株式会社 ケーヒン 意見表明報告書

提出書類 意見表明報告書
提出日
提出者 株式会社 ケーヒン
カテゴリ 意見表明報告書

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
     【表紙】
      【提出書類】                    意見表明報告書

      【提出先】                    関東財務局長
      【提出日】                    2020年9月2日
      【報告者の名称】                    株式会社 ケーヒン
      【報告者の所在地】                    東京都新宿区西新宿一丁目26番2号
      【最寄りの連絡場所】                    東京都新宿区西新宿一丁目26番2号
      【電話番号】                    03(3345)3411(代表)
      【事務連絡者氏名】                    経理部長  佐藤 光俊
      【縦覧に供する場所】                    株式会社 ケーヒン
                         (東京都新宿区西新宿一丁目26番2号)
                         株式会社東京証券取引所
                         (東京都中央区日本橋兜町2番1号)
      (注1) 本書中の「当社」とは、株式会社ケーヒンをいいます。

      (注2) 本書中の「公開買付者」とは、本田技研工業株式会社をいいます。
      (注3) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。
      (注4) 本書中の記載において計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は計数の総和
           と必ずしも一致しません。
      (注5) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合、特段の記載がない限り、日本国における日数又は
           日時を指すものとします。また、本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第
           91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
      (注6) 本書中の「法」とは、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)をいいます。
                                  1/26












                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
      1【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】
        名 称 本田技研工業株式会社
        所在地 東京都港区南青山二丁目1番1号
      2【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】

        普通株式
      3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】

       (1)意見の内容
          当社は、2019年10月30日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由
         に基づき、同日時点における当社の意見として、本統合(注)に向けた一連の取引の一環として、当社の完全子
         会社化を目的として、当社、日立オートモティブシステムズ株式会社(以下「日立オートモティブシステムズ」
         といいます。)、株式会社ショーワ(株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場第
         一部(以下「東証第一部」といいます。)、証券コード7274、以下「ショーワ」といいます。)、日信工業株式
         会社(東証第一部、証券コード7230、以下「日信工業」といい、当社及びショーワと併せて、以下「本対象3
         社」といいます。)、株式会社日立製作所(東証第一部、証券コード:6501、以下「日立製作所」といいま
         す。)及び公開買付者の6社の間において、2019年10月30日付で締結された経営統合に関する基本契約(以下
         「本基本契約」といいます。)に基づき実施される、公開買付者による当社の普通株式(以下「当社株式」とい
         います。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)が開始された場合、これに賛同の意見を
         表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
         (注) 2019年10月30日付当社プレスリリース「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン、
             株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に向けた当
             社関係会社である本田技研工業株式会社による当社株式に対する公開買付けの開始予定に関する意見表
             明のお知らせ」(以下「当社2019年10月30日付プレスリリース」といいます。)並びに当社、日立オー
             トモティブシステムズ、ショーワ、日信工業、日立製作所及び当社の関係会社である公開買付者が2019
             年10月30日付で公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン、株式会社
             ショーワ及び日信工業株式会社の経営統合に関するお知らせ」(以下「本統合プレスリリース」といい
             ます。)において公表しております、公開買付者が本対象3社を公開買付者の完全子会社とした上で、
             日立製作所の完全子会社である日立オートモティブシステムズを存続会社、本対象3社を消滅会社とす
             る吸収合併(以下「本吸収合併」といいます。)を実施することにより行う経営統合をいいます。
          2020年9月1日付公開買付者プレスリリース「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン

         (証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統
         合に伴う株式会社ケーヒンの完全子会社化のための公開買付けの開始に関するお知らせ」によれば、公開買付者
         は、2019年10月30日開催の取締役会において、本基本契約に基づき、本統合に向けた一連の取引の一環として、
         当社株式の全て(但し、公開買付者が所有する当社株式及び当社が所有する自己株式を除きます。以下同じで
         す。)を取得し、当社を公開買付者の完全子会社とするために、①各国の競争当局の企業結合に関する届出許可
         等、各国の関係当局の許認可等が得られること、②当社が、本基本契約に基づく、本公開買付けの賛同及び応募
         推奨に関する決議を実施し、その公表を行っており、かつ本基本契約締結日(下記「(7)公開買付者と当社又
         はその役員との間の合意の有無及び内容」において定義します。)から公開買付者が本公開買付けの開始を決定
         する日(以下「本公開買付開始決定日」といいます。)までの間、当該決議を変更せず、それと矛盾する内容の
         取締役会決議を行っていないこと等の一定の前提条件(詳細は、下記「(7)公開買付者と当社又はその役員と
         の間の合意の有無及び内容」をご参照ください。以下「本前提条件」といいます。)が充足された場合に、当社
         株式を対象とする本公開買付けを実施することを決定していたとのことです。
                                  2/26






                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          これに対して、当社は、2019年10月30日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」の
         「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本公開買付けが開始
         される際に、当社が設置した本特別委員会(下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利
         益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した
         特別委員会の設置」において定義されます。以下同じとします。本特別委員会の詳細は、下記「(6)本公開買
         付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保する
         ための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置」をご参照ください。)に対して、本特別委員会
         が2019年10月30日付で当社取締役会に対して表明した意見に変更がないか否か検討し、当社取締役会に対し、変
         更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかかる意見を踏ま
         えて、本公開買付けが開始される時点で、本基本契約に基づき、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うこ
         とを併せて決議しておりました。
          その後、2020年7月30日時点で本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及

         び対応が全て完了する見込みが立ったため、公開買付者は、当社に対して、当該手続及び対応が2020年8月14日
         までに完了することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよう
         要請しました。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったた
         め、公開買付者は、同日付で、当社に対して、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨を通知しま
         した。その後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく
         手続及び対応が全て完了したため、公開買付者は、2020年8月27日、その他の本前提条件が充足されることを前
         提に2020年9月2日を公開買付けの開始日(以下「公開買付開始日」といいます。)として本公開買付けを開始
         したい旨を当社に対して連絡いたしました。
          当社は、これを受けて、2020年7月30日、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利
         益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した
         特別委員会の設置」に記載のとおり、本特別委員会に対して、2019年10月30日付答申書(下記「(6)本公開買
         付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保する
         ための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置」において定義されます。以下同じとします。)
         の意見に変更がないかを検討し、当社の取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更
         後の意見を述べるよう諮問しました。本特別委員会は、かかる諮問を受けて検討を行った結果、2020年9月1日
         付で、委員全員一致の決議により、当社取締役会に対し、2020年9月1日付答申書(下記「(6)本公開買付価
         格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するため
         の措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置」において定義されます。以下同じとします。)を提
         出いたしました。
          このような中、今般、公開買付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対応が完了した
         ことを受けて、各国の関係当局の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを
         開始する条件が整ったことを確認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのこと
         です。
          これに対して、当社は、2020年9月1日付答申書及び2020年8月31日付当社株式価値算定書(下記「(3)算
         定に関する事項」において定義されます。以下同じとします。)等を踏まえて、2020年9月1日開催の取締役会
         において、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討した結果、本公開買付けについて、下記
         「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するととも
         に、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
          なお、当社の上記2019年10月30日開催の取締役会及び2020年9月1日開催の取締役会の決議は、いずれも下記
         「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの
         公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有し
         ない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議しております。
       (2)意見の根拠及び理由

        ① 本公開買付けの概要
          当社は、公開買付者より、本公開買付けの概要につき、以下の説明を受けております。
          公開買付者は、本書提出日現在、東証第一部に上場している当社株式30,581,115株(所有割合(注1)

         41.35%)を所有しており、当社を持分法適用関連会社としております。
          公開買付者は、2019年10月30日付公開買付者プレスリリース「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式
         会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード
         7230)の経営統合に伴う株式会社ケーヒンの完全子会社化のための公開買付けの開始予定に関するお知らせ」
         (以下「公開買付者10月30日付プレスリリース」といいます。)及び本統合プレスリリースにてお知らせしてお
         りますとおり、本対象3社を公開買付者の完全子会社とした上で、日立製作所の完全子会社である日立オートモ
                                  3/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
         ティブシステムズを存続会社、本対象3社を消滅会社とする本吸収合併を実施することにより本統合を行うこと
         について、2019年10月30日付で、当社、日立オートモティブシステムズ、ショーワ、日信工業及び日立製作所と
         の 間で、本基本契約を締結いたしました。本基本契約の詳細は、下記「(7)公開買付者と当社又はその役員と
         の間の合意の有無及び内容」をご参照ください。
          公開買付者は、公開買付者10月30日付プレスリリースに記載のとおり、2019年10月30日開催の取締役会におい

         て、本基本契約に基づき、本統合に向けた一連の取引の一環として、当社株式の全てを取得し、当社を公開買付
         者の完全子会社とするために、本前提条件が充足された場合に、当社株式を対象とする本公開買付けを実施する
         ことを決定したとのことです。今般、公開買付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対
         応が完了したことを受けて、各国の関係当局の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本
         公開買付けを開始する条件が整ったことを確認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定
         したとのことです。
          なお、公開買付者が10月30日付で公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証
         券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に
         伴う株式会社ショーワの完全子会社化のための公開買付けの開始予定に関するお知らせ」、及び、「日立オート
         モティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及
         び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴う日信工業株式会社の完全子会社化のための公開買付け
         の開始予定に関するお知らせ」(総称して、以下「その他対象2社2019年10月30日付プレスリリース」といいま
         す。)にてお知らせしておりますとおり、公開買付者は、2019年10月30日開催の取締役会において、本公開買付
         けと同様に、本基本契約に基づき、本統合に向けた一連の取引の一環として、ショーワ及び日信工業の2社を公
         開買付者の完全子会社とするために、ショーワ及び日信工業それぞれの普通株式を公開買付けにより取得するこ
         とも決定したとのことです。
          ショーワ及び日信工業に対する公開買付け(本公開買付けと併せて、以下「本対象3社公開買付け」といいま
         す。)においても、各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局の許認可等が得られること
         等の一定の事項が充足されることが開始の前提条件となっておりましたが、今般、当該一定の事項が充足され、
         ショーワ及び日信工業に対する公開買付けについても開始する条件が整ったことを確認したため、公開買付者
         は、2020年9月1日、ショーワ及び日信工業に対する公開買付けを開始することも決定したとのことです(詳細
         は、それぞれ公開買付者が2020年9月1日付でそれぞれ公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株
         式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード
         7230)の経営統合に伴う株式会社ショーワの完全子会社化のための公開買付けの開始に関するお知らせ」及び
         「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券
         コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴う日信工業株式会社の完全子会社化のた
         めの公開買付けの開始に関するお知らせ」(総称して、以下「その他対象2社2020年9月1日付プレスリリー
         ス」といいます。)をご参照ください。)。
          公開買付者は、本公開買付けにおいては、買付予定数の下限を18,723,485株(注2)(所有割合25.32%)と
         設定しており、本公開買付けに応募された当社株式(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の
         下限に満たない場合には、応募株券等の全ての買付け等を行わないとのことです。他方、公開買付者は、本公開
         買付けにおいて当社を完全子会社化することを目的としているとのことですので、買付予定数の上限は設けてお
         らず、応募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全ての買付け等を行うとのことです。
         なお、買付予定数の下限(18,723,485株)は、当社が2020年8月6日に提出した第80期第1四半期報告書(以下
         「当社第80期第1四半期報告書」といいます。)に記載された2020年6月30日現在の発行済株式総数
         (73,985,246株)から、当社が2020年8月6日に公表した2021年3月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連
         結)(以下「当社2021年3月期第1四半期決算短信」といいます。)に記載された2020年6月30日現在の当社が
         所有する自己株式数(28,417株)を控除した株式数(73,956,829株)に係る議決権の数(739,568個)の3分の
         2(493,046個)(小数点以下切り上げ)に、当社の単元株式数である100株を乗じた数を基礎として、これから
         公開買付者が本書提出日現在所有する当社株式(30,581,115株)を控除した数に設定しているとのことです。
         (注1) 本書提出日現在の「所有割合」については、当社第80期第1四半期報告書に記載された2020年6月30
              日現在の発行済株式総数(73,985,246株)から、当社2021年3月期第1四半期決算短信に記載された
              同日現在の当社が所有する自己株式数(28,417株)を控除した株式数(73,956,829株)に対する割合
              (小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の計算において同様です。)を記載し
              ております。以下同じとします。
         (注2) 公開買付者10月30日付プレスリリースにおいては、買付予定数の下限は、18,724,185株と記載されて
              おりましたが、2020年6月30日までに、当社が所有する自己株式数が27,332株から28,417株に変化し
              ていることから、これに伴い買付予定数の下限を18,723,485株に変更しているとのことです。
          公開買付者は、当社を完全子会社化することを目的としているため、本公開買付けが成立し、公開買付者が、

