フィンランド地方金融公社 有価証券報告書
| 提出書類 | 有価証券報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | フィンランド地方金融公社 |
| カテゴリ | 有価証券報告書 |
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月30日
【会計年度】 自 2022年1月1日 至 2022年12月31日
【発行者の名称】 フィンランド地方金融公社
(Municipality Finance Plc)
【代表者の役職氏名】 Esa Kallio
President and CEO
(社長兼最高経営責任者)
【事務連絡者氏名】 弁護士 田中 収
同 増尾 浩彰
同 佐藤 孝成
同 疋田 雄大
【住所】 東京都千代田区大手町一丁目1番1号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業
【電話番号】 03-6775-1025
【縦覧に供する場所】 該当なし
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有価証券報告書
第１ 【募集（売出）債券の状況】
売出債券
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
71,000,000 71,000,000
フィンランド地方金融公社
2012年4月 南アフリカ 南アフリカ ― 該当なし
2022年4月26日満期 南アフ
ランド ランド
リカランド建ディスカウン
ト債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
85,000,000 85,000,000
フィンランド地方金融公社
2012年5月 南アフリカ 南アフリカ ― 該当なし
2022年5月31日満期 南アフ
ランド ランド
リカランド建ディスカウン
ト債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
105,000,000 105,000,000
フィンランド地方金融公社
2012年6月 南アフリカ ― 南アフリカ 該当なし
2024年6月19日満期 南アフ
ランド ランド
リカ・ランド建ディスカウ
ント債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
10,900,000 10,900,000
フィンランド地方金融公社
2014年5月 ― 該当なし
豪ドル 豪ドル
2029年5月8日満期 豪ドル建
ディスカウント債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
5,500,000 5,500,000
フィンランド地方金融公社
2014年7月 ― 該当なし
豪ドル 豪ドル
2029年7月30日満期 豪ドル
建ディスカウント債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
9,400,000 9,400,000
フィンランド地方金融公社
2014年8月 ニュージー ― ニュージー 該当なし
2029年8月8日満期 ニュー
ランドドル ランドドル
ジーランドドル建ディスカ
ウント債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
50,000,000
50,000,000
フィンランド地方金融公社
ブラジル・
2015年4月 ブラジル・ ― 該当なし
レアル
2023年4月27日満期 円決済
レアル
(1)
型ブラジルレアル建ゼロ
クーポン債券
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上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年7月29日満期 ステッ
1,020,000,000 1,020,000,000
2015年7月 ― 該当なし
プダウン型 期限前償還条項 円 円
付 インドネシアルピア・日
本円連動 円建デジタルクー
ポン債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
540,000,000
2022年10月28日満期
540,000,000
2015 年10月 円 ― 該当なし
ステップダウン型 期限前償 円
(3)
還条項付 インドネシアルピ
ア・日本円連動 円建デジタ
ルクーポン債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
390,000,000
2023年2月24日満期 ステッ
390,000,000
2016 年2月 円 ― 該当なし
プダウン型 期限前償還条項 円
(3)
付 インドネシアルピア・日
本円連動 円建デジタルクー
ポン債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年1月20日満期 円建
15,067,000,000 15,067,000,000
2017 年1月 ― 該当なし
早期償還条項付 円/ブラジ 円 円
ルレアル参照 デジタル・
クーポン債券（円100％償還
条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年4月22日満期 円建
13,282,000,000 13,282,000,000
2017 年4月 ― 該当なし
早期償還条項付 円/ブラジ 円 円
ルレアル参照 デジタル・
クーポン債券（円100％償還
条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年6月22日満期 円建 早
12,691,000,000 12,691,000,000
2017 年6月 ― 該当なし
円 円
期償還条項付 円/ブラジル
レアル参照 デジタル・クー
ポン債券（円100％償還条件
付）
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上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,380,000,000
2024年7月26日満期
1,380,000,000
2017 年7月 円 ― 該当なし
ステップダウン型 期限前償
円
(3)
還条項付 インドネシアルピ
ア・日本円連動 円建デジタ
ルクーポン債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年9月21日満期
2,792,000,000 2,792,000,000
2017 年9月 ― 該当なし
円 円
円建 早期償還条項付 円/ブ
ラジルレアル参照 デジタ
ル・クーポン債券（円100％
償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年10月25日満期
2,342,000,000 2,342,000,000
2017 年10月 ― 該当なし
円 円
円建 早期償還条項付
ブラジルレアル/円参照 デ
ジタル・クーポン債券（円
100％償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
23,837,000,000 23,837,000,000
2022年10月25日満期 円建
2017 年10月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 トルコリ
ラ/円参照 デジタル・クー
ポン債券（円償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
37,600,000,000 37,600,000,000
フィンランド地方金融公社
2017 年10月 インドネシア・ インドネシア・ ― 該当なし
2022年11月10日満期
ルピア ルピア
円決済型インドネシアルピ
ア建債券(年4回利払)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
16,000,000 16,000,000
2022年10月31日満期
2017 年10月 ― 該当なし
トルコ・リラ トルコ・リラ
期限前および満期時円建償
還条項付 トルコ・リラ建債
券
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上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
132,360,000 132,360,000
2022年11月9日満期
2017 年11月 ― 該当なし
トルコ・リラ トルコ・リラ
期限前償還条項・円償還条
項付 円／トルコリラ為替連
動 トルコリラ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
35,860,000 35,860,000
2022年11月16日満期
2017 年11月 ― 該当なし
トルコ・リラ トルコ・リラ
円償還条項付 円／トルコリ
ラ為替連動 トルコリラ建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
21,551,000,000 21,551,000,000
2022年11月21日満期 円建
2017 年11月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 トルコリ
ラ/円参照 デジタル・クー
ポン債券（円償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
13,858,000,000 13,858,000,000
2022年12月20日満期 円建
2017 年12月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 トルコリ
ラ/円参照 デジタル・クー
ポン債券（円償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
9,735,000,000 9,735,000,000
2022年12月12日満期
2017 年12月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 円／ブラ
ジルレアル為替連動 円建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
9,554,000,000
2023年4月24日満期
9,554,000,000
2018 年4月 ― 円 該当なし
円
円建 早期償還条項付 トル
(1)
コリラ/円参照 デジタル・
クーポン債券（円償還条件
付）
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上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
6,082,000,000
2023年6月22日満期
6,082,000,000
2018年6月 ― 円 該当なし
円
円建 早期償還条項付 トル
(1)
コリラ/円参照 デジタル・
クーポン債券（円償還条件
付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
5,285,000,000 5,285,000,000
2023年7月24日満期 円建
2018年7月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 トルコリ
ラ/円参照 デジタル・クー
ポン債券（円償還条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,853,000,000
2024年1月25日満期
1,853,000,000
2019年1月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 メキ
(3)
シコペソ/円参照 デジタ
ル・クーポン債券（円償還
条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年3月28日満期
期限前償還条項（トリガー 3,100,000,000 3,100,000,000
2019年3月 ― 該当なし
ステップダウン）ノックイ 円 円
ン条項 ボーナスクーポン条
項付 2指数（日経平均株
価・S&P500指数）連動 円建
債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
88,100,000 88,100,000
フィンランド地方金融公社
2019年3月 南アフリカ ― 南アフリカ 該当なし
ランド ランド
2024年３月25日満期
南アフリカ・ランド建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2,444,000,000
2024年3月21日満期
2,444,000,000
2019年3月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 メキ
(3)
シコペソ/円参照 デジタ
ル・クーポン債券（円償還
条件付）
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有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2,161,000,000
2024年4月22日満期
2,161,000,000
2019 年4月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 メキ
(3)
シコペソ/円参照 デジタ
ル・クーポン債券（円償還
条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
51,250,000,000 51,250,000,000
フィンランド地方金融公社
2019 年4月 インドネシア・ ― インドネシア・ 該当なし
2024年5月7日満期
ルピア ルピア
円決済型インドネシアルピ
ア建債券(年2回利払)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,098,000,000
2024年7月24日満期
1,098,000,000
2019 年7月 円 ― 該当なし
円建 早期償還条項付 メキ 円
(3)
シコペソ/円参照 デジタ
ル・クーポン債券（円償還
条件付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
667,000,000
667,000,000
2024年10月25日満期
2019 年10月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 (3)
メキシコペソ/円参照 デジ
タル・クーポン債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年11月10日満期
300,000,000
300,000,000
判定価格逓減型期限前償還 2019 年10月 円 ― 該当なし
円
条項付 ノックイン条項付 (3)
他社株転換条項付
円建 デジタル・クーポン債
券（日本特殊陶業）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年11月10日満期
300,000,000 300,000,000
判定価格逓減型期限前償還 2019 年10月 ― 該当なし
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付
円建 デジタル・クーポン債
券（ピジョン）
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フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
54,600,000,000 54,600,000,000
フィンランド地方金融公社
2019 年11月 インドネシア・ ― インドネシア・ 該当なし
2024年12月3日満期
ルピア ルピア
円決済型インドネシアルピ
ア建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年3月24日満期
606,000,000 606,000,000
2020 年3月 ― 該当なし
円 円
他社株転換条項付 円建債券
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）対象株式：
日東電工株式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
62,040,000 62,040,000
フィンランド地方金融公社
2020 年4月 ブラジル・ ― ブラジル・ 該当なし
2024年４月25日満期
レアル レアル
ブラジル・レアル建債券(円
貨売買型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年6月1日満期
他社株転換条項付 円建債券
1,635,000,000 1,635,000,000
2020 年5月 ― 該当なし
（期限前償還条項付・デジ
円 円
タル型・
ノックイン条項付） 対象株
式：キリンホールディング
ス株式会社
普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
11,659,000,000
11,659,000,000
2022年11月17日満期
2020 年11月 円 ― 該当なし
円
(3)
期限前償還条項・円償還条
項付 円／豪ドル デュア
ル・カレンシー債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年5月11日満期
450,000,000 450,000,000
複数株式参照型 2020 年11月 ― 該当なし
円 円
早期償還判定価格逓減型 他
社株転換条項付 円建債券
（参照株式：SCREENホール
ディングス・三菱地所）
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有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,906,000,000
2026年1月28日満期
1,906,000,000
2021年2月 ― 円 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(4)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年2月15日満期
2,428,000,000
円建 判定価格逓減型期限前 2,428,000,000
2021年2月 ― 円 該当なし
円
償還条項付 日経平均株価連
(4)
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年1月27日満期
500,000,000
500,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年2月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年2月3日満期
500,000,000
500,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年2月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年2月15日満期
400,000,000 400,000,000
2021年2月 ― 該当なし
円 円
ノックイン条項 他社株転換
条項および早期償還条項付
円建債券（株式会社Ｍｏｎ
ｏｔａＲＯ普通株式）
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上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年2月9日満期
700,000,000
700,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年2月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年2月10日満期
400,000,000 400,000,000
複数株式参照型 早期償還条
2021年2月 ― 該当なし
円 円
項付 他社株式株価連動 デ
ジタルクーポン円建債券
（ウエルシアホールディン
グス株式会社・株式会社安
川電機）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年2月15日満期
500,000,000
500,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年2月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,954,000,000
2026年2月26日満期
1,954,000,000
2021年3月 ― 円 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(4)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年3月24日満期
800,000,000
800,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年3月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
10/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
17,920,000 17,920,000
フィンランド地方金融公社
2021年4月 ブラジル・ ― ブラジル・ 該当なし
2024年４月満期
レアル レアル
ブラジルレアル建債券(円貨
決済型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
733,000,000 733,000,000
フィンランド地方金融公社
2021年4月 ― 該当なし
インド・ルピー インド・ルピー
2024年４月満期
インドルピー建債券(円貨決
済型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
3,590,000,000 3,590,000,000
2024年4月12日満期
2021年4月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 日経平均
株価・S&P500 複数株価指数
連動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
12,150,000
フィンランド地方金融公社
12,150,000
2021年4月 米ドル ― 該当なし
2024年4月12日満期
米ドル
(3)
期限前償還条項付 S&P500連
動 米ドル建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2026年4月23日満期
295,000,000 295,000,000
2021年4月 ― 該当なし
円 円
円建 早期償還条項付 ノッ
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
4,210,000,000
2026年4月23日満期
4,210,000,000
2021年4月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(3)
クイン型S&P500連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
5,850,000
2026年4月23日満期
5,850,000
2021年4月 米ドル ― 該当なし
米ドル
米ドル建 早期償還条項付
(3)
ノックイン型S&P500連動 デ
ジタル・クーポン債券(満期
償還額S&P500連動型)
11/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
8,620,000
2026年4月23日満期
8,620,000
2021年4月 豪ドル ― 該当なし
豪ドル
豪ドル建 早期償還条項付
(3)
ノックイン型S&P500連動 デ
ジタル・クーポン債券(満期
償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年4月6日満期
700,000,000
700,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年4月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券 （NEXT FUNDS 日
経平均レバレッジ・イン
デックス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年5月2日満期
1,235,000,000
円建 判定価格逓減型期限前 1,235,000,000
2021年4月 ― 円 該当なし
円
償還条項付 日経平均株価連
(4)
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年4月14日満期
700,000,000
700,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年4月 ― 円 該当なし
円
(1)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
20,732,000,000
フィンランド地方金融公社
20,732,000,000
2021年5月 ― 円 該当なし
2024年５月27日満期
円
(4)
円建 早期償還条項付 日経
平均株価連動債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
526,000,000
2026年6月23日満期
528,000,000 2,000,000
2021年6月 円 該当なし
円 円
円建 早期償還条項付 ノッ
(4)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
12/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
14,628,000,000
フィンランド地方金融公社
14,628,000,000
2021年6月 ― 円 該当なし
2024年6月13日満期
円
(4)
期限前償還条項付 日経平均
株価連動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年6月22日満期
300,000,000 300,000,000
2021年6月 ― 該当なし
円 円
ノックイン条項 他社株転換
条項および早期償還条項付
円建債券（株式会社リコー
普通株式）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
3,442,000,000
フィンランド地方金融公社
3,442,000,000
2021年7月 円 ― 該当なし
2024年7月12日満期
円
(3)
期限前償還条項付 S&P500連
動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,149,000,000
2026年7月24日満期
1,149,000,000
2021年7月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(3)
クイン型S&P500連動 デジタ
ル・クーポン債券
(満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,120,000
2026年7月24日満期
1,120,000
2021年7月 米ドル ― 該当なし
米ドル
米ドル建 早期償還条項付
(3)
ノックイン型S&P500連動 デ
ジタル・クーポン債券(満期
償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
96,000,000 96,000,000
フィンランド地方金融公社
2021年7月 ― 該当なし
メキシコ・ペソ メキシコ・ペソ
2026年8月4日満期
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年8月1日満期
520,000,000
520,000,000
2021年7月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（アドバンテスト）
13/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年8月8日満期
987,000,000
987,000,000
2021年7月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（アドバンテスト）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年7月28日満期
802,000,000 802,000,000
2021年7月 ― 該当なし
他社株転換条項付 円建債券
円 円
（期限前償還条項付・デジ
タル型・ノックイン条項
付）対象株式：シャープ株
式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年7月28日満期
400,000,000 400,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年7月 ― 該当なし
円 円
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年7月29日満期
400,000,000
400,000,000
2021年7月 円 ― 該当なし
複数株式参照型 早期償還条
円
(3)
項付 他社株転換条項付 デ
ジタルクーポン円建債券
（住友金属鉱山株式会社・
オリックス株式会社）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
8,330,000 8,330,000
フィンランド地方金融公社
2021年9月 ブラジル・ ― ブラジル・ 該当なし
2024年９月満期
レアル レアル
ブラジルレアル建債券
(円貨決済型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
211,900,000 211,900,000
2021年9月 ― 該当なし
2024年９月満期
インド・ルピー インド・ルピー
インドルピー建債券
(円貨決済型)
14/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年9月29日満期
400,000,000 400,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年9月 ― 該当なし
円 円
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
201,000,000 201,000,000
フィンランド地方金融公社 2021年10月 ― 該当なし
インド・ルピー インド・ルピー
2024年10月満期
インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年10月25日満期
661,000,000 661,000,000
2021年10月 ― 該当なし
円建 早期償還条項付 円 円
ノックイン型S&P500連動 固
定クーポン債券
(満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年10月25日満期
1,090,000 1,090,000
2021年10月 ― 該当なし
米ドル建 早期償還条項付 米ドル 米ドル
ノックイン型S&P500連動 固
定クーポン債券
(満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年11月7日満期
800,000,000 800,000,000
2021年10月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（サイバーエージェント）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
300,000,000
2022年10月25日満期
300,000,000
2021年10月 円 ― 該当なし
ノックイン条項 他社株転換 円
(3)
条項および早期償還条項付
円建債券（日本製鉄株式会
社普通株式）
15/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年11月7日満期
1,050,000,000
1,050,000,000
2021年10月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（ソフトバンクグループ）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年11月7日満期
540,000,000 540,000,000
判定価格逓減型期限前償還 2021年10月 ― 該当なし
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付
円建 デジタル・クーポン債
券（昭和電工）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年10月27日満期
2,002,000,000
2,002,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2021年10月 ― 円 該当なし
円
(4)
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）
対象株式：本田技研工業株
式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年10月27日満期
2,004,000,000
2,004,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2021年10月 円 ― 該当なし
円
(3)
（期限前償還条項付・デジ
タル型・ノックイン条項
付）対象株式：住友金属鉱
山株式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年10月26日満期
500,000,000 500,000,000
早期償還条項付 上場投信転
2021年10月 ― 該当なし
円 円
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
16/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年11月14日満期
円建 判定価格逓減型期限前
717,000,000 717,000,000
2021年11月 ― 該当なし
円 円
償還条項付 日経平均株価連
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
3,835,000,000 3,835,000,000
2021年11月 ― 該当なし
2024年11月18日満期
円 円
期限前償還条項付 日経平均
株価連動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,498,000,000 1,498,000,000
2026年11月16日満期
2021年11月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 日経平均
株価連動デジタルクーポン
円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
21,880,000 21,880,000
フィンランド地方金融公社
2021年11月 ブラジル・ ― ブラジル・ 該当なし
2024年11月満期
レアル レアル
ブラジルレアル建債券
(円貨決済型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社 295,100,000 295,100,000
2021年11月 ― 該当なし
2024年11月満期 インド・ルピー インド・ルピー
インドルピー建債券
(円貨決済型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年11月2日満期
400,000,000 400,000,000
複数株式参照型 早期償還条 2021年11月 ― 該当なし
円 円
項付 他社株式株価連動 デ
ジタルクーポン円建債券
（昭和電工株式会社・富士
電機株式会社）
17/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年11月6日満期
500,000,000 500,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年11月 ― 該当なし
円 円
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2022年5月19日満期
400,000,000 400,000,000
2021年11月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 他社株転換
条項付 円建債券
（ウエルシアホールディン
グス株式会社）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年11月27日満期
500,000,000
500,000,000
早期償還条項付 上場投信転 2021年11月 ― 円 該当なし
円
(4)
換条項付 デジタルクーポン
円建債券（NEXT FUNDS 日経
平均レバレッジ・インデッ
クス連動型上場投信）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
670,000,000 670,000,000
2026年12月10日満期
2021年12月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 ユーロ・
ストックス50 Ⓡ 連動デジタ
ルクーポン 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年12月22日満期
476,000,000
476,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2021年12月 円 ― 該当なし
円
(3)
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）
対象株式：コニカミノルタ
株式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年12月22日満期
966,000,000
966,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2021年12月 円 ― 該当なし
円
(3)
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）対象株式：
第一生命ホールディングス
株式会社 普通株式
18/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
17,234,000 17,234,000
フィンランド地方金融公社
2022年1月 ― 該当なし
豪ドル 豪ドル
2027年１月20日満期
豪ドル建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
17,386,000 17,386,000
フィンランド地方金融公社
2022年1月 ニュージー ― ニュージー 該当なし
2027年１月20日満期
ランドドル ランドドル
ニュージーランド・ドル建
債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年1月21日満期
522,000,000 522,000,000
2022年1月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ ア
イシン）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2027年1月13日満期
616,000,000 616,000,000
2022年1月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 ユーロ・
ストックス50 Ⓡ 連動デジタ
ルクーポン
円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年2月6日満期
510,000,000 510,000,000
2022年1月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ 住
友化学）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年2月6日満期
540,000,000 540,000,000
2022年1月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ 太
陽誘電）
19/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年2月6日満期
500,000,000
2022年1月 500,000,000円 円 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
(3)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（ ZOZO）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年1月21日満期
1,000,000,000
1,000,000,000
2022年1月 円 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(3)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ レ
ノバ）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年1月21日満期
500,000,000 500,000,000
2022年1月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ Ｓ
ＵＭＣＯ）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
93,000,000 93,000,000
フィンランド地方金融公社
2022年1月 ― 該当なし
メキシコ・ペソ メキシコ・ペソ
2027年1月21日満期
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年1月21日満期
円建 判定価格逓減型期限前
620,000,000 620,000,000
2022年1月 ― 該当なし
償還条項付
円 円
日経平均株価連動デジタ
ル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
400,000,000 400,000,000
2022年7月25日満期 2022年1月 ― 該当なし
円 円
早期償還条項付 他社株式株
価連動円建債券（スズキ株
式会社）
20/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年2月26日満期
2,077,000,000 2,077,000,000
2022年2月 ― 該当なし
円 円
円建 早期償還条項付 ノッ
クイン型S&P500連動 固定
クーポン債券（満期償還額
S&P500連動型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年4月3日満期
1,000,000,000 1,000,000,000
2022年3月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券（Z
ホールディングス）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年4月3日満期
円建 判定価格逓減型期限前
585,000,000 585,000,000
2022年3月 ― 該当なし
円 円
償還条項付 日経平均株価連
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年4月3日満期
500,000,000
500,000,000
2022年3月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券（日
本製鉄）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
517,000,000 517,000,000
2022年4月 ― 該当なし
2025年4月14日満期
円 円
期限前償還条項付 S&P500連
動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
233,000,000
233,000,000
2027年4月14日満期
2022年4月 ― 円 該当なし
円
期限前償還条項付 ユーロ・ (4)
ストックス50 Ⓡ 連動デジタ
ルクーポン 円建債券
21/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,152,000,000 1,152,000,000
2025年4月11日満期
2022年4月 ― 該当なし
円 円
期限前償還条項付 日経平均
株価・S&P500 複数株価指数
連動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年4月23日満期
1,404,000,000 1,404,000,000
2022年4月 ― 該当なし
円建 早期償還条項付 ノッ 円 円
クイン型S&P500連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
100,000,000
2027年4月23日満期
519,000,000 419,000,000
2022年4月 円 該当なし
円建 早期償還条項付 ノッ 円 円
(2)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年5月7日満期
800,000,000
800,000,000
2022年4月 円 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(3)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ Ｔ
ＨＫ）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年5月7日満期
1,020,000,000
1,020,000,000
判定価格逓減型期限前償還
2022年4月 ― 円 該当なし
円
条項付 ノックイン条項付
(4)
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（SCREENホールディング
ス）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年5月7日満期
300,000,000
300,000,000
2022年4月 円 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(3)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券（ア
イシン）
22/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年5月7日満期
380,000,000
380,000,000
判定価格逓減型期限前償還
2022年4月 ― 円 該当なし
円
条項付 ノックイン条項付
(4)
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券
（Ｔ＆Ｄホールディング
ス）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
318,000,000 318,000,000
2022年4月 ― 該当なし
2027年5月6日満期 インド・ルピー インド・ルピー
円決済型インドルピー建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年5月7日満期
733,000,000
円建 判定価格逓減型期限前
733,000,000
2022年4月 ― 円 該当なし
円
償還条項付 日経平均株価連
(4)
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年4月26日満期
300,000,000
300,000,000
ノックイン条項 他社株転換 2022年4月 ― 円 該当なし
円
(1)
条項および早期償還条項付
円建債券
（株式会社リクルートホー
ルディングス普通株式）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年4月26日満期
645,000,000
645,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2022年4月 ― 円 該当なし
円
(4)
（期限前償還条項付・デジ
タル型・ノックイン条項
付）対象株式：信越化学工
業株式会社 普通株式
23/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年4月26日満期
540,000,000 540,000,000
2022年4月 ― 該当なし
他社株転換条項付 円建債券 円 円
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）対象株式：
株式会社デンソー 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年4月26日満期
他社株転換条項付 円建債 426,000,000
426,000,000
2022年4月 ― 円 該当なし
券
円
(4)
（期限前償還条項付・デジ
タル型・ノックイン条項
付）対象株式：株式会社三
菱ＵＦＪフィナンシャル・
グループ 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
550,000,000
フィンランド地方金融公社
550,000,000
2022年6月 ― 円 該当なし
2025年6月12日満期
円
(4)
期限前償還条項付 S&P500連
動 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2027年6月14日満期
45,000,000 45,000,000
期限前償還条項・円償還条 2022年6月 ― 該当なし
円 円
項付
円／米ドル デジタルクーポ
ン デュアル・カレンシー債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,870,000,000
2027年6月24日満期
1,870,000,000
2022年6月 ― 円 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(4)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券（満期償
還額225連動型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,380,000,000
2025年6月24日満期
1,380,000,000
2022年6月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(3)
クイン型S&P500連動 デジタ
ル・クーポン債券（満期償
還額S&P500連動型）
24/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
310,000,000 310,000,000
2022年6月 ― 該当なし
インド・ルピー インド・ルピー
2027年7月8日満期
円決済型インドルピー建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
345,000,000 345,000,000
フィンランド地方金融公社
2022年6月 ― 該当なし
メキシコ・ペソ メキシコ・ペソ
2025年7月10日満期
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年7月3日満期
円建 判定価格逓減型期限前 1,046,000,000 1,046,000,000
2022年6月 ― 該当なし
円 円
償還条項付 日経平均株価連
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
300,000,000
2023年6月21日満期
300,000,000
2022年6月 円 ― 該当なし
円
ノックイン条項 他社株転換
(3)
条項および早期償還条項付
円建債券（株式会社 商船
三井普通株式）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年7月12日満期
504,000,000 504,000,000
2022年7月 ― 該当なし
期限前償還条項付 日経平均
円 円
株価・S&P500 複数株価指数
連動デジタルクーポン 円建
債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
667,000,000 667,000,000
2022年7月 ― 該当なし
2025年7月11日満期
円 円
期限前償還条項付 S&P500連
動 円建債券
25/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
220,000,000
220,000,000
2027年7月12日満期
2022年7月 ― 円 該当なし
円
(4)
期限前償還条項付 ユーロ・
ストックス50 Ⓡ 連動デジタ
ルクーポン 円建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年8月7日満期
580,000,000
580,000,000
2022年7月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ ル
ネサスエレクトロニクス）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年8月7日満期
1,500,000,000 1,500,000,000
2022年7月 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円 円
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ デ
ンソー）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年8月7日満期
500,000,000
500,000,000
2022年7月 円 ― 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(3)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ い
すゞ自動車）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年8月7日満期
487,000,000
487,000,000
2022年7月 ― 円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還
円
(4)
条項付 ノックイン条項付
他社株転換条項付 円建 デ
ジタル・クーポン債券 （ 日
本精工）
26/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2025年8月7日満期
円建 判定価格逓減型期限前
1,316,000,000 1,316,000,000
2022年7月 ― 該当なし
円 円
償還条項付 日経平均株価連
動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償
還金額日経平均株価連動
型）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
350,000,000 350,000,000
フィンランド地方金融公社
2022年7月 ― 該当なし
メキシコ・ペソ メキシコ・ペソ
2025年8月7日満期
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
292,000,000 292,000,000
2022年7月 ― 該当なし
2027年8月5日満期 インド・ルピー インド・ルピー
円決済型インドルピー建債
券
フ ィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
500,000,000 500,000,000
2024 年1月 26日 満期
2022 年7月 ― 該当なし
円 円
円建 複数株価指数参照型
固定利付 債券 （ノックイン
型 期限前償還条項付）
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2023年7月26日満期
400,000,000
400,000,000
ノックイン条項 他社株転換 2022 年7月 ― 円 該当なし
円
(4)
条項および早期償還条項付
円建債券
（新光電気工業株式会社普
通株式）
フ ィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,571,000,000
1,571,000,000
2024 年7月 29日 満期
2022年7月 ― 円 該当なし
円
期限前償還条項 ノックイン (4)
条項付 2 指数（日経平均株
価・ S&P500 ） 連動 円建債券
27/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年7月19日満期
522,000,000 522,000,000
他社株転換条項付 円建債券
2022 年7月 ― 該当なし
円 円
（ 期限前償還条項付・デジ
タル型・ノックイン条項
付） 対象株式：株式会社デ
ンソー 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
2024年7月19日満期
838,000,000
838,000,000
他社株転換条項付 円建債券 2022 年7月 ― 円 該当なし
円
(4)
（期限前償還条項付・ノッ
クイン条項付）対象株式：
第一生命ホールディングス
株式会社 普通株式
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
1,517,000,000
2025年9月24日満期
1,517,000,000
2022 年9月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(3)
クイン型S&P500連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
912,000,000
2027年9月24日満期
912,000,000
2022 年9月 円 ― 該当なし
円
円建 早期償還条項付 ノッ
(3)
クイン型225連動 デジタ
ル・クーポン債券(満期償還
額225連動型)
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
280,000,000 280,000,000
2022 年10月 ― 該当なし
インド・ルピー インド・ルピー
2027年11月9日満期
円決済型インドルピー建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
561,500,000 561,500,000
2022 年11月 ― 該当なし
インド・ルピー インド・ルピー
2027年12月1日満期
円決済型インドルピー建債
券
28/353
EDINET提出書類
フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品
会計年度末 取引所名又は
債券の名称 発行年月 券面総額 償還額
の未償還額 登録認可金融商品
取引業協会名
フィンランド地方政府保証
機構保証付
377,500,000 377,500,000
フィンランド地方金融公社
2022 年11月 ― 該当なし
メキシコ・ペソ メキシコ・ペソ
2025年12月4日満期
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
フィンランド地方金融公社
466,500,000 466,500,000
2022 年12月 ― 該当なし
インド ・ ルピー インド ・ ルピー
2028年1月6日満期
円決済型インドルピー建債
券
フィンランド地方政府保証
機構保証付
556,500,000 556,500,000
フィンランド地方金融公社
2022 年12月 ― 該当なし
メキシコ ・ ペソ メキシコ ・ ペソ
2026年1月7日満期
メキシコペソ建債券
(1) 当該債券は満期となり、全額償還されている。
(2) 当該債券は、買入消却によりその一部が償還された。
(3) 当該債券は、期限前償還事由の発生により、当該会計年度中に全額償還された。
(4) 当該債券は、期限前償還事由の発生により、当該会計年度後に全額償還された。
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フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
2023年1月1日以降、本有価証券報告書提出日までに、以下の債券の売出しが行われた。
債券の名称 発行年月 券面総額
フィンランド地方政府保証機構保証付
464,600,000
フィンランド地方金融公社 2026年1月28日満期
2023 年1月
メキシコ・ペソ
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
313,000,000
フィンランド地方金融公社 2028年1月25日満期 2023 年1月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
189,900,000
フィンランド地方金融公社 2028年2月2日満期 2023 年2月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
507,100,000
フィンランド地方金融公社 2028年4月4日満期
2023 年3月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
727,000,000
フィンランド地方金融公社 2028年5月10日満期
2023年4月
インド・ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
150,400,000
フィンランド地方金融公社 2026年5月13日満期
2023年4月
メキシコ ・ ペソ
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
430,000,000
フィンランド地方金融公社 2026年11月12日満期
2023年4月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
320,000,000
フィンランド地方金融公社 2028年6月1日満期 2023年5月
インド・ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
545,600,000
フィンランド地方金融公社 2027年12月21日満期
2023年6月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
310,000,000
フィンランド地方金融公社 2027年1月7日満期
2023年6月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
480,000,000
フィンランド地方金融公社 2028年7月6日満期
2023年6月
インド ・ ルピー
円決済型インドルピー建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
63,700,000
フィンランド地方金融公社 2026年7月9日満期
2023年6月
メキシコ・ペソ
メキシコペソ建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
71,500,000
フィンランド地方金融公社 2026年7月8日満期
2023年6月
南アフリカランド
南アフリカランド建債券
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フィンランド地方金融公社(E06087)
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第２ 【外国為替相場の推移】
(1) 【最近５年間の会計年度（又は事業年度）別為替相場の推移】
米ドル貨、豪ドル貨、ニュージーランドドル貨、南アフリカランド貨、インドネシア・ルピア貨、インド・ル
ピー貨、ブラジル・レアル貨およびメキシコ・ペソ貨と本邦通貨との間の為替相場は、日本国内において時事に関
する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に最近5年間の会計年度において掲載されているため、記載を省略する。
(2) 【当会計年度（又は事業年度）中最近６月間の月別為替相場の推移】
同上
(3) 【最近日の為替相場】
同上
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第３ 【発行者の概況】
１ 【発行者が国である場合】
該当事項なし
２ 【発行者が地方公共団体である場合】
該当事項なし
３ 【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
注(1) 本書中、別段の記載がある場合を除き、下記の用語は以下を指すものとする。
「公社」、「当社」、「発行者」または 合併後のフィンランド地方金融公社
「親会社」…………………………………… (Municipality Finance Plc)
「グループ」………………………………… フィンランド地方金融公社グループ
(Municipality Finance Group)
「Keva」（旧LGPI）または フィンランド地方自治体年金基金
「地方自治体年金基金」…………………… (Kuntien eläkevakuutus)
「地方政府保証機構」……………………… フィンランド地方政府保証機構
(The Municipal Guarantee Board)
「フィンランド」…………………………… フィンランド共和国
(2) 別段の記載のない限り、通貨の単位を表す場合において「ユーロ」または「EUR」とあるのは、欧州連合条約に基づ
く、EU加盟国における法定の単一通貨ユーロを指すものとする。本書中、別段の記載のない限り、金額の記載はユー
ロで表示される。参考までに2023年6月6日現在の東京外国為替市場におけるユーロの日本円に対する対顧客直物電信
売買為替相場の仲値は、1ユーロ＝149.58円であった。
(3) 公社およびフィンランド共和国の会計年度は、暦年と一致している。
(4) 本書中における表中の数字は端数処理されているものがあり、この場合は、これらの数字を合計した場合の数値と合
計の数値は必ずしも一致しない。
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(1) 【設立】
旧フィンランド地方金融公社（以下「旧公社」という。）は、フィンランドの法律に基づく有限責任会社とし
て、1989年にフィンランド地方自治体年金基金（原語名：Kuntien eläkevakuutus）（以下「Keva」（旧LGPI）ま
たは「地方自治体年金基金」という。）（後記「フィンランド地方自治体年金基金」の項を参照のこと。）によ
り、Kevaの構成員の全面的な賛同を受けて設立された。旧公社は、1989年3月29日付で登録番号432.402でフィンラ
ンドの商業登記簿に登録された。旧公社は、1998年3月9日付で公開有限責任会社として登録され、商号が
Municipality Finance Ltd.（原語名：Kuntarahoitus Oy）からMunicipality Finance Plc（原語名：
Kuntarahoitus Oyj）に変更された。旧公社の株式資本は、その設立以来、Kevaが全額所有していた。旧公社は
1991年初めに貸付業務を開始した。
旧公社の運営は信用機関としてフィンランド信用機関法に従っており、その事業はフィンランド金融監督局の監
査および監督を受けるとともに、フィンランド財務省およびフィンランド銀行の監督を受けていた。旧公社の目的
は、フィンランドの地方自治体および自治体連合ならびに地方自治体がその債務を直接的に保証するその他の法人
のために資金調達を確保することに特に重点を置き、フィンランド信用機関法に規定される信用機関としての役割
を果たすことであった。
合併後（旧フィンランド地方金融公社とフィンランド地方住宅金融公社との2001年5月1日付合併）
フィンランド地方住宅金融公社（Municipal Housing Finance Plc）は、1993年に設立され、地方自治体および
地方自治体が支配している法人により100％保有されていた。同公社の事業目的は、旧公社の事業目的と同様、
フィンランド信用機関法に規定される信用機関としての役割を果たすことであり、また特に地方自治体および地方
自治体が支配している法人ならびに非営利団体に対して住宅開発のための資金調達を行うことであった。
フィンランド地方金融公社は、2001年5月1日付で、旧公社（1989年設立）とフィンランド地方住宅金融公社
（1993年設立）による、フィンランド信用機関法に規定される信用機関であるフィンランド地方金融公社を新会社
として設立する新設合併により設立された。2001年4月26日に公社は財務省より信用機関の免許を付与された。
公社は、地方自治体、共同自治体組織および地方自治体により所有または支配されるさまざまな組織ならびに政
府当局から指定された社会政策上の住宅供給に従事する企業から成るフィンランドの自治体部門に対しサービス提
供を行っている。2023年年初現在、公社は福祉サービス行政区および福祉サービスに係る共同行政区当局に対して
もサービス提供を行っている。公社は1991年からフィンランドの自治体部門に対し資金提供を行っている。公社の
任務は、自治体部門およびフィンランド国家により所有される金融機関として、顧客とともに、より良い、より持
続可能な未来を創ることである。公社の目的は、自治体部門および公的住宅供給部門のために費用効率の良い金融
サービスを確保すること、効率的に業務を行い、収益性を高めること、自給力を高め、主にフィンランド地方政府
保証機構法（以下「地方政府保証機構法」という。）（「フィンランド地方政府保証機構」の項を参照のこと。）
ならびに関連ある適用法規に遵守したその業務からの資金により自己資本を増加させることである。公社は、顧客
関係の重視に積極的に取組み、顧客のためにソリューションおよびサービスを創出する。
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公社のリスク管理アプローチは、リスクの回避および最小化を基礎とする。リスクを最小化し、利益を確保する
ため、デリバティブはヘッジ目的に限り使用される。定款に従い、公社の株式は、フィンランド地方自治体年金基
金、地方自治体、共同自治体組織、地方自治体の中央機関、地方自治体もしくは共同自治体組織の完全所有のもし
くは支配を受ける法人、またはかかる法人により所有される会社以外には、公社の取締役会の同意なく譲渡するこ
とはできない。
2004年に設立された公社の財務アドバイザリー・サービス部門は、2007年11月にフィナンシャル・アドバイザ
リー・サービシズ・インスピラ・リミテッド（以下「インスピラ」という。）という社名の子会社として分社化さ
れた。インスピラは、公共部門の運営のための、多様な分野の資金調達における独立した専門的なアドバイザ
リー・サービスに重点を置いている。その目的は、異なる種類のサービスを提供し投資需要に応えることにより顧
客を支援することである。2022年度において、インスピラの最も好評なサービスは、医療および社会保障サービス
改革による財務上の影響を分析することを補助するサービスおよび新たな福祉サービス行政区の財政および投資を
計画するサービスであった。
公社による資金調達は、その債券と同様に、フィンランド地方政府保証機構（以下「地方政府保証機構」とい
う。）により保証されている。地方政府保証機構は、地方政府保証機構法に基づき設立された公法機関であり、
フィンランドの自治体部門の共同資金調達を保護し発展させるために、同法（その時々の改定を含む。）に従い業
務を行っている。その構成員は地方政府保証機構法に従い、地方政府保証機構の負債および義務について連帯責任
を負っている。「フィンランド地方政府保証機構」の項を参照のこと。
フィンランド金融監督局の指針に従いなされた計算によれば、公社の自己資本は、2022年12月31日現在、
1,481.5百万ユーロであった。公社の2022年12月31日現在の総資産は477億ユーロであり、そのうち長期顧客向け貸
付は291億ユーロを占めていた。
フィンランド地方自治体年金基金（Keva）
Kevaは、フィンランドで最大の年金事業者であり、地方自治体、国家、福音ルーテル教会、社会保険庁
（Kela）、フィンランド銀行および福祉サービス行政区の従業員の年金を管理している。Kevaの目的は、公共部門
の雇用者に対するサービス提供により、職場における福利を改善し、従業員の作業能力を拡大し、生産性を向上さ
せ、就業不能による費用を削減することである。
Kevaは、合計1.3百万人の公共部門の従業員および年金受給者、ならびに地方自治体組織、国の雇用者および地
域組合等の約2,000人の雇用者顧客に対してサービス提供を行っている。
Kevaは、地方自治体の従業員の年金に係る融資および年金資金の運用について責任を負っている。年金は、雇用
者および従業員双方から徴収される年金拠出金により成り立っている。2022年度末現在、Kevaの資金は622億ユー
ロであった。
Kevaは、公法に基づく独立機関であり、その業務は、公共部門年金法およびKeva法に基づいている。Kevaは財務
省、フィンランド金融監督局およびフィンランド会計検査院による監督に服している。
旧地方自治体年金基金は、2011年1月1日以降、Kevaという新名称により業務を行っている。
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フィンランド地方政府保証機構
地方政府保証機構は、地方政府保証機構法に基づき設立された公法機関であり、公社とともに、フィンランドの
自治体部門の共同資金調達システムにおける主要参加者となっている。同機構の主要な目的は、自治体部門全体の
共同信用力に基づいて、自治体部門の共同資金調達を保護しかつ発展させ、また有利な条件での資金調達を確保す
ることである。
地方政府保証機構法では、同機構は公社による資金調達（かかる資金はフィンランドの自治体部門、福祉サービ
ス行政区またはフィンランドにおいて公的住宅の建設、賃貸、維持管理に従事する政府指定の非営利団体への貸付
けに使用される。）を支援するために保証を付与することができる旨定められている。地方政府保証機構法（その
後の改定を含む。）において、かかる保証の支援の下で調達された資金につき許容される使途には、条件および特
定の要件が設けられている。フィンランドの自治体部門の共同資金調達システムは、地方政府保証機構法（その後
の改定を含む。）の条件に従い構築され、運営されており、必然的にフィンランドにおける内部行政の一環となっ
ている。
地方政府保証機構の経費のほとんどは、保証料収入により賄われている。2022年12月31日現在、地方政府保証機
構は24.3百万ユーロの総資産を有していた。また、2023年5月9日現在、地方政府保証機構は、その流動性を確保す
るため、200百万ユーロ相当の独立した第三者からの流動性バックアップ・ファシリティを有している。他の手段
では賄えない経費または債務については、人口統計法の規定に従い、前年度末の人口比率に応じて構成員たる地方
自治体が責任を負う。また、地方政府保証機構は、短期ベースで、地方自治体の按分比例による要求額を超えた資
金を調達する能力を有している。地方政府保証機構は、自らが付与した保証に係る保証料および構成員たる地方自
治体の拠出金を、裁判所の決定を得ずに、公租公課の執行に係る法律（706/2007）（その後の改定を含む。）に規
定される形式による執行命令を利用して回収することができる。
地方政府保証機構および公社による地方政府保証機構法の遵守は、定期的な監視を受けている。地方政府保証機
構の評議会により公表された一定の内務規則の運用に関連する地方政府保証機構法の944/2006法による改定は、
フィンランド地方政府保証（フィンランドの共同資金調達システム）に関する2004年6月の欧州委員会決定(C
(2004) 2034)が、EUの政府補助に関する規則がかかる保証には適用されないと結論づけた根拠をさらに強めた。そ
の後、地方政府保証機構法は2017年11月2日に722/2017法により改定され、かかる改定により地方政府保証機構評
議会の任期は地方議会選挙と一致するよう調整された。2017年の地方政府保証機構法の改定はまた、地方政府保証
機構が別途見返り担保を受け取ることなくコベナンツを保証することができると規定している。福祉サービス行政
区の資金調達に関する地方政府保証機構法のさらなる改定が、2021年6月および2022年4月にフィンランド議会によ
り承認された。（636/2021法による）2021年6月の改定は2023年1月に施行され、当該改定により、地方政府保証機
構により保証された資金を、福祉サービス行政区に移譲される予定である貸付金およびその他の債務に係る融資に
使用することが可能となっている。（298/2022法による）2022年4月の改定は2022年5月1日に施行され、当該改定
により、地方政府保証機構により保証された資金を、福祉サービス行政区への新規貸付金の融資に使用することが
可能となっている。
2023年5月9日現在、フィンランド本土の総人口の100％を占める全293のフィンランド本土の地方自治体が、地方
政府保証機構の構成員となっている。オーランド（Åland）地方の地方自治体は、同地方の自治権を理由に、公社
の顧客にも地方政府保証機構の構成員にもなっていない。地方自治体は、地方政府保証機構の構成員として、他の
手段では賄えない地方政府保証機構の経費または債務について、前年度末の人口比に応じて出資する責任を負う。
人口は、人口統計法に規定されるところに従い、年度の初日に人口情報システムに記録された人口データに基づき
決定される。
地方政府保証機構は、必要があれば公社に対し資本注入を行う法人権限を有している。地方政府保証機構の主な
資金調達源は、その200百万ユーロの流動性ファシリティおよびエクイティ・ファンドである。
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地方政府保証機構により付与される公社のユーロ・ミディアム・ターム・ノート・プログラムに基づき発行され
る債券に対する保証は、元利金および遅延損害利息を保証する無条件かつ取消不能の保証である。
地方政府保証機構の運営
地方政府保証機構の運営機関は、評議会および理事会で構成されている。2021年11月30日付で、財務省は同機構
の評議会のメンバーおよび代理メンバーを任命した。4暦年の任期は、2025年12月31日に終了する予定である。
2022年2月17日付で、評議会は理事会のメンバーを任命した。理事会のメンバーの任期は4年であり、次の理事会が
選任されるまで継続する。
同機構の日常の運営は、理事会からの指示および命令に従い代表理事により執行されている。ヘイキ・ニエミラ
イネンが代表理事、トゥーカ・サルミネンが副代表理事である。
構成および任期、職務および他の活動についての必要な規定は、地方政府保証機構の内務規則に規定されてい
る。内務規則は2018年11月23日付で評議会により採択された。地方政府保証機構の事業運営は、同機構の理事会の
提案に基づき財務省により任命された保証機構監査人により監督されている。2022年度から2025年度の保証機構監
査人（2021年11月30日付で、財務省により任命済み。）は、会計監査法人であるDHS Oy オーディット・パート
ナーズである。保証機構監査人の責任は地方政府保証機構法に記載されている。
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評議会 地方政府保証機構外における主要な職務
会長
テルヒ・ペルトコルピ 教育政策および社会政策専門家／中央党会派
副会長
エリン・ハルマラ 財務責任者／ムジクカフェ・アフター・エイト r.f
ヤリ・コスキネン ハメーンリンナ（Hämeenlinna）市委員長
その他のメンバー
マリ・ミッコラ 企業家／マリルクス Oy
ヤンネ・サンケロ カウハヴァ市市議会議長
マーリト・ヴィエルネン 財政担当官／エスポー（Espoo）市
エーロ・ヴァイニオ 市長／ライシオ（Raisio）市
リトヴァ・スオマライネン 政務補佐官／社会民主党会派
ミッコ・カルナ 元国会議員
ミラ・ニエミネン 国会議員
ウルポ・ミュッリュマキ 退職者
パウラ・ヒマネン 内部統制専門家（退任）
ヴィッレ・ハマライネン 博士課程学生／タンペレ大学
ヨハンナ・ヨキネン 特別プランナー／刑事制裁機構
フレドリク・グセッフ 書記長／スウェーデン人民党
理事会 地方政府保証機構外における主要な職務
会長
タパニ・ヘルステン Keva最高経営責任者代理
副会長
アンッティ・ハッカネン 国会議員
その他の理事会メンバー
カイ・ヤルヴィカレ 事務局長／真フィンランド人党
メルヴィ・シモスカ 市長／地方自治体ユヴァ（Juva）
ヤーッコ・ステンハッル 事業開発部門長／ラジエーター・ソフトウェア Oy
マリタ・トイッカ 市長／コウヴォラ（Kouvola）市
パイヴィ・イリ・カウハルオマ・ヌルミ 会計監査官／ポリ（Pori）市
地方政府保証機構の事務所は、フィンランド、FI-00120 ヘルシンキ市、Yrjönkatu 11 A 1に所在する。上記の
各メンバー（代表理事および副代表理事を含む。）の業務連絡上の住所は同住所である。上記の各メンバー（代表
理事および副代表理事を含む。）につき、地方政府保証機構に関連する職務と、その私的利益もしくはその他の職
務との間に既存のまたは潜在的な利益相反はない。理事会会長タパニ・ヘルステンは、公社の重要な株主に雇用さ
れている。
独立会計監査人
地方政府保証機構の2022年12月31日および2021年12月31日に終了した年度の財務書類は、独立会計監査人である
KPMG Oy Abにより監査を受けている。
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KPMG Oy Ab は、フィンランド特許登録庁の監督に服している。地方政府保証機構の評議会は、2023年度について
も同機構の独立会計監査人としてKPMG Oy Abを再任した。KPMG Oy Abおよび担当会計士の事務所は、フィンラン
ド、FIN-00100 ヘルシンキ市 Töölönlahdenkatu 3 A に所在する。
フィンランドにおける自治体部門
概要
1917年、フィンランド共和国はロシア帝国より独立を遂げ、現在の憲法が制定された。憲法は、中央政府から独
立し、堅固な自治独立状態を享受する地方自治体に基礎をおいた地方政府制度を擁護している。
フィンランドにおける地方政府の行政は、数世紀にわたり発展してきた独立の地方自治体による全国的なネット
ワークにより運営されている。現在の地方政府の基礎は、自治体部門を統制する法律が制定された19世紀後半に確
立した。
フィンランドの地方自治法（410/2015）（その後の改定を含む。）（原語名：Kuntalaki）に基づき、地方自治
体は地理的領域によって画定され、フィンランドの全土および全人口がいずれかの地方自治体に属するよう国土全
体をカバーしている。各地方自治体の権限は自治体議会にあり、その議員は直接無記名投票により比例代表で選出
される。
フィンランドおよびその他の北欧諸国における自治体部門は、他のヨーロッパ諸国の場合よりも公共部門に占め
る役割の重要性が高い。その業務には、教育およびデイケア、都市計画および土地利用ならびに水およびエネル
ギーの供給および廃棄物処理が含まれる。2022年、フィンランドの地方自治体および共同自治体組織は、同国の労
働力の約17％にあたる約430,000人を雇用していた。
フィンランド地方自治体連盟によれば、2022年には、地方自治体および共同自治体組織の総支出は、同国の推定
国内総生産の約20％にあたる528.0億ユーロに上ると予想される。職員数の観点から、地方政府は中央政府よりも
大幅に大規模な組織であるといえる。
2022年末現在のフィンランドの地方自治体および共同自治体組織の有利子債務ポートフォリオの総額は、244億
ユーロであった。
2000年以降、当該ポートフォリオは4倍に膨らんだが、近年、増加は減速していた。地方自治体関連企業の有利
子債務ポートフォリオの総額を、自治体部門の有利子債務ポートフォリオの総額に加算した場合、2022年末現在の
自治体部門全体の債務総額は約424億ユーロである。
「自治体部門」とは、地方自治体、共同自治体組織、地方自治体が所有する企業および地方自治体の支配を受け
るその他の法人を指し、「地方政府」とは、地方自治体および共同自治体組織のみを指す。
2022年の地方政府の資金調達需要は、フィンランド地方自治体連盟によれば、最大約5億ユーロに上ると見込ま
れている。
2021年6月、フィンランド議会は医療および社会保障サービス改革に関する法案を可決した。当該新法により、
2023年に、医療、社会福祉および救援サービスを組織する福祉サービス行政区が設立される。現在は、地方自治体
がこれらのサービスを組織する責任を負っている。当該改革には、既存の貸付金および債務が、共同自治体組織か
ら福祉サービス行政区に移譲されることが含まれる。とりわけ、当該新法には、引き続き公社が移譲される予定で
ある貸付金およびその他の債務の貸手およびカウンターパーティーとして行為することを可能にする、地方政府保
証機構法の改定が含まれる。現段階では、福祉サービス行政区は、中央政府から大部分の資金提供を受ける予定で
あるが、当該行政区は、その長期借入れについて政府の認可を受ける予定である。短期借入れ（すなわち、満期1
年未満）については、福祉サービス行政区には政府からの個別の認可が不要となる。2022年4月、フィンランド議
会は、地方政府保証機構法のさらなる改定を承認した。当該改定は2022年5月1日に施行され、当該改定により、グ
ループは、福祉サービス行政区の新規投資に対する融資およびその他の新規資金調達需要への対応が可能となる見
込みである。
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2022 年度において、グループは、新たな福祉サービス行政区に対する融資のカウンターパーティーとして行為す
るための準備を適切に行う予定である。福祉サービス行政区に移譲される貸付金およびその他の債務の合計額は、
約 30億ユーロから40億ユーロになると予想される。グループは、今年から福祉サービス行政区に対する短期融資の
供与を開始することができる。現段階では、福祉サービス行政区は、地方自治体とは異なり、地方政府保証機構の
構成員ではない。したがって、福祉サービス行政区は、グループの資金調達に対する保証に責任を負わない。この
ため、地方政府保証機構は、グループが福祉サービス行政区に対して供与できる新規融資について年間制限を設定
する。これは、グループおよび地方政府保証機構により構成される地方自治体の共同資金調達システムに関する法
律の趣旨に即して、グループの資金調達の最終保証人たる地方自治体の自治体としての地位を保護するためであ
る。当該改革の実施には依然として幾分不確実性があり、当該改革の影響をより詳細に見積ることは不可能であ
る。
政府の住宅政策の目的は、社会的および地域的にバランスがとれ安定した住宅市場を確保すること、ホームレス
をなくすこと、および住宅の質を向上することである。
住宅を妥当な費用で入手可能とするために、政府は、十分な公的住宅の建設を確保しなくてはならない。2022年
中、国の利息補助により約5,600戸が建設され、約2,500戸が改修された。政府は、住宅需要の高い発展地域に特に
焦点を当て、建設増加の政策を決定した。ローンおよび利子に対する補助金は、ヘルシンキ首都圏、主要な発展地
域および住宅需要が高いその他の地域に振り向けられる。
地方自治体の役割
地方自治法およびその他の法令に基づき、地方自治体には広範な権限および責任が付与されている。地方自治体
は長い間、教育および医療の提供に主たる責任を負ってきた。近年、中央政府は地方自治体の責任を拡大させてお
り、国からの交付金および補助金で地方政府の合計支出のおよそ20％を賄っている。世界的な新型コロナウイルス
感染症のパンデミックが地方自治体に対して及ぼしうる影響に関する詳細情報については、2023年5月9日付の公社
のミディアム・ターム・ノート・プログラムの目論見書内の、「グループの財政状態および業績に関する経営者に
よる説明および分析－業績および財務成績に影響を与える重要な要因－政府の資金調達」の項を参照のこと。
自治体部門は、公共輸送、通信、電力、水道および下水処理の重要な供給者でもある。これらの機能の多くは、
地方自治体が所有または支配する法人および企業を通じて、また病院および教育機関のような共同自治体組織を通
じて果たされている。
公益事業およびサービス提供に加えて、地方自治体は重要な規制機能を有している。地方自治体は建設許可権を
独占的に有しており、かかる許可権は、地方自治体に都市計画および土地利用計画の効果的な管理をもたらしてい
る。また、地方自治体は、多数の公共建物および公共サービス機関の直接の所有者である。
行政庁の建物とは別に、地方自治体は、芸術・文化、スポーツ施設、学校、病院、診療所、老人ホームおよびデ
イケア・センターのための施設を所有している。
地方自治体は、工業および商業施設を所有しており、民間部門に賃貸している。また地方自治体が所有する不動
産会社は賃貸用公的住宅の大半を所有している。
地方自治体の支出および収入
個々の地方自治体は、その支出に関して高い独立性を有している。2022年、自治体部門による教育および文化事
業への推定支出額は165億ユーロであり、また医療および社会福祉への推定支出額は255億ユーロであった。
地方自治体は、地方自治法に基づき、その支出をカバーするに十分な収入を確保しなければならない。そのた
め、地方自治体は、当該地方自治体内における居住者の所得および不動産所有者に課税する憲法上の権限を有して
いる。地方自治体は1年毎に税率を決定している。さらに、地方自治体は国が徴収した法人税収から年次の分配を
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受ける。平均的なフィンランドの地方自治体は、当該地方自治体自らの税収によって事業活動の約半分の資金を
賄っている。ただし、その割合は5％から60％までと異なる。2022年、地方自治体は約268億ユーロの税収を得た。
地方所得税は、個人の稼得所得に定率で課税される。平均税率は、2022年は約20.01％であり、課税所得の
16.50％から23.50％の範囲にある。
地方自治体はそれぞれ、個別に所得税率を決定し、設定上限はない。固定資産に対する地方税はフィンランドに
所在する不動産に対して課税される。税収は、かかる資産が所在する地方自治体が受ける。資産の評価額に基づく
平均の不動産税率は約1.11％である。地方自治体は現在、法人税の34.19％の分配を受ける。地方自治体のかかる
分配は、当該地方自治体内に所在する会社の課税所得により査定される。また、地方自治体は公共料金および課徴
金から収益を得ている。2022年、自治体部門の全種類の事業による収入は約22億ユーロであった。公共料金は、例
えば医療および社会保障サービスならびに水道、公共輸送および下水処理などの地方政府の事業から得られてい
る。
新たな地方自治法に従い、地方自治体の赤字は、財務書類が承認された後4年以内に補填されなければならない
（2015年から開始）。地方自治体は、赤字補填のための具体策を講じなければならない。新法により、共同自治体
組織もまた赤字の補填を要求されている。フィンランドの法律により、地方自治体（または共同自治体組織）に対
し破産宣告を行うことはできない。
地方自治法に従い、市場において活発な競争力を有する地方自治体関連企業は、2014年末までに法人化しなけれ
ばならなかった。これは主にエネルギーおよび港湾関連企業に適用された。2015年1月1日以降、かかる企業の所得
は地方自治体または共同自治体組織の収支には組み込まれない。上述の法人化は、地方自治体のグループの収支に
影響を及ぼしていない。
また、地方自治体は中央政府より交付金を受けている。交付金は、主として社会福祉、教育および医療サービス
の提供に対して交付されている。2022年、自治体部門は中央政府より107億ユーロの交付金を受けるものと予測し
ている。
フィンランド地方自治体連盟によれば、2023年には、地方自治体および共同自治体組織の総収入のうち、租税が
50％を占めると予想され、交付金は17％、物品の販売・役務提供が23％となるとみられる。その他の収入財源に
は、賃貸収入、利息収入および地方自治体所有の法人からの収入が含まれる。
日本との関係
特記すべき事項はない。
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(2) 【資本構成】
( ⅰ)資本構成および債務
以下の表は、2022年12月31日現在のグループの資本構成（未監査）である。後記「(5) 経理の状況－(ⅰ)」に記
載の公社財務書類に対する注記42および43も参照のこと。
（単位：千ユーロ）
短期負債 5,946,472
長期負債 35,560,002
デリバティブ契約 4,616,111
資本合計
（制限資本および非制限資本、発行済全額払込済株式資本42,583千ユーロ、
準備金277千ユーロ、投資の公正価値準備金-4,457千ユーロ、
自己信用リスク再評価準備金-83千ユーロ、
ヘッジ・コスト準備金1,488千ユーロ、
非制限資本投資準備金40,366千ユーロ、留保利益1,533,535千ユーロ
1,613,709
およびその他の発行済資本性金融商品0千ユーロを含む）(1)
資本構成合計 47,736,293
注記：
(1) 公社（親会社）の授権株式資本の下限は10,000,000ユーロである。2022年12月31日現在、公社の発行済全額払込済
株式資本に非制限資本投資準備金を加えた金額は83,750,931ユーロであった。
上記の表および注記に記載されている以外、2023年1月1日以降、グループおよび公社の資本構成および債務に重
大な変更はなかった。
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( ⅱ)株式資本および主要株主
2022年会計年度末現在、公社の商業登記簿に登録された払込済株式資本は43,008,044.20ユーロであり、株式数
は39,063,798株であった。公社は、同一の議決権および配当受益権が付された2つのシリーズの株式（A株式および
B株式）を有している。1株につき年次株主総会における1議決権が付されている。
2022年度末現在、公社は276（276）の株主を有していた。
2022年12月31日現在の上位10位の株主
株式数 所有率
1. Keva 11,975,550 30.7%
2. フィンランド共和国 6,250,000 16.0%
3. ヘルシンキ（Helsinki）市 4,066,525 10.4%
4. エスポー（Espoo）市 1,547,884 4.0%
VAV Asunnot Oy （ヴァンター（Vantaa）市）
5. 963,048 2.5%
6. タンペレ（Tampere）市 919,027 2.4%
7. オウル（Oulu）市 903,125 2.3%
8. トゥルク（Turku）市 763,829 2.0%
9. クオピオ（Kuopio）市 592,028 1.5%
10. ラハティ（Lahti）市 537,926 1.4%
上記表中の株式数は、表中に記載されている株主のグループ会社が所有する株式を一切含まない。
当年度中、公社は、主要株主による株式所有についていかなる重大な変更も認識していない。
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(3) 【組織】
取締役会
取締役会の義務
取締役会は、公社の経営および適正な事業運営に責任を負う。取締役会は、有限責任会社法、定款および監督当
局が公布するその他の法令・法規において規定されるその責務を負う。取締役会の義務および原則は、公社のコー
ポレート・ガバナンス方針およびその別紙の取締役会手続規則の一環として承認されている。取締役会の主たる責
務は、公社の戦略（持続可能性およびリスク・プロファイルを含む。）の決定、年間事業計画および予算の承認、
公社の財政状況の監視、ならびに公社の経営およびとりわけリスク管理が確実に経営陣により適正に実施されるよ
うに監督すること等である。取締役会はまた、公社の活動の範囲および性質に照らして、異例または広範な事項に
係る決定を行う。
外部および内部の監査は監査委員会および取締役会に対し報告を行い、これにより取締役会は確実に公社の状況
に関する独立した情報を受領することができる。取締役会は、公社の価値および業務倫理方針ならびに事業および
リスク管理に関するその他の主要な方針を承認する。取締役会は、最高経営責任者および最高経営責任者代理の選
定および解職につき責任を負い、また、それらの報酬および給付を決定する。さらに、取締役会は、最高経営責任
者の部下の選定ならびに報酬および給付を承認する。取締役会は、公社全体の報酬制度に関する方針を決定する。
毎年、公社の取締役会は、各会計期間の内部監査に関する業務計画を承認する。2022年会計期間において、内部
監査により実施されたすべての監査は、公社の経営陣、監査委員会および取締役会に報告された。
取締役会の構成および任期
定款に基づき、取締役会は最低5名、最大9名の取締役から構成される。
取締役は年次株主総会において選任され、各取締役の任期は選任後最初の年次株主総会終了時に満了する。
毎年、株主による指名委員会は、取締役会の構成について年次株主総会に対する提案を作成する。
2022年年次株主総会において、株主による指名委員会の提案に基づき、下記の者が2022年から2023年（当該年次
株主総会の終了時から翌年の年次株主総会の終了時まで）を任期とする取締役に選任された。
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在職期間、公社外における主要な職務、独立性
カリ・ラウッカネン 2018 年、取締役に就任。取締役会専任および金融コンサルタン
（会長） ト（ラウヴェスト Oy 最高経営責任者、取締役会会長、カリ・
ラウッカネンが所有するコンサルタント会社、非常勤役員。）
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
マーリア・エリクソン 2019 年、取締役に就任。Keva最高投資責任者代理、最高業務責
（副会長） 任者、投資担当。
公社との間に利害関係を有していないが、公社の重要な株主に
対し労務を提供しているため、当該重要な株主との間に利害関
係を有している。
マルック・コポネン 2018 年、取締役に就任。取締役会専任。
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
ヴィヴィ・マルッティラ 2016 年、取締役に就任。地方自治体シモ町長。
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
トゥオモ・マキネン 2021 年、取締役に就任。ヘルシンキ市財務担当官。
公社の重要な株主および顧客に対し労務を提供しているため、
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有している。
ミンナ・スメドステン 2021 年、取締役に就任。ターレリ Plc最高財務責任者。
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
デニス・ストランデル 2020 年、取締役に就任。ハンコ市市長。
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
レーナ・ヴァイニオマキ 2021 年、取締役に就任。取締役会専任。
公社およびその重要な株主との間に利害関係を有していない。
委員会
公社は、信用機関法に基づくその他のシステム上重要な信用機関（O-SII）であり、取締役会は、法律の定めに
基づき、監査委員会、リスク委員会および報酬委員会を設置している。取締役会は、取締役の中から当該委員会の
委員長および委員を選定する。各委員会は、最低3名の委員から構成され、委員は、委員会の職務を果たすために
必要な専門知識および経験を有していなければならない。委員会は、その活動に関して定期的に取締役会に対し報
告を行う。
監査委員会の目的は、準備機関として、財務報告および内部統制に係る職務について取締役会を補助することで
ある。監査委員会は、外部監査および内部監査の職務を監督する。監査委員会の責任分野および外部監査に関連す
る法定の責務を考慮し、監査委員会の委員は、十分な専門知識および経験を有していなければならない。
当会計年度中、監査委員会は合計13回会合を開き、その平均出席率は100％であった。
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当会計年度末現在の監査委員会のメンバーおよびそれぞれの2022年会計年度の会合への出席率は、以下のとおり
であった。
マルック・コポネン（委員長） 100%
ヴィヴィ・マルッティラ 100%
ミンナ・スメドステン 100%
デニス・ストランデル 100%
監査委員会の会合には、通常、最高経営責任者、委員会秘書役、最高財務責任者、内部監査の責任者および筆頭
監査責任者も出席していた。
信用機関法に基づき、リスク委員会は、公社のリスク選好度およびリスク戦略全般に関する事項ならびに取締役
会が決定したリスク戦略の経営陣による遵守の監督について取締役会を補助する。リスク委員会は、資本を拘束す
るサービスに係る価格が公社の事業モデルおよびリスク戦略に合致しているか否かを評価し、もし合致していない
場合、取締役会に対し修正案を提示することとされている。さらに、リスク委員会は、完璧な報酬方針の策定およ
び報酬制度により付与されるインセンティブが、公社のリスク、資本および流動性に係る要件ならびに収益見込み
およびその時期を考慮に入れているか否かに関する評価において、報酬委員会を補助する。上記に基づき、リスク
委員会は、その義務が詳述されている手続規則を承認した。リスク委員会は、手続規則に従い、ESGリスクを含む
あらゆる種類の主要なリスクを検討する。
当会計年度中、リスク委員会は合計7回会合を開き、その平均出席率は100％であった。
当会計年度末現在のリスク委員会のメンバーおよびそれぞれの2022年会計年度の会合への出席率は、以下のとお
りであった。
レーナ・ヴァイニオマキ（委員長） 100%
マーリア・エリクソン 100%
カリ・ラウッカネン 100%
トゥオモ・マキネン 100%
リスク委員会の会合には、通常、最高経営責任者、委員会秘書役および最高リスク管理責任者も出席していた。
取締役会の報酬委員会は、公社の報酬制度に関する目標設定、目標達成に関する評価、報酬制度ならびに最高経
営責任者および最高経営責任者の部下の報酬およびその他の給付の改善に関する取締役会の判断を補助する準備業
務に責任を負う。
当会計年度中、報酬委員会は合計4回会合を開き、その平均出席率は100％であった。
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当会計年度末現在の報酬委員会のメンバーおよびそれぞれの2022年会計年度の会合への出席率は、以下のとおり
であった。
カリ・ラウッカネン（委員長） 100%
レーナ・ヴァイニオマキ 100%
マーリア・エリクソン* 100%
* 2022年度中に報酬委員会の委員に選任され、出席率は就任日以降の会合について計算されている。
2022年年次株主総会まで、キンモ・ヴィエルトラは報酬委員会の委員を務めた。
報酬委員会の会合には、通常、最高経営責任者、委員会秘書役および人事部長も出席していた。これらの者は、
自身の報酬に関する審議には参加しなかった。
株主による指名委員会
公社は、株主総会により設置された株主による指名委員会を有しており、同委員会は、毎年年次株主総会に対し
て、取締役の員数、取締役候補者およびその報酬についての提案を任されている。さらに、株主による指名委員会
は、取締役会の会長および副会長の選定について提案する。かかる提案は年次株主総会において選任される取締役
会に対して行われる。
2022年年初現在、年次株主総会決議に従い、株主による指名委員会は4名から構成されていた。公社の上位3位の
大株主がそれぞれ1名の委員を指名し、フィンランド地方自治体連盟が1名の委員を指名していた。上位3位の大株
主は、Keva、フィンランド共和国およびヘルシンキ市である。2022年年次株主総会において、指名委員会の構成に
地方自治体部門を代表する5人目の委員を補足することが決議された。上位3位の大株主に次ぐ上位5位の大株主
が、共同で5人目の委員を指名する権利を有する。現在の所有構造では、エスポー市、ヴァンター市、タンペレ
市、オウル市およびトゥルク市の地方自治体が、共同で5人目の委員を指名する権利を有している。本文脈におけ
る所有は、一地方自治体の総所有権に基づいて考えられている。
2022年会計年度末現在の株主による指名委員会のメンバーは、以下のとおりであった。
・ヤーッコ・キアンダー（委員長）（Keva最高経営責任者）
・ユハ・ミュッリュマキ（フィンランド地方自治体連盟法務担当官）
・サミ・サルヴィリンナ（ヘルシンキ市市政担当官）
・マイヤ・ストランドベルク（総理府政府所有権運用局上級財務参事官）
・ユハ・ユリ・ラヤラ（タンペレ市グループ市政担当官）
取締役会会長は、専門職として、またその職責の一環として、株主による指名委員会の会合に出席し、株主によ
る指名委員会の委員長を補佐するため、秘書役とともに会合の準備を行う。
株主による指名委員会は2022年の年次株主総会に招集され、年次株主総会に対する所定の提案を行った。年次株
主総会は提案どおりに承認した。2023年の年次株主総会に提出される提案および同総会において選任される取締役
は、2023年年次株主総会招集通知別紙において公表され、公社のウェブサイトにおいて閲覧が可能となる。
株主による指名委員会のメンバーに対しては、報酬は支払われない。
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最高経営責任者および経営陣
定款に基づき、公社は取締役会により選定される最高経営責任者および最高経営責任者代理を有する。
最高経営責任者の職務関係の条件は、取締役会により承認された最高経営責任者の契約書面において定義されて
いる。最高経営責任者の職務は、取締役会が採択した決議事項を実施するために公社の業務を運営し、取締役会が
設定した戦略、リスク管理方針および制限に沿って公社の業務を維持することである。経営陣の補佐を受け、最高
経営責任者は公社の日常業務の効率性および組織構造を確保し、取締役会に対し報告を行う責任を負う。取締役会
は、最高経営責任者の提案に基づいて経営陣を選任し、その退任について決定する。リスク管理責任者およびコン
プライアンス責任者を、取締役会の承認なく解任することはできない。取締役会は、内部監査の責任者を選任し、
その退任について決定する。
2022年会計年度末現在における最高経営責任者および経営陣は、以下のとおりである。
エサ・カリオ 社長兼最高経営責任者、2005年公社に入社、2018年社長兼最高経営責
任者に就任
アク・デュンデルフェルト 業務執行副社長、カスタマー・ソリューション担当、2019年公社に入
社
トニ・ヘイッキラ 業務執行副社長、最高リスク管理責任者、リスク管理担当およびコン
プライアンス担当、1997年公社に入社
ヨアキム・ホルムストロム 業務執行副社長、資本市場・持続可能性部門担当、2008年公社に入社
ハッリ・ルフタラ 業務執行副社長、最高財務責任者、財務担当、2019年公社に入社
ミンナ・ピートゥライネン 業務執行副社長、開発・人事部担当、2018年公社に入社
マリ・ツィスター 業務執行副社長、法務およびコミュニケーション担当、取締役会およ
びその委員会の秘書役、最高経営責任者代理（2018年就任）、2009年
公社に入社
ユハ・ヴォロティネン 業務執行副社長、技術サービス担当、2021年公社に入社
年次株主総会
公社の年次株主総会は、毎年会計年度末から6ヶ月以内に、取締役会が設定した日に開催される。
会計監査人
2022年会計期間の公社の会計監査人は、KPMG Oy Abであり、その筆頭監査責任者は、公認会計士ティーア・カタ
ヤであった。
従業員
2022年12月末現在、フィンランド地方金融公社グループの従業員数は175名（164名）であり、そのうち親会社の
従業員は165名（153名）であった。グループ全体の給与および報酬の支払額は、合計15.5百万ユーロ（14.6百万
ユーロ）であった。
公社の社長兼最高経営責任者はエサ・カリオであり、業務執行副社長であるマリ・ツィスターが最高経営責任者
代理を務めている。また、公社の経営陣には、業務執行副社長であるアク・デュンデルフェルト、トニ・ヘイッキ
ラ、ヨアキム・ホルムストロム、ハッリ・ルフタラ、ミンナ・ピートゥライネンおよびユハ・ヴォロティネンが含
まれる。
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(4) 【業務の概況】
フィンランド地方金融公社グループの 2022 年度の概要
グループの未実現の公正価値の変動を除く営業利益は170百万ユーロ（213百万ユーロ）であった。当該項目は、
予測どおり、比較年度における異例の好業績から減少し、前年度を20.0％下回った（2021年度は8.0％の増
加。）。かかる減少には、グループの顧客の利益のために2021年度終盤に適用された貸付条件の変更が影響してい
た。1月から12月において、グループの利息純収益は合計241百万ユーロ（280百万ユーロ）となった。当会計年度
の費用は73百万ユーロ（72百万ユーロ）となった。経常外項目を除く費用は合計69百万ユーロ（61百万ユーロ）と
なり、前年度に比べ12.2％増加した。最も増加した費用は、当局により徴収された手数料であった。
営業利益は215百万ユーロ（240百万ユーロ）となった。当会計年度中、未実現の公正価値の変動は45百万ユーロ
（27百万ユーロ）となった。
12 月末現在、グループのレバレッジ比率は、11.6％（12.8％）であった。レバレッジ比率の減少の大部分は、4
月にグループが唯一のAT1キャピタル・ローンを償還したことにより、Tier1資本が347百万ユーロ減少したことに
起因している。
12 月末現在、グループのCET1資本比率は、97.6％（95.0％）と非常に堅固であった。CET1資本比率は、資本バッ
ファーも加味した所要総自己資本の13.8％を7倍超上回っていた。AT1キャピタル・ローンの償還により、Tier1資
本比率および合計自己資本比率は、97.6％（118.4％）に低下し、現在、CET1資本比率に等しい数値となってい
る。
