ナティクシス 有価証券報告書
EDINET提出書類
ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第１項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和元年５月31日
【事業年度】 自 平成30年１月１日 至 平成30年12月31日
【会社名】 ナティクシス
（Natixis）
【代表者の役職氏名】 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部
門アジア太平洋チーフ・エクゼクティブ
アラン・ガロワ
（Alain Gallois, Chief Executive, Corporate and Investment
Banking Asia Pacific ）
【本店の所在の場所】 フランス、75013 パリ市ピエール・マンデス－フランス通り30番地
（30, avenue Pierre Mendès } rance, 75013 Paris, France ）
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 黒 田 康 之
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1000
【事務連絡者氏名】 弁護士 井 上 貴 美 子
同 山 橋 信 也
同 今 枝 泰 郎
同 稲 村 将 吾
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1532
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
( 注) １． 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」、「 € 」または「EUR」は欧州経済通貨同盟に
参加している欧州連合（以下「EU」という。）の加盟国の統一通貨を、「米ドル」はアメリカ合衆国
の法定通貨を、「円」または「日本円」は日本国の法定通貨を指すものとする。本書において、別段
の記載がある場合を除き、便宜上記載されている日本円への換算は、１ユーロ＝125.55円の為替レー
ト（2019年４月24日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場仲値）により計算されて
いる。
２． 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「当行」および「ナティクシ
ス」は、ナティクシスを、「当行グループ」はナティクシスおよびその連結子会社を指す。
３． 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「Groupe BPCE」は、Groupe
BPCEを指す。Groupe BPCEは、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの２大ブランドを有する
フランスの銀行グループである。Groupe BPCEは主にBanques Populairesの14の銀行、15のCaisses
d'Epargne、ナティクシス、Crédit Foncier、Banque PalatineおよびBPCE Internationalで構成され
る。
４． 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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５． 将来予測に関する記述
本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、
「予想している」、「考えている」、「見積もっている」、「予測している」、「～の可能性があ
る」、「計画している」、「～であろう」、「企図している」、「期待している」、「目的としてい
る」、「将来」および「～に違いない」といった用語ならびにこれらに類似する表現は、将来予測に
関する記述であることを明確にすることを意図している。これらの将来予測に関する記述は、将来の
事象に関する本書の日付現在の当行の予想および仮定に基づくものである。
かかる将来予測に関する記述は、リスク、不確実性その他実際の結果と将来予測に関する記述におい
て明示または黙示される記述との相違を生じさせる要因による影響を受ける。
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第一部 【企業情報】
第１ 【本国における法制等の概要】
１ 【会社制度等の概要】
（１）【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当行は株式会社（ Soci é • é Anonyme (SA) ）の形態をとるフランスの有限責任会社である。
フランスの有限責任会社として、当行はフランス商法（ Code de commerce ）第２編の第L.225-１条以下
に従う（下記「以下の記載は、当行を含む上場株式会社に適用されるフランス商法の主要な規定の概略で
ある。」を参照のこと。）。金融機関として、当行はフランス通貨金融法典（ code mon é taire et
financier ）の第L.511-１条以下および第L.531-１条以下に従う。
以下の記載は、当行を含む上場株式会社に適用されるフランス商法の主要な規定の概略である。
定款は株式会社の準拠する根本規則を定めた文書である。定款には特に株式会社の商号、存続期間、登
録事務所の所在地、企業目的、資本金の額および株式の譲渡性についての一切の制限を定めることを要す
る。
a) 資本金
2009 年４月１日以降（2009年１月22日付指令番号2009-80に従い）株式会社の法定最低資本金は37,000
ユーロで、１株当たりの額面金額について法律上の制約はない。株式には、普通株式と優先株式のような
異なる種類を設けることができる。優先株式とは、議決権の有無にかかわらず、優先的配当または清算に
関する権利等、普通株式に対する優先的な権利を持つすべての株式をいう。フランス法上、議決権のない
優先株式（ actions de pr é f é rence sans droit de vote ）が株式会社の資本金全体に占める割合は、50％
（上場企業の場合は25％）を超えることができない。
b) 株式の様式、所有および譲渡
従来の意味における無記名式株式の概念、すなわち会社がその無記名式株式の株券を発行し、かかる株
券の所有者は株券を引き渡すことにより第三者に当該株式を譲渡することができ、またかかる株券を発行
会社に呈示することにより株券に表章された権利を会社に対して行使することができるという概念は、フ
ランスではもはや存在しない。記名式であれ、無記名式であれ、株式の所有権は、もはや株券によってで
はなく、記名式株式（ titres en nominatif pur ）の場合には、会社の株主名簿への登録によって、無記名
式株式（ titres au porteur ）または管理登録株式（ titres en nominatif administr é ）の場合には、実質
株主が承認仲介機関において保有する個々の口座への記帳によって表章される。所有権またはその譲渡
は、記名式株式の場合には会社により、管理登録株式または無記名式株式の場合には承認仲介機関により
発行される証明書によって証明される。
当行の定款には、株式譲渡を制限する条項はない。
c) 株式取得
上場会社は、株主による事前の授権を条件として、その資本金の10％を上限に自己株式を取得すること
ができる。フランス商法は次のような株式の会社間の相互保有を制限している。すなわち、もしある会社
が他の会社の株式を10％以上直接所有している場合、当該他の会社は前者の会社の株式を所有することが
できない。さらに、もしある会社が直接的にもしくはその子会社またはその支配する会社を通じて間接的
に自己株式を支配している場合、それらの株式については、当該会社の株主総会において議決権の行使が
認められない。
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d) 株主の責任は所有株式の額面金額を限度とする。
e) 資本金の変更
増資
フランス商法の規定に基づき、当行の資本金は、取締役会からの提案を受けた臨時株主総会における株
主の承認を得たうえでのみ増加させることができる。増資は、以下の方法により実施することができる。
・株式の追加発行
・発行済株式の額面金額の増加
有価証券の追加発行による増資は、以下の一つまたは複数の方法により実施することができる。
・現金を対価とする方法（換金可能な対価および当行に対する債権を含む。）
・現物出資資産を対価とする方法
・合併または会社分割による方法
・資本へのアクセスを可能にする譲渡可能証券に付与された権利の行使による方法
・利益、準備金もしくは資本剰余金の資本組入れによる方法
・様々な条件に従い、当行が負う債務を弁済するために行う方法
準備金、利益および／または資本剰余金の資本組入れによる増資を決定するには、定時株主総会に適用
される定足数および多数決要件に従い開催された臨時株主総会における承認が必要である。株式の額面金
額の増加により実施される増資は、準備金、利益または資本剰余金の資本組入れにより実施される場合を
除き、株主の全員一致による承認が必要である。その他のすべての増資は、通常の定足数および多数決要
件に従い開催された臨時株主総会における承認が必要である。
当該増資が株主により承認された場合、株主は、当該増資を実施する権限を取締役会に委託することが
できる。取締役会は、かかる権限をさらに最高経営責任者に委託することができる。
減資
フランス商法に基づき、当行の資本金を減少するには、臨時株主総会において議決権を行使する資格を
有する株主による承認が必要である。資本金は、発行済株式の額面金額の減少または発行済株式数の減少
のいずれかにより減少させることができる。発行済株式数は、株式の交換または株式の買戻しおよび消却
により減少させることができる。各種類の株式の株主は、影響を受ける各株主が別途合意しない限り、同
等に扱われなければならない。
当該減資が株主により承認された場合、株主は、当該減資を実施する権限を取締役会に委託することが
できる。
優先的新株引受権
フランス商法に基づき、当行が資本金に影響を及ぼす（発行時であるかその後であるかを問わない。）
株式または有価証券を発行する場合、現在の普通株式の株主は、比例計算による、かかる有価証券の優先
的引受権を有する。かかる優先的新株引受権により、当行は、現在の普通株式の株主を優先的に扱うこと
が求められる。かかる権利により、これを有する個人または団体は、当行の資本金を増加することのでき
る有価証券が発行される場合に、これを現金により引き受けることができる。優先的新株引受権は、特定
の募集に係る申込期間中に譲渡することができる。かかる権利は上場することも可能である。
特定の募集に係る優先的新株引受権は、臨時株主総会における議決権のある株式の３分の２の多数票を
有する株主の決議により、放棄することができる。取締役会およびその独立法定監査人は、フランス法に
より、優先的新株引受権を放棄する提案を明確に示した報告書を提出する必要がある。放棄を行う場合、
有価証券の発行は法律で定められた期間内に完了しなければならない。
普通株式の株主はまた、その選択により、特定の募集に関する自身の優先的新株引受権を放棄したい旨
当行に通知することができる。
普通株式の株主は、限定された期間において、普通株式の既存株主に対して、新規の有価証券を引き受
けるための譲渡不能な優先権を与えることを臨時株主総会で決定することができる。
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f) 株式払込請求および株式の失権
株式払込請求
フランス法上、株式会社（ Soci é • é Anonyme (SA) ）として組織された会社は、以下の条件に従い、引受
け時に全額の払込が行われない株式を発行することができる。
・当該会社の設立時に現金により引き受けられた株式は、その額面価額の少なくとも50％が払い込まれ
なければならない。
・増資により現金で支払われた株式は、その額面価額の少なくとも４分の１が払い込まれなければなら
ない。
いずれの場合にも、残高は、会社の登記または増資から５年以内に一括または分割で支払われなければ
ならない。
定款により明示的に認められていない場合、当該会社は、その授権機関により決定された分割払いの事
前支払を株主より受け入れることを要しない。
また、配当受領権は、株主がその引き受けた株式の支払金を当該会社の授権機関が定めた期間内に支払
わなかった場合にのみ停止される。
株式が額面金額を超えた価格で発行されるときは、かかるプレミアムは発行時に全額払い込まれること
を要する。
株式の失権
フランス法上、株主が取締役会の要求する方法および日時による分割払いを行わなかった場合、以下の
結果が生じる。
・取締役会が定めた当該分割払いの支払日以降、未払いの金額に対して、適用ある法定金利による利息
が付される。
・会社が損失を被った場合、当該株主は損害賠償の責任を負う可能性がある。
・当該株主に対して正式な通知が送付されてから30日が経過した後においても当該分割払い金が支払わ
れていない場合、当該分割払い金が支払われていない株式による、株主総会への出席権および議決権
の付与が停止される。かかる株式に付随する議決権は、株主総会における定足数および多数決に算入
されないものとする。
このような株式に付随する配当受領権および優先的新株引受権は、一時的に停止される。元本および利
息の全額支払の後、当該株主は、未受領の配当がある場合にはその支払を要求することができる。しかし
ながら、当該株主は、申込期間の終了後に当該優先的新株引受権を行使することはできない。
g) 株式保有の変更の通知
法定の株式保有基準を超えた場合の通知
株主または協調行動をとる株主の集団が、株式保有について、規制市場におけるいずれかの上場会社の
資本金または議決権（議決権の数が株式の数と異なる場合）の１/20（５％）、１/10（10％）、３/20
（15％）、１/５（20％）、１/４（25％）、３/10（30％）、１/３（33.33％）、１/２（50％）、２/３
（66.66％）、18/20（90％）または19/20（95％）の水準を上回り、または下回る変更を行う場合には、会
社および金融市場庁（AMF）にその旨を通知しなければならない。かかる通知には、(ⅰ)発行される株式お
よびそれに付随する議決権を取得することができる有価証券（ワラント、転換社債および新株式もしくは
既存株式への転換または新株式もしくは既存株式との交換が可能な債券など）の数ならびに(ⅱ)契約また
は金融証書に基づき報告者が取得する権利がある株式についての記載も含まれなければならない。
かかる通知を怠った場合、当該水準を超える株式については議決権を２年間行使することができない。
定款の規定により、0.5％から５％の間の株式保有についても別途通知義務を課すことができる。
法定外の株式保有基準を超えた場合の通知
また、上場会社の定款において、さらなる株式保有基準を超えた場合の通知が定められていることがあ
る。下記「（２）提出会社の定款等に規定する制度」の当行定款第５条を参照のこと。
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h) 経営および運営
フランス法上、株式会社の株主は２種類の経営制度を選択することができる。すなわち、最高経営責任
者を伴う取締役会の制度、または業務執行役員会と監督委員会の制度である。
(ⅰ) 取締役会および最高経営責任者
取締役会（ Conseil d'administration ）は３名以上18名以内の取締役からなる。また、吸収合併また
は新設合併の場合、取締役の数を暫定的に最高24名まで増加することができる。取締役はフランス人も
しくは外国人または法人でもよいが、取締役として選任された法人の場合はその常任代表者として自然
人１名を指名しなければならない。
2009年１月１日以降、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役会構成員が会社株式を１株以上保
有しなければならないとする要件はない。
2011年１月27日以降、法律により、上場会社の取締役会における女性の構成員の最低人数が定められ
ている。この法律に従い、取締役会には、2014年１月１日以降に開催される最初の定時株主総会までに
少なくとも20％、2017年１月１日以降に開催される最初の定時株主総会までに少なくとも40％の女性を
含めなければならない。
取締役会構成員は最長任期６年で株主により選任され、定款に別段の定めがない限り、（定款に定め
がある場合はその年齢制限の範囲内で）何度でも再任されることができる。取締役は、株主により事前
の通知、理由または補償なしに解任され得る。
取締役会は会社の活動の方向性を決定し、その実行を確保する。取締役会は、株主総会に明示的に与
えられた権限に従い、また会社の目的の範囲内で会社の適切な運営に関する一切の問題を取り扱い、会
社に関する事項を協議によって決定する。取締役会はその任務の遂行に必要なすべての文書および情報
を与えられる。
審議を有効とするためには、少なくとも半数の取締役が実際に審議の場に出席する必要がある。取締
役会の決議は、出席取締役または委任状により代理された取締役の多数決により決せられる。可否同数
の場合は、定款に別段の定めがない限り、取締役会会長（ Pr é sident du Conseil d'Administration -
PCA）が決定権限を有する。
取締役会会長は取締役会の構成員の中から同構成員によって選任される。取締役会会長は取締役会の
業務を調整および監督し、株主総会にこれを報告する。取締役会会長は会社の企業組織が正常に機能し
ていることを確認し、特に他の取締役会構成員がそれぞれの任務を遂行できることを確保する。
取締役会は、会社の経営管理を組織化する方法を決定する。会社の経営管理は、取締役会会長が、ま
たは取締役会に選任された最高経営責任者（ directeur ➨ é n é ral ）の肩書を有する者が、自らの責任で担
当することができる。
最高経営責任者は、すべての状況において会社を代表して行為をする幅広い権限を与えられている。
最高経営責任者は、会社の目的の範囲内で、かつ、法が明示的に株主総会または取締役会に与えた権限
に従って、その権限を行使する。
最高経営責任者は、第三者との関係で会社を代表する。会社は、第三者が当該行為が会社の目的の範
囲外であることを知っていたこと、または定款の公表だけではかかる証明をするのに十分でないと思わ
れる場合は知っていたはずであることが証明されない限り、会社の目的の範囲外の最高経営責任者の行
為によっても拘束される。
2016年12月９日以降、「サパン２」法により、500名超の従業員を雇用し、100百万ユーロを超える売
上高を有するフランス企業の最高経営責任者に対し、腐敗および斡旋収賄の防止のため、フランス国内
外の会社およびその子会社に適用されるコンプライアンス・プログラムの実施が義務付けられた。
取締役会は最高経営責任者の権限を制限することができるが、この制限は第三者に対しては効力を有
しない。
最高経営責任者は、取締役会により選任され、取締役会によりいつでも解任され得る。
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取締役会は、最高経営責任者の提案により、最高経営責任者代理（ directeur ➨ é n é ral ▼ é l é gu é ）の肩
書で最高経営責任者を補佐する責任を負う者を５名まで選任することができる。取締役会は、最高経営
責任者の提案により、いずれの最高経営責任者代理も解任することができる。
取締役会は、最高経営責任者の同意を得て、最高経営責任者代理に与えられる権限の範囲および期間
を決定する。ただし、最高経営責任者代理は、第三者との関係においては、最高経営責任者と同一の権
限を有するものとする。
(ⅱ) 業務執行役員会および監督委員会
本制度の下で会社は監督委員会（ Conseil de surveillance ）の監督下にある業務執行役員会
（ Directoire ）により経営される。
監督委員会は３名以上18名以内の監事から構成され、監事にはフランス人もしくは外国人または法人
がなることができ、最長任期６年で株主により選任される。ただし、何度でも再任されることができ
る。監事は定時株主総会で理由を示されることなく解任され得る。法人が監事になっている場合は、そ
の法人は自然人１名をその常任代表者として定めなければならない。各監事は、定款に定めがある場合
に限り、会社の株式を一定数保有しなければならない。監督委員会に関係する規定の大部分は、取締役
会に適用されるものと同様であるが、監督委員会は業務執行役員会を単に監督するのに対して取締役会
は経営機能を有する点が異なる。
業務執行役員会は、２名以上５名以内（上場会社の場合は７名以内）の構成員からなり、その構成員
は自然人であることを要し、監督委員会により選任されるが、構成員は、定款に別段の定めのある場合
を除き、株主である必要はない。資本金が150,000ユーロ未満の株式会社の業務執行役員会は１名の構成
員を有するだけでよい。この場合、当該構成員は単独最高経営責任者（ directeur ➨ é n é ral unique ）と
呼ばれる。業務執行役員会の構成員の任期は、定款に定めがなければ４年、定めがあるときは最低２年
で、かつ最長６年である。業務執行役員会の権限は広範で、会社の目的ならびに監督委員会および株主
総会に法律上留保された決定によってのみ制約を受ける。最高経営責任者に対する腐敗防止に関する規
則は、業務執行役員会に対しても同様に適用される。業務執行役員会の権限に加えられた制限は会社内
部では拘束力を有するが、第三者に対してその制限をもって対抗することはできない。業務執行役員会
によりなされる経営上の決定に関する規則は定款に定められる。業務執行役員会は合議制の経営機関で
ある。業務執行役員会の構成員１名は監督委員会により会社を代表すべきことを定められる。このよう
に選定された者は業務執行役員会会長の肩書を有する。
2012年１月27日以降、取締役会の構成に適用される女性構成員に関する規則と同様の規則が監督委員
会に適用される。
業務執行役員会は、四半期ごとの営業報告書を監督委員会に提出することとなっている。業務執行役
員会の構成員は監事を兼ねることができない。業務執行役員会の構成員は、定時株主総会および定款で
定められている場合において監督委員会により解任され得る。業務執行役員会の構成員が正当な理由な
く解任された場合、当該構成員には損害賠償の請求を行う権利が認められている。
取締役の契約上の利益
フランス法に基づき、取締役は、自身または自身と関係のある事業体と当行との間で直接または間接
的に締結される契約を認識した場合、直ちに取締役会に報告しなければならない。かかる契約は、通常
の業務において締結された通常の条件での取引を除き、関連当事者間取引（ conventions
• é glement é es ）と呼ばれ、取締役会による事前の同意および次の株主総会における事後承認を得なけれ
ばならない。取締役会による事前承認は正当な動機に基いたものでなければならず、とりわけ取引に係
る経済的な条件を考慮しなければならない。承認された関連当事者間の取引は効力を有する限り、各会
計年度において取締役会により再審査される。利害関係のある取締役は、かかる取引の事前または事後
の承認（場合による。）のために取締役会または年次株主総会に提示された議題について議決権を行使
することができない。当該利害関係者は、フランスの裁判所の最終的な管理の下で、関連当事者間取引
が通常の条件でかつ通常の業務において行われたか否かを決定する責任を有する。
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フランス法上、通常の業務において締結された通常の条件でない関連当事者間取引は、最終的に、か
かる取引に関する法定監査人の特別報告書が提供された後の年次株主総会（またはこれに関して開催さ
れ たその他の定時株主総会）に出席し、またはこれに代理出席した株主の過半数票により承認されなけ
ればならない。利害関係者はかかる投票に参加することができず、その有する株式は、当該投票に係る
定足数および多数決の計算において算入されない。ただし、フランス法に基づき、かかる関連当事者間
取引は、取締役会の承認を得た場合には有効となる。かかる取締役会の事前承認がない場合、次の株主
総会において承認されない限り、当行にとって不利益ないかなる契約も無効であると宣言することがで
きる。利害関係者はまた、民事責任を負う。一度取締役会により正式に承認されると、（不正行為とし
て失効させられない限り）関連当事者間取引は有効で、次回の株主総会において承認されなかったとし
ても、第三者に対する効力を有し続ける。利害関係者および（必要な場合には）その他の取締役は、こ
の場合、かかる取引の結果当行が被った損失に対して責任を負う。
フランス法上、取締役は、自身の取締役としての選任および職務の終了に関して株主総会に提示され
た議題について、議決権を行使することができ、また定足数に含めることができる。
フランス法に基づき、取締役は、通常の条件での通常の商慣習による取引を除き、当行によって提供
された融資、融資類似の取引、保証またはその他の信用供与から直接または間接的に個人的な利益を得
ることを禁止されている。
かかる規則は業務執行役員会および監督委員会にも準用され、関連当事者間取引は事前承認を得るた
めに監査役会に提示される。
法定監査人
株式会社は１名以上、会社が持株会社であり、連結会計表示の義務がある場合には２名以上の法定監
査人を置かなければならない。法定監査人は、取締役会、監督委員会または株主の提案を受けて株主総
会において指名される。法定監査人は、特に会社勘定を監査する法的任務を有する。法定監査人は、そ
の任務を報告書に詳述し、かかる勘定が会社の状態に関する真実かつ公正な見解を示しているかについ
ての見解を述べ、これを証明する。
法定監査人に関する詳細については、下記「ⅰ) 株式に付与された権利－(ⅳ) 法定監査人」を参照の
こと。
ⅰ) 株式に付与された権利
(ⅰ) 株主総会
株主は、総会を通じて会社に対する支配権を行使する。（2010年12月９日付指令番号2010-1511に従
い）2011年１月１日から、上場企業の株主は、配偶者またはその他の個人もしくは法人に対して委任状
を与えることができる。
総会には定時・臨時の２種類がある。
定時株主総会
定時株主総会は、少なくとも毎年１回、財務書類を承認するために事業年度末から６ヶ月以内（銀行
については５ヶ月以内）に開催されなければならない。その他の定時株主総会は、定款を変更する場合
を除き、あらゆる事項について必要とされる場合に開催することができる。以下の事項は定時株主総会
による決議を必要とする。
・取締役の選任、変更または解任
・取締役の報酬の原則および基準の承認
・最高経営責任者の報酬の承認
・独立法定監査人の選任
・年次決算の承認
・配当の宣言または株式による配当支払の承認
・当行、その取締役、執行役員（すなわち、最高経営責任者および最高経営責任者代理）または大株
主を当事者とする一定の取引の承認
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定時株主総会の第１回招集の場合の定足数は、資本の20％を有する株主が出席し、または代理出席す
ることにより充足される。第２回招集については定足数の要件はない。承認のためには過半数の賛成投
票 （代理投票を含む。）を要する。
臨時株主総会
臨時株主総会のみが定款を変更する権限を有する。利益準備金、準備金または資本剰余金の資本組入
れは、臨時株主総会で承認されるが、その定足数および多数決要件は定時株主総会の場合と同じであ
る。その他のすべての決議については、定足数は少なくとも第１回招集で資本の25％または第２回招集
で20％を有する株主が出席し、または代理出席することにより充足される。承認のためには３分の２の
多数の賛成投票（代理投票を含む。）を要する。定款により数種の株式が定められている場合は、全株
主に適法に通知された臨時株主総会の承認がなければこれら数種の株式の権利内容に変更を加えること
ができない。さらに、関係する種類の株式の株主の特別総会により当該決議が承認されなければならな
い。
(ⅱ) 議決権
2014年３月29日付法律第2014-384号が公布された後に採用された定款の条項に別段の定めがある場合
を除き、その株式が統制市場で取引が認められている企業においては、同一の株主が最低２年間保有す
るすべての全額払込済の記名式株式に対して２倍の議決権が付与されている。
(ⅲ) 配当および準備金
配当および利益処分は株主により承認されなければならない。定款に別段の記載がある場合を除き配
当金の支払について制限はないが、配当は分配可能利益を上回ることはできない。さらに、各年、純利
益の最低５％は、発行済株式の資本金の10％に達するまで法定準備金に組み入れることを要する。定款
により第１順位配当を設けることができる。法定監査人が意見を述べた最終または中間貸借対照表によ
り、利益が減価償却、準備金および適用ある場合は繰越損失による調整後の中間配当の額以上であるこ
とが示される場合には、会社は中間配当を支払うこともできる。取締役会（または業務執行役員会）
は、中間配当の支払、その金額および支払日について決定する。
(ⅳ) 法定監査人
会社の財務書類は、非常に広い調査権限を有する１名または複数名の法定監査人により監査される。
かかる法定監査人は定時株主総会において株主より選任され、任期は６事業年度とする。法定監査人は
当該会社と共通の利益を有してはならない。
(ⅴ) 清算
会社の清算の場合は、全負債および清算費用支払後の残余金は、株主（議決権証券保有者を除く。）
の間で分配される。
（２）【提出会社の定款等に規定する制度】
以下の記載は、フランス法の一定の条項における本書提出日現在までの当行の定款の規定の要約であ
る。かかる当行の要約された情報に関する記載は完全なものでなく、そのすべてにつき当行の定款を参照
することが必要である。定款は 2019 年３月１日に最終更新された。
当行の企業目的
当行のフランスおよびその他の構成国における企業目的は、以下のとおりである。
・銀行法の意味するところのあらゆる銀行業務および関連業務の運営
・フランス財政金融法に定義されているところのあらゆる投資サービスの提供
・特別な契約の一環として、フランス国家から経済金融分野において委任される特定の業務の遂行
・あらゆる仲買事業の実施
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・上記活動に直接的または間接的に関連する企業、グループまたは団体への資本参加
・ならびにあらゆる民事取引および商事取引の完了
株式
(a) 資本金（定款第３条）
当行の資本金は 5,044,925,571.20 ユーロとし、１株当たり額面金額1.60ユーロの当行の普通株式
3,153,078,482 株からなり、そのすべてが全額払込済である。
(b) 株式の様式（定款第４条）
当行の株式は、株主の選択により、記名株式または識別可能な無記名株式のいずれかとする。
株式は株主名簿に登録し、法令で定める条件に従って譲渡を行う。
(c) 株式保有基準に達した場合の通知および株主の識別（定款第５条）
(ⅰ) 株式保有基準に達した場合の通知
法定の株式保有基準を超えた場合の通知（「（１）提出会社の属する国・州等における会社制度－g) 株
式保有の変更の通知」を参照のこと。）に加えて、当行の定款は次のことを規定する。直接または間接
に、単独または共同で、株式に付与されたすべての議決権（議決権が剥奪された株式を含む。）の１％ま
たはその整数倍の議決権を有する個人または法人は、配達証明付き書留便で所有議決権数を会社に通知し
なければならない。当該通知は当該部分の株式を取得または譲渡した日から15日以内に実施しなければな
らない。
前項に規定する通知義務を遵守せず、少なくとも１％の議決権を有する株主から請求があり、当該請求
が総会の議事録に記録された場合、超過分の株式、つまり通知すべきであった部分の株式は、通知遵守日
から２年間は議決権が剥奪されるものとする。
(ⅱ) 株主の識別
当行は現行の法令で規定される条件に従って、株主総会における議決権を付与されまたは将来付与され
る株式の所有者に関するあらゆる情報、とりわけ、その身元、国籍、住所、保有株式数およびこれらの株
式に課せられる可能性のある制限に関する情報を提供するよう、あらゆる組織または仲介機関に対して請
求することができる。
(d) 株式の不可分性（定款第６条）
株式は当行との関係で不可分とする。共同所有者は、当行に対してその中の１人または株主以外の１人
の受任者を自らの代理人としなければならない。
(e) 株式に付された権利および義務（定款第７条）
優先株が発行されていた場合に優先株に付与される権利を除き、各株式は、会社資産の所有権の範囲
で、発行済の株式数に比例する１個の持分を受ける権利を与える。
株主は当行の株式資本に対する自らの出資の範囲内においてのみ損失を負担するものとする。
株式に付着する義務と権利とは株券に付随する。株式の所有は、法律上当然に、当行の定款および株主
総会の決議に従うことを意味する。
経営
(a) 取締役会（定款第９条および第11条）
(ⅰ) 取締役会の構成
当行は、法律で定める合併の場合における例外規定に従い、３人以上18人以内で構成される取締役会に
より運営される。
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取締役は定時株主総会によって選任される。ただし、死亡または辞職により、単数または複数の取締役
の職に欠員が出た場合は、次の株主総会で追認されることを条件として、それぞれの前任者の任期の残存
期間を任期として取締役会による補欠の選任を行うことができる。
現行の規則に従って、従業員株主の所有する資本金の割合が法律で規定される上限を超えたことが明ら
かになった場合、従業員貯蓄基金の理事会によって、このために指名された候補者の中から１人の取締役
が定時株主総会で選任される。このように選任された取締役は、取締役の員数制限の計算には考慮されな
い。このように選任された取締役は、取締役会の構成員であり、投票権を有する。かかる取締役は、当行
の他の取締役と同様の権利と義務を有するものとする。
70歳を上回る取締役の人数が現職の取締役全体の３分の１を超えることがあってはならない。この割合
に達した場合、次回の定時株主総会終了後に最年長の取締役が辞任する。
各取締役は、その任期の間140株以上の当行の株式を保有していなければならない。
取締役の任期は４年とし、再任可能とする。取締役の任期は、取締役の任期が満了する年に開催され、
前事業年度に係る財務書類の承認が行われる定時株主総会の終結時に終了する。
(ⅱ) 取締役会の会議
取締役会は、取締役会長による招集により、本社または召集通知（電子メールにより送付することがで
きる。）に示される他の場所において、当行の利益および法令の規定により必要が生じた場合に随時開催
される。取締役会長はまた、取締役の３分の１以上または最高経営責任者による要請がある場合、特定の
議題に基づいて取締役会を召集することができる。取締役会長は、かかる方法による要請に従うものとす
る。
決議は自らまたは委任状により出席した取締役の過半数をもって採択する。賛否同数の場合は、（取締
役会長を任命する場合を除き）取締役会長の票を決定票とする。取締役会は、取締役の過半数以上が出席
している場合または出席とみなされる場合にのみ、有効な決定を行う。
(b) 取締役会長および最高経営責任者（定款第10条、第15条および第16条）
(ⅰ) 取締役会長
取締役会は、取締役会長（自然人に限る）を互選で選出する。取締役会長の任期は取締役の任期とし、
再任可能とする。
取締役会は、取締役会長の提案により、１人または複数名の副会長を互選で選出することができる。
取締役会長は取締役会の会議を招集しなければならない。取締役会長は、会議を計画および開催し、こ
れを株主総会に報告する。
取締役会長は、会社組織の円滑な機能、特に取締役による任務の遂行状況に対する責任を持つ。
(ⅱ) 執行役員
A 最高経営責任者
取締役会は、最高経営責任者を互選または取締役以外の者から任命することができる。最高経営責任者
は、取締役会によっていつでも解任することができる。
最高経営責任者は、いかなる状況においても当行の名で行為する広範な権限が与えられる。最高経営責
任者は、当行の目的の範囲内で、法令により明示的に株主総会および取締役会に付与される権限ならびに
内規により定められた規定および制限に従って、これらの権限を行使する。
最高経営責任者は第三者に対して当行を代表する。
取締役会は、最高経営責任者の権限を制限することができる。ただし、かかる権限の制限は、第三者に
対抗することができない。
最高経営責任者は、代理する権限の有無にかかわらず、その権限の一部を自ら選択する執行役員に委任
することができる。
B 最高経営責任者代理
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最高経営責任者の提案に基づき、取締役会は、最高経営責任者代理の肩書きにおいて最高経営責任者を
補佐する責任を負う１人から５人の自然人を互選または取締役以外の者から選出し、任命することができ
る。
取締役会は、最高経営責任者代理に与える権限の範囲および期間を、最高経営責任者の同意をもって決
定する。最高経営責任者代理は、第三者に関して最高経営責任者と同様の権限を有する。
(c) 監査人（定款第18条）
定時株主総会は、１人または複数名の監査人を選任することができる。監査人の任期は４年とする。監
査人の任期は、その任期が満了する年に開催され、前事業年度に係る財務書類の承認が行われる定時株主
総会の終結時に終了する。
監査人は再任可能とし、株主総会は監査人を解任することができる。
監査人は、取締役と同一の情報を受け取り、すべての取締役会の会合に招集され、諮問的な立場で取締
役会に参加するものとする。
取締役会は、その直後に開催される株主総会で追認されることを条件として、監査人を仮に選任するこ
とができる。
監査人は報酬を受け取ることができ、その金額は取締役会が決定する。
株主総会
(a) 株主総会（定款第20条）
株主の決議は定時または臨時の株主総会で行う。
(b) 株主総会の通知（定款第21条）
株主総会は取締役会が招集を行う。取締役会が招集しない場合は、フランス商法第L.225-103条の条件に
従って招集が行われる。招集の方法は現行の規則で定める条件に従ってこれを行う。
(c) 参加許可および委任状（定款第22条）
株主総会は未払金のないすべての株主で構成される。株主総会への出席権を得るためには、フランス商
法第R.225-85条に従い、株主総会の２営業日前の午前零時（パリ時間）までに、記名式の株式であれば当
行の株主名簿または無記名式の株式であれば適切な仲介機関の株式名簿に登録されていなくてはならな
い。
記名式の株式の所有者については、株主総会の２日前までの株主名簿への登録をもって、株主総会への
参加が認められる。無記名式の株式の所有者については、適切な仲介機関が、無記名式の株主名簿を保有
し、株主総会の中核組織に対し直接的に顧客の株主としての資格を証明する。かかる仲介機関は、かかる
証明を、投票用紙または株主名義もしくは株主の代理を務める登録仲介機関名義の入場許可請求書に添付
される証明書を作成することにより行う。かかる証明書は、自ら株主総会に出席することを希望し、株主
総会の２営業日前の午前零時（パリ時間）までに入場許可証を受領していない株主についても送付され
る。
株主はいつでも適式に授権した代理人を株主総会へ出席させることができる。代理人は他の者に再委任
することはできない。
現行法令の規定に従って、株主は、郵送または委任状によって投票を行うことができる。取締役会の決
定に基づき、株主はテレビ会議により株主総会に出席し、その時点において適用される規則に従い、イン
ターネットを含むすべての電磁的方法および遠隔伝達を用いて投票を行うことができる。かかる決定は、
フランス法定公報に公表される会議通知に記載される。株主総会事務局が作成し、ウェブサイト上に提供
する電磁的方法で定められた期限までに投票を行う株主は、自らまたは委任状により出席した株主とみな
される。フランス民法第1316-４条の２段落目の第１文に定義される条件（すなわち、署名が用紙にリンク
されていることを保証する、信頼できる本人確認手続を使用していること）を満たした取締役会が定める
手続により、かかるユーザー名とパスワードを要求するサイトから電磁的用紙に直接記入し、署名を行う
ことができる。
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株主総会前にかかる電磁的方法により行われた委任状または投票は、これに対して発行される受領証と
併せて、取消不能な書面としてみなされ、いかなる場合にも法的拘束力を有するものとするが、株主総会
の ２営業日前の午前零時（パリ時間）までに株式の売却が行われた場合には、当行はこれを受けて、その
日時までに行われた委任状または投票を無効かまたは変更する（場合による。）ことが明記されている。
(d) 議決権（定款第25条）
株主総会における各株主は保有する数または株式によって代表される数の議決権を有する。フランス商
法第L.225-123条-３項の下で２年間同じ株主名が株主名簿に表示されている全額払込済株式には、例外的
に２倍の議決権が付与される。
当事業年度の利益－配当（定款第33条）
法令の定めるところにより、あらゆる繰越損失を控除した各事業年度の最終利益のうち少なくとも５％
が法定準備金として留保されるものとする。かかる規定は、当該準備金が資本金の10分の１に達した場合
には適用されなくなるが、いかなる理由においても当該準備金がかかる最低要件を下回った場合は再びこ
の留保が再開される。
利益残高は、繰越利益とともに、取締役会の提案による次期繰越、準備金の積み増しもしくは一部また
は全額の分配のいずれかの方法により、法律により認められる範囲内で定時株主総会が自由に処分するこ
とが可能な分配可能利益を構成する。
定時株主総会は、また、繰越利益または株主総会が自由に処分できる準備金から留保した額を分配する
決定を行うこともできる。かかる場合、当該決定に、使用する準備金の勘定科目について明示しなければ
ならない。
定時株主総会決議により、分配配当金の全額または一部について、現金による配当または株式による配
当のいずれかを選択するオプションを株主に与えることができる。株式配当の場合は、適用法令の規定に
従って、当行の株式を分配することにより配当金の支払いを行う。
取締役会は、法律により認められる範囲内で、現金配当または株式配当のいずれかによる中間配当を実
施する決定を行うことができる。
年間配当金の支払は、事業年度末日から９ヶ月以内の取締役会の定める時期に実施する。
解散－清算（定款第35条）
当行の存続期間の満了または早期解散の場合は、株主総会は、取締役会の提案に基づき、現行の法律規
定を条件として、清算の方法を決定し、単数または複数の清算人を選任し、その権限を定める。
２ 【外国為替管理制度】
(１) 株式の所有
本書の日付現在、フランス通貨金融法典第L.151-１条に従い、フランスおよび外国との間の外国為替取
引は原則として自由である。しかしながら、フランスの政府機関は、フランス通貨金融法典第L.151-２条
に従い、特に国益の防衛を確保するため、また、経済大臣の報告を受けて制定された命令により、通知お
よび事前の許可を与え、またはフランスにおける対内投資の設立および清算を管理する（下記を参照のこ
と。）。
フランス通貨金融法典第L.151-３条に従い、EUの非居住者が、フランス企業の支配的持分を取得する
際、事前の許可を得る必要はない。ただし、慎重を要する一部の業界および戦略分野については、この限
りではない。
当行に対する対内投資は、フランス通貨金融法典第L.151-３条の範囲に該当しないため、事前の許可を
得る必要はない。
フランス通貨金融法典第L.151-２条以降に規定される承認制度の実行ならびに慎重を要する業界および
戦略分野への対内投資に係る申請の目的において、「投資」という用語は、フランス通貨金融法典第
R.153-１条によれば、３つの種類の投資を指す。
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(a) フランスに登記上の本店を有する企業における支配的持分の買収
(b) フランスに登記上の本店を有する企業に係る事業の直接買収または間接買収
(c) フランスに登記上の本店を有する企業の資本金もしくは議決権の直接保有または間接保有を33.33％
超に増加させること
フランスと「管理支援協定」を締結している欧州経済地域の加盟国に居住する投資家による投資は、以
下のとおりEU域内の法人による投資と同一の制度に服することに留意すべきである。
すなわち、以下の投資については経済大臣による事前の許可が必要である。
( ⅰ) フランス通貨金融法典第R.153-２条に定める一覧表に記載の 14 ヶ所の特定地域におけるEU域外の
法人（すなわちEU域外の居住者であるフランスの自然人を含むEU域外の居住者である自然人およ
びEU域外に設立された法人）による（上記(a)、(b)および(c)の意味における）投資
( ⅱ) EU域内の法人（すなわちEU域内の居住者であるフランスの自然人を含むEU域内の居住者である自
然人およびEU域内の国に設立された法人）による投資
(a) フランス通貨金融法典第R.153-２条第８号から第 14 号に定める一覧表に記載の ７ ヶ所の特定地
域における（上記(a)および(b)の意味における）投資
(b) フランス通貨金融法典第R.153-５条に定める一覧表に記載の６ヶ所の特定地域における（上記
(b)の意味における）投資
フランス通貨金融法典第R.153-７条は、外国投資家 および対象会社 に対し、投資がこの制度が許可する
範囲に該当するか否かについて経済大臣からコンフォート・レターを請求する権利を付与している。同大
臣は、かかる請求に２ヶ月以内に応じなければならないが、同大臣の回答がないことは、投資家による必
要な承認要請書の提出を免除するものではないと解釈されている。
(２) 外国為替管理
現行のフランスの為替管理規則の下では、当行が非居住者に対して送金できる現金支払額に関する制限
はない。
現行の規則（フランス通貨金融法典第L.152-１条を含む。）に従い、自然人によるフランスから他のEU
域内の国へまたは他のEU域内の国からフランスへの金銭の支払または有価証券の譲渡（フランス通貨金融
法典第L.518-１条に記載の公認金融機関または決済機関、組織もしくはサービスが取り扱ったものを除
く。）については、当該指令に定める条件に基づきフランス当局に対して届出を行わなければならない。
ただし、送金される金額が10,000ユーロより低い場合を除く。
2005 年10月26日付欧州規則第1889/2005号は、自然人によるEU域内の国から外国に対する送金または外国
からEU域内の国に対する送金に関し、10,000ユーロを超える額の金銭の支払または有価証券の譲渡がなさ
れる場合にも、届出が必要であることを定めている。
３ 【課税上の取扱い】
フランスの租税制度
以下の記載は、(ⅰ)フランスの税務上、フランスの非居住者であり、(ⅱ)恒久的施設または固定的拠点
としてフランスで行われている事業または職業に関連して 当行が発行する社債（以下「本社債」とい
う。） を保有しておらず、かつ(ⅲ)当行の株式を同時に保有していない本社債の所持人に関連し得る、一
定の源泉徴収税の効果についての基礎的概要である。本概要は、現在有効でありかつフランスの税務当局
が適用するフランスの税法および規則に基づいており、いずれも今後変更または異なる解釈がなされるこ
とがある。本概要は、一般的な情報のみを目的としており、特定の保有者の特殊な状況に照らして関連し
得るフランスの税務上のすべての考慮事項に言及するものではない。自身の税務上の状況について疑義の
ある者は、専門の税務アドバイザーに相談すべきである。
フランス一般租税法典第125AⅢ条に基づき、利息および本社債に関して 当行 に生じたその他の収益の支
払は、当該支払がフランス一般租税法典第238-0 A条の意義の範囲に含まれるフランス国外の非協力的国家
または非協力的地域（以下「非協力国」という。）においてなされる場合を除き、源泉課税の対象にはな
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らない。当該本社債に基づく当該支払が非協力国においてなされた場合は、75％の源泉課税が適用される
（ただし、一定の例外（その一部は下記に記載する。）および適用ある二重課税条約のより有利な規定に
従 う。）。非協力国の一覧は政府の行政命令により公開され、毎年更新される。
ただし、社債の発行の主たる目的および趣旨が非協力国における利息またはその他の収益の支払を許容
するものでないことを 当行 が証明することができる場合は、社債の特定の発行に関し、源泉課税は適用さ
れない（以下「源泉免除」という。）。
さらに、フランス一般租税法典第238A条に従い、利息およびその他の収益は、 その者が優遇税制により
利益を得る管轄地域（ 非協力国 を含むが、これらに限られない。）（以下「優遇税制管轄地域」とい
う。） において居住し、もしくは設立された者に対して支払われ、もしくは発生した場合、または当該 優
遇税制管轄地域 に所在する金融機関に開設された銀行口座に支払われた場合は、 当行 の課税所得から控除
することはできない（以下「控除不適用」という。）。一定の条件の下では、控除できない利息およびそ
の他の収益はフランス一般租税法典第109条以下に従って、みなし配当と位置付けられることがある。その
場合、かかる控除できない利息およびその他の収益は、適用ある二重課税条約のより有利な規定に従い、
30％または75％の税率で、同法典第119の２条に規定する源泉課税の対象となることがある。
ただし、該当する利息または収益が真正な取引に関連するものであること、それらが異常なまたは過大
な金額でないこと、また 、優遇税制管轄地域が非協力国である場合、 社債の発行の主たる目的および趣旨
が 当該 非協力国における利息またはその他の収益の支払を許容するものでないことを 当行 が証明すること
ができる場合は、社債の特定の発行に関し、控除不適用またはかかる控除不適用の結果課される可能性の
ある第119の２条に規定する源泉課税のいずれも適用されない（以下本項において「控除不適用の免除」と
いう。）。
また、フランスの租税に関する行政指導指針（Bulletin Officiel des Finances Publiques-Imp ô ts
BOI-INT-DG-20-50- 20140211 、BOI-RPPM-RCM-30-10-20-40-20140211 ）の規定に従って、以下のいずれかに
該当する場合は、 当行 が社債の発行の主たる目的および趣旨を立証する証拠を提出しなくても、社債の発
行には控除不適用の免除および源泉免除が適用される。
( ⅰ) 社債がフランス通貨金融法典第L.411-１条の意義の範囲内における公募により、または非協力国以
外の国家における同等の募集に従って募集される場合。ここでいう「同等の募集」とは、外国証券
市場当局による、または外国証券市場当局への募集書類の届出または提出を必要とする募集を意味
する。
( ⅱ) 社債が規制市場またはフランスもしくは外国の多国間証券取引システムでの取引を承認されている
場合。ただし、当該市場またはシステムは非協力国に所在せず、また、当該市場の運営は市場運営
者もしくは投資サービス提供者またはその他類似の外国事業体により行われているものとする。さ
らに、当該市場運営者、投資サービス提供者または事業体は非協力国には所在しないものとする。
( ⅲ) 社債が、発行時に、フランス通貨金融法典第L.561-２条の意義の範囲内にある振替決済制度もしく
は証券決済・引渡・支払制度の運営者の業務または１つもしくは複数の類似の外国の振替機関もし
くは運営者の業務に承認されている場合。ただし、当該振替機関または運営者は非協力国には所在
しないものとする。
本社債は公募に相当する募集方法により募集されるため、本社債に関して 当行 によりまたは 当行 に代わ
り支払われる利息またはその他の収益は、フランス一般租税法典第125AⅢ条に規定される源泉課税の対象
にならない。
フランス一般租税法典第244条Cに基づき、本社債の売却益は、フランスの課税対象とはならない。
４ 【法律意見】
当行の フランス における法律顧問であるクリスチャン・ル・イール氏より、以下の趣旨の法律意見書が
提出されている。
( ⅰ) 当行は、フランスの法律に基づき、株式会社として有効に存在しており、有価証券報告書に記載され
ている事業を行い、財産を所有し、運用する完全な権限を有している。
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( ⅱ) 当行は、関東財務局長に有価証券報告書を提出する権限を有している。
( ⅲ) 本有価証券報告書の「第１－１ 会社制度等の概要」、「第１－２ 外国為替管理制度」および「第
１－３ 課税上の取扱い－フランスの租税制度」に記載されているフランスの法律に関する記述は、
当該記載が各箇所で説明されるフランスの法令の特定の規定を要約した記載である限りにおいて、す
べての重要な点において真実かつ正確である。
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第２ 【企業の概況】
１ 【主要な経営指標等の推移】
(1) 最近の連結事業年度に係る主要な経営指標等の推移
ナティクシスの損益計算書
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 2017 年 2016 年 2015 年 2014 年
純収益 9,616 9,467 8,718 8,704 7,512
営業総利益 2,793 2,835 2,480 2,749 2,073
貸倒引当金繰入額 (215) (258) ( 305 ) (291) ( 302 )
税引前利益 2,661 2,651 2,287 2,473 1,838
当期純利益（損失）（グループ持分） 1,577 1,669 1,374 1,344 1,138
ROTE 11.8 ％ 11.9 ％ 9.9 ％ 9.8 ％ 8.3 ％
費用収益比率 71.0 ％ 70.1 ％ 71.6 ％ 68.4 ％ 72.4 ％
事業分野
*
事業の純収益 事業の税引前利益
事業の税引後ROE
( 単位：百万ユーロ) ( 単位：百万ユーロ)
( 単位：％)
* 報告された数値には、経常外項目も含まれる。経常外項目を除くと、2018年のROEは13.7％、2017年のROEは13.8％と
なる。
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財政構造
バーゼル３普通株式等Tier１比率（段階適用ベース） バーゼル３リスク加重資産（段階適用ベース）
( 単位：％) ( 単位：十億ユーロ)
*
資産合計
１株当たり簿価
( 単位：十億ユーロ)
( 単位：ユーロ)
* 各事業年度に提示された配当支払い後。
(2) 最近の事業年度に係る主要な経営指標等の推移
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(2) 個別財務諸表－親会社財務諸表注記」の注記38を参照のこと。
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２ 【沿革】
・ 1818年
一般市民の貯蓄を推進、収集および管理するため、最初のCaisses ▼ ’Epargne がパリで設立された。通帳貯
蓄預金口座が開設された。
・ 1878年
最初のBanques Populairesの銀行が設立された。Banques Populairesの銀行は、プロジェクトの資金調達
のためのプーリングファンドの目的として、起業家により、また起業家のために設立された。
・ 1919年
第一次世界大戦により生じた破壊後、フランスの再建を支援するために、Cr é dit National が設立された。
・ 1921年
Caisse Centrale des Banques Populaires が設立された。
・ 1949年
国際取引の資金調達を行うため、Banque Fran ç aise du Commerce Ext é rieur （BFCE）が設立された。
・ 1999年
Natexis Banques Populaires が、Caisse Centrale des Banques Populairesの営業活動をNatexis S.A.に
対して出資することによって設立された。
Caisse Nationale des Caisses d'Epargne （CNCE）が設立された。
・ 2004年
Caisse Nationale des Caisses d'Epargne が2001年に設立されたCDC IXISを買収した。これにより、
Caisse d'Epargne Groupは、総合サービス銀行となった。IXIS CIBおよびIXIS AMが設立された。
・ 2006年
ナティクシスが、IXISおよびNatexis Banques Populairesの合併により設立された。
・ 2009年
フランス第２位の銀行グループであるGroupe BPCEが、CNCEおよびBanque } é ▼ é rale des Banques
Populaires の合併により設立された。
ナティクシスは、Groupe BPCEのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門、貯
蓄部門、ソリューション部門ならびに専門金融サービス部門を担うその位置付けを強固なものとするため
に、2009年-2013年の ニュー・ディール 戦略計画を打ち出した。
・ 2013年
ナティクシスは、その顧客にのみ的を絞った、付加価値の高いソリューションを提供する銀行となるとい
う目標を軸とした2014年-2017年の ニュー・フロンティア 戦略計画を打ち出した。
・ 2014年
ナティクシスは独自の保険部門を創設し、Groupe BPCEが本格的な総合金融サービス会社となる道を開い
た。
・ 2017年
ナティクシスは欧州の決済部門において主要なプレーヤーとなるという目的で、新たな決済事業分野を創
設した。
ナティクシスは、その共有の文化である「パープル・タッチ」を反映した新たなブランド領域および新た
なビジュアル・アイデンティティを公表した。
・ 2018年
ナティクシスは、強化、デジタル化および差別化という３つの柱に基づく、2018年-2020年のニュー・ディ
メンション戦略計画を打ち出した。
Groupe BPCE は、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneネットワークを通じて顧客のニーズをより
満たすため、ナティクシスの専門金融サービス事業分野をBPCE S.A.へ譲渡することを決定した。
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３ 【事業の内容】
ナティクシスは、資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベスト
メント・バンキング、保険、金融サービスならびに決済といったあらゆる分野の事業にわたる金融ソリュー
ションを設計している。38ヶ国において18,000人超の従業員を有するナティクシスは、フランス第２位の銀
*
行グループ であるGroupe BPCEの子会社であり、Groupe BPCEは、Banques PopulairesおよびCaisses
d'Epargneのバンキング・ネットワークを有している。ナティクシスは、企業、金融機関および機関投資家な
らびにGroupe BPCEの個人、専門家および小・中規模事業といった独自の顧客基盤にサービスを提供してい
る。
* 市場シェア：顧客貯蓄預金において21.5％、また顧客貸出金において21.1％である。（出典：Banque de France Q3
2018－すべての非金融関係顧客について。）
ナティクシスの事業
(a) 資産運用およびウェルス・マネジメント
Natixis Investment Managers は、世界的に最も大きい資産運用会社の１つであり、引続きナティクシスの
資産運用およびウェルス・マネジメント部門の主要な担い手である。
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① 資産運用
Natixis Investment Managers は、運用資産において、世界第16位である（Cerulli Associates：Global
Markets 2018レポートは、2017年12月現在の運用資産額に基づく。）。
国際的な マルチ・アフィリエイト資産運用事業として、 Natixis Investment Managersは、米国、欧州お
よびアジアにおける20社超の専門的な資産運用会社を擁する。Natixis Investment Managersのブランドプ
ラットフォームは、顧客が市場の状況を問わずその目的を達成することを支援するため、アクティブかつ
SM
確信主導の投資スタイルを強化する、Active Thinking の概念に基づいている。
Natixis Investment Managers ：アクティブな資産運用に基づく戦略
Natixis Investment Managers のマルチ・アフィリエイト・ストラクチャーは、シェアードサービスの連
盟の支援を受け、多種多様な投資戦略を提供している20社超の独立したアクティブな資産運用会社のポー
トフォリオを網羅している。Natixis Investment Managersは、その国際的な販売プラットフォームを通し
て各関係会社の発展を支援し、革新のための金融支援およびオペレーショナル・リスク管理の一貫性を確
保するための国際的な監督を提供する。Natixis Investment Managersは、ボストン、ロンドンおよびパリ
で活動する主要な支援機能を有し、20ヶ国超を網羅している。
その国際的な販売プラットフォームは、２つの主要な顧客セグメント、すなわち、機関投資家（公募お
よび私募年金ファンド、保険業者および銀行、ソブリン・ファンドおよび中央銀行等）ならびにリテール
（販売プラットフォーム、ウェルス・マネジメント・アドバイザー、ファンズ・オブ・ファンズ、プライ
ベート・バンク）に対して業務を提供する。
2018 年は、Natixis Investment Managersにとって、収益および収益性の双方に関して、引続き強固な財
務成績の１年であった。また、企業の販売能力を拡大し、その商品構成を強化し、業績および営業効率性
を向上するため、大きく転換し、活発に発展した年でもあった。
・ Natixis Investment Managersは、欧州、中東、ラテンアメリカおよびアジア太平洋を網羅するその
国際的な販売プラットフォームを強化し、ダイナミック・ソリューションを構築することで、その
販売能力を強化した。これにより、カスタマイズされた投資ソリューションの発展に関するその専
門知識は、そのマルチ・アフィリエイト型の組織において、単一のチームに統合される。
・ 当グループは、買収によってその商品構成を強化し、テーマ型の豊富な専門知識を有するファン
ド・マネージャーを採用した。2000年に設立され、ルクセンブルグおよびロンドンに拠点を置く、
高い能力を有した汎欧州のプライベートクレジット専門会社であるMV Creditが2018年６月にグルー
プに加わった。Natixis Investment Managersはまた、安全性、水、ロボット工学および人工知能な
ど、高アクティブかつ確信主導な、様々なテーマ型の戦略を打ち出した。加えて、Natixis
Investment Managersは、その関係会社であるOstrum Asset Managementとナティクシスのコーポ
レート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門の間に設置された共同投資ビークル
を通じて、その実物資産への民間債務の提供を完成させた。これにより、ナティクシス内部の相乗
効果が向上した。
・ Natixis Investment Managersは、欧州中心のファンド事業プラットフォームを創造することで欧州
においてそのマルチ・アフィリエイト・モデルの展開を完結させ、その一方でOstrum Asset
Management、Mirova、Seeyond、H20およびDorval Asset Managementは独立した関係会社となった。
Ostrum Asset Management（2018年初めに社名変更された。）は、固定収益および株式におけるその
長期にわたる経験ならびにその高名な保険に関する専門知識に再度焦点を当てた。
・ Natixis Investment Managersは、引続き営業効率性の改善を行い、米国に拠点を置く２社の関係会
社、McDonnell Investment ManagementおよびLoomis Saylesを統合することにより収益の相乗効果
を生み出した。この合併により、McDonnellの顧客がLoomis Saylesの広範囲な投資、調査および営
業能力ならびにLoomis Saylesの豊富な地方債投資能力を利用することが可能となる。Euro-PE、
Caspian Private EquityおよびEagle Asiaという３社の既存のプライベート・エクイティ関係会社
が統合して、Flexstone Partnersが設立された。これにより、投資家は、プライベート・エクイ
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ティ・アドバイザリー・サービスと幅広いグローバル・プライベート・エクイティ・ソリューショ
ンをまとめて利用することができる。
・ 2018年、Natixis Investment Managersは、戦略的パートナーシップを通じて、また高水準の思想を
有するリーダーシップ・グループに参加することで、そのブランド認知を強く促進した。それぞれ
は、アクティブ投資を中心とした、その独自の資産運用アプローチを示す機会であった。11月、初
回のNatixis Investment Managersサミットに元国家元首または元首相ら５名を含む、70名を超える
専門家や指導者が世界中から集まり、「ニュー・ジオポリティカル・ワールド・オーダー（The New
Geopolitical World Order）」の基本となるテーマについて議論した。
Natixis Investment Managers は、米国およびフランスにおける成熟した市場をリードする事業に支えら
れ、資産運用業界において引続き全面的なアクティブ・プレーヤーとしての地位を固めていくが、欧州全
体ならびにアジア太平洋、中東およびラテンアメリカを含むその他の重要な地域においても、そのプレゼ
ンスを向上していく。現在の市場の主導者としての地位および差別化されたマルチ・アフィリエイト事業
モデルを構築することにより、Natixis Investment Managersはその販売ネットワークの範囲のさらなる強
化、関係会社が提供する投資のラインナップの多様化の継続、国際的な営業モデルの簡素化ならびにその
世界での勢力の拡大を行う。
Natixis Investment Managers ：米国、欧州およびアジアにおける20社超の専門的な資産運用会社
（2018年末現在－運用資産額の単位：十億ユーロ）
・ Active Index Advisors（1.2十億ユーロ）：任意の指数ベースによる戦略
・ AEW（53.2十億ユーロ）：不動産資産運用、不動産投資信託（SCPI）および不動産ミューチュアル
ファンド（OPCI）
・ Alliance Entreprendre（0.2十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Alpha Simplex Group LLC（5.5十億ユーロ）：定量的投資管理
・ Darius Capital Partners（0.7十億ユーロ）：オルタナティブ投資アドバイザリー（ヘッジファン
ド）
・ DNCA Finance（23.5十億ユーロ）：債券および株式
・ Dorval Asset Management（2.2十億ユーロ）：フレキシブル・マネジメント
・ Flexstone Partners(注１)（４十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Gateway Investment Advisers, LLC（10.2十億ユーロ）：ヘッジ株式
・ H2O Asset Management（28.4十億ユーロ）：グローバルかつマクロなマルチ戦略および海外の債券
・ Harris Associates（94.1十億ユーロ）：米国および海外のバリュー株
・ Investors Mutual Limited（5.5十億ユーロ）：バリュー型オーストラリア株式
・ Loomis, Sayles & Co.（218.4十億ユーロ）：株式（グロース型、コア型、バリュー型）および債
券（コア型から高利回り型）
・ Mirova（10十億ユーロ）：SRI株式および債券、インフラストラクチャー・プロジェクト・ファイ
ナンス
・ Managed Portfolio Advisors Overlay(注２)（10.3十億ユーロ）：オーバーレイ戦略
・ MV Credit（1.8十億ユーロ）：実物資産
・ Naxicap Partners（3.2十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ OSSIAM（3.1十億ユーロ）：戦略的指数ベースによるETFs（上場投資信託）
・ Ostrum Asset Management（247.7十億ユーロ）：債券および株式
・ Seeyond（８十億ユーロ）：仕組商品およびボラティリティ
・ Seventure Partners（0.6十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Vaughan Nelson Investment Management（10.2十億ユーロ）：バリュー株およびバリュー・ボンド
( 注１) 2019年１月に設立された。これは、Natixis Investment Managersの既存のプライベート・エクイティ関係会
社であるEuro-PE、Caspian Private EquityおよびEagle Asiaを統合したものである。
( 注２) Natixis Advisors, L.P.の部門。
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②ウェルス・マネジメント
ウェルス・マネジメント部門は、ナティクシスからの事業と併せたBPCEのリテール・バンキング・ネッ
トワークのウェルス・マネジメント顧客（グループ・ソーシング）ならびに直接顧客（主要な個人投資
家、事業主およびその家族）という２種類の顧客に対して業務を行う。本部門は、ナティクシスの複数の
事業体と緊密に協力して提供するプライベート・エクイティ、仕組商品および不動産ソリューションに基
づく幅広い専門知識をその顧客に提供している。さらに、Natixis Wealth Managementは、資産設計、信用
供与およびコーポレート・アドバイザリーにおいて自身の専門知識を発展させている。Natixis Wealth
Managementはまた、その100％子会社である資産運用会社、VEGA Investment Managers（これは、共有の投
資管理、個別に管理されるマンデート、アドバイザリーおよびファンド選定を網羅する。）ならびに顧客
に対して様々な商品およびサービスを提供しているNatixis Investment Managersのすべての関係会社に依
拠している。新規勘定および新規の生命保険方針が、現在Fronting Digitalシステムによりデジタル形式
で公開されている。かかるシステムは、新たに取引関係を築く手続を単純化し、また取引の安全性と信頼
性を確保する。スタッフは、各種手続に費やす時間を節約してできた時間を活用し、顧客への助言および
支援により多くの時間を使うことができる。
2017 年末、ナティクシスは、富裕層の個人のセグメント（HNWI）に焦点を当てることにより、またその
事業モデルの簡素化、そのデジタル化の強化およびグループ内での専門知識の利用向上により、ナティク
シスのウェルス・マネジメント事業を再構築することを決定した。これはとりわけ、フランス、ルクセン
ブルグおよびベルギーにおける事業を網羅する、Banque Priv é e 1818 からNatixis Wealth Managementへの
ブランドの変化をもたらした。
2018 年、Natixis Wealth Managementは、独立したウェルス・マネジメント・アドバイザーに専念し、事
業の発展戦略に適合していなかったS é lection 1818 のプラットフォームを売却した。加えて、HNWIのセグ
メントの再構築と整合性を取り、Natixis Wealth Managementは、HNWIのセグメント にのみ的を絞った顧客
層を有する、資産運用および投資コンサルタント会社であるMassena Partnersの買収を発表し、そのプラ
イベート・エクイティおよび不動産のクラブ・ディール方式での提供を強化するため、Essling Capitalと
提携を結んだ。
2018 年、S é lection 1818 を除き、Natixis Wealth Managementは、2.2十億ユーロの純流入額を有し、運
用資産が26十億ユーロ（３％増）に増加した。
(b) コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
2018 年12月31日現在、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング（CIB）は、世界中
の28ヶ国における2,423人（常勤労働者）で構成される。従業員のうち、52.1％はフランスで、47.9％は海外
で雇用されている。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、法人顧客、金融機関、機関投資家、
金融スポンサー、公的部門の事業体およびGroupe BPCEネットワークに対応する。本部門は、資本市場におい
て、ファイナンスならびに貿易金融およびトレジャリー・ソリューションに関して、インベストメント・バ
ンキングならびに合併および買収における幅広い専門知識を活用し、各顧客に助言し、その戦略を支援する
ための革新的かつ各顧客固有のソリューションを開発する。その目的は、地域および世界における強固なプ
レゼンスを通して各顧客との密接な仕事上の関係性を築くことで、長期にわたり各顧客との戦略的対話を発
展させることである。
本部門は、 エネルギーおよび天然資源 、 航空機 、 インフラストラクチャーならびに不動産およびホスピタ
リティ の ４つの戦略部門 において主力の銀行として位置付けられ、かかる部門において顧客に一連の専門知
識を提供することを目指している。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、以下の専門知識の分野を有してい
る。
・ 資本市場 ：多角化商品、標準的な商品および特注商品ならびに債券市場、信用市場、外国為替市場、
コモディティ市場および株式市場におけるソリューションの幅広い提供。
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・ ファイナンス ：ストラクチャード・ファイナンスのオリジネーション、アレンジおよびシンジケー
ションだけでなく、販売に向けた組成（O2D）モデルの下でのすべてのバニラ・ファイナンスおよびス
ト ラクチャード・ファイナンスに関するポートフォリオ・マネジメント。
・ 貿易およびトレジャリー・ソリューションズ ：トレジャリー・ソリューションおよび貿易金融ソ
リューション。
・ インベストメント・バンキング ：持株会社、金融構造および格付アドバイザリー・サービスに適用す
る買収および戦略的なファイナンス、第一次市場での債券および株式のファイナンス、金融工学。
・ 合併・買収 ：売却および買収、資金調達、再編および資本保護の準備ならびに実行。
これらの専門知識の分野は、以下の３つの 国際プラットフォーム において、各地で適応されている。
・ 南北アメリカ大陸 ：アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーおよび
米国
・ アジア太平洋 ：オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、シンガ
ポール、韓国、台湾およびタイ
・ EMEA （欧州、中東およびアフリカ）：フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン、スイス、ト
ルコ、アラブ首長国連邦および英国
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、ナティクシスの顧客のカバレッジに
特化した事業横断的なカバレッジ・チームを有している。同チームは、すべての分野のナティクシスの専門
知識を利用して顧客のニーズを予測し、顧客のプロジェクトに対して的を絞った助言を行うことで、顧客の
発展のあらゆる段階において、対応を行う。顧客タイプ（銀行および海外の公共部門、保険会社、金融スポ
ンサー、資産運用会社および法人顧客）ごとに分類されているカバレッジ機能は、フランスにおける強固な
プレゼンスを有し、また海外では38ヶ国にわたるナティクシスのすべてのチームの支援を受けている。当該
構造は、顧客への反応性、顧客との緊密かつ個別的な仕事上の関係および顧客との長期にわたる詳細な戦略
的対話を促進する。
2018 年、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、特にそのM&Aの勢力を拡大す
ることにより （「④ 合併および買収」を参照のこと。） 、引続きその戦略的なアドバイザリー・サービスを
発展させ、資本市場におけるそのソリューションアプローチを強化し、その４つの戦略部門における主力の
銀行としての地位を固めた。
環境に優しくかつ持続可能な経済へのナティクシスの戦略的目標と足並みを揃え、コーポレート・バンキ
ングおよびインベストメント・バンキングは、特に再生可能エネルギー・ファイナンス、SRIリサーチ、グ
リーンボンドおよび「気候エクイティ」投資ソリューションにおいて、グリーン・フランチャイズを強化し
た。ナティクシスは、革新的な付加価値の高いソリューションを用いた環境に優しいファイナンスを行う先
駆的な役割が認められ、The Banker誌から「Most Innovative Investment Bank for Climate &
Sustainability」に選ばれた。
2018 年５月、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびにNatixis
Investment Managersの関係会社であるOstrum Asset Managementは、顧客が一度に幅広い実物資産金融ソ
リューションを利用できるようにするため、パートナーシップを築いた。このパートナーシップの下で、ナ
ティクシスは、共同投資家として提携関係をより良好なものとし、顧客も欧州の一流の資産運用会社を利用
できるようになる。
2018 年７月、ナティクシスの現物株式および株式調査チームは、ブローカーであるODDO BHFに譲渡され
た。この譲渡は、ナティクシスおよびODDO BHF間の長期パートナーシップの一環である。
① グローバル・マーケッツ（資本市場）
債券市場、信用市場、外国為替市場、コモディティ市場および株式市場において、ナティクシスは、法
人顧客および機関顧客（民間部門および公共部門の双方）ならびにGroupe BPCEネットワークの顧客に対
し、その広く認識されたリサーチに基づく幅広い投資、ファイナンスおよびヘッジに係る商品ならびにソ
リューションを提供している。
グローバル・マーケッツの事業モデルは、以下の要素を軸に構成されている。
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・ 主要な資産クラスにおける（一般的なフロー商品とは対照的な）革新的なソリューションの開発。
この各顧客固有のアプローチにより、ナティクシスはその顧客のニーズにより適切に応え、その競
合 企業と自身を切り離すことが可能となる。
・ さらに、エレクトロニック・プラットフォームにより幅広いフロー商品を利用できることで、市場
におけるあらゆる顧客の要求を網羅する。
・ 顧客の地域のニーズに的を絞った投資方針の開発。銀行の課題は、第１にグローバル・マーケッツ
が真の競争上の優位性を享受できる商品に焦点を当てること、第２にこれらの活動において必要と
される規模の経済を達成し、フランチャイズの持続可能性を確保することである。
・ 顧客の地域のニーズに合った、的を絞った投資方針の実施。EMEA、南北アメリカ大陸およびアジア
太平洋地域におけるコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのプレゼンス
を活用して、顧客および市場カバレッジに関してグローバル・マーケッツの国際的なサービス範囲
をさらに発展させる。
その専門的な顧客に対して総合的に対応するため、ナティクシスのグローバル・マーケッツ部門は、そ
の債券および株式デリバティブの販売チームと金融工学チームを統合することを決定した。
かかる新たなストラクチャーは、以下の４つの部門を軸としている。
・ 顧客とのより緊密な商業上の関係を推進することを目的とした２つのソリューション部門。すなわ
ち、販売業者、ファミリーオフィス、相互保険会社および年金ファンドに資産横断的ソリューショ
ンをワンストップで提供するクロス・アセット・ソリューションズならびに主要な機関投資家、資
産運用会社および法人顧客のニーズに対応するマルチ・アセット・ソリューションズ。
・ すべての資産クラスにわたり顧客に革新的なヘッジ、投資および資金調達ソリューションを提供す
る単独の金融工学部門。
・ フロー活動およびデジタル化の提供を調整する、マルチ・アセット・クライアントサービスおよび
エグゼキューション（MACSE）部門。
債券市場、信用市場、外国為替市場およびコモディティ市場（FIC：フィックスド・インカムおよびコモ
ディティ）
債券市場では 、当行チームは、OECD諸国および新興国の信用市場、債券市場ならびに外国為替市場にお
いて、顧客にファイナンス、投資およびヘッジに係る商品ならびにソリューションを提供している。同
チームは、欧州（パリ、ロンドン、ミラノ、 マドリッドおよびフランクフルト ）、中東（ドバイ）、 アジ
ア（シンガポール、東京、香港、上海および台北）ならびに北アメリカに置かれている。
信用市場では 、金融市場の仲介機能の排除の進行に関連する構造的な問題に対処するため、GSCSチーム
（グローバル・ストラクチャード・クレジット・アンド・ソリューションズ）は、貸借対照表の縮小に対
する助言およびファイナンス・ソリューション、代替資金の調達のアレンジおよび規制の最適化といっ
た、資産および負債管理の合理的なソリューションを顧客に提供している。オリジネーション事業、スト
ラクチャリング事業、シンジケーション事業および貿易サービス事業を兼ね備えるGSCSの組織構造によ
り、ナティクシスは構造化された信用バリュー・チェーン全体にわたり、顧客へのサービスを発展させる
ことができる。
2017 年の記録的な１年の後、2018年、当該市場セグメントにおける事業は、３つの国際プラットフォー
ムにおいて活発であった。
欧州では、2016年に設立されたMerius investmentプラットフォームがさらに成長し、2018年末現在の投
資コミットメントは1.7十億ユーロ超となり、ドイツの住宅ローン市場におけるこの革新的なソリューショ
ンへの投資家の関心を際立たせた。ナティクシスは、信用機関であるParatusに対する315百万ポンドの
RMBSおよび先導的な資産運用会社であるCarlyleに対する508百万ユーロのCLO取引を含む英国での取引、ま
たBPCEに対する１十億ユーロの初のRMBS取引ならびに専門的な金融業者であるBuywayに対するベルギーお
よびルクセンブルグにおける217百万ユーロのクレジットカードローンの証券化といった、欧州大陸での取
引の双方において、多数の主要な取引を支援し、欧州市場を活性化した。
米国では、ナティクシスが認識されたアレンジャーおよび募集代理人であり、CLOのアレンジャーとして
上位10位に位置付けられている （出典：New Issues-Thomson Reuters or Bloomberg） CLO市場によって、
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活動は引続き支えられた。資産運用会社Voya（607.7百万ドルのVoya CLO 2018-3）およびGuggenheim
（402.5百万ドルのGuggenheim MM CLO 2018-1）に関して行われた主要なCLO取引の他に、商業不動産証券
化 部門（the FORTRESS fundに対する600百万ドルのFORT CRE CLO）および航空機リース部門（Apollo
Aviationに対する613百万ドルのAASET 2018-2取引）に関して活動が増加した。
2018 年はまた、アジアの投資家に対する商品および主要なオファリングの多様化が好調に推移したこと
で、アジア太平洋地域における発展が確認された。これはとりわけ、グリーン・モーゲージに裏付けされ
た数トランシェを特徴とする、La Trobe（750百万豪ドル）およびPepper（1.25十億豪ドル）に対する２つ
の公的RMBS取引に示されていた。
コモディティおよびエネルギー市場において 、グローバル・マーケッツ・コモディティ（GMC）チーム
は、過去４年にわたり、当該市場に特化した法人顧客およびソブリンの顧客に対する、厳選された範囲の
フロー商品ならびに 卑金属、貴金属 およびエネルギーソリューションを開発してきた。これに応じて、ナ
ティクシスは、あくまでアジア、南北アメリカ大陸および欧州の顧客を重視したモデルを採用しており、
顧客のリスク管理およびファイナンスに関するニーズを満たす特注かつ革新的なソリューションの開発の
上に成り立っている。当該アプローチでは、ファイナンスおよび経済リサーチ・チームの専門知識と組み
合わせた、デリバティブ市場におけるチームの専門知識が活用されている。
価格リスクソリューション活動に関してエネルギーおよび天然資源（ENR）部門における顧客の効果的な
カバレッジを確保するため、GMCのマーケティングチームおよびENRのファイナンスのオリジネーション
チームを統合するプロジェクトが検討されている。
トレジャリーおよび担保管理
銀行業務の分離および規制に係るフランス法に従い、トレジャリーおよび担保管理チームは、以前はグ
ローバル・マーケッツに直属していたが、2017年４月１日より財務部門の監視下に置かれた。機能的な報
告ラインはグローバル・マーケッツのグローバルヘッドおよびGroupe BPCEの財務部門責任者に維持され
る。
株式市場
ナティクシスとODDO BHFは株式市場における長期パートナーシップを締結し、この結果、欧州大陸にお
ける主導的なプレーヤーを創出するため、フランスにおけるナティクシスのフランスの株式仲介業務およ
び調査業務はODDO BHFに移管された。ナティクシスとODDO BHFチームは、単体として数えられ、フランス
で第１位のブローカーに位置付けられた （出典：Extel 2018） 。
株式デリバティブ市場では 、ナティクシスは、そのすべての販売会社および機関顧客の目標ならびに制
約事項に合ったソリューションを提供する。当行は、保険業者、年金基金、資産運用会社、ヘッジファン
ド、プライベート・バンク、ファミリーオフィス、銀行および保険販売網ならびに資産運用アドバイザー
の要求に応じる。
2018 年、ナティクシスは、引続き気候投資ファンドであるMagenta Climat and Transition Énergétique
等の投資ソリューションの提供を強化した。これは、常に90％が保証される投資ソリューションであり、
そのパフォーマンスドライバーは、二酸化炭素排出量の削減のために尽力している企業の50の欧州株式に
係るEuronext指数（ECO5E指数）である。株式デリバティブ・チームは、ソリューション・デザインおよび
販売の専門知識、ならびに取引前後のサービスに関して認められ、2018年、その事業は「Best Insurance
Deal」、「Best Distributor, France & Benelux」、「Best Distributor, Italy」および「Best
Training Initiative, Structured Products」 （出典：Structured Retail Products Europe Structured
Products & Derivatives Awards 2018） といった多数の賞を受賞した。
さらに、当行は名誉ある The Banker 誌により、「Most Innovative Investment Bank for Climate &
Sustainability」に選ばれた。この賞は、初のOATグリーン・リパックの開発、初のグリーン認証付商業不
動産ローンを含むSRI金融商品、初のグリーン商業住宅ローン債権の証券化ならびに事業全体の範囲のファ
イナンスおよび投資の提供について環境に優しい要素をもたらすことに役立つ、総合的なグリーン・アン
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ド・サスティナブル・ハブの立ち上げなど、ナティクシスが産業界で果たした先駆的な役割を評価したも
のである。
グローバル証券ファイナンシング
エクイティ・ファイナンス（株式デリバティブ）および証券ファイナンシング・グループ（債券）チー
ムの合併により形成されたグローバル証券ファイナンシングは、顧客に複数の原資産ソリューションおよ
び多品種商品ソリューションを提供するため、顧客との対話を促進することを目的としている。パリ、ロ
ンドン、フランクフルト、ニューヨーク、香港および東京に65名の従業員を有するグローバル証券ファイ
ナンシングは、担保付の資金調達および担保管理（レポ取引、有価証券の借入／貸付等）、レポ取引 の
マーケット・メイクおよび信用取引およびソブリン証券の借入／貸付および指数（株式）に係るマーケッ
ト・メイクならびにソリューション部門において主要な専門知識を有している。専門知識のプールによ
り、革新的なハイブリッド・ソリューションの開発が促進される。
かかるチームはまた、銀行が市場での制限や規制上の制限（貸借対照表、LCR、RWA等に関連するもの）
の変更に適応するための手助けを行っており、主に株式および債券（担保）の当行の資産についての見解
を示すことでその管理をより効率的にかつ包括的に行うことができる。
CVA ／DVAデスク
グローバル・マーケッツは、一元化されたXVA管理デスク（CVA／DVA／FVA）を有している。その最も重
要な役割は、XVAエクスポージャーを計測および管理し、これらのエクスポージャーにより発生した主要な
リスクをヘッジすることである。
リサーチ
リサーチは、ナティクシスの販売戦略を補完している。リサーチ部門は毎日、顧客の投資決定の際の指
針となる分析を発表し、顧客のニーズに応じた金融ソリューションの提供に貢献している。
グローバル・マーケッツ・リサーチ は、クロス・アセット、株式デリバティブ、 信用およびマクロ経済
リサーチ、投資戦略ならびにコモディティ、債券および外国為替リサーチにおいて世間に認められた専門
知識を発展させてきた。
2018 年７月、ナティクシスの株式調査チームは、ブローカーであるODDO BHFに譲渡された。この譲渡
は、ナティクシスおよびGroupe BPCEの顧客に株式仲介および調査サービスを継続させるナティクシスおよ
びODDO BHF間の長期パートナーシップの一環である。
ナティクシスの顧客、とりわけニュー・ディメンション戦略計画の一部として認識される４つの主要部
門の顧客向けの革新的なソリューションの模索を強化するため、2018年10月、グローバル・マーケッツ・
リサーチは、戦略部門においてマクロおよび信用の専門知識を組み合わせるという具体的な課題に特化し
