、当社は、経営資源の成長分野への重点的な投入、即ち従業員の能力開発やスキル向上
等を通じて、事業の持続的な成長と生産性向上に取り組み、付加価値の最大化に注力します。
まず、人材について、当社では、グローバルスケールで活躍できる人材の要件/行動指針を「挑戦・変革・未
来・協働・克服」のキーワードで明文化しています。従業員育成・研修体系はこうした人材の育成を目的に制定し
たものであり、階層別型、自己研鑽型、選抜育成型、そして全社型の4つのカテゴリーで従業員の声や時勢を鑑み
ながら現在進行形で運営・実施しています。
また、社員が活き活きと働くことが出来る職場環境づくりを目指し、働き方改革を推進しています。具体的には
総労働時間の削減に向けた取り組み、時間管理から解放され自由度を高めたフレックスタイム制度の拡充、そして
働く場所を自分で選べるようにテレワーク制度の導入です。このような新しい働き方と休暇制度の充実を図ること
で、高いエンゲージメントを保ちながら、事業の持続的な発展を強力に推進していきます。
②指標及び目標
人的資本につきまして当該指標に関する当事業年度の実績については、「第1 企業の概況 5〔従業員の状
況〕(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参
照下さい。当社では、ニフコグループ企業行動憲章ならびにニフコグループ人権方針に基づき、ダイバーシティ推
進の専門部隊が、あらゆる属性の従業員が能力を最大限に発揮できる職場作りを進めています。
管理職に占める女性労働者の割合は当事業年度実績6.3%となっており、2027年度中10%達成を目標として各職
場で育成活動を進めています。
また、男性労働者の育児休業取得率は43.9%です。こちらは早期に全ての男性従業員が取得できるように職場の
労働環境を整えてまいります。
さらに、労働者の男女の賃金の差異について当事業年度実績56.4%(有期雇用者を除き74.5%)となります。各
等級制度の中で男女の違いによる処遇の違いはありませんが、正規社員で管理職の男女比率や、有期雇用者の男女
比率の違いから全体としての格差が56.4%となりました。今後の対応としては、女性活躍の推進を進め、女性管理
職などを増やすことにより格差を縮小していく所存です。
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3【事業等のリスク】
当社グループが事業を進めるうえで留意すべきリスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主
要な事項は次のとおりと考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において
判断したものです。
(1) 経済状況
当社グループでは、日系自動車メーカーを中心に各国自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にあり、こ
れら自動車メーカー向け製品の需要については経済状況により影響を受けますが、主要市場である日本、米国、
中国のうち日本国内における自動車の販売については長期的に見ると減少傾向にあります。
そのため、グローバル化を進めておりますが、特に米国あるいは中国の経済状況が不調に陥った場合には、当
社グループの業績及び財務状況に悪影響が及ぶことが予想されます。
なお、ベッド及び家具事業に限っては、日本及びアジアでのみ事業展開しておりますのでそれら地域の経済状
況に左右されます。
(2) 価格競争リスク
当社グループの主たる事業である合成樹脂成形品については適正な製品価格設定に努めておりますが、主要取
引先である自動車メーカーからのコストダウン要請も強まっております。
このため、他社との受注競争において想定以上の製品価格競争を余儀なくされた場合には、当社グループの業
績及び財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
(3) 原材料の価格変動及び調達にかかるリスク
当社グループが使用する原材料の価格は、原油及びナフサ価格等の変動に伴い改定されるため、これら原材料
の価格上昇分を製品価格に十分に転嫁できない場合、あるいは安価な原材料への転換が進まない場合などには、
当社グループの業績及び財務状況が悪影響を受ける可能性があります。また、原材料供給業者における不慮の事
故あるいは震災をはじめとする自然災害などの影響により、原材料の調達が予定通りにできない場合にも、当社
グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替変動リスク
海外向け輸出は僅少ですが、グローバル化の進展に伴い海外子会社が生産した製品の現地販売により、当社グ
ループの海外売上比率は年々高まっております。
そのため、連結財務諸表上は、海外子会社の現地通貨建てによる財務諸表の値を本邦通貨に換算するため、為
替レートの変動が連結財務諸表に影響を与えます。
(5) 製品の品質不良に伴うリスク
当社グループは、厳しい品質管理基準に従って生産を行っています。しかし、何らかの原因によって不良品が
市場に流通し、製造物責任等を問われた場合には、損害賠償やその対応に多額のコストを要するだけでなく、当
社グループに対するユーザーの信頼が低下し、その結果、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を受ける可
能性があります。
(6) カントリーリスク
当社グループは日系自動車メーカーを中心とするユーザーのグローバル化に対応し、そのニーズに適切かつ迅
速に対応できるように海外拠点を拡充してまいりましたが、海外拠点の所在国・地域において、政策・法律・税
制の急激な変更、予測できない政治・経済の不安定化、テロ・戦争・紛争の勃発、伝染病の蔓延などによる社会
的混乱により事業の遂行が困難になる可能性があります。
そのため、当社グループでは、できる限り特定の国や地域に拠点が偏在しないよう拠点展開を進めております
が、上記のような事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性がありま
す。
(7) 地震などの自然災害リスク
当社グループでは、国内においては自動車メーカー向けには当社内の2工場(相模原、名古屋)のほかに山
形、栃木及び熊本に生産子会社3社を有し、またベッドは富士小山工場で生産しております。
一方、海外においては、急速に生産拠点の拡大・分散化を進めております。
日本に限らず世界の各地域で自然災害が多発しているなか、仮に災害に遭遇した場合でも、被害を最小限にと
どめるべく、各工場では耐震化を進めるとともに、全社員の安否確認のためのシステムを導入し、更に復旧体制
構築に向けた事業継続計画に取り組んでおります。
しかしながら、当社グループの生産拠点等において、地震・暴風雨などの自然災害あるいは不慮の事故などに
より、生産設備等が何らかの損害を受け、製品の製造・販売が遅延もしくは停止する場合、あるいは本部機能が
麻痺した場合には、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を受ける可能性があります。
将来新たな自然災害が発生した場合には、樹脂材料の調達に支障をきたし、「(3)原材料の価格変動及び調達
にかかるリスク」が顕在化したり、サプライチェーンの寸断あるいは電力供給力の減少により、「(1)経済状
況」が悪化する可能性もあると考えます。
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(8) 固定資産に関する減損のリスク
当社グループが使用する有形固定資産は、資産価値の下落に起因する潜在的な減損リスクにさらされていま
す。
特に、米国におけるドイツ系自動車向け合成樹脂事業の拠点については、経営環境の悪化により、減損の生じ
るリスクが相対的に高いと考えられ、減損損失が発生した場合には、連結財務諸表に対して影響を生じさせる可
能性があります。
(9) 子会社株式に関する減損のリスク
当社グループが保有する子会社株式の評価基準は原価法によっておりますが、市場価格のない株式については
財政状態の悪化等により実質価額が著しく下落した場合、子会社株式の減損処理を余儀なくされ、単体の経営成
績に影響を与える可能性があります。
これらのリスクのほかにも、通常想定できないリスクが事業活動の拡大・変化に伴い突然顕在化する可能性は否定
できませんので、リスクマネジメント委員会を中心に、そのような不測のリスク発生の回避・軽減あるいは不測のリ
スクが発生した場合の適切な対応・損失の極小化に努めてまいります。
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4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、非製造業では、個人消費やインバウンド需要の回復を背景に、小売などの
消費関連の景況感が改善した一方、製造業では、原材料高を受け素材業種の景況感が低迷したほか、世界的な半導体
需要の落ち込みから電機機械の景況感も悪化するなど、景況感は二極化しております。海外に目を転じますと、中国
経済では、2022年秋に中国政府がゼロコロナ政策を強化したことに加え、米欧景気の減速や、活動制限による工場稼
働率の低下などを背景に輸出が低下するなど、内外需ともに低迷しております。欧州経済については、労働需給の
ひっ迫を反映し賃金が上昇しているほか、資源高などを通じた生産コストの上昇を販売価格に転嫁するなど、財・
サービスともにインフレ圧力が根強く、景気の重石となっております。米国経済においては、商品のリードタイムの
改善などにより供給制約の緩和が企業活動の下支え要因となっているものの、金融引き締めなどを受けた需要の減少
を反映し新規受注が減少傾向となり、製造業や建設業などの財生産部門の低迷が続いております。このように世界経
済は、国際商品市況の高騰や経済全体での労働コストの増加などを背景として物価上昇が進行しております。物価安
定に向け、急速な金融引き締めが進み、経済活動に対する政策的な下押しがされ、依然として先行き不透明な状況に
あります。
このような状況のなか、当期の連結業績の売上高は、前期比13.4%増の3,217億7千1百万円となりました。営業
利益は前期比12.8%増の344億3千9百万円となりました。経常利益は前期比12.7%増の378億7千6百万円となり、
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比7.8%減の211億7千万円となりました。
資産合計は、前期比260億8千2百万円増加し、3,591億5千万円となりました。負債合計は、前期比8億3千万円
増加し、1,330億2千3百万円となりました。純資産合計については、前期比252億5千2百万円増加して、2,261億
2千7百万円となりました。その結果、自己資本比率は62.2%、1株当たり純資産は2,237円06銭となりました。
セグメントの経営成績を示すと次のとおりです。
各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。
合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業の売上高は前期比13.7%増の2,887億3千4百万円となりました。セグメント利益は、前期比
12.9%増の340億5千万円となりました。
ベッド及び家具事業
ベッド及び家具事業は、売上高は前期比11.1%増の330億3千7百万円となりました。セグメント利益につきまし
ては、前期比5.8%増の58億8千5百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、372億6千1百万円の資金の増加となり、前期が317億4千3百万円の資金
の増加であったことと比べて、55億1千7百万円の増加となりました。これは、棚卸資産の増減額が増加から減少に
転じたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、115億3千万円の資金の減少となり、前期が94億7千9百万円の資金の減
少であったことと比べて、20億5千1百万円の減少となりました。これは、定期預金の預入による支出が、定期預金
の払戻による収入を上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、174億1千8百万円の資金の減少となり、前期が135億1千6百万円の資金
の減少であったことと比べて、39億1百万円の減少となりました。これは、短期借入れによる収入が減少したこと等
によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末と比較して122億4千1百万円増加し、1,222億3千3百
万円となりました。
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③生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
セグメントの名称 (自 2022年4月1日 前年同期比(%)
至 2023年3月31日)
合成樹脂成形品事業(百万円)
204,596 110.5
ベッド及び家具事業(百万円) 11,627 109.8
合計(百万円) 216,224 110.5
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
b 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
セグメントの名称 (自 2022年4月1日 前年同期比(%)
至 2023年3月31日)
合成樹脂成形品事業(百万円) 13,876 92.2
ベッド及び家具事業(百万円) 2,935 114.6
合計(百万円) 16,812 95.5
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
c 受注実績
当社及び連結子会社は受注より出荷までの期間が極めて短いため、原則として一部の確定受注や過去の生産実績等
を参考とした見込生産によっております。
d 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
セグメントの名称 (自 2022年4月1日 前年同期比(%)
至 2023年3月31日)
合成樹脂成形品事業(百万円)
288,734 113.7
ベッド及び家具事業(百万円) 33,037 111.1
合計(百万円) 321,771 113.4
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
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(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりま
す。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産、負債、偶発資産及び偶発債務並びに会計期間における
収益及び費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。結果として、見積り特有の不確実性があるた
め、これらの見積りと実績が異なる場合があります。当社は、重要な会計方針の適用における見積りや仮定は連結
財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
a 棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の推定される将来需要及び市場状況等に基づく収益性の悪化について、評価減を計
上しております。実際の将来需要又は市場状況等が見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性
があります。
b 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の開拓・維持等のため特定の顧客の株式及び余資の運用としての株式等を
所有しております。これら株式等には価格変動性が高い市場価格のあるものと、市場価格等の算定が困難である
非公開会社が含まれております。当社グループは、原則として市場価格のあるものについては投資原価の下落率
が50%以上のもの、また市場価格のないものについては、それら会社の財政状態が悪化し純資産の下落率が50%
以上のものについて、それぞれ減損処理を行っております。また30%~50%程度下落したものについては、金額
の重要性、回復可能性等を考慮し、必要と認められた額について減損処理を行っております。将来の市場悪化又
は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の
計上が必要となる可能性があります。
c 退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの
前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の収益率などが含まれます。親会社及び
一部の国内子会社の年金制度において、割引率は日本の国債の市場利回りをもとに退職給付の支払見込期間及び
支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用して算出しております。期待運用収益率は、年
金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算されます。実際の結果
が前提条件と異なる場合、又は変更された場合、その影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されるた
め、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼします。近年の割引率の低下及び年金資
産の運用率の低下は、当社グループの年金費用に対して悪影響を及ぼします。未認識の数理計算上の差異及び制
度変更等による過去勤務費用にかかる償却は、年金費用の一部を構成しておりますが、前提条件の変化による影
響や実際との結果との違いの影響を規則的に費用認識したものであります。
d 有形固定資産の減損
当社グループは、自社利用の事業用資産については、事業所単位もしくは連結子会社単位で、賃貸用不動産、
遊休資産及び売却予定資産については、個別物件ごとにグルーピングを行っております。
当連結会計年度においては、合成樹脂セグメントに含まれる中国における韓国系ビジネス拠点において、得意
先である韓国系自動車メーカーの中国での生産体制の見直しの影響によって経営環境が著しく悪化し、固定資産
に減損の兆候が存在すると判断し、回収可能価額を見積もっております。固定資産の回収可能性テストを実施し
た結果、固定資産の帳簿価額に回収可能性がないと判断されたため、帳簿価額と公正価値の差額を減損損失とし
て認識しております。また、合成樹脂セグメントに含まれる米国におけるドイツ系ビジネス拠点において、人件
費高騰などの製品価格への反映の遅れや歩留まりの改善の遅延によって収益性が著しく悪化し、固定資産に減損
の兆候が存在すると判断し、回収可能価額を見積もっております。固定資産の回収可能性テストを実施した結
果、固定資産の帳簿価額に回収可能性がないと判断されたため、帳簿価額と公正価値の差額を減損損失として認
識しております。
減損損失の測定のための公正価値の見積りにおいては、外部の専門家による鑑定評価額を基礎として算定して
おり、当該鑑定評価額の算定に用いる評価手法及びその前提条件の選択にあたっては、算定結果に重要な影響を
及ぼします。
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②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)当連結会計年度の経営成績等
当社グループの主要顧客であります自動車メーカーにつきましては、日本市場では、当期において、対前年同期
比で、生産台数、販売台数ともに、上回りました。海外におきましては、当期の対前年同期比で、欧州市場は、生
産台数、販売台数ともに前年割れとなり、米国市場では、販売台数は前年割れしたものの、生産台数は上回りまし
た。中国市場及びインド市場では、生産台数、販売台数ともに大幅に上回りました。
このような状況のなか、当期の連結業績は、売上高は、前期比13.4%増の3,217億7千1百万円となりました。
利益面では、売上増加による売上総利益の増加が、販売費及び一般管理費の増加を上回ったため、営業利益は前期
比12.8%増の344億3千9百万円となりました。経常利益は円安が進み為替差益が発生したことにより、前期比
12.7%増の378億7千6百万円となりました。また、米国及び中国子会社における減損損失、中国子会社における
事業構造改善費用などがあり、特別損失として23億7千8百万円計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前
期比7.8%減の211億7千万円となりました。
資産合計は、前期比260億8千2百万円増加し、3,591億5千万円となりました。主な増加要因としては、売掛金
が33億9千3百万円、有形固定資産が15億9千1百万円、退職給付に係る資産が13億8千9百万円それぞれ増加し
ております。また、現金及び預金が168億4千8百万円増加したことなどによるものであります。
負債合計は、前期比8億3千万円増加し、1,330億2千3百万円となりました。増加要因としては、支払手形及
び買掛金が28億1千7百万円増加したことなどによるものであります。
純資産合計は、前期比252億5千2百万円増加して、2,261億2千7百万円となりました。主として利益剰余金が
149億2千8百万円増加したこと、及び円安により為替換算調整勘定が109億4千万円増加したことなどによるもの
であります。
以上の結果、自己資本比率は前期比2.7ポイント増加し、62.2%、1株当たり純資産は2,237円06銭となりまし
た。
(2)経営成績に重要な影響を与える要因
a 経済状況
当社グループでは、自動車メーカー、特に主要日系自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にあります
が、これら日系自動車メーカー向けの製品の需要は、世界経済の動向、特に主要市場である日本をはじめ米国、
中国などの経済状況に影響を受け、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす場合があります。
b 原油及びナフサ価格の高騰
当社グループは、原油価格及びナフサ等の石油製品の価格が高騰し、その期間が長期に及ぶ場合には原材料価
格の上昇により、経営成績に影響が生じる可能性があります。
c 取引先からの値引き要請
当社グループは、取引先からの価格値引き要請に対して生産コストの削減等の努力をしておりますが、予想以
上に値引き要請が強い場合、経営成績に重要な影響を受ける場合があります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金は、主に製品製造過程に供される原材料や部材の購入のほか、製造費用や販売費及び一般
管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、物流費、研究開発費であります。これ
らの必要資金は、利益の計上から生み出した内部資金により賄っております。
設備投資資金については、その投資に際し、投資採算及びキャッシュ・フローを重視し実施しております。これら
設備投資の資金は、原則として減価償却費及び利益の計上から生み出された内部資金の一部を充当することとしてお
りますが、国内、海外での積極的な設備投資については、状況に応じて社債発行及び外部借入で調達することとして
おります。
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力等により、運転資金及び通
常の設備投資資金を調達し、将来の成長のための投資及びM&A資金などについては、長期で低利な条件での調達を実
施しております。
これにより当社グループの調達手段の多様化及び低コストでの長期安定資金の調達が実現し、更に資本コストの引
き下げ効果及び、設備投資効果と相俟って、今後も財務体質は引き続き安定して推移するものと考えております。
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(4)セグメントごとの経営成績等
a 合成樹脂成形品事業
〔国内自動車業界向け〕
国内の自動車生産につきましては、半導体不足やサプライチェーン停滞の影響による減産により、特に第1四半
期に大きく当初の計画を下回りました。第2四半期以降には生産が若干挽回に転じたものの計画達成までには至ら
ず、第3四半期にはふたたび中国での新型コロナウイルス感染拡大の影響による生産減が加わり、計画を下回る結
果となりました。
〔海外自動車業界向け〕
海外においては、地域や顧客毎に大きく業績の分かれる結果となりました。欧米地域においては、韓国系を除く
全拠点において半導体不足、原材料や人件費、物流費等の高騰により苦戦を強いられ、売上・利益ともに大きく計
画を下回る結果となりました。特にドイツOEM向け事業は、オペレーション上の問題も発生し損失を拡大させる結
果となりました。一方で、アセアン地域においては、これらの影響をほとんど受けず、日系OEMの堅調な需要に支
えられ好調を維持することができました。中国地域においても、年末にかけてはゼロコロナ政策解除の影響を受
け、大幅な業績の悪化にみまわれましたが、通年では堅調な業績を維持しました。韓国OEM向け事業も中国を除い
て世界的に好調を維持し、特に欧州、北米、インドにおいて売上・利益ともに計画を上回る結果となりました。今
年度は、海外地域統括制の導入により、地域主導で欧米拠点の建て直しに注力するとともに、中国における韓国系
不採算拠点の統廃合等を推進し、海外事業の業績改善、更なる収益力向上に取り組んでまいります。
〔その他業界向け〕
住生活分野においては、中国のロックダウンやウッドショックの影響による住宅設備関連の減産で当初の計画を
下回る結果となりました。一方、スポーツ・アウトドア分野においては、欧米諸国を中心に健康志向の高まりに
よって、ランニング関連の靴部材や衣服部材の需要が旺盛だったことから、売上高は前期比増となりました。
以上の結果、合成樹脂成形品事業は、売上高は前期比13.7%増の2,887億3千4百万円となりました。セグメン
ト利益につきましては、前期比12.9%増の340億5千万円となりました。
b ベッド及び家具事業
ベッド及び家具事業は、国内において販売店向けが順調に伸びたものの、原材料などの高騰及び円安による原価
アップを吸収できず、増収減益となりました。一方、海外においては、中国ではゼロコロナ政策の影響から厳しい
環境下になるものの大幅な落ち込みは避けることができ、また、台湾・シンガポールでは卸・小売・ホテル向けが
順調に伸びて、加えて円安による為替影響もあり、増収増益となりました。この結果、ベッド及び家具事業売上高
は前期比11.1%増の330億3千7百万円となりました。セグメント利益につきましては、前期比5.8%増の58億8千
5百万円となりました。
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5【経営上の重要な契約等】
(1)技術上の重要な契約
① 技術提携
提出会社
原始契約
契約締結先 国別 契約の内容 契約期間
年月日
1966年 イリノイ・ツール・
米国 プラスチックバックル 2023年8月27日まで
12月21日 ワークス社
② 技術供与
提出会社
原始契約
契約締結先 国別 契約の内容 契約期間
年月日
1982年 台湾扣具工業 プラスチック製バックル及び工業用ファス
台湾 2025年12月31日まで
11月24日 股份有限公司 ナーの製造技術
1985年 プラスチック製バックル及び工業用ファス
Nifco Korea Inc.
韓国 2024年12月31日まで
2月7日 ナーの製造技術
プラスチック製バックル及びプラスチック
Union Nifco Co.,
1988年
タイ と金属からなるファスナーアッセンブリー 2027年12月31日まで
11月23日
Ltd.
の製造技術
Nifco Manufacturing
1990年 マレーシ プラスチック製バックル及び工業用ファス
(Malaysia) Sdn. 2024年12月31日まで
11月19日 ア ナーの製造技術
Bhd.
プラスチック製バックル及びプラスチック
1993年
Nifco (HK) Ltd.
香港 と金属からなるファスナーアッセンブリー 2024年12月31日まで
11月15日
の製造技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
2000年
Nifco U.K. Ltd.
英国 ク以外の部品・材料を含む組み立て品の製 2024年12月31日まで
12月18日
造技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
Nifco America
2000年
米国 ク以外の部品・材料を含む組み立て品の製 2024年12月31日まで
12月18日
Corporation
造技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2003年 上海利富高塑料制品 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2025年6月30日まで
3月31日 有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2003年 東莞利富高塑料制品 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2025年6月30日まで
8月25日 有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
バックル・工業用プラスチック製部品及び
Nifco (Thailand)
2004年 プラスチック以外の部品・材料を含む組立
タイ 2024年12月31日まで
3月1日 品、並びにこれらの部品及び完成品等の金
Co.,Ltd.
型等の製造技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2004年 台扣利富高塑膠制品 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2027年6月30日まで
8月26日 (東莞)有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
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原始契約
契約締結先 国別 契約の内容 契約期間
年月日
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2005年 北京利富高塑料制品 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2026年12月31日まで
11月18日 有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
Nifco Poland Sp.z
2006年 ポーラン ク以外の部品・材料を含む組立品、並びに
2024年12月31日まで
9月1日 ド これらの部品及び完成品等の金型等の製造
o.o.
技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
2008年 ク以外の部品・材料を含む組立品、並びに
Nifco Vietnam Ltd.
ベトナム 2023年12月31日まで
11月1日 これらの部品及び完成品等の金型等の製造
技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2010年 利富高(天津)精密 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2025年6月30日まで
1月20日 樹脂制品有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
Nifco India Private
2010年 ク以外の部品・材料を含む組立品、並びに
インド 2024年12月31日まで
8月1日 これらの部品及び完成品等の金型等の製造
Ltd.
技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2010年 利富高(湖北)精密 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2025年6月30日まで
10月1日 樹脂制品有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
バックル・工業用プラスチック製部品及び
Nifco Korea USA
2011年 プラスチック以外の部品・材料を含む組立
米国 2025年12月31日まで
1月1日 品、並びにこれらの部品及び完成品等の金
Inc.
型等の製造技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2011年 利富高(江蘇)精密 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2025年6月30日まで
3月1日 樹脂制品有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
バックル・工業用プラスチック製部品及び
Nifco South India
2012年 プラスチック以外の部品・材料を含む組立
Manufacturing
インド 2027年12月31日まで
10月1日 品、並びにこれらの部品及び完成品等の金
Private Ltd.
