エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．） 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．） |
| カテゴリ | 半期報告書 |
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エア・リキード・エス・エー（Ｌ’ＡＩＲ ＬＩＱＵＩＤＥ Ｓ．Ａ．）(E05928)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022 年 9 月30日
【中間会計期間】 自 2022 年 1 月 1 日 至 2022 年 6 月 30 日
【会社名】 エア・リキード・エス・エー（ L ’ AIR LIQUIDE S.A. ）
【代表者の役職氏名】 最高経営責任者 フランソワ・ジャコウ
【本店の所在の場所】 フランス共和国７５３２１パリ市７区ケー・ドルセー街７５
番地 （ 75 quai d ’ Orsay-Paris 7eme 75321 Paris Cedex
07 France ）
【代理人の氏名又は名称】 日本エア・リキード合同会社 常務執行役員法務本部長
ジェネラルカウンセル 乾山 啓明
【代理人の住所又は所在地】 東京都港区芝浦三丁目４番１号グランパークタワー
【電話番号】 03 － 6414 － 6700
【事務連絡者氏名】 新堰 由香
【連絡場所】 東京都港区芝浦三丁目４番１号グランパークタワー
【電話番号】 03 － 6414 － 6700
【縦覧に供する場所】 該当事項はありません。
注 本書において、別段の記載がある場合を除き、「当社」「エア・リキード」又は「エア・リキード
S.A. 」とはエア・リキード・エス・エーを指し、「当グループ」とは当社及びその連結子会社を指す。
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第一部【企業情報】
（注）本書において、別段の記載がある場合を除き、本書中「当社」、「エア・リキード」または「エア・
リキード・エス・エー」とはエア・リキード・エス・エーを指し、「当グループ」とは当社及びその連結
子会社を指す。
第１【本国における法制等の概要】
当年度上半期において、本国における法制度等の概要に関して特に変更はなかった。
第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
下表は、直近３中間決算期及び２事業年度の主要な経営指標等を示したものである。これらの数値は、
IFRS に基づき表示されている。
（単位：百万ユーロ）
中間連結会計期間 事業年度
2020 2021 2022 2020 2021
売上高 10,273 10,846 14,207 20,458 23,335
経常的営業利益 1,813 1,948 2,286 3,790 4,160
中間（当期）利益 1,125 1,239 1,305 2,435 2,572
総資産 43,913 43,699 49,942 41,977 46,783
営業活動によるキャッ
2,153 2,190 2,241 5,206 5,571
シュ・フロー
投資活動によるキャッ
(1,299) (1,876) (1,547) (1,955) (3,352)
シュ・フロー
財務活動によるキャッ
(372) (452) (763) (2,428) (1,816)
シュ・フロー
１株当たり純利益 (*1)
2.29 2.38 2.50 5.16 5.45
（ユーロ）
(*1) 期中加重平均発行済株式数（自己株式を除く）により算出している。
２【事業の内容】
当社及び当グループは、産業ガスの製造販売及びこれに関連する事業を行っている。当年度の上半期にお
いて、当社の事業の内容に重要な変更はなかった。
３【関係会社の状況】
(1 ）親会社
当社には親会社はない。
(2 ）子会社及び関連会社
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主要な連結会社は、 2022 年 6 月 30 日に関東財務局長に提出した 2021 年 12 月 31 日に終了する事業年度に係る有
価証券報告書の連結財務諸表注記の末尾に記載している。
４【従業員の状況】
前事業年度末の人数は約 66,400 人である。
労働組合との関係に関しては、特記すべき事項はない。
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当グループは 2022 年上半期に非常に好調な業績を達成した。このことは、特に複雑なマクロ経済や地政学
的状況を考えると、さらに驚くべきことである。売上収益は、比較可能ベースで 7.7 ％増の 142 億ユーロに達
した。公表されたとおり、特にエネルギー価格の急激な上昇を反映して、売上は 31 ％増となった。全ての事
業において成長が達成された。すなわち、売上高の 96 ％を占めるガス＆サービス、エンジニアリング＆建設
及びグローバル市場＆テクノロジーである。
ガス＆サービスでは、アジアを中心に好調な伸びを示した工業事業とエレクトロニクス事業が牽引し、全
地域で改善した。工業事業では、価値創造とダイナミック・プライスマネジメントにより、コスト増を転嫁
することができた。他方で、ラージ・インダストリー事業では契約上、エネルギー価格の上昇分が顧客に転
嫁されている。
これに関連して、当グループの営業利益率は、エネルギーの影響を除いても＋ 50bp と再び大幅に改善し
た。 また、特に目標を絞り込んだ設備投資をはじめとして、効率化施策を継続して実施している。
(1)
経常純利益 は、為替影響を除くと 20.4 ％増の 16 億ユーロに達した。純利益（グループ帰属分）は、ロシ
アの資産に関する非経常的な引当金にもかかわらず、公表ベースで 5.3 ％増の 13 億ユーロであった。なお、純
運転資金増減前の営業活動によるキャッシュ・フローは、エネルギーの影響を除いた売上高の 23.5 ％と高水
(2)
準を維持している。貸借対照表は堅実で、純有利子負債自己資本比率 は再び 46 ％に低下した。経常 ROCE
(3)
は改善を続け、６月末には 9.7 ％に達し、 2023 年までに 10 ％を達成するという目標に沿っている。
当グループは、将来の成長を保証し、気候変動と闘うというコミットメントを表明することを内容とする
強力な投資活動を継続している。プロジェクトの 40 ％以上がエネルギー転換に関連することから、 12 か月間
の投資機会は数多く、総額は 33 億ユーロに上る。投資決定の水準は高く、 2022 年上半期は 18 億ユーロに達し
た。プロジェクトの受注残高は 30 億ユーロと、依然として高い水準にある。
当グループは、 2022 年上半期の好調な業績に引き続き、より強靭なビジネスモデルと明確な戦略的プラ
ン、コミットメントを持ったチームとともに、下半期を迎える。
2022 年に大規模な経済的混乱がないと仮定した場合、エア・リキードは営業利益率をさらに高め、一定の
(4)
為替レート で経常純利益を伸ばすことができると確信している。
(1) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要な取引を除く。
(2) 配当の季節性を調整。
(3) 経常純利益に基づく。「第３・３ (8) 補足資料」の調整を参照のこと。
(4) エネルギーの影響を除く営業利益率。 2022 年の米国税制改正の影響を除き、経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ
重要な取引を除いた経常純利益。
２【事業等のリスク】
2022 年 6 月 30 日に関東財務局長に提出した 2021 年 12 月 31 日に終了する事業年度に係る有価証券報告書に記載
した事業等のリスクに関し、当中間連結会計年度における重要な変更は以下のとおりである。
現在のロシアとウクライナの軍事紛争は、上記有価証券報告書に記載した一定のリスク及び当グループに
特有のリスクを高めるものである。紛争の開始前、当社のウクライナにおけるプレゼンスは、エンジニアリ
ング＆建設の事業の販売拠点及びエンジニアリング業務に限定されていた。 2021 年のロシアにおける売上高
はは当グループの連結売上高の１％に満たないものであり、ロシアに所在する当グループの資産の正味価値
は 2021 年 12 月 31 日時点の当グループの合計純資産の２％未満であった。
当グループは、当該状況の進展に応じてすべての選択肢を積極的に検討している。なお、当社は、産業向
けの事業に加えて、医療用酸素を病院に供給しているため、複雑な立場にある。
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当グループは、各事業に対して、以下のような管理方法を適用している。
■ 人事管理リスク：ウクライナでは、事業の現状を維持する一方で、デジタルツールを用いて、当グルー
プの従業員の業務負担をウクライナ外のプロジェクトに集中するよう再編した。ウクライナ及びロシアで
は、必要とするすべての従業員に対して心理的なサポートを提供する外部の電話サポートヘルプラインを
設けている。従業員及び Air Liquide Foundation のコミットメントにより、いくつかの人道的なイニシア
ティブが当グループによって開始又は支援されている。
■ 事業投資に関するリスク：現在まで、当グループのグローバルな事業運営は、ウクライナとロシアの間
の紛争によっても比較的影響を受けていない。当社は、国際的制裁を厳格に適用している。この点につい
て、当グループは、ロシアに対する新規の外国投資を中止した。財務面での影響については、「第６ 経
理の状況 １ 中間財務書類」の注記１を参照されたい。
■ 供給面に関するリスク：電気と天然ガスは製造ユニットにおける主な原材料となる。これらの二つのエ
ネルギー供給は、前例のない価格上昇と大きな変動によって影響を受けている。主要顧客との契約は、エ
ネルギー価格を指標化しており、相当程度において、当グループに対する影響を緩和している。それにも
かかわらず、ウクライナにおける紛争状況は、欧州法人（とりわけ、ドイツ、オランダ及びベルギー）を
天然ガスの供給削減リスクに直面させている。当社のチームは、継続的に状況（貯蔵水準、サプライヤー
の財務的安定性、その顧客に対する潜在的な影響、代替的原材料（ナフサ））を注視している。現在のと
ころ、当社は、多くの政府が適用することとなるコンティンジェンシー・プラン（優先されるセクター、
一定のユーザーにおける自主的な消費削減）について限定的な情報しか有していない。天然ガスの供給途
絶の可能性に鑑み、当社はサプライヤー及び顧客の協力のもとでアクション・プランを実行している。な
お、一定の顧客は、その工場や工程におけるエネルギー不足のために、その事業の中断を余儀なくされる
可能性がある。
現在の紛争は、また、一定の分子（レアガスなど）の入手可能性にも影響を与えた。可能な限り、当グ
ループはその供給ルートを再編し、顧客に対して代替的なリソースを提供している。
■ デジタルリスク：ウクライナにおける現在の紛争状況、すなわちサイバーアタックにさらされている状
況に照らし、当グループは、事業管理システムの侵入テストケース、フィッシングのリスクに対する認識
向上といった抑止策を強化している。
■ 顧客リスク：顧客に対しては、制裁措置の適用有無につき必ず確認を行い、また個々の場合に応じて分
析を行っている。全ての場合において、医療分野の顧客に対する供給は確保される。
■ 規制及び法的リスク：ウクライナにおける紛争に対して、米国、欧州、英国、カナダその他の国から、
ロシア及びベラルーシに対する制裁が導入された。後者は対抗措置による報復を行っている。当グループ
の専門家チームは、これらの展開を監視している。チームは事業体に対して定期的な情報更新を行い、適
用される法律の遵守を確認する支援をしている。当グループは、外部コンサルタントから助言を取得し、
必要な場合にはフランス当局からの妥当性確認を求める。
加えて、当グループは危機管理ユニットを早急に立ち上げた。当グループの危機管理メカニズムの一環と
して、事業継続計画が始動された。
当該危機が上記に記載したリスク要素の可能性と影響を増大させることになるが、これは、上記有価証券
報告書に記載された当グループに特有のリスクの範囲や分類について疑問を投じる性質のものではない。
なお、これは当グループに特有のものではないが、新型コロナウイルスによる公衆衛生危機が継続してい
る。当グループは、可能な限り最高のサービスを顧客に提供するとともに、そのチームと資産を保全するた
めのアクション・プランを維持している。当グループは、地理的範囲を超える経験の移転を十分に生かして
いる。直近数か月では、新型コロナウイルスに関する査定と危機管理手法が、とりわけアジアにおいて適用
されている。
とはいえ、本文書の作成時点において知られていないその他のリスクが発生し、当グループの事業に対し
てマイナスの影響を与える可能性はある。
３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
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特に断りがない限り、以下に概説する売上の変動はすべて、為替、エネルギー（天然ガ
ス及び電力）及び重要な連結範囲の影響を除く、比較可能ベースで表示されている。
（１） 2022 年上半期主要数値
2022/2021
2022/2021
比較可能ベース
2021 上半期 2022 上半期
( 単位：特に記載のないものは百万
公表ベース
(a)
ユーロ）
総売上高 10,846 14,207 +31.0% +7.7%
うちガス＆サービス 10,350 13,600 +31.4% +7.2%
経常的営業利益 1,948 2,286 +17.4% +9.2%
経常的営業利益率 ( 対売上 % ） 16.1% -190 bps
18.0%
(b)
+50 bps
エネルギーを除く変動
その他非経常収益及び経費 (40) (270)
純利益 ( グループ持分） 1,239 1,305 +5.3%
(c)
1,551
1,239 +25.1%
経常純利益 ( グループ持分）
為替影響を除く変動経常純利益（グ
+20.4%
(b)
ループ持分）
調整後 1 株当たり利益
(d)
+5.0%
2.50 -
2.38
( 単位：ユーロ）
必要運転資本調整前のキャッシュ・
+17.1%
2,483 2,907 -
フロー
(e)
1,547
1,913 - -
純資本支出
純負債 120 億ユーロ 120 億ユーロ - -
(f)
46.0% -
56.1% -
純負債資本比率
税差引後 ROCE 9.0% -50 bps
9.5%
(g)
9.7%
+70 bps
9.0%
経常 ROCE
(a) 為替、エネルギー ( 天然ガス及び電力 ) 及び重要な連結範囲の影響を除いた変化については、「第３・３ (8) 補足資料」を参
照のこと。
(b) 「第３・３ (8) 補足資料」の調整を参照のこと。
(c) 経常的営業利益に影響を及ぼさない例外的かつ重要な取引を除き、「第３・３ (8) 補足資料」の調整を参照のこと。
(d) 2022 年 6 月の無償株式割当に伴い調整。 (e) 少数株主との取引を含む。
(e) 少数株主との取引を含む。
(f) 上期配当を通期に拡大して調整された額。
(g) 経常純利益に基づき、「第３・３ (8) 補足資料」の調整を参照のこと。
（２） 2022 年上半期業績
2022 年上半期のグループ売上高は、 7.7 ％増と同等の力強い成長を示し、総額で 142 億 700 万ユーロとなっ
た。 2022 年第２四半期の売上高は、 2021 年第２四半期と比較し、比較可能ベースで 7.5 ％増となった。公表グ
ループ売上高は、上半期に 31.0 ％増と大幅に増加し、エネルギーの影響は 16.8 ％増と非常に高く、為替の有
利な影響（＋ 5.8 ％）と重要な連結範囲（＋ 0.7 ％）の影響もあった。
この業績は、エネルギー価格の異例の高騰、強いインフレ、サプライチェーンの負担、ウクライナでの紛
争などの厳しい状況の中で達成された。当グループは、強固なビジネスモデルと、地理的範囲、事業、エン
ドマーケット、顧客のそれぞれの面における多様性のあるポートフォリオの恩恵を受け、強靭な業績を確保
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し、あらゆる成長機会を活用することができた。将来の成長市場（特にエネルギー転換、半導体、ヘルスケ
ア事業）における当社の中核的な位置づけは、これらの特性を強化する。
上半期のガス＆サービス売上は、比較可能ベースで 7.2 ％増の 136 億ユーロであった。 2022 年上半期に公表
された売上高は 31.4 ％増と非常に力強い成長を示し、エネルギーの影響が 17.6 ％増と非常に高く、為替の有
利な影響（＋ 5.9 ％）と重要な連結範囲の影響（＋ 0.7 ％）もあった。
■ 南北アメリカのガス＆サービス売上は、 2022 年上半期に 50 億 1700 万ユーロに達し、これは比較可能ベー
スで 9.2 ％増という非常に力強い伸びを示している。ラージ・インダストリー事業は、堅調な需要に加え、
新ユニットの立ち上がりが寄与し、＋ 5.3 ％となった。価格の顕著な上昇が、工業事業の売上高の高い伸び
