欧州鉄道金融公社 有価証券報告書
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欧州鉄道金融公社(E06013)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第１項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和元年6月28日
【会計年度】 自 平成30年1月1日
至 平成30年12月31日
【発行者の名称】 欧州鉄道金融公社
(EUROFIMA
European Company for the Financing of Railroad Rolling Stock)
【代表者の役職氏名】 アルフレッド・ブーダー (Alfred Buder)
最高経営責任者 (Chief Executive Officer)
ハリー・ミュラー (Harry Müller)
最高業務責任者 (Chief Operating Officer)
【事務連絡者氏名】 弁護士 松 添 聖 史
【住所】
東京都港区六本木一丁目９番10号
アークヒルズ仙石山森タワー
ベーカー＆マッケンジー法律事務所
（外国法共同事業）
(03) 6271-9900
【電話番号】
【縦覧に供する場所】 該当なし
( 注1) 別段の記載がある場合を除き、本書中の「スイス・フラン」表示はスイス連邦の法定通貨を表している。2019年5月13
日現在の株式会社三菱ＵＦＪ銀行が公表したスイス・フランの日本円に対する対顧客電信直物売買相場の仲値は1スイ
ス・フラン＝108.52円であった。
( 注2) 欧州鉄道金融公社の会計年度は、暦年と一致する。
( 注3) 本書中の表で四捨五入されている場合、合計は計数の算術的総和と必ずしも一致しないことがある。
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第１【募集（売出）債券の状況】
上場金融商品取引所名又
会計年度末の
募集債券の名称 発行年月 券面総額 償還額 は登録認可金融商品取引
未償還額
業協会名
2005年
第６回欧州鉄道金融
30億円 0 30億円 該当なし
公社円貨債券(2005)
5月13日
当会計年度中における当該債券の所有者の権利等に重要な影響を与える事実はない。
第２【外国為替相場の推移】
該当事項なし
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第３【発行者の概況】
１【発行者が国である場合】
該当事項なし
２【発行者が地方公共団体である場合】
該当事項なし
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３【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
（１）【設立】
① 設立
欧州鉄道金融公社（以下「公社」という。）は、以下に記載される主権国家（以下「締約国」）間で調印さ
れた国際協定（以下「国際協定」という。）に基づき、1956年11月20日に設立された。公社は、締約国が調印
した又は加盟する国際協定、その定款（以下「定款」という。）及び補足的に公社が所在する国の法律の適用
対象である。公社は、当初、50年を存続期間として設立された。当該期間をさらに50年延長して2056年までと
する1984年2月1日の臨時総会の決議は、すべての締約国により承認された。公社の現在の株主は、国際協定の
当事者である締約国の鉄道会社である。
締 約 国 加 盟 年
ドイツ 1955年
オーストリア 1955年
ベルギー 1955年
デンマーク 1955年
スペイン 1955年
フランス 1955年
イタリア 1955年
ルクセンブルグ 1955年
ノルウェー 1955年
オランダ 1955年
ポルトガル 1955年
スウェーデン 1955年
セルビア 1955年
スイス 1955年
トルコ 1957年
ギリシャ 1957年
ハンガリー 1991年
クロアチア 1993年
スロベニア 1993年
ボスニア・ヘルツェゴビナ 1996年
マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 1996年
ブルガリア 1998年
スロバキア 2000年
チェコ共和国 2002年
モンテネグロ 2006年
② 本邦との関係
公社の設立に関し、公社と日本との間に直接の関係はない。
③ 目 的
公社の目的は、欧州における鉄道輸送の発展を促進し、株主である鉄道会社及び他の鉄道事業体を設備の更
新及び近代化において支援することである。
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④ 特権及び免責特権
国際協定は、締約国に対し、とりわけ、公社の株主の債務に保証を与えること、及び公社の業務上の資金の
流れを確保することによって、公社の運営を円滑ならしめる義務を課している。
国際協定の補足協約に基づき、公社は一定の免税措置を受けている。
1) 公社の株式の発行に対する印紙税の免除。
2) 所得、資本及び準備金についての国防税並びに将来これに代る直接連邦税があればかかる租税の免除。
3) a) 1993年3月31日より後に公社が発行したすべての債務証書の発行に対する印紙税の免除。
b) 1993年3月31日より後における公社のすべての証券取引に関する証券の売買高に対する印紙税の免
除。
c) スイス国外においてのみ募集され、スイス証券取引所に上場されず、かつその元利金支払業務を非
スイス事業所のみが行う公社の債券の発行に基づく利息について将来課される租税の免除。
4) 公社が鉄道管理組織に対して支払う配当について将来課される租税の免除。
5) 商業登記簿登録税に対する追加税の免除。
6) バーゼル市州における公社の所得及び資産に対する州税及び地方税の免除。
7) 1995年1月1日から効力を生じた連邦付加価値税の免除（すなわち納税者の人的控除に予納付加価値税控
除の請求権を併せたもの。）。
国際協定の解釈又は適用に関して締約国間で紛争が生じた場合、他に採り得る手続きについて合意がなされ
なければ、国際司法裁判所に提訴しその判決を求めることになる。
⑤ 登記上の事務所
公社の登記上かつ唯一の事務所は以下のとおりである。
スイス、CH-4051バーゼル市、リッターガッセ20（電話：+41 61 287 33 40、Fax:+41 61 287 32 40、
www.eurofima.org）である。
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（２）【資本構成】
① 資本構成及び準備金
2018年12月31日現在の公社の資本構成は以下のとおりである。
（単位：百万スイス・フラン）
2018 年12月31日現在(1)
借 入(2)
債 券 14,460
金融機関及び顧客への債務 1,201
小 計 15,661
資 本
資本金 2,600
( 授権及び発行済株式260,000株
額面金額10,000スイス・フラン)(3)
法定準備金(4) 806
小 計 3,406
合 計 19,067
注(1) スイス・フラン以外の外貨は、2018年12月31日現在の実勢レートでスイス・フランに換算。
(2) 1年以内に満期到来予定の2,540百万スイス・フランを含む。
(3) 未払込資本金を含む。
(4) 純利益の配分前で、通常準備金及び保証準備金を含む。
② 所有及び株主資本
公社の授権及び発行済資本金は、26億スイス・フランであり、額面金額1万スイス・フランの株式26万株によ
り構成され、そのうち5億2,000万スイス・フラン（20％）が払込済みである。2018年12月31日以降、公社の資
本構成に重大な変化はなかった。定款第21条に基づき、理事会の決定により無条件かついつでも、資本金の払
込請求がなされる可能性がある。
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③ 株 主
2018年12月31日現在の公社の株主は以下の締約国の鉄道会社である。
株 主（2018年12月31日現在） 所有株数(株) 出資比率(％)
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG) 58,760 22.60
フランス国有鉄道(SNCF Mobilités) 58,760 22.60
イタリア鉄道(Ferrovie dello Stato Italiane 35,100 13.50
S.p.A.)
ベルギー国有鉄道(SNCB) 25,480 9.80
オランダ鉄道(NV Nederlandse Spoorwegen) 15,080 5.80
スペイン国有鉄道(RENFE Operadora) 13,572 5.22
スイス連邦鉄道(Swiss Federal Railways) 13,000 5.00
ルクセンブルグ国有鉄道(Luxembourg National 5,200 2.00
Railways)
ポルトガル鉄道(CP-Comboios de Portugal, 5,200 2.00
E.P.E.)
オーストリア連邦鉄道持株会社(ÖBB-Holding AG) 5,200 2.00
ギリシャ国有鉄道(Hellenic Railways) 5,200 2.00
スウェーデン 企業・エネルギー・通信 省 5,200 2.00
(Näringsdepartementet, Sweden)
セルビア鉄道(Akcionarsko društvo Železnice 2,800 1.08
Srbije)
チェコ鉄道( eské dráhy, a.s.) 2,600 1.00
クロアチア鉄道(HŽ Putni č ki prijevoz d.o.o.) 2,122 0.82
ハンガリー共和国鉄道(Hungarian State Railways 1,820 0.70
Ltd.)
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦鉄道(Javno 1,326 0.51
preduze ć e Željeznice Federacije Bosna i
Hercegovina d.o.o.)
スロバキア共和国鉄道( Ž elezni č ná spolo č nos ť 1,300 0.50
Slovensko, a.s.)
スロベニア鉄道(Slovenske železnice d.o.o.) 1,092 0.42
ブルガリア国有鉄道( Holding Balgarski 520 0.20
Darzhavni Zheleznitsi EAD )
マケドニア国有鉄道インフラストラクチャー 243 0.09
(Javno pretprijatie Makedonski Ž eleznici-
Infrastruktura)
モンテネグロ鉄道（ Ž eljezni č ki Prevoz Crne 156 0.06
Gore AD）
TCDD トランスポート株式会社(TCDD Ta ş ımacılık 104 0.04
A. Ş .)
マケドニア国有鉄道トランスポート（Makedonski 61 0.02
Ž eleznici-Transport AD）
デンマーク王国鉄道(Danish State Railways) 52 0.02
ノルウェー王国鉄道(Norwegian State Railways) 52 0.02
合 計 260,000 100.00
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（３）【組織】
① 公社の組織
② 各部門 の役割
人事及び組織
・すべての人事管理及び人材開発事案
・人員及び費用規程
・経営陣の全般的支援
株主及び戦略関係
・すべての株主関連事案
・株主の資金ニーズ
・新規株主の獲得
・戦略関係
会計、統制、リスク管理
・会計及び外部財務報告
・経営陣による報告及び統制
・リスク監視
事務管理及び支払
・現金／有価証券決済
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・担保管理
資本市場
・資本市場業務の管理
・車両購入資金融資契約の締結
・インベスター・リレーションズ（投資家向け広報）
財務
・現金及びポートフォリオの管理
・リスク及び流動性の管理
・資本市場業務への支援及び参画
経営管理
・車両購入資金融資契約の管理
・車両情報システムの管理
・資金及び資本市場業務の統制
情報技術
・情報技術
③ 運営組織
公的な国際組織として、公社は、第一に、設立関連文書及び補足的にのみスイス法の適用対象である。設立
関連文書は、国際協定、定款及び基本契約である。組織の法的枠組みにより、公社のガバナンスの構造が定め
られている。公社の活動は、設立関連文書に加え、総会、理事会又は経営陣により採択された方針、指針及び
手続規則に準拠して行われる。超国家的組織である公社は、国内又は国外のいずれの規制当局の適用対象でも
ない。
締約国は、公社に対し、広範なコーポレート・ガバナンス（企業統治）の権利を留保している。以下の公社
の組織上の変更には、締約国の同意が必要である。すなわち、本社、目的、存続期間、株主となる条件、重要
な株主の決議に適用される定足数、理事の平等な投票権、株主の義務に関するすべての規約、支店の設立に関
する変更である。公社は、締約国に対してその活動及び財務状態を毎年報告しなければならない。かかる報告
は、経済協力開発機構（OECD）の政府間組織である国際交通フォーラムを通じて行われる。
公社は、総会、理事会及び経営陣により運営・管理されている。
総会は、少なくとも年に一回開催される。総会は、理事会の年次報告書、監査済財務書類、年次利益処分並
びに経営陣及び理事会の行為の免責を承認し、外部監査人を任命する。さらに総会は、借入の最高限度額及び
組織規則の承認を行う。その決定は、代表された株式の議決権の過半数により採択される。ただし、定款の改
正、引受済資本の減額又は増額、株式及び新株引受権の譲渡、公社の解散、清算人の任命並びに公社の存続期
間の延長については、引受済資本の10分の7以上に相当する圧倒的多数票が必要とされる。総会は、理事会によ
り上程されるその他の議題について決定する。
2018年において、総会は4回開催された。総会において検討され決定された主な議案は、年次報告書及び2017
年の利益処分、2017年度における理事会及び経営陣の構成員の解任、2018年度における外部監査人の再任、契
約される可能性のある借入の最高限度額、定款の修正案並びに理事会の一部の更新であった。
理事会は、公社の戦略及び財務上の成功について責任を有する。理事会は、全体の方向性を設定し、組織及
び経営陣の監督及び統制を担う。
理事会は、少なくとも四半期に1回開催される。各理事は1票を有する。理事の過半数が出席又は代理出席す
ることにより、定足数が充たされる。その決定は自身が出席又は代理人により出席した理事の過半数の賛成票
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により採択される。ただし、借入に関する決定には4分の3の多数票が必要とされる。緊急時においては、書面
手続により意思決定をすることができる。
一定の留保権限を除き、理事会は、公社の運営の全部又は一部を、1名若しくは数名の理事会構成員（以下
「代表者」という。）又は必ずしも理事であることを要しない第三者（以下「経営陣構成員」という。）に委
託する権限を有する。結果として、経営管理は経営陣構成員に委託されている。上記の関連において、総会
は、理事会及び経営陣の権限と責任を規定する組織規則を定めた。
理事会は、すべての車両購入資金融資契約及び総会が決定した限度内におけるすべての借入に承認を与え
る。理事会は、財務書類及び財務報告に対する内部統制システムの存在及び維持に対する責任を負う。理事会
は、未払込資本金の払込みを請求する適格な組織である。
理事長及び副理事長を含む理事会構成員は、資本金の最低2％を保有する各株主につき1名の理事の割合で、
総会により任命される。理事の任期は3年で、再選可能である。2019年1月1日現在、理事会は12名の理事で構成
されている。
理事長は妥当な通知をもって理事会を招集し、議題を提案する。他のいずれの理事会構成員も、必要と判断
された場合に追加の会合を招集する権利を有する。議事録には、理事会の内容及び決定が記録される。
理事会との効率的な相互関係を確保するため、経営陣も理事会に出席する。理事長は、理事会において経営
陣との間で働く。
理事会は、監査及びリスク委員会並びに人事委員会の2つの諮問機関を設けている。
● 監査及びリスク委員会は、財務管理、リスク統制、監査及びコンプライアンス管理に関し、総合的な監
督役として理事会を支援する。この点において、かかる委員会は内部及び外部監査の双方の活動を監視
する。かかる委員会は、4名の理事会構成員により構成される。
● 人事委員会の権能は、人事及び報酬方針に関する見直し、報告及び必要に応じて理事会への提言を行
い、公社の運営の継続性及び発展に関し計画を策定することである。かかる委員会は、理事長により指
名される5名の理事会構成員により構成される。
2018年、理事会は6回開催された。理事の出席率は、平均で92％であった。理事会で検討及び決定された主な
議題は、四半期財務報告、年次財務書類、年間予算、借入取引及び関連する財務及びデリバティブ取引の実行
の包括的な許可、総会に提出する年次報告書、主要な内部方針、公社の国際協定の締約国政府に対する報告、
財務状態、リスク及び自己資本比率の評価並びに予測可能な鉄道市場の自由化に関する将来における公社の戦
略、コマーシャル・ペーパー発行のためのプログラム及びEMTNの更新、事業計画、新株主獲得のための状況報
告、公社の組織再生、効果的な組織の設計に関する人事委員会に対する報告であった。
最高経営責任者の権限及び理事会の監督のもと、経営陣は、事業の管理、組織の日々の運営の監視及び理事
会の決定事項の準備に対し責任を有する。経営陣は、最高経営責任者及び最高業務責任者により構成される。
最高業務責任者は、2018年1月に公社の一員となった。
経営陣は、組織の運営に必要とされる際に招集される。2018年において、30回超の会合が行われた。最高経
営責任者は、経営陣の会合における議長を務める。経営陣構成員は、理事会により選任される。
外部監査人は、定款第10条に基づき、総会において毎年任命される。
外部監査人の任務は、財務書類を監査し、監査の結果を総会及び理事会に報告し、財務書類に関する意見を
表明することである。外部監査人はまた、財務書類の作成のために考案された内部統制システムが存在するこ
とを検証する。監査は、スイス監査基準及び国際監査基準に基づき行われる。
外部監査人に支払われた金額は、財務書類の注記7に記載されている。
内部監査人は、理事会の監査及びリスク委員会に対し報告を行う。独立したリスク評価に基づき、内部監査
は、監査及びリスク委員会により検討及び承認される内部監査計画を作成する。監査の範囲には、公社のリス
ク管理システム、内部統制システム及び運営組織により採用された指針及び手順が含まれるが、これらに限定
されない。
リスク管理に関する詳細は、財務書類の注記3に記載されている。
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内部統制の目的は、事業運営の適正機能の確保である。公社の内部統制は財務報告及びリスク管理に焦点を
置いている。公社の内部統制は、公社の運営、リスク・エクスポージャー及び財務報告プロセスを管理し監視
するため、あらゆる方針、手続、システム及び管理制度を対象とする。
公社は処理レベル及び全社レベルにおける、予防的側面と発見的側面のバランスの取れた統制を目指してい
る。ワークフローの構築及び誤謬又は不正行為のリスク削減における公社の基本理念は職責の分離である。
内部統制システムの存在及び維持に関する最終的な責任は理事会にある。経営陣はその実施及び執行につい
て責任を有する。理事会を代理して、監査及びリスク委員会は一定期間にわたる内部統制システムのパフォー
マンスの質について評価する。
外部監査人は、財務報告に関する内部統制システムの存在及び実施を確認する責任を負う。内部監査人は、
組織の活動の定期的な内部確認により公社の内部統制システムを検証し、運営組織により採択された方針及び
手続の遵守を確保する。リスク管理に関する詳細は財務書類の注記3に記されている。
いかなる貸付又は信用供与も、公社の管理、運営、監督組織の構成員に対して付与されず、いかなる契約も
かかる者のために公社によるいかなる保証の目的でも締結されない。
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(a) 理事会
2019年1月1日現在における公社の理事会は以下のとおりである。
(1)
Alain Picard 理事長 フランス国有鉄道ロジスティクス部門最高経営責任者
(1) (2)
Wolfgang Bohner 副理事長 ドイツ鉄道財務部長
(2)
Robert Eigenheer 副理事長 スイス連邦鉄道企業財務本部長
(2)
Ann Lauwereys 副理事長 ベルギー国有鉄道企業財務担当者
Stefano Pierini 副理事長 イタリア鉄道財務、インベスター・リレーションズ及
び不動産部長
Ana Maria dos Santos Malhó 理 事 ポルトガル国営鉄道最高財務責任者
(1)
Othmar Frühauf 理 事 ÖBB 施設建設株式会社 統括会計部長
(2)
Lars Erik Fredriksson 理 事 スウェーデン企業・革新省、国家所有権投資ディレク
ター
(1)
Ronald Klein Wassink 理 事 オランダ鉄道企業財務担当者
Panagiotis Theocharis 理 事 ギリシャ国有鉄道最高経営責任者
Marta Torralvo Liébanas 理 事 スペイン国有鉄道最高財務責任者
(1)
Marc Wengler 理 事 ルクセンブルグ国有鉄道最高経営責任者
Susanne Honegger 理事会書記長 人事及び組織部長
(1 ）監査及びリスク委員会の構成員である。
(2 ）人事委員会の構成員である。
2018年中に、Juan Miguel Bascones Ramos氏、Konstantinos Petrakis氏及びWolfgang Reuter氏が退任し
た。
(b) 経営陣
2019年1月1日現在における公社の経営陣は以下のとおりである。
Alfred Buder 最高経営責任者
Harry Müller 最高業務責任者
(c) 外部監査人
PricewaterhouseCoopers AG
スイス、CH-4002、バーゼル市、セント・ヤコブス・シュトラーセ 25
（電話：+41 58 792 51 00）
PricewaterhouseCoopers AG は、過去3年の会計年度において、スイスの専門家により発表された監査基
準及び国際監査基準（ISA）に従い公社の年次財務書類を監査した。公社の年次財務書類に関する
PricewaterhouseCoopers AGの監査報告書には、いかなる限定意見も付されていない。
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（４）【業務の概況】
① 活 動
公社は、借入又は株主資本により鉄道設備に対する融資を行う。公社は、設備に対する所有を確保するか、
又は設備に対し若しくはそれに関し当該設備と同等とみなされる担保権（特に質権）を取得する。公社の業務
活動の一般原則は、鉄道会社と公社の間で締結された契約（以下「基本契約」という。）中に定められてい
る。基本契約は、公社の全存続期間にわたって効力を有し、全鉄道会社及び公社の合意によってのみこれを改
訂することができる。公社の資本（払込資本金及び準備金）は、主に、金融市場における流動資産への投資、
及び限られた範囲内においては、車両購入資金融資契約に対する融資に利用される。
② 設 備
公社は、融資が完全に払戻されるまで、設備の所有権を保有するか、又はこれと同等とみなされる直接若し
くは間接的な担保権（特に質権）を保有する。設備は、その数量及び種類とともに公社の登録簿に記録され
る。各鉄道会社は、設備の維持に対する責任を有する。損害又は損失において、設備は、鉄道会社の負担によ
り、遅滞なく交換されなければならない。鉄道会社が、その義務を履行しない場合、公社は、そのエクスポー
ジャーを担保するために設備の占有を回復する権利がある。鉄道会社は、公社との間に締結したすべての契約
に対する責任を継続して負う。公社はこれまで、鉄道会社の契約義務の不履行による損失を受けたことはな
い。
③ 保 証
(a) 保証準備金及び株主の共同保証
鉄道会社が債務不履行に陥った場合、定款第29条に規定されるとおり、特別保証準備金を充てることがで
きる。同条に従い、年間の保証準備金への繰入額は、当期純利益から、純利益の5％の通常準備金への繰入
額及び法定で払込資本金の4％を限度とされる配当の最終支払を差し引いた後の残額に相当する。2018年度
の剰余金処分後の保証準備金は、731.2百万スイス・フランに達した。
さらに、定款第26条に従い、各クラスA株主は、公社のクラスA資本参加の割合に応じて、かつ公社のクラ
スA発行済資本への参加に相当する金額を限度として、すべての車両購入資金融資契約の履行に対し保証を
与える。この株主の共同保証は、(ⅰ)鉄道及びその保証締約国が、車両購入資金融資契約に基づく債務を履
行しない場合、及び（ⅱ）定款第29条に規定される保証準備金が、かかる不払いによる損失を補填するのに
十分ではない場合にのみ、請求される。2018年に行われた定款の修正に従い、また上記のとおり、2018年1
月1日以降に公社により提供された貸付金に関しては、定款第26条の保証は廃止される。2018年1月1日より
前に公社により提供された貸付金に関しては、定款第26条の保証は完全かつ有効に存続する。
(b) 国家の保証
鉄道会社の公社に対する債務は、関連する締約国の保証を受ける。各締約国は、車両購入資金融資契約に基
づくその国のいかなる鉄道事業体が負う債務及びその鉄道会社が公社の株主として負う債務につき、直接的
に返済義務を負うか又は保証を与える（これらには、請求払株式資本及び株主の共同保証が含まれ、株主の
共同保証は2018年1月1日より前に実行された全ての貸付金に適用される。）。最近の定款の修正に基づき、
一定の状況下において、公社は、締約国からの保証に代わり、地方自治体又は地域政府による保証を受ける
ことができる。
④ 車両購入資金融資契約
(a) 分布
下表は、2018年12月31日現在における公社が行った融資の概要を示したものである。
2018年12月31日現在の
元金
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締約国 鉄道会社 (百万スイス・フラン) 比率(％)
(1) (1)
ドイツ ドイツ鉄道 225.26 2.1
(1) (1)
フランス フランス国有鉄道 261.40 2.4
イタリア イタリア鉄道 1,552.24 14.5
ベルギー ベルギー国有鉄道持株会社 2,179.84 20.4
オランダ オランダ鉄道 0 0.0
スペイン スペイン国有鉄道 1,616.38 15.1
スイス スイス連邦鉄道 2,274.13 21.2
セルビア セルビア鉄道 43.00 0.4
ルクセンブルグ ルクセンブルグ国有鉄道 90.11 0.8
オーストリア オーストリア連邦鉄道持株会社 1,866.98 17.4
ポルトガル ポルトガル鉄道 281.58 2.6
(2)
ギリシャ ギリシャ国有鉄道 119.50 1.1
ハンガリー ハンガリー共和国鉄道 0 0.0
スロバキア スロバキア鉄道 27.15 0.3
スロベニア スロベニア鉄道 115.64 1.1
モンテネグロ モンテネグロ鉄道 0 0.0
デンマーク デンマーク王国鉄道 50.19 0.5
元金合計 10,703.40 100.0
帳簿価額との差異 591.73
帳簿価額合計 11,295.13
(1) ドイツ及びフランスは、完全出資の国有鉄道であるドイツ鉄道及びフランス国有鉄道を通じて公社の資本金の22.6％をそれ
ぞれ保有しており、従ってそれぞれの鉄道会社と共に公社の関係当事者となっている。
(2) 全額がギリシャによる負担。
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(b) 鉄道設備
下表は、2018年12月31日現在において、公社が所有権を保有しているか、又は直接若しくは間接に当該設
備と同等とみなされる担保権（特に質権）を保有している鉄道設備を、カテゴリー別に示したものである。
単位
（両・個）
機関車
本線ディーゼル 80
本 線 電 気 896
入 換 用 129
総括制御式車両
モーターディーゼル車 207
電 動 車 2,234
付 随 車 2,008
客 車
固定構造 486
固定構造ではないもの 1,954
貨 車 2,262
インフラストラクチャー機器 94
⑤ 2018年の業績
2018年における公社の純利益は、前年の16.7百万スイス・フランから0.7百万スイス・フラン減少し、15.9
百万スイス・フランであった。かかる減少は主に、厳しい市場状況による。
(a) 損益計算書
受取利息純額は、持続的な低金利環境に起因し、17.2百万スイス・フランから1％減少し、17.1百万スイ
ス・フランとなった。
手数料収入及び受取手数料は、前年の水準から変化はなく、12.5百万スイス・フランであった。
その他営業費用（純額）は1.6百万スイス・フランの水準まで増加した（2017年においては、0.2百万スイ
ス・フランのその他営業費用（純額）であった。）。損益を通じて公正価値評価される金融資産及びデリバ
ティブ金融商品に関する損失は、損益を通じて公正価値表評価される金融負債に関する利益を上回った。営業
費用合計は、2017年と比較し、1.4百万スイス・フラン減少し10.3百万スイス・フランとなった。かかる差額
は、その他の一般管理費の減少及び無形固定資産の減価償却費の減少が主な原因である。
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(b) 貸借対照表
公社の資産合計は、10.5％又は2.1十億スイス・フラン減少し、17.8十億スイス・フランとなった。貸付金
の返済（純額）及び関連するデリバティブ金融商品及び流動資産の減少が、貸借対照表残高の減少の主な原因
である。
2018年において認識された減損はなかった。2018年12月31日現在、すべての資産は完全に稼働していた。
貸付金残高は17.7％又は2.4十億スイス・フラン減少し、11.3十億スイス・フランとなった。貸付金の返済
（純額）は、公正価値の変動マイナス0.4十億スイス・フラン及び為替レートの影響マイナス0.3十億スイス・
フランの影響をそれぞれ受けて1.8十億スイス・フランとなった。
現金及び現金同等物並びに金融投資で構成される流動資産は、0.7十億スイス・フラン超増加した。短期金
融資産に対する投資が、主に流動資産の増加に寄与した。信用の質は、高水準を維持した。
資本及び請求払株式資本の合計に対する借入金残高により測定される公社のレバレッジはさらに改善され、
前年度の4.8から、2018年12月31日現在には4.2の水準になった。
2018年12月31日現在、資本合計は1,644百万スイス・フランであった。2018年における貸借対照表上のエク
スポージャーの低下及び資本の増加により、バーゼルIII比率により測定される公社の自己資本比率は改善さ
れ、前年度の41.3％から2018年12月31日現在には51.9％になった。
⑥ 日本との関係
公社は、国際鉄道連合（Union Internationale des Chemins de Fer (U.I.C.)）を通じて東日本旅客鉄道株
式会社と関係を有している。東日本旅客鉄道株式会社は、U.I.C.に加盟しており、公社はその関連会員として
U.I.C.と関係を保っている。東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、九州旅客鉄道株式会社、及び
日本貨物鉄道株式会社もU.I.C.の準会員である。
公社は、日本の資本市場ですでに以下の7回の円建公募債の発行を行っている。
―第１回円貨債券(1978) 100億円（1990年満期）
―第２回円貨債券(1981) 200億円（1993年満期）
―第３回円貨債券(1982) 150億円（1992年満期）
―第４回円貨債券(1983) 200億円（1993年満期）
―第５回円貨債券(1984) 200億円（1994年満期）
―第１回円／豪ドル二通貨債券(1990) 130億円（2000年満期）
―第６回円貨債券(2005) 30億円（2020年満期）
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（５）【経理の状況】
公社の財務書類には、損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、資本変動表、キャッシュ・フロー計算書及
び財務書類に対する注記が含まれる。
公社の財務書類は、国際会計基準審議会（IASB）が設定する国際財務報告基準（IFRS）に基づき作成されてい
る。
2018年12月31日及び2017年12月31日に終了した会計年度の公社の年次財務書類は、公社の独立監査人であるプ
ライスウォーターハウスクーパースの監査を受けた。同監査人の意見によると、公社の当該財務書類は、国際会
計基準審議会（IASB）が設定する国際財務報告基準（IFRS）に準拠して、財政状態、事業の成績及びキャッ
シュ・フローの状況を、すべての重要な点において真実かつ公正に表示している。
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監査人報告書（和訳）
財務書類に関する監査人の報告書
意見
我々は、2018年12月31日現在の貸借対照表並びに同日をもって終了した年度の損益計算書、包括損益計算書、資
本変動表及びキャッシュ・フロー計算書並びに財務諸表に対する注記（重要な会計方針の概要を含む。）により構
成される欧州鉄道金融公社の財務諸表（年次報告書32ページから69ページ）について監査を行った。
我々の意見では、2018年12月31日現在の財務諸表は、国際会計基準審議会が公表する国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローをすべての重要な点において公正に
表している。さらに、同財務諸表は公社設立のための国際協定及び定款に準拠している。
意見の基礎
我々は、国際監査基準（以下「ISAs」という。）及びスイス監査基準に準拠して監査を実施した。これらの規定
及び基準に基づく我々の責任は、本報告書における「財務諸表の監査における監査人の責任」の項目において詳細
に述べられている。
我々は、スイス法の規定及びスイス監査業務要件並びに職業会計士のためのIESBA倫理綱領に準拠した独立事業
体であり、それらの要件に基づいたその他の倫理的責任を果たしている。我々は、獲得した監査証拠が我々の意見
の基礎を提供するのに十分かつ適切であると確信している。
我々の監査アプローチ
概観 全体の重要性基準：58,700,000スイス・フラン
事業体の構成、会計手順及び統制並びに事業体が事業を行う業界
を考慮し、財務諸表に対する包括的な意見を提供し、十分な業務を
行うために、我々は監査範囲を調整している。