型等の製造技術
固着機能等を有する樹脂製及び金属製の部
2012年 利富高(塩城)精密 品・完成品、樹脂製部品と金属製部品との
中国 2026年12月31日まで
10月1日 樹脂制品有限公司 複合品、バックル並びにこれらの部品及び
完成品等の金型等の製造技術
バックル・工業用プラスチック製部品及び
2013年 インドネ プラスチック以外の部品・材料を含む組立
PT.Nifco Indonesia
2024年12月31日まで
1月1日 シア 品、並びにこれらの部品及び完成品等の金
型等の製造技術
工業用プラスチック製部品及びプラスチッ
Nifco Korea Poland
2013年 ポーラン
ク以外の部品・材料を含む組み立て品の製 2027年12月31日まで
1月1日 Sp.z o.o. ド
造技術
バックル・工業用プラスチック製部品及び
Nifco Central
2014年 プラスチック以外の部品・材料を含む組立
Mexico S.de R.L.de メキシコ 2024年12月31日まで
1月1日 品、並びにこれらの部品及び完成品等の金
C.V.
型等の製造技術
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(2)経営上の重要な契約
① 提出会社
原始契約
契約締結先 国別 契約の内容 契約期間
年月日
プラスチック製バックル及び工業用ファス 合弁会社(台扣利富高塑
2001年 台湾扣具工業
台湾 ナー(自動車、家電向)の中国での製造販 膠制品(東莞)有限公
8月23日 股份有限公司
売事業に関する合弁契約 司)の存続期間中
2008年
ダイムラー社 ドイツ コンソールボックス特許の実施許諾契約 2024年10月5日まで
12月9日
② 連結子会社
シモンズ株式会社
原始契約
契約締結先 国別 契約の内容 契約期間
年月日
技術、許諾商標、特許、許諾製品の許諾地
ドリームウェル・リ
域内での製造・販売等に関する権利及び許
1987年 ミテッド(旧シモン
米国 諾製品の許諾地域内でのマーケティング・ 会社の存続期間中
6月30日 ズ・ユーエスエー・
輸入等に関する販売情報の使用に関する専
コーポレーション)
用実施権
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6【研究開発活動】
当連結会計年度における研究開発費の総額は、 3,702 百万円となっており、大部分は合成樹脂成形品事業で 3,683 百
万円であります。
当社グループとしては、各主力市場に向けた新製品開発の推進、並びに関連市場への積極的参入を図っておりま
す。迅速、かつ専門的な開発活動を推進することを目的に、主力商品のファスナーを始めとした商品群毎と各主力市
場の領域毎に開発部門を設けました。開発のフロントローディング化、商品の高品質化が進む中、デジタル解析と評
価分析の連携により論理的な開発を行い、お客様の困りごとを解決する提案をグローバルで進めてまいります。ま
た、その他分野においては、商品とサービスを組み合わせた開発も進めてまいります。
ものづくりにおいては、材料投入からお客様のライン投入までの工程全体の最適化を進める生産技術本部を強化
し、立上げ品質の更なる向上を努めております。
今後もお客様からの信頼を高め、グローバルサプライヤーとしての確固たる地位を不動なものにしてまいります。
(1)合成樹脂成形品事業
① 自動車分野 : 業界の普遍のテーマである「環境」・「安全」・「快適」の分野の製品へ開発資源を集中
しております。「環境」においては、燃費向上に貢献する金属からの樹脂化部品や空力関連
部品、先進環境対応車に搭載するパワートレイン関連部品などを数多く開発・量産化してお
ります。「安全」においては、障害物検知センサー関連の数多くの量産品を手がけると同時
に、それを深化させる開発を進めております。また「快適」においては、静音関連部品や車
室内の快適性を上げる部品を開発・量産化を行っております。
100年に一度と言われる大変革期において、当社グループは変化をチャンスと捉え、今まで
培ってきた強みを進化させ、普遍的な価値を持った商品を世界中のお客様に提供することを
努めております。
② その他 : 環境に優しい「電池レスセンサーデバイス」を用いたICTソリューションの取り組みが評価
され、2023年1月に横須賀市と「地域課題解決に向けた包括連携協定」を締結しました。協
定内容と致しましては、1.市内学校等のICT化 2.市内学校等と連携した人材育成 3.市内事業
者の生産性向上 4.横須賀リサーチパークの活性化 5.その他、地域課題解決及び市民サービ
スの向上となります。先ずは学校の省電力化と教師の見回り工数削減が可能となるパッケー
ジを市内の小中学校への導入を目指して、各学校と実証実験を開始致しました。また「省エ
ネ」「学校」というテーマに共感を頂いたNSDC(インド国家技能開発公社)と2022年12月に製
造業分野における人材育成に係る覚書を締結しました。インドの学校関連への展開も視野に
活動を推進しております。
(2)ベッド及び家具事業
市場への健康で快適な睡眠の提案のため、科学的な分析のみならず感性や感覚も含めた商品提案のための研究を
行っております。また、成長が期待されるシニア市場への提案のため、さまざまな機能、動きをコントロールでき
る多機能ベッドの開発にも力を入れております。
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第3【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
当社及び連結子会社では、当連結会計年度において、 8,872 百万円の設備投資を行いました。
合成樹脂成形品事業におきましては、日本では、国内自動車メーカーからの新規受注品に対応した金型設備等に日
本地域合計で2,445百万円の投資を行いました。
米国では、Nifco America Corporationが成形機を中心に554百万円の投資を行いました。
日本を除くアジア地域では、Nifco (HK) Ltd.及びその連結子会社が金型設備及び成形機を中心に合計で1,086百万
円等、アジア地域合計で3,881百万円の設備投資を行い、日系、非日系自動車メーカー、家電、OA、アパレルメー
カーの顧客に対しグローバルに高付加価値製品を生産、販売できる体制を築きました。
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2【主要な設備の状況】
当社及び連結子会社における主要な設備は次のとおりであります。
(1) 提出会社
2023年3月31日現在
帳簿価額
従業
セグメ
建物及
事業所名
ントの 設備の内容
び構築 機械装置及 土地 ソフト 員数
(所在地) 金型 その他 合計
名称
物 び運搬具 (百万円) ウェア
(人)
(百万円) (百万円) (百万円)
(百万
(百万円) (面積㎡) (百万円)
円)
ニフコ技術開発
合成樹
センター 1,269 193
脂成形 研究開発施設 3,159 242 5 48 56 4,781
(神奈川県
(13,721) (29)
品事業
横須賀市)
工業用プラス
本社
合成樹 チック・ファス
2,185 260
(神奈川県
脂成形 ナー技術開発設 1,184 47 18 72 98 3,606
(29,413) (43)
横須賀市)
品事業 備及び管理業務
施設
名古屋事業所 合成樹 工業用プラス
1,140 480
(愛知県 脂成形 チック・ファス
4,626 1,129 158 12 414 7,482
(33,297) (168)
豊田市) 品事業 ナー生産設備
相模原事業所
合成樹 工業用プラス
2,049 221
(神奈川県
脂成形 チック・ファス
2,230 1,747 188 28 175 6,419
(33,526) (107)
相模原市中央区) 品事業 ナー生産設備
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品、リース資産であり、建設仮勘定を含んでおりません。
2.「従業員数」の欄に掲載されている( )内は平均臨時雇用者数で外数となっております。
3.現在休止中の主要な設備はありません。
(2) 国内子会社
2023年3月31日現在
従業
帳簿価額
員数
(人)
事業所名 セグメント
会社名 設備の内容
(所在地) の名称
建物及び構 機械装置及 土地
その他 合計
築物 び運搬具
(百万円)
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (面積㎡)
富士小山工場 家具製造設備
ベッド及び 1,663 217
(静岡県駿東
シモンズ㈱ 及び物流セン 2,599 187 37 4,488
家具事業
(56,442) (0)
郡小山町) ター
1,405
工業用プラス
1,063 536 105 3,110
山形県 合成樹脂成 チック・ファ (56,384) 133
㈱ニフコ山形
山形市 形品事業 スナー生産設
[1,405] (243)
[1,034] [-] [50] [2,490]
備
([56,384])
工業用プラス
熊本県 合成樹脂成 チック・ファ 693 173
㈱ニフコ熊本 3,503 595 90 4,882
菊池市他 形品事業 スナー生産設
(86,176) (196)
備
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品、金型、リース資産及びソフトウェアであり、建設仮勘定
を含んでおりません。
2.「従業員数」の欄に掲載されている( )内は平均臨時雇用者数で外数となっております。
3.現在休止中の主要な設備はありません。
4.[ ]内の数字は提出会社から賃借中のものを内書きで表示しております。
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(3) 在外子会社
2023年3月31日現在
帳簿価額
従業
事業所名
セグメン
会社名 設備の内容 員数
建物及び 機械装置及 土地
(所在地) トの名称 金型 その他 合計
構築物 び運搬具 (百万円) (人)
(百万円) (百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (面積㎡)
工業用プラ
Asan工場(本社)
スチック・
合成樹脂
Nifco Korea 他
ファスナー 3,177 550
成形品事 3,673 537 987 271 8,647
(Aasan-si,
生産設備及
(123,178) (214)
Inc.
業
び管理業務
Korea他)
施設
工業用プラ
本社・Ohio工場
スチック・
Nifco
合成樹脂
他
ファスナー 342 1,022
America 成形品事 3,726 2,385 34 536 7,025
(Ohio, U.S.A.
生産設備及 (311,819) (0)
業
Corporation
び管理業務
他)
施設
工業用プラ
スチック・
本社・工場他
合成樹脂
Nifco
ファスナー - 688
(Bayern,
成形品事
437 1,532 - 3,206 5,176
Germany GmbH 生産設備及
(-) (119)
業
Germany他)
び管理業務
施設
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、その他であり、建設仮勘定を含んでおりません。
2.「従業員数」の欄に掲載されている( )内は平均臨時雇用者数で外数となっております。
3.現在休止中の主要な設備はありません。
4.帳簿価額には、使用権資産の金額を含めております。
3【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等
該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等
該当事項はありません。
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第4【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
種類 発行可能株式総数(株)
普通株式 233,000,000
計 233,000,000
②【発行済株式】
事業年度末現在発行数(株) 提出日現在発行数(株) 上場金融商品取引所名又は
種類 内容
(2023年3月31日) (2023年6月22日) 登録認可金融商品取引業協会名
株式会社東京証券取引所 単元株式数
107,508,954 107,508,954
普通株式
プライム市場 100株
107,508,954 107,508,954
計 - -
(2)【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
③【その他の新株予約権等の状況】
(転換社債型新株予約権付社債の取得及び消却)
① 当社役員が保有している職務執行の対価として交付された新株予約権の状況(2023年3月31日現在)
該当事項はありません。
② 当事業年度中に職務執行の対価として使用人等に対し交付した新株予約権の状況
該当事項はありません。
③ その他新株予約権等に関する重要な事項
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
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(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
発行済株式 資本準備金
発行済株式 資本準備金
資本金増減額 資本金残高
年月日 総数残高 残高
総数増減数 増減額
(百万円) (百万円)
(株) (百万円)
(株) (百万円)
2022年9月22日
- 107,508,954 - 7,290 △11,500 151
(注)
(注)会社法第448条第1項の規定に基づき、資本準備金を減少し、その他資本剰余金へ振り替えたものであります。
(5)【所有者別状況】
2023年3月31日現在
株式の状況(1単元の株式数 100 株)
単元未満
区分 外国法人等 株式の状況
政府及び 金融商品 その他の
金融機関 個人その他 計 (株)
地方公共団体 取引業者 法人
個人以外 個人
株主数(人) - 36 23 85 272 12 3,286 3,714 -
所有株式数
- 419,085 4,995 128,280 393,051 136 129,312 1,074,859 23,054
(単元)
所有株式数の
- 38.989 0.464 11.934 36.567 0.012 12.030 100.000 -
割合(%)
(注)当期末現在の自己株式は7,114,953株であり、「個人その他」欄に含まれております。自己株式には、2016年6
月24日開催の株主総会決議により導入した「業績連動型株式報酬制度」において設定された「役員報酬BIP信
託」が保有する当社株式413,221株及び2018年5月11日開催の取締役会決議により導入した「業績連動型金銭報
酬制度」において設定された「株式付与ESOP信託」が保有する当社株式49,739株は含めておりません。
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(6)【大株主の状況】
2023年3月31日現在
発行済株式
(自己株式を
所有株式数 除く。)の総
氏名又は名称 住所
(千株) 数に対する所
有株式数の割
合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社 東京都港区浜松町2-11-3
23,665 23.57
(信託口)
東京都港区芝5-36-7 10,343 10.30
公益財団法人小笠原敏晶記念財団
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 東京都中央区晴海1-8-12 7,693 7.66
GOLDMAN, SACHS & CO. REG
200 WEST STREET NEW YORK,NY,USA
6,152 6.12
(常任代理人 ゴールドマン・サックス
(東京都港区六本木6-10-1)
証券株式会社)
東京都千代田区丸の内1-6-6 2,915 2.90
日本生命保険相互会社
THE BANK OF NEW YORK MELLON 2-4, RUE EUGENE RUPPERT, L-2453
(INTERNATIONAL) LIMITED 131800 LUXEMBOURG, GRAND DUCHY OF
2,625 2.61
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済 LUXEMBOURG
営業部) (東京都港区港南2-15-1)
東京都千代田区有楽町1-13-1 2,065 2.05
第一生命保険株式会社
5300 CARILLON POINT KIRKLAND, WA
TAIYO FUND, L. P.
1,837 1.83
98033, USA
(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)
(東京都千代田区丸の内2-7-1)
EUROPEAN BANK AND BUSINESS CENTER
J.P. MORGAN BANK LUXEMBOURG S.A.
6, ROUTE DE TREVES, L-2633
381572
1,581 1.57
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済 SENNINGERBERG, LUXEMBOURG
営業部)
(東京都港区港南2-15-1)
東京都千代田区大手町2-3-1 1,342 1.33
株式会社 かんぽ生命保険
60,223 59.98
計 -
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(注)1.所有株式数及び発行済株式総数に対する所有株式数の割合は、表示単位未満の端数を切り捨てて表示してお
ります。
2.日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式
は、すべて信託業務に係る株式であります。
3.次のとおり大量保有に係る変更報告書が提出されておりますが、当社として2023年3月31日現在における実
質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
発行済株式
(自己株式
所有 を除く。)
報告書
氏名又は名称 住所 株式数 の総数に対 異動日
提出日
(千株) する所有株
式数の割合
(%)
フィデリティ投信 東京都港区 2022年 2022年
5,302 4.93
株式会社 六本木7-7-7 3月31日 4月7日
東京都中央区 2022年 2022年
※野村證券株式会社 5,520 5.13
日本橋1-13-1 4月29日 5月11日
※シュロイダー・インベス
東京都千代田区 2022年 2022年
トメント・マネジメント 5,413 5.04
丸の内1-8-3 11月15日 11月21日
株式会社
※株式会社 三菱UFJフィ
東京都千代田区 2023年 2023年
4,368 4.06
丸の内2-7-1 2月13日 2月20日
ナンシャル・グループ
(注)上表中「氏名又は名称」欄の※につきましては、共同保有であるため、当該報告書の提出者の名称及
び住所を記載しております。
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(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
2023年3月31日現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
無議決権株式 - - -
議決権制限株式(自己株式等) - - -
議決権制限株式(その他) - - -
7,114,900
完全議決権株式(自己株式等) 普通株式 - -
100,371,000 1,003,710
完全議決権株式(その他) 普通株式 -
23,054
単元未満株式 普通株式 - -
107,508,954
発行済株式総数 - -
1,003,710
総株主の議決権 - -
(注)「完全議決権株式(その他)」の欄には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式413,221株(議決権4,132
個)、及び株式付与ESOP信託が保有する当社株式49,739株(議決権497個)が含まれております。
②【自己株式等】
2023年3月31日現在
発行済株式総数
自己名義所有 他人名義所有 所有株式数の に対する所有株
所有者の氏名又は名称 所有者の住所
株式数(株) 株式数(株) 合計(株) 式数の割合
(%)
神奈川県横須賀市
7,114,900 7,114,900 6.61
株式会社ニフコ -
光の丘5番3号
7,114,900 7,114,900 6.61
計 - -
(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】
① 業績連動型株式報酬制度
当社は、2016年5月23日開催の取締役会において、2016年6月24日開催の第64回定時株主総会に、当社取締役
及び執行役員(社外取締役及び海外居住者を除く。以下「取締役等」)に対する新たな株式報酬制度(以下「本
制度」)の導入について付議することを決議し、同株主総会において承認可決されました。なお、当該決議時に
おける本制度の対象となる取締役の員数は4名、執行役員の員数は12名です。
当社は、取締役等を対象に、取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、中長期的な業績向
上と企業価値増大への貢献意欲を高めることを目的として、本制度を導入しておりましたが、本制度の対象期間
が2019年8月31日までであることから、2019年5月20日開催の取締役会において、本制度の継続及び一部改定に
ついて2019年6月21日開催の第67回定時株主総会に付議することを決議し、同株主総会において承認可決されま
した。なお、当該決議時における本制度の対象となる取締役の員数は4名、執行役員の員数は9名です。
当社は、監査等委員会設置会社へ移行することに伴い、2021年5月20日開催の取締役会において、現在の取締
役及び執行役員に対する本制度に係る報酬枠を廃止し、監査等委員でない取締役及び執行役員(社外取締役及び
海外居住者を除く。以下これらをあわせて「監査等委員でない取締役等」という。)に対して、本制度に基づく
報酬枠を改めて設定に加え、本制度を一部改定の上、継続することについて2021年6月24日開催の第69回定時株
主総会に付議することを決議し、同株主総会において承認可決されました。なお、当該決議時における本制度の
対象となる取締役の員数は3名、執行役員の員数は9名です。
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2021年6月24日開催の定時株主総会で承認可決された業績連動型株式報酬制度の概要
(1) 本制度の信託期間
本制度の延長後の信託期間は、2021年9月から2024年8月(予定)までの約3年間とします。なお、信託期
間の満了時において、信託契約の変更及び追加信託を行うことにより、本信託の信託期間を継続することがあ
ります。その場合、当社は延長された信託期間ごとに、本株主総会で承認を得た範囲内で、報酬の原資となる
金銭を拠出し、引き続き延長された信託期間中、ポイントの付与を継続します。ただし、かかる追加信託を行
う場合において、延長する前の信託期間の末日に信託財産内に残存する当社株式(下記(2)の本制度の対象者
に付与されたポイントに相当する当社株式で交付が未了であるものを除く。)及び金銭(以下「残存株式等」
という。)があるときは、残存株式等の金額と追加拠出される信託金の合計額は、本株主総会で承認を得た信
託金の上限額の範囲内とします。
また、信託期間の満了時に信託契約の変更及び追加信託を行わない場合には、それ以降、ポイントの付与は
行われません。ただし、当該時点で受益者要件を満たす可能性のある下記(2)の本制度の対象者が在任してい
る場合には、当該対象者が退任し、当社株式等の交付等が完了するまで、最長で10年間、本信託の信託期間を
延長させることがあります。
(2) 本制度の対象者
本制度の対象者は、監査等委員でない取締役及び執行役員(社外取締役及び海外居住者を除く。以下「制度
対象者」という。)とします。
(3) 本制度を通じて交付等が行われる当社株式の数
本制度を通じて制度対象者に交付等がなされる当社株式の数は、制度対象者に毎年付与されるポイント数に
応じて決定されます。原則として、信託期間中の毎年6月に、制度対象者には、役位に応じた「固定ポイン
ト」及び役位別に設定された業績に応じて変動する「業績基礎ポイント」が付与されます。「業績基礎ポイン
ト」については、対象期間終了直後の6月に原則として、当該対象期間における中長期経営計画に掲げる業績
目標の達成度に応じた業績連動係数を乗じることにより「業績連動ポイント」が算出されます。なお、業績連
動係数は、当該対象期間の業績(営業キャッシュ・フロー、ROIC及びTSR等)の目標値に対する達成度
に応じて決定し、0%から200%の範囲で変動します。制度対象者には、原則退任時に、付与された「固定ポ
イント」及び「業績連動ポイント」(業績連動ポイントの算出前であれば「業績基礎ポイント」)の累積値に
応じて当社株式等の交付等が行われます。
(4) 本信託に拠出する信託金の上限及び制度対象者に付与されるポイントの上限
当社が信託期間(約3年)ごとに本信託へ拠出することのできる金銭の上限を1,200 百万円(※)とし、上記
(1)第2段落の信託期間の延長を行う場合には、信託延長以降の新たな信託期間を対象として、制度対象者へ
の報酬として本信託へ拠出することのできる金銭の上限を400 百万円に当該信託期間の年数を乗じた金額(※)
として承認決議を行うことを予定しており、かかる決議がなされた場合、本信託へ拠出できる金銭はかかる上
限に服することになります。本株主総会では、制度対象者に付与される1事業年度あたりのポイントの総数の
上限は160,000ポイントとして承認決議を行うことを予定しております。かかる決議がなされた場合、制度対
象者が本信託から交付等を受けることができる株式数(以下「取得株式数」という。)は、かかるポイントに
相当する株式数の上限に服することになります。
※信託期間中の本信託による株式取得資金及び信託報酬・信託費用の合算金額となります。
(5) 本信託による当社株式の取得方法
本信託による当初の当社株式の取得は、上記(4)の信託金の上限金額及び取得株式数の上限の範囲内で、株
式市場または当社(自己株処分)からの取得を予定しています。なお、信託期間中、本信託内の株式数が各制
度対象者について定められるポイントに対応した株式数に不足する可能性が生じた場合には、上記(4)の本株
主総会の承認を受けた信託金の上限金額及び取得株式数の上限の範囲内で、本信託に追加で金銭を信託し、当
社株式を追加取得することがあります。
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② 業績連動型金銭報酬制度
当社は、2019年6月21日の取締役会決議において、上記業績連動型株式報酬制度の受益者要件を充足しない当
社取締役及び執行役員(社外取締役を除く。以下、「取締役等」)に対する金銭報酬制度の導入を決議しており
ます。対象者は、国内非居住者である取締役等になります。国内非居住者にも株式報酬制度の適用を検討しまし
たが、海外における証券関連法務、税務、会計が日本とは異なること等を総合的に勘案し、国内非居住者には金
銭報酬制度を適用することにいたしました。
(1) 金銭報酬制度の概要
本制度は、業績達成度等に応じて付与した固定ポイント及び業績連動ポイントを当該ポイント付与日の翌月
の第1金曜日に金銭に換価して給付するものであります。
(2) 当該制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等のうち国内非居住者であるもの(社外取締役は除く)
(3) 業績達成条件の内容
毎年6月に、取締役等には、役位に応じた「固定ポイント」及び役位別に設定された業績に応じて変動する
「業績基礎ポイント」が付与されます。「業績基礎ポイント」については、対象期間終了直後の6月に原則と
して、当該対象期間における中長期経営計画に掲げる業績目標の達成度に応じた業績連動係数を乗じることに
より「業績連動ポイント」が算出されます。なお、業績連動係数は、当該対象期間の業績(営業キャッシュ・
フロー、ROIC及びTSR等)の目標値に対する達成度に応じて決定し、0%から200%の範囲で変動しま
す。取締役等には、在任時に、付与された「固定ポイント」及び「業績連動ポイント」(業績連動ポイントの
算出前であれば業績基礎ポイント)の累積値に応じた金銭給付が行われます。なお、ポイントの上限は、1事
業年度あたり160,000ポイントとします。
(4) 算定式
ポイント計算は、上記業績連動型株式報酬制度との整合をとるため、上記①(5)に準じて計算されるものと
します。
③ 従業員向け株式報酬制度
当社は、従業員の帰属意識の醸成と経営参画意識を持たせ、従業員の長期的な業績向上や株価上昇に対する意
欲や士気の高揚を図るとともに、中長期的な企業価値向上を図ることを目的として、当社の従業員に信託を通じ
て自社の株式を交付する取引を行っております。
(1) 取引の概要
当社は、従業員を対象に、当社の中長期的な業績向上と企業価値増大への貢献意欲を高めることを目的とし
て、2018年8月27日に株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入いたしました。
本制度では、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下、「ESOP信託」とい
う。)と称される仕組みを採用しております。ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした従業員イ
ンセンティブ・プランであり、ESOP信託が取得した当社株式を、予め定める株式交付規程に基づき、一定
の要件を充足する幹部従業員及び業績貢献度の高い従業員に交付するものです。なお、当該信託が取得する当
社株式の取得資金は全額当社が拠出するため、従業員の負担はありません。
ESOP信託の導入により、従業員は当社株式の株価上昇による経済的な利益を収受することができるた
め、株価を意識した従業員の業務遂行を促すとともに、従業員の勤労意欲を高める効果が期待できます。ま
た、ESOP信託の信託財産に属する当社株式に係る議決権行使は、受益者候補である従業員の意思が反映さ
れる仕組みであり、従業員の経営参画を促す企業価値向上プランとして有効です。
(2) 信託に残存する自社の株式
信託に残存する自社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己
株式として計上しております。
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2【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第3号に該当する普通株式の取得及び会社法第155条第7号に該当する普通株式の
取得
(1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
区分 株式数(株) 価額の総額(円)
取締役会(2023年2月3日)での決議状況
320,000 1,000,000,000
(取得期間2023年2月6日~2023年2月28日)
当事業年度前における取得自己株式 - -
当事業年度における取得自己株式 286,900 999,655,500
残存決議株式の総数及び価額の総額 33,100 344,500
当事業年度の末日現在の未行使割合(%) 10.34 0.03
当期間における取得自己株式 - -
提出日現在の未行使割合(%) 10.34 0.03
区分 株式数(株) 価額の総額(円)
取締役会(2023年3月14日)での決議状況
280,000 1,000,000,000
(取得期間2023年3月16日~2023年4月30日)
当事業年度前における取得自己株式 - -
当事業年度における取得自己株式 68,900 240,878,497
残存決議株式の総数及び価額の総額 211,100 759,121,503
当事業年度の末日現在の未行使割合(%) 75.39 75.91
当期間における取得自己株式 203,900 758,766,992
提出日現在の未行使割合(%) 2.57 0.03
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分 株式数(株) 価額の総額(円)
