ヤマハ株式会社 有価証券届出書（参照方式）
| 提出書類 | 有価証券届出書（参照方式） |
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| 提出日 | |
| 提出者 | ヤマハ株式会社 |
| カテゴリ | 有価証券届出書（参照方式） |
EDINET提出書類
ヤマハ株式会社(E02362)
有価証券届出書（参照方式）
【表紙】
【提出書類】 有価証券届出書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022年５月31日
【会社名】 ヤマハ株式会社
【英訳名】 YAMAHA CORPORATION
【代表者の役職氏名】 代表執行役社長 中 田 卓 也
【本店の所在の場所】 浜松市中区中沢町10番１号
【電話番号】 053(460)2156
【事務連絡者氏名】 経営管理部長 鳥 江 恒 光
【最寄りの連絡場所】 東京都港区高輪二丁目17番11号
ヤマハ株式会社東京事業所
【電話番号】 03(5488)6611
【事務連絡者氏名】 東京事業所担当主幹 星 野 努
【届出の対象とした募集有価証券の種類】 株式
【届出の対象とした募集金額】 その他の者に対する割当 747,054,000円
【安定操作に関する事項】 該当事項はありません。
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町２番１号)
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第一部 【証券情報】
第１ 【募集要項】
１ 【新規発行株式】
種類 発行数(株) 内容
完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当
普通株式 138,600 社における標準となる株式であります。なお、単元株
式数は100株であります。
(注) １．募集の目的及び理由
本募集は、当社の執行役及び執行役員(国内非居住者を除きます。以上の執行役及び執行役員をあわせて以
下「対象執行役等」といいます。)を対象に、企業価値の持続的な向上と株主の皆様との価値共有を図るこ
とを目的として、2017年６月22日開催の報酬委員会において導入することが決議された「譲渡制限付株式報
酬制度」(以下「本制度」といいます。)を踏まえ、2022年５月31日開催の取締役会決議に基づき行われるも
のです。
本有価証券届出書の対象となる当社普通株式は、本制度に基づき、譲渡制限付株式取得の出資財産とするた
めの金銭報酬債権(以下「譲渡制限付株式報酬」といいます。)として割当予定先である対象執行役等に対し
て支給された金銭報酬債権を出資財産として現物出資させることにより、自己株式の処分を通して交付する
ものです。なお、本制度は、当社の中期経営計画初年度において対象期間に相応した譲渡制限付株式報酬を
一括支給することを原則としているため、支給対象期間を３年間とし、３事業年度分(当社第199期～第201
期事業年度(2022年４月１日～2025年３月31日))に相当する譲渡制限付株式報酬を支給いたします。
また、当社は、割当予定先である対象執行役等との間で、大要、以下の内容を含む譲渡制限付株式割当契約
(以下「本割当契約」といいます。)を締結する予定であります。そのため、本有価証券届出書の対象となる
当社普通株式は、法人税法第54条第１項及び所得税法施行令第84条第１項に定める特定譲渡制限付株式に該
当いたします。
また、譲渡制限期間中に重大な不正会計や巨額損失が発生した場合は、役員毎の責任に応じ、累積した譲渡
制限付株式の全数又は一部を無償返還するクローバック条項を設定しています。
(1) 譲渡制限期間
割当予定先は、本割当契約により割当てを受けた当社普通株式(以下「本割当株式」といいます。)につい
て、2022年６月21日から2052年６月20日まで(以下「本譲渡制限期間」といいます。)、譲渡、担保権の設
定その他の処分をしてはならない(以下「譲渡制限」といいます。)ものといたします。
対象執行役等が、本譲渡制限期間が満了する前に、当社の取締役、執行役、執行役員の地位を、任期満
了、死亡等により喪失した場合には、その時点で、割当株式数に(2)業績条件等による譲渡制限の解除に
記載の業績条件の達成度をもとに算定した数の株式について、支給対象期間(2022年４月１日～2025年３
月31日)に対応する在職期間により期間按分の上、譲渡制限を解除するものとします。
(2) 業績条件等による譲渡制限の解除
当社は、2022年５月12日に開示した新中期経営計画(2022年度～2024年度)において「売上成長率」「事業
利益率」「ROE」及び「ROIC」の財務目標および、サステナビリティを中心とした非財務目標を設定して
おります。また、株式報酬の業績条件については、上記財務目標、非財務目標に加え、株主総利回り
(TSR)を指標とした企業価値目標を設定します。
株式報酬への反映割合は、財務目標：非財務目標：企業価値目標＝50％：30％：20％とし、その達成度に
応じて、本割当株式の全部又は一部について、本譲渡制限期間が満了した時点において譲渡制限を解除い
たします。なお、対象執行役等による株式保有を促進する観点から、本割当株式の３分の１については、
本譲渡制限期間が満了した時点において、原則として、譲渡制限が解除されるものといたします。
また、譲渡制限が解除されない本割当株式について、当社は当然に無償で取得するものといたします。
２．本有価証券届出書の対象とした募集は、会社法(平成17年法律第86号)第199条第１項の規定に基づいて、当
社の保有する当社普通株式の自己株式処分により行われるものであり、(以下「本自己株式処分」といいま
す。)金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令第９条第１号に定める売付けの申込みまたは
買付けの申込みの勧誘となります。
３．振替機関の名称及び住所
名称：株式会社証券保管振替機構
住所：東京都中央区日本橋 兜町７番１号
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２ 【株式募集の方法及び条件】
(1) 【募集の方法】
区分 発行数(株) 発行価額の総額(円) 資本組入額の総額(円)
株主割当 ― ― ―
その他の者に対する割当 138,600 747,054,000 ―
一般募集 ― ― ―
計(総発行株式) 138,600 747,054,000 ―
(注) １．「第１ 募集要項 １ 新規発行株式(注) １．募集の目的及び理由」に記載の、譲渡制限付株式報酬制度に
基づく対象執行役等に割り当てる方法によります。
２．発行価額の総額は、本自己株式処分に係る会社法上の払込金額の総額であります。なお、本有価証券届出書
の対象とした募集は、自己株式処分により行われるものであるため、払込金額は資本組入れされません。
３．現物出資の目的とする財産は、本制度に基づく当社の第199期～第201期事業年度(2022年４月１日～2025年
３月31日)の譲渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権であり、それぞれの内容は以下のとおりで
す。
割当株数(株) 払込金額(円)
執行役：６名 84,600 455,994,000
執行役員：９名(※) 54,000 291,060,000
※ 国内非居住者を除きます。
(2) 【募集の条件】
発行価格(円) 資本組入額(円) 申込株数単位(株) 申込期間 申込証拠金(円) 払込期日
2022年６月16日～
5,390 ― 100 ― 2022年６月21日
2022年６月20日
(注) １．「第１ 募集要項 １ 新規発行株式(注) １．募集の目的及び理由」に記載の、譲渡制限付株式報酬制度に
基づき、対象執行役等に割り当てる方法によるものとし、一般募集は行いません。
２．発行価格は、本自己株式処分に係る会社法上の払込金額であります。なお、本有価証券届出書の対象とした
募集は、自己株式処分により行われるものであるため、払込金額は資本組入れされません。
３．また、本自己株式処分は、本制度に基づく当社の第199期～第201期事業年度(2022年４月１日～2025年３月
31日)の譲渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする現物出資により行われるた
め、金銭による払込みはありません。
(3) 【申込取扱場所】
店名 所在地
ヤマハ株式会社 本社 浜松市中区中沢町10番１号
(4) 【払込取扱場所】
