エネル・エスピーエー 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
|---|---|
| 提出日 | |
| 提出者 | エネル・エスピーエー |
| カテゴリ | 半期報告書 |
EDINET提出書類
エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2020 年９月30日
【中間会計期間】 自 2020年１月１日 至 2020年６月30日
【会社名】 エネル・エスピーエー
(ENEL S.p.A.)
【代表者の役職氏名】 フランチェスコ・ストラーチェ
(Francesco Starace)
最高経営責任者兼ジェネラル・マネージャー
(Chief Executive Officer and General Manager)
【本店の所在の場所】 イタリア共和国 ローマ市
ヴィアレ レジーナ マルゲリータ 137
(Viale Regina Margherita 137, Rome, Italy)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 田 中 収
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1000
【事務連絡者氏名】 弁護士 加 納 さやか
同 野 村 直 弘
同 山 田 智 希
同 前 田 圭一朗
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1264/03-6775-1330/03-6775-1550/03-6775-1612
【縦覧に供する場所】 該当なし
(注)１． (イ)本書において記載されているユーロから日本円への換算は、１ユーロ＝126.43円(株式会社三菱UFJ銀行が発表した2020年９
月１日の対顧客電信直物売買相場の仲値)の換算率により行われ、１円単位まで四捨五入されている。ユーロの計数の表示単
位(百万ユーロ又は千ユーロ)が異なる場合、同じユーロの数値でも円換算額が異なる場合がある。
(ロ)本書におけるユーロの計数には、計数の合計値が総合計に合致するように、切上げ又は切捨てを行うことによる一定の調整
をした上で、１ユーロ単位にしているものがある。しかしながら、日本円及び他の数値への換算に関してはかかる調整は行
われてはいない。総合計が計数の算術的合計と必ずしも一致するとは限らない。
２． 本書において別段の記載がある場合を除き、有価証券報告書において定義された用語(略語及び電力関連用語を含むが、それらに
限られない。)は、その定義された意味を本書においても有するものとする。
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第一部【企業情報】
第１【本国における法制等の概要】
１【会社制度等の概要】
2020年６月30日に提出した有価証券報告書に記載されたものを除き、当該半期中において、重要な変更はなかった。
２【外国為替管理制度】
当該半期中において、重要な変更はなかった。
３【課税上の取扱い】
当該半期中において、重要な変更はなかった。
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第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
以下の表で、2018年の財務データ及び2019年の財務データは、比較のために2020年上半期のデータとともに記載されてい
る。
主要経営指標
2020 年 2019 年 2018 年
上半期 上半期 上半期
国際会計基準 国際会計基準 国際会計基準
(百万ユーロ) (十億円) (百万ユーロ) (十億円) (百万ユーロ) (十億円)
収益データ
(1)
収益 33,375 4,220 40,967 5,179 36,027 4,555
(1)
商品リスク管理からの純利益（損失） (601) (76) (188) (24) 127 16
売上総利益 8,645 1,093 8,907 1,126 7,857 993
営業利益 4,543 574 5,213 659 4,875 616
少数株主持分控除前 純 利益 2,403 304 2,893 366 2,723 344
グループ純利益 1,947 246 2,215 280 2,020 255
財務データ
純投下資本 93,779 11,856 94,216 11,912 88,437 11,181
純負債 45,391 5,739 45,391 5,739 41,594 5,259
株主持分（少数株主持分を含む） 43,368 5,483 48,825 6,173 46,843 5,922
営業活動からのキャッシュ・フロー 2,042 258 4,619 584 4,361 551
有形及び無形資産への資本支出 4,137 523 4,167 527 3,114 394
(ユーロ) (円) (ユーロ) (円) (ユーロ) (円)
１株当たりのデータ
当期末発行済株式１株当たりグループ純利益 0.19 24 0.22 28 0.20 25
当期末発行済株式１株当たりグループ株主持分 2.87 363 3.21 406 3.03 383
営業データ
エネルの純発電(TWh) 97.6 112.9 121.1
(2)
エネルの配電網による送電(TWh) 228.7 249.5 230.7
(3)
エネルの電力販売(TWh) 145.0 158.1 140.3
エンドユーザーに対するガス販売
( 十億立方メートル) 5.3 6.0 6.3
(4) (5)
当期末従業員数(人) 66,825 68,842 70,137
(1)2019 年上半期の数値は、2019年の アジェンダ決定に含まれている 国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC）の解釈を考慮
して調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関す
る分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照された
い。）。
(2)2019 年の数値は、送電量のより正確な測定値を反映している。
(3) ラテンアメリカの発電会社による大規模顧客への販売を含む。2019年の数値は、比較可能性を確保するために調整されてい
る。
(4)2019 年６月30日現在
(5)2018 年６月30日現在
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2019 年 度 2018 年 度
国際会計基準 国際会計基準
(百万ユーロ) (十億円) (百万ユーロ) (十億円)
収益データ
収益 80,327 10,156 75,575 9,555
商品リスク管理からの純利益（損失） (733) (93) 532 67
売上総利益 17,704 2,238 16,351 2,067
営業利益 6,878 870 9,900 1,252
少数株主持分控除前純利益 3,476 439 6,350 803
グループ純利益 2,174 275 4,789 605
財務データ
純投下資本(12月31日現在) 2,174 275 88,941 11,245
純負債(12月31日現在) 45,175 5,711 41,089 5,195
株主持分（少数株主持分を含む）(12月31日現在) 46,938 5,934 47,852 6,050
営業活動からのキャッシュ・フロー 11,251 1,422 11,075 1,400
有形及び無形資産への資本支出 9,947 1,258 8,152 1,031
(ユーロ) (円) (ユーロ) (円)
１株当たりのデータ
１株当たりグループ純利益(12月31日現在) 0.21 27 0.47 59
１株当たりグループ株主持分(12月31日現在) 2.99 378 3.12 394
営業データ
エネルの純発電(TWh) 229.1 250.3
(1)
504.0
エネルの配電網による送電(TWh) 484.4
エネルの電力販売(TWh) 301.7 295.4
エンドユーザーに対するガス販売
( 十億立方メートル) 10.5 11.2
当年度末従業員数(人) 68,253 69,272
(1)2018 年の数値は、送電量のより正確な測定値を反映している。
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２【事業の内容】
エネルの組織モデル
エネル・グループの構造は、以下から構成される基盤により組織されている。
・国際事業ライン：
国際事業ラインは、当グループが事業を行う様々な地理的地域において、資産の管理及び開発、パフォーマンスの最適化並
びに資本利益率について責任を負う。当該事業ラインはまた、管理するプロセスの効率性を改善すること及び国際レベルで
最善のプラクティスを共有することも任務としている。当グループは、投資委員会(注)の職務をも活用して、様々な事業ラ
インにおけるプロジェクトの集中化した産業ビジョンから利益を上げる。各プロジェクトは、その財務リターンに基づくの
みでなく当グループレベルで利用できる最善のテクノロジーとの関連でも評価され、それは、採用された新たな戦略ライ
ン、すなわち、当グループの財務戦略の中でSDGを明確に統合すること及び低炭素ビジネスモデルを促進することを反映して
いる。さらに、各事業ラインは、エネルギー移行及び気候変動への取組みにおいてエネルのリーダーシップを導くこと、並
びにその適性分野において関連するリスク及び機会を管理することに貢献している。2019年に、国際発電は、エネルギー移
行におけるエネル・グループの主導的な役割を確認すべく、エネル・グリーン・パワーと国際火力発電との統合により創設
され、統合された脱炭素化プロセス及び再生可能エネルギー容量の持続可能な開発を追求している。加えて、グリッド・ブ
ルー・スカイ計画が開始された。その目的は、エネルがプラットフォームをベースとしたグループへの革新的な転換を遂げ
たことを受けて、インフラ及びネットワークを、地球温暖化防止活動目標の達成に向けた実現要素とするため、それらを革
新してデジタル化することである。
( 注)当グループの投資委員会は、事務管理、財務及び統制、イノバビリティ、法務及び会社業務、グローバル・プロキュア
メントの各責任者並びに地域及び事業ラインの各責任者から構成されている。
・ 地域及び国 ：
地域及び国は、当グループが所在するそれぞれの国において、公的機関及び規制当局との関係を管理し、また、電力及びガ
スを販売すること、その一方で、事業ラインへのスタッフ及びその他サービスサポートを提供することについても責任を負
う。地域及び国はまた、その責任を有する分野における脱炭素化の促進及び低炭素ビジネスモデルに向けたエネルギー移行
の推進も担当している。2019年に、当グループのアメリカにおける地域組織は、メキシコを含む北米地区の創設並びにコス
タリカ、グアテマラ及びパナマのラテンアメリカ地区への統合に伴い修正された。
以下の機能がエネルの事業活動を支援している。
・ 国際サービス機能 ：
国際サービス機能は、当グループレベルで情報及び通信技術活動並びにプロキュアメントの管理について責任を負う。国際
サービス機能はまた、エネルギー移行及び気候変動への取組みに向けた実現技術の開発を支援するためのサプライチェーン
の管理及びデジタルソリューションの開発において、持続可能性基準を採用することについても責任を負う。
・ 持株会社機能 ：
持株会社機能は、当グループレベルでガバナンス・プロセスの管理について責任を負う。事務管理、財務及び統制機能はま
た、気候変動への取組みにおいて重要な活動であるエネルギーミックスの脱炭素化及びエネルギー需要の電力化の促進を目
指して、シナリオ分析を集約すること並びに戦略及び財務計画プロセスを管理することについても責任を負う。
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事業に関する状況の概要
主な市場指標の推移
上半期
市場指標 2020 年 2019 年
平均IPEブレントオイル価格（米ドル／バレル） 42.2 66.0
(1)
45.9 64.9
平均石炭価格（米ドル／トン CIF ARA価格）
(2)
7.5 15.7
平均ガス価格（ ユーロ／MWh）
平均 CO 価格（ユーロ／トン）
22.0 23.8
2
平均米ドル／ユーロ為替レート 1.10 1.13
６ヶ月Euribor（当期平均） -0.270% -0.241%
(1)API#2 指数
(2)TTF （Title Transfer Facility）指数
消費者物価指数の増減（CPI）
上半期
（単位：%） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 0.04 0.96 -0.92
スペイン -0.12 1.10 -1.22
ロシア 3.95 5.08 -1.13
アルゼンチン 47.61 53.42 -5.81
ブラジル 2.99 4.20 -1.21
チリ 3.32 2.03 1.30
コロンビア 3.29 3.23 0.06
ペルー 1.80 2.33 -0.54
為替レート
上半期
2020 年 2019 年 増減
ユーロ／米ドル 1.10 1.13 -2.49%
ユーロ／英ポンド 0.87 0.87 0.19%
ユーロ／スイスフラン 1.06 1.13 -6.12%
米ドル／日本円 108.26 110.06 -1.66%
米ドル／カナダドル 1.36 1.33 2.27%
米ドル／豪ドル 1.52 1.42 7.03%
米ドル／ロシアルーブル 69.57 65.25 6.21%
米ドル／アルゼンチンペソ 64.59 41.48 35.78%
米ドル／ブラジルレアル 4.92 3.84 21.85%
米ドル／チリペソ 813 676 16.93%
米ドル／コロンビアペソ 3,693 3,189 13.65%
米ドル／ペルーヌエボソル 3.42 3.32 2.82%
米ドル／メキシコペソ 21.66 19.15 11.57%
米ドル／トルコリラ 6.49 5.62 13.38%
米ドル／インドルピー 74.15 70.02 5.58%
米ドル／南アフリカランド 16.67 14.20 14.81%
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2020 年上半期における経済情勢及びエネルギー状況
経済の展開
2020 年上半期において、 COVID-19 のパンデミック の影響は、４月と５月の国際貿易の大幅な縮小をもたらし、経済活動と全
ての経済における総需要に反映された。現在の状況は、特に地域によってはパンデミックの持続と、世界規模で経済に影響を
及ぼす結果的拡散防止措置に依然として大きく影響を受けている。５月後半以降、特にヨーロッパで徐々に経済活動が再開
し、サービス業等の最も深刻な影響を受けた分野も含めて結果としてほぼ全ての分野で消費が回復している。並行して、ウイ
ルスは南北アメリカで急速に広がりつづけている。米国とブラジルでは現在感染拡大のスピードが急速に増し、世界で感染者
数が１位と２位であるが、厳格又は一律の拡散防止措置を講じているわけではなく、切迫した政治的及び社会的状況ではな
い。パンデミック拡大とそれに関連した経済及び公衆衛生上の危機に対応して、当局（政府と中央銀行）は迅速かつ大変効率
的に対応している。ユーロ圏では、直接的及び間接的な財政刺激政策（政府保証の銀行ローンの形による）は GDP の約 15% で
あったが、一方の米国では GDP の 20% を超え、政府はさらに３兆ドルを超える刺激政策を施行した。新たな流動性危機を回避す
るために、世界四大主要中央銀行（連邦準備銀行、欧州中央銀行、日本銀行、イングランド銀行）は (i) 需要を促すための有価
証券及び私募証券の購入（貸借対照表に約 18 兆ユーロの総資産を追加する）、 (ii) ターゲット（ FX スワップライン）を絞った
介入に関する大規模計画を展開した。システムに導入された高い流動性と、中央銀行による際限のない支援（「金額がいくら
かかっても」）に対する信用があるため、経済状況は依然として本格的回復には至っていないにもかかわらず、株式市場は２
月末頃に始まった右肩下がりを一変させ、新高値がついた。パンデミックによって最も大きなダメージを受けたのは成熟国で
あった。これは、一部では規制政策を ３ 月初旬からという早期に押し付けたこと、残りの国々の経済が強く結びついているこ
と、生み出すサービスの「比重」がより高かったことが要因であると考えられる。早期段階では、パンデミックの影響は、新
興国経済においては比較的深刻ではなかった。しかし、より限られた経済資源と低品質の健康管理システムのため、それらの
国々の脆弱性が増大し、第２四半期における経済活動の急速な落ち込みと、新たな感染症を取り巻く事情は依然として危機的
であるということが反映された状況である。現時点では、 GDP は 2020 年の年換算で約４ % 縮小し、世界経済は後退していると見
込まれている。
米国は、これまでウイルスによる影響が最も深刻な国であり、生産高は4.8 % の下落を記録し、第２四半期はより落ち込みが
激しく、30 % から40 % になる。さらに、米国の労働市場はより柔軟性があるため、失業率は２月に推定された3.5 % （過去最低）
から、経済活動の再開に伴って４月には約15 % となり、６月には再び11.1 % へと落ち込んだ。連邦準備理事会の第１四半期目標
に近かったインフレ圧力は大幅に弱まり、2020年度第２四半期は前年比約0.4 % に到達しようとしている。
COVID-19 の 拡大を抑えるためヨーロッパの国々の中で最初に規制政策を導入したイタリアは、第１四半期のGDP展開の予備
データによると、5.4 % の縮小を記録し、第１四半期の予備数値として出していた4.7 % の減少から下方修正した。イタリア銀行
は、第２四半期にはより大幅に縮小すると予想し、前四半期比で10 % 近い値になるのではないかと見込んでいる。2020年度第３
四半期には成長は回復し、2021年度からはよりゆっくりと段階的なペースで進むのではないかと見込まれている。 パンデミッ
ク により５月には失業率が7.8 % となり４月より1.2パーセントポイント上昇したことで、イタリアの労働市場は激しい打撃を受
けている。５月及び６月のマイナスの値を示している予備データでは、当年初めからの平均インフレは０ % 近くであり、欧州中
央銀行の目標（２ % ）を大きく下回っているが、これは主にエネルギー財の価格の値下げによる。
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スペイン経済は2020年度下半期には楽観が広がっているとはいえ、この上半期には、2013年以来初めての不況を経験した。
スペイン国立統計局は前年度比で第１四半期はGDPが4.1%に縮小したことを確認し、第２四半期にはより著しい後退（前年度比
約-20 % ）を予想しているが、2020年度第３四半期開始時には、経済成長が再開していると見込んでいる。４月と５月に多大な
る損失を被った後、労働市場は６月には徐々に回復の兆候を見せ始めている。2020年度上半期、インフレ圧力は平均として０ %
をわずかに下回り、第２四半期は、インフレは-0.6%と欧州中央銀行の金融政策目標（２ % ）を大きく下回り右肩下がりへと動
く結果となった。
ロシア経済は、第１四半期は前年度比で1.8%成長し、その後第２四半期には急激に縮小して９%近くまで落ち込んだ。国内消
費と国内投資は減速し、外需の成長ペースは、マクロ経済の文脈では2019年度と比較して大幅に落ち込んでいる。2020年度は
全体的にロシア中央銀行が設定した目標である４%を下回る平均値であると予想されているが、通貨の切下げのため、下半期に
はインフレは上昇すると見込まれている。第１四半期には前年比2.4%を記録し、上半期には、インフレは前年比約2.8%になる
と見込まれている。
ラテンアメリカと中米では、経済的影響の出現は遅れているものの、現在は、不要不急な活動の停止及びソーシャルディス
タンス規制の義務付けにより、はっきりした兆候は表れてきている。ペルー、ブラジル、チリ、及びアルゼンチンは、最も影
響の大きな国々であり、景気後退が見込まれる（１つには商品市場の脆弱性が原因である。）。過去に責任ある経済政策及び
財政政策を取ってきたチリとペルーは、しかしながらロックダウン後の回復をうまく利用するにはより良い位置づけにあり、
2021年までに、損害を被った発電量を取り戻せるだろう。 南米は、ウイルス抑制政策が効力を発揮し、財政刺激策が最大限の
段階に到達すれば今年度第４四半期から総じて回復し 2021 年には著しく成長すると見込まれている。
適切に対処すれば、以前のような財政危機の持続的影響も受けず、この危機は一時的なものとなる。近年と比較すると、金
融業界は今やより強固で財政危機に耐えうる力があり、資産価値バブル（不動産バブル等）及び民間企業の債務超過のリスク
もない。中央銀行による無期限の約束もまた、来年度始まるであろう急速な回復に対する信頼を増大させる重要な保証となっ
ている。
先に述べられたように、ブラジルは現在 COVID-19 の感染者数が米国に次いで世界で２番目に多い国であり、死者数も同様で
あるが、どちらの人数も、世界のどの国よりも早いスピードで増えている。ブラジル政府は、国全体でのロックダウンを課さ
ず、当初はパンデミックと結びついたリスクを最小限に抑えてきた。ここ数週間で状況は変わってきたものの、ブラジルは深
刻な状況に置かれたままである。経済的視点から見ると、ブラジルは主に財政状況の大幅な悪化（予想される赤字はGDPの10%
を超過、債務水準は約90%）により影響を受けるだろう。現在の政治不安の情勢はまた、回復の道を減速させ、重要な構造的改
革の達成を妥協するものである。
アルゼンチンは高インフレ並びに国際的な感染症及び債務拡大に弱い通貨不安定を抱えて深刻な景気後退を迎え、大幅な財
政赤字であり、依然として大幅な対外赤字である。 COVID-19 抑制政策の施行により、第１四半期は前年度比5.5%のGDP縮小とな
り、2019年度第２四半期と比較して15%の縮小となる見通しとなり、第２四半期へのより悲観的見通しを誘発した。2020年度上
半期、インフレは依然として40%を上回り、アルゼンチン政府は物価統制の拡大とレートのインデックス化を抑えることにより
この数値を下げようとしている。
チリ経済は主に輸出と投資により2020年度第１四半期、前年度比0.46%成長した。パンデミックの影響によって５月から減少
し始め、第２四半期には前年比約12%のGDP縮小を引き起こした。 COVID-19 のパンデミック は 多くのラテンアメリカの国々でデ
フレ傾向を引き起こしたようである。チリでは、エネルギー価格とここ数ヶ月間のチリペソの評価がインフレ縮小の主な理由
となり、６月には５月より0.2%低くなり全体として上半期は前年度比で平均3.3%近くなった。
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ペルーは過去２ヶ月で、ラテンアメリカ諸国の中で パンデミック の 影響を２番目に受けた国となった。2020年度第１四半
期、GDPは前年度比約３%縮小した。第２四半期にはより急激に減少し、GDPは前年度比約９%縮小すると見込まれている。経済
におけるサプライチェーンの混乱によるディスインフレを伴ったペルーソルの相対的回復力にもかかわらず３月から、インフ
レは前年度比約1.8%前後である。しかし、深まる経済危機により、本年の残りの期間、国内価格の下落圧力がより大きく働く
であろう。それに応じて、インフレは中央銀行の目標範囲(１-３%)の下限値に近い値である年率約1.3%で本年を終えると見込
まれている。
コロンビアの経済は2020年度第１四半期に大幅な縮小となり、主に輸出の崩壊と在庫の値下げが原因でGDPは前四半期から
2.4%減少した。GDPは、概して半年間で急落する見通しで、第２四半期では前四半期比約15%の縮小というより大幅な減速があ
ると見込まれている。コロンビアでは、インフレから パンデミック が引き起こしたデフレへと進んでいるが、前年５月の2.8%
と比較して６月には2.2%近くまで落ち込んでいる。上半期のインフレ率は平均3.3%と見込まれている。
国際的な商品価格
2020 年度第２四半期中石油市場は、特定の国々による規制政策が緩和されて起こった需要の回復と、OPECプラスによる強力
な承認及び生産高削減の合意による供給の減少の双方が原因で、４月に記録された最安値から段階的に進んだファンダメンタ
ルズのリバランスに特徴づけられた。昨年４月に１バレル当たり18米ドル近い最安値という1990年代後半以来の打撃を受けて
以降、ブレントオイルの価格は徐々に上昇し、６月最終週には１バレル当たり40米ドルを超えた。
2020 年度上半期、グローバルスポットガス指標は歴史的最低値に到達した。アジアにおけるLNGとヨーロッパでの価格は、
2019年度第４四半期に記録した高値から実質約70%下落し、ブレントオイルよりも悪化した状況となった。2020年度上半期にお
けるガス市場の崩壊は、 COVID-19 が引き起こした需要ショックによるアジアとヨーロッパの成長の減速及び、ヨーロッパへの
LNG供給の増加に伴った体系的な需要の増加により、余剰が悪化しほぼ全ての主要国で貯蔵が満たされたことが原因であるとい
うことに注意しなければならない。
ETS 市場の今年度中の見通しは依然として心許ないが、ここ数ヶ月で炭酸ガスの価格は大幅に上昇（４月初旬から58%増加）
しており、ファンダメンタルズから逸脱し COVID-19 の影響を完全に排除している。主要なエネルギー商品の業績を今年度最初
と比較すると、炭酸ガスは11%上昇し最も多くの利益を計上した一方で、原油は38%、天然ガス（PSV）は40%それぞれ減少した
ことが分かる。価格上昇の理由は３つある：競り市場の流動性の低さ、先物ポジションの増加、そして最後に上昇可能性のあ
る欧州連合の気候行動である。
電力及び天然ガス市場
電力需要の展開
第２四半期 上半期
（単位：GWh） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 67 77 -13.0% 143 158 -9.5%
スペイン 52 59 -11.9% 114 124 -8.1%
ルーマニア 13 15 -13.3% 29 31 -6.5%
ロシア 175 185 -5.4% 389 403 -3.5%
アルゼンチン 30 32 -6.3% 65 65 -
ブラジル 133 145 -8.3% 286 299 -4.3%
チリ 19 19 - 39 38 2.6%
コロンビア 16 18 -11.1% 35 35 -
出典：国別送電系統運用者（TSO）
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半期報告書
2020 年上半期において電力需要はイタリア及びスペインでそれぞれ9.5%及び8.1%減少した。今年度初期ごろ、減少は主に気
温が季節平均を超えたことに因り、世界規模での COVID-19 のパンデミック 拡大に対抗するために課されたロックダウンに端を
発した急落がそれに続く要因となった。両方の国で、景気も低迷し、産業生産が収縮した。その状況は東欧でも同様で、ロシ
アでは3.5%減少し、ルーマニアでは6.5%減少した。
ラテンアメリカに関しては、ヨーロッパにおける パンデミック と同様に厳しい段階になったのは数ヶ月遅れてのことだっ
た。結果として、アルゼンチンとコロンビアは上半期、昨年同様の電力需要水準を記録した。ブラジルは、南アメリカの中で
は最も深刻な健康被害を経験しており、昨年の同時期と比較して4.3%の下降が記録された。チリは2019年度と比較して需要増
加(+2.6%)がみられる唯一の国であるが、主にロックダウン政策が当初はサンティアゴとその周辺地域のみで、特にチリの主要
なエネルギー需要源である鉱工業の産業活動が制限されなかったが要因である。
電力価格
2020 年上半期の 2019 年上半期-2020年 2020 年上半期の 2019 年上半期-2020年
ベースロード価格平均 上半期のベースロード ピークロード価格平均 上半期のピークロード
（単位：ユーロ/MWh） 価格平均の増減 （単位：ユーロ/MWh） 価格平均の増減
イタリア 32.2 -41.5% 36.4 -40.4%
スペイン 29.0 -47.3% 31.4 -43.9%
ロシア 14.6 -14.0% 17.1 -10.1%
ブラジル 14.4 -24.6% 35.0 -32.0%
チリ 38.1 -33.1% 55.6 -45.5%
コロンビア 81.7 108.0% 126.9 73.7%
天然ガス需要
第２四半期 上半期
（単位：百万立方メートル) 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 12 14 (2) -14.3% 35 39 (4) -10.3%
スペイン 6 8 (2) -25.0% 15 17 (2) -11.8%
2020年上半期の天然ガス需要は、イタリア及びスペイン両方において前年同期と比べて大幅に減少し、それぞれ10.3%及び
11.8%の減少を記録した。両方の国において、ガス需要は、第１四半期においては平均より高い気温となったことで上昇し、需
要を下支えすることができなかった一方、第２四半期においては、 COVID-19 のパンデミック への 対策として施行されたロック
ダウン政策及び全ての産業活動及びサービスの停止により一層需要が抑えられた。
イタリアの天然ガス需要
第２四半期 上半期
（単位：百万立方メートル） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
配電網 ▶ 5 (1) -20.0% 17 19 (2) -10.5%
産業 3 3 - - 6 7 (1) -14.3%
火力発電 5 6 (1) -16.7% 11 12 (1) -8.3%
(1)
- - - - 1 1 - -
その他
合計 12 14 (2) -14.3% 35 39 (4) -10.3%
(1) その他消費及び損失を含む。
出典：経済開発省及びスナム・レテ・ガスによるデータに基づいたエネルの情報
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2020年上半期のイタリアの天然ガス需要は、2019年同期から10.3%減少し、35百万立方メートルとなった。昨年からの温暖化
と経済活動の減速が原因で全ての分野で減少となり、産業需要が14.3%、配電網の需要が10.5%落ち込んだ。
規制及び料金問題
2019 年12月31日現在の連結財務書類は、成長についてより詳細な議論をするための参考となるのに対し、以下のセクション
は、エネルが事業を行っている国々の規制及び料金問題に関する当期の主要な変化について報告するものである。
ヨーロッパの規制枠組み
復興計画
パンデミック後の欧州経済の再生に貢献するため、2020年５月、欧州委員会は総額1,850十億ユーロの復興計画を提案した。
かかる計画は、最も必要とするところ（単一市場の強化、グリーン化及びデジタル化の推進並びに健康及び危機管理等の分野
への協力の強化）への迅速な直接投資を行うために2021-2027年の多年次財政枠組みを1,100十億ユーロで強化することを規定
し、また、EU予算内の利用可能な資源を一時的（2021-2024年）に増加させ、持続可能で回復力の早い成長を通じて欧州経済に
弾みをつけることにより、危機への迅速な対応を支援するため、総額750十億ユーロ（助成金及び保証金として500十億ユー
ロ、融資として250十億ユーロ）に相当する新たな手段である「次世代EU（Next Generation EU）」を設定した。
特に次世代EUに関しては、最も重要な資金（約85%）は、投資及び改革を支援するために加盟国を支援することに集中してい
る。特に、復興及び回復ファシリティは最も大きな手段である。同計画は、560十億ユーロの配分（助成金に310十億ユーロ、
融資に250十億ユーロ）を規定し、（グリーン化及びデジタル化に関連した投資に重点を置いて）持続的な復興のための投資及
び重要な改革を支援する。さらに、かかる計画は公正な移行ファンドの資金を大幅に増やし、32.5十億ユーロを追加して、こ
の計画で利用可能な資金を40十億ユーロとする。
次世代EUの第２の柱は、経済を活性化させ、主要なセクター及び技術への民間投資を支援し、危機に脅かされている存続可
能な企業を緊急に支援する手段で構成されている。かかる手段は、パンデミックの影響を受けた健全な企業への支援を確保
し、支払能力の問題に対処し（財務流動性支援手段）、企業の投資能力を強化し、重要な欧州のバリューチェーンにおける戦
略的な自立性を構築する（インベストEUプログラム-戦略的投資ファシリティ）ため、EUの保証金に55十億ユーロを提供した。
次世代EUの第３の柱は、危機から教訓を学び、欧州が直面する戦略的課題に対処する手段で構成されている。かかる手段
は、健康の安全保障を強化し、将来の健康危機に備えるための約40十億ユーロの追加資源、すなわちEU4Health、大規模な緊急
事態に対応するためのEU市民保護メカニズムであるRescEUの強化、並びにEUをより回復力のあるものにするためにその役割を
十分に果たし、パンデミック及びその影響によってもたらされる課題に対処できるようにするためのその他のプログラム（ホ
ライズン・ヨーロッパ、デジタル・ヨーロッパ、近隣国のための手段、開発協力及び国際協力並びに人道支援等）の強化に示
されている。
欧州グリーン・ディール
2019 年末に発表された欧州グリーン・ディール通信に続いて、2020年上半期に欧州委員会は、かかる通達に記載された原則
を実施することを目的とした一連の立法的及び非立法的イニシアチブを発表した。
欧州気候法
2020 年３月４日の通達により提出され、現在欧州議会及び理事会で審議中の欧州規制案は、法的拘束力をもって2050年まで
に欧州経済及び社会を気候中立にするという欧州グリーン・ディールの目標を達成させるものである。これは、主に排出削
減、グリーン技術への投資及び自然環境の保護によって、EU諸国全体の温室効果ガスの排出量（排出と吸収のバランス）の正
味ゼロを達成することを示している。かかる法案が承認されれば、2050年の気候中立の目標が初めてEUの法律に組み込まれる
こととなる。
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かかる欧州委員会の提案には、2030年までに温室効果ガスの排出量を50%から55%削減するという目標も含まれており、65%と
いうさらに意欲的な削減目標が欧州議会により提案されている。
この目標を達成するために、EU規制案はまた、欧州経済の全てのセクターがその役割を果たせるように、欧州全ての政策を
気候中立の達成に寄与できるように改訂すべきであると規定している。欧州委員会は2021年までに、2030年に予定されている
追加削減を達成するために必要な全ての政策手段の見直しを提案する予定である。
産業戦略
2020 年３月10日、新たな産業戦略が発表された。かかる戦略は、欧州産業の国際競争力を維持し、2050年までに欧州の気候
を中立にし、欧州のデジタル未来を形成することを目的としている。かかる戦略では、大企業から中小企業、研究センター及
び新規事業に至るまで、欧州産業のあらゆるプレイヤーを支援する一連の（立法的及び非立法的）イニシアチブを提案してい
る。活動には、エネルギー集約型産業の近代化及び脱炭素化、持続可能なインテリジェント・モビリティ産業の支援、エネル
ギー効率の向上並びに競争力のある価格での低炭素エネルギーの十分かつ確実な供給の確保のための包括的手段が含まれてい
る。かかる産業戦略ではまた、産業の脱炭素化を加速させ、産業のリーダーシップを維持するために、欧州クリーン水素連合
等の一連の新たな同盟を立ち上げ、続いて低炭素産業の同盟、産業クラウド及びプラットフォームの同盟並びに原材料の同盟
を立ち上げることを想定している。同業種間のかつ特定の技術に有利となる一連の完全な活動に加えて、欧州委員会は様々な
産業のエコシステムのリスク及び需要を体系的に分析する予定である。この分析を実施するに当たり、欧州委員会は、2020年
９月までに設立されるオープンかつ包括的な産業フォーラムと緊密に協力して取り組む予定である。
「欧州のデジタル未来の形成」に係る通達
2020 年２月19日、欧州委員会はデータ及び人工知能（AI）に関する戦略を発表した。かかる通達は、市民サービスにおいて
テクノロジーを発展させ、公正かつ競争力のあるデジタル経済を創造することを目的とした、一連の立法的及び非立法的イニ
シアチブを導入している。これらのイニシアチブに関連する分野は多岐にわたる。すなわち、デジタル技能の創造、（デジタ
ル・サービス法案を通じた）競争及びプラットフォームの規制並びに2050年までの気候中立がある。
より具体的には、欧州データ戦略は、データによってより自律的になった企業に対してEUがモデル及びガイドの役割を担う
ことを確実にすることを目的としている。かかる戦略は基本的に、これまで未使用であったデータを開放して欧州連合内のあ
らゆるセクターでの移動を自由にし、企業、研究者及び政府に利益をもたらせるようにするために、真の欧州データ・スペー
ス及び単一データ市場を創設することを目指している。欧州委員会は、企業間、企業と政府間及び政府内におけるデータ管
理、データへのアクセス及びデータの再利用に関する規制の枠組みを確立することを提案している。欧州委員会は、技術シス
テム及び次世代インフラの開発を支援することで、EU及び全ての事業者がデータ・エコノミーによってもたらされる機会を活
用できるようにすることを目指している。
人口知能に関するホワイトペーパー において、欧州委員会は、卓越性と信頼に基づく信頼性の高い枠組みを求めた。官民
パートナーシップの目標は、バリューチェーン全体に資源を動員し、AIに基づくソリューションの採択を加速させる適切なイ
ンセンティブを生み出すことである。かかる文書は、リスクの低いAIシステムに過度の負担を強いることなく、リスクの高い
AIシステムを管理するための明確な規則を求めるものである。かかる ホワイトペーパー はまた、消費者を保護し、不公正な商
慣行に対処し、個人データ及びプライバシーを保護するために、EUの厳格な規則を引き続き適用しなければならないという事
実を強調している。
公正な移行ファンド
公正な移行ファンド（JTF）は、公正な移行メカニズム（JTM）に含まれる資金調達手段であり、加盟国が気候中立経済への
移行による経済的及び社会的影響を軽減させることの支援を目的としている。コミュニティ・レベルでJTFに提案された資金総
額（2021-2027年）は、当初7.5十億ユーロであったが、復興計画の提案を受けて40十億ユーロに増額された。現在、欧州議会
で欧州委員会の規制が審議されており、欧州理事会は６月25日に部分合意に達しており、欧州議会との交渉の準備ができてい
る。
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持続可能な資金調達
2020 年３月、タクソノミー専門家グループは、タクソノミーに関する最終報告書及び欧州のグリーンボンド基準の推奨に関
するガイドを発表した。タクソノミーに関しては、６月に欧州議会はEUのタクソノミーに関する規制を承認した。かかる欧州
議会による承認に続き、2020年６月10日、欧州理事会は文書に採択した。欧州委員会は2020年第４四半期にタクソノミーに関
する委任規則を採択する予定であり、これにより特定の経済活動がEUの環境目標のうち１つ以上を達成するために実質的に貢
献しているか否かを判断するための技術的審査基準が設定される。
国家補助に関する決定
欧州委員会は、2020年３月19日、続いて2020年４月３日、2020年５月８日及び2020年６月29日に、COVID-19のパンデミック
による影響に対処するための一時的な枠組みを採択した。これは加盟国が国家補助の利用に関連して、中小企業を含む経済シ
ステムに必要な流動性を提供し、危機の影響を受けたあらゆるセクター及び業種へのその適用を容易にし（2019年末時点で既
に困難な状況にあった金融部門及び企業を除く。）、単一市場を維持しつつ欧州経済の安定化を助けることを支援するためで
ある。
2020 年５月28日、欧州委員会は、一般的経済的利益に関するサービス（SGEI）提供のための国家補助の枠組み内において、
カナリア諸島、バレアレス諸島、セウタ及びメリリャにおける発電支援計画を承認した。
欧州委員会は、カナリア諸島、セウタ及びメリリャに関しては2029年末まで、バレアレス諸島に関しては2025年までで、か
かる計画を承認した。長期的供給の保証を確保するため、スペインは、2025年までに本土とマヨルカ島との間に第２の海底送
電線を建設することを約束した。かかるメカニズムは、公共サービス義務を履行する発電事業者に対してこれらのサービスの
提供にかかる追加費用を補償し、新たな発電所及び／又は脱炭素ソリューションの開発のための競争手続の確立を確保する。
事業分野別の規制枠組み
火力発電及び取引
イタリア
アセミニ及びポルトフェッラーイオの重要な発電所は、2020年について費用補償の対象であると公表されている。
ブリンディジ・スド及びスルチスの発電所は、2019年から2020年につき、費用補償の対象であると公表された。
ポルト・エンペードクレの発電所は、2025年まで長期費用補償の対象である。
2020 年については、残りの重要な発電容量について、現行の規制の下では固定割増金を徴収する代わりに付属サービス市場
（ASM）に対して発電容量を供給することを求める代替契約の下で契約が行われた。
毎年NTGに接続されていないグリッドの保護に必要な発電所として特定されている、より小さな諸島に所在するエネル・プロ
デュツィオーネの発電所は、費用補償制度の権利により適用対象である。
2020 年上半期、エネルギー、ネットワーク及び環境規制当局（ARERA）は、重要な発電所に対する発電費用補償に関する一連
の政策を以下のとおり採択した。
・非接続の諸島の発電所についての2011年及び2012年の調整
・非接続の諸島の発電所についての2016年から2018年の分割払い
・アナポ及びグアダルミの発電所についての2015年の調整
2019 年６月28日、経済開発大臣は、容量報酬メカニズム（容量市場）に関する最終的な規則を承認する法令を公表した。
2019年11月６日及び2019年11月28日に、2022年及び2023年それぞれの供給について、２つのオークションが行われた。エネル
は、両方の年の容量について落札された。多くの事業者及びセクター別の事業者団体は、ミラノの地方行政裁判所において、
かかる法令及び２つのオークション結果に異議を唱えた。２つの事業者はまた、EU裁判所においてイタリアのメカニズムを承
認した欧州委員会の決定に対する異議を申し立てた。両裁判は、現在係争中である。
ARERA は、2020年及び2021年について、新たな容量市場の継続を確保するため暫定的容量支払メカニズムを確定し、これによ
り2022年から財務的影響が生じる。
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ASM の対象となる企業及び資金のプールを拡大し、電力システムを必要とする新しいサービスをテストすることを目的とした
決議 第393 /2015/R/eel 号を初めとする 配電改革の一環として、決議第200/2020/R/eel号により、 ARERAは、電力システムを安
全に管理するために必要な新しい超高速周波数調整サービスを事前に調達するため、瞬動予備力パイロット・プロジェクトを
承認した。かかるプロジェクトは、テルナ（Terna）が競争オークション手続を利用して、５年間の供給契約を締結し、容量の
利用可能性を確保する見返りに、オークション後に 固定割増金 を支払うことを規定した。入札日程は、後日テルナによって発
表される。
イベリア半島
半島外地域における燃料価格の改定命令案
2019 年12月26日付け命令第TEC/1260/2019号は、第２規制期間（2020-2025年）についての半島外地域の電力システムにおけ
る発電ユニットの報酬に関する技術及び財務パラメーターを改訂した。燃料価格に関して、かかる命令は３ヶ月以内に 製品 価
格を省令より見直すことを規定しており、2020年１月１日から実施される。
再生可能エネルギー発電所の報酬パラメーターの改定命令
2020 年２月28日、2020年２月24日付け命令第TED/171/2020号が公表され、これにより特定の報酬制度を有する既存の再生可
能エネルギー発電所の報酬を決定する様々なパラメーターについて、第２規制期間（2020-2025年）に適用される値が更新され
た。
ヨーロッパ
ルーマニア
政府は緊急命令第74/2020号を公布し、2020年６月１日以降に委託された新たな発電容量が中央市場外で長期双務間契約
（ PPA ）を締結できるようにし、これらの新プロジェクトの資金調達能力を高めた。
ロシア
2019 年12月、連邦独禁庁は、2020年の規制契約に基づき規定された容量及び電力の料金を設定した。かかる新たに設定され
た料金はまた、ネヴィンノミッスカヤ・グレス発電所の2020年の予算内で予定されていたものよりも低い。
2020 年５月１日、市場監視委員会は、 COVID-19 の緊急事態 期間中に一時的に有効となる卸売市場規則を採択した。かかる規
則により、発電業者は、緊急事態に起因する場合は、罰則を受けることなく計画されていたメンテナンスを延長したり延期し
たりすることが可能となる。
ラテンアメリカ
チリ
法律第21.185号
2019 年11月２日、エネルギー省は法律第21.185号を公表し、料金規制の対象となる顧客（「規制」顧客）に対する電力価格
を安定させるための移行メカニズムを導入した。かかる法律の規定の下、2019年７月１日から2020年12月31日までの間、規制
顧客に適用される料金は2019年上半期の水準のまま固定され（法令第20T/2018号）、「規制顧客向け安定価格」（PEC）と呼ば
れる。2021年１月１日からかかる安定化メカニズムが終了するまでの間、価格は電力法第158条で規定される半期毎の料金設定
で定義されたものであり、2021年１月１日現在の消費者物価指数で調整されるPEC（調整PEC）を超えてはならない。実際の料
金と安定価格（PEC）との間の請求差額により、発電会社の利益となる売掛金が発生し、2023年までは1,350百万ドルを上限と
している。これらの会社の利益となる差額は、これらの会社により遅くとも2027年12月31日までに金利で回収される予定であ
る。
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入札（Licitaciones）
チリでは、電力オークションに関する法律の規定に基づき、３つの入札の手続（第2015/01号、第2015/02号及び第2017/01号
の電力供給のための入札）が実施されている。2019年に国家エネルギー委員会（CNE）は、「 供給入札第2019/01号
（Licitación Suministro 2019/01） 」と題される４回目の電力供給のための公開入札を発表した。
かかる入札は、2026年から2040年まで年間5.6TWhを提供することを規定している。入札の提出期限は2020年11月18日であ
る。
エネル・グリーン・パワー
イタリア
2019 年７月４日付け省令は、太陽光発電システムを含む設備容量及び技術グループに応じて、オランダのオークション及び
登記に基づく競争手続を規定した。特に、2021年９月までに７つの手続が行われる予定である。
・容量が１MW超の発電所に係るオランダのオークション。
・容量が１MW未満の発電所に係る登記。
これまでの法令と異なり、2019年７月４日付け省令は、落札者がゾーン価格とオークション価格との間のプラスの差異を還
元するという差異についての双方向契約を通じて再生可能資源を支援するための新しい方法を規定している。容量の落札者
は、かかる発電所の耐用年数（関連する技術により20年、25年又は30年となる。）の全期間にわたってインセンティブ・メカ
ニズムの恩恵を受ける。
これらのインセンティブ・メカニズムは、かかるインセンティブの表示された累計年間費用が5.8十億ユーロに達した時点で
終了する。2020年３月31日現在、表示累計年間費用は約5.3十億ユーロであった。
エネル・グリーン・パワーは、エネルギー ・サービス・オペレーター（GSE）により開催された第１回オークション（2019年
10月）及び第２回オークション（2020年２月）に参加しており、新規風力発電プロジェクトについては合計128MWの再生可能エ
ネルギー容量を入札し、既存の再生可能エネルギー発電所（風力発電所及び水力発電所）の改修については36MWの容量を入札
した。
イベリア半島
６月末、政府は、カナリア諸島の太陽光発電システムに対するFEDER基金（欧州地域開発基金）の投資について、競争入札に
よる補助金交付の基準を公表した。約150MWの開発が予定されている。
ヨーロッパ
ロシア
政府は、2020年６月から11月にかけて予定されていた再生可能エネルギー供給契約の獲得のためのオークションを延期し
た。４月22日付け法令により、オークション対象は、風力発電所については182MWから214MWに、太陽光発電所については
99.5MWから240MWに拡大した。
ギリシャ
ギリシャは意欲的な国家エネルギー及び気候計画を承認し、これは再生可能資源を2030年までに最終総エネルギー消費量の
35%相当に発展させる新たな目標を設定し、2023年までに石炭火力発電所を閉鎖する計画を含んでいる。
ギリシャ議会は最近、国内の再生可能資源の開発を支援するために多くの措置を承認した。特に、再生可能エネルギー発電
所で発電された電力を販売するための双務契約（通称、「電力購入契約(PPA)」という。）の利用が承認された。さらに、再生
可能エネルギー発電所の許認可期間を短縮するための一連の措置が導入されている。
2020 年２月６日、産業顧客によって提供され、発電業者の収益から資源を通じて報酬を受ける電気遮断サービスは終了し
た。かかるサービスは延長される見込みである。
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ルーマニア
ルーマニアは意欲的な国家エネルギー及び気候計画を承認し、2030年までの再生可能資源の開発のための新しい目標を設定
した（最終総エネルギー消費量のうち再生可能エネルギーが占める割合が30.7%以上）。かかる計画はまた、2,300MWの新たな
風力発電所及び3,700MWの太陽光発電所の設置を構想している。
再生可能資源の開発を促進するため、ルーマニア政府は再生可能エネルギー発電所で発電された電力を販売するためにPPAの
利用を導入した。かかる決定は議会の承認を待っている。
トルコ
政府は、2020年の秋に次のYEKA（再生可能エネルギー資源分野）のオークションが行われ、10MWから50MWの容量で40の地域
を対象とすることを発表した。
フランス
フランスの環境移行省（MEIT）は、昨年４月、2028年までの長期エネルギー計画（ Programmation pluriannuelle de l’
énergie - PPE）を実施するために２つの法令を公布し、2024年までの再生可能エネルギーのオークション計画を含めた、二酸
化炭素排出量を削減させるための戦略を規定している。かかる戦略的なエネルギー及び気候計画によれば、再生可能エネル
ギーの発電容量は2017年と比較して2028年までに倍になり、2030年までに最終エネルギー消費量のうち再生可能エネルギーが
占める割合は33%に増加すると想定されている。
かかる戦略はまた、2040年までにガソリン車とディーゼル車を完全に廃止し、2028年までに総ガス消費量のうち20%から40%
の割合で再生可能水素を産業において使用することを規定している。
ドイツ
ドイツは最近、最終国家エネルギー及び気候計画を発表した。2030年の二酸化炭素削減目標は、1990年と比較して52%と設定
された。2030年の再生可能エネルギーの目標はエネルギー消費量の30%で確定された（現在は20%未満である。）。陸上風力発
電容量は、現在の53GWから71GWに増加する予定である。海上風力発電はさらに20GW寄与する予定であり、太陽光発電は設備容
量の98GWに達する。
ドイツ政府はまた、2038年までに石炭火力発電所を閉鎖する段階を規定した法律（ Kohleausstiegsgesetz ）を承認した。補
償金が発電所の所有者に支払われることとなり、発電所の閉鎖の影響を受けた地域に対する経済的及び社会的支援措置が構想
されている。
６月、ドイツ政府は国家水素戦略を発表した。同文書は、水素を利用して二酸化炭素排出量を大幅に削減し、同時に、再生
可能水素の生産に関連する強固な産業部門を創設することを計画している。かかる構想中の措置には、エネルギー部門、輸送
及び産業消費並びに研究開発への多額の投資が含まれている。
ブルガリア
ブルガリアで唯一の電力取引プラットフォームである ブルガリア独立エネルギー取引所（IBEX） は、長期商品の取引に関す
る規則を変更した。かかる変更に伴い、再生可能エネルギー電力に関連する商品の取引は、短期的なスポット・プラット
フォームでのみ可能となり、長期的なプラットフォームからは除外されることになり、これによりキャッシュ・フローの予測
可能性が高まることが保証される。
ラテンアメリカ
ブラジル
エネル・グリーン・パワー・カショエイラ・ドゥラダ・エスエー（CDSA）は、2020年６月２日からアルゼンチン及びウルグ
アイへの電力輸出を認可されている。かかる認可は2022年12月31日まで有効である。
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北米
米国
５月、米国財務省は、再生可能エネルギー税控除に関する行政ガイドを改訂し、プロジェクトを完了させ、「継続要件」の
適格性を維持するためにさらに２年を与えることにした。かかるガイドは、 COVID-19 の緊急事態 によって引き起こされた建設
及びサプライチェーンの遅れを考慮して公表された。2016年に建設が開始された風力発電プロジェクトは100%の関連する税控
除を受けながら2022年まで業務を行うことができ、2017年に建設が開始されたプロジェクトは80%の税控除を受けながら2023年
まで業務を行うことができる。
COVID-19 のパンデミックにより、立法議会及び重要な政治的変更は中断されている。将来的には、グリーン・エネルギー生
産へのインセンティブがクリーン・エネルギー部門に機会をもたらす一方で、（COVID-19による税収及び支出増によって生じ
た）予算上の課題は、資金計画の削減を引き起こす恐れがある。
アフリカ、アジア及びオセアニア
オーストラリア
エネル・グリーン・パワー・コフナ発電所は、技術基準を厳しくする規制変更の影響もあり、2019年初めから接続の遅れに
悩まされてきた。これらの変化は2019年に発生し、2020年上半期には収益の減少効果が拡大し続けた。
オーストラリア・エネルギー市場委員会（AEMC）は、全ての再生可能エネルギー発電会社は一次周波数応答の管理を維持し
なければならないが、貯蔵容量を維持する義務からは免除されることを定めている。これは2020年10月から2023年６月まで施
行される暫定的規定である。
インド
政府は、 COVID-19 の緊急事態は、不可抗力の事例であると宣言し、潜在的な経済的損失を含む、契約期限の延期及び遅延に
対する罰則の無効を許可した。
再生可能エネルギープロジェクトは、 COVID-19 の緊急事態の間に実行すべき状況であることが確定され、生産制限を回避し
た。
配電会社（すなわち再生可能エネルギープロジェクトで発電された電力の購入会社）は発電会社への支払を延期する機会を
得た。
「州間送電費用及び損失」の免除は、2022年12月31日までに（以前は2022年３月末までに）事業を開始するプロジェクトへ
も対象を拡大し、財政的プラスの効果があった。
また、国のCER規制機関（エネルギー規制センター）により、発電会社が配電会社と電力購入契約（PPA）を直接締結してい
る場合、中央送電会社を通じて接続するプロジェクトの建設については銀行保証を不要とすることが規定されていることから
もプラスの経済効果が期待できる。かかるPPAが仲介機関（エネル・グリーン・パワーの場合はソーラー・エナジー・コーポ
レーション・オブ・インディア（Solar Energy Corporation of India）（SECI）等）との間で締結される場合、かかる仲介機
関は配電会社との間で連続販売契約を締結しなければならない。
インフラストラクチャー及びネットワーク
イタリア
第５規制期間（2016-2023年）の料金は、 エネルギー、ネットワーク及び環境規制当局（ ARERA ）決議第654/2015/R/eel号に
より規定される。同期間は８年間で、４年ずつの２つのサブ期間に分けられている（2016-2019年をNPR1、2020-2023年を
NPR2）。
NPR2 期間については、2019年12月27日にARERAは決議第568/2019/R/eel号を公表し、これによりARERAは2020-2023年の期間に
実施される配電及び計測サービスの料金を更新し、新たな統合文書（TIT2020-2023及びTIME2020-2023）を公表して、実質的に
既存の資本利益率及び減価償却に関する規制枠組みを確定し、営業費用を計上する方法に対していくつかの変更を行っただけ
だった。
決議第639/2018/R/com号により、ARERAは2019-2021年の期間に有効な配電及び計測活動のWACCの価値を5.9%で設定した。
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配電及び計測料金については、決議第144/2020/R/eel号により、ARERAは、2018年の貸借対照表の最終データ及びその他の関
係パラメーター（生産性向上の水準、インフレ等）に基づき各事業者について認識された収益の水準を反映する2019年の確定
参照料金を承認した。
決議第162/2020/R/eel号により、ARERAは、2019年の暫定的な貸借対照表のデータ及びその他の関係パラメーター（生産性向
上、インフレ等）に基づく2020年の暫定的参照料金を公表した。
決議第190/2020/R/eel号により、ARERAは、2020年５月19日付け勅令法第34号（通称「復興法令」という。）の規定を実施す
る緊急措置を制定した。かかる措置には、健康、労働者及び経済の支援並びに2020年５月、６月及び７月の家庭用以外の低電
圧利用者の費用の減少に対する COVID-19 の緊急事態 に関連する社会政策の分野のおける緊急措置も含まれており、公共料金の
項目である「輸送及び計測管理」並びに「一般システムチャージ」に影響を与えている。
ARERA は、かかる規定によって生じる回収に対する財務上の影響を軽減させるため、配電会社に対する特別平準化前払の開始
を、その後の措置に延期した。
サービスの質に関して、ARERAは、決議第566/2019/R/eel号により、 第２規制期間の半期（2020-2023年）の送電 、配電及び
計測サービスの質についての新たな規則を定め、グリッドの性能を改善し、イタリアの南北間の格差を縮小するための革新的
な規制手段を導入した。
