中国人民保険集団股イ分有限公司 半期報告書
提出書類 | 半期報告書 |
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提出日 | |
提出者 | 中国人民保険集団股イ分有限公司 |
カテゴリ | 半期報告書 |
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中国人民保険集団股イ分有限公司(E26751)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2019年9月27日
【中間会計期間】 自 2019年1月1日 至 2019年6月30日
【会社名】 中国人民保険集団股 份 有限公司
(The People's Insurance Company (Group) of China Limited)
【代表者の役職氏名】 取締役会事務室/投資家関係部上級専門家 徐 首良
(XU Shouliang, Senior Expert, Board of Directors’
Office/Investor Relations Department )
【本店の所在の場所】 中華人民共和国北京市西城区西長安街88号1-13階
(1st - 13th Floors, No. 88 West Chang'an Avenue, Xicheng
District, Beijing, P.R. China)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 小馬瀬 篤史
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03(6775)1000
【事務連絡者氏名】 弁護士 陳 翥 洲
【連絡場所】 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03(6775)1313
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
( 注)
1 .本書に記載の「香港ドル」は香港ドルを、「円」は日本円を、「人民元」は中国の法定通貨を指す。本書にお
いて便宜上一定の香港ドルまたは人民元金額は(香港ドルの場合は)2019年8月30日の株式会社三菱UFJ銀行が
建値した対顧客電信直物売買相場の仲値である1香港ドル=14.96円により、(人民元金額の場合は)国家外貨
管理局が公表した2019年8月30日の中国外貨取引センターの仲値である1人民元=13.57円により円に換算され
ている。
2 .当社の会計年度は、12月31日をもって終了する1年間である。
3 .本書中の表において記載されている計数は、単位未満の数値を原則として四捨五入しているため、合計は計数
の総和と必ずしも一致しない場合がある。
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第一部 【企業情報】
第1 【本国における法制等の概要】
2019 年1月1日から2019年6月30日までの6ヶ月(「当半期」)においては、2019年6月20日に提出した有価証
券報告書に記載された中国の会社制度等の概要、外国為替管理制度に関する事項に重大な変更はなかった。
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第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
単位:百万(%を除く)
2019 年6月30日 2018 年12月31日 増減率(%)
グループ連結
資産合計 1,118,473 1,031,635 8.4
負債合計 886,564 825,334 7.4
資本合計 231,909 206,301 12.4
1株当たり純資産(人民元) 3.90 3.46 12.7
単位:百万(%を除く)
6月30日までの6ヶ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
グループ連結
総保険料 322,875 286,162 12.8
純利益 21,622 14,348 50.7
当社株主に帰属する純利益 15,478 10,045 54.1
1株当たり利益(人民元)
0.35 0.24 47.8
― 基本的および希薄化後
加重平均資本利益率 (年換算前) (%) 9.5 7.1 2.4 ポイント 増
注: 別途記載される場合を除き、本書で使用される通貨はすべて人民元である。
2 【事業の内容】
当半期において重要な変更はなかった。
3 【関係会社の状況】
(1) 親会社
2019 年6月30日現在、中華人民共和国財政部が当社の株式総数の67.60%を保有している。当社は、2018年12月
26日に中華人民共和国財政部から通知を受け、中華人民共和国財政部は、保有する資本持分の10%を中華人民共和
国全国社会保障基金理事会に譲渡することを決定し、譲渡された株式の数は、2,989,618,956株(当社の総株式資
本の約6.76%)であった。2019年4月に、中華人民共和国銀行保険監督管理委員会の承認を得ており、登記変更手
続が実施している。当該譲渡後、中華人民共和国財政部の持株比率は60.84%、中華人民共和国全国社会保障基金
理事会の持株比率は15.36%となる。「第5 1 (4) 大株主の状況」を参照されたい。
(2) 子会社および関連会社
子会社および関連会社に関する情報については、「第6 1 中間財務書類」に記載の会計士報告書の注記20を
参照されたい。
4 【従業員の状況】
2019 年6月30日における当社の従業員の状況については、2018年度に関する有価証券報告書において開示された
状況から重大な変更はなかった。
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第3 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当半期において重要な変更はなかった。
2 【事業等のリスク】
当半期において重要な変更はなかった。
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3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営陣による検討および分析
当社グループは、損害保険、生命医療保険および資産運用の3つの主要事業分野を、4つの事業セグメントに区分
している。損害保険事業は、当社グループの損害保険セグメントにより構成され、当社がそれぞれ68.98%および
75.0%の資本持分を保有する中国人民財産保険股 份 有限公司(「PICC P&C」)および中国人民保険(香港)有限公
司(「PICC香港」)が属している。生命医療保険事業は、生命保険セグメントおよび医療保険セグメントの2つの
別個のセグメントにより構成されている。このうち、生命保険セグメントには、当社が直接的・間接的に80.0%の
資本持分を保有する中国人民人寿保険股 份 有限公司(「PICCライフ」)が属しており、医療保険セグメントには、
当社が直接的・間接的に95.45%の資本持分を保有する中国人民健康保険股 份 有限公司(「PICCヘルス」)が属し
ている。資産運用事業は、資産運用セグメントにより構成され、主に当社が100%の資本持分を保有する中国人保
資産管理有限公司(「PICC AMC」)、人保投資股 份 有限公司(「PICCインベストメント・ホールディング」)、人
保投資控股有限公司(「PICCキャピタル」)および中国人保香港資産管理有限公司(「PICC AMHK」)が属してい
る。当社はまた、人保金融服務有限公司(「PICCファイナンシャル・サービシズ」)の100%の資本持分を保有
し、直接的・間接的に人保再保険股 份 有限公司(「PICCリインシュランス」)の100%の資本持分、中国人民養老
(「PICCペンション」)の100%の資本持分を保有している。
I. 主な営業指標
(1) 主要営業データ
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
総保険料
235,335
PICC P&C
204,781 14.9
70,832
PICC ライフ
69,888 1.4
15,215
PICC ヘルス
10,583 43.8
97.6
PICC P&C の合算比率(%)
96.0 1.6 ポイント増
3,853
PICC ライフ の半年間の新規契約価値
3,068 25.6
341
PICC ヘルス の半年間の新規契約価値
304 12.2
5.4 5.1 0.3 ポイント増
総投資利回り(年換算) (%)
単位:百万人民元
2019 年 6月 2018 年 12月
30 日現在 31 日現在 増減率(%)
(1)
市場シェア
PICC P&C ( %)
35.1 33.0
2.1 ポイント増
PICC ライフ (%) 3.8 3.6 0.2 ポイント増
PICC ヘルス (%) 0.8 0.6 0.2 ポイント増
PICC ライフ のエンベディッド・バリュー 82,573 70,632 16.9
10,314 8,689 18.7
PICC ヘルス のエンベディッド・バリュー
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2019 年 6月 2018 年 12月
30 日現在 31 日現在 増減率(%)
総合ソルベンシー・マージン比率(%)
309 309
PICC グループ -
286 275
PICC P&C 11 ポイント増
245 244
PICC ライフ 1 ポイント増
PICC ヘルス 242 282 40 ポイント減
中核的ソルベンシー・マージン比率(%)
249 244
PICC グループ 5 ポイント増
242 229
PICC P&C 13 ポイント増
208 201
PICC ライフ 7 ポイント増
161 182
PICC ヘルス 21 ポイント減
(1) 市場シェアは中国銀行保険監督管理委員会(「CBIRC」)が公表した中国(香港、マカオおよび台湾を除く。)における
元受保険料に基づいて独自に算出している。PICC P&Cの市場シェアは、全損害保険会社中の同社の市場シェアであり、
PICCライフおよびPICCヘルスの市場シェアは、全生命医療保険会社中のそれぞれの市場シェアである。
2019 年度以降、PICCは、「安定性を維持しながら事業を前進させる」という原則を遵守することによって、困難
を克服し、前進し、当社グループの「3411プロジェクト」の実施を確実に推進した。複雑で厳しい状況において、
PICCは、発展の勢いを維持し、予想を上回るビジネス成長を達成し、変革と発展、改革と革新およびリスク管理を
段階的に前進した。2019年6月30日現在、損害保険市場におけるPICC P&Cの市場シェアは35.1%、生命医療保険市
場におけるPICCライフの市場シェアは3.8%、および生命医療保険市場におけるPICCヘルスの市場シェアは0.8%で
あった。全保険料(「TWPs」)については、PICC P&C、PICCライフ、PICCヘルスおよびPICC香港の2019年6月30日
に終了した6ヵ月間のTWPsは、それぞれ235,335百万人民元、74,511百万人民元、15,864百万人民元および71百万人
民元であった。
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(2) 主要財務指標
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
総保険料
322,875 286,162 12.8
236,036 15.1
損害保険
205,041
70,833 1.3
生命保険
69,891
15,215 43.8
医療保険
10,583
19,309 (0.5)
税引前利益
19,405
21,622 50.7
中間純利益
14,348
15,478 54.1
当社株主に帰属する中間純利益
10,045
0.35 47.8
1 株当たり利益(人民元)
0.24
9.5
2.4 ポイント増
7.1
加重平均資本利益率 ( 非年換算) (%)
単位:百万人民元
2019 年 2018 年
6 月30日 12 月31日 増減率(%)
資産合計 1,118,473 1,031,635 8.4
886,564 825,334 7.4
負債合計
231,909 206,301 12.4
資本合計
3.90 3.46 12.7
1 株当たり純資産(人民元)
79.3 80.0 0.7 ポイント減
(1)
資産負債比率 (%)
(1) 資産負債比率とは、総資産に対する総負債の比率である。
(3) 国内および国外の会計基準の相違に関する説明
単位:百万人民元
当社の株主に帰属する純利益 当社の株主に帰属する資本
2019 年6月30 2018 年 6月30
2019 年 2018 年
日に終了し 日に終了した
た6ヵ月間 6ヵ月間 6月30日 12月31日
15,517 9,767 171,911 152,468
中国企業会計準則に基づく金額
国際財務報告基準に従って調整された項目
および金額:
(29) 326 981 1,010
農業保険異常危険準備金
7 (82) (244) (251)
上記の調整による繰延法人所得税への影響額
(17) 34 (191) (174)
保険契約の投資契約への分類変更
国際財務報告基準に基づく金額
15,478 10,045 172,457 153,053
主要な調整に関する説明:
1. 財金(2013年)129号文に従って、PICC P&Cは、農業保険の保有保険料の一定の割合に基づいて農業保険異常危
険準備金を積み立てたが、農業保険異常危険準備金は国際財務報告基準の下では計上されないため、2つの報
告基準に基づく準備金には差異が生じる。
2. 2014 年度末に、PICCライフは、保険契約の主要な保険リスクのテスト結果を検討し、一部のリスクに関連する
契約を保険契約から投資契約へ分類変更した。ただし国際財務報告基準の下では、契約が保険契約として分類
された場合、当該分類は契約が失効するまで継続されるため、2つの報告基準による当該契約に関連する負債
の測定には差異が生じる。
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Ⅱ. 経営分析
(1) 損害保険事業
2019 年度上半期中、損害保険セグメントは、安定性を維持しながら事業を前進させるという原則を堅持し、供給
側の構造改革の要求事項を真摯に実行し、国家統治政策に積極的に適応し、実体経済と人々の生活に貢献し、新た
な保険分野を精力的に探求し、サービス品質を継続的に改善し、事業構造をさらに最適化した。損害保険セグメン
トは、ビジネスモデルを変更し、高品質を目指した発展の指標体系を確立し、政策関連事業と商業用事業の統合的
