ドイツテレコム・アーゲー 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | ドイツテレコム・アーゲー |
| カテゴリ | 半期報告書 |
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ドイツテレコム・アーゲー(E05830)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022年９月26日
【中間会計期間】 自 2022年１月１日 至 2022年６月30日
【会社名】 ドイツテレコム・アーゲー
(Deutsche Telekom AG)
【代表者の役職氏名】 ティモテウス・ヘッティゲス
(取締役会会長)
Timotheus Höttges
(Chairman of the Board of Management)
Dr.クリスチャン・P.・イレック
(財務担当取締役)
Dr. Christian P. Illek
(Member of the Board of Management; Finance)
【本店の所在の場所】 ドイツ連邦共和国 53113 ボン フリードリヒ・エーベルト・ア
レー 140
(Friedrich-Ebert-Allee 140, 53113 Bonn, The Federal
Republic of Germany)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 錦 織 康 高
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目１番２号大手門タワー
西村あさひ法律事務所
【電話番号】 03-6250-6200
【事務連絡者氏名】 弁護士 髙 木 拓 実
弁護士 牧 野 太 希
弁護士 徳 橋 和 紀
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目１番２号大手門タワー
西村あさひ法律事務所
【電話番号】 03-6250-6200
【縦覧に供する場所】 該当なし
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第一部 【企業情報】
注(1) 本書において、文脈により別異に解する必要がある場合を除き、下記の語は下記の意味を有するものとする。
・ 「当社」及び「ドイツテレコム」
ドイツテレコム・アーゲー及び(適切な場合には)その連結子会社
・ 「当グループ」
ドイツテレコム並びに(適切な場合には)グループとしてのドイツテレコム及びその直接・間接子会社を意味する
(但し、「第６ 経理の状況」においてはこの限りではない。)。
・ 「ドイツ」、「連邦共和国」又は「共和国」
ドイツ連邦共和国
(2) 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」及び「 € 」は一定の欧州連合加盟国の法定通貨であるユーロ
を、「米ドル」及び「$」はアメリカ合衆国の法定通貨であるアメリカ合衆国ドルを指すものとする。本書中一部の財
務情報については、便宜をはかるためユーロ及び米ドルから日本円(「円」又は「\」)への換算がなされている。この
場合の換算は、別段の記載がある場合を除き、１ユーロ＝139.78円、１米ドル＝139.53円の換算率(いずれも2022年９
月１日に株式会社三菱ＵＦＪ銀行が発表した対顧客電信直物売買相場の仲値)により計算されている。
(3) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計が計数の総和と一致しない可能性がある。
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第１ 【本国における法制等の概要】
2022年６月30日に終了した６か月間(以下「当該期間」という。)に、2022年６月27日に提出された2021事業年度
に係る有価証券報告書の「第一部 企業情報 －第１ 本国における法制等の概要」に記載された事項のほか に重要な
変更はなかった。
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第２ 【企業の概況】
１ 【主要な経営指標等の推移】
次の表は、最近３中間連結会計期間及び最近２連結会計年度における当グループの連結ベースの主要な経営指
標等の推移を示す。
12月31日に終了した
６月30日に終了した６か月間
12か月間
2020年 2021年 2022年 2020年 2021年
営業収益(十億ユーロ) 47.0 53.0 56.2 101.0 108.8
営業利益(EBIT)(十億ユーロ) 5.6 7.2 8.7 12.8 13.1
純利益(損失)(十億ユーロ) 1.7 2.8 5.4 4.2 4.2
包括利益(損失)(十億ユーロ) (0.6) 7.5 13.6 (1.7) 12.8
資本金(十億ユーロ) 12.2 12.2 12.8 12.2 12.8
本書提出日現在における普通株式
4,761 4,761 4,986 4,761 4,986
総数(百万株)
株主資本(十億ユーロ) 73.5 77.0 88.5 72.6 81.5
総資産(十億ユーロ) 270.0 270.5 301.7 264.9 281.6
(注 )
27.2 28.5 29.3 27.4 28.9
自己資本比率(％)
基本及び希釈化後１株当たり純資
15.4 16.2 17.7 15.2 16.3
産(ユーロ)
基本及び希釈化後１株当たり利益
0.35 0.59 1.09 0.88 0.87
(ユーロ)
営業活動より生じた純現金
9.1 16.4 18.0 23.7 32.2
(十億ユーロ)
投資活動(に使用された)より生じ
(11.3) (16.3) (10.1) (22.6) (27.4)
た純現金(十億ユーロ)
財務活動に使用された純現金
11.2 (4.5) (10.5) 7.6 (10.8)
(十億ユーロ)
現金及び現金等価物 期末残高
14.5 8.9 5.3 12.9 7.6
(十億ユーロ)
平均従業員数(訓練生を除くフルタ
214 218 214 224 221
イム当量)(千名)
(注) 総資産に対する株主資本の割合。
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２ 【事業の内容】
当該期間中に、当社及びその関係会社の事業の内容に重要な変更はなかった。
３ 【関係会社の状況】
下記「第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項を
参照のこと。
４ 【従業員の状況】
当社は、2022年６月30日現在、210,595名の従業員を雇用している。
従業員数に関する数値は連結会社のものを含んでいる。
(2022年６月30日現在)
事業セグメント 従業員数(常勤者)
ド イ ツ
58,794
米 国 68,826
ヨーロッパ 34,689
システムズ・ソリューションズ 28,187
グループ開発 829
グループ本部・グループ事業 19,270
ドイツテレコム・グループ 210,595
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第３ 【事業の状況】
１ 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
経営方針、経営戦略及び経営環境
下記「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項を参照のこと。
対処すべき課題
下記「２ 事業等のリスク」の項、「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分
析」の項及び「第６ 経理の状況」の項に記載されているもの以外、当社はその事業又は業務において対処すべ
き課題を認識していない。
下記「２ 事業等のリスク」の項、「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分
析」の項及び「第６ 経理の状況」の項に含まれる一切の将来の予測に関する記述は、2022年度中間連結会計期
間の末日現在の判断に基づいている。
２ 【事業等のリスク】
下記「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－リスク及び機会」の項を
参照のこと。下記「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－リスク及び機
会」の項に含まれる一切の将来の予測に関する記述は、2022年度中間連結会計期間の末日現在の判断に基づいて
いる。
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３ 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
下記の情報に加え、下記「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－ (6) 連結財務諸表注記」の「 その他の開示」
の項及び「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－ (6) 連結財務諸表注記」の「 報告期間後の事象」の項を参照の
こと。
重要な 会計 方針及び会計上の見積り
当該期間中に、当社の重要な会計方針及び会計上の見積りに重要な変更はなかった。
2022 年第２四半期のハイライト
これら及びその他の事象に関する詳細については、当グループのメディア情報
(https://www.telekom.com/en/media/media-information)を参照のこと。
2022 事業年度について引き上げられたガイダンス
健全な事業パフォーマンスを考慮して、当グループは、2022事業年度の当グループの調整されたEBITDA ALにつ
いての当グループのガイダンスを再び引き上げている。当グループは、366億ユーロ超の代わりに、約370億ユーロ
の調整されたEBITDA ALを現在見込んでいる。当グループのフリー・キャッシュ・フロー AL(配当金支払及び周波
数帯への投資前)については、最近引き上げられたガイダンスにおいて100億ユーロ超と見込んでおり、米国外の事
業のガイダンスを従来の37億ユーロから38億ユーロに引き上げた。
詳細については、下記「予測」の項を参照のこと。
上級マネジメントレベルにおける動向
2022 年４月７日に開催された2022年株主総会において、当社の株主はドイツテレコム・アーゲーの監査役会メン
バーとしてDr.フランク・アペルを選任した。その後、監査役会は、株主総会終了以降に効力を有して監査役会を
退任したProf.ウルリヒ・レーナーの後任として、Dr.アペルを新たな 監査役会会長 に選任した。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/frank-appel-new-chairman-of-deutsche-telekom-s-supervisory-board-1002874)を参照の
こと。
取 引
2022 年４月12日に、ドイツテレコムは、ソフトバンク グループ株式会社(Softbank Group Corp.)(以下「ソフト
バンク」という。) からの合計約21.2百万株のTモバイルUS(T-Mobile US)(以下「TモバイルUS」という。)株式を24
億米ドル(22億ユーロ)の購入価格で取得するために、さらに一部のストックオプションを行使した。行使完了後、
この取引により、ドイツテレコムのTモバイルUSへの出資持分は、1.7パーセンテージ・ポイント増加し、48.4％と
なった。
企業及びその他の取引に関する詳細については、下記「グループ組織、戦略及びマネジメント」の項、及び「 第
６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表注記」の「重大な事象及び取引」の 「グループ構成の変更及
びその他の取引」の項を参照のこと。
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格 付
2022 年４月22日、格付機関であるスタンダード＆プアーズ(Standard & Poor’s)は、ドイツテレコム・アーゲー
の 格付見通し を「安定的」から「ポジティブ」に 引き上げ、BBBの長期格付も確認した 。スタンダード＆プアーズ
(Standard & Poor’s)は、今後２年以内に長期格付の改善が可能であると考えている。
ネットワークへの投資
ドイツにおけるネットワーク構築。 2022 年上半期末に、当グループの5Gネットワークは、ドイツの世帯の92.6％
に利用可能となり、3.6GHzという高速の周波数が460を超える都市で利用可能となった。当グループは、2022年６
月に5Gのための700MHz周波数帯を新たに利用し始め、３千台超のアンテナが現在この周波数で発信している。その
結果、モバイル機器の通信エリアが改善し、主に地方に恩恵がもたらされている。
当グループの光ファイバー・ネットワークを通過するドイツの総世帯数は、2022年６月30日時点で再び増加し
た。今年５月及び６月には、当グループは、ニュルンベルク、ボーフム、シュトゥットガルト地域などの地域にお
ける光ファイバーの増築をさらに推進するために追加プロジェクトを発表した。
米国におけるネットワーク構築。 T モバイルUSの高速2.5GHz帯域及びミリ波(mmWave)帯域のウルトラ・キャパシ
ティ5G(Ultra Capacity 5G)ネットワークは、2022年上半期末時点で、米国全土の235百万人をカバーした。既に米
国内の320百万人が、当グループの米国子会社の600MHz周波数帯を利用している。TモバイルUSは、計画通り2022年
６月30日に3G CDMAネットワークの廃止を完了し、予定通り2022年第２四半期に以前のスプリント・コーポレー
ション(Sprint Corp.)(以下「スプリント」という。)の4G LTEネットワークも停止し始めた。
ヨーロッパにおけるネットワーク構築。 2022 年上半期末時点で、当グループの各国企業(national company)は、
当グループが事業を展開するヨーロッパ諸国において、人口の36.5％を5Gによってカバーした。2022年第２四半期
に、スロバキアテレコム(Slovak Telekom)は、3.x GHz帯域の周波数帯を入札で獲得することに成功した。2022年
６月30日時点で、ハンガリーのマジャールテレコム(Magyar Telekom)は、解放された周波数帯をより高性能な4G及
び5Gサービスにリファーミングするために廃止した。
2022 年６月30日時点で、合計約7.4百万世帯が、当グループの最高速度１Gbit/sの高速光ファイバー・ネット
ワークへの直接接続に加入するオプションを持った。
企業責任
企業のデジタル責任。 2017 年以降、ドイツテレコムは、責任あるデジタル化というトピックをさまざまな視点か
ら検討してきた。2022年６月初旬に、当グループは新たに起草したデジタル責任の定義、つまりコーポレート・デ
ジタル・リスポンシビリティー・アット・ドイツ・テレコム(Corporate Digital Responsibility@Deutsche
Telekom)を提示した。それにより、デジタル化による様々な影響にどのように積極的に対処し、それらが引き起こ
す課題に取り組むかについて指針が示される。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/telekom-setting-the-framework-for-responsible-digitalization-1008776)を参照のこ
と。
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グリーンテック・フェスティバル(GreenTech Festival)。 「リシンク。リユース。リピート。(Rethink. Reuse.
Repeat.)」は、2022年６月22日から24日までベルリンで開催された世界最大のサステナビリティ展における当グ
ループのモットーであり、そこでは、当グループが生態系の持続可能性とスマートコンセプトをどのように組み合
わせるかを紹介した。サステナビリティへの全体的なアプローチを中心に設計された、当社のトレードフェア・
ブースでは、消費者や企業顧客向けにリファービッシュフォンなどの商品をプレゼンテーションした。廃棄された
スマートフォンを適正な価格で購入し、再生し、部品をリサイクルすることは、当グループの循環型経済のビジョ
ンに沿ったものである。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/greentech-festival-berlin-telekom-shows-sustainable-products-and-services-1009012)
を参照のこと。
T システムズは、全てを電気自動車にする。 T システムズ(T ‑ Systems)( 以下「Tシステムズ」という。)は、2022年
から、自社における世界の社用車を電気自動車に切り替えている。今後数年で、同社の電気自動車のシェアはほぼ
100％に達するだろう。これにより、Tシステムズの CO 排出量は年間約1,000トン削減される。この年間節約量は、
2
Tシステムズにおいて現在残っている自家発電又は購入したエネルギーからの排出量の10％に相当する。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/t-systems-goes-all-electric-1003274)を参照のこと。
従業員
ドイツテレコム及び統一サービス産業労働組合(ver.di trade union)は、2022年５月12日に 団体契約 を成功裏に
締結した。本契約は、団体契約の対象となる約55,000人の従業員、実習生並びにグループ本部、テレコム・ドイ
チュラント(Telekom Deutschland)及びドイツのドイツテレコムIT(Deutsche Telekom IT)(以下「DT IT」とい
う。)において雇用されるデュアルシステムにおける学生に適用される。これは主に、団体契約の対象となってい
る従業員に対する２段階の昇給から成り、2022年８月１日より2.7％から3.1％(給与グループによる。)、2023年６
月１日よりさらに2.1％の昇給となる。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/collective-negotiationstelekom-and-ver-di-successful-1006316)を参照のこと。
協業、パートナーシップ及び主要な取引
ドイツにおける 光ファイバー協業。 2022 年６月に、当グループは、 グラスファーザールール(GLASFASER RUHR) と
の長期的な協業を発表した。共通の目標は、ルール地域最大の都市の１つであるボーフム全域に光ファイバーを適
用させることであり、2032年までに13万4,000を超える直通FTTH回線を敷設する予定である。当グループは、協業
パートナーとして、新たなギガビット・インフラを共同で構築し、運用していく。構築は、2023年初旬に開始され
る予定である。2020年末に当グループのVDSL及び光ファイバーネットワークの使用について ボーダフォン
(Vodafone) と合意に達した後、次のFTTH商品契約が2022年６月に締結された。この戦略的な固定ネットワークの
パートナーシップにより、当グループのネットワークの使用は保護され、ドイツにおける光ファイバーの構築が加
速する。
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T モバイルUS及びディッシュ(DISH)はパートナーシップを拡大する。 2022 年６月21日、当グループの米国子会社
及びモバイル・プロバイダーであるディッシュ(DISH)は、2020年マスターネットワークサービス契約の修正契約を
締結した。本2020年マスター契約により、前払型顧客を含むディッシュ(DISH)の顧客は、TモバイルUSの全国5G
ネットワークにアクセスできるようになった。その他の変更点の中には、価格設定の改定とディッシュ(DISH)の5G
顧客向けの強化されたローミングソリューションが盛り込まれている。
バーマー(BARMER)は、Tシステムズ及びベリミ(Verimi)に委託を行う。 2022 年６月下旬、Tシステムズが健康保険
プロバイダーであるバーマー(BARMER)の社員向けにIDサービスを介してデジタルアイデンティティを提供し、管理
を行うことが発表された。Tシステムズは、連邦情報セキュリティ庁(Federal Office for Information Security)
によって安全なデジタル手続として既に承認されている、ベリミIDウォレット(Verimi ID Wallet)を使用してこの
ソリューションを提供する。Tシステムズは、同サービスをオープン・テレコム・クラウド(Open Telekom Cloud)
で運営している。4つのデータセンターがIDサービスの安全性と可用性を確保しており、これはゲマティック
(gematik)の仕様に従って開発されている。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/barmer-commissions-t-systems-and-verimi-1009516)を参照のこと。
製品、料金プラン及びサービス
ハノーバー・メッセ2022(Hannover Messe 2022)。 当グループは、ハノーバー・メッセ(Hannover Messe)を5Gイ
ノベーションキャンパスに変えた。今年５月30日から６月２日にかけて開催された見本市では、出展企業や出品者
が申込みに利用できる専用のプライベート・キャンパス・ネットワークが提供され、ハノバー・メッセへの来場者
は敷地内の公衆5Gネットワークを利用することができる。本キャンパスネットワークは、さまざまなセクターのテ
クノロジーリーダーが自動フォークリフトトラックなどの業界ソリューションを来場者向けにライブで操作し、紹
介することができる5Gテスト用地である。
詳 細 に つ い て は 、 当 グ ル ー プ の メ デ ィ ア 報 道 (https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/experience-telekoms-5g-at-hannover-messe-1007416)を参照のこと。
ポートランドとソルトレークシティ向けのボイスオーバー5G(Voice over 5G)。 T モバイルUSは、ボイスオーバー
5G(Voice over 5G)(ボイスオーバーニューラジオ(Voice over New Radio、VoNR))を、2022年６月に米国２都市で
開始した。VoNRサービスは、LTEに固定されない独立した5Gネットワークを介してルーティングされ、それは、高
速、実時間応答及び完全な接続性により新たなレベルのパフォーマンスを実現することができることを意味する。
独立した5Gが音声トラフィックを伝達し始めている現在、デバイスは常に5Gに接続し続けることができ、シームレ
スな5G接続が必要な将来のアプリケーションをサポートする。
迂回ダイヤル及び事前選択の拡大。 ドイツの消費者は、迂回ダイヤルのアクセスコード及び低価格の通話料金を
提供するキャリアの事前選択サービスを引き続き利用することができる。テレコム・ドイチュラント(Telekom
Deutschland)及びドイツ市場で活動する電気通信及びマルチメディア企業を代表する団体であるVATMは、2024年末
までこれらのサービスを引き続き利用可能にすることに合意した。同社らは、既存の自主協定をさらに２年間延長
した。
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受 賞
以下の図は、2022年第２四半期に受賞した主な賞を示している。
受賞の詳細については、下記のリンク先において確認できる。
モ バ イ ル ・ プ ロ バ イ ダ ー DE 及 び AT の コ ネ ク ト ・ ホ ッ ト ラ イ ン ・ テ ス ト
(https://www.telekom.com/de/medien/medieninformationen/detail/connect-test-telekom-hat-erneut-beste-
mobilfunk-hotline-1002692)(https://newsroom.magenta.at/2022/04/06/connect-hotline-test-kuert-magenta-
zum-vierten-mal-in-folge-zum-testsieger/)(ドイツ語のみ)
コネクトB2Bモバイルカスタマー・バロメーター2022(https://newsroom.magenta.at/2022/04/08/connect-
magenta-telekom-hat-die-zufriedensten-business-kunden/)(ドイツ語のみ)
オオクラ®5Gネットワークテスト(https://investor.t-mobile.com/events-and-presentations/news/news-
details/2022/Fastest.-Most-Available.-T-Mobile-5G-Tops-Another-Industry-Report/default.aspx)
コ ネ ク ト ・ リ ー ダ ー ズ ・ チ ョ イ ス 2022(https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/connect-readers-poll-2022-dt-wins-1005052)
マイクロソフト・アジュール・エキスパート・マネージド・サービス・プロバイダー
(https://www.telekom.com/en/media/media-information/archive/t-systems-is-microsoft-azure-expert-
managed-service-provider-1005432)
CHIP 固定ネットワーク比較テスト(https://www.telekom.com/de/medien/medieninformationen/detail/telekom-
ist-bester-festnetz-anbieter-im-vergleichstest-der-chip-1006272)(ドイツ語のみ)
ウムラウト5Gネットワーク・テスト(https://investor.t-mobile.com/events-and-presentations/news/news-
details/2022/New-Report-T-Mobile-Has-the-Most-Reliable-5G-Network/default.aspx)
トップ100 最も価値の高いグローバル・ブランド(https://www.telekom.com/en/media/media-
information/archive/telekom-brand-occupies-top-position-1008988)
ウムラウトのベスト・イン・テスト(https://www.t.ht.hr/en/Press/press-releases/6251/Hrvatski-Telekom-
confirms-the-status-of-the-best-and-fastest-mobile-and-fixed-broadband-network.html)
グループ組織、戦略及びマネジメント
当グループのグループ組織、戦略及びマネジメントに関しては、2021事業年度に係る有価証券報告書の「第一部
企業情報－第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「グ
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ループ組織」、「グループ戦略」及び「グループのマネジメント」の項を参照のこと。当グループの見解では、以
下の2022年上半期における重要な事象の結果、変更及び/又は追加が生じた。
グループ組織
T モバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却。 2021 年９月６日付で、ドイツテレコム及びテレ2
(Tele2)は、当グループの子会社のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却について、エイパック
ス・パートナーズ(Apax Partners)及びウォーバーグ・ピンカス(Warburg Pincus)がアドバイザーである、プライ
ベート・エクイティ・コンソーシアムであるWP/APテレコム・ホールディングスIV(WP/AP Telecom Holdings IV)と
契約を締結した。この取引は、必要な当局からの承認を取得し、その他のクロージング条件を充足した後、2022年
３月31日に完了した。売却価格は、51億ユーロの企業価値に基づく。当グループによる75％の株式保有に基づく現
金収入は、36億ユーロにのぼった。財政面では、グループ間株主ローン及びその他のグループ間取引の一部決済を
除き、この取引により40億ユーロの付加価値が生じた。売却により生じた非連結化の利益は９億ユーロにのぼっ
た。取引がクローズするまで、当該法人はグループ開発事業セグメントに割り当てられていた。
T モバイルUSに対する持分の増加。 公表されたように、ドイツテレコムはTモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)売却からの現金収入の一部を、TモバイルUSに対する持分をさらに増やすために使用し、2022年４月
12日に、購入額24億米ドル(22億ユーロ)でソフトバンクからTモバイルUS株式約21.2百万株を獲得した。この目的
を達成するために、ドイツテレコムは、TモバイルUS株式を購入するべく、2020年６月にソフトバンクから受領し
たストック・オプションの一部をさらに行使した。これにより、TモバイルUS株式１株あたり約113米ドルの加重平
均価格が示された。同取引により、その完了後、ドイツテレコムのTモバイルUSに対する持分が1.7パーセンテー
ジ・ポイント増加し、48.4％になった。
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IFM とのジョイントベンチャーであるグラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)。 2021 年11月５日に、ドイツテ
レコムは、IFMインベスターズ(IFM Investors)がアドバイザーである、IFMグローバル・インフラストラク
チャー・ファンド(IFM Global Infrastructure Fund)が、光ファイバーを構築する法人であるグラスファーザー・
プラス(GlasfaserPlus)の持分50％を取得する旨を公表した。グラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の持分
50％の売却は、欧州委員会により2022年１月25日に取引が承認され、その他のクロージング条件が充足された後、
2022年２月28日に完了した。売却価格は９億ユーロに達し、半分はこの取引の完了時に支払われ、残り半分は一定
の構築の節目が達成された後、段階に分けて発生する。この結果生じたジョイントベンチャーは、2028年までに、
地方及び開発地域に、追加で４百万ギガビット対応のFTTH回線を構築する。この取引の結果による支配の喪失の
後、会計の観点からも、 グラスファーザー・プラス( GlasfaserPlus) 法人は、2022年２月28日時点で非連結化され
た。この結果生じた非連結化の利益は17億ユーロにのぼった。取引がクローズするまで、当該法人はドイツ事業セ
グメントに割り当てられていた。持分法で会計処理されたジョイントベンチャーの持分は、連結財務書類内におい
てドイツ事業セグメント下に含まれている。
さらに、以下に説明される変更は、将来的にドイツテレコムのセグメント及び組織構造に影響を及ぼす。
デジタル・ブリッジ(DigitalBridge)及びブルックフィールド(Brookfield)とのGDタワーズ(GD Towers)に関する
合意。 2022 年７月13日、ドイツテレコムは、そのドイツ及びオーストリアの基地局資産を構成し、現在グループ開
発事業セグメントに割り当てられている、GDタワーズ(GD Towers)に対する持分51.0％をデジタル・ブリッジ
(DigitalBridge)及びブルックフィールド(Brookfield)へ売却することに合意した。仮の売却価格は、175億ユーロ
の企業価値に基づいている。当該取引からの予想される現金収入は、109億ユーロと見込まれる。ドイツテレコム
は49.0％の持分を保持し、将来的なGDタワーズ(GD Towers)の企業価値の上昇からキャピタルゲインを受ける。取
引完了後、ドイツテレコムは、ドイツ及びオーストリアの売却した受動ネットワーク・インフラをリースバック
し、テレコム・ドイチュラント(Telekom Deutschland)及びTモバイル・オーストリア(T-Mobile Austria)は、ネッ
トワークにおけるリーダーシップを向上し続けることが可能になる。2022年第３四半期から、GDタワーズ(GD
Towers)は、連結財務書類において非継続事業として認識される。
デジタル・ブリッジ(DigitalBridge)及びブルックフィールド(Brookfield)とのGDタワーズ(GD Towers)に関する
合意の詳細については、「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表注記」の「 グループ構成の変更
及びその他の取引 」の項を参照のこと。
インフラ・ファンドDIV IIへの新たな有限責任パートナーの参加許可。 2022 年８月２日、デジタル・トランス
フォーメーション・キャピタル・パートナーズ(Digital Transformation Capital Partners)は、投資会社である
デジタル・インフラストラクチャー・ビークル・ツー(Digital Infrastructure Vehicle II)(DIV II)への新たな
投資家の参加を許可した。結果として、ドイツテレコムのDIV IIに対する持分は66.67％から43.5％に減少し、同
エンティティは2022年第３四半期に非連結化される。当グループが保持する持分は、将来的に、連結財務書類に持
分法で会計処理される関連会社として含まれる。
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DIV II への新たな有限責任パートナーの参加許可に関する詳細については、「第６ 経理の状況－１ 中間財務書
類－(6) 連結財務諸表注記」の「 グループ構成の変更及びその他の取引 」の項を参照のこと。
セキュリティ事業の再割当。 当グループの戦略の柱である「事業生産性におけるリード(Lead in business
productivity)」を組織的に実行するための取り組みに沿って、当グループ は、2022年７日１日付で、ドイツ、
オーストリア及びスイスのセキュリティ業務を、システムズ・ソリューションズ事業セグメントからドイツ事業セ
グメントに移転した。2022年第３四半期時点では、影響を受けた両セグメントにおける事業の動向、人員数動向及
びオーダー・エントリーの過年度の比較情報は、過去に遡って調整される。
グループのマネジメント
中間連結財務書類で開示された営業収益 ( 収益カテゴリーの内訳を含む。)の、「サービス収益」財務業績評価指
標への調整は以下の表で示される。
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
(10 億 (10億 (10億 (10 億 (10億 (10億
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
営業収益
56.2 53.0 6.1 28.0 28.2 26.6 5.9 108.8
製品及び商品販売
(9.6) (9.3) (3.9) (5.0) (4.6) (4.6) (0.9) (19.6)
による収益
他社による当社資産の
(1.4) (2.3) 40.0 (0.7) (0.7) (1.1) 40.3 (4.1)
利用による収益
サービスの提供
45.2 41.4 9.1 22.3 22.9 20.9 9.5 85.1
による収益
+/- 財務業績評価指標
としてのサービス収益
への調整
サービスの提供による
(0.5) (1.1) 49.2 (0.3) (0.3) (0.5) 50.3 (2.2)
(1)
収益の調整
製品及び商品販売
0.2 0.1 5.6 0.1 0.1 0.1 16.7 0.3
(2)
による収益の調整
他社による当社資産の
0.4 0.4 (12.6) 0.2 0.2 0.2 (10.6) 0.9
(3)
利用による収益の調整
サービス収益 45.2 40.9 10.4 22.3 22.9 20.7 10.8 84.1
注(1) 「サービス収益」の定義には特に：付加価値サービスからの収益、アプリケーション及び契約サービスからの収益並
びにその他経常外/変動収益は含まれない。
(2) ICT事業関係のハードウェア販売による収益に関連する。
(3) 主にホールセール事業による収益に関連する(例、アンバンドルされたローカル・ループ(ULL)及び共同スペース関
連)。
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2022 年１月１日に、当グループはサービス収益の定義を拡張した。基本的に、それ以降、当グループのサービス
収益には、米国事業セグメントにおける特定の顧客への請求(主に、米国GAAPに従い決定される T モバイルUSのサー
ビス収益と、より比較しやすくするため ) 並びに主に米国 事業セグメント 及び システムズ・ソリューションズ事業
セグメントにおける、より重要度の低いその他の収益が、追加で含まれた。これにより、サービス収益は当上半期
に７億ユーロ増加した。前年の 比較数値は遡及的に調整されていない。
格付見通しの引き上げ。 2022 年４月22日、格付機関であるスタンダード＆プアーズ(Standard & Poor’s)は、ド
イツテレコム・アーゲーの格付見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げ、BBBの長期格付も確認した。
スタンダード＆プアーズ(Standard & Poor’s)は、今後２年間で長期格付の引き上げが可能であると考えている。
ガバナンス
取締役会。 2021 年12月15日、 ドイツテレコム・アーゲーの監査役会は、ティモテウス・ヘッティゲスの取締役会
会長としての任命を2021年12月31日付で解除することを決議し、ヘッティゲス氏を2022年１月１日から2026年12月
31日までの期間、取締役会会長として再任命した。
監査役会。 2022 年４月７日に開催された2022年の株主総会において、ドイツテレコム・アーゲーの株主は、Dr.