（＋ 11.6 ％）に大きく寄与した。ヘルスケア事業の売上高は、新型コロナウイルス治療用の医療用酸素の
売上が減少したものの、米国でのプライマリ・ケア、中南米での在宅医療事業が牽引し、前期比 2.2 ％増と
なった。最後に、エレクトロニクス事業内の事業セグメントの全てが、特に力強い伸び（＋ 8.2 ％）に貢献
した。
■ 欧州の売上は、 2022 年上半期に比較可能ベースで 6.4 ％増となり、 54 億 2400 万ユーロに達した。この力強
い成長は、エネルギー価格の例外的な高騰とウクライナでの戦争の中で、ビジネスライン間で対照的で
あった。工業事業は記録的な値上げに牽引され成長が加速し、特に上半期は 22.9 ％増と、ラージ・インダ
ストリー事業売上の－ 7.4 ％減を相殺した。ヘルスケア事業の売上高は、 2021 年に発生した新型コロナウイ
ルスの流行により、比較される基準は高かったものの、在宅医療事業の勢いに牽引され、 3.3 ％増となっ
た。
■ アジア太平洋地域の売上高は、特にエレクトロニクス事業の力強い成長（＋ 15.8 ％）が牽引し、 2022 年
上半期の比較可能ベースで 5.5 ％増、総額 27 億 4600 万ユーロとなった。第２四半期の中国における新型コロ
ナウイルスに関連するロックダウンが他の事業部門の需要に影響を与え、上半期のラージ・インダスト
リー事業の売上高は安定的（－ 0.2 ％）であったのに対し、工業事業の売上高は上半期に加速された値上げ
により＋ 2.5 ％となった。
■ 中東・アフリカ地域の収益は総額 4 億 1300 万ユーロとなり、 2021 年上半期との比較可能ベースで微増（＋
0.9 ％）となった。南アフリカでは、 Sasol の空気分離ユニット 16 基が売上高を大幅に伸ばしたが、 Sasol の
空気分離ユニットの売上高は連結範囲への影響の一部として計上されたため、比較可能ベースの成長から
は除外されている。売上高は、工業事業では上半期を通じて安定的に推移し、ビジネスラインの伸びが中
東での２つの小規模な売却で相殺された。
ラージ・インダストリー事業の売上は地域別に対照的な結果となり、 2021 年上半期と比較すると、総じて
微減（ 1.4 ％減）となった。南北アメリカの売上は持続的に伸長し、アジアは安定し、欧州は減少した。工業
事業は、半期に渡り価格設定の改善が加速し、販売量が堅調に推移したことから、上半期の売上高は 12.7 ％
増と大幅な増収となった。エレクトロニクス事業の売上高の伸びは特に力強いもので、全事業部門が大きく
貢献し、＋ 15.5 ％となった。ヘルスケア事業では、新型コロナウイルス治療用の医療用酸素量が減少したも
のの、欧州を中心とした在宅医療事業の好調な伸びに加え、米国における在宅ヘルスケア事業が牽引し、売
上収益は前期比 2.3 ％増となった。
エンジニアリング＆建設からの連結収益は、 2022 年上半期に 2 億 2100 万ユーロとなり、これは 29.0 ％増と比
較可能ベースで力強い伸びを示している。受注高は 2021 年上半期に記録した高水準と同等で、総額 5 億 2600 万
ユーロとなった。
上半期のグローバル市場＆テクノロジーの売上高は、比較可能ベースで 13.8 ％増の伸びを示し、総額で 3 億
8600 万ユーロとなった。バイオガス事業は、欧米での新ユニット増強、エネルギー価格高騰に伴う販売価格
の上昇、米国での機器販売などが寄与し、好調に推移した。
(1)
効率性 は 1 億 6700 万ユーロに達し、コストベースの 2.1 ％の節約に相当する。高インフレの中で、調達効
率が悪い状況では、チームにとっての優先事項は、コストの上昇を抑え、それを販売価格に転嫁することで
ある。
2022 年上半期のグループ経常的営業利益 (OIR) は 17.4 ％増、比較可能ベースで 9.2 ％増の 22 億 8600 万ユーロ
に達し、比較対象の売上高成長率 7.7 ％を大幅に上回った。
公表された営業利益率（収益に対する OIR の比率）は 16.1 ％となり、契約上ラージ・インダストリー事業の
顧客に転嫁されているエネルギー費用の高騰などにより、 2021 年上期に比べて－ 190bp 低下した。したがっ
て、このことは、（絶対額の営業利益に影響を与えることなく）公表された利益率を希薄化させる影響を与
える。エネルギーの影響を除くと、営業利益率は 2021 年上半期と比べて＋ 50bp と大幅に改善した。この業績
は、エネルギーコスト以外の費用及び販売価格に転嫁される費用（強力なインフレの希薄化）に加えて、強
力なインフレを希薄化する影響を総合的に反映するものである。
2022 年上半期の純利益（グループ帰属分）は、公表通り 5.3 ％増の 13 億 500 万ユーロであった。現金に影響
を及ぼさない当グループのロシアの工業資産に対する例外的引当金、エンジニアリング＆建設におけるリス
ク引当金、及びアジア太平洋地域の合弁事業の支配権をエア・リキードが取得したことによる例外的な利益
(2)
を除くと、経常純利益（グループ帰属分） は 15 億 5100 万ユーロに達した。経常純利益の成長率は、 25.1 ％
増、為替の影響を除いた基準では 20.4 ％増と、半期の比較対象である成長率（＋ 7.7 ％）を大幅に上回った。
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１株当たり純利益は、当期純利益（グループ持分）の増加に伴い、 2021 年上半期比＋ 5.0 ％となった。これら
(3)
は、 2021 年上半期の 1 株当たり 2.38 ユーロ に対し、１株当たり 2.50 ユーロであった。
2022 年上半期の純運転資本の変動を除いた営業活動によるキャッシュ・フローは 17.1 ％増、為替の影響を
除くと 11.5 ％増と大幅に増加し、 29 億 700 万ユーロとなった。これは、売上高の 20.5 ％、エネルギー影響を除
くと 23.5 ％という高い水準に相当し、 2021 年上半期と比較してエネルギー影響を除くと＋ 60bp の改善とな
る。
設備投資総額は、 2021 年上半期と比べて 9.4 ％増の 15 億 7400 万ユーロ、為替影響を除くと 4.7 ％増であっ
た。これは、エネルギー影響を除いた売上高の 12.7 ％に相当し、大規模なプロジェクト開発事業を反映して
いる。金融投資は 2021 年上半期の 5 億 6900 万ユーロ（南アフリカの Sasol の空気分離ユニット 16 基の買収分約 4
億 8000 万ユーロを含む）に対して、 5400 万ユーロであった。
配当金支払いによる季節的な影響を調整した純負債比率は 46.0 ％となり、 2021 年 6 月末の 56.1 ％から大幅に
低下した。
(4)
2022 年上半期の税引後使用総資本利益率（ ROCE ）は 9.0 ％であった。経常使用資本利益率 は、 2021 年上
半期と比べて 70bp 増の 9.7 ％となった。
2022 年前半の設備・金融投資関連の決定は総額 17 億 9600 万ユーロであった。これは、 Sasol の南アフリカで
の空気分離装置 (ASU) を約 4 億 8000 万ユーロで買収したことを除けば、 2021 年上半期の 14 億 2900 万ユーロに匹
敵する。
投資残高は 30 億ユーロと高水準を維持した。
ユニットの立上げ及び増強の売上に対する追加的な寄与は、 2022 年上半期に総額 2 億 1300 万ユーロとなっ
た。
2022 年には、ユニットの立上げと増強の売上に対する追加的な寄与は、 4 億 1000 万～ 4 億 3500 万ユーロと見
込まれる。 12 か月の投資機会のポートフォリオは、 2022 年 6 月末現在で 33 億ユーロであった。エネルギー転換
に関連するプロジェクトは、ポートフォリオの 40 ％以上を占めた。具体的には、水電解による再生可能な水
素の製造プロジェクト、当グループ又は顧客のユニットから排出される CO2 を回収するための設備、欧州やア
ジアにおける水素モビリティプロジェクトなどが挙げられる。投資機会のポートフォリオに占めるエレクト
ロニクス事業の割合は増加し、約 30 ％を占めた。
2035 年までにスコープ１及びスコープ２の CO2 排出量を削減するというエア・リキードの目標は、科学的根
拠に基づく目標イニシアチブ (SBTi) によって、気候に関する科学に照らした適格性及び整合性が確認され
た。当グループは、業界で初めて SBTi の適格性確認を取得した。この承認は、 2050 年までにカーボン・
ニュートラルを達成するという当グループの願望に向けた重要なマイルストーンを意味する。
すでに発表したように、エア・リキードでは新たな経営体制となっている。 2022 年 6 月 1 日以降、ブノワ・
ポチエ氏が取締役会長に再任され、フランソワ・ジャコウ氏が当グループの最高経営責任者に就任した。
エア・リキード取締役会は 2022 年 7 月 27 日に開催された。この会合において、取締役会は、 2022 年 6 月 30 日
に終了する上半期の要約連結財務諸表を検討した。要約四半期連結財務諸表に関する限定的なレビュー手続
は終了し、法定監査人による無限定適正の報告書は取締役会の日付けにより発行されている。
1 「第３・３ (8) 補足資料」の定義を参照。
2 「第３・３ (8) 補足資料」の定義及び調整を参照のこと。
3 2022 年 6 月の無償株式割当に伴い調整。
4 「第３・３ (8) 補足資料」の定義及び調整を参照のこと。
（３）売上高
2021 2022 2022/2021 2022/2021
( 単位：百万ユーロ ) 上半期 上半期 公表ベース 比較可能ベース
ガス＆サービス 10,350 13,600 +31.4% +7.2%
エンジニアリング＆建設 169 221 +31.1% +29.0%
グローバル市場＆テクノロジー 327 386 +17.9% +13.8%
総売上高 10,846 14,207 +31.0% +7.7%
四半期毎の売上高
( 単位：百万ユーロ ) 2022 年第 1 四半期 2022 年第 2 四半期
ガス＆サービス 6,590 7,010
エンジニアリング＆建設 108 113
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グローバル市場＆テクノロジー 189 197
総売上高 6,887 7,320
2022/2021 公表ベース +29.1% +32.8%
2022/202 比較可能ベース +7.9% +7.5%
2022/2021 ガス＆サービス比較可能ベース +7.1% +7.3%
グループ全体
2022 年上半期における当グループの売上高は比較可能ベースで 7.7 ％増と力強い成長を示し、総額で 142 億
700 万ユーロとなった。 2022 年第２四半期の売上高は、 2021 年第２四半期と比較して 7.5 ％の増加となった。
この業績は、エネルギー価格の例外的な高騰、強いインフレ、サプライチェーンへの負担、ウクライナで
の戦争などの厳しい状況の中で達成された。当グループは、強固なビジネスモデルと、地理的、事業、エン
ドマーケット及び顧客のそれぞれの側面でのビジネスリーチの多様性の恩恵を受け、強靭な業績を確保し、
あらゆる成長機会を活用することができた。将来の成長市場（特にエネルギー転換、半導体、ヘルスケア事
業）の中心に当グループが位置することで、これらの特性は強化される。
エンジニアリング＆建設の売上高は、ここ数四半期の受注増を反映して、 2021 年上半期と比べ 29.0 ％増と
力強い伸びを示した。
グローバル市場＆テクノロジーは、主にバイオガス事業の好調な勢いにより 13.8 ％増となった。当グルー
プの公表ベースの売上高は、上半期に 31.0 ％増と大幅に増加したが、これには為替（＋ 5.8 ％）の影響と重要
な連結範囲（＋ 0.7 ％）の効果に加え、 16.8 ％増というエネルギーによる非常に大きな影響もあった。
① ガス＆サービス
2022 年上半期のガス＆サービスの売上高は、 136 億ユーロとなり、比較可能ベースで＋ 7.2 ％の増加となっ
た。ラージ・インダストリー事業の売上高は、地域によって異なるが、全体としては 2021 年上半期に比べて
若干減（－ 1.4 ％）となった。売上高は、南北アメリカで持続的に成長し、アジアでは安定的に推移したが、
欧州では減少した。工業事業の上半期の売上高は、半期にわたり販売価格が加速し、販売量が堅調に推移し
たことから、 12.7 ％増と大幅な増収となった。エレクトロニクス事業の売上高は特に好調で、全事業部門の
強い貢献により、 15.5 ％増となった。ヘルスケア事業では、新型コロナウイルス治療用の医療用酸素の販売
量が減少したものの、欧州を中心とした在宅医療事業及び米国におけるプライマリ・ケアの好調な伸びに牽
引され、売上高は前期比で 2.3 ％増となった。 2022 年上半期に公表された売上高は、有利な為替の影響 ( ＋
5.9 ％ ) 、重要性の連結範囲の影響 ( ＋ 0.7 ％ ) に加え、エネルギーの非常に高い影響（＋ 17.6 ％）により、
31.4 ％増と非常に力強い成長を示した。
地域別・事業内部門別売上高 2021 2022 2022/2021 2022/2021
（単位：百万ユーロ） 上半期 上半期 公表値ベース 比較可能ベース
（地域別内訳）
南北アメリカ 4,059 5,017 +23.6% +9.2%
ヨーロッパ 3,657 5,424 +48.3% +6.4%
アジア・太平洋 2,326 2,746 +18.1% +5.5%
中東及びアフリカ 308 413 +34.0% +0.9%
ガス＆サービス売上高 10,350 13,600 +31.4% +7.2%
（事業内部門別）
ラージ・インダストリー事業 2,916 4,940 +69.4% -1.4%
工業事業 4,595 5,510 +19.9% +12.7%
ヘルスケア事業 1,835 1,925 +4.9% +2.3%
エレクトロニクス事業 1,004 1,225 +21.9% +15.5%
（ア）南北アメリカ
2022 年上半期の南北アメリカにおけるガス＆サービスの売上高は、上半期に 50 億 1700 万ユーロに達し、
9.2 ％増と非常に力強い伸びを示した。ラージ・インダストリー事業は、堅調な需要に加え、新ユニットの立
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ち上げが寄与し、 5.3 ％増となった。販売価格の顕著な上昇が、工業事業の売上高の高い伸び（＋ 11.6 ％）に
大きく寄与した。ヘルスケア事業の売上高は、新型コロナウイルス治療向け医療用酸素の売上が減少したも
の の、米国でのプライマリ・ケア、ラテンアメリカでの在宅医療事業が牽引し、前期比 2.2 ％増となった。エ
レクトロニクス事業の全事業部門が、特に力強い伸び（＋ 8.2 ％）に貢献した。
南北アメリカ ― ガス＆サービス 2022 年度上半期売上高
売上高 内訳 ( 比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
5,017 20% 65% 10% 5%
■ 2022 年上半期のラージ・インダストリー事業の売上高は、 5.3 ％増加した。米国のメキシコ湾岸では、鉄
鋼及び化学分野の取引先からの需要が堅調に推移したことに加え、第２四半期に２台の空気分離装置を稼
働させたことにより、空気ガスの販売量が大幅に増加した。ユニット増強の恩恵を受け、ラテンアメリカ
での水素販売は好調で、北アメリカでのいくつかのメンテナンスの影響を相殺した。米国におけるコジェ
ネレーションユニットによる電力の売上は、 2021 年に非常に高かったのに対し、第２四半期には減少し
た。
■ 上半期、工業事業の売上高は 11.6 ％という大幅な増加となった。これは、販売価格の改定が 11.4 ％上昇
と加速したことによるものである。液化ガス、シリンダー、ハード製品の販売量の増加がヘリウムの販売
量の減少を補い、販売量は安定的に推移した。売上高は、特に加工、エネルギー・素材分野を中心とし
て、全ての市場で増収となった。
■ 2022 年の上半期のヘルスケア事業の売上高は、新型コロナウイルス治療向け医療用酸素の販売量が 2021
年と比べて大幅に減少したにもかかわらず、 2.2 ％増であった。米国では、プライマリ・ケアの好調と販売
価格の加速に支えられ、医療用ガスの売上が大幅に増加した。ラテンアメリカでは、パンデミックの最盛
期であった 2021 年に比べて医療用ガスの販売量が減少したものの、在宅医療事業の売上高の伸びにより一
部相殺された。
■ エレクトロニクス事業は、全事業部門の好調に支えられ、前期比 8.2 ％の増収となった。キャリアガスの
売上は、複数の工場を増強したことにより、大幅な増収となった。また、米国における事業の大幅な伸び
には、設備・装置の裾付工事販売の好調も寄与した。
南北アメリカ
・ エア・リキードは、世界有数の半導体メーカーに超高純度水素、ヘリウム、二酸化
炭素を供給する長期契約を打ち出している。当グループは、この新たな合意を支持す
る形で、アリゾナ州 Phoenix にある新しい製造拠点でのオンサイト・プラント及びシ
ステムの建設、所有、運営に 5000 万ユーロ近い投資を計画している。運転・供給は
2022 年後半に開始される見込みである。
・ エア・リキードは、ネバダ州 North Las Vegas に最大規模の液化水素製造・物流イ
ンフラ施設を正式に開設した。この施設は、増大する水素モビリティのニーズに対応