主要な監査項目として、以下の焦点領域が認識された：
・レベル2金融商品の評価
・資本市場取引及び車両購入資金融資契約
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監査範囲
我々は、重要性を決定し、財務書類における重大な虚偽表示のリスクを評価する事により、監査を設計してい
る。特に、我々は、仮説を立て内在する不確実性を伴う将来事象などに関連する会計上の重要な見積りなど、主観
的判断を下す場合の検討を行った。我々のすべての監査と同様に、我々は、とりわけ不正行為による重大な虚偽表
示のリスクを示すバイアスの証拠があるか否かの検討を含む、内部統制の無効化のリスクを検討した。
重要性
我々の監査の範囲は、重要性の適用に影響を受ける。我々の監査意見は、財務諸表における重大な虚偽表示がな
いことに対する合理的保証を提供することを目的としている。虚偽表示は、不正行為又は過失により発生する可能
性がある。それらは、個別に又はまとめてかに関わらず、使用者による財務諸表の基礎に基づく経済的判断に影響
を及ぼすことが合理的に見込まれる場合に、重大であると見なされる。
専門家としての我々の判断に基づき、我々は、下表のとおり、財務諸表全体に対する重要性を含む一定の重要性
に関する定量的な基準値を決定した。定性的検討とともに、これらは我々が監査範囲及び監査手続きの性質、タイ
ミング及び規模を決定し、財務諸表全体における個別又はまとめての虚偽表示を評価するのに役立った。
全体の重要性基準 58,700,000 スイス・フラン
決定方法 資産合計の0.33％
適用されたベンチマークが適当 財務諸表の使用者が一般的に必要とする情報の分析に基づき、かかるベン
であると考える根拠 チマークを適用した。利潤最大化及び利益剰余金の分配がないことから、
資産合計が、公社の財務実績の重要な測定基準であり、一般的に認められ
るベンチマークであると考える。
我々は、監査において特定される2,900,000スイス・フランを超過した虚偽表示及び基準値を下回っていたとし
ても定性的理由により報告が必要と判断される金額について報告を行うことで、監査及びリスク委員会と合意し
た。
主要な監査項目
主要な監査項目とは、専門家としての我々の判断において、当期財務諸表に対する我々の監査において最も重要
性を有する項目をいう。これらの項目は、財務諸表全体に対する我々の監査と照らして、またそれらに対する我々
の意見を作成する上で検討されるものであり、我々は、それらの項目に対する個別の意見を述べるものではない。
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レベル2金融商品の評価
主要な監査項目 我々の監査における主要な監査項目の検討方法
財務諸表注記17に記載されるとおり、金融資産及び 我々は、契約承認プロセス、システムにおける契約
負債の大半は公正価値により貸借対照表に計上されて 内容の正確性に対する統制並びにモデル及びモデル・
いる。2018年12月31日現在、公正価値で保有される金 パラメーターの検討に対する統制を含む、財務報告に
融商品のうち14.5十億スイス・フラン（81％）の資産 関する主要な統制の設計及び存在について評価・テス
及び15.2十億スイス・フラン（94％）の負債が、IFRS トした。それに伴い我々は、試査により以下を行っ
第13号に基づきレベル2に分類された。レベル3金融商 た：
品は少額であった。 ・財務システムにおいて、適切な評価モデル、十分な
我々がかかる分野に焦点を当てたのは、金融商品の パラメーター及び正確な計算など、関連する裏付けを
公正価値を評価するのに用いられるモデルの複雑性に カバーし、レベル2に分類されたすべての金融商品に
ある。 対し、公正価値及び減価償却費評価のための我々独自
我々は、不正確な公正価値を引起す可能性のある以 のモデルを用いた独立した再計算を行った。
下のリスクを特定し、評価した。 ・市場インプット・データ（金利、FXレート）を外部
・公社はレベル2金融商品の評価に複数のタイプのモ 情報と共にテストし、間接的に観測可能なインプット
デルを用いている。モデルの不備又は不正確なモデ が観測可能な市場データ及び／又は商品価格と一致す
ル・パラメーターは重大な差異を引起す可能性があ るかどうかを検証した。
る。 ・公正価値で計上されているサンプルのうちすべての
・金融商品の価値を決めるのに用いられるモデル・イ 商品の金利変動に対する感度及び通貨のイールドカー
ンプットの大半は観測可能である一方、間接的に観測 ブを確認した。
可能なインプットもありそれらは評価の差異を引起す 我々と公社の評価において特定された差異は上記に
可能性がある。金融商品ベースではこれらの差異はご 記される基準値内であり、我々は公社の公正価値測定
くわずかであるが、金融商品全体の集団に対して推測 を承認した。
される場合、重大な差異となる可能性がある。
財務諸表注記2.5及び17（38ページから40ページ及
び67ページから68ページ）を参照のこと。
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資本市場取引及び車両購入資金融資契約
主要な監査項目 我々の監査における主要な監査項目の検討方法
公社の中核活動及び社会的使命は、公社の株主であ 我々は、鉄道会社からの融資依頼における手順を含
る26か国の鉄道会社及びその他鉄道事業体に対し、鉄 む財務報告に関連する主要な統制の設計及び存在につ
道設備の更新及び近代化のための費用対効果の高い融 いて評価・テストした。さらに、我々は以下を実施し
資を提供し、欧州の鉄道開発を支援することである。 た：
2018 年12月31日現在で12.8十億スイス・フラン又は ・当期に締結されたすべての借入金、スワップ及び鉄
72％（資産）及び14.8十億スイス・フラン又は92％ 道契約を検討し、それらが内部方針に準拠し、マッチ
（債務）である借入の実施（車両購入資金融資契約及 ングの原則を満たすることを確認した。また、契約の
びデリバティブを含む債券で構成される。）は、国際 主要な要素を検討し、公正価値オプションの使用に必
資本市場における社債の発行を通じて長期的な資金調 要な基準を満たすことを確認した。
達を行うものであり、公社の中核である貸付業務及び ・我々は、2018年12月31日現在の新規の借入金、デリ
流動性ポジションを支持するものである。車両購入資 バティブ及び車両購入資金融資契約の契約データと財
金融資契約とデリバティブ及び借入金の調整は、関連 務システムデータとの照合を行い、それらが正確に財
する金融商品の公正価値オプションの適用及び公正価 務諸表に反映されていることを確認した。
値の指定のため、IFRS第9号で義務付けられている。 ・我々は、負債残高を確認するために相手方の鉄道会
我々は、この領域が公社の中核活動及び社会的使命 社に回覧を行い、それらの結果をまとめ、財務システ
を表すものであることから焦点を当てた。 ムの基礎資料と一致させた。
我々は、不正確な財務的問題を引起こす可能性のあ
る以下のリスクを特定・評価した。 我々が実施し上記に記載される実質的なテストは、
・車両購入資金融資契約が公正価値オプションの使用 上述のリスクに対処するための十分な監査証拠を提供
における内部方針及び要件に準拠していない可能性 するものであった。
・FVTPLとして指定される取引を支援する車両購入資
金融資契約、融資及びデリバティブの間のデュレー
ション、金利及び通貨に関する調整及びマッチングの
原則が不適切又は不正確である可能性
財務諸表注記3.3並びに9、10及び14（ページ48から
49ページ及び57ページから63ページ）を参照のこと。
年次報告書におけるその他情報
理事会は、年次報告書におけるその他情報に対する責任を有する。その他情報とは、欧州鉄道金融公社の財務諸
表及び我々の監査報告書を除く、年次報告書に含まれるすべての情報により構成される。
財務諸表に対する我々の意見は、年次報告書におけるその他情報を対象にしたものではなく、それらの確実性を
結論づけるものでもない。
財務諸表に対する我々の監査に関連する我々の責任は、年次報告書におけるその他情報を読み、その際に、その
他情報が財務諸表若しくは監査により得た我々の知識と著しく矛盾し、又は重大な虚偽表示があると思われるか否
かを検討することである。我々が行った作業に基づき、その他情報に重大な虚偽表示があると結論付けた場合、
我々はその事実を報告する義務がある。それに関し、我々が報告すべき点はない。
財務諸表に対する理事会の責任
理事会は、IFRS、年次報告書に記載される会計及び評価指針、公社設立のための国際協定並びに定款の要件に基
づき真実かつ公正な表示がなされている財務諸表を作成し、不正行為又は過失によるか否かに関わらず、重大な虚
偽表示のない財務諸表を作成するために理事会が必要であると決定する内部統制に対し責任を有する。
財務諸表の作成において、理事会は、理事会が公社を清算し、事業を停止し、又はそうする他現実的な選択肢が
ない場合を除き、継続事業体の地位を維持する公社の能力を評価し、継続事業体に関連する事項を開示し（適用あ
る場合）、継続事業体の会計基準を用いる責任を有する。
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財務諸表の監査に対する監査人の責任
我々の目的は、不正行為又は過失によるか否かに関わらず、財務諸表全体に重大な虚偽表示がないかどうかの合
理的な保証を得、我々の意見を含んだ監査報告書を発行することである。合理的な保証は、高度な保証であるが、
ISAs又はスイス監査基準に基づき実施された監査が常に重大な虚偽表示（ある場合）を検知することを保証するも
のではない。虚偽表示は、不正行為又は過失により発生する可能性があり、個別又はまとめてかに関わらず、使用
者による財務諸表の基礎に基づく経済的判断に影響を及ぼすことが合理的に見込まれる場合に、重大であると見な
される。
ISAs及びスイス監査基準に基づく監査の一部として、我々は専門家として判断を下し、監査を通じて職業的懐疑
心を維持した。また、我々は：
・財務諸表における重大な虚偽表示（不正行為又は過失によるか否かに関わらず）のリスクを特定・評価し、そ
れらのリスクに対処する監査手順を実施し、我々の意見の基礎となるのに十分かつ適切な監査証拠を得た。不正行
為による重大な虚偽表示を検知できないリスクは、過失による虚偽表示を検知できないリスクよりも高い。これは
不正行為が共謀、偽造、意図的な不作為、不当表示又は内部統制の無効化に関与している可能性があるためであ
る。
・状況下において適切な監査手順を設計するために監査に関連する内部統制の知識を得た（ただし、事業体の内
部統制の有効性に対する意見を述べる目的でではない。）。
・用いられた会計方針の適切性及び会計上の見積り並びにそれらに関連し行われた開示の合理性を評価した。
・理事会による会計における継続事業体の前提の基礎の使用の適切性及び獲得した監査証拠に基づき、継続事業
体として存在する公社の能力に著しい疑念を投げ掛ける事象又は状況に関連する重大な不確実性が存在するか否か
について結論付けた。我々が重大な不確実性が存在すると結論付けた場合、我々はその監査報告書において、財務
諸表に関する開示について注意を促す義務があり、もしもかかる開示が不十分である場合、我々の意見を修正しな
ければならない。我々の結論は、監査報告書の日付現在において我々が得た監査証拠に基づくものであるが、将来
事象又は状況により、公社が継続事業体として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の全体的な表示、構成及び開示を含む内容を評価し、潜在的な取引及び事象について適正表示を満た
す方法で表示しているか否かを評価した。
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我々は、理事会又は関連する委員会に、とりわけ計画された監査の範囲及びタイミング並びに我々が監査におい
て特定した内部統制の重大な欠陥を含む重大な監査結果について伝達した。
我々はまた、理事会又は関連する委員会に、我々が独立性に関する倫理要件を遵守した旨の表明を提供し、我々
の独立性に影響を及ぼすと合理的に考えられるすべての関係性及び事項並びに保全措置（適用ある場合）について
伝達した。
理事会又は関連する委員会とのコミュニケーションを踏まえ、我々は、当期の財務諸表の監査において最も重要
であった事項がすなわち主要な監査事項であったと結論付けた。法規制がそれらの事項の公開を妨げる又は非常に
稀なケースにおいてそれらの事項を報告書に記載することによる悪影響がかかるコミュニケーションによる公益を
上回ることが合理的に予想されることからそれらが記載されるべきではないと我々が判断する場合を除き、我々は
それらの事項を監査報告書に記載する。
その他法的要件に関する報告
我々は、我々が監査監督法（Auditor Oversight Act: AOA）に準じた資格認可の法的要件及び独立性に関する法
的要件（SCO728条及びAOA11条）を満たしており、独立性と両立し得ない状況がないことを確認している。
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SCO728a条第１項第３号及びスイス監査基準890条に基づき、理事会の指示により財務書類を作成するために設計
された内部統制制度は存在することを、我々は確認した。
我々は、提出された財務書類が承認されるよう提言する。
PricewaterhouseCoopers AG
(署名済) (署名済)
Ray Kunz Marco Tiefenthal
会計監査人 会計監査人
責任者
バーゼル、2019年3月5日
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監査人報告書（和訳）
財務書類に関する監査人の報告書
意見
我々は、2017年12月31日現在の貸借対照表並びに同日をもって終了した年度の損益計算書、包括損益計算書、資
本変動表及びキャッシュ・フロー計算書並びに財務諸表に対する注記（重要な会計方針の概要を含む。）により構
成される欧州鉄道金融公社の財務諸表（年次報告書32ページから67ページ）について監査を行った。
我々の意見では、2017年12月31日現在の財務諸表は、国際会計基準審議会が公表する国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローをすべての重要な点において公正に
表している。さらに、同財務諸表は公社設立のための国際協定及び定款に準拠している。
意見の基礎
我々は、国際監査基準（以下「ISAs」という。）及びスイス監査基準に準拠して監査を実施した。これらの規定
及び基準に基づく我々の責任は、本報告書における「財務諸表の監査における監査人の責任」の項目において詳細
に述べられている。
我々は、スイス法の規定及びスイス監査業務要件並びに職業会計士のためのIESBA倫理綱領に準拠した独立事業
体であり、それらの要件に基づいたその他の倫理的責任を果たしている。我々は、獲得した監査証拠が我々の意見
の基礎を提供するのに十分かつ適切であると確信している。
我々の監査アプローチ
概観 全体の重要性基準：65,600,000スイス・フラン
事業体の構成、会計手順及び統制並びに事業体が事業を行う業界
を考慮し、財務諸表に対する包括的な意見を提供し、十分な業務を
行うために、我々は監査範囲を調整している。
主要な監査項目として、以下の焦点領域が認識された：
・レベル2金融商品の評価
・資本市場取引及び車両購入資金融資契約
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監査範囲
我々は、重要性を決定し、財務書類における重大な虚偽表示のリスクを評価する事により、監査を設計してい
る。特に、我々は、仮説を立て内在する不確実性を伴う将来事象などに関連する会計上の重要な見積りなど、主観
的判断を下す場合の検討を行った。我々のすべての監査と同様に、我々は、とりわけ不正行為による重大な虚偽表
示のリスクを示すバイアスの証拠があるか否かの検討を含む、内部統制の無効化のリスクを検討した。
重要性
我々の監査の範囲は、重要性の適用に影響を受ける。我々の監査意見は、財務諸表における重大な虚偽表示がな
いことに対する合理的保証を提供することを目的としている。虚偽表示は、不正行為又は過失により発生する可能
性がある。それらは、個別に又はまとめてかに関わらず、使用者による財務諸表の基礎に基づく経済的判断に影響
を及ぼすことが合理的に見込まれる場合に、重大であると見なされる。
専門家としての我々の判断に基づき、我々は、下表のとおり、財務諸表全体に対する重要性を含む一定の重要性
に関する定量的な基準値を決定した。定性的検討とともに、これらは我々が監査範囲及び監査手続きの性質、タイ
ミング及び規模を決定し、財務諸表全体における個別又はまとめての虚偽表示を評価するのに役立った。
全体の重要性基準 65,600,000 スイス・フラン
決定方法 資産合計の0.33％
適用されたベンチマークが適当 財務諸表の使用者が一般的に必要とする情報の分析に基づき、かかるベン
であると考える根拠 チマークを適用した。利潤最大化及び利益剰余金の分配がないことから、
資産合計が、公社の財務実績の重要な測定基準であり、一般的に認められ
るベンチマークであると考える。
我々は、監査において特定される3,200,000スイス・フランを超過した虚偽表示及び基準値を下回っていたとし
ても定性的理由により報告が必要と判断される金額について報告を行うことで、監査及びリスク委員会と合意し
た。
主要な監査項目
主要な監査項目とは、専門家としての我々の判断において、当期財務諸表に対する我々の監査において最も重要
性を有する項目をいう。これらの項目は、財務諸表全体に対する我々の監査と照らして、またそれらに対する我々
の意見を作成する上で検討されるものであり、我々は、それらの項目に対する個別の意見を述べるものではない。
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有価証券報告書
レベル2金融商品の評価
主要な監査項目 我々の監査における主要な監査項目の検討方法
財務諸表注記17に記載されるとおり、金融資産及び 我々は、契約承認プロセス、システムにおける契約
負債の大半は公正価値により貸借対照表に計上されて 内容の正確性に対する統制並びにモデル及びモデル・
いる。2017年12月31日現在、公正価値で保有される金 パラメーターの検討に対する統制を含む、財務報告に
融商品のうち16.2十億スイス・フラン（81％）の資産 関する主要な統制の設計及び存在について評価・テス
及び16.9十億スイス・フラン（93％）の負債が、IFRS トした。それに伴い我々は、試査により以下を行っ
第13号に基づきレベル2に分類された。レベル3金融商 た：
品は少額であった。 ・財務システムにおいて、適切な評価モデル、十分な
我々がかかる分野に焦点を当てたのは、金融商品の パラメーター及び正確な計算など、関連する裏付けを
公正価値を評価するのに用いられるモデルの複雑性に カバーし、レベル2に分類されたすべての金融商品に
ある。 対し、公正価値及び減価償却費評価のための我々独自
我々は、不正確な公正価値を引起す可能性のある以 のモデルを用いた独立した再計算を行った。
下のリスクを特定し、評価した。 ・市場インプット・データ（金利、FXレート）を外部
・公社はレベル2金融商品の評価に複数のタイプのモ 情報と共にテストし、間接的に観測可能なインプット
デルを用いている。モデルの不備又は不正確なモデ が観測可能な市場データ及び／又は商品価格と一致す
ル・パラメーターは重大な差異を引起す可能性があ るかどうかを検証した。
る。 ・公正価値で計上されているサンプルのうちすべての
・金融商品の価値を決めるのに用いられるモデル・イ 商品の金利変動に対する感度及び通貨のイールドカー
ンプットの大半は観測可能である一方、間接的に観測 ブを確認した。
可能なインプットもありそれらは評価の差異を引起す 我々と公社の評価において特定された差異は上記に
可能性がある。金融商品ベースではこれらの差異はご 記される基準値内であり、我々は公社の公正価値測定
くわずかであるが、金融商品全体の集団に対して推測 を承認した。
される場合、重大な差異となる可能性がある。
財務諸表注記2.5及び17（38ページから40ページ及
び65ページから66ページ）を参照のこと。
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資本市場取引及び車両購入資金融資契約
主要な監査項目 我々の監査における主要な監査項目の検討方法
公社の中核活動及び社会的使命は、公社の株主であ 我々は、鉄道会社からの融資依頼における手順を含
る26か国の鉄道会社及びその他鉄道事業体に対し、鉄 む財務報告に関連する主要な統制の設計及び存在につ
道設備の更新及び近代化のための費用対効果の高い融 いて評価・テストした。さらに、我々は以下を実施し
資を提供し、欧州の鉄道開発を支援することである。 た：
2017 年12月31日現在で15.6十億スイス・フラン又は ・当期に締結されたすべての借入金、スワップ及び鉄
79％（資産）及び16.3十億スイス・フラン又は90％ 道契約を検討し、それらが内部方針に準拠し、マッチ
（債務）である借入の実施（車両購入資金融資契約及 ングの原則を満たすることを確認した。また、契約の
びデリバティブを含む債券で構成される。）は、国際 主要な要素を検討し、公正価値オプションの使用に必
資本市場における社債の発行を通じて長期的な資金調 要な基準を満たすことを確認した。
達を行うものであり、公社の中核である貸付業務及び ・我々は、2017年12月31日現在の新規の借入金、デリ
流動性ポジションを支持するものである。車両購入資 バティブ及び車両購入資金融資契約の契約データと財
金融資契約とデリバティブ及び借入金のマッチング 務システムデータとの照合を行い、それらが正確に財
は、関連する金融商品の公正価値オプション適用及び 務諸表に反映されていることを確認した。
公正価値指定の主要な基準のひとつである。 ・我々は、負債残高を確認するために相手方の鉄道会
我々は、この領域が公社の中核活動及び社会的使命 社に回覧を行い、それらの結果をまとめ、財務システ
を表すものであることから焦点を当てた。 ムの基礎資料と一致させた。
我々は、不正確な財務的問題を引起こす可能性のあ ・我々は、市場インプット・データ（金利、FXレー
る以下のリスクを特定・評価した。 ト）を外部データと調整し、比較した。
・車両購入資金融資契約が不適切、不正確又は不完全 我々が実施し上記に記載される実質的なテストは、
であると認識される可能性 上述のリスクに対処するための十分な監査証拠を提供
・車両購入資金融資契約、融資及びデリバティブの間 するものであった。
のデュレーション、金利及び通貨に関するマッチング
の原則が不適切又は不正確である可能性
財務諸表注記3.3並びに9、10及び14（ページ46から
47ページ及び55ページから61ページ）を参照のこと。
年次報告書におけるその他情報
理事会は、年次報告書におけるその他情報に対する責任を有する。その他情報とは、欧州鉄道金融公社の財務諸
表及び我々の監査報告書を除く、年次報告書に含まれるすべての情報により構成される。
財務諸表に対する我々の意見は、年次報告書におけるその他情報を対象にしたものではなく、それらの確実性を
結論づけるものでもない。
財務諸表に対する我々の監査に関連する我々の責任は、年次報告書におけるその他情報を読み、その際に、その
他情報が財務諸表若しくは監査により得た我々の知識と著しく矛盾し、又は重大な虚偽表示があると思われるか否
かを検討することである。我々が行った作業に基づき、その他情報に重大な虚偽表示があると結論付けた場合、
我々はその事実を報告する義務がある。それに関し、我々が報告すべき点はない。
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財務諸表に対する理事会の責任
理事会は、IFRS、年次報告書に記載される会計及び評価指針、公社設立のための国際協定並びに定款の要件に基
づき真実かつ公正な表示がなされている財務諸表を作成し、不正行為又は過失によるか否かに関わらず、重大な虚
偽表示のない財務諸表を作成するために理事会が必要であると決定する内部統制に対し責任を有する。
財務諸表の作成において、理事会は、理事会が公社を清算し、事業を停止し、又はそうする他現実的な選択肢が
ない場合を除き、継続事業体の地位を維持する公社の能力を評価し、継続事業体に関連する事項を開示し（適用あ
る場合）、継続事業体の会計基準を用いる責任を有する。
財務諸表の監査に対する監査人の責任
我々の目的は、不正行為又は過失によるか否かに関わらず、財務諸表全体に重大な虚偽表示がないかどうかの合
理的な保証を得、我々の意見を含んだ監査報告書を発行することである。合理的な保証は、高度な保証であるが、
ISAs又はスイス監査基準に基づき実施された監査が常に重大な虚偽表示（ある場合）を検知することを保証するも
のではない。虚偽表示は、不正行為又は過失により発生する可能性があり、個別又はまとめてかに関わらず、使用
者による財務諸表の基礎に基づく経済的判断に影響を及ぼすことが合理的に見込まれる場合に、重大であると見な
される。
ISAs及びスイス監査基準に基づく監査の一部として、我々は専門家として判断を下し、監査を通じて職業的懐疑
心を維持した。また、我々は：
・財務諸表における重大な虚偽表示（不正行為又は過失によるか否かに関わらず）のリスクを特定・評価し、そ
れらのリスクに対処する監査手順を実施し、我々の意見の基礎となるのに十分かつ適切な監査証拠を得た。不正行
為による重大な虚偽表示を検知できないリスクは、過失による虚偽表示を検知できないリスクよりも高い。これは
不正行為が共謀、偽造、意図的な不作為、不当表示又は内部統制の無効化に関与している可能性があるためであ
る。
・状況下において適切な監査手順を設計するために監査に関連する内部統制の知識を得た（ただし、事業体の内
部統制の有効性に対する意見を述べる目的でではない。）。
・用いられた会計方針の適切性及び会計上の見積り並びにそれらに関連し行われた開示の合理性を評価した。
・理事会による会計における継続事業体の前提の基礎の使用の適切性及び獲得した監査証拠に基づき、継続事業
体として存在する公社の能力に著しい疑念を投げ掛ける事象又は状況に関連する重大な不確実性が存在するか否か
について結論付けた。我々が重大な不確実性が存在すると結論付けた場合、我々はその監査報告書において、財務
諸表に関する開示について注意を促す義務があり、もしもかかる開示が不十分である場合、我々の意見を修正しな
ければならない。我々の結論は、監査報告書の日付現在において我々が得た監査証拠に基づくものであるが、将来
事象又は状況により、公社が継続事業体として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の全体的な表示、構成及び開示を含む内容を評価し、潜在的な取引及び事象について適正表示を満た
す方法で表示しているか否かを評価した。
我々は、理事会又は関連する委員会に、とりわけ計画された監査の範囲及びタイミング並びに我々が監査におい
て特定した内部統制の重大な欠陥を含む重大な監査結果について伝達した。
我々はまた、理事会又は関連する委員会に、我々が独立性に関する倫理要件を遵守した旨の表明を提供し、我々
の独立性に影響を及ぼすと合理的に考えられるすべての関係性及び事項並びに保全措置（適用ある場合）について
伝達した。
理事会又は関連する委員会とのコミュニケーションを踏まえ、我々は、当期の財務諸表の監査において最も重要
であった事項がすなわち主要な監査事項であったと結論付けた。法規制がそれらの事項の公開を妨げる又は非常に
稀なケースにおいてそれらの事項を報告書に記載することによる悪影響がかかるコミュニケーションによる公益を
上回ることが合理的に予想されることからそれらが記載されるべきではないと我々が判断する場合を除き、我々は
それらの事項を監査報告書に記載する。
その他法的要件に関する報告
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我々は、我々が監査監督法（Auditor Oversight Act: AOA）に準じた資格認可の法的要件及び独立性に関する法
的要件（SCO728条及びAOA11条）を満たしており、独立性と両立し得ない状況がないことを確認している。
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SCO728a条第１項第３号及びスイス監査基準890条に基づき、理事会の指示により財務書類を作成するために設計
された内部統制制度は存在することを、我々は確認した。
我々は、提出された財務書類が承認されるよう提言する。
PricewaterhouseCoopers AG
(署名済) (署名済)
Ray Kunz Marco Tiefenthal
会計監査人 会計監査人
責任者
バーゼル、2018年3月6日
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損 益 計 算 書
( 単位：千スイス・フラン)
注記 2018 年 2017 年
利息収入
(4) 604,446 612,492
その他の類する収入 (4) 31,135 0
利息及び利息に類する費用 -618,553 -595,257
(4)
受取利息（純額）
17,027 17,234
手数料収入及び受取手数料 (5) 12,493 12,489
手数料費用及び支払手数料 -1,748 -1,234
(5)
手数料収入（純額）
10,745 11,255
金融商品に関する損益（純額） (6) -1,665 -384
信用減損／益 (3) 22 0
外国為替差損益 -52 16
その他営業損益 126 168
その他営業損益（純額） -1,569 -200
営業利益合計
26,203 28,290
一般管理費 (7) -10,004 -10,959
固定資産の減価償却 -250 -648
(13)
営業費用合計
-10,254 -11,607
当期純利益
15,949 16,683
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
包括利益計算書
（単位：千スイスフラン） 注記 2018 年 2017 年
当期純利益
15,949 16,683
その他包括利益：
損益計算書おいて再分類される可能性のある項目：
売却可能金融資産の公正価値調整 (16) 0 735
その他包括利益を通じて公正価値測定される金融資産 -2,141 0
の公正価値調整
(16)
損益計算書において再分類されない項目：
退職給付金債務の再測定 716 -8
(15)(16)
その他当期包括利益
-1,425 727
当期包括利益合計
14,523 17,410
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
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貸 借 対 照 表
( 単位：千スイス・フラン)
2018 年 2017 年
資 産
12 月31日現在 12 月31日現在
注記
現金及び現金同等物 (8) 2,180,916 1,808,469
金融投資 (8) 2,799,228 2,453,750
金融機関により発行された債券 1,250,981 775,308
負債証券 1,548,247 1,678,442
車両購入資金融資契約 (9) 11,295,131 13,730,802
デリバティブ金融商品 (10) 1,522,864 1,889,881
その他資産 8,623 3,590
未収収益及び前払費用 (12) 4,299 4,516
有形固定資産 (13) 6,110 6,160
141 195
無形固定資産
(13)
資産合計 17,817,314 19,897,364
負 債
1,201,443 1,890,052
金融機関及び顧客への債務 (14)
債券 (14) 14,460,309 15,749,228
発行済債券 12,846,954 14,096,006
その他 1,613,355 1,653,221
デリバティブ金融商品 (10) 383,115 600,349
その他債務 123,240 20,813
未払費用及び前受収益 759 339
4,052 4,647
退職給付金債務
(15)
負債合計 16,172,918 18,265,428
資 本
520,000 520,000
払込済資本
引受済資本 2,600,000 2,600,000
請求払株式資本 -2,080,000 -2,080,000
法定準備金 (16) 806,102 791,767
一般リスク基金 310,376 308,029
その他準備金 (16) -1,586 -161
9,504 12,302
利益剰余金
資本合計 1,644,395 1,631,936
負債及び資本合計 17,817,314 19,897,364
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
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資 本 変 動 表
請求払 法定 一般リスク
(単位：千スイス・フラン) 引受済資本 株式資本 準備金 基金 その他準備金 利益剰余金 合 計
2017 年1月1日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 774,218 304,612 -888 16,584 1,614,526
当期純利益 16,683 16,683
その他当期包括利益 727 727
利益処分 17,549 3,416 -20,965 0
2017 年12月31日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 791,767 308,029 -161 12,302 1,631,936
2018 年1月1日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 791,767 308,029 -161 12,302 1,631,936
IFRS 第9号初回適用に伴う変動 -2,064 -2,064
2018 年1月1日現在の残高（再表示後） 2,600,000 -2,080,000 791,767 308,029 -161 10,238 1,629,872
当期純利益 15,949 15,949
その他当期包括利益 -1,425 -1,425
利益処分 14,335 2,348 -16,683 0
2018 年12月31日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 806,102 310,376 -1,586 9,504 1,644,395
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
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キャッシュ・フロー計算書
( 単位：千スイス・フラン)
注記 2018 年 2017 年