な発展を深化させ、保険金請求処理の品質とスキルを改善し、内部品質をさらに向上させた。「最新技術ベースの
リスク管理会社の構築」という新たな目標を確立し、イノベーション主導型開発戦略およびデジタル化戦略の実行
を加速し、事業運営の変革とビジネスモデルの変更を強化し、事業運営と管理のレベルを改善し、発展の勢いを変
革した。組織改革を着実に進行し、組織構造を強化し、事業変革の強固な基盤を提供し、財務リスク回避のための
新しい要求事項を完全に実施し、コンプライアンス・リスクに関する最低ラインを堅持し、リスク防止の態勢を整
え、主要な事業領域の能力を管理した。当社は、品質向上に向けた変革を着実に進行した。
1.PICC P&C
(1) 商品別分析
下表は、報告期間における損害保険セグメントからの総保険料(GWP)を保険商品別に示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
自動車保険
127,487 122,433 4.1
40,937 29,036 41.0
傷害・医療保険
22,031 18,672 18.0
農業保険
15,645 11,808 32.5
賠償責任保険
10,437 4,847 115.3
信用保険
9,388 8,297 13.1
事業用財産保険
2,140 2,084 2.7
貨物保険
7,971 7,864 1.4
その他の損害保険
236,036 205,041 15.1
合計
2019 年度上半期において、PICC P&Cは、改革および革新の取組みを強化し、事業構造を継続的に最適化し、元
受保険料収入は着実に増加し、GWPsは前年同期比15.1%増の236,036百万人民元に達した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の自動車保険のGWPsは、2018年度同期間の122,433百万人民元から4.1%増
加して127,487百万人民元となった。PICC P&Cは、ビジネスモデル変革と技術変革の統合を強化し、ビジネス
モデルの改善を継続的に推進し、自動車販売台数のさらなる減少と法人向け自動車保険料率の継続的改革から
生じる課題に積極的に対応した。成長段階の事業に関しては、既存のパイプラインの利点を最大限に活用し、
資源管理とチャネル協力を継続的に促進し、資源活用の効率性を向上し、事業発展の範囲を拡大した。既存の
ビジネスに関しては、サービス品質の改善、専門性の高いマーケティング・チームの構築強化、電子商取引
チャネルの変革の促進、追跡過程・ノード管理の強化、人工知能等の新技術活用の検討、契約更新および譲受
プロセスの最適化、および既存の良質契約の獲得能力の継続的な強化を実行した。あらゆる当事者は、自動車
保険契約数および事業規模の着実な成長を促進するため協業した。
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2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の傷害・医療保険のGWPsは、2018年度同期間の29,036百万人民元から41.0%
増加して40,937百万人民元となった。都市・農村住民および市民向けの重大疾病医療保険とPICC P&Cの新しい農
村共同医療保険は急速に発展し、貧困緩和、医療救助や長期介護保険等の非重大疾病保険の保険料は100億人民
元を超え、重大疾病および非重大疾病医療保険の2つの事業推進力の健全な発展傾向を形成した。さらに、PICC
P&Cの自動車傷害保険、普通傷害保険、およびドライバー障害保険は急成長を遂げた。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の農業保険のGWPsは、2018年度同期間の18,672百万人民元から18.0%増加し
て22,031百万人民元となった。PICC P&Cは、農業保険への支援を継続的に強化するという中央政府の方針に積極
的に対応し、製品革新をさらに強化し、各種団体や新規農業事業体等の顧客資源の探求を促進し、従来型農業保
険事業を統合し、革新的な事業を拡大し、サービスの幅と深さを継続的に改善し、ビジネスの着実な成長を達成
するために養豚保険、食用羊肉天気指数保険、毛皮用動物価格保険、ならびに養蚕および各種水産物を対象とす
る保険に加え、従来型農業保険に基づく小規模家畜保険を開発した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の賠償責任保険のGWPsは、2018年度同期間の11,808百万人民元から32.5%増
加して15,645百万人民元となった。PICC P&Cは、賠償責任保険商品の契約内容の改善、公安警察法の執行に係る
安全賠償責任保険、政府の貧困予防支援、および年金サービス機関の賠償責任保険を開発し、「簡素な行政、地
方分権、最適化」の国家政策のさらなる推進を引き続き支援し、社会統治に関する賠償責任保険事業における主
導的地位を強固にし、事業用賠償責任保険製品の変革を促進し、ロボット製品、自動制御システム、環境に配慮
した建築物の性能に係る賠償責任保険を開発し、実体経済に貢献する能力をさらに強化し、団体向け保険事業に
おける支配的地位を強化した。また、新規チャネルとシナリオ・マーケティングに焦点を当て、取引遅延損失補
償および電子商取引プラットフォームの賠償責任保険を開発し、多様な賠償責任保険事業の急速な発展をさらに
促進した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の信用保険のGWPsは、2018年度同期間の4,847百万人民元から115.3%増加し
て10,437百万人民元となった。PICC P&Cは、商品供給を改善し、販売チームの構築を強化した結果、新たなフラ
ンチャイズ力が向上し、個人向け信用保険は急速に発展した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の事業用財産保険のGWPsは、2018年度同期間の8,297百万人民元から13.1%
増加して9,388百万人民元となった。2019年度上半期において、PICC P&Cは、高リスク事業を厳しく管理しなが
ら、良質契約を積極的に発展させ、新商品開発能力の転換を積極的に推進し、新たな成長点を形成した。契約更
新および譲受の管理を強化し、契約更新率を向上し、事業用財産保険の着実な発展を促進するため、資源マップ
を確立した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の貨物保険のGWPsは、2018年度同期間の2,084百万人民元から2.7%増加して
2,140百万人民元となった。PICC P&Cは、国内外のマクロ経済および中米貿易摩擦による景気後退圧力による不
利な影響に対応し、インターネットおよび電子商取引チャネルを活用し、多様な事業分野において急速な発展を
達成し、貨物保険事業全般の着実な成長を促進した。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のその他の損害保険に帰属するGWPsは、2018年度同期間の7,864百万人民元
から1.4%増加して7,971百万人民元となった。 PICC P&C の政策関連事業および商業用事業の2つの事業推進力に
より、革新および競争力の継続的な改善が可能となり、家族向け損害保険事業は急速な成長を遂げた。
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(2) 販路別分析
下表は、報告期間におけるPICC P&Cの元受総保険料の販売チャネル別内訳(保険代理人、直接販売および保険
仲立人に分類できる。)を示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年
金額 割合(%) 増減率(%) 金額 割合(%)
保険代理人
145,287 61.7 9.5 132,659 64.8
内訳: 個人保険代理人 67,937 28.8 3.9
65,366 32.0
付随保険代理人 24,887 10.6 (2.4)
25,490 12.4
保険専門代理人 52,463 22.3 25.5
41,803 20.4
直接販売 70,966 30.2 25.5
56,559 27.6
19,082 8.1 22.6 15,563 7.6
保険仲立人
235,335 100.0 14.9 204,781 100.0
合計
2019年度上半期において、PICC P&Cは、自動車消費の変動傾向に従って、顧客獲得を重視し、チャネルのレイア
ウトを改善し、電子商取引ネットワーク販売、「PICC V Alliance」、直販チーム、農業ネットワーク等の独自の
販売チャネルの構築を加速し、分散した資源配分を強化し、チャネル調整を強化し、低コストの契約獲得モデルの
構築に尽力した。このうち、2019年6月30日に終了した6ヵ月間の直接販売チャネルの元受保険料は、2018年度同期
間の56,559百万人民元から25.5%増加して70,966百万人民元となり、2019年6月30日に終了した6ヵ月間の保険仲立
人の元受保険料は、2018年度同期間の15,563百万人民元から22.6%増加して19,082百万人民元となった。
(3) 地域別分析
下表は、報告期間におけるPICC P&Cの元受保険料の上位10位の地域を示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
広東省
24,189 18,951 27.6
江蘇省
21,081 18,949 11.3
浙江省
15,272 15,077 1.3
山東省
14,268 12,632 13.0
河北省
13,859 11,670 18.8
湖北省 11,522 9,327 23.5
四川省
10,746 7,860 36.7
福建省
9,319 7,915 17.7
湖南省
9,249 8,010 15.5
安徽省 9,092 7,659 18.7
その他の地域 96,738 86,731 11.5
235,335 204,781 14.9
合 計
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(4) 主要保険に関する事業情報
下表は、報告期間におけるPICC P&Cの主要保険に関する事業情報を示したものである。
単位:百万人民元
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間
コンバイン
引当金の ド・レシオ
総保険料 保険の合計額 正味保険金 負債残高 引受利益 (%)
127,487 35,545,374 71,511 189,875 2,257 98.1
自動車保険
40,937 405,822,471 16,896 37,319 (367) 101.5
傷害・医療保険
22,031 1,801,454 7,018 22,564 493 94.9
農業保険
15,645 67,227,117 4,737 22,613 421 95.6
賠償責任保険
10,437 737,983 2,685 15,571 114 98.0
信用保険
9,388 19,788,051 2,145 14,445 760 83.4
事業用財産保険
2,140 6,692,601 753 2,502 274 80.6
貨物保険
7,971 21,115,775 1,923 18,888 387 89.9
その他の損害保険
236,036 558,730,826 107,668 323,777 4,339 97.6
合 計
(5) 財務分析
下表は、報告期間におけるPICC P&Cの重要財務データを抜粋して示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
正味収入保険料
180,188 168,834 6.7
投資収益 7,931 7,069 12.2
その他の収益 773 948 (18.5)
194,671 182,248 6.8
収益合計
保険金および契約者給付金純額
116,654 103,269 13.0
取扱手数料等 27,602 37,574 (26.5)
財務費用 991 1,093 (9.3)
その他一般管理費 37,982 27,407 38.6
183,226 169,255 8.3
保険金等および費用合計
税引前利益
15,169 16,856 (10.0)
(1,652) 4,765 –
控除:法人所得税費用
16,821 12,091 39.1
中間純利益
正味収入保険料
傷害・医療保険、信用保険、自動車保険、農業保険、賠償責任保険および農業保険の事業発展からの恩恵に
よって、2019年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの正味収入保険料は、2018年度同期間の168,834百万人
民元から6.7%増加して180,188百万人民元となった。
投資収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの投資収益は、2018年度同期間の7,069百万人民元から12.2%
増加して7,931百万人民元となった。これは主に、株式市場において投資の好機をより良く活用したこと に起
因する。
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保険金および契約者給付金純額
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの保険金および契約者給付金純額は、2018年度同期間の
103,269百万人民元から13.0%増加して116,654百万人民元となり、2019年6月30日に終了した6ヵ月間の損害率
は、2018年度同期間の61.2%から3.5ポイント上昇して64.7%となった。これは主に、事業成長の結果として
保険金支払いが増加したことと、雹、暴風雨、およびアフリカ豚コレラにより農業保険の損害率が増加したこ
とによるものだった。
取扱手数料等
損害保険の規制改革がさらに実施され、市場合理性が継続的に向上し、法人向け自動車保険料率の改革が継
続的に深化した。2019年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの取扱手数料等は、2018年度同期間の37,574百
万人民元から26.5%減小して27,602百万人民元となった。
財務費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの財務費用は、2018年度同期間の1,093百万人民元から9.3%減
少して991百万人民元となった。財務費用の減少は主に、買戻条件付売却有価証券の支払利息の減少によるも
