メキシコ合衆国 訂正発行登録書
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
【表紙】
【提出書類】 訂正発行登録書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022 年８月 23 日
【発行者の名称】 メキシコ合衆国
(United Mexican States)
【代表者の役職氏名】 マリア・デル・カルメン・ボニラ・ロドリゲス
( María del Carmen Bonilla Rodríguez)
財務省公債局次官補
(Deputy Undersecretary for Public Credit of the
Ministry of Finance and Public Credit)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 島崎 文彰
【住所】 東京都千代田区神田小川町一丁目７番地
小川町メセナビル４階
島崎法律事務所
【電話番号】 (03) 5843-9631
【事務連絡者氏名】 弁護士 島崎 文彰
【住所】 東京都千代田区神田小川町一丁目７番地
小川町メセナビル４階
島崎法律事務所
【電話番号】 (03) 5843-9631
【発行登録の対象とした募集有価証 債券
券の種類】
【発行登録書の内容】
提出日 2022 年３月 29 日
効力発生日 2022 年４月６日
有効期限 2024 年４月５日
発行登録番号 ４ - 外債１
発行予定額又は発行残高の上限 発行予定額 5,000 億円
発行可能額 5,000 億円
【効力停止期間】 この訂正発行登録書の提出による発行登録の効力停止期間
は、 2022 年８月 23 日（提出日）である。
【提出理由】 発行登録書に一定の記載事項を追加し、発行登録書に添付の
「発行者の概況の要約」と題する書面を差替えるため、本訂正
発行登録書を提出するものである。
（訂正内容については、本文および添付書類を参照のこと。）
【縦覧に供する場所】 該当なし
1/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
注 (1) 本書中、「発行者」または「メキシコ」とあるのは、メキシコ合衆国を指すものとする。
(2) 本書中、「ペソ」とは、メキシコの法定通貨を、また「米ドル」もしくは「ドル」とは、アメリカ合衆国の法
定通貨を指すものとする。参考までに、 2022 年８月 15 日現在株式会社三菱ＵＦＪ銀行が建値した対顧客電信直物
売買為替相場の仲値は、１ペソ＝ 6.70 円および１米ドル＝ 132.97 円であった。上記の為替レートは参考のために
のみ本書に記載されるものであり、本書中のペソ建または米ドル建の金額がいずれかの特定のレートで米ドル、
ペソもしくは日本円に交換しえた、または交換しうることを意味するものではないことに留意されたい。
2/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
【訂正内容】
第一部【証券情報】
以下の記載が、発行登録書の「第一部 証券情報」の見出しと「第１ 募集要項」の見出しの間に挿入さ
れる。
＜第（未定）回メキシコ合衆国円貨債券（ 2022 ）（ SDG 債）に関する情報＞
第１【募集債券に関する基本事項】
以下に記載するもの以外については、債券を募集により取得させるに当たり、その都度「訂正発行登録
書」または「発行登録追補書類」に記載する。
注： 発行者は、以下に記載される引受人を共同主幹事会社として指名しており、円貨債券（ SDG 債）を単
数本または複数本立てで起債する予定である（かかる債券を以下「本債券」と総称するが、文脈に
よりかかる各回号の債券を個別に「本債券」ということがある。）。実際に発行される本債券の内
容が決定した場合、発行登録追補書類において、各回号の債券の情報が当該債券の見出しの下に記
載される。ただし、かかる情報が発行登録書（その後の訂正を含む。）に既に記載されている場合
は、省略される。
3/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
１【発行主体】
本債券は、財務省を通じて行為するメキシコにより、 2021 年 12 月 20 日付メキシコ大統領令に定める有価証
券の海外発行および募集にかかる授権に従って発行される。議会の承認を受けた 2022 年にかかるメキシコの
連邦歳入法は、 2022 財政年度の連邦予算の財源を調達するために、行政府に対して財務省を通じて海外市場
で借入れおよび有価証券の発行を行うこと、ならびに対外債務の交換または借換えを行うことにより 3.8 十億
米ドルの正味対外債務（国際金融機関に対する正味債務を含む。）を負担することを授権している。本債券
の発行総額は、かかる授権額の範囲内である。本債券の発行純手取金は、連邦国庫局（ Tesorería de la
Federación ）に入庫され、同国庫局は資金の支出について責任を負う。
２【募集要項】
第（未定）回メキシコ合衆国円貨債券（ 2022 ）（ SDG 債）（注）
債券の名称
記名・無記名の別 該当なし
債券の総額 （未定）
各債券の金額 １億円
発行価格 本債券の金額の 100 ％
発行価額の総額 （未定）
利率 年（未定）％
償還期限 （未定）年（未定）月（未定）日
申込期間 2022 年（未定）月（未定）日
申込証拠金 なし
払込期日 2022 年（未定）月（未定）日
申込取扱場所 別項記載の共同主幹事会社の日本における本店および各支店
（注）本債券は、日本国の社債、株式等の振替に関する法律（平成 13 年法律第 75 号、その後の改正を含
む。）（以下「振替法」という。）の規定に服するものとする。機構（下記「振替機関」に定義す
る。）は、その社債等の振替に関する業務に関連して振替法に基づいて定められる機構の業務規程、
その施行規則および業務処理要領等（かかる業務規程、その施行規則および業務処理要領等を以下
「機構の業務規程」と総称する。）に従って本債券の振替機関（振替法において定義される。）とし
て行為し、本債券は機構の業務規程に服するものとする。
4/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
引受けの契約の内容
元引受契約を締結する金融商品取引業者
引受額
（以下「共同主幹事会社」という。）
（百万円）
会社名 住所
大和証券株式会社 東京都千代田区丸の内一丁目９番１号 共同主幹事会社が連帯
して本債券の発行総額
三菱ＵＦＪモルガン・スタン 東京都千代田区大手町一丁目９番２号
を引受けるので、個々
レー証券株式会社
の共同主幹事会社の引
受金額はない。
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目５番１号
大手町ファーストスクエア
野村證券株式会社 東京都中央区日本橋一丁目 13 番１号
合計 （未定）
元引受の条件
本債券の発行総額は、メキシコと共同主幹事会社との間で 2022 年（未定）月（未定）日に調印される予
定の元引受契約に従い、共同主幹事会社により連帯して買取引受けされ、一般に募集される。共同主幹事
会社に対して支払われる本債券に関する幹事、引受けおよび販売に係る手数料の合計は、本債券の総額の
（未定）％に相当する金額である。
債券の管理会社
本債券に関して、債券の管理会社は設置されない。
メキシコは、本債券に関する一定の管理業務を日本における本債券の財務代理人・発行代理人兼支払代
理人（以下「財務代理人」と総称する。文脈上別異に解すべき場合を除き、「財務代理人」の用語はこれ
らすべての資格で行為する代理人を意味する。）に委託する。財務代理人の義務および職務は、本債券の
要項（以下「債券の要項」という。）およびメキシコと財務代理人との間で 2022 年（未定）月（未定）日
に調印される予定の各回号に係る財務および発行・支払代理契約証書（以下「財務代理契約」という。）
ならびに機構の業務規程に規定される。かかる職務の一部は、下記「７ 債券の管理会社の職務 － 財
務代理人の職務 」に記載されている。
財務代理人は下記のとおりである。
財務代理人の名称 住所
株式会社みずほ銀行 東京都千代田区大手町一丁目５番５号
メキシコは、随時、財務代理人を変更することができる。ただし、財務代理人は、後任の財務代理人・
発行代理人兼支払代理人が有効に任命されるまで在職する（ただし、かかる後任の財務代理人・発行代理
人兼支払代理人が機構の業務規程に従って発行代理人および支払代理人として行為する資格を有している
ことを条件とする。）。かかる場合、メキシコは、下記「 11 公告の方法」に従って、本債権者に対して
財務代理人の変更を事前に公告する。
機構が、財務代理人の発行代理人または支払代理人としての指定を取消し、メキシコがかかる取消の通
知を受けた場合、メキシコは遅滞なく当該指定を受けている後任の財務代理人・発行代理人兼支払代理人
を任命し、かかる旨を下記「 11 公告の方法」に従って本債権者に対して公告する。
振替機関
本債券の振替機関は下記のとおりである。
5/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
振替機関の名称 住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町７番１号
（以下「機構」という。）
本「第一部 証券情報」において、機構を指称する場合はすべて、主務大臣が振替法に従って指定する
後継の振替機関を含むものとみなされる。
財務上の特約
担保設定制限条項については、下記「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」を参照のこと。
その他
① 登録信用格付業者による信用格付
発行者は、本債券に関し、格付の付与を日本国金融商品取引法（昭和 23 年法律第 25 号、その後の改正
を含む。）（以下「金商法」という。）第 66 条の 27 に基づき登録された信用格付業者である株式会社日
本格付研究所（登録番号：金融庁長官（格付）第１号）（以下「 JCR 」という。）に依頼しており、本債
券の発行条件の決定後、速やかに付与される予定である。
発行者が JCR から付与されている A- の外貨建長期発行体格付は、本書提出日まで変更はない。
JCR の信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を、等級をもって示
すものである。
JCR の信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、
当該確実性の程度を完全に表示しているものではない。また、 JCR の信用格付は、デフォルト率や損失の
程度を予想するものではない。 JCR の信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクな
ど、債務履行の確実性の程度以外の事項は含まれない。
JCR の信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変
動する。また、 JCR の信用格付の付与にあたり利用した情報は、 JCR が格付対象の発行体および正確で信
頼すべき情報源から入手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により
誤りが存在する可能性がある。
本債券の申込期間中に本債券に関して JCR が公表する情報へのリンク先は、 JCR のホームページ
(https://www.jcr.co.jp/) の「ニュースリリース」の欄の右端にある「一覧を見る」をクリックして表
示される「ニュースリリース」（ https://www.jcr.co.jp/release/ ）に掲載されている。なお、システ
ム障害等何らかの事情により情報を入手することができない可能性がある。その場合の連絡先は以下の
とおりである。
JCR ：電話番号 03-3544-7013
② 無登録格付業者による信用格付
発行者は、本債券に関し、格付の付与をムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク（以下
「ムーディーズ」という。）に依頼しており、本債券の発行条件の決定後、速やかに付与される予定で
ある。
発行者がムーディーズから付与されている Baa2 の外貨建長期発行体格付は、本書提出日まで変更はな
い。
6/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
( 注 ) ムーディーズは信用格付業を行っているが、本書日現在、金商法第 66 条の 27 に基づく信用格付業者として登
録されていない（以下「無登録格付業者」という。）。
無登録格付業者は、金融庁の監督および登録された信用格付業者が受ける情報開示義務等の規制を受けてお
ら ず、金融商品取引業等に関する内閣府令（以下「内閣府令」という。）第 313 条第３項第３号に掲げる事項
に係る情報の公表も義務付けられていない。
ムーディーズについては、グループ内に、金商法第 66 条の 27 に基づく登録を受けた信用格付業者として、
ムーディーズ・ジャパン株式会社 ( 登録番号：金融庁長官（格付）第２号）を有しており、ムーディーズは、
上記登録を受けた信用格付業者の特定関係法人（内閣府令第 116 条の３第２項に定義される。）である。ムー
ディーズの信用格付の前提、意義および限界は、インターネット上で公表されているムーディーズ・ジャパン
株 式 会 社 の ホ ー ム ペ ー ジ （ ム ー デ ィ ー ズ 日 本 語 ホ ー ム ペ ー ジ
（ https://www.moodys.com/pages/default_ja.aspx ）の「信用格付事業」のページ）にある「無登録業者の
格付の利用」の下の「無登録格付説明関連」に掲載されている「信用格付の前提、意義及び限界」において、
公表されている。
３【利息支払の方法】
本債券の利息は 2022 年（未定）月（未定）日（当日を含む。）からこれを付し、毎年（未定）月（未
定）日および（未定）月（未定）日の年２回、おのおのその日（当日を含む。）までの６カ月分を日本円
で後払いする。かかる６カ月以外の期間の利息は、年 365 日の日割計算により、当該期間中の実日数につき
これを支払う。本「３ 利息支払の方法」に定める各利払日を、以下「利払期日」という。