当事業年度における取得自己株式 243 771,754
当期間における取得自己株式 88 339,800
(注) 1.当期間における取得自己株式には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の
買取りによる株式は含まれておりません。
2.取得自己株式数には、役員報酬BIP信託が取得した株式数は含めておりません。
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(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
当事業年度 当期間
区分
処分価額の総額 処分価額の総額
株式数(株) 株式数(株)
(円) (円)
引き受ける者の募集を行った取得自己株式 - - - -
消却の処分を行った取得自己株式 - - - -
合併、株式交換、株式交付、会社分割に係る
- - - -
移転を行った取得自己株式
その他
(特別奨励金付与に伴う第三者割当による 94,490 262,304,240 - -
自己株式処分)
その他
(ESOP信託の期間延長に伴う第三者割当に 27,800 86,736,000 - -
よる自己株式処分)
その他
- - - -
(単元未満株式の売渡請求)
保有自己株式数 7,114,953 - 7,318,941 -
(注)1.当期間における処理自己株式数には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の
売渡による株式は含まれておりません。
2.当期間における保有自己株式数には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の
買取り及び売渡による株式は含まれておりません。
3.「第5 経理の状況」以下の自己株式数は、7,577,913株と表示しております。これは、当社と従業員持株
会信託口が一体であるとする会計処理に基づき、役員報酬BIP信託口が所有する当社株式413,221株及び
株式付与ESOP信託口が保有する当社株式49,739株を自己株式に含めて計上しているためであります。
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3【配当政策】
当社は、連結当期純利益の概ね3割を目処に配当を行う方針を採用しております。当社グループでは、グロー
バル化の進展により海外子会社の連結純利益における寄与割合が高まっており、当社単体の当期純利益ではなく
連結当期純利益に基づいて配当性向を設定したほうが株主還元に資するからであります。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。
これらの剰余金の配当の決定機関は、2021年6月24日開催の定時株主総会にて、「定款一部変更の件」が承認
可決されたことに伴い、「当会社は、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令
に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議によって定めることができる。」旨を新たに定款に定めており
ますが、引き続き、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会とする予定です。
2023年3月期の期末配当につきましては、2023年5月12日に発表したとおり、1株当たりの配当金33円といた
しました。これにより、既に実施しました中間配当31円を含め、1株当たりの年間配当金は64円となります。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
配当金の総額 1株当たり配当額
決議年月日
(百万円) (円)
2022年10月28日
3,122 31
取締役会決議
2023年6月22日
3,313 33
定時株主総会決議
(注)1.2022年10月28日開催の取締役会で決議された配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当
金12百万円、2023年6月22日開催の株主総会で決議された配当金の総額には役員報酬BIP信託口に
対する配当金13百万円を含めて表示しております。
2.2022年10月28日開催の取締役会で決議された配当金の総額には、株式付与ESOP信託口に対する配
当金0百万円、2023年6月22日開催の株主総会で決議された配当金の総額には株式付与ESOP信託
口に対する配当金1百万円を含めて表示しております。
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4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、従業員、お客様、株主、投資家、ユーザー、協力会社、地域社会等のすべてのステークホルダーにとって
有益な存在でありたいと考えます。
2018年、当社は創業51周年を迎え、新たなステージへの決意を込めて、以下の新企業理念を制定いたしました。
〔Mission〕 ~社会使命・存在意義~
ニフコは、生み出したアイデアと育てる技術で、社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーです
〔Vision〕 ~Missionを体現するために目指すべき姿~
変化を作り出し、未来を切り拓く
〔Values〕 ~ニフコの独自性を象徴する言葉~
-This is Nifco-
Be proactive and break through
Communicate and collaborate
Challenge and innovate
新企業理念の下、今後ともステークホルダーの要望に応えるとともに、広く社会から信頼され続ける企業を目指し
て、企業メッセージ「WOWING THE WORLD」を標榜して、革新的な事業展開を続けていきます。
あわせて、企業として、コンプライアンスを徹底するとともに適切なリスクマネジメントを実践することによっ
て、激変する社会経済環境に柔軟かつ適正に対応していくことが必要であり、こうした考え方を徹底し実践していく
ことも重要であると考えます。
当社は、上記の基本的な考え方に基づいてコーポレート・ガバナンスの充実を経営の優先課題と位置付け、グルー
プ経営の強化を図っていきます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当連結会計年度末における当社の企業統治の体制は、以下のとおりです。
イ.会社の機関の基本説明
当社は、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とし、取締役会での議決権を付与する
ことで、取締役会の監査・監督機能を高め、コーポレート・ガバナンスの一層の強化を図るという観点から、2021
年6月24日付をもって監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行いたしました。
当連結会計年度末現在、取締役は9名(うち5名が社外取締役)であります。
取締役会は、当社の意思決定を行うとともに、子会社に関する経営戦略の策定等を通じて当社グループの業績向
上・成長のみならずコーポレート・ガバナンスの強化に努めております。
特に社外取締役は会社から独立した立場・観点にたって有益な見解を述べており、コーポレート・ガバナンスに
ついて一層の充実・強化が図られております。
なお、取締役会は、原則として毎月1回定期開催するほか必要に応じて臨時に開催しており、2022年度には14回
開催しております。また、2022年度には監査等委員会を14回開催しております。
当連結会計年度末の取締役会は取締役9名で構成されており、その構成員は代表取締役会長 山本利行、代表取
締役社長 柴尾雅春、取締役専務執行役員 矢内俊樹、社外取締役 野々垣好子、社外取締役 ブライアン・K・
ヘイウッド、社外取締役 安部真行、取締役監査等委員 本多純二、社外取締役監査等委員 荒井俊行、社外取締
役監査等委員 松本光博になります。取締役会の議長は、当社取締役会規程に従い、代表取締役会長 山本利行が
務めております。
当連結会計年度末の監査等委員会は監査等委員3名で構成されており、その構成員は取締役常勤監査等委員 本
多純二、社外取締役監査等委員 荒井俊行、社外取締役監査等委員 松本光博になります。
一方、取締役会付議事項ではない案件のうち比較的重要度の高い案件等につきましては、基本的に毎月1回開催
される経営会議(社内取締役、執行役員その他幹部社員で構成される)で審議・報告を行っております。
当連結会計年度末の経営会議は取締役5名、執行役員11名で構成されており、その構成員は代表取締役会長 山
本利行、代表取締役社長 柴尾雅春、取締役専務執行役員 矢内俊樹、社外取締役 ブライアン・K・ヘイウッ
ド、取締役監査等委員 本多純二、専務執行役員 岩崎福男、常務執行役員 川元正信、常務執行役員 小泉昌
史、常務執行役員 長岡昌哉、執行役員 浅見吾郎、執行役員 村田憲彦、執行役員 久保田祐司、執行役員 佐
野久実、執行役員 横田賢、執行役員 坂田一臣、執行役員 廣瀬明彦になります。経営会議の議長は、当社経営
会議規程に従い、代表取締役社長 柴尾雅春が務めております。
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更に、「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他会社の業務の適正を確
保するための体制」(詳細は後述)を具体化するために、2007年度から取締役会の下に「リスクマネジメント委員
会」、「コンプライアンス委員会」、「情報セキュリティ委員会」を設置・運営しております。また、2022年度か
ら新たに取締役会の諮問委員会として「サステナビリティ委員会」を設置し、取締役会に対して助言・提言を行っ
ております。
これら各委員会における真剣な討議を通じてコーポレート・ガバナンスの充実を進めております。2022年度にお
ける開催回数は下記のとおりでした。
「リスクマネジメント委員会」(開催回数2回)
「コンプライアンス委員会」(同2回)
「情報セキュリティ委員会」(同3回)
「サステナビリティ委員会」(同1回)
当社では、執行役員制度をとることによって業務の迅速かつ円滑な執行を図っておりますが、社内取締役も執行
役員を兼務しております。そのため、取締役会は代表取締役や執行役員を兼務する取締役の業務執行についての監
督にとどまらず、執行役員の業務執行に対する監督機能も担っております。
ロ.内部統制システムの状況
取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他会社の業務の適正を確保するた
めの体制について、取締役会で以下のとおり決議しております。
1.取締役と使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社グループは、ニフコグループ企業行動憲章の下、コンプライアンス規程に基づくコンプライアンス委員会
を中心に、法令等の遵守は当然のこととして、取締役と使用人が高い倫理観をもって職務を執行する社内体制を
構築する。
なお、反社会的勢力によるアプローチ等がなされた場合には、コンプライアンス委員会の監督の下、不当要求
等には断じて応じることなく、反社会的勢力を遮断排除する。
2.取締役の職務執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
文書管理規程をふまえて、取締役の職務執行に係る意思決定過程及び職務執行の具体的状況等をいつでもレ
ビューできるよう当該情報の保存・管理体制を万全にする。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
リスクマネジメント基本規程に基づくリスクマネジメント委員会を中心に、当社グループの主要なリスクを抽
出・分析したうえで、各リスクの事前予防策を検討・実施するとともに、万一リスクが顕在化した場合でも損失
を極小化する事後対応体制を構築する。
また、情報セキュリティポリシーに基づく情報セキュリティ体制については情報セキュリティ委員会を中心に
進める。
4.取締役の職務執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役は、取締役会の他、毎月開催される経営会議において経営上の重要案件を徹底的に協議したうえで効率
的に執行する。
また、取締役は、必要に応じ担当執行役員、担当部門長を経営会議に出席させ、懸案事項の執行・管理状況に
関する報告を受け適正な指示を行うことによって、職務執行の効率化を図る。
こうしたコミュニケーションを通じて、取締役による意思決定や方針・指示を組織の隅々まで伝達し、執行役
員はじめ幹部社員による職務執行も一体的・効率的に行われる体制を構築する。
5.企業集団における業務の適正を確保するための体制
国内外の関連会社権限規程に基づき、企業集団に属する子会社の状況を正確に把握して適正に管理する。
また、毎月、業績に関する計数の報告だけでなく、顧客、製品等に関する定性的な報告を受ける。更に、必要
に応じて、当社取締役をはじめ幹部社員が海外を含む子会社に出向き、問題点の把握・解決に努める。
6.監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する
事項、及び当該使用人に関する指示の実効性に関する事項
取締役会は、監査等委員会がスタッフを求めた場合、監査等委員会の要請を最大限尊重して、業務執行との調
整を行う。スタッフとして指名された使用人は、監査等委員会から指揮命令を受けた業務を優先して遂行すると
ともに、当該指揮命令を受けた業務に関し、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の指揮命令は受けない
ものとする。
また、スタッフとして指名された使用人の人事異動及び人事評価については事前に監査等委員会の同意を得る
こととする。
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7.取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び使用人が監査等委員会に報告をするための体制
取締役会は、取締役及び使用人が重要事項については監査等委員会に報告すべき義務があることを周知徹底す
る。また、ニフコグループ内部通報規程に基づき、社内外通報窓口を設置しコンプライアンス違反の事例がない
か広く情報収集する。
内部通報窓口が受領した通報内容については、当該窓口から監査等委員会に報告される体制とする。併せて内
部通報者が通報したことを理由に不利益処分又は不当な扱いを受けないことを確約する。
また、常勤監査等委員は、取締役会だけでなく経営会議等の執行部門の会議にも出席し、取締役及び幹部社員
の職務執行状況の報告を受ける。なお、常勤監査等委員は、決裁前の稟議書を全て閲覧し、当該稟議書の内容に
関して担当の取締役又は使用人に対し質問し報告を受ける体制をとる。
8.監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
代表取締役をはじめとする取締役は監査等委員会と定期的な意見交換を行い、監査等委員会は内部監査部門と
定期的な協議を行う。さらに、監査等委員会及び内部監査部門は会計監査人と協議・検討を行い、また必要に応
じ国内外の子会社の監査部門と協議・意見交換を行う。
監査等委員の職務の執行に生ずる費用等は適正且つ速やかに処理されることとする。
ハ.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、当連結会計年度末において、金融・財政・為替ならびに国際情勢に関する該博な知識・経験を有する社
外取締役が公正な立場から経営方針・業務執行を監督するとともに、会計・税務、法務等に関する専門的な知識・
経験をもつ社外取締役監査等委員2名と社内事情に通じた常勤の社内取締役監査等委員が会計監査人及び監査部と
連携して監査を実施しております。
以上、こうした監督・監査によって業務の適正は担保されると考え、当連結会計年度末では上記の体制を選択し
ております。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ.取締役会にて決議できる株主総会決議事項
当社は、剰余金の配当等、会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除
き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。
これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、機動的な資本政策及び配当政策を図ることを目的
とするものであります。ただし、引き続き、剰余金の配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総
会とする方針です。
ロ.取締役の定数
当社の取締役は、監査等委員でない取締役8名以内、監査等委員である取締役3名以内とする旨を定款で定めて
おります。
ハ.取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主
が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款で定めております。
また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨を定款で定めております。
ニ.株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を
有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは、株主総会にお
ける特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
ホ.責任限定契約の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間で、会社法第423条第1項の賠償責任について
法令に定める要件に該当する場合には、賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を定款で定めておりま
す。なお、当該契約に基づく賠償責任の限度額は、金2,000万円以上であらかじめ定めた額と法令の定める最低責
任限度額とのいずれか高い額としております。当社は、この定款の規定により、社外取締役との間で、会社法第
423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任の限度額は、2,000万円と法令
の定める最低責任限度額とのいずれか高い額となります。
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ヘ.取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役(取締役であった者を含む。)の会社法第423条第1項の責
任につき、善意でかつ重大な過失がない場合は、取締役会の決議によって、法令の定める限度額の範囲内で、その
責任を免除できる旨定款に定めております。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に
発揮できるようにするためであります。
ト.補償契約の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社と締結してお
ります。当該保険契約の被保険者の範囲は当社取締役、執行役員及び管理職従業員ならびに当社子会社の役員等で
あり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約では、被保険者がその職務の執行に関し責任を負う
こと、または当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害について補填することとして
おります。
ただし、法令違反の行為であることを認識しながら行った行為に起因して生じた損害、違法に利益または便益を
得た場合に生じた損害は補填されないなど、一定の免責事由があります。
当該保険契約には免責額の定めを設けており、当該免責額までの損害については補填の対象としないこととされ
ています。
チ.取締役会の活動状況
当事業年度において、当社は、取締役会を基本的に月1回、計14回開催しており、個々の取締役の出席状況につ
いては次のとおりであります。
氏 名 出席回数
山本 利行 14回
柴尾 雅春 14回
矢内 俊樹 14回
野々垣 好子 14回
ブライアン・K・ヘイウッド 14回
安部 真行 14回
本多 純二 14回
荒井 俊行 13回
松本 光博 14回
取締役会においては、業績報告、取締役会規程に基づく決議事項とともに、成長戦略、人材戦略などについても
議論をしております。
リ.指名・報酬・ガバナンス委員会の概要及び活動状況
役員報酬制度の内容の独立性・客観性・透明性を高めるために、取締役会の諮問機関として、委員長および委員
の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬・ガバナンス委員会を2020年10月28日に設置しました。同委員会は、
原則として年4回以上実施することとしており、個人別の報酬額や定性評価についても審議し、取締役会に対して
助言・提言を行っています。取締役会は、同委員会の答申を受けて、個人別の報酬額について決議を行っていま
す。なお、社外からの客観的視点および役員報酬制度に関する専門的知見を導入するため、指名・報酬・ガバナン
ス委員会の起用した外部のコンサルタントの助言を受け、外部データ、経済環境、業界動向および経営状況等を勘
案し、報酬水準および報酬制度等について検討することとしています。
2022年度は、指名・報酬・ガバナンス委員会を5回実施し、業績評価・報酬決定、CEOサクセッションプラン及
びレビュー、エグゼクティブコーチング、役員報酬の方針検討と決定、新年度経営体制検討と決定について、審議
しました。
当社は、指名・報酬・ガバナンス委員会における審議を経て、2022年5月19日開催の取締役会において、2022年
度以降の役員指名ポリシーにつき決議いたしました。また、2023年5月18日開催の取締役会において、一部表現を
見直し、改めて決議いたしました。具体的な内容は以下のとおりです。
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〔役員指名ポリシー〕
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、従業員、お客様、株主、投資家、ユーザー、協力会社、地域社会等のすべてのステークホルダーにとっ
て有益な存在でありたいと考えます。
2018年、当社は創業51周年を迎え、新たなステージへの決意を込めて、以下の新企業理念を制定いたしました。
〔Mission〕 ~社会使命・存在意義~
ニフコは、生み出したアイデアと育てる技術で、社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーです
〔Vision〕 ~Missionを体現するために目指すべき姿~
変化を作り出し、未来を切り拓く
〔Values〕 ~ニフコの独自性を象徴する言葉~
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新企業理念の下、今後ともステークホルダーの要望に応えるとともに、広く社会から信頼され続ける企業を目指
して、企業メッセージ「WOWING THE WORLD」を標榜して、革新的な事業展開を続けていきます。
あわせて、企業として、コンプライアンスを徹底するとともに適切なリスクマネジメントを実践することによっ
て、激変する社会経済環境に柔軟かつ適正に対応していくことが必要であり、こうした考え方を徹底し実践してい
くことも重要であると考えます。
当社は、上記の基本的な考え方に基づいてコーポレート・ガバナンスの充実を経営の優先課題と位置付け、グ
ループ経営の強化を図っていきます。
1.最高経営責任者(CEO)の人材要件
当社のCEOに求められる人材像は、ニフコの企業理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を実現・体現できる
人材です。上記のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、CEOの人材要件(責任・権限、主
要職務、期待される成果、コンピテンシー、知識・スキル、マインド、経験等)を定めており、コンピテンシー、
マインドの詳細は以下の通りです。
項目 内容
コンピテンシー ビジョン・ ・市場やユーザーの将来像を洞察し、競争優位を生むビジネスモデルや戦
戦略の構築 略を構想して、重要な指標と優先順位を決定する
組織の構築・ ・戦略に適合した組織や仕組みを構築し、経営資源配分と権限委譲を通じ
強化 て人材を育てる
変革リーダー ・関係者に対して変化・変革の必要性を説明し動機づけ、自ら変化を創
シップ 造・牽引して、新規事業の創生を含めた企業の持続的成長を推進する
・ビジネスを取り巻く最新情報を把握し、リスクとチャンスを鋭敏に見出
変化への対応
し、軌道修正や中止・撤退をタイムリーに決定し、実行する
・自組織の利益のみを追うのではなく、企業の社会的責任に立脚し、社会
倫理基準
に資するための意思決定を行う
マインド、 企業理念の ・ニフコの企業理念・風土に対する深い理解をもち、自らの判断・言動を
性格特性 体現 もって体現している
学習力・ ・多様な意見や情報を尊重し聞き入れ、様々な考え方・アイデアを検討す
好奇心 る姿勢をもち、新たな見方を創り出している
情熱・ ・現状に満足せず、常に成長と目標達成に対する情熱とこだわりを持ち、
こだわり 様々な打ち手を講じて徹底してやりきっている
・世の中に新しい驚きを提供し続けてきたニフコの歴史に学び、新たな驚
ブレイク
きと喜びの創造に向けて既存の常識や枠組みを打ち破ることや、困難を
スルー
乗り越えることに、粘り強く取り組んでいる
・誠実さや高潔さ、および情理を兼ね備えた度量の深さによって、「この
人間力・
人が言うならやってみよう」と社内外の関係者から深く信頼されている
人徳
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2.選解任基準
経営陣幹部については、経営戦略等の立案に必要な事業環境や経営状況の理解および取締役会が定めた経営戦略
等を、強いリーダーシップを発揮し迅速かつ適切に執行できる能力と経験(特に、グローバルな業務の経験)を重
視して選解任いたします。
なお、CEOの選任にあたっては、上記のCEOの人材要件に基づき、指名・報酬・ガバナンス委員会の助言・提言を
踏まえて行います。
CEOの解任については、次に定める解任基準に該当する疑いを生じさせる行為があった場合は、速やかに指名・
報酬・ガバナンス委員会および取締役会で審議を行うものとしております。
(1)不正、不当又は背信を疑われる行為があったとき
(2)会社法、関係法令に違反するなど、CEOとして不適格と認められたとき
(3)上記のCEOの人材要件を取り巻くビジネス環境に照らし、その資質に疑義が生じたとき
(4)職務遂行の過程又はその成果が不十分であり、かつ本人を引き続きCEOとしての職務におくことが不適当である
と判断したとき
なお、指名・報酬・ガバナンス委員会は、毎年、上記のCEOの人材要件および業績等に基づきCEOの評価を行い、
CEOの次年度以降の取組内容や本人の意欲を確認の上、次年度の再任について取締役会に答申いたします。
3.後継者計画
CEOの後継者計画は、上記のCEOの人材要件に基づき、指名・報酬・ガバナンス委員会にて審議します。取締役会
は、委員会による審議内容の報告を踏まえ、後継者計画が適格に運営されているかを監督します。
4.任期
監査等委員でない取締役(独立社外取締役を含む)の任期は1年間とします。
また、その再任の是非を1年毎に判断します。
監査等委員である取締役の任期は2年間とします。
また、その再任の是非を2年毎に判断します。
5.決定プロセス
取締役の選解任基準や指名の決定プロセスの独立性・客観性・透明性を高めるために、取締役会の諮問機関とし
て、委員長および委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会を2018年12月10日に設置しております。
また、今後のガバナンスに対する取組をより強化するために、2020年10月28日に指名・報酬・ガバナンス委員会に
名称を変更しております。指名・報酬・ガバナンス委員会は、原則として年4回以上実施することとしており、取
締役の選解任基準やCEOの後継者計画等につき審議し、取締役会に対して助言・提言を行います。
なお、社外からの客観的視点および指名に関する専門的知見を導入するため、指名・報酬・ガバナンス委員会
は、外部データ、経済環境、業界動向および経営状況等を勘案し、取締役の選解任基準やCEOの後継者計画等の内
容について、外部のコンサルタント等の助言を受けることができます。
6.エンゲージメント方針
当社の取締役の選解任基準やCEOの後継者計画等の内容については、各種法令等に基づき作成・開示することと
なる有価証券報告書、事業報告、コーポレート・ガバナンス報告書、ニフコレポートおよび当社ウェブサイト等を
通じ、当社株主に対し迅速に開示します。また、機関投資家とのエンゲージメントについても、積極的に実施しま
す。
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ヌ.当社のコーポレート・ガバナンス体制
当社のコーポレート・ガバナンス体制は以下の通りになります。
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(2)【役員の状況】
① 役員一覧
男性 7 名 女性 2 名 (役員のうち女性の比率 22 %)
所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1985年4月 当社入社
2010年4月 Nifco Deutschland GmbH社長
2015年6月 当社執行役員Nifco America Corp.社長
2016年6月 当社取締役常務執行役員最高マーケ
ティング責任者兼営業本部長
2019年6月 当社取締役専務執行役員最高マーケ
代表取締役社長 兼
39,530
ティング責任者兼営業本部長兼技術本
(注) 5
柴尾 雅春 1961年12月14日 生
(32,730)
CEO(最高経営責任者) 部・プラットフォーム事業部管掌
2020年6月 当社代表取締役副社長兼営業本部長兼
COO(最高執行責任者)
2021年4月 当社代表取締役社長兼COO(最高執行責
任者)
2023年6月 当社代表取締役社長兼CEO(最高経営責
任者)(現)
1973年4月 当社入社
1995年1月 当社相模原工場長
2002年6月 当社執行役員
2008年4月 当社執行役員Nifco America Corp.社長
2012年6月 当社代表取締役社長兼最高執行責任者
2016年6月 当社代表取締役会長兼社長最高経営責
66,466
任者兼最高執行責任者
(注) 5
取締役会長 山本 利行 1949年10月11日 生
(53,766)
2017年6月 当社代表取締役社長兼最高経営責任者
兼最高執行責任者
2020年6月 当社代表取締役社長兼CEO(最高経営責
任者)
2021年4月 当社代表取締役会長兼CEO(最高経営責
任者)
2023年6月 当社取締役会長(現)
1985年4月 当社入社
2007年7月 当社経営企画部長
2015年6月 当社執行役員経営企画部長
2018年6月 当社取締役常務執行役員経営企画部長
兼管理本部・財務本部管掌
取締役専務執行役員 兼
2019年6月 当社取締役専務執行役員経営企画部長
24,172
(注) 5
CFO(最高財務責任者)兼 矢内 俊樹 1961年7月16日 生
兼管理本部・財務本部管掌
(22,072)
CSO(最高戦略責任者)
2020年6月 当社取締役専務執行役員経営企画部長
兼管理本部長兼CSO(最高戦略責任者)
兼CIO(最高情報責任者)兼財務本部管掌
2021年6月 当社取締役専務執行役員兼CFO(最高財
務責任者)兼CSO(最高戦略責任者)
(現)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1980年4月 ソニー㈱(現ソニーグループ㈱)入社
1992年9月 ソニーポーランド代表取締役社長
2009年4月 ソニー㈱(現ソニーグループ㈱)ビジ
ネス&プロフェッショナル事業本部企
画マーケティング部門部門長
