デンマーク地方金融公庫 半期報告書
提出書類 | 半期報告書 |
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提出日 | |
提出者 | デンマーク地方金融公庫 |
カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
デンマーク地方金融公庫(E06107)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和3年9月30日
【中間会計期間】 自 令和3年1月1日 至 令和3年6月30日
【発行者の名称】 デンマーク地方金融公庫 (KommuneKredit)
【代表者の役職氏名】 最高経営責任者兼マネジング・ディレクター
Jens Lundager
マネジング・ディレクター
Henrik Andersen
【事務連絡者氏名】 弁護士 黒 丸 博 善
【住所】 東京都港区六本木六丁目10番1号
六本木ヒルズ森タワー23階
TMI総合法律事務所
【電話番号】 東京(03) 6438-5511
【縦覧に供する場所】 該当なし
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デンマーク地方金融公庫(E06107)
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第1【募集(売出)債券の状況】
前事業年度末 当該半期中 当該半期末
売出債券の名称 発行年月 券面総額
の未償還額 の償還額 の未償還額
デンマーク地方金融公庫
2027年7月30日満期 2,500万 2,500万 2,500万
2012年7月 0
トルコ・リラ建 トルコ・リラ トルコ・リラ トルコ・リラ
ディスカウント債券
デンマーク地方金融公庫
2021年2月23日満期
2014年2月 600万豪ドル 600万豪ドル 600万豪ドル 0
豪ドル建債券
デンマーク地方金融公庫
13,000,000 13,000,000 13,000,000
2022年8月22日満期 2015年8月 0
トルコ・リラ トルコ・リラ トルコ・リラ
トルコ・リラ建債券
デンマーク地方金融公庫
68,700,000 68,700,000 68,700,000
2021年2月3日満期
2018年1月 0
ブラジル・レ ブラジル・レア ブラジル・レア
ブラジル・レアル建債券
アル ル ル
(円貨売買型)
デンマーク地方金融公庫
30,300,000 30,300,000 30,300,000
2021年4月満期 2018年4月 0
メキシコペソ メキシコペソ メキシコペソ
メキシコペソ建債券
デンマーク地方金融公庫
204,100,000
204,100,000 204,100,000
2021年4月満期
2018年4月 0
ブラジルレア
ブラジルレアル ブラジルレアル
ブラジルレアル建債券
ル
(円貨決済型)
デンマーク地方金融公庫
652,500,000 652,500,000 652,500,000
2021年4月満期
2018年4月 0
インドルピー インドルピー インドルピー
インドルピー建債券
(円貨決済型)
2021年上半期中において、上記債券の所有者の権利等に重要な悪影響を与える事実は発生しなかった。
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第2【発行者の概況】
注(1) 「公庫」とは、デンマーク地方金融公庫を意味する。
(2) 本書中、別段の記載がない限り、「デンマーク・クローネ」または「DKK」と表示される金額はデンマーク王国
の通貨であるデンマーク・クローネを意味する。2021年9月22日現在、東京の主要銀行により公表されたデン
マーク・クローネに対する日本円の為替相場の中値は1デンマーク・クローネにつき17.21円であった。
(3) デンマーク地方金融公庫の事業年度およびデンマーク王国の会計年度は暦年である。
(4) 本書中の表で、計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
1【概況】
2021 年上半期の業績
2021 年上半期の価値調整前当期利益は、当期予想に沿うものであった。貸付およびリースの業務の水準
は予想を上回って貸付高(純額)が 38 億デンマーク・クローネとなり、この増加が下半期も続くとの想定
から公庫は年間予測を引き上げた。
収益および自己資本
2021 年上半期において純受取利息は、前年同期から 4,100 万デンマーク・クローネ減少して1億 8,000 万
デンマーク・クローネとなった。資産合計に対する持分の比率は 3.7 %であり、純受取利息の水準を維持す
る必要はなかった。
2021 年上半期中、公庫は、補助金付きローンの管理および当該ローンの支払いの配分について、公共
