OKK株式会社 内部統制報告書 第163期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
EDINET提出書類
OKK株式会社(E01516)
内部統制報告書
【表紙】
【提出書類】 内部統制報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の4第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2021年10月6日
【会社名】 OKK株式会社
【英訳名】 OKK CORPORATION
【代表者の役職氏名】 代表取締役常務執行役員 森 本 佳 秀
【最高財務責任者の役職氏名】 ───
【本店の所在の場所】 兵庫県伊丹市北伊丹八丁目10番地1
【縦覧に供する場所】 OKK株式会社東京支店
(さいたま市北区日進町三丁目610番地1)
OKK株式会社名古屋支店
(名古屋市名東区社台三丁目151番地)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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内部統制報告書
1 【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
代表取締役常務執行役員森本佳秀は、当社及び連結子会社の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に責任を有し
ており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制
の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財
務報告に係る内部統制を整備及び運用しております。
なお、内部統制は、複数の担当者による共謀によって有効に機能しなくなる場合や、当初想定していなかった組織
内外の環境の変化や非定型的な取引等には必ずしも対応しない場合があり、固有の限界を有するため、その目的の達
成にとって絶対的なものではなく、財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があり
ます。
2 【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】
当社及び連結子会社における財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である2021年3月31日を基準日
として行っており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠し
ております。
本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)の評価を
行った上で、その評価結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しております。当該業務プロセスの評価
においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別
し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行って
おります。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社及び連結子会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性
の観点から必要な範囲を決定しております。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要
性を考慮して決定しており、当社及び連結子会社3社(大豊機工㈱、OKK USA CORPORATION及びO
KKテクノ㈱)を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲
を合理的に決定しております。なお、連結子会社1社(OKK Machinery (THAILAND) Co.,Ltd.)については、金額的及
び質的重要性の観点から財務報告の信頼性に及ぼす影響が僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含め
ておりません。
業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の過去4連結会計年度の売上高(連結会社間取引
消去後)及び当連結会計年度の売上高見込額(連結会社間取引消去後)の平均値が高い拠点から合算していき、過去
4連結会計年度の売上高及び当連結会計年度の連結売上高見込額の平均値の概ね2/3に達している2事業拠点を
「重要な事業拠点」としております。選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目
として売上高、売掛金及び棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象としております。さらに、選定した重要な事業
拠点にかかわらず、それ以外の事業拠点をも含めた範囲における見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロ
セス、複雑な会計処理が必要な取引を行っている事業又は業務、財務報告の重要な事項の虚偽記載に結びつきやすい
事業上のリスクを有する事業又は業務に係る業務プロセスについて、財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業
務プロセスとして評価対象に追加しております。
3 【評価結果に関する事項】
下記に記載した財務報告に係る内部統制に関する事項は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき
重要な不備に該当すると判断いたしました。従って、2021年3月31日現在における当社及び連結子会社の財務報告に
係る内部統制は有効でないと判断いたしました。
記
当社は、棚卸資産の残高確定の過程において過去の会計処理に誤りがある可能性が判明したため、2021年5月20
日、社内調査委員会を設置し、調査を進めておりましたが、調査の過程において、当社役員による不適切な業務執行
の可能性を含む内部統制上の問題が存在する疑義が生じました。そのため当社は、より客観性・独立性を高めた調査
を行うため、2021年6月24日、特別調査委員会に移行した上で、調査を進めてまいりました。
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内部統制報告書
2021年9月17日に特別調査委員会から調査報告書を受領し、過去より棚卸資産(仕掛品)残高が過大に計上されて
いたことの報告を受けました。
当社は、調査報告書の内容を検討した結果、過大計上となっていた棚卸資産残高の修正を行うため、2017年3月期
から2020年3月期までの有価証券報告書、及び2019年3月期第2四半期から2021年3月期第3四半期までの四半期報
告書についての決算訂正を行い、2021年10月6日に訂正報告書を提出いたしました。
当社の棚卸資産残高が過大計上となっていた直接的な要因は、過去からの誤謬により滞留していた仕掛品の残高が
あった点、これを隠蔽するために担当者が不適切な時期に不適切な方法で原価振替していた点にあります。その背景
として当社の原価計算システムを含む原価計算プロセスの複雑性に加え、原価計算担当者に業務負担が集中したこと
や、その一方で原価計算担当者によって独断的に業務が進められ、原価計算担当者に対する牽制機能が十分に働かな
かったことがあげられます。また、当社における全社的な問題として、社内規範等に対するコンプライアンス意識が
不十分であったという点に加え、経営陣も含めた上席管理職側での原価計算プロセスに関する理解不足により、十分
な情報共有やモニタリング、識別した課題への対応ができていなかった点も認識しております。
また、会計監査人からの指摘により、特定の条件が重なった海外仕入先一社に対する発注及び検収のシステム登録
が漏れており、買掛金の過少計上が発生していることが判明しました。
当社は、これらの内部統制の不備が財務報告に重要な影響を及ぼしており、全社的な内部統制並びに原価計算プロ
セス及び海外購買プロセスに関する内部統制の不備について開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。
上記事実は当連結会計年度末日後に発覚したため、当該開示すべき重要な不備を当連結会計年度末日までに是正す
ることができませんでした。なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、全て財務諸表及び連結財
務諸表に反映しております。
当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するために、特
別調査委員会からの指摘・提言も踏まえ、以下の改善策を講じて適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいりま
す。なお、海外購買プロセスに関する内部統制については、国内仕入先に導入した電子発注システム(EDI)を海外仕
入先にも導入し、運用の統一化を行った結果、2020年3月末までに発注及び検収に関する是正措置を完了しており、
今後は発注から支払までの進捗管理を強化してまいります。
(1)組織体制の再構築
① 原価計算担当部署の業務、権限及びチェック体制の再構築並びに担当部署の増員と外部専門家導入による人
員面の強化
② 内部監査部門も含めた管理部門によるモニタリング機能の強化、内部統制に関する体制の見直し
③ 経営陣を含めた管理職及び当該部門担当者の原価計算に関する業務及び会計知識の向上
(2)システムの改善・改修
① 仕掛品及び原価計算に関するシステム改修
② 上記改修実現までの間の仕掛品及び原価計算に関する運用改善・統制強化
(3)コンプライアンス意識の改革
① 当社の問題点に即した研修・教育の継続的な実施によるコンプライアンス意識の醸成
② 再発防止策の徹底と継続的なモニタリング
4 【付記事項】
付記すべき事項はありません。
5 【特記事項】
特記すべき事項はありません。
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