本債券の利息は、償還後はこれを付さない。ただし、メキシコが償還期日に債券の要項に従った本債券
のいずれかの償還を怠ったときは、当該償還期日（当日を含まない。）からかかる本債券の償還が実際に
行われる日（当日を含む。）までの期間中の実日数につき、本債券の未償還残高について上記「２ 募集
要項－利率」に定める利率による利息（年 365 日の日割計算による。）を日本円で支払う。しかしながら、
その期間は、財務代理人（機構の業務規程における支払代理人の資格において行為する。）が、その受領
した本債券全額の償還のための必要資金を関係する機構加入者（機構の業務規程において定義されるもの
で、以下「機構加入者」という。）に配分する日を超えない。ただし、かかる支払期限経過後の配分が機
構の業務規程のもとで実行可能でない場合は、当該期間は財務代理人が下記「５ 元利金支払場所」に従
い公告を行った日から起算して 14 日を超えない。
7/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
４【償還の方法】
（ 1 ）満期償還
本債券は、事前に償還または買入消却されない限り、（未定）年（未定）月（未定）日に本債券の金額
の 100 ％で償還される。
債券の要項に別段の定めがある場合を除き、メキシコは、本債券の元金または利息の全部または一部を
その期日前に償還または弁済することはできない。
（ 2 ）買入消却
メキシコは、適用ある法令または機構の業務規程に別段の規定がある場合を除き、市場等において、い
かなる価格でも本債券を随時買い入れることができ、これを消却する。
５【元利金支払場所】
本債券の元金および利息の支払は、財務代理人（機構の業務規程における支払代理人の資格において行為
する。）により本債権者に対して、当該本債権者が機構加入者である場合には直接に、またその他の場合に
は当該本債権者が振替法および機構の業務規程に基づいて本債券を記録させるためにその口座を開設した関
係する口座管理機関（機構の業務規程において定義される。以下「口座管理機関」という。）を通じて行わ
れる。上記にかかわらず、財務代理人（機構の業務規程における支払代理人の資格において行為する。）が
メキシコから受領した本債券の元金または利息の支払に必要な資金を、関係する機構加入者に対して配分し
た時点で、メキシコは、債券の要項に基づく一切の支払義務から免責される。
本債券の元金または利息の支払期日が日本国東京都における銀行休業日にあたるときは、本債権者は、日
本国東京都における翌銀行営業日まで期日の到来した金額の支払を受ける権利を有さず、また、かかる支払
の繰延べに関して追加利息その他の支払を受ける権利を有しない。
いずれかの支払期日に支払われるべき本債券の元金または利息の全額が当該期日後に財務代理人（機構の
業務規程における支払代理人の資格において行為する。）によって受領された場合には、財務代理人は実行
可能な限り速やかに（ただし財務代理人（機構の業務規程における支払代理人の資格において行為する。）
による当該金額の受領後 14 日以内に）その旨ならびに本債権者に対する支払の日および方法を公告する。た
だし、本「５ 元利金支払場所」の第１段落に記載する方法により支払を実施することが実行可能でないと
きは、かかる公告の期限に関する上記の規定は適用されず、その場合、財務代理人は支払の関連事項の確定
後実行可能な限り速やかにかかる公告を行う。当該公告にかかる一切の費用は、これをメキシコの負担とす
る。
8/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
６【担保又は保証に関する事項】
（ 1 ）本債券は、メキシコの十分な信頼と信用をかけて誓約される、メキシコの直接、一般、無条件かつ非劣
後の公的対外債務（下記「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」において定義する。）を構成してお
り、今後も構成することになる。本債券は、本債券相互間で優先劣後することなく、またメキシコの他の
すべての非劣後の公的対外債務と同順位であり、今後も同順位となる。本規定は、メキシコが本債券に基
づく支払をメキシコのいずれか他の公的対外債務に基づいて行われる支払と比例的に行うことを要求して
いると解釈されてはならないことが了解されている。
（ 2 ）本債券のいずれかが未償還であるか、または本債券に基づいてメキシコにより支払われるべきいずれか
の金員が未払いである限り、メキシコは、メキシコの公的対外債務を担保するために、メキシコがその現
在または将来の収入または資産の全部または一部についていかなる担保権（以下に定義する。）も設定せ
ず、負担せず、引受けず、またはこれを存在させないことに同意する。ただし、本債券が当該公的対外債
務と同等かつ比例的に担保される場合はこの限りでない。なお、メキシコは以下の担保権についてはこれ
を設定しまたはこれを存在させることができる。
( ⅰ ) 1993 年 12 月３日より前に設定された担保権
( ⅱ ) プロジェクト・ファイナンス（以下に定義する。）に関連して発生した公的対外債務を担保する担
保権（ただし、担保権が、融資対象のプロジェクトの資産または収益に限定される場合に限
る。）
( ⅲ ) (A) メキシコの公的部門機関（メキシコを除く。）の債務との交換としてメキシコにより発行され
るもので、かつ（ B)290 億米ドルを超えない元金残高総額（米ドル以外の通貨建ての債務について
はかかる債務の負担日現在の為替レートに基づいて米ドル表示。）の公的対外債務を担保する担
保権
( ⅳ ) 資産の購入資金の手当またはその借換えのためにメキシコが負担しまたは引受けた公的対外債務を
担保する担保権。ただし、かかる担保権が当該資産に限定して設定されまたは存在している場合
に限る。
本「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」および下記「 12 その他 - （ 4 ）」において、次の用語は以
下に定める意味を有する。
「公的対外債務」とは、メキシコの通貨以外のいずれかの通貨で支払われるべき支払義務または偶発
債務であるいずれかの公的債務（ただし、メキシコにおいて当初発行されたまたは生じたいずれかの当
該公的債務は除く。）をいう。この定義上、公的債務（または当該公的債務を証する証書）のメキシコ
における引渡しによる当初発行の決済は、メキシコにおける当初発行とみなされる。
「公的債務」とは、債券、ディベンチャー、ノート、本債券またはその他の有価証券で、 (A) いずれか
の証券取引所もしくはその他の証券市場において建値され、上場されもしくは売買されているか、また
は発行時においてそれが意図されていたもの（上記の一般性を制限することなく、アメリカ合衆国 1933
年証券法（その後の改正を含む。）に基づくルール 144A （または類似の趣旨をもつ承継法令）に従い転
売可能な有価証券および金商法に基づく適格機関投資家（金融商品取引法第二条に規定する定義に関す
る内閣府令（平成５年大蔵省令第 14 号、その後の改正を含む。）第 10 条第１項に定義されるものをい
う。）への転売可能な有価証券を含む。）であって、かつ (B) 当初の満期が１年超であるか、または１年
以内の当初の満期がメキシコの選択により１年超の期間に延長する権利が付されたものから生じるある
者の支払債務（偶発債務を含む。）をいう。
「プロジェクト・ファイナンス」とは、いずれかのプロジェクトの取得、建設または開発のためのコ
ストの全部または一部の資金調達をいうが、その場合、資金提供者が (A) 融資金に係る返済の主要原資と
して引当財産を融資対象のプロジェクトおよび当該プロジェクトから生じる収益に限定することを明示
的に合意し、かつ (B) 資格のある独立専門家により作成された採算性調査書（これに基づくと当該プロ
ジェクトがそのプロジェクトに関して発生した実質的にすべての公的対外債務を弁済するのに十分な外
貨所得をもたらすであろうと結論することに合理性があったもの）の提供を受けているときに限る。
9/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
「担保権」とは、メキシコの収入または資産上にいずれかの者または事業体に対して付与される先取
特権、質権、抵当権、負担またはその他の優先権をいう。
本「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」に基づき本債券に担保権が提供された場合には、メキシコ
は、本「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」および適用法令に従い、本債権者のために、かかる担保
権の設定および対抗要件具備のために必要な一切の措置および手続をとり、またはとらしめなければなら
ない。かかる担保権が設定され対抗要件が具備された場合、メキシコは、下記「 11 公告の方法」に従
い、かかる担保権が本「６ 担保又は保証に関する事項 - （ 2 ）」および適用法令に従い本債権者のために
適法かつ有効に設定され、かつ対抗要件を具備した旨を記載した公告を本債権者に対して行う。かかる担
保権の設定、対抗要件具備、維持および実行に要する一切の費用（上記の公告に関する費用を含む。）
は、これをメキシコの負担とする。
７【債券の管理会社の職務】
本債券については、債券の管理会社は設置されない。
財務代理人の職務
財務代理人は、債券の要項、財務代理契約ならびに機構の業務規程に定める義務を履行し、職務を行
う。財務代理人は、メキシコの代理人としてのみその職務を行うものとし、本債権者に対していかなる義
務をも負担せず、また、本債権者との間で代理関係または信託関係を有するものではない。債券の要項が
添付された財務代理契約の写しは、本債券の償還期日から１年が経過するまで、財務代理人の本店に備え
置き、通常の営業時間内に本債権者の閲覧に供され、本債権者はこれを謄写することができる。謄写に要
する一切の費用は、これを請求する者の負担とする。
８【債権者集会に関する事項】
債権者集会に関する事項は、債券の要項に規定されている。かかる規定の内容は、以下のとおりである。
本債券の総額（償還済の額を除く。）の 10 分の１以上に当たる本債券を有する本債権者が、共同もしくは
単独で、債権者集会の目的である本債権者の利害に関する事項および招集の理由を示してメキシコを代理す
る財務代理人に対しその本店において債権者集会の招集を書面で請求し、かつ直近上位機関（機構の業務規
程において定義される。）が発行した当該本債権者による本債券の保有を証明する証明書（以下「保有証明
書」という。）をメキシコを代理する財務代理人に対しその本店において提示した場合、またはメキシコが
債権者集会の招集を必要と認めた場合は、メキシコは、債権者集会開催予定日の少なくとも 35 日前までに財
務代理人に対して書面の通知をすることにより、本債権者の利害に関する事項（債券の要項のいずれかの規
定の修正または債券の要項に関する行為を含む。）を審議するため債権者集会を招集する。ただし、かかる
修正にはメキシコの同意を要する。
債権者集会の招集は、開催日の少なくとも 21 日前までに本債権者に対して公告することによって行う。メ
キシコはまた、本債権者に対して、当該招集の旨を機構の業務規程に従い機構を通じて通知することができ
る。債権者集会は、日本国東京都において開催される。
本債権者は、本人または代理人により債権者集会に出席することができる。本人または代理人によって当
該集会に出席しない本債権者は、メキシコもしくはメキシコを代理する財務代理人が定める規則に従って、
または財務代理人が指示するところに従って、上記の招集公告において定められた事項を記載した書面を提
出することにより、または当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することにより、その議決権
を行使することができる。かかる書面または電磁的方法により行使された議決権の額は、出席した本債券議
決権者（以下に定義する。）の議決権の額に算入される。当該集会において、各本債権者は、その保有する
本債券の金額の合計額（償還済の額を除く。）に応じて議決権を有する。ただし、そのためには当該集会の
開催日の少なくとも７日前までに、および開催日当日においても、メキシコを代理する財務代理人に対して
10/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
保有証明書が提示されなければならず、さらに、当該本債権者は、当該保有証明書を当該本債権者の直近上
位機関に返還するまでは、本債券の振替の申請または抹消の申請をすることができない。メキシコは、その
代 表者を当該集会に出席させ、当該集会においてその意見を表明させることができる。
メキシコは、メキシコを代理する財務代理人が債権者集会の招集および議事の進行のために必要な手続を
とるようにさせる。
債権者集会における決議（下記のただし書に規定する事項に係るものを除く。）の採択には、議決権を行
使することのできる本債権者（以下「本債券議決権者」という。）で、かつ当該集会に出席した者の議決権
の総額の２分の１を超える議決権の保有者の賛成票決を要する。ただし、 ( ⅰ ) 本債券の全部についてする、
その支払の猶予、その債務もしくはその債務の不履行によって生じた責任の免除または和解（下記 ( ⅱ ) に掲
げる事項および以下の段落において規定するいずれかの重要な修正（以下に定義する。）の実施を除
く。）、 ( ⅱ ) 本債券の全部についての訴訟行為またはこれに準ずる手続、ならびに ( ⅲ ) 債権者集会で決議す
る事項についての決定を委任するため債権者集会決議により選任される本債権者の１名または２名以上の代
表者（かかる者はそれぞれ本債券の総額（償還済のものを除く。）の 1,000 分の１以上に当たる本債券を保有
していなければならない。）（以下「代表債権者」という。）もしくは債権者集会の決議を執行するために
債権者集会の決議によって定められる者（以下「決議執行者」という。）の選任もしくは解任、またはこれ
らの者に委任した事項の変更の場合は、その決議の採択は (x) 本債券議決権者の議決権の総額の５分の１以上
で、かつ (y) 当該債権者集会に出席した本債券議決権者の議決権の総額の３分の２以上の保有者の賛成票決に
より可決される決議によることを要する。また、メキシコの提案に係るいずれかの重要な修正は以下に定め