営業活動からのキャッシュ・フロー
車両購入資金融資の実行 -608,826 -693,510
車両購入資金融資の返済 2,347,876 1,819,360
支払利息 -682,970 -709,411
受取利息 686,879 724,174
支払手数料 -2,374 -1,648
受取手数料 12,557 12,797
その他営業活動に関し支払われたキャッシュ・フロー -11,473 -13,064
その他営業活動に関し受領したキャッシュ・フロー 779 922
営業活動からの現金（純額）
1,742,447 1,139,622
投資活動からのキャッシュ・フロー
金融投資
負債証券の取得 -253,920 -436,844
負債証券の償還 325,384 360,350
負債証券の売却 36,850 284,910
金融機関により発行された債券 -1,924,619 -1,263,315
金融機関により発行された債券の償還 1,453,006 1,102,288
その他
固定資産の取得及び処分 -146 -92
投資活動からの現金（純額）
-363,445 47,298
財務活動からのキャッシュ・フロー
債券の新規発行 (14) 6,254,682 5,847,211
債券の償還 (14) -6,844,286 -7,094,685
金融機関及び顧客の債券 (14) 196,254 413,369
金融機関及び顧客の債券の償還 (14) -634,090 -391,674
デリバティブ金融商品からのキャッシュ・インフロー 12,736,698 10,991,582
デリバティブ金融商品からのキャッシュ・アウトフ
ロー -12,648,279 -10,832,519
現金担保からのキャッシュ・インフロー 1,170,802 1,677,850
現金担保からのキャッシュ・アウトフロー -1,220,311 -1,221,974
財務活動からの現金（純額）
-988,529 -610,840
為替レート差額（純額） -17,728 80,802
現金及び現金同等物の信用減損 -298 0
現金及び現金同等物の増加／（減少）
372,447 656,882
期首の現金及び現金同等物 1,808,469 1,151,588
期末の現金及び現金同等物 2,180,916 1,808,469
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
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注記1：一般事項
欧州鉄道金融公社（以下「公社」という。）は、主権国家間で調印された国際協定（以下「国際協定」とい
う。）に基づき、1956年11月20日にジョイント・ストック・カンパニーとして設立された。公社は、スイス、バー
ゼル市に所在する単独の事業体である。公社の活動の一般原則は、鉄道会社と公社との間で締結された契約（以下
「基本契約」という。）中に定められている。基本契約は、公社の全存続期間にわたって効力を有し、全鉄道会社
及び公社の合意によってのみこれを改訂することができる。
公社は、国際資本市場における借入及び独自の株主資本の一部の使用を通じて、鉄道設備に対する融資を行う。
公社は、融資が完全に払戻されるまで、設備の所有権を保有するか、又はこれと同等とみなされる直接若しくは間
接的な担保権（特に質権）を保有する。
公社の資本は、主に、マネー・マーケット・ペーパー及び債券などの流動性管理の目的で利用され、限られた範
囲内においては、車両購入資金融資契約に対して利用される。
注記2：重要な会計方針の概要
注記2-1：作成の原則
公社の財務書類は、国際会計基準審議会（以下「IASB」という。）が公表する国際財務報告基準（以下「IFRS」
という。）に基づき作成されている。財務書類は原価法に基づき作成されている。ただし、その他の包括利益を通
じて公正価値測定される投資、デリバティブ金融商品並びに損益を通じて公正価値測定される（以下「FVPL」とい
う。）金融資産及び金融負債を除く。これらはすべて公正価値で測定された。
財務書類は、スイス・フランにより表示されている。
注記2-2：財務書類の表示
公社は通常、流動性の順序に沿って貸借対照表を表示している。
金融資産及び金融負債は相殺されており、認識された金額を相殺するための法的強制力のある権利があり、純額
ベースで決済する意図があり、金融資産の実現と金融負債の決済を同時に行う意図がある時のみ、純額が貸借対照
表において報告される。利益及び費用は、いずれかの会計方針又は解釈により要求される又は認められる場合を除
き、損益計算書において相殺されない。
注記2-3：重要な会計判断及び見積り
財務書類作成にあたり、公社は、報告された利益、財政状態及び財務書類で開示されたその他の情報に影響を及
ぼす特定の重要な会計上の見積り及び前提を示さなければならない。かかる見積りは、入手可能な情報及び公社に
よる判断に基づいている。将来の実際の業績は、かかる見積りから逸れる可能性があり、その差異は財務書類に
とって重要となる場合がある。
最も重要な判断及び見積りは、以下のとおりである。
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金融商品の公正価値
貸借対照表において計上された金融資産及び金融負債の公正価値が活発な市場から入手できない場合、それらは
数理モデルの使用を含む様々な評価手法を用いて決定される。これらのモデルに対するインプットは、観測可能な
市場データから入手される。観測可能な市場データが入手不可能な稀な状況においてのみ、公正価値を確立する判
断が必要となる。詳細は、注記2-5-8に示される。
金融資産の減損
公社は、少なくとも各貸借対照表の作成日において、個別の重要な金融資産を見直しており、１以上の事象の結
果として減損の客観的根拠があるか否かを評価している。潜在的な減損損失を決定する際、将来のキャッシュ・フ
ローの金額とタイミングの見積りにおいて公社の判断が必要とされる。これらの見積りは複数の要素に関する仮定
に基づいており、実際の結果は異なる可能性があり、将来における減損引当金の変更をもたらす可能性がある。
年金債務
確定給付型年金制度の費用は、保険数理評価を用いて決定される。保険数理評価は、割引率、将来の給与の増
加、死亡率及び将来の年金増額に関する仮定に基づく。これらの制度の長期的な性質に起因し、かかる仮定は、重
大な不確実性の影響下にある。かかる仮定については、注記15を参照のこと。
注記2-4：外貨換算
財務書類に含まれる項目は、公社が事業を行う主な経済環境の通貨（以下「機能通貨」という。）であるスイ
ス・フランを用いて測定される。財務書類は、スイス・フラン（以下「表示通貨」という。）で表示される。
外貨建て取引は、取引日における実勢為替レートで機能通貨に換算される。外貨建てのすべての資産及び負債の
換算により生じる損益は、損益計算書の「外国為替差損益」項目で認識される。
スイス・フラン以外の通貨建ての貨幣資産及び貨幣負債は、貸借対照表日における実勢為替レートを用いてスイ
ス・フランに換算される。かかる換算による損益は、損益計算書に計上される。原価法により測定される外国通貨
の非貨幣項目は、当初取引日における為替レートを用いて換算される。
注記2-5：金融商品
IFRS第9号に基づく金融商品の会計処理に関しては、注記2-17-1に記載されている。
注記2-5-1：2017年の数値に関するIAS第39号に基づく初期認識、事後測定及び認識の中止
通常の方法による取得は、取引日（すなわち公社が商品の契約条項の当事者となる日）において貸借対照表で認
識される又は認識を中止される。金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローを受領する権利が消滅した際又
は金融資産が譲渡され、公社が実質的にすべての権利及び保有による利益を譲渡した際に認識が中止される。金融
負債は、契約で明示された債務が履行された時、又はかかる債務が消滅した際に認識を中止される。
金融商品は当初、公正価値に（金融商品が損益を通じて公正価値で計上されない場合）取引費用を加えて認識さ
れる。売却可能金融資産及び損益を通じて公正価値で測定される金融商品は、後に公正価値で計上される。償却原
価で測定される貸付金及び受取債権、満期保有資産並びに金融負債は、実効金利法を用いて償却原価で計上され
る。
損益を通じて公正価値で測定される金融資産の区分の公正価値の変動により生じる実現及び未実現損益は、かか
る損益が発生する間、損益計算書において「金融商品に関する損益（純額）」の項目にに含まれる。
取引価格が、同一の商品に関するその他観測可能な現行市場取引における公正価値と異なる場合、又は観測可能
な市場からのデータのみを含む変数による評価手法に基づく公正価値と異なる場合、公社は、取引価格と公正価値
の差異（取引時損益（「Day 1」profit or loss）を、「金融商品に関する損益（純額）」において即座に認識す
る。公正価値が観測不可能なデータを用いて決定された場合、取引価格とモデル値の差異は、インプットが観測可
能になるか、商品の認識が中止された際にのみ、損益計算書において認識される。
外国為替差損益を除く売却可能債務証券の公正価値の変動により生じる未実現損益は、その他包括利益において
認識され、かかる商品が売却、回収又は別の方法で処分されるまでその他準備金に累積される。売却可能債務証券
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に対する外貨換算の影響は、損益計算書において認識される。売却可能金融投資からの利息は、受取利息として認
識され、実効利率法を用いて算出される。
売却可能として分類された有価証券が売却、回収、処分又は減損された場合、未実現損益は、損益計算書に含ま
れる。
注記2-5-2：2017年の数値に関するIAS第39号に基づく金融商品区分
損益を通じて公正価値測定される金融資産又は金融負債
この区分はさらに、次の2つの下位区分に分けられる。すなわち、取引目的で保有される金融資産又は金融負債
及び初期認識において損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産又は金融負債である。
金融資産又は金融負債は、短期間内に主に売却又は買戻目的で取得又は負担した場合若しくは公社がこのように
分類した場合、取引目的で保有され金融資産に分類される。デリバティブは、リスク軽減の目的でのみ、公社によ
り使用される。IAS第39号に基づき、デリバティブは取引目的保有で保有されると分類される。
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産又は金融負債の場合、初期認識時にかかる金融資
産又は金融負債を指定する基準は、かかるすべてのポジションにおける通貨及び／又は金利リスクが、デリバティ
ブを用いて経済的にヘッジされていることである。一連の金融商品によるキャッシュ・フローは一致し、損益計算
書上の公正価値の変動を相殺する。かかる場合においては、関連するすべての金融商品に対して同じ会計評価が適
用できるという意味で会計上のミスマッチが大幅に低減されるので、公正価値オプションの適用が、より適切な情
報につながる。
公正価値オプションを利用しなければ、デリバティブなどの一部の金融商品のみしか損益を通じて公正価値で測
定されないため、会計上のミスマッチが生じる。
貸付金及び受取債権
貸付金及び受取債権は、活発な市場に上場されていない固定又は確定支払の非デリバティブ金融資産である。貸
付金及び受取債権は、債務者に対して公社が資金又はサービスを直接提供し、かかる受取債権を売買する意図がな
い場合に生じる。
満期保有投資
満期保有投資は、公社が満期まで保有する前向きな意向と能力を有する、満期日が固定された固定又は確定支払
の非デリバティブ金融資産である。
売却可能金融資産
売却可能金融資産は、この区分に指定された又はその他のどの区分にも分類されない非デリバティブ金融資産
（債務証書）である。
売却可能金融資産は、金利水準の変化を見込んで又はその対応として売却される可能性がある。
償却原価による金融負債
公社により発行された、損益を通じて公正価値測定されるものと指定されない金融商品は、償却原価により測定
される。公正価値による初回測定の後、発行済負債及びその他の借入金は償却原価により事後測定される。償却原
価は、発行における割引又はプレミアム及び実効金利の不可欠な一部である費用を考慮し算出される。
注記2-5-3：現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、銀行の請求払いの現金預金及び、当初契約満期日が発行又は取得日から起算して3か月
以下のその他短期投資から成る。貸借対照表において、当座借越額は「金融機関及び顧客への債務」に含まれる。
銀行の請求払いの現金預金は償却原価で測定される。現金及び現金同等物から成るその他の短期投資は、公正価値
又は償却原価で測定される。
注記2-5-4：2017年の数値に関するIAS第39号に基づく金融投資
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公社はその投資を、次の区分に分類している。すなわち、損益を通じて公正価値測定される金融資産、貸付金及
び受取債権、満期保有投資、並びに売却可能金融資産である。この分類は、当該投資の取得目的によって決められ
ている。公社は、初期認識時に投資の分類を決定し、各報告日にその指定を再検討する。
注記2-5-5：車両購入資金融資契約
車両購入資金融資契約は、公正価値オプションが適用されない場合、償却原価で測定される。車両購入資金融資
契約はたいていの場合、公正価値オプションの適用基準を満たしており、公社は車両購入資金融資契約を初期認識
から取消不能な形で、損益を通じて公正価値で測定される金融資産として指定する。車両購入資金融資契約、ス
ワップ及び借入金の一致は、関連するすべての金融商品の公正価値オプション適用及び公正価値測定指定の主要な
基準のひとつである。
注記2-5-6：デリバティブ金融商品
デリバティブ金融商品は、当初、貸借対照表において公正価値で認識され、その後公正価値で測定される。デリ
バティブ金融商品は、貸借対照表において、正の公正価値の場合は資産として、負の公正価値の場合は負債として
計上される。
公社は、そのリスク管理方針に基づき、通貨及び為替リスクを効果的に緩和するためにデリバティブを利用して
いるだけであるが、ヘッジ会計は適用していない。しかしながら、公社は公正価値オプションを適用しており、そ
れにより、ナチュラル・ヘッジ（相殺）が可能となる。キャッシュ・フロー・マッチングの原則により、金融資産
及び金融負債並びに関連するデリバティブ商品の公正価値の逆方向の変動は、相互に相殺する傾向にある。結果と
して、会計上のミスマッチは軽減される。
注記2-5-7：金融機関及び顧客への債務並びに債券
借入残高は、公正価値オプションが適用されない場合、実効金利法を用いて、償却原価で計上される。大多数の
場合において、鉄道設備の融資に関する借入金は、損益を通じて公正価値測定されるものと指定される（前項を参
照のこと。）。車両購入資金融資契約、スワップ及び借入金の一致は、関連するすべての金融商品が損益を通じて
公正価値として指定される根拠となる。償却原価で計上された借入金は、当初、発生した取引費用を差し引いた公
正価値で認識される。その後、借入金は償却原価で計上される。手取金（取引費用控除後）及び償還価値の差異
は、借入期間にわたり、実効金利法を用いて、損益計算書で認識される。
注記2-5-8：公正価値の決定
活発な市場において取引される流動資産の公正価値は、取引費用の控除前の取引相場価格又はディーラー相場価
格に基づき決定されている。注記17に記されている公正価値測定ヒエラルキーによれば、これらの商品は「レベル
1」に分類される。
その他すべての金融商品について、公社は評価手法を用いて公正価値を確定している。評価手法には、直近の独
立当事者間の取引、実質的に同じその他商品の参照、及び独自の情報源による市場パラメーター（イールド・カー
ブ及び為替相場など）の使用を最大限に活用する割引キャッシュ・フロー・モデルが含まれることがある。市場パ
ラメーターの大半は、直接観測可能又は商品価値から暗示される。このモデルは、インプットの数値が最も活発な
市場における取引パラメーターと直接一致しない際における補間など、価格決定において数値的手法を実行する可
能性がある。1件の投資を除き、重大な観測不可能なインプットを含む評価はない。
評価プロセスでは、契約上の合意及び現在観測可能な金融市場イールド・カーブ、スワップ・イールド・カーブ
及び外国為替レートを用いた現在価値の計算に基づき、将来の予測キャッシュ・フローが決定される。
評価モデル及び手法は、モデル性能及び調整のために、定期的に見直される。本年度の評価法は、特段の記載の
ない限り、前年度と一貫している。
評価手法が用いられることにより、金融商品の見積公正価値は、市場で実現し得ない又は異なる仮定や要因の下
では、大幅に異なる可能性がある。測定が、主に観測可能な市場データに基づく場合、当該商品は「レベル2」に
分類される。公正価値測定が、観測可能な市場データに基づかない場合、当該商品は「レベル3」に分類される。
注記2-5-9：2017年の数値に関するIAS第39号に基づく金融資産の減損
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公社は、各貸借対照表日に、金融資産又は金融資産グループが減損される可能性があるという客観的な証拠があ
るかどうかを評価する。
客観的証拠には、借手又は一連の借手が重大な財政難に直面している兆候、破産又はその他金融再編成を開始す
る確率、利息又は元金の支払いにおける不履行又は延滞、未払金の変化若しくは不履行に相互に関連する経済状況
など、将来の予測キャッシュ・フローにおける測定可能な低下を示す観測可能なデータなどが含まれる可能性があ
る。
償却の対象となる資産は、帳簿価格が回収不可能である兆候を示す事象又は状況の変化があるか否かを検討し、
減損を見直される。減損損失は、資産の帳簿価格が回収可能金額又は当初実行金利を用いて算出された将来の予測
キャッシュ・フローの現在価値の純額を上回る際に、損益計算書において認識される。
売却可能債務に関して、なんらかの証拠が存在する場合、累積損失（損益計算書で以前に認識された当該金融資
産に関するいかなる減損損失も控除後の、取得原価と現在の公正価値の差異として測定される。）は、資本から除
外され、損益計算書で認識される。
翌期以降に、金融商品の公正価値が上昇し、かかる上昇が、損益計算書において減損損失が認識された後に発生
した信用事由に客観的に関連している場合、減損は、損益計算書を通じて戻入れられる。
注記2 -6：固定資産
固定資産には、公社の建物「リッターホフ」、事務所設備並びに公社所有のその他有形及び無形固定資産が含ま
れる。
有形及び無形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を差引いた金額で計上される。処分
に関する損益は、帳簿価格と売却代金の比較により判断され、損益計算書に計上される。20,000スイス・フラン未
満で購入した資産は、貸借対照表上では認識されないが、重要性に応じて直接費用として処理される。
予測される残存耐用期間にわたる固定資産の損失処理を行うための減価償却費は、定額法を用いて算出される。
予測される残存耐用期間は、以下のとおりである。
建物： 40年
土地： 無期限の有効期間
家具、機器及び車両： 2年から10年
コンピューター機器及びライセンス： 3年から5年
固定資産は、処分の際又はそれらの使用から将来における経済的効果が見込めなくなった際に、認識を中止され
る。
注記2-7：固定資産の減損
公社は、各報告日において、資産が減損される兆候の有無を評価する。何らかの兆候が存在する場合、公社は資
産の回収可能金額を予測する。資産の回収可能金額は、資産の公正価値から売却費用を差引いた金額又は使用価値
のいずれか高い方である。資産の帳簿価格が回収可能金額を上回る場合、資産は減損されたと考えられ、回収可能
価格まで減額される。
過去に認識された減損損失は、前回の減損損失の認識以降に資産の回収可能金額の決定に用いられた仮定が変更
された場合にのみ、戻入れられる。戻入れには限度があるため、資産の帳簿価格はその回収可能金額を上回ること
がなく、過年度において資産に対して認識された減損損失がなかったと仮定した場合の減価償却費控除後の帳簿価
格を上回ることもない。かかる戻入れは、損益計算書において認識される。
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注記2-8：退職給付金債務
IFRSに基づき、公社の年金制度は確定給付金制度と見なされる。かかる制度は、スイス法によって規制されてい
る。かかる制度は、第三者が公社との契約上の合意に基づき管理及び運営しているグループ管理制度である。委託
される年金資産は、公社と受託者との関係の性質と同様、スイスの規制及び慣行により統治されている。年金制度
への積立金は、雇用者及び従業員により支払われている。
かかる確定給付年金制度に関して貸借対照表において認識される負債は、報告期間末における確定給付債務の現
在価値から年金資産の公正価値を差引いたものである。確定給付債務は、予測単位積立方式を用いて独立保険数理
士により毎年計算される。確定給付債務の現在価値は、給付金が支払われる貨幣であるスイス・フラン建てであ
り、関連する年金債務と類似した満期を有する高品質社債の利率を用いて将来の予測キャッシュ・アウトフローを
割引き、決定される。
実績による修正及び保険数理上の仮定の変更により発生する再測定は、それらが発生した期間にわたりその他包
括利益において計上される。過去勤務費用は、損益計算書において即時認識される。
確定給付債務（純額）に対する支払利息（受取利息）は、損益計算書の「利息及び利息に類する費用」（「利息
及び利息に類する利益」）において表示される。
注記2-9：引当金
引当金は、(1)過去の事象の結果として現在の法的債務又は推定的債務が存在し、(2)当該債務の決済をするため
に資源の流出が必要となる可能性が高く、(3)その債務の金額を信頼をもって見積ることができる場合に、認識さ
れる。
引当金は、貨幣の時間的価値の現在の市場評価及び債務に特有のリスクを反映する利率を用いた、債務の決済を
するために必要と予測される支出の現在価値により測定される。時間経過に起因する引当金の増加は、利息費用と
して認識される。
注記2-10：資本
引受済資本は、額面金額10,000スイス・フランの記名式株式260,000株から成り、その内20％が払込まれてい
る。引受済かつ未払込の資本金は、定款第21条に記載のとおり、理事会の決定により、いつでも無条件に請求払が
可能である。
法定準備金は、通常準備金及び保証準備金から成る。車両購入資金融資契約の下での債務不履行の場合、定款第
29条に記載のとおり、保証準備金を利用できる。
一般リスク基金には、車両購入資金融資契約及びスワップなどのその他金融取引に関連するリスクを保証するた
めに、かかる取引に付随する特定のリスクに関して公社が確保することを決定する金額が含まれる。
その他準備金には、その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産（2017年：売却可能金融資産）の公
正価値の変化によるその他の価値調整のための準備金が含まれる。さらに、その他準備金には、公社の確定給付年
金制度に起因するその他包括利益の一部が含まれる。
注記2-11：配当
公社の株主に対する配当は、総会で配当が承認された後、負債として認識される。
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注記2-12：未収収益、前払費用、未払費用及び繰延収益
未収収益及び前払費用は、当会計年度に関連し、次の会計年度において受領する予定の収益及び当会計年度に発
生したが、次の会計年度に関連する支出から成る。
未払費用及び繰延収益は、当会計年度に関連し、次の会計年度において支払う予定の費用及び貸借対照表日以前
に受領したが、次の会計年度に関連する収益から成る。
注記2-13：収益及び費用の認識
収益は、経済的効果が公社にもたらされる可能性が高く、収益が信頼を持って見積もられる範囲において認識さ
れる。収益が認識される前に、以下の特定の認識基準を満たす必要がある。
注記2-13-1：利息並びに利息に類する収入及び費用
損益を通じて公正価値測定される金融商品からの収入は、受取利息に計上される。その他の包括利益を通じて公
正価値及び償却原価で測定される金融商品からの収入は、実効金利法を用いてその他の類する収入に計上される。
実効金利は、予測される将来の現金支払額又は受領額を、金融商品の予想残存期間又は適用ある場合はより短い
期間にわたり、金融資産又は金融負債の正味帳簿価格にまで正確に割引く利率である。算出は、金融商品のすべて
の契約条項（例えば前払いオプションなど）が考慮され、商品に直接起因し実効金利の要となる手数料又は増分費
用を含むが、予想信用損失を含まない。
金融資産又は類似した一連の金融資産の計上金額が減損損失により減額された場合、受取利息は、減損損失を測
定する目的で将来キャッシュ・フローの割引に用いられる金利を用いて引続き認識される。
公社は、限りのある金融取引において、代理人を務める可能性がある。そのような場合、獲得された純額のみが
受取利息及びその他の類する収入に表示される。
注記2-13-2：手数料収入及び支払手数料
発行手数料及び償還プレミアム又は割引は、関連する借入金の満期までの期間にわたり発生する。早期償還手数
料は、契約が早期に解除された際に認識される。
車両購入資金融資契約に関する手数料収入は、発生主義に基づき記録される。
注記2-13-3：金融商品に関する損益（純額）
公社は、その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産の売却に起因するものを含む負債証券及びその
他金融商品の実現及び未実現損益の双方を「金融に関する損益（純額）」で認識する。
注記2-14：税金
国際協定の補足協約に従い、多数の国家により設立された公的国際機関として、公社は包括的な税控除の恩恵を
受けている。スイスでは、企業に課されるいかなる法人税及び資本税も免除されているのに加え、かかる規定に
は、資本市場に関する次の特権も含まれる。すなわち、公社によるあらゆる債券発行に対する印紙税免除、スイス
国外で発行された公社の債券に対する売買高税免除及びスイス国外で発行された債券に対するスイスの源泉徴収税
免除である。
注記2-15：セグメント報告
公社は、子会社を有さない単独の事業体であり、経営陣及び理事会に対する内部報告組織に基づくひとつのセグ
メントで運営される。
注記2-16：関係当事者
ドイツ及びフランスは、完全出資の国有鉄道であるドイツ鉄道及びフランス国有鉄道を通じて公社の資本金の
22.6％をそれぞれ保有している。従ってこれらの国は、それぞれの鉄道会社と共に公社の関係当事者と見なされ
る。
公社は、理事会、経営委員会及びユニット長を、主要な経営陣と認定している。
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注記2-17：公社により採用される新たな基準、改訂及び解釈
注記2-17-1：IFRS第9号
公社は、2014年7月にIASBにより公表されたIFRS第9号を、2018年1月1日を移行日として適用した。これにより会
計方針の変更及び2018年に財務書類上認識されたポジションに対する調整が発生した。
IFRS第9号の経過措置により認められるとおり、公社は比較数値の再表示を選択しなかった。移行日現在の金融
資産及び負債の帳簿価額に対する調整は、今期期首の利益剰余金及びその他剰余金において認識された。
結果として、注記の開示おいて、IFRS第7号の必然的修正もまた、今期において適用された。
IFRS第9号は、金融資産及び金融負債並びにヘッジ会計の分類、測定及び認識に対応するものである。
IFRS第9号では、金融資産を公正価値で測定するものと償却原価で測定するものの2つの測定区分に分類すること
が要求される。初期認識においてその決定が行われる。金融資産の区分の決定の基礎は、金融資産の管理に用いら
れる事業モデル及び契約上のキャッシュ・フローの特性である。
資産の管理及びその運用成績は経営陣に報告され、公社の事業モデルが経営陣により決定される。かかるモデル
は、特定の事業目的を達成するために金融資産のグループがどのように管理されているかが反映された水準で決定
される。これは各商品ごとの分析ではなく、より高い集合体の水準における分析である。金融負債に関しては、
IAS第39号の要件の大半を保持している。
2018年の数値に関するIFRS第9号に基づく初期認識、事後測定及び認識の中止
通常の方法による購入は、取引日（すなわち、かかる金融商品の契約条項の当事者となる日）に貸借対照表にお
いて認識される又は認識が中止される。金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローを受領する権利が消滅し
た際、又は金融資産が譲渡され、事業体が実質的にすべての権利及び保有による利益を譲渡した際に認識が中止さ
れる。金融負債は、契約に規定される義務が履行される又は消滅した際に認識が中止される。
金融商品は当初、公正価値に（金融商品が損益を通じて公正価値で計上されない場合）取引費用を加えて認識さ
れる。その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産及び損益を通じて測定される金融商品は、初期認識
後公正価値で認識される。償却原価で測定される金融資産及び金融負債は、実効金利法を用いて償却原価で計上さ
れる。
損益を通じて公正価値で測定された金融資産の区分の公正価値の変動により生じる実現及び未実現損益は、かか
る損益が発生する間、損益計算書において「金融商品に関する損益（純額）」の項目にに含まれる。
取引価格が、同一の商品に関するその他観測可能な現行市場取引における公正価値又は観測可能な市場からの
データのみを含む変数による評価手法に基づく公正価値と異なる場合、公社は、取引価格と公正価値の差異（取引
時損益（「Day 1」profit or loss）を、「金融商品に関する損益（純額）」において即座に認識する。公正価値
が観測不可能なデータを用いて決定された場合、取引価格とモデル値の差異は、インプットが観測可能になるか、
商品の認識が中止された際にのみ、損益計算書において認識される。
外国為替差損益を除くその他の包括利益を通じて公正価値測定される債務の公正価値の変動により生じる未実現
損益は、その他包括利益において認識され、かかる商品が売却、回収又は別の方法で処分されるまでその他準備金
に累積される。その他の包括利益を通じて公正価値測定される債務に対する外貨換算の影響は、損益計算書におい
て認識される。その他の包括利益において公正価値測定される金融投資からの利息は、その他の類する収入におい
て認識され、実効利率法を用いて算出される。
2018年におけるIFRS第9号に基づく金融商品区分
償却原価による測定：
下記の基準の両方を満たした場合、金融資産は償却原価により測定される。
・当該資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
・当該資産の契約上のキャッシュ・フローが「元本及び元本残高に対する利息の支払いのみ（solely payments of
principal and interest＝SPPI）」である。
その他の包括利益を通じた公正価値による測定：
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下記の基準の両方を満たした場合、金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値測定される。
・契約上のキャッシュ・フローの回収及び当該金融資産の売却により、事業モデルの目的が達成される。
・当該資産の契約上のキャッシュ・フローが「元本及び元本残高に対する利息の支払いのみ（SPPI）」である。
損益を通じた公正価値による測定：
損益を通じた公正価値による測定は、その他の包括利益を通じた公正価値測定又は償却原価による測定のいずれ
の基準にも満たない商品に対する残余区分である。本区分は、特に以下の商品に適用される。
・取引目的で保有される資産
・デリバティブ
・会計上のミスマッチを軽減するために公社が公正価値オプションを適用する場合
金融負債は、下記の指針に沿って損益を通じて公正価値測定することが要求されない限り、償却原価で測定され
る。
金融負債は、下記の場合に損益を通じて公正価値で測定される。
・当該金融負債が取引のために保有される。
・当該金融負債が会計上のミスマッチを除去するものと指定されている、又は1以上の資産若しくは負債と共に公
正価値基準で管理される。
・当該金融負債の契約が、分割する必要のある組込デリバティブの主となるものである。
2018年の数値に関するIFRS第9号に基づく予想信用損失
償却原価で又はその他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産に関し、IFRS第9号は金融資産が信用の
質の変動に伴い3つのステージに振分けられる3段階アプローチを用いた予想信用損失モデルを導入した。かかるス
テージは、企業が減損をどのように評価し、実効利率法を適用するかを決定するものである。
算定の基準は、商品に内在する実際の信用リスク及び初期認識以後の信用リスクの発展である。信用リスクに重
大な増加が無く（基準は以下のとおり）、信用リスクが低いままである場合、12か月にわたる予想信用損失が認識
される。信用の質に重大な低下がある場合は直ちに、残存期間にわたる予想信用損失が測定される。損益を通じた
公正価値で測定される金融資産に対する減損アプローチは注記2.5.9に記載される指針に基づくものである。
ステージ 2
ステージ1 ステージ3
基準 信用リスクの低い金融商品 初期認識以後信用の質に 重 信用が毀損した金融商品
又は初期認識以後重大な悪 大な悪化 があるものの当該
化がないもの 商品の信用損失事象に関す
る客観的証拠がないもの
12 か月 にわたる予想信用損 残存期間 にわたる予想信用 残存期間 にわたる予想信用
失が認識される 損失が認識される 損失が認識される
IFRS 第9号に基づく
利息収入は資産の帳簿価額 利息収入は資産の帳簿価額 利息収入は資産の帳簿価額
会計
の総額で算定される の 総額 で算定される の 純額 で算定される
IFRS第9号に基づくヘッジ会計モデルは、会計とリスク管理活動をより連携させるために、IAS第39号の規則に基
づくヘッジ会計要件を代替するものである。公正価値オプションを適用しているため、公社はヘッジ会計を適用し
ていない。
2018年1月1日現在のIAS第39号及びIFRS第9号に基づく金融資産及び負債の測定区分及び帳簿価額は以下の通りで
ある。
IFRS 第9号
IAS 第39号
帳簿価額
帳簿価額
2017 年12月31日 再分類 再測定 2018 年1月1日
( 単位：千スイス・フラン)
償却原価で測定されるもの
現金及び現金同等物(LAR) 1,191,388 0 -216 1,191,171