フランク・アペルをドイツテレコム・アーゲーの監査役として選任した。次に、監査役会は、当該株主総会終了を
もって監査役会を去ったProf.ウルリヒ・レーナーの後継者として、Dr.アペルを新たな監査役会会長として選任し
た。
経済環境
本項では、2021事業年度に係る有価証券報告書の「第一部 企業情報－第３ 事業の状況－３ 経営者による財政
状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「経済環境」の項に記載されている経済状況における最
近の変化について追加情報を示し、2022年最初の６か月間のマクロ経済の動向、現在広がりつつある経済リスク及
び規制環境に焦点を当てながらかかる変化を説明する。マクロ経済の展望は、ウクライナにおける戦争及びその影
響により、経済の不透明性及び下振れリスクが大幅に高まったため、現在、限られた範囲のみで可能となってい
る。
マクロ経済の動向
ウクライナにおける戦争は、世界的経済の展望に重大なマイナスの影響を及ぼしている。攻撃への対応として、
広範な制裁がロシアに科され、それにより、同国は国際金融市場から広く除外され、商品の交易が大幅に縮小され
た。経済の展望は、ヨーロッパのエネルギー供給、高インフレ、米国の基準金利の上昇(フェデラル・ファンド金
利)及び主に中国でコロナウイルスにより引き起こされたロックダウンによる、供給不足に関する懸念の拡大によ
り、さらに歪められている。
現在の動向に鑑み、国際通貨基金(IMF)は2022年７月に、再度見通しを下方修正し、現在、世界の経済算出高が
2022年は3.2％、2023年は2.9％のみ成長すると見込んでいる。
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ドイツ経済について、コンセンサス予想では、本年、1.6％のGDP成長及び7.2％の消費者物価の上昇を予測して
いる。ウクライナにおける戦争及びその経済的影響を考慮すると、経済全体及びデジタル・セクターにおいて事業
環境は悪化している。2022年５月、現在の事業の状況に対するBitkom-ifo-Digitalindexは低下し、今後数か月の
事業の見通しも相当に悪化した。
北米及びヨーロッパにおける当グループの中核的市場の経済は、ウクライナにおける戦争の開始以前の予測より
縮小するものの、今年、成長するであろう。コンセンサス予想によると、経済産出高は本年、米国で2.1％及び
ユーロ圏で2.7％成長すると見込まれる。欧州中央銀行は、2022年７月に基準金利を0.5パーセンテージ・ポイント
引き上げ、さらなる引上げも計画している。米国では、連邦準備制度理事会が、インフレを抑えるため、2022年７
月に再度、フェデラル・ファンド金利を0.75パーセンテージ・ポイント引き上げ(本年４度目の金利引上げ)、さら
なる引上げも予定していることを示唆した。
全体的経済リスク
米国の連続する金利引上げ及びロシアからのガス提供の縮小は、経済に対して相当な脅威となっている。中国に
よるロックダウン施策の世界サプライ・チェーンへの悪影響及び世界的パンデミックの再拡大から、さらなるリス
クが発生する。これを背景に、米国及びヨーロッパにおける景気後退のリスクが相当に高まった。
規 制
ヨーロッパのローミング規制。 2022 年７月１日は、欧州連合の新たなローミング規制の効力発生日となり、既存
のローミング規制は拡大され、2032年まで延長された。消費者が、欧州連合内で自国の条件により通話し、データ
容量を使用することができるという、自国にいるようにローミングする(Rome like at Home)原則は、当初、５年
の期間で2017年に導入されたものの、さらに10年間適用されることになる。透明性に関する新たな規則も追加さ
れ、新たな規制により、ローミング・サービスの品質が自国のモバイル・サービスより低下しないことが確保され
る。2031年までの新たな、より低価格の上限が、通信のホールセール・サービスの事業者間料金に設定され、2024
年/2025年に再検討される。以前に協議された、EU加盟国間の音声通話及び文字通信(SMS)の規制を強化する処置
は、最終規制に含まれなかった。
ドイツにおける10年間の銅線基盤ホールセール・サービス料金の承認。 連邦ネットワーク庁
(Bundesnetzagentur)は、2022年６月28日に最終判断を公表し、2022年７月から2032年６月までの期間のアンバン
ドルされたローカル・ループ回線(ULL)の料金が提示されたが、10年間の期間が設定されたのは初めてであった。
2022年７月１日から、10.65ユーロ/月の料金が、最終消費者及びテレコム・ビルの主配電盤の間の(より長い)銅線
セクションに適用され、6.92ユーロ/月の料金が、最終消費者及び路上のケーブル配電ボックスの間の(より短い)
銅線セクションに適用される。これらの料金は、2027年７月１日時点で４％引き上げられ、それぞれ、11.08ユー
ロ/月及び7.20ユーロ/月となる。
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FTTHネットワーク・アクセスを含む、アクセス規則に関する連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)の決定。
2022年７月21日、連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)はドイツテレコムの銅線及び光ファイバー・ネット
ワークに対するアクセスの将来的な規制に関する決定を公表した。当該決定に先立って、国内及び国際レベルで協
議が行われた。FTTHネットワークに係る既存の規制は、将来的に「事前的」規制及びアクセス規制を終了させるこ
とによって緩和される。その代わりとして、新しいドイツ電気通信法(Telekommunikationsgesetz - TKG)で法制化
された、アクセスサービス提供における同等性(Equivalence of Input(EoI))原則に基づく非差別的アクセスが確
保される。新しいシステムに基づいて、ドイツテレコムの営業チームと同じ取扱品及び人的資源に対するアクセス
をホールセーラーが有することになる。さらに連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)は、レイヤー２(VDSL)製
品に関する従来の「事前的」規制を廃止し、料金を通知義務と結びつける。2031年末まで合意されたコミットメン
ト契約は、より詳細に考察され、再現テストに合格した。また、当該決定により、ドイツテレコムはダクト及び
ポールに対するアクセスを認めることが要求される。詳細なアクセス条件は、その後の手続で決定される。
周波数帯付与
米国における競売110の割当段階は、2022年１月４日に終了し、米国連邦通信委員会(FCC)により、3,450から
3,550MHz帯域で100MHzが割り当てられた。TモバイルUSは、合計で199のライセンスを確保するため、29億米ドル
(26億ユーロ)を支払った。2022年第１四半期に、OTEはギリシャで参加した430MHz帯域の周波数の競売で成功し、
約1.2百万ユーロで周波数帯を確保した。スロバキアでは、2022年５月に、3.xGHzの競売が成功裏に終了し、スロ
バキアテレコム(Slovak Telekom)は100MHzを16百万ユーロで確保した。確立されたモバイル・ネットワーク事業者
４社は、1,800MHz帯域の再編に合意し、それは、同社らがそれぞれ、連続する周波数帯の2 x 20MHzのブロックを
使用できることを意味する。再編に関連し、周波数帯ライセンスは、各ネットワーク事業者につき8.9百万ユーロ
の料金で15年延長された。
クロアチアでは、規制当局が複数帯域の競売を準備しており、2022年第４四半期に開催されることが見込まれ
る。最初の協議によると、SMRA競売の形式をとる可能性が高い。2022年11月/12月までに、規則が完成し、付与手
続が開始することが見込まれる。以前と同様、延期されている3,400から3,800MHzの競売の新しい開始日について
ポーランドは新たな発表を行っていない。プロセスは立法手続きが未完了のために棚上げとなっている。80MHzが
上限である、80MHzの４つのライセンスが、SMRAの方法により付与されることが、いまだ見込まれる。当該競売の
全てのさらなる詳細は未定である。チェコ共和国では、2024年に失効する、Tモバイル・チェコ共和国(T-Mobile
Czech Republic)の2,100MHzライセンスを延長する手続が正式に開始された。同じく2024年に失効する、
900/1,800MHzのGSMライセンスを延長する別の手続も2023年に見込まれる。ルーマニアは700MHz、1,500MHz、
2,600MHz及び3,400から3,800MHz帯域の5G周波数帯付与を計画しており、2022年下半期に行われると見込まれる。
米国では、2.5GHz帯域の周波数に対する次期競売108が2022年７月29日に開始された。ドイツでは、800、1,800及
び2,600MHzの使用権が2025年末に失効する予定である。連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur)は、一連の付与
手続を明確にする相当な必要性をいまだ認識している。したがって、付与決定は2023年前には見込まれない。
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以下の表は、主要な継続中及び計画されている周波数帯の付与及び競売、並びにライセンスの延長の概要を示し
ている。また、各国において近い将来付与される周波数帯も示している。
主要な周波数帯付与
付与開始 付与終了
手続予定 手続予定 周波数帯範囲(MHz) 付与手続計画 アップデート情報
競売(SMRA
800/900/1,800
市場の関心がある場合に限り、
(1)
2022年 2023年 /2,100/2,600
)、
クロアチア 3,400～3,800MHz及び26,000MHz
第４四半期 第１四半期 /3,400～3,800
さらなる
に売れ残りの周波数帯。
/26,000
詳細は検討中
競売(SMRA
国家のセキュリティガイドライ
(1)
ン(サイバー・セキュリティ法)
)、
2022年 2022年
(Cyber Security Act)に関する
ポーランド 3,400～3,800
80MHz上限の
下半期 下半期
政治的な議論によって新たな開
80MHzの
始がさらに遅れた。
４ブロック
全帯域の計画が、付与モデルに
競売、
関する議論、セキュリティ規制
2022年 2023年 詳細及びタイ
ポーランド 700/2,100/26,000 の採択への依存及びロシアとの
第４四半期 第２四半期 ムラインは検
700MHz境界線調整交渉の休止に
討中
よって、いまだ不透明である。
競売(SMRA
700/ 協議が2022年７月に開催され、
2022年 2022年
(1)
ルーマニア 1,500/2,600/ 付与は2022年下半期に見込まれ
)、
下半期 下半期
3,400～3,800 る。
開始値は公表
TMCZの900/1,800MHzのGSMライ
センス及び2,100MHzのUMTSライ
センスは2024年に終了する。
2023年 2023年 2,100MHz拡張
チェコ共和国 900/1,800/2,100 900/1,800MHzライセンス拡張手
第２四半期 第４四半期 手続
続は2023年に見込まれる。
2,100MHzライセンス拡張手続
は、協議から開始された。
上昇的な
クロック
2022年
米 国 開始 2,496～2,690 2022年７月29日開始。
オークション
第３四半期
(2)
注(1) SMRA：全ての利用可能周波数帯について、昇順の並列入札を行う、同時(電子)複数ラウンドオークション。
(2) 昇順クロックオークション(Ascending clock auction)：様々な地域の需要のある周波数帯の量を明確化するクロック段階及び入札者
間での周波数帯割当の配分を決定する割当段階を持つ、電子複数ラウンドオークション。
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グループにおける事業の動向
本項では、2021事業年度に係る有価証券報告書の「第一部 企業情報－第３ 事業の状況－３ 経営者による財政
状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「グループにおける事業の動向」に記載されている重大
な事象及びそれらが当グループにおける事業の動向に与える影響について、追加情報を提供するとともに、最近の
変化について説明する。
当グループの事業は、 ウクライナ戦争 による直接的な影響を受けていない。ドイツテレコムは、ロシア、ウクラ
イナのいずれにおいてもネットワークを運用していない。また、ロシアからのガス供給が停止したとしても、当グ
ループのネットワーク運用への直接的な影響はない。ドイツテレコムは、ロシアでの開発活動を停止しつつある。
主にサンクトペテルブルクを拠点とし、ロシア国外の顧客にサービスを提供するソフトウェア開発者のチームは、
ロシア国外での仕事を提供されてきている。ドイツテレコムが間接的に、特に世界経済への影響によって、どの程
度の影響を受けるかについては、まだ確実性の高い評価はできていない。特に広範な制裁、物品の貿易の制限、及
びエネルギー価格の高騰の結果、総合的な経済の見通しは大幅に悪化している。
さらに、世界経済の動向は、引き続き コロナウイルスパンデミック による影響を受ける。これまで、パンデミッ
クによる電気通信分野への悪影響は限定的であったが、世界的なパンデミックが再発することがあれば、供給不足
の長期化及び悪化につながる可能性がある。これまでの経験に基づき、当グループは、コロナウイルスパンデミッ
クが今後の当グループの事業に与える影響は、限定的であると予想している。
当グループの経営成績
収益及び利益
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変化率 第１ 第２ 第２ 変化率
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
営業収益
56,191 52,983 6.1 28,023 28,168 26,593 5.9 108,794
うちサービス収益 45,178 40,913 10.4 22,287 22,891 20,657 10.8 84,057
EBITDA AL
19,763 18,662 5.9 9,873 9,891 9,418 5.0 37,330
( 特別要因調整後)
EBITDA AL
18,539 17,591 5.4 11,087 7,453 8,793 (15.2) 33,893
減価償却費、償却費及び減
(14,335) (13,623) (5.2) (6,765) (7,570) (6,781) (11.6) (27,482)
損損失
営業利益(損失)(EBIT) 8,684 7,207 20.5 6,327 2,356 3,688 (36.1) 13,057
財務活動による利益(損失) (1,523) (2,170) 29.8 (890) (634) (495) (28.1) (5,139)
税引前利益(損失) 7,160 5,037 42.1 5,438 1,723 3,193 (46.0) 7,918
純利益(損失) 5,409 2,815 92.1 3,949 1,460 1,879 (22.3) 4,176
純利益(損失)(特別要因調
4,683 3,315 41.3 2,238 2,445 2,113 15.7 5,862
整後)
１株当たり利益(基本/希釈
1.09 0.59 84.7 0.79 0.29 0.40 (27.5) 0.87
化後)
調整済１株当たり利益 (基
0.94 0.70 34.3 0.45 0.49 0.45 8.9 1.22
本/希釈化後)
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当社の構成変更又は為替レート効果に基づき、前年同期の比較情報の情報価値を高めるために、グループ構成の
変更、為替レート効果その他の効果に応じて前年同期の数値を調整することによって、一部の選択された数値を 既
存事業ベース で表記している。当グループの構成変更により、既存事業ベースで表記されている前年同期の数値
は、ヨーロッパ事業セグメントにおいて、主に2021年９月30日付のルーマニアの固定ネットワーク事業の売却に関
連し、また、グループ開発事業セグメントにおいて、2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)の売却に関連し、それぞれ減少した。反対に、米国事業セグメントにおける過年度の既存事業ベース
の数値は、2021年７月１日付のシェンテル(Shentel)の買収に関連して増加した。為替レート効果は、主に米ドル
からユーロへの換算に起因するものである。
営業収益、サービス収益
2022年上半期において、当グループは、562億ユーロの営業収益を計上し、前年同期比で32億ユーロ(6.1％)の増
加となった。既存事業において、プラスの為替レート効果34億ユーロを含め、営業収益は４億ユーロ(0.8％)増加
し、前述のグループ構成変更は７億ユーロの主要な減少効果を及ぼした。当グループのサービス収益は前年同期比
で43億ユーロ(10.4％)増加し、452億ユーロとなった。既存事業において、サービス収益は、19億ユーロ(4.5％)増
加した。
サービス収益の定義の拡張に関する情報については、上記「グループ組織、戦略及びマネジメント」の項を参照
のこと。
事業セグメント別営業収益
2022 年 2021年 2022年 2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
上半期 上半期 第１四半期 第２四半期 第２四半期 事業年度
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
営業収益
56,191 52,983 6.1 28,023 28,168 26,593 5.9 108,794
うちサービス収益 45,178 40,913 10.4 22,287 22,891 20,657 10.8 84,057
ド イ ツ
12,059 11,844 1.8 5,994 6,064 5,903 2.7 24,164
米 国 36,673 33,126 10.7 18,048 18,626 16,643 11.9 68,359
ヨーロッパ 5,451 5,551 (1.8) 2,704 2,747 2,823 (2.7) 11,384
システムズ・
2,001 2,021 (1.0) 996 1,005 1,006 (0.1) 4,019
ソリューションズ
グループ開発 1,115 1,563 (28.7) 825 291 780 (62.7) 3,165
グループ本部・
1,220 1,296 (5.9) 604 616 671 (8.2) 2,515
グループ事業
セグメント間収益 (2,329) (2,419) 3.7 (1,147) (1,182) (1,232) 4.1 (4,812)
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特に当グループの米国事業セグメントは、主に為替レート効果によって10.7％増加し、プラスの収益傾向に寄与
した。既存事業においては、サービス収益の増加が端末機器収益の減少によって相殺され、収益は概ね前年同期レ
ベルにとどまった。当グループの自国の市場であるドイツの収益は、前年同期レベルから増加し、1.8％増となっ
た。これは、主にブロードバンド事業に起因する固定ネットワーク・コア事業の収益増加、及びモバイル・サービ
ス収益の増加が主な原因である。当グループのヨーロッパ事業セグメントにおいて、2022年上半期の収益は、ルー
マニアの固定ネットワーク事業売却を主な原因として、前年同期比で1.8％減少した。ただし、既存事業において
は、収益は4.2％増加した。特に、高利益率のモバイル・サービスの増加、ローミング及びビジター収益の増加並
びに端末機器販売からの数量増に牽引された収益増加による、モバイル事業の良好なパフォーマンスを主因とし
て、既存事業の収益の成長が牽引された。固定ネットワーク・サービスの収益動向は改善した。当グループのシス
テムズ・ソリューションズ事業セグメントの収益は、前年同期比で1.0％減少した。既存事業の収益は0.6％の減少
であった。この減少は主に、従来のITインフラ事業において予想される減少によって影響され、その一部は、エン
ドユーザー・サービスの削減など、事業に関する計画的な決定によるものであった。特にデジタル・ソリューショ
ンズ・ポートフォリオ・ユニットにおける、プラスのトレンドは、この減少を完全には相殺しなかった。当グルー
プのグループ開発事業セグメントの収益は、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却を主因とし
て、前年同期比で28.7％減少した。既存事業の収益は、GDタワーズ(GD Towers)事業ユニットの事業上及び構造上
の成長によって、5.8％増加した。
当グループのセグメントにおける営業収益の動向に関する詳細については、下記「事業セグメントにおける事業
の動向」の項を参照のこと。
当グループの米国事業セグメントは、当グループの営業収益に再び最も大きく寄与し、前年同期のレベルより
2.8％ポイント増加して65.3％となった。国外において生じた営業収益の比率も、76.5％から77.7％に大幅に増加
した。
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調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
2022年上半期において、調整されたEBITDA ALは、前年同期比で、11億ユーロ(5.9％)増加し、198億ユーロと
なった。既存事業において、プラスの為替レート効果12億ユーロを含め、調整されたEBITDA ALは１億ユーロ
(0.7％)増加し、グループ構成変更は２億ユーロの純減少効果を及ぼした。調整されたコアEBITDA AL、すなわち、
米国における端末機器リースによる収益を除く調整されたEBITDA AL(それにより、端末機器リース事業からの戦略
的撤退により歪められていない事業の動向を示している。)は、20億ユーロ(11.5％)増加し、190億ユーロとなっ
た。
事業セグメント別調整されたグループ内EBITDA AL
2022 年 2021年 2022年 2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
上半期 上半期 第１四半期 第２四半期 第２四半期 事業年度
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
グループ内EBITDA AL
19,763 18,662 5.9 9,873 9,891 9,418 5.0 37,330
( 特別要因調整後)
ド イ ツ
4,815 4,659 3.3 2,388 2,426 2,354 3.1 9,520
米 国 12,509 11,444 9.3 6,172 6,337 5,737 10.5 22,697
ヨーロッパ 1,961 1,940 1.1 976 986 994 (0.8) 4,007
システムズ・
155 134 15.7 73 82 72 13.9 286
ソリューションズ
グループ開発 519 634 (18.1) 356 164 318 (48.4) 1,307
グループ本部・
(185) (105) (76.2) (85) (100) (21) n.a. (440)
グループ事業
調 整 (11) (45) 75.6 (7) (3) (37) 91.9 (47)
Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却による影響を受けたグループ開発を除き、全ての事業
セグメントは、調整されたEBITDA ALのプラスの動向に寄与した。当グループの米国事業セグメントにおいて、調
整されたEBITDAは、実質的に為替レート効果を原因として9.3％増加した。既存事業については、調整された
EBITDA ALは前年同期比で1.3％減少した。調整されたコアEBITDA ALは、19億ユーロ(19.6％)増加し、117億ユーロ
となった。当グループのドイツ事業セグメントは、高価値営業収益の成長及び費用効率改善により調整された
EBITDA ALが3.3％増加し、この増加に寄与した。既存事業についても、調整されたEBITDA ALは3.3％増加した。当
グループのヨーロッパ事業セグメントにおける調整されたEBITDA ALは、1.1％増加した。既存事業については、調
整されたEBITDA ALは5.7％増加し、再び利益への大幅なプラスの貢献をした。既存事業の営業収益成長は、特に間
接費用の増加を相殺して余りあるものであった。当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメントにお
いて、調整されたEBITDA ALは、15.7％増加し、既存事業についても15.7％増加した。当グループの変革プログラ
ムによる効率化効果、及び当グループの成長分野における収益増加は、従来のITインフラ事業の利益減を上回っ
た。当グループのグループ開発事業セグメントの調整されたEBITDA ALは、2022年３月31日付のTモバイル・ネザー
ランド(T-Mobile Netherlands)の売却を原因として、前年同期比で18.1％減少した。既存事業については、GDタ
ワーズ(GD Towers)事業が、業務量の増加を背景に一貫した成長を記録し、オーストリアの基地局事業の移管に
よってさらに強化されたため、15.0％増加した。
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EBITDA ALは、特別要因が-11億ユーロから-12億ユーロに変動し、前年同期比で９億ユーロ(5.4％)増加して185
億ユーロとなった。人員削減に関連して発生した費用は、前年同期比で１億ユーロ増加し、合計６億ユーロとなっ
た。１億ユーロの純費用が、非連結化、処分及び買収の効果によって、特別要因として記録された。これらの効果
には、グラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の非連結化による収入17億ユーロ、及びTモバイル・ネザーラン
ド(T-Mobile Netherlands)の売却によるさらなる収入９億ユーロが含まれる。主にTモバイルUS及びスプリントの
合併の結果として生じた統合費用に関連する純費用28億ユーロが、相殺効果をもたらした。これらの費用には、特
に、所有する機器がTモバイルUSのモバイル・ネットワークで使用できなくなった、スプリントの元顧客向けの端
末機器の値引き、及びスプリントのモバイル・ネットワークの廃止に関連して発生する費用が含まれる。後者は、
米国内のセル・サイトのリース・ネットワーク機器の耐用年数の短縮に起因する追加の減価償却費、償却費、及び
減損損失で構成される。前年同期においては、６億ユーロの純費用が、非連結化、処分及び買収の効果によって、
特別要因として記録された。これらの費用は、スプリントとの企業結合にも関連しており、その一部はオランダの
基地局事業の売却による収入によって相殺された。減損損失は２億ユーロに上り、これは主に旧スプリントの光
ファイバー・ベースの有線ネットワークに関連して使用された使用権資産に関連するものであった。EBITDA ALに
影響したその他の特別要因は３億ユーロに上り、これにはTモバイルUSに対するサイバー攻撃の結果として合意に
達した和解及びさらなる係争中の訴訟手続きのための４億ユーロの費用が含まれ、2021年７月のノルトライン・
ヴェストファーレン州及びラインラント・プファルツ州における壊滅的な洪水による損害に関連する、保険会社か
らの１億ユーロの分割払いによって相殺された。
当グループのセグメントにおける(調整された)EBITDA ALの動向に関する詳細については、下記「事業セグメン
トにおける事業の動向」の項を参照のこと。
EBITDAと「リース後」の指標(EBITDA AL)の定義の調整を以下の表に示す。
2022 年 2021年 2022年 2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
上半期 上半期 第１四半期 第２四半期 第２四半期 事業年度
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
EBITDA
23,019 20,830 10.5 13,092 9,927 10,469 (5.2) 40,539
使用権資産の減価償却
(3,770) (2,683) (40.5) (1,654) (2,116) (1,399) (51.3) (5,547)
(注)
認識されたリース負債の
(710) (556) (27.7) (351) (358) (277) (29.2) (1,099)
(注)
支払利息
EBITDA AL
18,539 17,591 5.4 11,087 7,453 8,793 (15.2) 33,893
EBITDA ALに影響を与え
(1,224) (1,072) (14.2) 1,214 (2,438) (625) n.a. (3,437)
る特別要因
EBITDA AL( 特別要因調整
19,763 18,662 5.9 9,873 9,891 9,418 5.0 37,330
後)
(注) TモバイルUSにおけるファイナンス・リースを除く。
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事業による損益(EBIT)
グループ内EBITは、前年同期比で15億ユーロ(20.5％)増加し、87億ユーロとなった。この増加は、特に調整され
たEBITDA AL及びEBITDA ALの項で説明されている、非連結化による利益に関連した影響に起因する。減価償却費、
償却費及び減損損失は143億ユーロで、前年同期比で７億ユーロ増加となり、うち減価償却費及び償却費は３億
ユーロ増加した。米国事業セグメントにおいて、TモバイルUSとスプリントの企業結合後のセル・サイトのリース
したネットワーク技術の耐用年数の短縮に伴い、対応する使用権資産の減価償却費は11億ユーロ増加した。反対
に、米国事業セグメントの有形固定資産の減価償却費は、進行中である端末機器リース事業からの戦略的撤退に
よって減少した。グループ開発事業セグメントにおいて、減価償却費、償却費及び減損損失は、Tモバイル・ネ
ザーランド(T-Mobile Netherlands)が売却に至るまで売却目的で保有され、これに伴い関連する減価償却費及び償
却費が停止されたという事実に関連し、及びその後のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却に
関連して、前年同期比で減少した。減損損失は、前年同期比で４億ユーロ増加し、５億ユーロとなった。報告期間
に計上された減損損失は、主に旧スプリントの光ファイバー・ベース固定ネットワークの資産に関連するものであ
る。
税引前利益
税引前利益は、21億ユーロ増加し、72億ユーロとなった。財務活動による損失は、その他の財務収益が２億ユー
ロから10億ユーロに改善し、前年同期の22億ユーロから15億ユーロに減少した。これは、特に、将来TモバイルUS
株式の取得価格をヘッジするためのフォワード取引によるプラスの測定効果、及び前年同期比で減少となった債券
に組み込まれたTモバイルUSのデリバティブによるマイナスの測定効果によるものである。償却費によるプラスの
測定効果及び2020年６月にソフトバンクから受領したTモバイルUSの株式を購入するストックオプションのその後
の測定によるプラスの測定効果は、前年同期のレベルからわずかに増加した。引当金及び負債の測定による金利要
素は、４億ユーロ増加した。ただし、金融費用も23億ユーロから25億ユーロに増加した。
当期純利益、調整された当期純利益
当期純利益は、前年同期比で26億ユーロ増加し、54億ユーロとなった。税務上の損金は、２億ユーロ増加し、14
億ユーロとなった。非支配持分に帰属する利益は、６億ユーロ減少して３億ユーロとなったが、この減少は主に米
国事業セグメントに起因するものである。当期純利益において全体で７億ユーロのプラスの効果をもたらした特別
要因を除いて、2022年上半期の調整された当期純利益は、47億ユーロに達し、前年同期比で14億ユーロ増加した。
税務上の損金に関する詳細については、「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表注記」の「法
人所得税」の項を参照のこと。
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以下の表は、当期純利益の、特別要因で調整した後の当期純利益への調整を示している。
2022 年 2021年 2022年 2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
上半期 上半期 第１四半期 第２四半期 第２四半期 事業年度
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
純利益(損失)
5,409 2,815 92.1 3,949 1,460 1,879 (22.3) 4,176
EBITDA ALに影響する特別
(1,224) (1,072) (14.2) 1,214 (2,438) (625) n.a. (3,437)
要因
従業員関連措置 (569) (439) (29.6) (183) (386) (268) (44.0) (717)
従業員に関連しない再編
(46) (9) n.a. (9) (37) (5) n.a. (22)
成
非連結化、処分及び取得
(99) (592) 83.3 1,333 (1,433) (346) n.a. (2,542)
の影響
減損損失 (201) 0 n.a. (4) (197) 0 n.a. 0
その他 (308) (31) n.a. 77 (385) (5) n.a. (156)
純利益に影響を与える特別
1,949 573 n.a. 496 1,453 391 n.a. 1,751
要因
減損損失 (341) (132) n.a. (30) (310) (61) n.a. (258)
財務活動による利益(損
24 (11) n.a. 21 3 1 n.a. (139)
失)
法人税等 782 364 n.a. 4 778 234 n.a. 1,064
非支配持分 1,484 351 n.a. 502 982 217 n.a. 1,084
特別要因 726 (499) n.a. 1,710 (985) (234) n.a. (1,686)
純利益(損失)(特別要因調
4,683 3,315 41.3 2,238 2,445 2,113 15.7 5,862
整後)
１株当たり利益、調整済１株当たり利益
１株当たり利益は、当期純利益を発行済普通株式の加重平均株式数で除したものとして計算され、この加重平均
は2022年６月30日時点で4,972百万株である。この結果、１株当たり利益は、前年同期の0.59ユーロと比較して、
1.09ユーロになった。当期純利益に影響を与える特別要因で調整された１株当たり利益は、前年同期の0.70ユーロ
と比較して、0.94ユーロとなった。
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特別要因
次の表は、各数値を特別要因で調整した後のEBITDA AL、EBIT及び当期純利益への調整を示す。
EBITDA AL EBITDA AL EBITDA AL
EBIT EBIT EBIT
2022 年 2021年 2021
2022 年 2021年 2021
上半期 上半期 事業年度
上半期 上半期 事業年度
( 百万 ( 百万 (百万 (百万 (百万 (百万
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
EBITDA AL/EBIT
18,539 8,684 17,591 7,207 33,893 13,057
ド イ ツ
1,409 1,409 (271) (271) (588) (588)
従業員関連措置 (274) (274) (248) (248) (471) (471)
従業員に関連しない再編成 (3) (3) (6) (6) (12) (12)
非連結化、処分及び取得の影響 1,634 1,634 (2) (2) (3) (3)
減損損失 0 0 0 0 0 0
その他 51 51 (16) (16) (102) (102)
米 国 (3,454) (3,745) (750) (808) (2,637) (2,692)
従業員関連措置 (124) (124) (17) (17) (16) (16)
従業員に関連しない再編成 0 0 0 0 0 0
非連結化、処分及び取得の影響 (2,750) (2,791) (733) (733) (2,621) (2,618)
減損損失 (200) (452) 0 (57) 0 (58)
その他 (379) (379) 0 0 0 0
ヨーロッパ (18) (18) (25) (25) 11 11
従業員関連措置 (44) (44) (18) (18) 83 83
従業員に関連しない再編成 0 0 (1) (1) (1) (1)
非連結化、処分及び取得の影響 5 5 (3) (3) (39) (39)
減損損失 0 0 0 0 0 0
その他 21 21 (3) (3) (32) (32)
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EBITDA AL EBITDA AL EBITDA AL
EBIT EBIT EBIT
2022 年 2021年 2021
2022 年 2021年 2021
上半期 上半期 事業年度
上半期 上半期 事業年度
( 百万 ( 百万 (百万 (百万 (百万 (百万
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
システムズ・ソリューションズ
(69) (88) (127) (160) (213) (393)
従業員関連措置 (49) (49) (76) (76) (148) (148)
従業員に関連しない再編成 0 0 (1) (1) (3) (3)
非連結化、処分及び取得の影響 (2) (2) (39) (39) (39) (39)
減損損失 0 (19) 0 (33) 0 (180)
その他 (17) (17) (12) (12) (24) (24)
グループ開発 906 906 182 182 173 173
従業員関連措置 (2) (2) (6) (6) (8) (8)
従業員に関連しない再編成 0 0 0 0 0 0
非連結化、処分及び取得の影響 909 909 189 189 184 184
減損損失 0 0 0 0 0 0
その他 (1) (1) (2) (2) (3) (3)
グループ本部・グループ事業 1 (21) (81) (95) (182) (203)
従業員関連措置 (76) (76) (75) (75) (157) (157)
従業員に関連しない再編成 (43) (43) (2) (2) (7) (7)
非連結化、処分及び取得の影響 104 104 (5) (5) (23) (23)
減損損失 (1) (23) 0 (14) 0 (21)
その他 17 17 1 1 5 5
グループ (1,224) (1,557) (1,072) (1,176) (3,437) (3,692)
従業員関連措置 (569) (569) (439) (439) (717) (717)
従業員に関連しない再編成 (46) (46) (9) (9) (22) (22)
非連結化、処分及び取得の影響 (99) (140) (592) (592) (2,542) (2,538)
減損損失 (201) (494) 0 (104) 0 (258)
その他 (308) (308) (31) (31) (156) (156)
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EBITDA AL EBITDA AL EBITDA AL
EBIT EBIT EBIT
2022 年 2021年 2021
2022 年 2021年 2021
上半期 上半期 事業年度
上半期 上半期 事業年度
( 百万 ( 百万 (百万 (百万 (百万 (百万
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
EBITDA AL/EBIT( 特別要因調整後)
19,763 10,240 18,662 8,383 37,330 16,749
財務活動による利益(損失)(特別要因
(1,540) (2,131) (4,998)
調整後)
税引前利益(損失)(特別要因調整後) 8,700 6,251 11,752
法人税(特別要因調整後) (2,193) (1,626) (2,879)
利益(損失)(特別要因調整後) 6,507 4,626 8,873
下記に起因する利益(損失)
( 特別要因調整後) ：
親会社の株主(純利益(純損失))(特別
4,683 3,315 5,862
要因調整後)
非支配持分(特別要因調整後) 1,824 1,311 3,011
従業員
従業員数の推移
変 化 率
2022 年 2021年
増 減
６月30日 12月31日
(％)
当グループのフルタイム従業員数
210,595 216,528 (5,933) (2.7)
うち公務員(ドイツ国内、在職中) 8,889 9,653 (764) (7.9)
ド イ ツ
58,794 60,189 (1,395) (2.3)
米 国 68,826 71,094 (2,268) (3.2)
ヨーロッパ 34,689 35,319 (630) (1.8)
システムズ・ソリューションズ 28,187 27,754 433 1.6
グループ開発 829 2,674 (1,845) (69.0)
グループ本部・グループ事業 19,270 19,498 (228) (1.2)
2022年６月30日時点で、当グループの従業員数は、2021年末と比較して2.7％減少した。当グループのドイツ事
業セグメントにおいて、主に人員削減活動の一環としての特定目的の退職及び段階的退職などの社会的責任措置の
利用により、従業員数は2021年末に対して2.3％減少した。米国事業セグメントのフルタイム当量の従業員総数
は、主に費用を管理するための計画的な人員合理化により、2022年６月30日時点で、2021年12月31日時点と比較し
て3.2％減少した。ヨーロッパ事業セグメントでは、従業員数が、特にクロアチア、スロバキア及びポーランドに
おいて、前年度末と比較して1.8％とわずかに減少した。当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメ
ントの従業員数は、2021年末と比較して1.6％増加した。当グループの効率性向上施策が従業員数に及ぼした効果
は、成長分野における人員増要求による相殺効果を上回った。当グループのグループ開発事業セグメントにおけ
る、前年同期比69.0％という従業員数の急減は、2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)の売却を原因とするものである。グループ本部・グループ事業セグメントの従業員数は、ヴィヴェン
ト(Vivento)において継続中の人員削減を主因として、2021年末と比較して1.2％減少した。
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グループの財政状態
連結財政状態計算書 要旨
2022 年 2021年 2021年
％ ％
６月30日 12月31日 ６月30日
( 百万 (百万 (百万
ユーロ) ユーロ) ユーロ)
資産
現金及び現金等価物 5,281 1.8 7,617 (2,336) 8,861
売掛金 16,853 5.6 15,299 1,554 13,968
無形資産 144,544 47.9 132,647 11,897 128,431
有形固定資産 65,185 21.6 61,770 3,415 60,439
使用権資産 38,061 12.6 30,777 7,284 30,624
流動及び非流動金融資産 9,394 3.1 8,888 506 9,072
繰延税金資産 8,604 2.9 7,906 698 7,752
売却目的で保有される非流動
99 0.0 4,856 (4,757) 664
資産及び処分グループ
その他の資産 13,665 4.5 11,867 1,798 10,693
資産合計 301,686 100.0 281,627 20,059 270,504
負債
流動及び非流動金融負債 114,506 38.0 111,466 3,040 109,690
流動及び非流動リース負債 42,525 14.1 33,133 9,392 33,263
買掛金及びその他の未払金 11,179 3.7 10,452 727 8,342
年金及びその他の従業員給付
3,913 1.3 6,134 (2,221) 5,925
に対する引当金
流動及び非流動その他引当金 8,378 2.8 9,463 (1,085) 8,575
繰延税金負債 22,925 7.6 19,809 3,116 18,257
売却目的で保有される非流動
資産及び処分グループに直接 0 0.0 1,365 (1,365) 271
関連する負債
その他の負債 9,768 3.2 8,336 1,432 9,181
株主持分 88,492 29.3 81,469 7,023 77,000
負債及び株主持分合計 301,686 100.0 281,627 20,059 270,504
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資産合計 は、2022年６月30日時点で3,017億ユーロとなり、2021年12月31日と比較して201億ユーロ増加した。主
に米ドルからユーロへの換算により、特に為替レート効果が、増加の効果をもたらした。また、この増加は、投資
の中でも特に、米国事業セグメントにおける周波数帯の取得を含む、高水準の投資活動が維持されたことにも起因
する。TモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)の間で締結された、セル・サイトのリースに関連する
既存取決め変更に関する契約も、資産合計の増加に寄与した。資産合計は、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)の売却によって減少した。
資産側では、 売掛金 は、2021年度末と比較し16億ユーロ増加して169億ユーロとなった。当グループの米国事業
セグメントにおいて、売掛金の増加は、主に為替レート効果を原因とするものであった。米国における売掛金の増
加は、機器分割払いプラン及び顧客の追加にも起因している。帳簿価額は、ドイツ事業セグメントにおける売掛金
増加の結果によっても増加した。
無形資産 は、主に米ドルからユーロへの換算による、100億ユーロの為替レート効果を主な原因として、119億
ユーロ増加し、1,445億ユーロとなった。帳簿価額は、51億ユーロの追加によってさらに増加し、そのうち27億
ユーロはモバイル周波数帯の取得に関連するもので、ほぼ全てが2022年１月に、米国連邦通信委員会(FCC)が主催
した3,450MHzの競売で取得した199件のモバイル・ライセンスに起因するものである。当グループの構成変更によ
るプラスの効果も、帳簿価額の増加に１億ユーロ貢献した一方、償却費及び減損損失の合計33億ユーロ、並びに処
分１億ユーロは、帳簿価額の減少に寄与した。
有形固定資産 は、2021年12月31日時点と比較して34億ユーロ増加し、652億ユーロとなった。ネットワークの
アップグレード及び構築、並びにブロードバンド/光ファイバー構築及びモバイル・インフラ構築に関連する85億
ユーロの追加が、帳簿価額の増加に寄与した。TモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)の間における
既存セル・サイトに関する取決め変更により、帳簿価額は８億ユーロ増加した。主に米ドルからユーロへの換算に
よる、為替レート効果も、帳簿価額の増加に25億ユーロ寄与した。特に米国事業セグメントにおける、契約上の
リース期間の満了に伴うリース資産の有形固定資産への再分類によって、帳簿価額は２億ユーロ増加した一方、減
価償却費及び減損損失69億ユーロが相殺効果をもたらした。これには、2022年６月30日時点で実施された、旧スプ
リントの光ファイバー・ベースの有線資産の減損テストに関連する減損損失２億ユーロが含まれる。７億ユーロの
処分も、帳簿価額の減少に寄与した。
使用権資産 は、2021年12月31日時点と比較して73億ユーロ増加し、381億ユーロとなった。帳簿価額の増加は、
主にTモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)の間で締結された、主にクラウン・キャッスル(Crown
Castle)のセル・サイトのリースに関連する既存取決め変更に関する契約の結果として生じた89億ユーロの追加に
よって促進された。当該取決め変更の結果、使用権資産は66億ユーロ増加した。主に米ドルからユーロへの換算に
よる、為替レート効果も、帳簿価額の増加に28億ユーロ寄与した。帳簿価額は、減価償却費、償却費及び減損損失
41億ユーロによって減少した。これには、TモバイルUSとスプリントの企業結合後の米国事業セグメントにおける
セル・サイトのリースしたネットワーク技術の耐用年数の短縮に起因する、減価償却費及び償却費の増加11億ユー
ロが含まれる。また、これには、2022年６月30日付で実施された、旧スプリントの光ファイバー・ベースの有線資