るところにより行われるものとし、かかる場合、メキシコは当該重要な修正の内容の実行について機構の業
務規程上のその取扱いに関する助言を財務代理人から徴しなければならない。
メキシコにより日本で発行された債務証券（本債券を含み、以下「債務証券」という。）の条項および条
件に対するメキシコの提案に係る重要な修正は、以下の３つの方法（以下、それぞれを「変更方法」とい
う。）の１つにより債務証券の保有者の集会において票決により債務証券の保有者により承認されうる。
(a) 重要な修正の提案の対象となるシリーズ（以下に定義する。）の債務証券の保有者による同一シリー
ズ修正（以下に定義する。）に係る方法。
(b) ２以上のシリーズの債務証券の保有者による票決で、その投票が決議要件充足決定の目的上合算され
る単一合算票決クロス・シリーズ修正（以下に定義する。）案に係る方法。
(c) ２以上のシリーズの債務証券の保有者による票決で、その投票が (x) 一括して合算決議要件を充足
し、かつ (y) クロス・シリーズ修正（以下に定義する。）案の対象となる各シリーズの債務証券毎に
それぞれ個別の決議要件を充足することを要する２階層票決クロス・シリーズ修正（以下に定義す
る。）案に係る方法。
上記において、
「シリーズ」とは、同一の条項および条件を有する債務証券で、その最初の発行日に発行されたもの、
ならびにそのそれぞれ相互および最初の発行に関して (i) 発行日、発行価格および初回支払日を除きすべ
ての点で同一で、かつ ( ⅱ ) 統合され、同一のシリーズを構成すると明記されている追加発行された債務
証券（もしあれば）をいう。
「重要な修正」とは、次のいずれかの修正をいう。 (i) 債務証券についていずれかの金額が支払われるべ
き日を変更すること、 ( ⅱ ) 債務証券の元本金額を削減すること、 ( ⅲ ) 債務証券の利率を引下げること、
( ⅳ ) 債務証券に係る支払金額の算定方法を変更すること、 (v) 債務証券に係る支払金額の通貨または支払
地を変更すること、 ( ⅵ ) 債務証券に係るメキシコの支払義務を修正すること、 ( ⅶ ) 債務証券の債務者の
同一性を変更すること、 ( ⅷ ) 同一シリーズ修正、単一合算票決クロス・シリーズ修正もしくは２階層票
決クロス・シリーズ修正の決議要件を変更すること、 ( ⅸ ) 「一律適用」（以下に定義する。）もしくは
「重要な修正」の定義を変更すること、 (x) すべての債務証券をメキシコもしくはその他の者の別の債務
もしくは証券と交換もしくは代替を実施し、もしくはこれらに転換すること、または (xi) 債務証券の条
11/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
項および条件における法的順位、準拠法、裁判管轄合意もしくは裁判権免除の放棄に係る各規定を変更
することをいう。
「同一シリーズ修正」とは、同一のシリーズの債務証券の条項および条件（債券の要項を含む。）に対
する修正のうち、重要な修正を構成するかまたは含むものをいい、メキシコの書面による同意および (x)
当該シリーズの債務証券の議決権の保有者（以下「債務証券議決権者」という。）により保有される議
決権の総額の５分の１以上で、かつ (y) 集会に出席した当該シリーズの債務証券議決権者により保有され
る議決権の総額の３分の２以上の保有者による賛成票決の決議により行うことができ、またその将来の
遵守を放棄することができる当該修正をいう。
「クロス・シリーズ修正」とは、２以上のシリーズの債務証券の条項および条件（債券の要項を含
む。）に対する重要な修正をいう。
「単一合算票決クロス・シリーズ修正」とは、一律適用に係るクロス・シリーズ修正で、メキシコの書
面による同意および (x) 重要な修正案により影響を受けるすべてのシリーズの債務証券議決権者により保
有される議決権の総額の５分の１（合算による。）以上で、かつ (y) 関連集会に出席した当該すべてのシ
リーズの債務証券議決権者により保有される議決権の総額の３分の２（合算による。）以上の保有者に
よる賛成票決により行うことができ、またその将来の遵守を放棄することができる当該修正をいう。
「一律適用」とは、ある重要な修正を通じて、当該修正により影響を受けるすべてのシリーズの債務証
券の保有者がその債務証券を (x) 同じ新債券もしくは他の対価または (y) 債券もしくは他の対価と同一の
選択メニューに属する新債券もしくは他の対価と同一条件により交換、転換または代替することを求め
られる場合の当該修正をいう。なお、以下の場合は、重要な修正が一律適用に係るとはみられないこと
が了解されている。当該修正により影響を受けるいずれかのシリーズの債務証券の各保有者で交換、転
換または代替する者が、元金額当たりの対価、発生済み・未払利息金額当たりの対価および延滞利息金
額当たりの対価それぞれについて当該修正により影響を受けるいずれかのシリーズの債務証券の他の各
保有者で交換、転換または代替する者に対して提示される金額と同一金額を提示されない場合（または
債券もしくは他の対価の選択メニューが提示されるとき、当該修正により影響を受けるいずれかのシ
リーズの債務証券の各保有者で交換、転換または代替する者が、元金額当たりの対価、発生済み・未払
利息金額当たりの対価および延滞利息金額当たりの対価それぞれについて当該修正により影響を受ける
いずれかのシリーズの債務証券の他の各保有者で、当該債券選択メニューにおいて同一の選択権を行使
する交換、転換または代替する者に対して提示される金額と同一金額を提示されない場合）。
「２階層票決クロス・シリーズ修正」とは、クロス・シリーズ修正で、メキシコの書面による同意およ
び (i)(x) 重要な修正案により影響を受ける各シリーズの債務証券議決権者により保有される議決権の総
額の５分の１（個別による。）以上で、かつ (y) 関連集会に出席した各シリーズの債務証券議決権者によ
り保有される議決権の総額の２分の１（個別による。）超の保有者による賛成票決ならびに ( ⅱ ) 関連集
会に出席した、重要な修正案により影響を受けるすべてのシリーズの債務証券議決権者により保有され
る議決権の総額の２分の１（合算による。）超の保有者による賛成票決（合算目的のためにさらに行わ
れるもの）により行うことができ、またその将来の遵守を放棄することができる当該修正をいう。
メキシコは、重要な修正案に係る変更方法を選択し、クロス・シリーズ修正案に係る合算票決に含められ
る債務証券のシリーズを指定する裁量権を有する。ただし、メキシコは変更方法を選択し、クロス・シリー
ズ修正案の対象となる債務証券のシリーズを指定したときは、これらの選定はかかる票決の目的上最終とな
る。
メキシコは、異なるシリーズの債務証券にそれぞれ影響する２件以上のクロス・シリーズ修正または１件
以上の同一シリーズ修正と共に行う１件以上のクロス・シリーズ修正を同時に提案することができる。
メキシコは、重要な修正に係る本債権者の票決の前に本債権者に対して、以下の情報を財務代理人の本店
を通じて閲覧または謄写のために提供するものとし、また機構の業務規程に従い機構を通じて提供すること
ができる。
(a) 修正案の要請に関連する（メキシコの見解による。）メキシコの経済および財政状況の説明、メキシ
コの既存債務の説明および広範な政策改革計画および暫定的なマクロ経済の見通しの説明。
12/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
(b) メキシコがその時点で多国間のおよび / または他の主要債権者もしくは債権者グループとの金融支援
の取決めおよび / または債務救済に関するいずれかのかかる債権者との合意を締結している場合、 (x)
か かる取決めまたは合意の説明ならびに (y) 多国間のまたは他の債権者の情報開示方針（適用がある
場合）の下で認められる場合、その取決めまたは合意の写し。
(c) 修正案による影響を受けない対外債務証券のメキシコの取扱予定およびいずれか他の主要債権者グ
ループに関するメキシコの意向の説明。
本「８ 債権者集会に関する事項」に基づいてなされる本債権者の決議は、日本法上認められる限りにお
いて、当該集会に出席したか否かを問わず、すべての本債権者を拘束し、かかる決議が自動的に執行されな
い場合、その執行は代表債権者または決議執行者がこれを行う。
本「８ 債権者集会に関する事項」 に規定する債権者集会については、 メキシコまたは本債権者が債権者
集会の議題となる事項に関する提案を行った場合、本債権者全員が書面により、または（メキシコが電磁的
方法による本債権者の同意表明を認める場合には）電磁的方法により、かかる提案に対する同意を表明した
場合には、本「８ 債権者集会に関する事項」第２段落ただし書の規定を条件に、当該提案を承認する決議
が債権者集会において採択されたものとみなされる。本段落に従って債権者集会において決議が採択された
ものとみなされる場合、メキシコは直ちにその旨および当該決議の内容を財務代理人に通知するものとす
る。
本「８ 債権者集会に関する事項」において、メキシコまたはその代理機関が保有する本債券（もしあれ
ば）はこれを除外し、未償還でないものとみなす。
本「８ 債権者集会に関する事項」に定める前記の規定にかかわらず、メキシコは、以下の目的による債
券の要項の修正については本債権者の票決または同意なしにこれを行うことができる。すなわち、 (i) 本債権
者の利益のためのメキシコの誓約を追加すること、 ( ⅱ ) メキシコに対して付与された本債券に係る権利また
は権限を放棄すること、 ( ⅲ ) 本債券に担保を提供すること、 ( ⅳ ) 債券の要項における不明瞭さを正すこと、
または債券の要項における瑕疵ある規定を是正、訂正もしくは補足すること、 (v) メキシコが決定することが
あり、いかなる本債権者の利益にも悪影響を及ぼさない方法で債券の要項の修正を行うこと、または (vi) 形
式的、重要性のないもしくは技術的な性質の明白な誤謬を是正すること。かかる修正が行われる場合は、す
べての本債権者を拘束するものとする。かかる場合、メキシコは本債権者に対して下記「 11 公告の方法」
に従い遅滞なくその旨を公告しなければならない。
本「８ 債権者集会に関する事項」の手続に要する一切の費用は、これをメキシコの負担とする。
９【課税上の取扱い】
（ 1 ）税制変更による追加額の支払
本債券に係るメキシコによるすべての支払は、メキシコまたはその行政下部組織もしくは課税権限を有
するそこにおけるもしくはその課税当局もしくは機関によりまたはこれらのために賦課または徴収される
現在または将来の租税、公課、課徴金またはその他あらゆる性質の行政上の負担金（以下「関連税」と総
称する。）のためのまたはそれらを理由とする源泉徴収または控除を行うことなくなされなければならな
い。ただし、かかる関連税の源泉徴収または控除が法律上の義務である場合はこの限りでない。かかる場
合、メキシコは、かかる源泉徴収または控除の後に本債権者が受領する純額が、かかる源泉徴収または控
除がなければ本債券に関して受領することのできたはずの元金および利息の各々の金額と等しくなるため
に必要な追加額（以下「追加額」という。）を支払わなければならない。ただし、かかる追加額は、いか
なる関連税についても以下の場合には支払われない。
( ⅰ ) 本債権者または本債券の実質的所有者が、単なる本債権者もしくは本債券の実質的所有者であるこ
と、本債券に係る何らかの性質の支払を受領することまたは本債券に係るその権利を実行するこ
と以外の事由でメキシコと何らかの現在または過去の関係を有していることを理由に課される場
合
13/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
( ⅱ ) 本債権者もしくは本債券の実質的所有者または本債権者もしくは実質的所有者が本債券をその他の
者を通じて保有するときのその他の者が当該本債権者もしくは実質的所有者またはその他の者の
国 籍、居住、身元またはメキシコとの関係に関する証明、身元確認またはその他の報告義務を遵
守しないことを理由に課される場合（ただし、 (A) 当該義務遵守がかかる源泉徴収または控除の全
部または一部の免除の前提条件となっており、 (B) 機構の振替制度上実行可能な当該義務遵守手続
が設定されており、かつ (C) 本債権者もしくは本債券の実質的所有者または本債権者もしくは実質
的所有者が本債券をその他の者を通じて保有するときのその他の者が当該義務を適時に遵守でき
るように当該義務適用に係る最初の支払予定日前に相当な周知期間が置かれているときに限
る。）
( ⅲ ) （下記「 12 その他－（ 2 ）」に定める状況において本債券の債券（以下「本債券の債券」とい
う。）が発行されるときにおいて）本債権者もしくは本債券の実質的所有者またはその他の者
（本債権者もしくは実質的所有者が当該者を通じて本債券を保有するとき）が関連日（以下に定
義する。）後 30 日を超えて本債券の債券（または利札）の支払呈示（かかる呈示が必要なとき）
が行われたことを理由に課される場合（ただし、本債権者もしくは実質的所有者またはかかるそ
の他の者が当該 30 日の期間中のいずれかの日において本債券の債券（または利札）を呈示して追
加額を受領する権利を有していたときはこの限りでない。）
本「９ 課税上の取扱い－（ 1 ）」第１段落 ( ⅲ ) において、いずれかの本債券に係る「関連日」とは、こ
れに係る支払が最初に期限の到来する日または（支払うべき金銭の全額がかかる支払期日以前に財務代理
人（メキシコの支払代理人として行為する。）により受領されなかった場合は）「５ 元利金支払場所」
第３段落に定める方法により本債権者に対して公告が正当になされる日をいう。本「第一部 証券情報」
（本「９ 課税上の取扱い－（ 1 ）」を除く。）において本債券の元金または利息には、本「９ 課税上の
取扱い－（ 1 ）」により支払われることのある本債券にかかる追加額を含むものとみなす。
（ 2 ）日本の租税
本債券に投資した場合の日本国における現行の課税上の取扱いは、以下のとおりである。
本債券の利息は、現行の税法の定めるところにより、一般に利子所得として課税される。日本国の居住
者および内国法人が支払を受ける本債券の利息は、当該利息額に所得税および復興特別所得税の合計
15.315 ％の税率（日本国の居住者の場合は他に住民税５％が加算され、 20.315 ％の税率）を適用して源泉
