コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022 年９月30日
【中間会計期間】 自 2022年１月１日 至 2022年６月30日
【会社名】 コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト
(Commerzbank Aktiengesellschaft)
上席法律顧問 ニコル・ベリンガー
【代表者の役職氏名】
(Nicole Behringer, Senior Counsel)
副部長 クリスティナ・ケルシュナー
(Kristina Kürschner, Vice President)
【本店の所在の場所】 ドイツ連邦共和国、フランクフルト・アム・マイン 60311、
カイザーシュトラーセ 16 （カイザープラッツ）
(Kaiserstraße 16 (Kaiserplatz), 60311 Frankfurt am Main,
Federal Republic of Germany)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 田 中 秀 明
【代理人の住所又は所在地】 東京都中央区銀座1-16-7 銀座大栄ビル7階
京橋法律事務所
【電話番号】 03(6228)7534
【事務連絡者氏名】 弁護士 田 中 秀 明
【連絡場所】 東京都中央区銀座1-16-7 銀座大栄ビル7階
京橋法律事務所
【電話番号】 03(6228)7534
【縦覧に供する場所】 該当なし
( 注)１ 本書において、別段の記載がある場合を除き、「当行」または「コメルツ銀行」とはコメルツバンク・アクツィエ
ンゲゼルシャフトないしコメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフトとその連結子会社、また「ドイツ」とはド
イツ連邦共和国を指す。
２ 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」はユーロを指すものとする。原則として、本書において便
宜上記載されている日本円金額は、2022年８月31日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値(１
ユーロ＝139.03円)により計算されている。
３ 本書の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
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半期報告書
第一部 【企業情報】
第１ 【本国における法制等の概要】
変更事項なし。
第２ 【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
12 月31日現在または
6 月 30 日現在または同日に終了した 6 ヶ月間
同日に終了した年度
1)
2021 年 2022 年 2020 年 2021 年
2020 年
コメルツ銀行グループ
2,597 2,427 2,879 4,975 4,849
(百万ユーロ )
純利息収益
( 361,061 ) ( 337,426 ) ( 400,267 ) ( 691,674 ) ( 674,156 )
(百万円 )
1,668 1,803 1,868 3,317 3,616
(百万ユーロ )
純手数料収益
( 231,902 ) ( 250,671 ) ( 259,708 ) ( 461,163 ) ( 502,732 )
(百万円 )
-141 485 422 66 980
(百万ユーロ )
損益を通して
公正価値で測定され
( -19,603 ) ( 67,430 ) ( 58,671 ) ( 9,176 ) ( 136,249 )
(百万円 )
る金融資産および負
債に係る純利益
継続事業に係る
-74 -406 1,250 -2,626 105
(百万ユーロ )
税引前損益
( -10,288 ) ( -56,446 ) ( 173,788 ) ( -365,093 ) ( 14,598 )
(百万円 )
-86 -363 825 -2,861 354
(百万ユーロ )
連結損益
( -11,957 ) ( -50,468 ) ( 114,700 ) ( -397,765 ) ( 49,217 )
(百万円 )
1,252 1,252 1,252 1,252 1,252
(百万ユーロ )
資本金
( 174,066 ) ( 174,066 ) ( 174,066 ) ( 174,066 ) ( 174,066 )
(百万円 )
550,628 543,643 535,049 506,613 473,044
(百万ユーロ )
総資産
( 76,553,811 ) ( 75,582,686 ) ( 74,387,862 ) ( 70,434,405 ) ( 65,767,307 )
(百万円 )
187,051 177,588 175,047 178,581 175,188
(百万ユーロ )
リスク加重資産
( 26,005,701 ) ( 24,690,060 ) ( 24,336,784 ) ( 24,828,116 ) ( 24,356,388 )
(百万円 )
-0.12 -0.43 0.46 -2.33 0.23
1 株当たり利益 (ユーロ )
( -17 ) ( -60 ) ( 64 ) ( -324 ) ( 32 )
(円 )
2 ）
39,720 38,671 36,773 39,462 38,298
(人 )
従業員数
コメルツ銀行
3) 4)
1 株当たり配当金 (ユーロ )
－ － －
－ －
( ) ( ) ( ) ( ) ( )
（円） － － － － －
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1)
修正再表示により調整された。
2)
常勤従業員（実習生、見習い、臨時職員、ボランティア、清掃職員、調理職員、産休女子職員、長期病欠職員を除
く。）
3)
欧州中央銀行が銀行に対して新型コロナウィルスの懸念が終息するまで配当金を支払わないよう勧告したことを考慮し
て、コメルツ銀行は 2020 年 の定時株主総会で配当金を提案しなかった。
4)
2022 年 5月11日、コメルツ銀行の定時株主総会は、2021会 計年度の配当金を支払わないことを決定した。
２【事業の内容】
変更なし。
３【関係会社の状況】
(1) 親会社
当行には親会社はない。
(2) 子会社 （ 2022 年6月30日現在 ）
後記「第６ 経理の状況、重要な注記、一般情報、 (5) 連結対象会社」参照のこと。
４【従業員の状況】
2022年6月30日現在、コメルツ銀行グループの常勤の従業員合計は、36,773名（ドイツ：25,116名、国外：
11,657名）であった。2021年6月30日における常勤の従業員合計は、38,671名（ドイツ：27,591名、国外：
11,080名）であった。
セグメント別の従業員数（常勤）
個人顧客および小規模事業顧客セグメント： 16,345 名
コーポレート顧客セグメント： 2,906 名
その他・連結セグメント： 17,522 名
合計 36,773 名
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第３ 【事業の状況】
１【経営方針、経営環境および対処すべき課題】
(1) 経営方針
2022 年6月30日 に提出した有価証券報告書の記載から重大な変更はなし。
(2) 経営環境
「第３ 事業の状況 ３ 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュフローの状況の分析」参照
(3) 対処すべき問題
「第３ 事業の状況 ２ 事業等のリスク」および「 ３ 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ
フローの状況の分析」参照
２【事業等のリスク】
下記のリスク要因を除き、2022年6月30日に提出した有価証券報告書から重大な変更はなし。
ドイツおよびユーロ圏の経済は巨大な困難に直面している。
ロシアの対ウクライナ戦争は、消費者や企業に極度の不確実性をもたらしている。これに加えて、戦争によっ
て引き起こされたエネルギー価格の高騰が家庭と企業の膨大な購買力を奪っている。世界的な供給のボトルネッ
クはまた、企業に相当なコストの上昇圧力をかけており、企業はコスト上昇の大部分を消費者に転嫁している。
その結果、家庭や企業は消費と投資を控えている。加えて、欧州中央銀行は2022年7月に数年ぶりに金利を引上
げており、さらなる利上げが続く可能性が高い。
世界の経済環境も目に見えて悪化している。
米連邦準備制度理事会による利上げは既に米国経済に打撃を与えており、さらなる利上げは米国経済を（緩や
かな）不況に追い込む可能性が高く、これによりドイツとユーロ圏経済のダイナミックな回復が妨げられる可能
性が高い。また、複数の新興市場も、高いインフレ率や顕著な資本流出の恐れから金利を引き上げ（場合によっ
ては非常に大幅に）たため、予測される将来において、急激な拡大は明らかに見込めない。中国経済は、特に厳
格なゼロコロナ政策により大幅に失速している。全体的に見て、ドイツ経済が2022年後半に不況に陥る可能性が
より高まった。
特に戦争の拡大やガス供給の完全停止に関しては、下方リスクが存在する
ロシアからのガスの供給が減少して配給制が導入されれば、主に製造業が打撃を受け、地域経済はさらなる不
況に陥るであろう。ガスの供給が完全に停止した場合は、金融危機規模の景気後退が十分に予想される。加え
て、大規模な景気刺激プログラムのため、一部の国は過大な債務を負っており、これが新たなソブリン危機を引
き起こす可能性がある。上記のリスク・シナリオは、ドイツおよびユーロ圏経済に顕著な影響を及ぼす可能性が
ある。
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ポーランドの債務者を支援するために導入された法的措置は、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があ
る。
コメルツ銀行の子会社であるエムバンクS.A.は、ポーランドを拠点とし、主にポーランドで営業している。
2022年7月、ポーランド政府は以下の3項目を柱とする、ポーランドの債務者を支援する法的措置を実施した。
・「クレジット・ホリデー」:クレジット・ホリデーにより、ポーランドの債務者は、現在の住宅ローンの月賦
払いを2023年末までに最大8回、無利子で繰り延べることができる。当該オプションが利用され、住宅ローン
の期間が延長される場合、当行グループの営業利益に悪影響を及ぼすことになる。現在、エムバンクS.A.は、
適格である債務者の60%から80%が当該オプションを利用すると予想している。2022年7月15日現在、利用額は
約210百万ユーロから290百万ユーロとなった。
・また、ポーランドの銀行からの追加的強制拠出金により、債務者のための既存の基金である債務者支援基金の
増額も意図されている。最終的な額は、債務者支援基金理事会によって決定される。エムバンクS.A.は、追加
拠出額が百万ユーロの2桁台前半になると予想している。ただし、最終的な額が想定される範囲から大きく逸
脱する可能性は排除できない。
・最後に、新しい法律は、ワルシャワ銀行間取引金利（WIBOR）の代替につながるプロセスを規定している。
WIBORに代わる新たな参照指数に関する詳細な情報がないため、エムバンクS.A.の貸出業務への潜在的な影響
を予測することはできない。
また、ポーランドの債務者を支援することを目的として、ポーランドが当該新たな法的措置を拡大、または、
今後さらなる法的措置を導入する可能性は排除できず、当該措置は、エムバンクS.A.の負担となる可能性があ
る。
３【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュフローの状況の分析】
経済情勢
経済の全般的な状況
世界経済の見通しはここ数ヶ月、著しく悪化している。コロナウィルスの規制が解除されたことによるユーロ
圏経済の回復は、当行の予測に反して具体化していない。ウクライナにおけるロシアの戦争は、特にエネルギー
コストを大幅に上昇させ、西側諸国の経済に最初の減速の兆候を招いた。中国では、コロナウィルスの感染拡大
により、主要経済地域での営業停止が繰り返されている。上記の要因がサプライチェーンにさらなる負荷をか
け、コストをさらに上昇させている。
現在、消費者物価は全般的に上昇している。米連邦準備制度理事会（FRB）は2022年3月以降、高インフレ対策
のための金利引上げに拍車をかけ、政策金利を225ベーシスポイント引き上げた。ECBはまた、2022年7月に政策
金利を50ベーシスポイント引き上げ、今後のさらなる利上げを発表した。
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財務実績、資産、負債および財務ポジション
2022 年6月30 日現在、適用されている会計処理および測定方法については、中間財務書類の注 記4 に記載されて
いる。
コメルツ銀行グループの損益計算書
コメルツ銀行の 2022 年上半期の連結業績は、ロシア・ウクライナ戦争に関連した費用にもかかわらず、前年同
期の－ 394 百万ユーロの損失に対し、 768 百万ユーロの利益を計上した。営業利益は、前年同期の 570 百 万ユーロ
の利益に対し、当上半期は 1,289 百 万ユーロの利益となった。
当報告期間において損益計算書の主な項目は、以下のとおりであった。
当報告期間の純利息収益は 2,879 百万ユーロで、前年同期比で 18.6 ％の大幅な増加 となった。個人顧客および
小規模事業顧客セグメントは、主にエムバンクの業績に牽引され、大幅な増益となった。他方、ドイツ国内の有
利子事業も好調に推移し、住宅ローンの特別返済による季節的な一時的効果により増益となった。対応する反対
効果は、その他・連結部門の純利息収益に公正価値による補填の支払として計上される。
特に、 2021 年秋以降、ポーランドにおける政策金利が大幅に引き上げられたことはプラス要因であり、預金事
業は、エムバンクの純利息収益を 2 倍 以上増加させる主要な要因となった。貸出額および預金額の増加も、対応
する収益を増加させた。ドイツでは、主に個人向け住宅ローン融資や個人向けローンを中心とする貸付事業の取
扱高が継続的に拡大し、収益が増加した。年初からの金利の反転も、これによる預金収益の増加額を上回る追加
収益を生み出した。コーポレート顧客セグメントの純利息収益は、中小企業（ミッテルシュタント）部門の好調
な業績により、前年同期の水準を若干上回った。その他・連結セグメントの純利息収益が大幅に減少したのは、
主に、 ECB との貸出条件付長期資金供給オペレーション（ TLTROs ） に関連した信用取引額要件の充足による追加
収益が前年額から 81 百 万ユーロ減少して 87 百万ユーロとなったことに起因する。これは、信用取引額要件が 2021
年まで設定されていなかったことから、前年額には 2020 年に関連する追加収益が含まれていたためである。この
他、その他・連結セグメントの純利息収益の減少は、金利上昇による個人顧客および小規模事業顧客セグメント
の住宅ローンの特別返済のため、内部で公正価値による補填の支払を計上したことによるものである。
純手数料収益は、 2021 年上半期と比較して 3.6 ％増の 1,868 百万 ユーロとなった。ドイツ国内では、個人顧客お
よび小規模事業顧客セグメントの証券事業における顧客活動が著しく低下し、これは支払取引の高収益によって
も完全には相殺されなかった。支払取引による収益の増加は、エムバンクの手数料収益の増益につながった。
コーポレート顧客セグメントの純手数料収益は、主に外国通貨および外国為替事業における取引の増加により、
前年上半期と比較して 10 ％程度の増益となった。
当報告期間における、損益を通して公正価値で測定される金融資産および負債からの純利益 は、前年同期の
485 百 万ユーロに対し、 422 百万 ユーロとなった。 13.0 ％の減少は、前年同期に計上した 出資持分 を含む再測定に
よるプラスの効果が当期よりもかなり大幅であったことに主に起因する。
その他の純利益は、前年同期の－ 335 百万 ユーロから増加し、合計で 75 百 万ユーロとなった。前年のマイナス
の計上額は、主に引当金の計上に関連しているが、引当金の戻入れおよび為替相場の変動はエムバンクの指数条
項付スイス・フラン建住宅ローンに関連する引当金の補填を上回り、 81 百万ユーロを計上した。
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半期報告書
リスク損益は－ 570 百万 ユーロで、主にロシア・ウクライナ戦争に関連する影響を受け、前年同期の－ 235 百 万
ユーロを大幅に上回った。これに関連して、 2022 年第 1 四半期に－ 334 百 万 ユーロのトップレベル調整（ TLA ） が
計上された。ロシア、ベラルーシおよびウクライナにおけるエクスポージャーについて事務管理部門が予測した
損失は、 2022 年第 2四 半期に見直された。さらに、当該ポートフォリオでは、格付の変更と複数の大規模な個別
のエクスポージャーに関するデフォルトが発生した。関連する評価性引当金の大部分は、計上 されたTLAを使用
したことにより相殺された。2022年6月30日現在、ロシアの影響を反映したTLAの総額は－178百万 ユーロであっ
た。
コロナウィルスのパンデミックとロシア・ウクライナ戦争によって予想される二次的影響は、一度に単一の原
因に起因するものであると明確には言えず、これらの原因はマクロ経済の見通しを大きく左右する。貸倒引当金
の設定に用いられるモデルベースのパラメータは、これらの原因の効果をまだ完全には反映していない。これに
は二次的影響を反映 したTLAの認識が必要である。TLAは2022年第2四半期に再計算された。当該TLAの再計算によ
り、サプライチェーンの遮断とエネルギー価格の 高騰、コロナウィルスのパンデミックと ロシア・ウクライナ戦
争による二次的影響を受けた特定の経済のセクターを適切に考慮することが確保される。2022年6月30日現在、
二次的影響のTLAは合計で－386百万ユーロであった。一方、2021年12月31日時点で－523百万ユーロを計上して
いたコロナウィルスのTLAは、2022年上半期において解除または使用された。TLAの詳細については、英文中間財
務書類リスク報告書の21ページ以下を参照。2022年上半期の個人顧客および小規模事業顧客セグメントにおける
貸倒引当金は、特にエムバンクにおいて前年同期比で34百万ユーロ増加したが、コーポレート顧客セグメントに
おけるリスク損益は、特にロシア・ウクライナ戦争により299百万 ユーロへと急激に増加した。
営業費用は、前年同期比 9.7 ％ 減 の 2,865 百 万 ユーロとなった。人件費は 1,684 百 万 ユーロと、前年同期の約 2 ％
減 であったが、これは常勤職員数の減少が変動報酬の増加などの費用発生要因を相殺することができなかったこ
とによるものである。一方、固定資産の減価償却費およびその他の無形資産の償却費を含む管理費は、 19.0 ％ 減
の 1,181 百 万 ユーロとなった。これは主に、 IT 費用の減少および支店ネットワーク網の合理化に関連する費用の
削減によるものであった。さらに、前年同期の計上額に HSBC トランザクション・サービス GmbH への証券決済を委
託するプロジェクトの終了に関連して無形資産の認識を中止したことから生じた費用が含まれていたことが、無
形資産の償却費用を大幅に減少させた。
個別に報告されている強制拠出金は、前年同期から 117 百 万ユーロ急増し、 491 百万 ユーロとなった。 31.1% の
大幅な増加は、特に、ポーランドの預金保険制度の強化のためのエムバンクに対する新たな強制賦課金、および
銀行同盟の単一破綻処理基金への拠出額の増加に伴う欧州銀行税の増額によるものである。当報告期間におい
て、コメルツ銀行は、欧州銀行税および法定預金保険制度への年間拠出金の一部を、取消不能支払コミットメン
トにより計上する機会を利用した。
当報告期間における「戦略 2024 」プログラムの実施に関連する事業再編費用は、前年同期の 976 百 万ユーロに
対し、 39 百 万ユーロであった。
継続事業に係る税引前損益は、前年同期の－ 406 百 万ユーロの損失に対し、 1,250 百 万ユーロの利益であった。
当報告期間中、 425 百 万ユーロの税金費用を計上した。これらは主に、当報告期間におけるエムバンク・サブグ
ループの一時的差異による繰延税金費用および当期税金費用が繰越欠損金に対する繰延税金資産の認識による税
収益によって相殺されたことに起因する。税引後損益は、前年同期が－ 363 百 万ユーロの損失であったのに対
し、 825 百 万ユーロの利益となった。
非支配持分を控除後、当報告期間のコメルツ銀行の株主および 追加的株式構成要素投資家に帰属する 連結損益
は、前年同期の－ 394 百万ユーロの損失に対し、 768 百万 ユーロの利益となった。
1 株当たりの営業利益は 1.03 ユーロで、 1 株当たりの利益は 0.46 ユーロであった。 前年同期の対応する数値はそ
れぞれ 0.46 ユーロと－ 0.43 ユーロであった。
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コメルツ銀行グループの貸借対照表
2022 年 6 月 30 日現在のコメルツ銀行グループの総資産は、 5,350 億 ユーロで、 2021 年末から 620 億ユーロ増加し
た。
手元現金および要求払現金は 552 億ユーロ増加し、 1,047 億 ユーロとなった。 2021 年 末と比較して大幅に増加し
たのは、流動性の流入により、中央銀行に預けられている預金が増加したことによる。
償却原価で測定される金融資産は、 2021 年末と比較して 54 億ユーロの微増で 3,046 億 ユーロとなった。個人向
け住宅ローンおよびユニバーサル・ローンを中心に個人顧客向け融資、ならびにミッテルシュタント（ SME ）
（中小企業）顧客向けの融資が増加したが、金利により債務証券は微減した。
その他の包括利益を通した公正価値により測定されるカテゴリーである金融資産は、 2021 年末から 62 億ユーロ
減となる 339 億 ユーロであった。 15.4 ％ の減少は、流動性管理に関連する債務証券の数量が減少したこと、およ
びエムバンクの保有証券が減少したことによる。
損益を通して公正価値で測定することが義務付けられている金融資産は 384 億 ユーロで、前年末に比べ 100 億
ユーロ増加した。 この増加は主に、証券担保レポ契約が拡大したことによる。この点に関し、銀行や金融サービ
ス提供者に対する貸出金および債権は、合計で 104 億 ユーロ増加した。
売買目的で保有する金融資産は、当報告日（ 2022 年 6 月 30 日。以下同じ。）現在で 437 億ユーロとなり、 2021 年
末と同水準になった。金利関連商品のプラスの公正価値が合計で 58 億 ユーロの減少となった一方で、通貨関連商
品は 54 億 ユーロ増加した。証券化債務商品は、 2021 年末と比較して わずかに増加し、 37 億ユーロとなった。
負債側では、 償却原価で測定する金融負債は 、前年末比 506 億 ユーロ増の 4,246 億 ユーロとなった。 2021 年 末か
らの増加は、特に法人顧客や銀行からの預金やその他の金融負債が 525 億 ユーロ増加したことに起因する。発行
済社債および発行済債券は、 2021 年 末と比べ、 18 億 ユーロ減少した。
公正価値オプションに基づく金融負債は、 2021 年 末比で 113 億 ユーロ増の 310 億 ユーロとなった。この増加は主
に、証券レポ契約の季節的な増加によるものである。
売買目的で保有する金融負債は、 2021 年 末比で 60 億 ユーロ増の 389 億 ユーロであった。この増加は、特に通貨
関連 デリバティブ取引により、デリバティブ金融商品の負の公正価値が53億ユーロ増加したことによるもので
あった 。
引当金は、 2021 年 末と比べて 4 億 ユーロ減少し、 34 億 ユーロとなった。この減少は、「戦略 2024 」 プログラム
に基づく再編引当金が減少したことによるものであった。
資本金
2022 年6月30 日付 の貸借対照表に計上されているコメルツ銀行の株主に帰属する資本金は 264 億 ユーロで、
2021 年 末と比べて小幅に 7 億ユーロ増加した。資本金の変動に関する詳細は英文中間財務書類の 43 ページ以下に
記載されている。
2022 年6月30 日 現在のリスク加重資産は 1,750 億 ユーロで、 2021 年 末より 1 億 ユーロ減少した。信用リスクによ
るリスク加重資産の増加は、主に為替レートやパラメータの影響（ロシア関連の格付の変動を含む。）、銀行規
制当局が策定したバーゼル内部格付手 法（IRB ） 修正プログラムに関連するモデル変更の初期予想効果に対する
期待によるものであった。当該リスク加重資産の増加は、主にエムバンクでの新たな証券化取引や証券ポジショ
ンの減少による影響により一部相殺された。市場リスクの減少はポジションの変動によるものであったが、オペ
レーショナル・リスクによるリスク加重資産は、 2021 年 末と比べて横ばいであった。
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当報告日現在の普通株式等 ティア１ （ CET1 ） 資本は 2021 年 末の 238 億 ユーロに対して 240 億 ユーロであった。
当報告日現在の CET1 比率は2021年末の13.6％に対して13.7％であった。当上半期の業績がCET1 資本に与えたプラ
スの影響は、規制資本控除額の増加により一部相殺された。当報告日現在のティア１比率は 2021 年 末の15.5％ に
対して 15.6 ％ であった。ティア１資本の変動の主な要因は、資本要求規制の移行規定の下では、 AT1 商品を考慮
に入れることができなくなったことによる。ティア２資本は、ティア２債の償却および一時的な免除規定からの
ティア２商品の除外によるものである。当報告日現在の総資本比率（移行規定適用）は、 2021 年 末の 18.4 ％ に対
して 18.1 ％ で あった。自己資金は 、2022年6月30日 現在、前年度比 6 億 ユーロ減の 316 億 ユーロ となった。
レバレッジ比率（ティア１資本をレバレッジ比率のエクスポージャーで除したもの）は 4.6 ％ であった。
資金調達および流動性
短期金融市場および資本市場は未だ、ロシアとウクライナの戦争、エネルギーと商品価格高騰および当該分
野におけるボトルネックの組み合わせ、さらには継続的に高いインフレの影響下にある。しかし、コメルツ銀行
の流動性および支払能力は常に確保されていた。さらに、当行の流動性管理は常に新しい市場状況に迅速に対応
することが可能である。
コメルツ銀行グループは、 2022 年 上半期に資本市場で合計 35 億 ユーロの長期資金を調達した。 2022 年 1月初
頭、コメルツ銀行は発行額10億ユーロ、期間10年の住宅ローン担保証券を発行した。再オファーのスプレッドは
スワップの中間値を1ベーシスポイント下回った。当該発行に続いて2022年3月に は、スワップの中間値 を4ベー
シスポイント上回る再オファーのスプレッドで、発行額15億ユーロ、期間5年の住宅ローン担保証券が発行され
た。双方の発行も応募が殺到し、需要は国内と国外の投資家の間でほぼ均等に分散した。コメルツ銀行は6月、
発行額5百万ユーロの第3回グリーンボンドを発行した。コメルツ銀行は、非優先シニア債券を陸上・洋上の風力
発電プロジェクトと太陽光発電プロジェクトの融資に割り当てた。当該発行は投資家に非常に人気があり、最終
オーダーブックの申込額は割当額の2倍以上を記録した。グリーンボンドは主に持続可能性を重視する投資家に
対し発行された。当該債券は期間5.25年で、償還日は2026年9月、利札は年率3 ％ であった。総額約340百万ユー
ロの担保付・無担保の私募債も発行された。エムバンクは2022年3月に約140百万ユーロの証券化クレジットリン
ク債を発行した。
資金調達のもう一つの重要な要素は、ECBの長期資金供給オペレーションIII（TLTRO III）プログラムであ
り、コメルツ銀行の現在の参加総額は359億ユーロとなっている。
ECB は、将来の金融政策の変更に向けた市場の準備を既に終えた後、ECB理事会は2022年7月に、2011年以来初
めて政策金利（主要資金供給オペ金利）を引き上げた。
当報告日現在、当行は 極めて流動性の高い資産の形で1,092 億 ユーロの流動性準備金を保有していた。流動性
準備金のポートフォリオは、ストレス状況のバッファーとしての機能を果たしている。流動性準備金は、取締役
会が定めた準備期間全体を通して必要な金額が維持されるよう、流動性リスクの選好度に応じて資金調達され
る。この流動性準備金の一部は、ストレス事由が発生した場合に流動性の流出を補い、支払能力を常時確保する
ために、グループ・トレジャリー部門が管理する独立したストレス流動性準備金ポートフォリオに保管されてい
る。
また、 当行は日中の流動性準備金ポートフォリオも保有しており、当報告日現在の同ポートフォリオの総額は
71億ユーロであった。
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コメルツ銀行の流動性カバレッジレシオ（LCR）は141.2％（過去12カ月間の月末平均値）で、LCRの最低基準
となる100％を大きく上回っていた。したがって、当報告期間末現在のコメルツ銀行の流動性状況は、慎重かつ
先見的な資金調達戦略により安定しており、行内の規制と適用される規制要件の両方を遵守している。
セグメント報告
2022 年 上半期の各セグメントの業績に関する記載は、2021年度英文年次報告書の67ページおよび264ページ以
降に記載されているセグメント構成に基づいている。
さらなる詳細は、中間財務書類の注記36に記載されている。
個人顧客および小規模事業顧客セグメント
2021 年1月1日
2022 年1月1日
ユーロ（百万） 変動率（％）
1)
から6月30日
から6月30日
3,011 2,458 22.5
リスク損益控除前収益
-160 -126 26.9
リスク損益
1,653 1,717 -3.7
営業費用
314 227 38.4
強制拠出金
844 388 .