サービス支払当局( Udbetaling Danmark )との対話を終了した。 2020 年の年次報告書においては、この問
題は偶発債務として理解されていた。結果的に公庫は、公共サービス支払当局に 1,000 万デンマーク・ク
ローネ弱の補償を支払った。補償金額は、包括利益計算書で支払利息として認識されている。
管理費用は、 2020 年同期の 6,700 万デンマーク・クローネから 2021 年上半期には 6,800 万デンマーク・ク
ローネに増加した。この増加は主に公庫の変革プログラムを支える新たな従業員の採用によるものであ
り、これが人件費の増加をもたらした。年間の管理費は引き続き資産合計の約 0.06 %を占めた。
当上半期の価値調整前当期利益は1億 900 万デンマーク・クローネとなり、 2020 年上半期から 4,300 万デ
ンマーク・クローネ減少した。 2021 年について2億 4,000 万デンマーク・クローネの価値調整前利益が予想
されていたことと比較すると、かかる上半期の業績は予想と合致している。
金融商品の価値調整は、 2020 年上半期の 3,500 万デンマーク・クローネに対して、 2021 年上半期には1億
9,000 万デンマーク・クローネであった。この価値調整は主に、固定金利リース契約のデリバティブ・ヘッ
ジ取引の調整、ならびにローンおよびデリバティブの早期返済によるものであった。
当期包括利益は、前年同期の1億 4,500 万デンマーク・クローネに対して、2億 3,300 万デンマーク・ク
ローネとなった。この増加は、主にプラスの価値調整が増加したことによる。当期包括利益は持分に組み
入れられ、持分は現在合計 86 億 3,000 万デンマーク・クローネに達している。公庫の持分は全体が利益剰余
金からなり、このため普通株式等 Tier 1( CET 1)資本と持分は一致する。
公庫の活動を支えるため、持分を少なくとも資産の 3.0 %にすることが理事会の目標である。公庫の資産
合計に対する持分の比率は 3.7 %であるため、この理事会の目標は達成されている。
自己資本比率(リスク・エクスポージャー総額に対する自己資本の比率)は、 2020 年 12 月 31 日現在の
72 %から 2021 年6月 30 日現在で 70 %に低下した。これは、公庫が、第2次資本要件規則(カウンターパー
ティ信用リスクに係る標準的手法)( CRR II ( SA-CCR ))という EU 規則に基づいてカウンターパーティ信
用リスクの新たな計算手法を導入したことに起因した。この新しい手法が公庫のカウンターパーティに係
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るエクスポージャーの計算結果を増加させ、手法の導入により増加したリスク・エクスポージャー総額
( REA )が自己資本比率を低下させた。
貸付およびリース
2021 年上半期に、リースを含めた貸付総額は、 2020 年末と比べて 13 億デンマーク・クローネ減少して
1,912 億デンマーク・クローネとなった。この減少の内訳には、貸付高(純額)(すなわち、新規の貸付高
およびリース額のうち分割返済額および償還金額を超える部分)の 38 億デンマーク・クローネの増加も含
まれるが、一方で貸付の価値調整が 51 億デンマーク・クローネ減少し、これらの通算により貸付総額は減
少となった。
堅調な貸付高(純額)は前年同期と同水準であった。政府およびデンマークの州との間の予算合意によ
り、停止されていた休暇基金の支払いのために州は金員の借入れができるようになり、これを受けて公庫
は下半期の貸付高(純額)が以前の予想より多い 60 億デンマーク・クローネ強になると予想している。
資金調達および投資
2021 年上半期、公庫は主に、合計 225 億デンマーク・クローネにのぼるユーロおよび米ドル建ての公募債
発行により資金調達を行った。また、英ポンド、スイス・フラン、ノルウェー・クローネおよびスウェー
デン・クローナ建てで小規模な発行も実施した。為替ヘッジ取引前の資金調達残高の大部分は、引き続き
ユーロ、米ドルおよびデンマーク・クローネ建てである。
投資総額(信用機関への債権および証券ポートフォリオ)は、流動性資金の増加に伴い、 2020 年末現在
の 336 億デンマーク・クローネから 371 億デンマーク・クローネに増加した。
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新型コロナウィルス感染症( COVID - 19 )
新型コロナウィルス感染症を取り巻く状況は資本市場に影響を与えたが、公庫の顧客のニーズに応える
能力に影響はなかった。市場が完全に閉鎖された場合でも、公庫の総流動性資金により非常に長期にわた
り貸付が影響を受けない状態を持続させることが可能である。公庫の全ての業務は、従業員の所在にかか