ロシアのウクライナ侵攻は、グループの事業に重大な悪影響を及ぼしてはいない。市場の混乱にもかかわらず、
グループは、当年度中、中断なく資金調達を継続した。それでもなお、戦争により生じる不確実性およびインフレ
見通しを考慮し、グループは予防策として通常より多額の流動性バッファーを維持している。インフレの加速によ
り上昇している市場金利は、グループの利息純収益にプラスの影響を及ぼしている。
12 月末現在、公正価値の変動を除く長期顧客向け貸付（長期貸付金およびリース資産）は、合計30,660百万ユー
ロ（29,063百万ユーロ）であり、5.5％（5.6％）の増加を示した。長期顧客向け貸付は、未実現の公正価値の変動
により0.2％（4.3％）減少した。1月から12月の新規長期顧客向け貸付は、4,375百万ユーロ（3,671百万ユーロ）
となった。短期顧客向け貸付は33.8％増加し（前年度は16.9％の減少であった。）、1,457百万ユーロ（1,089百万
ユーロ）に達した。
12 月末現在、長期顧客向け貸付全体のうち、環境配慮型投資を目的とするグリーン・ファイナンスの金額は、合
計3,251百万ユーロ（2,328百万ユーロ）であり、機会均等および地域社会性の促進を投資目的とするソーシャル・
ファイナンスの金額は、合計1,734百万ユーロ（1,161百万ユーロ）であった。グリーン・ファイナンスおよびソー
シャル・ファイナンスに対する顧客の反応は極めて良好であり、当該ファイナンスの合計金額は前年度から42.9％
（46.9％）増加した。
2022 年度において、新規長期資金調達は、8,827百万ユーロ（9,395百万ユーロ）に達した。12月末現在、資金調
達総額は40,210百万ユーロ（40,712百万ユーロ）であり、そのうち長期資金調達は、35,560百万ユーロ（36,893百
万ユーロ）を占めていた。資金調達総額は、市場金利の上昇により生じた未実現の公正価値の変動の増加により減
少した。
グループの流動性合計は、非常に堅固であり、当会計年度末現在、11,506百万ユーロ（12,222百万ユーロ）で
あった。当年度末現在、流動性カバレッジ比率（ LCR ）は257％（335％）であり、安定調達比率（ NSFR ）は120％
（124％）であった。
取締役会は、2023年春に開催予定の年次株主総会に対し、1株当たり1.73ユーロ（合計67,580,370.54ユーロ）の
2022年度配当金を提案する。2022年度における支払配当金合計は、40,235,711.94ユーロであった。
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2023 年度の見通し：グループは、未実現の公正価値の変動を除く営業利益は前年度と同水準にとどまると予想し
ている。グループは、その自己資本比率およびレバレッジ比率は、堅固な状態が持続するものと予想している。
IFRSの枠組みに規定される評価原則により、一時的ではあるものの大幅な未実現の公正価値の変動が生じる可能性
が あり、このことは営業利益のボラティリティの増加の一因となり、見積りをより困難にしている。見通しの詳細
については、後記「2023年度の見通し」の項に記載されている。
訳注：本書中、文脈上別意に解される場合を除き、括弧内の数値は前年度の比較数値を表している。
損益計算書に由来する比較数値および当会計年度中の変動を表す数値は、2021年度の同じ期間の数値に基づいて
いる。別段の定めがない限り、貸借対照表に由来する比較数値およびこれに基づき計算されるその他の項目は、
2021年12月31日現在の数値に基づいている。
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主要な指標（グループ）
2022 年1月－12月 2021 年1月－12月 変動率（％）
未実現の公正価値の変動を除く営業利益
170 213 -20.0
（単位：百万ユーロ）*
営業利益（単位：百万ユーロ）* 215 240 -10.3
利息純収益（単位：百万ユーロ）* 241 280 -13.9
新規長期顧客向け貸付（単位：百万ユーロ）* 4,375 3,671 19.2
新規長期資金調達（単位：百万ユーロ）* 8,827 9,395 -6.0
2022 年12月31日 2021 年12月31日 変動率（％）
長期顧客向け貸付（単位：百万ユーロ）*
29,144 29,214 -0.2
総資産（単位：百万ユーロ） 47,736 46,360 3.0
CET1資本（単位：百万ユーロ） 1,482 1,408 5.2
Tier1資本（単位：百万ユーロ） 1,482 1,756 -15.6
自己資本合計（単位：百万ユーロ） 1,482 1,756 -15.6
CET1資本比率（％） 97.6 95.0 2.7
Tier1資本比率（％） 97.6 118.4 -17.6
合計自己資本比率（％） 97.6 118.4 -17.6
レバレッジ比率（％） 11.6 12.8 -9.5
株主資本利益率（ ROE ）（％）* 9.9 10.7 -7.9
費用対収益比率* 0.2 0.2 10.1
従業員数 175 164 6.7
* 代替的業績指標
すべての主要な指標の計算式は、後記「注記1. 主要な指標」に記載されている。別段の記載がない限り、本
「(4) 業務の概況」に記載されている数値はすべてグループに関するものである。
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2022 年における事業環境
2022年2月、ロシアのウクライナ侵攻により、世界経済の見通しは劇変した。西側諸国による経済制裁およびそ
れらに対するロシアの反応は、ロシアとの貿易ならびにエネルギー価格および原材料価格に大きな影響を与えた。
当年中、コスト圧力は全面的に消費者物価に波及し、前年に既に速まり始めていたインフレがさらに加速した。多
くの国々で、インフレは約40年ぶりに最高水準に達した。特に欧州では、ロシア産の化石燃料への依存を迅速に低
下させなければならなかったため、経済に対する信頼感が低下した。エネルギーの確保に関する懸念に加えて、戦
争による安全保障政策上のリスクおよび難民危機も欧州の見通しに影を落とした。
生活費の急激な上昇にもかかわらず、フィンランドの経済成長は、特に2022年上半期には予想以上に堅調に推移
した。新型コロナウイルス感染症対策の制限措置の解除、家計の繰延需要の解放およびサプライ・チェーンのボト
ルネックの段階的な解消は、すべてGDP成長率を押し上げた。しかしながら、年末にかけて、消費者の購買力の低
下および急激な利上げにより、景気は大きく冷え込み始めた。
ロシアの侵攻以前、中央銀行はインフレの長期化に伴うリスクを過小評価していたため、2022年の春および夏ま
で、金融政策の適切な引き締めを開始しなかった。金融引き締め策は、遅れて実施されたため、迅速かつ大胆に実
施されなければならなかった。米国連邦準備制度理事会は、2022年3月以降、政策金利を4％ポイント超引上げ、目
標範囲の4.25％から4.5％に据えた。欧州中央銀行（ ECB ）は、7月まで利上げ開始を持ち越したが、その後2022年
下半期に預金ファシリティ金利を2.5％ポイント引上げ、－0.5％から2.0％に引上げた。欧州中央銀行はまた、信
用機関に対する貸付けを行う、貸出条件付き長期リファイナンス・オペレーション（ TLTRO ）の条件も引き締め
た。
ウクライナに対するロシアの戦争は、憂慮されていたよりも緩やかにフィンランド経済に悪影響を及ぼした。今
春、ロシアとの貿易はなくなり、貿易条件が悪化したため、フィンランドの貿易収支は赤字に落ち込んだが、国内
需要が引き続きプラス成長を支えた。雇用情勢は年間を通して驚くほど堅調に推移した。しかしながら、当年下半
期には、食料、エネルギーおよび住宅の価格高騰により、消費者心理および購買力は大きく低下し始めた。住宅市
場では、価格および販売数がともに下落した。
2022年の金利市場の基調は、インフレの長期化および金融政策の急転換により決定づけられた。12ヶ月物
Euribor金利は年初の－0.5％からおよそ3.8％ポイント上昇し、3.3％となった。長期金利も急速に上昇した。10年
物ドイツ国債の利回りは－0.2％から2.6％に上昇し、フィンランドの同利回りも0.1％から3.1％まで上昇した。
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医療および社会保障サービス改革がグループに与える影響
2023年1月1日、フィンランドが長期間準備を行っていた医療および社会保障サービス改革が施行され、新たな福
祉サービス行政区が業務を開始した。福祉サービス行政区の運営業務は、中央政府から大部分の資金提供を受けて
いるが、当該行政区は、投資目的で長期資金調達を行うための政府の認可を受けている。また、当該行政区は、単
独で短期資金調達を行うこともできる。
融資に関しては、2021年夏に可決された法律に基づき、公社は引き続き、2023年年初に当該行政区に移譲された
貸付金およびその他の債務の貸手およびカウンターパーティーとして行為することができる。これらの合計額は約
40億ユーロであった。公社の融資契約およびその他のコミットメントは、2023年1月1日に、病院特区および特別ケ
ア特区から福祉サービス行政区に自動的に移譲されたが、共同自治体組織ならびに医療および社会保障サービスに
係る任意の共同自治体組織から福祉サービス行政区への融資契約およびその他のコミットメントの移譲には、当該
行政区がこれらのコミットメントを受け入れるための個別の決定が必要であった。
2022 年4月にフィンランド議会により可決されたフィンランド地方政府保証機構法の改定により、公社は、福祉
サービス行政区による新規投資およびその他の新たな資金需要に対して融資を行うこともできる。
2022 年1月、フィンランド金融監督局（ FIN-FSA ）は、福祉サービス行政区も、中央政府および地方自治体と同様
に、信用機関の自己資本規制においてゼロ・リスクのカテゴリーに該当すると決定した。かかる決定は、政府保証
が不要であることを意味するため、当該行政区の融資アレンジメントは簡素化される。
現段階では、福祉サービス行政区は、地方自治体とは異なり、地方政府保証機構（ MGB ）の構成員ではないた
め、福祉サービス行政区は、公社の資金調達に対する保証に責任を負っていない。このため、地方政府保証機構
は、公社が福祉サービス行政区に対して供与できる新規融資について年間制限を設定することを決定した。
2023 年度において、福祉サービス行政区に対する公社の長期貸付金に係る地方政府保証機構の制限は400百万
ユーロである。公社は、2023年度における福祉サービス行政区の資金需要および政府認定の借入能力は、当該制限
を大きく上回ると見積もっている。
公社の福祉サービス行政区に対する新規の短期融資（すなわち、福祉サービス行政区に対するコマーシャル・
ぺーパー）に係る地方政府保証機構の制限は、2023年度については900百万ユーロである。2022年度においても、
福祉サービス行政区に対する短期融資に係る制限は900百万ユーロであった。
医療および社会保障サービス改革による長期的な財務上の影響を見積もることは引き続き難しい。公社の融資額
は、福祉サービス行政区の将来的な投資水準、地方政府保証機構が設定する制限および福祉サービス行政区の行政
支出が中央政府予算から補填されるという事実により影響を受ける見込みである。公社の現在の貸付業務におい
て、医療および社会保障サービスに関連する貸付けは、その変化が、近い将来、グループの財政状態に重大な影響
を与えるような役割を果たしてはいない。
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グループの業績に関する情報
連結損益計算書
2021 年
2022 年 変動率
（単位：百万ユーロ）
（％）
1 月－12月 1 月－12月
利息純収益
241 280 -13.9
その他の収入 2 4 -48.8
未実現の公正価値の変動を除く収入 243 285 -14.5
手数料費用 -6 -5 9.1
人件費 -19 -18 6.4
管理費用のその他の項目 -19 -17 8.9
有形・無形資産の減価償却費および減損 -10 -16 -35.7
その他の営業費用 -20 -16 27.0
費用 -73 -72 2.1
金融資産の信用損失および減損 0 0 <-100
未実現の公正価値の変動を除く営業利益 170 213 -20.0
未実現の公正価値の変動 45 27 67.1
営業利益 215 240 -10.3
所得税 -43 -48 -10.5
当期利益 172 192 -10.2
端数処理により、個々の数値の総和は表示されている合計の数値と異なる場合がある。変動率が100％を超える場合、
>100％または<-100％と表示している。
グループの未実現の公正価値の変動を除く営業利益
2022 年度中、グループの中核事業は引き続き好調であった。グループの未実現の公正価値の変動を除く営業利益
は、20.0％減少し、合計170百万ユーロ（213百万ユーロ）となった。未実現の公正価値の変動を除く収入は、
14.5％減少し、243百万ユーロ（285百万ユーロ）となった。
2021 年度において、公社は、長期顧客向け貸付におけるマイナス金利の貸付条件の変更を決定したが、これは、
銀行規制の変更により可能となったものである。2021年10月には、当該変更により顧客の借入費用は徐々に減少し
始めた。2022年度に中止されたITプロジェクトによる経常外費用は、2021年度および2022年度の両方の業績に計上
された。当局により徴収された手数料の増加は2022年度の業績を悪化させた。新型コロナウイルス感染症のパンデ
ミックおよびロシアのウクライナ侵攻は、当該報告期間および比較期間のいずれにおいても、業績に軽微な影響を
及ぼしたに過ぎなかった。インフレ加速に伴う市場金利水準の上昇は、グループの利息純収益に総体的にプラスの
影響を与えている。
2022 年1月から12月の利息純収益は合計241百万ユーロ（280百万ユーロ）となった。利息純収益は、取引量の増
加および継続的な低い資金調達費用、ならびに市場金利の上昇が資本勘定を通じて利息収入に及ぼしているプラス
の効果により、プラスの影響を受けた。
4 月1日、グループはTier1資本に含まれる唯一のAT1キャピタル・ローン（350百万ユーロ）を償還した。キャピ
タル・ローンは連結財務書類においては資本性金融商品として取扱われるため、グループの利息純収益は、2022年
会計年度のAT1資本性金融商品に係る4百万ユーロ（16百万ユーロ）の利息費用を認識しない。キャピタル・ローン
に係る利息費用は、配当金の分配と同様に、すなわち、年に1度、利払いの実現に伴う資本中の利益剰余金の減少
として取扱われる。
その他の収入は、前年度から減少し、2百万ユーロ（4百万ユーロ）となった。その他の収入には、手数料収入、
外国為替取引純収入、その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産純収入およびその他の営業収
入が含まれる。さらに、公社の子会社であるフィナンシャル・アドバイザリー・サービシズ・インスピラの収益も
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その他の収入に含まれる。未実現の公正価値の変動を除く収入に関連するその他の収入は0.9％（1.6％）と、グ
ループの収入のほんのわずかな一部を占めるに過ぎない。
グループの費用は前年同期から2.1％増加し、73百万ユーロ（72百万ユーロ）であった。費用は、グループが
2019年終盤に開始した、貸付金のライフサイクル管理システムに係る主要なITプロジェクトの中止によりマイナス
の影響を受けた。当該プロジェクトは2022年春に中止され、合計5百万ユーロ（10.5百万ユーロ）の経常外費用
が、有形・無形資産の減価償却費および減損に計上された。当該中止は対顧客事業に影響を及ぼさなかった。費用
の増加は、当局により徴収される手数料の増加、特に36.3％増加して9百万ユーロ（7百万ユーロ）となった単一破
綻処理基金への拠出金の増加にも起因していた。
手数料費用は合計6百万ユーロ（5百万ユーロ）であり、その主な内訳は支払保証手数料、保管報酬および資金調
達プログラム改訂費用であった。
管理費用は、37百万ユーロ（35百万ユーロ）に達し、7.6％（5.2％）増加した。このうち、人件費が19百万ユー
ロ（18百万ユーロ）、その他の管理費用が19百万ユーロ（17百万ユーロ）であった。当会計年度中、従業員数は増
加し、グループの平均従業員数は、172人（162人）であった。
当会計年度中、管理費用のその他の項目は8.9％（11.6％）増加した。かかる増加は、主に情報システムのメン
テナンスおよび改良に係る費用の増加に起因している。新型コロナウイルス感染症の状況の改善によっても、旅費
およびその他の種類の維持費がわずかに増加した。
当会計年度中、有形・無形資産の減価償却費および減損は、10百万ユーロ（16百万ユーロ）に達した。前述のIT
プロジェクトの中止は、2022年度および2021年度の両方において、減価償却費および減損の金額に反映された。
その他の営業費用は、27.0％（6.6％）増加し20百万ユーロ（16百万ユーロ）となった。このうち、当局により
徴収された手数料は12百万ユーロ（9百万ユーロ）であり、比較期間から26.6％（23.0％）増加した。手数料の増
加は、前述のとおり、主に、単一破綻処理基金への拠出金の増加に起因していた。かかる手数料を除いたその他の
営業費用は、合計8百万ユーロ（6百万ユーロ）であり、27.6％（－10.3％）増加した。
IFRS 第9号に基づき計算された予想信用損失（ ECL ）は、0.1百万ユーロ（－0.1百万ユーロ）となった。2022年度
中、グループは、予想信用損失の計算のためのITおよびモデルの改良を継続し、2022年度下半期中にこれを完了し
た。この改良により、信用リスクの著しい増加（ SICR ）、デフォルト確率（ PD ）およびデフォルト時損失率
（ LGD ）の評価基準が変更された。このため、2021年度末に認識され、2022年6月に増加した追加的な裁量的引当金
0.9百万ユーロの必要性はなくなり、グループの経営陣は2022年度末に当該引当金の取消しを決定した。また、マ
クロ・シナリオは、将来予測に関する情報を考慮し、当会計年度末に更新された。
グループの全体的な信用リスク・ポジションは引き続き低い水準にとどまっている。経営陣の評価によれば、顧
客に対する債権はすべて全額回収可能である。かかる債権はフィンランドの地方自治体、共同自治体組織もしくは
福祉サービス行政区に対する債権であるか、または地方自治体、共同自治体組織もしくは福祉サービス行政区の保
証もしくは不動産担保を補填する国の不足補填保証を供与されているため、確定的な信用損失は発生しない。グ
ループは30年超の歴史の中で、顧客向け貸付において確定的な信用損失を認識したことはない。
2022 年度末現在、グループは、顧客の支払不能に起因して、合計4百万ユーロ（19百万ユーロ）の公共部門に対
する保証債権を有しているが、これは顧客エクスポージャー合計の0.01％（0.06％）未満である。不良債権は7百
万ユーロ（128百万ユーロ）であった。流動性ポートフォリオの信用リスクは低水準にとどまり、その平均信用格
付はAA＋（AA＋）であった。金融資産およびその他のコミットメントの信用リスクに関する詳細は、後記「(5) 経
理の状況－(i)」中の連結財務書類に対する注記26に記載されている。
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グループの利益および未実現の公正価値の変動
グループの営業利益は215百万ユーロ（240百万ユーロ）であった。未実現の公正価値の変動により、グループの
営業利益は45百万ユーロ（27百万ユーロ）改善した。1月から12月において、ヘッジ会計純収入は36百万ユーロ（5
百万ユーロ）であり、未実現の証券取引純収入は8百万ユーロ（22百万ユーロ）であった。
当会計年度におけるグループの実効税率は、20.0％（20.1％）であった。連結損益計算書における税金は、43百
万ユーロ（48百万ユーロ）であった。グループの税引後当期利益は、172百万ユーロ（192百万ユーロ）であった。
グループの通年の株主資本利益率（ ROE ）は、9.9％（10.7％）であった。未実現の公正価値の変動を除いた株主資
本利益率は7.8％（9.6％）であった。
グループのその他の包括利益には、－21百万ユーロ（－3百万ユーロ）の未実現の公正価値の変動が含まれる。
当会計年度中、その他の包括利益に最も重大な影響を与えた項目は、合計－15百万ユーロ（－3百万ユーロ）の
ヘッジ・コストであった。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債に係る自己信用リ
スクの変動に起因する公正価値の純変動は、－0.2百万ユーロ（0.4百万ユーロ）であった。
総じて、繰延税金控除後の未実現の公正価値の変動により、グループの資本は19百万ユーロ（19百万ユーロ）の
影響を受け、自己資本比率における繰延税金控除後のCET1資本は16百万ユーロ（19百万ユーロ）の影響を受けた。
自己資本比率の計算において、グループの自己資本に対する未実現の公正価値の変動の累積的影響は、47百万ユー
ロ（31百万ユーロ）であった。
未実現の公正価値の変動は、報告時点における金融商品の評価水準に対する市況の一時的な影響を反映してい
る。かかる価値変動は各報告期間によって大幅に変動し、利益、資本および自己資本比率の計算における自己資本
にボラティリティをもたらす可能性がある。個別の契約に対する影響は、当該契約期間末までに解消される。当会
計年度における未実現の公正価値の変動は、とりわけ、グループの主要な資金調達市場における予想金利および信
用リスクのスプレッドの変動により影響を受けた。
グループは、そのリスク管理原則に従い、金利リスク、為替リスクならびにその他の市場リスクおよび価格リス
クを財務上ヘッジするために、デリバティブを利用している。契約に基づくキャッシュ・フローはヘッジされる
が、一般的に使用される評価方法のために、公正価値の変動は、金融商品とこれをヘッジするそれぞれのデリバ
ティブとでは異なる。金利曲線の線形および異なる通貨間の信用リスク・スプレッドの変動は評価に影響を及ぼ
し、ヘッジされる資産および負債ならびにヘッジ商品の公正価値に異なる効果が表れる。現実には、グループは、
ほとんどの場合、基本的に金融商品およびこれらをヘッジするデリバティブを満期まで保有するため、価値変動は
現金により実現されることはない。グループの流動性積立金の投資先は信用リスクの低い商品であったため、グ
ループにとって、信用リスクのスプレッドの変動は信用損失として実現することはないと推測される。
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親会社の業績
公社の当会計年度末現在の利息純収益は、237百万ユーロ（264百万ユーロ）であり、営業利益は211百万ユーロ
（223百万ユーロ）であった。利益処分および税金控除後の利益は、138百万ユーロ（137百万ユーロ）であった。
2022年4月、公社は、自己資本比率の計算においてその他Tier1資本に含まれる額面金額350百万ユーロのAT1キャピ
タル・ローンを償還した。2022年度において、当該ローンに係る利息費用は、合計4百万ユーロ（16百万ユーロ）
であった。親会社では、AT1キャピタル・ローンは、後記「(5) 経理の状況－(i)」中の貸借対照表の「劣後債務」
の項目に計上されていた。
子会社インスピラ
2022 年度において、公社の子会社であるフィナンシャル・アドバイザリー・サービシズ・インスピラ・リミテッ
ドの収益は、1.6百万ユーロ（1.7百万ユーロ）であり、その営業利益は、0.0百万ユーロ（0.1百万ユーロ）であっ
た。
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連結財政状態計算書に関する情報
連結財政状態計算書
2022 年12月31日 2021 年12月31日 変動率（％）
（単位：百万ユーロ）
現金および中央銀行における残高
0 8,399 -100.0
信用機関に対する貸付金 9,625 1,417 >100
公法人および公共部門企業に対する貸付金 29,144 29,214 -0.2
債券 4,787 4,841 -1.1
デリバティブ契約 2,707 2,000 35.4
資産に含まれるその他の項目 1,473 489 >100
資産合計 47,736 46,360 3.0
信用機関に対する債務 2,333 2,801 -16.7
公法人および公共部門企業に対する債務 2,530 3,325 -23.9
発行債券 35,592 35,328 0.7
デリバティブ契約 4,616 2,224 >100
負債に含まれるその他の項目 1,052 821 28.2
資本合計 1,614 1,862 -13.3
負債および資本合計 47,736 46,360 3.0
端数処理により、個々の数値の総和は表示されている合計の数値と異なる場合がある。変動率が100％を超える場合、
>100％または<-100％と表示している。
グループの連結総資産は、合計47,736百万ユーロ（46,360百万ユーロ）となり、3.0％（5.3％）の増加を示し
た。2022年度において、信用機関に対する貸付金は大幅に増加したが、これは、従前「現金および中央銀行におけ
る残高」に計上されていた中央銀行における預金が、2022年9月以降、翌日物預金として取扱われ、現在は「信用
機関に対する貸付金」に計上されているためである。当年度中、公法人および公共部門企業に対する貸付金は増加
したが、連結財政状態計算書におけるその金額は金利の上昇に起因する未実現の公正価値の変動により減少した。
総資産の増加は、主としてデリバティブ契約の公正価値の変動およびその他の項目に含まれる中央清算機関に対す
る現金担保に起因していた。負債における最大の変動要因は、デリバティブ契約の公正価値の変動である。
2022 年度末現在、グループの資本は、1,614百万ユーロ（1,862百万ユーロ）であった。比較数値には、2022年4
月に償還された347百万ユーロのAT1キャピタル・ローンが含まれている。AT1キャピタル・ローンの償還を考慮す
れば、グループの資本は6.6％増加した。当期利益によりグループの資本は増加したものの、他方で投資の公正価
値準備金、自己信用リスク再評価準備金およびヘッジ・コスト準備金は資本を17百万ユーロ減少させた。4月にお
ける利払いの実施により、連結財務書類において、13百万ユーロ（13百万ユーロ）のAT1資本性金融商品に係る利
息費用（繰延税金控除後）が資本から控除され、同様に、2022年4月に公社の株主に支払われた40百万ユーロ（20
百万ユーロ）の2021年会計年度配当金も控除された。
親会社の負債および資本合計は、当年度末現在、47,736百万ユーロ（46,359百万ユーロ）であった。
顧客に対する貸付けその他のサービス
グループの顧客には、地方自治体、共同自治体組織、福祉サービス行政区、福祉サービスに係る共同行政区当
局、これらの支配を受ける企業、ならびにフィンランド住宅金融開発センター（ ARA ）が指定する非営利住宅関連
組織および非営利住宅関連プロジェクトが含まれる。グループは、その顧客セグメントにとり格別な最大の単独資
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金提供者となっており、多様な金融サービスならびに投資計画および財務管理に関する広範な支援を提供してい
る。
2022 年2月にロシアがウクライナを攻撃した際、グループの顧客は、パンデミック期の異例の状況と比べても、
全く新しい形での事業環境の混乱に直面した。このような事業環境の激変において、経済面では、インフレの加
速、金利の上昇および拡大するエネルギー危機への備えが特徴的であった。
全般的な不透明感にもかかわらず、グループの事業は順調に推移した。不安定な状況により、顧客が資金調達に
対してより慎重になっていたにもかかわらず、グループは、顧客グループの間で市場における地位をさらに強固な
ものにすることができた。2022年度には、グループのサービスに対する需要は、2023年初頭に全面的に実施される
予定であり、グループの顧客においても準備が必要となった、フィンランドの医療および社会保障サービス改革に
よる影響を受けた。特に2022年初頭には、共同自治体組織および病院特区が資金調達を行い、将来の投資に備え
た。グループ自体の事業についても、病院特区、特別ケア特区ならびに医療および社会保障サービスに係る任意の
共同自治体組織から福祉サービス行政区への、融資契約およびその他のコミットメントの移譲に向けての準備が特
徴的であった。2023年初めに、約40億ユーロ相当の公社の貸付金およびその他のコミットメントが、福祉サービス
行政区に移譲された。
10 月、欧州委員会は、EUの国家補助に関する暫定危機対応枠組みの下で、公社がフィンランドの地方自治体関連
のエネルギー会社に融資を行うことを可能とする、補助付きの貸付金および保証制度を承認した。この取決めは、
地方自治体関連のエネルギー会社の事業継続を確保し、フィンランドの供給安定性を強化するものであり、当該制
度に基づく融資は、電力デリバティブ市場における担保要件目的でのみ使用することができる。2022年度中、公社
の顧客には、かかる種類の融資に対する需要がほとんどなかった。12月、欧州委員会は、当該支援制度の2023年末
までの継続を承認し、その範囲を、運転資本の資金調達および投資に関連する所要流動性の増強等、エネルギー会
社におけるエネルギー危機の可能性から生じる他の資金需要もカバーするよう拡大させた。
融資額は、前年度に比べ19.2％（－28.8％）増加した。新規長期顧客向け貸付は、合計4,375百万ユーロ（3,671
百万ユーロ）に上り、そのうち4,074百万ユーロ（3,275百万ユーロ）は貸付金であり、301百万ユーロ（395百万
ユーロ）はリース資産であった。当年度末現在の長期顧客向け貸付は、29,144百万ユーロ（29,214百万ユーロ）と
なり、そのうち27,841百万ユーロ（27,880百万ユーロ）は長期貸付ポートフォリオであり、1,303百万ユーロ
（1,334百万ユーロ）はリース資産であった。12月末現在、未実現の公正価値の変動を除く長期顧客向け貸付（貸
付金およびリース資産）は、5.5％（5.6％）増加し、30,660百万ユーロ（29,063百万ユーロ）であった。2022年度
末現在、短期顧客向け貸付（地方自治体および地方自治体関連企業向けのコマーシャル・ペーパー）は、合計
1,457百万ユーロ（1,089百万ユーロ）であった。
公社の子会社であるインスピラは、地方自治体部門に対する財務アドバイザリー・サービスを専門としている。
2022年度のインスピラの収益は、1.6百万ユーロ（1.7百万ユーロ）であった。最も好評なサービスは、医療および
社会保障サービス改革による財務上の影響の分析を補助するサービスならびに新たな福祉サービス行政区の財政お
よび投資を計画するサービスであった。
サステナブル・ファイナンス・ソリューション構築のためのパートナー
グループのビジョンは、顧客にとり最善の融資パートナーになることである。2022年度において、グループは、
サービス・プロセスの開発および顧客に対するさらに広範なサステナブル・ソリューションの提供への投資を継続
した。グループは、春に、リアルタイム・デジタル・サービス・プラットフォーム上での、地方自治体および地方
自治体関連企業向けのコマーシャル・ペーパーによる短期顧客向け貸付の提供を開始し、下半期には長期貸付も含
めた当該プラットフォームの試験運用を行った。デジタル・サービスにより、顧客の手続きが容易になり、価格設
定の透明性を高めることができる。
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グループは、顧客が持続可能な方法で財務管理を行い、サステナブル投資の決定を行うことを支援および推奨し
ている。公社の子会社であるインスピラは、アドバイザリー・サービスを通じて、地方自治体および福祉サービス
行政区の財務分析、投資計画および保有資産またはサービス内容の再編成等を支援している。また、グループは、
デ ジタル・サービスおよび意思決定を支援するための経済報告に関する講習も提供している。
グループは、顧客のサステナブル投資のために、顧客に対しグリーン・ファイナンスおよびソーシャル・ファイ
ナンスを提供している。グリーン・ファイナンスは、明確かつ測定可能な環境利益を生み出す環境配慮型投資を目
的とし、ソーシャル・ファイナンスは、広範な社会的利益を生み出す投資を目的としている。
2022 年度中、グループのサステナブル・ファイナンス商品に対する需要は、特にグリーン・ファイナンスにおい
て堅調であった。グループは、かかるファイナンスの供与、プロジェクトの評価および報告に関する基準を定めた
グリーン・ボンド・フレームワークを更新した。当該更新により、現在、評価基準の透明性および推進力は高ま
り、評価プロセスはより明確になった。
2022 年度末現在、グループの長期顧客向け貸付ポートフォリオには、246件のグリーン・プロジェクトおよび76
件のソーシャル・プロジェクトが含まれていた。12月末現在、環境配慮型投資を目的とするグリーン・ファイナン
スの金額は、合計3,251百万ユーロ（2,328百万ユーロ）であり、機会均等および地域社会性の促進を投資目的とす
るソーシャル・ファイナンスの金額は、1,734百万ユーロ（1,161百万ユーロ）であった。サステナブル・ファイナ
ンスの影響については、取締役会報告書および財務書類とは個別に作成されている、グリーン・インパクト・レ
ポートおよびソーシャル・インパクト・レポートにおいて詳述されている。
グループは、顧客に環境および社会配慮型投資の実施を促進するために、グリーン・ファイナンスおよびソー
シャル・ファイナンスを活用している。適格対象プロジェクトには利息の割引が適用され、これにより顧客が投資
の影響をより幅広く評価し、環境および社会により配慮した選択を行うよう促している。
2022 年度において、グループは「気候と地方自治体」と題する一連のイベントを開催し、地方自治体および住宅
部門の組織による気候投資の実践的な経験および事例を共有した。また、グループは、地方自治体部門の顧客が
ESG指標を監視および比較できるようにするESGアプリケーションの準備も行った。
2022 年度中、グループは、グループ自体の事業およびグループが融資するプロジェクト双方による炭素排出を測
定するための取組みを続けた。かかる取組みの目的は、グループ自体のカーボン・フットプリントを組織的に削減
し、顧客の炭素排出削減への支援を強化し、グループの事業に関連する気候および環境リスクの管理を向上させる
ことである。グループは、また、グループの事業および顧客に関連するESGリスクの評価の改善にも投資した。
資金調達および流動性の管理
グループの資金調達戦略は、いかなる市況下でも資金調達の可用性を確保するため、その資金調達源を多様化す
ることである。この長年にわたる戦略は、金融および安全保障政策の激変期において、非常に有効であることが証
明された。グループは、年間を通して資本市場を有効に利用することができ、平均資金調達費用は低水準にとど
まった。
グループは、その資金を主としてプログラムに基づく標準化された発行により国際資本市場から調達している。
2022年度中、グループは3本のベンチマーク債を発行したが、このうち2本はユーロ建てであり、1本は米ドル建て
であった。これら3本の債券に対する需要はいずれも高かった。グループはまた、既発債による追加発行を複数回
行った。戦略的なベンチマーク債に加え、市場のボラティリティが高まったことから、グループは他のさまざまな
資金調達も行った。グループの活動は、特に英国ポンド市場およびノルウェー・クローネ市場では活発であった
が、日本の売出市場での資金調達額は減少した。
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2022 年度において、新規長期資金調達は、8,827百万ユーロ（9,395百万ユーロ）であった。13種類（13種類）の
異なる通貨により、合計180件（208件）の資金調達取引が実施された。グループは、資金調達のための起債に係る
市場リスクをヘッジするため、デリバティブを利用している。
2022 年度末現在のグループの資金調達総額は、40,210百万ユーロ（40,712百万ユーロ）であり、このうちECPプ
ログラムは合計4,650百万ユーロ（3,819百万ユーロ）であった。資金調達総額のうち48.5％（49.0％）がユーロ建
てであり、51.5％（51.0％）が外貨建てであった。
公社が利用する債券プログラム
ミディアム・ターム・ノート（ MTN ）プログラム 45,000 百万ユーロ
ユーロ・コマーシャル・ペーパー（ ECP ）プログラム 10,000 百万ユーロ
豪ドル債（ カンガルー債 ）プログラム 2,000 百万豪ドル
公社の資金調達は、公法機関であり、フィンランド本土の全自治体がその構成員となっているフィンランド地方
政府保証機構（ MGB ）により保証されている。構成員は、その人口比率に応じて、フィンランド地方政府保証機構
の債務に対して責任を負う。フィンランド地方政府保証機構は、債券プログラムおよびこれらのプログラム以外に
よる資金調達アレンジメントの両方に保証を供与している。このため、公社により発行された債券は、EUにおい
て、信用機関の自己資本比率および保険会社のソルベンシーの計算上ゼロ・リスクに分類され、流動性の計算上レ
ベル1流動資産に分類される。
サステナブル・ファイナンス商品に対する投資家の関心は高まり続け、規制もまた、よりサステナブル重視の方
向に市場を導いている。グループは、新規のグリーン・ボンドおよびソーシャル・ボンドの定期的な発行に取り組
んでいる。2022年度において、グループは、極めて好評なグリーン・ボンドを発行したが、これは困難な市場背景
にもかかわらず何倍もの応募超過となった。参加した投資家のうち、80％もの投資家がESG専門の投資家であっ
た。エンヴァイロメンタル・ファイナンスは、2回連続で、競争率の高い「グリーン・ボンド・オブ・ザ・イ
ヤー」賞の地方自治体・公共団体部門の受賞者に公社を選出した。2022年度中、グループはソーシャル・ボンドを
発行することはなかった。
ロシアのウクライナ侵攻により、顧客への融資を確保するために、グループの流動性計画の改訂が必要となっ
た。グループの長期リスク・アペタイト・フレームワークでは、流動性合計は、最低12ヶ月のサバイバル・ホライ
ゾンの期間において、追加の資金調達なく、事業継続を可能とするために十分な金額でなければならないと規定さ
れているが、グループは、異例の政治情勢および市況を理由に、流動性をかかる制限を超えて大幅に増加させた。
当年度末時点の流動性保有額を以て、グループは以後15ヶ月（15ヶ月）の期間、追加の資金調達なく、すべての融
資契約を履行することが可能であった。
市場の全般的な不確実性により、2022年度中、グループは中央銀行における預金への平均投資配分を増加させ
た。2022年度末現在、グループの流動性合計は11,506百万ユーロ（12,222百万ユーロ）であった。このうち、中央
銀行における預金は合計8,144百万ユーロ（8,435百万ユーロ）であり、流動性がありリスクが低い証券投資は
3,330百万ユーロ（3,753百万ユーロ）であり、その平均信用格付はAA＋（AA＋）で、平均償還期間は2.6年（2.6
年）であった。また、信用機関における短期金融市場預金は、合計32百万ユーロ（34百万ユーロ）であった。グ
ループの流動性投資は、金利スワップによりヘッジされている。このため、金利の変動は損益に直接の影響を及ぼ
さない。
グループのサステナブル投資のフレームワークには、グループの投資業務に係る持続可能性の原則、プロセスお
よび責任が概説されている。信用リスクの低さおよび流動性の高さに加え、持続可能性はグループの流動性投資に
おいて主要な要素である。グループはその投資に係る持続可能性を、四半期毎に外部のサービス提供者により計算
されるESG（ 環境、社会およびガバナンス ）スコアにより監視している。2022年度に、サービス提供者が変更され
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た。ESGスコアは、発行体およびその業界が直面している最も重大なESGリスクおよび機会は何か、発行体がこれら
のリスクおよび機会にどのように向き合っているか、発行体が主要なリスクおよび機会をどれだけ上手く管理して
い るか、発行体の全体像はどのようなものであり、かつこれが世界の同業他社グループとの比較においてどのよう
に評価されるかを考慮に入れている。これらは、10の異なるESGのテーマを用いて評価され、最終結果は0から10の
尺度のESGスコアで表され、10が最高値とされる。
2022 年度末現在、グループの流動性投資の平均ESGスコアは、0から10の尺度で7.65であり、基準値の7.43を上
回っていた。グループは、合計498百万ユーロ（456百万ユーロ）の直接的な社会的責任投資（ SRIs ）を行ってお
り、これはグループの有価証券投資全体の15.0％（12.1％）を占めている。サステナブル投資の割合は、市場の基
準値の8.1％（5.0％）を上回っていた。グループ自体のグリーン・ファイナンスおよびソーシャル・ファイナンス
に対する社会的責任投資の割合は14.5％（15.6％）であった。
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公社の信用格付
格付機関 長期資金調達 格付見通し 短期資金調達
ムーディーズ・インベスターズ・サービス Aa1 安定的 P-1
S&P AA+ 安定的 A-1+
公社の信用格付は、フィンランド政府の格付けと同等である。当会計年度中、信用格付に変更はなかった。グ
ループの資金調達を保証する地方政府保証機構の格付けも同等である。
自己資本比率
グループの自己資本および自己資本比率
グループの自己資本比率は非常に堅固である。CET1資本比率は97.6％（95.0％）であり、2022年12月末現在の
Tier1資本比率および合計自己資本比率（118.4％）に等しいが、これはグループが当該時点においてCET1資本のみ
を有していたためである。2022年4月のAT1キャピタル・ローンの償還により、当年度末現在の合計自己資本比率は
23.0％ポイント減少した。グループのCET1資本比率は、資本バッファーを加味した最低所要自己資本の7倍超であ
る。
連結自己資本
2022 年 2021 年
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
普通株式等Tier1資本（規制上の調整前）
1,546,129 1,464,442
普通株式等Tier1資本への規制上の調整 -64,519 -56,172
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 1,481,610 1,408,270
その他Tier1資本（規制上の調整前） - 347,454
その他Tier1資本への規制上の調整 - -
その他Tier1（ AT1 ）資本 - 347,454
Tier1 （ T1 ）資本 1,481,610 1,755,723
Tier2資本（規制上の調整前） - -
Tier2資本への規制上の調整 - -
- -
Tier2 （ T2 ）資本
自己資本合計
1,481,610 1,755,723
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当年度末現在、グループのCET1資本は、合計1,482百万ユーロ（1,408百万ユーロ）であった。当会計年度末現
在、グループはもはやその他Tier1金融商品を有しておらず、そのためCET1資本は1,482百万ユーロ（1,756百万
ユーロ）のTier1資本と同額であった。AT1キャピタル・ローンの償還により、グループのTier1資本は347百万ユー
ロ減少した。グループにTier2資本は存在しなかった。グループの自己資本は、合計1,482百万ユーロ（1,756百万
ユーロ）であった。
CET1資本には当期利益が含まれている。当期利益は、会計監査人による財務レビューの対象となっているため、
自己資本規制（ CRR ）に従い欧州中央銀行により付与される許可に基づきCET1資本に含めることができる。
当会計年度末現在、グループのリスク・エクスポージャーの金額合計は、2021年度末に比べ2.4％増加し、合計
1,518百万ユーロ（1,482百万ユーロ）となった。
信用リスクおよびカウンターパーティー信用リスクに係るリスク・エクスポージャーの金額は、2021年度末に比
べ10百万ユーロ減少した。通貨ポジションはグループの自己資本の2％未満であり、自己資本規制第351条に基づ
き、市場リスクに関する所要自己資本は計算されていないため、当会計年度末現在および比較年度においても、市
場リスクに関する所要自己資本は存在しなかった。信用評価調整（ CVA VaR ）は、471百万ユーロ（494百万ユー
ロ）に減少した。2022年度末現在、オペレーショナル・リスクのリスク・エクスポージャーの金額は、526百万
ユーロ（457百万ユーロ）であったが、かかる増加は利益指標の増加によるものであった。
グループおよび親会社両方の自己資本比率に係る主要指標の詳細については、後記の本項注記に記載されてい
る。自己資本比率の管理原則については、後記「(5) 経理の状況－(ⅰ)」中の連結財務書類の「注記2. リスク管
理原則およびグループのリスク・ポジション」に記載されている。取締役会報告書および財務書類に加え、グルー
プは、自己資本比率、リスク管理および報酬に関する第3の柱に基づく開示報告書を別途公表しており、これは公
社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
グループの最低所要自己資本および資本バッファー
最低所要自己資本は8％であり、最低所要CET1資本は4.5％である。信用機関法に基づく資本保全バッファーは
2.5％であり、グループに適用されるその他のシステム上重要な信用機関（ O-SII ）に対する追加所要自己資本は
0.5％である。2022年6月末現在、フィンランド金融監督局（ FIN-FSA ）はO-SIIバッファーについて年次決定を下
し、グループのバッファーを引き続き0.5％に据え置いた。フィンランド金融監督局は、グループに対しシステ
ミック・リスク・バッファーを課さなかった。システミック・リスク・バッファーおよびO-SIIバッファーはパラ
レルのバッファーであるため、いずれか数値の高い方が適用される。
2022年12月、フィンランド金融監督局は、所要カウンターシクリカル資本バッファーを課さないことを決定した
が、かかる決定は四半期毎に行われる。エクスポージャーの地域別区分に基づき課される信用機関毎に個別の所要
カウンターシクリカル資本バッファーは、グループについては0.8％（0.1％）である。これにより、グループの最
低所要CET1資本は8.3％（7.6％）となり、最低所要総自己資本は11.8％（11.1％）となる。
上述の要件に加えて、年次の監督局検討評価手続（ SREP ）の一環として、欧州中央銀行は、グループに対し、
2.0％の銀行特定の第2の柱に基づく所要自己資本（ P2R ）を課した。当会計年度中、当該要件は0.25％ポイント減
少した。このP2R追加所要自己資本を含めば、当年度末現在、SREPに基づく所要総自己資本（ TSCR ）は10％
（10.25％）であった。
P2R追加所要自己資本およびその他の追加資本バッファーを含むと、最低所要総自己資本は13.8％（13.4％）で
あった。
レバレッジ比率、流動性カバレッジ比率および安定調達比率
当年度末現在、グループのレバレッジ比率は11.6％（12.8％）であった。公社は、CRR Ⅱの公的開発信用機関の
定義に該当しているため、レバレッジ比率の計算において、地方自治体および中央政府に対するすべての貸付債権
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を控除することができる。当年度末現在、地方自治体および中央政府に対する貸付債権の金額は31,853百万ユーロ
（31,568百万ユーロ）であった。レバレッジ比率の減少は、グループの自己資本金額を減少させたAT1キャピタ
ル・ ローンの償還に起因している。最低所要レバレッジは3％である。
当年度末現在、グループの流動性カバレッジ比率（ LCR ）は256.7％（334.9％）であり、安定調達比率（ NSFR ）
は、120.3％（123.6％）であった。最低所要LCRおよび最低所要NSFRはいずれも100％である。
銀行および投資サービス業者の破綻処理に関する法律に基づく負債
公社の経営危機・破綻処理に関する監督当局は、EUの単一破綻処理委員会（ SRB ）である。単一破綻処理委員会
は、公社に対し拘束力のある自己資本および適格債務の最低基準（ MREL ）を課している。MREL要件による基準値
は、リスク・エクスポージャーの金額合計の10％かつレバレッジ比率エクスポージャーの3％である。当該MREL要
件には、公社には簡便な破綻処理戦略を適用するという単一破綻処理委員会の決定が考慮されている。
MREL要件は2024年1月1日に施行される予定であるが、公社は、2022年1月以降、MRELの最終目標水準である所要
自己資本および所要レバレッジを全面的に遵守しなければならなかった。現在、公社の自己資本および適格債務
は、MREL要件を数倍上回っており、現在のところ公社はTier3金融商品を発行する必要はない。
銀行規制の変化
当会計年度中、 グループは、段階的に施行される予定である、店頭デリバティブにおける 有価証券の当初証拠金
としての代用 に関する 欧州委員会の委任規則（2016/2251）の実施に向けた準備を行った。2022年9月に、公社に対
して当初証拠金要件が適用されることとなり、同月末までに、公社は当該目的のために有価証券を使用する準備を
終えた。
2022年度中、グループはESGリスクの開示も整備し、欧州銀行監督機構の技術的基準EBA/ITS/2022/01の要件も考
慮しつつ、CRR第449a条に基づきかかる開示の準備を行った。取締役会報告書および財務書類に加え、当該情報
は、公社のウェブサイト上で、別途英語で公表されている第3の柱に基づく開示報告書において閲覧可能である。
2021 年10月末、欧州委員会は、EUにおけるバーゼルⅢの最終的な銀行規制基準（ CRR Ⅲパッケージ ）の実施に関
する提案を公表した。当該改革は、特に信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスク、信用評価調整
（ CVA VaR ）およびレバレッジ比率に即した銀行のソルベンシーの計算に影響を与えるものである。当該改革はま
た、新たなアウトプット・フロアを導入する。グループの事業モデルは、ゼロ・リスク・ウェイトの顧客向け貸付
に基づいており、バーゼルⅢパッケージの実施によっても、これに変更はない。ただし、当該改革は、公社の自己
資本比率の計算および報告の方法に影響を与えるものと思われる。グループは、CRR Ⅲの施行に向けて準備を進め
ていく中で、今後かかる影響の評価を特定する予定である。
2022 年11月、欧州議会は、2021年4月に欧州委員会により提案された企業サステナビリティ報告指令（ CSRD ）を
承認した。グループは、今後数年間、2025年会計年度から採用されるCSRDに準拠した持続可能性に係る報告に対す
る準備を行う。
グループの財務目的
公社の中核的な責務は、公務の遂行を担う限られた顧客基盤が、いかなる市況下でも確実に無理なく資金調達を
行えるようにすることである。かかる中核的な責務のために、公社は、資本の量および質の両方ならびに流動性
を、常に最も厳しい規制要件をも上回る水準に維持する必要があり、これにより、財政的に困難な時期であっても
通常の事業運営を継続することが可能となっている。公社は保守的なリスク管理方針を採用しており、量および質
の両面で強固なリスク負担能力を維持している。
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例外的なビジネスモデルのため、グループの最も厳しい規制上の所要自己資本は、大半の信用機関とは異なり、
レバレッジ比率である。所要レバレッジは、自己資本規制（ CRR ）の下で定義される健全性を計る手段であり、最
低所要自己資本を補完するものである。その目的は、信用機関による過剰なレバレッジの増強を防止することであ
る。 レバレッジ比率は、規制の枠組みに記載されるとおり、信用機関のTier1資本と、資産およびオフバランス
シートの項目に基づいて計算されるエクスポージャー合計との比率として計算される。公社は、CRR Ⅱ（規則
（EU）2019/876）の公的開発信用機関の定義に該当しているため、レバレッジ比率の計算において、地方自治体お
よび中央政府に対するすべての貸付債権を控除することができる。かかる控除に次いで、公社のレバレッジ比率に
影響を与える最も重要な要因は、流動性を保全する流動性ポートフォリオの規模である。
公社は、グループの普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 が常に7％を超えることを目標としているが、これは規則で定
められた最低要件（3％）と経営陣が設定した資本バッファー（4％）の合計である。グループは、資本の状況に悪
影響を及ぼす事象および変化に備えるため、これらの資本バッファーを活用している。これらには、実現された事
業リスクまたは規制上の変更等が含まれる。事業リスクに対する所要自己資本は厳格なストレス・テストに基づい
ており、そのほとんどは一時的な性質の未実現の公正価値の変動に起因している。
2022 年度末現在、グループのCET1レバレッジ比率は11.6％であった。グループの最低目標を上回る資本は、流動
性合計金額の変動による所要自己資本の変動をカバーし、グループの事業継続および配当金の支払能力を保全す
る。
公的開発信用機関としての公社の目的は利益の最大化ではないことを考慮し、グループは、長期的にグループの
中核的な責務を遂行する能力を確保するという結果を目指している。グループの目的は、少なくとも、事業活動の
増加から生じる所要自己資本の増加をカバーし、長期的に株主の予想利回りを充足するのに十分な結果を達成する
ことである。公社は、顧客の利益を最大化すると同時に、事業の継続性および株主の予想利回りを確保するため
に、長期的な価格戦略およびその他の手段を用いている。
公社の取締役会は、年次株主総会（ AGM ）に対して配当方針に関する提案を行っている。この方針提案は、年次
株主総会の招集通知の別紙として全文が公表されている。提案された配当方針は、公社がグループの会計年度の利
益の30％から60％を配当金として支払うというものである。配当金の分配は、公社の支払能力、流動性または契約
履行の能力を危うくしてはならない。
配当の提案を作成し、利益の分配を決定する際には、以下を含め、グループの資本の状況に影響を与える要因を
広範囲にわたり考慮する必要がある。
・事業環境および規制の不確実性および変更
・将来のグループの財務状況についての評価
・グループの資金調達の状況および流動性
・グループのリスク・ポジションの変動
・グループの自己資本に影響を与える未実現の公正価値の変動
・グループの流動性の動向に関する評価
・監督当局および信用格付機関の見解
・PnLでは認識されない潜在的なAT1資本性金融商品の未払金
リスク管理
グループの事業には、グループのリスク・ポジションを親会社の取締役会により設定された制限の範囲内に確実
にとどめるために、適正なリスク管理構造が必要である。グループは、その優れた信用格付を維持するため、保守
的なリスク管理原則を適用し、全体的なリスク状況を低いレベルに保つことを目指している。
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グループの事業に関連する多様なリスクには、信用リスク、カウンターパーティー・リスク、市場リスクおよび
流動性リスクが含まれる。コンプライアンス・リスクを含む戦略リスク、ESGリスクおよびオペレーショナル・リ
スクも、すべての事業に関わっている。
グループのリスクについては、後記「(5) 経理の状況－(ⅰ)」中の連結財務書類の「注記2. リスク管理原則お
よびグループのリスク・ポジション」に、より詳細に記載されている。取締役会報告書および財務書類に加え、グ
ループは、自己資本比率、リスク管理および報酬に関する第3の柱に基づく開示報告書を別途公表しており、これ
は公社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
グループのリスク・ポジション
2022年度において、グループのリスク・ポジションに重大な変更はなく、リスクは取締役会により設定されたリ
スク・アペタイトの制限の範囲内にとどまっていた。ロシアのウクライナ侵攻は、グループの財政状態および業績
にほとんど影響を及ぼさなかった。市場の混乱にもかかわらず、グループの資金調達は、当年度中も通常どおりに
継続された。それでもなお、戦争により生じる不確実性およびインフレ見通しを考慮し、グループは予防策として
通常より多額の流動性バッファーを維持している。ロシアのウクライナ侵攻は、主に市況を通じて間接的にグルー
プのリスクに影響を及ぼしている。グループを標的としたサイバー攻撃もリスクに影響を及ぼす可能性があるが、
グループはこれについても慎重に備えを講じている。
当該報告期間中、事業環境の変化にもかかわらず、グループのリスク・ポジションは引き続き安定的かつ低水準
にとどまっていた。当該年度中、金融商品の未実現の公正価値の変動により、典型的な利益のボラティリティが生
じた。グループは評価により生じるボラティリティの監視および分析を継続的に実施し、かかるボラティリティに
よる利益および自己資本比率に対する影響に対し備えている。
グループは、その事業の一部として信用リスクにさらされている。顧客基盤の性質上、信用リスクは低い。グ
ループの信用リスクは、ほとんどすべて、顧客向け融資、流動性ポートフォリオ投資およびデリバティブ・ポート
フォリオから発生する。公社はその顧客に対し、金利のポジションをヘッジするためのデリバティブ商品も提示す
る。かかる商品は、市場における相殺契約によりカバーされている。グループは、市場リスクをヘッジするために
のみデリバティブを利用している。
グループは、その信用リスク軽減策（不動産担保および供与される保証）ならびにCRR Ⅱ第400条に規定される
大口エクスポージャーに関する免除規定から判断して、規則に記載される顧客向け融資において顧客リスクにさら
されておらず、いずれの個別の顧客に係る顧客リスクもグループの自己資本の10％を上回っていない。予想信用損
失の金額は0.1百万ユーロ（－0.1百万ユーロ）であり、当会計年度の損益計算書において認識された。当年度末現
在、支払猶予貸付金の金額は80百万ユーロ（88百万ユーロ）であり、不良債権の金額は7百万ユーロ（128百万ユー
ロ）であった。当該不良債権につき、公社は、地方自治体による全額保証または不動産担保および国の不足補填保
証を供与されているため、当該債権は確定的な信用損失のリスクを負わないものと予想される。不良債権は顧客向
け債権合計の0.02％（0.4％）であった。
当年度中、公社の信用リスクのポジションは、安定的かつ低い水準にとどまっていた。将来的にも、信用リスク
のポジションは引き続き安定し、グループの信用リスク戦略に沿ったものになると予想される。
市場リスクには、金利リスク、為替リスクならびにその他の市場リスクおよび価格リスクが含まれる。グループ
は、市場リスクをヘッジするためにデリバティブを利用している。グループはデリバティブの取引活動を行ってい
ないため、デリバティブはヘッジ目的のためにのみ利用することができる。金利リスクは、主に、貸借対照表中の
資産および負債に適用される参照レートの相違から生じる。グループは、金利リスクを積極的に監視し、ヘッジし
ている。金利収益（ NII ）リスクの計算においては8つのシナリオが使用され、そのうち最悪の結果が考慮される。
金利曲線全体が200ベーシス・ポイント低下するという最悪のシナリオに基づけば、12月末現在の1年間の金利収益
リスクは、－25百万ユーロ（2021年度末現在は、金利曲線全体が50ベーシス・ポイント上昇するという最悪のシナ
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リオに基づき、0百万ユーロ）であった。資本の経済的価値（ EVE ）の計算においても複数のシナリオが使用され、
そのうち最悪の結果が考慮される。当年度末現在、最悪のシナリオは、金利曲線全体が200ベーシス・ポイント上
昇 するというものであり、資本の経済的価値は－34百万ユーロ（2021年度末現在は、金利曲線全体が50ベーシス・
ポイント上昇するという最悪のシナリオに基づき、－13百万ユーロ）であった。
グループの外国為替（ FX ）リスクは、すべての外貨建て調達資金および投資をユーロにスワップするデリバティ
ブ契約により、ヘッジされている。グループによる顧客向け融資は、ユーロ建てで行われている。グループは、重
大な外国為替のオープン・ポジションを有していない。実際には、中央清算機関によるデリバティブの清算におけ
る担保の管理に起因して、小規模かつ一時的な為替リスクが生じる可能性はある。かかる為替リスクは、積極的に
監視され、ヘッジされる。デリバティブは他の市場リスクおよび価格リスクのヘッジにも用いられる。
グループはまた、評価リスクを事業にとり重要なリスクとして決定した。当該報告期間中、金融商品の未実現の
公正価値の変動により、グループに典型的な利益のボラティリティが生じた。未実現の公正価値の変動は、とりわ
け予測金利およびグループの主要な資金調達市場における信用リスク・スプレッドの変動による影響を受けた。グ
ループは評価により生じるボラティリティの監視および分析を継続的に実施し、かかるボラティリティが利益およ
び自己資本比率に及ぼしうる影響に対し備えている。
市場の混乱にもかかわらず、グループの市場リスクは引き続き安定的であった。
グループは、金融資産と金融負債との間の平均満期を制限することにより、リファイナンス・リスクを管理して
いる。また、グループは、利用可能な短期および長期流動性の最低所要額に制限を設定することにより、流動性リ
スクを管理している。グループは、2022年度にサバイバル・ホライゾンの計算方法を改訂し、当年度末現在、新た
な方法で計算されたサバイバル・ホライゾンは、15ヶ月（15ヶ月）であった。当年度末現在、グループの流動性は
引き続き良好であり、流動性カバレッジ比率（ LCR ）は256.7％（334.9％）であった。長期資金調達の可用性は、
安定調達比率（ NSFR ）によって監視されるが、当年度末現在、当該比率は120.3％（123.6％）であった。当年度を
通して、長期資金調達の可用性は引き続き良好であり、グループは、8,827百万ユーロ（9,395百万ユーロ）を長期
資金調達により調達した。
グループのオペレーショナル・リスクは控え目な水準となる見込みであり、2022年度中、オペレーショナル・リ
スクに起因して発生した重大な損失はなかった。グループの業務慣行はリモート・ワーク対策の導入により変化し
たが、グループの事業活動は通常どおりに継続している。
ESGリスクには、環境リスク、社会リスクおよびガバナンス・リスクが含まれる。当年度中、ESGリスクに重大な
変更はなかった。グループの推測では、現在、グループは、重大な社会リスクにもガバナンス・リスクにもさらさ
れておらず、環境リスクおよび気候リスクもまた短期間に大きく顕在化する可能性は低い。それでもなお、中長期
的には、気候リスクはグループの顧客に悪影響を及ぼす可能性がある。2022年度において、グループは、規制要件
および欧州中央銀行からのフィードバックに沿った環境リスクおよび気候リスクの枠組みの構築に多大な投資を
行った。かかる取組みは、2023年度および2024年度においても引き続き行われる。
グループは、2022年度上半期に、欧州中央銀行の気候ストレス・テストに参加した。その結果は7月に公表され
た。当該ストレス・テストは、グループが気候変動により生じる移行リスクにさらされる可能性は、参加したすべ
ての銀行の平均値を下回っていると結論付けた。2022年会計年度中、グループは引き続きESGリスク管理の更なる
改良を行った。グループのESGリスクについての詳細は、取締役会報告書および財務書類とは個別の第3の柱に基づ
く開示報告書において公表されている。当該報告書は、公社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
地方政府保証機構の保証状に基づく債務履行能力に影響を及ぼす可能性のあるリスク
地方政府保証機構が保証資金を適時に調達できない可能性
地方政府保証機構の経費は、ほとんどが保証手数料収入により賄われる。2022年12月31日現在、地方政府保証機
構は24.3百万ユーロの総資産を有していた。さらに、2023年5月9日現在、地方政府保証機構はその流動性を確保す
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るため、200百万ユーロ相当の独立した第三者からの流動性バックアップ・ファシリティを有している。結果的
に、地方政府保証機構により保証される、公社のユーロ・ミディアム・ターム・ノート・プログラムに基づき発行
さ れる債券およびその他の債務の合計額は、地方政府保証機構の資産およびバックアップ・ファシリティを上回っ
ている。しかしながら、他の手段では賄えない経費または債務については、（フィンランド）人口統計法に規定さ
れるところに従い、前年度末の人口比に応じて、同機構の構成員であるフィンランドの地方自治体が責任を負う。
また、地方政府保証機構は、短期ベースで、地方自治体の按分比例による要求額を超えた資金を調達する能力を有
している。地方政府保証機構は、裁判所の決定がなくとも、公租公課の徴収に係る法律（706/2007）（その後の改
定を含む。）に規定される形式による執行命令を利用して、地方政府保証機構が付与した保証に係る保証料および
同機構の構成員たる地方自治体の必要な拠出金を回収することができる。しかしながら、地方政府保証機構が、必
要な追加資金を構成員たる地方自治体から適時にまたは債務不履行に陥る前に受領できるという保証はない。
ガバナンス
会社法制に加え、公社はフィンランド信用機関法のガバナンスに関する規定および監督指針を遵守している。ガ
バナンス方針は、公社のウェブサイトに詳述されている。
年次報告書の公表時に、フィンランド証券市場法第7章第7節に従い、グループはそのウェブサイト上に、コーポ
レート・ガバナンス報告書も公表している。当該報告書は、年次報告書とは個別に作成されており、財務報告手順
に関連した内部監査およびリスク管理システムの主要な特性に関する記述を含んでいる。当該報告書はまた、信用
機関法により要求されるガバナンスの内容、および公社がフィンランド証券市場協会により公表されている上場企
業のためのフィンランド・コーポレート・ガバナンス・コードをどの程度遵守しているかに関する情報も含んでい
る。当該コードは、フィンランドの上場企業、すなわちナスダック・ヘルシンキ（ヘルシンキ証券取引所）に株式
を上場している企業に適用される。公社は専ら上場債券の発行者であり、公社の株式は公開取引が行われていない
ため、当該コードは公社に直接適用されない。
グループの構成
フィンランド地方金融公社グループは、フィンランド地方金融公社およびフィナンシャル・アドバイザリー・
サービシズ・インスピラ・リミテッドにより構成される。インスピラは公社の完全所有子会社である。当該報告期
間中、グループの構成に変更は生じなかった。
株主総会
公社の年次株主総会（ AGM ）は、2022年3月24日に開催された。当該年次株主総会は、2021年度の財務書類を承認
し、2021年会計年度に係る取締役、最高経営責任者および最高経営責任者代理の責任を免除した。また、当該年次
株主総会は、取締役会の提案に従い、1株当たり1.03ユーロ（合計40,235,711.94ユーロ）の配当金の支払いを決定
した。グループの2021年12月31日現在の貸借対照表上の分配可能資金は、267,949,619.07ユーロであった。
株主による指名委員会の提案に基づき、当該年次株主総会は、2022年から2023年（2022年年次株主総会から次回
年次株主総会終了時まで）を任期とする取締役を8名選任した。当該年次株主総会はまた、株主による指名委員会
の取締役の報酬に係る提案を承認した。
また、当該年次株主総会においてKPMG Oy Abが公社の会計監査人に再任され、公認会計士ティーア・カタヤを主
たる担当監査人とした。カタヤは、前年度においても主たる担当監査人を務めていた。
当該年次株主総会はまた、株主による指名委員会の提案に基づき、同委員会に地方自治体部門を代表する5人目
の委員を補足することを決議した。公社の上位3位の大株主（公共部門の年金事業者であるKeva、フィンランド共
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和国およびヘルシンキ市）ならびにフィンランド地方自治体連盟が、指名委員会に対しそれぞれ1名の委員を指名
している。5人目の委員は、後続順位5番目までの大株主の共同決定により任命される予定である。
年次株主総会決議は、公社のウェブサイトにおいて公表されている。
給与および報酬
グループの経営陣および従業員に支払われる報酬は、固定報酬（基本給与および付加給付）および報酬制度の条
件に基づく変動部分からなっている。報酬制度の原則は、親会社の取締役会により承認され、1年毎に見直され
る。報酬委員会は、報酬に関する事項について取締役会に対し助言を与える。給与および報酬に関する詳細につい
ては、後記「(5) 経理の状況－(ⅰ)」中の連結財務書類の「注記44. 給与および報酬」を参照のこと。取締役会報
告書および財務書類に加え、グループは、自己資本比率、リスク管理および報酬に関する第3の柱に基づく開示報
告書を別途公表しており、これは公社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
内部監査
グループの内部監査の目的は、グループの財務情報およびその他の経営情報の信頼性および正確性を監視するこ
とである。内部監査はまた、グループが十分かつ適正に組織された業務、勤務方法およびITシステムを有するこ
と、また事業に関連したリスクが十分に管理されることを確実にしている。
後発事象
公社の取締役会は、当会計年度末後に発生し、グループの財務状況に重大な影響を及ぼす可能性のある事由につ
いて一切認識していない。
2023 年度の見通し
経済見通しは、公社のすべての主要な経済地域において著しく悪化している。米国では急速な金融引き締め政策
が、ユーロ圏ではエネルギー危機および生計費の急騰が、成長鈍化の主な原因となっている。中国では、新型コロ
ナウイルス感染症の情勢および不動産部門の危機が、成長見通しの重しとなっている。ユーロ圏は2023年初頭に景
気後退に陥ると予想されるが、企業が予想以上に迅速にエネルギー危機に対応したこと、また多くの家計がパンデ
ミックの間に蓄積していた予備的な貯蓄を維持していることから、景気後退は比較的に短期的かつ軽度であると予
測される。
インフレは引き続き世界のマクロ経済における最大の課題となっている。消費者物価の急激な上昇は、次の冬期
の数ヶ月間に沈静化しそうではあるが、インフレ率が中央銀行の目標水準に戻るには数年かかる可能性がある。金
利の上昇はおそらく2023年上半期を通して続き、その他の金融引き締め策はより長い期間続く見込みである。中央
銀行の主要政策金利は、米国では約5％に、ユーロ圏では3％超に上昇すると予測される。
フィンランド経済もまた、実質所得が減少し、企業の投資判断がより慎重になっているため、緩やかな景気後退
に陥っている。特に小売業および建設業において、見通しが悪化している。全般的な経済の不確実性および金利上
昇は、住宅市場にとり厳しい組み合わせである。建築許可の動向は、正しく、2023年に住宅建設プロジェクトの件
数が明らかに減少することを示唆している。
景気の冷え込みは、最終的には労働市場にも影響を及ぼし、雇用の伸びは止まり、失業率は緩やかな上昇に転じ
ると予想される。しかしながら、多くの部門は現在大幅な労働力不足に直面しているため、失業率が大きく上昇す
る可能性は低いと予想される。
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フィンランドの財政は、今後数年間大幅な赤字が続くと予想される。新たなコスト圧力により、特に中央政府
は、従前の予測よりもはるかに多くの債務を負うことになると予想される。しかしながら、地方自治体の財政は、
2023年には例外的に好調になると考えられる。地方自治体が医療および社会保障サービス改革によりもたらされる
減 税に係る負担を全面的に負うのは2024年以降であるが、地方自治体は、2023年年初から直ちに医療および社会保
障サービスに係る支出について控除が適用される。一時的な税制優遇措置により、フィンランドの地方自治体の財
政状態は10億ユーロ超の黒字になると見込まれる。地方自治体の財政の主な不確実性は、全般的な経済動向、エネ
ルギー危機、ならびに地方政府の雇用策の試験運営および義務教育の延長といった、地方自治体の新たな責任に関
する未知の実際の費用から生じる。
前述の状況を考慮し、グループは、未実現の公正価値の変動を除く営業利益は、前年度と同水準になると予測し
ている。グループは、その自己資本比率およびレバレッジ比率は、堅固な状態が続くと予想している。しかしなが
ら、IFRSの枠組みに規定される評価原則により、未実現の公正価値が一時的ながら大幅に変動する可能性があり、
その一部は、営業利益のボラティリティを増加させ、予測をより困難にする。
本「(4) 業務の概況」に記載されている見積りは、グループの事業および事業環境の動向に関する、2022年度の
取締役会報告書および財務書類作成時点における見通しに基づいている。
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グループの動向
2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
1月 − 12月 1月 − 12月 1月 − 12月 1月 − 12月 1月 − 12月
収益（単位：百万ユーロ）
759 535 532 718 714
利息純収益（単位：百万ユーロ）* 241 280 254 240 236
対収益率（％） 31.8 52.4 47.7 33.5 33.1
営業利益（単位：百万ユーロ）* 215 240 194 131 190
対収益率（％） 28.3 44.8 36.5 18.3 26.6
未実現の公正価値の変動（単位：百万ユー
45 27 -3 -54 0
ロ）*
未実現の公正価値の変動を除く営業利益
170 213 197 186 190
（単位：百万ユーロ）*
費用対収益比率* 0.2 0.2 0.2 0.3 0.2
未実現の公正価値の変動を除く費用対収益
0.3 0.2 0.2 0.2 0.2
比率*
新規長期顧客向け貸付（単位：百万ユー
4,375 3,671 5,157 3,486 3,226
ロ）*
新規長期調達資金（単位：百万ユーロ）* 8,827 9,395 10,966 7,385 7,436
株主資本利益率（ ROE ）（％）* 9.9 10.7 9.4 6.8 10.8
未実現の公正価値の変動を除く株主資本利
7.8 9.6 9.6 9.6 10.7
益率（ ROE ）（％）*
総資産利益率（ ROA ）（％）* 0.4 0.4 0.4 0.3 0.4
未実現の公正価値の変動を除く総資産利益
0.3 0.4 0.4 0.4 0.4
率（ ROA ）（％）*
長期顧客向け貸付（単位：百万ユーロ）* 29,144 29,214 28,022 24,798 22,968
資金調達総額（単位：百万ユーロ）* 40,210 40,712 38,139 33,929 30,856
株主資本（単位：百万ユーロ） 1,614 1,862 1,705 1,594 1,486
総資産（単位：百万ユーロ） 47,736 46,360 44,042 38,934 35,677
流動性合計（単位：百万ユーロ）* 11,506 12,222 10,089 9,882 8,722
流動性カバレッジ比率（ LCR ）（％） 256.7 334.9 264.4 430.2 176.7
安定調達比率（ NSFR ）（％） 120.3 123.6 116.4 116.3 -
株主資本比率（％）* 3.4 4.0 3.9 4.1 4.2
CET1資本（単位：百万ユーロ） 1,482 1,408 1,277 1,162 1,065
Tier1資本（単位：百万ユーロ） 1,482 1,756 1,624 1,510 1,413
自己資本合計（単位：百万ユーロ） 1,482 1,756 1,624 1,510 1,413
CET1資本比率（％） 97.6 95.0 104.3 83.1 66.3
Tier1資本比率（％） 97.6 118.4 132.7 107.9 88.0
合計自己資本比率（％） 97.6 118.4 132.7 107.9 88.0
レバレッジ比率（％）** 11.6 12.8 3.9 4.0 4.1
従業員数 175 164 165 167 151
* 代替的業績指標。
** 公社は、CRR Ⅱの公的開発信用機関の定義に該当しているため、レバレッジ比率の計算において、地方自治体および中
央政府に対するすべての貸付債権を控除することができる。CRR Ⅱ規制は2021年6月に施行された。
すべての主要な指標の計算式は、後記「注記1. 主要な指標」に記載されている。別段の記載がない限り、本
「(4) 業務の概況」に記載されている数値はすべてグループに関するものである。
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注記1. 主要な指標
グループは、代替的業績指標（ APMs ）を、国際財務報告基準または自己資本規制（ CRD／CRR ）において定義され
ていない財務指標として定義している。代替的業績指標は、同じ分野の企業同士および報告期間同士の比較可能性
を高め、財務報告書の読み手に有益な情報を提供する。代替的業績指標は、会計期間同士の業績比較およびグルー
プの業績評価に、より一貫性のある基準を提示する。また、代替的業績指標には、グループの経営陣が事業目標を
定め業績を監視するための方法という重要な側面もある。
代替的業績指標は、欧州証券市場監督局（ ESMA ）が公表する代替的業績指標に関する指針に基づき、グループの
財務報告書において表示される。
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代替的業績指標 定義／説明 計算式／調整 2022 年1月1 2021 年1月1
（単位：百万ユー 日 日
ロ） − 12 月31日 − 12 月31日
利息および類似収入（リース
712 504
利息純収益 金融資産および金融負債に係る利息収
を含む）
入および利息費用は、利息純収益にお
利息および類似費用
-471 -223
いて認識される。グループの収益の大
部分は、利息純収益からなる。
利息純収益 241 280
証券取引純収入の未実現の公
8 22
未実現の公正価 IFRS 第9号基準に基づき、金融商品の一
正価値の変動
値の変動 部は損益を通じて公正価値により測定
され、PnLボラティリティが高まってい
ヘッジ会計純収入
36 5
る。報告期間同士および企業同士の事
業成績の比較可能性を高めるため、未
未実現の公正価値の変動 45 27
実現の公正価値の変動のPnL効果を除外
する必要が生じる場合がある。
営業利益 215 240
営業利益 営業利益は、グループの税引前の営業
利益を表す。
営業利益
215 240
未実現の公正価 代替的業績指標としての未実現の公正
値の変動を除く 価値の変動を除く営業利益は、グルー
－未実現の公正価値の変動
45 27
営業利益 プの基礎的な収益力を示すためのもの
未実現の公正価値の変動を除
170 213
である。
く営業利益
利息純収益
241 280
収入 収入は、利息純収益を含むグループの
収入合計を表し、費用対収益比率の分
手数料収入
2 2
母（手数料費用を除く）等に使用され
証券取引および外国為替取引
8 24
る。
純収入
その他の包括利益を通じて公
0 -
正価値により測定される金融
資産に係る純収入
ヘッジ会計純収入
36 5
その他の営業収入
0 0
収入
288 311
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代替的業績指標 定義／説明 計算式／調整 2022 年1月1 2021 年1月1
（単位：百万ユー 日 日
ロ） − 12 月31日 − 12 月31日
収入
288 311
未実現の公正価 未実現の公正価値の変動を除く収入
値の変動を除く は、グループの営業収入を表すが、
－未実現の公正価値の変動
45 27
収入 そのうち最重要項目は利息純収益で
未実現の公正価値の変動を除く
243 285
ある。
収入
手数料収入
2 2
その他の収入 その他の収入は、利息純収益ならび
に証券取引純収入およびヘッジ会計
実現された証券取引純収入
0 1
純収入の未実現の公正価値の変動を
外国為替取引純収入
0 1
除く、グループのその他すべての収
入を含む。
その他の包括利益を通じて公正
0 -
価値により測定される金融資産
に係る純収入
その他の営業収入
0 0
その他の収入
2 4
手数料費用
6 5
費用 費用は、グループの費用合計を表
し、費用対収益比率の分子（手数料
管理費用
37 35
費用を除く）等に使用される。
有形・無形資産の減価償却費お
10 16
よび減損
その他の営業費用
20 16
費用
73 72
費用
73 72
経常外項目を除 経常外項目を除く費用は、会計期間
く費用 同士で比較可能な費用の金額を表
経常外項目（ITシステムの導入
-5 -10
す。
中止に係る費用）
経常外項目を除く費用
69 61
費用（手数料費用を除く）
68 66
費用対収益比率 費用対収益比率は、銀行部門におい
て定着している、費用と収入の関係
÷収入（手数料純収入を含む）
283 306
性を評価するための主要比率であ
る。当該比率により、投資家はグ
費用対収益比率
ループの費用対効果の比較展望が得
0.2 0.2
られる。
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代替的業績指標 定義／説明 計算式／ 調整 2022 年1月1日 2021 年1月1日
（単位：百万ユー − 12 月31日 − 12 月31日
ロ）
68 66
未実現の公正価
未実現の公正価値の変動を除く費
費用（手数料費用を除く）
値の変動を除く
用対収益比率は、未実現の公正価
283 306
÷(収入（手数料純収入を含
費用対収益比率
値の変動による収入のボラティリ
む）
ティが除外されているため、グ
ループの事業効率のより正確な実
45 27
－未実現の公正価値の変動)
態を示す。当該指標は、企業同士
未実現の公正価値の変動を除
および報告期間同士の事業効率の 0.3 0.2
く費用対収益比率
比較可能性を向上させる。
PnL を通じた未実現の公正価値
45 27
その他の包括利 経営報告において報告期間中のグ
の変動
益および資本
ループの包括利益および資本（税
-9 -5
（税引後）に対
引後）に対する未実現の公正価値
PnL を通じた未実現の公正価値
する未実現の公
の変動の影響を示すために使用さ
の変動 に関連する税金
正価値の変動に
れる主要な業績指標。
損益を通じて公正価値により
0 0
よる影響
測定するものとして指定され
る金融負債に係る自己信用リ
スクの変動による公正価値の
純変動（税引後）
ヘッジ・コストの純変動（税
-12 -2
引後）
その他の包括利益を通じて公
-5 -1
正価値により測定される金融
資産の公正価値の純変動（税
引後）
その他の包括利益および資本
19 19
（税引後）に対する未実現の
公正価値の変動による影響
4,074 3,275
新規貸付金
新規長期顧客 経営報告において報告期間中のグ
向け貸付 ループの事業取引量を示すために
新規リース資産
301 396
使用される主要な業績指標。当該
新規長期顧客向け貸付
4,375 3,671
指標には、未実現の公正価値の変
動を除く新規貸付額および未実現
の公正価値の変動を除く新規リー
ス資産額が含まれる。
新規長期資金調達
8,827 9,395
新規長期資金 経営報告において報告期間中のグ
調達 ループの資金調達活動を示すため
に使用される主要な業績指標。当
該指標には、未実現の公正価値の
変動を除く新規の（1年超の）資金
調達発行額が含まれる。
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代替的業績指標 定義／説明 計算式／ 調整 2022 年12月31日 2021 年12月31日
（単位：百万ユー
ロ）
(( 営業利益
215 240
株主資本利益率 ROE は、グループの資本活用の効率
（ ROE ）（％） 性を測定する。ROEは広く使用され
－税金)
43 -48
る業績指標であり、代替的業績指標
÷資本および非支配持分(期
1,738 1,783
として企業同士の比較可能性を向上
首および期末の平均価額))
させる。当該主要な指標は年率換算
×100
して報告される。
株主資本利益率（ ROE ）
9.9% 10.7%
（％）
(( 未実現の公正価値の変動を
170 213
未実現の公正価 グループの戦略指標であり、未実現
除く営業利益
値の変動を除く の公正価値の変動を除外することに
－税金)
-34 -43
株主資本利益率 より、報告期間同士の比較可能性が
（ ROE ）（％） 高まる。当該主要な指標は年率換算
÷資本および非支配持分(期
1,738 1,783
して報告される。
首および期末の平均価額))
×100
未実現の公正価値の変動を除
7.8% 9.6%
く株主資本利益率（ ROE ）
（％）
(( 営業利益
215 240
総資産利益率 ROA は、グループの投資効率を測定
（ ROA ） する。ROAは広く使用される業績指
－税金)
-43 -48
（％） 標であり、代替業績指標として企業
÷平均総資産(期首および期
47,048 45,201
同士の比較可能性を向上させる。当
末の平均価額))×100
該主要な指標は年率換算して報告さ
れる。
総資産利益率（ ROA ）（％）
0.4% 0.4%
(( 未実現の公正価値の変動を
170 213
未実現の公正価 未実現の公正価値の変動を除外する
除く営業利益
値の変動を除く ことにより、報告期間同士のROAの
－税金)
-34 -43
総資産利益率 比較可能性が高まる。当該主要な指
（ ROA ）（％） 標は年率換算して報告される。
÷平均総資産(期首および期
47,048 45,201
末の平均価額))×100
未実現の公正価値の変動を除
0.3% 0.4%
く総資産利益率（ ROA ）
（％）
（資本および非支配持分
1,614 1,862
株主資本比率 株主資本比率は、資本を財源とする
（％） 資産額を測定する投資のレバレッジ
÷総資産）×100
47,736 46,360
比率およびソルベンシー比率であ
る。当該指標は広く使用される業績
株主資本比率（％）
3.4% 4.0%
指標であり、代替的業績指標として
企業同士の比較可能性を向上させ
る。
公法人および公共部門企業
29,144 29,214
長期貸付ポート 経営報告においてグループの事業取
に対する貸付金
フォリオ 引量を示すために使用される主要な
－リース
1,303 1,334
業績指標。
長期貸付ポートフォリオ
27,841 27,880
長期顧客向け貸 経営報告においてグループの事業 公法人および公共部門企業に
29,144 29,214
付 取引量を示すために使用される主 対する貸付金
要な業績指標。
長期顧客向け貸付
29,144 29,214
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代替的業績指標 定義／説明 計算式／ 調整 2022 年12月31日 2021 年12月31日
（単位：百万ユー
ロ）
公法人および公共部門企業
29,144 29,214
未実現の公正価 経営報告においてグループの事業取
に対する貸付金
値の変動を除く 引量を示すために使用される主要な
－未実現の公正価値の変動
1,516 -151
長期顧客向け貸 業績指標。当該指標では、報告期間
付 同士の事業成績の比較可能性を高め
未実現の公正価値の変動を
30,660 29,063
るため、未実現の公正価値の変動は
除く長期顧客向け貸付金
除外されている。
債券、コマーシャル・ペー
1,457 1,089
短期顧客向け貸 経営報告においてグループの事業取
パー
付 引量を示すために使用される主要な
（地方自治体および地方自
業績指標。
治体関連企業）
短期顧客向け貸付
1,457 1,089
信用機関に対する債務
2,333 2,801
資金調達総額 経営報告においてグループの資金調
達額を示すために使用される主要な
公法人および公共部門企業
2,530 3,325
業績指標。
に対する債務
発行債券
35,592 35,328
合計
40,454 41,453
－クレジット・サポート・
-244 -741
アネックスに基づく（受
取）担保
資金調達総額
40,210 40,712
資金調達総額
40,210 40,712
長期資金調達 経営報告においてグループの資金調
達額を示すために使用される主要な
－短期発行資金調達
-4,650 -3,819
業績指標。
（ ECP ）
長期資金調達
35,560 36,893
債券
4,787 4,841
流動性合計 経営報告においてグループの流動性
の状況を示すために使用される主要
－短期顧客向け貸付
-1,457 -1,089
な業績指標。
株式および出資持分
- -
有価証券投資合計
3,330 3,753
現金および中央銀行におけ
- 8,399
る残高
その他の預金
8,176 70
その他の投資合計
8,176 8,469
流動性合計
11,506 12,222
（社会的責任投資
498 456
グループ自身の 経営報告において社会的責任分野に
ついて使用される主要な業績指標。
グリーン・ファ
÷グリーン・ファイナンス
3,430 2,930
イナンスおよび
およびソーシャル・ファイ
ソーシャル・
ナンス）×100
ファイナンスに
グループ自身のグリーン・
14.5% 15.6%
対する社会的責
ファイナンスおよびソー
任投資の比率
シャル・ファイナンスに対
する社会的責任投資の比率
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その他の指標 定義 計算式／ 調整 2022 年1月1日 2021 年1月1日
（単位：百万
－12月31日 －12月31日
ユーロ）
利息および類似収入（リースを含む）
712 504
収益
IFRS （IAS第1号）に定義
される。収益はグループ
手数料収入
2 2
の損益計算書上で開示さ
証券取引および外国為替取引純収入
8 24
れないため、収益の計算
式は、代替的業績指標と
その他の包括利益を通じて公正価値に
0 -
はみなされないものの記
より測定される金融資産に係る純収入
載が必要とされる。
ヘッジ会計純収入
36 5
その他営業収入
0 0
収益
759 535
2022 年12月31日 2021 年12月31日
（流動資産
10,882 11,564
流動性カバレッジ CRR に定義される。
比率
÷（ストレス状態における資金流出－
4,240 3,453
（ LCR ）（％）
資金流入））×100
流動性カバレッジ比率（ LCR ）（％）
256.7% 334.9%
（安定調達額（ ASF ）
31,966 33,638
安定調達比率 CRR に定義される。
（ NSFR ）
÷所要安定調達額（ RSF ） ）×100
26,583 27,221
（％）
安定調達比率（ NSFR ）（％）
120.3% 123.6%
（普通株式等Tier1（ CET1 ） 資本
1,482 1,408
CET1 資本比率
CRR に定義される。
（％）
÷リスク・エクスポージャーの金額）
1,518 1,482
×100
CET1 資本比率（％）
97.6% 95.0%
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その他の指標 定義 計算式／ 調整
2022 年1月1日 2021 年1月1日
（単位：百万
－12月31日 －12月31日
ユーロ）
（Tier1資本
1,482 1,756
Tier1 資本比率
CRR に定義される。
（％）
÷リスク・エクスポージャーの
1,518 1,482
金額）×100
Tier1 資本比率（％）
97.6% 118.4%
（自己資本合計
1,482 1,756
合計自己資本比 CRR に定義される。
率（％）
÷リスク・エクスポージャーの
1,518 1,482
金額）×100
合計自己資本比率（％）
97.6% 118.4%
（Tier1資本
1,482 1,756
レバレッジ比率 CRR に定義される。
（％）
÷エクスポージャー合計）
12,779 13,716
×100
レバレッジ比率（％）
11.6% 12.8%
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注記2. グループの自己資本比率の状況
表1. 最低所要自己資本および資本バッファー
最低所要自己資本および資本バッファー
所要自己資本 資本保全 カウンター O-SII システミック・ 資本 合計
バッファー シクリカル (3) リスク・ バッファー
（単位：％） (1) 資本バッファー バッファー 合計
2022 年12月31日現在 (2) (4)
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本
4.50% 2.50% 0.81% 0.50% 0.00% 3.81% 8.31%
6.00% 2.50% 0.81% 0.50% 0.00% 3.81% 9.81%
Tier1 （ T1 ）資本
自己資本合計
8.00% 2.50% 0.81% 0.50% 0.00% 3.81% 11.81%
最低所要自己資本および資本バッファー
所要自己資本 資本保全 カウンター O-SII システミック・ 資本 合計
バッファー シクリカル (3) リスク・ バッファー
（単位：千ユーロ） (1) 資本バッファー バッファー 合計
2022 年12月31日現在 (2) (4)
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本
68,312 37,951 12,320 7,590 0 57,861 126,173
91,082 37,951 12,320 7,590 0 57,861 148,943
Tier1 （ T1 ）資本
自己資本合計
121,443 37,951 12,320 7,590 0 57,861 179,304
最低所要自己資本および資本バッファー
所要自己資本 資本保全 カウンター O-SII システミック・ 資本 合計
バッファー シクリカル (3) リスク・ バッファー
（単位：％） (1) 資本バッファー バッファー 合計
2021 年12月31日現在 (2) (4)
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本
4.50% 2.50% 0.15% 0.50% 0.00% 3.15% 7.65%
6.00% 2.50% 0.15% 0.50% 0.00% 3.15% 9.15%
Tier1 （ T1 ）資本
自己資本合計
8.00% 2.50% 0.15% 0.50% 0.00% 3.15% 11.15%
最低所要自己資本および資本バッファー
所要自己資本 資本保全 カウンター O-SII システミック・ 資本 合計
バッファー シクリカル (3) リスク・ バッファー
（単位：千ユーロ） (1) 資本バッファー バッファー 合計
2021 年12月31日現在 (2) (4)
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本
66,712 37,062 2,217 7,412 0 46,692 113,404
88,950 37,062 2,217 7,412 0 46,692 135,642
Tier1 （ T1 ）資本
自己資本合計
118,600 37,062 2,217 7,412 0 46,692 165,292
(1) 信用機関法（610/2014）第10章第3条ならびにEUの自己資本規制（575/2013、CRR）および自己資本指令（2013/36/EU、
CRD Ⅳ）。2015年1月1日施行。
(2) 信用機関法（610/2014）第10章第4条から第6条ならびにEUの自己資本規制（575/2013、CRR）および自己資本指令
（2013/36/EU、CRD Ⅳ）。2022年12月16日（および2021年12月16日）、フィンランド金融監督局（ FIN-FSA ）理事会は、
フィンランドにおける信用エクスポージャーについて、カウンターシクリカル資本バッファーを設定しないことを決定し
た。組織毎に個別の所要カウンターシクリカル資本バッファーは、エクスポージャーの地域別区分に基づき決定される。グ
ループについては0.81％（0.15％）である。
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(3) その他のシステム上重要な信用機関に対する追加所要自己資本：信用機関法（610/2014）第10章第8条ならびにEUの自己
資本規制（575/2013、CRR）および自己資本指令（2013/36/EU、CRD Ⅳ）。グループに対する（その他のシステム上重要な
信用機関（ O-SII ）対象の）追加所要自己資本は0.5％（0.5％）である。2022年6月27日付のフィンランド金融監督局理事会
の決定は、直ちに施行された。
(4) 信用機関法（610/2014）第10章第6条(a)ならびにEUの自己資本規制（575/2013、CRR）および自己資本指令
（2013/36/EU、CRD Ⅳ ）。2020年4月6日、フィンランド金融監督局は、フィンランドの信用機関に対し、金融制度の構造的
特性に基づき決定される追加所要自己資本（システミック・リスク・バッファー）の適用を除外することを決定した。当該
決定の目的は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが金融市場の安定に及ぼす悪影響を軽減すること、また信用機関
の経済に対する資本供給力を促進することであった。当該決定は直ちに発効した。当 会計年度末まで、フィンランド金融監
督局は、グループに対し新たなシステミック・リスク・バッファーを課さなかった。 システミック・リスク・バッファーお
よびその他のシステム上重要な信用機関（O-SII）対象の追加所要自己資本はパラレルのバッファーであるため、いずれか
数値の高い方が適用される。
年次の監督局検討評価手続（ SREP ）の一環として、欧州中央銀行は、グループに対し、2％の銀行特定の第2の柱
に基づく所要自己資本（ P2R ）を課した。このP2R追加所要自己資本を含めば、2022年12月末現在、SREPに基づく所
要総自己資本（ TSCR ）は10％（10.25％）であった。P2R追加所要自己資本およびその他の追加所要自己資本バッ
ファーを含むと、最低所要総自己資本は13.81％（13.40％）であった。
表2. 自己資本
2022 年 2021 年
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
株式資本
42,583 42,583
非制限資本投資準備金 40,366 40,366
留保利益 1,533,535 1,416,916
公正価値準備金 -3,052 13,994
その他の準備金 277 277
予想配当金 -67,580 -40,236
資本として取扱われるAT1キャピタル・ローンに係る繰延税金控除後の経過利息 - -9,459
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 （規制に基づく調整前） 1,546,129 1,464,442
無形資産 -8,831 -12,296
将来の収益性に 依拠 し、 一時的差異により生じるものではない繰延税金資産 -763 -
普通株式等Tier1資本に係る調整項目による控除 -54,925 -43,876
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 1,481,610 1,408,270
その他Tier1資本に含まれる金融商品 - 347,454
その他Tier1（ AT1 ）資本 - 347,454
Tier1 （ T1 ）資本 1,481,610 1,755,723
- -
Tier2 （ T2 ）資本
自己資本合計
1,481,610 1,755,723
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普通株式等Tier1資本には当期利益が含まれるが、当期利益は外部の会計監査人による財務レビューの対象と
なっているため、自己資本規制に従い欧州中央銀行により付与される許可に基づき、CET1資本に含めることができ
る。CET1資本に係る調整項目による控除は、公社の負債評価調整（ DVA ）および追加的評価調整（ AVA ）からなって
いる。また、予想配当金の金額もCET1資本から控除されている。
自己信用リスクの変動は、自己資本に含まれていない（CRR第33条）。
グループは、2022年4月にその他Tier1資本性金融商品を償還した。当該償還によりTier1資本は347百万ユーロ減
少した。AT1資本性金融商品についての詳細は、後記「（5） 経理の状況－(ⅰ)」中の公社財務書類の「注記35.
劣後債務」に記載されている。
表3. 自己資本比率に係る連結主要指標
2022 年 2021 年
12 月31日現在 12 月31日現在
CET1資本比率（％）
97.60 94.99
Tier1資本比率（％） 97.60 118.43
合計自己資本比率（％） 97.60 118.43
表4. 連結最低所要自己資本
信用リスクに関する所要自己資本は標準的手法を用いて計算される。
グループはトレーディング勘定、株式取引または商品取引のいずれのポジションも保有していないため、市場リ
スクに関する所要自己資本の計算において為替リスクのみが考慮される。為替リスクは、すべての外貨建て調達資
金および投資のユーロとのスワップによりヘッジされているため、グループの為替ポジションは極めて小さい。
2022年12月31日現在、為替ポジション純額は4.8百万ユーロ（1.4百万ユーロ）であり、自己資本合計の2％未満で
あった。当会計年度末現在または比較期間において、為替ポジション純額が自己資本合計の2％を超えなかったた
め、市場リスクに関する所要自己資本は存在しなかった（CRR 575/2013 第351条）。
地方政府保証機構により一定のデリバティブ・カウンターパーティーに対し供与される保証は、信用評価調整リ
スクにおいて考慮されていない。
オペレーショナル・リスクに関する所要自己資本は基礎的手法を用いて計算される。
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2022 年12月31日現在 2021 年12月31日現在
リスク・ リスク・
所要自己資本 所要自己資本
（単位：千ユーロ） エクスポージャー エクスポージャー
信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク、
41,727 521,592 42,524 531,547
標準的手法
中央政府または中央銀行に対するエクスポージャー - 0 - 0
地方政府または地方自治体に対するエクスポージャー 419 5,240 451 5,634
公共部門企業に対するエクスポージャー 639 7,983 705 8,807
国際開発金融機関に対するエクスポージャー - 0 - 0
信用機関に対するエクスポージャー 26,800 335,004 23,422 292,771
企業に対するエクスポージャー 3,297 41,210 6,038 75,471
カバード・ボンドによるエクスポージャー 8,723 109,041 9,734 121,670
その他の項目 1,849 23,113 2,176 27,194
市場リスク - - - -
信用評価調整リスク（ CVA VaR ）、標準的手法
37,644 470,552 39,549 494,362
42,071 525,892 36,527 456,587
オペレーショナル・リスク、基礎的手法
合計 121,443 1,518,036 118,600 1,482,496
カウンターパーティー・リスクに関する所要自己資本は、5,640千ユーロ（4,727千ユーロ）である。
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表5. 連結種類別エクスポージャー
オンバランス オフバランス デリバティ エクスポー 当期中の平均 リスク・
シート・エクス シート・エク ブ・エクス ジャー合計 エクスポー エクスポー
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
ポージャー スポージャー ポージャー ジャー ジャー
エクスポージャーの種類
中央政府または中央銀行に対する
8,294,139 - - 8,294,139 9,206,789 0
エクスポージャー
地方政府または地方自治体に対する
14,615,347 845,466 22,881 15,483,694 15,456,426 5,240
エクスポージャー
公共部門企業に対するエクスポージャー 293,300 - - 293,300 317,351 7,983
国際開発金融機関に対する
108,801 - - 108,801 124,784 0
エクスポージャー
国際機関に対するエクスポージャー 121,432 - - 121,432 127,218 0
信用機関に対するエクスポージャー 1,278,256 - 635,051 1,913,306 1,892,380 335,004
企業に対するエクスポージャー 5,600,553 1,618,498 89,662 7,308,714 7,621,870 41,210
抵当不動産担保付債権による
10,874,824 - - 10,874,824 10,570,175 0
エクスポージャー
デフォルト時エクスポージャー 7,092 - - 7,092 79,266 0
カバード・ボンドによるエクスポージャー 1,090,411 - - 1,090,411 1,042,511 109,041
26,304 - - 26,304 26,725 23,113
その他の項目
合計 42,310,459 2,463,964 747,594 45,522,018 46,465,494 521,592
オンバランス オフバランス デリバティ エクスポー 当期中の平均 リスク・
シート・エクス シート・エク ブ・エクス ジャー合計 エクスポー エクスポー
2021 年12月31日（単位：千ユーロ）
ポージャー スポージャー ポージャー ジャー ジャー
エクスポージャーの種類
中央政府または中央銀行に対する
8,636,433 - - 8,636,433 8,503,878 0
エクスポージャー
地方政府または地方自治体に対する
14,297,717 906,117 323,486 15,527,320 15,431,645 5,634
エクスポージャー
公共部門企業に対するエクスポージャー 342,672 - - 342,672 390,671 8,807
国際開発金融機関に対する
152,387 - - 152,387 153,403 0
エクスポージャー
国際機関に対するエクスポージャー 143,579 - - 143,579 147,620 0
信用機関に対するエクスポージャー 1,285,401 - 547,272 1,832,673 1,821,127 292,771
企業に対するエクスポージャー 6,457,680 1,682,251 279,398 8,419,329 8,544,959 75,471
抵当不動産担保付債権による
10,208,300 - - 10,208,300 9,837,166 0
エクスポージャー
デフォルト時エクスポージャー 130,053 4,506 - 134,559 142,628 0
カバード・ボンドによるエクスポージャー 1,216,705 - - 1,216,705 1,305,877 121,670
27,232 - - 27,232 26,675 27,194
その他の項目
合計 42,898,158 2,592,873 1,150,157 46,641,188 46,305,650 531,547
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表6. レバレッジ比率
連結レバレッジ比率
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
（単位：千ユーロ）
Tier1（ T1 ）資本
1,481,610 1,755,723
エクスポージャー合計 12,777,216 13,715,604
レバレッジ比率（％） 11.60 12.80
連結エクスポージャー
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
（単位：千ユーロ）
オンバランスシート・エクスポージャー（デリバティブおよび
42,601,459 42,875,215
無形資産を除く）
デリバティブ・エクスポージャー 864,243 1,181,445
オフバランスシート・エクスポージャー 1,164,571 1,227,349
公的開発信用機関について除外されたエクスポージャー
-31,853,057 -31,568,405
（プロモーショナル・ローン）
合計
12,777,216 13,715,604
連結オンバランスシート・エクスポージャー（デリバティブおよび適用除外のエクスポージャーを除く）の内訳
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
レバレッジ比率 レバレッジ比率
エクスポージャー・ エクスポージャー・
（単位：千ユーロ）
バリュー バリュー
カバード・ボンド
1,090,411 1,216,705
ソブリンとして取扱われるエクスポージャー 9,116,446 9,618,861
ソブリンとして取扱われない地方政府、国際開発金融機関、
66,117 72,202
国際機関および公共部門企業に対するエクスポージャー
信用機関 1,278,256 1,285,401
抵当不動産担保付債権 - -
企業 335,439 336,701
デフォルト時エクスポージャー - -
35,135 16,585
その他のエクスポージャー
合計
11,921,804 12,546,455
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注記3. 親会社の自己資本比率の状況
表1. 自己資本
2022 年 2021 年
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
株式資本
43,008 43,008
非制限資本投資準備金 40,743 40,743
留保利益 1,532,647 1,404,148
公正価値準備金 -3,052 13,994
その他の準備金 277 277
予想配当金 -67,580 -40,236
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 （規制に基づく調整前） 1,546,042 1,461,934
無形資産 -8,837 -12,305
将来の収益性に 依拠 し、 一時的差異により生じるものではない繰延税金資産 -763 -
普通株式等Tier1資本に係る調整項目による控除 -54,925 -43,876
普通株式等Tier1（ CET1 ）資本 1,481,518 1,405,753
その他Tier1資本に含まれる金融商品 - 349,878
その他Tier1（ AT1 ）資本 - 349,878
Tier1 （ T1 ）資本 1,481,518 1,755,631
- -
Tier2 （ T2 ）資本
自己資本合計
1,481,518 1,755,631
普通株式等Tier1資本には当期利益が含まれるが、当期利益は外部の会計監査人による財務レビューの対象と
なっているため、自己資本規制に従い欧州中央銀行により付与される許可に基づき、CET1資本に含めることができ
る。CET1資本に係る調整項目による控除は、公社の負債評価調整（ DVA ）および追加的評価調整（ AVA ）からなって
いる。また、予想配当金の金額もCET1資本から控除されている。
自己信用リスクの変動は、自己資本に含まれていない（CRR第33条）。
グループは、2022年4月にその他Tier1資本性金融商品を償還した。当該償還によりTier1資本は350百万ユーロ減
少した。AT1資本性金融商品についての詳細は、後記「（5） 経理の状況－(ⅰ)」中の公社財務書類の「注記35.