たチームならびにEMEA地域内で十分に網羅されていない、および／または好調に成長している複合資産ク
ラスに特化したチームを中心とした、以下の新たな組織構造の導入を発表した。
・ ENR／実物資産リサーチ・チームは、エネルギーおよび天然資源、不動産およびホスピタリティ、イ
ンフラストラクチャー、グリーンボンド、ハイブリッドならびにハイイールド部門を対象とする。
・ マクロおよび金融機関リサーチ・チームは、主要なEMEA経済圏およびファイナンスにおける主要な
プレーヤー（銀行、保険会社等）を対象とする。
グローバル・マーケッツ・リサーチは、そのチームの専門知識およびその顧客に対する献身が認めら
れ、多数の賞を受賞した。Euromoneyは、同部門をフィックスド・インカム・リサーチにおいて第４位、消
費財および小売業、コーポレートハイブリッド債、カバード・ボンドおよび Pfandbriefe 債 、グリーンボン
ド／SRI、信用戦略、超国家機関および代理機関ならびに証券化およびABSの７つのカテゴリーにおいて第
１位に位置付けた。ナティクシスが最も競争の激しいグループとして知られる信用戦略のカテゴリーにお
いて首位を獲得したのは初めてのことである （出典：Euromoney Fixed Income Survey 2018） 。
定量的分析 は、当行が提供するものに関する資本市場への適応に寄与している。定量的分析は、当行の
金融改革プロセスを支援し、今日の急速に変化する市場における競争力の維持を確保している。同チーム
は、価格設定およびリスク管理モデルならびに定量的資産配分戦略の開発を支援している。
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② ファイナンシング
エネルギーおよび天然資源
エネルギーおよび天然資源（ENR）部門におけるナティクシスの目標は、国際組織として、基盤となる３
つの産業（エネルギー、金属、農業生産物）における生産者、販売業者および貿易業者と30年を超える関
わりを持っていることに支えられている。2018年に設立されたENRのフランチャイズは、当行の３つのプ
ラットフォーム（EMEA、アジア太平洋および南北アメリカ大陸）にわたって取り入れられており、以下の
４つを柱としている。
・ ENR産業グループ：インベストメント・バンキング向けのソリューションの開発を任された専門家か
らなる産業銀行業者のグループ。
・ ENRアドバイザリー：主に独立系石油会社および 鉱業 グループをターゲットとする産業M&Aのアドバ
イザリー活動、ならびに関係資産の技術的分析能力をナティクシスに提供する技術者の集まり。
・ ENRファイナンス：債務ならびにストラクチャード・ファイナンスおよび商品取引金融（CTF）の両
方を担当するチーム。
・ GMC：資本市場活動チームとの協力により、ENRにより主導されるコモディティ価格のヘッジ活動。
この部門における主力銀行となることを目指すナティクシスの目標の一環として、2018年はチームの形
成とその管理運営の設定に専念する年となった。ENRは、コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング事業のすべてのチームを投入することで、戦略的対話を促進するために必要な付加価値を
顧客に提供し、顧客に合った銀行業務のソリューションを提供することを目標としている。
インベストメント・バンキングのソリューションの開発におけるENRの顧客のための部門別のアプローチ
戦略は、ナティクシスが活発に多くの市場取引に関与したことにより、2018年において成果をもたらし始
めた。例えば、Energean Oil & Gas PlcのIPOに加えて、ナティクシスは2018年に、Neptune Energy Plcの
ジョイント・ブックランナーを務めたことを含め、多くの債券発行において顧客のサポートを行った。
ENR の部門ベースの戦略的アプローチは、かかる部門の顧客のためのM&Aアドバイザリー活動においても
反映されており、これにより対象となる３つの主要産業においていくつかの重要なマンデートが完了して
いる。ナティクシスは、自己のチームを設立するべく積極的に動いており、この部門における活動の成長
を促すべく、顧客との戦略的対話において中心的な役割を果たしている関係会社（米国のPJ SOLOMONおよ
び中国のVermillionを含む。）のネットワークに依拠している。
ストラクチャード・ファイナンスにおいて、ナティクシスは、数多くの付加価値が高く、かつ注目度の
高い画期的な取引を主導した。ナティクシスは、以下に示されるように、引続き世界中で非常に活動的で
あった。
EMEA 地域において、ナティクシスは、地中海のイスラエル海岸沖にあるKarishのガス田の開発に資金提
供するために、Energean Israelのための1.275十億米ドルのファシリティのアレンジを行い、前記のIPOに
参加した。PFIは、この資金調達取引を「Middle East and Africa Oil & Gas Deal of the Year」。ナ
ティクシスはまた、オマーンにおいてとりわけ積極的に活動し、オマーンのガス会社による天然ガス輸送
資産の政府からの買収をアレンジし、オマーンの炭化水素の生産の現金化を行うための４百万米ドルの輸
出前貸し融資案件を更新した。PFIはまた、中東における当行の功績を高く評価し、ナティクシスがマン
デート・リード・アレンジャーを務めたドゥクムの石油化学プロジェクトを「Middle East and Africa
Petrochemical Deal of the Year」に選んだ。最後に、アフリカおよび北海において、当行は引続き独立
系石油会社に対する資金提供を行い、その成長を支援した。
アジアにおいて、ナティクシスは、中国の山東省における製油所であるSinochem Hongrunのために485百
万米ドルの事前の資金調達のアレンジおよびシンジケートを行った。
南北アメリカ大陸の地域において、ENRは、独立系石油会社のM&Aおよびファイナンシングの事業を発展
させるべく、米国におけるPJ SOLOMONとの提携を強化した。PFIは、当行がマンデート・リード・アレン
ジャーならびに保険およびマーケティング代理人を務めたペルーにおけるMina Justa銅山のための資金調
達取引を、「Americas Mining Deal of the Year」に選んだ。
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最終的に、ナティクシスは、取引先顧客50社を対象とした調査において、コモディティ部門では第２
位、エネルギー部門では第１位の優秀取引銀行に選ばれ、商品取引金融における一流企業としての地位を
確立した。当行はまた、国際的なコモディティ取引をデジタル化する取組みを継続し、14の他の銀行およ
び 業界のプレーヤーと共にフィンテック企業であるKomgoの開発に参加した。Komgoは、製造業者、貿易業
者、輸送会社および銀行を含む全価値連鎖（バリューチェーン）にわたり、すべての企業間の取引を促進
するためのブロックチェーンの開発を行っている。最後に、当行の持続可能な開発方針に沿って、ナティ
クシスは、情報・監視・偵察（ISR）目的で利用することをその財務上の条件として、ECOM
Agroindustrial Corp.のための650百万米ドルのリボルビング・ファシリティに参加した。
インフラストラクチャー
その25年間の操業の中で1,100を超えるプロジェクトについて資金調達を行ってきたことで、ナティクシ
スのインフラストラクチャー部門における専門技術は、かかる部門についての深い知識および資金調達さ
れた資産を活かしたものとなっている。ナティクシスは、この分野における世界的な主導者であり、2018
年には世界で第９位のマンデート・リード・アレンジャーにランク付けされている （出典：Project
Finance International） 。ナティクシスは、電力および再生可能エネルギー、電気通信、社会的インフラ
および輸送ならびに天然資源という４つの主要なインフラストラクチャーの分野を対象としており、イン
フラストラクチャー専門のM&Aアドバイザリー・チームを有している。
インフラストラクチャー産業の債券ビークルにおける主導的地位を利用し、ナティクシスは、機関投資
家とのパートナーシップを確立することにより、共同投資のプラットフォームを強化した。このプラット
フォームは、借手に競争力のある流動性供給源を提供する一方で、当該資産クラスへの投資を可能にす
る。現在当該プラットフォームは、９パートナーを含んでおり、投資能力は７十億ユーロである。
2018 年においては、３つの国際プラットフォームおよびすべての種類の資産において、持続した事業活
動が行われた。ナティクシスは、ラテンアメリカにおける主要な案件への関与にはっきりと示されるよう
に、南北アメリカ大陸において特に際立っており、PFIにより「Bank of the Year」に選ばれた。ナティク
シスは、メキシコ（そこで、 LatinFinance 誌により「Bank of the Year」に選ばれた。）におけるEnel
Green Power（「PFI Americas Solar Deal of the Year」を受賞）、チリにおけるCerro Dominadorプロ
ジェクト（「PFI Americas Renewables Deal of the Year」を受賞）等、この地域における多くの再生可
能エネルギー計画を支援した。
ナティクシスは、欧州および中東においても非常に活動的であり、例えば、幹線道路および世界最長の
つり橋の建設を含む、トルコにおけるチャナッカレ・プロジェクト（約3.1十億ユーロ）に取り組んだ
（「PFI Turkish Deal of the Year」を受賞）。ナティクシスはまた、サウジアラビアで初の再生可能エ
ネルギー計画である、サカーカ太陽光プロジェクトにも携わった（「PFI Middle East and Africa Power
Deal of the Year」を受賞）。
最終的に、ナティクシスは、経済のデジタル化の結果急速に発展している電気通信部門において非常に
良い立場にある。とりわけ、ナティクシスは、スペインおよびラテンアメリカにおけるUfinetの光ファイ
バー・ネットワークの売却に関して投資ファンドCinvenに対するアドバイスを行っており、かかる取引の
資金調達をアレンジした。
航空機
この部門において40年もの経験を有しているナティクシスは、世界中の航空機業界における最大のプ
レーヤーの１つであり、世界の航空機のおよそ４％について資金調達を行っている。ナティクシスは、す
べての種類の資産（中距離／長距離、）ならびにすべての製造業者を対象としている。ナティクシスは航
空会社および航空機リース会社向けのサービスを行い、後者の顧客分野では安定した成長を見せており、
これには航空機６機のポートフォリオの取得に融資する295百万米ドルのファシリティに関する、ダブリン
に拠点を置く企業であるSDH Wingsのための最初の取引が含まれる。
商業ローン、ポートフォリオ融資、輸出保証付ファイナンスおよび最適化されたローン（JOL、JOLCO、
フランスのリース等）を含め、これらの市場における専門金融のアレンジ、ストラクチャリングおよび流
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通における専門知識を利用し、ナティクシスは、包括的なインベストメント・バンキング、アドバイザ
リー（M&A、格付け）およびヘッジ提供のサービスを開発している。例えば、優先担保付きローンの貸付人
と して、世界で３番目に大きいリース会社であるAvollonとの関係を開始したことで、ナティクシスは現
在、2018年における１十億米ドルの５年満期の債券発行を主導して行ったことを含めて、一連の専門知識
にわたるサポートを行っている。
ナティクシスは、専門のシャリア・ボードを有しており、これによりイスラム金融においても主導的な
地位に立っている。2018年に、ナティクシスは航空機資産を担保としたSukukを発行し、これによりイスラ
ム投資家は実物資産を含むドル建ての高利回りの投資を利用することができる。これは、アブダビ・グ
ローバル・マーケット（ADGM）における初の取引であった。
注目度が高く、高い付加価値を有するナティクシスのその他の取引には、Vermillion Aviation
Holdings Limitedの航空機41機のポートフォリオのために、2018年にアジア太平洋地域で行われた最高額
の商業ローン（950百万米ドル）の案件が含まれていた。この案件は、Airline Economicsにより「Asia-
Pacific Portfolio Financing Deal of the Year」に選ばれ、またMacquarieのための４十億米ドルの融資
は、「Asia-Pacific Overall Deal of the Year」を受賞した。
不動産およびホスピタリティ
ナティクシスは、30年もの間、不動産およびホスピタリティの部門における主導的なプレーヤーであっ
た。ナティクシスは、欧州、米国および香港にオフィスを構え、住居、オフィス、小売業、物流およびホ
スピタリティ（ホテル、クリニック、老人ホーム等）といったすべての資産クラスを対象としている。ナ
ティクシスは、当行の関連するコンサルティング企業のネットワークに加えて、欧州における自己のM&Aア
ドバイザリー・チームに依拠している。
ナティクシスは、引受能力および販売能力が高いという点で突出しており、Pfandbrief債を発行する銀
行（Natixis Pfandbriefbank AG）を有するフランスで唯一の銀行であり、これによりドイツ法に基づく担
保付債券を発行することができる。米国においては、CMBS市場における主要なプレーヤーの１つであり、
2018年12月31日現在第９位となっている （出典：Commercial Mortgage Alert） 。
2018 年に、ナティクシスは引続きグリーン・ファイナンスおよびSRIファイナンスに取り組んだ。パリの
「Duo towers」の開発の資金調達のためにアレンジした480百万ユーロの融資は、気候債券イニシアチブ
（以下「CBI」という。）から「気候債券認証付」に指定され、欧州初のグリーン商業不動産ローン認定を
受けた。パリ地域圏にあるセーヌ＝サン＝ドニ県における「Curve」プロジェクトも、LMAの「グリーン
ローン原則」に従い、欧州における不動産貸付のためのグリーン認証を受けた。
ナティクシスは、2018年に、フランスおよび欧州における第１位のマンデート・リード・アレンジャー
およびブックランナーとなり （出典：Dealogic） 、これにより当行の事業に活気があり、当該部門におい
て当行が主要なアレンジャーとして位置付けられていることが示されている。2018年には、フランス（住
宅セグメントにおけるFonci è re Vesta のための650百万ユーロの全額配賦型の資金調達）、ドイツ（フラン
クフルトの行政総合施設のAroundtownおよびSOFAによる買収における335百万ユーロの資金調達）、イタリ
ア（医療部門のための228百万ユーロの総合的な資金調達）およびスペイン（南部におけるCastellana
Properties Socimiによる４つのショッピングセンターの買収）において、多数の画期的な取引が完了し
た。Natixis Pfandbriefbank AGは2018年において成長を続け、特に、265百万ユーロの「Pfandbrief」債
券を追加発行し、これによりその設立以降の発行総額は1.5十億ユーロに達した。
米国では、30年ぶりに初めて新装されたTimes Squareの物件である、20 Times Squareの改築のための
1.9十億ユーロの資金調達、またはロサンゼルスの685室の高級タワーマンションのための310百万米ドルの
資金調達といった注目度の高い取引により、全米において全種類の資産にわたってその活動は非常に好調
であった。
販売およびポートフォリオ・マネジメント
販売およびポートフォリオ・マネジメント（DPM）は、企業向けの最適な資金調達ソリューションおよび
投資家向けの魅力的な投資機会の開発を行っている。215名の専門家による経験豊かなチームが、当行の３
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つの国際プラットフォーム（南北アメリカ大陸、EMEAおよびアジア太平洋）全体にわたって活動してい
る。これにより、信用度および収益性という点で、ナティクシスが導入した資金調達が積極的に管理され
て いる。
2018 年、ナティクシスはその戦略の中核となっているO2Dモデルを引続き強化した。当行は、 ３つの主要
な国際プラットフォーム間の協力により強化された、販売能力の高さという点で突出している。ローン・
ポートフォリオの積極的な管理を担っているグローバル・ポートフォリオ・マネジメントの事業分野が、
シンジケーションを含むべくその対象範囲を拡大し、販売およびポートフォリオ・マネジメント（DPM）へ
と名称が変更された。４つの主要部門のための企業のシンジケーション／販売、買収および高利回りの資
金調達の事業は、現在DPMおよびグローバル・マーケッツに直属する１つの事業部にまとめられている。こ
の再編は、インベストメント・バンキングにおける部門ベースのアプローチの発展を支え、当行の引受能
力および販売能力を強化するものである。ナティクシスはまた、デジタル・プラットフォームである
「Singular」も開始し、その主要な目的はO2Dチェーン全体にわたる連携と可視性を高め、最終的に顧客に
より良いサービスを提供することにある。
これらの方策は、貸借対照表の回転を加速させる助けとなり、規制上の制限が厳しくなり、競争が激し
くなったにもかかわらず、事業レベルは大幅に増加することとなった。 Risk Magazine は、当行の戦略の中
核となっているポートフォリオ・マネジメントに関する革新的かつ総合的なアプローチに関して、ナティ
クシスを「Credit Portfolio Manager of the Year」に選んだ。
トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ
2018 年６月、グローバル・トランザクション・バンキングは、その組織をトレード・アンド・トレジャ
リー・ソリューションズ（TTS）へと再編した。この変更は、ナティクシスの専門知識を十分に 活かす ため
に、顧客に合わせた付加価値のあるソリューションを提供することを意図したものである。
TTS は、財務ソリューションおよび貿易金融という２つの主要事業として構築されている。
財務管理ソリューションにおいて、TTSは、法人顧客に対し、マルチバンクのペーパーレス集中口座記録
サービスだけでなく、自動化されたマルチバンクの現金ソリューションを提供することにより、その
キャッシュ・フローを管理し、最適化しおよび向上させる手助けを行っている。TTSは、預金口座、証券口
座および市場預金を含む付利口座で余剰現金を運用する商品を提供している。
TTS はまた、金融機関に対して、取引処理（欧州内外での支払業務の集中処理化、国際支払手続の最適化
および簡素化）のすべての段階においてサポートしている。
TTS は、これらのソリューションを、不正リスクから保護するためのセキュリティ対策により補完してい
る。
貿易金融において、TTSは、輸入および輸出業務（ドバイ、香港、モスクワ、ニューヨーク、パリ、サン
パウロ、上海およびシンガポール間）へのファイナンスおよび保証のためのソリューション、ならびに
キャッシュ・フローの最適化および個々のサプライヤーへのファイナンス提供のためのサプライチェー
ン・ファインナンスのソリューションにより、顧客の国際的展開をサポートする。この事業は、フランス
ならびにアジア太平洋、南北アメリカ大陸およびEMEAのプラットフォーム全体にわたって存在しており、
強固な銀行業務リスクカバレッジおよびあらゆる種類の市場保証を有している。
ナティクシスは、フランスの「大企業向け貿易金融」部門において2018年の「Greenwich Share
Leader」を受賞した （出典：Greenwich Associates） 。
TTS のデジタル化戦略の一環として、顧客は現在、国際的な支払いをリアルタイムで追跡し、My Tracked
Transferにより現金管理の最適化を行い、リアルタイム決済によりSEPA圏内での即時送金を実施し、
SEPAmail Diamondにより銀行明細を保護することができる。
ナティクシスは、銀行の世界的ネットワークおよびR3、ならびに企業が自己の貿易取引およびサプライ
チェーン・ファイナンス取引の管理およびファイナンスを行うことを可能にするTradeXを結集したコン
ソーシアムであるMarco Poloに参加した。
国際的に、ナティクシスは、アジア太平洋地域においてTTSのためのO2D戦略の展開を続け、台湾の顧客
であるTPKと初の輸入に関するシンジケートローンを完了した。
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③ インベストメント・バンキング
戦略および買収ファイナンス
ナティクシスは、戦略および買収ファイナンスにおける世界的なプレーヤーであり、かかる分野でEMEA
地域（パリ、ロンドン、ミラノおよびマドリッド）、アジア太平洋（香港、シンガポールおよびシド
ニー）および南北アメリカ大陸（ニューヨーク）におけるオフィスにおいて25年超の経験を有する。ナ
ティクシスは、法人顧客、投資ファンド、ファミリーオフィスおよび機関顧客に対し、それらの多様な戦
略的要求に合わせた、買収、株主再編成および投資、債務による資金調達およびIPO後の資金調達を含むあ
らゆるファイナンス（債券、ローン、私募）を提供している。ナティクシスは、M&Aアドバイザリー・サー
ビス、株式資本市場取引および債券におけるあらゆる専門知識を利用して顧客ごとのソリューションを手
配している。ナティクシスは、シンジケーションおよび流通市場の専門チームにより、ストラクチャリン
グおよび私募案件での能力も認められている。
堅調な伸びのあった2017年の後、この事業は多種多様な革新的かつ注目度の高い取引をアレンジするこ
とにより、2018年において堅調な事業レベルを享受し続けた。
持続可能な世界経済の発展に向けた取組みの一環として、ナティクシスは、革新的な環境・社会・企業
統治（ESG）の実行基準を取り入れた再生可能エネルギー向けのクレジット・ファシリティにおけるクレ
ジット・ラインの引受けにおいて、債券発行（euroPP）のコーディネーターおよびアクティブなブックラ
ンナーを務めることにより、フランス企業である Séché Environnement の成長および発展戦略の強化を支援
した。
化粧品業界においては、ナティクシスは、Yves Rocheグループによる米国におけるArbonne
Internationalという会社の買収において、単独の引受人およびマンデート・リード・アレンジャー／ブッ
クランナーを務めた。ナティクシスは、通貨ヘッジおよび一部の金利ヘッジも遂行した。
ナティクシスはまた、光ファイバー・ネットワークにおいて運営しているUfinetの２つの事業体の買収
ファイナンス（１つはスペインにおけるファンドAntinによる買収、もう１つはラテンアメリカにおける投
資ファンドCinvenによる買収）について売却のアドバイスを提供し、これを共同でアレンジした。この取
引は、２つのタームローンBのファシリティ、２つのリボルビング・クレジット・ファシリティおよび１つ
のクレジット・ラインからなり、 TMT Finance 誌により「Deal of the Year」に選ばれた。
アジアにおいて、ナティクシスは、中国の半導体グループであるTsinghua UnigroupによるLinxensの買
収において、財務アドバイザーおよび共同マンデート・リード・アレンジャー／ブックランナーを務め
た。
最終的に、ナティクシスは、パリ大都市圏に民間病院の建物を所有する不動産子会社の株式に関するセ
キュリティ・トラストにより保証された、G é n é rale de Sant é の長期ローン契約をアレンジした。
ナティクシスは、EMEA地域において、スポンサード・ローンでは第１位、レバレッジド・ローンでは第
５位のブックランナーとなった （出典：Thomson Reuters） 。
債券のオリジネーション
主に、欧州、南北アメリカ大陸およびアジアの市場で業務展開を行う中、ナティクシスは、あらゆる発
行体の分野（法人顧客、金融機関、ソブリン／超国家機関／代理機関）に対し助言およびサポートを提供
し、ユーロおよび外国通貨（英ポンド、米ドル、円）の社債市場、ならびにとりわけグリーンボンド、投
資適格債、カバード・ボンド、ハイイールド債、ハイブリッド債および私募のセグメントで資金調達でき
るようサポートした。
2018 年に、ナティクシスは発展を続け、以下のセグメントにおいて数多くの革新的かつ注目度の高い取
引を主導した。
・ カバード・ボンド：「Best Euro Lead Manager for Covered Bonds」賞の受賞者 （出典：
GlobalCapital） として、ナティクシスは、 Nordéa の二重債券発行（５年満期の1.25十億ユーロおよ
び15年満期の750百万ユーロの発行）の幹事を務めたことを含めて、この分野における専門性と主導
的な立場を確固たるものとした。
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・ グリーンボンド：ナティクシスは、Soci é • é du Grand Paris の1.75十億ユーロの初の起債において
ジョイント・ブックランナーを務めることで、引続きエネルギー転換に大きく関与した。アジア太
平 洋のプラットフォームにおいても、China Everbright Bankによる300百万米ドルの起債を主導す
ることで、この分野における専門知識を再び発揮した。
・ ソーシャル・ボンド：ナティクシスはまた、社会的インパクトのあるプロジェクトに対してもファ
イナンスを行っており、African Development Bank（1.25十億ユーロ）およびDanone（300百万ユー
ロ）による起債を主導した。
・ ハイブリッド債：ナティクシスは、La Posteの750百万ユーロの永久債の発行をブックランナーとし
て主導した。
・ Sukuk：ドバイにおいて、ナティクシスは、2013年以降Islamic Development Bankの10回の公債の発
行（1.3十億米ドル）の共同主幹事会社兼ブックランナーとして優れた実績を挙げた。
ナティクシスはまた、2018年において数多くの二重債券発行を主導し、これにはみずほの発行案件（５
年満期および10年満期の500百万ユーロの優先無担保債）およびElkem（Schuldschein）の発行案件が含ま
れる。ナティクシスはまた、ソルベンシー２規制に準ずるフランスで初の起債となる、SCORの「レギュ
レーションＳ」永久超劣後Tier１ノートの発行（625百万米ドル）でジョイント・ブックランナーを務め
た。
新興市場において、ナティクシスは、国際復興開発銀行（IBRD）の750百万ユーロのプレーンバニラ債の
発行に関与した。
最終的に、ナティクシスは、Groupe BPCEの仕組債の発行およびプレーンバニラ型の無担保社債の売出し
を通じて、かかるグループのための資金調達および投資家基盤の拡大に寄与した。
株式資本市場
株式資本市場（ECM）では、ナティクシスは、顧客の資本構造に影響する、すべての取引に関する個別の
アドバイザリー・サービス（IPO、増資、転換社債または他社株転換社債の発行）を提供している。また、
ナティクシスは、公開買付けまたは交換買付けに関するアドバイザリー・サービスを展開している。
ECM はまた、顧客に対し、株式市場における買収および売却のための仲介サービス、株式の買戻しならび
に流動性契約を提供する法人向けブローカー業務を維持する。
2018 年、市場のボラティリティが高い中で、ナティクシス／ODDO-BHFは、フランスのIPO市場において、
2018年12月31日現在の取引数および取引額で第１位（トップタイ）となった （出典：Bloomberg） 。ナティ
クシスはまた、コンピューター・サーバーの設計および製造に特化した会社である2CRSIならびに世界最大
の独占的な再生可能エネルギーの発電会社の１つであるNeoenのIPOにおいて、グローバル・コーディネー
ターおよびジョイント・ブックランナーを務めた。Neoenの案件は、ユーロネクスト・パリにおける2018年
で最大のIPOであり、欧州における10大取引案件の１つであった。
法人向けブローカー業務 において、ナティクシスは、市場におけるいくつかの最大規模の自社株買い
（Total、Sanofi、Safran等）を含めて、非常に好調な活動（2017年と比較して14％増）によりそのフラン
チャイズを強化した。
2018 年においてODDO-BHFと締結したパートナーシップにより、ナティクシスは株式資本市場における地
位を固め、とりわけ顧客に対して流動性契約を提供する能力を高めることができた（ナティクシス／ODDO-
BHFは、2018年12月31日現在99件の流動性契約の幹事を務めており、ユーロネクスト・パリの市場における
この活動において主導的存在となっている。－ 出典：AMAFI ）。
ナティクシス／ODDO-BHFはまた、フランスの株式市場において、2018年12月31日現在の取引数および取
引額で第２位のブックランナーとなった。
株式連動ファイナンス
株式連動ファイナンスに特化した戦略的持分取引チームは、顧客の持株比率を管理するためのソリュー
ションを設計する。かかる取引では、資金調達手段、デリバティブおよびその他の金融商品が用いられ、
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これらにより欧州および海外におけるナティクシスの法人顧客に対してサービスを提供し、また持分、自
己株式および希薄化／増価における持分関連のニーズを対象とすることを目的としている。
財政構造および格付アドバイザリー・サービス
当該アドバイザリー事業活動は、財政構造ならびにナティクシスの法人顧客および金融機関顧客につい
ての信用格付の分析に重点を置いている。同事業分野は、顧客に対して最も適切な株式および債務ベース
の資金調達ソリューションを規定することを目指している。資本市場の国際化および金融機関離れによ
り、顧客の格付に対する信頼が増加し、当該事業分野の戦略的重要性が増加している。格付アドバイザ
リーに関する専門知識は、顧客の格付に関する主要な出来事の影響を分析し、最適化するため、また初め
て格付を取得する顧客の支援に対しても用いられている。
④ 合併および買収
ナティクシスの合併および買収（M&A）チームは、大規模および中規模の商業および事業法人、機関投資
家ならびに投資ファンドに対し、売却および合併、資金調達、組織再編ならびに資本の保護に関する準備
および実施を支援する。
2018 年に、ナティクシスは、その関連する市場セグメントにおける主導者である独立したM&Aコンサル
ティング企業３社（英国のFenchurch Advisory Partners（金融サービス）、中国のVermilion Partners
およびフランスのClipperton（テクノロジー分野））に対して戦略的投資を行った。これらの新たな投資
は、ナティクシスが欧州およびアジア太平洋における拡大を進めると同時に、その事業の国際化に向けた
取組みを促進する後押しをしている。
ナティクシスおよびその６つの関係会社（Natixis Partners、Natixis Partners Spain、PJ SOLOMON、
Vermilion Partners、Fenchurch Advisory PartnersおよびClipperton）は、現在12の都市（ベルリン、香
港、ヒューストン、ロンドン、マドリッド、ミラノ、ミュンヘン、ニューヨーク、パリ、北京、上海およ
び深セン）にわたって所在している。
フランスでナティクシスは、合併および買収において主導的地位にある。 Private Equity Magazine は、
Natixis Partnersを2018年の「Advisor of the year-M&A Large Cap」に選んだ。ナティクシスおよびその
関連会社であるNatixis Partnersは 2018 年12月31日現在の取引数で第５位となった （出典：
Mergermarket） 。
国際的に、ナティクシスは、３つすべてのプラットフォーム（EMEA、南北アメリカ大陸およびアジア太
平洋）にわたりそのフランチャイズを強化した。その様々な事業所のチームとの連携を促進させること
で、ナティクシスは、フランスの顧客の海外業務に対する支援を拡大しており、ナティクシスが対象とす
る市場での地位の確立を希望する海外の投資家を支援する。2018年、ナティクシスおよびNatixis
Partnersは、Group Saint Hubertの100％の買収に関して、Fosun International Limited（以下「Fosun」
という。）およびBeijing Sanyuan Foods Co., Ltd.からなる中国のコンソーシアムに対するアドバイスを
行った。米国において、PJ SOLOMONは、Yves RocheグループによるArbonne Internationalの買収におい
て、Yves Rocheグループを支援した。ナティクシスはまた、かかる取得債務について単独の引受人および
マンデート・リード・アレンジャー／ブックランナーを務めた。ナティクシスは、通貨ヘッジおよび一部
の金利ヘッジも遂行した。
戦略部門におけるエネルギーを集中化する戦略の一環として （「② ファイナンシング」を参照のこ
と。） 、ナティクシスおよびその関係会社は、各部門における顧客への最適なソリューションを提供する
ために専門のM&Aチームを設置した。
ナティクシスの電気通信のインフラストラクチャーに関するM&Aの専門知識は、2018年11月にロンドンに
おけるTMT M&A授賞式において表彰された。「TMT Infrastructure Deal of the Year 2018-EMEA」賞が
Ufinet Telecomの総額２十億ユーロの資産売却案件に対して授与された。Natixis Partnersはこの案件に
おいてM&Aアドバイザーを務めていた。この案件には、 Antin Infrastructure Partners によるUfinet
Telecomのスペインにおける活動の買収およびSixth Cinven FundによるUfinet Telecomのラテンアメリカ
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における資産の買収が含まれていた。この両方の案件において、Natixis Partners SpainはCinvenの財務
アドバイザーを務め、ナティクシスは買収のための資金調達を共同でアレンジした。
⑤ その他の事項：その他のランオフ事業
2008 年に、ナティクシスは、(ⅰ)危機による影響を最も受けた資産およびナティクシスの新たな戦略的
方向性に合致しないとみなされた資産を分離し、かつ(ⅱ)投資収益の加速と資産の再販売価格の適切なバ
ランスを図りながら、積極運用によりかかる資産を徐々に処分することを目的として、GAPC（Gestion
Active des Portefeuilles Cantonnés- ワー クアウト・ポートフォリオ・マネジメント）部門構造を設置し
た。
劇的な資産のランオフにより、2014年６月30日にGAPCは閉鎖された。2009年６月30日以降、GAPCポート
フォリオは一部BPCEの保証によりカバーされている。2014年６月30日以降、監督システムおよび保証メカ
ニズムは厳密に変更されていない。2016年６月30日以降、本オプション （下記「TRS」および「本オプショ
ン」を参照のこと。） の現在価値を考慮し、ナティクシスはTRSによりヘッジされた資産に関するいかなる
資本節約も計上していない。
保証の一般的なメカニズム
2009 年８月に基本合意に達し発表された保証は、2009年11月12日にBPCEおよびナティクシスの各法人に
より正式に承認され、2009年７月１日から遡及適用された。
保証の一般的なメカニズムは、以下の体制に基づいている。
ⅰ. ２つのトータル・リターン・スワップ（「TRS」）契約。１つは米ドル建て、もう１つはユーロ建
てであり、トレーディングポートフォリオに計上されている資産の純額および担保を差し入れな
い取引相手方に係るリスクの85％をカバーする。これらのTRSの目的は、資産が損益勘定を通じて
公正価値で評価される会計単位の損益の85％を振替えることである。この２つのTRSに加えて、ナ
ティクシスは、BPCEからオプション（「本オプション」）を購入した。本オプションを行使した
場合、ナティクシスは、TRSの対象となるポートフォリオの資産計上された業績の純額を10年間に
わたって回収し、TRSを終了させることができる。
ⅱ. 保証の効力発生日（すなわち2009年６月30日）に決定される、IFRSに従い「貸出金および債権」
（L&R）および「売却可能資産」（AFS）に計上された資産の額面価格から、2009年６月30日より
前に費用計上された減価償却費を差し引いた額の85％をカバーする金融保証。
この金融保証の条件に従い、保証付ポートフォリオ内の資産に関して支払われるべき金額が予定の約定
支払日において支払われていないことが確認された場合、ナティクシスは、支払われるべき金額の85％を
上限として、BPCEより最初のユーロ保証から支払いを受ける。かかる支払いは、資産の表示通貨でなされ
る。金融保証の終了日は、ナティクシスが保証付ポートフォリオ内の不履行資産に係る回収額をBPCEに対
して支払う必要がなくなった日とする。保証の終了日は、15年後の日とする。
保証は、ナティクスおよびその子会社の双方が保有するポートフォリオ資産を対象とし、このメカニズ
ムに関して、ナティクシスとその子会社との間で契約が整備された。
(c) 保険
保険部門
保険部門は、個人および専門家向けの幅広い保険ソリューションの開発および管理を行う様々な保険子会
社を所有する、持株会社のNatixis Assurancesにより構成されている。当該部門は、以下の２つの主要な事
業分野およびGroupe BPCE全体に共通する１つの業務により組織化されている。
・ 生命保険、投資および退職貯蓄ならびに非常に広範囲の個人保護保障（死亡給付金、休業および扶養
保険）および債務返済補償ソリューションのポートフォリオの開発に焦点を当てた、個人保険事業。
・ 自動車およびマルチリスク住宅保険、個人傷害保険、法的保護保険、健康保険および損害・災害保険
のポートフォリオの開発に焦点を当てた、損害保険事業。
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・ 保険ソリューションは、保険子会社が対応を行っていないGroupe BPCEの保険セグメント、例えば、当
行グループの保険プログラムの対応を行っている。
ナティクシスの保険部門には、2017年末現在の1,601人と比較して2018年末現在は1,741人の常勤労働者従
業員がいた。保険事業の直販による総収益は、2018年に12.0十億ユーロとなった。
保険部門は、以下の複数の法人により構成されている（投資ビークルを除く。）。
当行グループ会社 法律上の形態 所在地 議決権の割合 所有割合
Natixis Assurances
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Vie
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Prévoyance
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Assurances
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
Natixis Life
株式会社 ルクセンブルク 100 ％ 100 ％
BPCE APS
略式株式会社 フランス 53 ％ 53 ％
BPCE Relation Assurances EIG
経済的利益集団 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE IARD
株式会社 フランス 49.48 ％ 49.48 ％
ADIR 株式会社 レバノン 34 ％ 34 ％
Ecureuil Vie Développement
略式株式会社 フランス 51 ％ 51 ％
当行グループの５大事業体は以下のとおりである。
・ BPCE Vie。混合生命保険会社であり、約定内容が保険契約者の寿命に関連した幅広い保険契約および
協約を提供している。BPCE Vieは、個人保険事業の労働力の過半数を占めており、保険業務に必要な
様々な資源を保険部門の他の事業体に対して提供している。
・ BPCE Assurances。損害保険会社であり、あらゆる種類の損害・災害保険商品（専門家向けの自動車保
険、マルチリスク住宅保険、個人傷害保障、医療保険、法的保護保険ならびに事業保護保険および個
人保護保険）を提供している。
・ Natixis Life。ルクセンブルクを拠点とする生命保険会社であり、富裕層顧客向けの生命保険および
投資ソリューションを提供している。
・ B PCE Prévoyance 。損害保険会社であり、その業務には事故、病気および様々な形態の財務損失に対す
る保険保障が含まれる。
・ BPCE IARD。損害保険会社であり、あらゆる種類の損害・災害保険商品（専門家向けの自動車保険、マ
ルチリスク住宅保険ならびに法的保障およびマルチリスク保障）を提供している。
地理学的に見れば、保険部門の業務の大半はフランスに集中しており、フランスにおいて設立された会社
によって行われている。ただし、個人保険事業分野は、ウェルス・マネジメントの顧客を対象とする生命保
険商品に焦点を置いた、ルクセンブルクを拠点とする事業体を所有している。かかる事業体は、BPCEネット
ワークおよび欧州連合加盟国諸国における当行グループ以外の事業体の顧客を有する。また、個人保険事業
分野は、現地の民間銀行と提携している子会社の持分を通じて、レバノンにおいて事業体を所有している。
保険部門は、Groupe BPCEが主にその２つの主要なバンキング・ネットワークであるBanques Populairesの
銀行およびCaisses d'Epargneの貯蓄銀行の顧客に対応する、本格的なバンカシュアランスのプレーヤーにな
るという戦略的な意欲に沿って、2014年に創設された。かかる戦略的な活動により、以下の構造を変革する
取引が実施された。
・ 2014年３月、Natixis Assurancesは、Caisses d'Epargneネットワークの顧客のために設立された損害
保険会社であるBPCE Assurancesの60％を取得した。かかる取得によって、当行グループは、BPCE
IARDと共にBanques Populairesの顧客を対象とした損害保険事業を創設した。この後、2017年11月16
日付でBPCE Assurancesの資本持分の40％（以前はMACIFおよびMAIFが所有していた。）が買い入れら
れた。かかる取引により、Natixis AssurancesがBPCE Assurancesの唯一の株主となった。
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・ 2015年第１四半期において、Groupe BPCEおよびCNP Assurancesは両者の提携交渉を終了した。これに
より、個人保険事業分野により取り扱われる退職貯蓄および個人保護保険に関する生命保険契約の販
売は、2016年１月１日に有効となり、Caisses d'Epargneネットワークにまで拡大された。
ナティクシスの保険部門は、その様々な運営事業体を通じて、事業の主要な貢献者であるBanques
Populairesの銀行およびCaisses d'Epargneと共に、広範囲に及ぶ生命保険契約および損害保険契約を現在提
供している。
保険部門の業務環境
2017 年末に公表された本部門の2018年-2020年のニュー・ディメンション計画は、差別化された顧客体験お
よび最高レベルの業績を達成することにより、 Natixis Assurances のフランス国内における先駆的な発行体
としての地位を強固にすることを目標としている。かかる新計画は、Banques Populaires およびCaisses
d'Epargneにさらに貢献できるよう、Natixis Assurancesが運営する単一的な管理プラットフォームを設定
し、損害・災害保険のすべてのバリュー・チェーンを構築するものである（Innove#2020計画）。
ここ数年間において、保険部門は、前例のない市場環境の中で事業を行ってきた。マクロ経済的および財
政上の変化により、金融政策が導入され、退職貯蓄に関する生命保険契約およびそれより程度は低いものの
損害保険事業にも大きな影響が及んだ。特に、生命保険のプレーヤーにとって収益の主要な源泉となった歴
史的な低金利により、商品戦略および投資戦略において以下の大幅な変更がもたらされた。
・ 持続可能な事業の競争力と支払能力の保護との間の適切なバランスを中期的に保証するため、生命保
険商品は、様々な利害関係者間の成果の分配の改善を目的としている。同様に、個人保険事業分野
は、市場金利の急激な低下に対し、保険契約に取り入れている再評価を引き下げることにより対処し
た。これにより、個人保険事業分野は、2018年末現在に１年超の再評価された残高を示す利益分配準
備金の大部分を蓄積することができた。この準備金は、今後８年間にわたり「保険契約」の再評価を
補填するための重要な備えとして使用することができる。
・ ユニットリンク商品における流入額および投資された資産の割合を増加させるための、最終顧客およ
びビジネス・プロバイダーのネットワークを対象とした様々な商業的取組み。
・ 従来型の固定金利資産からの利益が着実に減少しているため、資産管理方針において以下の複数の変
更がもたらされた。
－ 民間債務への債券投資の多様化。
－ 2018年末におけるエントリー・ポイントを有効利用した、エクイティ･コンパートメントの経常的
な配当金が生じる株式への漸進的な分配。
－ プライベート・エクイティおよび不動産に係る非上場株式投資のコンパートメントの設定。
加えて、保険事業は健全性規制監督を通じて監視されており、かかるプロセスには以下の重要な変更がみ
られた。
・ ソルベンシー２指令が2016年１月１日に発効し、その結果、組織構造、業務手順および展開された業
務に対して要求されるソルベンシーの最低要件の評価が変更された。歴史的に低金利な現在の状況に
おいて、かかる変更は大きな課題となっている。保険部門は、その統治手続およびリスク管理手続を
変更することで、この課題に対する準備を行った。
・ 同様に、2018年において、保険部門について新しい規制（PRIIPS、IDD、GDPR、債務返済補償保険分野
における終了の簡便化）が導入され、いずれの規制も商品および業務手順の変更につながる可能性が
ある。
・ 最後に、来るIFRS第９号およびIFRS第17号の発効により、保険部門はその財務的および技術的な管理
を適応させることが求められる。これを達成するためのプロジェクトが、2017年に立ち上げられた。
2018年11月14日、国際会計基準審議会は、IFRS第９号およびIFRS第17号の発効を2021年から2022年ま
で延期することを可決した。IFRS第17号は、2019年においてパブリック・コンサルテーションに付さ
れる。Natixis Assurancesは、当該基準の適用のための準備に全力を尽くしている。
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最後に、デジタル技術の急速な発展ならびに販売および顧客インタラクションの新たな手法の開発におけ
るデジタル技術の適用は、保険部門が綿密に監視している好機の源となっている。これに基づき、保険部門
は、以下を目指す方針を追求してきた。
・ 管理手続のデジタル化。かかる事業分野は、運用資産に係る管理コストの点で最も効率的なプレー
ヤーの一員となるため、付加価値の低い手続のデジタル化および自動化を引続き追求していく予定で
ある。個人保険事業においては、本部門は、2018年に、類似のBanques Populairesの銀行および
Caisses d'Epargne向けの組織、ツールおよび顧客関係プロセスを有する新規のマルチサイト、マルチ
ブランドの顧客関係モデルを展開した。相続に関する請求手続のためのプラットフォームも創設され
た。
・ 新たなデジタル・ツールおよび顧客行動を取り入れるための申込手続の適応。損害保険の申込の大部
分が既に実行済みであり、インターネット経由で電子署名により正式に承認された。これらの取組み
における急速な展開を未然に防ぐための対策がとられた。
・ 作業場にインストールされたアプリケーションを使用する支店内取引ならびに大多数の商品および管
理業務を対象に徐々に本格展開されたセルフケア・オプションを通じた顧客主導型取引への移行によ
る、経営管理業務の縮小の継続。
・ 業務効率およびサービス品質の改善を目的とする情報システムの適合の継続。例えば、BPCE Vieの
「生命保険貯蓄」管理情報システムからの切換えは、2012年に終了し、その後2016年にBPCE
Assurancesの損害・災害保険の管理情報システムが変更された。2017年に開始されたBPCE Assurances
の請求管理に係るITシステムの改善およびデジタル化（Purple#Care計画）は、2018年６月および12月
において、二輪車および四輪車の保険として無事本格展開された。最後に、事業分野の成長を早め、
処理のデジタル化および自動化により収益性および業績を向上させ、リスク統制を改善することを目
的としたNatixis LifeのITシステムの近代化の計画が、2018年に実行に移された。
・ 事業活動における変更への対処または適切な社内の技術もしくは専門知識が即時に利用可能でない特
定の業務の処理を行うための、付加価値の低い業務の外部委託。
・ Groupe BPCEネットワーク全体を対象とした、損害保険に関する単一の事業モデルの導入。2018年11
月、Banques PopulairesおよびCaisse d'Epargneの経営管理業務および事務管理のためのプールを目
的とした#Popt'Timiz計画が確立され、Banques Populairesの銀行３行全体にAPSプラットフォームが
展開された。BPCE Assurancesが2020年までにBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneのリテー
ル顧客の唯一の損害保険プラットフォームとなる#INNOVE2020計画は、2018年に開始された。
よって、かかる２つの事業分野に関するNatixis Assurancesの戦略は、価格競争力と基礎的な技術パラ
メーターとの間の適切なバランスを維持することにより、持続可能な水準の事業活動を展開することであ
る。
個人保険
直販による総収益は、Caisses d'Epargneネットワーク、個人保護保険の力強い伸びおよび債務返済補償保
険の高水準により2017年から1.3％増加し、10.5十億ユーロに達した。運用資産は、9.8％増加して60.1十億
ユーロとなった。個人保護保険および債務返済補償保険の事業による収益は、前年と比較して８％増加し、
2018年には総額886百万ユーロとなった。
損害保険
損害保険による収益は、継続して増加し、損害・災害保険の保険料収入は総額1,482百万ユーロとなり、
７％増加した。成長は、自動車保険（９％増）およびマルチリスク住宅保険（７％増）に牽引された。契約
のポートフォリオは、2018年に５％超増加し、合計で5.8百万件の保険となった。この結果は、両方のネット
ワークにおける好調な販売業績を反映したものである。
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(d) 専門金融サービス
ナティクシスの専門金融サービスは、類似の業種と流通戦略を持つ専門金融および金融サービスの２つの
主要な事業分野からなる。
これらの事業は、BPCEネットワーク（特にBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの銀行）の形成に
注力しており、このネットワークにより強力なシナジーが生まれている。
専門金融は、個人、専門家および法人顧客に対する現金管理の最適化または投資計画のサポートを目的と
した幅広いサービスを提供している。サービスの中には、ファクタリング、保証および金融保証、リース、
消費者金融ならびに映画およびオーディオ・ビジュアル関連ファイナンスが含まれる。
金融サービスは、従業員貯蓄制度（利益配当およびインセンティブ制度）、年金制度（個人年金計画およ
び共同年金計画等）、共同個人保護保険、証券口座管理および金融市場取引（個人向けおよび プライベー
ト・バンキング向けの保護預かり）、ならびにサービス・バウチャーからなる。
Groupe BPCE の「トゥゲザー（Together）」および「グローイング・ディファレントリー（Growing
Differently）」プロジェクトに沿って、2018年-2020年計画では、Banques PopulairesおよびCaisses
d'Epargneのネットワークとのシナジーをさらに高めるという目標が保持された。これは、強い志（2020年ま
でに事業を100％デジタル移行するためのイノベーションおよびデジタル化の遂行）により補完される。
なお、2018年９月12日のプレスリリースにおいて、ナティクシスは、リテール・バンキング事業（ファク
タリング、保証、リース、消費者金融および証券）をBPCE S.A.へ売却する計画を公表した。
① 専門金融
ファクタリング
子会社のNatixis Factorは、あらゆる規模の企業が売掛債権を最適化し、管理できるよう設計されたソ
リューションを生み出し、これを管理している。その中には、ファクタリングおよび資金調達、信用保
険、情報管理および債権管理が含まれる。
2018 年に、Natixis Factorは、年間にファクタリングされた取引高として、11％増の、市場シェアの
19％近くを占める約59十億ユーロ （出典：2018年９月30日付ASF） を計上した。
今年度において約2,400件の新規契約を締結したNatixis Factorは、主導的な地位を確認し、その歴史的
な開発戦略である、専門家から大手の法人顧客に及ぶ企業へのサポートを強化した。2018年末における
Natixis Factorの顧客満足度は89％であった。
2018 年において、世界でデジタル化が進む中で変容する顧客の要求に応えることを目的として、専門家
が単純かつ組合せ自由な、コミットメントのない手法によりファクタリングを利用することができる
ProZenが開始された。
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*
■ 過去５年間にファクタリングされた取引高
( 単位：十億ユーロ)
* 2016年以降はMidt Factoringを含む。
保証
保険会社であるCompagnie Eu ropéenne de Garanties et Cautions （CEGC）は、ナティクシスの複数の事
業分野のための保証プラットフォームである。
このプラットフォームは、信用取引の信頼性を確保するため、または契約、プロジェクトおよび取引を
確保するため金融保証を利用する個人および銀行、企業ならびに専門家に応じた幅広い提供を行ってい
る。
銀行融資保証は、個人（担保保証）、専門家（事業の立ち上げまたは譲渡、設備、商業用不動産）なら
びに社会経済および公営住宅の事業者（中長期ローン保証）に対する資金調達を確保する。契約保証、納
税保証または規制金融保証は、発展段階の企業を支援するのに用いられる。不動産事業に対する金融保証
は、消費者を保護するか、特定の取引（一戸建て住宅の建築業者および不動産開発業者に対する保証、資
産管理者および不動産業者に対する保証）特有の規制に従って取引を確保する。
CEGC は、個人向け担保保証についてフランスの市場で第２位を占めており （出典：CEGCの内部調査） 、
2018年には、継続的な低金利にもかかわらず、斜陽な市場において30十億ユーロ超を保証した。Banques
Populairesのリテール顧客は、現在、オンラインで当行から担保の保証を得ることができる。
CEGC は、不動産管理、小売スペースおよび事務所スペースの第三者管理ならびに住宅部門市場における
主導的なプレーヤーであり、2018年において約7.9十億ユーロの取引量で、7,000超の保証を発行してい
る。また、2018年、CEGCは、フランスにおける19,000戸超の一戸建て住宅の竣工を保証した。加えて、一
戸建て住宅の建築業者向けの新規の「建設保険」商品が2018年に開発され、2019年１月より開始された。
CEGC はまた、2018年に13％増の104,000超の保証を発行し、市場でのデジタルオファリング保証管理ソ
リューションにより、ビジネス市場においても存在感を示している。
■ CEGCの規制上の保証
( 単位：百万ユーロ)
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リース
Natixis Lease は、ナティクシスの子会社であり、設備および不動産リース、長期自動車リース、再生可
能エネルギー関連融資ならびにITオペレーションのリースに関する市場において、最も幅広い統合的ソ
リューションの１つを開発し、流通させている。 また、顧客貸出金の手配およびシンジケートも行ってい
る。
Natixis Lease は、フランスのリース市場における主要なプレーヤーである。同社は、企業およびその他
の専門家に対して、そのすべての設備および不動産リースの投資プロジェクトに係る支援を行っており、
社会経済および機関の事業者もNatixis Leaseの顧客に含まれる。
Natixis Lease の企業および専門家に対する融資に関する専門性、さらに不動産の専門家としての深い知
識により、Banques Populaires、 Caisses ▼ ' Epargne およびナティクシスのネットワークにおける顧客の期
待への理解はより深まっている。
新規リースは12％増加し、4.0十億ユーロとなった。これにより、平均残高は13.1十億ユーロ（７％増）
となった。
フランス本土、海外の領土、スペインおよびイタリアにおける設備リースは、新規リースにおける2.6十
億ユーロにより５％の増加を記録した。アドバイザー・ワークステーションに組み込まれた設備リース販
売ツールであるフロント・リースは、新規リース数の著しい増加に貢献した。
353 百万ユーロ超の合意済みリースと合わせて、Energecoは、フランス市場において数多くの革新的な取
引を完了させた。
Natixis Lease は、2018年においても引続きBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの銀行に対し
て9,000件を超える新規の長期自動車リースを提供し、リテール顧客向けに購入選択権付リース・ソリュー
ションを導入した。
2018 年におけるNatixis Leaseの焦点は、主に変化する販売方法への対応および顧客経験の促進のための
多くの商品およびツール開発を含むカスタマージャーニーのデジタル化にあった。
消費者金融
Natixis Financement は、リボルビング・クレジット商品を開発し、 Groupe BPCE バンキング・ネット
ワークのための個人返済ローンを管理している。
Natixis Financement は、消費者金融に関するあらゆる専門知識を Groupe BPCE の銀行のために提供して
おり、それらには設計およびマーケティング、ネットワークの調整、信用度の採点、ローンの管理および
設定（リボルビング・クレジット）、回収ならびに訴訟が含まれる。当年度における消費者金融が非常に
制限されていたという背景があったにもかかわらず、Natixis Financementは、特に返済貸付において、商
業上確かな推進力を維持した。
新規貸付は合計で12.1十億ユーロ（うち約1.2十億ユーロがリボルビング・クレジットおよび10.8十億
ユーロ超が個人返済ローン）となった。
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2018 年12月31日現在、貸付残高は、前年比で８％増の24.6十億ユーロとなり、同社のフランス市場にお
ける第３位の地位は確固たるものとなった （出典：Natixis Financement内部調査） 。
これらの確かな実績により、 Caisses d'Epargne およびBanques Populairesの銀行は市場シェアを獲得す
ることができ、Natixis FinancementがBPCEネットワークと共に開発したモデルの有効性が浮き彫りとなっ
た。
2018 年において、「リボルビング・クレジットの改革」のためのプログラムが導入され、すべてのチャ
ンネルの申請の段階からローン管理に至るまで新しい顧客経験を提供する。また、多くの新規プログラム
の提供が開始されており、これには顧客の状況に合わせて顧客の債務を「再編」するリストラクチャリン
グ・ローン・ソリューションおよびNatixis Leaseとの提携の上で個人に提供される購入選択権付リース・
ソリューションが含まれる。
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■ 管理下にある貸付残高の変動
( 単位：十億ユーロ)
映画産業ファイナンス
子会社であるNatixis Cof iciné を通じて運営し、フランスおよび欧州の市場で主導的な地位を有してい
るナティクシスは、あらゆる種類のオーディオ・ビジュアル業務専門業者および文化産業に対する融資を
行っている。
当初にフランスの顧客基盤を対象とした後、Natixis Cofici né は現在、その活動を欧州連合の複数の
国々（ドイツ、ベルギー、スペイン、イタリア、ルクセンブルク、英国および北欧諸国）、米国ならびに
カナダに拡大している。
2018 年、新たな融資額は、合計520百万ユーロとなった。その融資は主に、映画撮影、テレビ番組および
映画館の順に割り当てられた。2018年末に、Natixis Cofic iné は、合計で925百万ユーロの貸付を管理し
た。
2018 年にセザール賞にノミネートされた映画の過半数ならびに主要な欧州の映画祭におけるノミネート
作品および受賞作品の約３分の１について、2018年にNatixis Coficin é およびその映画産業ファイナンス
会社（SOFICA）が融資していた。
② 金融サービス
従業員貯蓄計画
2018 年に、Natixis Inter é pargne は、2.9百万超の従業員貯蓄預金口座（市場シェアの28％）を管理し、
フランスの従業員貯蓄預金口座の管理における主導的な地位を確固たるものとした （出典：2018年６月30
日付AFG） 。
団体年金計画であるPERCOは、継続して伸びを示しており、これは、第４四半期における市場の不況に反
した、PERCOで資産を保有する預金者数の約６％の増加および企業の抵抗力の証明となる管理資産の増加
（3.2％増）によるものである。PERCOの管理下にある口座数の市場シェアは、28.6％を占めた （出典：
2018年６月30日付AFG） 。
Banques Populaires および Caisses d'Epargne のネットワークにより提供されている中小企業および専門
家向けの従業員貯蓄口座は、15,480件の新規契約という高い業績を達成した。顧客経験をさらに向上させ
るため、Natixis Int erépa rgne は、その革新的アプローチの基盤を法人顧客およびPERCOの顧客からの
フィードバックならびに新たなサービスの共創に置いている。そのプロセスおよび提供のデジタル化を忠
実に行うという確固たるコミットメントの一環として、Natixis Int erép argne は、PERCOの顧客に対して幅
広いデジタル・サービスおよびオンライン・ツール（バーチャル・アドバイザー、シミュレーション・
ツール、携帯での取引を可能にするスマートフォンおよびタブレット端末のアプリケーション等）を提供
している。2018年、PERCOは、預金者向けの操作方法が明確かつ簡単な新規ウェブサイトを立ち上げ、一部
の主要顧客に対してオンライン上での貯蓄管理に係る個別アドバイスの提供を試みている。
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■ 団体年金計画（PERCO）の顧客数の変動
( 単位：百万ユーロ)
証券管理
ナティクシスのEuroTitres部門は、リテール顧客および プライベート・バンキングのためのカストディ
サービスを提供しており、リテール業務の委託に対するカストディサービスのリーダーである。
ナティクシスは、 Groupe BPCE のバンキング・ネットワーク、リテール向けネットワークの有無を問わな
いその他の金融機関、金融会社および プライベート・バンキング資産運用会社からなる多様な顧客基盤に
対し、3.1百万超の証券口座を管理している。
そのサービス提供は、モジュール式でカスタマイズすることができる。かかるサービスには、情報シス
テムの安全な提供、包括的な事務管理サービス（注文経路の指定、取引の決算、顧客への報告、証券の保
管等）、専用の経営管理サービスおよびネットワークの補助サービスが含まれている。
ナティクシスはまた、オンラインの為替ソリューションである、オンライン・クライアント・レンジ
（OIC）を提供している。これは、各金融機関の環境に合わせたホワイトラベルとして開発された。2018
年、EuroTitresは自身のウェブサイトを改修し、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneのリテール
顧客がすべてのスクリーンに対して最適化された新バージョンを利用することができることとなった。
■ EuroTitres部門の顧客のタイプ別の収益の内訳
③ 決済
Natixis Payments は、Groupe BPCEの支援を受ける決済代行サービス事業者である。Natixis Payments
は、欧州内の国営企業および民間企業の利害関係者すべてに対して幅広い決済ソリューションおよび決済
サービスを提供する。多数の事業体（特に決済手続ソリューションであるDalenysおよびS-moneyといった
決済処理ソリューションに関するNatixis Payment Solutions）を通じて、Natixis Paymentsはすべてのバ
リュー・チェーンにおいて事業を展開しており、これには発行、取得、オンライン決済、イーウォレッ
ト、プリペイドカードおよびその他が含まれる。
Natixis Payments の適用可能かつ安全な商品およびサービスは、決済業界における30年超の経験および
Natixis Paymentsが提携先として作り上げ、取得しまたは選択してきたフィンテックに係る革新的な技術
をその根幹とするものである。その活動は、マーチャント・ソリューション、プリペイドおよび管理済み
顧客ソリューションならびにサービスおよび処理の３つの事業分野に分けられる。
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Natixis Payments は、フランス市場において一連の商品やサービスの先駆者となった。たとえば、
PayLibおよびApplePayならびにSamsung Payのモバイル決済を導入、また口座間の決済を10秒で完了するこ
と ができるリアルタイム決済を導入した最初の企業となり、Dijonの路面電車システムに非接触チケット
（すなわち、チケットとして非接触の決済カードを使用する。）を導入した。
Natixis Payments は、フィンテックのTransferwiseと事業提携契約を締結し、これによりBanques
Populairesの銀行およびCaisses d'Epargneの個人顧客は、自身のモバイル・バンキングのアプリを使用し
て可能な限り最良の為替レートで60ヶ国超の国に送金することができる。これは、欧州において初の試み
である。
現在、Natixis PaymentsはQRコード決済ソリューションを提供しており、これにより、フランス国内の
中国人観光客がWeChat PayおよびAliPayのイーウォレットを使用して購入品の支払いをすることができ、
決済ターミナルが不要となる。
Natixis Payments は、労使協議会および従業員向けのソフトウェア・プラットフォームであるComit é o の
買収、2006年にLa Banque Postale のジョイントベンチャーとなったTitres Cadeauxの唯一の株主となっ
たこと、またフィンテックのLakooz（Le Pot Commun）のB2B事業の発展により、その諸手当の範囲を大幅
に拡大した。
SNCF およびCasinoなどの主要なブランドが、Natixis Paymentsを選択している。
SNCF グループは、顧客に単一の決済ソリューションを提供するためのパーソナル・モビリティ・アシス
タント・アプリの開発のために、ナティクシスと提携することを決定した。決済バリュー・チェーン全体
における接続決済サービスの主要なプレーヤーとして、Natixis Paymentsは、パーソナル・モビリティ・
アシスタント・アプリにとって重要な要素を提供しており、これにより顧客は輸送需要に係るリサーチ、
予約および承認を１つのアプリで行うことができる。
同様に、Natixis PaymentsおよびCasinoグループは、Cdiscount向けのイーウォレットを共同開発し、
Cdiscountの決済代行サービスの提携先の１つとしてDalenysを統合するための契約を締結した。2019年初
め以降、Cdiscountの顧客は、イーウォレットを使用することでシームレスかつ改良された購入体験を得る
ことができる。当該顧客は、クリック１つで購入品の支払いをすることができ（銀行カードの詳細を入力
する必要はない。）、即金払いまたは分割払いし、当該購入品についてキャッシュバックを受けることが
できる。
最後に、Natixis Paymentsは、Nexoの国際決済承認基準を導入している。無料かつ世界的に適用可能な
基準により、ナティクシスは、航空機向けの機内モバイル決済などの新規サービスを速やかに計画するこ
とができる。
2018 年の主要な数値
フランス決済市場(注１)の20％
欧州大陸におけるカード発行第１位
管理下のカード22百万枚
7.6 十億件の大規模取引を処理
1.2 十億ユーロのサービス・バウチャーの発行
( 注１) 内部分析による。
(e) コーポレートセンター
Coface
Coface は取引リスクの防止および法人顧客向け保証における世界的な専門家である。
70 年間の経験および密な地理的ネットワークにより、Cofaceは、信用保険、リスク管理および世界経済に
おけるベンチマーク企業となった。Cofaceの専門家は、信用保険業界における最も機動的なパートナーとな
ることを目指し、世界経済の中心で活動している。また、50,000の顧客を彼らの顧客による金銭上の債務不
履行リスクから守ることで、成功する活発で成長志向の企業を築く手助けをしている。Cofaceのサービスお
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よびソリューションは企業を守り、彼らが国内および輸出市場の双方における商品の販売力強化に必要な信
用関連の意思決定を行う手助けをしている。
新しいスローガン：Coface for Trade
2018 年１月23日、パリにおけるカントリーリスク会議において、Cofaceは新しい企業スローガンを打ち出
した。それが、Coface for Tradeである。
新たなキャッチフレーズは、より分かりやすく、魅力あるモットーとして打ち立てられた。富の創出およ
び安定のための手段としての、当行グループの通商への意欲を強調した。また、当該スローガンは、当行グ
ループの企業の成長を促す基本的な取組みについて述べている。
取締役への任命
2018 年６月15日のCoface S.A.の取締役会において、ナティクシスのCEOであるフランソワ・リアイ氏が取
締役に選任され、その後取締役会会長に選出された。フランソワ・リアイ氏は、Groupe BPCEにおける新しい
職務を全うするためにCoface S.A.の取締役を辞めることとなったローラン・ミニョン氏の後任である。
当行グループの業務管理部門の再編および転換部門の創設
2018 年５月から実施された当行グループにおける再編の活動は、信用保険市場における近年の変化に対応
するため、また当行グループの主要な戦略的挑戦のうちの１つを提示する手段として導入された。かかる戦
略的挑戦とは、顧客サービスを最適化するための業務の効率性の向上である。新規の組織システムは、当行
グループの事業分野の役割を強化し、改善されたプロジェクトの進行を促すことで、顧客および当行グルー
プの事業分野の要望に応えることにしっかりと焦点を当てている。
新規の組織システムは、３つの柱に基づいている。
・ ITサービス部門および業務管理部門の統合により創設され、ケイヴァン・シャムサ氏を部門長に据え
た新たな事業技術（BT）部門
・ 戦略および事業開発部門の部門長であるティボルト・スレー氏へ報告を行う部門長としてニコラス・
ド・ブテット氏を据えた、プロジェクトの計画および効率性の管理を目的とした転換部門の創設
・ （経営委員会レベルおよび業務の各分野についての）スポンサーおよびプロジェクトと戦略的目標を
関連付ける役割を担うプロダクトオーナーへの新たな役割の付与
かかる新しい組織構造は、Cofaceの業務方針に変革をもたらし、会社の寿命に影響を与える 意思決定プロ
セスの合理化および迅速化の手段となった。また、当行グループの事業分野全体にわたる事業技術部門の
チームおよび転換部門のチームによる協働を促進する。
2018 年の業績
Coface は、2018年において堅調な業績を記録し、フィット・トゥ・ウィン（Fit to Win）計画による影響
を証明した。連結収益は1,384.7百万ユーロとなり、2017年と比較して4.6％増加した（恒常的な連結範囲と
為替レートの場合。）。正味損害率は、6.2ポイント増加して45.1％となった一方、正味事業費比率は、0.7
ポイント減少して34.5％と縮小した。今年度末、Cofaceの純利益（グループ持分）は122.3百万ユーロとな
り、（2017年の83.2百万ユーロと比較して）47％の増加、ソルベンシー比率が推定169％以下(注１)であり、
当行グループが目標とする安心領域（140％-160％）を上回った。
Coface は、その貸借対照表が、フィット・トゥ・ウィン計画に沿って資本管理のレバレッジを牽引し、
2018年の利益を株主に100％還元できるほどに十分に堅調であることを自負している。
( 注１) この推定ソルベンシー比率は、ソルベンシー２規制のCofaceの解釈に基づきなされる試算の構成要素となる。最
終的な算出値は、試算値と異なる可能性がある。推定ソルベンシー比率は、未監査である。
見通し
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Coface が採用した、通常のリスク環境への漸進的な回帰というシナリオは、2018年末に証明された。経済
環境は、明らかに不安定化しつつある。実際、現時点では多くの新しいリスク要因（中国経済の低調、欧州
の信頼性、米国政府の閉鎖および貿易戦争）を、既存のリスク源（アルゼンチンおよびトルコ）に追加する
こ とができる。
かかる背景に反して、Cofaceは、最も機動的な信用保険会社となるための戦略的な活動を実行しており、
その実施に継続して注力している。
リスク管理への投資によって強化され、Cofaceは、四半期の利益の大きな部分を占める信用保険事業の主
要な請求への感応度を認識した上で、厳格な引受方針を継続する。
Coface は、継続して、2019年夏に向けて内部のソルベンシー・モデル要件に関する登録を行う予定であ
る。この点につき、規制当局との話し合いが進んでいる。
一方、当行グループのソルベンシーを15ポイント-20ポイント削減することが期待される基本ソルベンシー
資本要件フォーミュラへの変更が、2020年に効力を発生する予定である。
当行グループは、引続き同サイクル全体を通じた正味合算比率の達成目標値を約83％とすることおよび
８％（１％増）のRoATEを創出することを目標としている。
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４ 【関係会社の状況】
(1) 親会社
2019 年４月30日現在
親会社が保有する
親会社の名称 設立地 および 営業地 資本金 主要事業
当行の議決権比率
（％）
BPCE S.A. フランス・パリ 157,697,890 ユーロ 銀行業 70.64
(a) 金融 相互支援メカニズム
BPCE は、フランス通貨金融法典第L.511-31条に従い、中央機関として、Groupe BPCEの流動性および支払能
力を保証するために必要なあらゆる措置を行う。ナティクシスは、BPCEに属する機関として、Groupe BPCEの
金融相互支援メカニズムの適用を受けている。したがって、ナティクシスが財政的困難に直面した場合、
(ⅰ)BPCEは、株主としての義務に従い、自らの自己資本を投じて支援を行い、(ⅱ)これが不十分であること
が判明した場合は、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneのネットワークが共同で提供し、年間出資
（基金に対する要求がある場合には、これに充当する金額に従い）を通じて増加する、2018年12月31日現在
で合計資産362.6百万ユーロのBPCEが創設した相互保証基金を用い、(ⅲ)BPCEの自己資本およびかかる相互保
証基金が不十分であることが判明した場合には、BPCEはBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneに対し
（同じ割合で）そのネットワーク独自の保証基金合計900百万ユーロを要求し、最終的には(ⅳ)BPCEの自己資
本およびこれらの３つの保証基金が不十分であることが判明した場合には、すべてのBanques Populairesお
よびCaisses d'Epargneに対して追加の金額を要求する。
上記の保証基金が、BPCEの執行役会またはフランスの銀行の監督機関のイニシアチブで始められたGroupe
BPCEの内部保証メカニズムで構成されており、必要とみなされる場合には、その適用を要求することができ
るという点は留意すべきである。
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(b) BPCE 組織図
2018 年12月31日現在、BPCEはナティクシスの資本金の70.70％（議決権の70.78％）を保有している （上記
「(a) 金融相互支援メカニズム」を参照のこと。） 。2018年12月31日現在におけるGroupe BPCEの組織は以下
のとおりである。
(1) ローカル・セービング・カンパニー経由。
(2) 子会社および関連会社
2019 年３月31日現在、当行は、持分法により完全連結子会社261社および関係会社７社を計上している。
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記19を参照のこと。
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５ 【従業員の状況】
従業員数および業務管理
ナティクシス・グローバルの契約社員
ナティクシス・グローバルの範囲には、会計上の連結範囲内の金融投資および事業体（Coface、Fimipar、
Natixis A lgéri e ）を含む世界中のすべてのナティクシスおよびその子会社が含まれる。
部門別内訳
ナティクシス・グローバル
(a) (a)
2018 年
2017 年 2016 年
コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング 3,625 3,704 3,637
資産運用およびウェルス・マネジメント 4,730 4,265 4,241
保険 1,882 1,767 1,685
専門金融サービス 2,652 4,036 3,742
決済 1,021
支援部門およびその他 4,582 4,122 3,976
合計（金融投資を除く。） 18,492 17,894 17,281
(b)
5,136 5,099
金融投資 5,578
ナティクシス・グローバル合計 23,628 22,993 22,859
(a) 2018 年の部門間の異動および再編のために修正再表示されていない数値。
(b) Coface 、Private equity、Natixis Algeria 。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング： 従業員数の微減（2.1％減）。
2017 年末、従業員代表団体に対して現物株式事業におけるナティクシスおよびODDO BHF間で計画的パート
ナーシップが提案され、2018年締結された。これにより調査および販売／執行スタッフのナティクシスから
ODDOへの異動が生じた。
資産運用およびウェルス・マネジメント： この事業分野にNatixis Inter é pargne が組み込まれたことによ
る従業員数の増加（10.9％増）。
保険： 当該事業分野は継続して拡大し、その従業員数は6.5％の増加となった。
専門金融サービス： 主に決済事業の新たな決済部門への譲渡ならびにNatixis Inter é pargne の資産運用お
よびウェルス・マネジメントへの譲渡により従業員数は34.3％減少した。
決済： 部門の創設ならびにDalenys Payments、E-CotizおよびSereniplay、Alter CE-Comiteoへの新たな投
資による従業員数の増加。
支援部門およびその他： 従業員数は11.2％増加した。
いくつかのチーム（特にGTBチーム）がコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングに
譲渡された。
外部委託していたサービスの一部を社内で行うようにするアトラス・プロジェクトは、ポルトガル支店へ
のさらなる拡張およびパリにおけるチームの増強を継続した。
従業員数－契約社員（経営範囲）
経営範囲 は、ナティクスシスの人事方針を適用する世界各地のナティクシスおよびその子会社を対象とす
る。
部門別内訳
経営範囲
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(a) (a)
2018 年
2017 年 2016 年
(b) (b) (b)
国際 国際 国際
フランス フランス フランス
コーポレート・バンキングおよびインベストメ
ント・バンキング 1,366 2,014 1,654 1,905 1,700 1,808
資産運用およびウェルス・マネジメント 2,145 242 1,751 253 1,767 226
保険 1,833 49 1,714 53 1,636 49
専門金融サービス 2,563 28 3,666 25 3,658 24
決済 653 -
支援部門およびその他 4,283 298 3,992 130 3,976
12,843 2,631 12,777 2,366 12,737 2,107
合計 15,475 15,143 14,844
地理的地域別内訳（％）
(a) (a)
2018 年
2017 年 2016 年
(b)
フランス 83.0 ％ 84.4 ％ 85.8 ％
EMEA 7.8 ％ 6.9 ％ 6.2 ％
北米および南米 4.8 ％ 4.7 ％ 4.4 ％
アジア太平洋 4.4 ％ 4.1 ％ 3.7 ％
(a) 2018 年の事業分野間の異動および再編のために修正再表示されていない数値。
(b) フランス国外の部門および地域を含む。
従業員数内訳（契約数別）
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年
契約従業員数 12,843 12,777 12,737 1,201 1,045 914 749 705 650 681 616 543 15,474 15,143 14,844
うち正社員
契約（％） 97.4 97.4 97.4 97.3 95.9 95.6 100.0 100.0 100.0 98.1 97.9 97.2 97.6 97.9 97.4
男性（％） 47.9 48.6 48.4 67.4 64.9 62.4 66.4 67.1 69.2 55.2 56.8 55.8 50.7 50.9 50.4
女性（％） 52.1 51.4 51.6 32.6 35.1 37.6 33.6 32.9 30.8 44.8 43.2 44.2 49.3 49.1 49.6
(1)
採用／退職
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年
新規採用数 1,469 1,322 1,423 363 288 151 134 129 91 154 144 135 2,120 1,883 1,800
正社員契約（％） 62.0 55.5 58.3 92.3 87.2 75.5 100 100 100 94.2 93.8 91.1 71.9 66.3 64.9
総退職数 1,348 1,276 1,236 169 155 121 101 76 69 93 98 88 1,711 1,605 1,514
うち辞職 345 289 287 97 66 45 63 37 30 70 62 54 575 454 416
うち解雇 83 95 70 23 23 16 13 13 20 5 5 3 124 136 109
(1) 経営範囲外の事業への異動を含む。
労働移動率（正社員契約）
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年
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(a)
労働移動率（％）
7.0 5.5 5.8 20.9 19.5 9.5 16.1 14.6 12.6 18.1 19.2 19.4 9.0 7.4 7.1
(b)
新規採用率（％）
7.5 5.9 6.9 29.2 26.5 11.4 18.3 18.4 14.8 22.3 23.5 24.7 10.4 8.6 8.1
(c)
退職率（％）
6.5 5.1 4.8 12.7 12.6 7.6 14.0 10.8 10.4 13.8 14.9 14.1 7.6 6.3 6.1
(a) 平均：（新規採用率+退職率）／２
(b) 当年度中の新規採用数／年間平均従業員数
(c) 当年度中の退職数／年間平均従業員数
労働管理
ナティクシス（フランスベース）の経営範囲の従業員のうち80％超は29の異なる企業で働いているが、彼
らは銀行および保険業界の団体契約の適用対象である。しかしながら、全範囲にわたって７の個別の契約が
存在している。
ナティクシス・エス・エー内においては、一週間当たりの労働時間合計は38時間で、従業員は残業の代わ
りに代休を享受している。労働時間に関する既存の契約は、いくつかの契約（パートタイム、短期、身体障
害のある従業員向けの特別な労働条件など。）を含んでおり、報酬および社会保障負担の関連条件を規定し
ている。
範囲：ナティクシス（フランスベースおよび国際ベース）（経営範囲）
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年 2018 年 2017 年 2016 年
従業員数におけ
る パートタイムの
従業員の割合
(a)
10.5 11.1 11.2 5.3 5.7 6.1 0.5 0.6 0.6 0.1 0.2 0.0 9.2 9.8 10.0
（％）
うち女性（％） 88.9 89.4 89.7 85.9 88.3 89.3 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 - 88.8 89.4 89.4
(a) 早期退職者を除く。
範囲：ナティクシス（フランスベース）（経営範囲）
フランス
2018 年 2017 年 2016 年
総従業員数における欠勤の割合（％） 6.1 6.2 6.0
時間外勤務時間 （１時間単位） 24,561 19,532 20,924
時間外勤務時間 （年間の常勤労働者数単位） 12.9 10.2 10.9
雇用主と従業員の良質なコミュニケーション
グループ全体の雇用体制、雇用主と従業員の良質なコミュニケーションおよび合意形成能力は、異動管理
および変革のための強固な体制を形成する。
グループ全体の雇用体制
ナティクシス（フランスベース）内で近年行われていた団体交渉は、グループ全体の雇用体制を漸進的に
設定するという意思決定を示している。
かかる体制は、現時点では下記から構成される。
・ 単独のナティクシス従業員貯蓄制度を通じた報酬制度、補完的な団体年金計画、利益分配の仕組みお
よび安定的な給与制度。
・ 会社内部における異動およびキャリア管理の機会。
・ 年配の従業員の雇用を継続する一方で、若い人材の雇用を促進する活動。
・ ナティクシス（フランスベース）の従業員全員を対象とした同一の相互保険。
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・ 身体障害のある従業員の仕事面での統合および定着ならびに障害を持つ子供への分配などの当行グ
ループ全体の方策を含む、傷害を持つ従業員への対応策。
雇用主と従業員のコミュニケーション
ナティクシスにも適用あるBPCE契約は従業員の代表者のキャリアも対象となっており、雇用主と従業員の
コミュニケーションおよび従業員の代表者のキャリアパスの重要性を反映している。
ナティクシス内では、代表組合との戦略的コミュニケーションが強化され、2017年において戦略および変
革に係る対話委員会が、戦略および事業分野の変革に対するより深い理解を目指して創設された。
2018 年、ナティクシス（フランスベース）内で適用される６の契約が締結された。
2018 年のナティクシス（フランスベース）の契約
適用を受ける
締結日
従業員の割合
従業員貯蓄制度の改訂５ 100 ％ 2018 年３月５日
就業時間後のつながらない権利に係る2018年-2019年の契約 100 ％ 2018 年６月６日
2018 年-2020年の利益分配契約 100 ％ 2018 年６月27日
2018 年-2022年の在宅勤務契約 100 ％ 2018 年６月29日
病気の子供を抱える親への異動休暇に係る契約 100 ％ 2018 年10月15日
かかる契約すべてに加え、2018年においてナティクシスのフランス国内の事業体は、ナティクシス・エ
ス・エーによる５の契約を含めいくつかの契約を締結した。
異動管理
戦略的人員計画（SWP）メカニズム
2017 年６月に締結された団体契約に基づき、ナティクシスは、当行の従業員の役割に係る変容するニーズ
およびその発展を促進する技能を予測するためのSWPメカニズムを正式に定義した。
かかる契約は、４つの事項を対象としている。
・ 仕事および変遷の管理： 役職の変化に対する見通しの実施および変化を経験している配属先の従業員
の支援策の確定を目的とする。
・ 異動、キャリア管理および研修： 従業員がそれぞれの変化に適応し、新たなキャリアの機会を獲得で
きるよう支援することを目的とする。
・ 再編に係る管理： 雇用に影響を及ぼす再編が行われている中での、従業員の支援のための統一された
体制の構築を目的とする。
・ 世代間の協力および技能の伝達： 若い従業員の雇用およびベテランのスタッフを対象とした「責任あ
る」方策の策定の促進を目的とする。
異動管理アプローチ
主要な改革プロジェクトの枠組として機能することを目標に、異動管理における人的要因を明らかにする
ための手法（チェンジ・アット・ナティクシス（Change@Natixis））が開発、導入された。当該手法は、労
働環境の改革プロジェクトが及ぼす影響力をより正確に予測し、かつ異動管理のための取組みにより多くの
人的要因を組み入れることの必要性を指摘する。
組織の簡略化および新しいリーダーシップのモデル
2018 年において、ナティクシスは、以下により組織構造を簡略化した。
・ 管理職の段階を減らし、 チームの規模を拡大した。
・ ３つのリーダーとしての役割 （経営リーダー、専門家リーダーおよびプロジェクトリーダー）を設定
し、能力のある従業員を特定した。
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・ すべてのリーダーの行動を導き、会社の変革の促進を支援するため、 新しいリーダーシップのモデル