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金融投資(HTM) 670,983 0 -1,579 1,226,476
金融投資(LAR) 557,072 0 0
車両購入資金融資契約 365,947 0 -187 365,759
償却原価で測定される金融資産合計 2,785,389 0 -1,982 2,783,407
その他の包括利益を通じて公正価値測定されるも
の
金融投資(AFS) 697,265 0 -82 697,183
その他の包括利益を通じて公正価値測定金融資産
合計 697,265 0 -82 697,183
損益を通じて公正価値測定されるもの
現金及び現金同等物 0 0 0 0
金融投資 0 0 0 0
車両購入資金融資契約 0 0 0 0
デリバティブ金融商品 1,889,881 0 0 1,889,881
損益を通じて公正価値測定される金融資産合計 1,889,881 0 0 1,889,881
損益を通じて公正価値測定するものとして指定さ
れたもの
現金及び現金同等物 617,082 0 0 617,082
金融投資 528,431 0 0 528,431
車両購入資金融資契約 13,364,856 0 0 13,364,856
デリバティブ金融商品 0 0 0 0
損益を通じて公正価値測定するものとして指定さ
れた金融資産合計 14,510,368 0 0 14,510,368
注記2-17-2：IFRS第15号
IFRS第15号は、収益認識に関するものであり、事業体の顧客との間の契約から生じる収益及びキャッシュフロー
の性質、金額、タイミング及び不確実性に関する、財務書類の利用者に対して有益な情報を報告する際の原則を設
定するものである。公社は、その収益の仕組みから、IFRS第15号の原則を適用しており、追加の開示は必要とされ
ない。
注記2-17-3：IAS 第1号の修正
IAS第1号の修正により、その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産及び償却原価で測定される金融
資産並びに実効実効金利法を用いて計上される金融資産からの利息収入は、その他の類する収入に分離して計上さ
れる。かかる分離は2017年の利息収入においては行われていない。
注記2-18：公表されたが未発効の基準
注記2-18-1：IFRS第16号「リース」
新たなリース基準は、リース取引締結の際のレバレッジ、組織が使用する資産及び直面するリスクに関し、より
高い透明性を提供することにより、財務報告の質及び同等性の向上を目指すものである。IFRS第16号は、2019年1
月1日より有効となる。公社は、かかる新基準が将来の公社の財務書類に与える影響は重大ではないと予想する。
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上記以外に、公社の現在又は将来の報告期間及び予想可能な将来の取引に重大な影響を及ぼすことが見込まれる
未発効の基準はない。
注記3：リスク及び資本管理
リスクの特定、測定、監視及び管理は、重要な経営責任である。リスク管理のための原則及び方針は、理事会に
より策定される。これらの指針の遵守及び管理の実施は、経営陣の責任下にある。 事業体におけるリスク管理は、
リスク管理活動に対する全体的な指針並びに詳細なリスクポリシー及び制限フレームワークを定めるリスク管理フ
レームワークに基づいている。かかるフレームワークはまた、理事会が定めるリスク選好度を包含している。
活動の通常の過程において、公社は、主に信用リスク、市場リスク及び流動性リスクなど多様な財務リスクにさ
らされている。公社のリスク管理は、金融市場の不確実性に焦点をあてており、公社の財務状態及び成績に対する
潜在的な悪影響を最小限に抑えることを目的としている。公社のリスク管理は、公社の事業に固有のすべての種類
のリスクを適切に特定、測定及び監視することを目的としている。公社のリスク管理及び統制プロセスは、定期的
に再検討及び改良されている。
注記3-1：財務リスクの管理
理事会は、公社の資本市場、貸付及び財務活動に関連する方針を承認する。これらの方針は信用リスク、市場リ
スク及び流動性リスクに関するものである。この点において、主要な財務リスクについて管理、報告するため、シ
ステムと手続きが定められている。信用リスク、市場リスク及び流動性リスクに対するエクスポージャーは、事前
に承認されたリスク限度のシステムにより管理されている。かかる限度は、外部の変化及び経験に照らして、定期
的に検証及び調整される。設定された限度及び方針の順守は、取引を遂行する部署から独立した経営管理及び会
計、財務管理及びリスク管理部門により監視される。かかる順守の調査結果は、内部及び／又は外部監査により定
期的に再検討される。
理事会は、四半期毎に、経営陣から公社の財務成績に関するリスク報告及び状況報告を受ける。リスク報告は、
理事会に対して、リスクの発生率及びそれらが及ぼす影響が評価されるリスクマトリックスの解析を含む、多様な
定量的リスク要因の状況を提供する。
定期的に監視及び報告される主要な定量的リスク数値には、とりわけ、以下に挙げられるものがある。
・信用リスク：
‐信用リスクの集中／統合された各債務者の信用エクスポージャー
‐複数の格付会社により提供される外部信用格付ごとの資産の概要
‐デリバティブブック及び担保カバレッジの構成
‐資産のリスクウエート
・市場リスク：
‐長期金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産に焦点を当てた感度解析
‐金利リセットリスク解析
‐外貨ポジション（純額）
・流動性リスク：
‐デットサービスカバレッジ比率
‐流動性ストレステスト
‐流動性予測
・資本リスク：
‐バーゼルIII比率
‐レバレッジ及び自己資本比率
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公社の貸借対照表及び損益計算書に影響し得る主要なリスクの見直しは、毎回の四半期理事会で議事に挙げられ
ている。理事会による直近のリスク評価は、2018年12月4日に実施された。
公社は、デリバティブ金融商品のエンドユーザーである。公社はいかなる自己勘定売買活動も行わず、市場リス
クのエクスポージャーに対する防衛策としてのみ、デリバティブ金融商品を利用する。公社は、主に金利及びクロ
スカレンシー・スワップを利用している。公社は、信用デリバティブを利用していない。
注記3-2：信用リスク
信用リスクは、相手方当事者が債務の支払いを履行できないことにより生じる財務上の損失のリスクである。信
用リスクは、公社の事業において主要な財務リスクである。かかるリスクは公社の中核貸付事業に起因するもので
ある。公社はまた、流動性及び市場リスク管理のために保有する財務投資からの信用リスクにさらされている。
公社は、信用リスクに対して慎重な取り組みを行っている。理事会により承認される方針は、格付会社（スタン
ダード・アンド・プアーズ及びムーディーズ）が相手方当事者に付与した格付に基づき、相手方当事者及び／又は
商品の信用の質の最低限の水準を定めている。さらに、その他の観測可能な情報も、信用リスクの評価及び監視に
用いられる。
個別の相手方当事者に対してはリスク限度が定められており、理事会により毎月見直しが行われる。信用リスク
は、１債務者ごとに(すなわち関連性のある個別の相手方当事者に対するエクスポージャーは統合される。）四半
期ごとに理事会に報告される。担保又はその他の信用補完を考慮する前の信用リスクに対する限度は、公社の金融
資産の帳簿価格により表示される。
2018年12月31日現在、すべての金融資産は完全に稼働していた（2017年12月31日：完全稼働）。2018年12月31日
現在、支払期日を過ぎた金額はなかった（2017年12月31日：なし）。
車両購入資金融資契約
各会計年度において、総会で車両購入資金融資の目的で締結される借入金の上限額を決定している。理事会は、
かかる上限額における融資予算を決定する。融資予算は、信用に関する変化に伴い、会計年度中に調整されること
がある。
車両購入資金融資契約は、鉄道車両により担保される。公社は、設備の権利を保有するか、一定の誓約において
すべての契約上の債務が履行されるまで、直接的若しくは間接的に担保権を有する。担保として提供される鉄道車
両が融資契約における要件を充足しなくなった場合、それらは代替される。担保は、公社により管理される。技術
及び会計情報の定期的な確認により、公社は車両担保を把握しており、担保代替を適時に開始している。
さらに、公社は必要に応じて、繰返し行われる車両担保の技術的及び経済的評価の支援及び実地検査の実施を、
独立専門家に依頼する可能性がある。
年度中、公社は、いかなる車両担保の物質的所有又は抵当の買戻しを必要としなかった。
定款第26条に従い、各株主は、登録資本金に対するその参加額に比例して、かつその額を最高限度として、すべ
ての車両購入資金融資契約の履行を保証する。かかる株主保証は、(ⅰ)鉄道及びその締約国が、車両購入資金融資
契約に基づく債務を履行しない場合、及び（ⅱ）定款第29条に規定される保証準備金が、かかる不払いによる損失
を補填するのに十分ではない場合にのみ、請求される。2018年1月1日付で株主保証は終了し、2018年1月1日以降に
締結された融資契約には適用されない。
車両購入資金融資契約のポートフォリオに内在する信用リスクは、継続的に見直され、監視されている。各相手
方に対する車両購入資金融資契約の内訳は、注記9に示される。
デリバティブ
2018年12月31日現在、財務上の相手方当事者と締結したデリバティブの正の予想再取得価額純額は、1,260百万
スイス・フランであった（2017年：1,592百万スイス・フラン）。国際スワップデリバティブ協会（以下「ISDA」
という。）マスター契約は、公社のデリバティブ活動を文書化する優先契約である。かかる契約は、店頭商品を締
結する契約の枠組みを定めており、一方の当事者が債務履行を怠った場合又はその他の契約上定義された契約終了
事象が発生した場合に、すべての未決済の取引について契約の対象となる一括清算ネッティングを適用するよう
に、両当事者に契約上の義務を課すものである。
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デリバティブの信用エクスポージャーを軽減するために、公社は、ほとんどの主要なデリバティブ相手方当事者
との間に、ISDAマスター契約並びに一方向及び双方向のクレジット・サポート・アネックス（CSA）担保契約を締
結している。一方向のCSA契約は、エクスポージャーが契約上定義された限度額を超過すると、デリバティブの相
手 方当事者に対して担保証券を差入れるよう定めている。担保として提供された有価証券は、公社が法的所有権を
有する勘定において保有される。双方向のCSA契約は、エクスポージャーが正であるか負であるかによって公社又
はデリバティブの相手方当事者に対して現金担保を差入れるよう定めている。
2018年12月31日現在、CSAに基づき公社が受領した担保の公正価値純額は、1,029百万スイス・フランであった
（2017年：1,119百万スイス・フラン）。2018年末において、財務上の相手方当事者と締結したすべてのスワップ
の正の予想再取得価額純額の75％は、担保により保全されていた（2017年：69％）。かかる担保は、現金及び政府
により発行された質の高い公債のみにより構成されるものである。すべてのデリバティブは、現在価値の純額で評
価され、各相手方当事者のポジションは毎日監視される。
流動資産
流動資産は、現金及び現金同等物並びに金融投資により構成される。1年超後に満期を迎える有価証券への投資
に関し、購入時における最低格付はA-/A3（スタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズの格付けに基づ
く）又は同等の信用の質である。1年未満に満期が到来する投資に関し、条件とされる最低格付はA-1/P-1又は同等
の信用の質である。
金融投資の格付の概要は、注記8に記載される。流動資産の21％は、スタンダード・アンド・プアーズ又はムー
ディーズのいずれにも格付を受けていないスイスの州立銀行による預金及び債券であった。残存分のうち52％は
フェダフィンにより最低でもAa-の格付けを付与されていた。
2018年の数値に対する予想信用損失引当金
事業モデルにおいて「償却原価で測定される」及び「その他の包括利益を通じて公正価値測定される」と分類さ
れた各金融商品に対し、予想信用損失（ECL）が認識されなければならない。算定の基準は、商品に内在する実際
の信用リスク及び初期認識以後の信用リスクの発展である。信用リスクに重大な増加が無く、信用リスクが低いま
まである場合、12か月にわたる予想信用損失が認識される。信用の質に重大な低下がある場合は直ちに、残存期間
にわたる予想信用損失が測定される。初期認識以降における金融資産の内部信用格付の2段階以上の低下は、信用
の質の著しい低下を評価するために用いられる主な指標のひとつである。当該資産が属するステージの評価は純粋
にデフォルトの可能性の変化に基づくものであり、回復の見込みを反映したものではない。
予想信用損失引当金の算定：
金融資産の予想信用損失引当金は、当該金融資産のすべての契約上のキャッシュ・フローの現在価値を、12か月
又は残存期間のいずれかにわたるデフォルト時損失率（LGD）及びデフォルト率（PD）で乗じて算出される。公社
は、独自の内部リスク管理モデルを用いて金融資産に関連するPD及びLGDを決定している。
12か月にわたる予想信用損失は、報告期間終了から12か月以内において発生する可能性のある金融商品のデフォ
ルト事象による信用損失をいう。これは、以後12か月間に発生する事象により引起される可能性のある商品の残存
期間にわたる現金不足を含む。残存期間にわたる予想信用損失は、金融商品の残存期間において発生する可能性の
ある全てのデフォルト事象により引起される信用損失をいう。
2018 年12月31日
ステージ1 ステージ2 ステージ3
( 単位：千スイス・フラン)
12 か月 残存期間 残存期間
信用の質 ECL ECL ECL 合計
現金及び現金同等物
投資の質 1,028,000 0 0 1,028,000
特別観察 0 0 0 0
デフォルト 0 0 0 0
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金融投資
投資の質 1,777,211 0 0 1,777,211
特別観察 0 16,902 0 16,902
デフォルト 0 0 0 0
車両購入資金融資契約
投資の質 351,148 0 0 351,148
特別観察 0 0 0 0
デフォルト 0 0 0 0
帳簿価額総額 3,156,359 16,902 0 3,173,262
予想信用損失引当金 -720 -1,322 0 -2,042
帳簿価額 3,155,639 15,581 0 3,171,220
ステージ2においては、1件の予想信用損失引当金のみが2004年に購入された金融資産に関して認識された。公社
の内部リスク管理モデルに基づき、当該金融資産の内部格付はまだ投資の質の範囲内にある。さらに、2018年12月
31日現在、支払期日を過ぎた当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローはなかった。
貸付金残高のうちのごく一部（351百万スイス・フラン）が償却原価により測定された。これらの資産の一部
は、信用の質の低い鉄道会社に対して支出された。しかしながら、それらの信用の質が、関連する資産の初期認識
以後著しく低下することはなかった。従って、これらの資産については12か月にわたる予測信用損失が認識され
る。
注記3-3：市場リスク
市場リスクとは、為替レート及び金利を含む市場要因における変化が、事業体の金融商品のポートフォリオから
の収益及び価値を軽減するリスクをいう。公社は、持分金融商品に投資をしていない。公社は、主に債務が単一通
貨発行され、また車両購入資金融資契約とは異なる金利体系を用いて実行されることが多いという事実から、その
中核事業において為替レート及び金利の変動にさらされている。ヘッジしなければ、このことが資産及び負債の通
貨及び金利のミスマッチにつながる。為替レート及び金利変動の潜在的な悪影響を効率的にゼロにまで低減するた
め、公社は貸付ポートフォリオにおける主なリスク管理原則として、かかるミスマッチの体系的なヘッジを採用し
た。かかるミスマッチをヘッジするため、公社は金利及び通貨スワップを手段として利用する。これらの商品は、
関連する資産及び負債のキャッシュ・フローと一致するキャッシュ・フローを有する合理的なマイクロ・ヘッジの
範囲内で利用される。その結果、借入金の通貨及び金利プロファイルは、車両購入資金融資契約のプロファイルと
一致する。非常に短期の金融市場商品のヘッジは、戦術的資産配分の目的においては完全に効果的ではない可能性
がある。
市場リスクに対する残存エクスポージャーは、ほぼ長期流動性及び自己資本の投資のみにおいて生じる。公社
は、かかる残存市場リスクのエクスポージャーを統制及び管理するため、限度額の枠組みを適用する。エクスポー
ジャーの上限は、経営陣及び理事会により設定される。かかる上限には、概念上の上限（例：一定の通貨に対する
エクスポージャーの上限）及び市場変数の変動に対する公社の感度の上限（例：他の条件が一定の場合に、金利に
おける1ベーシス・ポイントの変化に対し許容される影響の上限）が含まれる。経営管理及び会計、財務管理及び
リスク管理部門により、これらの限度額の順守が定期的に評価される。
借入金及び資本による投資は、市場金利の変動にさらされている。第一に、かかる投資から生じる将来の受取利
息は、投資又は再投資時の実勢市場金利の水準に影響を受ける。第二に、公社の純利益及び資本（「損益を通じて
公正価値測定される」又は「その他の包括利益を通じて公正価値測定される」と分類された場合）はまた、市場金
利及び信用スプレッドの変動により生じる、かかる投資の公正価値の変動の影響を受ける。公社は、感度解析を通
じて金利リスクに対するエクスポージャーを評価している。かかる解析は、「損益を通じて公正価値測定される」
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及び「その他の包括利益を通じて公正価値測定される」と分類される金融商品の公正価値の感度を、すべてのイー
ルド・カーブのシフトと平行させて示すものである。
公社が有するすべてのポジションに基づく各通貨に関するイールド・カーブの平行移動は、公社の資本及び純利
益に対して以下の影響を及ぼすと考えられる。
金利の変動に対する感度
2018 年12月31日 2017 年12月31日
資本に 純利益に 資本に 純利益に
（単位：百万スイス・フラン）
対する影響 対する影響 対する影響 対する影響
＋100ベーシス・ポイント -17.3 -3.2 -16.1 -0.3
‐100ベーシス・ポイント 18.4 3.2 17.2 0.3
資本における金利感度は、公社の流動資産の一部として保有されていた「その他の包括利益を通じて公正価値測
定される」と分類される債務証券のみによるものである。
公社は資産及び負債の間の差異という観点から、その外国為替リスクを日々、通貨別に測定及び管理する。公社
は、かかる外国為替リスクを可能な限りゼロにすることを目標としている。公社の純為替損失は、0.1百万スイ
ス・フラン未満であった。外国通貨による将来の利息収入及び手数料収入は、ヘッジされていない。2018年12月31
日現在、すべての外国為替ポジション（純額）はスイス・フラン換算で0.7百万スイス・フラン（2017年：0.6百万
スイス・フラン）であった。
各貸借対照表日における外貨ポジションの純額は、以下のとおりである。
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2018 年12月31日
カナダ
(単位：百万スイス・フラン) ユーロ 米ドル 豪ドル 円 ドル その他 合計
資 産
流動資産 1,692 372 0 14 0 0 2,079
車両購入資金融資契約 8,431 509 0 0 0 0 8,941
デリバティブ金融商品 -2,986 426 806 707 439 286 -323
未収収益及び前払費用 3 0 0 0 0 0 3
資産合計 7,144 1,308 806 721 439 286 10,704
負債及び資本
借入金 5,326 3,228 1,566 800 439 285 11,644
デリバティブ金融商品 1,704 -1,919 -760 -79 0 0 -1,054
その他の包括利益を通じて公正価値測定
される金融商品に対する準備金 1 -1 0 0 0 0 1
負債及び資本合計 7,144 1,308 806 721 439 285 10,703
通貨ポジション（純額） 0 0 0 0 0 0 1
2017 年12月31日
カナダ
(単位：百万スイス・フラン) ユーロ 米ドル 豪ドル 円 ドル その他 合計
資 産
流動資産 1,236 656 0 40 0 0 1,933
車両購入資金融資契約 9,958 1,294 0 0 0 0 11,252
デリバティブ金融商品 -4,639 470 2,752 523 484 310 -100
未収収益及び前払費用 3 0 0 0 0 0 ▶
資産合計 6,559 2,420 2,752 564 484 310 13,088
負債及び資本
借入金 5,260 3,187 2,964 864 484 310 13,069
デリバティブ金融商品 1,295 -766 -213 -301 0 0 15
その他の包括利益を通じて公正価値測定
される金融商品に対する準備金 ▶ -1 0 0 0 0 3
負債及び資本合計 6,559 2,420 2,752 564 484 310 13,088
通貨ポジション（純額） 0 0 0 0 0 0 1
注記3-4：流動性リスク
流動性リスクは、公社が、利用可能な資金から期限が到来した支払債務を履行できなくなる又は不釣合な費用で
しかかかる資金を利用できなくなるリスクである。
流動性管理の主な目的は、公社が支払債務を期限通りに完全に履行できるようにすることである。流動性の計画
では、特に債務支払の必要性、車両購入資金融資契約の実行及び返済並びにデリバティブ金融商品からのキャッ
シュ・フローといった、把握できる将来のキャッシュ・フローすべてが考慮される。予測流動性ポジションは、
日々報告及び監視されている。
以下の表は、公社の金融資産及び負債の割引前予想キャッシュ・フローを示している。公社のデリバティブは、
通常グロスで決済される。従って公社は、これらのグロス決済されたデリバティブの契約上のキャッシュ・インフ
ロー及びアウトフローを、グロス・ベースで表示している。
変動利付商品については、公社は、貸借対照表日におけるインプライド先渡し金利を用いて、将来キャッシュ・
フローを計算している。
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満期分析
2018 年12月31日
(単位：百万スイス・フラン)
帳簿価額
0-6 か月 6-12 か月 1-2 年 2-3 年 3-5 年 5-10 年 10 年超 合計 との差額 帳簿価額
資 産
流動資産 2,950 636 377 214 249 508 48 4,982 -2 4,980
車両購入資金融資契約 261 1,303 2,082 1,655 2,425 2,613 1,203 11,543 -248 11,295
その他金融資産 9 7 11 8 11 7 1 56 -43 13
合計 3,220 1,947 2,470 1,877 2,686 3,128 1,252 16,581 -293 16,288
負 債
借入金 -1,879 -1,433 -3,175 -2,125 -2,488 -3,724 -1,015 -15,840 178 -15,662
その他金融負債 -1 0 0 0 0 0 0 -1 -122 -123
合計 -1,880 -1,433 -3,175 -2,125 -2,488 -3,724 -1,015 -15,841 56 -15,785
グロス決済されたデリバ
ティブ資産によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 366 1,188 1,866 1,154 1,090 2,588 611 8,863
契約上の未払金 -258 -1,041 -1,438 -1,046 -899 -1,954 -602 -7,239
107 146 428 109 191 634 9 1,624 -102 1,523
グロス決済されたデリバ
ティブ負債によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 1,421 43 1,960 774 471 1,778 38 6,484
契約上の未払金 -1,447 -62 -1,881 -811 -578 -1,711 -311 -6,801
-26 -19 79 -38 -107 67 -273 -317 -66 -383
当期中の純額 1,421 641 -197 -177 281 104 -27 2,047
当期中の累積純額 1,421 2,062 1,865 1,689 1,970 2,074 2,047
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満期分析
2017 年12月31日
(単位：百万スイス・フラン)
帳簿価額
0-6 か月 6-12 か月 1-2 年 2-3 年 3-5 年 5-10 年 10 年超 合計 との差額 帳簿価額
資 産
流動資産 2,598 296 214 319 325 410 105 4,267 -5 4,262
車両購入資金融資契約 136 1,577 1,655 2,357 2,995 3,851 1,658 14,229 -498 13,731
その他金融資産 8 8 12 11 16 11 1 67 -59 8
合計 2,742 1,881 1,881 2,688 3,336 4,271 1,764 18,564 -563 18,001
負 債
借入金 -1,186 -2,124 -2,343 -3,380 -2,960 -4,659 -1,107 -17,760 121 -17,639
その他金融負債 -1 0 0 0 0 0 0 -1 -20 -21
合計 -1,187 -2,124 -2,343 -3,380 -2,960 -4,659 -1,107 -17,761 101 -17,660
グロス決済されたデリバ
ティブ資産によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 539 1,753 1,609 2,212 1,492 3,723 579 11,907
契約上の未払金 -377 -1,426 -1,364 -1,773 -1,271 -3,050 -569 -9,829
162 328 246 439 220 673 10 2,078 -188 1,890
グロス決済されたデリバ
ティブ負債によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 457 451 462 1,888 524 1,601 82 5,465
契約上の未払金 -462 -346 -544 -1,899 -743 -1,488 -649 -6,133
-5 104 -82 -11 -219 113 -567 -667 67 -600
当期中の純額 1,712 189 -298 -264 377 398 100 2,214
当期中の累積純額 1,712 1,901 1,602 1,339 1,715 2,113 2,214
公社は、予測される流動性ニーズを勘案するために、流動性プールを維持し、発行債券の満期を分散する。流動
性プールは、高格付債券及び金融機関により発行された債券に投資される。
公社は、買戻条件付取引を行うことができるレポ取引プラットフォームへのアクセスを有する。かかるアクセス
により、流動性の問題が生じた際に力強く実績のある流動性バックアップ枠を確保することができる。公社は、常
に保有する必要があるレポ適格有価証券の最低水準として制限を設けた。公社は、ストレス・テストを含む複数の
流動性リスク対策を講じている。公社は、圧迫された経済状況において12か月にわたり流動性目標を満たす正味流
動性の水準を確保するよう努めている。かかる流動性目標を算出するために、スタンダード・アンド・プアーズ又
はムーディーズによる長期格付がそれぞれ A– 又はA3 を下回る資産については100％のデフォルト確率が適用され
る。さらに同じ期間において公社が金融市場へのアクセスを有しないと仮定される（以下「圧迫された経済状況」
と総称する。）。また、流動資産への担保掛目（ヘアカット）が適用され、定期的に見直される。
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注記3-5：オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクは、内部プロセス、人及びシステムが不適切であること若しくは機能しないこと、又
は外部的事象から生じる損失にかかるリスクをいう。
公社は、潜在的な悪影響を最小化するために、継続的にオペレーショナル・リスクの特定、評価及び管理をして
いる。主要なオペレーショナル・リスク管理指針は、オペレーショナル方針及びガイドラインに示されている。そ
れらはとりわけ、内部統制制度、限度制度、IT管理方針、公共通信方針及び安全指導により構成される。公社の内
部統制制度は、職務の分離を確認し均衡を保ち、監督機能はオペレーショナル・リスクの最も重要な側面に対処す
るよう設計されている。情報システムの継続的なアップグレード、事業継続計画及び従業員のクロス・トレーニン
グ及び開発に対して焦点が当てられている。
注記3-6：資本管理
超国家機関である公社は、資本要件の規制対象ではない。しかしながら、資本金ベースの適性は、毎月評価及び
監視され、四半期ごとに理事会に報告される。
バーゼルIII自己資本比率は、それぞれの主要な信用リスクに対する資本金要件を推定するためのツールのひと
つである。市場リスクに対する資本金要件の算出には標準的手法が用いられ、業務リスク費用の評価には基礎的指
標手法が用いられる。
資本金ベースの評価において考慮される公社の信用支援システムの特徴のひとつは、株主保証である。
公社の資本に関し、経営陣により監視され理事会に報告される最も重要な比率は、以下のとおりである。
(比率：％) 2018 年 2017 年
12 月31日 12 月31日
車両購入資金融資契約による非投資グレード・エクスポージャー／資本 11.9 32.3
予想されるバーゼルIII比率 51.9 41.2
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注記4：受取利息（純額）
受取利息（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
現金及び現金同等物 278 0
金融投資 1 12,937
車両購入資金融資契約 177,741 168,301
デリバティブ金融商品 348,798 431,254
その他の利息収入 77,628 0
利息収入合計 604,446 612,492
現金及び現金同等物 5,521 0
金融投資 14,822 0
車両購入資金融資契約 9,210 0
その他の利息収入 1,581 0
その他の類する収入合計 31,135 0
現金及び現金同等物 -4,133 -2,684
金融投資 -4,685 0
車両購入資金融資契約 -26,384 0
金融機関及び顧客への債務 -42,212 -46,090
債券 -458,472 -462,833
発行済負債証券 -422,960 -435,171
その他 -35,512 -27,662
デリバティブ金融商品 -82,577 -83,586
その他利息費用 -90 -64
利息及び利息に類する費用合計 -618,553 -595,257
受取利息（純額） 17,027 17,234
各金融商品区分に対する受取利息（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
デリバティブ 343,445 347,668
損益を通じて公正価値測定される資産 147,258 155,687
その他の包括利益を通じて公正価値測定されるもの 9,223 0
売却可能 0 7,967
償却原価で測定される金融資産 15,692 0
貸付金及び債権 0 9,373
満期保有 0 5,470
損益を通じて公正価値測定される負債 -487,293 -498,194
償却原価による金融負債 -11,253 -10,700
17,071 17,271
その他受取利息 60 53
その他利息費用 -104 -89
受取利息（純額） 17,027 17,234
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注記5：手数料収入（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
車両購入資金融資契約手数料（損益を通じて公正価値測定されるもの） 11,649 11,577
車両購入資金融資契約手数料（償却原価で測定されるもの） 844 0
車両購入資金融資契約手数料（貸付金及び未収収益） 0 912
手数料費用及び支払手数料 -1,748 -1,234
手数料収入（純額） 10,745 11,255
注記6：金融商品に関する損益（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融資産の損益 113 0
売却可能金融資産の売却損益 0 -502
デリバティブ金融商品に関する損益 -42,671 -213,776
損益を通じて公正価値測定される金融資産に関する損益 -307,698 -113,465
損益を通じて公正価値測定される金融負債に関する損益 348,567 327,359
金融商品に関する損益（純額） -1,665 -384
注記7：一般管理費
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
人件費 -4,983 -4,888
社会保障費用 -449 -482
確 定給付型年金制度収入（費用） -887 -1,540
事務所施設費用 -162 -207
その他一般管理費 -3,523 -3,842
一般管理費合計 -10,004 -10,959
「その他一般管理費」の項目には、主にIT関連費用、コンサルティング費用、弁護士費用、代理人費用及び独立
監査人費用が含まれる。
監査及び追加費用
外部監査人により各会計年度につき提供された専門業務に対する費用は以下のとおりである。
（単位：千スイス・フラン） 2018 年 2017 年
監査サービス -176 -187
監査関連サービス -26 0
合 計 -201 -187
監査サービスとは、公社の財務書類に対する意見書を発行するために毎年行われる通常の監査業務と定義され
る。
監査関連サービスには、独立監査人により提供されるが監査報告書を作成する監査人によってのみ提供される