することを目的としているが、水素を幅広い産業に提供することも可能にする。
（イ）ヨーロッパ
2022 年の上半期における欧州の売上高は 6.4 ％増の 54 億 2400 万ユーロに達した。この力強い成長は、例外的
に高いエネルギー価格と、ウクライナでの戦争という背景により、事業部門間で対照的であった。記録的な
販売価格の上昇に牽引され、工業事業の成長が加速し、上半期は特に高い 22.9 ％増に達し、ラージ・インダ
ストリー事業における売上高の減少（－ 7.4 ％）を相殺した。新型コロナウイルスのパンデミックにより、比
較基準となる 2021 年の売上高は高かったものの、在宅医療事業の勢いに牽引され、ヘルスケア事業の売上高
は 3.3 ％増となった。
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ヨーロッパ ― ガス＆サービス 2022 年度上半期売上高
売上高 内訳 ( 比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
5,424 48% 26% 24% 2%
■ 上半期におけるラージ・インダストリー事業の売上高は、ウクライナでの戦争やエネルギー価格の高騰
の影響を受け、 7.4 ％減少した。第１四半期末にかけては、鉄鋼を中心に各方面で減速の動きが続いてお
り、第２四半期においても全ての部門で減速の動きが続いている。販売量は、需要の低迷と数多くのメン
テナンスの影響を受けた。また、第２四半期には、一部の製油所で、必要とする水素の量がより少ない軽
質の原油を使用した。
■ 工業事業の売上高は 20.9 ％増という記録的な販売価格に牽引され、 22.9 ％増と大幅な伸びを示した。積
極的な販売価格改定キャンペーンは、インフレという状況下においてその有効性を十分に発揮した。バル
クの販売量は軟調であったにもかかわらず、第１四半期において堅調であった販売量は、第２四半期にお
いても小幅な伸びを続けた。食品、加工、素材、エネルギー分野を中心に、全市場にわたり売上を伸ばし
た。
■ ヘルスケア事業の上半期の売上高は、 2021 年の高水準にもかかわらず、 3.3 ％増となった。酸素・医療機
器は、 2021 年前半の新型コロナウイルス治療向けとして過去最高を記録したため、減収となった。それに
もかかわらず、在宅医療事業、特に糖尿病治療の伸びは大きかった。これには 2021 年第４四半期にポーラ
ンドで買収が完了したことも寄与した。最後に、特殊材料の販売が積極的に事業拡大に貢献した。
ヨーロッパ
TM
・ エア・リキードと Lhoist は、エア・リキードの革新的かつ独占的な CryoCap 技術を利
用した炭素回収装置を用いて、フランス北部の Rety にある Lhoist の石炭生産工場を脱炭
素化することを目的とした覚書 (MoU) を締結した。これに関連して、エア・リキードと
Lhoist は、大規模プロジェクトのために European Innovation Fund から資金を得た。こ
のパートナーシップは、ダンケルク広域地区での低炭素産業エコシステムの構築に向け
た新たな一歩となる。
・ エア・リキードは、 Shell Energy Europe Limited(SEEL) と、イタリア北東部の産業
用・医療用ガス生産事業に再生可能エネルギーを供給する 10 年間の契約を締結した。こ
のエネルギーを供給するために必要な太陽光発電の設備容量は 34MW である。
・ エア・リキードは、オランダの Vattenfall と、約 115MW の新規洋上風力発電に関す
る、これまでで最長期間の電力供給契約 (PPA) を締結した。この契約は、 2021 年 3 月に
Vattenfall と発表した前回の合意に加えて、両グループの長期的なパートナーシップを
拡大するものである。また、これは、持続可能な発展目標に沿って、欧州の産業の脱炭
素化を主導しつつ、自らの二酸化炭素排出量を引き下げるというエア・リキードの決意
を再確認するものである。
・ Normand ’ Hy プロジェクト (200 MW) と同様の規模をもつ Elygator electrolyzer プロ
ジェクトは、 European Innovation Fund の資金提供の対象に選ばれている。このユニッ
トは Terneuzen に位置し、大量の再生可能な水素を生産することになり、従って、オラ
ンダとベルギーの工業市場及びモビリティ市場の非炭素化を支えることになる。
Elygator プロジェクトは、 2030 年までに３ GW の電解能力に投資するという、当グループ
の目標における新たなランドマークである。
（ウ）アジア・太平洋
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アジア・太平洋の売上高は、特にエレクトロニクス事業のダイナミックな成長（＋ 15.8 ％）に牽引され、
2022 年上半期に 5.5 ％増の総額 27 億 4600 万ユーロとなった。第２四半期の新型コロナウイルス関連のロックダ
ウ ンが他の事業部門の需要に影響を与えた。上半期のラージ・インダストリー事業の売上高は安定的（－
0.2 ％）であったのに対し、工業事業の売上高は、半期の販売価格の上昇の加速により 2.5 ％増となった。
アジア・太平洋 ― ガス＆サービス 2022 年度上半期売上高
売上高 内訳（比率）
( 単位：百万
ラージ・インダストリー事業 工業事業 ヘルスケア事業 エレクトロニクス事業
ユーロ）
2,746 38% 27% 3% 32%
■ ラージ・インダストリー事業の上半期の売上高は順調に改善し、安定的 ( － 0.2 ％ ) だった。中国では、特
に第１四半期の残余エネルギー規制措置や第２四半期の新型コロナウイルス関連のロックダウンの影響に
より、伸びが鈍化した。その他のアジア地域では、景気が低迷した。
■ 工業事業の売上高は 2.5 ％増となった。販売価格の影響（上半期は＋ 5.0 ％）は地域全体で増加し、第２
四半期には＋ 6.9 ％に達した。中国では、とりわけパッケージガスの開発や小型オンサイトガス製造装置の
立上げが寄与したことにより、第１四半期に大幅な増収（＋９％）となったが、続く第２四半期は新型コ
ロナウイルス関連のロックダウンの影響で成長が大幅に減速した。この状況はアジアの他の地域とは対照
的で、日本では減収となったものの、シンガポールでは急激に増収となり、オーストラリアでは堅調な伸
びを示している。主な事業分野では、食品・テクノロジー市場を中心に売上は改善したが、職人向けの売
上は減少した。
■ エレクトロニクス事業の売上の勢いは 15.8 ％増と好調で、上半期中にすべての事業部門で２ケタ の伸び
を記録した。キャリアガスは、中国 での２つの工場の立上げと、韓国、シンガポール、台湾での複数の製
造工場の増強による恩恵を受けた。 先端材料の売上は、 特にシンガポール、中国で好調に推移した。特殊
材料の売上は、希少ガスの販売価格の上昇によって押し上げられた。最後に、設備・据付工事も成長に大
きく貢献した。
アジア・太平洋
・ 半導体大手２社は、日本国内における超高純度工業ガスの供給に関して、エア・
リキードとの長期契約を締結した。これらの契約を履行するため、エア・リキード
は、窒素などの高純度ガスを製造するため、主要なエレクトロニクス工業地帯にお
ける４つの最先端のガスプラントに３億ユーロ以上の段階的投資を開始した。
・ エア・リキードの韓国法人と Lotte Chemical は、韓国におけるモビリティ市場向
けの水素サプライチェーンの拡大を目的とした合弁会社を設立した。両社は、合弁
会社を通じて、 Daesan と Ulsan にある新世代の大型水素充填センターに共同出資す
る。また、複数の相乗効果を期待し、韓国における水素経済の普及を促すいくつか
のチャンスを広げることを構想している。
・ エア・リキードの子会社である Shanghai Chemical Industry Park Industrial
Gases Co., Ltd （ SCIPIG ）は、上海化学工業団地（ SCIP ）に水素製造ユニットと関
連インフラを２基建設するため、２億ユーロ以上を投資する。これらのユニット
は、第三者の石炭ベースのガス化ユニットからなされている現在の供給を置き換え
ることを想定しており、 CO2 の回収及びリサイクル技術を備え、 SCIPIG の既存のロー
カルネットワークに接続されるため、環境面で大きなメリットをもたらす。これら
２つのユニットは、 SCIPIG がすでに工業団地内で運営している２基の水素ユニット
と、４基の空気分離装置に追加して導入される。
（エ）中東及びアフリカ
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中東・アフリカにおける売上高は、 総額 4 億 1300 万ユーロとなり、 2021 年上半期と比べてわずかに増加（＋
0.9 ％ ）した。 ラージ・インダストリー事業の売上高は、 第１四半期は減少したものの、第２四半期はエジプ
ト での鉄鋼事業用の酸素の販売量の増加及び、サウジアラビアの Yanbu 一帯の取引先からの好調な水素需要を
受け、大幅な増収となったことで、半年間では増加した。南アフリカでは、 2021 年上半期末に買収が完了し
た Sasol の空気分離装置 16 基の統合により、販売量が急増した。上半期の売上高約 7200 万ユーロが、重要な連
結範囲の影響の一部として認識された（したがって、比較可能ベースの成長から除外された）。工業事業の
売上高は、半期を通じて安定的に推移し、事業ラインの伸びが中東での２つの小規模な売却で相殺された。
ヘルスケア事業では、新型コロナウイルス感染症治療のための医療用ガスの販売量が減少したことにより、
減収となった。在宅医療事業の売上高は、サウジアラビアでの糖尿病治療を中心に売上を伸ばした。
中東及びアフリカ
・ エア・リキードと中東・アフリカ有数の鉄鋼メーカーである EZZ Steel は、エジプ
トカイロ東部の Ain Sokhna に位置する EZZ Steel の新工場に工業用ガスを供給するた
めの新たな長期契約を締結した。エア・リキードのエジプト法人は、契約期間中、約
8000 万米ドルを投じて、同地域の他の取引先からの需要に加えて、 EZZ からの需要に
供給するための空気分離装置（ ASU ）を構築する。
② エンジニアリング＆建設
2022 年上半期のエンジニアリング＆建設の連結売上高は 29.0 ％増と力強い伸びを示し、ここ数四半期の第
三者取引先からの受注増を反映して、総額 2 億 2100 万ユーロとなった。
受注額は 2021 年上半期に記録した高水準に沿い、総額 5 億 2600 万ユーロとなった。当グループは、特にエレ
クトロニクス事業向けの窒素発生装置や、ラージ・インダストリー事業向けの空気分離装置などのアジア向
けの案件を主に受注した。
エンジニアリング＆建設
・ エア・リキードと Siemens Energy は、欧州における産業規模の再生可能水素電解装
置の一連の製造に特化した合弁会社の設立を発表した。このフランスとドイツのパー
トナーシップは、それぞれの分野における世界的なリーディングカンパニーである両
社の専門性のある知識ノウハウを結集させることで、共に、欧州における持続可能な
水素経済の出現を可能にし、電解及び水素技術のための欧州のエコシステムを育むも
のである。 2023 年後半から生産を開始し、 2025 年までに年間３ GW の生産能力に増強さ
れる見込みである。
③ グローバル市場＆テクノロジー
上半期のグローバル市場＆テクノロジーの売上高は、 13.8 ％増と顕著な伸びを示し、総額 3 億 8600 万ユーロ
となった。バイオガス事業は、欧米での新ユニット増強、エネルギー価格高騰に伴う販売価格の上昇、米国
での機器販売などが寄与し、好調に推移した。
グループ内プロジェクト及びグループ外顧客からの受注高は 2021 年と比べて増加し、 4 億 300 万ユーロに達
した。これには、ターボブレイトン LNG 再液化装置 30 基、バイオガス処理装置、水素ステーション、エレクト
ロニクス事業用装置などが含まれている。
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グローバル市場＆テクノロジー
・ エア・リキードは投資をし、 2022 年末までに中国で最初のバイオメタン製造ユ
ニットを稼働させる予定である。 Jiangsu Province の Huai ’ an City に位置する同ユ
ニットの生産能力は年間 75GWh となる。本プロジェクトは、当グループの持続可能な
開発目標と戦略計画「 ADVANCE 」に沿って、循環型経済と低炭素アプローチを実証す
るものである。
・ エア・リキード、 CaetanoBus 、 Toyota Motor Europe は、総合的な水素ソリュー
ションの開発を目指し、覚書を締結した。これには、軽量車両と重量車両の両方の
水素モビリティの拡大を加速させる、インフラ整備と車両群が含まれる。このパー
トナーシップは、輸送の非炭素化に貢献し、複数のモビリティへの応用に向けて地
域の水素エコシステムの開発を加速させるという、３社が共有する願望を反映して
いる。
・ エア・リキードと ADP グループは、水素を空港内のインフラに統合することに特化
した初のエンジニアリング合弁会社を設立することを目指し、連携を強化してい
る。この発表は、 2021 年に締結された、水素燃料航空機の到来に伴う実現可能性の
調査を行うための覚書に続くものである。このパートナーシップ・プロジェクト
は、世界的な航空事業の非炭素化への道を開くために今すぐ行動するという当グ
ループが共有する願望を示すものである。
（４）経常的営業利益
償却前経常的営業利益は、 2021 年上半期と比べて 16.0 ％増、為替の影響を除くと 9.7 ％増の 34 億 7500 万ユー
ロに達した。
仕入高は、為替の影響を除いたベースでは ＋ 53.4 ％ となった。この 仕入の大幅な伸びは、主にエネルギー
価格の急激な高騰 （為替の影響を除いたベースでは ＋ 95 ％ ）によるものであるが、これは契約上ラージ・イ
ンダストリー事業の顧客に転嫁されている。インフレ率が高かったことから、人件費は為替の影響を除いて
6.5 ％ 増加した。 その他の費用は為替の変動による影響を除くと 9.4 ％増となっているが、これは特に輸送費
及び維持費の急激な上昇によるものである。減価償却費は 11 億 8900 万ユーロとなり、為替の影響を除くと
7.1 ％増と緩やかな増加となった。これは、新規ユニットの立上げの影響、エア・リキードが 2021 年 6 月に
Sasol から買収した 16 基の空気分離装置の統合、 エア・リキードがアジア・太平洋地域の合弁会社の経営権を
握っていることを反映している。
当グループの経常的営業利益 (OIR) は、 2022 年上半期には 22 億 8600 万ユーロに達したが、これは 17.4 ％増、
比較可能ベースでは 9.2 ％増となり、半期の比較可能な売上成長率 7.7 ％を大幅に上回った。営業利益率（売
上高に対する OIR ）は公表値では 16.1 ％となり、 2021 年上半期に比べて -190bps となった。これは主に、契約
上ラージ・インダストリー事業の顧客に転嫁されているエネルギー価格が急激に上昇したことによるもので
ある。したがって、これは（絶対値での営業利益に影響を与えることなく）公表された利益率に希薄化の影
響を与えるものである。エネルギーの影響を除くと、営業利益率は 2021 年上半期と比べて＋ 50bps と非常に大
幅に改善した。この実績は、エネルギー費用以外の費用における強いインフレの影響による希薄化と販売価
格に転嫁されるコストを総合したものである。 この ＋ 50 bps の改善は、例外的なエネルギー費用の強く厳しい
上昇と一般的なインフレを販売価格に迅速に転嫁できる当グループの能力を特に反映したものである。
効率性は 1 億 6700 万ユーロとなったが、これはコストベースでの 2.1 ％の節約に相当する。購買効率性に
とって逆風となるインフレが高騰している状況において、チームにとっての優先事項は、コストの上昇を抑
え、それらを販売価格に転嫁することとなる。工業効率性は全効率性の 50 ％以上を占めたが、これは工業事
業におけるサプライチェーンの最適化プロジェクト、ラージ・インダストリー事業におけるエネルギー効率
化プロジェクトによるものであった。当グループのデジタル・トランスフォーメーションは、ラージ・イン
ダストリー事業においては遠隔オペレーションセンター (Smart Innovative Operations 、 SIO) と新ユニット
を連結することで、工業事業においては配送ルートを最適化するツール (Integrated Bulk Operations 、 IBO)
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の組み込みを早めることで、ヘルスケア事業においては遠隔患者監視プラットフォームを展開することで、
継続して行われている。共有のサービスセンターの器具の継続的利用及び世界規模での継続的な改善が効率
性 に寄与している。また、事業ポートフォリオと価格管理は、利益率の改善をサポートする。
① ガス＆サービス
ガス＆サービスの経常的営業利益は、公表されているとおり 2021 年上半期と比べて 16.3 ％増の 24 億 400 万