産の減損テストに関連する減損損失２億ユーロも含まれる。特に米国事業セグメントにおける、契約上のリース期
間の満了に伴うリース資産の有形固定資産への再分類も、帳簿価額の減少に２億ユーロ寄与した。１億ユーロの処
分も、帳簿価額の減少に寄与した。
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流動及び非流動 金融資産 は５億ユーロ増加して、94億ユーロとなった。組成した貸付金及び未収金は、２億ユー
ロ増加して、36億ユーロとなった。グラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の持分50％の売却に関連して、付
随する受取対価４億ユーロが計上された。現金担保も増加した。ドイツにおけるブロードバンド構築のための公的
資金プロジェクトにおける未収補助金に関連し、組成した貸付金及び未収金は２億ユーロ増加した。ヘッジ関係の
あるデリバティブの帳簿価額は、主に金利水準の著しい上昇の結果、公正価値ヘッジにおける金利スワップによる
プラスの公正価値の減少を主な要因として、５億ユーロ減少して、10億ユーロとなった。12億ユーロから14億ユー
ロへの純増加分は、ヘッジ関係のないデリバティブの帳簿価額に計上された。これは、為替レート効果(主にユー
ロに対する米ドルの上昇による)に起因する金利及び通貨デリバティブの帳簿価額の増加４億ユーロによるもので
ある。契約に組み込まれているエネルギーの先渡契約によるプラスの測定効果１億ユーロも、帳簿価額の増加に寄
与した。TモバイルUSによって発行された債券に組み込まれているデリバティブによるマイナスの測定効果に関連
し、ヘッジ関係のないデリバティブの帳簿価額は４億ユーロ減少した。
売却目的で保有される非流動資産及び処分グループ は、2021年12月31日と比較して48億ユーロ減少し、１億ユー
ロとなった。この減少のうち、47億ユーロは2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)の売却に関連するものであり、１億ユーロは2022年２月28日付のグラスファーザー・プラス
(GlasfaserPlus)の持分50％の売却に関連する。これらの会社はいずれも、それらを売却する具体的な意図のた
め、2021年12月31日時点で売却目的として分類されている。
これらの企業間取引その他に関する詳細については、上記「グループ組織、戦略及びマネジメント」の項を参照
のこと。
その他の資産 は、18億ユーロ増加して137億ユーロとなった。増加のうち11億ユーロは、実質的に、グラス
ファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の持分50％の売却の結果、持分法を用いて計上された投資の帳簿価額の増加
が主な要因である。本取引の結果としての会計上の観点による支配の喪失を受け、グラスファーザー・プラス
(GlasfaserPlus)は2022年２月28日付で非連結化された。同日以来、ジョイント・ベンチャーの残る持分50％の株
式は、連結財務書類において、持分法で会計処理された投資として計上されている。当該投資の帳簿価額は、2022
年６月30日時点で10億ユーロである。棚卸資産は、主にドイツ事業セグメントにおける高価格のモバイル端末機器
の棚卸資産増加により、１億ユーロ増加した。主に米ドルからユーロへの換算による、為替レート効果も、帳簿価
額の増加に寄与した。反対に、米国事業セグメントの棚卸資産は、特に市場における新たな、高価格の機器の発売
がなかったことにより減少した。
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負債及び株主持分側では、流動及び非流動 金融負債 は、2021年末と比較して30億ユーロ増加し、1,145億ユーロ
となった。債券及びその他の証券化負債の帳簿価額は、21億ユーロ増加した。特に米ドルからユーロへの換算によ
る、為替レート効果により、債券及びその他の証券化負債の帳簿価額は61億ユーロ増加した。TモバイルUSによる
債券の返済５億米ドル(５億ユーロ)、並びにグループ内のユーロ債券１億ユーロ及び、英国ポンド債券７億ポンド
(８億ユーロ)の返済により、帳簿価額が減少した。さらに、債券及びその他の証券化負債の帳簿価額は、ヘッジ関
係のあるデリバティブの測定効果に対する相殺仕訳が債券及びその他の証券化負債に計上されたことによって、24
億ユーロ減少した。その他の有利子負債の帳簿価額は、2021年12月31日と比較して３億ユーロ減少し、75億ユーロ
となった。その他の有利子負債の帳簿価額は、デリバティブ金融商品について受領した現金担保に関連し、合計13
億ユーロ減少した。セル・サイトに関するTモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)間の取決め変更に
より、帳簿価額は８億ユーロ増加した。ヘッジ関係のあるデリバティブのマイナスの測定効果は、主に金利水準の
著しい上昇の結果、公正価値ヘッジにおける金利スワップによるマイナスの公正価値の増加を主な要因として、帳
簿価額を増加させた。帳簿価額は、将来TモバイルUS株式の取得価格をヘッジするためのフォワード取引によるプ
ラスの測定効果によって減少した。
流動及び非流動 リース負債 は、2021年12月31日と比較して94億ユーロ増加して、425億ユーロとなった。この増
加は、主にTモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)間の取決め変更に関連するものであり、この結果
としてリース負債の帳簿価額は66億ユーロ増加した。特に米ドルからユーロへの換算による、為替レート効果によ
り、リース負債は31億ユーロ増加した。反対に、米国事業セグメントにおける旧スプリントのセル・サイトの廃止
及び一部の旧スプリント店舗の閉鎖などに関連し、帳簿価額は１億ユーロ減少した。グループ本部・グループ事業
セグメントにおいても、帳簿価額は１億ユーロ減少した。
買掛金及びその他の未払金 は、特にドイツ、米国及びシステムズ・ソリューションズ事業セグメントにおける負
債の増加により、７億ユーロ増加して112億ユーロとなった。米国事業セグメントにおける増加は、為替レート効
果に起因するものである。反対に、特に、端末機器ベンダーに対する負債は、同セグメントにおいて減少した。
ヨーロッパ事業セグメントでは、負債は若干減少した。
年金及びその他の従業員給付に対する引当金 は、主に金利調整により、2021年12月31日と比較して22億ユーロ減
少し、39億ユーロとなった。年金資産の公正価値の動向は、相殺効果をもたらした。全体として、確定給付型年金
制度の再測定が、21億ユーロの保険数理上の利益をもたらした。
流動及び非流動の その他の引当金 は、2021年末と比較して11億ユーロ減少して、84億ユーロとなった。人件費に
対するその他の引当金は、主に、2022年上半期に従業員に支払われた前年度の業績連動報酬部分、及び公務員健康
保険基金(Postbeamtenkrankenkasse - PBeaKK)について認識された引当金の減少に関連して、10億ユーロ減少し
た。後者は、主に、保険数理原則(金利効果)を使用して算定された現在価値の事後測定に起因するものである。原
状回復債務引当金は、４億ユーロ減少した。反対に、訴訟リスクに対する引当金は、純額で３億ユーロ増加した。
これには、TモバイルUSへのサイバー攻撃の結果として、合意に達した和解及びさらなる係争中の訴訟手続きに関
連する４億ユーロが含まれる。
売却目的で保有される非流動資産及び処分グループに直接関連する負債 は、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)の2022年３月31日付での売却に関連し、2021年12月31日から14億ユーロ減少して０億ユーロとなっ
た。
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その他の負債 は、主に、その他の税金による負債の４億ユーロの増加が主因となったその他の負債の８億ユーロ
増加によって、2021年12月31日と比較して14億ユーロ増加し、98億ユーロとなった。さらに、未払法人税等は、３
億ユーロ増加した。
株主持分 は、2021年12月31日の815億ユーロから増加し、885億ユーロとなった。当期純利益57億ユーロ、その他
の包括利益78億ユーロ、及び株式報酬による資本の増加３億ユーロが、この増加に貢献した。株主持分は、ドイツ
テレコム・アーゲーの株主に対する2021事業年度における32億ユーロの配当金支払及び子会社のその他の株主に対
する２億ユーロの配当金支払に関連して減少した。株主との取引も、主に、持分増加を目的としたTモバイルUS株
式の追加取得により、帳簿価額を29億ユーロ減少させた。グループ開発事業セグメントにおけるTモバイル・ネ
ザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却を主因とする、グループ構成の変更によって、株主持分の帳簿価額は６
億ユーロ減少した。
財政状態計算書に関する詳細情報については、「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表注記」
の「連結財政状態計算書注記の要約」の項を参照のこと。
債務純額の算出
2021年
2022 年 2021年
変 化 率
増 減
(注)
６月30日 ６月30日
12月31日
( 百万 (百万 (百万 (百万
(％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
債券及びその他の証券化負債
95,953 93,857 2,096 2.2 91,749
銀行借入金 3,999 4,003 (4) (0.1) 4,480
その他金融負債 14,554 13,730 824 6.0 13,461
リース負債 42,525 33,767 8,758 25.9 33,263
金融負債及びリース負債 157,032 145,357 11,675 8.0 142,953
未払利息 (1,023) (1,012) (11) (1.1) (1,017)
そ の 他
(994) (855) (139) (16.3) (934)
債務総額 155,015 143,490 11,525 8.0 141,002
現金及び現金等価物 5,281 7,617 (2,336) (30.7) 8,861
デリバティブ金融資産 2,369 2,762 (393) (14.2) 3,650
その他の金融資産 1,261 969 292 30.1 519
債務純額 146,104 132,142 13,962 10.6 127,972
(注) 2021年12月31日時点の、売却目的で保有される非流動資産及び処分グループに直接関連する負債に含まれるTモバイル・
ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の債務純額を含む。
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債務純額の変化
TモバイルUSとクラウン・キャッスル(Crown Castle)間の取決め変更による、使用権資産及びリース負債の各66
億ユーロの増加、有形固定資産及びその他の金融負債の各８億ユーロの増加に伴い、純負債は全体で74億ユーロ増
加した。その他の効果には、多数の少額の効果が含まれている。
フリー・キャッシュ・フロー ALの算出
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
営業活動より生じた純現金
17,979 16,387 9.7 9,358 8,621 8,080 6.7 32,171
無形資産 (4,679) (10,089) 53.6 (3,551) (1,128) (1,016) (11.0) (12,749)
有形固定資産 (7,579) (6,505) (16.5) (3,621) (3,958) (3,306) (19.7) (13,616)
現金設備投資 (12,259) (16,593) 26.1 (7,173) (5,086) (4,322) (17.7) (26,366)
周波数帯への投資 2,616 8,024 (67.4) 2,514 102 35 n.a. 8,388
現金設備投資(周波数帯への
(9,642) (8,570) (12.5) (4,658) (4,984) (4,287) (16.3) (17,978)
投資前)
無形資産(のれんを除く)
及び有形固定資産の処分による 84 105 (20.0) 50 34 58 (41.4) 139
収入
フリー・キャッシュ・フロー
(配当金支払前及び周波数帯 8,421 7,923 6.3 4,750 3,671 3,851 (4.7) 14,332
への投資前)
リース負債返済の元本部分
(1,881) (2,573) 26.9 (969) (912) (1,085) 15.9 (5,521)
(注)
フリー・キャッシュ・フロー
6,540 5,350 22.2 3,781 2,759 2,766 (0.3) 8,810
AL(配当金支払前及び周波数
帯への投資前)
(注) TモバイルUSにおけるファイナンス・リースを除く。
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フリー・キャッシュ・フロー AL (配当金支払前及び周波数帯への投資前)は、前年同期の54億ユーロから増加し
て、65億ユーロとなった。以下の影響は、この動向に影響を与えた。
営業活動により生じた純現金 は、好調な業績を背景として、16億ユーロ増加し、180億ユーロとなった。法人税
支払の１億ユーロ減少は、純利子支払の１億ユーロ増加によって相殺された。
現金設備投資 (周波数帯への投資前)は、86億ユーロから96億ユーロに増加した。米国事業セグメントにおける現
金設備投資は、主に5Gネットワークの継続的な構築、及び米ドルからユーロへの換算を主とする為替レート効果に
よって、11億ユーロ増加し、64億ユーロとなった。ドイツ事業セグメントにおいて、2022年上半期の資本的支出
は、前年同期比で１億ユーロ増加して総額約18億ユーロとなり、この金額の多くは、当グループの光ファイバー及
び5Gネットワークの構築に充てられた。ヨーロッパ事業セグメントにおいて、当グループの投資は、引き続き安定
しており８億ユーロであった。同セグメントにおいて、当グループは、統合型ネットワーク戦略の一環として、ブ
ロードバンド及び光ファイバー技術の提供、並びに5Gへの投資を継続する。
リース負債の返済の元本部分減少は、米国事業セグメントでのリース支払に起因するものであった。
キャッシュ・フロー計算書に関する詳細については、「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表
注記」の「連結キャッシュ・フロー計算書注記」の項を参照のこと。
事業セグメントにおける事業の動向
ド イ ツ
顧客動向
変 化 率 変 化 率 変 化 率
2022年 2022年 2022年
2022 年 2022年 2021年 2021年
６月30日/ ６月30日/ ６月30日/
６月30日 ３月31日 12月31日 ６月30日
2022年 2021年 2021年
３月31日 12月31日 ６月30日
( 千) (千) (％) (千) (％) (千) (％)
モバイル顧客
54,551 53,968 1.1 53,211 2.5 50,272 8.5
契約型顧客 23,402 23,165 1.0 23,129 1.2 22,682 3.2
前払型顧客 31,149 30,803 1.1 30,081 3.6 27,590 12.9
固定ネットワーク回線 17,437 17,480 (0.2) 17,525 (0.5) 17,555 (0.7)
小売ブロードバンド回線 14,578 14,533 0.3 14,478 0.7 14,304 1.9
うち光ファイバー 10,836 10,584 2.4 10,379 4.4 9,971 8.7
テレビ(IPTV、衛星) 4,039 4,018 0.5 4,001 0.9 3,933 2.7
アンバンドルされた
ローカル・ループ 3,351 3,487 (3.9) 3,622 (7.5) 3,853 (13.0)
回線(ULL)
ホールセール・ブロードバ
8,001 7,970 0.4 7,948 0.7 7,853 1.9
ンド回線
うち光ファイバー 6,883 6,837 0.7 6,778 1.5 6,636 3.7
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全 体
当グループは、ドイツにおいて、固定ネットワーク及びモバイル収益双方において市場リーダーであり続け
ている。かかる成功は、当グループのパフォーマンスの高いネットワークに起因している。当グループは、モ
バイル通信同様、固定ネットワークにおいても、賞を受けたネットワーク品質、広範な製品ポートフォリオ及
び秀逸なサービスによって最高の顧客経験を提供している。当グループは、シームレスかつ技術に依存しない
電気通信体験を顧客に提供したいと考えている。したがって当グループは、固定ネットワーク及びモバイル通
信製品に加えて収束製品(convergent products)も販売している。2022年６月末までに合計約5.4百万人の顧客
が当グループのマゲンタ・アインツ(MagentaEINS)ファミリーの収束製品(convergent products)を選択した。
よって、顧客基盤は前年に比べて拡大した。
引き続き当グループの光ファイバー基盤の回線への需要は高かった。2022年６月末までに、かかる顧客回線
の総数は約17.7百万回線へと増加した。つまり、2022年上半期に、ドイツにおいて、さらに562千人の顧客が
当グループの光ファイバー基盤の回線を引いたことを意味する。光ファイバーの展開における推進によって、
当グループは、より高帯域の販売の推進に成功した。
モバイル通信
テレコム・ブランド及びコングスター(congstar)ブランドの高価値モバイル契約型顧客の人数は全体で387
千人増加した。包含されたデータ容量を有するモバイル料金プランに対する需要が保たれたことによって、こ
の傾向の推進が継続している。2022年１月１日時点で、従前、契約型顧客の下で報告されていた顧客の一部
は、前払型顧客として再分類された。開示におけるこの変更を考慮に入れ、本年初旬から当グループの前払型
顧客の数は、890千人増加したが、これは主に、法人顧客を対象にした当グループの自動車サービスを背景と
したものであった。
固定ネットワーク
固定ネットワーク・ブロードバンド市場には、国家から地域のプロバイダーまで、異なるインフラを有する
多数のプレーヤーがいる。ドイツの主要な電気通信プロバイダーとしての、当グループの市場におけるポジ
ションを固めるために、当グループはポートフォリオに新たな製品を追加し続けていく。
2022 年上半期、ブロードバンド回線数は14.6百万回線へと増加した。当グループの小売光ファイバー基盤回
線の需要が、ここでの最大の推進力であり、457千回線を占めた。2021年末に比べて、テレビ顧客数の38千人
の増加を記録した。従来の固定ネットワークにおける回線数は、88千回線減少し、固定ネットワーク回線数
は、17.4百万回線になった。
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ホールセール
2022 年６月30日時点で、光ファイバー基盤の回線は全回線の60.6％を占め、2021年末から2.0パーセンテー
ジ・ポイント上昇した。この成長は、当グループのコミットメント契約に対する需要の結果である。小売顧客
間の、高帯域の回線に対する需要の高まりも、この上昇に寄与した。アンバンドルされたローカル・ループ回
線の数は、前年末と比較して271千回線減少した。これは、一部には、より高価値の光ファイバー基盤の回線
への移行が起きた結果であり、また一部には、消費者が他のプロバイダーへ切り替えたことによるものであ
る。加えて、当グループのホールセール顧客は、小売顧客を自社の光ファイバー基盤の回線に移行させてい
る。ホールセール回線の総数は2022年６月末時点で、約11.4百万回線であった。
事業の動向
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
12,059 11,844 1.8 5,994 6,064 5,903 2.7 24,164
消 費 者
6,151 5,963 3.2 3,066 3,086 2,979 3.6 12,221
法人顧客 4,375 4,354 0.5 2,173 2,202 2,166 1.7 8,878
ホールセール 1,380 1,388 (0.6) 693 687 679 1.2 2,767
そ の 他
152 139 9.4 63 89 78 14.1 298
サービス収益 10,692 10,542 1.4 5,316 5,376 5,280 1.8 21,298
営業利益(損失)( EBIT ) 4,246 2,397 77.1 3,021 1,225 1,182 3.6 4,951
EBITマージン(％) 35.2 20.2 50.4 20.2 20.0 20.5
減価償却費、償却費及
(1,991) (2,010) 0.9 (997) (994) (1,009) 1.5 (4,016)
び減損損失
EBITDA 6,237 4,406 41.6 4,017 2,220 2,191 1.3 8,968
EBITDAに影響する
1,409 (271) n.a. 1,622 (213) (172) (23.8) (588)
特別要因
EBITDA
4,828 4,678 3.2 2,395 2,433 2,363 3.0 9,556
(特別要因調整後)
EBITDA AL
6,224 4,388 41.8 4,010 2,213 2,182 1.4 8,932
EBITDA ALに影響する
1,409 (271) n.a. 1,622 (213) (172) (23.8) (588)
特別要因
EBITDA AL
4,815 4,659 3.3 2,388 2,426 2,354 3.1 9,520
( 特別要因調整後)
EBITDA ALマージン
39.9 39.3 39.8 40.0 39.9 39.4
(特別要因調整後)(％)
現金設備投資 (1,778) (1,699) (4.6) (902) (876) (839) (4.4) (4,116)
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収益合計、サービス収益
2022 年上半期に、当グループは121億ユーロの合計収益を生み出し、これは前年同期比で1.8％の増加であっ
た。サービス収益における1.4％の増加は、主にブロードバンド事業が牽引する固定ネットワーク・コア事業
の収益増加及びモバイル・サービス収益の増加が原因である。既存事業について、サービス収益は前年同期比
で1.2％上昇した。
消費者 からの収益は、前年同期比で3.2％増加した。一部には安定したデータ回線及び高帯域に対する顧客
満足度の上昇によるプラスの影響により、ブロードバンド事業からの収益は6.3％増加した。固定ネットワー
ク端末機器事業は、端末機器リース・モデルに対する堅調な顧客側の需要を背景に、3.6％の成長を記録し
た。 音声事業における数量主導の収益の減少は、引き続き従来の固定ネットワーク事業に影響を与えた。 モバ
イル事業は、主に当グループの派生ブランドであるコングスター(congstar)におけるプラスの顧客開発並びに
旅行及びその他の娯楽活動の復活を含む、一般的な回復傾向により、サービス収益が増加し、3.6％増加し
た。
法人顧客 からの収益は、前年同期比でわずかに0.5％増加した。前年の公共部門からの一時的な収益を考慮
すると、営業収益は1.6％増加したことになる。モバイル事業は、端末機器事業のプラスの収益及び顧客数の
継続的な増加により、6.6％成長した。これとは対照的に、IT収益は、半導体不足の影響もあり、営業ベース
で1.2％減少した。
ホールセール 収益は、2022年６月末時点において、前年同期比で0.6％減少した。光ファイバー基盤の回線
数のプラスの傾向は継続し、前年同期比で3.7％増加した。しかし、これは、アンバンドルされたローカル・
ループ回線の数量減少による、13.0％の収益の低下を相殺するには十分でなかった。音声収益は、主に数量減
少により、前年同期比で減少した。
調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
特別要因調整後のEBITDA ALは、前年同期比で、156百万ユーロあるいは3.3％増加して、48億ユーロとなっ
た。既存事業においても、調整されたEBITDA ALは前年同期比で3.3％増加した。当グループの調整された
EBITDA ALマージンは、前年の39.3％から39.9％に上昇した。この増加の主な理由は、高価値の収益の増加及
びコスト効率の向上を原動力として事業が健全に発展したことであった。人員削減及び継続的な効率化及びデ
ジタル化の施策実施などに起因した人件費の減少によって、費用が削減された。
調整されたEBITDA ALに影響を及ぼした特別要因には主に、グラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の非
連結化に起因する利益(17億ユーロ)及び2021年７月の壊滅的な洪水に関連する売掛金勘定に対して受領した最
初の支払い(１億ユーロ)が含まれる。人員削減に関連した社会的責任方策のための費用も影響を及ぼした。
2022年上半期に、当グループのEBITDA ALは18億ユーロ増加し、62億ユーロとなった。
IFM とのジョイントベンチャーであるグラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)に関する詳細については、
「グループ組織、戦略及びマネジメント」の項を参照のこと。
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営業利益/損失(EBIT)
営業利益(EBIT)は、前年同期比で77.1％増加し、42億ユーロとなった。調整されたEBITDA ALのプラスの傾
向並びにグラスファーザー・プラス(GlasfaserPlus)の非連結化に起因する利益が、この増加に寄与した。
現金設備投資
現金設備投資は、前年同期比で79百万ユーロあるいは4.6％増加した。資本的支出は、2022年上半期に合計
約18億ユーロになり、その額の大半が当グループの光ファイバー及び5Gネットワークの構築のため使用され
た。当グループの光ファイバー・ネットワークを使用するドイツの総世帯数は、2022年上半期に再び増加し
た。モバイル通信において、当グループの顧客は、より広範のLTE及び5Gネットワークのカバレッジから恩恵
を受けている。ドイツの世帯の92.6％超が既に5Gを使用することができる。
米 国
顧客動向
変化率 変化率 変化率
2022年 2022年 2022年
2022年 2021年 2021年
2022年
６月30日 ６月30日 ６月30日
６月30日
３月31日 12月31日 ６月30日
/2022年 /2021年 /2021年
３月31日 12月31日 ６月30日
(千) (千) (％) (千) (％) (千) (％)
顧客
110,023 109,541 0.4 108,719 1.2 104,789 5.0
後払型顧客 88,787 88,423 0.4 87,663 1.3 83,848 5.9
(1)(2)
71,053 70,656 0.6 70,262 1.1 68,029 4.4
後払型携帯電話顧客
(1)(2)
17,734 17,767 (0.2) 17,401 1.9 15,819 12.1
その他の後払型顧客
前払型顧客 21,236 21,118 0.6 21,056 0.9 20,941 1.4
注(1) 2022年第２四半期の基盤調整総数は、1.32百万人の総顧客数の減少であった。旧来のスプリントのCDMA及びLTE並びに
TモバイルUSのUMTSネットワークの廃止により影響を受けた顧客については、当グループの顧客基盤から除外してお
り、その結果、2022年第１四半期において、212千人の後払型携帯電話顧客及び349千人のその他の後払型顧客、並び
に2022年第２四半期において、284千人の後払型携帯電話顧客、946千人のその他の後払型顧客及び28千人の前払型顧
客が除外された。当グループは、企業買収に関連して、後払型携帯電話顧客を17千人増加させ、その他の後払型顧客
を14千人減少させるために、2022年第１四半期の基盤調整を含めた。現在、再販契約によりサービスの提供を受けて
いる顧客は、当グループの報告済み後払型顧客基盤から除外され、その結果、2022年第２四半期において、42千人の
後払型携帯電話顧客及び20千人のその他の後払型顧客が除外された。
(2) 2021年第１四半期において、当グループは、関連会社の買収を通して、11千人の後払型携帯電話顧客及び１千人のそ
の他の後払型顧客を獲得した。
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顧客
米国事業セグメント(TモバイルUS)の顧客数は、2021年12月31日時点で108.7百万人であったのに対して、
2022年６月30日時点では110.0百万人であった。顧客数の純増数については、下記に述べる要因により、2021
年上半期における2.7百万人に比べ、2022年上半期は3.2百万人であった。
後払型顧客の純増数 は、2021年上半期の2.5百万人に対して、2022年上半期には3.0百万人であった。この増
加は、主に、高速インターネット顧客の純増数、コネクテッド機器及びウェアラブルが増加したことにより、
その他の後払型顧客の純増数が増加したことによるものである。この増加は、後払型携帯電話顧客の純増数の
減少により一部相殺されたが、当該減少は、スプリントの顧客がこれまで１アカウント当たりの利用回線数を
ほとんど有していなかったことから、解約率を低下させるために前年度にスプリント顧客との関係を深めるこ
とに注力したために引き起こされ、解約率の低下により一部相殺された。その他の後払型顧客の純増数に含ま
れる高速インターネット顧客の純増数は、2021年及び2022年の上半期において、それぞれ188千人及び826千人
であった。
前払型顧客の純増数 は、2021年上半期の227千人に対して、2022年上半期は208千人であった。この減少は、
業界がポストペイドプランに継続的に移行したことに関連するものであり、当グループの高速インターネット
の提供開始及び解約率の低下により一部相殺された。前払型顧客の純増数に含まれる高速インターネット顧客
の純増数は、2022年上半期に72千人であった。当グループの前払型高速インターネットの開始は、2022年上半
期であったため、2021年上半期の前払型高速インターネット顧客の純増はなかった。
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事業の動向
2022年 2021年 2022年 2022年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
上半期 上半期 第１四半期 第２四半期 第２四半期 事業年度
(百万 (百万 (百万 (百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
36,673 33,126 10.7 18,048 18,626 16,643 11.9 68,359
サービス収益 28,163 23,604 19.3 13,624 14,539 11,929 21.9 48,929
営業利益(損失)(EBIT) 2,962 4,291 (31.0) 2,044 918 2,147 (57.2) 7,217
EBITマージン(％) 8.1 13.0 11.3 4.9 12.9 10.6
減価償却費、償却費及び減
(10,046) (9,062) (10.9) (4,604) (5,443) (4,484) (21.4) (18,338)
損損失
EBITDA 13,008 13,353 (2.6) 6,647 6,361 6,632 (4.1) 25,555
EBITDAに影響する特別要因 (2,124) (424) n.a. (820) (1,304) (272) n.a. (1,836)
EBITDA
15,132 13,777 9.8 7,467 7,665 6,904 11.0 27,392
(特別要因調整後)
EBITDA AL
9,055 10,694 (15.3) 4,914 4,141 5,248 (21.1) 20,060
EBITDA ALに影響する特別
(3,454) (750) n.a. (1,258) (2,196) (489) n.a. (2,637)
要因
EBITDA AL
12,509 11,444 9.3 6,172 6,337 5,737 10.5 22,697
(特別要因調整後)
コアEBITDA AL(特別要因調
11,717 9,796 19.6 5,741 5,976 4,967 20.3 19,912
(注)
整後)
EBITDA ALマージン
34.1 34.5 34.2 34.0 34.5 33.2
(特別要因調整後) (％)
現金設備投資 (9,003) (13,237) 32.0 (5,535) (3,468) (2,725) (27.3) (18,594)
(注) 調整されたコアEBITDA ALは、調整されたEBITDA ALから端末機器リースの収益を除くことによって区別されており、こ
れにより表示される事業の動向は端末機器リース事業からの撤退による影響は受けていない。
収益合計、サービス収益
2022 年上半期の米国事業セグメントの収益合計は367億ユーロで、2021年上半期の331億ユーロに対して
10.7％増加した。米ドルでは、TモバイルUSの収益合計は、同期間中、比較的横ばいのままであった。収益合
計は、主にサービス収益の増加により増加し、機器収益の減少により相殺された。これらの変更の構成要素は
以下のとおりである。
サービス収益 は、 2022 年上半期に19.3％増加して282億ユーロであった。既存事業については、サービス収
益は、前年同期比で6.2％増加した。当該増加は、主に後払型の平均アカウント数の増加及び後払型のARPA(ア
カウント当たりの平均収益)の増加により、後払型収益が増加したことに起因した。また、サービス収益は、
主に前払型のARPU(ユーザー当たりの平均収益)の増加及び前払型の平均顧客数の増加により、前払型収益が増
加したために増加した。この増加は、主に、ライフライン(Lifeline)収益の増加により一部相殺された、広告
及び有線収益が低下したことにより、ホールセール及びその他のサービス収益が低下し、それにより一部相殺
された。
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機器収益 は、 2022 年上半期において減少したが、これは、主に、リーシングによる機器ファイナンスから
EIPへの戦略的なシフトが続いた結果、リース中の顧客端末の台数が減少したことにより、リース収益と顧客
によるリース端末の購入が減少したことが主要因であった。また、機器収益は、ハイエンドのデバイス構成の
増加により一部相殺されたものの、スプリントの顧客に対してTモバイルUSのネットワークへの移行を促進す
るための販売促進を実施したことなどにより、販売された端末機器１台当たりの平均収益が減少し、減益と
なった。これらの減少は、スプリント顧客のTモバイルUSネットワークへの移行促進を含めて、機器の販売台
数が増加したことにより一部相殺された。
調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
ユーロでは、2022年上半期の調整されたEBITDA ALは、2021年上半期の114億ユーロに対して、9.3％増の125
億ユーロであった。2022年上半期の調整されたEBITDA ALマージンは、2021年上半期の34.5％に対して、
34.1％まで減少した。同期間中に、米ドルでは、調整されたEBITDA ALは比較的横ばいであった。調整された
EBITDA ALは、主に、売掛金残高の増加に伴う貸倒費用の増加、並びに低迷したパンデミック水準と比較する
と通常の水準に戻ったこと及び将来のマクロ経済への潜在的な影響の見積りにより減少した。この減少は、前
述のサービス収益の増加、合併関連費用を除いた機器販売の費用及びサービス費用の減少、並びに実現された
合併によるシナジー効果の増加によって相殺された。米ドルでは、2022年上半期において、リーシングによる
機器ファイナンスからEIPへの戦略的シフトが継続した結果、リース収益が56.3％減少した。
調整されたコアEBITDA ALは、2021年上半期の98億ユーロに対して、2022年上半期は19.6％増の117億ユーロ
であった。米ドルでは、同期間の調整されたコアEBITDA ALは8.5％増加した。この変化は、主に、前述の調整
されたEBITDA ALの変動によるものであり、リース収益の変化は除かれる。
2022 年上半期のEBITDA ALは、2021年上半期のマイナス８億ユーロの特別要因に対して、マイナス35億ユー
ロの特別要因が含まれた。特別要因の変動は、主に、合併関連費用の増加、TモバイルUSに対するサイバー攻
撃に関連する訴訟の４億ユーロの和解金を含む法律関連費用の増加、及び2022年上半期中に一部の有線オペ
レーティング・リースの使用権資産の非現金減損処理を行ったことによる減損費用の増加に起因するもので
あった。特別要因には、主にスプリントの統合に関連する合併関連費用が含まれ、ネットワーク、小売、情報
技術及びバックオフィス業務において効率性を達成し、顧客をTモバイルUSのネットワークに移行させ、スプ
リントとの合併の一環とみなされる法務事項の影響を軽減させるための統合費用、解雇、店舗合理化及びネッ
トワーク撤去を含むリストラ費用、並びに取引の成立に関連する法務及びプロフェッショナル・サービスを含
む取引費用から成る。主に、特別要因を含む上記の要因により、全体的に、2022年上半期のEBITDA ALは、
2021年上半期の107億ユーロに対して、15.3％減の91億ユーロであった。
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営業利益/損失(EBIT)
2022 年上半期のEBITは、2021年上半期の43億ユーロに対して、31.0％減の30億ユーロであった。米ドルで
は、EBITは、主にEBITDA ALの減少及び減価償却費、償却費及び減損損失の増加により、同期間において
36.6％減少した。減価償却費、償却費及び減損損失は、 米ドル では、比較的横ばいのままであったが、これは
主に、2022年上半期中に記録された有線ネットワーク資産の非現金減損処理及び全国的な5Gネットワークの継
続的な構築による減価償却費(リースされた機器を除く。)の増加によるものであった。これらの増加は、リー
ス中の顧客端末の台数の減少によるリースされた機器の減価償却費の減少、及び旧来のスプリントのCDMA及び
LTEネットワークの廃止により影響を受けた資産を含む、一部の4G関連ネットワーク資産の償却が完了したこ
とにより一部相殺された。
現金設備投資
2022 年上半期の現金設備投資は、2021年上半期の132億ユーロに対して、32.0％増の90億ユーロであった。
米 ドルでは 、主に、2022年２月のオークション110(Auction 110)の終了時に獲得した周波数帯ライセンスのた
めに28億米ドルを支払ったのに対して、2021年３月のCバンドオークション終了時に獲得した周波数帯ライセ
ンスに対する支払いが89億米ドルであったことから、周波数帯購入の減少を主因として37.3％減少した。この
減少は、スプリント合併に関連するネットワーク統合によるものを含めて、全国的な5Gネットワークの急速な
構築による固定資産の購入の増加により一部相殺された。
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ヨーロッパ
顧客動向
変化率 変化率 変化率
2022年 2022年 2022年
2022 年 2022年 2021年 2021年
６月30日/ ６月30日/ ６月30日/
６月30日 ３月31日 12月31日 ６月30日
2022年 2021年 2021年
３月31日 12月31日 ６月30日
( 千) (千) (％) (千) (％) (千) (％)
ヨーロッパ
モバイル顧客
46,459 45,584 1.9 45,816 1.4 45,788 1.5
(1)(2)
全体
契約型顧客 26,046 25,803 0.9 26,575 (2.0) 27,172 (4.1)
前払型顧客 20,413 19,781 3.2 19,241 6.1 18,616 9.7
固定ネットワーク回線 7,839 7,814 0.3 7,802 0.5 9,111 (14.0)
ブロードバンド顧客 6,521 6,451 1.1 6,381 2.2 7,050 (7.5)
テレビ(IPTV、衛星、
4,067 4,050 0.4 4,019 1.2 5,098 (20.2)
ケーブル)
アンバンドルされた
ローカル・ループ
1,849 1,886 (2.0) 1,932 (4.3) 1,996 (7.4)
回線(ULLs)/ホールセー
ルPSTN
ホールセール・ブロード
937 909 3.1 865 8.3 774 21.1
バンド回線
ギリシャ モバイル顧客
7,275 7,130 2.0 7,045 3.3 6,935 4.9
固定ネットワーク回線 2,621 2,619 0.1 2,624 (0.1) 2,605 0.6
2,329 2,315 0.6 2,306 1.0 2,252 3.4
ブロードバンド顧客
(1)
モバイル顧客
3,941 3,821 3.1 3,691 6.8 4,582 (14.0)
ルーマニア
固定ネットワーク回線 0 0 n.a. 0 n.a. 1,409 (100.0)
0 0 n.a. 0 n.a. 841 (100.0)
ブロードバンド顧客
ハンガリー モバイル顧客
5,811 5,727 1.5 5,634 3.1 5,503 5.6
固定ネットワーク回線 1,848 1,836 0.7 1,821 1.5 1,778 3.9
1,461 1,440 1.5 1,417 3.1 1,361 7.3
ブロードバンド顧客
ポーランド モバイル顧客
12,107 11,845 2.2 11,542 4.9 11,290 7.2
固定ネットワーク回線 29 29 0.0 29 0.0 30 (3.3)
107 91 17.6 77 39.0 53 n.a.
ブロードバンド顧客
チェコ共和国 モバイル顧客
6,373 6,338 0.6 6,297 1.2 6,205 2.7
固定ネットワーク回線 673 659 2.1 645 4.3 625 7.7
411 401 2.5 391 5.1 380 8.2
ブロードバンド顧客
クロアチア モバイル顧客
2,318 2,275 1.9 2,276 1.8 2,273 2.0
固定ネットワーク回線 872 872 0.0 875 (0.3) 881 (1.0)
642 637 0.8 633 1.4 630 1.9
ブロードバンド顧客
スロバキア モバイル顧客
2,460 2,479 (0.8) 2,502 (1.7) 2,479 (0.8)
固定ネットワーク回線 858 867 (1.0) 880 (2.5) 865 (0.8)
636 639 (0.5) 633 0.5 620 2.6
ブロードバンド顧客
オーストリア
モバイル顧客
4,557 4,394 3.7 5,258 (13.3) 5,067 (10.1)
(2)
固定ネットワーク回線 601 598 0.5 593 1.3 582 3.3
661 659 0.3 656 0.8 650 1.7
ブロードバンド顧客
(3)
モバイル顧客
1,617 1,574 2.7 1,572 2.9 1,453 11.3
その他
固定ネットワーク回線 337 335 0.6 336 0.3 335 0.6
273 269 1.5 268 1.9 263 3.8
ブロードバンド顧客
注(1) ルーマニアにおける回線及び顧客の数は、2021年９月30日に効力が発生した、ルーマニアの固定ネットワーク事業を
運営するテレコム・ルーマニア・コミュニケーションズ(Telekom Romania Communications)の売却により、2021年第
４四半期において減少した。
(2) 2022年１月１日以降、オーストリアにおけるサービス業者の契約型顧客921千人は、当グループの顧客ではなく、ホー
ルセール顧客として報告された。前年度の数字は、遡及的に調整されていない。
(3) 「その他」：北マケドニア及びモンテネグロの各国企業(national company)並びにルーマニアにおけるGTS中央ヨー
ロッパのグループの回線が含まれる。
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全 体
ヨーロッパ事業セグメントにおいて、顧客動向に関する 主要業績評価指標は、 2021 年末と比較して、実質
的には改善した 。当グループの収束製品(convergent product)ポートフォリオは、継続する需要によって、
2021年末と比較して、FMC顧客において6.1％の成長をもたらした。当グループは、最先端の光ファイバーを
用い、当グループの固定ネットワーク・インフラを構築することに全力を挙げている。ブロードバンド顧客
数は、2.2％増加した。 実質的には 、高価値の契約型顧客数及び前払型顧客数が共に増加し、モバイル事業
も顧客数が3.5％増加した。当グループの5Gネットワーク構築は大きく進展している。当グループの各国企
業(national company)のほとんど全社は、既に5Gの製品及びサービスの商業販売を開始している。
モバイル通信
当グループは、2022年上半期末の当グループのモバイル顧客数が合計46.5百万人となり、2021年末と比較
して1.4％増加した。契約型顧客の数は、2.0％とわずかに減少したが、これは主に、当グループが2022年１
月１日以降、オーストリアのサービス業者のSIMカードを当グループの顧客基盤として含めておらず、代わ
りにホールセール顧客として数えているという事実の結果によるものである。この影響を排除すると、契約
型顧客の数は、1.5％とわずかに増加した。一方、契約型顧客基盤は、スロバキア以外の当グループのその
他の各国企業(national company)で増加し、特にポーランド、ハンガリー、チェコ共和国及びギリシャで顕
著だった。全体的に、契約型顧客は、総顧客基盤の56.1％を占めていた。純粋な顧客開発と並行して、当グ
ループは、顧客当たりの価値を持続的に増加させるために、当グループの製品ポートフォリオにおいて「モ
ア・フォー・モア(more for more)」サービスを成功裏に継続した。さらに、当グループの統合ネットワー
ク戦略によって、当グループの顧客は高速モバイル・ブロードバンドのカバレッジ拡大による恩恵も受け
た。当グループの事業セグメントが事業を展開する諸国でも、5Gは大きく進展している。2022年上半期末時
点で、当グループの各国企業(national company)は、(特にギリシャ、クロアチア及びオーストリアにおい
て)人口の36.5％を5Gでカバーした。
前払型顧客基盤は、2021年末と比較して6.1％の成長を記録した。顧客の加入は、特にポーランドにおいて
著しく増加した。ウクライナにおける戦争から逃れるために、多くの避難民が隣国(特にポーランド)に入国
した。当グループの各国企業(national company)は、例えば、前払型SIMカードを発行することによって支
援を提供した。当グループは、当グループの通常の事業活動の一環として、前払型顧客に高価値契約型プラ
ンを提供し、この結果として生じた契約変更件数も契約顧客事業に対してプラスに寄与した。
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固定ネットワーク
ブロードバンド事業の顧客は、2021年末と比較して2.2％増加して6.5百万人となった。この成長は、主に
ハンガリー、ポーランド、ギリシャ及びチェコ共和国における各国企業(national company)によって牽引さ
れた。引き続き光ファイバーの技術に投資することにより、当グループは体系的に固定ネットワーク・イン
フラを構築している。2022年上半期末時点で、合計約7.4百万世帯(カバー率29.2％)が、当グループの各国
企業(national company)によって当グループの最高速度１Gbit/sの高速光ファイバー・ネットワークへの直
接接続に加入するオプションを提供された。利用率は、約32％と安定した状態を維持した。固定ネットワー
ク回線数はさらに増加し、当上半期末時点で7.8百万回線に達した。
テレビ及びエンターテインメント事業は、2022年６月30日時点で合計4.1百万人の顧客を有しており、前年
度末と比較して1.2％増加した。これは、特にスポーツイベントの独占放送権の獲得に起因した。当グルー
プのセグメントの多くの国々では、電気通信プロバイダー及びOTTプレーヤーの両方がテレビ・サービスを
提供しているため、テレビ市場は既に飽和状態にある。
FMC － フィックスド・モバイル・コンバージェンス及びデジタル化
当グループ の収束製品 (convergent products) のポートフォリオであるマゲンタ・ワン (MagentaOne) は、当
グループの各国企業 (national company) 全体で消費者に高い人気があった。2022年上半期末時点で、当グ
ループは、6.7百万人のFMC顧客を有しており、これは前年度末と比較して6.1％の増加に相当する。ギリ