サービスに限定されないその他の保証サービスが含まれる。それらは、ITインフラストラクチャー及び会計トピッ
クに関する相談などのサービスに対する金額により構成される。
注記8：流動資産
流動資産のポートフォリオは以下のとおりに構成され、測定された。
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
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預金 77,703 115,834
担保 14,518 21,947
信用機関により発行された債券 1,250,981 775,308
負債証券－債券 1,548,247 1,678,442
その他流動資産 2,088,695 1,670,688
流動資産合計 4,980,145 4,262,219
内訳：
公正価値による現金及び現金同等物 1,153,214 617,082
償却原価による現金及び現金同等物 1,027,702 1,191,388
現金及び現金同等物合計 2,180,916 1,808,469
公正価値による金融投資 1,695,731 1,225,696
償却原価による金融投資 1,103,498 1,228,055
金融投資合計 2,799,228 2,453,750
流動資産の信用格付ストラクチャー
以下のとおり、流動資産は、その長期格付で表示されている（単位：千スイス・フラン）。特定の格付が把握で
きない場合、発行者又は保証者のより上位の格付が適用されている。
公社は、スタンダード・アンド・プアーズの格付のうち、AA+からAA-はAAA及びAAに、BBB+からBBB-はBBBに、
BBB-を下回るものは
を下回るものは
スタンダード・アンド・ 2018 年 2017 年 ムーディーズの 2018 年 2017 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 1 1 Aaa 7 7
AA 1,369 914 Aa 63,107 0
A 76,310 114,861 A 13,203 114,861
BBB 23 57 Baa 23 57
合 計 77,703 115,834 合 計 77,703 115,834
金融機関により発行された債券
スタンダード・アンド・ 2018 年 2017 年 ムーディーズの 2018 年 2017 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 0 0 Aaa 0 0
AA 313,516 277,621 Aa 333,909 120,074
A 159,133 35,111 A 0 0
BBB 0 0 Baa 0 0
合 計 1,250,981 775,308 合 計 1,250,981 775,308
負債証券－債券
スタンダード・アンド・ 2018 年 2017 年 ムーディーズの 2018 年 2017 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 351,091 535,583 Aaa 684,986 840,983
AA 548,888 502,275 Aa 383,214 380,057
A 195,233 223,422 A 145,531 158,407
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BBB 0 0 Baa 15,581 17,560
合 計 1,548,247 1,678,442 合 計 1,548,247 1,678,442
その他流動資産
スタンダード・アンド・ 2018 年 2017 年 ムーディーズの 2018 年 2017 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 0 0 Aaa 0 0
AA 686,771 170,687 Aa 726,488 560,294
A 966,564 1,079,487 A 619,800 693,143
BBB 1,937 0 Baa 0 0
合 計 2,103,213 1,692,635 合 計 2,103,213 1,692,635
スタンダード・アンド・プアーズでもムーディーズでも格付されていない流動資産
2018 年12月31日 2017 年12月31日
銀行預金 0 0
金融機関により発行された債券 518,623 372,618
負債証券－債券 79,260 64,090
負債証券－その他 0 0
その他流動資産 239,892 243,690
合 計 837,775 680,398
スタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズのいずれの格付も付与されていない流動資産にはスイスの地
方自治体、州立銀行及び公共部門事業体により発行された確定利付債券があった。
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注記9：車両購入資金融資契約
車両購入資金融資契約は、株主又はその保証を受けた関連会社のみと締結された。
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
公正価値による車両購入資金融資契約 10,944,075 13,364,856
償却原価による車両購入資金融資契約 351,057 365,947
車両購入資金融資契約合計 11,295,131 13,730,802
車両購入資金融資契約の信用格付ストラクチャー
車両購入資金融資契約は、締約国ごとの長期格付により示されている（単位：千スイス・フラン）。
公社は、スタンダード・アンド・プアーズの格付のうち、AA+からAA-はAAA及びAAに、BBB+からBBB-はBBBに、
BBB-を下回るものは
を下回るものは
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 2,750,779 2,936,983 Aaa 2,750,779 2,936,983
AA 4,684,026 5,844,924 Aa 4,684,026 5,844,924
A 1,815,805 147,101 A 27,215 28,313
BBB 1,848,275 4,585,640 Baa 3,636,865 4,393,443
合 計 11,295,131 13,730,802 合 計 11,295,131 13,730,802
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車両購入資金融資契約の内訳
（単位：千スイス・フラン）
2018 年12月31日現在の元金
2018 年1月1日 為替レート 比率
締約国 鉄道会社 現在の元金 差額 融資 返済 スイス・フラン (％)
(1) (1)
ドイツ ドイツ鉄道
234,041 -8,778 0 0 225,263 2.1
(1) (1)
フランス フランス国有鉄道
734,656 30,394 5,723 -509,377 261,396 2.4
イタリア イタリア鉄道 2,327,254 -85,327 0 -689,690 1,552,237 14.5
ベルギー ベルギー国有鉄道持株会社 2,319,656 -50,933 155,117 -243,997 2,179,844 20.4
オランダ オランダ鉄道 35,106 -1,074 33,613 -67,646 0 0.0
スペイン スペイン国有鉄道 1,825,639 -68,418 0 -140,845 1,616,377 15.1
スイス スイス連邦鉄道 2,385,985 -4,676 355,000 -462,179 2,274,129 21.2
セルビア セルビア鉄道 43,000 0 0 0 43,000 0.4
ルクセンブルグ ルクセンブルグ国有鉄道 93,617 -3,511 0 0 90,105 0.8
オーストリア
オーストリア連邦鉄道持株会社 2,109,937 -74,067 45,231 -214,118 1,866,983 17.4
ポルトガル ポルトガル鉄道 292,552 -10,973 0 0 281,579 2.6
(2)
119,502
ギリシャ ギリシャ国有鉄道 124,159 -4,657 0 0 11
ハンガリー ハンガリー共和国鉄道 40,957 -1,536 0 -39,421 0 0.0
スロバキア スロバキア鉄道 28,209 -1,058 0 0 27,151 0.3
スロベニア スロベニア鉄道 118,887 -3,248 0 0 115,639 11
モンテネグロ モンテネグロ鉄道 10,000 0 0 -10,000 0 0.0
デンマーク デンマーク王国鉄道 56,682 -1,983 0 -4,508 50,191 0.5
元金合計 12,780,337 -289,844 594,685 -2,381,781 10,703,397 100.0
帳簿価額との
差額 950,465 591,734
帳簿価額合計 13,730,802 11,295,131
（1）ドイツ及びフランスは、完全出資の国有鉄道であるドイツ鉄道及びフランス国有鉄道を通じて公社の資本金の22.6％をそれぞれ保有して
おり、従ってそれぞれの鉄道会社と共に公社の関係当事者となっている。
（2）全額がギリシャ政府による負担。
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注記10：デリバティブ金融商品
（単位：千スイス・フラン）
2018 年12月31日 2017 年12月31日
想定元本 想定元本
資産 負債 金額 資産 負債 金額
クロスカレンシースワップ
1,326,939 -285,765 7,876,066 1,629,391 -485,850 9,861,209
金利スワップ 195,474 -89,939 5,115,992 258,208 -108,712 4,696,400
通貨スワップ 451 -7,411 1,007,728 2,278 -5,787 558,650
先物外国為替 0 0 0 ▶ 0 213
合 計 1,522,864 -383,115 13,999,787 1,889,881 -600,349 15,116,472
デリバティブ金融商品は契約別に、公正価値純額で計上される。
リスク管理方針に基づき、公社はデリバティブをリスク緩和目的のみで使用する。公社はヘッジ会計を適用して
いない。ヘッジされたポジションが公正価値評価されていない場合、損益計算書において公社が行う経済的ヘッジ
による影響を正確に反映するために「公正価値オプション」が適用される。
公社が最も一般的に使用するデリバティブは、以下のとおりである。
スワップ
スワップは、金利及び外国為替レートなど一定の潜在的指標の動向に関連し、特定の名目元本に基づく一定の期
間にわたる支払いを交わすための2当事者間における契約上の取決めをいう。
先渡契約
先渡契約は、将来の特定の日付及び価格における特定の金融商品、通貨又は金利を売買する契約上の取決めをい
う。先渡取引は、店頭取引によるカスタマイズされた契約である。
注記11：相殺
公社は、法的強制力のある権利があり、関係当事者がキャッシュ・フローを純額ベースで決済する、又は資産と
負債の決済を同時に行う意図がある際に、貸借対照表上の金額を相殺する。一部の契約においては、公社は、相殺
に関しての条件付権利（例えば、相手方当事者の債務不履行など）のみを有する。かかる契約上の取決めは公社の
信用リスクを制限するものの、条件付で正味計算される金額は、貸借対照表において相殺されない。
以下の表は、異なるポジションに対して保有される担保及び条件によるネッティングを示す。
2018 年12月31日 2017 年12月31日
デリバティブ デリバティブ デリバティブ デリバティブ
（単位：千スイス・フラン） 金融資産 金融負債 金融資産 金融負債
貸借対照表に表示される金額 1,522,864 -383,115 1,889,881 -600,349
相手方の債務不履行の際に相殺されるデリバティブの金額 224,002 -224,002 263,043 -263,043
現金によるカバレッジ及び担保として保有又は差入れられる
有価証券 943,763 -10,316 1,247,701 -19,232
純額 355,099 -148,797 379,137 -318,073
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注記12：未収収益及び前払費用
（ 単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
車両購入資金融資契約に関する手数料 4,299 4,516
未収収益及び前払費用合計 4,299 4,516
注記13：有形及び無形固定資産
機器設備、車 ソフトウェ
両及びその他 ア及びライ
（単位：千スイス・フラン） 土地建物 機器 センス 合計
2017 年1月1日
費用 7,250 351 3,736 11,338
減価償却累計額 -989 -220 -3,216 -4,426
帳簿価格（純額） 6,261 131 520 6,911
2017 年1月1日 6,261 131 520 6,911
追加 0 0 92 92
処分 0 0 0 0
減価償却 -139 -92 -417 -648
2017 年12月31日 6,121 39 195 6,355
2017 年12月31日
費用 7,250 351 3,828 11,429
減価償却累計額 -1,129 -312 -3,633 -5,074
帳簿価格（純額） 6,121 39 195 6,355
2018 年1月1日 6,121 39 195 6,355
追加 132 0 14 146
処分 0 0 0 0
減価償却 -143 -39 -68 -250
2018 年12月31日 6,110 0 141 6,251
2018 年12月31日
費用 7,382 351 3,842 11,576
減価償却累計額 -1,272 -351 -3,701 -5,324
帳簿価格（純額） 6,110 0 141 6,251
公社の土地建物は、バーゼル市リッターガッセ20にある「リッターホフ」で構成される。
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注記14：借入金
公社の借入金の構成
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
金融機関及び顧客への債務 1,201,443 1,890,052
借入金 855,671 1,374,444
担保 345,772 515,609
債券 14,460,309 15,749,228
発行済負債証券 12,846,954 14,096,006
その他 1,613,355 1,653,221
借入金合計 15,661,752 17,639,280
金融商品区分ごとの借入金
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
損益を通じて公正価値測定される借入金 14,832,233 16,315,823
償却原価で測定される借入金 829,518 1,323,458
借入金合計 15,661,752 17,639,280
公社の借入金は、いかなる財務制限条項の対象でもない。
借入金の満期構成
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
0-6 か月 1,711,922 967,709
6-12 か月 828,457 1,860,167
1-2 年 0 1,957,258
2-3 年 1,896,794 3,062,735
3-5 年 2,189,636 2,541,000
5-10 年 3,343,095 4,120,228
10 年超 4,222,305 977,614
元本合計 14,192,209 15,486,710
借入金元本合計 14,192,209 15,486,710
帳簿価格との差異
1,469,542 2,152,571
借入金合計 15,661,752 17,639,280
満期構成は、借入金の契約上の決済日に基づく。
発行済負債証券－上場債券
2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
帳簿価額
発行通貨単位 帳簿価額 発行通貨単位
（千スイス・
償還日 利率(％) 発行年度 による元金 （千スイス・ による元金
（千） フラン） （千）
フラン）
豪ドル
2018 年12月28日 6.250 2003 0 0 1,650,000 1,310,617
2019 年1月29日 4.000 2014 250,000 176,314 250,000 197,808
2020 年6月30日 5.500 2005 750,000 546,670 750,000 618,152
2022 年3月30日 6.000 2007 200,000 158,069 200,000 176,396
2015 年12月19日 3.900 2015 500,000 380,653 500,000 413,943
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有価証券報告書
2027 年1月13日 2.600 2016 325,000 230,226 325,000 247,306
2029 年5月21日 3.350 2018 100,000 74,424 0 0
カナダ・ドル
2019 年12月13日 5.150 2004 250,000 185,497 250,000 206,177
2027 年3月30日 4.550 2007 300,000 253,232 300,000 277,815
スイス・フラン
2018 年12月28日 3.250 2003 0 0 450,000 467,644
2020 年8月3日 2,375 2005 595,000 619,216 595,000 628,796
2020 年12月29日 3.375 2004 365,000 394,216 365,000 406,402
2021 年6月30日 0.625 2014 280,000 289,109 280,000 290,139
2024 年5月22日 3.000 2007 600,000 716,442 600,000 727,838
2026 年5月15日 3.000 2006 1,000,000 1,237,864 1,000,000 1,258,403
2030 年2月4日 2.875 2005 450,000 585,597 450,000 596,013
ユーロ
2018 年9月12日 FRN 2013 0 0 30,000 35,137
2018 年11月5日 FRN 2010 0 0 32,500 38,116
2019 年10月21日 4.375 2004 650,000 765,692 650,000 829,868
2019 年11月28日 2.730 2011 6,800 7,687 6,800 7,997
2020 年11月23日 3.000 2010 40,000 47,923 40,000 51,038
2021 年10月27日 4.000 2009 1,000,000 1,264,825 1,000,000 1,351,133
2022 年11月15日 3.125 2010 800,000 1,012,444 800,000 1,068,524
2023 年4月25日 0.250 2016 800,000 908,317 800,000 932,452
2023 年6月28日 2.050 2013 15,000 18,531 15,000 19,338
2023 年7月28日 3.250 2010 50,000 65,116 50,000 68,599
2024 年2月9日 0.250 2018 500,000 564,302 0 0
2030 年10月15日 FRN 2015 80,000 91,605 80,000 95,289
英ポンド
2032 年6月7日 5.500 2001 150,000 285,326 150,000 310,109
米ドル
2019 年4月11日 FRN 2017 500,000 494,332 500,000 489,328
2020 年5月29日 1.750 2015 1,000,000 979,230 1,000,000 975,631
2021 年11月15日 FRN 2018 500,000 494,092 0 0
上場債券合計 12,846,954 14,096,006
債券-その他
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
非上場独立債券 213,919 233,411
債券発行プログラムに基づく非上場債券 469,204 478,488
コマーシャルペーパー 930,232 941,322
合計 1,613,355 1,653,221
財務活動により発生した負債の調整
（単位：千スイス・フラン） 長期借入 短期借入 合計
2016 年12月31日 17,248,308 1,152,032 18,400,340
発行／募集 724,699 5,535,880 6,260,580
償還 -1,772,811 -5,713,548 -7,486,359
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為替変動 417,866 -36,424 381,442
公正価値変動 -435,712 518,990 83,278
2017 年12月31日 16,182,350 1,456,931 17,639,280
発行／募集 1,135,519 5,315,418 6,450,937
償還 -2,117,543 -5,360,832 -7,478,376
為替変動 -452,661 21,347 -431,314
公正価値変動 -361,916 -156,859 -518,775
2018 年12月31日 14,385,748 1,276,004 15,661,752
注記15：退職給付金債務
公社は、スイスにおけるグループ運営の退職給付金制度に参加している。かかる制度は、IFRSに基づき確定給付
金制度と見なされる。公社は、スイスの保険業者による完全補償型保険に加入している。かかる保険は、以下の計
算に含まれない。
かかる確定給付金制度に関し貸借対照表において認識された金額は以下のとおり決定された。
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
積立給付債務の現在価値 16,745 13,631
年金資産の公正価値 -12,692 -8,984
貸借対照表において認識された負債 4,052 4,647
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年間を通じた確定給付債務（純額）の変動は、以下のとおりである。
積立給付債務の 年金資産の
（単位：千スイス・フラン） 現在価値 公正価値 合計
2017 年1月1日現在 12,958 -8,788 4,169
2017 年における勤務費用 1,006 0 1,006
支払（受取）利息 78 -53 25
14,042 -8,841 5,201
再測定
年金資産の運用収益（支払利息（受取利息）に含まれ
る金額を除く） 0 -63 -63
年金資産の損（益） 201 0 201
人口統計上の仮定の変更による損（益） 0 0 0
財務上の仮定の変更による損（益）
-130 0 -130
71 -63 8
過去勤務費用及び決済
積立金
従業員 0 -1,082 -1,082
参加者 1,774 -1,774 0
給付金支払い -2,790 2,777 -13
過去勤務費用 533 0 533
2017 年12月31日現在 13,631 -8,984 4,647
2018 年1月1日現在 13,631 -8,984 4,647
2018 年における勤務費用 864 0 864
支払利息（受取利息） 89 -58 30
14,583 -9,042 5,541
再測定
年金資産の運用収益（支払利息（受取利息）に含まれ
る金額を除く） 0 -34 -34
年金資産の損（益） 514 0 514
人口統計上の仮定の変更による損（益） 0 0 0
財務上の仮定の変更による損（益） -1,196 0 -1,196
-682 -34 -716
過去勤務費用及び決済
積立金
従業員 0 -783 -783
参加者 3,733 -3,733 0
給付金支払い -913 900 -13
過去勤務費用 24 0 24
2018 年12月31日現在 16,745 -12,692 4,052
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年金資産の構成
年金資産は、以下のとおり構成される。
( ％) 2018 年12月31日 2017 年12月31日
固定金利、現金及び現金同等物、定期預金 66.5 67.9
モーゲージ及びその他債権の額面価値 7.7 7.4
投資ファンドにおけるエクイティ及び投資口 8.3 8.1
プライベート・エクイティ及びヘッジファンド 0.1 0.1
資本参加会社及び関連会社への投資 0.1 0.2
不動産 16.4 15.2
その他投資 0.9 1.2
合計 100.0 100.0
重要な見積り
確定給付金負債の計算に適用される重要な見積りは、以下のとおりである。
2018 年12月31日 2017 年12月31日
割引率 1.0 0.7
年金成長率 0.0 0.0
給与増加率（インフレーションを含む） 1.5 1.5
定年
男性 65 65
女性 64 64
bvg 2015 GT bvg 2015 GT
人口統計上の仮定（生命表）
感度解析
退職給付金制度に関し認識された負債の主要な仮定の変更に対する感度は、以下のとおりである。積立給付債務
及び勤務費用の現在価値は、仮定の変更による影響を含み、再計算された。
2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
積立給付債務 積立給付債務
( 単位：千スイス・ の再計算後 再計算後 の再計算後 再計算後
フラン) 仮定の変更 現在価値 勤務費用 現在価値 勤務費用
割引率 +50 ベーシス・ポイント 15,488 1,003 12,428 1,001
-50 ベーシス・ポイント 18,181 1,194 15,025 1,232
給与の増加 +50 ベーシス・ポイント 16,860 1,111 13,761 1,129
-50 ベーシス・ポイント 16,634 1,073 13,498 1,085
平均寿命 +1 年 16,481 1,076 13,862 1,123
-1 年 17,001 1,106 13,394 1,091
上記の感度解析は、ある仮定の変更（その他すべての仮定は一定のまま）に基づく。実務上、そのようなことが
起きる可能性は低く、複数の仮定が相関している可能性もある。重要な保険数理上の仮定に対する確定給付金負債
の感度を計算する際には、貸借対照表において認識される年金負債を計算する際と同様の方法（報告期間末現在に
おいて予測単位積増方式を用いて計算された確定給付負債の現在価値）が用いられる。
その他情報
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2019年12月31日に終了する年度において公社が支払う予定の退職給付金制度に対する拠出は、805,000スイス・
フランの予定である。
以下の年度において支払われる予定の給付金は以下のとおりである。
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日
2019 年 629
2020 年 591
2021 年 567
2022 年 558
2023 年 564
2024 年-2028年 6,487
確定給付金負債の加重平均期間は、16.3年である。
注記16：資本
法定準備金及び一般リスク積立金
（単位：千スイス・フラン） 2018 年12月31日 2017 年12月31日
通常準備金 79,602 78,767
保証準備金 726,500 713,000
法定準備金合計 806,102 791,767
定款第29条に従い、通常準備金が払込済登録資本金の20％に達するまで、当期純利益の5％は通常準備金に組入
れられる。
鉄道会社による債務不履行の際は、定款第29条に記載のとおり、保証準備金を利用できる。本条項に基づき、保
証準備金に対する毎年の繰入れは、総会が別途決定する場合を除き、純利益の5％の通常準備金としての繰入れ及
び払込済登録資本金の4％を限度とする最終的な配当の支払後の年次損益の残高に相当する。
その他準備金
その他準備金には、その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融商品（2017年：売却可能金融商品）及び
公社の確定給付年金制度の再測定に対する準備金が含まれる。
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売却可能金融商品に対する準備金
（単位：千スイス・フラン）
2017 年1月1日 2,441
公正価値の増減 233
損益計算書への再分類 502
2017 年12月31日 3,176
その他の包括利益を通じて公正価値測定される金融商品に対する準備金
（単位：千スイス・フラン）
2018 年1月1日 3,176
公正価値の増減 -2,028
損益計算書への再分類 -113
2018 年12月31日 1,035
退職給付債務の再測定に対する準備金
（単位：千スイス・フラン）
2017 年1月1日 -3,330
数理計算上の差異 -71
年金資産運用収益資産の期待収益率 63
2017 年12月31日 -3,338
数理計算上の差異 682
年金資産運用収益 34
2018 年12月31日 -2,622
注記17：金融商品及び公正価値測定
以下の表は、異なる金融商品区分及び異なる公正価値水準による公社の金融商品の割当を示すものである。さら
に、償却原価により測定されたものを含むすべての金融商品の公正価値が記載されている。
公正価値測定される金融商品に用いられる3レベルの測定ヒエラルキーは、以下のとおりである。
レベル1：活発な市場における同一の資産又は負債の相場価格
レベル2：レベル1に含まれる相場価格以外の、資産又は負債に関する直接的又は間接的に観測可能なインプット
レベル3：資産又は負債に関する観測可能な市場データに基づかないインプット
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金融商品区分 公正価値レベル
帳簿価格 公正価値
2018 年 2018 年
(単位：百万スイス・フラン) DFVPL FVPL FVOCI AC 12 月31日 12 月31日 レベル1 レベル2 レベル3
金融資産
償却原価による現金及び現金同等物 0 0 0 1,028 1,028 1,005 0 1,005 0
公正価値による現金及び現金同等物 1,153 0 0 0 1,153 1,153 0 1,153 0
償却原価による金融投資 0 0 0 1,103 1,103 1,114 714 385 15
公正価値による金融投資 1,007 0 689 0 1,696 1,696 809 887 0
デリバティブ金融商品-資産 0 1,523 0 0 1,523 1,523 0 1,523 0
償却原価による車両購入資金融資契約 0 0 0 351 351 376 0 376 0
公正価値による車両購入資金融資契約 10,944 0 0 0 10,944 10,944 0 10,944 0
その他金融資産 ▶ 0 0 9 13 13 0 13 0
資産合計 17,811 17,824 1,523 16,286 15
金融負債
償却原価による借入金 0 0 0 830 830 937 0 937 0
公正価値による借入金 14,832 0 0 0 14,832 14,832 0 14,832 0
デリバティブ金融商品-負債 0 383 0 0 383 383 0 383 0
その他金融負債 0 0 0 123 123 123 0 123 0
負債合計 16,168 16,276 0 16,276 0
金融商品区分 公正価値レベル
帳簿価格 公正価値
2017 年 2017 年
(単位：百万スイス・フラン) DFVPL FVPL AFS HTM LaR FLAC 12 月31日 12 月31日 レベル1 レベル2 レベル3
金融資産
償却原価による現金及び現金 0 0 0 0 1,191 0 1,191 1,192 0 1,192 0
同等物
公正価値による現金及び現金 617 0 0 0 0 0 617 617 0 617 0
同等物
償却原価による金融投資 0 0 0 671 557 0 1,228 1,240 709 515 15
公正価値による金融投資 528 0 697 0 0 0 1,226 1,226 945 281 0
デリバティブ金融商品-資産 0 1,890 0 0 0 0 1,890 1,890 0 1,890 0
償却原価による車両購入資金 0 0 0 0 366 0 366 399 0 399 0
融資契約
公正価値による車両購入資金 13,365 0 0 0 0 0 13,365 13,365 0 13,365 0
融資契約
その他金融資産 ▶ 0 0 0 ▶ 0 8 8 0 8 0
資産合計 19,891 19,936 1,654 18,267 15
金融負債
償却原価による借入金 0 0 0 0 0 1,323 1,323 1,353 0 1,353 0
公正価値による借入金 16,316 0 0 0 0 0 16,316 16,316 0 16,316 0
デリバティブ金融商品-負債 0 600 0 0 0 0 600 600 0 600 0
その他金融負債 0 0 0 0 20 1 21 21 0 21 0
負債合計 18,260 18,290 0 18,290 0
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2018年において公正価値測定ヒエラルキーのレベル間での移動はなかった（2017年：なし）。
DFVPL 損益を通じて公正価値測定するものとして公社に指定された金融商品
FVPL 売買目的の保有：損益を通じて公正価値測定される
AFS 売却可能
FVOCI その他の包括利益を通じて公正価値測定される
HTM 満期保有目的
LaR 貸付金及び未収金
FLAC 償却原価で測定される金融負債
AC 償却原価で測定される金融商品
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産及び金融負債
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産
2018年12月31日現在の損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産の帳簿価格は、満期におけ
る契約上の価格よりも514百万スイス・フラン高かった（2017年：842百万スイス・フラン高）。損益を通じて公正
価値測定するものとして指定された金融資産の、2018年における信用リスクの変化に起因する公正価値の変化は、