わらず遂行することが可能である。
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2【資本構成】
デンマーク地方金融公庫の資本構成
2021 年6月 30 日現在
(百万デンマーク・クローネ)
発行債券(注1および注2) 216,970
7,501
デリバティブの公正価値
224,472
その他の負債、年金および税を除く負債合計
1,266
その他の負債、年金および税合計
225,738
負債合計
持分
2021 年1月1日現在の持分 8,397
233
税引後当期利益
8,630
2021 年6月 30 日現在の持分
234,368
資本合計
注 (1) 指数連動債に関して、残高は指数変動による調整を含む。
(2) 外国通貨による借入は、 2021 年6月 30 日の実勢為替レート、あるいは 2021 年中の借入に関しては実行日の為替
レートにより、デンマーク・クローネに換算されている。
2021 年6月 30 日以降、公庫の資本構成に重大な変化はなかった。
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3【組織】
2021 年上半期中およびそれ以降において、公庫の組織に重大な変更はなかった。
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4【経理の状況】
2021 年1月1日から 2021 年6月 30 日までの期間の中間財務書類は、公庫の独立監査人であるデロイト公
認会計士パートナーシップの Anders Oldau Gjelstrup および Jens Ringb æ k (国家の承認を受けた公認会計
士)によりレビューされ、さらに省により任命された監査役である Thorkil Juul によりレビューされてい
る。
2021 年および 2020 年6月 30 日現在または 2021 年および 2020 年6月 30 日に終了した6か月間の公庫の中間
財務書類(レビュー済)は、以下のとおりである。
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2021 年1月1日から6月 30 日までの期間についての
包括利益計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
注記 上半期 上半期
受取利息 749 863
支払利息 -568 -642
純受取利息
180 221
その他の営業利益 3 5
その他の営業費用 -7 -8
管理費用 -68 -67
価値調整前当期利益
109 152
金融商品の価値調整 190 35
税引前当期利益
299 186
当期利益課税額 -66 -41
当期利益
233 145
その他の包括利益
保険数理上の損益 0 0
保険数理上の損益に対する税額 0 0
当期包括利益
233 145
計上先は以下の通り:
持分への組入 233 145
合 計
233 145
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2021 年6月 30 日現在の貸借対照表
資 産 (単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
注記 6 月 30 日現在 12 月 31 日現在
信用機関への債権
3 305 22
貸付 3 183,195 184,807
リース 7,961 7,650
証券ポートフォリオ 3 36,745 33,568
デリバティブ 3 、 4 5,991 7,670
その他の資産 136 120
当期税金資産 34 35
資産合計
234,368 233,872
負 債 および 持 分 (単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
負 債
注記 6 月 30 日現在 12 月 31 日現在
信用機関への債務
257 50
発行債券 3 216,970 212,728
デリバティブ 3 、 4 7,501 11,722
その他の負債 498 479
当期税金負債 39 23
繰延税金負債 473 473
負債合計
225,738 225,475
持 分 8,630 8,397
負債および持分合計 234,368 233,872
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2021 年1月1日から6月 30 日までの期間についての持分変動計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
注記 上半期 上半期
持分
1月1日現在の持分 8,397 8,179
持分への組入
当期利益 233 145
その他の包括利益
保険数理上の損益 0 0