シャ、ハンガリー、オーストリア、ポーランド及びチェコ共和国における当グループの各国企業(national
company)は、特にこの成長に寄与した。2022年６月30日時点で、FMC顧客はブロードバンド顧客基盤の
59.3％を占めていた。また当グループは、法人顧客に対するマゲンタ・ワン・ビジネス(MagentaOne
Business)製品のマーケティングにおいても、加速的な成長を示している。
当グループは、当グループと顧客とのデジタル・インターアクションを拡大し続ける。これは、当グルー
プがより個別化され、かつ効率化された方法で顧客のニーズを満たすことができ、また製品及び革新的な
サービスを市場により早く位置づけることができることを意味している。当グループの顧客の64％は、当グ
ループのサービス・アプリを利用している。
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事業の動向
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
5,451 5,551 (1.8) 2,704 2,747 2,823 (2.7) 11,384
ギリシャ 1,521 1,476 3.0 748 773 759 1.8 3,078
ルーマニア 157 427 (63.2) 78 78 217 (64.1) 709
ハンガリー 865 830 4.2 437 427 424 0.7 1,769
ポーランド 691 689 0.3 342 349 349 0.0 1,427
チェコ共和国 600 549 9.3 295 305 280 8.9 1,146
クロアチア 425 442 (3.8) 209 216 223 (3.1) 908
スロバキア 391 384 1.8 192 198 194 2.1 790
オーストリア 678 652 4.0 342 335 327 2.4 1,351
(注)
158 146 8.2 75 83 76 9.2 301
その他
サービス収益 4,572 4,732 (3.4) 2,264 2,308 2,407 (4.1) 9,638
営業利益(損失)(EBIT) 889 810 9.8 446 443 425 4.2 1,814
EBITマージン(％) 16.3 14.6 16.5 16.1 15.1 15.9
減価償却費、償却費及び減
(1,235) (1,292) 4.4 (619) (617) (648) 4.8 (2,576)
損損失
EBITDA 2,124 2,102 1.0 1,065 1,059 1,073 (1.3) 4,390
EBITDAに影響する特別要因 (18) (25) 28.0 (1) (16) (15) (6.7) 11
EBITDA(特別要因調整後) 2,142 2,127 0.7 1,066 1,075 1,088 (1.2) 4,380
EBITDA AL
1,944 1,915 1.5 975 969 979 (1.0) 4,018
EBITDA ALに影響する特別要因
(18) (25) 28.0 (1) (16) (15) (6.7) 11
EBITDA AL
1,961 1,940 1.1 976 986 994 (0.8) 4,007
( 特別要因調整後)
ギリシャ 633 602 5.1 314 319 304 4.9 1,265
ルーマニア 25 81 (69.1) 12 14 44 (68.2) 147
ハンガリー 243 239 1.7 127 116 133 (12.8) 536
ポーランド 198 195 1.5 98 100 100 0.0 385
チェコ共和国 252 231 9.1 125 127 120 5.8 471
クロアチア 160 163 (1.8) 79 81 85 (4.7) 355
スロバキア 174 162 7.4 86 89 78 14.1 327
オーストリア 252 249 1.2 124 128 123 4.1 487
(注)
24 18 33.3 11 12 8 50.0 34
その他
EBITDA ALマージン
36.0 34.9 36.1 35.9 35.2 35.2
(特別要因調整後)(％)
現金設備投資 (766) (871) 12.1 (362) (404) (386) (4.7) (1,905)
各国企業(national company)の貢献は、それぞれの非連結財務書類に対応するものであり、事業セグメント・レベルでの連結
効果を考慮していない。
(注) 「その他」：北マケドニア及びモンテネグロにおける各国企業(national company)並びにルーマニアにおけるGTS中央
ヨーロッパのグループ及びヨーロッパ本部が含まれる。
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収益合計、サービス収益
当グループのヨーロッパ事業セグメントは、 2022 年上半期に 55 億ユーロ ( 前年同期比 1.8 ％とわずかに 減少 )
の収益合計を生み出した。実質的には、すなわち、2021年９月30日のルーマニアの固定ネットワーク事業の売
却に応じて調整され、また一定の為替レートの効果を想定すると、収益は前年同期比4.2％増加した。サービ
ス収益は、前年同期比で減少したが、実質的には3.6％成長した。例えば着信料金の削減といった規制当局に
よる介入は、2022年上半期における当グループの実質的な収益の成長にマイナスの影響を与えた。
特に、高利益率のモバイル・サービス収益の増加、ローミング及びビジター収益の増加、並びに端末機器
販売の数量増加による収益増加によって、モバイル事業は良好なパフォーマンスを示し、実質的な収益の成
長を主に牽引した。固定ネットワークのサービス収益は、前年同期と比べてより順調に推移した。特に、ブ
ロードバンド及びテレビ事業の良好なパフォーマンス並びにホールセール事業の収益拡大は、音声電話の収
益減少を補い、予想通りの収益を達成した。システムズ・ソリューションズ事業は、全体の収益にプラスの
影響を与えた。
ハンガリー、ギリシャ、オーストリア及びチェコ共和国における当グループの各国企業(national
company)は、国別では最も好調であり、実質的には全ての国が収益の成長に貢献した。
消費者 からの収益は、前年同期比3.2％増加したが、これは、一部にはサービス収益及びモバイル端末機器
販売が共に増加したモバイル事業に起因する。固定ネットワークにおいては、当グループの革新的なテレビ
及びエンターテインメント・サービス、並びに光ファイバー技術の継続的な展開のおかげで、ブロードバン
ド及びテレビ事業による収益が増加した。これは、音声電話による収益減少を相殺しても余りあるもので
あった。加えて、FMC顧客数の増加も、収益にプラスの影響を与えた。
法人顧客 部門の2022年上半期における実質的な成長率は、全ての製品カテゴリー(固定ネットワーク、モバ
イル通信及びシステムズ・ソリューションズ)で、前年同期比4.7％増加した。モバイル収益の上昇傾向は、
特にオーストリア、ギリシャ、ハンガリー及びクロアチアにおけるサービス収益の増加、並びに端末機器収
益の増加によるものである。システムズ・ソリューションズ事業のプラスの傾向は、主にチェコ共和国、
ポーランド、ギリシャ及びハンガリーにおける活動に牽引されたものである。サイト間接続に使用されるプ
ロフェッショナル・データ通信製品は、SD-X及びSD-WANの新デジタル・サービス、並びに高性能なブロード
バンド・インターネット回線に対する持続的な需要に牽引され、成長を遂げた。新たな成長分野であるセ
キュリティとクラウド・コンピューティングは、２桁の収益増加率を達成した。
調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
当グループのヨーロッパ事業セグメントは、2022年上半期末時点で20億ユーロの調整されたEBITDA ALを生
み出した(前年同期のレベルに対しわずかに1.1％増)。実質的には、すなわち、ルーマニアの固定ネット
ワーク事業の売却に応じて調整され、また一定の為替レートを想定すると、調整されたEBITDA ALは5.7％増
加し、利益に対して再び大幅なプラスの貢献となり、実質的な 売上純利益率 は、間接費用の上昇を相殺する
には十分すぎるほどであった。後者は、2022年６月にハンガリーの規制当局が課した超過利益税によるもの
で、2022年第２四半期において31.1百万ユーロの効果があった。
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国別の動向を見ると、調整された実質的なEBITDA ALの増加は、当グループの全ての各国企業(national
company)、特にギリシャ、ハンガリー、ルーマニア及びスロバキアにおけるプラスの傾向に起因した。
EBITDA ALは、前年同期比で1.5％増加し、19億ユーロとなった。特別要因は、前年同期比でわずかに減少
した。実質的には、EBITDA ALは6.2％増加した。
主要国における事業の動向
ギリシャ。 2022年６月30日時点で、ギリシャにおける収益は前年同期比で3.0％増加し、15億ユーロに達し
た。光ファイバー及びベクタリングの集約的な構築は、結果として生じた顧客数の増加と相まって、引き続
き固定ネットワーク事業に好影響をもたらした。固定ネットワーク収益は、主にブロードバンド及びテレビ
事業の大幅な成長によって牽引され、増加した。また、当グループのネットワーク上での国際電話量が成功
裏に増加した結果、ホールセール収益も増加した。モバイル事業における継続した好調な推移は、主に新規
契約型顧客の加入に起因した。ビジター及びローミング収益は、コロナウイルスパンデミックにもかかわら
ず、旅行がより通常レベルに戻ったおかげで、大幅に増加した。当グループの収束製品(convergence
product)もまた、堅調に推移し、さらなる顧客の加入及び対応する収益をもたらした。また、システムズ・
ソリューションズ事業も収益成長に貢献した。
2022年上半期に、ギリシャの調整されたEBITDA ALは633百万ユーロに達し、前年同期に対して5.1％と大幅
に増加した。純利益率の上昇に加え、このプラスの傾向は、間接費用の減少によっても支えられた。
ハンガリー。 ハンガリーの収益は、2022年最初の６か月間において、合計で865百万ユーロとなり、マイナ
スの為替レートの影響にもかかわらず、4.2％増加した。実質的には、収益は前年同期比9.8％増加した。こ
こでの主な牽引役は、主にサービス収益が増加したモバイル事業であった。さらに、契約顧客の加入は端末
機器事業にプラスの影響を与えた。また、固定ネットワーク収益もまた、前年同期比で増加した。当グルー
プは、さらに、ブロードバンド及びテレビ事業において、顧客基盤の拡大に再び牽引されて、サービス収益
の増加も記録した。当グループの収束製品(convergence product)も、一層の顧客の増加及びこれに対応す
る収益によって、引き続き好調な実績を残した。また、システムズ・ソリューションズ事業も収益成長に貢
献した。
調整されたEBITDA ALは243百万ユーロで、前年同期比で1.7％増加した。実質的には、調整されたEBITDA
ALは8.1％増加した。この増加は、主に31.1百万ユーロの超過利益税が新しく課されたことによってもたら
された、特に費用の大幅な増加を相殺しても余りある収益の増加によるものである。
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ポーランド。 ポーランドにおける当グループの収益は、2022年上半期において安定的に推移し、691百万
ユーロとなった。実質的には、収益は2.3％とわずかに増加した。モバイル収益はわずかに上昇し、契約型
顧客の加入もまた端末機器事業にプラスの影響を与えた。また、ローミング及びビジター収益の増加は、規
制当局による端末料金の削減を相殺した。固定ネットワーク事業におけるFTTH顧客数も大幅に増加し、さら
なるブロードバンド成長の基盤を形成した。これは、ブロードバンド・サービス収益の上昇に反映され、ま
た、ネットワーク・インフラに関する当グループのパートナーシップ契約の成功の結果である。ホールセー
ル収益もまた、規制当局による固定ネットワーク端末料金の削減によってマイナスの影響を受けた。当グ
ループの収束製品(convergence product)を用いる顧客数は、2022年最初の６か月間で再び大幅に増加し
た。これは、収益にもプラスの影響を与えた。システムズ・ソリューションズ事業において、収益もまた著
しく成長した。
調整されたEBITDA ALは、2022年上半期において198百万ユーロで、前年同期比1.5％増加した。実質的に
は、調整されたEBITDA ALは、主に純利益率における収益関連の増加により、3.7％増加した。
チェコ共和国。 チェコ共和国での収益は600百万ユーロとなり、前年度の上半期に対し9.3％増加した。プラ
スの為替レートの影響を除くと、実質的な成長は4.2％であった。当グループのシステムズ・ソリューション
ズ事業の再編成は、良い結果をもたらした。当グループは、この事業分野において大幅な収益の増加を記録し
た。モバイル及び固定ネットワーク事業もまた、規制当局による端末料金の削減の対象であったにもかかわら
ず、収益増加に貢献した。当グループの収束製品(convergence product)は、さらなる顧客の加入とこれに対
応する収益の成長を記録した。
調整されたEBITDA ALは、前年度上半期と比較して9.1％増加し、252百万ユーロとなった。実質的には、利
益は3.6％増加した。
オーストリア。 オーストリアの収益は、2022年の最初の６か月間に合計678百万ユーロとなった。この4.0％
の増加は、主にモバイル収益の増加に起因するもので、ローミング及びビジター収益が明らかにプラスの影響
を与えた。固定ネットワーク事業のサービス収益も堅調に推移した。ブロードバンド事業は、とりわけ顧客基
盤の拡大及びより高価値の料金プランのために、大幅な増加率を記録した。当グループの収束製品
(convergence product)の引受けが再び大幅に増加したことも、収益にプラスの影響を与えた。
調整されたEBITDA ALは、前年同期比1.2％増加し、252百万ユーロとなった。この収益による増加は、費用
の増加を補って余りあるものであった。
営業利益 / 損失 (EBIT)
当グループのヨーロッパ事業セグメントは、2022年上半期において、79百万ユーロのEBITの増加を記録し
た。EBITDAの22百万ユーロの増加に加え、減価償却費、償却費及び減損損失は、特にクロアチア及びスロバ
キアにおいて57百万ユーロ減少し、減価償却費及び償却費が特に前年同期比で減少した。
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現金設備投資
2022年上半期に、ヨーロッパ事業セグメントは、前年同期比12.1％減となる766百万ユーロの現金設備投資
を計上した。この減少は、主にチェコ共和国において、周波数帯ライセンスの取得によるキャッシュ・アウ
トフローの減少によるものであった。ルーマニアの固定ネットワーク事業の売却もまた、現金設備投資の減
少につながった。当グループは、統合型ネットワーク戦略の一環として、ブロードバンド及び光ファイバー
技術の提供、並びに5Gへの投資を継続する。
システムズ・ソリューションズ
オーダー・エントリー
変 化 率
2022年
2022 年 2022年 2021 2021年
上半期/
上半期 第１四半期 事業年度 上半期
2021年
上半期
(％)
(百万
オーダー・エントリー
2,027 1,097 4,174 2,019 0.4
ユーロ)
事業の動向
2022 年上半期、当グループのシステムズ・ソリューションズ事業は、引き続き、成長及び 将来の存続可能性
並びに当グループの転換プログラムの継続に焦点を当てることで占められた。2021年５月のキャピタル・マー
ケッツ・デイにて伝えた通り、当グループは市場のニーズに合致する４つのポートフォリオ部門を設立した。
それらは、アドバイザリー、クラウドサービス、デジタル及びセキュリティである。
当グループはまた、当グループの専門技術に基づきバーティカル・ソリューションの提供を増やした、選択
した業界(自動車、ヘルスケア、公共セクター及び公共輸送)を定義した。加えて、当グループは、当グループ
の顧客に対し、よりいっそう広範及び柔軟な範囲のクラウド・ソリューションを提供できるよう、大手クラウ
ドサービス・プロバイダー(例、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)及びマイクロソフト(Microsoft))と、
合意したパートナーシップを有する。
当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメントのオーダー・エントリーは、2022年上半期に前
年同期比で0.4％増加した。これには当グループのパブリック・クラウド事業における92.4％の増加が含まれ
る。この成長は特に、従来のITインフラ事業の減少を相殺した。
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事業の動向
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
2,001 2,021 (1.0) 996 1,005 1,006 (0.1) 4,019
うち外部営業収益 1,597 1,596 0.1 802 795 799 (0.5) 3,171
(注)
1,959 1,882 4.1 973 986 962 2.5 3,893
サービス収益
営業 利益(損失)( EBIT) 6 (95) n.a. (2) 7 (68) n.a. (242)
EBITに影響する特別要因 (88) (160) 45.0 (45) (43) (104) 58.7 (393)
EBIT(特別要因調整後) 94 65 44.6 43 50 36 38.9 151
EBITマージン(特別要因調整
4.7 3.2 4.3 5.0 3.6 3.8
後)(％)
減価償却費、償却費及び減損
(132) (155) 14.8 (71) (61) (74) 17.6 (425)
損失
EBITDA 138 60 n.a. 70 68 7 n.a. 183
EBITDAに影響する特別要因 (69) (127) 45.7 (30) (39) (91) 57.1 (213)
EBITDA(特別要因調整後) 207 187 10.7 100 107 98 9.2 396
EBITDA AL
86 7 n.a. 43 43 (19) n.a. 73
EBITDA ALに影響する特別要
(69) (127) 45.7 (31) (38) (91) 58.2 (213)
因
EBITDA AL( 特別要因調整後)
155 134 15.7 73 82 72 13.9 286
EBITDA ALマージン(特別要因
7.7 6.6 7.3 8.2 7.2 7.1
調整後)(％)
現金設備投資 (97 ) (99 ) 2.0 (43) (54) (50) (8.0) (237)
(注) 2022年１月１日付で、当グループは、当グループ内におけるサービス収益の定義を拡張し、当上半期におけるこの数値
は上昇した。過年度の数値は遡及的に調整されていない。
収益合計、サービス収益
2022 年上半期に おける当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメントの収益合計は、20億ユー
ロとなり、前年同期比で1.0％減少した。外部営業収益は0.1％増加した。収益合計における減少は、一部に
は、エンドユーザー・サービスにおける削減などの計画的な事業決定を理由に、従来のITインフラ事業の予想
された低下により主に引き起こされた。特にデジタル・ソリューションズ・ポートフォリオ部門におけるプラ
スの傾向(10.3％増加)は、この減少を完全には相殺しなかった。既存事業においては、収益は前年同期比で
0.6％減少した。サービス収益は、その定義の拡張により、4.1％増加した。
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調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
2022 年上半期において、当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメントにおける調整された
EBITDA ALは、前年同期比で15.7％増加し、155百万ユーロとなった。当グループの転換プログラムによる効率
効果及び当グループの成長分野における収益の増加による効果が、従来のITインフラ事業の収益の減少を上
回った。既存事業において、調整されたEBITDA ALは前年同期比で15.7％増加した。EBITDA ALは、対前年同期
比で79百万ユーロ増加し、86百万ユーロとなった。特別要因は、主にリストラ費用の削減及び前年の 事業活動
の売却に関連する非連結化による損失により、対前年同期比で58百万ユーロ減少し、マイナス69百万ユーロと
なった。
調整されたEBIT、EBIT
2022 年上半期に当グループのシステムズ・ソリューションズ事業セグメントにおいて調整されたEBITは、前
年同期比で29百万ユーロ増加し、94百万ユーロとなり、これはEBITDA ALに記載されている理由並びに減価償
却費、償却費及び減損損失の減少の結果による。EBITは前年同期比で101百万ユーロ増加し、６百万ユーロで
あった。特別要因に起因する費用も、EBITDA ALに記載されている理由により、前年同期比で72百万ユーロ減
少し、マイナス88百万ユーロになった。
現金設備投資
当グループにおけるシステムズ・ソリューションズ事業セグメントの現金設備投資は、2022年上半期では97
百万ユーロとなり、前年同期のレベルと同等であった。当グループは、引き続き当グループの成長分野の発展
に投資を集中させていく。
グループ開発
2022 年３月31日付で、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却が完了した。それにより、
2022年４月１日以降、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)は当グループから外れる。なお、第
１四半期の収益については、累積的な見方に基づき、営業開発に含まれる。
取引終了に関するさらなる情報は、上記「グループ組織、戦略及びマネジメント」を参照のこと。
顧客動向
変 化 率 変 化 率 変 化 率
2022年 2022年 2022年
2022 年 2022年 2021年 2021年
６月30日/ ６月30日/ ６月30日/
６月30日 ３月31日 12月31日 ６月30日
2022年 2021年 2021年
３月31日 12月31日 ６月30日
( 千) (千) (％) (千) (％) (千) (％)
T モバイ
ル・ネザー モバイル顧客
0 6,949 (100.0) 6,939 (100.0) 6,853 (100.0)
ランド
固定ネットワー
0 754 (100.0) 739 (100.0) 707 (100.0)
ク回線
ブロードバンド
0 744 (100.0) 728 (100.0) 695 (100.0)
顧客
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事業の動向
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
1,115 1,563 (28.7) 825 291 780 (62.7) 3,165
うちTモバイル・ネ
536 1,019 (47.4) 536 0 506 (100.0) 2,071
ザーランド
(注)
570 565 0.9 284 285 283 0.7 1,112
うちGDタワーズ
サービス収益 411 789 (47.9) 411 0 399 (100.0) 1,621
営業利益(損失)( EBIT ) 1,357 547 n.a. 1,194 162 381 (57.5) 1,084
減価償却費、償却費及
(193) (429) 55.0 (97) (97) (219) 55.7 (706)
び減損損失
EBITDA 1,550 976 58.8 1,291 259 600 (56.8) 1,790
EBITDAに影響する
906 182 n.a. 869 38 198 (80.8) 173
特別要因
EBITDA(特別要因調整後) 644 794 (18.9) 422 222 403 (44.9) 1,618
うちTモバイル・ネ
201 355 (43.4) 201 0 184 (100.0) 757
ザーランド
(注)
461 451 2.2 229 232 226 2.7 894
うちGDタワーズ
EBITDA AL
1,425 816 74.6 1,224 201 516 (61.0) 1,479
EBITDA ALに影響する
906 182 n.a. 869 38 198 (80.8) 173
特別要因
EBITDA AL
519 634 (18.1) 356 164 318 (48.4) 1,307
( 特別要因調整後)
うちTモバイル・ネ
190 306 (37.9) 190 0 155 (100.0) 668
ザーランド
(注)
347 339 2.4 173 174 170 2.4 669
うちGDタワーズ
EBITDA ALマージン
46.5 40.6 43.2 56.4 40.8 41.3
(特別要因調整後)(％)
現金設備投資 (158) (250) 36.8 (99) (59) (134) 56.0 (572)
Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)及びGDタワーズ(GD Towers)の収益は、事業セグメントレベルでの連結の
影響を除いたものである。
(注) 2021年６月１日付で、オランダの携帯電話基地局事業がDIVに売却され、その後セルネックス・ネザーランド(Cellnex
Netherlands)に出資された。
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収益合計、サービス収益
2022 年上半期に 、当グループのグループ開発事業セグメントの収益合計は、前年同期比28.7％減少し、11億
ユーロとなった。既存事業ベースにおいては、2021年６月１日付のオランダの携帯電話基地局事業の売却及び
2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却により、収益は前年同期比で
5.8％増加した。この収益増加は、ドイツ及びオーストリアの携帯電話基地局事業を含むGDタワーズ(GD
Towers)の事業部門の運営上及び構造上の成長によるものである。当該プラス傾向は、ドイツにおける基地局
数の増加によるものであり、オーストリアの携帯電話基地局事業によってさらに強化された。サービス収益
は、Tモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却によって相当程度減少した。GDタワーズ(GD
Towers)事業はサービス収益を出さなかった。
調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
調整されたEBITDA ALは、18.1％減少して、519百万ユーロになった。こちらも、低下は主にTモバイル・ネ
ザーランド(T-Mobile Netherlands)の売却に起因した。既存事業ベースでは、調整されたEBITDA ALは、
15.0％増加した。GDタワーズ(GD Towers)事業は、容量の増加を背景に一貫した成長を遂げ、またオーストリ
アの携帯電話基地局事業により、さらに強化された。また、収益増加及び費用変革を通じて、調整された
EBITDA ALの営業上の増加も達成された。EBITDA ALは、主にTモバイル・ネザーランド(T-Mobile
Netherlands)事業部門の売却による非連結化に伴う利益に関連する906百万ユーロの特別要因純額によりプラ
スの影響を受けた。EBITDA ALは、前年同期比で609百万ユーロ増加し、14億ユーロとなった。
営業利益/損失(EBIT)
EBIT は、主にEBITDA ALの項で述べた進展の結果、前年同期比で８億ユーロ増加し、14億ユーロになった。
減価償却費、償却費及び減損損失は、主にTモバイル・ネザーランド(T-Mobile Netherlands)が2021年９月６
日以降売却目的で保有されたことに伴い、関連する減価償却費及び償却費の計上が停止されたことに起因する
減価償却費及び償却費の減少により、前年同期比で減少した。
現金設備投資
現金設備投資は、158百万ユーロとなり、前年同期の水準を下回った。当該低下は、主にTモバイル・ネザー
ランド(T-Mobile Netherlands)の売却及びGDタワーズ(GD Towers)による前年同期と比べ減少した発展投資に
よるものである。
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グループ本部・グループ事業
事業の動向
2022年 2022 年 2021年
2022 年 2021年 2021
変 化 率 変 化 率
第１ 第２ 第２
上半期 上半期 事業年度
四半期 四半期 四半期
( 百万 (百万 (百万 ( 百万 (百万 (百万
(％) (％)
ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ) ユーロ)
収益合計
1,220 1,296 (5.9) 604 616 671 (8.2) 2,515
サービス収益 486 500 (2.8) 245 242 256 (5.5) 984
営業 利益(損失)( EBIT) (766) (735) (4.2) (369) (397) (378) (5.0) (1,764)
減価償却費、償却費及び減損
(738) (712) (3.7) (379) (359) (382) 6.0 (1,463)
損失
EBITDA (28) (23) (21.7) 10 (37) 4 n.a. (300)
EBITDAに影響する特別要因 2 (81) n.a. 16 (14) (55) 74.5 (182)
EBITDA(特別要因調整後) (30) 57 n.a. (6) (23) 59 n.a. (118)
EBITDA AL
(184) (186) 1.1 (72) (112) (75) (49.3) (622)
EBITDA ALに影響する特別要
1 (81) n.a. 13 (12) (55) 78.2 (182)
因
EBITDA AL( 特別要因調整後)
(185) (105) (76.2) (85) (100) (21) n.a. (440)
現金設備投資 (473) (472) (0.2) (235) (238) (222) (7.2) (1,007)
収益合計、サービス収益
2022 年上半期に おけるグループ本部・グループ事業セグメントの収益合計は、主に、進行中の空間最適化に
よる土地及び建物からのグループ内収益の減少並びに DT IT におけるOne.ERPシステムのライセンス供与からの
グループ内サービス収益の減少により、前年同期比で5.9％減少した。財務機能の統合に伴い、ドイツ事業セ
グメントに以前は割り当てられていた部門の移転は、相殺効果を持った。これを背景にして、既存事業の収益
は、前年同期比で7.5％減少した。
調整されたEBITDA AL、EBITDA AL
当上半期におけるグループ本部・グループ事業セグメントにおける調整されたEBITDA ALは、主に土地及び
建物からの収益の減少及び DT IT における収益の減少の結果、前年同期比で80百万ユーロ減少し、マイナス185
百万ユーロとなった。
全体的に、特別要因のプラスの純額は１百万ユーロであり、訴訟手続の終了を含むその他の引当金の減少に
よるプラスの効果が、従業員関連施策向けの費用を相殺し、当上半期のEBITDA ALに影響を及ぼした。前年同
期において、EBITDA ALは、特に従業員関連施策向けの81百万ユーロに上る特別要因によりマイナスの影響を
受けた。
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営業利益/損失(EBIT)
EBIT におけるマイナス766百万ユーロに上る前年同期比での31百万ユーロの減少は、主に、 DT IT におけるプ
ロジェクト・ランタイムの短縮に起因する、 減価償却費、 償却費 及び減損損失が増加によるものであった。
EBITDA ALは、前年同期と比べて同じレベルであった。
現金設備投資
現金設備投資は、前年同期のレベルであった。車両に関する現金設備投資の減少は、技術及びイノベーショ
ンにおける投資の増加により相殺された。
当上半期後の事象
下記「第６ 経理の状況－１ 中間財務書類－(6) 連結財務諸表注記」の「報告期間後の事象」の項を参照の
こと。
予 測
以下は当グループの経営陣の現在の見解を反映している。2021年度に係る有価証券報告書「第一部 企業情
報－第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－予測」及
び2022年３月31日時点の第一四半期グループ報告書において公表された予測に反して、当グループは、現在、
調整されたEBITDA ALの増加を記録すると予想している。2022年度全体における調整されたEBITDA ALは、約
366億ユーロ超に到達すると元々予想されていた。当グループは、グループの調整されたEBITDA ALは、2022事
業年度には約370億ユーロになると今は予想する。これは、主に、一方では米国事業セグメントにおける営業
成績が予想以上に好調であったことに起因するが、当グループは、同セグメントにおいて、調整されたEBITDA
ALが前回の約266億米ドルから約268億米ドルになると今は予想している。ただし、当グループはまた、米国外
の事業が前回の予測の142億ユーロよりも上昇し、調整されたEBITDA ALが143億ユーロに増加することも予想
している。当グループは、当グループのフリー・キャッシュ・フロー AL(配当金支払前及び周波数帯への投資
前)が直近の増加された予測に合わせて、最近引き上げた予測の100億ユーロ超になると予想している。また、
米国外の事業において、当グループは、フリー・キャッシュ・フローAL(配当金支払前及び周波数帯への投資
前)が前回の予測の37億ユーロから38億ユーロを記録すると予想している。現在のマクロ経済環境にもかかわ
らず、その他の公表済みの記述は全て有効である。当グループの計画は、米ドル為替レートを1.18米ドルで据
え置くことを前提としており、Tモバイル・ネザーランド(T ‑Mobile Netherlands) の財務成績は含まれていな
い。
世界的な経済情勢とそれに伴う事業リスクについては、「リスク及び機会」の項を参照のこと。追加情報や
経済状況の最近の変化については、上記「経済環境」の項を参照のこと。また、下記の注記(免責事項)も参照
のこと。
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リスク及び機会
本項は、2021年度に係る有価証券報告書「第一部 企業情報－第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク」に記
載されているリスク及び機会について、重要な追加情報を提供し、かつ最近の変化について説明するものであ
る。また、下記の注記(免責事項)も参照のこと。
マクロ経済環境から生じるリスク。 世界経済の見通しの不透明感は、依然として高い。ウクライナにおける
戦争は、経済見通しに大きなマイナスの影響を与えている。その反動の１つは、エネルギー価格の急騰であ
り、エネルギー、輸送及び製造コストを押し上げている。ロシアのエネルギー源の供給が停止すれば、世界の
エネルギー価格がさらに上昇し、特に当グループのドイツ及びヨーロッパ事業セグメントの供給不足につなが
る可能性がある。コロナウイルスパンデミックもまた、世界経済や社会に引き続き影響を及ぼしている。パン
デミックは、これまでのところ、電気通信分野へのマイナスの影響は限定的でしかなかったが、もしパンデ
ミックが再び拡大すれば、供給側不足の長期化と増大につながる可能性がある。この文脈において、中国が果
たす世界的なサプライ・チェーンとバリュー・チェーンにおける中心的役割は、そこで採用されたゼロ・トレ
ランス戦略が組み合わされると、特にリスクとなる。さらなる物価上昇と持続的な供給不足の組合せは、スタ
グフレーション、すなわち、高いインフレと併せて経済成長がない状況又はマイナス成長となるリスクを伴
う。これは、当グループが購入する商品のさらなる価格上昇につながる可能性がある。また、顧客の消費行動
が変化し、より低コストの料金プランへの移行が進む可能性があり、また、支払いが滞る顧客が増加する可能
性がある。パンデミック関連の政府援助プログラムが終結しつつある米国においても、同様の進展が生じる可
能性がある。また、米国、ヨーロッパ及びドイツでは金利が上昇することになっており、これも投資の減少や
個人消費の減少につながる可能性がある。金利の上昇は、より高い利払いにつながる可能性がある。その他の
地政学的紛争や国際貿易摩擦による不確実性から、追加的なリスクが生じる可能性がある。このため、当グ
ループは、ドイツ、米国及びヨーロッパのマクロ経済情勢が悪化することを予想しており、リスクの重要性を
低から中へと高めている。
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調達・供給リスク。 ドイツテレコムのサプライ・チェーンは、現在、半導体チップ不足、コロナウイルスパ
ンデミック、地政学的緊張、ウクライナにおける戦争など、多くの要因によってマイナスの影響を受けてい
る。半導体チップの世界的な市場では、これまで数四半期にわたり、需給バランスが崩れていた。さらに、パ
ンデミックに関連した制限(例えば、アジア諸国におけるロックダウン)や地政学(例えば、米国が課す技術上
の制裁)は、チップ生産のための原料や、ハウジングの生産やテストなどの関連プロセスの世界的な物流安定
を妨げている。さらに、半導体材料、生産及びグローバル・ロジスティクスの一般的な費用が上昇しており、
製品及びサービスの一般的な価格の上昇につながっている。ヨーロッパでは、現在、供給の遅延が生じてい
る。しかしながら、対策が功を奏し、短期的な不足は回避された。米国においても在庫不足が発生する可能性
がある。製造能力の増強を確立することは、半導体の利用可能性を巡る緊迫状況の中期的な緩和が期待される
ことを意味する。さらに、半導体材料、生産、グローバル・ロジスティクス、エネルギー及び賃金の一般費用
は、部分的にはインフレに牽引されて上昇しており、製品やサービスの一般価格の上昇につながっている。リ
スクカテゴリーである「調達・供給リスク」については、中国のゼロコロナ政策及び中国港の閉鎖等の影響で
事態が悪化する可能性があること、並びにウクライナ戦争の影響が予期せぬ結果となる可能性があることか
ら、リスクの重要性を低から中へと引き上げた。当グループは、これらの課題に対処するために、組織上、契
約上及び調達上の戦略措置を採用する。例えば、2021年初頭には、グループ全体のサプライ・チェーン・レジ
リエンスが設定され、定期的にリスク状況を評価し、必要に応じて関連する緩和措置を講じ、その実施状況を
監視している。
訴 訟
- ケーブル管路の共有の料金に関する損害賠償請求。 ボーダフォン・ドイチュラントGmbH(Vodafone
Deutschland GmbH)及びボーダフォン・ヘッセン他(Vodafone Hessen et al.)(現ボーダフォン・ウェス
トGmbH(Vodafone West GmbH))がテレコム・ドイチュラントGmbH(Telekom Deutschland GmbH)に対しケー
ブルダクト使用料を過大請求したと主張して提起した、連邦司法裁判所から担当高等地方裁判所に差し
戻された請求において、原告であるボーダフォン・ドイチュラントGmbH(Vodafone Deutschland GmbH)
は、その後自らの救済請求を更新し、2012年１月１日から2021年12月31日までの間に約749百万ユーロと
その利息を請求している。現時点では、十分な確実性をもって財務上の影響を見積もることはできな
い。
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半期報告書
- TモバイルUSへのサイバー攻撃に伴うTモバイルUSに対する訴訟。 2021年度に係る有価証券報告書におい
て報告されているように、サイバー攻撃の結果、TモバイルUSに対して消費者集団訴訟が提起され、Tモ
バイルUSの取締役に対して株主代表訴訟が提起された。TモバイルUSの取締役に対して提起された株主代
表訴訟は、その後原告によって取り下げられた。2022年７月22日、TモバイルUSは、連邦裁判所において
消費者集団訴訟について350百万米ドル(331百万ユーロ)での和解を成立させることに合意した。さら
に、TモバイルUSは、2022年及び2023年に、総額150百万米ドル(142百万ユーロ)をデータセキュリティ及
び関連技術に費やすことを約束している。和解は、裁判所の承認を条件とする。サイバー攻撃の結果と
して提起されたさらなる訴訟は、依然として係属中である。和解が成立し、さらなる訴訟が係属中であ
ることに関連して、TモバイルUSは約４億米ドル(約４億ユーロ)のリスク引当金を認識している。また、
各種政府機関、法執行当局などからの問い合わせに対して、TモバイルUSは、引き続き全面的な協力を
行っている。現時点では、これらの訴訟の財務上の影響は十分な確実性をもって評価することはできな
い。
独占禁止に関する手続き
- 欧州委員会の罰金を 科す 決定を受けたスロバキアテレコムに対する損害賠償請求。 2021 年 度に係る有価
証券報告書 において報告されたとおり、欧州委員会の決定を受けて、競合会社は、スロバキアテレコム
を相手取り、ブラティスラヴァの民事裁判所に損害賠償訴訟を提起した。当上半期中にさらなる訴訟が
裁判所に提起され、現在、合計219百万ユーロに利息を加えた３つの請求が係属中である。現時点では、
財務への影響を十分な確実性をもって評価することはできない。
総リスクポジションの評価
総リスクポジションは、ウクライナにおける戦争及びそれに伴う世界経済への影響により、2021年度に係る
有価証券報告書「第一部 企業情報－第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク」に記載されているリスク及び機
会に比べて悪化した。2022年６月30日時点では、当グループのリスク管理システム又は経営管理のいずれにお
いても、ドイツテレコム・アーゲー又は重要なグループ会社の継続企業としての存続に関わる重大なリスクは
確認されていない。
(注) (免責事項)
本報告書(特に「予測」の項目)には、将来の出来事に関するドイツテレコムの経営陣の現在の見解が反映された将
来の予測に関する記述が含まれている。かかる予測は、基本的に、「想定する」「予測する」「考える」「意図す
る」「推定する」「目指す」「目標」「計画(する)」「するだろう」「しようと努める」「見通し」又は類似の用語
で表現され、収益、調整されたEBITDA AL又はその他の業績指標に関する予想又は目標に関連する情報を全般的に含
む。
将来の予測に関する記述は、現在の計画、推測及び予測に基づいている。それらは、注意深く考慮される必要があ
る。このような記述は、リスク及び不確定要素に左右されるものであり、そのほとんどは予想するのが難しく、大方
においてドイツテレコムの支配の及ばないものである。これには、例えば、ドイツテレコムの従業員数の削減対策の
進捗状況及びその他の重要な戦略的又は事業上のイニシアチブ(買収、売却及び企業結合を含む。)の影響が含まれ
る。
加えて、為替レート及び利息の変動、法規制、想定以上の激しい競争、技術変更、訴訟及び規制の変動並びにその
他の要因により、費用及び収入の動向に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
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これらの若しくはその他のリスク及び不確定要素が実現した場合又はこれらの記述のいずれかの裏付けとなる仮定
が誤りであることが判明した場合、ドイツテレコムの実際の業績は、このような記述によって表示された又は示唆さ
れた業績とは大きく異なる可能性がある。ドイツテレコムは、その予測又は目標の達成を確約することができない。
資本市場法の下で既存の義務に影響を与えることなく、ドイツテレコムは新しい情報又は将来の事象等を報告する
ために将来の予測に関する記述を更新する義務を負わないものと考える。
IFRSに基づき作成された数値に加え、ドイツテレコムは代替の業績指標(例えば、サービス収益、EBITDA、EBITDA
AL、調整されたEBITDA、調整されたEBITDA AL、調整されたコアEBITDA AL、調整されたEBITDA ALマージン、調整さ
れたEBIT、EBITマージン、調整された純利益/損失、調整済１株当たり利益、フリー・キャッシュ・フロー、フ
リー・キャッシュ・フローAL、債務総額及び債務純額)も発表している。これらの指標は、IFRSに基づいて作成され
た情報に加えて考慮されるべきものであるが、それに置き換えて考慮されるべきものではない。代替の業績指標は、
IFRS又はその他の一般に認められたいかなる会計原則にも左右されない。他の会社は、異なる表現を用いてこれらの
言葉を定義する可能性がある。
代替の業績指標に関するさらなる情報は、2021事業年度に係る有価証券報告書「第一部 企業情報－第３ 事業の状
況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「グループのマネジメント」の
項及び当グループのウェブサイト「インベスター・リレーションズ」を参照のこと。
本報告書に示される数値は、ビジネスにおける標準的な端数処理の原則に基づく端数処理がなされている。その結
果、表示される合計は、個々の数値の正確な合計と等しくない場合がある。
本報告書には、本報告書に記載されていない追加的な情報を含む当社のウェブサイトを参照する旨及び当該ウェブ
サイトのリンクが記載されている。これらの記載は、純粋に補助的なものであり、追加的な情報へのアクセスを単純
にする意図に基づくにすぎない。これらの記載は本報告書の一部ではないことに留意すること。
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４ 【経営上の重要な契約等】
該当事項なし。
５ 【研究開発活動】
上記「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項を参照のこと。
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第４ 【設備の状況】
１ 【主要な設備の状況】
当該期間中に、主要な設備の状況に重要な変更はなかった。
２ 【設備の新設、除却等の計画】
当該期間中に、設備の新設、除却等の計画に重要な変更はなかった。
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第５ 【提出会社の状況】
１ 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(2022年６月30日現在)
授権株数(株) 発行済株式総数(株) 未発行株式数(株)
(1) (2)
4,986,458,596
6,482,396,174 1,495,937,578
注(1) ドイツにおいて、取締役会決議によって、株主総会で承認される株式数に従い新株が発行された。したがって、当グ
ループは(ⅰ)2022年６月末時点又は以前に発行された株式数及び(ⅱ)2022年６月末時点又は以前に開催された株主総
会において承認された未発行の発行可能株式数の合計を計上した。
(2) なお、468,750,000株が、従業員ストック・オプションの目的で並びにドイツテレコム及びその子会社により発行され
る可能性のある一定の社債に関連して、条件付で授権された。
② 【発行済株式】
(2022年６月30日現在)
記名・無記名の別及 上場金融商品取引所名又は
種 類 発行数(株) 内 容
び額面・無額面の別 登録認可金融商品取引業協会名
フランクフルト証券取引所
デュッセルドルフ証券取引所
優先株式及び劣後株
ハンブルク・ハノーバー証券取
式ではない、無制限
記名式/無額面 普通株式 4,986,458,596 引所
の議決権が付与され
ミュンヘン証券取引所
た株式
シュトゥットガルト証券取引所
ベルリン証券取引所
計 － 4,986,458,596 － －
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3) 【発行済株式総数及び資本金の状況】
当該期間中に当社の発行済株式総数及び資本金総額に増減はなかった。
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(4) 【大株主の状況】
以下の表は、2022年６月30日現在の当社の大株主の状況を示したものである。
(2022年６月30日現在)
発行済株式総数に
氏名又は名称 住 所 所有株式数(株) 対する所有株式数
の割合(％)
ドイツ連邦共和国 60325、フランクフルト・ア
ドイツ復興金融公庫
(KfW)バンク・グルー 829,178,706 16.6
ム・マイン、パルメンガルテン・シュトラッセ
プ
５－９
ドイツ連邦共和国 － 689,601,413 13.8
ブラックロック・グ
米国10055、ニューヨーク、東52番通り55 229,342,942 4.6
ループ
ソフトバンクグループ
株式会社(SoftBank
105-7537 東京都港区海岸１-７-１ 225,000,000 4.5
Group Corp.)