プラス35百万スイス・フランであった（2017年：マイナス15百万スイス・フラン）。
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融負債
2018年12月31日現在の損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融負債の帳簿価格は、満期におけ
る契約上の価格よりも1,366百万スイス・フラン高かった（2017年：2,018百万スイス・フラン高）。損益を通じて
公正価値測定するものとして指定された金融負債の公正価値の変化は、プラス9百万スイス・フランであった
（2017年：プラス35百万スイス・フラン）。
注記18：関係当事者
関係当事者株主（ドイツ鉄道及びフランス国有鉄道）との取引及び残高については、「注記9：車両購入資金融
資契約」に記載されている。
2018年において、一般管理費に含まれている主要な経営陣に支払われた給与及びその他給付金は、3.1百万スイ
ス・フランであった（2017年：3.9百万スイス・フラン）。
2018年12月31日現在、主要な経営陣に対して未払いの金額はなかった（2017年：なし）。
注記19：後発事象
理事会は、経営委員会から提案された財務書類を2019年3月5日に承認し、同日に総会に対し承認を提案した。総
会はかかる財務書類を承認した。
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注記20：剰余金分配の提案
2018年の純利益15,948,501スイス・フランは、配当対象利益と同額である。定款第29条に基づき、理事会は以下
のとおり利益処分を総会に提案する。
( 単位：スイス・フラン)
通常準備金への充当 798,000
払込済株式資本520百万スイス・フランの2％（法定最高比率4%）の配当 10,400,000
補償準備金への充当 4,700,000
一般リスク基金への充当 50,501
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損 益 計 算 書
( 単位：千スイス・フラン)
注記 2017 年 2016 年
利息及び利息に類する収入
(4) 612,492 692,438
利息及び利息に類する費用 -595,257 -675,347
(4)
受取利息（純額）
17,234 17,091
手数料収入及び受取手数料 (5) 12,489 12,749
手数料費用及び支払手数料 -1,234 -1,414
(5)
手数料収入（純額）
11,255 11,335
金融商品に関する損益（純額） (6) -384 4,889
外国為替差損益 16 -66
その他営業損益 168 60
その他営業損益（純額） -200 4,882
営業利益合計
28,290 33,309
一般管理費 (7) -10,959 -11,382
固定資産の減価償却 -648 -961
(13)
営業費用合計
-11,607 -12,344
当期純利益
16,683 20,965
付随する注記は、財務書類の不可分の一部をなす。
包括利益計算書
（単位：千スイスフラン） 注記 2017 年 2016 年
当期純利益
16,683 20,965
その他包括利益：
損益計算書おいて再分類される可能性のある項目：
売却可能金融資産の公正価値調整 (16) 735 -2,697
損益計算書において再分類されない項目：
退職給付金債務の再測定 -8 -650
(15)(16)
その他当期包括利益
727 -3,347
当期包括利益合計
17,410 17,618
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貸 借 対 照 表
( 単位：千スイス・フラン)
2017 年 2016 年
資 産
12 月31日現在 12 月31日現在
注記
現金及び現金同等物 (8) 1,808,469 1,151,588
金融投資 (8) 2,453,750 2,472,421
金融機関により発行された債券 775,308 596,669
負債証券 1,678,442 1,875,752
車両購入資金融資契約 (9) 13,730,802 14,377,491
デリバティブ金融商品 (10) 1,889,881 2,884,035
その他資産 3,590 3,358
未収収益及び前払費用 (12) 4,516 4,323
有形固定資産 (13) 6,160 6,391
195 520
無形固定資産
(13)
資産合計 19,897,364 20,900,127
負 債
1,890,052 1,421,837
金融機関及び顧客への債務 (14)
債券 (14) 15,749,228 16,978,503
発行済債券 14,096,006 15,202,935
1,653,221 1 775,568
その他
デリバティブ金融商品 (10) 600,349 817,434
その他債務 20,813 62,192
未払費用及び前受収益 339 1,466
4,647 4,169
退職給付金債務
(15)
負債合計 18,265,428 19,285,601
資 本
520,000 520,000
払込済資本
引受済資本 2,600,000 2,600,000
請求払株式資本 -2,080,000 -2,080,000
法定準備金 (16) 791,767 774,218
一般リスク基金 308,029 304,612
その他準備金 (16) -161 -888
利益剰余金 12,302 16,584
当期純利益（処分前） 16,683 20,965
-4,381 -4,381
IFRS 移行による影響
資本合計 1,631,936 1,614,526
負債及び資本合計 19,897,364 20,900,127
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資 本 変 動 表
請求払 法定 一般リスク
(単位：千スイス・フラン) 引受済資本 株式資本 準備金 基金 その他準備金 利益剰余金 合 計
2016 年1月1日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 749,784 294,907 2,459 24,759 1,596,909
当期純利益 20,965 20,965
その他当期包括利益 -3,347 -3,347
利益処分 24,434 4,706 -29,140 0
2016 年12月31日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 774,218 304,612 -888 16,584 1,614,526
2017 年1月1日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 774,218 304,612 -888 16,584 1,614,526
当期純利益 16,683 16,683
その他当期包括利益 727 727
利益処分 17,549 3,416 -20,965 0
2017 年12月31日現在の残高 2,600,000 -2,080,000 791,767 308,029 -161 12,302 1,631,936
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キャッシュ・フロー計算書
( 単位：千スイス・フラン)
注記 2017 年 2016 年
営業活動からのキャッシュ・フロー
車両購入資金融資の実行 -693,510 -2,257,838
車両購入資金融資の返済 1,819,360 3,317,681
支払利息 -709,411 -818,882
受取利息 724,174 827,888
支払手数料 -1,648 -1,797
受取手数料 12,797 12,679
その他営業活動に関し支払われたキャッシュ・フロー -13,064 -12,763
その他営業活動に関し受領したキャッシュ・フロー 922 444
営業活動からの現金（純額）
1,139,622 1,067,411
投資活動からのキャッシュ・フロー
金融投資
負債証券の取得 -436,844 -779,654
負債証券の償還 360,350 1,021,155
負債証券の売却 284,910 299,127
金融機関により発行された債券 -1,263,315 -1,640,746
金融機関により発行された債券の償還 1,102,288 1,529,860
その他
固定資産の取得及び処分 -92 -238
投資活動からの現金（純額）
47,298 429,504
財務活動からのキャッシュ・フロー
債券の新規発行 (14) 5,847,211 5,973,717
債券の償還 (14) -7,094,685 -7,470,458
金融機関及び顧客の債券 (14) 413,369 499,852
金融機関及び顧客の債券の償還 (14) -391,674 -482,941
デリバティブ金融商品からの純キャッシュ・フロー 159,063 100,954
現金担保からの準キャッシュ・フロー (8)(14) 455,876 0
財務活動からの現金（純額）
-610,840 -1,378,876
為替レート差額（純額） 80,802 17,709
現金及び現金同等物の増加／（減少）
656,882 135,748
期首の現金及び現金同等物 1,151,588 1,015,839
期末の現金及び現金同等物 1,808,469 1,151,588
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注記1：一般事項
欧州鉄道金融公社（以下「公社」という。）は、主権国家間で調印された国際協定（以下「国際協定」とい
う。）に基づき、1956年11月20日にジョイント・ストック・カンパニーとして設立された。公社は、スイス、バー
ゼル市に所在する単独の事業体である。公社の活動の一般原則は、鉄道会社と公社との間で締結された契約（以下
「基本契約」という。）中に定められている。基本契約は、公社の全存続期間にわたって効力を有し、全鉄道会社
及び公社の合意によってのみこれを改訂することができる。
公社は、国際資本市場における借入及び独自の株主資本の一部の使用を通じて、鉄道設備に対する融資を行う。
公社は、融資が完全に払戻されるまで、設備の所有権を保有するか、又はこれと同等とみなされる直接若しくは間
接的な担保権（特に質権）を保有する。
公社の資本は、主に、マネー・マーケット・ペーパー及び債券などの流動性管理の目的で利用され、限られた範
囲内においては、車両購入資金融資契約に対して利用される。
注記2：重要な会計方針の概要
注記2-1：作成の原則
公社の財務書類は、国際会計基準審議会（以下「IASB」という。）が設定する国際財務報告基準（以下「IFRS」
という。）に基づき作成されている。財務書類は原価法に基づき作成されている。ただし、売却可能投資、デリバ
ティブ金融商品並びに損益を通じて公正価値測定された金融資産及び金融負債を除く。これらはすべて公正価値で
測定された。
財務書類は、スイス・フランにより表示されている。
注記2-2：財務書類の表示
公社は通常、流動性の順序に沿って貸借対照表を表示している。
金融資産及び金融負債は相殺されており、認識された金額を相殺するための法的強制力のある権利があり、純額
ベースで決済する意図があり、金融資産の実現と金融負債の決済を同時に行う意図がある時のみ、純額が貸借対照
表において報告される。利益及び費用は、いずれかの会計方針又は解釈により要求される又は認められる場合を除
き、損益計算書において相殺されない。
注記2-3：重要な会計判断及び見積り
財務書類作成にあたり、公社は、報告された利益、財政状態及び財務書類で開示されたその他の情報に影響を及
ぼす特定の重要な会計上の見積り及び前提を示さなければならない。かかる見積りは、入手可能な情報及び公社に
よる判断に基づいている。将来の実際の業績は、かかる見積りから逸れる可能性があり、その差異は財務書類に
とって重要となる場合がある。
最も重要な判断及び見積りは、以下のとおりである。
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金融商品の公正価値
貸借対照表において計上された金融資産及び金融負債の公正価値が活発な市場から入手できない場合、それらは
数理モデルの使用を含む様々な評価手法を用いて決定される。これらのモデルに対するインプットは、観測可能な
市場データから入手される。観測可能な市場データが入手不可能なことがある稀な状況においてのみ、公正価値を
確立する判断が必要となる。詳細は、注記2-5-8に示される。
金融資産の減損
公社は、少なくとも各貸借対照表の作成日において、個別の重要な金融資産を見直しており、１以上の事象の結
果として減損の客観的根拠があるか否かを評価している。潜在的な減損損失を決定する際、将来のキャッシュ・フ
ローの金額とタイミングの見積りにおいて公社の判断が必要とされる。これらの見積りは複数の要素に関する仮定
に基づいており、実際の結果は異なる可能性があり、将来における減損引当金の変更をもたらす可能性がある。
年金債務
確定給付型年金制度の費用は、保険数理評価を用いて決定される。保険数理評価は、割引率、将来の給与の増
加、死亡率及び将来の年金増額に関する仮定に基づく。これらの制度の長期的な性質に起因し、かかる仮定は、重
大な不確実性の影響下にある。かかる仮定については、注記15を参照のこと。
注記2-4：外貨換算
財務書類に含まれる項目は、公社が事業を行う主な経済環境の通貨（以下「機能通貨」という。）であるスイ
ス・フランを用いて測定される。財務書類は、スイス・フラン（以下「表示通貨」という。）で表示される。
外貨建て取引は、取引日における実勢為替レートで機能通貨に換算される。外貨建てのすべての資産及び負債の
換算により生じる損益は、損益計算書の「外国為替差損益」項目で認識される。
スイス・フラン以外の通貨建ての貨幣資産及び貨幣負債は、貸借対照表日における実勢為替レートを用いてスイ
ス・フランに換算される。かかる換算による損益は、損益計算書に計上される。原価法により評価される外国通貨
の非貨幣項目は、当初取引日における為替レートを用いて換算される。
注記2-5：金融商品
注記2-5-1：初期認識、事後測定及び認識の中止
通常の方法による取得は、取引日、すなわち公社が商品の契約条項の当事者となる日において貸借対照表で認識
及び認識を中止される。金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローを受領する権利の期限を超過した時又は
かかる権利が移転された時並びに公社が所有による権利及び報酬を実質的にすべて移転した時に認識を中止され
る。金融負債は、契約で明示された債務を免除される時、又はかかる債務の期限を超過した時に認識を中止され
る。
金融商品は当初、公正価値で認識され、損益を通じて公正価値で記載されない金融商品の場合、取引原価を加え
て認識される。売却可能金融資産及び損益を通じて公正価値で測定された金融商品は、後に公正価値で記載され
る。貸付金及び受取債権、満期保有資産並びに償却原価による金融負債は、実効金利法を用いて償却原価で記載さ
れる。
損益を通じて公正価値で測定された金融資産の区分の公正価値の変動により生じる実現及び未実現損益は、「金
融商品に関する損益（純額）」項目に記載される期間、損益計算書に含まれる。
取引価格が同じ商品のその他観測可能な現行市場取引における公正価値と異なる場合、又は観測可能な市場から
のデータのみを含む変数による評価手法に基づいたものと異なる場合、公社は、取引価格と公正価値の差異（取引
時損益（「Day 1」profit or loss）を、「金融商品に関する損益（純額）」において即座に認識する。公正価値
が観測不可能なデータを用いて決定された場合、取引価格とモデル値の差異は、インプットが観測可能になるか、
商品の認識が中止された際にのみ、損益計算書において認識される。
外国為替差損益を除く売却可能債務証券の公正価値の変動により生じる未実現損益は、その他包括利益において
認識され、かかる商品が売却、回収又は別の方法で処分されるまでその他準備金に累積される。売却可能債務証券
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に対する外貨換算の影響は、損益計算書において認識される。売却可能金融投資に対する利息は、受取利息として
認識され、実効利率法を用いて算出される。
売却可能として分類された有価証券が売却、回収、処分又は減損された場合、未実現損益は、損益計算書に含ま
れる。
注記2-5-2：金融商品区分
損益を通じて公正価値で計上される金融資産又は金融負債
この区分はさらに、次の2つの下位区分に分けられる。すなわち、取引目的で保有する金融資産又は金融負債及
び当初認識において損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産又は金融負債である。
金融資産又は金融負債は、短期間内に主に売却又は買戻目的で取得又は負担した場合若しくは公社がこのように
分類した場合、取引目的で保有する金融資産に分類される。デリバティブは、リスク軽減の目的でのみ、公社によ
り使用される。IAS第39号に基づき、デリバティブは取引目的保有であると分類される。
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産又は金融負債の場合、当初の認識時にかかる金融
資産又は金融負債を指定する基準は、かかるすべてのポジションにおける通貨及び／又は金利リスクが、デリバ
ティブを用いて経済的にヘッジされていることである。一連の金融商品のデリバティブを含むかかるすべてのポジ
ションは一致し、損益計算書上の公正価値の変動を相殺する。かかる場合においては、関連するすべての金融商品
に対して同じ会計評価が適用できるという意味で会計上のミスマッチが大幅に低減されるので、公正価値オプショ
ンの適用が、より関連する情報につながる。公正価値オプションを利用しなければ、損益を通じて一部の金融商品
（デリバティブなど）のみしか公正価値で測定されないので、会計上のミスマッチが生じる。
貸付金及び受取債権
貸付金及び受取債権は、活発な市場において上場されていない固定又は確定支払の非デリバティブ金融資産であ
る。貸付金及び受取債権は、受取債権を売買する意図がない債務者に対して、公社が資金又はサービスを直接提供
する場合に生じる。
満期保有投資
満期保有投資は、公社が満期まで保有する前向きな意向と能力を有する、満期日が固定された固定又は確定支払
の非デリバティブ金融資産である。
売却可能金融資産
売却可能金融資産は、この区分に指定された又はその他のどの区分にも分類されない非デリバティブ金融資産
（債務証書）である。
売却可能金融資産は、金利水準の変化を見込んで又はその対応として売却される可能性がある。
償却原価による金融負債
公社により発行された、損益を通じて公正価値測定されるものと指定されない金融商品は、償却原価により測定
される。公正価値による初回測定の後、発行済負債及びその他の借入金は償却原価により測定される。償却原価
は、発行における割引又はプレミアム及び実効金利の不可欠な一部である費用を考慮し算出される。
注記2-5-3：現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、銀行の請求払いの現金預金及び、当初契約満期日が発行又は取得日から起算して3か月
以下のその他短期投資から成る。貸借対照表において、当座借越額は「金融機関及び顧客への債務」に含まれる。
銀行の請求払いの現金預金は貸付金及び受取債権として分類される。現金及び現金同等物から成るその他の短期投
資は、損益を通じて公正価値測定される金融資産又は貸付金及び受取債権のいずれかに分類される。
注記2-5-4：金融投資
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公社はその投資を、次の区分に分類している。すなわち、損益を通じて公正価値測定される金融資産、貸付金及
び受取債権、満期保有投資、並びに売却可能金融資産である。この分類は、当該投資の取得目的によって決められ
ている。公社は、最初の認識時に投資の分類を決定し、各報告日にその指定を再検討する。
注記2-5-5：車両購入資金融資契約
車両購入資金融資契約は、公正価値オプションが適用されない場合、償却原価で測定される。車両購入資金融資
契約はたいていの場合、公正価値オプションの適用基準を満たしており、公社は車両購入資金融資契約を最初の認
識から取消不能な形で、損益を通じて公正価値で測定される金融資産として指定する。車両購入資金融資契約、ス
ワップ及び借入金の一致は、関連するすべての金融商品の公正価値オプション適用及び公正価値指定の主要な基準
のひとつである。
注記2-5-6：デリバティブ金融商品
デリバティブ金融商品は、当初、貸借対照表において公正価値で認識され、その後公正価値で評価される。デリ
バティブ金融商品は、貸借対照表において、正の公正価値の場合は資産として、負の公正価値の場合は負債として
記録される。
公社は、そのリスク管理方針に基づき、通貨及び為替リスクを効果的に緩和するためにデリバティブを利用して
いるだけであるが、ヘッジ会計は適用していない。しかしながら、公社は公正価値オプションを適用しており、公
正価値オプションにより、ナチュラル・ヘッジ（相殺）が可能となる。キャッシュ・フロー・マッチングの原則に
より、金融資産及び金融負債並びに関連するデリバティブ商品の公正価値の逆方向の変動は、相互に相殺する傾向
にある。結果として、会計上のミスマッチは軽減される。
注記2-5-7：金融機関及び顧客への債務並びに債券
借入残高は、公正価値オプションが適用されない場合、実効金利法を用いて、償却原価で記載される。大多数の
場合において、鉄道設備の融資に関する借入金は、損益を通じて公正価値測定されるものと指定される（前項を参
照のこと。）。車両購入資金融資契約、スワップ及び借入金の一致は、関連するすべての金融商品が損益を通じて
公正価値として指定される根拠となる。償却原価で計上された借入金は、当初、負担した取引原価を差し引いた公
正価値で認識される。続いて、借入金は償却原価で記載される。売却代金（取引原価控除後）及び償還価値の差異
は、借入期間にわたり、実効金利法を用いて、損益計算書で認識される。
注記2-5-8：公正価値の決定
活発な市場において取引される流動資産の公正価値は、取引費用の控除前の取引相場価格又はディーラー相場価
格に基づき決定されている。注記17に記されている公正価値測定ヒエラルキーによれば、これらの商品は「レベル
1」に分類される。
その他すべての金融商品について、公社は評価手法を用いて公正価値を確定している。評価手法には、直近の独
立当事者間の取引、実質的に同じその他商品の参照、及び独自の情報源による市場パラメーター（イールド・カー
ブ及び為替相場など）の使用を最大限に活用する割引キャッシュ・フロー・モデルが含まれることがある。市場パ
ラメーターの大半は、直接観測可能又は商品価値から暗示される。このモデルは、インプットの数値が最も活発な
市場における取引パラメーターと直接一致しない際における補間など、価格決定において数値的手法を実行する可
能性がある。1件の投資を除き、重大な観測不可能なインプットを含む評価はない。
評価プロセスでは、契約上の合意及び現在観測可能な金融市場の利回り曲線、スワップ利回り曲線及び外国為替
レートを用いた現在価値の計算に基づき、将来の予測キャッシュ・フローが決定される。
評価モデル及び手法は、モデル性能及び調整のために、定期的に見直される。本年度の評価法は、特段の記載の
ない限り、前年度と一貫している。
評価手法が用いられることにより、金融商品の見積公正価値は、異なる仮定や要因の下では、市場で実現し得な
い又は大幅に異なる可能性がある。測定が、主に観測可能な市場データに基づく場合、当該商品は「レベル2」に
分類される。公正価値測定が、観測可能な市場データに基づかない場合、当該商品は「レベル3」に分類される。
注記2-5-9：金融資産の減損
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公社は、各貸借対照表日に、金融資産又は金融資産グループが減損される可能性があるという客観的な証拠があ
るかどうかを評価する。
客観的証拠には、借手又は一連の借手が重大な財政難に直面している兆候、破産又はその他金融再編成を開始す
る確率、利息又は元金の支払いにおける不履行又は延滞、未払金の変化若しくは不履行に相互に関連する経済状況
など、将来の予測キャッシュ・フローにおける測定可能な低下を示す観測可能なデータなどが含まれる可能性があ
る。
償却の対象となる資産は、帳簿価格が回収不可能である兆候を示す事象又は状況の変化があるか否かを検討し、
減損を見直される。減損損失は、資産の帳簿価格が回収可能金額又は当初実行金利を用いて算出された将来の予測
キャッシュ・フローの現在価値の純額を上回る際に、損益計算書において認識される。
売却可能金融債券に関して、かかるなんらかの証拠が存在する場合、累積損失（損益計算書で以前に認識された
当該金融資産に関するいかなる減損損失も控除後、取得原価と現在の公正価値の差異として測定される。）は、資
本から除外され、損益計算書で認識される。
翌期以降に、金融商品の公正価値が上昇し、かかる上昇が、損益計算書において減損損失が認識された後に発生
した信用事由に客観的に関連している場合、減損は、損益計算書を通じて戻入れられる。
注記2 -6：固定資産
固定資産には、公社の建物「リッターホフ」、事務所設備並びに公社所有のその他有形及び無形固定資産が含ま
れる。
有形及び無形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を差引いた金額で記載される。処分
に関する損益は、帳簿価格と売却代金の比較により判断され、損益計算書に計上される。20,000スイス・フラン未
満で購入した資産は、貸借対照表上では認識されないが、重要性に応じて直接費用として処理される。
予測される残存耐用期間にわたる固定資産の損失処理を行うための減価償却費は、定額法を用いて算出される。
予測される残存耐用期間は、以下のとおりである。
建物： 40年
土地： 無期限の有効期間
家具、機器及び車両： 2年から10年
コンピューター機器及びライセンス： 3年から5年
固定資産は、処分の際又はそれらの使用から将来における経済的効果が見込めなくなった際に、認識を中止され
る。
注記2-7：固定資産の減損
公社は、各報告日において、資産が減損される兆候の有無を評価する。いかなる兆候が存在する場合、公社は資
産の回収可能金額を予測する。資産の回収可能金額は、資産の公正価値から売却費用を差引いた金額又は使用価値
のいずれか高い方である。資産の帳簿価格が回収可能金額を上回る場合、資産は減損されたと考えられ、回収可能
価格まで減額される。
過去に認識された減損損失は、前回の減損損失の認識以降に資産の回収可能金額の決定に用いられた仮定が変更
された場合にのみ、戻入れられる。戻入れには限度があるため、資産の帳簿価格はその回収可能金額を上回ること
がなく、過年度において資産に対して認識された減損損失がなかったと仮定した場合の減価償却費控除後の帳簿価
格を上回ることもない。かかる戻入れは、損益計算書において認識される。
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注記2-8：退職給付金債務
IFRSに基づき、公社の年金制度は確定給付金制度と見なされる。かかる制度は、スイス法によって規制されてい
る。かかる制度は、第三者が公社との契約上の合意に基づき管理及び運営しているグループ管理制度である。委託
される年金資産は、公社と受託者との関係の性質と同様、スイスの規制及び慣行により統治されている。年金制度
への積立金は、雇用者及び従業員により支払われている。
かかる確定給付年金制度に関して貸借対照表において認識される負債は、報告期間末における確定給付債務の現
在価値から年金資産の公正価値を差引いたものである。確定給付債務は、予測単位積立方式を用いて独立保険数理
士により毎年計算される。確定給付債務の現在価値は、給付金が支払われる貨幣であるスイス・フラン建てであ
り、関連する年金債務と類似した満期を有する高品質社債の利率を用いて将来の予測キャッシュ・アウトフローを
割引き、決定される。
実績による修正及び保険数理上の仮定の変更により発生する再測定は、それらが発生した期間におけるその他包
括利益において計上される。過去勤務費用は、損益計算書において即時認識される。
確定給付債務（純額）に対する支払利息（受取利息）は、損益計算書の「利息及び利息に類する費用」（「利息
及び利息に類する利益」）において表示される。
注記2-9：引当金
引当金は、(1)過去の事象の結果として現在の法的債務又は推定的債務が存在し、(2)当該債務の決済をするため
に資源の流出が必要となる可能性が高く、(3)その債務の金額を信頼をもって見積ることができる場合に、認識さ
れる。
引当金は、貨幣の時間的価値の現在の市場評価及び債務に特有のリスクを反映する利率を用いた、債務の決済を
するために必要と予測される支出の現在価値により測定される。時間経過に起因する引当金の増加は、利息費用と
して認識される。
注記2-10：資本
引受済資本は、額面金額10,000スイス・フランの記名式株式260,000株から成り、その内20％が払込まれてい
る。引受済未払込資本金は、定款第21条に記載のとおり、理事会の決定により、いつでも無条件に請求払可能であ
る。
法定準備金は、通常準備金及び保証準備金から成る。車両購入資金融資契約の下での債務不履行の場合、定款第
29条に記載のとおり、保証準備金を利用できる。
一般リスク基金には、車両購入資金融資契約及びスワップなどのその他金融取引に関連するリスクを保証するた
めに、かかる取引に付随する特定のリスクに関して公社が確保することを決定する金額が含まれる。
その他準備金には、売却可能金融資産の公正価値の変化によるその他の価値調整が含まれる。さらに、その他準
備金には、公社の確定給付年金制度に起因するその他包括利益の一部が含まれる。
注記2-11：配当
公社の株主に対する配当は、総会で配当が承認された後、負債として認識される。
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注記2-12：未収収益、前払費用、未払費用及び繰延収益
未収収益及び前払費用は、当会計年度に関連し、次の会計年度において受領する予定の収益及び当会計年度に発
生したが、次の会計年度に関連する支出から成る。
未払費用及び繰延収益は、当会計年度に関連し、次の会計年度において支払う予定の費用及び貸借対照表日以前
に受領したが、次の会計年度に関連する収益から成る。
注記2-13：収益及び費用の認識
収益は、経済的効果が公社にもたらされる可能性が高く、収益が信頼を持って見積もられる範囲において認識さ
れる。収益が認識される前に、以下の特定の認識基準を満たす必要がある。
注記2-13-1：利息並びに利息に類する収入及び費用
償却原価により測定されるすべての金融商品について、売却可能と分類される利息を発生する金融商品及び損益
を通じて公正価値測定されるものと指定される金融商品は、受取利息及び支払利息は、実効金利法を用いて計上さ
れる。実効金利は、予測される将来の現金支払額又は受領額を、金融商品の予想残存期間又は適用ある場合はより
短い期間にわたり、金融資産又は金融負債の正味帳簿価格にまで正確に割引く利率である。算出は、金融商品のす
べての契約条項（例えば前払いオプションなど）が考慮され、商品に直接起因し実効金利の要となる手数料又は増
分費用を含むが、予測信用損失を含まない。
金融資産又は類似した一連の金融資産の計上金額が減損損失により減額された場合、受取利息は、減損損失を測
定する目的で将来キャッシュ・フローの割引に用いられる金利を用いて引続き認識される。
公社は、限りのある金融取引において、代理人を務める可能性がある。そのような場合、獲得された純額のみが
受取利息及び利息に類する収入に表示される。
注記2-13-2：手数料収入
発行手数料及び償還プレミアム又は割引は、関連する借入金の満期までの期間にわたり発生する。早期償還手数
料は、契約が早期に解除された際に認識される。
車両購入資金融資契約に関する手数料収入は、発生主義に基づき記録される。
注記2-13-3：金融商品に関する損益（純額）
公社は、売却可能金融資産の売却によるものを含む負債証券及びその他金融商品の実現及び未実現損益の双方を
「金融に関する損益（純額）」で認識する。
注記2-14：税金
国際協定の補足協約に従い、多数の国家により設立された公的国際機関として、公社は包括的な税控除の恩恵を
受けている。スイスでは、企業に課されるいかなる法人税及び資本税も免除されているのに加え、かかる規定に
は、資本市場に関する次の特権も含まれる。すなわち、公社によるあらゆる債券発行に対する印紙税免除、スイス
国外で発行された公社の債券に対する売買高税免除及びスイス国外で発行された債券に対するスイスの源泉徴収税
免除である。
注記2-15：セグメント報告
公社は、子会社を有さない単独の事業体であり、経営陣及び理事会に対する内部報告組織に基づくひとつのセグ
メントで運営される。
注記2-16：関係当事者
ドイツ及びフランスは、完全出資の国有鉄道であるドイツ鉄道及びフランス国有鉄道を通じて公社の資本金の
22.6％をそれぞれ保有している。従ってこれらの国は、それぞれの鉄道会社と共に公社の関係当事者と見なされ
る。
公社は、理事会、経営委員会及びユニット長を、主要な経営陣と認定している。
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注記2-17：事業体により採用される新たな基準、改訂及び解釈
公社が、事業体にとって重要であると認識した、2017年1月1日に開始した会計年度から有効となった基準、改訂
及び解釈はなかった。
注記2-18：公表されたが未発効の基準
公社の財務書類の発行日現在、公表されているが未発効の基準及び解釈は、以下に記載のとおりである。公社
は、適用ある場合、これらの基準が発効され次第、適用する予定である。
IFRS第9号「金融商品」
公表されたとおりIFRS第9号は、IAS第39号の代替となるIASBの取組みを反映している。2014年7月に公表された
IFRS第9号の最終版は、金融資産及び金融負債の分類、測定及び認識並びにヘッジ会計に関するものである。
IFRS第9号は、金融資産を、公正価値で測定されるものと償却原価で測定されるものの2つの測定区分に分類する
ことを定めている。決定は当初認識の際に行われる。分類は、金融商品の管理に関する企業の事業モデル及びかか
る商品の契約上のキャッシュ・フローの特徴による。金融負債に関し、かかる基準はIAS第39号の大半を保持して
いる。
IFRS第9号は、金融資産が信用の質の変動とともに3つのステージを通じて変化する3段階アプローチを用いた予
想信用損失モデルを導入した。かかるステージは、企業が減損をどのように評価し、実効利率法を適用するかを決
定するものである。
IFRS第9号に基づくヘッジ会計モデルは、会計とリスク管理活動をより連携させるために、IAS第39号の規則に基
づくヘッジ会計要件を代替するものである。公正価値オプションを適用しているため、公社はヘッジ会計を適用し
ていない。