その他の包括利益に対する税額 0 0
その他の包括利益(税引後)
0 0
持分への組入合計
233 145
6月 30 日現在の持分
8,630 8,324
当期包括利益は公庫の定款に従い持分(資本)に組入れられる。
持分は、 2020 年度末の 83 億 9,700 万デンマーク・クローネから 2021 年6月 30 日現在には 86 億 3,000 万デンマーク・ク
ローネに増加した。 2021 年6月 30 日現在、資産合計に対する持分の割合は 2020 年度末現在よりわずかに上昇して 3.7 %と
なった。持分は組入れられた包括利益全体からなる。
公庫に適用される法的枠組みの下では、持分は負債合計の少なくとも 1.0 %(すなわち 22 億 5,700 万デンマーク・ク
ローネ)に等しくなければならない。理事会の目標は、資産に対する持分の割合を公庫の活動を支えるために適切と考え
られる3%に少なくともすることである。
持分には、 200 万デンマーク・クローネの再評価準備金が含まれている。
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2021 年1月1日から6月 30 日までの期間についての
キャッシュフロー計算書
(単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
注記 上半期 上半期
税引前当期利益
299 186
減価償却費、償却費および減損費用 0 1
合計
299 187
純受取利息 -180 -221
受取金融収益 749 863
支払金融費用 -568 -642
支払法人税 -50 -52
貸付の変動 1,300 -5,734
その他の資産の変動 -15 201
その他の負債の変動 19 -248
営業活動からのキャッシュフロー
1,255 -5,832
証券の変動 -3,178 7,373
投資活動からのキャッシュフロー
-3,178 7,373
発行債券の変動 4,242 -2,504
デリバティブ金融負債 -4,221 2,341
デリバティブ金融資産 1,679 -1,586
財務活動からのキャッシュフロー
1,700 -1,750
現金・現金同等物残高の変動 76 -22
信用機関への預け金 22 5
信用機関への短期債務 0 -80
1月1日現在の現金・現金同等物残高
22 -75
信用機関への預け金 305 9
信用機関への短期債務 -207 -107
6月 30 日現在の現金・現金同等物残高
98 -98
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注 記
注記1 会計方針
一 般
本中間報告書の対象期間は、 2021 年1月1日から同年6月 30 日までである。
中間報告書は、欧州連合( EU )が採用している国際会計基準( IAS )第 34 号「中間財務報告」および追加
的な中間報告開示要件に従い表示されている。
別途記載されていない限り、中間報告書の金額は全て百万デンマーク・クローネ単位で記載されてい
る。記載されている合計額は、四捨五入前の実際の金額に基づき計算されたものである。金額は百万デン
マーク・クローネ単位に四捨五入されているため、個別の金額の合算額と合計表示額とで多少の差額が生
じる場合がある。
以下に記載される変更点を除き、会計方針は、 2020 年度の年次報告書で適用されている方針から変更さ
れていない。会計方針の全容は年次報告書を参照のこと。
会計方針の変更点
2021 年に公庫は、 EU により採用され、 2021 年1月1日以降に開始する会計年度について適用される新基
準または改訂基準を施行し、これらに準拠した。これらには特に、「金利指標( IBOR )改革-フェーズ2
に関する IFRS 第9号、 IAS 第 39 号および IFRS 各号の改定」が含まれる。
金利指標改革の結果、ロンドン銀行間取引金利( LIBOR )は 2021 年末にほぼ廃止される。公庫はこれらの
金利を参照するデリバティブを主に保有しているが、その大半についてエクスポージャーはヘッジされて
いる。この変更により、ボラティリティが高まることはあっても、デリバティブの評価には限定的な影響
が生じるにすぎないと考えられている。
2021 年事業年度以降に発効し 2021 年度の財務報告に影響を与えると考えられる新規のまたは改正された
国際財務報告基準( IFRS )および解釈指針はない。
重要な会計上の見積りおよび判断
中間財務書類の作成において、経営陣は多くの会計上の見積りおよび判断を行う。この見積りおよび判
断は、経営陣が合理的かつ現実的であると判断した仮定に基づき会計方針に従ってなされるが、これらは
本質的に不確実で予測不能である。会計上の見積りおよび判断は、過去の実績および将来の状況の評価が
確実に反映されるよう、継続的なプロセスによりテストおよび評価される。