         当社株式の全てを取得できなかった場合には、当社の株主を公開買付者のみとするための一連の手続(以下「本
                                  4/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
         完全子会社化取引」といい、本公開買付けと併せて、「本取引」といいます。)を実施する予定とのことです。
         また、公開買付者は、ショーワ及び日信工業についても本完全子会社化取引と同様の方法で公開買付者の完全子
         会 社とするための一連の手続(本完全子会社化取引と併せて、以下「本対象3社完全子会社化取引」といいま
         す。)をそれぞれ実施する予定とのことです。公開買付者は、本対象3社完全子会社化取引の完了後、本吸収合
         併を実施する予定であり、本吸収合併の効力発生日は、①本対象3社完全子会社化取引のいずれも、下記
         「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」記載の本株式売渡請求に
         よって行う場合には、2021年1月から2月頃に、②本対象3社完全子会社化取引のいずれかが、下記「(5)本
         公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」記載の本株式併合によって行われる場
         合には、2021年2月から3月頃になる予定とのことです。詳細については、下記「② 公開買付者が本公開買付
         けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅱ)本
         統合のストラクチャー」及び下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事
         項)」をご参照ください。
        ② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後

         の経営方針
          当社は、公開買付者より、公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過
         程、並びに本公開買付け後の経営方針につき、以下の説明を受けております。
         (ⅰ)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程

            公開買付者グループは、2020年3月31日現在、公開買付者、連結子会社357社及び本対象3社を含む持分
           法適用関連会社73社(公開買付者と併せて、以下「公開買付者グループ」といいます。)で構成されてお
           り、事業別には、二輪事業、四輪事業、金融サービス事業、ライフクリエーション事業(注1)及びその他
           の事業から構成されているとのことです。公開買付者は、1946年10月に本田宗一郎氏が静岡県浜松市に本田
           技術研究所を開設したことに始まり、1948年9月に本田技術研究所を継承して本田技研工業株式会社として
           設立され、1957年12月に東京証券取引所に上場し、本書提出日現在においては、東証第一部に上場している
           とのことです。
           (注1) 発電機、芝刈機、汎用エンジン等のパワープロダクツ商品の提供及びエネルギービジネスを営む
                事業
            公開買付者グループは、「人間尊重」と「三つの喜び」(買う喜び・売る喜び・創る喜び)を基本理念と

           しているとのことです。これらの基本理念に基づき、「わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の
           満足のために、質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす。」という社是を定め、これらを
           「Hondaフィロソフィー」として公開買付者グループで働く従業員一人ひとりの価値観として共有している
           だけでなく、行動や判断の基準として日々の企業活動を実践し、株主の皆様をはじめとする全ての人々と喜
           びを分かち合い、企業価値の向上に努めているとのことです。
            また、2017年6月に制定した「2030年ビジョン」においては、「すべての人に“生活の可能性が拡がる喜
           び”を提供する」、そのために「移動と暮らしの進化をリードする」というビジョンステートメントを定
           め、このステートメントを実現するために、「『移動』と『暮らし』の価値創造」、「多様な社会・個人へ
           の対応」及び「クリーンで安全・安心な社会へ」という3つの視点で取り組みの方向性を定めたとのことで
           す。
            一方、本書提出日現在、当社グループは、当社、当社の連結子会社29社(当社と併せて、以下「当社グ
           ループ」といいます。)で構成されており、二輪車・四輪車部品の製造販売を主な事業としております。ま
           た、公開買付者に製品の販売を行っており、継続的で緊密な事業上の関係にあります。当社は1956年12月に
           神奈川県川崎市に設立され、1964年12月に東京証券取引所市場第二部に上場し、1994年9月には東証第一部
           に指定されました。そして、1997年4月に株式会社ハドシス、株式会社電子技研と合併し、同時に商号を株
           式会社ケーヒンに変更し、現在に至っております。
            当社グループは、「人間尊重」(企業の中で一番大切な財産は「人」であり、一人ひとりが活き活きと輝
           いていることがパワーの源であるという信念を表しております。)と「5つの喜び」(良き企業市民の模範
           となり社会と分かち合う喜び・高い技術と細やかな対応によりお客様と分かち合う喜び・良い共創関係によ
           り取引先様と分かち合う喜び・魅力ある企業であり続けることにより株主様と分かち合う喜び・皆様からの
           共感と信頼により私たち全員で分かち合う喜び)(「人間尊重」に基づいて当社グループの企業活動に関わ
           りを持つすべての人たち一人ひとりと、いかに喜びを分かち合えたかが、行動の成果であるという信念を表
           わしております。)を基本理念とし、世界中の人々の生活が便利に豊かになるとともに、地球環境に影響の
           少ないモビリティ(注2)社会に貢献するために、創業以来60年にわたり、クルマやバイクの「走る」に関
           する製品を数多く生み出してまいりました。
            一方で、当社グループを取り巻く事業環境は、二輪車・四輪車ともにグローバルの環境規制がより一層強
           化されていくことが予想され、なかでも、二輪車においては、インドで2020年以降にFI(電子制御燃料噴射
                                  5/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           システム)(注3)化が拡大するとともに、将来的には日本やアジアを中心に電動化に向けた取り組みが進
           展していくことが、四輪車においては、先進国を中心に電動化の取り組みが一層加速し、特に中国において
           は 電動車の販売が急速に拡大していくことが見込まれているなど、各種環境規制の世界的な厳格化に伴う電
           動化の進展に加えて、安全性能向上、並びに車載センサーやカメラ等で認識した周囲の状況に応じた車体制
           御及び道路インフラや周囲の走行車両との通信といった自動車から収集されるデータを活用する情報化への
           取り組みの活発化、市場ニーズの多様化等が複雑に絡み合い、業界そのものが大きな変革の時期を迎えてお
           ります。
           (注2) 自動二輪車、自動車を含む移動機能の総称
           (注3) エンジンに入る空気の量をセンサーにて計測し、コンピューターが必要な燃料を計算して噴射す
                る装置
            こうした状況の中、当社グループは、2019年10月30日現在においては、2017年度から2019年度の3か年計

           画である第13次中期経営計画を策定し、特に最終年度である2019年度においては同中期経営計画におけるグ
           ローバル方針である「成長する強い会社・誇れる良い会社の実現」に向けて、以下の課題に取り組んでおり
           ました。
           ア 二輪車の環境対応

             タイ、インドネシア、中国に続いてFI化が始まる世界最大の二輪車市場であるインドにおいて、完成し
            た新工場を含む、インド国内の5つの工場の従業員とお取引先様が一体となり、FIシステムの4製品それ
            ぞれを約1,000万台規模で一斉に生産を始めこれを確実に実行し、二輪車・汎用製品事業を盤石なものと
            していくこと
           イ 四輪車の電動化対応
             電気自動車やハイブリッド車など電動車の販売の急速な拡大に対応するため、日本で電動車の心臓部と
            して駆動を制御する中核製品である次世代パワーコントロールユニット(注4)の生産を開始し、さら
            に、電動化がいち早く拡大すると見込まれる中国においても現地生産の開始に向けた準備を進めていくこ
            と。今後、グローバルでますます拡大すると見込まれる四輪車の電動化に向け、開発と生産の両面で経営
            資源を集中させ、準備を進めていくこと
           ウ 事業基盤の強化
             国内外での生産拠点において、工程の合理化や設備の自動化などを進め、製品のコスト競争力を高めて
            いくこと。また、次世代型の電動車製品や、お客様のニーズに合わせた競争力のあるガソリンエンジン用
            製品を開発するため、研究開発を強化していくとともに、新たなお客様の拡大に向けて、グローバルに展
            開した営業と開発が一体となり提案・サポート活動にも取り組むことで、持続的な成長を目指していくこ
            と
           エ 環境負荷低減に向けた取り組み
             地球環境に優しいモビリティを実現する製品開発を進めるほか、生産、購買、物流などの事業活動にお
            いても環境負荷低減に向けた取り組みを強化することで、ステークホルダーの皆様から共感と信頼を得ら
            れる企業へと進化できるよう取り組んでいくこと
            (注4) ハイブリッド車や電気自動車の発進、加速、減速時に発電用及び走行用モーターをコントロー
                 ルする装置
            しかしながら、このような状況において、当社グループは、パワーコントロールユニットの生産に着手す

           るなど電動化に向けた対応を進めているものの、多額の設備投資が必要であることや、ソフト開発などに携
           わる技術者の確保について課題となっているほか、電動車用製品領域のモジュール化(注5)、システム化
           の動向へのキャッチアップが必要な状況にあります。
            また、完成車メーカーにおけるコスト削減ニーズの高まり、海外現地生産へのシフト等に対応するため、
           完成車部品メーカーにおいては、生産量の増大に伴う規模の効果によるコスト低減やグローバルな拠点での
           タイムリーな供給体制の構築が求められていることを受け、近年ではメガサプライヤー(注6)がその販売
           量を拡大させており、これまで当社グループが競争力を有していた製品領域において、そのようなメガサプ
           ライヤーとの競争が厳しくなっているなど、競争環境のさらなる激化も見込まれております。
           (注5) 新車開発時に他の車種にも応用可能な標準化された部品構成とすること
           (注6) 大手自動車メーカーにグローバルに部品を供給する、売上規模が大きい企業の通称
            公開買付者及び当社の関係については1957年に自動二輪車用気化器で取引を開始し、1965年には、公開買

           付者が当社株式35,200株(当該時点における持株比率(自己株式を含む発行済株式総数に対する割合。小数
           点以下第三位を四捨五入しております。以下本項において同じです。)11.73%)を取得、1969年、1971年
           に株主割当の方法により35,200株、35,200株をそれぞれ取得し、公開買付者が所有する当社株式は105,600
           株(当該時点における持株比率11.73%)となりました。その後、1972年には第三者割当の方法により
                                  6/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           314,900株、1973年に57,400株、1974年に26,500株をそれぞれ取得し、公開買付者が所有する当社株式は
           504,400株(当該時点における持株比率45.85%)となりました。1978年には30,000株を処分し、公開買付者
           が 所有する当社株式は474,400株(当該時点における持株比率43.13%)となりました。さらに、1980年には
           公募等により32,200株、1981年には無償交付の方法により132,420株、1982年には95,200株をそれぞれ取得
           し、公開買付者が所有する当社株式は734,220株(当該時点における持株比率40.79%)となりました。1983
           年の額面変更により、公開買付者が所有する当社株式は7,342,200株(当該時点における持株比率40.79%)
           となりました。1985年には65,000株、1986年には公募により1,035,000株、1987年、1988年、1989年には無
           償交付の方法により844,220株、464,321株、292,522株をそれぞれ取得し、さらに、1990年には公募により
           1,448,000株を取得し、公開買付者が所有する当社株式は11,491,263株(当該時点における持株比率
           34.82%)となりました。1997年4月の株式会社ハドシス、株式会社電子技研との合併により15,993,000株
           を取得、2000年には2,000,000株を処分、2001年には株式分割により5,096,852株を取得し、同年以降は
           30,581,115株を所有し、現在の所有割合(41.35%)に至っており、当社が公開買付者の持分法適用関連会
           社となっております。事業面においては、当社が手掛けるエンジンマネジメントシステムは、公開買付者の
           主力製品である二輪車及び四輪車における主要部品ということもあり、公開買付者と当社は、お互いに重要
           なビジネスパートナーとして、従来から密接な関係を構築してまいりました。なお、2020年3月31日現在、
           公開買付者より当社に対して10名の従業員が出向しておりますが、公開買付者から当社に対して役員の出向
           は行われておりません。
            近年、CO2(二酸化炭素)排出規制をはじめとした各種環境規制の世界的な厳格化、安全性能向上、並び
           に車載センサーやカメラ等で認識した周囲の状況に応じた車体制御及び道路インフラや周囲の走行車両との
           通信といった自動車から収集されるデータを活用する情報化への取り組みの活発化、市場ニーズの多様化等
           が複雑に絡み合い、自動車を中心とする世界のモビリティ業界そのものが大きな変革期を迎えているとのこ
           とです。このような外部環境の変化に対応するため、国内外の完成車部品メーカーにおいては、業務提携、
           資本提携や事業買収等による合従連衡が進められており、モビリティ業界における企業間の競争環境は今後
           一層激化していくことが見込まれているとのことです。
            上記のような環境規制の厳格化、安全性能向上及び情報化への取り組みの活発化、市場ニーズの多様化を

           受け、公開買付者は、モビリティメーカーの責務として環境・安全・情報化への対応に注力しており、カー
           ボンフリー社会と事故ゼロ社会の実現を目指し、「電動化技術の導入」と「先進安全技術の導入」を最重要
           項目として積極的に取り組んでいるとのことです。しかし、ハイブリッド車や電気自動車等の電動車両を実
           現するための電動化技術や、安全運転支援システム・自動走行システム(注7)等を実現するための先進安
           全技術といった、完成車の開発に求められる次世代技術は、高度化・複雑化・多様化が進んでおり、従来完
           成車メーカーが単独で対応してきた技術開発・商品開発のスピードと経営資源を大きく超える取り組みが必
           要となっていると考えているとのことです。また、これらの次世代技術領域においては、情報・システム技
           術をはじめとする、従来の二輪車、四輪車に対しては十分に活用されていなかった新しい技術が要求される
           ことから、様々な異業種企業が進出するなど、競合他社の取り組みが加速しているとのことです。このよう
           な状況の中で、公開買付者グループとして他社に先んじて優位なポジションを確立するためには、当該領域
           に機動的・集中的・効率的に経営資源を投下する必要があると考えているとのことです。
           (注7) 安全運転支援システム・自動走行システムの定義(出所:2016年12月7日 「自動運転レベルの
                定義を巡る動きと今後の対応(案)」内閣官房IT総合戦略室)
                                  7/26







