株式会社日立物流 臨時報告書
EDINET提出書類
株式会社日立物流(E04111)
臨時報告書
【表紙】
【提出書類】 臨時報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022年12月27日
【会社名】 株式会社日立物流
【英訳名】 Hitachi Transport System, Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表執行役社長(COO) 髙木 宏明
【本店の所在の場所】 東京都中央区京橋二丁目9番2号
【電話番号】 03(6263)2800 <代表>
【事務連絡者氏名】 経営戦略本部 広報部長 多賀 鉄朗
【最寄りの連絡場所】 東京都中央区京橋二丁目9番2号
【電話番号】 03(6263)2803
【事務連絡者氏名】 経営戦略本部 広報部長 多賀 鉄朗
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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株式会社日立物流(E04111)
臨時報告書
1【提出理由】
当社は、2022年12月27日開催の取締役会において、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合(以
下「本株式併合」といいます。)を目的とする、2023年2月2日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」
といいます。)を招集することを決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に
関する内閣府令第19条第2項第4号の4の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2【報告内容】
1. 本株式併合の目的
2022年10月27日付「HTSK株式会社による当社株式に対する公開買付けに係る賛同の意見表明及び応募推奨に関す
るお知らせ」(以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)にてお知らせいたしましたとおり、HTSK株式会
社(以下「公開買付者」といいます。)は、2022年10月27日に、当社の株主を公開買付者のみとし、当社株式を非
公開化することを目的とする一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、当社株式の全て(但し、
当社の主要株主であり、かつ、その他の関係会社にあたる株式会社日立製作所(以下「日立製作所」といいま
す。)が所有する当社株式(33,471,578株、所有割合(注1):39.91%、以下「本売却予定株式」といいます。)
及び当社が所有する自己株式を除きます。)を対象とする公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を開
始することを決定したとのことです。なお、本取引には、本株式併合の効力発生を条件として、当社が実施する日
立製作所が所有する本売却予定株式の取得(以下「本自己株式取得」といいます。)を含みます。
(注1)「所有割合」は、当社が2022年10月27日に公表した「2023年3月期第2四半期決算短信〔IFRS〕(連
結)」に記載された2022年9月30日現在の当社の発行済株式総数(84,101,714株)から、同日現在当社
が所有する自己株式数(但し、同日現在の当社執行役に対する業績連動型株式報酬制度として株式交付
信託が保有する当社株式177,000株を除きます。)(228,878株)を控除した株式数(83,872,836株)に
係る議決権の数(838,728個)を分母として計算し、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、
同じです。
そして、2022年11月30日付「HTSK株式会社による当社株式に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主
である筆頭株主の異動に関するお知らせ」(以下「本公開買付け結果プレスリリース」といいます。)にてお知ら
せいたしましたとおり、公開買付者は、2022年10月28日から2022年11月29日までを買付け等の期間(以下「公開買
付期間」といいます。)とする本公開買付けを行い、その結果、本公開買付けの決済の開始日である2022年12月6
日をもって、当社株式42,867,630株(議決権所有割合(注2)51.11%)を所有するに至りました。
(注2)「議決権所有割合」は、当社が2022年11月14日に提出した第64期第2四半期報告書に記載された2022年
9月30日現在の当社の発行済株式総数(84,101,714株)から、同日現在当社が所有する自己株式数(但
し、同日現在の当社執行役に対する業績連動型株式報酬制度として株式交付信託が保有する当社株式
177,000株を除きます。)(228,878株)を控除した株式数(83,872,836株)に係る議決権の数(838,728
個)を分母として計算し、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下同じです。
当社は、本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)本
公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理
由」にてお知らせいたしましたとおり、2021年5月下旬より、上場維持スキーム(当社の上場維持を前提とした当
社の発行済株式の一部の取得を実現する取引スキーム)を前提とした資本取引(以下、本売却予定株式の売却を前
提とした資本取引を「本資本取引」といいます。)に関する提案を求める第一次入札プロセス(以下「本第一次入
札プロセス」といいます。)、当社の非公開化の提案も含めた再一次入札プロセス(以下「本再一次入札プロセ
ス」といいます。)及び本資本取引についての最終的な候補先を決定するための当社及び日立製作所の共同の第二
次入札プロセス(以下「本第二次入札プロセス」といいます。)で構成される入札プロセス(以下「本入札プロセ
ス」と総称します。)を開始し、複数の候補者によるデュー・ディリジェンス及び各候補者との協議を含む入札手
続を経て、各候補者の提案内容を総合的に検討した結果、2022年3月28日、日立製作所とも協議の上、各候補者の
中で最終提案内容が最も優れていたKohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.(関係会社及び関連ファンドを含め、以
下「KKR」といいます。)との間で本取引の実施に向けた協議及び検討(最終的な公開買付価格に関する交渉を
含みます。)を開始しました。
なお、当社は、2022年4月15日付で「物流センターにおける火災に伴うその他の費用(火災損失)の計上およ
び、2022年3月期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し連結業績予想の修正を行っておりますが、当該
修正は、2021年11月29日に当社のグループ会社である株式会社日立物流西日本の物流センターにて発生した火災を
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理由とするものであり、本資本取引とは無関係に行われたものです。
当社は、本資本取引は、最終的に買手として選定されるいずれかの候補先と当社の議決権の約40%を有する筆頭
株主であった日立製作所が本公開買付けの実施を含む最終契約を締結する予定であり、日立製作所と当社の少数株
主の利害が必ずしも一致しない可能性もあることを踏まえ、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見
込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の
算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとお
り、本資本取引及び本入札プロセスにおける候補者選定過程に関する当社の意思決定の恣意性を排除し、企業価値
の向上及び少数株主の利益を図る立場から、本資本取引の是非やストラクチャーを含む取引条件の妥当性、買付者
(パートナー)の選定プロセスを含む手続の公正性等について検討及び判断を行うことを目的として、本資本取引
の検討開始直後の2021年4月27日に特別委員会を設置し、本資本取引における手続の公正性・妥当性等について諮
問しております(委員の構成その他具体的な諮問事項等については、下記「3.1株に満たない端数の処理をする
ことが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び
当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「②
当社における独立した特別委員会の設置及び意見の入手」をご参照ください。)。これに加えて、当社は、下記
「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交