のであった。
法人所得税費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの法人所得税費用は、2018年度同期間の4,765百万人民元から-
1,652百万人民元となった。これは主に、手数料に新たな課税規定が適用されたことにより、4,230百万人民元
の法人所得税費用を再表示したことに起因する。
中間純利益
上記の要因により、2019年6月30日に終了した6ヵ月間のPICC P&Cの中間純利益は、2018年度同期間の12,091
百万人民元から39.1%増加して16,821百万人民元となった。
2.PICC香港
当社グループは、主に、PICC香港を通じて海外事業に従事している。2019年6月30日現在のPICC香港の総資産は
2,467百万人民元、純資産は607百万人民元であった。2019年度上半期の保険料収入は496百万人民元、コンバイン
ド・レシオは104.1%、および純利益は6百万人民元であった。
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(2) 生命医療保険
1. PICCライフ
2019 年度上半期において、PICCライフは、当社グループの「3411プロジェクト」を全面的に導入し、「モード
の転換、構造の最適化、および成長ドライバーの交代」の実施を決定し、定期払業務における価値に焦点を当
て、高品質な発展に向けた変換の基盤を継続して強化するとともに、システミック・リスクを発生させないとい
う最低ラインを厳格に堅持した。2019年6月30日に終了した6ヵ月間において、PICCライフの全保険料(TWPs)は
14,803百万人民元となり、定期払(更新を含む)の割合は60.3%に増加し、前年同期比で8.8ポイント増加した。
初年度の10年以上の定期払保険料のTWPsは3,446百万人民元で、前年同期比で65.8%増加し、更新された定期払
保険料のTWPsは30,134百万に達し、前年同期比で18.2%増で、新規契約価値は3,853百万人民元で、前年同期比
25.6%増となった。価値創造能力は継続的に向上した。
(1) 商品別分析
元受保険料の統計によると、関連する報告期間におけるPICCライフの各種商品からの収益は以下の通りで
ある。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年
金額 割合(%) 金額 割合(%)
生命保険
59,852 84.5 60,739 86.9
一般生命保険 18,677 26.4 23,657 33.8
有配当生命保険 41,122 58.1 37,027 53.0
ユニバーサル生命保険 54 0.1 55 0.1
医療保険 9,992 14.1 8,070 11.5
988 1.4 1,079 1.6
傷害保険
70,832 100.0 69,888 100.0
合計
注:四捨五入により合計額に誤差が生じる場合がある。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の生命保険の元受保険料は、2018年度同期間の60,739百万人民元から
1.5%減少して59,852百万人民元となった。これは主に、PICCライフが既存の短中期事業の規模を積極的に縮
小し、高品質な発展に向けた変革戦略に従って事業構造を最適化したことによる。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の医療保険の元受保険料は、2018年度同期間の8,070百万人民元から
23.8%増加して9,992百万人民元となった。これは主に、PICCライフが保障の充実した保険へのニーズに積極
的に対応したことによる。同時に、市場の健康需要の増加および個人向け医療保険事業の伸びによる恩恵も
受けた。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の度の傷害保険の元受保険料は、2018年度同期間の1,079百万人民元から
8.4%減少して988百万人民元となった。これは主に、事業リスクの管理および未収保険料の管理を強化する
ために、事業構造を最適化し、事業効率を改善したことによる。
TWPs については、2019年6月30日に終了した6ヵ月間における生命保険、有配当生命保険、およびユニバー
サル生命保険のTWPsは、それぞれ18,677百万人民元、41,998百万人民元、および2,854百万人民元となった。
医療保険および傷害保険のTWPsは、それぞれ9,994百万人民元および988百万人民元となった。
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(2) 販路別分析
報告期間における元受総保険料に係るPICCライフの収益の販売チャネル内訳は、バンカシュランス・チャ
ネル、個人保険代理店チャネル、および団体保険販売チャネルに分類できる。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年
金額 割合(%) 増減率(%) 金額 割合(%)
バンカシュランス
36,189 51.1 (15.4) 42,759 61.2
長期保険の初年度 25,999 36.7 (21.5) 33,109 47.4
一時払保険料 20,158 28.5 (28.8) 28,330 40.5
初年度の定期払保険料 5,841 8.2 22.2 4,779 6.8
更新契約 10,113 14.3 5.5 9,585 13.7
77 0.1 18.5 65 0.1
短期保険
個人保険
30,900 43.6 33.7 23,120 33.1
長期保険の初年度 11,383 16.1 45.2 7,840 11.2
一時払保険料 3,067 4.3 426.1 583 0.8
初年度の定期払保険料 8,316 11.7 14.6 7,257 10.4
更新契約 19,119 27.0 27.8 14,963 21.4
398 0.6 25.6 317 0.5
短期保険
団体保険
3,743 5.3 (6.6) 4,009 5.7
長期保険の初年度 2,465 3.5 (12.7) 2,824 4.0
一時払保険料 2,010 2.8 (27.9) 2,787 4.0
初年度の定期払保険料 455 0.6 1,129.7 37 0.1
更新契約 204 0.3 10.9 184 0.3
1,074 1.5 7.3 1,001 1.4
短期保険
70,832 1.4 69,888
合計
注:四捨五入により合計額に誤差が生じる場合がある。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のバンカシュランスの元受保険料は、2018年度同期間の42,759百万人民
元から15.4%減少して36,189百万人民元となった。これは主に、PICCライフが既存の短中期事業の規模を縮
小し、高品質な発展に向けた変革戦略に従って事業構造を最適化したことによる。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の個人向け保険の元受保険料は、2018年度同期間の23,120百万人民元か
ら33.7%増加して30,900百万人民元となった。これは主に、PICCライフが個人向け大型生命保険戦略を推進
し、強力な販売チームを組成し、販売力を改善したことによる。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の団体保険の元受保険料は、2018年度同期間の4,009百万人民元から
6.6%減少して3,743百万人民元となった。これは主に、PICCライフが団体補完医療保険商品の販売を停止し
たことによる。
団体保険TWPsについては、2019年6月30日に終了した6ヵ月間において、バンカシュランス・チャネル、個
人保険代理店チャネル、および団体保険販売チャネルから得られたTWPsは、それぞれ37,125百万人民元、
32,734百万人民元、および4,652百万人民元であった。2019年6月30日現在、PICCライフの販売代理店数は、
250,653店であった。販売員1人当たりの初年度のTWPsは3,802人民元、販売員1人当たりの月間新規保険契
約件数は1.21件であった。
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(3) 保険料継続率
下表は、報告期間におけるPICCライフの個人生命保険顧客に関する13ヵ月および25ヵ月の保険料継続率を
示したものである。
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年
項目
(1)
93.0
13 ヵ月保険料継続率 (%) 94.4
(2)
92.2
91.3
25 ヵ月保険料継続率 (%)
(1) ある年度に関する13ヵ月保険料継続率とは、前年度に発行された定期払保険料型長期個人生命保険契約のTWPs実績
値のうち、発行後13ヵ月目現在で引き続き有効であるものの割合である。
(2) ある年度に関する25ヵ月保険料継続率とは、前々年度に発行された定期払保険料型長期個人生命保険契約のTWPs実
績額のうち、発行後25ヵ月目現在で引き続き有効であるものの割合である。
(4) 地域別分析
下表は、報告期間におけるPICCライフの元受保険料の上位10位の地域を示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年 増減率(%))
浙江省
6,156 3,421 79.9
四川省
5,131 5,087 0.9
湖南省
3,862 3,826 0.9
江蘇省
3,764 3,896 (3.4)
河北省
3,669 3,908 (6.1)
河南省
3,570 3,924 (9.0)
湖北省
3,224 3,345 (3.6)
陝西省
3,123 3,478 (10.2)
山東省
3,055 3,026 1.0
江西省
2,522 2,401 5.0
その他の地域 32,756 33,576 (2.4)
70,832 69,888 1.4
合 計
(5) 上位5位保険商品
下表は、報告期間におけるPICCライフの上位5位の保険商品(元受保険料に関して)の業績を示したものであ
る。
単位:百万人民元
2019 年 6月30日に終了した6ヵ月
保険の種類 販売チャネル 元受保険料
PICC ライフ 金安両全養老保険 ( 配当型 ) ( タイ
個人向け保険/
有配当 19,906
プ C)
バンカシュランス
個人向け保険/
PICC ライフ 幸福保年金保険 ( タイプ B)
一般 8,680
バンカシュランス
個人向け保険/
PICC ライフ 如意保両全養老保険 ( 配当型 )
有配当 5,549
バンカシュランス
個人向け保険/
PICC ライフ 尊贏人生年金保険 ( 配当型 )
有配当 4,808
バンカシュランス
個人向け保険/
PICC ライフ 楽享生活年金保険 一般 4,517
バンカシュランス
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(6) 財務分析
下表は、報告期間におけるPICCライフの主要財務データを抜粋したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年 増減率(%)
正味収入保険料
70,096 69,503 0.9
投資収益 7,750 6,625 17.0
その他の収益 341 387 (11.9)
78,436 76,619 2.4
収益合計
保険金および契約者給付金純額
66,055 67,132 (1.6)
取扱手数料等 6,245 4,462 40.0
財務費用 1,392 1,550 (10.2)
その他一般管理費 4,098 3,660 12.0
77,795 76,764 1.3
保険金等および費用合計
税引前利益
2,425 1,511 60.5
(654) (19) –
控除:法人所得税費用
3,079 1,530 101.2
当期純利益
正味収入保険料
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの正味収入保険料は、2018年度同期間の69,503百万人民元から
0.9%増加して70,096百万人民元となった。これは主に、PICCライフが高品質な発展に向けた変革において顕著
な結果を達成したことにより、事業構造が継続的に最適化され、事業規模が拡大するにつれて収入保険料は着実
に増加した。
投資収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの投資収益は、2018年度同期間の6,625百万人民元から17.0%
増加して7,750百万人民元となった。これは主に、株式市場において投資の好機を捉えたことによる。
その他の収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフのその他の収益は、2018年度同期間の387百万人民元から
11.9%減少して341百万人民元となった。これは主に、商品構造の調整により保険契約の初年度の手数料収入が
減少したことによる。
保険金および契約者給付金純額
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの保険金および契約者給付金純額は、2018年度同期間の67,132
百万人民元から1.6%減少して66,055百万人民元となった。これは主に、事業構造の調整および満期給付金の減
少によるものである。
取扱手数料等
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの取扱手数料等は、2018年度同期間の4,462百万人民元から
40.0%増加して6,245百万人民元となった。これは主に、PICCライフの変革の効果および定期払保険料の割合の
大幅な増加による。
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財務費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの財務費用は、2018年度同期間の1,550百万人民元から10.2%
減少して1,392百万人民元となった。これは主に、買戻条件付売却有価証券の支払利息の減少によるものであ
る。
法人所得税費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの法人所得税費用は、2018年度同期間の-19百万人民元から-
654百万人民元となった。これは主に、手数料に新たな課税規定が適用されたことにより475百万人民元の法人所
得税費用を再表示したことによるものである。
当期純利益
