東映アニメーション株式会社 有価証券報告書 第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
提出書類 | 有価証券報告書-第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日) |
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提出日 | |
提出者 | 東映アニメーション株式会社 |
カテゴリ | 有価証券報告書 |
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東映アニメーション株式会社(E02458)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2020年6月25日
【事業年度】 第82期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
【会社名】 東映アニメーション株式会社
【英訳名】 TOEI ANIMATION CO.,LTD.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 高木 勝裕
【本店の所在の場所】 東京都中野区中野四丁目10番1号
【電話番号】 (03)5318-0678(代表)
【事務連絡者氏名】 取締役経営管理本部副本部長兼経理部長、業務推進部長 布施 稔
【最寄りの連絡場所】 東京都中野区中野四丁目10番1号
中野セントラルパークイースト5階
【電話番号】 (03)5318-0648
【事務連絡者氏名】 取締役経営管理本部副本部長兼経理部長、業務推進部長 布施 稔
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
回次 第78期 第79期 第80期 第81期 第82期
決算年月 2016年3月 2017年3月 2018年3月 2019年3月 2020年3月
売上高 (百万円) 33,612 40,747 45,992 55,701 54,819
経常利益 (百万円) 7,995 10,362 11,561 16,265 16,455
親会社株主に帰属する
(百万円) 5,145 7,203 7,847 11,375 11,437
当期純利益
包括利益 (百万円) 4,878 7,477 8,259 11,147 10,503
純資産額 (百万円) 45,367 51,549 58,034 67,204 74,692
総資産額 (百万円) 56,404 65,978 75,759 88,491 94,019
1株当たり純資産額 (円) 1,108.53 1,259.57 1,418.04 1,642.09 1,826.50
1株当たり当期純利益 (円) 125.74 176.02 191.76 277.95 279.62
潜在株式調整後
(円) - - - - -
1株当たり当期純利益
自己資本比率 (%) 80.4 78.1 76.6 75.9 79.4
自己資本利益率 (%) 11.9 14.9 14.3 18.2 16.1
株価収益率 (倍) 13.33 12.61 18.28 19.64 18.06
営業活動による
(百万円) 6,531 8,531 10,132 10,508 10,564
キャッシュ・フロー
投資活動による
(百万円) △ 2,687 △ 809 △ 6,607 △ 3,885 △ 1,134
キャッシュ・フロー
財務活動による
(百万円) △ 704 △ 1,425 △ 1,940 △ 2,148 △ 3,155
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
(百万円) 14,524 20,591 22,036 26,285 32,395
の期末残高
従業員数 (名) 600 645 695 755 769
(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第81期の期首
から適用しており、第80期に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等
となっております。
3.2018年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第78期の期首に当該株
式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
4.当社は、第82期より「役員報酬BIP信託」を導入しており、当該信託が保有する当社株式を自己株式として
処理しております。これに伴い、1株当たり純資産額の算定において、当該自己株式を期末発行済株式総数
から控除しております。また、1株当たり当期純利益の算定において、当該自己株式の期中平均株式数を控
除しております。
5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
6.自己資本利益率については、期首期末平均純資産額に基づいて算出しております。
7.従業員数は、就業人員数を表示しております。
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(2) 提出会社の経営指標等
回次 第78期 第79期 第80期 第81期 第82期
決算年月 2016年3月 2017年3月 2018年3月 2019年3月 2020年3月
売上高 (百万円) 31,616 37,861 43,151 51,671 51,719
経常利益 (百万円) 5,883 7,756 8,892 12,971 13,401
当期純利益 (百万円) 3,635 5,413 6,089 8,895 9,310
資本金 (百万円) 2,867 2,867 2,867 2,867 2,867
発行済株式総数 (株) 14,000,000 14,000,000 14,000,000 42,000,000 42,000,000
純資産額 (百万円) 37,130 41,731 46,578 53,496 59,022
総資産額 (百万円) 46,716 54,436 62,369 73,453 79,721
1株当たり純資産額 (円) 899.86 1,011.37 1,128.84 1,296.51 1,431.53
95.00 130.00 145.00 70.00 70.00