店名 所在地
― ―
(注) 譲渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする現物出資の方法によるため、該当事項は
ありません。
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３ 【株式の引受け】
該当事項はありません。
４ 【新規発行による手取金の使途】
(1) 【新規発行による手取金の額】
払込金額の総額(円) 発行諸費用の概算額(円) 差引手取概算額(円)
― 340,000 ―
(注) １．金銭以外の財産の現物出資の方法によるため、金銭による払込みはありません。
２．発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
３．発行諸費用の概算額の内訳は、有価証券届出書作成費用等であります。
(2) 【手取金の使途】
当社は、当社の対象執行役等に対する中長期的なインセンティブの付与及び株主価値の共有を目的として、本制
度を導入いたしました。本自己株式処分は、本制度に基づく当社の第199期～第201期事業年度(2022年４月１日～
2025年３月31日)の譲渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする自己株式の処分として行わ
れるものであり、金銭による払込みはありません。
第２ 【売出要項】
該当事項はありません。
第３ 【第三者割当の場合の特記事項】
該当事項はありません。
第４ 【その他の記載事項】
該当事項はありません。
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第二部 【公開買付け又は株式交付に関する情報】
第１ 【公開買付け又は株式交付の概要】
該当事項はありません。
第２ 【統合財務情報】
該当事項はありません。
第３ 【発行者(その関連者)と対象者との重要な契約(発行者(その関連者)と株式交付子会
社との重要な契約)】
該当事項はありません。
第三部 【参照情報】
第１ 【参照書類】
会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第５条第１項第２号に掲げる事項については、以下に掲げる書類を参照
すること。
１ 【有価証券報告書及びその添付書類】
事業年度 第197期(自2020年４月１日 至2021年３月31日) 2021年６月25日関東財務局長に提出
２ 【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第198期第１四半期(自2021年４月１日 至2021年６月30日)2021年８月６日関東財務局長に提出
３ 【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第198期第２四半期(自2021年７月１日 至2021年９月30日)2021年11月15日関東財務局長に提出
４ 【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第198期第３四半期(自2021年10月１日 至2021年12月31日)2022年２月14日関東財務局長に提出
５ 【臨時報告書】
１の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2022年５月31日)までに、金融商品取引法第24条の５第４項
及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第２項第９号の２の規定に基づく臨時報告書を2021年６月25日に関東
財務局長に提出
６ 【臨時報告書】
１の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2022年５月31日)までに、金融商品取引法第24条の５第４項
及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第２項第12号の規定に基づく臨時報告書を2021年８月24日に関東財務
局長に提出
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第２ 【参照書類の補完情報】
上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書及び四半期報告書(以下、「有価証券報告書等」という。)に記載され
た「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書等の提出日以後、
本有価証券届出書提出日(2022年５月31日)までの間において変更及び追加すべき事項が生じております。
当該変更及び追加箇所は以下の通りであり、変更及び追加箇所を下線で示しております。
なお、下記文中の「当連結会計年度」は第198期(自2021年４月１日 至2022年３月31日)を意味します。
また、当該有価証券報告書等に記載されている将来に関する事項は、下記に記載された事項を除き、本有価証券届出
書提出日(2022年５月31日)現在においてもその判断に変更はなく、新たに記載する将来に関する事項もありません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
中期経営計画「Make Waves 2.0」の概要
当社グループは、2022年４月からの３年間を対象とした中期経営計画「Make Waves 2.0」を策定しました。
１．経営環境認識
COVID-19により、デジタル化、多様化、サステナビリティへの意識の高まりなど、前中期経営計画で前提として
いた環境変化が一気に加速しました。人の移動や対面の活動が制約される一方で、オンラインを介したモノや情報
のやりとりが拡大し、新しい生活様式に対応する製品、サービスが生まれてきています。サステナビリティ意識の
一層の高まりは、人々の関心が経済的繫栄を超えた本質的な心の豊かさに向かっていることの証左であると考えら
れます。これらの環境変化によってもたらされる「新たな社会」は音・音楽を原点に“技術×感性”で新たな感動
と豊かな文化を追求してきた当社グループにとって、さらなる大きな機会となると認識しています。
２．経営ビジョンと中期経営計画の基本方針
経営ビジョン(中長期的に目指す姿)
「なくてはならない、個性輝く企業」になる
～ブランド力を一段高め、高収益な企業へ～
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基本方針
新たな社会で持続的な成長力を高める
当社グループは事業活動を通じて、「世界中の人々のこころ豊かなくらし」を実現することを目指しています。
そのために、「感動を・ともに・創る：私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文
化を世界の人々とともに創りつづけます」を企業理念に掲げ、我々の行動の原点としています。
中長期的に目指す姿「なくてはならない、個性輝く企業になる」を経営ビジョンとして、中期経営計画の各ス
テージで企業価値を高めてきました。
新たなステージである中期経営計画「Make Waves 2.0」では、ポストコロナで大きく様相が変化した新たな社会
で持続的な成長力を高めることを基本方針とし、さらに企業価値を向上させていきます。
３．マテリアリティ策定と３つの方針
「事業基盤」、「環境・社会」、「人材」の３領域10項目をマテリアリティとして策定しました。中期経営計画
ではこれらのマテリアリティに基づき３つの方針を設定しました。
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４．３つの「方針」の詳細
３つの方針の具体的な取り組みとして、各方針に３つの重点テーマを設定しました。これらの重点テーマに沿っ
た施策を着実に遂行することで、当社は新たな社会で持続的な成長力を高めます。
(1) 事業基盤をより強くする
デジタルマーケティングとリアル拠点の活動を統合したブランド体験の提供に加え、メーカー直販の仕組みの
拡大により、顧客との繋がりを強化し、一層のブランド価値向上を進めます。また、製品・サービスにおいては
ヤマハの強みであるアコースティック技術とデジタル技術に加え、AIとネットワークをヤマハならではの感性に
より結びつけ、新たな体験を創造します。外的環境の変化に柔軟に対応できる事業組織としていくために調達・
生産のレジリエンスを強化しつつ、DXにより新たな価値を創出します。