2013年4月 同社人事本部グローバルダイバーシ
-
ティダイレクター
(注) 5
社外取締役 野々垣 好子 1957年7月31日 生
(-)
2015年6月 ㈱ジョリーパスタ社外取締役
2019年6月 当社社外取締役(現)
2020年6月 ㈱ジーエス・ユアサ コーポレーショ
ン社外取締役(現)
2021年6月 サトーホールディングス㈱社外取締役
(現)
1991年9月 J.D.Power and Associations 入社
1997年9月 Belron International Director
1999年8月 シティバンク銀行㈱ ヴァイスプレジデ
ント
2001年1月 Taiyo Pacific Partners L.P. CEO
(現)
ブライアン・ -
2014年11月 ローランド㈱社外取締役
(注) 5
社外取締役 1967年1月9日 生
K・ヘイウッド
(-)
2020年3月 ローランド ディー.ジー.㈱社外取締役
(現)
2020年6月 当社社外取締役(現)
マクセルホールディングス㈱(現マク
セル㈱)社外取締役
2022年3月 ローランド㈱社外取締役(現)
1980年4月 花王石鹸㈱(現花王㈱)入社
2003年3月 同社情報技術グループ部長
2010年5月 同社戦略企画部長
2013年12月 同社情報システム部門統括
(注) 5
200
社外取締役 安部 真行 1956年10月5日 生
2015年3月 同社執行役員
(-)
2018年4月 トッパン・フォームズ㈱(現TOPPAN
エッジ㈱)デジタルビジネス統括本部
(現情報システム本部)顧問(現)
2021年6月 当社社外取締役(現)
1988年4月 当社入社
2002年6月 当社経理部長
2004年6月 当社執行役員経理部長
2013年4月 当社執行役員グローバル経営管理本部
長
2014年6月 当社常務執行役員管理副本部長兼財
取締役
務・経理部長 25,889
(注) 6
本多 純二 1952年11月10日 生
(常勤監査等委員)
2015年6月 当社常務執行役員最高財務責任者兼管 (11,289)
理本部副本部長兼財務・経理部長
2017年4月 当社常務執行役員最高財務責任者兼財
務本部長
2021年4月 当社常務執行役員経営統括本部長兼CFO
(最高財務責任者)
2021年6月 当社取締役(常勤監査等委員)(現)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1992年10月 青山監査法人入所
1996年4月 公認会計士登録(現)
1999年10月 公認会計士松本会計事務所(現フィン
ポート会計グループ)代表(現)
2008年9月 ㈱鈴木社外監査役(現社外取締役監査
社外取締役 1,300
(注) 6
松本 光博 1969年5月7日 生
(監査等委員)
(-)
等委員)(現)
2014年8月 ㈱放電精密加工研究所社外監査役(社
外取締役監査等委員)
2019年6月 当社社外監査役
2021年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現)
1986年4月 名古屋地方検察庁検事
1987年3月 弁護士登録(東京弁護士会所属)
2015年1月 桜坂法律事務所設立 パートナー(現)
2019年8月 ㈱ウェザーニューズ社外監査役(現)
社外取締役 2019年10月 東京地方裁判所調停員(知財調停) -
(注) 6
林 いづみ 1958年8月20日 生
(監査等委員) (-)
(現)
2020年4月 国立大学法人一橋大学理事(現)
2020年6月 日油㈱社外監査役(現社外取締役)
(現)
2023年6月 当社社外取締役(監査等委員)(現)
157,557
計
(119,857)
(注)1.表内「所有株式数」の()内は、対象者の株式報酬制度に基づく交付予定株式(2023年6月1日現在)であり
ます。
〔株式報酬制度に基づく交付予定株式のご説明〕
当社は、2016年度より、当社の取締役(社外取締役及び国外居住者を除く。以下同じ。)等を対象とする
株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入しております。本制度に基づき候補者に交付される株式に
は、(ア)業績に連動しない「非業績連動部分」、(イ)一定期間経過後の業績に連動する「業績連動部
分」がありますが、各候補者の本制度に基づく交付予定株式の数には、現時点で業績が確定しているポイン
トのみを記載しています。具体的には、(ア)の「非業績連動部分」のうち2023年6月1日までに付与され
たポイントの累計値及び(イ)の「業績連動部分」の2021年6月1日までに付与されたポイントの合計値を
記載しています。なお、本制度に基づく交付予定株式にかかる議決権は、当該各候補者に将来交付されるま
での間、行使されることはありません。また、当該交付予定株式の30%に相当する株式は、納税資金確保の
ために市場で売却された上で、その売却代金が給付される予定です。
2.社外取締役 野々垣好子、ブライアン・K・ヘイウッド及び安部真行は、監査等委員でない社外取締役であ
ります。社外取締役 松本光博及び林いづみは、監査等委員である社外取締役であります。
3.社外取締役 林いづみの戸籍上の氏名は坂本いづみであります。
4.執行役員の体制は、現在16名で構成されております。16名のうち3名は常務執行役員であり、新事業開発担
当 川元正信、Life Solutions Company カンパニープレジデント 小泉昌史、経営統括本部長 長岡昌哉
であります。ほかの13名は執行役員であり、Nifco Korea グループ統括 兼 Nifco Korea Inc.社長&CEO
崔炫惇、ESG推進室長 村田憲彦、欧州統括CFO 萬成力、デジタルイノベーション推進室(製造領域) 久
保田祐司、中国5拠点統括 兼 東莞利富高塑料製品有限公司 総経理&CEO 金京俊、欧州統括 Joan
Oliveras、管理本部長 佐野久実、北米統括 兼 Nifco America Corporation CEO 兼 Nifco Central
Mexico CEO Michael Rodenberg、製造本部長 兼 CPO(最高製造責任者) 横田賢、生産技術本部長 坂田
一臣、品質保証本部長 兼 CQO(最高品質責任者) 廣瀬明彦、営業本部長 杉山保、開発本部長 兼 CTO
(最高技術責任者) 福尾道宏、であります。
5.2023年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から1年間
6.2023年6月22日開催の定時株主総会の終結の時から2年間
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② 社外役員の状況
当社の社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)は3名、監査等委員である社外取締役は2名でありま
す。
当社と、野々垣好子、安部真行、松本光博、林いづみとの間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他
の利害関係は特にありません。
社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)ブライアン・K・ヘイウッドは、Taiyo Pacific Partners
L.P. CEOであります。Taiyo Pacific Partners L.P.は、当社の株式を保有しているとともに、同法人と当社と
の間には、経営戦略、事業戦略に関する助言・提案等を目的としたアドバイザリー契約を締結しております。な
お、取引額の割合は、当社及び同法人の連結売上高において、いずれも1%未満であり、アドバイザリー契約の
役務は同法人の異なるメンバーから提供を受けております。
社外取締役の当社からの独立性に関しては、東京証券取引所の独立性に関する判断基準を参考にしたうえで、
各役員の個別事情を考慮して判断しております。その結果、社外取締役5名全員についてそれぞれ独立性がある
と判断し、東京証券取引所にはその旨の独立役員届出書を提出しております。
社外取締役は全員それぞれ取締役会では一般株主の利益を意識した見解・判断を示しております。
そのように一般株主の利益を意識した見解を示すことのほかに、社外取締役(監査等委員である取締役を除
く。)である野々垣好子が果たすべき機能及び役割は、大手企業の事業部門における業務経験や海外子会社の経
営経験、さらに上場他社における社外取締役の経験から、経営全般を監督するための幅広い識見を有しているこ
とから、これらの豊富な経験と見識を活かし、当社のコーポレート・ガバナンスの質を向上させることにありま
す。
また、社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)のブライアン・K・ヘイウッドが果たすべき機能及び
役割は、会社経営ならびに投資の専門家としての豊富な経験・見識を活かすとともに、株主・投資家の視点を企
業経営に取り入れることで、当社の企業価値の向上に貢献することにあります。
また、社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)の安部真行が果たすべき機能及び役割は、大手企業に
おけるIT分野で培われた豊富な経験・見識を活かすとともに、IT、DXに係わる分野で、当社の経営を推進してい
ただくことになります。
一方、監査等委員である社外取締役の松本光博が果たすべき機能及び役割は、同氏が公認会計士として培った
企業経営を監査する豊富な知識と経験を有していることから、特に会計に重点を置いた監査を行うことにより、
一般株主を意識した見解を示すことにあります。
また、監査等委員である社外取締役である林いづみが果たすべき機能及び役割は、同氏が弁護士として内外の
法律に精通し、様々な社外取締役としての経験を有していることから、特にコンプライアンスに重点を置いた監
査を行うことにより一般株主の利益を意識した見解を示すことにあります。
③ 社外取締役による監督又は監査と内部監査、監査等委員会の監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部
門との関係
当連結会計年度末における社外取締役による監督、監査の状況は以下の通りであります。
社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、取締役会の審議を通じて取締役を監督するにとどまら
ず、監査等委員である社外取締役との間でそれぞれが有する情報を共有し意見交換するとともに、内部監査部門
への意見聴取、更には必要に応じて会計監査人との連携を図っております。
一方、監査等委員である社外取締役は、取締役会の審議を通じて取締役を監査するだけでなく、取締役会とは
別に各取締役に個別に業務執行状況を聴取し内部監査部門とも定期的な協議を行っております。更に必要に応じ
て、監査等委員である社外取締役は、会計監査人と協議・検討を行い、国内外の子会社の監査部門とも協議・意
見交換を行う機会を設けております。
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(3)【監査の状況】
① 監査等委員会監査の状況
a.監査等委員会監査の組織、人員及び手続
・当社は、2021年6月24日をもって、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
監査等委員会は、当社の財務経理に精通した社内出身の常勤監査等委員である取締役1名と法務、財務及び会計
に関する専門的知見を有する社外監査等委員である取締役2名の合計3名で構成しております。
監査等委員会は、当社の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に努める
ため、監査等委員会が定めた監査等委員会監査基準に沿って、監査方針及び監査計画を立案・実施し、業務の分
担等に従って監査活動を行っております。
・常勤監査等委員の1名は、2015年から2021年まで当社の財務最高責任者として資本政策を含めた財務経理に関す
る業務に従事し、財務報告の信頼性確保のため財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
・監査等委員である社外取締役 松本光博氏は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する専門的知
見に基づき、取締役会において、財務及び会計に関する幅広い助言・提言を行っております。
・監査等委員である社外取締役 林いづみ氏は、弁護士の資格を有しており、法務に関する専門的知見に基づき、
取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言・提言を期待しております。
なお、社外取締役を含めたすべての監査等委員は、相互に緊密に情報共有し、監査等委員会の監査機能の充実並
びに監査の実効性確保に努めております。
・監査等委員会のサポート体制としては、内部監査部門のスタッフ2名(有価証券報告書提出日現在)が監査等委
員の職務遂行のサポートを行っております。
b.監査等委員会の活動状況
・当事業年度においては、監査等委員会を14回開催しており、個々の監査役及び監査等委員の出席状況については
次のとおりです。
(第71期:2022年4月1日から2023年3月31日まで)
区 分 氏 名 監査等委員会出席状況
常勤監査等委員 本多 純二 全14回中14回
社外監査等委員 荒井 俊行 全14回中13回
社外監査等委員 松本 光博 全14回中14回
(注)荒井俊行氏、松本光博氏は、社外取締役であります。
・監査等委員会においては、監査等委員会委員長、常勤監査等委員及び選定監査等委員及び特定監査等委員の選
定、監査の基本方針及び監査計画、監査体制の分担、監査等委員会の監査報告の作成、会計監査人の再任・不再
任に関する事項、会計監査人の監査方法及び結果の相当性、内部統制システムの整備・運用状況に関する事項な
どを具体的な検討内容として討議し、決議いたしました。
・監査等委員会として、代表取締役や取締役との意見交換を定期的に実施することにより、取締役の職務執行状況
の報告を受けるとともに、中期経営計画の進捗状況や新中期経営計画の策定に向けての取り組みや海外子会社の
経営管理体制などの確認を行いました。
・監査等委員会は、有効かつ効率的な監査を実施するため、会計監査人及び内部監査部門と三様監査をはじめ、定
期的な情報の共有や連携を図り、監査の充実に努めました。
・常勤監査等委員は、監査等委員会が選定した監査等委員として、監査等委員会が定めた監査の基本方針・監査体
制及び分担等に従い、内部監査部門と緊密に連携し、取締役会・経営会議への出席、重要な決裁書類の閲覧、ま
た「リスクマネジメント委員会」、「コンプライアンス委員会」、「情報セキュリティ委員会」にも出席し意見
を述べ、必要に応じて取締役会の諮問機関である指名・報酬・ガバナンス委員会にもオブザーバーとして出席し
ました。
・監査等委員である社外取締役は、法務全般、財務、会計等の各分野における豊富な経験や高い識見に基づき、取
締役会、監査等委員会等の場において、独立した立場から意見を述べ、また会計監査人からの報告聴取、内部監
査部門との定期報告会などの監査活動を行うことにより、当社の健全で公正な経営に寄与しております。
当事業年度もコロナ禍の影響により一定の行動自粛が余儀なくされたものの、主要な海外子会社への往査も実施出
来たこと、国内の一部についても往査するなど概ね当初の計画通り進みました。重要課題の一つでもある海外子会社
の経営管理体制の確認については、往査のほか、主として海外経営統括本部からの報告や経営会議、取締役会を通じ
て現状や課題の情報を収集し、監査等委員会としての監査活動の実施に努めました。
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② 内部監査の状況
内部監査については、内部監査の専担部門として監査部を設置しており、監査部長を含む7名が年間の監査計画に
従い、当社の業務全般について適正かつ効率的に遂行されているか否かを監査しております。監査部は、代表取締役
のみならず、取締役会に対しても監査について報告をしております。また、監査部は、監査等委員会に監査の報告を
行うとともに情報共有、連携を実施するなど監査の実効性を確保しております。
③ 会計監査の状況
a.監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
b.継続監査期間
1985年以降
c.業務を執行した公認会計士
高﨑 博
村松 通子
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士5名、その他16名であります。
e.監査法人の選定方針と理由
会社法の規定に基づき、会計監査人の再任、不再任に係る決定は、監査等委員会が行っております。「会計監査
人の選解任等に関する運用規則」を定め、毎年、実務手順に沿って再任・不再任の手続きを進め、評価基準に基づ
きその適否を総合的に判断しております。
具体的には、監査等委員会において、会計監査人に対して、独立性・品質管理体制・監査品質・監査体制、コ
ミュニケーション、監査報酬等の観点からインタビューを実施し、評価いたしました。また、監査等委員会による
財務・経理部門や内部監査部門から会計監査人に対する評価、再任に関する意見等の聴取も行いました。
f.監査等委員及び監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、有限責任 あずさ監査法人を会計監査人の評価に関する基準に基づき総合的に評価した結果、
会計監査人として再任することを相当であると判断いたしました。
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④ 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に基づく 非監査業務に基づく 監査証明業務に基づく 非監査業務に基づく
報酬(百万円) 報酬(百万円) 報酬(百万円) 報酬(百万円)
81 89
提出会社 - -
16 17
連結子会社 - -
97 106
計 - -
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGネットワーク・ファーム)に対する報酬(a.を除く)
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に基づく 非監査業務に基づく 監査証明業務に基づく 非監査業務に基づく
報酬(百万円) 報酬(百万円) 報酬(百万円) 報酬(百万円)
22 3
提出会社 - -
148 20 181 18
連結子会社
148 43 181 22
計
当社及び当社の連結子会社が当社監査公認会計士等と同一のネットワークに属しているKPMGに対し支払った非監査業
務に基づく報酬の内容は、主に税務申告書の作成及びアドバイザリー費用であります。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
監査日数等諸条件を勘案したうえで定めております。
e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査等委員会は、会計監査人の監査計画の内容及び監査時間の見積りの相当性、会計監査の職務遂行状況につい
て検討を実施し、過去の報酬額の推移や同業他社の報酬水準の比較も踏まえ、会社から提示された金額は妥当であ
ると判断し、同意いたしました。
(4)【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に係る事項
当社は、2023年5月18日開催の取締役会において、2023年度以降の役員指名ポリシーおよび役員報酬ポリシーにつき
決議いたしました。具体的な内容は以下のとおりです。
〔役員報酬ポリシー〕
1.コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、従業員、お客様、株主、投資家、ユーザー、協力会社、地域社会等のすべてのステークホルダーにとって
有益な存在でありたいと考えます。
2018年、当社は創業51周年を迎え、新たなステージへの決意を込めて、以下の新企業理念を制定いたしました。
〔Mission〕 ~社会使命・存在意義~
ニフコは、生み出したアイデアと育てる技術で、社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーです
〔Vision〕 ~Missionを体現するために目指すべき姿~
変化を作り出し、未来を切り拓く
〔Values〕 ~ニフコの独自性を象徴する言葉~
-This is Nifco-
Be proactive and break through
Communicate and collaborate
Challenge and innovate
新企業理念の下、今後ともステークホルダーの要望に応えるとともに、広く社会から信頼され続ける企業を目指し
て、企業メッセージ「WOWING THE WORLD」を標榜して、革新的な事業展開を続けていきます。
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あわせて、企業として、コンプライアンスを徹底するとともに適切なリスクマネジメントを実践することによって、
激変する社会経済環境に柔軟かつ適正に対応していくことが必要であり、こうした考え方を徹底し実践していくこと
も重要であると考えます。
当社は、上記の基本的な考え方に基づいてコーポレート・ガバナンスの充実を経営の優先課題と位置付け、グルー
プ経営の強化を図っていきます。
2.役員報酬の基本方針
当社の取締役および執行役員の報酬(以下「役員報酬」という)は、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方
をもとに、以下を基本方針とします。
(1)「ニフコは、生み出したアイデアと育てる技術で、社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーで
す」という当社のMissionに資するものであること
(2)独立性・客観性・透明性の高い報酬制度とし、従業員、お客様、株主等のステークホルダーに対する説明責任
を果たし得る内容であること
(3)当社の従業員が魅力的であると感じるような役員報酬制度であること
3.報酬水準
役員報酬の水準は、当社の経営環境および外部のデータベース等による同業他社や同規模の主要企業を、毎年、ピ
アグループとして水準を調査・分析した上で、上記の役員報酬の基本方針に基づき決定しています。
具体的には、JPX400社の中で、営業利益、時価総額が近い企業や株式報酬制度を導入している企業の水準等を参考
に、また株主への配当額や従業員の最高年俸やペイレシオ(CEO報酬と従業員平均給与の乖離)についても考慮しつ
つ適正な報酬水準を検討しています。
4.報酬構成
(1)報酬構成比率
代表取締役社長の報酬構成比率は、基本報酬47%、賞与が20%、株式報酬が33%です。賞与および株式報酬の
比率が総報酬に占める割合の過半数を占める設計としています。
監査等委員でない取締役および執行役員の報酬は、「基本報酬」「役員賞与」「株式報酬」から構成します。
なお、独立社外取締役および監査等委員である取締役(以下「非業務執行取締役」という。)の報酬は、「基本
報酬」のみです。
取締役会長の報酬は、社長及び取締役会が指定する重要な経営課題への対応とその成果に対するものとなりま
す。
(2)各報酬項目の概要
①基本報酬
職責の大きさに応じて役位ごとに金額を決定し、優秀な人材を確保するための役割に応じた報酬として、月額
固定報酬として支給します。
②役員賞与(年次インセンティブ)
単年度の会社業績向上に対するインセンティブとして、当社グループの連結業績に対するインセンティブ付与
を目的として支給します。
本業の稼ぐ力を強化するため連結売上高、連結営業利益を評価指標とし、定性評価も採り入れております。支
給額は、基準額に対して最大で40%~150%の範囲で変動します。
各指標の評価割合は、以下の通りです。
指標 社長 取締役 執行役員
連結売上高 20% 20% 15%
連結営業利益 70% 60% 55%
定性評価 10% 20% 30%
※目標値は、各事業年度の年初に取締役会決議を経て公表する連結財務指標を使用します。
※代表取締役社長の定性評価は、独立社外取締役を中心に構成される指名・報酬・ガバナンス委員会にて実施し
ます。
各KPIについて
・連結売上高
目標値:事業年度の年初に取締役会決議を経て公表する連結財務指標
業績連動係数: 0~1.5 の範囲で変動
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・連結営業利益
目標値:各事業年度の年初に取締役会決議を経て公表する連結財務指標
業績連動係数: 0~1.5 の範囲で変動
・定性評価
目標値:各役員の管掌領域により個別に設定し、指名・報酬・ガバナンス委員会にて目標および評価について
は諮問の上、決定します。
③株式報酬(中長期インセンティブ)
中長期的な業績向上と企業価値向上への貢献意欲度を一層高めることおよび株主の皆様との一層の価値共有を
進めることを目的として、当社株式を退任時に交付します。
株式報酬のうち、50%は業績連動、50%は非業績連動により構成されます。
「株式報酬」は、2016年度より、信託の仕組みを利用して、各対象者に当社株式等が交付される制度としてい
ます。具体的には、対象者に対して、毎年、ポイントを付与し、退任時にポイント数に相当する当社株式を信託
から交付するものであり、当社株式の管理は、三菱UFJ信託銀行に委託しています。また、2021年度より、社
会の環境変化により柔軟に対応していくために、中期経営計画を毎年設定する運営(ローリング型中計)を行う
こととしており、株主・投資家視点を踏まえ、中長期的な目標に対し一層インセンティブを強化するための制度
への見直しを行っています。
算定式
[毎年6月1日に付与されるポイント]
(評価対象事業年度が中期経営計画の最終年度の場合)
下記 a.により決定される固定ポイント+下記 b.により決定される業績連動ポイント
(評価対象事業年度が中期経営計画の最終年度でない場合)
下記 a.により決定される固定ポイント
a.固定ポイント(非業績連動部分)
固定ポイント※1=株式報酬基準額※2×50%÷信託内の会社株式の平均取得単価※3
b.業績連動ポイント(業績連動部分)
業績基礎ポイント※1=株式報酬基準額※2×50%÷信託内の会社株式の平均取得単価※3
業績連動ポイント※1=業績基礎ポイントの累積値×業績連動係数※4
※1 1ポイント未満を切り上げるものとする。
※2 株式報酬基準額は、下表のとおりとする。
なお、各制度対象者の役位は基準日の属する年の3月31日時点の役位に基づくものとし、兼務の場合は上位の
役位ポイントを適用するものとする。
役位 株式報酬基準額(円)
社長CEO 35,000,000
取締役専務 17,600,000
専務執行役員 14,700,000
常務執行役員 10,000,000
執行役員 8,400,000
※3 信託内の会社株式の平均取得単価は、信託契約の変更および追加信託を行うことにより、本信託の信託
期間を延長した場合には、延長後に本信託が取得した会社株式の平均取得単価とする。なお、平均取得単価は
小数点第1位を四捨五入したものとする。
※4 業績連動係数は、下記のとおりとする。
業績連動係数=係数(営業キャッシュ・フロー)×50%+係数(ROIC)×40%+係数(TSR)×10%
※5 海外執行役員は、各国の市場水準を参考に、競争力のある適正な基準額を設定、指名報酬ガバナンス委
員会にて決議する。
・係数(営業キャッシュ・フロー)
(中長期経営計画期間における目標比達成率%-0.8)×5
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(上限:2.0、下限:0.0)
・係数(ROIC)
1.00+0.15×(中計最終年度における実績値%-中計当初の目標値%)×100
(上限:2.0、下限:0.0)
・係数(TSR)
下記のとおりとする。
対TOPIX比 業績連動係数(TSR)
150%以上 2.0
120%以上 1.5
100%以上 1.0
80%以上 0.5
80%未満 0.0
※TSRの対TOPIX(配当込み)比は、中計開始年度の前営業日(3月末日)終値と中計終了年度最終日(3月末
日)終値との比較で実施し、TOPIXのTSRについては配当込みの指標を使用する。
(例)2021年度~2023年度の中計期間の場合、2021年3月末日および2024年3月末日TSRにて判定
(3)報酬の没収等(クローバック・マルス)
重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、または在任期間中に取
締役会が重大な不適切行為があったと判断した場合には、取締役会が、指名・報酬・ガバナンス委員会の審議を
経て、賞与および株式報酬の支給を制限または返還を請求することがあります。
5.自社株保有ガイドライン
取締役および執行役員を対象に、株主の皆様の視線に立った業績向上や株価上昇の意識をさらに高めるため、自社
株保有の促進を図るものとします。
6.決定プロセス
役員報酬制度の内容の独立性・客観性・透明性を高めるために、取締役会の諮問機関として、委員長および委員の
過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会を2018年12月10日に設置しております。また、今後のガバナンスに
対する取組みをより強化するために、2020年10月28日に指名・報酬・ガバナンス委員会に名称を変更しております。
指名・報酬・ガバナンス委員会は、原則として年4回以上実施することとしており、個人別の報酬額や定性評価につ
いても審議し、取締役会に対して助言・提言を行っています。
なお、社外からの客観的視点および役員報酬制度に関する専門的知見を導入するため、指名・報酬・ガバナンス委
員会の起用した外部のコンサルタントの助言を受け、外部データ、経済環境、業界動向および経営状況等を勘案し、
報酬水準および報酬制度等について検討することとしています。
7.エンゲージメント方針
当社の役員報酬制度の内容については、各種法令等に基づき作成・開示することとなる有価証券報告書、事業報
告、コーポレート・ガバナンス報告書、ニフコレポートおよび当社ウェブサイト等を通じ、当社株主に対し迅速に開
示します。また、機関投資家とのエンゲージメントについても、積極的に実施します。
なお、役員報酬の決定に際しては、株主への配当額や従業員への給与水準等も考慮し、役員報酬支給額の決定を
行っております。
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② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
報酬等の種類別の総額(百万円)
対象となる
役 員 区 分 報酬等の総額
役員の員数
左記のうち、
(百万円)
固定報酬 業績連動報酬 退職慰労金
(人)
非金銭報酬等
取締役(監査等委員及
250 148 102 45 3
-
び社外取締役を除く)
取締役(監査等委員)
33 25 8 1
- -
(社外取締役を除く)
56 56 4
社 外 役 員 - - -
合 計 339 229 110 - 45 8
(注)1.当事業年度末時点における在籍人員は、取締役9名(うち社外取締役は5名)、監査等委員3名(うち社
外取締役監査等委員は2名)であります。なお、取締役の支給人員は、無報酬の社外取締役1名を除いて
おります。
2.監査等委員でない取締役の報酬限度額は、2021年6月24日開催の第69回定時株主総会において年額460百
万円以内(うち社外取締役60百万円以内)と決議いただいております。当該株主総会終結時点の監査等委
員でない取締役の員数は、6名(うち、社外取締役は3名)です。また、金銭報酬とは別枠で、2021年6
月24日開催の第69回定時株主総会において、取締役および執行役員(社外取締役および海外居住者を除
く。)に対する信託を用いた業績連動型株式報酬制度について、その限度額は1事業年度あたり400百万
円以内で決議しており、同株主総会終結直後の当該制度の対象となる取締役は3名、執行役員は9名で
す。
3.監査等委員である取締役の報酬限度額は、2021年6月24日開催の第69回定時株主総会において年額90百万
円以内と決議いただいております。当該株主総会終了時点の監査等委員である取締役の員数は、3名で
す。
連結報酬等の種類別の額(百万円)
連結報酬等
氏名 の総額 役員区分 会社区分
左記のうち、
(百万円) 固定報酬 業績連動報酬 退職慰労金
非金銭報酬等
代表取締役
提出会社 61 46 - 21
会長
121
山本 利行
Nifco Korea
取締役会長 15 - - -
Inc.