ユーロとなり、比較可能ベースでは 8.8 ％増となった。公表された営業利益率は 17.7 ％となり、 2021 年上半期
と比べて、エネルギー関連の影響を除くと＋ 50bps と大幅に改善した。 2021 年上半期に、ラージ・インダスト
リー事業の顧客に契約上転嫁されるエネルギー価格の大幅な高騰があり、希薄化の影響があったことから、
営業利益率は減少した。
上半期における工業事業の販売価格は＋ 12.6 ％となったが、これはコストの上昇を販売価格に転嫁する当
グループの能力を示している。販売価格は、ラージ・インダストリー事業、エレクトロニクス事業、全ての
地域における ヘルスケア事業においても 上昇 した。
ガス＆サービス― 2022 年上半期の地域別経常的営業利益
営業利益（百万 内訳（比率）
ユーロ）
南北アメリカ 欧州 アジア・太平洋 中東・アフリカ
2,404 40% 32% 24% 4%
(a)
ガス＆サービス―地域別営業利益率
2021 年上半期 2022 年上半期 2022 年上半期（エネ 2022/2021 年比
ルギー関連の影響を 上半期（エネルギー
除く） 関連の影響を除く）
南北アメリカ 19.7% 19.3% 19.9% +20bps
欧州 18.9% 14.2% 19.8% +90bps
アジア・太平洋 22.1% 20.7% 21.9% -20bps
中東・アフリカ 19.3% 23.3% 24.0% +470bps
合計 20.0% 17.7% 20.5% +50bps
(a) 経常的営業利益／売上、公表ベース
南北アメリカの経常的営業利益は、 2022 年上半期に公表ベースで＋ 20.9 ％と急増し、 9 億 6900 万ユーロに達
した。エネルギー関連の影響を除くと営業利益率は 19.9 ％となっているが、これは 2021 年の上半期と比べて
＋ 20bps である。 この業績は、特に工業事業において顕著であった高い効率性と、空気ガスの大幅な成長によ
るラージ・インダストリー事業における好ましい混合効果とによるものが大きかった。また、エレクトロニ
クス事業による貢献も目立った。
欧州の経常的営業利益は、 2021 年の上半期と比べて公表ベースで 11.4 ％増となり、 7 億 7100 万ユーロに達し
た。エネルギー関連の影響を除いた営業利益率は 19.8 ％となったが、これは 2021 年の上半期と比べて＋ 90bps
という著しい上昇であった。この業績は、水素と比して好調な空気ガスの販売と、効率性の堅調な貢献が
あった、 ラージ・インダストリー事業における 好ましい混合効果に牽引されたものである。特に 2021 年のギ
リシャにおける事業売却を含む積極的な事業ポートフォリオ管理が、業績の改善に貢献した。
アジア・太平洋の経常的営業利益は 5 億 6700 万ユーロで、公表ベースで 10.5 ％増加した。エネルギー関連の
影響を除いた営業利益率は 21.9 ％に達したが、これは、 2021 年の上半期と比べて -20bps となる。また、第２
四半期においてロックダウンにより中国の工業事業が減速したことが営業利益率に悪影響を及ぼし、主に効
率性に牽引されたラージ・インダストリー事業及びエレクトロニクス事業による小さな貢献が相殺された。
中東・アフリカ地域の経常的営業利益は、 2021 年の上半期と比べて公表ベースで 61.7 ％増と顕著な伸びを
示し、 9600 万ユーロに達した。エネルギー関連の影響を除くと、営業利益率は 24.0 ％となったが、これは
2021 年の上半期と比べて＋ 470bps という顕著な上昇を示している。この業績は、主に Sasol の 16 基の空気分離
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装置を統合したことによるものである。またこの改善は、すべての事業部門で生み出された効率性にもよる
ものである。
② エンジニアリング＆建設
2022 年上半期におけるエンジニアリング＆建設の経常的営業利益は 2200 万ユーロであり、これは売上の
10.1 ％を占めるものである。
③ グローバル市場＆テクノロジー
グローバル市場＆テクノロジーの経常的営業利益は、 2022 年上半期に 5000 万ユーロとなったが、営業利益
率は、 2021 年の上半期と比べて＋ 70bps である 12.9 ％となった。
④ 研究開発費及び企業コスト
研究開発費及び企業コストは 1 億 9000 万ユーロであった。
（５）純利益
その他の営業利益及び費用は、－ 2 億 7000 万ユーロの純額となった。 その他の非経常的営業費用は総額 4 億
7500 万ユーロであるが、これには、現金への影響のない、当グループのロシア資産に対する 4 億 400 万ユーロ
の例外的な引当金に加え、ロシアにおける一部のヘッジポジションの解消及び一部のプロジェクトの中止に
かかる費用 1500 万ユーロが含まれている。他の非経常営業費用には、エンジニアリング＆建設における約
4700 万ユーロであるリスクの引当金とリストラ費用も含まれている。その他の非経常的営業利益は、公正な
時価で再評価された、エア・リキードによる上半期におけるアジア・太平洋地域の合弁事業の支配権の獲得
に関連して、 2 億 600 万ユーロとなった。
財政実績は、 2021 年上半期の－ 1 億 8800 万ユーロに対して－ 1 億 8000 万ユーロとなったが、 これには、為替
の影響を除くと 2.0 ％ 増となる － 1 億 4500 万ユーロの純負債費用が含まれている。 純負債の平均コストは 3.0 ％
であり、 2021 年の上半期（ 2.9 ％）と比して非常にわずかに高まったが、 これは主に、南アフリカの Sasol の
空気分離装置の買収に伴う対外債務の増加によるものである。
法人所得税費用は、 4 億 5900 万ユーロであった。実効税率は 25.0 ％であり、 2021 年上半期の 24.7 ％からほん
のわずかに上昇した。
持分法による投資利益は、 100 万ユーロであった。純利益における少数株主持分によるものは、 主に 2022 年
１月にアジア・太平洋地域の合弁会社の経営権をエア・リキードが握ったことにより、 35.3 ％増の総額 7300
万ユーロとなった。
2022 年上半期の純利益（グループ持分）は、 13 億 500 万ユーロであり、公表ベースで前年同期比 5.3 ％増と
なった。 現金に影響のない、当グループの保有するロシアの工業資産に対する例外的な引当金、エンジニア
リング＆建設のリスク引当金、そしてアジア・太平洋地域の合弁会社の経営権をエア・リキードが取得した
ことによる例外的な収入を除けば、 経常純利益（グループ持分）は、 15 億 5100 万ユーロに達した。これは、
25.1 ％増、為替の影響を除くと 20.4 ％増であり、半期の比較可能ベースでの売上高の伸び率である＋ 7.7 ％を
大幅に上回った。
１株当たり純利益も、純利益（グループ持分）の増加に伴い、 2021 年上半期と比べて 5.0 ％増加した。 2021
年上半期の１株当たり 2.38 ユーロに対し、１株当たり 2.50 ユーロとなった。 過年度の１株当たり当期純利益
は、 2022 年 6 月に実施された無償株式割当に伴い修正再表示されている。 2022 年 6 月 30 日現在の１株当たり純
利益の算定に用いられた期中平均発行済株式数は、 522,144,843 株である。
株式数の増減
2021 年上半期 2022 年上半期
(a)
平均発行済株式数 522,144,843
520,533,968
2021 年 12 月 31 日現在の株式数 － 475,291,037
期中において無償株式割当前に行 － 179,795
使されたオプション
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自己株式の消却 － 0
無償発行株式 － 48,905,499
期中において無償株式割当後に行 － 21,933
使されたオプション
2022 年 6 月 30 日現在の株式数 － 524,398,264
(a)2022 年 6 月に行われた無償株式割当による調整済
（６）純負債の変化
2022 年上半期の必要運転資本調整前の営業活動によるキャッシュ・フローは、 17.1 ％と大幅に増加し、為
替の影響を除くと 11.5 ％増となる 29 億 700 万ユーロであった。これは、 2021 年上半期に対して、売上高の
20.5 ％、エネルギーの影響を除くと 23.5 ％という高い水準に相当し、エネルギーの影響を除くと 60bp 増の改
善となる。
必要運転資本（ WCR ）は、インフレを反映した在庫の増加と売掛金の増加（エネルギーコストの大幅な上昇
がラージ・インダストリー事業の顧客に転嫁されたこと）により、 2021 年 12 月 31 日時点と比べて 6 億 3500 万
ユーロ増加した。売上高に対する税金を除いた WCR 比率は、 2021 年 6 月 30 日現在の 3.7 ％に対し、 2.6 ％であっ
た。必要運転資本の増減を差し引いた事業活動による純キャッシュ・フローは、 2021 年上半期と比べて前年
同期比で 2.3 ％増加し、 22 億 4100 万ユーロとなった。
総資本支出は 16 億 2800 万ユーロであった。設備投資総額は、 15 億 7400 万ユーロとなり、 2021 年上半期に比
べて 9.4 ％増、為替の影響を除くと 4.7 ％増であった。これは、ダイナミックなプロジェクト開発事業を反映
しており、エネルギーの影響を除いた売上高の 12.7 ％に相当する。金融投資は 2021 年上半期の 5 億 6900 万ユー
ロに対して 5400 万ユーロであった。 2021 年上半期の 5 億 6900 万ユーロには南アフリカの Sasol の空気分離ユ
ニット 16 基の買収分約 4 億 8000 万ユーロが含まれている。固定資産及び事業の売却による収入は 6800 万ユーロ
で、特に中東の２つの小規模事業の売却が含まれている。これは、 当グループの積極的な事業ポートフォリ
(注 )
オ管理を反映するものである。総資本支出 は、総額 15 億 4700 万ユーロとなった。
（注）少数株主との取引を含む。
2022 年 6 月 30 日現在の純負債は、 2021 年 6 月 30 日時点の 120 億 1300 万ユーロと比べて横ばいの 120 億 1000 万
ユーロとなり、 2021 年 12 月 31 日時点と比べて 15 億 6200 万ユーロ増となった。これは、５月に 14 億ユーロ超の
配当金を支払ったこと、上半期に 15 億ユーロ超の資本支出を行ったことを受けたものである。配当金支払い
による季節的影響を調整した純負債資本比率は、 2021 年 6 月末時点 (56.1 ％ ) と比べて大幅に低下し、 46.0 ％と
なった。
税引後使用資本利益率 (ROCE) は、 2022 年上半期で 9.0 ％であった。経常 ROCE は、 2021 年上半期と比べて 70bp
増の 9.7 ％となった。
（７）投資サイクル
① 投資決定及び投資残高
2022 年上半期の設備・金融投資の決定は、総額 17 億 9600 万ユーロとなった。これに対し、 2021 年上半期は
14 億 2900 万ユーロであった（南アフリカの Sasol の空気分離装置 (ASUs) の買収分 4 億 8000 万ユーロを除く）。
設備投資の決定は 2022 年上半期に 17 億 3800 万ユーロに達し、 2021 年上半期の 13 億 4900 万ユーロと比較して
大幅に増加した。第１四半期にアジア、南北アメリカ、ヨーロッパの投資の決定に加え、第２四半期には中
国とシンガポールでエレクトロニクス事業の新規契約を締結した。顧客とのエレクトロニクス事業の長期契
約の締結や工業事業・ヘルスケア事業の顧客ニーズの相互利用に続き、新しい空気分離装置は、中国第２位
の工業事業の市場である広東省での液化ガスの生産能力を大幅に向上させることができる。 ラージ・インダ
ストリー事業では、ドイツの新規投資が顧客の鉄鋼工場と現地の水素ネットワークを結ぶことになる。これ
により、高炉に水素を注入して CO2 排出量を削減することを目的とする試験的なプロジェクトの第２フェーズ
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が可能となる。ヘルスケアでは、第２四半期に決定されたフランスの新しい特殊材料設備の投資が含まれて
いる。 2022 年上半期には、設備投資の決定の 10 ％が効率化プログラムに貢献した。
2022 年上半期の金融投資の決定は、総額 5700 万ユーロとなった。 これには、米国、中国、オランダの工業
事業の数件のボルトオン型買収も含まれ、これにより当社の現地の拠点が強化され、事業の効率化が図られ
る。
純投資残高は 30 億ユーロと高水準を維持した。第２四半期に数多くの新規プロジェクトが締結されたにも
かかわらず、米国でいくつかの主要なプロジェクトの立上げと 2020 年と 2021 年に約 1 億 6000 万ユーロで決定さ
れたロシアのプロジェクトの撤退により、投資残高は、第１四半期と比較して減少した。半導体部門、化学
部門、鉄鋼部門の顧客向けのアジアのプロジェクトは、投資残高の半分超に相当した。 これらの投資は、完
全な稼働開始後、将来、年間約 11 億ユーロの売上高への貢献につながると見込まれる。
② 立上げ
2022 年上半期にいくつかの主要なユニットが立上げられた。特にテキサス州のラージ・インダストリー事
業顧客に供給する大容量空気分離装置や、カリフォルニア州の水素モビリティ市場向けの大規模な水素生
産・液化装置が含まれる。また、 2022 年上半期にいくつかのアジアのエレクトロニクス事業顧客向けのキャ
リアガス・先端材料製造ユニットが立上げられた。さらにグローバル市場＆テクノロジー事業では、 2024 年
のオリンピックに先駆けて水素モビリティを開発するため、米国のバイオガス生産ユニットとフランスの給
油所を受託した。
ユニットの立上げ及び増強の売上高に対する追加的な貢献は、 2022 年上半期に総額 2 億 1300 万ユーロとなっ
た。これには 2021 年の南アフリカの Sasol の空気分離装置の買収による 7200 万ユーロが含まれ、売上高に大き
な影響を与えたと報告されている。
2022 年については、ユニットの立上げ及び売上高への追加的な貢献は 4 億 1000 万から 4 億 3500 万ユーロと見
積もられている。これには、大きな影響を与えたと報告されている Sasol の空気分離装置の約 1 億 3500 万ユー
ロによる貢献と、（下半期の継続事業シナリオの下では）下半期のロシアでのユニットの立上げによる約
1000 万ユーロの貢献が含まれる。
③ 投資機会
12 か月間の投資機会のポートフォリオは、 2022 年 6 月末時点で、 33 億ユーロであった。
エネルギー転換に関連するプロジェクトは、ポートフォリオの 40 ％超を占めた。具体的には、水電解によ
る再生可能な水素の製造プロジェクト、グループ又は顧客のユニットから排出される CO2 を回収するための設
備、欧州やアジアにおける水素モビリティプロジェクトなどが挙げられる。エレクトロニクス事業の投資機
会のポートフォリオの比率は増加し、約 30 ％を占めた。
欧州は、特にラージ・インダストリー事業において、数多くあるエネルギー転換プロジェクトを展開し、
投資機会のポートフォリオの首位を維持している。次いでアジアで、エレクトロニクス事業顧客向けのプロ
ジェクトの大半が実施されている。南北アメリカのポートフォリオでは、ラージ・インダストリー事業とバ
イオガスへの投資機会に加え、いくつかのエレクトロニクス事業プロジェクトも組み入れられた。
（８）補足資料
① 業績評価指標
当グループが使用する財務諸表で直接定義されていない業績評価指標は、代替的な業績評価指標に関す
る 2015 年 12 月の AMF （フランス金融市場庁）見解に従って作成されている。
業績評価指標は以下のとおりである :
■ 為替、エネルギー及び重要な連結範囲の影響
■ 比較可能ベースの売上高の変動と比較可能ベースの経常的営業利益の変動
■ 営業利益率及びエネルギーを除く営業利益率
■ 経常純利益（グループ持分）
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■ 為替の影響を除く経常純利益
■ IFRS 第 16 号を除く純利益
■ IFRS 第 16 号を除く経常純利益
■ 事業効率
■ 使用資本利益率 (ROCE)
■ 経常 ROCE
為替、エネルギー及び重要性の範囲の影響の定義
産業用ガスや医療用ガスが輸出されることは稀であるため、為替変動が事業動向や業績に及ぼす影響
は、ユーロ圏外に所在する子会社の財務諸表に関するユーロ換算の影響に限定される。為替変動の影響
は、前期の為替レートにより当期の総額を換算した金額に基づいて計算される。
さらに、当グループは、顧客との中長期契約に組み込まれている価格指数連動型の請求方式によって、
エネルギー（電力及び天然ガス）の価格変動を顧客に転嫁している。この価格指数連動型の請求方式に
よって、エネルギー市場における価格変動の影響を受けて、期間ごとの売上高（主にラージ・インダスト
リー事業）に相当な変動が生じる可能性がある。
エネルギー価格の影響は、ラージ・インダストリー事業における各主要子会社の売上高に基づいて計算
される。これらの連結によって、当グループ全体のエネルギー価格変動の影響を算定することができる。