決議第534/2019/R/eel号により、ARERAは、決議第668/2019/R/eel号の規定の下で想定されている報奨処罰メカニズムに適格
なイー・ディストリブッツィオーネの2019-2021年耐性化計画の介入リストを公表し、これにより極端な気象事象に由来する負
荷への抵抗に関して配電グリッドの耐性を高めるための投資のインセンティブ・メカニズムを導入した。
イベリア半島
スペイン
2020 年上半期の配電事業に関連した規制市場における収益は、基本的に2020-2025年の 規制 期間に実施された新しい報酬パラ
メーターの適用を反映して、前年同期と比較して約4.4%減少した。
ヨーロッパ
ルーマニア
規制当局（ANRE）は、計算された規制収益率（RRR）をWACCと同等になるように改定した。前年にかかる規制当局は5.66%の
比率を承認していたが、政府はグリッドに対する投資を増加させる目的で6.9%の比率を承認した。2020年５月、ANREは計算を
修正し、6.39%の新たな値を承認した。さらに、グリッドに対する投資を促進する目的で、新規投資に対しては１%のボーナス
が付与される。新しいインセンティブをどのように実施するかを明確にするために、配電システム運営会社（DSO）とANREの間
で更なる協力が計画されている。
ラテンアメリカ
ブラジル
エネル・ディストリビューソォン・リオの料金改定
2020 年３月10日、電力 規制当局 （ANEEL）は、2020年３月15日から開始する エネル・ディストリビューソォン・リオ の料金改
定を承認し、これに伴い、高電圧顧客は3.38%増加及び低電圧顧客は2.48%増加して、消費者への平均効果は2.71%増加すること
となる。
エネル・ディストリビューソォン・セアラの料金改定
2020 年４月14日、ANEELは、エネル・ディストリビューソォン・セアラの料金 改定を承認し 、これに伴い、エンドユーザーへ
の平均効果は3.94%増加することなる。かかる料金の引き上げは、COVID-19の危機による経済的緊急事態を受けて、最も脆弱な
顧客層の保護を目的として規制当局により提案された。かかる料金は2020年６月30日まで凍結され、2020年７月１日現在、さ
らなる改定の可能性がある。
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また、上記期間における新規料金の停止に起因する収益の減少は、2020年５月、６月及び７月のCDE（エネルギー開発勘定）
の引当金の支払により相殺されることに留意されたい。これらの支払は、2020年８月から開始される最大５回の均等分割払に
スケジュールを変更されるように、政策金利（Selic）のレート及びエネル・ディストリビューソォン・セアラのCDE基金の再
定義に合わせて適切に調整される。
最後に、新たに承認された料金と適用された料金との間の差額は、2020年６月30日まで調整することができ、いかなる場合
でもその後の料金改定で考慮される。
エネル・ディストリビューソォン・サン・パウロの料金改定
2020 年６月30日、ANEELは、同日から開始するエネル・ディストリビューソォン・サン・パウロの料金 改定を承認し、 これに
伴い、高電圧顧客は6.00%増加及び低電圧顧客は3.58%増加して、消費者への平均効果は4.23%増加することとなる。
ANEEL 決議第878/2020号
ANEEL は、COVID-19の緊急事態の中での配電を確保するため、2020年３月24日から効力が発生する、以下を含む措置を講じ
た。
・都市及び地方の居住顧客に対するサービスの中断の禁止
・消費者に対する請求書の送付の停止の許可並びに電子請求書及びバーコードの発行によるそれらの請求書の代替
・社会隔離措置に貢献する緊急かつ必要不可欠なサービスの優先化及び継続的かつ確実な電力供給の確保
ANEEL による第1.511/2020号の公表
COVID-19 のパンデミックを受けて、ANEELは、例外的かつ一時的に、2020年６月１日から2020年12月31日まで、関税フラグ
（Bandeiras Tarifarias）の適用を停止した。
アルゼンチン
世界的なCOVID-19のパンデミックに対する規制的対応の一環として、政府は以下を制定した。
・３月17日付けDNU第287/2020号－３月12日から１年間の健康緊急事態宣言
・３月20日付けDNU第297/2020号－予防的強制社会隔離（ロックダウン）
・３月31日付けDNU第325/2020号－４月12日まで延長
・４月11日付けDNU第355/2020号－４月26日まで延長
・３月20日付けDNU第298/2020号－ロックダウン期間中の行政的期限の延期
・３月25日付けDNU第311/2020号－基礎的サービスに関する停止／ストライキの可能性に対する制限
同規制的枠組みの一環として、国営電力 規制当局 （ENRE）は、情報にアクセスし、規制当局に知られている報告書を送る仮
想ワーキング・グループを創設することを発表すると同時に、以下の決議を公にした。
・2020年３月21日付けENRE決議第0003号による指定オフィスにおける顧客管理サービスの停止、コールセンターを通じた顧客
管理システムの実施
・2020年３月24日付けENRE決議第0006号によるプロセスの効率化の要請、高圧及び低圧電力供給の制御、管理及び配電セン
ターの運営の保証
2020 年６月19日、緊急法令第543号に関する公報が発表され、これにより法律第27541号第５条によって規定された直近の料
金改定の満了日からの180日間の延長が最初に規定された（社会連帯・生産性回復法）。その結果、料金改定を実施する新たな
期限は2020年12月17日となる。第２に、かかる措置は、2020年３月１日以降に支払期限が到来する連続又は代替の請求書６件
を上限として顧客による支払遅延又は不払が発生した場合に、DNU第311/2020号 （電力供給停止に対する制限）に基づき設定
された給付を拡大する。
コロンビア
エネルギー及びガス規制委員会（CREG）は配電網に関する報酬手法を決定する。配電料金は５年ごとに設定され、生産者物
価指数に基づき毎月更新される。
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COVID-19 のパンデミックの国内及び世界的影響を受けて、コロンビア政府は2020年３月、国全体に対し経済的、社会的及び
環境的緊急事態を宣言し、全国民に予防的強制隔離を命じた。これらの措置により、国内公共サービスの提供の継続性を確保
し、電力及び天然ガス部門における財政的及び社会的影響を軽減するために、電力供給を含む公共サービスを管理するコロン
ビア当局は様々な暫定的な規則及び規制の公布することとなった。
CREG は、CREG.ADM決議第050/2020号及びCREG.ADM決議第052/2020号を公布し、暫定的に行政活動の期限を（2020年４月12日
まで）停止した。
COVID-19 への対応として、鉱山エネルギー省（MME）及びCREGが2020年第２四半期に公布した規則には、以下のものが含まれ
ている。
・経済的緊急事態の状態を延長する新たな規制及び新たな措置の採択:法令第417号、637号及び第798号並びに決議第131号及び
第132号
・予防的強制隔離である法令第457号、第531号、第593号、第636号及び第749号
・MME決議第517号:支払繰延抄本１及び２（すなわち事業向け与信枠及び助成金）
・CREG決議第058号、第108号及び第104号:卸売市場における請求書の支払に関する経過措置
・CREG決議第056.061号、CREG通達第036号及びCREG決議第107号:卸売市場における資金調達オプション
・CREG決議第043号:供給制限及び市場からの撤退に関する経過規則
・法令第581号:新規与信枠-フィンデター（Findeter）
・法令第D.C.123号及び決議第157号:ボゴタの市長によるカテゴリー１、２、３及び４の利用者に対するエネルギー消費の10%
の助成
・MME決議第40130号:カテゴリー４、５及び６の顧客及び商工業顧客のための寄与メカニズム
2020 年６月24日、CREGはCREG決議第122/2020号を公布し、これによりエネル・コデンサの配電料金を承認した。
ペルー
2020 年３月15日に公布された法令第044-2020-PCM号により、15日間の国家緊急事態宣言がなされた。これ以降、COVID-19の
パンデミックにより、かかる期間は何度も延長され、現在のところ、少なくとも７月31日まで設定されている。かかる期間
中、COVID-19の拡大を防止するため、いくつかの社会的隔離措置がとられた。特に法令第044-2020-PCM号は、政府が公共サー
ビス並びに必要な物品及びサービスを制限なく利用できるように保証することを規定している。
2020 年３月19日に公布された次官級決議第001-2020-MINEM/VME号は、発電会社、送電会社及び配電会社が以下を行うことを
規定した。
・従業員、請負業者、第三者を保護するための安全手順を作動する。
・電力サービスの継続を確保するために必要な全ての措置を講じる。
・緊急計画書をエネルギー鉱業投資監督庁（OSINERGMIN）及びエネルギー鉱山省（MINEM）に送付する。
2020 年３月20日に公布された緊急法令第029-2020号は、法律及び特別規定により規制されているものを含む、期限が定めら
れている行政手続及びあらゆる種類の手続の開始期限の計算について30日間の停止を導入した。
2020 年４月３日に公布された緊急法令第035-2020号は、配電会社が、2020年３月に発行された請求書又は「脆弱な」利用者
が国家緊急事態中に消費した金額（消費電力が100kWh／月以下）を含む請求書を持つ顧客については、最大24ヶ月間にわたり
分割払いすることを認めるように規定した。政府はかかる分割払いの補償利子を支払う予定であり、社会エネルギー包括基金
（ Fondo de Inclusión Social Energético ）を利用して電力会社に支払われることとなる。かかる措置はまた、電気会社が電
力サービスの技術的品質基準を遵守しなかったことに対する賠償又は罰則の責任を負わないことも規定している。また、メー
ターの読取義務の停止、紙面による請求書の送付の停止（デジタル配信が導入された。）及びカスタマーケアセンターにおけ
る顧客への物理的な支援義務の停止等の様々な商業的措置も導入され、顧客は実際にメーターを読み取ることができるように
なるまで、過去６ヶ月間の平均消費量を使用して請求される。
2020 年５月28日に公布された緊急法令第062-2020号は、電気料金を分割して支払うことができる顧客のカテゴリーを月に
300kWhまで消費する顧客を含むように拡大した。この場合、当該措置は、５月分の請求書又は国家緊急事態中に消費した金額
を含む請求書が分割払制度の対象となることを規定している。電力会社へ支払われる補償利子は、政府及び顧客が一部負担す
る。最後に、かかる措置は、電力会社が緊急事態期間後から60暦日までの間、技術的品質基準の違反に対する賠償及び罰則の
責任を負わないことも規定している。
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2020 年６月４日に公布された法令第101-2020-PCM号は、「フェーズⅡ」に含まれる経済活動の再開を承認した。この段階に
含まれる事業者は、「職場及び作業活動におけるCOVID-19の監視、予防及び管理」のための計画を所轄官庁に提出しなければ
ならない。
2020 年６月30日に公布された法令第117-2020-PCM号は、「フェーズⅢ」に含まれる経済活動の再開を承認した。この段階に
含まれる事業者は、「職場及び作業活動におけるCOVID-19の監視、予防及び管理」のための計画を所轄官庁に提出しなければ
ならない。
チリ
法律第21.194号
2019 年12月21日、エネルギー省は法律第21.194号を公布し、これにより配電会社の報酬を引き下げ、配電料金の設定プロセ
スを強化した。かかる法律は、年間投資費用の計算の割引率を、10%から税引後６%から８%の範囲に変更した。かかる配電会社
の税引後報酬率は、CNE（国家エネルギー委員会）によって設定された報酬率から２ポイントより上回る又は３ポイントより下
回ってはならない。最後に、2021年１月からは、配電会社は配電分野のみで運営しなければならなくなる。
CNE 決議第176/2020号－専属活動
2020 年６月９日、CNE決議第176号が公布され、法律第21.194号の規定に基づく公共配電サービスの提供における専属活動の
義務及び区分経理の要旨が明記された。
かかる決議の規定に基づき、チリ国内の電力システムで運営している公共配電サービスの利権を有する会社は、専属的に配
電活動に従事する会社として設立されなければならず、適用される法律に従って公共配電サービスの提供に関連する経済活動
のみを行うことができる。決議において定められた規則は、2021年１月１日から適用されるものとする。会社が正当な理由に
より当該日までに従うことができない場合、CNEへの通知を条件として、決議の適用は延期することができるが、いかなる場合
においても2022年１月１日までとする。
COVID-19 の健康危機への対応としての基礎的サービスに関する法案
報告日現在、基礎的サービスに関する法案が国会で審議されている。かかる法案は、ほとんどの配電会社が自主的に導入し
ている措置を構想している。法案において規定された措置には、支払滞納によるサービス中断の中止及び「脆弱な」顧客が電
気料金を分割して支払う可能性が含まれている。
料金改定及び電気供給手続
2020 年に適用されたエンドユーザー料金は、以下の法令及び決議に基づいて決定された。
・法令第11T/2016号は、規制価格での電力供給に適用される料金公式を規定したもので、2017年８月24日に官報に公表され
た。
・法令第2T/2018号は、規制価格での電力供給に適用される料金の力率を調整する方法を規定したもので、2018年６月27日に官
報に公表され、2020年11月まで有効である。
・法令第5T/2018号は、2016年のエネルギー省令の第11T号で設定された規制価格での電力供給に適用される料金公式を規定し
たもので、2018年９月28日に官報に公表された。
・ 通常職務 （ Oficio Ordinario ） SEC第15699/2019号は、 通常職務 （ Oficio Ordinario ）第490/2019号に基づく金利調整手続
を規定したもので、2020年11月３日まで有効である。
・法令第6T/2017号は、送電システムの年間価値を決定するもので、2019年12月31日まで有効である。
・価格法令
平均最低価格
2019 年10月５日、エネルギー省は法令第7T/2019号を官報に公表した。同法令は、電力供給の「最低価格」を設定し、住宅用
料金公平メカニズムを適用するための調整及び負荷を設定するものであり、2019年７月１日から遡って効力が生じる。2019年
11月２日、エネルギー省は、法律第21.185号を公布し、規制料金の対象となる顧客の電力価格を安定させるための暫定的メカ
ニズムを導入した。
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短期最低価格
2019 年10月23日、エネルギー省は法令第9T/2019号を公布し、2019年10月１日から効力が生じる電力供給の「最低価格」を設
定した。
2020 年４月７日、エネルギー省は法令第2T/2020号を公布し、2020年４月１日から効力が生じる電力供給の「最低価格」を設
定した。
2020-2024 年の配電料金の決定
2020 年１月21日付け決議第24号により、CNEは、2020-2024年の期間の総配電量の構成要素の計算及び電力供給に関連する
サービス費用の研究のための暫定的な技術的基準を公表し、配電料金を決定するプロセスを開始した。
適用法に規定されたプロセスの段階を経て、企業は意見を提出し、2020年６月11日にCNEは決議第195号により最終的な技術
的基準を公表した。
2020-2023 年の送電料金の決定
2020-2023 年の送電料金を決定するプロセスの一環として、以下のプロセスが展開された。
・送電 所 と送電システムの認定
・ 送電所の耐用年数の決定
・送電料金を決定するための技術的及び行政的基準の定義
これに関連して、2018年６月５日、CNEは送電システムの耐用年数を決定する最終的な技術文書を承認した（決議第412
号）。
エンドユーザー市場
イタリア
電力
決議第576/2019/R/eel号により、ARERAは、2020年の保護強化サービス（RCV）の事業者のマーケティング費用をまかなう料
金構成及び自由市場の販売業者の参照価格となるPCV費用のレベルを更新した。
決議第119/2019/R/eel号により、ARERAは、保護強化市場におけるエンドユーザーによる電力の不正使用の管理の効率性を高
めるための措置を導入し、これまでのかかる使用に関し徴収できなかった金額に対する補償の仕組みを修正した。セルヴィ
ツィオ・エレットリコ・ナショナーレによる訴訟に関連して、ミラノの地方行政裁判所は2020年３月27日付け判決第565号を下
し、かかる決議の一部である決議の効力発生前の期間に実施された請求活動に関連して返金されるべき金額を減額するメカニ
ズムの適用についての規定を無効とした。
ARERA が採択した COVID-19 の緊急事態 に関連する措置には、決議第116/2020/R/com号が含まれている。かかる決議は、2020年
４月から６月までの期間について販売業者から配電業者への支払についての規則に関して一時的な例外を設け、緊急事態期間
中の低電圧エンドユーザーのための顧客の非接続の凍結がバリューチェーンに与える影響を緩和させるためのものである（決
議第60/2020/R/com号）。かかる販売業者からの支払の減少は、決議第248/2020/R/com号に規定された特別なメカニズムを通じ
て配電業者によって取り戻され、年末までに回収できる予定である。
延滞顧客に関する規則については、決議第219/2020/R/com号により、2020年予算法（第１条第291項）で制定された、顧客の
債務不履行が発生した場合の供給停止のタイミングと手続に関する新しい規則が実施された。それに付随して、かかる決議
は、損害賠償制度のアップグレード（顧客が供給先を変更したときに売掛金を未払のままにした場合に販売業者に支払われる
補償金）も規定した。
ガス
決議第89/2020/R/gas号により、ARERAは、2010年から2012年までの期間のセーフガード・サービスのためのガス商品に関す
る販売業者とエンドユーザーとの間の金融商品を設定するため、適用範囲の改定及びその結果としてエンドユーザーに適用さ
れる価格の再計算に関する規則第38/2020号に従うことを目的とした手続を開始した。決議第247/2020/R/gas号により、ARERA
は、2021年１月から開始する適用範囲の再決定及び拡大を検討する間に適用される料金を一時的に確定した。
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半期報告書
決議第577/2019/R/gas号により、ARERAは、2020年の天然ガスのセーフガード・サービスの財務状況のQVD要素を更新した。
「ミレプロローゲ」オムニバス拡張法令（2019年12月30日付け勅令法第162号）を承認した2020年２月28日付け法律第８号
は、競争法（法律第124/2017号）の条文を改正し、 「零細企業」 の定義に該当しない小規模企業については2021年１月１日
以降、零細企業及び住宅顧客については2022年１月１日以降、価格保護制度を廃止することを規定した。
イベリア半島
料金
2019 年 12 月28日、12月20日付け命令第TEC/1258/2019号が公布され、2020年のアクセス料金が設定された。当該命令の規定に
基づき、料金は、国立競争市場委員会（CNMC）が設定した料金が実施されるまで変更されない。天然ガスについては、12月20
日付け命令第TEC/1259/2019号が2019年12月28日に公布され、2020年にガス部門のアクセス料金が設定された。
2019 年 12月30日、12月23日付けエネルギー政策及び鉱山総局の決議が公表され、2020年１月１日から適用される天然ガスの
ラストリゾートの料金（TUR）が設定された。これにより、商品価格の下落も受けて、3.3%（ラストリゾートの料金１
（TUR1））、4.2%（ラストリゾートの料金２（TUR2））の平均下落を引き上げた。
エネルギー効率
３月23日付け命令第TED/28/2020号は、国のエネルギー効率化ファンドへのエンデサの拠出を2020年については28百万ユーロ
と設定した。
社会料金
10 月23日付け命令第TEC/1080/2019号は、2019年の社会料金の分配比率を設定し、エンデサの割合を前年度は37.15%であった
のに対し、36.26%に設定した。2020年の社会料金に対する資金調達義務の分配を設定する命令は、2020年１月に準備が開始さ
れ、エンデサ・エス・エーに対して提案された比率は35.57%に設定された。
2020 年３月14日、 COVID-19 の 健康危機管理に対する緊急事態を宣言する勅令法第463/2020号が公布された。この例外的な状
況の経済的及び社会的影響に対抗するため、スペイン政府は緊急事態に対処するための一連の法的措置を承認した。電力分野
における重要な施策は以下のとおりである。
社会料金の有効期間は、2020年９月15日まで延長され、その日までに適用資格が終了することとなっていた全ての受給者が
対象となった。同時に、社会料金に対する権利は、供給ポイントの所有者又は世帯の構成員が専門家若しくは自営業者として
の資格を有し、一定の所得基準を満たし、かつ緊急事態のために取引を停止した者若しくは取引高が大幅に減少した者に拡大
された。かかる措置は緊急事態期間に限定されており、最大６ヶ月である。
公共事業の継続の保証
３月17日付け勅令法第8/2020号が施行されてから１ヶ月間は、（勅令法第897/2017号の基準に従って）脆弱な消費者と認定
された消費者への電力、水及び天然ガスの供給を停止することはできない。３月31日付け勅令法第11/2020号は、かかる保証を
拡大し、緊急事態の全期間にわたり、常居所にいる自然人に対する電力、水、天然ガス及びその他の石油派生物の供給は、供
給の安全保障の事由を除いては停止することはできないことを規定した。
専門家及び企業向けの電力供給契約の柔軟性
緊急事態中、専門家及び企業は、手数料又は違約金なしで、契約を停止又は変更し、現在の消費電力及び電力要件により適
した代替的提供をするエネルギー供給業者と契約することができる。緊急事態の終了時には、特定の状況を除き、手数料なし
で契約を再有効化したり、利用可能な電力量を変更することができる３ヶ月の期間が設けられている。これらのイニシアチブ
に伴う収益の減少について電力部門に補償するため、３月31日付け勅令法第11/2020号の施行後、措置が次の予算法（PGE）に
おいて導入される予定である。天然ガス部門についても同様の措置が構想されている。
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供給請求書の停止
緊急事態中、自営業者や中小企業は、供給業者（又は配電業者）に緊急事態に該当する請求期間についての支払を停止する
ことが要請できる。この場合、供給業者は、顧客が請求書の支払を完了するまで、輸送料金及び配電料金の支払を免除され
る。また供給業者は、顧客が請求書の残額を支払うまで又は緊急事態の終了から６ヶ月間は、発電に関するVAT、特別電力税及
び特別炭化水素税の支払を免除される。緊急事態が終了した場合、残額は翌６ヶ月の請求期間に均等分割で決済されるものと
する。同様に、収入が減少している供給業者又は配電業者は、３月17日付け勅令第8/2020号に規定されている保証の有効化又
はその他の当該救済措置を要請することができる。
アクセス権
2020 年３月31日に無効となるアクセス権は、緊急事態終了から２ヶ月後の新たな期限まで延長された。
これに関連して、３月19日付け命令第SND/260/2020号は、経済的な理由による中断の需要管理サービスの起動を停止した。
ヨーロッパ
ルーマニア
規制 当局 （ANRE）は、２つのトランシェで規制市場向け卸売及び小売商業契約を定義している。各半期及び各ラストリゾー
ト供給業者について、ANREは、最低価格の発電業者との規制された双務契約及びエンドユーザー向けの一連の規制料金のポー
トフォリオを承認した。これにより、過去数年間に発生した損失からの回復を可能にする十分な差益が保証されるはずであ
る。2020年上半期の供給は2019年12月に承認され、2020年第２四半期の供給は2020年６月29日に承認された。
ラテンアメリカ
ブラジル
電力マーケティング
2020 年４月17日、電力販売のために当グループが設立したエネル・トレーディング・ブラジル・エスエー（Enel Trading
Brasil SA）（エネル・トレーディング）は、ブラジルにおいて電力マーケティング会社として運営することを承認された。
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３【関係会社の状況】
2020年６月30日に提出した有価証券報告書並びに本書「第一部－第２－２ 事業の内容」及び「第一部－第６－２ その他
－(1) 2020年６月30日後の状況」に記載されたものを除き、当該半期中において、重要な変更はなかった。
４【従業員の状況】
2020年６月30日現在のエネル・グループの従業員数は66,825人であり、うち56.3%はイタリア国外の会社で雇用されていた。
以下の表に内訳が示される。
2020 年６月30日現在 2019 年12月31日現在
火力発電及び取引 8,541 9,432
エネル・グリーン・パワー 7,996 7,957
インフラストラクチャー及びネットワーク 34,485 34,822
エンドユーザー市場 6,373 6,336
エネルＸ 2,901 2,808
サービス 5,670 6,013
その他 859 885
合計 66,825 68,253
2019 年 12月31日現在と比較して、当グループの従業員数は、当期間中に1,428人減少した。かかる減少は、新規雇用と退職の
バランスのマイナス（447人の減少）及び連結範囲の変更（981人の減少）を反映しており、これは、米国の水力発電プラント
の売却及びロシアのレフティンスカヤプラントの売却による。
変動の地域別内訳は、次のとおりである。新規雇用の22%はイタリア国内、残りの78%はその他の国に分散した。退職の約28%
はイタリア国内で（早期退職について定められた法律第92/2012号第４条に規定された手続の適用により助長された。）、残り
の72%はイタリア国外で登録された。
2019 年 12月31日現在 68,253
雇用 1,182
退職 (1,629)
連結範囲の変更 (981)
2020 年 ６月30日現在 66,825
エネルは、業務を展開する全ての国において、新型コロナウイルス（COVID-19）の感染拡大による緊急事態に対して様々な
措置を講じて対応した。
エネルは、柔軟なリモートワークを導入し、新しい部門及び国（ペルー、南アフリカ、カナダ及びエネルⅩヨーロッパ）に
徐々に広げ、当グループの50%超（2019年末現在の17,000超から2020年上半期末には約36,000）が活用している。
人の健康を保護しつつ事業の継続性を確保するため、緊急事態の進展を監視する個別のタスクフォースも設置され、様々な
国において適切な対応を決定し、最善のプラクティスを共有している。常に最新の情報にアクセスできるよう、そしてリモー
トワークをサポートし、スタッフ及びその家族の安全を保証するために、現在、全ての国において多数のイニシアチブとサー
ビスが「#iolavorodacasa」（“I work from home”）プロジェクトで進行されている。
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健康及び安全
2020 年６月30日現在 2019 年12月31日現在
傷害発生率（FR）－エネル 0.681 0.899
傷害発生率（FR）－委託業者 0.473 0.653
致死傷害－エネル 1 1
致死傷害－委託業者 3 7
2020 年 上半期において、エネル従業員の傷害発生率（FR）は、労働時間100万時間当たり0.68に減少し（2019年は0.90）、委
託業者のスタッフにおいても労働時間100万時間当たり0.47に減少した（2019年は0.65）。これは近年の傾向に沿ったものであ
り、これにより当グループが実施した安全戦略及び方針の効果が確認できる。
2020 年 上半期において、エネル・グループの従業員が関わった死亡事故は１件、委託業者が関わった死亡事故は３件発生し
た。
新型コロナウイルス（COVID-19）のパンデミックを受けて、エネルは、業務を展開する全ての地域において、感染リスクを
最小限に抑えるため、また同時に必要不可欠である電力サービスの提供を保証するためにに、様々な措置を速やかに講じた。
柔軟なリモートワークの導入に加えて、具体的な予防策及び応答措置（シフトワーク、チームからセルへの労働ユニット変
更、予防自宅隔離等）が必要な業務のために実施されている。
また、グローバル・タスク・フォース及び個別のローカル・タスク・フォースが設置され、これらは人員及び組織、健康、
安全、環境及びクオリティ、セキュリティ並びにリアルタイム通信のユニットから構成されている。全ての国において、ロー
カル・タスク・フォースは関連業務を調整し、必要な措置を決定する。
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
2020年６月30日に提出した有価証券報告書、本書「第一部－第６－２ その他－(1) 2020年６月30日後の状況」及び以下に
記載されたものを除き、当該半期中において、重要な変更はなかった。
２【事業等のリスク】
2020年１月１日から2020年６月30日までの期間中、以下の記載に含まれる事項を除き、事業等のリスクについて新たに重要
な事実は発生しておらず、また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はない。
なお、以下の記載のうち、将来に関する事項は、本書提出日現在において経営陣が判断したものである。
事業の性質上、当グループは特に、金融リスク、産業及び環境リスク、市場の変化に関連した戦略的リスク並びに持続可能
性及び気候変動に関連したリスクといった多様なリスクにさらされている。
これらのリスクに効果的に対処するために、エネルでは、内部統制及びリスク管理システム（ICRMS）を採用している。この
システムは、当グループに該当する主要なリスクの特定、測定、監視及び管理を目的とした一連の規制、手続及び組織構造で
ある。
取締役会は、政策決定の役割を担い、当グループの全てのレベルで行われる決定が関連リスク（気候変動に関するリスクを
含む。）と整合する情報に基づく方法で行われるよう、指針の策定に取り組んでいる。このため取締役会は、ICRMSの指針を含
め、様々な事柄に関して事前に意見を述べる統制・リスク委員会の専門知識を活用している。
また当グループには、リスクの管理、監視及び制御の統制及び監督に責任を負う上級管理職で構成される特別内部委員会が
ある。
以下に、当グループが直面する主要な種類のリスクについて述べる。
カントリーリスク
現在、エネル・グループの合計収入の50%超は、南米、北米、アフリカ及びロシアといったイタリア国外から生み出されてお
り、エネルは、マクロ経済、金融、規制、市場、社会及び地政学に関わるリスク（その発現により収益に悪影響を及ぼす又は
会社の資産を脅かす可能性がある。）から構成されるカントリーリスクを検討し、評価しなければならない。そのためエネル
は、業務を展開する国々でのカントリーリスクを評価するモデルを採用した。カントリーリスクを軽減するため、そのモデル
は資本の配分及び投資評価プロセスをサポートする。
2020 年上半期には、COVID-19のパンデミック発生により、世界経済は、ウィルスの進化及び関連した政府の対応に連動した
経済的、政治的及び健康上のリスクにより年間ベースで約５%収縮した。
世界的な景気悪化は、世界の他の地域と同様にヨーロッパにおいても、公的債務の大幅な増加をもたらした。それは初期の
段階で中央銀行及び欧州委員会による支援として現れたが、発表された支援策が承認されていないことに関連するリスクは依
然として大きく残る。来年第３四半期に開始する欧州中央銀行の債券買入れプログラム（パンデミック緊急購入プログラム
（PEPP）及び資産購入プログラム（APP））の縮小、並びにより複雑なガバナンスの取り決めに関係する周辺国に対する復興計
画に基づく補助金の支払が遅れることは、エネルが業務を展開するヨーロッパの国々の回復及び安定への見通しを危うくする
可能性がある。
経済的及び政治的環境を考慮すると、世界貿易へ更なる影響を与えうる追加の保護貿易政策の実施の脅威及び米中間の新た
な緊張の高まりは見落とされるべきではない。
モデルで分析された国のうちブラジル及びアルゼンチンは、考慮すべき経済的及び社会政治的リスク要因を提示する。アル
ゼンチンは、パンデミック拡大以前の回復の明るい兆しが示された後、当年上半期に深刻な景気低迷を経験し、それは終わり
がみえない。更なるリスク要因は、インフレーション（高止まりしており、前年比で40%を優に超える。）、国際的伝染病に対
し脆弱である不安定な通貨、並びに経済支援のため政府により実施された対応策により増大する債務に関連している。再び債
務に関しては、アルゼンチン政府と国際的債権者との間の交渉は65十億米ドル相当の債務再編の条件について行き詰ってい
た。当期末現在、アルゼンチン政府の提案受入れの最終期限は８月４日であるが、両当事者は未だ歩み寄れていない。アルゼ
ンチン史上９回目となる更なる債務不履行は避けられなかった。
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ブラジルは、当上半期末現在、感染者数が米国に次いで世界で２番目、死者数においても２番目であり（どちらの指標も未
だ急上昇し続けており、世界の他の国々よりもはるかに上回っている。）、財政状況が急激に悪化しており（GDPの10%を超え
る減少及び債務残高のGDP比約90%が予想されている。）、その結果として財政の持続可能性及び国の中期成長見込みを脅かし
ている。現在の政治情勢の不確実性はまた、重要な構造改革の達成を危うくし、景気回復を遅らせる可能性がある。
規制リスク
当グループは、規制市場において業務を行っており、かかるシステムの運営について定める規則の変更並びに当グループが
遵守しなければならない関連する指示及び要件は、当グループの業務及び業績に影響を及ぼす。
規制要因から生じるリスクを軽減するために、エネルは、地方政府機関及び規制機関とのより密接な関係を構築し、規制の
枠組みにおける不安定要因に対処し、これを解消していく上で、透明性のある、協力的かつ積極的なアプローチを採用してい
る。
金融リスク
エネルは、その業務において、適切に軽減できなければ当社の業績に直接的な影響が生じる多様な金融リスクにさらされて
いる。これには、商品リスク、為替リスク、金利リスク、信用リスク及び流動性リスクが含まれる。
エネルが採用した金融リスクのガバナンス・アレンジメントは、方針の設定及びリスク管理の監視、並びに業務に責任を負
う部署とリスクの監視及び管理を担当する部署の組織的分離の遵守を確保し、リスク管理、監視及び制御プロセスの役割及び
責任を確立する当グループ及び各地域、国及びグローバル・ビジネスラインレベルでの特別な方針の策定及び実施に責任を負
う特別な内部委員会（エネル・エスピーエーを含む関係企業の上級経営陣で構成され、最高経営責任者が委員長を務めてい
る。）を設置している。
金融リスク・ガバナンス・システムはまた、リスク管理部署により定期的に監視される、当グループ及び各地域、国及びグ
ローバル・ビジネスラインレベルでの各リスクの限度を運用するシステムを定めている。当グループにとって、限度を設ける
システムは、目標を達成するための意思決定ツールである。
商品リスク
エネルはエネルギー市場で業務を行っており、そのため、燃料及び電力の価格変動にさらされており、これは効果的に管理
できなければ業績に対して重大な影響を及ぼし得る。
かかるエクスポージャーを軽減するために、当グループは、先にエンドユーザー又は卸販売業者向けの燃料供給及び電力提
供に関する契約を締結することにより収益を安定化させる戦略を展開した。
エネルはまた、残存商品リスクの測定、最大許容リスクに対する上限の設定並びに規制市場及び店頭(OTC)市場におけるデリ
バティブを用いたヘッジ戦略の遂行について定める正式な手続を実施している。商品リスクの管理プロセスにより、マージン
に対する市場価格の想定外の変動による影響を制限できると同時に、短期的な機会を捉えることを可能にする必要な柔軟性を
十分に確保できる。
燃料供給中断のリスクを軽減するために、当グループは、異なる地域から供給業者を利用して、燃料源を分散させている。
当グループが採用した軽減戦略により、2020年上半期の業績において当グループは商品価格のボラティリティの影響を最小
限に抑えることができた。
商品価格の変動のリスクは、主に変動価格での電力及び燃料の購入及び売却に関連している（例えば指数連動型双務契約及
び電力スポット市場における取引等。）。
指数連動型契約に関するエクスポージャーは、潜在的なリスク原因へのエクスポージャーを生じさせる契約を破棄すること
によって定量化される。
当グループによって売られた電力に関しては、エネルは、２者間の現物取引及び金融取引の形式（例えば差金決済取引、VPP
契約等。）で固定価格取引を行っており、その差金は電力市場価格が権利行使価格を上回る場合は相手方に、逆のケースでは
エネルに支払われる。
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かかる取引でヘッジされていない、スポット市場におけるエネルギーの売却に関しての残余エクスポージャーは、市場にお
いてヘッジ可能な一定のリスク要因に基づき統合される。産業ポートフォリオについては、エクスポージャーを生み出す特定
のリスク要因のためのヘッジ手段が市場において利用できない又は流動性が不十分である場合、プロキシーヘッジ手法が採用
された。加えて、エネルは会社間エクスポージャーにおいてネッティングの機会を評価するためにポートフォリオヘッジ手法
をも利用している。
当グループが利用するヘッジ手段の大部分はプレーンバニラデリティブ（具体的には、先渡取引、スワップ、商品オプショ
ン、先物取引、差金決済取引。）である。
エネルはまた、当グループのエネルギー商品関連市場におけるプレゼンスを維持するために自己勘定取引も行っている。こ
れらの取引は、規制市場及びOTC市場におけるエネルギー商品（石油製品、ガス、石炭、CO 証書及び電力）のデリバティブ取引'
及び現物取引に存するエクスポージャーに左右され、市場発展予想に基づき行われた取引による利益を最適化する。
為替リスク
当グループの地理的多様性、債券発行及び商品取引の国際市場の利用を考慮すると、当グループの企業は、会計通貨とその
他の通貨との間の為替相場の変動により、財務書類における業績及び財務状態全体に想定外の変動が生じるリスクにさらされ
ている。
エネルの現在の構成を考えると、為替リスクへのエクスポージャーは主に米ドルに連動しており、また、以下に起因してい
る。
・燃料又は電力の購入又は売却に関するキャッシュ・フロー
・投資、外国子会社からの配当金又は株式投資の購入若しくは売却に関するキャッシュ・フロー
・商業的関係に関連したキャッシュ・フロー
・金融資産及び金融負債
当グループの連結財務書類もまた、ユーロ以外の通貨で会計を行っている会社への投資に関する項目をユーロに換算する際
に発生する為替リスクにさらされている（換算リスク）。
為替リスク管理方針は、当グループの会社がさらされている換算リスク以外のエクスポージャーを体系的にヘッジする方法
に基づいている。
適切な運用プロセスによって、一般的にはOTC市場における金融デリバティブを利用する適切なヘッジ戦略の策定及び実施が
確保されている。
特定のプロセス及び指標を使用するリスク管理は、財務上の潜在的な悪影響を限定すると同時に、管理されたポートフォリ
オのキャッシュ・フローの管理の最適化を可能とする。
2020 年上半期中において、為替リスクはリスク管理方針の遵守により管理され、デリバティブ市場の評価において困難に直
面しなかった。
パンデミックの初期段階における金融市場の特性を示すボラティリティは、多くのケースでCOVID-19以前の水準に戻り、金
融派生商品を用いたリスク軽減作用により相殺された。
当グループの金融負債の分析は、長期総債務の53%（2019年12月31日現在52%）がユーロ以外の通貨建てであることを示し、
それは関連したヘッジ取引を考慮すると18%（2019年12月31日現在18%）に減少する。
為替リスクに対する当グループ会社の金融負債のエクスポージャー全体としては、債務者のポジションを有する当グループ
の勘定通貨建ての負債比率と外貨建てのオペレーショナル・フローのナチュラルヘッジの効果を考慮すると、ごくわずかであ
る。
2020 年６月30日現在、全ての通貨に対するユーロの通貨価値の上昇を10%と仮定した場合、他の全ての変数が同じであるとし
て、スイスフランの為替デリバティブの公正価値純額の低下の結果、株主資本は3,223百万ユーロ（2019年12月31日時点では
2,929百万ユーロ）減少する。反対に、同日のユーロの通貨価値の下落を10%と仮定した場合、他の全ての変数が同じであると
して、スイスフランの為替デリバティブの公正価値純額の増加の結果、株主資本は3,937百万ユーロ（2019年12月31日時点では
3,580百万ユーロ）増加する。
金利リスク
当グループは、金利水準の変動により純財務費用又は公正価値で測定される資産及び負債の価値が予期せぬ変化を生じる可
能性があるというリスクにさらされている。
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金利リスクへのエクスポージャーは主に新たな債務の財務条件の変更可能性及び変動利付債券の利率に関するキャッシュ・
フローの変動可能性から発生する。
金利リスク管理方針は、当グループの金融負債のポートフォリオの最適化及びOTCデリバティブの利用によって金融費用及び
そのボラティリティを抑制することを目指している。
特定のプロセス及び指標を使用したリスク管理により、当グループは、起こりうる財務上の悪影響を限定すると同時に、負
債構造を最適化して十分な柔軟性を確保することを可能とする。
パンデミックの初期段階における金融市場に特徴的なボラティリティは、多くのケースでCOVID-19以前の水準にまで戻り、
金融派生商品を用いたリスク軽減作用により相殺された。
2020 年６月30日現在、総金融負債の32%は変動金利であった（2019年12月31日現在27%）。国際財務報告基準（IFRS-EU）に従
い、有効であるとみなされた金利のヘッジ会計を考慮すると、2020年６月30日現在、負債の24%が金利リスクにさらされた
（2019年12月31日現在20%）。
2020 年６月30日現在、金利が25ベーシスポイント増加した場合、他の全ての変数が同じであるとして、スイスフランの金利
デリバティブの公正価値の増加の結果、株主資本は147百万ユーロ（2019年12月31日現在166百万ユーロ）増加する。反対に、
同日に金利が25ベーシスポイント減少した場合、他の全ての変数が同じであるとして、スイスフランの金利デリバティブの公
正価値の低下の結果、株主資本は、147百万ユーロ（2019年12月31日時点では166百万ユーロ）減少する。
金利の同等の増加（減少）は、他の全ての変数が同じであるとして、金利リスクがヘッジされていない負債合計の一部の年
間の支払利息の増加（減少）が約20百万ユーロ（2019年12月31日時点では21百万ユーロ）として損益計算書にマイナス（プラ
ス）の影響を与える。
信用リスク
当グループの商業、商品及び財務活動により、当グループは信用リスクにさらされる。信用リスクとはすなわち、相手方の
信用力の悪化により、債権ポジションの期待値に悪影響が及ぶ、又は売上債権に限って言えば、平均回収期間が増加するとい
う可能性である。
したがって、信用リスクへのエクスポージャーは、以下の種類の業務から発生する。
・自由市場及び規制市場での電気及びガスの販売及び配給、並びに商品及びサービスの供給（売上債権）
・資産の現物交換を伴う取引活動及び金融商品の取引（商品ポートフォリオ）
・デリバティブ、銀行預金、及びより一般的に金融商品の取引（金融ポートフォリオ）
商業活動及び商品取引に関連した信用リスク管理方針は、相手方の信用力の事前評価を行うこと、並びに保証の取得といっ
た軽減措置を講じることを定めている。
特定のリスク指標、また可能であればリスク制限に基づく管理プロセスにより、信用状態が悪化した場合の経済的及び財務
的な影響を持続可能な範囲に抑えることが可能となる。同時に、このアプローチはポートフォリオ管理を最適化するために必
要な柔軟性も確保する。
また、当グループは、償還請求権の伴わない債権を譲渡する取引を行っている。かかる取引によって、当該譲渡に係る資産
は完全に認識外となる。
なお、金融及び商品取引に関しては、（信用格付の優れた取引相手を選好して）ポートフォリオの多様化を図ること、並び
にリスク軽減条項（例えば、ネッティングの取決め）及び場合によっては現金担保を取り交わす規定を含む所定の標準化され
た契約の枠組みを採用することを通じてリスクの軽減を図っている。
COVID-19 による緊急事態に関連したマクロ経済状況の悪化は当グループの相手方の信用力に重大な影響を及ぼさなかった。
具体的な内部分析の結果、主要な経済指標（GDP、失業率等）と信用力との間に重要な統計的相関性はなかったことが示され
た。しかしながら、当グループは、一定の顧客セグメントの回収状況に悪化がみられ、それは売上債権の減損を決定する際に
考慮される。
流動性リスク
流動性リスクとは、当グループが、支払能力があるにもかかわらず、緊張状況若しくはシステム上の危機（信用収縮、国債
危機等）又は市場における当グループのリスクの認識の変更により、債務を適時に履行できない又は好ましくない条件でしか
履行できないリスクである。
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市場が認識するリスクを定める要因のうち、格付会社がエネルに付与する信用格付けは決定的な役割を果たす。それは、信
用格付けは資金調達源の利用可能性及びその資金調達に当たっての財務的条件に影響を及ぼすからである。信用格付けが引き
下げられると、資本市場の利用可能性が制限され、あるいは資金調達コストが増加することとなる可能性があり、結果とし
て、当グループの業績及び財務状態に悪影響が及ぶ。
2020年６月30日現在、格付会社ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ及びフィッチのエネルの格付は変更がな
かった。したがって、2020年６月30日現在のエネルの格付けは、(ⅰ)スタンダード・アンド・プアーズが安定的見通しの
「BBB+」、(ⅱ)フィッチが安定的見通しの「A-」、そして(ⅲ)ムーディーズがポジティブ見通しの「Baa2」であった。
エネルの流動性リスク管理方針は、追加の資金源に頼らずに一定の計画対象期間に債務を履行するために十分な流動性レベ
ルを維持すること、及び想定外の債務の履行に十分健全な流動性バッファーを維持することを目的として設定されている。ま
た、当グループがその中期及び長期のコミットメントを遂行できるよう確保するため、エネルは、頼ることのできる資金源の
多様な構造及びバランスのとれた満期日構成を定めた借入戦略を追求する。
流動性を効率的に管理するために、財務業務は既に持株会社レベルにおいてほぼ一元化されており、第一に通常業務により
生み出される現金を利用すること、そして適切な余剰資金を管理することにより、流動化要件を満たしている。
2020 年上半期において、当グループは合計５百万ユーロの社債発行を行った。
2020 年６月30日現在、エネル・グループは、約5.9十億ユーロの現金及び現金同等物を有しており、また約21.6十億ユーロの
契約の中で、20.6十億ユーロの利用可能なコミットメントラインを有している。
加えて、当グループは発行残高合計12.8十億ユーロのコマーシャルペーパープログラム（そのうち4.5十億ユーロは振出済
み）を設定している。
人的資源に関連するリスク
劇的な技術的進歩を経験しているエネルギー部門においては、大規模な変革により、業界の企業は新たな経験及び専門スキ
ルを有する人材を採用することが求められ、かつ、主要な文化の変化及び組織の改編も必要となっている。組織は、機敏かつ
柔軟な新しいビジネスモデルに移行しなければならない。多様性を強化し、人材を管理し昇進させる方針は、移行を管理し、
幅広い地理的プレゼンスを有する企業にとっては重要な要素となっている。
エネルは、このために働く人員をビジネスモデルの中心に置いている。かかるビジネスモデルは、人的資源の管理が優先事
項であり、このために特別な目標を設定している。主な目標は、第４次産業革命によって必要となったデジタル能力及びスキ
ルの開発、並びにエネルギー移行をサポートするための従業員向け再教育及びスキルアップ・プログラムの促進、企業目的の
追求において従業員を効果的に関与させ、それによって業績向上を保証すると同時に従業員の満足度を上げること、労働環境
及びパフォーマンスを評価するシステムの開発、当グループが事業を展開する全ての国に多様性及び多様性受け入れ方針を普
及させること、並びに誰でも効果的な貢献ができるようにするための重要な要素である、無差別及び機会均等の原則に基づ
く、包括的組織文化を浸透させることである。またエネルは、業務プロセスにおいて機敏な作業方法の普及を促進する特別な
取り組みを行っている。
デジタル・テクノロジーに関連するリスク
サイバー攻撃
常に新たな挑戦を生む技術開発のスピード、高まるサイバー攻撃の頻度と激しさ、並びに重要インフラ及び戦略的産業部門
のターゲットとしての魅力は、極端な例では企業の通常業務が中断し得る潜在的リスクを浮き彫りにしている。サイバー攻撃
は、近年劇的に進化している。その件数は、複雑さ及び影響と同様に飛躍的に増加しており、脅威の源を速やかに特定するこ
とがますます困難になっている。エネル・グループの場合、このエクスポージャーは、様々な業務環境（データ、産業及び従
業員）、固有の複雑性に伴う状況、及び長年にわたり当グループの日常業務プロセスに組み込まれつつある資源の連係を反映
している。
当グループは、IT（情報技術）、OT（操業技術）及びIoT（インターネット・オブ・シングス）の全ての部門に適用されるサ
イバー・セキュリティの総合的なガバナンス・アプローチを採用している。そのフレームワークは、上級経営陣のコミットメ
ント、世界的な戦略管理、全ての事業分野の関与、並びに当グループのシステムの設計及び管理を担当するユニットを基準と
している。最先端のテクノロジーの利用、特別な業務プロセスの策定、従業員のIT意識強化、及びITセキュリティの規制要件
の実施に努めるものである。
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エネル・エスピーエー(E05955)
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また当グループは、「リスク・ベース」及び「設計によるサイバー・セキュリティ」の各アプローチに基づくITリスク管理
方法を策定し、これによって全ての戦略的決定に事業リスクの分析を組み込んでいる。エネルはまた、ITセキュリティのイン
シデントに対して積極的に対応するために、独自に運用するサイバー・エマージェンシー対応チーム（CERT）も創出した。
最後に、当グループは2019年、ITの脅威を軽減するため、サイバー・セキュリティ・リスクのための保険に加入した。
これらの対策全ては、顧客保護を支えるITサービスの若干かつ一時的な不備を除き、当グループの通常業務のサービスの中
断を発生させることなく、2020年６月７日に起こったランサムウェア攻撃に効果的に対応することを可能とした。
デジタル化、ITの有効性及びサービスの継続性
当グループは、エネルギーのバリューチェーン全体の管理において完全なデジタル変革を行い、新たなビジネスモデルを展
開し、業務プロセスをデジタル化している。このデジタル変革の結果、当グループは、当社全体で実施されているITシステム
の機能に関して、サービスの中断又はデータの損失につながるおそれのあるリスクにますますさらされるようになっている。
これらのリスクは、当グループのデジタル変革の指導に責任を負うグローバル・デジタル・ソリューションズ（GDS）ユニッ
トが策定した一連の内部基準を使用して管理されている。ITバリューチェーン全体に制御ポイントを設定する内部制御システ
ムを整備することで、ビジネスニーズに合わないサービスを開始したり、適切なセキュリティ措置を取れなかったり、サービ
スが中断したりといった問題からリスクが発生するのを防ぐことができる。グローバル・デジタル・ソリューションズ・ユ
ニットの内部制御システムは、グループ内で行われる業務と、外部関係者及びサービス供給業者に外部委託した業務の両方を
監督する。エネルはさらに、デジタル変革を効果的に導き、関連するリスクを最小限に抑えるため、当グループ内におけるデ
ジタル文化及びデジタル・スキルの普及を促進している。
個人情報の保護に関連するリスク
個人情報の収集及び処理は、市場のデジタル化及びグローバル化の時代における最大の課題の１つである。当グループは、
デジタル変革プロセスを加速させると同時に、世界規模で急速に顧客数を増やし業務地域の範囲を広げることで、この課題に
取り組んでいる。このため、プライバシー法制の著しい進展を考慮しなければならない問題である、個人情報の保護に関連す
るリスクに対する当グループのエクスポージャーは、当然高まっている。これらの規制を適切に実施できなければ、財務上の
損失を被り、評判が損なわれるおそれがある。
このリスクを管理及び軽減するため、エネルは、当グループが関わる全ての個人の個人情報を完全に保護するための構造を
採用している。この取組みは、個人情報の保護がイニシアチブ又は業務プロセスの設計の重要な要素である「プライバシーバ
イデザイン」アプローチの採用において、事業分野のサポートに責任を負うデータ保護オフィサーによって続けられている。
環境リスク
昨年は、環境に影響をもたらし希少な天然資源（多くの原料及び水を含む。）を利用する開発モデルに関連するリスクに対
し、コミュニティ全体の感応度が引き続き高まった。
これらのニーズに応えて、各国政府は、新たな産業イニシアチブの展開に対してこれまで以上に厳格な制約を課し、影響力
の最も大きい産業においては、持続可能とはみなされなくなったテクノロジーの廃止を奨励し又は義務付ける等、環境規制に
おける制限を強化している。
これに関連して、あらゆる部門の企業、及びとりわけあらゆる業界の最大手企業は、環境リスクがますます経済的リスクに
なりつつあることを、これまで以上に認識している。この結果、企業は、革新的かつ持続可能な技術的ソリューション及び開
発モデルを開発及び採用することに対するコミットメント及び説明責任を強化することが求められる。
エネルは、環境に対する影響及びリスクの効果的な防止及び最小化を、全ライフサイクルを通じて各プロジェクトの基本的
要素としている。
ISO14001認証を受けた環境管理システムを当グループ全体に採用することで、あらゆる企業活動に伴う環境リスク及び機会
を特定及び管理するため、体系化された方針及び手続を実施できるようになる。
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また、エネルが設定する困難な環境改善目標（例えば、大気排出物、廃棄物の生成、特に水ストレスの高い地域における水
の消費に関するもの等）を達成するための数々の行動も、これに寄与している。
水不足のリスクは、原則として稼働が水の供給に依存しない再生可能エネルギーによる発電の増加を基礎とする、エネルの
開発戦略によって直接軽減される。また、消費を削減する技術的ソリューションを開発するため、水ストレスの高い地域の資
産には特に配慮している。
最後に、河川の流域管理当局と協力を続けていることで、当グループは、水力発電資産の持続可能な管理のために最も有効
な共通戦略を採用することができる。
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３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績等の概要
「第一部－第３－３(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
(2) 生産、受注及び販売の状況
「第一部－第３－３(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
(3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
業績指標の定義
当グループの業績を示し、その財務構造を分析するため、中間連結財務書類において、エネルは、当グループが採用する
IFRS-EUの下で構想さ れる表とは異なる、別の再分類された表を作成した。これらの再分類された表は、中間連結財務書類から
直接に得られるものとは異なる業績指標を含んでいる。経営陣は、それらの指標が、当グループの業績を監視する上で有効で
あり、事業の財務成績を反映するものであると確信している。
それらの指標に関して、2015年12月３日、CONSOBは通信第92543/15号を発行した。かかる通信は、欧州証券市場監督局
（ESMA）により2015年10月５日に発行された、2016年７月３日以降に開示される規制対象情報又は発行される目論見書におけ
る代替業績評価基準の提示に関するガイドラインに、効力を生じさせるものである。以前のCESR（欧州証券規制当局委員会）
勧告（CESR/05-178b）を更新する当該ガイドラインは、指令第2003/71/EC号の適用範囲内で規制対象情報又は目論見書に含ま
れる代替業績指標の有用性及び透明性を促進し、その比較性、信頼性及び包含性を向上させることを意図している。
上記の規制に従い、これらの指標を構築するために用いられた基準は、以下のとおりである。
売上総利益
「減価償却費、償却費及び減損損失」を加えた「営業利益」として算出される営業成績指標をいう。
経常売上総利益
「売上総利益」を、事業の買収又は売却のような経常外取引によって発生する全ての項目（例えば、キャピタルゲイン及び
キャピタル・ロス）に関して調整することにより算出される。ただし、2016年第４四半期に発足した新たな「建設、売却及び
運営（Build, Sell and Operate）」のビジネスモデルに関連して再生可能エネルギー部門において実行された取引は除く（当
該取引においては、プロジェクトの売却（又は買戻し）からの利益は当グループの通常の活動を示す。）。COVID-19による緊