付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び
利益相反を回避するための措置」に記載の各措置を講じた上で、財務アドバイザーであるUBS証券株式会社(以下
「UBS証券」といいます。)から2022年4月28日付で取得した株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいま
す。)の内容、法務アドバイザーである西村あさひ法律事務所から受けた法的助言を踏まえ、特別委員会から2022
年4月28日に提出された答申書(以下「本答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら、本資本取引を
通じて当社の企業価値を向上させることができるか、本資本取引は公正な手続を通じて行われることにより少数株
主の享受すべき利益が確保されるものとなっているか等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
すなわち、当社は、株式価値評価額、取引のスキーム、契約条項、資金調達力・資金調達の前提条件、バリュー
アップ施策を含む本資本取引実施後の経営戦略及びその支援体制、従業員の処遇及びガバナンス体制等の経営方針
等の諸条件、競争法その他の適用法令に基づくクリアランス取得等の手続の要否及び当該手続の必要期間の短さ等
の観点、並びに少数株主の皆様の利益の最大化の観点から、本再一次入札プロセスにおいて一定の具体性を伴った
提案を行ったKKRを含む5社の候補者(以下「本第二次候補先」といいます。)から受領した最終提案書を総合
的に検討した結果、KKRによる提案が最善であり、KKRとともに本資本取引を進めることが、今後の企業価値
の向上に資するとの結論に至りました。より具体的には、KKRの提示した株式価値評価額及び公開買付価格が本
第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から提示された株式価値評価額及び公開買付価格との比較において
最も高額であったこと、KKRによる提案は負債性資本の調達において当社の保証や担保に依存するLBOローンが想
定されておらず、資金調達力・資金調達の前提条件が本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から提示さ
れた資金調達の前提条件との比較において有利なものであったこと、本資本取引実施後の成長戦略、当社の財務健
全性維持を考慮した財務戦略及びそれらの支援体制の提案内容が、過去の実績、リソース等によって裏付けられて
おり、本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先の提案内容との比較において優位なものであると判断した
こと、競争法その他の適用法令に基づくクリアランス取得等の手続において当該手続が必要となる国・地域及び届
出準備のための期間等を踏まえたより具体的な対応策を示すことにより本資本取引実行の確実性の面において優位
なものであったことから、KKRが提示した提案が、当社の株主の皆様にとって最善のものであると判断し、2022
年3月28日、日立製作所とも協議の上、KKRと本自己株式取得を含む本取引の実施に向けた協議及び検討を開始
しました。その後、当社及び日立製作所は、KKRとの間で、提案内容に関する継続的な協議・交渉を重ねる中
で、同年4月14日、当社及び日立製作所は、KKRに対し、引き続き公開買付価格及び本自己株式取得における自
己株式取得の対価(株式併合前1株当たり。以下「当社自己株式取得価格」といいます。)が当社及び日立製作所
の求める水準を満たすものではないとの理由で、公開買付価格及び当社自己株式取得価格の引き上げを要請したこ
とから、その後も改めて公開買付価格及び当社自己株式取得価格に関する継続的な協議・交渉を重ねた結果、同年
4月18日に、KKRより、公開買付価格を8,913円とし、当社自己株式取得価格を6,632円とする修正提案を受け、
同日、当社及び日立製作所は、KKRに対し、最終候補者として選定する旨の連絡を行いました。その後、KK
R、当社及び日立製作所にて本取引の実施に向けた継続的な協議・交渉を重ねた結果、同年4月28日に、公開買付
価格を8,913円とし、当社自己株式取得価格を6,632円とすることでKKR、当社及び日立製作所との間で合意に至
りました。
また、当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)について、(a)上記のとお
り、KKRの提示した株式価値評価額及び公開買付価格が、本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から
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提示された株式価値評価額及び公開買付価格との比較において最も高額であったこと、(b)本意見表明プレスリリー
スの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(3)算定に関する事項」の「①当社におけ
る 独立した第三者評価機関の株式価値算定書の取得」に記載のUBS証券による当社株式の価値の算定結果のうち、本
公開買付価格及びKKRの提示した株式価値評価額から計算される当社株式の1株当たりの価値(注3)は、市場
株価平均法(基準日1)、類似企業比較法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といい
ます。)による算定結果の上限を上回っており、また、本公開買付価格は市場株価平均法(基準日2)による算定
結果の上限を上回り、KKRの提示した株式価値評価額から計算される当社株式の1株当たりの価値は市場株価平
均法(基準日2)による算定結果のレンジの上限に近接した数値であること、(c)当社株価変動のきっかけとなった
当社による本第一次入札プロセスの開始に関する一部報道機関による憶測報道等(2021年6月16日の立会時間終了
後)がなされる直前の2021年6月16日の株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)におけ
る当社株式の終値3,915円に対して127.66%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値3,575円に対して149.31%、同過去
3ヶ月間の終値の単純平均値3,545円に対して151.42%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値3,408円に対して
161.53%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっており、かつ、本公開買付け実施についての公表日(2022年4
月28日)の前営業日である2022年4月27日の東京証券取引所における当社株式の終値8,270円に対して7.78%、過去
1ヶ月間の終値の単純平均値6,877円に対して29.61%、同過去3ヶ月間の終値の単純平均値6,341円に対して
40.56%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値5,681円に対して56.89%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となって
おり、本資本取引に関する複数回の憶測報道により本資本取引に関する期待値等の影響を相当程度受けたものであ
るという見方も不合理ではない状況においても一定のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっていること、(d)下記
「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交
付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び
利益相反を回避するための措置」に記載の本公開買付けの公正性を担保するための各措置が講じられており、少数
株主の利益への配慮等がなされていると認められること等を踏まえ、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対し
て、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断しました。
以上より、当社は、2022年4月28日開催の取締役会において、同日時点における当社の意見として、本公開買付
けが実施された場合には、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買
付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
また、当社は、上記取締役会において、本公開買付けが開始される際に、当社の特別委員会に対して、特別委員
会が2022年4月28日付で当社取締役会に対して表明した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対し、