徴収が行われる。日本国の居住者が支払を受ける本債券の利息は上記税率による申告分離課税の対象とさ
れているが、申告不要制度の適用を選択することも可能であり、かかる選択を行った場合は日本国の居住
者の利子所得に係る課税関係は源泉徴収によって完了する。
内国法人の場合は、本債券の利息はその課税所得に含められ法人税の対象となるが、上記税率による源
泉徴収額を一定の制限のもとで法人税額から控除することができる。
日本国の居住者が取得する本債券の譲渡（償還を含む。）益は上記の 20.315 ％の税率による申告分離課
税の対象となり、本債券に係る利子所得および譲渡損益は一定の条件のもとに上場株式等を含む一定の他
の有価証券に係る利子・配当所得および譲渡損益との損益通算が可能となっており、その年に損益通算を
しても控除しきれない金額については翌年以後３年間の繰越控除が認められる。
内国法人の場合は、本債券の譲渡（償還を含む。）損益は、法人税および住民税の課税所得の計算に算
入される。
10 【準拠法及び管轄裁判所】
( ⅰ ) メキシコによる本債券の発行に関する授権に関するメキシコ法が適用される事項ならびに ( ⅱ ) 上記
「６ 担保又は保証に関する事項」に規定する担保権の設定、効力および実行可能性に関する事項にかかる
ものを除き、本債券ならびに本債券に基づいて生じる本債権者を含む全当事者の一切の権利および義務は、
すべて日本国の法律に準拠し、かつこれに従って解釈されるものとする。
14/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
債券の要項において別段の定めがある場合を除き、本債券に基づく義務の履行地は日本国東京都とする。
本債券もしくは債券の要項に起因または関連するメキシコに対する一切の訴訟その他の裁判上の手続は、
東京地方裁判所に提起することができ、メキシコは、当該裁判所の管轄権に服することに明示的かつ無条件
に取消不能の形で合意する。メキシコに対するかかる訴訟その他の裁判上の手続は、当該訴訟その他の裁判
上の手続を審理する権限を有するメキシコにおける裁判所においてもこれを提起することができる。メキシ
コは、かかる訴訟その他の裁判上の手続において現在または将来享受しうるすべての免除（主権免除または
訴状その他の裁判上の手続の送達、判決の取得、判決前の差押、判決後の差押、判決の執行もしくはその他
の手続からの免除であるか否かを問わない。）を取消不能の形で放棄し、かつ、かかる免除の申立てを行わ
ないことに合意する。ただし、メキシコ連邦民事手続法（ C ó digo Federal de Procedimientos Civiles ）第
３条および第４条に従って、メキシコの財産に対する判決前の差押または執行のための差押がメキシコの裁
判所により実行されることはない。
メキシコは、本債券または債券の要項に起因または関連して日本国において提起されることのある一切の
訴訟その他の裁判上の手続につき、メキシコの権限ある送達受取人として日本国東京都のメキシコ合衆国大
使館のその時々の大使を指名し、送達を受けるべき場所として日本国東京都のメキシコ合衆国大使館のその
時々の住所（現住所：〒 100-0014 日本国東京都千代田区永田町二丁目 15 番１号）を指定する（ただし、本
「 10 準拠法及び管轄裁判所」に定めるかかる指名および指定ならびにそれに伴う義務の履行は、訴状送達
に関する日本国の法律が訴状送達代理人制度に法的効力を与えることを条件として効力を有するものとす
る。）。メキシコは、随時、かつ本債券のいずれかが未償還である限り、当該指名および指定を完全に効力
あらしめ、またかかる効力を維持させるために必要な一切の行為（一切の書類および証書の作成および提出
を含む。）をなすことを約束する。日本国東京都のメキシコ合衆国大使がなんらかの理由によりかかる権限
ある送達受取人としての職務を遂行することが不可能となった場合には、メキシコは、直ちに日本国東京都
に所在する後任の権限ある送達受取人を指名し、かつ、当該指名を効力あらしめるために必要な一切の行為
をなすことを約束し、かかる後任の送達受取人を本債権者に対して公告する。
本「 10 準拠法及び管轄裁判所」の規定は、本債権者が適用ある法律により認められているその他の方法
で送達を行う権利に影響を及ぼすものではない。
11 【公告の方法】
本債券に関する一切の公告は、日本国の官報（メキシコの選択による。）ならびに東京都および大阪市に
おいて発行される時事に関する事項を掲載する日本語の日刊紙に各１回これを行う。各本債権者に対する直
接の通知は、これを要しない。メキシコが行うべき公告は、メキシコの請求があった場合に、メキシコの費
用負担により、メキシコに代わって財務代理人がこれを行う。
上記にかかわらず、当該公告に係る通知情報の内容を機構の業務規程により運営される社債情報伝達サー
ビスに係る手続を通じて本債権者に伝達することが認められる場合で、かかる通知が同手続に従って行われ
たときは、当該通知は本「 11 公告の方法」に従ってなされた公告であるとみなされる。また、その場合、
機構が機構加入者に対してかかる通知を行った日（その日を含む。）から 10 営業日目に当該公告がなされた
ものとみなされる。
12 【その他】
（ 1 ）本債券は、分割または併合はしない。
（ 2 ）本債券の債券は、本債権者が、振替法のもとに定める例外的な場合に本債券の債券の発行を請求しうる
場合を除き、発行されない。本債券の債券が発行される場合、当該発行に要する一切の費用はこれをメキ
シコの負担とする。かかる請求により発行される本債券の債券は、無記名式かつ支払期日未到来の利札付
に限るものとし、本債権者は、本債券の債券につき記名式への変更または分割もしくは併合を請求するこ
とはできない。本債券の債券が発行される場合、本債券の元利金の計算および支払方法、本債券に基づき
15/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
発生する権利の本債権者による行使および本債券の譲渡ならびに本債券に関するその他一切の事項には、
その時点で適用ある日本国の法令および日本における現物債に関するその時点の市場慣行が適用される。
債 券の要項とその時点で適用ある日本国の法令および日本におけるその時点の一般的な市場慣行の間に齟
齬がある場合には、かかる日本国の法令および市場慣行が優先する。
（ 3 ）本債券のメキシコに対する請求に係る消滅時効は、元金については 10 年、利息については５年とする。
（ 4 ）下記の事由（以下「債務不履行事由」という。）のいずれか一つ以上が発生し、継続している場合に
は、各本債権者は、その選択により、財務代理人の本店においてメキシコに対して書面による通知（かか
る通知には、保有証明書の添付を要する。）を行うことにより、当該本債権者が保有する本債券およびす
べての経過利息が期限の利益を失い、直ちに支払われるべき旨を宣言することができる。ただし、当該本
債権者は、債券の要項に対するいずれかの重要な修正（上記「８ 債権者集会に関する事項」に定義す
る。）に関する事項を審議するための債権者集会招集に関連する公告の掲載日（当日を含む。）から (i) い
ずれかの変更方法（上記「８ 債権者集会に関する事項」に定義する。）により開催される関連集会（延
会を含む。）において採択された決議内容の効力発生もしくは実行日または ( ⅱ ) 重要な修正案が確定的に
否決された日（それぞれ当日を含む。）までの期間中は上記通知または本「 12 その他－（ 4 ）」に規定す
るその他の通知を行うことができない。
(a) 本債券のいずれかについての利息の期日における支払をメキシコが怠り、かかる懈怠が 30 日間継続
したとき。
(b) 本債券（債券の要項を含む。）に基づくその他の義務の履行をメキシコが怠り、かかる懈怠が、い
ずれかの本債権者によりかかる懈怠の治癒を求める書面による通知が財務代理人の本店においてメキ
シコに対して行われた（かかる通知の際には、当該本債権者は財務代理人の本店において保有証明書
を提示しなければならない。）後、 30 日間継続したとき。
(c) 元本総額 10,000,000 米ドル（または他の通貨によるその相当額）超のメキシコの公的対外債務が、
それらに基づく元金または利息の期日における支払をメキシコが怠ったことから生じる債務不履行
（表現の如何を問わない。）を理由として期限の利益を喪失し、かつかかる期限の利益喪失が取消さ
れるかまたは無効とされないとき。
(d) 元本総額 10,000,000 米ドル（または他の通貨によるその相当額）超のメキシコの公的対外債務の支
払が期日においてなされず、かかる懈怠が、いずれかの本債権者によりかかる懈怠の治癒を求める書
面による通知が財務代理人の本店においてメキシコに対して行われた（かかる通知の際には、当該本
債権者は財務代理人の本店において保有証明書を提示しなければならない。）後、 30 日間継続したと
き。
(e) メキシコの公的対外債務の元本または利息の支払についてメキシコがモラトリアムを宣言したと
き。
上記通知が財務代理人によりその本店で受領されたとき、かかる日の前までに当該債務不履行事由のす
べてが治癒されなかった場合には、すべての当該本債券は直ちに期限の利益を喪失し、当該受領の日（当
日を含む。）までの経過利息とともに本債券の金額で支払われる。
(i) 債務不履行事由のいずれかが発生しているか、または ( ⅱ ) 時間の経過もしくは通知の付与またはその
双方により債務不履行事由のいずれかを構成することとなる事態が存在する場合には、メキシコは、直ち
に、また上記 ( ⅱ ) の場合にはかかる事態がメキシコの知るところとなった時点で直ちに、財務代理人に当
該事由または事態を通知し、直ちに本債権者に対して当該事由または事態を公告しなければならない。た
だし、上記 ( ⅱ ) の場合、当該事態が関連する猶予期間内に治癒されるとメキシコが合理的に考える場合に
は、当該公告を行うことを要しない。本「 12 その他－（ 4 ）」において、当該事由または事態が上記 (b)
ないし (e) に掲げる債務不履行事由のいずれかに関連しており、かつすべての本債権者に対する直接の通知
が機構の業務規程上認められる場合は、かかる直接の通知を以って、当該事由または事態の公告に代える
ことができる。
16/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
本「 12 その他－（ 4 ）」に基づく手続に要する一切の費用は、これをメキシコの負担とする。
（ 5 ）本債券の債券原簿は、財務代理人がメキシコに代わりこれを作成の上管理し、財務代理人の本店に備え
置く。
（ 6 ）本債券の元金もしくは利息または債券の要項に基づき支払われるべきその他の金額の支払を命ずる判決
または命令がいずれかの裁判所により下されまたは発せられ、かかる判決または命令が日本円以外の通貨
で表示されている場合は、当該判決または命令に関して本債権者が当該通貨で受領または回収した金額は
日本円で受領または回収した限度でのみメキシコの債務履行となるものとし、メキシコは、本債権者に対
し、 (i) かかる判決もしくは命令またはその一部のために日本円により表示された金額が当該他の通貨に換
算された日または換算されたものとみなされた日と (ii) かかる判決もしくは命令またはその一部の執行が
なされた日との間に生じた換算率の変動から生じる不足額を補填するために必要な金額を支払うことを約
束する。上記の約束は、メキシコの他の債務から独立した別個の債務であり、メキシコに対する別個かつ
独立の請求原因となり、本債権者がその時々に支払を猶予したか否かを問わず適用され、かつ、いかなる
判決または命令にかかわりなく引続き完全に有効に存続する。
（ 7 ）メキシコは、本債権者の同意を得ることなく、発行日、発行価格および利息の初回支払を除くすべての
点で債券の要項と同一の条項および条件を有する追加の債務証券を随時創設し発行することができる。こ
のようにして発行された追加の債務証券は、本債券と統合され、本債券と同一のシリーズを構成する。た
だし、当該統合がその時点における機構の業務規程によって認められ、かつ財務代理人によるその実施が
実務上実行可能である場合に限る。
第２【売出債券に関する基本事項】
該当なし。
17/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
第３【資金調達の目的及び手取金の使途】
メキシコは、 2015 年の国連総会が 2030 年に向けて設定した持続可能な開発目標（以下「 SDGs 」という。）
の実施に対するコミットメントの一環として、 SDG 債（以下「 SDG ソブリン債」という。）の発行にかかる SDG
ソブリン債フレームワーク（以下「 SDG ソブリン債フレームワーク」という。）を 公表 した。 SDG ソブリン債
フレームワークは、 国際資本市場協会（以下「 ICMA 」という。）のグリーンボンド原則、ソーシャルボンド
原則およびサステナビリティボンド原則（その後それぞれ 2021 年６月に更新。）に沿ったものである。 メキ
シコは、本債券の発行による純手取金に相当する財源を SDG ソブリン債フレームワークに基づく適格支出（以
下「適格持続可能支出」という。）に該当し、かつ 2022 年度にかかるメキシコの連邦歳出予算（ Presupuesto
de Egresos de la Federación 、以下「連邦歳出予算」という。）に含まれる予算上のプログラムの資金とし
て支出する意向である。
適格持続可能支出 は、 SDG ソブリン債フレームワークに記載された一定の SDGs に沿っている。 2022 年度連邦
歳出予算に定める本取引にかかる 適格持続可能支出 には、とりわけ次の一または複数のカテゴリー（ヘルス
ケア、雇用、教育、持続可能なインフラおよび農村開発、農業、水と衛生の管理、環境保護ならびに持続可
能なエネルギー）における税支出（補助金および税の減免）、運営費用、現物資産への投資、公共インフラ
の維持費、無形資産および公的または民間組織への資本移転が 含まれる ことがある。 SDG ソブリン債フレーム
ワークの下で、 適格持続可能支出の要件を満たす社会予算プログラムは、 最貧困層、先住民族、高齢者およ
び子供を含む社会的弱者グループを対象としている。
SDG ソブリン債フレームワークに従って、メキシコは ( ⅰ ) 適格持続可能支出 に充当された予算財源の額が
SDG ソブリン債からの純手取金の合計額に等しくなるまでの間、実施された 適格持続可能支出 の内容および各