かかる基準は、2018年1月1日以降に開始する会計期間において有効となる。公社は、金融資産及び負債を見直
し、IFRS第9号の適用による以下の影響を見込んでいる。
・貸付金及び受取債権（2017年：2.1十億スイス・フラン）には取引不可の商品のみが含まれる。従って、これ
らは償却原価により分類されることが見込まれる。2017年12月31日現在、車両購入資金融資契約のうち0.4十
億スイス・フランがこのカテゴリーに分類された。
・IAS第39号に定められる厳しい制限規則により、満期保有と分類されたポジション（2017年：0.7十億スイス・
フラン）は、特定の状況下においてのみ売却が可能となる。IFRS第9号への移行により、これらの資産に対す
る事業モデルの変化は意図されておらず、従って、すべてのポジションは償却原価により分類される。
・売却可能と分類される商品（2017年：0.6十億スイス・フラン）は、契約上のキャッシュ・フローの回収を目
的とする事業モデルに当てはまる。結果的に、これらはIFRS第9号に基づきその他の包括利益を通じた公正価
値（以下「FVOCI」という。）に分類される。
・純損益を通じた公正価値（以下「FVPL」という。）による商品（2017年：16.4十億スイス・フラン）は、会計
上のミスマッチを防ぐために本カテゴリーに指定され、IFRS第9号においても本カテゴリーにとどまるものと
予想される。
公社は高い信用品質を有する流動資産に投資を行っている。すべての流動資産は投資適格信用格付を有するか、
格付を有しない場合はいずれもスイスの自治体又は地方政府により発行されたもので信用状態の高いものである。
従って、これらの資産については12か月にわたる予測信用損失が認識される。
2017年12月31日現在、貸付金残高のうちのごく一部（0.4十億スイス・フラン）はIAS第39条に基づき償却原価に
より測定され、IFRS第9号に基づいても引続き償却原価により測定される。これらの資産の一部は、信用品質の低
い鉄道会社に対して支出された。しかしながら、それらの信用品質が、関連する資産の初期認識以後著しく低下す
ることはなかった。従って、これらの資産については12か月にわたる予測信用損失が認識される。
2017年12月31日現在、以下の信用損失が見積もられた。
・償却原価による流動資産：0.6百万スイス・フラン（資産の価値を低下させる引当金として認識される。）
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・FVOCIによる流動資産：0.1百万スイス・フラン（その他包括利益から差引かれ、商品のその他包括利益勘定を
調整する。）
・償却原価による車両購入資金融資契約：0.2百万スイス・フラン（資産の価値を低下させる引当金として認識
される。）
公社は、損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融負債の損益の認識に例外を用いている。会計
上のミスマッチ（資産及び負債のグループ）を防ぐために、公社独自の信用リスクにおける変動による影響も含
め、負債の公正価値の変動は全額利益において認識される。
IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」
IFRS第15号は、収益の認識に関するものであり、事業体の顧客との間の契約から生じる収益及びキャッシュフ
ローの性質、金額、タイミング及び不確実性に関する、財務書類のユーザーに対して有益な情報を報告する際の原
則を設定するものである。
かかる基準は、2018年1月1日以降に開始する会計期間において有効となり、早期採用も認められている。公社
は、IFRS第15号が将来の公社の財務書類に与える影響は重大ではないと予想する。
IFRS第16号「リース」
新たなリース基準は、リース取引締結の際のレバレッジ、組織が使用する資産及び直面するリスクに関し、より
高い透明性を提供することにより、財務報告の質及び同等性の向上を目指すものである。
IFRS第16号は、2019年1月1日より有効となる。公社は、かかる新基準が将来の公社の財務書類に与える影響は重
大ではないと予想する。
注記3：リスク及び資本管理
リスクの特定、測定、監視及び管理は、重要な経営責任である。リスク管理のための原則及び方針は、理事会に
より策定される。これらの指針の遵守及び管理の実施は、経営陣の責任下にある。 事業体におけるリスク管理は、
リスク管理活動に対する全体的な指針並びに詳細なリスクポリシー及び制限フレームワークを定めるリスク管理フ
レームワークに基づいている。かかるフレームワークはまた、理事会が定めるリスク選好度を包含している。
活動の通常の過程において、公社は、主に信用リスク、市場リスク及び流動性リスクなど多様な財務リスクにさ
らされている。公社のリスク管理は、金融市場の不確実性に焦点をあてており、公社の財務状態及び成績に対する
潜在的な悪影響を最小限に抑えることを目的としている。公社のリスク管理は、公社の事業に固有のすべての種類
のリスクを適切に特定、測定及び監視することを目的としている。公社のリスク管理及び統制プロセスは、定期的
に再検討及び改良されている。
注記3-1：財務リスクの管理
理事会は、公社の資本市場、貸付及び財務活動に関連する方針を承認する。これらの方針は信用リスク、市場リ
スク及び流動性リスクに関するものである。この点において、主要な財務リスクについて管理、報告するため、シ
ステムと手続きが定められている。信用リスク、市場リスク及び流動性リスクに対するエクスポージャーは、事前
に承認されたリスク限度のシステムにより管理されている。かかる限度は、外部の変化及び経験に照らして、定期
的に検証及び調整される。設定された限度及び方針の順守は、取引を遂行する部署から独立した財務管理及び内部
監査により監視される。かかる順守の調査結果は、経営陣並びに監査及びリスク委員会により定期的に再検討され
る。
理事会は、四半期毎に、経営陣から公社の財務成績に関するリスク報告及び状況報告を受ける。リスク報告は、
理事会に対して、リスクの発生率及びそれらが及ぼす影響が評価されるリスクマトリックスの解析を含む、多様な
定量的リスク要因の状況を提供する。
定期的に監視及び報告される主要な定量的リスク数値には、とりわけ、以下に挙げられるものがある。
・信用リスク：
‐信用リスクの集中／統合された各債務者の信用エクスポージャー
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‐複数の格付会社により提供される外部信用格付ごとの資産の概要
‐デリバティブブック及び担保カバレッジの構成
‐資産のリスクウエート
・市場リスク：
‐長期金融資産及び売却可能金融資産に焦点を当てた感度解析
‐金利リセットリスク解析
‐外貨ポジション（純額）
・流動性リスク：
‐デットサービスカバレッジレシオ
‐流動性ストレステスト
‐流動性予測
・資本リスク：
‐バーゼルIII比率
‐レバレッジ及び自己資本比率
公社の貸借対照表及び損益計算書に影響し得る主要なリスクの見直しは、毎回の四半期理事会で議事に挙げられ
ている。理事会による直近のリスク評価は、2017年12月12日に実施された。
公社は、デリバティブ金融商品のエンドユーザーである。公社はいかなる自己勘定売買活動も行わず、市場リス
クのエクスポージャーに対する防衛策としてのみ、デリバティブ金融商品を利用する。公社は、主に金利及びクロ
スカレンシー・スワップを利用している。公社は、信用デリバティブを利用していない。
注記3-2：信用リスク
信用リスクは、相手方当事者が債務の支払いを履行できないことにより生じる財務上の損失のリスクである。信
用リスクは、公社の事業において主要な財務リスクである。かかるリスクは公社の中核貸付事業に起因するもので
ある。公社はまた、流動性及び市場リスク管理のために保有する財務投資からの信用リスクにさらされている。
公社は、信用リスクに対して慎重な取り組みを行っている。理事会により承認される方針は、格付会社（スタン
ダード・アンド・プアーズ及びムーディーズ）が相手方当事者に付与した格付に基づき、相手方当事者及び／又は
商品の信用の質の最低限の水準を定めている。さらに、その他の観測可能な情報も、信用リスクの評価及び監視に
用いられる。
個別の相手方当事者に対してはリスク限度が定められており、理事会により毎月見直しが行われる。信用リスク
は、１債務者ごとに(すなわち関連性のある個別の相手方当事者に対するエクスポージャーは統合される。）四半
期ごとに理事会に報告される。担保又はその他の信用補完を考慮する前の信用リスクに対する限度は、公社の金融
資産の帳簿価格により表示される。
2017年12月31日現在、すべての金融資産は完全に稼働していた（2016年12月31日：完全稼働）。2017年において
減損は認識されなかった（2016年：なし）。2017年12月31日現在、支払期日を過ぎた金額はなかった（2016年12月
31日：なし）。
車両購入資金融資契約
各会計年度について、総会で車両購入資金融資のために締結される借入金の上限額を決定している。理事会は、
かかる上限額における融資予算を決定する。融資予算は、信用に関する変化に伴い、会計年度中に調整されること
がある。
車両購入資金融資契約は、鉄道車両により担保される。公社は、設備の権利を保有するか、一定の誓約において
すべての契約上の債務が履行されるまで、直接的若しくは間接的に担保権を有する。担保として提供される鉄道車
両が融資契約における要件を充足しなくなった場合、それらは代替される。担保は、公社により管理される。技術
及び会計情報の通常の確認によると、公社は車両担保を把握しており、担保代替を適時に開始している。
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さらに、公社は必要に応じて、繰返し行われる車両担保の技術的及び経済的評価の支援及び実地検査の実施を、
独立専門家に依頼する可能性がある。
年度中、公社は、いかなる車両担保の物質的所有又は抵当の買戻しを必要としなかった。
定款第26条に従い、各株主は、登録資本金に対するその参加額に比例して、かつその額を最高限度として、すべ
ての車両購入資金融資契約の履行を保証する。かかる株主保証は、(ⅰ)鉄道及びその保証加盟国が、車両購入資金
融資契約に基づく債務を履行しない場合、及び（ⅱ）定款第29条に規定される保証準備金が、かかる不払いによる
損失を補填するのに十分ではない場合にのみ、請求される。2017年12月31日現在、AAA/Aaa又はAA/Aaの格付を付与
された加盟国の株主のみを考慮に入れた場合、スタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズによる格付に基
づく株主保証はそれぞれ18.9億スイス・フラン及び18.7億スイス・フランであった。
車両購入資金融資契約のポートフォリオに内在する信用リスクは、継続的に見直され、監視されている。各相手
方に対する車両購入資金融資契約の内訳は、注記9に示される。
デリバティブ
2017年12月31日現在、財務上の相手方当事者と締結したデリバティブの正の予想再取得価額純額は、1,592百万
スイス・フランであった（2016年：2,623百万スイス・フラン）。国際スワップデリバティブ協会（以下「ISDA」
という。）マスター契約は、公社のデリバティブ活動を文書化する優先契約である。かかる契約は、店頭商品を締
結する契約の枠組みを定めており、一方の当事者が債務履行を怠った場合又はその他の契約上定義された契約終了
事象が発生した場合に、すべての未決済の取引について契約の対象となる一括清算ネッティングを適用するよう
に、両当事者に契約上の義務を課すものである。
デリバティブの信用エクスポージャーを軽減するために、公社は、ほとんどの主要なデリバティブ相手方当事者
との間に、ISDAマスター契約並びに一方向及び双方向のクレジット・サポート・アネックス（CSA）担保契約を締
結している。一方向のCSA契約は、エクスポージャーが契約上定義された限度額を超過すると、デリバティブの相
手方当事者に対して担保証券を差入れるよう定めている。担保として提供された有価証券は、公社が法的所有権を
有する勘定において保有される。双方向のCSA契約は、エクスポージャーがポジティブであるかネガティブである
かによって公社又はデリバティブの相手方当事者に対して現金担保を差入れるよう定めている。
2017年12月31日現在、CSAに基づき公社が受領した担保の公正価値純額は、1,119百万スイス・フランであった
（2016年：2,003百万スイス・フラン）。2017年末において、財務上の相手方当事者と締結したすべてのスワップ
の正の予想再取得価額純額の69％は、担保により保全されていた（2016年：74％）。かかる担保は、現金及び政府
により発行された質の高い公債のみにより構成されるものである。すべてのデリバティブは、現在価値の純額で評
価され、各相手方当事者のポジションは毎日監視される。
流動資産
流動資産は、現金及び現金同等物並びに金融投資により構成される。1年超後に満期を迎える有価証券への投資
に関し、購入時における最低格付はA-/A3（スタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズの格付けに基づ
く）又は同等の信用品質である。1年未満に満期が到来する投資に関し、条件とされる最低格付はA-1/P-1又は同等
の信用品質である。
金融投資の格付の概要は、注記8に記載される。流動資産の17％は、スタンダード・アンド・プアーズ又はムー
ディーズのいずれにも格付を受けていないスイスの州立銀行による預金及び債券であった。残存分のうち77％は
フェダフィンにより最低でもAa-の格付けを付与されていた。
注記3-3：市場リスク
市場リスクとは、為替レート及び金利を含む市場要因における変化が、事業体の金融商品のポートフォリオから
の収益及び価値を軽減するリスクをいう。公社は、持分金融商品に投資をしていない。公社は、主に債務が単一通
貨発行され、また車両購入資金融資契約とは異なる金利体系を用いて実行されることが多いという事実から、その
中核事業において為替レート及び金利の変動にさらされている。ヘッジしなければ、このことが資産及び負債の通
貨及び金利のミスマッチにつながる。為替レート及び金利変動の潜在的な悪影響を効率的にゼロにまで低減するた
め、公社は主なリスク管理原則として、かかるミスマッチの体系的なヘッジを採用した。かかるミスマッチをヘッ
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ジするため、公社は金利及び通貨スワップを手段として利用する。これらの商品は、関連する資産及び負債の
キャッシュ・フローと一致するキャッシュ・フローを有する合理的なマイクロ・ヘッジの範囲内で利用される。そ
の 結果、借入金の通貨及び金利プロファイルは、車両購入資金融資契約のプロファイルと一致する。
市場リスクに対する残存エクスポージャーは、ほぼ長期流動性及び自己資本の投資のみにおいて生じる。公社
は、かかる残存市場リスクのエクスポージャーを統制及び管理するため、限度額の枠組みを適用する。エクスポー
ジャーの上限は、経営陣及び理事会により設定される。かかる上限には、概念上の上限（例：一定の通貨に対する
エクスポージャーの上限）及び市場変数の変動に対する公社の感度の上限（例：他の条件が一定の場合に、金利に
おける1ベーシス・ポイントの変化に対し許容される影響の上限）が含まれる。統制及び内部監査により、これら
の限度額の順守が定期的に評価される。
借入金及び資本による投資は、市場金利の変動にさらされている。第一に、かかる投資から生じる将来の受取利
息は、投資又は再投資時の実勢市場金利の水準に影響を受ける。第二に、公社の純利益及び資本（「損益計算書を
通じた公正価値」又は「売却可能」と分類された場合）はまた、市場金利及び信用スプレッドの変動により生じ
る、かかる投資の公正価値の変動の影響を受ける。公社は、感度解析を通じて金利リスクに対するエクスポー
ジャーを評価している。かかる解析は、「損益計算書を通じた公正価値」及び「売却可能」と分類される金融商品
の公正価値の感度を、すべてのイールド・カーブのシフトと平行させて示すものである。
公社が有するすべてのポジションに基づく各通貨に関するイールド・カーブの平行移動は、公社の資本及び純利
益に対して以下の影響を及ぼすと考えられる。
金利の変動に対する感度
2017 年12月31日 2016 年12月31日
資本に 純利益に 資本に 純利益に
（単位：百万スイス・フラン） 対する影響 対する影響 対する影響 対する影響
＋100ベーシス・ポイント -16.1 -0.3 -33.7 0.2
‐100ベーシス・ポイント 17.2 0.3 36.4 -0.2
資本における金利感度は、公社の流動資産の一部として保有されていた売却可能債券のみによるものである。
公社は資産及び負債の間の差異という観点から、その外国為替リスクを日々、通貨別に測定及び管理する。公社
は、かかる外国為替リスクを可能な限りゼロにすることを目標としている。公社の純為替利益は、0.1百万スイ
ス・フラン未満であった。外国通貨による将来の利息収入及び手数料収入は、ヘッジされていない。2017年12月31
日現在、すべての外国為替ポジション（純額）はスイス・フラン換算で0.6百万スイス・フラン（2016年：0.8百万
スイス・フラン）であった。
各貸借対照表日における外貨ポジションの純額は、以下のとおりである。
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カナダ
( 単位：百万スイス・フラン) ユーロ 米ドル 豪ドル 円 ドル その他 合計
資 産
流動資産 1,236 656 0 40 0 0 1,933
車両購入資金融資契約 9,958 1,294 0 0 0 0 11,252
デリバティブ金融商品 -4,639 470 2,752 523 484 310 -100
未収収益及び前払費用 3 0 0 0 0 0 ▶
資産合計 6,559 2,420 2,752 564 484 310 13,088
負債及び資本
借入金 5,260 3,187 2,964 864 484 310 13,069
デリバティブ金融商品 1,295 -766 -213 -301 0 0 15
その他負債及び退職給付金債務 0 0 0 0 0 0 0
売却可能金融商品の戻入れ ▶ -1 0 0 0 0 3
負債及び資本合計 6,559 2,420 2,752 564 484 310 13,088
通貨ポジション（純額） 0 0 0 0 0 0 1
2016 年12月31日
カナダ
( 単位：百万スイス・フラン) ユーロ 米ドル 豪ドル 円 ドル その他 合計
資 産
流動資産 850 286 8 118 0 41 1,303
車両購入資金融資契約 10,119 1,394 0 0 0 0 11,513
デリバティブ金融商品 -6,529 3,099 2,643 530 497 261 501
未収収益及び前払費用 3 0 0 0 0 0 3
資産合計 4,444 4,779 2,651 648 497 302 13,321
負 債
借入金 4,469 4,469 2,791 883 497 301 13,410
デリバティブ金融商品 -91 314 -139 -235 0 0 -151
その他負債及び退職給付金債務 59 0 0 0 0 0 59
売却可能金融商品の戻入れ 6 -5 0 0 0 0 2
負債及び資本合計 4,444 4,778 2,651 648 497 302 13,320
通貨ポジション（純額） 0 0 0 0 0 0 1
注記3-4：流動性リスク
流動性リスクは、公社が、期限が到来した支払債務を利用可能な資金から履行できなくなる又は不釣合な費用で
しかかかる資金を利用できなくなるリスクである。
流動性管理の主な目的は、公社が支払債務を期限通りに完全に履行できるようにすることである。流動性の計画
では、特に債務支払の必要性、車両購入資金融資契約の実行及び返済並びにデリバティブ金融商品からのキャッ
シュ・フローといった、把握できる将来のキャッシュ・フローすべてが考慮される。予測流動性ポジションは、
日々報告及び監視されている。
以下の表は、公社の金融資産及び負債の割引前予想キャッシュ・フローを示している。公社のデリバティブは、
通常グロスで決済される。従って公社は、これらのグロス決済されたデリバティブの契約上のキャッシュ・インフ
ロー及びアウトフローを、グロス・ベースで表示している。
変動利付商品については、公社は、貸借対照表日におけるインプライド先渡し金利を用いて、将来キャッシュ・
フローを計算している。
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満期分析
2017 年12月31日
(単位：百万スイス・フラン)
帳簿価額
0-6 か月 6-12 か月 1-2 年 2-3 年 3-5 年 5-10 年 10 年超 合計 との差額 帳簿価額
資 産
流動資産 2,598 296 214 319 325 410 105 4,267 -5 4,262
車両購入資金融資契約 136 1,577 1,655 2,357 2,995 3,851 1,658 14,229 -498 13,731
その他金融資産 8 8 12 11 16 11 1 67 -59 8
合計 2,742 1,881 1,881 2,688 3,336 4,271 1,764 18,564 -563 18,001
負 債
借入金 -1,186 -2,124 -2,343 -3,380 -2,960 -4,659 -1,107 -17,760 121 -17,639
その他金融負債 -1 0 0 0 0 0 0 -1 -20 -21
合計 -1,187 -2,124 -2,343 -3,380 -2,960 -4,659 -1,107 -17,761 101 -17,660
グロス決済されたデリバ
ティブ資産によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 539 1,753 1,609 2,212 1,492 3,723 579 11,907
契約上の未払金 -377 -1,426 -1,364 -1,773 -1,271 -3,050 -569 -9,829
162 328 246 439 220 673 10 2,078 -188 1,890
グロス決済されたデリバ
ティブ負債によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 457 451 462 1,888 524 1,601 82 5,465
契約上の未払金 -462 -346 -544 -1,899 -743 -1,488 -649 -6,133
-5 104 -82 -11 -219 113 -567 -667 67 -600
当期中の純額 1,712 189 -298 -264 377 398 100 2,214
当期中の累積純額 1,712 1,901 1,602 1,339 1,715 2,113 2,214
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満期分析
2016 年12月31日
(単位：百万スイス・フラン)
帳簿価額
0-6 か月 6-12 か月 1-2 年 2-3 年 3-5 年 5-10 年 10 年超 合計 との差額 帳簿価額
資 産
流動資産 1,725 378 323 79 451 555 159 3,671 -47 3,624
車両購入資金融資契約 1,251 309 1,554 1,528 3,795 4,335 2,028 14,799 -421 14,377
その他金融資産 7 8 12 11 18 15 2 72 -65 8
合計 2,984 695 1,888 1,618 4,264 4,905 2,188 18,542 -533 18,009
負 債
借入金 -2,935 -531 -2,290 -1,758 -4,940 -5,076 -1,509 -19,040 639 -18,400
その他金融負債 -3 0 0 0 0 0 0 -3 -59 -62
合計 -2,938 -531 -2,290 -1,758 -4,940 -5,076 -1,509 -19,043 580 -18,463
グロス決済されたデリバ
ティブ資産によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 2,928 461 2,142 1,518 4,275 3,251 868 15,444
契約上の未払金 -2,439 -212 -1,586 -1,224 -3,645 -2,373 -801 -12,280
490 249 556 294 630 878 67 3,164 -280 2,884
グロス決済されたデリバ
ティブ負債によるキャッ
シュ・フロー
契約上の未収金 691 22 397 73 1,283 1,541 184 4,190
契約上の未払金 -841 -48 -325 -141 -1,345 -1,664 -775 -5,140
-150 -26 72 -69 -62 -123 -592 -951 133 -817
当期中の純額 385 387 226 86 -108 583 154 1,713
当期中の累積純額 385 772 998 1,084 976 1,559 1,713
公社は、予測される流動性ニーズを勘案するために、流動性プールを維持し、発行債券の満期を分散する。流動
性プールは、高格付債券及び金融機関により発行された債券に投資される。
公社は、買戻条件付取引を行うことができるレポ取引プラットフォームへのアクセスを有する。かかるアクセス
により、流動性の問題が生じた際に力強く実績のある流動性バックアップ枠を確保することができる。公社は、常
に保有する必要があるレポ適格有価証券の最低水準として制限を設けた。公社は、ストレス・テストを含む複数の
流動性リスク対策を講じている。公社は、圧迫された経済状況において12か月にわたり流動性目標を満たす正味流
動性の水準を確保するよう努めている。かかる流動性目標を算出するために、スタンダード・アンド・プアーズ又
はムーディーズによる長期格付がそれぞれ A– 又はA3 を下回る資産については100％のデフォルト確率が適用され
る。さらに同じ期間において公社が金融市場へのアクセスを有しないと仮定される（以下「圧迫された経済状況」
と総称する。）。また、流動資産への担保掛目（ヘアカット）が適用され、定期的に見直される。
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注記3-5：オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクは、内部プロセス、人及びシステムが不適切であること若しくは機能しないこと、又
は外生的事象が生起することから生じる損失にかかるリスクをいう。
公社は、潜在的な悪影響を最小化するために、継続的にオペレーショナル・リスクの特定、評価及び管理をして
いる。主要なオペレーショナル・リスク管理指針は、オペレーショナル方針及びガイドラインに示されている。そ
れらはとりわけ、内部統制制度、限度制度、IT管理方針、公共通信方針及び安全指導により構成される。公社の内
部統制制度は、職務の分離を確認し均衡を保ち、監督機能はオペレーショナル・リスクの最も重要な側面に対処す
るよう設計されている。情報システムの継続的なアップグレード、事業継続計画及び従業員のクロス・トレーニン
グ及び開発に対して焦点が当てられている。
注記3-6：資本管理
超国家機関である公社は、資本要件の規制対象ではない。しかしながら、資本金ベースの適性は、毎月評価及び
監視され、四半期理事会に報告される。
バーゼルIII自己資本比率は、それぞれの主要な信用リスクに対する資本金要件を推定するためのツールのひと
つである。市場リスクに対する資本金要件の算出には標準的手法が用いられ、業務リスク費用の評価には基礎的指
標手法が用いられる。
資本金ベースの評価において考慮される公社の信用支援システムの特徴のひとつは、株主保証である。
公社の資本に関し、経営陣により監視され理事会に報告される最も重要な比率は、以下のとおりである。
(比率：％) 2017 年 2016 年
12 月31日 12 月31日
(1)
(健全な株式資本 + 株主保障 AAA/Aaa 及びAA/Aa) / 未払借入金
28.6 / 28.3 27.3 / 27.0
車両購入資金融資契約による非投資グレード・エクスポージャー／資本 32.3 48.0
予想されるバーゼルIII比率 41.3 36.2
(1) 資本及び 請求払株式資本AAA/AA及びAaa/Aa
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注記4：受取利息（純額）
受取利息（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
金融投資 12,937 12,626
車両購入資金融資契約 168,301 181,406
デリバティブ金融商品 431,254 498,405
利息合計及び利息に類する収入 612,492 692,438
現金及び現金同等物 -2,684 -2,154
金融機関及び顧客への債務 -46,090 -46,798
債 券 -462,833 -537,678
発行済負債証券 -435,171 -514,315
その他 -27,662 -23,363
デリバティブ金融商品 -83,586 -88,625
その他利息費用 -64 -91
利息及び利息に類する費用合計 -595,257 -675,347
受取利息（純額） 17,234 17,091
各金融商品区分において表示される受取利息（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
デリバティブ 347,668 409,780
損益を通じて公正価値評価される資産 155,687 167,949
売却可能 7,967 9,772
貸付金及び債権 9,373 8,505
満期保有 5,470 5,611
損益を通じて公正価値評価される負債 -498,194 -573,883
償却原価による金融負債 -10,700 -10,593
17,271 17,141
その他受取利息 53 73
その他利息費用 -89 -122
受取利息（純額） 17,234 17,091
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注記5：手数料収入（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
車両購入資金融資契約手数料（損益を通じて公正価値評価されるもの） 11,577 11,729
車両購入資金融資契約手数料（貸付金及び未収収益） 912 990
前払金 0 30
手数料費用及び支払手数料 -1,234 -1,414
手数料収入（純額） 11,255 11,335
注記6：金融商品に関する損益（純額）
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
売却可能金融資産の売却損益 -502 3,500
デリバティブ金融商品に関する損益 -213,776 -97,007
損益を通じて公正価値評価される金融資産に関する損益 -113,465 -143,738
損益を通じて公正価値表評価される金融負債に関する損益 327,359 242,133
金融商品に関する損益（純額） -384 4,889
注記7：一般管理費
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
人件費 -4,888 -4,967
社会保障費用 -482 -384
確 定給付型年金制度収入（費用） -1,540 -931
事務所施設費用 -207 -207
その他一般管理費 -3,842 -4,893
一般管理費合計 -10,959 -11,382
「その他一般管理費」の項目には、主にIT関連費用、コンサルティング費用、弁護士費用、代理人費用及び独立
監査人費用が含まれる。
監査及び追加費用
外部監査人により各会計年度につき提供された専門業務に対する費用は以下のとおりである。
（単位：千スイス・フラン） 2017 年 2016 年
監査サービス -187 -184
監査関連サービス 0 -9
合 計 -187 -193
監査サービスとは、公社の財務書類に対する意見書を発行するために毎年行われる通常の監査業務と定義され
る。
監査関連サービスには、独立監査人により提供されるが監査報告書を作成する監査人によってのみ提供される
サービスに限定されないその他の保証サービスが含まれる。それらは、ITインフラストラクチャー及び新たな会計
公表に関する相談などのサービスに対する金額により構成される。
注記8：流動資産
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流動資産のポートフォリオは以下のとおりに構成され、測定された。
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
預金 115,834 83,188
担保 21,947 0
信用機関により発行された債券 775,308 596,669
負債証券－債券 1,678,442 1,875,752
その他流動資産 1,670,688 1,068,399
流動資産合計 4,262,219 3,624,009
内訳：
公正価値による現金及び現金同等物 617,082 675,475
償却原価による現金及び現金同等物 1,191,388 476,112
現金及び現金同等物合計 1,808,469 1,151,588
公正価値による金融投資 1,225,696 1,282,430
償却原価による金融投資 1,228,055 1,189,991
金融投資合計 2,453,750 2,472,421
流動資産の信用格付ストラクチャー
以下のとおり、流動資産は、その長期格付で表示されている（単位：千スイス・フラン）。特定の格付が把握で
きない場合、発行者、保証者又は債務者のより上位の格付が適用されている。
公社は、スタンダード・アンド・プアーズの格付のうち、AA+からAA-はAAA及びAAに、BBB+からBBB-はBBBに、
BBB-を下回るものは
を下回るものは
スタンダード・アンド・ 2017 年 2016 年 ムーディーズの 2017 年 2016 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 1 0 Aaa 7 ▶
AA 914 1,015 Aa 0 0
A 114,861 82,067 A 114,861 82,067
BBB 57 106 Baa 57 106
合 計 115,834 83,188 合 計 115,834 83,188
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金融機関により発行された債券
スタンダード・アンド・ 2017 年 2016 年 ムーディーズの 2017 年 2016 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 0 94,818 Aaa 0 94,818
AA 277,621 55,615 Aa 120,074 76,748