公正価値の算出が市場で直接観測できないインプットに基づく場合、および反対の影響が示されない場
合、会計上の見積りおよび判断は財務書類に重要な影響を有するとみなされる。
特に、債券サーキットを構成しない発行債券の評価に関する見積りおよび判断は、財務書類に影響を与
える可能性がある。これらの債券には活発な市場が存在せず、結果としてその評価には重要な会計上の見
積りが用いられる。
一部のデリバティブの評価に用いる見積りおよび判断もまた、市場で直接観測可能な価格が存在しない
ことから、財務書類に影響を与える可能性がある。一般に認められているキャッシュフローモデルの観測
可能なインプットで代用されている。
債券サーキットを構成しないローンの評価において、観測可能な市場が存在せず、それゆえ公庫は独自
のさしあたりの貸付価格を市場価格として適用している。
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その他の全ての金融商品について、その評価に重要な見積りは含まれていない。これらの商品には、活
発な市場における相場価格が存在するか、または適用される見積りに重要な会計上の影響がないためであ
る。
2020 年度の年次報告書と比較して会計上の見積りに変更はなく、金融商品の公正価値に関する会計判断
および見積りの決定のために適用される方法および原則の全容は、 2020 年度の年次報告書に記載されてい
る。
COVID-19 は、公庫の包括利益または財政状態に重大な影響を及ぼさなかった。追加情報については、
management's review (訳者注:英文 Interim Report First Half 2021 における「 management's review 」
という項目を指す。)に記載されている。
注記2 貸借対照表日後の事象
貸借対照表日後に生じた重要な事象はない。
注記3 公正価値
IFRS 第 13 号に従い、公正価値で測定される金融商品は、その公正価値が決定される方法および基準とす
るデータによって、公正価値についてのレベル1から3の階層に分類されなければならない。公正価値
は、金融資産または金融負債が必要な知識を持つ自発的な取引相手との間で取引されうる価額である。
公正価値は、以下の階層に従い測定される。
レベル1:
同一の資産または負債についての活発な市場における相場価格。
レベル2:
類似の資産もしくは負債についての活発な市場における相場価格に基づくか、または観測可能なイン
プットにより実質的に基礎付けられるその他の評価手法に基づく、観測可能なインプット。
レベル3:
評価が観測可能なインプットによっては実質的に基礎付けられていない、観測不能なインプット。
レベル2およびレベル3の公正価値は、一般に認められているモデルに基づき評価される。公庫は、 A )
流動性、信用リスクおよび転換権について調整された類似の債券の上場市場での価格、ならびに B )全ての
見積りキャッシュフローおよび固定キャッシュフローをゼロクーポン・イールド・カーブ、金利の期間構
造およびオプション・モデルを用いて割り引く割引キャッシュフローモデルの双方を用いている。
A )公庫は、発行債券および貸付の一部につき、流動性、信用リスクおよび転換権について調整された類
似の債券の上場市場での価格を用いており、これを債券サーキットという。債券サーキットはモーゲージ
信用残高の原則に基づいていることで特徴づけられ、公庫が発行した債券を構成する条件が債券発行によ
り調達された資金による顧客への貸付に直接転嫁され、公庫が決定した貸付マージンが加えられる。
これらの債券は全てナスダック(コペンハーゲン)で発行されているが、債券はその取引頻度および取
引量が不十分であるため非流動的である。したがって、上場市場での価格は使用できず、その代わりに、
流動性、信用リスクおよび転換権について調整された類似の証券の上場市場での価格が用いられる。類似
の証券とは、類似の特性を有するモーゲージ債または政府債である可能性がある。顧客への貸付に対する
信用リスクは、発行債券に対応しているため、発行債券の価格は債券発行により調達された資金による貸
付にも用いられている。よって、価格変動は損益に影響を与えない。
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B )公庫は、デリバティブ、公正価値で評価され債券サーキットを構成しない貸付および発行債券の残り
の部分につき、割引キャッシュフロー法を用いている。これらの発行債券も非流動的と判断されている。
レベル2の公正価値の算出には、スワップレート、為替ベースのスワップ・スプレッドおよび為替レー
ト等の観測可能なインプットが含まれている。また、発行債券の評価は公庫の実際の資金調達費用につい
ての見積りを含む。貸付の評価には、公庫の現在の貸付価格が含まれる。公庫は、見積もられた当座の資
