株式会社ショーワ 意見表明報告書

提出書類 意見表明報告書
提出日
提出者 株式会社ショーワ
カテゴリ 意見表明報告書

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
     【表紙】
      【提出書類】                    意見表明報告書

      【提出先】                    関東財務局長
      【提出日】                    2020年9月2日
      【報告者の名称】                    株式会社ショーワ
      【報告者の所在地】                    埼玉県行田市藤原町一丁目14番地1
      【最寄りの連絡場所】                    埼玉県行田市藤原町一丁目14番地1
      【電話番号】                    048-554-1151(代表)
      【事務連絡者氏名】                    経理部長 関口 誠
      【縦覧に供する場所】                    株式会社ショーワ
                         (埼玉県行田市藤原町一丁目14番地1)
                         株式会社東京証券取引所
                         (東京都中央区日本橋兜町2番1号)
      (注1) 本書中の「当社」とは、株式会社ショーワをいいます。

      (注2) 本書中の「公開買付者」とは、本田技研工業株式会社をいいます。
      (注3) 本書中の「ケーヒン」とは、株式会社ケーヒンをいいます。
      (注4) 本書中の「日信工業」とは、日信工業株式会社をいいます。
      (注5) 本書中の「日立オートモティブシステムズ」とは、日立オートモティブシステムズ株式会社をいいます。
      (注6) 本書中の「日立製作所」とは、株式会社日立製作所をいいます。
      (注7) 本書中の「本対象3社」とは、ケーヒン、当社及び日信工業をいいます。
      (注8) 本書中の「本対象2社」とは、ケーヒン及び日信工業をいいます。
      (注9) 本書中の記載において、計数が四捨五入又は切り捨てされている場合、合計として記載される数値は計数の
           総和と必ずしも一致しません。
      (注10) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。
      (注11) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合は、特段の記載がない限り、日本国における日数又
           は日時を指すものとします。
      (注12) 本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みま
           す。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
      (注13) 本書の提出に係る公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)は、日本の金融商品取引法(昭和23年
           法律第25号。その後の改正を含みます。)で定められた手続及び情報開示基準を遵守して実施されますが、
           これらの手続及び基準は、米国における手続及び情報開示基準とは必ずしも同じではありません。特に米国
           1934年証券取引所法(Securities                Exchange     Act  of  1934)第13条(e)項又は第14条(d)項及び同条の下で定
           められた規則は本公開買付けには適用されず、本公開買付けはこれらの手続及び基準に沿ったものではあり
           ません。
      (注14) 本公開買付けに関する全ての手続は、特段の記載がない限り、全て日本語において行われるものとします。
           本公開買付けに関する書類の全部又は一部については英語で作成されますが、当該英語の書類と日本語の書
           類との間に齟齬が存した場合には、日本語の書類が優先するものとします。
      (注15) 本書中の記載には、米国1933年証券法(Securities                               Act  of  1933)第27A条及び米国1934年証券取引所法
           (Securities       Exchange     Act  of  1934)第21E条で定義された「将来に関する記述」が含まれています。既
           知又は未知のリスク、不確実性又はその他の要因により、実際の結果が「将来に関する記述」として明示的
           又は黙示的に示された予測等と大きく異なることがあります。公開買付者又はその関連会社は、「将来に関
           する記述」として明示的又は黙示的に示された予測等が結果的に正しくなることを約束するものではありま
           せん。本書中の「将来に関する記述」は、本書提出日時点で公開買付者が有する情報を基に作成されたもの
           であり、法令で義務付けられている場合を除き、公開買付者又はその関連会社は、将来の事象や状況を反映
           するために、その記述を更新したり修正したりする義務を負うものではありません。
                                  1/22




                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
      1【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】
        名称   本田技研工業株式会社
        所在地  東京都港区南青山二丁目1番1号
      2【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】

        普通株式
      3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】

       (1)意見の内容
         当社は、2019年10月30日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に
        基づき、本公開買付けに関し、同日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、当社が
        本公開買付けに対して賛同する旨及び当社の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいた
        しました。
         その後、本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が完了する見込み
        が立ったため、当社は、2020年7月30日に、公開買付者より、当該手続及び対応が2020年8月14日までに完了する
        ことを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよう要請を受けまし
        た。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったため、当社は、公
        開買付者より、同日付で、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨の通知を受けました。その後、
        2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が全
        て完了したため、当社は、公開買付者より、2020年8月27日に、その他の本前提条件(下記「(3)本基本契約に
        基づく本統合の内容」の「③ 本公開買付けに関する重要な合意」の「(i)公開買付者による本公開買付けの実
        施」に記載する各前提条件をいいます。以下同じです。)が充足されることを前提に本書提出日を本公開買付けの
        開始日(以下「公開買付開始日」といいます。)として本公開買付けを開始したい旨の連絡を受け、下記「(7)
        本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担
        保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載
        の特別委員会が2020年8月31日付で提出した答申書の内容、及び2019年10月30日開催の取締役会以降の、新型コロ
        ナウイルス感染症の感染拡大による影響を含む当社の業況や市場環境の変化等を踏まえ、本公開買付けに関する諸
        条件の内容について改めて慎重に協議・検討いたしました。その結果、当社は、2020年9月1日時点においても、
        日立製作所の完全子会社である日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、当社、日信工業の4社による経営統合
        (以下「本統合」といいます。)を通じて統合型システムサプライヤーへの変革を早期に果たすことが、当社の企
        業価値向上に資するものであり、本統合の目的や当該目的を達成する意義や必要性が高まりこそすれ、薄れること
        はなく、2019年10月30日時点における当社の本公開買付けに関する判断を変更する要因はないと考えたことから、
        2020年9月1日開催の取締役会において、改めて、本公開買付けに対して賛同する旨及び当社の株主の皆様が本公
        開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。なお、公開買付者が2020年9月1日付で公表した
        「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コー
        ド7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴う株式会社ショーワの完全子会社化のための公
        開買付けの開始に関するお知らせ」(以下「公開買付者9月1日プレスリリース」といいます。)によれば、今
        般、公開買付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことを受けて、各国の
        関係当局の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が整ったこ
        とを確認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
         なお、当社の上記両取締役会決議は、本公開買付け及びその後の一連の手続を経て、当社が公開買付者の完全子
        会社となること及び当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)が上場廃止となる予定であること、並び
        に、公開買付者が本対象2社を公開買付者の完全子会社とした上で、日立製作所の完全子会社である日立オートモ
        ティブシステムズを吸収合併存続会社、本対象3社を吸収合併消滅会社とする吸収合併(以下「本吸収合併」とい
        います。)を実施すること(本吸収合併の結果、日立オートモティブシステムズの議決権割合は、公開買付者が
        33.4%、日立製作所が66.6%となります。)により本統合を行う予定であることを前提として行われたものであり
        ます。
         また、当社の上記両取締役会決議は、下記「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反
        を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における取締役全員の承
        認」に記載の方法により決議されております。
                                  2/22




                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
       (2)意見の根拠及び理由
        ① 本公開買付けの概要
          当社は、公開買付者より、本公開買付けの概要につき、以下の説明を受けております。
          公開買付者は、本書提出日現在、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場第一
         部(以下「東証第一部」といいます。)に上場している当社株式25,447,856株(所有割合(注1)33.50%)を
         所有しており、当社を持分法適用関連会社としております(なお、所有割合の算定にあたっては小数点以下第三
         位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について他の取扱いを定めない限り同じです。)。
         (注1) 当社が2020年8月6日に提出した第113期第1四半期報告書(以下「当社第113期第1四半期報告書」
              といいます。)に記載された2020年6月30日現在の当社の発行済株式総数(76,020,019株)から、当
              社が2020年7月29日に公表した2021年3月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(以下「当社
              2021年3月期第1四半期決算短信」といいます。)に記載された2020年6月30日現在の当社が所有す
              る自己株式数(54,564株)を控除した株式数(75,965,455株)に占める割合を記載しております。
          公開買付者は、公開買付者が2019年10月30日付で公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会
         社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード
         7230)の経営統合に伴う株式会社ショーワの完全子会社化のための公開買付けの開始予定に関するお知らせ」
         (以下「公開買付者10月30日プレスリリース」といいます。)及び公開買付者、日立製作所、日立オートモティ
         ブシステムズ、ケーヒン、当社、日信工業が連名にて公表した2019年10月30日付「日立オートモティブシステム
         ズ株式会社、株式会社ケーヒン、株式会社ショーワ及び日信工業株式会社の経営統合に関するお知らせ」(以下
         「本統合プレスリリース」といいます。)にてお知らせしておりますとおり、本対象3社を公開買付者の完全子
         会社とした上で、本吸収合併を実施することにより本統合を行うこと(以下「本取引」といいます。)につい
         て、2019年10月30日付で、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、当社、日信工業及び日立製作所との間
         で、「経営統合に関する基本契約」(以下「本基本契約」といいます。)を締結いたしました。本基本契約の詳
         細は、下記「(3)本基本契約に基づく本統合の内容」をご参照ください。
          公開買付者は、公開買付者10月30日プレスリリースに記載のとおり、2019年10月30日開催の取締役会におい
         て、本基本契約に基づき、本統合に向けた一連の取引の一環として、当社株式の全てを取得し、当社を公開買付
         者の完全子会社とするために、本基本契約に基づき、①各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の
         関係当局の許認可等が得られること、②当社が本公開買付けの賛同及び応募推奨に関する決議を実施し、その公
         表を行っており、かつ本基本契約締結日から公開買付者が本公開買付けの開始を決定する日(以下「本公開買付
         開始決定日」といいます。)までの間、当該決議を変更せず、それと矛盾する内容の取締役会決議を行っていな
         いこと等の一定の本前提条件が充足された場合に、当社株式を対象とする本公開買付けを実施することを決定し
         ておりました。
          今般、公開買付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことを受けて、
         各国の関係当局の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が
         整ったことを確認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
          なお、公開買付者が2019年10月30日付で公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒ
         ン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営
         統合に伴う株式会社ケーヒンの完全子会社化のための公開買付けの開始予定に関するお知らせ」、及び、「日立
         オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード
         7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴う日信工業株式会社の完全子会社化のための公
         開買付けの開始予定に関するお知らせ」(総称して、以下「その他対象2社プレスリリース」といいます。)に
         よれば、公開買付者は、2019年10月30日開催の取締役会において、本公開買付けと同様に、本基本契約に基づ
         き、本統合に向けた一連の取引の一環として、本対象2社を公開買付者の完全子会社とするために、本対象2社
         それぞれの普通株式を公開買付けにより取得することも決定したとのことです。本対象2社に対する公開買付け
         においても、各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局の許認可等が得られること等の一
         定の事項が充足されることが開始の前提条件となっておりましたが、今般、当該一定の事項が充足され、本対象
         2社に対する公開買付けについても開始する条件が整ったことを確認したため、公開買付者は、2020年9月1
         日、本対象2社それぞれに対する公開買付けを開始することも決定しているとのことです(詳細は、公開買付者
         が2020年9月1日付でそれぞれ公表した「日立オートモティブシステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券
         コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴
         う株式会社ケーヒンの完全子会社化のための公開買付けの開始に関するお知らせ」及び「日立オートモティブシ
         ステムズ株式会社、株式会社ケーヒン(証券コード7251)、株式会社ショーワ(証券コード7274)及び日信工業
         株式会社(証券コード7230)の経営統合に伴う日信工業株式会社の完全子会社化のための公開買付けの開始に関
         するお知らせ」をご参照ください。)。
                                  3/22