急事態の結果として、2020年第１四半期から、特別項目には、COVID-19のパンデミックへの対応（例えば、職場の消毒、個人
用保護具及び寄付）において生じた費用も含まれている。
経常営業利益
「営業利益」を、経常売上総利益に関連して言及された経常外取引の影響、並びに 減損テスト又は「 売却目的の資産 」への
分類を含む資産の大幅な減損損失に関して 調整することにより算出される。
グループ経常純利益
エネルの中核事業により生み出される「グループ純利益」として定義され、「経常営業利益」で述べた項目の影響 （そし
て、純粋な税制の影響及び非支配持分） を除いた「グループ純利益」に等しい。
固定純資産
「固定資産」と「固定負債」の差額として算出される。ただし、以下は除く。
・「繰延税金資産」
・「有価証券」、及び「その他の固定金融資産」に含まれる「その他の金融債権」
・「長期借入金」
・「従業員給付」
・「リスク及び費用に対する引当金（非流動部分）」
・「繰延税金負債」
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流動純資産
「流動資産」と「流動負債」の差額として算出される。ただし、以下は除く。
・「長期金融債権の流動部分」、「ファクタリング債権」、「有価証券」、「現金担保」、及び「その他の流動金融資産」に
含まれる「その他の金融債権」
・「現金及び現金同等物」
・「短期借入金」及び「長期借入金の流動部分」
・「リスク及び費用に対する引当金（流動部分）」
・「その他の流動負債」に含まれる「その他の 金融債務 」
売却目的の純資産
「売却目的の資産」及び「売却目的の負債」の代数和として算出される。
純投下資本
「固定純資産」及び「流動純資産」、「リスク及び費用に対する引当金」、「繰延税金負債」及び「繰延税金資産」、並び
に「売却目的の純資産」の合計として算出される。
純金融負債
以下により決定される財務構造指標をいう。
・「その他の流動負債」に含まれる「短期金融債務」を考慮した、「長期借入金」並びに「短期借入金及び長期借入金の流動
部分」から、
・「現金及び現金同等物」、
・「長期金融債権の流動部分」、「ファクタリング債権」、「現金担保」、及び「その他の流動金融資産」に含まれる「その
他の金融債権」、並びに
・「有価証券」、及び「その他の固定金融資産」に含まれる「その他の金融債権」を差し引いたもの。
より一般的には、エネル・グループの純金融負債は、規制（EC）第809/2004号を実施する勧告CESR/05-054bの第127項に従
い、2006年７月28日のCONSOB指令に沿って算出され、金融債権及び長期有価証券は差し引かれる。
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当グループの業績及び業務
当グループの業務及び業績は、以下のとおりである。
業務
上半期
SDG 2020 年 2019 年 増減
純発電量(TWh) 97.6 112.9 (15.3)
うち
7 －再生可能エネルギー(TWh) 51.1 47.1 4.0
(1)
82.7 84.3 (1.6)
純有効発電 設備 容量合計 (GW)
(1)
7 42.9 42.1 0.8
純有効再生可能発電設備容量(GW)
(1)
7 51.9% 50.0% -
純有効再生可能発電設備容量 (%)
7 追加的有効再生可能発電設備容量(GW) 0.76 0.76 -
(2)
エネル配電網による送電量(TWh)
9 228.7 249.5 (20.8)
9 稼働中のスマートメーターを有するエンドユーザー(数) 44,736,784 44,165,543 571,241
(1)
9 2,236,038 2,230,029 6,009
配電及び送電網(km)
(3)
74,035,488 73,718,567 316,921
エンドユーザー ( 数)
(4)
145.0 158.1 (13.1)
エネルの電力販売量(TWh)
エンドユーザーに対するガス販売量(十億立方メートル)
5.3 6.0 (0.7)
(3)
70,013,654 71,019,124 (1,005,470)
個人顧客(数)
－うち自由市場 23,139,223 22,477,894 661,329
11 需要反応容量(MW) 6,128 6,023 105
11 充電地点(数) 89,301 63,352 25,949
(1)
(5)
11 110.0 110.0 -
貯蔵(MW)
(1)2019 年12月31日現在。
(2)2019 年の数値は、送電量のより正確な測定値を反映している。
(3)2019 年の数値は、人数のより正確な測定値を反映している。
(4) 販売量は、ラテンアメリカの発電会社による大規模顧客への販売を含む。2019年の数値は、比較可能性を確保するために調
整されている。
(5) 数値には、ペルーにおけるグリッド接続に備えた14MWの貯蔵が含まれる。
2020 年上半期の 純発電量 は、2019年同期と比べて15.3TWh減少（-13.6%）した。この減少は、主にイタリア、スペイン及びロ
シアにおける石炭火力発電量の減少（-16.0TWh）に起因する火力発電量の縮小（-18.8TWh）を反映するものであり、再生可能
エネルギー発電の増加（+4.0TWh）（風力発電量+1.9TWh、水力発電量+1.3TWh並びに太陽光及び地熱発電量+0.8TWhを含む。）
により部分的に相殺された。原子力発電は、2019年上半期と比べてわずかに減少（-0.5TWh）した。
エネルの 純有効発電設備容量合計 は、 2020 年上半期において1.6GW減少した。これは、 主にスペインにおける 2.1GW の石炭火
力発電所の閉鎖を反映している 。
2020 年上半期の エネル配電網による送電量 は 228.7TWh となり、主にイタリア（-12.1TWh）、スペイン（-3.6TWh）及びブラジ
ル（-3.2TWh）で減少し、 2019 年同期と比べて20.8TWhの減少（-8.3% ） であった 。
稼働中のスマートメーターを有するエネルのエンドユーザー の人数 は、 2020 年上半期において 571,241 名の増加を示した。こ
れは、主にスペイン（+293,829名）及びルーマニア（+275,244名）における増加であった 。
2020 年上半期の エネルの電力販売量 は145.0TWhとなり、前年同期と比べて13.1TWh減少（-8.3%）した。販売量は、イタリア
（-4.5TWh）、スペイン（-4.1TWh）及びラテンアメリカ（-4.0TWh）（主にブラジル（-2.3TWh））で減少した。
2020 年上半期の ガス販売量 は5.3十億立方メートルとなり、主にイタリア及びスペインにおける消費の減少を反映して、2019
年同期と比べて減少した。
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エネルの充電地点 は、2020年上半期において、2019年同期と比べて25,949地点増加した。
一般市民に販売された充電地点の数は、主に北米において増加し、22,457地点の増加となった。その一方、公共の充電地点
は、主にイタリアにおいて増加し、3,492地点の増加であった。
当グループの業績
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年 増減
(1)
収益 33,375 40,967 (7,592) -18.5%
(1)
費用 24,129 31,872 (7,743) -24.3%
(1)
商品リスク管理からの純利益／(支出) (601) (188) (413) -
売上総利益 8,645 8,907 (262) -2.9%
減価償却費、償却費及び減損損失 4,102 3,694 408 11.0%
営業利益 4,543 5,213 (670) -12.9%
財務利益 2,084 1,798 286 15.9%
財務支出 3,203 3,039 164 5.4%
純財務利益／(支出)合計 (1,119) (1,241) 122 9.8%
持分法による投資持分利益(損失) 13 (85) 98 -
法人税控除前利益 3,437 3,887 (450) -11.6%
法人税 1,034 994 40 4.0%
継続事業からの純利益 2,403 2,893 (490) -16.9%
廃止事業からの純利益 - - - -
純利益(当グループ及び非支配持分) 2,403 2,893 (490) -16.9%
親会社の株主に帰属する純利益 1,947 2,215 (268) -12.1%
非支配 持分に帰属する純利益 456 678 (222) -32.7%
(1)2019 年上半期の数値は、2019年のアジェンダ決定に含まれている国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC）の解釈を考慮
して調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関す
る分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照された
い。）。
COVID-19 の財務的影響
当グループは、ESMA及びCONSOBの最近の勧告に従って、事業活動、財務状況及び業績に対するCOVID-19による実際の、そし
て潜在的な影響を評価するための内部分析を開始した。
前述のマクロ経済的シナリオに照らして、エンドユーザー市場及びエネルＸのような市場と最も密接に関係する事業ライン
が、著しい需要の減少及び新規顧客獲得の全体的な鈍化の影響を受けているという事実を考慮すると、COVID-19の影響は、当
該事業ラインにとって最も顕著である。より具体的には、エンドユーザー市場は、需要とそれに関連する販売量が低下したこ
とに伴う電力の過剰な縮小に加えて、売掛金の回収の鈍化により影響を受けているが、これらは、支払の適時性に影響を与え
た危機及びロックダウン、並びに債務不履行に陥った顧客に対する電力供給の中断の可能性を停止するという一部の国々で採
用されたプラクティスの効果に起因するものである。一方、エネルＸは、特にイタリアにおいて、経済活動の回復を促進する
ために政府が採用した措置に照らし、プラスの回復が期待されるとしても、新規事業のポートフォリオの展開においては全体
的な鈍化を経験した。その他の事業ラインは、ロックダウンに起因する需要の減少や投資活動の若干の鈍化により影響を受け
た。
不透明な現在の情勢を踏まえ、また、現在までに入手可能な最良の情報に基づき、売上総利益、経常売上総利益、営業利
益、経常営業利益、グループ純利益及びグループ経常純利益に対するCOVID-19の財務的影響の見積りは、以下のとおり報告さ
れる。詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記１「新型コロナウイルス感染症」のセクションの記載を
参照されたい。
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( 単位：百万ユーロ)
需要 COVID-19 関連費用 債権の減損 合計
売上総利益 (273) (82) - (355)
営業利益 (273) (82) (133) (488)
グループ純利益 (108) (52) (59) (219)
経常売上総利益 (273) - - (273)
経常営業利益 (273) - (133) (140)
グループ経常純利益 (108) - (59) (167)
売上総利益は、主にイタリア及びスペインのエンドユーザー市場並びにラテンアメリカの配電における販売量及び関連利益
の減少に伴い、主に電力需要が273百万ユーロ減少したという点で、COVID-19による影響を受けた。この数値は、当グループが
事業を行っている様々な国においてCOVID-19のパンデミックのピークの間に観測された、配電量及び販売量の減少を測定する
ための基準価格を使用することにより決定された。
売上総利益に影響を及ぼしたもう１つの要因は、職場の消毒活動、個人用保護具及び寄付のための健康上の緊急事態に係る
直接費用（82百万ユーロ）であった。これらの費用は、経常売上総利益の決定には影響を及ぼさない。
同時に、直近の回収状況及び債権の回収可能性を測定するために用いられた評価モデルの結果を考慮し、当グループは、特
にイタリア及びスペインにおいて、マーケティング会社の債権の評価損における約133百万ユーロの増加を認識した。
税効果及び少数持分利益を考慮すると、2020年６月30日現在のグループ純利益に対するCOVID-19の全体的な影響は、マイナ
ス219百万ユーロ（グループ経常純利益に対する影響はマイナス167百万ユーロ）であった。
収益
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年 増減
(1)
16,699 19,747 (3,048) -15.4%
電力販売
送電 5,177 5,208 (31) -0.6%
ネットワーク事業者からの手数料 458 450 8 1.8%
機関市場オペレーターからの繰入金 711 789 (78) -9.9%
ガス販売 1,682 2,482 (800) -32.2%
ガス輸送 353 380 (27) -7.1%
(1)
301 488 (187) -38.3%
燃料販売
配電網及びガス配給網への接続手数料 347 376 (29) -7.7%
建設契約からの収益 369 335 34 10.1%
(1)
5,666 8,468 (2,802) -33.1%
現物引渡し契約に基づく商品の販売 ( IFRS 第９号)
(1)
1,612 2,244 (632) -28.2%
その他の収益
合計 33,375 40,967 (7,592) -18.5%
(1)2019 年上半期の数値は、2019年のアジェンダ決定に含まれている国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC）の解釈を考慮
して調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関す
る分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照された
い。）。
2020 年上半期において、収益は、以下に起因して大幅に減少した。
・イタリア（657百万ユーロ）及びスペイン（700百万ユーロ）におけるエンドユーザーに対する電力販売量の減少
・ラテンアメリカにおける販売量及び販売に適用される平均価格の縮小、並びにユーロに対するラテンアメリカの通貨の下落
の影響（841百万ユーロ）
・主にスペイン及びイタリアにおけるガス販売量の減少（800百万ユーロ）
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この変動は、取扱量及び適用される価格の減少（2,802百万ユーロ）に起因する、現物引渡しを伴う商品契約（IFRS第９号）
からの収益の低下も反映したものである。この低下は、破産手続における取引業者との合意に関するエネルギー、ネットワー
ク及び環境規制当局（ARERA）決議第50/2018号及び第568/2019号を適用した結果としてのイタリアにおける配電業務からの収
益の増加（156百万ユーロ）、並びにタックス・パートナーシップ契約からの46百万ユーロの利益並びに損害賠償及び紛争から
の50百万ユーロのその他の収益の結果としてエネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカにより計上された利益の増加に
よって、部分的に相殺された。
2019 年上半期における収益には、以下のものに関するその他の収益が含まれる。
・2006年から2016年までの間に発生した相互の紛争を解決するエデスール（246百万ユーロであり、そのうちの215百万ユーロ
は配電事業ラインに関するもの、残りの31百万ユーロはエンドユーザー市場に関するもの）とアルゼンチン政府との間の合
意
・メルキューレ・エスアールエルの売却益（108百万ユーロ）
・エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナーズ・エルエルシーが2019年第１四
半期に売却した多数の会社をエネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ）が買収した際
に、外部の専門家が行った購入価格の最終的な配分による負ののれん（106百万ユーロ）
・エネル・ジェネラシオン・チリの主要な産業顧客による電力供給契約からの離脱権の行使に伴い受領した契約上の補償（160
百万ユーロであり、そのうちの80百万ユーロは火力発電及び取引事業ラインに関するもの、残りの80百万ユーロはエネル・
グリーン・パワー事業ラインに関するもの）
・多数の契約条項の適用に伴う2017年におけるイーモーターワークスの取得価格の調整（58百万ユーロ）
・イー・ディストリブッツィオーネが保有していたエネル・レーテ・ガスの持分を2009年に売却したことに関連する２回目の
補償の早期包括的和解のために、F2i及び2iレーテ・ガスとの間で締結した契約に規定された50百万ユーロの費用
費用
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年 増減
(1)
7,260 10,470 (3,210) -30.7%
電力購入
発電のための燃料消費 1,332 2,181 (849) -38.9%
(1)
5,291 7,841 (2,550) -32.5%
取引用燃料及びエンドユーザー向け販売用ガス
(1)
766 772 (6) -0.8%
原料
人件費 1,855 2,338 (483) -20.7%
サービス、リース及びレンタル 7,452 7,973 (521) -6.5%
その他の営業支出 1,089 1,315 (226) -17.2%
資本化費用 (916) (1,018) 102 10.0%
合計 24,129 31,872 (7,743) -24.3%
(1)2019 年上半期の数値は、2019年のアジェンダ決定に含まれている国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC）の解釈を考慮
して調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関す
る分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照された
い。）。
売上総利益
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年 増減
火力発電及び取引 1,001 905 96 10.6%
エネル・グリーン・パワー 2,291 2,274 17 0.7%
インフラストラクチャー及びネットワーク 3,816 3,971 (155) -3.9%
エンドユーザー市場 1,582 1,661 (79) -4.8%
エネルＸ 23 72 (49) -68.1%
サービス 10 82 (72) -87.8%
その他、除去及び調整 (78) (58) (20) -34.5%
合計 8,645 8,907 (262) -2.9%
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売上総利益 は8,645百万ユーロとなり、2019年上半期と比べて262百万ユーロ減少（-2.9%）した。
売上総利益の減少は、基本的には以下のことに起因する。
・インフラストラクチャー及びネットワークにおける155百万ユーロは、 以下の要因を反映している。
ᕎ㬰欰혰렰欰䨰儰謀㈀ ㈀ぞ瑎䩧ἰ渀䌀伀嘀䤀䐀ⴀ㤰欰蠰譐敞띎ਰ湽쩠╎譡䬰欰蠰讗脰砰湟熗ｓ쨰獎⤰橰멦ｒ핔ᄰ湽偧鰰
しての、特にラテンアメリカにおける託送量の減少（合計141百万ユーロ）
めのより高額な引当金の認識（当期の追加の更新を除き、91百万ユーロ）
―スペインにおける新たな規制枠組みの適用による悪影響
ᔰ꠰윰뤰ﰰ穔ࡡ༰殕ꊐ⌰地昀㈀ 㥞琰殊趋堰唰谰弰휰뤰湒륧鳿ࠀ㈀㕶繎ܰﰰ॓쨰獒䶏渰꠰촰אּﰰ옰אּ갰뤰湘
却に係る補償（50百万ユーロ）
これらの要因は、以下のことにより部分的に相殺された。
ロ）
―破産手続における取引業者との合意に伴うARERA決議第50/2018号及び第568/2019号の適用から生じた156百万ユーロの利益
・エンドユーザー市場における79百万ユーロは、COVID-19による健康上の緊急事態により電力需要に悪影響が生じ、特にイタ
リア及びスペインの自由市場で企業間取引における販売量の縮小がもたらされたこと、及び2019年上半期にエデスールから
受領した補償金の効果（31百万ユーロ）の結果である。これらの効果は、主にスペインにおける商品の供給費用の減少に
よって部分的に相殺された。
・エネルＸについては、パンデミックの影響にもかかわらず運営の改善が見られたが、むしろ、イーモーターワークスの処分
に関連する契約条項の適用において受領した58百万ユーロの補償を2019年に認識したことの効果によって相殺された。
これらの減少は、以下の増加により部分的に相殺された。
・主に以下のことに起因するエネル・グリーン・パワーの増加（17百万ユーロ）
―主に水力発電所の業績の改善を反映したイタリアにおける売上総利益の改善（130百万ユーロ）
総利益の改善（33百万ユーロ）
ᕥ뀰弰檘ꡒ魶窖ﭗ練〰따ﰰ팰뤰砰湓쉑攰欰蠰譼獖ﴰ欰䨰儰譒⥶쨰湥㥕萰İ뼰쌰꼰뤰אּ터ﰰ젰쨰ﰰ뜰쌰휰䬰褰湒⥶쨰湘青
（46百万ユーロ）、並びに補償及び紛争からの利益の増加（50百万ユーロ）。これらの全体的な影響は、エネル・グリー
ン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナーズ・エルエルシー（EGPNA REP）により売却され
た多数の会社をエネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ―EGPNA）が買収したことに
伴い2019年上半期に負ののれん（106百万ユーロ）を認識したことによって、部分的に相殺された。
―主にギリシャにおける新たな風力発電基地サービスへの参入に起因するヨーロッパにおける利益の改善
これらのプラスの効果は、チリにおける電力供給契約の早期離脱に対する補償金から生じた利益を2019年上半期に認識した
ことの効果（80百万ユーロ）、2019年に多数の風力発電基地を売却したことから生じたブラジルにおける利益の減少及び2020
年上半期の不利な為替動向によって、部分的に相殺された。
・火力発電及び取引は、以下のプラスの効果により利益が生じた。
―スペインにおける任意早期終了インセンティブに対する引当金を控除した電力割引特典の修正（165百万ユーロ）
―主にエネルギー商品のスポット価格の低下を反映した、スペインにおける燃料費用の低下（131百万ユーロ）
―主にイタリア及びスペインにおける運営効率性の改善
これらのプラスの要因は、以下のことにより部分的に相殺された。
料及び予備部品に係る棚卸資産の簿価引下げ
―2019年10月のレフティンスカヤ発電所の処分に起因する、ロシアにおける経常売上総利益の減少
第15/2018号）を反映した、62百万ユーロの増税
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アールエルの売却に係る108百万ユーロ）
経常売上総利益
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 上半期
インフラス
トラク
エンド
エネル・
チャー及び その他、
火力発電 ユーザー
グリーン・ ネットワー 消去及び
及び取引 パワー ク 市場 エネルⅩ サービス 調整 合計
売上総利益 1,001 2,291 3,816 1,582 23 10 (78) 8,645
イタリア、スペイン及び
チリにおける一定の石炭
火力発電所の燃料及び予
備部品に係る棚卸資産の
簿価引下げ 67 - - - - - - 67
COVID-19 5 5 33 9 2 27 1 82
経常売上総利益 1,073 2,296 3,849 1,591 25 37 (77) 8,794
( 単位：百万ユーロ)
2019 年 上半期
インフラス
トラク
エンド
エネル・
チャー及び その他、
火力発電 ユーザー
グリーン・ ネットワー 消去及び
及び取引 パワー ク 市場 エネルⅩ サービス 調整 合計
売上総利益 905 2,274 3,971 1,661 72 82 (58) 8,907
メルキューレ・エスアー
ルエル持分の売却 (94) - - - - - - (94)
イー・ディストリブッ
ツィオーネによるエネ
ル・レーテ・ガス持分の
売却 - - (50) - - - - (50)
経常売上総利益 811 2,274 3,921 1,661 72 82 (58) 8,763
営業利益
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年 増減
火力発電及び取引 (184) (202) 18 8.9%
エネル・グリーン・パワー 1,665 1,673 (8) -0.5%
インフラストラクチャー及びネットワーク 2,346 2,650 (304) -11.5%
エンドユーザー市場 929 1,171 (242) -20.7%
エネルⅩ (48) (8) (40) -
サービス (70) (2) (68) -
その他、消去及び調整 (95) (69) (26) -37.7%
合計 4,543 5,213 (670) -12.9%
営業利益 は4,543百万ユーロとなり、2019年同期と比べて670百万ユーロ減少（-12.9%）した。営業利益の減少は、売上総利
益の減少だけでなく、減価償却費、償却費及び減損損失の増加（408百万ユーロ）により影響を受けた。この変動は主に、ボカ
ミナII発電所の早期閉鎖により、エネル・グループの戦略の柱である、発電所の環境影響を低減させ気候変動対策のための
様々な活動を支援するために、当グループがエネルギー移行プロセスを加速させることを決定したことに伴って2020年６月に
741百万ユーロの減損損失を認識したことに起因する。
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これらの効果は、2019年に認識された、チリの発電所に係る364百万ユーロの減損損失（ボカミナI及びタラピカ）及びロシ
アの発電所に係る120百万ユーロの減損損失（レフティンスカヤ）、並びに減損損失が2019年に認識された、イタリア、スペイ
ン、チリ及びロシアの石炭火力発電所に係る減価償却費の減少によって、部分的に相殺された。
最後に、上記のとおり、特にイタリアの配電セグメントにおいて、主に関連利益が認識されたイー・ディストリブッツィ
オーネと取引業者との間の契約（156百万ユーロ）に伴う売掛金の簿価引下げが292百万ユーロ増加した。残りの売掛金の簿価
引下げの増加（136百万ユーロ）は、一部の顧客セグメントの回収状況の悪化に起因するものであった。これは、主にCOVID-19
による健康上の緊急事態によって、債権の回収可能性の見積りの更新が促進されたことに起因する。
経常営業利益
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 上半期
インフラス
トラク
エンド
エネル・
チャー及び その他、
火力発電 ユーザー
グリーン・ ネットワー 消去及び
及び取引 パワー ク 市場 エネルⅩ サービス 調整 合計
営業利益 (184) 1,665 2,346 929 (48) (70) (95) 4,543
エネル・ディストリ
ビューソォン・ゴイアス
のファナック売掛金の簿
価引下げ - - - 6 - - - 6
シーアイエス・インター
ポルト・ディ・ノラの簿
価引下げ - 14 - - - - - 14
イタリア、スペイン及び
チリの一定の石炭火力発
電所の燃料及び予備部品
に係る棚卸資産の簿価引
下げ 67 - - - - - - 67
イタリア、スペイン及び
チリの多くの石炭火力発
電所の簿価引下げ 743 - - - - - - 743
COVID-19 5 5 33 9 2 27 1 82
経常営業利益 631 1,684 2,379 944 (46) (43) (94) 5,455
( 単位：百万ユーロ)
2019 年 上半期
インフラス
トラク
エンド
エネル・
チャー及び その他、
火力発電 ユーザー
グリーン・ ネットワー 消去及び
及び取引 パワー ク 市場 エネルⅩ サービス 調整 合計
営業利益 (202) 1,673 2,650 1,171 (8) (2) (69) 5,213
メルキューレ・エスアー
ルエルの持分の売却 (94) - - - - - - (94)
イー・ディストリブッ
ツィオーネによるエネ
ル・レーテ・ガス持分の
売却 - - (50) - - - - (50)
レフティンスカヤ発電所
の簿価引下げ 120 - - - - - - 120
チリの石炭火力発電所
（タラピカ及びボカミナ
I）の簿価引下げ 364 - - - - - - 364
経常営業利益 188 1,673 2,600 1,171 (8) (2) (69) 5,553
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グループ純利益
2020 年上半期の グループ純利益 は、前年同期の2,215百万ユーロと比べて268百万ユーロ減少（-12.1%）し、1,947百万ユーロ
となった。
この減少は、主に上記の営業利益の減少、及び2019年に認識された以下の税効果による増税に起因する。
・アルゼンチンの多くの発電会社における「再評価」
・ メルキューレ・エスアールエルの売却益に適用される税優遇措置（PEX）
・EGPNA REPから多くの会社を買収したことに関連するEGPNAの繰延税金負債の戻入
これらの要因は、以下のことにより部分的に相殺された。
・ユーロに対する現地通貨の下落に起因する、ラテンアメリカ（主にブラジル）における純財務費用の減少
・EGPNA REP合弁会社からの多くの会社の買戻しに関連して2019年第１四半期に認識された影響の結果として、持分法を使用し
て会計処理された株式投資に関連する費用の減少。これにより、EGPNA REPのキャピタル・ロスが認識された。
・2019年上半期と比べた場合の非支配持分の減少
グループ経常純利益
( 単位：百万ユーロ)
上半期
2020 年 2019 年
グループ純利益 1,947 2,215
エネル・ディストリビューソォン・ゴイアスのファナック売掛金の簿価引下げ 3 -
スロヴァク・パワー・ホールディング・ビーヴィが保有する一定の資産の簿価引下げ 22 -
シーアイエス・インターポルト・ディ・ノラの簿価引下げ 9 -
イタリア、スペイン及びチリの多くの石炭火力発電所及び棚卸資産の簿価引下げ 372 -
COVID-19 52 -
メルキューレ・エスアールエル持分の売却 - (97)
イー・ディストリブッツィオーネによるエネル・レーテ・ガス持分の売却 - (49)
レフティンスカヤ発電所の簿価引下げ - 54
チリの石炭火力発電所（タラピカ及びボカミナI）の簿価引下げ - 154
(1)
グループ経常純利益
2,405 2,277
(1) 税金及び非支配持分を考慮。
グループ経常純利益 は、2020年上半期において2,405百万ユーロとなり、2019年同期の2,277百万ユーロと比べて128百万ユー
ロ増加した。 上記の表は、2020年上半期のグループ純利益及びグループ経常純利益を調整したものであり、関連 税効果及び非
支配持分を差し引いた、特別項目及び業績に対するそれらの個別の影響を示している。
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当グループの財務状態及び財務構造の分析
純投下資本及び関連する資金調達
以下の表は、純投下資本の内訳及び変動を表している。
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 ６月30日 2019 年 12月31日 増減
固定純資産
‐有形固定資産及び無形固定資産 95,791 99,010 (3,219) -3.3%
‐のれん 14,115 14,241 (126) -0.9%
‐持分法の使用による株式投資 1,732 1,682 50 3.0%
‐その他の 固定純資産／(負債) (4,504) (5,022) 518 10.3%
固定純資産合計 107,134 109,911 (2,777) -2.5%
流動純資産
‐売掛金 11,308 13,083 (1,775) -13.6%
‐棚卸資産 2,629 2,531 98 3.9%
‐ 機関市場事業者からの純売掛金 (2,605) (3,775) 1,170 31.0%
‐その他の流動純資産／(負債) (7,126) (7,282) 156 2.1%
‐買掛金 (9,348) (12,960) 3,612 27.9%
流動純資産 合計 (5,142) (8,403) 3,261 38.8%
総投下資本 101,992 101,508 484 0.5%
引当金
‐従業員給付 (2,780) (3,771) 991 26.3%
‐リスク及び費用に対する引当金並びに純繰延税金 (5,436) (5,722) 286 5.0%
引当金合計 (8,216) (9,493) 1,277 13.5%
売却目的の純資産 3 98 (95) -96.9%
純投下資本 93,779 92,113 1,666 1.8%
株主資本合計 43,368 46,938 (3,570) -7.6%
純金融負債 50,411 45,175 5,236 11.6%
2020年６月30日時点の 純投下資本 は、 93,779 百万ユーロとなり、親会社の株主に帰属する株主資本、非支配持分43,368百
万ユーロ、及び純金融負債50,411百万ユーロにより調達された。
純金融負債 における増加は、5,236百万ユーロ（11.6%）となったが、これは、(i)当期の投資に関連した資金需要（4,137百
万ユーロ）、(ii)総額2,629百万ユーロの配当支払、並びに(iii)エネル・アメリカス及びエネル・チリの追加株式取得に関連
した非支配持分の臨時取引（973百万ユーロ）に関連したものであった。
営業からのプラスのキャッシュ・フロー（2,042百万ユーロ）と外貨建て債務に適用される為替レートの有利な展開（1,184
百万ユーロ）は、上記の進展による資金需要を部分的に相殺した。
上記の結果、2020年６月30日時点の 負債資本比率 は1.16（2019年12月31日時点は0.96）となった。
特筆すべき進展の１つとして、チリのボカミナⅡ石炭火力発電所の簿価引下げ、当期の減価償却費及び償却費そしてとりわ
けラテンアメリカにおける不利な為替動向（当期の投資控除後）に関連した 有形固定資産及び無形固定資産 の減少が挙げられ
る。この純資本投下の減少は、 流動純資産 の変動により完全に相殺されプラスに転じたが、これはCOVID-19の環境下における
売掛金／買掛金の正常な推移と、燃料費を中心とした営業費用の全体的な減少を反映したものである。
最後に、 株主資本 は、配当金の分配と特にラテンアメリカにおける不利な為替動向により、減少した。
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純金融負債
エネル・グループの純金融負債及び当期の変動は、以下の表のとおりである。
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 2019 年
６月30日 12 月31日 増減
長期債務
- 銀行借入 8,830 8,407 423 5.0%
- 社債 42,299 43,294 (995) -2.3%
- その他の借入 2,494 2,473 21 0.8%
長期債務 53,623 54,174 (551) -1.0%
長期金融債権及び有価証券 (3,166) (3,185) 19 0.6%
純長期債務 50,457 50,989 (532) -1.0%
短期債務
銀行借入
- 長期銀行借入の短期部分 1,458 1,121 337 30.1%
- その他の短期銀行借入 1,214 579 635 -
短期銀行借入 2,672 1,700 972 57.2%
社債(短期部分) 932 1,906 (974) -51.1%
その他の借入(短期部分) 348 382 (34) -8.9%
コマーシャル・ペーパー 4,495 2,284 2,211 96.8%
デリバティブに対する現金担保及びその他の資金調達 1,418 750 668 89.1%
(1)
96 351 (255) -72.6%
その他の短期金融債務
その他の短期債務 7,289 5,673 1,616 28.5%
長期金融債権(短期部分) (1,472) (1,585) 113 7.1%
金融債権－現金担保 (2,326) (2,153) (173) -8.0%
その他の短期金融債権 (286) (369) 83 22.5%
銀行に預託された現金及び現金同等物並びに短期有価証券 (5,923) (9,080) 3,157 34.8%
現金及び現金同等物並びに短期金融債権 (10,007) (13,187) 3,180 24.1%
純短期負債 (46) (5,814) 5,768 -
純金融負債 50,411 45,175 5,236 11.6%
「 売却目的の資産 」の純金融負債 - - - -
(1) 「その他の流動金融負債」に含まれる流動金融債務を含む。
純金融負債 は、2020年６月30日時点で50,411百万ユーロになり、2019年12月31日と比較して5,236百万ユーロの増加であっ
た。これは主に短期負債における変動によるものであった。
2020 年６月30日時点で、 総金融負債 は63,584百万ユーロとなり、2019年12月31日と比較して2,037百万ユーロの増加であっ
た。
総金融負債
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 2019 年
６月30日 12 月31日
総長期債務 総短期債務 総負債 総長期債務 総短期債務 総負債
総金融負債 56,361 7,223 63,584 57,583 3,964 61,547
うち、
‐持続可能な目標 の達成に関連した負債 14,577 3,527 18,104 13,758 - 13,758
ၣŽ驓ﴰ橶 の達成に関連した負
債／総金融負債合計（%） 28% 22%
より具体的には、 総長期金融債務 （短期部分を含む。）は56,361百万ユーロとなった。そのうち14,577百万ユーロは、持続
可能な目標に関連した資金調達に関するものであった。その内訳は以下のとおりである。
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半期報告書
・社債は43,231百万ユーロで、そのうち7,274百万ユーロは持続可能な目標に関連した社債に関するものである。より具体的に
は、社債は2019年12月31日と比べて1,969百万ユーロ減少したが、これは主に、当期における社債の償還及び為替差益を反映
したものである。
・銀行借入は10,288百万ユーロで、そのうち7,303百万ユーロは持続可能な目標に関連した負債に関するものである。当該借入
額は、2019年12月31日と比べて合計で760百万ユーロ増加した。これは、主に新規の借入を反映したものであるが、当期にお
ける為替差益及び返済により部分的にのみ相殺された。
・その他の借入は2,842百万ユーロで、2019年12月31日と比べてほぼ横ばいであった。
2020 年上半期に、持続可能な目標の達成に関して以下の与信枠契約が締結された。2020年６月30日時点において、当該与信
枠契約は未使用である。
・銀行団により2021年５月満期の5,000百万ユーロの与信枠（12ヶ月の更新オプション付）がエネル・エスピーエー付与され
た。
・銀行団により2022年４月満期の250百万ユーロの与信枠がエンデサに付与された。
総短期金融負債 は、2019年12月31日と比べて3,259百万ユーロ増加し、7,223百万ユーロとなった。これには主に、コマー
シャル・ペーパー4,495百万ユーロ並びにデリバティブに対する現金担保1,418百万ユーロ及びその他の短期銀行借入の合計
1,214百万ユーロが含まれている。
2020年上半期、エネル・ファイナンス・インターナショナルとエンデサは持続可能な目標に関連したコマーシャル・ペー
パー・プログラムを設定し、2020年６月30日時点における発行総額は3,527百万ユーロとなった。
キャッシュ・フロー
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 2019 年
上半期 上半期 増減
(1)
9,080 6,714 2,366
期首における現金及び現金同等物
営業活動からのキャッシュ・フロー 2,042 4,619 (2,577)
投資／ディスインベストメントからのキャッシュ・フロー (4,119) (4,012) (107)
財務活動からのキャッシュ・フロー (706) (1,551) 845
現金及び現金同等物に対する為替レートの変動による影響 (374) 31 (405)
(2)
5,923 5,801 122
期末における現金及び現金同等物
(1) うち現金及び現金同等物は2020年１月１日時点で9,029百万ユーロ（2019年１月１日時点で6,630百万ユーロ）、短期有価証
券は2020年１月１日時点で51百万ユーロ（2019年１月１日時点で63百万ユーロ）、売却目的の資産に関する現金及び現金同
等物は2019年１月１日時点で21百万ユーロ。
(2) うち現金及び現金同等物は2020年６月30日時点で5,840百万ユーロ（2019年６月30日時点で5,747百万ユーロ）、短期有価証
券は2020年６月30日時点で83百万ユーロ（2019年６月30日時点で54百万ユーロ）。
2020年上半期における 営業活動からのキャッシュ・フロー は、前年同期と比べて2,577百万ユーロ減少し、プラスの2,042百
万ユーロとなった。これは主に、純流動資産の変動に関連する現金需要の増加を反映している。
投資／ディスインベストメントからのキャッシュ・フロー は、2020年上半期において4,119百万ユーロの流動性を吸収した
（前年同期は4,012百万ユーロ）。
2020 年上半期において、 顧客との契約による有形固定資産、無形固定資産及び固定資産への投資額は、4,137百万ユーロとな
り、前年同期と比べてほぼ横ばいであった。
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事業体及び事業ユニットの処分（売却された現金及び現金同等物控除後）は88百万ユーロとなった。これは主に、エネル・
グリーン・パワー・ノース・アメリカがそれまで持分法により会計処理されていた水力発電所を所有するいくつかの企業を処
分したことと、エンデサがエンデサ・ソリュションズに対する持分の80%を処分したことに関連していた。当該処分によるプラ
スの影響は、昨年のロシアのレフティンスカヤ石炭火力発電所の売却に関連する付加価値税の支払によって一部相殺された。
2019年上半期において、当該項目は454百万ユーロであった。これは主に、ブラジルにおける3つの太陽光発電所の100%を売却
したことと、メルキュール発電所事業ユニットを売却したことを反映したものであった。
2020 年上半期において 、その他の投資／ディスインベストメント活動により吸収された流動性は、63百万ユーロとなった。
これは、基本的にオープン・ファイバーのジョイント・ベンチャーへの出資に関連したものであるが、主にイタリア、ラテン
アメリカ及びイベリア島において小規模な投資引き揚げにより流動性が生み出されたことによって一部相殺された。
財務活動からのキャッシュ・フロー は、2020年上半期において706百万ユーロの資金を吸収した。一方で、2019年上半期にお
いては1,551百万ユーロのキャッシュを吸収した。2020年上半期のフローは、基本的には以下を反映している。
・配当金の支払合計2,629百万ユーロ。
・非支配持分の取引により生じた現金需要合計973百万ユーロ。これは主に、大手金融機関との多数の株式交換契約を通じたエ
ネル・アメリカス及びエネル・チリの持分の増加に関連したものである。
・純金融負債（借入残高、新規借入及びその他の変動）の2,896百万ユーロの増加。これは主に、コマーシャル・ペーパーの発
行を反映したものである。
2020 年上半期 において、営業活動からのキャッシュ・フロー2,042百万ユーロは、金融活動に係るキャッシュ需要合計706百
万ユーロ及び投資活動に係るキャッシュ需要合計4,119百万ユーロを部分的に賄うにすぎなかった。この差は現金及び現金同等
物の減少に反映されており、2020年６月30日時点で5,923百万ユーロとなり、2019年末の9,080百万ユーロと比較して減少し
た。この減少はまた、様々な現地通貨の対ユーロ為替レートの不利な展開による影響（374百万ユーロ）も反映している。
資本支出
2020 年上半期において 、 資本支出 は4,137百万ユーロとなり、前年同期と比べてほぼ横ばいであった（30百万ユーロ減）。主
な展開は、以下のとおりである。
・インフラストラクチャー及びネットワークの資本支出のアルゼンチンにおける減少（54百万ユーロ）及びイタリアにおける
減少（40百万ユーロ）は、主にCOVID-19の緊急事態によりメーターの大規模な交換が遅れたことを反映している。当該要因
は、ラテンアメリカの他の国々及びルーマニアにおける支出の増加によって、部分的にのみ相殺された。
・火力発電及び取引部門の発電所に係る資本支出の減少は、主にアルゼンチン（20百万ユーロ）、イベリア半島（16百万ユー
ロ）及びロシア（７百万ユーロ）において見られた。これは主に、当グループが気候変動との闘いへの取り組みを強化する
クリーンかつ低排出の技術を優先する戦略的選択をしたことによるものである。
・こうした減少分は、主に米国、南アフリカ、ブラジル、チリにおけるエネル・グリーン・パワーによる資本支出の増加（そ
れぞれ230百万ユーロ、136百万ユーロ、134百万ユーロ及び127百万ユーロ増）により、相殺された。他方、スペイン、メキ
シコ及びギリシャでは再生可能エネルギーへの投資が減少したが（それぞれ、262百万ユーロ、128百万ユーロ及び74百万
ユーロ減）、これはとりわけ過去数年間に開始された発電所及びプロジェクトの稼動開始によるものである。
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半期報告書
( 単位：百万ユーロ)
2020 年 2019 年
増減
上半期 上半期
火力発電及び取引 239 292 (53) -18.2%
(1)
1,912 96 5.3%
1,816
エネル・グリーン・パワー
インフラストラクチャー及びネットワーク 1,668 1,726 (58) -3.4%
エンドユーザー市場 182 187 (5) -2.7%
エネルＸ 103 105 (2) -1.9%
サービス 19 31 (12) -38.7%
その他、消去及び調整 14 10 ▶ 40.0%
合計 4,137 4,167 (30) -0.7%
(1) この数値は、2019年上半期において「売却目的」に分類されるユニットに関する４百万ユーロを含まない。
事業分野別の業績
本書に記載の事業分野別の業績は、上述のとおり当グループが採用している運用モデルを考慮し、当該２期間における当グ
ループの業績を監視するために経営陣が実施する手法に基づいて示されている。
2019年９月30日の決算終了と同時に開始される事業セグメントの開示に関して、エネル・グループは、IFRS第８号の規定に
従い、同社の第１次及び第２次の報告セグメントを変更した。具体的には、当グループは、経営陣が2019年に事業分野別に業
績の報告を開始したことを踏まえ、その結果として以下の報告部門を採用した。
・第１次部門：事業分野
・第２次部門：地理的地域
したがって、事業分野は、エネル・グループの経営陣による分析及び決定における主要な判別子であり、業績は各事業分野
を最優先して測定及び評価され、その後国別に分類されるため、かかる目的のために作成された内部報告と完全に一貫してい
る。
当組織は、事業ライン（火力発電及び取引、エネル・グリーン・パワー、インフラストラクチャー及びネットワーク、エン
ドユーザー市場、エネルＸ、サービス並びに持株会社／その他）、及び地理的地域（イタリア、イベリア半島、ヨーロッパ、
ラテンアメリカ、北米、アフリカ、アジア及びオセアニア並びに中央／持株会社）を引き続き基盤としている。2019年９月以
降、エネル・グリーン・パワーの事業ラインと接続されたラテンアメリカ地域には、従前北米及び中米地理的地域（現在は北
米に変更され、以下の国で構成される：米国、カナダ及びメキシコ）において報告されていたパナマ、コスタリカ、グアテマ
ラ、エルサルバドル及びニカラグアも含まれることに留意されたい。さらに、2020年３月31日以降、ラテンアメリカでは、発
電会社が管理する大口顧客に関するデータがエンドユーザー市場の国際事業ラインに再配置された。IFRS第８号の目的におけ
る第１次及び第２次の報告部門の新たな分類、エネル・グリーン・パワーのセグメントにおける国の再配置並びにエンドユー
ザー市場の国際事業ラインへの大口顧客の再配置に照らし、本書に記載の数値の完全な比較可能性を確保するために、2019年
上半期の比較数値は適切に調整されている。
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半期報告書
2020 年及び2019年第２四半期の事業分野別の業績
(1)
2020 年第２四半期
インフラスト
エネル・ ラクチャー その他、
火力発電 グリーン・ 及び エンドユー 消去
（単位：百万ユーロ） 及び取引 パワー ネットワーク ザー市場 エネルＸ サービス 及び調整 合計
第三者からの収益及びその他の収益 3,354 1,712 4,218 3,486 209 397 14 13,390
その他の部門との取引からの収益及びそ 348 44 368 2,570 31 32 (3,393) -
の他の収益
収益及びその他の収益合計 3,702 1,756 4,586 6,056 240 429 (3,379) 13,390
商品リスク管理からの純利益／（費用） (71) 48 - 215 - 1 (2) 191
売上総利益 309 1,153 1,871 649 16 (13) (48) 3,937
減価償却費、償却費及び減損損失 968 314 788 347 38 40 8 2,503
営業利益 (659) 839 1,083 302 (22) (53) (56) 1,434
(1) 収益及びその他の収益は、第三者からの収益とセグメント間の収益の両方を含んでいる。当期間のその他の収益及び費用に
ついては同様の方法が採用された。
(1)
2019 年第２四半期
インフラスト
エネル・ ラクチャー その他、
火力発電 グリーン・ 及び エンドユー 消去
（単位：百万ユーロ） 及び取引 パワー ネットワーク ザー市場 エネルＸ サービス 及び調整 合計
第三者からの収益及びその他の収益 6,026 1,692 5,038 4,694 269 501 (8) 18,212
その他の部門との取引からの収益及びそ
352 126 398 2,864 30 13 (3,783) -
の他の収益
収益及びその他の収益合計 6,378 1,818 5,436 7,558 299 514 (3,791) 18,212
商品リスク管理からの純利益／（費用） 103 (9) - 50 - (45) (1) 98
売上総利益 310 1,026 2,145 800 69 38 (29) 4,359
減価償却費、償却費及び減損損失 812 298 635 285 50 40 7 2,127
営業利益 (502) 728 1,510 515 19 (2) (36) 2,232
(1) 収益及びその他の収益は、第三者からの収益とセグメント間の収益の両方を含んでいる。当期間のその他の収益及び費用に
ついては同様の方法が採用された。
2020 年及び2019年上半期の事業分野別の業績
(1)
2020 年上半期
インフラスト
エネル・ ラクチャー その他、
火力発電 グリーン・ 及び エンドユー 消去
（単位：百万ユーロ） 及び取引 パワー ネットワーク ザー市場 エネルＸ サービス 及び調整 合計
第三者からの収益及びその他の収益 11,588 3,468 8,809 8,333 398 774 5 33,375
その他の部門との取引からの収益及びそ
688 107 739 6,084 65 50 (7,733) -
の他の収益
収益及びその他の収益合計 12,276 3,575 9,548 14,417 463 824 (7,728) 33,375
商品リスク管理からの純利益／（費用） (797) 57 - 140 - (4) 3 (601)
売上総利益 1,001 2,291 3,816 1,582 23 10 (78) 8,645
減価償却費、償却費及び減損損失 1,185 626 1,470 653 71 80 17 4,102
営業利益 (184) 1,665 2,346 929 (48) (70) (95) 4,543
資本支出 239 1,912 1,668 182 103 19 14 4,137
(1) 収益及びその他の収益は、第三者からの収益とセグメント間の収益の両方を含んでいる。当期間のその他の収益及び費用に
ついては同様の方法が採用された。
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(1)
2019 年上半期
インフラスト
エネル・ ラクチャー その他、
火力発電 グリーン・ 及び エンドユー 消去
（単位：百万ユーロ） 及び取引 パワー ネットワーク ザー市場 エネルＸ サービス 及び調整 合計
第三者からの収益及びその他の収益 15,834 3,576 9,890 10,362 430 870 5 40,967
その他の部門との取引からの収益及びそ
612 259 797 6,479 62 33 (8,242) -
の他の収益
収益及びその他の収益合計 16,446 3,835 10,687 16,841 492 903 (8,237) 40,967
商品リスク管理からの純利益／（費用） (167) (18) - (2) - - (1) (188)
売上総利益 905 2,274 3,971 1,661 72 82 (58) 8,907
減価償却費、償却費及び減損損失 1,107 601 1,321 490 80 84 11 3,694
営業利益 (202) 1,673 2,650 1,171 (8) (2) (69) 5,213
(2)
292 1,726 187 105 31 10 4,167
資本支出 1,816
(1) 収益及びその他の収益は、第三者からの収益とセグメント間の収益の両方を含んでいる。当期間のその他の収益及び費用に
ついては同様の方法が採用された。
(2) 「売却目的」に分類されるユニットに関する４百万ユーロを含まない。
上記に加えて、当グループは、地域／国別に分類して地理的地域別に業績を監視する。以下の表は、調査対象とされる２期
間についての売上総利益を示しており、事業ライン別だけでなく地域／国別での業績の見通しを示すことを目指している。
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売上総利益
インフラストラク
（単位：百万 火力発電 エネル・グリーン・ チャー
ユーロ） 及び取引 パワー 及びネットワーク エンドユーザー市場 エネルＸ サービス その他 合計
2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年 2020 年 2019 年
増減 増減 増減 増減 増減 増減 増減 増減
上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期 上半期
イタリア 180 176 ▶ 745 615 130 1,873 1,824 49 1,134 1,167 (33) 9 - 9 33 81 (48) - - - 3,974 3,863 111
イベリア半島 605 309 296 216 183 33 1,121 974 147 305 324 (19) 25 23 2 2 44 (42) - - - 2,274 1,857 417
ラテンアメリ
125 321 (196) 953 1,132 (179) 773 1,138 (365) 105 173 (68) 23 19 ▶ (54) (49) (5) - - - 1,925 2,734 (809)
カ
アルゼンチン 50 70 (20) 18 26 (8) 23 242 (219) (3) 16 (19) - - - - (2) 2 - - - 88 352 (264)
ブラジル 20 53 (33) 118 187 (69) 384 487 (103) 55 83 (28) (3) (2) (1) (19) (23) ▶ - - - 555 785 (230)
チリ (3) 121 (124) 366 462 (96) 83 116 (33) 15 19 (4) ▶ 3 1 (35) (24) (11) - - - 430 697 (267)
コロンビア (4) 10 (14) 314 310 ▶ 185 185 - 27 39 (12) 23 18 5 - - - - - - 545 562 (17)
ペルー 62 67 (5) 63 70 (7) 98 108 (10) 11 16 (5) (1) - (1) - - - - - - 233 261 (28)
パナマ - - - 54 58 (4) - - - - - - - - - - - - - - - 54 58 (4)
その他の国 - - - 20 19 1 - - - - - - - - - - - - - - - 20 19 1
ヨーロッパ 77 114 (37) 80 69 11 55 47 8 39 (6) 45 3 - 3 2 2 - - - - 256 226 30
ルーマニア - (1) 1 42 42 - 55 47 8 39 (6) 45 ▶ 3 1 2 2 - - - - 142 87 55
ロシア 76 115 (39) (2) - (2) - - - - - - - - - - - - - - - 74 115 (41)
その他の国 1 - 1 40 27 13 - - - - - - (1) (3) 2 - - - - - - 40 24 16
北米 10 (5) 15 305 297 8 - - - (1) 3 (4) (20) 43 (63) (1) - (1) - - - 293 338 (45)
米国及びカナ
9 (5) 14 260 250 10 - - - - - - (20) 43 (63) (1) - (1) - - - 248 288 (40)
ダ
メキシコ 1 - 1 45 47 (2) - - - (1) 3 (4) - - - - - - - - - 45 50 (5)
アフリカ、ア
ジア及び - - - 22 28 (6) - - - - - - (1) (3) 2 - - - - - - 21 25 (4)
オセアニア
南アフリカ - - - 24 27 (3) - - - - - - - - - - - - - - - 24 27 (3)