                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
             分類                     概要              左記を実現するシステム
     情報提供型                   ドライバーへの注意喚起等

                                                「安全運転支援システム」
              レベル1:
                        加速・操舵・制動のいずれかの操作をシステムが
                        行う状態
              単独型
              レベル2:          加速・操舵・制動のうち複数の操作を一度にシス
              システムの複合化          テムが行う状態
     自動制御活用型
              レベル3:          加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システ
                                                「自動走行システム」
              システムの高度化          ムが要請したときのみドライバーが対応する状態
              レベル4:          加速・操舵・制動を全てシステムが行い、ドライ
              完全自動走行          バーが全く関与しない状態
            また、完成車メーカーにおいては、グローバルな競争に勝ち残るべく、低コストでの製品提供を実現する

           ことも重要となってきており、完成車部品メーカーと協同し、開発体制のモジュール化、複数の車種間での
           車台や部品の共通化等への取り組みを強化することが急務となっているとのことです。そうした中、完成車
           メーカーにおけるコスト削減ニーズの高まり、海外現地生産へのシフト等に対応するため、完成車部品メー
           カーにおいては、生産量の増大に伴う規模の効果によるコスト低減やグローバルな拠点でのタイムリーな供
           給体制の構築が求められており、近年ではメガサプライヤーがその販売量を拡大させているとのことです。
           公開買付者グループにおいては、完成車を開発するに際し、市場のニーズに合致した最適な製品供給体制を
           目指し、個々の部品領域毎に公開買付者と本対象3社を含む完成車部品メーカーとの間で綿密に連携してき
           たとのことですが、上記のような状況の中、今後は公開買付者と公開買付者グループ内の完成車部品メー
           カーとの共同開発体制をさらに発展させ、モジュール化、部品の共通化に対応すべく、機械部品等のコンベ
           ンショナルな技術(注8)から電動化・情報技術まで幅広い領域での技術を持ったサプライヤーとの包括的
           な開発体制を構築するとともに、公開買付者グループ全体として最適なサプライチェーンの確立が必要と考
           えているとのことです。また、公開買付者グループとして、部品生産量の増大に伴う調達・生産コストの低
           減を実現するためには、本対象3社において、公開買付者以外の完成車メーカーへの販売をさらに強化する
           ことが課題であると考えているとのことです。
           (注8) 既存部品に用いられている技術
            さらに、モビリティ産業における今後の成長市場であるアジアを中心とする新興国においては、引き続き

           底堅い二輪車需要が見込まれるとともに、エントリー層を中心とした四輪車の普及が進んでおり、市場・貿
           易の自由化、海外完成車メーカーのプレゼンス拡大、現地新興メーカーの台頭等による競争激化は不可避の
           状況にあるとのことです。このような成長市場でのグローバルな競争に勝ち残るためには、多様化する市場
           のニーズにスピーディーに対応し、コスト競争力の高い製品をタイムリーに提供することが求められるとの
           ことです。また、昨今の世界経済においては、中国と米国の間での貿易摩擦や、英国のEU離脱等による不
           確実性が増しており、市場動向の予測が困難になってきているとのことです。このように多様化、複雑化す
           る市場環境に柔軟かつ迅速に対応するためには、公開買付者グループとして、開発・調達・生産・販売の各
           領域において地域・サプライヤー間の協調と連携を推進し、グローバルサプライチェーンをさらに強化する
           ことが必要と考えているとのことです。
            このような事業環境において、公開買付者は、日立製作所の完全子会社であり、小型・軽量化、高出力化

           を推し進めた電動車両用モーターを国内外の自動車メーカーに提供してきた日立オートモティブシステムズ
           との間で、事業上の協力関係を模索してきたとのことです。具体的には、2017年3月24日に日立オートモ
           ティブシステムズとの間で合弁契約を締結し、同年7月3日に電動車両用モーターの開発、製造及び販売を
           事業として行う合弁会社として日立オートモティブ電動機システムズ株式会社を設立しているとのことで
           す。当該合弁会社において、日立オートモティブシステムズと公開買付者の技術を結集し、電動車両の基幹
           部品であるモーターの共同研究開発を進めることで、グローバルに拡大する完成車メーカー各社の電動車両
           用モーター需要に対応できる体制の構築を目指しているとのことです。その他にも、公開買付者は、電動化
           技術、先進安全システム等の次世代技術領域の研究開発を本対象3社及び日立オートモティブシステムズと
           共同で行っているとのことですが、競合他社も当該領域において大規模かつスピーディーな研究開発投資を
           進めており、公開買付者グループとして他社に先んじて優位なポジションを確立するためには、このような
           共同開発をより一層深化させる必要があると考えているとのことです。とりわけ、二輪車においてもハイブ
           リッド車や電気自動車等の電動車両を実現するための電動化技術や、安全運転支援システム・自動走行シス
           テム等を実現するための先進安全技術といった次世代技術の開発が必要となってくることが予想されてお
           り、本対象3社が日立オートモティブシステムズの四輪車向け電動化技術、先進安全システム等の次世代技
                                  8/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           術を二輪車領域の開発に活用することで、二輪車の完成車部品メーカーとしても他社に先んじて優位なポジ
           ションを確立し、優れた競争力の実現を見込めるものと考えているとのことです。
            このような事業環境の大きな変革を背景に、公開買付者は、本対象3社を含む公開買付者グループの持続
           的な成長及び収益力の向上のためには、公開買付者、パワートレインにおいて優れた技術を持つ当社、サス
           ペンション及びステアリングにおいて優れた技術を持つショーワ、ブレーキシステムにおいて優れた技術を
           持つ日信工業、並びにパワートレインシステム、シャシーシステム及び安全システムにおいて優れた技術を
           持つ日立オートモティブシステムズの技術を結集し、強固な共同研究開発体制を構築することで、電動化や
           自動運転等の次世代技術分野において、本対象3社を含む公開買付者グループ単独では獲得が困難と考えら
           れる競争力のある技術(勝ち技)を早期に確立するとともに、コンベンショナルな技術領域における効率的
           な開発・生産体制を築き、高付加価値かつコスト競争力のある製品の供給を実現することが必要不可欠であ
           るとの認識に至ったとのことです。
            一方で、電動化技術、先進安全システム等の次世代技術領域は、モビリティ業界が従来は十分には取り組
           んでこなかった新たな分野であり、大規模かつタイムリーな投資が必要となる一方で、今後の市場の動向や
           要求される技術に不確定要素が多い等、これまでのモビリティビジネスに比して相対的にリスクが高く、短
           期的な業績変動や株式市場からの評価によっては本対象3社の市場株価が悪影響を受けることも想定される
           とのことです。そのため、公開買付者は、当社を含む公開買付者グループの中長期的な競争力強化のために
           必要と思われる経営施策を機動的に実施していくにあたり、本対象3社の一般株主に対して将来の経営施策
           実現に伴う大幅な株価変動のリスクを負担させることなく合理的な株式売却の機会を与えることが、本対象
           3社の少数株主の利益にも資するものと考えたとのことです。
            以上の検討を踏まえ、公開買付者は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立

           製作所から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券株式会社(以下
           「野村證券」といいます。)を、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所
           から独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所をそれぞれ選任した上で、日立オートモ
           ティブシステムズ及び日立製作所とともに、本公開買付けを含む本統合に関する初期的な検討・協議を開始
           したとのことです。その後、当該検討・協議の結果を踏まえ、公開買付者は、2019年5月下旬、本対象3社
           の普通株式(以下「本対象3社株式」といいます。)の全て(但し、公開買付者が所有する本対象3社株式
           及び本対象3社が所有する自己株式を除きます。以下同じです。)を取得する方法により、当社を含む本対
           象3社を公開買付者の完全子会社とした上で、当社を含む公開買付者グループの中長期的な競争力強化のた
           めに必要と思われる経営施策を機動的に実施し得る体制の構築を目的として、日立オートモティブシステム
           ズを存続会社とする本吸収合併を行うことが公開買付者グループにとって最善の選択肢であるとの結論に
           至ったとのことです。そこで、公開買付者、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所は、2019年6月
           初旬に当社に対して本統合に関し、本対象3社株式を公開買付け等の手続を通じて公開買付者が取得し、本
           対象3社を公開買付者の完全子会社とした上で、日立オートモティブシステムズと本対象3社が日立オート
           モティブシステムズを存続会社とする吸収合併等の方法により統合し、統合の結果、本吸収合併後の存続会
           社(以下「本統合会社」といいます。)の議決権の66.6%を保有する日立製作所の連結子会社及び33.4%を
           保有する公開買付者の持分法適用関連会社とすること等を内容とする初期的な提案(以下「本提案」といい
           ます。)を行ったとのことです。
            他方、当社は、2019年6月初旬の公開買付者からの本提案を受け、本公開買付けにおける当社株式1株当
           たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)及びその他の本取引の公正性を担保すべ
           く、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立したファイナンシャ
           ル・アドバイザー及び第三者算定機関として株式会社経営共創基盤(以下「経営共創基盤」といいます。)
           を、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立したリーガル・アド
           バイザーとしてTMI総合法律事務所をそれぞれ選任するとともに、本提案を検討するための当社の取締役会
           の諮問機関として、2019年7月30日に本特別委員会を設置いたしました。
            そして、公開買付者は、当社の了解を得て、2019年7月中旬から同年9月上旬にかけて、当社に関する
           デュー・ディリジェンスを実施するとともに、公開買付者及び当社は両社の企業価値を一層向上させること
           を目的として、本公開買付けを含む本統合の目的、本統合後の経営体制・方針、本統合における諸条件等に
           ついての協議を続けてきたとのことです。さらに、公開買付者は、2019年10月上旬以降、当社との間で、本
           公開買付けにおける買付け等の価格に関して複数回に亘る協議・交渉を重ねてきたとのことです。その後、
           公開買付者は、2019年10月下旬に当社に対して、本公開買付けについて価格を含む諸条件の最終提案を行
           い、当社との間で協議・交渉したとのことです。
            その結果、2019年10月下旬、公開買付者と当社は、当社を含む本対象3社を完全子会社化した上で、日立
           オートモティブシステムズを存続会社とする本吸収合併を実行し、本統合を実施することが公開買付者グ
           ループを取り巻く事業環境の変化に対応し、当社を含む公開買付者グループ全体の企業価値向上に資する最
           善の方策であるとの考えで一致いたしました。そこで、公開買付者は、2019年10月30日付で、本基本契約に
                                  9/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           基づき、本統合に向けた一連の取引の一環として、本前提条件が充足された場合に、当社株式を対象とする
           本公開買付けを実施することを決定したとのことです。
            なお、その他対象2社2019年10月30日付プレスリリースにてお知らせしておりますとおり、公開買付者
           は、ショーワ及び日信工業との間でも同様に本統合の実施について複数回に亘る協議・交渉を重ねた結果、
           2019年10月30日開催の取締役会において、本統合に向けた一連の取引の一環として、ショーワ及び日信工業
           それぞれの普通株式を公開買付けにより取得することも決定しているとのことです。なお、上記「① 本公
           開買付けの概要」に記載のとおり、ショーワ及び日信工業に対する公開買付けにおいても、各国の競争当局
           の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局の許認可等が得られること等の一定の事項が充足されるこ
           とが開始の前提条件となっているとのことです。
            そして、当社グループは、経営環境の変化への対応及び本統合を見据えて、2020年4月1日より新たにス

           タートした第14次中期経営計画にて、同計画のグローバル方針である「統合シナジー最大化でグローバルメ
           ガサプライヤーへ成長」に向け、以下の事項を重点施策として取り組んでおります。
           ア お客様に喜ばれるソリューションとサービスの提供

             電動車用製品においては、トップランナーとしての地位を盤石なものとするため新技術の開発強化と事
            業基盤の構築を進めてまいります。ガソリンエンジン用製品においてはシステムやモジュールも含めた付
            加価値の拡大を進めてまいります。
           イ 当社の良さ「熱意・誠実・スピード」を活かして信頼される存在へ
             当社の良さを活かした成長を実現できるよう、事業、生産、開発、購買、品質、管理のすべての領域で
            体質を改善し収益力の向上を図り、強靭な基盤をつくりあげてまいります。また、製造業の基礎であるQ
            (品質)、C(コスト)、D(デリバリー)のうち、Q(品質)が最も大切であるという原点に立ち返
            り、すべてのステークホルダーから信頼されるモノづくりの実現を目指してまいります。
           ウ 社会に求められるモビリティの新価値創造をリーディング
             事業環境の変化に対応し、オープンイノベーションの積極的な活用により世界中の先進の知見を集める
            ことで、社会を変えるようなモビリティの新価値の創造を目指して取り組んでまいります。
            その後、本公開買付けの開始に向けて国内外の競争法に基づく手続及び対応が必要となる国及び地域が多