適格持続可能支出 に充当された財源の金額を記載した年次資金充当レポーティング、ならびに ( ⅱ ) SDG ソブリ
ン 債 に未償還がある限り、選定された適格持続可能支出について期待される社会的・環境的便益に関する年
次インパクト・レポーティングを発表する方針をとっている。この報告方針はメキシコの契約上の義務では
なく、メキシコはいつでもその報告方針を変更するかまたは方針に従わない決定をすることができる。メキ
シコがかかる報告書を提出する場合は、これらは財務省（ Secretaría de Hacienda y Crédito Público ）の
ウェブサイト上で公表される。
SDG ソブリン債フレームワークおよびその下で企図されている行為は、本書または債券の要項に組み込まれ
るものではない。これらは強制可能なメキシコの契約上の義務を構成するものではない。
第４【法律意見】
本債券の募集にかかる訂正発行登録書および発行登録追補書類の提出の適法性に関するメキシコの財務省
信用法務手続局次長の法律意見書は、かかる追補書類とともに提出され、当該意見書の 内容 はかかる追補書
類に記載される予定である。
18/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
第５【その他の記載事項】
最近の展開
以下の情報は、 2022 年６月 21 日に提出された 2021 年 12 月 31 日に終了した年度にかかる有価証券報告書（以
下「有価証券報告書」という。）に記載の下記見出しに対応するメキシコの情報を補足するものである。
概要
COVID-19 のパンデミック
保健省 （ Secretaría de Salud ） によると、 2022 年８月４日までにメキシコでは、新型コロナウイルス
（ SARS-CoV2 、以下「 COVID-19 」という。）の公式推定感染者数は 7,135,030 名であり、そのうち推定死者
数は 342,074 名であった。対処するために政府がとった措置および COVID-19 のパンデミックの影響 に関す
るさらなる情報については、有価証券報告書の「第３－１－ (1) 概要－⑨ COVID-19 のパンデミック」の項
を参照のこと。
政府の形態
政府
以下の表は、 2022 年８月５日現在のメキシコの上院および下院の所属政党別議席配分を示している。
議会の議員数
上院 下院
議席数 比率（％） 議席数 比率（％）
国家再生運動党（ MORENA ） 60 46.9 200 40.0
国民行動党 21 16.4 114 22.8
制度的改革党 13 10.2 70 14.0
市民運動党 11 8.6 25 5.0
メキシコ環境主義緑の党 6 4.7 40 8.0
労働党 5 3.9 36 7.2
社会遭遇党 4 3.1 0 0.0
民主革命党 3 2.3 15 3.0
無所属 5 3.9 0 0.0
128 100.0 500 100.0
合計
注： 四捨五入のため比率の合計は一致しないことがある。個々の議員は所属政党を変更することがある。
出典： 上院および下院
19/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
汚職対策
2022 年５月 13 日、 公行政省（ Secretaría de la Función Pública ）および連邦衛生リスク対策委員会
（ Comisión Federal para la Protección contra Riesgos Sanitarios 、以下「 COFEPRIS 」という。）
は、 ツール、運用メカニズムおよび報告手続きの標準化によって公的部門の医療における汚職を防ぎ、説
明責任を高め、高潔性を促進することを目的とする、連邦医療制度の良好なガバナンスのための国家戦略
（ Estrategia Nacional de Buen Gobierno en el Sistema Federal Sanitario ） を発表した。 COFEPRIS
が、かかる戦略の実施を監督する予定である。
外交、国際機関および国際経済協力
2022 年５月 31 日、世界銀行は、メキシコにおける包括的で持続可能な経済成長を支援するため、 700 百
万米ドルの取引を承認した。これには、簡素化された新税制を推進し、自然災害時における金融支援体制
を発展させ、金融サービスの範囲と質を拡大し、デジタル決済制度に関する市場規制を改善することが含
まれる。
2022 年６月９日、メキシコは、経済成長の促進、地域全体の不平等の削減、国民の弱者層の保護、高賃
金の雇用の創出および気候変動への対応に焦点を当てたパートナーシップである、経済的繁栄のための米
州パートナーシップへの参加の意向を発表した。
環境
2022 年６月９日、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、パナマ、ペルー、メキシコお
よび米国は、海洋保護のための米州宣言に署名した。かかる宣言は、海洋環境および生態系の保護および
保全について署名国間の協力および協調を推進することを目指している。
20/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
経済
国内総生産
暫定データは現時点では入手できないが、メキシコは、 GDP は 2021 年第２四半期と比較して 2022 年第２
四半期には 1.9 ％増加したと推定している。以下の表は、表示期間についてのメキシコの実質 GDP の支出
内訳をペソおよび比率で示したものである。
実質国内総生産および支出
(1)
（単位：十億ペソ）
(2)
第１四半期
(3) (3)
2021 年 2022 年
GDP 17,382.3 17,701.1
6,387.6 6,756.9
加算：財貨およびサービスの輸入
財貨およびサービスの供給合計 23,769.9 24,458.0
6,389.5 7,034.2
控除：財貨およびサービスの輸出
国内支出に供され得る財貨およびサービス合計 17,380.4 17,423.8
財貨およびサービス合計の配分
民間部門消費 11,619.2 12,452.9
2,168.9 2,186.4
公的部門消費
消費合計 13,788.1 14,639.3
総固定投資 3,158.0 3,334.5
101.0 89.7
在庫の増減
17,047.1 18,063.5
国内支出合計
333.3 (639.7)
誤差脱漏
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 2013 年 12 月 31 日現在の購買力に基づく恒常ペソによる表示。
(2) 年換算。比較目的のため、実際の第１四半期の名目 GDP に４を乗じて年換算されている。第１四半期の
データは、必ずしも通年の実績を示唆するものではない。
(3) 暫定値。
出典： メキシコ国立統計地理情報院（ Instituto Nacional de Estadística y Geografía 、以下 INEGI ）と
いう。）
21/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
実質国内総生産および支出
（単位： GDP に対する百分比（％））
第１四半期
(1) (1)
2021 年 2022 年
GDP 100.0 100.0
36.7 38.2
加算：財貨およびサービスの輸入
財貨およびサービスの供給合計 136.7 138.2
36.8 39.7
控除：財貨およびサービスの輸出
国内支出に供され得る財貨およびサービス合計 100.0 98.4
財貨およびサービス合計の配分
民間部門消費 66.8 70.4
12.5 12.4
公的部門消費
消費合計 79.3 82.7
総固定投資 18.2 18.8
0.6 0.5
在庫の増減
98.1 102.0
国内支出合計
誤差脱漏 1.9 (3.6)
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 暫定値。
出典： INEGI
雇用および労働
顕在失業率（ Tasa de Desocupación Abierta ）に関する暫定値によると、 2022 年６月 30 日現在のメキシ
コの失業率は 3.3 ％であり、 2022 年３月 31 日現在より 0.4 パーセンテージ・ポイント上昇した。 2022 年６月
30 日現在、メキシコにおける 15 歳以上の経済活動人口は 59.8 百万人であった。 2022 年８月５日現在、最低
賃金は、北部国境自由貿易地域（ Zona Libre de la Frontera Norte ）において１日当たり 260.34 ペソ、
メキシコのその他地域において１日当たり 172.87 ペソであり、これは 2021 年１月１日から 2021 年 12 月 31 日
まで有効であった適用最低賃金からそれぞれ 22 ％の引上げであった。メキシコの最低賃金政策に関する追
加情報については、有価証券報告書の「第３－１－ (2) 経済－⑤雇用および労働情勢」を参照のこと。
経済の主要部門
石油および石油化学
2022 年５月 31 日、メキシコ石油公社（ Petróleos Mexicanos 、以下「ペメックス」という。）は約 2.0
十億米ドルの請求書借換負債管理取引を開始し、それに基づき、一定の納入業者および請負業者は、ペ
メックスおよびその生産的子法人からの未払請求書を、ペメックスが発行する 2029 年満期 8.750 ％グロー
バル債券と交換する機会を与えられた。さらに、かかる取引に参加した納入業者および請負業者は再販
プロセスに参加する機会を与えられ、かかるプロセスによって、ルール 144A ／レギュレーションＳに基
づく募集を通じてかかる債券が市場に提供された。 2022 年７月 31 日までに、元本額約 1.8 十億米ドルの債
券が再販プロセスによって市場に売り出され、債券の残額は納入業者および請負業者が引き続き保有し
ている。
2022 年７月１日、エネルギー省 （ Secretaría de Energía ） は、ベラクルス州ドスボカスのオルメカ精
製所を試験運転のために開業した。同精製所は、１日当たり 340,000 バレルの原油を精製し、１日当た
り 170,000 バレルのガソリンおよび１日当たり 120,000 バレルの低硫黄ディーゼルを生産する見込みであ
る。
電力
22/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
2022 年６月９日、連邦電力公社（ Comisión Federal de Electricidad 、 以下「 CFE 」という。）は、国
際市場において初の負債管理取引を行った。 CFE は、 2022 年５月 19 日付の買入れ申込に基づき、 2024 年か
ら 2051 年までの間に満期が到来する CFE の６シリーズの発行済債券の元本額 1.2 十億米ドルを買い入れ
た。 CFE は、かかる取引によって、短期借換リスクを低減し、コスト節減を実現し、外貨建債務残高を削
減することができた。
2022 年７月１日、 CFE は、メキシコのエネルギー安全保障の強化および北米の民間エネルギー部門との
メキシコの商業関係の改善を目的として、 TC Energía およびニュー・フォートレス・エナジー・コーポ
レーションとの間で参加契約を締結した。 TC Energía との契約によって、メキシコ中部および南東部へ
の天然ガス輸送のためのインフラの改善および拡張が予定されている。ニュー・フォートレス・エナ
ジーとの契約によって、 CFE は、天然ガス液化プロジェクトにおいて提携し、天然ガスを国際市場に輸出
するためのインフラを 12 カ月 間利用できるようになる。
観光
2022 年６月 12 日、観光省（ Secretar ía de Turismo 、 SECTUR ）は、 2022 年第１四半期の外国人観光客に
よる外貨収入が 8.7 十億米ドルであり、 2021 年同期および 2019 年同期からそれぞれ 123.8 ％および 3.7 ％増
加したと発表した。
運輸および通信
鉄道
2022 年６月６日、インフラ運輸通信省（ Secretaría de Infraestructura, Comunicaciones y
Transportes ）およびメキシコシティ政府は、トルーカ－メキシコ盆地間の都市間旅客鉄道（ Tren
Interurbano de Pasajeros Toluca-Valle de Mexico ）の一区間に資金を再割当てした調整協定の修正
協定に調印し、かかる修正によって、再割当てされる資金は 950 百万ペソから 1.3 十億ペソへと 350 百万
ペソ増額された。
2022 年７月 19 日、政府は、メキシコ－トルーカ間の都市間鉄道の鉄道旅客輸送サービスを運営およ
び提供する営業免許を国家インフラ基金（ Fondo Nacional de Infraestructura ）に付与する決議を発
表した。
23/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
金融制度
金融政策、インフレおよび金利
マネー・サプライおよび貯蓄
以下の表は、各表示日現在のメキシコの通貨供給量Ｍ１およびＭ４を示したものである。メキシコの
通貨供給量Ｍ１およびＭ４の計算方法については、有価証券報告書の「第３－１－ (4) 通貨・金融制度－
① 金融政策、インフレおよび金利－マネー・サプライおよび貯蓄」を参照のこと。
通貨供給量
６月 30 日現在
(1)
2021 年 2022 年
（単位：百万名目ペソ）
Ｍ１：
現金通貨 1,967,009 2,257,606
当座預金
自国通貨 1,967,033 2,148,800
外貨 602,870 704,821
有利子自国通貨建預金 1,193,793 1,314,596
27,984 29,606
貯蓄・貸付組合の預金
5,758,689 6,455,429
Ｍ１合計
14,530,756 15,475,461
Ｍ４
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 暫定値。
出典： メキシコ中央銀行
インフレ
2022 年上半期末現在の消費者物価の上昇率は 8.0 ％で、これはメキシコ中央銀行による同年のインフレ
目標である 3.0 ％（ +/-1.0 ％）を上回り、 2021 年の消費者物価の上昇率 7.4 ％を 0.6 パーセンテージ・ポイ
