モンクレール・エスピーエー 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | モンクレール・エスピーエー |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
モンクレール・エスピーエー(E30200)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2020年９月30日
【中間会計期間】 自 2020年１月１日
至 2020年６月30日
【会社名】 モンクレール・エスピーエー
(Moncler S.p.A.)
【代表者の役職氏名】 取締役会長兼兼最高経営責任者 レモ・ルッフィーニ
(Remo Ruffini,
Chairman of the Board of Directors and Chief Executive Officer)
【本店の所在の場所】 イタリア、ミラノ20144、エリンコ・ステンダール通り47
(via Enrico Stendhal, 47 20144 Milan, Italy)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 後 藤 一 光
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区六本木六丁目10番１号 六本木ヒルズ森タワー23階
TMI総合法律事務所
【電話番号】 （03）6438-5511
【事務連絡者氏名】 弁護士 花枝 裕美子
【連絡場所】
東京都港区六本木六丁目10番１号 六本木ヒルズ森タワー23階
TMI総合法律事務所
【電話番号】 （03）6438-5511
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
(注) １． 本書において、別段の記載がある場合を除き、「当社」とは、モンクレール・エスピーエー(Moncler
S.p.A.)を意味し、「当グループ」とは、当社およびその連結子会社を意味するものとする。
２． 当社の事業年度は各年の12月31日に終了する。
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３． 本書記載の「円」は日本国の法定通貨を、「ユーロ」は欧州共同体設立条約（その後の改正を含む。）
に基づき欧州経済通貨同盟に参加している欧州連合加盟国の統一通貨を指すものとする。本書において
便宜上記載されている日本円への換算は、１ユーロ＝126.43円の換算率（2020年９月１日現在の株式会
社三菱ＵＦＪ銀行による対顧客直物電信売買相場の仲値）による。
４． 本書記載の各種金額およびパーセントは四捨五入されているため、合計は係数の総和と一致しない場合
がある。
５． 将来予測に関する記述について
本書は、将来予測に関する記述を含んでいる。本書に含まれる歴史的な事実の記述を除く全ての記述
が、将来予測に関する記述であり、これには、当グループの将来の財務状態及び経営成績、経営戦略、
予算、当グループが営業する市場、予想原価（projected costs）並びに将来の事業に向けた経営計画
及び目標等が含まれる。さらに、将来予測に関する記述は、将来予測に関する用語の使用により特定さ
れ得る。これらの用語には、「可能性がある」、「であろう」、「予測する」、「意図する」、「見積
もる」、「考える」若しくは「継続する」又はその否定形や組合せのほか、類似する用語が含まれる。
当グループは、これらの将来予測に関する記述において述べられている予想は合理的であると信じてい
るが、かかる将来予測に関する記述は現時点における経営陣の判断に基づくものであり、同記述に関し
ていかなる保証も提供するものではない。予想成績を達成する当グループの能力は、コントロールが及
ばない多くの要因に左右される。実績は、将来の予測に関する記述において予想又は含意された成績と
重大な相違が生じ、又は当該予測を下回る可能性がある。将来予測に関する情報は、予想成績に重大な
影響を与え得るリスクと不確実性を伴っており、一定の重要な前提に基づくものである。実績に重大な
マイナスの相違をもたらし得る要因には、次のものが含まれる。
・当グループが、新しい、かつ、変化する消費者の趣向をつかみ、それに対応するとともに、好ましい
ブランド認知を維持する能力
・当グループが戦略的計画を遂行することができるか否か
・既存店舗の賃貸借契約を更新し又は代替させる当グループの能力
・小売チャネル網を首尾よく拡大し当該拡大の費用を巧みに賄う当グループの能力
・卸売流通パートナーとの関係を維持する当グループの能力及び当該パートナーが質の高い基準を維持
できないかもしれないリスク
・第三者の製造業者に対する当グループの依存、及び当該第三者の製造業者が迅速に商品を出荷せず、
当グループの基準に従って商品を製造せず、又は適用法令に従って業務を遂行しない可能性
・当グループの事業に必要な半製品又は原料の価格若しくは品質の変動若しくは利用可能性の途絶
・当グループの事業の季節間格差に関するリスク
・重要な社員及び経営者に対する当グループの依存
・当グループが為替関連リスクにさらされていること
・物流センター及び当グループの事業に重要なその他の一定の施設に対する当グループの依存
・当グループの関係者との商業上の関係及びコンサルティング関係
・当グループの多額の負債及び無形資産に関連するリスク
・総体的な経済又は市場の状況におけるマイナスの変化
・競争相手と有効に競争する当グループの能力
・特に商標権侵害及び商品の偽造に関し、知的財産を保護する当グループの能力
・様々な国際経済的リスクや、規制上及び政治上のリスクに対処し、世界中の多くの国で効率的に事業
を営む当グループの能力
本書中の将来の予測に関する記述に対し過度に依存しないよう留意されたい。これらの記述は、本書提
出日現在における判断にすぎない。この注意喚起文言は、当グループが将来発行する可能性のある、い
かなる書面又は口頭による将来予測に関する記述との関係でも考慮されるべきである。当グループは、
本書提出日後、後発事象若しくは状況を反映するため又は予期しない事象の発生を反映するために、将
来予測に関する記述の改訂を公表するいかなる義務も負うものではない。
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第一部【企業情報】
第１【本国における法制等の概要】
１【会社制度等の概要】
（１）【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当半期中に、2020年７月21日に提出した有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
（２）【提出会社の定款等に規定する制度】
当半期中に、2020年７月21日に提出した有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
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２【外国為替管理制度】
当半期中に、2020年７月21日に提出した有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
３【課税上の取扱い】
当半期中に、2020年７月21日に提出した有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
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第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
６月30日 12月31日
2018年 2019年 2020年 2018年 2019年
(百万ユーロ)
収益データ
収益……………………………………… 493.5 570.2 403.3 1420.1 1,627.7
売上原価……………………………… (118.6) (133.1) (123.8) (320.2) (362.4)
売上総利益…………………………… 374.9 437.2 279.5 1,099.8 1,265.8
85.7 102.6 (35.5) 414.1 491.8
営業活動に係る利益
当期純利益……………………………… 61.7 70.0 (31.6) 332.5 358.7
親会社株主に帰属する当期純利益…… 61.6 70.0 (31.6) 332.4 358.7
非支配持分利益（損失）……………… 0.1 0.005 0.007 0.1 0.1
財務データ
資本金………………………………… 51.2 51.6 51.7 51.2 51.6
発行済株式総数……………………… 255,775,872 257,948,524 258,352,624 255,820,124 257,979,524
親会社株主に帰属する持分………… 870.7 1,005.7 1,289.9 1,068.8 1,306.3
非支配持分……………………………… 0.1 0.1 0.1 0.1 0.0
資本合計………………………………… 870.8 1,005.8 1,290.0 1,068.9 1,306.4
0.24 0.28 (0.13) 1.32 1.42
1株当たり中間純利益又は当期純利益
その他
従業員数………………………………… 3,284 3,823 4,129 3,502 3,975
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２【事業の内容】
「第３-３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
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３【関係会社の状況】
「第６－１ 財務書類 中間要約連結財務諸表」の注記３を参照のこと。
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４【従業員の状況】
2020年６月30日現在の当グループの正規従業員の人数は 4,028 人である(2019年６月30日現在は 3, 831 人)。
従業員数の増加は、主に新規直営店のオープン及びグループ全体の成長によるものである。
「第６－１ 財務書類 中間要約連結財務諸表」の注記４.９も参照のこと。
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
「第３－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
２【事業等のリスク】
「第３－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析題】
（１）業績等の概要
「（３）財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
（２）生産、受注および販売の状況
「（３）財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
（３） 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析
新型コロナウィルス（ Covid-19 ）に関連する状況
Covid-19の世界的流行に伴い各国政府によって実施された封じ込め措置は、2020年第２四半期にも影響を及ぼし続けてい
る。当社グループが実施した施策や事業と最も関連性の高い事項についての最新情報は、以下のとおりである。
流通ネットワーク
本年４月及び５月には、小売店ネットワークの半分以上が一時的に閉鎖され、５月中旬から徐々に再開された。６月末現
在、９店舗が依然として一時休業している。同時期、卸売単一ブランド店も、各国政府によって課せられた制限によって
営業に制約が生じ、このチャネルの業績にも大きな悪影響が生じた。
サプライチェーン
当社グループの生産および物流センターは、新型コロナウィルスの世界的流行に伴う制約にもかかわらず、第２四半期も
引き続き稼働し、重大な混乱は生じなかった。
従業員
本年７月以降、当社グループの役職員及び従業員は徐々にイタリアの本社や各地域のオフィスでの勤務に復帰し始めてて
いる。当社グループでは、すべての従業員の健康と安全を保護するために厳格なプロトコルを採用しており、新型コロナ
ウィルスの検査を受ける機会も提供している。ミラノオフィスの従業員には自転車の利用を推奨し、通勤のための公共交
通機関の利用を避けることを推奨している。当社は、従業員が使用し、また地域社会の利益のために、サージカルマスク
の製造を継続した。
ブランド及び顧客
当グループは、モンクレールの価値観にさらに焦点を当てる形で、デジタルチャネルへの注力を行っている。7 Moncler
Fragment Hiroshi Fujiwaraプロジェクトの立ち上げは、現実世界とデジタルを融合したWeiboにおけるPhygital形式で実
施され、プロジェクト立ち上げの初日には、3,200万回の再生回数を記録した。これは、高級ブランドがWeiboで行ったこ
の種のイベントの中で最も多い再生回数である。特に、新型コロナウィルスの世界的流行の前には海外旅行中に当社製品
を購入し、現在は地元で購入している人々のために、顧客の忠誠心とエンゲージメントを促進するさまざまな活動を積極
的に行った。
投資
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デジタルの戦略的重要性に鑑み、eコマースサイトの管理を内製化し、社内組織を強化することが決定された。
コスト管理
ブランドの価値を維持するために、経営陣は2020年秋冬シーズンの発注を減らし、2020年春夏シーズンに販売できなかっ
た製品を2021年春夏シーズンに販売することを検討している。モンクレールの店舗が入居している物件の賃料の再交渉に
ついては、いくつかの貸主との間で協議の進展に明るい兆候が出てきている状況である。
財政状態
以下の考察と併せて、「第６ 経理の状況」、当グループの中間要約連結財務諸表及び関連注記も参照されたい。
連結損益計算書
当社の2020年及び2019年上半期の連結損益計算書は以下のとおりである。
単位：千ユーロ 2020年上半期 対収益構成比 2019年上半期 対収益構成比
403,334 100.0%
570,246 100.0%
収益
-29%
+16%
対前年比
279,570 69.3%
437,152 76.7%
売上総利益
(190,937) (47.3%)
(206,880) (36.3%)
販売費
(79,794) (19.8%)
(84,789) (14.9%)
一般管理費
(44,329) (11.0%)
(42,865) (7.5%)
公告宣伝費
(35,490) (8.8%)
EBIT 102,618 18.0%
正味財務項目
(11,221) (2.8%)
(10,496) (1.8%)
(1)
(46,711) (11.6%)
92,122 16.2%
税引前利益
15,086 3.7%
(22,128) (3.9%)
法人所得税
32.3%
24.0%
税率
(31,632) (7.8%)
69,989 12.3%
当期純利益
対前年比 +14%
-
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連結収益
2020年上半期、当社は403.3百万ユーロの収益を計上した。これは、現在の為替相場のもとでは2019年上半期の570.2百万
ユーロから29%の減少、為替相場を固定した場合でも同様に29%の減少である。この業績は、世界各国の政府によって実施
された新型コロナウィルスに対処するための厳格な措置の影響を受けたものである。特に、第２四半期は、約２か月間、
店舗ネットワークの50％以上が一時的に閉鎖され、開店した店舗への客足が大幅に減少し、為替レートを固定した場合に
は52％、現在の為替レートでは51%に相当する収益が減少した。
地域別収益
2020年度 2019年度
％ ％ 対前年比（％）
単位：千ユーロ
上半期 上半期
現在の為替相場 為替相場固定
イタリア 41,910 10.5% 68,468 12.0% -39% -39%
イタリアを除くEMEA 129,951 32.2% 168,897 29.6% -23% -23%
181,672 45.0% 249,318 43.7% -27% -27%
アジア及びその他の国々
49,801 12.3% 83,563 14.7% -40% -41%
アメリカ諸国
403,334 100.0% 570,246 100.0% -29% -29%
総計
イタリアでは、小売、卸売双方のチャネルが新型コロナウィルス対策に伴う営業制限措置の影響を受け、収益が39%減少
した。特に第２四半期には、店舗の閉鎖や特に観光客の客足が顕著に減少し、業績に深刻な影響が生じた。
EMEAでは、同じ為替レートで比較すると収益が23％減少した。イタリアと同様の理由で、特に第２四半期の減少が顕著で
あった。第２四半期には、フランスは地域平均を下回る業績であったが、ドイツとスカンジナビアでは比較的緩やかな制
限措置の恩恵を受け、地域平均を上回った。
アジアその他の国々では、同じ為替レートで比較すると収益が27％減少した。韓国の業績は他の地域を上回り、新型コロ
ナウイルスに対する封じ込め措置の影響を最も受けた日本、香港特別行政区及びマカオの業績低下の影響緩和した。中国
本土は第２四半期に力強いペースの回復を示し、２桁の成長率を記録した。
アメリカ諸国においては、同じ為替レートで比較すると収益が41%減少し、小売りチャネル、卸売チャネルとも同程度に
低調であった。特にアメリカ合衆国における第２四半期の業績は、新型コロナウイルスの影響を強く受けた。
販売チャネル別収益
2020年度 2019年度 対前年比
単位：千ユーロ 上半期 ％ 上半期 ％ 現在の為替相場 為替相場固定
403,334 100.0% 570,246 100.0% -29% -29%
収益合計
うち：
300,506 74.5% 437,060 76.6% -31% -32%
小売
102,828 25.5% 133,186 23.4% -23% -21%
卸売
2020年度上半期において、小売チャネルの収益は2019年度上半期の437.1百万ユーロから300.5百万ユーロとなり、同じ為
替レートで比較すると32%の減少となった。この業績は、特に第２四半期において、直営小売店の半数以上が休業を余儀
なくされた影響を反映している。Eコマースは、２桁の成長を継続した。
2020年度上半期において、当グループは比較可能店舗売上高成長率が38%減少した。
卸売チャネルは、収益が2019年上半期の133.2百万ユーロから102.8百万ユーロに減少し、同じ為替レートで比較すると
21%の減少となった。これは販売できなかった在庫についてのリスク調整も反映した結果である。オンライン販売チャネ
ルは、２桁の成長を継続している。
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単一ブランド販売店網
2020年６月30日現在、モンクレールの単一ブランド販売店網は213の単一ブランド小売直営店（2019年12月31日現在と比
較して４店舗増加）及び63の卸売店舗内店（2019年12月31日現在と比較して、１店舗出店、２店舗閉鎖した結果１店舗減
少）から構成されている。
2020年６月30日現在、単一ブランド小売直営店９店が一時休業中である。
2020年上半期の
2020年6月30日 2019年12月31日 2019年6月30日
純増数
単一ブランド小売店 213 209 196 ▶
イタリア 18 19 19 (1)
イタリアを除くEMEA 57 56 54 1
103 104 95 (1)
アジア及びその他の国々
35 30 28 5
アメリカ諸国
63 64 60 (1)
単一ブランド卸売店
連結営業利益及び当期純利益の分析
売上原価及び売上総利益
2020年上半期の連結売上総利益は279.6百万ユーロであり、収益の69.3%を占めた（2019年の上半期は76.6％であった）。
この減少は、主に2020年春夏物の過剰在庫の評価損を計上したことによるものである。評価損がなければ、売上総利益は
2019年上半期と同水準であった。
営業経費及びEBIT
販売費は190.9百万ユーロであり、収益の47.3%を占めた（2019年上半期は36.3%であった）。この増加は、店舗の固定費
の増加によるものである。
一般管理費は79.8百万ユーロであり、収益の19.8%を占めている。2019年上半期にはそれぞれ84.8百万ユーロ、14.9%で
あった。この結果は、2019年のグループの組織構造への投資を差し引いた、一般的なコストを抑えるために行われた措置
の恩恵を受けたものである。
株式報酬費用は、販売及び一般管理費に含まれ、2020年上半期には11.7百万ユーロであり、2019年上半期には16.3百万
ユーロであった。
広告費は 44.3 百万ユーロであり、収益の 11.0% を占め、2019年上半期の 7.5%から増加した 。 これは、特にMoncler Genius
（モンクレール・ジーニアス）の重要な発表を含む、今年の１月に実施された投資の影響を反映している。
2020年上半期には、使用権資産に関連するものを除く減価償却費及び償却費は、2019年上半期の32.7百万ユーロから 39.2
百万ユーロへと 20% 増加した。この増加は、主に小売部門の拡張のための投資、特に2019年下半期に実施された投資によ
るものである。
EBITは、約40百万ユーロにのぼる新型コロナウイルスに関連する特別な費用（うち特別な在庫の評価損が約30百万ユー
ロ、ミラノ市への寄付が約10百万ユーロ）を含め、-35.5百万ユーロであった。2019年上半期には102.6百万ユーロの営業
利益を記録していた。 当グループは、本年２月から主な賃貸人との賃料減額交渉を開始し、この結果得られた利益を上半
期の業績に反映している。
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2020年上半期の正味財務項目はマイナス11.2百万ユーロとなった。2019年上半期は、リース負債を含む正味財務項目はマ
イナス10.5百万ユーロであった。
税率は32.3%であり、2019年上半期には24.0%であった。
2019年上半期の当期純利益は-31.6百万ユーロであった。2019年上半期には70.0百万ユーロであった。