を適用した。
新しい働き方
日々の業務を簡略化し、チーム間の協力と職務移動を促進することを目的とした、イージー・プログラム
は、新たなワークスペースの設置およびより相互作用的、協調的かつ機敏な働き方を促す新しい手段の展開
の試験的利用などの2017年に開始された取組みの集合体である。2018年において、いくつかの協調的なワー
クスペースが創設され、3,500名超のスタッフの日常活動に影響を与えた。
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第３ 【事業の状況】
１ 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 経営方針、経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ニュー・ディメンション：ナティクシスの戦略計画
ニュー・ディメンション計画の目的は、これまでにニュー・フロンティア計画で達成された成功の先へナ
ティクシスを導くことである。
行く先を心得た企業
かかる新たな計画の核心は、厳選された専門知識の分野をさらに推し進め、当行の商品およびサービスの
デジタル化を一歩前進させ顧客を支援し、顧客に適した商品の提供により当行の差別化を図ることで、当行
の事業に新たな局面（ニュー・ディメンション）を加えることである。
当行は、これらの目的を達成するため、３つの柱および５つの包括的な方策に依拠する。
持続可能な価値創造を供給するための３つの柱
当行の戦略目標を支える５つの包括的な方策
１．デジタル
完全に顧客中心のデジタル戦略の実施
・ 事業分野の効率性の向上
・ 顧客に適合したサービスを発展させるためのデータおよび人工知能の活用
・ 当行のソリューションおよび顧客経験のデジタル化
・ 新たな技術および革新的な事業モデルへの投資
２．人材
当行の人材の成長およびアカウンタビリティの支援ならびに促進
・ 様々なキャリアの可能性および成長の機会の提供
・ エクスポージャー、オーナーシップおよびエンパワーメントによる人材育成
・ パフォーマンスおよび革新の推進ならびにチーム内での多様性の拡大の促進
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３．CSR
CSR コミットメントの推進
・ 強固かつ持続可能な発展の立場からの顧客および利害関係者の再認識。当行の金融業務における環境
および社会的リスクの未然防止ならびに管理
・ 環境に優しく社会的な当行の既存能力を基礎として利用し、当行の持続可能な金融に関する専門知識
を強化
・ 委員会に権限を有する投資家の要求をさらに受け止めるため、当行の資本管理投資慣行における環境
基準、社会的基準および管理基準の利用を拡大
４．ブランド
世界中でのナティクシスの認知度および知名度の強化
・ 当行のブランド体系の簡素化および一元化
・ 当行の様々な事業分野および地域にわたる、的を絞ったコミュニケーションへの取組み
・ 当行のブランドプラットフォーム、ビヨンド・バンキングの全面的な展開
５．働き方
単純化し、さらに効率的かつ包括的となる、新たな働き方および関わり方
・ より広いアカウンタビリティを有する組織のさらなる合理化
・ 協調的かつコミュニティ中心の職場環境
・ 機敏かつ効率的な作業工程
・ 国際的な文化
*
2020 年の財務目標
* リテール・バンキング業務のBPCE S.A.への売却後。
上記「第２ 企業の概況 － ３ 事業の内容」ならびに下記「３ 経営者による財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況の分析 － (3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」も参
照のこと。
(2) 経営環境
ナティクシスの将来の展望
世界経済の成長率は2019年に沈静化することが予想されるが、それでもなお通年で約3.4％の見込みを上回
る気配である。米国において、経済成長率は2.4％（2018年は2.9％）と引続き堅調だが、ユーロ圏では1.2％
（2018年は1.9％）と減速がより痛切に感じられる。当行は、中国経済の鈍化を予測し得たものの、政府が財
政政策および金融政策を成長の支えとする決定をしたため、中程度の経済成長率（6.3％）は維持されるであ
ろう。
政治的リスクは、今年も引続き大きく立ちはだかる。11月末のG20会合において米中が署名した90日間の一
時休戦にもかかわらず、当行は、米中貿易の緊張が高まるリスク、すなわち世界貿易に重大な影響を及ぼし
得るリスクをいまだに無視できない。欧州において、ブレグジットの行き詰まりを取り巻く不確実性、５月
末の欧州の選挙およびイタリアが政治的に不安定となる可能性により、2019年もまた困難な１年となりそう
である。
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連邦準備制度理事会の政策は当初計画より緩やかだと判明する可能性がある、すなわち2018年以降の最新
データが米国の製造業部門の著しい鈍化を示しているため、2019年において利上げが１回だけ予測される
（25 ベーシスポイント増）が、中央銀行は、それにもかかわらず、金融政策の引締めを継続すると予測され
ている。欧州の中央銀行にとって、2018年12月に純資産買入プログラム（APP）が終了し、2011年４月以降に
金融引締めの第一ラウンドに入る公算が大きくなった場合、2019年は極めて重要な年となる。
2019 年において、ナティクシスは、顧客により広範な高付加価値ソリューションを与えるために、
ニュー・ディメンション戦略計画および３つの強力なイニシアチブの実施を推進する。これには、ニュー・
フロンティア計画の下で順調に開始した当行の事業モデルの転換を強化させること、当行の投資の大部分を
デジタル技術に割り当てること、およびナティクシスのチームがその優れた技能を認められている分野にお
いてリードすることにより当行を差別化することが含まれる。
なお、ナティクシスの様々な部門別の戦略的優先順位の内訳は以下のとおりである。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント：規模、収益性およびイノベーション力に関して、積極的な
投資戦略における世界のリーダーとしての地位を確かなものとすること。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング：革新的なソリューションを提供す
るという評判を有する４つの主要な分野（エネルギーおよび天然資源、航空機、インフラストラク
チャー、不動産およびホスピタリティ）において主要な銀行となること。
・ 保険：フランスにおける一流保険会社としての地位を強固にすること。
・ 専門金融サービス：欧州の決済業界において純然たるプレーヤーとなること、およびデジタル移行を
加速化すること。
本年、ナティクシスは、2018年に公表されたリテール・バンキングに重点を置いた事業（消費者金融、
リース、保証および金融保証、ファクタリングならびに証券管理業務）をBPCEに売却する計画の一環とし
て、事業モデルも引続き移行する。この取引により、ナティクシスを競争で優位に立たせるが、資本支出が
不足し、リスク費用が少ない専門知識の高付加価値分野を強化する一方で、ナティクシスは、アセット・ラ
イト・モデルの展開を加速化するのに必要な柔軟性を創出する戦略的展開能力を拡大することができる。
下記「２ 事業等のリスク」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの
状況の分析 － (3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」も参照のこと。
(3) 対処すべき課題
下記「２ 事業等のリスク」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの
状況の分析 － (3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
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２ 【事業等のリスク】
本項に含まれる将来予測に関する記述は、本書の提出日現在の予測である。
規制比率
段階的なCET１比率 完全適用CET１比率
10.9 ％ 10.8 ％
レバレッジ比率 LCR
3.8 ％ 111 ％
金融構造
リスク加重資産
リスク分類別資本要件 事業分野別資本要件
(1) リスク要因
ナティクシスがさらされているリスクの主な種類は、以下のとおりである。これらは、リスク加重資産、
またはリスク加重資産が適切ではない場合はその他の指標を通じて把握される。
ナティクシスがそのすべての事業分野にわたりさらされているリスクは、以下に記載されたいくつかのリ
スク要因から発生する可能性がある。
信用リスク
ナティクシスは、信用リスクおよび集中リスクにさらされている。
ナティクシスは、そのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング事業（CIB）ならび
に専門金融サービス事業が行う融資、ストラクチャリング、取引および決済活動に関連する取引相手方（銀
行、金融機関、産業および商業会社）から生じる信用リスクにさらされている。
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信用リスクは、ナティクシスが認識する主要なリスクの１つであり、2018年12月31日のRWA合計の76％を示
した。
企業倒産が多発する状況下において、１つまたは複数の取引相手方が契約上の義務を履行できない場合、
ナティクシスは、これらの不履行当事者へのエクスポージャーの集中度合いにより、ある程度の財務損失を
被る可能性がある。したがって、ナティクシスは、単一のグループもしくは単一の事業部門に属する取引相
手方の格付が著しく悪化した場合、またはかかる取引相手方が倒産した場合、または国の経済状況が悪化し
た場合に信用リスクが高まる可能性がある。
また、ナティクシスの融資、ストラクチャリング、取引および決済活動を実行できるかどうかは、特に、
その他の金融機関および市場参加者の安定性ならびに財務の健全性に左右される。金融機関は、主にそれら
の取引、決済、取引相手方および融資業務により、実際には相互に密接に関連している。金融業界市場の一
参加者の不履行がその他の金融機関に影響を与え、かかる市場においてその他の参加者による不履行の連鎖
を招くことで、ナティクシスの財務損失が発生する可能性がある。
ナティクシスの減損または予想信用損失引当金の大幅な増加は、ナティクシスの業績および財政状態に悪影
響を与える可能性がある。
ナティクシスは、その活動に関連して、資産の減損損失を設けており、必要な場合に応じて、損益計算書
上の「貸倒引当金繰入額」に記録された貸付金および債権のポートフォリオに関する実際の損失または潜在
的損失を反映している。
2018 年12月31日、ナティクシスの貸倒引当金繰入額は合計マイナス215百万ユーロであった。2018年１月１
日以降、ナティクシスはIFRS第９号「金融商品」を適用した。これにより、金融商品の引当金の当初認識を
計上することが義務付けられた。この新たな引当金のモデルは、所定の利益、貸出コミットメントおよび保
証コミットメント（損益を通じて公正価値で認識されるものを除く。）ならびにリース債権に振り替えられ
る回収可能なその他の包括利益を通じて、償却原価または公正価値で認識される残高に適用される（詳細に
ついては、「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表 －連結財務諸表 注記」の注記６」を参照
のこと。）。
かかる枠組の下、当初認識時以降に信用リスクが実質的に増加していない正常債権（段階１）は、12ヶ月
間の予想損失で引当金計上される。当初認識時以降に信用リスクが実質的に増加したが、不良債権には分類
されない不採算債権（段階２）は、存続期間予想損失に基づいて引当金計上される。不良債権（段階３）
は、減損の客観的証拠がある債権である。ナティクシスは、個々の予想されるキャッシュ・フローの回復分
析に基づき、これらのキャッシュ・フローが取引相手方の活動によるものか、または担保の潜在的な執行に
よるものかを問わず、不良債権の引当金を決定する。かかる個々の分析に従って減損されない不良債権は、
引当金ではない債権に対する過去の偶発損失に基づいて決定された標準比率で引当金計上される。2018年12
月31日、ナティクシスの不良債権比率は4.2％であり、不良債権のカバレッジ比率は39.6％であった。
段階１から段階２までの間の債権の信用リスクの増加は、当初認識以降の取引相手方の格付変更（大企
業、銀行およびソブリン債の貸付記入帳）、当初認識以降１年以内の債務不履行の可能性の変化（個人顧
客、専門顧客、中小企業、公共部門およびソーシャル・ハウジングの貸付記入帳）、警戒リストへの記載、
その耐久力、取引相手方の部門または国の格付および期日が30日間を経過した１または複数の契約の存在を
基準に測定される。
したがって、ナティクシスの取引相手方の特定の国または事業部門に影響を与える市場状況または経済も
しくは政治的環境の悪化により、損失および貸倒引当金の実質的な増加ならびにナティクシスに対する貸倒
引当金繰入額の悪化につながる可能性がある。１または複数のこれらの事象の発生により、ナティクシスの
事業、業績および財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
債権などの資産の流動性が低下または完全に失われた場合、ナティクシスがかかる資産を分配するまたは積
み立てることがさらに困難となり、ナティクシスの業績または財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
ナティクシスは、その戦略計画で定義された「販売に向けた組成」モデルに従い、シンジケーションや証
券化などの販売網を通じたその後の再販売および分配を目的として、特定の資産を創出または獲得する。か
かる資産（特にシンジケーション市場もしくは証券化市場）の流動性低下、またはナティクシスの販売能力
の低下もしくはかかる資産の位置付けの低下により、最初に予想された期間よりも長期にわたって、ナティ
クシスは、かかる資産に関連した信用リスクおよび市場リスクを抱える可能性がある。かかる資産の流通市
場における流動性の欠如は、ナティクシスの収益に影響を与え、顧客との関係に影響するオリジネーション
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活動を縮小しなければならない可能性があり、これは結果として、ナティクシスの業績および財政状態に悪
影響を与える（「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－(3) 財政状
態、 経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析－(ⅱ) 2018年12月31日現在の経営報告書－(a) 連結決
算」を参照のこと。）。さらに、市場状況を考慮して、ナティクシスは、その業績に悪影響を与えそうな資
産について評価調整額を計上しなければならない可能性がある。
金融リスク
金融市場の悪化により、ナティクシスの資本市場事業において著しい損失が発生する可能性がある。
資本市場事業の一部として、また顧客のニーズに応えるため、ナティクシスは金融市場、特に債券、外国
為替、コモディティおよび株式市場で積極的に活動している。
近年では、時に非常に不安定な環境で金融市場が激しく変動しており、再びこのような状況となるおそれ
がある。これにより、資本市場事業において著しい損失が生じる可能性がある。さらに、2018年は、世界的
な成長傾向、米国および中国間の貿易摩擦ならびにブレグジットに関連した数多くの不確実性による利益の
ボラティリティが特徴的であった。
市場の高いボラティリティにより計上される損失は、ナティクシスが取引するいくつかの市場製品に影響
を与える可能性がある。金融市場のボラティリティは、傾向の予測および効果的なポートフォリオ・マネジ
メント戦略の実行を困難にする。また、価格が低下した場合の ネット・ロング・ポジションからの 損失のリ
スク、反対に価格が上昇した場合のネット・ショート・ポジションからの損失のリスクを増加させる。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの事業分野の活動に関連する市場リスク
は、ナティクシスの2018年12月31日におけるRWAの合計の8.2％を示している（「(3) バーゼル３ Pillar Ⅲ
の開示－(a) 資本管理および自己資本－④ 2018年における規制上の自己資本、自己資本規制要件および比率
の変更」を参照のこと。）。
ナティクシスが実施するヘッジ戦略は、すべての損失リスクを排除するものではない。
ナティクシスがさらされている様々なタイプのリスクをヘッジするために使用されている手段およびヘッ
ジ戦略のいずれかが有効でないと判明した場合、ナティクシスは損失を被る可能性がある。これらの戦略の
多くは、過去の市場行動の観測および過去の相関分析に基づいている。
例えば、ナティクシスがある資産をロングポジションで保有した場合、過去にロングポジションのパ
フォーマンスを相殺するような動きをした別の資産をショートポジションで保有することにより、そのリス
クをヘッジすることができる。しかしながら、ある場合には、ナティクシスが一部しかまたは十分にリスク
ヘッジできないことや、その戦略が将来のリスクを完全にヘッジできないか、あらゆる市場構成において効
果的にリスクを軽減できないだけでなく、リスクを増大させる要因となる可能性がある。ナティクシスの予
測とは反対の方向または方法での市場の動きが、これらのヘッジ戦略の有効性を低減させ、ナティクシスが
潜在的な著しい損失にさらされる可能性もある。さらに、特定の無効なヘッジにより生じた損益が計上に使
用される方法によっては、ナティクシスにより報告される利益の変動性を高めるおそれがある。
ナティクシスの有価証券、デリバティブのポートフォリオおよび自社債務証券の公正価値の変動は、帳簿価
額におけるかかる資産および負債、そして純収益、純利益および株主資本に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスの有価証券およびデリバティブのポートフォリオの帳簿価額、特定のその他資産ならびに自
社債務証券は、各財務書類の日付現在で調整される（追加的な評価調整については、「第６ 経理の状況－
１ 財務書類－(1) 連結財務諸表 －連結財務諸表 注記」の注記６」を参照のこと。）。
評価調整は、ナティクシスの自社債務証券に特有である信用リスクを示す構成要素を含む。デリバティブ
のポートフォリオの追加的な公正価値の調整では、特に、ナティクシスの貸借対照表の資産側に表示される
デリバティブのポートフォリオにおける取引相手方の信用の質およびナティクシスがこれらのポートフォリ
オの市場価格の一部またはすべてを回復できない可能性が考慮されている。
多くの調整は、会計期間中に損益計算書またはナティクシスの直接株主資本に記録された資産または負債
の公正価値の変動を基に行われている。
損益計算書に記録された変動で、その他の資産の公正価値の逆の変動により相殺されない範囲で、純収益
に影響し、その結果、純利益に影響を与える。特定の場合では、価値調整が株主資本に直接的に影響を与え
る。
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より一般的には、公正価値の調整は、ナティクシスの金融商品のポートフォリオの評価で使用されるモデ
ルおよびパラメーターに内在する不確実性により、必要とされる可能性がある。これは特に、商品が複雑ま
たは公式市場の相場価格がない場合および評価が内部で作成される場合、または最終的にナティクシスの見
積 りもしくは判断にある程度依存する規格外のモデルの場合に当てはまる。これらの価値調整が純収益に悪
影響を与えることにより、純利益にも悪影響を与える可能性がある。
金融危機が生じるまたはナティクシスもしくは当行グループの格付が引き下げられる場合、ナティクシスに
よる特定の資金調達の形式の利用が悪影響を受ける可能性がある。
2011 年以降、ナティクシスの資金調達の構造は、ナティクシスおよびBPCEが共有するジョイント・リファ
イナンシングプールに依存している。ナティクシスは、BPCE S.A.による公共部門および民間部門の中長期の
バニラ債券（優先株式および劣後債務）を通じて、Groupe BPCEから業務の資金調達の一部を取得している。
ナティクシスは、構造化された民間部門のリファイナンス取引に関して、当行グループの中長期的な発行体
である。
BPCE の信用格付およびそれに伴ってナティクシスの信用格付が主要格付業者により格下げとなった場合、
またはBPCEが市場における融資を得ることが困難になった場合、Groupe BPCEの流動性およびそれに伴うナ
ティクシスの流動性ならびに資金調達コストは、悪影響を受ける可能性がある。
さらに、金融市場および／もしくは銀行部門が別の危機に影響を受けた場合または市場状況が悪い傾向に
ある場合、CET１およびレバレッジの観点におけるナティクシスの財政状態、貸借対照表および業績は悪影響
を受ける可能性がある。
持続する低金利に特徴付けられる経済環境は、ナティクシスの収益性および財政状態に悪影響を及ぼす可能
性がある。
保険関係会社がその保険商品のある程度の支出額を十分にカバーする投資利回りを得ることができない可
能性があるため、ナティクシスの保険事業の収益性は、低金利により悪影響を受ける可能性がある。さら
に、市場金利が将来上昇した場合、低金利ローンおよび固定利付証券の相当量を盛り込んだポートフォリオ
は価値が下落すると予想される。また、マネーマーケットおよびその他の固定収益商品に関して、低金利に
よりナティクシスの資産運用関係会社から課せられる手数料に悪影響を及ぼす可能性がある。これにより、
ナティクシスの収益性および財政状態が悪影響を受ける可能性がある。
非金融リスク
ナティクシスは、適用される法律および規制を遵守しない場合、財政状態、事業および評判に重大な悪影響
を及ぼすであろう多額の罰金およびその他の行政処分もしくは刑事罰が課される可能性がある。
コンプライアンス・リスクは、法的リスク、行政上または刑事上の処罰としてだけでなく、財務損失また
は風評被害としても定義される。これは、国内外の法的および規制条項、行動規範ならびに銀行および保険
事業特有のグッドプラクティスの基準を準拠しないことに起因する。
銀行部門および保険部門は、フランス国内外で増加する規制監督の対象である。近年では、金融市場なら
びに投資サービス・プロバイダーおよび顧客または投資家との間の関係に影響する著しい変更を導入した新
たな規制の数が特に大幅に増加した（例えば、第２次金融商品市場指令、PRIIPs、保険販売指令、市場濫用
規制、第４次マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止指令、個人データ保護規制、ベ
ンチマーク規制等）。これらの新たな規制は、当行の事業プロセスに重大な影響を与える。
コンプライアンス・リスクは、例えば、銀行の商品およびサービスを展開および販売する不適切な手段の
使用ならびに利害対立の可能性、機密情報もしくは内部情報の開示における不十分な管理または特に金融セ
キュリティ（マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止、禁輸措置の遵守、不正防止お
よび汚職防止）に関する新たな顧客のデューディリジェンス手続の不遵守において発生する可能性がある。
ナティクシスでは、コンプライアンス部門がコンプライアンス・リスク防止および軽減システムを監視す
る（「(2) リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク」を参照のこと。）。このシステムがあるにもかか
わらず、ナティクシスは、ナティクシスの財政状態、事業および評判に重大な悪影響を及ぼす可能性がある
規制当局または監督当局による罰金またはその他の重大な処罰ならびに民事または刑事訴訟のリスクに引続
きさらされている。
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ナティクシスが一般的な事業においてさらされている法的リスクは、事業および財政状態に悪影響を及ぼす
可能性がある。
一般的な事業において、ナティクシスは、特定の民事訴訟手続、行政手続、刑事訴訟手続または仲裁手続
に巻き込まれる可能性がある。これらの訴訟および訴訟による財政面への影響は、本質的に予測することが
困難である。したがって、これに付随してナティクシスの財務諸表に計上される可能性がある引当金は、不
十分であると判明するおそれがある。ナティクシスに対して提起された訴訟（現在進行中の訴訟も含む。）
について、裁判所による不都合な仲裁または行政上の決定により罰金または罰則を受ける可能性があり、こ
れによりナティクシスの事業および財政状態に悪影響を与える可能性がある。ナティクシスが関与する最も
重要な現在進行中の訴訟の詳細については、「(2) リスク管理－(i) 法的リスク」を参照のこと。
実施されているリスク管理政策および手続にかかわらず、ナティクシスは未確認または十分に予期せぬオペ
レーショナル・リスクおよびモデル・リスクにさらされ、これにより著しい損失が生じる可能性がある。
ナティクシスのリスク管理政策および手続は、市場環境の変化またはオペレーショナル・リスクおよびナ
ティクシスが使用するモデルに関連するリスクを含むあらゆるタイプの現在のまたは潜在的なリスクに対す
るエクスポージャーを効果的に限定するには不十分、または全く効果がない可能性がある。ナティクシス
は、その保険部門、資産運用およびウェルス・マネジメント部門、コーポレート・バンキングおよびインベ
ストメント・バンキングまたは専門金融サービス部門でのこれらのリスクを識別または予測することができ
ない可能性がある。
ナティクシスは、実際、不十分なもしくは破綻した内部プロセス、人事および情報システムまたは外部的
事象による損失リスクにさらされている。所定の統制および手続にかかわらず、ナティクシスは、オペレー
ショナル・リスクの観点から、データ入力の誤り、担保管理不足、誤った手続の適用などの影響を受ける可
能性がある。こういった状況によって影響を受けた手続のために多額のコンプライアンスおよび管理費用が
発生し、ナティクシスの財政状態に影響を与える可能性がある。
さらに、特定の格付またはVaRの測定モデルなどのナティクシスがリスク管理に使用するいくつかの測定基
準および計測ツール（「(2) リスク管理－(e) 市場リスク－③ 市場リスクの測定方法」に定義される。）
は、観測された過去の市場行動に基づいている。その後、ナティクシスは、そのリスク・エクスポージャー
を数量化するため、主にこれらの観測について統計的な分析を実行する（リスク管理の枠組の詳細について
は、「(2) リスク管理－(e) 市場リスク－④ 市場リスク管理の定量的開示」のリスク管理の枠組を参照のこ
と。）。使用される測定基準およびツールは、主にナティクシスが自身の統計モデルにおいて予測しなかっ
たもしくは正確に評価しなかったもしくは考慮しなかったという要因、または予期していなかった前例のな
い市場動向を要因として、将来のリスク・エクスポージャーに関する不正確な結論を与える可能性がある。
このため、ナティクシスのリスク管理能力が低下する可能性がある。これによりナティクシスが被る損失
は、過去の平均値に基づいて予想されるものよりも著しく大きくなる可能性がある。さらに、ナティクシス
の数量的モデルは、すべてのリスクを考慮するものではない。一定のリスクは、より質的な分析の対象であ
り、それが適当ではない可能性があることから、ナティクシスは予期せぬ重大な損失にさらされる可能性が
ある。
ナティクシスまたは第三者の通信および情報システムの中断または不具合は、事業の損失またはその他の損
失および費用を発生させるおそれがある。
他の多くの銀行と同様に、ナティクシスは、その事業における多くのより複雑化する取引を処理するた
め、 通信および情報システムに大きく依存している（ナティクシスの通信および情報システムの詳細につい
ては、「(2) リスク管理－(b) ガバナンスおよびリスク管理システム－① リスク管理の枠組」のリスク管理
の枠組を参照のこと。）。
ナティクシスは、データ伝送のセキュリティを最優先事項としているが、かかる 通信および情報システム
の運転停止、中断または不具合は、顧客関係管理、総勘定元帳、預金および貸付取引処理ならびに／または
リスク管理に使用するシステムの不具合または中断を引き起こす可能性がある。例えば、ナティクシスの情
報システムが故障した場合、短期間であっても、時宜を得て顧客の要求に応えることができなくなるため、
ビジネス機会を失う可能性がある。
したがって、ナティクシスの情報システムの運転停止、中断および障害は、バックアップシステムおよび
非常事態計画にもかかわらず、情報復旧および検証ならびに現在進行中の活動およびポートフォリオ取引に
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おけるビジネスの機会損失もしくは財務損失に関連する、例えば、オプションが権利行使できないこと、ま
たはヘッジ取引などの取引が解消されることに関しての相当な費用を発生させるおそれがある。
さらに、ナティクシスの 通信および情報システムが増加する取引量を引き受けることができないことは、
事業拡大する力を抑制させる可能性もある。
最後に、ナティクシスは、決済機関、外国為替市場、クリアリングハウス、保管機関または証券取引を行
うもしくは 促進するために利用しているその他の金融仲介機関もしくは外部のサービス提供者の運営上の失
敗または中断のリスクにも直面する。顧客との相互接続性が伸びるにつれ、ナティクシスは、顧客の情報シ
ステムの運営上の失敗にさらされるリスクが増加する可能性もある。
ナティクシスは、自身のかかる 通信および情報システムまたは第三者のシステム上で、中断もしくは障害
が起こらないという保証をすることができない上に、起こった場合には適切に解決される保証もすることは
できない。１つまたは複数の上記事象の発生により、ナティクシスのビジネス機会の損失ならびにその他の
追加的費用および損失をもたらすおそれがある。
予期せぬ事象がナティクシスの業務を中断し、大幅な損失および追加費用の原因になる可能性がある。
過酷な自然災害、世界的流行病、テロ攻撃またはその他の非常事態等の予期せぬ事象は、ナティクシスの
業務の突然の中断につながり、保険契約が適用されないまたは適用が不十分な範囲で大幅な損失を招く可能
性がある。2018年12月31日、ナティクシスは、その事業活動の53.6％をフランスで行ったため、自然災害、
ストライキ、抗議活動およびテロ攻撃などのフランスで発生するおそれがある事象に関して、さらに多くの
リスクにさらされている。例えば、過去にナティクシスは、セーヌ川の洪水に対処する必要があったが、こ
れは、特定の事前防止策の推進につながった（事業継続性を確保するために講じる措置の詳細な情報につい
ては、 「(2) リスク管理－(b) ガバナンスおよびリスク管理システム－① リスク管理の枠組」のリスク管理
の枠組を参照のこと。）。
かかる事象が発生した場合にナティクシスが被る可能性のある損失および損害は、財産、金融資産、市場
ポジションおよび主要な従業員に関連する可能性がある。さらに、かかる事象は、ナティクシスの基盤また
は共に事業を行う第三者の基盤を崩壊させ、追加費用（影響を受けた従業員の異動費用等）の発生につなが
り、ナティクシスの出費（特に保険料の増加または保険の補償範囲における特定のリスクの除外によるも
の）を増加させる可能性がある。かかる事象の後、ナティクシスはまた、特定のリスクについて保険を利用
できなくなる可能性があり、その結果、ナティクシスの全体的なリスクは増大する。
他の予想外の政治的、軍事的または外交的環境の変化が起こり、社会不安または不明確な法的環境を生む
おそれがあり、ナティクシスのリスク水準およびより一般的なナティクシスのすべての活動において提供さ
れる商品およびサービスの需要に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスは、新興リスク、特にサイバー犯罪に関するリスクにさらされており、ナティクシスの事業、
財政状態および評判に重大な悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスは、近年浮上した、特にサイバー犯罪に関する新たな種類のリスクに直面しており、将来発
生する他のリスクにさらされる可能性がある。サイバー犯罪は、会社、従業員、パートナー、顧客および取
引相手方に重大な損失を被らせることを目的とし、データ（個人情報、銀行情報、保険情報、技術情報また
は戦略情報）、プロセスおよびユーザーを操作しようとするデジタルでの様々な不当および／または不正行
為を犯すことを指す。あらゆる会社（特に銀行部門）の財務および評判に重大な影響を与える可能性のある
新しく、複雑かつ発展的な脅威に、会社のデータ資産はさらされている。サイバー攻撃を行う犯罪組織の巧
妙化が進み、規制当局および監督機構は情報通信技術（ICT）リスク管理の重要性を強調し始めている。サイ
バー犯罪のリスク防止はナティクシスにとって最優先事項であるため、ナティクシスは、その情報システム
部門（IS）とITシステム・セキュリティ部門（ITSS）間の連携を通じて、かかる当局が策定したガイドライ
ンの実施に対して最大限の努力を払う。これにより、ITシステム・セキュリティに関するリスクの解析が進
み、全従業員のITSSに関する認識を向上させる広範囲にわたるキャンペーンが実施される。
2018 年、大きなサイバー犯罪関連の事件は発生せず、ナティクシスの財政状態もしくは評判に重大な悪影
響を与えなかった。しかし、サイバー攻撃は絶えず進化し益々複雑になっているため、上記の方策は、将来
ナティクシス、その従業員、パートナーおよび顧客を完全に保護するためには十分でないおそれがある。か
かる攻撃の発生は、ナティクシスの顧客サービスを妨害する可能性があり、機密情報の書換えもしくは暴露
または事業中断および、さらに広く見れば、ナティクシスの事業、財政状態および評判に悪影響を与える可
能性がある。
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事業の過程で、ナティクシスは、従業員または第三者の非倫理的もしくは法および規制に違反する活動およ
び行動にさらされており、これによりナティクシスの評判が損なわれ、制裁措置が課されるおそれがある。
全従業員に適用されるナティクシスの行動規範は、ナティクシスに適用する行動の一般原則をまとめてお
り、全従業員に向けて、責務および責任の遂行にあたって求められる行動に関するガイドラインを設けてい
る。
ナティクシスまたはナティクシスが50％以上を保有する事業体の労働者は、常勤か、または臨時の従業員
かを問わず、かかる行動規範を遵守しなければならない。かかる要件は、適用される内部規則ならびに国内
外の法および規制に遵守する責務に加わるものである。
また、ナティクシスは、その仕入先および請負業者に対して、行動規範の基本原理に従い行動するよう求
めている。
かかる行動規範を日々実行するため、ナティクシスは、特に専門委員会（グローバル行動委員会）で構成
される行動システムおよび特定の研修プログラムを設けた。行動規範および行動システムの詳細について
は、「第５ 提出会社の状況－５ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナンス
の状況－(1) ナティクシスの行動規範 およびその実施 」を参照のこと。
行動規範を適用し、行動システムを展開しているにもかかわらず、ナティクシスは従業員、仕入先および
請負業者が汚職もしくは不正行為に関する法および規定を遵守しない、または金融セキュリティの市場統合
要件を満たさない非倫理的または顧客にとって好ましくない活動または行動をとる可能性にさらされてい
る。
かかる活動または行動がナティクシスに悪影響を与え、ナティクシスの評判、株主価値を傷つけ、ナティ
クシスとその従業員または株主が刑事制裁、行政処分または民事制裁を課される可能性があり、これにより
ナティクシスの財政状態および事業の取引高が悪影響を受ける可能性がある。
ナティクシスの評判の悪化は、ナティクシスの財政状態に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスの評判は、事業を行い、特にナティクシスのニュー・ディメンション戦略計画に定めた目標
を達成する鍵となるもののうちの１つである。
現在の評判のおかげで、ナティクシスは、顧客、従業員、仕入先、パートナーおよび投資家との信頼関係
を維持することができる。
本項に記載された１つまたは複数のリスクが発生した場合、発生した回数にかかわらず、これにより引き
起こされた特定の悪影響に加えて、ナティクシスの評判が損なわれ、その事業の見通しおよび経営成績に悪
影響を与える可能性がある。
ナティクシスが適任の従業員を引き付け、保持できるかは、事業の成功において極めて重要であり、そのい
かなる失敗も業績を著しく悪化させるおそれがある。
ナティクシスの事業モデルは、様々な事業分野の専門知識に基づいていることにより、適任の従業員が必
要である。高い労働移動率または人材の流出は、ナティクシスの重要分野におけるスキルおよびノウハウに
影響を与えるおそれがあり、ナティクシスの事業の見通しが縮小して財政状態に影響を及ぼす可能性があ
る。
戦略および事業リスク
厳しい市場または経済状況は、ナティクシスの収益性および財政状態に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスは、資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベスト
メント・バンキングならびに専門金融サービス事業を行うGroupe BPCEの子会社である。ナティクシスは、南
北アメリカ大陸（2018年12月31日に終了した年度の純収益の29％）、アジア太平洋（2018年12月31日に終了
した年度の純収益の２％）、EMEA（欧州、中東およびアフリカ、2018年12月31日に終了した年度の純収益の
69％）の３つの主要な地域で業務を行う。
これらの事業は、金融市場の変化ならびにより一般的にはフランス、欧州およびその他の世界の国々の経
済状況における変化に敏感である。
ナティクシスが取引する主要な市場における厳しい経済状況は、特に以下の悪影響を受ける可能性があ
る。
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・ 厳しい経済状況は、ナティクシスの顧客の事業および運営に影響を与える可能性があり、貸付金およ
び売掛金ならびに不採算債権のための引当金の増加におけるデフォルトの金利上昇を引き起こす。こ
れらの引当金または計上された引当金を超える実現損失の著しい増加により、ナティクシスの業績お
よ び財政状態は悪影響を受ける可能性がある。
・ 債券、持株およびコモディティ市場での価格の下落は、これらの市場における事業レベルを低下させ
る可能性がある。
・ 実際のまたは予想された不利な経済状況に応じて採用されたマクロ経済方針は、意図しない悪影響を
有する可能性があり、金利および外国為替レートなどの市場パラメーターに悪影響を及ぼすことがあ
る。これにより、最も市場リスクにさらされているナティクシスの業績にも影響を及ぼす可能性があ
る。
・ 把握された良好な経済状況は、一般的にまたは特定の事業部門において、基礎となる原資産のなす実
際の価値と相互関係のない資産価格バブルを引き起こす可能性がある。これは同様に状況が不利に傾
いた際の反落の悪影響を悪化させ、ナティクシスの事業に損失を与える可能性がある。
・ 著しい経済的混乱（2008年の世界的金融危機または2011年の欧州のソブリン債務危機など）は、特
に、その混乱が、ナティクシスへの融資および一定の分野の資産を予想された市場評価価格での売却
を困難にさせるまたはその資産を販売不能にさせる市場流動性の欠如によるものである場合、ナティ
クシスのすべての業務に対して厳しい悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスが取引する主要な市場は、ブレグジット決定後の英国と欧州連合との将来の関係およびグ
ローバルな貿易に関するような不確実性により影響を受けるおそれがある。
これらの不確実性は、ナティクシスの収益性および財政状態に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスは、戦略的計画の目標を達成せず、ナティクシスの財政状態および有価証券の市場価格に悪影
響を与えるおそれがある。
ナティクシスは、 2018 年-2020年の期間もしくはその後の 「ニュー・ディメンション」戦略計画または代替
の戦略的計画において掲げられた目標を達成しないおそれがある。かかるニュー・ディメンション計画は、
2017年11月20日に発表され、ナティクシスの顧客に対して付加価値の高いソリューションの発展に貢献する
ことを目標としている。かかる戦略は、ナティクシスの事業モデル転換の深化、デジタル技術および外部成
長の機会への投資、およびナティクシスのチームが高度で広く認められた専門知識を発展させた分野で顧客
の主要な代理人となる試みの３つの取組みを重視している。
ニュー・ディメンション戦略計画には、将来の情報およびガイドラインが含まれており、ナティクシスは
かかる計画が多くの好機をもたらすと考えている一方、かかる計画は金融市場および国際経済の潜在的に不
安定な状態に関連する不確実性に直面することとなる。したがって、ナティクシスがこの新たな戦略的計画
の目標または今後公表するもしくは取り組むその他の戦略の目標を達成する保証はない。特に、ニュー・
ディメンション戦略計画との関連により、ナティクシスは、自己資本規制比率ならびに戦略的取組みおよび
優先事項の目標だけでなく、主に収益性およびリスク加重資産の成長率、資本形成目標および株主配当金目
標の特定の財政目標を公表した。財政目標は、主に資源を計画および配分する目的で設定され、多くの前提
に基づいており、利益の計画または見通しとはなっていない。実際のナティクシスの業績は、これらの目標
とは大きく異なる可能性がある。ナティクシスがこれらの目標を達成しない場合、ナティクシスの財政状態
および有価証券の市場価格は、悪影響を受ける可能性がある。
ナティクシスは、買収またはジョイントベンチャーに関連する方針を特定、実行および統一するにあたり困
難に直面する可能性がある。
ナティクシスは随時、外部成長またはパートナーシップの機会を検討する可能性がある。ナティクシス
は、買収を計画している企業またはジョイントベンチャーを実行する計画の相手方となる企業を綿密に審査
するが、かかる審査を完全なものとすることは一般的に実現可能ではない。その結果、ナティクシスは予期
できない債務を負う可能性がある。同様に、買収の予想利益またはジョイントベンチャーが獲得できない可
能性、期待されていたシナジーが一部しか実現されない（もしくは全く実現されない）可能性または取引に
よる費用が予想されていたものよりも高くなる可能性がある。ナティクシスは、新企業を統合するにあた
り、困難に直面する可能性もある。発表された外部成長業務の失敗または新企業もしくはジョイントベン
チャーの統合の失敗は、ナティクシスの収益性に重大な悪影響を与えるおそれがある。この状況は、主要な
従業員の離脱を招く可能性がある。ナティクシスがそれらの従業員を引き留めるために金銭的報奨を提供し
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なければならないと感じた場合にも、費用の増加および収益性の減少を招く可能性がある。ジョイントベン
チャーの場合には、ナティクシスは管理下にないシステム、管理および人員に依拠しているため、ナティク
シ スが責任を負い、損失を被りまたは評判の毀損にさらされる可能性があるという点において追加のリスク
および不確実性にさらされている。加えて、ナティクシスとそのパートナーであるジョイントベンチャーと
の間の意見の不一致は、ジョイントベンチャーが求める利益を損なう可能性がある。
世界的金融危機に関する法的処置および規制措置は、ナティクシスならびにナティクシスが活動する財政お
よび経済環境に重大な影響を及ぼす可能性がある。
法律および規制は、近年、世界的金融環境における多くの変化（一定数で恒久的なものもある。）を取り
入れる観点で制定または提案されている。これらの新たな措置の目的は、世界的金融危機の繰り返しを避け
ることであり、ナティクシスおよびその他の金融機関が活動する環境を大幅に変化させ、将来においても変
化させる可能性がある。
ナティクシスは、以下の法的処置および規制変更に関するリスクにさらされている。
・ 特定の種類の金融商品もしくは活動の禁止または制限
・ より厳格な内部統制の要件：より厳格な個人データ保護およびサイバー犯罪に対する要件
・ 決済サービスおよびフィンテックの分野の技術革新に関するより厳格な規制
・ 決済機構に対する規制における取引プラットフォームおよび中央決済機関（クリアリングハウス）の
役割の強化
この法的および規制環境の変化の中で、これらの新たな措置がナティクシスに対してどのような影響を及
ぼすか予想することは不可能である。ナティクシスは、プログラムを更新または開発してこれらの新たな法
的処置および規制措置に対処するため、またはそれに対応もしくはそれを見越して、情報技術システムを更
新および開発するための膨大な費用を被り、かつ今後も被る可能性がある。かかる努力にもかかわらず、ナ
ティクシスはまた、すべての適用ある法律および規制を完全に遵守することができない可能性があり、ナ
ティクシスは罰金または行政処分を受ける可能性がある。さらに、新しい法的および規制措置は、ナティク
シスに対して、事業を適応させるよう要求する可能性ならびに／またはナティクシスの業績および財政状態
に対し悪影響を及ぼす可能性がある。最後に、新しい規制は、ナティクシスに対し、費用のかかる時期もし
くは困難な時期に新しい資本の調達を要求する可能性があり、またはかかる新規制は、ナティクシスの全体
的な資金調達費用を増加させる可能性がある。
保険事業に関するリスク
市場状況の悪化、特に金利の過度の上昇または下落の動向は、ナティクシスの保険事業およびその利益に重
大な悪影響を及ぼす可能性がある。
生命保険事業において、ナティクシスの保険関係会社がさらされている主なリスクは、市場リスクであ
る。市場リスクへのエクスポージャーは、主にユーロ建ての貯蓄ファンドの範囲の資本保証およびリターン
へのコミットメントである。
ナティクシスの一般的なファンドは、主に債券で構成されているため、市場リスクの中でも、金利リスク
がナティクシスにとって構造上重要である。金利リスクの変動により、以下の可能性がある。
・ 金利が高い場合：（新規投資がより魅力的になることにより、）ユーロ建ての募集の競争力が低下
し、既発債の未実現損失を伴う不利な期間での償還の波を引き起こす。
・ 金利が低い場合：長期において、一般的なファンドのリターンが資本保証を満たすことができなくな
るほど低下する。
一般的なファンドの配分により、スプレッドの拡大および株式市場の下落もまた、ナティクシスの保険事
業の業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
保険業者による見込み保険金請求費用とナティクシスが保険契約者に実際に支払う給付金との不一致は、ナ
ティクシスの損害保険事業、業績および財政状態に重大な悪影響を与える可能性がある。
損害保険事業において、ナティクシスの保険関係会社がさらされている主なリスクは、引受リスクであ
る。このリスクは、第一に、実際に受けた請求とこれらの請求に対して補償金として実際に支払う給付金と
の不一致に起因しており、第二に、ナティクシスの保険商品の価格を設定するために、および補償の可能性
のための技術的準備金を設けるために、関係会社が使用する想定に起因している。
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ナティクシスは、自身の経験ならびに保険商品の価格決定および関連する責任準備金の設定に使用される
情報を含む業界データを使用して、将来の保険給付の見積りを発展させる。しかし、実際の経験がこれらの
予測と一致する保証はなく、世界的流行病または自然災害などの予想外のリスクが予測された保険契約者に
対 する支払いよりも高くなる可能性がある。
ナティクシスにより保険契約者へ支払われる実際の利益が、最初に将来の保険契約準備金に使用される基
礎となる仮定より高い限り、または事象もしくは流行によってナティクシスが基礎となる仮定を変更する場
合、ナティクシスは、ナティクシスの損害保険事業、経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性があ
る、予想を上回る負債にさらされるおそれがある。
ナティクシスの有価証券の保有に関するリスク
ナティクシスが破綻処理手続を行う場合、ナティクシスの証券保有者および他のナティクシスの債権者は、
損失を被る可能性がある。
信用機関および投資会社の再生・破綻処理の枠組を制定する欧州規制ならびにかかる規則をフランス法に
組み込んだ条文（「BRRD規制」）は、主に「ベイルイン」権限を破綻処理当局に対して付与する単一破綻処
理制度を設けることを目的としている。これらの権限の目的は、財務システムに関係するシステミック・リ
スクに対応することであり、より具体的には、危機が発生した場合に国の財務介入を防ぐことである。BRRD
の対象である金融機関（または金融機関が所属するグループ）が破綻もしくは破綻しかけた場合、これらの
権限により、破綻処理当局は、金融機関の株式に対する適格有価証券およびコミットメントの機能を失わせ
る、取り消すまたは変換することができる。
さらに、これらの「ベイルイン」制度を利用する選択肢に加えて、BRRDにより、破綻処理当局はより広い
権限が与えられ、（１）金融機関に対して第三者に事業を売却するよう要求すること、（２）負債性金融商
品に関して、債務者として第三者を代理すること、および（３）以前発行された債務証書の条項を修正する
ことができる。
Groupe BPCE の構成員として、ナティクシスは、ナティクシスおよびGroupe BPCEが同時に破綻した場合、
破綻処理手続を行う可能性がある。関連する破綻処理当局は、破綻処理手続をBPCEの水準であるGroupe BPCE
の「シングル・ポイント・オブ・エントリー」で管理している。
ナティクシスまたはGroupe BPCEの財政状態が悪化したまたは悪化していると認識された場合、BRRDで規定
されたかかる権限の存在がナティクシスの有価証券の市場価格をより急速に下落させる可能性がある。
破綻処理手続がGroupe BPCEの水準で実施された場合、BRRDで規定された正当な権限ある当局の執行により
以下の可能性が考えられる。
・ ナティクシスの資本証券の全部または一部の評価減による、これらの証券の価値のすべてまたは一部
の損失
・ ナティクシスの株式に対する適格有価証券の全部または一部の転換による、ナティクシスの株式の不
必要な保有およびこれらの株式を転売した場合の潜在的な財務損失
・ 金銭的条件および償還条件を変更できる金融商品の契約上の条件を変更すること。かかる変更が利率
の低下または満期の延長につながり、上記金融商品の価値に悪影響を与える可能性がある。
また、破綻処理手続の実施により、かかる証券に対するナティクシスの支払能力、またはより一般的に
は、第三者に対して債務を履行するナティクシスの信用が著しく影響を受ける可能性がある。
(2) リスク管理
(a) ナティクシスの内部統制システムの組織
ナティクシスの内部統制システムは、法的要件および規制要件に従い、様々な業務に内在するリスクの計
測、監督および管理を行う機関によって実施されるすべての手順を網羅する。かかる内部統制システムは、
銀行部門、支払サービス部門および投資サービス部門の企業の内部統制に関する2014年11月３日付フランス
省令に定められる規定に準拠している。
かかる内部統制システムは、出資企業グループにより行使される統制枠組の範囲において、リスクに対す
る統合されたアプローチを保証することを目的とし、BPCEが規定した原則と合致するように構築される。
その目的は、当行の社内業務の有効性と質、社内および社外に配布される会計および財務情報の信頼性、
業務の安全性ならびに法律、規則および社内規定の遵守を確実にすることである。
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① 内部統制システムの概要
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの内部統制システムは、以下の事項で構成されている。
・ 内部手続ならびに法的要件および規制要件に従い、業務スタッフ自身が担当する手続に関して行う
第一段階の永久統制 。
・ 業務スタッフから独立した、４つの部門によって行われる 第二段階の永久統制 。
－ 会社秘書役に直属する コンプライアンス部門 は、とりわけコンプライアンス・リスクの管理、
第一段階の永久統制システムの組織および第二段階の統制の実施に関して責任を有する。
－ コンプライアンス部門に直属する ITシステム・セキュリティおよび事業継続性（ITSS-BC）部門
は、リスクを評価し、情報システム・セキュリティおよび事業継続性に関する方針を策定し、
それらが確実に正しく適用されるようにする。
－ 最高リスク管理責任者が代表を務める リスク部門 は、最高経営責任者に直属し、事業活動に内
在するリスク、とりわけ信用および取引相手方リスク、市場および流動性リスク、オペレー
ショナル・リスクならびにモデル・リスクについて測定、監督および管理する責任を有する。
－ 会計および比率部門内にあり、機能的にはコンプライアンス部門に直属する 財務審査チーム
は、会計および規制に関する情報の質および正確性の検証を行う。
・ 内部監査部門が行う 定期的統制 。内部監査部門は最高経営責任者に直属し、事業がさらされるリス
クを評価する定期的監査を行い、内部統制システム全体の有効性を確保する。
会社秘書役は、 永久統制に責任を有し 、それらの一貫性および有効性を確保する。
ナティクシスは、当行全体における内部統制機構の一貫性を保つために 統制に携わる機能を世界的規模
で体系化している 。子会社または事業における第二段階の永久的および定期的統制に携わる機能は、子会
社の場合は職務ごとに、事業分野の場合は階層ごとに、該当するナティクシスの中央統制部門に直属す
る。
かかる組織の目的は、以下の原則を順守していることを確実にすることである。
・ とりわけ会計担当チームにおける、取引の実施に責任を有する部署と取引の承認に責任を有する部
署との間での職務の厳密な分担
・ 取引を請け負い、認証する責任を有する業務および職務に関する部署とそれらを統制する部署との
間での厳密な独立性
システム全体の調整は、 統制機能調整委員会 が行う。
経営幹部 は、取締役会の監督の下、ナティクシスの内部統制システム全体の実施について責任を負う。
取締役会 は、経営幹部らからすべての重大なリスク、またそれに加えて決定されたリスク管理方針およ
び変更について、定期的に報告を受ける。
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■ ナティクシスの内部統制システムの組織
*
階層的には財務内の会計および比率部門に直属し、機能的にはコンプライアンス部門に直属する財務審
査部門によって行われる会計、財務および規制上の統制。
② 統制機能調整委員会
統制機能調整委員会（CFCC）は、ナティクシスの最高経営責任者またはその代理である会社秘書役が議
長を務める。当該委員会は、リスク部門長、コンプライアンス部門長、内部監査部門長、また、規制およ
び会計審査チーム長、BPCEのリスク部門、コンプライアンスおよび永久統制の会社秘書役ならびに、必要
に応じ、一定の業務部門または職務部門のマネージャーにより構成される。CFCCは以下のとおり全体の内
部統制システムを調整する。
・ 組織および統制業務計画に関するあらゆる問題を取り扱う。
・ 連結範囲での緊急のまたは反復的なリスク分野を洗い出し、重大な異常を発見した場合は執行機関
に報告する（例えば、主な是正措置の未処理分を監視する。）。
・ 内部または外部の統制機能の担当者または規制当局により現在行われている統制業務の最新情報を
執行機関に提供し、それらの結果を業務の事業分野に確実に検討させる。
2018 年には、３回のCFCCの会合が開かれた。
外部監査の結果（BPCEの一般的調査部門、法定監査人、規制当局または監督機関等によって実施され
る。）によって補完される、かかるシステムの下実施される統制の結果は、取締役会の派生機関である監
査委員会およびリスク委員会を経由して取締役会に報告される。
③ 第一段階の永久統制
第一段階の永久統制は、内部手続ならびに法的要件および規制要件に従い、業務スタッフまたは職務ス
タッフが自身で行う取引に関して実施される。取引は、業務スタッフ自身による統制に従うことがあり
（レベル1.1）、また、ライン管理部門またはかかる取引を認証する責任を有する職務部門により、別個の
統制（レベル1.2）に従うこともある。
第一段階の統制は、業績を強固なものとし、リスク範囲を特定し、報告書を作成するために使用される
専用ツールに集中している。コンプライアンス部門は、業務部門または職務部門がその統制を定め、更新
することを支援する。
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2018 年12月31日には、2,286件のレベル1.2の統制が報告された（ほぼ四半期ベース）。
④ 第二段階の永久統制
第二段階の永久統制は、業務スタッフから独立した４つの部門が行う。
コンプライアンス部門 は、主に、顧客保護、職業倫理およびコンプライアンス、市場における不正行為
ならびに金融セキュリティという分野における第二段階の永久統制を行う。2018年12月31日現在、3,715件
の第二段階の統制が評価された （コンプライアンスおよびITSS-BCに関する詳細については、「(h) コンプ
ライアンス・リスク」を参照のこと。） 。
IT システム・セキュリティおよび事業継続 （ITSS-BC）につき、当該部門の主な役割は、セキュリティ基
準を規定および監督することである （「(h) コンプライアンス・リスク」を参照のこと。） 。第二段階の
統制計画には、２つの部分があり、１つの部分は、Groupe BPCEと共有され、もう１つの部分は、ナティク
シス固有のものであり、これは、リスクに基づくアプローチによるものである。かかる統制は、貢献者
（情報システム・セキュリティ部門または許可を行う適切なセキュリティ代表者）により報告される第一
段階の統制に基づき実行される。ITSS-BCは、毎年約6,000件の第二段階の統制を行っている。
リスク部門 は、信用および取引相手方リスク、市場および流動性リスク、総合的な金利リスク、オペ
レーショナル・リスクならびにモデル・リスクに関して統制を行う。保険業務および資産運用業務に関連
した個別リスクは、これらの統制に含まれ、その活動範囲はナティクシスの連結の範囲内のすべての事業
体を対象とする （詳細については、本「(2) リスク管理」を参照のこと。） 。
会計および比率部門内の 財務審査 チームは、機能的にはコンプライアンス部門に直属する。当該チーム
は、財務部門により作成された会計、税金申告および規制報告を網羅する統制システムの実施を通して、
会計および財務情報の精度を改善する役割を果たす。
⑤ 定期的な統制
2014 年11月３日付フランス省令の意味の範囲内における第三段階の統制、すなわち定期的な統制は、内
部監査部門により行われる。
この点において、内部監査部門はすべての運営事業体および支援部門から独立している。当該部門は業
務上の役割を持たないことから、利益相反の立場に立つことも一切ない。当該部門は、ナティクシスの最
高経営責任者に直属する。2018年末に改訂されたナティクシスの監査憲章に基づき、内部監査部門は、当
該部門と対応するBPCEの部門と、職務上密接な関係を有する。かかる方針に基づき、内部監査部門はナ
ティクシスの全体的な監査機能を調整し、Groupe BPCEの内部監査機能の一部となっている。
内部監査部門は、そのすべての活動およびプロジェクトについて、リスク委員会に報告し、リスク委員
会は、かかる報告を受け、取締役会へ概括報告書を提出する。
当該部門は、ナティクシス全体（親会社、子会社および支店）にわたり監査を行い、実施された多様な
事業活動により生じるあらゆる種類のリスクを網羅する。当該部門は、すべての情報（機密か機密でない
かを問わず）を完全かつ無制限に入手できる。その調査領域は、ナティクシスの業務活動のすべて、ナ
ティクシスの職務部門（特に事業体において永久統制任務を担当する職務部門を含む。）および外部委託
活動を含む。すべての事業分野に関して、かかる監査は、監査過程における既存の統制のポイントの適切
性の評価、また、関連する活動より生じるリスクの評価につながる。当該部門は、業務部門および永久的
統制チームにより行われる分野における反復的な業務を活用する。 監査は、監査されるリスクを統制また
は管理するためのメカニズムの包括性および頑健性を強化する、優先順位に従った助言へとつながる。
BPCE の会長および一般的調査部門、ナティクシスのリスク委員会の議長および上級経営陣ならびに監査
された部署に対して、報告書が提出される。
内部監査部門は、助言の実施を監視し、リスク委員会の議長を経由してナティクシスの上級経営委員
会、リスク委員会および取締役会に対して監査結果を提示する。この目的に向けて、当該部門は、デュー
ディリジェンスを行い、再監査を実施する。
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ナティクシスの内部監査部門の仕事は、Groupe BPCEの一般的調査部門と連携して作成および遂行され、
その後上級経営委員会の様々な委員の助言を受けた年次の監査計画に基づいている。監査計画は、干渉の
頻度を定めまたリスクに資源を適合させる４ヶ年計画の一部である。
監査計画は、上級経営陣から要求があった場合または状況により必要な場合、年度の途中で変更される
可能性がある。内部監査部門は、通常の監査業務に加え、年度中に発生し監査計画に当初含まれていな
かった問題に対処するため、特別監査を実施することができる。
ナティクシスの年次のまたは複数年にわたる監査計画は、ナティクシスの最高経営責任者の承認を受け
る。年次の監査計画は、ナティクシスのリスク委員会およびBPCEにより検討され、ナティクシスの取締役
会に承認される。
2018 年、内部監査部門は、ナティクシスの活動がさらされているすべての種類のリスクに関連する監査
職務を行った。当該部門は、その資源の大半を、新しい義務（債務不履行の新たな定義、ICAAP）に関して
ナティクシスと提携することで規制に関する職務に、またナティクシスの子会社において、ナティクシス
および子会社の間で締結された監査契約に従って行われた職務に充てている。
2018 年において、複数の専門家計画に内部監査部門の従業員全員が関与した。これらは以下を含む。
・ 2017年に行われた監査の質についての自己評価に関与する外部コンサルタントが、2018年の独立し
た監査に対応すること。
・ 2017年および2018年の監査に対する助言の大半を実施することにより監査の質を向上し、勧告書の
ターンアラウンドの時間を削減するというさらなる措置を講じること。
・ データサイエンス（専門家の採用およびすべての監査に関して全般的に使用する専門的なツールの
厳選）の分野における専門知識を構築することで、ナティクシスの内部監査部の組織および人事を
強化すること。
・ ９つの国外および子会社の監査チームの業務に関する一般的な監督を強化すること（監査計画の実
施、監査官の技能および研修の形式化ならびに追及等）。
・ 当行グループで利用されているシステムと同様、助言が適時に実施されていない場合常に作動する
警告をプラットフォームおよび子会社に導入することで、助言を追求するシステムを強化するこ
と。
・ 研修プログラムの向上およびその内容の見直し（特に規制の改訂を含めること。）により、内部監
査チームのスキルを向上させること。
・ BPCEの一般的調査部門と連携して行われる監査指針の作成および更新作業を継続し、モデル・リス
クを監督するツールを実施すること。
最後に、ナティクシスの内部監査部門は、複数のプロジェクトおよび職務において、当該部門と対応す
るBPCEの部門と連携して取り組んだ。かかる２つの部門は、2018年中に８回の会合を開いた。これらの会
合は、監査計画および実践に関する問題ならびにリスク評価および職務評価（一般的調査調整委員会）に
関連した問題に対処するための場を提供した。
(b) ガバナンスおよびリスク管理システム
① リスク管理の枠組
ナティクシスのリスク管理は、独立した統制機能に基づいており、それぞれその監督の対象範囲内に含
まれるリスクに対応している。
リスク管理機能は、リスク部門により実施され、すべての範囲および地理的地域を網羅する独立したグ
ローバルなマトリクスとして構成されている。
同機能は、リスク選好の枠組を管理し、Groupe BPCEのリスク方針に一致するリスク方針を承認のため上
級経営陣に推奨し、以下の分野における原則および規則に関する上級経営陣への提案を行う。
・ リスクの意思決定手順
・ 限度承認
・ リスク測定
・ リスク監督
同機能はまた、リスク・モデル管理枠組の拡大の一環として独立してモデルの認証を行う。
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ナティクシスのグローバルリスク委員会という最もレベルの高い委員会は、委員会の構造において必須
の役割を果たし、四半期ごとに集う。
さらに、同機能は、分析および成果をナティクシスの経営幹部、ナティクシスの監督機関およびGroupe
BPCEへ提出し、その作業につき定期的に報告する。リスク統合チームは、様々なリスク（信用リスク、市
場リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスク、モデル・リスク等）を示すスコアカードの使用に
より、連結リスクの概観を作成する。これらの責任を果たすために、リスク部門は、ナティクシスの中核
事業の活動のために適合され、そのモデリングおよびリスクの種類ごとの定量化方法を適用するITシステ
ムを利用する。
ナティクシスの構造的な貸借対照表上のリスクの管理および監視は、資産負債管理委員会（すなわち、
「ALM委員会」）の権限の下で行われる。ALM委員会の監視対象には、総合的な金利リスク、流動性リス
ク、構造的な外国為替リスクおよびレバレッジリスクが含まれる。
コンプライアンス機能は、Natixis S.A.ならびにそのフランス国内外の支店および子会社のコンプライ
アンス・リスク管理システムを監視する。また、同機能は、不正リスクの防止、情報システムのセキュリ
ティおよび事業継続性を管理している。
その業務規則は、上級経営委員会により承認された憲章により統制されている。
助言、意識の向上およびトレーニングといったコンプライアンス機能である予防措置は、ナティクシス
のコンプライアンス・リスク管理を向上させるための主要な推進力である。
② 組織
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
リスク管理ガバナンスは、銀行の全レベルを含む構造化された組織である。
・ 取締役会およびその特別委員会（リスク委員会、監査委員会等）
・ 銀行内の経営幹部および特別リスク委員会
・ 事業から独立した中央部門
・ 事業（資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング、保険、専門金融サービス）
取締役会および委員会
取締役会（および取締役会の派生機関であるリスク委員会）は、ナティクシスのリスク選好に最終的な
承認を与え、その適用を監視する。
ナティクシスの取締役会の責任の下、リスク委員会の主要な職務は以下のとおりである。
・ 現在および将来における当行の全体的な戦略およびリスク選好についての取締役会への助言
・ 経営幹部および最高リスク管理責任者によるかかる戦略の実施に関する、取締役会の検査の支援
・ 内部統制およびリスク管理システムの有効性の監督
リスク委員会は、2018事業年度に５回会合を開いた。
さらに、2016年７月以降、リスク委員会は、ドッド・フランク法の米国規制要件のとおり、米国リスク
委員会として会合を開いている。米国リスク委員会は、リスク委員会と同様の構造を有しており、ナティ
クシスの米国における業務（「共同米国業務」）に関わるリスクの監督に責任を負う。
ナティクシスの監査委員会の職務は、基本的に以下のとおりである。
・ 財務情報（財務書類、経営報告書等）の作成過程の監視およびかかる情報の完全性を保証するため
の提言
・ ナティクシスの予算案および重要なオフバランスシートのコミットメントに加えて、四半期、半期
および年次の連結財務諸表および年次の個別財務諸表の法定監査の監督を行うこと（これらの書類
は、事前に十分な余裕を持ってナティクシスの取締役会に提示できるようにする。）。半期および
年次の経営報告書の監督
・ 会計および財務情報の作成および処理の手順に関連する内部統制およびリスク管理のシステムの有
効性の監督
・ 監査人の独立性の確保
・ 監査人の職務の遂行の監督
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監査委員会は、2018事業年度に５回会合を開いた。
当行の経営幹部およびリスクに関する特別委員会
経営幹部は、取締役会の監督の下、ナティクシスの内部統制システム全体の実施について責任を負う。
当行の経営幹部の少なくとも１人またはその代理人の１人が、当行のリスクに関する主要な特別委員会
の議長を務める。
・ グローバルリスク委員会（CRG）、ナティクシスの信用委員会、市場リスク委員会、オペレーショナ
ル・リスク委員会、警戒リストおよび引当委員会
・ ALM委員会
・ 統制機能調整委員会
経営幹部らは、取締役会にすべての重大なリスク、またそれに加えて決定されたリスク管理方針および
変更について、定期的に報告する。
中央部門
中央部門は、最高財務責任者に直属している。
・ 会計および比率部門 は、会計および規制に関する情報に責任を負う。
・ 財務管理部門 は、ALMおよびその枠組（基準、上限など）を監督する。
・ 財務および監督部門 は、予算手続を担当する。
・ 課税部門 は、税法の遵守を確保する。
最高経営責任者に直属する リスク部門 は、事業活動に内在するリスク、とりわけ市場および流動性リス
ク、信用および取引相手方リスク、オペレーショナル・リスクならびにモデル・リスクについて測定、監
督および管理する責任を有する。
会社秘書役に直属する コンプライアンス部門 は、主に、コンプライアンス・リスクの管理および関連す
る管理システムの運営に責任を有する。
同様に会社秘書役に直属する 法務部門 は、法務規制コンプライアンスを確保する。
内部監査部門 は最高経営責任者に直属し、監査プロセスにおける現状の統制のポイントの監査を行い、
監査中の活動から生じたリスクを評価する。
人事部 は、報酬方針に関与しており、その適用を監視する。
中央部門は、上級経営陣にリスク開発および当行の管理に関する必要な情報を提供する。
事業分野
ナティクシスの事業体は、それぞれ、 その範囲内のリスクにつき第一段階の管理に責任を有する。
業務スタッフは、内部手続に従い、立法要件および規制要件に沿って実行された取引に関して、第一段
階の永久統制を執り行う。その統制は、関連する取引の承認に責任を負っている職務部門により執り行わ
れ得る。
③ リスク文化
ナティクシスは、その組織構造のあらゆるレベルにおいて、強固なリスク文化により特徴付けられてい
る。
そのリスク文化は、リスク憲章に規定されているように、リスク機能の指針の中心となる。リスク憲章
の優先事項は以下の３つである。
・ 銀行の主要なリスク（信用、市場およびオペレーショナル）のすべてをカバーするリスク政策、基
準および手続の概要を展開させ、銀行の戦略的ビジョンおよびリスク選好の概要を示すことによ
り、銀行内のベストプラクティスを調和させること。
・ グローバルな自己啓発キャンペーン（公告、ゴールデンルール、イントラネットでの情報）の運営
ならびにオペレーショナル・リスクに関する新たなe-ラーニングモジュール（現在はすべてのス
タッフに義務化されている。）を実施すること。
・ 規制上の進展に関連する主要な議題に関する、すべてのスタッフが対象の研修を促進すること。
さらに、2017年12月にナティクシスが導入した新たな行動規範は、すべての従業員に適用される行動規
則を定義し、さらなる関与および説明責任を促すため、リスク文化を根付かせるにあたり、効果的な手段
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となっている。４つの指針は、ナティクシスのDNAの構成要素として機能し、各職務および機能に適応され
ている。指針は、以下のテーマに分類される。
・ 顧客中心であること。
・ 倫理的に行動すること。
・ 社会に対して責任を持って行動すること。
・ ナティクシスおよびGroupe BPCEの資産や評判を保護すること。
すべての従業員に義務化されたe-ラーニングが開設された。かかるプラットフォームは、各事業体に適
応するパフォーマンス指標およびダッシュボードを定めることで使用可能な状態となり、実施された。
その後、各事業体向けに開催された委員会の場で、分析が提示された。かかる委員会には、事業分野部
門、人事部門、コンプライアンス部門およびリスク部門の４つの部門が結集した。
最後に、ナティクシスの報酬方針は、リスクが適切に管理されることを確保すると同時に、当行の従業
員の長期的なコミットメントを奨励するように構成されている。
④ リスク選好
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスのリスク選好は、その事業モデルおよび戦略の範囲内で当行が負うことをいとわないリス
クの性質および度合いとして定義される。
リスク選好は、ナティクシスの戦略計画、予算手続および事業活動と一致し、リスク選好に関する
Groupe BPCEの全般的な枠組に含まれる。これは、以下の２つの項目に基づく。
１. リスク選好報告書（RAS）：質的および量的観点において、当行がとる準備のできているリスクを設
定する。
２. リスク選好枠組（RAF）：組織の主要な手続とRASを実行に移すための統制の実施との接点を規定す
る。
リスク選好は、上級経営陣が１年ごとに見直し、リスク委員会と協議の上、取締役会により承認され
る。
リスク選好報告書
ナティクシスのリスク選好の原則は、その事業モデルの遂行にあたり、当行がとる準備のできているあ
らゆる種類のリスクの選定および管理に由来している。かかる原則は、ナティクシスの包括的な戦略ガイ
ドラインとそのリスク管理能力との一貫性を確保している。
ナティクシスが展開する事業モデルは、自身の特化している分野（コーポレート・ファイナンス、資本
市場活動、資産運用、保険、サービスおよび専門金融サービス）に基づいており、自身の顧客および
Groupe BPCEの顧客のニーズに応えている。
当行は、希少な資源（資本、流動性、貸借対照表）の消費とのバランスがとれた持続的かつ一貫性のあ
る収益性を追い求めている。当行は、習得していない業務には従事しない。
リスク／収益比率が高い業務は、厳正なる選考および監視の対象となっている。特に市場リスク管理
は、非常に選択的な投資アプローチを有し、極端なリスクへの限られた許容誤差および徹底した監視の対
象にもなっている。
ナティクシスは、本質的にコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング、資産運用
およびウェルス・マネジメント、保険ならびに専門金融サービス事業の一部としてリスクを負う。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびに専門金融サービスの貸出
業務により生じる信用リスクは、事業および子会社に採用される個別のリスク政策、取引相手方、
部門および国別に定義される集中制限に基づき、ならびにポートフォリオに対する広範囲の監視を
通じて管理される。ナティクシスは、独立した分析および様々な信用委員会を通じて、発行預託金
の選択的管理を確保する。
・ レバレッジおよび流動性リスクは、Groupe BPCEのリスクの枠組に含まれている。BPCEが流動性およ
び自己資本保証をもたらすため、ナティクシスはBPCEのリスク政策を自身の組織に適用している。
これら２つのリスクにより、専用の枠組および管理目的を用いた希少な資源の管理に寄与する個別
の目的が発生する。ナティクシスは、その資金源だけでなくGroupe BPCEの資金源を多様化する戦略
を監督しており、ストレスのかかった状況に耐えるためのソルベンシー比率を管理している。
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・ 市場リスクは、自身の顧客のニーズを満たすことを目的とし、あらゆる形の自己勘定売買を除くCIB
におけるナティクシスの市場活動から生じる。このリスクは、リスク政策ならびに個別の質的およ
び量的指標の主要部分に従って管理される。
・ オペレーショナル・リスクは、当行のすべての事業分野および機能に内在しており、共有データ収
集ツールを用いて管理される。事業分野および地理的地域全体に展開されるシステムが、リスクを
マッピングし、是正および予防措置制度を適切に実施するために用いられる。
・ モデル・リスクは、主に評価、リスクおよび資本モデルに関連するCIBの業務に影響を及ぼす。
・ ナティクシスは、金融セキュリティ（マネーロンダリング防止、テロ行為、汚職および不正）、コ
ンプライアンスおよび顧客保護の領域において、フランス国内外で業務を管理する法律、規則、基
準を徹底的に監視することを約束している。
・ ナティクシスの最も重要な資産は、自身の評判および顧客との関係である。そのため、顧客の利益
が最優先され、当行は、（事業活動、事業体または地理的地域に関係なく）最高レベルの倫理基準
で営業することに専念し、取引の遂行や安全の最たる基準に従っている。Groupe BPCEとともに、ナ
ティクシスは、事前／事後アプローチを兼ね備える指標を用いてそのレピュテーション・リスクを
入念に監視する。
リスク選好枠組
特定された各リスクおよび選択された各指標について、リスク選好が機能するメカニズムは、２つの連
続するレベルに依拠している。
・ 事業分野に割り当てられるリスク・エンベロープを設定する全体的な上限
・ 上限を超えた場合、ナティクシスの事業の継続および／または安定性にリスクを与える可能性があ
り、直ちに取締役会、BPCEおよびECBへ報告する必要のある最大リスクの注意閾値
かかる業務枠組は、リスクのタイプ（信用および集中リスク、市場リスク、流動性およびレバレッジリ
スク、オペレーショナル・リスク、ソルベンシー・リスク等）に応じて適用され、ナティクシスの既存の
測定および報告システムに依拠している。
同枠組は、定期的に見直され、強化され、また取締役会のリスク委員会に提示される。
リスク選好枠組は、特に下記に関する、ナティクシスの主要な手続の一部を形成する。
・ リスク特定：ナティクシスが直面しているまたは直面する可能性のあるリスクの概要を示すため、
毎年リスクが示される。当該アプローチにより、重要なリスクを特定することができ、その指標は
リスク選好枠組内に含まれている。
・ 予算過程および全体的なストレス・テスト
システム上重要な金融機関に関する規則に従って、Groupe BPCEは再建・破綻処理計画（PRR）を作成し
た。
⑤ リスク類型論
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、特に規制要件の結果により変更する可能性のある業務に伴う一連のリスクにさらされ
ている。
信用リスク
信用リスクは、債務者が契約上の義務を履行できないことによる財務上の損失のリスクである。債務者
の返済不能の可能性およびその場合予想される回収率の程度の評価が、信用の質の測定における主要な要
因である。債務者は、銀行、工業または商業会社、ソブリン国家および様々な事業体、投資ファンド、ま
たは自然人である可能性がある。信用リスクは、かかる状況がデフォルト率の上昇を生じる可能性がある
限り、経済的不確実性の期間に増加する。
信用リスクは、融資業務だけでなく、ナティクシスを取引相手方デフォルトのリスクにさらすその他の
業務、特に資本市場における金融商品の取引業務およびその決済・分配業務に影響を及ぼす。
取引相手方リスク
取引相手方リスクは、市場取引において取引相手方がデフォルトした際にさらされるリスクである。取
引相手方リスクは、市場パラメーターの動きにより変化する。
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ナティクシスは、その顧客と共に実行している取引（例えば、店頭デリバティブ（スワップ、オプショ
ン等）、証券貸借および再購入契約）により当該リスクにさらされている。
証券化リスク
証券化とは、特定目的事業体（通常、証券化ファンドまたは「コンデュイット」）に置かれる一連のエ
クスポージャーに固有の信用リスクを含む取引であり、その後、通常は投資家に販売する目的で、各トラ
ンシェに分けられる。特定目的事業体（SPE）は、ある場合には投資家により直接引き受けられるか、短期
満期債券（財務省債券またはコマーシャルペーパー）を発行することにより株式の購入をリファイナンス
するマルチセラー・コンデュイットによって引き受けられる株式を発行する。
格付機関は、投資家に対して販売される株式の信用度を評価する。
一般的に、証券化には下記の特徴がある。
・ 結果としてナティクシスにより組成された取引のリスクを物質的に移転させる。
・ 取引の過程で行われる決済は、裏付けとなるエクスポージャーの業績によって決まる。
・ 取引により定義される各トランシェの劣後は、リスク移転期間における損失の配分を決定する。
市場リスク
市場リスクとは、市場パラメーターの動きの悪化により発生する価値損失のリスクである。これらのパ
ラメーターは、債券価格、金利、証券および商品価格、デリバティブ価格ならびに外国為替相場を含む。
資産流動性は、市場リスクの重要な構成要素である。流動性が不十分かまたは全くない場合（例えば、
取引数の減少または特定の資産の需給の著しい不均衡によるもの。）、金融商品またはその他の譲渡可能
資産は、見積価格で取引できない可能性がある。
流動性の欠如は、資本市場へのアクセスの減少、不測の現金もしくは資本の必要性、または法的規則に
つながる可能性がある。
オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、不十分もしくは失敗した内部プロセス、人材、情報システムまたは財
務、規制、法律もしくは評判による影響といった外部的事象による損失のリスクである。
Groupe BPCE の保険部門は、保険をかけられるオペレーショナル・リスクの分析および適切な保険を適用
することに責任を負っている。ナティクシスおよびその子会社は、詐欺、横領および窃盗により生じる可
能性のある重大な結果、営業損失またはナティクシスもしくはその子会社もしくはナティクシスが責任を
負う従業員の民事責任の影響に対するGroupe BPCEと共通の保険方針を享受する。
モデル・リスク
モデル・リスクとは、評価モデル、規制上の資本モデルもしくはその他のモデルの定義、実行または使
用の際に生じるエラーを起因とする、直接的な経済損失またはイメージに関わる問題、訴訟もしくは風評
被害の結果として生じる経済損失のリスクである。
総合的な金利リスク
ナティクシスの総合的な金利リスクは、資産および負債の金利の不一致に起因する銀行業務ポートフォ
リオに対する損失リスクとして定義される。
大半のコーポレート銀行兼投資銀行と同様に、ナティクシスは構造的な金利ポジションが生じる資産お
よび負債をほとんど有していない。ナティクシスの総合的な金利リスクは、契約上の取引に関連する。最
も重要なポジションは、イールド・カーブのショートエンドに対するエクスポージャーに関するもので、
主にIBORの金利決定日の時間差に連動する。したがって、銀行レベルでは二次的リスクとして分類され
る。
流動性リスク
流動性リスクとは、資産と負債の満期における超過分によって、ナティクシスが債権者に対する責務を
果たすことができなくなるリスクである。例えば、多額の顧客預金の引出し、信用危機または市場全体の
流動性危機が生じる場合に、かかるリスクが発生する。コーポレート銀行兼投資銀行として、ナティクシ
スに対するかかるリスクは、主に契約上の満期を有する取引間のポジションの不一致によって生じる。こ
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れは、リテール・バンクに比べてナティクシスには安定的かつ恒久的な顧客資源が限られていることや、
一部には業務の資金調達を市場で行っているからである。
スプレッド・リスクとは、固定マージン長期資産を受けて流動性危機が発生した場合、または利用可能
資産額と比較して高い利率の長期ファンドに再投資せざるを得ない場合に、資金調達費用が増加するリス
クである。
構造的な為替リスク
構造的な為替リスクとは、純投資の通貨（同一の通貨購入によってリファイナンスされる。）と株式の
通貨の不一致に起因して、連結会計に使用される通貨に対する為替相場の不利な変動によって生じる譲渡
可能株式の損失リスクとして定義される。
ナティクシスの構造的な為替リスクの大部分は、米ドルで資金調達が行われた海外の支店および子会社
の連結に起因する同通貨の構造的ポジションに関連するものである。
コンプライアンス・リスク
コンプライアンス・リスクとは、フランス法令では、国内のもしくは直接適用できる欧州の細則もしく
は規則または経営幹部による指示であるかを問わず、監督機関の政策により発布された銀行業務および金
融活動に特有の規定の不遵守により生じる著しい財務上の損失または評判の毀損を伴う法的処分、行政処
分または懲戒処分のリスクをいう。このリスクは、定義上はオペレーショナル・リスクの下位カテゴリー
である。
サイバー・リスク
サイバー・リスクは、会社、従業員、パートナーおよび顧客に重大な損失を被らせることを目的とし、
デジタルにデータ（個人情報、銀行／保険情報、技術情報または戦略情報）、プロセスおよびユーザーを
操作する不当および／または不正な行為に起因するリスクである。 銀行情報システムの変化、それに付随
する新技術および関連サービスの外部委託の増加により、より高度化および自動化した攻撃を実行する新
たな機会がサイバー攻撃に提供されている。
ナティクシスの事業を行う能力は、その情報システムの入手可能性、保証されたデータの一貫性および
機密性の保証ならびに各取引のトレーサビリティにより決定される。
レピュテーション・リスク
レピュテーション・リスクとは、その信頼があらゆる点において通常の事業の遂行に不可欠である顧
客、取引相手方、供給者、従業員、株主、監督者またはその他の第三者からの当行に対する信頼を損なう
リスクをいう。
レピュテーション・リスクは、本質的に銀行が被るその他のリスクに付随するリスクである。
法的リスク
法的リスクとは、フランス法令の下、当行の業務に起因する可能性のある不正確性、不作為または不備
から生じる第三者との訴訟のリスクとして定義される。
その他のリスク
保険事業に関するリスク ：保険リスクとは、請求予想と実際の請求との間の不一致による利益に関する
リスクである。該当する保険商品によって、かかるリスクはマクロ経済的な変化、顧客行動の変化、公的
医療保険の変化、世界的流行病、事故および自然災害（例えば地震、産業災害またはテロ行為もしくは戦
争）に従い変化する。
戦略リスク ：選択した戦略に伴うリスクまたはナティクシスが戦略を実行できなかったことから生じる
リスクである。
気候リスク ：気候指数（気温、雨量、風、雪等）の変動に対して増加する事業の脆弱性を表す。
環境および社会的リスク ：ナティクシスが投資する顧客および企業の業務から生じる。
⑥ ストレス・テスト
ナティクシスは、リスクを動的に監視し、管理する包括的なストレス・テストメカニズムを開発した。
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そのセットは、リスク管理の枠組の不可欠な部分を担っており、ナティクシスの資本要件および規制要
件の計画プロセスに貢献する。
ナティクシスのストレス・テストメカニズムは、下記で構成されている。
・ 総合的な内部および外部のテスト
・ 定期的な規制上のテスト
・ 特定の対象範囲ごとのテスト
国際的な内部ストレス・テスト
国際的な内部ストレス・テストの目的は、基本的なシナリオの影響ならびに当行の損益計算書、リスク
加重資産および株式に係るストレス・シナリオの影響を評価することである。
経済リサーチ・チームにより提案される同シナリオは、Groupe BPCEの業務執行役員会の委員会により議
論および承認される。
同シナリオは、レベルまたは３年の期間における経済変数および財務変数（GDP、インフレ率、雇用率お
よび失業率、金利および為替レートおよびコモディティの価格等）に対する衝撃に変換される。これらの
変数は、損益計算書、リスク加重資産および株式のあらゆる総計に対してストレスを適用するため、ナ
ティクシスにより使用される予測モデルの要素として組み込まれる。
2018 年の１つ目のストレス・シナリオは、成長とインフレ率の急激な低下を起因とする、米国株式の指
数の急落およびイールド・カーブのフラット化に特徴付けられた。株式のボラティリティ指数は、リスク
の回避に伴い著しく上昇すると推定された。これは、あらゆる部門において長期利率が急落し、中央銀行
がその金融政策の引き締めを止めることに繋がる。イールド・カーブのフラット化は、金融企業に影響を
及ぼした可能性があるが、過剰流動性により金融市場に緊張感はあまり生じなかった。
２つ目のシナリオは、ナティクシスの収益にはるかに強い影響を示すよう開発されたものであり、Ｇ７
経済の活発化、インフレ率の上昇を示唆した。かかるシナリオは、原油価格の高騰により悪化することが
ある。過熱景気は、株式市場を急落させ、信用スプレッドの拡大を招く。長期利率の増加は、銀行部門に
著しい影響を及ぼし、2019年に開始する不動産市場を引き下げる。これらの衝撃は、世界貿易が減少する
一方で、様々な国において2020年のGDPを低下させる原因となる。
これらの予測は、財務変数および経済変数に見られる感度もしくは傾向または内部の歴史的データのい
ずれかに基づく内部モデルに基づいている。
このストレス・テストの結果は、上級経営委員会に承認され、取締役会のリスク委員会に提示された。
それらは、ナティクシスのソルベンシーの軌道構築の一環として分析された。かかる影響は、純利益（グ
ループ持分）、純収益および普通株式等Tier１において測定される。
規制上のストレス・テスト
規制上のストレス・テストは、ECB、EBAおよびその他の監督機関の特別要件に従っている。直近の規制
上のテストは、ECB向けにEBAにより作成された方法を使用して2018年に行われた。ナティクシスは、
Groupe BPCEの範囲に係るテストに貢献した。
特定のストレス・テスト
ナティクシスのリスク部門により実施された特定のストレス・テストの詳細は、本書の各セクションに
おいて記載されている（信用ストレス・テストについては、「(c) 信用リスクおよび取引相手方リスク －
⑨ 手続を監視する枠組」を、また市場ストレス・テストについては、「(e) 市場リスク－③ 市場リスク
の測定方法」を参照のこと。）。
(c) 信用リスクおよび取引相手方リスク
① 組織
リスク管理の枠組は、当行のすべての事業およびサポート業務の活発な関与を伴い、リスク部門により
監視される。すべての内部基準、方針および手続は、BPCEの枠組と一致しており、内部統制、規制上の変
更および当行のリスク選好の結果を考慮するために定期的に見直される。
信用リスク管理および統制は、職務の分担に従って実施される。したがって、リスク部門は、その他の
部門と共に、以下を行う様々な部門を通じて信用リスクの監視に責任を負う。
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・ 信用リスク方針および内部信用リスク管理手続を定義する。
・ 信用リスクの上限およびエクスポージャー閾値を設定する。