ント上回り、 2020 年の消費者物価の上昇率 3.2 ％を 4.8 パーセンテージ・ポイント上回った。経済への中
期的価格圧力をよりよく反映する 年間コアインフレ率は依然として同年のインフレ目標を上回り、 2022
年上半期には 7.5 ％で、 2021 年のコアインフレ率 5.9 ％を上回った。
24/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
以下の表は、表示期間についての物価指数および最低賃金の上昇率の変動を百分比で示したものであ
る。
物価指数の変動率
(1) (1)(2)(3) (4)
全国消費者物価指数 全国生産者価格指数 最低賃金上昇率
(5) (6)
100.0 ; 16.2
2019 年 2.8 0.8
(5) (6)
4.8 ; 20.0
2020 年 3.2 4.1
(5) (6)
15.0 ; 15.0
2021 年 7.4 9.3
(5) (6)
22.0 ; 22.0
2022 年１月 7.1 8.8
2022 年２月 7.3 8.7 -
2022 年３月 7.5 8.6 -
2022 年４月 7.7 9.0 -
2022 年５月 7.7 8.9 -
2022 年６月 8.0 8.9 -
(1) 物価指数の変動は毎月計算されている。年次の数値については、物価指数の変動は毎年 12 月に計算され
ている。月次の数値は年換算されている。
(2) 全国生産者価格指数（ Índice Nacional de Precios al Productor 、以下「 INPP 」という。）の数値は、
基本的な商品およびサービスの価格（石油価格を除く。）の変動を示している。 INPP は 2019 年７月を基
準日としている。
(3) 2021 年および 2022 年については暫定値。
(4) 2019 年１月１日付で、メキシコは２つの最低賃金を設けている。ひとつは北部国境自由貿易地域に含ま
れる米国国境沿いに所在する自治体に適用されるもので、メキシコのその他地域には異なる最低賃金率
が適用される。北部国境自由貿易地域に所在する自治体に適用される最低賃金とメキシコのその他地域
に適用される最低賃金の双方にかかる 2019 年の変化率は、 2019 年１月１日より前に有効であった最低賃
金との比較である。
(5) 北部国境自由貿易地域に所在する自治体に適用される最低賃金の変化率。
(6) 北部国境自由貿易地域以外の地域に適用される最低賃金の変化率。
出典： INEGI 、労働・社会保障省
25/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
金利
以下の表は、表示期間についての 28 日物および 91 日物の政府短期証券（ Certificados de la
Tesorería de la Federación 、 Cetes ）、商業銀行の定期預金の加重平均金利（ costo porcentual
promedio 、以下「 CPP 」という。）、ならびに 28 日物および 91 日物の銀行間均衡金利（ tasa de interés
interbancaria de equilibrio 、以下「 TIIE 」という。）の年平均金利を示したものである。
政府短期証券、 CPP および TIIE の平均金利
28 日物政府 91 日物政府
短期証券 短期証券 CPP 28 日物 TIIE 91 日物 TIIE
2019 年
１月－６月 8.0 8.2 5.7 8.5 8.5
７月－ 12 月 7.7 7.7 6.3 8.1 8.0
2020 年
１月－６月 6.3 6.3 5.3 6.7 6.6
７月－ 12 月 4.4 4.4 3.7 4.7 4.7
2021 年
１月－６月 4.1 4.1 3.2 4.3 4.3
７月－ 12 月 4.7 5.1 3.3 4.9 5.0
2022 年
１月 5.5 6.0 3.8 5.7 5.9
２月 5.9 6.2 4.0 6.0 6.2
３月 6.3 6.7 4.1 6.3 6.6
４月 6.6 7.2 4.4 6.7 7.0
５月 6.9 7.5 4.6 7.0 7.4
６月 7.3 8.0 4.9 7.4 7.8
７月 7.8 8.5 5.2 8.0 8.4
出典： メキシコ中央銀行
2022 年当初６カ月間の 28 日物政府短期証券の平均金利は、 2021 年の同期間の 4.1 ％に対して、 6.4 ％で
あった。 91 日物政府短期証券の平均金利は、 2021 年の同期間の 4.1 ％に対して、 7.0 ％であった。
2022 年８月４日現在、 28 日物政府短期証券の金利は 8.0 ％、 91 日物政府短期証券の金利は 8.7 ％であっ
た。
2022 年６月 23 日、メキシコ中央銀行は、 2022 年の第４回金融政策会議を開催し、インフレ圧力の増大
に対応し、かつ主要な中央銀行がとった措置に足並みをそろえて、翌日物銀行間貸出金利（ Tasa de
Fondeo Bancario ）を 7.00 ％から 7.75 ％へと 75 ベーシス・ポイント引上げた。
26/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
為替管理および為替レート
外国為替レート
以下の表は、各表示期間について、メキシコ国内においてペソで支払われる米ドル建債務の支払の
ための、メキシコ中央銀行が公表した日々のペソ / 米ドル為替レートを示したものである。
為替レート
代表的な市場レート
期末現在 平均
（１米ドル当たりペソ）
2019 年 18.8642 19.2573
2020 年 19.9087 21.4936
2021 年 20.4672 20.2787
2022 年：
１月 20.6352 20.4978
２月 20.4257 20.4495
３月 19.9112 20.5562
４月 20.3728 20.1088
５月 19.6940 20.0305
６月 20.1335 20.0237
７月 20.3485 20.5467
出典： メキシコ中央銀行
2022 年８月５日、ペソ／米ドル間為替レートの終値は、 1.00 米ドルにつき 20.4010 ペソであり、 2021
年 12 月 31 日現在のレートと比較して 0.3 ％のペソ高であった。 2022 年８月４日にメキシコ中央銀行が公
表したペソ／米ドル間買為替レート（２営業日後に有効）は、 1.00 米ドルにつき 20.3358 ペソであっ
た。
銀行制度
2022 年６月末現在、銀行部門の資産は合計 12,200 十億ペソであり、 2021 年６月末と比較して実質ベー
スで年 2.7 ％の増加であった。 2022 年６月末現在、銀行部門の現在のローン・ポートフォリオ残高は
5,891 十億ペソであり、 2021 年６月末と比較して実質ベースで年 5.0 ％の増加であった。最後に、 2022 年
６月末現在の銀行部門の純利益は 111 十億ペソであり、 2021 年６月末と比較して実質ベースで 31.8 ％の増
加であった。
銀行の監督および支援
2022 年５月末現在、 多角的銀行機関部門の 資本化指数（ Índice de Capitalización 、以下「 ICAP 」と
いう。） は、 2021 年６月末現在の 18.2 ％および 2021 年 12 月末現在の 19.5 ％に対して、 18.8 ％であった。
ICAP に関するさらな る情報については、 有価証券報告書の 「 第３－１－ (4) 通貨・金融制度－③ 銀行の
監督および支援－銀行監督政策」を参照のこと。
2022 年５月末現在、すべての多角的銀行機関が 「早期警戒」カテゴリーに該当し、かかる機関が最低
資本要件を満たしており、想定外の損失が生じたシナリオにおいて十分な資本を備えていることを示し
ていた。同日現在、 国家銀行証券委員会（ Comisión Nacional Bancaria y de Volares 、 CNBV ） による即
時の監督措置は求められなかった。
27/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
証券市場
2022 年８月５日、最も活発に取引されている 35 の株式グループに基づく株式市場指数（ Índice de
Precios y Cotizaciones 、 IPC ）は、 2021 年 12 月 31 日現在の水準を 12.3 ％下回る 46,723 ポイントであっ
た。
貿易及び国際収支
貿易
貿易の実績
以下の表は、表示期間についてのメキシコの商品輸出入（観光を除く。）の価額に関する情報を示
したものである。
輸出入
当初６カ月間
(1) (1)
2021 年 2022 年
（単位：メキシコ産原油ミックスの
平均価格を除き、百万米ドル）
商品輸出（ f.o.b. ）
石油および石油製品 12,879.1 20,599.0
原油 10,901.2 16,830.0
その他 1,978.0 3,769.0
非石油製品 223,489.6 260,172.3
農業 10,809.1 11,671.1
鉱業 4,726.5 4,575.4
(2)
207,954.0 243,925.8
製造品
236,368.7 280,771.3
商品輸出合計
商品輸入（ f.o.b. ）
消費財 27,773.4 38,683.6
(2)
中間財 188,339.0 232,517.9
18,886.8 22,513.8
資本財
234,999.1 293,715.4
商品輸入合計
1,369.6 (12,944.1)
貿易収支
(3)
メキシコ産原油ミックスの平均価格
（米ドル） 56.6 88.8
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 暫定値。
(2) 保税産業を含む。
(3) １バレル当たり米ドル表示。
出典： メキシコ中央銀行／ペメックス
28/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
対外貿易関係および協定
2022 年７月 11 日から 15 日まで、メキシコと英国は、両国間の自由貿易協定に関する第１回の交渉を
行った。
2022 年７月 20 日、米国とカナダはそれぞれ、 米国・メキシコ・カナダ協定（以下「 USMCA 」とい
う。）に基づき、 メキシコのエネルギー政策に関して、メキシコがとった一定の行動が USMCA に基づく
約束に違反していたと主張して、メキシコとの紛争解決協議を要請した。メキシコは、 USMCA に基づく
約束に違反していないと主張する意向であり、協議段階で相互に満足のいく解決に到達することを期
待している。
国際収支および外貨準備高
外貨準備高および対外資産
以下の表は、各表示期間末におけるメキシコ中央銀行の外貨準備高および対外純資産を示したもの
である。
(1)
外貨準備高および対外純資産
(2)(3)
期末現在の外貨準備高 期末現在の対外純資産
（単位：十億米ドル）
(4)
2019 年 180.7 184.2
(4)
2020 年 195.7 199.1
(4)
2021 年 202.4 207.7
(4)
2022 年 ：
１月 201.6 209.6
２月 201.4 209.5
３月 200.5 208.0
４月 199.2 207.1
５月 199.6 205.6
６月 198.5 203.6
７月 199.5 203.5
(1) 「対外純資産」は、 (a) 外貨準備高の総額に (b) 諸外国の中央銀行との融資協定から発生した期日が
６カ月を超える資産を加え、その合計から (x) 国際通貨基金（以下「 IMF 」という。）への債務残高お
よび (y) 諸外国の中央銀行との融資協定から発生した期日が６カ月未満の負債を差引いたものと定義
される。
(2) 金、特別引出権（ IMF により創設された外貨準備資産）および外貨保有が含まれる。
(3) 「外貨準備高」は、 (a) 外貨準備高の総額から (b) 期日が６カ月未満のメキシコ中央銀行の対外債務
を差引いたものに相当する。
(4) 暫定値。
出典： メキシコ中央銀行
29/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
財政
予算
見積予算歳出の要約情報および暫定実績は以下の表のとおりである。
予算歳出要約； 2022 年歳出予算
（単位：十億ペソ）
実績
2021 年 2022 年 2022 年
(1) (1) (1) (2)
2021 年 当初６カ月間 当初６カ月間 予算
医療 173.2 66.5 67.0 193.9
教育 369.7 180.1 159.0 364.6
住宅および地域開発 18.8 11.1 9.3 16.6
政府債の返済 524.7 267.7 313.8 580.6
CFE およびペメックスの債務返済 161.9 85.8 73.5 172.1
ペメックスの債務返済 142.1 76.6 66.2 142.6
CFE の債務返済 19.9 9.2 7.2 29.6
(1) 暫定値。
(2) 2022 年予算の数値は、 2022 年総合経済政策ガイドラインおよび 2022 年経済計画に盛り込まれた経済の前
提に基づく予算上の見積りを示している。これらの数値は、当該年の実績または更新されたメキシコの
2022 年の経済業績予測を反映するものではない。
出典： 財務省
30/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
歳入および歳出
以下の表は、 2021 年および 2022 年の当初６カ月間にかかる公的部門予算歳入の内訳を十億ペソ単位
で示したものである。また、メキシコの 2022 年予算の基礎をなす一定の前提および目標も示してい
る。
公的部門予算歳入
(1)
（単位：十億 ペソ ）
実績
2021 年 2022 年 2022 年
(2) (2) (3)
当初６カ月間 当初６カ月間 予算
予算歳入 2,931.3 3,305.1 6,172.6
連邦政府 2,261.4 2,493.6 4,555.5
税収 1,856.2 2,052.1 3,944.5
所得税 1,006.9 1,259.3 2,073.4
付加価値税 559.1 621.5 1,213.8
消費税 221.3 74.9 505.2
輸入関税 32.6 43.6 72.9
炭化水素の探査および採掘にかか
る税金 3.4 3.6 7.5
輸出関税 0.0 0.0 -
贅沢品およびサービス n.a. n.a. n.a.