連結財政状態計算書 及びキャッシュフローの分析
当社の2020年６月30日、2019年６月30日及び2019年12月31日現在の再修正された連結財政状態計算書は、以下のとおりで
ある。
再修正された連結財政状態計算書
単位：千ユーロ 2020年6月30日 2019年12月31日 2019年6月30日
435,388 434,972 425,959
無形資産
206,538 212,917 184,837
固定資産
575,394 593,623 511,472
使用権資産
その他の非流動資産（負債） 123,638 90,658 75,558
1,340,958 1,332,170 1,197,826
非流動資産合計
99,208 128,166 81,724
純額の運転資金
その他流動資産（負債） (105,533) (160,244) (93,265)
(6,325) (32,078) (11,541)
流動資産合計
1,334,633 1,300,092 1,186,285
投資資本
(595,111) (662,622) (395,668)
純有利子負債
622,892 639,207 561,895
リース負債
16,904 17,139 14,238
従業員給付
1,289,948 1,306,368 1,005,820
株主持分
1,334,633 1,300,092 1,186,285
総資金
純額の運転資金
純額の運転資金は99.2百万ユーロであった。（2019年上半期は81.7百万ユーロ。）これは直近12か月の収益の6.8%に相当
する金額である（2019年上半期は5.5%）。この増加は、 当半期の困難な事業環境かでの業績を反映している。
純額の運転資金
単位：千ユーロ 2020年6月30日 2019年12月31日 2019年6月30日
(235,902) (248,621) (241,384)
買掛金
267,631 208,868 243,069
在庫
67,479 167,919 80,039
売掛金
99,208 128,166 81,724
純額の運転資金
収益に対する％ 6.8% 7.9% 5.5%
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正味の金融資産（負債）
2020年６月30日現在の正味の金融資産は595.1百万ユーロであり、2019年12月31日現在には662.6百万ユーロ、2019年６月
30日現在には395.7百万ユーロであった。
IFRS16を適用した結果、2020年６月30日現在のリース負債は622.9百万ユーロであり、2019年12月31日現在には639.2万
ユーロ、2019年６月30日現在には561.9百万ユーロであった。
正味の金融資産（負債）
単位：千ユーロ 2020年6月30日 2019年12月31日 2019年6月30日
667,414 759,073 490,542
現金
短期借入金（正味） (49,839) (18,248) (15,679)
長期借入金（正味）
(22,464) (78,203)
(79,195)
*
正味の金融資産（負債） 595,111 662,622 395,668
(622,892) (639,207) (561,895)
リース負債
当社の2020年及び2019年上半期の再修正された連結キャッシュ・フロー計算書は、以下のとおりである。
再修正された連結キャッシュ・フロー計算書
単位：千ユーロ 2020年上半期 2019年上半期
EBIT (35,490) 102,618
39,166 32,715
減価償却費
3,244 8,256
その他の流動資産/負債
28,958 21,483
純額の運転資金の増減
(87,153) (29,847)
その他の流動資産/負債の増減
(36,678) (40,955)
正味資本支出
(87,953) 94,270
営業活動によるキャッシュ・フロー
純金融収益（費用） (795) (739)
14,588 (22,546)
税金
(74,160) 70,985
フリー・キャッシュ・フロー
- (101,708)
配当金の支払額
6,649 (23,718)
株主持分変動及びその他の変動
(67,511) (54,441)
正味キャッシュ・フロー
正味の金融資産（負債）（期首） 662,622 450,109
正味の金融資産（負債）（期末） 595,111 395,668
(67,511) (54,441)
正味の金融資産（負債）の変動
2020年上半期のフリー・キャッシュ・フローは-74.2百万ユーロと負の値となった。2019年上半期には71.0百万ユーロで
あった。賞味キャッシュ・フローは-67.5百万ユーロで、これは2019年上半期には-54.4百万ユーロであった。
当社は、2019年の上半期に101.7百万ユーロの配当を支払っている。2018年上半期には70.5百万ユーロであった。当社
は、2019年上半期に、15.1百万ユーロの自社株買いも行っている。この結果、2019年上半期の正味キャッシュ・フローは
マイナス54.4百万ユーロであった。（2018年上半期はマイナス61.0百万ユーロ。）
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正味資本主出
2020年最初の６か月間の正味資本支出は36.7百万ユーロであり（販売チャネル拡張への投資20.4百万ユーロ、及び一般イ
ンフラ投資16.3百万ユーロを含む）、2019年上半期の41.0百万ユーロから減少した。インフラ投資は、主にIT技術及び物
流センターの拡張及び自動化のための投資である。
資本支出
単位：千ユーロ 2020年６月30日 2019年12月31日 2019年６月30日
20,426 75,295 19,089
小売
16,252 45,553 21,867
卸売
36,678 120,848 40,956
正味資本支出
収益に対する％ 9.1％ 7.4％ 7.2％
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2020年上半期中に生じた重要な事象
新型コロナウィルス（ Covid-19 ）の世界的流行
2019年末、 新型コロナ ウイルス （ Covid-19 ）による感染 が、中国の湖北省の首都である武漢で最初に報告された。2020年
の最初の６か月の間に、世界中で約1,300万人 新型コロナ ウイルスに感染し、約57万人が死亡した。世界的流行を封じ込
め、人々を保護するために、各国の政府は、すべての必須ではない活動の一時的な閉鎖を含む、厳格な封じ込めとソー
シャルディスタンス確保のための措置を講じ、これらは当社の事業のさまざまな分野に影響を与えた。
新型コロナウイルスの蔓延が最初に報じられて以降、当社はこの緊急事態の管理を専門とする内部タスクフォースを迅速
に立ち上げ、従業員の健康と事業の保護を目的とした重要な行動と明確な手順を直ちに策定し実施した。
前述のとおり、この 新型コロナ ウイルスの流行は、収益と利益の両面において、上半期の業績に重大な影響を及ぼした。
モンクレール・コリア
2020年3月31日、当社は、韓国の子会社であるMoncler Shinsegae Inc.の39.01％の株式を、韓国のパートナー
（Shinsegae International Inc.）から15.7百万ユーロの現金を対価として取得した。この買収の結果、モンクレールは
現在、Moncler Shinsegae Inc.の株式の90.01％を保有している。
配当
2019年６月11日、当社の株主総会は2019年12月31日に終了した事業年度の業績を承認し、あわせて2020年４月22日に開催
された取締役会の決議で提案されたとおり、世界経済の状況の変化を考慮し、利益を翌年に繰り越すことを決議した。
2020年パフォーマンス・シェア・プラン
2020年６月11日、当社の定時株主総会において、当社及びその子会社の上級役員や重要な経営陣、従業員、協力者（外部
コンサルタントを含む）を対象とする「2020パフォーマンス・シェア・プラン」と呼称する株式報酬制度株式付与プラン
の導入が承認された。詳細な情報は当社ウェブサイト（www.monclergroup.com）の「Governance/Shareholders’
Meeting」の箇所で開示されている。
当該定時株主総会において、イタリア民法2443条に基づき、以後５年間、当社取締役会に「2020パフォーマンス・シェ
ア・プラン」の対象者に譲渡するためにイタリア民法2349条に基づく最大400,000株の株式の無償発行を行う権限が付与
された。
当該定時株主総会の最後に、当該決議に基づき、当社取締役会は、106人の対象者に対して、合計1,350,000株を付与し
た。
Interparfums SA との新しい独占的ライセンス契約
2020年６月11日、当社の取締役会は、香水および香水関連製品の製造、製造、流通に関して、フランスの有名な香水およ
び化粧品会社であるInterparfums SAの間で、と世界的な独占ライセンス契約を締結することを承認した。この契約に基
づき、Interparfums SAは、香水およびフレグランス関連製品を作成および製造し、モンクレールの単一ブランドスト
ア、一部のデパート、専門店、免税店において販売を行うことになる。契約は2026年12月31日まで続き、５年間延長され
る可能性があり、最初のフレグランスラインの発売は2022年の第1四半期内に予定されている。
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2020年６月30日後に生じた重要な事象
最大４億ユーロの極度貸付契約の締結
2020年７月3日、当社は、Intesa SanpaoloS.p.A.との間で極度貸付契約を締結し、最大４億ユーロの融資枠の設定に合意
した。貸付けは、カーボンニュートラルと再生可能エネルギーの使用に関連する２つの持続可能な目標の達成にリンクさ
れた褒賞制度にリンクされている。この極度貸付契約は2023年に満期を迎え、その後さらに２年間更新することができ
る。
Marcolin Group との世界的なライセンス契約の更新
2020年７月６日、当社は、Moncler Lunettesのブランドにおけるサングラス、眼鏡、スキーマスクの設計、製造、販売に
ついて、Marcolin Groupとの間の世界的な独占ライセンス契約を更新した。2015年に開始されたこのパートナーシップ
は、2025年12月31日までさらに５年間延長された。
YOOXNET-A-PORTERグループとの契約の終了
2020年７月27日、Moncler S.p.A.の取締役会は、オンラインビジネスを内部化するという経営陣の提案を承認した。この
プロセスは2020年10月から徐々に行われ、2021年に完了する予定である。
今後の事業の見通し
新型コロナウイルスが経済及び社会に与える現在の状況の深刻さとその期間の不確実性を考慮すると、今日、この世界的
流行が2020年度の業績に及ぼす影響を予測することは困難である。当社経営陣は、事業計画を変更し、事業を保護するた
めに必要となるあらゆる措置を迅速に講じたが、新型コロナウイルスによる影響の継続は、当社事業の発展にかかる不確
実性を高め、2020年度の業績に悪影響を与えると予想している。
当社の経営陣は、2020年の当社グループの戦略をデジタルに重点を置き、以下のとおり実施することを確認している。
ブランドの強化
独自性、伝統の一貫性、伝統に忠実でありながら革新する能力は、常に高級品セクターにおけるモンクレールのブランド
ポジショニング戦略を支える基盤となっている。2018年、モンクレールは新たに、 Moncler Genius – One House,
Different Voices を発表し、急速に進化している消費者との対話を促進することとした。この重要なプロジェクトは当社
における新しい働き方を設定し、コレクションの定義から製造方法、マーケティング、クライアントとのコミュニケー
ションに至るまで、バリューチェーンのすべての段階に影響を与え、継続的な微ランドの強化を目指すものである。
強力なデジタル文化の普及
我々の戦略をデジタルをキーとしてで考え、定義し、実装することは、部門間の「感染」の重要性を信じるモンクレール
にとってますます基本的な目標となる。特に、デジタルは収益を生み出すための重要なツールであり、何よりも、デジタ
ルは現在および将来の戦略を実行する方法となる。
オムニチャネルアプローチによる顧客へのフォーカス
小売、卸売、デジタルクライアントとの直接的な関係を構築し、すべてのタッチポイントを使用してクライアントに関与
し、ニーズを予測できるようにする。これらは、当社がクライアント、特に地元の顧客との関係を構築するための柱とな
る。オムニチャネルアプローチは、グループの将来の有機的成長を維持し、可能であれば強化するためのものである。
創業時の価値観に沿った持続可能な事業展開
モンクレールは常に、利害関係者の期待に沿って、ブランドの独自性を反映し、グループの創設価値に触発された持続可
能で責任ある事業開発の戦略に従ってきた。モンクレールのこの独自性は、あらゆる行動が私たちの住む社会や環境に影
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響を与えることを意識し、これまで以上に困難な課題に取り組むことの結果であり、企業として、未来の世代のために明
るい明日を築くために貢献することを目標とするものである。
製品カテゴリの選択的拡大
当グループは、高いレベルのブランド認知度と強力なノウハウを活かし、モンクレールのコアビジネスを補完し、又は達
成できる製品カテゴリの選択的な拡大に取り組んでいる。
主要市場の開発と統合
長年にわたり、当社は常に事業を強力に管理しながら、国際的な成長という明確な戦略に従ってきた。モンクレールは、
小売単一ブランドストアネットワークの強化、店舗の平均販売面の制御された拡大、卸売単一ブランドストアのオープン
や旅行小売の拡大、デジタルチャネルの強化を通じて、「コア」市場でのプレゼンスを強化しながら、主要な国際市場を
選択的に発展させ続けることを目標としている。
関連当事者取引
「第６－１ 財務書類 中間要約連結財務諸表」の 注記10.1を参照のこと。
変則的又は特異な取引
当社及び当グループの財務状態又は業績に重要な影響を与える変則的又は特異な取引は存在しない。
４【経営上の重要な契約等】
「第３－３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載された事項を除き、当半期
における該当事項なし。
５【研究開発活動】
当半期において重要な変更はなかった。
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第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
当半期中において、主要な設備の状況について重要な変更はなかった。
２【設備の新設、除却等の計画】
当半期中において、設備の新設、除却等の計画について重要な変更はなかった。
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第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
①【株式の総数】
（2020年６月30日現在）
授権株数（株） 発行済株式総数（株） 未発行株式数（株）
258,352,624 258,352,624 0
②【発行済株式】
（2020年６月30日現在）
上場金融商品取引所名又は
記名・無記名の別及び額
発行数（株）
種 類 内 容
面・無額面の別
登録認可金融商品取引業協会名
MTA
（ボルサ・イタリアーナが運営
するイタリアのスクリーン取引
258,352,624 -
記名式無額面株式 普通
市場であるメルカート・テレマ
ティコ・アッツィオナーリオ
（Mercato Telematico
Azionario））
- 258,352,624 - -
計
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
（３）【発行済株式総数及び資本金の状況】
（2020年６月30日現在）
発行済株式総数（株） 資本金（ユーロ）
年月日
増減数 残高数 増減額 残 高 摘 要
ストックオプションの行
2,159,400 257,979,524 431,880 51,595,904.80
2019年12月31日
使に伴う新株の発行
ストックオプションの行
22,300 258,001,824 4,460 51,600,364.80
2020年１月24日
使に基づく新株の発行
株式報酬制度の導入のた
304,800 258,306,624 60,960 51,661,324.80
2020年２月６日
めの増資
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ストックオプションの行
46,000 258,352,624 9,200 51,670,524.80
2020年６月30日
使に基づく新株の発行
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（４）【大株主の状況】
（2020年９月25日現在）
所有株式数
発行済株式総数に対する
氏名又は名称 住 所
（株）
所有株式数の割合
ルッフィーニ・パーテシパチ
オーニ・エスアールエル
イタリア共和国ミラノ市サンタ・テク
58,015,013 22.5%
（Ruffini Partecipazioni
ラ３番
S.r.l.）
ブラックロック・インク
アメリカ合衆国ニューヨーク州ニュー
12,933,280 5.0%
ヨークイースト52番通り55
（BlackRock Inc.）
アメリカ合衆国ジョージア州アトラン
インベストコー・リミテッド
タ ピーチツリー通り、ツーピーチツ
7,742,232 3.0 %
（Invesco Ltd）
リーポイント1555番地 N.E. 1800号室
モルガンスタンレー・アジ
香港特別行政区 4603-4609、ワンコン
ア・リミテッド（Morgan
7,716,725 3.0%
ノートプレイス、セントラル
Stanley Asia Limited）
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２【役員の状況】
2020年７月21日に提出した有価証券報告書において報告されているものを除いて、重要な変更はなかった。
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第６【経理の状況】
１ 当社は、欧州連合によって承認され、政令第38/05号第9条（Article 9 of Legislative Decree No. 38/05）に基づき
イタリアで施行されている国際財務報告基準（以下、「国際財務報告基準（IFRS）」）に準拠して中間要約連結財務
諸表を作成しており、当社は当該財務諸表を本国において半期報告書上で開示している。以下に掲げる当社の和文の
中間要約連結財務諸表は、 20 20 年６月30日に終了した６ヶ月間にかかる半期報告書に掲載された原文の中間要約連結
財務諸表を翻訳したものである。
当該財務諸表の作成に当たって、当グループが採用した会計原則及び会計慣行と、日本において一般に認められてい
る会計原則及び会計慣行との間の主要な相違点については、「３ 日本と国際財務報告基準（IFRS）における会計原
則及び会計慣行の主要な相違」において説明されている。
２ 上記の中間要約連結財務諸表の日本における開示については、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する
規則」（昭和52年大蔵省令第38号）第76条第１項の規定が適用されている。
３ 原文の財務書類は、外国監査法人等（「公認会計士法」（昭和23年法律第103号）第１条の３第７項に規定されている
外国監査法人等をいう。）から、金融商品取引法（昭和23年法律第25号）第193条の２第１項第１号に規定されている
監査証明に相当すると認められる証明を受けていない。
４ 当社の原文の中間要約連結財務諸表は、ユーロで表示されている。「円」で表示されている金額は、 20 20 年 ９ 月１日
現在の株式会社三菱ＵＦＪ銀行の対顧客直物電信売買相場の仲値である１ユーロ＝126.43円により行ったものであ
る。日本円による計数は四捨五入により合計と一致しないことがある。
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１【中間財務書類】
中間要約連結財務諸表
連結損益計算書
うち うち
2020年度 2019年度
関連当事者 関連当事者
単位：千ユーロ 注記
上半期 上半期
(注記 10.1) (注記 10.1)
4.1 403,334 508 570,246 508
収益
4.2 (123,764) (5,596) (133,094) (8,703)
売上原価
279,570 437,152
売上総利益
販売費 (*) 4.3 (190,937) (702) (206,880) (1,065)
一般管理費 (*) 4.4 (79,794) (5,737) (84,789) (9,599)
4.5 (44,329) (42,865)
マーケティング費
4.6 (35,490) 102,618
営業利益
4.7 301 576
金融収益
4.7 (11,522) (11,072)
金融費用
(46,711) 92,122
税引前利益
4.8 15,086 (22,128)
法人所得税
当期純利益（非支配持分を含む） (31,625) 69,994
非支配持分 (7) (5)
当期純利益（当グループ持分） (31,632) 69,989
１株当たり利益（単位：ユーロ） 5.16 (0.13) 0.28
希薄化後１株当たり利益（単位：ユーロ） 5.16 (0.12) 0.28
連結損益計算書
うち うち
2020年度 2019年度
関連当事者 関連当事者
単位：百万円 注記
上半期 上半期
(注記 10.1) (注記 10.1)
4.1 50,994 64 72,096 64
収益
4.2 (15,647) (708) (16,827) (1,100)
売上原価
35,346 55,269
売上総利益
販売費 (*) 4.3 (24,140) (89) (26,156) (135)