① 顧客ともっと繋がる：直接顧客と繋がる販売の進化、デジタル×リアルを統合した価値訴求、顧客情報基盤
を拡充
② 新たな価値を創出する：アコースティック技術とデジタル技術の融合、サービス・情報提供基盤の構築、新
たな感動体験を創造
③ 柔軟さと強靭さを備え持つ：レジリエンス強化、開発基盤の強化、DXによる新たな価値の創出
(2) サステナビリティを価値の源泉に
2050年カーボンニュートラルを目指した事業活動におけるCO2排出量削減や持続的な木材の利用を通じ、地球環
境の保全に努めます。製品・サービスを通じて新たな社会の様々な課題を解決し、快適で安全な暮らしに貢献す
ることで社会価値を創造します。また多種・多彩な楽器の供給を通じた世界の音楽シーンへの貢献、新興国にお
ける器楽教育普及など、音楽文化全体の普及・発展に力を尽くします。
① 地球と社会の未来を支えるバリューチェーンを築く：カーボンニュートラル、持続可能な木材、省資源・廃
棄物削減
② 快適なくらしへの貢献でブランド・競争力を向上する：遠隔・非接触サービス、耳の保護、音楽によるQoL向
上
③ 音楽文化の普及・発展により市場を拡大する：新興国の器楽普及、ローカルコンテンツ、技術者育成
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(3) ともに働く仲間の活力最大化
ともに働く仲間の活力は、事業活動を行う上で最も重要な要素であり、社会価値、企業価値を創造するための
原動力です。従業員一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、一人ひとりの個性を活かす経営を行
います。組織内、組織間の多面的な対話機会の創出により、心理的安全性が確保された働きやすい職場づくりを
進め、多様な人材の知恵や発想から多くの挑戦や共創が生まれる組織風土を醸成します。
① 働きがいを高める：グローバルリーダーの育成、自律的なキャリア開発支援、柔軟な働き方支援
② 人権尊重とDE＆Iを推進する：人権デューディリジェンス、多様な人材構成、女性活躍推進
③ 風通しがよく、皆が挑戦する組織風土を醸成する：対話機会の創出、組織風土・文化のさらなる変革
５．経営目標
非財務目標
事業基盤をより強くする
・ Yamaha Music ID登録数 ： 500万ID
・ 新コンセプト商品投入数 ： 20モデル
・ 生産インフラへの投資金額 ： 350億円
サステナビリティを価値の源泉に
・ 新興国の器楽教育普及 ： 230 万人(累計)
・ 持続可能性に配慮した木材使用率 ： 75％
・ 事業所での省エネによるCO2排出量削減 ： ５％
ともに働く仲間の活力最大化
・ 従業員働きがい調査肯定的回答率 ： 継続的向上
・ 管理職女性比率 ： 19％
・ 従業員働きやすさ調査肯定的回答率 ： 継続的向上
財務目標
・ 売上成長 ： 20 ％
・ 事業利益率 ： 14 ％
・ ＲＯＥ ： 10 ％ 以上
・ ＲＯＩＣ ： 10 ％ 以上
(想定為替レート：USD 115円/ EUR 130円)
投資と株主還元
創出したキャッシュを成長投資と株主還元にバランス良く配分します。
〔投資〕
・ 通常投資400億円
・ 戦略投資650億円(生産施設・設備、サステナビリティ、新規事業、M&A等)
〔株主還元〕
継続的かつ安定的な配当を基本としますが、将来の成長投資のための適正な内部留保とのバランスを考慮し
ながら、資本効率の向上を目的とした機動的な株主還元も適宜、実施します。３年累計で総還元性向50％を目
標とします。
６．ガバナンス
指名委員会等設置会社の特長を活かし、定期的な評価を行いながら、より実効性の高いコーポレートガバナンス
を目指して継続的な向上を図ります。またグループガバナンスのしくみの整備を進め、リスク対応力の向上と健全
で強固な経営基盤を実現します。
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７．事業ポートフォリオと方向性
中長期的に企業価値を向上させるため、成長・中核・育成・再構築の４象限に各事業を位置づけ、経営資源を適
切に配分するポートフォリオマネジメントを進めます。
(1) 楽器事業
新たな社会に合致した販売とマーケティングの強化により、高付加価値商品の拡売を進めます。電子楽器は成
長事業として、需要創造により市場成長を牽引し事業規模を拡大します。ギターは育成事業として、中高級価格
帯を中心にブランド力向上へ向けた施策を展開し、収益性を向上させながら規模を拡大します。ピアノ・管弦打
楽器は中核事業として、プレミアムブランドの地位を確立し、一層の収益強化を進めます。
(2) 音響機器事業
再構築事業として位置づけ、コロナ禍により大きく変化した音響機器の新たな市場へ事業ドメインを拡大しま
す。法人向け市場では、企業・公共施設・学校などに、専門知識がなくても快適な音環境が得られる音響システ
ムを提供します。個人向け市場では、オンラインゲームや制作・配信のシーンに、高品質な音を簡便な設定で実
現できるソリューションを提供します。これらの需要に対応するため、保有する多彩な技術資産やリソースを柔
軟に組み換え、各市場に最適な製品やソリューションを効率的に提供できる開発プラットフォーム・体制を整備
します。
(3) その他の事業(部品・装置、その他)
育成事業として位置づけ、前中期経営計画より取り組んできた電子デバイス事業の車載オーディオを核に、
CASE時代に対応した車内音空間へのソリューション提供を新たな事業の柱として確立します。FA事業において
は、超音波技術やセンシング技術による超音波検査機器やEV電池用リークテスターなどの検査機で、新たな市場
の開拓を目指します。
事業等のリスク
当社グループは、リスクへの対応力を向上させ、健全で透明性の高い経営を実践するため、リスクマネジメントの
推進体制や仕組みの整備・改善に取り組んでいます。当社は、代表執行役社長の諮問機関としてリスクマネジメント
委員会を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申して
います。また、同委員会の下部組織として、全社横断的な重要テーマについて活動方針の策定やモニタリングを行う
「BCP・災害対策部会」「財務管理部会」「コンプライアンス部会」「輸出審査部会」「情報セキュリティ部会」を設
置しています。
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リスクマネジメント委員会では、識別した事業に関連するさまざまなリスクを大きく「外部環境リスク」「経営戦
略リスク」「事業活動に係る業務プロセスリスク」「経営基盤に係る業務プロセスリスク」の４つに分類し、リスク
の重要性を想定損害規模と想定発生頻度に応じて評価しており、各リスクに対するコントロールレベルを評価し、優
先的に対処すべき重要リスクを特定するとともに担当部門を定め、リスク低減活動の推進によりコントロールレベル
の引き上げを図っています。
経営者が連結会社の経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下の通
りです。
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主要なリスクに関する詳細は以下の通りです。
《当社のリスク認識の(中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)の表記について》
関連する重点テーマを色と番号で示しております。「方針」及び「重点テーマ」の詳細は「経営方針、経営環境及び
対処すべき課題等」をご参照ください。
リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、世界の各地域に製造・販売
拠点を置き、グローバルな事業展開を行ってい
ます。連結子会社 55 社のうち 41 社が海外法人で
あり、そのうちの 20 社が製造・制作会社等で、
主に中国、インドネシア、マレーシア、インド
に拠点を置いています。主要な商品の生産をひ
(リスク対策)
とつの製造拠点に依存している場合、当該拠点
生産については、特に主要な商品を２か所以上か
外 事
のある地域の事業環境の変化が商品の供給に影
ら供給できる体制を構築中です。販売については、
部 業
響を与える可能性があります。
各国経済状況の跛行性に対して在庫の供給を柔軟に
環 環
また、海外売上収益は売上収益の 74.2 ％を占
対応させるよう努めています。また、顧客情報基盤
境 境
めています。そのため、世界各国の経済状況や
(CDP)の構築を進め、デジタルマーケティングの整備