営業利益／損失
6,744 5,994 12.5
平均投下資本（百万ユーロ）
26.2 12.9 13.3
営業株主資本利益率（％）
54.9 69.9 -15.0
営業費用／収益率（％）（強制拠出金を除く。）
65.3 79.1 -13.8
営業費用／収益率（％）（強制拠出金を含む。）
1)
IFRS 第8号第29項により数字は調整された（中間財務書類の注記36参照）。
個人顧客および小規模事業顧客セグメントは、厳しい営業環境にもかかわらず、2022年上半期に利益率とコス
ト効率が前年同期比で大幅に改善した。営業収益の大幅な増加と営業費用の減少により、営業利益は前年同期の
2倍を超え、496百万ユーロ増の884百万ユーロとなった。これは、強制拠出金の増加とリスク損益の増加があっ
たにもかかわらず達成された。
当報告期間中の当セグメントのリスク控除前の総収益は、大幅に増加し553百万ユーロ増の3,011百万ユーロで
あった。これには前年比で563百万ユーロと大幅に増加し、1,793百万ユーロとなった純利息収益が最も貢献し
た。収益の増加は主にエムバンクによるものであった。特に、2021年秋以降、ポーランドにおける政策金利が大
幅に引き上げられたことがプラス要因となり、預金事業は、エムバンクの純利息収益を2倍以上増加させる主要
な要因となった。貸出額および預金額の増加も、対応する収益を増加させた。ドイツ国内の有利子事業も好調に
推移した。住宅ローンの特別返済による季節的な一時的効果が収益を増加させた要因の一部であった。
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ドイツでは、主に個人向け住宅ローン融資や個人向けローンを中心とする貸付事業の取扱高が継続的に拡大
し、収益が増加した。年初からの金利の反転も、これによる預金収益の増加額を上回る追加収益を生み出した。
純手数料収益は、前年同期と同水準の1,230百万ユーロとなった。ドイツでは、証券事業における顧客活動が著
しく低下し、これは支払取引の高収益によっても完全には相殺されなかった。支払取引による収益の増加は、エ
ムバンクの手数料収益の増益につながった。
その他の収益項目は、前年の1百万ユーロに対し、－12百万ユーロとなった。この減少は、公正価値結果の減
少とエムバンクの指数条項付スイス・フラン建住宅ローンに関連する法的リスクに対する引当金の若干の増加に
よるものであった。2022年第2四半期における個人顧客との価格変更に関する連邦裁判所の判決に関連した引当
金の戻入れが反対の効果をもたらした。
2022 年 上半期のリスク損益は、前年同期の－126百万ユーロに対し、－160百万ユーロとなった。この増加は、
特に個別の案件への割当てにより、エムバンクの費用が増加したことによるものであった。
当報告期間の営業費用は、前年同期から全体で64百万ユーロ減の1,653百万ユーロとなった。変革プロセスの
進展に伴うドイツでの大幅なコスト削減は、とりわけエムバンクの従業員数と給与が増加したことによるエムバ
ンクの費用の増加により相殺された。拠出額が87百万ユーロ増の314百万ユーロとなったことは、主にポーラン
ドの預金保険制度の強化のため、エムバンクに対する新たな強制賦課金が課されたことによる。
個人顧客および小規模事業顧客セグメント全体の税引前利益は、前年同期の388百万ユーロに対し、当報告期
間は884百万ユーロとなった。
コーポレート顧客セグメント
2021 年1月１日
2022 年1月１日
ユーロ（百万） 変動率（％）
1)
から６月30日
から６月30日
1,808 1,598 13.2
リスク損益控除前収益
-338 -39 .
リスク損益
1,037 1,121 -7.5
営業費用
116 95 22.0
強制拠出金
317 342 -7.2
営業利益／損失
9,991 10,119 -1.3
平均投下資本（百万ユーロ） (通常の業務からの )
6.4 6.8 -0.4
営業株主資本利益率（％）
57.3 70.2 -12.8
営業費用／収益率（％）（強制拠出金を除く。）
63.8 76.1 -12.4
営業費用／収益率（％）（強制拠出金を含む。）
1)
IFRS 第8号第29項により数字は調整された（中間財務書類の注記36参照）。
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2022 年 上半期のコーポレート顧客セグメントの業績は、高度の不確実性と継続的な厳しい事業環境で特徴付け
られた。経済への依存とコロナウィルスのパンデミックの影響に加え、ロシア・ウクライナ戦争により商品価格
とエネルギー価格が大幅に上昇したことで、より広範に経済の見通しが悪化し、改めて既存のサプライチェーン
に課題が生じた。主にウクライナでの戦争により、リスク損益が前年から大幅に増加したことを背景に、コーポ
レート顧客セグメントの営業利益は、前年同期の342百万ユーロに対し、317百万ユーロの利益を計上した。
ミッテルシュタント部門は、前年同期に比較してプラスの収益増加を記録した。特にキャッシュ・マネジメン
ト事業は支払取引収益および預金手数料の増加による恩恵を受けた。資本市場事業も通貨および商品取引の増加
による利益を享受したが、貸出事業は概ね安定的に推移するにとどまった。国際的企業部門では、トランザク
ション・バンキング事業および資本市場事業からの収益の増加が、戦略転換による貸出事業からの収益の減少を
相殺した。機関部門もプラスの業績となり、貿易金融事業およびキャッシュ・マネジメント業務からの収益の増
加が特に主要市場の業務からの収益の減少を相殺した。ヘッジおよび再測定効果による影響が含まれるその他部
門は、通貨取引の好調により前年同期に比べ収益の増加を記録した。
2022 年 上半期のリスク損益控除前利益は、前年同期比で211百万ユーロ増加し、1,808百万ユーロとなった。純
手数料収益は、主に外国通貨および外国為替事業からの収益の増加により、前年同期から58百万ユーロ増の659
百万ユーロとなったが、純利息収益は前年同期から73百万ユーロ増の913百万ユーロで、前年と同程度となっ
た。
損益を通して公正価値で測定される金融資産および負債の純利益は再測定効果により41百万ユーロ増加し、
218百万ユーロとなった。
2022 年 上半期のリスク損益は、前年同期の－39百万ユーロに対し、－338百万ユーロとなった。この大幅な増
加は、主にロシア・ウクライナ戦争によるものであった。
営業費用は1,037百万ユーロで、前年同期比84百万ユーロの減少となった。この減少は、厳格なコスト管理に
より達成した人件費および管理費の減少によるものであった。報告されている116百万ユーロの強制拠出金は、
主に欧州銀行税に関連している。前年は95百万ユーロの強制拠出金を計上した。
当セグメント全体では、税引前利益は、前年上半期の342百万ユーロに対し、当上半期は317百万ユーロであっ
た。
その他・連結セグメント
その他・連結セグメントには、各事業セグメントに帰属しない収益および費用が含まれる。「その他」セグメ
ントの情報は、例えばグループ・トレジャリー部門、各事業セグメントに割り当てられない出資持分、規制費用
などのグループ全体にかかる事項から構成される。「連結」は、セグメント情報に記載された数値と国際財務報
告基準（IFRS）に従った連結財務書類との調整を示している。その他・連結セグメントは、各セグメントに計上
されるスタッフの人件費および管理・支援機能の費用も対象としている。加えて、当グループの再編費用は、当
セグメントでまとめて計上される。
2022 年 上半期のその他・連結セグメントの営業損益は、前年同期の－160百万ユーロの損失に対し88百万ユー
ロの利益となった。
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この増加は主に、HSBCトランザクション・サービス GmbHへの証券決済の委託プロジェクトの終了による昨年
の収益へのマイナスの影響が消滅したこと、引当金の計上と戻入れによるプラスの効果の純額および解散した資
産および資本回収セグメントの残存ポートフォリオに対する貸倒引当金の純額が減少したことによるものであっ
た。これらは、特に、ECBとの貸出条件付長期資金供給オペレーション（TLTROs）に関連した信用取引額要件の
充足による追加収益が81百万ユーロ減少して87百万ユーロとなったことにより相殺された。これは、信用取引額
要件が2021年まで設定されていなかったことから、前年額には2020年に関連する追加収益が含まれていたためで
ある。この他、その他・連結セグメントの営業利益の増加は、プラスの再測定効果の純額の減少およびグルー
プ・トレジャリーの利益が減少したことにより相殺された。グループ・トレジャリー部門の減益は、主に金利上
昇による個人顧客および小規模事業顧客セグメントの住宅ローンの特別返済のため、内部で公正価値による補償
の支払を計上したことによるものであり、商業銀行勘定における金利ヘッジの測定からの収益が前年と比較して
増加したことにより一部相殺された。
その他・連結セグメントは、2022年上半期に49百万ユーロの税引前利益を計上した。この数値には、主に「戦
略2024」プログラムの実施に関わる資産情況と関連する39百万ユーロの事業再編費用が含まれている。
４【経営上の重要な契約等】
2022年6月30日に提出した有価証券報告書の記載から重大な変更はなし。
５【研究開発活動】
該当事項なし。
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第４ 【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
（単位：百万ユーロ（億円））
2021 年 12月31日 2022 年 6月30日
（コメルツ銀行グループ）
219 210
土地および建物
(304 ) (292 )
1,747 1,619
使用権（リース）
(2,429 ) (2,251 )
383 354
什器および備品
(532 ) (492 )
533 528
リース備品
(741 ) (734 )
2,881 2,712
合計
(4,005 ) (3,770 )
２【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
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第５ 【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
無額面株式 1,252,357,634 株（ 2022 年 6 月 30 日現在）
② 【発行済株式】
（ 2022 年 6 月 30 日現在）
記名式・無記名式の別 上場証券取引所または
種 類 発 行 数
額面・無額面の別 登録証券協会の名称
フランクフルト・アム・マイン（主
要銘柄部門 )
無記名式無額面株式 普通株式 1,252,357,634 株
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。（当行は、行使価額修正条項付新株予約権付社債券を発行していない。）
(3) 【発行済株式総数及び資本金の状況】
（ 2022 年 6 月 30 日現在）
発行済株式総数（株） 資 本 金（ユーロ（百万円））
年 月 日 備 考
増減数 残 高 増減額 残 高
1,252,357,634
2021 年12月31日 － 1,252,357,634 － －
(162,418)
1,252,357,634
2022 年6月30日 － 1,252,357,634 － －
(162,418)
(4) 【大株主の状況】（2022年6月30日現在、株式資本／議決権の1％超）
ドイツ連邦共和国（15.60％）
ブラックロック（9.31％）
ウェリングトン・マネジメント・グループ（3.66％）
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２【役員の状況】（本報告書提出日現在）
次表は本報告書提出日現在の役員の状況である。
( 取締役会 )
男性取締役4名および女性取締役2名(女性取締役の割合：33.3％)
略歴／所有
氏名 役職(担当)
1 ）
株式数（普通株式）
1965 年 8 月 19 日生
ドクター・マンフレッド・クノッフ 取締役会会長 20 21 年 入行
20 21 年 取締役就任
取締役会副会長
1970 年6月3日生
ドクター・ベッティナ・オルロップ チーフ・フィナンシャル・オ 2014 年入行
2017 年取締役就任
フィサー
1972 年5月13日生
2 ）
チーフ・リスク・オフィサー 2009 年入行
ドクター・マルクス・クロミク
2016 年取締役就任
1968 年 5 月 12 日生
ミヒャエル・コッツバウワー コーポレート顧客 1990 年 入行
20 21 年 取締役就任
1967 年 6 月 30 日生
ドクター・ヨルグ・オリヴェリ・デ チーフ・オペレーティング・オ
2022 年 入行
ル・カスティーヨーシュルツ フィサー
20 22 年 取締役就任
1970 年 7 月 18 日生
個人顧客および小規模事業顧客
トーマス・シャウフラー 2021 年 入行
人事
20 21 年 取締役就任
1965 年8月1日生
3）
人事 2009 年入行
ザビーネ・シュミットロス
2020 年取締役就任
取締役の任期は最長5年。再任又は任期の延長はそれぞれ5年を限度として認められている。
1)
全取締役が所有する株式の合計額がコメルツ銀行株式の発行総額の1 ％ 未満のため、ドイツ法上、各取締役の所有株式数
を開示する必要がないので、開示されていない。
2)
ドクター・マルクス・クロミクは、2022年7月6日、監査役会に対し、2023年末の任期満了までの間は任務を遂行する
が、任期の延長には応じない旨を報告した。
3)
ザビーネ・シュミットロスは、任期満了のため、2022年末に取締役を退任する。2022年7月6日に開催されたコメルツ銀
行の監査役会は、ザビーネ・ムイナルスキーを2023年1月1日付で取締役に選任した。ザビーネ・ムイナルスキーは、ザ
ビーネ・シュミットロスの後任としてグループ人事を担当する。
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( 監査役会 )
男性監査役11名および女性監査役9名(女性監査役の割合：45％)
3)
2 )
氏名
監査役選任の時期
役職 ( 担当 ) ／所有株式数（普通株式）
ヘルムート・ゴットシャルク 監査役会会長 2021 年
監査役会副会長
1 ）
2003 年
ウーヴェ・チェーゲ
銀行業務専門家
1 ）
銀行業務専門家 2017 年
ハイケ・アンシャイト
1）
銀行業務専門家 2018 年
アレクサンダー・ブルザノフ
1）
銀行業務専門家 2013 年
グンナール・デ・ビュール
ミッテルシュタントバンク北／西の
1）
2013 年
ステファン・ブルグハルト
プロジェクト・マネジャー
ドイツ復興金融公庫グループ、前上級副社
ドクター・フランク・チコウスキー 2020 年
長、トレジャラー
ザビーネ U.ディートリッヒ
BP ヨーロッパSEの前取締役 2015 年
ドクター・ユッタ・A.デンゲス ドイツ連邦共和国金融庁GmbHの執行役 2020 年
1 ）
銀行業務専門家 2018 年
モニカ・フィンク
1 ） 5 ）
銀行業務専門家 2022 年
ステファン・ジェネス
1 ）
全国執行労働組合の共同決定部長 2018 年
ケルスティン・イェルケル
ロイズ・オブ・ロンドンの最高執行兼財務
ブルクハルト・キース 2021 年
責任者
鉱業・化学・エネルギー産業管理組合の管
1）
2008 年
アレクサンドラ・クリーガー
理部長
ヨーロピアン・センター・フォー・ボー
ダニエラ・マシュウス ド・エフィシェンシーの共同経営パート 2021 年
ナー
カロリーネ・ザイフェルト 変革のための経営コンサルタント 2021 年
ロビンJ.ストーカー アディダスAGの前執行役 2018 年
ドクター・ゲルトルード・タンペル・グー
欧州中央銀行役員会の前理事 2012 年
ゲレル
フランク・ヴェストホフ DZ バンクAGの前取締役 2021 年
1 ）
全国労働組合、管理書記長 2018 年
ステファン・ヴィットマン
1)
コメルツ銀行従業員による選任。
2)
全監査役が所有する株式の合計額がコメルツ銀行株式の発行総額の1 ％ 未満のため、ドイツ法上、各監査役の所有株式数
を開示する必要がないので、開示されていない。
3)
監査役として最初に選任された時期。
4)
監査役の任期は最長5年。
5)
2021 年 5月18日の定時株主総会の後、監査役会はヘルムート・ゴットシャルクを再び監査役会会長に選任した。従業員代
表に関して、クリスチャン・ハーンは、2021年12月31日付で監査役を退任した。同氏の後任であるステファン・ジェネス
は、2022年1月1日から監査役会の新監査役となっている。
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第６ 【経理の状況】
(1) 本書記載のコメルツ銀行グループの 2022 年中間会計期間（ 2022 年 1 月 1 日から 2022 年 6 月 30 日まで）の中間（連
結）財務書類は、ドイツ商法（ HGB ）第 315e 条、 2002 年 7 月 19 日付の欧州議会および欧州理事会による規則
（ EC ） No.1606/2002 （ IAS 規則）に従って作成された。国際会計基準審議会（ IASB ） により承認かつ公表された
国際財務報告基準（ IFRS ）に基づく一定の国際会計基準を採用するためのその他の規則および IFRS 解釈委員会
による当該規則の解釈も適用されており、とりわけ中間財務報告に関する IAS 第 34 号の要件に従っている。 2022
会計年度に EU で適用が義務付けられる全ての基準および解釈を適用している。 2023 年 以降に適用が義務付けら
れる基準および解釈は適用していない。
本書記載の中間財務書類は、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」（「中間財務諸表規
則」）第 76 条第１項の規定の適用を受けている。ドイツと日本における中間財務書類の作成基準および表示方法
の主要な相違は、「２ その他（３）国際財務報告基準と日本の会計原則との相違」に記載されている。円換算
額および「２ その他（１）後発事象に関する報告と（３）国際財務報告基準と日本の会計原則との相違」の事
項は原文の中間財務書類には記載されていない。
(2) 本書記載の中間財務書類には、中間財務諸表規則に基づき、原文の中間財務書類中のユーロ表示の金額のうち
主要なものについて円換算額が併記されている。
(3) コメルツ銀行グループの中間財務書類は、ユーロで表示されている。以下の中間財務書類で表示されている
円金額は、 2022 年８月 31 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行の対顧客電信売買相場の仲値である１ユーロ＝ 139.03 円
の換算レートで換算されたものである。
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１【中間財務書類】
(1) 損益計算書
当中間会計期間 前中間会計期間
注記
2022 年 1 月 1 日－ 2021 年 1 月 1 日－
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
変動率
（％）
百万ユーロ 億 円 百万ユーロ 億 円
3,425 4,762 2,977 4,139 15.0
(6)
実効金利 法 適用の受取利息
(6) 770 1,071 641 891 20.2
実効金利法非適用の受取利息
(6) 4,195 5,832 3,618 5,030 16.0
受取利息
(6) 1,316 1,830 1,191 1,656 10.5
支払利息
(6) 2,879 4,003 2,427 3,374 18.6
純利息収益
(7) 7 10 7 10 3.4
配当収益
(8) -570 -792 -235 -327 .
リスク 損益
(9) 2,193 3,049 2,121 2,949 3.4
受取手数料
(9) 325 452 318 442 2.1
支払手数料
(9) 1,868 2,597 1,803 2,507 3.6
純手数料収益
損益を通して公正価値で測定され
(10) 422 587 485 674 -13.0
る金融資産および負債に係る純利
益
(11) -41 -57 -52 -72 -20.4
ヘッジ会計に係る純利益
金融商品に係るその他の実現雑
-11 -15 33 46 .
損益
「金融資産－償却原価」の売却
13 18 -17 -24 .
損益
(12) 2 3 17 24 -87.8
金融商品に係るその他の純利益
4 6 2 3 78.7
持分法適用会社の当期純利益
(13) 75 104 -335 -466 .
その他の純利益
(14) 2,865 3,983 3,173 4,411 -9.7
営業費用
(15) 491 683 375 521 31.1
強制拠出金
(16) 39 54 976 1,357 -96.0
事業再編費用
1,250 1,738 -406 -564 .
税引前損益
(17) 425 591 -43 -60 .
所得税
825 1,147 -363 -505 .
連結損益
57 79 31 43 84.7
非支配持分に帰属する連結損益
コメルツ銀行株主 および追加的資
768 1,068 -394 -548 .
本構成要素投資家に帰属する連結
損益
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半期報告書
当中間会計期間 前中間会計期間
注記
2022 年 1 月 1 日－ 2021 年 1 月 1 日－
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
変動率
（％）
ユーロ 円 ユーロ 円
(18) 0.46 64 -0.43 -60 .
１株当たり利益
IAS 第 33 号に従って算出される１株当たり利益は、コメルツ銀行株主に帰属する連結損益に基づいている（注記
18 参照）。前会計年度または当会計年度のいずれにも転換権またはオプション権は残存しなかったため、希薄化後
１株当たりの数値は希薄化前利益の数値と一致していた。
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半期報告書
要約包括利益計算書
当中間会計期間 前中間会計期間
2022 年 1 月 1 日－ 2021 年 1 月 1 日－
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
変動率
（％）
百万ユーロ 億 円 百万ユーロ 億 円
825 1,147 -363 -505 .
連結損益
損益計算書に認識されない確定給付制度
176 245 682 948 -74.2
の再測定による変動
持分金融商品（ FVOCIoR ）の再測定によ
る変動
- - - - .
利益剰余金への再分類
- - - - .
損益計算書に認識されない価値の変動
損益計算書に認識されない「負債－公正
202 281 -32 -44 .
価値オプション」の自己の信用スプレッ
ド（ OCS ）の変動
損益計算書に認識されない土地および建
- - 3 4 .
物の再評価の変動
378 526 653 908 -42.1
損益を通してリサイクルできない項目
債務証券（ FVOCImR ）の再評価の変動
20 28 -41 -57 .
損益計算書への再分類
-463 -644 -28 -39 .
損益計算書に認識されない価値の変動
キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金の変
動
1 1 1 1 -17.2
損益計算書への再分類
-130 -181 -52 -72 .
損益計算書に認識されない価値の変動
外貨換算積立金の変動
-0 -0 - - .
損益計算書への再分類
189 263 140 195 35.2
損益計算書に認識されない価値の変動
純投資ヘッジによる評価効果
- - - -
損益計算書への再分類
-4 -6 -3 -4
損益計算書に認識されない価値の変動
売却目的で保有する固定資産および処分
対象グループによる変動
- - - - .
損益計算書への再分類
- - - - .
損益計算書に認識されない価値の変動
-2 -3 -1 -1 .
持分法適用会社の変更
-389 -541 16 22 .
損益を通してリサイクル可能な項目
-11 -15 669 930 .
その他の包括利益
814 1,132 306 425 .
包括利益合計
-33 -46 11 15 .
非支配持分に帰属する包括利益
コメルツ銀行株主および追加的資本構成要
848 1,179 295 410 .
素投資家に帰属する包括利益
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(2) 貸借対照表
当中間会計期末 前事業年度末
変動率
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
注記
（％）
百万ユーロ 億 円 百万ユーロ 億 円
［資 産］
104,716 145,587 49,507 68,830 .
手元現金および要求払現金
(19) 304,604 423,491 299,181 415,951 1.8
金融資産－償却原価
326 453 873 1,214 -62.7
内差入れ担保
金融資産－その他の包括利
(21) 33,940 47,187 40,115 55,772 -15.4
益を通した公正価値
2,266 3,150 3,645 5,068 -37.8
内差入れ担保
金融資産－損益を通した
(23) 38,439 53,442 28,432 39,529 35.2
（強制的）公正価値
- - - - .
内差入れ担保
(24) 43,677 60,724 43,790 60,881 -0.3
金融資産－売買目的保有
2,721 3,783 802 1,115 .
内差入れ担保
ポートフォリオ公正価値
-2,733 -3,800 508 706 .
ヘッジの評価調整
デリバティブ・ヘッジ商品
1,754 2,439 846 1,176 .
の正の公正価値
177 246 175 243 1.5
持分法適用会社の持分
(30) 1,254 1,743 1,243 1,728 0.9
無形資産
(31) 2,712 3,770 2,881 4,005 -5.9
固定資産
40 56 41 57 -1.4
投資不動産
売却目的で保有する固定資
754 1,048 830 1,154 -9.1
産および処分対象グループ
186 259 222 309 -16.4
当期税金資産
2,878 4,001 3,130 4,352 -8.0
繰延税金資産
(32) 2,652 3,687 2,143 2,979 23.7
その他の資産
535,049 743,879 473,044 657,673 13.1
合 計
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当中間会計期末 前事業年度末
変動率
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
注記
（％）
百万ユーロ 億 円 百万ユーロ 億 円
［負債および資本］
(20) 424,605 590,328 373,976 519,939 13.5
金融負債－償却原価
金融負債－公正価値オプショ
(22) 30,990 43,085 19,735 27,438 57.0
ン
(25) 38,909 54,095 32,957 45,820 18.1
金融負債－売買目的保有
ポートフォリオ公正価値ヘッ
-3,051 -4,242 209 291 .