一般管理費 (*) 4.4 (10,088) (725) (10,720) (1,214)
マーケティング費 4.5 (5,605) (5,419)
4.6 (4,487) 12,974
営業利益
4.7 38 73
金融収益
4.7 (1,457) (1,400)
金融費用
(5,906) 11,647
税引前利益
4.8 1,907 (2,798)
法人所得税
当期純利益（非支配持分を含む） (3,998) 8,849
(1) (1)
非支配持分
当期純利益（当グループ持分） (3,999) 8,849
１株当たり利益（単位：円） 5.16 (15.83) 35.23
希薄化後１株当たり利益（単位：円） 5.16 (15.76) 35.28
(*) 2019年上半期では、独立の科目として株式報酬費用を表示していたが、2020年上半期から、販売費と一般管理費に
それぞれ含めて表示している。これに関する詳細は、関連注記を参照のこと。
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連結包括利益計算書
2020年度 2019年度
注記
上半期 上半期
単位：千ユーロ
当期純利益（損失） (31,625) 69,994
5.16 955 580
ヘッジの公正価値の変動
5.16 (4,165) 2,756
換算差額―在外営業活動体
(3,210) 3,336
純損益に振り替えられる可能性のある項目
その他の利益（損失） 5.16 (47) (154)
(47) (154)
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益（損失）（税引後） (3,257) 3,182
(34,882) 73,176
当期包括利益（損失）計
帰属先：
(34,885) 73,170
当グループ
3 6
非支配持分
連結包括利益計算書
2020年度 2019年度
注記
上半期 上半期
単位：百万円
当期純利益（損失） (3,998) 8,849
5.16 121 73
ヘッジの公正価値の変動
5.16 (527) 348
換算差額―在外営業活動体
(406) 422
純損益に振り替えられる可能性のある項目
その他の利益（損失） 5.16 (6) (19)
(6) (19)
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益（損失）（税引後） (412) 402
(4,410) 9,252
当期包括利益（損失）計
帰属先：
(4,411) 9,251
当グループ
0 1
非支配持分
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半期報告書
連結財政状態計算書
うち関連当事者 うち関連当事者
2020年 2019年
単位：千ユーロ 注記
６月30日 (注記 10.1) 12月31日 (注記 10.1)
ブランド及びその他の無形資産（純額） 5.1 279,806 279,390
5.1 155,582 155,582
のれん
有形固定資産（純額） 5.3 781,932 806,540
5.9 29,644 30,457
その他の非流動資産
5.4 160,651 129,134
繰延税金資産
1,407,615 1,401,103
非流動資産
5.5 267,631 208,868
棚卸資産
5.6 67,479 23,630 167,919 15,607
売掛金
5.12 4,928 1,582
当期税金資産
5.9 39,304 23,758
その他の流動資産
5.8 3,208 3,120
金融資産
5.7 667,414 759,073
現金及び現金同等物
1,049,964 1,164,320
流動資産
2,457,579 2,565,423
資産合計
5.16 51,671 51,596
資本金
5.16 173,374 172,272
資本剰余金
5.16 1,096,452 723,735
その他の剰余金
5.16 (31,632) 358,685
親会社株主に帰属する当期純利益
1,289,865 1,306,288
当グループ持分
83 80
非支配持分
1,289,948 1,306,368
資本合計
5.15 539,543 611,997
長期借入金
引当金（非流動） 5.13 10,185 10,703
5.14 6,719 6,436
従業員給付
5.4 66,216 68,710
繰延税金負債
5.11 441 223
その他の非流動負債
623,104 698,069
非流動負債
5.15 158,860 126,781
短期借入金
5.10 235,902 31,871 248,621 20,906
買掛金
5.12 82,987 98,450
当期税金負債
その他の流動負債 5.11 66,778 554 87,134 3,994
流動負債 544,527 560,986
2,457,579 2,565,423
資本及び負債合計
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半期報告書
連結財政状態計算書
うち関連当事者 うち関連当事者
2020年 2019年
単位：百万円 注記
６月30日 (注記 10.1) 12月31日 (注記 10.1)
ブランド及びその他の無形資産（純額） 5.1 35,376 35,323
5.1 19,670 19,670
のれん
有形固定資産（純額） 5.3 98,860 101,971
5.9 3,748 3,851
その他の非流動資産
5.4 20,311 16,326
繰延税金資産
177,965 177,141
非流動資産
5.5 33,837 26,407
棚卸資産
5.6 8,531 2,988 21,230 1,973
売掛金
5.12 623 200
当期税金資産
5.9 4,969 3,004
その他の流動資産
5.8 406 394
金融資産
5.7 84,381 95,970
現金及び現金同等物
132,747 147,205
流動資産
310,712 324,346
資産合計
5.16 6,533 6,523
資本金
5.16 21,920 21,780
資本剰余金
5.16 138,624 91,502
その他の剰余金
5.16 (3,999) 45,349
親会社株主に帰属する当期純利益
163,078 165,154
当グループ持分
10 10
非支配持分
163,088 165,164
資本合計
5.15 68,214 77,375
長期借入金
引当金（非流動） 5.13 1,288 1,353
5.14 849 814
従業員給付
5.4 8,372 8,687
繰延税金負債
5.11 56 28
その他の非流動負債
78,779 88,257
非流動負債
5.15 20,085 16,029
短期借入金
5.10 29,825 4,029 31,433 2,643
買掛金
5.12 10,492 12,447
当期税金負債
5.11 8,443 70 11,016 505
その他の流動負債
68,845 70,925
流動負債
310,712 324,346
資本及び負債合計
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半期報告書
その他の包括利益
連結持分変動計算書
資本金 資本剰余金 法定準備金
為替換算
単位：千ユーロ 注記 その他
調整勘定
5.16 51,164 171,594 10,300 (6,071) (3,239)
2019年１月１日残高
0 0 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0
配当
426 178 0 0 0
資本の増加
0 0 0 0 0
資本のその他の変動
0 0 0 2,755 426
包括利益のその他の変動
0 0 0 0 0
当期純利益
5.16 51,590 171,772 10,300 (3,316) (2,813)
2019年６月30日残高
5.16 51,596 172,272 10,300 (2,876) (1,709)
2020年１月１日残高
0 0 19 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0
配当
75 1,102 0 0 0
資本の増加
0 0 0 0 0
資本のその他の変動
包括利益のその他の変動 0 0 0 (4,161) 908
0 0 0 0 0
当期純利益
5.16 51,671 173,374 10,319 (7,037) (801)
2020年６月30日残高
その他の剰余金
連結持分変動計算書 当期純利益 資本
非支配持分 資本合計
（当グルー
IFRS2 FTA
（当グルー
単位：千ユーロ 注記
利益剰余金
プ持分）
プ持分
剰余金 剰余金
5.16 77,227 (23,434) 435,437 332,395 1,045,373 69 1,045,442
2019年１月１日残高
0 0 332,395 (332,395) 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 (101,708) 0 (101,708) 0 (101,708)
配当
0 0 (424) 0 180 0 180
資本の増加
(52,253) 0 40,983 0 (11,270) 0 (11,270)
資本のその他の変動
0 0 0 0 3,181 1 3,182
包括利益のその他の変動
0 0 0 69,989 69,989 5 69,994
当期純利益
5.16 24,974 (23,434) 706,683 69,989 1,005,745 75 1,005,820
2019年６月30日残高
5.16 37,224 (23,434) 704,230 358,685 1,306,288 80 1,306,368
2020年１月１日残高
0 0 358,666 (358,685) 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0 0 0
配当
0 0 (61) 0 1,116 0 1,116
資本の増加
3,025 0 14,321 0 17,346 0 17,346
資本のその他の変動
0 0 0 0 (3,253) (4) (3,257)
包括利益のその他の変動
0 0 0 (31,632) (31,632) 7 (31,625)
当期純利益
5.16 40,249 (23,434) 1,077,156 (31,632) 1,289,865 83 1,289,948
2020年６月30日残高
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半期報告書
その他の包括利益
連結持分変動計算書
資本金 資本剰余金 法定準備金
為替換算
単位：百万円 注記 その他
調整勘定
5.16 6,469 21,695 1,302 (768) (410)
2019年１月１日残高
0 0 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0
配当
54 23 0 0 0
資本の増加
0 0 0 0 0
資本のその他の変動
0 0 0 348 54
包括利益のその他の変動
0 0 0 0 0
当期純利益
5.16 6,523 21,717 1,302 (419) (356)
2019年６月30日残高
5.16 6,523 21,780 1,302 (364) (216)
2020年１月１日残高
0 0 2 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0
配当
9 139 0 0 0
資本の増加
0 0 0 0 0
資本のその他の変動
包括利益のその他の変動 0 0 0 (526) 115
0 0 0 0 0
当期純利益
5.16 6,533 21,920 1,305 (890) (101)
2020年６月30日残高
その他の剰余金
連結持分変動計算書 当期純利益 資本
非支配持分 資本合計
（当グルー （当グルー
IFRS2 FTA
単位：百万円 注記
利益剰余金
プ持分） プ持分）
剰余金 剰余金
5.16 9,764 (2,963) 55,052 42,025 132,167 9 132,175
2019年１月１日残高
0 0 42,025 (42,025) 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 (12,859) 0 (12,859) 0 (12,859)
配当
0 0 (54) 0 23 0 23
資本の増加
(6,606) 0 5,181 0 (1,425) 0 (1,425)
資本のその他の変動
0 0 0 0 402 0 402
包括利益のその他の変動
0 0 0 8,849 8,849 1 8,849
当期純利益
5.16 3,157 (2,963) 89,346 8,849 127,156 9 127,166
2019年６月30日残高
5.16 4,706 (2,963) 89,036 45,349 165,154 10 165,164
2020年１月１日残高
0 0 45,346 (45,349) 0 0 0
前年度純利益の配分
0 0 0 0 0 0 0
連結の範囲の変更
0 0 0 0 0 0 0
配当
0 0 (8) 0 141 0 141
資本の増加
資本のその他の変動 382 0 1,811 0 2,193 0 2,193
0 0 0 0 (411) (1) (412)
包括利益のその他の変動
0 0 0 (3,999) (3,999) 1 (3,998)
当期純利益
5.16 5,089 (2,963) 136,185 (3,999) 163,078 10 163,088
2020年６月30日残高
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連結キャッシュ・フロー計算書
2020年度 うち 2019年度 うち
上半期 関連当事者 上半期 関連当事者
単位：千ユーロ
営業活動によるキャッシュ・フロー
(31,625) 69,994
当期純利益
100,502 80,104
減価償却費及び償却費
11,221 10,496
金融費用（収益）純額
11,628 16,137
持分決済型株式報酬取引
(15,086) 22,128
法人所得税費用
(59,581) (70,654)
棚卸資産の（増加）/減少
101,054 (8,023) 83,822 (10,473)
売上債権の（増加）/減少
仕入債務の増加/（減少） (7,886) 10,965 17,117 14,876
(35,820) (3,440) (34,553) (2,302)
その他の流動資産/負債の増減
74,407 194,591
営業活動から生じたキャッシュ・フロー
(217) 18
利息の受取額/支払額
(36,630) (27,665)
法人所得税の支払額
645 5,338
その他の非流動資産/負債の増減
営業活動による正味キャッシュ・フロー（a） 38,205 172,282
投資活動によるキャッシュ・フロー
(37,588) (42,414)
有形固定資産及び無形資産の取得による支出
910 1,459
有形固定資産及び無形資産の売却による収入
投資活動による正味キャッシュ・フロー(b) (36,678) (40,955)
財務活動によるキャッシュ・フロー
(68,353) (54,741)
流動及び非流動リース負債の返済による支出
0 (31)
銀行からの借入金以外の短期借入金の増減
(15,735) (10,898)
短期借入金の増減
0 (101,708)
株主への配当金の支払額
1,116 180
資本の増加
0 (15,102)
自己株式の増減
財務活動による正味キャッシュ・フロー(c) (82,972) (182,300)
現金及び現金同等物の純増加(減少)額(a)＋(b)＋(c) (81,445) (50,973)
759,073 546,268
現金及び現金同等物の期首残高
(10,214) (4,753)
為替変動による影響
(81,445) (50,973)
現金及び現金同等物の純増加（減少）額
667,414 490,542
現金及び現金同等物の期末残高
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連結キャッシュ・フロー計算書
2020年度 2019年度
上半期 関連当事者 上半期 関連当事者
単位：百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー
(3,998) 8,849
当期純利益
12,706 10,128
減価償却費及び償却費
1,419 1,327
金融費用（収益）純額
1,470 2,040
持分決済型株式報酬取引
(1,907) 2,798
法人所得税費用
(7,533) (8,933)
棚卸資産の（増加）/減少
12,776 (1,014) 10,598 (1,324)
売上債権の（増加）/減少
仕入債務の増加/（減少） (997) 1,386 2,164 1,881
(4,529) (435) (4,369) (291)
その他の流動資産/負債の増減
9,407 24,602
営業活動から生じたキャッシュ・フロー
(27) 2
利息の受取額/支払額
(4,631) (3,498)
法人所得税の支払額
82 675
その他の非流動資産/負債の増減
営業活動による正味キャッシュ・フロー（a） 4,830 21,782
投資活動によるキャッシュ・フロー
(4,752) (5,362)
有形固定資産及び無形資産の取得による支出
115 184
有形固定資産及び無形資産の売却による収入
投資活動による正味キャッシュ・フロー(b) (4,637) (5,178)
財務活動によるキャッシュ・フロー
(8,642) (6,921)
流動及び非流動リース負債の返済による支出
0 (4)
銀行からの借入金以外の短期借入金の増減
(1,989) (1,378)
短期借入金の増減
0 (12,859)
株主への配当金の支払額
141 23
資本の増加
0 (1,909)
自己株式の増減
財務活動による正味キャッシュ・フロー(c) (10,490) (23,048)
現金及び現金同等物の純増加(減少)額(a)＋(b)＋(c) (10,297) (6,445)
95,970 69,065
現金及び現金同等物の期首残高
為替変動による影響 (1,291) (601)
(10,297) (6,445)
現金及び現金同等物の純増加（減少）額
84,381 62,019
現金及び現金同等物の期末残高
モンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）取締役会を代表して
会 長兼最高経営責任者
レモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）
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注記
1. 報告企業の概況
1.1. 当グループと主要な事業
親会社であるモンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）は、イタリアで設立され、同国に所在する企業であり、登
録事業所の住所はイタリア国ミラノ市ステンダール47、登録番号は04642290961である。
また、レモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）は、イタリア法の下に設立された法人であるルッフィーニ・パーテシパチ
オーニ・ホールディング・エスアールエル（Ruffini Partecipazioni Holding S.r.l.）（以下、RPH）の株式を100%保有
しており、 RPHは、イタリア法の下に設立された法人であるルッフィーニ・パーテシパチオーニ・エスアールエル
（Ruffini Partecipazioni S.r.l.）（以下、「RH」）を支配している。RHは、2020年６月30日現在、モンクレール・エ
スピーエーの株式資本の22.5%を保有していることから、親会社であるモンクレール・エスピーエーは事実上、RPHを通じ
てレモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）により間接的に支配されている。
2020年６月30日の中間要約連結財務諸表（以下、「中間要約連結財務諸表」）は、親会社及びその子会社(以下、当グ
ループ)を含んでいる。
現在までの、当グループの主要な活動は、モンクレールブランド名における男性、女性、及び子供向け衣類 、靴、革製
品、及びアクセサリー類の企画、製造、販売である。
1.2. 連結財務諸表作成の基礎
1.2.1. 関連する会計方針
2020年６月30日における中間要約連結財務諸表は、1998年２月24日法令第58号第154条の３（統一財務法(Testo Unico又
はTUF)）(その後の改正も含む)に基づき作成されており、国際会計基準（以下、「IAS」）第34号に準拠している。中間
要約連結財務諸表は、年度の連結財務諸表において必要とされる情報全てを必ずしも含んでいるものではないため、2019
年度連結財務諸表とともに参照されたい。なお、2019年度連結財務諸表は、国際会計基準審議会(IASB）が設定し欧州連
合が承認した国際財務報告基準(IFRS)に基づき作成されている。
注記4.3に記載のとおり、2020年５月28日にIASBから公表されたIFRS第16号の改訂により導入された実務上の便法の適用
が予想されている（ただし、EUによる正式な承認プロセスはまだ完了していない）。当該アプローチは、影響のある業界
で予想される実務上の取り扱いを踏まえて、新型コロナウィルスの感染拡大に起因して、貸手から受けたレント・コン
セッションの開示を要請している。さらに、半期報告書でこの改訂を適用しない場合、膨大な実務上の負担が生じる事に
なり（これがIASBによる今回の改訂公表の理由である）、2020年12月31日の年度の財務諸表に関しても当該便法の適用か
ら得られることが予想される便益を得られない可能性がある。当該便益は、特に様々な国や地域で貸手と賃料の見直しを
行っているリース契約を多数有することを考慮すると、当グループにとって非常に重要なものである。。
IFRSには、改訂された国際会計基準(IAS)、国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC、以前の解釈指針委員会(SIC))の解釈指