変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかかる特別委員会
の意見を踏まえ、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決
議いたしました。
その後、2022年9月15日に開催された第21回特別委員会において、当社は、公開買付者における競争法及び対内
直接投資に係る法令に基づく必要な手続及び対応の進捗状況等(ロシアの対内直接投資に係る新しい大統領令に基
づく事前届出が新たに必要となったことを含みます。)を各委員に対して共有し、UBS証券は、本株式価値算定書の
内容を変更する必要はない旨を各委員に対して説明いたしました。また、当社は、2022年10月20日に開催された第
22回特別委員会において、公開買付者におけるロシアの対内直接投資に係る新しい大統領令に基づく事前届出の進
捗状況等を各委員に対して共有いたしました。
そして、今般、当社は、公開買付者から、(ⅰ)国内外(日本、中国、米国、欧州、ロシア及びトルコ)の競争
法並びに日本及びロシアの対内直接投資に係る法令に基づく必要な手続及び対応のうちロシア連邦外国投資実施状
況監督政府委員会(以下「ロシア当局」といいます。)からの承認の取得を除く全ての必要な手続及び対応が完了
した旨、(ⅱ)本公開買付けの開始の前提となる一定の事項(以下「本公開買付前提条件」といいます。)のうち
ロシア当局からの承認の取得という条件については、2022年10月27日現在において充足していないものの、本公開
買付前提条件としては放棄する旨、(ⅲ)本公開買付前提条件が充足されていること(又は公開買付者により放棄
されること)を前提として、本公開買付けを2022年10月28日から開始したい旨の連絡を2022年10月21日に受けたた
め、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により
株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための
措置及び利益相反を回避するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び意見の入手」に記載
のとおり、同日、当社の特別委員会に対して、本答申書の意見の内容に変更がないか否かを検討し、当社取締役会
に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問しました。特別委員会
は、当社に対して、2022年4月28日以降、本資本取引に影響を及ぼし得る重要な状況変化が発生しているか否かに
関する事実関係の確認等を行い当該諮問事項について慎重に検討した結果、2022年4月28日以降、2022年10月26日
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までの事情を勘案しても、本答申書の答申の内容について、いずれも変更すべき事情は見当たらないことを確認
し、2022年10月26日付で、当社の取締役会に対して、本答申書における意見に変更がない旨の追加答申書(以下
「追 加答申書」といいます。)を提出しました。当社は、特別委員会から提出された追加答申書の内容を最大限尊
重しながら、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討した結果、2022年10月27日現在においても、
本公開買付けに関する意見を変更する要因はないと判断したことから、2022年10月27日開催の取締役会(以下、
2022年4月28日開催の取締役会と併せて「両取締役会」といいます。)において、改めて本公開買付けに賛同の意
見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしま
した。
なお、当社の両取締役会決議の詳細については、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる
場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根
拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「⑤当社における利
害関係を有しない取締役全員の承認」をご参照ください。
(注3)当社株主の1株当たりの価値の計算で用いた株式数は、当社が2022年4月28日に公表した「2022年3月
期 決算短信〔IFRS〕(連結)」に記載された2022年3月31日現在の当社の発行済株式総数
(84,101,714株)から同日現在当社が所有する自己株式数(但し、同日現在の当社執行役に対する業績
連動型株式報酬制度として株式交付信託が保有する当社株式184,700株を除きます。)(228,530株)を
控除した株式数(83,873,184株)です。
その後、上記のとおり本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者は、本公開買付けにより、当社株式の全
て(但し、本売却予定株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかったことから、当社は、公
開買付者の要請を受け、本意見表明プレスリリースにてお知らせいたしましたとおり、2022年12月27日開催の取締
役会において、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の株主を公開買付
者及び日立製作所のみとするため、下記「2.本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式4,781,654株を1株に
併合する本株式併合を本臨時株主総会に付議することといたしました。
なお、本株式併合により、公開買付者及び日立製作所以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満た
ない端数となる予定です。
また、本取引の経緯の詳細につきましては、本意見表明プレスリリース及び本公開買付け結果プレスリリースも
併せてご参照ください。
2. 本株式併合の割合
当社株式4,781,654株を1株に併合いたします。
3. 1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付さ
れることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
①会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定し
ているかの別及びその理由
上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、公開買付者及び日立製作所以外の株主の
皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主に対し
て、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条その他の関係法令の定
める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨て
られます。)に相当する当社株式(以下「端数相当株式」といいます。)を当社又は公開買付者に売却するこ
とによって得られる金銭が交付されることになります。当該売却について、当社は、当社株式が2023年2月24
日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買受人が現れる可
能性はほとんど期待できないこと、及び本株式併合が、当社の株主を公開買付者のみとし、当社株式を非公開
化することを目的とした一連の本取引のために行われるものであり、かかる目的との関係では公開買付者が端
数相当株式の買受人となるのが整合的であること等を踏まえて、会社法第235条第2項の準用する同法第234条
第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却することを予定しています。
この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、本株式併合の効力発生日の前日であ
る2023年2月27日の最終の当社の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社株式の数に本公開
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買付価格と同額である8,913円を乗じた金額に相当する金銭が、各株主の皆様に交付されることとなるような価
格に設定する予定です。但し、裁判所の許可が得られない場合や計算上の端数調整が必要な場合等において
は、 実際に交付される金額が上記金額と異なる場合もあります。
②売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者の氏名又は名称
HTSK株式会社(公開買付者)
③売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者が売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法及