ジの評価調整
デリバティブ・ヘッジ商品の
4,139 5,754 6,816 9,476 -39.3
負の公正価値
(34) 3,369 4,684 3,752 5,216 -10.2
引当金
559 777 549 763 1.7
当期税金債務
7 10 13 18 -44.2
繰延税金債務
586 815 730 1,015 -19.7
処分対象グループの負債
(33) 4,473 6,219 4,478 6,226 -0.1
その他の債務
30,461 42,350 29,827 41,468 2.1
資本金
1,252 1,741 1,252 1,741 -
払込済資本金
10,075 14,007 10,075 14,007 -
資本準備金
15,947 22,171 14,979 20,825 6.5
利益剰余金
その他の準備金（リサ
-867 -1,205 -569 -791 52.4
イクリングあり）
コメルツ銀行株主に帰属
26,407 36,714 25,738 35,784 2.6
する 資本金
3,114 4,329 3,114 4,329 -
追加的資本構成要素
940 1,307 975 1,356 -3.6
非支配持分
535,049 743,879 473,044 657,673 13.1
合 計
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(3) 資本金変動計算書
その他の準備金
追加的
コメルツ銀
キャッ
非支配
資本構成
払込済 資本 利益 行株主に帰
シュ・ 外貨
百万ユーロ（億円） 持分 資本金
要素
再評価
資本金 準備金 剰余金 属する 資本
フロー・ 換算
注 1)
準備金
金
ヘッジ 積立金
積立金
1,252 10,075 14,979 -86 -88 -396 25,738 3,114 975 29,827
2022 年 1月 1日現在
(1,741) (14,007) (20,825) (-120) (-122) (-551) (35,784) (4,329) (1,356) (41,468)
資本金
1,146 -415 -87 204 848 - -33 814
包括利益合計
768 768 57 825
連結損益
「負債－公正価値オプ
202 202 - 202
ション」の自己の信用ス
プレッド (OCS) の変動
確定給付制度の再測定に
175 175 0 176
よる変動
損益計算書に認識されな
- - -
い土地および建物の再評
価の変動
持分金融商品
- - -
（ FVOCIoR ）の測定の
変動
債務証券 (FVOCImR) の
-415 -415 -29 -443
再評価の変動
キャッシュ・フロー・
-87 - -87 -41 -129
ヘッジ積立金の変動
209 209 -21 189
外貨換算積立金の変動
純投資ヘッジによる評価
-4 -4 - -4
効果
売却目的で保有する固定
- - -
資産および処分対象グ
ループによる変動
-2 -2 - -2
持分法適用会社の変更
- -3 -3
株式支払配当金
追加的ティア１商品の分配
-190 -190 - -190
金
-1 -1 1 -
所有持分の変動
14 14 0 14
その他の変動
1,252 10,075 15,947 -500 -175 -192 26,407 3,114 940 30,461
2022 年 6月 30 日現在
(1,741) (14,007) (22,171) (-695) (-243) (-267) (36,714) (4,329) (1,307) (42,350)
資本金
注 1） IFRS に基づき資本として分類される無担保劣後債である追加的ティア１債（ AT1 債）を含む。買戻しはなかった。
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その他の準備金
追加的
コメルツ
キャッ
資本構成
払込済 資本 利益 銀行株主 非支配 資本金
シュ・フ 外貨
百万ユーロ（億円）
要素
再評価
資本金 準備金 剰余金 に帰属す 持分
ロー・ 換算
注 1)
準備金
る 資本金
ヘッジ 積立金
積立金
1,252 11,484 12,576 96 42 -614 24,836 2,619 1,119 28,574
2021 年 1月 1日現在
(1,740) (15,966) (17,484) (133) (58) (-854) (34,529) (3,641 ) (1,556) (39,726)
資本金
- - 258 -56 -34 127 295 - 11 306
包括利益合計
- - -394 - - - -394 - 31 -363
連結損益
「負債－公正価値オプ
-32 -32 - -32
ション」の自己の信用ス
プレッド (OCS) の変動
確定給付制度の再測定に
682 682 - 682
よる変動
損益計算書に認識されな
2 2 1 3
い土地および建物の再評
価の変動
持分金融商品 (FVOCIoR)
- - -
の測定の変動
債務証券 (FVOCImR) の再
-56 -56 -14 -70
評価の変動
キャッシュ・フロー・
-34 -34 -17 -50
ヘッジ積立金の変動
130 130 10 140
外貨換算積立金の変動
純投資ヘッジによる評価
-3 -3 - -3
効果
売却目的で保有する固定
- - -
資産および処分対象グ
ループによる変動
-1 -1 - -1
持分法適用会社の変更
- -1 -1
株式支払配当金
追加的ティア１商品の分配
-140 -140 - -140
金
- - -
所有持分の変動
14 14 496 0 510
その他の変動
1,252 11,484 12,708 40 9 -488 25,005 3,114 1,129 29,249
2021 年 6月 30 日現在
(1,741) (15,966) (17,668) (56) (13) (-678) (34,764) (4,329 ) (1,570) (40,665)
資本金
注 1） IFRS に基づき資本として分類される無担保劣後債である追加的ティア１債（ AT1 債）を含む。買戻しはなかった。
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AT1 債
2021 年第２四半期 に、この発行プログラムの下で 第３回 AT1 債が順調に発行された 。当該債券は、額面金額
500 百万ユーロで、年率 4.25 ％の固定利付である。 当該 債券 には定められた満期はなく、初回の繰上償還可能
日は 2027 年 10 月から 2028 年 4 月の間に到来する。
その他の変更
2021 事業年度に関しては、配当金は支払われなかった。
2022 年 6 月 30 日現在、売却目的で保有する資産および処分対象グループに よる「その他の準備金」への 重大
な 影響はなかった 。
当会計年度における外貨換算積立金の主な変動は、米ドル、 ポーランド・ズロチ、英国ポンドおよびロシ
ア・ルーブルに起因する。
直近の数年間に発行された AT1 債 に加えて、 その他の変動には、 損益計算書に認識されない税金による変動
が含まれている。
キャッシュ・フロー計算書（要約版）
2022 年 2021 年
変動率
（％）
百万ユーロ 億 円 百万ユーロ 億 円
-34.5
49,507 68,830 75,603 105,111
1 月 1 日現在現金および現金同等物
75.3
55,437 77,074 31,621 43,963
営業活動による純現金額
12.5
-278 -387 -247 -343
投資活動による純現金額
-43.8
-573 -797 -1,019 -1,417
資金調達活動による純現金額
79.8
54,586 75,891 30,355 42,203
純現金額合計
.
622 865 116 161
換算レート変動による影響
-1.3
104,716 145,587 106,075 147,476
6 月 30 日現在現金および現金同等物
コメルツ銀行グループに関しては、キャッシュ・フロー計算書は非常に多くの情報を示してはいない。当行
にとって、キャッシュ・フロー計算書は流動性の計画や財務計画を代替するものではなく、また当行はそれを
経営手段として用いてもいない。
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重要な注記
一般情報
(1) 会計方針
コメルツ銀行グループは、ドイツのフランクフルト・アム・マインに本店を設置している。親会社は、フランク
フルト・アム・マインの地方裁判所の商業登記簿に登記番号 HRB32000 で登記された コメルツバンク・アクツィエ
ンゲゼルシャフトである。 2022 年 6 月 30 日現在のコメルツ銀行グループの中間財務書類は、ドイツ商法
（ Handelsgesetzbuch または HGB ）第 315e 条および、 2002 年 7 月 19 日付の欧州議会および欧州理事会による規則
（ EC ） No.1606/2002 （ IAS 規則）に従って作成された。さらに、国際会計基準審議会（ IASB ）により承認かつ公表
された国際財務報告基準（ IFRS ） に基づく一定の国際会計基準を採用するためのその他の規則および IFRS 解釈委
員会による当該規則の解釈も適用された。当該中間財務書類はとりわけ、中間財務報告に関する IAS 第 34 号の要件
に従っている。
2022 会計年度に EU においてその適用が義務付けられている全ての基準および解釈が適用されている。当行は、
2023 会計年度以降までその適用が義務付けられていない基準および解釈を適用しなかった。
ドイツ商法第 315 条に従った個別の中間リスク報告を含む中間経営者報告書は、英文中間報告書の 9 ～ 37 ページに
公表されている。
財務書類作成に際しては、コメルツ銀行グループ全体で統一した会計処理および測定方法が使用されている。完
全連結会社および持分法適用会社の持分については、当行は、概ね 2022 年 6 月 30 日現在で作成された財務書類を用
いた。
グループ財務書類は、グループの報告通貨であるユーロにより作成されている。別段の記載がない限り、全ての
金額は百万ユーロ単位で表示されている。 500,000.00 ユーロ未満のすべての項目は、 0.00 ユーロと表示されてい
る。 0.00 ユーロの項目は、ダッシュ記号で表示されている。四捨五入に起因して、表示された個々の数値の合計と
記載された合計が正確には一致しない場合がある。
損益計算書および貸借対照表の個々の項目に関する一般的な説明および記述については、 2021 年 英文年次報告書
を参照のこと。
(2) 新基準および改定基準ならびに解釈
2022 年 上半期には、 コメルツ 銀行グループにとって重大な意味を持つ 新基準または改定基準はなかった。新基準
および改定基準 に関する詳細については、 当 行グループの 2021 年英文年次報告書 の 158 ページ以下 を参照のこと。
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(3) 後発事象に関する報告
2022 年 7 月 15 日、ポーランドの当行子会社であるエムバンクは、 2022 年 第３四半期の収益が 10 億 ポーランド・ズ
ロチ から 14 億 ポーランド・ズロチ の マイナスになる予想であると発表した。これは、民間不動産融資の利払いと返
済の繰り延べ（クレジット・ホリデー）を可能にする法律が 2022 年 7 月 14 日に新たに承認されたことに起因してい
る。これは現在の換算で、約 210 百万ユーロ から 290 百万ユーロ に相当し、 2022 年 第３四半期のコメルツ銀行の営業
利益にマイナスの影響を与えることになる。
会計および測定の方針
(4) 会計および測定の方針の変更
当行は、本中間財務書類において、 2021 年 12 月 31 日現在の当行グループの連結財務書類と同一の会計および測定
の方針ならびに連結方針を適用している（ 2021 年 英文年次報告書の 161 ページ以下参照）。
(5) 連結対象会社
2022 年 上半期に おいて 、新たに連結対象となった重要な会社はない。また、売却または清算された重要な会社
や、その他の理由で連結されなくなった重要な会社もない。
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損益計算書の注記
(6) 純利息収益
2022 年 1 月 1 日－ 2021 年 1 月 1 日－
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
3,425 2,977 15.0
実効金利法適用の受取利息
3,250 2,801 16.0
受取利息―償却原価
2,855 2,434 17.3
貸付および短期金融市場取引からの受取利息
395 367 7.8
証券ポートフォリオからの受取利息
152 106 43.2
受取利息―その他の包括利益を通した公正価値
3 3 -16.8
貸付および短期金融市場取引からの受取利息
149 102 45.2
証券ポートフォリオからの受取利息
23 71 -67.5
早期償還違約金
770 641 20.2
実効金利法非適用の受取利息
153 67 .
受取利息― 損益を通した（強制的）公正価値
122 46 .
貸付および短期金融市場取引からの受取利息
31 20 49.9
証券ポートフォリオからの受取利息
617 574 7.5
負債として保有する金融商品に係るプラスの利息
1,316 1,191 10.5
支払利息
856 775 10.4
支払利息―償却原価
516 441 17.0
預金
339 333 1.8
発行済債務証券
91 55 65.2
支払利息―公正価値オプション
59 27 .
預金
32 28 12.0
発行済債務証券
315 303 3.8
資産として保有する金融商品に係るマイナスの利息
9 8 18.7
リース負債に係る支払利息
45 50 -9.6
その他の支払利息
2,879 2,427 18.6
合計
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(7) 配当収益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
「持分金融商品―その他の包括利益を通した公正価値」から
- - .
の受取配当金
「持分金融商品― 損益を通した（強制的）公正価値 」からの
7 5 37.8
受取配当金
0 2 -79.1
非連結子会社の当期純利益
7 7 3.4
合計
(8) リスク損益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
-550 -220 .
金融資産－償却原価
-18 8 .
金融資産－その他の包括利益を通した公正価値
0 -2 .
金融保証
-3 -21 -87.7
貸付コミットメントおよび補償契約
-570 -235 .
合計
リスク損益には、 IFRS 第 9 号の減損モデルの適用対象となる金融商品（貸借対照表上の金融商品と簿外金融商品
の両方を含む。）について損益計算書で認識された引当金の変動が含まれる。これには、予定された償還、減損処
理した債権の評価増および回収金の発生ならびに大幅な修正に起因しない直接の評価損計上を理由として認識が中
止された場合の貸倒引当金の戻入れも含まれる。また、 IFRS 第 9 号に定義される、金融保証ではない一部の簿外項
目（一部の保証と信用状、注記 35 参照）に関して損益計算書で認識された引当金の変動も考慮される。
リスク管理の組織および関連する重要な数値に関する情報、予測される信用損失についての追加的分析および説
明資料ならびに トップレベルの調整に関する情報 については、 英文中間経営者報告の 9 ページ以下および 注記 26 を
参照のこと。
コメルツ銀行は、 2022 年 上半期に、ロシア・ウクライナ戦争の直接的な影響に対するトップレベルの調整（「ロ
シア TLA 」）を認識した。さらに、コメルツ銀行は、コロナウ イ ルス・パンデミックおよびロシア・ウクライナ戦
争に起因する二次的な影響に対するいわゆる「二次的影響 TLA 」を設定した。 2022 年 上半期に、当行はロシア TLA
に -178 百万ユーロ 、二次的影響 TLA に -386 百万ユーロ を割り当てた。一方、 2021 年 12 月 31 日現在 523 百万ユーロ で
あったコロナウイルス TLA は、 2022 年上半期に取り崩されたかまたは利用された。
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(9) 純手数料収益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
2,193 2,121 3.4
受取手数料
658 726 -9.4
証券取引
195 173 13.1
資産運用
841 702 19.7
送金および外国貿易業務
123 120 2.5
保証手数料
95 120 -20.7
シンジケート事業
84 93 -9.5
仲介業務
33 23 43.4
信託取引
164 164 -0.1
その他収益
325 318 2.1
支払手数料
80 84 -4.9
証券取引
19 17 13.0
資産運用
95 75 27.3
送金および外国貿易業務
12 29 -57.7
保証手数料
0 0 -30.3
シンジケート事業
70 65 7.6
仲介業務
26 17 55.6
信託取引
22 32 -29.9
その他費用
1,868 1,803 3.6
純手数料収益
578 642 -10.0
証券取引
176 156 13.1
資産運用
746 628 18.8
送金および外国貿易業務
111 91 21.5
保証手数料
95 120 -20.7
シンジケート事業
14 28 -49.2
仲介業務
6 6 8.5
信託取引
142 132 7.0
その他収益
1,868 1,803 3.6
合計
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IFRS 第 15 号 に 基づくサービスの種類別およびセグメント別の受取手数料の内訳は、以下のとおりである。
2022 年 1 月 1 日－
個人顧客および コーポレート その他・
2022 年 6 月 30 日 グループ
小規模事業顧客 顧客 連結
（百万ユーロ）
653 15 -11 658
証券取引
193 2 0 195
資産運用
378 470 -7 841
送金および外国貿易業務
14 126 -17 123
保証手数料
0 95 0 95
シンジケート事業
81 24 -21 84
仲介業務
29 4 0 33
信託取引
145 28 -9 164
その他収益
1,493 765 -65 2,193
合計
2021 年 1 月 1 日－
個人顧客および コーポレート その他・
2021 年 6 月 30 日 グループ
小規模事業顧客 顧客 連結
（百万ユーロ）
715 22 -11 726
証券取引
171 2 0 173
資産運用
317 392 -7 702
送金および外国貿易業務
14 108 -1 120
保証手数料
1 119 0 120
シンジケート事業
90 20 -17 93
仲介業務
19 4 0 23
信託取引
137 52 -26 164
その他収益
1,464 719 -61 2,121
合計
(10) 損益を通して公正価値で測定される金融資産および金融負債に係る純利益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
215 289 -25.7
「金融商品－売買目的保有」からの損益
326 62 .
「金融商品－公正価値オプション」からの損益
「金融商品－損益を通した（強制的）公正価値」からの
-119 133 .
損益
422 485 -13.0
合計
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(11) ヘッジ会計に係る純利益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
公正価値ヘッジ
1,920 945 .
ヘッジ商品に起因する公正価値の変動
1,891 379 .
ミクロ公正価値ヘッジ
29 566 -94.9
ポートフォリオ公正価値ヘッジ
-1,962 -996 96.9
ヘッジ対象項目に起因する公正価値の変動
-2,003 -425 .
ミクロ公正価値ヘッジ
41 -571 .
ポートフォリオ公正価値ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジ
有効にヘッジされたキャッシュ・フロー・ヘッジの損益
1 -0 .
（無効部分のみ）
純投資ヘッジ
有効にヘッジされた純投資ヘッジの損益
- - .
（無効部分のみ）
-41 -52 -20.4
合計
(12) 金融商品に係るその他の純利益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
-11 33 .
金融商品からのその他の実現雑損益
「金融資産－その他の包括利益を通した公正価値」か
-20 41 .
らの実現損益
10 -5 .
「金融負債－償却原価」からの実現損益
-1 -2 -45.4
「重要ではない変更－償却原価」に係る損益
「重要ではない変更－その他の包括利益を通した公正
- - .
価値」に係る損益
-0 -0 -34.3
「見積値－償却原価」の不確実性の変動
「見積値－その他の包括利益を通した公正価値」の不
- - .
確実性の変動
13 -17 .
金融商品（ AC ポートフォリオ）の処分に係る損益
18 1 .
金融商品（ AC ポートフォリオ）の処分に係る利益
5 18 -72.8
金融商品（ AC ポートフォリオ）の処分に係る損失
2 17 -87.8
合計
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(13) その他の純利益
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
435 215 .
その他の重要な収益項目
72 12 .
引当金の戻入
72 69 5.3
オペレーティング・リース収益
8 8 1.4
買取選択権付賃貸収益および転貸収益
0 0 .
投資不動産からの収益
- - .
売却目的で保有する固定資産からの収益
20 1 .
固定資産売却からの収益
142 86 63.7
FX 取引の為替レートの差異からの収益
121 39 .
その他収益のその他の項目
342 530 -35.5
その他の重要な費用項目
48 170 -71.6
引当金への繰入
50 53 -4.1
オペレーティング・リース費用
1 1 23.4
買取選択権付賃借費用および転借費用
1 0 .
投資不動産からの費用
- - .
売却目的で保有する固定資産からの費用
1 1 -0.3
固定資産の処分からの費用
131 79 64.4
FX 取引の為替レートの差異からの費用
110 226 -51.5
その他費用のその他の項目
-21 -20 5.8
その他の税金（相殺後）
関連会社および共同支配企業の実現損益および再測定純
4 - ..
損益（相殺後）
75 -335 ..
その他の純利益
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(14) 営業費用
人件費
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
1,553 1,566 -0.9
賃金・給料
131 150 -12.6
年金および類似の従業員給付金の費用
1,684 1,716 -1.9
合計
管理費用
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
127 122 4.0
占有費用
275 293 -6.3
IT 関連費用
103 113 -8.9
事務所費用および情報関連費用
会社法の順守に必要な顧問料、監査費用およびその他の
94 106 -10.8
費用
71 65 7.9
出張、表示および広告費用
41 35 18.4
人事関連の管理費用
60 79 -24.8
その他の管理費用
771 814 -5.3
合計
減価償却および償却
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
46 52 -11.1
什器および備品
4 5 -22.2
土地および建物
208 420 -50.6
無形資産
152 166 -8.4
使用権としての資産
410 643 -36.3
合計
2021 会計年度における無形資産の償却には、合計 200 百万ユーロの資産の認識中止が含まれている。認識中止の
理由は、コメルツ銀行が HSBC Transaction Services GmbH に 証券決済を委託するプロジェクトの終了を決定したた
めである。
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(15) 強制拠出金
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
143 92 56.1
預金保護基金
70 63 11.4
ポーランドの銀行税
278 220 26.4
欧州銀行税
491 375 31.1
合計
(16) 事業再編費用
2022 年 1 月 1 日 － 2021 年 1 月 1 日 －
変動率 (％ )
百万ユーロ
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日
39 976 -96.0
進行中の事業再編措置の費用
39 976 -96.0
合計
2021 年 上半期の 事業再編費用は、主にドイツ国内外における人事措置のための事業再編引当金の計上によるもの
である。取締役会は、 2021 年 第１四半期に、「戦略 2024 」に関連してドイツのコメルツ銀行の約 1,700 名のフルタ
イム従業員を削減するための自発的早期退職プログラムの実施に関して中央労使協議会との合意に達した。
2021 年 5 月 初め、当行は従業員代表委員会との間で、「戦略 2024 」プログラムの実施に向けた利害調整の枠組み
について合意に達した。
(17) 所得税
2022 年 6 月 30 日現在 、当行グループの税金費用は 425 百万ユーロ （ 2021 年上半期： -43 百万 ユーロ） であった。税
引前利益は 1,250 百万ユーロ （ 2021 年上半期： -406 百万ユーロ ）であったため、当行グループの実効税率は 34.0 ％
（ 2021 年 上半期： 10.5 ％ ）（当行グループの所得税率は 31.5 ％ （ 2021 年 ： 31.5 ％ ））であった。
2022 会計年度 の 当行グループの税金費用は、主に 一時的差異の変動に起因する繰延税金費用、エムバンクのサブ
グループの継続的な税負担に起因する当報告期間の繰延税金費用、および反対に繰越税欠損金にかかる繰延税金資
産の資産計上による繰延税金収益に基づき再算定されている。前年度において、第２四半期における低税率は、主
に 他の期間における税務リスクに対する 追加的な引当金の計上 に 係る税金費用 に 起因するものであった 。
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(18) １株当たり利益
2022 年 6 月 30 日 2021 年 6 月 30 日 変動率 (％ )
1,289 570 .
営業利益（百万ユーロ）
コメルツ銀行株主および追加的資本構成要素投資家に帰
768 -394 .
属する連結損益（百万ユーロ）
190 140 36.3
追加的資本構成要素の配当（百万ユーロ）
578 -533 .
コメルツ銀行株主に帰属する連結損益（百万ユーロ）
1,252,357,634 1,252,357,634 -
発行済普通株式平均株数
1.03 0.46 .
１株当たり営業利益（ユーロ）
0.46 -0.43 .
１株当たり利益（ユーロ）
IAS 第 33 号に従い計算される１株当たり利益は、コメルツ銀行株主に帰属する連結損益に基づいており、連結損
益を当会計年度中の加重平均発行済株式数で除して算出される。前年と同様、当報告年度中に転換権およびオプ
ション権は残存しなかったため、希薄化後１株当たり利益の数値は希薄化前１株当たり利益の数値と一致してい
た。営業利益の詳細は、セグメント情報（注記 36 ）に記載されている。
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貸借対照表の注記
金融資産および負債
(19) 金融資産－償却原価
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
273,445 265,006 3.2
貸付金
31,158 34,175 -8.8
債務証券
304,604 299,181 1.8
合計
(20) 金融負債－償却原価
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
387,082 334,625 15.7
預金
37,523 39,352 -4.6
発行済債務証券
67 65 2.4
短期金融商品
17,357 17,300 0.3
ファンドブリーフ
20,099 21,986 -8.6
その他の発行済債務証券
424,605 373,976 13.5
合計
2022 年 上半期に、総額 31 億 ユーロ（ 2021 年上半期： ８億ユーロ）の新規債券が発行された。同期間に満期が到来
した債券の額は 27 億ユーロ（ 2021 年 上半期： 35 億 ユーロ）であった。規制条項により不適格とされた額面金額１億
ユーロの１銘柄が当会計年度に買戻された。前年同期を含め、それ以外の償還はなかった。
コメルツ銀行は、 2020 年 以降、欧州中央銀行の貸出条件付き長期資金供給オペレーションの第３回プログラム
（ TLTRO III ）に参加している。金利は、ベンチマーク・ポートフォリオの信用額の展開に左右される。閾値に達
した場合は、金利が割り引かれる。コメルツ銀行は、 2021 年 に閾値に到達し、金利割引を活用した。
受取利息は、基本的に借り換え負債の減少に対応して比例按分 に より純利息収益に 認識される。 2022 会計年度に
おいては現在までに、 178 百万ユーロ （ 2021 年 上半期： 254 百万ユーロ ）の受取利息合計が認識されており、このう
ち 87 百万ユーロ （ 2021 年 上半期： 168 百万ユーロ ）は、貸付総額要件を充当することから生じる追加金利割引に関
連するものである。また、前年度には、 2021 年 に判明した 2020 年 に関連し貸付総額要件を充当する金額が含まれて
いる。
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(21) 金融資産－その他の包括利益を通した公正価値
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
330 392 -15.8
貸付金（リサイクリングあり）
33,610 39,723 -15.4
債務証券（リサイクリングあり）
- - .