劣後債務」に記載されている。
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フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
表2. 自己資本比率に係る主要指標
2022 年 2021 年
12 月31日現在 12 月31日現在
CET1資本比率（％）
99.21 97.00
Tier1資本比率（％） 99.21 121.14
合計自己資本比率（％） 99.21 121.14
表3. 最低所要自己資本
信用リスクに関する所要自己資本は標準的手法を用いて計算される。
公社はトレーディング勘定、株式取引または商品取引のいずれのポジションも保有していないため、市場リスク
に関する所要自己資本の計算において為替リスクのみが考慮される。為替リスクは、すべての外貨建て調達資金お
よび投資のユーロとのスワップによりヘッジされているため、公社の為替ポジションは極めて小さい。2022年12月
31日現在、為替ポジション純額は4.8百万ユーロ（1.4百万ユーロ）であり、自己資本合計の2％未満であった。当
会計年度末現在または比較期間において、為替ポジション純額が自己資本合計の2％を超えなかったため、市場リ
スクに関する所要自己資本は存在しなかった（CRR 575/2013 第351条）。
地方政府保証機構により一定のデリバティブ・カウンターパーティーに対し供与される保証は、信用評価調整リ
スクにおいて考慮されていない。
オペレーショナル・リスクに関する所要自己資本は基礎的手法を用いて計算される。
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有価証券報告書
2022 年12月31日現在 2021 年12月31日現在
リスク・ リスク・
所要自己資本 所要自己資本
（単位：千ユーロ） エクスポージャー エクスポージャー
信用リスクおよびカウンターパーティー・リスク、
41,811 522,644 42,604 532,547
標準的手法
中央政府または中央銀行に対するエクスポージャー - 0 - 0
地方政府または地方自治体に対するエクスポージャー 419 5,240 451 5,634
公共部門企業に対するエクスポージャー 639 7,983 705 8,807
国際開発金融機関に対するエクスポージャー - 0 - 0
信用機関に対するエクスポージャー 26,784 334,800 23,410 292,622
企業に対するエクスポージャー 3,297 41,210 6,038 75,471
カバード・ボンドによるエクスポージャー 8,723 109,041 9,734 121,670
自己資金投資 131 1,639 131 1,639
その他の項目 1,818 22,729 2,136 26,704
市場リスク - - - -
信用評価調整リスク（ CVA VaR ）、標準的手法
37,644 470,552 39,549 494,362
40,014 500,171 33,788 422,344
オペレーショナル・リスク、基礎的手法
合計 119,469 1,493,367 115,940 1,449,252
カウンターパーティー・リスクに関する所要自己資本は、5,640千ユーロ（4,727千ユーロ）である。
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表4. 種類別エクスポージャー
オンバランス オフバランス デリバティ エクスポー リスク・エク
シート・エク シート・エク ブ・エクス ジャー合計 スポージャー
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
スポージャー スポージャー ポージャー
エクスポージャーの種類
中央政府または中央銀行に対する
8,294,139 - - 8,294,139 0
エクスポージャー
地方政府または地方自治体に対する
14,615,347 845,466 22,881 15,483,694 5,240
エクスポージャー
公共部門企業に対するエクスポージャー 293,300 - - 293,300 7,983
国際開発金融機関に対するエクスポージャー 108,801 - - 108,801 0
国際機関に対するエクスポージャー 121,432 - - 121,432 0
信用機関に対するエクスポージャー 1,277,238 - 635,051 1,912,288 334,800
企業に対するエクスポージャー 5,600,553 1,618,498 89,662 7,308,714 41,210
抵当不動産担保付債権によるエクスポージャー 10,874,824 - - 10,874,824 0
デフォルト時エクスポージャー 7,092 - - 7,092 0
カバード・ボンドによるエクスポージャー 1,090,411 - - 1,090,411 109,041
自己資金投資 656 - - 656 1,639
25,912 - - 25,912 22,729
その他の項目
合計 42,309,706 2,463,964 747,594 45,521,265 522,644
オンバランス オフバランス デリバティ エクスポー リスク・エク
シート・エク シート・エク ブ・エクス ジャー合計 スポージャー
2021 年12月31日（単位：千ユーロ）
スポージャー スポージャー ポージャー
エクスポージャーの種類
中央政府または中央銀行に対する
8,636,433 - - 8,636,433 0
エクスポージャー
地方政府または地方自治体に対する
14,297,717 906,117 323,486 15,527,320 5,634
エクスポージャー
公共部門企業に対するエクスポージャー 342,672 - - 342,672 8,807
国際開発金融機関に対するエクスポージャー 152,387 - - 152,387 0
国際機関に対するエクスポージャー 143,579 - - 143,579 0
信用機関に対するエクスポージャー 1,284,655 - 547,272 1,831,927 292,622
企業に対するエクスポージャー 6,457,680 1,682,251 279,398 8,419,329 75,471
抵当不動産担保付債権によるエクスポージャー 10,208,300 - - 10,208,300 0
デフォルト時エクスポージャー 130,053 4,506 - 134,559 0
カバード・ボンドによるエクスポージャー 1,216,705 - - 1,216,705 121,670
自己資金投資 656 - - 656 1,639
26,706 - - 26,706 26,704
その他の項目
合計 42,897,542 2,592,873 1,150,157 46,640,572 532,547
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有価証券報告書
(5) 【経理の状況】
( ⅰ)フィンランド地方金融公社グループおよびフィンランド地方金融公社
公社は、2007年1月1日より国際財務報告基準の適用を開始した。
以下に掲げる、2022年12月31日に終了した年度のグループ連結財務書類は、国際財務報告基準に従って作成され
ており、また2022年12月31日に終了した年度の公社個別財務書類は、フィンランド国内において一般に認められる
会計原則に従って作成されている。
公社は1名の会計監査人を置く。その会計監査人は公認会計士または監査法人でなければならない。その会計監
査人の任期は選任後、最初の年次株主総会の終了時までである。
公社は、会計監査法人であるKPMG Oy Abを公社の会計監査人として選任している。KPMG Oy Abの事務所は、フィ
ンランド、00100 ヘルシンキ市 Töölönlahdenkatu 3 Aに所在する。
2022年1月1日から同年12月31日までの期間に係るグループ連結財務書類および公社個別財務書類については、
KPMG Oy Abにより、公認会計士ティーア・カタヤを主たる担当監査人としてその監査が行われた。
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有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
フィンランド地方金融公社
2022 年12月31日に終了した年度に関する監査報告書
フィンランド地方金融公社 年次株主総会 御中
財務書類の監査に関する報告書
意見
我々は、2022年12月31日に終了した年度に関して、フィンランド地方金融公社（事業者コード1701683-4）の財
務書類を監査した。財務書類は、連結財政状態計算書、連結損益計算書、包括利益計算書、連結資本変動計算書、
連結キャッシュ・フロー計算書および重要な会計方針の概要を含む注記、ならびに公社の貸借対照表、損益計算
書、キャッシュ・フロー計算書および注記からなる。
我々の意見では、
・ 連結財務書類は、EUにより採択された国際財務報告基準（IFRS）に準拠して、グループの財政状態、財務実
績およびキャッシュ・フローを真実かつ公正に表示しており、
・ 財務書類は、フィンランドにおける財務書類の作成に適用される法律および規則に準拠して、公社の財務実
績および財政状態を真実かつ公正に表示しており、法定の要件を遵守している。
我々の意見は、監査委員会に提出された追加の報告書と一致している。
監査意見の根拠
我々は、フィンランドにおける公正な監査慣行に従って監査を実施した。公正な監査慣行に基づく我々の責任
は、本報告書の「財務書類の監査に関する会計監査人の責任」の項において詳述されている。
我々は、フィンランドにおいて適用され、我々の監査に関係する倫理規定に従い、公社およびグループ会社から
独立しており、またかかる規定に従いその他の倫理上の責任も果たしている。
我々が知りえかつ理解しうる限りにおいて、親会社およびグループ会社に提供された非監査業務は、かかる業務
に関してフィンランドにおいて適用される法律および規則を遵守しており、我々は規則（EU）537/2014の第5(1)条
に記載されている禁止された非監査業務を一切提供していない。我々が提供した非監査業務は、公社財務書類に対
する注記51において開示されている。
我々は、我々が得た監査上の証拠が、我々の監査意見の根拠を供するために十分かつ適切なものであると信じて
いる。
重要性
我々の監査の範囲は、我々が適用する重要性による影響を受けている。重要性は、我々の専門的な判断に基づき
決定され、我々の監査手続の性質、時期および範囲を決定し、確認された虚偽表示の財務書類全体への影響を評価
するために使用される。我々が設定する重要性のレベルは、個別的にまたは全体として、財務書類の利用者の経済
的判断に影響を及ぼしうると合理的に推測される虚偽表示の重大性の評価に基づいている。我々はまた、質的な理
由により、財務書類の利用者にとり重大であると我々が考える虚偽表示および／または虚偽表示の可能性も考慮に
入れている。
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有価証券報告書
監査上の主要な事項
監査上の主要な事項とは、我々の専門的な判断に基づき、当期財務書類の監査において最も重要であった事項で
ある。これらの事項は、財務書類の監査全体を通じて、また、財務書類に関する監査意見の形成において対処され
ており、我々はこれらの事項について個別に意見を表明しない。規則（EU）537/2014の第10(2)条(c)号に記載され
る重大な虚偽表示の重要なリスクは、下記の監査上の主要な事項に含まれている。
我々はまた、経営陣による内部統制の無効化のリスクにも対処している。これには、不正行為による重大な虚偽
表示のリスクを表す、経営陣の不公平な判断の証拠の有無についての検討が含まれる。
監査上の主要な事項 監査における当該事項の対処方法
公正価値により測定される金融資産および金融負債（グループの財務書類に対する注記1、2、3、5、6、
7、16、17、24および25）
・ 公正価値により測定される金融資産の簿価は ・ 我々は、公社が適用する会計原則および評価方
合計61億ユーロであり、公正価値により測定 法の適切性について分析を行い、評価手続の主
される金融負債の簿価は合計168億ユーロで 要な統制についてテストを行った。
あった。 ・ デリバティブ商品について、我々は、IFRSの規
・ 公正価値により測定される金融商品の公正価 則を参照し、会計処理の適切性について検討し
値は、活発な市場における相場価格、または た。
活発な市場が存在しない場合は公社独自の評 ・ 年度末監査手続の一環として、我々は、公正価
価技法のいずれかを用いて決定される。公正 値により測定される金融資産および金融負債の
価値の決定は、とりわけ市場に基づくデータ 測定において使用された公正価値を、市場相場
が入手できない金融商品について、経営陣の およびその他の外部参照価格と比較し、評価イ
判断が関与している。 ンプットの正確性ならびに使用された仮定およ
・ 公正価値により測定される金融資産および金 び見積りの妥当性について評価を行った。
融負債は、連結財政状態計算書において、資 ・ さらに、我々は、公正価値により測定される金
産および負債の大部分を占めている。市場金 融資産および金融負債に関する注記の適切性に
利および外国為替レートの変動は、会計年度 ついて検討した。
の損益および資本に重大な影響を及ぼす可能 ・ 我々は、独自のIFRSおよび金融商品の専門家に
性がある。このため、公正価値により測定さ 従事させた。
れる金融資産および金融負債に係る会計は、
監査上の主要な事項であると考えられた。
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有価証券報告書
ヘッジ会計（グループの財務書類に対する注記1、2、8、24および25）
・ 公社は、金融資産および金融負債に係る金利 ・ 我々は、関連する財務報告基準を遵守するため
リスクおよび為替リスクをヘッジし、また会 に適用されたヘッジ会計慣行について評価を
計上のミスマッチを削減するために、ヘッジ 行った。
会計を適用している。 ・ 我々は、ヘッジの有効性に係るテストの有効性
・ 公社は、IFRS第9号に基づき公正価値ヘッジ会 および公社が作成した関連する証拠書類の適切
計を適用し、IAS第39号に基づき公正価値ポー 性について評価を行った。
トフォリオ・ヘッジ会計を適用している。 ・ さらに、我々は、ヘッジ会計に関して付された
・ ヘッジ会計の適用により、ヘッジ会計が適用 注記の適切性について検討した。
される金融資産および金融負債の簿価には、 ・ 我々は、独自のIFRSおよび金融商品の専門家に
ヘッジされるリスクに関連する未実現の公正 従事させた。
価値の変動が含まれる。
・ ヘッジ会計の手続きには、さまざまな会計適
用時期が含まれ、ヘッジ会計は連結財務書類
に重大な影響を及ぼす可能性がある。このた
め、ヘッジ会計は監査上の主要な事項である
と判断された。
財務書類に関する取締役会および社長の責任
取締役会および社長は、EUにより採択された国際財務報告基準（IFRS）に準拠して真実かつ公正に表示された連
結財務書類を作成し、フィンランドにおける財務書類の作成に適用される法律および規則に準拠して真実かつ公正
に表示され、法定の要件を遵守した公社の財務書類を作成することに責任を負う。取締役会および社長はまた、不
正行為によるか誤謬によるかを問わず、重大な虚偽表示のない財務書類の作成を可能にするために必要であると判
断する内部統制についても責任を負う。
財務書類の作成において、取締役会および社長は、公社およびグループの継続企業としての存在能力の評価、適
用ある継続企業に関する事項の開示、ならびに継続企業の会計前提の使用について責任を負う。公社もしくはグ
ループを解散するかまたは事業を停止する意向のない限り、またはこれらを行う以外に現実的な選択肢が存在しな
い場合を除き、財務書類は継続企業の会計前提を使用して作成される。
財務書類の監査に関する会計監査人の責任
我々の目的は、不正行為によるか誤謬によるかを問わず、財務書類全体に重大な虚偽表示がないかどうかについ
て合理的な保証を得ること、および我々の意見を記載した監査報告書を発行することである。合理的な保証とは、
高いレベルの保証であるが、公正な監査慣行に従って実施された監査が、重大な虚偽表示が存在した場合に常にこ
れを発見することを保証するものではない。虚偽表示は不正行為または誤謬のいずれからも発生しうるものであ
り、個別的にまたは全体として、利用者が財務書類に基づき行う経済的判断に影響を及ぼしうると合理的に推測さ
れる場合、重大であるとみなされる。
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公正な監査慣行に従って実施される監査の一環として、我々は、監査において一貫して専門的な判断を下し、専
門的な懐疑主義を貫いている。我々はまた、以下のことを実行している。
・ 不正行為によるか誤謬によるかを問わず、財務書類における重大な虚偽表示のリスクを確認および評価し、
かかるリスクに対応した監査手続を策定および実施し、我々の監査意見の根拠を供するために十分かつ適切
な監査上の証拠を取得する。不正行為には、通謀、偽造、故意の不作為、不実の表示または内部統制の無効
化が含まれるため、不正行為による重大な虚偽表示を発見することができないリスクは、誤謬による重大な
虚偽表示の場合よりも高い。
・ 公社またはグループの内部統制の有効性に関する意見を表明するためではなく、現況下において適切な監査
手続を策定するために、監査に関連する内部統制の理解を得る。
・ 用いられた会計方針の適切性および経営陣が行った会計上の見積りおよび関連する開示の妥当性を評価す
る。
・ 取締役会および社長の継続企業の会計前提の使用の適切性について、また、取得した会計上の証拠に基づ
き、公社もしくはグループの継続企業としての存続能力に重大な疑義をもたらす可能性のある事由もしくは
状況に関して、重大な不確実性が存在しないかどうかについて結論を下す。我々が重大な不確実性が存在す
ると判断した場合、我々はその監査報告書において、財務書類における関連する開示について注意を喚起
し、かかる開示が不十分である場合には我々の監査意見を修正しなければならない。我々の結論は、その監
査報告書の日付までに得た会計上の証拠に依拠している。しかしながら、将来の事由または状況により、公
社またはグループが継続企業としての存続の停止を余儀なくされる場合がある。
・ 開示、ならびに財務書類が真実かつ公正に表示されるよう財務書類の対象である取引および事由を表示して
いるかどうかを含め、財務書類の全体的表示、構成および内容を評価する。
・ 連結財務書類に対する意見を表明するため、グループ内の企業もしくは事業活動の財務情報に関する十分か
つ適切な会計上の証拠を取得する。我々は、グループ監査の指示、監督および実施について責任を負う。
我々は我々の監査意見について単独で責任を負う。
我々は、とりわけ、予定される監査の範囲および時期、ならびに監査中に確認された内部統制の重大な欠陥等の
重要な監査所見に関し、ガバナンスの責任者と話し合いを行う。
我々はまた、ガバナンスの責任者に、我々が独立性に関する倫理規定を遵守している旨の書面を提供し、我々の
独立性に影響すると合理的に考えうるすべての関係およびその他の事項、ならびに、適用ある場合、関連する保障
について、ガバナンスの責任者に伝える。
ガバナンスの責任者と話し合った事項の中から、我々は当期財務書類の監査において最も重要であった事項、す
なわち監査上の主要な事項を決定する。我々は当該事項を監査報告書に記載するが、法律もしくは規則がかかる事
項の公表を禁止する場合、または、極めて稀な状況において、我々の報告書においてある事項について表明するこ
とにより、その悪影響がかかる表明による公衆の利益を上回ると合理的に推測されうるため、かかる表明をなすべ
きではないと我々が判断する場合はこの限りではない。
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その他の報告要件
我々の監査契約に関する情報
KPMG Oy Abは、2001年の年次株主総会において初めて会計監査人として選任され、我々を選任する契約は合計22
年間継続している。
その他の情報
取締役会および社長は、その他の情報について責任を負う。その他の情報は、取締役会報告書および年次報告書
に含まれる情報からなるが、財務書類およびこれに係る我々の監査報告書は含まない。我々は、本監査報告書の日
付より前に取締役会報告書を取得しており、年次報告書は同日後に入手可能となる見込みである。我々の財務書類
に関する監査意見は、その他の情報を対象に含めていない。
我々の財務書類の監査に関連して、我々の責任は、上記に特定されるその他の情報を読み、これにより、その他
の情報と、財務書類もしくは監査において我々が得た見識との間に重大な齟齬がないか、または、その他の情報に
重大な虚偽表示の可能性がないかについて検討することである。取締役会報告書に関する我々の責任には、取締役
会報告書が適用ある法律および規則に従って作成されているかどうかについて検討することも含まれる。
我々の意見では、取締役会報告書中の情報は財務書類中の情報と一致しており、取締役会報告書は適用ある法律
および規則に従って作成されている。
本監査報告書の日付より前に取得したその他の情報に関し我々が実施した業務に基づき、その他の情報に重大な
虚偽表示があると我々が判断した場合、我々はかかる事実を報告しなければならない。これに関し、我々には報告
すべきことは何もない。
その他の意見
我々は財務書類が承認されることを支持する。貸借対照表に記載されている利益処分および利益分配に関する取
締役会の提案は、有限責任会社法を遵守している。我々は、取締役および社長が、我々の監査した会計期間に関す
る責任について、免除されることを支持する。
2023年2月10日、ヘルシンキ
KPMG OY AB
ティーア・カタヤ（TIIA KATAJA）
公認会計士
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有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
フィンランド地方金融公社
2021 年12月31日に終了した年度に関する監査報告書
フィンランド地方金融公社 年次株主総会 御中
財務書類の監査に関する報告書
意見
我々は、2021年12月31日に終了した年度に関して、フィンランド地方金融公社（事業者コード1701683-4）の財
務書類を監査した。財務書類は、連結財政状態計算書、連結損益計算書、包括利益計算書、連結資本変動計算書、
連結キャッシュ・フロー計算書および重要な会計方針の概要を含む注記、ならびに公社の貸借対照表、損益計算
書、キャッシュ・フロー計算書および注記からなる。
我々の意見では、
・ 連結財務書類は、EUにより採択された国際財務報告基準（IFRS）に準拠して、グループの財政状態、財務実
績およびキャッシュ・フローを真実かつ公正に表示しており、
・ 財務書類は、フィンランドにおける財務書類の作成に適用される法律および規則に準拠して、公社の財務実
績および財政状態を真実かつ公正に表示しており、法定の要件を遵守している。
我々の意見は、監査委員会に提出された追加の報告書と一致している。
監査意見の根拠
我々は、フィンランドにおける公正な監査慣行に従って監査を実施した。公正な監査慣行に基づく我々の責任
は、本報告書の「財務書類の監査に関する会計監査人の責任」の項において詳述されている。
我々は、フィンランドにおいて適用され、我々の監査に関係する倫理規定に従い、公社およびグループ会社から
独立しており、またかかる規定に従いその他の倫理上の責任も果たしている。
我々が知りえかつ理解しうる限りにおいて、親会社およびグループ会社に提供された非監査業務は、かかる業務
に関してフィンランドにおいて適用される法律および規則を遵守しており、我々は規則（EU）537/2014の第5(1)条
に記載されている禁止された非監査業務を一切提供していない。我々が提供した非監査業務は、公社財務書類に対
する注記51において開示されている。
我々は、我々が得た監査上の証拠が、我々の監査意見の根拠を供するために十分かつ適切なものであると信じて
いる。
重要性
我々の監査の範囲は、我々が適用する重要性による影響を受けている。重要性は、我々の専門的な判断に基づき
決定され、我々の監査手続の性質、時期および範囲を決定し、確認された虚偽表示の財務書類全体への影響を評価
するために使用される。我々が設定する重要性のレベルは、個別的にまたは全体として、財務書類の利用者の経済
的判断に影響を及ぼしうると合理的に推測される虚偽表示の重大性の評価に基づいている。我々はまた、質的な理
由により、財務書類の利用者にとり重大であると我々が考える虚偽表示および／または虚偽表示の可能性も考慮に
入れている。
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有価証券報告書
監査上の主要な事項
監査上の主要な事項とは、我々の専門的な判断に基づき、当期財務書類の監査において最も重要であった事項で
ある。これらの事項は、財務書類の監査全体を通じて、また、財務書類に関する監査意見の形成において対処され
ており、我々はこれらの事項について個別に意見を表明しない。規則（EU）537/2014の第10(2)条(c)号に記載され
る重大な虚偽表示の重要なリスクは、下記の監査上の主要な事項に含まれている。
我々はまた、経営陣による内部統制の無効化のリスクにも対処している。これには、不正行為による重大な虚偽
表示のリスクを表す、経営陣の不公平な判断の証拠の有無についての検討が含まれる。
監査上の主要な事項 監査における当該事項の対処方法
公正価値により測定される金融資産および金融負債（グループの財務書類に対する注記1、2、3、5、6、
7、16、17および25）
・ 公正価値により測定される金融資産の簿価は ・ 我々は、公社が適用する会計原則および評価方
合計58億ユーロであり、公正価値により測定 法の適切性について分析を行い、評価手続の主
される金融負債の簿価は合計138億ユーロで 要な統制についてテストを行った。
あった。 ・ デリバティブ商品について、我々は、IFRSの規
・ 公正価値により測定される金融商品の公正価 則を参照し、会計処理の適切性について検討し
値は、活発な市場における相場価格、または た。
活発な市場が存在しない場合は公社独自の評 ・ 年度末監査手続の一環として、我々は、公正価
価技法のいずれかを用いて決定される。公正 値により測定される金融資産および金融負債の
価値の決定は、とりわけ市場に基づくデータ 測定において使用された公正価値を、市場相場
が入手できない金融商品について、経営陣の およびその他の外部参照価格と比較し、評価イ
判断が関与している。 ンプットの正確性ならびに使用された仮定およ
・ 公正価値により測定される金融資産および金 び見積りの妥当性について評価を行った。
融負債は、連結財政状態計算書において、資 ・ 我々は、独自のIFRSおよび金融商品の専門家に
産および負債の大部分を占めている。市場金 従事させた。
利および外国為替レートの変動は、会計年度 ・ さらに、我々は、公正価値により測定される金
の損益および資本に重大な影響を及ぼす可能 融資産および金融負債に関する注記の適切性に
性がある。このため、公正価値により測定さ ついて検討した。
れる金融資産および金融負債に係る会計は、
監査上の主要な事項であると考えられた。
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ヘッジ会計（グループの財務書類に対する注記1、2、8、25および26）
・ 公社は、金融資産および金融負債に係る金利 ・ 我々は、関連する財務報告基準を遵守するため
リスクおよび為替リスクをヘッジし、また会 に適用されたヘッジ会計慣行について評価を
計上のミスマッチを削減するために、ヘッジ 行った。
会計を適用している。 ・ 我々は、ヘッジの有効性に係るテストの有効性
・ 公社は、IFRS第9号に基づき公正価値ヘッジ会 および公社が作成した関連する証拠書類の適切
計を適用し、IAS第39号に基づき公正価値ポー 性について評価を行った。
トフォリオ・ヘッジ会計を適用している。 ・ 我々は、独自のIFRSおよび金融商品の専門家に
・ ヘッジ会計の適用により、ヘッジ会計が適用 従事させた。
される金融資産および金融負債の簿価には、 ・ さらに、我々は、ヘッジ会計に関して付された
ヘッジされるリスクに関連する未実現の公正 注記の適切性について検討した。
価値の変動が含まれる。
・ ヘッジ会計の手続きには、さまざまな会計適
用時期が含まれ、ヘッジ会計は連結財務書類
に重大な影響を及ぼす可能性がある。このた
め、ヘッジ会計は監査上の主要な事項である
と判断された。
財務書類に関する取締役会および社長の責任
取締役会および社長は、EUにより採択された国際財務報告基準（IFRS）に準拠して真実かつ公正に表示された連
結財務書類を作成し、フィンランドにおける財務書類の作成に適用される法律および規則に準拠して真実かつ公正
に表示され、法定の要件を遵守した公社の財務書類を作成することに責任を負う。取締役会および社長はまた、不
正行為によるか誤謬によるかを問わず、重大な虚偽表示のない財務書類の作成を可能にするために必要であると判
断する内部統制についても責任を負う。
財務書類の作成において、取締役会および社長は、公社およびグループの継続企業としての存在能力の評価、適
用ある継続企業に関する事項の開示、ならびに継続企業の会計前提の使用について責任を負う。公社もしくはグ
ループを解散するかまたは事業を停止する意向のない限り、またはこれらを行う以外に現実的な選択肢が存在しな
い場合を除き、財務書類は継続企業の会計前提を使用して作成される。
財務書類の監査に関する会計監査人の責任
我々の目的は、不正行為によるか誤謬によるかを問わず、財務書類全体に重大な虚偽表示がないかどうかについ
て合理的な保証を得ること、および我々の意見を記載した監査報告書を発行することである。合理的な保証とは、
高いレベルの保証であるが、公正な監査慣行に従って実施された監査が、重大な虚偽表示が存在した場合に常にこ
れを発見することを保証するものではない。虚偽表示は不正行為または誤謬のいずれからも発生しうるものであ
り、個別的にまたは全体として、利用者が財務書類に基づき行う経済的判断に影響を及ぼしうると合理的に推測さ
れる場合、重大であるとみなされる。
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公正な監査慣行に従って実施される監査の一環として、我々は、監査において一貫して専門的な判断を下し、専
門的な懐疑主義を貫いている。我々はまた、以下のことを実行している。
・ 不正行為によるか誤謬によるかを問わず、財務書類における重大な虚偽表示のリスクを確認および評価し、
かかるリスクに対応した監査手続を策定および実施し、我々の監査意見の根拠を供するために十分かつ適切
な監査上の証拠を取得する。不正行為には、通謀、偽造、故意の不作為、不実の表示または内部統制の無効
化が含まれるため、不正行為による重大な虚偽表示を発見することができないリスクは、誤謬による重大な
虚偽表示の場合よりも高い。
・ 公社またはグループの内部統制の有効性に関する意見を表明するためではなく、現況下において適切な監査
手続を策定するために、監査に関連する内部統制の理解を得る。
・ 用いられた会計方針の適切性および経営陣が行った会計上の見積りおよび関連する開示の妥当性を評価す
る。
・ 取締役会および社長の継続企業の会計前提の使用の適切性について、また、取得した会計上の証拠に基づ
き、公社もしくはグループの継続企業としての存続能力に重大な疑義をもたらす可能性のある事由もしくは
状況に関して、重大な不確実性が存在しないかどうかについて結論を下す。我々が重大な不確実性が存在す
ると判断した場合、我々はその監査報告書において、財務書類における関連する開示について注意を喚起
し、かかる開示が不十分である場合には我々の監査意見を修正しなければならない。我々の結論は、その監
査報告書の日付までに得た会計上の証拠に依拠している。しかしながら、将来の事由または状況により、公
社またはグループが継続企業としての存続の停止を余儀なくされる場合がある。
・ 開示、ならびに財務書類が真実かつ公正に表示されるよう財務書類の対象である取引および事由を表示して
いるかどうかを含め、財務書類の全体的表示、構成および内容を評価する。
・ 連結財務書類に対する意見を表明するため、グループ内の企業もしくは事業活動の財務情報に関する十分か
つ適切な会計上の証拠を取得する。我々は、グループ監査の指示、監督および実施について責任を負う。
我々は我々の監査意見について単独で責任を負う。
我々は、とりわけ、予定される監査の範囲および時期、ならびに監査中に確認された内部統制の重大な欠陥等の
重要な監査所見に関し、ガバナンスの責任者と話し合いを行う。
我々はまた、ガバナンスの責任者に、我々が独立性に関する倫理規定を遵守している旨の書面を提供し、我々の
独立性に影響すると合理的に考えうるすべての関係およびその他の事項、ならびに、適用ある場合、関連する保障
について、ガバナンスの責任者に伝える。
ガバナンスの責任者と話し合った事項の中から、我々は当期財務書類の監査において最も重要であった事項、す
なわち監査上の主要な事項を決定する。我々は当該事項を監査報告書に記載するが、法律もしくは規則がかかる事
項の公表を禁止する場合、または、極めて稀な状況において、我々の報告書においてある事項について表明するこ
とにより、その悪影響がかかる表明による公衆の利益を上回ると合理的に推測されうるため、かかる表明をなすべ
きではないと我々が判断する場合はこの限りではない。
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その他の報告要件
我々の監査契約に関する情報
KPMG Oy Abは、2001年の年次株主総会において初めて会計監査人として選任され、我々を選任する契約は合計21
年間継続している。
その他の情報
取締役会および社長は、その他の情報について責任を負う。その他の情報は、取締役会報告書および年次報告書
に含まれる情報からなるが、財務書類およびこれに係る我々の監査報告書は含まない。我々は、本監査報告書の日
付より前に取締役会報告書を取得しており、年次報告書は同日後に入手可能となる見込みである。我々の財務書類
に関する監査意見は、その他の情報を対象に含めていない。
我々の財務書類の監査に関連して、我々の責任は、上記に特定されるその他の情報を読み、これにより、その他
の情報と、財務書類もしくは監査において我々が得た見識との間に重大な齟齬がないか、または、その他の情報に
重大な虚偽表示の可能性がないかについて検討することである。取締役会報告書に関する我々の責任には、取締役
会報告書が適用ある法律および規則に従って作成されているかどうかについて検討することも含まれる。
我々の意見では、取締役会報告書中の情報は財務書類中の情報と一致しており、取締役会報告書は適用ある法律
および規則に従って作成されている。
本監査報告書の日付より前に取得したその他の情報に関し我々が実施した業務に基づき、その他の情報に重大な
虚偽表示があると我々が判断した場合、我々はかかる事実を報告しなければならない。これに関し、我々には報告
すべきことは何もない。
その他の意見
我々は財務書類が承認されることを支持する。貸借対照表に記載されている利益処分および利益分配に関する取
締役会の提案は、有限責任会社法を遵守している。我々は、取締役、社長および副社長が、我々の監査した会計期
間に関する責任について、免除されることを支持する。
2022年2月4日、ヘルシンキ
KPMG OY AB
ティーア・カタヤ（Tiia Kataja）
公認会計士
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財務書類
フィンランド地方金融公社グループ
連結損益計算書
2022 年 2021 年
注記
1 月－12月 1 月－12月
（単位：千ユーロ）
利息および類似収入 (3)
711,740 503,536
-470,585 -223,339
利息および類似費用 (3)
利息純収益 241,155 280,197
手数料収入 (4)
2,302 2,126
手数料費用 (4) -5,517 -5,056
証券取引および外国為替取引純収入 (5) 8,140 24,095
その他の包括利益を通じて公正価値により
(7) -149 -
測定される金融資産に係る純収入
(8, 25)
ヘッジ会計純収入 36,444 4,823
その他の営業収入 (10) 90 95
管理費用 (11) -37,361 -34,722
有形・無形資産の減価償却費および減損 (12) -10,423 -16,208
その他の営業費用 (13) -19,774 -15,568
118 -104
金融資産の信用損失および減損 (14)
営業利益 215,024 239,678
所得税 (15) -43,023 -48,073
当期利益 172,001 191,605
包括利益計算書
2022 年 2021 年
1 月－12月 1 月－12月
（単位：千ユーロ）
当期利益
172,001 191,605
その他の包括利益構成項目
その後の期間に損益計算書に振替えられない項目
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債
(6) -184 400
に係る自己信用リスクの変動による公正価値の純変動
ヘッジ・コストの純変動 (25) -15,166 -2,504
その後の期間に損益計算書に振替えられる項目
その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産の公正
(7) -5,961 -672
価値の純変動
その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産の予想
(26) 3 0
信用損失の純変動
その他の包括利益構成項目に係る税金 4,262 555
-17,046 -2,222
その他の包括利益構成項目合計
当期包括利益合計 154,955 189,383
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連結財政状態計算書
2022 年 2021 年
注記
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
資産
現金および中央銀行における残高 (20) 2 8,399,045
信用機関に対する貸付金 (21) 9,625,488 1,417,310
公法人および公共部門企業に対する貸付金 (22) 29,144,361 29,214,043
債券 (23) 4,786,768 4,841,428
株式および出資持分 - -
(19, 24)
デリバティブ契約 2,707,103 1,999,676
(27, 29)
無形資産 8,831 12,296
(28, 29)
有形資産 5,062 7,491
その他の資産 (30) 1,234,810 256,117
未収収益および前払費用 (31) 223,104 212,655
763 -
繰延税金資産 (32)
(16, 17, 18)
資産合計 47,736,293 46,360,060
負債および資本
負債
(33, 36)
信用機関に対する債務 2,332,623 2,801,016
(34, 36)
公法人および公共部門企業に対する債務 2,529,585 3,324,685
(35, 36)
発行債券 35,592,065 35,327,525
(19, 24)
デリバティブ契約 4,616,111 2,224,294
引当金およびその他の負債 (37) 593,848 349,331
未払費用および前受収益 (38) 166,635 181,732
291,717 289,887
繰延税金負債 (32)
(16, 17, 18)
負債合計 46,122,584 44,498,470
資本
株式資本 (39) 42,583 42,583
準備金 (39) 277 277
投資の公正価値準備金 (39) -4,457 309
自己信用リスク再評価準備金 (39) -83 64
ヘッジ・コスト準備金 (39) 1,488 13,621
非制限資本投資準備金 (39) 40,366 40,366
留保利益 (39) 1,533,535 1,416,916
親会社株主に帰属する資本合計 1,613,709 1,514,136
- 347,454
その他の発行済資本性金融商品 (39)
資本合計 1,613,709 1,861,590
負債および資本合計 47,736,293 46,360,060
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フィンランド地方金融公社グループ
連結資本変動計算書
親会社株主に帰属する資本合計 その他の 資本合計
発行済
株式 準備金 投資の 自己信用 ヘッジ・ 非制限 留保利益 合計
資本性
資本 公正価値 リスク コスト
資本投資
金融商品
準備金 再評価 準備金
準備金
準備金
（単位：千ユーロ）
2020 年12月31日現在の資本 42,583 277 847 -255 15,624 40,366 1,258,224 1,357,666 347,454 1,705,120
AT1 資本性金融商品に係る支払利息
- - - - - - -12,600 -12,600 - -12,600
2020 年度支払配当金 - - - - - - -20,313 -20,313 - -20,313
当期利益 - - - - - - 191,605 191,605 - 191,605
その他の包括利益構成項目（税引後）
その後の期間に損益計算書に
振替えられない項目
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定される金融負債に係る自己信用リスクの変動 - - - 320 - - - 320 - 320
による公正価値の純変動
ヘッジ・コストの純変動 - - - - -2,004 - - -2,004 - -2,004
その後の期間に損益計算書に
振替えられる項目
その他の包括利益を通じて公正価値により測定さ
- - -538 - - - - -538 - -538
れる金融資産の公正価値の純変動
その他の包括利益を通じて公正価値により測定さ
- - 0 - - - - 0 - 0
れる金融資産の予想信用損失の純変動
2021 年12月31日現在の資本 42,583 277 309 64 13,621 40,366 1,416,916 1,514,136 347,454 1,861,590
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親会社株主に帰属する資本合計 その他の 資本合計
発行済
株式 準備金 投資の 自己信用 ヘッジ・ 非制限 留保利益 合計
資本性
資本 公正価値 リスク コスト
資本投資
金融商品
準備金 再評価 準備金
準備金
準備金
（単位：千ユーロ）
AT1 資本性金融商品の償還
- - - - - - -2,546 -2,546 -347,454 -350,000
AT1 資本性金融商品に係る支払利息 - - - - - - -12,600 -12,600 - -12,600
2021 年度支払配当金 - - - - - - -40,236 -40,236 - -40,236
当期利益 - - - - - - 172,001 172,001 - 172,001
その他の包括利益構成項目（税引後）
その後の期間に損益計算書に
振替えられない項目
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定される金融負債に係る自己信用リスクの変動 - - - -147 - - - -147 - -147
による公正価値の純変動
ヘッジ・コストの純変動 - - - - -12,133 - - -12,133 - -12,133
その後の期間に損益計算書に
振替えられる項目
その他の包括利益を通じて公正価値により測定さ
- - -4,769 - - - - -4,769 - -4,769
れる金融資産の公正価値の純変動
その他の包括利益を通じて公正価値により測定さ
- - 2 - - - - 2 - 2
れる金融資産の予想信用損失の純変動
2022 年12月31日現在の資本 42,583 277 -4,457 -83 1,488 40,366 1,533,535 1,613,709 - 1,613,709
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連結キャッシュ・フロー計算書
2022 年 1月－12月 2021 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
営業活動からのキャッシュ・フロー -7,975,442 2,750,437
長期資金調達の純変動
2,063,033 3,085,073
短期資金調達の純変動 1,103,027 -354,008
長期貸付金の純変動 -1,637,350 -1,580,112
短期貸付金の純変動 -368,992 224,130
投資の純変動 -7,919,967 667,724
担保の純変動 -1,332,255 480,083
資産に係る利息 97,307 16,875
負債に係る利息 93,906 221,595
その他の収入 54,080 74,355
営業費用の支払い -61,490 -88,798
-66,742 3,518
支払税額
投資活動からのキャッシュ・フロー -3,550 -7,747
有形資産の取得
-16 -3
有形資産売却益 149 226
-3,684 -7,970
無形資産の取得
財務活動からのキャッシュ・フロー -407,887 -37,866
AT1資本性金融商品の償還
-350,000 -
AT1資本性金融商品に係る支払利息 -15,750 -15,750
支払配当金 -40,236 -20,313
-1,902 -1,803
リースからのキャッシュ・フロー合計
現金および現金同等物の変動 -8,386,879 2,704,824
1 月1日現在の現金および現金同等物 8,435,504 5,730,680
12 月31日現在 の現金および現金同等物 48,624 8,435,504
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有価証券報告書
連結財務書類に対する注記
会計方針およびリスク管理に関する注記
注記1. 重要な会計方針の概要
1. グループに関する一般情報および作成基準
フィンランド地方金融公社グループ（以下「グループ」という。）は、フィンランド地方金融公社（以下「公
社」または「親会社」という。）とフィナンシャル・アドバイザリー・サービシズ・インスピラ・リミテッド（以
下「インスピラ」または「子会社」という。）からなっている。公社は、フィンランドの法律に基づき設立され
た、ヘルシンキ市を拠点とするフィンランドの公開有限責任会社である。公社の登記上の住所は00100 ヘルシンキ
市 Jaakonkatu 3 Aである。子会社の拠点はヘルシンキ市であり、その登記上の住所は00100 ヘルシンキ市
Jaakonkatu 3 Aである。連結財務書類の写しは、インターネット上のウェブサイトwww.munifin.fiから、または公
社から00100 ヘルシンキ市 Jaakonkatu 3 Aにおいて入手することができる。
公社の取締役会は、2023年2月10日の会議において、開示するための財務書類を承認した。フィンランドの有限
責任会社法に基づき、株主は公表後開催される年次株主総会において財務書類を承認または否認することができ
る。年次株主総会は、財務書類の修正を決議することもできる。
連結財務書類は、国際財務報告基準（ IFRS ）に従って作成されており、2022年12月31日現在効力を有する国際会
計基準（IAS）およびIFRSの基準ならびに解釈指針委員会（SIC）および国際財務報告解釈指針委員会（IFRIC）の
解釈指針に準拠している。国際財務報告基準とは、EU規則（EC）1606/2002に規定された手続きに則ってEUにおけ
る適用が承認されており、かつフィンランドの会計法および同法に基づき制定された法令において具体化されてい
る基準およびその解釈を指す。また、連結財務書類に対する注記は、IFRSの規則を補完するフィンランドの会計お
よび会社関連法令の要件を遵守している。
EUの自己資本規制（（EU）575/2013）第8部およびその改訂規制（（EU）876/2019）に準拠した自己資本比率に
関する情報が、取締役会報告書とは個別の第3の柱に基づく開示報告書および本財務書類中に記載されている。
連結財務書類は、公正価値により測定される金融資産および金融負債ならびにヘッジされるリスクについて公正
価値ヘッジ会計が適用されるヘッジ対象項目を除き、取得原価主義に基づき作成されている。
親会社の機能通貨はユーロである。財務書類に対する注記は、千ユーロ単位で表示されている。注記中の数値は
すべて端数処理がなされており、各数値の合計は必ずしも表示された合計額とは一致しない。
2. 会計方針の変更および新基準の適用
連結財務書類は、グループが2022年1月1日以降採用している以下の新しい基準、解釈および既存の基準に対する
改訂を除き、2021年度と同じ会計方針に基づき作成されている。
不利な契約－契約履行のコスト－IAS第37号「引当金、偶発負債および偶発資産」の改訂 （2022年1月1日以降に
開始する会計年度から適用。）。不利な契約が契約履行のコストに基づき会計処理される場合、かかるコストは増
分コストおよびその他の直接コストの配分の両方から構成されることが、当該改訂により明確化された。当該改訂
はグループの連結財務書類に重大な影響を与えなかった。
有形固定資産－意図した使用前の収益－IAS第16号「有形固定資産」の改訂 （2022年1月1日以降に開始する会計
年度から適用。）。当該改訂に基づき、有形固定資産の関連項目が使用可能となる前の項目の販売による収益は、
当該項目の生産費用とともに損益に認識される。当該改訂はグループの連結財務書類に直接的な影響を与えなかっ
た。
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概念フレームワークへの参照－IFRS第3号「企業結合」の改訂 （2022年1月1日以降に開始する会計年度から適
用。）。当該改訂は、IFRS第3号における参照を更新し、関連する改訂へのさらなる参照を行っている。当該改訂
はグループの連結財務書類に直接的な影響を与えなかった。
IFRS基準の年次改善（2018－2020） （2022年1月1日以降に開始する会計年度から適用）。年次改善プロセスは、
軽微かつ不急のIFRSの改訂を集約し1つのパッケージで1年毎に発行する仕組みとなっている。かかる改訂により、
以下の基準が明確化されている。
・ IFRS第9号「金融商品－金融負債の認識の中止に関する10％テストに含まれる手数料」。当該改訂により、
金融負債の認識の中止に関する10％テストを実施する目的で、受取手数料控除後の支払手数料を決定するに
あたり、借手は、借手と貸手との間で受け払いされた手数料（借手または貸手のいずれかが他方に代わって
支払ったかまたは受け取った手数料を含む。）のみを含めるべきであることが明確化されている。
・ IFRS第16号「リース－リース・インセンティブ－設例13」。当該改訂により、賃借設備の改良に係る貸手に
よる支払いに関する説明が削除されている。当該設例では、なぜかかる支払いがリース・インセンティブで
はないのかについて、明らかにされていなかった。
当該改訂はグループの連結財務書類に重大な影響を与えなかった。
2022年度に施行されたその他の新規または改訂版の基準および解釈は、連結財務書類に重大な影響を与えなかっ
た。
3. 経営陣の判断を要する会計方針および見積りに関連する主要な不確定要因
グループの経営陣は、IFRSに基づく財務書類を作成するにあたり、一定の見積りを行い、財務書類に表示される
収入、費用、資産および負債に影響を及ぼす会計方針の適用について判断を行わなければならない。
グループが行った主要な仮定は、将来に関する主要な不確定要因および財務報告書の日付現在の見積りに関する
ものである。これらはとりわけ、金融資産の公正価値ならびに予想信用損失および減損に係る決定に関連してい
る。
3.1 公正価値の決定に関する経営陣の判断
活発な市場において相場価格が存在する金融商品の公正価値を算定する際に必要とされる経営陣の判断レベル
は、通常最小限である。活発な市場における相場価格が入手できない金融商品の評価については、グループは、公
正価値を算定するために評価技法を用いている。これらの評価技法には、ある程度の経営陣の見積りおよび判断が
含まれ、その程度は、インプット・パラメータの観察可能性および金融商品の複雑さにより異なる。業界全体で標
準的な評価モデルを用いて評価されており、かつすべてのインプットが活発な市場で値付けされている金融商品に
ついては、必要とされる主観性または判断のレベルは低い。高度なモデルを用いて評価され、かつインプットの一
部またはすべてが非流動的であるかまたは観察不可能な金融商品については、必要とされる主観性のレベルおよび
経営陣の判断の度合いはより重要である。データが不活発な市場取引から得られるかまたは外挿法が適用される場
合、とりわけ適切なパラメータ、仮定およびモデル化技法の選択および適用に経営陣の判断が必要とされる。
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グループは、財務書類に対する注記に記載される公正価値ヒエラルキーのレベルに従って、金融資産および金融
負債を開示している。観察可能なものと観察不可能なものが混在する多くのインプットにより評価が決定される際
に、金融商品を分類すべき具体的なヒエラルキーのレベルを決定するために経営陣の判断が必要とされる。さら
に、金融商品の分類は、インプットの流動性の変化を反映して時間の経過とともに変化する可能性がある。グルー
プはまた、観察不可能なインプットに合理的に代替可能な手段を用いた、レベル3の金融商品への影響の感応度分
析についても開示している。合理的に代替可能な手段の決定には、経営陣の判断が必要である。
公正価値の決定に関する評価方法、評価の統制および定量的な開示、ならびに公正価値ヒエラルキーのレベルお
よび感応度分析については、「注記17. 金融資産および金融負債の公正価値」において記載されている。金融商品
の公正価値の変動は、損益計算書の「証券取引および外国為替取引純収入」および「ヘッジ会計純収入」の項目、
ならびにその他の包括利益の「その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産の公正価値の純変
動」、「損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債に係る自己信用リスクの変動による
公正価値の純変動」および「ヘッジ・コストの純変動」の項目に影響を及ぼす。
3.2 予想信用損失に関する経営陣の判断
すべてのカテゴリーの金融資産に関するIFRS第9号に基づく減損損失の測定には、とりわけ、減損損失を決定す
る際の将来キャッシュ・フローおよび担保価値に係る金額の見積りおよびその時期、ならびに信用リスクの大幅な
増加の評価について判断が必要とされる。かかる見積りは多くの要因により左右され、その変動はさまざまなレベ
ルの引当金の計上につながる可能性がある。予想信用損失は注記26「金融資産およびその他のコミットメントの信
用リスク」に記載されている。予想信用損失の変動は、損益計算書の「金融資産の信用損失および減損」の項目に
おいて認識される。
グループの予想信用損失の計算は、可変的なインプットの選択およびそれらの相互依存性に関する、多くの基礎
的前提からなる複雑なモデルに基づく結果である。会計上の判断および見積りがなされる予想信用損失モデルの要
素には以下が含まれる。
・ 各等級にデフォルト確率（ PD ）を指定する、グループの内部信用格付モデル。
・ 信用リスクに大幅な増加があったか否かを評価するためおよび量的評価のためのグループの基準。
・ さまざまな数式およびインプットの選択を含む予想信用損失モデルの作成。
・ マクロ経済シナリオと失業率および担保価値等の経済的インプットとの関連性、ならびにデフォルト確率、
デフォルト時エクスポージャーおよびデフォルト時損失率への影響に関する判断。
・ 抽出した経済的インプットを予想信用損失モデルに利用するための、将来の予測に関するマクロ経済シナリ
オの選択およびそれらの確率による加重平均。
グループは、実際の損失事例に鑑み定期的にモデルを見直し、必要に応じて調整している。
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2022年度下半期中、グループは、予想信用損失に係るITおよびモデルの改良を完了した。この改良により、信用
リスクの著しい増加（ SICR ）の評価基準、ならびにデフォルト確率（ PD ）およびデフォルト時損失率（ LGD ）のモ
デルが変更された。また、将来予測に関する情報を考慮して、マクロ・シナリオが更新された。このため、グルー
プは、2022年度に実施されるITおよびモデルの変更を考慮して、2021年度末に、追加的な裁量的引当金（ マネジメ
ント・オーバーレイ ）を計上した。2022年6月末に、追加的な裁量的引当金は増額された。特定グループの評価に
基づき、グループの経営陣により決定される追加的な裁量的引当金は916千ユーロであった。2022年度下半期中に
ITおよびモデルの改良が完了したため、特定グループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は取消された。追加的
な引当金は、貸借対照表の「公法人および公共部門企業に対する貸付金」の項目において認識されていた。追加的
な引当金は、各契約レベルには配分されていなかった。
3.3 ロシアのウクライナ侵攻に関する経営陣の判断
グループは、本連結財務書類の作成において、ロシアのウクライナ侵攻によるグループの事業およびリスクに対
する潜在的影響に関して、経営陣の判断を行っている。グループは、ロシアおよびウクライナのいずれに対しても
エクスポージャーを有していないため、ロシアのウクライナ侵攻は、グループの財政状態および業績にほとんど影
響を及ぼしていない。2022年度上半期には、ロシアのウクライナ侵攻により、金利およびインフレの環境は急激な
上昇に向かい、経済成長は後退した。市場の混乱にもかかわらず、グループの資金調達は当年度中も通常どおりに
継続され、グループは年間を通して資本市場を有効に利用することができた。それでもなお、戦争により生じる不
確実性およびインフレ見通しを考慮し、グループは予防策として通常より多額の流動性バッファーを維持してい
る。ロシアのウクライナ侵攻は、主に市況を通じて間接的にグループのリスクに影響を及ぼしている。グループを
標的としたサイバー攻撃もリスクに影響を及ぼす可能性があるが、グループはこれについても慎重に備えを講じて
いる。
4. 連結基準
連結財務書類は、親会社であるフィンランド地方金融公社およびこれが支配権を有する子会社フィナンシャル・
アドバイザリー・サービシズ・インスピラ・リミテッドの財務書類を包含している。公社は、投資先との関係に起
因する変動リターンにさらされているか、またはかかる変動リターンに対する権利を有する場合、当該投資先に対
して支配権を有し、当該投資先に対する権力により、かかるリターンに影響を及ぼすことができる。インスピラは
公社の完全所有子会社であるため、支配権は議決権に基づいている。グループ内の株式保有は、取得法を用いて相
殺消去されている。グループ内の取引、債権債務および利益分配は、連結財務書類において相殺消去されている。
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5. セグメント報告
グループの事業内容は、信用機関業務および金融サービスの提供である。グループは単独のセグメントにおいて
事業を行っており、これによりグループの最高業務責任者に対する報告基盤も構成されている。商品およびサービ
スに関するグループ・レベルの情報は、「注記3. 利息収入および利息費用」ならびに「注記4. 報酬ならびに手数
料収入および手数料費用」に表示されている。グループは、フィンランドにおいてのみ事業を行っているため、収
入または資産の地域別内訳を作成していない。グループは、顧客別貸付ポートフォリオの動向および利息収入合計
における各顧客の支払利息の割合を定期的に監視している。人口基準による最大級の都市および賃貸住宅開発に重
点を置く非営利企業が最大の借手である。グループの利息収入合計の10％超を占めている顧客グループはない。グ
ループの事業に関する意思決定を行う最高責任者は、グループ内における資金配分およびグループの業績評価に関
する責任を担う親会社の最高経営責任者である。
6. 外貨建ての項目の換算
外貨建ての取引は、取引日の為替レートを使用して、グループの親会社の機能通貨であるユーロ貨で計上されて
いる。報告日において、外貨建ての金銭債権債務は、同日の欧州中央銀行の平均為替レートを用いてユーロに換算
されている。これにより生じる為替損益は、損益計算書において「証券取引および外国為替取引純収入」の項目に
計上されている。その他の包括利益を通じて公正価値により測定するものに分類される外貨建て金融資産の公正価
値の変動は、当該資産の償却原価に対する変動から発生する為替損益およびその他の簿価の変動に区別される。償
却原価の変動に関連する為替損益は、損益計算書において認識され、他方、その他の簿価の変動は「その他の包括
利益」において認識される。
7. 金融商品の分類、認識および測定
最初の認識時における金融商品の分類は、その契約条件、および金融資産に関しては当該金融商品の管理に係る
事業モデルに基づく。金融商品は、当初、金融資産または金融負債が損益を通じて公正価値により測定されない限
り、金融資産または金融負債の取得費用または発行によって増加し、これらに直接的に起因する取引費用を考慮し
て公正価値により測定される。売掛債権は、取引価格により測定される。
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7.1 金融資産の分類および測定
金融資産の分類は、以下に基づく。
・ 金融資産の管理に適用される事業モデル。および
・ 契約上のキャッシュ・フローの特性。
金融資産は、金融資産の管理に係る事業モデルが変更された場合にのみ、振替えが行われる。最初の認識時にお
いて、金融資産は、償却原価により測定するもの（ AC ）、その他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの
（ FVOCI ）または損益を通じて公正価値により測定するもの（ FVTPL ）に分類される。償却原価により測定するもの
またはその他の包括利益を通じて公正価値により測定するものに分類される要件を満たしている一定の金融資産
は、公正価値オプション（ FVO ）の適用により、取消不能な形で、損益を通じて公正価値により測定するものとし
て指定することができる。
7.1.1 事業モデルの検討
グループは、公社がその事業目的を達成するために多様な金融資産をどのように管理しているかを最も適確に表
すレベルで、事業モデルを決定している。事業モデルは金融商品毎に検討されるのではなく、集約されたより高い
レベルにより、以下のような観察可能な要因に基づき検討される。
・ 事業モデルおよび当該事業モデルにおいて保有される金融資産の実績が、どのように評価されグループの主
要な経営陣に報告されるか。
・ 事業モデルおよび当該事業モデルにおいて保有される金融資産の実績に影響を及ぼすリスク、ならびにとり
わけかかるリスクの管理方法。
・ 報酬が管理資産の公正価値に基づいているのか、または回収された契約上のキャッシュ・フローに基づいて
いるのか等、事業の責任者に対する報酬がどのように行われているか。
・ 売却の予想頻度、価値および時期。
事業モデルの検討は、「最悪の場合」または「ストレスを受けている場合」のシナリオを考慮に入れず、合理的
に予想されるシナリオに基づいている。最初の認識後のキャッシュ・フローが当初の予定と異なる状態で実現され
た場合、グループは当該事業モデルにおいて保有される残りの金融資産の分類を変更せず、その後新たに組成また
は購入した金融資産を評価する際に、かかる情報を加味する。
グループは、金融資産の管理のために2種類の事業モデルを特定している。1つ目の事業モデルは、金融資産の保
有および契約上のキャッシュ・フローの回収に基づいている。もう1つの事業モデルは、契約上のキャッシュ・フ
ローの回収および金融資産の売却に基づいている。
グループの貸付けは、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業
モデルにおいて保有されている。上記に加え、銀行口座残高、銀行預金、クレジット・サポート・アネックスに係
る受取担保およびリバース・レポ取引等の金融資産は、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を
保有することを目的とする事業モデルにおいて保有されている。
流動性投資は、契約上のキャッシュ・フローの回収および金融資産の売却の両方により目的が達成される事業モ
デルにおいて保有されている。このため、当該事業モデルに基づき、当該金融資産は、その他の包括利益を通じて
公正価値により測定するもの（ FVOCI ）に分類される。
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7.1.2 元本および利息の支払いのみ（SPPI）に係るテスト
分類過程の第2段階として、グループは金融資産がSPPIテストの要件を満たしているかどうかを特定するため
に、金融資産の契約条件を検討する。SPPIテストでは、金融資産の契約上のキャッシュ・フローが評価される。
SPPIテストの要件を満たすためには、キャッシュ・フローは元本および利息の支払いのみから構成されていなけれ
ばならない。
当該テストにおける「元本」は、最初の認識時における金融資産の公正価値と定義され、例えば元本の返済また
はプレミアムもしくはディスカウントの償却が生じた場合、当該金融資産の残存期間中に変動する可能性がある。
貸付アレンジメントにおける利息の最も重要な要素は、概して、金銭の時間的価値および信用リスクの考慮であ
る。SPPIの評価を行うため、グループは判断基準を適用し、金融資産の建値通貨および利率の設定期間等の関連要
因を考慮する。
金融資産は、以下の場合に、損益を通じて公正価値により測定するものに分類することが求められる。
・ 基本の貸付契約とは無関係の契約条件を含み、
・ 元本および残高に対する利息の支払いのみではないキャッシュ・フローが生じる場合。
かかる契約条件が、契約上のキャッシュ・フローに、リスクまたはボラティリティに対する少なからぬエクポー
ジャーをもたらす場合、金融資産はSPPIテストの要件を満たさないこととなる。グループの仕組貸付契約の一部
は、SPPIの基準を満たしていないため、強制的に損益を通じて公正価値により測定するものに分類される。SPPIテ
ストの要件により、金融資産の組込デリバティブは、損益を通じて公正価値により測定するものに分類される可能
性がある。IFRS第9号は、金融資産の主契約から組込デリバティブを分離することを認めていない。
7.1.3 償却原価により測定するもの
金融資産は、下記の両方の条件を満たし、かつ、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定されない
場合、償却原価により測定するものに分類される。
・ 当該資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに
おいて保有されていること。および
・ 金融資産の契約条件により、特定の日に、元本および元本残高に係る利息の支払いのみのキャッシュ・フ
ローが生じること。
当該カテゴリーの金融資産は、当初、直接起因する取引費用を調整して、公正価値により認識される。その後、
かかる資産は、実効金利法を用いて償却原価により測定される。減損の測定は、「9. 金融資産の減損」の項に記
載される予想信用損失モデルに基づく。償却原価により測定される金融資産に係る受取利息は、損益計算書の「利
息および類似収入」において認識される。予想信用損失は、損益計算書の「金融資産の信用損失および減損」にお
いて認識される。
事業モデルの検討に基づき、償却原価により測定するものに分類される金融資産には、短期貸付および長期貸
付、短期金融市場預金、リバース・レポ取引、銀行預金残高およびクレジット・サポート・アネックスに係る受取
担保からなるグループの貸付ポートフォリオが含まれる。一定の貸付契約は元本および利息の支払いのみに係るテ
ストの要件を満たしていないため、上記の資産のすべてが事業モデルにより規定されるとおり償却原価により測定
するものに分類できるわけではない。かかる仕組貸付契約は、強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
に分類される。
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通常、グループは、固定金利貸付および長期基準レートに基づく貸付けに対するヘッジを行っており、かかる項
目について公正価値ヘッジ会計を適用している。ヘッジ関係においてヘッジ対象として指定される貸付けは、ヘッ
ジされるリスクの公正価値で測定される。ヘッジ会計の原則は本注記の「10. ヘッジ会計」の項に記載されてい
る。「注記25. ヘッジ会計」には、グループにおけるヘッジ会計の実施状況が記載されている。
7.1.4 その他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの
金融資産のうち債券は、下記の両方の条件を満たし、かつ、損益を通じて公正価値により測定するものとして指
定されない場合、その他の包括利益を通じて公正価値により測定するものに分類される。
・ 資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収および金融資産の売却の両方により目的が達成される事業モデ
ルにおいて保有されていること。および
・ 金融資産の契約条件により、特定の日に、元本および元本残高に係る利息の支払いのみのキャッシュ・フ
ローが生じること。
当該カテゴリーの金融資産は、当初、直接起因する取引費用を調整して、公正価値により認識される。その後の
公正価値の変動は、「その他の包括利益」を通じて認識され、繰延税金を調整して「公正価値準備金」の項目に表
示される。減損の測定は、「9. 金融資産の減損」の項に記載される予想信用損失モデルに基づく。外貨建て債券
に係る為替損益は、損益計算書の「証券取引および外国為替取引純収入」の項目において認識される。債券に係る
受取利息は、損益計算書の「利息および類似収入」の項目において認識される。予想信用損失は、損益計算書の
「金融資産の信用損失および減損」の項目において認識される。従前、「その他の包括利益」において認識されて
いた累積利益または累積損失は、処分時に、資本における公正価値準備金から損益計算書に振替えられ、「その他
の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産に係る純収入」において表示される。
売買目的保有ではない株式投資の最初の認識時に、グループは、取消不能な形で、公正価値のその後の変動を
「その他の包括利益」に表示することを選択することができる。かかる選択がなされた場合、その他の包括利益に
表示された金額は、その後損益計算書に振替えられることはない。かかる投資からの配当金は、当該配当金が初期
投資の部分回収を明示するものではない限り、損益計算書において認識される。かかる選択は、個別の投資毎にな
される。グループはすべての資本性金融商品への投資を、損益を通じて公正価値により測定するものに分類してい
る。
事業モデルの検討に基づき、グループの流動性ポートフォリオへの投資は、「その他の包括利益」を通じて公正
価値により測定されるものに分類される。流動性ポートフォリオの大半は、固定金利債券および変動金利債券なら
びにコマーシャル・ペーパーへの投資である。かかる投資はSPPIテストの要件を満たしている。
7.1.5 損益を通じて公正価値により測定するもの
金融資産は、償却原価により測定するものまたはその他の包括利益を通じて公正価値により測定するものとして
分類されない限り、損益を通じて公正価値により測定するものとして分類される。グループでは、当該カテゴリー
は以下の資産から構成される。
・ デリバティブ資産。
・ 元本および元本残高に係る利息の支払いのみではない契約条件の債券。
・ 資本性金融商品への投資。および
・ 最初の認識時に、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定された金融資産。
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当該カテゴリーの金融資産は、当初、公正価値により認識され、取引費用は発生時に損益計算書において認識さ
れる。その後、かかる資産は損益を通じて公正価値により測定される。公正価値の変動は、損益計算書中、「証券
取引および外国為替取引純収入」において計上される。損益を通じて公正価値により測定される金融資産に係る受
取利息は、損益計算書の「利息および類似収入」の項目において認識される。
7.1.6 損益を通じて公正価値により測定するもの として指定されるもの
最初の認識時に、グループは、一定の金融資産を、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定するこ
とができる（ 公正価値オプション（FVO） ）。かかる取消不能の指定は、かかる指定が、金融資産を異なる基準に
より測定することにより生じうる測定または認識における不一致を排除するかまたは大幅に低減する（すなわち、
会計上のミスマッチを排除する）場合になされる。グループが、損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定した金融資産には、金利リスクおよび／または為替リスクが金利スワップおよびクロスカレンシー金利スワッ
プによりヘッジされている流動性ポートフォリオの債券および個別の貸付契約が含まれる。
7.2 金融負債の分類および測定
最初の認識時において、金融負債は、償却原価により測定するもの（ AC ）または損益を通じて公正価値により測
定するもの（ FVTPL ）に分類される。 償却原価により測定するものに分類される要件を満たす一定の金融負債は、
公正価値オプション（ FVO ）の適用により、取消不能な形で、損益を通じて公正価値により測定するものとして指
定することができる。 金融負債は、最初の認識後に振替えが行われることはない。
7.2.1 償却原価により測定するもの
金融負債は、下記のものを除き償却原価により測定するものに分類される。
・ デリバティブ負債。および
・ 損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される負債。
当該カテゴリーの金融負債は、当初、直接起因する取引費用を調整して、公正価値により認識される。その後、
かかる金融負債は、実効金利法を用いて償却原価により測定される。負債に係る支払利息は、損益計算書の「利息
および類似費用」の項目において認識される。
償却原価により測定するものに分類される金融負債には、信用機関に対する債務、公法人および公共部門企業に
対する債務ならびに発行債券が含まれる。グループは、ヘッジがなされている償却原価により測定される金融負債
について、IFRS第9号基準に基づき公正価値ヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の原則は本注記の「10. ヘッ
ジ会計」の項に記載されている。「注記25. ヘッジ会計」には、グループにおけるヘッジ会計の実施状況が記載さ
れている。
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7.2.2 損益を通じて公正価値により測定するもの
金融負債は、償却原価により測定するものとして分類されない限り、損益を通じて公正価値により測定するもの
として分類される。当該カテゴリーには、デリバティブ契約および最初の認識時に損益を通じて公正価値により測
定するものとして指定される金融負債が含まれる。
当該カテゴリーの金融負債は、当初、公正価値により認識される。その後の公正価値の変動は、損益計算書中、
「証券取引および外国為替取引純収入」において計上される。負債に係る支払利息は、損益計算書の「利息および
類似費用」の項目において認識される。
7.2.3 損益を通じて公正価値により測定するもの として指定されるもの
最初の認識時に、グループは、一定の金融負債を、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定するこ
とができる。かかる指定は、以下の場合になされる。
・ かかる指定が、会計上のミスマッチを排除するかもしくは大幅に低減する場合。または
・ 金融負債が、文書化されたリスク管理もしくは投資戦略に基づき管理され、かつ、その実績が公正価値に基
づき評価されている場合。
グループは、外国為替スワップによりヘッジされている外貨建ての短期債券を、損益を通じて公正価値により測
定するものとして指定している。かかる指定は、かかる指定がなければ、デリバティブの測定と金融負債の測定と
の間で生じうる会計上のミスマッチを低減する。さらに、グループはまた、一定の金融負債を、損益を通じて公正
価値により測定するものとして指定した。これらは、グループのリスク管理方針に基づきヘッジがなされている
が、IFRS第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計が適用されない金融負債から構成される。経済的ヘッジから生じ
る会計上のミスマッチを排除するため、かかる債券は損益を通じて公正価値により測定するものとして指定され
る。かかる指定の結果、分離しなければならない組込デリバティブが附随するすべての金融負債は、損益を通じて
公正価値により測定するものに分類されている。
組込デリバティブは、デリバティブではない主契約および契約上のキャッシュ・フローを独立したデリバティブ
の契約上のキャッシュ・フローと同様に変更させる組込デリバティブが附随する、ハイブリッド金融商品の一部で
ある。組込デリバティブの経済的特性およびリスクが主契約の経済的特性およびリスクと密接に関連していない場
合、債券の組込デリバティブは分離しなければならない。分離された組込デリバティブは、損益を通じて公正価値
により測定される。組込デリバティブの公正価値を分離して測定することができない場合、ハイブリッド金融商品
全体が、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される。公社が発行する債券は、主契約に密接に関
連しない経済的特性およびリスクを伴う利息または償還条件を有することがある。グループは、公社が発行した債
券のすべての仕組利息および償還条件を、これらに対応するデリバティブによりヘッジし、損益を通じて公正価値
により測定するものとして指定しているため、上記の構成要素は主契約から分離されない。
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の公正価値の変動は、グループの自己信用
リスクの変動に起因する公正価値の変動を除き、損益計算書の「証券取引および外国為替取引純収入」の項目に計
上される。金融負債をヘッジするデリバティブの公正価値の変動も、損益計算書の同じ項目に計上される。金融負
債が損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される場合、グループの自己信用リスクの変動に起因す
る公正価値の変動は、その他の包括利益構成項目である「損益を通じて公正価値により測定するものとして指定さ
れる金融負債に係る自己信用リスクの変動による公正価値の純変動」において別個に表示される。
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グループは、金融負債の公正価値の変動からの自己信用リスクの変動に係る公正価値の変動の分離について、イ
ンカム・アプローチを適用している。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の大半
について、活発な流通市場が存在しないため市場価格を入手することができない。自己信用リスクの分離方法で
は、以下がインプット・データとして利用されている。
・ 公社のベンチマーク・カーブ。
・ クロスカレンシー・ベーシス・スプレッド。および
・ 公社の発行債券の信用スプレッド。
上記のインプット・データに基づき、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債を評
価するために、異なる報告期間について評価曲線を設定することができる。取引日および報告日毎の曲線を使用し
て計算される公正価値の比較により、金融負債の公正価値に対する自己信用リスクの変動の影響を決定することが
できる。
8. 金融資産および金融負債の認識と認識の中止
金融資産は決済日に財政状態計算書において認識される。金融負債は対価が受領された時点で認識される。デリ
バティブは取引日に認識される。
金融資産は、資産に対する契約上の権利が失効した時点で、または当該権利が第三者に移転された時点で、その
認識が中止される。金融負債は、債務が履行された時点でその認識が中止される。
8.1 重大な条件変更による認識の中止
グループは、顧客に対する貸付金等の金融資産につき、かかる貸付金が実質的に新たな貸付金となるような条件
変更が行われた場合、かかる金融資産の認識を中止する。新たに認識される貸付金は、グループがかかる変更後の
貸付金を信用減損した金融資産（ 購入または組成した信用減損（POCI）資産 ）とみなす決定をしない限り、予想信
用損失の測定においてステージ1に分類される。かかる変更によりキャッシュ・フローに実質的な差異が生じない
場合、かかる変更は認識の中止には至らない。
既存の金融負債が大幅に条件の異なる同じ貸手の別の金融負債により代替される場合、または既存の債務の条件
が大幅に変更される場合、かかる交換または変更は、原債務の認識の中止および新規債務の認識として処理され
る。
9. 金融資産の減損
減損に関する規定は、予想信用損失（ ECL ）を測定するための3段階の手法に基づいている。償却原価により測定
するものまたはその他の包括利益を通じて公正価値により測定するものに分類される金融資産は、IFRS第9号基準
に基づき減損を認識する範囲に属する。ファイナンス・リースに基づく債権および拘束力のあるオフバランスシー
ト・ローン・コミットメントも、その信用リスクにより減損を認識する範囲に属する。金融資産の分類に関する詳
細については、上記「7. 金融商品の分類、認識および測定」の項を参照のこと。
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金融資産の減損は、組成後に信用リスクに大幅な増加がない限り、12ヶ月間にわたり発生が予想される信用損失
に基づき計算され、大幅な増加があった場合は、かかる資産の全期間にわたる予想信用損失に基づき引当金が計算
される。全期間の予想信用損失（ ECL ）および12ヶ月間の予想信用損失（ ECL ）は、いずれも個別に計算される。マ
ネジメント・オーバーレイの引当金の可能性を決定するために、集合的評価が使用されることがある。
9.1 予想信用損失の測定
予想信用損失減損モデルの範囲における資産は、3つのステージに分類される。
・ ステージ1には、信用リスクが大幅に増加していない資産が含まれる。
・ ステージ2には、信用リスクが組成以降に大幅に増加した資産が含まれる。
・ ステージ3には、信用減損しており、したがってデフォルトの定義を満たす資産が含まれる。
デフォルトとは、債務者が90日超の履行遅滞に陥っているか、債務者が（例えば債務者の破産または経営悪化に
よる事業再建により）その信用債務の返済を行う見込みがないと判断される状況と定義されている。デフォルトの
定義は、グループの自己資本比率の計算およびリスク管理ならびに国際的な規制機関が要求するかかる項目（規則
（EU）575/2013の第178条に基づくデフォルトの定義の適用に関する欧州銀行監督機構（ EBA ）のガイドライン
EBA/GL/2016/07およびEBA/RTS/2016/06）に沿っている。
ステージ1に対する引当ては、12ヶ月間の予想信用損失に相当する。ステージ2およびステージ3については、引
当ては全期間の予想信用損失に相当する。グループは、予想される現金不足を測定するために、確率で加重平均さ
れた3つのシナリオに基づき予想信用損失を計算する。エクスポージャーの契約上のキャッシュ・フローの正味現
在価値は、予想将来キャッシュ・フローの正味現在価値合計と比較される。契約上のキャッシュ・フローが予想将
来キャッシュ・フローを上回る場合、その差異は予想信用損失として認識される。予想将来キャッシュ・フロー
は、実効金利（ EIR ）により割引かれる。担保および受取保証の公正価値が、予想将来キャッシュ・フローの計算
に考慮される。
予想信用損失の計算の主要な要素は以下に記載されるとおりである。
デフォルト確率
デフォルト確率は、一定の期間内にデフォルトに陥る確率の見積りである。デフォルトは、従前にエクスポー
ジャーの認識が中止されておらず、ポートフォリオに残存する場合にのみ、評価期間中のある時点で発生する可
能性がある。ステージの振替えに際し用いられるデフォルト確率は、顧客レベルで決定される。エクスポー
ジャーの予想信用損失の計算に用いられるデフォルト確率は、供与される保証も考慮するため、予想信用損失の
計算においてはフィンランド政府のデフォルト確率が代わりに適用される。
デフォルト時エクスポージャー
デフォルト時エクスポージャーは、将来のデフォルト時におけるエスポージャーの見積りであり、報告日後の
エクスポージャーの予想変動（元本および利息の前払い（契約により予定されているか、またはその他の理由に
よる。）、コミッテッド・ファシリティの予想される実行および未払い金に係る経過利息を含む。）を考慮に入
れる。
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デフォルト時損失率
デフォルト時損失率は、ある時点にデフォルトが発生した場合に生じる損失の見積りであり、期限が到来した
契約上のキャッシュ・フローと、担保の実行によるキャッシュ・フローを含め貸手が受領するはずであるキャッ
シュ・フローとの差異に基づいている。
予想信用損失の見積りにおいて、グループは3つのシナリオを考慮する。それらは、それぞれ異なるデフォルト
確率、デフォルト時エクスポージャーおよびデフォルト時損失率に関係している。関連ある場合、グループによる
複数のシナリオの検討には、貸付金が治癒する確率および担保の価値または資産売却により受取可能となる金額を
含め、どのようにデフォルトとなった貸付金の回復が見込まれるかについても含まれる。信用損失が決定される最
長期間は、グループが期限前返済を請求する法的権利を有していない限り、金融商品の約定残存期間である。
減損損失およびその戻入れは、金融資産の簿価総額の調整として会計処理される変更損失または変更利益とは別
個に会計処理され開示される。
予想信用損失の会計原則の概要は以下のとおりである。
・ ステージ1：最初の認識時以降、信用リスクに大幅な増加がない場合、エクスポージャーに対する引当ては
12ヶ月間の予想信用損失に基づく。12ヶ月間の予想信用損失は、全期間の予想信用損失の一部として計算さ
れ、報告日後12ヶ月以内に生じる可能性がある金融商品のデフォルト事由から生じる予想信用損失である。
グループは12ヶ月間の予想信用損失に対する引当金を、報告日後12ヶ月以内に生じるデフォルト予想に基づ
き計算する。かかる12ヶ月間のデフォルト確率の予想は、デフォルト時エクスポージャー予測に適用され、
デフォルト時損失率を乗じて実効金利により割引かれる。
・ ステージ2：組成以降、エクスポージャーが信用リスクの大幅な増加を示したが信用減損していない場合、
グループは全期間の予想信用損失に対する引当金を計上する。そのメカニズムは、複数のシナリオの使用を
含め上記の説明に類似しているが、デフォルト確率およびデフォルト時損失率は、金融商品の全期間にわた
り見積られる。予想される現金不足は、その実効金利により割引かれる。
・ ステージ3：信用減損していると判断される資産について、グループは全期間の予想信用損失を認識する。
かかるエクスポージャーについては、利息収入は償却原価に実効金利を適用して計算される（ 引当金は控
除。 ）。
・ 購入または組成した信用減損（ POCI ）資産は、最初の認識時に信用減損している金融資産である。
・ ローン・コミットメント：未実行のローン・コミットメントに係る予想信用損失を見積もる場合、グループ
は、ローン・コミットメントの予想残存期間にわたり実行が予想される部分を見積もる。その後、予想信用
損失は、確率で加重平均された3つのシナリオに基づき、かかるローンが実行された場合に予想される
キャッシュ・フローの不足の現在価値に基づき計算される。予想される現金不足は、かかるローンの予想実
効金利の近似値により割引かれる。
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9.2 信用リスクの大幅な増加
各報告日において、グループは、最初の認識時以降、エクスポージャーの信用リスクに大幅な増加があったか否
かを、予想残存期間にわたり生じる最初の認識時から報告日までの間のデフォルト・リスクを比較することにより
個別に評価する。下記の要因の1つが、信用リスクが大幅に増加したことを示唆すれば、金融商品はステージ1から
ステージ2に振替えられる。
・ 当初の段階に対する信用リスクの大幅な増加の基準値（全期間のデフォルト確率が当初に比べ基準値
（200％）の増加を示し、かつ金融商品の当該年度の特定の時点（ PiT ）のみのデフォルト確率が0.3％を超
える場合）。
・ 金融資産に係る支払猶予または監視リスト入りしているカウンターパーティー等の追加的な質的要因。
・ 返済が30日超延滞している金融資産。
ステージ2とステージ3との間の振替えは、信用リスクの変動により金融資産の信用減損が生じているかどうかに
基づいている。金融資産は、減損の客観的証拠が存在する場合に減損する。エクスポージャーは、資産の質が悪化
すれば、予想信用損失のステージが変更される。その後、資産の質が改善し、かつ、猶予期間後に従前に評価され
た組成以降の信用リスクの大幅な増加が反転し、一定の基準を満たせば、予想信用損失の計算基準は全期間の予想
信用損失から12ヶ月間の予想信用損失に戻る。
ステージ1からステージ2およびステージ3への振替えならびにステージ2からステージ3への振替えは、即時に行
われる。ステージ2からステージ1への振替えおよびステージ3からステージ2への振替えには、振替えの基準が振替
え前の6ヶ月間（ 猶予期間 ）において満たされていることが必要である。
予想信用損失の測定において、グループは、将来の予測に関する情報およびマクロ経済シナリオをモデルに含め
ている。当該シナリオは、グループの年間財務計画およびストレス・テストにおいて使用されるものと同一であ
る。マクロ経済予測は3年の期間を対象としており、3年の計画対象期間を超える信頼性あるマクロ経済予測を入手
することはできないため、将来の予測に関する調整は3年間に限定される。主に、基本シナリオ、楽観的シナリオ
および悲観的シナリオの3つのシナリオが使用される。かかるシナリオには、確率加重も含まれる。予想信用損失
モデルには、金融資産に係るフィンランドのカウンターパーティーに関するマクロ経済変数（フィンランド政府の
長期金利、住宅価格および失業率の動向）が含まれる。その予測はマクロ経済シナリオに含まれる。フィンランド
以外の金融資産には、欧州中央銀行が公表したストレス・テストのシナリオが使用される。
9.3 支払猶予および条件変更がなされた貸付金
グループは、借手の財政難への対応策として、担保の回収を執行するのではなく、貸付金またはその他の債権の
当初条件に譲歩または変更を加えることがある。支払猶予措置は、一時的な支払困難期に顧客を支援するために、
顧客主導で合意される原契約の支払条件の緩和である。支払猶予正常債権には、猶予期間中に正常債権に振替えら
れた支払猶予債権または支払猶予措置が取られた正常債権が含まれる。顧客の財政難以外の理由による貸付金の条
件変更は、支払猶予債権には分類されない。グループは、貸付金につき、借手の現在のまたは予想される財政難に
よりかかる譲歩または変更が加えられ、借手の財政状態が健全であればグループはかかる譲歩または変更に同意し
なかったであろうと思われる場合に、支払猶予の状態であると判断する。
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貸付金またはその他の債権が支払猶予に分類された場合、最短でも24ヶ月の猶予期間にわたり支払猶予の状態と
される。かかる貸付金またはその他の債権が支払猶予の分類から振替えられるためには、顧客は以下のすべての基
準を満たさなければならない。
・ すべてのローン・ファシリティおよびその他の債権が正常であると判断されなければならない。
・ 支払猶予状態の契約が正常であると判断された日から2年の猶予期間が経過している。
・ グループが、元本または利息の重要でない金額を超える定期的な支払いを、猶予期間の最低半分の期間受領
している。
・ 顧客は30日超延滞している契約を有していない。
支払猶予貸付金および返済遅延は、顧客の予想支払能力の指標として定期的にグループの経営陣に報告される。
9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当金の表示
予想信用損失引当金は損益計算書において認識され、該当する金額が以下のとおり財政状態計算書において計上
される。
・ 償却原価により測定するものに分類される金融資産：資産の簿価総額からの控除として。
・ その他の包括利益を通じて公正価値により測定するものに分類される債券：かかる資産の簿価は公正価値に
より測定されるため、損失引当金は、財政状態計算書において、資産の簿価総額からの控除としては認識さ
れない。ただし、損失引当金は、その他の包括利益を通じて公正価値準備金において認識される。公正価値
準備金において認識される累積損失は、金融資産の認識の中止に際しその他の包括利益を通じて損益計算書
に振替えられる。
・ ファイナンス・リースに基づく債権：資産の簿価総額からの控除として。
・ 拘束力のあるローン・コミットメント：「引当金およびその他の負債」の項目において認識される。
9.5 償却
金融資産は、グループにおいて当該金融資産を回復する合理的な見込みがない場合に、その一部または全部が償
却される。これは、通常、借手または保証人が減損の対象となる金額を返済する十分なキャッシュ・フローを創出
しうる資産または収入源を有していないとグループが判断する場合である。グループの信用リスクおよび信用リス
ク管理については、「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」において詳述されている。
償却される金額が予想信用損失に係る貸倒引当金累積額を上回る場合、その差額は先ず引当金への追加として処理
され、その後、簿価総額に対して適用される。
償却された金融資産は、グループの未収金の回復に関する手続きを遵守するため、その後も執行手続に服する可
能性がある。従前に償却された金額のその後の回復により、損益計算書における費用の金額が減少する。
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10. ヘッジ会計
グループの金利リスクおよび為替リスクは、デリバティブ契約の締結により管理されている。市場リスク方針に
よれば、グループのヘッジ戦略は、主に満期1年超の金融資産および金融負債に係るすべての重要な為替リスクお
よび金利リスクをヘッジすることである。その結果、外貨建て項目はユーロと交換され、固定金利および長期基準
レートについては、より短期の変動金利とのスワップを行っている。
グループは、以下について、公正価値ヘッジ会計を適用している。
・ ヘッジ対象項目の標準的な金利がデリバティブを用いて変動金利とスワップされた場合、ユーロ建ての金融
資産および金融負債ならびにリース契約。
・ 元本をユーロ建てに交換し、利息を変動金利と交換することによりヘッジされた、外貨建て固定金利金融負
債。
グループはヘッジ会計におけるヘッジ関係を記録しており、これらはグループのリスク管理の目的および戦略に
準拠している。グループは、キャッシュ・フロー・ヘッジ会計を適用していない。
ヘッジ会計が適用される資産および負債の簿価は、「注記16. 金融資産および金融負債」に表示されている。
ヘッジ会計が適用されるデリバティブの公正価値は、「注記24. デリバティブ契約」に表示されている。ヘッジ対
象項目の想定元本、ヘッジ対象項目の公正価値ならびに損益および資本に対するヘッジ会計の影響は、「注記25.