針すべてが含まれる。
連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書は、
2019年12月31日を期末日とする連結財務諸表と同じ方法で作成されている。中間要約連結財務諸表に関する注記は要約形
式で記載しており、年度の連結財務諸表において通常記載する必要がある注記の全ては含まれていない。IAS第34号で求
められているとおり、既に提供済みの情報との重複を避けるため、当グループの財政状態や経営成績の理解に重要な、連
結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書の性質
や変更点について注記している。
2020年６月30日における中間要約連結財務諸表には、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結
持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び注記が含まれる。IAS第34号で求められているとおり、中間要約連
結財務諸表に含められている比較情報は、連結財政状態計算書については2019年12月31日時点、連結持分変動計算書、連
結損益計算書、連結包括利益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書については2019年６月30日に終了した上半期を対
象としている。
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1.2.2. 連結財務諸表の表示
当グループは、連結損益計算書を機能別に表示しており、この表示方法が最も適切に現在の事業を表現すると考えてい
る。この方法は内部報告及び事業管理と首尾一貫したものである。
連結財政状態計算書は、IAS第１号第60項以降の規定に従い、資産と負債を流動と非流動に区分する方法により表示して
いる。
連結キャッシュ・フロー計算書は間接法により作成している。
IAS第24号及びイタリア証券取引委員会(CONSOB)の規定に従い、以下の注記において、重要な関連当事者取引と、それが
連結財政状態計算書、連結損益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書に与える影響を記載している。
1.2.3. 作成の基礎
中間要約連結財務諸表は、継続企業の前提に基づき取得原価主義に基づき作成 されている。ただし、IFRS第９号で定めら
れる特定の金融商品（例えば、デリバティブ）については公正価値で評価されている。
中間要約連結財務諸表は、千ユーロ単位で表示されている。ユーロは、当グループが主に事業を展開している市場の機能
通貨である。
1.2.4. 見積 り及び評価の 利用
IFRSに準拠した中間要約連結財務諸表及びそれに関する注記の作成において、経営者は、報告日現在の資産及び負債の報
告額、また、偶発資産及び偶発債務の開示に影響を及ぼす見積りや仮定を用いることが要求されている。見積りと仮定
は、過去の実績やその他の関連する要因に基づいている。実際の結果は、これらの見積り等とは異なる可能性がある。見
積りと基礎となる仮定は定期的 に見直しが行われ、見積りの変更が行われた期のみに影響がある場合は見積りの変更がな
された期の連結財務諸表に、見積りの変更が行われた期及び将来の期間に影響がある場合は変更が行われた期以降の期間
の連結財務諸表に、見積りの変更が反映される。
経営者は2020年上半期に生じた事象、新しい経営計画及び将来の予測に基づいて、2019年12月31日を期末日とする連結財
務諸表から見積り及び評価を見直した。
経営者の見積りと判断が中間要約連結財務諸表に重要な影響を与える場合、もしくは報告日直後において資産や負債の認
識金額を修正する可能性がある場合には、関連する情報が下記の注記に開示される。
見積りは、主に下記の連結財務諸表の項目に関連する。
• 非流動資産とのれんの減損
• 営業債権の減損（貸倒引当金）
• 返品調整引当金
• 棚卸資産の減損（陳腐化引当金）
• 繰延税金資産の回収可能性
• 損失に対する引当及び偶発債務
• リース負債及び使用権資産
• インセンティブ制度と変動報酬
非流動資産とのれんの減損
非流動資産には有形固定資産、耐用年数を確定できない無形資産、のれん、投資及びその他の金融資産が含まれる。
経営者は、事象や環境の変化が帳簿価額を回収できない可能性を示唆しているか否か非流動資産の減損について定期的に
検討している。減損の検討が行われる場合、回収可能価額は、その資産が生み出すと予測される将来キャッシュ・フ
ロー、もしくは資産自体を売却することで得られる将来キャッシュ・フローを、適切な割引率で割引いた現在価値に基づ
いて見積もられる。
非流動資産の回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合、損益計算書において減損損失が直ちに認識され、帳簿価額
は、当グループの最新の事業計画に基づき、使用価値もしくは独立第三者間取引に基づく売却価額のいずれか高い金額で
ある回収可能価額まで減額される。
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営業債権 の減損
貸倒引当金は、回収不 能な 営業債権 の損失見込みに備えるための経営者の最善の見積りを反映している。
返品調整引当金
返品調整引当金は、予測される製品の返品から生じる資産及び将来の返金に関連する負債に対する経営者の最善の見積り
を反映している。
棚卸資産の減損
当グループは主に、顧客の需要 やファッショントレンドの変化に合わせた衣料品の製造・販売を行っている。棚卸資産の
減損は、当グループの販売チャネルを通じての販売可能性を考慮し、滞留商品の販売から生じる損失に備えるための経営
者の最善の見積りを示している。
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繰延税金資産の回収可能性
当グループは、非常に多くの法域において法人税課税の対象となる。各地域で税金費用を算定する際に判断が求められ
る。当グループは、経営者の見積りと事業計画に整合している期間内において回収が合理的に見込める場合、繰延税金資
産を認識する。
損失に対する引当及び偶発債務
当グループは、事業展開している国々で起こる法的及び税務的訴訟リスクに晒されている。訴訟は、個別の申立てや現地
の法規制に関連する事象や環境に起因し、必然的にリスクと不確実性に晒されている。通常の事業運営の過程において
は、経営者は、グループ法務コンサルタントや税務の専門家にアドバイスを求めている。引当金は、債務を解消するため
の資源流出の可能性が高く、信頼性をもってその金額を見積ることができる場合に、経営者の最善の見積りに基づき認識
される。資源流出の可能性が高くない場合、又は十分な信頼性をもって債務の金額を測定することができない場合には、
偶発債務は中間要約連結財務諸表の注記として開示される。
リース負債及び使用権資産
当グループは使用権資産及びリース負債を認識する。使用権資産は当初測定において、取得原価で評価し、事後測定にお
いて減価償却累計額及び減損損失を控除した純額で評価し、リース負債の再評価を反映するように調整する。
当グループはリース契約期間、表示通貨、契約が締結された経済環境の特性、信用リスクを考慮し算定された利子率を用
いて割り引いた、適用開始日現在で支払われていないリース料の現在価値でリース負債を評価する。
リース負債は、事後測定において、当該負債に係る金利により増加し、リース料の支払いにより減少する。指数又はレー
トの変動による将来のリース料の変動がある場合、当グループが残価保証に基づいて支払うと見込まれる金額の変動があ
る場合、当グループが購入、延長や解約のオプションを行使するか否かに関連して評価を変更する場合に再評価される。
当グループは借手として更新オプションを含む契約のリース期間を見積る。当該オプションを行使することが合理的に確
実性であるか否かについての当グループの評価は、リース期間の見積りに影響し、認識されるリース負債及び使用権資産
の金額に対して重大な影響を有する。
新型コロナウィルスの感染拡大に起因する貸手から受けたレント・コンセッション（以下、「レント・コンセッショ
ン」）が以下の条件を満たす場合、当該レント・コンセッションは、減額された変動リース料として会計処理され、純損
益に認識される。
• リース料の減額は、従来の支払期日が2021年６月30日までに到来するものに限定されること
• リース料の変更後の対価が、当初のリース契約の賃料とほぼ同額であるか、またはそれを下回ること
• 当該リース契約の他の契約条件に実質的な変更がないこと
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2. 中間要約連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針の要約
中間要約連結財務諸表の作成に適用された会計方針は、IASB及びEUで承認・採用された新たな会計基準、基準改正及び解
釈指針で、2020年1月1日以降強制適用される会計基準等を除き、2019年12月31日のモンクレールグループの連結財務諸表
の作成で適用された会計方針と一致している。新たな会計基準等の一覧は次項のとおりである。
2.1. 会計基準及び最近公表された解釈指針
2020年1月1日を発効日とする会計基準、改正点及び解釈指針である。
基準書名 公表日 発効日 EU規制及び発行日
COVID-19関連レント・コン
2020年度第3四半期-第4四
セッション（IFRS第16号の 2020年５月 2020年６月１日
半期（予定）
改訂）
IFRS基準における概念フ
2019年11月29日（EU)
レームワークへの参照の改 2018年３月 2020年１月１日（*）
2019/2075-2019年12月６日
訂
「重要性がある」の定義 2019年11月29日
（IAS第1号及びIAS第8号の改 2018年10月 2020年１月１日 （EU)2019/2104-2019年12
訂） 月10日
利率の決定についての指標
2020年１月15日
の改訂（IFRS第9号、IAS第
2019年９月 2020年１月１日 （EU)2020/34-2020年1月16
39号及びIFRS第7号の改
日
訂）
2020年４月21日
事業の定義（IFRS第3号の
2018年10月 2020年１月１日 （EU)2020/551-2020年4月
改訂）
22日
（*）新しい財務報告に関する概念フレームワークは、2018年３月23日に公表され、当該新基準を作成したIASBは即時適
用とするが、財務諸表作成者に対しては、2020年1月1日から適用される。
まだ発効されておらず当グループが早期適用していない新しい会計基準及び解釈指針
財務諸表日においてIASBでは承認済であるが、ヨーロッパ域内では未承認であるため当グループが早期適用していない国
際会計基準、解釈指針、既存の会計基準及び解釈指針もしくは会計基準及び解釈指針に含まれる特定の規定の改正は下記
のとおりである。
基準書名 公表日 発効日 EU規制及び発行日
有形固定資産：意図した使
用の前の収入（IAS第16号 2020年５月 2022年１月１日 TBD
の改訂）
不利な契約-契約履行のコ
2020年５月 2022年１月１日 TBD
スト（IAS第37号の改訂）
IFRS基準の年次改善
2020年５月 2022年１月１日 TBD
2018-2020
概念フレームワークへの参
2020年５月 2022年１月１日 TBD
照（IFRS第3号の改訂）
IFRS第17号－保険契約 2017年５月 2023年１月１日（*） TBD
負債の流動または非流動へ
2020年１月 2023年１月１日（**） TBD
の分類（IAS第1号の改訂）
（*）2020年3月、IASBはIFRS第17号の発効日を2023年１月１日に延期することを決定した。IFRS第17号への最終的な改訂
は2020年第２四半期に公表される見込みである。
（**）IASBは、発効日を2023年１月１日に延期する公開草案を2020年５月４日に公表した。
報告日よりも前に貸手から提供された賃料減免額11.0百万ユーロについて、当グループは、2020年５月28日にIASBから公
表されたIFRS第16号の改訂における実務上の便法を適用した。当該便法では、レント・コンセッションにつき、支払リー
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ス料の減額として損益計算書に認識するとともに、リース負債を減額することを求めている。財務諸表日時点で、貸手と
の交渉が継続しており、合意に至っていない場合には、当該交渉から得られる便益は、交渉が合意に達した時点で認識さ
れ る予定である。
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2.3. 換算レート
2020 年６月30日に終了した在外子会社の財務諸表をユーロ換算する上で使用した主な為替レートは以下のとおりである。
期中平均レート 期末日レート 期末日レート
2020年 2019年 2019年 2018年
2020年度上半期 2019年度上半期
６月30日 ６月30日 12月31日 12月31日
AED 4.047270 4.149130 4.112500 4.179300 4.125700 4.205000
AUD 1.677460 1.600300 1.634400 1.624400 1.599500 1.622000
BRL 5.410390 4.341740 6.111800 4.351100 4.515700 4.444000
CAD 1.503300 1.506900 1.532400 1.489300 1.459800 1.560500
CHF 1.064150 1.129460 1.065100 1.110500 1.085400 1.126900
CNY 7.750910 7.667780 7.921900 7.818500 7.820500 7.875100
CZK 26.333300 25.684500 26.740000 25.447000 25.408000 25.724000
DKK 7.464840 7.465080 7.452600 7.463600 7.471500 7.467300
GBP 0.874632 0.873632 0.912430 0.896550 0.850800 0.894530
HKD 8.553140 8.861120 8.678800 8.886600 8.747300 8.967500
HUF 345.261000 320.420000 356.580000 323.390000 330.530000 320.980000
JPY 119.267000 124.284000 120.660000 122.600000 121.940000 125.850000
KRW 1329.530000 1295.200000 1345.830000 1315.350000 1296.280000 1277.930000
KZT 445.988000 428.598000 453.240000 433.000000 429.510000 437.520000
MOP 8.809730 9.126490 8.939200 9.153200 9.009700 9.236500
MXN 23.843000 21.654300 25.947000 21.820100 21.220200 22.492100
NOK 10.732420 9.730380 10.912000 9.693800 9.863800 9.948300
PLN 4.412000 4.292000 4.456000 4.249600 4.256800 4.301400
RON 4.817250 4.741820 4.839700 4.734300 4.783000 4.663500
RUB 76.669200 73.744400 79.630000 71.597500 69.956300 79.715300
SEK 10.659900 10.518100 10.494800 10.563300 10.446800 10.254800
SGD 1.541070 1.535600 1.564800 1.539500 1.511100 1.559100
TRY 7.149250 6.356160 7.676100 6.565500 6.684300 6.058800
TWD 33.070200 34.998100 33.007600 35.296500 33.715600 35.022300
UAH 28.625200 30.422700 29.898500 29.765400 26.719500 31.736200
USD 1.102050 1.129780 1.119800 1.138000 1.123400 1.145000
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3. 連結の範囲
2020年６月30日現在、当グループの連結財務諸表には、親会社であるモンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）と
次の表に記載されている36の連結子会社が含まれている。
会社名（関連会社含む） 登記事務所 資本金 通貨 所有割合(％) 親会社
モンクレール・エスピーエー ミラノ (イタリア) 51,595,905 EUR
（Moncler S.p.A.）
インダストリーズ・エスピーエー モンクレール・エスピーエー
ミラノ (イタリア) 15,000,000 EUR 100.00%
（Industries S.p.A.） （Moncler S.p.A.）
モンクレール・ドイチュランド・ゲーエム インダストリーズ・エスピーエー
ミュンヘン(ドイツ) 700,000 EUR 100.00%
ベーハー（Moncler Deutschland GmbH） （Industries S.p.A.）
モンクレール・エスパニア・エスエル マドリード(スペイン) 50,000 EUR 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler España S.L.） （Industries S.p.A.）
モンクレール・アジア・パシフィック・リミ インダストリーズ・エスピーエー
香港 (中国) 300,000 HKD 100.00%
テッド（Moncler Asia Pacific Ltd） （Industries S.p.A.）
モンクレール・フランス エスエーアールエル パリ (フランス) 8,000,000 EUR 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Industries S.p.A.）
（Moncler France S.à.r.l.）
モンクレール・ユーエスエー・インコーポ ニューヨーク(アメリ インダストリーズ・エスピーエー
1,000 USD 100.00%
レーテッド（Moncler USA Inc） カ) （Industries S.p.A.）
モンクレール・ユーケー・リミテッド ロンドン (イギリス) 2,000,000 GBP 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler UK Ltd） （Industries S.p.A.）
モンクレール・ジャパン・コーポレーション 東京 (日本) 150,788,654 JPY 65.97% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Japan Corporation）(*)（**） （Industries S.p.A.）
モンクレール・上海・コマーシャル・カンパ インダストリーズ・エスピーエー
上海(中国) 82,483,914 CNY 100.00%
ニー・リミテッド（Moncler Shanghai （Industries S.p.A.）
Commercial Co. Ltd）
モンクレール・スイス・エスエー インダストリーズ・エスピーエー
キアッソ (スイス) 3,000,000 CHF 100.00%
（Moncler Suisse SA） （Industries S.p.A.）
モンクレール・ベルギー・エスピーアールエ ブリュッセル (ベル 1,800,000 EUR 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
ル（Moncler Belgium S.p.r.l.） （Industries S.p.A.）
ギー)
モンクレール・デンマーク・エーピーエス コペンハーゲン (デン インダストリーズ・エスピーエー
2,465,000 DKK 100.00%
（Moncler Denmark ApS） （Industries S.p.A.）
マーク)
モンクレール・オランダ・ビーヴィー アムステルダム (オラ インダストリーズ・エスピーエー
18,000 EUR 100.00%
（Moncler Holland B.V.） （Industries S.p.A.）
ンダ)
モンクレール・ハンガリー・ケイエフティー ブタペスト (ハンガ 150,000,000 HUF 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Hungary KFT） （Industries S.p.A.）
リー)
モンクレール・イスタンブール・ジュイム・ イスタンブール(トル インダストリーズ・エスピーエー
1,000,000 TRY 51.00%
ヴェ・テクスチル・チカレット・リミテッ コ) （Industries S.p.A.）
ド・エスティーアイ
(Moncler Istanbul Giyim ve Tekstil
Ticaret Ltd. Sti. ）(*)
モンクレール・シルト・ゲーエムベーハー モンクレール・ドイチュランド・
ハム(ドイツ) 100,000 EUR 51.00%
(Moncler Sylt Gmbh )(*) ゲーエムベーハー（Moncler
Deutschland GmbH）
モンクレール・ルス・エルエルシー モスクワ(ロシア) 590,000,000 RUB インダストリーズ・エスピーエー
99,99%
(Moncler Rus LLC) (Industries S.p.A.)