持分金融商品（リサイクリングなし）
33,940 40,115 -15.4
合計
(22) 金融負債－公正価値オプション
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
28,302 17,175 64.8
預金
2,688 2,560 5.0
発行済債務証券（その他の発行済債務証券）
30,990 19,735 57.0
合計
公正価値オプションが適用された債務について、信用リスクに起因する 2022 年 上半期の公正価値の変動は -255 百
万ユーロ（ 2021 年上半期： 41 百万ユーロ ）で、その累積変動額は -136 百万ユーロ（ 2021 年上半期： 119 百万ユー
ロ ）であった。
当期間において、公正価値オプションが適用された金融負債の処分により収益に影響を及ぼすことなく利益剰余
金に計上された 再分類はなかった （ 2021 年上半期： ０百万ユーロ） 。
発行済債券項目には、コメルツ銀行グリーンボンドの発行が含まれている。 コメルツ 銀行は、 2022 年６月にも 総
額 500 百万ユーロの新たな グリーンボンドを成功裏に発行した。これは、当行の第３回目の グリーンボンドの発行
であり、 2018 年 10 月 の第１回発行、 2020 年９月の第２回発行に続くものである。この繰上償還可能な非優先シニア
債券は、 2026 年 ９月までの固定金利期間に年率 3.00 ％の固定利息を付されている。
2022 年 上半期に、総額５億ユーロ（ 2021 年 上半期：１億ユーロ）の新規債券が発行された。同期間または 2021 年
上半期に、返済された債券はなく、また満期が到来した債券もなかった。
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(23) 金融資産－ 損益を通した（強制的）公正価値
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
32,682 23,812 37.2
貸付金
4,810 3,658 31.5
債務証券
946 962 -1.6
持分金融商品
38,439 28,432 35.2
合計
(24) 金融資産－ 売買目的保有
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
1,493 1,736 -14.0
貸付金
3,685 2,176 69.3
債務証券
1,069 1,576 -32.2
持分金融商品
34,846 34,760 0.2
デリバティブ金融商品の正の公正価値
19,717 25,527 -22.8
金利関連デリバティブ取引
11,979 6,549 82.9
通貨関連デリバティブ取引
1,385 1,218 13.7
エクイティ・デリバティブ
229 245 -6.5
クレジット・デリバティブ
1,536 1,221 25.8
その他のデリバティブ取引
2,584 3,541 -27.0
その他のトレーディング・ポジション
43,677 43,790 -0.3
合計
(25) 金融負債－売買目的保有
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
1,884 468 .
証書およびその他の発行済債券
1,789 914 95.8
有価証券の空売りから生じる引渡コミットメント
35,236 31,575 11.6
デリバティブ金融商品の負の公正価値
19,433 22,023 -11.8
金利関連デリバティブ取引
11,884 6,580 80.6
通貨関連デリバティブ取引
619 425 45.6
エクイティ・デリバティブ
204 353 -42.3
クレジット・デリバティブ
3,096 2,193 41.2
その他のデリバティブ取引
38,909 32,957 18.1
合計
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信用リスクおよび信用損失
(26) 信用リスクおよび信用損失
原則と測定
IFRS 第 9 号は、損益を通して公正価値で測定されないローンと有価証券の信用リスクによる減損は予想信用損失
に基づいて３段階のモデルを使用して認識しなければならないと規定している。
コメルツ銀行グループは、以下の金融商品をこの減損モデルの範囲に含めている。
• 償却原価で測定される貸付金および債務証券の形態の金融資産
• その他の包括利益（ FVOCI ）を通した公正価値で測定される貸付金および債務証券の形態の金融資産
• リース債権
• IFRS 第 9 号に基づき損益を通した公正価値で測定されない取消不能な貸付コミットメント
• 損益を通した公正価値で測定されない IFRS 第 9 号の範囲内の金融保証
当行グループは、３段階のモデルを使用して減損処理を判断する。
ステージ１には、原則として、当初の認識から貸倒損失のリスク（以下「デフォルト・リスク」）が大幅に高
まっていない全ての金融商品が認識される。さらに、ステージ１には、コメルツ銀行が、デフォルト・リスクが大
幅に高まる査定を避けるために、 IFRS 第 9 号に規定されているオプションを利用して、デフォルト・リスクが限定
された報告日現在の全ての取引が含まれる。これらは基本的に、財務報告日における内部信用格付け（コメルツ銀
行の格付けで 2.8 以上に相当）を有する有価証券である。ステージ１の金融商品の減損は、翌 12 カ月間の予想信用
損失（ 12 カ月予想信用損失（ ECL ））の金額について認識されなければならない。
ステージ２には、デフォルト・リスクが当初認識時から大幅に上昇し、財務報告日現在デフォルト・リスクが限
られた取引に分類されない金融商品が含まれる。デフォルト確率（ PD ）の取引別 の変動に加えて、コメルツ銀行
は、さらに質的な基準を定義しており、当該基準が存在する場合には、 デフォルト・リスク の 大幅な増加を示して
いると考えられる。その場合、 デフォルト確率の 個々の変動とは無関係に、商品はステージ２に計上される。 ス
テージ２における減損は、当該金融商品の残存期間における予想信用損失（ LECL ）の金額が認識される。
財務報告日現在において減損処理の対象に分類された金融商品は、ステージ３に計上される。この 基準として、
コメルツ 銀行は、資本規制規則（ CRR ）第 178 条に従ったデフォルトの定義および CRR 第 178 条に従ったデフォルト
の定義の適用に関する欧州銀行監督局（ EBA ）の 補足ガイダンスを使用している。 予想信用損失（ ECL ）の算出に
も IFRS 第 9 号の要件に合致するよう修正されたバーゼル内部格付手法（ IRB ） に基づく統計的なリスク変数が使用
されるため、このアプローチは一貫性がある。
以下の事象は顧客のデフォルトの可能性を示唆する。
• 支払期日から 90 日超の経過
• 返済の可能性が低い
• 財政救済／譲歩を伴う行き詰った事業再編措置
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• 当行が当行の債権の即時返済を請求した状況
• 顧客が支払不能に陥っている状況
LECL は、デフォルトとなったステージ３の金融商品について要求される減損処理の金額にも使用される。 LECL
を決定する場合、当行グループは原則として多額のケースと多額ではないケースに分類する。多額ではない取引
（ 5 百万ユーロ 以下）の LECL 金額は統計的なリスク変数に基づいて決定される。多額の取引（ 5 百万ユーロ 超）に
かかる LECL は、 可能性のある複数のシナリオとその発生確率に基づいて個々の専門家が将来キャッシュ・フロー
を評価し、当該評価から算出された予想損失額となる。シナリオと確率は再生／破綻処理の専門家の評価に基づい
て設定されている。それぞれのシナリオに関し、それが保有継続のシナリオであるか売却シナリオであるか否かに
関わらず、将来の予想キャッシュ・フローの金額と時期を推定する。個々の顧客の状況とマクロ経済環境（例え
ば、為替管理や為替レートの変動、商品価格動向等）の双方を考慮するほか、セクターの環境とその見通しも視野
に入れて検討する。また、かかるシナリオと確率の設定には外部情報も斟酌する。外部の情報には、インデックス
（世界汚職指数等）、予測（ IMF による等）、金融サービス業者の国際的な協会（国際金融協会（ IIF ） 等）の情
報、格付機関や監査法人の公表データ等が含まれる。
デフォルト基準に該当しなくなった場合には、金融商品は回復し、適用される観察期間が遵守された後、ステー
ジ３から除外する。回復後は、最新の格付情報に基づき、貸借対照表上で当初認識していたデフォルト・リスクが
大幅に増加していないか否かを確認するために改めて査定し、その結果に応じてステージ１かステージ２に分類す
る。
当初認識時に既に上記の定義に従い、減損処理の対象になるとみなされていた金融商品（購入または自社組成
（ POCI ）金融商品）は、３段階の減損モデル外で処理されるため、３段階のいずれにも分類されることはない。
当初の認識は、信用力に基づいて調整された実効金利を用いて減損処理することなく、公正価値に基づいて行う。
その後の期間に認識される減損は、当初の貸借対照表上での認識時以降に増減した LECL の累積金額と等しくな
る。 LECL は、 金融商品の価値が上昇した場合にもその測定の根拠であり続ける。
債権は、回収不能となった時点で速やかに貸借対照表上で償却する。様々な客観的な基準に基づき決済過程で回
収不能と判断されることがある。これには、例えば、今後の支払いの見通しがないまま破産手続きが終了した場合
等が含まれる。さらに、支払期日から 720 日以上経過した貸付金は一般的に（全額は）回収できないとみなされ、
既存の貸倒引当金の範囲内で回収可能な金額まで（一部）償却される。かかる（部分）償却は、継続する債務回収
に直接の影響を与えるものではない。
デフォルト・リスクの大幅な上昇の評価
コメルツ銀行の格付けシステムは、デフォルト・リスクの予想に関連する全ての入手可能な定量的・定性的情報
を顧客別デフォルト確率（ PD ）に組込んでいる。この基準は主に全ての入手可能な指標を統計的に選別し、加重
したものである。また、 IFRS 第 9 号の要件に従って調整された PD は、過去の情報と最近の経済環境のみならず、今
後のマクロ経済状況の推移の予想等の将来的な情報も考慮する。
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コメルツ銀行は金融商品のデフォルト・リスクが当初の認識日から大幅に上昇したか否かを評価するための参照
枠組みとして、基本的にはデフォルト確率（ PD ）を使用している。当行グループ全体での信用リスク管理体制
（特に信用リスクの早期発見と当座貸越と再格付プロセスの管理）の堅固なプロセスと手順における関連する移転
基準の精査を支えとして、当行は、デフォルト・リスクが大幅に上昇した場合には、客観的な基準に基づいて、信
頼できる方法で時宜に応じて識別できるよう徹底する。
また、 コメルツ 銀行は、 ステージ２に配分するための追加の質的基準を適用している（金融商品の支払期日が 30
日超経過し、いわゆる「集中治療」部門による支援が主に特定の格付けレベルおよび支払の一時猶予措置として当
行が行った譲歩に関連付けられている場合など）。これらの基準を満たした場合、 デフォルト確率 にかかわらず、
デフォルト・リスクの大幅な増加が想定される。
コメルツ銀行のプロセスと手順ならびに信用リスク管理のガバナンスに関する追加情報は、リスク報告書（ 英文
中間報告書 19 ページ以降）の説明情報を参照。
会計報告日現在において当該金融商品の当初の認識日以降にデフォルト・リスクが大幅に上昇したか否かを判断
するための精査は、報告期間末現在に実施される。この精査は、満期までの金融商品の残存期間におけるデフォル
トの予想確率（残存期間 PD ）と当初の認識日に予想された同じ期間での残存期間 PD を比較するものである。 IFRS
の 要件に従い、一部のサブ・ポートフォリオにおいては、報告期間後の 12 カ月にわたるデフォルト確率（ 12 カ月
PD ）に基づいて当初の PD と現在の PD を比較する。この場合、当行は等価性分析を用いて残存期間 PD を使用した評
価と比較し、大幅な乖離がないことを示すようにしている。
当初の認識日と比較して PD の上昇が「大幅」か否かを判断するため、統計的手順を用いた格付けレベルの形態
の閾値を設定しているが、この閾値は、格付モデルとは異なるものであり、 PD の 上昇平均値と比較して重大な乖
離が生じているか否かを判断するためのものである。エクスポージャーのステージを経済的に健全に査定するた
め、当初の認識日における PD の 程度、取引日からの経過期間、取引の残存期間等を含め、取引毎の要因を考慮す
る。ステージ２への配分は、ほとんど格付の閾値に基づくものである。
コメルツ銀行では、報告日時点でデフォルト・リスクが低い取引については、当該金融商品の取得時と比較して
報告日時点のデフォルト・リスクが大幅に増加しているか否かは通常確認していない（ IFRS 第 9 号オプション）。
これらは基本的に、財務報告日時点で投資適格の内部信用格付（コメルツ銀行の格付 2.8 以上に相当）を有する有
価証券である。
金融商品は、報告期間末現在、デフォルト・リスクが当初の認識日に比較してもはや大幅に増大していない場
合、ステージ２からステージ１へ再移転される。
予想信用損失（「 ECL 」）の算定
コメルツ銀行は、各金融商品の残存期間全体について、確率による加重平均、公正な見積り、割引率の使用によ
り、将来の貸倒損失の予想額として ECL を計算している。
ステージ１における減損額の認識に用いる 12 カ月 ECL は、 報告期間末後の 12 カ月以内に発生が予想されるデフォ
ルト事由に起因する LECL 部分となる。
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ステージ１とステージ２の ECL およびステージ３の多額ではない金融商品にかかる ECL は、統計上のリスク変数
を考慮した個別取引ベースで算出される。これらの変数は、バーゼル内部格付手法（ IRB ）に基づく変数を IFRS 第
9 号 の要件に合致するよう修正したものである。
当該算定に用いた主な変数には以下が含まれている。
• 顧客別デフォルト確率（ PD ）
• デフォルト時損失額（ LGD ）
• デフォルト時エクスポージャー（ EaD ）
当行の内部モデルで使用した全てのリスク変数は、 IFRS 第 9 号の個々の要件に合致するよう調整され、金融商品
の全期間にわたって適宜、予想期間も延長する。例えば、金融商品の全期間について予想エクスポージャーを構築
するためには、契約上および法律上の終了権も含むようにする。
実行済のローン金額と未実行の与信枠から構成されるローン商品で、商業的な慣習により、信用リスクが契約通
知期間に限定されないもの（コメルツ銀行においては、当座貸越しやクレジットカードでの与信枠といった主に契
約上で合意した返済制度のないリボ払い商品等）については、残存期間における予想信用損失（ LECL ） は、実際
上の満期を使用して算定しなければならない。実際上の満期は、通常、最長契約期間を超える。コメルツ銀行は、
これらの商品の LECL を IFRS 第 9 号 の要件に基づいて経験的に健全な方法で算定するために、直接、過去の実現損失
に基づいて計算している。
原則として、当行グループは過去のデフォルト情報のみならず、とりわけ最近の経済環境（当該時点における観
測）と将来的な情報に基づいて IFRS 第 9 号に対応するリスク変数を推定している。この評価には、主に、 ECL の金
額について当行のマクロ経済予測が与えると思われる影響の見直しや、 ECL の算定におけるそれらの影響も含まれ
る。
この目的においては各テーマの合意形成（ GDP 成長率や失業率といった重要なマクロ経済要因に対する複数の銀
行の予測）に依拠した基本シナリオを使用し、その後、モデルに関係のある追加のマクロ経済変数でシナリオを補
完する。基本シナリオは、このための範囲を特定している。
エムバンクに関しては、 現地の貸倒引当金計算の基礎となっている ポーランド特有のシナリオ との整合性を確認
した 。
基本シナリオは、コロナウ イ ルス・パンデミックおよびロシア・ウクライナ戦争に起因して引き続き存在してい
る不確実性を反映している。
基本シナリオには、以下の重要な前提条件が含まれている。
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世界経済の回復は、ロシア・ウクライナ戦争とコロナウ イ ルス・パンデミックをめぐる悪影響と不確実性に阻ま
れている。戦争によるエネルギーコストの高騰は、 GDP 成長率に大きなマイナスの影響を及ぼし、インフレ率を上
昇させ続けている。ロシアが西側諸国へのガス供給を 2022 年 6 月 30 日時点の状況に比べて大幅に削減することはな
いという前提に立っている。コロナウ イ ルス・パンデミックによる影響の大部分は、軽微または中程度にとどまっ
ている。ヨーロッパでは大規模なロックダウンを行わないことが可能となっているが、レジャー産業（レストラ
ン、映画館など）は、冬季期間の小規模な制限にも苦しんでいる。中国のゼロ・コロナ政策により、主要な国際船
積み港や荷揚げステーションが閉鎖されているため、サプライチェーンの分断が続き、輸送コストが上昇してい
る。原材料や中間製品の供給問題が工業生産活動を妨げ、調達価格の上昇につながっている（紙、木材、金属、原
油など）。インフレ率の上昇に直面し、中央銀行が金利を引き上げた結果、経済活動にさらなる圧力がかかってい
る。米国連邦準備制度理事会（ FRB ） による強力な利上げにより、景気の冷え込みが生じている。新規の政府支援
プログラムは開始されず、期限が到来するプログラムは延長も代替もされない。
エネルギーコストの上昇やサプライチェーンの分断が、企業の収益と流動性に引き続き悪影響を及ぼすと予想さ
れる。当行グループの見解では、信用力の面で最も大きな打撃を受けるのは、自動車産業と金属産業であると考え
る。
また、エネルギーコストの上昇と予想される景気減速は、一般世帯の家計、特に当行グループの「個人顧客」お
よび「コーポレート顧客」グループにも直接影響を及ぼすことになる。
基本シナリオでは、以下の成長率前提および失業率を考慮に入れている。
2022 年 2021 年
基本シナリオ
GDP 成長率
1.0% - 1.5% 0.5% - 1.0%
ドイツ
2.0% - 2.5% 0.5% - 1.0%
ユーロ圏
失業率
5.0% 5.0%
ドイツ
7.1% 7.0%
ユーロ圏
2022 年 6 月 23 日に公表された ECB のマクロ経済予測は、コメルツ銀行の基本シナリオよりも若干プラスである。
以下に記載する不確実性のため、対象となる基本シナリオは妥当であると考えられる。マクロ経済の基本シナリオ
の変更をリスク変数に反映させることは、統計的なモデルに基づいて行われる。
現在の状況ならびにコロナウ イ ルス・パンデミックおよびロシア・ウクライナ戦争に起因する不確実性を考慮す
るために、関連する専門家は、現在の方針の枠組みの中で、十分に関与していた。異なるマクロ経済シナリオと
LECL との非線形相関による潜在的な影響は、別個に決定された調整要因を使用して修正する。この要因は、 2022
年 第２四半期に実際の事象に基づいて見直され、若干増加した。悲観的シナリオと楽観的シナリオを用いて、要因
は決定された。また、個々のシナリオへの加重は、常に関連する専門家が決定し、方針に規制されている。
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悲観的シナリオでは、ロシア・ウクライナ戦争に伴い、西側諸国がロシアからのエネルギー輸入停止に合意する
ことを想定していた。原油・ガス価格は高騰を続けている。ロシアやウクライナからの部品が入手できず、エネル
ギーコストの高騰により製造や輸送に問題が生じているため、サプライチェーンが直接的・間接的に影響を受け
る。ロシアからのエネルギーの減少は短期間に補填することが難しいため、ドイツ経済は非常に大きな痛手を負
う。インフレ率の急上昇により、家計の購買力が低下している。悲観的シナリオではまた、米国が 2022 年 に景気後
退に入り、 2023 年 にはさらに悪化することが予測されている。このシナリオの特徴は、特に経済状況の悪化が数年
間継続するということである。追加のクレジット・デフォルトに加え、このシナリオでは、予想信用損失（ステー
ジ１および２）の見積額は９億ユーロ増加する。
楽観的シナリオでは、ロシアとウクライナの間で停戦が合意され、和平交渉が開始されることを想定している。
再びエスカレートするリスクは着実に減少し、エネルギー価格も若干低下する。コロナウイルスの感染は世界的に
首尾よく減少し、ウィルスの変異株は発生しない。中国がゼロ・コロナ政策を緩和し、サプライチェーンの問題の
ほとんどが解消される。この楽観的シナリオでは、予想信用損失（ステージ１および２）の見積額は３億ユーロ減
少する。
下記の表は、楽観的シナリオと悲観的シナリオにおける主要なマクロ経済の変数の概要を示している。
2022 年
楽観的シナリオ 基本シナリオ 悲観的シナリオ
GDP 成長率
3.5% -2.0%
1.0% - 1.5%
ドイツ
4.0% -2.0%
2.0% - 2.5%
ユーロ圏
失業率
4.8% 5.0% 6.5%
ドイツ
6.9% 7.1% 8.5%
ユーロ圏
予想信用損失を計算する場合には、モデル化の一環として提示されている IFRS 第 9 号の予想信用損失（ ECL ） の
変数に反映されていないシナリオや事象から発生する追加的影響（天災、重大な政治的判断や軍事衝突といった単
一の出来事に関係することもある。）についても考慮している。これらの追加的影響については、 IFRS 第 9 号 ECL
モデルで試算した結果に別途調整を加えることになる。上級経営陣による最高レベルの調整（ TLA ） が必要か否か
や、可能な実行についての検証は方針に規制されている。
ロシア・ウクライナ戦争およびコロナウ イ ルス・パンデミックの影響により、 2022 年 上半期にこのような IFRS 第
9 号 ECL モデルの試算の結果の調整が必要と判断された。対応するモデルで使用された変数は、ロシア・ウクライ
ナ戦争が影響を受ける国々の顧客に与える直接的な影響も、コロナウ イ ルス・パンデミックおよびロシア・ウクラ
イナ戦争による間接的または二次的な影響も反映していない。
ロシア TLA については、バックオフィスの専門家がロシア、ベラルーシ、ウクライナのカントリーリスク・ポー
トフォリオのエクスポージャーの予想損失額を用い、これに基づき損失率を計算した。コロナウ イ ルス・パンデ
ミックおよびロシア・ウクライナ戦争により生じると予想される二次的影響は、もはや明確に特定の原因によるも
のとすることはできない。そのため、二次的影響の TLA を 設定する必要がある。 ECL モデル結果の調整の必要性を
判断するための手法は、 2021 年 のコロナウイルス TLA を決定するために用いられた手法に相当する。
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ステージ配分に関する調整の影響は、 TLA の 計算に考慮され、ポートフォリオ・ベースで計上された。これは、
「変数およびモデルの変更」の項目の貸倒引当金の変動の表示において示されている。個別取引の全面的なステー
ジの移転は行われなかった。
2022 年 6 月 30 日現在 の ECL の計算に記載され織り込まれ、 2022 年 6 月 30 日現在の各 TLA に 含まれたマクロ経済シナ
リオとシナリオの加重に加え、コメルツ銀行は、ロシアからのガスの大幅な不足によるガスの供給制限またはガス
の供給停止によって起こりうる信用格付け低下の影響をシナリオ分析でシミュレーションした。このシミュレー
ション・シナリオでは、影響を受ける可能性のある世帯や企業に対する国の直接的・間接的な支援策を同時に想定
し、ドイツの GDP が 2022 年 に -2.7% 、 2023 年 に -1.1% 、失業率が 2022 年に 6.6% 、 2023 年 に 6.8% と悪化する経済予測を
前提にしたものである。分析によると、このシナリオでは５億ユーロから６億ユーロの追加的なマイナスの影響が
あることを示している。この影響は、二次的影響 TLA に適用される手法で確立され、将来このようなシナリオが想
定された場合、 2022 年６月 30 日現在の財務書類に含まれる TLA に 対する追加的 TLA 要件として算出される。
ECL および TLA の 詳細については、リスク報告書（ 英文中間報告書 の 19 ページ以降）を参照。グループ全体の貸
倒引当金総額の決定には、特に大幅に変動する環境において、不確実性が高い見積りを想定する必要がある。
報告日現在、上記の基本シナリオに基づき算出された予想信用損失（ステージ１および２）（ ロシア TLA （ 178
百万ユーロ ）および二次的影響 TLA （ 386 百万ユーロ ）を含む。 ）は 16 億 ユーロであった。
金融資産から発生するリスクに対する評価引当金とオフバランス項目に対する引当金は、全体で以下のように変
動した。
2022 年
2022 年
連結会社 為替レート
繰入／
百万ユーロ 実行済 グループ 変動／ 6 月 30 日
１月１日
戻入純額
の変更 再分類
現在
現在
2,886 568 418 - 99 3,134
金融資産のリスクの評価引当金
2,872 550 418 - 95 3,098
金融資産－償却原価
2,829 550 418 - 94 3,055
貸付金
44 -0 - - 0 43
債務証券
金融資産－その他の包括利益を通
13 18 - - 4 36
した公正価値
1 -1 - - 0 0
貸付金
13 19 - - 4 35
債務証券
13 -0 - - 0 13
金融保証のための引当金
334 -14 - - 2 322
貸付コミットメントのための引当金
211 17 - - 5 233
補償契約のための引当金
3,443 570 418 - 106 3,701
合計
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2021 年
2021 年
連結会社 為替レート
繰入／
百万ユーロ 実行済 グループ 変動／ 6 月 30 日
１月１日
戻入純額
の変更 再分類
現在
現在
3,111 515 738 - -2 2,886
金融資産のリスクの評価引当金
3,093 520 738 - -2 2,872
金融資産－償却原価
3,043 527 738 - -3 2.829
貸付金
50 -7 - - 1 44
債務証券
金融資産－その他の包括利益を通
19 -5 - - -0 13
した公正価値
10 -9 - - -0 1
貸付金
8 4 - - -0 13
債務証券
11 -2 - - 4 13
金融保証のための引当金
305 32 - - -2 334
貸付コミットメントのための引当金
183 26 - - 2 211
補償契約のための引当金
3,611 570 738 - 1 3,443
合計
当上半期末現在の各ステージへの内訳は、以下のとおりである。
POCI
百万ユーロ ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計
324 907 1,821 82 3,134
金融資産のリスクの評価引当金
288 883 1,801 82 3,055
貸付金
36 23 20 - 79
債務証券
2 4 5 2 13
金融保証のための引当金
101 158 30 33 322
貸付コミットメントのための引当金
1 74 107 51 233
補償契約のための引当金
427 1,143 1,962 169 3,701
合計
2021 年 12 月 31 日現在 の各ステージへの内訳は、以下のとおりである。
POCI
百万ユーロ ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計
308 759 1,736 83 2,886
金融資産のリスクの評価引当金
272 739 1,736 83 2,829
貸付金
36 20 - - 56
債務証券
2 3 4 3 13
金融保証のための引当金
104 158 37 36 334
貸付コミットメントのための引当金
1 55 96 59 211
補償契約のための引当金
415 975 1,873 181 3,443
合計
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金融商品のその他の注記
(27) IFRS 第 13 号 の公正価値のヒエラルキーと開示要件
公正価値の階層
IFRS 第 13 号 に基づき、金融商品は、以下のように公正価値のヒエラルキーの３つのレベルに分類されている。
レベル１： 公正価値が活発な市場での同一金融商品の相場価格に基づく金融商品。
レベル２： 活発な市場で同一商品の相場価格が提供されず、観察可能な市場の変数に依拠する評価法を用いて公