インド - - - 2 5 (3) - - - - - - - - - - - - - - - 2 5 (3)
その他の国 - - - (4) (4) - - - - - - - (1) (3) 2 - - - - - - (5) (7) 2
その他 ▶ (10) 14 (30) (50) 20 (6) (12) 6 - - - (16) (10) (6) 28 ▶ 24 (78) (58) (20) (98) (136) 38
合計 1,001 905 96 2,291 2,274 17 3,816 3,971 (155) 1,582 1,661 (79) 23 72 (49) 10 82 (72) (78) (58) (20) 8,645 8,907 (262)
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火力発電及び取引
事業
純発電量
上半期
（ 単位 ： 百万 kWh ） 2020 年 2019 年 増減
石炭燃料発電 6,131 22,130 (15,999) -72.3%
燃料油及びターボガス発電 8,706 10,349 (1,643) -15.9%
複合サイクル発電 19,002 20,131 (1,129) -5.6%
原子力発電 12,672 13,212 (540) -4.1%
純発電量合計 46,511 65,822 (19,311) -29.3%
－うちイタリア 6,997 10,979 (3,982) -36.3%
－うちイベリア半島 20,178 25,453 (5,275) -20.7%
－うちラテンアメリカ 11,008 11,780 (772) -6.6%
－うちヨーロッパ 8,328 17,610 (9,282) -52.7%
純発電量の減少は基本的に、石炭燃料発電が15,999百万kWhも急激に減少したことによる。主に、2019年10月１日にレフティ
ンスカヤ・グレスの石炭火力発電所を処分したことによってロシアで減少（8,431百万kWh）が生じ、また脱炭素化のプロセス
が加速したことによってイベリア半島（4,332百万kWh）及びイタリア（2,551百万kWh）で減少が生じた。全体として、再生可
能エネルギーによる発電を優先するために、その他の排出量の多い発電所での発電量が減少した。具体的には、2020年上半
期、主にイタリアにおいて、燃料油発電について1,643百万kWh、複合サイクル発電について1,129百万kWhの減少が記録され
た。
純有効設備容量
上半期
(1)
（ 単位 ： MW ） 2020 年 2019 年 増減
石炭燃料発電所 9,634 11,695 (2,061) -17.6%
燃料油及びターボガス発電所 11,863 12,211 (348) -2.8%
複合サイクル発電所 15,004 14,991 13 0.1%
原子力発電所 3,318 3,318 - -
合計 39,819 42,215 (2,396) -5.7%
－うちイタリア 13,178 13,480 (302) -2.2%
－うちイベリア半島 13,861 15,957 (2,096) -13.1%
－うちラテンアメリカ 7,525 7,523 2 -
－うちヨーロッパ 5,255 5,255 - -
(1)2019 年12月31日現在。
純有効火力設備容量は、スペインにおける2,061MWの石炭火力容量の廃止を主因として、2020年上半期に2,396MW減少した。
（ 単位 ：百万ユーロ） 上半期
収益 2020 年 2019 年 増減
火力発電からの収益 3,497 5,333 -34.4%
－うち石炭燃料発電 853 1,527 -44.1%
原子力発電からの収益 646 632 +2.2%
総収益に対する火力発電収益の割合 10.5% 13.0%
－うち石炭燃料発電収益の割合 2.6% 3.7%
総収益に対する原子力発電収益の割合 1.9% 1.5%
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業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
(1)
3,702 6,378 (2,676) -42.0% 12,276 16,446 (4,170) -25.4%
収益
売上総利益 309 310 (1) -0.3% 1,001 905 96 10.6%
経常売上総利益 1,073 811 262 32.3%
営業利益 (659) (502) (157) -31.3% (184) (202) 18 8.9%
資本支出
239 292 (53) -18.2%
(1)2019 年上半期の数値は、2019年のアジェンダ決定に含まれている国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC)の解釈を考慮し
て調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関する
分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照されたい。）。
以下の表は、2020年第２四半期及び上半期の地域・国別の業績の内訳を示している。
(1)
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 2,094 4,489 (2,395) -53.4% 8,763 12,279 (3,516) -28.6%
イベリア半島 1,047 1,332 (285) -21.4% 2,519 2,859 (340) -11.9%
ラテンアメリカ 272 408 (136) -33.3% 674 1,001 (327) -32.7%
－うちアルゼンチン 24 63 (39) -61.9% 88 164 (76) -46.3%
－うちブラジル 24 58 (34) -58.6% 68 126 (58) -46.0%
－うちチリ 168 191 (23) -12.0% 336 493 (157) -31.8%
－うちコロンビア 46 26 20 76.9% 95 45 50 -
－うちペルー 10 70 (60) -85.7% 87 173 (86) -49.7%
北米 (157) ▶ (161) - 8 5 3 60.0%
ヨーロッパ及び欧州地中海業務 277 229 48 21.0% 277 495 (218) -44.0%
－うちルーマニア (165) 5 (170) - - 14 (14) -
－うちロシア 275 224 51 22.8% 275 481 (206) -42.8%
－うちその他の国 2 - 2 - 2 - 2 -
その他 231 11 220 - 62 26 36 -
部門間消去及び調整 (8,601) (95) (8,506) - (27) (219) 192 87.7%
合計 3,702 6,378 (2,676) -42.0% 12,276 16,446 (4,170) -25.4%
(1)2019 年上半期の数値は、2019年のアジェンダ決定に含まれている国際財務報告基準解釈指針委員会（IFRIC)の解釈を考慮し
て調整されており、これは、利益への影響はなく、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の効果に関する
分類の変更に関連したものである（詳細については、2020年６月30日付け中間連結財務書類の注記４を参照されたい。）。
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売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 50 42 8 19.0% 180 176 ▶ 2.3%
イベリア半島 177 151 26 17.2% 605 309 296 95.8%
ラテンアメリカ 49 85 (36) -42.4% 125 321 (196) -61.1%
－うちアルゼンチン 9 26 (17) -65.4% 50 70 (20) -28.6%
－うちブラジル 7 7 - - 20 53 (33) -62.3%
－うちチリ 10 13 (3) -23.1% (3) 121 (124) -
－うちコロンビア (2) 7 (9) - (4) 10 (14) -
－うちペルー 25 32 (7) -21.9% 62 67 (5) -7.5%
北米 ▶ (5) 9 - 10 (5) 15 -
ヨーロッパ 28 43 (15) -34.9% 77 114 (37) -32.5%
－うちルーマニア - (1) 1 - - (1) 1 -
－うちロシア 27 44 (17) -38.6% 76 115 (39) -33.9%
－うちその他の国 1 - 1 - 1 - 1 -
その他 1 (6) 7 - ▶ (10) 14 -
合計 309 310 (1) -0.3% 1,001 905 96 10.6%
2020 年上半期における 売上総利益 の増加は、主に以下に起因する。
・イベリア半島における利益が増加したこと。かかる増加は基本的に以下に起因する。
－人件費が189百万ユーロ減少したこと。かかる減少は基本的に、従業員及び元従業員に対する電気料金割引手当を修正した
第５回エンデサ労働協約の適用による。かかる好影響は、新たな「雇用契約を停止又は解除するための自発的措置に係る
合意」の施行を受けた早期退職奨励引当金（24百万ユーロ）により部分的に相殺された。
－燃料の購入費が131百万ユーロ減少したこと。かかる減少は主に、エネルギー商品のスポット価格の下落による。
－サービスに関連する費用の減少。かかる減少は、COVID-19による健康上の緊急事態への対応として強いられたロックダウ
ンに起因する。
－税金が62百万ユーロ増加したこと。かかる増加は、発電並びに従来の火力発電及び原子力発電に使用した燃料に対する課
税が、2019年においてのみ一時的に停止された（勅令法第15/2018号）ことの影響による。
・ラテンアメリカにおける利益が減少したこと。かかる減少は主に以下に起因する。
－チリにおける利益が124百万ユーロ減少したこと。かかる減少は主に、早期離脱のオプションを行使したことでアングロ・
アメリカンから受領した80百万ユーロの補償金を2019年上半期に認識したことの影響、及び販売量の減少による。
－ブラジルにおける利益が33百万ユーロ減少したこと。かかる減少は主に、平均価格が低下している環境下で販売量が減少
したことに起因する。
－アルゼンチンにおける利益が20百万ユーロ減少したこと。かかる減少は主に、不利な為替動向に起因する。
・ヨーロッパ、特にロシアにおける利益が37百万ユーロ減少したこと。かかる減少は基本的に、レフティンスカヤ・グレスの
石炭火力発電所の処分による。
・イタリアにおける利益が、2019年上半期とほぼ変化しなかったこと。これは、2020年上半期に運営効率性が向上したもの
の、かかる向上が、減損損失が認識された発電所において燃料の棚卸資産の簿価が引き下げられたこと、及び2019年上半期
のメルキューレ・エスアールエルの売却によるキャピタルゲインの効果によって完全に相殺されたためであった。
経常売上総利益 は、2020年上半期に262百万ユーロ増加した。かかる増加は、売上総利益に関するものとして既に記した変化
に加え、以下の経常外項目による影響による。
・発電所の 燃料の棚卸資産について、 2020 年上半期に認識された 簿価引下げが増加し、減損損失を計上したこと（合計で67百
万ユーロ。うちイタリアで44百万ユーロ、チリで14百万ユーロ、スペインで９百万ユーロ。）。
・COVID-19のパンデミックに対処するため、職場の消毒、個人用の保護設備、及び寄付に使用された費用（５百万ユーロ ）。
2019 年の同期間において、経常外項目はヴァレ・デル・メルキューレのバイオマス・プラントの売却による利益のみであっ
た（契約にて合意された用地復旧費用を除き、94百万ユーロ。）。
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営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 16 (25) 41 - 102 46 56 -
イベリア半島 34 (27) 61 - 356 (35) 391 -
ラテンアメリカ (734) (345) (389) - (708) (158) (550) -
－うちアルゼンチン (4) 2 (6) - 19 37 (18) -48.6%
－うちブラジル ▶ 8 (4) -50.0% 15 47 (32) -68.1%
－うちチリ (747) (381) (366) -96.1% (776) (292) (484) -
－うちコロンビア (5) ▶ (9) - (12) 2 (14) -
－うちペルー 18 22 (4) -18.2% 46 48 (2) -4.2%
北米 5 (6) 11 - 11 (6) 17 -
ヨーロッパ 19 (91) 110 - 52 (37) 89 -
－うちルーマニア - - - - - - - -
－うちロシア 19 (91) 110 - 52 (37) 89 -
－うちその他の国 - - - - - - - -
その他 1 (8) 9 - 3 (12) 15 -
部門間消去及び調整 - - - - - - - -
合計 (659) (502) (157) -31.3% (184) (202) 18 8.9%
経営成績 は、減価償却費、償却費及び減損78百万ユーロの増加にもかかわらず、売上総利益に関するものとして記した動向
を要因として改善した。2020年上半期、チリにおいてゼロ・エミッション技術に向けたエネルギー転換プロセスを加速させる
との当グループの決定を受けて、ボカミナⅡ石炭火力発電所について認識された減損（741百万ユーロ）は、2019年上半期にチ
リのボカミナⅠ及びタラピカ発電所（合計で364百万ユーロ）並びにロシアのレフティンスカヤ・グレス発電所（120百万ユー
ロ）について認識された簿価の引下げ（2019年にイタリア、スペイン、チリ及びロシアで減損損失が認識された発電所に係る
減価償却費及び償却費の減少を控除した後の数値。）を上回ることに留意されたい。
資本支出
上半期
（ 単位 ： 百万 ユーロ ） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 55 59 (4) -6.8%
イベリア半島 116 132 (16) -12.1%
ラテンアメリカ 45 71 (26) -36.6%
ヨーロッパ 23 30 (7) -23.3%
その他 - - - -
合計 239 292 (53) -18.2%
資本支出 は、2020年上半期に前年比で53百万ユーロ減少し、239百万ユーロとなった。これは基本的に、スペインの石炭火力
発電所における特定の環境改善工事に係る減少、コロンビアにおける投資の減少、及びアルゼンチンにおける支出計画の変更
による。
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エネル・グリーン・パワー
事業
(1)
純発電量
上半期
（単位：百万kWh） 2020 年 2019 年 増減
水力発電 30,522 29,266 1,256 4.3%
地熱発電 3,127 3,040 87 2.9%
風力発電 14,684 12,752 1,932 15.2%
太陽光発電 2,763 1,988 775 39.0%
その他の資源 1 20 (19) -95.0%
純発電量合計 51,097 47,066 4,031 8.6%
－うちイタリア 11,919 11,794 125 1.1%
－うちイベリア半島 7,397 4,905 2,492 50.8%
－うちラテンアメリカ 21,353 22,492 (1,139) -5.1%
－うちヨーロッパ 1,174 1,003 171 17.0%
－うち北米 8,531 6,118 2,413 39.4%
－うちアフリカ、アジア及びオセアニア 723 754 (31) -4.1%
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
2020年上半期における純発電量の増加は、主に水力発電量及び風力発電量の増加によるものであった。
より具体的には、水力発電量はイタリア（191百万kWh増加）及びイベリア半島（1,883百万kWh増加）において増加し、ラテ
ンアメリカ（788百万kWh減少）で減少した。ラテンアメリカにおいては、水力発電の動向が国によって異なっており、ペルー
（123百万kWh増加）、アルゼンチン（175百万kWh増加）及びグアテマラ（40百万kWh増加）では増加し、コロンビア（237百万
kWh減少）、チリ（805百万kWh減少）、ブラジル（71百万kWh減少）及びパナマ（16百万kWh減少）では減少した。
風力発電の最も大きな変化は、北米（米国で1,530百万kWh、カナダで133百万kWh、メキシコで127百万kWh増加）及びイベリ
ア半島（365百万kWh増加）で生じた。また、新たなカフィレアス風力発電所の始動を主因として、ギリシャで風力発電が拡大
した（149百万kWh）。一方で、2019年第２四半期における８社の売却（ガンマ取引（Gamma operation））を一因として、ブラ
ジルで風力発電量が255百万kWh減少した。
太陽光発電は主に米国（368百万kWh増加）、メキシコ（231百万kWh増加）及びイベリア半島（244百万kWh増加）で増加した
が、上記のとおり業務の範囲が変更された結果ブラジルで発電量が減少（122百万kWh減少）したため、かかる増加は部分的に
相殺された。
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純有効設備容量
上半期
(1)
（単位：MW） 2020 年 2019 年 増減
水力発電 27,832 27,830 2 -
地熱発電 880 878 2 0.2%
風力発電 10,661 10,327 334 3.2%
太陽光発電 3,514 3,094 420 13.6%
その他の資源 5 5 - -
合計 42,892 42,134 758 1.8%
－うちイタリア 13,977 13,972 5 -
－うちイベリア半島 7,405 7,391 14 0.2%
－うちラテンアメリカ 13,852 13,676 176 1.3%
－うちヨーロッパ 1,037 1,037 - -
－うち北米 5,792 5,282 510 9.7%
－うちアフリカ、アジア及びオセアニア 829 776 53 6.8%
(1)2019 年12月31日現在。
純有効容量の増加は主に、米国（ロードランナー・Ph Ⅱ、ロードランナー・Ph Ⅲ及びロードランナー・Ph Ⅳ太陽光発電
所）、メキシコ（ドロレス・ウィンド・エスエー・デ・シーヴィ及びパルケ・アミスタット・Ⅲ・エスエー・デ・シーヴィ風
力発電所）、及びブラジル（サン・ゴンサロ太陽光発電所の設備容量の増加による。）において記録された。
(1)(2)
業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
収益 1,756 1,818 (62) -3.4% 3,575 3,835 (260) -6.8%
売上総利益 1,153 1,026 127 12.4% 2,291 2,274 17 0.7%
経常売上総利益 2,296 2,274 22 1.0%
営業利益 839 728 111 15.2% 1,665 1,673 (8) -0.5%
(3)
資本支出 1,912 96 5.3%
1,816
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
(2) 数値は、ラテンアメリカにおいて、発電会社が管理する大規模顧客に係る数値が、エンドユーザー市場国際事業ラインに再
分配されたことを考慮に入れて調整されている。
(3) この数値は、「売却目的」に分類されるユニットに関する４百万ユーロを含まない。
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以下の表は、2020年第２四半期及び上半期の地域・国別の業績の内訳を示している。
(1)(2)
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 550 520 30 5.8% 1,092 957 135 14.1%
イベリア半島 176 149 27 18.1% 390 329 61 18.5%
ラテンアメリカ 682 896 (214) -23.9% 1,432 1,930 (498) -25.8%
－うちアルゼンチン 10 17 (7) -41.2% 23 32 (9) -28.1%
－うちブラジル 83 162 (79) -48.8% 233 360 (127) -35.3%
－うちチリ 323 363 (40) -11.0% 587 839 (252) -30.0%
－うちコロンビア 202 244 (42) -17.2% 422 492 (70) -14.2%
－うちペルー 17 47 (30) -63.8% 66 89 (23) -25.8%
－うちパナマ 31 45 (14) -31.1% 71 86 (15) -17.4%
－うちその他の国 16 18 (2) -11.1% 30 32 (2) -6.3%
北米 249 167 82 49.1% 459 447 12 2.7%
－うち米国及びカナダ 224 150 74 49.3% 407 371 36 9.7%
－うちメキシコ 25 17 8 47.1% 52 76 (24) -31.6%
ヨーロッパ 72 66 6 9.1% 164 132 32 24.2%
－うちルーマニア 46 47 (1) -2.1% 109 92 17 18.5%
－うちギリシャ 24 17 7 41.2% 49 35 14 40.0%
－うちブルガリア 2 2 - - 6 5 1 20.0%
－うちその他の国 - - - - - - - -
アフリカ、アジア及びオセアニア 19 26 (7) -26.9% 44 49 (5) -10.2%
その他 59 22 37 - 99 52 47 90.4%
部門間消去及び調整 (51) (28) (23) -82.1% (105) (61) (44) -72.1%
合計 1,756 1,818 (62) -3.4% 3,575 3,835 (260) -6.8%
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
(2) 数値は、ラテンアメリカにおいて、発電会社が管理する大規模顧客に係る数値が、エンドユーザー市場国際事業ラインに再
分配されたことを考慮に入れて調整されている。
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(1)(2)
売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 386 347 39 11.2% 745 615 130 21.1%
イベリア半島 109 77 32 41.6% 216 183 33 18.0%
ラテンアメリカ 436 510 (74) -14.5% 953 1,132 (179) -15.8%
－うちアルゼンチン 9 16 (7) -43.8% 18 26 (8) -30.8%
－うちブラジル 43 82 (39) -47.6% 118 187 (69) -36.9%
－うちチリ 179 169 10 5.9% 366 462 (96) -20.8%
－うちコロンビア 146 161 (15) -9.3% 314 310 ▶ 1.3%
－うちペルー 27 37 (10) -27.0% 63 70 (7) -10.0%
－うちパナマ 22 35 (13) -37.1% 54 58 (4) -6.9%
－うちその他の国 10 10 - - 20 19 1 5.3%
北米 189 78 111 - 305 297 8 2.7%
－うち米国及びカナダ 161 73 88 - 260 250 10 4.0%
－うちメキシコ 28 5 23 - 45 47 (2) -4.3%
ヨーロッパ 31 31 - - 80 69 11 15.9%
－うちルーマニア 14 18 (4) -22.2% 42 42 - -
－うちロシア (2) - (2) - (2) - (2) -
－うちギリシャ 18 13 5 38.5% 37 26 11 42.3%
－うちブルガリア 2 1 1 - 5 3 2 66.7%
－うちその他の国 (1) (1) - - (2) (2) - -
アフリカ、アジア及びオセアニア 8 11 (3) -27.3% 22 28 (6) -21.4%
その他 (6) (28) 22 -78.6% (30) (50) 20 -40.0%
合計 1,153 1,026 127 12.4% 2,291 2,274 17 0.7%
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
(2) 数値は、ラテンアメリカにおいて、発電会社が管理する大規模顧客に係る数値が、エンドユーザー市場国際事業ラインに再
分配されたことを考慮に入れて調整されている。
2020 年上半期における 売上総利益 の変化は、基本的に以下に起因する。
・イタリアにおける利益が増加したこと。かかる増加は主に、水力発電所の業績の向上に起因する。
・スペインにおける利益が増加したこと。かかる増加は、2019年に風力発電の設備容量が拡大したことによる。
・ヨーロッパにおける利益が増加したこと。特にギリシャでは、2019年には稼働していなかった カフィレアス風力発電所の始
動を受けて、11百万ユーロ増加した。
・北米における利益が増加したこと。主に米国で、売上高の増加及び電力マージンの向上（40百万ユーロ）を受けて利益が増
加した。かかる増加は主に、2019年に取得した発電所、及びエネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・
ノース・アメリカ）による新たな発電所（特にハイ・ロンサム、シマロン及びロードランナー）の始動を受けて2020年上半
期にタックス・パートナーシップ収益が増加したこと（46百万ユーロ）、及び補償金及び紛争に伴う収益が増加したこと
（50百万ユーロ）に起因する。
これらの効果は、エネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ）が13社をエネル・グリー
ン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナーズ・エルエルシー（EGPNA REP）から買収した結
果、2019年第１四半期に106百万ユーロの負ののれんが認識されたことにより、大幅に相殺された。
・ラテンアメリカにおける利益が減少したこと。かかる減少は、主に以下に起因する。
－チリにおける利益が減少したこと。かかる減少は主に、主要な産業顧客が長期にわたる電力供給契約からの離脱権を行使
した結果、2019年第１四半期にエネル・ジェネラシオン・チリが80百万ユーロの補償金に係る収益を認識したことの効
果、並びに電力販売の減少及び不利な為替動向（35百万ユーロ）による。
－ブラジルにおける利益が減少したこと。かかる減少は主に、2019年第２四半期に８社が売却されたために業務の範囲が変
更されたことを一因として、発電量及び販売量が減少したこと、及びブラジルレアルがユーロに対して大幅に下落したこ
とに起因する。
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－アルゼンチンにおける利益が減少したこと。かかる減少は主に、電力販売に係る収益が８百万ユーロ縮小したにもかかわ
らず、対応する費用は減少しなかったこと、及び不利な為替動向に起因する。
経常売上総利益 は2,296百万ユーロ（2019年上半期は2,274百万ユーロ）となった。かかる数値は、イタリアでCOVID-19のパ
ンデミックに対処するために、職場の消毒、個人用の保護設備、及び寄付の用途で計上された経常外費用（５百万ユーロ）を
反映している。
(1)(2)
営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 300 272 28 10.3% 585 467 118 25.3%
イベリア半島 64 37 27 73.0% 122 102 20 19.6%
ラテンアメリカ 342 419 (77) -18.4% 765 930 (165) -17.7%
－うちアルゼンチン 7 13 (6) -46.2% 16 23 (7) -30.4%
－うちブラジル 28 63 (35) -55.6% 85 140 (55) -39.3%
－うちチリ 138 136 2 1.5% 283 380 (97) -25.5%
－うちコロンビア 133 145 (12) -8.3% 287 281 6 2.1%
－うちペルー 18 27 (9) -33.3% 45 50 (5) -10.0%
－うちパナマ 15 30 (15) -50.0% 43 50 (7) -14.0%
－うちその他の国 3 5 (2) -40.0% 6 6 - -
北米 123 12 111 - 170 170 - -
－うち米国及びカナダ 103 13 90 - 141 136 5 3.7%
－うちメキシコ 20 (1) 21 - 29 34 (5) -14.7%
ヨーロッパ 19 15 ▶ 26.7% 52 46 6 13.0%
－うちルーマニア 9 12 (3) -25.0% 32 32 - -
－うちロシア (1) (1) - - (2) (1) (1) -
－うちギリシャ 10 6 ▶ 66.7% 21 16 5 31.3%
－うちブルガリア 1 - 1 - 3 2 1 50.0%
－うちその他の国 - (2) 2 - (2) (3) 1 -33.3%
アフリカ、アジア及びオセアニア (2) 1 (3) - 3 8 (5) -62.5%
その他 (6) (28) 22 -78.6% (32) (50) 18 -36.0%
部門間消去及び調整 (1) - (1) - - - - -
合計 839 728 111 15.2% 1,665 1,673 (8) -0.5%
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
(2) 数値は、ラテンアメリカにおいて、発電会社が管理する大規模顧客に係る数値が、エンドユーザー市場国際事業ラインに再
分配されたことを考慮に入れて調整されている。
営業利益 の減少は、売上総利益のセクションで述べている動向の結果であるが、減価償却費、償却費及び減損の25百万ユー
ロの増加（インテルポルト・ディ・ノラ太陽光発電所における14百万ユーロの減損損失を含む。）にも起因する。
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(1)
資本支出
上半期
（ 単位 ： 百万 ユーロ ） 2020 年 2019 年 増減
80 82 (2) -2.4%
イタリア
221 483 (262) -54.2%
イベリア半島
(2)
572 259 82.7%
ラテンアメリカ 313
739 655 84 12.8%
北米
68 119 (51) -42.9%
ヨーロッパ
217 155 62 40.0%
アフリカ、アジア及びオセアニア
15 9 6 66.7%
その他
1,912 1,816 96 5.3%
合計
(1) 数値は、2019年上半期の数値との比較を目的として調整されており、従前北米及び中米地理的地域に含まれていたパナマ、
コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル及びニカラグアが、現在はラテンアメリカに含まれていることを考慮に入れてい
る。
(2) この数値は、「売却目的」に分類されるユニットに関する４百万ユーロを含まない。
資本支出 は、2020年上半期に前年比で96百万ユーロ増加した。かかる増加は以下に起因する。
・ラテンアメリカにおける支出が259百万ユーロ増加したこと。かかる増加は主に、風力ファーム（92百万ユーロ）、 太陽光発
電所（186百万ユーロ）及び地熱施設（12百万ユーロ）で生じ、水力発電所に係る投資の減少（42百万ユーロ）により部分的
に相殺された。主にブラジル（134百万ユーロ）及びチリ（127百万ユーロ）にて最大規模の投資が行われた。
・北米における支出が84百万ユーロ増加したこと。主に、2020年上半期に風力発電所及び太陽光発電所に係る投資が増加した
ことにより、米国で増加（230百万ユーロ）が見られたが、2019年に建設された多くの発電所が始動したことを受けてメキシ
コで記録された減少により相殺された。
・アフリカ、アジア及びオセアニアにおける支出が62百万ユーロ増加したこと。かかる増加は主に、南アフリカにおける風力
発電所の開発（136百万ユーロ）（とりわけラウンド４における開発に関するもの）に関連するものであるが、インドにおけ
る支出の減少（50百万ユーロ）により部分的に相殺された。
・ヨーロッパにおける支出が51百万ユーロ減少したこと。特にギリシャでは、2019年に立ち上げられたプロジェクトの始動を
受けて、74百万ユーロの減少が見られた。
・イベリア半島において支出が262百万ユーロ減少したこと。かかる減少は主に、パイプラインにおけるプロジェクトのほとん
どが2019年に建設されたために、風力発電所（255百万ユーロ）及び太陽光発電所（14百万ユーロ）で減少が生じたことに起
因する。
インフラストラクチャー及びネットワーク
事業
送電
上半期
( 単位 ：百万kWh) 2020 年 2019 年 増減
(1)
エネルの配電グリッドで送られた電力
228,720 249,486 (20,766) -8.3%
－うちイタリア 98,719 110,864 (12,145) -11.0%
－うちイベリア半島 58,788 62,346 (3,558) -5.7%
－うちラテンアメリカ 63,845 68,492 (4,647) -6.8%
－うちヨーロッパ 7,368 7,784 (416) -5.3%
有効なスマートメーターを有するエンドユーザー（人） 44,736,784 44,165,543 571,241 1.3%
(1)2019 年の数値は、より正確な送電量の測定値を反映している。
2020年上半期にグリッドで送られた電力の8.3%の減少は、以下の地域別の主な影響とともに、COVID-19による影響を概ね反
映している。
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・イタリア（11.0%減少）。これは主に低電圧顧客に配電された電力、特に非居住者向け電力（1.36TWh減少）及び中電圧顧客
向け電力（1.18TWh減少）の需要の低下によるものである。高電圧顧客及び超高電圧顧客の電力の需要も若干低下した
（0.49TWh減少）。
・イベリア半島（5.7%減少）。これは基本的にイー・ディストリビュシオン・レデス・デジタルス・エスエルによる送電の減
少によるものである。
・ラテンアメリカ（6.8%減少）。これは大部分が主にブラジルにおける送配電量の減少によるものである。
・ヨーロッパ（5.3%減少）。これはルーマニアにおける配電の減少によるものである。
顧客毎の平均停電回数
上半期
(1)
SAIFI （平均回数） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 1.7 1.9 (0.2) -10.5%
イベリア半島 1.4 1.4 - -
アルゼンチン 5.1 6.0 (0.9) -15.0%
ブラジル 5.4 5.8 (0.4) -6.9%
チリ 1.5 1.6 (0.1) -6.3%
コロンビア 6.7 6.8 (0.1) -1.5%
ペルー 2.6 2.8 (0.2) -7.1%
ルーマニア 3.6 4.1 (0.5) -12.2%
(1)2019 年12月31日現在。
顧客毎の平均停電継続時間
上半期
(1)
SAIDI （平均分数） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 44.6 48.5 (3.9) -8.0%
イベリア半島 72.3 75.8 (3.5) -4.6%
アルゼンチン 1,052.0 1,214.1 (162.1) -13.4%
ブラジル 646.2 728.8 (82.6) -11.3%
チリ 174.0 184.1 (10.1) -5.5%
コロンビア 617.5 666.6 (49.1) -7.4%
ペルー 414.0 418.9 (4.9) -1.2%
ルーマニア 137.8 169.6 (31.8) -18.8%
(1)2019 年12月31日現在。
表で示されるとおり、最も大規模な停電はアルゼンチンで発生しており、これは特に当グループにより運営されていない高
電圧送電システムの障害によるものである。
上半期
(1)
グリッド損失（平均%） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 4.7 4.7 - -
イベリア半島 7.4 7.5 (0.1) -0.9%
アルゼンチン 15.9 15.5 0.4 2.7%
ブラジル 13.2 12.8 0.4 3.4%
チリ 5.2 5.0 0.2 4.4%
コロンビア 7.5 7.7 (0.2) -3.0%
ペルー 8.3 8.2 0.1 1.0%
ルーマニア 9.4 9.7 (0.3) -3.4%
(1)2019 年12月31日現在。
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業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
収益 4,586 5,436 (850) -15.6% 9,548 10,687 (1,139) -10.7%
売上総利益 1,871 2,145 (274) -12.8% 3,816 3,971 (155) -3.9%
経常売上総利益 3,849 3,921 (72) -1.8%
営業利益 1,083 1,510 (427) -28.3% 2,346 2,650 (304) -11.5%
資本支出 1,668 1,726 (58) -3.4%
以下の表は、2020年の第２四半期及び上半期の地域別／国別の業績の内訳を示している。
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 1,878 1,848 30 1.6% 3,633 3,680 (47) -1.3%
イベリア半島 627 657 (30) -4.6% 1,252 1,310 (58) -4.4%
ラテンアメリカ 1,990 2,844 (854) -30.0% 4,463 5,518 (1,055) -19.1%
－うちアルゼンチン 158 503 (345) -68.6% 363 750 (387) -51.6%
－うちブラジル 1,216 1,597 (381) -23.9% 2,801 3,320 (519) -15.6%
－うちチリ 291 394 (103) -26.1% 614 739 (125) -16.9%
－うちコロンビア 147 155 (8) -5.2% 303 309 (6) -1.9%
－うちペルー 178 195 (17) -8.7% 382 400 (18) -4.5%
ヨーロッパ 89 90 (1) -1.1% 191 185 6 3.2%
その他 90 8 82 - 145 24 121 -
部門間消去及び調整 (88) (11) (77) - (136) (30) (106) -
合計 4,586 5,436 (850) -15.6% 9,548 10,687 (1,139) -10.7%
売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 1,016 931 85 9.1% 1,873 1,824 49 2.7%
イベリア半島 478 498 (20) -4.0% 1,121 974 147 15.1%
ラテンアメリカ 343 696 (353) -50.7% 773 1,138 (365) -32.1%
－うちアルゼンチン 14 230 (216) -93.9% 23 242 (219) -90.5%
－うちブラジル 149 254 (105) -41.3% 384 487 (103) -21.1%
－うちチリ 38 63 (25) -39.7% 83 116 (33) -28.4%
－うちコロンビア 91 97 (6) -6.2% 185 185 - -
－うちぺルー 51 52 (1) -1.9% 98 108 (10) -9.3%
ヨーロッパ 40 31 9 29.0% 55 47 8 17.0%
その他 (6) (11) 5 45.5% (6) (12) 6 50.0%
合計 1,871 2,145 (274) -12.8% 3,816 3,971 (155) -3.9%
売上総利益 は、以下の理由により減少した。
・ラテンアメリカにおいては、COVID-19による送配電量の減少及び特にブラジルにおける為替相場の不利な推移を反映してい
る。
・アルゼンチンにおいては、エデスル及びアルゼンチン政府間の2006年から2016年までの間に生じた相互の紛争を解決する合
意を2019年上半期において認識したことによる影響を反映している（215百万ユーロ）。
これらの要因は、以下により部分的に相殺された。
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・イベリア半島における利益が147百万ユーロ増加したこと。かかる増加は特に、2020年上半期における第５回エンデサ労働協
約の締結を反映しており、同協約は従業員及び元従業員向けの電力割引の利益を修正するものであり、これらの修正により
合計269百万ユーロの関連する準備金が繰り入れられる。このプラスの影響は、早期希望退職のための91百万ユーロの準備金
及びスペインにおける新たな規制枠組みの適用（2020年から2025年まで有効）による悪影響によってのみ部分的に相殺され
た。
・イタリアにおける利益が増加したこと。かかる増加は基本的にエネルギー、ネットワーク及び環境規制当局（ARERA）が破産
手続中の業者との間で達した合意に関する決議第50/2018号及び第568/2019号を採択したことに関連する利益（156百万ユー
ロ）によるものである。これらの要因はエネル・レーテ・ガスの売却に関する補償金（50百万ユーロ）及びCOVID-19による
緊急事態のための送配電量の減少による利益の減少により部分的に相殺された。
経常売上総利益 は、2019年と比較して72百万ユーロ減少した。前年においては2009年のエネル・レーテ・ガスの売却に関連
した追加の補償金（50百万ユーロ）が含まれていたが、2020年の数値にはCOVID-19のパンデミックへの対応として職場の衛
生、感染症対策個人防護具及び寄付のために主にイタリア及びブラジルにおいて発生した33百万ユーロの費用が含まれること
を踏まえて、特別項目により経常売上総利益は83百万ユーロ増加した。
営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 591 676 (85) -12.6% 1,169 1,308 (139) -10.6%
イベリア半島 297 334 (37) -11.1% 752 618 134 21.7%
ラテンアメリカ 180 504 (324) -64.3% 418 737 (319) -43.3%
－うちアルゼンチン 11 222 (211) -95.0% 13 226 (213) -94.2%
－うちブラジル 44 122 (78) -63.9% 152 202 (50) -24.8%
－うちチリ 26 50 (24) -48.0% 60 92 (32) -34.8%
－うちコロンビア 66 73 (7) -9.6% 131 139 (8) -5.8%
－うちペルー 33 37 (4) -10.8% 62 78 (16) -20.5%
ヨーロッパ 21 7 14 - 14 - 14 -
その他 (6) (11) 5 45.5% (7) (13) 6 46.2%
合計 1,083 1,510 (427) -28.3% 2,346 2,650 (304) -11.5%
営業利益 （減価償却費、償却費及び減損の1,470百万ユーロ（2019年上半期は1,321百万ユーロ）を含む。）は基本的に、当
該期間における総営業利益について議論された動向並びに特に2019年に実施された投資サービスの開始後にイタリアで認識さ
れた減価償却費及び償却費の増加、またイタリアにおける売掛金の簿価の引下げの増加を反映している。特に、イー・ディス
トリビュツィオーネは、ARERA決議第50/2018号及び第568/2019号の規定に基づき当グループが関連収益を同額と認識した破産
手続において達した合意に基づき、売掛金の簿価を引き下げた（156百万ユーロ）。
資本支出
上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 803 843 (40) -4.7%
イベリア半島 242 234 8 3.4%
ラテンアメリカ 537 579 (42) -7.3%
ヨーロッパ 85 69 16 23.2%
その他 1 1 - -
合計 1,668 1,726 (58) -3.4%
資本支出 は、前年同期比で合計58百万ユーロ減少した。より具体的には、かかる減少はCOVID-19のパンデミックに対応して
課されたロックダウンのため主にアルゼンチン及びイタリアにおいて計上された。
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エンドユーザー市場
事業
電力販売
上半期
（ 単位 ： 百万 kWh ） 2020 年 2019 年 増減
自由市場 76,780 83,779 (6,999) -8.4%
規制市場 68,218 74,370 (6,152) -8.3%
(1)
合計 144,998 158,149 (13,151) -8.3%
－うちイタリア 43,198 47,681 (4,483) -9.4%
－うちイベリア半島 39,038 43,134 (4,096) -9.5%
(1)
－うちラテンアメリカ 58,373 62,394 (4,021) -6.4%
－うちヨーロッパ 4,389 4,940 (551) -11.2%
(1) 販売量にはラテンアメリカの発電会社による大規模顧客への販売を含む。そのため、2019年上半期の数値は、比較可能性を
確保するために調整されている。
2020年上半期における電力販売量の減少は、イタリア及びスペインにおける販売量の減少を概ね反映したものである。イタ
リアにおける減少は、規制市場及び自由市場双方において販売量が減少したことに起因し、これは主に、COVID-19のパンデ
ミックの影響を受けたことによる。かかる影響により、自由市場における企業間（B2B）取引の販売量の減少が生じたが、イタ
リアにおける居住顧客に対する販売量（B2C－「企業から顧客への販売」）の増加により一部相殺された。規制市場における減
少は、2019年同期と比較して顧客数が減少したことによるものであった。スペインにおける変動は、主に同国内での電力需要
の減少に関連した消費量の減少によるものであった。
天然ガス販売
上半期
（ 単位 ： 百万 立方メートル ） 2020 年 2019 年 増減
事業から顧客への販売 2,191 2,353 (162) -6.9%
事業から事業への販売 3,122 3,692 (570) -15.4%
合計 5,313 6,045 (732) -12.1%
－うちイタリア 2,659 2,945 (286) -9.7%
－うちイベリア半島 2,588 3,090 (502) -16.2%
－うちヨーロッパ 66 10 56 -
2019年同期と比較した2020年の最初の６ヶ月間における天然ガス販売の減少は、主にイタリア及びスペインにおける消費量
の減少を反映したものであった。
業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
収益 6,056 7,558 (1,502) -19.9% 14,417 16,841 (2,424) -14.4%
売上総利益 649 800 (151) -18.9% 1,582 1,661 (79) -4.8%
経常売上総利益 1,591 1,661 (70) -4.2%
営業利益 302 515 (213) -41.4% 929 1,171 (242) -20.7%
資本支出 182 187 (5) -2.7%
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半期報告書
以下の表は、2020年の第２四半期及び上半期における地域／国別の業績の内訳を示している。
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 2,928 3,538 (610) -17.2% 7,148 8,222 (1,074) -13.1%
イベリア半島 2,490 3,341 (851) -25.5% 5,931 7,244 (1,313) -18.1%
ラテンアメリカ 379 417 (38) -9.1% 759 814 (55) -6.8%
－うちアルゼンチン 1 34 (33) -97.1% 2 36 (34) -94.4%
－うちブラジル 66 102 (36) -35.3% 158 209 (51) -24.4%
－うちチリ 60 71 (11) -15.5% 140 144 (4) -2.8%
－うちコロンビア 167 195 (28) -14.4% 361 395 (34) -8.6%
－うちペルー 85 15 70 - 98 30 68 -
北米 (1) 3 (4) - (1) 3 (4) -
ヨーロッパ 260 259 1 0.4% 580 558 22 3.9%
部門間消去及び調整 - - - - - - - -
合計 6,056 7,558 (1,502) -19.9% 14,417 16,841 (2,424) -14.4%
売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 515 484 31 6.4% 1,134 1,167 (33) -2.8%
イベリア半島 64 195 (131) -67.2% 305 324 (19) -5.9%
ラテンアメリカ 47 102 (55) -53.9% 105 173 (68) -39.3%
－うちアルゼンチン (1) 20 (21) - (3) 16 (19) -
－うちブラジル 23 40 (17) -42.5% 55 83 (28) -33.7%
－うちチリ ▶ 10 (6) -60.0% 15 19 (4) -21.1%
－うちコロンビア 16 25 (9) -36.0% 27 39 (12) -30.8%
－うちペルー 5 7 (2) -28.6% 11 16 (5) -31.3%
北米 (1) 3 (4) - (1) 3 (4) -
ヨーロッパ 24 16 8 50.0% 39 (6) 45 -
合計 649 800 (151) -18.9% 1,582 1,661 (79) -4.8%
2020 年上半期において、COVID-19の影響を実質的に反映し、 売上総利益 は減少した。COVID-19の影響を受け、イタリア、ス
ペイン及びブラジルにおける販売量が減少し、南米の通貨（特にブラジルレアル）の対ユーロ為替相場が悪影響を受けた。
アルゼンチンにおける利益の変動は、主に、エデスル及びアルゼンチン政府間の、2006年から2016年までの間に生じた未解
決の紛争を解決する和解合意を2019年上半期に認識した影響を受けたものである（31百万ユーロ）。
かかる要因は、とりわけスペインにおけるエネルギー商品の提供に係るコストの減少（価格効果）並びにルーマニアの規制
市場及び自由市場における利益の増加により一部相殺された。
経常売上総利益 は、2019年上半期と比較して、70百万ユーロ減少した。2020年に生じた唯一の特別項目は、職場の衛生化、
個人用防護具及び寄付等COVID-19のパンデミックに対応するために生じたコスト（９百万ユーロ）である。
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半期報告書
営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 319 320 (1) -0.3% 758 883 (125) -14.2%
イベリア半島 (14) 156 (170) - 186 247 (61) -24.7%
ラテンアメリカ (17) 26 (43) - (36) 53 (89) -
－うちアルゼンチン (2) 5 (7) - (16) (10) (6) -60.0%
－うちブラジル (21) (14) (7) -50.0% (44) 6 (50) -
－うちチリ (3) 7 (10) - 3 13 (10) -76.9%
－うちコロンビア 7 22 (15) -68.2% 15 31 (16) -51.6%
－うちペルー 2 6 (4) -66.7% 6 13 (7) -53.8%
北米 (2) 3 (5) - (2) 3 (5) -
ヨーロッパ 16 10 6 60.0% 23 (15) 38 -
部門間消去及び調整 - - - - - - - -
合計 302 515 (213) -41.4% 929 1,171 (242) -20.7%
653百万ユーロの減価償却費、償却費及び減損の影響（2019年上半期は490百万ユーロ）を含む 営業利益 は、特に売上総利益
において記載した要因に起因して減少した。減価償却費、償却費及び減損の増加は、昨年サービスを開始したプロジェクトに
係る資本支出並びにCOVID-19により回収状況が悪化したことに伴う、イタリア及びスペインにおける売掛金の簿価引下げの増
加を反映したものである。
資本支出
上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 135 144 (9) -6.3%
イベリア半島 43 36 7 19.4%
ラテンアメリカ - - - -
ヨーロッパ ▶ 7 (3) -42.9%
合計 182 187 (5) -2.7%
資本支出 は、前年同期から実質的に変更がなかった。
エネルＸ
事業
上半期
2020 年 2019 年 増減
需要反応容量（MW) 6,128 6,023 105 1.7%
照明ポイント（設置数） 2,360 2,400 (40) -1.7%
(1)
63.6 62.4 1.2 1.9%
容量（MW）
充電ポイント（設置数） 89,301 63,352 25,949 41.0%
(1) プラントの容量を含まない。2019年の数値は12月31日現在のものである。
当年上半期において、当グループは、主に北米において民間バイヤーに売却された充電ポイントの22,457件の増加や、主に
イタリアにおける公共充電ポイントの3,492件の拡大等、電気自動車の充電インフラストラクチャーを一層拡充させた。
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業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
収益 240 299 (59) -19.7% 463 492 (29) -5.9%
売上総利益 16 69 (53) -76.8% 23 72 (49) -68.1%
経常売上総利益 25 72 (47) -65.3%
営業利益 (22) 19 (41) - (48) (8) (40) -
資本支出 103 105 (2) -1.9%
以下 の表は、2020年の 第２四半期及び上半期における地域／ 国 別の財務業績の内訳を示している。
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 81 69 12 17.4% 153 128 25 19.5%
イベリア半島 58 65 (7) -10.8% 113 122 (9) -7.4%
ラテンアメリカ 35 33 2 6.1% 72 71 1 1.4%
－うちアルゼンチン - - - - 1 - 1 -
－うちブラジル 2 ▶ (2) -50.0% 5 7 (2) -28.6%
－うちチリ 16 12 ▶ 33.3% 27 29 (2) -6.9%
－うちコロンビア 16 16 - - 37 33 ▶ 12.1%
－うちペルー 1 1 - - 2 2 - -
北米 42 121 (79) -65.3% 68 145 (77) -53.1%
ヨーロッパ 12 8 ▶ 50.0% 22 14 8 57.1%
アフリカ、アジア及び
8 8 - - 28 23 5 21.7%
オセアニア
その他 27 13 14 - 49 21 28 -
部門間消去及び調整 (23) (18) (5) -27.8% (42) (32) (10) -31.3%
合計 240 299 (59) -19.7% 463 492 (29) -5.9%
売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 6 3 3 - 9 - 9 -
イベリア半島 10 11 (1) -9.1% 25 23 2 8.7%
ラテンアメリカ 12 9 3 33.3% 23 19 ▶ 21.1%
－うちブラジル (1) (1) - - (3) (2) (1) -50.0%
－うちチリ ▶ 2 2 - ▶ 3 1 33.3%
－うちコロンビア 10 8 2 25.0% 23 18 5 27.8%
－うちペルー (1) - (1) - (1) - (1) -
北米 (5) 54 (59) - (20) 43 (63) -
ヨーロッパ 2 (1) 3 - 3 - 3 -
アフリカ、アジア及びオセア
(3) (2) (1) -50.0% (1) (3) 2 -66.7%
ニア
その他 (6) (5) (1) -20.0% (16) (10) (6) -60.0%
合計 16 69 (53) -76.8% 23 72 (49) -68.1%
売上総利益 の減少は、いくつかの契約条項の適用に伴う、2017年のイーモーターワークスの取得額に対する調整に関連する
58百万ユーロの経常外収益を2019年に計上した影響を受けたものであった。エネルＸは、特にイタリア及び米国において、
COVID-19による健康上の緊急状態に対応して政府により採られた制限措置の結果、その革新的事業の発展の急激な減速に直面
した。
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経常売上総利益 は25百万ユーロであり、前年同期と比較して47百万ユーロ減少した。 2020 年に生じた唯一の特別項目は、職
場の衛生化、個人用防護具及び寄付等COVID-19のパンデミックに関連して生じた２百万ユーロのコストである。
営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア (8) (7) (1) -14.3% (15) (17) 2 11.8%
イベリア半島 ▶ (5) 9 - 10 (1) 11 -
ラテンアメリカ 10 7 3 42.9% 19 13 6 46.2%
－うちブラジル (2) (2) - - (4) (2) (2) -