リ の
市場環境の影響を受けます。世界の市場におけ
強化により、顧客のライフステージにフィットした
ス 変
る景気後退、これに伴う需要の減少は、当社グ
価値の提供を行うことにより幅広い年齢層に対する
ク 化
ループの収益と事業展開に影響を与える可能性
サービスを拡充しています。
があります。
なお、日本における少子化対策としては音楽教室
日本においては、当社グループの基幹事業で
の大人向けコースの展開、海外での事業拡大を進め
ある楽器事業で、子供を中心とする音楽教室や
ています。
英語教室を展開しているほか、学校を通じた販
売も重要な販売経路となっており、今後少子化
の進行により、売上収益の減少を招く可能性が
あります。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
事 (リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
業
パンデミックが発生すると地球規模で社会や
環
経済に大きな影響を及ぼします。人々の生活や
境
仕事のスタイルが不可逆的に変化し、パンデ
の
ミック発生前とは異なる新たな社会構造が急速
劇
に形成され、これに伴って社会や顧客の志向も
(リスク対策)
的
急速に変化することがあります。この事業環境
変 社会・顧客の志向の変化を迅速に取り込み、商品
の劇的な変化に適切に対応できない場合、お客
企画から販売に至る機能において機動的に対応でき
化
様のニーズと一致しない製品・サービスの提供
・ るよう体制を整備しています。また、取引先を含む
等により、販売の減少をもたらす可能性があり
サプライチェーン全体の状況に一層留意すること
パ
ます。
ン で、不測の事態に備えています。
デ
ミ
ッ
ク
等
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
国内外における予期せぬ法律や規制の変更等
により、当社グループの事業活動が大きな変更
を余儀なくされ、その結果、当社グループの業
法
績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がありま
律
す。
(リスク対策)
・
「グループ法務規程」において法務に関する基本
規
方針等を定め、各国での新たな法令に適時に対応す
制
るため、法令の最新状況を網羅する情報基盤の整
の
備・運用を進めています。
変
また、輸出入に関わる法令違反のリスクの軽減の
更
ため、輸出審査部会においてリスト規制該当技術の
外
管理強化、中国・インドからの輸出管理体制の構築
部
を進めています。
環
境
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
リ
当社グループは、全世界において製造・販売
ス
等の企業活動を行っていますが、グループ各社
ク
における外貨建取引は為替レートの変動の影響
為
を受け、それにより当初の事業計画を達成でき
替
ない可能性があります。
(リスク対策)
・
特に損益影響が大きいユーロ・円レートにお
為替変動については、日本国内の生産工程を海外
金
いて、１円変動すると 約４億円 の損益影響をも
に移管する等、グローバルに工程を再配置すること
利
たらします。
で、影響の軽減化を図っています。ユーロ・円レー
の
トの変動に対しては、グローバルな卸売価格の標準
変
化の観点から柔軟に価格を設定することにより数
動
量・販売金額の最大化を図っています。また、外貨
建取引については、短期的な収益を事前に確定させ
るため先物為替予約取引等を行っています。
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
製造拠点または販売拠点において政治・経済
の混乱、テロ、戦争、日系企業への暴動等が発
生した場合、当社グループの事業活動が遅延ま
国
たは中断する可能性があります。
レ
さらに、当社グループの製造拠点または販売
(リスク対策)
ベ
拠点が直接の損害を受けた場合には、当社グ
国レベルの紛争・混乱等の緊急事態に備え、BCP・
ル
ループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能
災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マ
の
性があります。
ネジメントに取り組んでいます。
紛
また、事業を展開する各国の政情不安や港湾
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅
争
スト等の物流障害により製品の供給に影響を受
速に行い、経営への影響を最小化するための基本方
・
ける可能性があります。
針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点
混
ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施
乱
し、BCPの実効性を高めています。複数の拠点を有す
る国においては、特命地域代表を設置し、現地での
統括的な対応に当たります。
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ヤマハ株式会社(E02362)
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
火災や爆発等により製造拠点の生産継続に影
響が出る、事故により電力等の公共インフラ
サービスが停止して事業継続に支障が出る、事
故等によりサプライチェーンネットワークが寸
断・遅延して事業継続に影響を及ぼす等、外部
(リスク対策)
要因による大規模事故の影響で生産や販売がで
外部要因による大規模事故等の緊急事態に備え、
きなくなることにより損害が発生する可能性が
大
BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業
あります。
規
継続マネジメントに取り組んでいます。
模
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅
事
速に行い、経営への影響を最小化するための基本方
故
針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点
ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施
し、BCPの実効性を高めています。
さらに、グループ施設管理規程を定め、人命およ
び会社財産が適切に保全され、安心安全に利用でき
る環境とするため、必要なリスク管理を行っていま
す。
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループの事業活動においては、情報シ
ステムの利用とその重要性が増大しています。
サイバー攻撃やコンピュータウィルスへの感染
等による情報セキュリティ事故が発生した場
サ
合、当社グループの情報システムの破壊やデー
イ
(リスク対策)
タ改ざんだけでなく、当社グループの社会的信
バ
「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等
用やブランド価値の毀損による経済的損失等に
|
を定め、情報セキュリティ部会が現状の管理体制の
外
より、当社グループの業績と財務状況に悪影響
攻
把握、ウェブサイトの脆弱性の特定・改善指導等に
部
を及ぼす可能性があります。
撃
より、外部からの不正なITネットワークへの侵入に
環
よるデータ破壊や、ウィルス感染を予防するための
境
セキュリティ管理体制の維持・向上を図っていま
リ
す。
ス
ク
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自
然災害の発生により、当社グループの製造拠点
や販売拠点等が損害を受ける、または通信ネッ
トワークが寸断され、情報システムの継続に支
障が生じることにより販売・生産・物流インフ
(リスク対策)
ラの機能が停止し、事業活動が中断することに
大規模な自然災害等の緊急事態に備え、BCP・災害
より、業績への影響を及ぼす可能性がありま
対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジ
す。
メントに取り組んでいます。
特に当社の本社及び当社グループの工場が集
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅
中している静岡県内においては、東海地震の発