正価値が設定される金融商品。
レベル３： 観察可能な市場データが不十分である一つ以上の重要な情報を組み入れた評価法が用いられる金融商
品で、少なくとも当該情報が軽微ではない影響を公正価値に与えている場合である。
銀行に関連するモデルベース測定（レベル２およびレベル３）の方法に関して、 IFRS 第 13 号 は、市場アプローチ
および収益アプローチを認めている。市場アプローチは、同一または類似の資産および負債に係る情報を利用した
測定方法に依拠している。
収益アプローチは、将来のキャッシュ・フロー、費用および収益に関する現在の予想を反映する。収益アプロー
チは、オプション価格モデルも含む。かかる評価は経営陣の判断に依拠する割合が高くなる。市場データまたは第
三者の情報には可能な限り大幅に、企業特有の情報には限定的に、依拠する。
全ての公正価値は、公正価値を独自に検証するまたは正当であると確認するための基準を定めたコメルツ銀行グ
ループの内部統制および手続に従う。かかる内部統制および手続は、リスク部門の独立価格検証（ IPV ） グループ
が実行し、かつ調整している。モデル、情報および算出された公正価値は、定期的に上級経営陣およびリスク部門
により見直される。
開示義務
以下の金融商品は、それぞれ明確に区別されている。
a) 公正価値で測定される金融商品（その他の包括利益を通した公正価値、公正価値オプション、損益を通した
（強制的）公正価値および売買目的保有）
b) 償却原価で測定される金融商品
上記金融商品にかかる開示要件は、 IFRS 第 7 号 と IFRS 第 13 号に定められている。
a) 公正価値で測定される金融商品
IFRS 第 13 号に基づき、資産の公正価値は、取引の知識がある当事者間の自発的で対等の取引で売却され得る
額である。そのため公正価値は譲渡価格を表わしている。負債の公正価値は、秩序ある取引として第三者へ譲
渡し得る価格と定義される。
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負債の測定には、当行の自己信用スプレッドも考慮に入れなければならない。第三者が当行の負債（保証
等）について担保を提供する場合、当行の返済義務に変更はないことから、当該担保は、負債の評価について
考慮されない。
デリバティブ取引の測定時に、当行グループは金融資産および金融負債の純リスク・ポジション算出の可能
性を利用する。測定は、取引相手方の信用リスクだけではなく当行の自己のデフォルト・リスクも考慮に入れ
る。当行グループは、観察可能市場データ（ CDS スプレッド等）に基づく取引相手方のデリバティブ・ポート
フォリオの将来の公正価値をシミュレートすることにより、信用評価調整（ CVA ） および債務評価調整
（ DVA ）を決定する。資金調達評価調整（ FVA ）の 場合、無担保のデリバティブおよび一部のみ担保され
た、または資金調達目的には当該担保を使用することができない担保付デリバティブの調達コストまたは調達
利益は、公正価値で認識される。信用評価調整（ CVA ） および債務評価調整（ DVA ）と同様に、資金調達評
価調整（ FVA ） も観察可能市場データ（ CDS スプレッド等）を使用した将来の正または負のポートフォリオの
公正価値の予測値により決定される。資金調達評価調整（ FVA ）の 計算に使用される資金調達曲線は、コメル
ツ銀行の資金調達曲線に近似する。
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下記の表は、貸借対照表上に公正価値で計上された金融商品を、 IFRS 第 9 号の公正価値カテゴリー毎にレベ
ル別で表している。
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
金融資産 （ 10 億ユーロ）
レベル１ レベル２ レベル３ 合計 レベル１ レベル２ レベル３ 合計
金融資産－その他の包括利益
を通した公正価値
- 0.3 - 0.3 - 0.4 - 0.4
貸付金
24.5 8.5 0.7 33.6 24.4 14.5 0.8 39.7
債務証券
- - - - - - - -
持分金融商品
金融資産－ 損益を通した（強
制的）公正価値
- 31.8 0.9 32.7 - 22.8 1.0 23.8
貸付金
0.8 3.1 0.9 4.8 0.5 2.2 1.0 3.7
債務証券
0.0 - 0.9 0.9 0.0 0.0 0.9 1.0
持分金融商品
金融資産－売買目的保有
0.8 0.5 0.1 1.5 0.8 0.7 0.2 1.7
貸付金
2.3 1.4 0.0 3.7 1.3 0.7 0.2 2.2
債務証券
1.1 0.0 0.0 1.1 1.6 0.0 0.0 1.6
持分金融商品
0.4 32.8 1.7 34.8 0.2 33.7 0.8 34.8
デリバティブ
2.6 - - 2.6 3.5 - - 3.5
その他
デリバティブ金融商品の正の
公正価値
- 1.8 - 1.8 - 0.8 - 0.8
ヘッジ会計
売却目的で保有する固定資産
および処分対象グループ
- - - - - - - -
貸付金
0.1 0.1 - 0.2 0.2 0.0 - 0.2
債務証券
0.0 - - 0.0 - - 0.0 0.0
持分金融商品
- 0.0 - 0.0 - - 0.1 0.1
デリバティブ
32.5 80.3 5.2 118.0 32.6 75.8 5.1 113.4
合計
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半期報告書
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
金融負債 （ 10 億ユーロ）
レベル１ レベル２ レベル３ 合計 レベル１ レベル２ レベル３ 合計
金融負債－公正価値オプショ
ン
- 28.3 - 28.3 - 17.2 - 17.2
預金
2.7 - - 2.7 2.6 - - 2.6
発行済債務証券
金融負債－売買目的保有
0.2 34.5 0.5 35.2 0.1 31.0 0.5 31.6
デリバティブ
証書およびその他の発行
1.9 - - 1.9 0.5 - - 0.5
済債券
有価証券の空売りから生
1.3 0.5 0.0 1.8 0.6 0.3 0.0 0.9
じる引渡コミットメント
デリバティブ・ヘッジ商品の
負の公正価値
- 4.1 - 4.1 - 6.8 - 6.8
ヘッジ会計
処分対象グループの負債
- - - - - - - -
預金
- - - - - - - -
発行済債務証券
- 0.0 - 0.0 - 0.0 0.1 0.1
デリバティブ
証書およびその他の発行
- - - - - - - -
済債券
有価証券の空売りから生
- - - - - - - -
じる引渡コミットメント
6.1 67.4 0.5 74.0 3.7 55.4 0.5 59.6
合計
コメルツ銀行は、報告期間末現在で項目の再分類を行う。
2022 年上半期には、その他の包括利益を通した公正価値カテゴリーの債務証券５億ユーロは、取引相場価格
が入手できなかったためレベル１からレベル２に再分類された。一方、その他の包括利益を通した公正価値カ
テゴリーの債務証券 84 億ユーロ、損益を通した（強制的）公正価値カテゴリーの債務証券２億ユーロ、売買目
的保有カテゴリーの債務証券１億ユーロおよび 売買目的保有 カテゴリーの有価証券の空売りから生じる引渡コ
ミットメント１億ユーロは、取引相場価格が再び入手できたのでレベル２からレベル１に再分類された。当行
は、レベル１およびレベル２の間でその他の重要な再分類は行わなかった。
2021 会計年度に、その他の包括利益を通した公正価値カテゴリーの債務証券 56 億ユーロ、損益を通した（強
制的）公正価値カテゴリーの債務証券２億ユーロおよび 売買目的保有 カテゴリーの債務証券５億ユーロは、取
引相場価格が入手できなかったためレベル１からレベル２に再分類された。一方、その他の包括利益を通した
公正価値カテゴリーの債務証券 19 億ユーロ、売買目的保有カテゴリーの債務証券６億ユーロ、損益を通した
（強制的）公正価値カテゴリーの債務証券４億ユーロおよび売買目的保有カテゴリーの有価証券の空売りから
生じる引渡コミットメント１億ユーロは、取引相場価格が再び入手できたのでレベル２からレベル１に再分類
された。当行は、レベル１およびレベル２の間でその他の重要な再分類は行わなかった。
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レベル３に分類された金融商品の変動は下記のとおりであった。
金融資産－
金融資産－ 売却目的で保
金融資産 損益を 金融資産－
その他の包括 有する固定資
通した 売買目的 合計
利益を通した 産および処分
（百万ユーロ） （強制的） 保有
公正価値 対象グループ
公正価値
774 2,948 1,271 66 5,059
2022 年 １月１日現在の公正価値
- - - - -
連結会社グループの変更
当期中に損益計算書に認識された
- -141 66 - -75
損益
- -141 75 - -66
内、未実現損益
-105 - - - -105
再評価準備金に認識された損益
- 13 410 - 423
購入
- -106 -38 -11 -155
売却
- - - - -
発行
- - - - -
償還
- 40 361 - 401
レベル３への再分類
- -1 -254 -55 -309
レベル３からの再分類
- - - - -
IFRS 第 9 号に基づく再分類
売却目的で保有する固定資産およ
- - - - -
び処分対象グループからの（へ
の）再分類
669 2,753 1,816 - 5,238
2022 年 6 月 30 日 現在の公正価値
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金融資産－
金融資産－ 売却目的で保
金融資産 損益を 金融資産－
その他の包括 有する固定資
通した 売買目的 合計
利益を通した 産および処分
（百万ユーロ） （強制的） 保有
公正価値 対象グループ
公正価値
386 2,746 1,519 157 4,808
2021 年 １月１日現在の公正価値
- - - - -
連結会社グループの変更
当期中に損益計算書に認識された
37 216 -64 31 221
損益
37 216 -64 31 221
内、未実現損益
- - - - -
再評価準備金に認識された損益
351 648 89 - 1,087
購入
- -719 -449 - -1,168
売却
- - - - -
発行
- - -120 -86 -207
償還
- 92 305 11 480
レベル３への再分類
- -35 -9 -47 -90
レベル３からの再分類
- - - - -
IFRS 第 9 号に基づく再分類
売却目的で保有する固定資産およ
- - - - -
び処分対象グループからの（へ
の）再分類
774 2,948 1,271 66 5,059
2021 年 12 月 31 日 現在の公正価値
2022 年上半期には、 売買目的保有 カテゴリーの債務証券３億ユーロは、観察可能な市場変数が入手できな
かったため、レベル２からレベル３に再分類された。一方、 売買目的保有 カテゴリーの債務証券３億ユーロお
よび売却目的で保有する固定資産および処分対象グループのデリバティブ１億ユーロは、観察可能な市場変数
が再び入手できたので、レベル３からレベル２に再分類された。その他に重要な再分類はなかった。
2021 会計年度には、損益を通した（強制的）公正価値カテゴリーの持分金融商品１億ユーロは、観察可能な
市場変数が入手できなかったため、レベル１からレベル３に再分類された。さらに、 売買目的保有 カテゴリー
の債務証券２億ユーロおよび 売買目的 保有カテゴリーの資産に含まれるデリバティブ１億ユーロは、観察可能
な市場変数が入手できなかったため、レベル２からレベル３に再分類された。その他に重要な再分類はなかっ
た。
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当会計年度においてレベル３のカテゴリーにある金融負債の変動は以下のとおりであった。
金融負債 金融負債－
金融負債－ 処分対象グルー
公正価値 合計
売買目的保有 プの負債
（百万ユーロ） オプション
- 454 75 529
2022 年 １月１日現在の公正価値
- - - -
連結会社グループの変更
- -127 - -127
当期中に損益計算書に認識された損益
- -42 - -42
内、未実現損益
- 91 - 91
購入
- -17 -2 -19
売却
- - - -
発行
- - - -
償還
- 201 - 201
レベル３への再分類
- -83 -73 -156
レベル３からの再分類
処分対象グループの負債からの（への）
- - - -
再分類
- 519 - 519
2022 年 6 月 30 日 現在の公正価値
金融負債 金融負債－
金融負債－ 処分対象グルー
公正価値 合計
売買目的保有 プの負債
（百万ユーロ） オプション
- 654 100 754
2021 年 １月１日現在の公正価値
- - - -
連結会社グループの変更
- 14 -15 -1
当期中に損益計算書に認識された損益
- 14 8 21
内、未実現損益
- 352 - 352
購入
- -593 -0 -593
売却
- - - -
発行
- - -39 -39
償還
- 30 34 65
レベル３への再分類
- -3 -5 -8
レベル３からの再分類
処分対象グループの負債からの（への）
- - - -
再分類
- 454 75 529
2021 年 12 月 31 日 現在の公正価値
2022 年上半期に、 売買目的保有 カテゴリーの負債に含まれるデリバティブ２億ユーロは、観察可能な市場変
数が入手できなかったため、レベル２からレベル３に再分類された。一方、処分対象グループの負債のデリバ
ティブ１億ユーロは、観察可能な市場変数が再び入手できたため、レベル３からレベル２に再分類された。そ
の他には重要な再分類はなかった。
2021 会計年度には、レベル３からの、またはレベル３への負債の重要な再分類は行われなかった。
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感応度分析
金融商品の価額が観察不能の入力変数に基づく場合（レベル３）、報告日における当該変数の的確なレベル
は、経営陣の判断による一連の合理的に可能な代替額から得ることができる。当行グループの財務書類の作成
時に、存在する市場の証拠と一致しかつ当行グループの評価管理手法に沿うかかる観察不能の入力変数の妥当
なレベルが選択される。
本記載の目的は、観察不能の入力変数に基づき評価される金融商品（レベル３）の公正価値が相対的に不確
実であることによる潜在的影響を説明することである。レベル３の公正価値の算出に使用する変数には、往々
にして相互依存性が存在する。この相互依存性は、相関変数がかかる公正価値に重要な影響を持つことから、
相関変数を使って説明される。評価モデルが複数の変数を使用する場合、一つの変数を選択することによって
他の変数によって得られる価値の範囲が制限される可能性がある。
レベル３の観察不能な主要入力変数と重要な関連ファクターは、以下に概説する。
・ 内部収益率（ IRR ）：
IRR は、商品から派生するすべてのキャッシュ・フローの正味現在価値をゼロにするのに等しい割引率と
定義される。例えば、債券については、 IRR は現在の債券価格、額面価額および残存期間等に依拠する。
・ 信用スプレッド：
信用スプレッドは、それぞれの信用の質を除き、あらゆる点で同一の証券間の利回りのスプレッド（プ
レミアムまたはディスカウント）をいう。信用スプレッドは、商品とベンチマークとの間の信用格差を
補うような対ベンチマーク参照商品での超過利回りを表している。信用スプレッドは、対象ベンチマー
クを超過した（または下回る）ベーシスポイントの数値で提示される。ベンチマークに対して信用スプ
レッドが広い（高い）ことは商品の信用度が低く、信用スプレッドがより狭い（低い）ことは商品の信
用度が高いことを示している。
・ 金利・為替（ IR-FX ）相関：
IR-FX 相関は、ある通貨での資金調達商品と交換に、エキゾチックな仕組みで、通常は、異なる通貨での
２つの国債利回りの動向に基づき決定する支払いを受け取るエキゾチック金利スワップの価格決定に関
係する。一部のエキゾチック金利商品は、より長い残存期間について合意された市場データは、観察可
能ではない。例えば、残存期間が 10 年 を超える米国債の CMT イ ールド（米国債理論利回り）は、観察可
能ではない。
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半期報告書
・ 回収率、存続およびデフォルトの確率：
クレジット・デフォルト・スワップ（ CDS ）の 価格決定要因は、もっぱら需給とアセット・スワップと
の裁定関係になる傾向がある。傾向としてクレジット・デフォルト・スワップの価格決定モデルは、市
場金利を上回るか下回る固定金利の支払いが合意された、エキゾチックな仕組みと市場外のデフォル
ト・スワップの評価に使われることが多い。これらのモデルは、クレジット・デフォルト・スワップに
おいて予想されるキャッシュ・フローを割り引くことによって参照資産のインプライド・デフォルト率
を計算する。モデルの入力データは、参照資産の存続確率の時系列を補間する（「ブートストラッ
プ」）ために使用する信用スプレッドと回収率である。デフォルト・スワップ市場における優先無担保
契約の回収率は、通常 40 ％を前提にしている。回収率に関する前提は、存続確率カーブの形状を決定す
る要因である。回収率の前提が異なることは、存続確率が異なることを意味する。一定の信用スプレッ
ドにつき、回収率の前提が高いことは（回収率の前提が低い場合と比べて）デフォルトの可能性が高
く、引いては存続の可能性が低いことを意味する。社債の発行体のデフォルト率と回収率の間には、長
期的には相関があり、両者の間の相関は、デフォルト率（発行体がデフォルトする比率として定義）の
上昇が総じて平均回収率の低下を伴うという逆相関の関係である。
実務上、市場参加者は、インプライド・デフォルト率を算出するのに市場スプレッドを使う。デフォ
ルト率の推定は、クレジット・デリバティブ取引の当事者らの結合損失分布によっても左右される。複
数の変数間の相関構造を計測するには、コピュラ関数が使用される。コピュラ関数は、二つの独立周辺
分布の特性を維持しながら結合分布を発生させる。
・ レポ・カーブ：
レポ・カーブのパラメーターは買戻し契約（レポ）の価格決定に関連する入力変数である。一般的にレ
ポは翌日物から 12 ヶ月物までの短期契約となる。 12 ヶ月を超える満期の場合には、レポ・カーブの変数
は、とりわけ新興国市場の契約等、独立した観察可能な市場データが入手できなくなり、識別がより困
難となる。場合によっては、レポ・カーブの入力変数を推定するために代替レポ・カーブを使用するこ
ともある。これが不十分と思われる場合には、この入力変数は「観察不能」に分類される。さらに
ミューチュアル・ファンドに関連するレポにも、観察不能なレポ・カーブのエクスポージャーが含まれ
ていることがある。
・ 価格：
一部の金利商品およびローン商品は、その価格に基づいて計上されている。これは、価格自体が観察不
能な変数であり、感応度はポジションの正味現在価値（ NPV ）の 偏差として推定されるという考え方に
沿っている。
・ 投資ファンドのボラティリティ：
一般に、投資ファンドのオプション市場の流動性は、株式オプション市場の流動性よりも低い。そのた
め、原投資ファンドのボラティリティは、ファンド商品の構成に左右される。実現ボラティリティを算
定する間接的な計算方法はあるが、この方法は、使用する市場データの流動性がレベル２に分類するに
は十分ではないため、レベル３に適用される。
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・ インフレーション・ボラティリティ：
当事者間でインフレ・リスクを移転させる金融商品の変動の度合い。これは、インフレ傾向に連動した
キャッシュ・フローの過去の時系列に基づいている。
重要な観察不能変数の下記の範囲は、当行グループのレベル３金融商品の評価に使用される。
2022 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
百万ユーロ
重要な観察不能の
評価技法
資産 負債 範囲
入力変数
1,033 - - -
貸付金
割引キャッシュ
516 - 162 361
レポ・カーブ（ bps ）
レポ
・フロー・モデ
ル
割引キャッシュ
- - - -
信用スプレッド（ bps ）
船舶ファイナンス
・フロー・モデ
ル
割引キャッシュ
517 - 99 2,470
信用スプレッド（ bps ）
その他の貸付金
・フロー・モデ
ル
1,610 19 - -
債務証券
スプレッド・
1,610 19 100 500
信用スプレッド（ bps ）
金利関連取引
ベース・モデル
割引キャッシュ
754 - 90% 110%
内、資産担保証券（ ABS ） 価格（ % ）
・フロー・モデ
ル
942 - - -
持分金融商品
割引キャッシュ
942 - 90% 110%
価格（ % ）
エクイティ関連取引
・フロー・モデ
ル
1,654 500
デリバティブ
割引キャッシュ
900 113 5% 20%
IRR (%)
エクイティ関連取引
・フロー・モデ
ル
オプション価格 投資ファンドのボラ
- - 1% 1%
決定モデル ティリティ
割引キャッシュ
クレジット・デリバティブ
472 215 26 4,700
信用スプレッド（ bps ）
・フロー・モデ
（ PFI および IRS を含む。）
ル
- - 0% 50%
回収率（ % ）
インフレーション・ボ
オプション価格
282 172 -11% 16%
金利関連取引
ラティリティ（ % ）
決定モデル
- - - -
その他の取引
5,238 519
合計
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半期報告書
2021 年 12 月 31 日 2021 年 12 月 31 日
百万ユーロ
重要な観察不能の
評価技法
資産 負債 範囲
入力変数
1,232 - - -
貸付金
割引キャッシュ
597 - -8 139
レポ・カーブ（ bps ）
レポ
・フロー・モデル
割引キャッシュ
- - - -
信用スプレッド（ bps ）
船舶ファイナンス
・フロー・モデル
割引キャッシュ
635 - 99 2,470
信用スプレッド（ bps ）
その他の貸付金
・フロー・モデル
1,996 2 - -
債務証券
スプレッド・ベー
1,996 2 100 500
信用スプレッド（ bps ）
金利関連取引
ス・モデル
スプレッド・ベー
717 - 90% 110%
内、資産担保証券（ ABS ） 価格（ % ）
ス・モデル
924 - - -
持分金融商品
割引キャッシュ
924 - 90% 110%
価格（ % ）
エクイティ関連取引
・フロー・モデル
906 527
デリバティブ
割引キャッシュ
875 251 5% 20%
IRR (%)
エクイティ関連取引
・フロー・モデル
オプション価格決 投資ファンドのボラ
- - 1% 40%
定モデル ティリティ
クレジット・デリバティブ
割引キャッシュ
32 276 8 2,240
信用スプレッド（ bps ）
（ PFI および IRS を含む。）
・フロー・モデル
- - 0% 50%
回収率（ % ）
オプション価格決
- - 20% 40%
IR-FX 相関（ % ）
金利関連取引
定モデル
- - - -
その他の取引
5,059 529
合計
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半期報告書
下記の表は、公正価値の階層レベル３の商品の範囲の両端に係る合理的な変数の見積額が損益計算書に及ぼ
す影響を示している。公正価値の階層レベル３の金融商品の感応度は、金融商品の種類別に分類される。
2022 年 6 月 30 日
百万ユーロ
損益計算書に 損益計算書に
変更された変数
係る正の影響 係る負の影響
10 -10
貸付金
5 -5
レポ レポ・カーブ
- -
船舶ファイナンス 信用スプレッド
5 -5
その他の貸付金 信用スプレッド
36 -36
債務証券
36 -36
金利関連取引 価格
22 -22
内、資産担保証券（ ABS ）
価格
4 -4
持分金融商品
4 -4
エクイティ関連取引 価格
20 -20
デリバティブ
IRR 、価格ベース、投資ファンドのボラ
16 -16
エクイティ関連取引
ティリティ
クレジット・デリバティブ
3 -3
信用スプレッド、回収率、価格
（ PFI および IRS を含む。）
1 -1
価格、 IR-FX 相関
金利関連取引
- -
その他の取引
2021 年 12 月 31 日
百万ユーロ
損益計算書に 損益計算書に
変更された変数
係る正の影響 係る負の影響
14 -14
貸付金
6 -6
レポ レポ・カーブ
- -
船舶ファイナンス 信用スプレッド
8 -8
その他の貸付金 信用スプレッド
40 -40
債務証券
40 -40
金利関連取引 価格
19 -19
内、資産担保証券（ ABS ）
価格
5 -5
持分金融商品
5 -5
エクイティ関連取引 価格
18 -18
デリバティブ
IRR 、価格ベース、投資ファンドのボラ
18 -18
エクイティ関連取引
ティリティ
クレジット・デリバティブ
0 -0
信用スプレッド、回収率、価格
（ PFI および IRS を含む。）
- -
価格、 IR-FX 相関
金利関連取引
- -
その他の取引
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コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
選択された変数は合理的に可能な代替額の範囲の両端にある。しかしながら、実際には、全ての観察不能変
数が同時に合理的に可能な代替額の範囲の両端にある恐れはない。そのため、示された見積額は当該商品の公
正価値の実際の不確実性を上回る可能性がある。これらの数値は、公正価値の将来の変動を見積りまたは予測
することを意図するものではない。観察不能変数が商品の種類毎に当行の独立した評価専門家が適切であると
みなす１％から 10 ％の間で変動させられたか、または標準偏差の基準が適用された。
デイワン損益
コメルツ銀行グループは、全ての重要な入力変数が市場で観察可能ではない場合、評価モデルを用いて公正
価値が算出された取引を実行している。当該取引の当初簿価が公正価値である。取引価格と当該モデルに基づ
く公正価値との差額は、「デイワン損益」と呼ばれる。デイワン損益は、損益計算書に直ちには認識されず、
取引の期間にわたって認識される。当該取引について活発な市場で取引相場価格が付くかまたは全ての重要な
入力変数が観察可能になった場合、発生デイワン損益は即座に損益計算書上の損益を通して公正価値で測定さ
れる金融資産および負債に係る純損益の項目に認識される。取引価格とモデルにより決定される公正価値との
累積差額は、全てのカテゴリーにおけるレベル３商品について算出される。重大な影響は、売買目的で保有さ
れる金融商品からのみ発生する。
金額は以下のとおり変動した。
デイワン損益
百万ユーロ
金融資産－ 金融負債－
合計
売買目的保有 売買目的保有
- 14 14
2021 年 １月１日現在残高
- 0 0
損益計算書に認識されない繰入
- -6 -6
損益計算書に認識された戻入
- 8 8
2021 年 12 月 31 日 現在残高
- 0 0
損益計算書に認識されない繰入
- -2 -2
損益計算書に認識された戻入
- 6 6
2022 年 6 月 30 日 現在残高
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コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
b) 償却原価で測定される金融商品
IFRS 第 7 号では、貸借対照表上、公正価値で認識されていない金融商品の公正価値を開示することも義務付
けている。上記の場合における公正価値の算定方法は、以下のとおりである。
日毎に満期が到来する金融商品の額面金額は、その公正価値であるとみなされる。貸付金の市場価格は得ら
れない。そのため、貸付金については、当行は割引キャッシュ・フロー・モデル（ DCF モデル）を使用する。
キャッシュ・フローは無リスク金利にリスク費用、再調達費用、営業費用および株式費用を含めたプレミア
ムを加算した利率で割り引かれている。無リスク金利は該当する満期／通貨のスワップ・レート（スワップ・
カーブ）に基づき決定される。これらは通常外部データを参照する。
また、当行は利益率を含めたキャリブレーション定数によるプレミアムを適用している。利益率は貸付金の
評価モデルに反映されているため、初度認識日における公正価値は支払額に相当する。