－うちチリ 3 2 1 50.0% 2 3 (1) -33.3%
－うちコロンビア 10 7 3 42.9% 22 12 10 83.3%
－うちペルー (1) - (1) - (1) - (1) -
北米 (18) 35 (53) - (42) 15 (57) -
ヨーロッパ - - - - - (1) 1 -
アフリカ、アジア及び
(3) (4) 1 25.0% (2) (4) 2 -50.0%
オセアニア
その他 (7) (7) - - (18) (13) (5) -38.5%
合計 (22) 19 (41) - (48) (8) (40) -
営業損失 の拡大は、売上総利益の減少に概ね連動したことによる。
資本支出
上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 27 23 ▶ 17.4%
イベリア半島 22 23 (1) -4.3%
ラテンアメリカ 7 10 (3) -30.0%
北米 23 23 - -
ヨーロッパ - 2 (2) -
アフリカ、アジア及びオセアニア 2 - 2 -
その他 22 24 (2) -8.3%
合計 103 105 (2) -1.9%
資本支出 は、全体としてわずかに減少したが、各国の動向は2019年同期とほぼ同様であった。
サービス及びその他
業績
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
収益 497 578 (81) -14.0% 951 1,026 (75) -7.3%
売上総利益 (61) 9 (70) - (68) 24 (92) -
経常売上総利益 (40) 24 (64) -
営業利益 (109) (38) (71) - (165) (71) (94) -
資本支出 33 41 (8) -19.5%
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以下の表は、2020年の 第２四半期及び上半期における地域／国別の業績の内訳を示している。
収益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 188 327 (139) -42.5% 359 620 (261) -42.1%
イベリア半島 95 182 (87) -47.8% 212 263 (51) -19.4%
ラテンアメリカ 1 10 (9) -90.0% 3 17 (14) -82.4%
ヨーロッパ 5 ▶ 1 25.0% 12 12 - -
その他 251 72 179 - 459 142 317 -
部門間消去及び調整 (43) (17) (26) - (94) (28) (66) -
合計 497 578 (81) -14.0% 951 1,026 (75) -7.3%
売上総利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 21 40 (19) -47.5% 33 81 (48) -59.3%
イベリア半島 (16) 17 (33) - 2 44 (42) -95.5%
ラテンアメリカ (31) (21) (10) -47.6% (54) (49) (5) -10.2%
北米 (1) - (1) - (1) - (1) -
ヨーロッパ 1 - 1 - 2 2 - -
その他 (35) (27) (8) -29.6% (50) (54) ▶ 7.4%
合計 (61) 9 (70) - (68) 24 (92) -
2020年上半期における 売上総利益 の減少は、他のグループ会社とのサービス契約及び顧客契約からの収益の減少を主因とす
る、イタリアにおける48百万ユーロの利益の減少を主に反映したものである。かかる要因は、サービス費及び人件費の減少に
より一部相殺された。これらの動向は、現在一部が「その他」において報告され、その売上総利益が４百万ユーロ改善した、
グローバル・プロキュアメント・ユニット及びグローバル・デジタル・ソリューションズ・ユニットの会社分割を主因とする
ものである。スペインにおける利益の減少は、主に「雇用契約の停止又は終了のための任意措置に関する合意」に伴う変化に
基づくプラン・デ・サリーダに対する引当金に係る費用の増加（第５回エンデサ労働協約の締結に伴う電気料金割引に係る引
当金の戻入れにより一部相殺された。）に起因する。イタリア及びスペイン双方における利益は、COVID-19関連の寄付に係る
費用により減少した。
経常売上総利益 は、2019年上半期と比較して64百万ユーロ減少した。 2020 年に生じた唯一の特別項目は、職場の衛生化、個
人用防護具及び寄付等COVID-19のパンデミックに対応するために生じたコスト（28百万ユーロ）である。
営業利益
第２四半期 上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減 2020 年 2019 年 増減
イタリア 3 7 (4) -57.1% (1) 20 (21) -
イベリア半島 (24) 13 (37) - (16) 25 (41) -
ラテンアメリカ (30) (23) (7) -30.4% (54) (52) (2) -3.8%
北米 - - - - (1) - (1) -
ヨーロッパ 1 (1) 2 - 1 1 - -
その他 (59) (34) (25) -73.5% (94) (65) (29) -44.6%
合計 (109) (38) (71) - (165) (71) (94) -
2020年上半期における 営業損失 は、概ね売上総利益の減少を反映したものである。
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資本支出
上半期
（単位：百万ユーロ） 2020 年 2019 年 増減
イタリア 5 21 (16) -76.2%
イベリア半島 5 10 (5) -50.0%
その他 23 10 13 -
合計 33 41 (8) -19.5%
2020年の最初の６ヶ月間における 資本支出 の減少は、イタリアにおける支出の減少に起因する。
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４【経営上の重要な契約等】
フォルタレザ－ブラジル
ブラジルのフォルタレザ・プラント（セントラル・ゲラドラ・テルメレクトリカ・フォルタレザ（以下「CGTF」とい
う。））のガス供給業者であるペトロレオ・ブラシェイロ・エスエー・ペトロブラスは、現在の市場の状況では財務的にバラ
ンスを欠いているとの主張に基づき、2003年に当事者間で締結した契約を終了したい旨を通知した。
2020 年１月27日、ペトロブラスは、CGTFの主張を認めて講じられた予備的措置につき争うため、２種類の非常上告をそれぞ
れ最高裁判所及びブラジリア連邦区裁判所に対して行い、これらは現在係争中である。
エンデサの労使関係
2017 年10月に開始され2018年を通じて続けられた第５回エンデサ労働協約交渉委員会（交渉委員会）の一連の会議の後、合
意到達が不可能であることに鑑み、エンデサは、自社の労働者及び労働組合の代表者に対し、2019年１月１日をもって、同日
から一般労働法の規定及び当該問題において確立した法基準を適用することにより、「枠組保証契約」及び「2013年-2018年の
期間における雇用契約の停止又は終了のための任意措置に関する合意」と同様に、第４回エンデサ労働協約は終了したものと
みなされることを通知した。
2019 年２月に交渉委員会内で交渉が再開されたものの、エンデサと労働組合代表者の間で、退職者に付与する社会保障をは
じめとした事項に関する第４回団体交渉協約の終了の効果に関する解釈が異なることから、当社を代表する組合が訴訟を提起
することとなった。2019年３月13日、第１審裁判所で審理が行われ、2019年３月26日にエンデサを勝訴とする判決が出され
た。組合はこの決定に対して最高裁判所に上訴したが、最初の判決は仮に執行されたままである。2019年６月19日、エンデサ
は答弁書を提出した。 2019 年12月、エンデサの最大の労働組合は、第５回エンデサ労働協約に関する主な争点を解決すること
を目指して全国調停・仲介サービス（SIMA）による仲裁手続に任意に参加するため、最高裁判所で係争中の訴訟を取り下げる
ことに合意した。仲裁手続の前提条件として、2019年12月、エンデサが勝訴し、第４回エンデサ労働協約の終了の結果として
退職者に対する一定の社会保障の廃止の妥当性に関する当社の解釈が正当であると判断された2019年３月26日の第１審裁判所
判決に対する最高裁判所で係争中の訴訟を取り下げることに、エンデサの最大の労働組合は合意した。その他の労働組合は仲
裁手続への参加を拒否し、最高裁判所に対する手続を進めることを選択した。
2020 年１月21日、仲裁裁定が言い渡された。これは第５回エンデサ労働協約の該当条項を修正する際の基礎として使用さ
れ、その後社会的パートナーにより署名され、2020年１月23日に発効した。同日、エンデサは社内の全組合と、さらに２つの
労働協約（ 「枠組保証契約」及び「雇用契約の停止又は終了のための任意措置に関する合意」 ）を締結した。2020年４月１
日、３つの組合（「スペイン労働者委員会」、「SIE」及び「CIG」）は、エンデサに対し、2020年１月21日付けの仲裁裁定に
つき上訴し、2020年６月24日に調停審問が予定されている旨を通知した。2020年６月17日、第５回エンデサ労働協約はスペイ
ン政府官報において公表され、完全に有効となった。このため、2020年６月24日の調停審問において、2020年１月21日付けの
裁定に異議を申し立てた３つの組合は、裁定の内容が第５回エンデサ労働協約に完全に組み込まれ、当該協約は公表された後
完全に有効となり、裁定は効力を失ったことを認めた。したがって、当該裁定に対する上訴手続は終了し、係属していない。
上記を考慮して、最高裁判所に係属する手続は、最も代表的な労働組合とともに最初に訴訟を主導した３つの少数組合の要
請で続いている。
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並行して、多くの個別の訴訟が、退職インセンティブ契約への参加に合意していた退職者及び元従業員により提起されてお
り、 第４回エンデサ労働協約の終了が当該契約には影響しないことの司法的確認を求め ている。現在、これらの手続の大部分
は、それらが依拠することとなる最高裁判所に係属する労使紛争に関する判断が出るまでの間、停止され又は停止の手続がと
られている。
ブリンディジ・プラント－灰に関する紛争
セメント業界における飛散灰の使用に関して2017年にレッチェ裁判所の検察庁が主導した犯罪調査に関し、2018年８月１
日、レッチェ検察庁はプラントの差押えを解除し、施設の司法に基づく保管／管理を終了させ、約523百万ユーロをエネル・プ
ロデュツィオーネに返還した。もっとも、予備的な調査は、法令第231/2001号に従い、告訴された個人及び会社の双方に対し
て継続している。2018年10月10日、最終技術報告書が提出された。2018年12月６日、レッチェ裁判所の治安判事は、検察庁の
要請で、報告書に関して専門家から証言を聴取するため、2019年１月22日に公聴会を開催することとした。治安判事は、その
後、公聴会を2019年４月15日に延期した。この公聴会の後、専門家は、評価の正確性、火力発電所で生成される灰の無害性、
及びその灰のセメント生産における使用可能性を、改めて表明した。
2019 年６月７日の通知により、レッチェ検察庁は、問題となっている刑事手続に関して、（刑事訴訟法第415条の２に従い）
予備的な調査の完了を発表した。2019年７月１日、刑事訴訟法第415条の２に基づく書面が全ての被告から共同で提出された
が、当該書面は、ブリンディジ・プラントで採用されている灰の管理プロセスの適切性を十分に裏付ける専門家証言の明確な
結論を踏まえて、被告及び会社に対する訴訟が棄却されることを求めるものであった。
2020 年１月９日には、2020年１月29日に予定された予備公聴会に関する最初の通知が受領された。当該通知には多数の不備
があったため、予備公聴会は当初2020年４月８日に延期された。しかし、COVID-19のパンデミック対策として課された措置の
ため、2020年６月10日に延期され、また安全衛生ガイドラインに規定されている必要な保証措置をもって審理を実施すること
ができないため、さらに2020年11月20日まで延期された。
ピエトラフィッタ・プラントに関連する刑事手続
ピエトラフィッタ火力発電所に関しては、ペルージャ検察庁は、エネル・プロデュツィオーネ・エスピーエーの複数の役員
と、（以前はエネルが所有していた）灰が発見されたプラントに隣接する土地の現在の所有者である特定の第三者を含む調査
を開始した。その後、規制当局や管轄当局による一連の調査が行われ、2018年９月21日に調査が終了し、同社の役員６名と調
査対象の土地の所有者複数名が起訴された。
申し立てられた違法行為は以下のとおりである。1980年代までにピエトラフィッタ発電所から生じた灰（及び他社のプラン
トから生じた灰）の流出により影響を受けた、ピエガーロ（ペルージャ）内の区域及び過去に褐炭掘削用に使用されたエネ
ル・プロデュツィオーネ・エスピーエー所有の鉱山設備（調査対象となった第三者所有の土地に置かれていた。）に関連して
ポリ塩化ビフェニル（以下「PCB」という。）による汚染が判明したその他の区域について、復元及び復旧を怠ったことにつ
き、土地の原状回復不履行罪（イタリア刑法第452条の13）。鉱山設備の管理により当該区域のPCB汚染という「重要かつ重大
な劣化」をもたらしたことに対するイタリア刑法第452条の2に基づく環境汚染罪。これに関してエネル・プロデュツィオー
ネ・エスピーエーは、法令第231/2001号に従い、管理責任も問われた。
2019 年夏、エネル・プロデュツィオーネ・エスピーエーが行った棄却の申立ては、イタリア刑法第452条の2に基づく環境汚
染の罪に関して検察官により受理され、その結果、法令第231/2001号に基づく訴えは棄却された。
多くの環境団体がこの棄却に異議を申し立て、2020年２月21日に治安判事の前で公聴会が行われたが、訴えは棄却され
（2020年５月28日）、簡単に言えば、エネルの全ての抗弁が受け入れられ、灰により生じうる健康に対する影響に関するその
他の潜在的な訴訟（たとえ検察庁が提起したものでなくても）の棄却が確認された。
したがって、刑事手続は、土地の原状回復の不履行罪に関してのみ継続されており、これについて2019年12月にエネル・プ
ロデュツィオーネ・エスピーエーは、被告人に対する提訴に関する比例的かつ公正な復元のために検察庁と合意したプログラ
ムの実施を内容とする執行猶予付の訴訟手続の停止を申請し、執行猶予に係る公聴会は2020年10月29日に予定されている。
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ファナック及びICMSに係る税制上の優遇策
2019 年２月５日の法律第20416号により、ゴイアス州は、ファナック・ファンド（2012年１月20日の法律第17555号により設
立）の運用期間、並びにセルグ・ディストリビューソォン・エスエー－セルグ・ディー（現エネル・ディストリビューソォ
ン・ゴイアス）に、ICMS（商品及びサービスの流通に係る税金）に関する支払義務を相殺することを認める税制上の優遇制度
（2016年11月３日の法律第19473号により創設）の期間を、2015年１月27日から2012年４月24日に短縮した。2019年２月25日、
セルグ・ディーは、ゴイアス州の裁判所に対して、法律第20416号の規定を不服とする申立てをし（職務執行令状）、予防的な
停止を求めたが、2019年２月26日に暫定的に却下された。セルグ・ディーはこの決定を不服とする申立てを行い、ゴイアス州
の裁判所は2019年６月11日に当該申立てを認めた。2019年10月１日、ゴイアス州の裁判所は、その前にセルグ・ディーを支持
して認められていた予防措置を取り消す決定を下し、したがって当該日より法律の効果も復活した。セルグ・ディーは当該決
定に対する異議の申立てを行い、税額控除を保証する権利には法律上及び契約上の根拠があり、そのため、これらの法律の適
用を完全に停止するためにゴイアス州が講じた対応には明らかに根拠がないと主張した。2019年10月２日、セルグ・ディーに
よる異議申立ては却下された。2019年11月21日、セルグ・ディーは最高司法裁判所（以下「STJ」という。）に対してこの決定
を不服とする申立てを行った。2020年２月27日、通常裁判所（以下「TJ」という。）は、セルグ・ディーによる申立ては認め
られないと決定し、セルグ・ディーは2020年５月５日に、STJに対しこの決定を不服とする申立てを行った。かかる手続は進行
中である。エネル・ブラジル・エスエーによるセルグ・ディーの買収契約においてファナック・ファンドの運用期間が規定さ
れていることに留意することが重要である。
2019 年４月26日には、法律第20468号が公布された。同法により、ゴイアス州は、上記の税制上の優遇策を全て取り消した。
2019年５月５日、セルグ・ディーは通常の異議申立てを行い、この法律に反対してゴイアス州に対し予防的な停止を求めた。
2019年９月16日、ゴイアス州の裁判所は、予防的な救済を認める要件である遅延のおそれがないことを理由に、予防的な救済
の申立てを却下した。2019年９月26日、セルグ・ディーは、ゴイアス州の裁判所に対して予防的な停止を否定する決定に対す
る異議の申立て（agravo de instrumento）を行い、税額控除の法律の撤回は、これらの控除が適用ある法律に従って策定され
既得権を構成する限りにおいて違憲であると主張した。かかる手続は進行中である。
法律第20416号及び第20468号につき、決定についての合憲性に関するブラジルの連邦最高裁判所に対する訴訟は、ブラジル
全国電力供給業者協会（以下「ABRADEE」という。）の要請により提起され、現在係属中である。2020年６月３日、ブラジルの
連邦最高裁判所は、主席判事の個別決定により、正式な要件を満たしていないことを理由に訴訟を暫定的に却下した。2020年
６月24日、ABRADEEは当該決定に対する異議申立て（agravo regimental）を行った。
南米最大の太陽光発電プラントであるサン・ゴンサロのグリッド接続
2020 年１月13日、エネル・グリーン・パワー・ブラジル・パティシパソエス・エルティーディーエー（以下「EGPB」とい
う。）は、ブラジル北東部のピアウイ州のサン・ゴンサロ・ド・グルジェイアに位置する、サン・ゴンサロ太陽光発電プラン
トの475MW規模の区画をグリッドと接続し、操業を開始した。太陽光発電プラントの475MW規模の区画建設に対し、約1.4十億ブ
ラジルレアル（約390百万ドル相当）の投資が行われた。プラントの475MW規模の区画は、全面的な稼働状態となれば、年間
1,200GWh超の発電能力となり、大気への二酸化炭素の排出を600,000メトリックトン超削減する見通しである。
北米における３件の新規の風力発電所のグリッド接続
2020 年５月21日、エネルは、米国の再生可能エネルギー子会社であるエネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカを通じ
て、テキサス州アプトン郡及びクロケット郡におけるハイ・ロンサム風力発電所の50MWの拡張運転を開始し、当グループの再
生可能エネルギーポートフォリオにおいて最大の稼働風力発電所の能力を500MWまで拡大した。当社はまた、カナダのアルバー
タにある105MW規模のリヴァーヴュー風力発電所及び29.4MW規模のキャッスル・ロック・リッジⅡ風力発電所をグリッド接続し
た。
テキサス州におけるハイ・ロンサム風力発電所の建設に対する投資は約720百万ドルに達し、カナダの２件のプロジェクトに
対する投資総額は210百万カナダドル超に上った。
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エネル・エスピーエー(E05955)
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エネルはエネル・アメリカスに対する持分を65%に増加
2020 年５月28日、エネルは、チリの子会社であるエネル・アメリカス・エスエー（以下「エネル・アメリカス」という。）
の株式資本の最大５%の取得のため金融機関と2019年６月に締結した２つの株式交換契約に伴い、エネル・アメリカスの株式保
有比率を62.3%に増加させた。
投資家に対して発表した当グループの南米の企業における少数株主の影響力を弱めるというエネル・グループの目的に沿っ
て、エネルは金融機関とさらに２つの新しい株式交換契約を締結し、これにより、エネルは、2020年末までに予定される日に
おいて、エネル・アメリカスの普通株式及び米国預託株式（以下「ADSs」という。）を追加で最大2.7%取得することができ、
結果としてエネルの持分は65%となる。
ブリンディジ・プラント第２号機の早期閉鎖の承認
2020 年５月28日、イタリアの経済開発省は、当社が2020年１月に提出した要請を受けて、ブリンディジにあるフェデリコⅡ
火力発電所第２号機を2021年１月１日より早期閉鎖することにつき、エネルに許可を与えた。これは、当該プラントの４つの
石炭火力発電ユニットのうち閉鎖が確定した初めての例である。エネルの発電構成を脱炭素化する戦略及びイタリアの総合エ
ネルギー・気候計画の目的に沿って、当社はこの数ヶ月間、高効率のガス火力発電所への用地転換許可プロセスを開始した。
このプロセスは、全国の電力供給網の安全を保証しつつ、2025年までにブリンディジの石炭火力発電所を完全に閉鎖するため
に必要となる。さらにエネルは、イタリア全土での新しい再生可能エネルギー設備導入のためのより広範な開発イニシアチブ
の一環として、敷地内への太陽光発電設備の導入プロジェクトを展開している。
ブリンディジのフェデリコⅡプラント第２号機の早期閉鎖は、より持続可能性を高めるモデルへのエネルギー移行に対する
エネルの取組みの一部である。
エネル・グループはチリにおける最後の石炭火力発電所の閉鎖を加速
エネル・グループは、脱炭素化戦略に沿って、ボカミナ発電所第１号機を2020年12月31日までに、同発電所の第２号機を
2022年５月31日までに閉鎖すると同時に、エネル・グリーン・パワー・チリを通じて、国内に２GWの再生可能エネルギー設備
を完成させることを計画している。より具体的には、2020年５月28日、エネル・エスピーエー（以下「エネル」という。）
は、チリの子会社であるエネル・チリ・エスエー（以下「エネル・チリ」という。）及びエネル・ジェネラシオン・チリ・エ
スエー（以下「エネル・ジェネラシオン・チリ」という。）が、コロネルにあるボカミナ石炭火力発電所の閉鎖を迅速に進め
るための、それぞれの取締役会の決定を市場に通知したことを発表した。特に、エネル・ジェネラシオン・チリは、チリ国家
エネルギー委員会（以下「CNE」という。）に対し、同発電所の第１号機（128MW）及び第２号機（350MW）の操業を予定日まで
に終了させることを承認するよう要請する予定である。この承認の対象となっている閉鎖は、2019年６月４日にチリのエネル
ギー省との間で締結された国家脱炭素化計画におけるエネル・ジェネラシオン・チリの当初の計画、すなわち2023年末までに
ボカミナ第１号機を、2040年までにボカミナ第２号機を閉鎖することを定めた計画と比較して前倒しされている。エネル・グ
ループは、ボカミナ発電所の従業員のグループ内での再雇用を確保すると同時に、発電所の構造転換の可能性を見極める。
エネルの取締役会が1.5十億ユーロを上限とするハイブリッド債券の発行を承認
2020 年６月10日、ミケーレ・クリストモ会長のもとで開催されたエネル・エスピーエーの取締役会は、2021年12月31日まで
に、エネルが1.5十億ユーロを上限とする１つ又は複数のハイブリッド非転換劣後債券を、EU内外の機関投資家に限定して（私
募によるものも含む。）発行することを承認した。この新規起債は、今年より期限前返済オプションの行使が可能なハイブ
リッド債券の残高を借り換えることを目的とし、これにより、エネル・グループが格付機関の評価基準に合致した財務体質を
維持しつつ、積極的に負債の満期及びコストの管理を行うことが可能となる。
取締役会はまた、最高経営責任者に、新規債券の発行及びその特性を決定する業務を委任しており、それゆえ、各発行ごと
に、市場状況の変化を考慮して、時期、金額、通貨、金利及び追加条件並びに募集方法及び規制市場又は国際取引機関への上
場の決定が委任される。
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エネルが初めてMSCI ESGリーダーズ指数に選出
2020 年６月17日、エネルは、環境、社会及びガバナンス（以下「ESG」という。）に関する調査と指数の大手プロバイダー企
業であるMSCIによる年次審査を受けて、同社の持続可能性指数のうち、初めてMSCI ESGリーダーズ指数に選出された。この時
価総額加重型指数シリーズは、同業他社と比較してESGパフォーマンスが高い企業を対象としている。またエネルは、権威ある
フィッチ・フォー・グッド・インデックス・シリーズ及びユーロネクスト・ヴィジオ・アイリス120インデックスにおいても認
められた。
ESG 要因を投資意思決定プロセスに組み込むことを望む機関投資家向けに設計されたこの指数は、MSCIのESG評価が最も高い
企業のみを選出する最高水準アプローチを採用しており、長期的かつ財務的に関連するESGリスクに対する企業の耐性を測定し
ている。2019年、エネルは初めてMSCI ESG最高格付（AAA）を受賞し、企業の持続可能性パフォーマンスを測定するMSCIの指数
シリーズの中で最も権威のあるMSCI ESGリーダーズ指数に、当社が今年選出されることにつながった。さらに、これはエネル
の継続的な再生可能エネルギーへの投資及びパリ協定に沿った当社の積極的な二酸化炭素排出削減目標に起因するものであ
り、この協定の下で当社は、2030年までにkWh当たりの温室効果ガスの直接排出量を2017年比で70%削減することに取り組んで
いる。
エネルの持続可能性に係るリーダーシップは、スペインの子会社であるエンデサ（フィッチ・フォー・グッド・インデック
ス及びヴィジオ・アイリスの３つのインデックス全てでポジションを更新した。）等の他の上場しているエネル・グループの
企業にも及んでいる。また、ラテンアメリカで事業を展開している子会社であるエネル・アメリカス及びエネル・チリも
フィッチ・フォー・グッド・インデックス・シリーズに選出されている。
エネル・グリーン・パワーが米国のシマロン・ベンド風力発電所の拡張工事を開始
2020 年６月18日、エネル・グリーン・パワーはカンザス州クラーク郡のシマロン・ベンド風力発電所の199MWの拡張工事を開
始した。74基のタービンで構成されるこの拡張には281百万ドル超の投資が必要であり、またこの拡張により、風力発電所の設
備能力は現在の400MWから599MWに増加し、エネルの北米ポートフォリオにおいて最大の風力発電所となる。工事は2020年末ま
でに完了する予定である。
この電力は、エヴァージーとの150MWの電力購入契約（以下「PPA」という。）及びミズーリ公共事業連合（以下「MPUA」と
いう。）との30MWのPPAに基づいて販売されている。
COVID-19
新型コロナウイルス（COVID-19）のパンデミックは中国の武漢で始まり、2019年12月30日に国家当局によって世界保健機関
に最初に報告された。
2020 年の初めの数週間、国際機関が極めて強い懸念を表明したにもかかわらず、流行は東南アジアと中東の一部の地域に限
られ、中国、韓国及びイランの複数の地域にしか影響していないようであった。
２月後半に、初めてイタリアにおいて散発的に本格的なCOVID-19の症例がみられ、流行の第二段階が開始し、ヨーロッパ全
体で急速に拡大した。
世界保健機関は、COVID-19に関連した健康上の緊急事態がパンデミックのレベルまで上昇したと宣言し、最初の報告からわ
ずか２ヶ月余りで、中国以外で確認された症例数が、最初に流行した国で報告された症例数を上回った。これは、ヨーロッパ
でのウイルスの感染拡大（特にイタリア及びスペインにおいて最も多い感染者数が確認される。）、米国での感染者数の急
増、ラテンアメリカやアフリカでの最初のホットスポットの拡大によるものである。
この感染症の影響を抑えるために、政府は、人間に投与できるワクチンを開発するための医学的臨床試験を予定し、実質的
に人々の自由な移動を制限することを目的とした、多くの封じ込め措置を採用してきた。2020年度第２四半期に、ヨーロッパ
諸国は、ウイルスが少しずつ封じ込められるにつれて、徐々に規制を緩和したが、同時に、他の国々（特に米国及び南米諸
国）は状況が悪化し、地方レベルでより制限的な措置をとるようになった。
当グループでは、既に第１四半期に、地方レベルで導入されている対策を確実に遵守するためのガイドラインを発行し、職
場での感染の影響を予防及び／又は緩和するための最適な措置を採用するために、様々な対策を講じてきた。
特に、事業の継続性は、次の全ての要因によって管理されている。
・当グループが最大の影響力を有する国々で、全ての従業員が遠隔で仕事をできるようにするためのスマートワークの活用。
このアプローチは数年前に導入され、デジタル化への投資により、従業員が同じレベルの効率性と能力で遠隔で仕事をする
ことができるようになった。
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・当社の発電資産の正常な稼働、電力サービスの継続、市場や顧客との関係に関連する全ての業務の遠隔管理を実現する、デ
ジタル化されたインフラの活用。
国レベルでは、グローバルな技術関連事業との相乗効果を図りながら、当グループが事業を展開している国々で実施すべき
活動の調整と指示を担当するエネル・グローバル・タスク・フォースが活動している。
５【研究開発活動】
2020年６月30日に提出した有価証券報告書及び本書の「第一部－第６－２ その他－(1) 2020年６月30日後の状況」に記載
されたものを除き、当該半期中において、重要な変更はなかった。
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第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
当該半期中において、主要な設備の状況について重要な変更はなかった。
２【設備の新設、除却等の計画】
当該半期中において、設備の新設、除却等の計画について重要な変更はなかった。
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第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
①【株式の総数】
(2020 年９月１日現在)
発 行 済 株 式 総 数 ( 株 ) 未 発 行 株 式 数(株)
授 権 株 数 ( 株 )
該当なし。 10,166,679,946 該当なし。
②【発行済株式】
(2020 年９月１日現在)
記名・無記名の別及び 上場証券取引所名又は
発 行 数(株)
種 類 内容
額面・無額面の別 登録証券業協会名
記名式額面株式 メルカート・テレマティ １株につき
普通株式 10,166,679,946
( １株の額面金額１ユーロ) コ・アッツィオナーリオ １議決権
計 － 10,166,679,946 － －
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3) 【発行済株式総数及び資本金の状況】
(2020 年９月１日現在)
発行済株式総数 ( 株) 資本金(ユーロ)
年月日 摘 要
増減数 数残高 増減額 残高
エネルに有利となるエネル・
グリーン・パワーの部分的非
比例会社分割に関して、2016
2016 年４月１日 763,322,151 増 10,166,679,946 763,322,151 増 10,166,679,946 年１月11日の株主総会で決議
された有償増資に基づいて新
規発行された763,322,151株の
引受け
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(4) 【大株主の状況】
エネルの株主名簿、CONSOBに提出されかつ当社が受領した報告書及びその他の入手可能な情報に基づき、2020年９月３日現
在当社の株式資本の１%超の株式を有する当社の株主は以下のとおりである。
(2020 年９月３日現在)
発行済株式総数
氏名又は名称 住 所 所有株式数 に対する所有
株式数の割合
イタリア、ローマ、ヴィア・ヴェン
イタリア経済 財務省（MEF） 2,397,856,331 株 23.585%
ティ・セッテンブレ 97
米国、ニューヨーク州、ニューヨーク、
ブラックロック・インク * 516,589,139 株 5.081%
55 イースト 52 ストリート
米国、カリフォルニア、ロサンゼルス、
キャピタル・リサーチ・アンド・
511,310,911 株 5.03%
333 サウス・ホープ・ストリート
マネジメント・カンパニー
ノルウェー、オスロ、バンクプラッセン
ノルウェー銀行 261,629,521 株 2.573%
２、私書箱 1179
米国、カリフォルニア、アーヴァイン、
ザ・インカム・ファンド・オブ・
6455 ザ・インカム・ファンド・オブ・
160,187,535 株 1.576%
アメリカ・インク
アメリカ・インク
ヴァンガード・トータル・イン
米国、ペンシルベニア、マルバーン、
ターナショナル・ストック・イン 131,869,421 株 1.297%
100 ヴァンガード通り
デックスファンド
イタリア、ローマ、ヴィア・ナツィオ
イタリア銀行 108,172,681 株 1.064%
ナーレ 91
米国、カリフォルニア、アーヴァイン、
ユーロパシフィック・グロース・
6455 アーヴァイン・センター・ドライ
102,331,352 株 1.007%
ファンド
ブ
* 非裁量の資産運用として間接的に保有している。
２【役員の状況】
2020年６月30日に提出した有価証券報告書において既に報告されているもの及び以下の記載を除いて、当該半期中又は2020
年６月30日後に重要な変更はなかった。
2020 年６月10日付けで、取締役会は、以下の内部委員会を任命した。その任務は以前の委任と同等のものとして確認されて
いる。
・指名・報酬委員会は、イタリアのコーポレート・ガバナンス・コード（2018年改正）（以下「コーポレート・ガバナンス・
コード」という。）に従い、付託された権限において助言及び提案を行う。同委員会は、次の取締役から構成されており、
その全員がコーポレート・ガバナンス・コードに従い独立性要件を満たしている。
アルベルト・マルキ（委員長）、チェザーレ・カラリ、コスタンツァ・エスクラポン・デ・ヴィルヌーヴ及びアンナ・チア
ラ・スヴェルト
・統制・リスク委員会は、コーポレート・ガバナンス・コードに従い、付託された権限において助言及び提案を行う。同委員
会は、次の取締役から構成されており、その全員がコーポレート・ガバナンス・コードに従い独立性要件を満たしている。
チェザーレ・カラリ（委員長）、サミュエル・ロイポルド、アルベルト・マルキ及びミレッラ・ペレグリニ
・関連当事者委員会は、エネルにより直接的に又は子会社を通じて間接的に行われた関連当事者取引に関して具体的な意見を
述べる責任を負う。それは、CONSOBにより規定された規則を遵守して、取締役会により採用された関連当事者取引の手続に
挙げられたケースにおいて、かかる手続に規定された方法により行われる。同委員会は、次の取締役から構成されており、
その全員がコーポレート・ガバナンス・コードに従い独立性要件を満たしている。
アンナ・チアラ・スヴェルト（委員長）、サミュエル・ロイポルド、マリアンナ・マッツカート及びミレッラ・ペレグリニ
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・コーポレート・ガバナンス及び持続可能性委員会は、当社及び当グループのコーポレート・ガバナンス並びに持続可能性の
問題に関する評価及び決定について取締役会を補佐する責任を負う。同委員会は、次の非業務執行取締役から構成されてお
り、その過半数がコーポレート・ガバナンス・コードに従い独立性要件を満たしている。
ミケーレ・クリストモ（委員長）、コスタンツァ・エスクラポン・デ・ヴィルヌーヴ及びマリアンナ・マッツカート
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第６ 【経理の状況】
エネル・エスピーエー（以下、「エネル」又は「当社」という。）は、イタリアの法令で認められている ように 、
欧州連合により 採用されている 国際財務報告基準（以下、「 EU 版 IFRS 」という。）に基づき 連結 財務 諸表 を作成
している。当社は、 EU 版 IFRS に基づいて作成された 2020 年 ６ 月 30 日に終了した６ヶ月 間 についての 中間要約連結
財務諸表 を含む半期報告書を本国において開示して いる 。
本書は、当社の半期報告書に掲載された原文の中間要約連結財務諸表を和文翻訳したものである。 E U 版 IFRS と日
本 で 一般に公正妥当と認められ た会計原則及び会計慣行と の主要な相違については、 本項末尾に記載の 「 ３ 日本
と国際財務報告基準における会計原則および 会計慣行の相違」に 記載 されている。
「企業内容等の開示に関する内閣府令」（昭和 48 年大蔵省令第 5 号） に従い 、添付の 中間要約連結 財務 諸表 は比較
情報として、 20 20 年 ６ 月 30 日に終了した ６ ヶ月 間 のエネルの半期報告書に記載されていない 連結 財務諸表を含んで
いる。
当該中間要約連結財務諸表は、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」（昭和 52 年 大蔵省令第
38 号）（以下、「中間財務諸表等規則」という。）第 76 条第１項の規定が適用されている。
当社の中間要約連結財務諸表は、ユーロで表示されている。 和文翻訳において、 主要な計数金額は 「中間財務諸表
等規則」第 79 条の規定に準拠して、 20 20 年 ９ 月 １ 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行の対顧客電信 売買 相場 仲値 で ある
１ユーロ ＝ 126.43 円の換算レートで 円 換算したものである。
2020 年 ６月 30 日に終了した６ヶ月間の エネルの 中間要約 連結 財務 諸表 は 独立監査人の 監査を受けていない 。
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１【中間財務書類】
中間要約連結財務諸表
(1) 連結損益計算書
注記
2020 年 6月 30 日に終了した 6ヶ月 2019 年 6月 30 日に終了した 6ヶ月 2019 年 12 月 31 日に終了した 12 ヶ月
うち関連当事者 うち関連当事者 うち関連当事者取
取引 取引 引
百万ユー 百万ユー 百万ユー
百万ユー 百万 百万ユー
億円 億円 億円 億円 億円 億円
ロ ロ ロ
ロ ユーロ ロ
6
収益
販売およびサービスからの
32,520 41,115 1,933 2,444 39,492 49,930 2,477 3,132
77,366 97,814 4,804 6,074
(1)
収益
855 1,081 6 8 1,475 1,865 5 6 2,961 3,744 16 20
その他の収益
80,327 101,557
33,375 42,196 40,967 51,795
[小計 ]
7
営業費用
電力、ガスおよび燃料の購
13,769 17,408 2,306 2,915 20,388 25,777 4,093 5,175 33,755 42,676 7,189 9,089
(1)
入
サービスおよびその他原材
8,332 10,534 1,308 1,654 8,849 11,188 1,512 1,912 18,580 23,491 2,617 3,309
(1)
料
1,855 2,345 2,338 2,956 4,634 5,859
人件費
売掛金およびその他の債権
637 805 347 439 1,144 1,446
の減損／（戻入）純額
減価償却費、償却費および
3,465 4,381 3,347 4,232 9,682 12,241
その他の減損損失
1,089 1,377 109 138 1,315 1,663 138 174 7,276 9,199 235 297
その他の営業費用
(916) (1,158) (1,018) (1,287) (2,355) (2,977)
資産計上された費用
28,231 35,692 35,566 44,966 72,716 91,935
[小計 ]
商品リスク管理からの収
8 (601) (760) (1) (1) (188) (238) 12 15 (733) (927) 11 14
(1)
益／（費用）純額
4,543 5,744 5,213 6,591 6,878 8,696
営業利益
デリバティブから生じた金
9 937 1,185 595 752 1,484 1,876
融収益
10 928 1,173 31 39 847 1,071 49 62 1,637 2,070 88 111
その他の金融収益
デリバティブから生じた金
9 759 960 665 841 1,142 1,444
融費用
10 2,255 2,851 29 37 2,103 2,659 15 19 4,518 5,712 46 58
その他の金融費用
超インフレ調整から生じた
10 30 38 85 107 95 120
利益／（費用）純額
持分法による投資利益／
11 13 16 (85) (107) (122) (154)
（損失）
3,437 4,345 3,887 4,914 4,312 5,452
税引前当期純利益
12 1,034 1,307 994 1,257 836 1,057
法人税等
2,403 3,038 2,893 3,658 3,476 4,395
継続事業からの当期純利益
非継続事業からの当期純利
- - - - - -
益
当期純利益（親会社株主お
2,403 3,038 2,893 3,658 3,476 4,395
よび非支配持分に帰属する
損益）
1,947 2,462 2,215 2,800 2,174 2,749
親会社株主帰属分
456 577 678 857 1,302 1,646
非支配持分帰属分
親会社株主に帰属する基本
13 0.19 24 0.22 28 0.21 27
的 1 株当たり利益 /（損失）
（ユーロ／円）
親会社株主に帰属する希薄
13 0.19 24 0.22 28 0.21 27
化後 1株当たり利益 /（損失）
（ユーロ／円）
親会社株主に帰属する基本
13 0.19 24 0.22 28 0.21 27
的 1 株当たり継続事業利益 /
（損失）（ユーロ／円）
親会社株主に帰属する希薄
13 0.19 24 0.22 28 0.21 27
化後 1株当たり継続事業利益
（損失）（ユーロ／円）
（ 1） 2019 年度上半期の数値は、 2019 年 3月のアジェンダ決定に定められている国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）の解釈指針を反映するように調整
されており、これには、損益に対する影響はないが、純損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の影響の分類変更が含まれている
（詳細は、 2020 年 6月 30 日の中間要約連結財務諸表の注記 4を参照のこと）。
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(2) 連結包括利益計算書
2020 年 6 月 30 日に 2019 年 6 月 30 日に 2019 年 12 月 31 日に
終了した 6 ヶ月 終了した 6 ヶ月 終了した 12 ヶ月
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
2,403 3,038 2,893 3,658 3,476 4,395
当期純利益
損益に振替えられる可能性のあるその他の包括
利益（税効果控除後）
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値変動額
811 1,025 26 33 39 49
の有効部分
(154) (195) 10 13 120 152
ヘッジ・コストの公正価値変動額
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対
(2) (3) (34) (43) (57) (72)
する持分
- - 6 8 5 6
FVOCI で測定される金融資産の公正価値変動額
(3,319) (4,196) 352 445 (481) (608)
在外営業活動体の換算差額変動額
損益に振替えられることのないその他の包括利
益（税効果控除後）
33 42 (176) (223) (502) (635)
確定給付制度に係る負債（資産）純額の再測定
(1) (1) - - - -
他の企業に対する株式投資の公正価値変動額
(2,632) (3,328) 184 233 (876) (1,108)
当期その他の包括利益／（損失）合計
(229) (290) 3,077 3,890 2,600 3,287
当期包括利益／（損失）合計
帰属先：
544 688 2,259 2,634 1,745 2,206
- 親会社株主
(773) (977) 818 954 855 1,081
- 非支配持分
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半期報告書
(3) 連結財政状態計算書
注記
2020 年 6月 30 日 2019 年 6月 30 日 2019 年 12 月 31 日
資産
うち関連当事者 うち関連当事者 うち関連当事者
取引 取引 取引
百万ユー 百万ユー 百万ユー
百万 百万 百万
億円 億円 億円
億円 億円 億円
ロ ロ ロ
ユーロ ユーロ ユーロ
非流動資産
14 78,418 99,144 80,192 101,387 79,809 100,903
有形固定資産
108 137 132 167 112 142
投資不動産
15 17,265 21,828 19,191 24,263 19,089 24,134
無形資産
16 14,115 17,846 14,300 18,079 14,241 18,005
のれん
17 8,789 11,112 8,314 10,511 9,112 11,520
繰延税金資産
持分法で会計処理されてい
18 1,732 2,190 2,018 2,551 1,682 2,127
る投資
19 2,877 3,637 27 34 1,633 15 19 1,383 1,749 15 19
1,292
デリバティブ
20 401 507 378 - 487 616
非流動契約資産
21 5,376 6,797 5,832 7,373 6,006 7,593
その他の非流動金融資産
22 2,642 3,340 2,845 3,597 2,701 3,415
その他の非流動資産
131,723 166,537 134,494 170,041 134,622 170,203
[合計 ]
流動資産
2,629 3,324 3,057 3,865 2,531 3,200
棚卸資産
23 11,308 14,297 927 1,172 13,460 17,017 994 1,257 13,083 16,541 896 1,133
営業債権
20 173 219 231 292 166 210
流動契約資産
1,040 1,315 776 981 409 517
未収税金
19 6,059 7,660 3 4 3,566 4,508 25 32 4,065 5,139 8 10
デリバティブ
24 4,328 5,472 49 62 5,178 6,547 43 54 4,305 5,443 27 34
その他の流動金融資産
22 3,890 4,918 203 257 3,690 4,665 295 373 3,115 3,938 183 231
その他の流動資産
5,840 7,384 5,747 7,266 9,029 11,415
現金および現金同等物
35,267 44,588 35,705 45,142 36,703 46,404
[合計 ]
26 5 6 309 391 101 128
売却目的保有資産
166,995 211,132 170,508 215,573 171,426 216,734
資産合計
85/166
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半期報告書
注記
2020 年 6月 30 日 2019 年 6月 30 日 2019 年 12 月 31 日
負債および資本
うち関連当事者 うち関連当事者 うち関連当事者
取引 取引 取引
百万ユー 百万ユー 百万ユー
百万ユー 百万ユー 百万ユー
億円 億円 億円
億円 億円 億円
ロ ロ ロ
ロ ロ ロ
親会社株主帰属持分
10,167 12,854 10,167 12,854 10,167 12,854
資本金
(1) (1) - - (1) (1)
自己株式
(250) (316) 1,728 2,185 1,130 1,429
その他の剰余金
利益剰余金／（繰越欠損
19,264 24,355 20,694 26,163 19,081 24,124
金）
29,180 36,892 32,589 41,202 30,377 38,406
[合計 ]
14,188 17,938 16,236 20,527 16,561 20,938
非支配持分
27 43,368 54,830 48,825 61,729 46,938 59,344
資本合計
非流動負債
25 53,623 67,796 670 847 51,572 65,202 759 960 54,174 68,492 715 904
長期借入金
28 2,780 3,515 3,404 4,304 3,771 4,768
従業員給付
リスクおよび費用に対する
29 4,981 6,297 4,875 6,163 5,324 6,731
引当金（非流動部分）
17 8,160 10,317 8,681 10,975 8,314 10,511
繰延税金負債
19 2,958 3,740 3,228 4,081 1 1 2,407 3,043
デリバティブ
20 6,257 7,911 181 229 6,265 7,921 127 161 6,301 7,966 151 191
非流動契約負債
22 3,419 4,323 3,623 4,581 5 6 3,706 4,685
その他の非流動負債
82,178 103,898 81,648 103,228 83,997 106,197
[合計 ]
流動負債
25 7,196 9,098 4,328 5,472 3,917 4,952
短期借入金
1年 以内返済予定の長期借入
25 2,738 3,462 89 113 3,366 4,256 89 113 3,409 4,310 89 113
金
リスクおよび費用に対する
29 1,084 1,371 1,212 1,532 1,196 1,512
引当金（流動部分）
9,348 11,819 2,730 3,452 10,941 13,833 3,069 3,880 12,960 16,385 2,291 2,897
営業債務
997 1,261 910 1,151 209 264
未払法人所得税
19 5,381 6,803 5 6 3,327 4,206 16 20 3,554 4,493 8 10
デリバティブ
20 1,249 1,579 46 58 1,131 1,430 39 49 1,328 1,679 39 49
流動契約負債
750 948 946 1,196 754 953
その他の流動金融負債
22 12,704 16,062 32 40 13,870 17,536 73 92 13,161 16,639 30 38
その他の流動負債
41,447 52,401 40,031 50,611 40,488 51,189
[合計 ]
売却目的保有資産に関わる
26 2 3 4 5 3 4
負債
123,627 156,302 121,683 153,844 124,488 157,390
負債合計
166,995 211,132 170,508 215,573 171,426 216,734
負債および資本合計
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( ▶ ) 連結 持分 変動計算書
親会社の株主に帰属する資本金および剰余金
FVOCI で測
在外営業活動体
キャッシュ・
その他の剰余 ヘッジ・コス
資本金 資本剰余金 自己株式 法定準備金 の換算差額
定される 金
金 ト
フロー・ヘッジ
（ユーロ以外）
融資産
百万 百万
百万 百万 百万 百万 百万 百万 百万
億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円
ユー ユー
ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ
ロ ロ
2019 年 1 月 1 日
10,167 12,854 7,489 9,468 - - 2,034 2,572 2,262 2,860 (3,317) (4,194) (1,745) (2,206) (258) (326) 16 20
現在
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
配当金支払額
- - 7 9 - - - - - - - - - - - - - -
組替
貨幣性項目の
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
再評価
非支配持分の
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
取引
連結範囲の変
52
- - - - - - - - - - (98) (124) 41 - - - -
更
当期包括利
- - - - - - - - - - 193 244 (12) (15) 13 16 6 8
益／（損失）
うち：
- - - - - - - - - - 193 244 (12) (15) 13 16 6 8
- その他の包括
利益（損失）
- 当期純利益／
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
（損失）
2019 年 6月 30 日
10,167 12,854 7,496 9,477 - - 2,034 2,572 2,262 2,860 (3,222) (4,074) (1,716) (2,170) (245) (310) 22 28
現在
2020 年 1 月 1 日
10,167 12,854 7,487 9,466 (1) (1) 2,034 2,572 2,262 2,860 (3,802) (4,807) (1,610) (2,036) (147) (186) 21 27
現在
- - - - - - - - - - - - - - - - -
配当金支払額
株式報酬取引
- - - - - - - - 2 3 - - - - - - - -
(LTI ボーナス )
第 5回エンデサ
団体労働協約
締結による確
- - - - - - - - - - - - - - - - -
定拠出型年金
(IAS 第 19 号 )削
減に伴う組替
貨幣性項目の
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
再評価
非支配持分の
- - - - - - - - - - (257) (325) (13) (16) - - - -
取引
- - - - - - - - - - (2,120) (2,680) 854 1,080 (158) (200) (1) (1)
当期包括利益
うち：
- - - - - - - - - - (2,120) (2,680) 854 1,080 (158) (200) (1) (1)
- その他の包括
利益（損失）
- 当期純利益／
- - - - - - - - - - - - - - - - - -
（損失）
2020 年 6月 30 日
10,167 12,854 7,487 9,466 (1) (1) 2,034 2,572 2,264 2,862 (6,179) (7,812) (769) (972) (305) (386) 20 25
現在
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親会社の株主に帰属する資本金および剰余金
確定給付制度に
支配の喪失を
利益剰余金およ
非支配持分の 親会社株主帰属
持分法適用会 係る負債（資
非支配持分 資本合計
び
伴わない持分の
持分
社
産）純額の再測 取得
繰越欠損金
売却
定
百万 百万 百万 百万 百万 百万 百万 百万
億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円
ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ ユーロ
2019 年 1月 1日
(63) (80) (714) (903) (2,381) (3,010) (1,623) (2,052) 19,853 25,100 31,720 40,104 16,132 20,396 47,852 60,499
現在
- - - - - - - (1,423) (1,799) (1,423) (1,799) (677) (856) (2,100) (2,655)
配当金支払額
- - - - - - (7) (9) - - - - - - - -
組替
貨幣性項目の
- - - - - - - 51 64 51 64 92 116 143 181
再評価
非支配持分の
- - - - - - 47 59 - 47 59 (130) (164) (83) (105)
取引
連結範囲の変
- - (5) (6) - - (1) (1) (2) (3) (65) (82) 1 1 (64) (81)
更
当期包括利
(32) (40) (124) (157) - - - - 2,215 2,800 2,259 2,856 818 1,034 3,077 3,890
益／（損失）
うち：
- その他の包
(32) (40) (124) (157) - - - - - - 44 56 140 177 184 233
括利益（損
失）
- 当期純利
- - - - - - - - 2,215 2,800 2,215 2,800 678 857 2,893 3,658
益／（損失）
2019 年 6 月 30