・ クレジットの承認および上限の承認のプロセスに従った信用リスクおよび取引相手方リスクの再分
析の後、取引の承認を発行する。
・ 内部格付の方法およびモデルを定義する。
・ 第二段階の永久統制を実施する。
・ エクスポージャーを監視し、 ナティクシスの 上級経営陣に報告する。
リスク部門の主要な職務は、各事業と連携しつつ、当行が取るリスクに関する関連性および有用性のあ
る情報に基づき、意見を述べることである。
信用決定は、事業分野およびリスク部門の特定の担当者の両方に付与された制限付きの権限内で行わ
れ、最高経営責任者または彼がそのために権限を与える者が、自ら承認する。かかる権限の付与は、取引
相手方の種類および内部信用格付ならびに取引契約の性質および期間により異なる。さらに、かかる権限
は、取引が、各部門および事業のリスク政策により設定された異なる基準を満たす場合にのみ行使され得
る。
ナティクシスは、BPCEと協力し、共同保有する資産クラスが適用対象となる格付方法を定義した。
② 目標および方針
ナティクシスのリスク方針は、当行のリスク選好、信用リスク管理および運営の枠組全体の構成要素と
して定義されている。当該方針は、リスク部門および当行の様々な事業分野による協議の産物であり、リ
スク負担の枠組を確立しながら、リスク選好およびナティクシスの事業分野または部門による戦略的見通
しを描くことを目的としている。
現在約20あるナティクシスのリスク方針は定期的に改訂され、コーポレート・バンキングおよびインベ
ストメント・バンキングの様々な事業分野（コーポレート、LBO、エアクラフト・ファイナンス、不動産
ファイナンス、プロジェクト・ファイナンス、商品ファイナンス、銀行、保険等）および子会社の様々な
事業（例えば、Natixis Leaseへの融資およびNatixis Factorへのファクタリング等）を網羅している。
当該リスク方針により設定される枠組は、ベストプラクティスに基づく推奨ならびに（定性的または定
量的に）厳格な監視基準、意思決定過程および通常の上限の承認のシステムに影響を 与える逸脱との間で
区別をつける。
定量的な枠組は通常以下に基づいている。
・ 事業分野または部門による取組みの上限
・ 取引相手方の種類、商品の種類、あるいは地理的地域による取組みのサブリミット
当該枠組は特定の部門または特定の種類のリスクに対し、当行の取組みが集中していないかの監視に役
立っている。
一方、定性的な枠組は以下の基準に基づいて構築されている。
・ 事業部門：優先部門、禁止部門
・ ターゲット：様々な基準（規模、格付、事業が展開されている国等）に基づいてターゲットとする
べきまたは除外すべき顧客
・ 構造：最長持続時間、財務比率、契約条項、担保契約等
・ 商品
リスク方針が適切に適用されていることを保証するため、ローン承認個別審査において、必要に応じて
調査が行われる。全体の調査も四半期ごとに実施され（上限および逸脱数との整合性の確認）、グローバ
ルリスク委員会に提出される。
③ 承認の一般原則
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの信用リスクの測定および管理手続は、以下のものに基づく。
・ 上限承認のシステムおよび意思決定の委員会により構築された、標準化されたリスク負担プロセス
・ ローン承認審査プロセスにおいて、リスク部門が実施した独立した分析
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・ 取引相手方リスクの標準化され、適合された評価を提供する格付手段および手法（これにより１年
以内のデフォルト率およびデフォルト時損失率を評価することが可能となる。）
・ ローン残額および信用限度の検討を行う情報システム
④ 取引相手方リスク管理
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
取引相手方リスク管理の原則は以下に基づいている。
・ 取引相手方リスクに対するエクスポージャー測定
・ 取引相手方リスクの上限および配分手続
・ 取引相手方リスクに関する価値調整（信用評価調整）
・ 取引相手方リスクの軽減
・ 特定の誤方向リスクの組込み
取引相手方リスクに対するエクスポージャー測定
ナティクシスは、その取引相手方リスクを測定および管理するために内部モデルを用いる。かかるモデ
ルは、主要なリスク要因に対するモンテカルロ型シミュレーションに基づいて、相殺および担保基準を考
慮しつつ各取引相手方およびエクスポージャーの存続期間全体の状況を測定する 。
このようにして、かかるモデルは、EPE（正の期待エクスポージャー）特性およびPFE（将来の潜在的エ
クスポージャー）特性を決定する。後者は、ナティクシスが取引相手方リスク・エクスポージャーの評価
に用いる主要な指標である。
取引相手方リスクに係る資本要件を算定する目的で、欧州中央銀行は部分的にNatixis S.A.が内部の
EEPE（正の実効期待エクスポージャー）モデルをエクスポージャーの算出に使用することを承認した。そ
の他のグループの事業体およびNatixis S.A.がEEPEモデルを使用することが認められていない業務の範囲
に関しては、エクスポージャーは値洗い方式を用いて算定される。
取引相手方リスクに関する上限枠組
上限は、取引相手方リスク特性に応じて、意思決定プロセスに関連性および有用性のあるすべての情報
の分析後に定義される。
上限は、ナティクシスの信用承認プロセスに沿ったもので、委任当局または信用委員会のいずれかによ
り検証および承認される。
上限は、監督メカニズムの遵守を確実にするために、専用の統合システムを用いて毎日監視される。
信用評価調整
ナティクシスは、デリバティブ商品の評価に、信用評価調整（CVA）を含む。
これらの調整は、取引相手方の債務不履行リスクに関連する期待損失を含み、ナティクシスは、取引の
市場価値のすべてを回復することはできないという事実を説明することを目的とする。
ナティクシスは、2014年１月１日からCVAの資本要件を算出している。
取引相手方リスクの軽減
ナティクシスは、以下の３つの措置を用いて取引相手方リスクに対するエクスポージャーを軽減する。
・ 二者間相殺契約の使用。かかる契約に基づき、取引相手方が債務不履行となった場合、当該取引相
手方と共に実行した取引の肯定的および否定的評価のバランスのみがリスクと判断される。
・ 当該取引相手方と共に実行した取引のポートフォリオの毎日の評価に応じて変動する担保スワップ
の使用を統制するこれらの契約の付帯条項
・ 取引相手方リスクの大部分を負担することにより、そのメンバーの代理を務めるクリアリングハウ
スの使用。これを実行するために、クリアリングハウスは、イニシャル・マージンおよびヴァリ
エーション・マージンを用いる。
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このリスクを管理するために、ナティクシスは、クリアリングハウスが被るリスクの管理枠組を設定し
た。
誤方向リスク
誤方向リスクとは、ナティクシスの取引相手方に対するエクスポージャーが、取引相手方のデフォルト
率と深く関連しているリスクをいう。
このリスクは、以下の２つのコンセプトによる規制に表される。
・ 特定の誤方向リスク：取引相手方と締結した取引の質により、信用の質とエクスポージャーの量と
の間に直接的な関連性が存在する場合に発生するリスクをいう。
・ 一般的な誤方向リスク：取引相手方の信用の質と一般的な市場要素との間に相関関係が存在する場
合に発生するリスクをいう。
特定の誤方向リスクは、個別の自己の資金要件（信用金融機関および投資会社の健全性要件に関する
2013年６月26日付欧州規則第291.5条）および個別の上限の事前承認を生じさせる。
一般的な誤方向リスクは、資産クラス別誤方向リスクのストレス・シナリオを通じて網羅される。
⑤ 格付システム
内部格付システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
内部格付システムは、ナティクシスの信用リスクの評価、監視および管理メカニズムの不可欠な部分で
ある。これは、信用リスクの評価に使用されるすべての手法、プロセス、方法および管理をカバーしてい
る。これは、基礎的インプット（レートに対応するデフォルト率（PD）およびパーセントで表わされるデ
フォルト時損失率（LGD）を含む。）を考慮している。
規制上の要件に従って、銀行帳簿および関連エクスポージャーの中のすべての取引相手方は、以下の場
合に、内部格付を有さなければならない。
・ 貸付があるかまたは信用限度が割り当てられている場合
・ ローンを保証する場合
・ 貸付担保として使用される証券を発行する場合
この内部格付メカニズムは、以下のものに基づく。
・ 様々なバーゼル資産クラスに特有で、ナティクシスのリスク特性に一致する内部格付手法。各資産
クラスに対して独自の格付手続および方法論が存在する。
・ 当該プロセスの開始から承認および完成プロセスの記録まで、格付プロセスの継続的段階の管理に
使用されるITシステム
・ 取引オリジネーションからデフォルトしている取引相手方および関連ローンにおいて発生した損失
の事後分析まで、リスク管理システムの中心に内部格付を置く手続および管理
・ 格付手法、LGDの計算方法および潜在的リスク・インプットの定期的審査
カントリーリスクに関して、同システムは、ソブリン格付およびソブリンでない取引相手方に付与され
る可能性がある格付を制限する国に対する格付に基づく。これらの格付は、毎年（必要な場合はより頻繁
に）審査される。
2010 年９月30日以降、ナティクシスは、フランスの金融健全性監督・破綻処理機構（Autorit é de
Cont rô le Prudentiel et de R é solution （ACPR））が承認し、会社、ソブリン、銀行、専門金融機関およ
びいくつかの分類の消費者金融エクスポージャーを格付けするために先進的内部格付手法（A-IRB）を使用
する、異なる資産クラスに特有の内部格付方法を使用している。
格付は、２つのアプローチ、すなわち統計的アプローチおよび専門家評価に基づいて定められている。
専門家評価に基づく内部格付および外部格付（会社、銀行、専門金融機関）の対応標示
内部格付 対応するS&P／Fitchの格付 対応するMoody'sの格付 １年以内のデフォルト率
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AAA AAA Aaa 0.03 ％
AA+ AA+ Aa1 0.03 ％
AA AA Aa2 0.03 ％
AA- AA- Aa3 0.03 ％
A+ A+ A1 0.03 ％
A A A2 0.04 ％
A- A- A3 0.09 ％
BBB+ BBB+ Baa1 0.17 ％
BBB BBB Baa2 0.31 ％
BBB- BBB- Baa3 0.53 ％
BB+ BB+ Ba1 0.84 ％
BB BB Ba2 1.29 ％
BB- BB- Ba3 1.91 ％
B+ B+ B1 2.74 ％
B B B2 3.83 ％
B- B- B3 5.24 ％
CCC+ CCC+ Caa1 7.04 ％
CCC CCC Caa2 9.28 ％
CCC- CCC- Caa3 12.02 ％
CC CC Ca 15.37 ％
C C C 19.41 ％
取引相手方の種類により格付の尺度は異なり、主要な会社、銀行および専門金融機関の場合は21階級に
分類される。内部格付もまた、信用取引申請書の承認に必要な権限のレベルを図るために使われる基準の
１つである。
外部格付システム
標準方式を用いて計算される貸借対照表のために、ナティクシスは、Fitch Ratings、Standard &
Poor'sおよびMoody'sの機関の外部格付システムを用いる。
外部格付機関の英数字から成る信用格付段階およびリスク加重係数の調整は、ACPRが公表する注記（CRD
４に基づく健全性比率算出方法（資本要件指令４））に従って実施される。
銀行ポートフォリオのエクスポージャーがそのまま適用できる外部信用格付を有しない場合には、当行
の顧客標準により、個別におよび分析の後で、発行体（または、該当する場合には、保証人）の内部また
はエクスポージャー格付に部分的に基づく格付の適用が許可される。
⑥ 内部モデルの検証
モデルの検証
規制要件に従って、ナティクシスは、信用リスクおよび取引相手方リスクを評価する内部モデル検証方
針および手続を定めた。この独立したモデルの検証方針は、より広範なリスク・モデル管理の枠組の一部
である。
最高リスク管理責任者の直属であるモデル・リスクおよびリスク・ガバナンス部門内のモデル・リスク
管理が、モデルの寿命に適応する管理と基準を担当している。モデルの寿命における様々なステージは
（デザイン、ITの発展、検証および使用）、明確に提示され、各参加者の役割および責任が特定および詳
述される。
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内部格付モデルは、Groupe BPCEのリスク、コンプライアンスおよび恒久統制部門の検証チームにより、
またはGroupe BPCEのグループ・モデリング委員会の承認の下、ナティクシスのリスク部門のモデル・リス
ク 管理チームにより検証される。Groupe BPCEの検証憲章に従い、検証には入力データおよび出力データの
信頼性に加え、モデルの関連性、一貫性および完全性の審査が含まれている。検証プロセスは、以下の４
つの段階で構成される。
・ 定量調査：代替値、測定方法、リスク指標、集合規則等の分析
・ 業績およびガバナンス分析：モデルのバックテストおよびベンチマーキング、正確性および一貫性
の分析、ストレス・テスト等
・ データの質の分析およびモデルの導入：データの質および代表性の分析、統制の完全性、エラー報
告、データの包括性等
・ 使用試験：検証チームは、内部モデルが適格なスタッフに用いられること、使用手続は記録され、
かつ更新されること、事後コントロールが行われること等を確実にする。
モデルのデザイン、改良および継続的な管理（バックテストを含む。）はモデル所有者に代わってモデ
ルデザイナーにより実施される。あらゆる新規のモデルおよび既存のモデルに対するいかなる修正または
改善に関しては、独立した事業体であるモデル・リスク管理で協議される。当該チームは、１年ごとに、
バックテストおよび使用試験の分析を網羅する格付モデルの定期的審査を行っている。
第３防衛ラインは、内部監査部門であるが、内部格付モデルの審査およびリスク・モデル管理枠組を順
守しているか、またモデル・リスク管理がその方針および手続を正しく適用しているかについて毎年審査
している。
ナティクシスで実施されたモデル検証手続の結果は、リスク・モデル監督委員会に承認のために提示さ
れ、次にモデル・リスク管理委員会に承認のために提出 される。 モデル・リスク管理委員会による承認
後、 Groupe BPCEの リスク、コンプライアンスおよび恒久統制部門 のスタンダード・アンド・メソッド委員
会に送付され、 最終的な確認および規制当局への提出がなされる場合がある。リスク・モデル監督委員会
の議長をモデル・リスクおよびリスク・ガバナンス部門の部長が務める一方、リスク・モデル管理委員会
の議長は、上級経営委員会のメンバーであるナティクシスの最高リスク管理責任者が務めている。
格付手法のパフォーマンスの監視および過去のデータによる検証試験
過去のデータによる検証試験およびベンチマーキングは、モデルの評価プロセスにおいて不可欠であ
る。過去のデータによる検証試験および業績監視プログラムは、格付モデル、LGD見積りおよびデフォルト
率の高さの質および信頼性を確保するために、少なくとも年に一度使用される。これらには、指標の範
囲、例えば格付機関による格付と比較した厳格性および移行に関する差異、観察されたデフォルトならび
にデフォルト前の損失および格付の変更、ならびに歴史的データの量的分析に基づき、定性的分析により
補完されたLGDモデルのパフォーマンス測定に基づく詳細な分析が含まれる。
格付手法のパフォーマンスの監視およびPDの過去のデータによる検証試験
専門家評価手法による格付の一貫性ならびに規制要件に従った長期的頑健性を保証するため、格付手法
は定期的に調べられ、外部のベンチマーキングを受ける。監視方法は、各モデルの種類に適合した過去の
データによる検証試験を経て決定される。
ナティクシスでは、専門の格付手法が用いられる、コーポレート（ストラクチャード・ファイナンスを
含む。）、インターバンクおよびソブリンの各ポートフォリオのデフォルト率が最も低い（低デフォル
ト・ポートフォリオ ）。これらのポートフォリオに対しては、その特異性（具体的には、デフォルト率の
低さおよび内部データに基づいてPD基準を作成しかつ維持することの難しさ。）を考慮して過去のデータ
による検証実験が行われる。
過去のデータによる検証試験の手続には、当該データ（バンキング・モデルまたは、とりわけ、主要な
会社の格付階級の過去のデータによる検証試験を行う場合は、しばしば外部のデータ）が利用される。か
かる手続は、デフォルト率および内部変化に基づく絶対的パフォーマンスの分析ならびに外部格付との比
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較に基づく相対的パフォーマンスの分析の２つの段階により構成される。また、必要に応じて、パフォー
マンスの規定および指標に基づいた警告が発令される。
これらの調査は、例えば四半期ごとに開催される格付分析委員会（CANO）の会合ならびに規模により年
に１回から４回実施される様々な格付モデルの過去のデータによる検証試験など複数のプロセスを経て実
施される。
当該委員会の役割は、以下のとおりである。
・ パフォーマンスおよび安定性の測定の結果を発表する場の提供
・ 警戒閾値を越えた指標の分析
・ 逸脱または異常を正す為の手段の決定。当該手段は、格付手法、方法論、パフォーマンス分析または
警戒閾値の変更等様々な形をとる。
内部格付と格付機関の格付を比較した際の影響度が観察される。ナティクシスはこのため、格付機関
（Standard and Poor's、Moody'sおよびFitch）により格付されている取引相手方については、すべて内部
格付も分析する。当該分析により、リスク評価の整合性を判断することができる。
内部格付の変化を通して、１年間を通してのポートフォリオの信用度の変化も分析される。内部リス
ク・ランキング（ジニ指数、平均格付、前年の格付、デフォルトした取引相手方の格付）を明らかにする
ために追加の指標も計算され、統計データとして定性的分析の補完をする。
CANO の会議では、リスク部門内の個別リスクおよび連結信用リスク部署の責任者または彼らの代理人が
議長を務める。委員会で行われた決定に関する補足は、閾値が越えられかつ状況が改善されていないよう
な場合には特に、その後の会議で発表される。
また、当該分析はすべて最高リスク管理責任者に四半期ごとに報告され、規制当局に伝えられる。
発展的手法による内部LGD、CCFおよびELBEの監視および過去のデータによる検証試験
時間の経過を経ての推定信頼度を検証するため、格付モデルおよび関連PDと同様に、融資範囲が異なる
LGD、ELBE（期待損失最良見積）ならびにCCF（クレジット・コンバージョン・ファクター）のレベルは
（内部データに基づいて）、過去のデータによる検証試験を少なくとも年に１回は行う。
リスク部門のチームは、以下の目的のためにLGD、CCFおよびELBEの過去のデータによる検証試験を行
う。
・ 当該モデルが正確に検査されていることを実証するため
・ 当該モデルの識別能力を評価するため
・ 時間経過における当該モデルの安定性を評価するため
専門金融および担保（金融またはそれ以外）の範囲のモデルのインプットは、可能な限り正確に現実を
反映するよう、定期的に更新されている。市場インプットおよびコレクション・インプットも共に更新さ
れる。
当該モデルにより算出された損失および見積りは、可能な限り長期間の過去のデータと比較される。
過去のデータによる検証試験の指標は、当該モデルの検証およびそのパフォーマンスの測定の両方のた
めに使用されている。使用されている指標は２種類である。
・ 母集団の安定性指標：これらの分析は、モデルを構築した際の母集団と現在観測している母集団が
依然として同様であることを示すものである。当該モデルは、セグメンテーション変数またはLGDの
結果によってあまりにも大きく配当の違いが表れる場合、疑問視される可能性がある。当該指標は
すべてベンチマーク指標（通常はモデルが構築された際に計算された指標もしくは外部のデータま
たは機関により発行された指標）と比較される。これらの分析は、専門家評価に基づくモデルと統
計的モデルそれぞれに適用される。
・ モデル・パフォーマンス指標：セグメンテーションを実証し、予想および実際の数値との間の違い
を全体として数値化するために、当該モデルのパフォーマンスを測定する。これはモデル時に計算
された統計指標と比較される統計指標を用いることにより達成される。
デフォルト時損失率モデル（内部LGD）は、以下に基づいて算出される。
・ コーポレート資産クラスの統計的データ
・ 銀行およびソブリンの内在史および外在史ならびに外部ベンチマーク
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・ 金融資産に対する申立がある場合には、確率的モデルの使用
過去のデータによる検証試験の結果、必要に応じて、リスク・インプットが再度修正される可能性があ
る。
過去のデータによる検証試験が完了した後は、過去のデータによる検証試験のレポートが作成される。
当該レポートには以下を含む。
・ 過去のデータによる検証試験において使用された指標の結果すべて
・ 追加の分析
・ 当行グループの基準に従って、結果に関する全体的な意見
当該レポートは、まず、意見を求めるために内部検証チーム（モデル・リスク管理）に提出され、次に
当行の経営陣へ通知するために様々な委員会に提示される。
エクスポージャー・クラス別LGDおよびPDSの過去のデータによる検証試験
過去のデータによる検証試験の結果得られた2018年の数値
観察された
観察されたLGD LGD モデル 推定されるPD
デフォルト率
ソブリン 30.16 ％ 48.74 ％ 0.17 ％ 6.60 ％
銀行 40.12 ％ 64.94 ％ 0.25 ％ 1.10 ％
企業 29.85 ％ 39.16 ％ 0.39 ％ 0.84 ％
この表は、システムのパフォーマンスの一般的な要約を示しているが、当行グループ内で実施している
過去のデータによる年次検証試験とは異なる。かかる年次検証試験は、ポートフォリオ別に総合的に実施
されるものではなく、モデルごとに実施されている。しかしながら、この表は長期間にわたる内部イン
プットごとの推定と実結果との比較、およびエクスポージャー・クラスごとの重要で代表的な割合の推定
値と実結果との比較を可能にする。実結果は、モデリングに使用されたデータ・ウェアハウスから得てい
る。この結果は、デフォルト率およびPDに関してはすべての稼動している顧客、そしてLGDのデフォルトに
関してはすべての顧客に基づいている。
⑦ ナティクシスが用いる主要な内部モデル
主要な内部モデル：PD、LGD、CCFおよびボラティリティ・ディスカウント（EU CRE）
インプット
・モデル ポートフォリオ モデル数 詳細／方法
PD ソブリン 1 マクロ経済基準ならびに法的および政治的リスクの評価を用いた専
門家の分析に基づく格付モデル。
銀行 3 量的基準（会計バランスシート）および質的基準（アンケート調
査）を用いた専門家の分析に基づく格付モデル。取引相手方の種類
別および地理的地域別にそれぞれ１モデル。
企業 12 専門家の分析に基づく企業の事業部門および中小企業の統計的モデ
（中小企業を含む。） ル（点数）別の格付モデル。
専門ファイナンス 6 専門家の分析に基づく金融資産の種類別の格付モデル。
個人中小企業 10 事業部門別統計的モデル。
消費者金融 1 2002 年以降の過去の例に基づく格付モデル。モデルはセグメンテー
ションおよび評価を含む。
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LGD ソブリン 1 内部および外部の債務不履行に基づく定量的モデル。すべての債務
不履行がLGDモデルに含まれる限りにおいて、衰退期のLGDの評価が
含まれる。
銀行 1 取引相手方の種類別の内部および外部の債務不履行に基づく質的モ
デル。このモデルで評価されるLGDは、衰退期に発生する債務不履行
を含む。
企業 ▶ 金融資産の種類別統計的モデル（意思決定の樹状図または回収可能
（中小企業を含む。) 資産の評価）。LGDモデルに含まれる安全バッファーは、衰退期に
（主にブートストラップ手法を通じて）対処するのに役立つ。
専門ファイナンス ▶ 再販売資産の評価に用いられるモデル。資産処分の仮定は、不利な
シナリオに基づく。
リース金融 3 金融資産の種類別統計的モデル（意思決定の樹状図）。LGDモデルに
含まれる安全バッファーは、衰退期に（主にブートストラップ手法
を通じて）対処するのに役立つ。
消費者金融 1 2002 年以降の過去の例に基づく格付モデル。モデルはセグメンテー
ションおよび評価を含む。
CCF 企業ファイナンス（中小 1 商品の種類および取引相手方の種類別の内部債務不履行およびセグ
企業を含む。）、金融機 メンテーションに基づき測定されるモデル。
関およびソブリン
消費者金融 1 2002 年以降の過去の例に基づく格付モデル。モデルはセグメンテー
ションおよび評価を含む。
ボラティリ 金融およびその他の担保 5 内部データおよび専門知識を根拠とする推定を基にした過去の市場
ティによる 価格に基づく確率的モデル。
修正
⑧ 信用リスク軽減法
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
信用リスク軽減は、取引相手方が、一部または完全な債務不履行に陥った場合に、当行が被る信用リス
クを軽減するための手法である。
ナティクシスは、多くの信用リスク削減法（相殺契約、個人保証、資産保証またはヘッジ目的の信用デ
フォルト・スワップ（CDS）の使用を含む。）を有している。
リスク軽減法には、以下の２つの種類の保証が含まれる。
・ 非金融または個人担保：
この種類の担保では、借手が債務不履行に陥った場合に、１人または複数の保証人が債権者への支
払いを担保する。これには、個人保証、オンデマンドの保証およびクレジット・デリバティブが含
まれる。
・ 金融または不動産担保もしくは担保付ローン：
金融担保を取り付けて、債権者は、借手または保証人に属する１つまたは複数の資産に対する不動
産担保権を付与される。担保の形式には、現預金、証券、（金等の）コモディティ、不動産資産、
住宅ローン担保証券、生命保険証券が含まれる。
担保の適格性は、以下のプロセスに従って規制される。
・ 法務部門による担保に関連する書類および担保の執行可能性の検証
・ リスク部門による検証
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規制上の要件に従い、当行は保証の評価を行い、これらの評価を定期的に見直し、必要に応じて調整を
行う。
担保は、ボラティリティおよび種類を調整される。担保の回収は、保守的な評価および債務減免に基づ
き四半期ごとまたは毎年見積もられ、景気減速の際には、かかる担保権を現実に実行することを考慮す
る。
その性質に応じて、担保保証は個別の適格性基準を満たさなければならない。
・ 非金融保証：個人保証の適格性は、保証人の質によって左右され、複数の条件を満たさなければな
らない。
－保証人に対する直接的な請求の表明および個別エクスポージャーへの言及
－取消不能および無条件
－取引相手方が債務不履行となった場合には、当行は、遅延している支払いを受けるために、取引
を管理する法的文書に基づき、許される時間の枠組内で保証人に対して法的措置を講じることが
できる。
－保証とは、保証人の負債を負わせた法的文書により課せられた債務である。
－保証人が、当該借手により行われるべき支払いのすべての種類を網羅する。
・ 金融保証：適格性は、関連する法的枠組、保証（金融担保、不動産担保または相殺契約）および借
手の性質、ならびに流動性により決定する。適格性は、少なくとも年に一度評価され、以下の条件
をすべて満たさなければならない。
－すべての法的文書は、すべての関係者に対して拘束力を有し、すべての関連管轄において法的に
有効である。
－当行は、債務不履行、支払不能または破産の場合に、担保を現金化するまたは担保の所有権を取
得する権利を有する。
－取引相手方の信用の質と担保の評価との間に重大なプラスの関連性は存在しない。
－資産は流動的でなければならず、その評価は、現金化が確実に行われるよう、長期的に十分に安
定していなければならない。
監視に関して、担保契約および相殺契約につき、以下が行われる。
・ 融資申込が承認されまたは審査された場合、提供された商品または保証ならびにリスクの質におけ
る関連する改善の適格性を確定するための分析
・ 標準契約または法務部門が承認した契約に基づく検証、処理および文書作成
・ リスク管理および管理システムにおける登録および監視手続の対象となる。
同様に、保証人の提供機関（署名による保証またはCDSによる。）は、債務者に対するのと同様に、検証
され、格付けされ、監視される。
ナティクシスは、取引相手方、部門および地理的地域別のリスク集中を減少させるために、契約を減じ
る措置を講じる可能性がある。集中リスクは、ストレス・テストの方法（マクロ経済のシナリオによる格
付の変更）に基づき、分析により完成される。ナティクシスは、リスクの市場への移転により、いくつか
の資産に付随する信用リスク・エクスポージャーの全部または一部を軽減するために、クレジット・デ
フォルト・スワップを購入し、総合的証券化取引を行う可能性がある。CDSにより保護されたローンは、依
然としてナティクシスの貸借対照表に計上されているが、一般的にOECD銀行であるクレジット・デフォル
ト・スワップの売り手に付随する取引相手方リスクを負担する。ノンバンクである第三者との取引は、現
金で全額担保される。これらの取引は、デリバティブ取引に適用される意思決定および監視手続に従う。
⑨ 手続を監視する枠組
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
評価システムおよび監視システム
ナティクシスの取引契約は、専用の統合システムを用いて毎日評価および監視される。あるITシステム
は、ナティクシスの信用リスクに対するエクスポージャーのすべておよびその子会社全体の信用リスクに
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対するエクスポージャーを占める範囲にわたり限度枠および信用エクスポージャーの包括的な統合を可能
にする。
リスク部門は、ナティクシスのリスク（傾向分析、指標、ストレス・テストの結果等）の分析に関する
報告を上級経営陣および当行の事業分野担当部長に提出する。
信用リスクは、複数の事業に責任を負わせることにより監督されており、また専門のリスク部門チーム
の監督下にある複数の第二段階の統制措置によっても監督されている。
制限違反については、専門の月例委員会が特定の指標（数、想定、デュレーション、関連事業等）を用
いて、制限違反を分析し、著しい違反を調査し、訂正を監視する。
リスクのレベルに悪化の見られるエクスポージャーは、それらが生じた時に、確認され、取引相手方警
戒リスト、特定の規定および緊急手順の両方に従って、直ちにリスク部門および関連事業に報告される。
それらは次に、エクスポージャーの程度によって、警戒リストに載せるか、リスク部門または管轄権を
有する信用委員会により決定される。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのリスクは、必要な場合に困難な案件
に介入するリストラクチャリングおよび特別問題部門（DRAS）により監視される。訴訟部門は、訴訟にお
ける貸付金の回収を取り扱う。
不良債権および貸倒懸念債権の監視ならびに引当メカニズム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
個別の引当金
ナティクシスの警戒リストおよび引当委員会は、四半期に一度開催され、当 行のすべての事業を対象と
する。同委員会は、その監視下にある、引当金または既存の引当金の調整を生じさせる可能性のあるすべ
ての不良債権を審査し、必要な引当額を決定する。
この委員会は、リスク部門により 組織され、最高経営責任者が議長を務め、最高リスク管理責任者、事
業を担当する上級経営委員会のメンバー、会計、比率部門および関連サポート機能の部長を招集する。
これは、 リスク部門および当行の各事業分野が共同で指示する予備的委員会の構造を利用する。
予想信用損失引当金
個別の引当金に加え、ナティクシスは、当初認識時の予想信用損失（ECL）引当金を計上している。
これらの金融資産は、当初認識時以降に観察される信用リスクの増加度合いに応じて３つの区分に分類
される。各区分における貸出金残高に係る減損損失は以下のとおり計上される。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大する正常債権は、第二段階（S２）に分類される。信用リスクに
係る減損または引当金は、当該金融商品の満期時予想信用損失（Lifetime ECL）に基づいて決定される。
S ２に分類された信用リスクの増大の測定は、定量的基準および定性的基準の組み合わせを基にしてい
る。定量的基準は当初認識時以降の格付の変化に基づいている。追加の定性的な基準は、第三段階以外の
警戒リストに含まれ、財政難（一時返済猶予）または30日超延滞が原因で調整された契約を第二段階に区
分するために使用される。部門の格付やカントリーリスクのレベルに基づく追加の基準も使用される。
部門の格付およびカントリー格付の手続は、財務部門、リスク部門およびCIBの代表者で構成される地域
部門委員会を中心とする。IFRS第９号の実施を目的として設立された当該委員会の主な目的は、四半期ご
とに部門の格付ならびにカントリーおよびソブリンの評価を認証することである。これらの格付はその
後、ECLの算出の根拠として役立つ。特に部門の格付は、半期経済環境報告書の結果に基づく。
ストレス・テスト
信用ストレス・テスト・システムは、A-IRB、F-IRBおよび標準方式に従ってナティクシスの範囲を対象
としている。かかるシステムは、妥当な危機的状況および深刻度の高い状況を複製するシナリオの選択に
基づいており、市場慣習に沿って、過去の出来事、市場動向および環境を考慮に入れることで単なる過去
のシナリオまたは理論的シナリオが排除されるようになっている。
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当該システムは、定期的に導入および見直されるシナリオを有する実質的なリスク管理手段である。リ
スク部門は、特に市場ストレスの要件を念頭に置きながら、ストレス・シナリオについて使用されている
手法の改善および定義の範囲を追加するよう定期的に努めている。
2018 年には新たなシナリオが見直され、グローバルリスク委員会および上級経営委員会に提示された。
これらの内部の信用ストレス・テスト・シナリオは、以下に基づいている。
・ 経済調査チームおよびカントリーリスク・チームならびにGroup BPCEと協力して作られ、2019年か
ら2021年を対象期間とする３つのシナリオで構成されるマクロ経済の前提。すなわち、１つの基本
シナリオおよび銀行の引当方針によるその実用的な適応ならびに２つの信用シナリオ（テクノロ
ジー関連株の危機および著しい金利上昇のシナリオ）である。
・ マクロ経済のシナリオが対象としなかったであろうリスクを考慮する特定の事業シナリオ。した
がって、標準のシナリオは、事業の類型（銀行、会社、保険、航空宇宙産業等）に基づいて定義さ
れる（平均で１つの事業につき３つ。）。
このストレス・テストは、経済および金融データの悪化傾向の場合に生じるリスクを評価するため、定
期的にナティクシスの連結範囲に適用される。かかる結果は、選択されたシナリオの評価もするグローバ
ルリスク委員会に定期的に提示される。ストレス・テスト手法は、取引相手方の格付およびデフォルト率
（応力PD基準、移行マトリックス、特定のソブリン取引相手方の格下げ等）を考慮に入れ、無担保のLGD
（会社、銀行、ソブリン等）および担保LGD（事業分野ごとの資産または担保価格）に対するストレスを含
む。
シナリオならびにそれらの影響を評価するために選択されたモデルおよび方法は、文書化され、この文
書は、それぞれの更新時に検討される。
⑩ 定量的情報
バーゼルのエクスポージャーの分類別のエクスポージャーおよびEAD（NX03）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
エクスポージャー EAD
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 うち、 2018 年 うち、
エクスポージャーの分類 12 月31日 オフバランスシート 12 月31日 オフバランスシート 2018 年平均
企業 151,187 77,775 120,783 47,693 122,851
中小企業およびSF以外 124,084 67,182 96,748 39,956 99,024
専門的ファイナンス（SF） 21,778 9,703 19,215 7,141 18,954
中小企業 5,325 890 4,820 596 4,873
機関 80,109 41,586 74,002 35,479 84,703
政府および中央銀行 50,207 10,447 49,476 9,720 51,756
中央政府および中央銀行 48,291 9,370 47,689 8,767 50,076
地域政府または地方自治体 576 319 572 319 596
公共部門事業体 1,340 758 1,215 634 1,084
リテール 15,304 11,871 3,070 90 3,054
中小企業以外 14,309 11,806 2,132 69 2,193
中小企業 995 65 938 21 861
証券化 10,334 4,838 10,168 4,838 9,537
その他の資産 8,898 8,898 9,139
株式 5,269 170 5,269 170 5,341
集合的な投資事業
不動産抵当付エクスポージャー 1,279 169 1,195 84 1,124
短期格付を有する機関および
799 138 767 127 659
法人に対するエクスポージャー
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デフォルト時エクスポージャー 962 20 582 7 423
合計（2018年12月31日現在） 324,348 147,014 274,210 98,208 288,587
合計（2017年12月31日現在） 349,390 145,565 298,728 95,844 296,775
地理的地域およびバーゼルのエクスポージャーの分類別のEAD（NX05）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
( 単位：百万ユーロ)
*
エクスポージャーの分類 フランス 欧州 北米 その他 合計
企業 41,371 34,627 19,520 25,265 120,783
中小企業およびSF以外 32,913 27,858 15,531 20,446 96,748
専門的ファイナンス（SF） 4,951 5,998 3,773 4,493 19,215
中小企業 3,507 771 216 326 4,820
機関 45,455 12,683 8,878 6,986 74,002
政府および中央銀行 24,980 8,233 9,763 6,500 49,476
中央政府および中央銀行 23,728 7,046 9,715 6,488 46,977
国際組織 712 712
国際開発金融機関
地域政府または地方自治体 363 209 572
公共部門事業体 889 266 48 12 1,215
証券化 4,487 1,052 3,797 832 10,168
その他の資産 8,166 348 318 66 8,898
株式 4,134 744 261 130 5,269
リテール 2,944 21 1 104 3,070
中小企業以外 2,112 17 1 2 2,132
中小企業 832 ▶ 102 938
不動産抵当付エクスポージャー 1,156 37 2 1,195
短期格付を有する機関および
412 13 43 299 767
法人に対するエクスポージャー
デフォルト時エクスポージャー 529 3 1 49 582
集合的な投資事業
合計（2018年12月31日現在） 133,634 57,761 42,582 40,233 274,210
合計（2017年12月31日現在） 157,656 59,207 45,137 36,728 298,728
* 欧州＝欧州連合＋欧州連合加盟国以外
■ EADの地理的地域別内訳（NX06）
地理的地域は、債務者のリスク国に対応する。
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
2018 年12月31日現在
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2017 年12月31日現在
■ 内部格付別（S&Pに相当）のEAD（NX12）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
以下の表は、リスクにさらされているエクスポージャーの内訳を、IRBを用いて計算した資産クラスに対
する内部格付（S&Pに相当）別に示している。ただし、以下を控除後とする。
・ 株式に対するエクスポージャー（単純加重手法により計算）
・ 共同出資ベースのエクスポージャー（取得したポートフォリオ）および同種のリスクのクラスに分
類された第三者
・ 証券化ポジション
( 単位：内訳％)
(*) (*)
内部格付 2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
適格
投資適格 AAA 0.2 ％
AA+ 5.7 ％ 6.8 ％
AA 12.4 ％ 17.0 ％
AA- 12.3 ％ 12.2 ％
A+ 5.3 ％ 4.2 ％
A 12.0 ％ 9.0 ％
A- 9.5 ％ 8.8 ％
BBB+ 7.1 ％ 6.8 ％
BBB 8.2 ％ 8.0 ％
BBB- 7.9 ％ 7.4 ％
投資適格 80.6 ％ 80.2 ％
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非投資適格 BB+ 5.0 ％ 5.5 ％
BB 4.7 ％ 4.2 ％
BB- 3.2 ％ 3.4 ％
B+ 2.2 ％ 2.2 ％
B 0.9 ％ 0.6 ％
B- 0.3 ％ 0.4 ％
CCC+ 0.1 ％ 0.1 ％
CCC 0.1 ％ 0.1 ％
CCC-
CC
C
非投資適格 16.5 ％ 16.5 ％
格付なし 格付なし 1.3 ％ 1.3 ％
債務不履行 D 1.6 ％ 2.0 ％
合 計 100.0 ％ 100.0 ％
(*) 外部格付とより連携させることを目的として、米国中央銀行はAA-からAA+、またフランス中央銀行はAA-からAA
に中央銀行のエクスポージャーが再分類された（理論上の配分原則の変更。レベル１内部格付またはAA-格付に
配分されたS&P格付のAAAからAA-に相当する格付。）。
(d) 証券化取引
① 一般方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、取得した貸借対照表の資産を証券化した。
・ 投資家として、自己の顧客のための取引、デリバティブ取引および一定のABS（特に、資産担保コ
マーシャル・ペーパー）に係る自己のマーケット・メイク活動（収益の限界程度まで）を通じて携
わった。
・ スポンサーとして、すなわち、ABSプログラムの設定および管理を行うため、自己の顧客のための取
引において携わった。
・ オリジネーターとして、すなわち、自己のリファイナンス活動の一環として、ナティクシスが顧客
に付与された一定の貸出金のポートフォリオを証券化する際に携わった。
かかる活動はナティクシスの一般的な「販売に向けた組成」戦略に基づき実行されている。
ナティクシスは、主に高水準の担保、スプレッドおよび順位を有する資産に投資を行っている。ナティ
クシスはまた、原資産に関して部門特有の戦略および地理的多様型の戦略を適用している。
すべての証券化取引において、ナティクシスの意思決定プロセスが遵守されている。３つの基準が考慮
されており、それらは、金額、満期および（外部）格付である。
承認を条件とするすべての仕組配置に関して、具体的な請求ならびに配置、担保、売主／オリジネー
ターおよび提案されているトランシェ分けの説明を、関連する保証の分析と共に提出しなければならな
い。
その後リスク部門により再分析が行われ、必要がある場合は、ポートフォリオのデフォルトリスクの定
量分析が行われる。取引は、融資申込みに係るすべてのパラメーター（貸出金に係る予想利益率、資金消
失および現行のリスク方針の遵守を含む。）に基づき検討され、決定が行われる。
バニラ・ファイナンス取引のように、証券化の仕組みおよび取引は、最低年１回再検討され、さらに警
戒リストに記載のある取引については、最低四半期に１回再検討される。
ナティクシスは、２つのメカニズムを通じて、証券化ポジションに関するリスクを管理する。
・ 第１のものには、Groupe BPCEの証券化ポジションおよび関連する潜在的リスクに影響を及ぼすすべ
ての格付の降格の日々の確認、また必要な場合には、適切な方策の決定が含まれる。
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・ 第２のものは、リスク・レベルを基準としたポートフォリオのセグメント化を目的とした、証券化
ポジションの定量的（格付、評価）および定性的分析により支えられる。
これらの分析の結果は、警戒リストおよび引当委員会の会合における四半期ごとのプレゼンテーション
でまとめられ、議論される。
さらに、流動性リスクは、当行グループの業務に対する包括的な監視の一環として管理されており、特
に、流動性ギャップおよびヘッジ比率等の限度のあるALM指標が用いられている。
② 外部格付システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、証券化取引においてMoody's、DBRS、Fitch IBCAおよびStandard & Poor'sの４つの外
部格付機関に依頼している。
③ 証券化ビークル
ナティクシスは、Versailles、BleachersおよびMagentaの３つのビークルを通じたABCP証券化取引にお
いてスポンサーとしての役割を担う。これらのビークルのうち、VersaillesおよびBleachers／Mountcliff
の２つのみがナティクシスの規制連結範囲において連結されている。両ビークルの取得債権の選択および
管理ならびに発行プログラムの管理において、ナティクシスは重要な役割を果たす。したがって、ナティ
クシスは、コンディットの関連業務に対する権限および利益還元に対する影響を与えられる。対照的に、
ナティクシスがMagentaの関連業務に対する権限を有する管理機関の一部ではないことを考慮すると、かか
るコンディットは、ナティクシスの規制連結範囲において連結されていない。
(e) 市場リスク
① 目標および方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
リスク部門は、質的分析および将来の見通しについての分析の双方に基づく市場取引に関するすべての
リスク方針の正式な規定を非常に重視している。かかるアプローチは、主にグローバルリスク予算の戦略
的な検討、事業目的および市場の傾向に基づいており、リスクに最も敏感な分野について早期に警告する
先行システムに依存する。
これらの市場リスク方針は、リスク監視および管理に関する一連の方法論的原理を重視し、ビジネスへ
の資産区分および管理戦略によるマトリックスアプローチを提供する。
② 市場リスク管理の組織
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
市場リスク統制は、グローバルリスク委員会に監視される限定的な承認制度に基づいており、最高経営
責任者またはその代理が議長を務める市場リスク委員会が重要な役割を果たす。
リスク部門は、
・ リスク測定方法および公正価額調整方法の規定を行い、それらを検証のため市場リスク委員会に提
出する。
・ 年次限度評価（リスク選考を含む。）および特別変更要請（VaR、ストレス・テスト、業務インジ
ケーターおよび損失警告）の調査を行う。
・ 事業またはナティクシスの上級経営陣に関わるリスク領域に対して注意を喚起する。
・ リスクの毎日の分析および評価、毎日の報告ならびに営業担当および経営陣への超過の報告を行う
責任を負う。
・ 営業担当の管理ツールにより使用される価格モデル（「相場付手段」）およびリスク測定方法の承
認および管理を行う。
・ 主に規制上の自己資本要件の計算に使用される機関内部モデルに関するモデルおよび方針の規定お
よび検証を行う。
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・ 市場リスクを有するすべての事業体（子会社および支店）に対する共通の基準および手続の変更を
導入し管理を行う。
③ 市場リスクの測定方法
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの市場リスク管理は、当行の各事業体により生じたリスクを測定するリスク測定モデルに
基づいている。
市場リスクを測定するために様々な手法が用いられる。
バリューアットリスク（VaR）
ナティクシスの内部VaRモデルは、2009年１月に金融健全性監督・破綻処理機構（ACPR－フランス健全性
監督機構）に承認された。ナティクシスは、承認された範囲内で市場リスクに係る資本要件を計算し、市
場リスクの管理および監視のためにもVaRを使用している。本モデルは、様々なリスク要因に関してポート
フォリオの潜在的な非線形の特性を考慮に入れた、モンテカルロ型の方式に基づくコンピューター・シ
ミュレーションにより計算されている。
ナティクシスのすべてのトレーディングポートフォリオに関して、VaRは、毎日計算および監視されてい
る。ポートフォリオの評価に用いられた市場データ（株価、指数、金利、為替レート、商品価格およびそ
れらに関連する変動）は、可能な場合は毎日、また統計データ（標準偏差および相関）は、毎週更新され
る。
すべてのトレーディングポートフォリオは、有効な市場リスク方針に従い、適正なリスク監視・監督シ
ステムの対象となっている。VaRの限度は総合的な水準で、事業ごとに設定される。
これらの手段は、VaRについて理解させ、あらかじめ定められた信頼水準（99％）および時間（１日）に
基づき、各事業における潜在的損失を識別するのに役立つ。
この目的を達成するために、ポートフォリオの価値に影響を及ぼす市場パラメーターの複合的動向を追
跡する統計的モデルが構築された。計算方法は、標準偏差が12ヶ月間および３ヶ月間で定期的に計算され
る（それぞれのリスク要因ごとの）最大標準偏差として計算される計量経済学モデルに基づいている。こ
の方法により、市場が突然不安定になった場合にVaRがより敏感に反応するようになる。
VaR の計算のためのポートフォリオ保有期間は、リスク監視は１日、資産計算は10日と設定されている。
10日の保有期間は、１日VaRに10の平方根をかけることで推定される。
ポートフォリオの検証モデルは、商品により異なり、（特に、金融派生商品では）全体の再評価または
線型および非線型効果両方に市場が入力する一次または二次感度に基づく。
リスク要因の予想される変動をシミュレーションするためにナティクシスにより用いられた収益は、ほ
ぼすべてのリスク要因の絶対収率である。この規定における例外は、為替レート、指数、貴金属価格およ
び指数ならびに商品指数および商品先物である。
さらに、VaRの信頼性は、日々の取引結果の変動と比較することにより、定期的に測定される（このプロ
セスはバックテストとしても知られている。）。これにより、VaRが事前に予測した潜在的損失と実際の損
失との事後比較が可能となる。
ストレスのかかったバリューアットリスク（SVaR）
規制基準（バーゼル2.5）の変更により、ナティクシスは日ごとのストレスのかかったVaR（SVaR）モデ
ルを実施した。かかるモデルは、代表的な危機シナリオのもとで銀行の現在のVaRモデルがそのポートフォ
リオに関連して生むであろう賦課を定義する固定された計量経済学モデルに基づき、連続する12ヶ月間に
わたり計算される。かかる計算方法は、99％の信頼水準で１日のホライズンのヒストリカル・シミュレー
ションに基づく。一方で、１年間で変動する260の日内変動シナリオを用いるVaRと異なり、ストレスのか
かったVaRは、関連する金融不安期に対応する過去１年間の時間枠を用いる。
現在ナティクシスが用いているストレスのかかった期間は、ストレスのかかったVaRを算出するのに最適
な時期である2008年９月１日から2009年８月30日を含む。
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VaR の場合と同様に、ナティクシスが用いる10日の保有期間は、１日のストレスのかかったVaRに10の平
方根をかけることで推定される。
追加的リスクに係る自己資本賦課（IRC）
IRC （追加的リスクに係る自己資本賦課）は、格付の移行リスクおよび認可済製品に係る発行者の、１年
以内の特定金利に係る債務不履行の付保に要する資本費である。モンテカルロ内部シミュレーション・モ
デルにより計算され、IRCは、１年間において最も悪い数値の0.1％を除外した後の最大のリスクに対応す
る99.9％のバリューアットリスクである。
格付および債務不履行の移行は、発行者の相関モデルおよび移行マトリックスを１年の資産ホライズン
を使用しシミュレーションする。格付は、多様な状況に合わせ再測定される。したがって、それぞれの状
況により、格下げや格上げまたは債務不履行に陥る可能性もある。
IRC 計算モデルに使用される流動性ホライズンは、格付の売却または投資先の好ましくない市場への分散
に要する時間を表し、その期間はすべての役職および発行者において１年である。
遷移マトリックスのカリブレーションは、Standard & Poor'sの過去の遷移データに基づく。コーポレー
トおよびソブリン両者の履歴データは、20年を超える。Standard & Poor'sに格付けされていない発行者の
調整は、内部で行われる。
相関前提は、各発行者のIRCホライズン（１年）における信用度の格付に基づく。シミュレーションプロ
セスは、部門内の相関インプットに基づく。
ナティクシスが用いる内部IRC計算モデルは、2012年に金融健全性監督・破綻処理機構により承認され
た。
規制上の要件に従い、ナティクシスは、内部モデル検証方針および手続を構築した。本モデル検証段階
は、IRC使用に際しての必須要件である。
ストレス・テストおよび業務インジケーター
VaR 、SVaRおよびIRC手法に加え、ストレス・テストは、ナティクシスのポートフォリオおよび業務イン
ジケーターの価値に厳しい市場環境が及ぼす影響をシミュレーションするために用いられる。
１. 厳しい市場環境におけるポートフォリオの潜在的損失を測定するためのストレス・テスト。ナティク
シスのメカニズムは、全般的ストレス・テストおよび事業ごとの専用ストレス・テストの２種類のス
トレス・テストに基づいている。
全般的ストレス・テストは、継続的な検証の対象である。総合的なストレス・テストは日々実施さ
れ、次の２種類に分類することができる。
－ 過去のストレス・テスト は、計上済の損益の変動について事後的なシミュレーションを行うために、
過去の危機的時期に観測された市場パラメーターにおける一連の変動を複製することからなる。スト
レス・テストは予測する力は有していないが、既知のシナリオに対するポートフォリオのエクスポー
ジャーについての測定を行うことを可能にする。1987年の株式市場の暴落以来、2008年のリーマン・
ブラザーズ崩壊、2001年９月11日のテロ攻撃を含む時期から2011年のソブリン危機まで、最も重要な
出来事を網羅する12の仮説的ストレス・テストが存在する。
－ 仮説的ストレス・テスト は、最初のショックの特性に従って、他の市場と比較した場合のある市場の
予想される反応について妥当と思われる仮定に基づき行われる、すべての活動に係る市場パラメー
ターの変動のシミュレーションに使用される。ストレスは、リスク部門、営業部門および経済調査の
共同の取組みを通じて決定される。７つの一連のシナリオが規定された。
１．イールド・カーブの平坦化および信用スプレッドの増加と相まった株式市場の指標の暴落。
２．インフレ環境における力強い欧州金利の上昇。
３．信用スプレッドおよび金利の上昇ならびに株式市場のわずかな下落に伴う金融機関の破綻。
４．地政学的事象による供給への障害のシナリオに基づく商品危機。
５．世界的な経済停滞期（借換費用の上昇、株式市場の暴落および米ドルに対する貨幣価値の下
落）に、新興国から突然資本の払戻しの結果を反映する新興市場危機。
６．金融市場危機に基づく有名企業の破綻。
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７．欧州銀行連盟スプレッドの急な拡大、流動性スプレッドの拡大および「末梢」イールドの増加
によって主に特徴付けられる流動性危機。
個別ストレス・テストもまた、すべてのポートフォリオについて管理ツールにおいて日々計算され、
限度が定められている。個別のストレス・テストは、同じ過酷度水準に基づき設定され、ポートフォ
リオごとに主な損失が生じる分野を特定することを目的としている。
さらに、最もリスクの高い範囲および市場環境を強調するため、集中・拡散の関連性に加えて逆スト
レス・テストが使用される。このメカニズムは、損失の閾値の超過につながるリスク要因の充足につ
いての極めて厳しい仮定から導き出される妥当と思われるシナリオに基づいており、ナティクシスが
新たなリスク監視および操作のツールを実行し、この損失を引き起こす可能性のある状況を特定し、
必要に応じて適切な行動計画に適応することを可能にする。
すべてのストレス・テストのメカニズムは、リスク部門により定義され、リスク部門は、原則、方法
および調整の規定ならびにシナリオの選択に責任を負う。ストレス・テスト委員会は、ストレス・テ
ストの運用実施に責任を負い、毎月会合する。同委員会は、実施される作業および作業量を承認し、
年間のIT予算を決定する。
２. ポートフォリオおよび事業分野ごとに集計される損失警告は、所定の月数にわたり、または年初から
の累積で損失が一定の上限に達した場合、経営陣およびリスク部門に警告する。かかる上限は、各
ポートフォリオの特性、過去の業績および予算目標に応じて市場リスク委員会により設定される。
３. 最後に、監督体制は、全般的な経営指標および／または事業を含み、より直接的に観測可能な基準
（原商品の変動に対する感度、変動性、相関関係、名目等）に焦点を当てる。これらの質的および量
的な指標の制限は、VaRおよびストレス・テストの限界に従っている。
独立した評価管理
ナティクシスの多様な市場製品の評価は、専用の手続による独立した管理システムを形成する。
IFRS 第９号に従い、金融商品は公正価値で認識される。
公正価値の決定は、金融商品の価格および評価モデルに関する独立機能による決定および検証に基づく
ことの立証を目指す管理手続に従う。
独立した価格検証
独立した価格検証は、部門の憲章に沿って銀行取引の評価手続に要する市場投入を管理する、「Service
des Ré sultats 」部のIPV（Independent Price Verification）チームによって行われる。市場投入の検証
は、経済効果および財務諸表で確認される評価調整の要因となることもある。
IPV 管理は、特に以下に基づく。
・ 様々な委員会による、監督機構（監督および投入委員会、評価委員会、IPV委員会）。
・ 検証およびエスカレーションシステムを説明する、方針および一連の手続。
・ 週次および月次の一連の報告書。
・ 専用ツール。
さらに、市場リスク部門のチームは、月々第２レベルの市場投入の管理を実行する。
評価モデルの検証
営業部門で使用される評価モデルは、リスク部門のモデル・リスクおよびリスク・ガバナンス部門内の
専門チームであるモデル・リスク管理の独立した検証の対象にあたる。
独立した当該検証は、取引される金融商品の評価およびモデルの適合性を検証する。当該検証手続に従
い、当該検証は、以下の側面を含む。
・ モデルの論理的および数学的検証、仮定の分析ならびにモデル・ドキュメンテーションにおける正
当化。
・ アルゴリズムの検証およびベンチマーク。
・ ストレス・シナリオにおけるモデルの安定性および数値法の収束。
・ 黙示されたリスク要因および目盛りの評価、インプットの検証ならびにモデルの上流識別。
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・ モデル・リスクの査定および関連する準備方法の検証。
これらのモデルは、適用されたリスク・パラメーターが検証時に予測された値域と一致することを確保
するため、質および信頼性の観点からバックテストされ、かつ監視される場合がある。これらのモデルは
また、定期的に見直されており、当該見直しの周期性および深度は、重要性のレベル次第である。検証作
業の結果は、モデルの設計者および評価者を四半期ごとに集め、矛盾した問題が議論される評価モデル監
督委員会に発表される。これら委員会議論の結果は、上級経営委員会の一員である、最高リスク管理責任
者が議長を務めるモデル・リスク管理委員会に報告される。当該委員会は、一方では評価報告書および関
連する是正計画を承認し、他方では連結リスク・モデル指標を監視することによって、ナティクシスの全
業務に対するリスク・モデルを、監督する任務を負っている。
ナティクシスの調整方針
市場リスク部門は、資本市場活動の運営結果の調整方針を定義し、遂行する職務を負う。
当該方針には二重の目的がある。
・ 保守原則を適用し、報告された結果の信頼性を保証すること。
・ 容易にヘッジ出来ないまたはヘッジ不可能な有害事象からナティクシスを保護すること。
したがって、調整方針は、公正価値で評価された金融商品への市場リスクの調整算出指針を定義する。
市場リスクの調整は、以下に分類される。
・ 活発な市場における、反転するポジションおよび流動性ポジションの費用調整。
・ 観測可能または観測不能な評価投入および活発でない市場におけるモデル・リスクに関連する不確
実性の調整。
・ ポジション固有のリスクに特化した調整（不連続リスク、サイズに係る不確実性に関連するリスク
等）。
・ ヘッジモデルに関連した不確実性に対するモデル・リスクの調整（数値法、カリブレーション
等）。
適用された衝撃および使用された方法は、進行形でアップデートされる。
調整金額は月々アップデートされ、ナティクシスの上級経営陣に報告される。調整算出方法の変更は、
モデル・リスクおよびリスク・ガバナンスグループによる独立した検証のために提出される。
④ 市場リスク管理の定量的 開示
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスのVaRの変動
ナティクシスのトレーディングポートフォリオについてのVaRの水準は、平均して8.9百万ユーロであっ
た。2018年12月24日には最大16.4百万ユーロに達し、2018年12月31日現在では13.6百万ユーロとなった。
以下の図は、2017年12月29日から2018年12月31日までの期間の、全体的なVaRのトレーディング推移を示
している。
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■ ナティクシスの全体的なVaR－トレーディングポートフォリオ（信頼水準99％の１日VaR）
ポートフォリオ別のトレーディングVaR合計の内訳
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
以下の表は、主要VaR数値を示している。
( 単位：百万ユーロ)
ナティクシスのトレーディング勘定 2018 年12月31日現在のVaR
ナティクシス 13.6
内訳
グローバル・マーケッツ 13.6
株式市場 8.2
コモディティ 0.7
債券 4.3
グローバル証券ファイナンシング 6.5
XVA 2.2
その他ランオフ事業 1.8
2017 年に対するナティクシス全体のトレーディングVaRの増加は、主に株式市場事業が負担している。
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リスク要因別および相殺効果別のVaRの内訳
リスク要因別のVaRの内訳は、主要なリスクの毎月の寄与およびVaRに関する相殺効果の実態を示してい
る。
連結VaRは、2017年12月29日から2018年12月31日までの期間に、主にアジア市場における低下が原因とな
り、8.3百万ユーロ増加し、ナティクシスのポートフォリオの株式リスクに悪影響を及ぼした。
規制上の範囲に関するナティクシスのバックテスト
以下のグラフは、規制上の範囲に関するバックテスト（VaRにより事前に計算された潜在的損失の事後の
比較および実際の損益への影響）の結果を示したものであり、VaR指標の信頼性の証明に利用される。
当該期間にわたるバックテストの例外は、３回あった。
2018 年６月19日の例外は、ニューヨークで使用された米国のイールド・カーブに係る所見に関連するも
のであった。かかる損失は、損益計算書においてマイナス10.2百万ユーロとなった。
2018 年10月23日の例外は、トレーディング勘定のミスに関連するものであり、損益計算書においてマイ
ナス12百万ユーロとなった。かかる損失は、かかる勘定が修正された際に相殺された。
2018 年10月30日に記録された直近のバックテストの例外は、主にアジア株式ソリューション・デスクに
関する所見と合わせた、いくつかのリスク要因（株式および為替のボラティリティ、株式の相互関係）の
強い変動によるものであった。かかる損失は、損益計算書においてマイナス12.2百万ユーロとなった。
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■ ナティクシスの規制上のストレスのかかったVaR
ナティクシスの規制上のストレスのかかったVaRは、平均して13.2百万ユーロであり、2018年12月24日に
最大19.7百万ユーロに達し、2018年８月７日には8.5百万ユーロの最低水準まで下落し、2018年12月31日現
在では16百万ユーロとなった。
規制上のストレスのかかったVaRおよびVaRの変動
■ IRC指標
この指標は、規制上の範囲を対象としている。ナティクシスのIRC水準は、平均して18.2百万ユーロであ
り、2018年１月19日に最大42.8百万ユーロに達し、2018年３月16日には10.9百万ユーロの最低水準まで下
落し、2018年12月31日現在では22.7百万ユーロであった。
ナティクシスの範囲に関するストレス・テストの結果
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
全体的なストレス・テスト水準は、2018年12月31日現在、マイナス13百万ユーロのマイナスの平均水準
に達した（これに対し2017年12月29日現在ではプラス55百万ユーロ）。
2011 年のソブリン債務危機を再現する過去のストレス・テストにおいては損失が最大となった（2018年
12月31日現在、マイナス82百万ユーロ）。
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■ 2018年12月31日現在の全体的なストレス・テスト
(f) オペレーショナル・リスク
① 目標および方針
リスク選好の策定の一環として、および2014年11月３日付フランス省令に基づき、ナティクシスは、オ
ペレーショナル・リスクに関連する損失を制限することおよびリスク軽減のための活動を定期的に見直す
ことを目的として、オペレーショナル・リスクの許容度の方針を策定した。かかる方針は、設置されたガ
バナンス、定量的かつ定性的な管理の枠組ならびにこれまでに行われた監視を提示している。
かかる方針は、オペレーショナル・リスク管理基準を定めており、以下が含まれる。
・ 定量的指標、すなわちリスクコストを測定する１つの過去の指標、リスク・エクスポージャーを測
定する１つの予測指標、規制当局に報告すべき重大な突発事象の発生を特定する１つの個別指標
（第98条）、内部虚偽事象の警告を発生させる１つの特定の個別指標および是正措置の進捗を測定
する１つのオペレーショナル・リスク管理指標。
・ 枠組の規定への遵守を測定する１つの定性的指標。
・ サイバー・リスクを含む、情報およびコミュニケーション技術（ICT）リスクを監視する特定の指
標。
このオペレーショナル・リスク管理の枠組は、フランス国内外のすべての当行の事業分野および支援業
務に関するオペレーショナル・リスクのレベルを特定し、測定し、監視しかつ統制する。
② 組織
オペレーショナル・リスクを監視する責任を負う部門は、業務上の手続、従業員および内部システムに
起因する不履行または外部事象により生じるリスクの監視ならびに管理を保証する。
ナティクシスのオペレーショナル・リスク委員会によって検証されたオペレーショナル・リスクの方針
および手続に記載されている当該業務の責務は、以下を含む。
・ オペレーショナル・リスク責任者のネットワークを介したすべての事業分野および支援業務に係る
事故の記録
・ 拡大プロセスを使用する深刻な事象の分析
・ 事業分野により実施されたリスクの自己評価および監査に基づく量的質的いずれもの潜在的なリス
クの解析
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・ その他統制機能との連携
・ 主要なリスク指標および予測可能な環境変数の設定
メカニズムは、オペレーショナル・リスク政策の決定、ナティクシスのオペレーショナル・リスク・エ
クスポージャーの監視ならびにリスクヘッジおよび軽減に関する最終的な意思決定を担う特別組織である
ナティクシスのオペレーショナル・リスク委員会により管理されている。当委員会は、執行役会の運営機
能の延長であり、責任を有する分野内の問題に係る意思決定権を有している。当委員会は、四半期ごとに
会合を開き、財務部門、コンプライアンス部門、ITSS-BC部門および内部監査部門が出席する。当委員会
は、最高経営責任者である最高リスク管理責任者（その代理人）が議長を務め、オペレーショナル・リス
ク部門長を補佐役とする。オペレーショナル・リスク部の常任委員は、部門長を除き、オペレーショナ
ル・リスク担当部長ならびにデータおよび方法の責任者である。
事業分野のオペレーショナル・リスク委員会および支援業務は、ナティクシスのオペレーショナル・リ
スク委員会から派生しており、各範囲のオペレーショナル・リスク・エクスポージャーを管理している。
これらの委員会は、その業務のガバナンス・マトリックス（地域および事業分野）に応じて組織されてい
る。これらの委員会は、委員会補佐役としてのオペレーショナル・リスク部門長により促進される。各委
員会は、範囲内（事業分野、または事業体により支援業務）の部門長またはマネージャーが議長を務め、
オペレーショナル・マネージャー、支援業務代表者および専任コンプライアンス・マネージャーの参加を
伴う。
部門の構造は、以下の組織を反映する。
・ オペレーショナル・リスク・マネージャーの責任の下の部。
・ アメリカ、EMEAおよびアジア太平洋プラットフォームのオペレーショナル・リスク・マネージャー
の責任の下での海外支店。かかる海外支店は、現地の最高リスク管理責任者に階層的に報告し、ま
たオペレーショナル・リスク担当部長に機能的に報告する。
・ オペレーショナル・リスク・マネージャーが付託された権限内の活動に加え、ナティクシスがさら
されている総合的なリスクおよび組織的なオペレーショナル・リスク（敷地もしくは情報システム
へのアクセスの喪失または確保可能な従業員の喪失）をカバーするオペレーショナル・リスク・マ
ネージャーの責任の下での支援・統制部門。
かかる部門は、オペレーショナル・リスク管理に専念する約70名の従業員を有する。その指定された範
囲内（子会社、事業分野または支援業務）で、当該従業員は、オペレーショナル・リスク文化の浸透、突
発事象の記録および分析、リスクの解析、是正措置の提案および追跡調査、報告書の作成ならびに管理部
門への情報の上申を行う責任を有する。分析は、支援業務または統制部門が属する、または営業担当、経
営管理担当もしくは事務管理担当に関係なく、そのプロセスがチームに影響を及ぼす、当行全体に実行さ
れる。
この枠組は、フランス国内外の当 行の事業体、事業分野および支援業務に展開される単一の情報システ
ムを使用して管理される。これはフランス語および英語で利用可能であり、オペレーショナル・リスク監
督システムのすべての要素（突発事象、定量化された潜在的リスクの解析、リスク管理システム、主要な
リスク指標、是正措置、委員会等）を備えている。オペレーショナル・リスク・マネージャーが入力また
は承認した情報の正確性は、その他の部門（会計、コンプライアンス、法務、ITシステム・セキュリ
ティ、データの品質、保険等）からの情報と照合することにより保証される。
オペレーショナル・リスクの資本要件は、すべてのナティクシスの業務部門に関して標準化された手法
を使用して計算されている。経済資本を管理する目的で、ナティクシスは、事業分野の事業体別、地理的
領域別および一定の高リスクの状況におけるオペレーショナル・リスクへのエクスポージャーのレベルの
総合的な概算を得るために内部の手法を使用している。かかる手法は、リスク解析に基づくバリュー・
アット・リスク（VaR）の計算に依存し、バックテストのために特定された突発事象および既知の外部損失
を考慮に入れている。
③ オペレーショナル・リスクの監視
リスク解析
リスク解析は、オペレーショナル・リスクの監視の中心的役割を果たしている。
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事業分野および支援業務の環境
オペレーショナル・リスクの監視を担当する部門は毎年、その他の統制機能と協力して、各事業分野、
事業体および支援業務とともにオペレーショナル・リスクの解析を行っている。かかる実施には、リスク
の特定および記述的な分析を行い、リスクの状況を定量化（平均頻度、損失の平均値および最大値）し、
また現行のリスク管理メカニズムを考慮に入れることが含まれる。かかる解析は、プロセス分析に基づ
き、銀行の活動のすべてについて実施されている。その一貫性は、これまでのバックテスト、つまり突発
事象および関連のある外部データを用いることによって実証されている。
リスク解析プロセスは、ナティクシスがさらされている業務分野およびその最大のリスクについて、そ
れらを是正措置および指標を通して管理できるようにするために特定する役割を果たす。
「グローバルリスクおよびシステミック・リスク」（極端にリスクの高い状況、大きな自然災害、世界
的流行病および攻撃等、めったに起こることはない状況。）の解析は、特に頻度の確証のために、金融業
界における突発事象に関する外部のデータを利用する。また、未実現純収益項目の仮定およびリスク管理
メカニズムの有効性ならびに非常事態計画および事業継続計画も考慮に入れる。
リスク解析に加え、600を超える主要なリスク指標（KRI）およびそれに付随する限度枠が存在し、それ
らは定期的に監視されている。KRIは、オペレーショナル・リスク特性のいかなる変化も動的に検出し、損
失を発生させる事由の７つのバーゼルの分類を網羅する。この指標は、ナティクシス（総合的な指標）、
事業分野またはオペレーショナル・リスク・マネージャーとともに、指標を解析の過程で関連する早期警
告指標と定義する支援業務のいずれかに適用される。これらの指標は、オペレーショナル・リスク委員会
による承認のために提出される。系統的な警告の対象である閾値を超えた場合には、直ちに実行される
か、またはかかる委員会の承認を要求する措置を誘発する可能性がある。
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損失および突発事象の特定
突発事象の記録および分析
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびに資産運用事業分野に対する
5,000ユーロならびに専門金融サービス、保険およびプライベート・バンキングに対する1,500ユーロの任
意報告閾値を始めとして、突発事象は、発生した順番に記録されている。「深刻な突発事象」の単一の定
義 が、Groupe BPCE基準（総額300,000ユーロ）に従って使用される。すべての深刻な突発事象（規定の閾
値を超えるか、または事業分野およびオペレーショナル・リスク部門が深刻であるとみなす突発事象）
は、事業分野の経営陣およびナティクシスの最高リスク管理責任者に直ちに報告される。
すべての関連する当事者に対する調査に続き、事業分野のオペレーショナル・リスク・マネージャー
は、事象の事実に基づく記述、一次的原因の分析、影響の詳細および提案された是正措置の標準化された
詳細な報告に従う。当行のすべてのレベルにおいて、事業分野のオペレーショナル・リスク委員会は、そ
の深刻な突発事象を検討し、是正措置の適用を決定し、期限および関連する提出書類を決定し、またこれ
らの活動の進捗を監視する。事業体および事業分野は、かかる措置を自身の閾値に適用することを決定す
ることができるが、その閾値は、ナティクシスの閾値より低く、その活動およびリスクのレベルに沿うも
のである。
多くのオペレーショナル・リスクの突発事象は、頻繁に発生しており、突発事象ごとの影響は少ない。
報告された突発事象の全体的傾向
2018 年には、当年度において発生した3,800件近くの突発事象（１つの突発事象としては7,400件相当）
が報告され（１つの突発事象は、潜在的に複数の個別の突発事象からなる。）、ナティクシスの事業分野
による記録ツールに加えられた。報告閾値の適用は、特に専門金融サービス部門、資産運用およびウェル
ス・マネジメントの事業分野ならびに事業横断型機能における、2016年以降なされた申告数の減少に役
立ってきた。
■ 事業および日付別の報告された突発事象の内訳
■ 日付別およびバーゼルの分類別の報告された突発事象の純額による内訳
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リスク軽減への措置
ナティクシスは、すべての業務分野および支援業務において、当行のオペレーショナル・リスクへのエ
クスポージャーを低減させるための是正措置を監視する措置を講じた。2018年に開始された、約450の是正
措置のうち64％近くは、担当する事業分野によって実行され、事業分野および中央オペレーショナル・リ
スク委員会により監視される。オペレーショナル・リスクを軽減および解消することを特徴とするこれら
の措置は、被ったリスクに依拠して優先度が順位付けされる。一次是正措置の施行の遅延に対するナティ
クシスのオペレーショナル・リスク委員会による迅速な査定のために警報システムが設置された。
④ リスク特性
2018 年のリスク分析は、ナティクシスのすべての事業分野ならびに支援および管理業務において行われ
た。内部監査の結果および永続的な管理の結果の一貫性の検証は、各範囲における最も重大なリスクを浮
き彫りにし、リスク管理メカニズムを向上させるため施行された是正措置の優先順位を設定する手助けを
した。コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの事業分野は、フランス国内外に
おける部門の活動および運営の特性が広範囲に及ぶことから、大部分のリスクが検討中であることを示し
ている。
ナティクシスのリスク特性は、高い潜在的効果という観点から２つの主要なリスク区分を特徴としてい
る。すなわち、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの下に集中した事業分野
のリスク区分および当行全体がさらされている全体的なリスク区分（サイバー、規制、敷地もしくは情報
システムへのアクセスの喪失または確保可能な従業員の喪失）である。場合に応じたリスク管理メカニズ
ムは、手続および管理の安全防護対策、従業員の意識の向上、事業継続計画、ITシステム・セキュリティ
および保険方針を含むこれらのリスクを網羅するために導入されてきた。
⑤ オペレーショナル・リスクに係る保険
ナティクシスの保険部門に直属するGroupe BPCEのリスク保険部門は、下記の責任を負っている。
・ 保険に適するオペレーショナル・リスクの分析
・ 適切な補償保険の加入（直接保険および／または譲渡）
ナティクシスおよびその子会社は、下記の主要な保険プログラムによる保証を受けている。
・ 保険に適するオペレーショナル・リスクを網羅し、Groupe BPCEとプールされている（下記(a)に記
載されている例外のリスクを含む。）
・ １保険年度当たり最大合計148百万ユーロが支払われる、統合された「国際銀行（貴重品および不正
行為に対する損害）」および「専門職賠償責任」方針（そのうち、133百万ユーロはGroupe BPCEと
プールされている。）のうち、
(a) 「不正行為および専門家民事責任」に有効な保険と統合し、下記(b)、(c)および／または(d)
で規定された保証額に従属する、１年当たり15百万ユーロ
(b) 唯一「国際銀行」リスクのために用意された、請求１件および１年当たり38百万ユーロ
(c) 唯一「専門家民事責任」リスクのために用意された、請求１件および１年当たり25百万ユーロ
(d) 上記(b)および／または(c)で保証された保証額の使用後またはそれに加え「国際銀行／専門家
民事責任」に有効な保険と統合された、請求１件および１年当たり70百万ユーロ。
本取決めにおいて、請求１件につき支払われる最高額は、「専門家民事責任」の対象範囲で
109.50百万ユーロ、「不正行為」の対象範囲で109百万ユーロであり、適用控除免責金額を上
回る。
・ 請求１件および１年当たり合計10百万ユーロ支払われる「規制仲介責任」（金融仲介、保険仲介、
不動産取引および管理の３分野）
・ 請求１件当たり100百万ユーロの対象となる「営業責任」ならびに１請求および１保険年度当たり最
大35百万ユーロまで対象範囲が拡張される「関連会社所有者の民事責任」および「配達後受理の民
事責任」
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・ 請求１件および１保険年度当たり最大200百万ユーロの対象となる「取締役民事責任」
・ 請求１件当たり最大400百万ユーロの事業支店およびその内部にあるもの（IT機器を含む。）への
「物的損害」およびそれに連続する「銀行業務における損失」
・ 請求１件および１保険年度当たり最大140百万ユーロの「サイバー・リスクに対するデジタル資産の
保護」およびそれに連続する「銀行業務における損失」
かかる補償は、米国にある常設機関には方針が及ばない、主に「専門職の民事責任」を指す、除外の対
象となる一次リスクまたはアンブレラ・リスクに対して世界中の適用に拡張される（ナティクシスの米国
における業務によって当該地域において取得される。）。
上記のすべての保険契約は、評判が良く信用力のある保険会社と締結された。上記のすべての保険契約
は、ナティクシスの保有能力に従い、免責金額を控除して（許容可能な保有レベルで）購入されている。
(g) 貸借対照表上の管理
① ガバナンスおよび組織構成
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの構造的な貸借対照表上のリスクは、財務部門、リスク部門ならびにコーポレート・バン
キングおよびインベストメント・バンキング部門を担当する上級経営委員会の委員、ジョイント・リファ
イナンシングプール担当部長、財務管理担当部長ならびにBPCEの資産負債管理担当部長から構成され、最
高経営責任者が議長を務める資産負債管理委員会 （ALM委員会） の権限の下、管理および監視されている。
同委員会は隔月で開催され、主に以下の責務を負う。
・ ナティクシスのALMの規定および監視。
・ BPCEが策定するALM基準枠組に従った、構造的な貸借対照表上のリスク（構造、権限の委任、資金収
支管理等）に関する主要方針の承認。
・ ALMのリスクの管理および監視に使用される測定基準の計算の基礎となる、ALMの前提および慣例の
確認。
・ ALM指標についての内部の限度枠、BPCEによって規定された当行グループ全体の限度枠の認証。
・ BPCEのALM委員会に連動する資金調達に関する全体方針の認証。
・ 2015年以降の過度のレバレッジリスクの管理を含む構造的な貸借対照表上のリスクの管理。
・ 主要な貸借対照表の集計およびそれらの作成の管理。
ALM 委員会は、以下を監視する。
・ 総合的な金利リスクに関して、ナティクシスおよびその主要な信用子会社の銀行帳簿。
・ 流動性リスクに関して、ナティクシスの連結範囲全体（内在的流動性リスクを示しておらず、ALMリ
スクに関して個別の監視および管理が行われている保険会社の子会社を除く。）。
・ 構造的な為替リスクに関して、ナティクシスの連結範囲全体。
その義務を遂行するため、またALM管理および制御の主な原則に適用するため、ALM委員会は、以下の部
門に対して一定の運営上の職務を委任している。
・ 財務管理部門：
－ ALM部門 は、ALMの原則、基準、慣習および制限を更新する責任を有している。ALM部門は、リスク部
門の監督の下で、承認のためALM委員会にそれらを提出し、ALMシステムの全体的な一貫性を検証す
る一方、連結ベースで、構造的なALMリスクを監視する。当該部門はまた、ALM、規制上の流動性比
率およびレバレッジ比率も担当している （「(3) バーゼル３ Pillar Ⅲの開示 －(e) 流動性要件の
カバレッジ比率」を参照のこと。） 。
－ 財務部およびジョイント・リファイナンシングプール は、2017年に財務管理部門の権限下となり
（「 ② 流動性リスクおよび資金調達リスクの管理」を参照のこと。） 、事業分野の資金調達要件を
補填し、適用あるリスクの法令および制限に従って流動化リスクを運営管理し、ALM委員会が採択し
たナティクシスの中期借換え方針を実行し、また経営上、規制上の流動性比率の遵守を管理する責
任を有している。
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・ リスク部門 は、ALMの慣習および制限の管理または見直しを行い、バンキングの範囲内で資本市場業務
に適用される全体的な金利リスクの制限の検証を市場リスク委員会に通知し、ALMおよび財務部の指標
のレベル２の統制を行う。
・ 子会社は、運営に関して一定の自由な裁量が与えられており、現地のガバナンスおよび 現地のALM委員
会 等の特化したALMメカニズムを実行し、また、ALM委員会の全般的な監督当局の下に設置され、その
構造的なALMリスクを監督する。
② 流動性リスクおよび資金調達リスクの管理
目標および方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、フランス財政金融法に定義されるところの the Caissesd'Epargne and the Banque
Populaire banks （ BPCE ）の中央機関に属している。フランス財政金融法第L.511-31条は、中央機関となる
のは信用金融機関であり、したがって、中央機関としてネットワークのまとまりを監視し、関係機関およ
び関連会社の適切な運営を保証しなければならないと規定している。このため、中央機関は、とりわけか
かるすべての機関および会社だけでなくネットワーク全体の流動性と自己資本を保証するために必要なあ
らゆる措置を行う。
最終手段の貸手としての銀行の流動性を確保し、保証するためにGroupe BPCEが監督当局に与えたコミッ
トメントを鑑み、ナティクシスは引続きBPCEの管轄下に置かれている。
この監督は、すべての関連会社により適用され、共有され、調整される統制システムならびに全体的な
流動性リスク管理および監視システムを通じて行われており、その主な指針はGroupe BPCEのALM委員会に
よって定められている。
ナティクシスの流動性リスク管理に関する方針は、当行グループの方針において不可欠である。かかる
方針は、ガバナンスおよびALM規制に関して、当行グループのリスク制約に即して、明確かつ共通の標準化
された枠組におけるナティクシスの事業の最適化を目指す。
さらに、2011年半ば以降、ナティクシスの資金調達構造は、ナティクシスとBPCEに共通のジョイント・
リファイナンシングプールに依存している。当行グループのALM委員会の権限の下、かかるプラットフォー
ムは、市場の資金調達の使用を制限し、資金調達費用を削減する目的で、事前に定められた規則に従い、
当行グループの資金調達を確保するため、また当行グループ内の流動性の担保および配分の管理を最適化
するために実施された。
とりわけ、債券発行に関する責任は次のとおりである。BPCEは、公共部門および民間部門の優先株式ま
たは劣後債務によるバニラ資金調達取引に関するナティクシスの中長期資金調達を担当する。ナティクシ
スは、すべての構造化された民間部門のリファイナンス取引において、Groupe BPCEのMLT発行体である。
包括的な流動性リスクの管理方針の目的は、以下のとおりである。
・ ナティクシスの資金調達ニーズと満期転換が当行グループの短期および中期のリファイナンス可能
額と合致していることを確認する一方で、ナティクシスがローンコミットメントを満たしているこ
とを保証すること。
・ 利益目標の達成を促進させるために設定されたリスク制約の範囲内で、資金調達費用を最適化する
こと。
・ BPCEとの密接な協力関係において規定され、ナティクシスの最終的な流動性の必要量に見合う当行
グループの能力に課される内部の限度枠を遵守すること。
・ 国内および海外の規制を遵守すること。
・ Groupe BPCEにより増加した資金調達源の（地理的地域、商品および取引相手ごとの）多様化を支援
すること。特に、非金融資産の流入を促進すること。
監視システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
流動性リスクは、以下のとおり統制、管理および監視が行われる。
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・ 各事業分野の資金調達ニーズの管理：当行の資金調達のニーズを管理するために、予算手続の一環
として各事業分野に流動性予算が分配され、ALM委員会によって承認される。消化は、コーポレー
ト・バンキングおよびインベストメント・バンキングに関しては毎週、その他の事業分野に関して
は 毎月監視される。
・ Groupe BPCEの最終的な市場勢力に対する当行の寄与の管理：これは流動性割当システムを当行グ
ループの戦略的意欲および業務上の監督に適合させることを目標としている。
・ 短期的な満期転換の管理：これは、流動性ギャップを利用して測定される。この指標は、すべての
親会社の取引に関して、数社の子会社を含め、１日間隔の365日間を期間として日次的に作成され
る。ALM委員会が承認する４つの永久的な制限の対象となっており、開始時の夜間の市場エクスポー
ジャー、60日間、150日間および330日間の静的流動性ギャップに対して日次的に監視される。
・ 中期的な満期転換の管理：これは、満期に達していない資産と満期に達していない負債との比率の
ような満期のトランシェにより定められるカバレッジ比率を使用して行われる。これらの比率は、
長期的な現金資産、中期的な活動を行う信用子会社、およびナティクシスに関して連結ベースで計
算されており、ALM委員会が承認し、毎月監視される最低カバレッジ比率により制限される。さら
に、規制に従い、また当行のリスク選好の枠組の範囲内で、2015年以降、ナティクシスは、ALM委員
会により提案され、また取締役会により認められ、ガバナンスならびに特にカバレッジ比率に適用
される全般的な限度枠および警戒閾値を設定した。
・ Groupe BPCEの短期、中期および長期転換における当行の寄与の管理：これは、60日間、５ヶ月間、
11ヶ月間および５年間の制限の対象となる、ナティクシスの連結流動性ギャップをベースに測定さ
れる。これらの指標は毎月作成される。