主要銀行と法人顧客の信用リスク費用のデータは信用スプレッドにより取得可能である。
IFRS 第 9 号の償却原価カテゴリーで会計処理された有価証券の場合、公正価値は、活発な市場が存在するこ
とを前提として、取得可能な市場価格を基に決定される（レベル１）。活発な市場が存在しない場合、公正価
値の算出は、広く認められた評価方法を使うことになり、一般的にはアセット・スワップ価格決定モデルを評
価に使用する。適用される変数は、イールドカーブと比較ベンチマーク商品のアセット・スワップ・スプレッ
ドから構成される。
預金については、通常市場データはないため、公正価値の算出には一般的に DCF モデルが使われる。イール
ドカーブに加え、自己の信用スプレッドと営業費用のプレミアムも加味される。各カウンターパーティーの信
用スプレッドは負債の測定には使用されない。
発行済債務証券の公正価値は、取得可能な市場価格に基づいて決定される。価格が取得できない場合、公正
価値の決定に割引キャッシュ・フロー・モデルが使用される。公正価値の決定には、直近の市場金利、自己の
信用スプレッド、資本コスト等を含む多くの異なるファクターが考慮される。
上記の各記載に関して、取得可能な市場価格が適用される場合、当該発行済債務証券はレベル１に分類され
ることになり、そうでない場合、使用した入力変数が観察可能か観察不能かにより、レベル２またはレベル３
に分類される。
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コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
2022 年 6 月 30 日 （ 10 億ユーロ）
公正価値 簿価 差異 レベル１ レベル２ レベル３
396.7 407.1 -10.4 9.6 142.0 245.1
資産
104.7 104.7 - - 104.7 -
手元現金および要求払現金
291.5 304.6 -13.1 9.6 36.7 245.1
金融 資産 － 償却原価
262.7 273.4 -10.7 - 21.3 241.4
貸付金
28.7 31.2 -2.4 9.6 15.4 3.7
債務証券
ポートフォリオ公正価値ヘッジの
- -2.7 2.7 - - -
評価調整
売却目的で保有する固定資産およ
0.6 0.6 - - 0.6 -
び処分対象グループ
0.6 0.6 - - 0.6 -
貸付金
- - - - - -
債務証券
424.4 422.1 2.3 29.4 393.7 1.3
負債
423.8 424.6 -0.7 29.4 393.1 1.3
金融 負債 － 償却原価
386.3 387.1 -0.8 - 386.6 -0.2
預金
37.5 37.5 0.0 29.4 6.6 1.5
発行済債務証券
ポートフォリオ公正価値ヘッジの
- -3.1 3.1 - - -
評価調整
0.6 0.6 - - 0.6 -
処分対象グループの債務
0.6 0.6 - - 0.6 -
預金
- - - - - -
発行済債務証券
2021 年 12 月 31 日 （ 10 億ユーロ）
公正価値 簿価 差異 レベル１ レベル２ レベル３
349.3 349.7 -0.4 10.7 83.8 254.8
資産
49.5 49.5 - - 49.5 -
手元現金および要求払現金
299.3 299.2 0.1 10.7 33.8 254.8
金融 資産 － 償却原価
267.2 265.0 2.2 - 18.2 249.0
貸付金
32.1 34.2 -2.0 10.7 15.6 5.8
債務証券
ポートフォリオ公正価値ヘッジの
- 0.5 -0.5 - - -
評価調整
売却目的で保有する固定資産およ
0.5 0.5 - - 0.5 -
び処分対象グループ
0.5 0.5 - - 0.5 -
貸付金
- - - - - -
債務証券
377.4 374.8 2.6 31.0 343.3 3.1
負債
376.8 374.0 2.8 31.0 342.7 3.1
金融 負債 － 償却原価
335.1 334.6 0.5 - 333.4 1.7
預金
41.6 39.4 2.3 31.0 9.2 1.4
発行済債務証券
ポートフォリオ公正価値ヘッジの
- 0.2 -0.2 - - -
評価調整
0.6 0.6 - - 0.6 -
処分対象グループの債務
0.6 0.6 - - 0.6 -
預金
- - - - - -
発行済債務証券
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コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
(28) 金融商品のネッティングに関する情報
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
資産 （百万ユーロ）
デリバティブ デリバティブ
リバース・ リバース・
金融商品の 金融商品の
レポ レポ
正の公正価値 正の公正価値
52,669 124,037 42,673 92,449
金融商品の総額
14,863 4,308 13,484 2,913
ネッティングに適格でない簿価
37,806 119,729 29,188 89,537
a) 金融商品ⅠおよびⅡの総額
b) 金融商品Ⅰについて貸借対照表で相殺される
22,215 87,437 19,288 56,781
1 ）
注
額
15,591 32,292 9,900 32,756
c) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ a) － b)
d) b) において相殺表示されていない基本契約
IAS 第 32 号第 42 項に基づく基準を満たさないまた
2,092 16,068 1,307 18,586
2 ）
注
は一部のみ満たす金融商品Ⅱの額
b) において相殺表示されていない金融商品Ⅰお
3 ）
注
よびⅡに関する金融担保の公正価値
4 ）
注
8,202 12 3,574 9
現物担保
964 4,101 4,074 5,287
現金担保
4,333 12,112 945 8,874
e) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ c) － d)
f) 金融商品に関する中央決済機関の金融担保の公正
2,564 - 709 76
価値
1,769 12,112 236 8,798
g) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ e) － f)
注 1）正の公正価値に関して、さらに 7,025 百万ユーロ（ 2021 年： 5,174 百万ユーロ）の 変動 証拠金が支払われる。
注 2）資産と負債の内より少ない額。
注 3）有価証券の移転から生じる返却する権利または義務を除く。
注 4）貸借対照表に報告されない金融商品を含む（レポ取引において担保として提供される証券等）。
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半期報告書
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日
負債 （百万ユーロ）
デリバティブ デリバティブ
レポ 金融商品の レポ 金融商品の
負の公正価値 負の公正価値
49,343 124,802 35,629 94,990
金融商品の総額
9,852 3,377 9,612 1,815
ネッティングに適格でない簿価
39,491 121,425 26,016 93,175
a) 金融商品ⅠおよびⅡの総額
b) 金融商品Ⅰについて貸借対照表で相殺される
22,215 85,426 19,288 56,491
1 ）
注
額
17,276 35,999 6,728 36,684
c) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ a) － b)
d) b) において相殺表示されていない基本契約
IAS 第 32 号第 42 項に基づく基準を満たさないま
2,092 16,068 1,307 18,586
2 ）
注
たは一部のみ満たす金融商品Ⅱの額
b) において相殺表示されていない金融商品Ⅰお
3 ）
注
よびⅡに関する金融担保の公正価値
4 ）
注
7,403 0 - -
現物担保
2,757 5,739 2,392 8,706
現金担保
5,024 14,192 3,029 9,392
e) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ c) － d)
f) 金融商品Ⅰに関する中央決済機関の金融担保の
4,399 - 2,802 47
公正価値
625 14,192 227 9,345
g) 金融商品ⅠおよびⅡの純額＝ e) － f)
注 1）負の公正価値に関して、さらに 9,036 百万ユーロ（ 2021 年： 5,463 百万ユーロ）の 変動 証拠金が支払われる。
注 2）資産と負債の内より少ない額。
注 3）有価証券の移転から生じる返却する権利または義務を除く。
注 4）貸借対照表に報告されない金融商品を含む（レポ取引において担保として提供される証券等）。
(29) デリバティブ
2022 年 6 月 30 日現在 、ネッティングの効果合計は 94,462 百万ユーロ （ 2021 年 ： 61,955 百万ユーロ ）であった。資産
の部では当該効果の 87,437 百万ユーロ （ 2021 年 ： 56,781 百万ユーロ ）が正の公正価値に帰属し、 7,025 百万ユーロ
（ 2021 年 ： 5,174 百万ユーロ ）が変動証拠金の請求に帰属していた。負債の部のネッティングには、 85,426 百万ユー
ロ の負の公正価値（ 2021 年 ： 56,492 百万ユーロ ）と、 9,036 百万ユーロ の変動証拠金支払のための債務（ 2021 年：
5,463 百万ユーロ ）が含まれていた。
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半期報告書
貸借対照表の注記（非金融商品）
(30) 無形資産
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
百万ユーロ
- - .
のれん
1,254 1,243 0.9
その他の無形資産
11 11 -6.6
顧客関係
808 786 2.7
自社開発ソフトウェア
436 445 -2.0
購入ソフトウェアおよびその他の無形資産
1,254 1,243 0.9
合 計
(31) 固定資産
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
百万ユーロ
210 219 -3.9
土地および建物
1,619 1,747 -7.3
使用権（リース）
354 383 -7.4
什器および備品
528 533 -0.9
リース機器
2,712 2,881 -5.9
合 計
(32) その他の資産
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
百万ユーロ
81 80 2.1
貴金属
339 269 25.7
未収項目および繰延項目
634 514 23.5
認識された確定給付資産
1,598 1,281 24.7
その他の資産
2,652 2,143 23.7
合 計
(33) その他の債務
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
百万ユーロ
80 192 -58.4
フィルム・ファンドに起因する債務
69 59 16.4
非支配持分に帰属する債務
282 272 3.7
未払項目および繰延項目
1,811 1,933 -6.3
リース負債
2,231 2,021 10.4
その他の債務
4,473 4,478 -0.1
合 計
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半期報告書
(34) 引当金
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
百万ユーロ
326 255 27.7
年金および類似のコミットメントに対する引当金
3,044 3,497 -13.0
その他の引当金
3,369 3,752 -10.2
合 計
年金および類似のコミットメントに対する引当金は、主にドイツ国内の直接的年金コミットメントに関係してい
る（ 2021 年 英文年次報告書の 249 ページ以下参照）。 2022 年 6 月 30 日現在の当該債務の基礎となる保険数理上の想定
は、割引率 3.6 ％（ 2021 年 ： 1.4 ％）および予想年金調整 2.0 ％（ 2021 年 ： 2.0 ％）であった。
その他の引当金は、主に 事業再編引当金、偶発債務に対する引当金および人事関連の引当金から構成される。
法的紛争
引当金を認識しなければならない訴訟または第三者による潜在的な償還請求ならびに「その他の引当金」に含ま
れている訴訟または第三者による潜在的な償還請求の場合、引当金の認識日の時点では訴訟期間も引当金を利用す
るレベルのいずれも確実に予測することはできない。引当金は、報告日現在における当行グループの判断に従って
予想される費用を対象とする。 様々な訴訟の結果に影響を与えないよう、当行グループは当該引当金の額および感
応度を個別に記載していない。
・ コメルツ銀行とその子会社は、多くの管轄地において、各種の異なる法制度に準拠して営業している。過去の
個別案件では、法令違反が明らかとなり政府当局や機関によって訴追されたことがあった。当行グループ内の
一部の会社は、現在もなお、多数のかかる案件に関与している。
・ コメルツ銀行とその子会社は、特に個人顧客および小規模事業顧客セグメントの投資助言分野で積極的に営業
活動している。投資家向け助言サービスや投資指向型助言サービスの法的規制は、特に近年、一段と厳格さを
増した。結果として、コメルツ銀行とその子会社は、多数の法的紛争に関与することになった。投資家が不十
分なあるいは不適切な投資助言を受けたと主張し、手数料に関する情報が欠如していた投資取引（例えば、ク
ローズドエンド型ファンドなど）の損害賠償請求または取引の取消を請求している一部の案件では未だに係争
中のものもある。
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・ コメルツ銀行は、「解約ジョーカー（ “Widerrufsjoker” ）」問題によって顧客からの苦情の申し立てを受けてい
る。法律の改正により、 2002 年 から 2010 年 の間に締結されたローン契約はいずれも 2016 年 6 月 21 日以降解約す
る権利が失効するとされたことに伴い、多数の債務者がローン契約を解約し、契約締結時に提供された解約に
関する情報が不十分であったと主張した。一部には、固定金利期間の期間の終了前に、早期返済によって当行
が被る損失を補填することなく前倒しで融資を返済しようとしたが、当該解約を当行が受理しなかったことに
より、当行に法的措置を取った顧客もいる。 2010 年 以降に締結されたローン契約に関して、ローン契約を満期
前に解約するため解約ジョーカーを使用する試みも行われている。当行は当該請求に対して異議を申し立てて
いる。
欧州司法裁判所は、 2020 年 3 月 26 日付の判決において、消費者ローン契約の解約に関する（法定）約款情報
に含まれているその他の法律の規定への参照言及は、顧客にとって不明瞭であると決定し、当該不明瞭性を欧
州消費者信用指令の義務違反とみなした。消費者ローン契約では、当行は、ドイツ連邦裁判所が既に複数の判
決において適切であるとみなした法的モデルを使用している。連邦裁判所は、ドイツの裁判所が当該文言と意
味が明瞭な国家基準を無視できないと主張することにより、当該判決が説得力を有すると正当化した。連邦裁
判所は最近、 2020 年 ３月 31 日の判決でその立場を確認した。このような理由により、当行は、消費者ローンの
現在の約款に関する欧州司法裁判所の判決の結果、当行が増大するリスクにさらされるとは考えていない。
・ コメルツ銀行のある子会社は、現在は清算手続が終了している南米の１つの銀行に深く関与していた。当該銀
行の多数の投資家と債権者は、当該子会社（一部ではコメルツ銀行も）に対してウルグアイとアルゼンチンで
様々な訴訟を提起し、破産会社の株主としての債務と銀行の監査役として当該子会社が任命した人物の職務違
反を主張している。さらに、当該子会社は、投資家から資金を募り、第三者が運用していた２つのファンドに
も関与していたが、当該ファンドの清算人は、同ファンドから当該子会社が受け取った金銭の返還を求めて米
国で訴訟を提起した。
・ 2014 年 5 月 にある顧客が、デリバティブ取引を不正に販売したと主張してコメルツ銀行のある子会社に補償を
求める訴訟を提起した。当該子会社は、この訴訟に関して争っている。
・ 2017 年 5 月 、ポーランドの裁判所は、スイス・フラン建てローン契約における指数条項の無効を主張するコメ
ルツ銀行のある子会社に対する集団訴訟の申立てを認容した。集団訴訟には合計 1,731 名の原告が参加してい
る。 原告側は 、 第 一審裁判所での 請求棄却を不服として控訴している。
これとは別に、多数の債務者も同じ理由で個別訴訟を提起している。集団訴訟に加え、 2022 年 6 月 30 日現
在、 15,701 件（ 2021 年 ： 13,036 件）のその他の個別訴訟が係争中である。当該子会社は、これらのすべての請
求に関して争っている。
2022 年 6 月 30 日現在、 当該子会社に対する個別訴訟の最終判決は 1,049 件あり、そのうち当該子会社に有利な
判決が 89 件、不利な判決が 960 件であった。ポーランド最高裁判所および欧州司法裁判所（ ECJ ）で検討され
ている法的問題のために、第二審裁判所での合計 171 件の訴訟手続きが中断されている。
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半期報告書
2021 年 9 月、指数条項付スイス・フラン建ローン契約に関するポーランド最高裁判所の 判決は再び無期限延
期となり、代わりに 新しい裁判官の任命プロセスの合法性に関する申立が欧州司法裁判所に提出された。今後
の訴訟の経過と結果はまだ不明である。
2022 年 ２月、当該子会社に対する訴訟手続きにおいて、ポーランドの裁判所から指数条項付ローンの取扱い
に関する重要な質問が、予備判決を得るために再び欧州司法裁判所に提出された（ C-138/22, C-139/22, C-
140/22 ）。関係者からの陳述期間はまだ経過していない。欧州司法裁判所では、この他にも指数条項付ローン
に関する予備判決手続きが継続中であり（ C-80/21 、 C-81/21 、 C-82/21 ） 、そのうち２件は当該子会社に対する
訴訟に関するものである。現在までのところ、判決はなされていない。
2022 年 第２四半期には、当該子会社は和解契約に関するパイロット・プロジェクトの第２段階を完了した。
この段階では、約 1,500 件の契約が対象となり、約 12 ％の和解受入率で終了した。
最高裁判所や ECJ の原則的な判断の未決などを背景に、これらの一連の問題に対する貸借対照表上の引当金
の額は、非常に裁量的なものとなっている。 2020 年 12 月 31 日までは、指数条項付スイス・フラン建てローン契
約に関連する法的リスクは、 IAS 第 37 号 に基づいて全額計上されていた。現在は全額返済されていないスイ
ス・フラン建ローンは、主に IFRS 第 9 号 に基づいて表示されている。会計方針は、既に完全に返済された貸付
金および訴訟費用については調整されておらず、これらは IAS 第 37 号 に基づいて会計処理されている。全額返
済されていない貸付金の場合、法的リスクは、キャッシュ・フローを見積もる際に、債権の総簿価に直接考慮
される。 IFRS 第 9 号 に準拠した認識は、当該子会社の国内市場における標準的な市場慣行に準拠しているた
め、他の市場参加者の財務書類との比較可能性や、ポーランドの規制当局にとっての比較可能性を高める。そ
のため、 IAS 第 37 号 ではなく IFRS 第 9 号 を適用することにより、より適切な情報を提供している。当該ローン
から発生すると予想されるキャッシュ・フローへの影響を見積もるために用いた測定方法は、従来の測定方法
と比較してほとんど変更はない。
指数条項付スイス・フラン建てローン契約に関連する全ての費用は、全額を損益計算書の「その他の営業費
用」項目に計上している。
2022 年 6 月 30 日現在、全額返済されていないスイス・フラン建ローンのポートフォリオの簿価は 87 億 ポーラ
ンド・ズロチであり、既に返済されたポートフォリオは、払い戻された時点で 69 億 ポーランド・ズロチであっ
た。コメルツ銀行グループは、予想される和解金支払や集団訴訟を含むこの問題から生じるリスクに対して、
総額 940 百万ユーロ（ 2021 年 ： 899 百万ユーロ）の引当金を認識した。
引当金の計算方法および 再測定の影響 は、変動する裁量的な変数に基づいており、場合によってはかなりの
不確実性を伴う。主要な変数は、原告の推定数、最終審で敗訴する可能性、損失額、為替レートの推移であ
る。変数の変動と変数間の相互依存性は、引当金の額を将来大幅に調整する必要があることを意味する可能性
がある。
引当金を計算する際のもう一つの要素は、和解協議の進展に関する予測である。報告日現在、当該子会社
は、将来の和解金支払に関連するリスクに対して、 215.7 百万ユーロ を計上した。
報告日現在、当該子会社は敗訴のリスクを当行の専門家による評価に基づいて予測しており、当該評価は将
来の判例動向に関する法律専門家の意見によって裏付けられている。
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・ コメルツ銀行のある子会社は他の銀行と共に、決済手数料の徴収に関連した不公正な価格談合があったとの申
立を受け、 2018 年 5 月 に損害賠償請求訴訟を提起された。当該子会社はこの訴訟に関して争っている。
・ ある顧客が、違法に担保を売却したと主張してコメルツ銀行のある子会社に補償を求める訴訟を提起した。当
該子会社は、この訴訟に関して争っている。
・ 特定の個人向け住宅ローン契約に関する訴訟において、裁判所は下級審の認定を覆し、期限前償還違約金の算
出に関する契約条項が不十分であり、当行が受領した期限前償還違約金を返還すべきであるとの判決を下し
た。 当 該判決は最終的なものである。当行は、同様のケースで返金が必要になる可能性があるため、対応する
引当金を計上した。
・ 2021 年 4 月 、ドイツ連邦司法裁判所は、他の銀行に対する訴訟において、銀行の一般取引条件の変更の仕組み
（ AGB Banken ）について判決を下し、一般取引条件の関連条項を無効とした。この仕組みでは、顧客が異議
を唱えなかった場合、一定期間後に契約内容の一定の変更に対する顧客の同意があったこととする旨が定めら
れていた。銀行の一般取引条件の変更の仕組みを利用して消費者に導入・増額された料金は無効となる可能性
があるため、当行はこの判例法が当行の事業ユニットや商品に与える影響を分析した。
・ 2017 年に ドイツ連邦財務省（ BMF ） が公表した cum-cum 取引に関する通達に基づき、税務監査人が監査覚書の
形式で当該取引の取り扱いについてコメントした。税務署は当該コメントに応じて、キャピタルゲイン税の控
除額を減額した。これに対応して、コメルツ銀行は、リスク状況の変化を完全かつ適切に反映させるために、
貸借対照表に表示されている税額控除の評価調整を行い、可能性がある返済請求に備えて追加の引当金を設定
した。 BMF は、 2021 年 7 月 9 日に cum-cum 取引に関する通達の改訂版を公表した。この BMF 通達の潜在的な影響
を考慮して、 2021 年 第２四半期に引当金を調整した。現在の知見によれば、この問題から生じる税務リスク
は、当該引当金によって十分に対応されている。しかし、当行が認識した引当金を上回る追加的な費用が発生
する可能性を完全に排除することはできない。
・ 当行は、業務委託契約で認められている特別な解除権を行使することにより、業務委託プロジェクトを早期に
終了した。 契約当事者は、この終了について和解契約を締結し、補償金が支払われた。
・ 2019 年 5 月 に提起された訴訟において、コメルツ銀行の顧客が、スワップ契約の形態でのデリバティブ取引に
関して誤った助言によって多額の損失を被ったと主張し、当行が原告に対し損害を賠償すべきであるとの判決
を求めた。現在、和解協議が進行中である。
(35) 偶発債務および貸付コミットメント
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (％ )
百万ユーロ
45,668 44,526 2.6
偶発債務
83,408 80,635 3.4
貸付コミットメント
129,076 125,161 3.1
合計
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コメルツバンク・アクツィエンゲゼルシャフト(E05761)
半期報告書
2022 年 6 月 30 日現在、法的リスクの偶発債務は 568 百万ユーロ（ 2021 年： 379 万ユーロ）であり、以下の重要な事
項に関連している。
・ コメルツ銀行のある子会社に対し、旧法人顧客の顧客から複数の請求が提起された。当該請求は 2022 年 ５月に
最終的に 棄却された。
・ 2016 年 4 月 に、顧客が金銭の回収に関してコメルツ銀行に対し訴訟を提起した。原告は、コメルツ銀行に対し
原告が不当に支払ったと考えている利息の返還を請求しており、また原告に対する債権担保としてコメルツ銀
行が保有している担保の放棄も請求している。コメルツ銀行と原告は、コメルツ銀行の担保付債権の法的有効
性に関して係争中であり、コメルツ銀行は、訴訟に関して争っている。
・ コメルツ銀行のある子会社は他の銀行とともに、決済手数料の徴収に関連した不公正な価格談合があったとの
申立を受け、 2020 年 ２月に損害賠償請求を提起された。当該子会社はこの訴訟に関して争っている。
・ 2022 年 ２月、コメルツ銀行はハンガリーで、プロジェクトの失敗に関連して損害賠償請求を提起された。当行
は、この訴訟に関して争っている。
税務リスクにかかる偶発債務は、以下の重要事項に関係する。
・ cum-cum 証券貸付取引に関して、コメルツ銀行は、名義変更が拒否された第三者から補償請求を提訴されてい
る。コメルツ銀行は、分析の実施の結果、かかる補償請求が執行される可能性は低いとみなしているが、執行
の可能性はゼロではないため、本件については、事後的な金利支払いを含め、 50 百万ユーロ 以上、 100 百万
ユーロ未満の財務的影響が出る可能性があると予測している。今後の展開（例えば、税務当局による査定や財
政裁判所 /民事裁判所の判断等）により、当該結論が変更される可能性を完全に排除することはできない。
・ フランクフルトの検察庁は、コメルツ銀行と旧ドレスナー銀行が配当基準日前後に行った株式取引（ cum-ex 取
引）を捜査している。コメルツ銀行は、既に 2015 年 末に cum-ex 取引のフォレンジック分析を開始しており、コ
メルツ銀行の株式取引に関しては 2018 年 年初に、旧ドレスナー銀行の株式取引に関しては 2019 年 9 月 に分析を
終了した。税務当局により請求された追徴税は、全額支払われた。ケルンの検察庁は、 cum-ex 取引に関する別
の事件に関連して、 2019 年 9 月 からコメルツ銀行で捜査を行っている。ケルンの検察庁は、銀行（ドレスナー
銀行を含む。）が、空売りの売り手として行為していたと申し立てられた第三者に株式を提供するなど、
cum-ex 取引のさまざまな役割に関与していた疑惑について捜査している。現在理解されているところでは、こ
れらの検察の手続きには、配当に対するキャピタルゲイン税と連帯付加税に関するコメルツ銀行自身の税額控
除請求は含まれていない。
当行は、当局の cum-ex 取引の捜査に全面的に協力している。現在、当該捜査の結果、負担が発生するか否
か、または発生する負担の額を予測することはできない。
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半期報告書
セグメント情報
(36) セグメント情報
セグメント情報は、コメルツ銀行グループの各事業セグメントの業績を反映している。
リスク加重資産に対する各営業セグメントの資本要件は、 2022 会計年度の期首現在、 12.5 ％に増加した（ 2021
年： 12.0% ） であった。 クレジット・ソリューション部門は、 2021 年 第２四半期に コーポレート 顧客セグメントか
らその他・連結セグメントに移管された。
各セグメントについての詳細情報は 、 英文中間報告書の中間経営者報告書の項に記載されている。