A 35,111 211,416 A 0 0
BBB 0 0 Baa 0 0
合 計 775,308 596,669 合 計 775,308 596,669
負債証券－債券
スタンダード・アンド・ 2017 年 2016 年 ムーディーズの 2017 年 2016 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 535,583 726,589 Aaa 840,983 1,035,407
AA 502,275 577,459 Aa 380,057 411,599
A 223,422 190,913 A 158,407 205,229
BBB 0 20,516 Baa 17,560 16,095
合 計 1,678,442 1,875,752 合 計 1,678,442 1,875,752
その他流動資産
スタンダード・アンド・ 2017 年 2016 年 ムーディーズの 2017 年 2016 年
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 0 0 Aaa 0 0
AA 170,687 19,999 Aa 560,294 338,137
A 1,079,487 802,809 A 693,143 565,349
BBB 0 0 Baa 0 0
合 計 1,692,635 1,068,399 合 計 1,692,635 1,068,399
スタンダード・アンド・プアーズでもムーディーズでも格付されていない流動資産
2017 年12月31日 2016 年12月31日
金融機関により発行された債券 372,618 234,821
負債証券－債券 64,090 50,194
その他流動資産 243,690 144,914
合 計 680,398 429,929
2017年12月31日現在、スタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズのいずれの格付も付与されていない流
動資産にはスイスの地方自治体、機関及び州立銀行により発行された確定利付債券があった（2016年：スイスの地
方自治体のみ）。
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注記9：車両購入資金融資契約
これらの車両購入資金融資契約は、株主又はその保証を受けた関連会社のみと締結された。
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
公正価値による車両購入資金融資契約 13,364,856 14,006,667
償却原価による車両購入資金融資契約 365,947 370,824
車両購入資金融資契約合計 13,730,802 14,377,491
車両購入資金融資契約の信用格付ストラクチャー
車両購入資金融資契約は、加盟国ごとの長期格付により示されている（単位：千スイス・フラン）。
公社は、スタンダード・アンド・プアーズの格付のうち、AA+からAA-はAAA及びAAに、BBB+からBBB-はBBBに、
BBB-を下回るものは
を下回るものは
プアーズの格付 12 月31日 12 月31日 格付 12 月31日 12 月31日
AAA 2,936,983 3,286,626 Aaa 2,936,983 3,286,626
AA 5,844,924 5,992,231 Aa 5,844,924 5,960,076
A 147,101 161,743 A 28,313 82,365
BBB 4,585,640 4,161,270 Baa 4,393,443 4,294,240
合 計 13,730,802 14,377,491 合 計 13,730,802 14,377,491
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車両購入資金融資契約の内訳
（単位：千スイス・フラン）
2017 年12月31日現在の元金
2017 年1月1日 為替レート 比率
加盟国 鉄道会社 現在の元金 差額 融資 返済 スイス・フラン (％)
(1) (1)
ドイツ ドイツ鉄道
214,500 19,541 0 0 234,041 1.8
(1) (1)
フランス フランス国有鉄道
712,299 38,264 0 -15,907 734,656 5.7
イタリア イタリア鉄道 2,160,199 190,555 0 -23,500 2,327,254 18.2
ベルギー ベルギー国有鉄道持株会社 2,409,298 126,536 16,968 -233,146 2,319,656 18.2
オランダ オランダ鉄道 63,492 2,845 0 -31,231 35,106 0.3
スペイン スペイン国有鉄道 1,866,259 168,488 0 -209,108 1,825,639 14.3
スイス スイス連邦鉄道 2,700,850 10,952 582,999 -908,817 2,385,985 18.7
セルビア セルビア鉄道 52,000 0 0 -9,000 43,000 0.3
ルクセンブルグ ルクセンブルグ国有鉄道 85,800 7,816 0 0 93,617 0.7
オーストリア
オーストリア連邦鉄道持株会社 2,051,809 162,926 0 -104,797 2,109,937 16.5
ポルトガル ポルトガル鉄道 268,125 24,426 0 0 292,552 2.3
(2)
124,159
ギリシャ ギリシャ国有鉄道 337,838 9,576 0 -223,255 1.0
チェコ共和国 チェコ鉄道 32,175 -113 0 -32,062 0 0.0
ハンガリー ハンガリー共和国鉄道 37,538 3,420 0 0 40,957 0.3
スロバキア スロバキア鉄道 50,093 2,270 0 -24,153 28,209 0.2
クロアチア クロアチア鉄道 16,088 -57 0 -16,031 0 0.0
スロベニア スロベニア鉄道 111,657 7,230 0 0 118,887 0.9
ブルガリア ブルガリア国有鉄道 21,450 233 18,070 -39,753 0 0.0
(3)
10,000
モンテネグロ モンテネグロ鉄道 14,500 0 0 -4,500 0.1
デンマーク デンマーク王国鉄道 56,105 4,887 0 -4,310 56,682 0.4
元金合計 13,262,074 779,795 618,036 -1,879,569 12,780,337 100.0
帳簿価額との
差額 1,115,416 950,465
帳簿価額合計 14,377,491 13,730,802
（1）ドイツ及びフランスは、完全出資の国有鉄道であるドイツ鉄道及びフランス国有鉄道を通じて公社の資本金の22.6％をそれぞれ保有して
おり、従ってそれぞれの鉄道会社と共に公社の関係当事者となっている。
（2）全額がギリシャ政府による負担。
（3）全額がモンテネグロ政府による負担。
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注記10：デリバティブ金融商品
（単位：千スイス・フラン）
2017 年12月31日 2016 年12月31日
想定元本 想定元本
資産 負債 金額 資産 負債 金額
クロスカレンシースワップ
1,629,391 -485,850 9,861,209 2,522,134 -685,414 10,853,336
金利スワップ 258,208 -108,712 4,696,400 335,729 -121,090 4,987,659
通貨スワップ 2,278 -5,787 558,650 26,155 -10,929 1,154,223
先物外国為替 ▶ 0 213 16 -1 3,475
合 計 1,889,881 -600,349 15,116,472 2,884,035 -817,434 16,998,693
デリバティブ金融商品は契約別に、公正価値純額で記載される。
リスク管理方針に基づき、公社はデリバティブをリスク緩和目的のみで使用する。公社はヘッジ会計を適用して
いない。ヘッジされたポジションが公正価値評価されていない場合、損益計算書において公社が行う経済的ヘッジ
による影響を正確に反映するために「公正価値オプション」が適用される。
公社が最も一般的に使用するデリバティブは、以下のとおりである。
スワップ
スワップは、金利及び外国為替レートなど一定の潜在的指標の動向に関連し、特定の名目元本に基づく一定の期
間にわたる支払いを交わすための2当事者間における契約上の取決めをいう。
先渡契約
先渡契約は、将来の特定の日付及び価格における特定の金融商品、通貨又は金利を売買する契約上の取決めをい
う。先渡取引は、店頭取引によるカスタマイズされた契約である。
注記11：相殺
公社は、法的強制力のある権利があり、関係当事者がキャッシュ・フローを純額ベースで決済する、又は資産と
負債の決済を同時に行う意図がある際に、貸借対照表上の金額を相殺する。一部の契約においては、公社は、相殺
に関しての条件付権利（例えば、相手方当事者の債務不履行など）のみを有する。かかる契約上の取決めは公社の
信用リスクを制限するものの、条件付で正味計算される金額は、貸借対照表において相殺されない。
以下の表は、異なるポジションに対して保有される担保及び条件によるネッティングを示す。
2017 年12月31日 2016 年12月31日
デリバティ デリバティブ デリバティ デリバティブ
（単位：千スイス・フラン） ブ金融資産 金融負債 ブ金融資産 金融負債
貸借対照表に表示される金額 1,889,881 -600,349 2,884,035 -817,434
相手方の債務不履行の際に相殺される
デリバティブの金額 263,043 -263,043 260,589 -260,589
現金によるカバレッジ及び担保として
保有又は差入れられる有価証券 1,247,701 -19,232 1,945,189 0
純額 379,137 -318,073 678,257 -556,846
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金融投資に対する担保として保有される有価証券は、３者間購入契約に関連する。
注記12：未収収益及び前払費用
（ 単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
車両購入資金融資契約に関する手数料 4,516 4,323
未収収益及び前払費用合計 4,516 4,323
注記13：有形及び無形固定資産
機器設備、車 ソフトウェ
両及びその他 ア及びライ
（単位：千スイス・フラン） 土地建物 機器 センス 合計
2016 年1月1日
費用 7,250 290 3,612 11,152
減価償却累計額 -851 -178 -2,489 -3,518
帳簿価格（純額） 6,399 112 1,123 7,634
2016 年1月1日 6,399 112 1,123 7,634
追加 0 114 124 238
処分 0 -53 0 -53
減価償却費 -138 -95 -727 -961
処分による減価償却累計額戻入れ 0 53 0 53
2016 年12月31日 6,261 131 520 6,911
2016 年12月31日
費用 7,250 351 3,736 11,338
減価償却累計額 -989 -220 -3,216 -4,426
帳簿価格（純額） 6,261 131 520 6,911
2017 年1月1日 6,261 131 520 6,911
追加 0 0 92 92
処分 0 0 0 0
減価償却費 -139 -92 -417 -648
2017 年12月31日 6,121 39 195 6,355
2017 年12月31日
費用 7,250 351 3,828 11,429
減価償却累計額 -1,129 -312 -3,633 -5,074
帳簿価格（純額） 6,121 39 195 6,355
公社の土地建物は、バーゼル市リッターガッセ20にある「リッターホフ」で構成される。
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注記14：借入金
公社の借入金の構成
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
金融機関及び顧客への債務 1,890,052 1,421,837
借入金 1,374,444 1,421,837
担保 515,609 0
債券 15,749,228 16,978,503
発行済負債証券 14,096,006 15,202,935
その他 1,653,221 1,775,568
借入金合計 17,639,280 18,400,340
金融商品区分ごとの借入金
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
損益を通じて公正価値測定される借入金 16,315,823 17,876,764
償却原価による借入金 1,323,458 523,576
借入金合計 17,639,280 18,400,340
公社の借入金は、いかなる財務制限条項の対象でもない。
借入金の満期構成
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
0-6 か月 967,709 2,671,586
6-12 か月 1,860,167 276,246
1-2 年 1,957,258 1,836,466
2-3 年 3,062,735 1,394,843
3-5 年 2,541,000 4,417,043
5-10 年 4,120,228 4,435,915
10 年超 977,614 1,339,310
元本合計 15,486,710 16,371,409
借入金元本合計 15,486,710 16,371,409
帳簿価格との差異
2,152,571 2,028,931
借入金合計 17,639,280 18,400,340
満期構成は、借入金の契約上の決済日に基づく。
発行済負債証券－上場債券
2017 年12月31日現在 2016 年12月31日現在
帳簿価額
発行通貨単位 帳簿価額 発行通貨単位
（千スイス・
償還日 利率(％) 発行年度 による元金 （千スイス・ による元金
（千） フラン） （千）
フラン）
豪ドル
2018 年12月28日 6.250 2003 1,650,000 1,310,617 1,650,000 1,312,497
2019 年1月29日 4.000 2014 250,000 197,808 250,000 194,065
2020 年6月30日 5.500 2005 750,000 618,152 750,000 609,259
2022 年3月30日 6.000 2007 200,000 176,396 200,000 173,298
2015 年12月19日 3.900 2015 500,000 413,943 475,000 375,884
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2027 年1月13日 2.600 2016 325,000 247,306 175,000 125,619
カナダ・ドル
2019 年12月13日 5.150 2004 250,000 206,177 250,000 211,380
2027 年3月30日 4.550 2007 300,000 277,815 300,000 285,534
スイス・フラン
2017 年11月10日 2.125 2009 0 0 270,000 277,397
2018 年12月28日 3.250 2003 450,000 467,644 450,000 485,184
2020 年8月3日 2,375 2005 595,000 628,796 595,000 640,634
2020 年12月29日 3.375 2004 365,000 406,402 365,000 421,515
2021 年6月30日 0.625 2014 280,000 290,139 280,000 293,838
2024 年5月22日 3.000 2007 600,000 727,838 600,000 748,946
2026 年5月15日 3.000 2006 1,000,000 1,258,403 1,000,000 1,292,869
2030 年2月4日 2.875 2005 450,000 596,013 450,000 610,442
ユーロ
2018 年9月12日 FRN 2013 30,000 35,137 30,000 32,216
2018 年11月5日 FRN 2010 32,500 38,116 32,500 35,030
2019 年10月21日 4.375 2004 650,000 829,868 650,000 791,141
2019 年11月28日 2.730 2011 6,800 7,997 6,800 7,338
2020 年11月23日 3.000 2010 40,000 51,038 40,000 48,115
2021 年10月27日 4.000 2009 1,000,000 1,351,133 1,000,000 1,284,328
2022 年11月15日 3.125 2010 800,000 1,068,524 800,000 1,009,919
2023 年4月25日 0.250 2016 800,000 932,452 800,000 860,527
2023 年6月28日 2.050 2013 15,000 19,338 15,000 18,129
2023 年7月28日 3.250 2010 50,000 68,599 50,000 64,877
2030 年10月15日 FRN 2015 80,000 95,289 80,000 87,457
英ポンド
2032 年6月7日 5.500 2001 150,000 310,109 150,000 301,205
米ドル
2017 年4月3日 5.000 2007 0 0 1,000,000 1,066,476
2017 年4月13日 FRN 2014 0 0 500,000 510,314
2019 年4月11日 FRN 2017 500,000 489,328 0 0
2020 年5月29日 1.750 2015 1,000,000 975,631 1,000,000 1,027,503
上場債券合計 14,096,006 15,202,935
債券-その他
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
非上場独立債券 233,411 257,805
債券発行プログラムに基づく非上場債券 478,488 365,731
コマーシャルペーパー 941,322 1,152,032
その他債券合計 1,653,221 1,775,568
財務活動により発生した負債の調整
（単位：千スイス・フラン） 長期借入 短期借入 合計
2015 年12月31日 19,693,748 469,823 20,163,571
発行／募集 1,126,870 5,346,698 6,473,569
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償還 -3,221,337 -4,732,062 -7,953,399
為替変動 -44,437 53,834 9,397
公正価値変動 -306,537 13,739 -292,798
2016 年12月31日 17,248,308 1,152,032 18,400,340
発行／募集 724,699 5,535,880 6,260,580
償還 -1,772,811 -5,713,548 -7,486,359
為替変動 417,866 -36,424 381,442
公正価値変動 -435,712 518,990 83,278
2017 年12月31日 16,182,350 1,456,931 17,639,280
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注記15：退職給付金債務
公社は、スイスにおけるグループ運営の退職給付金制度に参加している。かかる制度は、IFRSにおける確定給付
金制度と見なされる。公社は、スイスの保険業者による完全補償型保険に加入している。かかる保険は、以下の計
算に含まれない。
かかる確定給付金制度に関し貸借対照表において認識された金額は以下のとおり決定された。
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
積立給付債務の現在価値 13,631 12,958
年金資産の公正価値 -8,984 -8,788
貸借対照表において認識された負債 4,647 4,169
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年間を通じた確定給付債務（純額）の変動は、以下のとおりである。
積立給付債務の 年金資産の
（単位：千スイス・フラン） 現在価値 公正価値 合計
2016 年1月1日現在 11,207 -7,813 3,394
2016 年における勤務費用 931 0 931
支払（受取）利息 101 -70 31
12,239 -7,883 4,356
再測定:
年金資産の運用収益（支払利息（受取利息）に含まれ
る金額を除く） 0 124 124
年金資産の損益 478 0 478
人口統計上の仮定の変更による損（益） -543 0 -543
財務上の仮定の変更による損（益）
592 0 592
526 124 650
過去勤務費用及び決済
積立金：
従業員 0 -824 -824
参加者 1,098 -1,098 0
給付金支払い -906 893 -13
過去勤務費用 0 0 0
2016 年12月31日 12,958 -8,788 4,169
2017 年1月1日 12,958 -8,788 4,169
2017 年における勤務費用 1,006 0 1,006
支払利息（受取利息） 78 -53 25
14,042 -8,841 5,201
再測定：
年金資産の運用収益（支払利息（受取利息）に含まれ
る金額を除く） 0 -63 -63
年金資産の損益 201 0 201
人口統計上の仮定の変更による損（益） 0 0 0
財務上の仮定の変更による損（益） -130 0 -130
71 -63 8
過去勤務費用及び決済
積立金：
従業員 0 -1,082 -1,082
参加者 1,774 -1,774 0
給付金支払い -2,790 2,777 -13
過去勤務費用 533 0 533
2017 年12月31日 13,631 -8,984 4,647
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年金資産の割当
年金資産は、以下のとおり構成される。
( ％) 2017 年12月31日 2016 年12月31日
固定金利、現金及び現金同等物、定期預金 67.9 ％ 77.1 ％
モーゲージ及びその他債権の額面価値 7.4 ％ 6.4 ％
投資ファンドにおけるエクイティ及び投資口 8.1 ％ 2.5 ％
プライベート・エクイティ及びヘッジファンド 0.1 ％ 0.1 ％
資本参加会社及び関連会社への投資 0.2 ％ 0.5 ％
不動産 15.2 ％ 12.1 ％
その他投資 1.2 ％ 1.4 ％
合計 100.0 ％ 100.0 ％
重要な見積り
確定給付金負債の計算に適用される重要な見積りは、以下のとおりである。
2017 年12月31日 2016 年12月31日
割引率 0.7 ％ 0.6 ％
年金増加率 0.0 ％ 0.0 ％
給与増加率（インフレーションを含む） 1.5 ％ 1.5 ％
定年
男性 65 65
女性 64 64
bvg 2015 GT bvg 2015 GT
人口統計上の仮定（生命表）
感度解析
退職給付金制度に関し認識された負債の主要な仮定の変更に対する感度は、以下のとおりである。積立給付債務
及び勤務費用の現在価値は、仮定の変更による影響を含み、再計算された。
2017 年12月31日現在 2016 年12月31日現在
積立給付債務 積立給付債務
( 単位：千スイス・ の再計算後 再計算後 の再計算後 再計算後
フラン) 仮定の変更 現在価値 勤務費用 現在価値 勤務費用
割引率 +50 ベーシス・ポイント 12,428 1,001 11,807 1,158
-50 ベーシス・ポイント 15,025 1,232 14,291 1,408
給与の増加 +50 ベーシス・ポイント 13,761 1,129 13,088 1,302
-50 ベーシス・ポイント 13,498 1,085 12,834 1,246
平均寿命 +1 年 13,862 1,123 13,163 1,291
-1 年 13,394 1,091 12,748 1,255
上記の感度解析は、ある仮定の変更（その他すべての仮定は一定のまま）に基づく。実務上、そのようなことが
起きる可能性は低く、複数の仮定が相関している可能性もある。重要な保険数理上の仮定に対する確定給付金負債
の感度を計算する際には、貸借対照表において認識される年金負債を計算する際と同様の方法（報告期間末現在に
おいて予測単位積増方式を用いて計算された確定給付負債の現在価値）が用いられる。
その他情報
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2018年12月31日に終了する年度において公社が支払う予定の退職給付金制度に対する拠出は、752,000スイス・
フランの予定である。
以下の年度において支払われる予定の給付金は以下のとおりである。
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日
2018 年 595
2019 年 554
2020 年 519
2021 年 493
2022 年 474
2023 年-2027年 3,495
確定給付金負債の加重平均期間は、19.0年である。
注記16：資本
法定準備金及び一般リスク積立金
（単位：千スイス・フラン） 2017 年12月31日 2016 年12月31日
通常準備金 78,767 77,718
保証準備金 713,000 696,500
法定準備金合計 791,767 774,218
定款第29条に従い、通常準備金が払込済登録資本金の20％に達するまで、当期純利益の5％は通常準備金に組入
れられる。
鉄道会社による債務不履行の際は、定款第29条に記載のとおり、保証準備金を利用できる。本条項に基づき、保
証準備金に対する毎年の繰入れは、総会が別途決定する場合を除き、純利益の5％の通常準備金としての繰入れ及
び払込済登録資本金の4％を限度とする最終的な配当の支払後の年次損益の残高に相当する。
その他準備金
その他準備金には、売却可能金融商品及び公社の確定給付年金制度の再測定に対する準備金が含まれる。
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売却可能金融商品に対する準備金
（単位：千スイス・フラン）
2016 年1月1日 5,138
公正価値の増減 803
損益計算書への再分類 -3,500
2016 年12月31日 2,441
公正価値の増減 233
損益計算書への再分類 502
2017 年12月31日 3,176
退職給付債務の再測定に対する準備金
（単位：千スイス・フラン）
2016 年1月1日 -2,679
数理計算上の差異 -526
年金資産の期待収益率 -124
2016 年12月31日 -3,330
数理計算上の差異 -71
年金資産の期待収益率 63
2017 年12月31日 -3,338
注記17：金融商品及び公正価値評価
以下の表は、異なる金融商品区分及び異なる公正価値水準による公社の金融商品の割当を示すものである。さら
に、償却原価により測定されたものを含むすべての金融商品の公正価値が記載されている。
公正価値測定される金融商品に用いられる3レベルの測定ヒエラルキーは、以下のとおりである。
レベル1：活発な市場における同一の資産又は負債の相場価格
レベル2：レベル1に含まれる相場価格以外の、資産又は負債に関する直接的又は間接的に観測可能なインプット
レベル3：資産又は負債に関する観測可能な市場データに基づかないインプット
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金融商品区分 公正価値レベル
帳簿価格 公正価値
2017 年 2017 年
(単位：百万スイス・フラン) DFVPL FVPL AFS HTM LaR FLAC 12 月31日 12 月31日 レベル1 レベル2 レベル3
金融資産
償却原価による現金及び現金 0 0 0 0 1,191 0 1,191 1,192 0 1,192 0
同等物
公正価値による現金及び現金 617 0 0 0 0 0 617 617 0 617 0
同等物
償却原価による金融投資 0 0 0 671 557 0 1,228 1,240 709 515 15
公正価値による金融投資 528 0 697 0 0 0 1,226 1,226 945 281 0
デリバティブ金融商品-資産 0 1,890 0 0 0 0 1,890 1,890 0 1,890 0
償却原価による車両購入資金 0 0 0 0 366 0 366 399 0 399 0
融資契約
公正価値による車両購入資金 13,365 0 0 0 0 0 13,365 13,365 0 13,365 0
融資契約
その他金融資産 ▶ 0 0 0 ▶ 0 8 8 0 8 0
資産合計 19,891 19,936 1,654 18,267 15
金融負債
償却原価による借入金 0 0 0 0 0 1,323 1,323 1,353 0 1,353 0
公正価値による借入金 16,316 0 0 0 0 0 16,316 16,316 0 16,316 0
デリバティブ金融商品-負債 0 600 0 0 0 0 600 600 0 600 0
その他金融負債 0 0 0 0 20 1 21 21 0 21 0
負債合計 18,260 18,290 0 18,290 0
金融商品区分 公正価値レベル
帳簿価格 公正価値
2016 年 2016 年
(単位：百万スイス・フラン) DFVPL FVPL AFS HTM LaR FLAC 12 月31日 12 月31日 レベル1 レベル2 レベル3
金融資産
償却原価による現金及び現金 0 0 0 0 476 0 476 477 0 477 0
同等物
公正価値による現金及び現金 675 0 0 0 0 0 675 675 0 675 0
同等物
償却原価による金融投資 0 0 0 570 620 0 1,190 1,205 773 420 13
公正価値による金融投資 478 0 804 0 0 0 1,282 1,282 1,069 213 0
0 2,884 0 0 0 0 2,884 2,884 0 2,884 0
デリバティブ金融商品-資産
償却原価による車両購入資金 0 0 0 0 371 0 371 414 0 414 0
融資契約
公正価値による車両購入資金 14,007 0 0 0 0 0 14,007 14,007 0 14,007 0
融資契約
その他金融資産 ▶ 0 0 0 ▶ 0 8 8 0 8 0
資産合計 20,893 20,952 1,842 19,098 13
金融負債
償却原価による借入金 0 0 0 0 0 524 524 562 0 562 0
公正価値による借入金 17,877 0 0 0 0 0 17,877 17,877 0 17,877 0
デリバティブ金融商品-負債 0 817 0 0 0 0 817 817 0 817 0
その他金融負債 59 0 0 0 0 3 62 62 0 62 0
負債合計 19,280 19,319 0 19,319 0
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2017年において公正価値測定ヒエラルキーのレベル間での移動はなかった（2016年：なし）。
DFVPL 損益を通じて公正価値測定するものとして公社に指定された金融商品
FVPL 売買目的の保有：損益を通じた公正価値
AFS 売却可能
HTM 満期保有目的
LaR 貸付金及び未収金
FLAC 償却原価による金融負債
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産及び金融負債
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産
2017年12月31日現在の損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融資産の帳簿価格は、満期におけ
る契約上の価格よりも842百万スイス・フラン高かった（2016年：892百万スイス・フラン高）。損益を通じて公正
価値測定するものとして指定された金融資産の、2017年における信用リスクの変化に起因する公正価値の変化は、
マイナス51百万スイス・フランであった（2016年：マイナス18百万スイス・フラン）。
損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融負債
2017年12月31日現在の損益を通じて公正価値測定するものとして指定された金融負債の帳簿価格は、満期におけ
る契約上の価格よりも2,018百万スイス・フラン高かった（2016年：1,765百万スイス・フラン高）。損益を通じて
公正価値測定するものとして指定された金融負債の、2017年における信用リスクの変化に起因する公正価値の変化
は、プラス35百万スイス・フランであった（2016年：プラス32百万スイス・フラン）。
注記18：関係当事者
関係当事者株主（ドイツ鉄道及びフランス国有鉄道）との取引及び残高については、「注記9：車両購入資金融
資契約」に記載されている。
2017年において、一般管理費に含まれている主要な経営陣に支払われた給与及びその他給付金は、3.9百万スイ
ス・フランであった（2016年：2.8百万スイス・フラン）。
2017年12月31日現在、主要な経営陣に対して未払いの金額はなかった（2016年：なし）。
注記19：後発事象
理事会は、経営委員会から提案された財務書類を2018年3月6日に承認し、同日に総会に対し承認を提案した。総
会はかかる財務書類を承認した。
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注記20：剰余金分配の提案
2017年の純利益16,682,593スイス・フランは、配当対象利益と同額である。定款第29条に基づき、理事会は以下
のとおり利益処分を総会に提案する。
( 単位：スイス・フラン)
通常準備金への充当 835,000
払込済株式資本520百万スイス・フランの0％（法定最高比率4%）の配当 0
補償純部金への充当 13,500,000
一般リスク基金への充当 2,347,593
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（６）【その他】
本書に記載されている事項を除き、平成30年12月31日以降本書の提出日までに発生した発行者に関する重要な
事項はない。
（７）【発行者の属する国等の概況】
該当事項なし
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