金調達費用に応じて実際の貸付価格を定期的に調整することにより、貸付マージンを相対的に一定に保つ
よう努めている。実際の資金調達費用の見積りに関する感応度は、当座の貸付価格の変動により一部相殺
されることになる。これによると、価値調整全体による正味の影響は最大でプラス / マイナス2億 5,000 万
デンマーク・クローネの範囲内と考えられる。
公庫のごく一部の発行債券およびデリバティブは、公正価値レベル3に分類されている。当該レベル
は、仕組債および関連するヘッジ・デリバティブに用いられており、そのインプットは、公正価値レベル
2に適用されるインプットに加えて、通貨、株式およびコモディティのボラティリティならびにそれらの
相関といった観測不能なインプットから成る。発行済仕組債はデリバティブによりミクロ・ヘッジされて
おり、よって観測不能なインプットの変動は、発行における変動がデリバティブと逆に作用するため、利
益に重要な影響を及ぼすことはない。
公庫は、金融商品を利用することにより市場リスクを解消するリスク管理戦略を追求している。この結
果、レベル2およびレベル3に基づく公正価値を算出するのに用いられる見積りおよび仮定の変更による
包括利益計算書および持分への影響(正味ベースでみた総額による)は縮減されており、資金調達費用お
よび貸付価格の変動を含むにとどまる。
現在進められている「金利指標改革」は、現行の「ロンドン銀行間取引金利( LIBOR )」を代替のリスク
フリーレートに置き換えることを目的としている。公庫は、その評価プロセスにおいてヘッジ会計を使用
せずに、レベル2および3の公正価値の評価において割引キャッシュフローを使用しており、公庫のデリ
バティブのうち LIBOR に基づくものの割合が少ないため、影響を受けるベンチマーク・レートの変動による
公庫への影響は限定的となる。
公庫は、新しいベンチマーク・レートへの移行への処理およびフォールバック条項に関する ISDA のプロ
トコルの遵守を目的としたプロジェクト・グループを設置した。影響を受けるキャッシュフローの大部分
がヘッジされているため、新しいベンチマーク・レートへの移行は公庫の業績に重大な影響を与えないと
予想される。
2021 年上半期においてレベル間でいかなる組替えもなかった。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
金融商品の公正価値の詳細
レベル1 レベル2 レベル3 合 計
2021 年6月 30 日現在
資 産
信用機関への債権 305 0 0 305
貸付 0 183,195 0 183,195
証券ポートフォリオ 36,745 0 0 36,745
0 5,257 734 5,991
デリバティブ
資産合計 37,050 188,452 734 226,236
負 債
信用機関への債務 207 50 0 257
発行債券 0 211,155 5,815 216,970
0 7,301 200 7,501
デリバティブ
負債合計 207 218,506 6,015 224,728
2020 年 12 月 31 日現在
資 産
信用機関への債権 22 0 0 22
貸付 0 184,807 0 184,807
証券ポートフォリオ 33,568 0 0 33,568
0 6,854 816 7,670
デリバティブ
資産合計 33,590 191,661 816 226,067
負 債
信用機関への債務 0 50 0 50
発行債券 0 206,368 6,360 212,728
0 11,325 397 11,722
デリバティブ
負債合計 0 217,743 6,757 224,500
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
レベル3の公正価値の詳細
当期利益にお
1月1日現在 新 規 処 分 6月 30 日現在
ける認識額
2021 年6月 30 日現在
資 産
信用機関への債権 0 0 0 0 0
貸付 0 0 0 0 0
証券ポートフォリオ 0 0 0 0 0
816 0 0 -82 734
デリバティブ
資産合計 816 0 0 -82 734
負 債
信用機関への債務 0 0 0 0 0
発行債券 6,360 0 -507 -38 5,815
397 0 -220 23 200
デリバティブ
負債合計 6,757 0 -727 -15 6,015
当期利益にお
1月1日現在 新 規 処 分 12 月 31 日現在
ける認識額
2020 年 12 月 31 日現在
資 産
信用機関への債権 0 0 0 0 0
貸付 0 0 0 0 0
証券ポートフォリオ 0 0 0 0 0
814 0 -11 13 816
デリバティブ
資産合計 814 0 -11 13 816
負 債
信用機関への債務 0 0 0 0 0