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2022 年 1 月 1 日 － 6 月 30 日
個人顧客および コーポレート その他・
グループ
小規模事業顧客 顧客 連結
百万ユーロ
1,793 913 173 2,879
純利息収益
5 3 -1 7
配当収益
-160 -338 -72 -570
リスク損益
1,230 659 -20 1,868
純手数料収益
損益を通して公正価値で測定
8 218 196 422
される金融資産 および負債に
係る純利益
0 -16 -26 -41
ヘッジ会計に係る純利益
金融商品に係るその他の純利
-10 -4 16 2
益
-1 6 -0 4
持分法適用会社の当期純利益
-14 30 59 75
その他の純利益
3,011 1,808 397 5,216
リスク損益控除前の収益
2,851 1,470 325 4,646
リスク損益控除後の収益
1,653 1,037 175 2,865
営業費用
314 116 62 491
強制拠出金
884 317 88 1,289
営業損益
- 0 39 39
事業再編費用
884 317 49 1,250
税引前損益
168,145 150,505 216,400 535,049
資産
- - - -
内、中止資産
204,635 178,397 152,017 535,049
負債
- - - -
内、中止負債
24 153 - 177
持分法適用会社の簿価
（ CET 1 に基づく）（継続事
6,744 9,991 7,159 23,894
1 ）
注
業に係る）平均投下資本
注
営業株主資本利益率 (％ )
26.2 6.4 10.8
2 ）
営業業務の費用 /収益率
54.9 57.3 54.9
（強制拠出金を除く）（％ )
営業業務の費用 /収益率
65.3 63.8 64.3
（強制拠出金を含む）（％ )
注 1） 完全適用ベースの平均 CET1 資本 。 調整が「その他・連結」セグメントにおいて行われた。
注 2） 年次 ベース。
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半期報告書
1 ）
注
2021 年 1 月 1 日－ 6 月 30 日
個人顧客および コーポレート その他・
グループ
小規模事業顧客 顧客 連結
百万ユーロ
1,229 840 358 2,427
純利息収益
5 3 -1 7
配当収益
-126 -39 -70 -235
リスク損益
1,227 601 -25 1,803
純手数料収益
損益を通して公正価値で測定
128 178 180 485
される金融資産 および負債に
係る純利益
-1 -5 -46 -52
ヘッジ会計に係る純利益
金融商品に係るその他の純利
20 -5 2 17
益
0 2 -0 2
持分法適用会社の当期純利益
-150 -16 -170 -335
その他の純利益
2,458 1,598 298 4,353
リスク損益控除前の収益
2,332 1,558 228 4,118
リスク損益控除後の収益
1,717 1,121 335 3,173
営業費用
227 95 53 375
強制拠出金
388 342 -160 570
営業損益
- -0 976 976
事業再編費用
388 342 -1,136 -406
税引前損益
161,641 152,251 229,751 543,643
資産
- 1,809 - 1,809
内、中止資産
202,304 180,334 161,005 543,643
負債
- 1,847 - 1,847
内、中止負債
29 141 1 170
持分法適用会社の簿価
（ CET 1 に基づく）（継続事
5,994 10,119 7,597 23,710
2 ）
注
業に係る）平均投下資本
注
営業株主資本利益率 (％ )
12.9 6.8 4.8
3 ）
営業業務の費用 /収益率
69.9 70.2 72.9
（強制拠出金を除く）（％ )
営業業務の費用 /収益率
79.1 76.1 81.5
（強制拠出金を含む）（％ )
注 1） IFRS 第 8号第 29 項により前年の数値は調整された。
注 2） 完全適用ベースの平均 CET1 資本 。 調整が「その他・連結」セグメントにおいて行われた。
注 3） 年次 ベース。
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その他の注記
(37) 重要な規制上の開示情報
以下の表は、適用される移行規定を含む資本規制規則（ CRR ） に基づくコメルツ銀行グループの自己資本および
リスク加重資産の構成ならびに自己資本比率を示したものである。
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
1 ）
注
24.0 23.8 1.1
普通株式ティア１ （ 10 億ユーロ）
1 ）
注
27.2 27.2 0.1
ティア１資本 （ 10 億ユーロ）
注 1 ）
31.6 32.2 -1.8
資本金 （ 10 億ユーロ）
175.0 175.2 -0.1
リスク加重資産（ 10 億ユーロ）
2 ）
注
146.2 145.2
内、信用リスク
3 ）
注
8.9 10.2
内、市場リスク
19.9 19.8
内、オペレーショナル・リスク
13.7 13.6 0.7
普通株式ティア１比率（％）
15.6 15.5 0.6
株式ティア１比率（％）
18.1 18.4 -1.6
総資本比率（％）
注 1）本情報は、規制上の目的のためにコメルツ銀行株主に帰属する連結利益を含む。
注 2）決済・引渡リスクを含む。
注 3）信用評価調整リスクを含む。
レバレッジ比率は、 CRR （ 移行規定を含む。）に基づく ティア１資本 の、レバレッジ比率エクスポージャー（非
リスク加重資産および 簿外 ポジションから成る。）に対する比率 を表している 。
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
589 521 13.1
レバレッジ比率エクスポージャー （ 10 億ユーロ）
4.6 5.2 -11.5
レバレッジ比率 （％）
NPE 比率とは、 欧州銀行監督局（ EBA ） の リスク・ダッシュボードに基づく総エクスポージャーに対する不良エ
クスポージャーの比率である。
2022 年 6 月 30 日 2021 年 12 月 31 日 変動率 (%)
0.8 0.9 -11.1
NPE 比率 （％）
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(38) 関連当事者取引
コメルツ銀行お よび／またはその連結会社 は、通常の事業活動の一環として、関連 する企業および個人 との取引を
行っている（詳細については、 2021 年 英文年次報告書 の 273 ページ以下 参照） 。
重要な変更
ドイツ連邦政府が支配する諸団体に関連する資産は、 2022 年 6 月 30 日現在 、 807 億ユーロに増加した（ 2021 年 ：
316 億 ユーロ）。これは、ドイツ連邦銀行における残高が 768 億ユーロに増加したことが主な要因である（ 2021 年：
277 億ユーロ）。
当報告期間中、関連当事者または関連会社との重要な取引または取引の変更はなかった。
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コメルツ銀行の役員会
監査役会
ヘルムート・ゴットシャルク
監査役会会長
1 ）
注
ウーヴェ・チェーゲ
監査役会副会長
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
ハイケ・アンシャイト
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
アレクサンダー・ブルザノフ
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
グンナール・デ・ビュール
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
ステファン・ブルグハルト
コメルツ銀行ミッテルシュタントバンク、ノース／ウエストのプロジェクト・マネジャー
コメルツ銀行従業員
ドクター・フランク・チコウスキー
ドイツ復興金融公庫グループ、前上級副社長／トレジャラー
ザビーネ U. ディートリッヒ
BP ヨーロッパ SE 、 前取締役
ドクター・ユッタ A. デンゲス
ドイツ連邦共和国金融庁 GmbH 、 マネジャー
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1 ）
注
モニカ・フィンク
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
ステファン・ジェネス
（ 2022 年 1 月 1 日就任）
銀行業務専門家
コメルツ銀行従業員
1 ）
注
ケルスティン・イエルケル
連邦政府機関、共同決定部長
ブルクハルト・キース
ロイズ・オブ・ロンドン、最高執行責任者／最高財務責任者
1 ）
注
アレクサンドラ・クリーガー
鉱業・化学・エネルギー産業管理組合（ IG BCE ） 、
管理部長
ダニエラ・マシュウス
弁護士／企業アドバイザー
欧州取締役会効率化センター、共同経営パートナー
カロリーネ・ザイフェルト
改革のための企業アドバイザー
ロビン J. ストーカー
アディダス AG 、 前取締役
ドクター・ゲルトルード・タンペル -グーゲレル
欧州中央銀行役員会、前理事
フランク・ヴェストホフ
DZ バンク AG 、 前取締役
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1 ）
注
ステファン・ヴィットマン
全国労働組合、管理書記長
クラウス・ペーター・ミュラー
監査役会名誉会長
注 1 ）当行従業員による選任
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取締役会
ドクター・マンフレッド・クノッフ
取締役会会長
ミヒャエル・コッツバウアー
ザビーネ・シュミットロス
ドクター・ベッティナ・オルロップ
取締役会副会長
ドクター・ヨルグ・オリヴェリ・デル・カスティーヨ -シュルツ
（ 2022 年 1 月 20 日就任）
ドクター・マルクス・クロミク
トーマス・シャウフラー
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半期報告書
取締役会による責任表明
我々の知る限りにおいて、中間財務報告に適用される報告基準に従って、本中間連結財務書類は当行グルー
プの資産、負債、財政状態および財務成績について真実かつ公正な概観を示しており、当行グループの中間経
営者報告書は、当行グループの事業展開、業績および状況について真実かつ公正な概観を提供すると共に当行
グループの当会計年度の残存期間に予想される展開にかかわる主要な機会とリスクが記載されている。
2022 年 8 月 1 日
フランクフルト・アム・マイン
取締役会
マンフレッド・クノッフ ベッティナ・オルロップ マルクス・クロミク
ミヒャエル・コッツバウアー ヨルグ・オリヴェリ・デ トーマス・シャウフラー
ル・カスティーヨ -シュルツ
ザビーネ・シュミットロス
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半期報告書
レビュー報告書
コメルツ銀行 (フランクフルト・アム・マイン ) 御中
我々は、コメルツ銀行株式会社 (フランクフルト・アム・マイン )の 2022 年 １月１日から 6 月 30 日 までの期間の、
WpHG （ ドイツ証券取引法）第 115 条に基づく中間財務報告書の一部である要約連結中間財務書類（損益計算書、
要約包括利益計算書、貸借対照表、資本金変動計算書、キャッシュ・フロー計算書（要約版）および注記（重要な
注記）から構成される。）および中間グループ経営者報告書のレビューを行った。当社の経営陣 は、 EU が採用し
た国際会計基準 IAS 第 34 号 「中間財務報告」に 従った 要約連結中間財務書類の作成 、および中間グループ経営者報
告書に適用されるド イ ツ証券取引法の要件に従った中間グループ経営者報告書の作成に責任を負っている。我々の
責任は、我々のレビューに基づき、要約連結中間財務書類および中間グループ経営者報告書について報告書を発行
することである。
我々はドイツ経済監査士協会（ IDW ） が発布した、ドイツで一般に公正妥当と認められる、財務書類のレビュー
に対する基準に従い、要約連結中間財務書類および中間グループ経営者報告書のレビューを行った。これらの基準
は 、我々が、厳格な評価を通じて、要約連 結中間財務書類が、全ての重要な点において、 EU が 採用した IAS 第 34 号
「中間財務報告」に 従って作成されているか、また 中間グループ経営者報告書が、全ての重要な点において、中間
グループ経営者報告書に適用されるドイツ証券取引法の要件に従って作成 されているかを、一定の水準の保証を得
られるようにレビューを計画し、実施することを 要求している。レビューは主として会社職員への質問および分析
的手続に限定されるので、財務書類監査により得られる保証を提供するものではない。契約に従い、我々は財務書
類監査を行わなかったので、監査人報告書を発行することはできない。
我々の行ったレビューの結果、要約連結中間財務書類が、 EU が 採用した IAS 第 34 号 「中間財務報告」に従って作
成されていないと我々に推定させる事項は全ての重要な点において認められず、また中間グループ経営者報告書
が、中間グループ経営者報告書に適用されるドイツ証券取引法の要件に従って作成されていないと我々に推定させ
る事項は全ての重要な点において認められなかった。
フランクフルト・アム・マイン、 2022 年 8 月 1 日
KPMG AG
ヴィルトシャフツプリュフングスゲゼルシャフト
（ドイツ語版原本は以下により署名される。）
署名 署名
ヴィーヒェン ベート
経済監査士 経済監査士
(ドイツ公認会計士 ) (ドイツ公認会計士 )
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２【その他】
（1）後発事象に関する報告
2022年7月4日、コメルツ銀行は、持続可能性戦略の進捗に関する情報を提供するため、第2回公開サステナビ
リティ・ダイアローグ・イベントを開催した。コメルツ銀行は、提供しているローンの半分を対象に、具体的な
C02削減目標を設定している。この目標は2030年までに達成される予定である。当行は、気候リスクを管理する
ための取り組みとして、まずCO2集約型部門に焦点を当てている。例えば、発電部門では2030年までに少なくと
も73%の削減目標を設定し、極めて大規模な個人向け住宅ローン融資ポートフォリオに関しては少なくとも57%の
削減目標を設定した。これらの目標を達成することは、ローンおよび投資ポートフォリオ全体のCO2排出量を遅
くとも2050年までにネットでゼロにするという当行の取り組みにおける重要な中間地点である。
コメルツ銀行は、2022会計年度において、グループの効率性と収益性向上の変革に向け、さらなるマイルス
トーンを達成する見込みである。コメルツ銀行は、2022会計年度上半期の業績が良好であることを受けて、金利
上昇により純利息収益が大幅に増加することが見込まれることから、2022会計年度全体の営業利益は前年を上回
ると予測している。2022年第3四半期のエムバンクの収益は、2022年7月中旬にポーランド議会が可決した法律の
対象となる。2022年第3四半期には約10億から14億ポーランド・ズロチ（当時のレートで約210百万から約290百
万ユーロに相当）の負担が予想され、コメルツ銀行の営業成績に相応する影響を与えることになる。当行の2022
年全体の営業費用は約64億ユーロになると見込まれる。トップレベル調整（TLA）の使用を前提として、約 － 7 億
ユーロのリスク損益が予測される。総合的には、2022年全体の連結利益は大幅に増加し、CET1比率は13%を超え
る見込みである。
しかしながら、状況が悪化した場合には、信頼性をもって定量化できないものの、2022会計年度の連結業績に
相当程度の影響を及ぼす可能性のあるリスク要因が数多く存在する。これらには、何よりもまず、極めて高度の
世界的経済リスクが含まれる。 コロナウィルスのパンデミックが継続する期間とその影響の可能性を信頼性を
もって推測することはまだ不可能である。また、地政学的リスクは、原材料価格とエネルギー価格の大幅な上昇
および、ガスの配給化やガス供給の停止・中断のおそれを通じて、すでに既存のインフレ傾向を加速させてお
り、当行の事業展開に影響を及ぼす可能性がある。ロシア・ウクライナの軍事紛争は、ウクライナとロシア双方
との当行のビジネスに影響を与える。当行の個々のビジネス・パートナーに関係する制裁（ロシアの大手金融機
関のSWIFT銀行通信ネットワークからの排除、ロシアの大手銀行との米ドル決済の禁止等）ならびに業界全体に
関係する制裁（エネルギーや原材料セクター等）も、コメルツ銀行に影響を与える。さらに、ロシアからの報復
的制裁がコメルツ銀行のポートフォリオに影響を与えることが予想される。加えて、政治的緊張が欧州、北米、
アジアの経済ブロック間の貿易紛争の引き金となる可能性が続いている。
2022年9月27日、コメルツ銀行は、ポーランドの子会社であるエムバンクの収益への一層の負担にもかかわら
ず、2022会計年度において相当額の純利益の予測を維持していることを公表した。この予測は、地政学上の展開
による経済への影響が大幅に悪化することはなく、かつエネルギー供給をめぐる不確実性が、将来の潜在的な貸
倒損失に対する引当金の大幅な追加を必要としないことを前提としている。
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エムバンクは、公表されたモデルの見直しの結果、スイス・フラン・ポートフォリオの23億36百万ポーラン
ド・ズロチ（約490百万ユーロ）に対する追加引当金を計上したことを発表していた。現在、外貨建ての信用契
約の引当金総額は約14億30百万ユーロとなっている。当該追加引当金は、コメルツ銀行の第3四半期の業績に相
応するマイナスの影響を与え、「その他の純利益」にマイナスの収益として計上される。エムバンクはまた、顧
客との個別合意に向けて新たな和解プログラムを発表した。
ポーランドでは、立法により導入された民間不動産融資の利子と返済の繰延べ（「ペイメント・ホリデー」）
の可能性があるため、今年7月に発表した2022年第3四半期の収益はマイナスとなったが、さらに新たな負担が追
加されることになる。しかしながら、コメルツ銀行は、エネルギー供給に関する不確実性が多額のリスク引当金
の追加を必要としない限り、当行グループの第3四半期の営業利益はプラスになると予測している。
（2）訴訟
コメルツ銀行グループの中間財務書類に関する注記の注記34中の「訴訟」参照。
（3）国際財務報告基準と日本の会計原則との相違
当行グループは、ドイツ商法（HGB）第315条の定めるところに従い、年次連結財務書類および中間連結財務書
類を、国際会計基準審議会（IASB）が公表し、欧州連合（EU）が承認した国際財務報告基準（「IFRS」）に準拠
して作成することが要求されている。IFRSと日本において一般に公正妥当と認められる会計原則（Japan GAAP）
との主要な相違は、以下のとおりである。
会計方針
コメルツ銀行グループの連結財務書類（連結財務書類および連結財務書類に関する注記）は、ドイツ商法
（HGB）第315条および第340条以下ならびに欧州議会および欧州理事会による2002年7月19日付け規則（EC）
No.1606/2002（国際会計基準（IAS）規則）に従って作成されなければならない。国際会計基準審議会（IASB）
により承認かつ公表された国際財務報告基準（IFRS）に基づく一定の国際会計基準を採用するためのその他の規
則およびIFRS委員会によるそれらの規則の解釈も適用されている。
ドイツの銀行は、銀行会計指令法の規則（HGB第340条以下、銀行会計に関する法定規則（RechKredV））、ド
イツ公認会計士協会（IDW）の意見、特にHGBに基づく金融機関の基本的な会計原則を表す銀行専門家委員会
（BFA）の規則に準拠して財務書類を作成しなければならない。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結財務書類を作成する場合、
同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社および子会社が採用する会計処理の原則および手続
は、原則として統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社
等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社等の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作
成されている場合には、一定の項目（のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究
開発費の支出時費用処理など）の修正を条件に、これを連結決算手続上利用することができる。
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当行グループの財務書類が準拠しているIAS／IFRSと日本において公正妥当と認められている会計原則（Japan
GAAP）との主要な相違は、以下のとおりである。
前記「第６ 経理の状況、1. 中間財務書類、 重要な注記、一般情報、（ 1 ）会計方針 」を参照。
貸借対照表
ドイツにおいて、コメルツ銀行グループは、2018年1月1日からIFRS第9号「金融商品」（2014年7月にIASBが公
表した版）を適用している。当該基準は、EUにおいて2018年1月1日以降に開始する会計年度から適用が義務化さ
れている。
IFRS 第9号の適用により、報告企業は、IAS第32号に基づき金融商品として定義されたすべての資産および負債
を分類することを要求されている。基本的に、すべての金融商品は取得日の公正価値で認識されなければならな
い。この取得原則は、金融商品の分類に関係なく適用される。
IFRS 第9号は、各ビジネス・モデルおよびSPPI要件（元本と利息の支払のみからなる）の達成に依拠する以下
の４つのタイプの金融資産の事後測定を規定している。
・償却原価（AC）での測定
・損益調整額（リサイクリング）ありとその他の包括利益（OCI）を通した公正価値（FVOCImR）での測定
・損益調整額（リサイクリング）なしのその他の包括利益（OCI）を通した公正価値（FVOCIoR）での測定
・損益を通した公正価値（mFVPL）と売買目的保有（HFT）に細分類された損益を通した公正価値（FVPL）での測
定
経営陣は、キャッシュ・フローを発生させるため、金融資産がどのように管理されているかに基づいて、以下
のビジネス・モデルに金融資産を分類している。
・「回収目的保有」ビジネス・モデル：ほとんど売却を行わない保有からの契約上のキャッシュ・フローの受
領。
・「回収目的保有および売却」ビジネス・モデル：保有および売却を通したキャッシュ・フローの受領。
・残存ビジネス・モデル：「回収目的保有」または「回収目的保有および売却」ビジネス・モデルに分類されて
いないすべてのポートフォリオ。当該ビジネス・モデルには、主としてトレーディング・ポートフォリオおよ
び公正価値ベースで管理されているポートフォリオが含まれている。契約上合意したキャッシュ・フローの受
領は重要ではない。主たる目的は、購入および売却を通じてキャッシュ・フローを最大化することである。
金融資産を分類するための第２の要件は、キャッシュ・フローの特性である。キャッシュ・フローを評価する
場合、重要な考慮事項は、キャッシュ・フローが既発の金融商品の元本およびそのレバレッジがない利息のみの
支払（即ち、SPPI要件）であるか否かである。原則として、金融商品は、契約上のキャッシュ・フローが単純な
ローンと同等である場合に限り、SPPI要件に準拠している。
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ビジネス・モデルの分類は、ポートフォリオ単位で行うことができるが、SPPI要件は、常に「回収目的保有」
または「回収目的保有および売却」ビジネス・モデルに分類された個別の金融商品毎に査定する必要がある。
原則として、金融負債は、償却原価で測定されるものとする。さらに、公正価値オプションが適用される可能
性がある。自己信用スプレッドから生じる公正価値オプションの指定する金融負債の再測定効果は、収益に影響
を及ぼすことなく、その他の包括利益に計上される。売買目的保有の金融負債および全てのデリバティブは、貸
借対照表の別項目において報告され、また損益を通して公正価値で測定されるものとする。
プレミアムおよびディスカウントは、債権の全存続期間にわたって純利息収益の項目に計上される。対応する
評価調整は、貸倒引当金の項目に表示される。信託による取引は、貸借対照表に表示されなくてもよい。無形お
よび固定資産の減価償却の方法は、定額法である。買収により生じるのれんは、資産として認識され、無形資産
の項目に表示される。少数株主持分は、資本金の一部として表示される。
損益計算書
ドイツにおいて、収入と支出は、発生主義に基づき計上され、経済的条件に従って対応する期間に損益計算書
に表示される。損益計算書に表示される利益は、連結剰余金、即ち税金控除後の半期の利益である。満期前に返
済された債権の違約金は、発生時に回収されなくてはならず、かつ収益として計上される。
損益を通して公正価値で測定される金融資産または金融負債から生じた純利益が含まれている。
売買目的保有カテゴリーの金融商品からの純損益は、当行のトレーディング純利益であり、費用を控除した後
の正味の収益額を表示している。
従って、当該項目には以下が含まれている。
・売買目的保有の金融商品からの受取利息と支払利息
・売買目的保有の有価証券、債権、外貨および貴金属の売却からの実現損益
・売買目的保有の金融商品から受け取った配当金
・公正価値での再測定による再測定損益の純額
・デリバティブ金融商品からの純損益
・公正価値調整（信用評価調整／CVA、債務評価調整／DVA、資金調達評価調整／FVA）からの純損益
・売買目的保有の金融商品の取得または処分に関連して発生した支払手数料および受取手数料
その他の純利益は、主に引当金への繰入および引当金の戻入ならびにオペレーティング・リースからの収益お
よび費用により構成される。
当該項目には、関連会社および共同支配企業の実現損益および再測定純損益も含まれている。
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(1) 企業結合およびのれんの償却（IFRS第3号、別紙A）
IFRS では、 IFRS 第 3 号「企業結合」に基づき、すべての企業結合（共同支配企業の設立、共通支配下の企業ま
たは事業の結合等を除く。）に取得法が適用されている。取得法では、取得日において、取得企業は識別可能な
取得した資産および引き受けた負債を、原則として、取得日時点の公正価値で認識する。
日本でも、企業会計基準第 21 号「企業結合に関する会計基準」に基づき、すべての企業結合（共同支配企業の
形成および共通支配下の取引を除く。）はパーチェス法（取得法に類似する方法）で会計処理されている。
日本基準と IFRS の間には、主に以下の差異が存在する。
a) 取得関連コスト（企業結合に直接起因する費用）の処理
IFRS では、IAS第32号およびIFRS第9号にそれぞれ準拠して認識される負債性証券または持分証券の発行コス
トを除き、当該費用が発生してサービスの提供を受けた期間の費用として処理する。
日本では、取得関連費用は発生した事業年度の費用として処理される。
b) 条件付対価の処理
IFRS では、取得企業は条件付対価を、被取得企業との交換で移転した対価に含め、取得日時点の公正価値で
認識しなければならない。また、条件付対価の公正価値に事後的な変動があった場合でも、一定の場合を除き、
のれんの修正は行わない。
日本では、条件付取得対価の交付または引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点
で、支払対価を取得原価として追加的に認識するとともに、のれんの修正を行う。
c) のれんの当初認識および非支配持分の測定
IFRS では、企業結合ごとに以下のいずれかの方法を選択できる。
・ 非支配持分も含めた被取得企業全体を公正価値で測定し、のれんは非支配持分に帰属する部分も含めて測
定する方法（全部のれん方式）
・ 非支配持分のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与
えているものは、被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する比例持分相当額として測定し、のれん
は取得企業の持分相当額についてのみ認識する方法（購入のれん方式）