(95) (120) (843) (1,066) (2,381) (3,010) (1,584) (2,003) 20,694 26,163 32,589 41,202 16,236 20,527 48,825 61,729
日 現在
2020 年 1月 1日
(119) (150) (1,043) (1,319) (2,381) (3,010) (1,572) (1,987) 19,081 24,124 30,377 38,406 16,561 20,938 46,938 59,344
現在
- - - - - - - - (1,708) (2,159) (1,708) (2,159) (981) (1,240) (2,689) (3,400)
配当金支払額
株式報酬取引
- - - - - - - - - - 2 3 - - 2 3
(LTI ボーナ
ス )
第 5回エンデ
サ団体労働協
約締結による
- - 106 134 - - - - (106) (134) - - - - - -
確定拠出型年
金 (IAS 第 19
号 )削減に伴
う組替
貨幣性項目の
- - - - - - - - 52 66 52 66 74 94 126 159
再評価
非支配持分の
- (28) (35) - - 213 269 (2) (3) (87) (110) (693) (876) (780) (986)
取引
(1) (1) 23 29 - - - - 1,947 2,462 544 688 (773) (977) (229) (290)
当期包括利益
うち：
- その他の包
(1) (1) 23 29 - - - - - - (1,403) (1,774) (1,229) (1,554) (2,632) (3,328)
括利益（損
失）
- 当期純利
- - - - - - - - 1,947 2,462 1,947 2,462 456 577 2,403 3,038
益／（損失）
2020 年 6 月 30
(120) (152) (942) (1,191) (2,381) (3,010) (1,359) (1,718) 19,264 24,355 29,180 36,892 14,188 17,938 43,368 54,830
日 現在
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(5) 連結キャッシュ・フロー計算書
注記
2020 年 6月 30 日 に終了した 6ヶ月 2019 年 6月 30 日 に終了した 6ヶ月 2019 年 12 月 31 日に終了した 12 ヶ月
うち関連当事者 うち関連当事者 うち関連当事者
取引 取引 取引
百万ユー 百万ユー 百万ユー
百万 百万 百万ユー
億円 億円 億円
億円 億円 億円
ロ ロ ロ
ユーロ ユーロ ロ
3,437 4,345 3,887 4,914 4,312 5,452
税引前当期純利益
調整額：
営業債権およびその他の債権の減
7 637 805 347 439 1,144 1,446
損／（戻入）純額
減価償却費、償却費およびその他
7 3,465 4,381 3,347 4,232 9,682 12,241
の減損損失
9-10 1,119 1,415 1,241 1,569 2,443 3,089
金融（収益）／費用
11 (13) (16) 85 107 123 156
持分法適用による投資利益
(3,831) (4,844) (2,229) (2,818) (273) (345)
正味運転資本の変動：
(196) (248) (242) (306) 318 402
- 棚卸資産
660 834 (31) (39) (251) (317) 91 115 (877) (1,109) 189 239
- 営業債権
(3,142) (3,972) 439 555 (2,605) (3,294) 145 183 (51) (64) (633) (800)
- 営業債務
(1)
(7) (9) (95) (120) (31) (39)
- その他の契約資産
(1)
(118) (149) (1) (1) 154 195
- その他の契約負債
(1,028) (1,300) (13) (16) 965 1,220 (94) (119) 214 271 18 23
- その他の資産／負債
(199) (252) 398 503 515 651
引当金の繰入
(515) (651) (625) (790) (1,838) (2,324)
引当金の取崩
受取利息およびその他の金融収益
810 1,024 31 39 684 865 49 62 1,582 2,000 88 111
の受取
支払利息およびその他の金融費用
(1,859) (2,350) (29) (37) (1,767) (2,234) (15) (19) (4,235) (5,354) (46) (58)
の支払
(122) (154) 55 70 (86) (109)
商品の測定による（収益）／費用
(891) (1,126) (589) (745) (1,850) (2,339)
法人税等支払
4 5 (215) (272) (268) (339)
キャピタル（ゲイン）／ロス
営業活動によるキャッシュ・フ
2,042 2,582 4,619 5,840 11,251 14,225
ロー (A)
14 (3,466) (4,382) (3,503) (4,429) (8,236) (10,413)
有形固定資産への投資
15 (361) (456) (461) (583) (1,023) (1,293)
無形資産への投資
20 (310) (392) (207) (262) (692) (875)
非流動契約資産への投資
企業（または事業）への投資（現
(7) (9) (249) (315) (320) (405)
金および現金同等物控除後）
企業（または事業）の売却額（現
88 111 454 574 688 870
金および現金同等物控除後）
その他の投資活動の（増加）／減
(63) (80) (46) (58) 468 592
少
投資活動によるキャッシュ・フ
(4,119) (5,208) (4,012) (5,072) (9,115) (11,524)
ロー (B)
25 1,884 2,382 3,824 4,835 8,899 11,251
金融負債（新規長期借入額）
(1)
25 (1,941) (2,454) (2,917) (3,688) (5,511) (6,968) (89) (113)
金融債務の返済
(1)
25 2,953 3,733 (45) (57) 165 209 (45) (57) 355 449
金融負債純額のその他の変動
支配の喪失を伴わない株式の売却
- - - - - -
(1)
による受取
支配の変更を伴わない持分の取得
および非支配持分
(973) (1,230) (449) (568) 530 670
(1)
とのその他の取引に係る支払
支配の損失を伴わない持分の売却
- - - - - -
における付随的な支払
- -
- - (10) (13)
自己株式の売却／（取得）
(2,629) (3,324) (2,174) (2,749) (3,957) (5,003)
配当金支払額
89/166
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半期報告書
注記
2020 年 6月 30 日 に終了した 6ヶ月 2019 年 6月 30 日 に終了した 6ヶ月 2019 年 12 月 31 日に終了した 12 ヶ月
うち関連当事者 うち関連当事者 うち関連当事者
取引 取引 取引
百万ユー 百万ユー 百万ユー
百万 百万 百万
億円 億円 億円
億円 億円 億円
ロ ロ ロ
ユーロ ユーロ ユーロ
財務活動によるキャッシュ・フロー
(706) (893) (1,551) (1,961) 306 387
(C)
現金および現金同等物の為替変動に
(374) (473) 31 39 (76) (96)
よる影響 (D)
現金および現金同等物の増加／（減
(3,157) (3,991) (913) (1,154) 2,366 2,991
少） (A+B+C+D)
(2)
9,080 11,480 6,714 8,489 6,714 8,489
現金および現金同等物期首残高
(3)
5,923 7,488 5,801 7,334 9,080 11,480
現金および現金同等物期末残高
（ 1）これらの項目について、表示を改善するために従来よりも大幅に細分化されているため、均質性や前年との比較可能性を確保するために 2019 年 度
の数値の組替を行っている。
（ 2）うち 2020 年 1月 1日現在の現金および現金同等物は 9,029 百万ユーロ（ 2019 年 1月 1日現在は 6,630 百万ユーロ）、 2020 年 1月 1日現在の短期有価証券は 51
百万ユーロ（ 2019 年 1月 1日現在は
63 百万ユーロ）、 ならびに 2019 年 1月 1日現在の「売却目的資産」に係る現金および現金同等物は 21 百万ユーロ。
（ 3）うち 2020 年 6月 30 日現在の現金および現金同等物は 5,840 百万ユーロ（ 2019 年 6月 30 日現在は 5,747 百万ユーロ）、 2020 年 6月 30 日現在の短期有価証券
は 83 百万ユーロ（ 2019 年 6月 30 日現在は 54 百万ユーロ）。
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半期報告書
中間要約連結財務諸表に対する注記
注記 1 中間連結財務諸表の様式と内容
エネル・エスピーエーは、イタリアのローマ、ヴィアレ レジーナ、マルゲリータ 137 にその登記上の事務所
を有し、エネルギー公益事業を営む会社である。 2020 年 6 月 30 日に終了した期間の中間連結財務諸表は、当社
およびその子会社の財務諸表ならびに関連会社およびジョイント・ベンチャーに加え、共同支配事業の資
産、負債、費用および収益に対するグループの比例持分で構成されている（以下、「当グループ」とい
う。）。連結の範囲に含まれる子会社、関連会社、ジョイント・ベンチャーおよび共同支配事業等のリスト
は半期報告書の付録に含まれている。
当グループの主要な事業活動についての記載は、半期報告書 第一部 企業情報 第２ 企業の概況を参照のこ
と。
当中間連結財務諸表は、 2020 年 7 月 29 日に取締役会により公表の承認を受けたものである 。
国際財務報告基準／国際会計基準への準拠
2020 年 6 月 30 日に終了した上半期の当グループの半期財務報告は、 1998 年 2 月 24 日のイタリアの政令第 58 号の
第 154 の 3 条 を改定した 2007 年 11 月 6 日の政令第 195 号および改定後の発行者に関する規則第 81 条に準拠して作
成されている。
半期財務報告に含まれる 2020 年 6 月 30 日に終了した上半期の中間要約連結財務諸表は、 Regulation (EC)1606 ／
2002 に従い欧州連合で採択され、期末日に有効な国際会計基準審議会（ IASB ）発行の国際会計基準（ 国際会
計基準 － IAS および 国際財務報告基準 － IFRS ）、ならびに国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）および解釈
指針委員会（ SIC ）の解釈指針に準拠して作成されている。これらの基準および解釈指針は「 EU 版 IFRS 」と
総称している。
さらに、中間要約連結財務諸表は「 IAS 第 34 号 期中財務報告」に従い作成されており、連結損益計算書、連
結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書および関連
する注記から構成されている。
当グループは、 IAS 第 34 号および IAS 第 34 号で規定される期中財務報告の定義の適用にあたり、半期を基準中
間期として採用している。
2020 年 6 月 30 日 に終了した中間会計期間の 中間要約連結財務諸表で適用された会計基準、 認識・測定基準なら
びに連結の基準および方法 は、後述の初度適用した新会計基準および新型コロナウイルス感染症の影響を受
けた財務諸表上の経営者の仮定を除き、 2019 年 12 月 31 日に終了した事業年度の連結財務諸表に適用されたも
のと同じである（詳細な情報については関連する半期報告書の注記３を参照のこと）。
当中間要約連結財務諸表は、年次財務諸表で報告するよう要求されているすべての情報を含んではいないた
め、 2019 年 12 月 31 日に終了した事業年度に関する連結財務諸表と併せて読む必要がある。
2019 年 12 月 31 日現在の連結財務諸表の作成に適用した会計基準に加えて、 2020 年 1 月 1 日より、エネル・グ
ループに関連する以下の基準、解釈指針および既存の基準の修正が発効した。
・ 2018 年 10 月に公表された「 IFRS 第 3 号の改訂－事業の定義に関する改訂」は、一連の活動および資産が事
業に該当するか否かを明確にするものである。この改訂により、統合された一連の活動および資産が事業
とされる場合には、最低限としてインプットとアウトプットを作成する能力に多大な影響を及ぼす実質的
なプロセスを含む必要があることが明確化された。したがって、当該改訂は、事業に該当するためにイン
プットおよびアウトプットを生み出すために必要な実質的なプロセスが必要となることを示している。こ
れらの改訂に含められている「アウトプット」の定義は、顧客への財およびサービスの提供、投資収益お
よび他の収益を重視しており、低コストや他の経済的便益の形でのリターンは含まれない。
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半期報告書
・ 2019 年 9 月に「 IFRS 第 9 号、 IAS 第 39 号および IFRS 第 7 号の改訂－金利指標改革」が公表された。この改訂
は、（ i）銀行間取引金利（ IBOR ）の改革により、リスクフリーの代替的な金利が設定されるまでの不確
実性のある期間において、ヘッジの関係が継続するように一時的な例外規定を設ける、（ ii ）不確実性に
より直接影響を受けるヘッジ関係について追加の開示を要求するものである。この改訂に関しては、代替
的な金利が決定された場合、公正価値測定、ヘッジ会計の有効性および金融関連損益純額に影響が生じ
る。
・ 2018 年 10 月に「 IAS 第 1 号および IAS 第 8 号の改訂－「重要性がある」の定義」が公表された。これにより、
会計基準と財務報告に関する概念フレームワークにおける「重要性がある」という定義の整合性がとら
れ、多くの点が明確化された。「重要性がある」の定義は以下のとおりである：
「情報は、その脱漏、誤表示または覆い隠すことにより、特定の報告企業に関する財務情報を提供する
一般目的財務諸表に基づいて主要な利用者が行う意思決定に影響を与えると合理的に想定される場合に
は、重要性がある。」
・ 改訂により明確化された点の詳細は以下のとおりである：
・ 「情報を覆い隠すこと」について、財務諸表全体として評価する情報の重要性は、脱漏や誤表示に
よる財務諸表利用者への影響と同じである。
・ 「財務諸表の主要な利用者」は「既存および新規の投資家、資金提供者やその他債権者」等の必要
となる財務情報の多くを一般目的財務諸表に依拠しており、これらの一般目的財務諸表が提示さ
れる対象者である。
・ 「重要性」は情報の本質や影響度もしくは両者に影響を受ける。会社は、情報が個別または他の情
報と合わせた一体として重要か否かを財務諸表全体として評価する。情報の誤表示が、財務諸表
の主要な利用者が行う意思決定に影響を与えると合理的に想定される場合には、重要性があるこ
ととなる。
・ 2018 年 3 月に「 IFRS 基準における概念フレームワークへの参照の修正」が公表された。この文書は、改訂
された概念フレームワークへの参照を更新するために、影響のある基準への改訂を行ったものである。こ
れらの改訂は、 2018 年 3 月に公表され、 2020 年 1 月に適用された「財務報告に関する概念フレームワークの
改訂版」の最新版に伴って公表されるものである。
これらはいくつかの新たな概念を含んでおり、更新された定義と認識要件を提供するとともに、いくつか
の重要な概念を明確にしている。主な改訂は以下のとおりである：
・ 財務報告目的のための経済的資源に対する経営者の受託責任について重要性増加
・ 中立性を支える要素として慎重性の再導入
・ 報告企業は法的事業体もしくはその一部であるという定義の改訂
・ 資産および負債の定義の改訂
・ 認識における発生可能性の基準値の削除および認識の中止に関する指針の追加
・ 様々な測定の基礎に関する指針の追加
・ 損益は経営成績の主要な指標となることと、損益計算書が目的適合的かつ忠実な表現となる場合には
その他の包括利益に含まれる収益および費用を損益に事後的に振り替えることの確認
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新型コロナウイルス感染症
欧州証券市場監督局（ ESMA ）が公表した声明（ 2020 年 3 月、 5 月および 7 月）およびイタリア証券取引委員会
（ CONSOB ）の注意喚起（ 2020 年 4 月の 6/20 および 2020 年 7 月の 8/20 ）における推奨事項に従い、 2019 年 の連結
財務諸表における注記「後発事象」に示されている分析軸に基づいて、当グループは事業を行っている主要な
地域や国における新型コロナウイルス感染症の拡大について注視してきた。 2020 年 6 月 30 日に終了した上半期
の当グループの中間財務報告においては、当該時点における会社の事業への影響、財政状態や当グループの
経営成績に焦点を当て、新型コロナウイルス感染症に関する情報のアップデートを、会社の置かれた環境と
信頼性のある情報に基づいて提供するとともに、当グループが直面する主要なリスクや不確実性について特
定することを目的とする。（新型コロナウイルス感染症が与える影響については、当グループの 2020 年 6 月 30
日半期報告書における他の関連する記載を参照のこと。）
新型コロナウイルス感染症の影響に関して、マクロ経済や当グループの財政状態や事業への将来的な波及予
測は不確実性が高いが、資産や負債の帳簿価額に及ぼす経営者の評価や見積りに反映されることとなる。
2020 年 6 月 30 日時点において、利用可能な情報や日々変化する状況を考慮した見積りや判断によって、財務諸
表において最も大きな影響を受けると考えられる事項は以下のとおりである。
・ 非金融資産の測定：減損の兆候の存在や「 IAS 第 36 号 資産の減損」が適用される資産の回収可能価額 を
見積るにあたっての方法や仮定の評価（感応度分析や 2020 年 6 月 30 日現在における資金生成単位ごとの帳簿価
額の回収可能性の確認等）
新型コロナウイルスに伴ってこれらの資産の減損損失は認識されていない。非金融資産に係る減損損失およ
び戻入に関する詳細は、注記 16 を参照のこと。
・ 金融資産の測定：いくつかの案件においては、営業債権に係る損失として新型コロナウイルスの影響を
考慮に入れるため、当グループが適用している「 IFRS 第 9 号 金融商品」に基づく特定の調整（いわゆる事後
測定モデル）が入れられている。これは、主にある特定の顧客セグメントにおける回収状況に基づいて、信
用リスクに関する専門的な判断を基に計上されるものである。これらにより、入手可能な情報に基づいて評
価損を計上するに至ったものもある。金融資産に係る減損損失および戻入に関する詳細は、注記 23 を参照の
こと。
・ 従業員給付：新型コロナウイルスによって、「 IAS 第 19 号 従業員給付」に基づく退職給付債務の複数の
重要な数理計算上の仮定が変更されている。特定の給付については、実施した感応度分析に基づいて必要な
再測定を実施している。詳細は、注記 28 を参照のこと。
・ リスクおよび費用に対する引当金：不利な契約の潜在的存在の評価の基礎となる仮定が更新されてい
る。この更新の結果、「 IAS 第 37 号 引当金、偶発負債および偶発資産」に基づいて新型コロナウイルスに起
因する追加の引当金を認識する必要があるとする状況は検出されていない。詳細は、注記 29 を参照のこと。
・ 法人所得税：必要に応じて減税措置が行われており、一時差異の損金算入時期および繰延税金資産の回
収可能性は、「 IAS 第 12 号 ― 法人所得税」に基づいて検討されている。詳細は、注記 12 を参照のこと。
季節的要因による変動
当グループの売上および業績は、天候の変動により、わずかではあるが影響を受けるおそれがある。特に、一
年のうち暖かい時期にはガス売上は減少する一方で、休日で工場が稼働していない時期は電力売上が減少す
る。同様に、水力発電の実績は、季節的要因により水量の状況が好条件となるため、冬季および初春に特に高
水準となる。このような変動の財務的影響が僅少であることに加え、グループの活動が両半球にわたって分散
されていることによって影響がさらに軽減され、天候関連要因の影響は 1 年 を通して不変である傾向にあるこ
とから、 2020 年 6 月 30 日に終了した 12 ヶ月間の業績変動についての（ IAS 第 34 号 21 項で要求されている）追加開
示は行っていない。
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注記 2 連結範囲の主な変動
2020 年 6 月 30 日現在、以下の重要な取引の結果、連結範囲が 2019 年 6 月 30 日現在および 2019 年 12 月 31 日現在と
比較して変更されている。
2019 年
・ 2019 年 3 月 1 日、メルキューレ・バイオマス発電所および関連する法的関係で構成される事業部門の移管
先であったメルキューレ・エスアールエルの 100 ％を売却。 2018 年 5 月 30 日に合意された予備的契約で想
定されていたとおり、同社は 2018 年 1 月 1 日を参照日とした当該事業部門の評価額に対応する暫定価格で
ある 162 百万ユーロで売却された。 2019 年 6 月 30 日時点で、この金額は規定された特定の変数に基づいて
調整された。
・ 2019 年 3 月 14 日、エネル・グリーン・パワー・エスピーエーは同社の再生可能エネルギー米国子会社であ
るエネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ）を通じて、エネル・
ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ）が 50 ％、ジェネラル・エレクト
リック・キャピタルズ・エナジー・ファイナンシャル・サービシズが 50 ％を所有するジョイント・ベン
チャーであるエネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナー
ズ（ EGPNA REP ）から、稼働中の再生可能エネルギー発電所 7 か所を所有する 13 社の株式 100 ％を取得し
た。
・ 2019 年 3 月 27 日、エネル・グリーン・パワー・エスピーエーは同社の再生可能エネルギー米国子会社であ
るエネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ）を通じて、カンザス
州レネックサに本拠を置く再生可能エネルギー・プロジェクト開発会社であるトレードウィンド・エナ
ジーを取得した。エネル・グリーン・パワー・エスピーエーは、米国に所在する 13GW の風力、太陽光お
よび蓄電プロジェクトを含むトレードウィンドの開発プラットフォーム全体を統合した。この契約に
は、 6 月に実施されたトレードウィンドの完全子会社であるサルヴォンの売却も規定されていた。
・ 2019 年 4 月 30 日、エネル・エックス・イタリアは、大口電力消費者に支援を提供しているエネルギー・
サービス・セクターのイタリア企業ディ・ユーセーブ・エスピーエーの株式 100 ％を取得した。
・ 2019 年 5 月 31 日、再生可能エネルギー子会社であるエネル・グリーン・パワー・ブラジル・パルティチパ
ソエス・エルティーディーエーを通じて、ブラジルの再生可能エネルギー発電所の株式 100 ％の売却（ 3
件）を完了した。この取引の総額は約 27 億ブラジルレアルであり、これは約 603 百万ユーロに相当する。
2020 年
・ 2020 年 1 月、トレードウィンドが 100% 保有するワイルド・プレインズ・プロジェクトが売却された。当
該売却に伴う損益への影響はない。
・ 2020 年 5 月 11 日、エンデサ・エネルジアはエンデサ・ソリュションズの持分 80% を 21 百万ユーロで売却し
た。当該持分は連結処理されていたが、現在は持分法により処理されている。
その他の変動
上記の連結の範囲の変更に加えて、最近の動向には以下の取引が含まれ、これらは支配権の取得または喪失
を伴う取引ではないが、 投資先に対する当グループの保有持分が変動した 。
・ 2020 年 1 月、エネル・ノース・アメリカの水力発電ポートフォリオの中で 50 ％を所有するジョイント・ベ
ンチャーを複数社売却した。 2019 年 12 月時点で、当該保有持分のすべては IFRS 第 5 号に従って売却目的保
有資産に振り替えられていた。当該売却に伴って 4 百万ユーロの利益が計上された。
・ 2020 年上半期において、エネル・エスピーエーは、金融機関 1 社との間で合意した株式交換契約の条項に
従って、エネル・アメリカスにおける持分を 5.03 ％増加させ、持分合計を 65 ％とした。
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・ エネル・エスピーエーは、金融機関 1 社との間で合意した 2 件の株式交換契約の条項に従って、エネル・
チリにおける持分を 2.89 ％増加させ、持分合計を 64.93 ％とした。
注記 3 比較情報の修正再表示
2020 年 6 月 30 日現在の中間要約連結財務諸表の注記における記述および表の中で表示されている数値は、一貫
しており、比較可能である。前年同期の損益計算書は、以下の点について、必要な組替が行われている。
1) 国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）の 2019 年アジェンダ決定を受けた新会計方針の導入を鑑みて、非金
融資産の購入または売却に関して、 IFRS 第 9 号に沿って純損益を通じて公正価値評価して現物決済する契
約の取り扱いについて、 2019 年の比較情報の組替を行った。これは数値の均質性および比較可能性を担保
するためである。これらの組替は当期純利益や株主持分に影響はない。詳細は、注記 4 を参照のこと。
2) 事業セグメントの開示については、エネル・グループは、 2019 年 9 月 30 日 に終了した イタリア発行の第３四
半期にかかる要約連結財務諸表から、 IFRS 第 8 号の規定に従ってその基本的および二次的報告セグメント
を変更した。具体的には、セグメントに配分される資源に関する決定の実行ならびに業績の測定および評
価を目的とする業務上の最高意思決定レベルと理解される経営者が、 2019 年度に事業分野別の業績の報告
を開始したことを考慮して、当グループは、以下の報告セグメントを採用した。
・ 基本的セクター：事業分野別
・ 二次的セクター：地域別
したがって、まず事業分野別に業績が測定および評価され、その後にのみ国別に分解されることから、事
業分野は、エネル・グループの経営者が実施した分析および行った決定における主要な判別要因であり、
これらの目的で作成された内部報告と完全に整合している。
新たな事業分野は、次のとおり構成されている：火力発電およびトレーディング、エネル・グリーン・パ
ワー、インフラおよびネットワーク、エンド・ユーザー市場、エネル・エックス、サービスならびに親会
社／その他。
3) 2019 年 9 月 30 日から、エネル・グリーン・パワー事業分野に関連する中南米地域に、従来は（現在では北米
に名称が変更され、米国、カナダおよびメキシコによって構成されている）北米および中米地域の中で報
告されていたパナマ、コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドルおよびニカラグアの各国が含まれている
ことに注意を要する。
4) 2020 年 3 月 31 日から、中南米地域における発電会社によって管理されている大口顧客に対する数値はエン
ド・ユーザー市場分野に組み替えられた。
注記 4 国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）アジェンダ決定（ 2019 年）適用および IAS 第 29 号（超インフレ
経済化における財務報告）の影響
国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）は、 2019 年 3 月のアジェンダ決定において、非金融資産の購入または
売却に関して、 IFRS 第 9 号に沿って純損益を通じて公正価値評価して現物決済する契約の取り扱いについて明
確化した。（エネルギー商品を含む）
これを受けて、当グループは 2019 年 12 月 31 日に終了する事業年度の会計方針を変更したが、当期純利益や純
資産への影響はない。
従来は以下の認識に基づいている：
・ 「公正価値で測定される商品契約からの利益／（損失）純額」において未決済のデリバティブの公正価値
の変動およびこれらの契約の公正価値測定から派生するデリバティブ資産／負債の認識の中止による決済
日時点の損益の影響の認識
・ 「販売およびサービスからの収益」および「電力、ガスおよび燃料の購入」において決済日時点における
収益および営業費用の認識
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自己使用の例外の要件を満たさない非金融資産項目の当該契約に係る現状の会計処理は以下の認識に基づい
ている：
・ 「収益」において未決済の売却契約の公正価値の変動およびこれらの契約の公正価値測定から派生する資
産／負債の認識の中止に伴う決済日時点の損益と合わせた収益の認識
・ 「営業費用」において
・ 未決済の購入契約の公正価値の変動、および
・ 決済日時点のこれらの契約の公正価値測定から派生する資産／負債の認識の中止に伴う損益と関連す
る購入費用の認識
その結果、損益計算書における「公正価値で測定される商品契約からの利益／（損失）純額」は「商品リス
ク管理からの利益／（損失）純額」へ科目名の変更が行われ、これは公正価値の変動と現物決済を除くエネ
ルギー商品デリバティブの決済影響のみを含んでいる。
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損益計算書への影響
上半期
注記
百万ユーロ
IFRIC 適用
2019 2019
の影響
6
収益
37,516 1,976 39,492
販売およびサービスからの収益
1,475 - 1,475
その他の収益
38,991 1,976 40,967
[小計 ]
7
営業費用
1,659
18,729 20,388
電力、ガスおよび燃料の購入
25
8,824 8,849
サービスおよびその他原材料
-
2,338 2,338
人件費
-
347 347
営業債権およびその他の債権の減損／（戻入）
-
3,347 3,347
減価償却費、償却費およびその他の減損損失
-
1,315 1,315
その他の営業費用
-
(1,018) (1,018)
資産計上された費用
1,684
33,882 35,566
[小計 ]
8 104 (292) (188)
商品リスク管理からの純収益 /（費用）純額
5,213 - 5,213
営業利益
9 595 - 595
デリバティブから生じた金融収益
-
10 847 847
その他の金融収益
9 665 - 665
デリバティブから生じた金融費用
10 2,103 - 2,103
その他の金融費用
10 85 - 85
超インフレ調整から生じた純利益／（損失）純額
-
11 (85) (85)
持分法による投資利益／（損失）
-
3,887 3,887
税引前当期純利益
-
12 994 994
法人税等
2,893 - 2,893
継続事業からの当期純利益
-
- -
非継続事業からの当期純利益
2,893 - 2,893
当期純利益（親会社株主および非支配持分に帰属する損益）
2,215 - 2,215
親会社株主帰属分
678 - 678
非支配持分帰属分
親会社株主に帰属する基本的 1 株当たり利益 /（損失）（ユー
13 0.22 - 0.22
ロ）
親会社株主に帰属する希薄化後 1 株当たり利益 （ 損失） /（ユー
-
13 0.22 0.22
ロ）
親会社株主に帰属する基本的 1 株当たり継続事業利益（損失） /
13 0.22 - 0.22
（ユーロ）
親会社株主に帰属する希薄化後 1 株当たりの継続事業利益（損
-
13 0.22 0.22
失）（ユーロ）
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以下の表は、それぞれ注記 6 および 7 に記載されている収益および営業費用の詳細に関して、 IFRS 第 9 号の範囲
に含まれる現物受渡しを伴う商品契約への同解釈指針の適用による影響の内訳を示している。
上半期
注記
百万ユーロ
IFRIC 適用の
2019 2019
影響
販売およびサービスからの収益
現物受渡しを伴う契約に基づくエネルギー商品の販売 (IFRS 第 9
号 ):
6 2,248 (217) 2,031
- 電力販売
6 4,240 (725) 3,515
- 燃料販売
6 4 - 4
- 環境関連証明書販売
- 現物受渡しを伴う商品の販売に関するデリバティブの利益 /( 損
6 - 2,918 2,918
失 )
6,492 1,976 8,468
合計
上半期
注記
百万ユーロ
IFRIC 適用
2019 2019
の影響
電力、ガスおよび燃料の購入
現物受渡しを伴う契約に基づくエネルギー商品の購入 (IFRS 第 9
号 ):
(165)
7 1,971 1,806
- 電力
(767)
7 4,502 3,735
- ガス
7 - 2,591 2,591
- 現物受渡しを伴う商品の購入に関するデリバティブ利益 /( 損失 )
6,473 1,659 8,132
合計
サービスおよびその他原材料
現物受渡しを伴う契約に基づく二酸化炭素排出権の購入 (IFRS 第
7 391 38 429
9 号 )
現物受渡しを伴う二酸化炭素排出権の購入に関するデリバティ
7 - (13) (13)
ブ利益 /( 損失 )
391 25 416
合計
8 104 (292) (188)
商品リスク管理からの純収益 /( 費用 ) 純額
(268) - (268)
IFRIC 適用による損益への影響
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アルゼンチン－超インフレ経済下： IAS 第 29 号の適用の影響
2018 年 7 月 1 日よりアルゼンチン経済は、「 IAS 第 29 号 超インフレ経済下における財務報告」が定めた基準に
基づき超インフレ経済下にあるとみなされている。この指定は、過去 3 年間の累積インフレ率が 100 ％超と
なっていることを含めた一連の定性的および定量的な状況の評価に従って決定される。
中間要約連結財務諸表の作成目的で、そして IAS 第 29 号に準拠して、アルゼンチンにおける投資先の財政状態
計算書の一部の項目は、アルゼンチンペソの購買力の変動を反映するために、一般消費者物価指数を過去の
データに適用することによって、これらの会社の報告日現在で再測定されている。
エネル・グループはアルゼンチンの会社を 2009 年 6 月 25 日に取得していることから、非貨幣性の財政状態計算
書の数値の再測定は、同日を始点としたインフレ指数を適用して実施された。当該再測定の会計上の影響
は、国際会計基準の初度適用時の財政状態計算書にすでに反映されていることに加えて、当上半期中の変動
も含んでいる。より具体的には、非貨幣性項目、資本の構成要素および 2020 年上半期に認識された損益計算
書の構成要素の再測定の影響は、損益計算書の金融損益として認識された。関連する税効果は当期の税金費
用において認識された。
超インフレによる現地通貨の為替レートへの影響を考慮に入れるために、超インフレ経済下の通貨で表示さ
れた損益計算書残高は、 IAS 第 21 号に従い、これらの金額を最新の価値に調整するために、期間中の平均レー
トではなく、期末の為替レートを適用して当グループの表示通貨（ユーロ）に換算されている。
2019 年 12 月 31 日および 2020 年 6 月 30 日現在の一般物価指数の累積的変動は、以下の表のとおり。
期間 一般消費者物価指数の累積的変動
346.30%
2009 年 7 月 1 日から 2018 年 12 月 31 日
54.46%
2019 年 1 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日
13.05%
2020 年 1 月 1 日から 2020 年 6 月 30 日
2020 年上半期において、 IAS 第 29 号の適用により純金融収益（税引前） 30 百万ユーロを計上した。
次の表は、 2020 年 6 月 30 日現在の財政状態計算書への IAS 第 29 号の影響、ならびに超インフレによる 2020 上半
期の主要な損益計算書項目への影響を、一般消費者物価に基づいた再評価による影響と、超インフレ経済に
ついての IAS 第 21 号の規定に従って期中の平均為替レートではなく期末の為替レートを適用したことによる影
響を区別して報告している。
百万ユーロ
2020 年 6 月 30 日現在の
2019 年 12 月 31 日現在の超
為替換算
期中の超インフレ 超インフレ調整の累積影
インフレ調整の累積影響 の影響 差額 響
857 152 (125) 884
資産合計
164 54 (48) 170
負債合計
(1)
693 98 (77) 714
株主持分
(1) この数値には 2019 上半期の純損失 28 百万ユーロが含まれている。
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2 020 年上半期
百万ユーロ
IAS 第 29 号の影 IAS 第 21 号
影響合計
響 の影響
23 (74) (51)
収益
(1) (2)
57 (45) 12
営業費用
(34) (29) (63)
営業利益
1 (1) -
純金融収益／（費用）
30 - 30
超インフレン調整から生じた純利益／（損失）純額
(3) (30) (33)
税引前当期純利益
25 (8) 17
法人税等
当期純利益
(28) (22) (50)
（親会社株主および非支配持分に帰属する損益）
(7) (12) (19)
親会社株主帰属分
(21) (10) (31)
非支配持分帰属分
(1) 減価償却費、償却費およびその他の減損損失への影響 27 百万ユーロを含む。
(2) 減価償却費、償却費およびその他の減損損失への影響 (4) 百万ユーロを含む。
注記 5 セグメント情報
以下に記載されている事業分野別の業績および財政状態の表示は、比較されている 2 期間のグループ業績を経
営者がモニタリングする際に使用した評価方法に基づいている。当報告書の対象期間の特徴を示す業績およ
び財政状態の動向についての詳細な情報については、当半期報告書中の該当する項を参照のこと。
事業分野別業績
(1)
2020 年上半期
火力発電
その他、
エネル・ インフラ エンド・
および エネル・
グリーン・ およびネッ ユーザー市 サービス 合計
消去および
トレーディ エックス
パワー トワーク 場
調整
百万ユーロ ング
11,588 3,468 8,809 8,333 398 774 5 33,375
外部収益
688 107 739 6,084 65 50 (7,733) -
セグメント間収益
12,276 3,575 9,548 14,417 463 824 (7,728) 33,375
収益合計
10,478 1,341 5,732 12,975 440 810 (7,647) 24,129
費用合計
商品リスク管理からの純収益 /
(797) 57 - 140 - (4) 3 (601)
(費用）純額
444 624 1,316 169 66 81 17 2,717
減価償却費および償却費
756 15 175 546 6 1 (1) 1,498
減損損失
(15) (13) (21) (62) (1) (2) 1 (113)
減損損失の戻入
(184) 1,665 2,346 929 (48) (70) (95) 4,543
営業利益
239 1,912 1,668 182 103 19 14 4,137
資本的支出
(1) セグメント収益は、外部収益とセグメント間の収益フローの両方を含んでいる。当期のその他の収益および費用についても同様の方法が
採用された。
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(1)(2)(3)(4)
2019 年上半期
火力発電 インフラ
その他、
エネル・ エンド・
および および エネル・
グリーン・ ユーザー市 サービス 合計
消去および
トレーディ ネット エックス
パワー 場
調整
百万ユーロ ング ワーク
15,834 3,576 9,890 10,362 430 870 5 40,967
外部収益
612 259 797 6,479 62 33 (8,242) -
セグメント間収益
16,446 3,835 10,687 16,841 492 903 (8,237) 40,967
収益合計
15,374 1,543 6,716 15,178 420 821 (8,180) 31,872
費用合計
商品リスク管理からの純収益 /
(167) (18) - (2) - - (1) (188)
(費用）純額
616 602 1,320 158 69 83 11 2,859
減価償却費および償却費
494 6 47 448 14 2 - 1,011
減損損失
(3) (7) (46) (116) (3) (1) - (176)
減損損失の戻入
(202) 1,673 2,650 1,171 (8) (2) (69) 5,213
営業利益
(5)
292 1,816 1,726 187 105 31 10 4,167
資本的支出
(1) セグメント収益は、外部収益とセグメント間の収益フローの両方を含んでいる。当期のその他の収益および費用についても同様の方法が
採用された。
(2) 2020 年上半期における外部収益および商品リスク管理からの純収益は 2019 年３月のアジェンダ決定に定められている国際財務報告解釈指
針委員会（ IFRIC ）の解釈指針を反映するように調整されており、これには、マージンに対する影響はないが、損益を通じて公正価値で測
定される商品に係る売買契約の影響の分類変更が含まれていた（詳細は、注記４を参照のこと。）。
(3) これらの数値は 2019 年上半期の業績との比較可能性を確保するために修正再表示され、基本的報告セグメントとして事業分野を用いて表
示されている。
(4) 発電会社に運営されている大口顧客に係る中南米の数値は、各エンド・ユーザー市場のビジネス・ラインに再配分している。
(5) 「売却目的」に分類されている部門に関する４百万ユーロを含まない。
セグメント別財政状態
2020 年 6 月 30 日現在
火力発電 インフラ
その他、
エネル・ エンド・
および および エネル・
グリーン・ ユーザー市 サービス 合計
消去および
トレーディ ネット エックス
パワー 場
調整
百万ユーロ ング ワーク
10,583 30,401 36,146 151 438 692 11 78,422
有形固定資産
126 4,691 21,789 3,667 632 443 32 31,380
無形資産
5 2 421 - 43 27 76 574
非流動および流動契約資産
2,416 1,827 6,375 3,291 701 742 (4,044) 11,308
営業債権
1,706 1,415 2,831 595 233 1,098 (954) 6,924
その他
(1) (2)
14,836 38,336 67,562 7,704 2,047 3,002 (4,879) 128,608
営業資産
2,174 1,599 4,531 3,602 303 753 (3,614) 9,348
営業債務
112 192 7,209 22 1 6 (36) 7,506
非流動および流動契約負債
3,140 806 3,398 428 31 571 472 8,846
その他引当金
1,187 1,449 7,528 2,566 442 1,047 34 14,253
その他
(3)
6,613 4,046 22,666 6,618 777 2,377 (3,144) 39,953
営業負債
(1) うち、 4百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
(2) うち、 1百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
(3) うち、 2百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
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2019 年 12 月 31 日現在
火力発電 インフラ
その他、
エネル・ エンド・
および および エネル・
グリーン・ ユーザー市 サービス 合計
消去および
トレーディ ネット エックス
パワー 場
調整
百万ユーロ ング ワーク
11,863 30,351 36,333 160 442 663 11 79,823
有形固定資産
134 4,697 23,782 3,624 605 466 29 33,337
無形資産
- - 482 - 53 75 43 653
非流動および流動契約資産
3,219 1,726 7,649 3,838 607 676 (4,632) 13,083
営業債権
1,426 1,421 1,654 543 1,098 1,283 (1,350) 6,075
その他
(1) (2) (3)
16,642 38,195 69,900 8,165 2,805 3,163 (5,899) 132,971
営業資産
3,383 2,192 5,411 5,028 414 949 (4,417) 12,960
営業債務
199 167 7,271 75 5 16 (104) 7,629
非流動および流動契約負債
3,410 903 4,412 494 34 578 459 10,290
その他引当金
1,074 1,843 8,867 2,642 415 1,451 (503) 15,789
その他
(4)
8,066 5,105 25,961 8,239 868 2,994 (4,565) 46,668
営業負債
(1) うち、 4百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
(2) うち、 7百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
(3) うち、 10 百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
(4) うち、 3百万ユーロが「売却目的」に分類されている。
以下の表は、セグメント資産およびセグメント負債と連結数値との間を調整したものである。
2020 年 2019 年
6 月 30 日 現在 12 月 31 日現在
百万ユーロ
166,995 171,426
資産合計
1,732 1,682
持分法で会計処理されている投資
5,376 6,006
その他非流動金融資産
1,599 1,587
「その他の非流動資産」に含まれる非流動未収税金
4,328 4,305
その他流動金融資産
8,936 5,448
デリバティブ資産
5,840 9,029
現金および現金同等物
8,789 9,112
繰延税金資産
1,787 1,206
未収税金
- 80
「売却目的保有資産」に含まれる金融および税金資産
128,608 132,971
セグメント資産
123,627 124,488
負債合計
53,623 54,174
長期借入金
- -
非流動金融負債
7,196 3,917
短期借入金
2,738 3,409
1 年 以内返済予定の長期借入金
750 754
その他流動金融負債
8,339 5,961
デリバティブ負債
8,160 8,314
繰延税金負債
997 209
未払法人所得税
1,871 1,082
その他未払税金
- -
「売却目的保有負債」に含まれる金融および税金負債
39,953 46,668
セグメント負債
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連結損益計算書の情報
収益
注記 6 収益 － 33,375 百万ユーロ
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
16,699 19,747 (3,048) -15.4%
電力販売
5,177 5,208 (31) -0.6%
電力輸送
458 450 8 1.8%
送電網事業者の手数料
711 789 (78) -9.9%
機関マーケット・オペレーターからの振替
1,682 2,482 (800) -32.2%
ガス販売
353 380 (27) -7.1%
ガス輸送
(1)
301 488 (187) -38.3%
燃料販売
347 376 (29) -7.7%
配電網およびガス配給網の接続料
369 335 34 10.1%
工事契約
(1)
16 26 (10) -38.5%
環境関連証書販売
82 128 (46) -35.9%
付加価値サービス販売
646 615 31 5.0%
その他販売およびサービス
26,841 31,024 (4,183) -13.5%
収益（ IFRS 第 15 号）合計
現物受渡しを伴う契約に基づくエネルギー商品の販売
3,163 5,550 (2,387) -43.0%
(1)
（ IFRS 第 9 号）
現物受渡しを伴う商品の販売に関するデリバティブの利益 /
2,501 2,918 (417) -14.3%
(1)
（損失）
182 278 (96) -34.5%
環境関連証書補助金
141 325 (184) -56.6%
その他の払戻し
子会社、関連会社、ジョイント・ベンチャー、
7 213 (206) -96.7%
共同支配事業、および売却目的非流動資産の処分
9 19 (10) -52.6%
有形固定資産および無形資産の処分による差益
531 640 (109) -17.0%
その他の収益および利益
33,375 40,967 (7,592) -18.5%
収益合計
(1) 2019 年度上半期の数値は、 2019 年 3月のアジェンダ決定に定められている国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）の解釈指針を反映するよ
うに調整されており、これには、マージンに対する影響はないが、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の影響の分類変更
が含まれていた（詳細は、注記 4を参照のこと。）。
2020 年上半期の「電力販売」による収益は 16,699 百万ユーロとなり、前年同期に比して 3,048 百万ユーロ（ -
15.4% ）の減少となった。この減少は以下を反映するものである。
・ イタリアにおける販売数量の減少（ 657 百万ユーロ）、とスペインにおける販売数量の減少（ 700 百万ユー
ロ）。これは主に新型コロナウイルスの影響によるもの。
・ 中南米の減少（ 1,437 百万ユーロ）。これは、主に新型コロナウイルスの影響による販売数量の減少と、対
ユーロで不利な為替変動によるもの。
・ ロシアの減少 (202 百万ユーロ )。これは主に、 2019 年 10 月に レフティンスカヤ石炭 火力発電所を売却にした
ことによるもの。
「ガス販売」による収益は 2019 年上半期と比較して 800 百万ユーロの減少 (-32.2%) となり、とりわけスペイン
とイタリアで生じた、新型コロナウイルスの影響による小売業者の営業休止と工場閉鎖により取扱量が減少
している。
「燃料販売」による収益は 187 百万ユーロの減少となり、主に エネル・グローバル・トレーディングの取扱量
の減少によるものである。
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「現物受渡しを伴う契約に基づくエネルギー商品の販売（ IFRS 第 9 号 ）」および「現物受渡しを伴う商品の販
売に関するデリバティブの利益 /（損失）」は、 2,804 百万ユーロ減少した。これは取引量の減少とスポット価
格の低下の影響を反映したものである。
「その他の払い戻し」の減少は主に、エネル・ジェネラシオン・チリが顧客であるアングロ・アメリカンから
長期電力供給契約からの早期撤退に関して受領した合計 160 百万ユーロの補償金（うち 80 百万ユーロは火力発
電およびトレーディング事業ラインに関連し、 80 百万ユーロはエネル・グリーン・パワー事業ラインに関連し
ていた。）に起因するものである。
企業等の処分益の減少は、 2019 年上半期と比較して 206 百万ユーロの減少となり、主に、 2019 年の以下の要因
に起因している。
・ エネル・プロデュツィオーネが以前にバレ・デル・メルキューレ・バイオマス発電所を譲渡した先の特別
目的事業体であるメルキューレ・エスアールエルの売却益（ 108 百万ユーロ）
・ 2019 年の第 1 四半期に生じたエネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナ
ジー・パートナーズ・エルエルシーによりエネル・ノース・アメリカに対して売却された多数の会社の最
終的な購入価格の配分により生じた負ののれん（ 106 百万ユーロ）
その他の収益および利益 は 109 百万ユーロの減少となり、主に以下の 2019 年の 要因に起因している 。
・ イー・ディストリブッツィオーネが有していたエネル・レテ・ガスにおける持分の 2009 年中の売却に関連
する第 2 回補償の一括払いでの早期清算についての取決めに基づく 50 百万ユーロの支払い
・ 2006 年から 2016 年の間に発生した相互の未解決の争点を解決した現地当局とのエデスールの合意後のアル
ゼンチンにおける収益の増加（ 246 百万ユーロ）
・ 2017 年にイー・モーターワークスの取得に関して支払われた金額の特定の契約条項の適用による調整（ 58
百万ユーロ）
上記の影響は以下の要因により部分的に相殺されている。
・ 2020 年上半期に、イー・ディストリブッツィオーネにて、認識された 156 百万ユーロ。
これは投資家と合意した再生計画に含められた請求権に関するシステムチャージとネットワークフィーの
払い戻しとして認識されたもの。
・ エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカとのタックスパートナーシップにより、 46 百万ユーロの増
加と、その他の補償金の収入 50 百万ユーロの増加。
2020 年上半期の顧客との契約から生じる収益 (IFRS 第 15 号 )合計は 26,841 百万ユーロとなり、以下の表に示す
とおり、特定時点の収益および一定期間にわたる収益へ分解することができる。
2020 年 上半期
百万ユーロ
欧州 アフリカ、
その他、消去
イタリア イベリア半島 中南米 および欧州・ 北米 アジアおよび 合計
および調整
地中海地域 オセアニア
一定 特定 一定 特定 一定 特定 一定 特定 一定 特定 一定 特定 一定 特定 一定 特定
期間 時点 期間 時点 期間 時点 期間 時点 期間 時点 期間 時点 期間 時点 期間 時点
10,225 174 7,973 378 6,533 161 709 288 265 23 68 2 15 27 25,788 1,053
収益（ IFRS 15 ） 合計
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営業費用
注記 7 営業費用 － 28,231 百万ユーロ
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
7,260 10,470 (3,210) -30.7%
電力
6,509 9,918 (3,409) -34.4%
燃料およびガス
13,769 20,388 (6,619) -32.5%
電力、燃料およびガスの購入合計
4,741 5,054 (313) -6.2%
電力託送料
196 170 26 15.3%
リースおよび賃借料
2,629 2,853 (224) -7.9%
その他のサービス
766 772 (6) -0.8%
原材料
8,332 8,849 (517) -5.8%
サービスおよびその他原材料合計
1,855 2,338 (483) -20.7%
人件費
2,121 2,259 (138) -6.1%
減価償却費
596 600 (4) -0.7%
償却費
1,385 835 550 65.9%
減損損失および戻入
4,102 3,694 408 11.0%
減価償却費、償却費および減損損失合計
322 589 (267) -45.3%
環境保護証書費用
767 726 41 5.6%
その他の営業費用
1,089 1,315 (226) -17.2%
その他の営業費用合計
(334) (372) 38 10.2%
資産計上された原材料費
(357) (371) 14 3.8%
資産計上された人件費
(225) (275) 50 18.2%
その他の資産計上された費用
(916) (1,018) 102 10.0%
資産計上された費用合計
28,231 35,566 (7,335) -20.6%
営業費用合計
(1) 2019 年度上半期の数値は、 2019 年 3月のアジェンダ決定に定められている国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）の解釈指針を反映するよ
うに調整されており、これには、マージンに対する影響はないが、損益を通じて公正価値で測定される商品に係る売買契約の影響の分類変更
が含まれていた（詳細は、注記 4を参照のこと。）。
2020 年上半期の「電力」は購入量の減少により大幅に縮小した。この項目は、主として 現物受渡しを伴う契
約 （ IFRS 第 9 号 ）に基づく購入、およびそれらの契約の公正価値での測定により、前年同期と比較して 585 百
万ユーロ減少した。
「燃料およびガス」の費用の減少は、取引量と発電に使用される量の減少を反映している。この項目は、主
として 現物受渡しを伴う契約 （ IFRS 第 9 号 ）に基づくガスの購入、およびそれらの契約の公正価値測定の結
果、 2019 年上半期と比較して 288 百万ユーロ減少した。
2020 年上半期の「サービスおよびその他原材料」費用は、主として次の要因により前年同期比で 517 百万ユー