ヘッジ会計」に記載されている。損益に対するヘッジ会計の影響は、「注記8. ヘッジ会計純収入」にも記載され
ている。
ヘッジ会計が適用されるデリバティブおよびヘッジ対象項目の為替損益に起因する公正価値の変動は、損益計算
書中、「証券取引および外国為替取引純収入」の項目において認識される。ヘッジ対象項目およびこれらをヘッジ
するデリバティブの公正価値のその他の変動は、損益計算書中、「ヘッジ会計純収入」の項目において認識され
る。ヘッジ関係の非有効部分も、損益計算書の当該項目に計上される。デリバティブ契約に係る受取利息および支
払利息は、ヘッジ対象負債に関する利息および類似費用に対する調整額として、またはヘッジ対象資産に関する利
息および類似収入に対する調整額として認識される。
グループは、IFRS第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計およびIAS第39号基準に基づくポートフォリオ・ヘッジ
会計の両方を適用している。
10.1 IFRS 第9号のヘッジ会計
IFRS 第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計は、以下について適用されている。
・ ユーロ建ての固定金利資金調達およびゼロ・クーポン資金調達。ユーロ建て資金調達に係るヘッジ対象項目
は金利リスクである。
・ 外貨建ての固定金利資金調達およびゼロ・クーポン資金調達。ならびに
・ 固定金利および長期基準レートの仕組貸付およびファイナンス・リース契約。
すべての外貨のヘッジ関係について、グループはヘッジ・コストの利用を選択した。それぞれのヘッジ関係につ
いて、クロスカレンシー・スワップがヘッジ手段として指定されている場合、クロスカレンシー・ベーシス・スプ
レッドは分離され、指定から除外され、ヘッジ・コストとして会計処理される。実際のデリバティブと指定された
部分のデリバティブとの間の公正価値の変動の差異は、その他の包括利益を通じてヘッジ・コスト準備金における
「ヘッジ・コストの純変動」において計上される。このため、クロスカレンシー・ベーシス・スプレッドの変動
は、その他の包括利益に影響を及ぼすが、ヘッジ関係において非有効部分を生じさせない。
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金融負債については、ヘッジ対象項目は償却原価で計上されるが、例外としてヘッジされた金利リスクの一部に
は公正価値ヘッジ会計が適用される。グループの信用リスクはヘッジ関係には含まれない。公正価値ヘッジ会計が
適用される各金融負債について、グループは各取引の信用スプレッドを取引開始時に決定する。信用スプレッド
は、取引開始時の公正価値が発行価格と一致するよう、ディスカウント・カーブに上乗せすべきマージンに相当す
る。信用スプレッドはヘッジ関係の存続期間中一定に維持され、その現在価値に基づいて、ヘッジされるリスクに
係る金融負債の公正価値を計算することができる。ヘッジされたリスクの価値の変動は、ヘッジ対象項目の簿価に
対する調整額として、損益計算書の「ヘッジ会計純収入」において認識される。ヘッジ対象項目と指定された部分
のヘッジとの間の非有効部分は、損益計算書に計上される。信用リスクを公正価値から分離することは、金利リス
クおよび為替リスクのみにヘッジ会計を適用するための要件である。グループは、金利スワップおよびクロスカレ
ンシー金利スワップをヘッジ手段として利用している。
また、SPPIテストの要件を満たし、したがって償却原価により測定するものであり、金利スワップにより1：1で
ヘッジされる仕組貸付には、IFRS第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計が適用されている。貸付契約の委託証拠
金はヘッジ関係の一部ではない。
融資および仕組貸付の双方とも、ヘッジ対象項目に対応する条件を有するヘッジ商品によりヘッジされている。
ヘッジ対象項目とヘッジ商品との間のヘッジ比率は1：1である。このため、デリバティブの公正価値の変動は、
ヘッジされるリスクに係るヘッジ対象項目の公正価値の変動を相殺するものと予想される。事前の有効性テスト
は、重要な条件が対応していることを検証することにより行われてきた。ヘッジ対象項目およびヘッジ商品の評価
に使用される金利曲線の差異により、ヘッジ関係に非有効部分が生じる。また、重要な条件が異なるか、デリバ
ティブの信用リスクが増加するような場合に、非有効部分が生じる可能性がある。公社は、デリバティブに係るカ
ウンターパーティーの信用リスクを低減するために、デリバティブのカウンターパーティーとの間でクレジット・
サポート・アネックスに基づく担保契約を締結している。すべてのヘッジ関係の有効性は、ヘッジ関係の開始時、
およびその後は四半期毎に定期的に検証される。
IFRS 第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計は、固定金利および長期基準レートのファイナンス・リース契約に
も適用されている。これらのリース契約の金利リスクは、金利デリバティブによりヘッジされている。契約の規模
により、複数のリース契約が1件の金利デリバティブ契約によりヘッジされる場合もある。デリバティブ契約の条
件は、ヘッジされた契約の複合的な条件に対応する。ファイナンス・リース契約の委託証拠金はヘッジ関係の一部
ではない。リース契約に適用される公正価値ヘッジ会計の原則は、その大部分が上記の原則に類似している。契約
のヘッジ方法に起因して、事前の有効性テストは感応度分析を用いて実施される。かかる分析において、金利曲線
のシフトにより、ヘッジ対象項目およびヘッジ商品の公正価値の変動をシミュレーションする。
ヘッジ対象項目、ファイナンス・リース契約および仕組貸付は、公正価値ヘッジ会計が適用されるヘッジされた
金利リスク部分を除き、償却原価により測定される。ヘッジされるリスクの価値の変動は、ヘッジ対象項目の簿価
に対する調整額として認識され、損益計算書の「ヘッジ会計純収入」の項目において認識される。
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10.2 IAS 第39号のポートフォリオ・ヘッジ会計
金融資産に関しては、グループは、固定金利貸付および長期基準レートに基づく貸付けについて、IAS第39号の
ポートフォリオ・ヘッジ会計に従い、公正価値ヘッジ会計を適用している。ヘッジされるリスクは、金利リスクで
ある。貸付契約の委託証拠金はヘッジ関係の一部ではない。マイナスの基準レートは、除外された委託証拠金の一
部として考慮される。貸付けはポートフォリオでヘッジされるため、ヘッジ対象項目は複数の貸付契約から構成さ
れている。貸付契約はグループ化され、条件決定日および更改日毎にヘッジされる。ポートフォリオに含まれる貸
付契約をヘッジする金利デリバティブの利率および利払い日は、想定元本およびキャッシュ・フローがヘッジ対象
項目である貸付契約の条件に対応するように決定される。このため、ヘッジ商品の公正価値の変動は、貸付契約の
公正価値の変動を相殺するものと想定される。ヘッジ関係は、満期日までのヘッジ期間にわたり有効であるものと
見込まれる。ポートフォリオは複数のヘッジおよび貸付契約から構成されているため、事前の有効性テストは、新
たなヘッジの開始時に、新たなヘッジ対象項目のグループ毎およびポートフォリオ全体について実施される。事前
の有効性テストは、感応度分析ならびにヘッジ商品およびヘッジ対象項目の残存期間毎の想定元本の審査により実
施される。グループは公正価値の変動について回帰分析を用いて事後的有効性テストを実施している。
ポートフォリオのヘッジ対象項目は、公正価値ヘッジ会計が適用されるヘッジされた金利リスク部分を除き、償
却原価により測定される。ヘッジされるリスクの価値の変動は、ヘッジ対象項目の簿価に対する調整額として認識
され、損益計算書の「ヘッジ会計純収入」の項目において認識される。
11. 金融商品の相殺
金融資産と金融負債は、認識された額を相殺する法的強制力を有する場合で、かつ純額で決済するか、または資
産の実現と同時に負債を決済する意思がある場合に相殺され、その純額が財政状態計算書に計上される。金融商品
の相殺は「注記19. 金融資産と金融負債の相殺」に記載されている。
12. 現金および現金同等物
グループの現金および現金同等物には、現金および信用機関に対する要求払いの貸付金が含まれる。預金および
取得日から3ヶ月以内の満期の投資も現金および現金同等物に含めることができる。
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13. 公正価値の決定
公正価値とは、測定日における市場参加者の間の秩序ある取引において、資産の売却により受け取ることとなる
価格、または負債の移転のために支払われることとなる価格をいう。金融商品の公正価値は、機能する市場から得
られる相場価格に基づいて決定されるか、または、かかる市場が存在しない場合、評価方法を適用して決定され
る。相場価格が直ちにおよび常に利用可能な場合、市場は機能しているとみなされ、相場価格は独立第三者間にお
いて一貫した方法で行われる実際の市場取引を反映している。
活発な市場における相場価格が入手できない金融商品の場合、グループは、公正価値を決定するための十分な情
報が得られるような、業界全体において標準的な評価技法を用いる。選択される評価技法は、市場参加者が金融商
品の価格決定に際し考慮することとなるすべての要素を含むものでなければならない。かかる評価技法は、観察可
能なインプットを最大限に用いる一方で、観察不可能なインプットの使用は最小限にとどめている。
グループは、公正価値の測定において、以下の公正価値ヒエラルキーを使用しているが、これは測定の実施にお
いて使用されるインプットの重要性を反映している。
・ レベル1：グループが測定日において利用することができる、活発な市場における同一商品の（無調整の）
市場価格であるインプット。取引が頻繁に行われ、価格データが通常入手可能な場合、市場は活発であると
みなされる。かかる相場（仲値）は、評価日における市場参加者の間の秩序ある取引の価格を表している。
・ レベル2：レベル1に含まれる相場価格以外のインプットで、直接的に（すなわち価格として）または間接的
に（すなわち価格から算出されるものとして）観察可能なもの。当該レベルには、あまり活発ではないと考
えられる市場における同一商品の相場価格またはすべての重要なインプットが市場データから直接的もしく
は間接的に観察可能なその他の評価技法を用いて評価される商品が含まれる。
・ レベル3：当該レベルには、観察不可能なインプットが評価技法に含まれており、かつ観察不可能なイン
プットが金融商品の評価に重大な影響を及ぼすすべての金融商品が含まれる。評価インプットが非流動的で
あるか、外挿されているか、または過去の価格に基づいている場合、これらのタイプのインプットは定義に
よれば観察不可能であるため、かかる評価インプットはレベル3の評価インプットとして定義される。観察
不可能なインプットは、関連する観察可能なインプットが入手不可能な限りにおいて使用される。
公正価値の測定に使用されるインプットが公正価値ヒエラルキーの異なるレベルに分類されている場合、かかる
公正価値の測定はその全体が、測定全体にとり重要なインプットのうち最も低いレベルのインプットのレベルに分
類される。
最初の認識時における金融商品の公正価値の最良の証拠は、通常、取引価格である。最初の認識時の公正価値が
取引価格と異なり、かかる公正価値が、同一の資産または負債に係る活発な市場における相場価格により証拠付け
られず、また、観察不可能なインプットが測定との関連で重要でないと判断される評価技法に基づかない場合、か
かる金融商品は、最初は公正価値により測定され、最初の認識時の公正価値と取引価格との差額（ 初日の損益 ）を
繰り延べて調整される。かかる差額は、契約期間にわたり定額法により償却される。繰上償還条項付の金融商品に
ついては、償却期間は最初の繰上償還日までとみなされる。
公正価値ヒエラルキーのレベル、グループの評価方法および評価の枠組みの詳細は、「注記17. 金融資産および
金融負債の公正価値」に記載されている。
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14. リース
リースは、一定の期間、特定の資産の使用を管理する権利を対価により移転する契約または契約の一部であると
定義される。
14.1 借手としてのグループ
リース負債は当初、限界借入金利を用いて割引かれた残存リース支払額の現在価値で測定される。リース負債は
その後、実効金利法を用いて償却原価により測定される。使用権資産は当初、リース負債に等しい金額の原価によ
り測定される。リース負債は財政状態計算書の「引当金およびその他の負債」に表示され、支払利息は「利息およ
び類似費用」に表示される。リース料は、利息費用およびリース負債の控除に案分して計上される。使用権資産は
「有形資産」に表示される。使用権資産は、当該資産の耐用年数またはリース期間のいずれか短いほうの期間にわ
たり、定額法により減価償却される。
グループが賃借している使用権資産は、オフィス・スペース、自動車、倉庫および駐車場等さまざまな項目から
構成されている。リース条件は個別に交渉され、延長オプションを含めることが可能である。延長オプションの利
用は、契約毎に検討される。グループが延長および終了のオプションを行使することが合理的に確実視される場
合、かかるオプションはリース期間の決定に含まれる。
グループは、IFRS第16号C10(a)により認められている簡便法の使用を選択し、すべてのリース負債に単一の割引
率を適用している。グループのリース負債の大半は、リースにおける計算利子率が直ちには決まらないオフィス施
設に関するものである。このため、限界借入金利（ IBR ）が使用される。満期は、オフィス施設および駐車場の
リース期間に基づき定められる。オフィス施設以外のリースの影響は軽微であると考えられるため、割引率に関し
て同一の満期がすべてのリースに適用される。
グループは、各報告日において、内部または外部のいずれかの情報源に基づき、使用権資産に減損の兆候がある
かどうかを評価する。通常、企業がリース物件の転貸または明渡しを決定することは、使用権資産が減損する可能
性を示している。減損の兆候がある場合、グループは減損テストを実施し、減損テストを実施するレベル、すなわ
ち資産レベルかまたは資金生成単位レベルかを決定する。
14.2 貸手としてのグループ
グループが貸手であるリース契約は、ファイナンス・リースに分類されている。資産に係る経済的利益およびリ
スクが実質的に借手に移転される場合、かかるリースはファイナンス・リースである。ファイナンス・リース契約
は、財政状態計算書上、当該リースに対するグループの純投資に該当する金額でファイナンス・リースに基づく債
権として認識される。リース収益はリース料と利息収入に区分される。利息収入は、残存純投資によりリース期間
を通じて同一の利益率が生じる形で、リース期間を通じて認識される。ファイナンス・リースは財政状態計算書
上、「公法人および公共部門企業に対する貸付金」において計上される。受取利息は損益計算書上、「利息および
類似収入」において計上される。
グループのファイナンス・リースは、機械、医療機器、家具、車両ならびにIT設備およびオフィス設備等、動産
の固定資産の長期リースである。また、グループは、不動産リースも提供している。リースの顧客は、貸付けの顧
客と同様に、地方自治体、市、共同自治体組織、地方自治体により所有および支配される企業、福祉サービス行政
区および福祉サービスに係る共同行政区当局、福祉サービス行政区の運営体および福祉サービス関連企業により完
全所有されているかその支配を受ける福祉サービス行政区のその他のユニットである。グループは、リース契約の
残存価値リスクを負担しない。
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15. 無形資産
無形資産は、例えばグループが資産を支配している等の無形資産に関する基準を満たしており、かつ、資産に起
因する予想される将来の経済的利益がグループに流入する可能性が高く、取得原価が確実に測定可能な場合にの
み、財政状態計算書において認識される。最初は原価により測定される。取得原価には、内部人件費を含め使用目
的に則した資産の準備に直接的に起因するすべての費用が含まれる。認識される取得原価には、資産の使用費用、
従業員研修費用または管理費用およびその他の間接費は含まれない。
最初の認識後、無形資産は、減価償却費累計額および減損累計額を控除して、原価により認識される。無形資産
は、その見積り耐用年数に基づき、3年から8年にわたって定額法により減価償却される。減価償却は、資産が使用
可能となった時点から始まる。各報告日において、すべての無形資産は、減損の兆候および耐用年数の変更につい
て検討される。使用可能となっていない無形資産については、少なくとも年に1度減損テストが行われる。減損テ
ストは、減損の兆候により必要な場合には、より頻繁に実施される。減損費用は、無形資産の簿価と回収可能額と
の差異である。回収可能額は、当該資産の属する資金生成単位に関して決定される。資金生成単位とは、その
キャッシュ・フローが他の資産グループからのキャッシュ・インフローからは概ね独立している、識別可能な最小
の資産グループである。公社の事業は単一のセグメントとして処理され、その事業は、より小規模の完全に独立し
た資金生成単位に分割することができないため、減損は、公社を単一の資金生成単位とみなして決定される。
16. クラウド・コンピューティング契約
サービスとしてのソフトウェア（以下「SaaS」という。）の契約等のクラウド・コンピューティング契約では、
クラウド・ベンダーが資産に対して支配権を有するため、クラウド・コンピューティング契約をグループの財政状
態計算書において無形資産として認識することはできない。ただし、クラウド・コンピューティング契約の実装費
用が、ソフトウェアの利用とは区別されないクラウド・ベンダーに対する支払費用で構成される場合に限り、かか
る実装費用を財政状態計算書の「未収収益および前払費用」において前払資産として計上し、ソフトウェアの利用
期間にわたり費用として償却することができる。クラウド・ベンダーによってのみ実装作業を実施することができ
る場合、例えば、クラウド・ベンダーが、既存のソフトウェア・コードを修正するか、または新しいコードを書く
ことによりソフトウェアをカスタマイズすることに同意している場合には、実装費用はソフトウェアの利用とは区
別されない。内部人件費、外部プロジェクト管理費用等のその他のすべての費用は、発生時に費用として認識され
る。
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17. 有形資産
有形資産は、財政状態計算書において、減価償却費累計額および減損累計額を控除して、取得原価により認識さ
れる。資産はその見積り耐用年数にわたって定額法により減価償却される。見積り耐用年数は以下のとおりであ
る。
オフィス改修費用 リース期間
建物 25年
機械設備 5年
IT設備 4年
資産の残存価値および耐用年数は各財務書類作成日において見直され、必要に応じて、予想される経済的利益の
変動を反映するために調整される。
グループは、各報告日において、有形資産に関する減損の証拠があるかどうかを査定する。減損の証拠が確認さ
れた場合、当該資産について回収可能額が査定される。資産項目の簿価が回収可能額を上回る場合、損益計算書に
おいて減損損失が認識される。
18. 引当金および偶発債務
過去の事由に起因する債務で、当該債務が履行される可能性は高いが、その時期および正確な金額が不明確な場
合、当該債務に基づき引当金が認識される。かかる債務は第三者に対する現実の債務または法定の債務に基づくも
のでなくてはならない。引当金は、例えば、不利な契約、またはグループの事業の特質および重点分野に重大な影
響を及ぼすような組織再編により発生することがある。事業再建引当金は、グループが詳細な事業再建計画を作成
し、かかる計画の実行を開始したかまたは当該事項について公表を行った時点で認識される。引当金は、「注記
37. 引当金およびその他の負債」において開示されている。
偶発債務は、過去の事由に基づく潜在的な債務である。かかる債務の存在は、グループの支配の及ばない将来の
不確定的な事由が発生するまで確認されない。偶発債務はまた、弁済のための支出が必要とされないかまたは明確
な金額を見積もることができない債務である場合もある。偶発債務は、「注記40. 偶発資産および偶発債務」にお
いて開示されている。
19. 資本
資本は、株式資本、留保利益および資本準備金（準備金、公正価値準備金、自己信用リスク再評価準備金、ヘッ
ジ・コスト準備金および非制限資本投資準備金）から構成される。グループが発行したその他の金融商品は、その
性質に基づき資本に分類することが可能である。発行者の裁量により利息が支払われる永久債は、連結財務書類に
おいて資本に分類される。資本については、「注記39. 資本」において記載されている。
2022年会計年度中、公社は、2015年10月1日に当初発行された350百万ユーロの、条件が再設定されうる永久固定
利付その他Tier1証券を償還した。当該償還日は、当該証券の条件に基づく当該証券の最初の返済日であった。当
該証券は、額面総額の100％に相当する金額に、償還日までの未払い経過利息を付して償還された。AT1資本性金融
商品については、2021年度連結財務書類中の重要な会計方針の概要および本連結財務書類の「注記39. 資本」にお
いて詳述されている。
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20. 損益の認識
20.1 利息純収益
金融資産および金融負債に係る利息収入および利息費用は、利息純収益において認識される。金融商品に関連し
てグループに生じるリスクに対する補償として考慮され、実効金利の不可欠な一部であると考えられる、取引費用
およびプレミアムまたはディスカウントならびに受取手数料および支払手数料が、実効金利の計算において考慮さ
れる。変動金利金融負債のプレミアムまたはディスカウントは、発行日から翌利払い日まで減価償却される。固定
金利金融負債のプレミアムまたはディスカウントは、満期まで減価償却される。グループは、変動金利債券投資の
プレミアムまたはディスカウントを満期まで減価償却している。現在の市況下では、金融資産のプレミアムまたは
ディスカウントは市場金利の変動ではなく信用リスクに基づいている。変動金利の投資商品の市場価格は、その利
率が市場金利に沿って再設定されても、元本は調整されず、このため翌利払い日までの減価償却には正当性がな
い。グループは、市況の変化が減価償却の原則およびその適用に及ぼす影響を定期的に評価している。
資産に係るマイナスの利息収入は利息費用として計上され、負債に係るマイナスの利息費用は利息収入として計
上される。グループは、ヘッジ会計が適用される負債をヘッジするデリバティブに係る利息収入および利息費用を
利息費用において認識し、ヘッジ会計が適用される資産をヘッジするデリバティブに係る利息収入および利息費用
を利息収入において認識する。
20.2 手数料収入および手数料費用
実効金利の不可欠な一部ではない金融商品に係る手数料は、IFRS第15号基準に基づき計算される。手数料収入
は、グループがサービス提供の債務に係る支配を顧客に移転した時点で認識される。主要な基準は支配の移転であ
る。手数料収入は、グループが顧客に提供したサービスに対する権利を有すると見込まれる範囲において認識され
る。
グループの手数料収入は、財務アドバイザリー・サービスに対する手数料およびデジタル・サービスに対する手
数料から構成される。サービス提供の債務は、サービスの性質により、一定の期間または一時点において履行され
る。アドバイザリー・サービスに対する手数料は、主に、契約条件に従いサービスが実施された後に顧客に対し請
求され、デジタル・サービスに対する手数料は、年に1度請求され経時的に認識される。その他の手数料は、サー
ビスの提供時に請求され認識される。
手数料費用には、支払保証手数料、保管手数料および資金調達プログラム改訂に係る手数料が含まれる。手数料
費用は、発生主義により認識される。
20.3 証券取引および外国為替取引純収入
「証券取引純収入」の項目には、損益を通じて公正価値により測定される金融資産および金融負債の公正価値の
変動、（ヘッジ会計が適用されない）損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約の公正価値の変
動、ならびにこれらの項目に係るキャピタル・ゲインおよびキャピタル・ロスが含まれる。「外国為替取引純収
入」の項目には、すべての外貨建ての項目に係る未実現および実現為替損益が含まれる。ヘッジ会計が適用される
ヘッジ対象項目およびヘッジ手段に係る為替損益も、当該項目に含まれる。
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20.4 その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産に係る純収入
「その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産に係る純収入」の項目には、その他の包括利益
を通じて公正価値により測定される金融資産に係る実現損益が含まれる。
20.5 ヘッジ会計純収入
「ヘッジ会計純収入」の項目には、金融資産および金融負債ならびにこれらをヘッジするデリバティブ契約を
ヘッジされるリスクの公正価値で認識することにより生じる純収入が含まれる。ヘッジ対象項目およびヘッジ手段
に係る為替損益は、「証券取引および外国為替取引純収入」において認識される。
20.6 その他の営業収入
「その他の営業収入」の項目には、有形・無形資産の処分による利益およびその他の営業収入が含まれる。
20.7 管理費用
「管理費用」の項目には、給与および報酬、年金費用ならびにその他の社会保障費が含まれる。また、IT関連費
用、マーケティングその他の管理費用が管理費用として表示される。
20.8 有形・無形資産の減価償却および減損
「有形・無形資産の減価償却および減損」の項目には、有形・無形資産および使用権資産の減価償却および減損
の可能性が含まれる。減価償却の原則は、本注記の「15. 無形資産」、「17. 有形資産」および「14. リース」の
項において記載されている。
20.9 その他の営業費用
「その他の営業費用」の項目には、グループにより支払われた、当局に対する費用、賃借料および信用機関業務
からのその他の費用が含まれる。
当局に対する費用には、安定化費用ならびにフィンランド金融監督局（ FIN-FSA ）および欧州中央銀行（ ECB ）に
対するその他の管理拠出金および監督費用が含まれる。安定化費用は、EUの単一破綻処理基金に対して支払われた
拠出金である。破綻処理基金は、安定化費用の金額を決定するEUの単一破綻処理委員会（ SRB ）により管理されて
いる。安定化費用は、企業の規模およびその事業に内在するリスクに基づき決定される。当該費用は、支払額の見
積りに基づきその全額が期首に費用計上され、支払い後に調整される。安定化費用に加え、グループは、単一破綻
処理委員会に対し年間管理拠出金を支払っている。また、グループは、フィンランド金融監督局の監督費用と同じ
基準により決定される管理費用を、金融安定化機関（ FSA ）に対し支払っている。管理拠出金および管理費用は、
「その他の営業費用」として発生主義により認識される。
フィンランド金融監督局の監督費用は、固定の基本費用および資産総額に基づいている。欧州中央銀行に対し支
払われる監督費用は、監督対象組織の重要度およびリスク・プロファイルに基づき決定される。監督費用は、「そ
の他の営業費用」として発生主義により認識される。
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20.10 金融資産の信用損失および減損
「金融資産の信用損失および減損」の項目には、償却原価により測定するものおよびその他の包括利益を通じて
公正価値により測定するものに分類される金融資産について認識される予想信用損失、ならびにすべての金融資産
に係る認識された減損およびその後の回収が含まれる。
減損の会計原則は、本注記の「9. 金融資産の減損」の項において記載されている。
21. 報酬
21.1 短期従業員給付
短期従業員給付は、給与、付加給付、年次休暇および業績賞与から構成される。グループは、かかる給付費用
を、従業員が関連する労務を提供する期間にわたり認識する。
短期従業員給付は、従業員が関連する労務を提供する会計報告期間の12ヶ月以内に全額清算されることが予定さ
れる従業員給付（退職給付を除く。）である。損益計算書の「給与および報酬」の項目は、短期従業員給付および
退職給付から構成される。
21.2 退職給付
退職給付は、グループが従業員に対して通常の退職日より前の雇用終了を決定したか、または従業員が雇用終了
と引き換えに提供される給付の受諾を決断した結果として、かかる従業員の雇用終了と引き換えに提供される従業
員給付である。退職給付は、業務成績ではなく雇用終了に基づく。
21.3 退職後給付
退職後給付は、雇用終了後の受益者に支払われる。グループでは、かかる給付は年金から構成される。グループ
の年金制度は確定拠出年金制度である。年金保険は外部の年金保険会社を通じて手配されている。グループは、確
定拠出年金制度のために、外部の年金保険会社に対し定額支払を行っている。これにより、グループは、年金保険
会社が現在または従前の期間の従業員の年金を支払う十分な資産を有していなくとも、追加の支払いを行う法的義
務も事実上の義務も負わない。支払拠出金は当該支払いに係る期間の損益計算書において費用として認識される。
グループの報酬制度はすべて拠出型である。報酬制度の内容は公社のウェブサイトwww.munifin.fiにおいて閲覧
可能である。
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22. 所得税
連結損益計算書における「所得税」の項目は、グループ企業が生んだ会計期間の課税所得に基づいて決定される
税金および繰延税金の変動から構成される。税金は、損益計算書において認識されるが、その他の包括利益または
資本において認識される項目に関連する税金は除外される。この場合、税金は対応するその他の包括利益または直
接、資本においても認識される。会計期間の課税所得に基づく税金は、税率および財務書類作成日付までに成立し
たかまたは実務上承認された税法に基づき計算される。かかる税金には、これより前の会計年度に係る税金に関し
て調整が行われる。
「繰延税金」は、資産および負債の簿価と課税価格との間の一時的差異ならびに未使用の税務上の損失および未
使用の税額控除について認識される。連結財務書類中の繰延税金は、親会社により計上された任意の貸倒引当金お
よび減価償却費に係る差異の取消しおよび資本への振替えから構成されている。また、その他の包括利益を通じて
公正価値により測定される金融資産、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債に係る
自己信用リスクの変動およびその他の包括利益において計上されるヘッジ・コストにより繰延税金が発生する。ま
た、AT1キャピタル・ローンならびにAT1キャピタル・ローンに関する発行費用および利息費用に係る、親会社の法
定の財務書類と連結財務書類との間の異なる取扱いにより繰延税金が発生している。繰延税金は、「注記32. 繰延
税金」に記載されている。繰延税金負債および繰延税金資産は、一時的差異が解消される時点において有効である
と予想される税率に基づき計算される。
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23. IBOR 改革
IBOR改革は、銀行間調達金利（以下「IBOR」という。）を、これに代替するほとんどリスクを含まない金利（以
下「RFR」という。）に置き換えることを企図した世界的な変更である。EUでは、当該改革はEUベンチマーク規制
（ EU BMR ）により規制されている。とりわけ、IBOR改革は、5つの通貨（ 米ドル、英国ポンド、ユーロ、スイスフ
ラン、日本円 ）で利用可能なパネル行を基準にした指標金利であるロンドン銀行間取引金利（以下「LIBOR」とい
う。）に顕著な影響を与えている。英国ポンド、ユーロ、スイスフラン、日本円ならびに（ 1週間物および2ヶ月物
の ）米ドルのLIBOR公表は2021年末に廃止され、その他のより長いテナー（ 1ヶ月物、3ヶ月物、6ヶ月物および12ヶ
月物 ）の米ドルLIBOR参照レートについては、その公表は2023年6月末に廃止される予定である。
Euriborはグループが利用している最も重要なIBORである。Euriborの計算方法は2019年に変更された。2019年7
月、ベルギー金融サービス市場局（ FSMA ）は、EUベンチマーク規制に基づきEuriborを認可した。これにより、市
場参加者はEuriborを既存および新規いずれの契約においても引き続き利用できることとなった。グループの現在
の見解では、Euriborは近い将来も指標金利として存続するものと予想される。
グループは、IASB（ 国際会計基準審議会 ）が公表したIFRS第9号、IAS第39号、IFRS第7号ならびにIFRS第16号の
フェーズ1およびフェーズ2の改訂を適用している。当該フェーズ1の改訂は、不確実な期間においても、ヘッジ対
象またはヘッジ商品のキャッシュ・フローの時期および金額について、ヘッジ会計が影響を受けるヘッジ関係に引
き続き適用されるように、IBOR改革に起因する不確実性に関連するヘッジ会計の特定の要件を修正している。グ
ループは、IFRS第9号、IAS第39号およびIFRS第7号のIBOR改革関連のフェーズ1の改訂を、2020年1月1日に適用開始
している。グループは、ヘッジ対象もしくはヘッジ商品の金利指標ベースのキャッシュ・フローの時期および金額
について、IBOR改革に起因する不確実性が消滅した場合、またはヘッジ会計が終了した場合には、フェーズ1の改
訂の適用を中止する。
フェーズ2の改訂は、既存の金利ベンチマークが実際に置き換えられた場合に財務報告に影響を及ぼす可能性の
ある問題に対処するものである。フェーズ2の改訂により、IBOR改革の直接の結果として、ヘッジ対象、ヘッジ商
品またはヘッジされたリスクが変更されたという理由だけでは、ヘッジ会計を終了させなくても良いこととなって
いる。フェーズ2の改訂は、金融商品の変更に係る会計処理の簡素化を導入している。グループは、2020年12月31
日付で、フェーズ2の改訂を適用した。IBOR改革により必要とされる変更が実施された場合、フェーズ2の改訂は適
用されなくなる。
グループのヘッジ会計に対するIBOR改革の影響については、2021年度連結財務書類中の重要な会計方針の概要に
おいて詳述されている。
2022年度初頭において、グループは、2021年末に廃止されたIBORレートを参照していた、損益を通じて公正価値
により測定するものとして指定される負債を有していた。当該負債については、2022年度上半期にリストラクチャ
リングが行われた。かかるリストラクチャリングは認識の中止には至らなかった。
2022年度末現在、グループは、米ドルLIBOR参照レートに連動する負債を有している。当該負債については、
2023年6月末に米ドルLIBOR参照レートが廃止される前に、リストラクチャリングまたは買戻しを行う意向である。
また、グループは、廃止される米ドルLIBOR参照レートを参照し、2023年6月より後に満期となるデリバティブ契約
を有している。これらのデリバティブ契約には、ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約およびその他のヘッジ
目的のデリバティブ契約の両方が含まれる。IBOR改革により必要とされる変更は、とりわけ、IBOR改革により必要
とされる変更が当該デリバティブによりヘッジされる金融商品において実施される方法に応じて、リストラクチャ
リング、フォールバック条項の実行または契約の終了を通じて実施される可能性がある。
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下表は、2023年6月より後に満期となる、米ドルLIBOR参照レートに連動する金融商品の概要を表している。
名目価値
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
6,562,910
549,809
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約
デリバティブ契約合計
7,112,719
簿価
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
金融負債（デリバティブ以外）
41,002
24. 未適用の新規および改訂版の基準および解釈
*印付のものは、2022年12月31日現在、EUによる適用承認がなされていない。
グループは、IASBにより既に公表された以下の新規および改訂版の基準および解釈を未だ適用していない。グ
ループは、これらをその施行日またはかかる日が会計年度の初日以外の日である場合には翌会計年度の初日から適
用する予定である。IASBにより公表され2022年1月1日より後に施行される基準は以下のとおりである。
負債の流動または非流動への分類－IAS第1号「財務諸表の表示」の改訂 *（2023年1月1日以降に開始する会計年
度から適用。早期適用が認められている。）。当該改訂は、適用の一貫性を高め、負債を流動または非流動のいず
れに分類すべきかを判断する要件を明確化することを意図している。経営陣は、当該改訂はグループの連結財務書
類に重大な影響を与えないものと見積もっている。
会計方針の開示－IAS第1号「財務諸表の表示」およびIFRS実務記述書第2号「重要性の判断の実施」の改訂
（2023年1月1日以降に開始する会計年度から適用。早期適用が認められている。）。当該改訂により、会計方針の
開示における重要性の適用が明確化されている。経営陣は、当該改訂はグループの連結財務書類に重大な影響を与
えないものと見積もっている。
会計上の見積りの定義－IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」の改訂 （2023年1月1日以降に
開始する会計年度から適用。早期適用が認められている。）。当該改訂は、主に会計上の見積りの定義および明確
化に焦点を当て、企業が会計方針の変更と会計上の見積りの変更をどのように区別すべきかについて明確化してい
る。経営陣は、当該改訂はグループの連結財務書類に重大な影響を与えないものと見積もっている。
単一の取引から生じる資産および負債に係る繰延税金－IAS第12号「法人所得税」の改訂 （2023年1月1日以降に
開始する会計年度から適用。早期適用が認められている。）。当該改訂は、当初認識の免除（ IRE ）を狭め、かか
る免除が、同額の相殺し合う一時的差異が生じるリースおよび廃棄義務といった取引には適用されないことを明確
化している。経営陣は、当該改訂はグループの連結財務書類に重大な影響を与えないものと見積もっている。
セール・アンド・リースバックにおけるリース負債－IFRS第16号「リース」の改訂 *（2024年1月1日以降に開始
する会計年度から適用。早期適用が認められている。）。当該改訂は、変動支払額に係る新たな会計処理モデルを
導入しており、売手である借手は、2019年以降に締結されたセール・アンド・リースバック取引について、再測定
および場合により修正再表示を行わなければならなくなる。経営陣は、当該改訂はグループの連結財務書類に重大
な影響を与えないものと見積もっている。
今後の会計期間に適用される予定のその他の基準および解釈は、連結財務書類に重大な影響を与えないものと想
定される。
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注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション
1. リスク管理の一般原則
グループの事業には、グループのリスク・ポジションを親会社の取締役会により設定された制限の範囲内に確実
にとどめるために、十分なリスク管理構造が必要である。グループは、非常に保守的な原則をリスク管理に適用し
ている。その目的は、全体的なリスク・プロファイルを公社の優れた信用格付（Aa1/AA＋）を低下させないような
低いレベルに保つことである。
グループは、その事業に関連するリスクを定期的に調査し、継続的にリスクの認識、測定および管理手法を展開
している。リスクは定期的なリスク分析により評価されている。かかる分析の目的は、事業環境の変化によりもた
らされる新たな課題およびリスクを認識し、結果に基づきリスクおよびその管理の優先順位をつけることである。
グループは、担保、保証、デリバティブ契約、保険および積極的なリスク管理により、特定したリスクを抑制す
る。独自の分析によれば、グループは誤方向リスクが内在する負債を有していない（カウンターパーティーが債務
不履行に陥る可能性は、一般的な市場リスク要因と正の相関関係にある。）。
取締役会は、グループのリスクおよびガバナンスの枠組み、ならびに、その一部として、下図に示される内部統
制およびリスク管理の効果的な実施のための主要な方針および手続きを承認した。
グループのリスク・アペタイト・フレームワーク（ RAF ）は、リスク指標の目標および最大レベルについて規定
している。当該フレームワークは、少なくとも年に1度定期的に更新され、公社の取締役会がその文書を承認す
る。リスク・アペタイト・フレームワークにより、グループは、
・ その戦略に内在するリスクならびにその他の内部リスクおよび外部事業リスクを、効率的に特定、評価およ
び管理し、
・ その事業戦略の実施において、公社が積極的に負担するリスクの量を理解および決定し、これを積極的に表
明し、
・ グループのリスク選好度に関する正当な検討を促進し、事業上の挑戦およびリスク負担に係る判断を可能に
することができる。
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リスク・アペタイト・フレームワークは、短期および長期戦略計画、資本および財務計画、回復計画ならびに報
酬方針と結びついている。リスク・アペタイト・フレームワークは、ICAAP（ 自己資本充実度評価プロセス ）およ
びILAAP（ 流動性充実度評価プロセス ）と全面的に連携している。
リスク・アペタイト・フレームワークは、次の表に記載されている。当会計年度中、グループは、取締役会によ
り設定されたリスク選好度の範囲内にとどまっていた。
リスク・アペタイト・フレームワークの指標の概要
リスクの柱 リスクの指標 目的
利益率および資本 信用格付、 ストレス状況下でも、十分なレベルの収益、
レバレッジ比率、 利益率および資本を維持すること。
利息純収益比率、
CET1 資本比率の変動
流動性および資金調達 流動性カバレッジ比率、 ストレス状況下でも、十分な流動性バッ
安定調達比率、資金調達ギャップ、 ファーならびに持続可能な資金調達ポジショ
資金調達に関連する指標、 ンおよびプロファイルを維持すること。
サバイバル・ホライゾン
信用リスク 不良債権、 公社のビジネス・モデルに適した健全な信用
予想信用損失、 リスク・プロファイルを維持すること。
平均信用格付（顧客向け貸付）、
単一融資先への集中（顧客向け貸付）、
新規不動産開発のエネルギー効率、
気候関連および環境リスク・スコア（地方
自治体向け貸付）、
平均信用格付（流動性ポートフォリオ）、
地理的集中（流動性ポートフォリオ）、
ESG スコア（流動性ポートフォリオ）、
ストレス状態のカウンターパーティー信用
リスクを負ったデリバティブによる損失
市場リスク 資本の経済的価値リスク合計、 公社のビジネス・モデルに適した健全な市場
金利収益リスク合計、 リスク・プロファイルを維持すること。
金利収益ベーシス・リスク、
為替リスク、
信用スプレッド・リスク、
公正価値のVaR、
健全性評価
オペレーショナル・ スタッフの流出指標、 機能的かつ責任ある業務を支援するため、効
リスク 重大なIT障害の頻度、 果的な業務統制およびコンプライアンスを維
IT の停止時間、 持すること。
重大なITシステム侵害およびデータ漏洩の
件数ならびにデータおよびシステムの利用
可能性、
内部不正事案の件数、
苦情および申立ての件数、
規制違反、
重大な事業損失
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2022年度中、グループのリスク選好度に重大な変更はなかった。グループのリスク・ポジションは引き続き安定
し、リスク水準については控え目な水準にとどまっていた。グループの査定によれば、リスク管理は設定された要
件を満たしていた。グループのリスク管理ならびに内部統制の慣行およびプロセスは、継続的に改善されている。
2022年度中、特にESG（ 環境、社会およびガバナンス ）リスクに対する対応力が向上し、グループは2022年度末に
施行された新たな開示要件への準備を行っている。また、グループは、算定モデルの検証の枠組みを改善した。グ
ループのリスク・ポジションは取締役会に少なくとも毎月報告され、また、最高リスク管理責任者は、四半期毎
に、取締役会のリスク委員会に対し、グループのリスク・ポジションに関するより広範なリスク総括を提出する。
ロシアのウクライナ侵攻は、グループの財政状態および業績にほとんど影響を及ぼさなかった。市場の混乱にも
かかわらず、グループの資金調達は、当年度中も通常どおりに継続された。それでもなお、戦争により生じる不確
実性およびインフレ見通しを考慮し、グループは予防策として通常より多額の流動性バッファーを維持している。
ロシアのウクライナ侵攻は、主に市況を通じて間接的にグループのリスクに影響を及ぼしている。グループを標的
としたサイバー攻撃もリスクに影響を及ぼす可能性があるが、グループはこれについても慎重に備えを講じてい
る。
IBOR改革は、銀行間調達金利（ IBOR ）から、これに代替するほとんどリスクを含まない金利（ RFR ）への置き換
えを目的とする、世界的な改革である。とりわけ、IBOR改革は、5つの通貨（ 米ドル、英国ポンド、ユーロ、スイ
スフラン、日本円 ）で利用可能なパネル行を基準にした指標金利であるロンドン銀行間取引金利（ LIBOR ）に顕著
な影響を与えている。英国ポンド、ユーロ、スイスフラン、日本円ならびに（1週間物および2ヶ月物の）米ドルの
LIBOR公表は、2021年後に廃止された。より長いテナー（1ヶ月物、3ヶ月物、6ヶ月物および12ヶ月物）の米ドル
LIBOR参照レートについては、公表の停止日が2023年6月に延期された。IBOR改革はグループのリスク管理原則に重
大な影響を及ぼしていない。グループの金融負債およびデリバティブに対する米ドルLIBOR改革の影響について
は、注記1の会計方針の「23. IBOR改革」の項により詳細に記載されている。
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2. リスク管理および自己資本比率管理に係る組織
内部統制の枠組みを実施するため、グループは3段階の防御モデルを採用している。グループは、さまざまな部
門および意思決定機関の役割および責任を含む事業運営の全部をカバーする、広範なリスク管理組織を有してい
る。内部統制の枠組みは、異なる手続きの統制により支えられている。内部統制は組織のあらゆるレベルで実施さ
れており、業務の性質および範囲が内部統制に用いられる運用方法の決定において勘案される。内部統制は、主
に、内部統制が継続的に行われ日々の業務の一環である通常業務において実施されている。
親会社の取締役会は、グループの経営およびその事業の適切な調整について責任を負う。取締役会は、有限責任
会社法、定款ならびに当局が公布するその他の法規および規制において定められる義務について責任を負う。取締
役会の義務および原則は、公社のコーポレート・ガバナンス方針およびこれに付随する取締役会手続規則の一部と
して確認されている。コーポレート・ガバナンス報告書は、公社のウェブサイトで入手可能である。取締役会の主
な職務には、グループの戦略、年次事業計画および予算の承認、グループの財務状況の監視、ならびに監督を通じ
て確実に管理、特にリスク管理が経営陣により適切に調整されるようにすることが含まれる。取締役会はまた、事
業活動の性質および範囲に関連するすべての広範な決定を行う。
規制の要請に応じ、また業務を可能な限り効率的に組織するため、取締役会は、補佐および関連事務の準備のた
めに、監査委員会、リスク委員会および報酬委員会を設置している。また、取締役会は、必要に応じてその他の委
員会を設置することもできる。
監査委員会の目的は、準備機関として、取締役会の財務報告および内部統制に関する任務を補佐することであ
る。監査委員会は、外部監査および内部監査の職務を監督する。
リスク委員会は、グループのリスク選好度およびリスク戦略全般に関する事項ならびに取締役会が決定したリス
ク戦略の経営陣による遵守の監督について取締役会を補佐する。リスク委員会は、資本を拘束するサービスに係る
価格がグループの事業モデルおよびリスク戦略に合致しているか否かを評価し、もし合致していない場合、取締役
会の承認を得るために当該事案の修正案を作成することとされている。さらに、リスク委員会は、健全な報酬方針
の策定ならびに報酬制度により付与されるインセンティブが、グループのリスク、資本および流動性に係る要件な
らびに収益見込みおよびその時期を考慮に入れているか否かに関する評価において、報酬委員会を補佐する。
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取締役会の報酬委員会は、グループの報酬制度に関する目標設定、目標達成の評価、報酬制度の策定ならびに最
高経営責任者および最高経営責任者に直属する者の報酬およびその他の給付に関する取締役会の意思決定を補佐す
るための準備業務に責任を負う。
防御の最前線では、事業部門およびサポート部門が重大な種類のリスクに対し責任を有し、リスクの特定、測
定、管理、監視および報告に責任を負う。グループのリスク選好度、指針、プロセス、統制および制限が、かかる
作業の指針となる。防御の最前線で働くすべての従業員は、自身の業務のリスク管理に責任を負う。
二次的な防御手段には、リスク管理部門およびコンプライアンス部門が含まれる。リスク管理部門は、事業部門
の業務を独立した監督責任および報告責任により補完する。独立したリスク管理部門は、リスク・アペタイト・フ
レームワークの一環として、リスク管理手法の継続的な改善、リスク関連の方針およびプロセス、助言および情
報、リスク戦略、リスク制限およびリスク選好度の調整について責任を負い、また、経営陣（ EMT ）および取締役
会に対し、公社のリスク・プロファイルまたはリスク戦略に影響を与える可能性のある問題について通知する責任
を負っている。コンプライアンス部門の主な任務には、グループの業務に影響を及ぼす規制の変更（事業活動への
潜在的な影響を含む。）について経営陣に報告することが含まれる。また、スタッフに規則等を遵守させるための
内部連絡、研修および助言、規則等の遵守を確実にするための内部手続の評価、監督当局との連絡ならびにグルー
プ内の関連行動の監視もその任務に含まれる。
三次的な防御手段では、独立した内部監査が、取締役会により承認された年間計画に従って、定期的にリスクに
基づく監査を実施する。内部監査の任務は、最初の2つの防御手段について独立した審査を行うことである。
3. ストレス・テスト
グループは、取締役会の承認を受けたストレス・テスト・プログラムに従い、その事業に係るストレス・テスト
を常に実施している。ICAAPおよびILAAPの年次プロセスには、グループ・レベルでの支払能力および流動性充実度
に係るストレス・テストが含まれる。グループの事業から独立したリスク管理部門は、事業部門と協力してストレ
ス・シナリオを設定する責任を負っている。2022年度に実施されたストレス・テストの主要な目的は、2022年から
2025年におけるグループの支払能力および利益率の動向を分析することであった。事業リスク、市場リスクおよび
信用リスクならびに異なる状況におけるそれらの予想される経済的影響が検査された。また、グループの流動性充
実度も複数の異なるストレス・シナリオにより検査された。過年度と同様に、ストレス・テストの結果は、現在の
所要自己資本に基づけば、当年度中、グループの自己資本水準は非常に厳しい状況下でも十分であることを示して
いた。さらに、グループの合計自己資本も、2021年6月に施行されたCRR Ⅱに基づく3％の最低所要レバレッジの要
件を満たしていた。流動性に関して、ストレス・テストは、グループの流動性は非常に厳しい状況下でも十分であ
ることを示していた。
2022年度終盤、グループは再建計画の一環として、いわゆるリバース・ストレス・テストも実施した。当該スト
レス・テストの目的は、グループの事業継続性を脅かす極めて困難なシナリオおよびかかる状況に対処し事業を継
続するためにグループが講じることができる対策を模索することである。
2022年度上半期に、グループは欧州中央銀行の気候ストレス・テストに参加した。その結果は7月に公表され
た。当該ストレス・テストは、グループが気候変動により生じる移行リスクにさらされる可能性は、参加したすべ
ての銀行の平均値を下回っていると結論付けた。
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4. 自己資本比率の管理原則
リスク負担および事業環境に関連したグループの自己資本目標は、年間計画の一部として規定されている。計画
期間は、業績動向および規制の変更により生じる所要資本の増加に関連した自己資本の適正性を予測し、十分な時
間をかけ追加的な資本強化要請の可能性に対応することができるよう、最低でも今後3年間に及んでいる。取締役
会は、自己資本比率計画を承認および監視する。グループはその自己資本比率計画を少なくとも年に1度更新し、
計画の実施状況を四半期毎に観察する。
自己資本比率の管理の目的は、事業継続性を確保するために、自己資本比率を監視し、グループの自己資本比率
がその目標および金融当局により設定された要件を満たしていることを確認することである。自己資本比率の管理
は、戦略目標の設定、運営計画の策定および将来の財務予測を網羅したグループの継続的かつ必要不可欠な戦略計
画プロセスの一部である。経営陣および取締役会が共同でこれを実施する。親会社の取締役会が最終戦略を承認す
る。経営陣は、グループの業務運営が取締役会により承認された戦略に規定された方針と一致することを確実にす
る。年間計画の一環として、経営陣は、次年度の事業計画およびそれ以降の年度の事業予測を作成する。グループ
のリスク・ポジションおよびグループの財務状態に対するその影響も評価される。通常のリスク分析およびさまざ
まなストレス・テストの手法が、リスクの評価および測定に使用される。これらに基づき、自己資本比率計画は年
に1度更新され、自己資本を強化するために必要な手段が決定される。自己資本の十分性は、月次の事業分析に
よっても監視される。
グループは、EUの自己資本規制（（EU）575/2013）およびその改訂規制（（EU）876/2019）ならびに自己資本指
令（2013/36/EU）に基づき自己資本比率を計算している。信用リスクに関する所要自己資本は標準的手法を用いて
計算され、オペレーショナル・リスクに関する所要自己資本は基礎的手法を用いて計算される。グループは、ト
レーディング勘定も株式またはコモディティーのいずれのポジションも有していないため、市場リスクに係る自己
資本比率の計算において通貨リスクのみが考慮される。グループの外国為替リスクは、すべての外貨建て調達資金
および投資をユーロにスワップするデリバティブ契約により、ヘッジされている。グループの貸付けおよびその他
の顧客向け融資項目は、ユーロ建てで行われている。グループは、重大な外国為替のオープン・ポジションを有し
ていない。実際には、中央清算機関によるデリバティブの清算における担保の管理に起因して、小規模かつ一時的
な為替リスクが生じる可能性はある。かかる為替リスクは、積極的に監視され、ヘッジされる。
S&P、ムーディーズ・インベスターズ・サービスおよびフィッチ・レーティングスにより付与された信用格付
が、自己資本比率の計算に使用されるリスク・ウェイトを決定するために使用されている。上記各社は、フィンラ
ンド金融監督局により自己資本比率の計算について承認を受けた信用格付機関である。信用リスクに関する自己資
本比率の計算において、グループは、地方自治体により付与された保証およびフィンランド国家により付与された
不足補填保証等の、信用リスクを低減するための対策を講じている。デリバティブについては、ネッティング契
約、担保契約（ ISDA／クレジット・サポート・アネックス ）および地方政府保証機構（ MGB ）により付与される保
証が、デリバティブの相手方のカウンターパーティー・リスクに関する所要自己資本を低減するために使用され
る。
取締役会報告書および連結財務書類と同時に、グループは、自己資本比率およびリスク管理に関する第3の柱に
基づく開示報告書を別途公表しており、これは公社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
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5. 戦略リスク
戦略リスクは、財政的に収益性のある事業の推進についてグループがその戦略の選択を誤る可能性、またはその
戦略を事業環境の変化に適応させられない可能性を指す。
戦略リスク管理は、顧客ニーズ、市場動向予測の継続的な監視および分析ならびに競争および事業環境の変化の
分析に基づき行われている。リスクおよびその重要性は、戦略プロセスの一環として、また取締役会による年次評
価に関連して、毎年評価されている。現在の戦略は2024年度まで継続され、少なくとも年に1度その更新の必要性
が検討される。
6. 流動性リスク
6.1 リファイナンス・リスクおよび流動性リスク
リファイナンス・リスクとは、貸付金のリファイナンスに係るリスクを指す。グループは、金融資産および金融
負債の平均満期を制限することにより、リファイナンス・リスクを管理している。資金調達ギャップは、資産（ 顧
客向け貸付および流動性ポートフォリオ ）の平均満期と負債（ 資金調達ポートフォリオ ）の平均満期との差異とし
て計算される。
流動性リスクとは、グループが財務契約またはその他の財務活動の決済から生じる支払義務を、期日に履行する
ことができなくなるリスクを指す。グループは、短期流動性カバレッジ比率（ LCR ）および安定調達比率（ NSFR ）
ならびに長期流動性に係るサバイバル・ホライゾンを制限することにより流動性リスクを管理している。
リスク・アペタイト・フレームワークに定義される流動性および資金調達の保守的なリスク・プロファイルを維
持するために、グループは、複数の流動性ソースを特定した。主要な流動性ソースは、短期および長期の資金調
達、流動性ポートフォリオ、レポ市場および現金である。中央銀行の流動性ファシリティは、二次的な流動性ソー
スである。
グループは、事前積立の原則に従い、短期および長期の資金調達の形で資金を調達する。これは、いかなる時点
およびいかなる市況においても、十分な流動性が利用可能であることを確保するためである。かかる目的のため、
流動性ポートフォリオの必要最低金額は、流動性の内部要件および規制要件を満たすためのシナリオ分析を通じて
決定される。グループが追加の流動性の取得を必要とする場合、まず、短期または長期の資金調達の形で資本市場
から資金調達を行うことが可能かどうかを検討する。これが不可能な場合には、グループは、レポ市場において資
産を売却するかまたは担保として利用することにより、流動性ポートフォリオを流動性ソースとして利用すること
ができる。グループは、カウンターパーティーとの間で双務買戻契約（ レポ契約 ）を締結するために利用可能な既
存の契約を有している。かかるレポ契約は、短期的な調達資金の償還および流動性ポジションの予想外の変動をカ
バーするために利用することができる。
グループの流動性および資金調達のリスク管理の重要点は、流動性の高い資産によるバランスのとれたリスクの
低い流動性ポートフォリオを維持することである。全体的に、流動性ポートフォリオは、主に市場から調達したが
顧客向け貸付にはまだ利用されていない事前積立金から構成されている。グループは、突然の資金流出の場合に
も、LCRおよびサバイバル・ホライゾンが通常業務を継続するために十分なバッファーを有する水準で、流動性
ポートフォリオを保有している。グループの流動性管理に使用する高品質の流動資産（ HQLA ）（LCR規制（注1）に
定義される。）は、下表に示すとおりである。
（注1） 欧州委員会委任規則（EU）2015/61および欧州委員会委任規則（EU）2018/1620。
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流動資産、高品質の流動資産
2022 年12月31日 ％ 2021 年12月31日 ％
（単位：千ユーロ）
レベル1
10,169,999 79% 10,899,629 82%
レベル2a 967,241 7% 910,009 7%
レベル2b 24,814 0% - -
1,781,017 14% 1,479,616 11%
レベルN
合計
12,943,074 100% 13,289,256 100%
流動性ポートフォリオは、流動性の質によりレベル分けされ、レベル1、レベル2aおよびレベル2bは高品質の流
動資産とみなされる。流動性レベルNの資産は、通常の市況下で流動性を有する資産（ その他の流動資産 ）であ
る。
二次的な流動性ソースは、既存の中央銀行の流動性ファシリティの形による公的な資金調達源であり、主要な
ソースが十分でないか、適時に利用できないかまたは主要な流動性ソースの利用コストが高すぎるとみなされた場
合の代替手段としてみなされている。グループが地方自治体部門に供与する貸付金は、かかるファシリティの担保
として容認され、グループは、必要に応じていつでもかかる流動性ソースを利用することができるよう、貸付ポー
トフォリオの一部につき事前の担保差入を行っている（「注記41. 差入担保」）。また、グループは、地方自治体
部門向けの貸付けを追加で担保プールに差入れることにより、かかるファシリティを増やすことができる。かかる
ファシリティは、必要に応じて流動性が日中に利用できることを確実にするため、定期的に検証されている。
流動性ストレス・テストは、流動性充実度を評価するためにグループが使用する重要なツールである。その主な
目的は、グループが通常の事業活動を継続するために十分な流動性を有しているか否かを、通常業務シナリオまた
はベースライン・シナリオおよびストレス・シナリオの双方において判断することである。
グループは、事業計画プロセスに関連して、流動性・資金調達計画（ L&F計画 ）を作成する。当該計画は、親会
社の取締役会によって承認され、リスク委員会によって四半期毎に見直され、リスク委員会はその見解を取締役会
に報告する。流動性・資金調達計画および四半期毎の計画の見直しには、定期的なバック・テストが含まれる。流
動性・資金調達計画は、現行のグループの流動性充実度評価プロセス（ ILAAP ）の一部であり、資金調達および流
動性ポジションの予測および計画が含まれる。流動性・資金調達計画は、年次事業計画プロセスにおいて、自己資
本充実度評価プロセスのベースライン・シナリオと連携している。流動性・資金調達計画は、グループの流動性お
よび資金調達の水準を、取締役会が定めるリスク選好度の範囲内に収めることを目的としている。当該計画はま
た、グループの十分な長期的収益性を確保するため、経済的な観点も考慮する。
流動性充実度評価プロセスを毎年実施するにあたり、グループは、通常業務シナリオおよびストレス・シナリオ
に基づく予測流動性需要をカバーする流動性リソースの充実度を評価する。流動性充実度評価プロセスは、リス
ク・アペタイト・フレームワーク、自己資本充実度評価プロセス、回復計画および報酬の枠組みといったその他の
戦略的プロセスを含む、グループのリスク管理の枠組みの不可欠な一部である。リスク・アペタイト・フレーム
ワークは、これらのプロセス間の相互作用を形式化する。ストレス・テストは、グループの流動性充実度を包括
的、一体的かつ将来予測的に評価するために必要である。流動性充実度評価プロセスは、ベースライン・シナリオ
および悪化シナリオから構成されており、自己資本充実度評価プロセスのベースライン・シナリオと完全に連携し
ている。唯一の例外は、資金調達市場の利用が制限されていると仮定していることである。
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グループは、効率的かつ費用効率の高い方法で資金調達計画を実行できるよう、あらゆる市況において強固な信
用格付を維持することを目指している。費用効率および迅速な実行を下支えするため、グループは、標準化された
形式の債券発行プログラムを備えている。標準化されたプログラムにより、グループは柔軟かつ容易な実行が可能
である。さらに、グループは、一部の資金調達のカウンターパーティーとの間で双務貸付契約を利用している。公
社が発行するすべての資金調達は、地方政府保証機構（ MGB ）により明示的に保証されている。
資金調達集中リスクとは、グループが限定的な商品、市場、地理的地域、投資家または満期の資金調達に過度に
依存するリスクをいう。リスクを低減するため、グループは、資金調達をさまざまな商品、市場、満期および投資
家タイプに分散させ、単一の資金調達源に過度に依存しないようにしている。グループは、特定の市場への過度の
依存を避けると同時に、資金調達の継続性を確保することを目的として、かかる分散体制をある程度安定させてお
くことを目指している。多様な資金調達源の利用を維持するため、グループは投資家およびアレンジャー銀行との
良好な関係を維持し、新たな潜在市場および潜在投資家を積極的に開拓することを目指している。グループの所要
資金調達の多様化については、年次流動性・資金調達計画において詳細を定め、計画している。
下表は、グループの金融負債の満期別内訳を表示している。
満期による金融負債の内訳
3ヶ月超 1年超 5年超
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
244,850 2,401 65,919 17,848 19,943 350,960
公法人および公共部門企業に対する債務 172,630 111,005 1,041,125 799,275 868,092 2,992,127
発行債券 7,515,278 3,671,580 19,320,190 4,580,355 2,028,517 37,115,919
574,192 - - - - 574,192
引当金およびその他の負債
合計
8,506,949 3,784,986 20,427,233 5,397,478 2,916,552 41,033,198
満期による金融負債の内訳
3ヶ月超 1年超 5年超
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
2021 年12月31日（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
741,520 583 14,530 22,256 32,368 811,257
公法人および公共部門企業に対する債務 97,142 146,115 1,235,342 1,014,067 1,370,356 3,863,022
発行債券 5,104,498 5,407,504 18,745,582 4,318,196 2,802,048 36,377,828
337,823 - - - - 337,823
引当金およびその他の負債
合計
6,280,983 5,554,202 19,995,454 5,354,519 4,204,772 41,389,929
満期による金融負債の内訳は、年度末の外国為替レートを用いてユーロに換算した簿価および将来の利払い額に
より表示されている。コール・オプション付の金融負債は、次の繰り上げ返済日の満期の欄に表示されている。現
在の繰り上げ返済予測に基づけば、2023年度中、繰り上げ返済可能債務のうち約10％から45％が繰り上げ返済され
る見込みである。2022年度中、繰り上げ返済可能債務の19％が次の繰り上げ返済日に繰り上げ返済された。「信用
機関に対する債務」の項目には、合計244,440千ユーロ（741,110千ユーロ）のクレジット・サポート・アネックス
に基づく担保が含まれる。これらは、その支払日が未定であり、デリバティブの公正価値の変動に依拠するが、
3ヶ月以内の満期の欄に表示されている。
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下表は、グループのデリバティブの公正価値の満期別内訳を表示している。
満期によるデリバティブの内訳
3ヶ月超 1年超 5年超
2022 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
デリバティブ資産
178,219 137,873 610,048 1,111,638 669,325 2,707,103
デリバティブ負債 -202,197 -270,480 -1,454,294 -1,046,791 -1,642,348 -4,616,111
デリバティブ資産およびデリバティブ負債
46,388 -147,629 -359,775 -356,449 -121,189 -938,655
に係る金利キャッシュ・フロー
満期によるデリバティブの内訳
3ヶ月超 1年超 5年超
2021 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
デリバティブ資産
89,668 158,549 567,851 368,541 815,067 1,999,676
デリバティブ負債 -169,425 -1,032,622 -405,040 -110,008 -507,199 -2,224,294
デリバティブ資産およびデリバティブ負債
155,169 236,860 617,799 155,307 56,189 1,221,324
に係る金利キャッシュ・フロー
グループは、すべてのユーロ建ての変動金利による資金調達をヘッジしている。また、すべての変動金利の貸付
けもヘッジされている。利益の安定化戦略により、固定金利貸付エクスポージャーの一部にはヘッジを行わない場
合がありうる。デリバティブの影響を評価するため、デリバティブ資産およびデリバティブ負債に係る金利キャッ
シュ・フローは、1つの項目に純額で表示されている。コール・オプション付のデリバティブは、表中、当該デリ
バティブが次の繰り上げ返済日に繰り上げ返済されうる満期の欄に表示されている。
グループは、金融資産の満期を、その満期日に基づき「注記18. 満期による金融資産および金融負債の簿価の内
訳」において表示している。
6.2 市場流動性リスク
市場流動性リスクとは、市場が厚みを失っているか、または市場が混乱により機能していないために、グループ
が市場価格でそのポジションを実現もしくはカバーできないようなリスクを指す。
グループは、市場および商品の流動性を継続的に観察している。また、デリバティブ契約を締結する際には、確
立された市場基準を遵守している。公正価値により評価される債券のほとんどすべての市場価値は、市場から入手
した相場価格に基づき算出される。残りの債券については、その市場価値は、他の市場情報を利用し算出される。
評価技法および評価インプットについては、「注記17. 金融資産および金融負債の公正価値」において詳述されて
いる。
市場の混乱にもかかわらず、グループは、当年度中、中断なく資金調達を継続した。グループの長期にわたる資
金調達戦略は、資金調達源を複数の通貨、満期、地理的地域および投資家グループにかけて多様化することであ
る。かかる戦略は、投資家の間における公社の高い評価およびフィンランドの地方自治体部門に対する投資という
安全性と相まって、金融および安全保障政策の激変期において、非常に有効であることが証明され、グループは、
年間を通して資本市場を有効に利用することができた。
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7. 信用リスク
信用リスクとは、カウンターパーティーのグループに対する債務が不履行となるリスクを指す。信用リスクは、
リスク・アペタイト・フレームワークにおいて重大なリスクとして特定されているが、貸付金の保証および／また
は担保ならびに公社がリスク・ウェイト0パーセントの公共部門の組織のみに融資を行っているという事実により
低減されている。顧客向け貸付は信用リスクの要因の1つであるが、信用リスクは、長期債券、短期債券およびデ
リバティブ契約等の他の種類の債権、ならびに未使用の与信枠、信用限度額および保証等のオフバランスシートの
項目からも生じる可能性がある。また、地理的集中リスクおよび決済リスクも、信用リスクとみなされる。
下表は、グループの財政状態計算書の項目毎の信用リスクに対する最大エクスポージャーを表示している。
信用リスクに対する最大エクスポージャー
2022 年12月31日 2021 年12月31日
償却原価 償却原価
損益を 損益を
およびその他の およびその他の
うち、 通じて うち、 通じて
包括利益を 包括利益を
予想信用 公正価値 予想信用 公正価値
通じて 通じて
損失 により 損失 により
公正価値により 公正価値により
測定するもの * 測定するもの *
（単位：千ユーロ）
測定するもの 測定するもの
現金および中央銀行における残高
2 - - 8,399,045 0 -
信用機関に対する貸付金 9,625,488 -109 - 1,417,310 -82 -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 29,084,839 -800 59,522 29,139,898 -1,148 74,145
債券 1,624,734 -45 3,162,034 1,302,354 -41 3,539,074
デリバティブ契約 - - 2,707,103 - - 1,999,676
その他の資産 1,219,541 -203 - 240,682 -13 -
クレジット・コミットメント
2,463,964 -14 - 2,592,873 -4 -
（オフバランスシートの項目）
合計
44,018,569 -1,171 5,928,659 43,092,161 -1,289 5,612,895
* 損益を通じて公正価値により測定されるすべての金融資産（IFRS第9号の分類に基づく、損益を通じて公正
価値により測定されるものとして指定されるもの、強制的に損益を通じて公正価値により測定されるもの、お
よび損益を通じて公正価値により測定するもの）を含む。
フィンランド地方政府保証機構法（以下「地方政府保証機構法」という。）は、グループの事業に制限を設けて
いるが、これもまた重要な信用リスク管理ツールとみなすことができる。地方政府保証機構（ MGB ）は、公法に準
拠する機関であり、地方政府保証機構法に基づき共同自治体の資金調達の確保および発展を目的とする。かかる目
的を達成するため、調達資金が地方自治体、共同自治体組織、福祉サービス行政区、福祉サービスに係る共同行政
区当局およびこれら当事者が完全所有する組織、ならびにフィンランド住宅金融開発センター（ ARA ）が指定する
非営利企業およびその他の非営利組織への融資に充当される場合、地方政府保証機構は、直接または間接的に地方
自治体により支配または所有されている信用機関の資金調達に対し、保証を供与することができる。融資、デリバ
ティブおよびその他のサービスは、地方政府保証機構法に基づく顧客および対象に対してのみ提供することができ
る。公社が発行するすべての資金調達は、地方政府保証機構の保証が付されている。また、公社は、一部のデリバ
ティブの相手方のカウンターパーティー信用リスクを低減させるため、地方政府保証機構が供与する保証を有して
いる。
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地方政府保証機構法に加え、重要な信用リスク管理原則として、すべての顧客向け貸付および顧客に提供される
デリバティブは、グループの自己資本比率の計算において、いわゆるゼロ・リスク・ウェイトを取得する必要があ
る。事業モデルとして、かかるすべての顧客向け貸付に対するゼロ・リスク要件は、他の信用機関の要件およびそ
れらの信用リスク方針に固有でありそこで要求される信用リスク原則とは異なっている。グループの信用リスク方
針および信用リスク管理活動は、前者の原則に大きく依拠している。
公社の顧客は、地方自治体、共同自治体組織および地方自治体の支配を受ける組織、福祉サービス行政区および
福祉サービスに係る共同行政区当局、福祉サービス行政区の運営体および福祉サービス関連企業により完全所有さ
れているかその支配を受ける福祉サービス行政区のその他のユニット、ならびにフィンランド住宅金融開発セン
ター（ ARA ）が指定する非営利企業およびその他の非営利組織から構成されている。グループは、地方自治体、共
同自治体組織、福祉サービス行政区または福祉サービスに係る共同行政区当局に対してのみ、直接、別途の担保な
くして貸付けまたはファイナンス・リースを行うことができる。その他に対する貸付けについては、地方自治体、
共同自治体組織、福祉サービス行政区もしくは福祉サービスに係る共同行政区当局による全額保証、または不動産
担保および国による不足補填保証が付されていなければならない。保証または不動産担保を伴う保証はいずれも、
供与される貸付金全額をカバーしなければならない。保証および受取担保の公正価値も、予想信用損失の計算に考
慮される。グループは、リース・サービスの対象の残存価値リスクを負担しない。フィンランド地方金融公社グ
ループは、顧客への融資において、不動産担保権および保証の実行後、信用損失を被ったことはない。
地方自治体の顧客は、地方自治体、共同自治体組織および地方自治体関連企業の3つのセクターに分類される。
法律上、フィンランドの地方自治体は破綻することはない（ 破産法 120/2004 ）。 地方自治体には地方所得税の税
率を引上げる無制限の権利があり、これにより、また自治の他の要素も加わり、フィンランドの地方自治体部門に
ついては、ソブリンと同様、信用機関の自己資本比率の計算における信用リスクのウェイトは0である。フィンラ
ンドの地方自治体と都市が、法律上、市民に対し提供が必要とされるサービスを提供したり、地域開発活動を実施
したりするために、共同自治体組織を設立することもできる。地方自治体はかかる共同自治体組織の共同メンバー
であり、出資およびその他の負債の共同債務者である。地方自治体関連企業に対する貸付金はすべて、地方自治体
（または共同自治体組織）が保証を供与している。このため、法律上は破綻することのない地方自治体が、破綻の
リスクを負うことになる。貸付金に地方自治体または共同自治体組織による100％の全額保証が付されている場
合、グループは、貸付金の条件に従い、保証人からの直接支払いを求めることができる。保証人は、保証状に基づ
き、元本に加え利息およびその他の付随費用を支払うことを約する。
2023年初頭、新たな福祉サービス行政区が業務を開始した。福祉サービス行政区の運営業務は、中央政府から大
部分の資金提供を受けているが、当該行政区は、投資目的で長期資金調達を行うための政府の認可を受けている。
また、当該行政区は、単独で短期資金調達を行うこともできる。融資に関しては、2021年夏に可決された法律に基
づき、公社は引き続き、2023年年初に当該行政区に移譲された貸付金およびその他の債務の貸手およびカウンター
パーティーとして行為することができる。2022年4月にフィンランド議会により可決されたフィンランド地方政府
保証機構法の改定により、公社は、福祉サービス行政区による新規投資およびその他の新たな資金需要に対して融
資を行うこともできる。2022年1月、フィンランド金融監督局（ FIN-FSA ）は、福祉サービス行政区も、中央政府お
よび地方自治体と同様に、信用機関の自己資本規制においてゼロ・リスクのカテゴリーに該当すると決定した。か
かる決定は、政府保証が不要であることを意味するため、当該行政区の融資アレンジメントは簡素化される。
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現段階では、福祉サービス行政区は、地方自治体とは異なり、地方政府保証機構（ MGB ）の構成員ではないた
め、福祉サービス行政区は、公社の資金調達に対する保証に責任を負っていない。このため、地方政府保証機構
は、公社が福祉サービス行政区に対して供与できる新規融資について年間制限を設定することを決定した。公社の
福祉サービス行政区に対する新規の短期融資（すなわち、福祉サービス行政区に対するコマーシャル・ぺーパー）
に係る地方政府保証機構の制限は、2023年度については900百万ユーロである。
住宅関連の顧客グループは、地方自治体（または共同自治体組織）により所有または支配される組織および国の
補助を受けた住宅関連組織、また将来的には、福祉サービス行政区または福祉サービスに係る共同行政区当局によ
り完全所有または支配される企業といった異なる種類の住宅関連組織から構成される。地方自治体または共同自治
体組織が所有する住宅会社に対する貸付金には、地方自治体による保証が供与されるが、これらの貸付金は、国の
補助付きの住宅ローンに分類することもできる。このような場合には、不動産担保およびフィンランド国家の不足
補填保証が付される。国の補助を受けた住宅関連組織とは、国家当局により指定され、住宅の賃貸もしくは建設お
よび維持を行う企業またはかかる企業により支配される企業を指す。かかる住宅会社は、環境省が管轄する政府機
関であるフィンランド住宅金融開発センター（ ARA ）により指定される。住宅会社に対する貸付金には、各不動産
の担保価値を超える残存リスクをカバーする、フィンランド国家による不足補填保証が付される。貸付金にフィン
ランド国家による不足補填保証が付されている場合、主にモーゲージ担保の優先担保が求められる。ただし、かか
る貸付金が国の補助付きの住宅ローンであり、地方自治体または共同自治体組織に対して付与される場合はこの限
りではなく、かかる場合には、法律上担保は必要とされない。優先担保の金額は、貸付金の金額の1.3倍以上でな
ければならない。不足補填保証に基づき、フィンランド国家は、モーゲージ担保の換価によりカバーされない部分
について、主たる債務を負担する。
グループの事業モデルはゼロ・リスク・ウェイトの顧客を基盤とするが、グループは、すべての顧客についてリ
スク格付制度を有しており、信用供与プロセスの一環として顧客にリスク・スコアを付与している。さらに、独立
したリスク管理部門がすべての顧客に係る年次分析を作成し、それぞれのリスク格付を特定している。リスク格付
の年次分析および更新は、財務書類、取締役会報告書およびその他の入手可能な情報に基づいて行われる。かかる
分析は、顧客について評価のための情報が入手可能な限り、環境、社会およびガバナンス（ ESG ）リスクを考慮す
る。かかる評価は、気候および環境に関連するリスクの潜在的影響を浮き彫りにするものであり、かかるリスクは
顧客において、物理的リスクとして直接に、または気候変動に向けた対策に関連する移行リスクとして顕在化する
可能性がある。顧客のリスク格付は、融資実行の過程、融資の決定、グループ内の意思決定権および場合により条
件決定においても、当該顧客をさらに分析する必要性に影響を及ぼす。グループは、顧客毎に個別の与信制限を実
施している。さらに、グループは、不動産担保融資に係る融資比率（ LTV ）を計算し、定期的にかかる融資比率の
数値の動向を監視している。
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下表は、グループの合計自己資本に関連する顧客向け融資（貸付け、リース資産、地方自治体の証券およびオフ
バランスシート・クレジット・コミットメントが含まれる。）のリスク格付（そのうち、リスク格付5が最高の信
用力を表す。）の内訳を示している。
リスク格付
2022 年12月31日 2021 年12月31日
5
22.8% 22.9%
4 30.6% 28.7%
3 38.9% 38.6%
2 6.6% 8.4%
1.2% 1.4%
1
合計
100.0% 100.0%
上記に加え、グループの信用リスク管理は、積極的な顧客関係の管理、顧客に関する知識（ 本人確認 ）、カウン
ターパーティーの慎重な選定、カウンターパーティーに対する信用格付および限度額、信頼できる専門的なスタッ
フ、意思決定権、包括的な文書化ならびに継続的な内部監視および内部報告に基づいている。
グループは、以下の基準のうち少なくとも1つを満たす債権を不良債権（ NPE ）と定義している。
・ 90日超延滞している重要な債権。
・ 支払いの遅延があったか否か、または支払いの遅延が何日続いているかにかかわらず、債務者が担保を換価
しなければ債務を完済する見込みがないと判断するグループの信用グループ（ 顧客向け貸付 ）または資本市
場・持続可能性管理チーム（ 流動性ポートフォリオ ）の評価。
予想信用損失の計算において、不良債権はステージ3の債権として扱われる。
支払猶予債権には、顧客の財政難により再交渉された債権が含まれる。支払猶予および条件変更がなされた債権
に適用される原則の詳細は、注記1の会計方針の「9.3 支払猶予および条件変更がなされた貸付金」の項に記載さ
れている。不良債権および支払猶予債権については、「注記26. 金融資産およびその他のコミットメントの信用リ
スク」の「不良債権および支払猶予債権」の表において開示されている。
貸付金およびその他の金融資産の減損は、IFRS第9号基準に従い、償却原価により測定するもの（ AC ）またはそ
の他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの（ FVOCI ）に分類され、IFRS第9号基準に基づく予想信用損失
モデルを使用して測定される。また、リース契約およびオフバランスシート・クレジット・コミットメントは、か
かる契約に係る信用リスクにより予想信用損失の算定の対象となる。予想信用損失の計算に使用される方法は、注
記1の会計方針の「9. 金融資産の減損」の項に記載されている。グループの当会計年度における予想信用損失およ
びその動向に関する定量的情報は、「注記14. 金融資産に係る信用損失および減損」および「注記26. 金融資産お
よびその他のコミットメントの信用リスク」に記載されている。
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グループの財政状態計算書に対するグループの予想信用損失の額は、0.002％（0.003％）と非常に低い。総資産
および計算に含まれるコミットメントに対する予想信用損失は、0.003％（0.003％）である。予想信用損失の額
は、グループの保守的なリスク管理原則、特にグループが供与される保証および担保に加え、顧客基盤およびカウ
ンターパーティーの高い信用格付により重大な影響を受ける。
2022年度下半期中、グループは、予想信用損失に係るITおよびモデルの改良を完了した。この改良により、信用
リスクの著しい増加（ SICR ）の評価基準、ならびにデフォルト確率（ PD ）およびデフォルト時損失率（ LGD ）のモ
デルが変更された。予想信用損失は、モデルおよびパラメータの変更により0.4百万ユーロ増加した。かかるITお
よびモデルの変更を考慮し、グループは、2021年度末に、0.4百万ユーロの追加的な裁量的引当金（ マネジメン
ト・オーバーレイ ）を計上した。2022年6月末に、追加的な裁量的引当金は、0.5百万ユーロ増額された。特定グ
ループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は、2022年度末に取消された。また、マクロ・シナリオは、将来予測
に関する情報を考慮し、当会計年度末に更新された。
グループは、流動性ポートフォリオ投資およびデリバティブ商品に係る信用リスクにもさらされている。カウン
ターパーティーを選別する際に、公社は、外部信用格付に基づき親会社の取締役会により承認された原則および制
限に従い信用リスクを評価する。投資商品の信用格付は、流動性ポートフォリオに関する投資判断を行うためにグ
ループが利用する主要な指標の1つである。債券の額面価額およびこれに相当するデリバティブの信用価値（ 公正
価値法に基づく。 ）が、信用リスクを監視するために利用されている。カウンターパーティーに対しては、定期的
に内部リスク評価も行っており、経済的要素および定性的要素を評価するとともに、個々の発行体のESGスコアを
同種の資産に係る一般市場指標の参考値と比較することにより、ESGリスクを評価する。
下表は、流動性ポートフォリオ投資の信用格付の内訳を表示している。
信用格付
2022 年12月31日 2021 年12月31日
AAA
60.0% 59.2%
AA+ 7.6% 8.8%
AA 12.9% 11.5%
AA- 13.5% 15.7%
A+ 3.4% 1.4%
A 2.5% 3.3%
0.1% 0.0%
A-
合計
100.0% 100.0%
また、グループは、合計8,112百万ユーロ（8,435百万ユーロ）の中央銀行における預金を有している。
グループは、ISDAクレジット・サポート・アネックスを用いて、デリバティブ契約から生じる信用リスクを制限
している。グループは、36（36）のデリバティブのカウンターパーティーと有効なデリバティブ契約を締結してい
る。グループは、これらすべてのカウンターパーティーと上記の担保契約を締結している。
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カウンターパーティーの信用格付によるデリバティブ契約の名目価値の内訳
2022 年12月31日 2021 年12月31日
（単位：千ユーロ）
フィンランド地方自治体
1,597,248 1,743,647
中央清算機関 43,840,377 40,828,879
AA 14,855,710 15,426,607
A 13,570,171 12,357,720
12,133 70,699
BBB
合計
73,875,640 70,427,552
クレジット・サポート・アネックス契約に基づく差入／受取現金担保
2022 年12月31日 2021 年12月31日
（単位：千ユーロ）
差入担保
-1,400,620 -1,310,650
中央清算機関に対する差入担保 -1,219,744 -238,943
受取担保 244,440 741,110
570,922 333,295
中央清算機関からの受取担保
担保純額
-1,805,002 -475,188
カウンターパーティーの信用リスクを測定する信用評価調整（ CVA ）およびグループ独自の負債評価調整（ DVA ）
の両方が、デリバティブのカウンターパーティーから生じる信用リスク・エクスポージャーの計算において考慮さ
れる。信用評価調整は、デリバティブのカウンターパーティー毎に、デフォルトの可能性およびデフォルトとなっ
た場合の想定損失額を考慮して、デリバティブ・ポートフォリオの満期までの期間にわたるグループのプラスの予
想エクスポージャーを計算することにより見積もられる。計算のためのインプット・データは、クレジット・サ
ポート・アネックス契約の条件、市場で一般的に承認されているデフォルト時損失率に係る推定およびクレジッ
ト・デフォルト・スワップ（ CDS ）に基づき計算される予想確率に基づいている。同様に、負債評価調整は、公社
自体のデフォルトの可能性およびデフォルトとなった場合の損失を考慮して、グループのマイナスの予想エクス
ポージャーに基づき決定される。
グループは欧州市場インフラ規則（ EMIR ）に基づき、標準的な店頭デリバティブ取引（ OTC ）の清算に関して、
中央清算機関（ CCPs ）を使用している。かかる方式では、清算過程の終わりに、中央清算機関が各清算済み取引の
カウンターパーティーとなる。中央清算機関による清算の目的は、カウンターパーティー・リスクを減少させるこ
とである。2行のグローバル・バンクが、グループに対し清算ブローカーのサービスを提供している。中央清算機
関を通じたデリバティブ取引の変動証拠金は、現金担保の日毎の証拠金決済に基づいている（ Collateralised-to-
Market（CTM）による。 ）。
当会計年度中、グループは、段階的に施行される予定である、店頭デリバティブにおける有価証券の当初証拠金
としての代用に関する欧州委員会の委任規則（2016/2251）の実施に向けた準備を行った。2022年9月に、公社に対
して当初証拠金要件が適用されることとなり、同月末までに、公社は当該目的のために有価証券を使用する準備を
終えた。
グループはまた、その業務において、発行済債券、顧客向け貸付、流動性ポートフォリオ投資またはデリバティ
ブ取引に関する決済リスクにさらされる可能性がある。グループの顧客向け貸付取引は、国内の決済銀行の業務に
依存しており、同様に資本市場取引は、グループの国際決済銀行および国際決済機関の業務に依存している。清算
および決済に伴う信用リスクを最小化するため、取引は原則として受渡しと支払いの同時履行により行われる。
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グループの事業モデルの性質に鑑み、グループは、（地方の）地理的地域、顧客の種類（地方自治体部門、国の
補助付き住宅建設）および担保（モーゲージ）において、顧客向け貸付へのリスクの集中を認識している。顧客向
け貸付におけるグループ最大のサブポートフォリオは、地方自治体部門向けである。地方自治体部門へのリスクの
集中は不可避であり、公社の事業モデルに固有のものである。さらに、顧客に対するエクスポージャーの相当部分
は、国の補助付き住宅建設のための貸付アレンジメントに係る不足補填保証に起因するフィンランドのソブリン・
リスクに間接的に関連している。これは、公社の事業モデルおよびフィンランドの社会制度における公社の立場と
密接に関連している。
さらに、公社は、特に地方自治体部門および公共住宅に対する融資を目的として設立されており、その運営は地
方政府保証機構法により制限されている。したがって、事業モデルに内在する集中リスクを大幅に修正することは
できない。その一方、自己資本比率の計算上、グループの債権はすべてゼロ・リスク・ウェイトの種類に分類され
るため、集中リスクはグループの事業モデルを考慮すれば許容可能であり、グループの事業戦略にも合致してい
る。また、大口エクスポージャーの計算において、顧客に対する債権はすべて、リスク低減手法適用後はゼロ・リ
スクとなる。これらの要因から、グループは、顧客向け貸付における集中リスクが事業モデルに固有のものである
と認識している。
質の高い流動資産の限られた選択肢に投資が集中しているため、流動性ポートフォリオにも集中リスクが内在し
ている。かかるリスクを可能な限り管理するため、グループは、1ヶ国に対する流動性ポートフォリオの集中に当
該国特定の限度を定めている。下表は、流動性ポートフォリオ投資の地理的配分を示している。
国／カウンターパーティー
2022 年12月31日 2021 年12月31日
カナダ
14.9% 11.8%
フィンランド 14.5% 16.0%
フランス 12.1% 12.1%
ノルウェー 11.2% 10.5%
スウェーデン 9.1% 10.5%
デンマーク 7.4% 7.3%
ドイツ 6.0% 6.3%
超国家 5.5% 6.4%
オランダ 3.8% 3.8%
韓国 3.3% 3.0%
オーストラリア 2.8% 2.1%
ベルギー 2.7% 2.8%
ニュージーランド 2.1% 2.6%
ルクセンブルグ 1.7% 1.6%
日本 1.5% 0.8%
オーストリア 0.8% 0.8%
英国 0.5% 1.1%
0.1% 0.4%
スイス
合計
100.0% 100.0%
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また、グループは、合計8,112百万ユーロ（8,435百万ユーロ）の中央銀行における預金を有している。
当年度中、公社の信用リスク・ポジションは、安定的かつ低い水準にとどまっていた。将来的にも、信用リス
ク・ポジションは引き続き安定し、グループの信用リスク戦略に沿ったものになると予想される。
8. 市場リスク
市場リスクとは、市場価格の好ましくない変動または市場価格の不安定性により、グループに損失が生じるリス
クを指す。市場リスクには、金利、外国為替、株価およびその他の価格に関するリスクが含まれる。
グループは、リスク・アペタイト・フレームワークに基づき、金利リスク（ 銀行勘定の金利リスク。IRRBB ）、
為替リスクおよびスプレッド・リスクならびに公正価値評価リスクといった重要な市場リスクの発生源を特定して
いる。
グループは、デリバティブ契約により市場リスクをヘッジしている。デリバティブ契約は、ヘッジ目的でのみ使
用することができる。グループは、IFRS第9号基準およびIAS第39号基準に従い公正価値ヘッジ会計を適用してい
る。ヘッジ会計の適用については、注記1の会計方針の「10. ヘッジ会計」の項に詳述されており、現在のヘッジ
関係およびその利益に対する影響に関する定量的情報については、「注記25. ヘッジ会計」および「注記8. ヘッ
ジ会計純収入」に記載されている。グループはまた、IFRS第9号基準により認められる公正価値オプション（ FVO ）
を、一部のヘッジ関係においてヘッジによる会計上のミスマッチの排除または大幅な削減のために使用している。
公正価値オプションの使用については、注記1の会計方針の7.1.6および7.2.3の「損益を通じて公正価値により測
定するものとして指定されるもの」に記載されている。公正価値オプションの使用に関する定量的情報は、「注記
6. 損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債」ならびに「注記16. 金
融資産および金融負債」に記載されている。
8.1 金利リスク
グループは、事業運営から生じる金利リスクをデリバティブ契約の利用により管理している。金利リスクは、主
に資産と負債との間におけるEuriborの利率の差異から生じる。
銀行勘定の金利リスク（ IRRBB ）に関するグループの戦略は、金利水準にかかわらず持続可能な収益性を確保す
ることである。したがって、金利収益リスクの度合いを最小化することによる収益性の安定に焦点が置かれる。資
本の経済的価値（ EVE ）の金利感応度は二次的尺度であるが、リスク選好度の範疇に含まれる。
グループの金利リスク・ヘッジの主要原則は、金利スワップを利用して固定金利のエクスポージャーと変動金利
とを連続してヘッジすることである。連続した金利スワップ（ IRS ）は、原取引のリスクを相殺するため、原負
債、原資産または原資産のポートフォリオのすべての詳細を複製する。
しかしながら、収益安定化の戦略を踏まえ、グループは、戦略的ミスマッチ・ポジションを決断する可能性、す
なわち、収益安定化の目標に向けてグループの利息純収益を導くため、固定金利エクスポージャーをヘッジせずに
おく可能性がある。戦略的ミスマッチ・ポジションは、資産のみを使用して創出され、固定金利貸付金および変更
可能金利貸付金の両方ならびに流動性ポートフォリオに対する固定金利投資がこれに含まれる。デリバティブは、
戦略的ミスマッチの創出には用いられない。
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8.1.1 金利収益リスク
金利収益リスクとは、グループの利息純収益に対する金利変動の悪影響を指す。複数の異なるシナリオが金利リ
スクの測定に使用され、最悪のシナリオが考慮される。その影響は、グループの前年度の利息純収益合計との関連
で検討される。グループは、金利収益リスクを、ゼロ・フロア・オプションを考慮した場合と考慮しない場合の両
方で測定している。下表では、貸付金に係るゼロ・フロア・オプションが考慮されている。
金利収益リスク
（単位：千ユーロ） 影響 利息純収益に対する度合い
2022年12月31日
-25,160 9.0%
2021年12月31日 0 0.0%
下記のシナリオが金利収益リスクの計算に使用される。
1. 上方パラレル・シフト（+50ベーシス・ポイント）
2. 上方パラレル・シフト（+200ベーシス・ポイント）
3. 下方パラレル・シフト（-50ベーシス・ポイント）
4. 下方パラレル・シフト（-200ベーシス・ポイント）
5. スティープ化（短期金利低下・長期金利上昇）
6. フラット化（短期金利上昇・長期金利低下）
7. 短期金利上昇
8. 短期金利低下
2022年度末現在、最も好ましくないシナリオは、200ベーシス・ポイントの下方パラレル・シフトの想定に基づ
いており、その影響は－25.2百万ユーロであり、金利収益に対する度合いは9.0％であった。比較年度末には、金
利収益リスクの計算におけるすべてのシナリオでプラスの影響が示されていた。
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8.1.2 資本の経済的価値
資本の経済的価値は、財政状態計算書の現在価値の金利感応度を示す。これは、異なるイールド・カーブの変動
局面において、金利の影響を受けやすいキャッシュ・フローの現在価値の変動の計算により測定される。複数の金
利シナリオが金利リスクの測定に使用され、最悪のシナリオが考慮される。その影響は、グループの自己資本合計
との関連で検討される。グループは、資本の経済的価値を、ゼロ・フロア・オプションを考慮した場合と考慮しな
い場合の両方で測定している。下表では、貸付金に係るゼロ・フロア・オプションが考慮されている。
資本の経済的価値
（単位：千ユーロ） 影響 自己資本に対する度合い
2022年12月31日
-33,530 2.26%
2021年12月31日 -13,180 0.75%
8.1.3 ベーシス・リスク
ベーシス・リスクの測定は、テナー・ベーシス・スワップ・スプレッドの縮小または拡大に起因する金利リスク
を捉える。その影響は、前年度におけるグループの利息純収入合計との関係で分析される。以下の数値には、貸付
金に係るゼロ・フロア・オプションが考慮されている。
ベーシス・リスク
（単位：千ユーロ） 影響 利息純収益に対する度合い
2022年12月31日
-8,980 3.21%
2021年12月31日 -450 0.19%
ベーシス・リスクの計測には、2つのシナリオのうち最も悪いものが用いられる。
・ ベーシス・スワップ・スプレッドが現在の水準から0に縮小すると仮定したベーシス・スワップ・スプレッ
ドの縮小。
・ 2011年のユーロ圏における金融危機の際に生じたベーシス・スワップ・スプレッドの変動に基づくベーシ
ス・スワップ・スプレッドの拡大。
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8.2 為替リスク
グループの為替リスク戦略は、保守的な市場リスク管理に則している。グループは、重大な為替リスクを負担し
ていない。グループの貸付けおよびその他の顧客向け融資商品は、ユーロ建てである。為替リスクは、すべての外
貨建ての資金調達および流動性投資を、デリバティブを用いてユーロに換算することによりヘッジされている。し
かしながら、中央清算機関（ CCP ）の決済業務に係る担保管理により、グループは、一時的に軽微な為替リスクを
負う可能性がある。すべての取引をユーロに換算してヘッジするヘッジ戦略に従って通貨ヘッジを実施できるよう
にするため、新規の資金調達または流動性投資を実施する前に、常にクロスカレンシー・デリバティブ市場の機能
性を評価している。さらに、早期コール・オプションが付されたすべての外貨建て資金調達取引は、コール・オプ
ションが実行された場合を含めてその全部がヘッジされている。
下表は、グループの金融資産および金融負債の内国通貨建ておよび外国通貨建ての内訳を表示している。
内国通貨建ておよび外国通貨建て金融資産
内国通貨 外国通貨 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
2 - 2
信用機関に対する貸付金 9,578,824 46,663 9,625,488
公法人および公共部門企業に対する貸付金 28,115,321 - 28,115,321
債券 1,867,201 29,392 1,896,594
株式および出資持分 - - -
1,008,232 211,310 1,219,541
その他の資産
合計
40,569,580 287,366 40,856,945
内国通貨建ておよび外国通貨建て金融負債
内国通貨 外国通貨 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
2,332,623 - 2,332,623
公法人および公共部門企業に対する債務 2,509,865 19,720 2,529,585
発行債券 14,918,101 20,673,964 35,592,065
574,192 - 574,192
引当金およびその他の負債
合計
20,334,782 20,693,684 41,028,465
内国通貨建ておよび外国通貨建て金融資産
内国通貨 外国通貨 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
8,399,045 - 8,399,045
信用機関に対する貸付金 1,388,667 28,643 1,417,310
公法人および公共部門企業に対する貸付金 28,122,834 - 28,122,834
債券 4,811,225 30,202 4,841,428
株式および出資持分 - - -
238,930 - 238,930
その他の資産
合計
42,960,701 58,845 43,019,546
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内国通貨建ておよび外国通貨建て金融負債
内国通貨 外国通貨 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
2,801,016 - 2,801,016
公法人および公共部門企業に対する債務 3,262,800 61,885 3,324,685
発行債券 14,636,794 20,690,731 35,327,525
310,555 27,267 337,823
引当金およびその他の負債
合計
21,011,165 20,779,883 41,791,049
下表は、グループの簿価による金融資産および金融負債ならびにそのヘッジ商品の通貨別内訳を表示している。
簿価による金融資産およびヘッジの通貨別内訳
ノルウェー・ スイス・ その他の
2022年12月31日
米ドル 英国ポンド 合計
クローネ フラン 通貨
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する貸付金
45,629 386 3 388 258 46,663
債券 29,392 - - - - 29,392
211,310 - - - - 211,310
その他の資産
通貨リスク合計
286,331 386 3 388 258 287,366
-282,533 - - - - -282,533
ヘッジ目的のデリバティブ
合計
3,798 386 3 388 258 4,832
簿価による金融負債およびヘッジの通貨別内訳
ノルウェー・ スイス・ その他の
2022年12月31日
米ドル 英国ポンド 合計
クローネ フラン 通貨
（単位：千ユーロ）
長期資金調達
-7,181,725 -2,701,197 -3,134,281 -994,265 -2,362,082 -16,373,549
短期資金調達 -3,460,032 -860,103 - - - -4,320,135
- - - - - -
引当金およびその他の負債
通貨リスク合計
-10,641,757 -3,561,299 -3,134,281 -994,265 -2,362,082 -20,693,684
10,641,757 3,561,299 3,134,281 994,265 2,362,082 20,693,684
ヘッジ目的のデリバティブ
合計
0 0 0 0 0 0
通貨ポジション純額
3,798 386 3 388 258 4,832
簿価による金融資産およびヘッジの通貨別内訳
ノルウェー・ その他の
2021年12月31日
米ドル 英国ポンド 日本円 合計
クローネ 通貨
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する貸付金
27,726 3 411 3 499 28,643
債券 30,202 - - - - 30,202
- - - - - -
その他の資産
通貨リスク合計
57,928 3 411 3 499 58,845
-30,202 - - - - -30,202
ヘッジ目的のデリバティブ
合計
27,726 3 411 3 499 28,643
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簿価による金融負債およびヘッジの通貨別内訳
ノルウェー・ その他の
2021年12月31日
米ドル 英国ポンド 日本円 合計
クローネ 通貨
（単位：千ユーロ）
長期資金調達
-8,070,182 -2,608,081 -2,031,462 -1,551,376 -3,138,643 -17,399,744
短期資金調達 -3,115,038 - -237,835 - - -3,352,872
-27,267 - - - - -27,267
引当金およびその他の負債
通貨リスク合計
-11,212,487 -2,608,081 -2,269,297 -1,551,376 -3,138,643 -20,779,883
11,185,219 2,608,081 2,269,297 1,551,376 3,138,643 20,752,616
ヘッジ目的のデリバティブ
合計
-27,267 0 0 0 0 -27,267
通貨ポジション純額
459 3 411 3 499 1,376
8.2.1 通貨ポジション
通貨ポジションは、異なる通貨建ての資産と負債の差額としてユーロ建てで算出される。
通貨ポジション
（単位：千ユーロ） 通貨ポジション
2022年12月31日
4,833
2021年12月31日 1,376
8.3 価格リスク
価格リスクとは、投資リスクの変動または市場のリスク感応度の変動に起因する市場における期待収益率の変動
による、事前積立金の流動性投資の市場価値の変動の可能性を指す。ポートフォリオ管理の主要原則は、LCR、
NSFRおよびサバイバル・ホライゾン等の流動性要件の範囲内で十分な金額の収益を確保することである。
スプレッド・リスク
（単位：千ユーロ） 影響 自己資本に対する度合い
2022年12月31日
-37,200 2.5%
2021年12月31日 -22,700 1.3%
期待収益率の変動は、99.9％の信頼水準で計算される。
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8.4 公正価値評価リスク
グループは、公正価値評価リスクを重大な業務上のリスクと特定している。金融商品の未実現の公正価値の変動
は、利益のボラティリティを増加させる。利益に加え、グループの自己資本もその他の包括利益（ OCI ）を通じて
公正価値により測定される評価の影響を受ける。金融商品の分類および測定については、注記1の会計方針の「7.