日本では、非支配持分自体を時価評価する処理（全部のれん方式）は認められておらず、のれんは、取得原
価が、取得した資産および引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される（購入のれん方
式）。
d) のれんの償却
IFRS 第3号の改正に従い、のれんの定期償却は、2005年1月1日以降は行われない。しかし、のれんは、IAS第
36号第90項（資産の減損）に基づき、少なくとも年一回減損テストを受けなければならない。
日本では原則として、のれんは20年を超えない期間で定率法またはその他の合理的な方法で償却され、のれ
んが減損した場合、減損損失が認識されなければならない。
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(2) 有形固定資産の測定（IAS第16号第6項）
有形固定資産として計上される土地および建物、什器および備品は、取得原価から原価償却累計額および減
損損失累計額（償却原価）を控除した価額で計上される。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産または資産グループの減損の兆候が認められ、
かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額（20年以内の合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると見積られ
た場合、当該資産または資産グループの回収可能価額（正味売却価額と使用価値（資産または資産グループの継
続的使用と使用後の処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の
金額）と帳簿価額の差額につき減損損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。
(3) 会計方針の変更に基づく財務書類の遡及的調整（IAS第8号）
会計方針の変更は遡及的に適用される。ただし、当該変更が特定の会計期間のみに影響するか、公表済の1会
計期間または複数の会計期間に累積的に影響するか否か判断ができない場合、当行は、遡及的適用が実務的に可
能な最も早期の会計期間の期首現在の資産および負債の簿価に新しい会計方針を適用する。
会計の見積りの変更の影響は損益に予測的に計上するが、会計の見積りの変更が資産および負債の変更に関
連するか、または資本項目に関連する場合、変更にかかる会計期間の関連する資産、負債または資本項目の簿価
の調整として計上する。
過年度の会計期間の重大な誤謬は、当該誤謬の発見後に最初に公表を承認された財務書類において遡及的に
訂正されなければならない。ただし、かかる誤謬に関連する公表済の1会計期間または複数の会計期間の情報が
特定の会計期間に影響するか否か判断できない場合、当行は、遡及的な修正再表示が実務的に可能な最も早期の
会計期間の期首現在の資産、負債および資本を修正再表示する。
日本では、かかる遡及的な調整は必要とされない。
(4) リース会計（IFRS第16号）
リースとは、特定の資産（原資産）を使用する権利を一定期間にわたり、対価と交換に移転する契約または
契約の一部である。民法上、契約の適格性あるいは名称がリース、レンタル、資産の保有などとされていること
は、重要ではない。
IFRS 第16号は、原則として下記の４つの中核要素により、全ての形態のリース（仕組みリースを含む。）を
判定する。
● 対象資産の特定
○ 明示的特定
○ 黙示的特定
● 使用を支配する権利
○ 使用期間を通して使用から生じる経済的利益のほとんど全てを取得する権利
○ 資産の使用を指図する権利
● 契約の構成要素
● リースの期間
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基本的に、リース資産は有形または無形である。無形資産のリース会計に関しては、オプションが存在する
（IFRS第16号第4項）。コメルツ銀行グループにおいては、ソフトウエアやライセンスのような無形資産の使用
料は、リースとして計上されない。
当行グループが賃貸人として
賃貸人は、リース開始日において、リースをファイナンス・リースまたはオペレーティング・リースのいずれ
かに分類しなければならない（IFRS第16号61項）。
当該分類は、特定のリース資産の所有に伴う経済価値とリスクのほとんど全てを本質的に享受する者を基準と
している（IFRS第16号第62項）。ほとんど全ての経済的価値とリスクが賃借人に移転される場合、ファイナン
ス・リースとなり、賃借人が経済的な所有者となる。その他の場合には、純粋な賃貸借関係に相当するオペレー
ティング・リースとなる。
分類の変更（ファイナンス・リースまたはオペレーティング・リース）は、リース期間中、契約条項の修正に
より契約の範囲の変更が発生した場合に限り、実施されるものとする（IFRS第16号第79項およびIFRS第16号第87
項によるリースの条件変更、例えば、リース対象の追加あるいは対価の額（IFRS第16号第66項））。
・ オペレーティング・リース
オペレーティング・リースに関しては、経済的所有権が賃貸人に留保される。従って、リース物件は貸借対照
表の原資産として認識される。資産は、それぞれの種類の資産の引当金に従って認識される（例えば、IAS第16
号による有形固定資産またはIAS第40号による投資不動産）。当初直接コストは資産計上される（IFRS第16号第
83項）。
リース料の支払は、リース期間にわたり、定額法により認識されるものとする。異なる系統的な支払がより適
切な場合にのみ、定額法以外の方法によることができる（IFRS第16号第81項）。
類似の資産の標準的な取扱に従って、リース資産はその経済的耐用年数にわたって定額法ベースにより償却
（IAS第16号、IAS第38号）され、また減損（IAS第36号）の査定がされるものとする。
リースの条件変更が有効となった時から、リースは常に新たなリースとして会計処理されるものとする。この
過程において、当初のリースにかかる全ての前払リース料または未払リース料は、新たなリースにかかるリース
料とみなすものとする（IFRS第16号第87項）。
オペレーティング・リースの場合には、受領されたリース料は損益計算書の「その他の利益」として開示され
る。
・ ファイナンス・リース
経済的な所有権が賃借人に移転されたため、原資産はもはや賃貸人の貸借対照表に開示されない。代わりに、
賃貸人は賃借人からのリース債権として認識する。
リース債権は、契約開始日において、当初正味リース投資額に等しい金額として認識されるものとする（IFRS
第16号第67項）。
投資純額は、リースの総投資額からリースの計算利子率を割引くことにより決定される。リースの総投資額
は、賃貸人が受け取るべきリース料および賃貸人に発生している無保証残存価値（推定残存価値）の合計額であ
る（IFRS第16号、別紙A）。
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当初直接コストは、リース料／リースの投資純額が考慮されるものとするが、区分して報告されない（IFRS第
16号第69項）。
金融収益（利息収益）は、リース期間にわたり適切かつ規則的に配分されるものとする。配分のパターンは、
純投資額に対して一定かつ期間対応の返還率の達成を保証するものとする（IFRS第16号第75項）。
受領した全てのリース料は、毎年、リースの総投資額から控除されるものとする。純投資額にかかる複利から
生じる会計期間からの金融収益が未収金融収益から控除される。即ち、リースの総投資額と純投資額との差額で
ある。これは、リースの純投資額がリース料と毎会計期間の利息により調整されることとなる。（IFRS第16号第
76項）。
契約上合意されない残存価値（無保証残存価値）の見積りは、定期的に査定されなければならない。見積り無
保証残存価値が減少した場合、賃貸人はリース期間にわたる収益の配分を直ちに改定し、かつ未払金の減額を直
ちに認識するものとする（IFRS第16号第77項）
ファイナンス・リースの場合、受領したリース料は「金融資産」として貸借対照表の資産の部において認識さ
れるものとする。
受領したリース料にかかる複利からの利息は、「利息収益」として報告されるものとする。
当行グループが賃借人として
賃借人は、常に全てのリースの使用権資産および対応するリース負債を認識するものとする（IFRS第16号第22
項）。
使用権資産は、「土地および建物」と「事務所用什器備品」とに区分され、貸借対照表の資産の部に「投資不
動産」として開示されている。
リース負債もまた「土地および建物」と「事務所用什器備品」とに区分され、「その他の債務」として報告さ
れている。
使用権資産の償却は「一般管理費」として開示されている。リース負債の複利に割り当てられたリース料の部
分は「利息費用」とされ、返済に割り当てられたリース料の部分はリース負債を減少させ、収益に影響しない。
日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に従い、ファイナンス・リース取引とは、解
約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについて
は、その経済的実質に基づいて判断すべきであるとしている。
(5) 退職給付会計の数理計算上の差異の会計処理（IAS第19号）
IAS 第19号によれば、早期退職および死亡給付のための支払は、「貸借対照表アプローチ」を使用して表示さ
れるものとする。即ち、数理計算上の利益または損失は、当該利益または損失が発生した会計期間の損益に直ち
に計上される。
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(6) 有給休暇
企業は従業員の短期の給付金である有給休暇の予想される費用を、(a)累積有給休暇の場合は、従業員が将来
の有給休暇の権利を拡大する労務を提供した場合、(b)非累積有給休暇の場合は、休暇を取得した時、それぞれ
計上する。
日本の会計処理では、有給休暇引当金は計上されない。
(7) 関係会社およびジョイント・アレンジメントに対する投資（ IAS 第 28号およびIFRS第11号 ）
IAS 第28号およびIFRS 第11号に基づく関係会社およびジョイント・ベンチャーの連結に関しては、持分法
（一行連結／ワン・ライン・コンソリデーション）が適用される。コメルツ銀行グループに関して、ジョイン
ト・オペレーションは該当しない。
(8) 減損会計（ IAS 第 36号 ）
各貸借対照表日現在、すべての資産は減損の兆候があるか否か見直さなくてはならない。資産の減損は、資
産の簿価が当該資産の正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の価額を超過した場合、減損として認識され
る。IAS第36号には、減損の外部的兆候および内部的兆候が列記されている。資産の減損の可能性がある場合、
資産の回収可能額を算出する必要がある。耐用年数の定められていない無形資産や企業結合により取得したのれ
んの回収可能額は、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年測定しなければならない。
回収可能額は、資産の公正価値から当該資産の売却費用を控除した額と使用価値のいずれか高い方の価額で
ある。公正価値は契約に基づき、時価または資産の売却価格の最高見積額から処分費用を控除した額とされる。
使用価値の算出は、独立当事者間の自由かつ公正な取引から企業が当該資産から得られると予想される見積将来
キャッシュ・フローが反映されるものとされる。
減損は、資産が別の会計基準（IAS第16号等）に基づき再評価されて計上されない限り、損益に直ちに反映さ
れなければならない。直近の減損の計上以降、資産の回収可能額の算出に使用された見積りに変化があった場
合、かかる減損は戻し入れられる。簿価は回収可能額を上限として増加されるが、過年度にかかる資産に減損が
計上されなかった場合の簿価を上回らないものとする。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産または資産グループの減損の兆候が認められ、
かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額（20年以内の合理的な期間に基づく）が簿価を下回ると見積られた場
合、当該資産または資産グループの回収可能価額（正味売却価額と使用価値（資産または資産グループの継続的
使用と使用後の処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の金
額）と簿価の差額につき減損損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。
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(9) 研究開発費（ IAS 第 38号 ）
研究は、科学的あるいは技術的に新しい知識や理解を得ることを目的に独自に計画された調査である。研究
費は、発生時に費用として計上される。
開発は、商業生産または商業使用の開始前の新規のまたは大幅に改良された材料、機器、製品、過程、シス
テム、サービスの生産のための計画あるいは設計にかかる研究による発見やその他の知識の適用である。開発費
は、資産の販売または使用の技術的および商業的な実現可能性が確立した時点で初めて資本化される。それまで
当行は無形資産を完成させる意思と能力を有していなければならない。さらに、当行はかかる無形資産を使用ま
たは売却し、かつ資産が将来経済的価値を産出することを示さなければならない。
当行が無形資産を創出する内部プロジェクトの研究段階と開発段階とを区別できない場合、当行はかかるプ
ロジェクトの費用が研究段階のみに発生したとみなして取り扱う。
一旦費用計上された費用は後に無形資産の費用の一部として付け替えることはできない。
日本では開発段階で発生した費用は発生時に費用計上される。
(10) 金融資産の認識の中止（ IFRS 第 9号第3.2.3項 ）
下記の場合、企業は金融資産の認識の中止を計上しなければならない。
a. 金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合。
b. 企業が金融資産のキャッシュ・フローを受領する契約上の権利を移転する、あるいは金融資産のキャッ
シュ・フローを受領する権利を保持するが、一定の条件による取り決めにより他の受取人にキャッ
シュ・フローを支払う契約上の義務を負った場合、および企業が金融資産の所有権の実質的に全てのリ
スクと利益を移転したか、あるいは金融資産の所有権にかかる実質的に全てのリスクと利益を移転も保
持もせず、支配権を保持しなくなった場合。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、譲渡金融資産の財務構成要素ごと
に、支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(11) ヘッジ会計（ IFRS 第 9号 ）
IFRS 第9号第7.2.21項に従ったオプションを行使する場合、これまでコメルツ銀行は、IAS第39号の規定に
従ったヘッジ会計を実施していた。 ヘッジ会計に係る会計基準の IFRS 第 9号 への移行は、 2022 年7月1日現在、
将来に向けて実施された。したがって、 IFRS のヘッジ会 計規則は遡及的に適用されない。
経済的にリンクされたヘッジ対象およびヘッジ手段から生じる測定の差異は、会計基準の異なる測定概念に
起因する（損益またはその他の包括利益（OCI）を通じた公正価値による測定、償却原価による測定）。認識の
差異は、例えば、貸借対照表に認識されていない外貨建の確定約定が、外国為替デリバティブによりヘッジされ
ている場合に生じる。経済的観点からは、ヘッジは、ヘッジされたリスクの変動と反対の動きをする2つ以上の
取引からの損益を相殺することにつながる。また、ヘッジ会計は損益計算書（またはその他の包括利益
（OCI））のヘッジ手段に係る損益とヘッジ対象に係る損益とを相殺するためにも使用される。
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ヘッジ関係がヘッジ会計の一部として表示されるためには、以下の要件を充足する必要がある（IFRS第9号第
6.4.1項）。
• ヘッジ関係が、適格なヘッジ対象およびヘッジ手段のみで構成されていること。
• ヘッジ関係の開始時に、リスク管理目的および戦略、ヘッジ比率の決定を含むヘッジ関係の公式な決定と
文書化が行われていること。リスク管理戦略は、リスク管理の最上位レベル担当者により決定され、長期
的な性質を有するが、リスク管理目的は、個々のヘッジ関係のレベル担当者により決定される。したがっ
て、リスク管理戦略（例えば、固定金利債務の20％－40％が金利リスクに対してヘッジされる。）には、
目的の異なる多数のヘッジ関係が含まれる可能性がある（1億ユーロの固定金利債務をヘッジするために
金利スワップが決定される。）。
• 有効性の要件を満たしていること。
原則として、為替リスク、金利リスクおよび価格リスクに対するヘッジが可能である。一般に、信用リスク
は、個別の識別と信頼できる測定が不可能であるため、適格なリスク要素ではない。これらのヘッジ戦略につい
ては、信用リスクに対する公正価値オプションが使用できる。損益計算書に影響を与える可能性のあるリスクの
みがヘッジ可能である。唯一の例外は、その他の包括利益（OCI）を通して再測定される資本性金融商品のヘッ
ジである。
IFRS 第9号は、ヘッジ会計について次の4つのモデルを規定している。
1. 公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとは、貸借対照表に表示された資産もしくは負債、オフバランスの確定約定、または当該資
産や負債もしくは確定約定の特定された部分について、特定のリスクを遡ることができ、かつ純損益もしくはそ
の他の包括利益（OCI）に影響する可能性があるものの公正価値の変動のリスクに対するヘッジをいう。
公正価値の変動は、例えば、金利の変動、為替レートの変動または株価の変動により生じる可能性がある。
公正価値ヘッジにより、企業は、価格またはキャッシュ・フローが固定されている資産または負債について、
ヘッジ対象として識別されたリスクに起因する資産または負債の公正価値の変動リスクをヘッジすることを目的
としている。
ヘッジ会計では、ヘッジ対象に通常適用される測定および会計原則が本質的に置き換わる。即ち、ヘッジさ
れたリスクに帰属する公正価値の変動部分は、ヘッジ対象に通常適用される測定および会計原則にかかわらず、
収益として認識される。これは、その他の包括利益（OCI）を通じて公正価値で測定される負債性金融商品の
ヘッジにも適用される（「回収および売却のための保有」ビジネス・モデル）。ヘッジ会計について充足すべき
その他の要件に従い、公正価値ヘッジ会計は以下のとおり要約できる（IFRS第9号第6.5.8項）：
・ ヘッジ手段は公正価値で測定され、公正価値の変動は収益として認識される。この規則の例外には、そ
の他の包括利益（OCI）を通じて測定される資本性金融商品をヘッジする際のヘッジ費用およびヘッジ手
段の価値の変動が含まれる。この場合、ヘッジ手段の価値変動もその他の包括利益（OCI）に認識される
ため、非有効部分もその他の包括利益（OCI）に表示される（IFRS第9号第6.5.3項およびIFRS第9号第
6.5.8項）。
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・ ヘッジ対象が償却原価で貸借対照表に表示される場合、帳簿価額は、ヘッジされたリスクに帰因する公
正価値変動により調整される（「ヘッジ調整」）。この調整は、ヘッジ手段からの損益を相殺するため
にヘッジ会計に係る収益に認識される。
・ ヘッジ対象が公正価値で認識され、その他の包括利益（OCI）で価値変動が認識される場合、資本性金融
商品と負債性金融商品は区別される。資本性金融商品については、ヘッジされたリスクに帰因する公正
価値変動をその他の包括利益（OCI）に表示し続けなければならない。負債性金融商品については、ヘッ
ジされたリスクに係る価値変動は、損益計算書においてヘッジ関係に係る損益として報告される。ヘッ
ジされたリスク以外のリスクに帰因する損益については、通常の測定および会計原則が適用される。
2. 金利リスクのポートフォリオ公正価値ヘッジ
特に、マクロヘッジのために作成中の会計モデルを開発するプロジェクトが完成していないため、金利リス
クのポートフォリオ公正価値ヘッジに関するIAS第39号の規則が引き続き適用される（IFRS第9号第6.1.3項）。
この適用除外は、当該プロジェクトが完了し、新しい規則が実施されるまで有効である。
IAS 第39号第81A項およびIAS第39号第AG114項によれば、金利リスクのヘッジはポートフォリオ・レベルでも
行うことができる。ここでは、タイムバケットごとに一定の金額が外部のヘッジ手段によりヘッジされる一方、
公正価値は、ヘッジ対象量またはヘッジ対象額の公正価値の変動とは反対の方向に変動する。2014年第2四半期
以降、コメルツ銀行は、コア預金を金利リスクのポートフォリオ公正価値ヘッジについてのヘッジ対象として指
定するために、IAS第39号のカーブアウト版を適用している。これらに関しては、複製ポートフォリオ・モデル
の指定されたコア預金に基づき、ヘッジ期間中の金利の再設定は想定されていない。さらに、モデルのコア預金
を指定するためには、モデルがリスク部門および銀行監督当局により承認されている必要がある。ヘッジの要件
は、デリバティブの純リスク・ポジションに基づいて決定される。
ヘッジ関係は、タイムバケットに基づいて決定される。ヘッジ調整は、個々のヘッジ対象を参照する必要が
ない。ただし、どのヘッジ対象がどのような方法でタイムバケットに分散されたかを確認できる必要がある。こ
の手順は、ポートフォリオ・レベルで経済的ヘッジが行われ、かつ個々の取引を参照する必要がない場合に使用
される。
3. キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、認識されている資産または負債、あるいは発生する可能性の非常に高い予
定取引から生じる特定のリスクに起因し、かつ会社の損益に影響する可能性がある将来のキャッシュ・フローの
変動性に対するエクスポージャーのヘッジである。
キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理は、以下のとおり要約される（IFRS第9号第6.5.11項）：
• ヘッジ対象（即ち、ヘッジされた将来キャッシュ・フロー）およびヘッジ手段の市場価値の変動額の決
定。
• ヘッジ対象の会計処理（または、ヘッジ対象が将来の取引である場合、会計処理なし。）をキャッシュ・
フロー・ヘッジ会計が適用されない場合と同一とする。
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• ヘッジ手段の測定をキャッシュ・フロー・ヘッジ会計が適用されない場合と同一とする（公正価値による
測定）。
• ヘッジ手段がデリバティブである場合、貸借対照表の特別項目「デリバティブ・ヘッジ手段による正また
は負の市場価値」として報告。
• ヘッジ対象の測定効果のうち有効部分を、損益計算書からその他の包括利益（OCI）を通してキャッシュ・
フロー・ヘッジ剰余金に振り替える。ヘッジ対象の時価変動額がキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金より
も少ない場合、当該の場合に応じたより少ない額のみをキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金（有効部分）
に振り替えることができる。
• 売買目的保有の金融商品に係る純損益（売買損益）の残存収益/費用を、ヘッジ会計に係る純損益（ヘッジ
されていない非有効部分）に振り替える。
ヘッジ関係が存在する間、キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金は以下のとおり取り崩される：
• キャッシュ・フロー・ヘッジにより非金融資産もしくは非金融負債が認識される場合、当該認識以前に
キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金に含まれていた関連損益は、取得原価に対する調整として認識され
る。この振替えはその他の包括利益（OCI）を通して認識されず、キャッシュ・フロー剰余金から／に対
して直接資産または負債に認識される。
• それ以外の場合はすべて、キャッシュ・フロー剰余金に認識された損益は、ヘッジされたキャッシュ・フ
ローが損益を発生させるのと同時に損益計算書に振り替えられる（例えば、変動金利の発生時）。
• キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金がマイナスの金額であり、将来取り崩される見込みがない場合、当該
金額を直ちに損益に振り替えなければならない。
ヘッジ関係の中止後、キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金は以下のとおり取り崩される（IFRS第9号第6.5.12
項）：
• ヘッジされたキャッシュ・フローが依然として見込まれる場合、ヘッジ関係が存在する間（上記参照）と
同様に、取崩しが発生する。
• ヘッジされたキャッシュ・フローがもはや見込まれない場合、キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金（正お
よび負）を直ちに損益に振り替えなければならない。発生の可能性が非常に高い予定取引に対するキャッ
シュ・フロー・ヘッジ剰余金の取崩しは、「単純」な可能性が存在しなくなった時点でのみ実行され、
「高い」可能性が適用できなくなった時点では実行されない。
4. 海外事業に対する純投資ヘッジ
海外事業体（支店、子会社または関連会社）に対する投資を行う場合、投資家は海外事業体の純資産（純投
資）に変動が生じるリスクにさらされる。この変動は、純資産を銀行の機能通貨に換算することにより連結財務
書類において発生し、ヘッジ関係に関わらずその他の包括利益（OCI）に認識されなければならない。IFRS第9号
第6.5.13f項は、当該純投資の会計処理に関するキャッシュ・フロー・ヘッジ会計からの通常の手続を追加する
ものである。会計処理は、キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理と同様である。
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• ヘッジ手段に係る損益は、ヘッジが有効である部分に関しては、その他の包括利益（OCI）および外貨換算
剰余金に認識される。非有効部分は、直ちに損益に認識される。
• 従前に資本に計上されたすべての外貨損益は、海外事業体の処分後、速やかに、かつ、当該海外事業体の
処分の範囲内で、損益計算書において認識される。
Japan GAAP では，公正価値ヘッジおよびキャッシュ・フロー・ヘッジともに繰延ヘッジ処理が採用されてい
る(純資産の部で開示)。
また，ヘッジの非有効性部分の処理は，Japan GAAPの場合，例外的にそれを繰り延べることも容認されてい
る。さらに，日本では金利スワップの特例処理が広く採用されている。
(12) 投資不動産の公正価値の測定（ IAS 第 40号 ）
投資不動産は、製品やサービスの製造や供給のための使用または管理目的での所有あるいは通常の業務にお
ける短期の売却ではなく、賃料の取得や値上がり益を目的として所有する不動産（土地または建物（建物の一
部）あるいは土地・建物の両方）である。企業は投資不動産の計上を公正価値評価法または原価法のいずれを適
用するか選択できる。コメルツ銀行は公正価値評価法による計上を選択している。
日本にはこのような会計基準は存在しない。
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第７ 【外国為替相場の推移】
１【当該半期中における月別為替相場の推移】
本項目の記載は、最近６か月間の日本円とユーロの為替レートが日本において２以上の日刊新聞紙に掲載され
ているので、記載を省略する。
２【最近日の為替相場】
１ユーロ＝139.03円（2022年８月31日）
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第８ 【提出会社の参考情報】
以下の書類が 2022 年１月１日から半期報告書の提出日までに提出された。
提出書類 提出年月日
有価証券報告書 2022 年 6 月 30 日
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３【指数等の情報】
該当事項なし。
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