1株当たり配当額
(円)
(1株当たり中間配当額)
( -) ( -) ( -) ( -) ( -)
1株当たり当期純利益 (円) 88.10 131.20 147.59 215.58 225.76
潜在株式調整後
(円) - - - - -
1株当たり当期純利益
自己資本比率 (%) 79.5 76.7 74.7 72.8 74.0
自己資本利益率 (%) 10.2 13.7 13.8 17.8 16.5
株価収益率 (倍) 19.03 16.92 23.75 25.33 22.37
配当性向 (%) 35.9 33.0 32.7 32.5 31.0
従業員数 (名) 354 402 436 485 497
株主総利回り (%) 144.4 193.9 306.6 477.7 449.0
(比較指標:配当込みTOPIX) (%) ( 89.2 ) ( 102.3 ) ( 118.5 ) ( 112.5 ) ( 101.8 )
5,520
最高株価 (円) 6,200 6,720 12,160 5,880
(16,560)
2,960
最低株価 (円) 3,430 4,570 6,110 3,645
(8,880)
(注) 1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第81期の期首
から適用しており、第80期に係る主要な経営指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等
となっております。
3.2018年4月1日付けで普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。第78期の期首に当該株
式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。なお、第
80期以前の1株当たり配当額につきましては、株式分割前の実際の配当金の額を記載しております。
4.当社は、第82期より「役員報酬BIP信託」を導入しており、当該信託が保有する当社株式を自己株式として
処理しております。これに伴い、1株当たり純資産額の算定において、当該自己株式を期末発行済株式総数
から控除しております。また、1株当たり当期純利益の算定において、当該自己株式の期中平均株式数を控
除しております。
5.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
6.自己資本利益率については、期首期末平均純資産額に基づいて算出しております。
7.従業員数は、就業人員数を表示しております。
8.第78期の1株当たり配当額には特別配当及び記念配当65円、第79期の1株当たり配当額には特別配当100円
を含んでおります。
9.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所JASDAQにおけるものであります。なお、2019年3月期の株価につ
いては、株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価及び最低株価を( )
内に記載しております。
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2 【沿革】
1948年1月 日本動画株式会社として東京都新宿区原町に設立、アニメ製作を開始。
1952年8月 日動映画株式会社へ商号変更。
1956年7月 東映株式会社が日動映画株式会社を買収、東映動画株式会社へ商号変更。
本社を東京都中央区京橋、製作所を東京都新宿区原町とする。
1957年1月 製作所を東京都練馬区東大泉のスタジオ(大泉スタジオ)へ移転。
1957年5月 当社初の短編アニメ作品「こねこのらくがき」完成。
1958年10月 当社初の劇場長編アニメ作品「白蛇伝」完成。
1960年9月 本社を東京都中央区西銀座(現・東京都中央区銀座)へ移転。
1963年11月 当社初のテレビシリーズアニメ作品「狼少年ケン」放映開始。
1966年11月 劇場長編アニメ作品「ガリバーの宇宙旅行」がアメリカ国内でも公開。
1967年4月 「魔法使いサリー」第18話より、テレビシリーズアニメ作品のカラー放映開始。
1973年2月 子会社として株式会社タバック(現・連結子会社)設立、録音・編集部門の一部を分離。
1973年3月 東京都新宿区北新宿に新宿営業所設置。
1973年6月 海外での製作外注を開始。
1975年2月 テレビシリーズアニメ作品の海外販売を開始。
1979年8月 当社初の自主製作劇場長編アニメ作品「銀河鉄道999」を公開。
1980年3月 コンピュータによるアニメ映像製作へ向けて本格的な研究を開始。
1985年10月 映像処理の多様化・迅速化のためコンピュータ制御による撮影システムを導入。
1986年2月 テレビシリーズアニメ作品「ドラゴンボール」放映開始。
1986年3月 当社初のオリジナルビデオアニメ作品「湘南爆走族」製作開始。
自主制作ゲームソフトの販売開始。
1991年12月 コンピュータによる映像製作ソフト CATAS(Computer Aided TOEI Animation
System)完成。
1992年3月 テレビシリーズアニメ作品「美少女戦士セーラームーン」放映開始。
1992年11月 フィリピンEEI社と製作外注合弁会社EEI-TOEI ANIMATION CORPORATION(現・連結子会社)を
設立。
1994年3月 新宿営業所を東京都新宿区横寺町へ移転、新宿オフィスと改称。
1995年4月 東映アニメーション研究所を東京都千代田区神田駿河台に開設。
1995年9月 アメリカで「ドラゴンボール」「美少女戦士セーラームーン」放映開始。
1996年3月 本社を東京都新宿区横寺町とする。
1997年2月 デジタル映像製作ソフト「RETAS」を活用したテレビシリーズアニメ作品のデジタル化開
始。
1997年3月 香港に販売子会社TOEI ANIMATION ENTERPRISES LTD. (現・連結子会社)を合弁で設立(60%
出資)。
1998年1月 EEI-TOEI ANIMATION CORPORATIONを子会社(現・連結子会社)とする。
1998年7月 東映衛星放送株式会社(16.7%出資)、並びに株式会社アニマックスブロードキャスト・ジャ
パン(8.5%出資)に資本参加。
1998年10月 東映アニメーション株式会社へ商号変更。
1999年3月 テレビシリーズアニメ作品「デジモンアドベンチャー」放映開始。