上述の要因により、2019年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCライフの当期純利益は、2018年度同期間の1,530
百万人民元から101.2%増加して3,079百万人民元となった。
2. PICCヘルス
2019 年度上半期において、PICCヘルスは、「3411プロジェクト」を徹底的に実施し、「専門性、有能性、効率
性、およびフラット構造」のガイダンスに従って包括的かつ徹底的な改革を推進した。また、フラット管理を実
行し、専門性を発揮し、独自の特性を生かしつつ革新性を反映した。「健康中国」戦略および国家的な多層構造
の医療保障システムの構築に積極的に貢献し、事業発展の加速化、事業構造の最適化、収益性の向上、専門能力
の強化、および開発のための強固な基盤により好調な成果を挙げるための高品質な発展に向けた変革を加速し
た。初年度の保険料は前年同期比で357.7%増加した。新規契約価値は前年同期比で12.2%増加し、価値創造能
力はさらに改善した。
(1) 商品別分析
報告期間おける元受総保険料に係るPICCヘルスの各種商品からの収益は以下の通りである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年
金額 割合(%) 金額 割合(%)
介護保険
917 6.0 916 8.7
医療保険 11,825 77.8 7,910 74.7
疾病保険 807 5.3 707 6.7
傷害保険 355 2.3 403 3.8
有配当養老保険 1,246 8.2 583 5.5
65 0.4 64 0.6
障害損害保険
15,215 100.0 10,583 100.0
合計
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の介護保険の元受保険料は、2018年度同期間の916百万人民元から0.1%
増加して917百万人民元となった。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の医療保険の元受保険料、2018年度同期間の7,910百万人民元から49.5%
増加して11,825百万人民元となった。これは主に、基本的医療保険に付随する補完的医療保険事業の発展に
注力したことによるものである。
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2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の疾病団体保険の元受保険料は、2018年度同期間の707百万人民元から
14.1%増加して807百万人民元となった。これは主に、PICCヘルスの業界の保障志向に沿った保障の充実を特
徴とする商品の販売促進によるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の傷害保険の元受保険料は、2018年度同期間の403百万人民元から11.9%
減少して355百万人民元となった。これは主に、PICCヘルスの仲介事業の品質管理の増加および高リスクの仲
介事業の保険料収入の減少によるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の有配当養老保険の元受保険料は、2018年度同期間の583百万人民元から
113.7%増加して1,246百万人民元となった。これは主に、近年の長期定期払保険事業の継続的な発展、新規
契約事業、および更新契約によるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の障害損害保険の元受保険料は、2018年度同期間の64百万人民元から
1.6%増加して65百万人民元となった。
TWPs については、2019年6月30日に終了した6ヵ月間における介護保険、医療保険、疾病保険、傷害保険、
有配当養老保険、および障害損害保険のTWPsは、それぞれ1,347百万人民元、12,044百万人民元、807百万人
民元、355百万人民元、1,246百万人民元、および65百万人民元であった。また、PICCヘルスは、政府委託保
険事業を積極的に展開し、委託医療保険基金は28,197百万人民元であった。
(2) 販路別分析
報告期間における元受総保険料に係るPICCヘルスの収益の販売チャネル別内訳は、バンカシュランス・チャ
ネル、個人保険代理店チャネルおよび団体保険販売チャネルに分類される。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年
金額 割合(%) 増減率(%) 金額 割合(%)
バンカシュランス
729 4.8 74.4 418 3.9
長期保険の初年度 486 3.2 99.2 244 2.3
一時払保険料 285 1.9 179.4 102 1.0
初年度の定期払保険料 201 1.3 41.5 142 1.3
更新契約 232 1.5 44.1 161 1.5
11 0.1 (15.4) 13 0.1
短期保険
個人保険
4,610 30.3 156.1 1,800 17.0
長期保険の初年度 3,103 20.4 428.6 587 5.5
一時払保険料 23 0.2 4.5 22 0.2
初年度の定期払保険料 3,080 20.2 445.1 565 5.3
更新契約 1,199 7.9 52.2 788 7.4
308 2.0 (27.5) 425 4.0
短期保険
団体保険
9,876 64.9 18.1 8,365 79.1
長期保険の初年度 33 0.2 65.0 20 0.2
一時払保険料 23 0.1 187.5 8 0.1
初年度の定期払保険料 10 0.1 (16.7) 12 0.1
更新契約 13 0.1 62.5 8 0.1
9,830 64.6 17.9 8,337 78.8
短期保険
15,215 100.0 43.8 10,583 100.0
合計
注:四捨五入により合計額に誤差が生じる場合がある。
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2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のバンカシュランスの元受保険料は、2018年度同期間の418百万人民元か
ら74.4%増加して729百万人民元となった。これは主に、販売チームの専門的能力の強化、銀行チャネルとの
協力の強化、およびバンカシュランス事業の着実な発展の推進によるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の個人向け保険の元受保険料は、2018年度同期間の1,800百万人民元から
156.1%増加して4,610百万人民元となった。これは主に、長期定期払保険事業の発展と更新事業管理の強化を
継続するとともに、より早く事業成長を達成するためにマーケティング・チームが収益および販売を担当する
個々の保険代理店を重視した取組みを行ったことによるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の団体保険の元受保険料は、2018年度同期間の8,365百万人民元から
18.1%増加して9,876百万人民元となった。これは主に、PICCヘルスが事業用団体保険事業の中核都市の市場
に焦点を当て、従業員総合福利厚生・保障プランの設定、団体保険事業の高品質な発展に向けた変革の促進、
政府委託事業の発展パターンの多様化の継続的な探求、重大疾病項目に係る更新料の増額、および長期介護保
険および貧困緩和保険事業の積極的な拡大をさらに強化したことによるものであった。
TWPs については、2019年6月30日に終了した6ヵ月間において、バンカシュランス、個人保険販売チャネル、
および団体保険代理店チャネルから得られたTWPsは、それぞれ755百万人民元、4,891百万人民元、および
10,218百万人民元であった。2019年6月30日現在、PICCヘルスの販売代理店数は21,197店であった。新保険契
約の初年度のTWPsは、販売代理店1店当たり月間で3,264人民元となり、新保険契約の月間獲得件数は、販売
代理店1店当たり1.02件となった。
(3) 保険料の継続率
下表は、表示された報告期間における医療保険セグメントの個人医療保険顧客に関する13ヵ月および25ヵ
月の保険料継続率を示したものである。
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年
項目
(1)
86.1
13 ヵ月保険料継続率 ( %) 85.7
(2)
81.9
79.1
25 ヵ月保険料継続率 ( %)
(1) ある年度に関する13ヵ月保険料継続率とは、前年度に発行された定期払保険料型長期個人医療保険契約のTWPs実績
値のうち、発行後13ヵ月目現在で引き続き有効であるものの割合である。
(2) ある年度に関する25ヵ月保険料継続率とは、前々年度に発行された定期払保険料型長期個人医療保険契約のTWPs実
績値のうち、発行後25ヵ月目現在で引き続き有効であるものの割合である。
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(4) 地域別分析
下表は、報告期間におけるPICCヘルスの元受保険料の上位10位の地域を示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
広東省
4,294 1,113 285.8
河南省
1,387 1,624 (14.6)
江西省
1,309 950 37.8
遼寧省
1,252 1,003 24.8
雲南省
985 684 44.0
安徽省
739 734 0.7
江蘇省
696 515 35.1
山西省
669 517 29.4
山東省
648 559 15.9
新疆ウイグル自治区 509 485 4.9
その他の地域 2,727 2,399 13.7
15,215 10,583 43.8
合 計
(5) 上位5位保険商品
下表は、報告期間におけるPICCヘルスの上位5位の保険商品(元受保険料に関する)の業績を示したものであ
る。
単位:百万人民元
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間
保険の種類 販売チャネル 元受保険料
都市・農村居住者向け団体重大疾病医療保険
医療保険 団体保険チャネル 3,815
( タイプ A)
和諧盛世都市部従業員向け高額補完団体医療
医療保険 団体保険チャネル 3,704
保険
健康金福悠享保個人医療保険 (2018 年 )
医療保険 個人向け保険チャネル 2,545
バンカシュランスチャネル/
康利人生両全養老保険 ( 配当型 )
有配当保険 1,029
個人向け保険チャネル
専門的介護者向け社会保障補完型団体医療保
医療保険
団体保険チャネル 595
険
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(6) 財務分析
下表は、報告期間におけるPICCヘルスの主要財務データを抜粋したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
正味収入保険料
9,589 6,928 38.4
投資収益 775 606 27.9
その他の収益 95 55 72.7
10,868 7,578 43.4
収益合計
保険金および契約者給付金純額
8,318 6,037 37.8
取扱手数料等 369 343 7.6
財務費用 232 243 (4.5)
その他一般管理費 1,768 940 88.1
10,686 7,562 41.3
保険金等および費用合計
税引前利益
189 22 759.1
(75) – –
控除:法人所得税費用
264 22 1,100.0
当期純利益
正味収入保険料
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスからの正味収入保険料は、2018年度同期間の6,928百万人民
元から38.4%増加して9,589百万人民元となった。これは主に、前年度と比較して急速に事業が成長したこと
による。
投資収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスからの投資収益は、2018年度同期間の606百万人民元から
27.9%増加して775百万人民元となった。これは主に、株式市場における投資の好機をより良く捉えたことに
よるものである。
その他の収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスからのその他の収益は、2018年度同期間の55百万人民元から
72.7%増加して95百万人民元となった。これは主に、健康管理サービスおよび政府委託保険管理事業からの収
入の増加によるものである。
保険金および契約者給付金純額
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスの保険金および契約者給付金純額は、2018年度同期間の6,037
百万人民元から37.8%増加して8,318百万人民元となった。これは主に、短期保険事業の規模が拡大したことに
よるものである。
取扱手数料等
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスからの取扱手数料等は、2018年度同期間の343百万人民元か
ら7.6%増加して369百万人民元となった。これは主に、事業規模の拡大によるものである。
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財務費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスからの財務費用は、2018年度同期間の243百万人民元から
4.5%減少して232百万人民元となった。これは主に、買戻条件付売却金融資産の支払利息の減少によるもので
ある。
当期純利益
上記の要因に起因して、2019年6月30日に終了した6ヵ月間のPICCヘルスの純利益は、2018年度同期間の22百
万人民元から1,100.0%増加して264百万人民元となった。
(3) 資産運用事業
2019 年上半期において、当社グループは、資産運用セグメントに動的でバランスのとれた戦略を適用し、株式市
場における投資機会を慎重に捉え、債券への配分のテンポと機会を積極的に捉え、戦略的観点からの株式投資機会
に焦点を当て、主要保険事業の発展と調整した。資産運用セグメントの保険資産管理商品の届出金額は14,450百万
人民元で、業界第4位となった。内訳は、債券計画金額14,450百万人民元であった。2019年6月30日現在、資産運
用セグメントの第三者資産運用商品の金額は246,144百万人民元であった。