速に行い、経営への影響を最小化するための基本方
生が予想されています。また、主な製造拠点の
針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点
自
ある中国、インドネシア、マレーシア、インド
ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施
然
においても、予期せぬ自然災害が発生する恐れ
し、BCPの実効性を高めています。
災
があります。このような事象が発生した場合に
国内においては、震度７の地震が発生したと想定
害
は、施設面での損害のほか、操業の中断や遅
し、現状の対応策を検証、更に、BCPの実効性を高め
延、多額の復旧費用の発生等が予想されます。
るため、災害発生直後に事業が停止するという想定
さらに、原材料・部品供給業者の被災状況に
で地震初動訓練を年２回実施しています。
よっては、生産活動に影響を受ける可能性があ
また、ヤマハ設備耐震基準を制定し、当社グルー
ります。また、物流網の途絶により材料・製品
プが所有する建物の耐震化を進めると共に、新規設
の供給に影響を受ける可能性があります。
備導入時に適用しています。
グローバルでは、拠点ごとに想定される大型台風
や洪水など自然災害に対して、排水設備を設置する
などの事前対策を実施しています。また、自社拠点
だけでなく外部物流倉庫についても、立地や構造の
見直しなどの対策を実施しています。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
製造拠点や販売拠点において国家的警戒レベ
ルで感染症が流行した場合、事業活動が遅滞ま
たは中断し、当社グループの業績と財務状況に
悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)
感染症の拡大等の緊急事態に備え、BCP・災害対策
外
部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメン
部
トに取り組んでいます。
環 感
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅
境 染
速に行い、経営への影響を最小化するための基本方
リ 症
針等を「グループBCP規程」で定めています。各拠点
ス
ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施
ク
し、BCPの実効性を高めています。
新型コロナウイルス感染症については、BCP・災害
対策総本部を設置し、各拠点の状況や製造、販売、
物流、資金等の情報のとりまとめを行うとともに、
在宅勤務等の感染拡大防止の取り組みや、事業への
影響を最小限に抑えるための対応を行っています。
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、国内外に多くのグループ会
社を展開しているため、グループ統制の組織設
計、各種制度設計が適切に行われないことによ
り、権限が不明確になり、事前に承認を受けず
にグループ企業が重要な決定を実施すること
(リスク対策)
で、事業パフォーマンスの低下や内部統制上の
グループ企業を統制する上で、グループ経営の基
問題を起こすリスクがあります。
グ
本方針を定めた「グループマネジメント憲章」で定
ル
め、グループ企業が当社から事前承認を受けるべき
｜
事項を「グループ内部統制規程」で定めています。
プ
運用において確実に事前承認がなされるよう、グ
統
ループ企業を統括する所轄部門において事前承認事
制
項別、またはグループ会社別の担当者を配置し、指
導に当たっています。
また、第３のディフェンスラインの機能を担う内
部監査部が「グループ内部監査規程」に基づき、当
経
社グループのガバナンス、リスクマネジメント、内
営
部統制および業務活動全般を対象として監査を実施
戦
しています。
略
リ
ス
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
ク
当社グループの事業は、全世界の拠点におい
て、それぞれの国における法律の適用を受け
様々な規制の対象となっています。例えば、対
外的投資、国家安全保障上の輸出入制限、通商
コ
規制、独占禁止規制、消費者保護、環境保護他
(リスク対策)
ン
の規制の適用を受けています。
グループ規程を定め、当社グループ全体として法
プ
当社グループは、コンプライアンスの実践に
律や規制を遵守するよう、当社から定期的にモニタ
ラ
尽力していますが、予期せずこれらの規制を遵
リングを行っています。
イ
守できなかった場合、当社グループの企業活動
また、組織のみならず従業員一人一人にコンプラ
ア
が制限され、当社グループの社会的信用やブラ
イアンス意識を持たせるために「コンプライアンス
ン
ンド価値の毀損、罰金等によるコストの増加に
行動規準」を定め、研修等を通じて当社グループ全
ス
つながる可能性があります。
体でのコンプライアンス意識の向上を図ると共に、
抑止力として、また、万一の場合の対応を迅速に行
うため、グローバルベースでのコンプライアンスに
関する内部通報窓口を設置していま す。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
近年、地球温暖化や資源枯渇などの環境問題
や、格差や不平等といった社会問題が深刻化
し、企業活動の基盤である地球環境・社会の持
続可能性が危ぶまれています。人々のサステナ
ビリティへの意識は急速に高まっており、企業
(リスク対策)
には製品・サービスや事業プロセスなどバ
当社グループは社会の持続的発展に貢献すること
リューチェーン全般において環境・社会課題へ
を「ヤマハグループサステナビリティ方針」にて定
の対応が求められています。エシカル消費な
サ
め、事業による環境や社会への影響、ステークホル
ど、サステナビリティに対する顧客ニーズの高
ス
ダーの期待や社会要請に鑑み、中長期的に注力する
まりに対応できない場合、ブランド力、競争力
テ
「マテリアリティ」と目標を設定し、取り組みを推
の低下をもたらす可能性があります。加えて、
ナ
進しています。そしてこれらの取り組み状況を、GRI
近年ESG投資のメインストリーム化が進んでお
ビ
などの国際的な開示基準に沿ってステークホルダー
り、サステナビリティへの対応が不十分と見な
リ
に積極的に示すことに努めています。
された場合、企業価値、資金調達力の低下につ
テ
サステナビリティ推進体制を強化するため、代表
ながる可能性があります。
ィ
執行役社長の諮問機関としてサステナビリティ委員
会を設置し、全社の方向性の議論や取り組み状況の
経
モニタリングを行っています。また「マテリアリ
営
ティ」の取り組みを加速させるために、同委員会下
戦
に、気候変動、資源循環、調達、人権・DE&I、社
略
会・文化貢献の５つの部会を設置し、各分野の方向
リ
性の議論や取り組み状況のモニタリングを行ってい
ス
ます。
ク
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、事業の拡大のため、M&A等の
戦略投資を行っています。投資決定の判断は慎
重に行っていますが、事業環境の変化や投資判
断時の状況との乖離などから一部または全部の
Ｍ
投資額を回収できない、または撤退の場合に追
＆
(リスク対策)
加損失が発生するリスクがあります。このよう
Ａ
投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性
な場合、当該投資を行った資産が減損の対象と
・
的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じてあら
なる可能性もあります。また、買収前に発見で
事
かじめ「権限規程」に則って慎重に判断を行ってい
きなかった買収会社の持つ潜在リスクが顕在化
業
ます。
することにより、買収後に損失が発生する可能
再
また、戦略投資を実施した後も、買収会社につい
性があります。
編
ては他のグループ企業と同様にその経営成績を定期
他社との業務提携、出資、合弁会社の設立等
的に測定し、他の事業投資についても当初計画に対
においても、相手先との利害の対立や相手先の
する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対
事業戦略の変更等により、当初期待した効果が
策を講じてい ます。