0,01%
モンクレール・スイス・エスエー
(Moncler Suisse SA)
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会社名（関連会社含む） 登記事務所 資本金 通貨 所有割合(％) 親会社
モンクレール・ブラジル・コメルシオ・デ・ サンパウロ(ブラジル) 10,000,000 BRL インダストリーズ・エスピーエー
95,00%
モダ・エ・アセソリオス・リミタダ
（Industries S.p.A.）
5,00%
(Moncler Brasil Comércio de moda e
モンクレール・ユーエスエー・イ
acessòrios Ltda.） ンコーポレーテッド(Moncler USA
Inc)
モンクレール・台湾・リミテッド インダストリーズ・エスピーエー
台北(台湾) 10,000,000 TWD 100.00%
(Moncler Taiwan Limited) （Industries S.p.A.）
モンクレール・カナダ・リミテッド バンクーバー（カナ インダストリーズ・エスピーエー
1,000 CAD 100.00%
（Moncler Canada Ltd） ダ） （Industries S.p.A.）
モンクレール・プラハ・エスアールオー プラハ（チェコ） 200,000 CZK 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Prague s.r.o. ） （Industries S.p.A.）
ホワイト・テック・エスピージーオーオー カトヴィツェ（ポーラ インダストリーズ・エスピーエー
369,000 PLN 70.00%
（White Tech Sp.zo.o.） ンド） （Industries S.p.A.）
モンクレール・シンセゲ・インコーポレー ソウル（韓国） 2,833,000,00 KRW インダストリーズ・エスピーエー
90.01%
テッド（Moncler Shinsegae Inc.）(*) 0 （Industries S.p.A.）
モンクレール・ミドル・イースト・エフ ドバイ（アラブ首長国 3,050,000 AED 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
ジー・エルエルシー（Moncler Middle East
連邦） （Industries S.p.A.）
FZ-LLC）
モンクレール・シンガポール・ピーティー シンガポール インダストリーズ・エスピーエー
5,000,000 SGD 100.00%
イー・リミテッド（Moncler Singapore （Industries S.p.A.）
PTE,Limited）
インダストリーズ・イールド・エスアールエ インダストリーズ・エスピーエー
バカウ（ルーマニア） 25,897,000 RON
99,00%
ル（Industried Yield S.r.l） （Industries S.p.A.）
1,00%
モンクレール・ドイチュランド・
ゲーエムベーハー（Moncler
Deutschland GmbH）
モンクレール・ユーエーイー・エルエルシー アブダビ（アラブ首長 1,000,000 AED 49.00% モンクレール・ミドル・イース
ト・エフジー・エルエルシー
（Moncler UAE LLC (*)） 国連邦）
（Moncler Middle East FZ-LLC）
モンクレール・アイルランド・リミテッド ダブリン（アイルラン インダストリーズ・エスピーエー
350,000 EUR 100.00%
（Moncler Ireland Limited） ド） （Industries S.p.A.）
モンクレール・オーストラリア・ピーティー メルボルン（オースト インダストリーズ・エスピーエー
2,500,000 AUD 100.00%
イー・リミテッド ラリア） （Industries S.p.A.）
（Moncler Australia PTY LTD）
モンクレール・カザフスタン・エルエルピー アルマティ（カザフス インダストリーズ・エスピーエー
250,000,000 KZT
99,00%
（Moncler Kazakhstan LLP） タン） （Industries S.p.A.）
1,00%
モンクレール・ルス・エルエル
シー
(Moncler Rus LLC)
モンクレール・スウェーデン・エービー ストックホルム（ス 1,000,000 SEK 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Sweden AB） ウェーデン） （Industries S.p.A.）
モンクレール・ノルウェー・エーエス オスロ（ノルウェー） 3,000,000 NOK 100.00% インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Norway AS） （Industries S.p.A.）
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会社名（関連会社含む） 登記事務所 資本金 通貨 所有割合(％) 親会社
モンクレール・メキシコ・エス・デ・アール メキシコシティ（メキ 33,000,000 MXN 99.00% インダストリーズ・エスピーエー
エル・デ・シーヴィー
シコ） （Industries S.p.A.）
（Moncler Mexico, S.de R.L.de C.V.）
1.00%
モンクレール・ユー・エス・
エー・インコーポレーテッド
(Moncler USA Inc)
モンクレール・メキシコ・サービス・エス・ メキシコシティ（メキ インダストリーズ・エスピーエー
11,000,000 MXN 99.00%
デ・アールエル・デ・シーヴィー シコ） （Industries S.p.A.）
（Moncler Mexico,Service S.de R.L.de
1.00%
モンクレール・ユー・エス・
C.V）. エー・インコーポレーテッド
(Moncler USA Inc)
モンクレール・ウクライナ・エルエルシー キエフ（ウクライナ） 47,367,417 UAH 99.99％ インダストリーズ・エスピーエー
（Moncler Ukraine LLC） （Industries S.p.A.）
0.01％
モンクレール・スイス・エスエー
(Moncler Suisse SA)
モンクレール・ニュージーランド・リミテッ オークランド（ニュー 2,000,000 NZD 100％ インダストリーズ・エスピーエー
ド（Moncler New Zealand Limited） ジーランド） （Industries S.p.A.）
（*） 完全連結（第三者の持分を含む）
（**） 資本金額及び所有割合はモンクレール・ジャパン・コーポレーション（Moncler Japan Corporation）が所有する
自己株式を考慮している。
2020年度上半期の連結の範囲について、前年期末から以下が変更となっている。
USA Retail LLC)はモ
ンクレール・ユーエスエー・ インコーポレーテッド（Moncler USA Inc.)と合併した。
New Zealand Limited)が2020年第２四半期に設立さ
れ、その設立日より連結対象に含まれる。
2020年度第１四半期に、当グループは現地パートナー企業から モンクレール・シンセゲ・インコーポレーテッド
（Moncler Shinsegae Inc.） の自己株式（総株式資本の39.01%に相当）を取得し、当グループの持分比率は90.01%となっ
た（第１回自己株式取得）。なお、 モンクレール・シンセゲ・インコーポレーテッド（Moncler Shinsegae Inc.）、モン
クレール・イスタンブール・ジュイム・ヴェ・テクスチル・チカレット・リミテッド・エスティーアイ(Moncler
Istanbul Giyim ve Tekstil Ticaret Ltd. Sti. ）及び モンクレール・ジャパン・コーポレーション（Moncler Japan
Corporation）は、過年度と同様に、当該パートナー企業との契約書に基づく会計処理に従い、第三者への利益配分はな
く、100%連結している。
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4. 連結損益計算書の注記
4.1. 収益
販売チャネル別の収益
販売チャネル別の収益の詳細は以下のとおりである。
2020年度 2019年度
％ ％
単位：千ユーロ 上半期 上半期
収益合計 403,334 100.0% 570,246 100.0%
うち：
102,828 25.5% 133,186 23.4%
卸売
300,506 74.5% 437,060 76.6%
小売
当グループ は小売と卸売の２つの主要な販売チャネルを通じて販売を行っている。小売チャネルは、直営店（路面店、テ
ナント店、ネット販売、ファクトリーアウトレット）での販売であり、卸売チャネルは第三者が営業している店舗で、単
一ブランドのスペース（例えば店舗の中の区画）の場合と複数ブランドを扱う店舗の場合がある （実店舗及びオンライン
の両方） 。
2020年度上半期において、当グループの収益は、2019年度上半期（570.2百万ユーロ）から29%減少し、403.3百万ユーロ
となった。これは新型コロナウィルス感染拡大防止のために各国政府により実施された厳しい政策が大きく影響してい
る。特に、第２四半期においては、約2 カ 月間にわたり半数以上の店舗を一時閉鎖したこと、また営業していた店舗への
客足が著しく減少したことにより51%減収となった。
2020年度上半期において、小売販売チャネルの収益は、第２四半期に約2カ月間にわたりDOSネットワークの半数以上の店
舗を閉店した影響等により、2019年用度上半期の437.1百万ユーロからり31%減少し300.5百万ユーロであった。eコマース
は、２桁のプラス成長率を維持している。
卸売チャネルでは、新型コロナウイルス感染症拡大防止策の影響による在庫の売れ残りを管理するための施策の影響もあ
り、2019年度上半期の133.2百万ユーロから23%減少し、102.8百万ユーロの収益であった。
地域別セグメントの収益
地域別の収益の詳細は以下のとおりである。
地域別収益
2020年度 2019年度
変動
％ ％ ％
単位：千ユーロ 上半期 上半期
イタリア 41,910 10.4% 68,468 12.0% (26,558) (38.8)%
イタリアを除くEMEA 129,951 32.2% 168,897 29.6% (38,946) (23.1)%
181,672 45.0% 249,318 43.7% (67,646) (27.1)%
アジア及びその他の国々
49,801 12.3% 83,563 14.7% (33,762) (40.4)%
アメリカ諸国
403,334 100.0% 570,246 100.0% (166,912) (29.3)%
総計
イタリアでは、両販売チャネルで新型コロナウィルス感染拡大防止のために実施された対策の影響を受け、39%の減収と
なった。特に第２四半期には、小売の業績は店舗の閉鎖及びとりわけ旅行客に対する売上がなかったことによる深刻な影
響を受けた。
EMEAでは、イタリアと同じ理由から 第２四半期の売上に対する影響は深刻であり、 収益が23%減少した。特に、第２四半
期において、フランスは同地域の平均収益を下回ったが、ドイツ及びスカンジナビアでは、比較的厳重な対策措置が取ら
れなったことが幸いし、平均収益を上回る結果となった。
アジア及びその他の国々では、27%の減収となった。韓国は同地域の他の国より売上を延ばし、日本、香港、マカオなど
のウィルス感染拡大防止策の大きな影響を受けた国々での業績悪化を補った。中国本土では、第２四半期において堅調な
景気回復を見せ、２桁成長となった。
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アメリカ諸国においては、両販売チャネルにおいて同様の業績となり、為替の変動はそれほどなかったものの、40%の減
収となった。特に、第２四半期において米国の業績は新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けた。
4.2. 売上原価
売上原価は、2019年度上半期の133.1百万ユーロから9.3百万ユーロ減少し、2020年上半期は123.8百万ユーロとなった。
2020年度上半期の収益に対する売上原価率は、2019年度上半期の23.3%から30.7%に増加している。これは新型コロナウイ
ルス感染拡大により収益が減少したこと及び在庫の評価減が増加したことに起因する。
4.3. 販売費
販売費は、2019年度上半期の206.9百万ユーロから15.9百万ユーロ減少し、2020年度上半期は190.9百万ユーロとなった。
収益に対する販売費の割合は、2019年度上半期の36.3%から47.3%に増加した。これは、店舗の固定費の高い割合によるも
のである。
販売費は主にIFRS第16号が適用されなかった賃借料23.9百万ユーロ（2019年度上半期の賃借料の合計は45.3百万ユー
ロ）、人件費52.2百万ユーロ（2019年度上半期は56.8百万ユーロ）、使用権の減価償却費57.6百万ユーロ（2019年度上半
期は44.4百万ユーロ）及びその他の償却費31.5百万ユーロ（2019年度上半期は27.1百万ユーロ）から構成されている。
販売費には、株式報酬制度に関する費用2.1百万ユーロ（2019年度上半期は3.2百万ユーロ）も含まれる。
賃料について、当グループは２月から主な貸手と賃料の見直しのための重要な交渉を開始した。これによりいくつかの便
益が得られており、上半期の業績に反映されている。特に、当グループが2020年６月30日までに貸手から得られた新型コ
ロナウィルス感染拡大に起因するレント・コンセッションは、販売費のマイナスとして認識されている。これは、リース
契約の変更ではなく、賃料の減免とみなされるからである。注記1.2.1に記載のとおり、当該会計処理は2020年５月28日
にIASBが公表したIFRS第16号の改訂により導入された実務上の便法に準拠するものである。
4.4. 一般管理費
2020年度上半期の一般管理費は、79.8百万ユーロとなり、前年同期と比べて5.0百万ユーロ減少した。これは一般管理費
を抑制するための施策の結果であり、また2019年度の当グループの組織再編に係る投資費用の影響もある。
売上高に対する一般管理費の割合は19.8%である（前年同期は14.9%）。
一般管理費には、 株式報酬制度に関する費用9.6百万ユーロも含まれる（ 前年同期は13.1百万ユーロ）。
4.5. マーケティング費
マーケティング費は、2019年度上半期の42.9百万ユーロから1.5百万ユーロ（3.4%）増加し、2020年度上半期は44.3百万
ユーロであった。 マーケティング費は収益の11.0%に相当し、前年度同期（7.5%）より増加している。これは、特に
Moncler Geniusの重要なコレクションの発売のための、2020年の最初の数カ月における計画的な投資を反映したものであ
る。
4.6. 営業利益
2020年度上半期のモンクレール・グループの営業利益は、前年同期の102.6百万ユーロに対し、35.5百万ユーロに減益し
た。これには新型コロナウィルス感染拡大に関連する特別損失40百万ユーロが含まれ、その内訳は、棚卸資産の評価減約
30百万ユーロ及びミラノ市に対する寄付約10百万ユーロである。
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4.7. 金融収益及び金融費用
内訳は以下のとおりである。
2020年度上半期 2019年度上半期
単位：千ユーロ
301 576
受取利息及びその他の金融収益
0 0
為替換算差額-正
301 576
金融収益合計
(739) (768)
支払利息及びその他の金融費用
(10,758) (9,757)
リース負債から生じる利息費用
(25) (547)
為替換算差額-負
(11,522) (11,072)
金融費用合計
(11,221) (10,496)
純額
4.8. 法人所得税
法人所得税が連結損益計算書に与える影響は以下のとおりである。
2020年度上半期 2019年度上半期
単位：千ユーロ
(16,673) (39,109)
当期税金
31,759 16,981
繰延税金（収益）費用
15,086 (22,128)
連結損益計算書上の法人所得税
2020年度上半期の法人税の税率は32.3%であった（前年同期24.0%）。これは主にパテント・ボックス税制からの好影響に
よるものである。
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4.9. 人件費
人件費の性質別内訳の前年同期比較は以下のとおりである。
2020年度上半期 2019年度上半期
単位：千ユーロ
(81,419) (82,947)
給料、賃金及び社会保険料
(5,338) (5,268)
従業員給付費用
(86,757) (88,215)
合計
2020年度上半期の人件費は1.7%減少し、収益に対する割合は前年同期の15.5%から21.5%に増加した。当該変動は新型コロ
ナウィルス感染拡大の影響及び新型コロナウィルス感染拡大の非常事態の状況下において、雇用維持をサポートするため
の政府からの支援金を控除し、会社が従業員の基本給を据え置きすることを決断した結果を反映するものである。
取締役に対する報酬については、関連当事者注記において別途記載している。
株式報酬制度関連の費用は11.7百万ユーロ（前年同期16.3百万ユーロ）であり、これは注記10.2に別途記載している。
正規従業員数の前年同期比較は以下のとおりである。
地域別平均従業員数 2020年度上半期 2019年度上半期
1,031 918
イタリア
1,664 1,597
その他の欧州諸国
1,109 1,015
アジアおよび日本
325 293
アメリカ諸国
4,129 3,823
合計
2020 年６月30日現在の当グループの正規従業員数は4,028人である(2019年6月30日現在3,831人)。
正規従業員数は主に、新規直営店のオープン及びグループ全体の成長を受けて増加している。
4.10. 減価償却費及び償却費
減価償却費及び償却費の内訳は 以下のとおりである。
2020年度上半期 2019年度上半期
単位：千ユーロ
(93,066) (73,778)
有形固定資産の減価償却費
(7,436) (6,326)
無形資産の償却費
(100,502) (80,104)
減価償却費及び償却費計
減価償却費及び償却費は、主として新店舗のオープンまたは既存店舗の移転／拡大に関連した投資、物流センターの改善
及び自動化、IT投資により増加している。当年度の投資についての詳細は、注記5.1と注記5.3に記載している。
使用権資産に関連する償却費は61.3百万ユーロに相当する。詳細は注記5.3を参照のこと。
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5. 連結財政状態計算書の注記
5.1. のれん、ブランド及びその他の無形資産
2020年
2019年
ブランド及びその他の無形資産
６月30日
12月31日
償却及び
単位：千ユーロ 帳簿価額
取得原価 帳簿価額
減損損失累計額
223,900 0 223,900 223,900
ブランド
57,056 (39,655) 17,401 20,513
敷金
64,848 (35,471) 29,377 27,404
ソフトウェア
10,496 (8,336) 2,160 2,157
その他の無形資産
6,968 0 6,968 5,416
無形資産仮勘定
155,582 0 155,582 155,582
のれん
518,850 (83,462) 435,388 434,972
合計
無形資産の変動は以下のとおりである。
2020年６ 月30日現在
ブランド及び
その他の無形資産の 敷金及び ソフト その他の 無形資産
ブランド のれん 合計
総額 賃借権 ウェア 無形資産 仮勘定
単位：千ユーロ
223,900 57,690 58,597 10,078 5,416 155,582 511,263
2020年1月1日
0 0 6,267 315 1,111 0 7,693
取得
0 0 (6) 0 0 0 (6)
除売却
0 (634) (48) (15) 0 0 (697)
換算差額
振替えを含むその他の
0 0 38 118 441 0 597
変動
223,900 57,056 64,848 10,496 6,968 155,582 518,850
2020年6月30日
ブランド及び
その他の無形資産の
敷金及び ソフト その他の 無形資産
償却及び減損損失 ブランド のれん 合計
賃借権 ウェア 無形資産 仮勘定
累計額
単位：千ユーロ
0 (37,177) (31,193) (7,921) 0 0 (76,291)
2020年1月1日
0 (2,699) (4,314) (423) 0 0 (7,436)
償却
除売却 0 0 6 0 0 0 6
0 221 30 8 0 0 259
換算差額
振替えを含むその他の
0 0 0 0 0 0 0
変動
0 (39,655) (35,471) (8,336) 0 0 (83,462)
2020年6月30日
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2019年６月30日現在
ブランド及び
その他の無形資産の ソフト その他の 無形資産
ブランド 敷金 のれん 合計
総額 ウェア 無形資産 仮勘定
単位：千ユーロ
223,900 56,866 39,611 9,282 1,461 155,582 486,702
2019年1月1日
0 0 6,606 383 725 0 7,714
取得
0 (58) (11) 0 0 0 (69)
除売却
0 267 35 (19) 0 0 283
換算差額
振替えを含むその他の
0 0 78 61 (72) 0 67
変動
223,900 57,075 46,319 9,707 2,114 155,582 494,697
2019年6月30日
ブランド及び
その他の無形資産の
ソフト その他の 無形資産
償却及び減損損失 ブランド 敷金 のれん 合計
ウェア 無形資産 仮勘定
累計額