                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
          公開買付者は、本公開買付けにおいては、買付予定数の下限を25,195,744株(注2)(所有割合33.17%)と
         設定しており、本公開買付けに応募された当社株式(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の
         下限に満たない場合には、応募株券等の全ての買付け等を行わないとのことです。他方、公開買付者は、本公開
         買付けにおいて当社を完全子会社化することを目的としておりますので、買付予定数の上限は設けておらず、応
         募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全ての買付け等を行うとのことです。なお、買
         付予定数の下限(25,195,744株)は、当社第113期第1四半期報告書に記載された2020年6月30日現在の発行済
         株式総数(76,020,019株)から、当社2021年3月期第1四半期決算短信に記載された同日現在の当社が所有する
         自己株式数(54,564株)を控除した株式数(75,965,455株)に係る議決権の数(759,654個)の3分の2
         (506,436個)に、当社の単元株式数である100株を乗じた数を基礎として、これから公開買付者が本書提出日現
         在所有する当社株式(25,447,856株)を控除した数に設定しているとのことです。
         (注2) 公開買付者10月30日プレスリリースにおいて、買付予定数の下限は25,195,944株と記載されておりま
              したが、2020年6月30日までに、当社が所有する自己株式数が54,408株から54,564株に変化している
              ことから、これに伴い買付予定数の下限を25,195,744株に変更しているとのことです。
          公開買付者は、当社を完全子会社化することを目的としているため、本公開買付けが成立し、公開買付者が、

         当社株式の全てを取得できなかった場合には、当社の株主を公開買付者のみとするための一連の手続(以下「本
         完全子会社化取引」といいます。)を実施する予定であるとのことです。また、公開買付者は、本対象2社につ
         いても本完全子会社化取引と同様の方法で公開買付者の完全子会社とするための一連の手続(本完全子会社化取
         引と併せて、以下「本対象3社完全子会社化取引」といいます。)をそれぞれ実施する予定です。公開買付者
         は、本対象3社完全子会社化取引の完了後、本吸収合併を実施する予定であり、本吸収合併の効力発生日は、①
         本対象3社完全子会社化取引のいずれも、下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買
         収に関する事項等について)」記載の本株式売渡請求によって行う場合には、2021年1月から2月頃に、②本対
         象3社完全子会社化取引のいずれかが、下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収
         に関する事項等について)」記載の本株式併合によって行われる場合には、2021年2月から3月頃になる予定で
         す。詳細については、下記「(3)本基本契約に基づく本統合の内容」の「① 本統合のストラクチャー」及び
         下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項等について)」をご参照く
         ださい。
        ② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程

          公開買付者グループは、2020年3月31日現在、公開買付者、連結子会社357社及び本対象3社を含む持分法適
         用関連会社73社(以下「公開買付者グループ」といいます。)で構成されており、事業別には、二輪事業、四輪
         事業、金融サービス事業、ライフクリエーション事業(注1)及びその他の事業から構成されているとのことで
         す。公開買付者は、1946年10月に本田宗一郎氏が静岡県浜松市に本田技術研究所を開設したことに始まり、1948
         年9月に本田技術研究所を継承して本田技研工業株式会社として設立され、1957年12月に東京証券取引所に上場
         し、本書提出日現在においては、東証第一部に上場しているとのことです。
         (注1) 発電機、芝刈機、汎用エンジン等のパワープロダクツ商品の提供及びエネルギービジネスを営む事業
          公開買付者グループは、「人間尊重」と「三つの喜び」(買う喜び・売る喜び・創る喜び)を基本理念として
         いるとのことです。これらの基本理念に基づき、「わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のた
         めに、質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす。」という社是を定め、これらを「Hondaフィ
         ロソフィー」として公開買付者グループで働く従業員一人ひとりの価値観として共有しているだけでなく、行動
         や判断の基準として日々の企業活動を実践し、株主の皆様をはじめとする全ての人々と喜びを分かち合い、企業
         価値の向上に努めているとのことです。
          また、2017年6月に制定した「2030年ビジョン」においては、「すべての人に“生活の可能性が拡がる喜び”
         を提供する」、そのために「移動と暮らしの進化をリードする」というビジョンステートメントを定め、このス
         テートメントを実現するために、「『移動』と『暮らし』の価値創造」、「多様な社会・個人への対応」及び
         「クリーンで安全・安心な社会へ」という3つの視点で取り組みの方向性を定めたとのことです。
          一方、当社は、1938年10月に、昭和航空精機株式会社として設立され、1946年8月に、商号を株式会社昭和製

         作所と変更し自動車用部品の製造を開始しました。また、1964年4月に東京証券取引所市場第二部に上場し、
         1985年11月には東証第一部に指定されました。1993年4月には、公開買付者の子会社である精機技研工業株式会
         社と合併し、商号を株式会社ショーワと変更しました。公開買付者は、1953年に変速装置部品、ショックアブ
         ソーバ(注2)で当社との取引を開始し、1970年には当社株式2,385千株(当該時点における持株比率(自己株
         式を含む発行済株式総数に対する割合。小数点以下第三位を四捨五入しております。以下本項において同じで
         す。)23.85%)を取得、その後、1975年度に6,051千株(当該時点における持株比率37.82%)、1980年度に
         11,086千株(当該時点における持株比率35.53%)、1993年度には24,448千株(当該時点における持株比率
         38.92%)とし、2003年以降は25,447,856株を所有し、現在の所有割合(33.50%)に至っており、当社が公開買
         付者の持分法適用関連会社となっております。
                                  4/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         (注2) ダンパーとスプリングをともない車体とタイヤの間に取り付けられる自動車(二輪車・四輪車)部品
              であり、ダンパーの減衰力とスプリングの復元力による車体への振動を吸収し、車両姿勢と操縦安定
              性 を維持する機能(二輪車においては転舵及び駆動力の伝達機能を含む。)を果たす製品
          また、事業面においては、1953年の公開買付者との取引開始以来、現在も当社の主力商品である二輪車用
         ショックアブソーバをはじめとして、1962年には四輪車用ショックアブソーバの生産を開始した他、F-1フォー
         ミュラカーにダンパーを供給する等、技術領域を広げてきました。そして、1993年の公開買付者の子会社である
         精機技研工業株式会社との合併により、その技術領域をパワーステアリングシステムや駆動系製品等に広げ、今
         日まで、公開買付者の二輪車、四輪車の足回りを支えてきました。本書提出日現在、当社グループは、当社、当
         社の子会社21社及び関連会社3社(以下「当社グループ」といいます。)で構成され、二輪・汎用事業、四輪事
         業、ステアリング事業、ガススプリング事業(注3)及びその他からなっており、主に二輪車用・四輪車用部品
         及びボート用部品の製造販売等の事業活動を行っております。
         (注3) 四輪車のボンネット・リヤゲート及び事務用機器の可動部等において、ガス反力によりその開閉のア
              シストや開放した状態を保持する製品を取り扱う事業
          また、当社グループは、「私たちは、世界のお客様から信頼されるグローバル企業を目指し、たゆまぬ改革を
         つづけ、最高の技術と品質で優れた商品を提供し、ユーザーニーズに応える」を社是として、商品を通してマー
         ケットのお客様に満足いただくことを第一義とするとともに、常に未来を指向し、絶えず経営と技術を革新し続
         けることに努めております。加えて、環境マネジメントの国際規格ISO14001の認証取得や、環境マネジメントシ
         ステム(EMS)に沿った事業活動等による地球環境保全活動、地域社会の文化・習慣の尊重と共存を目的とした
         積極的な社会貢献活動等、企業としての社会的責任を果たすための活動にも積極的に取組み、提供する商品と調
         和のとれた企業活動を通じて社会の信頼を得ることを目指しております。こうした事業活動を世界的規模でグ
         ループとして展開することにより、社業を発展させ、株主、顧客、従業員をはじめとするステークホルダーの皆
         様から存在を期待され、そして地域、社会に貢献できる企業になることを目指してまいりました。さらに、当社
         グループは、これまでに培った商品技術力、生産技術力、生産体質、管理領域をさらに強固なものにしていくた
         め、以下の方針に基づき、当社を取り巻く環境も注視しながら、課題解決に邁進しております。
         <商品方針>
          強いブランド力で未来を走るシステムサプライヤーへ
          ・強い技術と品質ブランドを構築して、お客様へ良い商品を早く提供できる提案型システムサプライヤーを目
           指します。
         <営業方針>
          ニーズの早期深掘りと強い提案力で期待に応える
          ・得意先や市場のニーズを早期に把握し、当社の技術・製品を積極的に提案することにより期待と信頼に応え
           ます。また、事業本部と他機能本部が連携し、グローバルな拡販活動や既存商権維持の展開を行います。
         <品質方針>
          一人ひとりが仕事の質を高め、魅力的な品質を提供する
          ・一人ひとりの仕事の質を高め、論理的な根拠に基づく品質保証を商品開発から製品出荷までの各段階で構築
           し、お客様に喜んで頂ける魅力的な商品を提供していきます。
          公開買付者及び当社の関係については、1953年に変速装置部品、ショックアブソーバで取引を開始し、1970年
         には、公開買付者が当社株式2,385千株(当該時点における持株比率23.85%)を取得、その後、1975年度に
         6,051千株(当該時点における持株比率37.82%)を取得、1980年度に11,086千株(当該時点における持株比率
         35.53%)、1993年度には24,448千株(当該時点における持株比率38.92%)とし、2003年以降は25,447,856株を
         所有し、現在の所有割合(33.50%)に至っており、当社が公開買付者の持分法適用関連会社となっておりま
         す。事業面においては、当社が手掛けるショックアブソーバ、パワーステアリングシステム及び駆動系製品は、
         公開買付者の主力製品である二輪車及び四輪車における主要部品ということもあり、公開買付者と当社は、お互
         いに重要なビジネスパートナーとして、従来から密接な関係を構築してまいりました。なお、2020年3月31日現
         在、公開買付者より当社に対して4名の従業員が出向しておりますが、公開買付者から当社に対して役員の出向
         は行われていません。
          公開買付者によれば、近年、CO2(二酸化炭素)排出規制をはじめとした各種環境規制の世界的な厳格化、安

         全性能向上、並びに車載センサーやカメラ等で認識した周囲の状況に応じた車体制御及び道路インフラや周囲の
         走行車両との通信といった自動車から収集されるデータを活用する情報化への取り組みの活発化、市場ニーズの
         多様化等が複雑に絡み合い、自動車を中心とする世界のモビリティ(注4)業界そのものが大きな変革期を迎え
         ているとのことです。このような外部環境の変化に対応するため、国内外の完成車部品メーカーにおいては、業
         務提携、資本提携や事業買収等による合従連衡が進められており、モビリティ業界における企業間の競争環境は
         今後一層激化していくことが見込まれているとのことです。
         (注4) 自動二輪車、自動車を含む移動機能の総称
                                  5/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
          上記のような環境規制の厳格化、安全性能向上及び情報化への取り組みの活発化、市場ニーズの多様化を受
         け、公開買付者は、モビリティメーカーの責務として環境・安全・情報化への対応に注力しており、カーボンフ
         リー社会と事故ゼロ社会の実現を目指し、「電動化技術の導入」と「先進安全技術の導入」を最重要項目として
         積 極的に取り組んでいるとのことです。しかし、ハイブリッド車や電気自動車等の電動車両を実現するための電
         動化技術や、安全運転支援システム・自動走行システム(注5)等を実現するための先進安全技術といった、完
         成車の開発に求められる次世代技術は、高度化・複雑化・多様化が進んでおり、従来完成車メーカーが単独で対
         応してきた技術開発・商品開発のスピードと経営資源を大きく超える取り組みが必要となっていると考えている
         とのことです。また、これらの次世代技術領域においては、情報・システム技術をはじめとする、従来の二輪
         車、四輪車に対しては十分に活用されていなかった新しい技術が要求されることから、様々な異業種企業が進出
         する等、競合他社の取り組みが加速しているとのことです。このような状況の中で、公開買付者グループとして
         他社に先んじて優位なポジションを確立するためには、当該領域に機動的・集中的・効率的に経営資源を投下す
         る必要があると考えているとのことです。
         (注5) 安全運転支援システム・自動走行システムの定義(出所:2016年12月7日 「自動運転レベルの定義
              を巡る動きと今後の対応(案)」内閣官房IT総合戦略室)
             分類                     概要              左記を実現するシステム

