株式会社共和コーポレーション 内部統制報告書 第34期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
提出書類 | 内部統制報告書-第34期(平成31年4月1日-令和2年3月31日) |
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提出者 | 株式会社共和コーポレーション |
カテゴリ | 内部統制報告書 |
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株式会社共和コーポレーション(E33822)
内部統制報告書
【表紙】
【提出書類】 内部統制報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の4第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2020年6月22日
【会社名】 株式会社共和コーポレーション
【英訳名】 Kyowa Corporation
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 宮本 和彦
【最高財務責任者の役職氏名】 該当事項はありません。
【本店の所在の場所】 長野県長野市若里三丁目10番28号
【縦覧に供する場所】 株式会社共和コーポレーション東京支店
(東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目32番4号新宿パークサイドビル1階)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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内部統制報告書
1 【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
代表取締役社長宮本和彦は、当社の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に責任を有しており、企業会計審議会
の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する
実施基準の設定について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を
整備及び運用をしております。
なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理
的な範囲で達成しようとするものであります。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完
全に防止又は発見することができない可能性があります。
2 【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】
当事業年度の末日である2020年3月31日を基準日とし、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評
価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価を実施致しました。
本評価においては、全社的な内部統制の整備及び運用状況を評価し、当該評価結果を踏まえ、評価対象となる業務
プロセスを決定した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点につい
て内部統制の基本的要素が機能しているかを評価致しました。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から決定致しました。財
務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要性を考慮して決定しており、当社を対象として
行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価の範囲を合理的に決定致しまし
た。
業務プロセスに係る内部統制の評価の範囲については、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性を考慮し、
前事業年度の売上高の概ね2/3以上を基準として重要な事業拠点を選定し、それらの事業拠点における企業の事業目
的に大きく関わる勘定科目である売上高、売上債権、棚卸資産及び有形固定資産に至る業務プロセスに決定致しまし
た。さらに、財務報告への影響を勘案して、見積りや予測をともなう重要な勘定科目に係る業務プロセスについて
も、個別に評価対象に追加致しました。
3 【評価結果に関する事項】
下記のとおり、財務報告に係る内部統制の不備が認められ、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高いため、開
示すべき重要な不備に該当すると判断しました。したがいまして、当事業年度末日時点における当社の財務報告に係
る内部統制は有効でないと判断致しました。
記
2019年度中に、当社のアミューズメント機器販売事業を管轄する東京支店において、中古機器の取引先である株式
会社アーネストの事業停止による同社売掛金の回収不能が発生しました。その対応中に同社と当社との間で中古機器
取引における架空取引が存在する可能性があるという当社内部からの疑義が生じ、社内調査を実施しました。その社
内調査を進めていく過程で、株式会社アーネストとの取引を担当していた当社社員が架空取引である事実を知ってい
た可能性や、株式会社アーネストとの取引に関連して当社社員が競業しているとの情報がありました。これを受け
て、事実経緯を把握し事実認定に基づく対応を目的として、2019年12月26日に当社とは利害関係を有しない外部の弁
護士及び公認会計士から成る第三者委員会を設置し、専門かつ客観的な視点から事実関係の把握及び再発防止策の検
討を含め、調査を進めました。
そして、2020年3月13日に第三者委員会による最終の調査報告書を受領し、①当社の東京支店が過去に株式会社
アーネストと行っていた中古機器取引のうちの一部の取引は対象機器が存在しない架空の売上・仕入取引であり、株
式会社アーネストの資金融通を目的とした資金循環取引であること、②当該取引を担当していた当社社員による競業
や割増発注の事実、等の報告を受けました。
当社は、報告内容の検討の結果、当該取引は売上及び仕入としての実態を欠いた取引として、関連する売上高及び
売掛金、仕入高及び買掛金、ならびにその差額として計上された利益を消去することとし、当社における資金の支
払・回収に関する資金決済差額も通常の商取引における債権ではないため、長期未収入金(投資その他の資産「その
他」)として計上を行いました。併せて当該長期未収入金に対しては、各期末における回収可能性を検討の上、貸倒
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内部統制報告書
引当金の設定を行いました。
本事象は、東京支店が管轄する中古機器取引での与信管理や発注段階の統制行為の不徹底、および同取引や対象在
庫の実在性の確認の不徹底等という業務プロセスの不備によるものと認識しております。この不備を是正するため、
第三者委員会の提言(2002年3月13日受領)を踏まえ、専門家の助言を受けつつ以下の再発防止策を講じる準備をし
ましたが、中古機器取引を止める以外に、施策には実施・運用に時間を要するものも多く、当該不備を期末日までに
完全には是正できませんでした。
以上のことから、期末日までに業務プロセスの不備が是正されず、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、
開示すべき重要な不備に該当すると判断しました。
当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、再発防止策の着実な実施と徹底により、翌事業年度に
おいては、適切な財務報告に係る内部統制を整備・運用する方針です。
(1)リスク管理の強化
(2)業務プロセスの見直し
(3)ジョブローテーションの実施
(4)内部統制・内部監査の強化
(5)コンプライアンス意識の醸成
4 【付記事項】
3「評価結果に関する事項」に記載した開示すべき重要な不備の対応策のうち、当事業年度の末日後、内部統制報
告書提出日までに以下の是正措置を実施しました。
・当社の全社的体制の強化
実効性のあるコンプライアンス研修・教育につなげるため、従業員のコンプライアンスに対する意識や問題点を洗
い出すべく、2020年4月に従業員に対してアンケート調査を実施しました。また、各部門での自律的なリスクマネジ
メントを可能にするためのアンケート調査を2020年5月実施しました。
そして、長期間にわたる同一担当者により業務が属人的になることを防止するため、管理職を含めたジョブロー
テーションを開始しております。
内部監査の側面からは、監査等委員会と監査室との連携をより密なものとするべく、両者で構成される監査連絡会
の頻度を多くし、同時に三様監査として会計監査人との意見交換をより活発に行っております。
・中古機器取引に対する是正措置
取引発生の都度、中古機器取引記録及びその他付属書類の添付により業務部担当取締役の承認を必須とし、在庫と
なる場合を含めて、現物確認を実施しています。これに伴う取引前の与信限度額管理プロセスの強化や、在庫管理プ
ロセスの強化を実施しました。また、新しい取引類型の発生や現状の取引に変化が生ずる場合は、速やかに経営会議
にて協議し対応方法を決定するようにしました。
これらの是正措置を規程に反映するべく、職務権限規程の改訂を決議しました。
今後も他の是正措置を追加実施するとともに、上記是正措置とともに継続的なモニタリングを行って参ります。
5 【特記事項】
該当事項はありません。
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