・ 流動性ストレス・シナリオのシミュレーション：これらのシナリオは、流動性危機の発生時におい
て義務を果たし、業務を継続するための当行グループの能力を測定することを目的とする。ナティ
クシスは、様々な危機的シナリオ（システミック、個別、複合等）および異なる深刻度レベル（中
度、重度、極度等）に基づき、１ヶ月、２ヶ月および３ヶ月の期間にわたって当行グループのスト
レス結果に対する貢献を定期的にシミュレーションし、これに関してBPCEは仮定を設定する。
・ 資金調達構造：資金調達構造は、すべての集中リスク （「下記「資金調達の原理および構造」を参
照のこと。） の軽減に向けて、取引相手方の種類別、市場セグメント別および地理的地域別に、資
金の十分な多様化が確実に行われるために監視される。
・ ジョイント・リファイナンシングプールにより行われる市場の深さの調査：かかる流動性調査は、
当行の発行に関して取引相手方により設定された限度枠を調査することを目的とする。
流動性ストレス下における非常事態資金調達計画
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
当該非常事態資金調達計画（「流動性ストレス下におけるCFP」）は、当行グループの資金調達を得る能
力を変化させる流動性危機の発生時において、すべての資源が協調的に、かつ最適化された方法で利用さ
れ、当行グループがその現在および将来の財政義務を果たし、それによって事業継続性を維持できること
を保証することを目的とする。
ナティクシスが中央機関としての立場でBPCEの監視下にあること考慮に入れ、またジョイント・リファ
イナンシングプールの枠組 （本「② 流動性リスクおよび資金調達リスクの管理」を参照のこと。） の範囲
内で流動性管理に関してBPCEとナティクシスが密接な相互作用を有していることを考慮に入れ、当該計画
は、ナティクシス、BPCEおよび／または銀行システム全体に関する流動性へのアクセスに影響を与える危
機の発生時において、Groupe BPCEの事業継続性計画に従って規定される。
流動性を強化し、資金調達要件を軽減するため、ガバナンスシステム（専門のチームおよび委員会、規
則の有効化および無効化、報告および伝達の手続等）ならびに改善計画が規定され、文書化される。加え
て、BCPは、規制に従い、運用可能であることを保証するため、定期的に検査される。
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資金調達の原理および構造
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
資金調達戦略
さらに、 本「② 流動性リスクおよび資金調達リスクの管理」に示したとおり、2011年半ば以降、ナティ
クシスの資金調達構造は、ナティクシスとBPCEに共有されるジョイント・リファイナンシングプールに依
拠している。当行グループのALM委員会の監視下に置かれ、このプラットフォームは、市場でのファイナン
ス費用の使用を制限しおよび資金調達費用を削減することを目的として事前に定められた規則に従い、当
行グループの資金調達を確保し、当行グループ内での流動性の管理と割当を最適化するために実施され
た。
分散化戦略は現在、当行グループの水準でもって理解される必要があり、ナティクシスは当行グループ
にとって、ただの戦略部門ではない。戦略は、顧客向け事業分野における、いわゆる「市場」流動性の需
要を制限すると同時に、株式市場における調達量を制限し、地理的な区域、通貨、商品および取引相手方
による当行グループの資金源の拡大を目標としている。ナティクシスに関する限りでは、この戦略の実施
には、欧州およびアジアにおける社債を通じた預金受入れだけでなく私募による仕組債発行も明確に含ま
れる。
今となっては数年にわたり進められてきた分散化戦略は、国際事情（米国および中国間の貿易摩擦、イ
タリア、ブレグジット、景気後退等）に対する投資家のリスクプレミアムの調整と共に、流動性を高く維
持し、流動的（特に米ドルにおいて）だが長期的な流動性スプレッドが増加した2018年においてさらに強
固された。
以下のグラフは、情報提供を目的として各年末現在の管理データに基づき立証されている。
■ 2018年末報告日現在の主要な調達手段別および／または顧客セグメント別の貸借対照表上の資金調達源
の総重量
出典：経営データ
■2018年12月31日現在の米ドルの決算時為替レートにおける資金調達構造全体の通貨別の内訳
■ 2017年12月31日現在の米ドルの決算時為替レートにおける資金調達構造全体の通貨別の内訳
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年間の中期資金調達計画の下で、2017年における10.6十億ユーロに対し、ナティクシスは2018年におい
て１年超の期限で純資金11十億ユーロを調達した（買戻および 募集時 の価値差引後。）。この計画の29％
は仕組債の私募によって達成され、当行グループのALM委員会により承認された当行グループの中期資金調
達方針の一環としてBPCEによって、その残りの大部分が資金提供された。
■ 2018年の正味中長期資金調達計画
*
■ 2017年 の正味中長期資金調達計画
銀行の資金調達
短期資金調達
2018 年は、金融市場において明暗がわかれる年であった。刺激的な米国の財政計画により上昇した年初
の高揚感は、次第に世界秩序の再建、欧州における政治的混乱およびブレグジットの推移といった懸案事
項に取って代わっていった。
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予想どおり、連邦準備制度理事会は2018年各四半期末に金利を引き上げた。米国の長期金利は、始め連
邦準備制度理事会の介入に反応し、11月初頭に最高で3.24％に達した。2018年末の株式市場の急な反転は
また、イールド・カーブのフラット化につながった。この動きは、市場が今後数年の米国における経済活
動 の停滞を予期していることを示唆する。
この不透明な経済環境は、今後２年の間に３回のさらなる利上げを考慮する連邦準備制度理事会の決定
に圧力を与えている。さらに連邦準備制度理事会は、大規模な経済停滞があった2017年末に実施された貸
借対照表上の縮小のためのプログラムを恐らく緩和する必要があるだろう。
欧州では、ECBはインフレにおける段階的な好転計画をいまだ確信しているようであり、2019年における
貸借対照表上の拡大の終了を認めた。しかしながら、国際的な停滞は、秋のマイナス金利脱却の実施を妨
げ得る。
現在までは、貨幣環境は当行グループの短期のドル建て発行に有利であった。これは、イールド・カー
ブのフラット化により、多くの投資家が長期債を見捨て、代わりに満期がより短期のものを購入している
ことから、継続するだろう。ユーロ圏においては、利回りの探索が、金融市場の投資家を、彼らの投資領
域におけるより長期の割当（約１年）を引続き支持することで、マイナス利率による費用を制限したがる
よう確実に促すだろう。
ナティクシスによる短期債券発行プログラムの発行額
コマーシャル・
( 単位：百万ユーロまたはユーロ換算額) 譲渡性預金証書 ペーパー
プログラムの額面金額 *
45,000 18,981
2018 年12月31日現在発行済 **
25,100 9,343
*
NEU CPプログラムのみ。
**
NEU CPプログラムおよびUS CDプログラムの発行額。
長期資金調達
2018 年において、連邦準備制度理事会は、米国経済の力（2018年の成長は2.9％に達したと予想され、イ
ンフレは1.9％であった。）を背景に、主要政策金利の25ベーシスポイント増加を４回行うことができた。
長期金利（10年物国債）は、年初から上昇軌道を見せ、11月初頭に最高で3.24％（83ベーシスポイント
増）に達し、年末には2.68％に下落した。この年末の下落は、米中間の貿易紛争を背景とした翌数ヶ月の
国際経済の後退を市場が予想していることを反映している。12月における直近のマクロ経済上の数値であ
る、49.7の中国製造業PMI（50未満の数値は、活動が収縮していることを意味する。）および54.1（対して
11月は59.3）の米国製造業ISM指標によって、この下落傾向は確認することができる。
欧州では、英国の欧州連合からの離脱をめぐる首相テレサ・メイ氏の交渉に注目が集まった。ブレグ
ジットの問題はいまだ不透明なままである。イタリアもまた、新たなイタリア政権によるマイナス２％超
（対して前政権が発表したのはマイナス0.8％）の赤字を示す2019年予算案の提出後、注目の的であった。
年初に162ベーシスポイントであった10年物国債のBTPスプレッドは、2018年において252ベーシスポイント
で終了した。
一方で、予想したとおり、ECBは12月に量的緩和（QE）債券購入政策を停止した。しかしながら、ECBに
よる2,600十億ユーロの国債および社債の買い占めは、中央銀行が 満期到来債権から無期限で現金を再投資
する意向であるため、維持されるだろう。
欧州の金融市場において、主要な銀行の優先無担保のスプレッドは、11月以降の促進とともに、年間を
通じて上向きの傾向であった。とりわけ2020年６月が満期日である最初のTLTRO２債券を見越した、2019年
における当行の著しいリファイナンスの需要から、スプレッドの拡大を説明することができる。フランス
の銀行により発行された５年物優先無担保債務のスプレッドは、年末ではEuribor３ヶ月物プラス56ベーシ
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スポイントであり、41ベーシスポイント増加した。これら同様の銀行に対する非優先債務（適格MREL／
TLAC）跳ね返りが小さくなり、スプレッドは70ベーシスポイント拡大した。
これらの市場条件において、ナティクシスはその中長期借換プログラムに基づき、2018年に資金調達に
おいて総計17.6十億ユーロ（当行保有債券を除く。）を調達した。公募債発行セグメントにおける唯一の
長期債発行体として、BPCEはナティクシスに対しユーロ換算額で合計4.8十億ユーロの融資を提供した。
ナティクシスによる中長期債券発行プログラムによる発行額および発行済額
( 単位：百万ユーロまたはユーロ換算額) NEU MTN
EMTN USMTN 債券発行
2018 年12月31日現在発行 8,748 510 70 4,548
2018 年12月31日現在発行済 16,885 694 214 10,146
③ 構造的な為替リスク
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
目標および方針
外貨建て（主に米ドル建て）のリスク加重資産が存在することを鑑み、ナティクシスの構造的な為替リ
スクの方針は、普通株式等Tier１比率（CET１）を為替変動から保護することを目標としている。この目的
に向けて、ナティクシスは、外国の事業体に対して戦略的な長期の純投資の資金調達を行うために為替を
購入する際に為替換算のために再表示される「構造的な」為替ポジションを設定している。一方で、現地
通貨建ての非戦略的な純投資は、ローンによる資金調達が行われている。
監視システム
CET １比率の為替変動に対する感応度は、ALM委員会によって定期的に評価される。
構造的な為替ポジション
構造的変動
市場オープン時のポジション 市場クローズ時のポジション
( 単位：十億ユーロ換算額) （2018年１月１日時点） （2018年12月31日時点）
米ドル 4,565 4,313
豪ドル 211 234
英ポンド 99 202
アルジェリア・ディナール 154 184
シンガポール・ドル 99 94
人民元 60 60
香港ドル 89 55
ブラジル・レアル 46 46
ロシア・ルーブル 45 39
日本円 18 29
その他 52 47
合計 5,438 5,303
④ 総合的な金利リスク
一般的な方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
総合的な金利リスクを管理するためのナティクシスの方針は、銀行帳簿において長期にわたる構造的な
指向性金利ポジションを保有することを目的としているのではない。
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例外を除いて、固定金利金融資産および負債は金利スワップを通じて銀行間出し手レートに戻され、大
部分は継続的な金利リスクの管理対象となるトレジャリー・ポートフォリオにおいて保有される。ヘッジ
シ ステムの会計上の取扱いは、国際会計基準に従う。
総合的な金利リスク管理システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
かかるリスクは、ポートフォリオの経済価値の感応度に関して、イールド・カーブのベーシスポイント
および通貨によって測定される。最大のポートフォリオは、CEOが議長を務める市場リスク委員会が承認お
よび監視を行う限度枠を通じて管理されている。2014年11月３日付フランス省令に従い、総合的な限度枠
はまた、取締役会によっても規定および承認された。
大半のポジションが集中するトレジャリー部門もまた、限度枠によっても管理されるイールド・カーブ
のゆがみのストレス・テストを行う。
かかるストレス・テストは、極端な市場構成の場合の潜在的な経済損失を推定することを目的とする。
かかるストレス・テストは、管理システムにおいて毎日行われ、スティープニングシナリオおよび／もし
くは転換シナリオで、IBOR、OIS、預金ならびにレポのカーブに対する差別化ショックまたは非差別化
ショックの説明責任を負うことと規定された。
リスク部門は、トレジャリー部門に関しては毎日、貸借対照表上の管理業務および信用子会社に関して
は毎月、指標の計算および限度枠の監視を行う。
当行の金利リスク管理システムは、総合的な限度枠の範囲内での経済感応度の測定に依拠する。これは
また、当行グループに総合的な金利リスク監視連結プロセスの一部として定期的に報告される他の２つの
測定により補完される。すなわち、金利ギャップ測定（固定金利資産－負債）および金利変動に対するNII
感応度の測定である。
定量的開示
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
金利の変動に対するナティクシスの主要な事業体の感応度は、2018年12月31日現在、合計2.44百万ユー
ロ（イールド・カーブにおける１ベーシスポイントの即時の平行移動）であった。かかる感応度は、主に
米ドルの融合取引におけるスプレッドの影響によるものである。
■ 2018年12月31日現在の満期別１ベーシスポイント増の金利変動に対する感応度の測定
( 単位：千ユーロ) １年未満 １年以上５年以下 ５年超 感応度合計
ユーロ (145) 33 (37) (149)
米ドル 332 89 2,022 2,441
その他 29 (18) 132 144
金利ギャップの指標は、次の金利リセット日まで、すべての資産および負債ポジションならびに可変
レートポジションを考慮に入れる。すなわち、同一の金利レート指数を使用し、異なる満期にわたり、負
債エクスポージャー額と資産エクスポージャー額を比較する。
満期スケジュールは、戦略的に決定される。金利ギャップの指標は、四半期ごとに計算される。
■ 2018年12月31日現在の満期別金利ギャップ
( 単位：百万ユーロ)
満期 １年 ３年 ５年 ７年
金利ギャップ（固定金利） 276 (1,734) (607) (77)
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最後に、ナティクシスは、純受取利息（△NII）の市場金利の変動に対する感応度をNIIのストレス・テ
ストを使用して分析する。2018年12月31日現在、金利変動に対する当行のNIIの感応度は、以下のとおりで
あった。
■ NII感応度および株式の経済価値（IRRBB－テーブルＢ）
△EVE △NII
( 単位：百万ユーロ)
2017 年12月31日から
2018年12月31日までの期間 2018 年12月31日 2017 年12月31日 2018 年12月31日 2017 年12月31日
上昇の平行移動（200ベーシスポイ
437 331 162 159.3
ント増）
下落の平行移動（200ベーシスポイ
(633) (467) (158) (159.3)
ント減）
その特性を考慮すると、総合的な金利リスクはナティクシスにとってはわずかなリスクであり、取り立
てて言及する必要はない。
バーゼル２の規制上のショック（イールド・カーブにおける200ベーシスポイント増／減の即時の変動）
により、2018年12月31日現在のポートフォリオの経済的価値においてマイナス633百万ユーロの変動、金利
に200ベーシスポイントの減少が生じるであろう。2018年の多様なストレス・シナリオの下での金利変動に
対するナティクシスのNIIの感応度は、比較的低く、安定していた。イールド・カーブに200ベーシスポイ
ントの上昇の平行移動が生じた場合、Groupe BPCEのソフトウェアで計算された感応度はプラスであり、
CET１の1.5％未満を示した。
⑤ 契約上の満期別金融負債の内訳
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
契約上の満期別金融負債の内訳
2018 年12月31日
合計
１ヶ月 ３ヶ月 １年 ２年
（額面 ６ヶ月
額面 ＋ 要求 １ヶ月 から から から から から
( 単位：十億ユーロ) 金額 利息） 払い 未満 ３ヶ月 ６ヶ月 １年 ２年 ５年 ５年超 無期限
中央銀行に対する債務 0.0 0.0 0.0
売買目的で保有されたその他
の金融負債-トレーディン 124.3 124.7 15.2 63.5 9.9 1.8 4.1 1.4 3.7 4.3 20.8
グ・デリバティブを除く
うち買戻契約 90.8 90.9 15.2 63.4 9.4 0.5 1.0 0.0 0.9 0.5
担保付負債 - - - - - - - - - -
無担保負債 - - - - - - - - - -
損益勘定を通じて公正価値で
26.7 28.7 - 1.7 7.3 2.6 3.4 3.1 6.6 4.0
評価されたその他の金融負債
うち買戻契約 - - - - - - - - - -
担保付負債 0.9 1.0 - - 0.1 0.0 0.0 0.8 0.0 0.0
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無担保負債 21.2 23.1 - 1.4 2.9 2.6 3.3 2.3 6.6 4.0
トレーディング・デリバティ
57.2 57.2 57.2
ブ
ヘッジ目的デリバティブ 0.7 0.7 0.7
銀行に対する債務 75.3 76.8 5.9 14.6 14.6 4.8 6.0 9.8 17.8 3.0 0.2
うち買戻契約 8.8 8.7 1.5 1.5 4.7 - - 1.1 - -
顧客預金 38.1 36.0 15.9 5.2 3.9 1.3 5.5 0.8 0.4 1.0 2.2
うち買戻契約 0.1 0.1 0.0 0.1 - - - - - -
債務証券 36.2 36.5 - 6.4 12.2 8.5 5.3 1.0 2.4 0.7
うちカバード・ボンド 1.3 1.3 - 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.7 0.3
金利リスクをヘッジするポー
トフォリオに対する再評価調 0.0 0.0 0.0
整額
劣後債務 4.0 4.3 - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 2.9 1.2 0.0
合計 362.5 364.9 37.0 91.4 48.0 19.0 24.2 16.2 33.9 14.3 81.0
注: 表においては保険の技術的準備金、財務コミットメントまたは付された金融保証の流出を考慮していない。
IFRS第７号の会計原則に従い、表は、諸債務、未払金、一般貸倒引当金、株主資本（IAS下では連結財務諸表で再
表示されていたTier１ハイブリッド証券の発行を含む。）および準備金もまた除外する。
上記の表に記載された情報には保険業務は含まれていない。
2017 年12月31日
１ヶ月 ３ヶ月 １年 ２年
６ヶ月
要求 １ヶ月 から から から から から
( 単位：十億ユーロ)
負債 合計 払い 未満 ３ヶ月 ６ヶ月 １年 ２年 ５年 ５年超 無期限
中央銀行に対する債務 - - - - - - - - - -
損益勘定を通じて公正価値で
87 2 22 15 3 3 3 8 5 26
評価されたその他の金融負債
うち買戻契約 35 2 21 10 1 - - 1 - -
うち担保付負債 1 - - - - - - 1 - -
うち無担保負債 21 - 1 2 2 2 2 7 5 -
トレーディング・デリバティブ 60 - - - - - - - - 60
ヘッジ目的デリバティブ 1 - - - - - - - - 1
銀行に対する債務 105 13 27 17 5 14 6 20 3 -
うち買戻契約 20 5 7 6 1 1 - - - -
顧客預金 96 27 40 11 ▶ 6 1 - 2 5
債務証券 33 - 6 10 6 9 1 1 - -
うちカバード・ボンド 1 - - - - - - 1 - -
劣後債務 ▶ - - - - - - 3 1 -
合計 385 42 96 54 18 31 11 31 10 92
上記の表に記載された情報には保険業務は含まれていない。
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(h) コンプライアンス・リスク
コンプライアンス・リスクの定義については、「(b) ガバナンスおよびリスク管理システム－⑤ リスク類
型論」を参照のこと。
① コンプライアンス部門の組織
コンプライアンス部門は、コンプライアンス・リスクの回避および軽減対策に加えて不正防止策を監視
している。同部門はまた、ITシステム・セキュリティ（個人データの保護を含む。）および事業継続性を
監視している。その行為の範疇には、機能別組織のおかげで、ナティクシスならびにそのフランス国内外
の子会社および支店が含まれている。
責任
コンプライアンス部門は、その義務の遂行の際にコンプライアンス・リスクを回避する方法についてナ
ティクシスのすべての従業員に対して助言および支援を行っている。同部門は、ナティクシスの行動規範
（「第５ 提出会社の状況－５ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナンス
の状況－(1) ナティクシスの行動規範およびその実施」を参照のこと。） に定められた原則の実施に重要
な役割を担っており、同原則は、コンプライアンスに関して、コンプライアンス・マニュアルにも盛り込
まれている。
したがって、コンプライアンス部門は、基準、方針および手続の策定に参画し、特に新規事業、新商品
および新組織の監視に関して意見を表明する。
コンプライアンス部門はまた、定期的な監視を行い、従業員研修について人事部と協力している。2018
年、同部門は、マネーロンダリングおよびテロリストへの資金提供の防止、汚職の防止、一般データ保護
規制、ナティクシスの行動規範、職業倫理、銀行業務の分離および規制に関するフランス法ならびにボル
カー・ルールといった分野における規制に対する多くの変更を取り扱う自己啓発促進イニシアチブに、継
続して一層力を入れた。107,000超の研修または自己啓発促進イニシアチブが、教室での研修またはe-ラー
ニングを通じて実施された。
コンプライアンス部門は、第１レベルの恒常的コンプライアンス・リスク統制の調整に責任を負う。同
部門は、リスクに基づく手法 （「(a) ナティクシスの内部統制システムの組織」を参照のこと。） の一環
として、手続の事業分野内での適用およびコンプライアンス・リスクの軽減が確実に行われるようにする
ために、第２レベルの恒常的統制を構築および実施する。かかる目的のため、コンプライアンス部門は、
コンプライアンス・リスクを特定し、関連する事業分野により検知された異常事態の改善が確実に行われ
るようにしている。
コンプライアンス部門は、検知された主要なリスク、ならびにこれらのリスクに対処するための方法の
実施および効果について、ナティクシスの上級経営委員会および取締役会（リスク委員会）のメンバーに
対して報告を行う。同部門は、規制当局が要求する報告書の草案の作成に一役買い、Groupe BPCEが定めた
規則に従って行為する。
機能別組織
コンプライアンス部門は、会社秘書役に直属し、業務部門から独立して機能している。Natixis S.A.の
レベルでは、各事業分野のコンプライアンス・マネージャーがナティクシスの最高コンプライアンス責任
者に階層的に直属する。ナティクシスの最高コンプライアンス責任者と子会社のコンプライアンス・マ
ネージャーの間に直接的な報告ラインが存在し、支店のコンプライアンス・マネージャーとも強固な機能
的連結（とりわけ子会社のコンプライアンス・マネージャーの報告ラインの事前の承認、子会社のコンプ
ライアンス・マネージャーの指名または取消し、年間実績および昇進の査定への参加、年間事業計画の承
認ならびにコンプライアンス部門に対する警告および報告の義務に関すること）が存在する。
コンプライアンス部門の業務規則は、ナティクシスの上級経営委員会が承認した憲章に定められてい
る。
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ツール
コンプライアンス部門は、責任下にあるすべての分野をカバーするための一連のツールを備えている。
それらは以下のものである。
・ KYC手段と併せて用いられている行動分析ツール。これはマネーロンダリングおよび内部不正を発見
し、テロリストへの資金提供を防止するためのものである。
・ 確実に禁輸措置を遵守するため、顧客データベースを検証し、取引をフィルターにかけるデータ比
較システム。
・ 慎重に扱うべき取引を監視し、インサイダーのリストを維持し、利益相反を管理し、市場濫用の実
例を検知するためのツール。
② 従業員および職業倫理
利益相反
利益相反は、以下により回避されている。
・ 利益相反のリスクを生じさせる状況を識別するリスク予想図の利用。
・ 情報バリアの設置および監視。
・ 補償方針の検証。
・ ナティクシスの従業員に適用される善良な行動規範の遵守。
・ スタッフ研修。
利益相反は、以下を通じて管理されている。
・ 利益相反防止の枠組の遵守。
・ 利益相反を特定し、管理するための事業分野、コンプライアンス部門および経営陣の間の協力。
・ 取引上のコンフリクトの発見ツールの力を借りた、コンプライアンス部門による綿密な監視。
・ 必要に応じて未解決の利益相反の仲裁を行うための上申手続。
顧客の利益を危険にさらすリスクが所定の内部手続にもかかわらず回避できなくなる場合にはいつで
も、ナティクシスは顧客に代わって行動を取る前に、顧客に対して利益相反の性質について知らせ、顧客
が取引を続けるかどうかについて十分な情報を得た上での決定を行うことができるようにする。
情報の回覧
機密情報の不当な回覧を回避するために、情報バリアが整備され、組織構造が変更されるたびに見直さ
れている。これらのバリアは、事業分野と部門を区分化するものとして機能しており、関係者以外極秘で
の情報の回覧に制限を加えるものである。したがって、情報は顧客の利益のためにのみ伝達され、また義
務を履行するために情報を確実に必要とする従業員に対してのみ発信される。これらのバリアは、組織
的、物理的または電子的なものとなる可能性があり、また永続的なまたは一時的なものとなる可能性があ
る。ナティクシスは、恒久的な情報バリアを設置し、Natixis Investment Managersにおける資産運用業務
をその他の業務から分離させている。
有効な規制に従い、慎重に扱うべき取引のODEONへの参入により、コンプライアンス部門は、警戒リスト
または禁止リストに記載されるべき発行者ならびにインサイダーのリストに記載されるべき従業員を迅速
に特定できるようになった。
③ 顧客保護
顧客の利益を保護することは、ナティクシスの中核となる関心事であり、フランス国内外のすべての事
業体の方針にも反映されている。あらゆる状況において、従業員は勤勉さ、忠義、誠実さおよびプロ意識
をもって顧客に対するサービスを行い、顧客の能力およびニーズに見合った金融商品およびサービスを提
供することを求められている。
したがって、高レベルの顧客保護の維持のため、2017年末において、ナティクシスは、このテーマを対
象とする恒常的統制システムの部門横断型検証を開始した。かかる検証は2018年に完了し、手続の強化お
よび追加的統制の導入をもたらした。
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第２次金融商品市場指令、PRIIPSおよびIDDの発効により、様々な顧客情報および情報システムに適応す
ることが求められるようになった。顧客の個人情報保護に関する詳細は「⑥ 個人データの保護」を参照の
こと。
顧客情報
金融商品市場指令の範疇に従った顧客に起因する取引前後の情報のみならず、顧客の受入れに関する第
２次金融商品市場指令のすべての義務をも含む顧客情報手続が存在する。
経費、費用および取引前にプロでない顧客に提供されるべきパッケージ商品向けの主要な情報文書に関
する特定の手続も存在しており、その結果、確実にナティクシスのPRIIPS義務が遵守される。
顧客身元確認（KYC）
顧客の受入れに関する手続は、マネーロンダリングおよびテロリストへの資金提供の防止ならびに禁輸
措置および制裁（AML-CTF）の遵守、汚職防止（サパン２法）および租税回避の防止（FATCAおよびAIE）を
統制する様々な法的規制に沿っている。かかる受入れ手続は、金融商品市場指令、EMIRおよびドッド・フ
ランク法の遵守を通して、顧客を保護することも意図している。
2018 年に、ナティクシスはクライアント・パスという名称の新規顧客受入れツールの公開を開始した。
クライアント・パスは、すべてのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのオ
フィスに導入されており、かかる受入れの過程をデジタル化するためのプログラムの一環である。これに
は顧客がオンライン上で情報を入力できるインターネット・ポータルの導入が含まれている。
顧客からの苦情処理
この枠組は、以下を確保する。
・ 顧客が自らの苦情がどのように処理されるかについての透明性のある情報を受け取ること。
・ 苦情は効果的に処理されること。
・ 識別された問題を改善するために是正措置が実施されること。
市場統合
ナティクシスは、市場濫用におけるEU規則の要求に従い、市場濫用となり得る取引を検出するための枠
組を内部統制システムに組み込み、設置した。警告は処理され、監視ツールおよび専門チームにより、市
場濫用の可能性が分析される。市場濫用となり得る取引は、効力のある規制に従って、フランス金融市場
庁（AMF）および現地当局に報告される。かかる枠組は、分析および検出能力を強化するため現在更新中
で、2019年末までに完了される予定である。CIBのActimizeツール（MSE）のバージョンアップもこの更新
の過程の一部である。
④ ファイナンシャル・セキュリティ
2018 年、ナティクシスのファイナンシャル・セキュリティは、様々な方法で強化された。
・ チームが拡張され、主要なプロジェクトを管理する任務を負うプロジェクトチームが結成された。
・ 国際金融制裁コンプライアンス・システムの保護を目的としたイニシアチブが立ち上げられ、運営
された。
・ フランス国内外におけるファイナンシャル・セキュリティ監督委員会（AMLSOC）、親会社、子会社
および支店は継続して躍進を遂げた。
コンプライアンス管理に直属するファイナンシャル・セキュリティ部門は、マネーロンダリング防止お
よびテロリストへの資金提供の防止（AML／CTF）、汚職および不正防止の枠組を管理し、ナティクシスお
よび子会社が金融制裁および禁輸措置を確実に遵守することを保証する。
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マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止
マネーロンダリングおよびテロリストへの資金提供への対抗の一環として、2018年、ナティクシスは第
４次欧州AML-CTF指令のフランス国内法への互換がもたらした新たな要件を統合することによって、その
ML-CTFの枠組を強化した。その結果、ナティクシスのAML-CTFの枠組には以下が含まれる。
・ 顧客の受入れ、定期的見直しから事業関係に至るまでのリスクに基づく手法に従ったKYCおよびデュー
ディリジェンス義務。
・ ナティクシスのファイナンシャル・セキュリティ部門に対する警告および疑惑を強める自動ツールま
たは要求に基づく取引監視および管理システム。
・ 時宜を得た「疑わしい」取引の関連する金融情報機関への報告手続。
・ 適切な訓練およびこれらの義務を確実に遵守するための従業員への定期的な情報。
2018 年、かかる枠組におけるテロリストへの資金提供の防止の側面が強化された。CTFリスク予想図は、
ナティクシスの業務および子会社のエクスポージャーの評価に基づき更新された。この更新は、FATF、フ
ランス財務省およびTracfinがとりわけ広めた直近の類型学的情報を考慮した。スタッフとこの分野につい
て広く情報交換し、適切な警戒手段および専門的統制の実施についての指針を提供するため、２ヶ月に一
度の地政学的観察が開始された。
CIB の枠組は、2018年に見られた様々な規制の変更を反映するため、税務の観点からも見直された。税務
リスクに対する事業分野のエクスポージャーは、リスク予想図を作成するために評価された。この作業
は、税務リスクに最もさらされている事業分野および顧客の身元確認資料を分析する責任を負うチームに
対して、特定の税金関連の警戒基準の導入をもたらした。行動計画の次の段階は進行中である。
金融制裁および禁輸措置の遵守
ナティクシスは、対象となる金融制裁および禁輸措置に関する規制を確実に遵守する内部方針および手
続、スクリーニング・ツール、研修ならびに永久的管理統制の枠組を持つ。
同枠組は、金融制裁、特に口座凍結または銀行融資の利用制限の対象となる者または事業体を継続的に
特定する目的で、顧客データベースを検証し、取引を審査にかける手段を利用する。同枠組は、可能な限
り速やかなナティクシスの顧客に対する口座凍結の適用を許可する。また、禁輸措置手段に基づく制限ま
たは禁止の対象となる部門、商品または技術に関連する取引を禁止することもできる。禁輸措置の対象と
なる法域は、健全で制限的な手法の一環として、恒常的な監督および高度なデューディリジェンス義務の
対象となる。
金融制裁の専門家チームは、当行の事業分野および事業体に具体的な支援および助言を行っている。
当行の国際的金融制裁コンプライアンス枠組を評価するため、2017年半ばから2018年９月の間に予備調
査が行われた。この予備調査は改善すべき分野を特定し、いくつかの対処は既にとられた。これにより同
枠組を強化するための３つのプロジェクトが開始されたが、うち１つは取引審査に関して、BPCEと連携し
ている。
不正の防止
不正防止策は、不正防止調整部により、関連する事業分野との協力の下で進められている。この部署は
また、不正リスク管理に向けた基準および原則を草案し実施することならびにフランス国内外のナティク
シスの子会社および支店にわたる不正防止責任者のネットワークの調整について責任を負っている。
すなわち、資本市場業務に関連したリスクは、綿密に監視され、CIBコンプライアンス部門内の専門チー
ムにより監視および実施される特定の第一段階および第二段階の管理下に置かれる。ソーシャル・エンジ
ニアリング詐欺も恒常的な警戒および専門的な研修を含む特別な予防策の対象となった。最後に、情報流
出のリスクは、重大なリスクとなっているが、不正の専門家およびITセキュリティの専門家を雇用し、必
要に応じて法律および人事機能を用いることにより、特別な管理および調査の対象となっている。
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汚職の防止
透明性、汚職の防止および経済の近代化に関する2016年12月９日付法律（以下「サパン２」法とい
う。）第17条に定める要件に従い、ナティクシスは、汚職防止の最良国際基準に合わせるため、コンプラ
イアンス枠組の規則および手続のいくつかを強化および追加した。
2018 年、この規則および手続には、全従業員に周知された汚職の防止および発見に特化した規定の公表
ならびに内部規則に対するこのテーマについての規則の追加が含まれた。利益相反状況の防止および管理
における手続、第三者との事業関係を始める際の汚職防止のデューディリジェンスの実施、パートナー
シップの構築または買収および取得の取引実行前の人材採用の監督等の様々な高リスク状況は、専用の手
続を通じて管理されている。寄付または招待の付与／受取り、イニシアチブの支援、後援、寄付および第
三者の報酬を含む高リスクな慣行も一定の手続によって管理されている。
これらの規則および手続の普及および使用を確実にするため、必須のe-ラーニング研修が公表され、特
定の研修がナティクシスのエグゼクティブ委員会の構成員に対して実施された。2018年の結果として、
12,500超の研修活動が実行された。
全体的な不正防止の枠組は、ファイナンシャル・セキュリティ部門内の専門チームによって管理および
調整されている。この管理および調整は、フランス国内外におけるナティクシスのすべての事業分野、子
会社および支店の不正防止特派員のネットワークに依拠している。ガバナンスは、既存のリスク管理およ
び統制委員会ならびに特定の委員会の導入を通じて行われている。
不正の側面もまた、特に上記の高リスク状況および高リスクな慣行を取り扱う特定の統制を通じて既存
の永久統制システムに完全に組み込まれている。
ナティクシスのすべての事業体に適用されるフランス法令に加えて、ナティクシスは、海外業務に適用
される英国賄賂防止法および米国海外不正行為防止法といった現地の規則を厳格かつ確実に遵守してい
る。
主な不正防止プログラムの規則および手続は、ナティクシスのウェブサイト www.natixis.com 上の不正防
止規定に記載されている。
⑤ ITシステム・セキュリティおよび事業継続性部門
ナティクシスは、「サイバー・セキュリティおよび事業継続性」指導委員会の定期的な会議の開催によ
り効果的な相互作用が保証される、サイバー・リスク管理のための２つの防衛ラインを設置した。IT部門
に直属するITセキュリティ部門は、第１防衛ラインを築き、ナティクシスのITシステムを保護するための
すべての業務上の措置を実行する。コンプライアンス部門に直属するITシステム・セキュリティおよび事
業継続性部門（ITSS-BC）は、第２防衛ラインを築く。両防衛ラインは、Groupe BPCEのコンピューター緊
急対応チーム（CERT）と直接仕事をする共通のセキュリティ・オペレーティング・センター（SOC）を共有
する。
ナティクシスは、Groupe BPCEの「ITシステム・セキュリティ」、「事業継続性」および「個人データの
保護」機能にも組み込まれている。そのためGroupe BPCEにより定義される方針および手法が適用される。
IT システム・セキュリティ
ITSS-BC 部門は、リスクに基づきその活動を調整する。かかる部門は、オペレーショナル・リスクに関し
て、事業分野の懸案事項のリスク状況および損失を受ける可能性のあるIT資産を特定する手法を採用して
いる。リスク評価は、年間検証の間に実施され得るか、またはプロジェクトの支援に起因し得る。2018
年、ITSS-BC部門は、200近くの事業分野のプロジェクトを監視し、さらに多くリスクを軽減するために、
そのうちの半分については特定のセキュリティ要件の公表がされた。
これらのリスクを考慮して、ITSS-BC部門は、ITシステム・セキュリティのすべての分野を対象とする年
間の第二段階の恒常的統制計画を実施している。毎年約6,000の統制業務は、アクセス権の管理およびイン
ターネットにさらされているIT資産に対する侵入テストに特に重点を置き実行される。
リスクに基づく手法は、2018年-2020年戦略プログラムの明確化を可能にした。「New Sec」と呼ばれる
このプログラムは、主に境界セキュリティに基づく現状モデルを「エアポート」モデルへと転換すること
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を目的としている。そのため2018年は、ナティクシスのIT資産の確認を強化するための重要なプロジェク
トが開始された。
事業継続性
ナティクシスの事業継続性の枠組は、ITシステムの不便性、インターネットサイトの不便性および従業
員の不足の影響による突発事象の管理と、各シナリオ（セーヌ川の氾濫等）に特有の緊急措置を組み合わ
せている。
ナティクシスは、第一および第二段階の統制、危機管理の実施およびバックアップ・ソリューション・
テストを通して、定期的にこの枠組全体の検証を行っている。
ナティクシスは、セーヌ川氾濫プロジェクトの終了およびラップトップの大きな船団展開プロジェクト
の終了をユーザー代替システムへの変更を行う機会として利用した。代替サイトの流通は見直され、「テ
レコミューティング」ソリューションの使用が広まった。
この効率性の追求は、事業継続性計画管理ツールおよび危機管理モバイル・アプリケーションの全面的
な見直しを促した。
事業継続性チームは現在、成功したサイバー攻撃に対する回復力を高めることに集中して取り組んでい
る。
⑥ 個人データの保護
ナティクシスは、顧客および従業員の個人データの保護を保証するための措置を講じた。
一般データ保護規則（GDPR）の遵守を目的とする、広範囲に渡るプロジェクトがナティクシス内で開始
された。実行された作業は、方針および手続の草案、従業員に対する自己啓発促進および研修、個人デー
タ識別処理業務および必要な改善行為の明確化、資産運用の事業分野の連携、データ保護責任者（DPO）の
指名ならびにデータ・プライバシー職務の設置を可能にした。
2018 年５月、DPOは自らの職務に取り掛かり、ナティクシスの事業体に広がるデータ・プライバシー・リ
エゾンのコミュニティをまとめた。この新しい職務の目的は、個人データの保護に関係するすべての規則
に対処し、GDPRの遵守を特に確実にすることである。かかる職務活動を監視し、必要とされる残りの連携
手段の管理をするためデータ・プライバシー委員会は定期的に開催されている。かかる連携手段には、IT
部門による関連するIT資産の改善のための複数年プロジェクトの開始も含まれている。
ナティクシスは現在、データ漏えいの対応および個人による権利行使についての要求への対処といった
重要なプロセスのために、個人データの登録および手続を行っている。
(i) 法的リスク
大半の銀行グループと同様、ナティクシスおよびその連結子会社は、係争中の訴訟に関与しており、規制
当局による調査の対象となる可能性がある。
ナティクシスの財務状況および／もしくはナティクシスとその連結子会社全体の財務状況、またはそれら
の利益性または事業に重要な影響を及ぼす可能性があるとみなされるかまたは近年及ぼしている訴訟による
財政面の影響（2018年12月31日現在の評価による。）は、ナティクシスの連結財務諸表に記載されている。
最も重要な争議については、以下に記述する。以下の一連の記述は、かかる争議がナティクシスおよび／
またはその連結子会社へ必ず影響を及ぼすことを指し示すものではない。その他の争議は、ナティクシスお
よび／またはナティクシスとその連結子会社全体の財務状況または利益性に重要な影響を及ぼす可能性がな
いとみなされるか、またはかかる影響を及ぼすか否かを判断できる段階に至っていない。
① 訴訟手続および仲裁手続
Madoff 詐欺
ユーロで示される、Madoff事件にさらされた資産残高は、2018年12月31日現在で543.4百万ユーロと見積
られ、その時点で全額引き当てられていた。当該エクスポージャーの有効な影響は、ナティクシス名義で
投資された資産の回収額および当行による特に法的手続に関する措置の結果の両方に依拠する。さらに、
2011年にはこの件について、専門職賠償責任保険の適用について紛争が生じており、承継保険会社に合計
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123百万ユーロが拠出されている。2016年11月、パリ控訴裁判所は、Madoff詐欺によりナティクシスが被っ
た損失に対して、当行が保証された金額については原保険会社が負担する責任があるという商事裁判所の
過 去の判決の正当性を示した。2018年９月19日、破棄院は控訴に基づき判決を破棄し、本訴訟を異なる裁
判官で構成されたパリ控訴裁判所に差し戻した。
Bernard L. Madoff Investment Securities LLC （BMIS）の管財人として裁判所が任命したアーヴィン
グ・H・ピカールは、ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所において、いくつかの銀行機関に対して申立
（ナティクシスに対する400百万ドルの請求を含む。）を行うことにより、詐欺発覚の前に受領した金額の
清算に関する補償請求を行った。ナティクシスは自身に不利な当該主張を否認しており、ナティクシスの
地位を擁護し、自身の権利を保護するために必要な措置を行った。ナティクシスは、本件を予備的に、ま
たは本件の判決の前に棄却することを含む申立を行い、また特定の案件を米国地方裁判所に移転する言及
を撤回する請求を行った。これらの訴訟は多数の判決および申立を待っており、未だ進行中である。2016
年11月の破産裁判所からの判決は、管財人が起こした複数の返還請求を域外的管轄権に基づき棄却するも
のであった。2017年９月、第２巡回裁判所は、BMISの清算人および被告に対して域外的管轄権に基づく破
産裁判所の判決に対する上訴権を直接付与し、そうすることで地方裁判所への中間申立が必要となるのを
避けた。2019年２月、第２巡回裁判所の控訴裁判所は、破産裁判所の域外的管轄権判決を覆した。ナティ
クシスは、この決定を控訴する可能性を検討している。本件は進行中である。
さらに、Fairfield Sentry LimitedおよびFairfield Sigma Limitedの清算人らは、これらのファンドか
ら受益証券の買戻しに係る支払いを事前に受けた投資家に対して多数の法的手続（ニューヨーク州におい
て200を超える法的手続がなされている。）を開始している。これらの手続の一部について、ナティクシス
の特定の事業体が被告とされている。ナティクシスはこれらの手続に全く根拠がないものとみなしてお
り、積極的に自身の地位を擁護している。これらの手続は数年間停止していたが、2016年10月に破産裁判
所は管財人に対しその当初の請求を修正することを承認した。被告は2017年５月および６月に共同で答弁
した。2018年８月、破産裁判所は、本件を予備的に、または本案判決の前に却下することを求める被告に
よる却下の申立について判決を下した。裁判官は、申立の１つである対人管轄権についてのみ判決を行
い、被告に対する請求への判断は示さなかった。2018年12月、裁判官は棄却の申立について判決を下し、
慣習法および契約に基づく清算人による請求（不当利得、不当利得返還請求、誤払いおよび法定信託）を
棄却した。しかし、裁判官は、免責条項第546条（e）項を適用するための答弁をする権利を留保しながら
も、イギリス領バージン諸島の法律に基づく請求については棄却の申立を覆した。裁判官は、この免責条
項の適用性についての被告の答弁を待っている。
少数株主擁護連盟により取りまとめられた刑事告訴
2009 年３月、パリ検察庁は、ナティクシスの少数株主により提起され、少数株主擁護連盟（Association
de D é fense des Actionnaires Minoritaires （ADAM））により取りまとめられた訴えについて、予備捜査
を開始した。原告が民事手続を開始したため、2010年に司法調査が開始された。2017年２月14日、ナティ
クシスは2007年下半期のサブプライム危機の始まりに送信した２件のメッセージにつき調査を受けた。
司法調査は依然として行われている。
MMR による請求
2007 年に、Ixis Corporate & Investment Bank（ナティクシスの前身会社）は、Bernard Madoff
Investment Securitiesのファンドに投資するファンドに連動したEMTN（ユーロ・ミディアム・ターム・
ノート）を発行した。Renstone Investments Ltd（MMR Investment Ltdの推定前身会社）は、募集代理人
として行為する金融仲介機関を通じてこれらの債券を50百万ドル購入したと主張している。
2012 年４月、MMR Investment Ltdは、ナティクシスおよび金融仲介機関に対して、購入価格を金融仲介
機関に対して支払ったにもかかわらず、債券を受領していないと主張する共同訴訟をパリ商事裁判所に提
起した。当該主張は、主に債券の購入価格の返還および代替として、同意の瑕疵があったことを理由に、
購入を無効とすることに関連している。2017年２月６日、パリ商事裁判所はMMR Investment Ltdのすべて
の主張を棄却し、2018年10月22日にパリ控訴裁判所はかかる判決を承認した。
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Union Mutualiste Retraite
2013 年６月、Union Mutualiste Retraite（UMR）はAEW S.A.（以前はAEW Europeであった。）に対し、
2006年から2008年にかけて行われたドイツにおける２つの不動産ポートフォリオの取得および運用に関し
て３件の申立を行った。UMRによる請求額は合計149百万ユーロとなった。
2016 年10月25日、パリ商事裁判所はAEW S.A.に関して、２つの保険スキームに対し、訴訟に関連してUMR
に有利に判断されることのある契約によりカバーされている制裁措置を高く評価し、AEW S.A.が被った弁
護費用を補填するための命令を下した。関係する保険業者のうち数社がこの決定に対し控訴した。
2018 年６月26日、パリ控訴裁判所はAEW SAおよび関係する保険業者に対し、UMRおよびAEW S.A.に対する
件について最終判決が下されるまではパリ商事裁判所における訴訟手続を中止するよう命令した。2016年
10月25日のパリ商事裁判所による判決にて定められた、かかる保険業者が提供した保険商品の内容および
AEW S.A.の裁判費用の補償についてパリ控訴裁判所が異議を申し立てることはなかった。
UMR およびAEW S.A.に対する訴訟手続は依然として進行中である。
米国における証券化
2001 年から2007年中頃に実施された住宅ローン担保証券（RMBS）取引に関する５件の個別の法的手続
が、ニューヨーク最高裁判所においてNatixis Real Estate Holding LLCに対して2012年に開始された。
これら法的手続のうち２件が不正行為の告発に関連している。１件は2015年に時効により棄却された。
２件目に関連したいくつかの請求も時効により棄却され、2018年、ナティクシスは、裁判所が本件の本案
判決を下す前に未払いの請求を支払った。
これら５件の法的手続のうち３件がナティクシスに対して申立てられており、有資格者を代表したもの
とされており、ナティクシスは特定の証券化取引により不良担保を買い戻すことができなかった主張して
いる。ナティクシスはニューヨーク州最高裁判所において自身に対して起訴された請求は複数の理由から
根拠がないものと見ている。かかる理由には、出訴期限に関する適用ある法律に基づき時効となり（２件
の手続はこれらの理由によりすでに棄却されているが、申立は可能である。）、原告には訴訟を起こす法
的権利もないことが含まれ、ナティクシスは積極的に自身を擁護する所存である。
EDA - Selcodis
2013 年６月18日、２件の別の申立を通じて、SelcodisおよびEDAはパリ商事裁判所において訴訟手続を提
起し、Compagnie Europ é enne de Garanties et Cautions に対し、同社がEDAに対する保証の付与を拒否し
たことを受け、通商関係が突如解除されたとして申立を行った。
2013 年11月20日に提起された２件の新たな申立を通じて、SelcodisおよびEDAもまた、ナティクシス、
BREDおよびCEGCに対して、違法契約につき、パリ商事裁判所において申立を行い、かかる行為がCEGCによ
るEDAに対する保証の付与拒否およびBREDによる種々のローンの終了の要因となったことを主張している。
Selcodis は裁判所命令による子会社EDAの清算の結果被った損失について補償を求めており、被告に対
し、32百万ユーロと査定する損害および利息の支払命令を行うことを要求している。EDAは、被告に対し資
金不足分全額を負担する命令を求めており、その金額は裁判所が指定する受取人により算定されるものと
する。
ナティクシス、およびCEGCは、これらの申立には根拠がないと考えている。
2018 年12月６日、これらの申立の併合後、パリ商事裁判所はこれらの申立期間が経過しているとの判決
を下し、終了したものとみなした。2019年１月、原告はこの判決に対して控訴した。
MPS 財団
2014 年６月、イタリアの財団であるMPS財団（Fondazione Monte dei Paschi di Siena）は、以前の執行
役員の要請により2011年にMPS財団に対して資金供与を行ったナティクシスを含む11の銀行に対して、行わ
れた資金提供は、MPS財団は貸借対照表合計の20％を超過する債務を保有することができないという同財団
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の規則に違反しているという理由で申立を行った。MPS財団により申し立てられている、すべての銀行およ
び前取締役に対する損害の額は、合計285百万ユーロである。
ナティクシスはこれら告発は根拠のないものとみなしている。
管轄権についての異議を受け、シエナ裁判所は2016年２月23日付でフィレンツェ裁判所に本件を照会し
た。本件はフィレンツェ裁判所において依然として進行中である。
フォーミュラファンド
2015 年２月におけるAMF（フランス金融市場庁）による、Natixis Asset Managementの、特にフォーミュ
ラファンドの管理についての職業上の義務の遵守についての調査の後、AMF の執行委員会は、2017年７月
25日に命令を下し、警告および35百万ユーロの罰金を下した。執行委員会は、ファンドおよび構造的マー
ジンに請求された償還費用に関する多数の誤りを発見した。
Natixis Asset Management はこの決定に対する厳格な弁護を開始しており、フランスの最高行政裁判所
に控訴した。本件は進行中である。
さらに、UFC-QUE CHOISIRは、消費者の権利の非営利組織という立場で、2018年３月５日、問題となった
フォーミュラファンドの保有者が被った金融損失の補償を得るために、資産運用会社に対する請求をパリ
地方裁判所（Tribunal de Grande Instance de Paris）に申立てた。本件は進行中である。
Société Wallonne du Logement
2013 年５月17日、 Société Wallonne du Logement （SWL）はナティクシスに対し、2006年３月にSWLとナ
ティクシス間で締結したスワップ契約の適法性を係争し、その破棄を求める申立をシャルルロア商事裁判
所（ベルギー）に行った。
SWL のすべての主張は2014年11月28日付のシャルルロア商事裁判所による判決により棄却された。2016年
９月12日、モンス控訴裁判所は係争中のスワップ契約を破棄し、ナティクシスにSWLがスワップ契約の一部
として支払った金額から同契約に基づきナティクシスがSWLに支払った額を差引き、前スワップ契約が終了
していなければ支払うはずであった金額を考慮した額をSWLに対しナティクシスが払い戻す旨の命令を行っ
た。2018年６月22日、ベルギー破棄院はこの判決を覆した。2019年２月、SWLは控訴裁判所に対し控訴手続
を申し立てた。
SFF/Contango Trading S.A.
2015 年12月、the South African Strategic Fuel Fund（SFF）はいくつかの石油貿易業者に対して一定
の石油埋蔵量を販売する契約を締結した。ナティクシスの子会社であるContango Trading SAはかかる契約
のために資金を提供した。
2018 年３月、SFFは南アフリカ最高裁判所（西ケープ州、ケープタウン）においてナティクシスおよび
Contango Trading SAを主な相手方として、契約の無効化および公正かつ衡平な賠償金の獲得を目的とした
訴訟を起こした。
Lucchini Spa
2018 年３月、Natixis S.A.は他の銀行と連帯して、Lucchini Spaから（特別管理手続下で）ミラノの裁
判所への出頭命令を受けた。Lucchini Spaの管財人は、Lucchini Spaに認められたローン再編契約の履行
に関する不正を主張した。本件は進行中である。
② 依存関係
ナティクシスは、いかなる特許またはライセンスもしくは産業、商業または財務供給契約に依存してい
ない。
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(j) その他のリスク
① 保険業務に関するリスク
Natixis Assurances
Natixis Assurances はナティクシス・グループの保険部門であり、２つの事業に分割されている。
・ 投資および年金目的の生命保険および養老保険 ならびに個人保護保険におけるポートフォリオの開
発に焦点を当てた、個人保険事業。
・ 自動車およびマルチリスク住宅保険、個人傷害保険、法的保護保険、健康保険ならびに損害・災害
保険のポートフォリオの開発に焦点を当てた、損害保険事業。
投資ソリューション活動が優位にあることを考慮すると、 Natixis Assurances がさらされる主なリスク
は、金融リスクである。当行は、引受リスク（生命保険および損害保険）、また取引相手方リスクにもさ
らされる。
市場リスク
市場リスクは、その保証元本および保証利益率のコミットメント（ユーロ建て保険では、主要なファン
ドの貸借対照表上53.8十億ユーロ）を支持する金融資産を通じて、子会社のBPCE Vieが大部分を負担す
る。当行は、資産価値の減損リスク（株式の低下または不動産市場の下落、スプレッドの拡大、金利の引
き上げ）にさらされ、また保証元本および保証利益率に見合う十分な収益を生み出さない金利の低下のリ
スクにさらされる。このリスクに対応するため、近年、BPCE Vieは、最低保証利益率を持つ保険のみを販
売してきた。保険の94％超は最低保証利益率が０である。最低保証利益率の平均は0.15％である。
市場リスクに対処するため、利益率の源泉は、特に新たなアセットクラス（経済への資金供給、 低ボラ
ティリティ株式等 ）への投資を通して、多様化されてきた。この多様化は、年ごとに規定され、規制上の
制約、保険契約者へのコミットメントおよび商業的要件を考慮に入れた、戦略的配分により管理される。
信用リスク
信用リスクは、Natixis Assurancesの基準および内部制限に従って、監視および管理されている。2018
年12月31日現在、確定利付ポートフォリオの63％がA-より高い格付を有する有価証券に投資されている。
生命保険引受リスク
生命保険の引受けがさらされている主なリスクは、投資ソリューションの活動に関係している。特に低
金利の環境では、最大のリスクは、有価証券の再投資により主なファンドの利益率が希薄化することによ
る、償還の減少および／またはユーロ建てビークルへの過度の流入のリスクである。ユニットリンク保険
への流入を優先させるため、ユニットリンク商品の創出およびユニットリンク保険の広報キャンペーンの
構築ならびに顧客およびネットワークをターゲットとする広報キャンペーン等の措置が取られている。
損害保険引受リスク
Natixis Assurances がさらされる損害保険の引受リスクは、その子会社であるBPCE Assurancesが負担す
る。
・ 保険料リスク：保険契約者から支払われた保険料が転換リスクに相当することを確実にするため、
BPCE Assurancesは、ポートフォリオ監視策を実施し、これにより各保険は３年間にわたる実績に基
づき評価が行われている。保険金請求のタイプ、保険金請求の数、その費用および問題となる活動
に特有のその他の変数（例えば債務の度合いおよび自動車保険の配当金／違約金）がその結果に影
響を与えている。この監視策は、多額の保険金請求により生じる潜在的リスクの検知や十分な再保
険の補償範囲の手配にも寄与している。
・ 損失リスク：棚卸しが行われるごとに、専門家により広く認識され、規制機関により要求された方
法に基づき、支払われるべき保険金請求に備えた準備金の数理的評価が行われる。
・ 異常災害リスク：異常災害リスクとは、多数の保険金請求を生じさせるような重大な事態（暴風
雨、民事責任のリスク等）に対するエクスポージャーである。したがって、このリスクについて
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は、例えば自然災害もしくは攻撃等が生じた場合には政府により、または特に暴風雨もしくは民事
責任請求が生じた場合には民間の再保険会社により、または再保険プールを通じて、再保険が掛け
ら れる。
取引相手方リスク
Natixis Assurances がさらされる取引相手方リスクは、主に再保険の取引相手方に関するものである。
再保険会社の選択は、当該リスクを管理する上で重要な構成要素である。
・ Natixis Assurancesは３つの国際的に認識された格付機関のうちの少なくとも１つによる金融格付
の対象となる再保険会社と取引を行っており、かかる再保険会社はA-以上のスタンダード＆プアー
ズに相当する格付を有する。
・ 複数の再保険会社を利用することで、取引相手方の多様化が保証され、取引相手方リスクを制限で
きる。
Coface
その活動を通して、Cofaceは、戦略リスク、信用リスク、金融リスク、オペレーショナル・リスクおよ
びコンプライアンス・リスクならびに再保険リスクという５種類のリスクにさらされている。２種類の主
要なリスクは、信用リスクおよび金融リスクである。
信用リスク
信用リスクは、債務者の不払いによる当行グループの保険契約者が有する債権の損失のリスクとして定
義される。Cofaceは多くの手続を通じて信用リスクを管理しており、その範囲には商品に関する保険期間
の承認、価格設定、信用リスクヘッジの監視およびポートフォリオの多角化が含まれている。信用リスク
は、エクスポージャー（国、部門、債務者等）の集中により悪化し、具体的には保険料リスク、準備金リ
スクおよび天災リスクがある。伝統的に、Cofaceは頻発リスクとイベントリスクとを次のように区別をし
ている。
・ 頻発リスクとは、多数の債務者からの滞納が突然大幅に増加するリスクのことである。このリスク
は、DRAの基準に基づく引受率または商品ラインによる（預金、単独のリスク）瞬間損害率(注１)な
らびにDRA(注２)および事業部門による国内／輸出信用における変動を分析する月々の指標の監視を
行うことで、各地域および国につき測定される。エクスポージャーおよびポートフォリオの監視に
関して、当行グループは、部門／国の内訳に基づくリスクの精密な管理を開始した。このため、延
滞額は、当行上級経営委員会によって毎週、およびCofaceの引受委員会によって毎月、分析され
る。このリスクは、Coface Re S.A.の再保険により軽減される。異なる引受業務部についての損害
率も、Cofaceの連結レベルで監視される。
( 注１) 瞬間損害率とは、損失率の変動を再現する週ごとの指標である。これは各地域および各国において監
視され、引受会社がポートフォリオにおける変動を監視し、悪化を検知することができるように、ひ
いては可能な限り速やかに是正措置を導入するべくCofaceにより毎週報告される。
( 注２) 債務者リスク評価：当行グループ全体のグリッドを用いる評価。
・ イベントリスクとは、同一の債務者もしくは債務者グループについて記録された異常に高い損失、
または同一の国にかかる損失の累積のリスクのことである。イベントリスクは、Coface Reの再保険
により補填されている。
各地域および国の毎週および毎月の監視に加えて、Cofaceは次の内容に基づく体制を敷いている。
・ 債務者ごとの特定の額を超過する保険請求準備金の集中。これについてはその後、情報、引受けお
よび回収の実績を向上させるために、事後分析が行われる。
・ リスク引受けレベルでの監視は、DRAに基づく未払負債の一定のレベルを超え、Cofaceの引受部門に
よる承認および全体予算の設定が必要となる。
・ すべての債務者を網羅するDRAリスク評価システム
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信用リスクのポートフォリオの多様化
債務者の債務不履行、一定の事業部門における停滞または所定の国における有害事象が全体的な請求費
用に過度な影響を有しているリスクを最小限にとどめるために、Cofaceは多様化した信用リスクのポート
フォリオを維持している。この保険契約には、契約中の信用限度の変更を可能にする条項も含まれてい
る。さらに、Cofaceのリスクの大多数が短期のものである（全未払負債の95％）という事実によって、比
較的速やかに当該債務者または債務者グループのために保証するリスクを軽減し、その支払能力の低下を
予測することが可能になる。
当行グループの信用リスク基準の監視を確保するために、レベル２の管理が設けられている。
以下のグラフは、2018年12月31日時点のCofaceが被る信用リスク・エクスポージャーの合計別の債務者
の内訳を示す。
金融リスク
Coface は、その戦略的配分の明確化、保険会社を制御する規則およびその負債の管理に関する制約を通
じた金融リスク管理を含む投資方針を施行している。従って、金融リスクの管理は、基準および管理の厳
格なシステムに基づいており、以下を定期的に検討している。
・ 金利リスクおよび信用リスク：Cofaceの配分の大多数は、確定利付商品であり、安定的かつ経常的
な収益を保証する。債券ポートフォリオの総合的な最大感応度は、意図的に４を上限と定められて
おり、2018年12月31日現在3.5であった。Cofaceは引続き、ギリシャのソブリン負債のエクスポー
ジャーにはさらされていない一方で、ポルトガルに対する投資は年間を通して行われた。当行グ
ループは、利益率の上昇から恩恵を受け、様々な利上げまたは現在のヘッジ費用の減少に適応する
ために、特にアジアの先進国およびユーロ圏において、2018年に国際的多様化を増大し続けた。金
利ヘッジは、欧州のソブリン債へのエクスポージャーの一部に適用された。
・ 為替リスク：Cofaceの投資対象の大多数はユーロ建てである。その他の通貨を使用する子会社およ
び支店は、同様の一致原則を遵守しなければならない。2018年、米ドル建て、英ポンド建て、カナ
ダドル建ておよび豪ドル建ての債券投資を保護するために、Cofaceは、欧州の事業体を組み合わせ
たポートフォリオにおけるユーロに対するヘッジを組織的に設定した。
・ エクイティ・リスク：エクスポージャーはポートフォリオの10％を下回るように上限が定められて
おり、主要事業に関連してユーロ圏に集中させられている。2018年12月31日現在、上場株式は投資
ポートフォリオの６％に相当した。これらの投資は、ユーロ・ストックス指数上のプット・オプ
ションの買入れを通じて投資ポートフォリオの30％がヘッジの対象であった。このヘッジは、投資
および保有株式の未実現のキャピタル・ゲインまたはキャピタル・ロスの額に従って調整され得
る。
・ 取引相手方リスク：どの取引相手方に対しても、短期エクスポージャーの例外的な除外を除き、最
大エクスポージャーは運用資産の５％に設定されている。債券の90％超が投資適格債であり、BBB-
以上の平均格付を保持している。
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・ 流動性リスク：2018年12月31日現在、債券ポートフォリオの51％は、３年未満に満期が到来するも
のであった。ポートフォリオの圧倒的多数はOECD市場に上場されており、現時点で流動性リスクは
低いと考えられている。
Coface の投資方針遵守に対するレベル２の管理もまた行われている。
CEGC
Compagnie Euro pé enne de Garanties et Cautions は、当行グループの多角的な事業分野のための保証会
社であり、保証のプラットフォームである。この会社は、引受リスク、市場リスク、再保険会社の債務不
履行リスクおよびオペレーショナル・リスクにさらされている。
2018 年、引受リスクは効率的に管理され、請求レベルが経過保険料の21％であった。個人顧客向け融資
保証における請求費用は、今年特に低かった。
2016 年１月１日付で発効したソルベンシー２監督制度の下、CEGCは、一部の内部モデルを使用してい
る。ACPR（フランスの金融健全性監督・破綻処理機構）は、2017年３月に同モデルを承認した。同モデル
は、住宅ローンのフランスの銀行システムの堅実性を向上させるために抵当付貸付の保証人に適用される
特定要件を充足する。同モデルの大幅な変更は、2018年11月の取締役会にて提示され、承認された。
2018 年４月、個人顧客向け融資保証は増額して価格設定された。
引受リスク
引受リスクは、CEGCがさらされる主なリスクである。CEGCにより保証の受益者に対して与えられる約定
は結果的に引受会社に対する直接的なエクスポージャーとなるため、これは原則的に取引相手方リスクで
ある。貸借対照表の負債の欄に記載されたこれらの管理対象約定は、2018年12月31日現在で合計2.01十億
ユーロ（2017年末現在と比較して8.7％増）に達する。かかる増加は、2017事業年度と同様、主として個人
顧客向け担保保証によるものであった。
CEGC の 残高 ( 単位：百万ユーロ)
変動
（2018年12月
CEGC の業務 2018 年12月 対2017年12月）
個人顧客 1,798 8.4 ％
一戸建て住宅建設業者 21 5.0 ％
資産管理者‐不動産業者 14 27.3 ％
企業 30 3.4 ％
不動産デベロッパー 15 0.0 ％
専門顧客 75 7.1 ％
社会経済‐ソーシャル・ハウジング 47 11.9 ％
ランオフ事業 10 100.0 ％
合計 2,010 8.7 ％
市場リスク
CEGC は、2018年12月31日現在貸借対照表上に約2.02十億ユーロの投資ポートフォリオを保有しており、
責任準備金をヘッジしている。かかるポートフォリオは2017年末以降5.50％増加している。投資ポート
フォリオによる市場リスクは、当行の投資選択によって制限されている。
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当行のリスクの限度枠は、Ostrumと定めた資産運用契約において設定されている。約定時に保証保険料
を回収することにより、CEGCは資金調達を必要としない。また、投資ポートフォリオは資本準備金および
技術的準備金により完全に担保されており、CEGCは転換リスクを負っていない。
( 単位：百万ユーロ)
2018 年12月31日 2017 年12月31日
引当金純額 引当金純額
貸借対照表上 貸借対照表上
価値 内訳（％） 時価評価 価値 内訳（％） 時価評価
株式 150 7.4 ％ 144 137 7.2 ％ 164
債券 1,451 71.8 ％ 1,547 1,338 69.8 ％ 1,476
分散運用 113 5.6 ％ 112 131 6.8 ％ 137
現金 111 5.5 ％ 111 124 6.5 ％ 124
不動産 182 9.0 ％ 179 169 8.8 ％ 174
FCPR 12 0.6 ％ 19 14 0.7 ％ 19
その他 2 0.1 ％ 2 3 0.2 ％ 2
合計 2,021 100 ％ 2,114 1,915 100 ％ 2,096
再保険リスク
CEGC は、その業務に合わせて作成した再保険プログラムを実施することにより、債務ポートフォリオを
ヘッジしている。
融資保証において、再保険は、未払いの保証付貸付の２％までの損失につながる不景気の場合におい
て、保証された受益者を保護することにより規制上の資本を管理する方法として使用されている。
コーポレート部門において、プログラムは、損害規模の大きいリスクに対するヘッジを行うことによ
り、CEGCの資本を保護するために使用されている。プログラムは、コーポレート部門の損益計算書に重大
な影響を与える可能性のある３つの個人損失事象（取引相手方または取引相手方のグループに関連する損
失）から保護するよう調整される。
再保険プログラムの修正（再保険会社、価格決定、構造）はいずれも、取締役が議長を務める資本およ
びソルベンシー管理委員会の検証の対象となる。
再保険会社の債務不履行リスクは、取引相手方の集中制限および格付制限により統制されている。CEGC
の再保険プログラムは、S&Pの評価段階で少なくともAの格付を有する幅広い国際再保険会社により引き受
けられている。
② 戦略リスク
戦略リスクは、以下により構成される。
・ 選択した戦略に付随するリスク。
・ またはナティクシスが戦略を遂行できないことにより生じるリスク。
戦略リスクは、取締役会がこれを監視しており、戦略委員会によるサポートを受けて、ナティクシスの
活動を導く戦略を承認し、少なくとも年に一度見直しを行っている。取締役会はまた、戦略的投資計画に
加え、とりわけナティクシスの業績、その貸借対照表の構造またはリスク特性に重大な影響を及ぼす可能
性がある取得および処分といった取引を承認している。
上級経営陣は、上級経営委員会の支援を受けながら、ナティクシスの戦略を定め、推し進める役割を
担っている。
これら様々な組織のメンバーについては、「第５ 提出会社の状況－５ コーポレート・ガバナンスの
状況等」に記載されている。取締役会の社内規定については、会合の招集手続を含めて、本書の「第５
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提出会社の状況－５ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナンスの状況－(2)
コーポレート・ガバナンスの管理および監督 － (a) 取締役会 」を参照のこと。
(k) リスクにおけるエクスポージャー
（以下のデータは、法定監査人により認定された財務書類の一部を構成している。）
2018 年12月31日現在、ナティクシスは以下のリスクにさらされていた。
モノライン保険会社に対するエクスポージャー
2018 年において、価格調整は、2017年12月31日現在の63百万ユーロに対して40百万ユーロ減少して（BPCE
保証の影響は除く。）、2018年12月31日現在では23百万ユーロとなった。
2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
価格調整前の 価格調整前の
エクスポー エクスポー
( 単位：百万ユーロ) 想定価額 ジャー 価格調整 想定価額 ジャー 価格調整
RMBS に対するプロテクション 36 5 -
その他のリスク 1,202 176 (23) 1,466 257 (63)
合計 1,202 176 (23) 1,502 262 (63)
( 単位：百万ユーロ)
2018 年12月31日 2017 年12月31日
価格調整前のエクスポージャー 176 262
価格調整 (23) (63)
残存エクスポージャー 153 199
割引（％） 13 ％ 24 ％
欧州のRMBS
英国のRMBSに対するエクスポージャー純額
エクスポー エクスポー
ジャー純額 ジャー純額
英国のRMBS （2017年12月 2018 年度に その他の （2018年12月
( 単位：百万ユーロ) 31 日現在） おける変動 変動 31 日現在） AAA AA A BBB BB B CCC CC
トレーディング勘定 29 - (4) 25 9 11 2 3 - - - -
合計 29 - (4) 25 9 11 2 3 - - - -
スペインのRMBSに対するエクスポージャー純額
エクスポー エクスポー
ジャー純額 ジャー純額
スペインのRMBS （2017年12月 2018 年度に その他の （2018年12月
( 単位：百万ユーロ) 31 日現在） おける変動 変動 31 日現在） AAA AA A BBB BB B CCC CC
トレーディング勘定 11 - 13 24 0 18 6 - - - - -
合計 11 0 13 24 - 18 6 - - - - -
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CMBS
エクスポー エクスポー エクスポー
ジャー純額 ジャー純額 ジャー純額
CMBS 2018 年度に
（2017年12月 （2018年１月 その他の （2018年12月
(a)
( 単位：百万ユーロ) 31 日現在） FTA 再分類 １日現在） おける変動 変動 31 日現在）
トレーディング勘定 1 1 - 25 26
貸付金および債権ポートフォリオ 146 (23) 123 - 75 198
純損益を通じた公正価値の
金融資産ポートフォリオ 0 23 23 27 49
合計 147 0 147 0 127 274
(a) IFRS 第９号の初回適用に関連する再分類は、「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表
注記」の注記１に詳述される。
格付別 ％内訳
AAA 1 ％
AA
A
BBB
BB
NR 99 ％
合計 100 ％
国別 ％内訳
米国 100 ％
合計 100 ％
財政支援を受ける国に対するエクスポージャー
2018 年12月31日現在、財政支援を受けている国または不確実性（政治、通貨等）に直面している国におけ
るソブリン・リスクに対するエクスポージャーは以下のとおりであった。
(a) (a)
2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
デリバ デリバ
(b) (b)
( 単位：百万ユーロ) ソブリン債 ティブ その他 合計 ソブリン債 ティブ その他 合計
*
スペイン
1,250 (1) ▶ 1,253 916 ▶ 10 930
*
ギリシャ
2 1 3 0 0
*
アイルランド
203 8 210 185 (4) 181
*
ポルトガル
212 212 154 154
ロシア
2 (1) 9 10 1 10 11
ウクライナ
1 1 -
ベネズエラ
46 46 58 58
合計
1,670 7 59 1,736 1,256 0 79 1,334
* 欧州連合の財政支援を受けている国。
(a) 法人を除く。
(b) クレジット・デリバティブを含む。
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2018 年12月31日現在、とりわけギリシャおよび不確実性（政治、通貨等）に直面している国におけるナ
ティクシスが直接保有する非政府機関のリスクに対するエクスポージャーは以下のとおりであった。
エクスポージャー総額 エクスポージャー総額
(a) (a)
（2018年12月31日現在） （2017年12月31日現在）
アセット・ アセット・
ファイナンス ファイナンス
エクスポー エクスポー
予想信用
およびストラク およびストラク
ジャー ジャー
(単位：百万ユー
コーポ エクスポー コーポ エクスポー
(c) (b) (c)
ロ)
銀行 チャード取引 レート 総額合計 損失 ジャー純額 銀行 チャード取引 レート 総額合計 引当金 ジャー純額
*
ギリシャ 546 105 62 713 (9) 704 5 182 22 209 (25) 185
ロシア 77 409 397 883 (1) 882 525 419 328 1,272 (6) 1,265
ウクライナ 0 129 0 129 1 130 0 118 25 143 (8) 134
合計 623 643 459 1,725 (9) 1,716 530 718 375 1,624 (39) 1,585
* 欧州連合の財政支援を受けている国。
(a) エクスポージャー総額：2018年12月31日および2017年12月31日現在の貸借対照表上の帳簿総額。
(b) １年間の予想信用損失および満期における予想信用損失。
(c) エクスポージャーは主に「船舶金融」部門の2017年12月31日現在の総額82百万ユーロに比較して、2018年12月31日
現在の総額29百万ユーロに対応する。
(3) バーゼル３ Pillar Ⅲの開示
(a) 資本管理および自己資本
① 規制上の枠組
2014 年１月１日以降、資本要求指令（CRD）４および資本要求規則（CRR）は、バーゼル３規制を欧州に
適用した。CRD４は、2014年11月３日付フランス省令によりフランス法に制定された。
この規制上の枠組は、金融機関の財政力を強化することを目的としており、以下をもたらした。
・ 規制上の自己資本要件を満たす資格のある資本項目の定義の強化。
・ 特にデリバティブの取引相手方リスクに関する強化された規制上の自己資本要件。
・ 特にCET１資本および資本バッファーに関する遵守率の増加。
－ 資本保全バッファー：2019年までにリスク・エクスポージャー合計の2.5％を占める必要がある。
－ カウンター・シクリカル・資本バッファー：つまり、かかるエクスポージャーの額により補正さ
れた、ナティクシスがリスク・エクスポージャーを有する各国のカウンター・シクリカル・資本
バッファーの平均である。2018年にフランスにおいて適用される比率は０％である。
－ システミックリスク・バッファー：つまり、BPCEなどのグローバルなシステム上重要な銀行（G-
SIBs）向けの追加要件である。ナティクシスには、このバッファーは適用されない。
・ さらに、配当金支払い、その他Tier１（AT１）劣後債に係る利息および変動報酬（最大分配可能
額、つまりMDA）を制限するためのメカニズムを含む、その他のメカニズムが導入された。
これらの新たな規定はすべて、新たな要件を徐々に実施することを目的としており、段階的なメカニズ
ムを伴うものであった。
バーゼル２、バーゼル３に基づき、規制上の要件は、以下の３つの柱に分類される。
・ Pillar Ⅰ：取り得る様々な手法および最低遵守要件に基づきリスクおよび資本の測定を規定する一
連のルール
・ Pillar Ⅱ：銀行監督機関の役割を管理するメカニズム（機関がリスクならびに内部統制および監督
システムに基づき、各機関の個別の規制上の自己資本要件を定義することができるようにする。）
・ Pillar Ⅲ：被ったリスクの程度、自己資本および経営の妥当性を強調する多くの項目を開示するこ
とを機関に要求する。このメカニズムは、EBAによる新ガイドラインの発行に伴い、2016年に大幅に
改善された。
最終的に、2014年11月現在、欧州中央銀行が主要な欧州の銀行の監督に対して直接的な責任を負ってい
る。これ以降、この新たな監督枠組の実施が継続している。監督上の検証・評価プロセス（SREP）を利用
して、ECBは各機関が遵守する比率レベルを設定している。その範囲内にある各機関は、Pillar ２ 要件
（P2R）およびPillar ２ 指針（P2G）に割り当てられている。
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SREP2018 プロセスの結果、ナティクシスは、2018年における段階的なCET１比率を8.44％、Pillar Ⅱ
（P2Gを除く。）に関しては２％および資本保全バッファーに関しては1.875％ならびにカウンター・シク
リカル・資本バッファーに関しては0.06％を遵守しなければならない（2017年においては、7.75％の段階
的 CET１比率（このうち1.25％が資本保全バッファー）が要求された。）。
② 健全性のための連結の範囲
CRR 第19条に基づき、以下の原則に基づく規制上の連結の範囲が設定された。
保険会社を除く事業体のうち、完全連結会社または法律で規定された連結の範囲に基づく持分法による
連結会社は、規制上の連結の範囲に含まれている（「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸
表－連結財務諸表注記」の注記19を参照のこと。）。当行グループの保険会社は、規制上の連結の範囲に
基づく持分法により計上されている。
③ 資本の構成
CRR が導入した規定およびACPRが定義する国家の規定によると、（資本の簿価に基づき計算される）規制
上の自己資本とは、以下の３つの分野からなる。
各分野は、連結財務書類から抜粋され、直接または閾値を対象とし、控除を自動的に適用して再表示さ
れた負債項目からなる。
規制上の自己資本は、CRRの本格展開を支援するため、2021年まで段階的実施措置および経過措置の対象
である。
普通株式等Tier１（CET１）
CET １は、以下の修正再表示とともに株主資本（再分類されたハイブリッド証券を除く。）を用いて計算
されている。
・ 段階的実施の措置の対象とならない控除
－ 配当金見積額
－ のれんおよび無形固定資産
－ ヘッジ目的デリバティブにおける回収可能な未実現損益
－ 発行済債券および金融商品の自己の信用リスク（負債価額調整）
－ 慎重な評価調整
－ 出資比率における予定損失および信用損失に対する予定損失の引当金の不足
－ 確定給付コミットメントの再評価調整
－ ノンバンクの非支配持分
－ 規則に定められた閾値を超過する銀行の非支配持分
－ 売却可能資産の回収可能な損益
－ 会社の支配下にある株式および株式持合い
－ 金融機関が発行する資本商品の非重要持分の閾値１の超過分
－ 金融機関が発行する資本商品の重要持分の閾値２の超過分
－ 将来の収益に依拠し、一時的差異により生じる繰延税金資産の閾値２の超過分
－ 閾値２に関して控除されない金額に共通する閾値３の超過分
－ その他Tier１資本（下記を参照のこと。）の超過分の控除
・ 段階的実施の措置の対象となる控除
－ 将来の収益に依存するが、一時的差異に関連しない繰延税金資産
その他Tier１（AT１）資本
AT １は、下記より構成される。
・ 段階的実施の措置の適用後にAT１として認識される劣後負債性金融商品
・ 当該カテゴリーから行われた控除
・ Tier２資本 （下記を参照のこと。） の超過分の控除
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委員会施行規則第1423/2013号（別紙Ⅱ）により要求される2018年12月31日現在でその他Tier１資本に計
上された負債性金融商品およびそれらの特徴についての詳細は、ナティクシスのウェブサイト
（www.natixis.com） で閲覧可能である。
Tier ２（T２）資本
T ２資本は、下記より構成される。
・ 段階的実施の措置の適用後にT２資本として認識される劣後負債性金融商品
・ 当該カテゴリーから行われた控除
・ 予想損失に関する余剰引当金
委員会施行規則第1423/2013号（別紙Ⅱ）により要求される2018年12月31日現在でTier２資本に計上され
た負債性金融商品およびそれらの特徴についての詳細は、ナティクシスのウェブサイト
（www.natixis.com） で閲覧可能である。
④ 2018年における規制上の自己資本、自己資本規制要件および比率の変更
規制上の自己資本および自己資本比率
以下は、主要な構成要素ごとに2018年のCET１、Tier１およびその合計の比率を示している。比較対象と
して2017年の同じ比率も示している。
バーゼル３／CRRの規制上の枠組およびPillar Ⅰの適用により、2018年にそれぞれ6.435％、7.935％お
よび9.935％であり、2019年にそれぞれ7.06％、8.56％、10.56％である累積的安全バッファーに加え、同
比率はそれぞれ最低基準の4.5％、６％および８％を超えていなくてはならない。
資本比率合計
( 単位：百万ユーロ) 2018 年12月31日 2017 年12月31日
株主資本（グループ株式） 19,916 19,795
超劣後債務（DSN） 1,978 2,232
永久劣後債（PSN） 0 0
連結株主資本（グループ株式）（DSNおよびPSNを除く。） 17,938 17,563
非支配持分（段階的実施措置前の額） 241 137
無形資産 (580) (511)
のれん (3,330) (3,131)
株主総会で提案された配当金の額および費用 (944) (1,160)
控除金、健全性の修正再表示ならびに段階的実施の措置 (1,374) (924)
普通株式等Tier１資本合計 11,951 11,975
超劣後債務（DSN）および優先株式 2,145 2,397
その他Tier１資本 0 0
Tier １控除金および段階的実施措置 (22) (101)
Tier １資本合計 14,074 14,271
Tier ２商品 3,131 2,955
その他Tier２資本 34 0
Tier ２控除金および段階的実施措置 (761) (686)
資本全体 16,477 16,540
リスク加重資産合計 109,225 110,697
信用リスク加重資産（CVAを含む。） 84,245 86,182
市場リスク加重資産 9,635 9,730
オペレーショナル・リスク加重資産 15,345 14,784
自己資本比率
普通株式等Tier１比率 10.9 ％ 10.8 ％
Tier １比率 12.9 ％ 12.9 ％
資本比率合計 15.1 ％ 14.9 ％
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バーゼル３／CRRの規制上の自己資本における以下の変更が、2018年において、段階的実施の措置の適用
後に記録された。
普通株式等Tier１（CET１）資本は、前年比で0.1十億ユーロ増加し、2018年12月31日時点で合計12十億
ユーロとなった。
年間を通じて、かかる増加は、とりわけ純利益、0.6十億ユーロの予想配当（純額）によるものである
が、かかる影響は、のれんおよび無形資産に関連する規制上の控除の増加（0.3十億ユーロ減の影響）、健
全性に関する価値調整（0.1十億ユーロ減）ならびに繰延欠損金に係る繰延税金資産（0.1十億ユーロ減）
により一部相殺された。
Tier １資本は、主に２回の発行に係る早期償還（0.3十億ユーロ減）により、0.1十億ユーロ減少した。
このバランスは、主にAT１から控除された項目に適用する段階的導入の割合の変更およびかかる規定の対
象である項目によるものであった。
Tier ２資本は、第４四半期における0.3十億ユーロの発行が 予想 損失に対する過剰な引当金の変動（0.1
十億ユーロ減）および当期中の段階的実施の措置の影響により相殺され、2.4十億ユーロとなり、安定して
いた。
リスク加重資産は、2018年に109.2十億ユーロとなり、1.5十億ユーロ減少した。
2018 年12月31日時点でのリスク加重資産
オペレーショナ
( 単位：十億ユーロ) 信用リスク CVA 市場リスク ル・ リスク RWA 合計
2017 年12月31日時点でのバーゼル３ 85.0 1.2 9.7 14.8 110.7
為替レートの変化 0.7 0.7
事業活動の変化 3.8 (0.5) 0.6 3.8
リスク・パラメーターの改善 (4.7) 1.0 (0.1) (3.8)
金融投資の取得および処分
保証の影響額 (2.1) (2.1)
2018 年12月31日時点でのバーゼル３ 82.6 1.7 9.6 15.3 109.2
当期中の信用リスクにおける2.4十億ユーロの減少は、主として以下の要因によるものであった。
・ ドルの上昇による影響（0.7十億ユーロ増）
・ コーポレート・バンキングおよびインベスメント・バンキングならびに専門金融サービスに集中し
た残高の増加（3.8十億ユーロ増）
・ 主に、加重およびエクスポージャーの満期の変動によるリスク・インプットの影響（4.7十億ユーロ
減）
・ 保証の影響額（2.1十億ユーロ減）
CVA における0.5十億ユーロの増加は、主にリスク・インプットの変動に起因するが、これは2018年末の
エクスポージャーの減少により相殺された。
2018 年12月31日現在、市場リスクは、わずか0.1十億ユーロ減少して、9.6十億ユーロとなった。
オペレーショナル・リスクは、2015事業年度の基準指標が2018年度のベンチマーク指標に代わった（標