     情報提供型                   ドライバーへの注意喚起等

                                                「安全運転支援システム」
              レベル1:          加速・操舵・制動のいずれかの操作をシステムが
              単独型          行う状態
              レベル2:          加速・操舵・制動のうち複数の操作を一度にシス
              システムの複合化          テムが行う状態
     自動制御活用型
              レベル3:          加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システ
                                                「自動走行システム」
              システムの高度化          ムが要請したときのみドライバーが対応する状態
              レベル4:          加速・操舵・制動を全てシステムが行い、ドライ
              完全自動走行          バーが全く関与しない状態
          また、完成車メーカーにおいては、グローバルな競争に勝ち残るべく、低コストでの製品提供を実現すること

         も重要となってきており、完成車部品メーカーと協同し、開発体制のモジュール化(注6)、複数の車種間での
         車台や部品の共通化等への取り組みを強化することが急務となっているとのことです。そうした中、完成車メー
         カーにおけるコスト削減ニーズの高まり、海外現地生産へのシフト等に対応するため、完成車部品メーカーにお
         いては、生産量の増大に伴う規模の効果によるコスト低減やグローバルな拠点でのタイムリーな供給体制の構築
         が求められており、近年ではメガサプライヤー(注7)がその販売量を拡大させているとのことです。公開買付
         者グループにおいては、完成車を開発するに際し、市場のニーズに合致した最適な製品供給体制を目指し、個々
         の部品領域毎に公開買付者と本対象3社を含む完成車部品メーカーとの間で綿密に連携してまいりましたが、上
         記のような状況の中、今後は公開買付者と公開買付者グループ内の完成車部品メーカーとの共同開発体制をさら
         に発展させ、モジュール化、部品の共通化に対応すべく、機械部品等のコンベンショナルな技術(注8)から電
         動化・情報技術まで幅広い領域での技術を持ったサプライヤーとの包括的な開発体制を構築するとともに、公開
         買付者グループ全体として最適なサプライチェーンの確立が必要と考えているとのことです。また、公開買付者
         グループとして、部品生産量の増大に伴う調達・生産コストの低減を実現するためには、本対象3社において、
         公開買付者以外の完成車メーカーへの販売をさらに強化することが課題であると考えているとのことです。
         (注6) 新車開発時に他の車種にも応用可能な標準化された部品構成とすること
         (注7) 大手自動車メーカーにグローバルに部品を供給する、売上規模が大きい企業の通称
         (注8) 既存部品に用いられている技術
          さらに、モビリティ産業における今後の成長市場であるアジアを中心とする新興国においては、引き続き底堅
         い二輪車需要が見込まれるとともに、エントリー層を中心とした四輪車の普及が進んでおり、市場・貿易の自由
         化、海外完成車メーカーのプレゼンス拡大、現地新興メーカーの台頭等による競争激化は不可避の状況にあると
         のことです。このような成長市場でのグローバルな競争に勝ち残るためには、多様化する市場のニーズにスピー
         ディーに対応し、コスト競争力の高い製品をタイムリーに提供することが求められるとのことです。また、昨今
         の世界経済においては、中国と米国の間での貿易摩擦や、英国のEU離脱等による不確実性が増しており、市場
         動向の予測が困難になってきているとのことです。このように多様化、複雑化する市場環境に柔軟かつ迅速に対
         応するためには、公開買付者グループとして、開発・調達・生産・販売の各領域において地域・サプライヤー間
         の協調と連携を推進し、グローバルサプライチェーンをさらに強化することが必要と考えているとのことです。
          一方、当社グループは、メガサプライヤーとの差別化を図れる提案型システムサプライヤーをめざし、中長期

         方針に基づいて、高効率生産と安定生産の両立、事業再編や最適生産アロケーション、次世代自動車への対応強
                                  6/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         化及び高付加価値商品の開発、最適調達によるコスト競争力の向上及び全世界で品質保証の仕組みを強化するこ
         とによる品質の高位平準化等の施策を推進し、永続的な発展に努めてまいりました。
          このような事業環境において、公開買付者は、日立製作所の完全子会社であり、小型・軽量化、高出力化を推

         し進めた電動車両用モーターを国内外の自動車メーカーに提供してきた日立オートモティブシステムズとの間
         で、事業上の協力関係を模索してきたとのことです。具体的には、2017年3月24日に日立オートモティブシステ
         ムズとの間で合弁契約を締結し、同年7月3日に電動車両用モーターの開発、製造及び販売を事業として行う合
         弁会社として日立オートモティブ電動機システムズ株式会社を設立しているとのことです。当該合弁会社におい
         て、日立オートモティブシステムズと公開買付者の技術を結集し、電動車両の基幹部品であるモーターの共同研
         究開発を進めることで、グローバルに拡大する完成車メーカー各社の電動車両用モーター需要に対応できる体制
         の構築を目指しているとのことです。その他にも、公開買付者は、電動化技術、先進安全システム等の次世代技
         術領域の研究開発を本対象3社及び日立オートモティブシステムズと共同で行っておりますが、競合他社も当該
         領域において大規模かつスピーディーな研究開発投資を進めており、公開買付者グループとして他社に先んじて
         優位なポジションを確立するためには、このような共同開発をより一層深化させる必要があると考えているとの
         ことです。とりわけ、二輪車においてもハイブリッド車や電気自動車等の電動車両を実現するための電動化技術
         や、安全運転支援システム・自動走行システム等を実現するための先進安全技術といった次世代技術の開発が必
         要となってくることが予想されており、本対象3社が日立オートモティブシステムズの四輪車向け電動化技術、
         先進安全システム等の次世代技術を二輪車領域の開発に活用することで、二輪車の完成車部品メーカーとしても
         他社に先んじて優位なポジションを確立し、優れた競争力の実現を見込めるものと考えているとのことです。
          公開買付者によれば、このような事業環境の大きな変革を背景に、公開買付者は、本対象3社を含む公開買付

         者グループの持続的な成長及び収益力の向上のためには、公開買付者、サスペンション及びステアリングにおい
         て優れた技術を持つ当社、パワートレインにおいて優れた技術を持つケーヒン、ブレーキシステムにおいて優れ
         た技術を持つ日信工業、並びにパワートレインシステム、シャシーシステム及び安全システムにおいて優れた技
         術を持つ日立オートモティブシステムズの技術を結集し、強固な共同研究開発体制を構築することで、電動化や
         自動運転等の次世代技術分野において、本対象3社を含む公開買付者グループ単独では獲得が困難と考えられる
         競争力のある技術(勝ち技)を早期に確立するとともに、コンベンショナルな技術領域における効率的な開発・
         生産体制を築き、高付加価値かつコスト競争力のある製品の供給を実現することが必要不可欠であるとの認識に
         至ったとのことです。
          一方で、電動化技術、先進安全システム等の次世代技術領域は、モビリティ業界が従来は十分には取り組んで
         こなかった新たな分野であり、大規模かつタイムリーな投資が必要となる一方で、今後の市場の動向や要求され
         る技術に不確定要素が多い等、これまでのモビリティビジネスに比して相対的にリスクが高く、短期的な業績変
         動や株式市場からの評価によっては本対象3社の市場株価が悪影響を受けることも想定されるとのことです。そ
         のため、公開買付者は、当社を含む公開買付者グループの中長期的な競争力強化のために必要と思われる経営施
         策を機動的に実施していくにあたり、本対象3社の一般株主に対して将来の経営施策実現に伴う大幅な株価変動
         のリスクを負担させることなく合理的な株式売却の機会を与えることが、本対象3社の少数株主の利益にも資す
         るものと考えたとのことです。
          以上の検討を踏まえ、公開買付者は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作

         所から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券株式会社(以下「野村證
         券」といいます。)を、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立した
         リーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所をそれぞれ選任した上で、日立オートモティブシステムズ
         及び日立製作所とともに、本公開買付けを含む本統合に関する初期的な検討・協議を開始したとのことです。そ
         の後、当該検討・協議の結果を踏まえ、公開買付者は、2019年5月下旬、本対象3社の普通株式(以下「本対象
         3社株式」といいます。)の全て(但し、公開買付者が所有する本対象3社株式及び本対象3社が所有する自己
         株式を除きます。以下同じです。)を取得する方法により、当社を含む本対象3社を公開買付者の完全子会社と
         した上で、当社を含む公開買付者グループの中長期的な競争力強化のために必要と思われる経営施策を機動的に
         実施し得る体制の構築を目的として、日立オートモティブシステムズを存続会社とする本吸収合併を行うことが
         公開買付者グループにとって最善の選択肢であるとの結論に至ったとのことです。そこで、公開買付者、日立
         オートモティブシステムズ及び日立製作所は、2019年5月31日に当社に対して本統合に関し、本対象3社株式を
         公開買付け等の手続を通じて公開買付者が取得し、本対象3社を公開買付者の完全子会社とした上で、日立オー
         トモティブシステムズと本対象3社が日立オートモティブシステムズを存続会社とする吸収合併等の方法により
         統合し、統合の結果、本吸収合併後の存続会社(以下「本統合会社」といいます。)を議決権の66.6%を保有す
         る日立製作所の連結子会社及び33.4%を保有する公開買付者の持分法適用関連会社とすること等を内容とする初
         期的な提案(以下「本提案」といいます。)を行ったとのことです。
          他方、当社は、2019年5月31日の公開買付者からの本提案を受け、本公開買付けにおける買付け等の価格(以
         下「本公開買付価格」といいます。)及びその他本公開買付けを含む本完全子会社化取引の公正性を担保すべ
                                  7/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         く、公開買付者、当社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から独立したファイナン
         シャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてSMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」といい
         ま す。)を、公開買付者、当社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から独立したリー
         ガル・アドバイザーとして長島・大野・常松法律事務所をそれぞれ選任するとともに、本提案を検討するための
         当社取締役会の諮問機関として、2019年8月5日に特別委員会を設置いたしました(特別委員会の詳細に関して
         は、下記「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買
         付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答
         申書の取得」をご参照ください。)。
          そして、公開買付者は、当社の了解を得て、2019年7月中旬から同年9月上旬にかけて、当社に関する
         デュー・ディリジェンスを実施するとともに、公開買付者及び当社は両社の企業価値を一層向上させることを目
         的として、本公開買付けを含む本統合の目的、本統合後の経営体制・方針、本統合における諸条件等についての
         協議を続けてまいりました。さらに、公開買付者は、2019年10月上旬以降、当社との間で、本公開買付価格に関
         して複数回に亘る協議・交渉を重ねてまいりました。その後、公開買付者は、2019年10月下旬に当社に対して、
         本公開買付けについて価格を含む諸条件の最終提案を行い、当社との間で協議・交渉いたしました。
          その結果、2019年10月下旬、公開買付者と当社は、当社を含む本対象3社を完全子会社化した上で、日立オー
         トモティブシステムズを存続会社とする本吸収合併を実行し、本統合を実施することが公開買付者グループを取
         り巻く事業環境の変化に対応し、当社を含む公開買付者グループ全体の企業価値向上に資する最善の方策である
         との考えで一致いたしました。そこで、公開買付者は、2019年10月30日付で、本基本契約に基づき、本統合に向
         けた一連の取引の一環として、本前提条件が充足された場合に、当社株式を対象とする本公開買付けを実施する
         ことを決定したとのことです。
          なお、その他対象2社プレスリリースによれば、公開買付者は、本対象2社との間でも同様に本統合の実施に
         ついて複数回に亘る協議・交渉を重ねた結果、2019年10月30日開催の取締役会において、本統合に向けた一連の
         取引の一環として、本対象2社それぞれの普通株式を公開買付けにより取得することも決定したとのことです。
          今般、公開買付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことを受けて、
         各国の関係当局の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が
         整ったことを確認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
          なお、本統合による当社を含む公開買付者グループとして想定される具体的なシナジー効果は以下のとおりと