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(5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、原則として保有目的が純投資目的である投資株式を保有いたしません。
純投資目的以外の目的である投資株式の区分については、取引関係の維持・強化や新規分野開発及び企業提携を深
めるなど当社の企業価値向上につながると判断される場合のみ保有します。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
当社は、前項のとおり取引関係の維持・強化や新規分野開発及び企業提携を深めるなど当社の企業価値向上につ
ながると判断される場合のみ保有します。
個別の政策保有株式については、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等
を取締役会で定期的・継続的に検証し、総合的見地から保有に妥当性が認められないものについては、縮減するな
ど見直していきます。また、その検証結果も開示します。
当社は、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」に基づき、取締役会において保有するリターンとリスク
を勘案し、保有の適否を検証し保有に合理性のない株式について売却を進めております。2015年3月末時点で、22
銘柄61億円を保有しておりましたが、2023年3月末時点で5銘柄21億円まで縮減を進めました。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数 貸借対照表計上額の
(銘柄) 合計額(百万円)
13 146
非上場株式
5 2,171
非上場株式以外の株式
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
銘柄数 株式数の増加に係る取得
株式数の増加の理由
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 - - -
1 17
非上場株式以外の株式 取引先持株会による定期的な購入
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
銘柄数 株式数の減少に係る売却
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 - -
非上場株式以外の株式 - -
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c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
当事業年度 前事業年度
保有目的、業務提携等の概要、
株式数(千株) 株式数(千株) 当社の株式の
銘柄 定量的な保有効果
保有の有無
及び株式数が増加した理由
貸借対照表計上額 貸借対照表計上額
(百万円) (百万円)
724 724
トヨタ自動車株式会社 取引関係の維持・強化等のため 無
1,361 1,609
197 191
本田技研工業株式会社 取引関係の維持・強化等のため 無
692 669
137 137
日産自動車株式会社 取引関係の維持・強化等のため 無
68 75
20 20
マツダ株式会社 取引関係の維持・強化等のため 無
25 18
11 11
株式会社SUBARU
取引関係の維持・強化等のため 無
23 21
なお、みなし保有株式については、該当はありません。
d.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに
当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
該当事項はありません。
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第5【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)に
基づいて作成しております。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号。以下「財
務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しており
ます。
2.監査証明について
当社は金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日
まで)の連結財務諸表及び事業年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任
あずさ監査法人により監査を受けております。
3 . 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の
内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法
人財務会計基準機構へ加入し、適正な情報を入手しております。
当社グループは、連結財務諸表の企業間の比較可能性を考慮し、日本基準を採用しておりますが、将来のIFRS適
用に備えての体制の整備、会計処理方針やその適用時期について検討を進めております。
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1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結貸借対照表】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
資産の部
流動資産
※1 112,944 ※1 129,793
現金及び預金
※1 2,013 ※1 1,668
受取手形
6,725 7,771
電子記録債権
48,869 52,262
売掛金
626 786
契約資産
757 691
有価証券
26,955 27,966
商品及び製品
3,350 3,226
仕掛品
9,043 10,020
原材料及び貯蔵品
8,535 9,742
その他
△ 265 △ 261
貸倒引当金
219,556 243,668
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
73,024 76,796
建物及び構築物
※2 △ 25,048 ※2 △ 28,677
減価償却累計額
47,976 48,118
建物及び構築物(純額)
機械装置及び運搬具 69,347 77,490
※2 △ 49,014 ※2 △ 57,710
減価償却累計額
20,332 19,780
機械装置及び運搬具(純額)
工具、器具及び備品 25,383 27,307
※2 △ 20,744 ※2 △ 22,880
減価償却累計額
4,638 4,426
工具、器具及び備品(純額)
金型 86,387 86,232
※2 △ 82,046 ※2 △ 81,774
減価償却累計額
4,340 4,458
金型(純額)
土地 17,698 18,502
116 99
リース資産
※2 △ 69 ※2 △ 54
減価償却累計額
47 44
リース資産(純額)
3,670 2,913
建設仮勘定
4,625 6,676
その他
103,329 104,921
有形固定資産合計
無形固定資産
735 467
のれん
1,358 1,419
その他
2,094 1,887
無形固定資産合計
投資その他の資産
※3 3,359 ※3 3,317
投資有価証券
1,630 963
繰延税金資産
274 1,664
退職給付に係る資産
3,276 2,728
その他
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
△ 452 △ 0
貸倒引当金
8,088 8,673
投資その他の資産合計
113,512 115,482
固定資産合計
333,068 359,150
資産合計
負債の部
流動負債
※1 22,258 ※1 25,076
支払手形及び買掛金
11,272 8,903
短期借入金
3,462 10,209
1年内返済予定の長期借入金
6,034 5,190
未払金
3,761 5,329
未払法人税等
4,530 4,240
契約負債
2,226 2,517
賞与引当金
8,233 10,277
その他
61,780 71,744
流動負債合計
固定負債
35,000 35,000
社債
20,661 10,345
長期借入金
6,926 7,175
繰延税金負債
2,392 1,818
退職給付に係る負債
5,430 6,938
その他
70,412 61,278
固定負債合計
132,193 133,023
負債合計
純資産の部
株主資本
7,290 7,290
資本金
13,863 13,908
資本剰余金
193,531 208,459
利益剰余金
△ 18,737 △ 19,691
自己株式
195,946 209,966
株主資本合計
その他の包括利益累計額
898 737
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益 △ 36 △ 63
6 6
土地再評価差額金
2,062 13,002
為替換算調整勘定
△ 701 △ 96
退職給付に係る調整累計額
2,228 13,585
その他の包括利益累計額合計
2,700 2,576
非支配株主持分
200,875 226,127
純資産合計
333,068 359,150
負債純資産合計
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②【連結損益及び包括利益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
283,777 321,771
売上高
※1 207,271 ※1 235,927
売上原価
76,505 85,843
売上総利益
販売費及び一般管理費
8,730 9,614
荷造運搬費
1,442 1,560
広告宣伝費
12,635 13,533
報酬及び給料手当
2,079 2,199
従業員賞与
1,118 1,326
賞与引当金繰入額
922 917
退職給付費用
3,920 4,528
その他の人件費
2,076 2,359
賃借料
605 901
旅費及び交通費
2,565 2,672
減価償却費
※1 1,202 ※1 1,960
研究開発費
317 322
のれん償却額
8,346 9,506
その他
45,965 51,403
販売費及び一般管理費合計
30,540 34,439
営業利益
営業外収益
332 527
受取利息
88
デリバティブ評価益 -
390 413
投資有価証券評価益
2,854 2,315
為替差益
115 545
補助金収入
652 647
その他
4,345 4,538
営業外収益合計
営業外費用
430 520
支払利息
218
デリバティブ評価損 -
340 117
支払補償費
293 463
その他
1,283 1,101
営業外費用合計
33,602 37,876
経常利益
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
特別利益
※2 205 ※2 42
固定資産売却益
※3 50
投資有価証券売却益 -
※4 240 ※4 116
受取保険金
497 158
特別利益合計
特別損失
※5 1,903
減損損失 -
※6 60 ※6 128
固定資産除売却損
※7 744
子会社株式売却損 -
※8 317
事業構造改善費用 -
※9 28
-
新型コロナウイルス感染症による操業休止損失
804 2,378
特別損失合計
33,294 35,657
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税 8,527 12,670
995 855
法人税等調整額
9,523 13,526
法人税等合計
23,771 22,130
当期純利益
(内訳)
22,959 21,170
親会社株主に帰属する当期純利益
812 960
非支配株主に帰属する当期純利益
その他の包括利益
233
その他有価証券評価差額金 △ 161
繰延ヘッジ損益 △ 18 △ 27
8,632 10,976
為替換算調整勘定
561 608
退職給付に係る調整額
※10 9,408 ※10 11,396
その他の包括利益合計
33,180 33,527
包括利益
(内訳)
32,250 32,526
親会社株主に係る包括利益
930 1,000
非支配株主に係る包括利益
65/126
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③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 7,290 13,686 176,455 △ 13,897 183,534
会計方針の変更による累積的
118 118
影響額
会計方針の変更を反映した当
7,290 13,686 176,573 △ 13,897 183,653
期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,001 △ 6,001
親会社株主に帰属する当期
22,959 22,959
純利益
自己株式の取得 △ 5,171 △ 5,171
自己株式の処分 176 331 507
株主資本以外の項目の当期
変動額(純額)
当期変動額合計
- 176 16,957 △ 4,839 12,293
当期末残高 7,290 13,863 193,531 △ 18,737 195,946
その他の包括利益累計額
非支配株主
その他有価 その他の包 純資産合計
繰延ヘッジ 土地再評価 為替換算調 退職給付に係 持分
証券評価差 括利益累計
損益 差額金 整勘定 る調整累計額
額金 額合計
当期首残高 665 △ 18 6 △ 6,450 △ 1,265 △ 7,062 2,177 178,649
会計方針の変更による累積的
118
影響額
会計方針の変更を反映した当
665 △ 18 6 △ 6,450 △ 1,265 △ 7,062 2,177 178,768
期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,001
親会社株主に帰属する当期
22,959
純利益
自己株式の取得
△ 5,171
自己株式の処分 507
株主資本以外の項目の当期
233 △ 18 - 8,512 563 9,290 522 9,813
変動額(純額)
当期変動額合計
233 △ 18 - 8,512 563 9,290 522 22,107
当期末残高
898 △ 36 6 2,062 △ 701 2,228 2,700 200,875
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当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 7,290 13,863 193,531 △ 18,737 195,946
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,241 △ 6,241
親会社株主に帰属する当期
21,170 21,170
純利益
自己株式の取得 △ 1,328 △ 1,328
自己株式の処分 45 373 419
株主資本以外の項目の当期
変動額(純額)
当期変動額合計 - 45 14,928 △ 954 14,019
当期末残高 7,290 13,908 208,459 △ 19,691 209,966
その他の包括利益累計額
非支配株主
その他有価 その他の包 純資産合計
繰延ヘッジ 土地再評価 為替換算調 退職給付に係 持分
証券評価差 括利益累計
損益 差額金 整勘定 る調整累計額
額金 額合計
当期首残高 898 △ 36 6 2,062 △ 701 2,228 2,700 200,875
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,241
親会社株主に帰属する当期
21,170
純利益
自己株式の取得
△ 1,328
自己株式の処分 419
株主資本以外の項目の当期
△ 161 △ 27 - 10,940 604 11,356 △ 124 11,232
変動額(純額)
当期変動額合計
△ 161 △ 27 - 10,940 604 11,356 △ 124 25,252
当期末残高 737 △ 63 6 13,002 △ 96 13,585 2,576 226,127
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④【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
33,294 35,657
税金等調整前当期純利益
1,903
減損損失 -
12,830 13,768
減価償却費
317 322
のれん償却額
受取保険金 △ 240 △ 116
貸倒引当金の増減額(△は減少) △ 167 △ 38
197 248
賞与引当金の増減額(△は減少)
61
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △ 271
退職給付に係る資産の増減額(△は増加) △ 274 △ 1,234
受取利息及び受取配当金 △ 397 △ 595
430 520
支払利息
為替差損益(△は益) △ 2,494 △ 1,645
86
固定資産除売却損益(△は益) △ 145
投資有価証券売却損益(△は益) △ 50 -
投資有価証券評価損益(△は益) △ 390 △ 413
744
子会社株式売却損益(△は益) -
2,201
売上債権の増減額(△は増加) △ 39
1,010
棚卸資産の増減額(△は増加) △ 4,064
その他の資産の増減額(△は増加) △ 753 △ 1,368
965
仕入債務の増減額(△は減少) △ 457
未払又は未収消費税等の増減額 △ 344 △ 1,295
565
その他の負債の増減額(△は減少) △ 637
931 251
その他
41,460 47,413
小計
利息及び配当金の受取額 385 584
利息の支払額 △ 474 △ 495
240 116
保険金の受取額
△ 9,868 △ 10,357
法人税等の支払額又は還付額(△は支払)
31,743 37,261
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 △ 4,060 △ 13,988
2,046 9,777
定期預金の払戻による収入
有価証券の取得による支出 △ 171 △ 11
414 188
有価証券の売却及び償還による収入
固定資産の取得による支出 △ 9,614 △ 8,607
378 650
固定資産の売却による収入
投資有価証券の取得による支出 △ 45 △ 12
826 362
投資有価証券の売却による収入
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による
739
-
収入
7 110
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー △ 9,479 △ 11,530
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
19,783 3,830
短期借入れによる収入
短期借入金の返済による支出 △ 17,981 △ 7,525
リース債務の返済による支出 △ 1,649 △ 1,771
長期借入金の返済による支出 △ 2,529 △ 3,513
507 387
自己株式の売却による収入
自己株式の取得による支出 △ 5,171 △ 1,328
配当金の支払額 △ 6,001 △ 6,241
△ 474 △ 1,255
非支配株主への配当金の支払額
財務活動によるキャッシュ・フロー △ 13,516 △ 17,418
5,499 3,928
現金及び現金同等物に係る換算差額
14,247 12,241
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
95,744 109,992
現金及び現金同等物の期首残高
※1 109,992 ※1 122,233
現金及び現金同等物の期末残高
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【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社の数 52 社
主要な連結子会社名は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略して
おります。
・当連結会計年度において、新規設立により、連結の範囲に含まれる会社
Nifco Europe GmbH
Nifco Germany doo Subotica
(2) 非連結子会社の名称及び連結の範囲から除いた理由
Breezeway Capital Inc.
非連結子会社は小規模であり、総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に
見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないた
め、連結の範囲から除外しております。
2.持分法の適用に関する事項
(1) 持分法適用の関連会社数 1 社
持分法適用の関連会社名は「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しているため、記載を省略
しております。
(2) 持分法を適用していない非連結子会社(Breezeway Capital Inc.)は、当期純損益(持分に見合う額)及
び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微
であり、かつ、全体としても重要性がないため持分法の適用範囲から除外しております。
(3) 持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表
を使用しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
決算日が連結決算日(3月31日)と異なる子会社は次のとおりであります。
12月31日が決算日の会社
Nifco America Corporation
Nifco Korea USA Inc.
Nifco U.K. Ltd.
Nifco Poland Sp.z o.o.
Nifco Germany GmbH
上海利富高塑料制品有限公司
東莞利富高塑料制品有限公司
台扣利富高塑膠制品(東莞)有限公司
北京利富高塑料制品有限公司
Nifco (HK) Ltd.
台湾扣具工業股份有限公司
Nifco Korea Inc.
Nifco (Thailand) Co.,Ltd.
Union Nifco Co., Ltd.
Nifco Manufacturing (Malaysia) Sdn. Bhd.
Nifco Vietnam Ltd.
Simmons Bedding & Furniture (HK) Ltd.