その他 32.92 49.0 71.7
税外収入 405.12 441.5 610.9
手数料および料金 56.14 73.6 47.2
安定化と開発のためのメキシコ石
油基金からの振替 161.20 236.0 370.9
過料および課徴金 184.20 127.5 184.9
その他 14.85 16.0 7.9
公社および政府機関 669.92 811.5 1,617.2
ペメックス 266.04 355.8 716.1
その他 403.88 455.7 901.1
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
n.a. ：未詳。
(1) 名目ペソによる表示。
(2) 暫定値。
(3) 2022 年予算の数値は、 2022 年総合経済政策ガイドラインおよび 2022 年経済計画に盛り込まれた経済の
前提に基づく予算上の見積りを示している。これらの数値は、当該年の実績または更新されたメキシ
コの 2022 年の経済業績予測を反映するものではない。
出典： 財務省
医療および労働、教育、ならびにその他社会福祉に関する歳出
2022 年当初４カ月間に、８百万人を超える学生が、ベニート・フアレス国民福祉奨学金プログラム
（ Programa Nacional de Becas para el Bienestar Benito Juárez ）を通じて約 30 十億ペソの資金援
助を受けた。
31/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
公債
対内債務
2022 年８月５日現在、州および地方自治体が発行した債務で政府が保証したものはなかった。
対外債務
公的部門対外債務
暫定値によると、 2022 年６月 30 日現在、公的部門対外債務総額の残高は 220.0 十億米ドルであり、
2021 年 12 月 31 日現在の残高 221.6 十億米ドルから約 1.6 十億米ドル減少した。このうち、 211.5 十億米ド
ルは長期債務であり、 8.5 十億米ドルは短期債務であった。正味対外債務は 2022 年当初６カ月間に 2.7
十億米ドル減少した。
以下の表は、表示日現在におけるメキシコの公的部門対外債務の要約（その種類別内訳および通貨
別内訳を含む。）を示したものである。
(1)(2)
公的部門対外債務 の種類別要約
(3) (3)
2021 年６月 30 日 2022 年６月 30 日
（単位：百万米ドル）
政府の長期直接債務 114,477.9 115,176.6
予算管理対象機関の長期債務 96,784.7 89,427.2
(4)
7,868.7 6,942.9
その他の長期公債
長期債務合計 219,131.3 211,546.7
7,686.7 8,452.0
短期債務合計
226,818.0 219,998.7
長期債務および短期債務の合計
(1)
公的部門対外債務 の通貨別要約
(3) (3)
2021 年６月 30 日 2022 年６月 30 日
（ 単位：比率を除き、百万米ドル）
米ドル 171,696.9 75.7 ％ 170,497.3 77.5 ％
日本円 7,142.2 3.1 ％ 7,408.8 3.4 ％
スイス・フラン 2,597.1 1.1 ％ 2,351.5 1.1 ％
英ポンド 3,145.1 1.4 ％ 2,340.2 1.1 ％
ユーロ 39,747.9 17.5 ％ 33,956.7 15.4 ％
2,489.0 1.1 ％ 3,444.0 1.6 ％
その他
226,818.2 100.0 ％ 219,998.5 100.0 ％
合計
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 暫定値。
(2) 米ドル以外の外貨建の対外債務は、各表示日現在の為替レートで米ドルに換算されている。公的部門
対外債務には、 (a)IMF に対するメキシコ中央銀行の買戻し債務（ 2022 年６月 30 日現在残高はな
い。）、または (b) メキシコの公的部門の銀行に対するコモディティ・クレジット・コーポレーショ
ンからの貸付は含まれない。対外債務は、本表においては「総額」ベースで表示され、券面残高また
は額面総額による公的部門の対外債務を含んでいる。一定の情報提供および統計上の目的から、メキ
シコは時に公的部門対外債務を、海外において保有する一定の金融資産を控除した債務総額として算
出される「純額」ベースで報告することがある。かかる金融資産には、公的部門の事業体が保有して
いるが未消却のメキシコの公的部門対外債務が含まれる。
(3) 通貨スワップの影響を反映するため調整済。
(4) 開発銀行の債務および財政が政府財政の連結対象となっているその他の運営管理対象機関の債務を含
む。
出典： 財務省
32/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
対外政府債務
以下の表は、表示日現在における対外政府債務総額および正味政府債務を含む、メキシコの対外政
府債務を要約したものである。
(1)
政府の通貨別対外債務総額
2021 年６月 30 日 2022 年６月 30 日
（ 単位：比率を除き、百万米ドル）
米ドル 80,348.0 70.2 ％ 80,366.6 69.8 ％
日本円 5,592.5 4.9 ％ 6,216.5 5.4 ％
スイス・フラン 2,040.0 1.8 ％ 1,970.2 1.7 ％
英ポンド 2,039.9 1.8 ％ 1,793.6 1.6 ％
ユーロ 24,148.9 21.1 ％ 23,084.3 20.0 ％
308.3 0.3 ％ 1,746.0 1.5 ％
その他
114,477.6 100.0 ％ 115,177.2 100.0 ％
合計
(1)
政府正味債務
2021 年６月 30 日 2022 年６月 30 日
対内債務 77.3 ％ 79.0 ％
(2)
対外債務 22.7 ％ 21.0 ％
注： 四捨五入のため合計は一致しないことがある。
(1) 暫定値。
(2) 対外債務の計算については、有価証券報告書の「第３－１－ (6) 公債－⑤対外債務－公的部門対外債務
－政府正味債務」の脚注 (3) を参照のこと。
出典： 財務省
33/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
メキシコ 合衆国の SDG ソブリン債フレームワーク
メキシコの SDG ソブリン債フレームワーク（本「第５ その他の記載事項」において、以下「本フレーム
ワーク」という。）は、 SDG 債の発行体としてその予算プロセスの下で果たそうとしているメキシコ政府のコ
ミットメントを示している。財務省は SDG 債の発行を担当する組織であり、 SDG 債がメキシコの法律および本
フレームワークに準拠したものになるようにする。
本フレームワークの下で発行された SDG 債は、会計年度における連邦予算に充当される。元本および利息の
支払は、以下に説明する適格支出の選定または実績を条件とせずに行われる。したがって、本フレームワー
クに基づいて発行された債券を購入する投資家がプロジェクト関連のリスクを負うことはない。
本フレームワークは、 ICMA が発表したサステナビリティボンド・ガイドライン（ SBG - 2018 年版）に準拠
するように設計され、さらに EU グリーンボンド基準 の精神に沿って設計されている。これに関して、本フ
レームワークは、 ICMA のグリーンボンド原則およびソーシャルボンド原則の 2018 年版に記載された、以下の
４つの中核要素について詳しく説明している：
( ⅰ ) 調達資金の使途
( ⅱ ) 支出の評価と選定のプロセス
( ⅲ ) 調達資金の管理
( ⅳ ) レポーティング
本フレームワークには、検証やセカンドパーティ・オピニオンなど外部レビューの特徴も含まれている。
１．調達資金の使途
メキシコが発行する SDG 債は、 SDG グリーンボンド、 SDG ソーシャルボンドまたは SDG サステナビリティボン
ドのいずれかの形を取ることができ、連邦歳出予算で提示された適格支出に結び付けられる。下記のセク
ション２および３でより詳しく説明するように、この適格支出はグリーンプロジェクトやソーシャルプロ
ジェクトを組み合わせたもので、関連する会計年度の連邦予算の一部を構成する。
適格支出は、州の機関、地方自治体、企業、および世帯によるものである場合がある。かかる支出は、土
地、エネルギー効率の高い建物やインフラ、病院などの現物資産に関連している場合もあれば、人的資本や
組織、応用研究とイノベーションなどの無形資産に関連している場合もある。
34/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
主な予算支出
#1. 投資支出： #2. 補助金、助成金、融資：
社会的または環境的に重要なサービスを提供する施 基本的なサービスを保証するため、または行動を変容させ
設、建造物、ネットワーク、システム、プラント、 るための助成金または低利融資の形での金銭的インセン
不動産、設備、または物理的資産などへの資本投資 ティブ（以下「ナッジ・ポリシー」という。）。これらに
は、関税保証が含まれる場合もある。
#3. 租税支出： #4. 事業支出：
環境的または社会的目的を追求または奨励するため 公共サービスを運営し、公共財を提供するための中央政府
の、税の免除および通常の税制（税率、財政基盤を による支出（国連の 2008 年版国民経済計算体系によると、
含む。）の適用除外。除外の対象は、ナッジ・ポリ こうした支出がすべての OECD 加盟国において行われてお
シーまたは行動変容ポリシーに基づく支出である。 り、生産コストのカテゴリーに含まれている。）であり、
これらの支出は、個々の世帯または企業のいずれか 支出先は市民または企業に金銭または現物による給付をも
を対象とし、特定の状況（企業の場合は離職率また たらす「専門的な」行政機関または団体（学校や病院を運
は従業員数、世帯の場合は所得レベルまたは家族構 営する団体）に制限されている。
成）に関連して意図的に条件が付されたり、目的に
関する条件が付される場合がある。
#5. 介入支出：
独自の法的地位を持つ公的機関（省庁以外）への中央政府からの資金の移転または寄付。かかる例には、国有企
業および官民パートナーシップ（ PPP ）の有用性に対する支払がある。
上の表は、 SDG 債による資金調達に結び付けられる可能性のある予算支出の種類の概要を示している。
メキシコは本フレームワークに基づき、財務省を通じて SDG 債を発行し、それによって調達した資金は下記
のセクション 1.1 の「適格持続可能支出」で特定された関連する連邦歳出予算に結び付けられる。
1.1 適格持続可能支出の定義
適格持続可能支出とは、連邦歳出予算に含まれるメキシコの予算プログラムにおける支出であり、これは
関連する SDGs とも整合する。
適格持続可能支出の一部は、その旨の記載がある場合、メキシコ国内で SDGs ギャップが最も大きい地域に
向けられるようにするために、地理空間適格性基準の対象となる。
この基準は、ターゲット層をさらに精緻化するため、「社会的ギャップ指数」に焦点を当てた国家当局の
「優先地域」区割りポリシーに基づいて構築されている。社会的ギャップ指数は 11 のサブ指数で構成され、
そのデータは人口・住宅国勢調査から取得する。データは５年ごとに集計され（最新の集計は 2020 年に行わ
れた。）、本フレームワークには最新の結果が使用される仕組みになっている。
35/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
この地理空間適格性基準の意図は、極度の貧困層、先住民族、高齢者、子供など、社会的弱者グループに
おける最終受益者を対象とすることにある。ソーシャルボンド原則は支出の対象となるターゲット層を明確
に特定するよう要求しているため、地理空間適格性基準は社会的支出関連の SDGs に適用されてきた。グリー
ンおよび環境への支出は社会全体に利益をもたらすことを意図しているため、地理空間適格性基準を適用す
る必要はない。
地理空間適格性基準のために選択された 1,345 の自治体の大部分がメキシコ南部の州に存在する。
適格持続可能支出
以下の表は、 SDG 債の発行に結び付く可能性のある適格持続可能支出を示している。本フレームワークはす
べての SDGs を対象としているわけではない。選定された SDGs は、予算支出に対して目に見える貢献をもたら
すと確認されたものである。
同表は、以下の点を含め、支出によって対処しようとしている主な SDGs の課題についてまとめている：
● 各開発課題への地理空間適格性基準の適用可能性
● 支出によって対処しようとしている具体的な SDGs ターゲット
● これらの支出と国家開発計画との関連
● 適格支出を対象とする予算カテゴリー
● 調達資金の使途のカテゴリーに関連する潜在的な成果や影響を説明する指標。特定の予算プログラ
ムと支出に使用される最終的な指標は、下記のセクション 4.2 で説明されているように、年次インパ
クト・レポーティングで詳しく説明される。
SDGs に結び付けられた一部の主な適格カテゴリーの要約：
・自給農家への生産補助金
2 飢餓を
ゼロに
・小規模農家へのトレーニング
・無料の学校給食
・農業保険
・病院および医療機器
3 すべての人に
健康と福祉を
・医療専門家によるサポート
・対象を絞った健康プログラムの提供
・学校および教育機器
4 質の高い教育を
みんなに
・教育訓練センター
・教育奨学金
6 安全な水とトイレを ・水処理インフラの改善
世界中に
・水耕栽培の近代化
・ダムの堰と構造の改善
・水に関連する危険を低減するプロジェクト
7 エネルギーをみんなに ・クリーンエネルギーの生成とインフラストラクチャー
そしてクリーンに
・スマートグリッド
・エネルギー効率プログラム
36/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
8 働きがいも ・デジタル決済システム
経済成長も
・孤立した地域における銀行支店
・文化遺産および自然遺産センター
・雇用のための職業訓練への奨学金
・雇用のための職業訓練センターおよびプログラムの開発と維持
・地方道路の開発
9 産業と技術革新の
基盤をつくろう
・インターネットへのアクセス
・鉄道輸送の電動化
11 住み続けられる
まちづくりを
・マルチモーダル・プラットフォーム
・バス高速輸送システム
・再生可能エネルギーの生成
13 気候変動に
具体的な対策を
・公共の建物におけるエネルギー効率化投資
14 海の豊かさを ・流域の管理と保全
守ろう
・持続可能な林業の開発
15 陸の豊かさも
守ろう
・国立公園の管理
・野生生物保護
除外とスクリーニング
以下の予算活動に関連するプロジェクトまたは資産は、本フレームワークの下で適格持続可能支出とする
ことはできない：
● 化石燃料の探査、生産、または輸送
● 原子力発電
● アルコール、武器、タバコ、パーム油、牛 / 牛肉の生産、紛争鉱物、または成人向け娯楽産業
さらに、すべての支出は、以下の活動のいずれにも関与していないことを確認するため、スクリーニング
される。
● 森林破壊または生物多様性の悪化
● 児童労働または強制労働
● メキシコの汚職防止法、ならびに環境、社会、ガバナンスに関連するすべての法律、政策および手
続の違反
37/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
２．支出の評価と選定のプロセス
評価と選定のプロセスは、 SDG 債によって調達した資金が上記のセクション１に記載されている規定に従っ
て適格持続可能支出に結び付いているようにする。
財務省は、本フレームワークの履践を監督し、以下を決定および監視するためのガバナンスプロセスに関
する責任を負う：
● 本フレームワークに照らしたプロジェクト、資産、支出の適格性
● 特定の適格支出に対して調達された資金の想定上の配分（下記のセクション３を参照）
● 下記のセクション４に概説されている投資家報告書の提供