計 － 1,973,126,061 39.6
２ 【役員の状況】
2022 年６月27日に2021事業年度に係る当社の有価証券報告書を関東財務局長に提出した後に、役員の異動はな
かった。
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第６ 【経理の状況】
ａ. 本書記載のドイツテレコム及び子会社(以下合わせて「当グループ」という。)の原文の中間連結財務諸表（以下、「原文
の中間連結財務諸表」という。）は、欧州連合で採択され、国際会計基準審議会により発行された国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して作成されている。邦文の中間連結財務諸表は、原文の中間連結財務諸表の翻訳に、下記の円
換算額を併記したものである。当グループの中間連結財務諸表の日本における開示については、「中間財務諸表等の用語、
様式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号。以下「中間財務諸表等規則」という。)第76条第１項の規定が
適用されている。
邦文の中間連結財務諸表には、中間財務諸表等規則に基づき、原文の中間連結財務諸表中のユーロ表示の金額のうち主要
なものについて円換算額が併記されている。日本円への換算には、2022年９月１日の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物
売買相場の仲値、１ユーロ＝139.78円の為替レートが使用されている。
なお、中間財務諸表等規則に基づき、ドイツと日本の会計処理の原則及び手続並びに表示方法の主要な相違については、
第６の「３ ドイツと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に記載されている。
円換算額並びに第６「２ その他」及び第６の「３ ドイツと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」の事項は
原文の中間連結財務諸表には記載されていない。
ｂ. 原文の中間連結財務諸表は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第１条の３第７項に規定されてい
る外国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の２第１項第１号に規定されている監
査証明に相当すると認められる証明を受けていない。
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１ 【中間財務書類】
(1) 連結財政状態計算書
2022年６月30日現在 2021年12月31日現在 増減 増減率 2021年６月30日現在
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 (％) 百万ユーロ 百万円
資産の部
流動資産 33,630 4,700,801 38,799 5,423,324 (5,169) (722,523) (13.3) 32,728 4,574,720
現金及び現金同等物 5,281 738,178 7,617 1,064,704 (2,336) (326,526) (30.7) 8,861 1,238,591
売掛金 16,853 2,355,712 15,299 2,138,494 1,554 217,218 10.2 13,968 1,952,447
契約資産 2,093 292,560 2,034 284,313 59 8,247 2.9 1,995 278,861
未収法人所得税 195 27,257 321 44,869 (126) (17,612) (39.3) 242 33,827
その他の金融資産 4,179 584,141 4,051 566,249 128 17,892 3.2 3,061 427,867
棚卸資産 2,992 418,222 2,855 399,072 137 19,150 4.8 2,066 288,785
その他の資産 1,939 271,033 1,766 246,851 173 24,182 9.8 1,872 261,668
売却目的保有の非流動資
99 13,838 4,856 678,772 (4,757) (664,933) (98.0) 664 92,814
産及び処分グループ
非流動資産 268,056 37,468,868 242,828 33,942,498 25,228 3,526,370 10.4 237,775 33,236,190
無形資産 144,544 20,204,360 132,647 18,541,398 11,897 1,662,963 9.0 128,431 17,952,085
有形固定資産 65,185 9,111,559 61,770 8,634,211 3,415 477,349 5.5 60,439 8,448,163
使用権資産 38,061 5,320,167 30,777 4,302,009 7,284 1,018,158 23.7 30,624 4,280,623
契約コスト資産計上額 2,950 412,351 2,585 361,331 365 51,020 14.1 2,315 323,591
持分法で会計処理してい
1,995 278,861 938 131,114 1,057 147,747 n.a. 950 132,791
る投資
その他の金融資産 5,215 728,953 4,836 675,976 379 52,977 7.8 6,011 840,218
繰延税金資産 8,604 1,202,667 7,906 1,105,101 698 97,566 8.8 7,752 1,083,575
その他の資産 1,502 209,950 1,369 191,359 133 18,591 9.7 1,255 175,424
資産合計 301,686 42,169,669 281,627 39,365,822 20,059 2,803,847 7.1 270,504 37,811,049
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(1) 連結財政状態計算書(つづき)
2022年６月30日現在 2021年12月31日現在 増減 増減率 2021年６月30日現在
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 (％) 百万ユーロ 百万円
負債及び株主持分の部
流動負債 39,647 5,541,858 38,803 5,423,883 844 117,974 2.2 35,225 4,923,751
金融負債 12,199 1,705,176 12,243 1,711,327 (44) (6,150) (0.4) 11,902 1,663,662
リース負債 5,342 746,705 5,040 704,491 302 42,214 6.0 4,977 695,685
買掛金及びその他の未払
11,179 1,562,601 10,452 1,460,981 727 101,620 7.0 8,342 1,166,045
金
未払法人所得税 811 113,362 549 76,739 262 36,622 47.7 833 116,437
その他の引当金 4,009 560,378 3,903 545,561 106 14,817 2.7 3,389 473,714
その他の負債 4,250 594,065 3,584 500,972 666 93,093 18.6 3,812 532,841
契約負債 1,857 259,571 1,668 233,153 189 26,418 11.3 1,699 237,486
売却目的保有の非流動資
産及び処分グループに直 0 0 1,365 190,800 (1,365) (190,800) (100.0) 271 37,880
接関連する負債
非流動負債 173,547 24,258,400 161,355 22,554,202 12,192 1,704,198 7.6 158,279 22,124,239
金融負債 102,307 14,300,472 99,223 13,869,391 3,084 431,082 3.1 97,788 13,668,807
リース負債 37,183 5,197,440 28,094 3,926,979 9,089 1,270,460 32.4 28,286 3,953,817
年金及びその他の従業員
3,913 546,959 6,134 857,411 (2,221) (310,451) (36.2) 5,925 828,197
給付に対する引当金
その他の引当金 4,369 610,699 5,560 777,177 (1,191) (166,478) (21.4) 5,186 724,899
繰延税金負債 22,925 3,204,457 19,809 2,768,902 3,116 435,554 15.7 18,257 2,551,963
その他の負債 2,114 295,495 1,959 273,829 155 21,666 7.9 2,257 315,483
契約負債 736 102,878 577 80,653 159 22,225 27.6 580 81,072
負債 213,194 29,800,257 200,159 27,978,225 13,035 1,822,032 6.5 193,504 27,047,989
株主持分 88,492 12,369,412 81,469 11,387,737 7,023 981,675 8.6 77,000 10,763,060
資本金 12,765 1,784,292 12,765 1,784,292 0 0 0.0 12,189 1,703,778
自己株式 (36) (5,032) (37) (5,172) 1 140 2.7 (46) (6,430)
12,729 1,779,260 12,728 1,779,120 1 140 0.0 12,144 1,697,488
資本剰余金 62,266 8,703,541 63,773 8,914,190 (1,507) (210,648) (2.4) 62,597 8,749,809
利益剰余金(前期繰越利益
(33,938) (4,743,854) (36,358) (5,082,121) 2,420 338,268 6.7 (36,217) (5,062,412)
を含む)
その他の包括利益累計額 1,528 213,584 (1,641) (229,379) 3,169 442,963 n.a. (2,969) (415,007)
当期純利益(損失) 5,409 756,070 4,176 583,721 1,233 172,349 29.5 2,815 393,481
親会社株主に帰属する資本
47,993 6,708,462 42,679 5,965,671 5,314 742,791 12.5 38,370 5,363,359
金及び剰余金
非支配持分 40,499 5,660,950 38,790 5,422,066 1,709 238,884 4.4 38,630 5,399,701
負債及び株主持分合計 301,686 42,169,669 281,627 39,365,822 20,059 2,803,847 7.1 270,504 37,811,049
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(2) 連結損益計算書
2022年度上半期 2021年度上半期 増減率 2021年度
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 (％) 百万ユーロ 百万円
営業収益 56,191 7,854,378 52,983 7,405,964 6.1 108,794 15,207,225
うち、実効金利法により
266 37,181 141 19,709 88.7 276 38,579
算定した受取利息
その他の営業収益 3,452 482,521 841 117,555 n.a. 1,299 181,574
棚卸資産増減額 32 4,473 (5) (699) n.a. (6) (839)
コスト資産計上額 1,407 196,670 1,380 192,896 2.0 2,868 400,889
財及びサービス購入額 (25,611) (3,579,906) (23,155) (3,236,606) (10.6) (49,683) (6,944,690)
人件費 (9,721) (1,358,801) (9,358) (1,308,061) (3.9) (18,463) (2,580,758)
その他の営業費用 (2,730) (381,599) (1,855) (259,292) (47.2) (4,271) (597,000)
金融資産の減損損失 (602) (84,148) (269) (37,601) n.a. (638) (89,180)
償却原価で測定する金融
資産の償却による利得(損 (18) (2,516) (53) (7,408) 66.0 (123) (17,193)
失)
その他 (2,110) (294,936) (1,533) (214,283) (37.6) (3,510) (490,628)
EBITDA 23,019 3,217,596 20,830 2,911,617 10.5 40,539 5,666,541
減価償却費、償却費及び減
(14,335) (2,003,746) (13,623) (1,904,223) (5.2) (27,482) (3,841,434)
損損失
営業利益 (損失 )(EBIT) 8,684 1,213,850 7,207 1,007,394 20.5 13,057 1,825,107
財務費用 (2,540) (355,041) (2,304) (322,053) (10.2) (4,601) (643,128)
受取利息 228 31,870 215 30,053 6.0 451 63,041
支払利息 (2,768) (386,911) (2,519) (352,106) (9.9) (5,052) (706,169)
持分法で会計処理している
関連会社及び共同支配企業 1 140 (44) (6,150) n.a. (102) (14,258)
の投資利益(損失)
その他の財務収益(費用) 1,016 142,016 178 24,881 n.a. (437) (61,084)
財務活動からの利益(損失) (1,523) (212,885) (2,170) (303,323) 29.8 (5,139) (718,329)
税引前利益(損失) 7,160 1,000,825 5,037 704,072 42.1 7,918 1,106,778
法人所得税 (1,412) (197,369) (1,261) (176,263) (12.0) (1,815) (253,701)
当期純利益(損失) 5,749 803,595 3,776 527,809 52.3 6,103 853,077
当期純利益(損失)の帰属 :
親会社株主 (当期純利益 (損
5,409 756,070 2,815 393,481 92.1 4,176 583,721
失 ))
非支配持分 340 47,525 960 134,189 (64.6) 1,927 269,356
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(2) 連結損益計算書 (つづき)
１株当たり利益
2022年度上半期 2021年度上半期 増減率 2021年度
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 (％) 百万ユーロ 百万円
親会社株主に帰属する利益
5,409 756,070 2,815 393,481 92.1 4,176 583,721
(損失)(当期純利益(損失))
基本的/希薄化後発行済普通
株式の調整後加重平均株式 4,972百万株 4,744百万株 4.8 4,813百万株
数
ユーロ 円 ユーロ 円 (％) ユーロ 円
１株当たり利益(基本的/希
1.09 152 0.59 82 84.7 0.87 122
薄化後)
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(3) 連結包括利益計算書
2022年度上半期 2021年度上半期 増減 2021年度
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
当期純利益(損失) 5,749 803,595 3,776 527,809 1,973 275,786 6,103 853,077
純損益に振り替えられない(リサイク
ルされない)項目
資本性金融商品の再測定による利
51 7,129 87 12,161 (36) (5,032) 112 15,655
得(損失)
確定給付制度の再測定による利得
2,142 299,409 1,610 225,046 532 74,363 1,426 199,326
(損失)
その他の包括利益の構成要素に関
(619) (86,524) (223) (31,171) (396) (55,353) (261) (36,483)
する法人所得税
1,574 220,014 1,474 206,036 100 13,978 1,278 178,639
一定の理由により純損益に振り替え
られる(リサイクルされる)項目
在外営業活動体に係る為替換算差額
損益計算書で認識したその他の包
0 0 41 5,731 (41) (5,731) 61 8,527
括利益
(損益計算書で認識していない)そ
5,975 835,186 2,047 286,130 3,928 549,056 5,142 718,749
の他の包括利益の変動
負債性金融商品の再測定による利得
(損失)
損益計算書で認識したその他の包
512 71,567 179 25,021 333 46,547 417 58,288
括利益
(損益計算書で認識していない)そ
(591) (82,610) (179) (25,021) (412) (57,589) (497) (69,471)
の他の包括利益の変動
ヘッジ手段(指定したリスク要素)に
係る利得(損失)
損益計算書で認識したその他の包
(51) (7,129) 14 1,957 (65) (9,086) 17 2,376
括利益
(損益計算書で認識していない)そ
547 76,460 148 20,687 399 55,772 296 41,375
の他の包括利益の変動
ヘッジ手段(ヘッジコスト)に係る利
得(損失)
損益計算書で認識したその他の包
1 140 1 140 0 0 2 280
括利益
(損益計算書で認識していない)そ
(22) (3,075) 21 2,935 (43) (6,011) 60 8,387
の他の包括利益の変動
その他の包括利益の構成要素に関す
(105) (14,677) (46) (6,430) (59) (8,247) (81) (11,322)
る法人所得税
6,266 875,861 2,226 311,150 4,040 564,711 5,417 757,188
その他の包括利益 7,840 1,095,875 3,700 517,186 4,140 578,689 6,694 935,687
包括利益合計 13,589 1,899,470 7,475 1,044,856 6,114 854,615 12,798 1,788,904
包括利益合計の帰属:
親会社株主 10,019 1,400,456 5,333 745,447 4,686 655,009 8,010 1,119,638
非支配持分 3,570 499,015 2,142 299,409 1,428 199,606 4,788 669,267
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(4) 連結株主持分変動計算書
親会社株主に帰属する資本金及び剰余金
株式 連結株主持分 その他の包括利益累計額
利益剰余金 在外営業活動体に
当期純利益
係る
資本金 自己株式 資本剰余金 再評価剰余金
(前期繰越利益を
(損失)
含む) 為替換算差額
百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ
2021年１月１日現在残高 12,189 (46) 62,640 (38,905) 4,158 (4,092) (14)
会計基準変更による振替
額
グループ構成の変更
株主との取引 (110) 1
繰越未処分利益(損失) 4,158 (4,158)
配当金 (2,846)
ドイツテレコム・アー
ゲーの増資
株式に基づく報酬による
67
資本の増加
自己株式の買戻し/信託
当期純利益(損失) 2,815
その他の包括利益 1,330 1,006
包括利益合計
利益剰余金への振替 46 3
2021年６月30日現在残高 12,189 (46) 62,597 (36,217) 2,815 (3,085) (11)
2022年１月１日現在残高 12,765 (37) 63,773 (36,358) 4,176 (1,747) (7)
会計基準変更による振替
額
グループ構成の変更
株主との取引 (1,640) 4
繰越未処分利益(損失) 4,176 (4,176)
配当金 (3,182)
ドイツテレコム・アー
ゲーの増資
株式に基づく報酬による
133
資本の増加
自己株式の買戻し/信託 1
当期純利益(損失) 5,409
その他の包括利益 1,439 2,842
包括利益合計
利益剰余金への振替 (14) 3
2022年６月30日現在残高 12,765 (36) 62,266 (33,938) 5,409 1,099 (4)
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(4) 連結株主持分変動計算書(つづき)
親会社株主に帰属する資本金及び剰余金
その他の包括利益累計額
その他の包括 その他の包括
利益を通じて 利益を通じて ヘッジ手段:
ヘッジ手段:
持分法で会計
公正価値で測 公正価値で測
指定したリス
合計 非支配持分 株主持分合計
ヘッジコスト 処理している 税金
定する資本性 定する負債性
ク要素(IFRS
投資
(IFRS第９号)
金融商品 金融商品
第９号)
(IFRS第９号) (IFRS第９号)
百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ 百万ユーロ
2021年１月１日現在残高 156 0 (223) 24 0 34 35,922 36,628 72,550
会計基準変更による振替
0 0 0
額
グループ構成の変更 0 0 0
株主との取引 4 (1) (106) 10 (96)
繰越未処分利益(損失) 0 0 0
配当金 (2,846) (234) (3,080)
ドイツテレコム・アー
0 0 0
ゲーの増資
株式に基づく報酬による
67 83 150
資本の増加
自己株式の買戻し/信託 0 0 0
当期純利益(損失) 2,815 960 3,776
その他の包括利益 81 119 22 (41) 2,517 1,182 3,700
包括利益合計 5,333 2,142 7,475
利益剰余金への振替 (52) 2 0 0 0
2021年６月30日現在残高 185 0 (100) 46 0 (5) 38,370 38,630 77,000
2022年１月１日現在残高 143 (37) (56) 86 0 (22) 42,679 38,790 81,469
会計基準変更による振替
0 0 0
額
グループ構成の変更 0 (583) (583)
株主との取引 (2) (25) 8 (1,656) (1,223) (2,879)
繰越未処分利益(損失) 0 0 0
配当金 (3,182) (197) (3,379)
ドイツテレコム・アー
0 0 0
ゲーの増資
株式に基づく報酬による
133 143 275
資本の増加
自己株式の買戻し/信託 1 0 1
当期純利益(損失) 5,409 340 5,749
その他の包括利益 52 (38) 450 (22) (113) 4,610 3,230 7,840
包括利益合計 10,019 3,570 13,589
利益剰余金への振替 10 0 0 0
2022年６月30日現在残高 205 (77) 369 64 0 (128) 47,993 40,499 88,492
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(4) 連結株主持分変動計算書(つづき)
親会社株主に帰属する資本金及び剰余金
株式 連結株主持分 その他の包括利益累計額
利益剰余金
当期純利益
在外営業活動体に
資本金 自己株式 資本剰余金 (前期繰越利益を含 再評価剰余金
係る為替換算差額
(損失)
む)
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2021年１月１日現在残
1,703,778 (6,430) 8,755,819 (5,438,141) 581,205 (571,980) (1,957)
高
会計基準変更による振
替額
グループ構成の変更
株主との取引 (15,376) 140
繰越未処分利益(損失) 581,205 (581,205)
配当金 (397,814)
ドイツテレコム・アー
ゲーの増資
株式に基づく報酬によ
9,365
る資本の増加
自己株式の買戻し/信託
当期純利益(損失) 393,481
その他の包括利益 185,907 140,619
包括利益合計
利益剰余金への振替 6,430 419
2021年６月30日現在残
1,703,778 (6,430) 8,749,809 (5,062,412) 393,481 (431,221) (1,538)
高
2022年１月１日現在残
1,784,292 (5,172) 8,914,190 (5,082,121) 583,721 (244,196) (978)
高
会計基準変更による振
替額
グループ構成の変更
株主との取引 (229,239) 559
繰越未処分利益(損失) 583,721 (583,721)
配当金 (444,780)
ドイツテレコム・アー
ゲーの増資
株式に基づく報酬によ
18,591
る資本の増加
自己株式の買戻し/信託 140
当期純利益(損失) 756,070
その他の包括利益 201,143 397,255
包括利益合計
利益剰余金への振替 (1,957) 419
2022年６月30日現在残
1,784,292 (5,032) 8,703,541 (4,743,854) 756,070 153,618 (559)
高
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(4) 連結株主持分変動計算書(つづき)
親会社株主に帰属する資本金及び剰余金
その他の包括利益累計額
その他の包括 その他の包括
利益を通じて 利益を通じて ヘッジ手段:
ヘッジ手段:
持分法で会
公正価値で測 公正価値で測
指定したリス
合計 非支配持分 株主持分合計
計処理して 税金
ヘッジコスト
定する資本性 定する負債性
ク要素(IFRS
いる投資
(IFRS第９号)
金融商品 金融商品
第９号)
(IFRS第９号) (IFRS第９号)
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2021年１月１日現在
21,806 0 (31,171) 3,355 0 4,753 5,021,177 5,119,862 10,141,039
残高
会計基準変更による
0 0 0
振替額
グループ構成の変更 0 0 0
株主との取引 559 (140) (14,817) 1,398 (13,419)
繰越未処分利益(損
0 0 0
失)
配当金 (397,814) (32,709) (430,522)
ドイツテレコム・
0 0 0
アーゲーの増資
株式に基づく報酬に
9,365 11,602 20,967
よる資本の増加
自己株式の買戻し/信
0 0 0
託
当期純利益(損失) 393,481 134,189 527,809
その他の包括利益 11,322 16,634 3,075 (5,731) 351,826 165,220 517,186
包括利益合計 745,447 299,409 1,044,856
利益剰余金への振替 (7,269) 280 0 0 0
2021年６月30日現在
25,859 0 (13,978) 6,430 0 (699) 5,363,359 5,399,701 10,763,060
残高
2022年１月１日現在
19,989 (5,172) (7,828) 12,021 0 (3,075) 5,965,671 5,422,066 11,387,737
残高
会計基準変更による
0 0 0
振替額
グループ構成の変更 0 (81,492) (81,492)
株主との取引 (280) (3,495) 1,118 (231,476) (170,951) (402,427)
繰越未処分利益(損
0 0 0
失)
配当金 (444,780) (27,537) (472,317)
ドイツテレコム・
0 0 0
アーゲーの増資
株式に基づく報酬に
18,591 19,989 38,440
よる資本の増加
自己株式の買戻し/信
140 0 140
託
当期純利益(損失) 756,070 47,525 803,595
その他の包括利益 7,269 (5,312) 62,901 (3,075) (15,795) 644,386 451,489 1,095,875
包括利益合計 1,400,456 499,015 1,899,470
利益剰余金への振替 1,398 0 0 0
2022年６月30日現在
28,655 (10,763) 51,579 8,946 0 (17,892) 6,708,462 5,660,950 12,369,412
残高
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(5) 連結キャッシュ・フロー計算書
2022年度 2021年度
増減 2021年度
上半期 上半期
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
税引前利益(損失) 7,160 1,000,825 5,037 704,072 2,123 296,753 7,918 1,106,778
減価償却費、償却費及び減損
14,335 2,003,746 13,623 1,904,223 712 99,523 27,482 3,841,434
損失
財務活動からの(利益)損失 1,523 212,885 2,170 303,323 (647) (90,438) 5,139 718,329
全部連結子会社の売却に係る
(2,553) (356,858) (163) (22,784) (2,390) (334,074) (130) (18,171)
(利得)損失
持分法適用会社の持分の売却
(66) (9,225) 0 0 (66) (9,225) (13) (1,817)
に係る(利得)損失
その他の非資金取引 315 44,031 5 699 310 43,332 226 31,590
無形資産及び有形固定資産の
56 7,828 (2) (280) 58 8,107 161 22,505
処分による(利得)損失
運転資本-資産の増減 (433) (60,525) 436 60,944 (869) (121,469) (1,475) (206,176)
その他の営業資産の増減 (73) (10,204) (542) (75,761) 469 65,557 (1,059) (148,027)
引当金の増減 (354) (49,482) (499) (69,750) 145 20,268 (152) (21,247)
運転資本-負債の増減 372 51,998 (1,130) (157,951) 1,502 209,950 241 33,687
その他の営業負債の増減 643 89,879 397 55,493 246 34,386 (260) (36,343)
法人所得税還付 (支払 )額 (257) (35,923) (357) (49,901) 100 13,978 (893) (124,824)
配当金受取額 3 419 2 280 1 140 8 1,118
金利デリバティブの締結、解
約又は契約条件の変更による 0 0 0 0 0 0 (1) (140)
支払純額
営業によるキャッシュ 20,671 2,889,392 18,977 2,652,605 1,694 236,787 37,191 5,198,558
利息支払額 (3,360) (469,661) (3,206) (448,135) (154) (21,526) (6,158) (860,765)
利息受取額 668 93,373 615 85,965 53 7,408 1,138 159,070
営業活動による正味キャッ
17,979 2,513,105 16,387 2,290,575 1,592 222,530 32,171 4,496,862
シュ
以下の投資によるキャッ
シュ・アウトフロー
無形資産 (4,679) (654,031) (10,089) (1,410,240) 5,410 756,210 (12,749) (1,782,055)
有形固定資産 (7,579) (1,059,393) (6,505) (909,269) (1,074) (150,124) (13,616) (1,903,244)
非流動金融資産 (501) (70,030) (176) (24,601) (325) (45,429) (336) (46,966)
公的資金によるブロードバン
(162) (22,644) (179) (25,021) 17 2,376 (436) (60,944)
ド構築への投資に係る支出
公的資金によるブロードバン
129 18,032 103 14,397 26 3,634 420 58,708
ド構築への投資に係る収入
子会社の支配獲得及び関連会
社に関連した現金及び現金同 (52) (7,269) (25) (3,495) (27) (3,774) (1,617) (226,024)
等物の増減
以下の処分による収入
無形資産 2 280 1 140 1 140 2 280
有形固定資産 82 11,462 105 14,677 (23) (3,215) 137 19,150
非流動金融資産 156 21,806 190 26,558 (34) (4,753) 352 49,203
子会社の支配喪失及び関連会
社に関連した現金及び現金同 4,089 571,560 145 20,268 3,944 551,292 352 49,203
等物の増減
短期投資並びに市場性のある
(1,633) (228,261) 122 17,053 (1,755) (245,314) 89 12,440
有価証券及び債権の純増減
その他 1 140 0 0 1 140 0 0
投資活動に使用された正味
(10,148) (1,418,487) (16,307) (2,279,392) 6,159 860,905 (27,403) (3,830,391)
キャッシュ
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(5) 連結キャッシュ・フロー計算書(つづき)
2022年度 2021年度
増減 2021年度
上半期 上半期
百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円 百万ユーロ 百万円
流動金融負債の発行による収
1,212 169,413 4,297 600,635 (3,085) (431,221) 4,431 619,365
入
流動金融負債の返済 (3,438) (480,564) (11,105) (1,552,257) 7,667 1,071,693 (18,040) (2,521,631)
非流動金融負債の発行による
1 140 8,575 1,198,614 (8,574) (1,198,474) 12,925 1,806,657
収入
非流動金融負債の返済 0 0 0 0 0 0 0 0
配当金支払額(子会社の他の株
(3,247) (453,866) (2,909) (406,620) (338) (47,246) (3,145) (439,608)
主への支払を含む)
リース負債の元本部分の返済 (2,415) (337,569) (3,035) (424,232) 620 86,664 (6,458) (902,699)
非支配企業との取引による
25 3,495 11 1,538 14 1,957 14 1,957
キャッシュ・インフロー
非支配企業との取引による
(2,629) (367,482) (347) (48,504) (2,282) (318,978) (506) (70,729)
キャッシュ・アウトフロー
財務活動に使用された正味
(10,491) (1,466,432) (4,513) (630,827) (5,978) (835,605) (10,779) (1,506,689)
キャッシュ
現金及び現金同等物に対する
316 44,170 356 49,762 (40) (5,591) 620 86,664
為替レート変動の影響
売却目的保有の非流動資産及
び処分グループに関連する現 8 1,118 (1) (140) 9 1,258 68 9,505
金及び現金同等物の増減
現金及び現金同等物の純増
(2,336) (326,526) (4,078) (570,023) 1,742 243,497 (5,323) (744,049)
(減)
現金及び現金同等物期首残高 7,617 1,064,704 12,939 1,808,613 (5,322) (743,909) 12,939 1,808,613
現金及び現金同等物期末残高 5,281 738,178 8,861 1,238,591 (3,580) (500,412) 7,617 1,064,704
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半期報告書
(6) 連結財務諸表注記
重大な事象及び取引
会計方針
ドイツテレコム・アーゲーの半期財務報告書は、ドイツ証券取引法(Wertpapierhandelsgesetz)第115条等に従
い、当グループの中間連結財務諸表、中間経営者報告書、及び責任宣誓書(ドイツ商法典(Handelsgesetzbuch)第
297(2)条第４文及び第315(1)条第５文に準拠)から構成されている。中間連結財務諸表は、報告日現在欧州連合(以
下「EU」という。)が採用している中間財務報告に適用される国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に従い作
成している。当グループの中間経営者報告書は、ドイツ証券取引法に従い作成している。
準拠している旨の記載
2022年６月30日終了期間の中間連結財務諸表は、国際会計基準(以下「IAS」という。)第34号に準拠している。
中間連結財務諸表は、IAS第34号で認められている通り、2021年12月31日現在の連結財務諸表と比較した要約版の
公表を行うものとしている。ドイツテレコム・アーゲーが適用しているIFRSは全て、EU内での使用を目的として欧
州委員会が採用済みのものである。
取締役会の見解では、レビュー済半期財務報告書には、当グループの経営成績及び財政状態の真実かつ公正な概
観の提供に必要となる継続的に適用すべき標準的調整が全て含まれている。当グループの財務報告に適用している
会計方針については、2021年12月31日現在の連結財務諸表に対する注記を参照のこと。
当報告期間に適用開始した基準、解釈指針及び修正
基準等 表題 ドイツテレ 変更内容 ドイツテレコムの経営成績及び
コムの適用 財政状態の表示に対する予想さ
開始時期 れる影響
EU 承認済IFRS
IAS 第16号の 意図した使用 2022 年 この修正は、企業が、有形固定資産項目の取 重要な影響はない。
修正 の前の収入 １月１日 得原価から、当該資産を経営者が意図した方
法で稼働可能にするために必要な場所及び状
態に置く間に生産された物品の販売による収
入を控除するのを禁じるものである。試運転
コストの定義を明確にしている。企業の通常
の活動によるアウトプットではない生産物に
関する収益及び費用は、区別して表示しなけ
ればならない。当該収益が含まれている包括
利益計算書の科目を開示しなければならな
い。
IAS 第37号の 引当金、偶発 2022 年 契約履行のコストには、直接関連する全ての 重要な影響はない。
修正 負債及び偶発 １月１日 コストが含まれることを明確にしている。契
資産 約履行のコストには、契約履行のための増分
コスト(直接労務費や直接材料費等)と契約履
行に直接関連する他のコストの配分の両方が
含まれる。また、企業は不利な契約に対する
引当金を計上する前に、当該契約の履行に用
いる資産(従前：当該契約に専用の資産)に発
生した減損損失を認識する必要がある旨を明
確にしている。
IFRS 第３号の 概念フレーム 2022 年 参照先を改訂後のIFRS概念フレームワークと 重要な影響はない。
修正 ワークへの参 １月１日 する旨を追加している。IAS第37号又はIFRIC
照 第21号が適用される負債の識別に関して、当
該負債を企業結合で引き受けた場合には(概
念フレームワークではなく)IAS第37号又は
IFRIC第21号を適用して識別することを取得
企業に要求している。また、取得企業は企業
結合で取得した偶発資産を認識すべきではな
い旨の明示的な記述を追加している。
年次改善プロ IFRS 年次改善 2022 年 IFRS 第１号、IFRS第９号、IFRS第16号及び 重要な影響はない。
ジェクト (2018－2020 １月１日 IAS第41号の特定の側面の改訂
年サイクル)
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公表済みだが未適用の基準、解釈指針及び修正に関する情報、財政状態計算書の科目の認識及び測定、並びに裁
量的判断及び見積りの不確実性に関する開示についての詳細は、2021年度有価証券報告書「第６ 経理の状況―
１ 財務書類―(6)連結財務諸表に対する注記」の「会計方針の要約」を参照のこと。
会計方針の変更及び報告体制の変更
当報告期間のドイツテレコムの会計方針に重要な変更はない。
ウクライナでの戦争
ドイツテレコムの事業活動、すなわち経営成績及び財政状態は、ウクライナでの戦争の結果による重大な影響を
受けていない。ドイツテレコムは、ロシア及びウクライナでのネットワークの運営を行っていない。仮にロシアか
らのガス供給が停止した場合でも、当グループのネットワーク運営への直接的影響はない。ドイツテレコムはロシ
アでの開発作業を中止している。個々の資産及び負債の測定に対する今後の影響の可能性については継続的に分析
を行っているが、現時点では、ドイツテレコムが (特に世界経済への影響を通じて)間接的に影響を受ける程度を
信頼性をもって判断することはできない。全体的な経済の見通しは、大規模な制裁、貿易の制限、及び燃料価格の
高騰により大幅に悪化している。
コロナウイルスパンデミック
世界経済の進展は、コロナウイルスパンデミックの影響を引き続き受けている。一部の電気通信サービスへの需
要の高まりにより、当該危機の影響は電気通信業界及びドイツテレコムにおいては他の業界より深刻度は低い。ド
イツテレコムの事業活動、すなわち経営成績及び財政状態は様々な事業分野でコロナウイルスパンデミックの影響
を受けており、程度は大きくないものの収益及び利益に影響が生じている。
これまでパンデミックの電気通信部門に対するマイナスの影響はあくまでも限定的であったが、仮に世界的にパ
ンデミックが再燃した場合には、供給不足の長期化及び悪化に繋がる可能性がある。コロナウイルスパンデミック
の今後の動向は不確実であることから、ドイツテレコムは変異株の出現等さらなる変化から生じる経済的影響を排
除することはできない。個々の資産及び負債の測定に対する今後の影響の可能性については継続的に分析を行って
いるが、これまでの経験に基づくと、コロナウイルスパンデミックによるドイツテレコムの今後の事業への影響は
引き続き限定的と見込まれる。
基礎となるパラメータの変動
基礎となるパラメータの変動が主に関係するのは、為替換算に使用する為替レート及び確定給付制度債務の算定
に使用する利率である。
一部の重要通貨の対ユーロ相場の変動は、以下の通りである。
決算日レート 期中平均レート
( 単位：ユーロ)
2022 年 2021 年 2021 年
６月30日 12 月31日 ６月30日 2022 年 度 2021 年 度
現在 現在 現在 上半期 上半期
100 チェココルナ(CZK) 4.04139 4.02124 3.92280 4.04515 3.92724
100 クロアチアクーナ(HRK) 13.27840 13.30760 13.34740 13.28860 13.33560
1,000 ハンガリーフォリント(HUF) 2.51566 2.70845 2.84443 2.51843 2.85699
100 マケドニアデナル(MKD) 1.62405 1.62339 1.62273 1.62386 1.62601
100 ポーランドズロチ(PLN) 21.32330 21.75600 22.13050 21.51700 22.20540
１米ドル(USD) 0.96219 0.88285 0.84076 0.94632 0.83050
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確定給付制度債務の現在価値の算定に使用している主な割引率は、以下の通りである。
( 単位：パーセント) 2022 年 2021 年
６月30日 現在 12 月31日 現在
ドイツ 3.22 1.18
米国 4.91 3.05
スイス 2.35 0.33
グループ構成の変更及びその他の取引
ドイツテレコムは2022年度上半期に、当グループの構成に影響のある以下の取引を実施している。これ以外の本
セクションに記載していないグループ構成の変更は、ドイツテレコムの中間連結財務諸表上重要性はない。
T モバイル・ネザーランドの売却
2021年９月６日、ドイツテレコム及びテレ２は、Tモバイル・ネザーランドを、WP/APテレコム・ホールディング
スIV(エイパックス・パートナーズ及びウォーバーグ・ピンカスがアドバイザーであるプライベート・エクイ
ティ・コンソーシアム)に売却する契約に署名した。この取引は、当局から必要な認可の取得及び他のクロージン
グ条件の充足後、2022年３月31日に完了している。売却価格は51億ユーロ(企業価値を基に算定)、現金収入額は36
億ユーロ(ドイツテレコム全体の持株比率75％を基に算定)となっている。売却に伴う連結除外による利得は９億
ユーロである。この取引完了までは、Tモバイル・ネザーランドをグループ開発事業セグメントに割り当ててい
た。2021年12月31日時点で、同社を売却する具体的意図があったことから、同社の資産及び負債を売却目的保有に
分類していた。
2021年12月31日現在の連結財務諸表に計上していたTモバイル・ネザーランドの資産及び負債の詳細について
は、2021年度有価証券報告書の「第６ 経理の状況―１ 財務書類―(6)連結財務書類に対する注記」の注記５
「売却目的で保有される非流動資産及び処分グループ、並びに売却目的で保有される非流動資産及び処分グループ
に直接関連する負債」を参照のこと。
IFM との共同支配企業(グラスファーザー・プラス)
2021年11月５日、ドイツテレコムは、IFMグローバル・インフラストラクチャー・ファンドが光ファイバー・
ネットワーク敷設会社であるグラスファーザー・プラスGmbHの持分50％を取得予定である旨を発表した。このグラ
スファーザー・プラスの持分50％の売却は、2022年１月25日の欧州委員会による当該取引の認可及び他のクロージ
ング条件の充足後、2022年２月28日に完了している。売却価格は９億ユーロである。この売却価格のうち初回の４
億ユーロは、取引完了時に支払われている。残額は、一定の敷設目標を達成した時点で段階的に支払われる予定で
ある。これについては、取引完了時に条件付対価として債権５億ユーロを「その他の金融資産」に認識している。
この結果、共同支配企業となったグラスファーザー・プラスは、2028年度までに地方及び開発促進地域で新たに４
百万世帯のギガビット対応FTTH回線の敷設を行う予定である。この取引により支配を喪失したことから、2022年２
月28日付でグラスファーザー・プラスの各企業を連結の範囲から除外している。この取引完了までは、同社をドイ
ツ事業セグメントに割り当てていた。連結除外による利得17億ユーロは「その他の営業収益」に計上している。連
結除外による利得の一部(９億ユーロ)は、ドイツテレコムが引き続き保有するグラスファーザー・プラスの各企業
に対する持分について支配喪失時に公正価値で算定したことによるものである。この共同支配企業に対する持分
は、2022年２月28日以降持分法により連結財務諸表(ドイツ事業セグメント)に計上している。2022年６月30日現在
の当該持分の帳簿価額は10億ユーロである。
条件付対価(債権)の帳簿価額の詳細については、「金融商品に関する開示」のセクションを参照こと。
今後以下の取引により、ドイツテレコムのグループ構成に変更が生じる予定である。
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当グループのドイツ及びオーストリアにおける基地局事業に関するデジタルブリッジ及びブルックフィールドとの
合意
2022年７月13日、ドイツテレコムは、GDタワーズ(ドイツ及びオーストリアにおける通信塔資産から構成、現在
グループ開発事業セグメントに割当)(以下「GDタワー各社」という。)の持分51.0％を、デジタルブリッジ及びブ
ルックフィールドに売却することに合意している。事前の売却価格(企業価値を基に算定)は175億ユーロである。
この取引による見積現金収入額は109億ユーロと見込んでいる。ドイツテレコムは、取引完了時点でGDタワー各社
に対する支配を喪失する。ドイツテレコムが引き続き保有する持分49.0％は、当該時点から持分法により連結財務
諸表に計上する予定である。この取引は規制当局の認可が必要であり、2022年度末頃に完了の見込みである。ドイ
ツテレコム・グループは、この取引完了後は売却したドイツ及びオーストリアにおけるパッシブ・ネットワーク・
インフラを、セールス・アンド・リースバック契約に基づきリースバックする予定である。GDタワー各社は、2022
年度第３四半期から非継続事業として連結財務諸表に認識する予定である。
インフラ・ファンド(DIV Ⅱ)への新たなリミテッド・パートナーの参加
2022年８月２日、デジタル・トランスフォーメーション・キャピタル・パートナーズ(DTCPインフラ)は、投資会
社であるデジタル・インフラストラクチャ―・ビークルⅡ SCSp SICAV-RAIF(以下「DIV Ⅱ」という。)への新たな
投資家の参加を認めた。この結果、ドイツテレコムのDIV Ⅱに対する持分は66.67％から43.5％に低下している。
同時に、諮問委員会が設置され、最も重要な投資家10名(上限)から構成される予定である。新たなリミテッド・
パートナーの参加により、ドイツテレコムはDIV Ⅱに対する支配を喪失している。このため、当該事業体は2022年
度第３四半期に連結の範囲から除外するとともに、当グループが引き続き保有する持分43.5％は今後関連会社とし
て持分法により連結財務諸表に計上する予定である。追加の投資家の参加を認める計画があり、この目標のストラ
クチャーに従い、今後ドイツテレコムの持分は約25％まで低下する見込みである。
グループ構成に影響のないその他の取引