単位：千ユーロ
0 (31,210) (24,359) (6,731) 0 0 (62,300)
2019年1月1日
0 (2,750) (2,988) (588) 0 0 (6,326)
償却
0 11 11 15 0 0 37
除売却
0 (125) (33) 9 0 0 (149)
換算差額
振替えを含むその他の
0 0 0 0 0 0 0
変動
0 (34,074) (27,369) (7,295) 0 0 (68,738)
2019年6月30日
ソフトウェアは事業管理及び企業機能管理のためのIT投資により増加している。
5.2. のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
ブランド、耐用年数を確定できないその他の無形資産及び買収に伴うのれんは、償却されず、毎期減損テストの対象と
なっている。
新型コロナウィルス感染拡大の事業への影響により、2020年上半期の営業利益が前年同期及び当初の予算と比較して大幅
に減少したことは、「減損の兆候」とみなされた。
その結果、2020年6月11日に新しい経営計画が取締役会によって承認され、上記項目に係る減損テストが更新された。
ブランドの減損テストでは、当該ブランドに配分された価値の割引現在価値が帳簿価額と比較される。配分される価値
は、当該ブランドが生成可能な総収益に対するロイヤルティの割合に関連したキャッシュ・フローを基に、ロイヤルティ
免除法により計算される。
のれんの回収可能価額は、資金生成単位（CGU）の使用価値と投下資本（純額）の帳簿価格とを比較した資産サイドアプ
ローチに基づいてテストされる。
減損テストは、将来キャッシュ・フロー及び収益は、2020年6月11日に取締役会によって承認された2020-2022年の新しい
経営計画に基づいている。
成長率は、保守的に0％を使用した。
割引率は、類似ビジネスの株式投資から期待されるリターンと借入コストの加重平均であるWACC(加重平均資本コスト)を
使用して算定される。計算は前期からの関連した経済シナリオの変化とその結果としての金利の影響を考慮している。
その結果、WACCは8.4％と算出された。
感応度分析の結果、成長率が０％、WACCが21.22％の場合にモンクレール・ブランドの帳簿価額と等しくなる。
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のれんについては十分な回収可能性があると判断できるため、ブランドに関するパラメータよりもより高いパラメータの
変化を考慮しているが、全体のCGUに適用される感応度分析では、同様に完全な回収可能性を示している。
また、モンクレール株式の2020年上半期の平均株価に基づいた企業の時価総額はグループの純資産を十分に上回っている
ことから、のれんの価値があると判断できる。
5.3. 有形固定資産
2019年
2020年6月30日
有形固定資産
12月31日
減価償却及び
単位：千ユーロ 帳簿価額
取得原価 帳簿価額
減損損失累計額
724,426 (144,360) 580,066 597,930
土地及び建物
23,359 (10,052) 13,307 14,429
工場設備
120,615 (79,635) 40,980 45,464
什器備品
253,176 (143,358) 109,818 119,932
リース附属設備
28,285 (19,424) 8,861 9,045
その他の固定資産
28,900 0 28,900 19,740
建設仮勘定
1,178,761 (396,829) 781,932 806,540
合計
2020年６月30日現在
有形固定資産の取得原価 土地及び リース その他の
工場設備 什器備品 建設仮勘定 合計
単位：千ユーロ 建物 附属設備 固定資産
699,688 22,960 119,019 246,730 26,525 19,740 1,134,662
2020年1月1日
46,720 485 3,998 7,387 1,794 13,846 74,230
取得
(264) (82) (2,528) (2,052) (47) 0 (4,973)
除売却
0 0 0 0 0 0 0
IFRS16初度適用
(4,208) (37) (771) (1,799) (98) (138) (7,051)
換算差額
振替えを含むその他の
(17,510) 33 897 2,910 111 (4,548) (18,107)
変動
724,426 23,359 120,615 253,176 28,285 28,900 1,178,761
2020年6月30日
有形固定資産の減価償却及び
土地及び リース その他の
減損損失累計 工場設備 什器備品 建設仮勘定 合計
建物 附属設備 固定資産
単位：千ユーロ
(101,758) (8,531) (73,555) (126,798) (17,480) 0 (328,122)
2020年1月1日
減価償却 (61,695) (1,577) (8,069) (19,685) (2,040) 0 (93,066)
32 46 1,488 2,220 45 0 3,831
除売却
1,551 9 459 947 52 0 3,018
換算差額
振替えを含むその他の
17,510 1 42 (42) (1) 0 17,510
変動
2020年6月30日 (144,360) (10,052) (79,635) (143,358) (19,424) 0 (396,829)
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2019 年６月30日現在
有形固定資産の取得原価 土地及び リース その他の 建設
工場設備 什器備品 合計
単位：千ユーロ 建物 附属設備 固定資産 仮勘定
6,339 14,400 108,088 187,319 18,730 18,530 353,406
2019年1月1日
88,476 1,365 3,771 11,059 1,874 16,185 122,730
取得
0 (125) (1,066) (4,380) (140) 0 (5,711)
除売却
469,165 0 0 0 1,407 0 470,572
IFRS16初度適用
(46) (39) 665 1,382 29 39 2,030
換算差額
振替えを含むその他の
0 160 (3,890) 12,075 29 (8,441) (67)
変動
563,934 15,761 107,568 207,455 21,929 26,313 942,960
2019年6月30日
有形固定資産の減価償却及び
土地及び リース その他の
減損損失累計 工場設備 什器備品 建設仮勘定 合計
建物 附属設備 固定資産
単位：千ユーロ
(863) (6,152) (59,198) (96,855) (13,368) 0 (176,436)
2019年1月1日
(47,229) (907) (7,278) (16,607) (1,757) 0 (73,778)
減価償却
0 50 942 3,180 112 0 4,284
除売却
259 5 (308) (666) (11) 0 (721)
換算差額
振替えを含むその他の
0 0 132 (132) 0 0 0
変動
(47,833) (7,004) (65,710) (111,080) (15,024) 0 (246,651)
2019年6月30日
IFRS第16号の適用から生じる使用権資産に関連する変動は以下のとおりである。
使用権資産
土地及び建物 その他の固定資産 合計
単位：千ユーロ
592,408 1,215 593,623
2020年1月1日
0 0 0
IFRS16初度適用
46,322 144 46,466
取得
(232) 0 (232)
除売却
(61,493) (346) (61,839)
減価償却
(2,625) 1 (2,624)
換算差額
574,380 1,014 575,394
2020年6月30日
2020年度上半期における増加は、主に米国、ヨーロッパ及び中国市場において小売店舗の新規開店または移転に関する新
規リース契約及び既存のリース契約の更新によるものである。
上述したIFRS第16号の適用による影響に加えて、2020 年度上半期の有形固定資産の変動は、什器備品、リース附属設備及
び建設仮勘定の増加によるものであり、主に小売販売網の増強並びに流通センターの改善及び自動化に関連している。
新型コロナウィルス感染拡大の結果、当グループは新しい経営計画を承認した。その結果、有形固定資産として認識され
た使用権に係る減損テストが更新された。
各CGUにおいて、回収可能価額は、関連するCGUの使用価値と投下資本（純額）の帳簿価額を比較する資産サイドアプロー
チに基づいて検証した。
当該減損テストにおいて、将来キャッシュ・フロー及び収益は、新しい2020-2022年度経営計画（2020年６月11日に取締
役会が承認）に基づいており、経営計画後の期間は賃貸契約の平均期間を基礎とした経営者の見積りを基礎としている。
キャッシュ・フロー割引率は当グループのWACC（8.4%）を使用する。これは以下に示すように各CGUに分解される。
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EMEA APAC アメリカ諸国 日本 韓国 グループ
WACC 7.90% 9.10% 8.60% 8.50% 8.30% 8.40%
成長率は、保守的に0％を使用した。
感応度分析の結果、パラメータが大幅に変動する場合でも回収可能価額は帳簿価額を著しく上回っている。
5.4. 繰延税金資産及び繰延税金負債
2020年６月30日及び2019年12月31日の繰延税金資産及び繰延税金負債 の残高は以下の通りである。
繰延税金
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
160,651 129,134
繰延税金資産
(66,216) (68,710)
繰延税金負債
94,435 60,424
純額
無形資産に関連した一時差異に係る繰延税金負債は、2008年度の買収の際に支払われた超過支払額のモンクレール・ブラ
ンドへの配分によるものである。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、税務管轄において相殺が認められる場合のみ相殺している。
繰延税金資産（純額）の性質及び新しい経営計画の下で予想される将来の課税所得を考慮した場合でも、財務諸表に認識
された繰延税金資産の回収可能性に疑義を生じさせる事象は特定されていない。
5.5. 棚卸資産
2020年６月30日現在267.6百万ユーロ（2019年12月31日現在208.9百万ユーロ）の棚 卸資産の明細は以下のとおりである。
棚卸資産
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
80,356 82,158
原材料
40,532 26,111
仕掛品
320,475 239,836
製品
441,363 348,105
棚卸資産総額
(173,732) (139,237)
陳腐化引当金
267,631 208,868
合計
上半期の棚卸資産のうち、完成品及び仕掛品は事業の季節性の影響を受ける。つまり、６月末に在庫として残る秋冬コレ
クションの製品の平均製造コストは12月末に在庫として残る春夏コレクションのものより高いため、６月末の完成品及び
仕掛品は12月末と比較して増加する傾向にある。
加 えて、2020年６月30日における棚卸資産は、次のシーズンに関連する仕掛品の在庫及び2020年春夏シーズンに関連する
製品（評価損の控除後）の在庫の増加の影響を受けている。
陳腐化引当金は、経営者による最善の見積りを反映している。見積りは、各販売チャンネルによる過去の販売動向や新し
い経営計画での販売量達成に向けたアクションに沿った将来の販売予測に基づいて、季節性や在庫水準を考慮している。
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5.6. 営業債権
2020年６月30日における67.5百万ユーロ（2019年12月31日現在は167.9百万ユーロ）の営業債権の内訳は以下のとおりで
ある。
売掛金
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
78,153 177,518
売掛金
(10,032) (9,462)
貸倒引当金
(642) (137)
返品・値引引当金
67,479 167,919
純額合計
営業債権 は、当グループの卸売事業に関連しており、回収期間が３ケ月を超えるものはない 。2020 年度上半期において、
債権総額の10%を超える個別の相手先はなく、信用リスクの集中はない。
貸倒引当金は、売掛金の年齢、長期滞留債権の回収可能性だけでなく、回収プロセスに転じた残高も考慮したうえで、当
該要因に基づく経営者の最善の見積りに従って算定されている。貸倒処理された債権は、支払期間を超過し、回収可能性
に不確実性が存在する特定の債権である。
貸倒引当金は「予想信用損失」の関連項目も含んでおり、これは特に当期の特別な状況及び米国市場に関連するものであ
る。
5.7. 現金及び現金同等物
20 20 年６月30日現在、現金及び現金同等物は667.4百万ユーロであり（2019年12月31日現在759.1百万ユーロ）、銀行で使
用可能な資金を含んでいる。
利用可能な流動性資産の帳簿価額は、報告日における公正価値を表している。関連する信用リスクは、相手が主要金融機
関のため非常に限定的である。
連結キャッシュ・フロー計算書は会計期間中に発生した手許現金及び当座借越を含む現金及び現金同等物の変動を表す。
以下の表は、現金及び銀行預金と連結キャッシュ・フロー計算書における正味の現金及び現金同等物との差額の調整を表
示している。
連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
667,414 759,073
現金及び銀行預金
(2) (3)
当座借越
667,412 759,070
合計
5.8. 金融商品
金融商品は、為替変動リスクのヘッジに係るデリバティブの市場評価の結果生じた債権を示している。
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5.9. その他の流動及び非流動資産
その他の流動及び非流動資産
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
8,496 8,521
前払金及び未収収益－流動
30,808 15,237
その他の流動債権
39,304 23,758
その他の流動資産
126 0
前払金及び未収収益－非流動
29,153 30,113
保証金
関連会社株式 36 23
329 321
その他の非流動債権
29,644 30,457
その他の非流動資産
68,948 54,215
合計
その他の流動債権は、税務当局からの付加価値税の未収還付金である。
保証金は主に関連するリース契約を締結するために貸手に支払う預け金である。中間連結財務諸表における帳簿価額と公
正価値との間に差異はない。
5.10. 買掛金
2020年６月30日現在の買掛金残高は235.9百万ユーロで（2019年12月31日現在は248.6百万ユーロ）、商品やサービスの供
給業者に対する短期債務である。この債務は短期間で決済されるものであり、12ヶ月を超えて支払われるものはない。
2020年度上半期において、買掛金総額の10%を超える個別の仕入先に対する残高はない。中間連結財務諸表における帳簿
価額と公正価値との間に差異はない。
5.11. その他の流動及び非流動負債
2020年６月30日時点における その他の流動及び非流動負債の 内訳は以下のとおりである。
その他の流動及び非流動負債
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
1,027 365
繰延収益及び未払費用―流動
14,002 10,192
顧客からの前受金
28,430 39,933
従業員や社会保障機関への未払金
6,926 16,881
法人所得税を除いた未払税金
16,393 19,763
その他の流動債務
66,778 87,134
その他の流動負債
441 223
繰延収益及び未払費用―非流動
441 223
その他の非流動負債
67,219 87,357
合計
未払税金は主に付加価値税及び給与に係る源泉 税である。
5.12. 税金資産及び負債
税金資産は、20 20 年６月30日現在では4.9百万ユーロであり（ 2019 年12月31日現在では1.6百万ユーロ）、前払税金に関連
して認識されたものである。
税金負債は、20 20 年６月30日現在では83.0百万ユーロである（2019年12月31日現在では98.5百万ユーロ）。同じ税務管轄
地域及び税制度のもとで生じる税金負債は、税金資産と相殺し純額で認識されている 。
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5.13. 引当金（非流動）
20 20 年６月30日における引当金（非流動）の内訳は以下のとおりである。
偶発債務及び損失に対する引当金
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
10,185 10,703
その他の偶発損失引当金
10,185 10,703
合計
その他の偶発損失引当金は、店舗の原状回復費用、 係争中の訴訟に係る費用、製品保証費用を含んでいる。
5.14. 従業員給付
2020年６月30日時点における従業員給付の内訳は以下の とおりである。
従業員給付
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
4,161 3,878
年金基金
2,558 2,558
退職補償金
6,719 6,436
合計
年金基金は主にイタリア所在の会社に関連している 。2007年１月に社会保障改革を適用したことにより、確定拠出型年金
の性質を持つようになった。この改革の適用日以前に発生し、期末日現在において従業員への未払債務は確定給付制度に
よるものとみなされる。
5.15. 金融負債
2020年６月30日時点における金融負債の内訳は以下の とおりである。
借入金
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
2 3
当座借越及び短期借入金
105,886 105,523
短期リース負債
52,972 21,255
その他の短期借入金
158,860 126,781
短期借入金
517,079 533,794
長期リース負債
22,464 78,203
その他の長期借入金
539,543 611,997
長期借入金
合計 698,403 738,778
短期借入金にはIFRS第16号の適用から生じる短期リース負債及び銀行以外の第三者からの金融負債で１年以内に決済され
るものが含まれる。
長期借入金にはIFRS第16号の適用から生じる長期リース負債及び銀行以外の第三者からの金融負債で１年を超えて決済さ
れるものが含まれる。
リース負債は、623.0百万ユーロ（2019年度は639.3百万ユーロ）であった。内訳は、以下のとおりである。
リース負債
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
105,886 105,523
短期リース負債
517,079 533,794
長期リース負債
622,965 639,317
合計
2020年度上半期のリース負債の変動は以下のとおりである。
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IAS17による
IFRS16
単位：千ユーロ リース負債
影響を除く
639,207 110 639,317
2020年1月1日
44,103 0 44,103
増加
(68,867) (41) (68,908)
減少
10,426 ▶ 10,430
金融費用
(1,977) 0 (1,977)
換算差額
622,892 73 622,965
2020年6月30日
長期借入金の返済日別の内訳は以下のとおりである。
長期借入金の年齢表
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
90,065 138,829
２年以内
241,023 241,878
２年～５年
５年超 208,455 231,290
539,543 611,997
合計
リース負債を除く長期借入金の返済日別の内訳は以下のとおりである。
リース負債を除く長期借入金の年齢表
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
0 52,722
２年以内
22,464 25,481
２年～５年
0 0
５年超
22,464 78,203
合計
リース負債に関する割引前キャッシュ・フローは以下のとおりである。
割引前リース負債の年齢表
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
125,094 125,109
１年以内
352,442 354,193
１年～５年
231,189 255,990
５年超
708,725 735,292
合計
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正味の金融資産（負債） （リース負債を含む）の内訳は以下のとおりである。
正味の金融資産（負債）
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
A. 手許現金 532 1,747
B. 銀行預金及び現金同等物 666,882 757,326
C. 売却可能有価証券 0 0
D. 流動資産 (A)+(B)+(C) 667,414 759,073
E. 流動金融資産 3,208 3,120
F. 短期借入金 (2) (3)
G. 1年以内返済予定長期借入金 0 0
H. 短期リース負債 (105,886) (105,523)
I. その他の流動金融負債 (52,972) (21,255)
J. 流動金融負債 (F)+(G)+(H)+(I) (158,860) (126,781)
K. 流動金融負債（純額） (E)+(D)+(J) 511,762 635,412