           数であり且つ関係当事者が6社になることに加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により一
           部の国での競争当局の審査に時間がかかったことなどから、それらの完了までに相応の時間を要したとのこ
           とですが、2020年7月30日時点で本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手
           続及び対応が完了する見込みが立ったため、公開買付者は、当社に対して、当該手続及び対応が2020年8月
           14日までに完了することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始
           するよう要請しました。
            もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったため、公開買
           付者は、同日付で、当社に対して、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨を通知しました。
           その後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手
           続及び対応が全て完了したため、公開買付者は、2020年8月27日、その他の本前提条件が充足されることを
           前提に2020年9月2日を公開買付開始日として本公開買付けを開始したい旨を当社に対して連絡いたしまし
           た。
            当社は、これを受けて、2020年7月30日、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及
           び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における
           独立した特別委員会の設置」に記載のとおり、本特別委員会に対して、2019年10月30日付答申書の意見に変
           更がないかを検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見
           を述べるよう諮問いたしました。本特別委員会は、かかる諮問を受けて検討を行った結果、2020年9月1日
           付で、委員全員一致の決議により、当社取締役会に対し、2020年9月1日付答申書を提出いたしました。
            このような中、今般、本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が整ったことを確認し
           たため、公開買付者は、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
            これに対して、当社は、2020年9月1日付答申書及び2020年8月31日付当社株式価値算定書等を踏まえ
           て、2020年9月1日開催の取締役会において、本公開買付けに関する諸条件について改めて慎重に検討した
           結果、本公開買付けについて、下記「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理
           由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に
           対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
            なお、当社の上記2019年10月30日開催の取締役会及び2020年9月1日開催の取締役会の決議は、いずれも
           下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開
           買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利
           害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議しております。
                                 10/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
            また、その他対象2社2020年9月1日付プレスリリースにおいてお知らせしておりますとおり、公開買付
           者は、2020年9月1日、本統合に向けた一連の取引の一環として、ショーワ及び日信工業それぞれの普通株
           式 に対する公開買付けを開始することを決定したとのことです。
            なお、本統合による当社を含む公開買付者グループとして想定される具体的なシナジー効果は以下のとお

           りとのことです。
           ア 開発・生産体制の効率化と次世代技術の開発強化
             本対象3社と日立オートモティブシステムズの連携により、電動化技術、先進安全技術、車両制御技術
            といった、今後需要が広く見込まれる次世代技術領域での開発体制の強化が可能となると同時に、従来公
            開買付者グループ単独で開発をせざるを得なかったシステム・ITの分野において日立オートモティブシ
            ステムズの技術の提供を受けることで、公開買付者グループとして開発投資の選択と集中を図ることが可
            能となり、公開買付者グループ全体として最適な経営資源の配分の実現を見込んでいるとのことです。ま
            た、本統合会社での開発・生産分野において、技術領域間、地域拠点間での相互補完を推進することで、
            より高付加価値でコスト競争力のある製品の供給が可能となる他、公開買付者をはじめとする完成車メー
            カーの需要増減に対して迅速かつ柔軟に対応できる供給体制の構築が可能となるとのことです。
           イ 公開買付者以外の完成車メーカーへの部品販売の増大による調達・生産コストの低減
             本統合会社においては、機械部品等のコンベンショナルな技術から電動化・情報技術まで幅広い領域に
            おける業界最先端の技術を基に、完成車メーカーとの包括的な開発体制を構築することが可能となり、世
            界的メガサプライヤーの一角として、公開買付者以外の完成車メーカーに対する販売の拡大が可能となる
            とのことです。これによる部品生産量の増大に伴い、規模の効果による調達・生産コストの低減が可能と
            なり、国際的な競争優位に基づく優れた収益力と競争力の実現を見込んでいるとのことです。
         (ⅱ)本統合のストラクチャー

            本統合のストラクチャーは、以下のとおりです。
           ア 本対象3社公開買付けの実施
             各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局の許認可等が得られること等の一定の
            事項(詳細は、下記「(7)公開買付者と当社又はその役員との間の合意の有無及び内容」、及び、その
            他対象2社2020年9月1日付プレスリリースをご参照ください。)が充足されることを開始の前提条件と
            して、公開買付者が本対象3社公開買付けをそれぞれ実施する予定とのことでしたが、今般、当該一定の
            事項が充足されましたので2020年9月2日より本対象3社公開買付けをそれぞれ実施するとのことです。
            (注) 図中の%は総株主の議決権に対する当該株主の保有議決権の割合を示しております。本項におい






                て以下同じです。
                                 11/26




                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           イ 本対象3社完全子会社化取引の実施
             本対象3社公開買付けのそれぞれが成立し、かつ公開買付者が本対象3社公開買付けが成立した本対象
            3社の普通株式の全てを取得することができなかった場合には、当該本対象3社の株主を公開買付者のみ
            とするための一連の手続を実施する予定とのことです。当社に対する本完全子会社化取引の詳細について
            は、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照く
            ださい。ショーワ及び日信工業についても本完全子会社化取引と同様の方法で公開買付者の完全子会社と
            するための一連の手続である本対象3社完全子会社化取引をそれぞれ実施する予定とのことです。
           ウ 本吸収合併の実施





             上記アの本対象3社公開買付け、上記イの本対象3社完全子会社化取引の完了後、日立製作所の完全子
            会社である日立オートモティブシステムズを存続会社、本対象3社を消滅会社とする本吸収合併を行うと
            のことです。公開買付者及び日立製作所は、下記「(7)公開買付者と当社又はその役員との間の合意の
            有無及び内容」に記載のとおり、本基本契約において、本吸収合併に際して、公開買付者が保有する本統
            合会社の議決権の数が本統合会社の総株主の議決権の数の33.4%となるような合併比率で、本統合会社の
            普通株式を合併対価として公開買付者に割り当てる旨を合意しているとのことです。日立製作所及び公開
            買付者は、本対象3社に対する公開買付けのうちの一部が成立しなかった場合その他本対象3社のうちの
            1社又は2社の完全子会社化が他の会社の完全子会社化よりも相当期間遅れることが見込まれる場合に
            は、本対象3社のうち完全子会社化が完了した会社と日立オートモティブシステムズとの間で各本吸収合
            併を実施する予定とのことです。なお、本吸収合併の効力発生時点での本対象3社の株式価値の合計と日
            立オートモティブシステムズの株式価値の比率が必ずしも上記の合併比率と一致しない可能性があること
            に鑑み、本対象3社完全子会社化取引の完了後、本吸収合併の効力発生までの間に、本対象3社の株式価
            値の合計と日立オートモティブシステムズの株式価値の比率を上記の合併比率と一致させることを目的と
            して、本対象3社による自己株式の取得により本対象3社の株式価値の調整を行う予定とのことです。本
            吸収合併の効力発生日は、①本対象3社完全子会社化取引のいずれも、下記「(5)本公開買付け後の組
            織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」記載の本株式売渡請求によって行う場合には、
            2021年1月から2月頃に、②本対象3社完全子会社化取引のいずれかが、下記「(5)本公開買付け後の
            組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」記載の本株式併合によって行われる場合には、
            2021年2月から3月頃になる予定とのことです。
                                 12/26







                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           エ 本統合完了後
             本統合の完了後、公開買付者の本統合会社に対する議決権の保有割合は33.4%となり、本統合会社は公
            開買付者の持分法適用関連会社となる予定とのことです。公開買付者は、本統合の完了後においても本統
            合会社について引き続き公開買付者の重要なサプライヤーであると考えており、事業上の取引関係を継続
            することを予定しているとのことです。
         (ⅲ)本統合に伴う事業再編




            本統合会社と業容が異なる当社が営む空調事業に関しては、本吸収合併の効力発生時点までに第三者に対
           して譲渡を実施する予定となっておりますが、2020年3月24日に「(開示事項の経過)空調事業に関する覚
           書締結のお知らせ」として公表したとおり、当社の日本及び東南アジア、北米の空調事業(以下「本譲渡対
           象事業」といいます。)に関して基本合意書を締結し、また2020年6月4日に「当社連結子会社(孫会社)
           の持分譲渡に関するお知らせ」として公表したとおり、当社の完全子会社である株式会社ケーヒン・サーマ
           ル・テクノロジー(以下「KTT」といいます。)が保有する中国にある連結子会社(孫会社)である京濱大
           洋冷暖工業(大連)有限公司の全ての持分約55%を第三者に譲渡する旨を合意しております。
            このうち本譲渡対象事業については、①公開買付者が本譲渡対象事業の譲渡完了後、本譲渡対象事業を顧
           客としてサポートする一定の合意をすること、②本譲渡対象事業の再編等を当社の費用負担で行うこと、③
           当社が事業運営のため約62億円(提案時点での算定)をKTTに増資すること並びに④本譲渡対象事業に関連
           する各種リスクを当社が負担することなどを主要な条件として、本譲渡対象事業の事業価値を備忘価額と評
           価する旨の法的拘束力のない提案を2020年8月4日付で受けております。当社としては当該提案を受け、公
           開買付者とともに、最終契約締結に向けて協議を続けていく所存です。
            また、ショーワがその完全子会社である株式会社ホンダカーズ埼玉北(以下「ホンダカーズ埼玉北」とい
           います。)を通して営むカーディーラー事業に関しては、本統合会社と業容が異なることから、本吸収合併
           の効力発生時点までに、第三者に対してホンダカーズ埼玉北の株式譲渡を実施する予定となっていたとのこ
           とですが、2020年3月25日付でショーワがテイ・エス テック株式会社との間で当該株式譲渡に関して株式
           譲渡契約を締結し、同年5月15日付で株式譲渡を完了したとのことです。詳細については2020年3月25日付
           でショーワが公表しております「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」及び同年9月1日付で
           ショーワが公表しております「本田技研工業株式会社(証券コード:7267)による当社株式に対する公開買
           付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」をご参照ください。
            さらに、日信工業が2019年10月30日付の「合弁会社(持分法適用関連会社)の合弁解消と株式取得(子会
           社化)に関するお知らせ」及び2020年1月31日付の「合弁会社の株式譲渡実行日に関するお知らせ」にて公
           表しておりますとおり、公開買付者及び日信工業は、ヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン株式会社
           (2020年2月3日に「日信ブレーキシステムズ株式会社」へ商号を変更。以下「NBSJ」といいます。)
           及びVEONEER          NISSIN       BRAKE      SYSTEMS(ZHONGSHAN)CO.,LTD.
           (2020年2月3日に「NISSIN                 BRAKE      SYSTEMS        ZHONGSHAN          CO.,LTD.(中
           山日信制動器系統有限公司)」へ商号を変更。以下「NBSZ」といいます。)について、日信工業の合弁
           パートナーであったVeoneer,Inc.の完全子会社であるVeoneer                                      ABが所有するNBSJ
           及びNBSZの全株式を公開買付者と日信工業が共同で取得することについて、Veoneer                                             ABとの
           間で2019年10月30日付で株式譲渡契約を締結していたとのことですが、2020年2月3日にVeoneer
           ABが所有するNBSJ及びNBSZの全株式を公開買付者と日信工業が共同で取得したとのことです。近
           年の排気ガス及び燃費に対する厳しい環境規制や、長距離航続可能な電気自動車、ハイブリッド車に対する
           需要の高まりを受け、NBSJ及びNBSZが主力製品とする回生ブレーキの市場規模は今後も拡大してい
           くことが見込まれており、公開買付者及び日信工業において、日信工業を含む公開買付者グループ全体とし
           ての企業価値向上の観点から慎重に検討を重ねた結果、NBSJ及びNBSZの全株式を、公開買付者及び
           日信工業にて共同で取得することが適当と判断したとのことです。
                                 13/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
         (ⅳ)本公開買付け後の経営方針
            上記「(ⅱ)本統合のストラクチャー」に記載のとおり、本完全子会社化取引により当社が公開買付者の
           完全子会社となった後、日立オートモティブシステムズを存続会社として本対象3社を消滅会社とする本吸
           収合併を行うとのことです。上記の一連の取引を含む本統合の完了後、本対象3社の企業文化を尊重しつ
           つ、日立オートモティブシステムズとの一体化を進め、公開買付者グループ全体としての持続的な成長、企
           業価値の最大化を実現していくとのことです。
            具体的な本統合後の本統合会社の経営方針等については、本統合を通じて公開買付者グループとしてのシ
           ナジー効果を最大限実現できる体制作りを目指し、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステム
           ズ及び日立製作所(以下「全当事者」といいます。)との間で協議してまいりました。全当事者は、統合準
           備委員会その他の本統合に関する検討・協議を通じて、本統合会社の企業価値の最大化の観点から、本統合
           会社の運営に関する具体的な事項に関し、本書提出日までの間に、本統合会社の社是、役員体制及び組織形
           態等に関する検討を行っております。
        ③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由