OTEの自己株式買戻し
2022年１月18日開催のOTE S.A.の臨時株主総会において、自己株式買取プログラムの一環として自己株式
8,638,512株(減資額約24百万ユーロ相当)の消却が決議された。当該株式は2022年２月22日にアテネ証券取引所か
ら買付後消却されている。この結果、ドイツテレコムのOTEに対する持分は、48.29％から49.22％に増加してい
る。2022年６月30日現在も49.22％から変更はない。
2022年５月25日開催のOTE S.A.の株主総会において、自己株式買取プログラムの一環として追加の自己株式
5,617,282株(減資額約16百万ユーロ相当)の消却が決議された。当該株式は2022年７月12日にアテネ証券取引所か
ら買付後消却されている。この結果、2022年７月12日時点のドイツテレコムのOTEに対する持分は、49.22％から
49.85％に増加している。
T モバイルUSに対する持分の増加
ドイツテレコムは、長期的にTモバイルUSに対する支配を確保する旨を宣言した戦略目標に従い、2022年４月12
日にTモバイルUS株式約21.2百万株を購入価格24億米ドル(22億ユーロ)でソフトバンクから追加取得している。こ
の際、2020年６月にソフトバンクから譲受したTモバイルUS株式を対象とした株式購入オプションの一部を追加で
行使している。この結果、TモバイルUS株式の加重平均価格は１株当たり113米ドルとなっている。取引完了時点の
ドイツテレコムのTモバイルUSに対する持分は、1.7パーセント・ポイント増加の48.4％となっている。この(IFRS
上の)移転した対価の公正価値は27億ユーロであり、内訳は現金支払額22億ユーロ及び行使した株式購入オプショ
ンの行使時点の公正価値５億ユーロである。この取得には、Tモバイル・ネザーランドの売却による現金収入を充
当している。ドイツテレコムのTモバイルUSに対する行使可能な議決権比率は、スプリントの取得に関してソフト
バンクと締結した契約に基づくと、2022年６月30現在51.8％となる。
株式購入オプションの一部行使及び事後測定に関する影響額の開示については、「株主持分」、「その他の金融
資産」、及び「金融商品に関する開示」のセクションを参照のこと。
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連結財政状態計算書注記の要約
売掛金
売掛金は2021年度末から16億ユーロ増加の169億ユーロとなった。米国事業セグメントの債権の増加は、主に為
替レートの影響によるものである。同セグメントの債権の増加は、機器分割払いプラン及び顧客の増加にも起因し
ている。また、ドイツ事業セグメントの債権の増加も、帳簿価額の増加要因となっている。
契約資産
報告日現在の契約資産の帳簿価額は21億ユーロ(2021年12月31日現在:20億ユーロ)であった。契約資産は、法的
には未発生であるが、特に製商品の販売による収益認識を請求より前に行うことで生じる債権である。長期工事契
約に係る債権も契約資産に認識している。
棚卸資産
棚卸資産の帳簿価額は、2021年12月31日から１億ユーロ増加の30億ユーロとなった。これは主に、ドイツ事業セ
グメントにおける高価格帯モバイル端末機器の在庫増によるものである。また、為替レートの影響(主に米ドルか
らユーロ換算)も帳簿価額の増加要因である。一方、米国事業セグメントでは、特に高価格帯の新機種の発売がな
かったことから在庫減となっている。
無形資産
無形資産の帳簿価額は、119億ユーロ増加の1,445億ユーロとなった。これは特に、為替レートの影響(主に米ド
ルからユーロ換算)100億ユーロによるものである。また、取得により帳簿価額が51億ユーロ増加しているが、うち
27億ユーロはモバイル周波数帯の取得に関するものであり、このほぼ全てが2022年１月の米国連邦通信委員会(以
下「FCC」という。)開催の3,450MHz帯のオークションで取得したモバイル・ライセンス(199件)である。また、帳
簿価額は、グループ構成の変更によるプラスの影響により１億ユーロ増加した一方、償却費及び減損損失により33
億ユーロ(うち減損損失１億ユーロ)減少している。また、処分により帳簿価額が１億ユーロ減少している。
減損損失の詳細については、「有形固定資産」のセクションを参照のこと。
有形固定資産
有形固定資産の帳簿価額は、2021年12月31日から34億ユーロ増加の652億ユーロとなった。この帳簿価額の増加
のうち85億ユーロは、ネットワークの改修・構築、ブロードバンド/光ファイバーの敷設、及びモバイル・インフ
ラの構築によるものである。帳簿価額は、既存の基地局に関するTモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条
件の変更により８億ユーロ、為替レートの影響(主に米ドルからユーロ換算)により25億ユーロ増加している。ま
た、帳簿価額は、契約上のリース期間満了時のリース資産の有形固定資産への分類変更(特に米国事業セグメント)
により２億ユーロ増加した一方、減価償却費及び減損損失69億ユーロの影響により相殺されている。これには、後
述の旧スプリントの光ファイバーをベースとした有線資産の減損テストに関する減損損失２億ユーロが含まれてい
る。また、処分により帳簿価額が７億ユーロ減少している。
TモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条件の変更の詳細については、「使用権資産」のセクションを参
照のこと。
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2022年度第２四半期にTモバイルUSは、3G CDMAネットワークの廃止に加え、旧スプリントの4G LTEネットワーク
の停止に着手している。これまで、これらのネットワークの運用はスプリント独自の光ファイバーをベースとした
有線ネットワークを基盤としていた。したがって、この有線ネットワーク資産(主に土地及び建物、通信システ
ム、通信ネットワーク技術、光ファイバー・ケーブル機器、並びに使用権資産)は、減損テストに際しモバイル資
産と同一のグルーピングが必要であったことから、米国資金生成単位に含めていた。現在は、スプリントのモバイ
ル・ネットワークの廃止により、スプリントの光ファイバーをベースとした当該有線ネットワーク資産はモバイル
事業の資産から独立したキャッシュ・フローを生成しているため、米国資金生成単位に配分していない。この結
果、2022年６月30日時点で、当該光ファイバーをベースとした有線資産について臨時の減損テストを実施してい
る。当該資産の公正価値は、コスト・アプローチ、インカム・アプローチ、及び市場価値アプローチ(市場参加者
の仮定を含む)を組合せた上で、レベル３のインプット・パラメータを用いて算定している。割引率は7.5％を使用
している。当該資産の回収可能価額(処分コスト控除後の公正価値として算定)は649百万ユーロとなり、帳簿価額
を452百万ユーロ下回っている。この減損損失の内訳は、有形固定資産228百万ユーロ、使用権資産201百万ユー
ロ、及び無形資産23百万ユーロである。
使用権資産
使用権資産の帳簿価額は、2021年12月31日から73億ユーロ増加の381億ユーロとなった。この増加のうち89億
ユーロは、主に2022年１月にTモバイルUSとクラウン・キャッスル間で合意した既存のリース契約 (主にクラウ
ン・キャッスル所有の基地局のリースに関連)の条件変更によるものである。合意の内訳は、既存の基地局の月額
リース料に関する条件変更及びリースの解約不能期間の2033年12月31日までの延長(追加の延長オプション付)であ
る。この契約条件の変更により、使用権資産及びリース負債がそれぞれ73億米ドル(66億ユーロ)、有形固定資産及
びその他の金融負債(契約内容のうち金融的性質からIFRS第16号の適用範囲に該当しないもの)がそれぞれ９億米ド
ル(８億ユーロ)増加している。また、為替レートの影響(主に米ドルからユーロ換算)により帳簿価額が28億ユーロ
増加している。減価償却費、償却費及び減損損失により帳簿価額が41億ユーロ減少している。この金額には、Tモ
バイルUSとスプリントの企業結合後に米国事業セグメントの基地局用にリースしているネットワーク技術の耐用年
数の短縮による減価償却費及び償却費の増加11億ユーロの他、旧スプリントの光ファイバーをベースとした有線資
産の減損テストに関する減損損失２億ユーロも含まれている。契約上のリース期間満了時のリース資産の有形固定
資産への分類変更(特に米国事業セグメント)により、帳簿価額が２億ユーロ減少している。また、処分により帳簿
価額が１億ユーロ減少している。
減損損失の詳細については、「有形固定資産」のセクションを参照のこと。
契約コスト資産計上額
2022年６月30日現在の契約コスト資産計上額の帳簿価額は、2021年12月31日から４億ユーロ増加の30億ユーロと
なった。契約コスト資産計上額は主に米国、ドイツ、及びヨーロッパの事業セグメントに関するものである。
持分法で会計処理している投資
持分法で会計処理している投資の帳簿価額は、2021年12月31日現在から11億ユーロ増加の20億ユーロとなった。
これは主にグラスファーザー・プラスに対する持分50％の売却完了に関連している。この取引による支配喪失後の
2022年２月28日付で、グラスファーザー・プラスの各企業を連結の範囲から除外するとともに、同日以降、当該共
同支配企業に対する残りの持分50％を持分法により連結財務諸表に計上している。当該取引の完了後、グラス
ファーザー・プラスの資本準備金への払込(１億ユーロ)を合意に従い実施している。2022年６月30日現在の当該投
資の帳簿価額は10億ユーロである。
IFMとの共同支配企業であるグラスファーザー・プラスの詳細については、「グループ構成の変更及びその他の
取引」のセクションを参照のこと。
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前年度に完了したオランダにおける基地局事業の合併及びインフラ・ファンドの設立に関する取引の結果、2021
年６月１日以降、セルネックス・ネザーランドB.V.に対する持分37.65％は持分法により連結財務諸表に計上して
いる。取得日である2021年６月１日時点のセルネックス・ネザーランドB.V.の持分37.65％の測定額(購入価格の配
分)は、2022年５月に確定している。この購入価格の配分に従い、移転した対価は４億ユーロとなった。比例的に
配分された秘密積立金は主にのれん(２億ユーロ)である。2022年６月30日現在の当該投資の帳簿価額は４億ユーロ
である。
オランダにおける基地局事業の合併及びインフラ・ファンドの設立の詳細については、2021年度有価証券報告書
の連結財務諸表に対する注記「グループ構成の変更及びその他の取引」のセクションを参照のこと。
その他の金融資産
( 単位:百万ユーロ) 2022 年 ６月30日現在 2021 年 12 月31日現在
合計 合計
組成した貸付金及び債権 3,622 3,426
その他の債権－公的資金プロジェクト 1,980 1,794
デリバティブ金融資産 2,369 2,762
うち、ヘッジ関係にあるデリバティブ 1,019 1,560
うち、ヘッジ関係にないデリバティブ 1,350 1,202
純損益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 3 3
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商
539 437
品
純損益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品 667 233
リース資産 211 228
4 4
その他
9,394 8,888
その他の金融資産(流動及び非流動)の帳簿価額は、2021年12月31日から５億ユーロ増加の94億ユーロとなった。
組成した貸付金及び債権(純額)は、２億ユーロ増加の36億ユーロとなっている。グラスファーザー・プラスの持分
50％の売却に関して、条件付対価(債権)を計上している。この債権は売却価格の残額として、一定の敷設目標を達
成した時点で段階的に期限が到来するもので、2022年６月30日現在４億ユーロである。現金担保の帳簿価額も増加
している。その他の債権の帳簿価額は、ドイツにおけるブロードバンド構築のための公的資金プロジェクトから受
領予定の補助金に関する債権により２億ユーロ増加している。ヘッジ関係にあるデリバティブの帳簿価額は５億
ユーロ減の10億ユーロとなったが、これは主に金利水準の大幅な上昇により公正価値ヘッジを適用している金利ス
ワップのプラスの公正価値が減少したことによる。ヘッジ関係にないデリバティブの正味の帳簿価額は12億ユーロ
から14億ユーロに増加しているが、これは為替レートの影響(主に米ドルの対ユーロ高)により金利及び通貨デリバ
ティブの帳簿価額が４億ユーロ増加したことによる。この帳簿価額は、契約に組み込まれたエネルギー先渡契約の
測定のプラス影響(１億ユーロ)によっても増加している。ソフトバンクから取得したTモバイルUS株式を購入する
株式オプションの帳簿価額は2021年12月31日と比較して横ばいとなっているが、これはTモバイルUSの株価の上昇
及び当該株式オプションを公正価値で当初測定した差額の償却により増加した一方、2022年４月に行使した当該オ
プションの認識の中止により減少したためである。当該株式オプションの行使時の公正価値は５億ユーロであっ
た。ヘッジ関係にないデリバティブの帳簿価額は、TモバイルUSの発行社債に組み込まれたデリバティブの測定の
マイナスの影響により４億ユーロ減少している。
TモバイルUSの組込デリバティブ及び株式オプションの詳細については、「金融商品に関する開示」のセクショ
ンを参照のこと。
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IFMとの共同支配企業であるグラスファーザー・プラスの詳細については、「グループ構成の変更及びその他の
取引」のセクションを参照のこと。
その他の資産
その他の資産(流動及び非流動)の帳簿価額は、３億ユーロ増加の34億ユーロとなった。2022年６月30日現在の帳
簿価額には様々な前払金28億ユーロ(2021年12月31日現在:26億ユーロ)が含まれているが、この内訳は主にIFRS第
16号「リース」の適用範囲に該当しない一定のモバイル通信機器のサービス契約に係る前払金である。為替レート
の影響(主に米ドルからユーロ換算)により帳簿価額が２億ユーロ増加している。
売却目的保有の非流動資産及び処分グループ
売却目的保有の非流動資産及び処分グループの帳簿価額は、2021年12月31日から48億ユーロ減少の１億ユーロと
なった。この減少のうち、47億ユーロは2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランドの売却に関連、１億ユーロ
は2022年２月28日付のグラスファーザー・プラスの持分50％の売却に関連している。2021年12月31日時点でいずれ
の会社も売却する具体的意図があったことから、売却目的保有に分類していた。
これらの会社の取引の詳細については、「グループ構成の変更及びその他の取引」のセクションを参照のこと。
金融負債及びリース負債
下表は、2022年６月30日現在の 金融負債 の内訳及び満期を示している。
( 単位:百万ユーロ)
2022年 期限１年超 2021年
６月30日現在 期限１年以内 ５年以内 期限５年超 12月31日現在
社債及びその他の証券化負債 95,953 6,675 30,678 58,600 93,857
銀行借入金 3,999 1,942 1,291 767 4,003
債務不履行時債権者優先弁済権付
3,272 594 2,321 357 3,248
負債
その他の有利子負債 7,494 1,259 2,547 3,689 7,826
その他の無利子負債 1,980 1,654 122 203 1,829
デリバティブ金融負債 1,808 77 542 1,190 703
114,506
金融負債 12,199 37,501 64,806 111,466
金融負債(流動及び非流動)の帳簿価額は、2021年度末から30億ユーロ増加の1,145億ユーロとなった。これは主
に下記の要因によるものである。為替レートの影響 (主に米ドルからユーロ換算) による帳簿価額の増加は68億ユー
ロである。
社債及びその他の証券化負債の帳簿価額は21億ユーロ増加しているが、為替レートの影響 (主に米ドルからユー
ロ換算) により帳簿価額が61億ユーロ増加した一方、当報告期間のTモバイルUSによる社債５億米ドル(５億ユーロ)
の償還並びに当グループにおけるユーロ建社債１億ユーロ及び英ポンド建社債７億英ポンド(８億ユーロ)の償還に
より減少している。さらに帳簿価額が24億ユーロ減少しているが、これはヘッジ関係にあるデリバティブの測定に
よる影響額について、社債及びその他の証券化負債との相殺仕訳を計上したためである(主に金利水準の大幅な上
昇より、公正価値ヘッジを適用している金利スワップの公正価値が減少したことによる。)。また、帳簿価額は、
実効金利法による事後測定により２億ユーロ減少している。
銀行借入金の帳簿価額は、2021年12月31日と比較して横ばいの40億ユーロとなっている。
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債務不履行時債権者優先弁済権付負債33億ユーロ(2021年12月31日現在:32億ユーロ)は、主にスプリントが発行
した社債である。これらの社債には担保が提供されているため、別個の種類の金融商品に該当する。当報告期間で
は、帳簿価額が返済により２億ユーロ(ユーロ換算した場合)減少し、為替レートの影響 (米ドルからユーロ換算) に
より３億ユーロ増加している。
その他の有利子負債の帳簿価額は、2021年12月31日から３億ユーロ減少の75億ユーロとなっている。帳簿価額
は、デリバティブ金融商品に関して受領している現金担保について合計13億ユーロ減少しているが、 TモバイルUS
とクラウン・キャッスル間の基地局に関する契約条件の変更により８億ユーロ増加している。
現金担保の詳細については、「金融商品に関する開示」のセクションを参照のこと。
TモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条件の変更の詳細については、「使用権資産」のセクションを参
照のこと。
デリバティブ金融負債の帳簿価額は、ヘッジ関係にあるデリバティブの測定のマイナスの影響により11億ユーロ
増加の18億ユーロとなった。これは主に、金利水準の 大幅な上昇により公正価値ヘッジを適用している金利スワッ
プのマイナスの公正価値が 増加したことによる。一方、 TモバイルUS株式の将来の取得価格のヘッジを目的とした
先渡取引の測定のプラスの影響により帳簿価額が減少している。
デリバティブ金融負債 の詳細については、「金融商品に関する開示」のセクションを参照のこと。
リース負債 (流動及び非流動)の帳簿価額は、2021年12月31日から94億ユーロ増加の425億ユーロとなった。この
増加は主に TモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条件の変更に関連しており、これによりリース負債の帳
簿価額は66億ユーロ増加している。為替レートの影響(主に米ドルからユーロ換算)による帳簿価額の増加は31億
ユーロである。一方、帳簿価額の減少は、一部は米国事業セグメントにおける旧スプリントの基地局廃止及び 旧ス
プリントの一部店舗閉鎖に関連する１億ユーロ、またグループ本部・グループ事業セグメントにおける１億ユーロ
の減少によるものである。
TモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条件の変更の詳細については、「使用権資産」のセクションを参
照のこと。
買掛金及びその他の未払金
買掛金及びその他の未払金の帳簿価額は７億ユーロ増加の112億ユーロとなった。これは特に、ドイツ事業セグ
メント、米国事業セグメント、及びシステムズ・ソリューションズ事業セグメントにおける負債の増加によるもの
である。米国事業セグメントの増加は為替レートの影響による一方、特に端末機器のベンダーに対する負債が同セ
グメントにおいて減少している。ヨーロッパ事業セグメントの負債は微減となっている。
年金及びその他の従業員給付に対する引当金
年金及びその他の従業員給付に対する引当金の帳簿価額は、2021年12月31日から22億ユーロ減少の39億ユーロと
なった。これは主に金利の調整によるものである。制度資産の公正価値の変動の影響により相殺されている。全体
として 確定給付制度の再測定の結果、数理計算上の利得が21億ユーロ発生している。
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その他の引当金(流動及び非流動)
その他の引当金(流動及び非流動)の帳簿価額は、2021年度末から11億ユーロ減少の84億ユーロとなった。その他
の人件費引当金は10億ユーロ減少したが、これは主に前年度分の業績連動報酬の2022年度上半期における従業員へ
の支払及び公務員健康保険基金(Postbeamtenkrankenkasse – PBeaKK)について認識している引当金の減少に関連し
ている。後者は主に、事後測定を年金数理の原則により現在価値で行っていること(金利の影響)及び金利水準の大
幅な上昇によるものである。原状回復債務引当金は４億ユーロ減少しているが、これは主に金利水準の上昇によ
る。一方、訴訟リスクに対する引当金は純額で３億ユーロ増加しているが、これにはTモバイルUSに対するサイ
バー攻撃について成立した和解及び係属中の追加の訴訟に関する４億ユーロが含まれている。為替レートの影響
(主に米ドルからユーロ換算) も増加要因となっている。
その他の負債
その他の負債(流動及び非流動)の帳簿価額は、８億ユーロ増加の64億ユーロとなった。このうち４億ユーロは、
その他の税金負債の増加によるものである。ドイツにおけるブロードバンド構築の ための 公的資金プロジェクト
から受領予定の補助金に関する既存の構築義務に係る負債が、１億ユーロ増加している。為替レートの影響 (主に
米ドルからユーロ換算) も増加要因となっている。
契約負債
契約負債(流動及び非流動)の帳簿価額は、2021年12月31日から３億ユーロ増加の26億ユーロとなった。これらの
主な内訳は繰延収益である。
売却目的保有の非流動資産及び処分グループに直接関連する負債
売却目的保有の非流動資産及び処分グループに直接関連する負債の帳簿価額は、2021年12月31日から14億ユーロ
減少の０億ユーロとなった。これは主に、2022年３月31日付のTモバイル・ネザーランドの売却によるものであ
る。この会社は、2021年12月31日時点で売却する具体的意図があったことから売却目的に分類していた。
Tモバイル・ネザーランドの売却 の詳細については、「グループ構成の変更及びその他の取引」のセクションを
参照のこと。
株主持分
株主持分の帳簿価額は、2021年12月31日現在の815億ユーロから885億ユーロに増加した。これは、当期純利益57
億ユーロ及びその他の包括利益78億ユーロの増加の影響によるものである。その他の包括利益の増加は、主に資本
に直接認識された為替換算の影響60億ユーロ、確定給付制度の再測定21億ユーロ、及びヘッジ手段の利得５億ユー
ロによるものである。一方、その他の包括利益の構成要素に関する法人所得税７億ユーロの影響によりその他の包
括利益が減少している。株主持分は、株式に基づく報酬により３億ユーロ増加した一方、2021年度の配当金の支払
(ドイツテレコム・アーゲーの株主に対する32億ユーロ及び子会社の他の株主に対する２億ユーロ)に関連して減少
している。株主との取引(主に持分の増加を目的としたTモバイルUS株式の追加取得)により帳簿価額が29億ユーロ
減少している。また、グループ構成の変更(主にグループ開発事業セグメントにおけるTモバイル・ネザーランドの
売却)により株主持分の帳簿価額が６億ユーロ減少している。
ソフトバンクと締結した契約に基づくTモバイルUSに対する持分の増加の詳細については、 「グループ構成の変
更及びその他の取引」のセクションを参照のこと。
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下表は、グループ構成の変更、株主との取引の状況、及び前年度に実施された現物出資による増資を示してい
る。
2022 年６月30日現在 2021 年12月31日現在
( 単位:百万ユーロ)
親会社 親会社
株主に帰属 株主に帰属
株主持分 株主持分
する資本金 する資本金
及び剰余金 非支配持分 合計 及び剰余金 非支配持分 合計
グループ構成の変更 0 (583) (583) 0 (181) (181)
T モバイル・ネザーランドの売却 0 (583) (583) 0 0 0
テレコム・ルーマニア・コミュニ
0 0 0 0 (170) (170)
ケーションズの売却
その他の影響 0 0 0 0 (11) (11)
株主との取引 (1,656) (1,223) (2,879) (179) (48) (227)
OTE の自己株式買戻し (52) (97) (149) (62) (131) (193)
フルバツキテレコムの自己株式買
(2) (22) (24) (1) (12) (13)
戻し
T モバイルUSの持分の増加 (1,493) (1,178) (2,672)
T モバイルUSの株式に基づく報酬 (123) 127 4 (157) 165 9
マジャール・テレコムの自己株式
15 (53) (38) 9 (38) (29)
買戻し
T モバイル・ネザーランドのセー
0 0 0 33 (33) 0
ル・アンド・リースバック取引
その他の影響 0 0 0 0 0 0
ドイツテレコム・アーゲーの増資 0 0 0 1,511 (2,358) (847)
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連結損益計算書注記の要約
営業収益
営業収益の収益区分毎の内訳は、以下の通りである。
( 単位:百万ユーロ)
2021年度
2022年度
上半期
上半期
サービスの提供による収益 45,184 41,401
ドイツ 10,306 10,131
米国 28,343 24,247
ヨーロッパ 4,510 4,638
システムズ・ソリューションズ 1,566 1,550
グループ開発 418 795
グループ本部・グループ事業 42 40
製品及び商品販売による収益 9,608 9,250
ドイツ 1,193 1,065
米国 7,535 7,230
ヨーロッパ 740 709
システムズ・ソリューションズ 23 31
グループ開発 117 215
グループ本部・グループ事業 0 0
他社による当社資産の利用による収益 1,399 2,331
ドイツ 302 356
米国 792 1,648
ヨーロッパ 100 105
システムズ・ソリューションズ 8 16
グループ開発 144 144
グループ本部・グループ事業 55 63
56,191
営業収益 52,983
営業収益の増減の詳細については、当半期報告書「第３ 事業の状況―３ 経営者による財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況の分析」の「グループにおける事業の動向」を参照のこと。
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その他の営業収益
( 単位:百万ユーロ)
2021年度
2022年度
上半期
上半期
非流動資産の減損損失戻入による収益 2 1
非流動資産処分益 38 82
払戻による収益 62 64
保険補償による収益 132 47
付帯サービスによる収益 12 11
その他の営業諸収益 3,208 636
うち、連結除外及び持分法で会計処理している投資の売却による利得 2,619 201
3,452
841
保険補償による収益は、主に2021年７月にノルトライン・ヴェストファーレン州及びラインラント・プファルツ
州で発生した壊滅的な洪水による損害に関する保険会社からの支払によるものである。連結除外及び持分法で会計
処理している投資の売却による利得のうち17億ユーロは、グラスファーザー・プラスの各企業に対する支配の喪失
に起因している。Tモバイル・ネザーランドの連結除外による利得９億ユーロは、連結除外日におけるグループ間
取引である株主貸付金の回収及び純資産を考慮の上算定している。また、その他の営業収益には、TモバイルUSと
競合他社間の一連の特許紛争の和解による支払額２億ユーロ及び個々には重要性の低い多数の項目が含まれてい
る。
これらの会社に関する取引の詳細については、「グループ構成の変更及びその他の取引」のセクションを参照の
こと。
その他の営業費用
( 単位:百万ユーロ)
2022年度 2021年度
上半期 上半期
金融資産の減損損失 (602) (269)
償却原価で測定する金融資産の償却による利得(損失) (18) (53)
その他 (2,110) (1,533)
弁護士報酬及び監査報酬 (576) (272)
資産処分損 (94) (80)
ファクタリング債権の測定による利得(損失) (2) (2)
その他の税金 (320) (270)
資金取引手数料及び保証料 (294) (256)
保険料 (81) (67)
その他の営業諸費用 (743) (586)
(2,730) (1,855)
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金融資産の減損損失の前年同期比での増加は、主に米国事業セグメントの顧客債権に対する引当に起因するが、
これは債権の増加及び将来に関するマクロ経済の影響によるものである。弁護士報酬及び監査報酬費用には、Tモ
バイルUSに対するサイバー攻撃について成立した和解及び係属中の追加の訴訟に関する４億ユーロが含まれてい
る。その他の営業諸費用には、データセンター、クラウド・アプリケーション、又はその他のITサービスのデー
タ・ストレージに係る米国事業セグメントの費用２億ユーロが含まれている。この科目には個々には重要性の低い
多数の項目も含まれている。
減価償却費、償却費及び減損損失
無形資産、有形固定資産及び使用権資産に係る減価償却費、償却費及び減損損失は、全体として前年同期比で７
億ユーロ増加し、2022年度上半期は143億ユーロとなった。このうち、減価償却費及び償却費は３億ユーロ増加し
ている。米国事業セグメントにおいて、TモバイルUSとスプリントの企業結合後に基地局用にリースしているネッ
トワーク技術の耐用年数の短縮により対応する使用権資産の減価償却費が11億ユーロ増加した一方、米国事業セグ
メントの有形固定資産の減価償却費が進行中の端末機器リース事業からの戦略的撤退により減少している。グルー
プ開発事業セグメントの減価償却費、償却費及び減損損失が前年同期比で減少しているが、これはTモバイル・ネ
ザーランドを売却まで売却目的保有としていたため関連の減価償却及び償却を中止していたこと及びTモバイル・
ネザーランドをその後売却したことによる。減損損失は前年同期比で４億ユーロ増加の５億ユーロとなったが、当
報告期間に計上している減損損失は主に旧スプリントの光ファイバーをベースとした有線資産に関するものであ
る。
減損損失の詳細については、「有形固定資産」のセクションを参照のこと。
財務活動からの利益/損失
財務活動からの損失は2021年度上半期の22億ユーロから15億ユーロに減少し、その他の財務収益は２億ユーロか
ら10億ユーロに改善している。このプラスの傾向は、特にTモバイルUS株式の将来の取得価格のヘッジを目的とし
た先渡取引の測定のプラスの影響、及びTモバイルUSの発行社債に組み込まれたデリバティブの測定のマイナスの
影響が前年同期と比較して大幅に減少したことによる。2020年６月にソフトバンクから譲受したTモバイルUS株式
を対象とした株式購入オプションに係る償却及び事後測定によるプラスの影響は、前年同期の水準から微増となっ
ている。引当金及び負債の測定額のうち利息部分が４億ユーロ増加したが。この増加は主に 公務員健康保険基金に
ついて認識している引当金の事後測定を年金数理の原則により現在価値で行っていることによる。一方、財務費用
は23億ユーロから25億ユーロに増加している。 持分法で会計処理している関連会社及び共同支配企業の投資利益/
損失は、 概ね 前年同期と同程度である。
TモバイルUSの組込デリバティブの詳細については、「金融商品に関する開示」のセクションを参照のこと。
法人所得税
2022年度上半期の法人所得税費用の計上額は14億ユーロである。当該税額は、基本的に各国の税引前利益が占め
る割合と各国の国内税率を反映している。但し、実効税率は、Tモバイル・ネザーランド及びグラスファーザー・
プラスの持分の売却による課税対象外収益の実現により大幅に低下している。前年同期では、税引前利益(損失)が
相対的に少なかったものの法人所得税費用は13億ユーロであった。
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その他の開示
連結キャッシュ・フロー計算書注記
営業活動による正味キャッシュ
営業活動による正味キャッシュは、前年同期比で16億ユーロ増加の180億ユーロとなった。米国内外での好調な
業績及び法人所得税支払額の１億ユーロの減少により同キャッシュにプラスの影響が生じた一方、利息支払額の１
億ユーロの純増により減少している。また、ファクタリング契約により2022年度上半期の営業活動による正味
キャッシュに１億ユーロのプラスの影響が生じたが、前年同期においてもファクタリング契約による１億ユーロの
プラスの影響があった。
投資活動に使用された/による正味キャッシュ
( 単位:百万ユーロ)
2021年度
2022年度
上半期
上半期
無形資産への投資によるキャッシュ・アウトフロー (4,679) (10,089)
有形固定資産への投資によるキャッシュ・アウトフロー (7,579) (6,505)
公的資金によるブロードバンド構築への投資に係る支出 (162) (179)
公的資金によるブロードバンド構築への投資に係る収入 129 103
担保の預入及びヘッジ取引に係る正味キャッシュ・フロー (1,657) 124
子会社の支配獲得及び関連会社の取得に関連した現金及び現金同等物の増減 (52) (25)
Tモバイル・インフラに対する持分のセルネックス・ネザーランドへの売却
0 135
a
による現金及び現金同等物の増減
Tモバイル・ネザーランドに対する持分75％の売却による現金及び現金同等
3,642 0
b
物の増減
グラスファーザー・プラスに対する持分50％の売却による現金及び現金同等
432 0
c
物の増減
子会社の支配喪失及び関連会社の処分に関連した現金及び現金同等物のその
15 33
他の増減
有形固定資産及び無形資産の処分による収入 84 83
その他 (320) 13
(10,148)
(16,307)
a
事業売却によるキャッシュ・インフロー113百万ユーロ(キャッシュ・インフロー118百万ユーロから現金及び現金同等物の
アウトフロー５百万ユーロを控除)の他、セール・アンド・リースバック取引によるキャッシュ・インフロー23百万ユーロ
が含まれている。
b
持分75％の売却によるキャッシュ・インフロー3,671百万ユーロの他、現金及び現金同等物のアウトフロー29百万ユーロが
含まれている。
c
持分50％の売却によるキャッシュ・インフロー441百万ユーロの他、現金及び現金同等物のアウトフロー９百万ユーロが含
まれている。
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無形資産及び有形固定資産への投資によるキャッシュ・アウトフローは、前年同期比で43億ユーロ減少の123億
ユーロとなった。米国事業セグメントでは当報告期間に周波数帯ライセンスを26億ユーロで取得しているが、これ
に関して2021年度に前払金として別途１億ユーロを支出しており、前年度の無形資産及び有形固定資産への投資に
よるキャッシュ・アウトフローに計上していた。前年同期のこの科目には、米国事業セグメントにおけるモバイル
周波数帯ライセンスの取得によるキャッシュ・アウトフロー80億ユーロ及びヨーロッパ事業セグメントにおける同
１億ユーロを計上していた。モバイル周波数帯ライセンスへの投資を除く、無形資産及び有形固定資産への投資に
よるキャッシュ・アウトフローは、前年同期比で11億ユーロ増加している。この増減は、主に5Gネットワークの追
加の構築による米国事業セグメントでの増加及び為替レートの影響によるものである。
財務活動に使用された/による正味キャッシュ
( 単位:百万ユーロ)
2021年度
2022年度
上半期
上半期
社債の償還 (1,385) (5,330)
配当金支払額(子会社の他の株主への支払を含む) (3,247) (2,909)
設備投資及び営業資金の調達に係る金融負債の返済 0 (41)
EIBからの借入金の返済 (12) (481)
担保の預入及びヘッジ取引に係る正味キャッシュ・フロー 122 0
リース負債の元本部分の返済 (2,415) (3,035)
メディア放送権に係る金融負債の返済 (171) (140)
継続的関与を有するファクタリングによるキャッシュ・フロー(純額) 13 (71)
社債の発行 0 8,332
銀行からの翌日物借入(純額) 1 0
ドイツで取得した5G周波数帯に係る負債の返済 (85) (85)
債務不履行時債権者優先弁済権付負債の返済 (243) (474)
Tモバイル・インフラのパッシブ・モバイル・インフラのセール・アンド・
0 242
リースバック取引に関連した現金及び現金同等物の増減
非支配企業との取引によるキャッシュ・インフロー
TモバイルUSの株式オプション 3 7
セルネックス・ネザーランドの出資 16 3
その他のキャッシュ・インフロー 5 0
25 11
非支配企業との取引によるキャッシュ・アウトフロー
TモバイルUSに対する持分の増加 (2,210) 0
TモバイルUSの自己株式買戻し (192) (243)
OTEの自己株式買戻し (151) (65)
その他の支払 (76) (39)
(2,629) (347)
その他 (464) (184)
(10,491)
(4,513)
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非資金取引
当報告期間にドイツテレコムがリースした資産は合計89億ユーロである(主にネットワーク機器、基地局、並び
に土地及び建物)。この結果、財政状態計算書上、当該資産は使用権資産に、関連する負債はリース負債に認識し
ている。当該負債の支払額は今後、財務活動に使用された/による正味キャッシュに認識することになる。当報告
期間におけるクラウン・キャッスルとの契約条件の変更により、使用権資産及びリース負債の帳簿価額が同額(66
億ユーロ)増加している。この影響を除く資産のリース額は、主にTモバイル・ネザーランドの売却により前年同期
比で４億ユーロ減少している。また、当該契約条件の変更により、有形固定資産及びその他の金融負債(契約内容
のうち金融的性質からIFRS第16号の適用範囲に該当しないもの)がそれぞれ８億ユーロ増加している。
TモバイルUSとクラウン・キャッスル間の契約条件の変更の詳細については、「使用権資産」のセクションを参
照のこと。
ドイツテレコムは、放送権の取得による対価に関して、契約条件に従い契約締結日又は契約期間にわたり支払を
行っている。取得した放送権について今後支払う対価として当報告期間に金融負債２億ユーロ(前年同期:１億ユー
ロ)を認識している。当該対価の支払額は、財務活動に使用された/による正味キャッシュに認識することになる。
当報告期間に米国事業セグメントでは、モバイル端末機器２億ユーロ(前年同期:７億ユーロ)を有形固定資産に
認識している。これは、TモバイルUSにおけるモバイル端末機器のリース・モデルに関するものであり、このモデ
ルでは顧客は機器の購入は行わずにリースする。当該減少は、主にこの端末機器リース・モデルからの撤退による
ものである。
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セグメント報告
下表は、2022年度上半期及び2021年度上半期のドイツテレコムの事業セグメント及びグループ本部・グループ事
業セグメントの概要である。
詳細については、当半期報告書「第３ 事業の状況―３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フ
ローの状況の分析」の「事業セグメントにおける事業の動向」を参照のこと。
デリバティブを組み込んだ貸付をグループ会社間で行っている場合、デリバティブ部分は、当社のセグメント管
理の原則に従い債権者である会社の財務諸表上も分離して認識し、純損益を通じて公正価値で測定している。
当上半期のセグメント情報
比較期間 報告日
(単位:百万ユーロ)
持分法で
会計処理
営業利益
している
セグメント セグメント
セグメン 営業収益 (損失 ) 減価償却費
a a a
営業収益 ト間収益 合計 (EBIT) 及び償却費 減損損失 資産 負債 投資
2022年度
11,801 258 12,059 4,246 (1,990) (1) 49,420 33,151 998
上半期
ドイツ
2021年度
11,552 292 11,844 2,397 (2,008) (1) 46,407 33,071 33
上半期
2022年度
36,669 4 36,673 2,962 (9,576) (470) 219,882 145,823 366
上半期
米国
2021年度
33,125 1 33,126 4,291 (9,036) (26) 196,781 129,522 323
上半期
2022年度
5,349 102 5,451 889 (1,230) (5) 23,609 8,719 54
上半期
ヨーロッパ
2021年度
5,452 99 5,551 810 (1,290) (2) 24,135 8,284 54
上半期
2022年度
1,597 404 2,001 6 (113) (19) 4,084 3,324 23
システムズ・ 上半期
ソリューションズ 2021年度
1,596 425 2,021 (95) (122) (33) 4,120 3,619 23
上半期
2022年度
678 437 1,115 1,357 (193) 0 6,115 4,092 539
上半期
グループ開発
2021年度
1,154 409 1,563 547 (429) 0 10,700 6,587 491
上半期
2022年度
96 1,124 1,220 (766) (715) (24) 37,151 56,373 15
グループ本部・
上半期
2021年度
グループ事業
103 1,193 1,296 (735) (697) (14) 38,851 58,470 14
上半期
2022年度
56,191 2,329 58,519 8,694 (13,817) (519) 340,261 251,482 1,995
上半期
合計
2021年度
52,983 2,419 55,401 7,215 (13,582) (76) 320,994 239,553 938
上半期
2022年度
0 (2,329) (2,329) (10) 1 0 (38,575) (38,288) 0
上半期
調整
2021年度
0 (2,419) (2,419) (8) 35 0 (39,367) (39,394) 0
上半期
2022年度
56,191 0 56,191 8,684 (13,816) (519) 301,686 213,194 1,995
上半期
当グループ
2021年度
52,983 0 52,983 7,207 (13,547) (76) 281,627 200,159 938
上半期
a
数値は、それぞれ2022年６月30日及び2021年12月31日の報告日現在のものである。
偶発事象
このセクションでは、2021年度連結財務諸表に記載の偶発負債及び資産に関する追加情報の提供及び直近の動向
に関する説明を行っている。
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ケーブル管路の共同使用料に関する請求 ボーダフォン・ドイチュラントGmbH及びボーダフォン・ヘッセン他(現
ボーダフォン・ウェストGmbH)がテレコム・ドイチュラントGmbHに対して提起していた(ドイツ連邦司法裁判所によ
り管轄の上級地方裁判所に差し戻されている)ケーブル管路の使用料が過大であるとする訴訟について、原告であ
るボーダフォン・ドイチュラントGmbHはその後請求金額を変更し、現在では2012年１月１日から2021年12月31日ま
での期間の利息を加算した約749百万ユーロとしている。現時点では、財務上の影響を十分な信頼性をもって見積
ることはできない。
T モバイルUSへのサイバー攻撃の結果同社に対して提起されている法的手続き 2021年度有価証券報告書「第３ 事
業の状況―２ 事業等のリスク」に記載の通り、サイバー攻撃の結果、顧客による集団訴訟がTモバイルUSに対し
て、株主代表訴訟がTモバイルUSの取締役に対して提起されていた。TモバイルUSの取締役に対する株主代表訴訟
は、その後原告により取り下げられている。2022年７月22日、TモバイルUSはこの顧客による集団訴訟について、
連邦裁判所での和解に350百万米ドル(331百万ユーロ)で合意するとともに、2022年及び2023年にデータ・セキュリ
ティ及び関連技術に総額150百万米ドル(142百万ユーロ)の支出を行うことも確約している。この和解には裁判所の
認可が必要となる。サイバー攻撃の結果提起されている他の法的手続きは、依然係属中である。TモバイルUSは、
この和解の成立及び係属中の他の法的手続きに対して、リスク引当金約４億米ドル(約４億ユーロ)を認識してい
る。TモバイルUSは、複数の政府機関、司法機関、及び他の州当局の調査に関して、引き続き全面的に協力を行っ
ている。現時点では、これらの法的手続きによる財務上の影響を十分な信頼性をもって見積ることはできない。
欧州委員会による罰金処分決定後のスロバキアテレコムに対する損害賠償請求 2021年度有価証券報告書「第３
事業の状況―２ 事業等のリスク」に記載の通り、欧州委員会の決定後、競合他社によるスロバキアテレコムに対
する損害賠償訴訟がブラチスラバの民事裁判所に提起されていた。当報告期間に別の訴訟が同裁判所に提起された
ため、現在係属中の訴訟は合計３件、総額219百万ユーロに利息を加えた額となっている。現時点では、財務上の
影響を十分な信頼性をもって見積もることはできない。
2021 年７月の壊滅的洪水に関する補償金 2021年７月のノルトライン・ヴェストファーレン州及びラインラント・
プファルツ州での壊滅的洪水による損害に関する偶発資産１億ユーロがある。
その他の金融上の義務
下表は、2022年６月30日現在のドイツテレコムのその他の金融上の義務の概要を示している。
(単位:百万ユーロ) 2022年６月30日現在
有形固定資産に関する購入コミットメント 7,750
無形資産に関する購入コミットメント 1,539
棚卸資産に関する確定購入コミットメント 4,966
その他の購入コミットメント及び類似の義務 27,615
公務員年金基金に対する支払義務 901
企業結合に関連して生じる義務 19
その他の義務 51
42,841
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金融商品に関する開示
帳簿価額、認識額及び公正価値(種類別及び測定区分別)
(単位:百万ユーロ) IFRS第９号による財政状態計算書上の認識額
その他の包 その他の包
括利益を通 括利益を通
純損益を
じた公正価 じた公正価 IFRS第16号
2022年６月
通じた公正
2022年６月 値(純損益に 値(純損益に による財政
30日現在の
IFRS第９号 30日現在の リサイクル リサイクル 状態計算書
a
b
価値
の測定区分 帳簿価額 償却原価 されない) される) 上の認識額 公正価値
資産
現金及び現金同等物 AC 5,281 5,281
売掛金
償却原価 AC 6,556 6,556
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 10,296 10,296 10,296
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 0 0 0
その他の金融資産
組成した貸付金及びその他の債権
償却原価 AC 5,605 5,605 5,620
うち、差入担保金 AC 973 973
うち、公的資金プロジェクト AC 1,980 1,980
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 0 0 0
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 667 667 667
資本性金融商品
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 539 539 539
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 3 3 3
デリバティブ金融資産
ヘッジ関係にないデリバティブ FVTPL 1,350 1,350 1,350
うち、発行社債に組み込まれて
FVTPL 68 68 68
いる償還権
うち、購入契約に組み込まれて
FVTPL 303 303 303
いるエネルギー先渡契約
うち、第三者から受領した子会
社株式及び関連会社株式の購入 FVTPL 262 262 262
又は売却オプション
ヘッジ関係にあるデリバティブ 該当なし 1,019 931 88 1,019
リース資産 該当なし 211 211
売却目的保有の非流動資産及び処
分グループに直接関連する現金及
AC 0 0
び現金同等物、売掛金及びその他
の金融資産
売却目的保有の非流動資産及び処
FVOCI 0 0 0
分グループ内の資本性金融商品
a
購入契約に組み込まれているエネルギー先渡契約、並びに第三者から受領した子会社株式及び関連会社株式の購入又は売却オプションに関しては後述
のセクションの詳細を参照のこと。
b
特定の公正価値の開示についてはIFRS第７号第29項の実務上の便法を適用している。
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(単位:百万ユーロ) IFRS第９号による財政状態計算書上の認識額
その他の包 その他の包
括利益を通 括利益を通
純損益を
じた公正価 じた公正価 IFRS第16号
2022年６月
通じた公正
2022年６月 値(純損益に 値(純損益に による財政
30日現在の
IFRS第９号 30日現在の リサイクル リサイクル 状態計算書
a
b
価値
の測定区分 帳簿価額 償却原価 されない) される) 上の認識額 公正価値
負債
買掛金 AC 11,179 11,179
社債及びその他の証券化負債 AC 95,953 95,953 90,906
銀行借入金 AC 3,999 3,999 3,903
債務不履行時債権者優先弁済権付
AC 3,272 3,272 3,187
負債
その他の有利子負債 AC 7,494 7,494 7,307
うち、受入担保金 AC 323 323
その他の無利子負債 AC 1,980 1,980
うち、連結しているパートナー
シップの非支配持分に係るプッ AC 203 203
ト・オプション付株式
リース負債 該当なし 42,525 42,525
デリバティブ金融負債
ヘッジ関係にないデリバティブ FVTPL 364 364 364
うち、購入契約に組み込まれて
FVTPL 0 0 0
いるエネルギー先渡契約
ヘッジ関係にあるデリバティブ 該当なし 1,444 53 1,391 1,444