当社グループの資産運用セグメントの投資収益には、当社の資産運用セグメントが当社グループの保険セグメン
トに代わって運用する投資資産から得られた投資収益は含まれていない。当社の資産運用セグメントが当社のその
他のセグメントに代わって運用する投資資産から得られた投資収益は、それらの該当するセグメントの投資収益に
含められている。
下表は、報告期間における資産運用セグメントの損益計算書データを示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月間
2019 年 2018 年 増減率(%)
投資収益
320 251 27.5
887 792 12.0
その他の収益
1,207 1,043 15.7
収益合計
財務費用
8 ▶ 100.0
579 568 1.9
その他一般管理費
589 570 3.3
費用合計
税引前利益
615 471 30.6
133 121 9.9
控除:法人所得税費用
482 350 37.7
当期純利益
投資収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の資産運用セグメントからの投資収益は、2018年度同期間の251百万人民元か
ら27.5%増加して320百万人民元となった。主な要因は、資産運用プロジェクトが好調な配当収益を達成したこと
よるものであった。
その他の収益
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の資産運用セグメントからのその他の収益は、2018年度同期間の792百万人民
元から12.0%増加して887百万人民元となった。主な要因は、第三者および公募による受託資産の増加によるもの
であった。
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財務費用
2019 年6月30日に終了した6ヵ月間の資産運用セグメントの財務費用は、主に買戻条件付売却金融資産にかかる支
払利息の増加により、2018年度同期間の4百万人民元から100.0%増加して8百万人民元となった。
当期純利益
上記の理由により、2019年6月30日に終了した6ヵ月間における資産運用セグメントの当期純利益は、2018年度同
期間の350百万人民元から37.7%増加して482百万人民元となった。
(4) 投資ポートフォリオおよび投資収益
2019 年度上半期において、資本市場は当期首比で大きく成長したが、大幅な変動もあった。当社グループは、株
式市場における投資を慎重に実行し、債券の配分のテンポと好機を積極的に捉え、投資リスクを効果的に削減する
ため、長期債および非標準的な負債性金融商品の配分を増加した。
1. 投資ポートフォリオ
下表は、各報告日現在における、当社グループの投資ポートフォリオの構成に関する一定の情報を示したもの
である。
単位:百万人民元
2019 年 6月30日 2018 年12月31日
金額 割合(%) 金額 割合(%)
929,391 100.0 895,462 100.0
投資資産合計
投資対象別
現金および現金同等物 79,392 8.5 61,601 6.9
確定利付投資商品 602,301 64.8 594,890 66.4
定期預金 79,703 8.6 98,653 11.0
米国財務省長期証券 45,130 4.9 29,191 3.3
金融債
116,865 12.6 102,779 11.5
社債 159,066 17.1 157,766 17.6
長期債投資スキーム
104,933 11.3 104,813 11.7
(1)
96,604 10.4 101,688 11.4
その他確定利付投資商品
公正価値で測定するファンドおよび株式投資 100,051 10.8 97,155 10.8
ファンド 60,220 6.5 61,944 6.9
株式 37,351 4.0 34,918 3.9
永久債 2,480 0.3 293 –
その他の投資 147,647 15.9 141,816 15.8
関連会社および共同支配企業に対する投資 110,785 11.9 107,492 12.0
(2)
36,862 4.0 34,324 3.8
その他
保有目的別
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 16,875 1.8 20,551 2.3
満期保有投資 145,403 15.6 128,177 14.3
売却可能金融資産 300,898 32.4 284,363 31.8
長期株式投資 110,785 11.9 107,492 12.0
(3)
355,430 38.2 354,879 39.6
ローンおよびその他
注:四捨五入により合計額に誤差が生じる場合がある。
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(1) その他確定利付投資商品は、主に、Tier2資本性金融商品、財産管理商品、資本保証金、政策ローン、信託商品、およ
び資産管理商品で構成される。
(2) その他は、主に、投資不動産、株式投資スキーム、投資契約として分類される再保険契約、非上場株式投資、およびデ
リバティブ金融資産で構成される。
(3) ローンおよびその他は、主に、マネーファンド、定期預金、売戻条件付買入金融資産、約款貸付、資本保証金、貸付金
および債権に分類される投資、ならびに投資不動産で構成される。
1 )投資対象による分類
債券投資に関して、当社グループは、非標準的な資産の配分を加速し、非標準的な資産は依然として高い配分価
値を持っているという観点から、高収益の希少価値資産に投資した。同時に、債券配分の好機を積極的に捉え、当
年度の最高金利到達時に長期債および長期資産への配分を増加した。
2019 年6月30日現在、債券投資は34.6%を占めていた。社債および非政策銀行金融債またはこれらの発行体の格
付はAA/A-1以上で、このうちAAAの格付は97.5%であった。当社グループが現在保有する信用債に関連する業界は
分散しており、銀行、交通、公益事業、およびノンバンクファイナンスの様々な分野が含まれている。関連企業の
債務返済能力は全般的に高く、信用リスクは全体的に管理可能である。信用債の投資期間において、当社グループ
は、信用リスクの回避および管理に常時細心の注意を払い、CBIRCの関連する規制要求事項に従い、市場慣行およ
び保険ファンドの投資ニーズに沿った投資管理およびリスク管理メカニズムを確立し、実務上最適化し続けた。同
時に、当社グループは、投資ポートフォリオにおける株式信用商品の追跡、評価、研究、および識別を強化し、信
用リスクの回避および管理の包括性および正確性を改善し、ビッグデータおよび人工知能技術を活用して積極的に
管理し、関連システムおよび運用手続を改善し、リスクに晒される可能性のある信用商品を適時に処理し、将来を
見越して動的に信用リスクを管理する。
当社グループの非標準的金融資産への投資の信用リスク全体は管理可能であり、格付けがAAAの資産は97.4%を
占めている。現在、非標準的資産は、国内のほとんどの地方行政地域を網羅している。これらの業界は、交通、地
方自治体、エネルギー、環境保護、事業用不動産、およびスラム街改修に対応している。これらの業界は、重要国
家戦略の実行の進展および支援に積極的な役割を果たしている。当社グループは、保証、買戻し、弁済不足額保
証、全資産抵当貸付/誓約、およびその他等の効果的な信用補完措置を実行している。信用の供与、および債務を
返済する企業の資格が、元本および投資収益の返済に対する健全な保証を提供するCBIRCの関連する信用免除条件
を満たすことを保証する商品に関する取決めはない。当社グループが委託する商業銀行の資産管理商品への投資
は、主に、大規模国有商業銀行または株式会社形態の財務力および信用力の高い国内商業銀行によって発行されて
いる。当社グループが投資する信託制度は、主に、大手ノンバンク国有金融機関および大手国有企業に資金を提供
している。
株式投資に関しては、株式資産の割合を基本的に安定させることを前提として、当社グループは、価格変動の機
会を積極的に捉え、部分的再調整の方針に従って、第1四半期に市場が急騰した後に徐々に株式投資のポジション
を減少させ、将来、より良い市場機会を捉える余地を残すために、ポジションの構成を最適化した。
2 )投資目的による分類
投資目的の観点から、当社グループの投資資産は、主に3つのカテゴリー、売却可能金融資産、満期保有投資、
貸付金およびその他に分類される。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、主に、トレーディング目的で
保有される債券への投資の減少により、前年度末比で17.9%減少した。満期保有投資は、主に、当年度初頭の最高
金利到達時に社債の配分を増加したことにより、前年度末比で13.4%増加した。売却可能金融資産は、主に当社の
構成債券への投資の増加により、前年度末比で5.8%増加した。
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2. 投資収益
下表は、各報告期間における当社グループの投資収益に係る一定の情報を示したものである。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年
項目
現金および現金同等物
443 542
確定利付投資商品 14,923 14,086
受取利息 14,696 14,101
金融商品売却損益 235 (15)
公正価値変動損益 (8) –
減損 – –
公正価値で測定するファンドおよび株式投資 2,740 600
株式配当および保険配当 1,486 1,711
金融商品売却損益 1,801 87
公正価値変動損益 535 (448)
減損 (1,082) (750)
その他の投資 5,842 6,287
関連会社および共同支配企業に対する投資 5,578 5,812
その他の損益 264 475
投資収益合計 23,948 21,515
(1)
22,501 22,652
当期投資収益
(2)
5.4 5.1
総投資利回り(年率) (%)
(3)
5.1 5.4
正味投資利回り(年率) (%)
(1) 当期投資収益=総投資収益-投資資産売却損益-投資資産の公正価値変動損益-投資資産の減損
(2) 総投資利回り(年率)=(総投資収益-買戻条件付売却有価証券に係る支払利息)/(期首および期末現在の平均総投資資産
-期首および期末現在の平均買戻条件付売却金融資産)×2
(3) 正味投資利回り(年率)=(当期投資収益-買戻条件付売却有価証券に係る支払利息)/(期首および期末現在の平均総投資
資産-期首および期末現在の平均買戻条件付売却金融資産)×2
2019 年度上半期における当社グループの、2019年6月30日に終了した6ヵ月の総投資収益は、2018年度同期間の
21,515百万人民元から11.3%増加して23,948百万人民元であった。2019年6月30日に終了した6ヵ月の当期投資収益
は、2018年度同期間の22,652百万人民元から0.7%減少して22,501百万人民元であった。また、2019年6月30日に終
了した6ヵ月の年率総投資利回りは、2018年度同期間の5.1%から0.3ポイント増加して5.4%となった。2019年6月
30日に終了した6ヵ月の年率正味投資利回りは、2018年度同期間の5.4%から0.3ポイント減少して5.1%となった。
Ⅲ. 個別分析
(1) 流動性分析
1. 流動性分析
当社グループの流動性は、主に保険料収入、投資収益、投資資産の売却または満期による現金および当社
グループ自体の財務活動により生み出された。流動性の需要は、主に保険金または給付金の支払請求、保険
契約の解約、引出またはその他の形式の早期解約、株主への配当の支払および経常諸経費の現金支払により
生じた。
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当社グループは通常、保険金または給付金の支払前に保険料を徴収する。また当社グループは、流動性要
件を満たすために、資産の一定割合を高流動性資産で維持している。さらに、当社グループは、買戻条件付
売却有価証券の取引、銀行間借入、およびその他の財務手法からも追加の流動性を得ることができた。
持株会社としての当社のキャッシュ・フローは、投資活動により生じた投資収益、財務活動により生じた
キャッシュ・フローおよびその子会社からの配当を主たる源泉とするものであった。当社は、予見可能な将
来において、当社グループおよび当社の予見可能な流動性要件の充足に十分な流動性を有すると考えてい
る。
2. キャッシュ・フロー計算書
当社グループは、流動性リスクを効果的に回避するために、キャッシュ・フロー監視メカニズムを構築
し、キャッシュ・フロー・ローリング分析および予測を定期的に実施し、管理計画および対応策を積極的に
策定している。
単位:百万人民元
6 月30日に終了した6ヵ月
2019 年 2018 年 増減率(%)
営業活動により調達された正味キャッシュ・フロー
11,246 (24,799) –
投資活動により調達された正味キャッシュ・フロー 12,093 (10,432) –
(5,562) 22,609 –
財務活動により調達された正味キャッシュ・フロー
2019 年6月30日に終了した6ヵ月の当社グループの営業活動により調達された正味キャッシュ・フローは、2018年
度同期間の24,799百万人民元の正味アウトフローから11,246百万人民元の正味インフローとなった。これは主に、
(1)生命医療保険セクターの事業変革の顕著な結果の達成によりビジネス品質が継続的に改善し、その結果、健全
な発展と、解約金および満期給付金の大幅な減少につながったこと、(2)損害保険セクターが、事業の着実な成長
に加えて、信用保険管理を強化し、資本収支戦略を最適化し、営業活動のキャッシュ・フローを効果的に改善する
ために未収金を厳しく管理したこと、(3)当社グループの税関連の資本支出が、取扱手数料に関する新たな課税規
定に基づく有利な政策による影響から大幅に減少したことによるものである。
2019 年6月30日に終了した6ヵ月の当社グループの投資活動により調達された正味キャッシュ・フローは、2018年
度同期間の10,432百万人民元の正味アウトフローから12,093百万人民元の正味インフローとなった。これは主に、
定期預金の満期によるものである。
2019年6月30日に終了した6ヵ月の当社グループの財務活動により調達された正味キャッシュ・フローは、2018年
度同期間の22,609百万人民元の正味インフローから5,562百万人民元の正味アウトフローとなった。これは主に、
同期間における買戻条件付売却有価証券の減少および資本補充債券の発行によるものである。