1999年6月 本社を東京都練馬区東大泉とする。
1999年10月 テレビシリーズアニメ作品「ワンピース」放映開始。
2000年4月 EEI-TOEI ANIMATION CORPORATIONをTOEI ANIMATION PHILS.,INC.へ商号変更。
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2000年5月 広域LANを活用して、協力製作プロダクションとの間でアニメ製作に関するネットワークシ
ステムを構築。
2000年10月 液晶画面付タブレットを活用した作画工程のデジタル化システムを構築。
当社初の深夜枠テレビシリーズアニメ作品「勝負師伝説 哲也」放映開始。
2000年12月 店頭市場に上場。
2001年3月 子会社として東映アニメーション音楽出版株式会社(現・連結子会社)を設立。
2001年8月 1単位(2001年10月より1単元)の株式数を1,000株から100株に変更。
2001年10月 韓国アニメーション専門衛星放送株式会社「株式会社大元デジタル放送」(8.25%出資)に資
本参加。
2002年7月 子会社として株式会社LATERNA(現・持分法適用関連会社、現・株式会社AMAZONLATERNA)を設
立。
当社発売元としての初のパッケージソフト発売。
2002年12月 インターネット向け映像配信サービス開始。
2004年2月 テレビシリーズアニメ作品「ふたりはプリキュア」放映開始。
2004年3月 アメリカ・ロサンゼルスに販売子会社TOEI ANIMATION INCORPORATED(現・連結子会社)を設
立。
2004年12月 ジャスダック証券取引所(現・東京証券取引所)に株式を上場。
フランス・パリに販売子会社TOEI ANIMATION EUROPE S.A.S.(現・連結子会社)を設立。
2006年4月 東映アニメーション研究所を東京都練馬区東大泉に移転。
2006年7月 日米合作によるテレビシリーズアニメ作品「出ましたっ!パワパフガールズZ」放映開始。
中国・上海に駐在員事務所TOEI ANIMATION SHANGHAI REPRESENTATIVE OFFICEを開設。
2006年8月 普通株式1株につき2株の割合をもって株式分割。
2007年5月 株式会社テレビ朝日(現・株式会社テレビ朝日ホールディングス)が、当社株式を追加取得
し持株比率が15%以上になったことにより、当社のその他の関係会社となる。
2007年11月 株式会社LATERNA(現・株式会社AMAZONLATERNA)の株式の70%を売却。
2008年12月 TOEI ANIMATION ENTERPRISES LTD.の株式を追加取得し、100%子会社とする。
2009年10月 当社初の3D立体劇場アニメ作品「きかんしゃやえもん」公開。
2010年4月 ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市
場)に上場となる。
2010年10月 大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び取引所NEO市場の各市場
の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場となる。
2013年7月 東京証券取引所と大阪証券取引所の市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタン
ダード)に上場となる。
新宿オフィス及び同周辺地域の各拠点を集約し、中野オフィスに移転。
2014年8月 本社を東京都中野区中野とする。
2014年12月 大泉スタジオの再開発に伴い、東京都練馬区光が丘の仮スタジオに移転。
東京都練馬区光が丘の仮スタジオから新大泉スタジオに移転。
2018年1月
普通株式1株につき3株の割合をもって株式分割。
2018年4月
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3 【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社6社及び関連会社3社で構成され、主に劇場・テレビ向けの各種アニメ作品等
の企画・製作及び放映権等の販売を行う映像製作・販売事業、製作した作品の商品化権等に基づき当社作品のキャラ
クターの使用をライセンス許諾しロイヤリティを得る版権事業、キャラクター商品等を販売する商品販売事業を主な
事業として取り組んでおります。
当社は、2020年3月31日現在でテレビアニメ作品223タイトル、劇場アニメ作品246タイトル、その他にTVSP等を合
わせまして、総コンテンツ数にして約12,800本を保有しております。
当社テレビアニメ作品の代表作としては以下のものがあります。
放映開始時期 作品名
「魔法使いサリー」「サイボーグ009」「ゲゲゲの鬼太郎」「ひみつのアッコちゃん」「タイガー
昭和40年代 マスク」「デビルマン」「マジンガーZ」「バビル2世」「キューティーハニー」「ゲッターロ
ボ」
「UFOロボ グレンダイザー」「一休さん」「キャンディ キャンディ」「宇宙海賊キャプテン
昭和50年代 ハーロック」「銀河鉄道999」「Dr.スランプ・アラレちゃん」「パタリロ」「キン肉マン」「夢
戦士ウイングマン」「北斗の拳」
昭和60年代 「メイプルタウン物語」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」「ビックリマン」
「悪魔くん」「ドラゴンクエスト・ダイの大冒険」「美少女戦士セーラームーン」「スラムダン
平成元年代 ク」「ママレード・ボーイ」「地獄先生ぬ~べ~」「花より男子」「キューティーハニーF」「金
田一少年の事件簿」「夢のクレヨン王国」
「おジャ魔女どれみ」「デジモンアドベンチャー」「ワンピース」「明日のナージャ」「ふたり
平成10年代 はプリキュア」「金色のガッシュベル!!」「ボボボーボ・ボーボボ」「冒険王ビィト」「出まし
たっ!パワパフガールズZ」「モノノ怪」
「墓場鬼太郎」「うちの3姉妹」「ドラゴンボール改」「怪談レストラン」「デジモンクロス
ウォーズ」「トリコ」「聖闘士星矢Ω」「探検ドリランド」「京騒戯画」「マジンボーン」「美
平成20年代~ 少女戦士セーラームーンCrystal」「ワールドトリガー」「ドラゴンボール超」「デジモンユニ
バース アプリモンスターズ」「タイガーマスクW」「正解するカド」「ゲゲゲの鬼太郎」「爆釣
バーハンター」「おしりたんてい」「ヒーリングっど