売却目的保有の非流動資産及び処
分グループに直接関連する買掛金 AC 0 0
及びその他の金融負債
うち、IFRS第９号に従った測定
区分別の総額
資産
償却原価で測定する金融資産 AC 17,442 17,442 5,620
その他の包括利益を通じて公正
価値で測定する金融資産(純損益 FVOCI 10,296 10,296 10,296
にリサイクルされる)
その他の包括利益を通じて公正
価値で測定する金融資産(純損益 FVOCI 539 539 539
にリサイクルされない)
純損益を通じて公正価値で測定
FVTPL 2,020 2,020 2,020
する金融資産
負債
償却原価で測定する金融負債 AC 123,877 123,877 105,303
純損益を通じて公正価値で測定
FVTPL 364 364 364
する金融負債
a
購入契約に組み込まれているエネルギー先渡契約、並びに第三者から受領した子会社株式及び関連会社株式の購入又は売却オプションに関しては後述
のセクションの詳細を参照のこと。
b
特定の公正価値の開示についてはIFRS第７号第29項の実務上の便法を適用している。
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帳簿価額、認識額及び公正価値(種類別及び測定区分別)
(単位:百万ユーロ) IFRS第９号による財政状態計算書上の認識額
その他の包 その他の包
括利益を通 括利益を通
純損益を
じた公正価 じた公正価 IFRS第16号
2021年12月
通じた公正
2021年12月 値(純損益に 値(純損益に による財政
31日現在の
IFRS第９号 31日現在の リサイクル リサイクル 状態計算書
a
b
価値
の測定区分 帳簿価額 償却原価 されない) される) 上の認識額 公正価値
資産
現金及び現金同等物 AC 7,617 7,617
売掛金
償却原価 AC 5,814 5,814
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 9,486 9,486 9,486
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 0 0 0
その他の金融資産
組成した貸付金及びその他の債権
償却原価 AC 5,224 5,224 5,252
うち、差入担保金 AC 589 589
うち、公的資金プロジェクト AC 1,794 1,794
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 0 0 0
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 233 233 233
資本性金融商品
その他の包括利益を通じた公正価
FVOCI 437 437 437
値
純損益を通じた公正価値 FVTPL 3 3 3
デリバティブ金融資産
ヘッジ関係にないデリバティブ FVTPL 1,202 1,202 1,202
うち、発行社債に組み込まれて
FVTPL 464 464 464
いる償還権
うち、購入契約に組み込まれて
FVTPL 191 191 191
いるエネルギー先渡契約
うち、第三者から受領した子会
社株式及び関連会社株式の購入 FVTPL 264 264 264
又は売却オプション
ヘッジ関係にあるデリバティブ 該当なし 1,560 364 1,196 1,560
リース資産 該当なし 228 228
売却目的保有の非流動資産及び処
分グループに直接関連する現金及
AC 428 428
び現金同等物、売掛金及びその他
の金融資産
売却目的保有の非流動資産及び処
FVOCI 29 29 29
分グループ内の資本性金融商品
a
購入契約に組み込まれているエネルギー先渡契約、並びに第三者から受領した子会社株式及び関連会社株式の購入又は売却オプションに関しては後述
のセクションの詳細を参照のこと。
b
特定の公正価値の開示についてはIFRS第７号第29項の実務上の便法を適用している。
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(単位:百万ユーロ) IFRS第９号による財政状態計算書上の認識額
その他の包 その他の包
括利益を通 括利益を通
純損益を
じた公正価 じた公正価 IFRS第16号
2021年12月
通じた公正
2021年12月 値(純損益に 値(純損益に による財政
31日現在の
IFRS第９号 31日現在の リサイクル リサイクル 状態計算書
a
b
価値
の測定区分 帳簿価額 償却原価 されない) される) 上の認識額 公正価値
負債
買掛金 AC 10,452 10,452
社債及びその他の証券化負債 AC 93,857 93,857 103,397
銀行借入金 AC 4,003 4,003 4,090
債務不履行時債権者優先弁済権付
AC 3,248 3,248 3,389
負債
その他の有利子負債 AC 7,826 7,826 7,321
うち、受入担保金 AC 1,616 1,616
その他の無利子負債 AC 1,829 1,829
うち、連結しているパートナー
シップの非支配持分に係るプッ AC 185 185
ト・オプション付株式
リース負債 該当なし 33,133 33,133
デリバティブ金融負債
ヘッジ関係にないデリバティブ FVTPL 586 586 586
うち、購入契約に組み込まれて
FVTPL 7 7 7
いるエネルギー先渡契約
ヘッジ関係にあるデリバティブ 該当なし 118 107 11 118
売却目的保有の非流動資産及び処
分グループに直接関連する買掛金 AC 1,086 1,086
及びその他の金融負債
うち、IFRS第９号に従った測定
区分別の総額
資産
償却原価で測定する金融資産 AC 19,083 19,083 5,252
その他の包括利益を通じて公正
価値で測定する金融資産(純損益 FVOCI 9,486 9,486 9,486
にリサイクルされる)
その他の包括利益を通じて公正
価値で測定する金融資産(純損益 FVOCI 466 466 466
にリサイクルされない)
純損益を通じて公正価値で測定
FVTPL 1,438 1,438 1,438
する金融資産
負債
償却原価で測定する金融負債 AC 122,300 122,300 118,197
純損益を通じて公正価値で測定
FVTPL 586 586 586
する金融負債
a
購入契約に組み込まれているエネルギー先渡契約、並びに第三者から受領した子会社株式及び関連会社株式の購入又は売却オプションに関しては後述
のセクションの詳細を参照のこと。
b
特定の公正価値の開示についてはIFRS第７号第29項の実務上の便法を適用している。
売掛金には、回収期限１年超の債権29億ユーロ(2021年12月31日現在:28億ユーロ)が含まれている。公正価値は
帳簿価値に近似している。
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公正価値の開示
公正価値の算定にあたり、対象となる金融商品について、流動性のある市場の観察可能な直近のインプットの使
用を最大限にし、他のインプット(例、過去の価格、類似の金融商品の価格、流動性のない市場の価格)の使用を最
小限にすることが重要となる。このため、測定に関する３つのレベルのヒエラルキーが定められている。各金融商
品について流動性のある市場の相場価格を報告日に入手可能な場合、当該価格は測定に際し無調整で使用する(レ
ベル１の測定)。この場合、他のインプット・パラメータは測定に無関係となる。この一例は、証券取引所で活発
に取引されている株式及び社債である。各金融商品について流動性のある市場の相場価格を報告日に入手できない
が、報告日に市場で観察可能なその他のインプットを使用して当該金融商品の測定が可能な場合には、レベル２の
測定となる。レベル２の条件は、観察可能なインプットに重大な調整を行っていないこと、及び観察可能でないイ
ンプットを使用していないことである。レベル２の測定の例は、直近の金利又は為替レートにより測定可能な担保
付金利スワップ、為替予約、及びクロスカレンシー・スワップである。レベル１又はレベル２の測定の条件を満た
さない場合には、レベル３の測定となる。この場合、観察可能なインプットに重大な調整を行うか、観察可能でな
いインプットの使用が必要となる。
公正価値で測定する金融商品
2022年６月30日現在 2021年12月31日現在
(単位:百万ユーロ)
レベル１ レベル２ レベル３ 合計 レベル１ レベル２ レベル３ 合計
資産
売掛金
その他の包括利益を通じた公正価値 10,296 10,296 9,486 9,486
純損益を通じた公正価値 0 0 0 0
その他の金融資産－
組成した貸付金及びその他の債権
その他の包括利益を通じた公正価値 0 0 0 0
純損益を通じた公正価値 215 452 667 145 77 10 232
資本性金融商品
その他の包括利益を通じた公正価値 11 528 539 29 437 466
純損益を通じた公正価値 3 3 3 3
デリバティブ金融資産
ヘッジ関係にないデリバティブ 716 634 1,350 286 916 1,202
ヘッジ関係にあるデリバティブ 1,019 1,019 1,560 1,560
負債
デリバティブ金融負債
ヘッジ関係にないデリバティブ 364 364 579 7 586
ヘッジ関係にあるデリバティブ 1,444 1,444 118 118
その他の金融資産に認識している、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の各レベルに
表示している商品は、別個の種類の金融商品に該当する。レベル１に認識している資本性金融商品の公正価値は、
全て報告日現在の相場価格である。
上場社債及びその他の証券化負債は、関連する商品の市場流動性に応じてレベル１又はレベル２に区分してい
る。結果として、ユーロ建て又は米ドル建ての額面金額が相対的に多額の発行債券はレベル１に、それ以外はレベ
ル２に分類している。レベル１に区分している商品の公正価値は、額面金額に報告日現在の相場価格を乗じた額と
なっている。レベル２に区分している商品の公正価値は、適用されるイールドカーブ及び特定の通貨に関するドイ
ツテレコムの信用スプレッド・カーブに基づく当該債務の支払額の現在価値により算定している。
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半期報告書
銀行借入金及びその他の有利子負債の公正価値は、適用されるイールドカーブ及び特定の通貨に関するドイツテ
レコムの信用スプレッド・カーブに基づく当該債務の支払額の現在価値により算定している。売掛金、並びに組成
した貸付金及びその他の債権の公正価値は、適用されるイールドカーブ及び債務者の信用リスクに基づく当該債権
の回収額の現在価値により算定している。
市場に上場されていないためにレベル２に区分しているポートフォリオに含まれるデリバティブ金融商品には入
手可能な市場価格が存在しないことから、当該公正価値は、観察可能なインプットのみを基に標準的な金融評価モ
デルにより算定している。デリバティブの公正価値とは、金融商品が報告日現在引き渡される場合にドイツテレコ
ムが受領する又は支払わなければならない価格である。これに関して、金利は、報告日現在の契約相手先の該当金
利を適用している。為替レートは、報告日現在の仲値を使用している。金利デリバティブについてはクリーン・プ
ライスとダーティ・プライスを区別しており、ダーティ・プライスには、クリーン・プライスとは異なり経過利息
も含まれる。使用している公正価値は、公正価値全額又はダーティ・プライスである。
資本性金融商品のうちその他の包括利益を通じて公正価値で測定している商品は、戦略的非上場の個々のポジ
ションに対する多数の投資から構成されている。ドイツテレコムは、短期的な利益獲得を目的とした投資の利用を
意図していないため、その他の包括利益(純損益にリサイクルされない)を通じた測定の選択が適切であると考えて
いる。利得又は損失累計(合計)額は、投資を処分した時点で利益剰余金に振り替えている。取得及び処分は、経営
方針上の投資決定に基づき実施している。
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半期報告書
レベル３の金融資産及び金融負債の帳簿価額の増減
(単位:百万ユーロ) 純損益を通じ
純損益を通じ て公正価値で
て公正価値で 測定するデリ 純損益を通じ 純損益を通じ
測定するデリ 純損益を通じ バティブ金融 て公正価値で て公正価値で
その他の包括 バティブ金融 て公正価値で 負債:購入契 測定するデリ 測定する組成
デリバティブ
利益を通じて 資産:発行社 測定するデリ 約に組み込ま バティブ金融 した貸付金及
金融資産:エ
公正価値で測 債に組み込ま バティブ金融 れているエネ 資産:株式 びその他の債
ネルギー先渡
定する資本性 れている償還 資産 :株式オ ルギー先渡契 プット・オプ 権:条件付対
a
金融商品 権 プション 契約 約 ション 価である債権
2022年１月１日現在の帳簿価額 437 464 222 191 (7) 22 0
増加(当期からレベル３に区分した
57 0 0 0 0 0 455
ものを含む)
純損益に認識した公正価値の減少
0 (419) 0 (92) 0 (12) (28)
(処分損を含む)
純損益に認識した公正価値の増加
0 0 464 192 7 7 0
(処分利得を含む)
資本に直接認識した公正価値の減少 (9) 0 0 0 0 0 0
資本に直接認識した公正価値の増加 68 0 0 0 0 0 0
処分 (29) 0 (462) (13) 0 0 0
資本に直接認識した為替換算の影響 4 23 0 25 0 0 0
2022年６月30日現在の帳簿価額 528 68 224 303 0 17 427
a
一部のエネルギー先渡契約は純損益を通じて公正価値で測定、これ以外はヘッジ関係におけるヘッジ手段として指定している。詳細については後述の
説明を参照のこと。
レベル３に区分している、その他の金融資産に計上しているその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本
性金融商品のうち帳簿価額505百万ユーロは株式投資であり、報告日現在入手可能な最善の情報を用いて測定して
いる。通常、ドイツテレコムは、最も関連性の高い会社の株式に関する取引を考慮している。類似企業の株式に関
する取引も考慮している。測定にどの情報を用いるかの判断にあたっては、当該関連取引の報告日への近さ及び独
立第三者間取引としての実施の是非が重要となる。また、測定対象と類似企業との類似の程度も考慮する必要があ
る。ドイツテレコムは、当該株式投資の報告日現在の公正価値は十分な信頼性をもって算定可能であると判断して
いる。当報告期間における帳簿価額の増減については、上表を参照のこと。報告日現在、売却目的保有の投資はな
い。当該投資のうち帳簿価額267百万ユーロは、当該企業の株式に関する取引が報告日に十分に近い時期に独立第
三者間で実施されたものであることから、取引で合意された株価を2022年６月30日現在の測定額として無調整で使
用している。当該投資のうち帳簿価額９百万ユーロについては、経営指標(特に、収益、EBIT及び流動性)の分析の
結果帳簿価額が現在の公正価値に等しいことが判明したため、比較の上、当該企業の株式に関する過去の独立第三
者間取引を、直近の類似企業の株式に関する取引よりも優先している。当該投資のうち帳簿価額229百万ユーロに
ついては、当該企業の株式に関する過去の独立第三者間取引よりも、直近の類似企業の株式に関する取引を基に算
定した測定額が最も信頼性のある公正価値を表している。この測定では、参照値である予想収益に倍数(3.1から
15.9)を適用している。個々の状況に応じて倍数として第１四分位、中央値、第３四分位を使用している。倍数及
び予想収益額として他の値を使用した場合、公正価値算定額は異なるものとなる。これらの仮定からの乖離(感応
度)は後述の表に記載の通りである。また、帳簿価額23百万ユーロ(ユーロ換算額)には、個々には重要性のない(価
値の変動の重要性もない)項目が含まれている。
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レベル３に区分している、デリバティブ金融資産に計上しているヘッジ関係にないデリバティブのうち帳簿価額
68百万ユーロ(ユーロ換算額)は、TモバイルUSの発行社債に組み込まれているオプションである。このオプション
はTモバイルUSが随時行使可能であり、当該社債を所定の行使価格で繰上償還できる。社債全体に関しては観察可
能な市場価格を定期的かつ報告日現在入手可能であるが、社債に組み込まれているオプションについては入手でき
ない。この償還権はオプション・プライシング・モデルにより測定している。この測定にはTモバイルUS及び類似
の発行体が発行した社債金利のヒストリカル・ボラティリティを使用しているが、これは現在の市場の金利ボラ
ティリティよりも報告日現在信頼性の高い見積りが可能なためである。スプレッド・カーブも観察可能でないが、
TモバイルUSの発行社債と類似の発行体の負債性金融商品の現在の市場価格を基に算出している。無リスク利子率
とスプレッドはそれぞれ分けて想定しており、報告日現在以下の金利ボラティリティ及びスプレッドを社債の格付
レベル別に使用している。
格付レベル別に使用している金利ボラティリティ及びスプレッド
金利ボラティリティ
(絶対値) スプレッド
BBB+ 0.1 ％～0.2％ 0.3 ％～1.6％
BBB- 0.3 ％～0.4％ 0.7 ％～2.7％
BB+/BB 0.4 ％～0.6％ 1.2 ％～4.6％
平均回帰も観察可能でないインプットであるが、３％を使用している。ドイツテレコムは、使用した値はいずれ
の場合も最善の見積りと判断している。金利ボラティリティ、スプレッド・カーブ、又は平均回帰に他の値を使用
した場合、公正価値算定額は異なるものとなる。これらの仮定からの乖離(感応度)は下表に記載の通りである。報
告日現在、無リスク利子率が50ベーシス・ポイント上昇(低下)した場合、当該オプションの公正価値は21百万ユー
ロ減少(29百万ユーロ増加)する。当報告期間に、報告日現在ポートフォリオに含まれている当該オプションに係る
未実現損失(費用純額)419百万ユーロ(ユーロ換算額)を、レベル３の測定によるものとしてその他の財務収益/費用
に認識している。当報告期間に行使したオプションはない。当報告期間における帳簿価額の増減については、前述
の表を参照のこと。当報告期間に純損益に認識した公正価値の変動は、主に測定に関連する金利の変動及び金利の
ヒストリカル・ボラティリティ(絶対値)の変化によるものである。性質が異なるため、これらの金融商品は別個の
種類の金融商品に該当する。
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a
レベル３に区分している金融資産及び金融負債の帳簿価額の感応度 (観察可能でないインプット別)
(単位:百万ユーロ) 純損益を通じ
純損益を通じ て公正価値で その他の包括
て公正価値で 測定するデリ 純損益を通じ 利益を通じて
測定するデリ 純損益を通じ バティブ金融 て公正価値で 公正価値で測
デリバティブ
その他の包括 バティブ金融 て公正価値で 負債:購入契 測定するデリ 定する組成し
金融資産:エ
利益を通じて 資産:発行社 測定するデリ 約に組み込ま バティブ金融 た貸付金及び
公正価値で測 債に組み込ま バティブ金融 れているエネ 資産:株式 その他の債
ネルギー先渡
定する資本性 れている償還 資産 :株式オ ルギー先渡契 プット・オプ 権:条件付対
g
契約
金融商品 権 プション 約 ション 価である債権
倍数(次のレベルの分位数に引上げ) 174
倍数(次のレベルの分位数に引下げ) (107)
予想収益 ＋10％
21
予想収益 －10％
(21)
b
2
金利ボラティリティ ＋10％
b
(1)
金利ボラティリティ －10％
c
スプレッド・カーブ ＋50ベーシ
(24) (10)
ス・ポイント
c
スプレッド・カーブ －50ベーシ
40 10
ス・ポイント
d
平均回帰 ＋100ベーシス・ポイン
(1)
ト
d
平均回帰 －100ベーシス・ポイン
1
ト
将来のエネルギー価格 ＋10％
106 10
将来のエネルギー価格 －10％
(113) (10)
将来のエネルギー産出量 ＋５％
60 3
将来のエネルギー産出量 －５％
(67) (3)
再生可能エネルギークレジットの将
11 2
e
来価格 ＋100％
再生可能エネルギークレジットの将
(18) (2)
e
来価格 ゼロから
f
12
株価ボラティリティ ＋10％
f
(13)
株価ボラティリティ －10％
株式の公正価値のボラティリティ
3
＋10 ％
株式の公正価値のボラティリティ
(3)
－ 10 ％
株式の公正価値 ＋10 ％
(19)
株式の公正価値 －10 ％
21
光ファイバー敷設計画 想定より１
16
年早く完了
光ファイバー敷設計画 想定より１
(17)
年遅く完了
光ファイバー実績敷設率 計画より
42
各年度５％高
光ファイバー実績敷設率 計画より
(42)
各年度５％低
a
他の全てのインプット・パラメータが変動しないと仮定した場合の、関連インプット・パラメータの変動である。
b
金利ボラティリティは経時的な金利変動の大きさを示したものである(相対的変動)。変動が大きいほど、金利ボラティリティは高くなる。
c
スプレッド・カーブは債務者が支払う金利と無リスク金利の差を満期別に示したものである。感応度の計算において、スプレッド・カーブの最低水準
はゼロとしている(すなわち、マイナスのスプレッドは使用していない)。
d
平均回帰は、変動の後、時の経過とともに金利が平均値に戻るという仮定である。選択した値(平均回帰速度)が大きいほど、金利の測定モデルの平均
値への回帰は速くなる。
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e
再生可能エネルギークレジットは米国の排出許可証に使用される用語である。
f
株価ボラティリティはオプションの残存期間にわたる原資産の変動の範囲を示したものである。
g
一部のエネルギー先渡契約は純損益を通じて公正価値で測定、これ以外はヘッジ関係におけるヘッジ手段として指定している。詳細については下記説
明を参照のこと。
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レベル３に区分している、デリバティブ金融資産に計上しているヘッジ関係にないデリバティブのうち帳簿価額
303百万ユーロ(ユーロ換算額)は、TモバイルUSが締結した契約に組み込まれているエネルギー先渡契約である。デ
リバティブ金融負債(帳簿価額１百万ユーロ未満(ユーロ換算額))も同様である。これらの契約は、エネルギー先渡
契約とTモバイルUSによる再生可能エネルギークレジットの取得の２つの要素で構成されている。エネルギー先渡
契約のうち１つは商業運転の開始が2024年に設定されているが、その他の契約については既に開始している。エネ
ルギー先渡契約はデリバティブとして分離処理しており、当該契約に基づきTモバイルUSは契約期間を通じて、実
際のエネルギー産出量及びその時点のエネルギー価格から算出した変動額を受領するとともに、商業運転開始以降
産出されたエネルギーについて単位当たり固定額を支払う。当該エネルギー先渡契約は観察可能な市場価格が入手
できないため、評価モデルにより測定している。このデリバティブの価値は、将来のエネルギー産出量、関連市場
における将来のエネルギー価格、及び再生可能エネルギークレジットの将来価格により重大な影響を受ける。契約
における主要なパラメータ(観察可能でないパラメータ及び期間に関する仮定を含む)は、下表に記載の通りであ
る。ドイツテレコムは、これらの仮定はいずれの場合も最善の見積りと判断している。TモバイルUSは、契約は現
在の市場条件で締結されており、測定に使用した当該観察可能でないインプットは最も適切なパラメータであると
判断している。契約開始時の取引価格はいずれの契約もゼロであった。観察可能でないインプットが当該デリバ
ティブの測定に与える影響の大きさから、当初測定による金額(初日利得)はいずれも当初認識時に繰り延べ(後述
のスプリントが締結した契約を除く)、エネルギーの商業産出期間にわたり定額法で償却し純損益に計上してい
る。この償却額は、評価モデル及び最新のパラメータを用いた毎期のデリバティブの測定から生じる影響額の調整
となる。デリバティブの測定により生じた金額は全て、財政状態計算書(デリバティブ金融資産/負債)及び損益計
算書(その他の営業収益/費用)に契約毎に純額で表示している。スプリントが保有しているポートフォリオにも同
種の契約があり、この契約はTモバイルUSとの企業結合前に締結され、当該契約についてもデリバティブの測定は
観察可能でないインプットにより重大な影響を受けるが、企業結合の要求事項に従い当該測定から生じた各金額は
デリバティブ金融資産として認識しているため、これらの契約に関する未償却額はない。このデリバティブの毎期
の測定から生じる影響額は、その後の期間において全額損益計算書(その他の営業費用又はその他の営業収益)に計
上する。また、上記の説明は、レベル３に区分している、デリバティブ金融資産に計上しているヘッジ関係にある
デリバティブ(帳簿価額１百万ユーロ未満(ユーロ換算額))にも概ね当てはまる。この契約は、当報告期間にヨー
ロッパで締結しており、再生可能エネルギー証明証又は他の排出許可証の購入を伴わない分離型のエネルギー先渡
契約である。したがって、当該デリバティブの価値は排出許可証の将来の価格による影響を受けない。当該契約に
発生した初日利得は、当初認識時に繰り延べている。商業運転の開始は2023年に設定されている。ヘッジ関係につ
いて、公正価値変動額のうち有効部分はその他の包括利益に認識し、ヘッジ対象(物理的な電力供給)の発生時に対
応する財及びサービス購入額の調整として純損益に振り替えている。非有効部分は、その他の営業費用又はその他
の営業収益に計上している。報告日現在、ドイツテレコムは、当グループの会社が締結している上記の全てのエネ
ルギー先渡契約の公正価値算定額(597百万ユーロ(ユーロ換算額))は適正と判断している。将来のエネルギー価
格、将来のエネルギー産出量、又は将来の再生可能エネルギークレジット価格として他の値を使用した場合、公正
価値算定額は異なるものとなる。これらの仮定からの乖離(感応度)は上表に記載の通りである。当報告期間に、上
記全てのエネルギー先渡契約に係るデリバティブ未実現利得(利得純額)112百万ユーロ(ユーロ換算額)を、レベル
３の測定によるものとしてその他の営業収益/費用に認識している。当報告期間における帳簿価額の増減について
は、該当の表を参照のこと。当報告期間における市場価格の変動は、主に観察可能な及び観察可能でないエネル
ギー価格の変動及び金利の影響によるものである。さらに、TモバイルUSは、商業運転が開始されていないプロ
ジェクト１件について減損損失を認識している。これは、プロジェクトの確実な実現のために他の契約相手先に有
利になるよう契約条件の修正の必要性が見込まれるためである。損益計算書上未償却の初日利得の当報告期間にお
ける増減は、後述の表に記載の通りである。初日利得の定額法による償却額(エネルギーの商業産出期間にわたり
純損益に認識)は、１年当たり23百万ユーロ(ユーロ換算額)である。性質が異なるため、当該エネルギー先渡契約
は別個の種類の金融商品に該当する。
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(単位:百万ユーロ)
米国 その他
商業運転開始以降の契約期間(年) 12～15 15
商業運転が既に開始されている契約期間の終了年度 2029～2035 該当なし
予想年間エネルギー産出量(GWh) 4,057 196
予想エネルギー価格(観察可能でない期間)(ユーロ/MWh) 37～231
オンピーク(すなわち、相対的にエネルギー需要が高い時期)( ユーロ ) 26～83
オフピーク(すなわち、相対的にエネルギー需要が低い時期)( ユーロ ) 24～66
52 ％
オンピーク/オフピーク比率
エネルギー価格を定期的に観察可能な期間(年) 最大10 約３
再生可能エネルギークレジットの価格を定期的に観察可能な期間(年) 約３ 該当なし
レベル３に区分している金融資産には、デリバティブ金融資産であるTモバイルUS株式を購入する取得した株式
オプション(帳簿価額224百万ユーロ(ユーロ換算額))が含まれている。この株式オプションは、随時行使可能で行
使期間は2024年に満了となり、一部は固定一部は変動購入価格で行使可能であり、オプション・プライシング・モ
デルにより測定している。市場で観察可能な株価及び無リスク利子率の他、過去及び現在の数値を基に計算したT
モバイルUS及び類似企業の平均株価ボラティリティを使用しているが、これは報告日現在、現在の市場ボラティリ
ティのみを使用するよりも当該インプットについてより信頼性の高い見積りを提供するためである。報告日現在、
株価ボラティリティとして使用した数値は26.2％であり、ドイツテレコムは最善の見積りと判断している。報告日
現在の当該株式オプションの公正価値算定額は329百万ユーロ(ユーロ換算額)である。株価ボラティリティとして
他の値を使用した場合、公正価値算定額は異なるものとなる。これらの仮定からの乖離(感応度)は前述の表に記載
の通りである。性質が異なるため、当該金融商品は別個の種類の金融商品に該当する。取得時の取引価格はゼロで
あった。観察可能でないインプットが当該オプションの測定に与える影響の重要性から、当初測定による公正価値
1,005百万ユーロ(ユーロ換算額)(取引コスト控除前)は直ちに認識せず、代わりにオプションの残存期間にわたり
償却し純損益に計上している。この償却額は、評価モデル及び最新のパラメータを用いた当該オプションの継続的
測定により生じる影響額の調整となる。オプションの測定金額はいずれも、財政状態計算書(その他のデリバティ
ブ金融資産)及び損益計算書(その他の財務収益/費用)に純額で表示している。当報告期間における市場価格の変動
は、主に株価及び無リスク利子率の変動によるものである。当報告期間に当該株式オプションの一部を行使してい
る。損益計算書上未償却の金額の当報告期間における増減は、後述の表に記載の通りである。
株式オプションの詳細については、「その他の金融資産」のセクションを参照のこと。
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レベル３に区分している金融資産には、デリバティブ金融資産であるセルネックス・ネザーランドの株式を売却
する取得したオプション(プット・オプション)(帳簿価額17百万ユーロ)が含まれている。このオプションは、同社
株式の取得時に併せて取得したものであり、オプションの売り手はセルネックスである。オプションの行使価格
は、行使期間４年目終了までに行使した場合の固定の最低行使価格については合意済みであるが、基本的には当該
株式の公正価値となる。オプションは、2026年まで随時行使可能であり、オプション・プライシング・モデルによ
り測定している。測定には類似企業の株価ボラティリティを考慮した株価ボラティリティ20％を使用しており、ド
イツテレコムはこの観察可能でないインプットを最善の見積りと判断している。当該株式の公正価値は同様に観察
可能でないが、報告日現在５億ユーロである。オプションの公正価値算定額は、報告日現在112百万ユーロであ
る。株価ボラティリティ及び株式の公正価値として他の値を使用した場合、公正価値算定額は異なるものとなる。
これらの仮定からの乖離(感応度)は前述の表に記載の通りである。当該株式の購入時にドイツテレコムが移転した
対価(IFRS上の対価)は当該株式の公正価値相当額であり、オプションの取引価格はゼロであった。オプションの測
定は観察可能でないインプットの重大な影響を受けることから、当初測定による公正価値129百万ユーロは直ちに
認識せず、代わりに４年にわたり償却し純損益に計上している。この償却額は、評価モデル及び最新のパラメータ
を用いた当該オプションの継続的測定により生じる影響額の調整となる。オプションの測定金額はいずれも、財政
状態計算書(その他のデリバティブ金融資産)及び損益計算書(その他の営業費用又はその他の営業収益)に純額で表
示している。当報告期間における価値の変動は、主に当該株式の公正価値の上昇及びオプションの残存期間の減少
によるものである。損益計算書上未償却の金額の当報告期間における増減は、下表に記載の通りである。
未償却額の増減
(単位:百万ユーロ) 株式プット・
エネルギー先渡契約 株式オプション オプション
当初認識時の測定額 173 1,005 129
当初認識時の測定額(当報告期間における増加) 141 0 0
過去の期間に(純損益で)償却済みの測定額 (29) (328) (19)
当報告期間に(純損益で)償却した測定額 (6) (38) (16)
為替換算調整 15 (49) 0
過去の期間における処分 0 (372) 0
当報告期間における処分 0 (134) 0
2022年６月30日現在未償却の測定額 294 84 94
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レベル３に区分している金融資産(組成した貸付金及びその他の債権)には、条件付対価であるグラスファー
ザー・プラスに対する持分50％の売却に係る債権(帳簿価額427百万ユーロ)が含まれている。この債権は、所定の
光ファイバーの敷設目標が達成された時点で発生するものであり、純損益を通じて公正価値で測定している。ドイ
ツテレコムは、この債権をグラスファーザー・プラスの直近の敷設計画を基に測定している。報告日現在、回収期
日は2025年から2028年に到来予定である。債務者であるIFMのスプレッドは観察可能でないインプットであり、報
告日現在、個々の支払額の割引に1.9％から2.1％の値を使用している。ドイツテレコムは、使用した仮定はいずれ
の場合も最善の見積りと判断している。支払額、支払期限、及びスプレッドとして他の仮定を使用した場合、公正
価値算定額は異なるものとなる。これらの仮定からの乖離(感応度)は前述の表に記載の通りである。当報告期間
に、当該債権の割引による未実現の影響額(費用純額)28百万ユーロを、レベル３の測定によるものとしてその他の
営業収益/費用に認識している。当報告期間における帳簿価額の増減については、前述の表を参照のこと。当報告
期間における市場価格の変動は、主に測定に関連する金利の上昇によるものである。性質が異なるため、この金融
商品は別個の種類の金融商品に該当する。レベル３に区分しているその他の金融資産(組成した貸付金及びその他
の債権)の帳簿価額は25百万ユーロであり、重要性のない(公正価値の重大なボラティリティが予想されない)項目
である。
IFMとの共同支配企業であるグラスファーザー・プラスの詳細については、「グループ構成の変更及びその他の
取引」のセクションを参照のこと。
レベル３に区分している売掛金、並びにその他の組成した貸付金及びその他の債権については、その他の包括利
益を通じて公正価値又は純損益を通じて公正価値で測定しているが、当該公正価値の主要な決定要因は取引相手先
の信用リスクである。報告日に適用しているデフォルト率が１％上昇(低下)した場合(参照値の変動がない場合)、
当該金融商品の公正価値は１％減少(増加)する。
レベル３に区分している、純損益を通じて公正価値で測定している金融資産(帳簿価額21百万ユーロ)には、第三
者から取得した株式購入オプションが含まれている。これらの個々の項目について価値の重大な変動は予想されな
い。性質が異なるため、これらの金融商品は別個の種類の金融商品に該当する。
信用リスクの開示
支払不能となった場合には契約条項に従い、各契約相手先との全てのデリバティブ(公正価値がプラス又はマイ
ナスを問わない)は相殺され、債権又は負債の純額が残る。通常、この残高は銀行営業日毎に再計算の上相殺され
る。ドイツテレコムは、公正価値がプラス及びマイナスの全てのデリバティブの相殺後の金額がドイツテレコムに
とってプラスの契約相手先については、担保契約に従い制限のない現金担保を受領しており、金額は323百万ユー
ロ(2021年12月31日現在:1,616百万ユーロ)である。これにより信用リスクは323百万ユーロ(2021年12月31日現
在:1,590百万ユーロ)減少するが、これは当該現金担保の受入により対応する正味デリバティブ・ポジションが報
告日現在同額相殺されるためである。これらの契約に基づく2022年６月30日現在のデリバティブ(報告日現在の公
正価値プラス、帳簿価額合計1,734百万ユーロ(2021年12月31日現在:1,844百万ユーロ))に残存する信用リスクは、
259百万ユーロ(2021年12月31日現在:13百万ユーロ)である。
ドイツテレコムは、公正価値がプラス及びマイナスの全てのデリバティブの相殺後の金額がドイツテレコムに
とってマイナスの契約相手先に対ついては、報告日現在、担保契約に従い現金担保827百万ユーロ(2021年12月31日
現在:423百万ユーロ)を差し入れている。この差入担保金は、報告日現在対応する正味デリバティブ・ポジション
655百万ユーロ(2021年12月31日現在:423百万ユーロ)と相殺されることから、当該ポジションは信用リスクにさら
されていない。
当該受入(差入)担保金は、対応するデリバティブとの密接な関連性から別個の種類の金融負債(資産)に該当す
る。これ以外に、金融資産の信用リスクに対する最大エクスポージャーを軽減する重要な契約はない。したがっ
て、その他の金融資産については、信用リスクに対する最大エクスポージャーは帳簿価額と同額となっている。
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TモバイルUSは、同社が発行している社債の条件に基づき、特定の状況下で社債の大半を期限前償還できる権利
を有している。当該期限前償還権は組込デリバティブに該当し、連結財政状態計算書上デリバティブ金融資産とし
て分離して表示している。これらは信用リスクにさらされていないことから別個の種類の金融商品に該当する。エ
ネルギー先渡契約には担保の提供はないが、この詳細については前述の説明を参照のこと。保有している組込デリ
バティブにも信用リスクはない。また、第三者から取得したドイツテレコムの子会社又はその他の会社の株式に係
るオプションについても、担保の提供はない(前述の説明を参照のこと)。
ドイツテレコムの子会社は、周波数帯ライセンスの取得のための入札に関して、現金担保64百万ユーロ(ユーロ
換算額)(2021年12月31日現在:90百万ユーロ)を追加で差し入れている。また、スプリントが発行した債務不履行時
債権者優先弁済権付負債の現金担保として、報告日現在、現金及び現金同等物81百万ユーロ(ユーロ換算額)(2021
年12月31日現在:76百万ユーロ)を差し入れている。この現金担保は重大な信用リスクにさらされていない。
関連当事者の開示
2021年12月31日現在の連結財務諸表で報告していた関連当事者開示の重要な変更は、2022年６月30日現在以下の
通りである。
共同支配企業 2021年11月５日、ドイツテレコムは、IFMグローバル・インフラストラクチャー・ファンドが光
ファイバー・ネットワーク敷設会社であるグラスファーザー・プラスGmbHの持分50％を取得予定である旨を発表し
た。グラスファーザー・プラスの持分50％の売却は、2022年１月25日の欧州委員会による当該取引の認可及び他の
クロージング条件の充足後、2022年２月28日に完了している。この共同支配企業に対する持分は、2022年２月28日
以降持分法により連結財務諸表に計上している。2022年6月30日現在の当該投資の帳簿価額は10億ユーロである。
IFMとの共同支配企業であるグラスファーザー・プラスの詳細については、「グループ構成の変更及びその他の
取引」のセクションを参照のこと。
機関
取締役会 2021年12月15日、ドイツテレコム・アーゲーの監査役会は、ティモテウス・ヘッティゲスの取締役会会
長の職位を2021年12月31日付で取り消すとともに、同氏を2022年１月１日から2026年12月31日までを任期とする取
締役会会長に再任することを決議している。
監査役会 2022年４月７日開催の定時株主総会において、ドイツテレコム・アーゲーの株主は、Dr.フランク・ア
ペルをドイツテレコム・アーゲーの監査役に選任した。監査役会はその後、Dr.フランク・アペルを、当該株主総
会の終結をもって監査役を退任したProf.Dr.ウルリヒ・レーナーの後任として、監査役会の新会長に選任してい
る。
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報告期間後の事象
当グループのドイツ及びオーストリアにおける基地局事業に関するデジタルブリッジ及びブルックフィールドとの
合意 2022年７月13日、ドイツテレコムは、GDタワーズ(ドイツ及びオーストリアにおける通信塔資産から構成、
現在グループ開発事業セグメントに割当)(GDタワー各社)の持分51.0％を、デジタルブリッジ及びブルックフィー
ルドに売却することに合意している。
GDタワーズに関するデジタルブリッジ及びブルックフィールドとの合意の詳細については、「グループ構成の変
更及びその他の取引」のセクションを参照のこと。
T モバイルUSへのサイバー攻撃の結果同社に対して提起されている法的手続き 2022年７月22日に連邦裁判所での
和解合意が成立した顧客による集団訴訟については、「偶発事象」のセクションを参照のこと。
インフラ・ファンド(DIV Ⅱ)への新たなリミテッド・パートナーの参加 2022年８月２日、デジタル・トランス
フォーメーション・キャピタル・パートナーズ(DTCPインフラ)は、投資会社であるデジタル・インフラストラク
チャ―・ビークルⅡ SCSp SICAV-RAIF(以下「DIV Ⅱ」という。)への新たな投資家の参加を認めた。この結果、ド
イツテレコムの持分は66.67％から43.5％に低下している。
DIV Ⅱインフラ・ファンドへの新たなリミテッド・パートナーの参加の詳細については、「グループ構成の変更
及びその他の取引」のセクションを参照のこと。
米国での周波数帯ライセンスの取得に関する契約 2022年８月８日、TモバイルUSは、600MHz帯の周波数帯ライセ
ンスの取得について購入価格35億米ドル(34億ユーロ)で取得する契約を、チャンネル51ライセンス・カンパニー
LLC及びLBライセンス・カンパニーLLC(以下「販売者」という。)と締結している。当該ライセンスの取得に付随す
る関連ネットワーク資産はない。現在TモバイルUSはこれらのライセンスを、周波数帯を一定期間リースする販売
者との既存の契約に基づき利用している。当該取得に関する契約は、規制当局の認可及び一定の他の慣習的クロー
ジング条件の充足が必要となる。この取引は2023年度半ばから後半に完了予定である。
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２ 【その他】
(1) 後発事象
「第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項を参
照のこと。
(2) 訴 訟
「第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の項を参
照のこと。
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３ 【ドイツと日本における会計原則および会計慣行の主要な相違】
本書記載の中間連結財務諸表は、欧州連合で採択され、国際会計基準審議会により発行された国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して作成されている。IFRSは、日本において一般に公正妥当と認められる会計原則(以下「日本の会
計原則」という。)とはいくつかの点で相違しており、その主な相違は以下に要約されている。
(1) 連結手続
(a) 連結会社間の会計方針の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、親会社は、類似の状況における同様の取引及び他の事象に関し、統一さ
れた会計方針を用いて、連結財務諸表を作成しなければならない。在外子会社の財務諸表は、それぞれの国で認められている
会計原則を使用して作成されている場合でも、連結に先立ち、親会社が使用するIFRSに準拠した会計方針に一致させるよう必
要なすべての修正及び組替が行われる。また、国際会計基準（以下「IAS」という。）第28号「関連会社及び共同支配企業に対
する投資」に基づき、関連会社又は共同支配企業が類似の状況における同様の取引及び事象に関して、企業とは異なる会計方
針を用いている場合には、企業が持分法を適用するために関連会社又は共同支配企業の財務諸表を用いる際に、関連会社又は
共同支配企業の会計方針を企業の会計方針に合わせるための修正を行わなければならない。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で
行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない。但
し、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の
財務諸表がIFRS又は米国会計基準に準拠して作成されている場合、及び国内子会社が指定国際会計基準又は修正国際基準に準
拠した連結財務諸表を作成して有価証券報告書により開示している場合には、当面の間、一定の項目（のれんの償却、退職給
付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など）の修正を条件に、これを連結決算手続上利
用することができる。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従い、同一環境下で行われた同一の性質の取引等
について、投資会社（その子会社を含む。）及び持分法を適用する被投資会社が採用する会計方針は、原則として統一する。
但し、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関連会社の財務諸表がIFRS
又は米国会計基準に準拠して作成されている場合、及び国内関連会社が指定国際会計基準又は修正国際基準に準拠した連結財
務諸表を作成して有価証券報告書により開示している場合については、当面の間、実務対応報告第18号で規定される在外子会
社等に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
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(b) 報告日の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、連結財務諸表作成に用いる親会社及びその子会社の財務諸表は、同じ報
告日としなければならない。親会社の報告期間の期末日が子会社と異なる場合、子会社は、実務上不可能な場合を除いて、連
結のために親会社の財務諸表と同日現在の追加的な財務諸表を作成して、親会社が子会社の財務情報を連結できるようにす
る。実務上不可能な場合には、親会社は子会社の直近の財務諸表を用いて子会社の財務情報を連結しなければならないが、当
該財務諸表の日付と連結財務諸表の日付との間に生じた重要な取引又は事象の影響について調整する。いかなる場合でも、子
会社の財務諸表と連結財務諸表の日付の差異は3か月を超えてはならず、報告期間の長さ及び財務諸表の日付の差異は毎期同一
でなければならない。
また、関連会社及び共同支配企業については、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づき、企業が持分
法を適用する際には、関連会社又は共同支配企業の直近の利用可能な財務諸表を使用する。企業の報告期間の末日が関連会社
又は共同支配企業と異なる場合には、関連会社又は共同支配企業は、実務上不可能な場合を除いて、企業の使用のために、企
業の財務諸表と同じ日付で財務諸表を作成する。子会社と同様に、持分法を適用する際に用いる関連会社又は共同支配企業の
財務諸表を企業と異なる日付で作成する場合には、その日付と企業の財務諸表の日付との間に生じた重要な取引又は事象の影
響について調整を行わなければならない。いかなる場合にも、関連会社又は共同支配企業の報告期間の末日と企業の報告期間
の末日との差異は3か月以内でなければならない。報告期間の長さとその末日の差異は毎期同じでなければならない。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、子会社の決算日と連結決算日の差異が3か月を
超えない場合には、子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行うことができる。但し、この場合には、子会社の決算日と
連結決算日が異なることから生じる連結会社間の取引に係る会計記録の重要な不一致について、必要な整理を行う。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従い、投資会社は、関連会社の直近の財務諸表を
使用する。投資会社と関連会社の決算日に差異があり、その差異の期間内に重要な取引又は事象が発生しているときには、必
要な修正又は注記を行う。
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(2) 連結の範囲及び持分法の適用範囲
(a) 連結の範囲及び持分法の適用範囲
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、支配を有する会社（子会社）に対しては連結、IAS第28号「関連会社及び
共同支配企業に対する投資」に基づき、投資先に対して共同支配又は重要な影響力を有する企業は、関連会社又は共同支配企
業に対する投資を持分法で会計処理しなければならない。IFRS第10号では、投資者が、投資先に対するパワー、投資先への関
与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資者のリターンの額に影響を及ぼすように
投資先に対するパワーを用いる能力を有している場合には、投資先を支配していると判定される。IAS第28号では、重要な影響
力とは、投資先の財務及び営業の方針決定に参加するパワーであるが、当該方針に対する支配又は共同支配ではないものと定
めている。
またIFRS第12号「他の企業への関与の開示」では、「組成された企業」（特別目的事業体と類似の性格を有すると考えられ
る。）を「誰が企業を支配しているのかの決定に際して、議決権又は類似の権利が決定的な要因とならないように設計された
企業」と定義し、組成された企業への関与についての開示要求事項を定めている。組成された企業は、上記IFRS第10号の支配
の概念に照らし、投資者が組成された企業を支配していると判定される場合には、連結の範囲に含めることになる。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基準により連結の範囲が決定さ
れ、支配の及ぶ会社（子会社）は連結の範囲に含まれる。但し、子会社のうち支配が一時的であると認められる企業、又は連
結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業については、連結の範囲に含めないこととされてい
る。また、非連結子会社及び重要な影響力を与えることができる会社（関連会社）については、持分法の適用範囲に含める。
尚、日本でも、連結財務諸表上、共同支配投資企業は、共同支配企業に対する投資について持分法を適用する。