使用される外国為替レートは、前年度（Ｎ－１）の年間平均為替レートである。
そのため、子会社レベルでは、以下の公式により、天然ガス及び電力それぞれのエネルギー価格による
影響が算定される。
エネルギー価格の影響＝（前年度（Ｎ－１）のエネルギー売上指数の割合）×｛（今年度（Ｎ）の平均
エネルギー価格）－（前年度（Ｎ－１）の平均エネルギー価格）｝
この電力と天然ガスの価格指数の変動の効果は、経常的営業利益に影響を及ぼさない。
重要な連結範囲の影響は、当グループに大きな影響を与える規模のすべての買収又は売却が売上高に及
ぼす影響に相当する。連結範囲に変更が生じた場合の変化は、次のとおり算定される。
■ 当期の買収については、当期中の総額から、買収による貢献分を控除することによる。
■ 前期の買収については、当期中の総額から、当期の１月１日から買収の応当日までの期間中の買収に
よる貢献分を控除することによる。
■ 当期の売却については、前期の総額から、売却された事業の売却応当日の貢献分を控除することによ
る。
■ 前期の売却については、前期の総額から、売却された事業の貢献分を控除することによる。
② 業績評価指標の算出（半期）
（ア）比較可能な売上高の変動と比較可能な経常的営業利益の変動
売上高及び経常的営業利益の比較可能な変動は、上記の為替、エネルギー及び重要な連結範囲の影響を除
外している。
（単位：百 2022 年 上半期 2022 為替 天然ガス 電力 重要な 上半期 2022
万ユーロ） 上半期 年 /2021 年 連結範囲 年 /2021 年
公表ベース 比較可能
ベース
売上高
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グループ 14,207 +31.0 ％ 623 1,297 534 72 +7.7 ％
全体
影響割合 +5.8 ％ +11.9 ％ +4.9 ％ +0.7 ％
ガ ス ＆ 13,600 +31.4 ％ 606 1,297 534 72 +7.2 ％
サービス
影響割合 +5.9 ％ +12.5 ％ +5.1 ％ +0.7 ％
経常的営
業利益
グループ 2,286 +17.4 ％ 124 - - 35 +9.2 ％
全体
影響割合 +6.4 ％ - - +1.8 ％
ガ ス ＆ 2,404 +16.3 ％ 120 - - 35 +8.8 ％
サービス
影響割合 +5.8 ％ - - +1.7 ％
（イ）営業利益率とエネルギーを除く営業利益率
営業利益率は、経常的営業利益を売上高で割った比率である。エネルギーを除く営業利益率は、電力・天
然ガスの物価スライド効果の影響を受けない経常的営業利益を、エネルギー影響を除く売上高で除したもの
に相当する。経常的営業利益を売上高で除した比率（エネルギー費用の影響を除くか否かにかかわらず）
は、小数点以下第２位を四捨五入している。２期間の間の変動は、この四捨五入された比率の差として計算
され、四捨五入のため、より正確な計算と比較して正負の差が生じる可能性がある。
2022 年上半期 天然ガス 電力 2022 年上半期 ( エ
ネルギーを除
く）
売上高 グループ全体 14,207 1,314 533 12,361
ガス＆サービス 13,600 1,314 533 11,753
経常的営業利益 グループ全体 2,286 - - 2,286
ガス＆サービス 2,404 - - 2,404
営業利益率 グループ全体 16.1 ％ 18.5 ％
ガス＆サービス 17.7 ％ 20.5 ％
（ウ）経常純利益（グループ持分）と為替相場の影響を除く経常純利益（グループ持分）
経常純利益（グループ持分）は、経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要な取引を除いた純利益
（グループ持分）に相当する。
2021 年上半期 2022 年上半期 上半期 2022 年／
2021 年成長率
(A) 公表された純利益 ( グループ持分 ) 1,239.0 1,304.8 +5.3 ％
(B) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重
要な税引後取引
- ロシアにおける工業用資産に関する例外的引当金 (419.0)
及びその他の関連費用
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- アジア・太平洋における合弁会社設立にともなう 205.5
特別利益
- エンジニアリング＆建設事業におけるリスク引当 (32.3)
金
(A)-(B)= 経常純利益 ( グループ持分 ) 1,239.0 1,550.6 +25.1 ％
(C) 為替 58.9
(A)-(B)-(C)= 為替を除く経常純利益 ( グループ持 1,491.7 +20.4 ％
分 )
（エ） IFRS 第 16 号を除く純利益及び IFRS 第 16 号を除く経常純利益
IFRS 第 16 号を除く純利益：
2021 年上半期 2021 年度 2022 年上半期
(A) 公表された純利益 1,293.1 2,691.9 1,377.6
(1)
(6.0) (13.3) (7.2)
(B)=IFRS 第 16 号の影響
(A)-(B)=IFRS 第 16 号を除く純利益 1,299.1 2,705.2 1,384.8
(1) IFRS 第 16 号の影響には、減価償却費控除後のリース料及び IFRS 第 16 号に関連して計上されたその他の金融費用を再統合し
たものが含まれている。
IFRS 第 16 号を除く経常純利益：
2021 年上半期 2021 年度 2022 年上半期
(A) 公表された純利益 1,293.1 2,691.9 1,377.6
(B) 経常的営業利益に影響を与えない例外的かつ重要 0.0 0.0 (245.8)
な税引後取引
(A)-(B)= 経常純利益 1,293.1 2,691.9 1,623.4
(1)
(6.0) (13.3) (7.2)
(C)IFRS 第 16 号の影響
(A)-(B)-(C)=IFRS 第 16 号を除く経常純利益 1,299.1 2,705.2 1,630.6
(1) IFRS 第 16 号の影響には、減価償却費控除後のリース料及び IFRS 第 16 号に関連して計上されたその他の金融費用を再統合し
たものが含まれている。
（オ）事業効率
効率性は、特定のプロジェクトに関する行動計画から生じる持続可能なコスト削減を表している。効率性
はプロジェクト単位で特定・管理される。各プロジェクトは、プロジェクトの性質（購買、オペレーショ
ン、人的資源 ) に合わせて構成されたチームによって引き継がれる。
（カ）使用資本利益率（ ROCE ）
税引き後使用資本利益率は、当グループの連結財務諸表をもとに、当該期間における以下の比率を適用す
ることにより算定される。
分子： IFRS 第 16 号を除く当期の純利益－当期税引き後純金融費用
分母：直近３半期末の（ IFRS 第 16 号を除く総株主資本＋純負債）の平均
（単位：百万ユー 2021 年 2021 年度 2022 年 使用資本利
ロ） 上半期 (a) (b) 上半期 (c) 益率の算定
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分子 IFRS 第 16 号を除く純利益 1,299.1 2,705.2 1,384.8 2,790.9
(b)-(a)+(c)
純金融費用 (140.7) (280.0) (144.7) (284.0)
(1)
24.5 ％ 24.6 ％ 24.2 ％
実効税率
税引き後純金融費用 (106.2) (211.2) (109.7) (214.7)
純利益－税引き後純金融費 1,405.3 2,916.4 1,494.5 3,005.6
用
分母 IFRS 第 16 号を除く総資本 19,607.6 22,039.6 23,942.0 21,863.2
((a)+(b)+(c))/3
純負債 12,013.2 10,448.3 12,009.9 11,490.5
平均（総資本＋純負債） 31,620.8 32,487.9 35,951.9 33,353.7
ROCE 9.0 ％
(1) 経常外の税の影響を除く。
（キ）経常 ROCE
経常 ROCE は分子に IFRS 第 16 号を除いた経常純利益を用いて ROCE と同様に算出する。
（単位：百万ユー 2021 年 2021 年度 2022 年 経常 ROCE の算
ロ） 上半期 (a) (b) 上半期 (c) 定
分子 IFRS 第 16 号を除く経常 1,299.1 2,705.2 1,630.6 3,036.7
(b)-(a)+(c) 純利益
純金融費用 (140.7) (280.0) (144.7) (284.0)
(1)
24.5 ％ 24.6% 24.2 ％
実効税率
税引き後純金融費用 (106.2) (211.2) (109.7) (214.7)
IFRS 第 16 号を除く経常 1,405.3 2,916.4 1,740.3 3,251.4
純利益
分母 IFRS 第 16 号を除く総資 19,607.6 22,039.6 23,942.0 21,863.2
((a)+(b)+(c))/3 本
純負債 12,013.2 10,448.3 12,009.9 11,490.5
平均（総資本＋純負 31,620.8 32,487.9 35,951.9 33,353.7
債）
経常 ROCE 9.7%
(1) 経常外の税の影響を除く。
③ 業績評価指標の算出（四半期）
2022 年第 第２四半期 為替 天然ガス 電力 重要な 第 2 四半期
２四半期 2022 連結範囲 2022
年 /2021 年 年 /2021 年
公表ベース 比較可能
ベース
売上高
グループ全 7,320 +32.8 ％ 398 690 267 37 +7.5 ％
体
影響割合 +7.2 ％ +12.5 ％ +4.9 ％ +0.7 ％
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ガス＆サー 7,010 +33.6 ％ 389 690 267 37 +7.3 ％
ビス
影響割合 +7.4 ％ +13.1 ％ +5.1 ％ +0.7 ％
④ 2022 年第２四半期売上
（ア）地域別
売上高 2021 年 2022 年 公表ベース 比較可能ベース
（単位：百万ユーロ） 第２四半期 第２四半期
南北アメリカ 2,056 2,686 +30.6 ％ +9.5 ％
欧州 1,860 2,706 +45.5 ％ +5.7 ％
アジア・太平洋 1,176 1,406 +19.7 ％ +6.5 ％
中東・アフリカ 155 212 +36.7 ％ +2.1 ％
ガス＆サービス売上 5,247 7,010 +33.6 ％ +7.3 ％
エンジニアリング＆建設 93 113 +21.9 ％ +19.8 ％
グローバル市場＆テクノロジー 172 197 +14.2 ％ +9.8 ％
グループ総売上 5,512 7,320 +32.8 ％ +7.5 ％
（イ）事業分野別
売上高 2021 年 2022 年 公表ベース 比較可能ベース
（単位：百万ユーロ） 第２四半期 第２四半期
ラージ・インダストリー事業 1,471 2,527 +71.8 ％ -2.9 ％
工業事業 2,342 2,872 +22.6 ％ +13.5 ％
ヘルスケア事業 921 970 +5.4 ％ +2.1 ％
エレクトロニクス事業 513 641 +24.7 ％ +17.2 ％
ガス＆サービス売上 5,247 7,010 +33.6 ％ +7.3 ％
⑤ 地域及び事業部門別情報
2022 年上半期
2021 年上半期
（単位：百万ユー 経常的営業 経常的営業
ロ、％） 売上 営業利益 利益率 売上 営業利益 利益率
南北アメリカ 4,059 802 19.7 ％ 5,017 969 19.3 ％
欧州 3,657 692 18.9 ％ 5,424 771 14.2 ％
アジア・太平洋 2,326 513 22.1 ％ 2,746 567 20.7 ％
中東・アフリカ 308 60 19.3 ％ 413 97 23.3 ％
ガス＆サービス 10,350 2,066 20.0 ％ 13,600 2,404 17.7 ％
エンジニアリン 169 8 4.5 ％ 221 22 10.1 ％
グ＆建設
グローバル市 327 40 12.2 ％ 386 50 12.9 ％
場＆テクノロ
ジー
調整 - (166) - - (190) -
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グループ合計 10,846 1,948 18.0 ％ 14,207 2,286 16.1 ％
営業利益率（売上高営業利益率）は公表値で 16.1 ％となり、 2021 年上半期と比較して -190bp の低下となっ
た。これは主に、契約上ラージ・インダストリー事業の顧客へ転嫁されるエネルギー価格の急激な上昇に起
因する。このため、公表されている利益率を希薄化する影響がある（絶対値では営業利益に影響なし）。エ
ネルギー価格の影響を除くと、営業利益率は 2021 年上半期に比べ＋ 50bps と非常に大きく改善した。
４【経営上の重要な契約等】
当中間連結会計期間において行われた事業買収その他経営上の重要な契約の概要に関しては、上記「第
３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」、とりわけ「（３）売上
高」及び「（７）投資サイクル」の記載を参照。
５【研究開発活動】
上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参
照。
第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
当中間連結会計期間における重要な変化については、上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績
及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参照。
２【設備の新設、除却等の計画】
上記「第３．３．経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載を参
照。
第５【提出会社の状況】
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第６【経理の状況】
以下に記載する当グループの邦文の中間連結財務書類は、国際財務報告基準に準拠して作成された原文の
要約中間連結財務書類の翻訳をもとに作成されている。
当グループの適用している会計原則と日本において一般に公正妥当と認められた会計原則の主要な相違
で、これら中間連結財務書類の作成に影響を与えているものは、「３．国際財務報告基準と日本の会計原則
及び会計慣行の主な相違」で説明されている。
以下に記載されている当グループの中間連結財務書類は、 「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に
関する規則」 （昭和 52 年大蔵省令第 38 号。以下「中間財務諸表等規則」という。）第 76 条第 1 項の規定に従っ
て作成されている。
当グループの公表された中間連結財務書類はユーロで表示されている。以下の中間連結財務書類で表示さ
れた円貨額は、利用者の便宜のためであり、中間財務諸表等規則第 79 条の規定に従って、 2022 年 9 月 1 日現在
の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧客電信直物相場の仲値である１ユーロ＝ 139.78 円の換算レートで換算さ
れたものである。なお、前中間連結会計期間及び前連結会計年度末日に関する主要な事項について表示され
た円貨額は、同様に、 2021 年 9 月 1 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧客電信直物相場の仲値である１
ユーロ＝ 130.04 円の換算レートで換算されたものである。
この中間連結財務書類は会計監査人による監査を受けていない。
中間連結財務書類の円換算額及び「３．国際財務報告基準と日本の会計原則及び会計慣行の主な相違」に
関する記載は、原文の財務書類には含まれていない。
１ 【中間財務書類】
（１）中間連結損益計算書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2021 年 1 月 1 日 ( 自 2022 年 1 月 1 日
至 2021 年 6 月 30 日 ) 至 2022 年 6 月 30 日 )
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
売上高 (3) 10,845.7 1,410,375 14,206.6 1,985,799
その他の収入 70.0 9,103 103.3 14,439
仕入 (4,078.6) (530,381) (6,515.7) (910,765)
人件費 (2,129.2) (276,881) (2,380.0) (332,676)
その他の費用 (1,711.3) (222,537) (1,939.6) (271,117)
償却前経常的営業利益 2,996.6 389,678 3,474.6 485,680