得られない場合があります。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、設備投資等の既存事業への
通常投資や、研究開発等への経営資源の配分を
適宜行っています。
事業投資決定の判断は慎重に行っています
が、事業環境の変化や投資判断時の状況との乖
(リスク対策)
離などから一部または全部の投資額を回収でき
中期経営計画において通常投資、戦略投資、株主
ない、または撤退の場合に追加損失が発生する
還元の適切な配分について立案し、これに基づいた
リスクがあります。このような場合、当該投資
経営資源の配分を行っています。
を行った資産が減損の対象となる可能性もあり
投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性
ます。
的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じてあら
経
技術開発投資については、音・音楽・ネット
かじめ「権限規程」に則って慎重に判断を行ってい
営
ワーク・デバイス関連技術の差別化を図ること
ます。また、事業投資を実施した後も当初計画に対
資
が、当社グループの発展、成長に不可欠な要素
する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対
源
となっていますが、これらの技術開発が、将来
策を講じています。
配
の市場ニーズを正しく予想し、的確に行われな
技術開発投資については、代表執行役社長の諮問
分
い場合、楽器事業では、製品付加価値の低下、
機関である技術戦略委員会を設置し、グループ全体
価格競争に陥る恐れ、新規需要喚起ができない
最適の観点から開発資源が配分されるよう検討して
等の問題が生じ、音響機器事業、その他の事業
経
います。
では事業そのものの存続が困難となる可能性が
営
当社が保有する投資有価証券の保有方針について
あります。
戦
は、「第４ 提出会社の状況 ４ コーポレート・ガバ
また、当社グループが保有する財務的な資産
略
ナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載してい
は金融市場の変動によりその資産価値の増減に
リ
ます。また、企業年金資産の保有方針については、
影響を及ぼし、投資有価証券や土地の評価、退
ス
「コーポレートガバナンス方針書」の「企業年金の
職給付債務及び退職給付費用等に関わる資産評
ク
アセットオーナーとしての機能発揮」の項目に記載
価価値の減少により評価損等が発生する可能性
されていますのでご参照ください。
があります。
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループはデジタルトランスフォーメー
ション(DX)を通した新たな価値の創出と業務改
革を進めています。その執行の遅延や適切に推
進されないことにより、パフォーマンスが向上
しない可能性があります。
(リスク対策)
代表執行役社長の諮問機関としてDX戦略委員会を
Ｄ
設置し、全社の業務を５つの業務領域(顧客接点、企
Ｘ
画・開発、製造、供給、会計・間接)に分け、各領域
に対し３つの視点(データ、システム、業務プロセ
ス)で整理し方針・ルールを明確化することでグルー
プ全体での業務変革を推進しています。
また、新たな価値の創出に向け、データを集積
し、分析・利活用する取り組みを行っています。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
原材料価格の上昇によるコスト増が収益を圧
迫する可能性があります。 また、 資材・部材の
特性や調達先の状況により、調達が困難となる
可能性があります。 当社グループの主軸事業で
ある楽器事業では良質な木材、特に希少材も使
(リスク対策)
用することから、環境変動による木材の入手困
グローバルに分散している購買機能を集約するこ
難による安定供給リスクやそれに伴うコスト増
とにより調達コストの削減を図っています。
のリスクがあります。また、違法に伐採された
木材調達に関しては、原産地コミュニティーと連
木材が調達に紛れ込むことにより社会的信頼の
携した持続型の希少材保全活動や、教育機関との研
低下を招くリスクもあります。
究連携等の様々な取り組みにより持続可能な木材利
調達先に起因するリスクとして、当方に知ら
用を推進しています。違法伐採材回避のための木材
調
せず素材や製造方法を変え品質問題を起こす、
デューディリジェンスも実施しています。 なお、世
達
アウトソース先の能力不足により製造委託品が
界的な半導体不足については、調達の確保に努める
納期通りに仕上がらない、契約品質を満たせな
と共に、設計変更を行い生産・販売への影響の低減
い等が発生した場合には生産の中断や遅れによ
を図っています。
り売上収益が減少する可能性があります。
また、「ヤマハグループ購買方針」に定める基準
また、サプライチェーンにおける人権侵害や
に沿ってサプライヤーを選定し、人権尊重や環境保
環境破壊等が発生した場合には社会的信頼の低
護について定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基
下によるブランド価値の棄損やそれに起因する
準」の遵守をサプライヤーに要請、取引開始時およ
事
売上収益の減少を招く可能性があります。
び定期的に同行動基準の遵守状況を点検し、必要に
業
応じて改善要請を実施しています。これらの責任あ
活
る調達活動を遂行するため、調達担当者や取引先へ
動
研修やセミナーによる啓発を行っています。
に
係
る
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
業
マーケティングについては、商品企画・商品
務
開発とのコミュニケーション不足により商品の
プ
特徴や価値が顧客に伝わらない、ブランドコン
ロ
セプトと提供サービスのミスマッチによりブラ
セ
ンド価値が希薄化・曖昧化する、製品・サービ
(リスク対策)
ス
スにおいてお客様に提供する魅力品質がお客様
マ
マーケティング戦略として、広く、深く、長く、
リ
のニーズと一致しない、等によりヤマハのブラ
｜
お客様と繋がるため、ブランドプロミスを通じたブ
ス
ンド価値が低下した場合には販売の減少をもた
ケ
ランド訴求と、デジタルマーケティングを軸にした
ク
らす可能性があります。
テ
デジタル・リアル両面での顧客接点整備、そして、
商品企画と商品開発については、音・音楽・
ィ
顧客情報基盤(CDP)を構築してお客さま一人一人のラ
ネットワーク・デバイス関連技術において他社
ン
イフステージにフィットした価値を訴求することに
との差別化を図ることが、当社グループの発
グ
よるライフタイムバリュー向上への貢献に取り組ん
展、成長に不可欠な要素となっていますが、こ
・
でいます。ブランドの持続的成長のため、YAMAHAブ
れらの差別化が、将来の市場ニーズを正しく予
商
ランドを共有するヤマハ発動機株式会社と「ヤマハ
想し、的確に行われない場合、または、新規の
品
ブランド憲章」と「合同ブランド規程」を定め、当
顧客の要求と合致しない場合、製品付加価値の
企
社グループにおいても一貫性ある形で効果的にブラ
低下、価格競争に陥る恐れ、新規需要喚起がで
画
ンドを表現するためのガイドラインを定めていま
きない等の問題が生じ、販売の減少をもたらす
・
す。また、事業別・機能別組織を超えたグループ全
可能性があります。
商
体最適のマーケティングが行われるよう代表執行役
品
社長の諮問機関であるLTV (※) 戦略委員会を設置して
開
います。
発
また、技術と顧客要求を繋ぐために、事業領域を
超えてさまざまな技術を融合し、新たな価値創造を
加速させています。さらに、IoTを活用し、顧客サ
ポートに加えて、顧客起点の製品・サービスの開発
を加速しています。
※ LTVはライフタイムバリューの略
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分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
製造原価の低減に絶えず取り組んでいます
が、生産設備や生産管理システム等への適切な
設備投資が行われないことにより、生産効率の
低下を招き、製造原価を増加させる可能性があ
ります。
(リスク対策)
また、誤った需要予測に基づいた生産体制の
適切な経営資源の配分による設備投資とともにグ
生
構築により、生産能力の過剰または不足を招
ローバルな生産工程の再配置により、生産能力の適
産
き、販売機会の損失や製造原価を増加させる可