び当該方法の相当性
本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)本公開買
付けに関する意見の根拠及び理由」の「①本公開買付けの概要」に記載のとおり、公開買付者は、本公開買付
けに係る決済に要する資金を、HTSKホールディングス株式会社(以下「公開買付者親会社」といいます。)か
らの出資によって調達する資金により賄うことを予定していたところ、当社は、公開買付者親会社からの出資
に関する出資証明書を確認することによって、公開買付者の資金確保の方法を確認しております。
また、公開買付者によれば、端数相当株式の売却代金の支払いについても、これらの資金から賄うことを予定
しており、端数相当株式の売却代金の支払いに支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また今後発
生する可能性も認識していないとのことです。
したがって、当社は、端数相当株式の売却代金の支払いのための資金を確保する方法については相当であると
判断しております。
④売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み
当社は、2023年3月中旬から同月下旬を目途に、会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に
基づき、裁判所に対して、端数相当株式を公開買付者に売却することについて許可を求める申立てを行うこと
を予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動しますが、当社は、当該裁判所
の許可を得て、2023年4月中旬から同月下旬を目途に、当該当社株式を公開買付者に売却し、その後、当該売
却により得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2023年6月中旬から7月中旬
を目途に、当該代金を株主の皆様に対して交付することを見込んでおります。
当社は、本株式併合と同様に完全子会社化手続の一環として行われる株式併合の他社事例における裁判所に許
可を求める申立て、裁判所の許可の取得及び当該売却に係る代金を交付するために要する期間、当社のために
当該売却に係る代金の交付を行う当社の株主名簿管理人との協議、並びに公開買付者による当該売却に係る代
金の支払のための資金の準備状況及び確保手段を踏まえて、上記のとおり、それぞれの時期に、端数相当株式
の売却が行われる見込みであり、また、当該売却により得られた代金の株主への交付が行われる見込みがある
ものと判断しております。
(2)端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額は、上記「(1)1株に満たない端数の処理を
することが見込まれる場合における当該処理の方法」の「①会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する
同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定しているかの別及びその理由」に記載のとおり、本株式併合の
効力発生日の前日である2023年2月27日の最終の当社の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社
株式の数に本公開買付価格と同額である8,913円を乗じた金額となる予定です。
本公開買付価格については、(a)上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、KKRの提示した株式価値評価
額及び公開買付価格が、本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から提示された株式価値評価額及び公開
買付価格との比較において最も高額であったこと、(b)本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する
意見の内容、根拠及び理由」の「(3)算定に関する事項」の「①当社における独立した第三者評価機関の株式価
値算定書の取得」に記載のUBS証券による当社株式の価値の算定結果のうち、本公開買付価格及びKKRの提示した
株式価値評価額から計算される当社株式の1株当たりの価値は、市場株価平均法(基準日1)、類似企業比較法及
びDCF法による算定結果の上限を上回っており、また、本公開買付価格は市場株価平均法(基準日2)による算定結
果の上限を上回り、KKRの提示した株式価値評価額から計算される当社株式の1株当たりの価値は市場株価平均
法(基準日2)による算定結果のレンジの上限に近接した数値であること、(c)当社株価変動のきっかけとなった当
社による本第一次入札プロセスの開始に関する一部報道機関による憶測報道等(2021年6月16日の立会時間終了
後)がなされる直前の2021年6月16日の東京証券取引所における当社株式の終値3,915円に対して127.66%、過去
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1ヶ月間の終値の単純平均値3,575円に対して149.31%、同過去3ヶ月間の終値の単純平均値3,545円に対して
151.42%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値3,408円に対して161.53%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっ
て おり、かつ、本公開買付け実施についての公表日(2022年4月28日)の前営業日である2022年4月27日の東京証
券取引所における当社株式の終値8,270円に対して7.78%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値6,877円に対して
29.61%、同過去3ヶ月間の終値の単純平均値6,341円に対して40.56%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値5,681
円に対して56.89%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっており、本資本取引に関する複数回の憶測報道により
本資本取引に関する期待値等の影響を相当程度受けたものであるという見方も不合理ではない状況においても一定
のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっていること、(d)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び
利益相反を回避するための措置」に記載の本公開買付けの公正性を担保するための各措置が講じられており、少数
株主の利益への配慮等がなされていると認められること等を踏まえ、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対し
て、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断しました。
また、当社は、2022年10月27日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社
の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をした後、2022年12月27日の当社の取締
役会決議に至るまでに、本公開買付価格の算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じていないことを確認してお
ります。
以上のことから、当社は、端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当で
あると判断しております。
(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本株式併合は、本公開買付け後のいわゆる二段階買収の二段階目の手続として行われるものであり、本意見表明
プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性
を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記
載のとおり、公開買付者及び当社は、本資本取引は、当社の議決権の約40%を有する筆頭株主であった日立製作所
から提案された取引であり、日立製作所と当社の少数株主の利害が必ずしも一致しない可能性もあることを踏ま
え、本公開買付価格の公正性を担保し利益相反を回避する観点から、以下の措置を実施しました。
なお、公開買付者は、本売却予定株式が33,471,578株(所有割合:39.91%)であることに鑑み、本公開買付けに
おいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定する
と、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の皆様の