          当社は、上記「② 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとお
         り、2019年6月初旬に公開買付者から本提案を受け、社内体制の整備及び本提案の初期的検討を行った上で、下
         記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付け
         の公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性その他の本取引の公正性を担保すべ
         く、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立したファイナンシャル・
         アドバイザー及び第三者算定機関として経営共創基盤を、リーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所を
         それぞれ選任するとともに、本提案を検討するために当社の諮問機関として2019年7月30日に本特別委員会を設
         置し、本取引の目的、本取引後の経営体制・方針、本取引の諸条件等について、公開買付者との間で、複数回に
         亘る協議及び検討を重ねてまいりました。
          その結果、①本対象3社と日立オートモティブシステムズの連携により、電動化技術、先進安全技術といっ
         た、今後需要が広く見込まれる次世代技術領域での開発体制の強化が可能となると同時に、従来当社グループ単
         独で開発をせざるを得なかったシステム・ITの分野において日立オートモティブシステムズの技術の提供を受
         けることで、公開買付者グループとして開発投資の選択と集中を図ることが可能となり、公開買付者グループ全
         体として最適な経営資源の配分の実現が可能となること、②本統合後の本統合会社での開発・生産分野におい
         て、技術領域間、地域拠点間での相互補完を推進することで、より高付加価値でコスト競争力のある製品の供給
         が可能となる他、公開買付者をはじめとする完成車メーカーの需要増減に対して迅速かつ柔軟に対応できる供給
         体制の構築が可能となること、③本統合会社においては、機械部品等のコンベンショナルな技術から電動化・情
         報技術まで幅広い領域における業界最先端の技術を基に、完成車メーカーとの包括的な開発体制を構築すること
         が可能となり、世界的メガサプライヤーの一角として、公開買付者以外の完成車メーカーに対する販売の拡大が
         可能となることから、これによる部品生産量の増大に伴い、規模の効果による調達・生産コストの低減が可能と
         なり、国際的な競争優位に基づく優れた収益力と競争力の実現を見込まれることなど、本統合は、当社グループ
         の企業価値向上に資する極めて有効な手段であるとの認識を有するに至りました。
          その上で、当社グループを取り巻く事業環境や当社グループの経営課題を踏まえれば、完成車部品メーカーと
         して他社に先んじて優位なポジションを確立し、優れた競争力の実現を図ることで、当社グループの企業価値の
         最大化、ひいては当社グループの従業員、お取引先様、少数株主といったステークホルダーの利益を中長期的に
         確保していくためには、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所の技術を結集
         し、強固な共同研究開発体制を構築することで、電動化や自動運転等の次世代技術分野において、当社単独では
         獲得が困難と考えられる競争力のある技術(勝ち技)を早期に確立するとともに、コンベンショナルな技術領域
         における効率的な開発・生産体制を築き、高付加価値かつコスト競争力のある製品の供給を実現することが必要
         不可欠であること、一方で、これらの体制の下で、電動化や自動運転等の次世代技術分野における研究開発等、
         積極的な施策を実施していく場合には、大規模かつタイムリーな投資が必要となる一方で、今後の市場の動向や
         要求される技術に不確定要素が多い等、これまでの当社グループビジネスに比して相対的にリスクが高く、短期
         的な業績変動や株式市場からの評価によっては当社の市場株価が悪影響を受けることも想定されるなど、短期的
         なリスクに当社の少数株主を晒すことは適切ではなく、当社の少数株主に対して将来の経営施策実現に伴う株価
         下落のリスクを負担させることなく合理的な株式売却の機会を与えることが、当社の少数株主の利益にも資する
         との認識に至りました。
          また、本公開買付価格については、(ⅰ)本公開買付価格が、下記「(3)算定に関する事項」に記載のとお

         り、経営共創基盤による当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価法及び類似企業比較法による算定結果
         の範囲を上回っており、また、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)
         の算定結果の範囲内にあること、(ⅱ)本公開買付価格が、東証第一部における、本公開買付けの開始予定の公表
         日の前営業日である2019年10月29日の当社株式の終値1,898円に対して36.99%(小数点以下第三位を四捨五入。
         本項において以下、プレミアムの計算において同じです。)、同日までの過去1ヶ月間(2019年9月30日から同
                                 14/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
         年10月29日まで)の終値の単純平均値1,696円(小数点以下を四捨五入。本項において以下、終値の単純平均値
         の計算において同じです。)に対して53.30%、同日までの過去3ヶ月間(2019年7月30日から同年10月29日ま
         で)  の終値の単純平均値1,550円に対して67.74%、同日までの過去6ヶ月間(2019年5月7日から同年10月29日
         まで)の終値の単純平均値1,537円に対して69.16%のプレミアムがそれぞれ加算されており、完全子会社化を目
         的とした他の公開買付けの事例におけるプレミアム水準との比較においても相応のプレミアムが付されていると
         考えられること、(ⅲ)本公開買付価格の決定に際しては、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための
         措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付
         価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が採られており、少数株主の利益への配
         慮がなされていると認められること、(ⅳ)本公開買付価格が、上記利益相反を回避するための措置が採られた
         上で、公開買付者と当社の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が行われ、より具体
         的には経営共創基盤による当社株式の株式価値に係る算定結果の内容や本特別委員会との協議等を踏まえなが
         ら、真摯かつ継続的に協議・交渉が行われた結果として提案された価格であること等を踏まえ、2019年10月30日
         開催の取締役会において、本公開買付けは当社の株主の皆様に対して、相当なプレミアムを付した価格での合理
         的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
          以上より、2019年10月30日開催の取締役会において、2019年10月30日時点における当社の意見として、本公開
         買付けが開始された場合、これに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへ
         の応募を推奨することを決議いたしました。
          その後、2020年7月30日時点で本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及
         び対応が完了する見込みが立ったため、公開買付者は、当社に対して、当該手続及び対応が2020年8月14日まで
         に完了することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよう要請
         しました。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったため、公
         開買付者は、同日付で、当社に対して、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨を通知しました。
         その後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及
         び対応が全て完了したため、公開買付者は、2020年8月27日、その他の本前提条件が充足されることを前提に
         2020年9月2日を公開買付開始日として本公開買付けを開始したい旨を当社に対して連絡いたしました。
          当社は、これを受けて、2020年7月30日、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利
         益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した
         特別委員会の設置」に記載のとおり、本特別委員会に対して、2019年10月30日付答申書の意見に変更がないかを
         検討し、当社の取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮
         問しました。本特別委員会は、かかる諮問を受けて検討を行った結果、2020年9月1日付で、委員全員一致の決
         議により、当社取締役会に対し、2020年9月1日付答申書を提出いたしました。
          このような中、今般、本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が整ったことを確認したた
         め、公開買付者は、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
          これに対して、当社は、改めて本公開買付けについて検討をした結果、(ⅰ)上記のとおり、本特別委員会より
         2020年9月1日付答申書が提出されるなど、本公開買付けに賛同するための前提条件がいずれも充足されたとい
         えること、(ⅱ)本公開買付価格が、下記「(3)算定に関する事項」に記載のとおり、経営共創基盤より改めて
         取得した2020年8月31日付当社株式価値算定書に基づく算定結果において、2019年10月29日付当社株式価値算定
         書と同様に、市場株価法及び類似企業比較法による算定結果の範囲を上回っており、また、DCF法の算定結果
         の範囲内にあること、及び(ⅲ)2019年10月30日開催の当社取締役会以降、新型コロナウイルス(COVID-19)の感
         染拡大が、モビリティ産業全体を取り巻く環境に大きな影響を与えており、当社としては本統合により経営基盤
         の安定と競争力強化の必要性が一層高まったと考えており、本公開買付けに関する判断を変更する要因はないこ
         とから、2020年9月1日現在においても、本公開買付価格及び本公開買付けに関する諸条件は妥当であり、本公
         開買付けは当社の株主の皆様に対して、相当なプレミアムを付した価格での合理的な当社株式の売却の機会を提
         供するものであると判断し、2020年9月1日開催の取締役会において、本公開買付けについて、本公開買付けに
         賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いた
         しました。
                                 15/26





                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
       (3)算定に関する事項
        ① 算定機関の名称並びに公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所との関係
          当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する
         意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及
         び日立製作所から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーである経営共創基盤に対し
         て、当社株式の価値算定を依頼し、2019年10月29日付で、株式価値算定書(以下「2019年10月29日付当社株式価
         値算定書」といいます。)を受領いたしました。また、当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあた
         り、2019年10月30日から2020年8月31日までの間の当社株式の価値の変動の有無及びその内容を検討し、本公開
         買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するため、公開買付者、本対象3社、日立オートモティ
         ブシステムズ及び日立製作所から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーである経営共
         創基盤に対して、改めて当社株式の価値算定を依頼し、2020年8月31日付で、株式価値算定書(以下「2020年8
         月31日付当社株式価値算定書」といいます。)を受領いたしました。
          経営共創基盤は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所の関連当事者には
         該当せず、本公開買付けを含む本統合に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、当社は、経営共創基
         盤から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
        ② 算定の概要

         (ⅰ)2019年10月29日付当社株式価値算定書
            経営共創基盤は、当社株式が東証第一部に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、当
           社と比較的類似する事業を手がける上場会社が複数存在し、類似上場会社比較による株式価値の類推が可能
           であることから類似企業比較法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を採用し
           て、当社株式の価値算定を行っております。
            経営共創基盤が上記各手法に基づき算定した当社株式の1株当たりの価値は以下のとおりです。
             市場株価法    1,537円~1,898円

             類似企業比較法  1,974円~2,515円
             DCF法     2,157円~2,787円
            市場株価法においては、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日を基準日とし

           て、東証第一部における当社株式の基準日の終値1,898円、直近1ヶ月の終値単純平均値1,696円(小数点以
           下四捨五入。本項において以下終値単純平均値の計算について同じです。)、直近3ヶ月の終値単純平均値
           1,550円、直近6ヶ月の終値単純平均値1,537円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,537円
           から1,898円までと算定しております。
            類似企業比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場企業の市場株価や収益性等を示す財務指標と
           の比較を通じて当社株式の株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,974円から2,515
           円までと算定しております。
            DCF法では、当社が作成した2020年3月期から2025年3月期までの事業計画、一般に公開された情報等
           の諸要素を前提として、当社が2020年3月期第2四半期以降生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フ
           ローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの
           株式価値の範囲を2,157円から2,787円までと算定しております。経営共創基盤がDCF法による算定に用い
           た当社作成の事業計画においては、2022年3月期の税引前当期利益が20,413百万円(2021年3月期比35.9%
           増加)、当期純利益が13,819百万円(2021年3月期比47.9%増加)と大幅に増加しており、かつ、2024年3
           月期の当期純利益が17,931百万円(2023年3月期比32.8%増加)と大幅に増加となることを見込んでおりま
           す。この理由は、環境規制の高まりに対応した二輪自動車向けのFI生産及び、電動化に対応した四輪自動車
           向けのパワーコントロールユニット生産の拡大による事業成長及び、生産効率化によるものです。また、本
           公開買付けを含む本統合の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、2019年10月29日
           時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映しておりません。
         (ⅱ)2020年8月31日付当社株式価値算定書

            経営共創基盤は、当社株式が東証第一部に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、当
           社と比較的類似する事業を手がける上場会社が複数存在し、類似上場会社比較による株式価値の類推が可能
           であることから類似企業比較法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を採用し
           て、当社株式の価値算定を行っております。
                                 16/26



                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
            経営共創基盤が上記各手法に基づき算定した当社株式の1株当たりの価値は以下のとおりです。
             市場株価法    1,537円~1,898円

             類似企業比較法  1,807円~2,424円
             DCF法     1,967円~2,634円
            市場株価法では、本公開買付けの開始予定の公表日以降における株価は、新型コロナウイルス感染症