減価償却費及び償却費 (4) (1,048.9) (136.399) (1,188.6) (166,143)
経常的営業利益 1,947.7 253,279 2,286.0 319,537
その他の経常外営業収
(5) 12.7 1,652 205.5 28,725
益
その他の経常外営業費
(5) (52.9) (6,879) (475.3) (66,437)
用
営業利益 1,907.5 248,051 2,016.2 281,824
純金融費用 (6) (140.7) (18,297) (144.7) (20,226)
その他の 金融収益 (6) 4.1 533 29.0 4,054
その他の金融費用 (6) (50.9) (6,619) (64.6) (9,030)
法人所得税 (7) (425.3) (55,306) (459.3) (64,201)
持分法による投資利益 (1.6) (208) 1.0 (140)
当期利益 1,293.1 168,155 1,377.6 192,561
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少数株主持分 53.8 6,996 72.8 10,176
当期純利益 ( グループ
1,239.3 161,159 1,304.8 182,385
持分 )
１株当たり利益 ( ﾕｰﾛ ) (9) 2.38 309 2.50 349
希薄化後１株当たり利
(9) 2.37 308 2.49 348
益 ( ﾕｰﾛ）
（２）純利益及び資本直入損益計算書
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2021 年 1 月 1 日 ( 自 2022 年 1 月 1 日
至 2021 年 6 月 30 日 ) 至 2022 年 6 月 30 日 )
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
当期純利益 1,293.1 168,155 1,377.6 192,561
資本で認識された項目
金融商品の時価評価 21.4 2,783 28.0 3,914
為替換算積立金 505.6 65,748 1,462.3 204,400
損益に再分類されうる項目 527.0 68,531 1,490.3 208,314
数理計算上の差異 90.1 11,717 290.7 40,634
損益に再分類されない項目 90.1 11,717 290.7 40,634
資本で認識された項目（税控除後） 617.1 80,248 1,781.0 248,948
包括利益 1,910.2 248,402 3,158.6 441,509
－少数株主持分 67.5 8,778 113.4 15,851
－親会社持分 1,842.7 239,625 3,045.2 425,658
（３）中間連結貸借対照表
前連結会計年度 当中間連結会計期間
資産の部
2021 年 12 月 31 日 2022 年 6 月 30 日
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
のれん (10) 13,992.3 1,819,559 14,864.1 2,077,704
その他の無形資産 1,452.6 88,896 1,900.4 265,638
有形固定資産 22,531.5 2,929,996 23,915.9 3,342,965
固定資産 37,976.4 4,938,451 40,680.4 5,686,306
固定金融資産 745.4 96,932 884.4 123,621
関連会社に対する投資 158.0 20,546 157.9 22,071
繰延税金資産 239.3 31,119 241.6 33,771
非流動デリバティブ（資産）の
73.4 9,545 56.0 7,828
公正価値
その他の固定資産 1,216.1 158,142 1,339.9 187,291
固定資産合計 39,192.5 5,096,593 42,020.3 5,873,598
棚卸資産及び仕掛品 1,585.1 206,126 1,828.6 255,602
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売掛金 2,694.1 350,341 3,242.9 453,293
その他の流動資産 810.5 105,397 934.9 130,680
未収還付税金 106.5 13,849 183.5 25,650
流動デリバティブ（資産）の公
63.9 8,310 124.1 17,347
正価値
現金及び現金同等物 (13) 2,246.6 292,148 1,519.7 212,424
流動資産合計 7,506.7 976,171 7,833.7 1,094,995
売却目的保有資産 83.9 10,910 88.3 12,343
資産合計 46,783.1 6,083,674 49,942.3 6,980,935
資本及び負債の部 前連結会計年度 当中間連結会計期間
2021 年 12 月 31 日 2022 年 6 月 30 日
注記
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
資本及び負債
資本金 2,614.1 339,938 2,884.2 403,153
資本剰余金 2,749.2 357,506 2,494.0 348,611
利益剰余金 13,645.1 1,774,409 16,627.7 2,324,220
自己株式 (118.3) (15,384) (310.2) (43,360)
当期純利益（グループ持分） 2,572.2 334,489 1,304.8 182,385
株主資本 21,462.3 2,790,957 23,000.5 3,215,010
少数株主持分 536.5 69,766 893.4 124,879
（ a）
21,998.8 2,860,724 23,893.9 3,339,889
資本合計
引当金、年金及び
(12) 2,291.9 298,039 1,937.9 270,880
その他の従業員給付債務
繰延税金負債 2,126.8 276,569 2,451.0 342,601
長期借入金 (13) 10,506.3 1,366,239 10,690.0 1,494,248
長期リース債務 1,032.8 134,305 1,084.6 151,605
その他の非流動負債 343.0 44,604 302.5 42,483
非流動デリバティブの公正価値（負
39.0 5,072 55.3 7,730
債）
非流動負債合計 16,339.8 2,124,828 16,521.3 2,309,347
引当金、年金及び
(12) 309.4 40,234 309.9 43,318
その他の従業員給付債務
買掛金 3,333.2 433,449 3,610.8 504,718
その他の流動負債 2,002.9 260,457 2,046.9 286,116
未払法人所得税 277.8 36,125 270.4 37,797
短期借入金 (13) 2,188.6 284,606 2,839.6 396,919
短期リース債務 228.0 29,649 237.7 33,226
流動デリバティブの公正価値（負
67.5 8,778 167.6 23,427
債）
流動負債合計 8,407.4 1,093,298 9,482.9 1,325,520
売却目的負債 37.1 4,824 44.2 6,178
資本及び負債合計 46,783.1 6,083,674 49.942.3 6,980,935
(a) 株主資本及び少数株主持分の変動の内訳は、中間連結株主資本変動計算書に記載されている。
（４）中間連結キャッシュ・フロー計算書
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前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 自 2021 年 1 月 1 日 ( 自 2022 年 1 月 1 日
至 2021 年 6 月 30 日 ) 至 2022 年 6 月 30 日 )
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
営業活動
当期純利益（グループ損益） 1,239.3 161,159 1,304.8 182,385
少数株主損益 53.8 6,996 72.8 10,176
調整：
・減価償却費及び償却費 (4) 1,048.9 136,399 1,188.6 166,143
(a)
(14.6) (1,899) (24.2) (3,383)
・繰延税金の変動
・引当金の変動 (30.5) (3,966) 357.1 (49,915)
・持分法による投資損益 1.6 208 (1.0) 140
・資産処分損益 22.1 2,874 (170.0) 23,763
･ 純金融費用
101.3 13,173 108.5 15,166
･ その他の非現金項目
61.5 7,997 70.7 9,882
営業活動によるキャッシュ・
2,483.4 322,941 2,907.3 406,382
(b)
フロー
運転資本の変動 (11) (266.8) (34,695) (634.5) (88,690)
その他の現金項目 (26.2) (3,407) (31.9) (4,459)
営業活動による純キャッ
2,190.4 284,840 2,240.9 313,233
シュ・フロー
投資活動
有形固定資産及び無形資産の
(1,439.0) (187,128) (1,574.0) (220,014)
取得による支出
子会社及び金融資産の取得に
(569.2) (74,019) (54.0) (7,548)
よる支出
有形固定資産及び無形資産の
44.6 5,800 45.8 6,402
売却による収入
事業売却による収入 ( 売却純
負債控除後 ) 及び金融資産の 84.2 10,949 22.5 3,145
売却による収入
持分法適用会社からの受取配
3.3 429 12.7 1,775
当金
投資活動による純キャッ
(1,876.1) (243,968) (1,547.0) (216,240)
シュ・フロー
財務活動
(c)
配当金の支払
・エア・リキード・エス・
(15) (1,332.7) (173,304) (1,408.1) (196,824)
エー
・少数株主持分 (33.4) (4,343) (20.1) (2,810)
(c)
22.6 2,939 16.8 2,348
株式の発行による収入
(c)
(40.2) (5,228) (192.5) (26,908)
自己株式の取得
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金融収支純額 (146.8) (19,090) (145.1) (20,282)
借入金の増加（減少）額 874.9 113,772 467.0 65,277
リース債務の支払 (118.4) (15,397) (125.3) (17,514)
リース債務の純支払利息 (16.5) (2,146) (14.6) (2,041)
少数株主との取引 (36.8) (4,785) (0.0) (0)
財務活動による純キャッ
(827.3) (107,582) (1,421.9) (198,753)
シュ・フロー
為替レート変動及び連結範囲
60.7 7,893 (35.2) 4920.26
の変更の影響
現金及び現金同等物の純増
(452.3) (58,817) (763.2) (106,680)
加（減少）額
現金及び現金同等物の期首残
1,718.6 223,487 2,138.9 298,975
高
現金及び現金同等物の期末残
1,266.3 164,670 1,375.7 192,295
高
(a) 連結キャッシュ・フロー計算書上の繰延税金の変動には、資産処分及び資本化された金融費用に関連する繰延税金の変動
は含まれていない。
(b) 純運転資本の変動前の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金控除後の純負債に係る利息及びリース債務に係る利息
を支払う前の金額で表示している。
(c) 配当の支払、増資、自己株式の取得の明細は、中間連結株主資本変動計算書に記載している。
期末現在の現金及び現金同等物の分析は、以下のとおりである。
前連結会計年度 前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
2021 年 12 月 31 日 2021 年 6 月 30 日 2022 年 6 月 30 日
（百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円） （百万ﾕｰﾛ） （百万円）
現金及び現金
(13) 2,246.6 292,148 1,387.3 180,404 1,519.7 212,424
同等物
当座借越
（流動負債に (107.7) (14,005) (121.0) (15,735) (144.0) (20,128)
含まれる）
現金及び現金
2,138.9 278,143 1,266.3 164,670 1,375.7 192,295
同等物
（５）中間連結株主資本変動計算書
当中間連結会計期間（ 2022 年 1 月 1 日から 2022 年 6 月 30 日）
利益剰余金 金融商品
資本剰余 為替換算 少数株主
注 資本金 （純利益を の時価評 自己株式 株主資本 資本合計
金 積立金 持分
含む） 価
（百万ユーロ）
2022 年 1 月 1 日現
在の資本及び少 2,614.1 2,749.2 17,128.4 (209.2) (701.9) (118.3) 21,462.3 536.5 21,998.8
数株主持分
当期純利益 1,304.8 1,304.8 72.8 1,377.6
資本直入項目 290.7 28.0 1,421.7 1,740.4 40.6 1,781.0
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当期の純利益及
び資本直入損益 1,595.5 28.0 1,421.7 3,045.2 113.4 3,158.6
(a)
資本金の増加
1.1 13.8 14.9 1.9 16.8
（減少）
無償株式割当 269.0 (269.0) -
配当 (15) (1,412.0) (1,412.0) (20.1) (1,432.1)
自己株式の取得 /
(191.9) (191.9) (191.9)
(c)
売却
株式報酬 19.9 19.9 19.9
少数株主との資
(0.1) (0.1) 261.7 261.6
本直入取引
(d)
68.2 (6.0) 62.2 62.2
その他
2022 年 6 月 30 日現
2,884.2 (310.2)
在の資本及び少 2,494.0 17,399.9 (181.2) 713.8 23,000.5 893.4 23,893.9
(b) (c)
数株主持分
(a) 純利益及び資本直入損益は、純利益及び資本直入損益計算書を参照。
(b) 2022 年 6 月 30 日現在の資本金は、額面 5.50 ユーロの株式 524,398,264 株で構成される。 2022 年上半期に、資本金に影響を与
える資本金の変動は次のとおりである。
－ 2022 年 6 月 8 日付で、資本剰余金を資本に組み入れることによる増資、 2019 年 12 月 31 日から 2022 年 6 月 7 日まで継続して
保有する既存株式 10 株に対して新株式 1 株、既存登録株式 100 株に対して新株式 1 株の交換率で、割り当てた無償株式
48,905,499 株を含む。
－ 無償株式の割当前のオプション行使による額面 5.50 ユーロの現金 179,795 株の発行
－ 無償株式の割当後のオプション行使による額面 5.50 ユーロの現金 21,933 株の発行
(c) 2022 年 6 月 30 日現在の自己株式数は 2,686,294 株であった（エア・リキード・エス・エーが保有する 2,425,177 株を含む）。
2022 年上半期において、自己株式に影響する変動は主に以下のとおりである。
－ 無償株式の割当前の 1,198,600 株の取得（処分控除後）
－ 無償株式の割当後の 11,000 株の取得（処分控除後）
－ 無償株式の割当に伴う 249,409 株の発行
(d) 主にアルゼンチンのハイパーインフレの影響。
前中間連結会計期間（ 2021 年 1 月 1 日から 2021 年 6 月 30 日）
利益剰余金 金融商品
資本剰余 為替換算積 少数株主
注 資本金 （純利益を の時価評 自己株式 株主資本 資本合計
金 立金 持分
含む） 価
（百万ユーロ）
2021 年 1 月 1 日現
在の資本及び少 2,605.1 2,608.1 15,643.9 (272.0) (1,903.0) (139.8) 18,542.3 462.3 19,004.6
数株主持分
当期純利益 1,239.3 1,239.3 53.8 1,293.1
資本直入項目 90.1 21.4 491.9 603.4 13.7 617.1
当期の純利益及
び資本直入損益 1,329.4 21.4 491.9 1,842.7 67.5 1,910.2
(a)
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資本金の増加