利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリ
ティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定していないとのことですが、公開買付者及び当社にお
いて以下の①から⑥までの措置が講じられていることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされている
と考えているとのことです。
また、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくも
のです。
①入札手続の実施
本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)本公開買
付けに関する意見の根拠及び理由」の「②公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及
び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、当社は、2021年5月下旬より、複数の
候補者を対象とする本入札プロセスを実施し、KKRを含む複数の候補者に2022年1月中旬から2022年2月下
旬までデュー・ディリジェンスの機会を付与した上で、複数の候補者から最終意向表明書を受領いたしまし
た。
その後、KKR、当社及び日立製作所は継続的に協議・交渉を重ねた結果、KKRの提示した株式価値評価額
及び公開買付価格が本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先から提示された株式価値評価額及び公開
買付価格との比較において最も高額であったこと、資金調達力・資金調達の前提条件が本第二次入札プロセス
に参加した本第二次候補先から提示された資金調達の前提条件との比較において有利なものであったこと、本
資本取引実施後の成長戦略、当社の財務健全性維持を考慮した財務戦略及びそれらの支援体制の提案内容が本
第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先との比較において優位なものであると判断したこと、競争法そ
の他の適用法令に基づくクリアランス取得等の手続においてより具体的な対応策を示すことにより本資本取引
実行の確実性の面において優位なものであったことから、KKRが提示した提案と比べて、当社の株主の皆様
にとってより有利な条件を提示する候補先は存在しませんでした。
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②当社における独立した特別委員会の設置及び意見の入手
当社は、本資本取引は、最終的に買手として選定されるいずれかの候補先と当社の議決権の約40%を有する筆
頭株主であった日立製作所が本公開買付けの実施を含む最終契約を締結する予定であり、日立製作所と当社の
少数株主の利害が必ずしも一致しない可能性もあることを踏まえ、本資本取引及び本入札プロセスにおける候
補者選定過程に関する当社の意思決定の恣意性を排除し、企業価値の向上及び少数株主の利益を図る立場か
ら、本資本取引の是非やストラクチャーを含む取引条件の妥当性、買付者(パートナー)の選定プロセスを含
む手続の公正性等について検討及び判断を行うことを目的として、本資本取引の検討開始直後の2021年4月27
日に、公開買付者、日立製作所及び当社らから独立した浦野光人氏(当社社外取締役、独立役員)、西島剛志
氏(当社社外取締役、独立役員)及び渡邊肇氏(当社社外取締役、独立役員、弁護士)の3名から構成される
特別委員会を設置しました。また、特別委員会の委員の互選により特別委員会の委員長として浦野光人氏が選
定されております。特別委員会の委員の報酬は、浦野光人氏、西島剛志氏及び渡邊肇氏は、当社の社外取締役
であることから、委員としての職務に応じた報酬の支払いについては、報酬委員会において別途検討すること
としております。2022年4月21日開催の当社報酬委員会において検討がなされたところ、同委員会は、特別委
員会の各委員に対し別途の報酬・手当は支払わないことを決定しており、本資本取引の成立を条件とする成功
報酬は採用されておりません。
当社取締役会は、当該特別委員会に対し、当社が表明すべき意見の内容を検討する前提として、(ⅰ)本資本
取引の目的の正当性・合理性(本資本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)、(ⅱ)本資本取引に
おける手続(パートナーの選定プロセスを含む。)の公正性、(ⅲ)本資本取引の条件の公正性・妥当性、
(ⅳ)本資本取引に際して公開買付けが実施される場合、当該公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を
表明すること、及び当社の株主に対して公開買付けへの応募を推奨することの是非、(ⅴ)上記(ⅰ)乃至(ⅳ)
を踏まえて、当社取締役会が本資本取引に関する決定を行うことが当社の少数株主にとって不利益ではない
か、という各事項(以下「本諮問事項」といいます。)について、2021年4月27日に諮問しております。ま
た、当社取締役会は、特別委員会の設置に際し、(a)当社取締役会は、本資本取引の実施を決定するに際して
は、特別委員会の意見を最大限尊重し、特別委員会が本資本取引を実施することが妥当でないと判断した場合
には、本資本取引の実施を決定しないこと、(b)特別委員会は、パートナーの選定プロセス及び取引条件に関
する交渉について事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請
を行うことなどにより、パートナーの選定プロセス及び取引条件に関する交渉過程に実質的に関与するととも
に、必要に応じて直接交渉を行うことができること、(c)特別委員会が本諮問事項の検討等にあたり必要と判
断した場合には、当社による合理的費用の負担の下、独自にアドバイザー等を選任する権限、及び当社のアド
バイザー等が高い専門性を有しており、独立性にも問題がない等、特別委員会として当社のアドバイザー等を
信頼できると判断した場合には、当社のアドバイザー等に対して専門的助言を求めることができること、並び
に(d)特別委員会が答申を行うにあたって必要となる一切の情報の収集を当社又は当社のアドバイザーに対し
て求めることができることを、併せて決議しております。もっとも、特別委員会は、当社の財務アドバイザー
及び第三者評価機関であるUBS証券並びに法務アドバイザーである西村あさひ法律事務所につき、いずれも独立
性及び専門性に問題がないことから、独自にアドバイザーを選任する権限を行使しておりません。
特別委員会は、2021年4月27日より2022年4月28日までの間に合計20回、合計約20時間にわたって開催され、
本諮問事項についての協議及び検討を行いました。
具体的には、特別委員会は、KKR及び当社より提出された各検討資料その他必要な情報・資料等の収集及び
検討を行うとともに、当社、当社の財務アドバイザーであるUBS証券、及び当社の法務アドバイザーである西村
あさひ法律事務所から、公開買付者を選定するプロセスの概要、選定手法、選定手続の確認、本公開買付けを
含む本資本取引の経緯・背景、内容、意義・目的、当社の企業価値に与える影響、公開買付者及び日立製作所
との関係及び現在の提携の内容、各アドバイザーの独立性、本公開買付価格の算定手法の合理性、分析の前提
事実の適正性、利害関係者からの不当な干渉の有無、当社の状況や当社が意思決定をするに至る経緯・検討経
緯の妥当性、開示の適正性その他本資本取引に関連する事項について説明を受けるとともに、質疑応答を行い
ました。また、特別委員会は、当社役職員から当社の事業計画について説明を受け、質疑応答を行った上で事
業計画の合理性について確認を行い、当社の財務アドバイザーであるUBS証券から、当社宛に提出された本株式
価値算定書について説明を受け、当該価値算定の前提等に関するヒアリング調査を行いました。加えて、特別
委員会は、当社の法務アドバイザーである西村あさひ法律事務所から、当社における本公開買付けを含む本資
本取引に関する意思決定過程、意思決定方法その他本公開買付けを含む本資本取引に関する意思決定にあたっ
ての留意点に関して当社が同事務所から得た法的助言の内容についても説明を受け、検討を行いました。な
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お、特別委員会は、本入札プロセスにおいて、当社が公開買付者を含む本第二次候補先から価格提案を受領す
る都度、当社から適時にその内容について報告を受け、当社がUBS証券から受けた財務的見地からの助言を踏ま
え た当社の見解を聴取した上でその内容を審議・検討し、候補者の選定等の重要な局面において公開買付価格
を含む取引条件に関する意見を述べることにより、候補者の選定プロセス及び取引条件に関する交渉過程に実
質的に関与しております。
特別委員会は、このような経緯の下、本諮問事項について審議の上、2022年4月28日、当社取締役会に対し、
特別委員会において説明を受けた内容及び開示を受けた資料の内容は真実かつ正確であること等の一定の前提
条件の下、委員全員の一致で、大要以下の内容の答申書を提出しております。