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(2) ソルベンシー
当社グループは、関連するCBIRC要件に従い、実際の資本、中核的自己資本、最低資本、総合ソルベンシー・
マージン比率および中核的ソルベンシー・マージン比率を計算し、開示している。
単位:百万人民元
2019 年 2018 年
6 月30日 12 月31日 増減率(%)
PICC グループ
実際の資本 322,275 292,677 10.1
260,112 230,672 12.8
中核的自己資本
104,438 94,616 10.4
最低資本
309 309 –
総合ソルベンシー・マージン比率(%)
249 244 5 ポイント増
中核的ソルベンシー・マージン比率(%)
PICC P&C
181,211 162,860 11.3
実際の資本
中核的自己資本 153,402 135,172 13.5
最低資本 63,418 59,136 7.2
総合ソルベンシー・マージン比率(%) 286 275 11 ポイント増
242 229 13 ポイント増
中核的ソルベンシー・マージン比率(%)
PICC ライフ
実際の資本 83,655 73,242 14.2
70,963 60,577 17.1
中核的自己資本
34,171 30,069 13.6
最低資本
245 244
1 ポイント増
総合ソルベンシー・マージン比率(%)
208 201 7 ポイント増
中核的ソルベンシー・マージン比率(%)
PICC ヘルス
10,984 10,355 6.1
実際の資本
7,302 6,680 9.3
中核的自己資本
最低資本 4,533 3,678 23.2
総合ソルベンシー・マージン比率(%) 242 282 40 ポイント減
161 182 21 ポイント減
中核的ソルベンシー・マージン比率(%)
2019 年6月30日現在、当社グループの総合ソルベンシー・マージン比率は309%で、2018年12月31日現在の同比
率と同じで、中核的ソルベンシー・マージン比率は249%で、2018年12月31日現在の同比率に比べて5ポイント
増加した。
2019 年6月30日現在、PICC P&Cの総合ソルベンシー・マージン比率は286%で、2018年12月31日現在の同比率に
比べて11ポイント増加し、中核的ソルベンシー・マージン比率は242%で、2018年12月31日現在の同比率に比べ
て13ポイント増加した。PICCライフの総合ソルベンシー・マージン比率は245%で、2018年12月31日現在の同比
率に比べて1ポイント上昇し、中核的ソルベンシー・マージン比率は208%で、2018年12月31日現在の同比率に
比べて7ポイント上昇した。PICCヘルスの総合ソルベンシー・マージン比率は242%で、2018年12月31日現在の
同比率に比べて40ポイント減少し、中核的ソルベンシー・マージン比率は161%で、2018年12月31日現在の同比
率に比べて21ポイント減少した。
将来の見通し
今年度において、中国経済は、全体的に順調に推移し、事業成長の従来の推進力を新しく置き換えるペースが
加速し、経済成長は回復を維持した。当年度の下半期に向けて、「6つの安定化」政策の実行が加速し、中国経
済は事業発展の品質向上および構造の最適化にさらに注力する見込みである。中国は、雇用および居住者の所得
増に重点を置き、経済の基礎的条件は引き続き安定的かつ良好である。
27/102
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中国人民保険集団股イ分有限公司(E26751)
半期報告書
中国の保険業界は、依然として複雑な環境に直面し、機会と課題が共存している。CBIRCは、市場の秩序を規
制し、「実行と履行の統合」を厳格に実施し、この結果、自動車保険の発展のための良好な生態環境が確立され
る。財政政策は引き続き積極的で、農村再生戦略は大幅に進行し、国家統治の近代化は加速し、非自動車保険事
業の急速な発展を促進する見込みである。可処分所得の増加は、生命保険事業、特に保障型生命保険を成長させ
る。中国の国民の健康意識が高まり、医療・健康システムの改革が継続的に深化するにつれて、商業医療保険事
業は新たな発展の機会を得ることとなる。現代技術の広範な適用は、保険のビジネスモデルの最適化と変革を継
続的に促進する。同時に、自動車市場は成長停滞期に入り、他方で法人向け自動車保険料率の改革が広範囲で実
施されている。これにより、自動車保険事業の発展および収益性には二重の圧力が生じる。保険業界の発展は、
米中貿易摩擦や供給側の顕著な構造的対立等のさまざまな不確実性に晒されている。部門間の競争は激化し、保
険市場の伝統的なビジネスモデルに影響を与えることが見込まれる。
当社グループは、確信を持ちながら、集中し続け、実体経済および中国の国民生活に貢献することを基本と
し、保険の供給側の構造改革を加速し、「3411プロジェクト」の実行を推進し、高品質な発展に向けた変革を加
速する意向である。当年度下半期において、当社グループは次のタスクに焦点を当てる。第一に、ビジネスモデ
ルのベンチマークを改善し、欠点および弱点に対応し、優位性を拡大する。「2つの統合」を中心として、「非
仲介化、コスト削減、サービス改善、および顧客維持の強化」に重点を置き、PICC P&Cの「10の主要業務」の実
施を加速する。当社グループは、PICCヘルスの包括的かつ深化する改革の推進を堅持する意向である。 「専門
性、事業力、効率性および平準化」の 要求事項に従って、当社グループは、商業医療保険および健康管理サービ
ス事業の発展にさらに尽力する意向である。「3つの変化」に焦点を当て、PICCライフのインフラ強化に重点を
置く。投資セグメントにおいては、投資および研究能力を強化し、主要事業に優れたサービスを提供するととも
に、資産管理事業を積極的に発展させる。新興セグメントにおいては、専門的能力の構築を強化し、ブティック
企業を設立する。第二に、当社グループは改革を深化させる意向である。組織改革を好機と捉え、市場志向型の
組織、インセンティブ、および個人の選択機構を確立する。第三に、最低ラインを堅持し、重要なリスクを適切
に回避し、成長の安定、事業構造の調整、およびリスク回避の関係を適切に処理する意向である。
銀行借入金
2019 年6月30日現在、当社グループが発行した劣後債および資本補充債券ならびに投資事業の買戻条件付売却
事業以外に、当社グループの銀行借入金はなかった。劣後債および資本補充債券の詳細については、要約連結財
務諸表の注記26に記載している。
重要な変更なし
本中間報告書に開示されている事項を除き、2019年1月1日から2019年6月30日までの期間について、当社の業
績に影響を及ぼし、証券取引所上場規則付表16の32項および40(2)項に基づき開示が求められる重要な変更はな
い。
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28/102
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中国人民保険集団股イ分有限公司(E26751)
半期報告書
エンベディッド・バリュー
本書に掲載される当社グループの連結財務書類は、関連する会計基準に基づき作成されている。当該財務書類
は、特定の期間における当社グループの業績結果を測定したものである。生命医療保険会社の価値および収益性の
代替的な測定方法は、エンベディッド・バリュー手法である。エンベディッド・バリューとは、一連の前提条件お
よび評価モデルに基づいた将来の分配可能利益の予測に基づき測定された、保険会社の生命医療保険事業の経済価
値(将来の新規契約に帰属する価値を除く。)の推定値をいう。関連する会計基準の下では、保険契約の販売と利
益の認識との間に時差が生じてしまうが、エンベディッド・バリューは、エンベディッド・バリューの計算日現在
の既存の保険契約からの将来の利益寄与を認識する。通常、生命医療保険契約の有効期間は、1会計年度よりも長
期にわたるため、エンベディッド・バリューは、潜在的な株主価値の代替的な評価を行うために、今後の会計年度
における影響を含め、当該保険契約の全体的な財務上の影響を数値化する手法である。
エンベディッド・バリューには、将来の新規契約の経済価値は含まれていない。半期新規契約価値は、使用され
る前提条件に基づいた、新規事業活動によって生み出された投資家にとっての価値、すなわち事業の将来性を示し
ている。
独立したコンサルティング・アクチュアリーであるデロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパニー・リ
ミテッド北京支店は、一定の前提条件に基づき、2019年6月30日現在のPICCライフおよびPICCヘルスそれぞれのエ
ンベディッド・バリューならびに2019年6月30日に終了した6ヶ月間において引き受けられた新規生命医療保険契
約に関するPICCライフおよびPICCヘルスそれぞれの半期新規契約価値の推定値について、保険数理コンサルタント
のレビュー報告書を作成した。本書には、コンサルティング・アクチュアリーによるレビュー報告書の写しが含ま
れている。それらの報告書は、本書で使用される財務情報に対する監査意見書を構成するものではない。
保有契約価値および新規生命医療保険契約に関する半期新規契約価値は、一定の前提条件に基づき、評価モデル
を用いて計算された。将来の投資環境および将来の事業運営に付随する特定の不確定要素を考慮すると、投資家
は、異なる前提条件が当該価値に与える影響を表す、感応度分析により算出された一連の価値を注意深く検討する
べきである。さらに、それらの価値は、必ずしも潜在的な結果をすべて含むものではない。
保有契約価値および半期新規契約価値の推定値は、必然的に、業界の業績、事業および経済状況、投資収益率、
支払備金の設定基準、課税、平均寿命ならびにその他の事項に関する種々の前提条件に基づいているが、その多く
は当社グループの支配が及ばないものである。そのため、将来的な実際の業績が、計算で用いた前提条件とは異な
る場合があり、その差が重大である可能性がある。価値の計算値は、主要な前提条件が異なれば、場合によっては
大幅に変動する。さらに、実際の市場価値は、入手可能な様々な情報に基づき投資家によって決定されるため、か
かる価値の計算値は、実際の市場価値を直接反映するものとして解釈されるべきではない。また、中国における現
在の市場環境では、エンベディッド・バリューに重大な影響を与えうる資産評価に関する重大な不確定要素が存在
する。
PICC ライフのエンベディッド・バリューに関する独立したアクチュアリーのレビュー意見報告書
中国人民人寿保険股 份 有限公司(「PICCライフ」)は、デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパ
ニー・リミテッド北京支店に対して、その2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューをレビューするよう依
頼した。本業務は、デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパニー・リミテッド北京支店のデロイト・ア
クチュアリアル・アンド・インシュアランス・ソリューションズ(「デロイト・アクチュアリアル」または「当事
務所」)によって実施された。
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中国人民保険集団股イ分有限公司(E26751)
半期報告書
業務の範囲
当事務所の業務の範囲は、以下を網羅する。
・ 2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の計算方式のレビュー
・ 2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の 前提条件のレビュー
・ エンベディッド・バリュー、半期 新規 契約 価値 ならびに代替前提条件に基づく保有契約価値および半期 新規 契
約 価値 の感応度テストを含む、2019年6月30日現在の様々なエンベディッド・バリュー の計算結果のレビュー
・ 2019年6月30日現在の半期新規契約価値の販売チャネル別の内訳のレビュー
意見の根拠、依拠および制限
当事務所は、2016年11月に中国保険数理士協会(China Association of Actuaries)(「CAA」)によって発行
された「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に基づきレビュー
業務を実施した。
当事務所は、業務を実施するにあたり、PICCライフから提供された監査済みおよび未監査のデータおよび情報の
正確性および完全性に依拠した。
エンベディッド・バリューは、将来の業績および投資パフォーマンスに関する様々な前提条件に基づき測定され
る。それらの前提条件の多くは、PICCライフにより完全に支配されているものではない。それらは、内部および外
部の要因によって影響を受ける。したがって、実際の業績とそれらの前提条件との間で誤差が生じる場合がある。
本報告書は、当事務所とPICCライフとの間で締結された契約書の条件に基づき、PICCライフのみに宛てられたも
のである。当事務所は、中国人民保険集団股 份 有限公司がその中間報告書において本レビュー報告書を開示できる
ように、PICCライフが本レビュー報告書を中国人民保険集団股 份 有限公司に提供することについて同意した。適用
ある法律により認められる最大限の範囲において、当事務所は、そのレビュー業務、意見または本報告書の記載に
ついて、またはそれに関連して、PICCライフ以外の者に対していかなる責任、注意義務または債務も負わない。
意見
当事務所は、当事務所の業務を踏まえて、以下のとおりに結論付けた。
・ PICCライフがエンベディッド・バリューの計算結果を測定するために採用した方式は、2016年11月にCAAに
よって発行された「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に
沿ったものである。この計算方式は、中国における生命医療保険会社が一般的に使用しているものである。
・ PICCライフが使用する経済的前提条件は、現在の投資市場の状況およびPICCライフの投資戦略を考慮したもの
である。
・ PICCライフが使用する運営に関する前提条件は、過去の経験および将来の経験に関する予測を考慮したもので
ある。
・ エンベディッド・バリューの様々な計算結果は、使用された計算方式および前提条件と整合している。計算結
果は全体的に合理的なものである。
デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパニー・リミテッド北京支店を代理して