L. 長期借入金 0 0
M. 社債 0 0
N. 長期リース負債 (517,079) (533,794)
O. その他の非流動負債 (22,464) (78,203)
P. 非流動金融負債 (L)+(M)+(N)+(O) (539,543) (611,997)
Q. 金融負債（純額） (K)+(P) (27,781) 23,415
正味の金融資産（負債）は、2005年２月10日の欧州証券規制当局委員会（CESR）勧告で定義されている（2006年７月28日
のイタリア証券取引委員会通達参照）。
2020年６月30日現在の正味の金融資産（負債）（リース負債を除く）は、595.1百万ユーロ（2019年６月30日現在は662.6
百万ユーロ）である。
5.16. 株主持分
2020年度上半期及び比較期間の株主持分の変動は連結持分変動計算書に記載している。
2020年６月30日時点の払込資本総額は51,670,524.80ユーロであり、258,352,624株が発行されている。１株当たり額面金
額は0.20ユーロである。
2020 年６月30日時点で、総額184.7百万ユーロにて発行済株式総数の2.2％にあたる5,585,803株の自己株式を保有してい
る。
法定準備金と資本剰余金は親会社であるモンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.)に帰属する。
2020年度上半期は、当社の株主へ配当を行わなかった（2019年度上半期は100.8百万ユーロ）。
資本金と資本剰余金の増加は、2015年４月23日のモンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.)の株主総会において承
認された行使価格16.34ユーロのストック・オプション制度のうち、68,300個（株式数は同数）が権利行使されたこと及
び2016年に承認された業績連動株式プラン（304,800株）の実行による資本の増加によるものである。
IFRS2剰余金は、ストック・オプション制度及び業績連動株式プランの会計上の取扱、つまりこれらの制度/プランに関係
する会計期間の非現金支出の認識及び既に終了している当該プラン/制度の累積非現金支出の留保利益への組替によるも
のである。
利益剰余金の変動は、2019年度の利益の分配、前述のIFRS2剰余金への組換え及び銀行以外の第三者からの金融負債の市
場価格の調整によるものである。
FTA剰余金にはIFRS第16号の初度適用の影響が含まれる。
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その他の剰余金はその他の包括利益を含んでおり、在外営業活動体の外貨建財務諸表の換算から生じる為替換算調整勘
定、金利リスクのヘッジ損益及び退職給付制度における 数理計算上の利益(損失)から構成される。為替換算調整勘定は在
外子会社の換算から生じている。ヘッジ損益は、ヘッジの有効部分の公正価値の変動が含まれている。その他の包括利益
の 変動は以下のとおりである。
その他の包括利益 為替換算調整勘定 その他の包括利益項目
税効果 税効果 税効果 税効果
単位：千ユーロ 税効果 税効果
考慮前 考慮後 考慮前 考慮後
(6,071) 0 (6,071) (4,243) 1,004 (3,239)
2019年１月１日現在の剰余金
2,755 0 2,755 562 (136) 426
当期変動額
0 0 0 0 0 0
換算差額
0 0 0 0 0 0
損益への組替え
(3,316) 0 (3,316) (3,681) 868 (2,813)
2019年６月30日現在の剰余金
(2,876) 0 (2,876) (2,237) 528 (1,709)
2020年１月１日現在の剰余金
(4,161) 0 (4,161) 1,208 (300) 908
当期変動額
0 0 0 0 0 0
換算差額
0 0 0 0 0 0
損益への組替え
(7,037) 0 (7,037) (1,029) 228 (801)
2020年６月30日現在の剰余金
一株当た り利益
20 20 年度上半期及び20 19 年度上半期の一株当たり利益は以下の表のとおりであり、当社の株主に帰属する利益を発行済平
均株式数で除することによって算定される。
ストックオプション制度から重要な希薄化の影響は生じておらず、20 20 年 ６月30日時点の希薄化後一株当たり利益はは、
希薄化を考慮しない一株当たり利益と一致している。
希薄化後一株当たり利益の計算においては、株式報酬制度についてIAS第33号第45項に規定されている自己株式方式を適
用している。
一株当たり利益 2020年度上半期 2019年度上半期
当期純利益（単位：千ユーロ） (31,632) 69,989
252,581,416 251,140,581
親会社株主の平均株式数
株主に帰属する利益（ユーロ） (0.13) 0.28
希薄化後一株当たり利益（ユーロ） (0.12) 0.28
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6. セグメント情報
IFRS第８号「事業セグメント」において、当グループの活動は単一の事業セグメントとして認識される。
7. 事業の季節性
モンクレールの業績は、そのビジネスモデル及び当グループが事業を展開する業界に関連する様々な季節性要因の影響を
受ける。
モンクレールが取り扱う製品は年々他のカテゴリー及び春夏コレクションへと拡大しているが、山や寒さを連想させるモ
ンクレールの伝統やＤＮＡとの強い関連性を維持している。アウターウェア、その中でも特にダウンジャケットは、当グ
ループの提供商品を構成する重要な要素であり続けている。
アウターウェア及び冬物商品全般のウェイトが大きいため、当グループの小売売上は各年度の第１四半期、大部分は第４
四半期に集中する。卸売チャネルの売上は、第三者である小売業者に秋冬コレクションに対する請求を行う第３四半期に
最も集中し、次に春夏コレクションに対する請求を行う第１四半期に集中する。
当グループの高い季節性や、天候など四半期の業績に影響を与え得る外的要因を考えると、個々の期中業績が通期業績に
均一に寄与しない可能性及び期中業績を前年同期と直接比較できない可能性がある。
最終的に、売上の傾向と生産サイクルのパターンは純額の運転資金及び純額の負債に影響を与える。最も現金を獲得する
時期は３月及び１2月であるのに対し現金が流出する時期は６月及び７月となっている。
8. コミットメント及び保証債務
8.1. コミットメント
当グループは、主に仮店舗及び期間が１年以内の催事場の店舗に関するリース契約（IFRS第16号の適用範囲に含まれな
い）に係る契約上の義務を負っている。
2020年６月30日現在、これらの契約に対して支払義務を有する金額はない（2019年６月30日現在は、427千ユーロ）。
8.2. 保証債務
20 20 年６月30日現在における当グループ の第三者に対する保証は以下のとおりである。
提供している保証
2020年6月30日 2019年12月31日
単位：千ユーロ
保証人による便益享受者
26,783 26,859
第三者である企業又は個人
26,783 26,859
保証提供総額
当該保証は、主に新店舗関連のリース契約に関するものである。
9. 偶発債務
当グループは、ビジネスをグローバルに展開しているため、通常のビジネス活動において法的及び税務的なリスクにさら
されている。当グループは、現在までに入手可能な情報に基づき、当該中間要約連結財務諸表日現在、当グループの公正
な財政状態及び経営成績を開示するため、中間要約連結財務諸表で計上されている引当金は適切であると判断している。
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10. その他の情報
10.1. 関連当事者取引
以下に記載されている取引は、当グループが採用している“関連当事者に関する手続”の目的に該当するとみなされる取
引である。
Ვꊐ⍟华讀殕ꈰ夰譢䭽騠ᴰ漰ş匰뀰ﰰ휰渰ꜰ혰따ꐰ죿 www.monclergroup.com にある「Governance/Corporate
documents」）で閲覧可能である。
連結グループ会社間の取引及び残高については連結財務諸表上相殺消去されているため、以下には記載されていない。
20 20 年度上半期における関連当事者取引は、主に下記の相手先との独立第三者間取引と同様の取引条件により実行された
取引に関するものである。
・ 八木通商株式会社は、モンクレール・ジャパン・リミテッド（Moncler Japan Ltd.）の設立取引の相手先であり、設
立時に締結した契約に基づき、当グループの会社から製品を仕入れ（20 20 年度上半期は52.5百万ユーロ、20 19 年度上
半期は61.8百万ユーロ)、それらをモンクレール・ジャパン・リミテッド（Moncler Japan Ltd.）に販売している
（20 20 年度上半期は58.1百万ユーロ、20 19 年度上半期は70.5百万ユーロ)。
・ ゴクセ・テクスチル・コズメティック・サナイ・イス・ヴェ・ディス・チカレット・リミテッド・スィルケティ
（Gokse Tekstil Kozmetik Sanayi ic ve dis ticaret limited sirketi)は、モンクレール・イスタンブール・ジュ
イム・ヴェ・テクスチル・チカレット・リミテッド・エスティーアイ（Moncler Istanbul Giyim ve Tekstil
Ticaret Ltd. Sti)の非支配株主に所有されている会社であり、当該会社にサービスを提供している。20 20 年度上半
期に認識された費用の合計額は、0.06百万ユーロであった（2019年度上半期は0.1百万ユーロ)。
・ ラ・ロトンダ・エスアールエル(La Rotonda S.r.l.)は、モンクレールグループのマネジャーが所有する企業であ
り、インダストリーズ・エスピーエー(Industries S.p.A.)から製品を仕入れ、同企業にサービスを提供している。
20 20 年度上半期に認識された収益の合計額は、0.5百万ユーロであり（2019年度上半期は0.5百万ユーロ）、20 20 年度
上半期に認識された費用の合計額は、0.08百万ユーロであった（2019年度上半期は0.09百万ユーロ）。
・ モンクレール・エスピーエー(Moncler S.p.A.)の取締役会会長兼最高経営責任者の兄弟であるファブリツィオ・ルッ
フィーニ（Fabrizio Ruffini）は、モンクレールブランド製品の研究、開発及び品質管理に関するコンサルティン
グ・サービスを提供している。2020年度上半期に認識された費用の合計額は、0.3百万ユーロであった（2019年度上
半期は0.3百万ユーロ)。
インダストリーズ・エスピーエー(Industries S.p.A.)は、親会社であるモンクレール・エスピーエー(Moncler S.p.A.)
の連結納税制度及びVAT連結グループに含まれている。
取締役、監査役及び経営戦略に責任のある幹部への報酬
20 20 年度上半期における取締役への報酬は、1,923千ユーロである(2019年度上半期は2,842千ユーロ)。
20 20 年度上半期における監査役への報酬は、81千ユーロである(2019年度上半期は82千ユーロ)。
20 20 年度上半期における経営戦略に責任のある幹部への報酬の総額は、496千ユーロである(2019年度上半期は623千ユー
ロ)。
20 20 年度上半期における取締役、及び重要な管理職従業員への業績連動株式プラン(注記10.2で説明)に関連する費用の総
額は、3,532千ユーロである（2019年度上半期は6,656千ユーロ）。
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以下の表は、2020年度上半期、及び前年同期に行われた前段で述べた関連当事者に関する取引の要約である。
2020年 2019年
単位：千ユーロ 関係 注 ％ ％
６月30日 ６月30日
八木通商株式会社
▶ 52,457 (42)% 61,841 (46)%
配給契約
(Yagi Tsusho Ltd)
八木通商株式会社
▶ (58,053) 46.9% (70,544) 53.0%
配給契約
(Yagi Tsusho Ltd)
ゴクセ・テクスチル・コズメティック・
サナイ・イス・ヴェ・ディス・チカレッ
ト・リミテッド・スィルケティ
b (58) 0.1% (97) 0.1%
サービス契約
(Gokse Tekstil Kozmetik Sanayi ic ve
dis ticaret limited sirketi)
ラ・ロトンダ・エスアールエル
▲ 508 0.1% 508 0.1%
事業取引
(La Rotonda S.r.l.)
ラ・ロトンダ・エスアールエル
▼ (73) 0.0% (87) 0.0%
事業取引
(La Rotonda S.r.l.)
ファブリツィオ・ルッフィーニ
b (276) 0.3% (277) 0.3%
サービス契約
(Fabrizio Ruffini)
取締役、監査役会及び戦略的責任を負う
b (5,403) 6.8% (9,225) 10.9%
労働サービス
幹部社員
▼ (629) 0.3% (978) 0.5%
戦略的責任を負う幹部社員 労働サービス
(11,527) (18,859)
合計
▶ – 売上原価に占める割合（％）
b – 一般管理費に占める割合（％）
▲ – 収益に占める割合（％）
▼ – 販売費に占める割合（％）
2020年 2019年
％ ％
単位：千ユーロ 関係 注
６月30日 12月31日
八木通商株式会社
▶ (31,746) 13.5% (20,728) 8.3%
買掛金
(Yagi Tsusho Ltd)
八木通商株式会社
b 23,013 34.1% 14,699 8.8%
売掛金
(Yagi Tsusho Ltd)
ゴクセ・テクスチル・コズメティック・サナイ・イス・
ヴェ・ディス・チカレット・リミテッド・スィルケティ
▶ 0 0.0% 0 0.0%
買掛金
(Gokse Tekstil Kozmetik Sanayi ic ve dis ticaret
limited sirketi)
ラ・ロトンダ・エスアールエル
b 617 0.9% 908 0.5%
売掛金
(La Rotonda S.r.l.)
ラ・ロトンダ・エスアールエル
▶ (37) 0.0% (40) 0.0%
買掛金
(La Rotonda S.r.l.)
ファブリツィオ・ルッフィーニ
▶ (88) 0.8% (138) 4.6%
買掛金
(Fabrizio Ruffini)
その他の
▲ (554) 0.8% (3,994) 4.6%
取締役、監査役会及び戦略的責任を負う幹部社員
流動負債
合計 (8,795) (9,293)
▶ – 買掛金に占める割合（％）
b – 売掛金に占める割合（％）
▲ – その他の流動負債に占める割合（％）
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以下の表は、連結財務諸表における関連当事者取引の割合の詳細である。
2020年6月30日
単位：千ユーロ 収益 売上原価 販売費 一般管理費
508 (5,596) (702) (5,737)
関連当事者 計
403,334 (123,764) (190,937) (79,794)
連結財務諸表 計
割合 ％ 0.1% 4.5% 0.4% 7.2%
2020年6月30日
その他の
単位：千ユーロ 売掛金 買掛金
流動負債
23,630 (31,871) (554)
関連当事者 計
67,479 (235,902) (66,778)
連結財務諸表 計
割合 ％ 35.0% 13.5% 0.8%
2019年6月30日
単位：千ユーロ 収益 売上原価 販売費 一般管理費
508 (8,703) (1,065) (9,599)
関連当事者 計
570,246 (133,094) (206,880) (84,789)
連結財務諸表 計
割合 ％ 0.1% 6.5% 0.5% 11.3%
2019年12月31日
その他の
単位：千ユーロ 売掛金 買掛金
流動負債
15,607 (20,906) (3,994)
関連当事者 計
167,919 (248,621) (87,134)
連結財務諸表 計
割合 ％ 9.3% 8.4% 4.6%
10.2. ストック・オプション制度
2020年６月30日の中間要約連結財務諸表には、2015年度に承認されたストック・オプション制度、及び2016年度、2018年
度、2020年度に承認された業績連動株式プランの価値が反映されている。
2020年度上半期の株式報酬制度に係る費用は11.7百万ユーロ（2019年度上半期は16.3百万ユーロ）であった。
2015年度において承認されたストック・オプション制度は以下のとおりである。
・ 「プラン2015」（2015 Plan）は、2017年12月31日を連結決算日とする連結財務諸表の承認日に権利確定期間が終了
した。モンクレールの連結EBITDAに関する特定の業績目標を達成した場合に付与された新株予約権の権利行使が可能
であった。当該業績目標については、既に達成されている。
・ オプションは遅くとも2020年６月30日までに権利行使される。
・ 権利行使価格は16.34ユーロであり、行使された新株予約権１個に対して普通株式１株の割合で発行される。
・ 「プラン2015」ストック・オプションの公正価値は権利付与日においてブラックショールズ・モデルで算定してお
り、見積りには以下の仮定を用いている。
・ オプションの権利付与日時点における株価 16.34ユーロ
・ オプションの見積残存期間は、権利付与日から以下の見積権利行使日（2019年３月31日）までの期間に等しい。
・ 配当利回り：１％
・ トランシェごとの公正価値は、3.2877ユーロである。
・ 2020年度上半期における損益計算書への影響はなかった。「プラン2015」の権利行使による資本への影響額は1,116
千ユーロであった。
・ 2020年６月30日時点において未行使のオプションは存在しない。
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2016年４月20日のモンクレール株主総会において「2016-2018業績連動株式プラン」（2016 Plan）が承認された。この
プランは、戦略的重要性を有する、または、当グループの戦略的目的の達成に大きな貢献を果たせると考えられるモンク
レール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）及び子会社の取締役、主要メンバー、従業員、協力者、及び外部コンサルタ
ントを対象としている。
このプランは、３年間の権利確定期間の終了時に一定の業績目標を達成できた場合に、モンクレール株式を無償で割り当
てることを目的とする。
業績目標は、権利確定期間における一株当たり利益（EPS）指標として公表され、業績の上振れ、下振れに応じて修正さ
れる。
プランで提示されている株式付与数は最大で3,800,000株であり、新株発行又は自己株式の処分により調達される。
このプランは、最大で３サイクルに配分される。第１サイクル（2016年承認）は終了し、2,856,000個のオプションが付
与された。第２サイクル（2017年６月29日承認）には365,500個のオプションが付与された。
第１サイクルの割り当てに関する事項
第１サイクルは2019年度に終了した。詳細については、2019年度のアニュアルレポートを参照のこと。
第２サイクルの割り当てに関する事項
・ 2019年12月31日時点の財務諸表の承認とともに3年間の権利確定期間が終了した。
・ 一定の業績目標の達成を条件としており、当該業績目標は達成された。
・ そのため、受益者に388,800株（目標を上回る部分に対する64,800株を含む）が新株発行（304,800株）及び自己
株式（84,000株）の処分により割り当てられた。
2020年６月30日時点において未行使の権利は存在しない（2020年度上半期の損益計算書に対する影響額は0.8百万ユー
ロ）。
2018年４月16日のモンクレール株主総会において「2018-2020業績連動株式プラン」（2018 Plan）が承認された。この
プランは、戦略的重要性を有する、または、当グループの戦略的目的の達成に大きな貢献を果たせると考えられるモンク
レール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）及び子会社の取締役、主要メンバー、従業員、外部コンサルタント、協力者を
対象としている。
このプランは、３年間の権利確定期間の終了時に一定の業績目標を達成できた場合に、モンクレール株式を無償で割り当
てることを目的とする。
業績目標は、権利確定期間における一株当たり利益（EPS）指標として公表され、業績の上振れ、下振れに応じて修正さ
れる。
プランで提示されている株式付与数は最大で2,800,000株であり、自己株式の処分により調達される。
このプランは、最大で３サイクルに配分される。第１サイクル（2018年承認）は終了し、1,365,531個のオプションが付
与された。第２サイクル（2019年承認）については、341,514個のオプションが付与された。
2020年６月30日時点において、第１サイクルに係る1,235,479個 の権利（20 2 0年度上半期の損益計算書に対する影響額は
7.6百万ユーロ）及び第２サイクルに係る326,444個の権利（20 2 0年度上半期における同影響額は2.1百万ユーロ）が未行
使である。
2020年６月11日の株主総会において、統合金融法（Consolidated Law on Finance）の第114条の２に従い株式付与制度
「 2020業績連動株式プラン 」が承認された。このプランは、モンクレール及び子会社の取締役、主要メンバー、従業員、
協力者、外部コンサルタントを対象としている。
このプランは、３年間の権利確定期間の終了時に一定の業績目標を達成できた場合に、モンクレール株式を無償で割り当
てることを目的とする。
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業績目標は、権利確定期間における指標(①当期純利益、②フリー・キャッシュ・フロー、③ESG（環境・社会・ガバナン
ス）)として公表され、業績の上振れ下振れに応じて修正される。
このプランで提示されている株式付与数は最大で2,000,000株であり、新株発行又は自己株式の処分により調達される。