発行債券 7,822 0 -1,008 -454 6,360
354 0 -164 207 397
デリバティブ
負債合計 8,176 0 -1,172 -247 6,757
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注記4 相殺
公庫は、マスター・ネッティング契約( ISDA マスター契約)にクロス取引の支払いのネッティングにつ
いての合意が含まれる場合に、外国為替取引およびデリバティブを差金ベースで決済している。差金決済
の場合は必然的に貸借対照表においてデリバティブの会計上の価額には相殺を含めることになる。相殺総
額は、 2020 年 12 月 31 日現在で 49 億 6,500 万デンマーク・クローネであったのに対し、 2021 年6月 30 日現在で
は 45 億 5,800 万デンマーク・クローネとなった。
ISDA マスター契約にクロス取引の支払いのネッティングが含まれない場合、会計上の価額は相殺を含ま
ない。相殺されていないデリバティブのネッティング金額は、取引相手ごとに算出される資産および負債
のうち少額である方を上限とする。かかる金額は資産および負債の双方に含まれる。
ISDA マスター契約には、デリバティブに関連する片務的または双務的担保契約が含まれる。これらの契
約に基づく受入担保および差入担保は、高格付の債券のみからなる。担保価額は取引相手ごとに算出さ
れ、債券が担保として提供される金融商品の純額を上限とする。担保契約は、通常取引のためではなく専
ら倒産の場合に備えて担保の相殺を認める。担保価値に対して相殺は適用されない。
公庫は、貸付、リースまたは発行債券に関して、ネッティング契約の締結および担保の差入れまたは受
入れを行っていない。このためこれらの金融商品は以下の表に含まれていない。帳簿価額は貸借対照表か
ら引用している。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
貸借対照表において表示されたデリバティブ
財政状態計算書上 財政状態計算書上
相殺された金額 相殺されていない金額
帳簿価額
相殺額 帳簿価額 金融商品 担 保 純 額
総額
2021 年6月 30 日現在
資 産 10,549 -4,558 5,991 -847 -3,926 1,218
12,059 -4,558 7,501 -847 -4,107 2,547
負 債
純 額 -1,510 0 -1,510 0 181 -1,329
2020 年 12 月 31 日現在
資 産 12,635 -4,965 7,670 -759 -5,386 1,525
16,687 -4,965 11,722 -759 -8,052 2,911
負 債
純 額 -4,052 0 -4,052 0 2,666 -1,386
注記5 流動性資金
監督当局は、前四半期末における貸付総額の 25 %を限度として事前調達により流動性資金を積み立てる
ことを公庫に対して認めている。当期末の上限額は 468 億デンマーク・クローネであり、公庫の流動性資金
は 276 億デンマーク・クローネであった。限度に対する流動性資金の割合は 2021 年度中のそれ以降にも変動
しており、月末で見た場合の流動性資金の最高割合は 17 %であった。
流動性資金は、帳簿価額で計上された信用機関への債務、発行債券およびデリバティブから貸付総額お
よびリース債権を控除して算出される。
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(単位:百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2020 年
流動性資金
6月 30 日 12 月 31 日
信用機関への債務、発行債券およびデリバティブ
信用機関への債務 257 50
発行債券 216,970 212,728
デリバティブ(負債) 7,501 11,722
-5,991 -7,670
デリバティブ(資産)
信用機関への債務、発行債券およびデリバティブ総額 218,737 216,830
貸付およびリース
貸付 183,195 184,807
7,961 7,650
リース
貸付総額 191,156 192,457
27,580 24,373
流動性資金
流動性資金は前四半期末現在の貸付総額の 25 %を超過してはならない。
流動性資金 27,580 24,373
187,237 191,349
2021 年3月 31 日(前四半期末)現在の貸付総額
流動性資金の割合(%) 15 13
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注記6 主要な指標
(単位:百万ユーロ/百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2021 年 2020 年 2019 年 2018 年 2017 年