その他29社
連結財務諸表の作成に当たっては、同決算日現在の財務諸表を使用しております。ただし、2023年1月1
日から連結決算日2023年3月31日までの期間に発生した重要な取引については、連結上必要な調整を行って
おります。
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4.会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
イ.満期保有目的の債券
償却原価法(定額法)によっております。
ロ.その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算出)に
よっております。
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法によっております。
② デリバティブ
時価法によっております。
③ 棚卸資産
イ.商品・製品・仕掛品・原材料及び貯蔵品(金型に係る棚卸資産を除く)
主として総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方
法)によっております。
ロ.金型に係る棚卸資産
個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によって
おります。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
主として定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物及び構築物 1~50年
機械装置及び運搬具 2~20年
工具、器具及び備品 1~20年
金型 1~11年
② 無形固定資産(リース資産を除く)
経済的耐用年数に基づいて償却しております。
なお、自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によ
り償却を行っております。
③ リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等
特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
当社及び一部の連結子会社については、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額
に基づき計上しております。
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(4) 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法につい
ては、主に給付算定式基準によっております。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により、発生
連結会計年度から費用処理しておりますが、一部の連結子会社については、発生年度に即時費用処理して
おります。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数
(10年)による定額法により、発生連結会計年度から費用処理しておりますが、一部の連結子会社につい
ては、発生年度に即時償却、又は、翌連結会計年度から5年から10年の定額法で費用処理しております。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部における
その他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上しております。
なお、一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己
都合要支給額等を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を採用しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社および連結子会社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容
及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
①合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業においては、主に工業用プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密成形部品
等の製造及び販売を行っており、自動車や家電業界で用いられる部品を顧客に提供しております。
これらの製品の販売については顧客との販売契約に基づき、顧客に製品を納入することを履行義務とし
て識別しており、原則として製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が
一時点で充足されると判断していることから、製品の引き渡し時点で収益を認識しております。取引価格
が配分された履行義務は、独立して販売しております。
取引価格の算定については、顧客との契約において約束された対価から値引き額等を控除した金額で収
益を認識しております。
これらの約束した対価の額に重要な金融要素は含まれていないため調整しておりません。履行義務に対
する対価は、顧客に履行義務を充足する時点と顧客の支払条件により概ね1年以内に受領しております。
なお、買戻し契約に該当する有償支給取引については、金融取引として有償支給先に残存する支給品に
ついて棚卸資産を認識するとともに、有償支給先に残存する支給品の期末棚卸高相当額について「その他
流動負債」を認識しております。有償支給取引については、加工代相当額のみを純額で収益を認識してお
ります。
②ベッド及び家具事業
ベッド及び家具事業においては、ベッドの製造・販売及び寝装品・家具の仕入・販売を行っており、量
販店・専門店・百貨店やホテル等に供給しています。
これらの製品・商品の販売については顧客との販売契約に基づき、顧客に製品・商品を納入することを
履行義務として識別しており、原則として製品・商品の引渡時点において顧客が当該製品・商品に対する
支配を獲得し、履行義務が一時点で充足されると判断していることから、製品・商品の引き渡し時点で収
益を認識しております。取引価格の履行義務は、通常、それぞれを独立して販売しております。
取引価格の算定については、一部の顧客との契約において約束された対価から販売促進費等を控除した
金額で収益を認識しております。
これらの約束した対価の額に重要な金融要素は含まれていないため調整しておりません。履行義務に対
する対価は、顧客に履行義務を充足する時点と顧客の支払条件により概ね1年以内に受領しております。
なお、一部の有償支給取引については、金融取引として、有償支給先に残存する支給品について棚卸資
産を引き続き認識するとともに有償支給先に残存する支給品の期末棚卸高相当額について「その他流動負
債」を認識しております。
(6) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理してお
ります。なお、在外子会社等の資産及び負債は決算日の直物為替相場、収益及び費用は期中平均相場によ
り円貨に換算し、換算差額は非支配株主持分及び純資産の部における為替換算調整勘定に含めて計上して
おります。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。また、為替変動リスクのヘッジについて振当処理の要件を充た
している場合には振当処理を、金利スワップについて特例処理の条件を充たしている場合には、特例処
理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
当連結会計年度にヘッジ会計を適用したヘッジ手段とヘッジ対象は以下のとおりであります。
ヘッジ手段・・・通貨スワップ、金利スワップ
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ヘッジ対象・・・貸付金
③ ヘッジ方針
当社は、主に内規である「デリバティブ取引取扱規程」に基づき、為替変動リスク、金利変動リスク
をヘッジしております。なお、連結子会社は国内子会社・関連会社運営権限規程及び海外子会社・関連
会社運営権限規程に従い、当社の承認を得て行っております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
「金融商品会計に関する実務指針」(日本公認会計士協会)の規定に基づき、有効性の評価を行ってお
ります。
ただし、ヘッジ会計処理として金融商品会計基準等に定める特例処理又は振当処理を行う取引につい
ては、ヘッジ有効性の評価は省略しております。
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却は、投資効果の発現する期間を見積り、当該期間において均等償却を行っております。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリス
クしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(10) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
連結納税制度から単体納税制度への移行に係る税効果会計の適用
一部の連結子会社は、従来連結納税制度を適用しておりましたが、前連結会計年度において、所轄税務署
長に対し「グループ通算制度へ移行しない旨の届出書」を提出したことから、当連結会計年度から、連結
納税制度から単体納税制度へ移行することとなります。したがって、「グループ通算制度を適用する場合
の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)第33項の取扱いにより、
当連結会計年度より単体納税制度を適用するものとして税効果会計を適用しております。
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(重要な会計上の見積り)
(固定資産の減損損失に係る見積り)
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(1)前連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
利富高(塩城)精密樹脂制品有限公司 固定資産簿価 2,483百万円
減損の兆候があると判断した資産グループについて減損損失の認識を判定した結果、前連結会計年度において
減損損失は認識しておりません。
(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、固定資産について、減損の兆候がある場合には減損損失を認識する必要があるかを判断して
おります。
減損の兆候となる主な要素としては、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナス
となる場合、使用範囲または方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい
悪化、市場価格の著しい下落の場合等があります。また減損会計の適用にあたって概ね独立したキャッシュ・フ
ローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っております。減損テストの結果、固定資産の回収可
能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、当該減少額を減損損失として計上
しております。
前連結会計年度において、得意先である韓国系自動車メーカーの中国での生産体制の見直しの影響によって経
営環境が著しく悪化していることにより、減損の兆候があると判断した連結子会社である利富高(塩城)精密樹
脂制品有限公司については、減損テストを実施しております。判定するに当たり、処分コスト控除後の公正価値
の見積りにおいては、外部の専門家による鑑定評価額を基礎として算出しており、当該処分コスト控除後の公正
価値が固定資産の帳簿価額(2,483百万円)を上回ったことから減損損失は認識しておりません。
(固定資産の減損損失に係る見積り)
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1)当連結会計年度に係る連結財務諸表に計上した額
利富高(塩城)精密樹脂制品有限公司 固定資産帳簿価額 2,076百万円 減損損失 537百万円
Nifco KTW America Corporation 固定資産帳簿価額 3,445百万円 減損損失 1,065百万円
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、固定資産について、減損の兆候がある場合には減損損失を認識する必要があるかを判断して
おります。
利富高(塩城)精密樹脂制品有限公司は国際会計基準を適用しております。減損の兆候となる主な要素として
は、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスとなる場合、使用範囲または方法に
ついて回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい悪化、市場価格の著しい下落の場合
等があります。また減損会計の適用にあたって概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資
産のグルーピングを行っております。減損テストの結果、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に
は、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、当該減少額を減損損失として計上しております。利富高(塩城)精
密樹脂制品有限公司は、得意先である韓国系自動車メーカーの中国での生産体制の見直しの影響によって経営環
境が著しく悪化し、固定資産に減損の兆候が認められます。このため、当連結会計年度において固定資産の回収
可能性テストを実施しています。その結果、固定資産の帳簿価額に回収可能性がないと判断されたため、帳簿価
額と公正価値の差額(537百万円)を減損損失として認識しています。
減損損失の測定のための公正価値の見積りにおいて、鑑定評価額を基礎として算定しており、当該鑑定評価額
の算定に用いる評価手法及びその条件の選択にあたっては高度な専門知識が必要となるため、外部の専門家を起
用しています。また、今後不動産市況等の変化等により、翌連結会計年度以降の連結損益及び包括利益計算書に
おいて追加の減損損失が発生する可能性があります。
Nifco KTW America Corporation(以下、「KWA」)は米国会計基準を適用しております。減損の兆候が識別さ
れ、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額と公正
価値の差額が減損損失として認識されます。KWAは、人件費高騰などの製品価格への反映の遅れや歩留まりの改
善の遅延によって収益性が著しく悪化し、固定資産に減損の兆候が認められます。このため、当連結会計年度に
おいて固定資産の回収可能性テストを実施しています。その結果、当該資産グループから得られる割引前キャッ
シュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることが見込まれ、かつ公正価値も帳簿価額を下回ったため、帳簿価額と
公正価値の差額(1,065百万円)を減損損失として認識しています。
減損損失の測定のための公正価値の見積りにおいて、鑑定評価額を基礎として算定しており、当該鑑定評価額
の算定に用いる評価手法及びその条件の選択にあたっては高度な専門知識が必要となるため、外部の専門家を起
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用しています。また、今後不動産市況等の変化等により、翌連結会計年度以降の連結損益及び包括利益計算書に
おいて追加の減損損失が発生する可能性があります。
(会計方針の変更)
(米国財務会計基準審議会会計基準編纂書(ASC)第842号「リース」の適用)
米国基準を採用する海外子会社において、ASC第842号「リース」を当連結会計年度から適用しております。これ
により、借手は原則としてすべてのリースを連結貸借対照表に資産及び負債として計上することとしました。
本基準の適用にあたっては、経過的な取扱いに従っており、会計方針の変更による累積的影響額を適用開始日に
認識する方法を採用しております。
当該基準を適用した結果、当連結会計年度において、リース資産(純額)が91百万円減少し、有形固定資産のそ
の他が709百万円増加しています。また、流動負債のその他が367百万円、固定負債のその他が426百万円それぞれ
増加しています。連結キャッシュ・フロー計算書、営業活動によるキャッシュ・フローの支出が18百万円減少し、
財務活動によるキャッシュ・フローの支出が18百万円増加しております。
当連結会計年度の損益に与える影響は軽微であります。
(時価の算定に関する会計基準の適用指針の適用)
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定
会計基準適用指針」という。)を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定め
る経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することと
いたしました。これによる、連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
なお、「金融商品関係」注記の金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項における投資信託に関する注
記事項においては、時価算定会計基準適用指針第27-3項に従って、前連結会計年度に係るものについては記載し
ておりません。
(未適用の会計基準等)
該当事項はありません。
(表示方法の変更)
(連結損益及び包括利益計算書関係)
前連結会計年度において、「営業外収益」の「その他」に含めておりました「補助金収入」は、金額的重要性が
増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。
この結果、前連結会計年度の連結損益及び包括利益計算書において、「営業外収益」に表示していた「その他」
767百万円は、「補助金収入」115百万円、「その他」652百万円として組み替えております。
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(追加情報)
(役員向け株式報酬制度)
当社は、取締役等を対象に、当社の中長期的な業績向上と企業価値増大への貢献意欲を高めることを目的と
して、2016年8月22日に株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入いたしました。本制度の対象期間が
2019年8月31日までであることから、2019年5月20日開催の取締役会において、本制度の継続及び一部改定に
ついて2019年6月21日開催の第67回定時株主総会に付議することを決議し、同株主総会において承認可決され
ました。
当社は、監査等委員会設置会社へ移行することに伴い、2021年5月20日開催の取締役会において、当時の取
締役および執行役員に対する本制度に係る報酬枠を廃止し、監査等委員でない取締役および執行役員(社外取
締役および海外居住者を除く。)に対して、本制度に基づく報酬枠を改めて設定に加え、本制度を一部改定の
上、継続することについて2021年6月24日開催の第69回定時株主総会に付議することを決議し、同株主総会に
おいて承認可決されました。
(1)取引の概要
本制度では、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下「BIP信託」という。)と称される仕
組みを採用します。BIP信託とは、米国の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付
株式報酬 (Restricted Stock)制度を参考にした役員に対するインセンティブ・プランであり、BIP信託
が取得した当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭を役位や業績目標の達成度等に応じて、原則とし
て取締役等の退任時に交付及び給付するものであります。
なお、信託内にある当社株式については、経営への中立性を確保するため、信託期間中、議決権を行使しな
いものとしております。
(2)信託に残存する自社の株式
信託に残存する自社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己
株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度1,250百万円、413,221
株であり、当連結会計年度1,250百万円、413,221株であります。
(従業員向け株式報酬制度)
当社は、従業員を対象に、当社の中長期的な業績向上と企業価値増大への貢献意欲を高めることを目的とし
て、2018年8月27日に株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入いたしました。
(1)取引の概要
本制度では、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下、「ESOP信託」とい
う。)と称される仕組みを採用しております。ESOP信託とは、米国のESOP制度を参考にした従業員イン
センティブ・プランであり、ESOP信託が取得した当社株式を、予め定める株式交付規程に基づき、一定の要
件を充足する幹部従業員及び業績貢献度の高い従業員に交付するものです。
なお、当該信託が取得する当社株式の取得資金は全額当社が拠出するため、従業員の負担はありません。
ESOP信託の導入により、従業員は当社株式の株価上昇による経済的な利益を収受することができるため、
株価を意識した従業員の業務遂行を促すとともに、従業員の勤労意欲を高める効果が期待できます。また、ES
OP信託の信託財産に属する当社株式に係る議決権行使は、受益者候補である従業員の意思が反映される仕組み
であり、従業員の経営参画を促す企業価値向上プランとして有効です。
(2)信託に残存する自社の株式
信託に残存する自社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、純資産の部に自己
株式として計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度138百万円、41,200株
であり、当連結会計年度161百万円、49,739株であります。
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(連結貸借対照表関係)
※1 担保に供している資産は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
現金及び預金 54百万円 48 百万円
受取手形 112 222
合計 167 270
担保付債務は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
支払手形 166百万円 268百万円
※2 有形固定資産の減価償却累計額には、減損損失累計額を含めて表示しております。
※3 関連会社に対するものは、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
投資有価証券(株式) 54百万円 54百万円
(連結損益及び包括利益計算書関係)
※1 当期製造費用及び一般管理費に含まれる研究開発費は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
当期製造費用 1,712百万円 1,742百万円
一般管理費 1,202 1,960
合計 2,915 3,702
※2 固定資産売却益
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
主なものは、土地・建物及び構築物の売却によるものであります。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主なものは、土地・建物及び構築物の売却によるものであります。
※3 投資有価証券売却益
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
政策保有株式の保有方針に基づいて売却したものであります。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
※4 受取保険金
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
2020年2月に海外連結子会社であるNifco Germany GmbHにおいて発生した火災事故に係る保険金の受取額です。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
2020年2月に海外連結子会社であるNifco Germany GmbHにおいて発生した火災事故に係る保険金の受取額です。
※5 減損損失
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは以下の資産及び資産グループについて減損損失を計上しました。
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場所 用途 種類 減損損失額
合成樹脂成形 建物及び構築物、投資その他の
利富高(重慶)精密樹脂製品有限公司 300百万円
品事業 資産その他
合成樹脂成形
利富高(塩城)精密樹脂製品有限公司 機械装置及び運搬具、金型など 537百万円
品事業
合成樹脂成形 機械装置及び運搬具、建設仮勘
Nifco KTW America Corporation
1,065百万円
品事業 定など
当社グループは、自社利用の事業用資産については、事業所単位もしくは連結子会社単位で、賃貸不動産、遊
休資産及び売却予定資産については、個別物件ごとにグルーピングしております。
利富高(重慶)精密樹脂製品有限公司の事業用資産について、中国地域における韓国系 自動車向け合成樹脂
事業の生産体制の見直しにより売却となったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損
損失(300百万円)として特別損失に計上しております。その内訳は、建物及び構築物257百万円、投資その他の
資産その他42百万円であります。
なお、回収可能価額は、公正価値により測定しており、契約に基づく売却予定額により算定しております。
利富高(塩城)精密樹脂製品有限公司の事業用資産について、経営環境の悪化によって業績が低迷しているこ
とから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(537百万円)として特別損失に計上して
おります。その主な内訳は、機械装置及び運搬具296百万円、金型164百万円であります。
なお、回収可能価額は、公正価値により測定しております。
Nifco KTW America Corporationの事業用資産について、資産グループからの収益性を見込めなくなったこと
から、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失(1,065百万円)として特別損失に計上してお
ります。その主な内訳は、機械装置及び運搬具625百万円、建設仮勘定271百万円であります。
なお、回収可能価額は、公正価値により測定しております。
※6 固定資産除売却損
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
主なものは、金型、機械装置等の処分によるものであります。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主なものは、金型、機械装置等の処分によるものであります。
※7 子会社株式売却損
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
2021年11月に海外連結子会社であるNifco Products Espana, S.L.U.の株式を売却したことによる損失額を計上
しております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
※8 事業構造改造費用
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
海外連結子会社の中国地域における合成樹脂事業の一部拠点において、事業構造改善施策の実施に伴う費用を特
別損失に計上しております。
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※9 新型コロナウイルス感染症による操業休止損失
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループの海外連結子会社において、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を背景とした現地政府等の要請
に基づき、中国の一部の生産拠点が操業休止した期間の人件費や減価償却費を特別損失に計上しております。
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※10 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
その他有価証券評価差額金:
当期発生額 285百万円 △232百万円
組替調整額 50 -
税効果調整前
335 △232
税効果額 △102 70
その他有価証券評価差額金
233 △161
繰延ヘッジ損益:
当期発生額 △30百万円 △89百万円
組替調整額 7 55
税効果調整前
△23 △34
税効果額 5 7
繰延ヘッジ損益
△18 △27
為替換算調整勘定:
当期発生額 8,828百万円 10,967百万円
組替調整額 △192 -
税効果調整前
8,636 10,967
税効果額 △4 8
為替換算調整勘定
8,632 10,976
退職給付に係る調整額:
当期発生額 401百万円 706百万円
組替調整額 280 182
税効果調整前
681 889
税効果額 △120 △280
退職給付に係る調整額
561 608
その他の包括利益合計
9,408 11,396
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(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
当連結会計年度期 当連結会計年度増 当連結会計年度減 当連結会計年度末
首株式数(株) 加株式数(株) 少株式数(株) 株式数(株)
発行済株式
普通株式(注)1 107,508,954 - - 107,508,954
合計 107,508,954 - - 107,508,954
自己株式
普通株式(注)1,2,3,4 5,959,585 1,518,150 140,317 7,337,418
合計 5,959,585 1,518,150 140,317 7,337,418
(注)1.当連結会計年度期首の株式数には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式291,538株、株式付与ESOP
信託口41,200株を含めて記載しております。
2.普通株式の自己株式数の増加1,518,150株は、取締役会決議に基づく自己株式の市場買付取引による増加
1,387,000株、役員BIP信託口による当社株式の取得による増加131,000株、単元未満株式の買取による増
加150株であります。
3.普通株式の自己株式数の減少140,317株は、役員報酬BIP信託口への当社株式の譲渡による減少131,000
株、役員報酬BIP信託口からの株式給付による減少9,317株であります。
4.当連結会計年度末の株式数には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式413,221株及び株式付与ESOP
信託口が保有する当社株式41,200株を含めて記載しております。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当
株式の種類 基準日 効力発生日
(決議) (百万円) 額(円)
2021年6月24日
普通株式 2,852 28 2021年3月31日 2021年6月25日
定時株主総会
2021年10月29日
普通株式 3,148 31 2021年9月30日 2021年11月29日
取締役会
(注)1.2021年6月24日定時株主総会決議の配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額8百万
円、株式付与ESOP信託口に対する配当金1百万円を含めております。
2.2021年10月29日取締役会決議の配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額12百万円、
株式付与ESOP信託口に対する配当金の金額1百万円を含めております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり配
株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(決議) (百万円) 当額(円)
2022年6月23日
普通株式 3,119 利益剰余金 31 2022年3月31日 2022年6月24日
定時株主総会
(注)配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額12百万円、株式付与ESOP信託口に対する配
当金の金額1百万円を含めております。
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当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項
当連結会計年度期 当連結会計年度増 当連結会計年度減 当連結会計年度末
首株式数(株) 加株式数(株) 少株式数(株) 株式数(株)
発行済株式
普通株式(注)1 107,508,954 - - 107,508,954
合計 107,508,954 - - 107,508,954
自己株式
普通株式(注)1,2,3,4 7,337,418 383,843 143,348 7,577,913
合計 7,337,418 383,843 143,348 7,577,913
(注)1.当連結会計年度期首の株式数には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式413,221株、株式付与ESOP
信託口41,200株を含めて記載しております。
2.普通株式の自己株式数の増加383,843株は、取締役会決議に基づく自己株式の市場買付取引による増加
355,800株、株式付与ESOP信託口による当社株式の取得による増加27,800株、単元未満株式の買取による
増加243株であります。
3.普通株式の自己株式数の減少143,348株は、株式付与ESOP信託口への当社株式の譲渡による減少27,800
株、従業員持株会へ当社株式の処分による減少94,490株、株式付与ESOP信託口からの株式給付による減
少19,261株、持分法適用会社である日英精機株式会社が保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分の譲渡
による減少1,797株であります。
4.当連結会計年度末の株式数には、役員報酬BIP信託口が保有する当社株式413,221株及び株式付与ESOP
信託口が保有する当社株式49,739株を含めて記載しております。
2.配当に関する事項
(1) 配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当
株式の種類 基準日 効力発生日
(決議) (百万円) 額(円)
2022年6月23日
普通株式 3,119 31 2022年3月31日 2022年6月24日
定時株主総会
2022年10月28日
普通株式 3,122 31 2022年9月30日 2022年11月28日
取締役会
(注)1.2022年6月23日定時株主総会決議の配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額12百万
円、株式付与ESOP信託口に対する配当金1百万円を含めております。
2.2022年10月28日取締役会決議の配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額12百万円、
株式付与ESOP信託口に対する配当金の金額0百万円を含めております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり配
株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(決議) (百万円) 当額(円)
2023年6月22日
普通株式 3,313 利益剰余金 33 2023年3月31日 2023年6月23日
定時株主総会
(注)配当金の総額には、役員報酬BIP信託口に対する配当金の金額13百万円、株式付与ESOP信託口に対する配
当金の金額1百万円を含めております。
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(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
現金及び預金勘定 112,944 百万円 129,793 百万円
預入期間が3か月を超える定期預金 △3,535 △8,204
3か月以内の短期投資である有価証券 583 645
現金及び現金同等物 109,992 122,233
(リース取引関係)
オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
1年内 274 5
1年超 634 5
合計 909 10
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(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、主に設備投資で必要な資金の一部を銀行借入、社債の発行により調達しております。資金運
用については、流動性が要求される資金は、決済性預金を中心に運用し、また、中長期での運用が可能な資金
は、債券や定期性預金にて運用しております。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用してお
り、投機的な取引は行わない方針であります。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形、電子記録債権、並びに売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。また、海
外で事業を行うにあたり生じる外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されております。
有価証券及び投資有価証券は、主に満期保有目的の債券、国債、業務上の関係を有する企業の株式、及び投資
事業組合等出資金であり、債券や上場株式は、市場価格の変動リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金、並びに未払金は、そのほとんどが1年以内の支払期日であります。ま
た、一部外貨建てのものについては、為替の変動リスクに晒されております。
借入金及び社債は、主に設備投資に係る資金調達を目的としたものであり、償還日は最長で決算日後6年であ
ります。このうち一部は、金利の変動リスクに晒されておりますが、デリバティブ取引(通貨スワップ取引、金利
スワップ取引)を利用してヘッジしております。
デリバティブ取引は、主に外貨建ての債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジを目的とした通貨オプ
ション取引、通貨スワップ取引、為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジを目的とし
た金利スワップ取引であります。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジの有
効性の評価方法等については、前述の連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「4.会計方針に関する
事項 (7)重要なヘッジ会計の方法」をご参照ください。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、営業債権等について、各事業部門における営業管理担当が主要な取引先の状況を定期的にモニタリン
グし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減
を図っております。連結子会社についても、当社と同様の管理を行っております。
デリバティブ取引については、信用リスクを軽減するために、取引相手先を高格付を有する金融機関に限定し
ております。
② 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社は、主に外貨建て債権債務に係る将来の為替レートの変動リスクに対して、外貨建て債権債務の残高の範
囲内で通貨オプション、通貨スワップ取引、為替予約取引を利用しております。また、借入金に係る支払金利の
変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引を利用しております。
有価証券及び投資有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、また、
満期保有目的の債券以外のものについては、市況や取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直して
おります。
デリバティブ取引の執行・管理については、「デリバティブ取引取扱規程」に基づき、資金担当部門が決裁担
当者の承認を得て行っております。
なお、連結子会社についても、当社と同様の管理を行っております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、各部署からの報告に基づき担当部署が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手許流動性の維
持などにより流動性リスクを管理しております。連結子会社についても、当社と同様の管理を行っております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、
当該価額が変動することがあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する
契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
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2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。現金及び短期間で決済され
る金融商品については、時価が帳簿価額に一致又は近似するものであることから、記載を省略しております。
前連結会計年度(2022年3月31日)
連結貸借対照表計上額
時価(百万円) 差額(百万円)
(百万円)
(1)売掛金 48,869 48,869 -
(2)有価証券及び投資有価証券(*1)
その他有価証券 3,235 3,235 -
資産計 52,104 52,104 -
(1) 社債
35,000 34,426 △573
(2) 長期借入金(1年内返済を含む)
24,124 24,060 △64
負債計 59,124 58,486 △638
デリバティブ取引(*2) 258 258 -
当連結会計年度(2023年3月31日)
連結貸借対照表計上額
時価(百万円) 差額(百万円)
(百万円)
(1)売掛金 52,262 52,256 △5
(2)有価証券及び投資有価証券(*1)
①満期保有目的の債券 657 657 △0
-
②その他有価証券 3,236 3,236
資産計 56,157 56,150 △6
(1) 社債
35,000 34,012 △987
(2) 長期借入金(1年内返済を含む)
20,554 20,502 △51
負債計 55,554 54,515 △1,038
-
デリバティブ取引(*2) 219 219
(*1) 市場価格のない株式等は、「(2) 有価証券及び投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の連結
貸借対照表計上額は以下のとおりであります。
区分 前連結会計年度(百万円) 当連結会計年度(百万円)
非上場株式 115 115
投資事業組合等出資金 0 0
合計 115 115
(*2) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
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(注)1.金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
1年超 5年超
1年以内 10年超
5年以内 10年以内
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円)
現金及び預金 112,944 - - -
受取手形 2,013 - - -
電子記録債権 6,725 - - -
売掛金 48,869 - - -
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券