ポール・シェン
FSA
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中国人民人寿保険股 份 有限公司の2019年6月30日現在のエンベディッド・バリュー報告書
1.定義および方式
1.1 定義
本報告書では、多くの専門用語が使用されている。それらの用語の定義は、以下のとおりである。
・ エンベディッド・バリュー(「EV」)とは、評価日現在の修正純資産および保有契約価値の合計をいう。
・ 修正純資産(「ANW」)とは、評価日現在において事業の負債を上回る株主帰属資産の公正価値をいう。
・ 保有契約価値(「VIF」)とは、評価日現在の保有契約およびそれに関する資産から生じる株主に帰属する
将来のキャッシュ・フローの現在価値をいう。キャッシュ・フローに寄与する資産は、保有契約に関する負
債を支えているものである。
・ 必要資本コスト(「CoC」)とは、評価日現在における株主からの必要資本の金額および当該資本の将来の
変動の現在価値(期末の価値から期初の価値を差し引いたもの)をいい、当該必要資本の裏付資産に係る税
引後投資収益を考慮して計算する必要がある。
・ 半期新規契約価値(「VHNB」)とは、特定の半年間において発行された保険契約およびそれに関する資産に
起因する将来のキャッシュ・フローの保険契約発行日現在における現在価値に相当する。キャッシュ・フ
ローに寄与する資産は、新規保険契約に関する負債を支えているものである。保有契約から発生見込みのな
い追加保険料の価値は、半期新規契約価値に含まれる。
・ 超過費用とは、実際の費用が仮定上の費用を超過した分をいう。
1.2 方式
2016 年に中国リスク・オリエンテッド・ソルベンシー・システム(「C-ROSS」)が施行された。一方で、元の
中国保険監督管理委員会(「CIRC」)は、「生命保険のエンベディッド・バリュー報告書の作成に関するガイダ
ンス」(CIRC[2005]第83号)の使用を廃止した。中国保険数理士協会(「CAA」)は、2016年11月に、「保険
数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」を発行した。PICCライフは、
「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に基づき、エンベ
ディッド・バリューおよび半期新規契約価値を測定した。
PICC ライフは、業界で一般的に使用されているエンベディッド・バリュー手法を採用した。保有契約価値およ
び半期 新規 契約 価値 の双方は、確定的割引キャッシュ・フロー法を用いて計算された。かかる手法は、中国本土
および香港の上場保険会社が開示するエンベディッド・バリューおよび新規契約価値の計算に一般的に使用され
ているものである。かかる手法では、保険契約者に提供されるオプションおよび保証の費用を直接計算しない代
わりに、リスク割引率をもってオプションおよび保証の時間的価値ならびに将来の見込利益の達成における不確
実性を黙示的に考慮する。
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半期報告書
2.計算結果の概要
PICC ライフは、本項において、当年度および前年度の計算結果を比較のために併記している。本項に記載される
数値はすべて、10%のリスク割引率に基づいている。
2.1 全体的な計算結果
表2.1.1 2019年6月30日および2018年12月31日現在のPICCライフのエンベディッド・バリュー
(単位:百万人民元)
2019 年6月30日 2018 年12月31日
リスク割引率 10.0 % 10.0 %
修正純資産 51,086 44,257
CoC 控除前の保有契約価値 40,099 33,394
必要資本コスト (8,612) (7,019)
CoC 控除後の保有契約価値 31,487 26,375
エンベディッド・バリュー 82,573 70,632
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
表2.1.2 2019年6月30日および2018年6月30日までの6ヶ月間のPICCライフの半期新規契約価値
(単位:百万人民元)
2019 年6月30日 2018 年6月30日
リスク割引率 10.0 % 10.0 %
CoC 控除前の半期新規契約価値 5,280 4,030
必要資本コスト (1,427) (962)
CoC 控除後の半期新規契約価値 3,853 3,068
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
2.2 販売チャネル別の計算結果
PICC ライフは、半期新規契約価値を販売チャネル別に分類した。2019年6月30日および2018年6月30日現在の
販売チャネル別の半期新規契約価値の計算結果の概要は、下表のとおりである。
表2.2.1 2019年6月30日および2018年6月30日までの6ヶ月間のPICCライフの販売チャネル別の半期新規契
約価値
(単位:百万人民元)
10.0 %
リスク割引率
販売チャネル
バンカシュランス 個人保険代理店 団体保険販売 再保険 合計
CoC 控除後の
半期新規契約価値 105 3,393 355 - 3,853
(2019年)
CoC 控除後の
半期新規契約価値 397 2,545 125 0 3,068
(2018年)
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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PICC ライフが使用する費用に関する前提条件は、保有契約価値および半期新規契約価値の計算において、将来
的な長期費用の予想水準を表している。PICCライフは引き続き基礎開発を強化し、戦略的予算を増やしているた
め、損益分岐点の費用額は、将来的にのみ達成することができる。費用の超過分とは、損益分岐水準を超えた費
用額を意味する。将来的な維持費の超過分の現在価値は、CAAのガイドラインに従って保有契約価値から控除さ
れている。報告期間における実費の超過分は、修正純資産に反映されている。
3.前提条件
2019 年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期新規契約価値は、以下の前提条件を用いて評価され
ている。
3.1 リスク割引率
エンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の 計算において 、10%のリスク割引率が用いられている。
3.2 投資収益率
投資収益率は、年率5.25%と仮定されている。
3.3 保険契約配当
有配当保険契約の予想配当率は、PICCライフの有配当保険契約に基づいている。有配当保険契約の配当率の変
動によって生じる可能性のある保有契約価値および半期新規契約価値への影響については、感応度テストの結果
において列挙されている。
3.4 死亡率および罹患率
死亡率および罹患率に関する前提条件は、保険業界の一般的な死亡件数および罹患件数、PICCライフの独自の
死亡件数および罹患件数ならびにPICCライフの再保険率を十分に考慮した上で設定されている。
3.5 支払請求率
支払請求率の前提条件は、短期医療および傷害保険に適用されている。支払請求率の前提条件は、PICCライフ
の独自の請求件数に基づき設定されている。その設定範囲は、保険種目に応じて総保険料の43%から84%までで
ある。
3.6 失効率
失効率の前提条件は、PICCライフの独自の失効件数および将来の失効件数の予測に基づいている。これらの前
提条件は、商品分野、支払方法および保険契約年度に応じて異なる。ユニバーサル生命保険の条件上、保険料の
柔軟な支払方法が認められているため、ユニバーサル生命保険の通常払込保険料については積立休止の前提条件
も設定されている。
3.7 費用および手数料
費用の前提条件は、PICCライフの運営経験、費用管理方法および将来的な費用の予想水準に基づき設定されて
いる。将来のインフレ率は年率2.5%と仮定されている。
手数料の前提条件は、PICCライフの全体的な手数料率に基づき設定されており、保険種目ごとに異なる。
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3.8 課税
法人所得税率は、課税所得の25%と仮定されている。現在、キャピタルゲイン/ロスを除く国債による収入な
らびに国内企業およびミューチュアル・ファンドに対する直接的な持分から得られる配当収入は、所得税の課税
対象外である。
4.感応度テスト
PICC ライフは、保有契約価値および半期新規契約価値に関する感応度テストを実施した。各テストでは、記載さ
れている前提条件のみが変更されており、その他の前提条件は変更されていない。投資収益の前提条件に関するシ
ナリオについては、有配当保険契約者の予想配当金額も変更される。感応度テストの結果の概要は、表4.1に示さ
れるとおりである。
表4.1 代替前提条件に基づく2019年6月30日現在のPICCライフの保有契約価値および半期新規契約価値
(単位:百万人民元)
CoC 控除後の CoC 控除後の
シナリオ 保有契約価値 半期新規契約価値
ベースシナリオ 31,487 3,853
リスク割引率9% 36,007 4,620
リスク割引率11% 27,709 3,195
投資収益率+50bps 39,903 5,248
投資収益率-50bps 23,272 2,456
費用+10% 30,611 3,671
費用-10% 32,363 4,035
失効率+10% 31,100 3,772
失効率-10% 31,888 3,935
死亡率+10% 31,139 3,789
死亡率-10% 31,839 3,918
罹患率+10% 30,697 3,664
罹患率-10% 32,285 4,045
短期保険契約支払請求率+ 10 % 31,425 3,776
短期保険契約支払請求率- 10 % 31,549 3,930
配当性向(80/20) 30,282 3,826
注:リスク割引率に関する感応度シナリオ以外に使用されるリスク割引率は10%である。
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PICC ヘルスのエンベディッド・バリューに関する独立したアクチュアリーのレビュー意見報告書
中国人民健康保険股 份 有限公司(「PICCヘルス」)は、デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパ
ニー・リミテッド北京支店に対して、その2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューをレビューするよう依
頼した。本業務は、デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパニー・リミテッド北京支店のデロイト・ア
クチュアリアル・アンド・インシュアランス・ソリューションズ(「デロイト・アクチュアリアル」または「当事
務所」)によって実施された。
業務の範囲
当事務所の業務の範囲は、以下を網羅する。
・ 2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の計算方式のレビュー
・ 2019年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の 前提条件のレビュー
・ エンベディッド・バリュー、半期 新規 契約 価値 ならびに代替前提条件に基づく保有契約価値および半期 新規 契
約 価値 の感応度テストを含む、2019年6月30日現在の様々なエンベディッド・バリュー の計算結果のレビュー
・ 2019年6月30日現在の半期新規契約価値の販売チャネル別の内訳のレビュー
意見の根拠、依拠および制限
当事務所は、2016年11月に中国保険数理士協会(China Association of Actuaries)(「CAA」)によって発行
された「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に基づきレビュー
業務を実施した。
当事務所は、業務を実施するにあたり、PICCヘルスから提供された監査済みおよび未監査のデータおよび情報の
正確性および完全性に依拠した。
エンベディッド・バリューは、将来の業績および投資パフォーマンスに関する様々な前提条件に基づき測定され
る。それらの前提条件の多くは、PICCヘルスにより完全に支配されているものではない。それらは、内部および外
部の要因によって影響を受ける。したがって、実際の業績とそれらの前提条件との間で誤差が生じる場合がある。
本報告書は、当事務所とPICCヘルスとの間で締結された契約書の条件に基づき、PICCヘルスのみに宛てられたも
のである。当事務所は、中国人民保険集団股 份 有限公司がその中間報告書において本レビュー報告書を開示できる
ように、PICCヘルスが本レビュー報告書を中国人民保険集団股 份 有限公司に提供することについて同意した。適用
ある法律により認められる最大限の範囲において、当事務所は、そのレビュー業務、意見または本報告書の記載に
ついて、またはそれに関連して、PICCヘルス以外の者に対していかなる責任、注意義務または債務も負わない。
意見
当事務所は、当事務所の業務を踏まえて、以下のとおりに結論付けた。
・ PICCヘルスがエンベディッド・バリューの計算結果を測定するために採用した方式は、2016年11月にCAAに
よって発行された「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に
沿ったものである。この計算方式は、中国における生命医療保険会社が一般的に使用しているものである。
・ PICCヘルスが使用する経済的前提条件は、現在の投資市場の状況およびPICCヘルスの投資戦略を考慮したもの
である。
・ PICCヘルスが使用する運営に関する前提条件は、過去の経験および将来の経験に関する予測を考慮したもので
ある。
・ エンベディッド・バリューの様々な計算結果は、使用された計算方式および前提条件と整合している。計算結
果は全体的に合理的なものである。
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デロイト・コンサルティング(シャンハイ)カンパニー・リミテッド北京支店を代理して
ポール・シェン
FSA
中国人民健康保険股 份 有限公司の2019年6月30日現在のエンベディッド・バリュー報告書
1.定義および方式
1.1 定義
本報告書では、多くの専門用語が使用されている。それらの用語の定義は、以下のとおりである。