1.4 16.7 18.1 4.5 22.6
（減少）
配当 (1,335.7) (1,335.7) (33.4) (1,369.1)
自己株式の取得 /
- (40.1) (40.1) - (40.1)
処分
株式報酬 19.2 19.2 - 19.2
少数株主との資
- (2.1) (2.1) (0.5) (2.6)
本直入取引
(b)
45.8 (16.4) - 29.4 (0.2) 29.2
その他
2021 年 6 月 30 日現
在の資本及び少 2,606.5 2,624.8 15,700.5 (250.6) (1,427.5) (179.9) 19,073.8 500.2 19,574.0
数株主持分
(a) 純利益及び資本直入損益は、上記（２）「純利益及び資本直入損益計算書」を参照。
(b) アルゼンチンのハイパーインフレの影響を含む。
会計原則
2022 年 6 月 30 日に終了した期間に関する要約中間連結財務諸表の連結対象は、当社とその子会社（以下、あ
わせて「当グループ」と総称）、及び関連会社や合弁事業におけるグループの持分である。 2021 年 12 月 31 日
に終了した会計年度の当グループ連結財務諸表は、当社登録事業所（ 75, quai d ’ Orsay, 75007 Paris,
France ）又はウェブサイト（ www.airliquide.com ）にて請求のうえ入手可能である。
連結財務諸表作成の基準となる事項
当要約中間連結財務書類は、欧州連合が承認した IFRS （国際財務報告基準）の基準の一つである IAS 第 34 号
「中間財務報告」に準拠して作成されている。これらの財務書類は、正式な年次財務書類に要求される情報
をすべて含むものではなく、 2021 年 12 月 31 日に終了した会計年度の当グループの連結財務書類と合わせて読
まれるべきものである。
2022 年 1 月 1 日時点で強制適用となる基準、解釈指針及び改訂の適用を除き、この要約中間連結財務諸表に
用いられた会計原則は、 2021 年 12 月 31 日に終了した会計年度の連結財務諸表の作成で用いられたものと同一
である。これら財務諸表は、国際会計基準審議会（ IASB ）公表のカーブアウト（適用除外）オプションを用
いることなく、 2022 年 6 月 30 日現在欧州連合が承認している IFRS に従って作成されている。
欧州連合が承認している IFRS の基準と解釈については、以下のウェブサイトで確認できる。
https://ec.europa.eu/info/law/international-accounting-standards-regulation-ec-no-1606-
2002/amending-and-supplementary-acts/acts-adopted-basis-regulatory-procedure-scrutiny-rps
当グループでは、 IASB が公表した基準・改訂・解釈指針で 2022 年 6 月 30 日現在欧州連合内において未承認又
は強制適用に至っていないものは、一切関知していない。
財務諸表は、百万ユーロ単位で表示されている。これらは、 2022 年 7 月 27 日に取締役会により審議・承認さ
れたものである。
新 IFRS とその解釈
1. 2022 年 1 月 1 日時点で欧州連合によって承認された基準、解釈指針及び改訂であって、その適用が義務付
けられるもの
以下の文書は、当グループの財務諸表に重要な影響を与えるものではない。
■ IFRS 第３号「企業結合」、 IAS 第 16 号「有形固定資産」、 IAS 第 37 号「引当金、偶発債務及び偶発資産」
の改訂、及び 2018 年から 2020 年の年次改訂（ 2020 年 5 月 14 日公表）
2. 欧州連合が未承認の基準、解釈指針及び改訂
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2022 年 6 月 30 日時点において、 IASB より公表されているものの欧州連合に承認されていない文書が財務諸表
へ与える影響は、現在分析中である。これらの文書は以下のとおりである。
■ IAS 第 12 号「法人所得税：単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」の改訂（ 2021 年 5 月 7 日公
表）
■ IAS 第１号「財務諸表の表示：流動負債又は固定負債の分類」の改訂（ 2020 年 1 月 23 日公表 ）及び IAS 第１
号「財務諸表の表示：流動負債又は固定負債の分類 - 発効日の延期」の改訂（ 2020 年 7 月 15 日公表）
加えて、以下の文書は当グループには適用されない。
■ IFRS 第 17 号「保険契約： IFRS 第 17 号及び IFRS 第９号の初期の適用 - 比較情報」（ 2021 年 12 月 9 日公表）
見積り及び仮定の使用
財務諸表の作成にあたって、当グループないし子会社の経営陣は見積りや一定の仮定を用いることが必要
であり、それは連結貸借対照表に計上された資産と負債の帳簿価額、それらの資産と負債に関する注記、連
結損益計算書上の収益及び費用の項目、当中間期末におけるコミットメントに重要な影響を及ぼす可能性が
ある。その後の結果はこれらの見積りや仮定と異なる場合がありうる。
半期の要約連結財務諸表の作成に使用したグループ会計方針を適用するにあたり、当グループ又は子会社
の経営陣が行った重要な判断及び見積りを行う際の主な不確実性の要因は。これらは 2021 年 12 月 31 日に終了
した会計年度の連結財務諸表に記載されたものと同一である。
上半期情報の表示及び測定の基礎
セグメント情報は、 IAS 第 34 号「中間財務報告」で要求される情報に対応している。
当グループの事業は、経済情勢の著しい変化に影響される場合がある。従って、当グループの中間期業績
は必ずしも、当会計年度全体の業績を示すものではない。
当中間会計期間の法人所得税費用は、それぞれの利益区分に対して、中間報告日時点で入手可能な情報に
基づき見積もられた当会計年度の実効法人所得税率を適用して算出している。
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【2022年6月30日に終了した上半期の中間連結財務諸表に対する注記】
注記１ 重要な事象
2022 年 2 月 24 日、ウクライナとロシアの軍事衝突が発生した。エア・リキードは、両国の情勢を注視してい
る。
ウクライナにおけるエア・リキードのプレゼンスは、エンジニアリング＆建設の販売拠点及びエンジニア
リング業務に限定されている。ロシアでは、主にラージ・インダストリー事業、工業事業、ヘルスケア事業
の事業部門で事業を展開している。ロシアにおける売上高は、当グループの連結売上高の１％未満であり、
同国における当グループのリスク資産は、使用総資本の２％未満である。
エア・リキードは国際的な制裁を適用しており、同国で新たな投資判断を保留することにした。現在、エ
ア・リキードは、産業向けの事業に加え、病院に医療用酸素を供給するという複雑な環境の中で、情勢の変
化に応じてあらゆる選択肢を検討している。
これまでのところ、ウクライナとロシアとの紛争によるエア・リキードの現地事業への影響はそれほど大
きくなかった。しかしながら、現在の環境、極めて不透明な地政学的状況、制裁やこれに対抗する制裁が相
次いでいること、ロシアとヨーロッパの間の現金移動の制限などを踏まえ、当グループは、 2022 年 6 月 30 日現
在、ロシアにおける資産価値の減損テストを実施する必要のある事由が存在すると判断した。その結果、当
グループは、資金状況に影響も及ぼさない、 4 億 400 万ユーロの税引前引当金をその他の営業費用に計上し、
特定のヘッジポジションの解消や一部のプロジェクトの停止に伴う費用を賄うための 1500 万ユーロの引当金
を計上した。資産の回収可能価額、例えば加重平均資本コスト、為替レート、流動性リスクなどの評価に使
用される主要な前提条件は、現在の状況の変動性と不確実性を考慮しており、 2022 年後半にかけて変更され
る可能性がある。
注記２ セグメント情報
注記 2.1 2022 年 6 月 30 日に終了した上半期の損益計算書
ガス＆サービス
エンジニア グローバル市
リング＆建 場＆テクノロ 調整 合計
( 百万ユー ヨーロッ 南北 アジア 中東及び
小計
設 ジー
ロ ) パ アメリカ 太平洋 アフリカ
売上高 5,424.0 5,016.8 2,746.2 413.3 13,600.3 220.8 385.5 14,206.6
セグメント
294.1 287.5 (581.6)
間売上
経常的営業
771.0 969.0 567.3 96.5 2,403.8 22.2 49.6 (189.6) 2,286.0
利益
うち減価償
(362.2) (455.6) (249.5) (55.2) (1,122.5) (12.0) (33.8) (20.3) (1,188.6)
却費
その他の経
常外営業収 205.5
益
その他の経
常外営業費 (475.3)
用
純金融費用 (144.7)
その他の金
29.0
融収益
その他の金
(64.6)
融費用
法人所得税 (459.3)
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関連会社持
1.0
分収益
当期利益 1,377.6
注記 2.2 2021 年 6 月 30 日に終了した上半期の損益計算書
ガス＆サービス
エンジニア グローバル市
リング＆建 場＆テクノロ 調整 合計
( 百万ユー 南北 アジア 中東及び
ヨーロッ
小計
設 ジー
ロ ) アメリカ 太平洋 アフリカ
パ
3,656.7
売上高 4,059.4 2,325.7 308.4 10,350.2 168.4 327.1 10,845.7
セグメント
194.6 243.6 (438.2)
間売上
経常的営業
691.8 801.6 513.3 59.7 2,066.4 7.5 40.0 (166.2) 1,947.7
利益
うち減価償
(336.2) (406.8) (214.3) (33.8) (991.1) (11.4) (27.6) (18.8) (1,048.9)
却費
その他の経
常外営業収 12.7
益
その他の経
常外営業費 (52.9)
用
純金融費用 (140.7)
その他の金
4.1
融収益
その他の金
(50.9)
融費用
法人所得税 (425.3)
関連会社持
(1.6)
分収益
当期利益 1,293.1
注記３ 売上高
2022 年上半期の連結売上高は 142 億 660 万ユーロで、 2021 年上半期（ 108 億 4570 万ユーロ）に比べ 31.0 ％増加
した。売上高は、為替変動の累積影響を調整後で 25.2 ％増、エネルギー価格調整後では 8.4 ％増となった。為
替変動の主な要因は、米ドルの上昇と、影響は小さいが対ユーロの中国人民元の上昇である。
注記４ 減価償却費
前中間連結会計期 当中間連結会計期間
(2021 年度上半期 ) (2022 年度上半期 )
( 百万ユーロ )
無形資産 (82.4) (96.9)
(a)
(966.5) (1,091.7)
有形固定資産
合計 (1,048.9) (1,188.6)
(a) 収益に計上された投資補助金控除後の減価償却費が含まれている。
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当グループは、当グループがクラウドコンピューティング (SaaS) 契約の下で運営するソフトウェアの構成
及びカスタマイズ費用に関する IFRS IC 決議についての分析を完了した。この分析に基づき、また、プロジェ
クトの契約上及び技術上の特徴を考慮しても、当グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものは認識
さ れていない。
注記５ その他の経常外営業利益及び費用
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2021 年度上半期 ) (2022 年度上半期 )
（百万ユーロ）
利益
連結範囲に関連する金融取引の影響 12.7 205.5
その他の経常外営業利益合計 12.7 205.5
費用
組織再編、リストラクチャリング及び統合費用 (25.5) (29.5)
エアガス買収に伴う統合費用 3.0 －
買収費用
(3.5) (2.2)
政治的リスクと法的手続 (21.4) (6.4)
事業及び資産群の処分並びに資産減損に係る純損失 － (429.4)
その他 (5.5) (7.8)
その他の経常外営業費用合計 (52.9) (475.3)
合計 (40.2) (269.8)
2022 年度上半期において、当グループは以下を認識している。
・ 2 億 550 万ユーロにのぼる金融取引の影響は、 2022 年 1 月 11 日にアジア・太平洋地域にあるの 50 対 50 の合
弁会社につき、エア・リキードが支配権を獲得し、公正な時価で再評価したことが主な原因である。
・ ガス＆サービスを中心とした再編プログラムに対応する事業再編費用。
・ 法的手続に関連する収益及び費用（エンジニアリング＆建設のリスク引当金繰入額 4680 万ユーロ、及び
2020 年にエア・リキード S.A. が均等化費用の返還請求を受けるリスクを補填するために当初設定された引
当金の戻入額 3190 万ユーロを含む。この戻入れは、 2022 年 5 月 12 日に欧州司法裁判所が下した有利な結論に
従ったものである。）
・ ロシア資産に対する 4 億 400 万ユーロの引当金は、事業又は資産グループの処分と資産の減損（注記１）
による純損失に計上された。
2021 年度上半期において、当グループは以下を認識している。
・ 1270 万ユーロの処分利益。主に 2021 年上半期のギリシャでの事業の売却に伴う 1540 万ユーロの収益が寄
与している。
・ ガス＆サービスを中心とした再編プログラムに対応する事業再編費用
・ 主に 2021 年上半期における Sasol の酸素製造事業の買収に関連する取得費用
・ 主にガス＆サービスにおける政治的リスクと法的手続費用
注記６ 純金融費用及びその他の金融利益・費用
平均的な純金融費用は、 2022 年上半期は 3.0 ％であり、 2021 年上半期に比べてわずかに増加している。そ
の他の金融費用の増加は、主に 2490 万ユーロ（注記５）の均等化費用の返還に係るリスクに関する引当金戻
入益によるものである。
注記７ 法人所得税
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前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2021 年度上半期 ) (2022 年度上半期 )
平均実効税率 24.7 ％ 25.0 ％
2021 年上半期と比べて平均実効税率が上昇した主な要因は、ロシア資産に対する非控除引当金（注記１）
によるものであるが、アジア・太平洋地域の既存の 50 対 50 の合弁会社の非課税支配持分の影響により一部補
われている（注記５）。
注記８ 従業員給付
2022 年度上半期、年金及びその他の従業員給付について認識された費用は、合計 7110 万ユーロであり、そ
の内訳は次のとおりである。
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
( 百万ユーロ ) (2020 年度上半期 ) (2021 年度上半期 )
給付費用 21.3 15.5
純確定給付債務に係る利息 3.1 4.4
確定給付制度 24.4 19.9
確定拠出制度 43.9 51.2
合計 68.3 71.1
注記９ １株当たり純利益
注記 9.1 １株当たり利益
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2021 年度上半期 ) (2022 年度上半期 )
普通株式に帰属する当期利益 ( 百万ユーロ ) 1,239.3 1,304.8
加重平均普通株式数 ( 株 ) 520,533,968 522,144,843
１株当たり利益 ( ユーロ ) 2.38 2.50
2021 年上半期の普通株式の期中平均株式数及び１株当たり当期純利益には、 2022 年 6 月 8 日にエア・リキー
ド S.A. が行った無償株式割当の影響が含まれている。
注記 9.2 希薄化後１株当たり利益
前中間連結会計期間 当中間連結会計期間
(2021 年度上半期 ) (2022 年度上半期 )
希薄化の計算に使用した普通株式へ配賦され ( 百万ユーロ )
1,239.3 1,304.8
た当期利益
加重平均普通株式数 ( 株 ) 520,533,968 522,144,843
新株予約権の希薄化の影響の調整 ( 株 ) 1,105,322 824,814
パフォーマンス・シェアの希薄化の影響の調 ( 株 )
1,473,840 1,072,674
整
調整後加重平均発行済株式数 ( 株 ) 523,113,130 524,042,331
希薄化後１株 当たり 利益 ( ユーロ ) 2.37 2.49
2021 年上半期の希薄化後１株当たり利益及び発行済株式総数は、 2022 年 6 月 8 日にエア・リキード S.A. が実
施した無償株式割当の影響を含んでいる。