           (COVID-19)の影響による一時的な下落を除き、本公開買付価格付近を推移していることから、本公開買付
           けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日を基準日にすることが妥当であると考えておりま
           す。そのため、2019年10月29日付当社株式価値算定書と同様に、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業
           日である2019年10月29日を基準日として、東証第一部における当社株式の基準日の終値1,898円、直近1ヶ
           月の終値単純平均値1,696円(小数点以下四捨五入。本項において以下終値単純平均値の計算について同じ
           です。)、直近3ヶ月の終値単純平均値1,550円、直近6ヶ月の終値単純平均値1,537円を基に、当社株式の
           1株当たりの株式価値の範囲を1,537円から1,898円までと算定しております。
            類似企業比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場企業の市場株価や収益性等を示す財務指標と
           の比較を通じて当社株式の株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,807円から2,424
           円までと算定しております。
            DCF法では、当社が作成した2021年3月期から2025年3月期までの事業計画、一般に公開された情報等
           の諸要素を前提として、当社2021年3月期第2四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フ
           ローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの
           株式価値の範囲を1,967円から2,634円までと算定しております。経営共創基盤がDCF法による算定に用い
           た当社作成の事業計画において、足元の当社2021年3月期第1四半期は対前年度比で減益となったものの、
           以降は回復し、2019年10月29日付当社株式価値算定書と同様に、2022年3月期の税引前当期利益が20,413百
           万円(2021年3月期比35.9%増加)、当期純利益が13,819百万円(2021年3月期比47.9%増加)と大幅に増
           加しており、かつ、2024年3月期の当期純利益が17,931百万円(2023年3月期比32.8%増加)と大幅に増加
           となることを見込んでおります。この理由は、環境規制の高まりに対応した二輪自動車向けのFI生産及び、
           電動化に対応した四輪自動車向けのパワーコントロールユニット生産の拡大による事業成長及び、生産効率
           化によるものです。また、①空調事業の譲渡において、既に第三者と合意した領域の譲渡価額は株式価値に
           反映し、②第三者と協議中の領域については、当社の作成した領域毎の事業計画を基に、個別に株式価値を
           評価し、第三者への譲渡によって当社が空調事業を営まれなくなることによる影響額を反映しております。
           なお、本公開買付けを含む本統合の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点
           において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映しておりません。
       (4)上場廃止となる見込み及びその事由

          当社株式は、本書提出日現在、東証第一部に上場されておりますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買
         付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、当社株式は、東京証券取引所の上場廃止
         基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があるとのことです。また、本公開買付けの完了時点で当
         該基準に該当しない場合でも、公開買付者は、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再
         編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、適用法令に従い、当社株式の全ての取得を
         目的とした取引を実施することを予定しているとのことですので、その場合、当社株式は東京証券取引所の上場
         廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所にお
         いて取引することはできません。
       (5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

          当社は、公開買付者より、本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)につき、
         以下の説明を受けております。
          公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、当社を公

         開買付者の完全子会社とする方針であり、本公開買付けが成立し、公開買付者が、当社株式の全てを取得できな
         かった場合には、以下の方法により、当社の株主を公開買付者のみとするための一連の手続を実施する予定との
         ことです。
          具体的には、公開買付者は、本公開買付けの成立後に、その保有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の
         議決権の数の90%以上となり、公開買付者が会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本
         公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法(平成17年法律第86号、その後の改正を含みます。以下同じで
         す。)第2編第2章第4節の2の規定に基づき、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者及び当
         社を除きます。)全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全てを売り渡すこと
         を請求(以下「本株式売渡請求」といいます。)することを予定しているとのことです。
                                 17/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          本株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対
         して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対し本
         株 式売渡請求の承認を求めるとのことです。当社がその取締役会の決議により本株式売渡請求を承認した場合に
         は、関係法令の定める手続に従い、売渡株主の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、本株式売渡請求に
         おいて定めた取得日をもって、売渡株主が所有する当社株式の全てを取得するとのことです。そして、公開買付
         者は、売渡株主が所有していた当社株式1株当たりの対価として、売渡株主に対し、当社株式1株当たり本公開
         買付価格と同額の金銭を交付する予定とのことです。なお、公開買付者より本株式売渡請求をしようとする旨の
         会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社取締役会は、公開買付者による本株
         式売渡請求を承認する予定です。
          本株式売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、会社法第179条の8その
         他の関係法令の定めに従って、売渡株主は、裁判所に対して当社株式の売買価格の決定の申立てを行うことがで
         きる旨が定められています。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の売買価格は、最終的には裁判所が判
         断することになります。
          他方で、本公開買付けの成立後に、公開買付者の保有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数

         の90%未満である場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき当社株式の併合(以下「本株式併合」とい
         います。)を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更
         を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開
         買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定とのことです。なお、公開買付者は、本臨時株主総会におい
         て当該各議案に賛成する予定とのことです。本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認いただい
         た場合、本株式併合がその効力を生じる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただい
         た株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなるとのことです。本株式併合をすることにより株式
         の数に1株に満たない端数が生じるときは、当社の株主(公開買付者を除きます。)の皆様に対して、会社法第
         235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合
         には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却するこ
         と等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却
         価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きま
         す。)の皆様に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格
         と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのこ
         とです。本株式併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者のみが当社株式の全てを所有す
         ることとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)の皆様の
         所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定する予定とのことです。
          また、本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、本株式併合がなされた
         場合であって、本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の
         4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)は、当社
         に対し、自己の所有する普通株式のうち1株に満たない端数となるものの全てを公正な価格で買い取ることを請
         求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められている
         とのことです。上記のとおり、本株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付
         者及び当社を除きます。)の皆様が所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定とのことですので、
         本株式併合に反対する当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)は、価格決定の申立てを行うことができ
         ることになる予定とのことです。なお、上記申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断する
         ことになります。
          上記本株式売渡請求及び本株式併合の各手続については、関係法令についての改正、施行、当局の解釈等の状

         況等によっては、実施に時間を要し、又はそれと概ね同等の効果を有するその他の方法に変更する可能性があり
         ます。但し、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主(公開買付者及び当社を除きま
         す。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であるとのことであり、その場合に当該各株
         主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と
         同一になるよう算定する予定とのことです。以上の場合における具体的な手続及びその実施時期等については、
         公開買付者と協議の上、決定次第、当社が速やかに公表する予定です。
                                 18/26




                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものではないとのことで
         す。加えて、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が
         自らの責任において税理士等の専門家にご確認いただきたいとのことです。
       (6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性

         を担保するための措置
          本書提出日現在において、当社は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けに
         は該当しません。もっとも、本書提出日現在、公開買付者は当社の主要株主である筆頭株主及びその他の関係会
         社であり、当社株式30,581,115株(所有割合41.35%)を所有しております。また、公開買付者は当社を完全子
         会社とすることを目的としていること等を踏まえ、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保しつ
         つ、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反を回避する観点か
         ら、それぞれ以下のような措置を実施いたしました。
          なお、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority
         of  Minority)の応募を本公開買付け成立の条件とはしておりませんが、下記①から⑥までの措置を通じて、当
         社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。
          また、以下の記述中の公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくもの
         です。
         ① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

           公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付
          者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立した第三者算定機関として、ファイ
          ナンシャル・アドバイザーである野村證券に対し、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。な
          お、野村證券は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所の関連当事者には
          該当せず、本公開買付けを含む本統合に関して重要な利害関係を有していないとのことです。
           野村證券は、複数の株式価値算定手法の中から、当社株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検
          討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値について多面的に評価することが適切であると
          の判断に基づき、当社株式が東証第一部に上場していることから市場株価平均法を、当社と比較可能な上場会
          社が複数存在し、類似会社比較による当社株式の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将
          来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を算定手法として用いて、当社株式の株式価値の算定を
          行ったとのことです。公開買付者は、野村證券から、2019年10月29日付で株式価値算定書(以下「公開買付者
          株式価値算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、公開買付者は、本公開買付価格の公正性に
          関する評価(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
           野村證券による当社株式の1株当たり株式価値の算定結果は以下のとおりとのことです。
            市場株価平均法  1,537円~1,898円

            類似会社比較法  1,326円~1,893円
            DCF法     1,803円~3,235円
           市場株価平均法では、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日を基準日として、

          東証第一部における当社株式の基準日終値1,898円、直近5営業日の終値単純平均値1,834円(小数点以下四捨
          五入。本項において以下終値単純平均値の計算について同じです。)、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,696
          円、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,550円、及び直近6ヶ月間の終値単純平均値1,537円を基に、当社株式の
          1株当たり株式価値の範囲を1,537円から1,898円までと算定しているとのことです。
           類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との
          比較を通じて、当社株式の株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を1,326円から1,893円ま
          でと算定しているとのことです。
           DCF法では、当社の2020年3月期から2026年3月期までの7期分の事業計画における収益や投資計画、一
          般に公開された情報等の諸要素を前提として、2020年3月期以降に当社が将来創出すると見込まれるフリー・
          キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式
          の1株当たり株式価値の範囲を1,803円から3,235円までと算定しているとのことです。なお、DCF法におい
          て前提とした事業計画においては、大幅な増減益を見込んでいないとのことです。また、本公開買付けを含む
          本統合の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を
          具体的に見積もることが困難であるため、反映していないとのことです。
           公開買付者は、野村證券から取得した公開買付者株式価値算定書の算定結果に加え、公開買付者において実
          施した当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、過去に行われた本公開買付けと同種の発行者以外の者に
          よる株券等の公開買付けの事例(完全子会社化を前提とした公開買付けの事例)において買付け等の価格決定
                                 19/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          の際に付与されたプレミアムの実例、当社の取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、当社株式の市場株
          価の動向及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社との協議・交渉の結果等も踏ま
          え、  最終的に2019年10月30日開催の取締役会の決議によって、本公開買付価格を1株当たり2,600円と決定し
          たとのことです。
           なお、本公開買付価格である1株当たり2,600円は、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である
          2019年10月29日の東証第一部における当社株式の終値1,898円に対して36.99%(小数点以下第三位を四捨五
          入。本項において以下プレミアムの数値(%)の計算について同じです。)、2019年10月29日までの直近1ヶ
          月間の終値単純平均値1,696円に対して53.30%、2019年10月29日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値1,550
          円に対して67.74%、2019年10月29日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値1,537円に対して69.16%のプレミ
          アムをそれぞれ加えた価格であります。
           また、本公開買付価格である1株当たり2,600円は、本公開買付けの開始についての公表日の前営業日であ
          る2020年8月31日の東証第一部における当社株式の終値2,573円に対して1.05%、2020年8月31日までの直近
          1ヶ月間の終値単純平均値2,563円に対して1.44%、2020年8月31日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値
          2,548円に対して2.04%、2020年8月31日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値2,541円に対して2.32%のプレ
          ミアムをそれぞれ加えた価格となります。
          (注) 野村證券は、当社株式の株式価値の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が
              正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っ
              ていないとのことです。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、
              その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評
              価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っていないとのことで
              す。当社の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、当社の経営陣により現時点
              で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としている
              とのことです。野村證券の算定は、2019年10月29日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反
              映したものであるとのことです。なお、野村證券の算定は、公開買付者の取締役会が当社株式の株式
              価値を検討するための参考に資することを唯一の目的としているとのことです。
           また、公開買付者は、本公開買付けの開始予定の公表日である2019年10月30日以降、2020年9月1日までの

          間の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響その他の当社の業況や本公開買付けを取り巻く環境等を勘
          案したとのことですが、本公開買付価格を変更すべき事情は見当たらないと考えているとのことです。
         ② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

           上記「(3)算定に関する事項」に記載のとおり、当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあた
          り、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、公
          開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立した第三者算定機関として
          ファイナンシャル・アドバイザーである経営共創基盤に対して、当社株式の価値算定を依頼し、2019年10月29
          日付で、2019年10月29日付当社株式価値算定書を取得いたしました。また、上記「(3)算定に関する事項」
          に記載のとおり、当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、2019年10月30日から2020年8月31
          日までの間の当社株式の価値の変動の有無及びその内容を検討し、本公開買付価格に対する意思決定の過程に
          おける公正性を担保するため、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から
          独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーである経営共創基盤に対して、改めて当社株
          式の価値算定を依頼し、2020年8月31日付で、2020年8月31日付当社株式価値算定書を取得いたしました。
           経営共創基盤は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所の関連当事者に
          は該当せず、本公開買付けを含む本統合に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、当社は、経営共
          創基盤から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。当社が
          経営共創基盤から取得した当社の株式価値に関する2019年10月29日付当社株式価値算定書及び2020年8月31日
          付当社株式価値算定書の概要については、上記「(3)算定に関する事項」をご参照ください。
         ③ 当社における独立した特別委員会の設置