ロ減少した。
・ COVID-19 の流行により輸送量の減少が発生した結果として、主にスペイン、ブラジル、チリでの車両輸
送費用の減少。
・ 主にチリとアルゼンチンでの電気およびガス事業に関連するサービスのコストが 67 百万ユーロ減少。
・ イタリアの保守および修理サービス費用が 54 百万ユーロ減少。
「人件費」は 2020 年上半期に 1,855 百万ユーロとなり、 483 百万ユーロ（ 20.7 ％）減少した。
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主に以下を反映した。
・ スペインにおける費用減少。第 5 回エンデサ団体協定の発効に伴い、契約更新後の従業員給付に係る電力
割引制度が修正されたことにより、 515 百万ユーロの引当金の戻し入れが生じた。
・ 中南米における費用減少。主にブラジルは 2019 年の前年同期と比較して、効率化が進み、平均労働人員数
が減少した。
これらの要因は、スペインにおける費用増加により一部相殺されている。スペインにおける費用増加は、主
に、前述の新しい団体交渉協定の署名の結果としての個々の契約に基づき、特定の雇用関係の一時停止に関
する個別契約の消滅オプションの廃止に伴う「プラン・デ・サリダ」奨励金計画に関連する追加引当 159 百万
ユーロによるものである。
エネル・グループの従業員数は、 2020 年 6 月 30 日現在、 66,825 名であった（ 2019 年 12 月 31 日時点では、 68,253
名）。 2019 年 12 月 31 日時点と比較して、当グループの従業員数は当上半期中に 1,428 名減少したが、これは当
該期間中の主に新規雇用と退職の正味影響による減少（ 447 名減）と連結範囲の変更により減少（ 981 名減）
であった。連結範囲の変更はアメリカの水力発電所と、ロシアでレフティンスカヤ火力発電所を売却したこ
とに起因している。
2020 年上半期「減価償却費、償却費および減損損失」は、主に、有形固定資産と営業債権に認識した減損損
失によるものである。一方で、減価償却費、償却費は減少しており、これは 2019 年にイタリア、スペイン、
チリとロシアで認識された石炭火力発電所の減損損失に起因している。
2020 年上半期の減損損失（関連する戻入相殺後）は、下表で示されているとおり 550 百万ユーロ増加した。
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
減損損失 :
-
759 367 392
－有形固定資産
-
- - -
－投資不動産
-
- 8 (8)
－無形資産
-
- - -
－のれん
42.9%
729 510 219
－営業債権
-
1 - 1
－契約資産および契約負債
-92.9%
9 127 (118)
－その他の資産
48.0%
1,498 1,012 486
減損損失合計
戻入：
-
(7) (7) -
－有形固定資産
-
- - -
－投資不動産
-
(2) - (2)
－無形資産
48.5%
(85) (165) 80
－営業債権
-
(4) - (4)
－売却目的保有資産
-
(15) (5) (10)
－その他の資産
36.2%
(113) (177) 64
戻入合計
65.9%
1,385 835 550
減損損失および戻入合計
有形固定資産の減損は、 2019 年上半期にチリのボカミナ I およびタラパカ発電所の評価減 (364 百万ユーロ )
と、ロシアのレフティンスカヤ 火力発電所に係る評価減 (120 百万ユーロ ) を計上したにもかかわらず、当期は
チリでボカミナ Ⅱ 石炭火力工場の評価減 (741 百万ユーロ )が計上され、増加した。これらはグループの脱炭素
化に向けたエネルギー移行の取り組みの一環である。また 2020 年上半期の営業債権の回復可能性の見積もり
は、イタリアとスペインでの新型コロナウイルスの影響に伴う特定の顧客セグメントの回収ステータスを踏
まえ、 136 百万ユーロの減損を計上している。
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さらに、同項目に、 破産手続きの合意に基づいてトレーダーと合意した再編計画に関する イー・ディストリ
ブッツィオーネの債権評価減も含まれているが、 注記６に記載のとおり、 ARERA 決議の 50/2018 と 568/2019 に
基づき、同額の収益が認識されている。
「その他の営業費用」は、環境証書関連費用の減少により減少しているが、これは、スペインおいて、 Royal
Decree 15/2018 に基づく原子力発電および電力発電に伴い消費される炭化水素に関する減税措置の適用が一時
停止されたことに伴う税金および関税の増加により一部相殺されている。
2020 年 上半期に資産計上された費用は前年同期と比較し、 102 百万ユーロ減少している。主に イー・ディスト
リブッツィオーネによるもので、新型コロナウイルス感染症の影響で様々な投資プロジェクトに遅れが生じ
たためである。
注記 8 公正価値で測定される商品リスク管理からの収益／（費用）純額 － (601) 百万ユーロ
公正価値で測定される商品リスク管理からの純損失は、 601 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 188 百万ユーロの純
損失）となり、その内訳は次のとおりである。
・ ヘッジ手段としてのデリバティブから生じた純利益 38 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 96 百万ユーロの純利
益）。
・ 損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブから生じた純損失 639 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 284
百万ユーロの純損失）。
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
利益：
－キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブから生
51 104 (53) -51.0%
じた利益
－純損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブ
(1)
3,353 (1,491) 4,844 -
から生じた利益
3,404 (1,387) 4,791 -
利益合計
損失：
－キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブに係る
(13) (8) (5) 62.5%
費用
－純損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブ
(1)
(3,992) 1,207 (5,199) -
に係る費用
(4,005) 1,199 (5,204) -
損失合計
(601) (188) (413) -
公正価値で測定される商品リスク管理からの収益／（費用）純額
(1) 2019 年上半期における当該数値は、国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）の 2019 年に公表されたアジェンダ決定（純損益を通じて公正価
値で測定する商品の売買契約の影響について、利益に影響はない組替に関する変更）を考慮して組替表示している（詳細は、注記 4を参照
のこと。）。
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注記 9 デリバティブから生じた金融収益／（費用） － 178 百万ユーロ
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
利益：
－キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブから生
523 394 129 32.7%
じた利益
－純損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブ
367 198 169 85.4%
から生じた利益
47 3 44 -
－公正価値ヘッジ・デリバティブから生じた利益
937 595 342 57.5%
利益合計
損失：
－キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブに係る
(423) (371) (52) -14.0%
費用
－純損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブ
(318) (289) (29) -10.0%
に係る費用
(18) (5) (13) -
－公正価値ヘッジ・デリバティブに係る費用
(759) (665) (94) -14.1%
損失合計
178 (70) 248 -
デリバティブから生じた金融収益／（費用）
金融デリバティブからの純利益は、 178 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 70 百万ユーロの純損失）であり、主に為
替リスクのヘッジ戦略に関連している。この内訳は以下のとおりである。
・ ヘッジ手段としてのデリバティブから生じた純利益 129 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 21 百万ユーロの純利
益）。
・ 純損益を通じて公正価値で測定されるデリバティブから生じた純利益 49 百万ユーロ（ 2019 年上半期は 91
百万ユーロの純損失）。
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注記 10 その他の金融収益／（費用） － (1,297) 百万ユーロ
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
110 162 (52) -32.1%
金融資産からの利息およびその他の収益
691 488 203 41.6%
為替差益
2 2 - -
持分投資から生じた収益
219 356 (137) -38.5%
超インフレ調整による費用
125 195 (70) -35.9%
その他の収益
1,147 1,203 (56) -4.7%
金融収益計
(1,202) (1,293) 91 7.0%
金融負債に係る利息およびその他の費用
(910) (432) (478) -
為替差損
(59) (93) 34 36.6%
退職後およびその他の従業員給付の増加
(49) (103) 54 52.4%
その他の引当金の増加
(189) (271) 82 30.3%
超インフレ調整による費用
(35) (182) 147 80.8%
その他の費用
(2,444) (2,374) (70) -2.9%
金融費用計
(1,297) (1,171) (126) -10.8%
その他の金融収益／（費用）合計
金融収益は 1,147 百万ユーロとなり、前年同期に比べ 56 百万ユーロ減少した。この減少は、主に以下を反映し
ている。
・ 主として、アルゼンチンの会社に関わる IAS 第 29 号「超インフレ経済下における財務報告」の適用による
収益の減少（ 137 百万ユーロ）。詳細は、注記 4 を参照のこと。
・ その他収益の減少（ 70 百万ユーロ）は、主にブラジルの会社における公的委譲契約に関する金融資産から
の利息および延滞利息の減少
・ 金融資産からの利息およびその他の収益減少（ 52 百万ユーロ）は、金融投資および短期保有有価証券に係
る利息の減少（ 56 百万ユーロ）であり、主にエネル・アメリカス（ 51 百万ユーロ）による
これらの減少は、外貨建純有利子負債 のユーロに対する為替レートの動向を反映した結果、 203 百万ユーロの
為替差益の増加と一部相殺されている。 この為替差益の増加には、主にエネル・エスピーエー（ 116 百万ユー
ロ）、エネル・ファイナンス・インターナショナル（ 113 百万ユーロ）およびエネル・チリ・グループ（ 50 百
万ユーロ）が認識した為替差益が含まれ、エネル・グリーン・パワー・ブラジル（ 52 百万ユーロ）およびエ
ネル・アメリカス・グループ（ 33 百万ユーロ）が認識した為替差益の減少が含まれている。
金融費用は 2,444 百万ユーロとなり、 2019 年上半期に比べ 70 百万ユーロ増加した。これは主に為替差損が 478
百万ユーロ増加したことによるものであり、内訳はエネル・アメリカス（ 235 百万ユーロ）、エネル・グリー
ン・パワー・ブラジル（ 117 百万ユーロ）、エネル・チリ・グループ（ 40 百万ユーロ）、エネル・ファイナン
ス・インターナショナル（ 21 百万ユーロ）、エネル・グリーン・パワー・メキシコ（ 13 百万ユーロ）および
エネル・エスピーエー（ 10 百万ユーロ）である。
この変動は、以下の影響により一部相殺されている：
・ その他の費用 147 百万ユーロの減少は、主に以下の項目を反映している：
・ エネル・アメリカスにおけるその他の金融費用の減少（ 56 百万ユーロ）は、主にカメッサとの和解合
意の影響によるアルゼンチンの会社の金融費用が減少
・ 資産計上された金融費用の増加（ 24 百万ユーロ）
・ 債権の譲渡（ 18 百万ユーロ）および保証の付帯（ 14 百万ユーロ）による金融費用の減少
・ 金融負債に係る 91 百万ユーロの利息の減少。、これは主に中期／長期銀行借入（ 59 百万ユーロ）および社
債（ 39 百万ユーロ）に関するものであり、主にブラジル等南米における為替レート改善の影響を反映した
ものである。また、利率の引き下げ交渉を含む財務最適化戦略を含む。
・ アルゼンチンの会社に関する IAS 第 29 号「超インフレ経済下における財務報告」の適用に関連する調整費
用の減少（ 82 百万ユーロ ）
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・ 主にスペインにおける従業員給付負債の割引による金融費用の減少（ 34 百万ユーロ）、主にエデスルが
2006 年から 2016 年に係るアルゼンチン政府との訴訟について和解交渉を受けて、引当金を減少したことに
よるエネル・アメリカスにおいて計上されたリスクおよび費用に対する引当金の減少（ 54 百万ユーロ）
注記 11 持分法による投資利益／（損失） － 13 百万ユーロ
2020 年上半期の持分法による投資利益および損失は、 13 百万ユーロの純利益である。 98 百万ユーロの改善
は、主に 2019 年の第 1 四半期において、エネル・ノース・アメリカ（旧エネル・グリーンパワー・ノース・ア
メリカ EGPNA ）が従来保有していた 13 社の支配持分の再取得において、エネル・グリーン・パワー・ノー
ス・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナーズ（ EGPNA REP ）に関してキャピタル・ロスを認識
した影響である。
その他の変動は、持分法適用会社の結果を当グループの持分に応じて取り込んだことによるものである。
注記 12 法人税等 － 1,034 百万ユーロ
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
増減
1,154 1,174 (20) -1.7%
当期法人税
(43) (99) 56 56.6%
過年度法人税の調整
1,111 1,075 36 3.3%
当期法人税合計
265 (174) 439 -
繰延税金負債
(342) 93 (435) -
繰延税金資産
1,034 994 40 4.0%
合計
法人税等は 2020 年上半期に 1,034 百万ユーロとなり、税引前利益の減少に対して 40 百万ユーロ増加した。
2019 年上半期の実効税率 25.6% に対し、 2020 年上半期は 30.1 ％であった。 2020 年上半期の実効税率の前年同期
からの上昇は、主に 2019 年に生じた以下の事象に起因している。
・ イタリアにおける、知的財産の使用による利益に対する優遇税制の適用を可能にする任意適用の「パテ
ントボックス」制度に関する税務当局との合意を受けての法人税の減少（ 53 百万ユーロ）。
・ アルゼンチンにおいて、 2019 年第 1 四半期に発電会社であるエネル・ジェネラシオン・コスタネラおよび
セントラル・ドック・スードが優遇措置である「 revalúo impositivo （税の再評価）」への参加を選択した
結果認識された税金の減少（ 40 百万ユーロ）。この制度は、代替税金の支払いを条件に、特定の有形資
産の税務における貨幣価値の再評価を認め、その結果として繰延税金資産の認識および将来の減価償却
費としての控除額の増加を伴うものである。
・ エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナジー・パートナーズからの数社
の取得の付随的影響としての、エネル・グリーン・パワー・ノース・アメリカ・リニューアブル・エナ
ジー・パートナーズにおける繰延税金負債の取崩。
当グループは、 2020 年 6 月 30 日現在において、新型コロナウイルスによる影響を最小化し、経済を再生するた
めに実施される各国政府の経済対策による重要な影響は認識していない。
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注記 13 基本的 1 株当たり利益および希薄化後 1 株当たり利益
両方の数値とも、期中平均普通株式数に基づいて計算されており、 2020 年上半期の期中平均普通株式数は
10,165,130,794 株であった。
上半期
2020 年 2019 年
増減
親会社株主に帰属する継続事業からの
1,947 2,215 (268) -12.1%
当期純利益（百万ユーロ）
親会社株主に帰属する非継続事業からの
- - - -
当期純利益（百万ユーロ）
1,947 2,215 (268) -12.1%
親会社株主に帰属する当期純利益（百万ユーロ）
10,165,130,794 10,166,679,946 (1,549,152) -
平均普通株式数（株）
ストック・オプションの希薄化効果
1 株当たり利益および希薄化後
0.19 0.22 (0.03) -13.6%
1 株当たり利益（ユーロ）
基本的 1 株当たり継続事業利益および
0.19 0.22 (0.03) -13.6%
希薄化後 1 株当たり継続事業利益（ユーロ）
基本的 1 株当たり非継続事業利益および
- - - -
希薄化後 1 株当たり非継続事業利益（ユーロ）
当上半期末から中間要約連結財務諸表の公表までの間、上半期末時点で発行済の実際または潜在的な普通株
式数を変動させる可能性のあった事象は発生していない。
注記 14 有形固定資産 － 78,418 百万ユーロ
2020 年上半期の有形固定資産の増減は以下のとおりであった。
百万ユーロ
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79,809
2019 年 12 月 31 日現在合計
3,466
資本的支出
(2,253)
為替換算差額
(11)
連結範囲の変更
(2,120)
減価償却費
(752)
減損損失および戻入
-
「売却目的資産」との間の組替え
279
処分およびその他の変動
78,418
2020 年 6 月 30 日現在合計
2020 年上半期の資本的支出は 3,466 百万ユーロとなり、 2019 年上半期から 33 百万ユーロ減少した。以下の表
は、 2020 年上半期に行われた投資の発電所の種類別要約である。
百万ユーロ 上半期
2020 年 2019 年
発電所：
151 205
－火力
113 143
－水力
59 59
－地熱力
57 46
－原子力
1,693 1,577
－代替エネルギー
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2,073 2,030
発電所合計
1,359 1,402
配電網設備
34 67
土地、建物ならびにその他資産および設備
3,466 3,499
合計
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発電所に係る資本的支出は、主として北米、ブラジルおよびチリにおける風力および太陽光発電所への投資
の増加により、前年同期比で 43 百万ユーロ増加し 2,073 百万ユーロとなった。
配電網に係る資本的支出は、前年同期比で 43 百万ユーロ減少し 1,359 百万ユーロとなった。これはイタリアお
よび南米において、新型コロナウイルス感染症による大型の交換需要落ち込みによる配電網への投資の減少
によるものである。
「為替換算差額」による減少（ 2,253 百万ユーロ）は、ユーロに対する南米各国通貨の価値下落によるもので
ある。
「連結範囲の変更」は、スペインの会社であるエンデサ・ソリュションズ・エスエルユーが持分を売却（現
時点の残存保有持分は 14% ）したことおよびエネル・グリーン・パワー・イタリアによる複数の再生可能エ
ネルギー会社の支配獲得によるものである。
有形固定資産の「減損損失および戻入」は（ 752 ）百万ユーロとなったが、これは主に当グループが開始した
脱炭素プロセスに関するものである（遅くとも 2025 年には完了予定）。 2020 年上半期において、ボカミナ Ⅱ
発電所の評価減を計上している。
「処分およびその他の変動」は、 279 百万ユーロの増加であり大半が新規リースによるもの（ 238 百万ユー
ロ）である。
注記 15 無形資産 － 17,265 百万ユーロ
2020 年上半期の無形資産の増減は以下のとおりである。
百万ユーロ
19,089
2019 年 12 月 31 日現在合計
361
資本的支出
(1,844)
為替換算差額
8
連結範囲の変更
(601)
償却費
2
減損損失および戻入
250
その他の変動
17,265
2020 年 6 月 30 日現在合計
当上半期中の無形資産の増減は、全体では 1,824 百万ユーロの減少であった。この要因は、主に中南米諸国
（特にブラジル）の為替換算差損によるものである。
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注記 16 のれん － 14,115 百万ユーロ
2020 年上半期ののれんの増減は以下のとおりである。
百万ユーロ
14,241
2019 年 12 月 31 日現在合計
(126)
為替換算差額
14,115
2020 年 6 月 30 日現在合計
のれんの変動は、上述の注記にある通り、主にブラジル所在の子会社の為替換算を反映したことによるもの
である。
のれんの内訳は以下のとおりである。
火力発電 エネル・ インフラ エネル・ サービス 合計
およびト グリー および エンド・ エックス
レーディ ン・パ ネット ユーザー
百万ユーロ ング ワー ワーク 市場
- 19 - 618
イタリア
20 - 579
- - - 20
エネル・グリーン・パワー・イタリア
20 - -
- - - 579
エネル・エネルジア
- - 579
- 19 - 19
その他
- - -
- - - 8,785
イベリア半島
1,190 5,788 1,807
- - 3,888
中南米
43 1,961 1,884 -
- - - 276
アルゼンチン
40 236 -
- - - 1,289
ブラジル
397 892 -
- - - 1,209
チリ
996 213 -
- - - 530
コロンビア
307 223 -
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- - 561
ペルー
43 198 320 -
- - 23
パナマ
- 23 - -
- - 399
ヨーロッパ
3 - 338 58
- - 396
ルーマニア
- - 338 58
- - 3
その他諸国
3 - - -
336 - 425
北米
- 89 - -
336 - 406
アメリカ合衆国およびカナダ
- 70 - -
- - 19
メキシコ
- 19 - -
355 - 14,115
合計
46 3,260 8,010 2,444
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IAS 第 36 号の規定に沿った資産の回収可能性評価は、 2020 年 6 月 30 日時点で資産が減損している可能性がある
ことを示す証拠（いわゆる内的および外的兆候）に基づいて実施された。
現状において、新型コロナウイルスが、 2020 年 6 月 30 日時点での資産の帳簿価額を毀損するか否かを判断する
ために、減損の兆候の分析はさらに重要になっている。
前述の通り、マクロ経済の動向および経済・財政の当グループへの影響を考慮し、エネル・グループにおけ
る資産の回収可能性に係る評価の仮定で考慮した事項は下記の通りである。
分析に基づくと、現時点において新型コロナウイルスの感染拡大が当グループの経営成績および財政状態に
与える影響は相対的に大きくないため、当該危機による損失は限定的であると判断している（特に他の産業
に属する会社と比較した場合）。
現時点で見積られる影響のうち、特に短期的な影響は一時的かつ非永続的であると考えられる。これは、中
期的に当該危機による影響に対して、エネルの脆弱性は低いことおよび長期的に収益を生み出す能力の回復
力を反映している。これは使用価値の見積りにおける継続価値の算定に影響している。
事業計画に基づくキャッシュ・フローから得られる価値としての企業価値（ EV ）を算定するにあたって、継
続価値の見積りは非常に重要性がある。 2019 年 12 月 31 日時点の企業価値に関して、異なる継続価値の算定方
法に基づいて、各事業において以下の影響がある：
発電 発電
物流 小売 エネル・エックス
(枯渇性 ) (再生可能 )
・ LH: 継続価値
現在価値
・ EGP: 現在価値 + 残存
継続価値 現在価値 継続価値
+ 残存価額
価額
~50% ~85% ~90% ~80% ~100%
短期のキャッシュ・フローに与える不利な影響および継続価値を算定するにあたっての長期のキャッシュ・
フローに与える不利な影響を考慮したとしても、 2019 年 12 月 31 日時点の連結年次報告書において実施された
評価の結果に変更はない。
当グループはキャッシュ・フローの現在価値として企業価値を算定しているため、使用する割引率の影響を
受ける。
減損テストにおいて用いる割引率は、資本・資産価格モデル（ CAPM ）に基づく加重平均資本コスト
（ WACC ）の計算式によるものである。
したがって、 WACC の計算において考慮する主な要素（リスク・フリー・レート、カントリー・リスク・プ
レミアム、市場リスク・プレミアムおよびベータ値）の乖離を分析した結果、新型コロナウイルスの影響は
あるものの、南米諸国（直近数カ月の当該感染症の影響が大きい）および小売事業など特殊なケースを除い
てこれらの率に大きな上昇はない。これに関して、感応度分析は、すでに年次決算（ 2019 年）において 5% の
WACC の変更として実施しており、帳簿価額について全額回収可能と判断されている。
上記の検討に照らして、新型コロナウイルスの悪影響が大きいアルゼンチンとブラジルの枯渇性エネルギー
の発電事業を除いて、当グループの資金生成単位（ CGU ）における帳簿価額の回収可能性に関して潜在的に
重要な問題は生じていない。
また、アルゼンチンにおける WACC の上昇に伴い、 2019 年 12 月 31 日時点の使用価値と投資簿価の差額は僅少
である。
アルゼンチンとブラジルの枯渇性エネルギーの発電事業に関しては、現状の影響を考慮して関連する帳簿価
額を検証するために感応度分析を実施した。 2020 年 6 月 30 日時点の使用価値は以下に基づいて算定された：
・前述の通り新型コロナウイルスの直近までの影響を反映した見積りを考慮した 2020 年の年間予測の半期分
と整合した短期の経済および財政見通し
・ 2020 年から 2024 年の最新の事業計画と整合した中長期の経済および財政見通し（ 2021 年から 2024 年）
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・ 2019 年 12 月 31 日時点の決算で採用した方法と同様の方法で見積られた 2020 年 6 月 30 日時点の割引率
・新型コロナウイルスの影響は一時的かつ非永続的なものと考えられるという点を考慮し、長期計画の前提
となる仮定と整合する長期成長率（ 2019 年 12 月 31 日時点で実施した減損テストから変更していない）
アルゼンチンおよびブラジルにおける枯渇性エネルギーの発電事業について実施した感応度分析によると、
2020 年 6 月 30 日時点の減損テストを実施することが必要となる事象は検出されていない。
注記 17 繰延税金資産および負債 － 8,789 百万ユーロ および 8,160 百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日 現在 12 月 31 日現在
百万ユーロ 増減
9,112 (323) -3.5%
8, 789
繰延税金資産
8,160 8,314 (154) -1.9%
繰延税金負債
うち：
6,090 4,743 1,347 28.4%
相殺不能な繰延税金資産
4,029 3,054 975 31.9%
相殺不能な繰延税金負債
1,432 891 541 60.7%
相殺後に超過となる正味繰延税金負債
繰延税金資産および負債の変動は、主にブラジルでの為替換算差損の影響、エネル・ファイナンス・イン
ターナショナルが保有するデリバティブ資産の増加およびスペインの電力割引引当金の取崩によるものであ
る。また、これらの影響は、チリのボカミナ Ⅱ 石炭火力発電所に関して認識された減損損失に係る繰延税金
資産の増加と部分的に相殺された。
繰延税金は、主にリスクに対する引当金ならびに資産およびデリバティブの税務上と会計上の評価額の差異
から発生している。また、将来の課税所得の首尾一貫した予測計画および最新の見積りに基づいて回収が合
理的に確実な繰延税金資産のみが認識されている。
繰延税金はまた、主に会計目的のみの、非経常的な取引、デリバティブおよび加速償却を伴う特定の資産の
公正価値への修正からも発生する。
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注記 18 持分法で会計処理されている投資 － 1,732 百万ユーロ
以下の表は、持分法を会計処理されている関連会社に対する主要な投資の変動を示している。
連結
持分 範囲の 持分
損益へ その他
百万ユーロ 帳簿価額 割合％ の影響 変更 配当金 の変動 帳簿価額 割合％
2019 年 2020 年
12 月 31 日 6 月 30 日
現在 現在
ジョイント・ベンチャー :
スロヴァク・パワー・ホールディング
504 50.0% 11 - - (1) 514 50.0%
EGPNA リニューアブル・エナジー・
パートナーズ
137 20.0% 4 (16) - (6) 119 50.0%
オープン・ファイバー
384 50.0% (34) - - 82 432 50.0%
ザカパ・トプコ・エスエーアールエル
133 20.6% (2) - - (9) 122 20.6%
キノ・プロジェクト構成会社
60 20.0% (9) - - (8) 43 20.0%
テホ・エネルジア・プロドゥサオ・
エ・ディストリブサオ・デ・エネルジ
ア・エレクトリカ
58 43.8% 4 - - (1) 61 43.8%
ロッキー・ケニー・ホールディング
46 20.0% 3 - - - 49 20.0%
ドリフト・サンド・ウィンド・プロ
ジェクト
36 50.0% 2 - - - 38 50.0%
フロント・マリティム・デル・ベソス
37 61.4% - - - - 37 61.4%
- 51.0% (1) - - 21 20 51.0%
エネル・グリーン・パワー・ブンガラ
ルスエネルゴスビト
40 49.5% 24 - (19) 1 46 49.5%
エネルジー・エレクトリック・デ・タ
ハダルト
26 32.0% - - (2) 1 25 32.0%
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トランスミソラ・エレクトリカ・デ・
キリョータ
7 50.0% - - - 1 8 50.0%
関連会社：
シーイーエスアイ
61 42.7% (2) - - - 59 42.7%
テクナトム
30 45.0% 1 - - - 31 45.0%
スミニストラドラ・エレクトリカ・
デ・カディス
11 33.5% 1 - - - 12 33.5%
コンパーニャ・エオリカ・ティエラ・
アルタス
9 37.5% - - - - 9 37.5%
ニュー・コージェネラティオーネ・エ
スアイ
11 20.0% 1 - - - 12 20.0%
その他
92 10 6 (8) (5) 95
合計
1,682 13 (10) (29) 76 1,732
当上半期中の変動は、主に以下の事象によるものである。 :
・ 株主資本の増加（ 85 百万ユーロ）およびキャッシュ・フロー・ヘッジのデリバティブに関連するその他の
包括利益（ -3 百万ユーロ）によるオープン・ファイバーの増加。
・ オーストラリア先物市場での価格の下方調整後、同国のエネル・グリーン・パワー・ブンガラの顧客との
価格調整の公正価値測定から発生した 21 百万ユーロの上方調整の影響。
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これら上記の影響は配当と、北米およびスペインを含む連結範囲の変更によってわずかに相殺された。北米
における連結範囲の変更は複数の会社の売却によるものである。またスペインにおける連結範囲の変更は、
エンデサ・エネルジア・エスエーがエンデサ・ソリュションズ・エスエルユーに対して保有する持分の減少
によるものであり、従来は連結処理されていた。
上記表の「損益への影響」は、エネル・グループの持分に比例して、会社が認識した利益と損失を表してい
る。
注記 19 デリバティブ
百万ユーロ 非流動 流動
2020 年 2019 年 2020 年 2019 年
6 月 30 日 現在 12 月 31 日 現在 6 月 30 日 現在 12 月 31 日 現在
2,877 1,383 6,059 4,065
デリバティブ金融資産
2,958 2,407 5,381 3,554
デリバティブ金融負債
これらのデリバティブの詳細については、注記 30.1 およびそれ以降 を参照のこと。
注記 20 非流動／流動契約資産／負債
顧客との契約から生じる非流動資産（ 401 百万ユーロ）は、主に公共セクターから民間へのサービス譲与契約
により発生する、有効期限が 12 ヶ月超の開発中の資産（ 394 百万ユーロ）であり、 IFRIC 第 12 号に従って認識
される。 2020 年 6 月 30 日現在の数値には、当上半期の投資 310 百万ユーロが含まれていることにも留意が必要
である。
顧客との契約から生じる流動資産（ 173 百万ユーロ）は、主として建設契約における完了していない契約
（ 141 百万ユーロ）に関連しており、この支払は履行義務の充足を条件としている。
顧客との契約から生じる非流動負債は、送電系統接続からの収益に関連した契約負債に関連している。従前
こうした収益は、接続時に損益として認識されていた。 2020 年 6 月 30 日現在の残高は 6,257 百万ユーロであ
る。この数値は、主にイタリア（ 3,447 百万ユーロ）、スペイン（ 2,395 百万ユーロ）およびルーマニア（ 415
百万ユーロ）におけるものである。
顧客との契約から生じる流動負債（ 1,249 百万ユーロ）には、イタリアおよびスペインで認識された送電系統
接続からの収益に関連した期限が 12 ヶ月以内の契約負債 886 百万ユーロ、ならびに建設中の工事に関する負債
（ 363 百万ユーロ）が含まれている。
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注記 21 その他の非流動金融資産 － 5,376 百万ユーロ
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
公正価値で測定された他の企業に対する株式投資
73 72 1 1.4%
純金融負債に含まれる債権および有価証券
（詳細は、注記 25.3 を参照のこと。）
3,166 3,185 (19) -0.6%
サービス譲与契約
2,094 2,702 (608) -22.5%
長期前払金融費用
43 47 (4) -8.5%
合計
5,376 6,006 (630) -10.5%
「その他非流動金融資産」は 2020 年上半期に 630 百万ユーロ減少したが、これは主にブラジルにおけるサービ
ス譲与契約に関連する金融資産減少（ -608 百万ユーロ）による。また、注記 25.3 で説明されている純金融負債
に含まれる債権と有価証券も減少した。
注記 22 その他の非流動／流動資産および負債
「その他の非流動／流動資産」および「その他の非流動／流動負債」は、主にブラジルにおける社会負担金
（ PIS/COFINS ）に関連する係争の結果を反映している。裁定の通知に伴い、 2020 年上半期末に、未収税金
2,131 百万ユーロと規制上の負債 1,612 百万ユーロをブラジルで認識した。
「その他の非流動負債」には、エネル・ディストリビューソォン・サンパウロとエレトロブラス間の係争解
決に関連する負債 113 百万ユーロが含まれている。
「その他の流動資産」は、主に水の産業用使用のための分水手数料、保険料、クラウドサービス、およびそ
の他 IT サービスの前払金増加により増加した。
「その他の流動負債」の減少は主に、グループ会社を通じたエネル・アメリカスとエネル・チリの追加株式
取得（株式交換取引）関連の負債認識に起因する従業員関連の負債の減少、未払保険料の減少およびその他
の負債の縮小によるものである。
注記 23 営業債権 － 11,308 百万ユーロ
営業債権は、貸倒引当金控除後の金額で認識されており、貸倒引当金の期首残高は 2,980 百万ユーロであり、
期末残高は 3,145 百万ユーロであった。以下の表は、これらの貸倒引当金の変動を示している。
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百万ユーロ
2,980
2019 年 12 月 31 日現在合計
729
繰入
(85)
戻入
(321)
目的使用
(158)
その他の変動
3,145
2020 年 6 月 30 日現在合計
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具体的には、期間中の営業債権の 1,775 百万ユーロの減少は主にイタリアで認識され、それは 2020 年に設定さ
れた義務的配布および計測レート変更（ ARERA 決議案 No. 570/19 ）による減少と、ロックダウンの直接的な
結果として、特に大規模な顧客間での消費削減の両方による、請求量の減少に起因している。 2020 年上半期
中、特にイタリアとスペインでの新型コロナウイルス感染拡大後、特定の顧客セグメントの回収状況の悪化
を考慮して引当金が 136 百万ユーロ増加し、債権の回収可能性の見積りが修正された。
貸倒引当金におけるその他の変動は、主に中南米各国での為替レートの変動によるものである。
注記 24 その他の流動金融資産 － 4,328 百万ユーロ
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
4,167 4,158 9 0.2%
負債に含まれる流動金融資産
161 147 14 9.5%
その他
4,328 4,305 23 0.5%
合計
注記 25 正味財政状態、非流動金融債権および有価証券 － 50,411 百万ユーロ
次の表は、連結財政状態計算書で報告された項目に基づいて「正味財政状態、非流動金融債権および有価証
券」を示すものである。
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
注記 増減
25.1 53,623 54,174 (551) -1.0%
長期借入金
25.2 7,196 3,917 3,279 83.7%
短期借入金
(1)
27 47 (20) -42.6%
その他の流動金融負債
25.1 2,738 3,409 (671) -19.7%
1 年 以内返済予定の長期借入金
25.3 (3,166) (3,185) 19 0.6%
負債に含まれる非流動金融資産
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25.4 (4,167) (4,158) (9) -0.2%
負債に含まれる流動金融資産
(5,840) (9,029) 3,189 35.3%
現金および現金同等物
50,411 45,175 5,236 11.6%
合計
(1) その他の流動金融負債に含まれる流動金融債務を含む。
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次の表は、 2006 年 7 月 28 日付けのイタリア証券取引委員会（ CONSOB ）の指示に基づき、エネル・グループの
手続きに準拠して作成された 2020 日年 6 月 30 日および 2019 年 12 月 31 日現在の正味財政状態と純金融負債との調
整計算を示している。
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
36 87 (51) -58.6%
手許現金および現金同等物
5,612 7,910 (2,298) -29.1%
銀行および郵便預貯金
192 1,032 (840) -81.4%
その他の流動投資
83 51 32 62.7%
有価証券
5,923 9,080 (3,157) -34.8%
流動資産
2,612 2,522 90 3.6%
流動金融債権
1,472 1,585 (113) -7.1%
1 年 以内回収予定の長期金融債権
4,084 4,107 (23) -0.6%
流動金融債権
(1,214) (579) (635) -
銀行債務
(4,495) (2,284) (2,211) -96.8%
コマーシャル・ペーパー
(1,458) (1,121) (337) -30.1%
1 年 以内返済予定の長期銀行借入金
(932) (1,906) 974 51.1%
発行済社債（ 1 年 以内返済予定部分）
(348) (382) 34 8.9%
その他の借入（ 1 年 以内返済予定部分）
(1)
(1,514) (1,101) (413) -37.5%
その他の流動金融債務
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(9,961) (7,373) (2,588) -35.1%
流動金融負債合計
46 5,814 (5,768) -
正味流動財政状態
(8,830) (8,407) (423) -5.0%
銀行および金融機関に対する債務
(42,299) (43,294) 995 2.3%
社債
(2,494) (2,473) (21) -0.8%
その他の借入金
(53,623) (54,174) 551 1.0%
非流動財政状態
(53,577) (48,360) (5,217) -10.8%
CONSOB 指示書に準拠した正味財政状態
3,166 3,185 (19) -0.6%
非流動金融債権および有価証券
(50,411) (45,175) (5,236) -11.6%
純金融負債
(1) その他の流動金融負債に含まれる流動金融債務を含む。
注記 25.1 長期借入金（ 1 年以内返済期限到来部分を含む） － 56,361 百万ユーロ
以下の表は、長期借入金に含まれるユーロおよびその他の通貨建ての社債、銀行借入金およびその他の借入
金を、 1 年以内返済予定部分を含めて示している。
2019 年
2020 年 6 月 30 日現在 12 月 31 日現在
百万ユーロ 増減
支払期限
1 年超部分
合計 短期部分
43,231 932 42,299 45,200 (1,969)
社債
10,288 1,458 8,830 9,528 760
銀行借入金
1,991 236 1,755 1,964 27
リース
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半期報告書
851 112 739 891 (40)
その他の借入金
56,361 2,738 53,623 57,583 (1,222)
合計
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半期報告書
次の表は、 2020 年 6 月 30 日現在の社債残高の内訳を示している。
支払
期限 1 年 超
帳簿価額 公正価値 短期部分 部分 帳簿価額 公正価値
2019 年 12 月 31 日
2020 年 6 月 30 日現在
百万ユーロ 満期 現在
社債：
2020 年－ 2097 年
－ 上場、固定金利
25,200 29,390 702 24,498 26,593 31,073
2020 年－ 2031 年
－ 上場、変動金利
2,871 2,964 152 2,719 3,488 3,655
2022 年－ 2047 年
－ 非上場、固定金利
14,414 16,583 - 14,414 14,359 15,794
2020 年－ 2032 年
－ 非上場、変動金利
746 847 78 668 760 753
合計
43,231 49,784 932 42,299 45,200 51,275
満期の内訳
以下の表は、当グループの長期負債を満期別に要約したものである。
百万ユーロ 満期
2022 2023 2024
2021 年下半期
短期部分 それ以降
932 1,404 4,631 5,815 6,687 23,762
社債
1,806 832 1,541 1,028 929 6,994
借入金：
236 116 185 145 120 1,189
－うちリース
2,738 2,236 6,172 6,843 7,616 30,756
合計
非流動金融債務の通貨別内訳および金利
以下の表は通貨ごとの非流動金融債務および金利を示している (1 年以内返済予定部分を含んでいる )。
百万ユーロ 帳簿価額 額面金額 帳簿価額 期末平均金利 期末実効金利
2019 年
2020 年 6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在 2020 年 6 月 30 日現在
26,524 27,114 27,272 2.3% 2.8%
ユーロ
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半期報告書
20,764 20,909 20,103 4.2% 4.3%
米国ドル
4,066 4,100 4,354 6.1% 6.2%
英ポンド
1,192 1,192 1,381 7.2% 7.2%
コロンビア ペソ
1,789 1,817 2,412 5.1% 5.1%
ブラジル レアル
333 333 419 1.8% 1.8%
スイス フラン
362 369 414 5.0% 5.1%
チリ ペソ／ＵＦ
437 437 426 6.0% 6.0%
ペルー ソル
278 280 225 8.5% 8.5%
ロシア ルーブル
616 623 577
その他通貨
29,837 30,060 30,311
ユーロ以外の通貨合計
56,361 57,174 57,583
合計
非流動債務の額面金額の変動
その他の 為替換
返済 新規発行 変動 算差額
百万ユーロ
2019 年 12 月 2020 年 6 月
31 日現在 30 日現在
46,045 (1,184) 5 - (862) 44,004
社債
12,418 (757) 1,879 (48) (322) 13,170
借入金：
1,964 (109) 201 - (65) 1,991
－うちリース
58,463 (1,941) 1,884 (48) (1,184) 57,174
合計
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2019 年 12 月 31 日と比較すると、非流動債務の額面金額は 1,289 百万ユーロ減少しており、これは主に 1,184 百万
ユーロの為替差益および 1,941 百万ユーロの返済 によるものであり、 1,884 百万ユーロの新規借入により一部相
殺された。
2020 年上半期における主な返済は次のとおりである。
・ 社債 1,184 百万ユーロ（以下、内訳）：
－ エネル・エスピーエーが発行した 2020 年 1 月満期の固定金利ハイブリッド債に係る 410 百万ユーロ
－エネル・ファイナンス・インターナショナル が発行した 2020 年 1 月満期の固定金利債に係る 100 百万
ユーロ
－エネル・ファイナンス・インターナショナル が発行した 2020 年 3 月満期の固定金利債に係る 482 百万
ユーロ
－エネル・ファイナンス・インターナショナル が発行した 2020 年 6 月満期のスイスフラン建固定金利債に
係る 93 百万ユーロ相当
− 南米のグループ会社が発行した社債に係る 86 百万ユーロ相当
・ 借入金 757 百万ユーロ（以下、内訳）：
− エネル・エスピーエーの変動金利ローンに 係 る 150 百万ユーロ
− 南米のグループ会社に係る 105 百万ユーロ相当
− エンデサによるクレジットラインの返済に係る 71 百万ユーロ
− サステナビリティの目標達成に関連する様々なグループ企業のローン 201 百万ユーロ相当
2020 年上半期、当グループによる新たな借入は、主に以下を含む銀行からの借入金に関連している。：
・ 欧州投資銀行からイー・ディストリブッツィオーネに付与された サステナビリティ 目標の達成に関連する
変動金利ローン 250 百万ユーロ
・ エネル・ファイナンス・アメリカに付与された サステナビリティ 目標の達成に関連する変動金利ローン
375 百万ユーロ相当
・ エンデサに付与された サステナビリティ 目標の達成に関連する変動金利ローン 300 百万ユーロ
・ 多数のメキシコのグループ会社に付与された サステナビリティ 目標の達成に関連する変動金利ローン 134
百万ユーロ
・ 南米のグループ会社の銀行ローンに係る 219 百万ユーロ相当
・ エネル・グリーン・パワー・アールエスエーに付与された変動金利ローンに関する 131 百万ユーロ相当
グループの主要な非流動金融負債は、借り手（エネル、エネル・ファイナンス・インターナショナル、エン
デサ、およびその他グループ会社）が負うコベナンツが付されている。また、エネルが保証人の場合もあ
り、保証人制度は一般に国際的なビジネス慣行において導入されている。詳細については、 2019 年の連結財
務諸表を参照のこと。
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注記 25.2 短期借入金 － 7,196 百万ユーロ
2020 年 6 月 30 日現在、短期借入金は 2019 年 12 月 31 日から 3,279 百万ユーロ増加して 7,196 百万ユーロとなった
が、その詳細は以下のとおりである。
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
1,214 579 635
短期銀行借入金
4,495 2,284 2,211
コマーシャル・ペーパー
現金担保およびその他のデリバティブ
1,418 750 668
関連負債
(1)
69 304 (235)
その他の短期借入金
7,196 3,917 3,279
合計
(1) その他の流動金融負債に含まれる流動金融債務を含まない。
4,495 百万ユーロのコマーシャル・ペーパーには、エネル・ファイナンス・インターナショナルの発行枠 6,000
百万ユーロのプログラム（エネル・エスピーエーによる保証付き）に基づく発行済残高 2,321 百万ユーロ、
3,000 百万ユーロのエネル・ファイナンス・アメリカのプログラムに基づく発行済残高 686 百万ユーロ相当、
総額 4,000 百万ユーロのエンデサ・エスエーのプログラムに基づく発行済残高 1,346 百万ユーロ、ならびに南米
のグループ会社による発行済残高 142 百万ユーロ相当が含まれている。
2020 年上半期中に、エネル・ファイナンス・インターナショナルとエンデサは、 サステナビリティ 目標 に関
連するコマーシャルペーパープログラムを構築した。 2020 年 6 月 30 日の時点で、これらの新しい プログラム
に基づく発行済総量は 3,527 百万ユーロであった。
注記 25.3 負債に含まれる非流動金融資産 － 3,166 百万ユーロ
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
413 416 (3) -0.7%
FVOCI で測定される有価証券
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2,753 2,769 (16) -0.6%
その他の金融債権
3,166 3,185 (19) -0.6%
合計
注記 25.4 負債に含まれる流動金融資産 － 4,167 百万ユーロ
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
1,472 1,585 (113) -7.1%
1 年 以内予定の長期金融債権
84 61 23 37.7%
FVOCI で測定される有価証券
2,326 2,153 173 8.0%
金融債権および現金担保
285 359 (74) -20.6%
その他
4,167 4,158 9 0.2%
合計
「 1 年以内予定の長期金融債権」は、主にスペインの電力システム上の不足金に関する金融債権の流動部分
895 百万ユーロ（ 2019 年 12 月 31 日現在は 950 百万ユーロ）が占めている。
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注記 26 売却目的保有資産および負債 － 3 百万ユーロ
次の表は、 2020 年 6 月 30 日および 2019 年 12 月 31 日現在の売却目的保有資産および負債の内訳を示している。
百万ユーロ
売却目的保有資産 売却目的保有負債
2020 年 2019 年 2020 年 2019 年
6 月 30 日 12 月 31 日 6 月 30 日 12 月 31 日
現在 現在 増減 現在 現在 増減
エネル・アメリカス
- 10 (10) - 3 (3)
エネル・ノース・アメリカ
1 87 (86) 2 - 2
その他
4 4 - - - -
合計
5 101 (96) 2 3 (1)
2020 年 6 月 30 日現在の残高には、主にテルミニ・イメレーゼにあるエットレ・マヨラーナ拠点のエネル・プロ
デュツィオーネ事業部門の発電所を 4 百万ユーロで売却するものが含まれている。
当上半期中の変動は、過去に売却可能として組み替えられたエネル・ノース・アメリカが保有する複数の水
力発電会社の売却に伴うものである。当該売却により、約 4 百万ユーロの売却益が発生している。また、コロ
ンビアのリオネグロ発電所は過去に売却可能として組み替えられ、 2020 年の第 2 四半期に売却されている。
注記 27 資本 － 43,368 百万ユーロ
注記 27.1 親会社株主帰属持分 － 29,180 百万ユーロ
資本金 － 10,167 百万ユーロ
2020 年 6 月 30 日現在、エネル・エスピーエーの全額引受済かつ払込済資本金は、各額面 1.00 ユーロの普通株式
10,166,679,946 株と同じ数字で表される 10,166,679,946 ユーロとなった。
資本金は、 2019 年 12 月 31 日現在の報告金額から変動していない。
2020 年 6 月 30 日現在、株主登録および 1998 年 2 月 24 日付け政令第 58 の第 120 条に準拠してイタリア証券取引委員
会（ CONSOB ）へ提出されその後当社が受領した通知、ならびにその他の入手可能な情報によれば、当社の
資本金合計の 3 ％超を保有する株主は、経済財務省（ 23.585% を保有）およびキャピタル・リサーチ・アン
ド・マネジメント・カンパニー（ 5.029% を資産運用目的で保有）である。
2020 年 5 月 14 日、エネル・エスピーエーの株主総会において、配当金合計 1 株当たり 0.328 ユーロの配当が承認
され、 2020 年 1 月にすでに行われた 1 株当たり 0.16 ユーロの中間配当および 2020 年 7 月 21 日を基準日とする保有
する自己株式を除いて算定した配当金の残額として 1 株当たり 0.168 ユーロの支払いが承認された。この残額
の配当金は、源泉税込みで、 2020 年 7 月 22 日より支払われる。
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自己株式 － (1) 百万ユーロ
2019 年 6 月 30 日現在、自己株式はエネル・エスピーエーの普通株式 1,549,152 株、各額面 1 ユーロであり、正規
仲介業者を通じて総額 10 百万ユーロで取得したものである。
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その他の剰余金 － (250) 百万ユーロ
資本剰余金 － 7,487 百万ユーロ
イタリア民法第 2431 条に準拠して、株式が額面を上回る価額で発行された場合、株式の発行価額と額面価額
の差額は、社債からの転換に起因する額も含め、資本剰余金に含められる。この剰余金は、資本準備金であ
り、法定準備金がイタリア民法 2430 条の下で設定された基準値に到達するまでは分配することは認められな
い。
法定準備金 － 2,034 百万ユーロ
法定準備金は、イタリア民法第 2430 条に従って配当として分配できない当期純利益の一部の配分で構成され
ている。
その他の剰余金 － 2,264 百万ユーロ
この剰余金には、エネルが公社から株式会社に移行した際に実施された価値修正の残余部分に関連した 2,215
百万ユーロが含まれている。
統一所得税法第 47 条に従い、この金額は分配された際に課税所得には含まれない。
在外営業活動体の換算差額（ユーロ以外） － (6,179) 百万ユーロ
当上半期における 2,377 百万ユーロに相当するマイナスの変動は、主として、子会社が使用する他通貨に対す
る機能通貨の正味での上昇によるものであり、エネル・アメリカスの 5.03% およびエネル・チリの 2.89 ％％の
取得が含まれる連結範囲の変更によるものである。
キャッシュ・フロー・ヘッジ － (769) 百万ユーロ
これには、ヘッジ手段デリバティブの測定から発生して資本で認識されている純損失が含まれている。
ヘッジ・コスト － (305) 百万ユーロ
IFRS 第 9 号を適用し、カレンシー・ベーシスポイントおよびフォワードポイントの公正価値変動額はこの剰余
金の下で報告される。
FVOCI で測定される金融商品 － 20 百万ユーロ