正化やコストダウンを図っています。また、サプラ
能性があります。
イチェーンマネジメントにおいては現在のシステム
また、当社グループの製造拠点は主に中国、
の改善による業務標準化や事業間の連携により生産
インドネシア、マレーシア、インドにあり、こ
事
計画の精度を高めています。
れらの国々での人件費の上昇が製造原価を増加
業
また、海外工場の製造プロセス自動化やIT活用に
させる可能性があります。
活
よる省人化により合理化を図っています。
動
に
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
係
事業を展開するそれぞれの分野で厳しい競争
る
にさらされています。楽器・音響事業のコン
業
シューマー向け製品の販路においては、Eコマー
務
スや広域量販店の市場プレゼンスが高まってお
プ
り、当社グループとの取引が年々拡大していま
ロ
(リスク対策)
す。地域に根差した販路は後継者問題を含め縮
セ
地域や顧客接点(実店舗やEコマース)の拡充・多様
取
小傾向にあります。また、Eコマース市場の発展
ス
化を進めることにより、広く、深く、長く、お客様
引
により価格の透明化が進み、価格競争が激しく
リ
と繋がることで特定取引先への過度な依存リスクの
先
なっており、当社グループの現在の優位性が影
ス
影響度を軽減しています。
響を受ける可能性があります。
ク
また、市場の環境、競合関係、商品の特性などを
販
当社グループが製造・販売する半導体や自動
十分に検討し、商品価値を適切に反映した卸売価格
売
車用内装部品等は、供給先メーカーの業績の影
の適正化施策を進めています。既存商品の価格改定
サ
響を受けます。また、供給先メーカーとの間
に加え、新商品導入時または新たなサービスを付加
イ
で、納期・品質等で信頼関係が損なわれた場
しながら付加価値を高め、適切な価格付けを行って
ド
合、その後の受注に悪影響を及ぼす可能性があ
います。
ります。また、品質等の欠陥によって、供給先
半導体や自動車用内装部品等を扱う部品・装置事
メーカーから補償を求められる可能性がありま
業については、今後も供給先メーカーとの良好な関
す。
係の維持に努めるとともに、車載モジュールや自動
車用内装部品において、新市場への参入や商材の拡
大等によりリスクの分散を図っています。
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当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、グローバルに事業を展開し
ていく上で、グローバルに通用する高い専門性
を備えた人材の確保が重要な経営戦略の一つで
あると認識し、その採用・育成に努めていま
す。しかしながら、採用難や人材の流出等によ
(リスク対策)
り、人材の確保ができない場合、当社グループ
「グループ人材マネジメント規程」において人材
の将来の成長が阻害される可能性があります。
マネジメントの基本方針等を定めています。人材に
また、労働環境の維持、向上が経営戦略に重
ついては、コアとなるポジションをグローバルで管
要な影響を及ぼすと認識し、多様性を尊重し、
理し、多様な個性やバックグラウンドを持つ従業員
働きやすい職場環境の維持、向上に努めていま
がその感性・創造性をいかんなく発揮できるような
す。しかしながら、各施策が計画通りに進捗せ
環境整備を推進しています。目的や対象に応じた人
人
ず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発
材育成プログラムを実施する等、優秀な人材の育成
材
生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や
と動機づけを行い、定着を図っています。
・
労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社
労働環境については、「グループ安全衛生規程」
労
グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可
において安全衛生管理の基本方針等を定めていま
務
能性があります。
す。また「コンプライアンス行動規準」を定め、研
当社グループは、円滑な労使関係の構築に努
経
修などを通じて当社グループ全体でのコンプライア
めていますが、労使の交渉が不調に終わり、長
営
ンス意識の向上を図り、「グループ労働・人権規
期間に及ぶストライキが発生した場合、商品や
基
定」を定め、当社グループで働く全ての人材の人権
サービスの供給が停止する等、事業活動の継続
盤
が尊重される環境整備を進めています。そして、ダ
に支障をきたし、その結果、当社グループの業
に
イバーシティの推進にも努めています。
績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がありま
係
労使関係については、「労務および労使関係に関
す。
る
する教育ガイドライン」においてグループ各社で実
業
施すべき労使関係に関する教育の内容等を定め、そ
務
の周知及び実施状況のモニタリングを実施していま
プ
す。
ロ
セ
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
ス
当社グループの製品の品質上の欠陥に起因す
リ
る事故等が発生した場合、当社グループの社会
ス
的評価の低下やそれによる売上収益の減少が 予
ク
想されます 。
製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起
商
因して被る損害については保険に加入していま
品
すが、損害賠償額が保険金額を上回る可能性
(リスク対策)
・
や、製造物責任を伴う事故や大口のリコール等
企業経営の軸の一つとして策定された「ヤマハク
サ
の発生による保険料率の上昇も予想されます。
オリティ(品質指針)」の下、「グループ品質管理規
｜
また、設計変更等による多額のコスト増大、当
程」において品質管理の基本方針等を定め、代表執
ビ
社グループの社会的評価の低下とそれによる売
行役社長の諮問機関である品質委員会にて製品法規
ス
上収益の減少が予想されることから、当社グ
制順守の体制構築、重要品質問題の未然防止に繋が
の
ループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能
る仕組みの構築や改善活動の実施、法規制教育を体
品
性があります。
系化した品質人材の育成に取り組んでいます。
質
当社グループが営む小売店舗、音楽教室、リ
また、従業員への安全教育、リゾート施設や音楽
ゾート施設等における安全・衛生についても十
教室における設備の定期的な安全点検の実施等によ
分注意を払っていますが、万一事故が発生した
り、商品・サービスの品質の維持・向上を図ってい
場合、店舗・教室・施設等の一時休業や社会的
ます。
評価の低下とそれによる売上収益の減少が 予想
されます 。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、適正で透明性の高い財務報
告に努めておりますが、不適切な会計処理によ
り財務報告に誤りがあった場合、当社グループ
の社会的信用の毀損につながる可能性がありま
す。
(リスク対策)
また、当社グループは、投資有価証券、土
「グループ会計規程」においてグループ各社及び
地、退職給付債務等の時価や金利の変動影響を
連結における会計の基本方針等を、また「グループ
受ける資産及び負債を保有していますが、これ
財務規程」において財務管理に係る内部統制システ
らの変動が財政状態及び経営成績に影響を与え
財
ムの構築と維持について定めています。
る可能性があります。
務
また、財務管理部会において、定期的に財務に関
なお、当社グループは、全世界で事業展開し
・
わる内部統制レベルを測定してリスクの高い領域を
ていますが、各国における租税制度の改正、税
税
特定しており、グループ会社の内部統制レベルの改
務行政の変更や税務申告における税務当局との
務
善目標の設定と改善支援を実施しています。
見解の相違により、当社グループに予想以上の
資産及び負債の時価や金利の変動への対策として
税負担が生じる可能性があります。
は、金利変動等が退職給付債務に与える影響の検討
や政策保有株式の保有意義の検証を毎年実施してい
ます。
また、「グループ税務規程」を定め、グループ会
社の税務リスクを定期的に確認し、確認結果に基づ
いてリスクを評価し、リスク低減活動を実施してい
ます。
経
営