(1) 国債・地方債等
766 - - -
(2) その他
- - - -
その他有価証券のうち満期
があるもの
(1) 国債・地方債等
- - - -
(2) 債券(社債)
- - - -
(3) その他
- - - -
合計 171,319 - - -
当連結会計年度(2023年3月31日)
1年超 5年超
1年以内 10年超
5年以内 10年以内
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円)
現金及び預金 129,793 - - -
受取手形 1,668 - - -
電子記録債権 7,771 - - -
売掛金 51,043 1,218 - -
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券
(1) 国債・地方債等
656 1 - -
(2) その他
- - - -
その他有価証券のうち満期
があるもの
(1) 国債・地方債等
- - - -
(2) 債券(社債)
- - - -
(3) その他
- - - -
合計 190,933 1,220 - -
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(注)2.短期借入金、社債、長期借入金の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度 (2022年3月31日)
1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超
2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
短期借入金 11,272 - - - - -
社債 - - - 10,000 - 25,000
長期借入金 3,462 10,133 10,003 3 3 518
合計 14,735 10,133 10,003 10,003 3 25,518
当連結会計年度 (2023年3月31日)
1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超
2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
(百万円) (百万円)
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
短期借入金 8,903 - - - - -
社債 - - 10,000 - - 25,000
長期借入金 10,209 10,060 60 60 60 105
合計 19,112 10,060 10,060 60 60 25,105
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3.金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下3つのレベルに
分類しております。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価
の算定の対象となる資産または負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定
に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ
属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類している。
(1)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
有価証券及び投資有価証券
その他有価証券
株式
2,430 - - 2,430
その他
- 770 34 804
デリバティブ取引
通貨関連
- 258 - 258
金利関連
- - - -
資産計 2,430 1,028 34 3,493
デリバティブ取引
通貨関連
- - - -
金利関連
- - - -
負債計 - - - -
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当連結会計年度(2023年3月31日)
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
有価証券及び投資有価証券
その他有価証券
株式
2,251 - - 2,251
その他
- 951 34 985
デリバティブ取引
通貨関連
- 219 - 219
金利関連
- - - -
資産計 2,251 1,171 34 3,456
デリバティブ取引
通貨関連
- - - -
金利関連
- - - -
負債計 - - - -
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(2)時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
売掛金 - 48,869 - 48,869
資産計 - 48,869 - 48,869
社債 - 34,426 - 34,426
長期借入金 - 24,060 - 24,060
負債計 - 58,486 - 58,486
当連結会計年度(2023年3月31日)
時価(百万円)
区分
レベル1 レベル2 レベル3 合計
売掛金 - 52,256 - 52,256
有価証券及び投資有価証券
満期保有目的の債券
国債・地方債等
- 657 - 657
資産計 - 52,913 - 52,913
社債 - 34,012 - 34,012
長期借入金 - 20,502 - 20,502
負債計 - 54,515 - 54,515
(注) 時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
売掛金
売掛金の時価は、一定の期間ごとに区分した債権ごとに、債権額と満期までの期間及び信用リスクを加味した利率
で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
有価証券及び投資有価証券
その他有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しており、活発な市場で取引されているため、その時価をレベル1の時価に分類し
ております。一方で、その他のうち、時価レベル2に分類されるものは市場での取引頻度が低く、活発な市場におけ
る相場価格とは認められないため、その時価をレベル2の時価に分類しております。
満期保有目的の債券
当社が保有している国債・地方債等は市場での取引頻度が低く、活発な市場における相場価格とは認められないた
め、その時価をレベル2の時価に分類しております。
デリバティブ取引
通貨スワップの時価は、金利や為替レート等観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しており、レ
ベル2の時価に分類しております。
社債
当社の発行する社債の時価は、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現
在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額を当該借入の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値に
より算定しており、レベル2の時価に分類しております。
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(有価証券関係)
1.満期保有目的の債券
前連結会計年度(2022年3月31日)
連結貸借対照表計上
種類 時価(百万円) 差額(百万円)
額(百万円)
(1) 国債・地方債等
- - -
(2) 社債
- - -
時価が連結貸借対照表
計上額を超えるもの
(3) その他
- - -
小計 - - -
(1) 国債・地方債等
766 766 -
(2) 社債
- - -
時価が連結貸借対照表
計上額を超えないもの
(3) その他
- - -
小計 766 766 -
合計 766 766 -
当連結会計年度(2023年3月31日)
連結貸借対照表計上
種類 時価(百万円) 差額(百万円)
額(百万円)
(1) 国債・地方債等
- - -
(2) 社債
- - -
時価が連結貸借対照表
計上額を超えるもの
(3) その他
- - -
小計 - - -
(1) 国債・地方債等
657 657 △0
(2) 社債
- - -
時価が連結貸借対照表
計上額を超えないもの
(3) その他
- - -
小計 657 657 △0
合計 657 657 △0
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2.その他有価証券
前連結会計年度(2022年3月31日)
連結貸借対照表計上
種類 取得原価(百万円) 差額(百万円)
額(百万円)
(1) 株式
2,428 1,123 1,304
(2) 債券
① 国債・地方債等
- - -
連結貸借対照表計上額
が取得原価を超えるも ② 社債
- - -
の
③ その他
- - -
(3) その他
770 - 770
小計 3,198 1,123 2,074
(1) 株式
2 2 △0
(2) 債券
① 国債・地方債等
- - -
連結貸借対照表計上額
② 社債
が取得原価を超えない - - -
もの
③ その他
- - -
(3) その他
34 34 -
小計 36 36 △0
合計 3,235 1,160 2,074
(注)市場価格のない株式等の非上場株式(連結貸借対照表計上額 115百万円)及び投資事業組合等出資金(連結貸借
対照表計上額 0百万円)については、上表の「2.その他有価証券」には含めておりません。
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当連結会計年度(2023年3月31日)
連結貸借対照表計上
種類 取得原価(百万円) 差額(百万円)
額(百万円)
(1) 株式
2,215 1,139 1,075
(2) 債券
① 国債・地方債等
- - -
連結貸借対照表計上額
が取得原価を超えるも ② 社債
- - -
の
③ その他
- - -
(3) その他
951 - 951
小計 3,166 1,139 2,027
(1) 株式
35 36 △0
(2) 債券
① 国債・地方債等
- - -
連結貸借対照表計上額
② 社債
が取得原価を超えない - - -
もの
③ その他
- - -
(3) その他
34 34 -
小計 69 70 △0
合計 3,236 1,209 2,027
(注)市場価格のない株式等の非上場株式(連結貸借対照表計上額 115百万円)及び投資事業組合等出資金(連結貸借
対照表計上額 0百万円)については、上表の「2.その他有価証券」には含めておりません。
3.売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
種類 売却額(百万円) 売却益の合計額(百万円) 売却損の合計額(百万円)
株式 316 65 △14
合計 316 65 △14
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
種類 売却額(百万円) 売却益の合計額(百万円) 売却損の合計額(百万円)
株式 - - -
合計 - - -
4.減損処理を行った有価証券
前連結会計年度(2022年3月31日)
当連結会計年度において、有価証券について減損処理は行っておりません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度において、有価証券について減損処理は行っておりません。
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(デリバティブ取引関係)
1. ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
該当事項はありません。
(2)金利関連
前連結会計年度(2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
該当事項はありません。
2. ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2022年3月31日)
契約額等の
契約額等 時価
ヘッジ会計の方法 取引の種類 主なヘッジ対象 うち1年超
(百万円) (百万円)
(百万円)
通貨スワップ取引
原則的処理方法
韓国ウォン受取・中国元支払 貸付金
1,816 1,440 258
合計 1,816 1,440 258
(注) 時価の算定方法
取引先金融機関等から提示された価格等に基づき算定しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
契約額等の
契約額等 時価
ヘッジ会計の方法 取引の種類 主なヘッジ対象 うち1年超
(百万円) (百万円)
(百万円)
通貨スワップ取引
原則的処理方法
韓国ウォン受取・中国元支払 貸付金
1,521 1,033 219
合計 1,521 1,033 219
(注) 時価の算定方法
金利や為替レート等観察可能なインプットを用いて割引現在価値法により算定しております。
(2)金利関連
前連結会計年度(2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(2023年3月31日)
該当事項はありません。
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(退職給付関係)
1.採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制
度を採用しております。
なお、一部の連結子会社は、退職給付に係る期末自己都合要支給額等を退職給付債務とする方法を用いた簡
便法により退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算しております。
2.確定給付制度
(1)退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
退職給付債務の期首残高 18,884百万円 19,303百万円
勤務費用 1,126 1,082
利息費用 200 253
数理計算上の差異の発生額 △805 △3,351
退職給付の支払額 △683 △1,230
過去勤務費用の発生額 1 △26
為替換算調整額 579 555
その他 - △27
退職給付債務の期末残高 19,303 16,557
(2)年金資産の期首残高と期末残高の調整表(簡便法を適用した制度を除く。)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
年金資産の期首残高 15,959百万円 17,637百万円
期待運用収益 461 496
数理計算上の差異の発生額 △290 △2,626
事業主からの拠出額 1,702 1,972
退職給付の支払額 △668 △1,125
為替換算調整額 472 478
その他 1 -
年金資産の期末残高 17,637 16,833
(3)簡便法を適用した制度の、退職給付に係る負債の期首残高と期末残高の調整表
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
退職給付に係る負債の期首残高 421百万円 452百万円
退職給付費用 83 91
退職給付の支払額 △54 △115
その他 1 1
退職給付に係る負債の期末残高 452 430
(4)退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に
係る資産の調整表
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
積立型制度の退職給付債務 18,866百万円 16,134百万円
年金資産 △17,637 △16,833
1,228 △699
非積立型制度の退職給付債務 889 853
連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額 2,118 154
退職給付に係る負債 2,392 1,818
退職給付に係る資産 △274 △1,664
連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額 2,118 154
(注)簡便法を適用した制度を含みます。
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(5)退職給付費用及びその内訳項目の金額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
勤務費用 1,126百万円 1,082百万円
利息費用 200 253
期待運用収益 △461 △496
数理計算上の差異の費用処理額 275 146
過去勤務費用の費用処理額 1 △26
簡便法で計算した退職給付費用 83 91
その他 9 △19
確定給付制度に係る退職給付費用 1,234 1,030
(6)退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
数理計算上の差異 △681百万円 △889百万円
合 計 △681 △889
(7)退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
未認識数理計算上の差異 957百万円 68百万円
合 計 957 68
(8)年金資産に関する事項
① 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
債券 33% 36%
株式 17 19
一般勘定 32 29
オルタナティブ 9 8
その他 9 8
合 計 100 100
(注)オルタナティブは、主にヘッジファンドへの投資であります。
② 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する
多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。
(9)数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎(加重平均で表わしております。)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
割引率 1.3% 2.5%
長期期待運用収益率 2.9% 2.8%
3.確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度710百万円、当連結会計年度792百万円
であります。
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(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
(繰延税金資産)
未払事業税 122百万円 182百万円
賞与引当金 522 599
棚卸資産評価損 157 181
貸倒引当金 33 32
退職給付に係る負債 802 602
減損損失 820 1,906
税務上の繰越欠損金 2,260 3,471
減価償却費 1,153 376
棚卸資産に係る未実現利益 451 535
2,222 2,731
その他
小計
8,546 10,620
△3,956 △3,928
同一納税主体における繰延税金負債との相殺額
繰延税金資産小計 4,589 6,692
評価性引当額小計(注) △2,958 △5,728
繰延税金資産合計 1,630 963
(繰延税金負債)
その他有価証券評価差額金 △432 △359
固定資産圧縮積立金 △1,346 △1,311
特別償却準備金 △250 △192
退職給付信託有価証券 △232 △232
海外子会社の未分配利益に係る税効果 △6,687 △7,560
減価償却費 △1,293 △1,211
△640 △235
その他
小計
△10,883 △11,103
3,956 3,928
同一納税主体における繰延税金資産との相殺額
繰延税金負債合計 △6,926 △7,175
繰延税金資産(負債)の純額 △5,296 △6,212
(注)繰延税金資産から控除された額(評価性引当額)に重要な変動が生じております。当該変動の主な内容は、当連結会
計年度で固定資産の減損処理等に伴い、評価性引当額が増加したことによるものです。
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった
主要な項目別の内訳
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
法定実効税率
30.6% 30.6%
(調整)
交際費等永久に損金に算入されない項目 0.6 0.5
受取配当金等永久に益金に算入されない項目 △0.6 △2.2
海外子会社の税率差によるもの △6.8 △7.9
海外子会社の未分配利益に係る税効果 8.1 8.5
試験研究費等の税額控除 △2.1 △1.8
評価性引当額の増減による影響 △0.9 8.3
税率変更による影響 0.0 0.2
△0.3 1.7
その他
税効果会計適用後の法人税等の負担率 28.6 37.9
(表示方法の変更)
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前連結会計年度において、「その他」に含めて表示しておりました「評価性引当額の増減による影響」及び「税率変更
による影響」は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示の変更を反映させるため、
前連結会計年度の注記の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の「その他」に表示しておりました△1.2%は、「評価性引当額の増減による影響」△0.9、
「税率変更による影響」△0.0及び「その他」△0.3%として組替えております。
(収益認識関係)
1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであり
ます。
2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」4.会計方針に関する事項の「(5)重要な収益及び費
用の計上基準」に記載のとおりであります。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計
年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関
する情報
1.契約資産及び契約負債の残高等
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
顧客との契約から生じた債権(期首残高) 54,458 57,608
顧客との契約から生じた債権(期末残高) 57,608 61,702
契約資産(期首残高) 466 626
契約資産(期末残高) 626 786
契約負債(期首残高) 2,835 4,530
契約負債(期末残高) 4,530 4,240
契約資産は、販売契約について期末日時点で完了しておりますが未請求の顧客に対する製品・商品の納入に係
る対価に対する当社及び連結子会社の権利に関するものであります。契約資産は、当社及び連結子会社の権利が
無条件になった時点で顧客との契約で生じた債権に振り替えられます。契約負債は、主に、販売契約における顧
客から受け取った前受金に関するものであります。契約負債は、主に収益の認識に伴い取り崩されます。
当連結会計年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、3,954百万円であ
ります。
また、当連結会計年度において、契約資産が160百万円増加した主な理由は、新規契約による増加が、顧客と
の契約から生じた債権への振替による減少を上回ったことによるものであります。また、当連結会計年度におい
て、契約負債が289百万円減少した主な理由は、前受金の受け取りによる増加が、収益認識による減少を下回っ
たことによるものであります。
2.残存履行義務に配分した取引価格
未充足の履行義務は、2023年3月31日時点で18,782百万円であります。当該履行義務は、合成樹脂成形品事業
の製品の製造及び販売に関するものであり、期末日後1年以内に約68%収益として認識され、ほとんど全てが3
年以内に認識されるものと見込まれています。
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会
が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであり
ます。
当社は、製品の種類・性質により、「合成樹脂成形品事業」、「ベッド及び家具事業」の2つの報告セ
グメントとしております。
各報告セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりであります。
(1) 合成樹脂成形品事業…工業用プラスチック・ファスナー、プラスチック精密成形部品等
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(2) ベッド及び家具事業…各種ベッド、リクライニングチェアー等
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事
項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益又は損失は、営業利益又は営業損失であります。
セグメント間の内部収益は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
連結財務諸表
(注1)
計上額
(注3)
合成樹脂 ベッド及び
(注2)
合計
(注4)
成形品事業 家具事業
売上高
顧客との契約から生じる収益 254,044 29,732 283,777 - 283,777
その他の収益 - - - - -
外部顧客への売上高 254,044 29,732 283,777 - 283,777
セグメント間の内部売上高
- 0 0 △ 0 -
又は振替高
計 254,044 29,732 283,777 △ 0 283,777
セグメント利益又は損失(△) 30,157 5,564 35,722 △ 5,182 30,540
セグメント資産
233,246 36,024 269,271 63,797 333,068
その他の項目
減価償却費 11,221 1,485 12,706 123 12,830
有形固定資産及び無形固定資産の
7,694 1,233 8,928 12 8,940
増加額
(注)1.セグメント利益又は損失の調整額△5,182百万円は、全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメン
トに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失は、連結損益及び包括利益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額63,797百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産63,946百万円及びセ
グメント間取引消去△149百万円が含まれております。
4.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額12百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産
の設備投資額であります。
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当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
連結財務諸表
(注1)
計上額
(注3)
合成樹脂 ベッド及び
(注2)
合計
(注4)
成形品事業 家具事業
売上高
顧客との契約から生じる収益 288,734 33,037 321,771 - 321,771
その他の収益 - - - - -
外部顧客への売上高
288,734 33,037 321,771 - 321,771
セグメント間の内部売上高
- 0 0 △ 0 -
又は振替高
計 288,734 33,037 321,771 △ 0 321,771
セグメント利益又は損失(△) 34,050 5,885 39,936 △ 5,496 34,439
セグメント資産 244,700 40,252 284,952 74,197 359,150
その他の項目
減価償却費 11,922 1,712 13,634 134 13,768
有形固定資産及び無形固定資産の
8,424 393 8,817 54 8,872
増加額
(注)1.セグメント利益又は損失の調整額△5,496百万円は、全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメン
トに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント利益又は損失は、連結損益及び包括利益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額74,197百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産74,324百万円及びセ
グメント間取引消去△127百万円が含まれております。
4.有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額54百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産
の設備投資額であります。
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【関連情報】
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 中国 韓国 アジア アメリカ 北米 欧州 その他 合計
(注2) (注3)
89,739 39,521 33,872 26,239 48,931 9,224 34,120 2,128 283,777
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.アジアの数値は中国及び韓国の売上高を含んでおりません。
3.北米の数値はアメリカの売上高を含んでおりません。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 中国 韓国 アジア アメリカ 北米 欧州 合計
(注1) (注2)
42,386 12,480 7,993 10,031 12,881 3,177 14,379 103,329
(注)1.アジアの数値は中国及び韓国の有形固定資産を含んでおりません。
2.北米の数値はアメリカの有形固定資産を含んでおりません。
3.主要な顧客ごとの情報
売上高の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載していません。
当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 中国 韓国 アジア アメリカ 北米 欧州 その他 合計
(注2) (注3)
94,384 43,576 39,051 34,289 59,403 11,162 37,547 2,355 321,771
(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.アジアの数値は中国及び韓国の売上高を含んでおりません。
3.北米の数値はアメリカの売上高を含んでおりません。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 中国 韓国 アジア アメリカ 北米 欧州 合計
(注1) (注2)
41,678 11,442 8,667 11,660 13,035 3,563 14,873 104,921
(注)1.アジアの数値は中国及び韓国の有形固定資産を含んでおりません。
2.北米の数値はアメリカの有形固定資産を含んでおりません。
3.主要な顧客ごとの情報
売上高の10%以上を占める単一の外部顧客が存在しないため、記載していません。
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【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
(単位:百万円)
合成樹脂 ベッド及び 消去又は
合計
成形品事業 家具事業 全社
減損損失 1,903 - - 1,903
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
のれん
(単位:百万円)
合成樹脂 ベッド及び 消去又は
合計
成形品事業 家具事業 全社
当期償却額
317 - - 317
当期末残高 735 - - 735
当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
のれん
(単位:百万円)
合成樹脂 ベッド及び 消去又は
合計
成形品事業 家具事業 全社
当期償却額 322 - - 322
当期末残高 467 - - 467
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
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【関連当事者情報】
前連結会計年度(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自2022年4月1日 至2023年3月31日)
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
1株当たり純資産額
1,978.36円 2,237.06円
1株当たり当期純利益金額 227.27円 211.28円
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
1株当たり当期純利益金額
親会社株主に帰属する当期純利益金額
22,959 21,170
(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利
22,959 21,170
益金額(百万円)
期中平均株式数(千株) 101,024 100,198
(注)3.株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益金額の
算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めており、また、1株当たり純資産額の算定
上、期末発行済株式総数から控除する自己株式数に含めております。
1株当たり当期純利益金額の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数
前連結会計年度406,686株、当連結会計年度454,460株
1株当たり純資産額の算定上、控除した当該自己株式の期末株式数
前連結会計年度454,421株、当連結会計年度462,960株
(重要な後発事象)
(第三者割当による自己株式の処分)
当社は2023年5月18日開催の取締役会において、当社の中長期的な株主価値に対する従業員のモチベーション向上を企
図して、当社の発行する普通株式を、ニフコ従業員持株会の会員に対し、特別奨励金として付与するインセンティブ・
プランの導入を決定いたしました。
1.自己株式処分の概要
(1)処分の期日 2023年7月25日
(2)処分する株式の種類 当社普通株式
(3)処分する株式の数 69,234株
(4)処分価額 1株につき3,775円
(5)処分総額 261,358,350円
(6)処分の方法 第三者割当
(7)処分予定先 ニフコ従業員持株会
2.その他
自己株式の処分については、金融商品取引法による届出の効力発生を条件とします。
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⑤【連結附属明細表】
【社債明細表】
当期首残高 当期末残高
会社名 銘柄 発行年月日 利率(%) 担保 償還期限
(百万円) (百万円)
2018年 2025年
株式会社ニフコ 第4回無担保社債 なし
10,000 10,000 0.25
5月18日 5月8日
2018年 2028年
0.385
株式会社ニフコ 第5回無担保社債 10,000 10,000 なし
5月18日 5月8日
2019年 2029年
株式会社ニフコ 第6回無担保社債 15,000 15,000 0.28 なし
9月11日 9月11日
35,000 35,000
合計
- - - - -
[ - ] [ - ]
(注)1. 「当期首残高」及び「当期末残高」欄の[ ]書きは、1年以内に償還が予定されている金額で内数と
なっております。
2. 連結決算日後5年間の償還予定額は以下のとおりであります。
1年以内 1年超2年以内 2年超3年以内 3年超4年以内 4年超5年以内
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
- - 10,000 - -
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【借入金等明細表】
当期首残高 当期末残高 平均利率
区分 返済期限
(百万円) (百万円) (%)
短期借入金 11,272 8,903 2.94 -
1年内返済予定の長期借入金 3,462 10,209 0.22 -
1年内返済予定のリース債務 1,263 2,067 2.00 -
長期借入金(1年内返済予定のものを除く。) 20,661 10,345 0.20 2024年~2030年
リース債務(1年内返済予定のものを除く。) 3,411 4,815 1.63 2024年~2033年
合計 40,071 36,340 - -
(注)1.「平均利率」については、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
2.リース債務の平均利率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を
連結貸借対照表に計上しているものを除いて算定しております。
3.長期借入金及びリース債務(1年内返済予定のものを除く。)の連結決算日後5年間の返済予定額は以下の
とおりであります。
1年超2年以内 2年超3年以内 3年超4年以内 4年超5年以内
区分
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
長期借入金 10,060 60 60 60
リース債務 1,679 950 675 533
【資産除去債務明細表】
当連結会計年度期首及び当連結会計年度末における資産除去債務の金額が、当連結会計年度期首及び当連結会
計年度末における負債及び純資産の合計額の100分の1以下であるため、連結財務諸表規則第92条の2の規定に
より記載を省略しております。
(2)【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
(累計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 当連結会計年度
売上高(百万円) 72,648 148,350 234,210 321,771
税金等調整前四半期(当期)
11,238 19,843 28,457 35,657
純利益金額(百万円)
親会社株主に帰属する四半期
(当期)純利益金額(百万 8,035 13,840 18,530 21,170
円)
1株当たり四半期(当期)純
80.22 138.10 184.87 211.28
利益金額(円)
(会計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
1株当たり四半期純利益金額
80.22 57.90 46.77 26.37
(円)
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2【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
資産の部
流動資産
60,117 70,980
現金及び預金
315 285
受取手形
※1 18,605 ※1 19,206
売掛金
4,177 4,584
電子記録債権
5,919 6,629
商品及び製品
875 515
仕掛品
442 435
原材料及び貯蔵品
2,030 2,023
関係会社短期貸付金
※1 2,846 ※1 2,889
未収入金
※1 371 ※1 1,219
その他
95,702 108,770
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
16,546 15,780
建物
602 544
構築物
3,073 3,299
機械及び装置
3 3
車両運搬具
988 883
工具、器具及び備品
563 559
金型
8,498 8,737
土地
1,016 1,063
建設仮勘定
9 23
その他
31,303 30,896
有形固定資産合計
無形固定資産
272 199
ソフトウエア
25 25
その他
297 224
無形固定資産合計
投資その他の資産
2,541 2,318
投資有価証券
52,983 52,987
関係会社株式
7,809 9,162
関係会社長期貸付金
153 114
長期未収入金
184
繰延税金資産 -
643 1,196
その他
△ 282 △ 3,372
貸倒引当金
63,849 62,591
投資その他の資産合計
95,450 93,713
固定資産合計
191,152 202,483
資産合計
106/126
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
負債の部
流動負債
※1 10,282 ※1 9,463
買掛金
1,582
電子記録債務 -
※1 2,546 ※1 1,853
未払金
398 409
未払費用
536 2,186
未払法人税等
※1 73 ※1 78
預り金
1,262 1,518
賞与引当金
134
設備関係電子記録債務 -
※1 339 ※1 334
設備関係未払金
3,000 10,000
1年内返済予定の長期借入金
1,229
返金負債 -
※1 62 ※1 31
その他
18,502 28,822
流動負債合計
固定負債
35,000 35,000
社債
20,000 10,000
長期借入金
611 667
関係会社長期借入金
581
繰延税金負債 -
6 6
未払役員退職慰労金
75 75
資産除去債務
801 985
その他
57,075 46,734
固定負債合計
75,577 75,557
負債合計
純資産の部
株主資本
7,290 7,290
資本金
資本剰余金
11,651 151
資本準備金
2,511 14,052
その他資本剰余金
14,163 14,204
資本剰余金合計
利益剰余金
1,793 1,793
利益準備金
その他利益剰余金
2,166 2,095
固定資産圧縮特別勘定積立金
44,700 44,700
別途積立金
63,311 75,814
繰越利益剰余金
111,970 124,402
利益剰余金合計
自己株式 △ 18,736 △ 19,691
114,687 126,205
株主資本合計
評価・換算差額等
887 720
その他有価証券評価差額金
887 720
評価・換算差額等合計
115,575 126,926
純資産合計
191,152 202,483
負債純資産合計
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②【損益計算書】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
※1 83,365 ※1 86,391
売上高
※1 ,※3 60,691 ※1 ,※3 62,549
売上原価
22,673 23,842
売上総利益
※1 ,※2 15,956 ※1 ,※2 16,869
販売費及び一般管理費
6,717 6,972
営業利益
営業外収益
※1 10,095 ※1 16,388
受取利息及び受取配当金
2,321 2,317
為替差益
※1 458 ※1 481
その他
12,875 19,186
営業外収益合計
営業外費用
151 161
支払利息
469 458
不動産賃貸原価
282 3,090
貸倒引当金繰入額
72 60
その他
975 3,770
営業外費用合計
18,617 22,389
経常利益
特別利益
※4 50
投資有価証券売却益 -
※5 46
-
子会社株式売却益
96
特別利益合計 -
特別損失
※6 26 ※6 65
固定資産除売却損
26 65
特別損失合計
18,686 22,323
税引前当期純利益
2,209 4,341
法人税、住民税及び事業税
△ 152 △ 691
法人税等調整額
2,056 3,649
法人税等合計
16,629 18,674
当期純利益
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③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
その他資本 資本剰余 利益剰余
資本準備金 利益準備金 固定資産
剰余金 金合計 繰越利益 金合計
圧縮特別 別途積立金
剰余金
勘定積立金
当期首残高 7,290 11,651 2,335 13,987 1,793 2,241 44,700 52,489 101,223
会計方針の変更に
118 118
よる累積的影響額
会計方針の変更を反
7,290 11,651 2,335 13,987 1,793 2,241 44,700 52,607 101,342
映した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,001 △ 6,001
当期純利益 16,629 16,629
固定資産圧縮特別
△ 75 75 -
勘定積立金の取崩
自己株式の取得
自己株式の処分 176 176
準備金から剰余金