準の方法は、オペレーショナル・リスクを過去３年間の平均指標を用いて計算する。）ため、0.6十億ユー
ロ増加した。
⑤ 資本計画
資本計画システムは、ナティクシスの自己資本目標を定め、継続的にすべてのコンパートメントにおけ
る規制上の自己資本要件の遵守および当該機関が定義するリスク選好と自己資本を一致させることを保証
し、ならびに資本配分および事業分野の利益性をそれぞれ適応させるという要素からなる。
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したがって、ニュー・ディメンション戦略計画は、2020年末の計画終了時までに完全適用CET１比率を
11.0％にすることを目標としている。段階的措置を除いた完全適用CET１比率は、2018年12月31日現在
10.82％であり、ナティクシスは当該ベンチマークに沿っている。
資本計画システムは、最終的に、監督機構、株主および投資家の要件を満たすことを目的として、すべ
てのプロセスを適応させている。
・ 自己資本に関して設定した目標の継続的な維持
・ 資本要件の測定およびステレス・シナリオ（ICAAP）におけるナティクシスの回復力の監視のための
内部格付手法の展開
・ ナティクシスの全体的な自己資本方針の枠組における、事業分野の活動個別の資本要件の見積り
・ 規制上の変更およびナティクシスの多様な事業分野に対するそれらの影響の予測
・ 事業の資本消費およびバーゼル３／CRRリスク加重資産に基づく収益性を分析するシステムの実施
・ 事業要件、収益性および主軸の事業部門間のバランスを考慮に入れ、戦略的計画および年次の予算
編成手続の枠組における事業分野の資本配分
見通し
BRRD 指令により導入された欧州MREL比率は、単一破綻処理委員会により未だ定義されていない方法に
従って規定されない限り、ナティクシスに適用される。
概してGroupe BPCEと共に、ナティクシスは、2018年に単一破綻処理委員会（SRB）によって要求された
とおり、負債に関する詳細な情報の収集に貢献した。BRRD指令は現在検討中のため、この新たな比率の管
理および準備のメカニズムは、未だまとまっていない。
(b) その他の規制比率
① レバレッジ比率
バーゼル委員会は、レバレッジリスクの管理に関するシステムを立ち上げた。同システムは、CRRに含ま
れ、レバレッジを、Tier１資本を貸借対照表上のエクスポージャー（デリバティブおよび再購入契約にお
ける一部修正再表示後）およびオフバランスシート上のエクスポージャー（貸借対照表と同等の変換係数
を適用後）で除したものと同等であると定義する。CRRは、2015年３月31日に発効された委任法令により改
訂された。かかる改訂を考慮した報告のテンプレートは、実施期限に従って、2016年９月30日からのみ使
用されている。
Pillar Ⅱに基づき、レバレッジ比率は、2014年１月１日現在で計算され、監督機関に報告されなければ
ならない。かかる公表は、2015年１月１日現在において強制されている。
ナティクシスは、（委任法令に規定された規則に従い）レバレッジ比率を計算および公表し、検討中の
目標比率に収束するために必要な貸借対照表の管理を実施する準備が既にできている。
会計上のエクスポージャーおよびレバレッジ・エクスポージャーの比較（LR1）
( 単位：百万ユーロ)
項目 2018 年12月31日 2017 年12月31日
１ 財務諸表において報告された連結資産の合計
495,496 519,987
２ 会計目的であるが規制上の連結の範囲外で連結されている銀
(100,864) (94,937)
行、財務、保険または商業の事業体への投資に関する調整
３ （業務上の会計の枠組に従い貸借対照表上で認識されるが、
規則（EU）第575/2013号「CRR」第429(13)条に従いレバレッ
ジ比率エクスポージャーの測定から除外される受託資産に関
する調整）
４ デリバティブ金融商品に関する調整
(26,969) (29,265)
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５ 証券金融取引に関する調整（買戻し取引およびその他の種類
(17,774) (19,927)
の有担保ローン）
６ オフバランスシート項目（与信相当額へのオフバランスシー
39,614 36,079
ト・エクスポージャーの算定等）に関する調整
７ その他の調整
(16,539) (15,661)
*
372,964 396,276
８ レバレッジ比率エクスポージャー
*
38,808 47,251
うち、関連会社に関連するエクスポージャー
*
334,156 349,025
関連会社に関連するエクスポージャーを除く。
② レバレッジ比率の監督
ACPR の監督の対象である銀行部門、支払サービス部門および投資サービス部門の企業の内部統制に関す
る2014年11月３日付フランス省令に基づき、問題となる企業は、全体的な限度枠を設定し、また過度のレ
バレッジリスクを検出し、管理し、および監視するための方針ならびにプロセスを構築することを要求さ
れている。
これに従い、ナティクシスは以下を構築した。
・ 過度のレバレッジリスクの管理および監視に関する、CEOが議長を務めるALM委員会の権限の下での
統治システム（「(2) リスク管理－(g) 貸借対照表上の管理－① ガバナンスおよび組織構成」を参
照のこと。）。
・ 過度のレバレッジリスクに関する専門リスク方針。特に、ALM委員会は、ニュー・フロンティア計画
に提言されたとおり、 アセット ・ライト・モデルに対する当行の転換戦略と足並みを揃え、現在
バーゼル委員会により推奨されている３％の最低要件を十分に超えるレバレッジ比率目標の早期採
択を決定した。
・ ALM 委員会 により提案され、リスク委員会により承認されたナティクシスのレバレッジ比率に適用さ
れる全体的な限度枠および警戒閾値。
財務管理部門が事業分野と連携して構築したオペレーショナル監督に従い、ナティクシスは、そのレバ
レッジ比率目標の達成に成功した。この目標比率は、欧州で未定の日付において効力を発生する規制上の
要件よりも高い比率である。これに従い、ナティクシスは、2018年、そのレバレッジ比率を４％超に維持
した。2017年と同様、当該比率の管理および監督は、RWAに集中した活動ではないが、貸借対照表に集中し
た活動（レポ、証券貸借取引、デリバティブ契約等）に制約を設けることにより達成された。
③ 大規模エクスポージャー比率
大規模エクスポージャー比率
大規模エクスポージャーの監視に関する規制は、2014年に改訂され、現在はCRRの一部である。これら
は、一方が財政問題に遭遇した場合、その他の者も資金調達問題または返済問題を経験するといった、関
連する一連の取引相手方にリスクが集中することを防ぐことを目的としている。かかる基準は、恒久的な
拘束に基づいており、一つの取引相手方に関連するすべてのリスクは、銀行の総資本の25％を超えること
はできない。ナティクシスは、2018年においてかかる要件を遵守した。
(c) リスク加重資産の内訳および変動
信用リスク
信用リスク：標準方式
外部格付システム
標準方式を用いて計算される貸借対照表のために、ナティクシスは、Fitch Ratings、Standard &
Poor'sおよびMoody'sの機関の外部格付システムを用いる。
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外部格付機関の英数字から成る信用格付段階およびリスク加重係数の調整は、ACPRが公表する注記（CRD
４に基づく健全性比率算出方法（資本要件指令４））に従って実施される。
銀行ポートフォリオのエクスポージャーがそのまま適用できる外部信用格付を有しない場合には、当行
の顧客標準により、個別におよび分析の後で、発行体（または、該当する場合には、保証人）の内部格付
またはエクスポージャー格付に部分的に基づく格付の適用が許可される。
(d) 担保付資産および無担保資産
リファイナンスの業務、とりわけ買戻契約の一環として、ナティクシスはその資産の一部を担保として
差し出すことを要求されている。ナティクシスはまた、担保を受け取り、その一部を担保として再度利用
することができる。
以下は、担保付資産および無担保資産の開示についての手法に関する規制を制定した2017年９月４日付
委員会委任規則（EU）第2017/2295号に従って提供された情報である。
以下のデータは、2018年の４つの四半期の中央値に基づき計算されたものである。
2018 年12月31日現在の担保付資産および無担保資産（単位：百万ユーロ）
テンプレートＡ
担保付資産の 担保付資産の 無担保資産の 無担保資産の
‐担保付資産および無担保資産 帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
報告機関の資産 47,707 360,082
持分金融商品 15,313 11,697
債務証券 13,408 13,408 14,887 14,887
うち担保付債券 107 107 746 746
うち資産担保証券 1 1 555 555
うち国債 7,558 7,558 9,446 9,446
うち金融機関が発行する証券 7,056 7,056 3,007 3,007
うち金融機関以外が発行する証券 556 556 1,402 1,402
その他の 資産 18,496 330,388
無担保
受領担保および担保として
受領担保および発行済の
利用可能な発行済の
テンプレートＢ‐ 受領担保 自社担保付債務証券の公正価値 自社債務証券の公正価値
報告機関が受領した担保 150,797 73,591
コールローン 0 0
持分金融商品 37,358 40,349
債務証券 115,001 20,783
うち担保付債券 1,842 880
うち資産担保証券 7,470 1,838
うち国債 101,570 10,664
うち金融機関が発行する証券 2,250 3,327
うち金融機関以外が発行する証券 1,245 4,527
コールローン以外の貸付金および債権 0 8,372
その他の受領担保 0 1,816
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担保付債券または自社資産担保証券以外の
発行済自社債務証券 0 2,357
発行済かつ担保として差し入れていない自社担保
付債券または自社資産担保証券 548
資産、受領担保および発行済の自社債務証券合計 198,230
担保付債券または
担保付資産により保証された
有価証券以外の資産、
関連する負債、偶発債務 受領担保および発行済の自社債
テンプレートＣ‐担保付資産の源泉 または貸付有価証券 務証券
主要金融負債の帳簿価額 189,635 198,230
テンプレートＤ ‐ 追加情報
2018 年12月31日現在、貸借対照表の資産および受領担保付資産の合計は、198,230百万ユーロであった。
これらの種類および債務の源泉別の内訳は以下のとおりである。
・ 特に証券貸付および再購入契約を含む証券取引（合計171,191百万ユーロ）
・ カバード・ボンドのビークル（Natixis Pfandbriefbank）により担保される担保付債権（合計1,230
百万ユーロ）
・ カバード・ボンドの資産プール以外のビークルのうち中央銀行のリファイナンスまたはその他の市
場ビークル等の担保付債権（合計5,095百万ユーロ）
・ デリバティブ・ポジションに対するマージンコールに関する支払いによる担保付資産（合計12,446
百万ユーロ）
ナティクシスは、以下の資産については通常の業務の過程において担保されないと考えている。
・ コールローン（2018年12月31日現在、33,424百万ユーロ、すなわち無担保資産の10％）
・ デリバティブ（2018年12月31日現在、57,480百万ユーロ、すなわち無担保資産の16％）
担保付資産の概念は、担保として差し出された資産または譲渡された資産に関連する会計基準によって
異なることがある。
・ 負債のために担保として差し出された金融資産：デリバティブ取引に関する現金で計上された変動
証拠金は、担保されるが、会計上の譲渡とはみなされない。潜在的なリファイナンス取引において
担保として利用可能な中央銀行に預け入れられた資産は、実際に使用する金額のみが担保される
が、一定の会計基準においては、資産全体が担保されたものとみなしている。
・ 譲渡されたが、認識中止されない金融資産：会計上の取扱いに差異はない。
・ 譲渡および認識中止された金融資産：継続的関与によって、会計上の譲渡との差異が生じることは
ないが、当該資産は損益計算書の担保付資産には計上されない（そのため、当該資産は無担保とみ
なされる。）。
・ 譲渡されない担保付資産：担保として差し出される証券または債務。
(e) 流動性要件のカバレッジ比率
Ａ ‐ 規制上の流動性比率
2010 年に、バーゼル委員会は新たな流動性リスクの測定方法を導入した。
・ 流動性カバレッジ比率（LCR、2013年１月）は、短期流動性比率であり、ストレス・シナリオにおい
て、銀行が30日間の純現金流出額を補填するための十分な流動性資産を確実に保有することを目指
している。
・ 安定調達比率（NSFR、2014年10月）は、銀行に対して安定した資金調達プロファイルを維持するこ
とを要求し、満期転換を１年未満に制限することにより、銀行部門の回復力を強化するために開発
された長期の構造的流動性比率である。
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これらの新たな規則は、2014年１月１日からの観察期間において実施されるべき提出義務を策定し、こ
れらの健全性要件の実施条件を定めた、2013年６月26日付規則（EU）第575/2013号により欧州連合に制定
された。LCRに関して、2014年10月10日に公表された委任規制（EU）第2015/61号が、2015年10月１日に発
効 した。NSFRについては、バーゼル委員会は2018年以降に最低要件として適用することを望んでいるが、
引続き検討中である。その実施を目指して、欧州連合内でCCR２規則の草案に基づく協議が進められてい
る。
これまでに、欧州規則は以下の事項を要求している。
・ 2015年10月１日からのLCRの遵守。最低要件は2017年１月１日時点で80％、2018年１月１日から
100％となる。
・ 一切の比重を適用されることなく、（金額および期間について）完全に記載された安定調達におけ
る四半期書類。
ナティクシスは、LCRを連結ベースで決定しており、その流動性ポジションとこれらの新しい測定基準に
関連する流動性カバレッジ要件を操作的に管理し、最低比率を100％と設定している。ナティクシスはその
既知の法律の解釈に基づき、当行グループのNSFRへの寄与を定期的に評価する。
LCR ‐ 流動性資産バッファー
2014 年10月10日付委員会委任規則（EU）第2015/61号では、流動性資産および短期の流動性危機が生じた
場合の資金調達ニーズに応えるために利用された流動性バッファーに適格となるために満たさなければな
らない流動性基準について定義している。
流動性資産は、30暦日の流動性ストレス・シナリオにおいて多数の内在的要件（発行体、格付、市場流
動性等）および業務上の要件（資産の利用可能性、多様性等）を満たさなければならない。
流動性資産バッファーは、規制上の意味においては、LCR（HQLA）の分子であり、主に以下により構成さ
れている。
・ レベル１流動性資産、すなわち中央銀行への現金預金。
・ 主にソブリン、中央銀行および公共部門事業体に対する債券または保証債券を代表する市場性証券
ならびに高格付のカバード・ボンドにより構成される、その他のレベル１流動性資産。
・ 主にレベル１として適格でないソブリンまたは公共部門により発行されるカバード・ボンドおよび
債務証券、社債ならびに活発な市場に上場され、特定の条件を満たした株式により構成されるレベ
ル２流動性有価証券。
Ｂ ‐準備金および比率の運営管理
業務上の流動性準備金
業務上の観点から、ナティクシスはGroupe BPCEの準備金に寄与する２つの流動性準備金を有している。
・ 日中の決済を確保するために担保が付された中央銀行のリファイナンス業務の対象となる流動性資
産の準備金。この比較的安定した準備金は、中央銀行のローンおよび有価証券により構成されてお
り、パリ（３Ｇプールに約４十億ユーロ）およびニューヨーク（FRBのディスカウント・ウィンドウ
に約２十億ドル）に拠点をおいている。
・ LCRによりシミュレートされた流動性危機と同様の流動性危機に対応するために事前に設定された流
動性準備金。この準備金の額は、20十億ユーロから30十億ユーロに及び、主にECBおよび米国連邦準
備制度理事会に再投資される。2015年以降、かかる準備金における資産の一部は、効力あるLCRの規
制により定義されるとおりレベル１およびレベル２のHQLAであると考えられる金融商品のリストに
重点を置いた配分戦略による特別なポートフォリオによって専用の管理がなされてきた。（主に
Natixis Ostrumによる委託管理に従い、2017年以降のナティクシスの委任に基づき直接管理され
た）ポートフォリオの流動性および中央銀行に再投資された資産は、必要に応じて準備金が即座に
動員できることを保証する。
LCR の分子において報告されたHQLA資産も、資本市場業務により一時的にもたらされた処分制約のない
HQLA証券を含む。これらの証券は区分された流動性準備金の一部とはみなされず、長期間保有されること
を意図されているものではない。これらのポートフォリオの残高および構成は、価格が変動するにつれ
て、報告日ごとに大幅に異なる可能性がある。しかし、それらはレポおよび有価証券の借入／貸付市場に
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おいて貨幣化することができ、かかる貨幣化は、当行グループの流動性ストレスBCPが始動し、実行される
場合、強制的に行われる可能性がある。
これらのバッファーに加えて、残存流動性剰余金の投資を統制する内部方針の目的は、預金ファシリ
ティのためにかかる流動性を蓄え、その継続的な利用可能性を確実にすること（結果として、かかる流動
性剰余金もLCR分子において報告された資産の金額に含まれる。）または中央機関にかかる流動性を与える
ことのいずれかである。
短期流動性比率の監督
2013 年６月、ナティクシスはLCRの管理のための統治システムを設置し （本「(e) 流動性要件のカバレッ
ジ比率」を参照のこと。） 、LCRの限度枠を2013年末から100％超（施行中の規制上の要件よりも高い限度
枠。）と設定した。LCRの監督は、Groupe BPCEの財務部門の保護の下でのGroupe BPCEの枠組の一部であ
る。ナティクシスのLCRヘッジは、BPCEと緊密に協力して組織され、ジョイント・リファイナンシングプー
ルにより管理されており、財務管理部門の予測に基づく許可を得て行われている。かかる枠組の範囲内
で、ナティクシスの範囲に関する戦略は、BPCEの調整を通して、不測の事態に直前で対処するため、約５
十億ユーロの安全なバッファーで、100％を超えるLCRをヘッジすることを目的とする。当行グループのLCR
の構造的なオーバーヘッジ、すなわち、100％の閾値（規制上の限度枠）を上回るヘッジは、BPCEが負担す
る。
レーティング・トリガー条項の監視
当行の外部信用格付が格下げされた場合、レーティング・トリガー条項を含む契約に基づき投資家に対
して追加の担保を提供することが要求される可能性がある。特に、流動性カバレッジ比率（LCR）を算定す
る際に、これらの追加的な資金流出額および追加的担保の要件が測定される。かかる金額は、その信用格
付が３段階と同程度格下げされる場合に銀行が30暦日以内に行うべき支払額からなる。
これらはLCRの管理方針に基づき補填され、2018年12月31日現在２十億ユーロと見積られ、2017年12月31
日現在と同じ数値であった。
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３ 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績等の概要
下記「(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
(2) 生産、受注および販売の状況
該当事項なし。
(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析
本項に含まれる将来予測に関する記述は、本書の提出日現在の予測である。
(i) 2018 年における重要事象
(a) マクロ経済の背景
世界経済の成長は比較的上昇傾向を維持していたが、2018年の市場環境は特に厳しく、資産のほとんどが
2017年の水準を下回った。懸念の原因は、経済的（金融政策の正常化および中国経済の低迷）および政治的
（中米間の貿易摩擦、ブレグジットおよびイタリアの選挙)なものであった。
かかる状況にもかかわらず、マクロ経済環境は最初の３四半期中においては平均3.7％の世界経済成長を遂
げた。しかしながら、成長格差の拡大に伴い国際貿易は緩やかに低迷した。米国における事業水準は減税措
置および公共支出の増加により押し上げられたが、中国およびユーロ圏では減速した。年間を通して、中米
貿易の緊張の高まりに対する見通しが世界経済における最大のリスクであった。
先進国のインフレ率は、主として原油価格の上昇が10月に安定したことを背景に、世界的に2.3％に達しよ
うとするほど加速した。中央銀行は引続き金融政策の正常化を実施し、2018年に連邦準備制度理事会は、
2.25％から2.50％のフェデラルファンドの目標値に達するために金利を四半期ごとに25ベーシスポイント引
き上げた。欧州では、2018年12月にECBの純資産買入プログラム（APP）が終了したが、APPは2019年におい
て、212十億ユーロの再投資という形で維持される。一方で、日本銀行およびイングランド銀行の金融政策は
緩やかなままであった（なお、イングランド銀行は、８月に主要政策金利を25ベーシスポイント引き上げて
いる）。
2017 年は株価にとっては当たり年であったが、2018年に株式市場は10年ぶりに最低水準となった（MSCI
ワールド指数はマイナス11％およびMSCIエマージング・マーケット・インデックスはマイナス19.7％）。２
月、米国以外の主要指標のほとんどは伸び悩み、その後世界的な景気減速ならびに金融および財政状況の引
き締めを懸念し停滞した。
このリスク回避の文脈において、ドルの名目実効為替レートは、円を除くすべての通貨とは対照的に、
2018年にほぼ10％上昇し同年を終えた。ユーロは、ユーロ圏の成長鈍化、イタリアの新たな政治情勢および
持続的に低いインフレ期待に関連するリスクにより不利となった。 ポンドは、ブレグジットを巡る不透明感
により、特に2018年末に大きく変動した。最後に、2018年のG10の通貨と比較して、ドル高、米国の金利上昇
および新たな特異なリスクに起因し、新興国通貨は概して低調であった。
これと並行して、原油価格は、今年の最初の10ヶ月間は安定して上昇したが10月に急落し、ブレント原油
は１バレル当たり60ユーロを下回って年を終えた。
フランスの経済活動は、2017年に2.3％の力強い成長を記録した後、2018年に急激に減速した。かかる減速
は、主として家計における購買力の低下に起因し、総計で1.5％前後となる予想である。個人消費が急落した
一方で、企業投資は、引続き有利な融資条件の恩恵を受けて比較的活発に推移した。その他の国々と同じよ
うに、フランスのインフレ（HICP）は、１バレル当たりの原油価格による影響（10月までかかる価格は上昇
した。）を受けたが、たばこおよびエネルギーに係る増税に起因し、年間を通じてユーロ圏のインフレ率を
上回った（ユーロ圏では平均1.7％であったのに対して平均2.1％であった。）。2018年６月、フランスは公
債を2017年にGDP比３％未満（GDP比マイナス2.7％）まで削減することに成功し、2009年に対象となった欧州
過剰財政赤字是正手続から正式に外れた。しかしながら、10年物のOAT利回りは、年末にドイツの水準を上回
る50ベーシスポイント近くまで上昇した。
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(b) ナティクシスの事業分野における重要事象
前述の状況下において、ナティクシスは顧客に対して高い付加価値を提供するソリューションを開発する
ことを目的としたニュー・ディメンション戦略計画に取り組んだ。
資産運用およびウェルス・マネジメント では、2018年に資産運用の事業において多数の大きな進展があっ
た。
当年上半期 、Natixis Investment Managersでは以下の変更があった。
・ Natixis Asset Managementは、４月３日以降Ostrum Asset Managementとなった。ナティクシスの
ニュー・ディメンション戦略計画の一環として、Natixis Investment Managersはブランド提携手続を
開始した。Ostrumは、ラテン語で「紫」を意味することから当行の欧州との結びつきに敬意を表し、
ナティクシスおよびGroupe BPCEの関係会社として確固たる立場にある。また、社名変更は、長年の専
門分野である債券戦略、株式戦略に的を絞った専門知識、および広く認知されている専門分野である
保険戦略に事業を再び注力することを示しており、これらはすべて基本的な分析に基づく積極的な投
資アプローチにより支えられている。
・ 2018年１月１日、Ostrumの積極的なクオンツ運用の専門家であるSeeyondは独立した資産運用会社と
なった。2018年１月１日現在、Seeyondは７十億ユーロをわずかに超える運用資産を保有しており、
Natixis Investment Managersの世界的な販売プラットフォームを利用して成長を加速させる計画であ
る。
・ 2018年５月、ナティクシスはOstrum Asset Management（Natixis Investment Managersの関係会社）
と提携し、これにより顧客に一度に幅広い種類の実物資産ファイナンス・ソリューションを提供する
ことが可能となる。かかる提携の下、ナティクシスは共同投資家としての連携を強め、顧客もまた欧
州の優れた資産運用会社を利用することが可能になる。
・ Natixis Investment Managersは、代替資産および実物資産に対する需要拡大に対応するために、航空
機専門のリースおよび資産運用会社であるAirborne Capitalの少数株式を取得した。かかる取引によ
り、Airborneはその開発計画を加速させるのに役立つ世界規模の資産運用プラットフォームへのアク
セスが可能になる。
・ 2018年６月26日、Natixis Investment ManagersはMV Creditの買収を発表した。かかる取引は、投資
家の多様かつ代替可能な投資ソリューションに対する需要を支援するためにナティクシスの民間債務
引受能力を拡大させるものである。2000年に設立されたMV Creditは、ロンドンおよびルクセンブルク
に拠点を置く有名な欧州の信用専門会社である。かかるチームは、あらゆる信用サイクルにわたる18
年間に及ぶ投資経験を誇り、綿密な信用分析および積極的なポートフォリオ管理の２つの中核原則に
基づく投資哲学によって他社と差別化を図っている。長年にわたり、MV Creditは、約500のファイナ
ンス・ソリューションに対して５十億ユーロを超える投資を行っており、一貫して上位４分の１の業
績を上げている。
当年下半期 、Natixis Investment Managersは以下のイベント、プロジェクトおよび取組みを通じて発展を
推進した。
・ Ostrumの子会社（H2O、Dorval、MirovaおよびSeeyond）はNatixis IMの子会社として再配置された。
・ 顧客サービス向上および費用低減を目的とし、すべての販売支援機能を網羅する単一事業体をフラン
スに設立するEuropaプロジェクトを開始した。2018年10月上旬、Natixis IM Distributionならびに
Ostrumのチームおよび資源はパリを拠点とした新たな事業体に統合された。
・ ９月上旬、Natixis Investment ManagersはDynamic Solutionsの創設ならびに当該ベンチャーの責任
者としてジェームズ・ヒューズ氏を任命したことを発表した。かかるチームは、Natixis Investment
Managersのカスタマイズされた投資ソリューションを開発する多岐にわたる専門性をまとめ、複数の
関係会社から成る組織のなかで一度に幅広い種類のソリューションを提供することが可能になる。
・ 2018年11月６日から７日にかけて、パリのポンピドゥー・センターおよびパリ旧証券取引所でNatixis
Investment Managersサミットが開催された。当行は、かかるサミットを魅力的なイベントにするた
め、２日間にわたり当行のActive Thinkingプラットフォームを紹介した。これにより、ナティクシス
を業界のリーダーとして位置づけ、その価値観および専門性を説明することができた。議題は、再生
可能エネルギーから金融危機、移民、サイバー・セキュリティおよびソーシャル・メディアと多岐に
及んだ。19の国々と６つの大陸から約70人のスピーカーが、物議を醸す問題や世界的事象に対しての
見解を述べるために招待された。40人の記者、Natixis Investment Managersのすべての子会社の代表
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者ならびにナティクシスの販売チームおよび上級経営陣を含む、600名を超える人々がイベントに参加
した。
・ 2018年12月中旬、Natixis Investment Managersは、大胆かつ真にグローバルなプライベート・エクイ
ティ・ソリューションを顧客に提供するため、その３つの子会社（Euro-PE、Caspian Private Equity
およびEagle Asia）を単一事業体として統合させて、世界クラスのプライベート・エクイティを専門
とするFlexstone Partnersの創設を発表した。これにより、投資家はプライベート・エクイティ市場
における国際的な専門知識へのアクセスが可能となる。Flexstone Partnersは、総額6.7十億米ドルの
運用資産およびアドバイザリー資産を保有しており、パリ、ニューヨーク、シンガポールおよびジュ
ネーブにあるオフィスに40人を超えるプライベート・エクイティ専門の国際チームを配置している。
Flexstone Partnersは、北米、欧州またはアジアを問わず、プライベート・エクイティ、民間債務、
不動産およびインフラの分野で優秀なファンド・マネージャーの選定ならびに提供を専門としてい
る。また、同社は国連の責任投資原則（PRI）に署名しており、持続可能な成長機会をその顧客に提供
することに努めている。Flexstone Partnersは、世界中の機関投資家（年金基金、保険会社、財団、
金融機関およびファミリーオフィス）を顧客としている。
・ McDonnell Investment Management, LLCおよびLoomis, Sayles & Company, L.Pの合併が発表された。
両社はともにNatixis Investment Managersの子会社である。シカゴ郊外に拠点を置くMcDonnellは、
地方債および課税債の戦略を専門としており、運用資産として11.7十億米ドルを保有している。かか
る合併により、Loomis Saylesの広範な投資、研究および運営能力のおかげで、McDonnellの顧客はよ
り幅広い商品およびサービスを享受することが可能となる。
・ 2018年第４四半期、Natixis Investment ManagersはAxeltisのファンド販売プラットフォームをMFEX
に売却した。かかる売却は、Natixis Investment Managersの事業ポートフォリオの動的管理に沿った
ものであり、資産運用に係る事業分野の開発に注力することが可能となる。
また、資産運用では、マルチ・ブティック・モデルの展開が進められた。
・ Natixis Investment Managersはグローバルな株式売出を完成させるため、上級テーマポートフォリオ
管理者を採用した。同社の既存のグローバルな株式売出に加え、投資家は広範な非常に活発で強い信
念に基づいたテーマ戦略を利用することが可能になる。テーマには、水、安全保障、人口知能および
ロボット工学が含まれる。テーマ投資は、世界を変える重要な課題およびトレンドが自身のポート
フォリオに確実に反映されることを願う投資家の需要の高まりを満たしている。11年間にわたり、か
かる上級ポートフォリオ管理者のチームは、様々なテーマ・ファンドを組成し立ち上げた。あわせ
て、彼らは21十億ユーロを超える運用に関与した。2019年、彼らは水質資源、安全保障、人口知能お
よびロボット工学を始めとする、多様な新規テーマ・ファンドを立ち上げる予定である。
2018 年下半期、Natixis IMは、以下の賞を受賞した。
・ Cerulli Associates Top 50の資産運用会社のなかで、Natixis Investment Managersは１段階下が
り、世界で16番目に大きな資産運用会社として位置付けられた。
・ 2018年９月18日、2018 Citywire France Awardsがパリで開催された。Natixis Investment Managers
は、以下を含むいくつかの賞を受賞した。
－ グローバル・フレキシブル・ボンドの分野においてBest Asset Management Companyを受賞。
－ グローバル・フレキシブル・ボンドの分野において、H2O AMのCEOであるブルーノ・クラスト氏が
Best Fund Managerを受賞。
－ フランスの株式分野において、Dorval AMのCIOおよびCEOであるルイ・ベール氏およびステファ
ン・フレ氏がBest Fund Managerを受賞。
・ Natixis Investment Managersのブランドは、欧州のBroadridge Distribution Achievement Awardsの
ブランド分野において、最高賞である「Rising Star」の称号を受賞した。
Natixis Wealth Management は、現在ウェルス・マネジメント部門に重点を置いており、その事業モデルの
効率化を2018年に完成させる第一段階として、同社の優れた販売実績を引続き活用した。
かかる戦略を実行するために、以下の事柄に取り組んだ。
・ 新規ブランドの知名度を高めるためのコミュニケーション・キャンペーン。
・ Sélection 1818の売却。
・ Masséna Partnersの買収（現段階で署名済）。
・ Véga-IMの資本の40％の株式の１次取得。
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また、Natixis Wealth Managementはデジタル技術に多大な投資を行っており、そのデジタル・オンボー
ディング・インターフェースに新機能を徐々に統合させている。これと並行して、当行は「銀行業務の拡
張」 の概念に取り組んでおり、必要なツールのすべてをタブレットに搭載し、銀行家が顧客と会議をリモー
トで行うことを可能にするコンポジトゥール・デジタルソフトウェアを展開している。
2018 年における VEGA Investment Managers の主要な出来事として、様々なテーマ・ファンド（VEGA
Disruption、VEGA DurableおよびVEGA Millennials）を立ち上げたこと、ならびにVEGA Euro Rendementが、
Caisses d'EpargneおよびBanques Populairesのネットワークを利用して目標運用資産額の１十億ユーロを大
きく上回ったことが含まれる。
2018 年における コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング の主要な出来事として、
ニュー・ディメンション戦略計画（2018年-2020年）の展開が含まれる。かかる計画は、革新的なソリュー
ションを提案する銀行として認知され、４つの主要部門（エネルギーおよび天然資源、航空機、インフラス
トラクチャー、不動産およびホスピタリティ）においてベンチマーク銀行となることを目標としている。
また、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの４つの戦略部門およびM&Aにおい
ても大きな進展があり、その組成および販売における専門性を最大限に発揮することが可能となった。ま
た、特にグリーン市場においては再生可能エネルギー金融、グリーンボンドおよび「気候エクイティ」に係
る投資ソリューションという形で、革新的な投資ソリューションの提案を具体化した。ナティクシスは、The
Banker誌により「Most Innovative Investment Bank for Climate & Sustainability」に選ばれた。
その３つの 世界的な プラットフォームは、専門知識を拡張し、その認知度を向上させる中で拡大を続け
た。
EMEA プラットフォーム は、英国のFenchurch Advisory Partnersの過半数の株主持分およびフランスの
Clippertonの少数株主持分の取得により、特にM&Aアドバイザリー・サービスにおいて成長を遂げた。ロンド
ン支店は、厳しい市況および ブレグジットの可能性を巡る政情不安の中にもかかわらず、堅調な業績を収め
た。当年、ロンドンのキャピタル・マーケッツはGSCSおよびGSFのソリューション事業によって牽引された。
ドバイ支店は、特にインフラストラクチャーならびにエネルギーおよび天然資源の戦略部門において、さら
に業績を上げた。また、ナティクシスはドイツにおける不動産金融ならびにイタリアおよびスペインにおけ
るアドバイザリー・サービスのフランチャイズを強化した。ナティクシスは、マドリードにオフィスを新規
開設し、すべての事業分野を１つの建物内にまとめた。
南北アメリカ大陸プラットフォーム は、そのすべての事業部門で堅調な業績を挙げた。同プラットフォー
ムでは、とりわけストラクチャード・ファイナンスおよび買収、M&Aアドバイザリー・サービスおよび証券化
において取扱商品を向上させ、専門知識を強化し続けており、米国におけるCMBS取引の債権拠出者として第
９位 （出典：Commercial Mortgage） となっている。同プラットフォームはラテンアメリカにおける地位を固
め、発行体および投資家向けに売出の取扱いを展開させることで、2018年第４四半期にラテンアメリカにお
ける公債の主幹事証券会社として第１位 （出典：Thomson Reuters） となった。また、メキシコでのブロー
カーディーラー免許申請を更新した。
ナティクシスは、 PFI Award で 2018 Americas Bank of the Year に選ばれ、 Latin Finance からは Best
Infrastructure Bank: Mexico に選ばれた。
アジア太平洋プラットフォーム は、中国の Vermilion Partners の過半数株式を取得することでM&Aアドバイ
ザリーの提供を強化した。かかる投資は、当該地域における投資銀行業務の専門性を拡大させる。同プラッ
トフォームはその市場における専門性を認められ、数多くの賞を受賞した。受賞した賞は、ストラクチャー
ド・リテール商品から３つ（「Best House, FX」、「Best House, Interest Rates」、「Best House,
Taiwan」）、ストラクチャード商品／アジア・リスクから３つ（「Interest rates house of the year」を
含む。）および資産から３つ（「Oil & Gas Deal of the Year, Malaysia」、「Power Deal of the Year,
Australia」、「Telecom Deal of the Year, Australia」）であった。
ナティクシスは、多数の戦略的協力契約を Fosun およびTsinghuaなどの法人顧客、ならびにICBCなどの金融
機関と締結している。
さらに、ナティクシスは香港グリーン・ファイナンス協会のスポンサーおよび協会員になることでグリー
ン・ファイナンスにおける専門性および開発に対する取組みを強化した。
ナティクシスは、シンガポールおよび日本にオフィスを新規開設し、その事業分野を１つの建物内にまと
めた。
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最終的に当該プラットフォームは、Diversity@NatixisAsia-Pacific（DANA）を展開した。これは、当行内
における機会均等を促進し、多様性を支持する慣習を根付かせることを目的とした内部ネットワークであ
る。
キャピタル・マーケッツ で、ナティクシスは顧客の具体的なニーズに適応する革新的なサービスを提供す
ることに基づいた戦略を展開し、顧客経験を向上させるために設計されたデジタル・ツールの開発を引続き
行った。
包括的な提案という形で顧客に対して最適なソリューションを提供するため、グローバル・マーケッツの
事業分野は、そのエクイティ・デリバティブおよびフィックスド・インカムの金融工学および販売チームを
統合することを決定した。かかる統合の目的は、金融工学チーム、イノベーションおよび価格決定チームが
販売に関する議論に早い段階から関与できるようにすることである。
かかる新体制は、以下の４部門を中心に組織されている。
・ 顧客とのより緊密な商業的関係を促進するために２つの「ソリューション」部門がある。「クロス・
アセット・ソリューション」は、販売会社、ファミリーオフィス、保険相互会社および年金基金に対
し、クロス・アセット・ソリューションへのワンストップアクセスを提供する。また、「マルチ・ア
セット・ソリューション」は、大手の機関投資家、資産運用会社および企業のニーズに対応する。
・ すべての資産クラスにわたり、革新的なヘッジング、投資およびファイナンス・ソリューションを顧
客に提供する単一の金融工学部門。
・ フロー商品ならびにデジタルオファリングを管理するマルチ・アセット・クライアントサービスおよ
びエグゼキューション（MACSE）部門。
2018 年７月、ナティクシスのキャッシュ・エクイティおよびエクイティ・リサーチ・チームは、ブロー
カーのODDO BHFへ譲渡された。かかる譲渡は、ナティクシスおよびGroupe BPCEの顧客に対するエクイティ・
リサーチおよび株式仲介サービスの提供を継続的に確保することを目的としており、ナティクシスおよび
ODDO BHF間の長期的なパートナーシップの一環であった。ナティクシスとODDO BHFのチームは、フランスに
おけるブローカーの第１位に選ばれた （出典：Extel 2018） 。
４つの戦略部門 では、チームは各部門に基づいた専門家の集団として組織され、業界銀行家として知られ
ている。ナティクシスは、融資業務および投資銀行業務からアドバイザリー業務までの一連のソリューショ
ンを提供することで、顧客に対するサポートを強化した。また、販売に向けた組成（O2D）モデルを強化した
ことで、その積極的なポートフォリオ管理戦略の核である革新的かつ統合された取組みに対して、 Risk
Magazine から「Credit Portfolio Manager of the Year」に選ばれた。ナティクシスは、その３つの世界的
なプラットフォーム間において販売を調整する能力と、特にアジアの機関投資家と当行が取り扱う取引とを
合致させる能力に秀でた。インフラ部門では、ナティクシスは特に南北アメリカ大陸において抜きんでてお
り、大手雑誌の PFI から「Bank of the Year」に選ばれた。また、 PFI はナティクシスに世界中で取り扱った
取引に対する「Deal of the Year」を複数授与した。さらに、ナティクシスはグリーン・ファイナンスおよ
びSRIファイナンスへの継続的な取組みに加えて、商品取引のデジタル化にも継続的に尽力した。具体的に
は、14の他行および業界の大手企業と提携しフィンテック企業のkomgo SAを創設した。不動産およびホスピ
タリティ部門では、事業の活力および当該部門における主要なアレンジャーとしての位置づけを考慮され、
ナティクシスは2018年にフランスおよび欧州において、第１位のMLAおよびブックランナーに選ばれた （出
典：Dealogic） 。
2018 年６月、グローバル・トランザクション・バンキングは トレード・アンド・トレジャリー・ソリュー
ションズ （TTS）に名称を変更し、以後は現金管理ソリューションと貿易金融を専門としている。ナティクシ
スは、特に国際取引追跡サービスであるMy Tracked Transferおよびwe.tradeの導入により、引続き事業のデ
ジタル化を行った。ナティクシスはまた、フランスの「大手企業貿易金融」の分野において2018年
「Greenwich Share Leader」賞を受賞した （出典：Greenwich Associates） 。
インベストメント・バンキング では、戦略および買収ファイナンスが、2018年も引続き多様な革新的かつ
重要な取引を取扱い、高い水準の業績を維持した。
2018 年12月31日現在、ナティクシスはEMEA地域においてスポンサード・ローンでは第１位のブックラン
ナー、レバレッジド・ローンでは第５位となった （出典：Thomson Reuters） 。
ナティクシスは、組成チームの国際的なネットワークを用いて、ユーロ建てのカバード・ボンドの分野に
おいてその専門性とグローバルなリーダーシップを強化させ、「Best Euro Lead Managers for Covered
Bonds」に選ばれた （出典：GlobalCapital magazine） 。ナティクシスは、エネルギー転換における積極的な
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役割を担っており、グリーンボンドの分野でも事業を展開している。また、ナティクシスは多くのデュアル
トランシェの問題も取り扱った。
さらに、2017年にODDO-BHFとのパートナーシップにより、発行株式市場における株式資本市場チームの地
位を強化した。当年における２大IPOを主導したことから、IPO市場における取引量および取引数において、
第１位のIPOブックランナーと同位を分けあった （出典：Bloomberg） 。自己株取得について、ナティクシス
はすべての部門において顧客とのフランチャイズを強化した。また、2018年12月31日現在、ナティクシス(注
１)はフランスの株式関連市場におけるその取引数および取引量から第２位のブックランナーとなった（ABB
を除く。） （出典：Bloomberg） 。
( 注１) ナティクシス／Oddo。
合併および買収 では、ナティクシスは各市場分野においてリーダー企業である３社の独立したM&Aコンサル
タント会社（英国のFenchurch Advisory Partners（金融サービス）、中国のVermilion Partnersおよびフラ
ンスのClipperton（テクノロジー部門）に対し戦略的投資を行った。これらの新規投資は、欧州およびアジ
ア太平洋地域への進出を拡大させつつ、ナティクシスの事業の国際化への取組みを促進させるのに役立って
いる。また、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングもインフラストラクチャー、
エネルギー、天然資源および不動産部門を専門とするM&A部門のチームを引続き発展させた。
2018 年、Natixis Partnersは、Private Equity Magazineから「Advisor of the year-M&A Large Cap」に
選ばれた。2018年12月31日現在、ナティクシスおよびその関係会社であるNatixis Partnersは取引数におい
て第５位となった （出典：Mergermarket） 。
2018 年、 保険 部門はNatixis Assurancesの転換をより可視化することを目的に、主要なイニシアチブを展
開させてニュー・ディメンション戦略計画の第一段階を完了させた。
個人保険 では、Move#2018転換プログラムのもとで開発された新たなマルチサイト、マルチブランドの顧客
関係モデルが６月に始動した。現在、顧客関係の構造、ツールおよび手続はBanques Populairesの各行と
Caisses d'Epargne間とで同一である。財産管理のためのプラットフォームもまた作成された。文化的変容プ
ログラムの一環として、パリを拠点とするすべての従業員は同じ建物に集められ、その間その他の事業所は
革新的な職場に改装され、戦略プロジェクトのための迅速な手法が導入された。
ブールキンの改正の効力が発生した2018年１月１日以降、保険契約者は毎年貸付金保険を解約することが
認められた。かかる改正は、Natixis Assurancesの提供する保険商品にリテンションスキームを組み込むこ
とを促した。当該新規制によるポートフォリオへの影響は、2018年は限定的であった。
損害保険 では、３つの主要な戦略的プロジェクトが始動した。二輪車および四輪車に対する請求管理の変
更およびデジタル化を目的としたPurple#Care計画が、６月および９月にそれぞれ首尾よく展開された。APS
プラットフォームが３行のBanques Populairesに展開された際に、Banques Populairesの各行とCaisses
d'Epargneの損害保険の経営管理部門および事務管理部門の共用を目的とした#Pop'Timiz計画が、11月に導入
された。最後に、2020年までにBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの双方の小売客にとって、BPCE
Assurancesを唯一の損害保険プラットフォームとすることを目的とした#INNOVE2020計画が立ち上げられた。
資産配分では、Natixis Assurancesは気候変動に対応するために積極的かつ具体的に取り組み、その投資
方針をパリ協定で採択された気温上昇を２度未満とする気候シナリオに沿ったものにすることを発表した。
これにより、Natixis Assurancesは毎年その投資の10％をグリーンアセットに割り当て、2030年までに総投
資額の10％をグリーンアセットにすることを目標としている。2018年に、同社は350百万ユーロ超をグリーン
ボンドに投資している。かかる方針により、エネルギー転換や生態遷移に貢献する企業を推奨および優先す
ることを目的としている。
2018 年11月14日、国際会計基準審議会は、IFRS第17号の効力発生を2021年から2022年に延期することを可
決した。当該基準は2019年に公表審査へ提出される。Natixis Assurancesは、当該基準の適応に対応するた
めに継続的に準備している。
戦略計画の目標に沿って、 専門金融サービス 事業分野（決済を除く。）は、BPCEネットワークとより緊密
な関係を築き続け、顧客経験の全面的な見直しを開始した。かかる目的は、デジタル化が進む世の中の販売
手段の変化に対応し、顧客経験を最適化するのに役立つツールやソリューションを開発することである。か
かる新規プログラムの目的は、事業分野の100％デジタル化を加速させることである。
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同時期には、未来の事業モデルの考案や営業効率の改善に焦点を当てることを革新的とみなす進行中のプ
ロジェクトもあった。
堅調な販売実績の勢いは、新しい推進力を伴った。
・ Natixis LeaseおよびNatixis Financementは、 個人顧客向けに購入選択権付リース・ ソリューション
を展開した。
・ Natixis Financementは、顧客負債を再編するのに使用されているグループ間のソリューションを内面
化するために負債を繰り延べるオファーを実施した。
・ Natixis Factorは、専門顧客向けにファクタリング・ソリューションへのアクセスを単純化した、簡
単かつコミットメントのない組み合わせ自由なサービスの提供を実施した。
2018 年、 決済 の事業分野では（かかる事業体は現在Natixis Paymentsとして統合されている。）引続きそ
の成長を加速させた。
・ 力強さが増している以下の外部成長戦略。
－ ４月、Comitéo（Alter CE）を買収した。同社は事業分野の機能（管理、経理、財務、従業員のコ
ミュニケーションツールおよび私的なソーシャルネットワーク）および多数の目録を含んだマー
ケットプレイス（ショーチケット、映画チケット、ギフトカードおよび商品券等）を組み合わせ
たソフトウェア・プラットフォームを労使協議会に提供している。
－ Banque Postaleが保有するTitres Cadeauxの50％の持分の取得により、ナティクシスは唯一の株
主となった。プリペイドギフト市場におけるこの総合的かつ高価値な商品はNatixis Paymentsの
ベネフィット提供を完成させるものである。
・ ３つの事業単位（BU）にわたり、より業務を調整しやすくそして効率的に行うための新しい体制の効
果的な導入。
－ サービスおよび処理では、金融機関およびGroupe BPCEネットワークに処理サービスを提供する。
－ DalenysおよびPayPlugを含むマーチャント・ソリューションでは、総合的な受理および取得ソ
リューションの開発を目的としている。
－ プリペイドおよび顧客では、特注のプリペイドソリューションの発表および流通に重点的に取り
組みつつ、最終顧客向けの付加価値サービス（B2B2C）の開発にも取り組んだ。
新体制により、当年から様々な事業体間で最初の相乗効果が生み出された。具体的には、Cado Cardおよび
Le Pot Commun間のクロスセリングならびにDalenysによるPayPlugおよびS-Moneyの決済処理が挙げられる。
・ 進行中のイノベーションは以下のとおりである。
－ Apple Payを小売客に提供する最初のフランス銀行グループとなった。その後Groupe BPCEは、そ
のサービスにSamsung PayおよびGarmin Payを加え、わずか１年でモバイル決済での取引量を２倍
にした（2018年は9.2百万件）。
－ また、長年にわたるNatixis Paymentsによる投資の結果、Groupe BPCEは、リアルタイム決済を顧
客に提供する最初のフランス銀行グループにもなった。これにより当行グループが優位となって
いる革新性および技術は維持された。
2018 年における販売実績の勢いもまた傑出していた。Natixis Paymentsは、以下の企業と業務提携を構築
することで、実施しているサービスを大手法人顧客に提供した。
・ Carrefour Group：ナティクシスのプラットフォームに、Nexoの国際決済承認基準を統合することで
カード決済取引の相互運用性を確保した。
・ SNCF：現在そのパーソナル・モビィリティ・アシスタント用に完全に統合されたソリューションを備
えており、将来的にアプリ内決済サービスの提供が容易になる。
・ Casino Group：Cdiscountの顧客向けにシームレスで安全な決済を提供するために共同で電子財布を開
発した。
・ オムニチャネルプラットフォームであるWynd：革新的な販売チャネルを介して売場および決済経験を
合理化する新しいソリューションを開発し、小売業者に対して付加価値のあるオムニチャネルサービ
スを提供する。
この事業分野の展開は、厳格な財務管理と密接な関係がある。
・ 流動性ニーズは2019年を通して引続き統制され、前年比で３％増となった。
・ バーゼル３のRWAの消費は、前年比で１％減の109.2十億ユーロとなった。
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2018 年にわたって生じた収益を鑑み、１株当たり0.30ユーロの普通配当支払い（すなわち分配可能収益の
64％）が2019年５月23日に開催された株主総会において提案された。
( ⅱ) 2018年12月31日現在の経営報告書
(a) 連結決算
2018 年／2017年の変動
2017 年
*
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％ ％
純収益 9,616 9,467 +1.6 ％ +3.1 ％
うち、主要事業分野
8,917 8,810 +1.2 ％ +2.8 ％
費用 (6,823) (6,632) +2.9 ％ +4.2 ％
営業総利益
2,793 2,835 (1.5) ％ +0.5 ％
貸倒引当金繰入額
(215) (258) (16.9) ％
営業利益 2,578 2,577 +0.1 ％
関連会社
29 26 +13.2 ％
その他の資産に係る損益 54 48 +11.2 ％
のれん価値における変動
0 0
税引前利益 +0.4 ％
2,661 2,651
税金 (781) (789) (1.0) ％
非支配持分
(304) (192) +57.9 ％
純利益（グループ持分）
1,577 1,669 (5.5) ％
費用収益比率
71.0 ％ 70.1 ％
株主資本（平均）
16,145 16,352
ROE
9.2 ％ 9.6 ％
ROTE
11.8 ％ 11.9 ％
* 恒常為替レートに基づく。
連結損益計算書に含まれる主要な項目の変動の分析
純収益
ナティクシスの 純収益 は、2018年12月31日現在9,616百万ユーロとなり、2017年から恒常為替レートで
3.1％の増加となった。
主要事業分野から生じた純収益(注１) は、2017年に対して恒常為替レートで2.8％増の8,917百万ユーロと
なった。コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門の純収益が、株式デリバティ
ブ（259百万ユーロ減）の影響に起因し、アジアにおける収益が減少したことを受けて不利となったことを除
き、各部門では収益が増加した。恒常為替レートで、資産運用およびウェルス・マネジメントの純収益は
13％の増加、保険では８％の増加、専門金融サービスでは6.5％の増加であったが、CIBの収益は８％減少し
た。インベスター・リレーションズ(注２)に計上されている経常外項目およびCIBのアジアにおける株式デリ
バティブの影響を除くと、ナティクシスの純収益は、2017年と比較して恒常為替レートで4.4％の増加とな
り、事業分野においては5.1％の増加ならびにCIBは2.5％の減少となる。
( 注１) ニュー・ディメンション計画での部門の表示に基づき、「事業分野から生じた純収益」の概念には、現在資産運
用およびウェルス・マネジメント、CIB、保険および専門金融サービスが含まれ、Cofaceは含まれていない。
( 注２) 2018年にSociété Wallone du Logementとの法的紛争の結果CIBが得た和解金、2017年のCaceisの売却によるコー
ポレートセンターのキャピタル・ゲイン、また、慣習となっている、取引日の為替レートでの外貨建てDSNの利
益に係る影響。
コーポレートセンターの純収益 は、2018 年に699百万ユーロとなり、このうち678百万ユーロはCofaceに係
るものであった。これには、取引日の為替レートでの外貨建てDSNの利益に係るプラス48百万ユーロが含まれ
ている（2017年はマイナス104百万ユーロであった。）。
一方、BPCEのネットワークにより達成された収益の相乗効果は、戦略計画の目標を超えるものであった。
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営業費用および 従業員数
経常費用 は、恒常為替レートで2017年と比べて4.2％増加して、合計 6,823 百万ユーロとなった。恒常為替
レートで、資産運用およびウェルス・マネジメント部門の費用は７％の増加、CIB部門では１％の増加、保険
部門では２％の増加、専門金融サービス部門では７％の増加であった。コーポレートセンターの費用は、
2017 年の883百万ユーロに対して、2018年には915百万ユーロに増加した。これには、488百万ユーロのCoface
に係る費用および164百万ユーロの単一破綻処理基金への出資が含まれている。
期末現在、常勤労働者の従業員数は、事業分野が３％増加およびコーポレートセンターが４％増加したこ
とにより、21,652人となり前年比で４％増加した。
営業総利益
2018 年の 営業総利益 は、 2,793 百万ユーロとなり、2017年と比べて恒常為替レートでわずかに0.5％増加し
た。
税引前利益
2018 年の 貸倒引当金繰入額 は、2017年と比べて16.9％減少し、215百万ユーロとなった。主要事業分野の貸
倒引当金繰入額の資産に占める割合は、2017年の23ベーシスポイントに対して2018年には16ベーシスポイン
トであった。
関連会社 からの収益は、2017年における26百万ユーロに対して、2018年には29百万ユーロにまで増加し
た。
その他の資産に係る損益 は、資産運用事業のAxeltisの売却に係る31百万ユーロおよびウェルス・マネジメ
ント事業分野のSélection 1818の売却に係る11百万ユーロにより、2018年は合計54百万ユーロとなった。
2017年に当該項目は合計48百万ユーロであったが、これにはEllisphereの子会社の売却（金融投資）による
21.5百万ユーロおよび持株会社の清算による18百万ユーロが含まれる。
のれん価格における変動 は、2017年と変わらず2018年も０であった。
したがって、2018年の 税引前利益 は、2017年の 2,651 百万ユーロと比較して、合計 2,661 百万ユーロとなっ
た。
経常純利益（グループ持分）
経常 税金 費用は、2018年において781百万ユーロとなった。2018年の実効税率は29.7％であった。
非支配持分 にマイナス304百万ユーロを組み込んだ 純利益（グループ持分） は、2017年と比べて5.5％減少
し、2018年は1,577百万ユーロとなった。
税引後の 連結管理ROE （経常外項目を除く。）は、2018年において9.2％の会計上のROEに対して9.4％で
あった。
税引後の 連結管理ROTE （経常外項目を除く。）は、2018年において11.8％の会計上のROTEに対して12.0％
であった。経常外項目およびCIBのアジアにおける株式デリバティブの影響を除くと、ナティクシスのROTEは
13.9％となる予想である。
(b) ナティクシスの主要な事業分野別分析
① 資産運用およびウェルス・マネジメント
2018 年／2017年の変動
2017 年
*
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％ ％
純収益 3,419 3,113 +9.8 ％ +12.6 ％
資産運用 3,274 2,972 +10.2 ％ +13.1 ％
ウェルス・マネジメント 144 142 +1.8 ％ +1.8 ％
費用 (2,264) (2,178) +4.0 ％ +6.6 ％
営業総利益 1,154 936 +23.4 ％ +26.5 ％
貸倒引当金繰入額 (1) 0
税引前利益 1,192 947 +25.9 ％
費用収益比率 66.2 ％ 69.9 ％
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株主資本（平均） 4,116 3,773
ROE 15.6 ％ 12.8 ％
* 米ドルの 恒常為替レートに基づく。
当期間における資産運用およびウェルス・マネジメントの収益は、9.8％（恒常為替レートでは12.6％）
増加して3,418.6百万ユーロとなった。
また費用も、より少ない程度だが4.0％（恒常為替レートでは6.6 ％増）増加した。
営業総利益は、大幅に23.4％（恒常為替 レートで26.5％）増加して1,154.3百万ユーロとなった。
ROE は、15.6％であり、2017年12月31日から2.9ポイント上昇した。
Ａ－資産運用
2018 年12月末現在、運用資産額は802.1十億ユーロであり 、2017年12月31日と比較して 、現在の為替レー
トで３％減少した （恒常為替レートで６％減）。これは、極めて不利な市場効果（44.5十億ユーロ減）お
よびより影響は少ないが、範囲による影響（4.8十億ユーロ減）に起因する。これらの影響は有利な為替
レートにより部分的に相殺された（20.4十億ユーロ増）。
(1)
■ 当年度における運用資産額の変動 ( 単位：十億ユーロ)
(1) 2018 年の範囲による影響額は以下のとおりである。
－ Natixis IM Private Equity：2018年第３四半期に資産運用会社のMV Creditを買収（1.7十億ユーロ増）。
－ Natixis IM Europe：2018年第４四半期にVEGA IMを売却（6.5十億ユーロ減）。
事業は大きく異なる結果となり、当年度における 純流入額は０ であった
・ 欧州における純流入額は合計10.7 十億ユーロであった。これは、株式商品（H2OおよびDNCA）、分散
型商品（H2O、OstrumおよびVega IM）、株式（SeeyondおよびOstrum）および不動産商品（AEW
Europe）によるものであるが、生命保険（Ostrum）の流出額により部分的に相殺された。
・ 米国の純流出額は、10.1十億ユーロであった。これは主にLoomisの債務および株式商品ならびに分
散型商品（主にHarris）に起因する。
・ プライベート・エクイティ企業（主にEuro Private EquityおよびNaxicap Partners）からの純流出
額は641百万ユーロと限定的であった。
2018 年12月31日現在、平均運用資産額は832.9十億ユーロとなり、 （ユーロの恒常為替レートで） 2017年
と比較して増加した（3.9％増） 。運用資産額に係る利益率は、2017年12月31日現在と比較して、恒常為替
レートで6.3％増加し31.0ポイントとなった。
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2018 年12月31日現在、運用資産額は、主に債券商品（29.8％）、次に株式商品（23.2％）および生命保
険（21.6％）に分類される。
2018 年12月31日現在、純収益は前年比で10％増 （すなわち恒常為替レートで13％増） の3,274.5百万ユー
ロであった 。これは、当期間中の平均運用資産額および手数料率の増加ならびに欧州の資産運用会社の成
功報酬の増加により、各地域における運用資産額に係る手数料が増加したことに起因する。
費用は2,114.0百万ユーロを計上し、2017年12月31日現在と比較して４％増となった （恒常為替レートで
７％増）。この増加は、主として、その大部分は米国および欧州の資産運用会社の変動しやすい報酬費に
よるものであり、また、より少ない要因ではあるものの平均従業員数の増加および昇給に関連する固定人
件費にも起因する。内部の人件費を除き、かかる費用の増加は主として営業費用（通信および広告）、顧
問料（戦略プロジェクトの導入）およびIT費用に起因する。
Ｂ－ウェルス・マネジメント
2018 年、 ウェルス・マネジメント 事業の売上は、不安定な市況にもかかわらず好調であった。 純流入額
は合計2.0十億ユーロ となった。これは主にフランス国内外におけるウェルス・マネジメントならびに当該
組織のB2Bプライベート・ウェルス・マネジメント活動の活力に起因する。
運用資産額 は、 Sé lection 1818 の売却により生じた5.7十億ユーロの範囲による影響に起因して、前年比
で17％減の26.1十億ユーロとなった。かかる影響は修正再表示され、当年下半期の運用資産額は不利な市
況にもかかわらず１％増加した。
同時期に、 貸付残高 は14％増加して2.0十億ユーロとなった。
2018 年、事業分野の 純収益 は、2017年と比較して２％増加して144.1百万ユーロ（2.6百万ユーロ増）と
なった。当行グループの販売システムの調整およびS é lection 1818 の範囲による影響に係る2017年の経常
外項目が修正再表示されると、３％の減少となる。この減少は主として、2017年には相当額を占めた成功
報酬がなかったことおよび（不透明な市況による）仕組商品に係る手数料が減少したことが、堅調な純受
取利息に部分的に相殺され、より少ない要因ではあるものの運用資産額に係る手数料にも起因する。
費用 は、2017年と比較して５％増加して150.3百万ユーロとなった。 Sé lection 1818 の売却により生じた
範囲による影響および経常外項目が修正再表示されると、かかる増加は４％となる。これは主として、当
期間中における保留プロジェクトの減少、固定人件費の増加（平均常勤労働者数の増加）および継続中の
プロジェクトに係る顧問料（デジタル、規制、事業モデル評価等）に起因する。
② ナティクシスのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
2018 年／2017年の変動
2017 年
*
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％ ％
純収益 3,237 3,581 (9.6) ％ (8.0) ％
グローバル・マーケッツ 1,331 1,921 (30.7) ％ (29.7) ％
フィックスド・インカム 1,158 1,317 (12.0) ％ (10.8) ％
株式 170 599 (71.5) ％ (71.0) ％
XVAデスク 2 5 (67.7) ％ (67.7) ％
ファイナンス 1,411 1,328 +6.2 ％ +8.9 ％
インベストメント・バンキング 372 362 +2.7 ％ +3.9 ％
その他 123 (30)
費用 (2,193) (2,194) (0.1) ％ +1.0 ％
営業総利益 1,045 1,387 (24.7) ％ (22.4) ％
貸倒引当金繰入額 (175) (115) +52.0 ％
税引前利益 884 1,300 (32.0) ％
費用収益比率 67.7 ％ 61.3 ％
株主資本（平均） 6,466 6,810
ROE 9.9 ％ 13.5 ％
* 恒常為替レートに基づく。
2018 年、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの 純収益 は合計3,237百万ユー
ロとなり、これは2017年と比較すると恒常為替レートで8.0％の減少であった。これには、2018年第３四半
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期のインベスター・リレーションズの経常外項目として再分類された、Soc iété W allone du Logement との
法的紛争から得た和解金である68百万ユーロの利益が含まれている。当該項目を除いて、純収益は2017年
と 比較すると恒常為替レートで10.0％の減少となった。また、アジアの株式デリバティブによる影響を除
くと、純収益は3,435百万ユーロとなり、これは2017年と比較すると恒常為替レートで2.5％の減少となっ
た。
2018 年、 資本市場 の収益は、合計1,331百万ユーロとなり、これは2017年と比較すると恒常為替レートで
29.7％の減少となった。アジアの株式デリバティブによる影響を除くと、収益は2017年と比較すると恒常
為替レートで15.7％の減少となった。
債券、外国為替、信用供与、コモディティおよびトレジャリー業務 による収益は、2017年と比較すると
恒常為替レートで10.8％減少し、2018年は1,158百万ユーロとなった。各セグメントにおいて、下記の変動
が見られた。
・ 債券および外国為替 による収益は、14.1％減少し、 債券 は、28.2％減少した。これは、より厳しい
市況に起因して特に当年下半期における堅調な売上が減少したことが要因となっている。一方、 外
国為替 は、31.5％増加した。これは主に急激な為替変動に起因するが、特に第２四半期においてイ
タリアの選挙が流量の増加をもたらしたことにも起因する。
・ 信用供与 による収益は、 2017 年と比較して1.1％わずかに減少した。ポジション管理の減少は、証券
化に係る成長が2018年まで継続したことにより部分的に相殺された（2017年は恒常為替レートで
2.5％増加した。）。
・ 回収業務 における収益は、フィックスド・インカムおよび株式の間で均等に分割されたが、競争の
増した市場に起因して利ざやが縮小したことにより、2017年と比較して11.5％減少した。
ジョイントベンチャーからの収益は、2018年に混合された（すなわち、チームの連携を確保するために
グローバル・マーケッツおよびインベストメント・バンキング間で収益が均等に配分される。）。
戦略および買収ファイナンス の収益は、 レバレッジド・ファイナンス市場にストレスの兆候がみられた
ことから、 2017 年の業績と比較して9.5％減少した。
債券市場におけるシンジケーション による収益は、2017年と比較して19.2％減少した。債券発行市場に
おける収益の12.1％の増加は、流通市場における不利な市況により帳消しとなった。これは、イタリアの
選挙後における欧州の情勢が不確実ななか、公的債務ポジションの運用に影響した。
株式 は170百万ユーロを計上し、2017年と比較して恒常為替レートで71.0％減少した。アジアにおける株
式デリバティブの影響を除き、純収益として437百万ユーロを計上し、2017年から恒常為替レートで26.1％
減少した。2017年末に、米国および英国において、また、事業がOddoに移行された後、フランスにおいて
は2018年７月１日以降に 株式仲買 事業が中断されたことに起因して、株式事業分野における収益は2017年
と比較して合計24百万ユーロまで減少した。 アジアにおける株式デリバティブの影響を除き、株式デリバ
ティブ 事業の収益は、24.1％減少して427百万ユーロとなった。とりわけ年末には、より厳しい市況により
売上高は悪影響を受けた。
ファイナンシング の収益は、 TTS （グローバル・トランザクション・バンキングの新名称であるトレー
ド・アンド・トレジャリー・ソリューションズ）を含み1,411百万ユーロとなり、2017年と比較して恒常為
替レートで8.9％増加した。
実物資産 の収益は、その戦略部門の業績に起因し、2017年と比較して26.7％増加した。かかる戦略部門
である米国の不動産ファイナンスは、当年上半期に証券化の取引量が増加し、またインフラにおいても多
数の主要な取引を実行し非常に好調であった。コモディティ・ファイナンス（ エネルギーおよび天然資
源 ）の収益は、前年比で１バレル当たりの平均原油価格が上昇し、恒常為替レートで8.3％まで上昇したこ
とにより、取引金融事業を促進させた。販売およびポートフォリオ・マネジメント（DPM）のファイナンシ
ング・ポートフォリオの収益は、利ざやへの圧力から恒常為替レートで1.0％縮小した。
M&A 業務を含む インベストメント・バンキング による収益は、2017年と比較して恒常為替レートで3.9％
増加し、372百万ユーロの収益合計を計上した。
2018 年、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの 費用 （2,193百万ユーロ）
は、現在の為替レートで安定して推移しており、2017年と比較して恒常為替レートで1.0％若干増加した。
転換および事業効率を除き、インベスター・リレーションズの経常外項目として分類された費用は、2018
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年は14百万ユーロおよび2017年は３百万ユーロであり、2018年の費用は合計2,178百万ユーロとなった。こ
れは、現在の為替レートでは0.6％の減少、恒常為替レートでは0.5％のわずかな増加となる。
営業総利益 は、2017年と比較して恒常為替レートで22.4％減少して合計1,045百万ユーロとなった。 経常
外項目およびアジアにおける株式デリバティブの影響を除くと、営業総利益は恒常為替レートで7.1 ％減少
して合計1,256百万ユーロとなった。2018年の 費用収益比率 は67.7％であり（ 経常外項目およびアジアにお
ける株式デリバティブの影響を除くと、63.4 ％となる。 ） 、これは2017年（61.3％）と比較して6.4ポイン
ト悪化した。
貸倒引当金繰入額 は、2017年と比較して52.0％増加して175百万ユーロとなり、これには2018年第３四半
期にインベスター・リレーションズの経常外項目として再分類されたMadoff詐欺に係る71百万ユーロが含
まれる。当該項目を除くと、2018年の貸倒引当金繰入額は、2017年と比較して9.9％減少して104百万ユー
ロとなった。
2018 年の 税引後ROE は合計9.9％であり、2017年（13.5％）と比較して3.6ポイント減少した。 経常外項目
およびアジアにおける株式デリバティブの影響を除くと、CIBの実効税率が2018年に低下したことに起因
し、2018年の 税引後ROEは13.1％となった。これには 米国における税制改革および当行が 平均リスク加重資
産（RWA）を管理したことによる影響が反映されている。
③ 保険
変動
2017 年
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％
純収益 790 734 +7.6 ％
費用 (448) (439) +2.1 ％
営業総利益 342 295 +15.8 ％
貸倒引当金繰入額 0 0
税引前利益 356 308 +15.7 ％
費用収益比率 56.7 ％ 59.8 ％
株主資本（平均） 848 863
ROE 29.0 ％ 22.1 ％
2018 年、 個人保護保険および災害保険の 売上 は、生命保険が確固たる地位を維持した一方で、特に好調
であった。
生命保険の流入額は、9.6十億ユーロの直接事業プレミアムがあり、持続的な低金利状況、インフレ率の
上昇および年末の金融市場の不安定さにもかかわらず同事業が堅調で、2017年と比較して１％増加した。
同事業は、Caisses d'Epargneによる提供が展開されたため、２年間で60％増加した。
ユニットリンク資産のプレミアムは合計3.2十億ユーロ（４％減）となり、総流入額合計の33％を占め
た。これは前年比２ポイントの減少であり、12月末の相場平均を５ポイント上回る。ユーロファンドに投
資された流入額は合計6.4十億ユーロとなり、３％の増加であった。
個人保護保険および債務返済補償保険のプレミアム（886百万ユーロ）は、安定したペースで引続き増加
した（８％増）。債務返済補償保険は、ブールキン法の改正による重大な影響を受けず、６％の増加率を
維持した。
損害保険のポートフォリオは、５％増加して5.8百万件の契約となった。Banques Populairesおよび
Caisses d'Epargneのネットワークの経過保険料は、７％増加して1,482百万ユーロとなった。自動車保険
事業およびマルチリスク住宅保険事業は、それぞれ９％および７％増加した。
保険事業の 純収益 は合計790百万ユーロとなり、2017年と比較して８％増加した。これは、以下の事項に
よるものである。
・ 生命保険の純収益の７％の成長は、運用資産の増加（10％増）に後押しされ、同様に、Caisses
d'Epargneネットワークでの提供の展開にも推進された。2018年の持続的な低金利のなかでも、低い
債券利回りが投資資源の多様化（私募または直接財政融資）により相殺された。
・ 同事業の回復力を反映した、個人保護保険および債務返済補償保険の純収益の８％の増加。
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・ 損害・災害保険による純収益の６％の増加。極端な天気事象および自動車保険の例外的に多額の大
口請求による影響にもかかわらず、請求は引続き落ち着いていた。合算比率は91.2％となり、2017
年より改善した。
営業費用 は、徐々に２％増加し448百万ユーロとなった。費用の増加は、依然として純収益の増加（８％
増）を下回っていたが、これは、事業を展開し、ニュー・ディメンション計画の戦略的目標、すなわち個
人保険における新たなマルチサイト、マルチブランドの顧客関係モデルの展開（Move#2018）、継続中の戦
略的な損害保険プロジェクト#Innove2020、Purple#Careおよび#Pop'TimizならびにAssu rément #2016 および
インパルスのイニシアチブの終息を実行することの費用を反映している。
営業総利益 は、15.8％増加し342百万ユーロとなった。
この部門のROE は29.0％であり、 2017 年と比較して6.9ポイント上昇した。
④ 専門金融サービス
変動
2017 年
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％
純収益 1,472 1,382 +6.5 ％
専門金融 894 862 +3.7 ％
ファクタリング 160 158 +1.0 ％
保証および金融保証 205 200 +2.6 ％
リース 237 216 +9.8 ％
消費者金融 265 265 (0.1) ％
映画産業ファイナンス 27 23 +19.2 ％
金融サービス 188 184 +2.3 ％
従業員貯蓄制度 95 91 +3.9 ％
証券管理 93 93 +0.6 ％
決済 389 336 +15.9 ％
費用 (1,004) (939) +6.9 ％
営業総利益 468 443 +5.6 ％
貸倒引当金繰入額 (23) (73) (68.1) ％
税引前利益 445 371 +20.2 ％
費用収益比率 68.2 ％ 67.9 ％
株主資本（平均） 2,133 1,929
ROE 14.0 ％ 13.0 ％
専門金融 は全体的に確固たる推進力を発揮した。
ファクタリング は、フランスにおけるファクタリング収益が60.8十億ユーロとなり（11％増）、2018年
９月30日現在、Natixis Factorは18.8％の市場シェアを誇っていた。
リース は、その事業を引続きBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneネットワークで発展させた。
半数が設備リースからなる新規事業は、前年比12％急増した。
消費者金融 は記録的売上を達成し、融資において12十億ユーロを超え、前年比７％増加した。そのうち
11％はリボルビング・ローンであり、６％は個人貸付であった。
並外れた２年間を経て、 保証 は、リファイナンス額の減少にもかかわらず、小売顧客向けの融資保証市
場において強固な取引高を維持した。
金融サービス 事業は、引続き頑強であった。
従業員貯蓄制度 の運用資産は引続き増加して27.5十億ユーロとなり、年間成長率６％であった。
証券管理 は、引続きネットワーク向けサービスの範囲を拡大した。
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■ 2018年における専門金融サービス純収益に関する事業分野別内訳
純収益 は、2018年に1,472百万ユーロに達し６％増加した。
専門金融 の収益は、４％増加した。リースの純収益は10％増加した。 保証および金融保証ならびにファ
クタリング の純収益は、前年比でそれぞれ３％および１％増加した。最後に、映画産業ファイナンスの純
収益は、特別配当を含めた後、同期間において著しく増加した。
決済を除く金融サービス による収益は、従業員貯蓄制度による純収益の４％増に伴い、２％増加した。
決済 の収益は、前年比で16％増加した。この増加は、従来の事業（流通、エレクトロニック・バンキン
グおよびサービス・バウチャー）の業績および事業拡大を加速した過去２事業年度に行われた買収に起因
する。それに伴い、Merchants Solutionsは、Natixis Payment Solutions（DalenysおよびPayPlug）が
行った最近の買収による取引高の急増から利益をあげた。
2018 年末において、専門金融サービスの 費用 は1,004百万ユーロとなり、2017年と比較して７％増加し
た。これは、主として決済の事業分野の変更によるものである。
全体として、 営業総利益 は６％増加し468百万ユーロとなった。
貸倒引当金繰入額 は、効果的な全体的リスク管理およびIFRS第９号の引当金に影響を及ぼすより質の高
いデータにより著しく減少し、23百万ユーロとなった。
営業純利益 は445百万ユーロ（20％増）となり、 ROE は14％となった。
⑤ コーポレートセンター
変動
2017 年
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 プロフォーマ ％
純収益 699 657 +6.4 ％
Coface 678 624 +8.7 ％
Cofaceを除くコーポレートセンター 21 33 (36.4) ％
費用 (915) (883) +3.5 ％
営業総利益 (215) (226) (4.8) ％
貸倒引当金繰入額 (15) (71) (78.7) ％
税引前利益 (216) (275) (21.4) ％
コーポレートセンターによる 純収益 は、2017年が657百万ユーロであったのに対し、669百万ユーロと
なった。
2018 年上半期の Cofaceによる純収益 は2017年と比較して９％急激に増加（恒常為替レートで11％増）
し、678百万ユーロとなった。
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2018 年の収益 は、2017年と比較して２％増加し、1.4十億ユーロとなった。信用保険は、３％増加し収益
の95％を占めた。一方、ファクタリングは７％減少した。恒常為替レートでは、世界の取引高は増加した
（５％ 増）。
損害率（再保険控除後） は、2017年の51.4％と比較して45.1％となり、同年下半期においてリスク環境
は正常化したが、同年上半期における請求費用管理制度の効率性および景気の改善により、6.2ポイント改
善した。
Coface を除く コーポレートセンターによる 純収益 は、2017年のプラス33百万ユーロと比較して、プラス
21百万ユーロに達した。主要な要因は、以下のとおりであった。
・ ドル建ての極端な劣後債の為替レートの変動は、2017年がマイナス104百万ユーロであったのに対
し、2018年はプラス48百万ユーロであった。
・ 2017年におけるCaceisに対する持分の売却は、74百万ユーロのキャピタル・ゲインを創出した。
・ EFG Hermesの持分は、2018年における損益を通じての公正価値で測定され、当年度への影響はマイ
ナス21百万ユーロであった。
・ FVAヘッジは、主として2018年に資金調達スプレッドが広がったため、2017年がプラス20百万ユーロ
であったのに対して、マイナス55百万ユーロの影響であった。
これらの項目を除くと、2017年のプラス43百万ユーロと比較して、2018年の純収益はプラス49百万ユー
ロとなり、大部分がトレジャリーおよびALM業務からの収益から構成される。
コーポレートセンターによる 費用 は、2017年883百万ユーロと比較して、2018年は915百万ユーロとなっ
た。
Coface による費用 は488百万ユーロとなり、フィット・トゥ・ウィンの経常外費用の修正後、2017年と比
較してわずかに１％減少（恒常為替レートで３％増）した。
Coface を除く コーポレートセンターの費用は、以下のとおりである。
・ 2017年の121百万ユーロに対し、2018年は164百万ユーロとなった単一破綻処理基金への出資
・ 2017年の53百万ユーロと比較して、2018年は合計38百万ユーロであったNatixis Private Equity
（ファイナンス部門）およびNatixis Al gér ie の費用（2017年６月に売却されたCorporate Data
Solutionsの６ヶ月間の費用相当額を含む。）
・ ナティクシスの事業分野に請求されない支援業務費用。これらは、2017年の225百万ユーロと比較し
て、2018年は合計224百万ユーロであった。
コーポレートセンターの 貸倒引当金繰入額 は、2017年のマイナス71百万ユーロ（そのうち主となるのは
訴訟一般引当金の60百万ユーロであった。）に対して、マイナス15百万ユーロとなった。
⑥ 貸倒引当金繰入額
2018 年１月１日付で適用されたIFRS第９号に従って、貸倒引当金繰入額は、2018年12月31日現在マイナ
ス215百万ユーロとなり、そのうち不良債権に関するものはマイナス333百万ユーロ、また、正常債権に関
するものはプラス118百万ユーロであった。2017年12月31日現在の貸倒引当金繰入額は合計マイナス258百
万ユーロであった（IAS第39号に基づく）。
部門別の貸倒引当金繰入額合計
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 2017 年
資産運用およびウェルス・マネジメント (1) 0
コーポレート・バンキングおよび
インベストメント・バンキング (175) (115)
保険 0 0
専門金融サービス (23) (72)
Coface (1) (6)
コーポレートセンター (15) (65)
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貸倒引当金繰入額合計 (215) (258)
地理的地域別の貸倒引当金繰入額合計
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 2017 年
EMEA (129) (257)
中央およびラテンアメリカ (5) (19)
北米 (90) 29
アジアおよびオセアニア 9 (11)
貸倒引当金繰入額合計 (215) (258)
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別表-連結決算
１‐2018年度連結決算として再分類された経営業績
経常外項目
コーポレー
資産運用
2018 年
ト・バンキン
および
インベス グおよび
ター・ ウェルス・ インベストメ
リレーショ マネジメン ント・バンキ 専門金融 コーポレー 2018 年
( 単位：百万ユーロ)
ンズ ト ング 保険 サービス トセンター 公表値
純収益 9,500 0 68 0 0 48 9,616
費用 (6,731) (20) (14) (2) (8) (48) (6,823)
営業総利益 2,769 (20) 54 (2) (8) 0 2,793
貸倒引当金繰入額 (143) (71) (215)
営業純利益 2,626 (20) (17) (2) (8) 0 2,578
関連会社 29 29
その他の資産に係る損益 54 0 54
のれん価値における変動 0 0
税引前利益 2,709 (20) (17) (2) (8) 0 2,661
税金 (797) 6 5 1 3 2 (781)
非支配持分 (305) 1 (304)
純利益（グループ
1,607 (14) (12) (1) (6) 3 1,577
持分）
費用収益比率 70.9 ％ 71.0 ％
２‐2017年度連結決算として再分類された経営業績
経常外項目
コーポレー
資産運用
2017 年
ト・バンキン
および
インベス グおよび
ター・ ウェルス・ インベストメ
リレーショ マネジメン ント・バンキ 専門金融 コーポレー 2017 年
( 単位：百万ユーロ)
ンズ ト ング 保険 サービス トセンター 公表値
純収益 9,497 0 0 0 0 (30) 9,467
費用 (6,540) (2) (3) (23) (8) (57) (6,632)
営業総利益 2,957 (2) (3) (23) (8) (86) 2,835
貸倒引当金繰入額 (258) (258)
営業純利益 2,699 (2) (3) (23) (8) (86) 2,577
関連会社 26 26
その他の資産に係る損益 30 18 0 48
のれん価値における変動 0 0 0
税引前利益 2,755 (2) 15 (23) (8) (86) 2,651
税金 (848) 1 1 7 3 47 (789)
非支配持分 (192) 0 (192)
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純利益（グループ
1,715 (1) 16 (16) (5) (39) 1,669
持分）
費用収益比率 68.90 ％ 70.10 ％
( ⅲ) Natixis S.A.に関する情報
(a) Natixis S.A. の親会社の損益計算書
2018 年 2017 年
2018 年／ 2018 年／ 2018 年／
2017年 2017年 2017年
Natixis Natixis
フランス フランス
( 単位：百万ユーロ) 本土 ％ 支店 ％ S.A. ％ 本土 支店 S.A.