2020 年
上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期
デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・
ユーロ
クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ
当期の主要な指標
純受取利息 24 180 221 250 235 341 440
その他の営業利益 0 3 5 7 6 6 15
その他の営業費用 -1 -7 -8 -7 -7 -7 -14
管理費用 -9 -68 -67 -62 -62 -58 -130
価値調整前当期利益 15 109 152 187 172 282 311
金融商品の価値調整 26 190 35 218 163 63 -33
当期利益課税額 -9 -66 -41 -89 -74 -76 -60
31 233 145 316 261 269 218
当期包括利益
貸付およびリース 25,708 191,156 190,698 185,878 176,788 172,271 192,547
証券ポートフォリオ 4,942 36,745 37,609 42,181 45,683 42,706 33,568
資産 31,519 234,368 236,685 237,182 229,599 230,199 233,872
発行債券 29,179 216,970 216,443 216,451 207,718 210,357 212,728
1,161 8,630 8,324 8,052 7,593 7,113 8,397
持分
当期における活動
貸付およびリース
509 3,782 3,914 2,774 3,423 4,939 5,057
(額面価額の純増加額 )
貸付およびリース
2,673 19,874 23,926 17,995 24,067 19,008 43,507
(額面価額の総増加額 )
発行債券
4,738 35,229 26,855 31,762 42,871 54,741 43,163
(額面価額の総増加額 )
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(単位:百万ユーロ/百万デンマーク・クローネ)
2021 年 2021 年 2020 年 2019 年 2018 年 2017 年
2020 年
上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期
デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・ デンマーク・
ユーロ
クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ クローネ
資本構成
リスク・エクスポー
ジャー総額( REA ) 1,641 12,202 13,817 14,366 19,926 9,699 11,496
(注)
普通株式等 Tier1
1,161 8,630 8,324 8,052 7,593 7,113 8,397
( CET1 )資本
自己資本 1,147 8,530 8,165 7,851 7,340 6,590 8,277
自己資本比率(%)
70 70 59 55 37 68 72
(注)
資産合計に対する持分
3.7 3.7 3.5 3.4 3.3 3.1 3.6
の比率(%)
財務比率(要約)
貸付およびリースにお
0 0 0 0 0 0 0
ける損失
資産に対する管理費用
0.03 0.03 0.03 0.03 0.03 0.03 0.06
の比率(%)
資産に対する純受取利
0.08 0.08 0.09 0.11 0.10 0.15 0.19
息の比率(%)
15 15 15 18 22 24 13
流動性資金の割合(% )
87 87 79 74 69 69 82
正規従業員数
(注)表の形式が変更されたため、各期間の数値は直接比較可能ではない。
主要な指標および財務比率は、デンマーク CFA (公認証券アナリスト)協会( CFA Society Denmark )により発行された
「勧告および財務比率」に従い算出されている。
2021 年6月 30 日現在の為替レート: 100 ユーロ= 743.5822 デンマーク・クローネ。
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第3【外国為替相場の推移】
(1) 【当該半期中における月別為替相場の推移】
該当事項なし
(2) 【最近日の為替相場】
該当事項なし
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