純利益（グループ持分）を希薄化する可能性のあるすべての金融商品は、希薄化後１株当たり利益の計算
に含まれている。
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当グループは、１株当たり当期純利益のさらなる希薄化をもたらす可能性のあるその他の金融商品を発行
していない。
注記 10 のれん
2022 年 1 月 1 日 当期間に認識 当期中に除外 2022 年 6 月 30 日現
為替差額 その他の変動
時点 されたのれん されたのれん 在
( 百万ユーロ )
のれん 13,992.3 110.3 (49.9) 812.1 (0.7) 14,864.1
2022 年 6 月 30 日現在、のれんには、 2021 年に完了した Sasol の 16 の空気分離装置（ ASU ）の買収に伴い計上さ
れたのれんの最終測定額が含まれている。
2022 年 6 月 30 日現在、当グループは、のれんが配賦される資金生成単位について減損損失の兆候を確認して
いない。
注記 11 必要運転資金
連結キャッシュ・フロー計算書に表示された 6 億 3450 万ユーロの増加は、主にガス＆サービスの運転資金必
要額が 3 億 6010 万ユーロ増加したことによるものである。
注記 12 引当金、年金及びその他の従業員給付
2022 年 企業結合 2022 年
その他の変
その他の 為替
1 月 1 日現 繰入 利用 減額 に伴う取 6 月 30 日現
(a)
戻入 差額
動
( 百万ユーロ ) 在 得 在
年金及びその他の
1,437.0 20.6 (46.8) (396.1) 7.3 60.4 1,082.4
従業員給付
リストラクチャリ
24.2 10.5 (3.5) 0.3 (0.3) 31.2
ング計画
エンジニアリング
契約に関する保証 89.1 28.8 (14.2) (2.5) 0.3 1.6 103.1
及び引当金
資産除去 274.5 (1.0) 3.7 7.5 (3.6) 281.1
企業結合に伴う引
190.8 0.3 (8.1) (12.4) 0.8 14.6 0.1 186.1
当金及び偶発債務
その他の引当金 585.7 106.1 (61.8) (61.6) 1.1 11.7 (17.3) 563.9
引当金総計 2,601.3 166.3 (135.4) (76.5) (390.5) 41.7 － 40.9 2,247.8
(a) その他の変動は、連結キャッシュ・フロー計算書に影響を与えないものであり、勘定の組替、処分及び資産除去引当金へ
の影響に相当する。
2022 年上半期においては、新たな訴訟が当グループの財政状態や収益性に重大な影響を及ぼす可能性はな
い。
また、確定給付型年金制度に係る資産は公正価値で測定している。また、当グループの債務の現在価値を
算定するために用いた割引率についても見直しを行った。
注記 13 借入金
純債務計算
( 百万ユーロ ) 2021 年 12 月 31 日時点 2021 年 6 月 30 日時点 2022 年 6 月 30 日時点
長期借入金 (10,506.3) (10,068.9) (10,690.0)
短期借入金 (2,188.6) (3,331.6) (2,839.6)
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半期報告書
総負債 (12,694.9) (13,400.5) (13,529.6)
現金及び現金同等
2,246.6 1,387.3 1,519.7
物
当期末の純債務額
(10,448.3) (12,013.2) (12,009.9)
合計
純債務の変動計算書
( 百万ユーロ ) 2021 年 12 月 31 日 2021 年上半期 2022 年上半期
期首の純債務 (10,609.3) (10,609.3) (10,448.3)
営業活動によるキャッシュ・フロー 5,570.7 2,190.4 2,240.9
投資活動によるキャッシュ・フロー (3,351.5) (1,876.1) (1,547.0)
借入金の増減を除いた財務活動による
(1,593.6) (1,555.4) (1,743.8)
キャッシュ・フロー ( 純額 )
純キャッシュ・フロー合計 625.6 (1,241.1) (1,049.9)
為替相場の変動、新規買収会社の期首借
(269.3) (64.8) (407.1)
入金等の影響
金融費用調整額 (195.3) (98.0) (104.6)
純債務の増減 161.0 (1,403.9) (1,561.6)
当期末の純債務額合計 (10,448.3) (12,013.2) (12,009.9)
当グループの純債務の内訳は以下のとおりである。
2022 年 12 月 31 日 2022 年 6 月 30 日
帳簿価額 帳簿価額
( 百万ユーロ ) 長期 短期 合計 長期 短期 合計
社債及び私募
9,660.0 1,446.7 9,827.7 685.0 10,512.7
11,106.7
CP 244.4 244.4 － 1,565.9 1,565.9
銀行借入その他金融
773.7 495.0 1,268.7 789.7 586.1 1,375.8
債
少数株主プット・オ
72.6 2.5 75.1 72.6 2.6 75.2
プション
債務合計 (A) 10,506.3 2,188.6 12,694.9 10,690.0 2,839.6 13,529.6
現金及び現金同等物
2,246.6 2,246.6 － 1,519.7 1,519.7
合計 (B)
純債務 (A)-(B) 10,506.3 (58.0) 10,448,3 10,690.0 1,319.9 12,009.9
債務合計 (A) は、 2021 年 12 月 31 日から 2022 年 6 月 30 日までの間に 8 億 3500 万ユーロ増加した。
この増加の主な要因は以下のとおりである。
■ ユーロを中心としたコマーシャル・ペーパー・プログラムの利用延長
■ 他の大半の通貨、特に米ドルに対するユーロ安に関連した 3 億 1500 万ユーロの社債を含む、非常に不利な
為替影響
これに対し、いくつかの社債が償還された。
■ 台湾市場において 2015 年に発行され、 2022 年 1 月 23 日に満期を迎える 5 億人民元（ 6900 万ユーロ）の
「 Formosa 」債。
■ 2022 年 4 月 18 日に満期を迎える 2016 年の 3 億ユーロの社債。
■ 2022 年 6 月 13 日に満期を迎える 2016 年の 5 億ユーロの債券。
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総流動負債（ 12 か月未満の満期 ) (A) は、 2021 年 12 月 31 日と比べて 6 億 5100 万ユーロ増加し、この流動負債
の増加は、次のように説明される
■ コマーシャル・ペーパー・ポートフォリオの 13 億 2200 万ユーロの増加
■ 2023 年 3 月 7 日に満期を迎える 8 億人民元（ 1 億 1100 万ユーロ相当）の Panda （中国国内市場の債券発行）の
第 2 トランシェの当期借入金への組替
■ 2022 年上半期に発行された債券の償還。
現金は、 2021 年 12 月 31 日現在と比べて 7 億 2700 万ユーロ減少した。純負債は 120 億 1000 万ユーロとなり、
2021 年 12 月 31 日に比べ 15 億 6200 万ユーロ増加し、 2021 年 6 月 30 日に比べ 300 万ユーロ微減となった。
注記 14 コミットメント
2021 年 12 月 31 日に比べて、当グループのエネルギー購入に関するコミットメントは 2022 年 6 月 30 日現在で増
加しているが、これは主にオランダの Vattenfall と 4 億 200 万ユーロに上る長期電力購入契約を締結したこと
によるものである。 2025 年から 15 年間のこの契約は、ガスの長期供給契約に関連してクライアントから受け
取る相互コミットメントの対象ではない。
その他のコミットメントは、 2021 年 12 月 31 日と比較して、重要性のある変化はなかった。
注記 15 １株当たりの配当金
定時株主総会で承認され、 2022 年 5 月 16 日に当グループ株主に対して支払われた 2021 年の配当金は 14 億 1200
万ユーロ（ロイヤリティ・プレミアムを含む）で、これは１株当たりの普通配当 2.90 ユーロ、ロイヤリ
ティ・プレミアム 0.29 ユーロに相当する。
注記 16 関連当事者情報
当グループの事業及び法的組織により、当グループの関連当事者とみなされるのは役員、関連会社及び合
弁会社のみである。これらの個人又はこれらの会社と当グループ子会社との間で行われる取引は、重要性を
有しない。
注記 17 偶発債務
当グループが知り得る限り、その財務状態又は収益性に最近影響を与えたか、今後重要な影響を及ぼす可
能性のある特別な事象や訴訟は存在しない。
注記 18 後発事象
重要な後発事象はなかった。
【中間連結財務諸表に対する法定監査人のレビュー報告書】
これは、フランス語で発行された当社の半期連結財務書類に関するレビュー報告書の任意の翻訳であり、
日本語を話すユーザーの便宜のためにのみ提供されている。本報告書には、マネジメント・レポートに提示
された当グループに関する情報の検証に関する情報が含まれている。本報告書は、フランス法及びフランス
で適用される会計基準と併せて読まれ、それに従って解釈されるものである。
エア・リキード株主宛
当監査法人は、定時株主総会からの委託及びフランス通貨金融法 L.451-1-2 III 条の要件に従い、
■ 2022 年 1 月 1 日から 2022 年 6 月 30 日までの期間に係るエア・リキード S.A の半期連結財務書類のレビュー
■ 半期マネジメント・レポートに含まれる情報の検証
についてここに報告する。
連結半期財務諸表は取締役会の責任のもとに作成されたものである。当監査法人の役割は、当監査法人の
レビュー結果に基づいて、これらの財務諸表に関する結論を表明することにある。
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１．財務諸表についての結論
当監査法人は、フランスで適用される会計基準に従いレビューを実施した。半期財務諸表のレビューは、
主として財務会計に責任を有する者に対する質問及び分析的手続その他のレビュー手続を適用することに
よって行われる。レビューはフランスで適用される会計基準に従って行われる監査よりも対象範囲が実質的
に限定されており、結果として、当監査法人が監査手続によれば特定することができる重要な事項を全て認
識するだけの保証を得ることができない。したがって、当監査法人は監査意見を表明しない。
当監査法人のレビューにおいて、本要約半期連結財務書類が、半期財務情報に適用される欧州連合によっ
て採択された IFRS の IAS 第 34 号の基準に従って作成されたものではないと信じさせる事項は、全ての重要な点
において認められなかった。
２．特定の検証
当監査法人は、半期連結財務書類の半期マネジメント・レポートに記載されている情報を検証した。
当監査法人は、その適正な表示及び半期連結財務書類との一貫性について、指摘すべき点はない。
2022 年 7 月 28 日
ヌィイ・シュル・セーヌ及びパリ－ラ・デファンス
法定監査人（フランス語原署名）
プライスウォーターハウスクーパース オーディット
オリビエ・ロッツ
セドリック・ル・ガル
KPMG
ヴァレリー・ベソン
ローラン・ジェニン
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２【その他】
該当なし。
３【国際財務報告基準と日本の会計原則及び会計慣行の主な相違】
本報告書の連結財務書類は、欧州連合が採用している国際財務報告基準（ IFRS ）に従って作成されてい
る。 IFRS と日本の会計原則及び会計慣行は重要な部分で相違している。最近期の財務書類に関する主な相違
点は以下のとおりである。
(1) 連結の範囲
IFRS では、原則としてすべての子会社を連結する必要がある。
一方、日本の会計原則では、重要性の乏しいものは、連結の範囲に含めないことができ、又、支配が一
時的であると認められる子会社は連結の範囲から除外する。
(2) 異常損益項目の分類
IFRS では、「異常損益項目」という概念は存在しない。
日本の会計原則の下では、異常損益項目に代わり特別損益項目が、臨時的かつ金額的に重要な損益項目
として定義されている。かかる項目には、固定資産売却損益、売買目的以外に分類される投資有価証券の
売却損益、災害による損失等が含まれるが、これに限られない。
(3) 企業結合により取得したのれん
IFRS では、企業結合により取得したのれん（正ののれん）は償却せず、毎年減損テストの対象としなけ
ればならない。
一方、日本の会計原則では、企業結合により取得したのれん（正ののれん）は、 20 年以内の効果の及ぶ
期間にわたって規則的に償却される。
(4 ）開発費用
IFRS では、特定の要件を満たす場合の開発費用は資産計上しなければならない。
一方、日本の会計原則では、開発段階で発生した費用は発生時に費用計上される。
(5 ）減損会計
減損の判定方法：
IFRS では、減損の兆候がある場合に、資産から生み出される将来キャッシュ・フローの現在価値を基礎
とした回収可能価額（正味売却価額と使用価値のいずれか高い方）を見積り、これが帳簿価額を下回る額
を減損損失として認識する。
一方、日本の会計原則では、割引前キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合に減損損失を認識す
る。
減損損失の戻入れ：
IFRS では、回収可能価額の見積りに変化があった場合には、回収可能価額まで減損損失を戻し入れる
（ただし、特定の場合を除き、のれんの減損は戻し入れることができない）。
一方、日本の会計原則では、減損損失を戻し入れることはできない。
(6 ）リース
IFRS では、借手はほとんどすべてのリース取引に関してリース資産を計上しなければならない。
日本の会計原則ではオペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引として会計処理を行う。
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(7 ）ヘッジ会計
IFRS では、ヘッジ会計を公正価値ヘッジとキャッシュ・フロー・ヘッジとに分類し、両者とも時価ヘッ
ジ会計（ヘッジ対象とヘッジ手段とをともに時価評価し、ヘッジ効果を損益計算書上に反映する方法）が
適用される。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジについては、時価評価差額のうち、有効部分が貸借対
照表上、資本の部で繰り延べられる。
一方、日本の会計原則では、公正価値ヘッジとキャッシュ・フロー・ヘッジのいずれの取引について
も、ヘッジ会計の要件を満たす限りは原則として繰延ヘッジ会計（ヘッジ手段から発生する損益を繰り延
べることによりヘッジ対象とヘッジ手段の損益認識時点のずれを解決する方法）が適用される。繰延ヘッ
ジ会計では、ヘッジ手段にかかる未実現損益は、貸借対照表上に資産又は負債のいずれかで計上される。
時価ヘッジ会計の適用はその他有価証券についてのみ認められている。また、金利スワップの特例処理
や、為替予約等の振当処理などの例外・特例処理が認められている。
(8 ）退職給付会計の数理計算上の差異（保険数理差損益）
IFRS では、数理計算上の差異を、当該損益が発生した期において、その他包括利益で直接的に認識す
る。
一方、日本の会計原則では、数理計算上の差異及び過去勤務費用は、従業員の予想平均残存勤務期間を
超えない期間において損益計算書に計上する。
(9 ）非継続事業
IFRS では、非継続事業は継続事業と区分して表示されるが、日本の会計原則に非継続事業と継続事業の
区分表示に関する基準は存在しない。
(10) 借入費用の資産化
IFRS では、適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用を、当該資産の取得原価として資産
化する。
一方、日本の会計原則では、自家建設に要する借入資本の利子で稼働前の期間に属するものを除き、原
則として財務費用として費用計上する。
第７【外国為替相場の推移】
当社の財務書類の表示に用いられた通貨（ユーロ）と日本円との間の為替相場は、国内において発行され
ている 2 紙以上の日刊新聞紙に、当上半期中において掲載されていたため、本項の記載を省略する。
第８【提出会社の参考情報】
当社は、 2022 年 1 月 1 日から本書提出日までの間に下記の書類を関東財務局長に提出した。
2021 年 1 月 1 日から同年 12 月 31 日までの事業年度に関する有価証券報告書及びその添付書類（ 2022 年 6 月 30 日
提出）
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし
第２【保証会社以外の会社の情報】
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該当事項なし
第３【指数等の情報】
該当事項なし
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