         のことです。
         (i)開発・生産体制の効率化と次世代技術の開発強化
            本対象3社と日立オートモティブシステムズの連携により、電動化技術、先進安全技術、車両制御技術と
           いった、今後需要が広く見込まれる次世代技術領域での開発体制の強化が可能となると同時に、従来公開買
           付者グループ単独で開発をせざるを得なかったシステム・ITの分野において日立オートモティブシステム
           ズの技術の提供を受けることで、公開買付者グループとして開発投資の選択と集中を図ることが可能とな
           り、公開買付者グループ全体として最適な経営資源の配分の実現を見込んでいるとのことです。また、本統
           合会社での開発・生産分野において、技術領域間、地域拠点間での相互補完を推進することで、より高付加
           価値でコスト競争力のある製品の供給が可能となる他、公開買付者をはじめとする完成車メーカーの需要増
           減に対して迅速かつ柔軟に対応できる供給体制の構築が可能となるとのことです。
         (ii)公開買付者以外の完成車メーカーへの部品販売の増大による調達・生産コストの低減

            本統合会社においては、機械部品等のコンベンショナルな技術から電動化・情報技術まで幅広い領域にお
           ける業界最先端の技術を基に、完成車メーカーとの包括的な開発体制を構築することが可能となり、世界的
           メガサプライヤーの一角として、公開買付者以外の完成車メーカーに対する販売の拡大が可能となるとのこ
           とです。これによる部品生産量の増大に伴い、規模の効果による調達・生産コストの低減が可能となり、国
           際的な競争優位に基づく優れた収益力と競争力の実現を見込んでいるとのことです。
                                  8/22





                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
        ③ 当社における意思決定の過程及び理由
          当社は、公開買付者から2019年5月31日に本提案を受け、本公開買付価格及びその他本公開買付けを含む本取
         引の公正性を担保すべく、公開買付者、当社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から
         独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてSMBC日興証券を、公開買付者、当社、
         日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から独立したリーガル・アドバイザーとして長島・
         大野・常松法律事務所をそれぞれ選任しました。
          また、当社は、本取引について、公開買付者と当社の少数株主との間で利益相反の問題が生じるおそれがある
         ことから、本取引の公正性を担保すべく、当該提案を検討するための当社取締役会の諮問機関として、2019年8
         月5日に特別委員会を設置しました。なお、特別委員会の詳細に関しては、下記「(7)本公開買付価格の公正
         性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」
         の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。
          その上で、長島・大野・常松法律事務所から受けた法的助言、及びSMBC日興証券より取得した株式価値算
         定書(以下「当社株式価値算定書」といいます。)の内容を踏まえつつ、特別委員会から2019年10月30日付で提
         出を受けた答申書(以下「2019年10月30日付答申書」といいます。)の内容を最大限尊重しながら、本取引に関
         する諸条件について当社の企業価値向上等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
          上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のと
         おり、自動車業界においては、コネクティッド(注1)、自動運転、シェアリング(注2)、電動化といった
         「CASE」と呼ばれる新しい領域での技術革新が進んでおり、各国で強化される環境規制や安全規制も含め、
         当社を取り巻く事業環境は急速かつ大きく変化しております。
         (注1) 自動車の車載システムを、外部の通信機器や通信インフラと電気信号を介してつなぐこと
         (注2) 自動車を「所有」するのではなく、レンタルサービス等を介して「共有・利用」すること
          一方で当社は、全ての二輪・四輪の自動車の基本要素である「走る、曲がる、止まる」の要素のうち、「走
         る」と「曲がる」に関する製品を提供してきました。例えば、二輪車用ショックアブソーバにおいて、世界最高
         峰のロードレースやモトクロスレースで培った技術を量産品にフィードバックし、当社独自技術を駆使した製品
         を含めた製品ラインアップを展開しており、国内外の主要二輪完成車メーカーに供給し、世界トップレベルの
         シェアを誇っています。また、四輪車用ショックアブソーバにおいては、基本性能を向上させたコンベンショナ
         ルダンパーや当社の独自技術を駆使した電子制御式ダンパー等を展開し、操縦安定性と乗り心地の両立を高いレ
         ベルで実現しています。さらに、電動式パワーステアリングにおいて、市場の電動化や多様化するニーズに対応
         した製品ラインアップを展開しており、高い応答性とリニアリティを実現し、ドライバーにスムースなステアリ
         ングフィールを提供しています。
          翻って、当社を取り巻く事業環境に目を向けますと、自動運転等が発展した「CASE」時代の自動車は、車
         内空間が多用途に活用されると想定され、より走行時の静粛性やスムースな乗り心地に対する要求水準は高まる
         と考えられます。また、環境規制の強化や低燃費へのニーズの高まりに伴い、自動車の環境性能の向上が今後も
         継続して求められると予想されます。当社は「走る」と「曲がる」に関する要素技術を背景に、「CASE」時
         代を見据え、サスペンションとステアリングシステム等を相互に協調制御する開発等、車内空間の多用途化に必
         要不可欠な静粛でスムースな乗り心地を実現する「走る」と「曲がる」に関する性能を追求し、また、部品の軽
         量化による環境性能の向上に取り組み、持続的な付加価値の創出及び競合他社との差別化を図っております。
          しかしながら、これまで以上に高度かつ複雑に自動車部品全体が協調制御されることが求められる「CAS
         E」時代において、世界のお客様のニーズに的確かつ迅速に応えるためには、付加価値を創出する技術開発・製
         品開発を加速させ事業領域及び技術領域を拡大し、世界のお客様に対して、個々の部品や技術だけを提供するサ
         プライヤーとなるのではなく、要素技術と先進制御技術を組み合わせ「走る」と「曲がる」に関するシステムを
         一体として提案することのできる統合型システムサプライヤーへの変革が必要であると認識しております。
          このような状況認識のもと、加速度的に変化する事業環境に対応するため、本統合を通じて当社の強みであ
         る、「走る」と「曲がる」に関する要素技術及び先進技術、並びに日立オートモティブシステムズの強みである
         メカトロニクス制御技術(注3)を組み合わせることで、コンベンショナルな「走る」と「曲がる」に関する技
         術から、自動運転等の「CASE」時代に対応する先進的なシステムにいたるまで幅広いシステムを顧客に提供
         できる、競争力のある統合型システムサプライヤーへ早期に進化することにより、持続的な成長が可能となると
         考えます。
          具体的には、日立オートモティブシステムズはエンジンシステムやシャシーシステム等のコンベンショナル製
         品に加え、電動化・自動運転製品を含むエレクトロニクス製品を完成車メーカーに提供しております。電動化シ
         ステム・製品については、HEV(注4)、PHEV(注5)、EV(注6)に対応するインバーターや、公開
         買付者とも協創関係にあるモーターをポートフォリオに持ち、自動運転システム・製品については、カメラ、ミ
         リ波レーダー(注7)に加え、ADASコントロールユニット(注8)、自動運転コントロールユニットを研究
         開発しております。これらの電動化技術、先進安全技術は「CASE」時代への対応を図る上では必要不可欠な
         一方で、当社単独で研究開発を行うには、スピードが大きな課題であると認識しております。
         (注3) 機械工学と電子工学の技術を活用し、電子技術を通じて機械の動作を制御する技術
         (注4) 内燃機関と電動機の2つを動力源として備えた自動車
                                  9/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         (注5) HEVのうち、電源からプラグを利用して電力を充電できる自動車
         (注6) 電動機のみを動力源として備える自動車
         (注7) 車両走行中に遠距離の障害物を検知する遠距離レーダーの一種
         (注8) 車間距離制御システムや衝突被害軽減ブレーキシステム等の複数の運転支援システムを単一のコント
              ローラーに統合した製品
          本統合を通じて、システム・ITの分野における日立オートモティブシステムズの技術提供を受け、また、日
         立オートモティブシステムズの持つ、モーター等の電動化技術、及びコントロールユニットをはじめとする先進
         安全技術を、当社のサスペンションとステアリングシステム等の要素技術及び相互協調制御技術に統合すること
         で、「CASE」時代に対応する「走る」と「曲がる」に関するより高度なシステムを世界のお客様に提供する
         ことが可能になると考えており、ひいては当社事業の価値向上に資するものと考えております。
          さらに、本公開買付けのほかに、公開買付者が本対象2社に対する公開買付けを行うことも想定されているた
         め、本統合によって、当社及び日立オートモティブシステムズの有する各技術に加えて、ケーヒンの強みである
         エンジンマネジメント技術、及び日信工業の強みであるアルミ鋳造・加工技術、ブレーキ技術を組み合わせるこ
         とで、その可能性はより高まるとの結論に至りました。以上を踏まえ、当社といたしましては、本統合により当
         社が日立オートモティブシステムズ、ケーヒン及び日信工業と統合し、より付加価値の高い統合制御システムを
         提案できる統合型システムサプライヤーへの変革を早期に果たすことは、当社事業の価値向上に資するものであ
         ると判断いたしました。
          また、本取引に関する諸条件のうち本公開買付価格については、最終的に公開買付者から当社1株当たり
         2,300円とする提案を受けました。当社は、(I)下記「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び
         利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付けの公正
         性を担保するための措置を講じた上で、特別委員会における審議や各アドバイザーからの助言を踏まえ、公開買
         付者との間で真摯に交渉を重ねた上で合意した価格であること、(II)下記「(4)算定に関する事項」の「② 
         当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているSMBC日興証券による
         当社株式に係る当社株式価値算定書において、市場株価法及び類似上場会社比較法の評価レンジ上限を上回って
         おり、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)の評価レンジの範囲内で
         あること、(III)本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日の東証第一部における当社
         株式の終値1,806円に対して27.35%(小数点以下第三位を四捨五入。以下プレミアムの数値(%)について同じ
         です。)、過去1ヶ月間(2019年9月30日から2019年10月29日まで)の終値単純平均値1,651円(小数点以下四
         捨五入。以下終値の単純平均値の計算において同じです。)に対して39.31%、過去3ヶ月間(2019年7月30日
         から2019年10月29日まで)の終値単純平均値1,478円に対して55.62%、過去6ヶ月間(2019年5月7日から2019
         年10月29日まで)の終値単純平均値1,455円に対して58.08%のプレミアムをそれぞれ加えた金額となっているこ
         と、(IV)2019年10月30日付答申書においても、「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益
         相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特
         別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、「① 本取引は当社の企業価値向上に資
         するものとして正当であると認められる、②(i)本取引を前提とした本公開買付けにおける公開買付価格その他
         の条件には妥当性が認められ、かつ、(ii)本取引に至る交渉過程等の手続に公正性が認められることから、本公
         開買付けを含む本取引は、当社の少数株主にとって不利益でないと認められる」旨記載されていること、(V)当
         社を取り巻く事業環境や今後の業績の見込み等を踏まえ、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条
         件は妥当であり、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して合理的なプレミアムを付した価格及び合理的な諸
         条件により当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
          以上より、2019年10月30日開催の取締役会において、当社が、公開買付者からの最終提案を受諾する方針を決
         定し、同日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同の意見を
         表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議を行いました。
          その後、本公開買付けの開始に向けて国内外の競争法に基づく手続及び対応が必要となる国及び地域が多数で
         あり、かつ関係当事者が6社になることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により一部の国での競争当局
         の審査に時間がかかったこと等から、それらの完了までに相応の時間を要しましたが、本公開買付けの開始に向
         けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が完了する見込みが立ったため、当社は、2020年7
         月30日に、公開買付者より、当該手続及び対応が2020年8月14日までに完了することを条件に、2020年8月18日
         に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよう要請を受けました。もっとも、2020年8月14日
         時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったため、当社は、公開買付者より、同日付で、本
         公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨の通知を受けました。その後、2020年8月26日をもって本公
         開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が全て完了したため、当社は、
         公開買付者より、2020年8月27日に、その他の本前提条件が充足されることを前提に本書提出日を公開買付開始
         日として本公開買付けを開始したい旨の連絡を受けました。
          当社は、下記「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、
         本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会
         からの答申書の取得」に記載のとおり、当社が設置した特別委員会に対して、本公開買付けが開始されるにあた
                                 10/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         り、改めて2019年10月30日付答申書の内容に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対して、変更がない場
         合にはその旨、変更がある場合には変更後の内容の答申を行うことを諮問し、特別委員会は、当該諮問事項につ
         い て再検討を行った結果、2019年10月30日時点における特別委員会の判断を変更する要因は発生していないこと
         を確認し、2020年8月31日に、当社取締役会に対して、2019年10月30日付答申書の内容に変更がない旨の答申書
         (以下「2020年8月31日付答申書」といいます。)を提出いたしました。
          そして、当社は、2020年8月31日付答申書の内容、及び2019年10月30日開催の取締役会以降の、新型コロナウ
         イルス感染症の感染拡大による影響を含む当社の業況や市場環境の変化等を踏まえ、本公開買付けに関する諸条
         件の内容について改めて慎重に協議・検討いたしました。その結果、当社は、2020年9月1日時点においても、
         本統合を通じて統合型システムサプライヤーへの変革を早期に果たすことが、当社の企業価値向上に資するもの
         であり、本統合の目的や当該目的を達成する意義や必要性が高まりこそすれ、薄れることはなく、2019年10月30
         日時点における当社の本公開買付けに関する判断を変更する要因はないと考えたことから、2020年9月1日開催
         の取締役会において、改めて、本公開買付けに対して賛同する旨及び当社の株主の皆様が本公開買付けに応募す
         ることを推奨する旨の決議をいたしました。なお、公開買付者9月1日プレスリリースによれば、今般、公開買
         付者は、2020年8月26日にタイの競争法に基づく必要な手続及び対応が完了したことを受けて、各国の関係当局
         の許認可等が得られることを含む本前提条件がいずれも充足され本公開買付けを開始する条件が整ったことを確
         認したため、2020年9月1日、本公開買付けを開始することを決定したとのことです。
          当社の上記両取締役会決議の詳細については、下記「(7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及
         び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における取締
         役全員の承認」をご参照ください。
        ④ 本公開買付け後の経営方針