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
基
当社グループは、全世界において製造・販売
盤
を行っているため、物流コストの増加が収益を
に
圧迫する可能性があります。
運
係
また、各地域の物流の機能の停止や逼迫によ
輸
る
り、当社グループの事業に重大な影響を与える
・
(リスク対策)
業
可能性があります。
物
「グループ物流規程」において物流の基本方針等
務
流
を定め、グループ最適となる物流ネットワークとの
プ
構築と運用、物流業務委託事業者の選定と管理を実
ロ
施し、安定的な供給の確保に努めています。
セ
ス
リ
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
ス
事業活動に対する環境保護規制は強化の方向
ク
にあり、企業の社会的責任の一つとして自主的
な環境活動プログラムの実施が求められていま
す。当社グループは、製品、梱包材、省エネル
ギー、産業廃棄物処理等について環境基準を上
(リスク対策)
回る対策の実施に努めていますが、事故等の発
「グループ環境規程」において環境管理の基本方
生により規制物質が環境基準を超えることを完
針等を定めています。
全に防止できる保証はありません。また、工場
温室効果ガス排出量を削減するため、生産方法や
跡地等で、規制物質により土壌や地下水が汚染
設備配置の最適化、エネルギー管理の徹底、エネル
されている場合には、将来、売却しようとする
ギー効率の高い設備やコージェネレーションシステ
際、多額の浄化費用が発生する、あるいは売却
ムの整備、燃料転換や再生可能エネルギーの導入を
環
できない可能性があります。更に、第三者に売
進めています。また、燃料使用などによる自社施設
境
却済みの土地から将来規制物質が拡散し、大
からの直接排出と自社が購入したエネルギーの使用
気、地下水を汚染し、その対策費が発生する可
による間接排出、それ以外の自社バリューチェーン
能性があります。
からの間接排出、それぞれに中長期の削減目標を設
加えて環境汚染等の環境規制が厳しくなり、
定しています。
使える素材が極端に少なくなる、または顧客が
土壌や地下水の汚染が確認されている当社グルー
期待する性能が実現できない、もしくは環境規
プが保有する土地及び売却済の一部の土地について
制物質が製品に使われる、等の技術的な問題が
は、地下水の浄化措置を当社グループで継続して
生じた場合、生産の制約や賠償責任、社会的評
行っています。
価の低下等の損害が発生する可能性がありま
また、環境規制への対応としては、環境負荷の少
す。
ない技術の開発及び製品・サービスの提供に努めて
います。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
IT基盤(ハードウェア、ソフトウェア、ネット
ワーク等)の不具合による設計情報や研究成果の
消失、IT基盤の陳腐化による保守切れや保守費
情
用の増加、プロジェクト管理能力の不足・低下
報
によるシステム開発の遅延やシステム品質の低
シ
下、システム稼働後のシステム障害の発生等、
(リスク対策)
ス
情報システムの管理体制が適切に構築されてい
「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等
テ
ないことによりシステム開発・保守が健全に実
を定め、将来に渡る情報システムの導入計画の策
ム
行されず、IT基盤が正常に稼働しないだけでな
定、不具合発生時の対応の整備と訓練により、IT基
く、当社グループの事業に重大な影響を与え、
盤の陳腐化の防止や不具合発生時の速やかなシステ
あるいは社会的信用を低下させる可能性があり
ム復旧等、情報システム管理体制の維持・向上を
ます。
図っています。
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、様々な経営及び事業に関す
る重要情報や、多数の顧客情報等の個人情報を
保有しています。万一これらの情報が誤って外
部に漏洩した場合には、第三者に損害を与える
経
だけでなく、当社の事業に重大な影響を与え、
営
(リスク対策)
あるいは社会的信用を低下させる可能性があり
基
「グループIT規程」及び「グループ個人情報保護
ます。
盤
規程」において情報管理の基本方針等を定め、外部
情
に
からの攻撃による情報漏洩に対してはウェブサイト
報
係
の脆弱性の特定・改善の指導等により、内部からの
漏
る
情報漏洩に対しては現状の管理体制の把握、従業員
洩
業
への計画的なセキュリティ意識向上のための教育等
務
を行うことで、情報セキュリティ部会が組織的なセ
プ
キュリティ管理体制の維持・向上を図っています。
ロ
また、「グループ文書管理規程」において文書管
セ
理の基本方針等を定め、開示範囲に基づいて指定し
ス
た機密区分に応じた安全確保のための対策を実施し
リ
ています。
ス
ク
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、統合報告書をはじめとし
て、ステークホルダーに対し積極的に会社情報
の開示に努めていますが、開示に関わる問題(適
時開示漏れ、開示内容の不備等)を起こす可能性
があります。
(リスク対策)
また、マスコミ対応・クレーム対応の失敗、
「コーポレートガバナンス方針書」において適切
事実誤認による報道やSNSでの誤った情報の拡
な情報開示を定めています。また、「グループ広報
散、誤解を招く広告やウェブでの表示等によ
規程」において広報活動の基本方針等を定め、公
広
り、事業へ損失を与える、またはブランド価値
正・正確・透明性の原則、情報の適切な活用と発
報
を毀損する可能性があります。
信、広報体制の構築、緊急時における広報対応等、
グループ全体で一貫性のある広報活動を実施してい
ます。
また、危機が発生した際の広報対応の基本指針や
対応手順、留意点を示した「危機管理広報ガイドラ
イン」を制定し、当社及びグループ企業の評判や企
業価値へのダメージを最小限に食い止めるための対
策を講じています。
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リスク リスク
当社のリスク認識
分類 項目
(リスクの説明) (中期経営計画の方針・重点テーマとの関連性)
当社グループは、独自技術についての特許等
の知的財産権、業務遂行上取得したノウハウを
保有しておりますが、その一部は、特定地域で
経
は法的制限のため知的財産権による完全な保護
営
が不可能、または限定的にしか保護されない状
(リスク対策)
基
況にあります。第三者が当社グループの知的財
盤 「グループ知的財産規程」において知的財産権管
産権を利用することを、効果的に防止できない
理の基本方針等を定め、当社グループに帰属する知
に
可能性があります。その結果、当該第三者の製
係 的財産については、保護対象となる知的財産権のリ
造した類似品、模倣品が市場に出回ることによ
スト化、独自技術の権利化や不正使用発見時の対応
る 知
り当社グループ製品の販売に支障をきたす可能
業 的 ルール等の整備や運用を進めています。第三者の知
性があります。また、予期せず当社グループの
的財産権の侵害については、研修実施による従業員
務 財
製品が第三者から第三者の知的財産権を侵害し
プ 産 の意識啓蒙、業務プロセスにおける事前確認の導
ているとされる場合があり、その結果、これを
入・整備等を進めています。
ロ
利用した当社グループ製品が販売できなくなる
セ
可能性があります。
ス
当社グループは、製品の重要な部分のいくつ
リ
かについて第三者から知的財産権のライセンス
ス
を受けております。ロイヤリティの上昇は、製
ク
造コストの増大を招き価格競争力に影響が出る
ほか、ライセンスを受けられなくなった場合、
当該製品の製造ができなくなる可能性がありま
す。
第３ 【参照書類を縦覧に供している場所】
ヤマハ株式会社 本社
(浜松市中区中沢町10番１号)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町２番１号)
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第四部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
第五部 【特別情報】
第１ 【保証会社及び連動子会社の最近の財務諸表又は財務書類】
該当事項はありません。
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