           当社は、本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益
          相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、当社取締役会における意思決定が、当社の少数株主
          にとって不利益なものでないか否かを確認することを目的として、2019年7月30日に、公開買付者及び当社を
          含む本対象3社、日立オートモティブシステムズ並びに日立製作所から独立した山本光太郎氏(当社の社外取
          締役・独立役員、弁護士)、辻千晶氏(当社の社外取締役・独立役員、弁護士)、水野太郎氏(当社の元社外
          取締役・FCOM       SERVICES     CO.,   LTD. President)及び笠原真人氏(公認会計士、笠原公認会計士事務所)の4
          名から構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置しております。
           当社は、本特別委員会に対し、(a)本取引の目的は合理的か否か、(b)本取引における買付条件(公開買付価
          格を含みます。)の公正性が確保されているか、(c)本取引において公正な手続を通じた株主の利益への十分
                                 20/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          な配慮がなされているか、(d)(a)乃至(c)その他の事項を前提に、本取引が当社の少数株主にとって不利益で
          あるか否か(総称して、以下「本諮問事項」といいます。)について諮問いたしました。
           本特別委員会は、2019年8月22日から同年10月30日までの間に合計11回開催され、本諮問事項に関し、慎重
          に協議及び検討を行いました。具体的には、本特別委員会は、当社が選任した第三者算定機関及びリーガル・
          アドバイザーにつき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことを確認し、それぞれを当社の第三者算定機
          関及びリーガル・アドバイザーとして承認するとともに、公開買付者との交渉過程への関与方法として、直接
          の協議・交渉は当社及びそのアドバイザーが行うこととしつつ、当社から適時に状況の報告を受け、必要に応
          じて意見を述べ、指示や要請を行うことなどにより本取引の取引条件に実質的に関与することができることを
          確認しております。そして、本特別委員会は、当社より提出された各資料に基づき、当社から、公開買付者の
          提案内容、本取引の目的、本取引に至る背景、本取引により向上することが見込まれる当社の企業価値の具体
          的内容、当社の事業計画、本取引の条件及びその決定プロセス等について説明を受けるとともに、これらに関
          する質疑応答を行いました。また、本特別委員会は、公開買付者から、本取引の概要、本取引に至る背景、本
          取引の目的、本取引後の経営方針、本取引の諸条件等について説明を受けるとともに、質疑応答を行いまし
          た。さらに、本特別委員会は、経営共創基盤より、当社株式の価値評価についての説明を受け、これらに関す
          る質疑応答を行うとともに、TMI総合法律事務所より、本取引の手続面における公正性を担保するための措置
          及び利益相反を回避するための措置の内容について説明を受け、これらに関しても質疑応答を行っておりま
          す。
           本特別委員会は、かかる手続を経て、本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2019年10月30
          日付で、委員全員一致の決議により、当社取締役会に対し、大要、以下の内容の答申書(以下「2019年10月30
          日付答申書」といいます。)を提出いたしました。
          (a)本取引の目的
            近年のモビリティ産業を取り巻く環境が変化し、自動車業界各社が電動化、自動運転技術の実現に向けて
           動き、業界全体での競争激化に伴い、各社ともに技術的、組織的な変革が迫られる中で、公開買付者への依
           存度が高い当社においても、単独での技術力には限界があり、また、研究開発に要するリソースの確保、特
           にアジアにおける戦略投資による負担等、当社特有の課題が存在する。かかる事業環境下において、当社と
           しては、本取引により、以下のような効果が期待される。
           (ⅰ)技術面での効果―開発・生産体制の効率化と次世代技術の開発強化
              自動車の電動化先端技術の強化が必要となっている現状において、電動化技術、先進安全技術といっ
             た、今後需要が広く見込まれる次世代技術領域での開発体制の強化が可能となると同時に、従来、当社
             を含む公開買付者グループ単独で開発をせざるを得なかったシステム・ITの分野において、日立製作所
             傘下の本統合会社の技術の提供を受けることで、当社を含む公開買付者グループとして開発投資の選択
             と集中を図ることが可能となり、当社を含む公開買付者グループ全体として最適な経営資源の配分の実
             現が見込まれる。
              また、本統合会社での開発・生産分野において、技術領域間、地域拠点間での相互補完を推進するこ
             とで、より高付加価値でコスト競争力のある製品の供給が可能となるほか、公開買付者をはじめとする
             完成車メーカーの需要増減に対して迅速かつ柔軟に対応できる供給体制の構築が可能となる。すなわ
             ち、当社の二輪事業も含め、電動化、シャーシ制御、自動運転における勝ち技で業界をリードし広く拡
             販できる「メガサプライヤー」を編成することができ、本対象3社、公開買付者及び本統合会社に日立
             製作所も加えた当事者間において総合的なシナジー効果が生じ、これをもって競争力を盤石化すること
             が可能となる。
           (ⅱ)販売面での効果
              本統合会社においては、公開買付者以外の完成車メーカーへの部品販売の増大による調達・生産コス
             トの低減が見込まれることになる。本統合会社は、機械部品等のコンベンショナルな技術から電動化・
             情報技術まで幅広い領域における業界最先端の技術を基に、完成車メーカーとの包括的な開発体制を構
             築することが可能となり、世界的メガサプライヤーの一角として,公開買付者以外の完成車メーカーに
             対する販売の拡大が可能となる。これによる部品生産量の増大に伴い、規模の効果による調達・生産コ
             ストの低減が可能となり、国際的な競争優位に基づく優れた収益力と競争力の実現が見込まれる。
           (ⅲ)本統合会社による統合のメリット
              当社が本統合会社に統合されることにより、公開買付者と日立製作所が株主である本統合会社の施策
             に基づき、短期的な収益力の向上に左右されることなく、中長期的な成長を目指して安定的な経営を行
             うことが可能となる。また、当社が本統合会社に統合されることによって組織体制を簡素化することが
             可能であり、外部環境に左右されない迅速な意思決定が可能となるため,最も適切な時期に大胆な設備
             投資策等を実施する意思決定が可能となり、事業基盤の強化の達成可能性が高まるといえ、このような
             体制を構築することが,当社の企業価値の向上に資するといえる。さらに、上場会社であることによる
             コストの削減が可能となるとともに、当社として積極的な施策を実施する場合に、株価が低迷するおそ
             れがある中で上場を継続すると、当社の少数株主の投資回収の機会も失われるおそれがある。
                                 21/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
              本取引の実施のほか、上場廃止を伴わない業務提携の方法もあるものの、公開買付者グループの部品
             メーカーであるというブランドイメージを払拭し、メガサプライヤーになるためには、業務提携ではな
             く本取引による統合が効果的であること、また、従業員に対する影響、公開買付者による当社に対する
             影 響力の低下、資金調達、本取引による少数株主への影響等、想定される懸念点はあるものの、上記の
             とおり、本取引は当社の企業価値向上に資するものと考えられ、本取引の目的に合理性が認められる。
          (b)本公開買付けを含む本取引における買付条件の公正性
            (ⅰ)当社は、公開買付者との間に重要な利害関係のない経営共創基盤をファイナンシャル・アドバイザー
           及び第三者算定機関に選定し、経営共創基盤による当社株式の客観的評価に依拠して、本公開買付価格を含
           む取引条件の交渉を行うことができること、(ⅱ)当社のファイナンシャル・アドバイザーである経営共創基
           盤による当社株式の算定結果によれば、当社株式1株当たりの価値は、市場株価法においては1,537円から
           1,898円、類似企業比較法においては1,974円から2,515円、DCF法においては2,157円から2,787円であ
           り、本公開買付価格は当該算定結果のレンジに含まれていること、(ⅲ)経営共創基盤は、公開買付者による
           本公開買付価格の提案の内容について、公開買付者のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券に質
           問をして内容を確認し、公開買付者と当社との間で本公開買付価格の交渉がなされていること、及び(ⅳ)第
           二段階目のスクイーズ・アウトにおける対価は、本公開買付価格と同一価格となる予定が表明されているこ
           と等からすれば、本公開買付価格には合理性があり、公正性が認められる。
          (c)本公開買付けを含む本取引の公正な手続を通じた株主の利益への配慮
            (ⅰ)本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相
           反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、当社取締役会における意思決定が当社の少数株主に
           とって不利益なものでないか否かを確認することを目的として、独立した4名から構成される本特別委員会
           を設置したこと、(ⅱ)公開買付者と重要な利害関係のない第三者算定機関である経営共創基盤によって当社
           株式の価値算定が行われたこと、(ⅲ)独立した外部のリーガル・アドバイザーであるTMI総合法律事務所か
           ら法的助言を受けていること、(ⅳ)公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社株主に本公開買
           付けに対する応募について適切な判断機会を確保し、当社株式について公開買付者以外の他の買付者が買付
           け等を行う機会がある程度確保されていること、及び(ⅴ)本基本契約について、当社のリーガル・アドバイ
           ザーであるTMI総合法律事務所の助言に従って交渉したこと等からすれば、これらの手続がいずれも実施さ
           れている限り、本取引における手続の公正性及び適正性が認められる。
          (d)少数株主にとっての不利益性
            上記のとおり、本取引の目的、本公開買付価格その他の買付条件は、いずれも妥当性があると認められ、
           かつ、本取引の手続の公正性も担保されていること、本取引のスキームの妥当性も認められることから、本
           取引は、当社の少数株主にとって不利益であるとは認められないと判断する。
           また、当社は、2019年10月30日開催の当社の取締役会において、本公開買付けが開始される際に、本特別委

          員会に対して、本特別委員会が当社の取締役会に対して提出した2019年10月30日付答申書において表明した意
          見に変更がないか否かを検討し、当社の取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変
          更後の意見を述べるよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえ、本公開買付けが開始される時点で改めて本
          公開買付けに関する意見表明の決議を行うこととしておりました。
           その後、2020年7月30日時点で本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続
          及び対応が完了する見込みが立ったため、公開買付者は、当社に対して、当該手続及び対応が2020年8月14日
          までに完了することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよ
          う要請しました。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかった
          ため、公開買付者は、同日付で、当社に対して、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨を通知
          しました。その後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に
          基づく手続及び対応が全て完了したため、公開買付者は、2020年8月27日、その他の本前提条件が充足される
          ことを前提に2020年9月2日を公開買付開始日として本公開買付けを開始したい旨を当社に対して連絡いたし
          ました。
           当社は、これを受けて、2020年7月30日、本特別委員会に対して、2019年10月30日付答申書の意見に変更が
          ないかを検討し、当社の取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を述
          べるよう諮問しました。本特別委員会は、2020年7月31日から同年8月13日までの間に合計2回開催され、
          2019年10月30日以降の当社を取り巻く状況、空調事業の譲渡の進捗状況、これらを踏まえた経営共創基盤によ
          る当社株式の価値評価についての説明等を受け、これらに関する質疑応答を行いました。かかる手続を経て、
          慎重に協議及び検討を重ねた結果、本特別委員会は、2020年9月1日付で、委員全員一致の決議により、当社
          取締役会に対し、①2020年9月1日付答申書作成日時点においても、本取引の目的の合理性について、2019年
          10月30日付答申書における判断を変更する必要はなく、②公開買付者のみならず、当社も新型コロナウイルス
          の感染者増大に伴って、財務状況が深刻化しているものの、2019年10月30日付答申書において、本公開買付価
          格その他の本取引における買付条件を公正であると判断した事情については特段の変化は生じておらず、2020
          年8月31日付当社株式価値算定書における算定結果も踏まえ、本公開買付価格について2019年10月30日付答申
                                 22/26

                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
          書提出時点での金額がそのまま維持されるのであれば2020年9月1日付答申書作成日時点においても,本公開
          買付価格を含む本取引における買付条件は公正であると判断され、③2020年9月1日付答申書作成日時点にお
          い ても、本取引において公正な手続を通じた株主の利益への十分な配慮がなされているとの判断を変更する必
          要はなく、④上記①乃至③の事項を踏まえれば、2020年9月1日付答申書作成日時点においても、本取引は当
          社の少数株主にとって不利益ではないと判断することができ、2019年10月30日付答申書の内容に変更がない旨
          の答申書(以下「2020年9月1日付答申書」といいます。)を提出いたしました。
         ④ 当社における独立した法律事務所からの助言

           当社は、本公開買付けに関する当社取締役会の意思決定の過程等における透明性及び公正性を確保するた
          め、外部のリーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所を選任し、同事務所から、本公開買付けに関す
          る当社取締役会の意思決定の過程、方法その他の留意点について、法的助言を受けております。なお、TMI総
          合法律事務所は、公開買付者及び当社を含む本対象3社、日立オートモティブシステムズ並びに日立製作所の
          関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本統合に関して重要な利害関係を有しておりません。
         ⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意

          見
           当社は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過
          程及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、2019年10月30日開催の当社取締役会において、当社の取締役11
          名のうち、代表取締役社長である相田圭一氏(以下「相田氏」といいます。)を除く全員が出席し、審議及び
          決議に参加した出席取締役の全員一致で、2019年10月30日時点における当社の意見として、本公開買付けが開
          始された場合には、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付
          けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
           また、上記取締役会においては、当社の監査役3名の全員が出席し、上記決議に異議がない旨の意見を述べ
          ております。
           なお、当社は、上記取締役会において、本公開買付けが開始される際に、本特別委員会に対して、2019年10
          月30日付答申書に記載された意見に変更がないか否か検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその
          旨、変更がある場合には変更後の意見を述べるよう諮問すること、及び本公開買付けが開始される時点で、改
          めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決議しております。
           その後、2020年7月30日時点で本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続
          及び対応が完了する見込みが立ったため、公開買付者は、当社に対して、当該手続及び対応が2020年8月14日
          までに完了することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよ
          う要請しました。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかった
          ため、公開買付者は、同日付で、当社に対して、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨を通知
          しました。その後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に
          基づく手続及び対応が全て完了したため、公開買付者は、2020年8月27日、その他の本前提条件が充足される
          ことを前提に2020年9月2日を公開買付開始日として本公開買付けを開始したい旨を当社に対して連絡いたし
          ました。
           当社は、これを受けて、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至っ
          た意思決定の過程及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、2020年9月1日開催の取締役会において、当社
          の取締役11名のうち、代表取締役社長である相田氏を除く全員が出席し、審議及び決議に参加した出席取締役
          の全員一致で、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに
          応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
           また、上記取締役会においては、当社の監査役3名の全員が出席し、上記決議に異議がない旨の意見を述べ
          ております。
                                 23/26