(ⅰ) 本資本取引の目的の正当性・合理性(本資本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
当社は、高度化・多様化・広範化しているグローバルサプライチェーンにおいて、お客様・株主・従業員
などあらゆるステークホルダーから、最も選ばれるソリューションプロバイダとなることを経営ビジョンと
して掲げ、持続的な成長を実現していくことをめざしている。かかる当社の経営ビジョン及び目標を踏まえ
ると、本資本取引の目的は、当社を非公開化し、当社が、現在の資本構成に制限されることなく、新しい
パートナーとともに、これまで以上の意思決定のスピードアップや、投資資金の獲得、また外部知見の導入
を行い、当社の競争力と収益力を伸張させ、新成長により企業価値の向上をめざすことにあると考えられ
る。かかる本資本取引の目的は合理的であり、また、意思決定のスピードアップや、投資資金の獲得、また
外部知見の導入を行うことは、当社、当社の連結子会社77社及び持分法適用関連会社15社(以下「当社グ
ループ」といいます。)を持続的に発展させ収益を改善させることに繋がり、当社グループの企業価値を向
上させるものといえることから合理性が認められる。
また、KKRが想定する成長戦略及び事業価値向上策についても、当社の経営陣との間でその認識に相違
がある点があるものの、当該相違点は戦略的方向性に影響を及ぼす程度のものではなく、当社の経営陣とし
て、当該戦略的方向性・具体的施策に基本的には違和感や不合理な点はなく、特に、当社の今後の企業価値
において最も重要と考えられるM&Aについては、当社の事業課題を踏まえ丁寧に調査されていると評価してい
るとのことであるから、特別委員会としても、この点に特段不合理な点を見いだすことはできない。
さらに、公開買付者の説明する本資本取引後の経営方針についても、当社の現経営陣が本資本取引後も継
続して当社の運営事業の成長につき一定の役割を果たすことが想定されており、当社の事業をよく理解した
者が更なる支援体制を受けて経営するという方針について、不合理な点は見受けられない。
KKRは、企業価値向上の施策において、相応に高い数値目標を掲げているが、当社の経営陣によれば、
当該数値目標は基本的に達成可能な水準であると考えているとのことであるから、かかる企業価値向上の施
策についても、不合理ではないと評価できる。また、本資本取引後の経営方針としても、非上場化する会社
における経営方針として妥当なものであり、また、コーポレートローン・ストラクチャーの維持や負債・資
本の再構成に関して、当社の要請も踏まえた配慮がなされていることから、KKRの想定する経営方針に不
合理な点はないと評価できる。
その一方で、本資本取引実施による潜在的なデメリットとして、日立製作所グループからの離脱による影
響、非上場化することによる影響、当社の債務等の負担による影響及び外資傘下に入ることによる影響が想
定されるものの、いずれについても適切な対処及び解決策を講じることができるものと認められるため、当
社の本資本取引以前の態様の事業運営が妨げられるものではなく、かつ当社の企業価値に重大な悪影響を与
えるものではないと評価できる。
以上のとおり、本資本取引の目的は、当社グループの企業価値の向上に資するものと認められ、正当かつ
合理的と考えられる。
(ⅱ) 本資本取引における手続(パートナーの選定プロセスを含む。)の公正性
本資本取引では、以下の各種の公正性担保措置が履践されていること等からすると、本資本取引に係る手
続は公正なものであると考えられる。
・ 特別委員会が、本第一次入札プロセスにおける候補者の初期的な取引条件提示前の段階から設置さ
れ、アドバイザー等の選任権限が付与された上、当社は特別委員会の意見を最大限尊重し、特別委
員会が本資本取引について妥当でないと判断した場合には、本資本取引を行う旨の意思決定を行わ
ないものと当社取締役会において決議された上で、本入札プロセスの実施方法を含めたプロセス全
体における候補者及び日立製作所との間の交渉過程等に実質的に関与したことが認められる。ま
た、特別委員の独立性、属性・専門性等の構成、特別委員会の設置・委員選定のプロセス、アドバ
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イザー等の検討体制、情報の取得体制、報酬面、当社の社内の検討体制等についても特段の問題は
認められない。よってこれらのことから、独立性を有する特別委員会が設置されており、これが有
効 に機能していることが認められる。
・ 当社は、当社、日立製作所、公開買付者及び候補者から独立した法務アドバイザーとして西村あさ
ひ法律事務所を選任し、法的助言を受けている。
・ 当社は、当社、日立製作所、公開買付者及び候補者から独立した財務アドバイザー及び第三者評価
機関であるUBS証券に対して、当社の株式価値の算定及び付随する財務分析を依頼し、2022年4月
28日付で本株式価値算定書を取得している。
・ 当社、日立製作所及び候補者との間の協議・交渉によって最善のスキーム及び候補先を模索しなが
ら本入札プロセスが実施されており、本入札プロセスは適切な配慮がされていると評価できる。
・ 本公開買付けにおいては、公開買付期間は21営業日に設定されているところ、本公開買付けはいわ
ゆる事前公表型公開買付けであり、本公開買付価格を含む一連の取引条件が公表された後、本公開
買付けの開始まで一定の期間が確保されており、当該公表後の期間も考慮すると、当社の株主に本
公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付
者以外の者にも、対抗的な買付け等を行う機会を確保していると評価できる。
・ 当社の開示資料において、特別委員会に関する情報、株式価値算定書に関する情報その他の情報
は、十分に開示されるものと認められる。
・ 少数株主に対する強圧性を生じさせないような配慮がなされている。
なお、本資本取引においては、いわゆるマジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)条
件が設定されていないものの、①日立製作所が当社株式を33,471,578株(所有割合:39.91%)所有してお
り、マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)条件を設定すると、本公開買付けにおけ
る買付予定数の下限が高くなり、本公開買付けの成立を不安定にし、寧ろ応募する少数株主の利益に資さな
い可能性が認められること、②上記のとおり公正性担保措置が講じられていること等に鑑みると、マジョリ
ティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)条件を設定しないことが、本資本取引の手続の公正性
を損なわせるものとはいえないと判断する。
(ⅲ) 本資本取引の条件の公正性・妥当性
本資本取引の取引条件は、本入札プロセスを通じた、マーケット・チェックが行われた上で、公開買付者
が、本入札プロセスにおいて最も高い価格を提示したものであるから、特別委員会として、本入札プロセス
において、透明性や公正性を疑わせるような事情を見いだすことはできず、かつ本資本取引の交渉状況にも
疑義ある点を見いだすことはできなかった。
また、本株式価値算定書によれば、当社株式1株当たりの株式価値は、市場株価平均法(基準日1)で
3,408円から3,915円、市場株価平均法(基準日2)で5,681円から8,270円、類似企業比較法で2,796円から
5,093円、DCF法で3,618円から6,407円と算定されているところ、本公開買付価格である8,913円及びKKRの提
示した株式価値評価額から計算される当社株式の1株当たりの価値は、市場株価平均法(基準日1)、類似
企業比較法及びDCF法に基づく算定結果の上限値をいずれも上回っており、また、本公開買付価格は市場株価
平均法(基準日2)による算定結果の上限を上回り、KKRの提示した株式価値評価額から計算される当社
株式の1株当たりの価値は市場株価平均法(基準日2)による算定結果のレンジの上限に近接した数値であ
るところ、株式価値算定の基礎となる事業計画や、株式価値算定の評価手法の選択及び評価内容についても
不合理な点はない。したがって、算定資料には信頼性が認められ、算定資料における株式価値算定の結果と
の関係でも本公開買付価格は妥当であると判断する。
プレミアム水準からみても、本公開買付価格は、市場株価平均法、類似企業比較法、及びDCF法のいずれに
よる算定結果のレンジの上限値を上回っていることから、当委員会は、本公開買付価格が、本資本取引のシ
ナジーによって当社に実現される株式価値が相当程度反映されたものと判断しても差し支えないと考える。
特に本資本取引については数回の憶測報道がされたこともあり、通常の事案と異なり、株価に対して一定の
買収期待が織り込まれているが、当委員会は、本公開買付価格がその市場株価平均法の算定結果の上限を上
回り、本公開買付価格が当社の本源的価値を表すDCF法による評価レンジの上限値を大きく上回る価格である
ことが、本公開買付価格の妥当性を裏付ける事情として重要であると考える。
また、本資本取引においては、少数株主が本公開買付け又は本公開買付けの成立後に行われる、当社の完