          本統合プレスリリースに記載のとおり、本完全子会社化取引により当社が公開買付者の完全子会社となった
         後、日立オートモティブシステムズを存続会社として本対象3社を消滅会社とする本吸収合併を行うことを予定
         しております。上記の一連の取引を含む本統合の完了後、本対象3社の企業文化を尊重しつつ、日立オートモ
         ティブシステムズとの一体化を進め、公開買付者が保有する本統合会社として、持続的な成長、企業価値の最大
         化を実現していく予定です。
          具体的な本統合後の本統合会社の経営方針等については、本統合を通じて公開買付者グループとしてのシナ
         ジー効果を最大限実現できる体制作りを目指し、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び
         日立製作所(以下「全当事者」といいます。)の間で、統合準備委員会を設置し、本統合会社の事業戦略の基本
         方針その他本統合に必要な事項について誠実に検討・協議してまいりました。全当事者は、統合準備委員会その
         他の本統合に関する検討・協議を通じて、本統合会社の企業価値の最大化の観点から、本統合会社の運営に関す
         る具体的な事項に関し、2020年9月1日までの間に、本統合会社の社是、役員体制及び組織形態等に関する検討
         を行っております。
          なお、本書提出日現在において予定されている本統合の具体的な内容については、下記「(3)本基本契約に
         基づく本統合の内容」をご参照ください。
                                 11/22









                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
       (3)本基本契約に基づく本統合の内容
         本統合に関し、公開買付者、当社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社は、2019年10月
        30日付で本基本契約を締結しております。本基本契約に基づく本統合の内容は以下のとおりです。
        ① 本統合のストラクチャー

          本統合のストラクチャーは、以下のとおりです。
         (i)本対象3社に対する公開買付けの実施
            各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局の許認可等が得られること等の一定の事
           項(詳細は、下記「③ 本公開買付けに関する重要な合意」、及び、その他対象2社プレスリリースをご参
           照ください。)が充足されることを開始の前提条件として、公開買付者が本対象3社に対する公開買付けを
           それぞれ実施する予定でしたが、今般、当該一定の事項が充足されましたので、本書提出日より本対象3社
           に対する公開買付けをそれぞれ実施いたします。
           (注) 図中の%は総株主の議決権に対する当該株主の保有議決権の割合を示しております。本項において





               以下同じです。
         (ii)本対象3社完全子会社化取引の実施

            本対象3社に対する公開買付けのそれぞれが成立し、かつ公開買付者が本対象3社に対する公開買付けが
           成立した本対象3社株式の全てを取得することができなかった場合には、当該本対象3社の株主を公開買付
           者のみとするための一連の手続を実施する予定です。当社に対する本完全子会社化取引の詳細については、
           下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項等について)」をご参
           照ください。本対象2社についても本完全子会社化取引と同様の方法で公開買付者の完全子会社とするため
           の一連の手続である本対象3社完全子会社化取引をそれぞれ実施する予定です。
         (iii)本吸収合併の実施




            上記(i)の公開買付け、(ii)の本対象3社完全子会社化取引の完了後、日立製作所の完全子会社である日
           立オートモティブシステムズを存続会社、本対象3社を消滅会社とする本吸収合併を行います。公開買付者
           及び日立製作所は、本基本契約において、本吸収合併に際して、公開買付者が保有する本統合会社の議決権
           の数が本統合会社の総株主の議決権の数の33.4%となるような合併比率で、本統合会社の普通株式を合併対
           価として公開買付者に割り当てる旨を合意しております。日立製作所及び公開買付者は、本対象3社に対す
           る公開買付けのうちの一部が成立しなかった場合その他本対象3社のうちの1社又は2社の完全子会社化が
           他の会社の完全子会社化よりも相当期間遅れることが見込まれる場合には、本対象3社のうち完全子会社化
           が完了した会社と日立オートモティブシステムズとの間で各本吸収合併を実施する予定です。なお、本吸収
           合併の効力発生時点での本対象3社の株式価値の合計と日立オートモティブシステムズの株式価値の比率が
           必ずしも上記の合併比率と一致しない可能性があることに鑑み、本対象3社完全子会社化取引の完了後、本
           吸収合併の効力発生までの間に、本対象3社の株式価値の合計と日立オートモティブシステムズの株式価値
                                 12/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
           の比率を上記の合併比率と一致させることを目的として、本対象3社による自己株式の取得により本対象3
           社の株式価値の調整を行う予定です。本吸収合併の効力発生日は、①本対象3社完全子会社化取引のいずれ
           も、  下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項等について)」記
           載の本株式売渡請求によって行う場合には、2021年1月から2月頃に、②本対象3社完全子会社化取引のい
           ずれかが、下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項等につい
           て)」記載の本株式併合によって行われる場合には、2021年2月から3月頃になる予定です。
         (iv)本統合完了後




            本統合の完了後、公開買付者の本統合会社に対する議決権の保有割合は33.4%となり、本統合会社は公開
           買付者の持分法適用関連会社となる予定です。公開買付者は、本統合の完了後においても本統合会社につい
           て引き続き公開買付者の重要なサプライヤーであると考えており、事業上の取引関係を継続することを予定
           しております。
        ② 本公開買付けの開始前の当社における事業再編



          当社がその完全子会社である株式会社ホンダカーズ埼玉北(以下「ホンダカーズ埼玉北」といいます。)を通
         して営むカーディーラー事業に関しては、本統合会社と業容が異なることから、本吸収合併の効力発生時点まで
         に、第三者に対してホンダカーズ埼玉北の株式譲渡を実施する予定となっておりましたが、当社は、2020年3月
         25日付「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」で公表いたしましたとおり、2020年3月25日開催の
         取締役会において、ホンダカーズ埼玉北の全株式をテイ・エス テック株式会社に譲渡することを決議し、同日
         付でテイ・エス テック株式会社との間でかかる譲渡に関して株式譲渡契約を締結し、2020年5月15日付でかか
         る譲渡を実行しております。
          なお、公開買付者は、本公開買付価格の検討にあたって、ホンダカーズ埼玉北の株式譲渡により、当社におい
         てカーディーラー事業が営まれなくなること、及び当社に対して株式譲渡の対価として現金が支払われることを
         考慮したとのことです。
        ③ 本公開買付けに関する重要な合意

          本基本契約の内容のうち、本公開買付けに関する重要な合意内容は以下のとおりです(なお、本基本契約は、
         2020年6月1日付経営統合に関する基本契約の変更合意書及び2020年8月13日付経営統合に関する基本契約の変
         更合意書(2)により変更されております。なお、これらの変更合意書は、本対象3社及び日立オートモティブ
         システムズの事業に関する事前承諾事項及びケーヒンの空調事業の再編の内容を一部変更するものですが、以下
         の(i)及至(iv)の事項は変更されておりません。)。
                                 13/22