                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
           なお、利益相反の疑いを回避し、本公開買付けを含む本取引の公正性を確保する観点から、当社の取締役の
          うち、公開買付者に在籍していた当時、本統合の検討に関与していた相田氏は、当社取締役会における本公開
          買付けを含む本取引の検討に関する議題の審議には一切参加しておらず、当社の立場において本統合の検討、
          本統合に係る公開買付者との協議・交渉に参加しておりません。
           他方で、相田氏のほか、当社の取締役のうち、阿部智也氏、伊藤康利氏、髙山雄介氏及び鈴木真志氏、当社
          の監査役のうち、内田尚良氏が公開買付者の出身者でありますが、いずれの者に関しても、当社に転籍してか
          ら相当期間が経過しており、また、公開買付者に在籍していた当時、本統合の検討に関与していた事実は一切
          なく、また、関与できる立場にもないことから、当社の取締役又は監査役として、当社取締役会における本公
          開買付けを含む本取引の検討に関する議題の審議に参加しております。
         ⑥ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置

           公開買付者は、本公開買付け開始予定の公表から開始までに相応の期間が経過していることから、公開買付
          者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は確保されているものと考えているとのことです。
           また、公開買付者は、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保すると
          ともに、当社株式について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、もって本公開買付
          価格の適正性を担保することを意図して、公開買付期間を法令に定められた最短期間である20営業日より長期
          の30営業日に設定しているとのことです。
           さらに、当社は、公開買付者との間で、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護
          条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者と接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。
       (7)公開買付者と当社又はその役員との間の合意の有無及び内容

          公開買付者、当社を含む本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所は、2019年10月30日(以
         下本項において「本基本契約締結日」といいます。)付で本基本契約を締結しております(なお、本基本契約
         は、2020年6月1日付経営統合に関する基本契約の変更合意書及び2020年8月13日付経営統合に関する基本契約
         の変更合意書(2)により変更されております。なお、これらの変更合意書は、本対象3社及び日立オートモティ
         ブシステムズの事業に関する事前承諾事項及び当社の空調事業の再編の内容を一部変更するものですが、以下の
         ①乃至④の事項は変更されておりません。)。本基本契約の詳細は以下のとおりです。
         ① 公開買付者による本公開買付けの実施
           公開買付者は、以下の各号記載の条件の全てが充足されていることを前提条件として、本公開買付けを実施
          する。
          (1)当社が、本公開買付けの賛同及び応募推奨に関する決議を実施し、その公表を行っており、かつ、本基本
            契約締結日から本公開買付開始決定日までの間、当該決議を変更せず、それと矛盾する内容の取締役会決
            議を行っていないこと
          (2)当社が、自らの株式を対象とする公開買付けが当社の少数株主にとって不利益でない旨の第三者意見(注
            1)を取得しており、かつ、当該意見が維持されていること
            (注1) 当社において設置された特別委員会の意見を意味します。以下同じです。
          (3)本基本契約における当社の表明及び保証が重要な点において真実かつ正確であること
          (4)本基本契約に基づき、日立製作所、日立オートモティブシステムズ及び当社が履行し又は遵守すべき義務
            が、重要な点において全て履行され、又は遵守されていること
          (5)公正取引委員会が、本取引について、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第
            54号。その後の改正を含みます。以下「独占禁止法」といいます。)第50条第1項に基づく通知をしない
            旨の通知をしていること
          (6)全当事者が合意した日本以外の法域における競争法に基づき本取引について必要となる、外国競争法当局
            への届出又は待機期間の満了若しくは早期終了、外国競争法当局による承認その他の手続が完了している
            こと
          (7)本取引を制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は関係当局等の判断等も存在していないこと
          (8)当社又は日立オートモティブシステムズの連結ベースでの事業、資産、負債、財政状態、経営成績、
            キャッシュフロー若しくは将来の収益計画に重大な悪影響を与える事由又は事象が生じていないこと、そ
            の他本公開買付けの実行の判断に重要な影響を与える事象が当社グループ各社又は日立オートモティブシ
            ステムズ、子会社及び関連会社(日立オートモティブシステムズと併せて、以下「日立オートモティブシ
            ステムズグループ」といいます。)各社において生じていないこと
          (9)天災地変その他公開買付者の責に帰さない事由により、本公開買付けの開始が社会通念上不可能と認めら
            れる影響が生じていないこと
         (10)当社及びその子会社に関する重要事実で、未公表のものが存在しないこと
         (11)当社から公開買付者に対して重要事実差入書(本公開買付開始決定日において、当社又はその子会社に関
            する重要事実で未公表のものが存在しない旨を表明し保証する差入書)が提出されていること
                                 24/26


                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
         (12)公開買付者によるショーワ及び日信工業に対する公開買付けの開始の前提条件の充足又は放棄が合理的に
            見込まれていること
         (13)日立製作所と公開買付者との間で締結された2019年10月30日付「子会社経営統合に関する基本合意書」が
            有効に存続していること
         (14)日立製作所が、公開買付者に対して、本公開買付けを開始しないように求める通知を行っていないこと、
            又は、日立製作所が公開買付者に対して行ったかかる通知に記載された条件が、充足若しくは放棄された
            こと
         ② 当社による賛同

           当社は、以下の各号記載の条件の全てが充足されていることを前提条件として、本公開買付けへの賛同及び
          応募推奨に関する決議を行う。但し、これらの決議を行うことが当社の取締役としての善管注意義務に違反す
          ると合理的に判断される場合はこの限りではない。
          (1)当社が、本公開買付けが当社の少数株主にとって不利益でない旨の第三者意見を取得しており、かつ、当
            該意見が維持されていること
          (2)本公開買付けの要綱が本基本契約で合意した内容及び条件に従っていること
          (3)公開買付者によるショーワ及び日信工業に対する公開買付けが開始されることが合理的に見込まれている
            こと
          (4)本基本契約における日立製作所の表明及び保証、日立オートモティブシステムズの表明及び保証並びに公
            開買付者の表明及び保証が重要な点において真実かつ正確であること
          (5)本基本契約に基づき、日立製作所、日立オートモティブシステムズ及び公開買付者が履行し又は遵守すべ
            き義務が、重要な点において全て履行され、又は遵守されていること
          (6)公正取引委員会が、本取引について、独占禁止法第50条第1項に基づく通知をしない旨の通知をしている
            こと
          (7)本公開買付開始決定日までに、全当事者が合意した日本以外の法域における競争法に基づき本取引につい
            て必要となる、外国競争法当局への届出又は待機期間の満了若しくは早期終了、外国競争法当局による承
            認その他の手続が完了していること
          (8)本公開買付けを制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は関係当局等の判断等も存在していないこと
          (9)日立オートモティブシステムズの連結ベースでの事業、資産、負債、財政状態、経営成績、キャッシュフ
            ロー若しくは将来の収益計画に重大な悪影響を与える事由又は事象が生じていないこと、その他本公開買
            付けへの賛同及び応募推奨に関する決議の実行の判断に重要な影響を与える事象が日立オートモティブシ
            ステムズグループ各社において生じていないこと
         ③ 完全子会社化の実施

           公開買付者は、本公開買付けが完了し、公開買付者が本公開買付けによって当社株式の全てを取得できな
          かった場合には、株式売渡請求又は株式併合の方法により、当社を公開買付者の完全子会社とするために必要
          な措置を行う。
         ④ 吸収合併

           日立製作所は日立オートモティブシステムズをして、公開買付者は当社、ショーワ及び日信工業をして、公
          開買付者による当社、ショーワ及び日信工業の完全子会社化後速やかに、日立オートモティブシステムズを最
          終的な吸収合併存続会社とし、当社、ショーワ及び日信工業をそれぞれ最終的な吸収合併消滅会社とする一連
          の吸収合併を実施させるものとする。
           日立製作所及び公開買付者は、当社、ショーワ及び日信工業に対する公開買付けのうちの一部が成立しな
          かった場合その他当社、ショーワ及び日信工業のうちの1社又は2社の完全子会社化が他の会社の完全子会社
          化よりも相当期間遅れることが見込まれる場合には、当社、ショーワ及び日信工業のうち完全子会社化が完了
          した会社と日立オートモティブシステムズとの間で各本吸収合併を実施するものとし、当該完全子会社化が完
          了した会社と日立オートモティブシステムズとの間の吸収合併の条件については、日立製作所及び公開買付者
          の間で合意された日立オートモティブシステムズ、当社、ショーワ及び日信工業の企業価値に基づき誠実に協
          議の上、決定するものとする。
                                 25/26




                                                           EDINET提出書類
                                                      株式会社 ケーヒン(E02196)
                                                            意見表明報告書
      4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】
                                            所有株式数         議決権の数
       氏   名          役   名             職   名
                                             (株)         (個)
                  代表取締役
                                                  ―         ―
       相田 圭一                       事業統括本部長
                  取締役社長
                          リスクマネジメントオフィサー
                  代表取締役             生産本部長
       今野 元一朗                                         14,221           142
                 専務執行役員            兼生産技術本部長
                               兼投資担当
                  代表取締役
                                                9,230           92
       阿部 智也                     インテグレーション担当
                 専務執行役員
                   取締役
                                                13,396           133
       天野 裕久                        米州本部長
                 常務執行役員
                   取締役           空調事業本部長
                                                12,603           126
       髙山 雄介
                 常務執行役員            兼品質保証本部担当
                   取締役
       三ッ堀 徹                       アジア本部長                 13,881           138
                 常務執行役員
                   取締役            開発本部長
                                                7,382           73
       伊藤 康利
                 常務執行役員          兼デザインレビュー室担当
                   取締役
                                                7,297           72
        中坪 仁                       中国本部長
                 常務執行役員
                           コンプライアンスオフィサー
                              財務統括責任者
                   取締役
                                                5,105           51
       鈴木 真志                        管理本部長
                 常務執行役員
                            兼事業統括本部副本部長
                               兼CSR担当
                                  ―               920          9
       山本 光太郎            取締役
                                  ―              1,000           10
        辻 千晶           取締役
                                  ―              10,347           103
       黒木 利浩          常勤監査役
                                  ―              7,476           74
       内田 尚良           監査役
                                  ―                ―         ―
       森 雄一郎           監査役
                                               102,858          1,028
         計          14名
      (注1) 所有株式数及び議決権の数は本書提出日現在のものです。

      (注2) 所有株式数及び議決権の数には、それぞれ当社役員持株会を通じた所有株式数(小数点以下切捨て)及びそ
           れに係る議決権の数を含めております。
      5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】

        該当事項はありません。
      6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】

        該当事項はありません。
      7【公開買付者に対する質問】

        該当事項はありません。
      8【公開買付期間の延長請求】

        該当事項はありません。
                                 26/26



PDFをダウンロード

関連コンテンツ

このエントリーをはてなブックマークに追加

書類提出日で検索

今日注目の企業・投資家

お知らせ

2024年4月16日

2024年4月よりデータの更新が停止しております。
他のより便利なサービスが多々出てきた現在、弊サイトは役割を終えたと考えております。改修はせずこのままサービス終了する予定です。2008年よりの長きにわたりご利用いただきましてありがとうございました。登録いただいたメールアドレスなどの情報はサービス終了時点で全て破棄させていただきます。

2023年2月15日

2023年1月より一部報告書の通知、表示が旧社名で通知、表示される現象が発生しておりました。対応を行い現在は解消しております。

2023年2月15日

メール通知設定可能件数を15件から25件に変更しました。

2023年1月7日

2023年分の情報が更新されない問題、解消しました。

2023年1月6日

2023年分より情報が更新されない状態となっております。原因調査中です。

2022年4月25日

社名の変更履歴が表示されるようになりました

2020年12月21日

新規上場の通知機能を追加しました。Myページにて通知の設定が行えます。

2020年9月22日

企業・投資家の個別ページに掲載情報を追加しました。また、併せて細かい改修を行いました。

2019年3月22日

2019年4月より、5年より前の報告書については登録会員さまのみへのご提供と変更させていただきます。

2017年10月31日

キーワードに関する報告書の検出処理を改善いたしました。これまで表示されていなかった一部の報告書にも「増加」「減少」が表示されるようになっりました。

2017年2月12日

キーワードに関する報告書のRSS配信を開始いたしました。

2017年1月23日

キーワードに関する報告書が一覧で閲覧できるようになりました。