純収益 3,324 24 1,142 (13) 4,466 12 2,676 1,317 3,994
営業費用 (1,997) (1) (709) 15 (2,706) 3 (2,021) (619) (2,640)
営業総利益 1,327 102 432 (38) 1,760 30 655 698 1,354
貸倒引当金繰入額 (167) 3 (61) (29) (228) (8) (162) (86) (248)
営業利益 1,160 135 372 (39) 1,532 38 494 612 1,106
固定資産に係る損益 35 (89) (2) (36) 33 (90) 320 (3) 317
税引前利益 1,195 47 370 (39) 1,565 10 813 610 1,423
所得税 373 21 (104) 97 269 6 308 (53) 255
資金調達／一般銀行業務
リスクおよび規制条項に
よる資金調達の撤回 0 N/A 0 N/A 0 N/A 0 0 0
純利益／（損失） 1,568 40 266 (52) 1,834 9 1,121 557 1,678
2018 年12月31日現在、ナティクシスの営業総利益はプラス1,760百万ユーロであり、純収益の472百万ユー
ロの増加から営業費用の66百万ユーロの増加を控除して、2017年12月31日現在と比較して406百万ユーロ増加
であった。
純受取利息は148百万ユーロ減少した。フランス本土の事業は160百万ユーロ減少し、海外支店については
12百万ユーロ増加した。手数料収入（純額）は、フランス本土における247百万ユーロの減少および海外支店
による事業の77百万ユーロの増加により、170百万ユーロ減少した。手数料収入のこの変動は、オフバランス
シート取引にかかる手数料収入（純額）のマイナス238百万ユーロ、顧客取引にかかる手数料収入（純額）の
プラス86百万ユーロおよび金融サービス取引または決済商品取引にかかる手数料収入（純額）のマイナス18
百万ユーロに分類できる。
ナティクシスの子会社により支払われた配当は756百万ユーロ増加し、その増加のうち663百万ユーロは資
産運用の子会社であるNatixis Investment Managersによって支払われた配当の増加、42百万ユーロは子会社
であるCompagnie Europ é enne de Garanties et Cautions によって支払われた配当の増加および33百万ユーロ
はNatixis Private Equityを代理したことによる増加に起因する。
トレーディング勘定取引による収益は113百万ユーロ減少した。すなわちフランス本土についてのマイナス
100百万ユーロおよび海外支店で行われた取引におけるマイナス13百万ユーロである。
営業費用は、66百万ユーロ増加した。これには、人件費のマイナス４百万ユーロ、リインボイスが使われ
ない外部サービスのプラス33百万ユーロ、ならびに規制上の税金および費用のプラス37百万ユーロ（単一破
綻処理基金への出資のプラス42百万ユーロを含む。）が含まれる。外部サービスの変動は、当行グループ会
社が提供した外部サービス（15百万ユーロ増（再請求費用控除後））、顧問料(８百万ユーロ減)および外部
補助費用（28百万ユーロ増）にその大部分が集中していた。
純貸倒引当金繰入額は、20百万ユーロ減少し、マイナス228百万ユーロとなった（そのうちマイナス25百万
ユーロは支店に対するものである。）。
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その結果、営業収益は、これらの項目によって426百万ユーロ増加し、プラス1,532百万ユーロとなった。
2018 年12月31日現在、固定資産に係る損益（純額）は、プラス33百万ユーロとなった。2018年度の残高
は、主に、NUSHIの株式スワップによって得た151百万ユーロのキャピタル・ゲインおよび同年度のContango
Trading S.A.の株式にかかる71百万ユーロの引当金およびNatixis Factorの69百万ユーロの引当金に起因す
る。2017年度の残高は、CACEIS証券の税引前84百万ユーロでの処分によって獲得したキャピタル・ゲインお
よびCofaceの株式投資（111.9百万ユーロの引当金の取崩し）に計上された引当金の下方修正に起因してい
た。
税引後純利益は、2017年がプラス1,678百万ユーロであったのに対し、プラス1,834百万ユーロとなった。
2018 年12月31日現在、貸借対照表は、2017年12月31日現在の410,598百万ユーロから、合計406,868百万
ユーロとなった。
(b) 利益分配案
2018 年12月31日現在のナティクシスの財務諸表において、純利益は1,834,308,793.77ユーロの黒字であ
り、利益剰余金の1,625,059,649.69ユーロを考慮すると、分配可能利益は3,459,368,443.46ユーロである。
2019 年５月28日の株主総会では、第３号決議に関し、以下を決定した。
・ 普通配当として945,086,577.60ユーロを支払う。
・ 特別配当として1,512,138,524.16ユーロを支払う。
・ 残余分配可能金（すなわち1,002,143,341.70ユーロ）を剰余金として割り当てる。
特別配当の分配は、ナティクシスのファクタリング、保証および金融保証、リース、消費者金融ならびに
証券管理業務という事業分野をBPCEに売却する計画に依拠すること、この売却が株主総会日前に完了できな
かった場合、( ⅰ )2019 年６月４日における上記普通配当の当初提案額相当の普通配当の支払いおよび( ⅱ ) 上
記特別配当の当初提案額相当の「特別」配当の（計画された売却完了後の日における）その後の支払いを規
定する第３号決議案を取締役会が修正することに留意すべきである。
(c) 支払条件
フランス商法第D.441-４条に準じて、サプライヤーに対する債務のうち受理済だが報告日現在において未
払いとなっているものの満期別分類（総額85.2百万ユーロ（税込）である。）は以下のとおりである。
受理済だが期末において未払いの債務
１日以上 31 日以上 61 日以上 ( １日以上の)
０日
( 参考) 30日未満 60日未満 90日未満 91 日以上 合計
影響を受けた債務総額(税込)
(単位：百万ユーロ) 71.9 5.3 1.1 0.5 6.4 13.3
当期の購入額合計(税込)に対
する割合 3.89 ％ 0.29 ％ 0.06 ％ 0.03 ％ 0.35 ％ 0.72 ％
影響を受けた債務数 2,138 468
この情報には、銀行取引または関連取引は含まれていない。
Natixis S.A. の顧客に関連する負債および債権については、満期別資産および負債に関する、その残存満
期の情報を記載する「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(2) 個別財務諸表－親会社財務諸表注記」の注記
37を参照のこと。
( ⅳ) 定義および代替業績指標
2017 年の年間収益の公表より、部門の表示およびその業績の評価に利用された基準は、2017年11月に提示
されたニュー・ディメンション計画に含まれるものと一致している。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
・ 保険
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・ 専門金融サービス
ナティクシスのリテール事業をBPCEに売却する計画は、部門の表示の2018年の業績に影響を及ぼさない。
加えて、銀行業務の分離に係るフランスの法の要件を遵守するため、以前はグローバル・マーケッツの一
部であった、短期トレジャリーおよび担保管理の業務は、2017年４月１日に財務部門に移された。それにも
かかわらず、互換性を確保するために、経営報告書においてCIBに言及する場合には短期トレジャリーおよび
担保管理業務を含むCIBを指すものとする。
さらに、 部門の業績の評価 に利用される基準は、ニュー・ディメンション計画について定義された以下の
基準である。
・ バーゼル３の平均リスク加重資産の10.5％に基づく事業分野に分配される規制上の自己資本
・ ２％の資本利益率
なお、ナティクシスの事業分野の収益は、バーゼル３規制に従って表示されている。保険事業への特別の
資本分配は、CRD４およびCRR（「デンマーク妥協」）によってEU法において立法化されたとおり、保険会社
における投資のためのバーゼル３の会計上の取扱いに基づいている。CEGCに割り当てられた資本は「デン
マーク妥協」からの除外を考慮している。これは、CEGCにより保有される有価証券の価値の250％のリスク加
重に基づいており、金融機関が発行する持分金融商品の保有に適用される閾値メカニズムの下での健全性の
取扱いである。
様々な事業分野によって創出された利益を断定するために採用される規則 は、以下のとおりである。
・ 割り当てられた規制上の自己資本の利益率を各事業部門が記録していること。慣例により、規制上の
自己資本の利益率は、２％である。
・ 各部門を構成する事業体の株式資本利益率が消去されていること。
・ Tier２劣後債務の費用は、現在規制上の自己資本に按分して各部門に請求されている。
・ 各部門にナティクシスの費用の大部分についての金額の請求書が送られること。未請求の部分は、ナ
ティクシスの費用総額の３％未満（単一破綻処理基金を除く。）である。単一破綻処理基金（SRF）へ
の出資は、コーポレートセンターによって賄われ、部門に配賦されない。
超劣後債務（DSN）は持分金融商品として分類され、これらの商品に係る利息費用は、損益計算書において
認識されていない。
ナティクシスおよび各事業分野の ROEおよびROTE は、以下のとおり計算される。
・ ナティクシスのROE を求めるためには、純利益（グループ持分）からDSNに係る税引後利息費用を差し
引くことで利益の計算が行われる。使用される株主資本は、IFRSに従った平均株主資本（グループ持
分）であり、配当金を分配し、平均ハイブリッド負債を除き、株主資本として認識される未実現また
は繰延の損益を消去した後のものである。
・ 事業分野のROE の計算は、以下に基づき行われる。
－ 分子に、標準の税金が適用される上記規則による、事業分野の税引前利益。標準の税率は、ナ
ティクシスの企業が事業を行う法域における納税義務の条件を考慮して、各部門について決定さ
れる。これは年に１度決定され、当年度における繰延税金に関する潜在的な変更については考慮
に入れていない。
－ 分母に、事業分野に割り当てられたRWAの10.5％に当該部門に関連するのれんおよび無形資産を足
した額に基づいて計算された規制上の自己資本。
・ ナティクシスのROTE は、分子に純利益（グループ持分）から税引後のDSNに係る利息費用を差し引いた
額を用いて求められる。使用される株主持分は、配当金の分配後のIFRSに基づく平均株主持分（グ
ループ持分）（平均ハイブリッド負債、平均無形資産および平均のれんを除く。）である。
４ 【経営上の重要な契約等】
上記「第２ 企業の概況－３ 事業の内容」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フローの状況の分析－(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこ
と。
５ 【研究開発活動】
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該当事項なし。
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第４ 【設備の状況】
１ 【設備投資等の概要】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記6.8および注記8.11を
参照のこと。
２ 【主要な設備の状況】
上記「１ 設備投資等の概要」を参照のこと。
３ 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
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第５ 【提出会社の状況】
１ 【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
① 【株式の総数】
授 権 株 数（株） 発行済株式総数（株） 未発行株式数（株）
3,150,288,592 株
( 注) ( 注)
（2018年12月31日現在）
( 注) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら株主から取締役会への委託により発行される株
式という概念がある。当行の株主は、一定の額および期間において新株または持分証券を発行する権限を取締役会
に与えることができる。
② 【発行済株式】
記名・無記名の別及び 上場金融商品取引所名又は
種 類 発行数（株） 内 容
額面・無額面の別 登録認可金融商品取引業協会名
当行の株式は、株主の判断に
より、記名式または識別可能 議決権に
3,150,288,592 株
な無記名式のいずれかの形式 普通株式 ユーロネクスト・パリ 制限のない
（2018年12月31日現在）
とする。（１株の額面金額 株式
1.60ユーロ）
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記6.17を参照のこと。
（３）【発行済株式総数及び資本金の推移】
過去５年間における資本の推移
事業年度当初 事業年度中 事業年度末 資本金
における株式数 の新規株式 における株式数 ( 単位：ユーロ)
2014 年 3,100,295,190 16,167,431 3,116,507,621 4,986,412,193.60
2015 年 3,116,507,621 11,620,144 3,128,127,765 5,005,004,424.00
2016 年 3,128,127,765 8,946,815 3,137,074,580 5,019,319,328.00
2017 年 3,137,074,580 285,658 3,137,360,238 5,019,776,380.80
2018 年 3,137,360,238 12,928,354 3,150,288,592 5,040,461,747.20
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下記の表は、資本金に影響を与える各取引の追加払込資本の金額の詳細である。
増資時の
資本金 追加払込資本
事業年度 日付 株式数 ( 単位：ユーロ) ( 単位：ユーロ)
2013 年 １月１日 3,086,214,794 4,937,943,670.40
無償株式割当 5,640,766 9,025,226
増資における従業員向け株式の発行 8,439,630 13,503,408 10,127,556
12 月31日 3,100,295,190 4,960,472,304.00
2014 年 １月１日 3,100,295,190 4,960,472,304.00
無償株式割当 6,261,106 10,017,769.60
増資における従業員向け株式の発行 9,951,325 15,922,120 24,291,184.33
12 月31日 3,116,507,621 4,986,412,193.60
2015 年 １月１日 3,116,507,621 4,986,412,193.60
無償株式割当 3,114,520 4,983,232
増資における従業員向け株式の発行 8,505,624 13,608,998.40 31,428,280.68
12 月31日 3,128,127,765 5,005,004,424
2016 年 １月１日 3,128,127,765 5,005,004,424
無償株式割当 957,368 1,531,788.80
増資における従業員向け株式の発行 7,989,447 12,783,115.20 13,390,313.18
12 月31日 3,137,074,580 5,019,319,328
2017 年 １月１日 3,137,074,580 5,019,319,328
無償株式割当 285,658 457,052.80
12 月31日 3,137,360,238 5,019,776,380.80
2018 年 １月１日 3,137,360,238 5,019,776,380.80
無償株式割当 945,549 1,512,878.40
増資における従業員向け株式の発行 11,982,805 19,172,488 40,765,502.61
12 月31日 3,150,288,592 5,040,461,747.20
権利確定期間の無償株式
2014 年７月31日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2013年５月21日付の共同株主総会、第17
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの最高経営責任者に無償株式31,955株を割り当て
ることを決議した。当該株式は、出席および業績基準を満たすことを条件として、2018年７月31日まで
（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定される。
2015 年２月18日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2013年５月21日付の共同株主総会、第17
号決議において付与された権限に基づき、上級経営委員会委員に無償株式95,144株を割り当て、そのうち
27,321株をナティクシスの最高経営責任者に割り当てることを決議した。当該株式は、出席および業績基
準を満たすことを条件として、2019年２月17日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定
される。
2016 年７月28日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの上級経営委員会委員に無償株式151,283株を割り
当て、そのうち47,463株をナティクシスの最高経営責任者に割り当てることを決議した。当該株式は、出
席および業績基準を満たすことを条件として、2020年７月27日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了
時点で権利確定される。
2016 年７月28日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に無償株式3,081,642株を割り
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当てることを決議した。当該株式は、出席および／または業績基準（「規制」カテゴリーのスタッフに適
用される体系的な業績基準）を満たすことを条件として、2018年３月１日および2019年３月１日に部分ご
と に恒久的に権利確定される。
2017 年４月10日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に無償株式3,012,307株を割り
当てることを決議した。当該株式は、出席および／または業績基準（「規制」カテゴリーのスタッフに適
用される体系的な業績基準）を満たすことを条件として、2019年３月１日および2020年３月１日に部分ご
とに恒久的に権利確定される。
2017 年５月23日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの上級経営委員会委員に無償株式79,369株を割り
当て、そのうち29,911株をナティクシスの最高経営責任者に割り当てることを決議した。当該株式は、出
席および業績基準を満たすことを条件として、2021年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了
時点で権利確定される。
2018 年４月13日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に無償株式3,389,678株を割り
当て、そのうち84,775株をナティクシスの最高経営責任者に割り当てることを決議した。当該株式は、出
席および業績基準を満たすことを条件として、2020年３月１日、2021年３月１日、2021年４月12日までの
部分ごとおよび2023年４月12日までの部分ごとの権利確定期間終了時点で権利確定される。
2018 年５月23日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの最高経営責任者であるローラン・ミニョン氏に
パフォーマンス・シェア11,661株を割り当て、ナティクシスの上級経営委員会委員にパフォーマンス・
シェア58,024株を割り当てることを決議した。当該株式は、出席および業績基準を満たすことを条件とし
て、2022年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定される。
2018 年８月２日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、2018年６月１日以降ナティクシスの最高経営責任者であるフラ
ンソワ・リアイ氏に無償株式13,605株を割り当てることを決議した。当該株式は、出席および業績基準を
満たすことを条件として、2022年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定され
る。
保有期間の無償株式
2016 年計画（2016年５月27日付の共同株主総会、第20号決議において付与された権限に基づく。）に関
して、2016年７月28日付の取締役会において決定された、合計3,081,642株の無償株式割当の最初のトラン
シェの権利確定期間は、取締役会により指名された当行およびその子会社の一部の従業員に対して2018年
３月１日に終了した。
2018 年３月１日付の決定において、取締役会により付与された権限に基づき、ナティクシスの最高経営
責任者は、2016年計画の受益者に対して発行された新規株式数が945,549株に達したことを認識した。
最高経営責任者は、１株当たり額面金額1.60ユーロの945,549株の新規発行のための1,512,878.40ユーロ
に上る特別非利用準備金勘定の組込による株式発行が当行の資本金を5,019,776,380.80ユーロから
5,021,289,259.20ユーロまで引き上げたことを認識し、これに応じて定款を修正した（第３条：資本
金）。
Mauve 従業員持株制度
2017 年11月７日付役会において、取締役会は、最大31,250,000株に相当する、全体的な額面金額では
50,000,000ユーロを上限とした2018年Mauve従業員持株制度の実施のため、2017年５月23日の共同株主総会
（第20号決議）において付与された従業員貯蓄制度の対象者に対する優先新株予約権のない増資を行うた
めの2018年の権限行使を決定した。そのため、取締役会は、最高経営責任者に必要なすべての権限、特に
発行される株式の行使価格および申込期間を決定する権限を与えた。
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2018 年３月20日付の決定において、ナティクシスの最高経営責任者は、2018年Mauve計画の範囲およびタ
イムテーブルを決定した。
2018 年６月26日付の決定において、当行の最高経営責任者は、2018年Mauve計画のもと提案された株式の
募集／取消期間を2018年６月26日から同年６月29日（同日を含む。）に設定し、受益者に対するこれらの
株式の行使価格を１株当たり5.002ユーロに設定した。
2018 年７月27日付の決定において、ナティクシスの最高経営責任者は、１株当たり額面金額1.60ユーロ
の11,982,805株の新規発行と40,765,502.61ユーロの発行プレミアムを通じた合計額面価額による
19,172,488ユーロのナティクシスの資本金の増加が、当行の資本金を5,021,289,259.20ユーロから
5,040,461,747.20ユーロまで引き上げたことを認識し、これに応じて定款を修正した（第３条：資本
金）。
（４）【所有者別状況】
下記「（５）大株主の状況」を参照のこと。
（５）【大株主の状況】
2018 年12月31日における資本金の配分
2018年12月31日におけるナティクシスの主要株主は以下のとおりであった。
資本に
占める 議決権
氏名又は名称 住所 所有株式数（株） 割合 の割合
パリ・セデックス13、75201、
BPCE S.A.
ピエール・マンデス－フランス通り 2,227,221,174 70.70 ％ 70.78 ％
50番地
従業員株式
（従業員ストック・
(注)
該当なし 79,184,870 2.52 ％
2.51 ％
オプション・プランおよび
無償新株付与プラン）
自己株式 該当なし 3,716,978 0.12 ％ 0.00 ％
流通株式 該当なし 840,165,570 26.67 ％ 26.70 ％
( 注) うち1.10％は、従業員のために留保される資本の増加を通じて保有され、うち0.67％は、従業員および元従業員
による従業員貯蓄制度外で保有され、またうち0.74％は、Groupe BPCEの無記名式の株式を含む、BPCE Actions
Natixisの従業員株式所有計画に基づき保有されている。
当行の知る限り、BPCE S.A.を除き、ナティクシスの資本の１％以上を保有する株主は存在しない。
２ 【配当政策】
前期繰越損失を控除した各事業年度の最終利益のうち少なくとも５％が法定準備金として留保されるもの
とする。かかる規定は、当該準備金が当行の資本金の10分の１に達した場合には適用されなくなる。しか
し、当該準備金が資本金の10分の１を下回った場合は、再びこの留保が再開される。
利益残高は、利益剰余金とともに、法律により認められる範囲内で定時株主総会が自由に処分することが
でき、かつ、取締役会の提案により時期への繰越し、準備金への組み入れまたは一部もしくは全部の分配を
行うことができる分配可能利益を構成する。
定時株主総会は、利益剰余金または株主総会が自由に処分できる準備金から留保した額を分配することの
決定を行うこともできる。この場合、当該決定は、使用する準備金の勘定科目について明示しなければなら
ない。
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定時株主総会決議により、分配配当金の全額または一部について、現金による配当または株式による配当
のいずれかを選択するオプションを与えることができる。株式配当の場合は、適用法令の規定に従って、当
行の株式を分配することにより配当金の支払いが行われる。
取締役会は、法律により認められる範囲内で、現金配当または株式配当のいずれかによる中間配当を実施
する決定を行うことができる。
年間配当金の支払いは、事業年度末日から９ヶ月以内の取締役会の定める時期に実施する。
2019 年５月28日のナティクシスの株主総会は、１株当たり0.78ユーロの配当金を支払うことを決議した。
株主のスコアカード
( 単位：ユーロ) 2018 年 2017 年 2016 年 2015 年 2014 年 2013 年
１株当たり
0.47 0.50 0.41 0.41 0.35 0.27
(a)
利益
１株当たり
5.35 5.18 5.38 5.31 5.27 5.17
(b)
簿価
１株当たり
0.78 0.37 0.35 0.35 0.34 0.16
(d)
正味配当金
株式数 3,150,288,592 3,137,360,238 3,137,074,580 3,128,127,765 3,116,507,621 3,100,295,190
配当性向 64 ％ 74 ％ 85 ％ 85 ％ 97 ％ 59 ％
(c)
7.426 7.00 5.49 7.74 5.81 4.27
上限価格
(c)
3.938 5.15 3.07 4.82 4.25 2.12
下限価格
(a) 当該期間中および超劣後債にかかる純利息支払い（税引後）の計算後の平均株式数（自己株式を除く。）を用いて
計算した。
(b) 当該年度の12月31日における株式数ならびに2013事業年度、2014事業年度、2015事業年度、2016事業年度、2017事
業年度および2018事業年度の配当後性向を用いて計算した。
(c) 終値である。
(d) 2019 年５月23日の株主総会に提案された0.30ユーロの普通配当および0.48ユーロの特別配当を含む。特別配当の支払
いは、2018年９月12日に公表されたナティクシスのリテール・バンキング業務をBPCE SAに売却する計画の最終決定
（規制当局の承認を含む。）に従う。
３ 【株価の推移】
ナティクシスの株式は、ユーロネクスト・パリのA部にISINコードFR0000120685で上場されている。
（１）【最近５年間の事業年度別最高・最低株価】
( 単位：ユーロ)
回 次 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年
決算年月 12 月31日 12 月31日 12 月31日 12 月31日 12 月31日
5.81 7.74 5.494 7.006 7.426
最 高
（ 729.45 円） （ 971.76 円） （ 689.77 円） （ 879.60 円） （ 932.33 円）
4.25 4.82 3.077 5.15 3.938
最 低
（ 533.59 円） （ 605.15 円） （ 386.32 円） （ 646.58 円） （ 494.42 円）
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（２）【当該事業年度中最近６月間の月別最高・最低株価】
( 単位：ユーロ)
月 別 2018 年７月 2018 年８月 2018 年９月 2018 年10月 2018 年11月 2018 年12月
6.15 6.188 6.114 5.838 5.37 5.006
最 高
（ 772.13 円） （ 776.90 円） （ 767.61 円） （ 732.96 円） （ 674.20 円） （ 628.50 円）
5.866 5.75 5.732 4.94 4.777 3.938
最 低
（ 736.48 円） （ 721.91 円） （ 719.65 円） （ 620.22 円） （ 599.75 円） （ 494.42 円）
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４ 【役員の状況】
(1) 取締役（本書提出日現在）
男性の数：８名、女性の数：７名（女性の比率46.7％）
当行内での 社外での
氏名 略歴
主な役職 主な役職
ローラン・ミニョン 取締役会会長 BPCE の業務執行役員会 ローラン・ミニョン氏は、2018年６月
生年月日：1963年12月28日 初就任：2018年６月 会長 １日からBPCEの業務執行役員会会長お
国籍：フランス １日開催の取締役会 よびナティクシスの取締役会会長を務
戦略委員会委員
ナティクシス株式持分： パリ・セデックス13、 めている。
初就任：2018年６月
1,090 株 75201、ピエール・マ HEC およびStanford Executive
１日開催の取締役会
ンデス－フランス通り
Programの卒業生として、ローラン・
50番地
ミニョン氏は、Banque Indosuezで10
年超勤務し、取引フロアからコーポ
レート・バンキングまで様々な役職に
就いた。1996年に、同氏は、ロンドン
のSchroedersに入社し、その後1997年
にはAGFの財務部門責任者となった。
同氏は、1998年に、エグゼクティブ委
員会の役員に任命され、その後2002年
に、Banque AGF、AGF Asset
ManagementおよびAGF Immobilierの副
最高経営責任者に就任した。同氏は、
2003年に、生活および金融サービス部
門ならびに信用保険部門を担当する最
高経営責任者となり、2006年にエグゼ
クティブ委員会の会長に就任した。
2007年９月から2009年５月まで、同氏
は、Oddo et Cieと同時にPhilippe
Oddoの副マネージャーを務めた。
ローラン・ミニョン氏は、2009年から
2018年までナティクシスの最高経営責
任者を務めていた。同氏は、2013年８
月６日からBPCEの業務執行役員会の構
成員を務めている。
主要な専門能力：銀行および金融機関
のための戦略に関する専門知識、 銀行
業務リスクに関する幅広い知識
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BPCE 取締役 グループ人事担当の カトリーヌ・ハルバーシュタット氏
ナティクシス株式持分： 常任代表者：カト BPCE業務執行役員 は、クレルモン・フェランにある
2,227,221,174 株 リーヌ・ハルバー École Supérieure de Commerce の会計
シュタット氏 パリ・セデックス13、
学の大学院の学位ならびに経営管理学
生年月日：1958年10 75201、ピエール・マ
および財務学の大学院の学位を有して
月９日 ンデス－フランス通り
いる。1982年に、同氏はBanque
初就任：2009年８月 50番地
Populaire du Massif Centralに入社
25日開催の取締役会
して人事部長を務め、その後最高財務
で選任、2010年５月
責任者、業務最高責任者となり、2000
27日開催の共同株主
年現在、副最高経営責任者を務めた。
総会で承認
2008年には、同氏はNatixis Factorの
任期満了日：2023年
最高経営責任者となり、2010年９月１
(d)
日から2016年３月25日までカトリー
開催の株主総会
ヌ・ハルバーシュタット氏は、Banque
Populaire du Massif Centralで最高
監査委員会委員
経営責任者を務めた。2016年１月１日
初就任：2017年12月
から2018年10月31日まで、カトリー
21日開催の取締役会
ヌ・ハルバーシュタット氏は人事、内
（2018年１月１日付
部コミュニケーションおよびBPCEの会
で有効）
社秘書室担当の業務執行役員を担っ
た。
リスク委員会委員
2018 年11月１日から、カトリーヌ・ハ
初就任：2017年12月
ルバーシュタット氏は、人事担当の
21日開催の取締役会
BPCE業務執行役員を担っている。
（2018年１月１日付
で有効）
主要な専門能力：人事の専門知識、リ
テール・バンキングおよび企業金融に
戦略委員会委員
関する幅広い知識
初就任：2017年12月
21日開催の取締役会
（2018年１月１日付
で有効）
ティエリ・カーン 取締役 Banque Populaire 2003 年９月30日からBanque Populaire
生年月日：1956年９月25日 初就任：2013年１月
Alsace Lorraine Alsace Lorraine Shampagneの取締役
国籍：フランス 28日開催の取締役会
Champagne の取締役会 会会長を務めているティエリ・カーン
ナティクシス株式持分 ： で選任、2013年５月
会長 氏は、BPCEの監査役会の役員も務めて
1,000 株 21日開催の共同株主
いる。
総会で承認
ストラスブール・セ 同氏は、弁護士職適格証明（CAPA）を
任期満了日：2022年
デックス、67000、 有しており、1981年にCahn et
(c)
BP10401クレベール通
Associés法律事務所に入所した。1984
開催の株主総会
り４番地、ル・コンコ
年、同氏は、コルマール弁護士会の
ルド・ビル
ジェネラルカウンセル（Conseil de
指名委員会委員
l'Ordre des avocats de Colmar）に
初就任：2017年２月
入会し、現在も所属している。1986年
９日開催の取締役会
に、同氏は、全国弁護士協会
（Confédération Nationale des
戦略委員会委員
avocats）の事務総長に任命され、
初就任：2013年１月
1995年から1996年まで会長を務めた。
28日開催の取締役会
その後、1998年から1999年までコル
マール弁護士会の会長を務めた。さら
に、1985年以降、同氏は、Institut
Universitaire de Technologie
（IUT） de Haute AlsaceおよびCRFPA
d'Alsaceで主任指導教員を務めてい
る。
主要な専門能力：特に商法の分野にお
ける、法的事項に関する専門知識
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アラン・コンダミナ 取締役 Banque Populaire アラン・コンダミナ氏は、2006年から
生年月日：1957年４月６日 初就任：2012年５月 Banque Populaire Occitaneの最高経
Occitane の最高経営責
国籍：フランス 29日開催の定時株主
任者 営責任者を務めており、BPCEの監査役
ナティクシス株式持分 ： 総会
会の構成員である（2015年12月16日以
1,000 株 任期満了日：2020年
バルマ・セデックス、 降）。
(a)
31135、ジョルジュ・ 経済学の学位ならびに銀行業および金
開催の株主総会
ポンピドー通り33-43 融技術の高等専門課程免状を有するア
番地 ラン・コンダミナ氏は、1984年に
報酬委員会委員
Banque Populaireグループに入社し
初就任：2012年５月
た。1992年に、同氏はBanque
29日開催の取締役会
Populaire Toulouse- Pyrénées で生産
の責任者として勤務を開始し、人事部
戦略委員会委員
を監督し、続いてオペレーション部門
初就任：2012年５月
の責任者を務めた。2001年に、同氏は
29日開催の取締役会
Banque Populaire Quercy-Agenaisの
最高経営責任者となった。2003年に、
同氏は現在のBanque Populaire
Occitane を形成することになる、
Banque Populaire du Tarne et de
l'Aveyronとの合併、またその後の
Banque Populaire Toulouse-Pyrénées
との合併を経てきた。
主要な専門能力：人事問題および事業
変革に関する専門知識、銀行業務リス
クに関する幅広い知識
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ベルナール・デュプイ 取締役 Banque Populaire École Supérieure de Commerce,
生年月日：1955年９月19日 初就任：2017年８月
Aquitaine Centre d'Administration et des
国籍：フランス １日開催の取締役会
Atlantique の取締役会 Entreprises de Bordeaux の卒業生で
ナティクシス株式持分： で選任、2018年５月
会長
あるベルナール・デュプイ氏は、1996
1,000 株 23日開催の共同株主
年、取締役としてBanque Populaire
総会で承認
ボルドー・セデック
du Sud-Ouest （BPSO）の取締役会に
任期満了日：2023年
ス、33072、ケリー通
加わった。2006年、同氏は秘書に指名
(d)
り10番地
され、その後、2009年に副会長に指名
開催の株主総会
された。2011年11月、BPSOは、Banque
Populaire Aquitaine Centre
戦略委員会委員
Atlantique （BPACA）となった。ベル
初就任：2017年８月
ナール・デュプイ氏は、その後副会長
１日開催の取締役会
代理となり、2015年１月に取締役会会
長となった。同氏はまた、2008年から
2011年、BPSOの子会社であるCrédit
Commercial du Sud-Ouestの取締役会
会長であった。2011年から2015年、同
氏は、監査およびリスク委員会の取締
役および議長であった。さらに、2012
年から2015年、ベルナール・デュプイ
氏は、Crédit Maritime Mutuel du
Littoral Sud-Ouestの 取締役会委員 で
あり、その後BPACAの常任委員、
Crédit Maritimeの 取締役会委員 とな
り、2012年以降、Crédit Maritimeの
監査・リスク・会計委員会がBPACAに
合併された2018年６月４日まで、同氏
はかかる事業体の会長を務めた。アキ
テーヌ地域の著名な企業家であるベル
ナール・デュプイ氏は、フランス海外
領における輸出および販売に特化した
企業である、DUPOUY S.A.の最高経営
責任者である。同氏はまた、Congrès
et Exposition de Bordeauxおよび
Union Maritime du Port de Bordeaux
の 取締役会委員 でもある。
主要な専門能力：リテール・バンキン
グ、地域経済およびフランス海外領の
深い知識を伴う、企業経営に関する専
門知識
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ニコール・エトシュゴワン 取締役 Caisse ▼ ' Epargne 2009 年８月１日以降、ニコール・エト
ベリー 初就任：2018年12月 シュゴワンベリー氏は、Caisse
Loire-Centre の 業務 執
生年月日：1956年12月17日 20日開催の取締役会
行役員会会長 d'Epargne Loire-Centreの業務執行役
国籍：フランス で選任
員会会長である。
ナティクシス株式持分： 任期満了日：2020年
サン・ジャン・ド・
ニコール・エトシュゴワンベリー氏
(a)
（権利確定中）
ラ・ルエル、45146、
は、情報テクノロジーの博士号を有
開催の株主総会
CS 10620、メゾン・
し、Banque Courtoisの情報システム
ルージュ通り12番地
でキャリアを開始、その後、
指名委員会委員
Fédération du Crédit Mutuel Midi
初就任：2018年12月
Atlantiqueに勤務した。同氏はその
20日開催の取締役会
後、Caisse Régionale du Crédit
Agricole Mutuel de Toulouseに入社
リスク委員会委員
し、開発および市場の管理職に就い
初就任：2018年12月
た。2001年、ニコール・エトシュゴワ
20日開催の取締役会
ンベリー氏は、Caisse d'Epargne de
Midi Pyrénéesに入社し、銀行のIT移
戦略委員会委員
行および銀行業務を監督した。2005年
初就任：2018年12月
から2008年、ニコール・エトシュゴワ
20日開催の取締役会
ンベリー氏は、有価証券勘定管理およ
び金融商品の保管に特化した旧Caisse
d'Epargneの子会社、Gestitresの最高
経営責任者を務めた。2008年、同氏
は、Caisse d'EpargneグループのITプ
ロジェクト管理を担当する、GIE GCE
Business Servicesの 業務執行役員会
会長となった。
主要な専門能力： リテール・バンキン
グ、IT関連および証券に関する深い知
識
シルヴィ・ギャルスロン 取締役 CASDEN Banque SKEMA ビジネススクールの卒業生であ
生年月日：1965年４月14日 初就任：2016年２月 るシルヴィ・ギャルスロン氏は、1987
Populaire の最高経営
国籍：フランス 10日開催の取締役会 年に Banque Populaire グループの内部
責任者
ナティクシス株式持分： で選任、2016年５月
監査部門に入社した。同氏は、1994年
1,000 株 24日開催の共同株主
マルヌ・ラ・ヴァレ・ にSBEの会社秘書役になり、その後
総会で承認
セデックス２、 2000年にBREDの財務部門に入社した。
任期満了日：2020年
77474、シャン・シュ 2003年に同氏はナティクシスに入社
(a)
ル・マルヌ、ジャン・ し、最初は第三者資産運用部門に入
開催の株主総会
ヴィエネ通り１番地の り、その後情報システムおよびロジス
２ ティクス部門に入った。2006年に同氏
監査委員会委員
はM.A. Banqueの最高経営責任者に選
初就任：2016年２月
任され、2010年には業務執行役員会会
10日開催の取締役会
長に選任された。シルヴィ・ギャルス
ロン氏は、2013年４月に財務、リスク
戦略委員会委員
および子会社を担当する最高経営責任
初就任：2016年２月
者代理としてCASDEN Banque
10日開催の取締役会
Populaireに入社した。
2015 年５月以降、シルヴィ・ギャルス
ロン氏はCASDEN Banque Populaireの
最高経営責任者を務めている。
主要な専門能力：財務管理および企業
戦略に関する知識
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アンヌ・ラルー 独立取締役 Web School Factory の アンヌ・ラルー氏は2012年からWeb
生年月日：1963年12月６日 初就任：2015年２月
学長およびマネージン School Factoryの学長およびマネージ
国籍：フランス 18日開催の取締役会
グ・ディレクターなら
ング・ディレクターを務めている。
ナティクシス株式持分： で選任、2015年５月
びにInnovation
アンヌ・ラルー氏は、I' École
1,000 株 19日開催の共同株主
Factoryのマネージン
Supérieure des Sciences
総会で承認
グ・ディレクター
É conomiques et Commerciales
任期満了日：2022年
（ESSEC）の卒業生である。同氏は、
(c)
パリ、75013、ナショ
マネージャーとしてキャリアを開始
開催の株主総会
ナル通り59番地
し、その後パリのHavasで顧客開拓・
開発部門部長に任命されるまで、ロン
報酬委員会委員
ドンのLazardでM&A部門のアシスタン
初就任：2015年２月
ト・ディレクターを務めた。同氏は、
18日開催の取締役会
Rothschild & Cieにマネージャーとし
て入社するまで、Havas Éditi on
指名委員会委員
Élec tronique の会長および最高経営責
初就任：2015年２月
任者であった。
18日開催の取締役会
同氏は、2002年にNexityに入社し、
2006年にNexity-Franchisesの最高経
戦略委員会議長
営責任者に任命されるまで、事務総長
初就任：2015年２月
および開発担当取締役の役職を務め、
18日開催の取締役会
2011年まで販売部門の最高経営責任者
代理を務めた。
主要な専門能力：起業家経験、M&A、
ファイナンスおよび企業戦略に関する
分野の専門知識
フランソワーズ・ルメール 取締役 Caisses d'Epargne 1991 年に公認会計士の学位を取得し、
生年月日：1965年１月15日 初就任：2015年７月 当時、PACA地域圏において最年少の公
C ôte d'Azur （CECAZ）
国籍：フランス 30日開催の取締役会 認会計士となったフランソワーズ・ル
の運営および監査役会
ナティクシス株式持分： で選任、2016年５月 メール氏は、1993年にCompagnie des
会長
1,000 株 24日開催の共同株主
Commissaires aux Comptes（フランス
総会で承認
ニース・セデックス
国立監査役協会）に登録した。同氏
任期満了日：2022年
03、06205、プロム
は、ムージャンにある20人の会計監査
(c)
ナード・デ・ザングレ
事務所において指揮をとった。同氏
開催の株主総会
455番地
は、小売業者、職人および自営専門職
の人々に対し、特に現地の行政管理セ
監査委員会委員
ンターを通じて、定期的に研修コース
初就任：2017年２月
を実施した。
９日開催の取締役会
1999 年、同氏は現地の貯蓄会社である
SLE de Cannesの設立取締役となり、
戦略委員会委員
2009年には同社の取締役会会長に選任
初就任：2015年７月
された。同氏は当初、運営および監査
30日開催の取締役会
委員会において監査人として参加し、
2009年以降は取締役会会長としての役
割を果たしてきた。また、同氏は2009
年に監査委員会の委員となった。
さらに同氏は、2013年以降、IMF
C réa sol の取締役会構成員であり、協
会の監査委員会委員を務めている。
フランソワーズ・ルメール氏は、2015
年５月22日以降、BPCEの監査役会構成
員も務めている。
主要な専門能力：起業家経験ならびに
会計、財務、および監査に関する幅広
い知識
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ベルナール・オプティ 独立取締役 Centaurus Capital ベルナール・オプティ氏は、2000年に
生年月日：1956年８月５日 初就任：2009年11月 ロンドンで同氏が設立したヘッジファ
Limited の会長
国籍：フランス 12日開催の取締役会 ンドグループ、Centaurus Capitalの
ナティクシス株式持分 ： で選任、2010年５月
W1K5JH 、ロンドン、デ 会長である。
1,000 株 27日開催の共同株主
イビーズ通り53番地 É cole Polytechnique の学位を有する
総会で承認
同氏は、1979年から2000年の間に、初
任期満了日：2022年
めはパリで、その後はニューヨーク
(c)
で、そして最終的にロンドンで
開催の株主総会
Paribasでのキャリアを築いてきた。
財務管理部門の副役員（1980年-1987
監査委員会委員
年）として、ベルナール・オプティ氏
初就任：2009年12月
は、Paribas North Americaに入社
17日開催の取締役会
し、初めにリスク裁定取引トレーダー
（1987年-1990年）を、そしてその後
リスク委員会議長
はリスク裁定取引部門のグローバル
初就任：2014年12月
ヘッド（1990年-1995年）を務めた。
17日開催の取締役会
1995年、リスク裁定取引部門を率いた
まま、同氏は、株式デリバティブ部門
戦略委員会委員
のグローバルヘッド（1995年-2000
初就任：2011年５月
年）となるため、ロンドンへ移った。
11日開催の取締役会
主要な専門能力：著名な金融市場スペ
シャリスト、欧州での起業家経験
カトリーヌ・パリゼ 独立取締役 退職 Universit é IX Paris Dauphine の経営
生年月日：1953年８月22日 初就任：2016年12月
学の学位を有するカトリーヌ・パリゼ
国籍：フランス 14日開催の取締役会 パリ、75015、ジヌー
氏は、監査およびアドバイザリーにつ
ナティクシス株式持分 ： で選任 通り19番地
いて35年の経験を有し、1990年から
1,000 株 任期満了日：2023年
2015年までPricewaterhouseCoopersの
(d)
パートナーであり、AXA、Sanofi、
開催の株主総会
Cr é dit Agricole 、Caisses des
Dépôts 、Compagnie des Alpes and
監査委員会議長
Generali Franceの世界規模の監査の
初就任：2016年12月
責任を有するパートナーであった。同
14日開催の取締役会
氏はまた、７年間、PwCの取締役会役
員であり、保険および銀行部門を担当
リスク委員会委員
するパートナーであった。2016年２月
初就任：2016年12月
17日から2017年９月13日まで、カト
14日開催の取締役会
リーヌ・パリゼ氏はEurodisneyの監査
役会役員であった。
戦略委員会委員
初就任：2016年12月
主要な専門能力：財務監査および税な
14日開催の取締役会
らびに会計士業務における専門知識
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クリストフ・ピノー 取締役 Caisse ▼ ' Epargne et クリストフ・ピノー氏は、2018年４月
生年月日：1961年11月26日 初就任：2018年12月 27日以降、Caisse d'Epargne et de
de P ré voyance
国籍：フランス 20日開催の取締役会
Prévoyance Bretagne Pays de Loire
Bretagne Pays de
ナティクシス株式持分 ： で選任
の業務執行役員会会長である。
Loire の業務執行役員
93 株 任期満了日：2023年
ISC Paris Business School 、ITB
会会長
(d)
（Institut Technique Bancaire）お
開催の株主総会
オルヴォー・セデック
よびICG IFG（Institut Français de
ス、44703、ラ・ジュ
Gestion）を卒業したクリストフ・ピ
リスク委員会委員
ネス通り15番地
ノー氏は、1984年、Banque Populaire
初就任：2018年12月
Anjou-Vendéeでキャリアを開始し、そ
20日開催の取締役会
の後、Crédit Agricole Mayenneおよ
びCrédit Mutuel Anjouへ転職した。
報酬委員会委員
2002年、同氏は、Caisse d'Epargne
初就任：2018年12月
et de Prévoyance Bretagne Pays de
20日開催の取締役会
Loireにネットワーク部長として入社
し、その後、開発担当の業務執行役員
戦略委員会委員
会の構成員となった。その後、同氏
初就任：2018年12月
は、2007年に、Crédit Foncierに開発
20日開催の取締役会
担当の副マネージング・ディレクター
として入社した。2013年、同氏は、
Caisse d'Epargne Côte d'Azurの執行
役員会会長に指名された。
主要な専門能力：内部統制、リスク、
紛争に関する専門知識および銀行業務
に関する深い知識
ダニエル・ド・ボールペー 取締役 Caisse d'Epargne ダニエル・ド・ボールペール氏は、
ル 初就任：2019年５月 ESC Rouenの卒業生であり、公認会計
Ile-de-France の運営
生年月日：1950年９月23日 28日開催の株主総会
士兼公認監査人である。同氏は、1978
および監査役会の会長
国籍：フランス 任期満了日：2023年
年、監査法人のデロイトでキャリアを
(d)
ナティクシス株式持分 ：
開始し、1985年にパートナーに就任し
パリ、 75017 、ワグラ
開催の株主総会
（権利確定中）
た。同氏は、1995年に当監査法人を退
ム通り119番地
職した。
1996 年、同氏は、監査法人の
International Audit Companyに入所
し、2005年に当監査法人の会長とな
り、また、会計事務所のGEA Conseil
に入所し、2005年に当会計事務所の共
同マネージャーにもなった。
同氏はまた、2010年に会計事務所兼監
査法人であるGEA Financesの共同マ
ネージャーとなった。
同氏は、2009年から2012年まで
Société Locale d'Epargne PME
Professionnelsの会長を務め、その後
2013年から2014年までSociété Locale
d'Epargne Economie Sociale et
Entreprisesの取締役を務めた。
2015 年、同氏は、Société Locale
d'Epargne Paris Ouestの会長に任命
された。
2015 年４月、同氏は、Caisse
d'Epargne Ile-de-Franceの運営およ
び監査役会の取締役となり、2017年４
月、会長に就任した。
主要な専門能力：内部統制、監査、会
計に関する専門知識、銀行業務に関す
る深い知識
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ダイアン・ドゥ・サン・ 独立取締役 ABB の法務顧問兼会社 2007 年以降、ダイアン・ドゥ・サン・
ヴィグトール 初就任：2019年４月 秘書役およびエグゼク ヴィグトール氏は、ABBの法務顧問 兼
生年月日：1955年２月20日 ４日開催の取締役会 ティブ委員会の委員 会社秘書役 およびエグゼクティブ委員
国籍：フランス 任期満了日：2023年 会の委員を務めている。
(d)
ナティクシス株式持分 ： スイス、ツーク、 事業法のDEAおよび国際法のDEAを有す
開催の株主総会
０株 6300、バーラー通り63 る弁護士として研修を行ったダイア
番地 ン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏は、
指名委員会議長
1977年に弁護士としてのキャリアを開
初就任：2019年４月
始し、その後1987年にThalesに法律顧
４日開催の取締役会
問として入社した。1988年から1993年
まで、同氏は、ゼネラル・エレクト
報酬委員会委員
リックの保健部、その後国際部の法務
初就任：2019年４月
顧問およびアソシエイトであった。
４日開催の取締役会
1993 年、同氏は、Honeywell
Internationalに入社し、フランスお
戦略委員会委員
よびベルギーの様々な部門において法
初就任：2019年４月
務部長および部長として10年間勤務し
４日開催の取締役会
た。
2004 年から2006年、同氏は、フランス
のEADSの上級副社長および総書記で
あった。
主要な専門能力：事業法および国際法
などの法的問題に熟達、フランス国内
外の産業界に関する深い知識
ニコラス・ドゥ・タヴェル 独立取締役 M ６グループの業務執 ニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏は、
ノ 初就任：2013年７月 行役員会会長 2000年５月からM６グループの業務執
生年月日：1950年８月22日 31日開催の定時株主 行役員会会長である。
国籍：フランス 総会 ヌイイ・シュル・セー Sciences Po Bordeaux の卒業生であ
ナティクシス株式持分 ： 任期満了日：2021年 ヌ・セデックス、
り、公法のDESを有するニコラス・
(b)
1,000 株 92575、シャルル・
ドゥ・タヴェルノ氏は、1975年に、ノ
開催の株主総会
ド・ゴール通り89番地
ルベール・セガール内閣の外国貿易大
臣としてキャリアを開始し、その後郵
報酬委員会議長
政大臣を務めた。1986年に、同氏は、
初就任：2013年８月
Lyonnaise des Eauxのオーディオ・ビ
６日開催の取締役会
ジュアル業務の指揮を執った。その立
場において、同氏は、M６を設立する
指名委員会委員
計画を監督した。1987年に、同氏は
初就任：2014年12月
Métropole Télévisio n M ６の副最高経
17日開催の取締役会
営責任者に任命され、2000年以降同社
の業務執行役員会会長を務めている。
戦略委員会委員
初就任：2013年８月
主要な専門能力：戦略、管理および事
６日開催の取締役会
業開発問題に関する専門知識
(a) 2019 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(b) 2020 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(c) 2021 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(d) 2022 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(2) 上級経営陣（本書提出日現在）
男性の数：１名、女性の数：０名（女性の比率０％）
当行内での 社外での
執行役の氏名 略歴
主な役職 主な役職
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フランソワ・リアイ 最高経営責任者 BPCE の業務執行役員 フランソワ・リアイ氏は、2018年６月
生年月日：1973年４月８日 初就任：2018年４ １日からナティクシスの最高経営責任
国籍：フランス 月27日開催の取締 者を務めており、2018年１月１日から
ナティクシス株式持分： 役会（2018年６月 BPCEの業務執行役員会の構成員を務め
０株 １日に有効） ている。
フランソワ・リアイ氏は、Ecole
Centrale Paris、IEP Parisおよび
Stanfordの学位を有しており、ENAお
よびInspector of Public Financesの
卒業生である。同氏は、2009年３月に
Groupe BPCEに入社し、続いてナティ
クシスのコーポレート・バンキングお
よびインベストメント・バンキング部
門アジア太平洋のGroup戦略担当およ
びCEOを務めている。フランソワ・リ
アイ氏は、ナティクシスの上級経営委
員会の構成員であり、2016年から2018
年まで、コーポレート・バンキングお
よびインベストメント・バンキング部
門のグローバル共同ヘッドを務めた。
フランソワ・リアイ氏は、2018年１月
から2018年５月まで、財務、戦略およ
び法務を担当するGroupe BPCEの最高
経営責任者、監査役会秘書役ならびに
業務執行役員会の構成員であった。
(3) 上級経営委員会およびエグゼクティブ委員会
・上級経営委員会（CDG）の委員（本書提出日現在）
男性の数：８名、女性の数：３名（女性の比率27％）
フランソワ・リアイ ジル・ベルー ナタリー・ブリッカー ピエール・ドゥブレー
最高経営責任者 上級顧問 財務 リスク部門
上級経営委員会議長
アンヌ・ルベル ジャン・フランソワ・レコ アンドレ・ジャン・ ジャン・レイビー
人事部 ア オリヴィエ 資産運用およびウェルス・
保険部門 会社秘書室 マネジメント部門
ヴェロニク・サニ ピエール・アントワーヌ・ マルク・ヴァンサン
オペレーションおよび情報 ヴァシュロン コーポレート・バンキング
システム部門 決済部門 およびインベストメント・
バンキング（CIB）部門
・エグゼクティブ委員会（COMEX）の役員（本書提出日現在）
男性の数：33名、女性の数：10名（女性の比率23％）
フランソワ・リアイ ステファン・アブー カリーヌ・アンドレ パトリック・アルチュ
最高経営責任者 EMEA －フランス（コーポ オペレーション（オペレー チーフエコノミスト
レート・バンキングおよび ションおよび情報システム
インベストメント・バンキ 部門）
ング部門）を除く
リュック・バルノー ビバリー・ビアーデン ジル・ベルー オリバー・ビラル
デジタルおよび技術責任者 人事部／Natixis 上級顧問 海外営業およびマーケティ
ング／Natixis Investment
Investment Managers（資
Managers（資産運用および
産運用およびウェルス・マ
ウェルス・マネジメント部
ネジメント部門）
門）
ナタリー・ブリッカー ナタリー・ブルテル アラン・ブリュノー アンヌ・クリスティーヌ・
財務 損害保険（保険部門） コンプライアンス（会社秘 シャンピオン
書室） 実物資産（コーポレート・
専門金融サービス部門－ バンキングおよびインベス
EuroTitres トメント・バンキング部
門）
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ジャン・シュヴァル フォアド・チェハディ ジョルジュ・エリック・ ギヨーム・ドゥ・サン・
上級顧問 転換および事業効率部門 デ・ラ・ブルニエール セーヌ
Natixis Wealth カバレッジ（コーポレー
ト・バンキングおよびイン
Management （資産運用およ
ベストメント・バンキング
びウェルス・マネジメント
部門）
部門）
オペレーション部門および
情報システム
ピエール・ドゥブレー アンヌ・セシル・ドゥラス オリビエ・ディレイ マシュー・ダンカン
リスク部門 トレード・アンド・トレ 南北アメリカ大陸（コーポ Ostrum Asset
ジャリー・ソリューション レート・バンキングおよび
Management （資産運用およ
ズ（コーポレート・バンキ インベストメント・バンキ
びウェルス・マネジメント
ングおよびインベストメン ング部門）
部門）
ト・バンキング部門）
クリストフ・エグリザウ ドミニク・フレス リュック・フランソワ アラン・ガロワ
Natixis Interépargne （資 エネルギーおよび天然資源 グローバル・マーケッツ部 アジア太平洋（コーポレー
（コーポレート・バンキン 門（コーポレート・バンキ ト・バンキングおよびイン
産運用およびウェルス・マ
グおよびインベストメン ングおよびインベストメン ベストメント・バンキング
ネジメント部門）
ト・バンキング部門） ト・バンキング部門） 部門）
ブノワ・ゴースロン デヴィッド・ジウンタ ステファン・ホニグ エルヴェ・ウッス
コーポレート・コミュニ 米国およびカナダ／ 戦略 一般的調査部門
ケーションズ Natixis Investment
Managers（資産運用および
ウェルス・マネジメント部
門）
モハメド・カララ クリストフ・ランヌ クリストフ・ルパップ アンヌ・ルベル
インベストメント・バンキ 転換部門責任者（資産運用 生命保険（保険部門） 人事部
ング（コーポレート・バン およびウェルス・マネジメ
キングおよびインベストメ ント部門）
ント・バンキング部門）
ジャン・フランソワ・ クリスチャン・ル・ シリル・マリー アンドレ・ジャン・オリ
レコア イール 財務／Natixis Investment ヴィエ
保険部門 法務（会社秘書室） 会社秘書室
Managers（資産運用および
ウェルス・マネジメント部
門）
ジャン・レイビー イザベル・ルー・ブラウン ドミニク・サバシェ ヴェロニク・サニ
資産運用およびウェルス・ 販売およびポートフォリ Natixis Private Equity オペレーションおよび情報
マネジメント部門 オ・マネジメント（コーポ システム部門
（ 資産運用およびウェル
レート・バンキングおよび
ス・マネジメント部門）
インベストメント・バンキ
ング部門）
セシル・トリコン・ボサー ピエール・アントワーヌ・ マルク・ヴァンサン
ド ヴァシュロン コーポレート・バンキング
人事部 決済部門 およびインベストメント・
バンキング（CIB）部門
役員の報酬に関する詳細については、下記「５ コーポレート・ガバナンスの状況等 － （１）コーポレー
ト・ガバナンスの状況 －(3) 執行役の各種報酬および手当の決定に関して策定された方針および規則 」を参
照のこと。
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５ 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
（１）【コーポレート・ガバナンスの状況】
(1) ナティクシスの行動規範およびその実施
(a) 行動規範の提示
2018 年３月に公表された行動規範は、ナティクシスに適用する一般的な行動規定を１つの文書にまとめた
ものである。当該行動規範は、以下の３つの明確な目標を有している。
・ 共通の企業文化を展開することならびに職員に対して自身の行動に適用され、かつ遵守すべき原理に
ついて考えることを奨励すること。
・ 長期的な価値創造および業務のリスク統制をこれに沿う形で適用させることを常に考慮して、リスク
を管理すること。
・ ナティクシスの利害関係者（顧客、規制当局、株主および投資家）の期待に応えること。
行動規範は、ナティクシスの上級経営委員会および取締役会により承認された。当該行動規範は、ナティ
クシスに常勤または臨時で雇用されるすべての個人またはフランス国内外を問わず、ナティクシスが50％以
上を保有する事業体に適用される。仕入先および請負業者についても、当該行動規範の原理に基づき、各ナ
ティクシスの事業体に適用される規定に従うよう義務付けられている。
当該行動規範は、２つの主要な項を含む。第一に、ナティクシスの義務（顧客の利益の優先、倫理、社会
に対する責任、ナティクシスおよびGroupe BPCEの評判の保護）を規定している。第二に、各職員が活動およ
び決定を行う際によりどころとなる指針を提示している。
これらの指針は、ナティクシスにおいて行われる活動および任務を表す例を用いて示されている。
当 該 行 動 規 範 は 、 ナ テ ィ ク シ ス の ウ ェ ブ サ イ ト
（https://www.natixis.com/natixis/jcms/rpaz5_65435/fr/code-de-conduite）にて閲覧可能である。
(b) ナティクシスにおける行動規範の実施
従業員による充用
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行動規範の公表に続いて、2018年３月にコミュニケーション・キャンペーンが企画され、ナティクシスの
ウェブサイトおよびイントラネットに新たなページが追加された。すべての職員は、当該行動規範に関する
必修の研修を履行することが義務付けられており、各自が規定に従うよう尽力する義務がある。2018年にお
い て、すべての部門およびすべての地域の99％超の職員がe-ラーニングまたは対面式の研修を受講した。マ
ネージャーおよび指導者も、そのチームが当該行動規範ならびに当該行動規範に確実に適応するための内部
方針および手続を理解し、遵守していることを確実にする。
専用のガバナンス
グローバル行動委員会は、2018年６月に設置された。当該委員会は、最高経営責任者が議長を務め、ナ
ティクシスの上級経営委員会の委員により構成される。当該委員会は、その義務および役割について規定し
た憲章により統制される。グローバル行動委員会は、ナティクシスの行動規範ならびにすべての子会社およ
び直接の支店への行動規範の適用に関係するすべての事項についての責任を負う。当該委員会は、当該規範
の更新および複雑な事例に関する決定等、行動規定に関する事項を監督し、定期的に監視する責任を有す
る。必要に応じて当該委員会に助言を求めるための段階的な過程も整えられている。
2018 年において、当該委員会は、個別の事例の検討、ESRの手続に係る承認および当該行動規範の普及の監
督のため会合を３回開いた。
グローバル行動方針
すべてのナティクシスの事業分野および支援部門は、それぞれの活動を行うにあたり、当該規範の原理に
適応する責任を有する。したがって、行動に関する事項は既存のまたは新設の行動委員会を通じて異なる当
行グループの事業体のガバナンスに含まれる。
グローバル 行動方針に示された規定を統制する事項の概要は以下のとおりである。
・ 行動規範により課された責任（特に、戦略上および業務上の判断に関係があることが確実な事項およ
び個人の行動に関する責任）
・ ガバナンスおよび報告に関する規定
・ リスク評価、指標の監視および管理システム。2018年において、すべての委員会は、１回以上会合を
開き、当該行動規範の観点から（人材、リスク、コンプライアンスまたはその他の）不足事項を検討
することにより、これらの不足事項が関係する従業員の年次評価で考慮されることを保証した。
業務上の手続
行動規範の遵守とは、とりわけ、内部方針および内部手続の遵守により確保される。行動規範は基本とな
る文書であり、内部方針および内部手続は、当該行動規範に整合的でなければならない。
行動規範の原理を適用する方針および手続には以下のものが含まれる。
・ リスク方針（「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(c) 信用リスクおよび取
引相手方リスク」を参照のこと。）
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・ 不遵守リスクに関連してコンプライアンス部門により作成される手続（汚職防止、マネーロンダリン
グ防止、テロリストへの資金提供の防止、利益相反、職業倫理等に係る手続）に係る大全（「第３
事 業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク」を参照のこ
と。）
・ ESR部門の方針
・ 責任ある獲得した憲章
・ 人材に関する合意および手続
また2018年において、ナティクシスは、政府機関および官僚に対する 責任あるロビー活動およびアドボカ
シ ー 活 動 に 関 す る 憲 章 を 採 用 し た 。 当 該 憲 章 は 、 ウ ェ ブ サ イ ト
（https://www.natixis.com/natixis/jcms/rpaz5_65435/fr/code-de-conduite)にて閲覧可能である。
当該憲章において、ナティクシスは、自身のロビー活動が行動規範ならびに適用される法律、規則および
規制に整合的かつ誠実であることを保証している。当該憲章は、ナティクシスの管理下にあるすべての事業
体およびその従業員に適用される。当該憲章は、ナティクシスの広報部門およびその親会社であるBPCEによ
り調整されるロビー活動およびアドボカシー活動をカバーしている。ナティクシスは、民主化したプロセス
が正しく機能することを確保するためには、多様化した利益について対話することおよび敬意を持って議論
することが必要であると考えている。そのためにも、ナティクシスは、ナティクシスの事業および顧客への
対応能力に影響を及ぼす立法要件および規制要件に関して民間および政府官僚と対話を行っている。
ナティクシスは、適用される行動規範を遵守するため、管轄の欧州当局および国内当局に登録されてい
る。ナティクシスは、2017年以降、欧州透明性登録簿に含まれ、またフランスにおける公的生活における透
明性に係る最高機関へのロビイストの登録も行っている。
租税回避と闘うため 、ナティクシスは、自身の取引が税法および税規制を遵守していることを保証するた
めの管理システムを有している。すべての新商品、新規事業および例外的取引は、これらの法令の観点から
承認を受けなければならない。さらに、ナティクシスは自身の組織構造および運営について透明性のある報
告を行い、また税金費用の決定要素をさらに明確にするためにその収益性およびそれに伴う税金を国別ベー
スで開示している。ナティクシスはまた、英国の歳入関税庁の銀行に対する課税の実施規則も採用してい
る。
ナティクシスは、フランスおよび世界中の租税回避対策を意図した透明性規則を遵守している。ナティク
シスは、米国の納税者が保有する外国口座または事業体が関与する租税回避を防止することを目的とする米
国のFATCAの規制に加えて、加盟国の在外納税者が受領した所得に関する自動情報交換（AEOI）の共通報告基
準（CRS）を適用している。（「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプライ
アンス・リスク－③ 顧客保護－顧客身元確認（KYC）」を参照のこと。）
ナティクシスは、マネーロンダリング防止システムの中に、脱税に関する事項も組み込んでいる。（「第
３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク－④ ファイナン
シャル・セキュリティ」を参照のこと。）概して、ナティクシスは専門家としての立場を維持し、事業を行
う国のすべての税務当局と協力している。
最後に、行動規範ならびに当該規範の原理を補完する方針および手続は、すべての状況に対する規則を網
羅するものではない。各自の任務に関してそれぞれが個人的な判断を行うことおよび注意深く職業倫理を示
すことは、各個人の責任である。そのために、下記のとおり行動チェックリストが提示されている。
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内部通報手続
内部通報手続は、行動システムの不可欠な部分である。これにより、不適切な行為または行動（不法行
為、非倫理的行動、行動規範または適用される方針および手続の違反）に気が付いた従業員は、ナティクシ
ス内の管轄組織へ通報し、法規制により規定された保証および保護を受けることができる。
当該手続は、ナティクシス・グループに適用される最低限の基準を構成するグローバル・ポリシーに基づ
く。ナティクシス・エス・エーは、最新の規制の変更を考慮して既存の方針を更新した手続を2018年７月に
公表した。
内部通報手続は、以下の者に対して開かれている。
・ 現在ナティクシスと雇用契約（契約の種類または期間を問わない。）を締結しているすべての個人
・ ナティクシスと永続的にまたは不定期に協働する外部企業（仕入先または下請業者）の従業員
手続には以下の明確なタイムラインが規定されている。
・ 通報の迅速な確認
・ 確認から15営業日以内に、通報された情報がさらなる調査対象となるかどうかについての通知
・ 確認から３ヶ月以内に、通報された情報に対処するための措置または、かかるプロセスが完了してい
る場合には情報に基づいて行われた（または行われなかった）措置の通知
かかる手続は、適用される規制に従い、内部通報者の保護（かかる内部通報者が公平かつ誠実に行為する
限りにおいて、いかなる状況にあっても懲戒処分や訴訟手続の対象とならない。）および情報が確信を持っ
て適切に取り扱われることを確保することを規定している。
ナティクシスでは、事業体、子会社および支店のそれぞれが各自の事業および特定の状況に対する包括的
な方針を採用し、かつ／または各自の手続および現地の規制に従う方針を確保しなければならない。
(2) コーポレート・ガバナンスの管理および監督
(a) 取締役会
① 組織
上記に示したとおり、2019年３月１日現在ナティクシスの取締役会は15名からなる。構成員は下記のと
おりに分類される。
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・ BPCEからの２名（ローラン・ミニョン氏およびカトリーヌ・ハルバーシュタット氏によって代表さ
れるBPCE）
・ Banques Populairesの銀行からの４名（シルヴィ・ギャルスロン氏、ティエリ・カーン氏、アラ
ン・コンダミナ氏およびベルナール・デュピュイ氏）
・ Caisses d'Epargneからの４名（フランソワーズ・ルメール氏、ニコール・エトシュゴワンベリー
氏、クリストフ・ピノー氏およびフィリップ・スュウール氏）
・ 独立取締役４名（アンヌ・ラルー氏、カトリーヌ・パリゼ氏、ベルナール・オプティ氏およびニコ
ラス・ドゥ・タヴェルノ氏）
・ 2018年11月17日まで独立取締役とみなされていたアンリ・プログリオ氏
フランス商法第L.225-23条および第L.225-27-１ I条に従い、ナティクシスの取締役会には従業員兼取締
役または従業員兼株主兼取締役はいない。反対に、中央労使協議会の代表者２名が各取締役会会議に顧問
として参加する。
2018年11月17日まで、取締役会の構成員の３分の１が独立取締役であった。
ナティクシスの４名の独立取締役は、カトリーヌ・パリゼ氏（同氏がその専門的な職務から解かれて以
来）、アンヌ・ラルー氏（Web School Factoryの学部長および最高経営責任者ならびにInnovation
Factoryの最高経営責任者）、ベルナール・オプティ氏（同氏が創設したCentaurus Capital Limitedの会
長）およびニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏（Groupe M６の業務執行役員会会長）である。
例年どおり、指名委員会により提出された報告書を受け、取締役会は、2018年12月20日のナティクシス
の取締役会において、各取締役について、専門分野、思考および表現の判断および自由、またさらに具体
的には、Afep／Medefコーポレート・ガバナンス・コードに推奨されている独立基準および取締役会の社内
規定の基準 （下記「② 取締役会の役割および権限」を参照のこと。） に適合するかが調査された。
取締役会は、当行の独立取締役が取締役を務める会社がナティクシスまたはそのコーポレート・グルー
プとの間に重要な取引関係があるかどうかの評価に特に重点を置いた。
ナティクシスは「リファレンス・バンカー」（すなわち、「当行のすべての要件にとり重要な銀行
員」）のコンセプトを、取引関係の重要性の評価、ナティクシスへ依存している状況の特定、およびこれ
らの関係が取締役の判断の独立性に影響を及ぼしやすいかを最終的に判断する際に適用する。
かかる目的を達成するために、取締役会は広範にわたり、指数、基準およびパラメーターを分析し、こ
れにはバンキング、取引またはコンサルティング関係の期間、程度および性質、負債総額に対するコミッ
トメント額およびナティクシスの重量、ならびに当行の流動性要件が含まれる。
この調査に基づき、取締役会は、独立取締役が役員や執行役員を務める企業について、ナティクシスが
「リファレンス・バンカー」に該当しないものと決定した。
ナティクシスは、これらの企業と従来の取引関係を維持している。
したがって、ナティクシスの取締役会は、ニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏、アンヌ・ラルー氏、カト
リーヌ・パリゼ氏およびベルナール・オプティ氏が必要な独立基準を満たしていると決定した。
また、ナティクシスは、2018年11月17日現在、アンリ・プログリオ氏を独立取締役とみなすことができ
なくなったことを指摘した。ナティクシスの取締役会は、2019年４月４日、取締役会を開催し、独立取締
役として、ABB Ltd Groupの法務顧問兼会社秘書役およびエグゼクティブ委員会の委員を務めている、ダイ
アン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏を指名した。同氏は、SAS Henri Proglio Consultingの会長であるア
ンリ・プログリオ氏の後任となり、アンリ・プログリオ氏は、同取締役会で監査人に指名された。
(a)
アンヌ・ラルー ベルナール・ カトリーヌ・ アンリ・ ニコラス・
査定基準
オプティ パリゼ プログリオ ドゥ・
タヴェルノ
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過去５年間において、以下に該当し
ていないまたは該当していなかっ
た。
－ナティクシスの従業員または業務
執行役員 OK OK OK OK OK
－ナティクシスの連結会社の従業
員、業務執行役員または取締役
－BPCEまたはBPCEの連結会社の従業
員、業務執行役員または取締役
ナティクシスが直接的もしくは間接
的に取締役であるか、またはナティ
クシスの従業員もしくは業務執行役
OK OK OK OK OK
員が現在または過去５年間に取締役
である会社の業務執行役員を務めて
いないこと
当行もしくは当行グループの主要な
顧客、仕入先、コーポレート銀行、
投資銀行またはアドバイザーではな
いこと（またはこれらの者に直接的
OK OK OK OK OK
もしくは間接的に関係していないこ
と）、または当行もしくは当行グ
ループとの取引が事業の大部分を占
めていないこと
執行役の近親者ではないこと
OK OK OK OK OK
過去５年間に当行の監査人 を務めて
OK OK OK OK OK
いないこと
12 年（独立取締役の地位は、12年間
取締役を務めた後に消失する。）を
(b)
OK OK OK OK
OK
超えて当行の取締役を務めていない
こと
ナティクシスまたはBPCEの主要株主
OK OK OK OK OK
を代表する取締役ではないこと
ナティクシスまたは当行グループか
ら現金または株式の形で変動報酬ま
OK OK OK OK OK
たは業績連動報酬を受けていないこ
と
(a) 下記「② 取締役会の役割および権限－B 取締役会構成員のコンプライアンス憲章」を参照のこと。
(b) アンリ・プログリオ氏は、2006年11月17日にナティクシスの監査役会（現取締役会）の委員として同氏の任期を
開始した。その結果として、2018年11月17日に、同氏のナティクシスの取締役会における任期が、推奨される12
年間の期限に達した。
ナティクシスの取締役の任期は、2015年５月19日の共同株主総会において、６年間から４年間へ短縮さ
れた。かかる変更は、株主総会において更新された任期に適用されただけでなく、同日における新たな任
期および進行中の任期へも適用された。
2009年４月30日以降2018年６月１日まで、BPCEの業務執行役員会会長であるフランソワ・ペロル氏が取
締役会会長を務めた。取締役会は、2018年６月１日の取締役会会議にて、フランソワ・ペロル氏のナティ
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クシスの取締役および取締役会会長からの辞任を承認し、その後任としてローラン・ミニョン氏を任命し
た。2018年６月１日以降、ローラン・ミニョン氏は、BPCEの業務執行役員会会長も務めている。
当行のガバナンスへ重要な影響を与える可能性のある、2018年および2019年１月１日以降における取締
役会の変更
・ 2018年５月23日、ナティクシスの共同株主総会は、
－2017年８月１日の取締役会において、ベルナール・デュピュイ氏を、その前任であるミシェル・
グラス氏の残りの任期、すなわち2018年12月31日に終了する年度に係る財務書類を承認するため
に招集される2019年の株主総会までを務める後任の取締役として選任したことを承認した。
－ベルナール・オプティ氏、アンヌ・ラルー氏、ティエリ・カーン氏およびフランソワーズ・ル
メール氏の任期を４年間、すなわち2021年12月31日に終了する年度に係る財務諸表を承認するた
めに開催される2022年の株主総会まで更新した。かかる４名の取締役は、2019年に多数の取締役
を一度に再任するのを避けるために、2018年５月23日の取締役会の終了時に、同日の年次株主総
会に先立って、それらの職務を辞任し、より公平な再任となるよう調整した。
・ 2018年５月23日、取締役会は、ティエリ・カーン氏、アンヌ・ラルー氏、フランソワーズ・ルメー
ル氏およびベルナール・オプティ氏を、それらの取締役としての再任を受けて、取締役会の特別委
員会の委員として再任した。
・ 2018年６月１日、取締役会は、フランソワ・ペロル氏をそのナティクシスの取締役および取締役会
会長としての職務からの辞任を承認し、指名委員会からの承認を受けて以下を決定した。
－ローラン・ミニョン氏を、その前任であるフランソワ・ペロル氏の残りの任期、すなわち2018事
業年度に係る財務書類を承認するために招集される2019年の株主総会の終了時までを務める後任
の取締役として選任すること。
－ローラン・ミニョン氏を、その取締役の任期中、すなわち2018年12月31日に終了する事業年度に
係る財務諸表を承認するために開催される2019年の株主総会の終了時まで、取締役会会長として
任命すること。
・ 2018年12月20日、取締役会は、以下を決定した。
－ニコール・エトシュゴワンベリー氏を、辞任したステファニー・ペ氏の残りの任期、すなわち
2019年12月31日に終了する事業年度に係る財務諸表を承認するために開催される2020年の株主総
会の終了時までを務める後任として選任した。
－クリストフ・ピノー氏を、辞任したアラン・ドニゾ氏の残りの任期、すなわち2018年12月31日に
終了する事業年度に係る財務諸表を承認するために開催される2019年の株主総会の終了時までを
務める後任として選任した。
・ 2019年２月12日、ナティクシスの取締役会は、2019年５月28日の株主総会にて、ダニエル・ド・
ボールペール氏を、同株主総会の終了時に任期を終えるフィリップ・スュウール氏の後任として任
命する決議を提出することを決定した。ダニエル・ド・ボールペール氏は現在、Caisse d'Epargne
Ile-de-Franceの運営および監査役会の会長を務めている。
2018年５月23日の共同株主総会にて開始された任期別指名手続に従って、現在の任期は以下のように満
了する。
2019 年株主総会 BPCE 、ローラン・ミニョン、ベルナール・デュピュイ、カトリーヌ・パリゼ、クリスト
フ・ピノー、アンリ・プログリオ、フィリップ・スュウール
2020 年株主総会 アラン・コンダミナ、ニコール・エトシュゴワンベリー、シルヴィ・ギャルスロン
2021 年株主総会 ニコラス・ドゥ・タヴェルノ
2022 年株主総会 ティエリ・カーン、アンヌ・ラルー、フランソワーズ・ルメール、ベルナール・オプ
ティ
指名委員会により提出された報告書を検討した後、ナティクシスの取締役会は例年どおり、特に 個人お
よび集団としての その構成員の知識、専門分野および経験の観点から、その構成員のバランスをとる最良
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の方法について議論した。取締役会は、その構成員の知識、専門分野および経験の範囲が十分広く、相補
的でバランスがとれているものとして、以下のとおり結論付けた。
・ 個人として、各取締役は取締役会および特別委員会の業務に有益に貢献できる。
・ 集団として、取締役会は、当行が適切に運営され、その事業戦略が効果的であることを確実にする
ために必要な、十分な情報に基づいた決断を行う能力および幅広い専門知識を有している。
また、取締役会は、取締役会内で遂行される職務に必要な資格を分析し、そのすべての構成員に必要な