金融商品の分類、認識および測定」の項に詳述されている。公正価値により測定された商品のボラティリティは、
異なる金利曲線間のスプレッドの変動に伴うテナー・ベーシス・スプレッド等の市場リスク要因の変化により生じ
る。市場慣行およびIFRS第13号基準に従い、グループは、公正価値により測定される金融資産および金融負債なら
びにヘッジ会計が適用されるヘッジ対象にスワップ・カーブを適用し、また、ヘッジ目的のデリバティブにOIS
カーブを適用して割引を行っており、グループの評価のボラティリティの大部分はこれにより生じている。金融商
品の未実現の公正価値の変動は、損益計算書上「証券取引および外国為替取引純収入」の項目に計上され、注記5
に詳述されている。さらに、ヘッジ会計が適用される金融商品（ヘッジ対象とヘッジ手段の双方）の未実現の公正
価値は、「ヘッジ会計純収入」の項目に計上され、注記8に詳述されている。グループは、評価から生じるボラ
ティリティを継続的に監視および分析し、収益性および支払能力に対する潜在的な影響に備えている。評価に関す
る感応度分析については、「注記17. 金融資産および金融負債の公正価値」に記載されている。
当該報告期間中、金融商品の未実現の公正価値の変動により、グループに典型的な利益のボラティリティが生じ
た。未実現の公正価値の変動は、とりわけ予測金利およびグループの主要な資金調達市場における信用リスク・ス
プレッドの変動による影響を受けた。グループは評価により生じるボラティリティの監視および分析を継続的に実
施し、かかるボラティリティが利益および自己資本比率に及ぼしうる影響に対し備えている。
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9. オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、不完全なもしくは破綻した内部手続、不完全なもしくは破綻した方針、システ
ムまたは外部要因に起因する損失リスクを指す。オペレーショナル・リスクにはまた、内部および外部規則の不遵
守から生じるリスク（コンプライアンス・リスク）および法的リスクが含まれる。オペレーショナル・リスクは、
例えば、費用、支払賠償、レピュテーションの低下、ポジション、リスクおよび財務成績に関する虚偽情報、また
は事業の中断につながる可能性がある。
オペレーショナル・リスクは、グループの業務および手続きの一部として認識される。これは、各業務部門が自
己評価により実施するオペレーショナル・リスクの年次分析により実施されている。オペレーショナル・リスクの
管理は、公社の各管理部門および各業務部門の責任である。また、リスク管理部門およびコンプライアンス部門
は、他の管理部門および業務部門の支援を行い、オペレーショナル・リスクの管理を調整する責任を有する。
グループは、オペレーショナル・リスクを管理するためさまざまな手法を使用している。グループは、事業運営
の指針として、取締役会により承認された内部方針および経営陣により承認された補足内部ガイドラインを有して
いる。オペレーショナル・リスクはまた、公社の取締役会により承認されたリスク・アペタイト・フレームワーク
により管理されている。主要な職務および手順は図表化および文書化されている。内部指示および手続きは、定期
的に更新され、それらの遵守は監視されている。事業活動、リスク管理および会計の職務は分離されている。グ
ループは、主要な機能の継続を確保する十分な代替システムを有している。従業員の専門知識は、定期的な向上の
ための協議および訓練計画を通じて維持、改善されている。グループは、事業およびITの運営が中断された状況に
対するコンティンジェンシー・プランを有している。当該計画は、さまざまな混乱をもたらす展開の下で、グルー
プの機能継続を確実にし、損失を制限するよう策定されている。オペレーショナル・リスクの年次分析およびオペ
レーショナル・リスク事由に係る報告手続が、グループの事業継続計画を下支えしている。さらに、グループはそ
の事業に係る保険契約を締結しており、保険による補償の水準は定期的に評価されている。
グループのコンプライアンス部門は、グループの事業に関連する監督当局が発令する法律および規則の改正を継
続的に監視し、すべての規制上の変更に適切に対応することを確実にしている。過去数年間において信用機関の事
業に係る法律および規則は重大な変更に直面し、今後も変更が続く予定であり、グループのコンプライアンスに課
題が生じている。グループは、監督当局および利益団体ならびにグループの内部コンプライアンス部門の組織（シ
ステム・サポート、影響の査定、報告および実施を含む。）との積極的な連絡により、上記に関するリスクを最小
化するよう努めている。
グループには、現行の事業運営の質、効率および規制のコンプライアンスの改善を目的とする重要な進行中の情
報システムおよび事業プロセスに関連したプロジェクトが存在している。当該プロジェクトの規模はオペレーショ
ナル・リスクをもたらすものであるため、グループはプロジェクトの管理および監視に関するモデル（定期報告を
含む。）の構築および実施ならびに十分な資金の確保により、かかるリスクを最小化しようと努めている。開発プ
ロジェクトに関連するリスクは、定期的に調査され監視されている。
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グループは、新たな商品およびサービスに係る承認手続を有している。当該手続きは、新たな商品およびサービ
スの開発に際し、確実にすべての重大なリスクおよび事業運営上の要件が考慮されるようにすることを目的として
いる。グループは外部業務委託を行っており、そのうち最も重要なものはITおよびインフラ・サービスならびに
SaaSのサービスである。オペレーショナル・リスクの現実化は、オペレーショナル・リスク事由報告システムに
よって監視されており、その報告は、オペレーショナル・リスクを低減するために、必要に応じて、業務方針を変
更するか、または他の手段を実施するために利用される。オペレーショナル・リスク事由は、経営陣および公社の
取締役会に対して報告される。2022年度中、オペレーショナル・リスクに起因して、軽微な損失のみが実現され
た。
10. ESG リスク
ESGリスクには、環境リスク、社会リスクおよびガバナンス・リスクが含まれる。当年度中、ESGリスクに重大な
変更はなかった。グループの推測では、現在、グループは、重大な社会リスクにもガバナンス・リスクにもさらさ
れていない。また、グループの現在の推測では、環境リスクおよび気候リスクが短期間に大きく顕在化する可能性
は低い。ただし中長期的には、気候リスクはグループの顧客に悪影響を及ぼす可能性がある。2022年度において、
グループは、規制要件および欧州中央銀行からのフィードバックに沿った環境リスクおよび気候リスクの枠組みの
構築に多大な投資を行った。かかる取組みは、2023年度および2024年度においても引き続き行われる。
グループは、2022年度上半期に、欧州中央銀行の気候ストレス・テストに参加した。その結果は7月に公表され
た。当該ストレス・テストは、グループが気候変動により生じる移行リスクにさらされる可能性は、参加したすべ
ての銀行の平均値を下回っていると結論付けた。
グループのリスクについての詳細は、取締役会報告書および財務書類とは個別の第3の柱に基づく開示報告書に
おいて公表されている。当該報告書は、公社のウェブサイトにおいて英語で閲覧可能である。
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損益計算書に関する注記
注記3. 利息収入および利息費用
2022 年1月－12月 2021 年1月－12月
利息および 利息および 利息および 利息および
純額 純額
（単位：千ユーロ） 類似収入 類似費用 類似収入 類似費用
資産
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 30,304 -26,828 3,475 - -38,619 -38,619
信用機関に対する貸付金 8,290 -8,346 -56 46 -7,845 -7,800
公法人および公共部門企業に対する貸付金 220,905 - 220,905 188,484 - 188,484
債券 5,345 -3,206 2,140 9 -5,335 -5,326
その他の資産 8,019 - 8,019 1,121 - 1,121
その他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの
債券 9 - 9 - -589 -589
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される
もの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 348 - 348 236 - 236
債券 9,436 - 9,436 8,422 - 8,422
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 827 - 827 933 - 933
債券 - - - - - -
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約 92,225 -87,665 4,560 76,104 -99,734 -23,630
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -34,804 - -34,804 -93,724 - -93,724
リース資産 10,177 - 10,177 6,366 - 6,366
その他の非金融資産に係る利息 6 - 6 8 - 8
資産に係る利息 351,089 -126,045 225,044 188,005 -152,123 35,883
うち、実効金利法に基づく利息収入または利息費用 272,863 -38,380 189,660 -52,389
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2022 年1月－12月 2021 年1月－12月
利息および 利息および 利息および 利息および
純額 純額
（単位：千ユーロ） 類似収入 類似費用 類似収入 類似費用
負債
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 11,575 -12,570 -995 20,118 -949 19,169
公法人および公共部門企業に対する債務 - -44,838 -44,838 - -51,503 -51,503
発行債券 778 -263,148 -262,370 1,711 -219,984 -218,273
引当金およびその他の負債 - -4,286 -4,286 - -2,181 -2,181
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される
もの
信用機関に対する債務 - -54 -54 - -30 -30
公法人および公共部門企業に対する債務 - -34,195 -34,195 - -32,726 -32,726
発行債券 - -157,748 -157,748 14 -78,466 -78,452
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約 348,298 -139,384 208,915 293,688 -96,628 197,061
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 - 311,682 311,682 - 411,252 411,252
360,651 -344,540 16,111 315,531 -71,216 244,315
負債に係る利息
うち、実効金利法に基づく利息収入または利息費用 12,353 -324,841 21,829 -274,618
利息収入および利息費用合計
711,740 -470,585 241,155 503,536 -223,339 280,197
当会計年度において、予想信用損失（ ECL ）の計算のステージ3の金融資産に係る利息収入は、合計743千ユーロ
（951千ユーロ）であった。これらは、「公法人および公共部門企業に対する貸付金」および「リース資産」の項
目に含まれている。
引当金およびその他の負債に係る利息費用は、IFRS第16号基準「リース」に基づき認識された、51千ユーロ（70
千ユーロ）のリース負債に係る利息を含んでいる。
償却原価により測定される金融資産のうち、現金および中央銀行における残高に係る利息費用は中央銀行におけ
る預金に係る支払利息から構成され、信用機関に対する貸付金に係る利息費用は受取現金担保に係る利息から構成
される。債券に係る利息費用は、短期貸付に係る支払利息から構成される。マイナスの利息は、その他の包括利益
を通じて公正価値により測定される債券について、債券およびコマーシャル・ペーパーに係るプレミアムまたは
ディスカウントの償却により生じる。損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約に係る利息費用
は、ヘッジ会計が適用されないデリバティブ契約に係るマイナスの利息収入から構成される。当該項目に含まれる
デリバティブ契約は、ヘッジ対象が特定されない貸借対照表上の金利リスクをヘッジするために使用されるデリバ
ティブ契約に加え、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産、地方自治体と締結され
たデリバティブ契約および地方自治体と締結されたデリバティブをヘッジするデリバティブ契約をヘッジしてい
る。ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約は、「公法人および公共部門企業に対する貸付金」および「リース
資産」の項目をヘッジしている。
償却原価により測定される信用機関に対する金融負債に係る利息収入は、現金担保債務およびTLTRO Ⅲ債務に係
る受取利息から構成され、発行債券に係る利息収入は、ユーロ・コマーシャル・ペーパーに係る受取利息から構成
される。損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約に係る利息収入は、ヘッジ会計が適用されない
デリバティブに係るプラスの利息費用から構成される。当該項目に含まれるデリバティブ契約は、損益を通じて公
正価値により測定するものとして指定される金融負債をヘッジしている。ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契
約は、「信用機関に対する債務」、「公法人および公共部門企業に対する債務」ならびに「発行債券」の項目に対
するヘッジとして利用される。
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注記4. 報酬ならびに手数料収入および手数料費用
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
報酬および手数料収入
財務アドバイザリー・サービス 1,432 1,149
デジタル・サービス 868 747
2 229
その他の事業
合計
2,302 2,126
報酬および手数料費用
支払手数料 -272 -251
-5,245 -4,805
その他
合計
-5,517 -5,056
報酬および手数料純収入
-3,215 -2,930
顧客との契約からの報酬および手数料収入は、サービスの種類毎に区分されている。顧客との契約からの報酬お
よび手数料収入のうち、2,234千ユーロ（1,871千ユーロ）は、地方自治体、共同自治体組織および地方自治体の支
配を受ける組織から受領したものである。
グループは、グループの事業に関する意思決定を行う最高責任者に対する報告の基礎ともなっている、単一のセ
グメントにおいて事業を行っているため、連結財務書類において、IFRS第8号基準「事業セグメント」に基づくセ
グメント情報を開示していない。セグメント報告に関する情報は、注記1の会計方針の「5. セグメント報告」の項
に記載されている。
アドバイザリー・サービスに対する報酬および手数料収入は、主に、契約条件に従いサービスが実施された後に
顧客に対し請求される。デジタル・サービスに対する報酬および手数料収入は、年に1度請求され経時的に認識さ
れる。その他の報酬および手数料収入は、サービスの提供時に請求され認識される。顧客との契約からの報酬およ
び手数料収入に係る会計処理については、注記1の会計方針の「20.2 手数料収入および手数料費用」の項に記載さ
れている。
手数料費用の「その他」の項目には、支払保証手数料、保管報酬および資金調達プログラム改訂費用が含まれ
る。
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注記5. 証券取引および外国為替取引純収入
公正価値の
キャピタル・ キャピタル・
合計
ゲイン ロス
2022年1月－12月（単位：千ユーロ） 変動
金融資産
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 - - -9,812 -9,812
債券 - - -235,724 -235,724
強制的に損益を通じて公正価値により測定するも
の
公法人および公共部門企業に対する貸付金 - - -976 -976
債券 - - - -
株式および出資持分 - - - -
金融負債
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
発行済コマーシャル・ペーパー - - -112 -112
信用機関に対する債務 - - 1,521 1,521
公法人および公共部門企業に対する債務 - - 397,597 397,597
発行債券 - - 160,312 160,312
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティ
378 -172 -304,568 -304,363
ブ契約
- - -156 -156
初日の損益
証券取引純収入合計
378 -172 8,083 8,288
125,198 -136,321 10,976 -148
外国為替取引純収入
合計
125,575 -136,494 19,058 8,140
証券取引純収入には、損益を通じて公正価値により測定される金融資産および金融負債の公正価値の変動、ヘッ
ジ会計が適用されないデリバティブ契約（損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約）の公正価値
の変動、ならびにこれらの項目に係るキャピタル・ゲインおよびキャピタル・ロスが含まれる。外国為替取引純収
入には、すべての外貨建ての項目に係る未実現および実現為替損益が含まれる。初日の損益の定義は、注記1の会
計方針の「13. 公正価値の決定」の項に記載されている。初日の損益に係る調整は、「注記17. 金融資産および金
融負債の公正価値」に表示されている。
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公正価値の
キャピタル・ キャピタル・
合計
ゲイン ロス
2021年1月－12月（単位：千ユーロ） 変動
金融資産
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 - - -769 -769
債券 - - -49,633 -49,633
強制的に損益を通じて公正価値により測定するも
の
公法人および公共部門企業に対する貸付金 - - -2,532 -2,532
債券 - - - -
株式および出資持分 - - 23 - -23
金融負債
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
発行済コマーシャル・ペーパー - - 1,245 1,245
信用機関に対する債務 - - -231 -231
公法人および公共部門企業に対する債務 - - 92,032 92,032
発行債券 - - 186,385 186,385
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティ
1,419 -508 -204,471 -203,560
ブ契約
- - -208 -208
初日の損益
証券取引純収入合計
1,419 -531 21,819 22,707
22,648 -22,596 1,336 1,388
外国為替取引純収入
合計
24,067 -23,127 23,155 24,095
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注記6. 損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債
名目価値 簿価 名目価値 簿価
（単位：千ユーロ） 2022 年12月31日 2022 年12月31日 2021 年12月31日 2021 年12月31日
金融資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金 30,000 28,432 30,000 38,941
3,355,906 3,162,034 3,484,223 3,539,074
債券
金融資産合計 *
3,385,906 3,190,465 3,514,223 3,578,015
金融負債
信用機関に対する債務 5,000 3,291 5,000 4,787
公法人および公共部門企業に対する債務 1,495,567 1,318,658 1,445,202 1,548,394
11,505,250 10,842,676 10,680,831 10,008,299
発行債券
金融負債合計
13,005,818 12,164,626 12,131,032 11,561,479
* 2022年12月31日および2021年12月31日において、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定され
る金融資産は、当該有価証券の簿価まで信用リスクにさらされている。
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産の公正価値の変動
2022 年12月31日 2022 年1月1日 損益計算書 信用リスク 市場リスク
において認識される によるもの によるもの
公正価値の変動
2022 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融資産
公法人および公共部門企
-10,581 -769 -9,812 196 -10,008
業に対する貸付金
-215,498 20,226 -235,724 -9,088 -226,635
債券
金融資産合計
-226,078 19,457 -245,535 -8,892 -236,643
グループが、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定した金融資産には、金利リスクが金利スワッ
プおよびクロスカレンシー金利スワップによりヘッジされている流動性ポートフォリオにおける債券および一定の
貸付契約が含まれる。かかる指定は、かかる指定がなければ、損益を通じて公正価値により測定されるデリバティ
ブ契約、IFRS第9号の事業モデルに基づきその他の包括利益を通じて公正価値により測定される債券および償却原
価により測定される貸付契約の測定から生じうる会計上のミスマッチを大幅に低減するためになされた。グループ
は、かかる金融資産をヘッジするクレジット・デリバティブを有していない。
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損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の公正価値の変動
2022 年 2022 年 損益計算書において その他の 公正価値の
12 月31日 1月1日 認識される 包括利益において 変動合計
公正価値の変動 認識される 2022 年 1月－12月
2022 年 1月－12月 自己信用リスクの変動
2022 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融負債
信用機関に対する債務 1,708 187 1,521 -25 1,496
公法人および公共部門企業に対
245,483 -152,113 397,597 -12,269 385,327
する債務
733,254 573,054 160,201 12,111 172,311
発行債券
金融負債合計
980,445 421,127 559,318 -184 559,134
証券取引純収入における公正価値の純変動
損益計算書において
公正価値の
認識される
累積変動
公正価値の変動
2022 年12月31日
2022 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債
980,445 559,318
金融負債をヘッジする損益を通じて公正価値により測定されるデリバ
-989,771 -554,212
ティブ契約
公正価値の純変動
-9,325 5,106
グループは、外国為替スワップによりヘッジされている外貨建ての短期債券を、損益を通じて公正価値により測
定するものとして指定している。かかる指定は、かかる指定がなければ、デリバティブ契約の測定と金融負債の測
定との間で生じうる会計上のミスマッチを低減する。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定された
金融負債は、グループのリスク管理方針に基づきヘッジがなされているが、IFRS第9号の公正価値ヘッジ会計の適
用対象ではない金融負債から構成される。金融負債の公正価値の変動は損益計算書に影響を及ぼすが、ヘッジがな
されているため、予想される損益は利息に限定される。上記の表は、かかる金融負債およびこれらに係るヘッジの
損益計算書に対する影響純額を示している。
金融負債が損益を通じて公正価値により測定するものとして指定されている場合、公正価値の変動は、自己信用
リスク再評価準備金の変動としてその他の包括利益に表示される公社の自己信用リスクを除き、「証券取引純収
入」に表示される。
グループは、金融負債の公正価値の変動からの自己信用リスクの変動に係る公正価値の変動の分離について、
IFRS第13号基準のインカム・アプローチを適用している。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定さ
れる金融負債の大半について、活発な流通市場が存在しないため市場価格を入手することができない。自己信用リ
スクの分離方法では、公社のベンチマーク・カーブ、クロスカレンシー・ベーシス・スプレッドおよび発行市場に
おける公社の発行債券の信用スプレッドがインプット・データとして利用されている。上記のインプット・データ
に基づき、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債を評価するために、異なる報告期
間について評価曲線を設定することができる。取引日および報告日を用いて計算される公正価値の比較により、金
融負債の公正価値に対する自己信用リスクの変動の影響を決定することができる。
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の取引は行われていない。
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損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産の公正価値の変動
2021 年12月31日 2021 年1月1日 損益計算書 信用リスク 市場リスク
において認識される によるもの によるもの
公正価値の変動
2021 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融資産
公法人および公共部門企
-769 - -769 13 -782
業に対する貸付金
20,226 69,859 -49,633 4,434 -54,067
債券
金融資産合計
19,457 69,859 -50,402 4,446 -54,849
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の公正価値の変動
2021 年 2021 年 損益計算書において その他の 公正価値の
12 月31日 1月1日 認識される 包括利益において 変動合計
公正価値の変動 認識される 2021 年 1月－12月
2021 年 1月－12月 自己信用リスクの変動
2021 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融負債
信用機関に対する債務 187 418 -231 26 -205
公法人および公共部門企業に対
-152,113 -244,146 92,032 1,729 93,761
する債務
573,054 385,424 187,630 -1,356 186,274
発行債券
金融負債合計
421,127 141,696 279,431 400 279,831
証券取引純収入における公正価値の純変動
損益計算書において
公正価値の
認識される
累積変動
公正価値の変動
2021 年12月31日
2021 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債
421,127 279,431
金融負債をヘッジする損益を通じて公正価値により測定されるデリバ
-435,559 -267,712
ティブ契約
公正価値の純変動
-14,432 11,719
注記7. その他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産に係る純収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融資産からのキャピタル・ゲイン
- -
金融資産からのキャピタル・ロス -149 -
公正価値準備金から振替えられた未実現利益 - -
- -
公正価値準備金から振替えられた未実現損失
合計
-149 -
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注記8. ヘッジ会計純収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
ヘッジ手段による未実現利益
1,682,551 365,546
ヘッジ手段による未実現損失 -3,131,503 -840,150
ヘッジ手段による純収入 -1,448,952 -474,604
ヘッジ対象項目による未実現利益 3,141,349 838,751
ヘッジ対象項目による未実現損失 -1,655,954 -358,022
ヘッジ対象項目による純収入 1,485,395 480,729
- -1,302
IBOR改革関連の補償金*
ヘッジ会計純収入
36,444 4,823
* 当該補償金は、注記1の会計方針の「23. IBOR改革」の項に詳述されているIBOR改革に関連するものであ
る。
ヘッジ対象項目による未実現の利益および損失には、公正価値ヘッジ会計が適用され、公正価値により測定され
るリスクの公正価値が含まれる。ヘッジ商品およびヘッジ対象項目の両項目に係る為替損益は、注記5中、「外国
為替取引純収入」の勘定科目に計上されている。ヘッジ会計純収入に関する詳細については「注記25. ヘッジ会
計」に記載されている。
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注記9. 振替えられた金融資産および金融負債の影響
下記の表は、金融資産について、（2018年1月1日付の）IFRS第9号基準の適用による、IAS第39号基準に基づく損
益を通じて公正価値により測定するものからIFRS第9号基準に基づく償却原価により測定するものへの振替えの影
響を示している。グループは、金融負債について、IFRS第9号基準の適用による、損益を通じて公正価値により測
定するものから償却原価により測定するものへの振替えは行わなかった。
金融資産の振替え
IAS 第39号に IFRS 第9号に 2022 年12月31日 当期公正価値 2018 年1月1日 認識された
現在の決定
基づく旧測定 基づく新測定 現在の公正価値 損益* 利息収入
（単位：千ユーロ） 実効金利**
2022 年1月－12月
カテゴリー カテゴリー
公法人および公共部門企業
公正価値
償却原価 91,834 -983 0.14% 478
に対する貸付金
オプション
* 金融資産の振替えが行われなければ、当会計年度中に損益計算書において認識されていたであろう公正価値損益。
** 適用初日付で決定される実効金利
金融資産の振替え
IAS 第39号に IFRS 第9号に 2021 年12月31日 当期公正価値 2018 年1月1日 認識された
現在の決定
基づく旧測定 基づく新測定 現在の公正価値 損益 利息収入
（単位：千ユーロ） 実効金利
2021 年1月－12月
カテゴリー カテゴリー
公法人および公共部門企業
公正価値
償却原価 99,253 -1,589 0.14% 422
に対する貸付金
オプション
注記10. その他の営業収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
信用機関業務からのその他の収入* 90 95
合計
90 95
* 当該項目には、売却有形資産からのキャピタル・ゲインが含まれる。
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注記11. 管理費用
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
人件費
給与および報酬 -15,520 -14,618
年金費用 -2,717 -2,375
その他の社会保障費 -525 -650
人件費合計 -18,763 -17,643
その他の人件費関連費用 -1,760 -1,303
マーケティングおよび通信費用 -876 -624
ITおよび情報通信費用 -15,259 -14,211
-702 -943
その他の管理費用
合計
-37,361 -34,722
2022年 2021年
従業員
（単位：人） 平均 年度末 平均 年度末
常勤正社員
157 159 154 155
非常勤正社員 4 4 1 1
12 12 7 8
期間契約社員
合計
172 175 162 164
注記12. 有形・無形資産の減価償却費および減損
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
減価償却費
有形資産の減価償却費 -2,971 -2,946
-2,890 -2,780
無形資産の減価償却費
減価償却費合計
-5,861 -5,726
減損
無形資産の減損* -4,562 -10,482
-4,562 -10,482
減損合計
減価償却費および減損合計
-10,423 -16,208
* 当該項目には、重要なITシステムの導入の中止に係る減損による4,562千ユーロ（10,482千ユーロ）の経常外項目が含ま
れる。
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注記13. その他の営業費用
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
規制関連費用
単一破綻処理基金への拠出金 -9,185 -6,737
その他の管理費用および監督費用 -2,324 -2,352
賃借料 -413 -127
外部サービス -5,504 -4,031
信用格付費用 -748 -753
監査報酬 -508 -426
保険 -902 -592
-190 -550
信用機関業務からのその他の費用
合計
-19,774 -15,568
2022年度において会計監査人（KPMG Oy Ab）に支払われた報酬は、監査業務に係る492千ユーロ（426千ユー
ロ）、税務サービスに係る28千ユーロ（21千ユーロ）およびその他のサービスに係る189千ユーロ（181千ユーロ）
の合計であった。2022年度中、監査法第1条第1項第2号に記載される業務は合計16千ユーロ（0千ユーロ）であっ
た。
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注記14. 金融資産に係る信用損失および減損
グループの信用リスクについては、「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」の「7. 信
用リスク」の項に記載されている。予想信用損失の計算および減損ステージに係る会計方針については、注記1の
会計方針の「9. 金融資産の減損」の項に記載されている。
信用損失および減損
2022 年1月－12月
予想信用損失 実現信用損失
損益計算書 損益計算書
（単位：千ユーロ）
加算 減算 における 加算 減算 における
認識額 認識額
償却原価により測定される金融資産に係る予想信用損失
現金および中央銀行における残高 - 0 0 - - -
信用機関に対する貸付金 -88 62 -27 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -1,011 1,386 375 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金における
-29 2 -26 - - -
リース資産*
債券 -1 0 -1 - - -
その他の資産における中央清算機関に対する現金担保 -190 - -190 - - -
クレジット・コミットメント（オフバランスシート） -15 5 -10 - - -
償却原価により測定される金融資産に係る予想信用損失
-1,335 1,455 120 - - -
合計
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損
その他の包括利益を通じて公正価値により測定される
-29 26 -3 - - -
債券
その他の資産における公法人および公共部門企業に対
- - - - - -
する保証債権
-29 26 -3 - - -
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損合計
合計
-1,364 1,481 118 - - -
* リース資産に係る予想信用損失には、IFRS第9号基準に基づき金融資産として分類されない資産に係る予想
信用損失も含まれる。
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信用損失および減損
2021 年1月－12月
予想信用損失 実現信用損失
損益計算書 損益計算書
（単位：千ユーロ）
加算 減算 における 加算 減算 における
認識額 認識額
償却原価により測定される金融資産に係る予想信用損失
現金および中央銀行における残高 0 0 0 - - -
信用機関に対する貸付金 -53 14 -39 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -713 655 -58 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金における
0 1 0 - - -
リース資産
債券 0 0 0 - - -
その他の資産における中央清算機関に対する現金担保 -9 0 -9 - - -
クレジット・コミットメント（オフバランスシート） -2 3 1 - - -
償却原価により測定される金融資産に係る予想信用損失
-778 674 -105 - - -
合計
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損
その他の包括利益を通じて公正価値により測定される
-18 19 0 - - -
債券
その他の資産における公法人および公共部門企業に対
- - - - - -
する保証債権
-18 19 0 - - -
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損合計
合計
-797 692 -104 - - -
注記15. 所得税
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
当期利益に基づく所得税
-34,545 -34,386
前年度利益に基づく所得税 - -
-8,478 -13,687
繰延税金
合計
-43,023 -48,073
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
税引前利益
215,024 239,678
国内税率による所得税 -43,005 -47,936
その他の控除 14 10
控除不能費用 -32 -145
- -2
前年度の税金
合計
-43,023 -48,073
所得税率 20.0% 20.0%
実効税率 20.0% 20.1%
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財政状態計算書に関する注記
注記16. 金融資産および金融負債
金融資産
償却原価により その他の包括 損益を通じて 強制的に損益 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により を通じて公正 公正価値により
利益を通じて
価値により測
測定するもの 測定するもの
公正価値により
2022 年12月31日
定するもの
として指定される
測定するもの
（単位：千ユーロ）
もの
現金および中央銀行
2 - - - - 2 2
における残高
信用機関に対する貸付金 9,625,488 - - - - 9,625,488 9,625,488
公法人および公共部門
28,055,798 - 28,432 31,090 - 28,115,321 29,739,890
企業に対する貸付金*
債券 1,457,098 167,636 3,162,034 - - 4,786,768 4,786,383
株式および出資持分 - - - - - - -
損益を通じて公正価値によ
り測定されるデリバティブ - - - - 504,097 504,097 504,097
契約
ヘッジ会計が適用される
- - - - 2,203,006 2,203,006 2,203,006
デリバティブ契約
1,219,541 - - - - 1,219,541 1,219,541
その他の資産**
合計
40,357,928 167,636 3,190,465 31,090 2,707,103 46,454,223 48,078,407
* 当該項目には、グループが公正価値ヘッジ会計を適用する274,053千ユーロのリース資産が含まれる。リー
ス資産はIFRS第9号基準（分類）において金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は
「金融資産および金融負債」の本表には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
償却原価により 損益を通じて 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により 公正価値により
2022 年12月31日
測定するもの として 測定するもの
（単位：千ユーロ）
指定されるもの
信用機関に対する債務
2,329,332 3,291 - 2,332,623 2,332,609
公法人および公共部門
1,210,927 1,318,658 - 2,529,585 2,543,548
企業に対する債務
発行債券 24,749,389 10,842,676 - 35,592,065 35,650,001
損益を通じて公正価値により測定される
- - 1,562,525 1,562,525 1,562,525
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用される
- - 3,053,586 3,053,586 3,053,586
デリバティブ契約
574,192 - - 574,192 574,192
引当金およびその他の負債*
合計
28,863,840 12,164,626 4,616,111 45,644,576 45,716,461
* 当該項目には、中央清算機関から受領した570,922千ユーロの現金担保およびIFRS第16号基準に基づく3,269
千ユーロのリース負債が含まれる。
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金融資産
償却原価により その他の包括 損益を通じて 強制的に損益 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により を通じて公正 公正価値により
利益を通じて
価値により測
測定するもの 測定するもの
公正価値により
2021 年12月31日
定するもの
として指定される
測定するもの
（単位：千ユーロ）
もの
現金および中央銀行
8,399,045 - - - - 8,399,045 8,399,045
における残高
信用機関に対する貸付金 1,417,310 - - - - 1,417,310 1,417,310
公法人および公共部門
28,048,688 - 38,941 35,204 - 28,122,834 30,301,783
企業に対する貸付金*
債券 1,088,888 213,466 3,539,074 - - 4,841,428 4,841,792
株式および出資持分 - - - - - - -
損益を通じて公正価値によ
り測定されるデリバティブ - - - - 761,023 761,023 761,023
契約
ヘッジ会計が適用される
- - - - 1,238,653 1,238,653 1,238,653
デリバティブ契約
238,930 - - - - 238,930 238,930
その他の資産**
合計
39,192,861 213,466 3,578,015 35,204 1,999,676 45,019,222 47,198,536
* 当該項目には、グループが公正価値ヘッジ会計を適用する242,936千ユーロのリース資産が含まれる。リー
ス資産はIFRS第9号基準（分類）において金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は
「金融資産および金融負債」の本表には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
償却原価により 損益を通じて 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により 公正価値により
2021 年12月31日
測定するもの として 測定するもの
（単位：千ユーロ）
指定されるもの
信用機関に対する債務
2,796,230 4,787 - 2,801,016 2,800,913
公法人および公共部門
1,776,291 1,548,394 - 3,324,685 3,344,334
企業に対する債務
発行債券 25,319,226 10,008,299 - 35,327,525 35,434,600
損益を通じて公正価値により測定される
- - 1,114,003 1,114,003 1,114,003
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用される
- - 1,110,291 1,110,291 1,110,291
デリバティブ契約
337,823 - - 337,823 337,823
引当金およびその他の負債*
合計
30,229,570 11,561,479 2,224,294 44,015,343 44,141,965
* 当該項目には、中央清算機関から受領した333,295千ユーロの現金担保およびIFRS第16号基準に基づく4,528
千ユーロのリース負債が含まれる。
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注記17. 金融資産および金融負債の公正価値
公正価値とは、測定日における市場参加者の間の秩序ある取引において、資産の売却により受け取ることとなる
価格、または負債の移転のために支払われることとなる価格をいう。グループは、公正価値の測定において、以下
の公正価値ヒエラルキーを使用しているが、これは公正価値の測定の実施において使用したインプットの重要性を
反映している。
レベル1
グループが、測定日において利用することができる活発な市場における同一商品の（無調整の）市場価格である
インプット。取引が頻繁に行われ、価格データが通常入手可能な場合、市場は活発であるとみなされる。かかる相
場（仲値）は、評価日における市場参加者の間の秩序ある取引価格を表している。レベル1の金融商品には、主に
債券投資が含まれる。
レベル2
レベル1に含まれる相場価格以外のインプットで、直接的に（すなわち価格として）または間接的に（すなわち
価格から算出されるものとして）観察可能なもの。当該レベルには、あまり活発ではないと考えられる市場におけ
る同一商品の相場価格またはすべての重要なインプットが市場データから直接的もしくは間接的に観察可能なその
他の評価技法を用いて評価される商品が含まれる。レベル2の金融商品には、主に店頭デリバティブ、グループの
発行済普通金融負債およびグループの貸付契約が含まれる。
レベル3
当該レベルには、観察不可能なインプットが評価技法に含まれており、かつ観察不可能なインプットが金融商品
の評価に重大な影響を及ぼすすべての金融商品が含まれる。観察不可能なインプットは、関連する観察可能なイン
プットが入手不可能な限りにおいて使用される。評価インプットが非流動的であるか、外挿されているか、または
過去の価格に基づいている場合、これらのタイプのインプットは定義によれば観察不可能であるため、かかる評価
インプットはレベル3の評価インプットとして定義される。当該レベルには、配当利回り等のインプットの利用が
公正価値の測定に及ぼす影響により、株式および外国為替の構造を有する金融商品が含まれる。さらに、レベル3
には、長期（例えば満期が35年超）の金利構造、または全期間にわたって金利曲線に流動性があるとみなされない
通貨における金利構造が含まれる。
グループの調達資金ポートフォリオの性質上（すなわち、発行債券は連続してヘッジされているため）、発行債
券をヘッジするスワップがレベル3の金融商品として指定された場合、発行債券もレベル3の金融商品として指定さ
れることになる。同じ原則が、他のポートフォリオおよびヒエラルキーの他のレベルにも適用される。グループ
は、公正価値により測定されるその他の資産もしくは負債、または一時的に公正価値により測定された資産もしく
は負債を保有していない。
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下表は、公正価値の測定が分類される公正価値ヒエラルキーのレベル毎の金融商品を表示している。
金融資産
公正価値
2022 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
その他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの
債券 167,636 137,695 29,941 - 167,636
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 28,432 - 28,432 - 28,432
債券 3,162,034 3,057,135 104,899 - 3,162,034
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 31,090 - - 31,090 31,090
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
504,097 - 489,218 14,880 504,097
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 2,203,006 - 2,202,335 671 2,203,006
公正価値により測定するものの合計 6,096,296 3,194,830 2,854,824 46,641 6,096,296
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 11,622,665 - 12,214,359 - 12,214,359
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 11,622,665 - 12,214,359 - 12,214,359
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 2 2 - - 2
信用機関に対する貸付金 9,625,488 8,224,415 1,401,072 - 9,625,488
公法人および公共部門企業に対する貸付金 16,433,133 - 17,466,009 - 17,466,009
債券 1,457,098 - 1,456,713 - 1,456,713
その他の資産 1,219,541 - 1,219,541 - 1,219,541
28,735,262 8,224,417 21,543,335 - 29,767,753
償却原価により測定するものの合計
金融資産合計
46,454,223 11,419,247 36,612,519 46,641 48,078,407
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金融負債
公正価値
2022 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
信用機関に対する債務 3,291 - 3,291 - 3,291
公法人および公共部門企業に対する債務 1,318,658 - 1,166,432 152,227 1,318,658
発行債券 10,842,676 - 9,865,856 976,820 10,842,676
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
1,562,525 - 1,222,013 340,512 1,562,525
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 3,053,586 - 3,047,585 6,001 3,053,586
公正価値により測定するものの合計 16,780,736 - 15,305,177 1,475,559 16,780,736
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 84,892 - 84,878 - 84,878
公法人および公共部門企業に対する債務 1,210,927 - 1,224,889 - 1,224,889
発行債券* 24,419,692 - 24,420,879 56,749 24,477,627
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 25,715,510 - 25,730,646 56,749 25,787,395
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 2,244,440 - 2,244,440 - 2,244,440
発行債券 329,698 - 329,698 - 329,698
引当金およびその他の負債 574,192 - 574,192 - 574,192
3,148,329 - 3,148,329 - 3,148,329
償却原価により測定するものの合計
金融負債合計
45,644,576 - 44,184,153 1,532,308 45,716,461
* グループの固定利付きベンチマーク債の発行は、ヘッジされるリスクについて公正価値ヘッジ会計が適用さ
れるという事実に基づき、レベル2に表示されている。ヘッジされるリスクの評価は、レベル2のインプットに
基づいている。財務書類注記において、グループの固定利付きベンチマーク債の公正価値は、ブルームバーグ
による相場価格に基づく公正価値を反映して調整されている。市場価格はレベル1のインプットである。
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2021 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
その他の包括利益を通じて公正価値により測定するもの
債券 213,466 172,717 40,748 - 213,466
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 38,941 - 38,941 - 38,941
債券 3,539,074 3,451,809 87,265 - 3,539,074
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 35,204 - 344 34,861 35,204
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
761,023 - 698,194 62,829 761,023
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 1,238,653 - 1,238,246 407 1,238,653
公正価値により測定するものの合計 5,826,360 3,624,526 2,103,737 98,097 5,826,360
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 12,968,390 - 13,749,511 - 13,749,511
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 12,968,390 - 13,749,511 - 13,749,511
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 8,399,045 8,399,045 - - 8,399,045
信用機関に対する貸付金 1,417,310 106,734 1,310,576 - 1,417,310
公法人および公共部門企業に対する貸付金 15,080,299 - 16,478,128 - 16,478,128
債券 1,088,888 - 1,089,253 - 1,089,253
その他の資産 238,930 - 238,930 - 238,930
26,224,472 8,505,779 19,116,886 - 27,622,665
償却原価により測定するものの合計
金融資産合計
45,019,222 12,130,305 34,970,134 98,097 47,198,536
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金融負債
公正価値
2021 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
信用機関に対する債務
4,787 - 4,787 - 4,787
公法人および公共部門企業に対する債務
1,548,394 - 1,284,601 263,793 1,548,394
発行債券
10,008,299 - 8,248,729 1,759,569 10,008,299
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
1,114,003 - 369,705 744,299 1,114,003
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
1,110,291 - 1,084,602 25,690 1,110,291
公正価値により測定するものの合計
13,785,774 - 10,992,423 2,793,350 13,785,774
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務
55,120 - 55,016 - 55,016
公法人および公共部門企業に対する債務
1,776,291 - 1,795,941 - 1,795,941
発行債券
24,852,845 - 24,873,880 86,040 24,959,920
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計
26,684,256 - 26,724,837 86,040 26,810,877
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務
2,741,110 - 2,741,110 - 2,741,110
発行債券
466,381 - 466,381 - 466,381
引当金およびその他の負債
337,823 - 337,823 - 337,823
償却原価により測定するものの合計
3,545,314 - 3,545,314 - 3,545,314
金融負債合計
44,015,343 - 41,262,574 2,879,390 44,141,965
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すべての評価モデルにおいて、複雑なモデルおよび単純なモデルの両方で、市場価格およびその他のインプット
が使用されている。これらの市場価格およびインプットは、金利、為替レート、ボラティリティ、相関関係等から
構成されている。グループは、金融商品の種類および複雑さ、ならびに関連するリスク要因および収益構造に応じ
て、異なる種類の評価インプットを適用している。グループが定義する公正価値ヒエラルキーのレベルへの分類
は、評価インプット、ストレス・テスト（合理的に代替しうる仮定）およびモデルの複雑性に関して実施された分
析に基づいている。公正価値の測定に使用されるインプットが公正価値ヒエラルキーの異なるレベルに分類されて
いる場合、かかる公正価値の測定はその全体が、測定全体にとり重要なインプットのうち最も低いレベルのイン
プットのレベルに分類される。
IFRS第13号基準は、評価モデルおよび評価技法を、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチおよびコス
ト・アプローチの3つの異なるカテゴリーに分類している。グループは、金融商品につき機能している市場が存在
し、公表相場価格が入手可能な場合には、市場ベースのアプローチを適用する。グループは、流動性ポートフォリ
オの投資債券の評価において、マーケット・アプローチを利用している。グループは、すべてのレベル1の資産に
ついて、同一の資産（同じISIN）について入手可能な市場価格を利用している。グループは、類似の資産の価格は
利用していない。
インカム・アプローチは、例えば将来キャッシュ・フローの（割引後の）現在価値の決定に基づいて評価が行わ
れる場合に適用される。評価方法には、信用リスク、使用される割引率、早期返済の可能性および金融商品の公正
価値に確実に影響するその他の要因の評価が考慮されている。グループは、デリバティブ、貸付金、調達資金等、
多くの金融商品にインカム・アプローチを利用している。グループは、その金融商品の評価にコスト・アプローチ
を利用していない。
グループは、広く認識されている評価モデルを利用して、金利スワップおよび通貨スワップ等、観察可能な市場
データのみを使用し、経営陣の判断や見積りをほとんど必要としない、一般的かつ単純な金融商品の公正価値を算
定している。通常、上場債券および株式ならびに金利スワップ等の単純な店頭デリバティブの市場では、観察可能
な価格またはモデル・インプットが入手可能である。観察可能な市場価格およびモデル・インプットが入手可能で
あることにより、経営陣の判断および見積りの必要性が減少し、公正価値の決定に関連する不確実性が減少する。
観察可能な市場価格およびインプットの入手可能性は、商品および市場によって異なり、金融市場における特定の
事象や一般的な状況に基づいて変化しやすい。
グループは、特定の種類の金融商品の公正価値を算出するために、さまざまなモデルを適用している。ベースと
なるモデルの選択およびモデルの調整は、金融商品の複雑さおよび関連するインプットの観察可能性に左右され
る。市場慣行に従い、ベースとなるモデルの当初の選択は、基礎となる商品の種類に基づきなされる。さらに、金
融商品は、最も重要なリスク要因およびさまざまな種類の調整技術を把握するために、十分に詳細な異なるカテゴ
リーに分類される。ベースとなるモデルおよびさまざまな仮定ならびに調整技術の具体的な組み合わせが文書化さ
れる。モデル評価技法の対象となるグループの公正価値が適用される金融商品は、以下の4種類の資産から構成さ
れている。
－金利商品
－外国為替商品
－株式連動商品
－ハイブリッド金融商品
外国為替 、 株式連動 および ハイブリッド の種類の金融商品は、主にレベル3に分類される。
金融商品の公正価値は、通常、個々の金融商品の正味現在価値で計算される。かかる計算は、カウンターパー
ティーのレベルに基づく調整により補足される。グループは、信用評価調整（ CVA ）および負債評価調整（ DVA ）を
デリバティブの評価に取り入れている。信用評価調整はカウンターパーティーの信用リスクの公正価値に対する影
響を、また、負債評価調整はグループ自体の信用の質の影響を反映している。グループは、信用評価調整および負
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債評価調整を同じ方法で計算しており、いずれもデフォルト時損失率（ LGD ）、デフォルト確率（ PD 。負債評価調
整については自社のデフォルト確率、信用評価調整についてはカウンターパーティーのデフォルト確率）および予
想 エクスポージャー（ EE ）の3つのインプットの結果として算定されている。
評価の枠組み
グループは、グループのモデルリスク管理に関する取決め、活動および手続きに関する枠組みを導入した。モデ
ルリスク管理の枠組みの目的は、モデルリスクの効果的な管理および公正価値の不確実性の軽減を確保するととも
に、内外の規定の遵守を確保することにある。グループは、評価モデルのライフサイクル（すなわち、承認、設計
および開発、試験および維持、監視および実行）のあらゆる側面が、有効なガバナンス、明確な役割および責任、
ならびに有効な内部統制の対象となることを確保している。
グループは、すべての評価モデル、その事業目的および特徴、ならびにその適用および使用条件に関する全体像
を提供するモデル・インベントリを管理し、維持している。モデル・インベントリのうち承認された評価モデルは
すべて、経営陣（ EMT ）による年次の見直しおよび再承認の対象となる。
財務管理チームは、グループの公正価値の評価管理グループとして活動し、グループの財務報告における公正価
値の最終承認について責任を負っている。財務管理チームは、グループの評価手続および評価モデルのパフォーマ
ンスを監視および管理し、必要な対策を決定し、経営陣に対し報告を行う。財務管理チームは、評価モデルおよび
評価手続が財務報告において使用されるために十分に正確な情報を提供しているかについて検討し、また、受領し
た情報に基づき、評価手続により算定された価値に加えうる調整について決定する。
グループは、モデルのアウトプットの正確性および妥当性を確保することを目的として、評価モデルに関する効
率的な管理およびパフォーマンスの監視の枠組みを導入した。モデルのパフォーマンスの監視は、以下の4つの主
要な管理により行われる。
－カウンターパーティーの評価の管理（ CVC ）
－公正価値に関する説明
－独立した価格評価の検証（ IPV ）
－独立したモデル検証
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カウンターパーティーの評価の管理は、評価モデルのアウトプットの、グループ独自の従来の評価およびカウン
ターパーティーの評価からの乖離を査定する目的で、リスク管理部門により毎日実施される。かかる査定の結果
は、最高財務責任者に毎月、財務管理チームに四半期毎に報告される。公正価値に関する説明手続は、リスク管理
部門による公正価値の変動に関する日次分析および説明ならびに公正価値に関する説明の最高財務責任者に対する
月次報告および財務管理チームに対する四半期報告からなっている。独立した価格評価の検証は、グループのIPV
手続の一環として、第三者のサービス・プロバイダーにより毎月実施される。かかる管理活動の結果は、最高財務
責任者に毎月、財務管理チームに四半期毎に報告される。独立したモデル検証は、グループの評価モデルの一部と
して、第三者のサービス・プロバイダーにより毎年実施される。モデル検証の結果は、財務管理チームに報告され
る。
公正価値ヒエラルキーにおける振替え
グループは、最初の認識時および各報告期間末において、公正価値ヒエラルキーの分類に関して、その分類の妥
当性および正確性を評価する。これは、レベル1、レベル2およびレベル3の金融商品の最初の分類、ならびにその
後の公正価値ヒエラルキー内のレベル間での振替えの可能性を決定するためのものである。例えば、公正価値ヒエ
ラルキー間の振替えは、従前に想定されていた観察されたインプットに観察不可能なインプットを用いた調整が必
要となる場合に起こりうる。かかる手続きは、公正価値のレベル間の振替えについても同様である。かかるレベル
間の振替えは、当該振替えを生じさせる事由が生じた四半期の終了時、または状況が変化した際に行われたものと
みなされる。
2022年度中、レベル1とレベル2の間において、合計9,270千ユーロの振替えが行われた。2022年度中、レベル2か
らレベル3への振替えは行われなかった。
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レベル3の振替え
2022 年 損益計算書 購入 売却および レベル3へ レベル3 2022 年
2022 年
1月1日 における公正 および 満期を の振替え からの 12 月31日
（単位：千ユーロ）
価値の変動 新規契約 迎えた契約 振替え
金融資産
公正価値により測定するもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定
するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 34,861 -3,649 - -121 - - 31,090
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
62,829 -42,509 687 -5,415 - -713 14,880
デリバティブ契約
407 515 66 - - -317 671
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
金融資産合計
98,097 -45,643 753 -5,536 - -1,030 46,641
金融負債
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するもの
として指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する債務 263,793 -46,923 - - - -64,643 152,227
発行債券 1,759,569 -122,696 180,471 -796,670 - -43,855 976,820
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
744,299 150,724 20,607 -569,309 - -5,809 340,512
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 25,690 -1,179 2,884 -133 - -21,260 6,001
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
86,040 1,491 26,047 -3,066 - -53,764 56,749
発行債券
金融負債合計 2,879,390 -18,583 230,009 -1,369,177 - -189,331 1,532,308
レベル3の金融資産および金融負債合計＊
2,977,487 -64,226 230,762 -1,374,713 - -190,361 1,578,949
* グループは、これらの損益を「証券取引および外国為替取引純収入」および「ヘッジ会計純収入」の項目に
おいて認識している。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債に係る自己信用リ
スクの変動に起因する公正価値の変動は、その他の包括利益において認識される。
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観察不可能なインプットの感応度分析
感応度分析は、その評価が観察不可能なインプットに依拠している金融商品の公正価値に対する、合理的に可能
な仮定の影響を表している。しかしながら、実際には、すべての観察不可能なインプットが、同時に、感応度分析
に用いられる合理的に代替しうる仮定の極値に移行する可能性は低い。したがって、本注記において開示されてい
る感応度分析の影響は、財務書類作成日の公正価値における実際の不確実性よりも大きい可能性がある。さらに、
かかる開示は、金融商品の公正価値の将来の変動を予測または示唆するものではない。
グループは、その公正価値の見積りが適切であると判断しているが、異なる手法または仮定の使用により、公正
価値の測定は異なる可能性がある。レベル3の公正価値の測定について、1つまたは複数の仮定の合理的に代替しう
る仮定への変更は、以下の影響を及ぼす可能性がある。2022年12月31日現在、これらの仮定により、公正価値は
60.6百万ユーロ増加または71.1百万ユーロ減少する可能性があった。2021年12月31日現在、これらの仮定により、
公正価値は60.3百万ユーロ増加または59.6百万ユーロ減少する可能性があった。
金融商品の種類別の重要な観察不可能なインプットの感応度分析
2022 年 2021 年
公正価値の 公正価値の 公正価値の 公正価値の
（単位：千ユーロ） プラス幅 マイナス幅 プラス幅 マイナス幅
公法人および公共部門企業に対する貸付金
貸付金 249 -273 133 -84
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ 18,117 -22,052 18,864 -11,446
為替連動クロスカレンシー金利デリバティブ 834 -1,318 2,644 -1,537
その他の金利デリバティブ 11,726 -11,860 13,173 -13,344
発行債券ならびに公法人および公共部門企業に対す
る債務
株式連動負債 16,927 -23,275 12,350 -18,115
為替連動負債 834 -990 704 -2,233
11,919 -11,327 12,412 -12,810
その他の負債
合計
60,606 -71,095 60,279 -59,570
レベル3に係る観察不可能なインプットの公正価値の変動は必ずしも独立したものではなく、観察不可能なイン
プットと観察可能なインプットとの間にはしばしば動的な関係が存在する。かかる関係は、特定の金融商品の公正
価値にとり重要である場合には、価格決定モデルまたは評価技法により制御される。グループは、各金融商品の将
来キャッシュ・フローの配分を作成するために確率モデルを使用している。将来キャッシュ・フローはその後、各
金融商品の公正価値を得るために現在価値に割引かれる。グループで使用されている確率モデルは、ハル・ホワイ
ト・モデルおよびデュパイアのボラティリティ・モデルである。
グループが使用している観察不可能なインプットは以下に記載されている。観察不可能なインプットは、関連す
る観察可能なインプットが入手不可能な限りにおいて使用される。
相関関係パラメータ
金融商品の公正価値が複数の観察不可能なインプットの影響を受けている場合、相関関係はこれらの異なる原商
品の関係を表している。例えば、株式連動商品について、原商品が複数の株式に依拠している場合、相関関係は公
正価値に大きな影響を与える。為替連動クロスカレンシー金利デリバティブについては、相関関係は各通貨の為替
レート間に存在し、金融商品の公正価値に影響を与える。観察不可能なインプット間に高い相関関係がある場合、
公正価値は増加する。観察不可能なインプット間の相関関係が低い場合、公正価値は減少する。グループは、相関
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関係が重要な観察不可能なインプットとなっている金融商品を保有しているが、それらは主に資金調達商品および
そのヘッジ商品である。
ボラティリティ（外挿または非流動的）
金融商品の価値が確率モデルに基づいている場合、通常、原商品のボラティリティがインプットとして求められ
る。グループは、その確率評価モデルとして、デュパイアのローカル・ボラティリティ・モデルを使用している。
金利のボラティリティについては、アット・ザ・マネーのインプライド・ボラティリティを使用している。為替お
よび株式の構成要素（株価指数および個別の株価の両方）については、異なる権利行使および満期の相場を含む完
全なボラティリティ・サーフェスが使用されている。グループは、株式連動型の仕組商品の大半にインプライド・
ボラティリティを使用している。一部の場合においては、流動的なボラティリティ・サーフェスは存在しない。こ
のような場合には、通常、プロキシ・ボラティリティが代わりに使用される。ボラティリティを重要な観察不可能
なインプットとして使用している金融商品の大半は、グループの資金調達商品およびそのヘッジ商品である。
配当利回り
株式連動商品の公正価値に影響を与える主な要因は、原商品である株式の配当利回りおよびボラティリティであ
る。株式連動商品には、配当パラメータが公正価値に対するインプットとして求められる。株式の構成要素は、原
商品である株式の価格がランダムウォークに従うものと仮定した場合、デュパイアのローカル・ボラティリティ・
モデルを使用してモデル化される。配当利回りが重要な観察不可能なインプットとなっている金融商品は、グルー
プの資金調達商品およびそのヘッジ商品である。
金利（外挿または非流動的）
グループは、複合的な金利仕組商品の公正価値の決定に観察不可能なインプットを使用している。将来キャッ
シュ・フローおよびその公正価値は、ハル・ホワイトの確率モデルを用いて、先物相場および原商品の金利のボラ
ティリティを使用して決定される。利益が複合的な金利仕組商品の価値に依拠する金融商品は、レベル3に分類さ
れる。外挿または非流動的な金利がインプットとして求められるこれらの金融商品の大半は、グループの資金調達
商品およびそのヘッジ商品である。
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下表は、観察不可能なインプットにおける1つまたは複数の仮定の変更（合理的に代替しうる仮定）が、財務書
類の日付現在の評価に及ぼしうる影響を表している。
観察不可能なインプット・データの感応度分析
公正価値 評価技法 観察不可能な 公正価値の 公正価値の
2022 年12月31日
インプット プラス幅 マイナス幅
（単位：千ユーロ）
公法人および公共部門企業に対する
貸付金
貸付金 31,090 確率モデル ボラティリティ： 249 -273
外挿または非流動的
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ -104,317 確率モデル 相関関係パラメータ -1,743 -1,906
ボラティリティ： 21,290 -17,708
外挿または非流動的
配当利回り -1,430 -2,438
為替連動クロスカレンシー金利デ -120,294 確率モデル 相関関係パラメータ -11 -121
リバティブ
ボラティリティ： 845 -1,197
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 0 0
その他の金利デリバティブ -106,351 確率モデル 相関関係パラメータ 80 14
ボラティリティ： 11,510 -11,736
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 136 -138
発行債券ならびに公法人および公共
部門企業に対する債務
株式連動負債 676,238 確率モデル 相関関係パラメータ 569 -194
ボラティリティ： 15,511 -22,611
外挿または非流動的
配当利回り 847 -470
為替連動負債 170,030 確率モデル 相関関係パラメータ -36 -133
ボラティリティ： 870 -857
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 0 0
その他の負債 339,527 確率モデル 相関関係パラメータ 0 0
ボラティリティ： 11,876 -11,285
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 43 -43
60,606 -71,095
合計
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初日の損益
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
報告期間期首現在の期首残高
-236 -29
損益計算書において認識された利益 498 412
損益計算書において認識された損失 -470 -711
-184 91
新規取引に係る繰延損益
報告期間末現在の合計
-392 -236
初日の損益の定義および償却方法は、注記1の会計方針の「13. 公正価値の決定」の項に記載されている。
2021年度の公正価値ヒエラルキーにおける振替えおよび感応度分析
2021年度中、レベル1とレベル2の間において、合計50,127千ユーロの振替えが行われた。2021年度中、レベル2
からレベル3への振替えは行われなかった。
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レベル3の振替え
2021 年 損益計算書 購入 売却および レベル3へ レベル3 2021 年
2021 年
1月1日 における公正 および 満期を の振替え からの 12 月31日
（単位：千ユーロ）
価値の変動 新規契約 迎えた契約 振替え
金融資産
公正価値により測定するもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定
するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 43,735 -4,878 - -3,997 - - 34,861
株式および出資持分 27 - - -27 - - -
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
79,452 -14,590 604 -2,636 - - 62,829
デリバティブ契約
572 -366 317 - - -117 407
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
金融資産合計
123,787 -19,834 921 -6,660 - -117 98,097
金融負債
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するもの
として指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する債務 224,413 -8,408 47,787 - - - 263,793
発行債券 2,125,714 -144,658 762,861 -975,731 - -8,617 1,759,569
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
646,293 136,055 38,581 -76,252 - -378 744,299
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 24,391 6,797 450 - - -5,948 25,690
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
94,048 -
発行債券
-1,802 27,162 - -33,368 86,040
金融負債合計 3,114,859 -1,051,984
-12,015 876,840 - -48,310 2,879,390
レベル3の金融資産および金融負債合計
3,238,646 -1,058,644
-31,849 877,761 - -48,427 2,977,487
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観察不可能なインプット・データの感応度分析
2021 年 公正価値 評価技法 観察不可能な 公正価値の 公正価値の
インプット プラス幅 マイナス幅
（単位：千ユーロ）
公法人および公共部門企業に対する
貸付金
貸付金 34,861 確率モデル ボラティリティ： 133 -84
外挿または非流動的
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ -37,319 確率モデル 相関関係パラメータ 759 653
ボラティリティ： 17,551 -11,504
外挿または非流動的
配当利回り 554 -595
為替連動クロスカレンシー金利デ -647,461 確率モデル 相関関係パラメータ 498 -353
リバティブ
ボラティリティ： 2,145 -1,183
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 1 -1
その他の金利デリバティブ -21,972 確率モデル 相関関係パラメータ 7 0
ボラティリティ： 12,870 -13,048
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 296 -296
発行債券ならびに公法人および公共
部門企業に対する債務
株式連動負債 741,554 確率モデル 相関関係パラメータ 229 -149
ボラティリティ： 11,455 -16,829
外挿または非流動的
配当利回り 666 -1,137
為替連動負債 785,053 確率モデル 相関関係パラメータ 17 -123
ボラティリティ： 677 -2,099
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 11 -11
その他の負債 582,795 確率モデル 相関関係パラメータ 1 0
ボラティリティ： 12,313 -12,711
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 98 -98
60,279 -59,570
合計
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注記18. 満期による金融資産および金融負債の簿価の内訳
金融資産
3ヶ月超 1年超 5年超
2022 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
2 - - - - 2
信用機関に対する貸付金 9,593,235 - 32,253 - - 9,625,488
公法人および公共部門企業に
398,680 1,473,568 6,922,458 6,460,287 12,860,328 28,115,321
対する貸付金
うち、リース資産* 7,465 20,979 76,516 51,821 117,272 274,053
債券 1,377,556 858,617 2,407,751 142,843 - 4,786,768
株式および出資持分 - - - - - -
デリバティブ契約 181,535 138,338 609,483 1,117,589 660,158 2,707,103
1,219,541 - - - - 1,219,541
その他の資産**
合計
12,770,551 2,470,523 9,971,945 7,720,719 13,520,486 46,454,223
* 当該項目には、グループが公正価値ヘッジ会計を適用するリース資産が含まれる。リース資産はIFRS第9号基準（分類）
において金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は、満期による金融資産および金融負債の本表
には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
3ヶ月超 1年超 5年超
2022 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
2,244,440 - 54,986 15,806 17,391 2,332,623
公法人および公共部門企業に
152,794 77,633 862,967 665,161 771,031 2,529,585
対する債務
発行債券 7,377,026 3,390,051 18,464,896 4,415,718 1,944,375 35,592,065
デリバティブ契約 565,161 263,843 1,753,642 1,160,809 872,656 4,616,111
引当金およびその他の負債* 571,403 1,415 1,374 - - 574,192
480 1,415 1,374 - - 3,269
うち、リース負債
合計
10,910,824 3,732,942 21,137,865 6,257,493 3,605,452 45,644,576
* 当該項目には、中央清算機関から受領した現金担保およびIFRS第16号基準に基づくリース負債が含まれる。
繰り上げ返済の可能性がある債務およびヘッジ目的のデリバティブ契約は、最初に繰り上げ返済されうる日に対
応する満期種類の欄に分類されている。
グループは、2023年度にその繰り上げ返済可能債務の10％から45％が繰り上げ返済されるものと見込んでいる。
2022年度中、グループの繰り上げ返済可能債務の19％が繰り上げ返済された。
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金融資産
3ヶ月超 1年超 5年超
2021 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
8,399,045 - - - - 8,399,045
信用機関に対する貸付金 1,383,018 - 34,292 - - 1,417,310
公法人および公共部門企業に
411,001 1,534,589 6,632,277 6,396,852 13,148,116 28,122,834
対する貸付金
うち、リース資産 7,025 18,391 72,819 43,699 101,002 242,936
債券 1,194,336 644,292 2,489,779 513,020 - 4,841,428
株式および出資持分 - - - - - -
デリバティブ契約 176,162 85,276 652,855 444,830 640,553 1,999,676
238,930 - - - - 238,930
その他の資産
合計
11,802,492 2,264,157 9,809,202 7,354,702 13,788,669 45,019,222
金融負債
3ヶ月超 1年超 5年超
2021 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
1,991,110 750,000 10,613 19,599 29,695 2,801,016
公法人および公共部門企業に
75,992 112,562 1,031,895 856,943 1,247,293 3,324,685
対する債務
発行債券 4,991,578 5,235,547 18,221,438 4,174,502 2,704,459 35,327,525
デリバティブ契約 788,530 584,682 287,038 143,757 420,287 2,224,294
引当金およびその他の負債 333,732 1,308 2,782 - - 337,823
437 1,308 2,782 - - 4,528
うち、リース負債
合計
8,180,943 6,684,099 19,553,767 5,194,802 4,401,733 44,015,343
繰り上げ返済の可能性がある債務およびヘッジ目的のデリバティブは、最初に繰り上げ返済されうる日に対応す
る満期種類の欄に分類されている。2021年度中、グループの繰り上げ返済可能債務の47％が繰り上げ返済された。
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注記19. 金融資産と金融負債の相殺
以下の金融資産および金融負債は、法的強制力を有するマスターネッティング契約に服している。
担保として差入れられた現金は、財政状態計算書の「信用機関に対する貸付金」の勘定科目に含まれるが、中央
清算機関に対して差入れられた現金担保は含まれず、これは「その他の資産」の勘定科目に表示される。担保とし
て受領した現金は、財政状態計算書の「信用機関に対する債務」の勘定科目に含まれるが、中央清算機関から担保
として受領した現金は含まれず、これは「引当金およびその他の負債」の勘定科目に表示される。
財政状態計算書において
財政状態計算書
簿価、 簿価、
相殺されなかった金額
における相殺額、
総額 純額
2022 年12月31日
総額
受取現金担保* 差入現金担保** 純額
（単位：千ユーロ）
金融資産
2,707,103 - 2,707,103 815,362 - 1,891,741
デリバティブ契約
合計
2,707,103 - 2,707,103 815,362 - 1,891,741
金融負債
デリバティブ契約 4,616,111 - 4,616,111 - 2,620,364 1,995,746
- - - - 514 -514
レポ取引***
合計
4,616,111 - 4,616,111 - 2,620,878 1,995,232
* 中央清算機関から受領した570,922千ユーロの現金担保を含む。
** 中央清算機関に対して差入れられた1,219,744千ユーロの現金担保を含む。また、グループは、中央清算機関に対する
担保として、名目価値合計25,000千ユーロの債券を差入れている。
*** 財務書類の日付である2022年12月31日現在、グループはレポ取引に関連して現金担保を差入れている。詳細情報は、
公社財務書類「注記39. レポ取引」に記載されている。
2022年度中、グループは財政状態計算書においていずれの金融資産または金融負債の相殺も行わなかった。
財政状態計算書において
財政状態計算書
簿価、 簿価、
相殺されなかった金額
における相殺額、
総額 純額
2021 年12月31日
総額
受取現金担保* 差入現金担保** 純額
（単位：千ユーロ）
金融資産
1,999,676 - 1,999,676 1,074,405 - 925,271
デリバティブ契約
合計
1,999,676 - 1,999,676 1,074,405 - 925,271
金融負債
2,224,294 - 2,224,294 - 1,549,593 674,702
デリバティブ契約
合計
2,224,294 - 2,224,294 - 1,549,593 674,702
* 中央清算機関から受領した333,295千ユーロの現金担保を含む。
** 中央清算機関に対して差入れられた238,943千ユーロの現金担保を含む。
2021年度中、グループは財政状態計算書においていずれの金融資産または金融負債の相殺も行わなかった。
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注記20. 現金および現金同等物
合計 現金および現金同等物 予想信用損失
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
現金
2 2 -
中央銀行に対する要求払債権 - - -
現金および中央銀行における残高 2 2 0
48,622 48,622 0
信用機関に対する要求払いの貸付金
現金および現金同等物合計
48,624 48,624 0
合計 現金および現金同等物 予想信用損失
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
現金
2 2 -
中央銀行に対する要求払債権 8,399,043 8,399,043 0
現金および中央銀行における残高 8,399,045 8,399,045 0
36,458 36,459 0
信用機関に対する要求払いの貸付金
現金および現金同等物合計
8,435,503 8,435,504 0
注記21. 信用機関に対する貸付金
要求払い 要求払い以外 予想信用損失 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
中央銀行に対する債権
8,143,541 - 0 8,143,541
国内信用機関 30,045 154,000 -47 183,997
18,578 1,279,434 -61 1,297,950
外国信用機関
合計
8,192,163 1,433,434 -109 9,625,488
要求払い 要求払い以外 予想信用損失 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
中央銀行に対する債権
35,984 - 0 35,984
国内信用機関 13,128 34,300 -8 47,420
23,330 1,310,650 -74 1,333,906
外国信用機関
合計
72,442 1,344,950 -82 1,417,310
注記22. 公法人および公共部門企業に対する貸付金
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
合計 予想信用損失 合計 予想信用損失
企業および住宅供給企業
14,862,774 -595 14,675,547 -1,002
公共部門企業 12,635,898 -173 12,847,172 -88
非営利団体 342,595 -3 357,179 -57
1,303,094 -28 1,334,146 -2
リース資産
合計
29,144,361 -800 29,214,041 -1,148
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注記23. 債券
公共部門企業により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 1,246,325 1,246,325 -1
他の公共部門企業により発行されたコマーシャル・
- 1,246,325 1,246,325 -1
ペーパー
その他の包括利益を通じて公正価値により
58,487 - 58,487 0
測定するもの
他の公共部門企業により発行された長期債券 58,487 - 58,487 0
損益を通じて公正価値により
1,438,177 - 1,438,177 -
測定するものとして指定されるもの
国債 120,539 - 120,539 -
1,317,638 - 1,317,638 -
他の公共部門企業により発行された長期債券
合計
1,496,664 1,246,325 2,742,990 -1
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,286,322 - 1,286,322 0
公共部門企業以外により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 210,773 210,773 0
コマーシャル・ペーパー - 210,773 210,773 0
その他の包括利益を通じて公正価値により
109,149 - 109,149 -44
測定するもの
銀行長期債券 109,149 - 109,149 -44
損益を通じて公正価値により
1,723,856 - 1,723,856 -
測定するものとして指定されるもの
1,723,856 - 1,723,856 -
銀行長期債券
合計
1,833,005 210,773 2,043,778 -44
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,603,853 - 1,603,853 -31
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
債券合計
3,329,670 1,457,098 4,786,768 -45
* 当該予想信用損失は、その他の包括利益を通じて公正価値により測定するものとして分類される債券におい
て認識されている。このため、当該予想信用損失は、財政状態計算書において、債券の簿価総額からの控除と
しては認識されないが、注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当金の表示」の項
に記載されるとおり、その他の包括利益において公正価値準備金として認識される。
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財務書類の日付である2022年12月31日現在、債券には、リバース・レポ取引の担保として差入れられた名目価値
10,000千ユーロの有価証券が含まれている。また、グループは、中央清算機関に対する担保として、名目価値合計
25,000千ユーロの債券を差入れている。
財務書類の日付である2022年12月31日現在、グループは、強制的に損益を通じて公正価値により測定される債券
を保有していない。
公共部門企業により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 930,252 930,252 0
他の公共部門企業により発行されたコマーシャル・
- 930,252 930,252 0
ペーパー
その他の包括利益を通じて公正価値により測定するも
74,959 - 74,959 -1
の
他の公共部門企業により発行された長期債券 74,959 - 74,959 -1
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定
1,703,953 - 1,703,953 -
されるもの
国債 180,437 - 180,437 -
1,523,516 - 1,523,516 -
他の公共部門企業により発行された長期債券
合計
1,778,912 930,252 2,709,164 -1
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,572,169 - 1,572,169 0
公共部門企業以外により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021 年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 158,636 158,636 0
コマーシャル・ペーパー - 158,636 158,636 0
その他の包括利益を通じて公正価値により測定するも
138,506 - 138,506 -41
の
銀行長期債券 138,506 - 138,506 -41
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定
1,835,121 - 1,835,121 -
されるもの
1,835,121 - 1,835,121 -
銀行長期債券
合計
1,973,627 158,636 2,132,263 -41
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,739,885 - 1,739,885 -30
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
債券合計
3,752,539 1,088,888 4,841,428 -41
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注記24. デリバティブ契約
残存期間別の原商品の名目価値 公正価値
2022 年12月31日 1年超
1年以内 5年超 合計 正 負
5年以内
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計が適用される
デリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 3,087,053 10,930,604 19,669,762 33,687,419 1,608,625 -2,279,032
うち、中央清算機関による清算 2,897,220 10,592,658 18,932,859 32,422,737 1,546,169 -2,240,748
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 3,853,324 8,258,495 455,462 12,567,281 594,381 -774,553
ヘッジ会計が適用されるデリバティ
6,940,378 19,189,099 20,125,224 46,254,701 2,203,006 -3,053,586
ブ契約合計
損益を通じて公正価値により
測定されるデリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 5,726,233 8,177,909 4,368,751 18,272,893 411,500 -1,084,554
うち、中央清算機関による清算 4,157,199 5,759,356 1,501,085 11,417,640 320,535 -7,895
金利オプション 40,000 - - 40,000 94 -94
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 1,200,762 2,704,383 78,336 3,983,481 81,658 -226,389
為替先渡取引 4,591,665 - - 4,591,665 10,848 -147,174
エクイティ・デリバティブ 732,900 - - 732,900 -2 -104,314
損益を通じて公正価値により
12,291,560 10,882,292 4,447,087 27,620,939 504,097 -1,562,525
測定されるデリバティブ契約合計
デリバティブ契約合計
19,231,938 30,071,391 24,572,311 73,875,640 2,707,103 -4,616,111
「損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約」には、リスク管理目的で締結される場合でも、
ヘッジ会計が適用されないグループのデリバティブがすべて含まれる。当該カテゴリーには、損益を通じて公正価
値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債をヘッジするために利用されるデリバティブ契
約、地方自治体との間のすべてのデリバティブ契約ならびに地方自治体との間のデリバティブをヘッジするすべて
のデリバティブ契約が含まれる。これらに加え、当該カテゴリーには、ヘッジ対象が特定されない貸借対照表上の
金利リスクをヘッジするために利用されるデリバティブ契約も含まれる。
デリバティブ契約に係る受取利息または支払利息は、財政状態計算書の「未収収益および前払費用」および「未
払費用および前受収益」の勘定科目に含まれる。
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残存期間別の原商品の名目価値 公正価値
2021 年12月31日 1年超
1年以内 5年超 合計 正 負
5年以内
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計が適用される
デリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 2,409,728 12,470,328 17,727,331 32,607,387 756,203 -384,289
うち、中央清算機関による清算 2,233,780 11,834,195 16,946,320 31,014,295 682,416 -308,205
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 3,437,953 8,396,354 782,448 12,616,756 482,450 -726,003
ヘッジ会計が適用される
5,847,682 20,866,681 18,509,780 45,224,143 1,238,653 -1,110,291
デリバティブ契約合計
損益を通じて公正価値により測定さ
れるデリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 3,940,682 8,043,879 4,491,216 16,475,777 475,940 -357,092
うち、中央清算機関による清算 2,864,097 5,372,343 1,578,144 9,814,584 46,821 -163,327
金利オプション - 40,000 - 40,000 101 -101
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 2,467,039 1,940,380 109,367 4,516,786 133,656 -718,888
為替先渡取引 3,354,738 - - 3,354,738 150,723 -
エクイティ・デリバティブ 816,109 - - 816,109 604 -37,922
損益を通じて公正価値により
10,578,567 10,024,259 4,600,583 25,203,409 761,023 -1,114,003
測定されるデリバティブ契約合計
デリバティブ契約合計
16,426,249 30,890,940 23,110,363 70,427,552 1,999,676 -2,224,294
注記25. ヘッジ会計
グループの金利リスクおよび為替リスクは、デリバティブ契約の締結により管理されている。市場リスク方針に
よれば、グループのヘッジ戦略は、主に満期1年超の金融資産および金融負債に係るすべての重要な為替リスクお
よび金利リスクをヘッジすることである。その結果、外貨建て項目はユーロと交換され、固定金利および長期基準
レートについては、より短期の変動金利とのスワップを行っている。グループの市場リスクのヘッジに関連するリ
スク管理原則については、「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」に詳述されている。
グループは、IFRS第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計およびIAS第39号基準に基づく公正価値ポートフォリ
オ・ヘッジ会計の両方を適用している。グループは、キャッシュ・フロー・ヘッジ会計を適用していない。ヘッジ
会計に係る会計方針は、注記1の会計方針の「10. ヘッジ会計」の項に記載されている。
下表において、ヘッジ対象の資産および負債は、財政状態計算書の項目に基づき表示されており、IAS第39号の
ポートフォリオ・ヘッジ会計およびIFRS第9号の公正価値ヘッジ会計に区分され、ヘッジ・コストの分離が必要と
されるヘッジであるか否かによりさらに細分化されている。
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ヘッジ会計
名目価値 公正価値 IAS 第39号に 基づく IFRS 第9号 ヘッジ・コスト
ヘッジ会計 ポートフォリオ・ に基づく を含むIFRS第9号
2022 年12月31日
合計 ヘッジ会計 公正価値 に基づく公正価値
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計 ヘッジ会計
資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金-貸付金 12,826,877 11,348,612 11,289,353 59,259 -
公法人および公共部門企業に対する貸付金-リース
302,864 274,053 - 274,053 -
資産
資産合計
13,129,741 11,622,665 11,289,353 333,313 -
負債
信用機関に対する債務 95,000 84,892 - 84,892 -
公法人および公共部門企業に対する債務 1,302,710 1,210,927 - 1,210,927 -
27,163,444 24,419,692 - 12,603,372 11,816,320
発行債券
負債合計
28,561,154 25,715,510 - 13,899,190 11,816,320
下表に表示される数値には、ヘッジされるリスクおよびヘッジ商品の当会計年度中の公正価値の変動に加え、期
首および期末現在における公正価値の累積変動が含まれる。ヘッジ商品およびヘッジ対象項目に係る為替損益に起
因する公正価値の変動は、本表中の数値には含まれず、損益計算書の「証券取引および外国為替取引純収入」の項
目において認識される。上記の理由により、ヘッジ商品の合計額は、「注記24. デリバティブ契約」中の「ヘッジ
会計が適用されるデリバティブ契約合計」に表示される公正価値とは一致しない。ヘッジ対象項目のヘッジされる
リスクの公正価値の変動およびヘッジ商品のその他すべての公正価値の変動は、損益計算書の「ヘッジ会計純収
入」において認識される。このため、ヘッジ関係の非有効部分は、損益計算書の当該項目に計上される。「証券取
引および外国為替取引純収入」は注記5に記載されており、「ヘッジ会計純収入」は注記8に記載されている。
市場慣行およびIFRS第13号基準「公正価値測定」に従い、グループは、ヘッジ対象にスワップ・カーブを適用
し、またヘッジ目的のデリバティブにOISカーブを適用して割引を行っており、グループのヘッジの非有効部分の
大部分はこれにより生じている。また、非有効部分は、ある程度、想定元本、日数計算方法またはキャッシュ・フ
ローの時期の相違からも生じる可能性がある。
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ヘッジされるリスクの価値
損益計算書
2022 年12月31日 2022 年1月1日 における認識額
2022 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
資産
IAS第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -1,476,553 122,505 -1,599,058
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 1,549,315 -78,911 1,628,226
ヘッジ会計の中止により発生した公正価値の累計額 -1,721 218 -1,939
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計、純額 71,041 43,812 27,229
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -29,402 25,414 -54,816
28,548 -25,669 54,217
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額
-855 -255 -599
負債
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
信用機関に対する債務 10,108 -5,120 15,228
公法人および公共部門企業に対する債務 54,570 -340,433 395,003
発行債券 2,559,950 -171,028 2,730,978
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -2,631,089 500,306 -3,131,395
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額 -6,461 -16,275 9,814
-3,343 -3,343 0
IBOR改革関連の補償金*
ヘッジ会計合計
60,382 23,938 36,444
* 当該補償金は、注記1の会計方針の「23. IBOR改革」の項に詳述されているIBOR改革に関連するものであ
る。
下表は、「ヘッジ・コスト準備金」における、クロスカレンシー・デリバティブに係るヘッジ・コストの資本に
対する影響を表示している。数値は、繰延税金を控除して表示されている。すべての外貨のヘッジ関係について、
グループはヘッジ・コストの利用を選択した。それぞれのヘッジ関係について、クロスカレンシー・スワップが
ヘッジ手段として指定されている場合、クロスカレンシー・ベーシス・スプレッドは分離され、指定から除外さ
れ、ヘッジ・コストとして会計処理される。
実際のデリバティブと指定された部分のデリバティブとの間の公正価値の変動の差異は、その他の包括利益にお
いて「ヘッジ・コスト準備金」におけるヘッジ・コストとして計上される。このため、クロスカレンシー・ベーシ
ス・スプレッドの変動は、その他の包括利益に影響を及ぼすが、ヘッジ関係において非有効部分を生じさせない。
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資本に対するヘッジの影響
ヘッジ・コスト
2022 年12月31日 2022 年1月1日
準備金に対する影響
（単位：千ユーロ）
ヘッジ・コスト
1,488 13,621 -12,133
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
合計
1,488 13,621 -12,133
下表は、ヘッジ対象項目毎のヘッジ会計の累積的な有効性を表示している。また、本表は、利用されたヘッジ商
品を表示している。
ヘッジ会計の有効性
ヘッジされるリスクに起因する損益
2022 年12月31日
ヘッジの
（単位：千ユーロ）
ヘッジ商品
ヘッジ対象項目 ヘッジ商品
非有効部分
ヘッジ対象項目
資産
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
固定金利および変更可能金利貸付金 金利デリバティブ -1,476,553 1,549,315 72,762
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
仕組貸付金 金利デリバティブ -595 1,043 449
金利デリバティブ -28,808 27,504 -1,304
固定金利および変更可能金利リース資産
資産合計
-1,505,955 1,577,862 71,907
負債
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
ユーロ建て金融負債 金利デリバティブ 1,967,231 -1,972,437 -5,207
通貨デリバティブ
(クロスカレンシー
657,397 -658,652 -1,255
外貨建て金融負債
金利スワップ)
金利デリバティブ
負債合計
2,624,628 -2,631,089 -6,461
ヘッジ会計
名目価値 公正価値 IAS 第39号に 基づく IFRS 第9号 ヘッジ・コスト
ヘッジ会計 ポートフォリオ・ に基づく を含むIFRS第9号
2021 年12月31日
合計 ヘッジ会計 公正価値 に基づく公正価値
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計 ヘッジ会計
資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金-貸付金 12,577,902 12,725,453 12,598,775 126,678 -
公法人および公共部門企業に対する貸付金-リース
243,432 242,936 - 242,936 -
資産
資産合計
12,869,504 12,968,390 12,598,775 369,615 -
負債
信用機関に対する債務 50,000 55,120 - 55,120 -
公法人および公共部門企業に対する債務 1,504,060 1,776,291 - 1,737,750 38,541
24,714,983 24,852,845 - 12,207,796 12,645,049
発行債券
負債合計
26,269,043 26,684,256 - 14,000,666 12,683,589
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ヘッジされるリスクの価値
損益計算書
2021 年12月31日 2021 年1月1日 における認識額
2021 年1月－12月
（単位：千ユーロ）
資産
IAS第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 122,505 464,688 -342,182
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -78,911 -428,083 349,171
ヘッジ会計の中止により発生した公正価値の累計額 218 47 170
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計、純額 43,812 36,653 7,159
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 25,414 41,424 -16,010
-25,669 -42,044 16,375
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額
-255 -620 365
負債
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
信用機関に対する債務 -5,120 -13,800 8,681
公法人および公共部門企業に対する債務 -340,433 -481,546 141,113
発行債券 -171,028 -859,986 688,958
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 500,306 1,340,456 -840,150
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額 -16,275 -14,876 -1,399
-3,343 -2,041 -1,302
IBOR改革関連の補償金
ヘッジ会計合計
23,938 19,116 4,822
資本に対するヘッジの影響
ヘッジ・コスト
2021 年12月31日 2021 年1月1日
準備金に対する影響
（単位：千ユーロ）
ヘッジ・コスト
13,621 15,624 -2,004
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
合計
13,621 15,624 -2,004
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ヘッジ会計の有効性
ヘッジされるリスクに起因する損益
2021 年12月31日
ヘッジの
（単位：千ユーロ）
ヘッジ商品
ヘッジ対象項目 ヘッジ商品
非有効部分
ヘッジ対象項目
資産