SDGs 専門技術委員会の１つである包摂的・持続可能経済委員会（以下「 CISE 」という。）が財務省によっ
て提供された情報を修正する。
メキシコ連邦政府は、環境、社会、ガバナンス関連政策および手続を定めているが、これらは公共投資プ
ロジェクトおよび生産活動が実施される間に関連組織によって監視および執行される、手順を確立済みであ
る。これには、環境影響評価書（ Manifestaci ó n de Impacto Ambiental ）、国際労働機関（ ILO ）の第 169 協
定への準拠、市民参加法などの項目が含まれる。
国連開発計画（以下「 UNDP 」という。）は評価と選定の過程で CISE のオブザーバーとして関与する。ま
た、 SDGs の推進に専念する他の国際機関のシンクタンクや研究機関がプロジェクトの評価と選定のプロセス
に関与する場合がある。これらのグループは、本フレームワークの適格性基準やプロジェクトと SDGs との関
連性に関して、独立して公表することを前提とした意見を提供するために招聘される。
３． 調達資金の管理
本フレームワークは、将来の１本以上の SDG 債の発行に対して適用される。上記のセクション１で説明した
ように、各 SDG 債の発行はその年の連邦歳出予算に関連する適格支出プールに結び付けられる。
適格支出プールは動的に監視され、元々プールに含まれていた１つ以上の支出がもはや基準を満たさなく
なった場合、この不適格な支出はプールから除外される。同様に、メキシコが適格支出に関して何らかの理
由で大きな論争に直面する可能性がある場合、その支出は財務省によってプールから除外され、 CISE によっ
てさらに改訂される。
財務省は、関連する各債券の発行に関連して、プール内の 適格支出が発行済債券残高を上回り続けるよう
にする 意向である。それにもかかわらずプール内の支出の予期しない大幅な減少が起こり、 適格支出の合計
が発行済債券残高を下回った場合 は、金額が少なくとも想定上のマイナス額と等しくなるまで代替の適格支
出がプールに加えられる。
適格支出が発行済債券残高を下回った場合、あるいはこれに伴って適格支出の再割当てが行われた場合
は、以下に記載する資金充当レポーティングにおいて開示される（下記のセクション４を参照）。
上記のセクション１で説明したように、各ソブリン SDG 債の発行による正味の資金調達額は、関連する年の
連邦予算に充当するため、メキシコの財務勘定に振替えられる。財務省は、 SDG 債の発行による資金調達額を
管理し、予算プログラムの進捗状況を四半期ごとに監視し、調達された資金が上記のセクション１で定義さ
れている適格持続可能支出の実行に使用されるようにする。
38/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
４．レポーティング
メキシコは本フレームワークの下で資金充当レポーティングとインパクト・レポーティングの両方を投資
家に提供する。公的信用部門は年次報告書の発行を担当し、持続可能な開発目標専門技術委員会（ Comité
Técnico Especializado de los Objetivos de Desarrollo Sostenible 、以下「 CTEODS 」という。）はレ
ビュープロセスおよび他の関連組織との調整を行う。資金充当レポーティングは財務省によって毎年ウェブ
サイト上で公表され、それ以降は重大な進展があった場合に必要に応じて公表される。インパクト・レポー
ティングは、ソブリン SDG 債が償還されるまで、毎年公表される。
4.1 資金充当レポーティング
年次資金充当レポーティングは、適格支出に投じられた予算リソースの額がソブリン SDG 債による正味資金
調達額の合計と等しくなるまで、債券投資家に提供される。資金充当レポーティングには以下の詳細が記載
される：
● 実施された適格支出の説明（該当する場合、前述した本フレームワークにおいて定義された関連す
る地理空間基準にかかる記載を含む。）
● 適格持続可能支出のそれぞれに充当された予算リソースの額（該当する場合、地理空間基準を満た
すために充当されたリソースの割合にかかる記載を含む。）
● 予算支出の種類（上記のセクション１を参照）
● 該当する場合、適格支出の共同資金調達の割合
● 該当する場合、まだ充当されていない調達資金残高と調達資金の性質
この報告書は、下院議会の独立外部監査機関であるメキシコ最高監査機関による独立した外部監査を受け
る。この監査の対象には、適格持続可能支出が本フレームワークで定義された適格基準とプロセスを遵守し
ているかどうかも含まれる。
4.2 インパクト・レポーティング
財務省は、すべてのソブリン SDG 債が償還されるまで、資金充当レポーティングに加えて、適格持続可能支
出がもたらすと期待される環境および社会的利益に関するインパクト・レポーティングを発行する。この報
告書は財務省のウェブサイト上で公表される。
インパクト・レポーティングには、信頼できる公に入手可能な情報に基づき、場合により以下の内容が記
載される：
● ソブリン SDG 債によって調達した資金が充当されているプロジェクトのリスト
● プロジェクトと資産がもたらすと予想される環境上の利益と社会へのプラスの影響
● 実績に関する定性的な指標、および実行可能で利用可能な場合は、資金が提供されたプロジェクト
によりもたらされた影響の定量的で具体的な結果（成果または影響に関する指標の例については上記
のセクション 1.1 の「適格持続可能支出」の関連記載を参照）
● 予算支出の最終受益者の区分（例えば、性別、年齢、所得水準、雇用状況、地域）
● プロジェクトの推定存続期間／経済的耐用年数
● 報告書の作成に使用された方法論、測定基準および仮定
メキシコは、プログラムが進展するにつれ、成果ベースの指標からインパクトに焦点を当てた指標への移
行を進め、指標を改良し続ける意向である。 SDGs と特定された支出との結びつきならびに適格支出のための
資金調達において国家が果たす直接的な役割を踏まえると、指定される指標として国の公的統計を使用する
のが適切と考えられる。
39/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
適格支出に関する詳細な情報を提供するため、省庁がインパクト・レポーティングに記載された詳細な監
視指標を使用するほか、メキシコ政府は（ 1 ） SDG ナショナル・プラットフォームと（ 2 ）社会開発政策の評価
の ための全国評議会（ Consejo Nacional de Evaluaci ó n de la Pol ítica de Desarrollo Social 、以下
「 CONEVAL 」という。）という２つの追加リソースを使用する。
まず、メキシコ連邦政府は、説明可能な監視と目標の効率的な達成に向けたコラボレーション強化を可能
にするため、国立統計地理情報院（ Instituto Nacional de Estad ística y Geograf ía 、 INEGI ）が監視する
オープンデータを使用するオープンソースツールとして SDG ナショナル・プラットフォームを開発した。この
プラットフォームには www.agenda2030.mx からアクセス可能で、このサイトは国、州、および地方自治体ごと
に分割されジオリファレンスされたデータと、データ視覚化ツールを提供している。もう１つの追加リソー
スである CONEVAL は、メキシコにおける社会政策と貧困の測定に関する客観的な情報を作成するための自律性
と技術的能力を備えた連邦政府系公的機関である。
UNDP はオブザーバーとして行動することに同意しており、財務省がインパクト・レポーティングを作成す
る過程で必要に応じて技術支援を行う（最終的な修正は CTEODS が行う。）。さらに UNDP は公的な立場から、
必要に応じて、インパクト・レポーティングに関する拘束力を持たない意見と提言を行う。
５．外部レビュー
メキシコは、本フレームワークの外部レビューにおいて最高基準を遵守することを目指している。さら
に、ヴィジオ・アイリス（ Vigeo Eiris ）社（ムーディーズ・コーポレーションの事業部門であるムーディー
ズ ESG ソリューションズ・グループの一部）には、最初の債券の発行に先駆けて、本フレームワークと ICMA の
グリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則、およびサステナビリティボンド・ガイドライン 2018 年版との
整合性を独自に評価するセカンドパーティ・オピニオン（以下「 SPO 」という。）の提供を依頼した。
SPO は財務省のウェブサイト上で公表されており、適格持続可能支出がもたらすと予想される社会的および
環境的利益に関する独立した評価を債券投資家に提供している。
ヴィジオ・アイリス社は本フレームワークをレビューし、 2020 年２月に、グリーンボンド原則 2018 年版お
よびソーシャルボンド原則 2018 年版の４つの中核要素と整合していると結論付けた。その後、ヴィジオ・ア
イリス社の 2021 年７月付 SPO では、本フレームワークが ICMA のグリーンボンド原則 2021 年版およびソーシャル
ボンド原則 2021 年版の４つの中核要素と整合していることが確認されている。
メキシコは、将来の適格支出と、本フレームワークおよび最善の市場慣行との整合性について、継続して
外部から立証していくことをコミットしている。
ヴィジオ・アイリス社による SPO に加え、 UNDP も本フレームワークをレビューし、持続可能な開発目標の原
則と目的に沿ったものであると結論付けた。
40/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
本債券への投資を検討する者が考慮すべき事項
本書の「第３ 資金調達の目的及び手取金の使途」および「第５ その他の記載事項－メキシコ合衆国の
SDG ソブリン債フレームワーク」に記載したプロジェクトの事例は、例示のみを目的としたものであり、メキ
シコが本債券の売付けによる手取金に相当する金額をこれら具体的な特徴を持ったプロジェクトに支出する
ことを保証するものではない。いかなるプロジェクトも社会的成果に関する投資家の期待を満たすことにな
るとの保証はない。また、現在、特定のプロジェクトまたは本債券が「社会的」または「持続可能」として
定義されるためにどのような正確な属性が必要かについての市場のコンセンサスは存在しておらず、よって
選択されたプロジェクトが社会的成果に関するすべての投資家の期待を満たすことになるとの保証を投資家
に提供することはできない。さらに、本債券が投資家またはその投資が遵守することが期待されうる現在ま
たは将来の基準および / またはその他の規制もしくは指数への算入基準もしくは任意のガイドラインの全部ま
たは一部を満たすであろうとの保証を投資家に提供することはできない。プロジェクトの設計、建設および
運営中に社会的悪影響が生じることがあり、またはプロジェクトが議論の対象となり、あるいは活動家グ
ループもしくはその他のステークホルダーの批判の対象となることがある。
SDG ソブリン債フレームワークまたは本債券に関する第三者のオピニオンまたは証明（メキシコからの要請
によるものか否かを問わない。）のいかなる目的に対する適合性または信頼性についても保証または表明が
与えられるものではない。かかるオピニオンまたは証明は、メキシコ、共同主幹事会社もしくはその他の者
による本債券の取得、売却もしくは保有の推奨ではなく、またそのようにみなされるべきではない。疑義を
避けるために付言すると、いかなるオピニオンまたは証明も本書に組込まれるものではなく、またそのよう
にみなされるものでもない。
SDG ソブリン債フレームワークでは、レポーティングおよび調達資金の使途に関する一定の行為が想定され
ているが、メキシコがこれらの行為に従わない場合でも、そのことが本債券に基づく違反もしくは債務不履
行を構成し、またはこれらを引起すことにはならない。メキシコが本債券の発行による純手取金に相当する
金額を SDG ソブリン債フレームワークに定めるとおりに充当せず、または社会を重視した投資家の本債券に関
する投資要件を満たさず、もしくは満たし続けなかった場合、あるいは第三者のオピニオンもしくは証明が
撤回または修正された場合、本債券の価値に影響が及び、「社会的」あるいは「持続可能な」資産に投資す
ることをポートフォリオの使命としている一定の投資家に影響を与える可能性がある。
共同主幹事会社はいずれも本債券の手取金の使途またはメキシコの支出（本書に規定する一定のプロジェ
クトに資金供与するためのメキシコの歳出予算を含む。）を継続的に監視する責務を負わない。
41/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
発行登録目論見書の表紙および表紙裏面の記載事項
本債券に関する発行登録目論見書の表紙には、メキシコの名称および紋章、本債券の名称ならびに共同主
幹事会社の名称が記載される。なお、本債券の名称およびその注記は、以下のものを使用する予定である。
「第（未定）回メキシコ合衆国円貨債券（ 2022 ）（ SDG 債）
注： 発行者は、以下に記載される引受人を共同主幹事会社として、円貨 債券（ SDG 債）を単数本または複数本立て
で起債する予定である。」
本債券に関する発行登録目論見書の表紙裏面には、以下の文言が記載される。
「第（未定）回メキシコ合衆国円貨債券（ 2022 ）（ SDG 債）（以下「本債券」といいます。）に関して、債
券の管理会社は設置されておりません。このため、本債券の各債権者（以下「本債権者」といいま
す。）は、発行者が本債券に基づく義務を履行しない場合など必要な場合には、本債券の元利金の支払
を受け、その他自らの権利を保全するための一切の行為を各自で行わなければなりません。財務代理人
は、発行者の代理人としてのみその職務を行い、本債権者に対していかなる義務をも負担しませんし、
また、本債権者との間で代理または信託関係を有するものでもありません。
本書に記載するとおり、本債券の要項には、発行者の債務再編を目的として本債券の一定の規定の修
正が発行者により提案されることがあり、これは３つの方法のうち発行者が選択する１つの方法によ
り、債券の保有者（本債権者を含みます。）の債権者集会の決議により承認されることがある旨を規定
しております。詳細については、本書の「第一部－第１－８ 債権者集会に関する事項」をご参照くだ
さい。
本債券は、メキシコ国家銀行証券委員会（ Comisi ó n Nacional Bancaria y de Valores 、以下「 CNBV 」
といいます。）が維持するメキシコ国家証券登録簿（ Registro Nacional de Valores ）に登録されてお
らず、また今後も登録されることはありませんので、メキシコにおいて一般向けにこれを募集しまたは
売付けることはできません。メキシコ証券市場法（ Ley del Mercado de Valores ）第８条およびこれに
基づく規則に定める私募の免除規定に従って、本債券をメキシコにおいて適格機関投資家として認めら
れた投資家向けに募集しまたは売付けることは可能です。メキシコ証券市場法の要求に従い、メキシコ
は本書記載の条件による本債券の募集について CNBV に通知を行います。かかる通知は、メキシコ証券市
場法を遵守するために CNBV に提出されるものであり、情報提供のみを目的としています。 CNBV に対する
かかる通知の交付および CNBV によるその受領は、メキシコの支払能力、本債券の投資価値または発行登
録書（その訂正発行登録書および追補書類を含みます。）に記載されている情報が正確かつ完全である
ことを証明するものではありません。メキシコが本書を作成し、その内容について単独で責任を有して
おり、 CNBV はかかる内容を検討または承認しておりません。」
42/43
EDINET提出書類
メキシコ合衆国(E06002)
訂正発行登録書
＜上記本債券以外の債券に関する情報＞
43/43