                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         (i)公開買付者による本公開買付けの実施
            公開買付者は、以下の各号記載の条件の全てが充足されていることを前提条件として、本公開買付けを実
           施します。
           a.当社が、本公開買付けの賛同及び応募推奨に関する決議を実施し、その公表を行っており、かつ、本基
             本契約締結日から本公開買付開始決定日までの間、当該決議を変更せず、それと矛盾する内容の取締役
             会決議を行っていないこと
           b.当社が、本公開買付けが当社の少数株主にとって不利益でない旨の第三者意見(注)を取得しており、
             かつ、当該意見が維持されていること
             (注) 当社において設置された特別委員会の意見を意味します。以下同じです。
           c.本基本契約における当社の表明及び保証が重要な点において真実かつ正確であること
           d.本基本契約に基づき、日立製作所、日立オートモティブシステムズ及び当社が履行し又は遵守すべき義
             務が、重要な点において全て履行され、又は遵守されていること
           e.当社によるホンダカーズ埼玉北の株式の全ての譲渡に関する契約が締結され、公表されていること
           f.公正取引委員会が、本取引について、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律
             第54号。その後の改正を含みます。以下「独占禁止法」といいます。)第50条第1項に基づく通知をし
             ない旨の通知をしていること
           g.全当事者が合意した日本以外の法域における競争法に基づき本取引について必要となる、外国競争法当
             局への届出又は待機期間の満了若しくは早期終了、外国競争法当局による承認その他の手続が完了して
             いること
           h.本取引を制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は関係当局等の判断等も存在していないこと
           i.当社又は日立オートモティブシステムズの連結ベースでの事業、資産、負債、財政状態、経営成績、
             キャッシュフロー若しくは将来の収益計画に重大な悪影響を与える事由又は事象が生じていないこと、
             その他本公開買付けの実行の判断に重要な影響を与える事象が当社グループ各社又は日立オートモティ
             ブシステムズ、子会社及び関連会社(日立オートモティブシステムズと併せて、以下「日立オートモ
             ティブシステムズグループ」といいます。)各社において生じていないこと
           j.天災地変その他公開買付者の責に帰さない事由により、本公開買付けの開始が社会通念上不可能と認め
             られる影響が生じていないこと
           k.当社及びその子会社に関する重要事実で、未公表のものが存在しないこと
           l.当社から公開買付者に対して重要事実差入書(本公開買付開始決定日において、当社又はその子会社に
             関する重要事実で未公表のものが存在しない旨を表明し保証する差入書)が提出されていること
           m.公開買付者による本対象2社に対する公開買付けの開始の前提条件の充足又は放棄が合理的に見込まれ
             ていること
           n.日立製作所と公開買付者との間で締結された2019年10月30日付「子会社経営統合に関する基本合意書」
             が有効に存続していること
           o.日立製作所が、公開買付者に対して、本公開買付けを開始しないように求める通知を行っていないこ
             と、又は、日立製作所が公開買付者に対して行ったかかる通知に記載された条件が、充足若しくは放棄
             されたこと
         (ii)当社による賛同

            当社は、以下の各号記載の条件の全てが充足されていることを前提条件として、本公開買付けへの賛同及
           び応募推奨に関する決議を行います。但し、これらの決議を行うことが当社の取締役としての善管注意義務
           に違反すると合理的に判断される場合はこの限りではありません。
           a.当社が、本公開買付けが当社の少数株主にとって不利益でない旨の第三者意見を取得しており、かつ、
             当該意見が維持されていること
           b.本公開買付けの要綱が本基本契約で合意した内容及び条件に従っていること
           c.公開買付者による本対象2社に対する公開買付けが開始されることが合理的に見込まれていること
           d.本基本契約における日立製作所の表明及び保証、日立オートモティブシステムズの表明及び保証並びに
             公開買付者の表明及び保証が重要な点において真実かつ正確であること
           e.本基本契約に基づき、日立製作所、日立オートモティブシステムズ及び公開買付者が履行し又は遵守す
             べき義務が、重要な点において全て履行され、又は遵守されていること
           f.公正取引委員会が、本取引について、独占禁止法第50条第1項に基づく通知をしない旨の通知をしてい
             ること
           g.本公開買付開始決定日までに、全当事者が合意した日本以外の法域における競争法に基づき本取引につ
             いて必要となる、外国競争法当局への届出又は待機期間の満了若しくは早期終了、外国競争法当局によ
             る承認その他の手続が完了していること
           h.本公開買付けを制限又は禁止する旨のいかなる法令等又は関係当局等の判断等も存在していないこと
                                 14/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
           i.日立オートモティブシステムズの連結ベースでの事業、資産、負債、財政状態、経営成績、キャッシュ
             フロー若しくは将来の収益計画に重大な悪影響を与える事由又は事象が生じていないこと、その他当社
             による本公開買付けへの賛同及び応募推奨に関する決議の実行の判断に重要な影響を与える事象が公開
             買 付者グループ各社及び日立オートモティブシステムズグループ各社において生じていないこと
         (iii)完全子会社化の実施

            公開買付者は、本公開買付けが完了し、公開買付者が本公開買付けによって当社株式の全てを取得できな
           かった場合には、株式売渡請求又は株式併合の方法により、当社を公開買付者の完全子会社とするために必
           要な措置を行います。
         (iv)吸収合併

            日立製作所は日立オートモティブシステムズをして、公開買付者は当社及び本対象2社をして、公開買付
           者による当社及び本対象2社の完全子会社化後速やかに、日立オートモティブシステムズを最終的な吸収合
           併存続会社とし、当社及び本対象2社をそれぞれ最終的な吸収合併消滅会社とする一連の吸収合併を実施さ
           せます。
            日立製作所及び公開買付者は、当社及び本対象2社に対する公開買付けのうちの一部が成立しなかった場
           合その他当社及び本対象2社のうちの1社又は2社の完全子会社化が他の会社の完全子会社化よりも相当期
           間遅れることが見込まれる場合には、当社及び本対象2社のうち完全子会社化が完了した会社と日立オート
           モティブシステムズとの間で各本吸収合併を実施するものとし、当該完全子会社化が完了した会社と日立
           オートモティブシステムズとの間の吸収合併の条件については、日立製作所及び公開買付者の間で合意され
           た日立オートモティブシステムズ、当社及び本対象2社の企業価値に基づき誠実に協議の上、決定いたしま
           す。
       (4)算定に関する事項

        ① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
          公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者、
         本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立した第三者算定機関として、ファイナン
         シャル・アドバイザーである野村證券に対し、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、野村
         證券は、公開買付者、本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所の関連当事者には該当せず、
         本公開買付けを含む本統合に関して重要な利害関係を有していないとのことです。
          なお、野村證券による当社株式の株式価値の算定結果の詳細については、下記「(7)本公開買付価格の公正
         性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」
         の「① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。
        ② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

          当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者、当社、日立オートモティブシステム
         ズ、日立製作所及び本対象2社から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるSM
         BC日興証券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2019年10月30日付で、当社株式価値算定書を取得
         いたしました。SMBC日興証券は、当社及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本取引に関して、重要な
         利害関係を有しておりません。なお、当社は、SMBC日興証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書
         (フェアネス・オピニオン)は取得しておりません。
          SMBC日興証券は、当社株式が東証第一部に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、当
         社と比較的類似する事業を手がける上場会社が複数存在し、類似上場会社比較による株式価値の類推が可能であ
         ることから類似上場会社比較法を、また、将来の事業活動の状況を評価に反映するためDCF法を採用して、当
         社株式の価値算定を行っております。
          SMBC日興証券が上記各手法に基づき算定した当社株式の1株当たりの価値は以下のとおりです。
          市場株価法    :1,455円から1,651円

          類似上場会社比較法:1,596円から1,862円
          DCF法     :1,889円から4,045円
          市場株価法においては、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日を基準日として、

         東証第一部における当社株式の直近1ヶ月間の終値単純平均値1,651円、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,478円
         及び直近6ヶ月間の終値単純平均値1,455円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,455円から
         1,651円までと算定しております。
                                 15/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
          類似上場会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標と
         の比較を通じて当社株式の株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,596円から1,862円ま
         でと算定しております。
          DCF法では、当社が作成した2020年3月期から2024年3月期までの5期分の事業計画、一般に公開された情
         報等の諸要素を前提として、当社が2020年3月期第2四半期以降生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フ
         ローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たり株式価
         値の範囲を1,889円から4,045円までと算定しております。SMBC日興証券がDCF法による算定に用いた当社
         作成の事業計画においては、対前年度比較において大幅な増減益を見込んでいる事業年度は含まれておりませ
         ん。また、本統合の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、2019年10月29日時点におい
         て具体的に見積もることが困難であったため、財務予測には加味しておりません。
       (5)上場廃止となる見込み及びその事由

         当社株式は、本書提出日現在、東証第一部に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付け
        等を行う株券等の数に上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の定める上場廃
        止基準に従って、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時
        点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(6)本公開買付け後の組織再編等の方
        針(いわゆる二段階買収に関する事項等について)」に記載の各手続を実行することとなった場合には、上場廃止
        基準に該当し、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取
        引所において取引することはできなくなります。
       (6)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項等について)

         公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、当社を公開
        買付者の完全子会社とする方針であり、本公開買付けが成立し、公開買付者が、当社株式の全てを取得できなかっ
        た場合には、以下の方法により、当社の株主を公開買付者のみとするための一連の手続を実施予定です。
        ① 株式売渡請求

          公開買付者は、本公開買付けの成立後に、その保有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の
         90%以上となり、公開買付者が会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第
         179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第
         2章第4節の2の規定に基づき、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きま
         す。)全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全てを売り渡すことを請求(以
         下「本株式売渡請求」といいます。)することを予定しているとのことです。
          本株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対
         して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対し本
         株式売渡請求の承認を求めるとのことです。当社がその取締役会の決議により本株式売渡請求を承認した場合に
         は、関係法令の定める手続に従い、売渡株主の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、本株式売渡請求に
         おいて定めた取得日をもって、売渡株主が所有する当社株式の全てを取得するとのことです。そして、公開買付
         者は、売渡株主が所有していた当社株式1株当たりの対価として、売渡株主に対し、当社株式1株当たり本公開
         買付価格と同額の金銭を交付する予定であるとのことです。なお、当社は、公開買付者より本株式売渡請求をし
         ようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社取締役会にて本株
         式売渡請求を承認する予定です。
          本株式売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、会社法第179条の8その
         他の関係法令の定めに従って、売渡株主は、裁判所に対して、当社株式の売買価格の決定の申立てを行うことが
         できる旨が定められています。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の売買価格は、最終的には裁判所が
         判断することになります。
        ② 株式併合

          他方で、本公開買付けの成立後に、公開買付者の保有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数
         の90%未満である場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき当社株式の併合(以下「本株式併合」とい
         います。)を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更
         を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開
         買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定であるとのことです。なお、公開買付者は、本臨時株主総会
         において当該各議案に賛成する予定であるとのことです。本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご
         承認いただいた場合、本株式併合がその効力を生じる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承
         認をいただいた株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。本株式併合をすることにより
         株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、当社の株主(公開買付者を除きます。)の皆様に対して、会社
         法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある
                                 16/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
         場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却す
         ること等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の
         売 却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除
         きます。)の皆様に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた
         価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定で
         あるとのことです。本株式併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者のみが当社株式の全
         てを所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きま
         す。)の皆様の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定する予定であるとのことです。
          また、本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、本株式併合がなされた
         場合であって、本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の
         4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)は、当社
         に対し、自己の所有する普通株式のうち1株に満たない端数となるものの全てを公正な価格で買い取ることを請
         求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められていま
         す。上記のとおり、本株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社
         を除きます。)の皆様が所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、本株式併合に反対す
         る当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)は、価格決定の申立てを行うことができることになる予定で
         す。なお、上記申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
         上記本株式売渡請求及び本株式併合の各手続については、関係法令についての改正、施行、当局の解釈等の状況

        等によっては、実施に時間を要し、又はそれと概ね同等の効果を有するその他の方法に変更する可能性がありま
        す。但し、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主(公開買付者及び当社を除きます。)に
        対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額に
        ついては、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定
        です。以上の場合における具体的な手続及びその実施時期等については、公開買付者と協議の上、決定次第、速や
        かに公表する予定です。
         なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものではありません。加え
        て、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任
        において税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
       (7)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性

        を担保するための措置
         本書提出日現在において、当社は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには
        該当しません。もっとも、本書提出日現在、公開買付者は当社の主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社で
        あり、当社株式25,447,856株(所有割合33.50%)を保有しております。また、公開買付者は当社との間で事業上
        も密接な関係を有していることも踏まえ、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保しつつ、本公開
        買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反を回避する観点から、それぞれ
        以下のような措置を実施いたしました。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、
        公開買付者から受けた説明に基づいております。
         なお、公開買付者によれば、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリ
        ティ」(Majority         of  Minority)の応募を本公開買付け成立の条件とはしておりませんが、下記①から⑥までの措
        置を講じていることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。
        ① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