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
固定金利および変更可能金利貸付金 金利デリバティブ 122,505 -78,911 43,594
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
仕組貸付金 金利デリバティブ 25,908 -25,880 28
金利デリバティブ -495 211 -283
固定金利および変更可能金利リース資産
資産合計
147,919 -104,580 43,339
負債
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
ユーロ建て金融負債 金利デリバティブ -435,365 426,733 -8,633
通貨デリバティブ
(クロスカレンシー
-81,215 73,573 -7,642
外貨建て金融負債
金利スワップ)
金利デリバティブ
負債合計
-516,581 500,306 -16,275
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注記26. 金融資産およびその他のコミットメントの信用リスク
グループの信用リスクについては、「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」の「7. 信
用リスク」の項に記載されている。予想信用損失の計算および減損ステージに係る会計方針については、注記1の
会計方針の「9. 金融資産の減損」の項に記載されている。
下表は、予想信用損失の計算に基づく、資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャーを表示している。
資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャー
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3*
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の
予想信用
2022 年12月31日
簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額
損失
（単位：千ユーロ）
損失 損失 損失
償却原価により測定される現金および
2 - - - - - 2 -
中央銀行における残高
償却原価により測定される信用機関に
9,625,488 -109 - - - - 9,625,488 -109
対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
27,277,326 -89 497,729 -662 6,690 -21 27,781,745 -772
び公共部門企業に対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
び公共部門企業に対する貸付金におけ
1,283,297 -6 19,655 -22 142 0 1,303,094 -28
るリース資産
償却原価により測定される債券
1,457,098 -1 - - - - 1,457,098 -1
その他の包括利益を通じて公正価値に
167,636 -44 - - - - 167,636 -44
より測定される債券
償却原価により測定されるその他の資
産における中央清算機関に対する現金
1,219,541 -203 - - - - 1,219,541 -203
担保
その他の資産における公法人および公
- - - - - - - -
共部門企業に対する保証債権
クレジット・コミットメント（オフバ
2,447,573 -11 16,392 -2 - - 2,463,964 -14
ランスシート）
合計
43,477,961 -464 533,776 -686 6,832 -21 44,018,569 -1,171
* グループは、「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」の「7. 信用リスク」の項に
記載されているとおり、ステージ3の債権を全額カバーする担保および保証のアレンジメントを有している。
グループの経営陣は、ステージ3の債権はすべて回収され、確定的な信用損失は発生しないものと予測してい
る。ステージ3の債権には、2,144千ユーロ（2,345千ユーロ）の組成した信用減損（ 購入または組成した信用
減損（POCI） ） 債権が含まれる。購入または組成した信用減損（POCI）債権に係る予想信用損失は、8千ユー
ロ（7千ユーロ）である。
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資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャー
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の
予想信用
2021 年12月31日
簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額
損失
（単位：千ユーロ）
損失 損失 損失
償却原価により測定される現金および
8,399,045 0 - - - - 8,399,045 0
中央銀行における残高
償却原価により測定される信用機関に
1,417,310 -82 - - - - 1,417,310 -82
対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
27,457,506 -23 220,730 -578 127,517 -546 27,805,752 -1,147
び公共部門企業に対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
び公共部門企業に対する貸付金におけ
1,333,987 -2 - - 159 - 1,334,146 -2
るリース資産
償却原価により測定される債券
1,079,338 0 9,550 0 - - 1,088,888 0
その他の包括利益を通じて公正価値に
213,466 -41 - - - - 213,466 -41
より測定される債券
償却原価により測定されるその他の資
産における中央清算機関に対する現金
238,930 -13 - - - - 238,930 -13
担保
その他の資産における公法人および公
1,752 - - - - - 1,752 -
共部門企業に対する保証債権
クレジット・コミットメント（オフバ
2,585,201 -4 3,167 0 4,506 0 2,592,873 -4
ランスシート）
合計
42,726,533 -166 233,447 -578 132,182 -546 43,092,161 -1,289
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下表は、当年度中の減損ステージ毎の予想信用損失の変動および調整合計の概要を表示している。
減損ステージ毎の予想信用損失合計
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-166 -578 -546 -1,289 43,092,161
新たに組成または購入された資産
-361 357 -1 -5 17,324,241
認識の中止または返済がなされた資産
95 7 77 179 -16,397,777
（償却を除く）
ステージ1への振替え
-1 496 - 496 496
ステージ2への振替え
1 -575 18 -556 -556
ステージ3への振替え
0 - 0 0 0
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- - 430 430 430
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル*
-32 -394 0 -426 -426
およびインプット**の変更
償却
- - - - -
回収
- - - - -
2022 年 12月31日現在の合計
-464 -686 -21 -1,171 44,018,568
* モデルの変更を表す。
** モデル指標（例えば、GDP成長率、失業率）の変動を表す。
2022年度下半期中、グループは、予想信用損失に係るITおよびモデルの改良を完了した。この改良により、信用
リスクの著しい増加（ SICR ） の評価基準、ならびにデフォルト確率（ PD ） およびデフォルト時損失率（ LGD ） のモ
デルが変更された。また、当会計年度末現在の将来予測に関する情報を考慮して、マクロ・シナリオが更新され
た。モデルおよびパラメータの変更により、予想信用損失は426千ユーロ増加した。
グループは、2022年度に実施されるITおよびモデルの変更を考慮して、2021年度末に、追加的な裁量的引当金
（ マネジメント・オーバーレイ ） を計上した。2022年6月末に、追加的な裁量的引当金は増額された。特定グルー
プの評価に基づき、グループの経営陣により決定される追加的な裁量的引当金は916千ユーロであった。2022年度
下半期中にITおよびモデルの改良が完了したため、特定グループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は取消され
た。追加的な引当金は、貸借対照表の「公法人および公共部門企業に対する貸付金」の項目において認識されてい
た。追加的な引当金は、各契約レベルには配分されていなかった。
グループの信用リスク合計は引き続き低い水準にとどまっており、予想信用損失の金額も低い水準にとどまって
いる。2022年度中、地方自治体の税収は増加した。医療および社会保障サービス改革による税収減少の影響が本格
化するのは2024年度になると予想されるため、経済見通しの悪化にもかかわらず、2023年度の地方自治体の財政は
極めて好調になると推測される。2022年度中には、進行中のエネルギー危機、金利上昇およびインフレは、まだグ
ループの顧客の支払能力または信用力に重大な影響を及ぼしていなかった。グループの顧客は、フィンランドの地
方自治体、共同自治体組織もしくは福祉サービス行政区であるか、地方自治体、共同自治体組織もしくは福祉サー
ビス行政区の保証または不動産担保を補填する国の不足補填保証を有しているため、「注記2. リスク管理原則お
よびグループのリスク・ポジション」の「7. 信用リスク」の項に記載されているとおり、グループの顧客エクス
ポージャーは、自己資本比率の計算においてゼロ・リスク・ウェイトである。グループの経営陣は、債権はすべて
全額回収可能であり、確定的な信用損失は発生しないと推測している。2022年12月31日現在、グループは、顧客の
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支払不能に起因して、合計4百万ユーロ（19百万ユーロ）の公共部門に対する保証債権を有している。流動性ポー
トフォリオの信用リスクは良好な水準を維持し、その平均格付はAA＋（AA＋）であった。
減損ステージ毎の予想信用損失合計
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-126 -835 -224 -1,184 39,717,750
新たに組成または購入された資産
-41 56 -13 3 9,637,333
認識の中止または返済がなされた資産
46 101 55 203 -6,262,613
（償却を除く）
ステージ1への振替え
0 18 - 18 18
ステージ2への振替え
0 -203 60 -143 -143
ステージ3への振替え
- 1 -1 1 1
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- 340 -430 -90 -90
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-46 -56 6 -96 -94
およびインプットの変更
償却
- - - - -
回収
- - - - -
2021 年 12月31日現在の合計
-166 -578 -546 -1,289 43,092,161
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2021年度において、グループは、予想信用損失の計算におけるマクロ・シナリオおよびデフォルト時損失率のパ
ラメータを変更し、これにより予想信用損失は96千ユーロ増加した。予想信用損失モデルに変更は生じなかった。
2021年度末現在、グループは、2022年度に実施される予想信用損失モデルの変更を加味するため、430千ユーロ
の追加的な裁量的引当金（ マネジメント・オーバーレイ ） を計上した。追加的な引当金の必要性の評価は、グルー
プの経営陣が、モデルの変更により、予想信用損失が、12ヶ月間の予想信用損失に代わり契約の全期間にわたり計
算される場合、予想信用損失の計算において一部のエクスポージャーがステージ2に振替えられる可能性があり、
また一定の場合にはデフォルト時損失率が増加する可能性もあると推測していたという事実に基づいていた。
さらに、モデルの変更は、ステージ3の予想信用損失の金額に影響を与えると予想された。2022年度下半期中に
ITおよびモデルの改良が完了したため、特定グループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は、2022年会計年度中
に取消された。かかる追加的な引当金は、貸借対照表の「公法人および公共部門企業に対する貸付金」の項目に計
上されていた。追加的な引当金は、各契約レベルには配分されていなかった。
下表は、当年度中の減損ステージおよび資産の種類毎の予想信用損失の変動および調整を表示している。
償却原価により測定される現金および中央銀行における残高に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
0 - - 0 8,399,045
新たに組成または購入された資産
- - - - -
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 -8,399,043
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
- - - - 2
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償却原価により測定される信用機関に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-82 - - -82 1,417,310
新たに組成または購入された資産
-85 - - -85 9,112,062
認識の中止または返済がなされた資産
62 - - 62 -903,880
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-3 - - -3 -3
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-109 - - -109 9,625,488
償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-23 -578 -546 -1,147 27,805,752
新たに組成または購入された資産
-42 357 -1 314 3,871,298
認識の中止または返済がなされた資産
2 4 77 84 -3,895,282
（償却を除く）
ステージ1への振替え
-1 496 - 496 496
ステージ2への振替え
0 -573 18 -554 -554
ステージ3への振替え
0 - 0 0 0
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- - 430 430 430
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-25 -370 0 -395 -395
およびインプットの変更
償却
- - - - -
2022 年 12月31日現在の合計
-89 -662 -21 -772 27,781,745
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償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金におけるリース資産に係る減損ステージ毎の
予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-2 - 0 -2 1,334,146
新たに組成または購入された資産
-5 0 0 -5 242,148
認識の中止または返済がなされた資産
2 - - 2 -273,177
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
0 0 - 0 0
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-2 -22 - -23 -23
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-6 -22 0 -28 1,303,094
償却原価により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
0 0 - 0 1,088,888
新たに組成または購入された資産
-1 - - -1 1,457,098
認識の中止または返済がなされた資産
0 0 - 0 -1,088,888
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-1 - - -1 1,457,098
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その他の包括利益を通じて公正価値により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-41 - - -41 213,466
新たに組成または購入された資産
-28 - - -28 52,770
認識の中止または返済がなされた資産
26 - - 26 -98,599
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-1 - - -1
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-44 - - -44 167,636
その他の包括利益を通じて公正価値により測定されるものとして分類される債券に係る損失引当金は、公正価値
準備金において認識される。累積損失引当金は、資産の認識の中止に際し損益計算書において認識される。予想信
用損失引当金の表示に関する詳細は、注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当金の表
示」の項に記載されている。
償却原価により測定されるその他の資産における中央清算機関に対する現金担保に係る減損ステージ毎の 予想信用
損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-13 - - -13 238,930
新たに組成または購入された資産
-190 - - -190 980,611
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-203 - - -203 1,219,541
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その他の資産における公法人および公共部門企業に対する保証債権に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
- - - - 1,752
新たに組成または購入された資産
- - - - -
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -1,752
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
回収
- - - - -
2022 年 12月31日現在の合計
- - - - -
クレジット・コミットメント（オフバランスシート）に係る減損ステージ毎の 予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-4 0 0 -4 2,592,873
新たに組成または購入された資産
-9 0 - -9 1,608,254
認識の中止または返済がなされた資産
3 2 0 5 -1,737,157
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
0 -2 - -2
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-1 -2 - -4
およびインプットの変更
2022 年 12月31日現在の合計
-11 -2 - -14 2,463,964
拘束力のあるクレジット・コミットメントに係る損失引当金は、「その他の負債」において認識される。予想信
用損失引当金の表示に関する詳細は、注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当金の表
示」の項に記載されている。
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償却原価により測定される現金および中央銀行における残高に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
0 - - 0 5,565,801
新たに組成または購入された資産
0 - - 0 2,833,244
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 0
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
0 - - 0 8,399,045
償却原価により測定される信用機関に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-43 - - -43 1,841,853
新たに組成または購入された資産
-10 - - -10 353,939
認識の中止または返済がなされた資産
14 - - 14 -778,439
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-43 - - -43 -43
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
-82 - - -82 1,417,310
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償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-30 -835 -224 -1,089 26,886,947
新たに組成または購入された資産
-11 56 -13 33 3,238,833
認識の中止または返済がなされた資産
10 101 55 167 -2,319,771
（償却を除く）
ステージ1への振替え
0 18 - 18 18
ステージ2への振替え
0 -203 60 -143 -143
ステージ3への振替え
- 1 -1 1 1
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- 340 -430 -90 -90
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
7 -56 6 -44 -44
およびインプットの変更
償却
- - - - -
2021 年 12月31日現在の合計
-23 -578 -546 -1,147 27,805,752
償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金におけるリース資産に係る減損ステージ毎の
予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-2 0 0 -2 1,090,940
新たに組成または購入された資産
0 - - 0 310,062
認識の中止または返済がなされた資産
0 - 0 0 -66,857
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
1 - 0 1 1
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
-2 0 0 -2 1,334,146
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償却原価により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
0 0 - 0 1,310,305
新たに組成または購入された資産
0 0 - 0 1,088,888
認識の中止または返済がなされた資産
0 0 - 0 -1,310,305
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
0 0 - 0 1,088,888
その他の包括利益を通じて公正価値により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-42 - - -42 423,050
新たに組成または購入された資産
-16 - - -16 28,176
認識の中止または返済がなされた資産
19 - - 19 -237,760
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-2 - - -2
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
-41 - - -41 213,466
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償却原価により測定されるその他の資産における中央清算機関に対する現金担保に係る減損ステージ毎の 予想信用
損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-4 - - -4 243,269
新たに組成または購入された資産
-1 - - -1 22,942
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 -27,272
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-8 - - -8 -8
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
-13 - - -13 238,930
その他の資産における公法人および公共部門企業に対する保証債権に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
- - - - 1,606
新たに組成または購入された資産
- - - - 145
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
回収
- - - - -
2021 年 12月31日現在の合計
- - - - 1,752
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クレジット・コミットメント（オフバランスシート）に係る減損ステージ毎の 予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-4 0 0 -4 2,353,978
新たに組成または購入された資産
-2 0 - -2 1,761,104
認識の中止または返済がなされた資産
3 - 0 3 -1,522,209
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- 0 0 0
予想信用損失の計算に使用されるモデル
0 - 0 0
およびインプットの変更
2021 年 12月31日現在の合計
-4 0 0 -4 2,592,873
将来予測に関する情報
金融商品の信用リスクが著しく増加した（ SICR ） か否かの評価および予想信用損失の測定には、将来予測に関す
る情報およびマクロ経済シナリオがモデルに含まれる。マクロ経済予測は3年間を対象としており、3年間の予測期
間を超える信頼性の高いマクロ経済予測は入手できないため、将来予測に関する調整は3年間に限定される。主
に、基本シナリオ、楽観的シナリオおよび悪化シナリオの3つのシナリオが使用される。かかるシナリオには確率
加重が含まれる。シナリオの確率加重は下表に記載されている。
シナリオ
2022 年12月31日 2021 年12月31日
2023 年 2024 年 2025 年 2022 年 2023 年 2024 年
悪化
30% 30% 30% 40% 40% 40%
基本 60% 60% 60% 50% 50% 40%
楽観的 10% 10% 10% 10% 10% 20%
グループは、類似する信用リスク特性を有するポートフォリオ毎に、信用損失の主な要因を特定し、マクロ経済
変数と信用損失との関係を推計した。予想信用損失モデルは、金融資産に係るフィンランドのカウンターパー
ティーに関する以下のマクロ経済変数（フィンランド政府の長期金利、住宅価格の動向および失業率）から構成さ
れる。フィンランド以外の金融資産については、モデルおよびシナリオのパラメータに、欧州中央銀行が公表する
ストレス・テストのシナリオが採用されている。各変数は3年間の見積りをカバーしている。下表は、3年間の予測
期間におけるマクロ経済変数およびその予測を表示している。
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マクロ経済変数
2022 年12月31日 2021 年12月31日
シナリオ 2023 年 2024 年 2025 年 2022 年 2023 年 2024 年
悪化 4.0 3.6 3.4 1.2 0.5 0.3
フィンランド国債10年物利回り（％） 基本 3.2 3.1 3.2 0.3 0.6 0.8
楽観的 2.2 1.9 1.8 0.8 1.1 1.2
悪化 -13.0 0.0 2.0 -8.0 -7.0 -2.0
住宅不動産
基本 -2.0 2.0 1.5 -2.0 -3.0 -1.4
（売却価格の前年度比の変動）（％）
楽観的 0.0 3.0 2.5 3.5 3.0 1.5
悪化 9.5 9.0 8.5 8.7 9.2 8.5
失業率（％） 基本 7.4 7.3 6.8 6.9 6.5 6.3
楽観的 6.5 6.0 5.8 6.5 6.0 5.8
ロシアによるウクライナ侵攻は、フィンランド経済の展望を根本的に変えた。消費者心理が悪化しただけでな
く、企業の景況感も明らかに下降に転じた。しかしながら、厳しい見通しにもかかわらず、フィンランド経済の将
来的な見通しは、新型コロナウイルス感染症の発生時よりは良好な状況にある。新型コロナウイルス感染症対策の
制限措置が解除された後、サービス部門は活性化しており、就業率は引き続き1990年代初頭以来の最高水準にあ
る。それにもかかわらず、生活費の上昇および急速な 金融引き締め策により 、成長見通しの悪化は避けられないで
あろう。グループは、2023年には生産は0.5％縮小すると予測している。2024年以降、経済は徐々に長期的な成長
軌道に戻り、年間成長率は約1.5％になると予想される。失業率は、2023年から2024年には7％を超えると予想され
る。2025年以降、失業率は緩やかな減少傾向に戻るであろう。短期的には、エネルギー価格および食料価格の上昇
が、引き続きインフレ圧力の一因となるであろう。基本シナリオでは、フィンランドの消費者物価は2022年に
6.7％上昇する。消費者物価指数の年間上昇率は、2023年には4.0％に低下し、2024年から2026年には2％前後で安
定化すると予想される。将来のインフレ予測を安定推移させるため、欧州中央銀行（ ECB ） は、2023年上半期中、
金利の引上げを続ける見込みである。しかしながら、コスト圧力が徐々に弱まるため、金融引き締めのペースは低
下する。国内レベルでは、金利の上昇が家計の住宅購買欲を低下させている。住宅価格の上昇は2022年に終息し、
2023年には2.0％低下すると予想される。残りの予測期間においては、住宅価格の年間上昇率は1.5％から2.0％前
後に落ち着くと予想される。
基本シナリオに対し、グループの上振れ（楽観的）シナリオは、ウクライナ戦争の経済的影響の深刻度を低めに
考慮しており、また、インフレ圧力が幾分早く緩和すると考慮している。その結果、フィンランドの国内総生産
は、その後の2年間に増加率が拡大する（2023年には1.0％、2024年には2.5％）と予想される。上振れシナリオで
は、失業率は全予測期間において緩やかに減少し続ける。消費者物価のインフレ率は2022年には6.0％に加速する
が、2023年には既に2.5％に沈静化する。2023年には、金利の上昇にもかかわらず、比較的安定した住宅需要によ
り、住宅価格の低下は抑止される。その後、消費者物価および住宅価格は、2024年から2026年において約2.0％か
ら3.0％のペースで上昇する。インフレ率の低下がより早期に始まっているため、楽観的シナリオでは、2023年に
は、欧州中央銀行は基本シナリオよりも小幅な金利の引上げにとどめる。その結果、市場金利の上昇も緩やかにな
る。
グループの下振れ（悪化）シナリオは、ウクライナ戦争がインフレの長期化および実体経済の収縮につながると
いう、深刻なスタグフレーション状態の結果を表している。景気後退は2024年も継続する。失業率は、基本シナリ
オに比べさらに上昇し、より長い期間高い状態が続く。エネルギー価格および食料価格の上昇は賃金のインフレ・
スパイラルを引き起こし、欧州中央銀行にとり、将来のインフレ予測の制御がより困難になる。欧州中央銀行は、
基本シナリオの場合よりはるかに高い金利の引上げを余儀なくされ、国内総生産の縮小が深刻化する。消費者物価
指数の上昇率は、引き続き2024年まで、欧州中央銀行の目標を大きく上回る。住宅市場における需要の低迷は、住
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宅価格の急速な下落につながる。世界的な景気後退の長期化により金融市場に緊張が生じ、資産の価格形成におい
てリスク・プレミアムが拡大する。
下表は、2024年（2023年）まで悪化シナリオに100％の加重値を仮定した場合の、予想信用損失の将来予測に関
する情報に対する感応度を表示している。
感応度分析
2022 年12月31日 2021 年12月31日
悪化シナリオ 悪化シナリオ
（単位：千ユーロ） 加重シナリオ 加重シナリオ
（100％） （100％）
予想信用損失
1,171 1,547 859 1,150
ステージ2およびステージ3のエクスポージャーの割
1.27% 2.57% 0.86% 1.15%
合
感応度分析には、追加的な裁量的引当金（ マネジメント・オーバーレイ ） は含まれない。
不良債権および支払猶予債権
不良債権および支払猶予債権とは、支払期日を90日超延滞した債権、高リスクに分類されるその他の債権および
顧客の財政難に起因する支払猶予債権をいう。
不良債権および支払猶予債権
予想信用 債権合計
2022年12月31日
正常債権 不良債権 債権合計
損失合計 （純額）
（単位：千ユーロ）
90日超延滞しているもの
- 4,087 4,087 -13 4,074
返済の見込みがないもの - 509 509 0 509
77,268 2,513 79,780 -478 79,303
支払猶予債権
合計
77,268 7,110 84,377 -491 83,886
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不良債権および支払猶予債権
予想信用 債権合計
2021年12月31日
正常債権 不良債権 債権合計
損失合計 （純額）
（単位：千ユーロ）
90日超延滞しているもの
- 16,813 16,813 -82 16,731
返済の見込みがないもの - 85,559 85,559 -8 85,551
61,862 25,849 87,711 -238 87,473
支払猶予債権
合計
61,862 128,221 190,083 -328 189,755
支払猶予措置は、一時的な支払困難期に顧客を支援するために、顧客主導で合意される原契約の支払条件の緩和
である。支払猶予正常債権には、猶予期間中に正常債権に振替えられた支払猶予債権または支払猶予措置が取られ
た正常債権が含まれる。顧客の財政難以外の理由による貸付金の条件変更は、支払猶予債権には分類されない。グ
ループは、借手の現在または予想される財政難の結果、かかる緩和または条件変更がなされる場合で、借手が財政
的に健全であったならグループはそれらに同意しなかったであろう場合に、かかる貸付金は支払猶予債権であると
判断する。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、グループの顧客の財務状況および流動性に影響を及ぼした。この
ため、グループは、パンデミックにより一時的に財務状況に影響を受けた顧客に対して、貸付金の支払条件の緩和
を提示した。2022年度および2021年度中、わずか数件のみの個別の返済猶予が延長された。未回収の賦払金は、主
に、最終回の割賦金が支払われる当該貸付金の支払期日に繰り越された。グループのリース関連顧客に対して、
リースに係る緩和は供与されなかった。
実現信用損失
当会計年度および比較年度のいずれにおいても、グループは確定的な実現信用損失を有していなかった。
注記27. 無形資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
ITシステム
8,831 12,296
1,050 3,752
うち、利用可能となっていない資産
合計
8,831 12,296
利用可能となっていない無形資産は、進行中のITシステムの開発プロジェクトから構成されている。利用可能と
なっていない無形資産に係るグループの減損テストの原則は、注記1の会計方針の「15. 無形資産」の項に記載さ
れている。
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注記28. 有形資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
不動産
299 299
オフィス改修費用 5 9
使用権資産 3,198 4,442
1,559 2,742
その他の有形資産
合計
5,062 7,491
注記29. 当該会計年度中の無形資産および有形資産の変動
無形資産 有形資産
2022年 その他の
合計
（単位：千ユーロ） 不動産 有形資産 使用権資産 合計
1月1日現在の取得価格
39,841 299 8,585 9,335 18,219
(+)追加 3,988 - 16 614 630
(-)処分 -15,755 - -1,371 -131 -1,502
12月31日現在の取得価格 28,074 299 7,230 9,818 17,347
1月1日現在の減価償却費累計額および減
27,545 - 5,835 4,893 10,728
損費用累計額
(-)処分に関する減価償却費累計額 -710 - -1,302 -112 -1,413
(+)計画に基づく減価償却費 2,890 - 1,132 1,839 2,971
(+/-)減損および戻入れ* -10,482 - - - -
12月31日現在の減価償却費累計額および
19,243 - 5,665 6,620 12,285
減損費用累計額
12月31日現在の簿価
8,831 299 1,565 3,198 5,062
* 当該項目には、グループの重要なITシステムの導入の中止に係る－10,482千ユーロの減損の変動による経常
外項目が含まれる。
無形資産 有形資産
2021年 その他の
合計
（単位：千ユーロ） 不動産 有形資産 使用権資産 合計
1月1日現在の取得価格
31,630 299 8,950 9,152 18,401
(+)追加 8,660 - 3 212 215
(-)処分 -449 - -367 -29 -396
12月31日現在の取得価格 39,841 299 8,585 9,335 18,219
1月1日現在の減価償却費累計額 14,283 - 4,840 3,197 8,037
(-)処分に関する減価償却費累計額 - - -226 -29 -255
(+)計画に基づく減価償却費 2,780 - 1,221 1,725 2,946
(+)減損* 10,482 - - - -
12月31日現在の減価償却費累計額および
27,545 - 5,835 4,893 10,728
減損費用累計額
12月31日現在の簿価
12,296 299 2,751 4,442 7,491
* 当該項目には、グループの重要な進行中のITシステムの導入に係る10,482千ユーロの減損による経常外項目
が含まれる。
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注記30. その他の資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未収リース料
11,391 15,084
中央清算機関に対する差入現金担保* 1,219,541 238,930
3,878 2,103
その他
合計
1,234,810 256,117
* 現金担保には、203千ユーロ（13千ユーロ）の予想信用損失が含まれる。
2022年12月31日現在および2021年12月31日現在、グループは未処理負債に係る債権を有していなかった。
注記31. 未収収益および前払費用
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未収利息収益
218,417 211,067
その他の未収収益 7 231
4,680 1,356
前払費用
合計
223,104 212,655
注記32. 繰延税金
繰延税金資産
損益計算書 その他の包括 資本
2022 年 2022 年
において 利益において において
1月1日 12 月31日
（単位：千ユーロ）
認識される額 認識される額 認識される額
公正価値準備金に係るもの - - 763 - 763
合計
- - 763 - 763
繰延税金負債
損益計算書 その他の包括 資本
2022 年 2022 年
において 利益において において
1月1日 12 月31日
（単位：千ユーロ）
認識される額 認識される額 認識される額
公正価値準備金に係るもの
3,499 - -3,499 - -
減価償却費累計額に係る差異の変動に係るもの 5,544 7,038 - - 12,582
任意の引当金の変動に係るもの 278,506 630 - - 279,136
親会社の財務書類に計上された
AT1キャピタル・ローンの経過利息の 2,365 785 - -3,150 -
戻入れに係るもの
親会社の財務書類に計上された
AT1キャピタル・ローンの取引費用の -24 24 - - -
償却費の戻入れに係るもの
-1 0 - - -1
使用権資産に係るもの
合計
289,887 8,478 -3,499 -3,150 291,717
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繰延税金負債
損益計算書 その他の包括 資本
2021 年 2021 年
において 利益において において
1月1日 12 月31日
（単位：千ユーロ）
認識される額 認識される額 認識される額
公正価値準備金に係るもの
4,054 - -555 - 3,499
減価償却費累計額に係る差異の変動に係るもの 4,105 1,439 - - 5,544
任意の引当金の変動に係るもの 269,506 9,000 - - 278,506
親会社の財務書類に計上された
AT1キャピタル・ローンの経過利息の 2,365 3,150 - -3,150 2,365
戻入れに係るもの
親会社の財務書類に計上された
AT1キャピタル・ローンの取引費用の -122 98 - - -24
償却費の戻入れに係るもの
-1 0 - - -1
使用権資産に係るもの
合計
279,906 13,687 -555 -3,150 289,887
注記33. 信用機関に対する債務
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する相対ローン
88,183 59,906
TLTRO* 2,000,000 2,000,000
244,440 741,110
デリバティブに係る受取担保
合計
2,332,623 2,801,016
* 2020年9月に、公社は、貸出条件付き長期リファイナンス・オペレーション第3シリーズ（いわゆるTLTRO Ⅲ
オペレーション）（第5回）の利用により12.5億ユーロを調達した。2021年6月には、公社はTLTRO Ⅲオペレー
ション（第8回）の利用により750百万ユーロを調達した。TLTRO Ⅲオペレーションの条件に基づき、参照期間
（2020年3月1日から2021年3月31日）中、適格ローンの純貸出額がプラスの場合、2020年6月24日から2021年6
月23日の間のTLTRO Ⅲ債務の金利は、預金ファシリティ平均借入金利を0.5％下回る。かかる金利は、－1％の
オール・イン・レートに等しいこととなる。2020年12月10日に、欧州中央銀行は条件の更新を発表し、2020年
10月1日から2021年12月31日までの参照期間において、純貸出額の条件が充足された場合には、低金利期間は
2021年6月24日から2022年6月23日まで延長されることとなった。
2022 年6月23日までの金利は、2021年12月31日に終了した検討期間の純貸出額に基づいて決定された。グ
ループは、当該期間について、より低い金利が適用される純貸出額の基準を満たしていたため、2022年6月23
日まで－1％の利息を認識していた。この特別金利期間後、金利は、満期までの欧州中央銀行翌日物預金金利
の平均値により決定された。さらに、2022年11月23日から金利条件が変更された。これにより、新たな最終金
利期間が決定され、その金利は、当該最終金利期間中の欧州中央銀行の金利の平均値と定義されている。最終
的な金利は、TLTRO Ⅲ債務の満期時に、すべての異なる金利期間の金利の加重平均値により決定される。
上記のTLTRO Ⅲ債務の金利はグループにとり有利であるが、グループがIAS第20号に基づき政府の保証を受
ける範囲においては、グループの他の調達資金の価格と異ならないものと査定される。したがって、グループ
は、TLTRO Ⅲ債務をすべてIFRS第9号に基づく金融負債として処理する。
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注記34. 公法人および公共部門企業に対する債務
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
公法人および公共部門企業に対する債券 2,529,585 3,324,685
合計
2,529,585 3,324,685
注記35. 発行債券
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
簿価 名目価値 簿価 名目価値
長期債券
30,942,233 34,330,170 31,508,271 32,041,076
4,649,832 4,668,524 3,819,254 3,820,738
その他*
合計
35,592,065 38,998,694 35,327,525 35,861,814
* 当該項目には、公社が発行した短期資金調達が含まれる。
公社が発行する資金調達はすべてフィンランド地方政府保証機構により保証されている。
2022年度におけるベンチマーク債の発行
利息 名目価値
評価日 満期日 通貨
（％） （千）
MTNプログラムに基づき発行された
2022年1月25日 2032年2月25日 0.250% 1,000,000 ユーロ
固定利付きベンチマーク債
MTNプログラムに基づき発行された
2022年5月17日 2029年5月17日 1.500% 500,000 ユーロ
固定利付きベンチマーク債
MTNプログラムに基づき発行された
2022年8月24日 2027年8月24日 3.250% 1,000,000 米ドル
固定利付きベンチマーク債
上記の表において、ベンチマーク債は受渡日により記載されている。目論見書は公社のウェブサイト
（www.munifin.fi/investor-relations）にて英語で閲覧可能である。
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注記36. 発行債券の簿価の調整
2022 年 2021 年
公法人および 公法人および
信用機関に 信用機関に
公共部門企業 発行債券 公共部門企業 発行債券
対する債務 対する債務
（単位：千ユーロ） に対する債務 に対する債務
1月1日 現在の簿価
2,059,906 3,324,685 35,327,525 1,343,358 3,884,026 32,911,906
営業活動からのキャッシュ・フローの変動
発行債券「長期債券」への加算 46,609 147,351 7,680,928 761,335 197,473 7,894,520
発行債券「その他」への加算 - - 25,303,337 - - 13,219,018
加算合計 46,609 147,351 32,984,265 761,335 197,473 21,113,537
発行債券「長期債券」からの減算 - -267,534 -5,541,011 -38,567 -587,713 -5,119,486
発行債券「その他」からの減算 - - -24,472,759 - - -13,295,584
減算合計 - -267,534 -30,013,769 -38,567 -587,713 -18,415,070
営業活動からのキャッシュ・フローの変動合計 46,609 -120,183 2,970,495 722,767 -390,240 2,698,468
-18,332 -674,917 -2,705,955 -6,219 -169,101 -282,849
評価および為替の再評価を含む総資産額の変動
12 月31日 現在の簿価
2,088,183 2,529,585 35,592,065 2,059,906 3,324,685 35,327,525
注記37. 引当金およびその他の負債
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
引当金
事業再建引当金 - -
その他の引当金 446 446
その他の負債
リース負債 3,269 4,528
中央清算機関からの受取現金担保 570,922 333,295
19,210 11,062
その他
合計
593,848 349,331
「その他の引当金」の項目は、グループが仮命令を請求し、最高行政裁判所の最終判決を待っている税務上の解
釈の問題に関連するものである。
事業再建引当金 その他の引当金
（単位：千ユーロ） 2022年 2021年 2022年 2021年
1月1日現在の簿価
- 562 446 -
引当金の増加 - - 5,100 446
- -562 -5,100 -
使用済みの引当金
12月31日現在の簿価
- - 446 446
2021年会計年度において、2020年会計年度のグループの事業の組織再編に関連する事業再建引当金はすべて使用
された。2022年度における引当金の増加および使用済みの引当金は、2022年度に中止されたIT導入プロジェクトに
関連するものである。
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注記38. 未払費用および前受収益
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未払利息費用
139,779 123,056
その他の未払費用 8,304 41,812
18,552 16,864
前受収益*
合計
166,635 181,732
* 当該項目は、主にリース事業による収入から構成される。
注記39. 資本
2022 年12月31日 2021 年12月31日
（単位：千ユーロ）
株式資本
42,583 42,583
準備金 277 277
投資の公正価値準備金 -4,457 309
自己信用リスク再評価準備金 -83 64
ヘッジ・コスト準備金 1,488 13,621
非制限資本投資準備金 40,366 40,366
留保利益 1,533,535 1,416,916
親会社株主に帰属する資本合計 1,613,709 1,514,136
その他の発行済資本性金融商品 - 350,000
その他の発行済資本性金融商品から控除される取引費用 - -2,546
- 347,454
その他の発行済資本性金融商品合計
資本合計 1,613,709 1,861,590
株式資本
親会社であるフィンランド地方金融公社の株式はA株式およびB株式に分類されている。当該2種類の株式は、議
決権および利益分配に関して同一の内容である。1株式に1議決権が付されている。株式は無額面株式である。株式
の取得は、定款上の同意および買取請求に関する条項によって制限されている。全発行済株式につき、全額払込済
みである。2009年9月以降、公社の株式数は39,063,798株である。
資本準備金
「準備金」は、有限責任会社法第8章第1節に規定される制限資本である。「投資の公正価値準備金」には、その
他の包括利益を通じて公正価値により測定される金融商品の公正価値の変動が含まれる。「自己信用リスク再評価
準備金」には、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の自己信用リスクの変動が含
まれる。「ヘッジ・コスト準備金」には、公正価値ヘッジ会計が適用されるデリバティブのヘッジ・コストの影響
が含まれる。株式に対する払込金のうち株式資本に計上されていない部分は、「非制限資本投資準備金」において
認識されている。公社の2009年株式発行の条件に基づき、株式発行により調達した資本は非制限資本投資準備金に
計上されている。「留保利益」には、過年度の利益が含まれる。
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その他の発行済資本性金融商品
公社は、2015年10月1日に当初発行された350百万ユーロの、条件が再設定されうる永久固定利付その他Tier1証
券を償還した。当該償還日は2022年4月1日であり、当該証券の条件に基づく最初の返済日である。当該証券は、額
面総額の100％に相当する金額に、償還日までの未払い経過利息を付して償還された。
当該金融商品の条件：
親会社により発行された資本性金融商品は、自己資本規制（EU 575/2013）において規定される、いわゆるAT1
キャピタル・ローンの諸要件を満たすために設定された特別条件が付された、その他Tier1資本に含まれる無担保
のディベンチャー・ローンである。当該ローンには満期日がない。当該ローンの利息は、自己資本規制に定められ
た条件に従い分配可能資金からのみ支払うことができ、公社が利払い日において利息の支払いを行うか否かを決定
する。利払いの解除は確定的であり、支払われなかった利息は当該ローンの元本には組入れられない。公社は、
2022年4月1日またはその後毎年の利払い日に、規制当局による買入消却に係る事前承認が得られた場合に限り、当
該ローンを返済する権利を有する（ただし義務ではない。）。上記の条件により、AT1キャピタル・ローンは、連
結財務書類において資本として認識されている。
資本性金融商品の主要な特性は、第3の柱に基づく開示報告書において詳述されているが、かかる報告書は公社
のウェブサイトにて英語で閲覧可能である。第3の柱に基づく開示報告書は、取締役会報告書および財務書類とは
個別の報告書である。
注記40. 偶発資産および偶発債務
グループは、2022年12月31日現在、偶発資産および偶発負債のいずれも有していない。従前、公社が発行した
AT1資本性金融商品に係る経過利息は、報告日現在の偶発債務を構成していた。当該偶発債務は、公社が利払いを
決定した場合に、資本控除として実現された。AT1資本性金融商品は、2022年4月1日に償還された。2021年12月31
日現在、公社は、9,459千ユーロの偶発債務を有していた。
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注記41. 差入担保
自社の債務およびコミットメントのための差入担保
2022年 2021年
12月31日 12月31日
（単位：千ユーロ）
デリバティブ契約のカウンターパーティーに担保差入された信用機関に対する
1,400,559 1,310,576
貸付金*
レポ取引のカウンターパーティーに担保差入された信用機関に対する貸付金** 514 -
中央銀行に担保差入された信用機関に対する貸付金*** 31,745 35,984
中央銀行に担保差入された公法人および公共部門企業に対する貸付金*** 3,676,627 4,716,147
地方政府保証機構に担保差入された公法人および公共部門企業に対する貸付金**** 12,101,459 11,474,101
レポ取引のカウンターパーティーに担保差入された債券** 9,580 -
中央清算機関に担保差入された債券 24,942 -
1,219,541 238,930
デリバティブ契約のカウンターパーティーに担保差入されたその他の資産*
合計
18,464,967 17,775,738
* グループは、デリバティブ契約のCSA契約（ ISDA／クレジット・サポート・アネックス ） に基づき、デリバ
ティブ契約のカウンターパーティーに対し担保差入を行っている。
** グループは、GMRA（ ジェネラル・マスター・リパーチェス・アグリーメント ） に基づき、レポ取引のカウン
ターパーティーに対し担保差入を行っている。
*** 公社は、中央銀行（フィンランド銀行）により承認された金融政策のカウンターパーティーであり、この目
的のために、かかるカウンターパーティーとしての関連取引の発生の可能性に備え、中央銀行に対し担保差入
が行われている。
**** グループは、地方政府保証機構に対し、表中に記載される貸付債権の担保差入を行っている。地方政府保証
機構法に定められるとおり、地方政府保証機構は、公社の資金調達に対し保証を提供し、公社は地方政府保証
機構の保証に対し担保差入を行っている。
差入担保は、財務書類の日付現在の簿価により表示されている。
注記42. オフバランスシート・コミットメント
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
クレジット・コミットメント 2,463,978 2,592,877
合計
2,463,978 2,592,877
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注記43. 利害関係人取引
グループの利害関係人には、以下が含まれる。
* 公社に対する所有比率およびこれに基づく議決権が20％を超える株主。
* 最高経営責任者、最高経営責任者代理、その他の経営陣、取締役を含む主要な経営幹部、ならびにこれらの
者の配偶者、子供および扶養家族、およびこれらの者の配偶者の子供および扶養家族。
* 上記の者により直接的もしくは間接的にまたは共同で支配を受けるかまたはこれらの者により強い影響を受
ける企業。
* 公社の利害関係人には、公社の子会社であるフィナンシャル・アドバイザリー・サービシズ・インスピラ・
リミテッドも含まれる。
グループの事業は、地方政府保証機構法および公社と地方政府保証機構との間で締結された包括契約による制約
を受けており、これらに基づき、公社は、法律により規定された主体（地方自治体、共同自治体組織、地方自治体
に完全所有されているかその支配を受ける企業、福祉サービス行政区および福祉サービスに係る共同行政区当局、
福祉サービス行政区の運営体および福祉サービス関連企業に完全所有されているかその支配を受ける福祉サービス
行政区のその他のユニットならびに政府当局による指定を受け社会的理由により住宅の賃貸または建設および維持
管理に従事する企業）に対してのみ貸付けを行うことができる。
グループは、利害関係人である個人との間で、雇用関係に基づく報酬取引のみを行っている。グループは、かか
る利害関係人に対する貸付金または金融債権を有していない。インスピラとの取引は、公社がインスピラから購入
した管理サービスおよびアドバイザリー・サービスに係る手数料である。
当会計年度中、利害関係人との取引および関係に重大な変更はなかった。
子会社との取引
2022年 2021年
（単位：千ユーロ）
販売
36 37
購入 -145 -548
グループ内の債権債務
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
債権
3 6
債務 25 78
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注記44. 給与および報酬
経営陣に対する従業員給付
公社の最高経営責任者、最高経営責任者代理およびその他の経営陣に対して支払われた給与および報酬（源泉徴
収税対象）は下表に記載されている。
給与および報酬
2022年 2021年
（単位：千ユーロ）
社長兼最高経営責任者
-435 -430
最高経営責任者代理 -272 -224
-1,436 -1,307
その他の経営陣合計
合計
-2,142 -1,961
表中に記載される給与および報酬には、固定報酬および変動報酬の両方が含まれる。信用機関に対する規則に基
づき、個人の報酬が50,000ユーロを超える場合、各年度に稼得した変動報酬の支払いは延期され、その後数年間に
わたって支払われる。給与および報酬に係る方針に関する詳細情報は、取締役会報告書および財務書類とは個別の
第3の柱に基づく開示報告書において閲覧可能である。第3の柱に基づく開示報告書は、公社のウェブサイトにおい
て英語で閲覧可能である。給与および報酬は、退職給付を除く短期従業員給付から構成される。2022年度および
2021年度のいずれにおいても、かかる退職給付は発生していない。
グループは、2017年12月21日より前に経営陣（ EMT ） の構成員（最高経営責任者および最高経営責任者代理を含
む。）に選定された経営陣に対し、拠出型団体年金保険を提供している。経営陣の構成員は、63歳に達した後、当
該保険から年金を受領する権利を有する。
公社の主導により退職する場合、最高経営責任者および最高経営責任者代理は、月額給与合計の6倍の退職金を
受け取ることができる。最高経営責任者および最高経営責任者代理の退職通知期間は、6ヶ月である。最高経営責
任者および最高経営責任者代理の従業員給付は、通知期間満了時に終了する。
公社の最高経営責任者は、エサ・カリオ氏であり、業務執行副社長のマリ・ツィスター氏が最高経営責任者代理
に就任している。本注記において報告されている数値には、それぞれ社長兼最高経営責任者としてのエサ・カリオ
氏に支払われた報酬および最高経営責任者代理としてのマリ・ツィスター氏に支払われた報酬が含まれている。
最高経営責任者および最高経営責任者代理の定年は、職員年金法により規定される。
公社は、最高経営責任者、最高経営責任者代理およびその他の経営陣について、下記の法定年金拠出金を支払っ
た。
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法定年金拠出金
2022年 2021年
（単位：千ユーロ）
社長兼最高経営責任者
-74 -71
最高経営責任者代理 -46 -37
-244 -216
その他の経営陣合計
合計
-364 -324
取締役の報酬
2022年から2023年の任期中、公社の取締役は、年次株主総会決議に基づき、年間報酬および会議毎の報酬を受け
る。取締役会会長に対する年間報酬は40,000ユーロ、取締役会副会長に対する年間報酬は26,000ユーロ、委員会委
員長に対する年間報酬は28,000ユーロ、またその他の取締役に対する年間報酬は23,000ユーロである。取締役会お
よび委員会の会議毎の報酬は、取締役会会長および委員会委員長についてはそれぞれ800ユーロであり、その他の
構成員についてはそれぞれ500ユーロである。さらに、監督当局により要求される会議についても会議報酬が支払
われる。
2021年から2022年の任期中、取締役会会長に対する年間報酬は35,000ユーロ、取締役会副会長に対する年間報酬
は23,000ユーロ、委員会委員長に対する年間報酬は25,000ユーロ、またその他の取締役に対する年間報酬は20,000
ユーロであった。会議報酬は同水準にとどまった。かかる報酬は、2020年から2021年の任期においても有効であ
る。
給与および報酬
2022 年 2021 年
取締役会メンバー
（単位：千ユーロ）
ヘレナ・ヴァルデン（会長）（2021年3月25日退任） - -14
カリ・ラウッカネン（会長）（2021年3月25日就任） -54 -52
トゥーラ・サクスホルム（副会長）（2021年3月25日退任） - -9
マーリア・エリクソン（副会長）（2021年3月25日就任） -35 -32
マルック・コポネン -43 -42
ヴィヴィ・マルッティラ -33 -31
トゥオモ・マキネン（2021年3月25日就任） -31 -22
ミンナ・スメドステン（2021年3月25日就任） -34 -22
デニス・ストランデル -34 -31
レーナ・ヴァイニオマキ（2021年3月25日就任） -40 -30
-7 -28
キンモ・ヴィエルトラ（2022年3月24日退任）
合計
-310 -313
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給与および報酬
グループの経営陣および従業員に支払われる報酬は、固定報酬（基本給与および付加給付）および報酬制度の条
件に基づく変動報酬からなっている。報酬制度の方針は、年に1度、取締役会の承認を受ける。取締役会の報酬委
員会は、報酬制度に関する事項に係る準備作業について責任を負う。給与および報酬に関する詳細情報は、公社の
ウェブサイト（www.munifin.fi）において閲覧可能である。
注記45. 後発事象
公社の取締役会は、当会計年度末後に発生し、グループの財務状況に重大な影響を及ぼす可能性のある事由につ
いて一切認識していない。
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フィンランド地方金融公社個別財務書類
フィンランド地方金融公社
損益計算書
2022 年 2021 年
注記
1 月－12月 1 月－12月
（単位：千ユーロ）
利息収入 (2)
701,563 497,170
リース事業純収入 (3) 10,177 6,366
-474,631 -239,571
利息費用 (2)
利息純収益 237,109 263,965
手数料収入 (5)
870 978
手数料費用 (5) -5,514 -5,053
証券取引および外国為替取引純収入 (6) 8,140 24,095
証券取引純収入 8,288 22,707
外国為替取引純収入 -148 1,388
公正価値準備金を通じて公正価値により測定される
(8) -149 -
金融資産に係る純収入
(9, 25)
ヘッジ会計純収入 36,444 4,823
その他の営業収入 (11) 126 132
管理費用 -36,071 -33,493
人件費 (48) -17,558 -16,490
給与および報酬 -14,527 -13,671
人件費関連費用 -3,031 -2,820
年金費用 -2,526 -2,208
その他の人件費関連費用 -505 -612
その他の管理費用 -18,512 -17,003
有形・無形資産の減価償却費および減損 (12) -10,299 -16,091
その他の営業費用 (13) -19,833 -15,876
償却原価により測定される金融資産の予想信用損失 (14) 120 -105
-3 0
その他の金融資産の予想信用損失および減損 (14)
営業利益 210,941 223,376
利益処分
-38,342 -52,193
-34,538 -34,374
所得税
当期利益 138,061 136,809
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貸借対照表
2022 年 2021 年
注記
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
資産
現金および中央銀行における残高 (17) 2 8,399,045
現金 2 2
中央銀行に対する要求払債権 - 8,399,043
中央銀行リファイナンス適格債券 (20) 2,890,174 3,312,054
その他 2,890,174 3,312,054
信用機関に対する貸付金 (18) 9,624,470 1,416,564
要求払いの貸付金 47,604 35,712
その他 9,576,866 1,380,851
公法人および公共部門企業に対する貸付金 (19) 27,841,267 27,879,897
リース資産 (21) 1,303,094 1,334,146
債券 (20) 1,896,594 1,529,374
公共部門企業のもの 1,246,326 930,252
その他 650,267 599,122
株式および出資持分 (23) - -
グループ企業内の株式および出資持分 (23) 656 656
デリバティブ契約 (24) 2,707,103 1,999,676
(26, 28)
無形資産 8,837 12,305
(27, 28)
有形資産 4,835 7,188
その他の有形資産 4,835 7,188
その他の資産 (29) 1,234,662 255,938
未収収益および前払費用 (30) 223,088 212,612
763 -
繰延税金資産 (31)
(16, 37, 38, 40)
資産合計 47,735,546 46,359,453
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有価証券報告書
2022 年 2021 年
注記
12 月31日現在 12 月31日現在
（単位：千ユーロ）
負債および資本
負債
信用機関および中央銀行に対する債務 2,332,623 2,801,016
中央銀行 2,000,000 2,000,000
信用機関 332,623 801,016
その他 332,623 801,016
公法人および公共部門企業に対する債務 2,529,585 3,324,685
その他の債務 2,529,585 3,324,685
発行債券 (32) 35,592,065 35,327,525
長期債券 30,942,233 31,508,271
その他 4,649,832 3,819,254
デリバティブ契約 (24) 4,616,111 2,224,294
その他の負債 (33) 593,547 349,014
その他の負債 593,101 348,568
引当金 446 446
未払費用および前受収益 (34) 166,274 193,323
劣後債務 (35) - 349,878
- 3,499
繰延税金負債 (31)
(16, 37, 38, 40)
負債合計 45,830,205 44,573,233
利益処分
減価償却に係る差異 62,910 27,718
1,395,680 1,392,530
税務上の積立金
利益処分合計 1,458,590 1,420,248
(42, 43, 44)
資本
株式資本 43,008 43,008
その他の制限準備金 -2,775 14,271
準備金 277 277
公正価値準備金 -3,052 13,994
公正価値の変動 -3,052 13,994
非制限準備金 40,743 40,743
非制限資本投資準備金 40,743 40,743
留保利益 227,714 131,141
138,061 136,809
当期利益
資本合計 446,750 365,972
負債および資本合計 47,735,546 46,359,453
オフバランスシート・コミットメント (47)
顧客のための取消不能約定 2,463,978 2,592,877
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フィンランド地方金融公社
キャッシュ・フロー計算書
2022 年 1月－12月 2021 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
営業活動からのキャッシュ・フロー -7,991,589 2,734,814
長期資金調達の純変動
2,063,033 3,085,073
短期資金調達の純変動 1,103,027 -354,008
長期貸付金の純変動 -1,637,350 -1,580,112
短期貸付金の純変動 -368,992 224,130
投資の純変動 -7,919,967 667,724
担保の純変動 -1,332,255 480,083
資産に係る利息 97,307 16,879
負債に係る利息 78,156 205,845
その他の収入 52,430 72,778
営業費用の支払い -60,259 -87,158
-66,720 3,579
支払税額
投資活動からのキャッシュ・フロー -3,550 -7,747
有形資産の取得
-16 -3
有形資産売却益 149 226
-3,684 -7,970
無形資産の取得
財務活動からのキャッシュ・フロー -392,012 -22,116
劣後債務の変動
-350,000 -
支払配当金 -40,236 -20,313
-1,776 -1,803
リースからのキャッシュ・フロー合計
現金および現金同等物の変動 -8,387,151 2,704,951
1 月1日現在の現金および現金同等物 8,434,757 5,729,806
12 月31日現在 の現金および現金同等物 47,606 8,434,757
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有価証券報告書
公社財務書類に対する注記
公社の会計方針に関する注記
注記1. 公社財務書類に係る重要な会計方針
フィンランド地方金融公社は、信用機関法、信用機関に係る財務省政令ならびにフィンランド金融監督局の規則
および指針2/2016に従い財務書類を作成している。公社は、業務に関し、欧州中央銀行、フィンランド金融監督
局、フィンランド銀行、フィンランド地方政府保証機構およびフィンランド統計局に対して定期的に報告を行う。
フィンランド地方金融公社は、フィンランド地方金融公社グループの親会社である。親会社であるフィンランド地
方金融公社の重要な会計方針および財務書類の表示は、下記の例外を除き、連結財務書類の注記1の会計方針と一
致している。
債券
債券は、親会社の財務書類において、「中央銀行リファイナンス適格債券」および「債券」の2つの貸借対照表
項目において計上され、その名称が示すとおり、「中央銀行リファイナンス適格債券」は中央銀行のリファイナン
スに適格である債券を含んでいる。
リース
公社が借手として行うリースは、連結財務書類に記載の会計方針に従い、親会社において処理される。公社が貸
手であるリースは、グループおよび親会社の両財務書類において、ファイナンス・リースに分類されている。ファ
イナンス・リースの会計処理はグループと親会社で異ならないが、リース資産は、連結財務書類において、「公法
人および公共部門企業に対する貸付金」の項目に計上される。親会社では、リース資産は「リース資産」の項目に
計上される。リース事業に関連する収入は、損益計算書の「リース事業純収入」の項目に計上される。連結財務書
類においては、かかる収入は「利息および類似収入」に計上される。
その他の長期費用
その他の長期費用には、物、個別に譲渡可能な権利またはその他の資産のいずれでもなく、複数の会計年度にお
いて収入を生み出すことを意図した費用が含まれる。公社のその他の長期費用は、リース施設の改修費用から構成
される。かかる項目は、親会社の財務書類においては、「無形資産」の一部として「その他の無形資産」の項目に
計上され、また連結財務書類においては、「有形資産」の一部として「オフィス改修費用」の項目に計上される。
リース施設の改修費用の減価償却期間は、リース期間と同一である。
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有価証券報告書
利益処分
計画に基づく減価償却費と税法上の資産の減価償却費との差異（ 減価償却費に係る差異 ）および任意の貸倒引当
金（ 税務上の積立金 ）は、親会社の貸借対照表中、「利益処分合計」の項目に計上される。損益計算書において
は、減価償却費に係る差異および貸倒引当金の変動は、「利益処分」の項目に計上される。フィンランドの会計基
準に基づき認識される任意の貸倒引当金および減価償却費に係る差異は、IAS第37号「引当金、偶発債務および偶
発資産」に記載されている認識基準を満たさないため、連結財務書類においてかかる貸倒引当金および減価償却費
に係る差異は取消され、IAS第12号「法人所得税」に従い、資本および繰延税金負債の項目に振替えられる。公社
の貸倒引当金は、税法（企業所得税法第46条）に従い認識されている。
公正価値準備金
信用機関法に基づき、一定の公正価値の変動は、「資本」の項目内の「公正価値準備金」において計上されるこ
とが求められる。公正価値準備金は、IFRS第9号および連結財務書類の「 会計方針」において使用されている「そ
の他の包括利益」の項目と同義である。以下の 公正価値の変動は、「公正価値準備金」に表示されている：その他
の包括利益を通じて公正価値により測定される金融資産の公正価値の変動、損益を通じて公正価値により測定する
ものとして指定される金融負債に係る自己信用リスクの変動および分離されヘッジ関係から除外されたクロスカレ
ンシー・ベーシス・スプレッドからなる公正価値ヘッジ会計が適用されるヘッジ・コストの変動による公正価値の
変動。
AT1 キャピタル・ローン
公社は、2015年10月1日に当初発行された350百万ユーロの、条件が再設定されうる永久固定利付その他Tier1証
券を償還した。当該償還日は2022年4月1日であり、当該証券の条件に基づく最初の返済日であった。当該証券は、
額面総額の100％に相当する金額に、償還日までの未払い経過利息を付して償還された。当該ローンの条件は、
「注記35. 劣後債務」において開示されている。親会社の財務書類においては、AT1キャピタル・ローンは貸借対
照表の「劣後債務」の項目において債務として認識されている。AT1キャピタル・ローンに係る支払利息は、損益
計算書の「利息費用」において認識されている。AT1キャピタル・ローンは、連結財務書類においては、資本とし
て認識されている。その利払いは、連結財務書類中、公社の利払いに係る決定に基づき、資本控除として認識され
ている。
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有価証券報告書
損益計算書に関する注記
公社は、財務省政令第2章第14条第4項に基づき、損益計算書項目を統合していない。
注記2. 利息収入および利息費用
2022 年1月－12月 2021 年1月－12月
利息および 利息および 利息および 利息および
純額 純額
（単位：千ユーロ） 類似収入 類似費用 類似収入 類似費用
資産
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 30,304 -26,828 3,475 - -38,619 -38,619
信用機関に対する貸付金 8,290 -8,346 -56 46 -7,841 -7,796
公法人および公共部門企業に対する貸付金 220,905 - 220,905 188,484 - 188,484
債券 5,345 -3,206 2,140 9 -5,335 -5,326
その他の資産 8,019 - 8,019 1,121 - 1,121
公正価値準備金を通じて公正価値により測定するもの
債券 9 - 9 - -589 -589
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される
もの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 348 - 348 236 - 236
債券 9,436 - 9,436 8,422 - 8,422
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 827 - 827 933 - 933
債券 - - - - - -
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約 92,225 -87,665 4,560 76,104 -99,734 -23,630
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -34,804 - -34,804 -93,724 - -93,724
リース資産 10,177 - 10,177 6,366 - 6,366
6 - 6 8 - 8
その他の非金融資産に係る利息
資産に係る利息
351,089 -126,045 225,044 188,005 -152,119 35,886
うち、実効金利法に基づく利息収入または利息費用 272,870 -38,380 189,660 -52,385
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有価証券報告書
2022 年1月－12月 2021 年1月－12月
利息および 利息および 利息および 利息および
純額 純額
（単位：千ユーロ） 類似収入 類似費用 類似収入 類似費用
負債
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 11,575 -12,570 -995 20,118 -949 19,169
公法人および公共部門企業に対する債務 - -44,838 -44,838 - -51,503 -51,503
発行債券 778 -263,148 -262,370 1,711 -219,984 -218,273
劣後債務 - -4,049 -4,049 - -16,240 -16,240
その他の負債 - -4,282 -4,282 - -2,177 -2,177
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される
もの
信用機関に対する債務 - -54 -54 - -30 -30
公法人および公共部門企業に対する債務 - -34,195 -34,195 - -32,726 -32,726
発行債券 - -157,748 -157,748 14 -78,466 -78,452
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約 348,298 -139,384 208,915 293,688 -96,628 197,061
- 311,682 311,682 - 411,252 411,252
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
負債に係る利息
360,651 -348,586 12,066 315,531 -87,452 228,079
12,355 -328,887 21,829 -290,854
うち、実効金利法に基づく利息収入または利息費用
利息収入および利息費用合計
711,740 -474,631 237,109 503,536 -239,571 263,965
10,177 6,366
うち、リース事業による利息収入
リース事業による利息収入を除く利息収入および利息費用合
701,563 497,170
計
当会計年度において、予想信用損失（ ECL ）の計算のステージ3における金融資産に係る利息収入は、合計743千
ユーロ（951千ユーロ）であった。これらは、「公法人および公共部門企業に対する貸付金」および「リース資
産」の項目に含まれる。
その他の負債に係る利息費用には、IFRS第16号基準「リース」に基づき認識された、47千ユーロ（66千ユーロ）
のリース負債に係る利息が含まれる。
償却原価により測定される金融資産のうち、現金および中央銀行における残高に係る利息費用は中央銀行におけ
る預金に係る支払利息から構成され、信用機関に対する貸付金に係る利息費用は受取現金担保に係る利息から構成
される。債券に係る利息費用は、短期貸付に係る支払利息から構成される。マイナスの利息は、公正価値準備金を
通じて公正価値により測定される債券について、債券およびコマーシャル・ペーパーに係るプレミアムまたはディ
スカウントの償却により生じる。損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約に係る利息費用は、
ヘッジ会計が適用されないデリバティブ契約に係るマイナスの利息収入から構成される。当該項目に含まれるデリ
バティブ契約は、ヘッジ対象が特定されない貸借対照表上の金利リスクをヘッジするために使用されるデリバティ
ブ契約に加え、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産、地方自治体と締結されたデ
リバティブ契約および地方自治体と締結されたデリバティブをヘッジするデリバティブ契約をヘッジしている。
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約は、「公法人および公共部門企業に対する貸付金」および「リース資
産」の項目をヘッジしている。
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償却原価により測定される信用機関に対する金融負債に係る利息収入は、現金担保債務およびTLTRO Ⅲ債務に係
る受取利息から構成され、発行債券に係る利息収入は、ユーロ・コマーシャル・ペーパーに係る受取利息から構成
される。損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約に係る利息収入は、ヘッジ会計が適用されない
デリバティブに係るプラスの利息費用から構成される。当該項目に含まれるデリバティブは、損益を通じて公正価
値により測定するものとして指定される金融負債をヘッジしている。ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
は、「信用機関に対する債務」、「公法人および公共部門企業に対する債務」ならびに「発行債券」の項目に対す
るヘッジとして利用される。
注記3. リース事業純収入
2022年1月 －12月 2021年1月 －12月
（単位：千ユーロ）
リース事業による収入
88,343 71,463
計画に基づくリース資産の減価償却 -78,590 -65,111
425 15
リース資産に係るキャピタル・ゲイン
合計
10,177 6,366
注記4. 株式投資収入
2022年会計年度および2021年会計年度において、公社はその子会社から配当収入を受領していない。
注記5. 手数料収入および手数料費用
2022年1月 －12月 2021年1月 －12月
（単位：千ユーロ）
手数料収入
870 978
その他の事業
合計
870 978
手数料費用
支払手数料 -269 -248
-5,245 -4,805
その他
合計
-5,514 -5,053
手数料純収入
-4,644 -4,075
手数料費用の「その他」の項目には、支払保証手数料、保管報酬および資金調達プログラム改訂費用が含まれ
る。
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注記6. 証券取引および外国為替取引純収入
キャピタル・ゲインお
よびキャピタル・ロス 公正価値の変動 合計
（純額）
2022年1月－12月（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ
205 -304,568 -304,363
契約
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定
- 313,783 313,783
されるもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの - -976 -976
初日の損益 - -156 -156
証券取引純収入合計 205 8,083 8,288
-11,124 10,976 -148
外国為替取引純収入
合計
-10,918 19,058 8,140
キャピタル・ゲインお
よびキャピタル・ロス 公正価値の変動 合計
（純額）
2021年1月－12月（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ
910 -204,471 -203,560
契約
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定
- 229,029 229,029
されるもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの -23 -2,532 -2,554
- -208 -208
初日の損益
証券取引純収入合計
888 21,819 22,707
53 1,336 1,388
外国為替取引純収入
合計
940 23,155 24,095
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注記7. 損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産および金融負債
名目価値 簿価 名目価値 簿価
（単位：千ユーロ） 2022 年12月31日 2022 年12月31日 2021 年12月31日 2021 年12月31日
金融資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金 30,000 28,432 30,000 38,941
3,355,906 3,162,034 3,484,223 3,539,074
債券
金融資産合計*
3,385,906 3,190,465 3,514,223 3,578,015
金融負債
信用機関に対する債務 5,000 3,291 5,000 4,787
公法人および公共部門企業に対する債務 1,495,567 1,318,658 1,445,202 1,548,394
11,505,250 10,842,676 10,680,831 10,008,299
発行債券
金融負債合計
13,005,818 12,164,626 12,131,032 11,561,479
* 2022年12月31日および2021年12月31日において、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定され
る金融資産は、当該有価証券の簿価まで信用リスクにさらされている。
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産の公正価値の変動
2022 年12月31日 2022 年1月1日 損益計算書 信用リスク 市場リスク
において認識される によるもの によるもの
公正価値の変動
（単位：千ユーロ） 2022 年1月－12月
金融資産
公法人および公共部門企
-10,581 -769 -9,812 196 -10,008
業に対する貸付金
-215,498 20,226 -235,724 -9,088 -226,635
債券
金融資産合計
-226,078 19,457 -245,535 -8,892 -236,643
公社が、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定した金融資産には、金利リスクが金利スワップお
よびクロスカレンシー金利スワップによりヘッジされている流動性ポートフォリオにおける債券が含まれる。かか
る指定は、かかる指定がなければ、損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約およびIFRS第9号の
事業モデルに基づき公正価値準備金を通じて公正価値により測定される債券の測定から生じうる会計上のミスマッ
チを大幅に低減するためになされた。公社は、かかる金融資産をヘッジするクレジット・デリバティブを有してい
ない。
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損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の公正価値の変動
2022 年 2022 年 損益計算書において 自己信用リスク 公正価値の
12 月31日 1月1日 認識される 変動合計
再評価準備金において
公正価値の変動 2022 年 1月－12月
認識される
2022 年 1月－12月
自己信用リスクの変動
（単位：千ユーロ）
2022年1月－12月
金融負債
信用機関に対する債務 1,708 187 1,521 -25 1,496
公法人および公共部門企業に対す
245,483 -152,113 397,597 -12,269 385,327
る債務
733,254 573,054 160,201 12,111 172,311
発行債券
金融負債合計
980,445 421,127 559,318 -184 559,134
証券取引純収入における公正価値の純変動
損益計算書において
公正価値の
認識される
累積変動
公正価値の変動
2022 年 12月31日
2022 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債
980,445 559,318
金融負債をヘッジする損益を通じて公正価値により測定されるデリバ
-989,771 -554,212
ティブ契約
公正価値の純変動
-9,325 5,106
公社は、外国為替スワップによりヘッジされている外貨建ての短期債券を、損益を通じて公正価値により測定す
るものとして指定している。かかる指定は、かかる指定がなければ、デリバティブの測定と金融負債の測定との間
で生じうる会計上のミスマッチを低減する。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定された金融負債
は、公社のリスク管理方針に基づきヘッジがなされているが、IFRS第9号基準の公正価値ヘッジ会計の適用対象で
はない金融負債から構成される。金融負債の公正価値の変動は損益計算書に影響を及ぼすが、ヘッジがなされてい
るため、予想される損益は利息に限定される。上記の表は、かかる金融負債およびこれらに係るヘッジの損益計算
書に対する影響純額を示している。
金融負債が損益を通じて公正価値により測定するものとして指定されている場合、その公正価値の変動は、「自
己信用リスク再評価準備金の変動」として表示される公社の自己信用リスクを除き、「証券取引純収入」に表示さ
れる。
公社は、金融負債の公正価値の変動からの自己信用リスクの変動に係る公正価値の変動の分離について、IFRS第
13号基準のインカム・アプローチを適用している。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金
融負債の大半について、活発な流通市場が存在しないため市場価格を入手することができない。自己信用リスクの
分離方法では、公社のベンチマーク・カーブ、クロスカレンシー・ベーシス・スプレッドおよび発行市場における
公社の発行債券の信用スプレッドがインプット・データとして利用されている。上記のインプット・データに基づ
き、損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債を評価するために、異なる報告期間につ
いて評価曲線を設定することができる。取引日および報告日を用いて計算される公正価値の比較により、金融負債
の公正価値に対する自己信用リスクの変動の影響を決定することができる。
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の取引は行われていない。
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損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融資産の公正価値の変動
2021 年12月31日 2021 年1月1日 損益計算書 信用リスク 市場リスク
において認識される によるもの によるもの
公正価値の変動
（単位：千ユーロ） 2021 年1月－12月
金融資産
公法人および公共部門企
-769 - -769 13 -782
業に対する貸付金
20,226 69,859 -49,633 4,434 -54,067
債券
金融資産合計
19,457 69,859 -50,402 4,446 -54,849
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債の公正価値の変動
2021 年 2021 年 損益計算書において 自己信用リスク 公正価値の
12 月31日 1月1日 認識される 変動合計
再評価準備金において
公正価値の変動 2021 年 1月－12月
認識される
2021 年 1月－12月
自己信用リスクの変動
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月－12月
金融負債
信用機関に対する債務 187 418 -231 26 -205
公法人および公共部門企業に対す
-152,113 -244,146 92,032 1,729 93,761
る債務
573,054 385,424 187,630 -1,356 186,274
発行債券
金融負債合計
421,127 141,696 279,431 400 279,831
証券取引純収入における公正価値の純変動
損益計算書において
公正価値の
認識される
累積変動
公正価値の変動
2021 年 12月31日
2021 年 1月－12月
（単位：千ユーロ）
損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債
421,127 279,431
金融負債をヘッジする損益を通じて公正価値により測定されるデリバ
-435,559 -267,712
ティブ契約
公正価値の純変動
-14,432 11,719
注記8. 公正価値準備金を通じて公正価値により測定される金融資産に係る純収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
金融資産からのキャピタル・ゲイン
- -
金融資産からのキャピタル・ロス -149 -
公正価値準備金から振替えられた未実現利益 - -
- -
公正価値準備金から振替えられた未実現損失
合計
-149 -
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注記9. ヘッジ会計純収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
ヘッジ手段による純収入
-1,448,952 -474,604
ヘッジ対象項目による純収入 1,485,395 480,729
- -1,302
IBOR改革関連の補償金*
合計
36,444 4,823
* 当該補償金は、連結財務書類の注記1の会計方針の「23. IBOR改革」の項に詳述されているIBOR改革に関連
するものである。
未実現の利益および損失は、公正価値ヘッジ会計が適用され、公正価値により測定されるリスクの公正価値を含
む。ヘッジ商品およびヘッジ対象項目の両項目に係る為替損益は、注記6中、「外国為替取引純収入」の勘定科目
に計上されている。ヘッジ会計純収入に関する詳細については注記25に記載されている。
注記10. 振替えられた金融資産および金融負債の影響
下記の表は、金融資産について、（2018年1月1日付の）IFRS第9号基準の適用による、IAS第39号基準に基づく損
益を通じて公正価値により測定するものからIFRS第9号基準に基づく償却原価により測定するものへの振替えの影
響を示している。公社は、金融負債について、IFRS第9号基準の適用による、損益を通じて公正価値により測定す
るものから償却原価により測定するものへの振替えは行わなかった。
金融資産の振替え
IAS 第39号に IFRS 第9号に 2022 年12月31日 当期公正価値 2018 年1月1日 認識された
現在の決定
基づく旧測定 基づく新測定 現在の公正価値 損益* 利息収入
（単位：千ユーロ） 実効金利**
2022 年1月－12月
カテゴリー カテゴリー
公法人および公共部門企業に
公正価値
償却原価 91,834 -983 0.14% 478
対する貸付金
オプション
* 金融資産の振替えが行われなければ、当会計年度中に損益計算書において認識されていたであろう公正価値損益。
** 適用初日付で決定される実効金利
金融資産の振替え
IAS 第39号に IFRS 第9号に 2021 年12月31日 当期公正価値 2018 年1月1日 認識された
現在の決定
基づく旧測定 基づく新測定 現在の公正価値 損益 利息収入
（単位：千ユーロ） 実効金利
2021 年1月－12月
カテゴリー カテゴリー
公法人および公共部門企業に 公正価値
償却原価 99,253 -1,589 0.14% 422
対する貸付金
オプション
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注記11. その他の営業収入
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
信用機関業務からのその他の収入 126 132
合計
126 132
注記12. 有形・無形資産の減価償却費および減損
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
減価償却費
有形資産の減価償却費 -2,843 -2,826
-2,894 -2,783
無形資産の減価償却費
減価償却費合計
-5,737 -5,609
減損
無形資産の減損* -4,562 -10,482
-4,562 -10,482
減損合計
減価償却費および減損合計
-10,299 -16,091
* 当該項目には、重要なITシステムの導入の中止に係る減損による4,562千ユーロ（10,482千ユーロ）の経常
外項目が含まれる。
注記13. その他の営業費用
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
規制関連費用
単一破綻処理基金への拠出金 -9,185 -6,737
その他の管理費用および監督費用 -2,324 -2,352
賃借料 -414 -133
外部サービス -5,590 -4,368
信用格付費用 -748 -753
監査報酬* -503 -422
保険 -897 -575
-172 -535
信用機関業務からのその他の費用
合計
-19,833 -15,876
* 2022年度において会計監査人（KPMG Oy Ab）に支払われた報酬は、監査業務に係る503千ユーロ（422千ユー
ロ）、税務サービスに係る28千ユーロ（21千ユーロ）およびその他のサービスに係る189千ユーロ（181千ユー
ロ）の合計であった。2022年度中、監査法第1条第1項第2号に記載される業務は合計16千ユーロ（0千ユーロ）
であった。監査法人に支払われた監査報酬およびその他の報酬は注記51に記載されている。
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注記14. 金融資産に係る信用損失および減損
公社の信用リスクについては、連結財務書類の「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジショ
ン」の「7. 信用リスク」の項に記載されている。予想信用損失の計算および減損ステージに係る会計方針につい
ては、連結財務書類の注記1の会計方針の「9. 金融資産の減損」の項に記載されている。
信用損失および減損
2022 年1月－12月
予想信用損失 実現信用損失
損益計算書 損益計算書
（単位：千ユーロ）
加算 減算 における認 加算 減算 における認
識額 識額
償却原価により測定される金融資産に係る
予想信用損失
現金および中央銀行における残高 - 0 0 - - -
信用機関に対する貸付金 -88 62 -27 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -1,011 1,386 375 - - -
リース資産* -29 2 -26 - - -
債券 -1 0 -1 - - -
その他の資産における中央清算機関に対する現金担保 -190 - -190 - - -
クレジット・コミットメント
-15 5 -10 - - -
（オフバランスシート）
償却原価により測定される金融資産に係る
-1,335 1,455 120 - - -
予想信用損失合計
その他の金融資産における予想信用損失および減損
公正価値準備金を通じて公正価値により
-29 26 -3 - - -
測定される債券
その他の資産における公法人および公共部門企業に対
- - - - - -
する保証債権
-29 26 -3 - - -
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損合計
合計
-1,364 1,481 118 - - -
* リース資産に係る予想信用損失には、IFRS第9号基準に基づき金融資産として分類されない資産に係る予想
信用損失も含まれる。
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信用損失および減損
2021 年1月－12月
予想信用損失 実現信用損失
損益計算書 損益計算書
（単位：千ユーロ）
加算 減算 における認 加算 減算 における認
識額 識額
償却原価により測定される金融資産に係る
予想信用損失
現金および中央銀行における残高 0 0 0 - - -
信用機関に対する貸付金 -53 14 -39 - - -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -713 655 -58 - - -
リース資産 0 1 0 - - -
債券 0 0 0 - - -
その他の資産における中央清算機関に対する現金担保 -9 0 -9 - - -
クレジット・コミットメント
-2 3 1 - - -
（オフバランスシート）
償却原価により測定される金融資産に係る
-778 674 -105 - - -
予想信用損失合計
その他の金融資産における予想信用損失および減損
公正価値準備金を通じて公正価値により
-18 19 0 - - -
測定される債券
その他の資産における公法人および公共部門企業に対
- - - - - -
する保証債権
-18 19 0 - - -
その他の金融資産に係る予想信用損失および減損合計
合計
-797 692 -104 - - -
注記15. 事業分野および地理的市場に関する情報
公社の事業セグメントは信用機関事業であり、貸付けを行う市場はフィンランドである。
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貸借対照表に関する注記
公社は、財務省政令第2章第14条第4項に基づき、貸借対照表項目を統合していない。
注記16. 金融資産および金融負債
金融資産
償却原価により 公正価値準備金 損益を通じて 強制的に損益 損益を通じて公 合計 公正価値
測定するもの を通じて公正価 公正価値により を通じて公正 正価値により測
値により測定す 価値により測 定するもの
測定するもの
2022 年12月31日
るもの 定するもの
として指定される
（単位：千ユーロ）
もの
現金および中央銀行
2 - - - - 2 2
における残高
信用機関に対する貸付金 9,624,470 - - - - 9,624,470 9,624,470
公法人および公共部門
27,781,745 - 28,432 31,090 - 27,841,267 29,451,798
企業に対する貸付金
リース資産* 274,053 - - - - 274,053 288,092
債券 1,457,098 167,636 3,162,034 - - 4,786,768 4,786,383
株式および出資持分 - - - - - - -
グループ企業内の
- - - 656 - 656 656
株式および出資持分
損益を通じて公正価値によ
り測定されるデリバティブ - - - - 504,097 504,097 504,097
契約
ヘッジ会計が適用される
- - - - 2,203,006 2,203,006 2,203,006
デリバティブ契約
1,219,541 - - - - 1,219,541 1,219,541
その他の資産**
合計
40,356,910 167,636 3,190,465 31,746 2,707,103 46,453,861 48,078,045
* 当該項目には、公社が公正価値ヘッジ会計を適用するリース資産が含まれる。リース資産はIFRS第9号基準
（分類）において金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は「金融資産および金融負
債」の本表には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
償却原価により 損益を通じて 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により 公正価値により
2022 年12月31日
測定するもの として 測定するもの
（単位：千ユーロ）
指定されるもの
信用機関に対する債務
2,329,332 3,291 - 2,332,623 2,332,609
公法人および公共部門
1,210,927 1,318,658 - 2,529,585 2,543,548
企業に対する債務
発行債券 24,749,389 10,842,676 - 35,592,065 35,650,001
損益を通じて公正価値により測定される
- - 1,562,525 1,562,525 1,562,525
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用される
- - 3,053,586 3,053,586 3,053,586
デリバティブ契約
その他の負債* 573,969 - - 573,969 573,969
- - - - -
劣後債務
合計
28,863,617 12,164,626 4,616,111 45,644,353 45,716,238
* 当該項目には、中央清算機関からの570,922千ユーロの受取現金担保およびIFRS第16号基準に基づく3,046千
ユーロのリース負債が含まれる。
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金融資産
償却原価により 公正価値準備金 損益を通じて 強制的に損益 損益を通じて公 合計 公正価値
測定するもの を通じて公正価 公正価値により を通じて公正 正価値により測
値により測定す 価値により測 定するもの
測定するもの
2021 年12月31日
るもの 定するもの
として指定される
（単位：千ユーロ）
もの
現金および中央銀行
8,399,045 - - - - 8,399,045 8,399,045
における残高
信用機関に対する貸付金 1,416,564 - - - - 1,416,564 1,416,564
公法人および公共部門
27,805,752 - 38,941 35,204 - 27,879,897 30,045,876
企業に対する貸付金
リース資産 242,936 - - - - 242,936 255,907
債券 1,088,888 213,466 3,539,074 - - 4,841,428 4,841,792
株式および出資持分 - - - - - - -
グループ企業内の
- - - 656 - 656 656
株式および出資持分
損益を通じて公正価値によ
り測定されるデリバティブ - - - - 761,023 761,023 761,023
契約
ヘッジ会計が適用される
- - - - 1,238,653 1,238,653 1,238,653
デリバティブ契約
238,930 - - - - 238,930 238,930
その他の資産*
合計
39,192,115 213,466 3,578,015 35,860 1,999,676 45,019,131 47,198,446
* 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
償却原価により 損益を通じて 損益を通じて 合計 公正価値
測定するもの 公正価値により 公正価値により
2021 年12月31日
測定するもの として 測定するもの
（単位：千ユーロ）
指定されるもの
信用機関に対する債務
2,796,230 4,787 - 2,801,016 2,800,913
公法人および公共部門
1,776,291 1,548,394 - 3,324,685 3,344,334
企業に対する債務
発行債券 25,319,226 10,008,299 - 35,327,525 35,434,600
損益を通じて公正価値により測定される
- - 1,114,003 1,114,003 1,114,003
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用される
- - 1,110,291 1,110,291 1,110,291
デリバティブ契約
その他の負債* 337,526 - - 337,526 337,526
349,878 - - 349,878 354,683
劣後債務
合計
30,579,151 11,561,479 2,224,294 44,364,925 44,496,351
* 当該項目には、中央清算機関からの333,295千ユーロの受取現金担保およびIFRS第16号基準に基づく4,231千
ユーロのリース負債が含まれる。
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注記17. 現金および現金同等物
現金および現金同等物には、以下の貸借対照表項目が含まれる：
現金および中央銀行における残高ならびに信用機関に対する要求払いの貸付金。
2022 年 12月31日現在 2021 年 12月31日現在
（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
2 8,399,045
47,604 35,712
信用機関に対する要求払いの貸付金
現金および現金同等物合計
47,606 8,434,757
注記18. 信用機関に対する貸付金
要求払い 要求払い以外 予想信用損失 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
中央銀行に対する債権
- 8,143,541 0 8,143,541
国内信用機関 29,027 154,000 -47 182,979
18,578 1,279,434 -61 1,297,950
外国信用機関
合計
47,604 9,576,975 -109 9,624,470
要求払い 要求払い以外 予想信用損失 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
中央銀行に対する債権
- 35,984 0 35,984
国内信用機関 12,382 34,300 -8 46,674
23,330 1,310,650 -74 1,333,906
外国信用機関
合計
35,712 1,380,934 -82 1,416,564
注記19. 公法人および公共部門企業に対する貸付金
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
合計 予想信用損失 合計 予想信用損失
企業および住宅供給企業
14,862,774 -595 14,675,547 -1,002
公共部門企業 12,635,898 -173 12,847,172 -88
342,595 -3 357,179 -57
非営利団体
合計
27,841,267 -772 27,879,897 -1,147
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注記20. 債券
公共部門企業により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 1,246,325 1,246,325 -1
地方自治体関連企業のコマーシャル・ペー
- 1,246,325 1,246,325 -1
パー
公正価値準備金を通じて公正価値により
58,487 - 58,487 0
測定するもの
他の公共部門企業により発行された長期債券 58,487 - 58,487 0
損益を通じて公正価値により
1,438,177 - 1,438,177 -
測定するものとして指定されるもの
国債 120,539 - 120,539 -
1,317,638 - 1,317,638 -
他の公共部門企業により発行された長期債券
合計
1,496,664 1,246,325 2,742,990 -1
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,286,322 - 1,286,322 0
公共部門企業以外により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022 年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 210,773 210,773 0
コマーシャル・ペーパー - 210,773 210,773 0
公正価値準備金を通じて公正価値により
109,149 - 109,149 -44
測定するもの
銀行長期債券 109,149 - 109,149 -44
損益を通じて公正価値により
1,723,856 - 1,723,856 -
測定するものとして指定されるもの
1,723,856 - 1,723,856 -
銀行長期債券
合計
1,833,005 210,773 2,043,778 -44
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,603,853 - 1,603,853 -31
公表相場 その他 合計 予想信用損失*
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
債券合計
3,329,670 1,457,098 4,786,768 -45
* 当該予想信用損失は、公正価値準備金を通じて公正価値により測定されるものとして分類される債券におい
て認識されている。このため、当該予想信用損失は、貸借対照表において、債券の簿価総額からの控除として
は認識されないが、連結財務書類の注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当金の
表示」の項に記載されるとおり、公正価値準備金からの控除として認識される。
財務書類の日付である2022年12月31日現在、債券には、リバース・レポ取引の担保として差入れられた名目価値
10,000千ユーロの有価証券が含まれている。また、公社は、中央清算機関に対する担保として、名目価値合計
25,000千ユーロの債券を差入れている。
財務書類の日付である2022年12月31日現在、公社は、強制的に損益を通じて公正価値により測定される債券を保
有していない。
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公共部門企業により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 930,252 930,252 0
地方自治体関連企業のコマーシャル・ペー
- 930,252 930,252 0
パー
公正価値準備金を通じて公正価値により
74,959 - 74,959 -1
測定するもの
他の公共部門企業により発行された長期債券 74,959 - 74,959 -1
損益を通じて公正価値により
1,703,953 - 1,703,953 -
測定するものとして指定されるもの
国債 180,437 - 180,437 -
1,523,516 - 1,523,516 -
他の公共部門企業により発行された長期債券
合計
1,778,912 930,252 2,709,164 -1
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,572,169 - 1,572,169 0
公共部門企業以外により発行された債券
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021 年12月31日（単位：千ユーロ）
償却原価により測定するもの
- 158,636 158,636 0
コマーシャル・ペーパー - 158,636 158,636 0
公正価値準備金を通じて公正価値により
138,506 - 138,506 -41
測定するもの
銀行長期債券 138,506 - 138,506 -41
損益を通じて公正価値により
1,835,121 - 1,835,121 -
測定するものとして指定されるもの
1,835,121 - 1,835,121 -
銀行長期債券
合計
1,973,627 158,636 2,132,263 -41
うち、中央銀行リファイナンス適格債券 1,739,885 - 1,739,885 -30
公表相場 その他 合計 予想信用損失
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
債券合計
3,752,539 1,088,888 4,841,428 -41
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注記21. リース資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
前払費用
317,076 500,763
機械設備 252,030 267,337
固定資産および建物 733,744 565,732
その他の資産 274 315
-28 -2
予想信用損失
合計
1,303,094 1,334,146
注記22. 金融資産およびその他のコミットメントの信用リスク
公社の信用リスクについては、連結財務書類の「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジショ
ン」の「7. 信用リスク」の項に記載されている。予想信用損失の計算方法および減損ステージは、連結財務書類
の注記1の会計方針の「9. 金融資産の減損」の項に記載されている。
下表は、予想信用損失の計算に基づく、資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャーを表示している。
資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャー
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3*
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の
予想信用
2022 年12月31日
簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額
損失
（単位：千ユーロ）
損失 損失 損失
償却原価により測定される現金および
2 - - - - - 2 -
中央銀行における残高
償却原価により測定される信用機関に
9,624,470 -109 - - - - 9,624,470 -109
対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
27,277,326 -89 497,729 -662 6,690 -21 27,781,745 -772
び公共部門企業に対する貸付金
償却原価により測定されるリース資産
1,283,297 -6 19,655 -22 142 0 1,303,094 -28