全子会社化手続のいずれによって対価を得たとしても、本公開買付けと同額の対価を得ることが確保されて
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いる。
以上より、当社の企業価値は適正に評価されており、また、本公開買付価格、本株式併合において本公開
買付けに応募しなかった当社の株主に対して交付される対価の額を含めて、本資本取引に係る取引条件は適
正に設定されていると評価できるから、特別委員会は、本資本取引の条件は公正・妥当であると判断する。
(ⅳ) 本資本取引に際して公開買付けが実施される場合、当該公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明
すること、及び当社の株主に対して公開買付けへの応募を推奨することの是非
上記(ⅰ)乃至(ⅲ)の検討のとおり、本資本取引の目的は正当かつ合理的と考えられること、本資本取引に
おける手続は公正であると考えられること、及び本資本取引の取引条件は公正・妥当であると考えられるこ
とからすると、当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、当社の株主に対して本公開買付けへの応
募を推奨することは妥当であると判断する。
(ⅴ) 上記(ⅰ)乃至(ⅳ)を踏まえて当社取締役会が本資本取引に関する決定をすることが当社の少数株主にとっ
て不利益ではないか
上記(ⅰ)乃至(ⅳ)の検討のとおり、本公開買付けにより当社の少数株主に適正な価格で当社普通株式を売
却できる機会を提供することが、現時点における株主の利益を配慮した上での最善の選択であるとの結論に
至ったものであり、本資本取引の目的は正当かつ合理的と考えられ、本資本取引の手続は公正であり、また
本資本取引の条件は公正・妥当であると考えられることから、当社が本資本取引に関する決定を行うこと
は、当社の少数株主にとって不利益なものではないと考えられる。
その後、2022年9月15日に開催された第21回特別委員会において、当社は、公開買付者における競争法及び対
内直接投資に係る法令に基づく必要な手続及び対応の進捗状況等(ロシアの対内直接投資に係る新しい大統領
令に基づく事前届出が新たに必要となったことを含みます。)を各委員に対して共有し、UBS証券は、本株式価
値算定書の内容を変更する必要はない旨を各委員に対して説明いたしました。また、当社は、2022年10月20日
に開催された第22回特別委員会において、公開買付者におけるロシアの対内直接投資に係る新しい大統領令に
基づく事前届出の進捗状況等を各委員に対して共有いたしました。
そして、今般、当社は、公開買付者から、(ⅰ)国内外(日本、中国、米国、欧州、ロシア及びトルコ)の競
争法並びに日本及びロシアの対内直接投資に係る法令に基づく必要な手続及び対応のうちロシア当局からの承
認の取得を除く全ての必要な手続及び対応が完了した旨、(ⅱ)本公開買付前提条件のうちロシア当局からの
承認の取得という条件については、2022年10月27日現在において充足していないものの、本公開買付前提条件
としては放棄する旨、(ⅲ)本公開買付前提条件が充足されていること(又は公開買付者により放棄されるこ
と)を前提として、本公開買付けを2022年10月28日から開始したい旨の連絡を2022年10月21日に受けたため、
同日、当社の特別委員会に対して、本答申書の意見の内容に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対
し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問しました。特別委員会
は、当社に対して、2022年4月28日以降、本資本取引に影響を及ぼし得る重要な状況変化が発生しているか否
かに関する事実関係の確認等を行い、当該諮問事項について慎重に検討した結果、2022年4月28日以降、2022
年10月26日までの事情を勘案しても、本答申書の答申の内容について、いずれも変更すべき事情は見当たらな
いことを確認し、2022年10月26日付で、当社の取締役会に対して、本答申書における意見に変更がない旨の追
加答申書を提出いたしました。
なお、特別委員会は、本株式価値算定書の内容を変更する必要はない旨のUBS証券の説明に不合理な点は見ら
れないこと、2022年4月28日以降重大な事象は生じておらず、UBS証券が株式価値算定の前提とした事業計画に
ついて、当社が追加答申書作成日までに変更を加えていないことは不合理ではないと評価し得ること、当社グ
ループや業界を取り巻く事業環境にも特段の変化はないと考えられることから、本株式価値算定書の内容の変
更及び更新等を要請する必要はないと判断しております。
③当社における独立した法務アドバイザーからの助言の取得
当社は、本公開買付けを含む本資本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会における意思決
定の公正性及び適正性を担保するために、上記「②当社における独立した特別委員会の設置及び意見の入手」
に記載のとおり、公開買付者、日立製作所及び当社から独立した法務アドバイザーとして西村あさひ法律事務
所を選任し、同事務所より、本公開買付けを含む本資本取引の諸手続、取締役会の意思決定の方法・過程、そ
の他本資本取引に関する意思決定にあたっての留意点等(利害関係を有する当社取締役の範囲、特別委員会を
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設置すること及びその設置時期、特別委員会の答申の内容を最大限尊重して意思決定を行うことが望ましいこ
と等を含みますが、これらに限られません。)について法的助言を受けております。
なお、西村あさひ法律事務所は、公開買付者、日立製作所及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付
けを含む本資本取引に関して、重要な利害関係を有しておりません。
④当社における独立した財務アドバイザー及び第三者評価機関からの株式価値算定書の取得
当社は、企業価値評価及び価格交渉等に関する専門的助言及び補助を得るため、上記「②当社における独立
した特別委員会の設置及び意見の入手」に記載のとおり、公開買付者、日立製作所及び当社から独立した財務
アドバイザー及び第三者評価機関としてUBS証券を選任し、財務的見地からの助言を受けるとともに、2022年4
月28日付で本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の
「(3)算定に関する事項」の「①当社における独立した第三者評価機関の株式価値算定書の取得」の
「(ⅱ)算定の概要」の(注1)に記載の前提条件その他一定の条件の下で、本株式価値算定書を取得しまし
た。なお、当社は、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相
反を回避するための措置を実施していることから、UBS証券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェア
ネス・オピニオン)は取得しておりません。本株式価値算定書の概要については、本意見表明プレスリリース
の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(3)算定に関する事項」の「①当社にお
ける独立した第三者評価機関の株式価値算定書の取得」をご参照ください。
なお、当社の取締役会は、本株式価値算定書の内容を変更する必要はない旨のUBS証券の説明に不合理な点は
見られないこと、2022年4月28日開催の取締役会から2022年10月27日時点までの状況並びに公開買付者が、ロ
シア当局からの本公開買付けによる株式取得(以下「本株式取得」といいます。)に関する承認の取得完了ま
での間、自ら又は当社グループをして、Vantec HTS Logistics (Rus) LLCに対する株主権の行使、意思決定へ
の介入その他の積極的な権利行使(第三者へVantec HTS Logistics (Rus) LLCの株式の譲渡等を行うことに関
するものを含むとのことです。)による支配権の行使を行わず、同社が公開買付者及び当社グループから独立
して運営されることに関する措置(以下「本分離措置」といいます。)の可能性を考慮しても、本株式価値算
定書に影響を与える前提事実に大きな変更はないと考えられること、当社グループや業界を取り巻く事業環境
にも特段の変化はないと考えられること、及び、上記「②当社における独立した特別委員会の設置及び意見の
入手」に記載のとおり、特別委員会が本株式価値算定書の内容の変更及び更新等を要請する必要はないと判断
していることも踏まえ、本株式価値算定書の内容の変更及び更新等は不要であると判断しております。
UBS証券は、公開買付者、日立製作所及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本資本取引に
関して、重要な利害関係を有しておりません。
⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認
当社取締役会は、本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」