          公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者、
         本対象3社、日立オートモティブシステムズ及び日立製作所から独立した第三者算定機関として、ファイナン
         シャル・アドバイザーである野村證券に対し、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。
          野村證券は、複数の株式価値算定手法の中から、当社株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討
         の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの判
         断に基づき、当社株式が東証第一部に上場していることから市場株価平均法を、当社と比較可能な上場会社が複
         数存在し、類似会社比較による当社株式の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将来の事業
         活動の状況を算定に反映するためにDCF法を算定手法として用いて、当社株式の株式価値の算定を行ったとの
         ことです。公開買付者は、野村證券から、2019年10月29日付で株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」とい
         います。)を取得したとのことです。なお、公開買付者は、本公開買付価格の公正性に関する評価(フェアネ
         ス・オピニオン)を取得していないとのことです。
          野村證券による当社株式の1株当たり株式価値の算定結果は以下のとおりであるとのことです。
          市場株価平均法  1,455円~1,806円

                                 17/22

                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
          類似会社比較法  1,593円~2,035円
          DCF法     1,816円~2,764円
          市場株価平均法では、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019年10月29日を基準日として、東

         証第一部における当社株式の基準日終値1,806円、直近5営業日の終値単純平均値1,757円(小数点以下四捨五
         入。本項において以下終値単純平均値の計算について同じです。)、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,651円、
         直近3ヶ月間の終値単純平均値1,478円、及び直近6ヶ月間の終値単純平均値1,455円を基に、当社株式の1株当
         たり株式価値の範囲を1,455円から1,806円までと算定しております。
          類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との比
         較を通じて、当社株式の株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を1,593円から2,035円までと
         算定しているとのことです。
          DCF法では、当社の2020年3月期から2026年3月期までの7期分の事業計画における収益や投資計画、一般
         に公開された情報等の諸要素を前提として、2020年3月期第1四半期以降に当社が将来創出すると見込まれるフ
         リー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社
         株式の1株当たり株式価値の範囲を1,816円から2,764円までと算定しているとのことです。なお、DCF法にお
         いて前提とした事業計画においては、大幅な増減益を見込んでいないとのことです。また、本公開買付けを含む
         本統合の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、2019年10月29日時点において収益に与
         える影響を具体的に見積もることが困難であったため、反映していないとのことです。
          公開買付者は、野村證券から取得した本株式価値算定書の算定結果に加え、公開買付者において実施した当社
         に対するデュー・ディリジェンスの結果、過去に行われた本公開買付けと同種の発行者以外の者による株券等の
         公開買付けの事例(完全子会社化を前提とした公開買付けの事例)において買付け等の価格決定の際に付与され
         たプレミアムの実例、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、当社株式の市場株価の動向及び本公開
         買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社との協議・交渉の結果等も踏まえ、最終的に2019年10月
         30日開催の取締役会の決議によって、本公開買付価格を1株当たり2,300円と決定したとのことです。
          また、本公開買付けの開始予定の公表日である2019年10月30日以降、2020年9月1日までの間の新型コロナウ
         イルス感染症の影響その他の当社の業況や本公開買付けを取り巻く環境等を勘案したとのことですが、本公開買
         付価格を変更すべき事情は見当たらないと考えているとのことです。
          なお、本公開買付価格である1株当たり2,300円は、本公開買付けの開始予定の公表日の前営業日である2019
         年10月29日の東証第一部における当社株式の終値1,806円に対して27.35%(小数点以下第三位を四捨五入。本項
         において以下プレミアムの数値(%)の計算について同じです。)、2019年10月29日までの直近1ヶ月間の終値
         単純平均値1,651円に対して39.31%、2019年10月29日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値1,478円に対して
         55.62%、2019年10月29日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値1,455円に対して58.08%のプレミアムをそれぞ
         れ加えた価格とのことです。
          また、本公開買付価格2,300円は、本公開買付けの開始についての公表日である2020年9月1日の前営業日で
         ある2020年8月31日の東証第一部における当社株式の終値2,274円に対して1.14%、2020年8月31日までの直近
         1ヶ月間の終値単純平均値2,267円に対して1.46%、2020年8月31日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値2,250
         円に対して2.22%、2020年8月31日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値2,246円に対して2.40%のプレミアム
         を加えた価格とのことです。
         (注) 野村證券は、当社株式の株式価値の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正
             確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行ってい
             ないとのことです。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他
             の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又
             は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っていないとのことです。当社の財務
             予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、当社の経営陣により2019年10月29日時点で得
             られた最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としているとのこ
             とです。野村證券の算定は、2019年10月29日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したも
             のとのことです。なお、野村證券の算定は、公開買付者の取締役会が当社株式の株式価値を検討するた
             めの参考に資することを唯一の目的としているとのことです。
                                 18/22




                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
        ② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
          上記「(4)算定に関する事項」の「② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取
         得」に記載のとおり、当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者、当社、日立オート
         モティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から独立した第三者算定機関であるSMBC日興証券に対し
         て、当社株式の株式価値の算定を依頼しました。SMBC日興証券は、本公開買付けにおける算定手法を検討し
         た結果、市場株価法、類似上場会社比較法及びDCF法の各手法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、当
         社は当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、当社は、SMBC日興証券から本公開買付価格の公正性に
         関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。また、SMBC日興証券は、公開買付者、当
         社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社の関連当事者には該当せず、本取引に関して記
         載すべき重要な利害関係を有しておりません。
        ③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得

          当社は、本取引に関する意思決定の恣意性を排除し、当社の意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保
         するための当社での検討体制について、2019年7月23日開催の当社指名委員会及び同月24日開催の当社取締役会
         において検討の上、当社の社外取締役・監査等委員3名を中心とした特別委員会を設置する方針を決定いたしま
         した。そして、上記社外取締役・監査等委員3名での協議を経て、最終的には、2019年8月5日付取締役会決議
         により、公開買付者、当社、日立オートモティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社との間に利害関係を有
         しない、水澤恒男氏(当社社外取締役・監査等委員、独立役員)、三和彦幸氏(当社社外取締役・監査等委員、
         独立役員)、髙田信哉氏(当社社外取締役・監査等委員、独立役員)及び仁科秀隆氏(弁護士、中村・角田・松
         本法律事務所)の4名から構成される特別委員会を設置すること、並びに、特別委員会に対し、①本取引が当社
         の企業価値向上に資するものとして正当であるか否か、並びに②(ⅰ)本取引を前提とした本公開買付けにおける
         公開買付価格その他の条件の妥当性、及び(ⅱ)本取引に至る交渉過程等の手続の公正性の検討を踏まえて、本公
         開買付けを含む本取引が当社少数株主にとって不利益でないか否か(以下「本諮問事項」といいます。)につい
         て諮問することを決議いたしました。
          特別委員会は、2019年8月6日から同年10月30日までの間に合計9回開催され、本諮問事項についての協議及
         び検討を行いました。特別委員会における協議及び検討に際しては、a.公開買付者と当社の間で行われた本取引
         の実施や本公開買付価格の交渉に関する一連の資料その他の特別委員会において配付された各種資料の検討及び
         随時行われた当社と公開買付者との交渉状況の報告に加えて、b.(a)当社から、当社における当社の事業に関す
         る現状認識や、本取引が当社に与える影響についてのヒアリング及びこれについての質疑応答を行い、(b)公開
         買付者からも、当社の事業に関する現状認識、及び本取引が公開買付者及び当社に与える影響についてのヒアリ
         ング及びこれについての質疑応答を行うとともに、(c)日立オートモティブシステムズ及び日立製作所(以下
         「日立製作所等」と総称します。)に対しては、書面で公開買付者に対するのと同様の事項について質問状を送
         付して回答を受領し、その確認を行い、(d)SMBC日興証券からは、当社の株式価値の算定方法及び評価プロ
         セス並びに株式価値算定等に関する考察過程についての説明を受けた上で質疑応答を行い、(e)長島・大野・常
         松法律事務所から本取引の手続並びに経営統合に関する基本契約の交渉状況及びその内容についての説明を聴取
         すること等により、本取引に関する情報収集が行われております。
          特別委員会は、これらを踏まえ、本諮問事項について協議及び検討を行った結果、2019年10月30日、特別委員
         全員の一致した意見として、当社取締役会に対し、「① 本取引は当社の企業価値向上に資するものとして正当
         であると認められる、②(i)本取引を前提とした本公開買付けにおける公開買付価格その他の条件には妥当性が
         認められ、かつ、(ii)本取引に至る交渉過程等の手続に公正性が認められることから、本公開買付けを含む本取
         引は、当社の少数株主にとって不利益でないと認められる」旨の答申を行い、同日付で当社取締役会に2019年10
         月30日付答申書を提出いたしました。
          特別委員会から受領した2019年10月30日付答申書によれば、特別委員会は、経済産業省作成の2019年6月28日
         付「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」の趣旨を考慮の上、慎
         重な検討を行い、以下の理由により上記の答申を行っております。
         a.企業価値の向上(本諮問事項①関係)
           (a)本取引により、商品ラインナップの増加による提案力強化、コンベンショナルな技術領域での開発力強
          化、先端分野における開発体制の充実、自動運転分野の商品開発の具現化、公開買付者以外の完成車メーカー
          への販路拡大、車とバイク以外のモビリティーへの製品供給、及びスケールメリットを活かした購買力向上と
          いったメリットが期待でき、本取引により一定のシナジーが予測されるとともに、当社の対処すべき課題の克
          服に寄与し、もって当社の企業価値の向上に資するものと認められること、(b)本取引の実施の理由は不合理
          なものであるとは認められず、当社の説明、公開買付者の説明、及び日立製作所等の説明の間に、矛盾してい
          る点や大きな認識の齟齬が認められないこと、(c)本取引は、当社の企業価値の向上の観点から、他の手法よ
          りも効率的であると認められること、(d)本取引による大きなデメリットは認められないこと等から、本取引
          は、当社の今後の企業価値の向上に資するものとして正当であると認められる。
         b.公正な手続を通じた一般株主利益の確保(本諮問事項②(ii)関係)
                                 19/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
           (a)本取引に関する意思決定の恣意性を排除し、当社の意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保す
          ることを目的として、取締役会の諮問機関として、特別委員会を取引条件が公開買付者と当社の間で決定され
          る 前の段階で設置しており、その運用も公正性担保措置として有効に機能していると認められること、(b)当
          社取締役会において、利害関係を有しない取締役8名全員(監査等委員である4名を含む。)の一致により決
          議がされる予定であること、(c)当社が、本取引の関係者から独立したリーガル・アドバイザーとして選定し
          た長島・大野・常松法律事務所の弁護士からアドバイスを取得し、また、第三者算定機関であるSMBC日興
          証券より当社株式の株式価値算定書を取得し、当該算定書記載の評価に基づき本取引の検討を行っているこ
          と、(d)他の買付者からの買付け等の機会を確保するための措置を通じていわゆる間接的なマーケット・
          チェックが実施されていると認められること、(e)本公開買付けの買付予定数の下限はマジョリティ・オブ・
          マイノリティの考え方を採用した場合とほぼ等しい数であること、(f)当社の株主に対する充実した情報開示
          を通じて、取引条件の妥当性等についての判断に資する重要な判断材料を提供していると評価できること、並
          びに、(g)本取引については、強圧性を排除するための対応が行われていると認められること等から、本取引
          においては、公正な手続を通じて当社の一般株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
         c.条件の妥当性(本諮問事項②(i)関係)
           (a)当社が、SMBC日興証券の助言を受けながら複数回に亘る価格交渉を行っており、特別委員会が、交
          渉状況に関する説明を受けて意見を述べることで、交渉に主体的に関与していたため、本取引の合意が、当社
          と公開買付者との間において、独立当事者間に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果決
          定されたものであると推認されること、(b)本公開買付価格は、第三者算定機関であるSMBC日興証券が市
          場株価法及び類似上場会社比較法により算定した株式価値の上限値を上回っており、かつ、DCF法による価
          格帯の範囲内の価格であって、近時の類似事案と比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると認め
          られる上、過去10年における当社の株価の終値ベースでの最高値を上回る水準であるため、当社株式価値を相
          当程度反映されたものと考えることができ、その価格の妥当性が否定される水準ではないと評価できること、
          (c)本統合を実現するに当たって、いったん完全子会社化を行って当社の少数株主に投資回収の機会を付与す
          るという本取引のスキームは、本統合を実現する各種手段の中でも妥当なものといえること、(d)業績予想の
          修正の公表が、本取引の公表と同時になされる以上、意図的に市場価値を引き下げているとの疑義は生じない
          こと等から、本取引を前提とした本公開買付けにおける公開買付価格その他の条件には妥当性が認められる。
         d.上記b.及びc.に記載の考慮要素から、本諮問事項②全体との関係でも、本公開買付けを含む本取引は当
          社の少数株主にとって不利益でないと認められる。
          なお、当社は、本公開買付けの開始にあたり、特別委員会に対し、特別委員会が2019年10月30日付で当社取締