償却原価により測定される債券
1,457,098 -1 - - - - 1,457,098 -1
公正価値準備金を通じて公正価値によ
167,636 -44 - - - - 167,636 -44
り測定される債券
償却原価により測定されるその他の資
産における中央清算機関に対する現金
1,219,541 -203 - - - - 1,219,541 -203
担保
その他の資産における公法人および公
- - - - - - - -
共部門企業に対する保証債権
クレジット・コミットメント（オフバ
2,447,573 -11 16,392 -2 - - 2,463,964 -14
ランスシート）
合計
43,476,943 -464 533,776 -686 6,832 -21 44,017,551 -1,171
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* 公社は、連結財務書類の「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」の「7. 信用リス
ク」の項に記載されているとおり、ステージ3の債権を全額カバーする担保および保証のアレンジメントを有して
いる。公社の経営陣は、ステージ3の債権はすべて回収され、確定的な信用損失は発生しないものと予測してい
る。ステージ3の債権には、2,144千ユーロ（2,345千ユーロ）の組成した信用減損（ 購入または組成した信用減損
（POCI） ）債権が含まれる。購入または組成した信用減損（POCI）債権に係る予想信用損失は、8千ユーロ（7千
ユーロ）である。
資産の種類および減損ステージ毎のエクスポージャー
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の
予想信用
2021 年12月31日
簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額 予想信用 簿価総額
損失
（単位：千ユーロ）
損失 損失 損失
償却原価により測定される現金および
8,399,045 0 - - - - 8,399,045 0
中央銀行における残高
償却原価により測定される信用機関に
1,416,564 -82 - - - - 1,416,564 -82
対する貸付金
償却原価により測定される公法人およ
27,457,506 -23 220,730 -578 127,517 -546 27,805,752 -1,147
び公共部門企業に対する貸付金
償却原価により測定されるリース資産
1,333,987 -2 - - 159 - 1,334,146 -2
償却原価により測定される債券
1,079,338 0 9,550 0 - - 1,088,888 0
公正価値準備金を通じて公正価値によ
213,466 -41 - - - - 213,466 -41
り測定される債券
償却原価により測定されるその他の資
産における中央清算機関に対する現金
238,930 -13 - - - - 238,930 -13
担保
その他の資産における公法人および公
1,752 - - - - - 1,752 -
共部門企業に対する保証債権
クレジット・コミットメント（オフバ
2,585,201 -4 3,167 0 4,506 0 2,592,873 -4
ランスシート）
合計
42,725,787 -166 233,447 -578 132,182 -546 43,091,415 -1,289
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下表は、当年度中の減損ステージ毎の予想信用損失の変動および調整合計の概要を表示している。
減損ステージ毎の予想信用損失合計
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-166 -578 -546 -1,289 43,091,415
新たに組成または購入された資産
-361 357 -1 -5 17,324,241
認識の中止または返済がなされた資産
95 7 77 179 -16,398,049
（償却を除く）
ステージ1への振替え
-1 496 - 496 496
ステージ2への振替え
1 -575 18 -556 -556
ステージ3への振替え
0 - 0 0 0
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- - 430 430 430
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル*
-32 -394 0 -426 -425
およびインプット**の変更
償却
- - - - -
回収
- - - - -
2022 年12月31日 現在の合計
-464 -686 -21 -1,171 44,017,551
* モデルの変更を表す。
** モデル指標（例えば、GDP成長率、失業率）の変動を表す。
2022年度下半期中、公社は、予想信用損失に係るITおよびモデルの改良を完了した。この改良により、信用リス
クの著しい増加（ SICR ） の評価基準、ならびにデフォルト確率（ PD ） およびデフォルト時損失率（ LGD ） のモデル
が変更された。また、当会計年度末に、将来予測に関する情報を考慮して、マクロ・シナリオが更新された。モデ
ルおよびパラメータの変更により、予想信用損失は426千ユーロ増加した。
公社は、2022年度に実施されるITおよびモデルの変更を考慮して、2021年度末に、追加的な裁量的引当金（ マネ
ジメント・オーバーレイ ） を計上した。2022年6月末に、追加的な裁量的引当金は増額された。特定グループの評
価に基づき、公社の経営陣により決定される追加的な裁量的引当金は916千ユーロであった。2022年度下半期中に
ITおよびモデルの改良が完了したため、特定グループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は取消された。追加的
な引当金は、貸借対照表の「公法人および公共部門企業に対する貸付金」の項目において認識されていた。追加的
な引当金は、各契約レベルには配分されていなかった。
公社の信用リスク合計は引き続き低い水準にとどまっており、予想信用損失の金額も低い水準にとどまってい
る。2022年度中、地方自治体の税収は増加した。医療および社会保障サービス改革による税収減少の影響が本格化
するのは2024年度になると予想されるため、経済見通しの悪化にもかかわらず、2023年度の地方自治体の財政は極
めて好調になると推測される。2022年度中には、進行中のエネルギー危機、金利上昇およびインフレは、まだ公社
の顧客の支払能力または信用力に重大な影響を及ぼしていなかった。公社の顧客は、フィンランドの地方自治体、
共同自治体組織もしくは福祉サービス行政区であるか、地方自治体、共同自治体組織もしくは福祉サービス行政区
の保証または不動産担保を補填する国の不足補填保証を有しているため、連結財務書類の「注記2. リスク管理原
則およびグループのリスク・ポジション」の「7. 信用リスク」の項に記載されているとおり、公社の顧客エクス
ポージャーは、自己資本比率の計算においてゼロ・リスク・ウェイトである。経営陣は、債権はすべて全額回収可
能であり、確定的な信用損失は発生しないと推測している。2022年12月31日現在、公社は、顧客の支払不能に起因
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して、合計4百万ユーロ（19百万ユーロ）の公共部門に対する保証債権を有していた。流動性ポートフォリオの信
用リスクは良好な水準を維持し、その平均格付はAA＋（AA＋）であった。
減損ステージ毎の予想信用損失合計
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-126 -835 -224 -1,184 39,716,876
新たに組成または購入された資産
-41 56 -13 3 9,637,333
認識の中止または返済がなされた資産
46 101 55 203 -6,262,486
（償却を除く）
ステージ1への振替え
0 18 - 18 18
ステージ2への振替え
0 -203 60 -143 -143
ステージ3への振替え
0 1 -1 1 1
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- 340 -430 -90 -90
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-46 -56 6 -96 -94
およびインプットの変更
償却
- - - - -
回収
- - - - -
2021 年12月31日 現在の合計
-166 -578 -546 -1,289 43,091,415
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2021年度において、公社は、予想信用損失の計算におけるマクロ・シナリオおよびデフォルト時損失率のパラ
メータを変更し、これにより予想信用損失は96千ユーロ増加した。予想信用損失モデルに変更は生じなかった。
2021年度末現在、公社は、2022年度に実施される予想信用損失モデルの変更を加味するため、430千ユーロの追
加的な裁量的引当金（ マネジメント・オーバーレイ ） を計上した。追加的な引当金の必要性の評価は、公社の経営
陣が、モデルの変更により、予想信用損失が、12ヶ月間の予想信用損失に代わり契約の全期間にわたり計算される
場合、予想信用損失の計算において一部のエクスポージャーがステージ2に振替えられる可能性があり、また一定
の場合にはデフォルト時損失率が増加する可能性もあると推測していたという事実に基づいていた。さらに、モデ
ルの変更は、ステージ3の予想信用損失の金額に影響を与えると予想された。2022年度下半期中にITおよびモデル
の改良が完了したため、特定グループの評価に基づく追加的な裁量的引当金は、2022年会計年度中に取消された。
かかる追加的な引当金は、貸借対照表の「公法人および公共部門企業に対する貸付金」の項目に計上されていた。
追加的な引当金は、各契約レベルには配分されていなかった。
下表は、当年度中の減損ステージおよび資産の種類毎の予想信用損失の変動および調整を表示している。
償却原価により測定される現金および中央銀行における残高に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
0 - - 0 8,399,045
新たに組成または購入された資産
- - - - -
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 -8,399,043
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
- - - - 2
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償却原価により測定される信用機関に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-82 - - -82 1,416,564
新たに組成または購入された資産
-85 - - -85 9,112,062
認識の中止または返済がなされた資産
62 - - 62 -904,152
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-3 - - -3 -3
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-109 - - -109 9,624,470
償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-23 -578 -546 -1,147 27,805,752
新たに組成または購入された資産
-42 357 -1 314 3,871,298
認識の中止または返済がなされた資産
2 4 77 84 -3,895,282
（償却を除く）
ステージ1への振替え
-1 496 - 496 496
ステージ2への振替え
0 -573 18 -554 -554
ステージ3への振替え
0 - 0 0 0
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- - 430 430 430
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-25 -370 0 -395 -395
およびインプットの変更
償却
- - - - -
2022 年12月31日 現在の合計
-89 -662 -21 -772 27,781,745
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償却原価により測定されるリース資産に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-2 - 0 -2 1,334,146
新たに組成または購入された資産
-5 0 0 -5 242,148
認識の中止または返済がなされた資産
2 - - 2 -273,177
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
0 0 - 0 0
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-2 -22 - -23 -23
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-6 -22 0 -28 1,303,094
償却原価により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
0 0 - 0 1,088,888
新たに組成または購入された資産
-1 - - -1 1,457,098
認識の中止または返済がなされた資産
0 0 - 0 -1,088,888
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-1 - - -1 1,457,098
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公正価値準備金を通じて公正価値により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-41 - - -41 213,466
新たに組成または購入された資産
-28 - - -28 52,770
認識の中止または返済がなされた資産
26 - - 26 -98,599
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-1 - - -1
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-44 - - -44 167,636
公正価値準備金を通じて公正価値により測定するものに分類される債券に係る損失引当金は、公正価値準備金に
おいて認識される。累積損失引当金は、資産の認識の中止に際し損益計算書において認識される。予想信用損失引
当金の表示に関する詳細は、連結財務書類の注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用損失引当
金の表示」の項に記載されている。
償却原価により測定されるその他の資産における中央清算機関に対する現金担保に係る減損ステージ毎の 予想信用
損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-13 - - -13 238,930
新たに組成または購入された資産
-190 - - -190 980,611
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-203 - - -203 1,219,541
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その他の資産における公法人および公共部門企業に対する保証債権に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
- - - - 1,751,603
新たに組成または購入された資産
- - - - -
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -1,751,603
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
回収
- - - - -
2022 年12月31日 現在の合計
- - - - -
クレジット・コミットメント（オフバランスシート）に係る減損ステージ毎の 予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2022 年 1月1日現在の期首残高
-4 0 0 -4 2,592,873
新たに組成または購入された資産
-9 0 - -9 1,608,254
認識の中止または返済がなされた資産
3 2 0 5 -1,737,157
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
0 -2 - -2
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-1 -2 - -4
およびインプットの変更
2022 年12月31日 現在の合計
-11 -2 - -14 2,463,964
拘束力のあるクレジット・コミットメントに係る損失引当金は、「その他の負債」において認識される。予想信
用損失引当金の表示に関する詳細は、連結財務書類の注記1の会計方針の「9.4 財政状態計算書における予想信用
損失引当金の表示」の項に記載されている。
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償却原価により測定される現金および中央銀行における残高に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
0 - - 0 5,565,801
新たに組成または購入された資産
0 - - 0 2,833,244
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 0
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
0 - - 0 8,399,045
償却原価により測定される信用機関に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-43 - - -43 1,840,980
新たに組成または購入された資産
-10 - - -10 353,939
認識の中止または返済がなされた資産
14 - - 14 -778,312
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-43 - - -43 -43
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
-82 - - -82 1,416,564
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償却原価により測定される公法人および公共部門企業に対する貸付金に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-30 -835 -224 -1,089 26,886,947
新たに組成または購入された資産
-11 56 -13 33 3,238,833
認識の中止または返済がなされた資産
10 101 55 167 -2,319,771
（償却を除く）
ステージ1への振替え
0 18 - 18 18
ステージ2への振替え
0 -203 60 -143 -143
ステージ3への振替え
- 1 -1 1 1
追加的な引当金（ マネジメント・オーバーレ
- 340 -430 -90 -90
イ ）
認識の中止に至らない条件変更に起因する
- - - - -
契約上のキャッシュ・フローの変更
予想信用損失の計算に使用されるモデル
7 -56 6 -44 -44
およびインプットの変更
償却
- - - - -
2021 年12月31日 現在の合計
-23 -578 -546 -1,147 27,805,752
償却原価により測定されるリース資産に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-2 0 0 -2 1,090,940
新たに組成または購入された資産
0 - - 0 310,062
認識の中止または返済がなされた資産
0 - 0 0 -66,857
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
1 - 0 1 1
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
-2 0 0 -2 1,334,146
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償却原価により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
0 0 - 0 1,310,305
新たに組成または購入された資産
0 0 - 0 1,088,888
認識の中止または返済がなされた資産
0 0 - 0 -1,310,305
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
0 0 - 0 1,088,888
公正価値準備金を通じて公正価値により測定される債券に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-42 - - -42 423,050
新たに組成または購入された資産
-16 - - -16 28,176
認識の中止または返済がなされた資産
19 - - 19 -237,760
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-2 - - -2
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
-41 - - -41 213,466
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償却原価により測定されるその他の資産における中央清算機関に対する現金担保に係る減損ステージ毎の 予想信用
損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-4 - - -4 243,269
新たに組成または購入された資産
-1 - - -1 22,942
認識の中止または返済がなされた資産
0 - - 0 -27,272
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
-8 - - -8 -8
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
-13 - - -13 238,930
その他の資産における公法人および公共部門企業に対する保証債権に係る減損ステージ毎の予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
- - - - 1,606
新たに組成または購入された資産
- - - - 145
認識の中止または返済がなされた資産
- - - - -
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - - -
ステージ2への振替え
- - - - -
ステージ3への振替え
- - - - -
予想信用損失の計算に使用されるモデル
- - - - -
およびインプットの変更
回収
- - - - -
2021 年12月31日 現在の合計
- - - - 1,752
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クレジット・コミットメント（オフバランスシート）に係る減損ステージ毎の 予想信用損失
信用減損
信用減損していないもの
しているもの
合計
ステージ1 ステージ2 ステージ3
12 ヶ月間の 全期間の 全期間の 予想
簿価総額
予想信用損失 予想信用損失 予想信用損失 信用損失
（単位：千ユーロ）
2021 年 1月1日現在の期首残高
-4 0 0 -4 2,353,978
新たに組成または購入された資産
-2 0 - -2 1,761,104
認識の中止または返済がなされた資産
3 - 0 3 -1,522,209
（償却を除く）
ステージ1への振替え
- - - -
ステージ2への振替え
- - - -
ステージ3への振替え
- 0 0 0
予想信用損失の計算に使用されるモデル
0 - 0 0
およびインプットの変更
2021 年12月31日 現在の合計
-4 0 0 -4 2,592,873
将来予測に関する情報
金融商品の信用リスクが著しく増加（ SICR ） したか否かの評価および予想信用損失の測定には、将来予測に関す
る情報およびマクロ経済シナリオがモデルに含まれる。これらのマクロ経済予測は3年間を対象としており、3年間
の予測期間を超える信頼性の高いマクロ経済予測は入手できないため、将来予測に関する調整は3年間に限定され
る。主に、基本シナリオ、楽観的シナリオおよび悪化シナリオの3つのシナリオが使用される。かかるシナリオに
は確率加重が含まれる。シナリオの確率加重は下表に記載されている。
シナリオ
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
2023 年 2024 年 2025 年 2022 年 2023 年 2024 年
悪化
30% 30% 30% 40% 40% 40%
基本 60% 60% 60% 50% 50% 40%
楽観的 10% 10% 10% 10% 10% 20%
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公社は、類似する信用リスク特性を有するポートフォリオ毎に、信用損失の主な要因を特定し、マクロ経済変数
と信用損失との関係を推計した。予想信用損失モデルは、金融資産に係るフィンランドのカウンターパーティーに
関する以下のマクロ経済変数（フィンランド政府の長期金利、住宅価格の動向および失業率）から構成される。
フィンランド以外の金融資産については、モデルおよびシナリオのパラメータに、欧州中央銀行が公表するストレ
ス・テストのシナリオが採用されている。各変数は3年間の見積りをカバーしている。下表は、3年間の予測期間に
おけるマクロ経済変数およびその予測を示している。
マクロ経済変数
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
シナリオ
2023 年 2024 年 2025 年 2022 年 2023 年 2024 年
悪化 4.0 3.6 3.4 1.2 0.5 0.3
フィンランド国債10年物利回り（％） 基本 3.2 3.1 3.2 0.3 0.6 0.8
楽観的 2.2 1.9 1.8 0.8 1.1 1.2
悪化 -13.0 0.0 2.0 -8.0 -7.0 -2.0
住宅不動産
基本 -2.0 2.0 1.5 -2.0 -3.0 -1.4
（売却価格の前年度比の変動）（％）
楽観的 0.0 3.0 2.5 3.5 3.0 1.5
悪化 9.5 9.0 8.5 8.7 9.2 8.5
失業率（％） 基本 7.4 7.3 6.8 6.9 6.5 6.3
楽観的 6.5 6.0 5.8 6.5 6.0 5.8
ロシアによるウクライナ侵攻は、フィンランド経済の展望を根本的に変えた。消費者心理が悪化しただけでな
く、企業の景況感も明らかに下降に転じた。しかしながら、厳しい見通しにもかかわらず、フィンランド経済の将
来的な見通しは、新型コロナウイルス感染症の発生時よりは良好な状況にある。新型コロナウイルス感染症対策の
制限措置が解除された後、サービス部門は活性化しており、就業率は引き続き1990年代初頭以来の最高水準にあ
る。それにもかかわらず、生活費の上昇および急速な金融引き締め策により、成長見通しの悪化は避けられないで
あろう。グループは、2023年には生産は0.5％縮小すると予測している。2024年以降、経済は徐々に長期的な成長
軌道に戻り、年間成長率は約1.5％になると予想される。失業率は、2023年から2024年には7％を超えると予想され
る。2025年以降、失業率は緩やかな減少傾向に戻るであろう。短期的には、エネルギー価格および食料価格の上昇
が、引き続きインフレ圧力の一因となるであろう。基本シナリオでは、フィンランドの消費者物価は2022年に
6.7％上昇する。消費者物価指数の年間上昇率は、2023年には4.0％に低下し、2024年から2026年には2％前後で安
定化すると予想される。将来のインフレ予測を安定推移させるため、欧州中央銀行（ ECB ） は、2023年上半期中、
金利の引上げを続ける見込みである。しかしながら、コスト圧力が徐々に弱まるため、金融引き締めのペースは低
下する。国内レベルでは、金利の上昇が家計の住宅購買欲を低下させている。住宅価格の上昇は2022年に終息し、
2023年には2.0％低下すると予想される。残りの予測期間においては、住宅価格の年間上昇率は1.5％から2.0％前
後に落ち着くと予想される。
基本シナリオに対し、グループの上振れ（楽観的）シナリオは、ウクライナ戦争の経済的影響の深刻度を低めに
考慮しており、また、インフレ圧力が幾分早く緩和すると考慮している。その結果、フィンランドの国内総生産
は、その後の2年間に増加率が拡大する（2023年には1.0％、2024年には2.5％）と予想される。上振れシナリオで
は、失業率は全予測期間において緩やかに減少し続ける。消費者物価のインフレ率は2022年には6.0％に加速する
が、2023年には既に2.5％に沈静化する。2023年には、金利の上昇にもかかわらず、比較的安定した住宅需要によ
り、住宅価格の低下は抑止される。その後、消費者物価および住宅価格は、2024年から2026年において約2.0％か
ら3.0％のペースで上昇する。インフレ率の低下がより早期に始まっているため、楽観的シナリオでは、2023年に
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は、欧州中央銀行は基本シナリオよりも小幅な金利の引上げにとどめる。その結果、市場金利の上昇も緩やかにな
る。
グループの下振れ（悪化）シナリオは、ウクライナ戦争がインフレの長期化および実体経済の収縮につながると
いう、深刻なスタグフレーション状態の結果を表している。景気後退は2024年も継続する。失業率は、基本シナリ
オに比べさらに上昇し、より長い期間高い状態が続く。エネルギー価格および食料価格の上昇は賃金のインフレ・
スパイラルを引き起こし、欧州中央銀行にとり、将来のインフレ予測の制御がより困難になる。欧州中央銀行は、
基本シナリオの場合よりはるかに高い金利の引上げを余儀なくされ、国内総生産の縮小が深刻化する。消費者物価
指数の上昇率は、引き続き2024年まで、欧州中央銀行の目標を大きく上回る。住宅市場における需要の低迷は、住
宅価格の急速な下落につながる。世界的な景気後退の長期化により金融市場に緊張が生じ、資産の価格形成におい
てリスク・プレミアムが拡大する。
下表は、2024年（2023年）まで悪化シナリオに100％の加重値を仮定した場合の、予想信用損失の将来予測に関
する情報に対する感応度を表示している。
感応度分析
2022 年 12月31日 2021 年 12月31日
悪化シナリオ 悪化シナリオ
（単位：千ユーロ） 加重シナリオ 加重シナリオ
（100％） （100％）
予想信用損失
1,171 1,547 859 1,150
ステージ2およびステージ3のエクスポージャーの割
1.27% 2.57% 0.86% 1.15%
合
感応度分析には、追加的な裁量的引当金（ マネジメント・オーバーレイ ） は含まれない。
不良債権および支払猶予債権
不良債権および支払猶予債権とは、支払期日を90日超延滞した債権、高リスクに分類されるその他の債権および
顧客の財政難に起因する支払猶予債権をいう。
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不良債権および支払猶予債権
予想信用 債権合計
2022年12月31日
正常債権 不良債権 債権合計
損失合計 （純額）
（単位：千ユーロ）
90日超延滞しているもの
- 4,087 4,087 -13 4,074
返済の見込みがないもの - 509 509 0 509
77,268 2,513 79,780 -478 79,303
支払猶予債権
合計
77,268 7,110 84,377 -491 83,886
不良債権および支払猶予債権
予想信用 債権合計
2021年12月31日
正常債権 不良債権 債権合計
損失合計 （純額）
（単位：千ユーロ）
90日超延滞しているもの
- 16,813 16,813 -82 16,731
返済の見込みがないもの - 85,559 85,559 -8 85,551
61,862 25,849 87,711 -238 87,473
支払猶予債権
合計
61,862 128,221 190,083 -328 189,755
支払猶予措置は、一時的な支払困難期に顧客を支援するために、顧客主導で合意される原契約の支払条件の緩和
である。支払猶予正常債権には、猶予期間中に正常債権に振替えられた支払猶予債権または支払猶予措置が取られ
た正常債権が含まれる。顧客の財政難以外の理由による貸付金の条件変更は、支払猶予債権には分類されない。公
社は、借手の現在または予想される財政難の結果、かかる緩和または条件変更がなされる場合で、借手が財政的に
健全であったなら公社はそれらに同意しなかったであろう場合に、かかる貸付金は支払猶予債権であると判断す
る。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、公社の顧客の財務状況および流動性に影響を及ぼした。このた
め、公社は、パンデミックにより一時的に財務状況に影響を受けた顧客に対して、貸付金の支払条件の緩和を提示
した。2022年度および2021年度中、わずか数件のみの個別の返済猶予が延長された。未回収の賦払金は、主に、最
終回の割賦金が支払われる当該貸付金の支払期日に繰り越された。公社のリース関連顧客に対して、リースに係る
緩和は供与されなかった。
実現信用損失
当会計年度および比較年度のいずれにおいても、公社は確定的な実現信用損失を有していなかった。
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注記23. 株式および出資持分
そのうち
2022年12月31日
公表相場 その他 合計
信用機関のもの
（単位：千ユーロ）
強制的に損益を通じて公正価値により
- - - -
測定するもの
- 656 656 -
グループ企業内の株式および出資持分
合計
- 656 656 -
取得原価 - 656 656 -
公社は、公正価値準備金を通じて公正価値により測定される資本性金融商品を有していない。公社は、証券貸付
の対象となる株式および出資持分を有していない。
そのうち
2021年12月31日
公表相場 その他 合計
信用機関のもの
（単位：千ユーロ）
強制的に損益を通じて公正価値により
- - - -
測定するもの
- 656 656 -
グループ企業内の株式および出資持分
合計
- 656 656 -
取得原価 - 656 656 -
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注記24. デリバティブ契約
残存期間別の原商品の名目価値 公正価値
2022 年12月31日 1年超
1年以内 5年超 合計 正 負
5年以内
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計が適用される
デリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 3,087,053 10,930,604 19,669,762 33,687,419 1,608,625 -2,279,032
うち、中央清算機関による清算 2,897,220 10,592,658 18,932,859 32,422,737 1,546,169 -2,240,748
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 3,853,324 8,258,495 455,462 12,567,281 594,381 -774,553
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ
6,940,378 19,189,099 20,125,224 46,254,701 2,203,006 -3,053,586
契約合計
損益を通じて公正価値により
測定されるデリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 5,726,233 8,177,909 4,368,751 18,272,893 411,500 -1,084,554
うち、中央清算機関による清算 4,157,199 5,759,356 1,501,085 11,417,640 320,535 -7,895
金利オプション 40,000 - - 40,000 94 -94
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 1,200,762 2,704,383 78,336 3,983,481 81,658 -226,389
為替先渡取引 4,591,665 - - 4,591,665 10,848 -147,174
エクイティ・デリバティブ 732,900 - - 732,900 -2 -104,314
損益を通じて公正価値により
12,291,560 10,882,292 4,447,087 27,620,939 504,097 -1,562,525
測定されるデリバティブ契約合計
デリバティブ契約合計
19,231,938 30,071,391 24,572,311 73,875,640 2,707,103 -4,616,111
損益を通じて公正価値により測定されるデリバティブ契約には、リスク管理目的で締結される場合でも、ヘッジ
会計が適用されない公社のデリバティブがすべて含まれる。当該カテゴリーには、損益を通じて公正価値により測
定するものとして指定される金融資産および金融負債をヘッジするために利用されるデリバティブ契約、地方自治
体との間のすべてのデリバティブ契約ならびに地方自治体との間のデリバティブをヘッジするすべてのデリバティ
ブ契約が含まれる。これらに加え、当該カテゴリーには、ヘッジ対象が特定されない貸借対照表上の金利リスクを
ヘッジするために利用されるデリバティブ契約も含まれる。
デリバティブ契約に係る受取利息または支払費用は、貸借対照表の「未収収益および前払費用」および「未払費
用および前受収益」の勘定科目に含まれる。
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残存期間別の原商品の名目価値 公正価値
2021 年12月31日 1年超
1年以内 5年超 合計 正 負
5年以内
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計が適用される
デリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 2,409,728 12,470,328 17,727,331 32,607,387 756,203 -384,289
うち、中央清算機関による清算 2,233,780 11,834,195 16,946,320 31,014,295 682,416 -308,205
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 3,437,953 8,396,354 782,448 12,616,756 482,450 -726,003
ヘッジ会計が適用される
5,847,682 20,866,681 18,509,780 45,224,143 1,238,653 -1,110,291
デリバティブ契約合計
損益を通じて公正価値により
測定されるデリバティブ契約
金利デリバティブ
金利スワップ 3,940,682 8,043,879 4,491,216 16,475,777 475,940 -357,092
うち、中央清算機関による清算 2,864,097 5,372,343 1,578,144 9,814,584 46,821 -163,327
金利オプション - 40,000 - 40,000 101 -101
通貨デリバティブ
クロスカレンシー金利スワップ 2,467,039 1,940,380 109,367 4,516,786 133,656 -718,888
為替先渡取引 3,354,738 - - 3,354,738 150,723 -
エクイティ・デリバティブ 816,109 - - 816,109 604 -37,922
損益を通じて公正価値により
10,578,567 10,024,259 4,600,583 25,203,409 761,023 -1,114,003
測定されるデリバティブ契約合計
デリバティブ契約合計
16,426,249 30,890,940 23,110,363 70,427,552 1,999,676 -2,224,294
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注記25. ヘッジ会計
公社の金利リスクおよび為替リスクは、デリバティブ契約の締結により管理されている。市場リスク方針によれ
ば、公社のヘッジ戦略は、主に満期1年超の金融資産および金融負債に係るすべての重要な為替リスクおよび金利
リスクをヘッジすることである。その結果、外貨建て項目はユーロと交換され、固定金利および長期基準レートに
ついては、より短期の変動金利とのスワップを行っている。公社の市場リスクのヘッジに関連するリスク管理原則
については、連結財務書類の「注記2. リスク管理原則およびグループのリスク・ポジション」に詳述されてい
る。
公社は、IFRS第9号基準に基づく公正価値ヘッジ会計およびIAS第39号基準に基づく公正価値ポートフォリオ・
ヘッジ会計の両方を適用している。公社は、キャッシュ・フロー・ヘッジ会計を適用していない。ヘッジ会計に係
る会計方針は、連結財務書類の注記1の会計方針の「10. ヘッジ会計」の項に記載されている。
下表において、ヘッジ対象の資産および負債は、貸借対照表の項目に基づき表示されており、IAS第39号基準の
ポートフォリオ・ヘッジ会計およびIFRS第9号基準の公正価値ヘッジ会計に区分され、ヘッジ・コストの分離が必
要とされるヘッジであるか否かによりさらに細分化されている。
ヘッジ会計
名目価値 公正価値 IAS 第39号に 基づく IFRS 第9号 ヘッジ・コスト
ヘッジ会計 ポートフォリオ・ に基づく を含むIFRS第9号
2022 年12月31日
合計 ヘッジ会計 公正価値 に基づく公正価値
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計 ヘッジ会計
資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金 12,826,877 11,348,612 11,289,353 59,259 -
302,864 274,053 - 274,053 -
リース資産
資産合計
13,129,741 11,622,665 11,289,353 333,313 -
負債
信用機関に対する債務 95,000 84,892 - 84,892 -
公法人および公共部門企業に対する債務 1,302,710 1,210,927 - 1,210,927 -
27,163,444 24,419,692 - 12,603,372 11,816,320
発行債券
負債合計
28,561,154 25,715,510 - 13,899,190 11,816,320
下表に表示される数値には、ヘッジされるリスクおよびヘッジ商品の当会計年度中の公正価値の変動に加え、期
首および期末現在における公正価値の累積変動が含まれる。ヘッジ商品およびヘッジ対象項目に係る為替損益に起
因する公正価値の変動は、本表中の数値には含まれず、損益計算書の「証券取引および外国為替取引純収入」の項
目において認識される。上記の理由により、ヘッジ商品の合計額は、「注記24. デリバティブ契約」中の「ヘッジ
会計が適用されるデリバティブ契約合計」の項目に表示される公正価値とは一致しない。ヘッジ対象項目のヘッジ
されるリスクの公正価値の変動およびヘッジ商品のその他すべての公正価値の変動は、損益計算書の「ヘッジ会計
純収入」において認識される。このため、ヘッジ関係の非有効部分は、損益計算書の当該項目に計上される。「証
券取引および外国為替取引純収入」は注記6に記載されており、「ヘッジ会計純収入」は注記9に記載されている。
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市場慣行およびIFRS第13号基準「公正価値測定」に従い、公社は、ヘッジ対象にスワップ・カーブを適用し、ま
たヘッジ目的のデリバティブにOISカーブを適用して割引を行っており、公社のヘッジの非有効部分の大部分はこ
れにより生じている。また、非有効部分は、ある程度、想定元本、日数計算方法またはキャッシュ・フローの時期
の相違からも生じる可能性がある。
ヘッジされるリスクの価値
損益計算書
2022 年 12月31日 2022 年 1月1日 における認識額
2022年1月－12月
（単位：千ユーロ）
資産
IAS第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -1,476,553 122,505 -1,599,058
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 1,549,315 -78,911 1,628,226
ヘッジ会計の中止により発生した公正価値の累計額 -1,721 218 -1,939
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計、純額 71,041 43,812 27,229
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 -595 25,908 -26,503
リース資産 -28,808 -495 -28,313
28,548 -25,669 54,217
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額
-855 -255 -599
負債
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
信用機関に対する債務 10,108 -5,120 15,228
公法人および公共部門企業に対する債務 54,570 -340,433 395,003
発行債券 2,559,950 -171,028 2,730,978
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -2,631,089 500,306 -3,131,395
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額 -6,461 -16,275 9,814
-3,343 -3,343 0
IBOR改革関連の補償金*
ヘッジ会計合計
60,382 23,938 36,444
* 当該補償金は、連結財務書類の注記1の会計方針の「23. IBOR改革」の項に詳述されているIBOR改革に関連
するものである。
下表は、「ヘッジ・コスト準備金」における、クロスカレンシー・デリバティブに係るヘッジ・コストの資本に
対する影響を表示している。数値は、繰延税金を控除して表示されている。すべての外貨のヘッジ関係について、
公社はヘッジ・コストの利用を選択した。それぞれのヘッジ関係について、クロスカレンシー・スワップがヘッジ
手段として指定されている場合、クロスカレンシー・ベーシス・スプレッドは分離され、指定から除外され、ヘッ
ジ・コストとして会計処理される。実際のデリバティブと指定された部分のデリバティブとの間の公正価値の変動
の差異は、「ヘッジ・コスト準備金」におけるヘッジ・コストとして計上される。このため、クロスカレンシー・
ベーシス・スプレッドの変動は、ヘッジ関係において非有効部分を生じさせない。
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資本に対するヘッジの影響
ヘッジ・コスト
2022 年 12月31日 2022 年 1月1日
準備金に対する影響
（単位：千ユーロ）
ヘッジ・コスト
1,488 13,621 -12,133
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
合計
1,488 13,621 -12,133
下表は、ヘッジ対象項目毎のヘッジ会計の累積的な有効性を表示している。また、本表は、利用されたヘッジ商
品を表示している。
ヘッジ会計の有効性
ヘッジされるリスクに起因する損益
2022 年12月31日
ヘッジの
（単位：千ユーロ）
ヘッジ商品
ヘッジ対象項目 ヘッジ商品
非有効部分
ヘッジ対象項目
資産
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
固定金利および変更可能金利貸付金 金利デリバティブ -1,476,553 1,549,315 72,762
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
仕組貸付金 金利デリバティブ -595 1,043 449
金利デリバティブ -28,808 27,504 -1,304
固定金利および変更可能金利リース資産
資産合計
-1,505,955 1,577,862 71,907
負債
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
ユーロ建て金融負債 金利デリバティブ 1,967,231 -1,972,437 -5,207
通貨デリバティブ
(クロスカレンシー
657,397 -658,652 -1,255
外貨建て金融負債
金利スワップ)
金利デリバティブ
負債合計
2,624,628 -2,631,089 -6,461
ヘッジ会計
名目価値 公正価値 IAS 第39号に 基づく IFRS 第9号 ヘッジ・コスト
ヘッジ会計 ポートフォリオ・ に基づく を含むIFRS第9号
2021 年12月31日
合計 ヘッジ会計 公正価値 に基づく公正価値
（単位：千ユーロ）
ヘッジ会計 ヘッジ会計
資産
公法人および公共部門企業に対する貸付金 12,577,902 12,725,453 12,598,775 126,678 -
243,432 242,936 - 242,936 -
リース資産
資産合計
12,821,333 12,968,390 12,598,775 369,615 -
負債
信用機関に対する債務 50,000 55,120 - 55,120 -
公法人および公共部門企業に対する債務 1,504,060 1,776,291 - 1,737,750 38,541
24,714,983 24,852,845 - 12,207,796 12,645,049
発行債券
負債合計
26,269,043 26,684,256 - 14,000,666 12,683,589
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ヘッジされるリスクの価値
損益計算書
2021 年 12月31日 2021 年 1月1日 における認識額
2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
資産
IAS第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 122,505 464,688 -342,182
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 -78,911 -428,083 349,171
ヘッジ会計の中止により発生した公正価値の累計額 218 47 170
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計、純額 43,812 36,653 7,159
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
公法人および公共部門企業に対する貸付金 25,908 37,203 -11,294
リース資産 -495 4,221 -4,716
-25,669 -42,044 16,375
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額
-255 -620 365
負債
IFRS第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
信用機関に対する債務 -5,120 -13,800 8,681
公法人および公共部門企業に対する債務 -340,433 -481,546 141,113
発行債券 -171,028 -859,986 688,958
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 500,306 1,340,456 -840,150
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計、純額 -16,275 -14,876 -1,399
-3,343 -2,041 -1,302
IBOR改革関連の補償金
ヘッジ会計合計
23,938 19,115 4,823
資本に対するヘッジの影響
ヘッジ・コスト
2021 年 12月31日 2021 年 1月1日
準備金に対する影響
（単位：千ユーロ）
ヘッジ・コスト
13,621 15,624 -2,004
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
合計
13,621 15,624 -2,004
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ヘッジ会計の有効性
ヘッジされるリスクに起因する損益
2021 年12月31日
ヘッジの
（単位：千ユーロ）
ヘッジ商品
ヘッジ対象項目 ヘッジ商品
非有効部分
ヘッジ対象項目
資産
IAS 第39号に基づくポートフォリオ・ヘッジ会計
固定金利および変更可能金利貸付金 金利デリバティブ 122,505 -78,911 43,594
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
仕組貸付金 金利デリバティブ 25,908 -25,880 28
金利デリバティブ -495 211 -283
固定金利および変更可能金利リース資産
資産合計
147,919 -104,580 43,339
負債
IFRS 第9号に基づく公正価値ヘッジ会計
ユーロ建て金融負債 金利デリバティブ -435,365 426,733 -8,633
通貨デリバティブ
(クロスカレンシー
-81,215 73,573 -7,642
外貨建て金融負債
金利スワップ)
金利デリバティブ
負債合計
-516,581 500,306 -16,275
注記26. 無形資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
ITシステム
8,831 12,296
5 9
その他の無形資産
合計
8,837 12,305
無形資産には、その他の開発費またはのれんは含まれない。
注記27. 有形資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
不動産会社の株式
299 299
使用権資産 2,980 4,151
1,557 2,738
その他の有形資産
合計
4,835 7,188
公社は、投資不動産を有していない。
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有価証券報告書
注記28. 当該会計年度中の無形資産および有形資産の変動
無形資産 有形資産
2022年 その他の
合計
（単位：千ユーロ） 不動産 有形資産 使用権資産 合計
1月1日現在の取得価格
41,401 299 6,999 8,743 16,041
(+)追加 3,988 - 16 564 579
(-)処分 -15,755 - -1,371 -132 -1,503
12月31日現在の取得価格 29,634 299 5,644 9,174 15,117
1月1日現在の減価償却費累計額および減
29,097 - 4,261 4,592 8,853
損費用累計額
(-)処分に関する減価償却費累計額 -710 - -1,302 -113 -1,415
(+)計画に基づく減価償却費 2,894 - 1,128 1,715 2,843
(+/-)減損および戻入れ* -10,482 - - - -
12月31日現在の減価償却費累計額および
20,798 - 4,087 6,195 10,282
減損費用累計
12月31日現在の簿価
8,837 299 1,557 2,980 4,835
* 当該項目には、当年度における公社の重要なITシステムの導入の中止に係る－10,482千ユーロの減損の変動
による経常外項目が含まれる。
無形資産 有形資産
2021年 その他の
合計
（単位：千ユーロ） 不動産 有形資産 使用権資産 合計
1月1日現在の取得価格
33,190 299 7,363 8,570 16,233
(+)追加 8,660 - 3 173 175
(-)処分 -449 - -367 - -367
12月31日現在の取得価格 41,401 299 6,999 8,743 16,041
1月1日現在の減価償却費累計額 15,831 - 3,271 2,982 6,253
(-)処分に関する減価償却費累計額 - - -226 - -226
(+)計画に基づく減価償却費 2,783 - 1,216 1,610 2,826
(+)減損* 10,482 - - - -
12月31日現在の減価償却費累計額および
29,097 - 4,261 4,592 8,853
減損費用累計額
12月31日現在の簿価
12,305 299 2,738 4,151 7,188
* 当該項目には、グループの重要な進行中のITシステムの導入に係る10,482千ユーロの減損による経常外項目
が含まれる。
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注記29. その他の資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未収リース料
11,391 15,084
中央清算機関に対する差入現金担保* 1,219,541 238,930
3,730 1,924
その他
合計
1,234,662 255,938
* 現金担保には203千ユーロ（13千ユーロ）の予想信用損失が含まれる。
2022年12月31日現在および2021年12月31日現在、公社は未処理負債に係る債権を有していなかった。
注記30. 未収収益および前払費用
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未収利息収益
218,417 211,067
その他の未収収益 0 196
4,671 1,349
前払費用
合計
223,088 212,612
注記31. 繰延税金資産および負債
繰延税金資産
2022 年 損益計算書において 資本において 当会計年度 2022 年
（単位：千ユーロ）
1 月1日 認識される額 認識される額 の支払額 12 月31日
公正価値準備金に係るもの - - 763 - 763
合計
- - 763 - 763
繰延税金負債
2022 年 損益計算書において 資本において 当会計年度 2022 年
（単位：千ユーロ）
1 月1日 認識される額 認識される額 の支払額 12 月31日
公正価値準備金に係るもの 3,499 - -3,499 - -
合計
3,499 - -3,499 - -
任意の貸倒引当金および減価償却費に係る差異には、291,718千ユーロの認識されていない繰延税金負債が含ま
れる。
繰延税金負債
2021 年 損益計算書において 資本において 当会計年度 2021 年
（単位：千ユーロ）
1 月1日 認識される額 認識される額 の支払額 12 月31日
公正価値準備金に係るもの 4,054 - -555 - 3,499
合計
4,054 - -555 - 3,499
任意の貸倒引当金および減価償却費に係る差異には、284,050千ユーロの認識されていない繰延税金負債が含ま
れる。
2021年12月31日現在、公社は繰延税金資産を有していなかった。
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注記32. 発行債券
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ） 簿価 名目価値 簿価 名目価値
長期債券
30,942,233 34,330,170 31,508,271 32,041,076
4,649,832 4,668,524 3,819,254 3,820,738
その他*
合計
35,592,065 38,998,694 35,327,525 35,861,814
* 当該項目には、公社が発行した短期資金調達が含まれる。
公社の資金調達はフィンランド地方政府保証機構により保証されている。
2022年度におけるベンチマーク債の発行
利息 名目価値
評価日 満期日 通貨
（％） （千）
MTNプログラムに基づき発行された
2022年1月25日 2032年2月25日 0.250% 1,000,000 ユーロ
固定利付きベンチマーク債
MTNプログラムに基づき発行された
2022年5月17日 2029年5月17日 1.500% 500,000 ユーロ
固定利付きベンチマーク債
MTNプログラムに基づき発行された
2022年8月24日 2027年8月24日 3.250% 1,000,000 米ドル
固定利付きベンチマーク債
上記の表において、ベンチマーク債は受渡日により記載されている。目論見書は公社のウェブサイト
（www.munifin.fi/investor-relations）にて英語で閲覧可能である。
発行債券の簿価の調整
2022 年 2021 年
公法人および 公法人および
信用機関に 信用機関に
公共部門企業 発行債券 公共部門企業 発行債券
対する債務 対する債務
（単位：千ユーロ） に対する債務 に対する債務
1月1日現在の簿価
2,059,906 3,324,685 35,327,525 1,343,358 3,884,026 32,911,906
営業活動からのキャッシュ・フローの変動
発行債券「長期債券」への加算 46,609 147,351 7,680,928 761,335 197,473 7,894,520
発行債券「その他」への加算 - - 25,303,337 - - 13,219,018
加算合計 46,609 147,351 32,984,265 761,335 197,473 21,113,537
発行債券「長期債券」からの減算 - -267,534 -5,541,011 -38,567 -587,713 -5,119,486
発行債券「その他」からの減算 - - -24,472,759 - - -13,295,584
減算合計 - -267,534 -30,013,769 -38,567 -587,713 -18,415,070
営業活動からのキャッシュ・フローの変動合計 46,609 -120,183 2,970,495 722,767 -390,240 2,698,468
-18,332 -674,917 -2,705,955 -6,219 -169,101 -282,849
評価および為替の再評価を含む総資産額の変動
12 月31日現在の簿価
2,088,183 2,529,585 35,592,065 2,059,906 3,324,685 35,327,525
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注記33. その他の負債
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
法定引当金
事業再建引当金 - -
その他の引当金 446 446
その他の負債
リース負債 3,046 4,231
中央清算機関からの受取現金担保 570,922 333,295
19,132 11,042
その他
合計
593,547 349,014
「その他の引当金」の項目は、公社が仮命令を請求し、最高行政裁判所の最終判決を待っている税務上の解釈の
問題に関連するものである。
事業再建引当金 その他の引当金
（単位：千ユーロ） 2022 年 2021 年 2022 年 2021 年
当該報告期間期首現在の簿価
- 504 446 -
引当金の増加 - - 5,100 446
- -504 -5,100 -
使用済みの引当金
当該報告期間末現在の簿価
- - 446 446
2021 年会計年度において、2020年会計年度のグループの事業の組織再編に関連する事業再建引当金はすべて使用
された。2022年度における引当金の増加および使用済みの引当金は、2022年度に中止されたIT導入プロジェクトに
関連するものである。
注記34. 未払費用および前受収益
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
未払利息費用
139,779 134,880
その他の未払費用 7,943 41,579
18,552 16,864
前受収益*
合計
166,274 193,323
* 当該項目は、主にリース事業による前払費用から構成される。
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注記35. 劣後債務
2022年12月31日
通貨 名目価値 簿価 金利 最短返済日
（単位：千ユーロ）
AT1キャピタル・ローン - -
- - -
合計
- -
2021年12月31日
通貨 名目価値 簿価 金利 最短返済日
（単位：千ユーロ）
AT1キャピタル・ローン 350,000 349,388
ユーロ 固定 2022年4月1日
合計
350,000 349,388
公社は、2015年10月1日に当初発行された350百万ユーロの、条件が再設定されうる永久固定利付その他Tier1証
券を償還した。当該償還日は2022年4月1日であり、当該証券の条件に基づく最初の返済日であった。当該証券は、
額面総額の100％に相当する金額に、償還日までの未払い経過利息を付して償還された。
ローン契約条件
当該ローンは、自己資本規制（EU 575/2013）において規定される、いわゆるAT1キャピタル・ローンの諸要件を
満たすために設定された特別条件が付された、その他Tier1資本に含まれる無担保のディベンチャー・ローンであ
る。当該ローンには満期日がない。当該ローンの利息は、自己資本規制に定められた条件に従い分配可能資金から
のみ支払うことができ、公社が利払い日において利息の支払いを行うか否かを決定する。利払いの解除は確定的で
あり、支払われなかった利息は当該ローンの元本には組入れられない。当該ローンの元本は、公社の普通株式等
Tier1（ CET1 ） 資本のリスク加重資産に対する割合が5.125％を下回った場合、減額される。公社は、公社の財務状
況の改善に基づき自己資本規制により許容される場合、当該ローンの元本の一部または全部の回復を決定すること
ができる。公社は、2022年4月1日またはその後毎年の利払い日に、規制当局による買入消却に係る事前承認が得ら
れた場合に限り、当該ローンを返済する権利を有する（ただし義務ではない。）。規制当局は、法律または規制慣
行の変更により、公社が利息の全部を損金算入する権利を失うか、または公社がローンの条件に記載される追加額
の支払いを行わなければならなくなる等の特定の理由により、当該ローンの返済を承認することもできる。当局は
また、当該ローンの公式な分類変更により、当該ローンが公社の自己資本から除外される可能性が高いか、または
当該ローンがより低順位の資本に振替えられる場合に、当該ローンの返済を許可することができる。当該ローンの
元本および利息の支払いならびにその他の返済は、公社の解散または倒産に際し、その他すべての高順位の債務に
劣後する。AT1キャピタル・ローンは、連結財務書類において「資本」として認識されている。親会社の財務書類
においては、AT1キャピタル・ローンは貸借対照表の「劣後債務」の項目において認識されている。
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注記36. 銀行の破綻処理に関する法律 （1194/2014）
公社の経営危機・破綻処理に関する監督当局は、EUの単一破綻処理委員会（ SRB ） である。単一破綻処理委員会
は、公社に対し拘束力のある自己資本および適格債務の最低基準（ MREL ） を課している。MREL要件による基準値
は、リスク・エクスポージャーの金額合計の10.00％かつレバレッジ比率エクスポージャーの3.00％である。当該
MREL要件は、公社には簡便な破綻処理戦略が適用されるという単一破綻処理委員会の決定を考慮したものである。
MREL要件は2024年1月1日に施行される予定であるが、公社は、2022年1月1日以降、MRELの最終目標水準を全面的
に遵守しなければならない。公社の自己資本および適格債務はMREL要件を数倍上回って充足している。
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注記37. 満期による金融資産および金融負債の簿価の内訳
金融資産
3ヶ月超 1年超 5年超
2022 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
2 - - - - 2
中央銀行リファイナンス適格債券 136,726 528,552 2,113,901 110,996 - 2,890,174
信用機関に対する貸付金 9,592,217 - 32,253 - - 9,624,470
公法人および公共部門企業に
391,216 1,452,589 6,845,942 6,406,524 12,744,997 27,841,267
対する貸付金
リース資産* 7,465 20,979 76,516 51,821 117,272 274,053
債券 1,240,831 330,065 293,850 31,848 - 1,896,594
株式および出資持分 - - - - - -
グループ企業内の株式および
- - - - 656 656
出資持分
デリバティブ契約 181,535 138,338 609,483 1,117,589 660,158 2,707,103
1,219,541 - - - - 1,219,541
その他の資産**
合計
12,769,533 2,470,523 9,971,945 7,718,778 13,523,082 46,453,861
* 当該項目には、公社が公正価値ヘッジ会計を適用するリース資産が含まれる。リース資産はIFRS第9号基準（分類）にお
いて金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は、本表には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
3ヶ月超 1年超 5年超
2022 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
2,244,440 - 54,986 15,806 17,391 2,332,623
公法人および公共部門企業に
152,794 77,633 862,967 665,161 771,031 2,529,585
対する債務
発行債券 7,377,026 3,390,051 18,464,896 4,415,718 1,944,375 35,592,065
デリバティブ契約 565,161 263,843 1,753,642 1,160,809 872,656 4,616,111
その他の負債* 571,370 1,317 1,281 - - 573,969
うち、リース負債 448 1,317 1,281 - - 3,046
- - - - - -
劣後債務
合計
10,910,791 3,732,844 21,137,772 6,257,493 3,605,452 45,644,353
* 当該項目には、中央清算機関から受領した現金担保およびIFRS第16号基準に基づくリース負債が含まれる。
繰り上げ返済の可能性がある債務およびヘッジ目的のデリバティブは、最初に繰り上げ返済されうる日に対応す
る満期種類の欄に分類されている。
公社は、2023年度中、繰り上げ返済が可能な債務の10％から45％を繰り上げ返済するものと予測している。2022
年度中、公社は繰り上げ返済が可能な債務の19％を繰り上げ返済した。
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金融資産
3ヶ月超 1年超 5年超
2021 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
現金および中央銀行における残高
8,399,045 - - - - 8,399,045
中央銀行リファイナンス適格債券 247,349 444,766 2,173,184 446,755 - 3,312,054
信用機関に対する貸付金 1,382,272 - 34,292 - - 1,416,564
公法人および公共部門企業に
403,975 1,516,197 6,559,458 6,353,153 13,047,114 27,879,897
対する貸付金
リース資産 7,025 18,391 72,819 43,699 101,002 242,936
債券 946,987 199,527 316,595 66,265 - 1,529,374
株式および出資持分 - - - - - -
グループ企業内の株式および
- - - - 656 656
出資持分
デリバティブ契約 176,162 85,276 652,855 444,830 640,553 1,999,676
238,930 - - - - 238,930
その他の資産
合計
11,801,746 2,264,157 9,809,202 7,354,702 13,789,324 45,019,131
金融負債
3ヶ月超 1年超 5年超
2021 年12月31日
3ヶ月以内 10 年超 合計
12 ヶ月以内 5年以内 10 年以内
（単位：千ユーロ）
信用機関に対する債務
1,991,110 750,000 10,613 19,599 29,695 2,801,016
公法人および公共部門企業に
75,992 112,562 1,031,895 856,943 1,247,293 3,324,685
対する債務
発行債券 4,991,578 5,235,547 18,221,438 4,174,502 2,704,459 35,327,525
デリバティブ契約 788,530 584,682 287,038 143,757 420,287 2,224,294
その他の負債 333,703 1,221 2,602 - - 337,526
うち、リース負債 408 1,221 2,602 - - 4,231
- 349,878 - - - 349,878
劣後債務
合計
8,180,913 7,033,890 19,553,587 5,194,802 4,401,733 44,364,925
繰り上げ返済の可能性がある債務およびヘッジ目的のデリバティブは、最初に繰り上げ返済されうる日に対応す
る満期種類の欄に分類されている。2021年度中、公社は繰り上げ返済が可能な債務の47％を繰り上げ返済した。
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注記38. 貸借対照表項目の内国通貨および外国通貨の内訳
資産
うち、
内国通貨 外国通貨 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
グループ内
中央銀行リファイナンス適格債券
2,890,174 - 2,890,174 -
信用機関に対する貸付金 9,577,806 46,663 9,624,470 -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 27,841,267 - 27,841,267 -
リース資産 1,303,094 - 1,303,094 -
債券 1,867,201 29,392 1,896,594 -
デリバティブ契約 2,705,581 1,522 2,707,103 -
その他の資産（現金および中央銀行における残高を
1,261,533 211,310 1,472,843 659
含む。）
合計
47,446,658 288,888 47,735,546 659
負債および資本
うち、
内国通貨 外国通貨 合計
2022年12月31日（単位：千ユーロ）
グループ内
信用機関に対する債務
2,332,623 - 2,332,623 -
公法人および公共部門企業に対する債務 2,509,865 19,720 2,529,585 -
発行債券 14,918,101 20,673,964 35,592,065 -
デリバティブ契約 4,224,574 391,537 4,616,111 -
その他の負債（利益処分および資本を含む。） 2,665,154 7 2,665,161 25
- - - -
劣後債務
合計
26,650,317 21,085,228 47,735,546 25
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資産
うち、
内国通貨 外国通貨 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
グループ内
中央銀行リファイナンス適格債券
3,312,054 - 3,312,054 -
信用機関に対する貸付金 1,387,920 28,643 1,416,564 -
公法人および公共部門企業に対する貸付金 27,879,897 - 27,879,897 -
リース資産 1,334,146 - 1,334,146 -
債券 1,499,172 30,202 1,529,374 -
デリバティブ契約 1,781,439 218,237 1,999,676 -
その他の資産（現金および中央銀行における残高を
8,887,743 - 8,887,743 656
含む。）
合計
46,082,371 277,082 46,359,453 656
負債および資本
うち、
内国通貨 外国通貨 合計
2021年12月31日（単位：千ユーロ）
グループ内
信用機関に対する債務
2,801,016 - 2,801,016 -
公法人および公共部門企業に対する債務 3,262,800 61,885 3,324,685 -
発行債券 14,636,794 20,690,731 35,327,525 -
デリバティブ契約 2,172,656 51,639 2,224,294 -
その他の負債（利益処分および資本を含む。） 2,304,767 27,287 2,332,054 78
349,878 - 349,878 -
劣後債務
合計
25,527,910 20,831,542 46,359,453 78
注記39. レポ取引
2022年12月31日現在、公社は、レポ取引に関連する債権を有している。当該債権には、レポ取引の満期日にカウ
ンターパーティーが公社に引き渡していないレポ取引の担保として差入れられた有価証券が含まれている。当該有
価証券は、簿価9,580千ユーロで「債券」の「損益を通じて公正価値により測定するものとして指定されるもの」
に計上されている。また、公社は、レポ取引に係る差入現金担保に関連する債権も有していた。
2021年12月31日現在、公社は、レポ取引に関する債権または債務を一切有していなかった。
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注記40. 金融資産および金融負債の公正価値および簿価
金融資産
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ） 簿価 公正価値 簿価 公正価値
現金および中央銀行における残高
2 2 8,399,045 8,399,045
中央銀行リファイナンス適格債券 2,890,174 2,890,174 3,312,054 3,312,054
信用機関に対する貸付金 9,624,470 9,624,470 1,416,564 1,416,564
公法人および公共部門企業に対する貸付金 27,841,267 29,451,798 27,879,897 30,045,876
リース資産* 274,053 288,092 242,936 255,907
債券 1,896,594 1,896,208 1,529,374 1,529,739
株式および出資持分 - - - -
グループ企業内の株式および出資持分 656 656 656 656
デリバティブ契約 2,707,103 2,707,103 1,999,676 1,999,676
1,219,541 1,219,541 238,930 238,930
その他の資産**
合計
46,453,861 48,078,045 45,019,131 47,198,446
* 当該項目には、公社が公正価値ヘッジ会計を適用するリース資産が含まれる。リース資産はIFRS第9号基準（分類）にお
いて金融資産とはみなされないため、ヘッジされていないリース資産は、本表には表示されていない。
** 当該項目には、中央清算機関に対して差入れられた現金担保が含まれる。
金融負債
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ） 簿価 公正価値 簿価 公正価値
信用機関に対する債務
2,332,623 2,332,609 2,801,016 2,800,913
公法人および公共部門企業に対する債務 2,529,585 2,543,548 3,324,685 3,344,334
発行債券 35,592,065 35,650,001 35,327,525 35,434,600
デリバティブ契約 4,616,111 4,616,111 2,224,294 2,224,294
その他の負債* 573,969 573,969 337,526 337,526
- - 349,878 354,683
劣後債務
合計
45,644,353 45,716,238 44,364,925 44,496,351
* 当該項目には、中央清算機関から受領した現金担保およびIFRS第16号基準に基づくリース負債が含まれる。
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注記41. 金融資産および金融負債の公正価値ヒエラルキー
公正価値とは、測定日における市場参加者の間の秩序ある取引において、資産の売却により受け取ることとなる
価格、または負債の移転のために支払われることとなる価格をいう。公社は、公正価値の測定において、以下の公
正価値ヒエラルキーを使用しているが、これは公正価値の測定の実施において使用したインプットの重要性を反映
している。
レベル1
公社が、測定日において利用することができる活発な市場における同一商品の（無調整の）市場価格であるイン
プット。取引が頻繁に行われ、価格データが通常入手可能な場合、市場は活発であるとみなされる。かかる相場
（仲値）は、評価日における市場参加者の間の秩序ある取引価格を表している。レベル1の金融商品には、主に債
券投資が含まれる。
レベル2
レベル1に含まれる相場価格以外のインプットで、直接的に（すなわち価格として）または間接的に（すなわち
価格から算出されるものとして）観察可能なもの。当該レベルには、あまり活発ではないと考えられる市場におけ
る同一商品の相場価格またはすべての重要なインプットが市場データから直接的もしくは間接的に観察可能なその
他の評価技法を用いて評価される商品が含まれる。レベル2の金融商品には、主に店頭デリバティブ、公社の発行
済普通金融負債および貸付契約が含まれる。
レベル3
当該レベルには、観察不可能なインプットが評価技法に含まれており、かつ観察不可能なインプットが金融商品
の評価に重大な影響を及ぼすすべての金融商品が含まれる。観察不可能なインプットは、関連する観察可能なイン
プットが入手不可能な限りにおいて使用される。評価インプットが非流動的であるか、外挿されているか、または
過去の価格に基づいている場合、これらのタイプのインプットは定義によれば観察不可能であるため、かかる評価
インプットはレベル3の評価インプットとして定義される。当該レベルには、配当利回り等のインプットの利用が
公正価値の測定に及ぼす影響により、株式および外国為替の構造を有する金融商品が含まれる。さらに、レベル3
には、長期（例えば満期が35年超）の金利構造、または全期間にわたって金利曲線に流動性があるとみなされない
通貨における金利構造が含まれる。
公社の調達資金ポートフォリオの性質上（すなわち、発行債券は連続してヘッジされているため）、発行債券を
ヘッジするスワップがレベル3の金融商品として指定された場合、発行債券もレベル3の金融商品として指定される
ことになる。同じ原則が、他のポートフォリオおよびヒエラルキーの他のレベルにも適用される。公社は、公正価
値により測定されるその他の資産もしくは負債、または一時的に公正価値により測定された資産もしくは負債を保
有していない。
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下表は、公正価値の測定が分類される公正価値ヒエラルキーのレベル毎の金融商品を表示している。
金融資産
公正価値
2022 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
公正価値準備金を通じて公正価値により測定するもの
債券 167,636 137,695 29,941 - 167,636
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 28,432 - 28,432 - 28,432
債券 3,162,034 3,057,135 104,899 - 3,162,034
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 31,090 - - 31,090 31,090
グループ企業内の株式および出資持分 656 - - 656 656
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
504,097 - 489,218 14,880 504,097
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 2,203,006 - 2,202,335 671 2,203,006
公正価値により測定するものの合計 6,096,951 3,194,830 2,854,824 47,297 6,096,951
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 11,348,612 - 11,926,267 - 11,926,267
リース資産 274,053 - 288,092 - 288,092
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 11,622,665 - 12,214,359 - 12,214,359
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 2 2 - - 2
信用機関に対する貸付金 9,624,470 8,223,397 1,401,072 - 9,624,470
公法人および公共部門企業に対する貸付金 16,433,133 - 17,466,009 - 17,466,009
債券 1,457,098 - 1,456,713 - 1,456,713
その他の資産 1,219,541 - 1,219,541 - 1,219,541
28,734,245 8,223,399 21,543,335 - 29,766,735
償却原価により測定するものの合計
金融資産合計
46,453,861 11,418,229 36,612,519 47,297 48,078,045
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金融負債
公正価値
2022 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
信用機関に対する債務 3,291 - 3,291 - 3,291
公法人および公共部門企業に対する債務 1,318,658 - 1,166,432 152,227 1,318,658
発行債券 10,842,676 - 9,865,856 976,820 10,842,676
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
1,562,525 - 1,222,013 340,512 1,562,525
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 3,053,586 - 3,047,585 6,001 3,053,586
公正価値により測定するものの合計 16,780,736 - 15,305,177 1,475,559 16,780,736
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 84,892 - 84,878 - 84,878
公法人および公共部門企業に対する債務 1,210,927 - 1,224,889 - 1,224,889
発行債券* 24,419,692 - 24,420,879 56,749 24,477,627
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 25,715,510 - 25,730,646 56,749 25,787,395
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 2,244,440 - 2,244,440 - 2,244,440
発行債券 329,698 - 329,698 - 329,698
その他の負債 573,969 - 573,969 - 573,969
劣後債務 - - - - -
3,148,106 - 3,148,106 - 3,148,106
償却原価により測定するものの合計
金融負債合計
45,644,353 - 44,183,930 1,532,308 45,716,238
* 公社の固定利付きベンチマーク債の発行は、ヘッジされるリスクについて公正価値ヘッジ会計が適用される
という事実に基づき、レベル2に表示されている。ヘッジされるリスクの評価は、レベル2のインプットに基づ
いている。財務書類注記において、公社の固定利付きベンチマーク債の公正価値は、ブルームバーグによる相
場価格に基づく公正価値を反映して調整されている。市場価格はレベル1のインプットである。
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金融資産
公正価値
2021 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
公正価値準備金を通じて公正価値により測定するもの
債券 213,466 172,717 40,748 -
213,466
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 38,941 - 38,941 - 38,941
債券 3,539,074 3,451,809 87,265 - 3,539,074
強制的に損益を通じて公正価値により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 35,204 - 344 34,861 35,204
グループ企業内の株式および出資持分 656 - -
656 656
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
761,023 - 698,194 62,829 761,023
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 1,238,653 - 1,238,246 407 1,238,653
公正価値により測定するものの合計 5,827,016 3,624,526 2,103,737 98,752 5,827,016
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 12,725,453 - 13,493,603 - 13,493,603
リース資産 242,936 - 255,907 - 255,907
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 12,968,390 - 13,749,511 - 13,749,511
償却原価により測定するもの
現金および中央銀行における残高 8,399,045 8,399,045 - - 8,399,045
信用機関に対する貸付金 1,416,564 105,988 1,310,576 - 1,416,564
公法人および公共部門企業に対する貸付金 15,080,299 - 16,478,128 - 16,478,128
債券 1,088,888 - 1,089,253 - 1,089,253
その他の資産 238,930 - 238,930 - 238,930
26,223,725 8,505,033 19,116,886 - 27,621,919
償却原価により測定するものの合計
金融資産合計
45,019,131 12,129,559 34,970,134 98,752 47,198,446
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金融負債
公正価値
2021 年12月31日
簿価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
（単位：千ユーロ）
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するものとして
指定されるもの
信用機関に対する債務 4,787 - 4,787 - 4,787
公法人および公共部門企業に対する債務 1,548,394 - 1,284,601 263,793 1,548,394
発行債券 10,008,299 - 8,248,729 1,759,569 10,008,299
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
1,114,003 - 369,705 744,299 1,114,003
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 1,110,291 - 1,084,602 25,690 1,110,291
公正価値により測定するものの合計 13,785,774 - 10,992,423 2,793,350 13,785,774
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 55,120 - 55,016 - 55,016
公法人および公共部門企業に対する債務 1,776,291 - 1,795,941 - 1,795,941
発行債券 24,852,845 - 24,873,880 86,040 24,959,920
公正価値ヘッジ会計が適用される項目合計 26,684,256 - 26,724,837 86,040 26,810,877
償却原価により測定するもの
信用機関に対する債務 2,741,110 - 2,741,110 - 2,741,110
発行債券 466,381 - 466,381 - 466,381
その他の負債 337,526 - 337,526 - 337,526
劣後債務 349,878 - 354,683 - 354,683
3,894,895 - 3,899,701 - 3,899,701
償却原価により測定するものの合計
金融負債合計
44,364,925 - 41,616,961 2,879,390 44,496,351
すべての評価モデルにおいて、複雑なモデルおよび単純なモデルの両方で、市場価格およびその他のインプット
が使用されている。これらの市場価格およびインプットは、金利、為替レート、ボラティリティ、相関関係等から
構成されている。公社は、金融商品の種類および複雑さ、ならびに関連するリスク要因および収益構造に応じて、
異なる種類の評価インプットを適用している。公社が定義する公正価値ヒエラルキーのレベルへの分類は、評価イ
ンプット、ストレス・テスト（合理的に代替しうる仮定）およびモデルの複雑性に関して実施された分析に基づい
ている。公正価値の測定に使用されるインプットが公正価値ヒエラルキーの異なるレベルに分類されている場合、
かかる公正価値の測定はその全体が、測定全体にとり重要なインプットのうち最も低いレベルのインプットのレベ
ルに分類される。
IFRS第13号基準は、評価モデルおよび評価技法を、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチおよびコス
ト・アプローチの3つの異なるカテゴリーに分類している。公社は、金融商品につき機能している市場が存在し、
公表相場価格が入手可能な場合には、市場ベースのアプローチを適用する。公社は、流動性ポートフォリオの投資
債券の評価において、マーケット・アプローチを利用している。公社は、すべてのレベル1の資産について、同一
の資産（同じISIN）について入手可能な市場価格を利用している。公社は、類似の資産の価格は利用していない。
インカム・アプローチは、例えば将来キャッシュ・フローの（割引後の）現在価値の決定に基づいて評価が行わ
れる場合に適用される。評価方法には、信用リスク、使用される割引率、早期返済の可能性および金融商品の公正
価値に確実に影響するその他の要因の評価が考慮されている。公社は、デリバティブ、貸付金、調達資金等、多く
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の金融商品にインカム・アプローチを利用している。公社は、その金融商品の評価にコスト・アプローチを利用し
ていない。
公社は、広く認識されている評価モデルを利用して、金利スワップおよび通貨スワップ等、観察可能な市場デー
タのみを使用し、経営陣の判断や見積りをほとんど必要としない、一般的かつ単純な金融商品の公正価値を算定し
ている。通常、上場債券および株式ならびに金利スワップ等の単純な店頭デリバティブの市場では、観察可能な価
格またはモデル・インプットが入手可能である。観察可能な市場価格およびモデル・インプットが入手可能である
ことにより、経営陣の判断および見積りの必要性が減少し、公正価値の決定に関連する不確実性が減少する。観察
可能な市場価格およびインプットの入手可能性は、商品および市場によって異なり、金融市場における特定の事象
や一般的な状況に基づいて変化しやすい。
公社は、特定の種類の金融商品の公正価値を算出するために、さまざまなモデルを適用している。ベースとなる
モデルの選択およびモデルの調整は、金融商品の複雑さおよび関連するインプットの観察可能性に左右される。市
場慣行に従い、ベースとなるモデルの当初の選択は、基礎となる商品の種類に基づきなされる。さらに、金融商品
は、最も重要なリスク要因およびさまざまな種類の調整技術を把握するために、十分に詳細な異なるカテゴリーに
分類される。ベースとなるモデルおよびさまざまな仮定ならびに調整技術の具体的な組み合わせが文書化される。
モデル評価技法の対象となる公社の公正価値が適用される金融商品は、以下の4種類の資産から構成されている。
－金利商品
－外国為替商品
－株式連動商品
－ハイブリッド金融商品
外国為替 、 株式連動 および ハイブリッド の種類の金融商品は、主にレベル3に分類される。
金融商品の公正価値は、通常、個々の金融商品の正味現在価値で計算される。かかる計算は、カウンターパー
ティーのレベルに基づく調整により補足される。公社は、信用評価調整（ CVA ） および負債評価調整（ DVA ） をデリ
バティブの評価に取り入れている。信用評価調整はカウンターパーティーの信用リスクの公正価値に対する影響
を、また、負債評価調整は公社自体の信用の質の影響を反映している。公社は、信用評価調整および負債評価調整
を同じ方法で計算しており、いずれもデフォルト時損失率（ LGD ） 、デフォルト確率（ PD 。 負債評価調整について
は自社のデフォルト確率、信用評価調整についてはカウンターパーティーのデフォルト確率 ） および予想エクス
ポージャー（ EE ） の3つのインプットの結果として算定されている。
評価の枠組み
公社は、公社のモデルリスク管理に関する取決め、活動および手続きに関する枠組みを導入した。モデルリスク
管理の枠組みの目的は、モデルリスクの効果的な管理および公正価値の不確実性の軽減を確保するとともに、内外
の規定の遵守を確保することにある。公社は、評価モデルのライフサイクル（すなわち、承認、設計および開発、
試験および維持、監視および実行）のあらゆる側面が、有効なガバナンス、明確な役割および責任、ならびに有効
な内部統制の対象となることを確保している。
公社は、すべての評価モデル、その事業目的および特徴、ならびにその適用および使用条件に関する全体像を提
供するモデル・インベントリを管理し、維持している。モデル・インベントリのうち承認された評価モデルはすべ
て、経営陣（ EMT ） による年次の見直しおよび再承認の対象となる。
財務管理チームは、公社の公正価値の評価管理グループとして活動し、公社の財務報告における公正価値の最終
承認について責任を負っている。財務管理チームは、公社の評価手続および評価モデルのパフォーマンスを監視お
よび管理し、必要な対策を決定し、経営陣に対し報告を行う。財務管理チームは、評価モデルおよび評価手続が財
務報告において使用されるために十分に正確な情報を提供しているかについて検討し、また、受領した情報に基づ
き、評価手続により算定された価値に加えうる調整について決定する。
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公社は、モデルのアウトプットの正確性および妥当性を確保することを目的として、評価モデルに関する効率的
な管理およびパフォーマンスの監視の枠組みを導入した。モデルのパフォーマンスの監視は、以下の4つの主要な
管 理により行われる。
－カウンターパーティーの評価の管理（ CVC ）
－公正価値に関する説明
－独立した価格評価の検証（ IPV ）
－独立したモデル検証
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カウンターパーティーの評価の管理( CVC )は、評価モデルのアウトプットの、公社独自の従来の評価およびカウ
ンターパーティーの評価からの乖離を査定するもので、リスク管理部門により毎日実施される。かかる査定の結果
は、最高財務責任者に毎月、財務管理チームに四半期毎に報告される。公正価値に関する説明手続は、リスク管理
部門による公正価値の変動に関する日次分析および説明ならびに公正価値に関する説明の最高財務責任者に対する
月次報告および財務管理チームに対する四半期報告からなっている。独立した価格評価の検証は、公社のIPV手続
の一環として、第三者のサービス・プロバイダーにより毎月実施される。かかる管理活動の結果は、最高財務責任
者に毎月、財務管理チームに四半期毎に報告される。独立したモデル検証は、公社の評価モデルの一部として、第
三者のサービス・プロバイダーにより毎年実施される。モデル検証の結果は、財務管理チームに報告される。
公正価値ヒエラルキーにおける振替え
公社は、最初の認識時および各報告期間末において、公正価値ヒエラルキーの分類に関して、その分類の妥当性
および正確性を評価する。これは、レベル1、レベル2およびレベル3の金融商品の最初の分類、ならびにその後の
公正価値ヒエラルキー内のレベル間での振替えの可能性を決定するためのものである。例えば、公正価値ヒエラル
キー間の振替えは、従前に想定されていた観察されたインプットに観察不可能なインプットを用いた調整が必要と
なる場合に起こりうる。かかる手続きは、公正価値のレベル間の振替えについても同様である。かかるレベル間の
振替えは、当該振替えを生じさせる事由が生じた四半期の終了時、または状況が変化した際に行われたものとみな
される。
2022年度中、レベル1とレベル2の間において、合計9,270千ユーロの振替えが行われた。2022年度中、レベル2か
らレベル3への振替えは行われなかった。
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レベル3の振替え
2022 年 損益計算書 購入 売却および レベル3へ レベル3 2022 年
2022 年
1月1日 における公正 および 満期を の振替え からの 12 月31日
（単位：千ユーロ）
価値の変動 新規契約 迎えた契約 振替え
金融資産
公正価値により測定するもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定
するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 34,861 -3,649 - -121 - - 31,090
グループ企業内の株式および出資持分 656 - - - - - 656
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
62,829 -42,509 687 -5,415 - -713 14,880
デリバティブ契約
407 515 66 - - -317 671
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
金融資産合計
98,753 -45,643 753 -5,536 - -1,030 47,297
金融負債
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するもの
として指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する債務 263,793 -46,923 - - - -64,643 152,227
発行債券 1,759,569 -122,696 180,471 -796,670 - -43,855 976,820
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
744,299 150,724 20,607 -569,309 - -5,809 340,512
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 25,690 -1,179 2,884 -133 - -21,260 6,001
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
86,040 1,491 26,047 -3,066 - -53,764 56,749
発行債券
金融負債合計 2,879,390 -18,583 230,009 -1,369,177 - -189,331 1,532,308
レベル3の金融資産および金融負債合計*
2,978,143 -64,226 230,762 -1,374,713 - -190,361 1,579,605
* 公社は、これらの損益を「証券取引および外国為替取引純収入」および「ヘッジ会計純収入」の項目におい
て認識している。損益を通じて公正価値により測定するものとして指定される金融負債に係る自己信用リスク
の変動に起因する公正価値の変動は、「自己信用リスク再評価準備金」の項目において認識される。
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観察不可能なインプットの感応度分析
感応度分析は、その評価が観察不可能なインプットに依拠している金融商品の公正価値に対する、合理的に可能
な仮定の影響を表している。しかしながら、実際には、すべての観察不可能なインプットが、同時に、感応度分析
に用いられる合理的に代替しうる仮定の極値に移行する可能性は低い。したがって、本注記において開示されてい
る感応度分析の影響は、財務書類作成日の公正価値における実際の不確実性よりも大きい可能性がある。さらに、
かかる開示は、金融商品の公正価値の将来の変動を予測または示唆するものではない。
公社は、その公正価値の見積りが適切であると判断しているが、異なる手法または仮定の使用により、公正価値
の測定は異なる可能性がある。レベル3の公正価値の測定について、1つまたは複数の仮定の合理的に代替しうる仮
定への変更は、以下の影響を及ぼす可能性がある。2022年12月31日現在、これらの仮定により、公正価値は60.6百
万ユーロ増加または71.1百万ユーロ減少する可能性があった。2021年12月31日現在には、これらの仮定により、公
正価値は60.3百万ユーロ増加または59.6百万ユーロ減少する可能性があった。
金融商品の種類別の重要な観察不可能なインプットの感応度分析
2022 年 2021 年
公正価値の 公正価値の 公正価値の 公正価値の
（単位：千ユーロ） プラス幅 マイナス幅 プラス幅 マイナス幅
公法人および公共部門企業に対する貸付金
貸付金 249 -273 133 -84
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ 18,117 -22,052 18,864 -11,446
為替連動クロスカレンシー金利デリバティブ 834 -1,318 2,644 -1,537
その他の金利デリバティブ 11,726 -11,860 13,173 -13,344
発行債券ならびに公法人および公共部門企業に対す
る債務
16,927 -23,275
株式連動負債 12,350 -18,115
834 -990
為替連動負債 704 -2,233
11,919 -11,327
12,412 -12,810
その他の負債
60,606 -71,095
合計
60,279 -59,570
レベル3に係る観察不可能なインプットの公正価値の変動は必ずしも独立したものではなく、観察不可能なイン
プットと観察可能なインプットとの間にはしばしば動的な関係が存在する。かかる関係は、特定の金融商品の公正
価値にとり重要である場合には、価格決定モデルまたは評価技法により制御される。公社は、各金融商品の将来
キャッシュ・フローの配分を作成するために確率モデルを使用している。将来キャッシュ・フローはその後、各金
融商品の公正価値を得るために現在価値に割引かれる。公社で使用されている確率モデルは、ハル・ホワイト・モ
デルおよびデュパイアのボラティリティ・モデルである。
公社が使用している観察不可能なインプットは以下に記載されている。観察不可能なインプットは、関連する観
察可能なインプットが入手不可能な限りにおいて使用される。
相関関係パラメータ
金融商品の公正価値が複数の観察不可能なインプットの影響を受けている場合、相関関係はこれらの異なる原商
品の関係を表している。例えば、株式連動商品について、原商品が複数の株式に依拠している場合、相関関係は公
正価値に大きな影響を与える。為替連動クロスカレンシー金利デリバティブについては、相関関係は各通貨の為替
レート間に存在し、金融商品の公正価値に影響を与える。観察不可能なインプット間に高い相関関係がある場合、
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公正価値は増加する。観察不可能なインプット間の相関関係が低い場合、公正価値は減少する。グループは、相関
関係が重要な観察不可能なインプットとなっている金融商品を保有しているが、それらは主に資金調達商品および
そ のヘッジ商品である。
ボラティリティ（外挿または非流動的）
金融商品の価値が確率モデルに基づいている場合、通常、原商品のボラティリティがインプットとして求められ
る。公社は、その確率評価モデルとして、デュパイアのローカル・ボラティリティ・モデルを使用している。金利
のボラティリティについては、アット・ザ・マネーのインプライド・ボラティリティを使用している。為替および
株式の構成要素（株価指数および個別の株価の両方）については、異なる権利行使および満期の相場を含む完全な
ボラティリティ・サーフェスが使用されている。公社は、株式連動型の仕組商品の大半にインプライド・ボラティ
リティを使用している。一部の場合においては、流動的なボラティリティ・サーフェスは存在しない。このような
場合には、通常、プロキシ・ボラティリティが代わりに使用される。ボラティリティを重要な観察不可能なイン
プットとして使用している金融商品の大半は、公社の資金調達商品およびそのヘッジ商品である。
配当利回り
株式連動商品の公正価値に影響を与える主な要因は、原商品である株式の配当利回りおよびボラティリティであ
る。株式連動商品には、配当パラメータが公正価値に対するインプットとして求められる。株式の構成要素は、原
商品である株式の価格がランダムウォークに従うものと仮定した場合、デュパイアのローカル・ボラティリティ・
モデルを使用してモデル化される。配当利回りが重要な観察不可能なインプットとなっている金融商品は、公社の
資金調達商品およびそのヘッジ商品である。
金利（外挿または非流動的）
公社は、複合的な金利仕組商品の公正価値の決定に観察不可能なインプットを使用している。将来キャッシュ・
フローおよびその公正価値は、ハル・ホワイトの確率モデルを用いて、先物相場および原商品の金利のボラティリ
ティを使用して決定される。利益が複合的な金利仕組商品の価値に依拠する金融商品は、レベル3に分類される。
外挿または非流動的な金利がインプットとして求められるこれらの金融商品の大半は、公社の資金調達商品および
そのヘッジ商品である。
下表は、観察不可能なインプットにおける1つまたは複数の仮定の変更（合理的に代替しうる仮定）が、財務書
類の日付現在の評価に及ぼしうる影響を表している。
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観察不可能なインプット・データの感応度分析
2022 年12月31日 公正価値 評価技法 観察不可能な 公正価値の 公正価値の
インプット プラス幅 マイナス幅
（単位：千ユーロ）
公法人および公共部門企業に対する
貸付金
貸付金 31,090 確率モデル ボラティリティ： 249 -273
外挿または非流動的
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ -104,317 確率モデル 相関関係パラメータ -1,743 -1,906
ボラティリティ： 21,290 -17,708
外挿または非流動的
配当利回り -1,430 -2,438
為替連動クロスカレンシー -120,294 確率モデル 相関関係パラメータ -11 -121
金利デリバティブ
ボラティリティ： 845 -1,197
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 0 0
その他の金利デリバティブ -106,351 確率モデル 相関関係パラメータ 80 14
ボラティリティ： 11,510 -11,736
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 136 -138
発行債券ならびに公法人および公共
部門企業に対する債務
株式連動負債 676,238 確率モデル 相関関係パラメータ 569 -194
ボラティリティ： 15,511 -22,611
外挿または非流動的
配当利回り 847 -470
為替連動負債 170,030 確率モデル 相関関係パラメータ -36 -133
ボラティリティ： 870 -857
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 0 0
その他の負債 339,527 確率モデル 相関関係パラメータ 0 0
ボラティリティ： 11,876 -11,285
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 43 -43
60,606 -71,095
合計
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初日の損益
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
1月1日現在の期首残高
-236 -29
損益計算書において認識された利益 498 412
損益計算書において認識された損失 -470 -711
-184 91
新規取引に係る繰延損益
12月31日現在の合計
-392 -236
初日の損益の定義および償却方法は、連結財務書類の注記1の会計方針の「13. 公正価値の決定」の項に記載さ
れている。
2021年度の公正価値ヒエラルキーにおける振替えおよび感応度分析
2021年度中、レベル1とレベル2の間において、合計50,127千ユーロの振替えが行われた。2021年度中、レベル2
からレベル3への振替えは行われなかった。
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レベル3の振替え
2021 年 損益計算書 購入 売却および レベル3へ レベル3 2021 年
2021 年
1月1日 における公正 および 満期を の振替え からの 12 月31日
（単位：千ユーロ）
価値の変動 新規契約 迎えた契約 振替え
金融資産
公正価値により測定するもの
強制的に損益を通じて公正価値により測定
するもの
公法人および公共部門企業に対する貸付金 43,735 -4,878 - -3,997 - - 34,861
株式および出資持分 27 - - -27 - - -
グループ企業内の株式および出資持分 656 - - - - - 656
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
79,452 -14,590 604 -2,636 - - 62,829
デリバティブ契約
572 -366 317 - - -117 407
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約
金融資産合計
124,443 -19,834 921 -6,660 - -117 98,753
金融負債
公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定するもの
として指定されるもの
公法人および公共部門企業に対する債務 224,413 -8,408 47,787 - - - 263,793
発行債券 2,125,714 -144,658 762,861 -975,731 - -8,617 1,759,569
損益を通じて公正価値により測定するもの
損益を通じて公正価値により測定される
646,293 136,055 38,581 -76,252 - -378 744,299
デリバティブ契約
ヘッジ会計が適用されるデリバティブ契約 24,391 6,797 450 - - -5,948 25,690
公正価値ヘッジ会計が適用される項目
償却原価により測定するもの
94,048 -1,802 27,162 - - -33,368 86,040
発行債券
金融負債合計 3,114,859 -12,015 876,840 -1,051,984 - -48,310 2,879,390
レベル3の金融資産および金融負債合計
3,239,302 -31,849 877,761 -1,058,644 - -48,427 2,978,143
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観察不可能なインプット・データの感応度分析
2021 年 公正価値 評価技法 観察不可能な 公正価値の 公正価値の
インプット プラス幅 マイナス幅
（単位：千ユーロ）
公法人および公共部門企業に対する
貸付金
貸付金 34,861 確率モデル ボラティリティ： 133 -84
外挿または非流動的
デリバティブ契約
株式連動デリバティブ -37,319 確率モデル 相関関係パラメータ 759 653
ボラティリティ： 17,551 -11,504
外挿または非流動的
配当利回り 554 -595
為替連動クロスカレンシー -647,461 確率モデル 相関関係パラメータ 498 -353
金利デリバティブ
ボラティリティ： 2,145 -1,183
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 1 -1
その他の金利デリバティブ -21,972 確率モデル 相関関係パラメータ 7 0
ボラティリティ： 12,870 -13,048
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 296 -296
発行債券ならびに公法人および公共
部門企業に対する債務
株式連動負債 741,554 確率モデル 相関関係パラメータ 229 -149
ボラティリティ： 11,455 -16,829
外挿または非流動的
配当利回り 666 -1,137
為替連動負債 785,053 確率モデル 相関関係パラメータ 17 -123
ボラティリティ： 677 -2,099
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 11 -11
その他の負債 582,795 確率モデル 相関関係パラメータ 1 0
ボラティリティ： 12,313 -12,711
外挿または非流動的
金利：外挿または非流動的 98 -98
60,279 -59,570
合計
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注記42. 資本
自己信用
ヘッジ・
投資の 非制限
リスク 留保
株式資本 準備金 公正価値 資本投資 合計
コスト
利益
再評価
準備金 準備金
準備金
（単位：千ユーロ）
準備金
2022年1月1日現在の簿価
43,008 277 309 64 13,621 40,743 267,950 365,972
(+)増加
- - 2 - - - 138,061 138,063
(-)減少
- - -4,769 -147 -12,133 - -40,236 -57,284
2022年12月31日現在の簿価
43,008 277 -4,457 -83 1,488 40,743 365,775 446,750
自己信用
ヘッジ・
投資の 非制限
リスク 留保
株式資本 準備金 公正価値 資本投資 合計
コスト
利益
再評価
準備金 準備金
準備金
（単位：千ユーロ）
準備金
2021年1月1日現在の簿価
43,008 277 847 -255 15,624 40,743 151,454 251,698
(+)増加
- - - 320 - - 136,809 137,129
(-)減少
- - -538 - -2,004 - -20,313 -22,855
2021年12月31日現在の簿価
43,008 277 309 64 13,621 40,743 267,950 365,972
分配可能資金
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
留保利益
227,714 131,141
138,061 136,809
当期純利益
合計
365,775 267,950