このプランは、最大で３サイクルに配分される。第１サイクルについては、2020年６月11日の取締役会において
1,350,000個のオプションを付与することが決議された。
2020年６月30日時点において、第１サイクルに係る1,271,287個（2020年度上半期における損益計算書への影響額は0.7百
万ユーロ）の権利が未行使である。
IFRS第２号に基づくと、これらの制度は持分決済型と定義されている。
当該制度に関する詳細は、当社のウェブサイト www.monclergroup.com 中の項目 「Governance」を参照のこと。
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10.3. 重要な非経常的事象及び取引
新型コロナウイルスの感染拡大が当グループの財務データに対して特別な影響を与えたことに加えて、中間要約連結財務
諸表の各項で言及した通り2020年６月11日開催の株主総会において、統合金融法（Consolidated Law on Finance）第114
条の２に従い株式付与制度「2020業績連動株式プラン」を採用することが承認された。このプランは、モンクレール及び
子会社の取締役、主要メンバー、従業員、協力者、外部コンサルタントを対象としている。株主総会及び臨時株主総会の
直後に開催された取締役会において株式付与制度の実施が決議された。それに伴い、プラン実施規則が承認され、
1,350,000株を106人の受益者に付与することが決議された。
この株式に基づく報酬制度の詳細及び関連する費用について注記10.2に記載している。
10.4. 非定型的又は異常な取引
2020年度上半期は、 当グループにおいて非定型的又は異常な取引は発生していない。
10.5. 金融商品
以 下は公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーのレベルを含む、金融資産、金融負債の帳簿価額及び公正
価値について記載した表である。なお、帳簿価額が公正価値の合理的な推定額であり、公正価値で測定されていない金融
資産及び金融負債に関する公正価値情報は記載していない。また 、当期においてはリース負債の公正価値の開示は要しな
い。
単位：千ユーロ
流動 非流動 公正価値 レベル
2020年６月30日
公正価値で測定される金融資産
- - -
ヘッジ手段である金利スワップ
3,208 - 3,208 2
ヘッジ手段である為替予約
3,208 - 3,208
小計
公正価値で測定されない金融資産
売掛金及び未収入金（*） 67,479 29,153
現金及び現金同等物（*） 667,414 -
734,893 29,153 -
小計
738,101 29,153 3,208
合計
単位：千ユーロ
流動 非流動 公正価値 レベル
2019年12月31日
公正価値で測定される金融資産
- - -
ヘッジ手段である金利スワップ
3,120 - 3,120 2
ヘッジ手段である為替予約
3,120 - 3,120
小計
公正価値で測定されない金融資産
売掛金及び未収入金（*） 167,919 30,113
現金及び現金同等物（*） 759,073 -
小計 926,992 30,113 -
930,112 30,113 3,120
合計
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単位：千ユーロ
流動 非流動 公正価値 レベル
2020年６月30日
公正価値で測定される金融負債
- - - 2
ヘッジ手段である金利スワップ
(1,533) - (1,533) 2
ヘッジ手段である為替予約
(51,439) (22,464) (73,903) 3
その他の金融負債
(52,972) (22,464) (75,436)
小計
公正価値で測定されない金融負債
買掛金及び未払金（*） (266,297) -
当座借越（*） (2) -
短期借入金（*） - -
長期借入金（*） - -
IFRS第16号金融借入金（*） (105,886) (517,079)
(372,185) (517,079) -
小計
(425,157) (539,543) (75,436)
合計
単位：千ユーロ
流動 非流動 公正価値 レベル
2019年12月31日
公正価値で測定される金融負債
- - - 2
ヘッジ手段である金利スワップ
(3,020) - (3,020) 2
ヘッジ手段である為替予約
(18,235) (78,203) (96,438) 3
その他の金融負債
(21,255) (78,203) (99,458)
小計
公正価値で測定されない金融負債
買掛金及び未払金 (*) (278,576) -
当座借越 (*) (3) -
短期借入金 (*) - -
長期借入金（*） - -
IFRS第16号金融借入金（*） (105,523) (533,794)
(384,102) (533,794) -
小計
(405,357) (611,997) (99,458)
合計
（*）帳簿価額が公正価値の合理的な推定額である短期の金融資産及び金融負債などの項目は含まれていない。
10.6. 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響
当期の収益は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために世界中で政府が厳しい対策を取ったことで深刻な影響を
受けた。特に第２四半期は、約２カ月間、販売店ネットワークの50％超が臨時休業となったこと及び開店していた店舗に
おいては人出が大幅に減少したことにより収益が51％減少した。
この予測不可能な出来事によって在庫が過剰に生じ、在庫の特別評価減が約30百万ユーロ発生した。
また、当グループはCovid-19による緊急事態に対処するため支援としてミラノ市に10百万ユーロ以上の寄付を行った。
当グループは２月から主要な所有者との間で賃借料の見直しに関する重要な交渉を開始した。交渉の効果は表れてきてお
り当上半期の利益に反映されている。
また、モンクレールは、Covid-19による緊急事態を受けて地方政府が提供する雇用支援策で申請可能なものはすべて申請
し、全従業員に同じ賃金水準を維持するため政府の助成金に上乗せを行った。
現状としてCovid-19の経済的及び社会的影響が深刻であること、その状況がいつまで続くのかを見通せないことから、現
時点において2020年度におけるこのパンデミックの影響を予測することは困難である。モンクレールは長年にわたって、
変化するシナリオに対処する能力を示してきた。当社は、ビジネスを維持するためにあらゆる対策を迅速に講じてきた
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が、将来の見通しに高い不確実性がある現在の状況が今後も継続すると、2020年度の業績に大きな影響があると考えてい
る。
この点に関して、ブランドを引き続き強化するために不可欠なプロジェクト及び投資にのみに注力し、一部のプロジェク
ト及び投資を延期する措置をとった。
当グループの経営上のニーズ及び開発プログラムを支援するに当たっては、モンクレールの財務力によって強力な財政上
の自立性が確保されていることを強調したい。
そのため、様々な市場及び販売チャネルにおける商品の提供及び事業活動の管理能力の両面において事業の継続性は保証
されている。
11. 後発事象
最大400百万ユーロのサステナビリティ・リンク・リボルビング・クレジット・ファシリティーを締結
2020年７月３日、モンクレール・エスピーエーはインテーザ・サンパオロ・エスピーエー（Intesa Sanpaolo S.p.A.）と
最大400百万ユーロの信用与信枠契約を締結した。これは、サステナビリティ・リンク・リボルビング・クレジット・
ファシリティーであり、炭素中立及び再生可能エネルギーの使用に関連する持続可能な目標の達成度合いに連動する報酬
メカニズムを備えている。この信用与信枠は2023年に期限が切れるが、さらに２年間更新できる。
マルコリン（Marcolin）グループと全世界での使用を認めるライセンス契約を更新
2020年７月６日、モンクレール・エスピーエーは、モンクレール ルネット （Moncler Lunettes）のブランド名でサング
ラス、眼鏡、スキー用マスクの企画、生産、販売を全世界で独占的に行うことを認めるマルコリングループとのライセン
ス契約を更新した。 2015年に開始されたこの提携は2025年12月31日までさらに５年延長された。
ユークス・ネットアポルテ・グループ（YOOX NET-A-PORTER GROUP）との契約を終了
2020年７月27日、モンクレール・エスピーエーの取締役会は自社でオンライン事業を運営するという経営者の提案を承認
した。そのための作業を2020年10月から2021年にかけて段階的に行う予定である。
***
中間要約連結財務諸表は、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結
キャッシュ・フロー計算書及び注記により構成され、当グループの資本、財政状態、及び経営成績について真実かつ公正
に表示しており、親会社及び連結会社の会計記録と整合している。
モンクレール・エスピーエー（Moncler S.p.A.）取締役会を代表して
会 長兼最高経営責任者
レモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）
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半期報告書
1999年５月14日のイタリア証券取引委員会(CONSOB)規則11971号第81条の３(その後の改正も含む)に基づく中間要約連結
財務諸表の証明書
1. 署名者であるモンクレール・エスピーエーの最高経営責任者レモ・ルッフィーニ及び同社の財務諸表の作成責任者ル
チアノ・サンテルは、1998年２月24日政令第58号第154条の２第３項及び第４項を考慮し、以下についてここに証明
する：
ⅰ．当社の組織体制の適切性
ⅱ ．2020年度上半期中間要約連結財務諸表の作成に際し適用した管理手続及び会計手続の有効性
2. 上記について、特段の発見事項はない。
3. さらに、以下を証明する。
3.1 中間要約連結財務諸表は、
ⅰ．2002年７月19日付の欧州議会及び理事会の規制（EC）第1606/2002により欧州連合により承認されている国際財
務報告基準に準拠して作成されている。
ⅱ．会計帳簿及び記録の記帳と一致している。
ⅲ．提出会社および連結対象会社の資産及び負債、利益及び損失並びに財政状態について真実かつ公正な情報を提供
することができる。
3.2 取締役会の中間報告書には、上半期に起きた重要な事象についての信頼性のある分析と中間要約連結財務諸表に対す
る影響、そして下半期において懸念される主なリスクと不確実性が含まれる。また、取締役会の中間報告書には、重
要な関連当事者との取引についての信頼性のある分析も含まれる。
ミラノ市 2020年７月27日
取締役会会長兼最高経営責任者 財務諸表作成責任者
レモ・ルッフィーニ ルチアノ・サンテル
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半期報告書
（イタリア語原文からの翻訳。イタリア語の報告書が正本である。）
中間要約連結財務諸表についてのレビュー報告書
モンクレール・エスピーエー
株主各位
序論
当監査法人は、モンクレールグルー プの2020年６月30日現在及び同日をもって終了する６ヶ月間の中間要約連結財務諸
表、すなわち、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フ
ロー計算書及び注記についてレビューを行った。これらの中間要約連結財務諸表を期中財務報告において欧州連合が採用
する国際財務報告基準（IAS第34号）に準拠して作成する責任は親会社の経営者にある。当監査法人の責任は、当監査法
人が実施したレビューに基づいて、これらの中間要約連結財務諸表について結論を表明することにある。
レビューの範囲
当監査法人は、1997年７月31日付のイタリア証券取引委員会（CONSOB）規則第10867号におけるガイドラインに準拠して
レビューを行った。レビューにおいては、主として、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対して実施される
質問、分析的手続その他の四半期レビュー手続が実施される。レビュー手続は実質的に、イタリアで採用されている国際
監査基準（ISA Italia）に準拠して実施される年度の財務諸表の監査よりも範囲が狭いため、監査であれば発見される可
能性のあるすべての重要な事項についての保証を得ることはできない。従って、年度の連結財務諸表における監査人の報
告書とは異なり、中間要約連結財務諸表についての監査意見を表明するものではない。
結論
当監査法人が実施したレビューにおいて、モンクレールグループの2020年６月30日現在及び同日をもって終了する６ヶ月
間の中間要約連結財務諸表が、期中財務報告において欧州連合が採用する国際財務報告基準（IAS第34号）に準拠して作
成されていないと信じさせる事項がすべての重要な点において認められなかった。
トレヴィーゾ市、2020年７月31日
KPMG S. p. A.
（署名）
ジャンルカ・ザニボーニ
監査ダイレクター
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２【その他】
後発事象
「１ 中間財務書類」中間要約連結財務諸表の注記11を参照のこと。
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３【日本と国際財務報告基準（IFRS）における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
以下は、国際財務報告基準(IFRS) と適用可能な日本の会計原則及び会計慣行との間の主要な差異を示している。IFRSに
は、国際会計基準(IAS)、国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC、以前の解釈指針委員会(SIC))の解釈指針すべてが含まれ
ている。
(１) 収益認識
IFRSでは、5ステップ（顧客との契約の識別、契約における履行義務の識別、取引価格の決定、取引価格の履行義務への
配分、及び履行義務充足時点での収益の認識）に基づき、財またはサービスが顧客に移転した場合に収益を認識すること
とされている。
他方、日本基準では、実現主義に基づき収益を認識する。
なお、日本では2018年3月30日に「収益認識に関する会計基準」（企業会計基準第29号 2018年3月30日 企業会計基準委
員会）及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」（企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日 企業会計基準委
員会）が公表され、2021年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することとされており、また
2018年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から、もしくは、2018年12月31日から2019年3月30日までに
終了する連結会計年度及び事業年度の年度末の連結財務諸表及び財務諸表からの早期適用も認められている。当該会計基
準及び適用指針は、IFRS第15号と整合性を図る便益の１つである財務諸表間の比較可能性の観点から、IFRS第15号の基本
的な原則を取り入れることを出発点として会計基準が定められており、また、これまで日本で行われてきた実務等に配慮
すべき項目がある場合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いが追加されている。
(２) 有形固定資産、無形資産の減損の認識と測定
IFRSでは、減損の兆候がある場合に、減損テストを実施し減損損失の認識及び測定を行う。減損損失の認識と測定が同時
に行われることから、１ステップ方式とよばれる。
他方、日本基準では、減損の兆候がある場合に、割引前将来キャッシュ・フローを用いて減損の認識に関する検討を行
い、減損を認識すべきと判定された場合にのみ、回収可能価額を用いて減損損失を測定する。この方法は、減損損失の認
識と測定を２段階に分けて行うため、２ステップ方式とよばれる。
上記のとおりIFRSと日本基準とでは、１ステップ方式か２ステップ方式かで相違があり、一般に１ステップ方式を採用す
るIFRSの方が、減損損失を早いタイミングで認識する傾向にある。
(３) 有形固定資産、無形資産の減損損失の戻入れ
IFRSでは、過去に認識した減損がもはや存在しないか、減少している場合に、減損損失の戻入れを行う。ただし、のれん
に関する減損損失の戻入れは禁止されている。
他方、日本基準では、すべての固定資産について減損の戻入れが禁止されている。
(４) のれん
IFRSでは、企業結合によって生じたのれんは、全部のれん方式と買入のれん方式のいずれかの方法で認識し、事後の償却
は行わない。減損の兆候の有無にかかわらず、少なくとも年に１回、減損テストを行う。
他方、日本基準では、買入のれん方式に類似した方法でのれんを認識し、最長20年の期間にわたって規則的に償却する。
減損の兆候がある場合にのみ、減損の認識・測定について検討する。
(５) 耐用年数を確定できない無形資産
IFRSでは、耐用年数を確定できない無形資産は、減損の兆候の有無にかかわらず、少なくとも年に１回、減損テストを行
う。
他方、日本基準では、耐用年数を確定できないという概念を用いていないため、すべての無形資産につき規則的な償却を
行う。
(６) リース
借手の会計処理において、IFRSでは、免除規定を適用する短期リース、及び少額資産のリースを除くすべてのリースにつ
いて使用権資産モデルを適用し、資金調達を伴う使用権資産の取得として処理する。リース負債は、リース料総額の未決
済分の割引現在価値として、使用権資産は、リース負債の当初測定額に必要な調整を加味した取得原価で当初測定され
る。
他方、日本基準では、解約不能かつフルペイアウトの要件を充足するか否かにより、ファイナンス・リースとオペレー
ティング・リースに分類する。さらに、ファイナンス・リースは、所有権移転リースと所有権移転外リースに分類され
る。ファイナンス・リースは通常の売買取引に準じて会計処理を行い、オペレーティング・リースは通常の賃貸借取引に
準じて会計処理を行う。ファイナンス・リースについては、所有権が移転するか否か、貸手の購入価額が明らかか否かに
より、貸手の購入価額、リース料総額の現在価値、または見積現金購入価額でリース資産及びリース債務を計上する。
(７) ヘッジ会計
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IFRSでは、公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジ、純投資のヘッジの３つの会計手法が認められる。公正価値
ヘッジは、日本基準の時価ヘッジと類似し、キャッシュ・フロー・ヘッジは日本基準の繰延ヘッジと類似する。純投資
ヘッ ジは、在外営業活動体に対する外貨建ての投資をヘッジ対象とするもので、会計処理はキャッシュ・フロー・ヘッジ
と同様である。
IFRSのキャッシュ・フロー・ヘッジでは、ヘッジ手段の公正価値の変動のうち、有効部分をその他の包括利益で認識し、
非有効部分は純損益で認識する。他方、日本基準の繰延ヘッジでは、有効性の評価においてヘッジ全体が有効であれば、
ヘッジ手段の公正価値の変動のうち非有効部分もその他の包括利益で認識する。
日本基準では、ヘッジ会計の例外処理である振当処理や特例処理が広く用いられるが、IFRSにこのような会計手法はな
い。
(８) ストック・オプション
IFRSでは、株式に基づく報酬取引を、持分決済型、現金決済型、現金選択権付き、の３つに分類し、それぞれについて会
計処理を定めている。このうち持分決済型が日本のストック・オプションに相当する。持分決済型の株式報酬取引では、
オプション付与の対価として受け取った従業員勤務サービスの公正価値を、権利確定期間にわたり費用として認識する。
オプションが行使されずに失効した場合、過去に資本に認識した対価の戻入れは行わない。
他方、日本基準では、2005年12月に公表された企業会計基準第８号「ストック・オプション等に関する会計基準」によ
り、2006年５月１日以後に付与されるストック・オプションに対してほぼ同様の会計処理が求められることとなった。た
だし、オプションが満期になった場合、新株予約権のうち対応する部分を特別利益として戻し入れる。
(９) 特別損益
IFRSでは、いかなる項目も異常項目として表示することは認められない。日本基準に基づくと特別損益として表示される
項目は、IFRSでは一般に営業利益よりも上の区分に表示される。
(10) その他の包括利益（OCI）のリサイクリングの有無
IFRSでは、その他の包括利益で認識した項目が事後的に純損益に振り替えられる可能性があるか否か（リサイクリングの
有無）に従って分類し、その他の包括利益計算書上、区分して表示する。
他方、日本基準では、その他の包括利益で認識した項目は、すべて事後的に純損益に振り替えられる可能性があるため、
そのような分類を行わない。
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第７【外国為替相場の推移】
ユーロと日本円の間の為替相場は、日本国内において時事に関する事項を掲載する２以上の日刊新聞紙に当半期中におい
て掲載されているため、記載を省略する。
第８【提出会社の参考情報】
当社は、事業年度の開始日（2020年１月１日）から本半期報告書の提出日までの間に、以下の書類を関東財務局長に提出
している。
（１）有価証券報告書及びその添付書類（2020年７月21日提出）
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３【指数等の情報】
該当事項なし。
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