の「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決
定の過程及び理由」に記載のとおり、西村あさひ法律事務所から受けた法的助言、UBS証券から受けた財務的見
地からの助言及び本株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本答申書において示された特別委員会の判断内容を
最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本資本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買
付価格を含む本資本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議・検討いたしました。
その結果、当社は、本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理
由」の「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③当社が本公開買付けに賛同するに至った意
思決定の過程及び理由」に記載のとおり、(ⅰ)本資本取引実施後の成長戦略、当社の財務健全性維持を考慮
した財務戦略及びそれらの支援体制等の提案内容が、当社及び当社の事業への深い理解に基づくものであり、
かつ、中長期的な企業価値向上を支援するKKRの知見とリソース及び日本市場への強いコミットメントと豊
富な実績に裏付けられたものであって、本第二次入札プロセスに参加した本第二次候補先との比較において優
位であるKKRによる本公開買付けを含む本取引は当社の企業価値の向上に資するとともに、(ⅱ)KKRに
よる提案の本第二次候補先との比較における株式価値評価額及び公開買付価格の優位性、本公開買付価格が本
株式価値算定書における各算定結果の上限値をいずれも相当程度上回ること、本公開買付価格は、本資本取引
に関する複数回の憶測報道により本資本取引に関する期待値等の影響を相当程度受けたものであるという見方
も不合理ではない状況においても一定のプレミアムが付されていると考えられること、並びに本公開買付けの
公正性を担保するための各措置が講じられ少数株主の利益への配慮等がなされていると認められること等を踏
まえれば、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は当社の少数株主の皆様が享受すべき利益が確保され
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EDINET提出書類
株式会社日立物流(E04111)
臨時報告書
た妥当なものであり、本公開買付けは当社の少数株主の皆様に対して合理的な当社株式の売却の機会を提供す
るものであると判断し、2022年4月28日開催の当社取締役会において、当社の取締役9名のうち、下記の丸田
宏 氏を除く審議及び決議に参加した当社の取締役8名全員一致で、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明す
るとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
また、当社は、上記取締役会において、本公開買付けが開始される際に、当社の特別委員会に対して、特別
委員会が2022年4月28日付で当社取締役会に対して表明した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会
に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかか
る特別委員会の意見を踏まえ、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行
うことを併せて決議しておりました。
そして、今般、当社は、公開買付者から、(ⅰ)国内外(日本、中国、米国、欧州、ロシア及びトルコ)の
競争法並びに日本及びロシアの対内直接投資に係る法令に基づく必要な手続及び対応のうちロシア当局からの
承認の取得を除く全ての必要な手続及び対応が完了した旨、(ⅱ)本公開買付前提条件のうちロシア当局から
の承認の取得という条件については、2022年10月27日現在において充足していないものの、本公開買付前提条
件としては放棄する旨、(ⅲ)本公開買付前提条件が充足されていること(又は公開買付者により放棄される
こと)を前提として、本公開買付けを2022年10月28日から開始したい旨の連絡を2022年10月21日に受けたた
め、特別委員会から提出された追加答申書の内容を最大限尊重しながら、本公開買付けに関する諸条件につい
て改めて慎重に検討した結果、2022年10月27日現在においても、本公開買付けに関する意見を変更する要因は
ないと判断したことから、2022年10月27日開催の取締役会において、改めて本公開買付けに賛同の意見を表明
するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしまし
た。
なお、当社の取締役会は、公開買付者から、本分離措置について、仮にこれを行うこととなったとしても、
ロシア当局から本株式取得に関する承認を取得するまでの暫定的なものであると説明を受けていることから、
仮に公開買付者が本分離措置を講じる場合であっても、本分離措置による当社の企業価値に対する重大な影響
はなく、本公開買付価格の妥当性は2022年10月27日現在においても維持されており、本公開買付価格の見直し
は不要であると判断しております。
また、当社の取締役会は、本株式価値算定書の内容を変更する必要はない旨のUBS証券の説明に不合理な点は
見られないこと、2022年4月28日開催の取締役会から2022年10月27日時点までの状況及び本分離措置の可能性
を考慮しても、本株式価値算定書に影響を与える前提事実に大きな変更はないと考えられること、当社グルー
プや業界を取り巻く事業環境にも特段の変化はないと考えられること、及び、上記「②当社における独立した
特別委員会の設置及び意見の入手」に記載のとおり、特別委員会が本株式価値算定書の内容の変更及び更新等
を要請する必要はないと判断していることも踏まえ、本株式価値算定書の内容の変更及び更新等は不要である
と判断しております。
当社の取締役のうち、丸田宏氏は、日立製作所の出身者であることを踏まえ、利益相反の疑いを回避し、本
資本取引の公正性を担保するため、上記の両取締役会における審議及び決議を含む、本資本取引に関連した当
社取締役会の審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉
にも一切参加しておりません。
⑥他の買付者からの買付機会を確保するための措置
公開買付者及び当社は、当社に本公開買付けへの賛同や応募推奨を義務付ける合意は行っておらず、また当
社が公開買付者以外の対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対
抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は一切行っておりません。この
ように、公開買付者は、公開買付期間の設定と併せ、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことで
す。
さらに、本意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の
「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「②公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに
至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、当社及び日立製作
所は複数の買手候補先に打診することによる本入札プロセスを実施しており、一定の競争状態において、他の
複数の買付候補者との比較を通じて、最終提案内容が最も優れていたKKRと本自己株式取得を含む本取引の
実施に向けた協議及び検討(最終的な公開買付価格に関する交渉を含みます。)を開始し、その後も継続的な
協議・交渉を重ねた上で、最終候補者に選定した経緯があります。加えて、本公開買付けは、本公開買付けの
開始までの期間が長期にわたるため、当社の少数株主の皆様の本公開買付けに対する応募についての判断機会
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臨時報告書
及び公開買付者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は確保されていると考えられることも踏まえ
ると、公開買付者は、公開買付者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は十分に設けられていると
考 えているとのことです。
4. 本株式併合の効力が生ずる日
2023年2月28日(予定)
以上
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