への振替
株主資本以外の項
目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計 - - 176 176 - △ 75 - 10,703 10,628
当期末残高 7,290 11,651 2,511 14,163 1,793 2,166 44,700 63,311 111,970
株主資本 評価・換算差額等
その他有 評価・換 純資産合計
株主資本
自己株式 価証券評 算差額等
合計
価差額金 合計
当期首残高 △ 13,896 108,604 662 662 109,266
会計方針の変更に
118 118
よる累積的影響額
会計方針の変更を反
△ 13,896 108,722 662 662 109,385
映した当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,001 △ 6,001
当期純利益 16,629 16,629
固定資産圧縮特別
- -
勘定積立金の取崩
自己株式の取得 △ 5,171 △ 5,171 △ 5,171
自己株式の処分 331 507 507
準備金から剰余金
への振替
株主資本以外の項
目の当期変動額 - - 225 225 225
(純額)
当期変動額合計 △ 4,839 5,964 225 225 6,189
当期末残高 △ 18,736 114,687 887 887 115,575
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当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
その他資本 資本剰余 利益剰余
資本準備金 利益準備金 固定資産
剰余金 金合計 繰越利益 金合計
圧縮特別 別途積立金
剰余金
勘定積立金
当期首残高
7,290 11,651 2,511 14,163 1,793 2,166 44,700 63,311 111,970
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,241 △ 6,241
当期純利益 18,674 18,674
固定資産圧縮特別
△ 70 70 -
勘定積立金の取崩
自己株式の取得
自己株式の処分 40 40
準備金から剰余金
△ 11,500 11,500 -
への振替
株主資本以外の項
目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
- △ 11,500 11,540 40 - △ 70 - 12,503 12,432
当期末残高 7,290 151 14,052 14,204 1,793 2,095 44,700 75,814 124,402
株主資本 評価・換算差額等
その他有 評価・換 純資産合計
株主資本
自己株式 価証券評 算差額等
合計
価差額金 合計
当期首残高
△ 18,736 114,687 887 887 115,575
当期変動額
剰余金の配当 △ 6,241 △ 6,241
当期純利益 18,674 18,674
固定資産圧縮特別
- -
勘定積立金の取崩
自己株式の取得
△ 1,328 △ 1,328 △ 1,328
自己株式の処分 372 413 413
準備金から剰余金
- -
への振替
株主資本以外の項
目の当期変動額 - - △ 167 △ 167 △ 167
(純額)
当期変動額合計 △ 955 11,517 △ 167 △ 167 11,350
当期末残高 △ 19,691 126,205 720 720 126,926
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【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
① 満期保有目的の債券 償却原価法(定額法)によっております。
② 子会社株式及び関連会社株式 移動平均法による原価法によっております。
③ その他有価証券
・市場価格のない株式等以外のもの
事業年度末の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動
平均法により算定)によっております。
・市場価格のない株式等
移動平均法による原価法によっております。
(2) デリバティブ等の評価基準及び評価方法
デリバティブ 時価法によっております。
(3) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
① 商品、製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品(金型に係る棚卸資産を除く)
総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によって
おります。
② 金型に係る棚卸資産
個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によってお
ります。
2.固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 38年~50年
機械及び装置 5年~10年
工具、器具及び備品 2年~15年
金型 2年
(2) 無形固定資産
① 自社利用のソフトウェア
社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
② その他の無形固定資産
定額法によっております。
(3) リース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
3.引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念
債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。
(3) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度の末日における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき
計上しております。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、
給付算定式基準によっております。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法に
より発生年度から費用処理しております。
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4.収益及び費用の計上基準
当社は、主に工業用プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密成形部品等の製造及び販売を行ってお
り、自動車や家電業界で用いられる部品を顧客に提供しております。
これらの製品の販売については顧客との販売契約に基づき、顧客に製品を納入することを履行義務として識
別しており、原則として製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が一時点で
充足されると判断していることから、製品の引き渡し時点で収益を認識しております。取引価格が配分された
履行義務は、独立して販売しております。
取引価格の算定については、顧客との契約において約束された対価から値引き額等を控除した金額で収益を
認識しております。
これらの約束した対価の額に重要な金融要素は含まれていないため調整しておりません。履行義務に対する
対価は、顧客に履行義務を充足する時点と顧客の支払条件により概ね1年以内に受領しております。
5.その他財務諸表作成のための基礎となる事項
(1) ヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。また、為替変動リスクのヘッジについて振当処理の要件を充た
している場合には振当処理を、金利スワップについて特例処理の条件を充たしている場合には、特例処
理を採用しております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
当事業年度にヘッジ会計を適用したヘッジ対象はありません。
③ ヘッジ方針
当社は、主に内規である「デリバティブ取引取扱規程」に基づき、為替変動リスク、金利変動リスク
をヘッジしております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
「金融商品会計に関する実務指針」(日本公認会計士協会)の規定に基づき、有効性の評価を行ってお
ります。
ただし、ヘッジ会計処理として金融商品会計基準等に定める特例処理または振当処理を行う取引にお
いては、ヘッジ有効性の評価は省略しております。
(2) 退職給付に係る会計処理の方法
財務諸表において、未認識数理計算上の差異の貸借対照表における取扱いが連結財務諸表と異なってお
ります。個別貸借対照表上、退職給付債務に未認識数理計算上の差異を加減した額から、年金資産の額を
控除した額を退職給付引当金に計上しております。
(重要な会計上の見積り)
Nifco KTW America Corporationへの貸付金に対する貸倒引当金
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
関係会社短期貸付金 801百万円
関係会社長期貸付金 4,606百万円
貸倒引当金 2,760百万円
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
関係会社貸付金については、債務者の財政状態、経営成績及び債務超過の程度等を基礎として回収可能性を
判断し、回収不能と見込んだ金額を貸倒引当金として計上しております。
翌事業年度の関係会社の財政状態や経営成績等の変化により、貸倒引当金繰入額に対し追加引当て又は取崩
しが行われる可能性があります。
(会計方針の変更)
該当事項はありません
(表示方法の変更)
該当事項はありません。
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(追加情報)
1.役員向け株式報酬制度
連結財務諸表「注記事項 追加情報 (役員向け株式報酬制度)」に記載しているため、注記を省略して
おります。
2.従業員向け株式報酬制度
連結財務諸表「注記事項 追加情報 (従業員向け株式報酬制度)」に記載しているため、注記を省略し
ております。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する金銭債権、債務(区分表示したものは除く)は次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
短期金銭債権 3,458百万円 2,564百万円
短期金銭債務 5,051 4,855
2 保証債務
主に関係会社の金融機関からの借入金に対し保証債務を行っております。
前事業年度(2022年3月31日現在) 5,754百万円
当事業年度(2023年3月31日現在) 3,884百万円
(損益計算書関係)
※1 関係会社との取引高は、次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
営業取引による取引高 27,296百万円 27,165百万円
営業取引以外の取引高 10,327 16,533
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度27%、当事業年度27%、一般管理費に属する費用のお
およその割合は前事業年度73%、当事業年度73%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
前事業年度 当事業年度
(自 2021年4月1日 (自 2022年4月1日
至 2022年3月31日) 至 2023年3月31日)
荷造運搬費 4,217 百万円 4,566 百万円
2,862 2,810
報酬及び給料手当
609 751
賞与引当金繰入額
481 484
減価償却費
1,624 1,516
支払手数料
※3 売上原価
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
新型コロナウイルス感染症の拡大防止を背景とした政府等の要請にもとづき、各拠点の稼働停止を実施した
期間及び稼働時間を短縮した期間にかかる休業手当等に対して政府から雇用調整助成金を受給しておりま
す。当該助成金収入は、関連する人件費等(売上原価11百万円)と相殺表示しております。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
新型コロナウイルス感染症の影響による受注減少のため、各拠点の稼働停止を実施した期間及び稼働時間を
短縮した期間にかかる休業手当等に対して政府から雇用調整助成金を受給しております。当該助成金収入
は、関連する人件費等(売上原価19百万円)と相殺表示しております。
※4 投資有価証券売却益
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
政策保有株式の保有方針に基づいて売却したものであります。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
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※5 子会社株式売却益
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
Nifco Products Espana, S.L.U.の株式を売却したことによるものであります。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
※6 固定資産除売却損
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
主なものは、金型の処分等によるものであります。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
主なものは、金型の処分等によるものであります。
(有価証券関係)
前事業年度(2022年3月31日現在)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式52,983百万円、関連会社株式0百万円)は、市場
価格のない株式等のため、記載しておりません。
当事業年度(2023年3月31日現在)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式52,987百万円、関連会社株式0百万円)は、市場
価格のない株式等のため、記載しておりません。
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(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
(繰延税金資産)
未払事業税 77百万円 139百万円
金型評価損 28 12
賞与引当金 385 464
関係会社株式評価損 1,306 1,306
貸倒引当金 86 1,031
その他 469 931
繰延税金資産小計
2,354 3,886
将来減算一時差異等の合計に係る
評価性引当額 △1,335 △2,206
繰延税金資産合計
1,019 1,679
(繰延税金負債)
退職給付信託有価証券 △232 △232
固定資産圧縮特別勘定積立金 △954 △923
その他有価証券評価差額金 △391 △317
その他 △22 △22
繰延税金負債合計
△1,600 △1,495
繰延税金資産(負債)の純額
△581 184
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異の原因となった主な項目別の内訳
前事業年度 当事業年度
(2022年3月31日) (2023年3月31日)
法定実効税率 30.6% 30.6%
(調整)
受取配当金等永久に益金に算入されない項目
△15.8 △21.1
特定外国子会社等に係る課税対象金額
0.1 0.8
住民税均等割 0.2 0.1
試験研究費等の特別税額控除 △1.8 △1.4
外国子会社配当源泉税 1.7 3.0
評価性引当額の増減 △3.2 3.9
その他 △0.8 0.4
税効果会計適用後の法人税等の負担率
11.0 16.3
3.当社は従来連結納税制度を適用しておりましたが、前事業年度中に「グループ通算制度へ移行しない旨の届
出書」を提出したことにより当事業年度から単体納税制度に移行することとなりました。これによる、財務諸
表に与える影響は軽微であります。これに伴い「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関す
る取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)第33項の取扱いに基づき、当事業年度の年度末に係る財務
諸表から翌事業年度より単体納税制度を適用するものとして税効果会計を適用しております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項 収益認識関係」
に記載しているため、注記を省略しております。
(重要な後発事象)
連結財務諸表「注記事項 重要な後発事象」に記載しているため。注記を省略しております。
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④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
減価償却
区分 資産の種類 当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期償却額 当期末残高
累計額
建物
16,546 165 5 926 15,780 9,348
構築物 602 1 - 59 544 677
機械及び装置
3,073 943 30 687 3,299 7,563
有
車両運搬具 3 2 0 1 3 27
形
工具、器具及び備品
988 323 6 422 883 8,568
固
定
金型 563 589 0 592 559 61,874
資
土地
8,498 238 - - 8,737 -
産
建設仮勘定 1,016 2,102 2,055 - 1,063 -
その他
9 19 - 5 23 31
計 31,303 4,381 2,098 2,694 30,896 88,090
無
ソフトウエア
272 65 8 129 199 -
形
固
その他 25 60 59 0 25 -
定
資
計
297 125 68 130 224 -
産
(注)1.当期増加額のうち、主なものは次のとおりであります。
建設仮勘定 :機械及び装置の購入及び製作
614 百万円
2.当期減少額のうち、主なものは次のとおりであります。
建設仮勘定 :事業の用に供した機械及び装置
943 百万円
【引当金明細表】
(単位:百万円)
科 目 当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期末残高
貸倒引当金 282 3,090 - 3,372
賞与引当金 1,262 1,518 1,262 1,518
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3)【その他】
該当事項はありません。
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第6【提出会社の株式事務の概要】
事業年度 4月1日から3月31日まで
定時株主総会 6月中
基準日 3月31日
9月30日
剰余金の配当の基準日
3月31日
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取・買増
(特別口座)
取扱場所 東京都千代田区丸の内一丁目3番3号
みずほ信託銀行株式会社 本店証券代行部
(特別口座)
株主名簿管理人 東京都千代田区丸の内一丁目3番3号
みずほ信託銀行株式会社
取次所 ──────
買取・買増手数料 無料
当会社の公告方法は、電子公告とする。ただし、事故その他やむを得ない
事由によって電子公告による公告をすることができない場合は、日本経済
公告掲載方法
新聞に掲載して行う。
公告掲載URL https://www.nifco.com/
株主に対する特典 該当事項はありません。
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第7【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社は、親会社等はありません。
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度(第70期)(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)2022年6月23日関東財務局長に提出
(2) 有価証券報告書の訂正報告書及びその添付書類並びに確認書
2022年6月30日関東財務局長に提出
2022年9月20日関東財務局長に提出
事業年度(第70期)(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の有価証券報告書に係る訂正報告書及びその添
付書類並びに確認書であります。
(3) 内部統制報告書及びその添付書類
2022年6月23日関東財務局長に提出
(4) 四半期報告書及び確認書
(第71期第1四半期)(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)2022年8月9日関東財務局長に提出
(第71期第2四半期)(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)2022年11月11日関東財務局長に提出
(第71期第3四半期)(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)2023年2月10日関東財務局長に提出
(5) 臨時報告書
2022年6月30日関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)に基づく臨時
報告書であります。
(6) 有価証券届出書及びその添付書類
2023年5月18日関東財務局長に提出
(7) 自己株券買付状況報告書
報告期間(自 2023年2月1日 至 2023年2月28日)2023年3月9日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年3月1日 至 2023年3月31日)2023年4月11日関東財務局長に提出
報告期間(自 2023年4月1日 至 2023年4月30日)2023年5月12日関東財務局長に提出
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有価証券報告書
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
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有価証券報告書
独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書
2023年6月22日
株式会社ニフコ
取締役会 御中
有限責任 あずさ監査法人
東京事務所
指定有限責任社員
公認会計士 高 﨑 博
業 務 執 行 社 員
指定有限責任社員
公認会計士 村 松 通 子
業 務 執 行 社 員
<財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる株式会社ニフコの2022年4月1日から2023年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照
表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表
作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式
会社ニフコ及び連結子会社の2023年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及び
キャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における
当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職
業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果
たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
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有価証券報告書
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要
であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形
成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
Nifco KTW America Corporationが保有する固定資産の評価の妥当性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
【注記事項】(重要な会計上の見積り) に記載されてい 当監査法人は、Nifco KTW America Corporationが保有
るとおり、株式会社ニフコの当連結会計年度の連結損益及
する固定資産の評価の妥当性を検討するため、Nifco KTW
び包括利益計算書において、合成樹脂成形品セグメントの
America Corporationの監査人に監査の実施を指示すると
ドイツ系自動車ビジネスを営む米国の連結子会社である
ともに、以下を含む監査手続の実施結果についての報告を
Nifco KTW America Corporationが保有する固定資産に係
受けた上で、十分かつ適切な監査証拠が入手されているか
る減損損失1,065百万円が計上されている。
否かを評価した。
Nifco KTW America Corporationは米国会計基準を適用
(1)内部統制の評価
しており、資産グループに減損の兆候が識別され、回収可
固定資産の減損テストにおける公正価値の見積りに
能性テストにより資産グループから得られる割引前将来
関連する内部統制の整備状況の評価
キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、帳簿
(2)公正価値の見積りの合理性の評価
価額と公正価値の差額が減損損失として認識される。
Nifco KTW America Corporationの監査人が属する
Nifco KTW America Corporationにおいては、人件費高
ネットワークファームにおける評価の専門家を利用
騰等の製品価格への反映の遅れや歩留まりの改善の遅延に
して、主に以下の手続を実施することを通じ、その
よって収益性が著しく悪化し、固定資産に減損の兆候が識
合理性が評価されていること
別されたことから、回収可能性テストを実施している。そ
●経営者が利用した外部の評価の専門家の適性、能
の結果、当該資産グループから得られる割引前キャッ
力及び客観性の評価
シュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることが見込まれ、
●公正価値の見積りの基礎となる鑑定評価の算定に
かつ公正価値も帳簿価額を下回ったため、公正価値と帳簿
用いられた評価手法及びその条件の選択、基礎
価額の差額を減損損失として認識している。
データの信頼性、適用可能性等についての適切性
減損損失の測定のための公正価値の見積りにおいて、外
の評価
部の専門家による鑑定評価額を基礎として算定している
が、当該鑑定評価額の算定に用いる評価手法及びその条件
の選択に当たっては、高度な専門知識が必要となる。
以上から、当監査法人は、Nifco KTW America
Corporationが保有する固定資産の評価の妥当性が、当連
結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、
監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以
外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その
他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記
載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容
と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのよ
うな重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告す
ることが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
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連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に
表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために
経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかど
うかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する
必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示
がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明する
ことにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の
意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家とし
ての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立
案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査
証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の
実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関
連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づ
き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論
付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に
注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対し
て除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づい
ているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかど
うかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引
や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手
する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に
対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な
不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監
査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じて
いる場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事
項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止され
ている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると
合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
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株式会社ニフコ(E02386)
有価証券報告書
<内部統制監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ニフコの2023年3月
31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社ニフコが2023年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統
制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に
係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制
監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責
任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立し
ており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適
切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に
係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があ
る。
内部統制監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについ
て合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにあ
る。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を
通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用さ
れる。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統
制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、
内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負
う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した
内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報
告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監
査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じて
いる場合はその内容について報告を行う。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はな
い。
以 上
1)上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2)XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
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有価証券報告書
独立監査人の監査報告書
2023年6月22日
株式会社ニフコ
取締役会 御中
有限責任 あずさ監査法人
東京事務所
指定有限責任社員
公認会計士 高 﨑 博
業 務 執 行 社 員
指定有限責任社員
公認会計士 村 松 通 子
業 務 執 行 社 員
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる株式会社ニフコの2022年4月1日から2023年3月31日までの第71期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損
益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社
ニフコの2023年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正
に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における
当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫
理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査
法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
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有価証券報告書
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると
判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対
応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
Nifco KTW America Corporationへの貸付金の評価の合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
株式会社ニフコの2023年3月31日に終了する事業年度の 当監査法人は、Nifco KTW America Corporationへの貸
貸借対照表において、関係会社短期貸付金2,023百万円及
付金の評価の合理性を評価するため、主に以下の手続を実
び関係会社長期貸付金9,162百万円が計上されている。
施した。
【注記事項】「(重要な会計方針)3.引当金の計上基
(1)内部統制の評価
準」及び(重要な会計上の見積り) に記載のとおり、貸倒
貸付金の評価に関する内部統制の整備及び運用状況
懸念債権等特定の債権については個別に回収可能額を勘案
の有効性を評価した。
し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸
(2)関係会社貸付金の評価に関する判断の合理性検討
倒懸念債権に関しては、債務者の財政状態及び経営成績、
●Nifco KTW America Corporationの貸付金の回収
債務超過の程度並びに事業活動等に基づく債務者の支払能
可能性を判断するための算定基礎となる財務諸表
力を総合的に判断することでその回収可能性を評価し、貸
について、その信頼性を確かめた。なお、財務諸
倒引当金を見積もることが求められる。
表の信頼性の評価に当たっては、Nifco KTW
株式会社ニフコは、Nifco KTW America Corporationの
America Corporationの監査人に監査の実施を指
財政状態及び経営成績等に基づき、同社に対する貸付金の
示するとともに、以下を含む監査手続の実施結果
回収可能性を評価している。具体的には、見積り時点で
の報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手さ
Nifco KTW America Corporationを清算したと仮定した場
れているか否かを評価した。
合に回収可能と考えられる同社の純資産額に基づき評価を
・連結財務諸表に係る監査上の主要な検討事項
行っている。当該評価に際して、Nifco KTW America
「Nifco KTW America Corporationが保有する
Corporationの純資産額の信頼性は、連結財務諸表に係る
固定資産の評価の妥当性」の「監査上の対
監査上の主要な検討事項「Nifco KTW America
応」の「(2)公正価値の見積りの合理性の評
Corporationが保有する固定資産の評価の妥当性」に記載
価」に記載の監査手続
される事項に影響を受ける。
●Nifco KTW America Corporationの財務諸表の純
以上から、当監査法人は、Nifco KTW America
資産額に基づき、当該貸付金の回収可能性を評価
Corporationへ貸付金の評価の合理性が、当事業年度の財
していることを確認した。
務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討
事項に該当すると判断した。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以
外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その
他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内
容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財
務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要
な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告す
ることが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
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有価証券報告書
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示
することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が
必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評
価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要があ
る場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がな
いかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにあ
る。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影
響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家とし
ての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立
案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査
証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施
に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関
連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継
続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付け
る。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚
起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見
を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の
事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうか
とともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を
適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な
不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監
査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じて
いる場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査
上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場
合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に
見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
1)上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2)XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
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