また、日本では、特別目的会社については、企業会計基準第22号及び企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における
子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」に基づき、特別目的会社が適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益
を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的会社の事業がその目的に
従い適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認め、当該特別目的会社
に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。したがって、当該要件を満たす特別目的会社は、連結の範囲
に含まれないことになる。但し、このように連結の範囲に含まれない特別目的会社については、企業会計基準適用指針第15号
「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針」に基づき、当該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引
の概要、当期に行った当該特別目的会社との取引金額又は当該取引の期末残高等の一定の開示を行うことが、特別目的会社に
資産を譲渡した会社に求められている。
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(b) 投資企業に関する連結の例外
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に従い、親会社が投資企業の定義に該当する場合には、一定の場合を除き子会社を
連結してはならず、それに代えて、子会社に対する投資をIFRS第9号「金融商品」に従い純損益を通じて公正価値で測定しなけ
ればならない。
尚、投資企業の親会社は、投資企業である子会社を通じて支配している企業を含めて、支配しているすべての企業を連結し
なければならない。但し、親会社自身が投資企業である場合を除く。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表におけ
る子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」において、ベンチャーキャピタルなどの投資企業（投資先の事業その
ものによる成果ではなく、売却による成果を期待して投資価値の向上を目的とする業務を専ら行う企業）が投資育成や事業再
生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式や出資を有している場合、当該他の企業の意思決
定機関を支配していることに該当する要件（すなわち、親会社に該当する要件）を満たしていても、財務上又は営業上若しく
は事業上の関係からみて他の企業の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められる一定の要件を満たす場合
には、当該他の企業は子会社に該当しないこととされている。
(3) 非支配持分
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に基づき、企業結合ごとに、取得企業は、取得日現在で、被取得企業に対する非支配持分
のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えているものを、以下のいずれ
かで測定しなければならない。
(a) 非支配持分の公正価値
(b) 被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する現在の所有権金融商品の比例的な取り分
非支配持分の他のすべての内訳項目は、他の測定基礎がIFRSで要求されている場合を除き、取得日の公正価値で測定しなけ
ればならない。
また、子会社に対する親会社の所有持分の変動（非支配持分との取引）で支配の喪失とならない場合には資本取引として会
計処理される。
日本では、IFRSのように非支配株主持分を当初認識時に公正価値で測定する方法は認められておらず、取得日における非支
配株主持分は、同日における被取得企業の識別可能純資産の時価に対する非支配株主の持分で測定される。
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(4) 他の企業への関与の開示
IFRSでは、IFRS第12号「他の企業への関与の開示」に従い、次の事項に関する開示が要求されている。
(a) 重大な判断及び仮定（支配、共同支配及び重要な影響力等を決定する際に行った重大な判断及び仮定）
(b) 子会社への関与（企業集団の構成、非支配持分が企業集団の活動及びキャッシュ・フローに対して有している関
与、企業集団の資産へのアクセス等に対する重大な制限の内容及び程度、連結した組成された企業への関与に関連
したリスクの内容、所有持分の変動）
(c) 共同支配の取決め及び関連会社への関与（共同支配の取決め及び関連会社への関与の内容、程度及び財務上の影
響、並びに当該関与に関連したリスクの内容及び変動）
(d) 非連結の組成された企業への関与（非連結の組成された企業への関与の内容及び程度、並びに当該関与に関連した
リスクの内容及び変動）
日本では、上記に関して包括的に規定する会計基準はないが、連結の範囲に含まれない特別目的会社に関する開示や、企業
会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結の範囲に含めた子会社、非連結子会社に関する事項その他
連結の方針に関する重要な事項及びこれらに重要な変更があったときは、その旨及びその理由について開示することが要求さ
れている。
(5) 企業結合
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に基づき、すべての企業結合に取得法が適用されている（共同支配の取決め自体の財務諸
表における共同支配の取決めの形成の会計処理、共通支配下の企業又は事業の結合、及び事業を構成しない資産又は資産グ
ループの取得を除く。）。取得法では、取得日において、取得企業は識別可能な取得した資産及び引き受けた負債を、原則と
して、取得日公正価値で認識する。
日本でも、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に基づき、すべての企業結合（共同支配企業の形成及び共通
支配下の取引を除く。）はパーチェス法（取得法に類似する方法）で会計処理されている。
但し、日本基準とIFRSの間には、主に以下の差異が存在する。
(a)条件付対価の処理
IFRSでは、取得企業は条件付対価を、被取得企業との交換で移転した対価に含め、取得日公正価値で認識しなけれ
ばならない。また、条件付対価の公正価値に事後的な変動があった場合でも、一定の場合を除き、のれんの修正は
行わない。
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日本では、条件付取得対価の交付若しくは引渡し又は返還が確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時
点で、支払対価を取得原価として追加的に認識するか又は返還される対価の金額を取得原価から減額するととも
に、のれんの修正を行う。
(b)のれんの当初認識及び非支配持分の測定
IFRSでは、企業結合ごとに以下のいずれかの方法を選択できる。
・ 非支配持分も含めた被取得企業全体を公正価値で測定し、のれんは非支配持分に帰属する部分も含めて測定する
方法（全部のれん方式）
・ 非支配持分のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えてい
るものは、被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する比例持分相当額として測定し、のれんは取得企業の
持分相当額についてのみ認識する方法（購入のれん方式）
日本では、IFRSのように非支配株主持分自体を時価評価する処理（全部のれん方式）は認められておらず、のれん
は、取得原価が、取得した資産及び引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される（購入のれん
方式）。
(c)のれんの償却
IFRSでは、のれんの償却は行わず、のれんは、IAS第36号「資産の減損」に従い、毎期及び減損の兆候がある場合は
その都度、減損テストの対象になる。
日本では、原則として、のれんの計上後20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法
により規則的に償却する。但し、金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理
することができる。のれんの未償却残高は、減損処理の対象となる。
(6) 金融商品の分類及び測定
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」により、金融資産及び金融負債を以下のように分類し、測定することが要求されている。
金融資産については、金融資産の管理に関する企業の事業モデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フロー上の特性の両
方に基づき、以下のように事後測定するものに分類しなければならない。
(a) 償却原価で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローを回収することを保有目的とする事業モデルの中で保有さ
れ、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
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(b) その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的
が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・
フローが所定の日に生じる場合。
(c) 純損益を通じて公正価値で事後測定するもの： 上記以外の場合。
ただし、企業は、当初認識時に、 売買目的保有又はIFRS第3号「企業結合」が適用される企業結合における取得企業によって
認識される条件付対価ではない 資本性金融商品に対する投資の公正価値の事後変動をその他の包括利益に表示するという取消
不能の選択を行うことができる。
金融負債（公正価値オプション及び負債であるデリバティブ等を除く）については、償却原価で事後測定するものに分類し
なければならない。
またIFRS第9号では、会計上のミスマッチを除去又は大幅に低減するなどの一定の要件を満たす場合、当初認識時に金融資産
及び金融負債を純損益を通じて公正価値で測定するものとして取消不能の指定をすることができる（公正価値オプション）。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産及び金融負債は以下のように測定される。
・ 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は純損益に認識される。
・ 満期保有目的の債券は、取得原価又は償却原価で測定される。
・ その他有価証券（売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券）は、時価で
測定し、時価の変動額は
a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書に計上されるか、又は
b) 個々の証券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
・ 市場価格のない株式等については、取得原価をもって貸借対照表価額とする。
・ 貸付金及び債権は、取得原価又は償却原価で測定される。
・ 金融負債のうち支払手形、買掛金、借入金、社債その他の債務は債務額で測定される。但し、社債については、社債金
額よりも低い価格又は高い価格で発行した場合など、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法に基
づいて算定された価額で評価しなければならない。
IFRSで認められている公正価値オプションに関する規定はない。
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(7) 金融資産の認識の中止
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、(1)金融 資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した
時、又は(2)金融資産を譲渡し、かつ① 企業が金融資産の所有に係るリスクと経済価値の ほとんどすべてを他の当事者に 移転し
た時、若しくは②企業が金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転も保持もしないが金融資産に対する
支配を保持していない場合、当該金融資産の認識を中止する。 企業がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持
もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、企業は資産に対する留保持分と関連して支払う可能性がある負債を認識す
る。企業が、譲渡された金融資産のほとんどすべてのリスクと経済価値を保持している場合には、企業は金融資産の認識を継
続する。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が第三者
に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(8) 金融商品の分類変更
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、影響を受けるすべて
の金融資産を同基準に定める分類方法に従って分類変更することが求められている。金融負債の分類変更を行うことは認めら
れていない。
日本では、会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」に従い、売買目的又は売却可能（その他有価証
券）から満期保有目的へ保有目的区分を変更することは認められず、売買目的から売却可能（その他有価証券）への保有目的
区分の変更については、正当な理由がある限られた状況（例えば、トレーディング業務の廃止を決定した場合に、売買目的と
して分類していた有価証券の保有目的区分をすべて売却可能（その他有価証券）に変更することができる。）においてのみ認
められている。
(9) 金融商品の公正価値の開示
IFRSでは、IFRS第7号「金融商品：開示」に基づき、当該基準の対象となるすべての金融資産及び金融負債について以下の開
示を行うことが要求されている。
(a) 企業の財政状態及び業績に対する金融商品の重要性
(b) 企業が当期中及び報告期間の末日現在で晒されている金融商品から生じるリスクの内容及び程度、並びに企業の当該
リスクの管理方法
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日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第19号「金融商品の時価等の開示
に関する適用指針」に基づき、時価等の開示がすべての金融商品に求められ、かつ金融商品から生じるリスクについての開示
も求められている。但し、金融商品から生じるリスクのうち市場リスクに関する定量的開示が求められているのは、金融商品
から生じるリスクが重要な企業（銀行・証券会社等）が想定されている。
(10) 資産の減損
(a)固定資産の減損
IFRSでは、IAS第36号「資産の減損」に従い、資産又は資金生成単位に減損の兆候が認められ、その資産又は資金生成単位の
回収可能価額（処分コスト控除後の公正価値と使用価値（資産又は資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フ
ローの現在価値）のいずれか高い金額）が帳簿価額を下回ると見積られる場合に、その差額を減損損失として認識する。減損
損失計上後、一定の条件が満たされた場合、のれんに対して認識された減損を除き、減損損失の戻入が要求される。尚、耐用
年数を確定できない無形資産やのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年減損テストを実施しなければならな
い。
日本では、企業会計審議会公表の「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産又は資産グループの減損の兆候が認めら
れ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額（20年以内の合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると見積られた場合
に、その資産又は資産グループの回収可能価額（正味売却価額と使用価値（資産又は資産グループの継続的使用と使用後の処
分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の金額）と帳簿価額の差額につき減損
損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。
(b)金融資産の減損
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、償却原価で事後測定される金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で事
後測定される金融資産、リース債権、契約資産、純損益を通じて公正価値で事後測定されないローン・コミットメント及び金
融保証契約について、予想信用損失に対する損失評価引当金を認識しなければならない。その他の包括利益を通じて公正価値
で事後測定される金融資産に係る損失評価引当金は、その他の包括利益に認識し、財政状態計算書における当該金融資産の帳
簿価額を減額してはならない。
各報告日における金融商品に係る損失評価引当金は、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している
場合には、全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大してい
ない場合には、12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しなければならない。
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各報告日において、企業は、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しなければならな
い。この評価を行う際に、企業は、予想信用損失の金額の変動ではなく、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発
生のリスクの変動を用いなければならない。この評価を行うために、企業は、報告日現在での当該金融商品に係る債務不履行
発生のリスクを当初認識日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較し、当初認識以降の信用リスクの著し
い増大を示す、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を考慮しなければならない。
予想信用損失の測定に当たっては、次のものを反映する方法で見積もらなければならない。
・ 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・ 貨幣の時間価値
・ 過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可
能な合理的で裏付け可能な情報
報告日現在の損失評価引当金を本基準に従って認識が要求される金額に修正するために必要となる予想信用損失（又は戻入
れ）の金額は、減損利得又は減損損失として、純損益に認識することが要求される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」および関連する指針に従い、満期保有目的の債券、子会社株
式及び関連会社株式並びにその他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、
回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなけれ
ばならない。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当
の減額をし、評価差額は当期の損失として処理する。実質価額とは、通常、一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して
作成した財務諸表を基礎に資産等の時価評価に基づく評価差額等を加味して算定した1株当たりの純資産額に、所有株式数を乗
じた金額とされている。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態及び経営成績等に応じて債権を一般
債権、貸倒懸念債権及び破産更生債権等の3つに区分し、一般債権については貸倒実績率法、貸倒懸念債権については債権の状
況に応じて財務内容評価法又はキャッシュ・フロー見積法、破産更生債権等については財務内容評価法と、債権の区分ごとに
定められた方法に従い貸倒見積高を算定する。
また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期保有目的の債券及びその他有価証券に分類さ
れている債券についても認められていない。貸付金及び債権についても、直接減額を行った場合には、減損の戻入益の計上は
認められていない。
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(11) ヘッジ会計
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」において、ヘッジに関する方針の文書化等のヘッジ会計の要件を満たした場合に、以下の
3つのヘッジ関係に基づいて会計処理される。
(a) 公正価値ヘッジ：認識されている資産若しくは負債又は未認識の確定約定（あるいはそうした項目の構成要素）の公正
価値の変動のうち、特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性があるものに対するエクスポージャーの
ヘッジ。ヘッジ対象の特定のリスクに起因する公正価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は、ともに純損益に認識
される。ただし、公正価値の変動をその他の包括利益に表示することを企業が選択した資本性金融商品に対する公正価
値ヘッジの場合には、ともにその他の包括利益に認識される。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ：認識されている資産若しくは負債又は可能性の非常に高い予定取引の全部又は構成要素
に係る特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性があるものに対するキャッシュ・フローの変動可能性に
対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッジ手段の利得又は損失の有効部分はその他の包括利益に直接認識され、非有効
部分は純損益に認識される。
(c) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ：在外営業活動体に対する純投資のヘッジ。
有効なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に直接認識され、非有効部分につ
いては純損益に認識される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、ヘッジ会計の方法は、原則として、時価評価されて
いるヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象（相場変動等による損失の可能性がある資産又は負債で、予定取引に
より発生が見込まれる資産又は負債も含まれる）に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法（繰延ヘッ
ジ）による。但し、現時点ではその他有価証券のみを適用対象として、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益に反映させること
により、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法（時価ヘッジ）の適用も認められている。在外
営業活動体に対する純投資に対するヘッジに関しては、企業会計審議会公表の「外貨建取引等会計処理基準」及び関連する実
務指針において、IFRSと概ね同様の会計処理が認められている。
また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損益のうち結果的
に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を行うことができる（なお、合理的に区分できる非有効
部分については当期の純損益に計上することができる）。
資産又は負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップが、金利変換の対象となる資
産又は負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元本、利息の受払条件及び契約期間が当該資産又は負債とほ
ぼ同一である場合には、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産又は負債に係る利息に加減する
「特例処理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満たす為替予約等については、当分の間、為替予約等により確定
する決済時における円貨額により外貨建取引及び金銭債権債務等を換算し直物為替相場との差額を期間配分する方法（「振当
処理」）によることができる。
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(12) 株式交付費
IFRSでは、IAS第32号「金融商品：表示」に基づき、株式交付費は、資本からの控除として会計処理される。
日本では、実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」に従い、株式交付費は、原則として支出時に
費用として処理する。但し、企業規模の拡大のために行う資金調達などの財務活動（組織再編の対価として株式を交付する場
合を含む。）に係る株式交付費については、繰延資産に計上することができる。この場合には、株式交付のときから3年以内の
その効果の及ぶ期間にわたって、定額法により償却をしなければならない。
(13) 退職後給付（確定給付制度）
(a) 確定給付制度債務の期間配分方法
IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に従い、制度の給付算定式に基づいて勤務期間に給付を帰属させる方法（給付算
定式基準）が原則とされている。
日本では、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に従い、退職給付見込額について全勤務期間で除した額
を各期の発生額とする方法（期間定額基準）と、給付算定式基準のいずれかを選択適用することとされている。
(b) 数理計算上の仮定
・ 割引率
IFRSでは、報告期間の末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しなければならない。そのような優良
社債について厚みのある市場が存在しない通貨では、報告期間の末日時点の当該通貨建の国債の市場利回りを
使用しなければならない。また割引率は、毎期見直さなければならない。
日本では、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定するが、これには、期末における国債、政府機関債及
び優良社債の利回りが含まれ、いずれも選択可能である。また、割引率等の計算基礎に一定の重要な変動が生
じていない場合には、割引率を見直さないことが認められている。
・ 制度資産に係る利息収益（長期期待運用収益）
IFRSでは、年次報告期間の開始日時点で、制度資産の公正価値に上記の割引率を乗じて算定する（期待運用収
益の概念廃止）。尚、制度資産に係る利息収益は、確定給付制度債務に係る利息費用と相殺の上、確定給付負
債（資産）の純額に係る利息純額に含める。
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日本では、期首の年金資産の額に合理的に期待される収益率（長期期待運用収益率）を乗じて算定する。
(c) 数理計算上の差異（再測定）及び過去勤務費用
IFRSでは、数理計算上の差異は、発生時にその全額をその他の包括利益に認識する。その他の包括利益から純損益への
振替（リサイクル）は、禁止されている。また、過去勤務費用は、純損益に即時認識する。
日本では、遅延認識が認められており、原則として各期の発生額について平均残存勤務期間内の一定の年数で按分した
額を毎期費用処理する。数理計算上の差異の当期発生額のうち費用処理されない部分（未認識数理計算上の差異）及び
過去勤務費用の当期発生額のうち費用処理されない部分（未認識過去勤務費用）についてはいずれも、連結財務諸表に
おいては、その他の包括利益に計上する。また、その他の包括利益累計額に計上された未認識数理計算上の差異及び未
認識過去勤務費用のうち、当期に費用処理された部分については、その他の包括利益の調整（組替調整）を行う。
(d) 確定給付資産の上限
IFRSでは、確定給付制度が積立超過の場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定する。
・ 当該確定給付制度の積立超過
・ 制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値（資産上限額）
日本では、そのような確定給付資産の上限はない。
(14) 株式に基づく報酬
IFRSでは、IFRS第2号「株式に基づく報酬」がすべての株式に基づく報酬取引に適用され、持分決済型、現金決済型及び現金
選択権付きの株式に基づく報酬取引の3つが規定されている。
(a) 持分決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財又はサービス及びそれに対応する資本の増加を、原則として受け
取った財又はサービスの公正価値で測定する。従業員及び他の類似サービス提供者との取引において受け取ったサービ
スについては、付与した資本性金融商品の付与日現在の公正価値で測定する。
(b) 現金決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財又はサービス及び発生した負債を、当該負債の公正価値で測定す
る。
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(c) 現金選択権付きの株式に基づく報酬取引：株式に基づく報酬取引又は当該取引の構成要素を、現金（又は他の資産）で
決済する負債が発生している場合にはその範囲で現金決済型の株式に基づく報酬取引として、そのような負債が発生し
ていない場合にはその範囲で持分決済型の株式に基づく報酬取引として、会計処理される。
また持分決済型取引に関して、ストック・オプション等の公正価値と予想される権利確定数に基づいて費用計上額を認識し
た後は、権利確定後に失効した場合でも費用の戻入等の処理は行われず、認識される株式に基づく報酬費用の総額に影響は生
じない。
日本でも、企業会計基準第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」に基づき、ストック・オプションの付与日から
権利確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック・オプションの公正な評価額に基づいて報酬費用が認識され、対応す
る金額は資本（純資産の部の新株予約権）に計上される。また、実務対応報告第41号「取締役の報酬等として株式を無償交付
する取引に関する取扱い」の適用対象とされる取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に係る費用の認識及び測定につ
いては、企業会計基準第8号の定めに準じることとされている。
但し、企業会計基準第8号及び実務対応報告第41号の適用範囲は持分決済型株式報酬に限定されており、現金決済型取引等に
ついては特段規定がなく、実務上は発生時に費用（負債）処理される。また、企業会計基準第8号では、権利確定後に失効した
場合には失効に対応する新株予約権につき利益計上（戻入）を行う等、IFRSと異なる処理が定められている。
(15) 研究開発費
IFRSでは、IAS第38号「無形資産」に基づき、研究費は発生時に費用計上される。開発費は、一定の基準を満たす場合に、資
産に計上され耐用年数にわたり償却される。
日本では、「研究開発費等に係る会計基準」に基づき、研究開発費はすべて発生時に費用として処理しなければならない。
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(16) 有形固定資産
(a) 減価償却方法
IFRSでは、IAS第16号「有形固定資産」に従い、資産の将来の経済的便益が企業によって消費されると予測されるパターンを
反映する減価償却方法を使用しなければならない。減価償却方法は、少なくとも各事業年度末に再検討を行わなければならな
い。資産の将来の経済的便益の予想される消費のパターンに著しい変化があり、減価償却方法の変更を行った場合には、会計
上の見積りの変更として会計処理する。
日本では、日本公認会計士協会（以下「JICPA」という。）監査・保証実務委員会実務指針第81号「減価償却に関する当面の
監査上の取扱い」及び企業会計基準第24号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に基づき、減
価償却方法は会計方針に該当するが、その変更については、「会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区別することが困難
な場合」として、会計上の見積りの変更と同様に取り扱う（遡及適用は行わない。）。
(b) コンポーネント・アカウンティング
IFRSでは、IAS第16号に従い、有形固定資産項目の取得原価の合計額に対して重要性のある各構成部分に当初認識された金額
を配分し、個別に減価償却を行わなければならない。
日本では、有形固定資産の減価償却の単位に関して、特段の規定はない。
(c) 有形固定資産の再評価
IFRSでは、IAS第16号に従い、当初認識後の有形固定資産の測定方法として再評価モデルを適用することができる。再評価モ
デルでは、有形固定資産は、再評価日現在の公正価値から、その後の減価償却累計額及びその後の減損損失累計額を控除した
額で計上される。
日本では、有形固定資産は取得原価で計上される。特別の法律によらない限り、資産の再評価は認められていない。
(17) 資産に関する政府補助金
IFRSでは、IAS第20号「政府補助金の会計処理及び政府援助の開示」に従い、資産に関する政府補助金は、以下のいずれかに
より処理される。
(a) 補助金を繰延収益に認識し、資産の耐用年数にわたり規則的に純損益に認識する方法
(b) 取得原価から補助金を控除し、資産の帳簿価額を算定する方法
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日本では、固定資産に関して受け取った国庫補助金及び交付金は、受入時に利益として認識される。但し、企業会計原則等
に基づき、対応する資産の取得原価から当該補助金及び交付金を直接控除するか、又は剰余金処分により積立金に計上し処理
することも認められている。
(18) 金融保証契約
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、金融保証契約については、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に指定し
た場合、又は金融資産の譲渡が認識の中止の要件を満たさない場合若しくは継続的関与アプローチが適用される場合に生じる
金融負債に該当する場合を除いて、当初は公正価値で計上し、当初認識後は予想信用損失に対する損失評価引当金の金額と、
当初認識額からIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の原則に従って認識された収益の累計額を控除した金額とのいず
れか高い方の金額で事後測定することが要求されている。
日本では、金融資産又は金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より公正価値で貸借対照表に計
上することは求められていない。保証に起因して、将来の損失が発生する可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ること
ができる場合には、債務保証損失引当金を計上する。銀行の場合には、第三者に負う保証債務は偶発債務として額面金額を支
払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上する。
(19) 繰延税金
(a) 繰延税金資産の回収可能性
IFRSでは、IAS第12号「法人所得税」に基づき、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で、す
べての将来減算一時差異について繰延税金資産を認識しなければならない。近年に損失が発生した経歴があるときは、企業
は、税務上の繰越欠損金又は繰越税額控除より発生する繰延税金資産を、十分な将来加算一時差異を有する範囲内でのみ、又
は税務上の繰越欠損金若しくは繰越税額控除の使用対象となる十分な課税所得が稼得されるという他の信頼すべき根拠がある
範囲内でのみ認識する。
日本では、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に詳細な規定があり、収益力、
タックス・プランニング及び将来加算一時差異の解消に基づき、各一時差異の解消のスケジューリング等を考慮して、繰延税
金資産の回収可能性を判断することが求められている。収益力に基づく判断に際しては、過去3年間と当期の課税所得等の要件
に基づき企業を5つに分類し、当該分類に応じて、回収が見込まれる繰延税金資産の計上額を決定する。
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(b) 内部取引の未実現利益の消去に係る税効果
IFRSでは、IAS第12号「法人所得税」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る税効果は、資産負債法に基づき、一時差
異が発生している資産を保有する買手の税率により繰延税金資産を測定する。買手では、未実現利益の消去により発生する将
来減算一時差異も含め、すべての将来減算一時差異についての繰延税金資産の回収可能性を判断する。
日本では、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」に基づき、内部取引の未実現利益の消去
に係る一時差異に対しては、例外的に繰延法に基づき売却元の税率を使用する。また、未実現利益の消去に係る一時差異は、
売却元の売却年度の課税所得の額を上限とする。
(20) リース取引
IFRSでは、IFRS第16号「リース」が、リースを「資産（原資産）を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する
契約又は契約の一部分」と定義し、顧客が使用期間全体を通じて次の両方を有している場合にこれを満たすとしている。
(a) 特定された資産の使用からの経済的便益のほとんどすべてを得る権利
(b) 特定された資産の使用を指図する権利
IFRS第16号は、期間が12か月超のすべてのリースについて、資産及び負債を認識することを借手に要求している（原資産が
少額の場合を除く）。借手は、リース対象の原資産の使用権を表す使用権資産及びリース料の支払義務を表すリース負債を認
識することを要求される。借手は、使用権資産をその他の非金融資産(有形固定資産等)と同様に、リース負債をその他の金融
負債と同様に測定する。その結果、借手は使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る利息を認識する。リースから生じる
資産及び負債は当初現在価値ベースで測定する。この測定には、解約不能なリース料（インフレに連動する料金を含む）が含
まれる。また、借手がリースを延長するオプションを行使する、又はリースを解約するオプションを行使しないことが合理的
に確実である場合には、オプション期間に行われる支払も含まれる。
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日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」が、リース取引を、「特定の物件の所有者たる貸手が、当
該物件の借手に対し、合意された期間にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意された使用料を貸手に支払う取
引」と定義している。借手は、リース取引をファイナンス・リース取引とそれ以外の取引（オペレーティング・リース取引）
に区分し、ファイナンス・リース取引について、財務諸表に資産計上し、対応するリース債務を負債に計上する。ファイナン
ス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどう
かについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるとしている。但し、解約不能のリース期間がリース物件の経済
的耐用年数の概ね75％以上、又は解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値がリース物件を借手が現金で購入するも
のと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90％以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定される。リー
ス資産及びリース債務の計上額を算定するにあたっては、原則として、リース契約締結時に合意されたリース料総額からこれ
に含まれている利息相当額の合理的な見積額を控除する方法による。当該利息相当額については、原則として、リース期間に
わたり利息法により配分する。再リースに係るリース料は、企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適
用指針」に基づき、借手が再リースを行う意思が明らかな場合を除き、リース料総額に含めない。尚、オペレーティング・
リース取引、及び少額（リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース）又は短期
（1年以内）のファイナンス・リースについては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。
(21) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
IFRSでは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に基づき、売却目的で保有する非流動資産、処分グ
ループに含まれる資産及び負債、及びこれらに関連してその他の包括利益で認識された収益又は費用の累計額を、財政状態計
算書上区分して表示することが求められている。売却目的保有に分類した非流動資産（又は処分グループ）は、帳簿価額と売
却コスト控除後の公正価値のいずれか低い価額で測定され、当該資産に係る減価償却は中止される。また、IFRSでは、売却目
的保有資産グループや処分された資産グループが非継続事業の条件を満たす場合には、包括利益計算書（又は純損益及びその
他の包括利益計算書）上、非継続事業の経営成績を継続事業と区分して報告することも求められている。
日本では、非継続事業に関する会計基準はないが、売却又は廃棄予定の固定資産は企業会計審議会公表の「固定資産の減損
に係る会計基準」等に従い会計処理されることになる。
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(22) 有給休暇
IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に従い、有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供したときに有給休暇の予想コ
ストを認識する。
日本では、有給休暇に関する特段の規定はない。
(23) 借入コスト
IFRSでは、IAS第23号「借入コスト」に基づき、適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入コストは、当該資産の取
得原価の一部として資産化される。但し、借入コストが将来、企業に経済的便益をもたらす可能性が高く、かつ、原価が信頼
性をもって測定可能である場合に限る。資産化の条件を満たさないそれ以外の借入コストはすべて、発生した期間の費用とし
て認識される。
日本では、借入コストは原則として発生した期間に費用処理しなければならない。但し、不動産開発事業を行う場合には
JICPA業種別監査研究部会建設業部会・不動産業部会「不動産開発事業を行う場合の支払利子の監査上の取扱いについて」に基
づき、また、固定資産を自家建設する場合には「企業会計原則と関係諸法令との調整に関する連続意見書」第三に基づき、一
定の要件を満たす場合には借入金の支払利子の資産化が容認されている。
(24) 負債と資本の区分
IFRSでは、IAS第32号「金融商品：表示」に基づき、当初認識時に、契約の実質、並びに金融負債、金融資産及び資本性金融
商品の定義に従い、金融負債、金融資産又は資本性金融商品に分類する。
日本では、会社法上の株式として発行された金融商品は、純資産の部に計上される。転換社債型新株予約権付社債について
は、企業会計基準適用指針第17号「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品に関する会計処理」におい
て、一括して負債とするか、社債と新株予約権に区分して負債と純資産の部にそれぞれ表示することが定められている。
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(25) 損益計算書上の表示
IFRSでは、IAS第1号「財務諸表の表示」に基づき、収益又は費用のいかなる項目も、純損益及びその他の包括利益を表示す
る計算書又は注記において、異常項目として表示してはならない。尚、IAS第1号では「営業利益」を定義していないが、純損
益及びその他の包括利益を表示する計算書に営業利益を表示することは認められる。
日本では、企業会計原則及び企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、損益計算書上、売上総利
益、営業利益、経常利益を含む損益の段階別表示を行わなければならない。経常損益計算の結果を受け、特別利益及び特別損
失を記載することが求められる。
(26) 法人所得税の不確実性
IFRSでは、IFRIC第23号「法人所得税の税務処理に関する不確実性」に基づき、企業は、税務当局が不確実な税務処理（関連
する税務当局が税法に基づいてその税務処理を認めるかどうかに関して不確実性がある税務処理）を認める可能性が高いかど
うかを検討しなければならない。
税務当局が不確実な税務処理を認める可能性が高いと企業が結論を下す場合には、企業は、課税所得（税務上の欠損金）、
税務基準額、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除又は税率を、法人所得税申告において使用したか又は使用を予定している税
務処理と整合的に決定しなければならない。
税務当局が不確実な税務処理を認める可能性が高くないと企業が結論を下す場合には、企業は、不確実性の影響を、関連す
る課税所得（税務上の欠損金）、税務基準額、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除又は税率を決定する際に反映しなければな
らない。企業は、不確実な税務処理のそれぞれについて、不確実性の影響を、いずれの方法が不確実性の解消をより良く予測
すると企業が見込んでいるのかに応じて、①最も可能性の高い金額または②期待値のいずれかの方法を用いることによって反
映しなければならない。
日本では、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」において、過年度の所得等に対する法人
税、住民税及び事業税等の更正等による追徴及び還付の場合の当該追徴税額及び還付税額、又は、更正等により追徴税額を納
付したが当該追徴の内容を不服として法的手段を取る場合の還付税額の認識の閾値が定められている。同基準に基づき、当該
追徴税額又は当該還付税額を合理的に見積もることができる場合には、誤謬に該当する場合を除き、追徴される可能性が高い
場合及び還付されることが確実に見込まれる場合に、それぞれ当該追徴税額及び還付税額を損益に計上することが求められて
いる。そのため、認識の閾値は、追徴の場合と還付の場合とで異なっている。
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第７ 【外国為替相場の推移】
１ 【当該半期中における月別為替相場の推移】
企業内容等の開示に関する内閣府令(昭和48年大蔵省令第５号)の第十号様式の記載上の注意に従い、記載を省
略する。
２ 【最近日の為替相場】
企業内容等の開示に関する内閣府令(昭和48年大蔵省令第５号)の第十号様式の記載上の注意に従い、記載を省
略する。
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第８ 【提出会社の参考情報】
以下の書類が2022年１月１日から半期報告書の提出日までに提出された。
１ 有価証券報告書及びその添付書類
事業年度 20 21 年度 ( 自 2021 年１月１日 至 2021 年 12 月 31 日 )
2022 年６月 27 日 関東財務局長に提出
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし。
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