これには、金融資産の公正価値での測定による正味未実現利益が含まれる。
持分法適用会社 － (120) 百万ユーロ
この剰余金は、持分法適用会社に関して資本で直接認識される包括利益に対する持分を表す。
確定給付制度に係る負債（資産）純額の再測定 － (942) 百万ユーロ
この剰余金は、従業員給付債務に関連する税効果控除後のすべての数理計算上の損益が含まれる。この変動
は主に、第 5 回エンデサ労働協約の発効に伴う確定給付型年金制度の削減に伴った組替を反映している。
支配の喪失を伴わない持分の売却 － (2,381) 百万ユーロ
本項目には、支配の喪失を伴わない少数持分の第三者への売却による、取引費用を含めた実現損益が含まれ
る。この剰余金は、当上半期中に変動しなかった。
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非支配持分の取得 － (1,359) 百万ユーロ
この剰余金は、主に南米ですでに支配権を有する会社において第三者から追加持分を取得した際の購入価格
が、取得した帳簿上の持分の価額を超過した金額を表している。
当上半期中の変動は、主として金融機関 1 社との間で合意した 2 件の株式交換契約の条項に従ってエネル・ア
メリカスに対する 5.03 ％およびエネル・チリに対する 2.89 ％の所有持分を増加させ、持分合計をそれぞれ 65 ％
および 64.93 ％とした影響を反映している。
利益剰余金 － 19,264 百万ユーロ
この剰余金は、配当もその他の剰余金への配分もされていない未分配の利益を報告している。
以下の表は、非支配持分を含む、 2020 年 6 月 30 日時点のその他の包括利益に直接認識された損益の変動を示し
ている。
百万ユーロ 増減
上半期株主資
損益計算書
うち
本の部におい
うち親会社
て認識された に計上 法人税等 合計
非支配持分帰
株主帰属分
利益／（損
属分
されたもの
失）
在外営業活動体の換算差額
（ユーロ以外）
(3,319) - - (3,319) (2,120) (1,199)
キャッシュ・フロー・ヘッジ
5,689 (4,659) (219) 811 854 (43)
ヘッジ・コスト
(225) (3) 74 (154) (158) 4
FVOCI で測定される金融資産
- - - - - -
持分法適用会社
- - (2) (2) (1) (1)
他の企業に対する株式投資
(1) - - (1) (1) -
確定給付制度に係る負債（資
産）の純額の再測定
46 - (13) 33 23 10
資本の部において認識された利
益／（損失）合計
2,190 (4,662) (160) (2,632) (1,403) (1,229)
注記 27.2 非支配持分－ 14,188 百万ユーロ
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以下の表は地域別の非支配持分の構成を示すものである。
非支配持分帰属分の
百万ユーロ 非支配持分 当期純利益
2020 年 2019 年 2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在 6 月 30 日現在 6 月 30 日 現在
1 1 - (1)
イタリア
6,031 5,961 306 202
イベリア半島
7,159 9,277 114 494
中南米
656 903 29 (20)
欧州
190 222 4 1
北米
151 197 3 2
アフリカ、アジアおよびオセアニア
14,188 16,561 456 678
合計
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非支配持分の減少は、主に為替相場の動向、配当、およびエネル・アメリカスおよびエネル・チリの保有割
合の増加を反映している。
2019 年 9 月より、中南米として、パナマ、コスタリカ、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアも含めてお
り、前期までは北中米地域（当期は北米と記載）に含まれていた国々である。
新組織の観点から数値の十分な比較可能性を確保するために、 2019 年の非支配持分に帰属する当期の実績の
比較対象となる数値は適切に修正されている。
注記 28 従業員給付－ 2,780 百万ユーロ
合計
百万ユーロ
3,771
2019 年 12 月 31 日現在
51
繰入
(172)
取崩
(522)
戻入
57
時の経過による割引
(406)
為替換算差額
-
連結範囲の変更
1
その他の変動
2,780
2020 年 6 月 30 日現在
当グループはその従業員に、繰延報酬給付、一定年齢到達者または高齢者年金受給資格者への追加月分の支
払、勤続年数達成に応じたロイヤルティ賞与、補足的年金および健康保険制度、ならびに住宅電力割引およ
び同様の給付を含む、様々な給付を提供している。従業員給付債務の分析は、期中に数理計算上の仮定また
は制度に重要な変更がない限り年度ごとに毎年行われている。 2020 年 6 月 30 日現在の状況について、当グルー
プは新型コロナウイルス感染症を受けて、当該感染症によって引き起こされる可能性のある経済危機による
影響が、従業員給付債務の測定に適用される数理計算上の仮定へ与える影響をより詳細に分析することが適
切であると判断した。
以下の要因によりチリとブラジルにおいては再評価されたが、分析により新型コロナウイルス感染症の影響
は一時的かつ短期間のものであると確認している。
・ チリにおいての割引率の大幅な変更
・ ブラジルについては割引率に重要な変動はないが、債務水準は高い
年金数理人による見直しを受けて、最終的にブラジルの全体の債務は、主に為替の影響を反映して減少傾向
にある。一方で、チリにおいて大幅な変更はない。
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したがって、従業員に対するエネル・グループの義務は新型コロナウイルス感染症により大きな影響は受け
ていない。
2020 年上半期において、従業員給付債務はスペインでの第 5 回エンデサ団体労働協約締結により大幅に減少し
ている。これは、従業員および元従業員に対する電力割引が改定され、計上済みの引当金のうち超過部分を
取り崩した（ 515 百万ユーロ）ことによるものである。
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注記 29 リスクおよび費用に対する引当金－ 6,065 百万ユーロ
百万ユーロ
リスクおよび
費用に対する
非流動 流動 引当金合計
5,324 1,196 6,520
2019 年 12 月 31 日現在
226 141 367
繰入
(83) (260) (343)
取崩
(133) (24) (157)
戻入
26 7 33
時の経過による割引
(230) (48) (278)
為替換算調整
- - -
連結範囲の変更
(85) - (85)
発電所の閉鎖および用地の原状回復
(64) 72 8
その他変動
4,981 1,084 6,065
2020 年 6 月 30 日現在
2020 年 6 月 30 日現在、ブラジルでの為替レート変動の影響で減少した訴訟に対する引当金 845 百万ユーロ
（ 2019 年 12 月 31 日現在は 1,070 百万ユーロ）、原子力廃止の引当金 577 百万ユーロ（ 2019 年 12 月 31 日現在は 640
百万ユーロ）、主にイベリア半島におけるインフレ率の見直しに伴う将来の発電所閉鎖費用の再見積りによ
り減少した、発電所の閉鎖および用地の原状回復のための引当金 1,874 百万ユーロ（ 2019 年 12 月 31 日現在は
1,942 百万ユーロ）、税金や関税に対する引当金 298 百万ユーロ（ 2019 年 12 月 31 日現在は 336 百万ユーロ）、主
にイタリアにおいて利用したため減少したが、スペインにおける自己都合早期退職に関する新協定の発効に
伴う引当金の増加により一部相殺された、早期退職に対するインセンティブのための引当金 1,133 百万ユーロ
（ 2019 年 12 月 31 日現在は 1,233 百万ユーロ）を含んでいる。
これらの引当金については、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の重大な影響を受けなかった。
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注記 30 リスク管理
当グループが事業に伴う各種のリスクを管理するために使用するヘッジ手段についての詳細な説明について
は、 2019 年 12 月 31 日現在の連結財務諸表を参照のこと。
リスク管理に関して新型コロナウイルスの影響は限定的であり、デリバティブ手段の測定や為替レート、金
利や商品リスクヘッジの有効性評価の結果に直接的に重要な影響を及ぼすものはなかった。感染症拡大初期
における金融市場へ及んだ変動性は、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻り、金融デリバティブを用
いたリスク低減措置により相殺されている。ヘッジリスクの損失可能性について、太陽光や風力発電施設の
建設計画において軽微かつ一時的な変更はあるものの、ヘッジ会計の適用（非継続性、非有効性等）に望ま
しくない影響を及ぼすものではない。これらの発電所建設計画の実行可能性は十分に高く、これらの損失に
適用される有効性評価の測定方法は、これらの案件の実現について、タイミングによる問題が当グループに
影響を及ぼさない。
金融に関する基礎的前提についても、新型コロナウイルスによる不利な影響を受けておらず、損失やヘッジ
手段の変更等はない。
以下の項はデリバティブ商品の残高を、連結財政状態計算書の項目別に表示している。
注記 30.1 非流動資産に分類されたデリバティブ契約 － 2,877 百万ユーロ
以下の表は、非流動資産に分類されたデリバティブ契約の公正価値を、リスクおよびヘッジ指定の種類別に
示している。
2020 年 6 月 30 日現在 2019 年 12 月 31 日 現在
増減
百万ユーロ
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ
36 26 10
－金利
2,237 1,081 1,156
－為替
518 215 303
－商品
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ合計
2,791 1,322 1,469
公正価値ヘッジ・デリバティブ
8 7 1
－金利
25 25 -
－為替
33 32 1
公正価値ヘッジ・デリバティブ合計
トレーディング・デリバティブ
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2 2 -
－金利
1 - 1
－為替
50 27 23
－商品
53 29 24
トレーディング・デリバティブ合計
2,877 1,383 1,494
合計
金利に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは 10 百万ユーロ増加したが、これは主に 2020 年上半
期中のアメリカにおけるイールドカーブの変化および対ユーロでのドル高に関連している。
金利に係る公正価値ヘッジ・デリバティブの公正価値は 1 百万ユーロ増加したが、これは主に 2020 年上半期中
のユーロ圏におけるイールドカーブの下方シフトによる。
為替レートに係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは主に、クロスカレンシー金利スワップを使
用した、外貨による債券発行に係る為替変動リスクのヘッジに関連するものである。このデリバティブの公
正価値の増加は、主にユーロの他の主要通貨に対する 2020 年上半期中の変動によるものである。
商品に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは、公正価値 223 百万ユーロの電力のヘッジ、公正価
値 250 百万ユーロのガスおよび石油商品のデリバティブならびに公正価値 45 百万ユーロの二酸化炭素排出権お
よび石炭取引であった。
商品に係るトレーディング・デリバティブの公正価値は、主に電力に係るデリバティブ取引 50 百万ユーロで
あった。
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注記 30.2 流動資産に分類されたデリバティブ契約 － 6,059 百万ユーロ
以下の表は、流動資産に分類されたデリバティブ契約の公正価値を、リスクおよびヘッジ指定の種類別に示
している。
2020 年 6 月 30 日現在 2019 年 12 月 31 日 現在
増減
百万ユーロ
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ
235 132 103
－為替
759 847 (88)
－商品
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ合計
994 979 15
公正価値ヘッジ・デリバティブ
－為替
32 - 32
公正価値ヘッジ・デリバティブ合計
32 - 32
トレーディング・デリバティブ
48 34 14
－為替
4,985 3,052 1,933
－商品
5,033 3,086 1,947
トレーディング・デリバティブ合計
6,059 4,065 1,994
合計
為替に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは、エネルギー商品価格、投資案件ならびに外貨建
てで発行された借入に係る為替変動リスクのヘッジに関連している。これらのデリバティブの公正価値の変
動は、 2020 年上半期中の主要通貨に対するユーロの推移に伴うものである。
為替に係る公正価値ヘッジ・デリバティブは、ユーロ建て以外の外貨建て借入をヘッジするための為替デリ
バティブについて、「非流動金融資産」から想定元本 87 百万ユーロおよび公正価値 32 百万ユーロが振替えら
れたものである。
為替レートに係るトレーディング・デリバティブの公正価値は 48 百万ユーロとなり、ヘッジ目的で締結され
たものであるが、適用される会計基準の下でヘッジ会計の要件を満たさない取引に関連している。
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
商品に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブの公正価値は、電力のヘッジに係る総額 93 百万ユー
ロ、ガスおよび石油デリバティブ 545 百万ユーロ、ならびに二酸化炭素排出権および石炭のヘッジに係る総額
121 百万ユーロであった。
商品に係るトレーディング・デリバティブの公正価値は、電力、ガスおよび石油、石炭、二酸化炭素排出権
およびその他の原資産に係る取引であり、総額 4,985 百万ユーロとなる。最も影響が大きいのは、ガスおよび
石油取引であるが、当期においてはすべての商品において変動性が高かった。これらの金額には、ヘッジ目
的で行われたが、適用される会計基準の下でヘッジ会計の要件を満たさない取引も含まれている。
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
注記 30.3 非流動負債に分類されたデリバティブ契約 － 2,958 百万ユーロ
以下の表は、キャッシュ・フロー・ヘッジ、公正価値ヘッジおよびトレーディング・デリバティブの公正価
値を示すものである。
2020 年 6 月 30 日現在 2019 年 12 月 31 日 現在
増減
百万ユーロ
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ
978 779 199
－金利
1,734 1,560 174
－為替
126 47 79
－商品
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ合計
2,838 2,386 452
公正価値ヘッジ・デリバティブ
－為替
- 1 (1)
公正価値ヘッジ・デリバティブ合計
- 1 (1)
トレーディング・デリバティブ
7 6 1
－金利
1 - 1
－為替
112 14 98
－商品
120 20 100
トレーディング・デリバティブ合計
2,958 2,407 551
合計
金利に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブの公正価値の悪化は、主に 2020 年上半期における
イールドカーブの変化である。
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
為替に関するキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは主に、クロスカレンシー金利スワップを使用し
てユーロ以外の通貨による債券をヘッジする取引に関連するものである。このデリバティブの公正価値の
2019 年 12 月 31 日現在からの変動は、主にユーロのスターリング・ポンドに対する変動によるものである。
商品に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブには、公正価値 61 百万ユーロの電力のヘッジ、なら
びに公正価値 65 百万ユーロのガスおよび石油のヘッジが含まれている。トレーディング・デリバティブの公
正価値は、総額 112 百万ユーロである。
注記 30.4 流動負債に分類されたデリバティブ契約 － 5,381 百万ユーロ
以下の表は、デリバティブ契約の公正価値を示すものである。
2020 年 6 月 30 日現在 2019 年 12 月 31 日 現在
増減
百万ユーロ
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ
2 1 1
－金利
104 115 (11)
－為替
511 457 54
－商品
キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブ合計
617 573 44
トレーディング・デリバティブ
89 79 10
－金利
28 38 (10)
－為替
4,647 2,864 1,783
－商品
4,764 2,981 1,783
トレーディング・デリバティブ合計
5,381 3,554 1,827
合計
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
為替に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブは、外貨建で発行された社債の為替リスクのヘッジ
に関連しており、チリの規制されている市場において顧客との電力売却契約に係る収益は、アメリカドルお
よび天然ガスまたは他の燃料に連動している。キャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブの公正価値の変
動は、主要通貨に対するユーロの変動および通常の外国為替業務に伴うものである。
為替レートに係るトレーディング・デリバティブには、主にヘッジ目的で締結されたが適用される会計基準
の下でヘッジ会計の要件を満たさない取引が含まれる。
商品に係るキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブには、公正価値 368 百万ユーロのガスおよび石油商品
のヘッジ、 116 百万ユーロの電力のヘッジ、 27 百万ユーロの石炭および二酸化炭素排出権の取引が含まれてい
る。商品に係るトレーディング・デリバティブには、電力、石炭および二酸化炭素排出権、ガスおよび石油
とその他商品が含まれており、合計額は 4,647 百万ユーロであった。
注記 31 公正価値で測定される資産および負債
IAS 第 34 号第 15B 項 (k) に基づく開示要件に準拠して、当グループは国際会計基準により公正価値測定が要求さ
れる場合は常に、 IFRS 第 13 号に従って公正価値を算定する。
公正価値は、測定日における市場参加者間の秩序ある取引において、資産の売却によって受け取るであろう
価格、または負債の移転によって支払うであろう価格（すなわち、出口価格）と定義される。
公正価値の最も優れた代用価額は市場価格、すなわち流動性があり活発な市場で実質的に使用されている、
最新の公的に利用可能な価格である。
資産と負債の公正価値は、公正価値測定に使用されるインプットと評価技法に基づいて次のように定義され
る 3 つのレベルのヒエラルキーに分類される。
・ レベル 1 ：公正価値が、測定日に当該企業が利用できる、同一の資産または負債の活発な市場における相
場価格（未調整）に基づいて算定される。
・ レベル 2 ：公正価値が、レベル 1 に含まれる相場価格以外のインプットで、当該資産または負債について
直接的（価格として）または間接的（価格から算出）に観察可能なインプットに基づいて算定される。
・ レベル 3 ：公正価値が観察不能なインプットに基づいて算定される。
直近の年次報告書（ 2019 年 12 月 31 日現在の連結財務諸表の注記 47 および注記 48 に記載されている）と比べ
て、金融商品の測定目的で使用された公正価値ヒエラルキーのレベルに変更はなかった。レベル 2 およびレベ
ル 3 の公正価値の測定に使用された手法は、直近の年次報告書で使用された手法と整合している。一般的な論
点や当グループの公正価値測定に関する重要な評価プロセスの詳細な説明については、 2019 年度年次報告書
の注記 2 「会計方針および測定基準」の項を参照のこと。
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半期報告書
注記 32 関連当事者
エネルは、イタリアにおいて発電、配電、送電ならびに電力および天然ガスの販売を担う事業者として、当
グループの支配株主であるイタリア政府が直接的または間接的に支配する多くの企業と取引を行っている。
以下の表は、かかる取引先との間で行われた主な取引の種類を要約している。
関連当事者 関係 主要な取引の性質
アクイレンテ・ユニコ 経済財務省の（間接的に）完 高度な保護市場向けの電力の購入
全支配下
カーサ・デポジティ・エ・プレ 経済財務省の直接的な 補助的サービス市場における電力の販売（テルナ）
スティティ・グループ
支配下
送電サービスの販売（エニ・グループ）
輸送、配送およびメーターサービスの購入（テルナ）
郵便サービスの購入（イタリア郵便局）
発電所向け燃料の購入、天然ガスの貯蔵および配給サー
ビス（エニ・グループ）
ESO －エネルギー・サービス・ 経済財務省の（直接的に） 補助金対象の電力の販売
完全支配下
オペレーター
再生可能資源のためのインセンティブの A3 構成要素の
支払い
EMO －エネルギー・マーケッ 経済財務省の（間接的に） 電力取引所における電力の販売（ EMO ）
完全支配下
ト・オペレーター
電力取引所における、スタンドおよび工場向けの電力の
購入（ EMO ）
レオナルド・グループ 経済財務省の直接的な IT サービスの購入および物品の供給
支配下
最後に、エネルは年金基金であるフォペンおよびフォンデネルならびにエネルの社会支援および医療支援提
供専任の非営利企業であるフォンダツィオーネ・エネルおよびエネル・クオレとも取引関係がある。
関連当事者とのすべての取引は通常の取引条件で行われ、その条件はエネルギー、ネットワークおよび環境
規制当局によって決定される場合もある。
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
次の表は、関連当事者、関連会社および共同支配の取決めのそれぞれとの間の 2020 年および 2019 年の上半期
に実施された取引、ならびに 2020 年 6 月 30 日および 2019 年 12 月 31 日現在の残高を要約したものである。
百万ユーロ
カーサ・
デポジ
ティ・
関連会社およ
エ・プレ
び
アクイレ スティ
2020 年上半 2020 年上半
財務諸表
ンテ・ユ ティ・グ 共同支配の取
EMO ESO
ニコ ループ その他 経営幹部 期合計 決め 期総計 計上額合計 割合
損益計算書：
販売およびサービスからの収
- 306 1,257 157 126 - 1,846 87 1,933 32,520 5.9%
益
- - - - - - - 6 6 855 0.7%
その他の収益
- - - - - - - 31 31 928 3.3%
その他の金融収益
842 875 490 - 1 - 2,208 98 2,306 13,769 16.7%
電力、ガスおよび燃料の購入
2 13 1,151 1 67 - 1,234 74 1,308 8,332 15.7%
サービスおよびその他原材料
- 103 5 1 - - 109 - 109 1,089 10.0%
その他の営業費用
商品リスク管理からの収益／
- - - - - - - (1) (1) (601) 0.2%
（費用）純額
- - 7 - - - 7 22 29 2,255 1.3%
その他の金融費用
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半期報告書
百万ユーロ
カーサ・
デポジ
ティ・
関連会社およ
エ・プレ
2020 年 6月 2020 年 6月
び
アクイレ スティ
30 日現在合 30 日現在総
財務諸表
ンテ・ユ ティ・グ 共同支配の取
EMO ESO
ニコ ループ その他 経営幹部 計 決め 計 計上額合計 割合
財政状態計算書：
- - - - - - - 27 27 2,877 0.9%
非流動デリバティブ資産
- 21 608 14 28 - 671 256 927 11,308 8.2%
営業債権
- - - - - - - 3 3 6,059 -
流動デリバティブ資産
- - - - - - - 49 49 4,328 1.1%
その他の流動金融資産
- 15 62 110 1 - 188 15 203 3,890 5.2%
その他の流動資産
- - 3 - 5 - 8 173 181 6,257 2.9%
非流動契約負債
- - 670 - - - 670 - 670 53,623 1.2%
長期借入金
- - 89 - - - 89 - 89 2,738 3.3%
1年以内返済予定の長期借入金
624 50 719 1,253 21 - 2,668 62 2,730 9,348 29.2%
営業債務
- - - - - - - 5 5 5,381 0.1%
流動デリバティブ負債
- - - - - - - 46 46 1,249 3.7%
流動契約負債
- - 14 - 11 - 25 7 32 12,704 0.3%
その他の流動負債
その他の情報
- 250 324 - 157 - 731 - 731
保証
- - 154 - 42 - 196 - 196
被保証
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半期報告書
- - 102 - 4 - 106 - 106
契約債務
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百万ユーロ
カーサ・デ
ポジティ・
2019 年
関連会社および
エ・プレス
財務諸表
アクイレン ティティ・ 共同支配の取決 上半期 総
2019 年
EMO ESO
テ・ユニコ グループ その他 経営幹部 め 計 計上額合計 割合
上半期
合計
損益計算書：
販売およびサービスからの
- 786 1,306 167 76 - 2,335 142 2,477 39,492 6.3%
収益
- - - - - - - 5 5 1,475 0.3%
その他の収益
- - - - - - - 49 49 847 5.8%
その他の金融収益
電力、ガスおよび燃料の購
1,524 1,687 592 199 - - 4,002 91 4,093 20,388 20.1%
入
サービスおよびその他原材
- 28 1,351 2 63 - 1,444 68 1,512 8,849 17.1%
料
1 133 3 1 - - 138 - 138 1,315 10.5%
その他の営業費用
商品リスク管理からの収
- - 13 - - - 13 (1) 12 (188) -6.4%
益／（費用）純額
- - 8 - - - 8 7 15 2,103 0.7%
その他の金融費用
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百万ユーロ
カーサ・
デポジ
ティ・
関連会社およ
エ・プレ
2019 年 2019 年
び
アクイレ スティ
12 月 31 日現 12 月 31 日現
財務諸表
ンテ・ユ ティ・グ 共同支配の取
EMO ESO
ニコ ループ その他 経営幹部 在合計 決め 在総計 計上額合計 割合
財政状態計算書：
- - - - - - - 15 15 1,383 1.1%
非流動デリバティブ資産
- 45 573 15 13 - 646 250 896 13,083 6.8%
営業債権
- - - - - - - 8 8 4,065 0.2%
流動デリバティブ資産
- - - - - - - 27 27 4,305 0.6%
その他の流動金融資産
- 23 69 89 1 - 182 1 183 3,115 5.9%
その他の流動資産
- - 715 - - - 715 - 715 54,174 1.3%
長期借入金
- - 2 - 6 - 8 143 151 6,301 2.4%
非流動契約負債
- - 89 - - - 89 - 89 3,409 2.6%
1年以内返済予定の長期借入金
601 92 726 793 18 - 2,230 61 2,291 12,960 17.7%
営業債務
- - - - - - - 8 8 3,554 0.2%
流動デリバティブ負債
- - - - 1 - 1 38 39 1,328 2.9%
流動契約負債
- - 16 - 9 - 25 5 30 13,161 0.2%
その他の流動負債
その他の情報
- 250 354 - 164 - 768 - 768
保証
- - 125 - 35 - 160 - 160
被保証
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
- - 9 - 4 - 13 - 13
契約債務
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
注記 33 コミットメントおよび保証
エネル・グループが締結したコミットメントおよび第三者に付与した保証は、以下に要約したとおりであ
る。
百万ユーロ
2020 年 2019 年
6 月 30 日現在 12 月 31 日 現在
増減
保証
11, 636 11,078 558
－第三者に付与された保証およびその他の保証
仕入先に対するコミットメント
72,759 97,472 (24,713)
－電力購入
42, 196 48,016 (5,820 )
－燃料購入
1,388 1,034 354
－各種供給物
3,335 3,522 (187)
－弁済金
4,141 3,391 750
－その他
123,819 153,435 (29, 616 )
合計
135, 455 164,513 (29,058 )
合計
2020 年 6 月 30 日現在、電力購入に関するコミットメントの合計は 72,759 百万ユーロで、そのうち 19,257 百万
ユーロは 2020 年 7 月 1 日から 2024 年の期間に係るものであり、 17,142 百万ユーロは 2025 年－ 2029 年、 13,898 百万
ユーロは 2030 年－ 2034 年、残りの 22,462 百万ユーロは 2034 年以降に係るものである。
燃料購入に係る契約は、契約パラメーターとその報告期間末の適用換算レートを参考に決定される（燃料価
格は変動し、主に外貨建てであるため）。 2020 年 6 月 30 日時点の合計は 42,196 百万ユーロで、そのうち 21,327
百万ユーロは 2020 年 7 月 1 日から 2024 年の期間に係るものであり、 11,616 百万ユーロは 2025 年－ 2029 年、 6,478
百万ユーロは 2030 年－ 2034 年、残りの 2,775 百万ユーロは 2034 年以降に係るものである。
注記 34 偶発債務および資産
本財務諸表の利用者は、詳細な情報について 2019 年 12 月 31 日現在の連結財務諸表を参照することが奨励され
るが、同連結財務諸表と比べて、偶発資産および債務において次の主要な変化が発生した。
ブリンディジ・スド火力発電所－エネルの従業員に対する刑事訴訟
2019 年 2 月 8 日レッチェ控訴裁判所は石炭粉塵によるブリンディジ・スド火力発電所に隣接する土地を汚染し
た危険物投棄の容疑および刑事損害に関係した多数のエネル・プロデュツィオーネ従業員に対して刑事判決
を下したが、 被告側は、 2019 年 6 月 22 日にこの判決を不服として破毀院に上訴した。この上訴に関連する
2020 年 4 月 24 日に予定されていた初公判は新型コロナウイルスによる緊急事態のため 2020 年 10 月 1 日に延期と
なった。
エネル・プロデュツィオーネの従業員が関わった、ブリンディジ発電所からの廃棄物処分の違反疑惑に関す
る ヴィボ・ヴァレンツィア裁判所 での訴訟に関し、検察の専門家証人は 2020 年 2 月 24 日の 審問 で証言した。新
型コロナウイルスへの対策の一環としてすべての刑事および民事訴訟における審問は延期されたが、当訴訟
の審問は 2020 年 9 月 7 日に再開される予定である。
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エネル・エスピーエー(E05955)
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エネル・エネルギアおよびセルヴィツィオ・エレットリコ・ナショナーレに対する反トラスト訴訟
2019 年 10 月 7 日のラティオ地方行政裁判所の判決に関する、国務院で保留中であった上訴手続きについて、
2020 年 5 月 21 日の審問で、国務院は判決を支持した。 2020 年 7 月 20 日の命令により、国務院（ 3 社を弁護する弁
護士からの従属的請願を受諾している）は 3 つの判決を併合した後、判決を一時停止し、この問題を EU 機能
条約第 267 条に従って、本件に適用される「支配的地位の濫用」の概念の解釈を明確にすることを目的とした
先決裁定の申立てを欧州連合司法裁判所に提出するよう命じた。
ビー・イー・ジー訴訟
イタリア
アルバニア・ビー・イー・ジー・アンビエント・エスエイチピーケー（アルバニア BEG ） による法的措置に
より、仲裁手続きでエネル・パワー・エスピーエーに勝訴判決が下されたが、 ビー・イー・ジー・エスピー
エーは イタリアで下された仲裁決定を遵守しなかった。そのためエネル・エスピーエーとエネル・パワー・
エスピーエーは ビー・イー・ジーエスピーエーの損害賠償責任 を確認するため、ローマ裁判所に控訴したが
保留中であり、保留中の訴訟に関する 2020 年 5 月 7 日に予定されていた審問は、新型コロナウイルス蔓延の緊
急事態のため、 2021 年 2 月 18 日に延期となった。
フランス
アルバニア BEG がフランスでのアルバニア裁判所の判決を執行可能にするために開始した訴訟に関して、
2020 年 6 月 9 日のパリ控訴裁判所で当初予定されていた審問は、新型コロナウイルス蔓延の緊急事態のため延
期となった。当事者間の準備書面の交換は現在も進行中である。
オランダ
アルバニアの裁判所の判決をオランダで執行可能にするために アルバニア BEG が提起した訴訟について、ア
ムステルダム上院裁判所は 2019 年 12 月 3 日に、 2016 年 6 月 29 日の公判の判決を破棄する判決を下し 、 アルバニ
ア BEG による申立てを棄却した。裁判所は、 アルバニア BEG の劣後的主張に対する管轄権を確認し、アルバ
ニア法に基づく訴訟の 本案 を再分析した後、この結論に達した。したがって、エネルおよびエネル・パワー
は、 アルバニア BEG に対して支払義務はなく、控訴裁判所は、不法な保守的差押で生じた損失を、特定の手
続きの一部として定量化し、裁判および控訴手続の費用を上訴側に払い戻すよう命じた。 2020 年 3 月 3 日、 ア
ルバニア BEG が オランダの最高裁判所に上訴したことが判明した。 2020 年 4 月 3 日、エネルとエネル・パワー
は最高裁判所に出廷した。当事者間の準備書面の交換は現在も進行中である。
シブラン訴訟 -ブラジル
1995 年から 1999 年に関する 6 つの訴訟のうち最初の訴訟に関しては、ブラジルの配電会社による電力サービス
中断の結果発生したとされる損失の損害賠償を得るために、シブランがアンプラを 1999 年に提訴し、シブラ
ンは、アンプラに対する勝訴判決に対し、 2016 年 12 月 16 日に連邦高等裁判所に上訴したが、 2020 年 6 月 19 日に
棄却となった。
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エネル・エスピーエー(E05955)
半期報告書
コロンビアでの仲裁手続
グルポ・エネルジア・ボゴタ（ GEB ）はコデンサおよびエムゲサに対して開始した仲裁手続きに関し、各会
社の 2 つの別々の仲裁手続きに参加し、エムゲサに対して提起された仲裁申請の改訂版を 2020 年 2 月 24 日に提
出した。改訂版の内容としては、とりわけ、企業目的を追求しなかったこと、およびエネル・アメリカスと
その取締役による議決権の行使の乱用に関する申立てが含まれている。
エムゲサは、 GEB の新たな申立てに異議を唱え防御的な上訴趣意書を提出した。 エムゲサとコデンサに対す
る、 2 つの仲裁手続きはどちらも、当事者の合意により、現在一時中断されている。 係争金額は未だ決定し
ておらず、両手続きはどちらも予備的段階にある。
ガブチコボの係争案件－スロバキア
VEG 補償契約を無効にするための訴訟に関し、水利管理会社（ VV ）が提起した控訴は却下され、スロベンス
ケ・エレクトラーネ（ SE ）に対する勝訴判決は維持された。 VV は 2020 年 3 月 9 日にその判決に対して上訴し、
SE は 2020 年 6 月 8 日に提出した上訴趣意書で回答した。
加えて、 VV が SE を相手取って 2006 年から 2015 年までの期間の SE による不当な蓄財を申し立てて起こした訴
えに関しては（推定約 360 百万ユーロと利息）、（ i） 2006 年、 2007 年および 2008 年については、 2019 年 6 月 26
日に行われた審問において、ブラティスラバ裁判所は、手続き上の理由から両当事者により提出された申立
てを棄却した。最初の判決は VV と SE の両方から上訴され、判決は未だ保留中である。（ ii ） 2009 年の訴訟に
関しては、ブラティスラバ裁判所は 2020 年 9 月 8 日に最初の審問を定めた。（ iii ） 2010 年と 2013 年に関する訴
訟に関し、最終的な申立ての交換が完了し、当初 2020 年 5 月 12 日に予定されていた第一審の審理は 2020 年 10 月
6 日まで延期となった。（ iv ） 2014 年に関連する訴訟に関して、 2020 年 3 月 31 日に予定されていた第一審の審
問は、新たな日程を定めることなく中止となった。 最後に、ブラティスラバ裁判所で VV によって SE へ提起さ
れた、ガブチコボ工場の技術資産の移転費用の返還請求訴訟において、 2020 年 3 月 12 日に予定されていた審問
は、当初 2020 年 5 月 28 日に延期されたが、 その後 2020 年 10 月 1 日に再延期となった。
予防的行政手続きおよびチュカス仲裁
2019 年 9 月 11 日にチュカスがコスタリカの最高裁判所に説明および追加的詳細を求める訴訟（ recurso de
aclaración y adición ）を起こし、 2020 年 6 月 8 日に裁判所は一部これを支持した。裁判所の決定はチュカスが提
出した証拠の承認に関する情報と共に、 2019 年 9 月 5 日の判決をもとに下されたが、仲裁裁定の無効に関する
決定は変更されなかった。 2020 年 7 月 15 日、チュカスはコスタリカ・アメリカ商工会議所（ AMCHAM
CICA ）に仲裁申立ての申請をした。
ガスアタカマ・チリ－チリ
ガスアタカマ・チリが CDEC-SING （経済供給センター）に 2011 年 1 月 1 日から 2015 年 10 月 29 日の間提供した情
報に関して、電力・燃料監督庁（ SEC ）が 2016 年 8 月 4 日、ガスアタカマ・チリに罰金を課したが、 2020 年 1 月
15 日、チリ最高裁判所は、罰金を約 600 万ドルから約 30 万ドルに減額するというサンティアゴ裁判所の決定を
支持する判決を下した。判決は確定し、 2020 年 3 月 12 日、ガスアタカマ・チリはチリ最高裁判所により決定さ
れた金額の罰金を支払った。
源泉徴収税－エンデサ・ブラジル
2014 年 11 月 4 日、ブラジル税務当局はエンデサ・ブラジル（現エネル・ブラジル）に対し、租税査定を通告
し、非居住者向け配当の引き上げに対する源泉徴収の適用を怠ったと主張した。より具体的には、 2009 年、
エンデサ・ブラジルが国際会計基準（ IFRS-IAS ）の初度適用の結果、のれんの認識を中止し、会計基準の適
切な適用に基づき、当該影響を資本として認識した。しかし、ブラジル税務当局は、税務調査中に、会計処
理が不適切であり、のれんの減損の影響は損益を通じて反映されるべきだと主張した。この結果、対応する
査定額（約 202 百万ユーロ）が非居住者向け所得の支払いとして組み替えられ、 15 ％の源泉徴収対象となっ
た。企業が行った会計処理は外部監査の合意を得ており、国内法律事務所の特別見解による確認も得ている
ことは留意されるべきであるが、行政裁判所の第一審および第二審は、税務当局に有利な判決を下した。同
社の上訴は第三審のレベルでは形式上の理由により退けられ、同社はこの判決に対する不服を申し立ててお
り、裁判所における会社の行為および会計処理の適正性について継続して抗弁していく予定である。争議に
係る全体の金額は 2020 年 6 月 30 日時点で約 58 百万ユーロである。
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注記 35 後発事象
エネル・チリに対する持分の追加取得
2020 年 7 月 7 日、エネルの、チリの子会社であるエネル・チリ・エスエー（エネル・チリ）に対する持分保有
割合が 64.9 ％となったことを公表した。これは、 2019 年 12 月に金融機関と締結したエネル・チリの株主持分
の最大 3 ％を追加取得できる 2 つの株式交換取引が実行されたことによるものである。
継続事業からのキャッシュ・フローで資金を調達したこの取引は、エネル・グループが発表した南米で事業
を行っているグループ企業の非支配持分から持分を買い取り、グループの持分を増やしてという方針に沿っ
たものである。
発電所で使用しなくなった用地に保税倉庫を開発する会社の設立
2020 年 7 月 8 日、エネルは、イタリアで、港湾、空港などの戦略的に好立地にある発電所に隣接する未利用の
用地の復元、開発を行う会社を設立し、商品の物流管理及び保管を行う保税倉庫として使用することを公表
した。最初の 2 つの用地候補は、ラスペツィアのエウジェニオモンターレ発電所とリボルノのマルゾッコ発電
所の用地であり、 2021 年の初めに、地方当局の協力を得て、稼働開始する予定である。
循環経済（リユース）の原則にのっとり、既存施設を再利用することは、開発される用地の長寿命化が可能
になり、また新しい仕事が創出されることにより、既存の技術と資産の改善につながり、社会的・経済的利
益が生み出されることにより、重要な環境上のメリットがあると考えている。
脱炭素化に向けたエネルギー移行を加速
エネルは、エネルギー移行のリーダーとしての役割を果たし、脱炭素化と世界中の再生可能エネルギーの成
長を戦略の中心に据えている。 2020 年から 2022 年の戦略計画では、現在の 46 GW から 2022 年末に 60 GW へと
設定された再生可能エネルギー容量の大幅な増加と、石炭火力の発電能力と発電量の段階的な削減を計画し
ている。より具体的には、その発電能力は 2019 年と比較して 2022 年に 40 ％以上削減すると計画している。一
貫した方法で世界中の再生可能エネルギーと火力発電に関連する資産を管理し、その変革を導き、加速させ
るために、 2019 年、エネルは新しいビジネスラインを組織した。
これに関連して、エネルは 2020 年 6 月 2 日、エネルギー移行プロセスに関連する活動の再構築を開始した。こ
れには、グループが事業を行う全てのエリアの火力発電所が含まれる。結果として生じるプロセスと運用モ
デルの改訂には、従業員の役割とスキルの変更が必要になる。グループでは、再配置プログラムに基づく持
続可能性の高い計画と、それに関連する主要なスキルアップと再教育の計画および世界中で 1,300 人規模の自
己都合の早期退職制度を導入する予定としている。
グループでは、約 4 億ユーロの一時的な費用を投じ、これらの計画を今後 2 年間で精緻化し実行していく。こ
れは、グループの継続事業の EBITDA および純利益の計算には含まれないため、エネルの配当政策への影響は
ない。
当該計画は、国ごとに手順やタイミングは異なるが、地域社会、管轄する公的機関や関係者との十分な対話
を行いながら、実行に移される予定である。
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２【その他】
(1)2020 年６月30日後の状況
2020年６月30日現在の中間連結財務書類注記35「後発事象」を参照のこと。
(2) 訴訟
「第一部－第３－４ 経営上の重要な契約等」及び2020年６月30日現在の中間連結財務書類注記34「偶発債務および資産」を
参照のこと。
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３【日本における会計原則及び会計慣行と国際財務報告基準との相違】
以下は、国際財務報告基準（ IFRS ）と適用可能な日本の会計原則及び会計慣行との間の主要な差異を示している。
IFRS とは、国際会計基準（ IAS ）・国際財務報告基準（ IFRS ）・国際財務報告基準解釈指針委員会（ IFRIC ）及び
解釈指針委員会（ SIC ）の解釈のことであり、国際会計基準審議会（ IASB ）により発布され、 1606/2002 号の規定
（ EC ）に従って欧州共同体が認識し、 2020 年６月 30 日時点で有効なものである。この基準は、エネル・グループ
が 2020 年６月 30 日時点の連結財務諸諸表において採用している。
（ 1 ）減損損失
IFRS （ IAS 第 36 号）では、減損の兆候が存在する場合に、資産の帳簿価額がその回収可能価額を上回る金額として
減損損失を算定する。回収可能価額は（ i）売却費用控除後の公正価値及び（ ii ）使用価値（処分価値を含め、使用
を通じて発生する将来キャッシュ・フローの現在価値）のうちいずれか高い金額となる。
日本の会計原則では、最初に資産の帳簿価額を、使用及び最終的処分を通じて発生する割引前キャッシュ・フロー
の総額と比較する。その結果、資産の帳簿価額が割引前キャッシュ・フローの総額よりも大きいため回収不能であ
ると判断された場合、減損損失を認識する。
（ 2 ）のれん
IFRS （ IAS 第 38 号）では、子会社の取得から生じたのれんは償却されず、もしあれば、減損損失にて調整される。
企業結合によって生じたのれんの認識と測定には、全部のれんアプローチと購入のれんアプローチの２つの方法が
ある。
日本の会計原則では、のれんの償却は最長 20 年の期間に渡って規則的に償却され、特定の条件に該当する場合には
減損も行われる。のれんは、購入のれんアプローチに類似した方法で認識される。
（ 3 ）収益認識
IFRS （ IFRS 第 15 号）では、収益とは資本参加者からの拠出に関連するもの以外で、資本の増加をもたらす会計期
間中の企業の通常の活動過程で生じる経済的便益の増加をいう。収益は、顧客への財又はサービスの移転と交換
に、企業が権利を得ると見込む対価を反映した金額で認識する。
履行義務は、約定した財又はサービスを顧客に移転し、顧客がその財又はサービスの支配を獲得した時点（又は獲
得するに応じて）で充足される。従って、収益は顧客が財又はサービスの支配を獲得した時点（又は獲得するに応
じて）で認識される。資産の支配とは、資産の使用を指図し、資産からの残りの便益の実質的にすべてを獲得する
能力をいう。
日本の会計原則では、売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限
り認識される。具体的に実現の定義や収益認識要件等について定めた規定はない。一般的に実現とは、外部社との
間において経済的な取引が行われたこと、つまり、財貨又は役務が貨幣性資産に形を変えることをいうものとされ
ている。
（ 4 ）金融商品
IFRS （ IFRS 第 ９号）では、公表価格がない資本性金融商品及びそのデリバティブ（資産）は、必ず公正価値で測
定する必要がある。公表価格がない資本性金融商品及びそのデリバティブは、原則、必ず公正価値で測定する必要
があるが、但し、公正価値が信頼性をもって測定できない場合に限り、取得原価による測定を認めており、このよ
うなケースは稀である。
日本の会計原則では、市場で売買されない株式については、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証
券として取り扱う。取引慣行が成熟していない一部のウェザー・デリバティブ等で公正な評価額を算定することが
極めて困難と認められるデリバティブ取引については、取得価格をもって貸借対照表価格とする。
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（ 5 ）有給休暇引当金
IFRS （ IAS 第 19 号）では、未消化の有給休暇について関連期間にわたり引当計上が要求される。
日本の会計原則では、未消化の有給休暇について引当金を計上する実務慣行はない。
（ 6 ）過去勤務費用
IFRS （ IAS 第 19 号）では、過去勤務費用は損益計算書に計上される。
日本の会計原則では、当期に発生した過去勤務費用は、その他の包括利益で即時認識する。
（ 7 ）固定資産の再評価
IFRS （ IFRS 第 1 号）では、エネル・グループは「取得原価」法を採用しているが、 IFRS への移行日における固定資
産については、再評価日における、みなし帳簿価額としての一定の再評価を行っている。
日本の会計原則では、この固定資産の再評価は一部の例外を除き認められていない。
（ 8 ）子会社の支配の喪失
IFRS （ IFRS 第 10 号）では、親会社は、支配を喪失したときには、公正価値で残余の投資を評価し、差額は損益と
して認識する。その後、この残存投資は、残存する影響力の程度に応じて、適用可能な会計基準に従って会計処理
される。
日本の会計原則では、持分の一部売却の結果、残存投資が関連会社投資に該当する場合には、持分法により測定さ
れる。残存持分が関連会社投資に該当しない場合、親会社の個別財務諸表にて、帳簿価額に基づき測定される。子
会社が関連会社に該当しない場合には、その投資は個別財務諸表の帳簿価額（原則として、企業結合後における結
合企業の株式の公正価値）に基づき測定される。
（ 9 ）企業結合 条件付対価
IFRS （ IFRS 第 ３号）では、取得企業は、移転した対価の一部として、条件付対価を公正価値で認識する。なお、
取得日以降に取得時点で存在した事実及び状況についての追加情報を得ることから、取得日から一年以内にそれら
公正価値の計上を行うことが求められている。その他の条件付対価については、損益として認識され、のれんへの
変更は行わない。
日本の会計原則では、対価及びのれんの変更についての期限は定められていない。
（ 10 ）無形資産の当初認識と測定
IFRS （ IAS 第 38 号）では、無形資産は、分離可能な場合で、資産から企業に流入する将来経済的便益がほとんど確
実に期待できる場合で、資産の原価が確実に測定できる場合のみ認識することができる。研究活動に対する支出
は、発生時の費用として認識しなければならない。開発費は、技術的に実行可能なだけでなく、資産を使用又は販
売する意思などの他の状況を証明できる場合にのみ、無形資産として認識される。
日本の会計原則では、研究開発費とソフトウェア以外について、無形資産の認識に関する明確なガイダンスはな
い。研究開発に関する支出については、発生時の費用として認識する。
（ 11 ）個別償却（構成要素アプローチ）
IFRS （ IAS 第 16 号）では、有形固定資産のうち、異なる耐用年数や全体の取得原価に対して重要な取得原価を持つ
資産項目は、区分して償却しなければならない。
日本の会計原則では、これに関する特別な規定は存在しない。
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（ 12 ）不利な契約
IFRS （ IAS 第 37 号）では、不利な契約とは、契約による債務を履行するための不可避的な費用が、契約上の経済的
便益の受取見込額を超過している契約をいう。もし、企業に不利な契約があれば、当該契約の現在債務は、引当金
として認識・測定しなければならない。
日本の会計原則では、これに関する特別な規定は存在しない。
（ 13 ）賦課金
IFRS （ IFRIC 第 21 号）では、賦課金を支払う負債は、関連する法規制により定められた賦課金を支払う原因となる
活動が生じた時点で認識する。もし、関連する法規制によって、支払の原因となる活動が一定期間にわたって生じ
る場合、賦課金を支払う負債は除々に認識されることになる。
日本の会計原則では、賦課金について特に規定されていない。
（ 14 ）ジョイント・オペレーション
IFRS （ IFRS 第 11 号）では、共同支配の取決めのうち、共同支配事業（ジョイント・オペレーション）は、自らの
資産、負債、収益及び費用並びに事者に共通して発生したそれらに対する持分相当額を認識する方法により会計処
理される。
日本の会計原則では、共同支配投資企業は、共同支配事業に対する投資について、連結財務諸表上、持分法を適用
する。また、ジョイント・ベンチャーとジョイント・オペレーションの会計上の取扱いについては区分されていな
い。
（ 15 ）リース
IFRS （ IFRS 第 16 号）では、借手は、リースをファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類するこ
とはないが、免除規定を選択した場合の短期リース、及び少額リースを除き、使用権資産とリース負債を認識す
る。貸手は、リースをファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類する。当該分類は、資産の所有
に伴うリスクと経済価値が実質的にすべて借手に移転しているかに基づいて行われ、契約の形式ではなく、取引の
実質に基づいて判断される。
日本の会計原則では、解約不能かつフルペイアウトの要件を充足するリース取引をファイナンス・リース取引とい
い、リース取引がファイナンス・リース取引に該当するかどうかについては、その経済的実質に基づいて判断すべ
きものであるが、以下のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リース取引と判定される。
ⅰ ）解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、見積現金購入価額の概ね 90 ％以上
ⅱ ）解約不能のリース期間が、当該リース物件の経済的耐用年数の概ね 75 ％以上
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主な表示と区分の相違
（ 1 ）非継続事業及び売却目的の固定資産
IFRS （ IFRS 第 ５号）では、非継続事業の損益、資産、負債及びキャッシュ・フローは、区分表示され開示され
る。資産または、資産及び負債グループの帳簿価額が継続的な使用ではなく、主に売却を通じて回収される場合、
これらは他の連結財政状態計算書の資産及び負債とは区別して表示される。売却目的の資産は、帳簿価額または売
却費用控除後の見積公正価値のいずれか低い方の金額で測定される。
日本の会計原則では、このような非継続事業と売却目的の固定資産についての会計原則はない。
（ 2 ）財政状態計算書
IFRS （ IAS 第 １号）では、財政状態計算書の特定の雛形を定めていない。流動性表示がより適切で信頼ある情報を
提供しない限り、資産及び負債は流動／固定により表示する。
日本の会計原則では、一般的な貸借対照表の雛形を定めている。 IFRS に比べ貸借対照表の見出しは、より詳細に記
載することが求められている。公開会社は特定の開示規定に準拠しなければならない。
（ 3 ）損益計算書
IFRS （ IAS 第 １号）では、標準的な雛形を定めていないが、費用は 2 つの雛形（機能別もしくは性質別）から選択
する。損益計算書には最低限の項目を表示することが求められる。
IFRS では損益項目とその他の包括利益の構成要素の表示について、下記の選択がある。
・ １計算書方式（小計を使用）
・ ２計算書方式
日本の会計原則では、３つの利益区分の表示が要求される。それは、営業利益、経常利益、純利益である。通常、
性質別に表示される。損益計算書の見出しに関して、日本の会計原則は、 IFRS/IAS のフレームワークと比較してよ
り詳細に表示することが要求されている。
（ 4 ）例外的（重要）項目
IFRS （ IAS 第 １号）では、例外的項目の用語を用いず、その金額、影響を及ぼす範囲及び性質を考慮して、企業の
業績をより説明するために説明が求められるべき項目については別個に開示する。
日本の会計原則では、例外的項目は、損益計算書の「特別損益」の区分で別個に表示される。
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第７【外国為替相場の推移】
米ドルと日本円の為替及びユーロと日本円の為替は、それぞれ最近６ヶ月間の日本の一般的な事象を報道している２紙以上
の日刊新聞から情報が得られるため、米ドル及びユーロに関する記載は除外した。
第８【提出会社の参考情報】
事業年度の開始日から本半期報告書提出日までの間において提出された、金融商品取引法第25条第１項各号に掲げる書類
は、以下のとおりである。
１．有価証券報告書 2020 年６月30日 関東財務局長に提出
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当なし。
第３【指数等の情報】
該当なし。
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