・ エンベディッド・バリュー(「EV」)とは、評価日現在の修正純資産および保有契約価値の合計をいう。
・ 修正純資産(「ANW」)とは、評価日現在において事業の負債を上回る株主帰属資産の公正価値をいう。
・ 保有契約価値(「VIF」)とは、評価日現在の保有契約およびそれに関する資産から生じる株主に帰属する
将来のキャッシュ・フローの現在価値をいう。キャッシュ・フローに寄与する資産は、保有契約に関する負
債を支えているものである。
・ 必要資本コスト(「CoC」)とは、評価日現在における株主からの必要資本の金額および当該資本の将来の
変動の現在価値(期末の価値から期初の価値を差し引いたもの)をいい、当該必要資本の裏付資産に係る税
引後投資収益を考慮して計算する必要がある。
・ 半期新規契約価値(「VHNB」)とは、特定の半年間において発行された保険契約およびそれに関する資産に
起因する将来のキャッシュ・フローの保険契約発行日現在における現在価値に相当する。キャッシュ・フ
ローに寄与する資産は、新規保険契約に関する負債を支えているものである。保有契約から発生見込みのな
い追加保険料の価値は、半期新規契約価値に含まれる。
・ 超過費用とは、実際の費用が仮定上の費用を超過した分をいう。
1.2 方式
2016 年に中国リスク・オリエンテッド・ソルベンシー・システム(「C-ROSS」)が施行された。一方で、元の
中国保険監督管理委員会(「CIRC」)は、「生命保険のエンベディッド・バリュー報告書の作成に関するガイダ
ンス」(CIRC[2005]第83号)の使用を廃止した。中国保険数理士協会(「CAA」)は、2016年11月に、「保険
数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」を発行した。PICCヘルスは、
「保険数理実務に関するガイダンス:生命医療保険のエンベディッド・バリューの評価」に基づき、エンベ
ディッド・バリューおよび半期新規契約価値を測定した。
PICC ヘルスは、業界で一般的に使用されているエンベディッド・バリュー手法を採用した。保有契約価値およ
び半期 新規 契約 価値 の双方は、確定的割引キャッシュ・フロー法を用いて計算された。かかる手法は、中国本土
および香港の上場保険会社が開示するエンベディッド・バリューおよび新規契約価値の計算に一般的に使用され
ているものである。かかる手法では、保険契約者に提供されるオプションおよび保証の費用を直接計算しない代
わりに、リスク割引率をもってオプションおよび保証の時間的価値ならびに将来の見込利益の達成における不確
実性を黙示的に考慮する。
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2.計算結果の概要
PICC ヘルスは、本項において、当年度および前年度の計算結果を比較のために併記している。本項に記載される
数値はすべて、10%のリスク割引率に基づいている。
2.1 全体的な計算結果
表2.1.1 2019年6月30日および2018年12月31日現在のPICCヘルスのエンベディッド・バリュー
(単位:百万人民元)
2019 年6月30日 2018 年12月31日
リスク割引率 10.0 % 10.0 %
修正純資産 5,497 4,968
CoC 控除前の保有契約価値 5,398 4,231
必要資本コスト (582) (510)
CoC 控除後の保有契約価値 4,817 3,722
エンベディッド・バリュー 10,314 8,689
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
表2.1.2 2019年6月30日および2018年6月30日までの6ヶ月間のPICCヘルスの半期新規契約価値
(単位:百万人民元)
2019 年6月30日 2018 年6月30日
リスク割引率 10.0 % 10.0 %
CoC 控除前の半期新規契約価値 597 358
必要資本コスト (256) (54)
CoC 控除後の半期新規契約価値 341 304
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
2.2 販売チャネル別の計算結果
PICC ヘルスは、半期新規契約価値を販売チャネル別に分類した。2019年6月30日および2018年6月30日現在の
販売チャネル別の半期新規契約価値の計算結果の概要は、下表のとおりである。
表2.2.1 2019年6月30日および2018年6月30日までの6ヶ月間のPICCヘルスの販売チャネル別の半期新規契
約価値
(単位:百万人民元)
10.0 %
リスク割引率
販売チャネル
バンカシュランス 個人保険代理店 団体保険販売 再保険 合計
CoC 控除後の
半期新規契約価値 14 290 38 - 341
(2019年)
CoC 控除後の
半期新規契約価値 20 266 18 - 304
(2018年)
注:四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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PICC ヘルスが使用する費用に関する前提条件は、保有契約価値および半期新規契約価値の計算において、将来
的な長期費用の予想水準を表している。2019年度の報告期間中に、PICCヘルスは、長期費用の予想水準を達成し
た。維持費の超過分は、今後はCAAのガイドラインに従って計算されない。
3.前提条件
2019 年6月30日現在のエンベディッド・バリューおよび半期新規契約価値は、以下の前提条件を用いて評価され
ている。
3.1 リスク割引率
エンベディッド・バリューおよび半期 新規 契約 価値の 計算において 、10%のリスク割引率が用いられている。
3.2 投資収益率
投資収益率は、年率5.25%と仮定されている。
3.3 保険契約配当
有配当保険契約の予想配当率は、PICCヘルスの有配当保険契約に基づいている。有配当保険契約の配当率の変
動によって生じる可能性のある保有契約価値および半期新規契約価値への影響については、感応度テストの結果
において列挙されている。
3.4 死亡率および罹患率
死亡率および罹患率に関する前提条件は、保険業界の一般的な死亡件数および罹患件数、PICCヘルスの独自の
死亡件数および罹患件数ならびにPICCヘルスの再保険率を十分に考慮した上で設定されている。
3.5 支払請求率
支払請求率の前提条件は、短期医療および傷害保険に適用されている。支払請求率の前提条件は、PICCヘルス
の独自の請求件数に基づき設定されている。その設定範囲は、保険種目に応じて総保険料の40%から93.5%まで
である。
3.6 失効率
失効率の前提条件は、PICCヘルスの独自の失効件数および将来の失効件数の予測に基づいている。これらの前
提条件は、商品分野、支払方法および保険契約年度に応じて異なる。ユニバーサル生命保険の条件上、保険料の
柔軟な支払方法が認められているため、ユニバーサル生命保険の通常払込保険料については積立休止の前提条件
も設定されている。
3.7 費用および手数料
費用の前提条件は、PICCヘルスの運営経験、費用管理方法および将来的な費用の予想水準に基づき設定されて
いる。
将来のインフレ率は年率2.5%と仮定されている。
手数料の前提条件は、PICCヘルスの全体的な手数料率に基づき設定されており、保険種目ごとに異なる。
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3.8 課税
法人所得税率は、課税所得の25%と仮定されている。現在、キャピタルゲイン/ロスを除く国債による収入な
らびに国内企業およびミューチュアル・ファンドに対する直接的な持分から得られる配当収入は、所得税の課税
対象外である。
4.感応度テスト
PICC ヘルスは、保有契約価値および半期新規契約価値に関する感応度テストを実施した。各テストでは、記載さ
れている前提条件のみが変更されており、その他の前提条件は変更されていない。投資収益の前提条件に関するシ
ナリオについては、有配当保険契約者の予想配当金額も変更される。感応度テストの結果の概要は、表4.1に示さ
れるとおりである。
表4.1 代替前提条件に基づく2019年6月30日現在のPICCヘルスの保有契約価値および半期新規契約価値
(単位:百万人民元)
CoC 控除後の CoC 控除後の
シナリオ 保有契約価値 半期新規契約価値
ベースシナリオ 4,817 341
リスク割引率9% 5,152 442
リスク割引率11% 4,520 248
投資収益率+50bps 5,262 435
投資収益率-50bps 4,373 247
費用+10% 4,619 192
費用-10% 5,013 489
失効率+10% 4,884 370
失効率-10% 4,738 307
死亡率+10% 4,798 339
死亡率-10% 4,834 342
罹患率+5% 4,431 148
罹患率-5% 5,201 533
短期保険契約支払請求率+ 5 % 4,185 120
短期保険契約支払請求率- 5 % 5,447 562
配当性向(80/20) 4,788 332
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4 【経営上の重要な契約等】
該当事項なし。
5 【研究開発活動】
該当事項なし。
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第4 【設備の状況】
1 【主要な設備の状況】
「第6 1 中間財務書類」に記載の会計士報告書の注記21及び22を参照されたい。
2 【設備の新設、除却等の計画】
当半期において重要な変更はなかった。
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第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
( 2019 年6月30日現在 )
発 行 済 株 式 総 数(株) 未 発 行 株 式 数(株)
授 権 株 数(株)
- 44,223,990,583 -
( 注) 中国会社法には授権資本の制度が存在しない。
② 【発行済株式】
( 2019 年6月30日現在 )
上場証券取引所名又は
記名・無記名の別及び
発 行 数(株)
種 類 登録認可金融商品 内 容
額面・無額面の別
取引業協会名
記名式額面株式 普通株式
35,497,756,583 上海証券取引所 -
(額面金額1人民元)
A株
記名式額面株式 普通株式
8,726,234,000 香港証券取引所 -
(額面金額1人民元) H 株
計 - 44,223,990,583 - -
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3) 【発行済株式総数及び資本金の推移】
( 2019 年6月30日現在 )
資本金(人民元)
発行済株式総数(株)
(下段は日本円に換算した額)
年月日 摘 要
増減数 残高数 増減額 残 高
44,223,990,583
2019 年1月1日 44,223,990,583 -
(661,591 百万円)
44,223,990,583
2019 年6月30日 44,223,990,583 -
(661,591 百万円)
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(4) 【大株主の状況】
( 2019 年6月30日現在 )
発行済株式
総数に対す
所有株式数 る所有株式
氏名または名称 住 所
(株) 数の割合
(%)
(注2)
中華人民共和国 100820 67.60
中華人民共和国財政部 A 株:29,896,189,564
北京市西城区三里河南三巷3号 (注3)
8.60
A 株: 3,801,567,019
中華人民共和国全国 中華人民共和国100032
(注3)
北京市西城区豊匯園11号ビル
社会保障基金理事会
(注1) 豊匯時代大廈南翼 H 株: 524,422,000
1.19
米国 90071 カリフォルニア州
ザ・キャピタル・グルー
プ・カンパニーズ・イン ロサンゼルス市
H 株: 786,302,215
1.78
ク(The Capital Group
サウス・ホープ・ストリート
Companies, Inc.)
333
H 株ロングポジション:
1.39
ブラックロック・インク 613,091,032
(BlackRock, Inc.)
H 株ショートポジション:
0.01
2,453,000
合 計 35,624,024,830 80.57
注:
1.中華人民共和国全国社会保障基金理事会は、実質上の株主として、524,279,000株のH株を保有している。さら
に、資産管理人および名義人を通じて、143,000株のH株を保有している。したがって、中華人民共和国全国社会
保障基金理事会は、上述のH株について利害関係を有するものとみなされている。
2.当該数値は小数点第2位までとしているため、実数と差異が生じている可能性がある。
3.当社は、2018年12月26日に中華人民共和国財政部から通知を受け、中華人民共和国財政部は、保有する資本持
分の10%を中華人民共和国全国社会保障基金理事会に譲渡することを決定し、譲渡された株式の数は、
2,989,618,956株(当社の総株式資本の約6.76%)であった。これは、2019年4月にCBIRCによって承認され、現
在、所有株式の変更登録の手続が実施されている。当該譲渡後、中華人民共和国財政部の持株比率は60.84%、
中華人民共和国全国社会保障基金理事会の持株比率は15.36%である。
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2 【株価の推移】
【当該中間会計期間における月別最高・最低株価】
香港証券取引所(H股)
月 別 2019 年1月 2019 年2月 2019 年3月 2019 年4月 2019 年5月 2019 年6月
香港ドル 3.25 3.72 3.85 3.47 3.30 3.14
最
高
円 44.10 50.48 52.24 47.09 44.78 42.61
香港ドル 2.99 3.17 3.29 3.19 2.88 2.96
最
低
円 40.57 43.02 44.65 43.29 39.08 40.17
3 【役員の状況】
本書日付現在、当社の取締役に以下の変更があった。
2019 年6月21日、肖建友(シァォ・ジィェン・ヨウ)氏を当社の副総裁に選任するため、当社の第三回取締役会
の第13回会合が開催された。肖建友氏の任期は、総会による承認及びCBIRCから取締役を務める資格の承認を得た
2019年8月7日に開始する。
2019 年5月21日、盛和泰(シェン・フータイ)氏は辞任し、当社の副総裁ではなくなった。
肖建友氏は50歳、上級エコノミストである。肖氏は1994年8月に中国人民保