2022年12月31日現在、分配可能資金は合計365,774,616.34ユーロ（267,949,619.07ユーロ）であった。
注記43. 株式資本
公社の株式は、A株式およびB株式に分類されている。当該2種類の株式は、議決権および利益分配に関して同一
の内容である。1株式に1議決権が付されている。株式は無額面株式である。株式の取得は、定款上の同意および買
取請求に関する条項によって制限されている。2022年度末現在、商業登記簿に記録された公社の払込済株式資本は
合計43,008千ユーロ（43,008千ユーロ）であった。株式総数は39,063,798株（39,063,798株）であり、これはA株
式26,331,646株（26,331,646株）およびB株式12,732,152株（12,732,152株）に分けられる。
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注記44. 上位株主
議決権および所有株式数ベースでの株主上位10位、公社における全株式およびその全議決権に対する比率、なら
びに株主総数は以下のとおりである。
株式数 所有率
2022年12月31日
1. Keva
11,975,550 30.66%
2. フィンランド共和国
6,250,000 16.00%
3. ヘルシンキ市
4,066,525 10.41%
4. エスポー市
1,547,884 3.96%
5. VAV Asunnot Oy*
963,048 2.47%
6. タンペレ市
919,027 2.35%
7. オウル市
903,125 2.31%
8. トゥルク市
763,829 1.96%
9. クオピオ市
592,028 1.52%
10.ラハティ市 537,926 1.38%
* VAV Asunnot Oyは、ヴァンター市により完全所有されている。
株主総数は276（276）である。
本表中の株式数は、株主のグループ会社が所有する可能性のある株式を含まない。
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担保および偶発債務に関する注記
注記45. 差入担保
自社の債務およびコミットメントのための差入担保
2022年 2021年
12月31日 12月31日
（単位：千ユーロ）
デリバティブ契約のカウンターパーティーに担保差入された信用機関に対する
1,400,559 1,310,576
貸付金*
レポ取引のカウンターパーティーに担保差入された信用機関に対する貸付金** 514 -
中央銀行に担保差入された信用機関に対する貸付金*** 31,745 35,984
中央銀行に担保差入された公法人および公共部門企業に対する貸付金*** 3,676,627 4,716,147
地方政府保証機構に担保差入された公法人および公共部門企業に対する貸付金**** 12,101,459 11,474,101
レポ取引のカウンターパーティーに担保差入された債券** 9,580 -
中央清算機関に担保差入された債券 24,942 -
1,219,541 238,930
デリバティブ契約のカウンターパーティーに担保差入されたその他の資産*
合計
18,464,967 17,775,738
* 公社は、デリバティブ契約のCSA契約（ ISDA／クレジット・サポート・アネックス ） に基づき、デリバティ
ブ契約のカウンターパーティーに対し担保差入を行っている。
** グループは、GMRA（ ジェネラル・マスター・リパーチェス・アグリーメント ） に基づき、レポ取引のカウン
ターパーティーに対し担保差入を行っている。
*** 公社は、中央銀行（フィンランド銀行）により承認された金融政策のカウンターパーティーであり、この目
的のために、かかるカウンターパーティーとしての関連取引の発生の可能性に備え、中央銀行に対し担保差入
が行われている。
**** 公社は、地方政府保証機構に対し、表中に記載される貸付債権の担保差入を行っている。地方政府保証機構
法に定められるとおり、地方政府保証機構は、公社の資金調達に対し保証を提供し、公社は地方政府保証機構
の保証に対し担保差入を行っている。
差入担保は、財務書類の日付現在の簿価により表示されている。
注記46. 年金債務
年金補償は外部の年金保険会社を通じて行われている。年金制度は確定拠出年金に分類されている。
注記47. オフバランスシート・コミットメント
2022年12月31日 2021年12月31日
（単位：千ユーロ）
クレジット・コミットメント 2,463,978 2,592,877
合計 2,463,978
2,592,877
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従業員および経営陣に関する注記
注記48. 従業員
2022年 2021年
（単位：人） 平均 年度末 平均 年度末
常勤正社員
147 149 143 144
非常勤正社員 3 4 1 1
12 12 7 8
期間契約社員
合計
162 165 151 153
経営陣に対する従業員給付
最高経営責任者、最高経営責任者代理およびその他の経営陣（ EMT ） に対して支払われた給与および報酬（源泉
徴収税対象）は下表に記載されている。
給与および報酬
2022年 2021年
（単位：千ユーロ）
社長兼最高経営責任者
-435 -430
最高経営責任者代理 -272 -224
-1,436 -1,307
その他の経営陣合計
合計
-2,142 -1,961
公社は、2017年12月21日より前に経営陣の構成員（最高経営責任者および最高経営責任者代理を含む。）に選定
された経営陣に対し、拠出型団体年金保険を提供している。当該構成員は、63歳に達した後、当該保険から年金を
受領する権利を有する。
公社は、最高経営責任者、最高経営責任者代理およびその他の経営陣について、下表に記載される下記の法定年
金拠出金を支払った。
法定年金拠出金
2022年 2021年
（単位：千ユーロ）
社長兼最高経営責任者
-74 -71
最高経営責任者代理 -46 -37
-244 -216
その他の経営陣合計
合計
-364 -324
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取締役の報酬
2022年から2023年の任期中、公社の取締役は、年次株主総会決議に基づき、年間報酬および会議毎の報酬を受け
る。取締役会会長に対する年間報酬は40,000ユーロ、取締役会副会長に対する年間報酬は26,000ユーロ、委員会委
員長に対する年間報酬は28,000ユーロ、またその他の取締役に対する年間報酬は23,000ユーロである。取締役会お
よび委員会の会議毎の報酬は、取締役会会長および委員会委員長についてはそれぞれ800ユーロであり、その他の
構成員についてはそれぞれ500ユーロである。さらに、監督当局により要求される会議についても会議報酬が支払
われる。
2021年から2022年の任期中、取締役会会長に対する年間報酬は35,000ユーロ、取締役会副会長に対する年間報酬
は23,000ユーロ、委員会委員長に対する年間報酬は25,000ユーロ、またその他の取締役に対する年間報酬は20,000
ユーロであった。会議報酬は同水準にとどまった。かかる報酬は、2020年から2021年の任期においても有効であ
る。
給与および報酬
2022 年 2021 年
取締役会メンバー
（単位：千ユーロ）
ヘレナ・ヴァルデン（会長）（2021年3月25日退任） - -14
カリ・ラウッカネン（会長）（2021年3月25日就任） -54 -52
トゥーラ・サクスホルム（副会長）（2021年3月25日退任） - -9
マーリア・エリクソン（副会長）（2021年3月25日就任） -35 -32
マルック・コポネン -43 -42
ヴィヴィ・マルッティラ -33 -31
トゥオモ・マキネン（2021年3月25日就任） -31 -22
ミンナ・スメドステン（2021年3月25日就任） -34 -22
デニス・ストランデル -34 -31
レーナ・ヴァイニオマキ（2021年3月25日就任） -40 -30
-7 -28
キンモ・ヴィエルトラ（2022年3月24日退任）
合計
-310 -313
利害関係人取引
注記49. 利害関係人に対する貸付金およびその他の金融債権
公社は、信用機関法第15章第13条(2)に規定される利害関係人に対する貸付金もしくは金融債権またはその他の
債権を有していない。
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他の企業に対する持分
注記50. 他の企業に対する持分
2022年 2021年
株式保有割合 株式保有割合
（単位：千ユーロ） 簿価 簿価
（％） （％）
子会社
フィナンシャル・アドバイザリー・
100.0 656 100.0 656
サービシズ・インスピラ・リミテッド
合計
100.0 656 100.0 656
その他の注記
注記51. 監査法人に支払われた監査報酬およびその他の報酬
2022年1月－12月 2021年1月－12月
（単位：千ユーロ）
監査報酬 -393 -340
-13 -
監査法第1条第1項第2号に記載される業務
税務アドバイス -23 -17
-153 -146
その他のサービス
合計
-581 -504
上記金額は付加価値税を含まない。
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(ii) フィンランド地方政府保証機構
フィンランド地方政府保証機構の要約財務情報
以下は、フィンランド地方政府保証機構の、2022年12月31日、2021年12月31日および2020年12月31日現在ならび
に各日に終了した年度に係る財務情報の要約であり、かかる情報は、適用ある場合、フィンランドの一般に公正妥
当と認められている会計原則に基づき作成された同機構の監査済み財務書類から抜粋したものである。
損益計算書情報
（単位：千ユーロ）
12月31日に終了した年度
2022年 2021年 2020年
通常の事業活動
収入
3,508.2 3,017.3 3,014.1
保証料およびその他の収入
費用
人件費 (838.4) (828.3) (786.7)
減価償却費および減損 (1.4) (8.6) (50.4)
(1,937.8) (1,604.2) (1,696.9)
その他の費用
通常の事業活動からの利益 730.6 576.3 480.1
投資活動
収入 157.3 277.2 199.3
費用 (42.6) (1.0) (53.7)
未実現の公正価値の変動控除前の
114.8 276.2 145.6
投資活動からの利益
(2,177.8) 1,795.9 477.2
未実現の公正価値の変動
投資活動からの利益 (2,063.0) 2,072.1 622.9
利益処分前利益 (1,332.4) 2,648.4 1,102.9
利益処分
基金への振替え (845.4) (852.5) (625.7)
2,177.8 (1,795.9) (477.2)
公正価値準備金への振替え
当期利益 0.0 0.0 0.00
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貸借対照表情報
（単位：千ユーロ）
12月31日現在
2022年 2021年 2020年
資産
固定資産
有形資産および無形資産 157.8 159.2 167.8
2,871.3 2,871.3 2,783.8
その他株式および類似の出資持分
投資
その他の投資
株式および類似の出資持分 10,340.0 11,944.9 8,533.5
譲渡性預金および譲渡性貯金 1,454.5 1,587.2 794.3
7,223.9 7,047.5 9,141.6
債券
流動資産
債権
未収債権 875.0 0.7 0.4
その他の債権 51.2 44.4 18.0
26.4 30.1 63.7
未収収益
1,313.2 1,961.0 1,687.8
現金および銀行預金
資産合計 24,313.3 25,646.3 23,190.8
資本および負債
資本
基金 21,719.2 20,873.8 20,021.4
公正価値準備金 2,437.9 4,615.7 2,819.8
負債
流動負債
買掛金
59.2 64.6 46.8
その他の負債
0.0 1.4 0.1
未払費用および前受収益 97.0 90.8 302.7
資本および負債合計 24,313.3 25,646.3 23,190.8
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(6) 【その他】
新型コロナウイルス感染症およびロシアのウクライナ侵攻による影響については、後記「(7) 発行者の属する国
等の概況－3. 経済」も参照のこと。
本書に記載の事項を除き、2023年1月1日以降、重大な変更はない。
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(7) 【発行者の属する国等の概況】
1. 位置、面積、地形、人口
フィンランドは、西はスウェーデン王国およびボスニア湾、北はノルウェー王国、東はロシア連邦、南は
フィンランド湾に接する北欧の国家である。
フィンランドの総面積は約338,145平方キロメートルで、そのうちの約65％が森林に覆われており、農耕地
は国土の約8％、また湖水が国土の約9％を占めている。残りは住宅地および産業用地を含む非耕作地となって
いる。
フィンランドの人口は、約5.5百万人で、近年年間約0.2％の割合で増加している。フィンランドの人口密度
は、1平方キロメートル当たり18人で、ヨーロッパでは最も人口密度の低い国の1つとなっている。主要都市
は、人口約660千人を有する首都ヘルシンキをはじめ、同約240千人のタンペレ、同約210千人のオウル、同約
200千人のトゥルク、ヘルシンキの近くに位置する人口300千人のエスポーおよび同240千人のヴァンターであ
る。人口の約72％が都市部に住んでおり、田園から都市への人口移動が見られる。2つの公用語は、人口の約
87％を占める国民の第一言語であるフィンランド語と、約5％を占める国民の第一言語であるスウェーデン語
である。
2. 政治、外交
2.1 国家組織および政党
フィンランドは、1919年に採択された憲法により当初確立された共和政体を有する。2000年3月に新しい憲
法（以下「憲法」という。）が施行されたが、「フィンランドの国家主権は国民に存し、国会がこれを代表す
る。」という憲法の基本原則は、旧憲法と同じである。また憲法は、すべての国民の基本的権利として、平等
権、個人の自由および財産の所有権、移転、宗教、言論および集会の自由等を定めている。
立法権は、国会に属する。国会は一院制で、総選挙により4年の任期で選出される200名の議員により構成さ
れる。18歳以上の国民は、普通選挙権を有する。共和国大統領は、理由を付した首相からの提案に応じ、国会
における党派の意見を聞いた後、臨時国会議員選挙の実施を指示することができる。前回の総選挙は、2023年
4月に行われた。直近およびそれに先立つ過去4回の総選挙による国会の構成は、次のとおりである。
政党（議席数） 2007年 2011年 2015年 2019年 2023年
フィンランド社会民主党 45 42 34 40 43
真フィンランド人党 5 39 38 39 46
国民連合党 50 44 37 38 48
フィンランド中央党 51 35 49 31 23
緑の党 15 10 15 20 13
左翼同盟 17 14 12 16 11
スウェーデン人民党 9 9 9 9 9
フィンランドキリスト教民主同盟 7 6 5 5 5
その他 1 1 1 2 2
合計 200 200 200 200 200
出所：フィンランド統計局
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フィンランド 全図
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行政権は、共和国大統領および内閣によって行使される。内閣の構成員は、国会の信任を得て選任される。
大統領は、直接国民投票によって選出され、6年の任期を最長2期まで継続して在任できる。大統領は、軍隊の
最高司令官であり、フィンランドの外交政策は、大統領が政府と協力して遂行されるが、開戦および講和の決
定ならびに一定の国際条約の締結は、国会の承認を要するものとされている。
国会で可決された法案は、承認を得るために共和国大統領に提出される。大統領は、法案の提出後3ヶ月以
内に承認決定を行う。大統領が法案を承認しない場合、当該法案は、再度国会で審議される。国会が当該法案
を重大な変更なく再可決した場合には、当該法案は、承認を経ることなく施行される。
大統領はまた、いくつかの行政事項に関する政令を発布する権限を有するが、国会で可決された法律を修正
する権限はない。憲法に従い、共和国大統領は、政府によって出された提議に基づいて政府での決定を行う。
大統領がかかる提議に従った決定を行わない場合、当該議題事項は、再検討のために政府に差戻される。その
後、決定のための政府の新しい提議に基づいて、政府が当該提議を提出するか取下げるかの決定が行われる。
2012年1月、サウリ・ニイニストゥ氏がこの先6年間の任期で共和国大統領に選出され、2018年に第2期目が開
始した。
内閣は、首相および通常16名から18名のその他の国務大臣によって組織されている。各大臣は、大統領に
よって指名され、常に国会の信任を得ていなければならない。サンナ・マリン氏を首相とする内閣は、リンネ
内閣の解散後、2019年12月10日に組閣された。サンナ・マリン首相は、2023年4月6日、共和国大統領に政府の
辞職要請を提出した。共和国大統領は辞表を受理し、新政府が任命されるまでの間、暫定政府として継続する
よう政府に要請した。新政権組閣のプロセスは、国会の組織および国会の開会後に始まる。選挙で最多議席を
獲得した政党の代表が、新政権組閣に係る事前討論の主導者について合意するために、各政党の党首を会議に
招集する。
フィンランドの司法組織は、民事・刑事訴訟を取扱う一般・特別裁判所および行政訴訟を取扱う一般・特別
裁判所に分けられる。多くの場合、三審制がとられている。民事・刑事訴訟を取扱う一般裁判所は、地方裁判
所、6つの控訴裁判所および最高裁判所である。行政裁判所および最高行政裁判所は、一般行政裁判所であ
る。
2023年初めより、フィンランドの地方自治体は合計309となっており、そのうち107が市であり、地域におい
て選出された地方議会および地方行政委員会が、これらの地方自治体を治めている。2021年に行われた直近の
地方選挙の結果では、投票数は、以下の表のとおりの分布であった。
政党 投票数 ％
国民連合党 522,623 21.4
フィンランド社会民主党 433,811 17.7
フィンランド中央党 363,364 14.9
真フィンランド人党 354,236 14.5
緑の党 259,104 10.6
左翼同盟 194,385 7.9
スウェーデン人民党 121,494 5.0
フィンランドキリスト教民主同盟 88,259 3.6
その他の政党 58,554 2.4
その他 50,482 2.1
合計 2,446,312 100.0
投票率 55.1％
出所：フィンランド統計局、選挙統計
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2.2 2022年の行政区選挙
2022年1月、福祉サービス行政区毎の行政区議会を選出するため、フィンランド初の行政区選挙が行われ
た。当該選挙まで、地方自治体が医療、社会保障および救援サービスの組織について責任を負っていたが、今
後、かかる責任は福祉サービス行政区が担う予定である。福祉サービス行政区は自治権を有し、各行政区の最
高意思決定権は行政区議会がこれを行使する。
ヘルシンキは福祉サービス行政区を組織せず、また、いかなる行政区にも属さないため、ヘルシンキの住民
は行政区選挙において投票を行わない。ヘルシンキ市は、引き続きヘルシンキにおける医療、社会保障および
救援サービスの組織について責任を負う。もう1つの例外はオーランドであり、医療および社会保障サービス
改革の影響を受けない。
政党 投票数 ％
国民連合党 401,853 21.6
フィンランド社会民主党 359,462 19.3
フィンランド中央党 356,851 19.2
真フィンランド人党 206,637 11.1
左翼同盟 148,720 8.0
緑の党 137,221 7.4
スウェーデン人民党 91,409 4.9
フィンランドキリスト教民主同盟 78,914 4.2
ムーブメント・ナウ 33,767 1.8
権力は国民に属する党（VKK） 24,189 1.3
その他の政党 7,819 0.4
選挙区連合 12,648 0.7
合計 1 , 859 , 526 100 . 0
投票率 47.5％
出所：フィンランド統計局、選挙統計
2.3 外交政策
(i) 欧州統合
冷戦終結により、フィンランドは、ヨーロッパにおける地位を強固なものとし、継続する欧州統合において
重要な役割を果たしている。フィンランドは、1995年の初めにEUに参加し、1999年の初めに経済通貨同盟
（EMU）の第三段階に参加した。
EUへの参加以来、EUの経済力、政治力および安全保障力から恩恵を受けるため、フィンランド政府は、継続
して、フィンランドをヨーロッパの主要国とすることを政策としてきた。EUのメンバーとして、フィンランド
は、世界で最も重要な経済・貿易勢力の1つのうちの一部となった。同時に、フィンランドは、EUが貿易その
他の分野において第三国との間で結んだ広範な協定網を利用することができている。これらすべてが、輸出志
向であるフィンランド経済にとって好ましい状況および世界経済における高度な統合を生みだし、かつ維持す
る上で重要な役割を果たしている。
フィンランド経済におけるフィンランドのEU参加の具体的効果には、外国投資の増加、継続的な農業の構造
調整ならびに農業、雇用および地域開発に対するEU資金による援助が含まれている。政治レベルでは、フィン
ランドは、EU北部地域のコンセプトを含む独自のイニシアチブをとっている、EUの積極的なメンバーである。
このコンセプトは、EUの政策において、EU北部地域およびその隣接地域の潜在的経済力および政治的重要性を
発揮することを目的としている。北部地域は現在、EUにおける具体的な活動および政策決定の双方においてま
すます重要な役割を果たしている。1999年にフィンランドは、初めてEUの議長を成功裡に務めた。
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外交政策において、フィンランドはEUのメンバーとして、ヨーロッパおよび世界の問題に関して重要かつよ
り一層増大する影響力を持つ共同体の一員である。フィンランドは現在、EUの共通外交・安全保障政策ならび
にEUの発展的安全保障防衛政策の形成に本格的に参加している。フィンランドの外交および安全保障政策は、
安全保障の包括的な概念の広がりに従って、地域、ヨーロッパおよび世界における安全保障を強化することを
目指している。人権、民主主義および法の支配の推進は、フィンランドが外交を行う上で不可欠な要素であ
る。
(ii) フィンランドが加盟している国際機関
フィンランドは、1955年以来、国際連合のメンバーである。フィンランドは、EUのほか、欧州投資銀行
（EIB）および欧州投資基金（EIF）のメンバーである。さらに、フィンランドは、経済協力開発機構
（OECD）、国際通貨基金（IMF）および国際復興開発銀行（IBRD）のメンバーであり、世界貿易機構（WTO）の
参加国である。フィンランドはまた、欧州復興開発銀行（EBRD）、アフリカ開発銀行、アフリカ開発基金、ア
ジア開発銀行、アジア開発基金および米州開発銀行のメンバーでもある。フィンランドはまた、2023年4月現
在、北大西洋条約機構（NATO）のメンバーでもある。
フィンランドは、デンマーク、アイスランド、ノルウェーおよびスウェーデンとともに、北欧評議会のメン
バーである。経済協力を強化するために、フィンランドと他の北欧評議会加盟国は、1976年に北欧投資銀行を
設立した。同行はヘルシンキに本部を置き、北欧内外で北欧共通の利益となるプロジェクトに資金を提供して
いる。1989年以降、フィンランドは欧州評議会のメンバーである。
(iii) フィンランドが加盟している非金融国際機関
フィンランドが加盟している主要な非金融国際機関およびその加盟年は、次のとおりである。
組 織 加盟した年
国際連合 1955年
国際連合諸機関
国際労働機関 1921年
国連食糧農業機関 1948年
国連教育科学文化機関 1956年
世界保健機関 1947年
世界気象機関 1949年
万国郵便連合 1918年
国際電気通信連合 1920年
国際海事機関 1982年
国際原子力機関 1958年
その他の国際機関
国際海洋探査委員会 1902年
国際電気通信衛星機構 1971年
国際自然保護連合 1967年
政府間海洋学委員会 1960年
欧州評議会 1989年
欧州連合 1995年
北大西洋条約機構 2023年
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3. 経済
3.1 最近の経済動向の概要(注1)
(i) 国際経済
世界経済の見通しは、年初数ヶ月間は若干明るさが見られたたものの、依然として不透明である。高インフ
レが経済成長にマイナスの影響を及ぼしているが、経済見通しは年明け以降、特に欧州で改善した。冬の間
に、懸念されていたエネルギー不足は現実には起こらなかった。米国では、2022年の夏終盤以降、インフレ率
が鈍化している。新型コロナウイルス感染症対策を180度転換した中国経済の再開により、成長見通しは改善
した。同時に、ロシアの侵略戦争による継続的な不透明感が世界経済の見通しに影を落としている。米中関係
およびロシアと多くの新興国との間の結束等の地政学的な緊張は、不確実性を生み出している。世界経済は、
2023年には2.4％成長し、2024年には3％に成長が加速すると予測される。
世界の金融市場は、2023年の春には、銀行部門の不透明な状況により乱高下した。これを除けば、インフレ
見通しおよび中央銀行の政策の今後の方向性に対する期待が大局を占めている。金利の急激な上昇は、株式市
場の業績を低下させた。主要株価指数の動向はここ1年以上低迷している。ユーロ圏のソブリン債の金利は、
特にロシアの侵略戦争開始後、上昇している。同時に、他国とドイツのソブリン債の金利差は、2022年第4四
半期以降、わずかに縮小している。インフレおよび金利に関する予測の大幅な変動は、市場の不確実性を増大
させている。
消費者物価の上昇は、米国では2022年夏の終わりに、ユーロ圏では秋以降、横ばいとなった。しかしなが
ら、ユーロ圏ではコア・インフレ率が加速し続けている。継続的なインフレ圧力は、中央銀行の主要金利、ひ
いては市場金利の最高水準に関する市場予測を高めている。しかしながら、同時に、主要経済国における賃
金・物価スパイラルのリスクは低いというのが一般的な見解である。
エネルギー価格は特に欧州で下落している。冬の間に、懸念されていたエネルギー不足は現実には起こらな
かった。天然ガスおよび電力の先物価格は、市場が沈静化しつつあることを示している。原油価格の推移は、
ここしばらくは緩やかである。工業用原材料価格は、過去数年間よりも高い水準で定着したと見られる。これ
は、産業の構造変化に伴う特定の原材料に対する需要の増加を反映している。
( 注 1) 出所：フィンランド財務省。その他の参照先は個別に記載。
(ii) フィンランド経済の要約
冬の風による欧州経済の冷え込みの程度は、従前の予想を下回ったように見られる。欧州のエネルギー市場
の圧力は、予測していたよりも軽度であった。懸念されていたエネルギー不足は現実には起こらず、エネル
ギー価格はロシアのウクライナ侵攻前の水準に戻った。エネルギー危機の懸念が緩和されたことで、欧州の経
済見通しは改善した。
しかしながら、同時に、高インフレの期間が長期化し、物価上昇がより拡大することについての懸念が高
まっている。労働市場の逼迫に関するデータにより、賃金・物価スパイラルの懸念が続いている。しかしなが
ら、これまでのところ、賃金は平均して物価よりも上昇率が低い。欧州中央銀行は、物価安定の権限に基づ
き、インフレ予測が制御不能となることを防ぐために、金利の引上げを示唆している。金利が従前の予想より
も速く、より高い水準に上昇すると、全体的な需要が減少し、経済成長の妨げとなる。これは、市場金利の変
動が素早く家計および企業の貸付金の支払金利の変動につながるフィンランドのような国に特に当てはまる。
今年、金利の上昇は、フィンランドの家計の購買力を低下させ、欧州の経済見通しの改善がフィンランド経
済に及ぼす好影響を相殺することになる。
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フィンランド経済は、2022年終盤に景気後退に陥った。財務省は、2023年の最初の数ヶ月間は成長は低迷す
ると予想しているが、景気後退は緩やかで短期的であると予測される。年内には経済成長が回復すると思われ
る。もちろん、金融市場で生じた不安がより広範な問題に発展する恐れがある場合には、この状況は変化する
可能性がある。いずれにせよ、一般政府財政には、実体経済にあるような安堵の兆しはない。見通しは不穏で
ある。急激なインフレは、公共部門が支払う賃金や給付金だけでなく、公的な調達の価格も上昇させる。
金利上昇は、債務返済費用を増加させる。福祉サービス行政区の運営において、最初の数年間は、従前の予
想よりも多くの資金が必要になると思われる。次期新政権の出発点として策定された一般財政計画では、2024
年から2027年の中央政府の財政赤字は、年間110億ユーロから120億ユーロになると予測されている。地方自治
体部門および福祉サービス行政区の赤字を含めると、両部門を合わせた赤字は約140億ユーロから150億ユーロ
になる見込みである。
赤字はより多くの債務につながり、債務コストが上昇すると赤字はさらに拡大し、悪循環が生まれる。債務
は、債務返済能力を決定づける経済の所得創出能力に対して、加速度的に増加し始める。一般政府財政の運用
における問題は深刻化している。財務省職員による見通しの検討では、2期の議会の任期にわたる一般政府財
政安定化プログラムが求められた。一般政府部門の債務の増加を抑制し、フィンランドが2030年代に向けて総
生産に対する債務比率を約70％に安定化させるには、安定化プログラムの規模を少なくとも90億ユーロにする
必要があるであろう。赤字の削減は、支出の伸びが鈍化し、所得が現在の予測よりも急速に成長することが条
件となる。
職員による見通しの検討をフォローアップするために、財務省は、一般政府財政の支出および構造の見直し
を発表し、支出の伸びの抑制または経済の所得創出能力の強化のために活用できる措置を列挙した。財務省は
また、税制調査も公表し、経済の所得創出能力を過度に妨げることなく一般政府財政に利用するために、経済
が創出する所得からより多くの税収を徴収するための措置を列挙した。一般政府財政を安定化させるための一
連の行動をまとめることは、主に規模の問題である。
大規模な目標には大規模な措置が必要であり、それらが支出を削減し所得を増やす直接的な行動に関するも
のであろうと、経済の所得創出能力を強化する間接的な行動に関するものであろうと同じである。数十億ユー
ロ規模の一般政府財政の強化は、支出、税金または経済構造の微調整だけでは達成できない。経済の所得創出
能力は、気候変動および生物多様性の損失の緩和ならびに新技術の創造および活用により、世界的変革に直面
している。かかる変革により、生産および所得創出が再形成され、同時に、過去数十年間に比べ世界経済によ
り多くの新しい機会が開かれるであろう。
これらの機会は、フィンランドが一般政府財政の収入基盤を強化するために必要な新たな成長を達成するた
めの鍵を握っている。政府は、雇用および能力を強化する措置とともに、社会における資源の刷新および流動
性を強化する措置を通じて、この新たな成長を支援することができる。経済の構造変革を促進し、所得創出能
力を強化し、一般政府財政を安定化させることは、フィンランドの経済および国家福祉にとって重要な課題で
ある。これらの優先事項を中心に、一般政府財政のための持続可能なビジョンおよびかかるビジョンを支える
長期的な経済政策を構築する必要がある。
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下表は、今後数年間の主要な予測数値と過去のデータを組み合わせたものである。
2020 年 2021 年 2022 年 2023 年 (*) 2024 年 (*) 2025 年 (*)
2021 年
(十億ユーロ)
変動率（％）
国内総生産（時価） 251 -2.4 3.0 2.1 -0.2 1.3 1.6
輸入 99 -6.2 6.0 7.5 -1.5 2.8 4.1
総供給 349 -3.4 3.8 3.6 -0.6 1.8 2.4
輸出 99 -7.8 6.0 1.7 1.2 3.9 3.8
消費 190 -2.3 3.7 2.3 0.0 1.0 1.5
個人 128 -3.8 3.6 2.1 -0.6 1.4 2.0
公共 62 1.2 3.9 2.9 1.3 0.2 0.6
投資 59 -1.0 0.9 5.0 -0.6 0.2 2.5
個人 49 -3.3 4.1 6.1 -2.6 -0.1 0.2
公共 10 9.3 -11.8 -0.0 9.5 1.6 12.1
総需要 349 -3.4 3.8 4.0 -0.6 1.7 2.3
国内需要 250 -1.7 3.0 4.9 -1.4 0.8 1.7
2020 年 2021 年 2022 年 2023 年 (*) 2024 年 (*) 2025 年 (*)
国内総生産（十億ユーロ）
238 251 267 277 287 298
サービス（変動率）（％） -2.9 4.3 2.8 1.7 1.2 1.0
産業（変動率）（％） -1.5 2.0 2.5 -1.5 0.9 1.8
労働生産性（変動率）（％） 0.2 0.9 1.8 1.0 1.0 1.1
雇用労働力（変動率）（％） -1.5 2.4 2.5 -0.4 0.3 0.4
就業率（％） 70.7 72.3 73.8 73.6 73.8 74.2
失業率（％） 7.7 7.7 6.8 70 6.8 6.6
消費者物価指数（変動率）（％） 0.3 2.2 7.1 5.5 2.5 1.6
賃金・給与所得指数（変動率）（％） 1.9 2.4 2.4 4.6 3.8 3.1
経常収支（十億ユーロ） 1.3 1.2 -10.3 -4.9 -3.5 -4.2
経常収支（対GDP比率）（％） 0.6 0.5 -3.9 -1.8 -1.2 -1.4
短期金利（3ヶ月物Euribor）（％） -0.4 -0.5 0.3 3.5 3.6 2.6
長期金利（10年物国債）（％） -0.2 -0.1 1.7 3.3 3.4 3.2
一般政府支出（対GDP比率）（％） 57.2 55.8 53.4 55.4 55.5 55.7
税収比率（対GDP比率）（％） 41.8 43.1 43.1 42.6 42.4 42.1
一般政府純貸出（対GDP比率）（％） -5.6 -2.7 -0.8 -26 -2.6 -3.1
中央政府純貸出（対GDP比率）（％） -5.5 -3.2 -1.6 -3.4 -3.4 -4.1
一般政府債務総額（対GDP比率）（％） 74.7 72.6 73.0 74.4 76.9 79.0
中央政府債務（対GDP比率）（％） 52.4 51.4 53.1 54.5 56.7 58.5
(注)(*) 予測計数
出所： フィンランド財務省
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(iii) 短期的見通し（2023年から2025年）
フィンランドの国内総生産（GDP）は、2022年下半期にわずかに減少に転じた。経済の鈍い成長は、新年初
頭まで続くと予想される。2023年には、高インフレおよび金利上昇により家計が消費支出を減らし、GDPは
0.2％縮小する見込みである。インフレ率の鈍化および賃金の上昇に伴い、2023年には購買力は上昇に転じる
であろう。フィンランド経済は、2024年には1.3％、2025年には1.6％の成長が予測される。それにもかかわら
ず、ロシアの侵略戦争が経済に長期的な影響を及ぼすため、経済が従前予測した成長軌道に戻ることはないで
あろう。
予測にはかなりの不確実性が含まれている。ウクライナにおけるロシアの侵略戦争は、一転して経済に重大
かつ急速に拡大する影響を及ぼす可能性がある。金利および物価の上昇は、消費および住宅取引量を大幅に減
少させており、予測よりも大きな悪影響を及ぼす可能性がある。金利の急激な上昇は、金融市場に問題をもた
らし、不確実性を増大させている。
エネルギー価格が下落し、中国の新型コロナウイルス感染症の規制解除が予想よりも順調に進んだことで、
世界経済の成長に対する期待感が高まった。しかしながら、その一方で、インフレ率は予想ほど鈍化しておら
ず、中央銀行は基準金利を頻繁に引上げている。
金利の上昇は、経済成長にマイナスの影響を及ぼす。これは、特に住宅市場および建設部門に反映されてい
る。フィンランドを含む多くの国々で、住宅価格が下落し、住宅建設が減少している。また、このような金利
の急激な上昇に対する準備不足も存在し、このことは、問題を抱える一部の銀行等に現れている。これらの問
題の伝播は、経済に非常に悪い影響を及ぼす可能性がある。
それにもかかわらず、エネルギーおよび原材料の価格に続き、食料品価格および物価が下落に転じるため、
2023年にはインフレ率は鈍化すると予想される。世界の生産のボトルネックの緩和および輸送費の大幅な低下
により、価格は低下するであろう。また、金利の急激な上昇およびそれに伴う需要の減少によっても、インフ
レ率は鈍化する。それにもかかわらず、価格は引き続き金融危機以前の水準を上回り、特にサービスの価格に
ついては依然として上昇圧力が存在している。
住宅市場の活動は、新型コロナウイルス感染症危機後の上昇傾向から一転して急激に低下している。金利の
上昇により取引量が減少し、全国的に住宅価格が下落している。かかる減少は建設にも反映されており、建築
許可および住宅着工件数は2022年に既に明確な減少を示している。建設投資は、2023年および2024年に大幅に
減少すると予想される。それにもかかわらず、移民がかなり増えており、国内での移動も増えているため、住
宅に対する需要は存在している。確かに、過去数年間に見られた建設活動の高水準が繰り返されることはない
としても、建設の減少は一時的なものであろう。
その他の点では、不確実性が投資判断を鈍らせているものの、投資の見通しは明るい。グリーン・トランジ
ションおよびテクノロジー・トランスフォーメーションは、部分的に公的財政支援による援助を受け、投資を
増加させている。公的資金および新たに導入された研究開発税控除もまた、無形資産への投資の継続的な増加
の一因となっている。公共投資は、特に防衛物資調達のため、今後数年間は増加すると予想される。
雇用の伸びは堅調に推移しており、雇用は過去最高の水準にある。しかしながら、経済状況の悪化は、労働
市場にも反映されている。求人数は、依然として高い水準にとどまっているものの、既に大幅に減少してい
る。雇用は遅れて減少に転じ、2023年には就業者数は約0.5％減少すると予測される。しかしながら、企業は
熟練労働者の雇用を維持したいと考えており、労働需要の削減は主に年金制度や一時的な解雇によって達成さ
れるであろう。
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2023年に、民間部門および公共部門において、多数の新たな2年間の団体協約が締結された。今年の交渉に
よる引上げ幅は、一般に年間レベルで約4.5％であり、前年を大幅に上回り、過去14年間で最も高い水準と
なった。地方自治体部門および福祉サービス部門の交渉による引上げは、協約に賃金構造プログラムおよび賃
金協調に関する費用が含まれているため、かかる水準を上回っている。このため、地方自治体部門が今回の交
渉による賃金引上げ幅の首位に立っている。賃金ドリフトは、平均で約1％ポイントになると予測される。こ
の場合、2023年の名目所得は約4.5％増加することになるであろう。
予測期間終了後、GDP成長率は、2026年には約1.6％、2027年には約1.5％と予測される。これらの数値は、
2023年から2027年の間に年率約1.1％と推定される潜在的生産高の成長率をなお上回っている。中期的な予測
は、2025年の潜在的生産高の予測および予測生産高と潜在的生産高との差異に基づいている。
下表は、最近4年間のGDPの変動を表している。
国内総生産の推移
2019年 2020年 2021年 2022年(*)
国内総生産（時価）
239 , 858 238 , 038 250 , 590 266,675
（百万ユーロ、現在価格に基づく）
国内総生産
205 , 130 200 , 299 206 , 402 210,703
（百万ユーロ、参照年度2010年の価格に基づく）
価値の推移（％） 2.7 -0.8 5.3 6 . 4
総額の推移（％） 1.2 -2.4 3.0 2 . 1
価格の推移（％） 1.5 1.6 2.2 4 . 3
1人当たりの国内総生産（ユーロ、現在価格に基づく） 43 , 440 43 , 039 45 , 221 47,991
(注)(*) 暫定計数
出所： 2022年国民経済計算、フィンランド統計局
(iv) 経済見通しの不確実性
本予測は、制裁およびロシアの侵略戦争が経済関係に与える影響が現在の水準にとどまるという仮定に基づ
いている。この戦争は、予測期間を通じて経済にマイナスの影響を与えると予想されるが、経済が新しい状況
に適応することにより、その影響は緩和されるであろう。
この戦争は、予測において重要なリスク要因となっている。その他の重要な地政学的リスクとしては、中国
と欧米諸国との間の緊張の高まりおよび戦略物資の貿易に関する緊張がある。また、金利および物価の急上昇
に起因する金融市場、住宅市場および家計の消費行動に関連する重要なリスクも存在する。
ウクライナにおける戦争およびロシアの国内情勢が、世界経済およびフィンランド経済に新たな悪影響をも
たらす可能性は大いにある。その場合、経済成長および雇用の進展は予測を下回ると考えられる。一方、戦争
が終結し、復興が始まれば、経済に大きなプラスの影響を及ぼすと考えられる。
また、中国と欧米諸国との間の緊張の高まりも重大なリスクである。これは、貿易障壁の増加、技術競争の
激化、地政学的不確実性の増大および世界的なサプライ・チェーンの混乱につながる可能性がある。このこと
は、世界経済全体の成長にマイナスの影響を与えるであろう。また、中国はフィンランドにとって重要な輸出
市場であり、多くの重要な原材料および製品の供給元でもある。
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非常に急激な金利の上昇もまた、経済動向に係る不確実性を生む要因の一つである。金融市場および銀行部
門では、非常に低い金利が常態化してしまっていた。金利の上昇は、少なくとも短期的には、すべての銀行の
貸借対照表価額にマイナスの影響を与える。金利の上昇は収入も増加させるため、健全な銀行にとっては問題
にはならないはずである。しかしながら、他の理由により困難な状況にある銀行にとっては、貸借対照表の縮
小は対処不可能となる可能性がある。金利の上昇はまた、銀行の顧客にも問題をもたらす可能性がある。実際
に、銀行部門およびより広範な金融市場において、国際的にさらなる問題の発生が見られる可能性は十分にあ
る。
また、住宅市場および消費者行動に関連する不確実性も存在する。物価および金利の上昇は、家計にかなり
大きなひずみを生じさせている。消費および住宅市場の落ち込みは、予測よりも深刻で、長期化する可能性が
ある。同時に、インフレ率の鈍化に応じた消費の回復に関する推定は、かなり緩やかなものである。特に不確
実性が低下した場合、2024年および2025年には家計の消費の伸びは加速する可能性がある。そのような場合、
GDP成長率も予測を上回ることになるであろう。
一般政府財政のリスクは、実体経済のリスクと密接に関連しており、経済成長、失業率、インフレ率および
金利が最も関連性の高い要素である。地政学的状況もまた、予防的な措置を必要とするため、前述の要因を通
じて一般政府財政に直接的に反映される。
長期的には、多額の債務は一般政府財政にとりリスクである。債務比率の減少は見込めない。債務の急増に
高金利が相まって、既に利息費用が増加している。中期的には、利息費用の大幅な増加は激化し、治まる兆し
はない。銀行部門における最近の出来事は、かかる評価を変える理由にはならない。
経済予測の不確実性は、過去の予測誤差に基づき、予測の前後に設定された信頼区間により説明することが
できる。信頼区間とは、過去の予測において80％の確率で実際の数値が該当した区間を指す。しかしながら、
かかる信頼区間は、予測に含まれる通常の不確実性を反映しているだけであり、予測のそれぞれの場合に存在
する特別なリスク要因は考慮していない。
(v) 中期的見通し（2026年から2027年）
2023年から2027年の期間には、潜在的生産高は年平均約1.1％増加すると予測される。
潜在的生産高の動向は、労働投入量、資本ストックおよび全要素生産性の動向に左右される。労働投入量の
変化が潜在的生産高の増加に与える影響は、2025年までは軽微であるが、その後、労働投入量の増加は停止
し、これにより潜在的生産高は減少し始めると予想される。労働投入量による増加に対する影響力の低さは、
労働時間の減少に起因している。労働投入量に加え、経済における生産状況は資本ストックの影響も受ける。
資本ストックの増加は、2023年から2027年にかけて、潜在的生産高を毎年約0.5％押し上げると予想される。
全要素生産性は、潜在的生産高の増加のための3番目の要素である。全要素生産性は、2010年代初頭に比
べ、近年わずかに増加している。しかしながら、生産性の伸びは2000年代初頭に比べ依然として低い。フィン
ランド経済の構造変化が、かかる低成長の一因である。生産性の高い分野の生産量は減少し、経済構造全体に
おいてサービス業がより支配的になっている。生産性の伸びの鈍化は、他の先進国においても共通している。
2023年から2027年の年間全要素生産性の増加率は、年平均増加率が2％超であった2000年代初頭よりも低下
し、平均約0.6％と予想される。
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(vi) 主要経済地域の見通し
米国の経済見通しは、非常に逼迫した労働市場および低い失業率により支配されている。経済の活力は、連
邦準備制度理事会による金融引き締め政策継続への期待感が高まる一方で、経済成長の見通しを曇らせてい
る。消費者の信頼感は改善しているが、将来の展開に対する期待は依然として悲観的である。ユーロに対する
米ドル安は、新規輸出受注の回復に反映されている。総生産は、今年には1.2％増加する見込みであり、来年
には増加率は2.3％に加速する見込みである。
中国の経済見通しは、昨年末の新型コロナウイルス感染症の方針転換により生じた混乱の後、改善してい
る。消費者の信頼感は高まり、特にサービス業の見通しは、パンデミック関連の制限措置により生じた長引く
低迷期を経て改善した。特に不動産市場の厳しい状況およびこれに関連する地方政府の債務等、依然として経
済に重大なリスクが存在している。中国経済は2023年に4.4％成長すると予測されており、2024年には成長率
は4.6％に加速する見込みである。
他の主要通貨に対する急激な円安は、これがなければ落ち込んでいた日本経済の成長見通しを下支えしてい
る。人口の高齢化および移民の減少による労働力不足により、見通しは悪化している。中央銀行の政策および
イールド・カーブ・コントロールに関する不確実性は、特に金融市場に不安をもたらしている。とりわけ、中
央政府の債務に対する利息は、上昇圧力にさらされている。経済は、今年には1.3％、来年には1.2％成長する
見込みである。
2022年には、ユーロ圏では、エネルギー市場の混乱が経済成長を鈍化させた。第4四半期には、第3四半期に
比べ、経済成長はまったく見られなかった。しかしながら同時に、冬の間に懸念されていたエネルギー不足は
現実には起こらず、エネルギー市場の状況はここ数ヶ月間で落ち着いた。購買担当者景気指数は、特にサービ
ス業の見通しの改善を示唆しているが、高インフレが個人消費の伸びを抑制している。インフレの影響を緩和
するための財政政策は、支出面に重点を置くと予想される。経済成長率は、今年は低く0.5％になると予想さ
れるが、インフレ圧力が緩和され、個人消費が改善するにつれ、来年の成長率は1.4％に回復すると予想され
る。
継続的な高インフレおよび全般的な不確実性が、英国の経済見通しに影を落としている。実物投資が2016年
夏のブレグジットの国民投票時の水準に回復したのはつい最近である。EUからの離脱は、特に多くの輸出企業
にマイナスの影響を及ぼしている。同時に、現政権の政策により、経済政策に対する信頼性は向上している。
今年の総生産は0.5％縮小する見込みである。その後、2024年には成長率は1％に回復すると予測されている。
スウェーデンの経済見通しは低調であり、全般的な不確実性が特徴的である。総生産は2022年第4四半期に
かなり大幅に縮小した。先行指標は、当面の見通しがかなり厳しいことを示唆している。同時に、輸出はク
ローナ安により支えられている。今年の総生産は0.5％縮小する見込みである。インフレが鈍化し、実質所得
が回復するにつれて、2024年には経済成長率は1％に戻ると予想される。
ロシアの経済見通しは、ウクライナに対する侵略戦争による不確実性に支配されている。ロシア経済は、EU
が12月に課した原油輸入禁止措置および2月に施行された石油製品輸入禁止措置が足かせとなっている。石油
およびガスによる収入が減少する一方で、戦争関連支出および（特に貧困地域に対する）社会的支出が大幅に
増加したため、連邦政府の赤字は大幅に増加した。特定の産業部門では深刻な労働力不足が発生している。並
行輸入により制裁が回避された形跡がある。総生産は2023年に2.5％、2024年に0.5％縮小すると予測されてい
る。
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(vii) 外国貿易
2022年の輸入の伸びは予想を上回り、7.5％となった。パンデミック後の消費回復により、特に年初頭に輸
入が増加した。フィンランド人の海外旅行が急速に増加し、サービスの輸入が増加した。輸入の大幅な伸び
は、企業が物流に関する不確実性に備えている傾向も反映している。2022年中、輸出も伸びたが、わずか
1.7％の増加にとどまった。従前にロシアとの貿易を行っていた一部の企業は、部分的にロシアに代わる他の
市場を見つけることができたが、輸出の伸びは輸入の伸びを下回った。
2023年の外国貿易の伸びは、前年を下回ると予測される。しかしながら、世界経済は2023年後半から回復し
始めると予想されており、フィンランドの主要な輸出市場は、かなりの程度その成長に関与するものと見込ま
れている。また、中国市場が急速に再開したため、フィンランドの輸出見通しは改善している。賃金が競合国
より速く上昇することはないと予想され、エネルギー費用も他国に比べ競争力があるため、予測期間全体を通
してフィンランドの価格競争力は引き続き良好であると思われる。
2023年後半には、フィンランドの輸出は、緩やかではあるが、世界経済および外国貿易の成長の恩恵を受け
ると予想される。輸出は2023年に1.2％増加するが、輸出需要の伸びを下回ると予想される。しかしながら、
今後数年間、財貨の輸出は輸出需要に沿って増加し、サービスの輸出の伸びも加速すると予測される。2024年
には輸出の増加率は3.9％に達する見込みであり、2025年にはさらに3.8％の成長が予測される。
2022年には輸入は特に好調であったが、これは例外的な状況に対応して企業が予防措置を講じたことが一因
であった。この傾向は2023年には継続しないと予想される。むしろ、世界的な生産のボトルネックおよび物流
問題が解消されるにつれ、予測期間中、企業は在庫の削減を目指すと予想される。さらに、2023年には金利上
昇が消費者の購買力に与える影響がより顕著になると考えられる。2023年、輸入は前年比で1.5％減少すると
予想される。しかしながら、予測期間の終盤に向けて、防衛物資調達等の公共投資ならびに消費および生産の
緩やかな回復により、輸入は下支えされると予想される。輸出は、2024年に2.8％、2025年に4.1％増加すると
予測される。
下表は、2021年から2025年のフィンランドの外国貿易について表している。
2021年 2022年 2023年(*) 2024年(*) 2025年(*)
（十億ユーロ） 変動率（％）
財貨・サービスの輸出 98.9 1.7 1.2 3.9 3.8
財貨・サービスの輸入 99.1 7.5 -1.5 2.8 4.1
(注)(*) 予測計数
下表は、2021年から2025年のフィンランドの経常収支を表している。
2021年 2022年 2023年(*) 2024年(*) 2025年(*)
経常収支（十億ユーロ） 1.2 -10.3 -4.9 -3.5 -4.2
経常収支（対GDP比率）（％） 0.5 -3.9 -1.8 -1.2 -1.4
(注)(*) 予測計数
出所：フィンランド統計局
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(viii) 所得、費用および物価
2022年の名目賃金の上昇率はわずかであり、昨年の2.4％に対し2.5％となった。賃金ドリフトが変化せず、
交渉による賃金がわずかに上昇したことが、上昇率加速の要因であった。交渉による賃金の上昇は、民間部門
ではわずかに加速し、地方自治体部門では鈍化した。部門別では、第二次産業の所得の増加率が前年並みに高
い一方、一部のサービス業では、特に不動産部門、宿泊およびレストランのサービス業ならびに金融および保
険のサービス業において上昇率が加速した。インフレ率が5年ぶりに名目所得の上昇率を大幅に上回ったた
め、実質賃金は、4％強下落した。
2023年に、民間部門および公共部門において、多数の新たな2年間の団体協約が締結された。今年の交渉に
よる引上げ幅は、一般に年間レベルで約4.5％であり、前年を大幅に上回り、過去14年間で最も高い水準と
なった。地方自治体部門および福祉サービス部門の交渉による引上げは、協約に賃金構造プログラムおよび賃
金協調に関する費用が含まれているため、かかる水準を上回っている。このため、地方自治体部門が今回の交
渉による賃金引上げ幅の首位に立っている。賃金ドリフトは、平均で約1％ポイントになると予測される。こ
の場合、2023年の名目所得は約4.5％増加することになるであろう。
来年には、今年行われた一度限りの支払いは協約に含まれないため、民間部門および中央政府における交渉
による賃上げの年間効果は約1.5％になると予想される。地方自治体部門では、来年も賃上げ率は大幅に増加
する見込みである。さらに、労働力不足のため、賃金ドリフトは平均よりも高く、1％ポイントを超えると予
測される。この場合、2024年の名目所得は4％近く増加することになるであろう。
2025年について有効な団体協約はまだあまり存在していないため、予測される所得の増加は、予測される生
産力の伸び悩みに関連している。一方、経済成長およびそれに伴う雇用の増加ならびに一部の部門における労
働力不足によって、賃金ドリフトは高水準にとどまると予想される。名目所得は、2025年に約4％増加すると
予測されている。
賃金および給与の合計は2022年には6.4％増加した。賃金および給与の合計は、所得の増加および就業率の
上昇により増加した。賃金および給与の合計の増加は、民間のサービス業、特に、以前、新型コロナウイルス
感染症で大きな打撃を受けたサービス業および企業向けサービス業で最も速かった。第二次産業では、賃金お
よび給与の合計の増加は平均よりも遅れていた。名目所得に加えて、雇用動向も賃金および給与の合計に影響
を与える。雇用の縮小に伴い、名目所得の増加率が大幅に加速すると想定されるため、賃金および給与の合計
は2023年には4％強増加すると予測されている。今後数年間、雇用の伸びは加速する一方、所得の増加率は鈍
化すると予測されており、この場合、賃金および給与の合計は、2024年には約4％、2025年には約3.5％増加す
ることになるであろう。
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下表は、表示期間における消費者物価指数の変動を示している。
価格および費用（2015年の消費者物価指数＝100）
2022年
2021年 2022年
前年比（％）
全指数 105.8 113.4 7.1
食料品およびノンアルコール飲料 103.3 114.2 10.5
アルコール飲料、タバコ 123.9 128.2 3.5
被服および履物 94.9 96.8 2.0
住居、水道、電気、ガスおよびその他の光熱費 108.8 118.9 9.3
家具、家事用品および住宅の維持管理 98.2 103.6 5.5
医療 111.7 112.3 0.6
交通 108.3 120.5 11.3
通信 99.4 105.4 6.1
娯楽・教養 98.9 103.2 4.3
教育 109.0 110.6 1.5
レストランおよびホテル 111.1 117.9 6.1
その他の財貨およびサービス 101.1 103.8 2.7
出所：フィンランド統計局
(ix) 個人消費
昨年、個人消費は2.1％増加した。増加を牽引したのはサービス消費で、6％近く増加した。同時に、耐久財
ならびにエネルギーおよび食料等の非耐久財の消費は大幅に減少した。
昨年、消費者物価の急騰により、家計の購買力が低下した。今年は物価上昇率は大幅に低下するものの、家
計の可処分所得に対して物価水準は依然として高い。家計の住宅ローンは主に12ヶ月物Euribor金利に連動し
ているため、今年の金利上昇の影響の大部分は家計が負担することになると予想される。
高い物価水準および金利の上昇により、実質家計所得の伸びが鈍化するため、個人消費全体では、2023年に
0.6％の減少が見込まれている。賃金および給与所得は大幅に増加するが、雇用状況が悪化するにつれて、今
年の賃金および給与の合計の伸びもわずかに鈍化すると予想される。昨年、貯蓄率はマイナスに転じ、消費の
伸びを下支えするにも至っていない。
2024年には、実質賃金が増加し、金利の上昇が鈍化するにつれ、個人消費は1.4％の増加に転じると予想さ
れる。
消費者信頼感指標は、1月から2月にようやく好転した。消費者が12ヶ月後の自身の経済の現状を評価した結
果、プラスの数値となり、このことは過半数の回答者が次の冬には経済状況が改善すると予想していることを
意味する。冬のエネルギー価格の上昇が予想を下回ったことが、消費者の見通しを明るくしていると思われ
る。
耐久財の消費は、2022年に10％近く減少した。小売業では、クリスマス商戦は予想以上に低調であった。1
月の自動車の新規登録台数は非常に低い水準にとどまった。消費者信頼感調査によると、耐久財の購買意欲
は、12月の低水準からは改善したものの、2月には依然として非常に消極的であった。耐久財の消費の長引く
減少傾向は、2023年には横ばいになると予想されるが、今年の消費はまだわずかに縮小すると予測される。
2024年には、家計の購買力が改善するため、耐久財の消費は増加に転じると予想される。
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非耐久財の消費は、2022年に3.6％減少し、1975年まで遡る国民経済計算の時系列データで最大の落ち込み
を記録した。家計は、電力およびその他の非耐久財の消費を減少させることにより、エネルギー、燃料および
食料の価格の異例の急騰に対応した。高い物価水準およびマイナスの持ち越し効果により、非耐久財の消費は
2023年にも大幅に減少すると予想される。2024年には、エネルギーおよび食料の価格が横ばいになり、非耐久
財の消費は増加に転じると予想される。
海外旅行および外食サービスの消費が新型コロナウイルス感染症の影響から回復したため、2022年にはサー
ビス消費は6％近く増加した。しかしながら、消費の伸びは第4四半期に止まった。家計の購買力の低下および
インフレがサービスの価格に大きく影響を与え始めていることが、サービス業の見通しに悪影響を及ぼしてい
る。サービス消費は、2023年にはほとんど増加しないと予測されている。2024年に購買力が増加に転じると、
サービス消費は再び回復し始めると予想される。
昨年、可処分所得を上回るペースで消費が増加したため、家計の貯蓄率は大幅なマイナスに転じた。賃金お
よび給与所得の増加が、消費者物価の上昇率と最初は一致し、最終的にこれを上回るようになれば、貯蓄率は
予測期間中に再びプラスに転じると予想される。家計の債務比率の上昇は、金利の上昇および住宅ローン需要
の減少により、今年は横ばいになると予想される。
家計の総合的な購買力を示す実質可処分所得は、異例の消費者物価の急騰により可処分所得の増加が完全に
かき消されたため、2022年には2％超減少した。
インフレが鈍化し、平均所得が上昇し、生活費指数の上昇により社会給付が大幅に増加することから、家計
の実質可処分所得は今年には回復すると予測される。個人消費に係る物価の上昇は、2023年に4％強に、2024
年に約2％に鈍化すると予想される。
(x) 公共消費
国民経済計算の暫定情報によると、公共消費の増加率は2022年に2.9％に鈍化した。しかしながら、前年の
増加率が過去最高であったことに留意する必要がある。増加率鈍化の要因には、新型コロナウイルス感染症関
連の追加支出の減少が含まれる。
公共消費の伸びは、2023年にも引き続き鈍化すると予測される。多くの一時的な追加支出項目は、政府の任
期満了時に終了すると予想される。しかしながら、同時に、昨年に計上された多くの歳出が今年に繰り延べら
れた。また、高齢者関連支出の増加、福祉サービス行政区の事業の設立および組織化に伴う移行費用ならびに
ロシアの侵略戦争により生じる準備費用および移民関連費用の増加によっても、消費の伸びは継続すると予想
される。復興・回復ファシリティにより賄われる消費支出の前倒しおよび福祉サービス行政区の設立および組
織化に起因する移行費用の減少等の要因により、2024年にも公共消費の伸びは引き続き鈍化すると予想され
る。消費の伸びは2025年にはわずかに加速すると予測される。伸びを加速させる要因の一例として、統合費用
の増加が予想される。新政権による決定が一般政府部門の財政支出の動向に大きな影響を与える可能性がある
ことに留意しなければならない。
一般政府部門の財政支出額は、予測期間中、特に物価の急騰により増加すると予想される。インフレ率の上
昇は、例えば長期業務委託契約等により、一般政府部門の財政支出費用に全面的な影響を与えるには至ってい
ない。物価上昇の一般政府財政に対する影響は、部分的に遅れている。さらに、一般政府財政における人件費
は、例年より大幅な賃上げにより急速に上昇している。公共部門の職員に関して締結された協約には、経済全
体の一般的な賃上げに沿った交渉による賃上げだけでなく、地方自治体部門、福祉部門および福祉サービス行
政区のための個別の賃金プログラム、ならびに2023年から2026年の賃金協調協約も含まれている。
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(xi) 投資
a. 民間投資
経済の不確実性により、予測期間中の民間投資は減少している。建設が総投資額の約半分を占めており、
2022年後半には住宅建設の減少が明確化した。2021年から2022年の春にかけて、住宅着工件数は平均を上
回った。その後に始まった減少は、徐々に住宅竣工件数に反映されると予想される。投資における建設活動
の減少は、新たな成長への転換が見られようになる2024年までずっと顕著であると予想される。
フィンランド産業における投資の見通しは、年初にはまだ良好であり、投資環境は安定的といえる。しか
しながら、金利およびインフレに関する不確実性により、投資プロジェクトが延期または中止になる可能性
がある。しかしながら、フィンランド経済および世界経済の見通しは、この状況が続くことを示唆していな
い。EUの復興・回復ファシリティ（RRF）からの融資は、予測期間中の民間投資、特にエネルギー技術分野
にも好影響を与えている。
民間投資は2023年に2.6％、2024年はさらに0.1％減少すると予想される。投資は2025年に増加に転じると
予想される。予測期間全体では、民間投資は平均1％の成長率になると予想される。固定資産投資の対GDP比
率は23％にとどまると予想される。民間投資の対GDP比率は約19％である。
住宅建設への投資は2023年に明らかな減少に転じると予想される。2022年には、住宅投資は7％増加し
た。2023年年初の住宅ローン需要の激減は、住宅市場に不確実性をもたらしている。かかる不確実性は、過
去および予想される金利の推移だけでなく、その他の住宅関連コストの上昇にも起因している。住宅が売れ
残るリスクにより、建設会社が以前に計画していたプロジェクトの中断を決定し、住宅着工件数のさらなる
急激な減少につながる可能性がある。
改修工事に係る投資は継続しているが、その伸びも鈍化している。改修工事の可能性は、特にエネル
ギー・ソリューションにあるが、経済状況がプロジェクトの実施を妨げている。
住宅建設投資は2023年および2024年に減少し、2025年に増加に戻ると予想される。減少率は2023年に－
6.0％、2024年に－4.0％になると予測されている。住宅建設の予測はさらに急激な減少のリスクを含んでい
るが、住宅建設には引き続き継続的な潜在的成長力が存在している。住宅建設の需要は、都市化および移民
の両方により持続している。予測期間末に向け、住宅着工件数は長期的な平均値に近い水準まで減少すると
予想される。
非住宅建築物の建設への投資は過去3年間、わずかに減少している。非住宅建築物の建設への投資には、
工業用不動産、倉庫および商業用不動産が含まれる。しかしながら、設備建設に関する見通しは住宅建設よ
りも明るく、2024年には増加に転じると予想される。設備建設への投資プロジェクトは、広がる不確実性お
よび弱い経済成長見通しの影響を受けている。非住宅建築物の建設への投資は、今年2％減少し、2025年に
約0.5％の増加に転じると予測される。土木工事は他の建設と同様に減少すると予想される。
2023年には、需要の減少により民間の機械設備投資は手控えられており、生産設備の稼働率の低下につな
がっている。同時に、投資の伸びはグリーン・トランジションにより支えられ、これは今後数年間、特にエ
ネルギー生産への投資を促進させると予想される。それにもかかわらず、エネルギー投資活動の水準は、
2022年に見られた記録的なペースに比べ、2023年にはやや鈍化すると予想される。エネルギー投資は、今後
数年間にフィンランドのクリーン・エネルギーの価格を引下げ、生産関連投資の成長も下支えすると予想さ
れる。グリーン・トランジションはまた、古く公害をもたらす技術の新しい技術への代替を加速させてお
り、これにより機械設備投資が増加すると考えられる。
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研究開発投資は、2021年および2022年に年間約6％増加した。予測期間中、研究開発投資は、増加率は低
下するものの増加し続けると予想される。かかる増加は、フィンランドの研究開発費を2030年までに対GDP
比率4％に増加させるという目標により求められている。実際には、2023年初めに施行された研究開発費支
出に対する税額控除ならびにEUの復興・回復ファシリティに基づく財政支援および融資がかかる増加を支え
ている。さらに、技術革新により生産方法が変化するため、企業には研究開発を推進する動機がある。
b. 公共投資
近年、公共投資は高水準であり、GDPの4％超を占めている。とりわけ、フィンランド政府が防衛力および
国境管理の強化を決定した結果、投資の対GDP比率は今後さらに上昇すると予想される。フィンランドで
は、公共投資の対GDP比率がEU諸国の平均を上回っている。
昨年、特に研究開発投資およびインフラ関連のプロジェクトにより公共投資は増加した。EUの復興・回復
ファシリティ（RRF）は、グリーン・トランジションおよびデジタル化を促進する投資への融資を増加させ
ると予想される。
2023年には、サイバー・セキュリティ、国境管理および国防の強化により、公共投資は前年から大幅に増
加すると予測されている。東部国境の防壁の建設は、来年始動する大型プロジェクトの1つである。また、
防衛物資の調達に係る支出水準の引上げも決定している。復興・回復ファシリティによる投資への融資も前
年よりわずかに増加するが、政府が決定した輸送インフラ投資への追加支出は減少する見込みである。医療
および社会福祉サービスへの投資プロジェクト件数は引き続き高い水準にある。
2024年には、公共投資はわずかに増加すると予想される。防衛費は依然として高く、2023年初めに承認さ
れた研究開発資金に関する新しい法律により、2024年から2030年の中央政府の研究開発費は大幅に増加する
と予想される。その目標は、2030年までに研究開発費を民間部門と合わせてGDPの4％に増加させることであ
る。地方自治体では、人口移動および未改修の建築ストックのために投資への圧力が継続すると予想され
る。
フィンランド空軍のマルチロール戦闘機の最初の納品は、2025年の予測期間の終盤にかけて行われる見込
みである。これにより、公共投資は従前の水準に比べ大幅に増加すると予想される。研究開発投資は引き続
き増加すると予測される。
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(xii) 労働力
就業率は非常に高い。就業者数は2年間非常に高い増加率を示し続けており、15歳から64歳の年齢層の就業
率は、昨年73.8％に上昇した。これは、現在の形態の労働力調査において、過去最高の水準である。就業率が
これほど高くなったのは、1990年以来である。昨年、就業者数は56,000人増加した。就業者の増加は、失業者
の減少を労働市場に復帰する人々の数の増加が上回ったことによるものであるため、就労率の増加がより重要
であった。かかる増加は、主に民間部門における就業者によるものである。就業者数は、フルタイム労働者お
よびパートタイム労働者の両方で増加した。その結果、労働量、すなわち労働時間の増加は、就業者数でみら
れた0.9％の増加のわずか半分未満であった。これは、平均労働時間が5年連続で減少したことを意味してい
た。主要産業のうち、雇用が増加したのは、工業部門ならびに金融業および保険業を除くサービス部門であっ
た。第一次産業および建設業では就業者数は減少した。就業者数は2023年1月には増加し続けたが、同時に失
業者数は2ヶ月連続で増加した。
労働市場は変革の瀬戸際にある。就業者数が増え続け、失業中の求職者数との対比においても非常に多くの
求人数がある一方、同時に失業者数も増加に転じている。その結果、労働需要によって新たに労働市場に参入
した人々が労働者として働くようになり、労働市場には多くの労働力が存在するようになった。
労働市場のミスマッチは依然として過去数年間よりも大幅に悪化しており、能力格差が経済成長の状況を悪
化させている。事業部門調査では、特に経験、専門能力、教育および訓練が不足しているため、企業が必要な
人材を見つけるのは困難であると示されている。雇用経済省によれば、特定の産業における労働力不足は、低
い平均所得に起因している。労働市場のミスマッチの問題は、フルタイム労働の需要がありながら供給がな
い、特定の産業における非典型的な雇用関係の増加にも一部起因している。また、特定の職業、特にクリエイ
ティブな分野では供給過剰となっている。調査によると、昨年末の数ヶ月間には、熟練労働者の採用に関して
企業が直面する問題は、同年中にわずかに低減されたものの、平均よりも頻繁に発生した。
総生産は2023年にわずかに減少し、労働需要は減少し、就業者数は約0.5％減少すると予測されている。特
に、運輸業、建設業、情報通信サービス業、貿易業および林業において需要が低下すると予想される。景気後
退は短期間で終了すると予想されることから、有能な労働者の大幅な不足は、企業が従業員を抱え込む動機と
なり、雇用者は解雇の代わりに一時解雇およびその他の柔軟な労働形態による解決策を講じると予想される。
景気回復により、2024年から2025年の就業者数は、特にサービス部門において増加すると予想される。労働年
齢人口の規模の縮小も一因となり、2025年には就業率は74％を超えると予想される。
雇用の大幅な増加により、2022年の失業率は大幅に低下したが、就業率が同様に大幅に上昇している状況下
の平均値ほどには低下しなかった。特に20歳から34歳の年齢層では、男性の失業率は女性の失業率の2倍近く
低下した。高齢者の失業率は男女ともに上昇した。
2023年には景気後退により失業率が上昇すると予想される。特に建設事業の縮小により、第二次産業の失業
率が上昇すると予想される。予測の想定どおり、労働市場のミスマッチならびに地域別および職業別の労働力
の確保が労働市場の機能にとって障害とならなければ、失業率は2025年に約6.5％に低下すると予想される。
これは、EUの一般的な方法論を用いて推定したフィンランドの構造的失業の水準をなお約0.5％ポイント上
回っている。
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（千人）
労働力資源の状況
2000年 2010年 2020年 2022年
15歳から74歳までの人口 3,901 4,043 4,133 4,120
労働力 2,589 2,637 2,704 2,809
就業者 2,335 2,411 2,495 2,619
失業者 253 226 209 190
非労働力 1,312 1,406 1,429 1,310
労働力率（％） 66.4 65.2 65.4 68.2
失業率（％） 9.8 8.6 7.7 6.8
雇用形態
パートタイム労働者 286 357 415 488
正社員 2,047 2,052 2,078 2,108
雇用主の部門
民間 1,692 1,775 1,868 1,957
地方自治体 486 510 479 483
中央政府 151 153 147 158
不明
雇用状況
自営業者および無給の家族従業員 319 329 343 354
被用者 2,016 2,082 2,151 2,265
就業者1人当たりの年間実労時間（時間/年）
合計 1,638 1,589 1,572 1,536
民間部門 1,673 1,619 1,583 1,557
公共部門 1,563 1,525 1,546 1,479
出所:フィンランド統計局
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(xiii) 一般政府財政
2022年、一般政府財政赤字は減少した。当該赤字はGDPの0.8％、すなわち約22億ユーロであった。赤字の減
少は、税収の伸びおよび社会保障料収入の増加等に起因していた。また、特に、新型コロナウイルス感染症の
パンデミックの管理に充当された支出が減少した。
一般政府財政の改善は一時的であると予想される。2023年には経済成長は見込まれず、一般政府の財政状態
は悪化し始める見込みである。一般政府財政は、多くの裁量措置によっても悪化したが、そのうち最も重大な
項目はロシアの侵略戦争に対応するために採られた多数の準備策であった。景気循環にかかわらず、一般政府
財政は人口の高齢化により構造的に悪化する。
今後数年間に予測される経済成長は、一般政府財政における収入と支出の不均衡を是正するのに十分ではな
く、赤字は引き続き多額になると予想される。現在の議会の任期は2023年に終了するが、2024年から2027年の
一般政府財政の予測は、政策が変更されないという仮定に基づいている。このことは、かかる予測には新政府
が採りうる政策が含まれていないことを意味している。新政府による決定は、一般政府財政をいずれの方向に
も左右する可能性がある。
一時的に減少した公的債務対GDP比率は、再び増加に転じると予想される。債務比率は、中央政府および地
方政府の大幅赤字ならびに債務処理費用の急増により、将来にわたり長く上昇基調が続くと予想される。債務
比率は、中期的には80％を超えると予測されている。長期的には、一般政府財政は構造的な赤字状態になると
予想されるため、一般政府財政は大きな持続可能性ギャップを抱えている。
一般政府財政の深刻な赤字の最も重大な要因は中央政府の赤字であり、これは、多くの現政策および一時的
な性質の政策に起因して、2023年以降も引き続き多額になると予想される。国内安全保障、対外安全保障およ
び加速するグリーン・トランジションに対して、追加的な財源が配分された。中央政府の支出は、研究開発活
動への資金提供に関する法律に基づく研究開発投資によっても増加している。中央政府の債務に係る利息支出
は、過去数年間の通例水準を大幅に上回っている。同時に、経済成長の鈍化により税収も伸び悩むものと予想
される。
2023年年初に、医療、社会福祉および救援サービス組織に関する責任が、地方自治体から福祉サービス行政
区に移譲されたことに伴い、フィンランドの一般政府の構造が変更された。圧力予測では、地方政府財政は赤
字にとどまる見込みである。地方自治体の投資支出は、建築ストックの老朽化、移住およびインフラ建設によ
り、高水準にとどまる見込みである。当面、福祉サービス行政区は赤字となる見込みである。かかる赤字は、
とりわけ、高水準の投資および人件費に起因する。
所得関連年金基金の黒字は、今後数年間、約1.5％で安定化する見込みである。年金支出は増加するが、同
時に、金利の上昇により年金基金の財産所得も増加すると予想される。予測期間中、その他の社会保障基金の
財政状態は雇用状況の改善により強化され、社会保障基金はわずかな黒字となる見込みである。
一般政府財政には、短期的リスクおよび長期的リスクの両方が伴っている。短期的リスクは、経済動向に大
きく関わっている。経済成長に対する地政学的な状況の影響も、全般的な経済動向を通じて、また、状況によ
り必要とされる準備を通じて、一般政府財政に反映される。
長期的には、多額の債務は一般政府財政にとりリスクである。債務比率の減少は見込めない。債務の急増に
高金利が相まって、既に利息費用が増加している。中期的には、利息費用に係る債務増加の影響は強まり、治
まる兆しはない。
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一般政府の偶発債務およびとりわけ保証の急速な増加は、一般政府財政にとりリスクとなるであろう。少数
の部門および企業に対する保証債務の集中により、債務に関連するリスクが高まる。多額の債務が実現された
場合、公的支出が増加し、債務対GDP比率の増加が加速する可能性がある。(注2)
2021年 2022年 2023年(*) 2024年(*) 2025年(*)
GDP（市場価格）の総額の推移（％） 3.0 2.1 -0.2 1.3 1.6
税金および社会保障料（対GDP比率）（％） 43.1 43.1 42.6 42.4 42.1
一般政府債務（対GDP比率）（％） 72.6 73.0 74.4 76.9 79.0
中央政府債務（対GDP比率）（％） 51.4 53.1 54.5 56.7 58.5
一般政府純貸出（対GDP比率）（％） -2.7 -0.8 -2.6 -2.6 -3.1
中央政府 -3.2 -1.6 -3.4 -3.4 -4.1
地方政府 -0.3 -0.3 -0.2 -0.1 -0.2
雇用年金基金 0.9 0.9 1.1 1.3 1.4
その他の社会保障基金 -0.1 0.2 0.3 0.1 0.2
需給ギャップ（対潜在的生産高比率）（％） -1.1 -0.5 -1.7 -1.5 -0.9
(注)(*) 予測計数
出所: 財務省
(注2) 一般政府財政における偶発債務については、財務省の出版物「中央政府のリスクおよび債務の概要
（2022年秋）」（フィンランド語）等に詳述されている。
(xiv) 地方政府の財政状態
2022年、地方政府の赤字はGDPの0.3％にとどまった。地方政府は、法人税の分配の増加および新型コロナウ
イルス感染症支援策に関連した中央政府から地方政府への配賦の増加の終了にもかかわらず、かなり多額の収
入を得た。2022年には、消費支出の伸びは、サービス需要の増加のみならず、政府計画に基づくサービスおよ
び未処理の医療サービスの削減ならびに地方自治体の責任の拡大により下支えされた。ロシアの侵略戦争から
避難するウクライナ人の移住により、追加的な支出が発生した。地方政府の投資は、15年間の増加の後、2021
年に減少に転じた。暫定データによると、昨年も投資の縮小は続いたが、その減少率は前年より緩やかであっ
た。
2023年年初から、医療、社会福祉および救援サービスの責任が、福祉サービス行政区に移譲され、これに関
連する資金供給は中央政府に移譲された。(注3) 当該改革の結果、地方政府の収入および支出はほぼ半減し
た。現在、地方自治体行政（福祉サービス行政区を除く地方政府）に含まれる業務は、子供および若者に必要
な一般教育および幼児教育サービスの提供に重点を置いているが、これらを合わせた需要は、2010年代の出生
率の低下により減少している。小規模な地方自治体では学校組織を調整する機会が限られているため、予測で
は、例年どおり、かかるサービスに対する需要の低下はわずかに抑えられている。幼児教育を受ける児童数
は、人口動向のほか、就業率の動向および近年上昇傾向にある幼児教育の利用率にも影響を受ける。
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医療、社会福祉および救援サービスの移管による除外ならびに教育分野のサービスに対する需要の減少の影
響に加え、議会の任期満了時に政府の多くの時限的措置が終了することにより、2023年には、消費支出の縮小
は加速すると予想される。同時に、ウクライナにおける戦争から逃れてきた人々を支援するために必要な支出
は、幼児教育サービス、子供達に対する基礎教育の準備のための教育サービスおよび融合サービスに対する需
要が高まるため、わずかに増加すると予測される。しかしながら、地方自治体行政の消費額を増加させる主な
要因は、増加し続ける消費支出の金額である。消費支出の金額は、特に地方自治体部門において交渉される賃
上げの影響を受ける。交渉による賃上げおよび関連する一時的な項目は、2023年に4.85％、2024年に2.99％、
地方自治体行政における人件費の増加を加速させる見込みである。地方自治体部門の賃金の上昇は、給与体系
および報酬制度に関する開発プログラムにより、一般的な賃金上昇の水準を上回っている。交渉協約により、
今後2年間は地方自治体部門における平穏な労使関係は確保されるが、労働年齢人口の減少および労働力確保
の問題は、老齢年金に依拠した退職率が高い地方自治体部門にも課題を呈するであろう。このため、多くの地
方自治体にとって、基本的なサービスを適正なコストで提供することがますます困難になる可能性がある。
2025年には、雇用および経済促進サービスの責任が地方自治体に移管され、失業手当の財源に係る地方自治
体の責任が、労働市場助成金だけでなく、基本手当および所得関連失業手当にも拡大されるなど、地方自治体
行政では短期間に2度目の重大な構造改革が行われることになる。当該改革により、地方自治体行政の支出は
2025年の水準で約840百万ユーロ増加する見込みであるが、地方自治体への中央政府の移転収支は、移転支出
に応じて増加する見込みである。当該改革により、地方自治体部門の職員数は年間約4,000人増加し、2025年
において人件費の高い伸びに反映されると予想される。当該改革後は、雇用の動向は、地方自治体行政にこれ
まで以上に大きな影響を与えることになるであろう。
建築ストックの老朽化、人口移動および気候変動に対応するためのグリーン・トランジション等の要因によ
り、地方自治体行政における投資圧力は今後も引き続き高いと予測される。しかしながら、投資環境の先行き
が不透明であるため、投資が延期されたり投資の実施が妨げられたりする可能性がある。実際に、公立の教育
施設および共同住宅の建築許可および着工は減少に転じている。
投資は、2023年以降通常の増加基調に戻ると予想され、圧力予測では、投資のGDPに占める割合は、予測期
間終盤には据え置かれている。
地方自治体の税収予測は、予測期間を通じて上方修正されているが、圧力予測では、地方自治体行政におけ
る支出は依然として収入を上回っている。地方自治体行政の赤字は、GDPの約0.2％で安定化すると予想され
る。地方自治体行政は広範な債務を抱えており、かかる債務は赤字の拡大に伴いわずかに増加する。しかしな
がら、赤字の安定化は債務比率の低下に反映されるであろう。
(注3) 予測では、ヘルシンキの医療、社会福祉および救援サービスは、福祉サービス行政区のサブセクター
に含まれている。
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(xv) 福祉サービス行政区
福祉サービス行政区は、2023年年初に業務を開始した。これ以降、福祉サービス行政区は、一般政府財政の
予測において、別個のサブセクターとして扱われている。予測では、福祉サービス行政区は、新たな福祉サー
ビス行政区、ヘルシンキ・ウーシマー病院特区（HUS）およびヘルシンキ市の医療、社会福祉および救援サー
ビスの活動から構成される。
当面、福祉サービス行政区はわずかな赤字となる見込みである。かかる赤字はGDPの約0.4％となる見込みで
あり、当面は、医療および社会福祉サービスへの投資水準の高さが主な要因であるが、今後数年中にわずかに
減少する見込みである。しかしながら、当該部門の財政状態は、費用（特に人件費）が一般的な収入水準に比
べ急増するため、悪化すると予想される。2024年から2027年には、当該部門の赤字はGDPの約0.5％となる見込
みである。
福祉サービス行政区への資金供給のほとんどは中央政府から行われる見込みである。中央政府による資金供
給は、サービス需要の増加、価格水準および福祉サービス行政区の責任の変更に従い増加する予定である。翌
年の福祉サービス行政区に対する中央政府による資金供給の暫定増加額は、一般水準の賃金および給与所得の
上昇に連動しているが、福祉サービス行政区において合意された今後数年間の賃上げは、一般水準の賃金およ
び給与所得の上昇予想を大幅に上回っており、このため福祉サービス行政区の財政状態は毎年悪化すると予想
される。当該予測には、一般財政計画に記載される支出限度規定に相当する金額（2025年から2026年において
約3億ユーロから8億ユーロ）の、福祉サービス行政区に対する資金供給に係る遡及的見直しの準備が考慮され
ている。
福祉サービス行政区の支出傾向は、推定されるサービス需要の増加および予想される価格傾向に基づいてい
る。予測支出には、福祉サービス行政区の業務の効率性の向上を目指す施策、すなわち節約策は含まれていな
い。投資予測は、福祉サービス行政区の予算および投資計画に基づいている。医療および社会保障サービスを
提供する費用は、福祉サービス行政区の支出の大部分を占めている。人件費ならびに財貨およびサービスの購
入に係る費用は、2023年の支出合計額のうち284億ユーロを占める見込みである。福祉サービス行政区の債務
は年間赤字に相当する金額で増加し、その債務は約120億ユーロに増加する見込みである。
福祉サービス行政区に係る予測は、本質的に圧力予測であり、多くのリスクを含んでいる。福祉サービス行
政区の支出は、例えば、予想を上回る価格上昇または異なる福祉サービス行政区の間における職員の賃金競争
により増加する可能性がある。福祉サービス行政区が費用削減および効率性改善策を実施できれば、支出は圧
力予測を下回る可能性もある。また、少なくとも短期的には、人員不足が福祉サービス行政区の支出の増加を
抑制する可能性もある。福祉サービス行政区の運営開始には、例えば、福祉サービス行政区が、財政管理に関
する規則および財政収支均衡を維持するための要件にどの程度適応することができるかなど、さまざまな不確
実性も伴っている。福祉サービス行政区の資金調達に関する法律に従い、福祉サービス行政区は、基礎的な
サービスの提供のために追加資金が不可欠である場合には、中央政府から追加資金を受領する機会を有してい
る。追加資金は、福祉サービス行政区の運営に関して政府が定める条件を伴うことがある。
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(xvi) 社会保障基金
昨年の雇用年金基金の黒字はGDPの0.9％であった。今年、当該部門の黒字はわずかに増加する見込みであ
る。所得関連の年金支出は、指数の大幅な上昇により急速に増加しているが、手数料収入および財産所得も良
好に増加すると予測されている。急速な金利の上昇は、利息収入および基金の所得関連の年金資産からの収入
を増加させる見込みである。暫定情報によれば、所得関連の年金資産は、2021年に急速に増加した後、昨年に
は6％減少した。
今後数年間で、当該部門の財政状態は徐々に改善し、GDPの約1.5％に達する見込みである。財産所得は引き
続き増加し、2024年には大幅な指数調整により年金支出はさらに増加し、その後、増加は鈍化すると予測され
る。2020年の拠出金の減少を補う雇用者の年金基拠出金の一時的な増加は、2025年に終了する予定である。
(xvii) 将来に向けた経済計画
人口の高齢化は、過去10年間に既に年金支出を増加させており、フィンランドの一般政府財政の長期的な持
続可能性に重大な圧力を及ぼしている。高齢人口の増加は、今後数十年間の医療および長期介護に係る支出を
増加させる主要因であり、現在の合計税率では、将来のかかる支出の増加に対応するには不十分であると予想
される。また、公共サービスおよび社会保障の資金として必要な税金を納める労働年齢人口も縮小している。
一般政府部門の収入と支出の間には長期的不均衡、すなわち持続可能性ギャップがある。持続可能性ギャッ
プの計算は、長期的な財政の均衡を確保するために、近い将来にどれだけ一般政府財政を強化すべきかを示し
ている。つまり、調整後は、税率の引上げ、支出の削減、一般政府財政を強化する構造改革の導入または一般
政府債務の増加を行う必要はなくなるであろう。しかしながら、持続可能性ギャップの計算は、一般政府の債
務比率をどのように安定化すべきか、また、かかるプロセスの日程をどのように設定すべきかという課題に対
応していない。さらに、経済成長に対する、調整による悪影響または構造改革による好影響は考慮されていな
い。(注4)
持続可能性ギャップの計算の目的は、今後数十年間、人口の高齢化が一般政府財政の見通しにどのような影
響を与えるかを推定することである。一般政府財政には、人口の高齢化に加えて、新たな安全保障環境の脆弱
化、気候変動ならびに公共インフラの点検および改修の必要性等の問題に起因するその他の多くの圧力がか
かっているが、かかる圧力は持続可能性ギャップの評価には含まれていない。
財務省の試算によると、持続可能性ギャップは、2027年の水準では、GDPの約3％（約90億ユーロ）となる見
込みである。持続可能性ギャップの試算水準には、昨秋からあまり変動はない。かかる結果は、人口の高齢化
が一般政府財政の持続可能性に対し重要な課題であることを示していると解釈される。予測される一般政府の
債務比率の上昇も、一般政府財政のリスクを高めている。
持続可能性ギャップの計算では、一般政府債務は特定の水準で定着することはないと予想されている。この
ため、かかる計算により算出される債務残高は、計算時点の債務比率の水準および今後数十年間における人口
の高齢化による公的支出の動向に対する推定される影響に応じて、相対的に高くなる可能性もあれば低くなる
可能性もある。したがって、一般政府財政の債務の持続可能性を検討する他の方法も精査する価値があると考
えられる。これらの方法には、フィンランド財政の持続可能性に関する財務省報告書に記載されるレビューが
含まれる。
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財務省による一般政府財政の長期的持続可能性の推定は、EUの人口の高齢化および持続可能性検討委員会
（AWG）により共同合意された方法および計算原則に基づいている。持続可能性ギャップの計算は圧力の計算
であり、最も可能性の高い将来のシナリオではない。当該計算は、政策に変更がないことを前提にしており、
つまり、人口予測、年齢層別の支出分解および長期的な経済成長の動向を用いて、現在の法律および慣行の下
での動向を将来的に予測している。一般政府財政に対する影響を十分な精度で見積ることが可能な決定のみ
が、持続可能性ギャップの推定において考慮される。持続可能性ギャップの計算に使用される方法は、財務省
のウェブサイトに詳述されている。(注5)
(注4) 持続可能性ギャップ（S2指標）は、経済成長に対する直接的調整策の潜在的な悪影響を考慮していな
いため、必要とされる調整策を評価する唯一の手段として使用されるべきではない。経済成長に対する
直接的調整策の悪影響をより効率的に考慮するために使用できる方法は他にもある。技術的には、S2指
標によりもたらされる結果は、財政政策係数がゼロとなるような状況を表している（調整策は経済成長
を低下させない。）。直接的調整策は一般的に経済成長を鈍化させると考えられている。しかしながら
同時に、多くの構造改革はかかる悪影響をもたらさず、経済成長の基盤を強化する場合もある。
(注5) https://vm.fi/en/descriptions-of-methods
(xviii) 国際投資ポジション
2022年第4四半期には、フィンランドの対外資産総額は8,850億ユーロ、対外負債総額は8,922億ユーロで
あった。負債が資産を上回っていたため、資産と負債の差異である国際投資ポジション純額は－72億ユーロで
あった。国際投資ポジション純額は、2021年第4四半期の国際投資ポジション純額＋25億ユーロに比べ減少し
た。
(xix) 国際準備資産および外貨流動性
フィンランド銀行の法定業務の１つは、外貨準備の維持および管理である。 2022 年の市況は厳しく、フィン
ランド銀行の金融資産の収益性はほぼゼロであった。
フィンランド銀行の資産投資は、毎年、フィンランド銀行取締役会が決定する投資方針に従っている。当該
投資方針は、責任投資原則を含め、フィンランド銀行の投資活動のベンチマークとなる戦略的な市場ベースの
指標を設定している。
2022 年の市況は厳しく、 株式投資および債券投資からの収益性はいずれも、世界的にほとんどマイナスで
あった。ただし、フィンランド銀行の金融資産の収益性はほぼゼロであったが、これは特に米ドルの上昇およ
び金価格の上昇に起因していた。
2022 年末現在、フィンランド銀行の金融資産は約 110 億ユーロであった。当該資産は、金の保有、外貨準備
ならびに株式および不動産ファンドへの投資から構成されていた。
2022年、フィンランド銀行は責任投資原則を更新した。同行はまた、化石燃料生産者を潜在投資対象から除
外した。フィンランド銀行は、気候関連の開示に関するユーロシステムの共通スタンスの草案作成にも積極的
に関与した。
2022年、銀行が中央銀行への預金により受け取る金利も含め、ユーロシステムの政策金利は引上げられた。
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2022年末現在において一般的な金利予想に基づけば、かかる融資コストは、今後数年間、フィンランド銀行
の利益をマイナス状態に押し下げると予想される。フィンランド銀行は、分散化によりリスクを管理している
が、貸借対照表上は構造的な金利リスクが存在する。
公的準備資産およびその他の外貨資産（時価概算）
（百万ユーロ）
12月末 2022年
公的準備資産 15,064
外貨準備（兌換通貨による） 7,060
a) 有価証券 5,816
b) 外貨預金合計 1,244
IMFリザーブ・ポジション 843
特別引出権 4,464
金（金積立および適正な金スワップを含む） 2,690
その他の準備資産 7
その他の外貨資産 119
出所：フィンランド銀行
(xx) 外国為替相場の動向
次の表は2019年から2022年の欧州中央銀行が提示した米ドル、日本円、英ポンド、スウェーデン・クローナ
およびロシア・ルーブルとユーロの為替レートの年平均値である。
対ユーロ主要為替レート（年平均）
2019年 2020年 2021年 2022年
1ユーロ当たり米ドル 1.120 1.142 1.183 1.053
1ユーロ当たり日本円 122.055 121.814 129.865 138.025
1ユーロ当たり英ポンド 0.878 0.889 0.860 0.853
1ユーロ当たりスウェーデン・クローナ 10.586 10.487 10.147 10.629
1ユーロ当たりロシア・ルーブル 72.450 82.680 87.188 該当なし
出所：欧州中央銀行
(xxi) 外国為替管理の概要
フィンランドにおける外国為替取引においては、居住者、非居住者にかかわらず、為替管理は行われていな
い。
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第４ 【保証会社以外の会社の情報】
１ 【当該会社の情報の開示を必要とする理由】
(1) 理由
下記債券の償還額等は、当該債券の債券の要項記載の条件に従い、上場投資信託受益証券（ETF）または当
該会社の普通株式の価格の変動によって差異が生じることがある。従って、上場投資信託に関する情報および
当該会社の企業情報は、当該債券の投資判断に重要な影響を及ぼすと判断される。
(2) 上場投資信託受益証券または当該会社普通株式償還条項付売出債券等
上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2023年7月28日満期
他社株転換条項付 円建債券（期限前償還条項付・デジタル 2021年7月 802,000,000円 該当なし
型・ノックイン条項付）対象株式：シャープ株式会社 普通
株式
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2023年7月28日満期
早期償還条項付 上場投信転換条項付 デジタルクーポン円建 2021年7月 400,000,000円 該当なし
債券（NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動
型上場投信）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2023年9月29日満期
早期償還条項付 上場投信転換条項付 デジタルクーポン円建 2021年9月 400,000,000円 該当なし
債券（NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動
型上場投信）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年11月7日満期
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株 2021年10月 800,000,000円 該当なし
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券
（サイバーエージェント）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年11月7日満期
2021年10月 540,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（昭和電工）
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上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2023年10月26日満期
早期償還条項付 上場投信転換条項付 デジタルクーポン円建
2021年10月 500,000,000円 該当なし
債券（NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動
型上場投信）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2023年11月6日満期
早期償還条項付 上場投信転換条項付 デジタルクーポン円建 2021年11月 500,000,000円 該当なし
債券（NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動
型上場投信）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年1月21日満期
2022年1月 522,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（アイシン）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年2月6日満期
2022年1月 510,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（住友化学）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年2月6日満期
2022年1月 540,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（太陽誘電）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年1月21日満期
2022年1月 500,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（ＳＵＭＣＯ）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月3日満期
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株 2022年3月 1,000,000,000円 該当なし
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（Zホールディン
グス）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年4月26日満期
2022年4月 540,000,000円 該当なし
他社株転換条項付 円建債券（期限前償還条項付・ノックイ
ン条項付）対象株式：株式会社デンソー 普通株式
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年8月7日満期
2022年7月 1,500,000,000円 該当なし
判定価格逓減型期限前償還条項付 ノックイン条項付 他社株
転換条項付 円建 デジタル・クーポン債券（デンソー）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年7月19日満期
他社株転換条項付 円建債券 （期限前償還条項付・デジタル
2022年7月 522,000,000円 該当なし
型・ノックイン条項付）
対象株式：株式会社デンソー 普通株式
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(3) 当該会社の名称および住所
野村アセットマネジメント株式会社 東京都江東区豊洲二丁目2番1号
株式会社レゾナック・ホールディングス 東京都港区芝大門一丁目13番9号
住友化学株式会社 東京都中央区日本橋二丁目7番1号
シャープ株式会社 大阪府堺市堺区匠町1番地
株式会社サイバーエージェント 東京都渋谷区宇田川町40番1号
株式会社アイシン 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地
太陽誘電株式会社 東京都中央区京橋2丁目7番19号
株式会社ＳＵＭＣＯ 東京都港区芝浦一丁目2番1号
Z ホールディングス株式会社 東京都千代田区紀尾井町1番3号
株式会社デンソー 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
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有価証券報告書
２ 【継続開示会社たる当該会社に関する事項】
当該会社が提出した書類（なお、下記は、2023年6月28日午後5時現在において、所管の財務局に提出され、か
つ、EDINETを通じて現実に閲覧が可能であった書類である。）
野村アセットマネジメント株式会社（ファンド名称： NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上
場投信）
イ．有価証券報告書及び (第10期)(自 2021年5月21日 至 2022年5月20日)
その添付書類 2022年8月17日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 (第11期中)(自 2022年5月21日 至 2022年11月20日)
2023年2月15日関東財務局長に半期報告書を提出
ハ．臨時報告書 該当なし。
ニ．訂正報告書 該当なし。
株式会社レゾナック・ホールディングス
イ．有価証券報告書及び (第114期)(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
その添付書類 2023年3月30日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 (第115期第1四半期)(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
2023年5月15日関東財務局長に四半期報告書を提出
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号の規定に基づ
く臨時報告書を2023年3月31日に、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年4月3日に、それぞれ関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
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住友化学株式会社
イ．有価証券報告書及び (第142期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
その添付書類 2023年6月21日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 該当なし。
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年6月22日に関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
シャープ株式会社
イ．有価証券報告書及び (第129期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
その添付書類 2023年6月28日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 該当なし。
ハ．臨時報告書 該当なし。
ニ．訂正報告書 該当なし。
株式会社サイバーエージェント
イ．有価証券報告書及び (第25期)(自 2021年10月1日 至 2022年9月30日)
その添付書類 2022年12月9日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 (第26期第2四半期)(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
202 3 年4月27日関東財務局長に四半期報告書を提出
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2022年12月13日に関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
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株式会社アイシン
イ．有価証券報告書及び (第100期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
その添付書類 2023年6月19日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 該当なし。
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年6月19日に関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
太陽誘電株式会社
イ．有価証券報告書及び (第81期)(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
その添付書類 2022年6月30日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 (第82期第3四半期)(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)
2023年2月14日関東財務局長に四半期報告書を提出
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2022年7月4日に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
株式会社ＳＵＭＣＯ
イ．有価証券報告書及び (第2 4 期)(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
その添付書類 2023年3月29日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 (第25期第1四半期)(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)
2023年5月15日関東財務局長に四半期報告書を提出
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年3月30日に、金融商品取引法第24条の5第4項お
よび企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号の規定に基
づく臨時報告書を2023年5月15日に、それぞれ関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
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有価証券報告書
Zホールディングス株式会社
イ．有価証券報告書及び (第28期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
その添付書類 2023年6月15日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 該当なし。
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年6月23日に関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
株式会社デンソー
イ．有価証券報告書及び (第100期)(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
その添付書類 2023年6月20日関東財務局長に提出
ロ．四半期報告書又は半期報告書 該当なし。
ハ．臨時報告書 上記イ．の有価証券報告書提出後、金融商品取引法第24条の5第4項およ
び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基
づく臨時報告書を2023年6月21日に関東財務局長に提出
ニ．訂正報告書 該当なし。
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第５ 【指数等の情報】
１ 【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
(A) 日経平均株価
(1) 理由
下記債券の償還額、利息額、期限前償還の有無等は、当該債券の債券の要項記載の条件に従い、日経平均株
価の変動によって差異が生じることがある。従って、日経平均株価の情報は当該債券の投資判断に重要な影響
を及ぼすと判断される。
(2) 日経平均株価連動売出債券
上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年4月12日満期
2021年4月 3,590,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2026年4月23日満期
2021年4月 295,000,000円 該当なし
円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クー
ポン債券(満期償還額225連動型)
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年11月14日満期
2021年11月 717,000,000円 該当なし
円建 判定価格逓減型期限前償還条項付 日経平均株価連動デ
ジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償還金額日経平均株価連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年11月18日満期
2021年11月 3,835,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価連動 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2026年11月16日満期
2021年11月 1,498,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価連動デジタルクーポン 円建
債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年1月21日満期
円建 判定価格逓減型期限前償還条項付
2022年1月 620,000,000円 該当なし
日経平均株価連動デジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償還金額日経平均株価連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月3日満期
円建 判定価格逓減型期限前償還条項付 日経平均株価連動デ
2022年3月 585,000,000円 該当なし
ジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償還金額日経平均株価連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月11日満期
2022年4月 1,152,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
円建債券
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フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
519,000,000円
フィンランド地方金融公社 2027年4月23日満期
(1)
2022年4月 該当なし
円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クー (未償還額：
419,000,000円)
ポン債券(満期償還額225連動型)
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年7月3日満期
円建 判定価格逓減型期限前償還条項付 日経平均株価連動デ
2022年6月 1,046,000,000円 該当なし
ジタル・クーポン債券
（ノックイン条項付 満期償還金額日経平均株価連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年7月12日満期
2022年7月 504,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
デジタルクーポン 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年8月7日満期
円建 判定価格逓減型期限前償還条項付 日経平均株価連動デ
2022年7月 1,316,000,000円 該当なし
ジタル・クーポン債券（ノックイン条項付 満期償還金額日
経平均株価連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年1月26日満期
2022年7月 500,000,000円 該当なし
円建 複数株価指数参照型 固定利付債券（ノックイン型 期
限前償還条項付）
(1) 当該債券は、買入消却によりその一部が償還された。
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有価証券報告書
(B) S&P500
(1) 理由
下記債券の償還額、利息額、期限前償還の有無等は、当該債券の債券の要項記載の条件に従い、S&P500の変
動によって差異が生じることがある。従って、S&P500の情報は当該債券の投資判断に重要な影響を及ぼすと判
断される。
(2) S&P500連動売出債券
上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年4月12日満期
2021年4月 3,590,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年10月25日満期
2021年10月 661,000,000円 該当なし
円建 早期償還条項付 ノックイン型S&P500連動 固定クーポ
ン債券 (満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年10月25日満期
2021年10月 1,090,000米ドル 該当なし
米ドル建 早期償還条項付 ノックイン型S&P500連動 固定
クーポン債券 (満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年2月26日満期
2022年2月 2,077,000,000円 該当なし
円建 早期償還条項付 ノックイン型S&P500連動 固定クーポ
ン債券（満期償還額S&P500連動型）
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月14日満期
2022年4月 517,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 S&P500連動 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月11日満期
2022年4月 1,152,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年4月23日満期
2022年4月 1,404,000,000円 該当なし
円建 早期償還条項付 ノックイン型S&P500連動 デジタル・
クーポン債券(満期償還額S&P500連動型)
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年7月12日満期
2022年7月 504,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動
デジタルクーポン 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2025年7月11日満期
2022年7月 667,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 S&P500連動 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2024年1月26日満期
2022年7月 500,000,000円 該当なし
円建 複数株価指数参照型 固定利付債券（ノックイン型 期
限前償還条項付）
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フィンランド地方金融公社(E06087)
有価証券報告書
(C) ユーロ・ストックス50
(1) 理由
下記債券の償還額、利息額、期限前償還の有無等は、当該債券の債券の要項記載の条件に従い、ユーロ・ス
トックス50の変動によって差異が生じることがある。従って、ユーロ・ストックス50の情報は当該債券の投資
判断に重要な影響を及ぼすと判断される。
(2) ユーロ・ストックス50連動売出債券
上場金融商品取
引所名又は登録
債券の名称 発行年月 売出価額の総額
認可金融商品取
引業協会名
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2026年12月10日満期
2021年12月 670,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 ユーロ・ストックス50 Ⓡ 連動デジタル
クーポン 円建債券
フィンランド地方政府保証機構保証付
フィンランド地方金融公社 2027年1月13日満期
2022年1月 616,000,000円 該当なし
期限前償還条項付 ユーロ・ストックス50 Ⓡ 連動デジタル
クーポン 円建債券
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有価証券報告書
２ 【当該指数等の推移】
(1) 日経平均株価
日経平均株価過去の推移(終値ベース)
（単位：円）
年度 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
最近５事業年度の
年度別最高・ 最高 24,270.62 24,066.12 27,568.15 30,670.10 29,332.16
最低値
最低 19,155.74 19,561.96 16,552.83 27,013.25 24,717.53
月別 2022年7月 2022年8月 2022年9月 2022年10月 2022年11月 2022年12月
当事業年度中
最近６箇月間の 最高 27,914.66 29,222.77 28,614.63 27,587.46 28,383.09 28,226.08
月別最高・最低値
最低 25,935.62 27,594.73 25,937.21 26,215.79 27,199.74 26,093.67
出典：ブルームバーグ・エル・ピー
(2) S&P500
S&P500過去の推移(終値ベース)
（単位：ポイント）
年度 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
最近５事業年度の
年度別最高・ 最高 2,930.75 3,240.02 3,756.07 4,793.06 4,796.56
最低値
最低 2,351.10 2,447.89 2,237.40 3,700.65 3,577.03
月別 2022年7月 2022年8月 2022年9月 2022年10月 2022年11月 2022年12月
当事業年度中
最近６箇月間の 最高 4,130.29 4,305.20 4,110.41 3,901.06 4,080.11 4,076.57
月別最高・最低値
最低 3,790.38 3,955.00 3,585.62 3,577.03 3,719.89 3,783.22
出典：ブルームバーグ・エル・ピー
(3) ユーロ・ストックス50
ユーロ・ストックス50の過去の推移(終値ベース)
（単位：ポイント）
年度 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
最近５事業年度の
年度別最高・ 最高 3,672.29 3,782.27 3,865.18 4,401.49 4,392.15
最低値
最低 2,937.36 2,954.66 2,385.82 3,481.44 3,279.04
月別 2022 年7月 2022 年8月 2022 年9月 2022 年10月 2022 年11月 2022 年12月
当事業年度中
最近６箇月間の 最高 3,708.10 3,805.22 3,646.51 3,617.54 3,964.72 3,986.83
月別最高・最低値
最低 3,359.83 3,517.25 3,279.04 3,331.53 3,593.18 3,793.62
出典：ブルームバーグ・エル・ピー
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