         役会に対して答申した内容に変更がないか否かを検討し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更
         後の意見を述べるよう諮問することとしておりました。
          その後、当社は、2020年7月下旬頃、2020年8月上旬から中旬頃には本公開買付けの開始に向けて取得が必要
         となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が完了すると見込まれる状況となったことを受け、特別委員会に対
         し、本公開買付けが開始されるにあたり、改めて2019年10月30日付答申書の内容に変更がないかを検討し、当社
         取締役会に対して、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の内容の答申を行うことを諮問いた
         しました。
          特別委員会は、2020年7月27日開催の第10回特別委員会において、当社から、新型コロナウイルス感染症の感
         染拡大その他の2019年10月30日以降の当社の事業に生じた事象(コーポレートアクションを含みます。)並びに
         それらが当社の業績及び本取引に与える影響についてのヒアリングを実施した上で、当該諮問事項について再検
         討を行った結果、(a)新型コロナウイルス感染症の感染拡大を含む、本取引の公表後に生じた各種事情を考慮し
         ても2019年10月30日付答申書作成時に検討した情報と矛盾するところもないこと、(b)新型コロナウイルス感染
         症があっても当社の製品バリエーション、開発・生産・販売力等の当社の潜在能力には変化がなく、2019年10月
         30日付答申書作成時に本取引が当社の企業価値向上に資すると考えた点は、むしろより一層有用性を増したとい
         うことができること及び(c)2019年10月30日以降の経緯において本取引に関する手続の公正性及び条件の妥当性
         に疑義を差し挟ませるような事情は生じていないこと等を含め、2019年10月30日時点における特別委員会の判断
         を変更する要因は発生していないことを確認し、2020年8月31日に、当社取締役会に対して、2019年10月30日付
         答申書の内容に変更がない旨の2020年8月31日付答申書を提出いたしました。
                                 20/22




                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
        ④ 当社における外部の法律事務所からの助言
          当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、公開買付者、当社、日立オートモ
         ティブシステムズ、日立製作所及び本対象2社から独立したリーガル・アドバイザーとして長島・大野・常松法
         律事務所を選定し、本公開買付け及びその後の一連の手続に対する当社取締役会の意思決定の方法及び過程その
         他の意思決定にあたっての留意点に関する法的助言を受けております。
        ⑤ 当社における取締役全員の承認

          当社は、長島・大野・常松法律事務所から得た法的助言、SMBC日興証券から取得した当社株式価値算定書
         の内容、特別委員会から入手した2019年10月30日付答申書、公開買付者との間で実施した複数回に亘る継続的な
         協議の内容及びその他の関連資料を踏まえ、公開買付者による本公開買付けに関する諸条件の内容について慎重
         に協議・検討を行った結果、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社における意思決定の過程及び理
         由」に記載のとおり、2019年10月30日開催の当社取締役会において、当社の全ての取締役8名(監査等委員であ
         る4名を含みます。)が審議及び決議に参加し、決議に参加した全ての取締役の全員一致により、2019年10月30
         日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明す
         るとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨することを決議いたしました。
          なお、2019年10月30日時点における当社の取締役のうち、市村博氏及び脇山成俊氏は公開買付者グループの元
         役職員の地位にあった者ですが、2019年10月30日時点において、いずれも公開買付者グループから転籍して以
         降、既に相当期間が経過しており、公開買付者グループの役職員を兼務している状況ではなく、また当社の経営
         者として公開買付者から指示を受けるような立場にもないことから、当社と利益が相反し、又は利益が相反する
         おそれがある事情はありませんでした。また、上記のとおり、本公開買付けが開始される際に、改めて、本公開
         買付けに関する検討を行った上、本公開買付けに関する意見表明を行う予定でありました。
          その後、本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び対応が完了する見込
         みが立ったため、当社は、2020年7月30日に、公開買付者より、当該手続及び対応が2020年8月14日までに完了
         することを条件に、2020年8月18日に公開買付けの開始を決定することに向けた準備を開始するよう要請を受け
         ました。もっとも、2020年8月14日時点でタイの競争法に基づく手続及び対応が完了していなかったため、当社
         は、公開買付者より、同日付で、本公開買付けの開始を2020年8月18日に決定しない旨の通知を受けました。そ
         の後、2020年8月26日をもって本公開買付けの開始に向けて取得が必要となる国内外の競争法に基づく手続及び
         対応が全て完了したため、当社は、公開買付者より、2020年8月27日に、その他の本前提条件が充足されること
         を前提に本書提出日を公開買付開始日として本公開買付けを開始したい旨の連絡を受け、上記「③ 当社におけ
         る独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載の特別委員会が提出した2020年8月31
         日付答申書の内容及び2019年10月30日開催の取締役会以降の、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響
         を含む当社の業況や市場環境の変化等を踏まえ、本公開買付けに関する諸条件の内容について改めて慎重に協
         議・検討いたしました。その結果、当社は、2020年9月1日時点においても、本統合を通じて統合型システムサ
         プライヤーへの変革を早期に果たすことが、当社の企業価値向上に資するものであり、本統合の目的や当該目的
         を達成する意義や必要性が高まりこそすれ、薄れることはなく、2019年10月30日時点における当社の本公開買付
         けに関する判断を変更する要因はないことを確認し、2020年9月1日開催の取締役会において、当社の全ての取
         締役8名(監査等委員である4名を含みます。)が審議及び決議に参加し、決議に参加した全ての取締役の全員
         一致により、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募す
         ることを推奨することを決議いたしました。
          なお、2020年9月1日時点の当社の取締役のうち、脇山成俊氏及び関野陽介氏は公開買付者グループの元役職
         員の地位にあった者ですが、2020年9月1日時点において、いずれも公開買付者グループから転籍して以降、既
         に相当期間が経過しており、公開買付者グループの役職員を兼務している状況ではなく、また当社の経営者とし
         て公開買付者から指示を受けるような立場にもないことから、当社と利益が相反し、又は利益が相反するおそれ
         がある事情はございません。
        ⑥ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置

          公開買付者は、本公開買付けの開始予定の公表から開始までに相応の期間が経過していることから、公開買付
         者以外の者による当社株式に対する買付け等の機会は確保されているものと考えているとのことです。
          また、公開買付者は、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとと
         もに、当社株式について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、もって本公開買付価格
         の適正性を担保することを意図して、本公開買付けの買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を
         法令に定められた最短期間である20営業日より長期の30営業日に設定しているとのことです。
          さらに、当社は、公開買付者との間で、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条
         項を含む合意等、当該対抗的買収提案者と接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。
                                 21/22


                                                           EDINET提出書類
                                                       株式会社ショーワ(E02184)
                                                            意見表明報告書
       (8)公開買付者と当社の株主との間における応募に係る重要な合意に関する事項
         該当事項はありません。
      4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】

       (1)普通株式
                                          所有株式数(株)          議決権数(個)
       氏名         役名               職名
             代表取締役
     杉山 伸幸                          -               44,951           449
             取締役社長
                       管理統括
             代表取締役
                       (総務・財務・コンプライアンス・IT)                        15,965           159
     脇山 成俊
             専務執行役員
                       兼管理本部長
                       研究開発統括
             取締役
                       (研究開発・営業)                         4,313           43
     関野 陽介
             専務執行役員
                       兼開発本部長
                       生産統括
             取締役
                       (生産・品質・購買)                        19,037           190
     松村 哲也
             常務執行役員
                       兼四輪事業本部長
             取締役
                                -               14,986           149
     眞野 洋介
             (常勤監査等委員)
             取締役
                                -                5,025           50
     水澤 恒男
             (監査等委員)
             取締役
                                -                 925          9
     髙田 信哉
             (監査等委員)
                 -               -               105,202          1,049
        計
      (注1) 役名、職名、所有株式数及び議決権数は、本書提出日現在のものです。
      (注2) 水澤恒男氏及び髙田信哉氏は、社外取締役であります。
      (注3) 所有株式数及び議決権数は、それぞれ当社役員持株会を通じた所有株式数(小数点以下切り捨て)及びそれ
           らに係る議決権数を含めた数を記載しております。
       (2)新株予約権

         該当事項はありません。
      5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】

        該当事項はありません。
      6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】

        該当事項はありません。
      7【公開買付者に対する質問】

        該当事項はありません。
      8【公開買付期間の延長請求】

        該当事項はありません。
                                 22/22





PDFをダウンロード

関連コンテンツ

このエントリーをはてなブックマークに追加

書類提出日で検索

今日注目の企業・投資家

お知らせ

2024年4月16日

2024年4月よりデータの更新が停止しております。
他のより便利なサービスが多々出てきた現在、弊サイトは役割を終えたと考えております。改修はせずこのままサービス終了する予定です。2008年よりの長きにわたりご利用いただきましてありがとうございました。登録いただいたメールアドレスなどの情報はサービス終了時点で全て破棄させていただきます。

2023年2月15日

2023年1月より一部報告書の通知、表示が旧社名で通知、表示される現象が発生しておりました。対応を行い現在は解消しております。

2023年2月15日

メール通知設定可能件数を15件から25件に変更しました。

2023年1月7日

2023年分の情報が更新されない問題、解消しました。

2023年1月6日

2023年分より情報が更新されない状態となっております。原因調査中です。

2022年4月25日

社名の変更履歴が表示されるようになりました

2020年12月21日

新規上場の通知機能を追加しました。Myページにて通知の設定が行えます。

2020年9月22日

企業・投資家の個別ページに掲載情報を追加しました。また、併せて細かい改修を行いました。

2019年3月22日

2019年4月より、5年より前の報告書については登録会員さまのみへのご提供と変更させていただきます。

2017年10月31日

キーワードに関する報告書の検出処理を改善いたしました。これまで表示されていなかった一部の報告書にも「増加」「減少」が表示されるようになっりました。

2017年2月12日

キーワードに関する報告書のRSS配信を開始いたしました。

2017年1月23日

キーワードに関する報告書が一覧で閲覧できるようになりました。