知識、経験および専門分野を決定した。
指名委員会は、その2019年２月８日の会議にて、ナティクシスの取締役に適用される多様性の方針を承
認した。
ナティクシスは、バランスのとれた、高い技能および倫理性を有する構成員によりのみ取締役会が改善
されるという強い信念に基づいて、その取締役会がグループとして常に適切な決断を下せるようにするた
めに、ナティクシスの事業モデル、リスク選好および戦略を考慮しながら、多様性の方針の確立を望ん
だ。
かかる方針は、取締役会の構成に適用される規則再確認に加えて、取締役会の多様性（学歴、専門的な
経験、年齢、国籍および女性の割合を少なくとも40％にするという長期的な目標の観点から）を確実にす
るために使用する基準、ならびに取締役会の構成員の職務を遂行するために必要な資格（銀行部門および
金融部門における確実な理解、あらゆる種類のリスクに対する意識、戦略的なビジョン）を示す。
かかる方針は、新取締役が任命された際ならびに指名委員会および取締役会が、その取締役会の構成の
年次レビューを行う際に適用される。
これに応じて、取締役が選任される際、候補者の経験および技能ならびに彼らが同時に務めるその他の
役職に関する彼らの状況、アベイラビリティ、人格および利益相反の概要を説明する「適切かつ適当な」
報告書が、候補者の履歴書と共に、指名委員会の構成員に審査のために提出される。
取締役会は、その2019年２月12日の会議において、かかる方針を承認した。
ナティクシスの定款第９条によると、各取締役は任期中に少なくとも140株の当行株式を保有しなければ
ならない。さらに、AFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・コードの勧告および取締役会の構成員に関す
るコンプライアンス憲章 （下記「② 取締役会の役割および権限－B 取締役会構成員のコンプライアンス憲
章」を参照のこと。） の第３条によると、取締役は、取締役に就任して18ヶ月以内に、少なくとも1,000株
の当行株式を保有することを求められる。
フランス商法第L.225-19条に従い、70歳を超える取締役の数は在任の取締役の数の３分の１を超えては
ならない。2019年３月１日現在、70歳を超えるナティクシスの取締役は１名のみである。
② 取締役会の役割および権限
A 法定要件および取締役会の社内規定
取締役会の職務は法律および定款により定められている。
社内規定は、取締役会の運営に適用される規則を規定し、その構成員の権利および職務を定めること
で、法定要件を整える。これらの規則は、ナティクシスのウェブサイト（www.natixis.com）上ですべて閲
覧可能である。
取締役会は、取締役会の特別委員会の補佐を受け、
a) 当行の活動を統制する戦略を決定し、その実行を監督する。当行の目的の範囲内および法律または
定款により株主総会に付与される権限の範囲内で、取締役会は、当行の業績に影響を与える事象を
問題として取り上げ、その討議に基づいて当行を統制する。取締役会は、適当であると判断した場
合、統制および検証を行う。
b) 上級経営陣の運営方法の決定を行う。ただし、取締役会の少なくとも15日前に議案が提案されたと
き、および少なくとも３分の２の取締役またはその代理人が出席しているときにのみ、かかる議題
について検討することができる。なお、最高経営責任者は、信用金融機関の取締役会の議長を務め
ることができない。それでもなお、与えられた理由に基づいて、フランスの金融健全性監督・破綻
処理機構（Autorité de Contrôle Prudentiel et de Résolution（ACPR））はこれらの職務の集積
を認可することがある。
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当行の定款第15条に定義される条件に基づいて、取締役会は、取締役の中から、またはその他から
最高経営責任者の選任を行うことができる。また、最高経営責任者は、随時解任することができ
る。
最高経営責任者は、代理する権限の有無にかかわらず、その権限を自ら選んだ執行役員に委任する
ことができる。
取締役会は、最高経営責任者の提案に基づき、また、指名委員会との協議を行った上で、定款第16
条に定義される条件に従って、最高経営責任者を補佐する者として、最高経営責任者代理の肩書き
を付与される５名の個人を選任することができる。彼らは、第三者に対して、最高経営責任者と同
様の権限を有する。取締役会は、最高経営責任者の提案に基づいて、最高経営責任者代理を随時解
任することができる。
c) 経営幹部（フランス通貨金融法典第L.511-13条により定められる「dirigeants effectifs」）を選
任する。「経営幹部」の職務は、取締役会を有する株式会社において、最高経営責任者および最高
経営責任者代理またはかかる機関の事業を経営するために必要な権限を有する上級管理者により遂
行されなければならない （経営幹部の詳細は「(c) 上級経営陣」を参照のこと。） 。
d) すべての株主総会を招集し、議案の決定およびすべての決定の遂行について監督を行う。
e) 取締役会会長の提案に基づき、取締役会または取締役会会長により検討を提案された問題について
議論するため、自身の委員会を設置することができる。取締役会は、かかる委員会の構造および権
限を決定し、委員会は自身の責任の下で活動を行う。
ナティクシスの企業目的の観点ならびにフランス商法（第L.823-19条）およびフランス通貨金融法
典（第L.511-89条）の規定に従って、取締役会は、監査委員会、リスク委員会、報酬委員会および
指名委員会を設置しなければならない。
f) 当行の報酬方針の一般原則を採択かつ改正し、その実施を管理する。
取締役会は、取締役会会長、最高経営責任者および最高経営責任者代理の報酬の水準および条件
を、報酬委員会と協議の上で決定する。
取締役会は、ナティクシスの報酬方針が現行の規則（特に当行の規制対象スタッフに関する規則）
をどの程度遵守しているかについて意見を表明する。
取締役会は、株主総会により取締役に割り当てられた取締役報酬の分配に関する規則を設定する。
g) 経営幹部が、特に職務の分離および利益相反の防止の観点から、当行の効果的かつ堅実な経営を確
実にする監督メカニズムを適切に実施していることを検証する。
h) フランス財政金融法の新たな条項第L.511-55条に規定されるとおり、ガバナンスの枠組を検討し、
定期的にその有効性を評価し、不備に対しては改善のための是正措置が確実にとられるようにす
る。
i) ナティクシスがさらされているかまたはさらされ得るリスク（経済環境により生じるリスクを含
む。）につき、これをとること、管理、監視および軽減させることを統治する方針および戦略を定
期的に承認し、改定する。
j) 当行の親会社および連結子会社の財務書類について、その正確さおよび公正さを確保するための検
討および承認を行う。
取締役会は、経営報告書を作成し、フランス商法第L.255-37条に基づいて要求される報告を承認
し、翌年の予算案の検討を行う。
k) ナティクシスが公表および開示しようとする情報の品質および信頼性に加えて、公表および開示す
る過程を検証する。
l) 当行の最高リスク管理責任者の辞任／選任について知らされる。
最高リスク管理責任者は、取締役会による事前の同意なしにその職務を退くことができない。適用
ある場合、最高リスク管理責任者は、この点について取締役会に直接提起することができる。
m) 最高経営責任者または最高経営責任者代理が当行グループ外で新たな役職を引き受ける前に、意見
を表明しなければならない。
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法律および定款に従い、取締役会会長は取締役会を招集し議長を務め、その活動の計画および管理を行
う。取締役会会長は、株主総会の議長も務める。取締役会会長または最高経営責任者は、各取締役が業務
を行うのに必要なすべての書類および情報を提供しなければならない。
法律および定款による業務に加え、取締役会会長は、最高経営責任者の経営責任を配慮しつつ、最高経
営責任者を補助し、また最高経営責任者に専門的助言を行う。したがって、取締役会会長は、ナティクシ
スの戦略および組織に関連する議題のすべての会議に出席することができ、最高経営責任者の要請によ
り、当行グループの大手のパートナーとの関係において、その取引関係の促進のため、ナティクシスを代
表することができる。
また、取締役会会長は、かかる活動領域で行われる活動に参加することにより、株主との関係の品質を
維持されるよう取り計らう。
最後に、取締役会会長は、建設的な意思決定をもたらす議論の場を作ることにより、取締役会の運営が
円滑に進むよう取り計らう。取締役会会長は、取締役会が、その業務に義務付けられた時間を使っている
か確認する。
2017年２月９日に最新の改訂が行われたかかる社内規定の中で、特に留意すべき規定は以下のとおりで
ある。
・ 取締役会による事前の承認を必要とするのは以下の場合である。
－ナティクシスが現在行っていない新たな主要な事業を取り入れるためのナティクシスの活動の拡
大
－最高経営責任者および該当する場合は１人または複数の最高経営責任者代理の任命および解任
－当行グループの構造が変更される場合で、金額が100百万ユーロを超える、株式の取得もしくは買
い増し、および投資、投資の撤収またはナティクシスもしくはその主要な子会社による合弁企業
の設立
－ナティクシスが関連する資産の譲渡、会社の統合またはスピンオフ
・ 取締役会の構成員が「独立取締役」かどうかを判断するために使用される基準：
独立取締役は、自由な判断を下すことを難しくし、または経営陣、当行もしくは当行グループと利
益相反を起こしうるような、経営陣、当行または当行グループとの関係性を有しない取締役をい
う。
したがって、独立取締役は、以下に該当してはならない。
－過去５年間において、以下に該当するまたは該当していた者。
－ナティクシスの従業員または業務執行役員
－ナティクシスの連結会社の従業員、業務執行役員または取締役
－BPCEまたはBPCEの連結会社の従業員、業務執行役員または取締役
－ナティクシスが直接的もしくは間接的に取締役であるか、または取締役に指名されたナティクシ
スの従業員もしくは業務執行役員が過去５年間に取締役である会社の業務執行役員を務める者。
－顧客、仕入先、投資銀行員またはコーポレート銀行員のうち、以下に該当する者。
－ナティクシスまたは当行グループの主要な取引先である者
－ナティクシスまたは当行グループにその事業の大部分が由来する者
－ナティクシスまたは当行グループの執行役の近親者である者
－過去５年間にナティクシスの法定監査人を務めた者。
－12年超にわたりナティクシスの取締役を務めた者。独立取締役の地位は、取締役会の構成員が12
年間務めた際に喪失する。
－ナティクシスまたは当行グループから、現金もしくは株式による変動報酬または業績連動報酬を
受領した者。
各取締役の独立性については指名委員会（かかる委員会の構成および役割については下記に記載す
る。）が検討し、取締役会に対する報告書を作成する。
・ 社内規定に定められる取締役会運営手続
特に、社内規定は、親会社および連結会社の財務書類および経営者報告書（当行および当行グルー
プ）の作成にかかる決定を除き、電話会議または遠隔通信設備（少なくとも参加者の声を伝達し、
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進行を継続的にかつ同時にストリーミングすることが可能な技術的特長を持つものとする。）を通
して取締役会に出席する取締役は、定足数および多数決を考慮する際に出席とみなされることを規
定 している。
さらに、取締役会の業績の評価に関して、社内規定は、少なくとも年１回、取締役会の運営評価を
議案とすることを規定しており、かかる報告はナティクシスの年次報告書に記載されるものとする
（2018年の報告については、「④ 2018年における取締役会の業績の評価」を参照のこと。） 。
取締役会議事録は会社秘書役により作成され、ナティクシスの取締役に送付され、これらの取締役によ
り、各回の後続の会議にて承認される。
B 取締役会構成員のコンプライアンス憲章
当憲章の目的は、コーポレート・ガバナンス原則の効果的な適用およびナティクシスの取締役の最善な
実務を推進することである。
就任を承諾する前に、ナティクシスの各取締役は、法規制、定款、社内規定、当憲章およびその他の拘
束力のある条文等により自身に課せられる一般的または具体的な義務について熟知していることを保証し
なければならない。
ナティクシスの取締役は、当憲章に含まれるガイドラインを遵守することに同意している。
第１条：出席
すべての取締役は、職務の遂行に十分な時間を割き注意を向けなければならず、取締役会、構成員を務
める委員会および株主総会に定期的に出席しなければならない。したがって、取締役は、取締役としての
回数および責務の水準に関連して、執行役をも務める場合は特に、要請される際に出席できることを保証
しなければならない。
第２条：取締役の職務および企業利益
各取締役は、すべての株主を代表し、常時ナティクシスの企業利益のために努力するものとする。取締
役は、ナティクシスの価値を保護し向上させる役割を担うものとする。
第３条：株式保有および透明性
各取締役は少なくとも1,000株のナティクシスの株式を保有することが推奨される。各取締役は定款にお
いて規定される140株を６ヶ月間に取得し、その後12ヶ月間に保有株式を1,000株まで増加させる。
効力ある法律を遵守するため、各取締役が保有する株式は記名式でなければならない。
第４条：プロフェッショナリズムおよび効率性
取締役は、取締役会および特別委員会の同僚意識および業務の効率性に貢献する。取締役は、特に取締
役会の定期的査定の間、取締役会運営の改善に役立つと考えられる助言を行う。
取締役会のその他の構成員とともに、取締役は、指導および管理義務が効力ある法規制に従って行われ
るよう注意する。
取締役は、取締役会が採る方針が、公式に決定され、妥当な根拠を有し、取締役会議事録に記載される
ことを保証する。
第５条：守秘義務
取締役会および委員会の構成員ならびに取締役会および委員会に出席するすべての個人は、審議におい
て一般的な守秘義務を負う。
第６条：インサイダー取引の防止
内部情報
（フランス金融市場庁（Autorité des Marchés Financiers（AMF）の一般規制第621-１条の委任された
施行規則とあわせて）欧州議会および理事会の規則596/2014である市場濫用規則（MAR）に従って、次のよ
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うに規定される：「内部情報とは、未公表で、１もしくは複数の発行者または１もしくは複数の金融商品
に直接的または間接的に関連し、公表された場合、当該金融商品または関連するデリバティブ金融商品の
価 格に著しい影響を及ぼすとみられる性質を明確に持つすべての情報を指す。」
取締役会がナティクシスの内部情報を得た場合、取締役ならびに取締役会および委員会に出席するすべ
ての個人は、以下のことを行わないものとする。
・ インサイダー取引（「インサイダー取引」とは、(ⅰ)内部情報を所有する者が、自己もしくは第三
者のために、かかる内部情報に関連する金融商品を直接的または間接的に売買するために内部情報
を使用すること、また、(ⅱ)内部情報に基づく推奨および勧誘であると認識しているまたは認識す
べきである場合に、当該推奨および勧誘を使用することを指す。）を実行することまたは実行しよ
うと試みること。
・ 他者にインサイダー取引の実行の推奨および勧誘を行うこと。
・ 内部情報を非合法的に開示すること。
上記のことを回避する義務は、ナティクシスにより発行されたまたは発行される予定の株式およびすべ
ての投資証券ならびにこれらの証券から分離することができる権利（先売権等）および原資産がナティク
シスにより発行された権利または証券であるデリバティブに関連する。
かかる義務は、内部情報が、ナティクシスが権利を持つまたは持つ可能性がある上場企業の証券に関す
るものである場合にも適用される。
また、かかる規制は、取締役が取締役会における業務の上で内部情報を入手し得るすべての上場企業に
も通用する。
取締役は、それが近い関係を有する人物、特に以下の者がナティクシスの株式の取引を実行する際のリ
スクについて知らされる。
・ 配偶者または国内法令に従って配偶者と同等であるとみなされるパートナー
・ 国内法令において扶養児童とされる者
・ 該当する取引の実行日において、少なくとも１年間同居していた親類
・ 法人、トラストまたはパートナーシップ
－その経営責任が経営責任を果たす者またはその者に近い関係を有する者により果たされている。
－かかる者によって直接的または間接的に管理されている。
－かかる者の利益のために設立されている。
－その経済的利益が、かかる者の経済的利益と実質的に同等である。
このような行為がなされた場合は、行政上および刑事上処罰される。
パーマネント・インサイダー
MAR規則に従い、ナティクシスは、AMFに提供されるパーマネント・インサイダーのリストに取締役の名
前を記載している。パーマネント・インサイダーとは、発行体が所有する内部情報に、発行体におけるそ
の職務または地位の性質により継続的にアクセスが可能な個人または法人を指す。それぞれ取締役は、コ
ンプライアンス部門長からの受領通知付の書面にて、かかるリストに名前が記載されていることについて
通知を受ける。
かかるリストに記載されていない個人は、法規制の遵守を免れるわけではなく、インサイダーの立場に
なる可能性は否定されない。
ナティクシスの株式または債券およびその他の関連するデリバティブまたは金融商品の取引について、
取締役は、Natixis S.A.のコンプライアンス・マニュアルの規定を、厳密に遵守するものとする。
特に、取締役は、「ネガティブ・ウィンドウ」としても知られている休止期間中、いかなる取引も行わ
ないことに同意するものとする。かかる期間は、四半期、半期および年次業績の公表日の30暦日前から開
始され、これらの財務書類の公表日に終了する。
報告義務
各取締役は、MAR規則に規定される条項に従い、当行株式の取引を行った場合は、当該取引日から３営業
日以内にナティクシスおよびAMFに申告しなければならない。
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かかる報告義務は、MAR規則により定義される近い関係を有する人物にも適用される。
また、取締役は、毎年12月31日現在の保有株式数および実施されたすべての金融取引をナティクシスに
通知し、当行による当該情報の公開を可能にしなければならない。
また、ナティクシスは、フランス国内外のすべての当局（株式市場の規制当局等）に対する報告義務を
履行するために必要な情報（上場会社株式の取引に関するもの）を提供するよう、各取締役に要求するこ
とができる。
第７条：独立性および利益相反
取締役は、すべての状況において判断、決断および活動を行う際、その独立性を維持するために努力す
るものとする。取締役は、ナティクシスの企業利益（これを保護するのが取締役の権限である。）に沿わ
ないいかなる事象による影響も受けてはならない。
取締役は、ナティクシスまたは取締役が管理する会社の利益と相反する活動を行わないものとする。特
に、取締役または監査人が直接的または間接的に関与する取引または取引関係が計画されている場合（取
締役が、パートナー銀行もしくは仕入先の取引銀行、またはナティクシスの当該取引における競合会社の
パートナー銀行もしくは取引銀行の会員である場合、または、取締役もしくは独立取締役が、ナティクシ
スと新たな取引関係を構築しようとしている事業体に所属している場合等）、当該取締役または監査人
は、かかる計画を知ったら直ちに取締役会会長（またはナティクシスの会社秘書役）に通知しなければな
らず、また取締役会会長に対してどのような立場で当該取締役が直接的または間接的に利害関係を持つの
か通知しなければならない。
当該取引または取引関係が取締役会に提出された場合、当該取締役または監査人は、当該計画について
議論される取締役会および委員会のいかなる部分にも出席してはならない。よって、当該取締役または監
査人は、取締役会における議論、当該計画への投票に参加せず、議事録の当該計画に関する部分はかかる
取締役には提出されない。
第８条：情報／研修
すべての取締役は、取締役会および特別委員会の議案に関して役立つ活動を行うために必要な情報を知
り、それを適切な期間内に取締役会会長および／または所属する特別委員会の会長に対し要求しなければ
ならない。
さらに、すべての取締役は、必要な場合、当行が提供する研修モジュールに参加し、研修を受けなけれ
ばならない （「⑤ 取締役会構成員の研修プログラム」を参照のこと。） 。
第９条：憲章の適用
ナティクシスの取締役が、自己都合またはナティクシスの社内規定に関連するその他の理由で、当憲章
を遵守して業務を行うことができる立場ではなくなった場合、当該取締役は取締役会会長に通知し、状況
を修正するための方法を検討しなければならない。かかる方法が見つからない場合、業務の遂行に関し
て、個人的に影響を受けるものとする。
ナティクシスの最高コンプライアンス責任者は、行動規範についての各取締役からの質問に回答するも
のとする。
C 関連当事者契約に関する社内憲章
2013年２月17日のナティクシスの取締役会において、AMF勧告No.2012-05に従い、「関連当事者契約」に
関する社内憲章が策定された。これは2014年12月17日に改訂され、2014年７月31日の指令No.2014-863によ
る変更も含まれた。
かかる憲章は、フランス商法第L.225-38条の規定に従って「関連当事者契約」を設定する基準を定義す
る。
特に、法定監査人の特別報告書を踏まえ、取締役会の通知から株主総会による承認までの手続を定め
る。
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現行の規制およびフランス商法第L.225-42-１条に従い、取締役会は、2018事業年度において、ナティク
シスがフランソワ・リアイ氏に対し、以下の条件に従って諸手当を提供することを承認した。
・ 業績状況および基準に基づいた最高経営責任者に対する退職金ならびにその支払いの上限に関連す
る取り決め。
最高経営責任者は、重大な過失もしくは故意による不正行為が発生した際、または、自らの意思で
当行を離れ他の職務に就く場合もしくはGroupe BPCE内の他の職務へ異動する場合につき、退職金を
受領しない。
・ 同氏の最高経営責任者としての任期が終了する場合の競業避止契約。当該競業避止契約は、６ヶ月
の期間に制限されており、同氏の役員としての職務が終了した日付に有効である固定報酬の６ヶ月
分に相当する支払いが含まれる。退職金および競業避止手当の合計金額は、同氏の退職金に関連す
る誓約に定義されるとおり、24ヶ月分の標準報酬で設定された上限を超えてならない点について留
意すべきである。
ナティクシスの取締役会は、同会議において、フランソワ・リアイ氏がさらに以下を受領することを決
定した。
・ すべてのスタッフと同様、強制加入年金制度の適用を受けること。BPCEが実施した「第82条」の生
命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に関し、当該契約の保険料は、フランソワ・リア
イ氏によって支払われる。
・ 健康および個人保護填補に関して、ナティクシスの従業員と同様の個人保護保険および医療保険の
支払保護。
これらの付託は、2018年５月23日の株主総会にて承認された。
さらに、取締役会は、その2018年９月12日の会議にて、ナティクシスの専門金融サービス部門における
その保証および金融保証、リース、ファクタリング、消費者金融ならびに証券管理業務の事業をBPCEに売
却することに関連する交渉契約の締結を承認した。
取締役会は、その2019年２月12日の会議において、「プロジェクト・スミス」、すなわち、ナティクシ
スのその専門金融サービス部門の保証および金融保証（CEGC）、リース（Natixis Lease）、ファクタリン
グ（Natixis Factor）、消費者金融（Natixis Financement）ならびに証券預かり／口座管理
（EuroTitres）の事業のBPCEへの売却案に関する条件を検討した。また、取締役会は、ナティクシスが保
有するCEGC、Natixis Lease、Natixis FactorおよびNatixis Financementのすべての株式をナティクシス
からBPCEへ売却するための契約書草案（「売却契約」)ならびにナティクシスからBPCEへのEuroTitresのの
れんの売却に関する契約（「EuroTitres契約」）の検討も行った。かかる検討の後、取締役会は、ナティ
クシスが売却契約およびEuroTitres契約（それらの付属書類を含む。）を締結することを承認した。
取締役会は、プロジェクト・スミスならびに売却契約の締結およびEuroTitres契約の締結（売却金額は
総額2.7十億ユーロとなる。）が、当該プロジェクトの当行に対する戦略的利点およびその正当な価格を考
慮すると、ナティクシスの利益になると考えている。プロジェクト・スミスは、ナティクシスの戦略的成
長能力を改善し、2020年のCET１比率の目標である11％を予定より早く達成することを可能にした。また、
当該プロジェクトは、当行がその特徴的で高付加価値の専門知識を強化すると同時に、少額な資本および
リスク費用の低いそのアセット・ライト・モデルの実施を促進できるよう、当行により戦略的な柔軟性を
与える。
取締役会はさらに、その2019年２月12日の会議において、過去事業年度中に取締役会によって承認を受
け、2018事業年度においても引続き影響を及ぼす、すべての関連当事者契約を検証した。
その当初承認時に適用された基準に基づき、取締役会はこれらすべての契約の承認を支持した。
フランス商法第L.225-37-4 2°条は、経営報告書に、最高経営責任者、取締役の１人または会社の議決
権の10％超を保有する株主の１人を第一当事者とし、第一当事者が資本の半分超を直接的または間接的に
保有する別の会社を第二当事者とし、直接または仲介を通じて締結された契約について記載することを義
務付けているが、2018事業年度にかかる基準を満たした契約はない。
③ 2018年における取締役会の業績
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取締役会は、2018年に合計11回開催された。１年を通じた出席率は、94％（2017年は95％）であった。
会議の準備に当たり検証および分析を行うため、取締役会開催前の合理的な期間内に、DiliTrustの電子
プラットフォームを通じて、各取締役宛に議案の項目が記載されたデジタル・ファイルが送付される。
最高経営責任者は、自身の報酬が議論される会議を除き、すべての取締役会に出席したため、取締役
は、重要な問題に関する最高経営責任者の意見を聞くことができ、関連すると考えられる質問をすること
ができた。
取締役会の議題に関する追加の情報を提供するため、最高財務および戦略責任者（2018年８月６日以
降、最高財務責任者に取って代わられた。）、会社秘書役に加え、要請があった場合には１人もしくは複
数の事業分野担当部長が招集された。また、中央労使協議会の代表者も取締役会に出席した。
2018年に取締役会が取り組んだ主な議題は以下のとおりであった。
ナティクシスの財務、 ・ 四半期および半期の財務書類の検討および年次財務書類（親会社および連結の）の承認
キャッシュ・ポジション ・ 2018年度予算のアップデートおよび2019年度予算の検討／承認
およびそのコミットメン ・ 経済的検討およびベンチマークの検討／ビジネス市場の検討／ 株式の残存期間
ト ・ プレスリリースの検討および承認
・ コーポレート・ガバナンス・レポートおよび2017年の当行の資本金を増加させるための権
限の使用に関する報告書を含む取締役会の経営報告書の 承認
・ 監査委員会の作業に対するフィードバック
内部 統制 ・ リスク委員会および米国リスク委員会の作業に対するフィードバック
リスク管理 ・ 内部統制の実施の条件ならびにリスクの測定および監視に関する報告書
コンプライアンス ・ リスク選好報告書およびリスク選好枠組における指標の更新
・ 2014年11月３日付省令により義務付けられている枠組の監督：内部統制ガバナンスシステ
ムの監督、リスクの種類ごとの累計限度の監視、コンプライアンス・リスクの監視
・ 流動性管理（流動性リスク許容度、緊急対策）
・ ALM基準の承認
・ 顧客に提供される商品およびサービスの価格がナティクシスのリスク戦略に沿っているか
どうかの検討
・ アジアにおける株式デリバティブの状況の更新
・ 内部統制業務および結果に関する報告書
・ 顧客苦情処理メカニズムの承認
・ 上級経営陣報告書の総括（ボルカー・ルール）およびボルカー部門マニュアルの更新
・ 規制手続のフォロー
コーポレート・ ・ 指名委員会の作業に対するフィードバック
・ コーポレート・ガバナンスに関する取締役会の報告書の承認
ガバナンス
・ 新最高経営責任者の指名
・ 取締役４名の再任
・ 新取締役４名の選任
・ 取締役会の新会長の指名
・ 特別委員会の構成
・ 独立取締役の状況のレビュー
・ 取締役会の業務の要約評価の検討
・ 株主総会および参加権付有価証券の保有者の年時総会の招集
・ 過去の事業年度において承認された関連当事者契約および保証の見直し
・ 規制上の保証および契約の締結の承認
・ 株主からの文書による質問に対する回答
報酬 ・ 報酬委員会の作業に対するフィードバック
・ 2017事業年度および2018事業年度の取締役会会長の固定報酬
・ 2017事業年度の最高経営責任者の変動報酬の決定、2018事業年度の最高経営責任者の固定
報酬の設定および2018事業年度の最高経営責任者の変動報酬を決定する基準の設定
・ CRD４に基づく規制対象人員に対する報酬に関する2017年年次報告書の承認
・ 2018年長期奨励制度の一環としてのパフォーマンス・シェアの割当
・ 繰延変動報酬の一環としての株式の無償割当
・ 規制対象人員間の報酬に関するリスクおよびコンプライアンスの目標の見直し（2017年の
概要および2018年の目標）
・ 規制対象人員の業績状況の承認ならびに従業員確保および業績制度の更新
・ 規制対象人員に対する報酬
・ CRD４に基づく規制対象人員のBPCE Inspection Généraleによる年次レビューに関する報
告
金融取引および戦略 ・ 2018年Mauve貯蓄制度のメンバーのために留保された資本増強 分に関する情報
・ 流動性契約の更新
・ 2016年２月における株式の無償割当に続く増資に関する情報
・ 戦略的プロジェクトの見直し
・ フランス労働法第L.2323-10条に従った戦略的方向付けに関する協議の一環としての中央
労使協議会（CCE）の意見
・ 海外における事業および駐在員事務所の開設（開始）／閉鎖（終了）
・ ナティクシスの子会社からナティクシスへのすべての資産および負債（TUP）の譲渡
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その他の議題 ・ 2019事業年度のための 社債およびワラントの発行承認の更改
・ ニューヨーク連邦準備銀行からの借入に関するナティクシスの承認のアップデート・
ESR方針および主要なESR活動の見直し
・ フランス労働法第L.2323-７-１条に規定される戦略ガイドラインに関する処理の実施
・ ブレグジットに関するアップデート
ナティクシスの取締役会は、2019年２月12日付役会において、AFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・
コードの勧告に従い、汚職および利益誘導の検知ならびに防止システムについて検証を行った。
④ 2018年における取締役会の業績の評価
上場企業の適格なガバナンスに関してAFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・コードに規定される勧告
に基づき、ナティクシスは、過年度と同様に、取締役会および特別委員会の業績の評価を2018年度に行っ
た。
ナティクシスは、３年ごと（2010年、2013年、2016年）にその取締役会および委員会の業務を評価する
ために、外部企業のサービスを利用している。
2018 年に関して、ナティクシスは、取締役会およびその特別委員会の構造、運営および構成ならびにそ
れらの全体的な業績を評価するための内部評価を実施した。これに加えて、当年度の評価は、ほとんどの
場合に取締役会が扱うテーマ、すなわち業績および投資家向け広報活動、戦略の定義および監視、外部成
長プロジェクトならびにリスク管理および内部統制に重点を置いた。
取締役会の各構成員は、個人面談において詳細なアンケートに回答した。取締役会の各構成員は、次の
基準、すなわち取締役会への関与、出席、時間厳守および準備の適切性に従って取締役の個人での貢献度
を評価するよう依頼された。
労使協議会の代表者も2018年に実施された取締役会の評価に参加した。
これらの面談の結果は、2019年２月12日に開催された取締役会の会議で提示された。
かかる報告書は、取締役が取締役会に対して非常に肯定的な見方をしていることを示している。取締役
は、当該取締役会が、積極的に関与する意識の高い建設的な取締役を有する質の高い取締役会であると考
えている。取締役は、取締役会の業績が非常に満足のいくものであったと全員一致で考えている。
取締役の31％が、前回の評価以降、取締役会およびその特別委員会の運営方法が改善したと考えてお
り、また、その他の取締役は、取締役会および委員会がすでに非常にうまく運営されていたため、変化が
なかったと考えている。
取締役の85％が、取締役会およびその各特別委員会の構成が完全に適切で、異なる観点の表現が可能で
ある考えている。また、取締役は、取締役会および委員会が取り上げる議題が、関連するあらゆる課題を
網羅していると考えている。
取締役は、委員会で検討された事項および提示された資料に関し、それらが完全で、関連性を有し、簡
潔で、また有益なものであり、取り上げられた議題を十分に理解することを可能にすると考えている。
取締役は、取締役会および特別委員会の質問およびさらなる情報の要求が、十分に対応されたと考えて
いる。
取締役は、取締役の権利、職務、役割および責任に加えて、利益相反の特定方法およびその管理方法を
明確に理解していると言えることについて全会一致である。
取締役会および委員会の運用をさらに改善する方法について、国際的な経験を有する構成員を選任する
等のいくつか提案が取締役により行われた。
一部の取締役は、監査委員会およびリスク委員会の場合のように、取締役会の配布資料に、最も注目す
べきポイントを強調した要約を含めることができるのではないかと考えている。
取締役は、取締役会により検討された様々な議題（業績および投資家向け広報活動、戦略の定義および
監視、外部成長プロジェクトならびにリスク管理および内部統制）が十分に対処されたと考えている。
一部の取締役は、外部成長プロジェクトについて、戦略計画にて設定される目標、各事業分野の外部成
長方針、および／またはナティクシスが運営する環境に関して、より関連付けて道筋を通すことができた
と考えている。
最後に、リスク選好は、オフサイトの取締役会において十分にレビューされることが有益である。
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2017 年に実施された取締役会および特別委員会の評価が行われた後、以下を含む是正措置が2018年に制
定された。
・ 2018年５月23日の株主総会において取締役の任期を均等にずらすプロセスが導入された。
・ 取締役会が運用される方法について、進行中のプロジェクトに関するアップデートが、現在各取締
役会の議題に予定されている。
・ 2018年12月６日および７日に、米国リスク委員会の会議がニューヨークにて開催され、当該会議は
毎年繰り返される予定である。
・ 資本市場活動および金融市場活動に関する研修が取締役に対して提供された。
⑤ 取締役会構成員の研修プログラム
2018 年、ナティクシスは、2016年に開始された取締役会構成員に対する研修プログラムを更新した。そ
の結果としての研修プログラムは、現在BPCEの監査役会の構成員に対する研修プログラムと一致してい
る。
かかるプログラムは、３つの分野に分けられている。
・ 新取締役およびその他の参加希望者に対する「基礎」に関する研修プログラム。かかる研修は、取
締役会で議論される課題に関する有益な理解を取締役へ提供する４つのモジュールから構成されて
いる。研修は、新取締役の就任から６ヶ月以内に内部および外部の講師により提供される。
・ 取締役が、取締役会で議論される技術的または複雑な事項につき、それを適切に理解、監視および
確認するために必要な専門知識を身に付けることができるよう構成されている、技術的または複雑
な課題に関する「専門知識」の研修プログラム。かかるプログラムは、年間を通して分散されたモ
ジュールに組み込まれており、会計および財務に関する事項、リスク管理、取締役の責任（民事、
刑事および規制）、コンプライアンス原則および内部統制を含む様々な課題を取り上げる。
・ 必要に応じて必要なときに、取締役がその職務を遂行する上で必要な知識および技術を得られるよ
う構成された研修プログラム。かかる研修は、事業分野またはその他現在挙がっているトピックに
関連する課題、経済、会計、規制、コンプライアンス、法律およびその他の課題に関連する記録に
関し、より深く検討する形式をとっている。
2018 年に、６回のセッションが開かれた。2018年度の研修は、BPCEの監査役会の構成員に対し開かれ
た。さらに、取締役はBPCEが開催した監査役会の構成員のための研修にも出席するよう促された。
当年度にナティクシスが提供した研修セッションは、以下のトピックを取り上げた。
・ コンプライアンスの主要な原則および規制における現在の傾向
・ リスク選好枠組
・ 取締役の責任（民事、刑事および規制上）
・ 資本市場活動および金融市場活動：規則、運用、統制
・ 報酬メカニズム
・ 格付手法および内部モデル
(b) 特別委員会：取締役会の派生
フランス通貨金融法典に従い、ナティクシスの取締役会は、その審査過程の補佐およびその審議の一部の
準備のために、５つの特別委員会、すなわち、監査委員会、リスク委員会、報酬委員会、指名委員会および
戦略委員会を設置している。各委員会は、独立取締役が議長を務めている。
① 監査委員会
A 組織
2018 年、監査委員会は５名の委員により構成された。2019年３月１日現在、その構成員は以下のとおり
であった。
カトリーヌ・パリゼ 議長
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カトリーヌ・ハルバーシュタットによって代表さ
れるBPCE （2018年１月１日までマルグリット・ベ 委員
ラール・アンドリューが就任していた。）
シルヴィ・ギャルスロン 委員
フランソワーズ・ルメール 委員
ベルナール・オプティ 委員
５名の構成員のうち、２名が独立取締役である（カトリーヌ・パリゼ氏およびベルナール・オプティ
氏）。
当期を通して、カトリーヌ・パリゼ氏が監査委員会の議長を務めた。
AFEP ／Medefコーポレート・ガバナンス・コードの勧告にもかかわらず、監査委員会の３分の２の委員は
独立取締役ではない。これは、当行の大株主とは異なる構成員が代表を務めるためである（Caisses
▼ ' Epargne およびBanques Populairesの銀行からの構成員ならびにBPCEの代表者）。その代わり、監査委員
会の議長は、常に独立取締役が務めている。さらに、監査委員会の所見および提案は、議長を含む出席委
員の過半数が賛成した場合に採用される。
監査委員会の議長および構成員は、その専門的な役職を通じて得た豊富な会計および財務の専門知識を
持つ。カトリーヌ・パリゼ氏は、監査において35年に及ぶキャリアを持つ。カトリーヌ・ハルバーシュ
タット氏は、数年間Banque Populaire du Massif Centralの最高経営責任者を務め、リテール・バンキン
グおよびコーポレート・ファイナンスの深い見識を持つ。シルヴィ・ギャルスロン氏は、CASDEN Banque
Populaireの最高経営責任者であり、財務上の幅広い経験を持つ。フランソワーズ・ルメール氏は、会計業
務、財務および会計監査に関する幅広い知識を持つ。ベルナール・オプティ氏は、金融市場の専門家であ
り、複雑な金融商品および代替投資会社において幅広い経験を持つ。
2018 年および2019年１月１日以降、監査委員会における変更は以下のとおりである。
取締役 地位 変更日 後任
マルグリット・ベラール・ BPCE の構成員、常 2018 年１月１日 カトリーヌ・ハルバーシュタット
アンドリュー 任代表者
B 役割および権限
ナティクシスの監査委員会は、その権限および業務手順を定める社内規定を有しており、その最新版は
2017年２月９日に取締役会により承認されている。
ナティクシスの取締役会の権限の下、監査委員会の主要な職務は以下のとおりである。
・ ナティクシスが公表した情報の明確さの確認、ナティクシスの個別および連結財務諸表の作成に採
用された会計方法の妥当性の評価、財務情報の作成過程（財務書類、経営報告書の作成等）の監督
およびかかる情報の完全性を保証するための提言
・ ナティクシスの予算案および重要なオフバランスシートのコミットメントに加えて、四半期、半期
および年次の連結財務諸表および年次の個別財務諸表の法定監査の監督（これらは、ナティクシス
の取締役会に提示できるよう十分な時間の余裕をもって行われる。）ならびに半期および年次の経
営報告書の監督
・ 会計および財務情報の作成および処理の手順に関連する内部統制およびリスク管理システムの有効
性の監督
・ 独立性の義務を負う監査人が、その義務を遵守することを確実にすること。したがって、当該委員
会は、以下のことを行わなければならない。
－ナティクシスが支払う金額またはそれらの金額が会社およびネットワークの純売上高に占める割
合が本質的に、監査人の独立性を損なわないことを確保する。
－監査人が提供しうる業務に適用される規則の設定および財務書類の証明以外の業務の承認の管理
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・ 監査人の職務の遂行の監督
・ ナティクシスの取締役会への監査人または監査法人の選任に関する 推薦の 提出
・ 監査人の業務計画、当該監査人が行った監査および勧告の成果、ならびにそれについてなされた
フォローアップ措置についての審査
・ ナティクシスまたはその子会社１社以上と、Groupe BPCEを構成する全部または一部の事業体との間
における商取引関係に関して毎年提出される報告書につき所見を述べる。
・ 当該委員会の職務の遂行に関する取締役会への定期的な報告。財務書類の証明の結果に基づく、か
かる業務が財務書類の完全性にどのように貢献したか、また、かかる一連の作業においてそれが果
たした役割に関する報告も行う。直面した困難については、遅滞なく報告する。
当行の最高経営責任者は、監査委員会に対して当該委員会の業務に必要な書類および情報を提供する。
以下の一覧はすべてを網羅するものではない。
・ 当行が定期的に作成する単体および連結の財務関連書類、会計資料ならびに規制文書
・ 当行の法定監査人が作成する概括報告書
・ 当行に関する監査報告書
・ 当行内で適用される会計方針および会計処理法
・ 主要子会社の取締役会または（場合により）監査委員会に提供された連結予算および関連書類
監査委員会は、取締役会に対して、監査（特に当行およびその子会社の財務書類に関する監査）を行う
旨の提案をすることができる。
当該委員会は、それが適切と判断した場合、その付託された権限に該当する事項を説明するために外部
の専門家またはコンサルタントの技能を求めることができる。
監査委員会は、少なくとも四半期に１回は会合を開くものとする。監査委員会の会合の議事録は、取締
役会秘書役により作成される。これらの議事録は、監査委員会の委員で共有され、次回の会合の際に承認
される。取締役会は、十分な情報に基づいた決断を下せるよう、監査委員会の業務について情報提供を受
ける。
C 2018 年における監査委員会の業務
監査委員会は、2018事業年度に５回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で88％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
検討および分析のために提出された各事項について、監査委員会は、関連するナティクシスの社員から
話を聞き、また、かかる事項の報告について熟知する機会があった。
監査委員会は、ナティクシスの親会社および連結会社の年次、半期および四半期の財務書類の法定監査
ならびにその予算案の監督を、それらがナティクシスの取締役会に提出される前に行った。
議題によっては、いくつかの監査委員会の会議は、ナティクシスの最高財務および戦略責任者（2018年
８月６日から最高財務責任者の後任となった。）、最高リスク管理責任者、会計および比率担当部長、ナ
ティクシスの内部監査担当部長ならびにBPCEの一般的調査部門および／または会社秘書役の立会いの下そ
の会合が開かれた。
監査委員会が財務書類を監査できるように、財務部門の報告書、年次財務書類ならびに半期および四半
期財務書類の審査に関する法定監査人のコメントのコピーが監査委員会へ送付される。
2018 年において、監査委員会の業務は特に以下のものに重点を置いた。
財政状態 ・四半期、半期および年間の親会社および連結会社の財務書類の検討
・2019年の予算の検討
・法定監査人の選任
・ナティクシスの投資運用会社およびDNCAの米国の関係会社との分担契約の結
果の監査
その他 ・IFRS第16号および第17号を実行するための計画の進展
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・法定監査人の2018年監査計画、監査に割り当てられた予算および完了され
た／現在進行中の監査に対するフォローアップ
・法定監査人サービスの完了について、監査委員会のリーダーからの事前承認
に関する情報
・法定監査人による2018年報告書の提示
・2018年の法定監査人の報酬のフォローアップ（証明およびその他の業務）
② リスク委員会
A 組織
2018 年、リスク委員会は５名により構成された。2019年３月１日現在、その構成員は以下のとおりであ
る。
ベルナール・オプティ 議長
カトリーヌ・ハルバーシュタット （2018年１月１
日までマルグリット・ベラール・アンドリューが 委員
就任していた。）
ニコール・エトシュゴワンベリー （2018年11月12
委員
日までステファニー・ペが就任していた。）
カトリーヌ・パリゼ 委員
クリストフ・ピノー （2018年12月20日までアラ
委員
ン・ドニゾが就任していた。）
５名中２名（カトリーヌ・パリゼ氏およびベルナール・オプティ氏）が独立取締役である。なお、リス
ク委員会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合に採用される。
リスク委員会の議長および委員は、その専門的な役職を通じて広範な専門知識を得た結果、ナティクシ
スのリスク管理および内部統制について深い理解を有している。
2018 年および2019年１月１日以降、リスク委員会における変更は以下のとおりである。
取締役 地位 変更日 後任
マルグリット・ベラール・ BPCE の構成員、常 2018 年１月１日 カトリーヌ・ハルバーシュタット
アンドリュー 任代表者
アラン・ドニゾ 委員 2018 年12月20日 クリストフ・ピノー
ステファニー・ペ 委員 2018 年12月20日 ニコール・エトシュゴワンベリー
2018 事業年度中、米国規則およびドッド・フランク法に従って、米国リスク委員会は４回会議を開い
た。2018年12月６日および７日、米国リスク委員が現地チームと緊密に連絡が取れるように、米国リスク
委員会はニューヨークで開かれた。米国リスク委員会はリスク委員会と同じ構成である。同委員会は、
「共同米国業務」に関連するリスク管理を監督する任務を負う。
B 役割および権限
ナティクシスのリスク委員会は、その権限および業務手順を定める社内規定を有しており、かかる規定
の最新版は2017年11月７日に取締役会により承認された。
ナティクシスの取締役会の権限の下、リスク委員会の主要な職務は以下のとおりである。
・ 現在および将来における当行の全体的な戦略およびリスク選好についての取締役会への助言
・ 経営幹部およびリスク管理部門の部長によるかかる戦略の実施に関する、取締役会の検査の支援
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有価証券報告書
・ 規則の遵守ならびにリスクの監視および統制を確保するためにナティクシスが設けた手順に関して
所見を述べること。このために、ナティクシスは、ナティクシスのリスク委員会およびその子会社
の リスク委員会からの報告ならびに当行の最高経営責任者の指令により作成された、特にオペレー
ショナル・リスク、市場リスクまたは取引相手方リスクのリスクに関する報告を受領する。
・ 内部統制およびリスク管理システムの有効性の監視
・ 特に、当行が効果的および慎重に管理の下にあることを確保する職務の分離および利益相反の防止
について、取締役会がガイドラインを決定し、経営幹部が適切に監督体制を実施していることを確
認する上での支援
・ 付託された権限に従って、顧客に提供される商品の価格およびサービスがナティクシスのリスク戦
略に適合しているかの検討。これらの価格がリスクを正しく反映していない場合、リスク委員会
は、かかる状態を修正する行動計画を取締役会に提出する。
・ 報酬委員会の責任について、その権限を侵害することなく、ナティクシスの報酬方針および慣行に
より規定されたインセンティブが、ナティクシスがさらされているリスク、その資本、その流動性
および可能性ならびに期待される利益の計画に関しての状況と適合しているかの検討
・ 前述のガバナンスの体制についての検討、その有効性の評価、また、不足な点があった場合にその
是正措置の実施の確保を取締役会が行う際の支援
・ 経済環境から生じるリスクを含め、ナティクシスがさらされているまたはさらされる可能性がある
リスクを取ること、管理すること、監視することおよび低減することを監督する戦略および方針の
定期的な審査。このために、少なくとも年に一度、リスク委員会は、ナティクシスのリスク選好を
定義し監視するために使用される書類すなわちリスク選好報告書およびリスク選好枠組を分析す
る。リスク委員会は、２回の年次レビューの間で起こる、業界別制限の変更を含むすべての制限変
更を研究する。
・ 銀行部門の事業、支払サービスおよび投資サービスの内部統制に関する2014年11月３日付フランス
省令第253条に従って、コンプライアンス・リスクの監視に関連する事項を少なくとも年に一度審査
すること
・ ナティクシスの内部監査部門長の任命および解任につき当該委員会の所見を述べること
・ 内部監査部門ならびに規制当局および監督当局（特に、フランスの金融健全性監督・破綻処理機構
（Autorit é de Contr ô le Prudentiel et de R é solution （ACPR））により実施された任務の結果が
フォローアップされるよう取り計らうこと。この目的のために、ナティクシスおよびその子会社に
関するすべての報告書を規制当局および監督当局（特にACPR）から受領するリスク委員会へ、内部
監査部門が作成したナティクシスおよびその子会社に関する報告書の要約が提出される。
・ ナティクシスの年間内部監査計画（子会社における監査を含む。）への取り組み。当該計画は、少
なくとも承認の１週間前までにリスク委員会に提出される。
議長の提案に基づき、リスク委員会は、当該委員会が適切だとみなした場合、また、取締役会会長と協
議の上で、その委員会の会議に、リスク委員会が扱う問題に光明を投じることができるナティクシスのマ
ネージャー（主要な子会社のマネージャーまたはそのリスク委員会の議長を含む。）を招くことができ
る。また、リスク委員会は、最高財務責任者、最高リスク管理責任者、会社秘書役、ナティクシスの内部
監査部門長、BPCEの一般的調査部門およびナティクシスの法定監査人も招くことができる。最高リスク管
理責任者、最高コンプライアンス責任者およびナティクシスの内部監査部門長は、リスク委員会へ常時直
接アクセスできる。
C 2018 年におけるリスク委員会の業務
リスク委員会は、2018年度に７回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で87％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
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2018 年において、リスク委員会の業務は特に以下のものに重点を置いた。
リスク管理 ・月次連結リスク管理のダッシュボードのレビュー（信用リスク、市場リス
ク、流動性リスク、オペレーショナル・リスクおよび保険リスクの通常アッ
プデート）
・2014年11月３日付フランス省令の規定およびリスク選好枠組（RAF）指標の検
討
・ECBの市場および信用TRIM（内部モデルの対象を絞ったレビュー）に関する
フォローアップ
・リスク選好枠組および限度の更新
・リスク選好枠組の調整
・リスク・モデル・ガバナンスの検討
・レバレッジ融資事業のリスクに関するフォローアップ
・内部ストレス・テストに関するフォローアップ
・2018年の内部ストレス・テストの最終結果および2019年の内部ストレス・テ
ストの進捗状況の提示
・ICAAP（自己資本充実度評価プロセス）に関するフォローアップ
・全体的な金利リスクの測定－IRRBB（銀行勘定の金利リスク）に関するフォ
ローアップ
・流動性フォローアップ：特に流動性ポジションおよびリスク軽減要因に係る
代替シナリオを考慮した、緊急時計画の年次分析／ALM基準の検討
・内部統制枠組および実施されている手続の有効性の評価（リスクの観点）
・リスク方針の主な変更点の要約
・FRTB計画
・バーゼル３のフォローアップ
・VaRの限度および警戒閾値ならびにRAFの一部に定義されたオペレーショナ
ル・リスク指標の検討
・顧客に提供された商品およびサービスの価格がナティクシスのリスク戦略に
沿っているかどうかの検討
・アジアにおける株式デリバティブに関するフォローアップ
・マクロ経済および地理的環境に関連する現在または将来のリスクに関する
フォローアップ
・リスク部門の再編
内部統制 ・事業年度中に行われたナティクシスの内部監査およびBPCEの一般的調査部門
が行う業務の見直し
・ナティクシスの内部監査およびBPCEの一般的調査部門による提言の実施の監
督
・内部統制報告書の提示（旧CRBF-97-02）
・ナティクシスの2018年内部監査憲章の更新の検討
・2018年の監査計画案の提示
・ナティクシスの内部監査部門の予算の提示
コンプライアンス ・コンプライアンス・リスク／コンプライアンスの管理活動および成果の監視
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・一般データ保護規則（GDPR）
・サイバー・セキュリティに関するフォローアップ
・コンプライアンス部門の憲章の更新
・内部統制枠組および実施されている手続の有効性の評価（コンプライアンス
の観点）
・第２次金融商品市場指令の苦情処理手続の検討
・事業継続のメカニズムの検討
その他 ・最新情報の提示
・報酬方針がリスクに適合していることの確認
・AMFからナティクシスへのフォローアップ・レターおよびそれらへのナティク
シスの回答の提示
2018 事業年度において、米国リスク委員会は以下に取り組んだ。
・ リスク管理および管理システムを正式に定めた書類の検討ならびに毎年の承認：委員会の憲章の検
討、全社的リスク管理の更新、リスク選好枠組の定義、コンプライアンス・リスク軽減システム
・ 米国の最高リスク管理責任者の2018年の優先事項の検討および監視
・ 緊急財務計画または米国の破綻処理計画などの重大な危機的状況の中ですべきことを定めた枠組の
審査および承認
・ 事業の変更およびコンプライアンス・リスクを含む米国プラットフォームのリスクについての定期
的な検討
・ プラットフォームの規制環境の定期的な検討、現地監督者による監視、およびそれに関する活動計
画
・ 貸付検討の業務結果の定期的な監視、信用リスクに設けられた定期的な制御機能
・ 流動性リスク、オペレーショナル・リスクまたは行動規範などの特定のリスク軽減システムの分析
③ 報酬委員会
A 組織
2018 年、報酬委員会は５名により構成された。
2019 年３月１日、その構成員は以下のとおりである。
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ 議長
アラン・コンダミナ 委員
クリストフ・ピノー （2018年12月20日までアラ
委員
ン・ドニゾが就任していた。）
アンヌ・ラルー 委員
アンリ・プログリオ 委員
2018 年11月17日まで５名の構成員のうち３名（ アンヌ・ ラルー氏、アンリ・プログリオ氏およびニコラ
ス・ドゥ・タヴェルノ氏）が独立取締役であった。AFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・コードの第
17.1条に従い、報酬委員会の大半は当該日まで独立取締役から構成され、同委員会は独立取締役がその議
長を務めていた。さらに、報酬委員会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合
に採用される。
2018 年および2019年１月１日以降における報酬委員会の変更は以下のとおりである。
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取締役 地位 変更日 後任
アラン・ドニゾ 委員 2018 年12月20日 クリストフ・ピノー
B 役割および権限
ナティクシスの報酬委員会の役割には、報酬に関してナティクシスの取締役会が発表する決定に関する
準備があり、かかる報酬には当行のリスクに重大な影響を与えるナティクシスの従業員についてのものを
含む。報酬委員会の権限および業務手順については、社内規定に詳述されており、その最新版は2014年12
月17日に取締役会により承認された。
報酬委員会は、ナティクシスの取締役会に対して、以下に関する提案を提出する責任を有する。
・ ナティクシスの取締役会会長に支払われる現物給付、年金制度および個人保護の団体保険ならびに
ストック・オプションの割当または株式取得を含む報酬の金額および条件
・ 最高経営責任者および該当があれば最高経営責任者代理１名以上に支払われる現物給付、年金制度
および個人保護の団体保険ならびにストック・オプションの割当または株式取得を含む報酬の金額
および条件
・ ナティクシスの株主総会でかかる株主に決定のために提出される、ナティクシスの取締役の役員報
酬の分配に関する規則および当該役員報酬の合計額
・ 最高リスク管理責任者およびコンプライアンス責任者の報酬の監視
・ 銀行業務の分離および規制に関する法律（「SRAB」）に関するフランス法第2013-672条および米国
ドッド＝フランク・ウォール街改革・消費者保護法（「ボルカー・ルール」）第619条で言及される
従業員または資産運用（AIFMD）または保険業務（ソルベンシー２）における規制対象スタッフに加
え、2014年11月３日付フランス省令で言及される対象スタッフを含む規則へのナティクシスの報酬
方針の適合性
・ 特にナティクシスまたは当行グループのリスク特性に重要な影響を与え得る専門的な業務に従事す
る従業員の区分に関するナティクシスの報酬方針の年次レビュー
報酬委員会は、ナティクシスが加入する執行役員賠償責任保険について検討し、その所見を述べること
ができる。
報酬委員会は、承認のため取締役会または株主総会に提出される、ナティクシスの従業員向けの増資の
ための制度を含む従業員貯蓄制度、また、該当がある場合、株式発行または株式購入のための制度、また
は、無償株式の割当に関連する提案についての検討を行う。
ナティクシスの最高経営責任者は、報酬委員会に対して、その義務の履行に際して有用となる書類を提
供し、同委員会へ十分な情報が確実に与えられるようにする。
報酬委員会は、必要に応じてナティクシスの内部統制部門または外部の専門家に相談する。
C 2018 年における報酬委員会の業務
報酬委員会は、2018事業年度に４回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で95％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
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2018 年において、報酬委員会は、以下の分野に重点を置いた。
業務執行役員 ・業務執行役員の年間変動報酬の量的基準および戦略目標の達成度を評価し、
2018年５月23日の年次株主総会において採決する2018事業年度（2018年１月１
上級経営陣
日から５月31日まで）の報酬原則を認証した上での、2017年の変動報酬ファク
委員会の構成員
ターの承認
・2018年６月１日現在の新たな取締役会会長および最高経営責任者の固定および
変動報酬の条件の検討
・上級経営委員会を対象とする長期報酬制度
・役員報酬に関して、AFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・コードの勧告の
分析
報酬方針および規則 ・規制面 の検討
・繰延支払方針（2018年の規制対象スタッフの業績状況を定める。）の調査
・2017年についての年間変動報酬予算
・制御機能としての「規制対象」スタッフに対する2017年の変動報酬
・2018年に付与された報酬の繰延変動報酬方針の更新
・リスクおよびコンプライアンスの特定の目標のレビュー（2017年のレビューお
よび2018年の目標の提示）
・CRD４に基づく規制対象人員BPCEの一般的調査部門の年次レビューの報告
・年俸上位100の従業員に付与された報酬の分析
・2017年のCRD４に基づく規制対象人員への報酬の年次報告書
・2018年のCIBの変動報酬予算の決定のための規則
・以前の繰延支払方針の下に割り当てられた株式の権利確定
・給与および職業の男女間の平等性に関する方針
従業員貯蓄および従業員株式 ・ナティクシス内およびMauveの既存の従業員貯蓄制度に関するフォローアップ
2019 年２月８日付の会議において、報酬委員会は、取締役に対する取締役報酬の分配に関しての規則を
検討した。
④ 指名委員会
A 組織
指名委員会は、６名の委員により構成される。2019年３月１日現在、これらの委員は以下のとおりであ
る。
アンリ・プログリオ 議長
ティエリ・カーン 委員
ニコール・エトシュゴワンベリー （2018年11月12
委員
日までステファニー・ペが就任していた。）
アンヌ・ラルー 委員
フィリップ・スュウール 委員
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ 委員
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2018 年11月17日まで６名の構成員のうち３名（アンヌ・ラルー氏、アンリ・プログリオ氏およびニコラ
ス・ドゥ・タヴェルノ氏）が独立取締役であった。指名委員会の独立取締役の人数は、AFEP／Medefコーポ
レート・ガバナンス・コードの勧告にもかかわらず、構成員全体の人数の半数以下である。同委員会は、
当 該日までバランスのとれた構成を有し（50％が独立、50％が非独立取締役）、独立取締役がその議長を
務めていた。さらに、指名委員会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合に採
用される。
ナティクシスの最高経営責任者は、必要がある場合、指名委員会の業務に関わっている。
2015 年２月18日以降、指名委員会はアンリ・プログリオ氏がその議長を務めている。
2018 年における指名委員会の変更は以下のとおりである。
取締役 地位 変更日 後任
ステファニー・ペ 委員 2018 年12月20日 ニコール・エトシュゴワンベリー
B 役割および権限
ナティクシスの指名委員会に与えられた責務は、基本的に、執行役員および取締役会の構成員の人選の
検討、彼らの個人および集団としての専門知識の評価ならびに取締役会の有効性の評価である。指名委員
会の権限および業務手順については、取締役会の社内規定に詳述されており、その最新版は2014年12月17
日に承認された。
委員会の主要な職務は、以下のとおりである。
・ ナティクシスの最高経営責任者の指名およびもし適切な場合は１名以上の最高経営責任者代理の指
名について、取締役会へ所見を述べ、また、ナティクシスの取締役会の要求に応じて、それに関す
る提案および提言を行うこと
・ 取締役の選任／指名について取締役会へ所見を述べ、また、それに関する提言を行うこと
・ 個人および集合として、取締役会の構成員が有する知識、技能および経験のバランスおよび多様性
の評価
・ ナティクシスの取締役会の構成員を務める際の職務および必要な要件の詳述ならびにかかる業務に
費やす時間の評価
・ 取締役会の男女数の均衡を取るための方針および目標の決定。指名委員会は、これらの目標を達成
するために、方針を策定する。ナティクシスの目標、方針および実施手順は公表される。
・ 少なくとも年に一度、取締役会に与えられた責務に関して、定期的に取締役会の構造、規模、構成
および有効性について評価し、また、取締役会に有益な提案を提出すること
・ 少なくとも年に一度、個人および集団としての取締役会の知識、技能および経験を定期的に評価
し、また、その議題に関する報告書を取締役会に提示すること
・ ナティクシスの経営幹部、最高経営責任者代理および最高リスク管理責任者の選任および指名につ
いて取締役会の方針を定期的に吟味し、それに関する助言を行うこと
独立取締役の資格は、指名委員会が議論し、取締役会への報告を作成する。毎年、かかる報告に基づ
き、また、年次報告書が発表される前に、取締役会は、取締役会社内規定の第2.3.2条に定められた独立性
基準に基づいて、取締役会の各構成員の状況を検討する （「(a) 取締役会 － ① 組織」を参照のこと。） 。
C 2018 年における指名委員会の業務
指名委員会は、2018事業年度に３回会議を開いた。その構成員の出席率は、88％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2018 年において、指名委員会は、以下の分野に重点を置いた。
取締役の独立性 ・各取締役の独立性基準の検証
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取締役会の構成およびガバナ ・新たな最高経営責任者の選任に関する所見
ンスの再編
・新たな取締役の選任およびその者の取締役会会長への任命に関する所見
・独立取締役を選出する手続の検討
・取締役の任期をずらした再任および４名の取締役再任を実施することへの検
討
・新たな取締役の選任に関する所見
・取締役会において遂行される職務に必要な要件の分析
・個人および集団として、取締役会の構成員が有する知識、技能および経験の
バランスおよび多様性の評価
・取締役会において、ナティクシスの利益を害する可能性がある者または支配
集団の特定
2018 年３月14日に、任期をより公平に引き延ばすため、AFEP／Medefコーポレート・ガバナンス・コード
による勧告に従い、指名委員会は、2018年12月31日に終了した年度の財務書類の承認が行われる2019年５
月の株主総会の閉会時をもって任期が満了となる４名の取締役の退職を承認した。４名の取締役は、同日
に開催される株主総会の前に行われた2018年５月23日の取締役会の閉会時をもって退職し、同株主総会に
おいて取締役が再審議されることに合意した。
さらに、2019年２月８日、指名委員会は、取締役会の多様性のある方針に好意的な所見を発表した。
⑤ 戦略委員会
A 組織
戦略委員会は、すべての取締役およびナティクシスの上級経営委員会の構成員により構成される。
戦略委員会は、2016年２月10日以降、アンヌ・ラルー氏がその議長を務めている。
B 役割および権限
戦略委員会に与えられた責務は、ナティクシスの包括的な戦略およびその業務部門を徹底的に調査し、
Groupe BPCEへ上級経営陣の構想を共有することに関係している。
さらに、戦略委員会の会議は、取締役会にとって、最高経営責任者と業務を行う経営陣への理解をより
深められ、取締役会の業務方法を改善することができる機会となっている。
C 2018 年における戦略委員会の業務
戦略委員会は、年に１回会議を開いている。
その構成員の出席率は、93％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2018 年に、ナティクシスの戦略委員会は、以下の点を分析した。
・ ニュー・ディメンション戦略計画の最初の結果ならびに経済および規制の見通し
・ 決済部門の環境およびその外部成長の機会
・ 資産運用部門および成長機会への取り組み
・ CIBに関する戦略計画の採用および部門の目標
・ 保険部門の戦略計画に関連して現在進行中の主要な計画による進展
AFEP ／Medefコーポレート・ガバナンス・コードに従い、戦略委員会は、会議中に、環境および社会的責
任（ESR）、特にリスク管理、持続的な事業の発展、利害関係者とのコミュニケーションおよび関係ならび
にナティクシスの環境フットプリントを減少させるため、または報酬決定時にCSRの基準を考慮するために
発展させたイニシアチブについて、当行の重要な成果を提起した。
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取締役および上級経営委員会の構成員は、ナティクシスの今後の戦略的優先事項およびニュー・ディメ
ンション計画の重点領域を議論する機会を利用した。
(c) 上級経営陣
① 組織
最高経営責任者は、取締役会会長および最高経営責任者の執務を分離させる2009年４月30日の取締役会
の決定に従って、ナティクシスの上級経営陣への責任を有する。
2009 年４月30日、取締役会は、ローラン・ミニョン氏を、2009年５月14日から６年の任期で最高経営責
任者として指名した。ローラン・ミニョン氏の任期は、2015年２月18日にナティクシスの取締役会により
４年の期間で更新され、かかる任期は2018年12月31日に終了する事業年度の財務諸表を承認するために招
集される2019年株主総会後に終了となる。2018年４月27日、取締役会は、ナティクシスの2018年６月１日
付でローラン・ミニョン氏が最高経営責任者を退任することを承認した。取締役会は、後任として、指名
委員会の高評価に従ってフランソワ・リアイ氏を指名し、2018年６月１日付で役職を有効とすることを決
定した。フランソワ・リアイ氏の任期は４年であり、2021年12月31日に終了する事業年度の財務諸表を承
認するために招集される2022年ナティクシス株主総会後に終了となる。
従って、フランソワ・リアイ氏は、ナティクシスの経営幹部（「dirigeant effectif」、フランス通貨
金融法典第L.511-13条および第L.532-２条で定義される。）となった。
最高経営責任者は、後にそれが会長を務める上級経営委員会（SMC）を設置した。かかる委員会はナティ
クシスの４つの主要事業（資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびイ
ンベストメント・バンキング、保険および専門金融サービス）の部長および支援部門から構成される。
2019 年３月１日、上級経営委員会の構成員は、ジル・ベルー氏（専門金融サービス）、ヴェロニク・サ
ニ氏（オペレーションおよび情報システム）、ピエール・ドゥブレー氏（リスク）、アンヌ・ルベル氏
（人事）、ジャン・フランソワ・レコア氏（保険）、ナタリー・ブリッカー氏（財務および戦略）アンド
レ・ジャン・オリヴィエ氏（会社秘書役）、ジャン・レイビー氏（資産運用およびウェルス・マネジメン
ト）、ピエール・アントワーヌ・ヴァシェロン氏（決済）、マルク・ヴァンサン氏（コーポレート・バン
キングおよびインベストメント・バンキング）であった。
上級経営委員会は、ナティクシスの意思決定機関として、当行の中核となる、以下の戦略の検討および
その承認に責任を持つ。すなわち、特に当行の戦略および予算に関する管理の監督、主要な計画および投
資、組織および人材の決定、その業務分野の実績およびその成果の監視ならびにその事業活動の監視に責
任を持つ。
最後に、ナティクシスは、上級経営委員会の構成員ならびに当行の成功にとって重要である特定の業務
部門および支援部門の部長から成るエグゼクティブ委員会を有する。かかる委員会の役割は主に情報およ
び監視に重点が置かれている。
さらに、フランス財政金融法第L.511-13条および第L.532-２条に従い、ナティクシスの取締役会は３名
の経営幹部として最高経営責任者のフランソワ・リアイ氏、専門金融サービス担当部長のジル・ベルー氏
およびコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング担当部長のマルク・ヴァンサン氏
を指名した。
かかる職務において、フランソワ・リアイ氏、ジル・ベルー氏およびマルク・ヴァンサン氏は、監督当
局、特にフランスの金融健全性監督・破綻処理機構（Autorit é de Contr ôl e Prudentiel et de
R é solution （ACPR））および欧州中央銀行（ECB）に対して、以下の業務に関する保証を行い、また、その
全責任を負う。
・ フランス財政金融法第L.511-13条での意味における銀行の経営管理
・ ACPRが要求し得る会計または財務関連書類のACPRへの開示および同法の第L.571-４条から第L.571-
９条に関する情報のあらゆる質問または要求への回答
・ 銀行部門事業の内部統制に関する2014年11月３日付フランス省令を遵守するために設けられた体制
および手順の効果についての定期的な評価および統制
・ 自身の資金需要の決定
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かかる状況において、経営幹部は、ナティクシスのあらゆる部門、部署、被支配事業体または子会社か
ら、すべての有益な情報を要求しそれを受領する権限を有する。
最高経営責任者が欠席の場合、その他の経営幹部は、指名委員会による推薦に基づいて、取締役会が新
たな最高経営責任者を指名するまで事業継続性を確保する。
当行は、第L.225-37-４ ６条に従い、ナティクシスのニュー・ディメンション戦略計画の一部として男
女平等目標を掲げ、女性が上級経営委員会の20％、グローバル・リーダーズ（内部リーダーシップ団体）
の30％およびパープル・リーダーズ（拡張したリーダーシップ団体）の40％を構成するよう決定した。当
該目標は2018年に様々な事業分野に適用された。
② 最高経営責任者の役割および権限
定款第15条に従って、最高経営責任者は、いかなる状況においても当行の名で行為する広範な権限が与
えられている。最高経営責任者は、かかる権限について、会社の目的の範囲内で、また、法令および社内
規定により定められた規定および制限に従って明示的に株主総会および取締役会に付与される権限に従っ
て、それを行使する。最高経営責任者は、第三者との関係で会社を代表する。
取締役会は、互選または別の方法で選出した最高経営責任者を指名することができる。
最高経営責任者は、その権力の一部を、再委任の権限付きまたは権限なしで、それが選んだ者へ委任す
ることができる。この事実に関して、ナティクシスは、署名の権限を含む権限の委任を任命し監視する包
括的システムを有しており、上級経営委員会の構成員への上級経営陣の責任の委任を含んでいる。さら
に、各事業分野および支援部門は、上級経営陣が定めた基本方針に沿って、自身の署名権限規則の定義お
よび定期的な更新を行う。
最高経営責任者の提案により、取締役会は取締役の中からまたは別の方法で、最高経営責任者を補佐す
る１名から５名の最高経営責任者代理を指名することができる。
取締役会は、最高経営責任者と共に、最高経営責任者代理に付与される権限の範囲およびその期間を決
定する。最高経営責任者代理は、第三者に対しては、最高経営責任者と同一の権限が付与される。
③ 2018年における上級経営委員会の業務
ナティクシスが取締役会を有するフランスの株式会社へ転換したことに従い、当行の主要な決定の検討
および認可ならびに当行の経営の舵取りを行うために、2009年５月初旬に上級経営委員会が設置された。
例外がなければ、上級経営委員会は、最高経営責任者が議長を務め、毎週開催される。状況が許す限
り、上級経営委員会の構成員は2018年中のすべての会合に出席した。業務部門または様々な支援部門の代
表者が、その部門に付与された権限の範囲内に当たる計画または方針を上程するために、会合に招かれ
た。
2018 年は、2018年-2020年ニュー・ディメンション戦略計画をナティクシスのすべての事業分野にわたっ
て実行した最初の年であった。
ニュー・ディメンションは、ナティクシスの顧客に、広範囲にわたる高付加価値ソリューションを与え
る３つの強力なイニシアチブを提示している。ニュー・フロンティア計画の下で成功のうちに開始された
当行の事業モデルの移行を強化すること、当行の投資の大部分をデジタル技術へ割り当てることおよびナ
ティクシスのチームが持つ並外れた技術が認識される領域において、業界を牽引し当行の差別化を行うこ
とである。
かかる状況において、上級経営委員会は、資産運用、決済、M&Aおよび専門金融サービスにおける外部成
長の機会を研究し、様々なプロジェクトまたは構想の監督を行った。結果として、上級経営委員会は、ナ
ティクシスが実施したすべての戦略的取引の分析および承認を、当行の取締役会への提出前に行った。こ
れには、 Comitéo の株式の過半数の取得、Titres CadeauxのBanque Postale'sの株式の50％の購入（これに
よりナティクシスが唯一の株主となった）、３つの独立M&Aアドバイザリーファーム（英国のFenchurch
Advisory Partners、中国のVermilion PartnersおよびフランスのClipperton）への戦略的投資、欧州大陸
の株式市場のリーダーを創設するためのナティクシスおよびODDO BHF間の長期的なパートナーシップの確
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立ならびに資産運用およびウェルス・マネジメントの領域におけるAxeltisおよび Sélectio n 1818 の売却お
よびMassena Partnersの買収を含む。
上級経営委員会は、2019年第１四半期末までに完了する、ファクタリング、保証および金融保証、リー
ス、消費者金融ならびに証券管理業務の事業分野に係る、ナティクシスによる売却およびBPCEによる取得
の計画を監督した。本プロジェクトはGroupe BPCEのユニバーサル・バンキング・モデルの強化、新たな慣
行への適応およびBanques Populairesの銀行およびCaisses d'Epargneの顧客へのより良いサービス提供を
促進する。一方、ニュー・ディメンション計画によって、ナティクシスの買収許容範囲を１十億ユーロか
ら合計2.5十億ユーロへ増加させている。
さらに、上級経営委員会は、銀行部門および保険部門における経済環境および規制環境の変動に対する
ナティクシスの適応を監督した。当該委員会は、規制上の変更および規則案（GDPR、ボルカー、汚職防止
システム等）ならびに一般保険分野における#INNOVE2020プロジェクトといった大規模事業分野専門プロ
ジェクトを定期的に監視した。また、上級経営委員会は、ブランドイメージ強化のため、資産運用の顧客
のための質の高いイベントである、初のNatixis Investment Managersサミットを開催し、ブランドプラッ
トフォーム、とりわけ雇用主のブランドであるプラットフォームを改善することによって主体性を促し
た。
上級経営委員会は、その変革および業務の卓越性に関するプログラムの実施業務を引続き行った。かか
るプログラムの下で、ナティクシスは、コスト節減のため、特に技術分野への多額投資を進めてきた。
上級経営委員会は、当年度を通してその会合において当行の事業の進展および業績を定期的に調査し
た。同委員会は、年次財務書類、半期財務書類および四半期財務書類について、その取締役会への提出前
にその検討を行い、また、当行の財務報告資料の定義付けに関与した。
関連する業務部門および支援部門との詳細な議論の後、上級経営委員会は、主要な経営上の決定の承認
を行い、予算、資本軌道、リスク選好枠組、内部ストレス・テストおよびICAAP報告書の検討および承認を
行った。さらに、上級経営委員会は、義務的な年次交渉および報酬見直し方針を統制する諸条件、上級管
理者およびマネージャーの指名ならびにすべての重要な計画または投資についての承認も行った。同委員
会は、とりわけ、Ostrum Asset Managementを設立したNatixis Investment Managersまたはリスク監視部
門となったリスク部門向けの複数の再構築計画の分析および承認を行った。
さらに、上級経営委員会は、ナティクシス内の経営、リスク管理およびコンプライアンスの手段を監督
し、当行のリスクにおける変化および監査の影響について定期的に検討した。また、同委員会はサイ
バー・セキュリティ問題に特別な注意を払った。ナティクシスの行動規範の導入は、全従業員の研修およ
び四半期ごとに開催される行動委員会の設立に付随して行われた。
最後に、上級経営委員会は、気候変動に対応するため、事業分野に対策を講じるよう働きかけた。この
対策は、気候および環境に好影響を与える取引向けのリスク加重資産の有利な調整ならびに気候および環
境に悪影響を与える取引向けのリスク加重資産の不利な調整を引き起こす、グリーン・ウェイティング・
ファクター・プロジェクトを含む。別の取組みは個人保険において行われた。Natixis Assurancesは、パ
リ協定で設定された目標と同様の、平均気温上昇を２℃に抑えるための投資政策を行うことを決定した。
毎年、10％近くの投資政策をグリーン資産買収に費やし、2030年までに、全運用資産における10％をグ
リーン資産とする目標を掲げた。
(d) 株主総会
① 開催手続
株主総会は、取締役会により招集され、取締役会がこれを怠った場合は、フランス商法第L.225-103条の
条件に従って招集される。株主総会の通知は、適用ある規則（定款第21条）に規定される条件に従って行
われる。
株主総会は、登録事務所または招集通知に示される他の場所において開催される。
② 株主総会の種類
株主総会は、議題項目に応じて通常、特別または共同の形態をとる。
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定時株主総会
定時株主総会は、株主へ当行経営に関する情報を提供するために毎年開催される。定時株主総会の主要
な目的は、前事業年度の財務書類への提言、利益処分の決定ならびに配当金およびその支払条件を定める
ことである。
また、定時株主総会では、取締役、監査役および法定監査人の指名または再任が行われ、必要に応じて
取締役会の構成員の選出の承認が行われる。
決定は、定時株主総会に出席した株主またはその代理人の単純過半数票により行われる。
臨時株主総会
臨時株主総会は、特に資本金に影響がある金融取引が行われた際の、定款への変更に関する決定が行わ
れる度に開催される。
決定は、臨時株主総会に出席した株主またはその代理人の３分の２以上の多数決により行われる。
共同株主総会
共同株主総会は、上記２種類の株主総会（定時株主総会および臨時株主総会）を同じ通知の下同日に共
同で行われる株主総会である。
③ 出席の条件
株主総会は必要な株式の払込を行ったすべての株主で構成される。
株主総会に出席できる株主は、フランス商法第R.225-85条に従って、株主総会開催日の２営業日前まで
に（午前零時（パリ時間）まで。以下、かかる日時を「D-２」という。）当行の株主名簿または無記名式
の株式であれば認可された仲介機関の株式名簿においてその名の下またはその代理の仲介機関の名の下で
（フランス商法第L.228-１-７条に従って）その所有する株式が保管口座に存在することを証明できる者で
ある。
授権された代理人（株主の配偶者または他の株主、かかる株主がシビル・パートナーシップを結ぶパー
トナー、または株主が自ら選んだその他の個人もしくは法人）は、株主総会において株主を常に代理する
ことができる。当該委任に基づいてその他の者が代理することはできない。
登録株式の所有者は、D-２までに株式口座へ登録がなされていれば、株主総会に出席することができ
る。
無記名式株式の所有者については、株主としての立場の証明は、無記名式株式の口座を有する認可され
た仲介機関により、株主総会の中心組織体へ直接提供されなければならない。その方法として、株主の名
義または株主を代理する登録された仲介機関の名義の下、投票用紙に添付されなければならない証明書ま
たは出席票の申請書を発行する。かかる証明書は、株主総会に直接出席を希望する株主で、D-２の午前零
時（パリ時間）までに出席票を受領していない株主へも届けられる。
法令により定められた諸条件に従って、株主は、書面または開催通知および招集通知で公示する取締役
会の決定に基づき電子的に委任状および不在者投票用紙を送付することができる。また、取締役会は、規
則で定められた諸条件に従って、株主がすべての株主総会に電話会議または電磁的方法により参加し投票
を行えることも決定することができる。
④ 株主の権利
フランス商法第L.225-105条の規定および法律で定められた条件および時間枠に従って、株主資本の必要
分を所有する１名以上の株主は、配達証明付き書留便により株主総会の議題または決議草案の追加を要求
することができる。
定款第27条の規定に沿って、各株主は、法律により定められた諸条件および時間に従って、当行の経営
および統制に関して十分な情報に基づいた見解を形成するために必要な書類のコピーを要求することがで
きる。かかる書類の性質およびその発送または入手の可能性の諸条件は、法令により定められる。
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⑤ 議決権の行使の条件
定款第25条の規定に沿って、株主総会における各株主は保有する数または株式によって代表される数の
議決権を有する。フランス商法第L.225-123-３条の下で少なくとも２年間同じ株主名が株主名簿に表示さ
れていると証明された全額払込済株式には、例外的に２倍の議決権が付与される。
⑥ 株主の確認
当行は、定款第５条の規定に沿って、現行の法令で定められる条件に従って、当行の株主総会における
議決権を付与されまたは将来付与される株式の所有者に関するあらゆる情報、とりわけ、その身元、国籍
および住所、保有株式数ならびにこれらの株式に課せられている制限に関する情報を、あらゆる授権され
た組織または仲介機関に請求することができる。
直接的または間接的に、単独または共同で、議決権の１％またはその整数倍の議決権を有する個人また
は法人は、配達証明付き書留便で自己の所有する議決権数を当行に通知しなければならない。当該通知は
当該部分の株式を取得または譲渡した日からそれぞれ15日以内に実施しなければならない。
前項に規定する通知義務に従わず、少なくとも１％の議決権を有する株主から請求があり、当該請求が
株主総会の議事録に記録された場合、申請すべきであった部分を上回る株式は適切に報告された期日から
２年間が経過するまで議決権を剥奪されるものとする。
議決権の１％超を所有し、また、法律上の上限を上回る株式について既に申告をした株主については、
ナティクシスの登録事務所またはナティクシスのインベスター・リレーションズ部門（75013パリ市ピエー
ル・マンデス－フランス通り30番地）に問い合わせることにより、法律上の上限を上回る株式数を所有す
る株主の一覧を入手またはそれについて問い合わせることができる。
(e) 取締役のインテグリティおよび利益相反
諸規則に従い、本書にはナティクシスの執行役が行う業務の一覧が記載されている。取締役の知識、技
能および経験は、個人および集合の双方において、当行が適切に経営され、その事業戦略が効果的である
ことを確保するために必要な幅広い専門知識を取締役会にもたらす。
① 有罪判決の開示
ナティクシスが知る限りでは、取締役または上級経営陣はいずれも、少なくとも過去５年間に不正行為
で有罪判決を受けておらず、破産もしくは清算手続または管財人の管理下に入らず、公的機関または規制
当局による有罪判決および／または処罰を受けておらず、発行者の経営管理または監督機構の一員とし
て、または発行者の事業管理もしくは運営に参加する上で不適格とされていない。
② 利益相反
ナティクシスの取締役会の構成員は、BPCE（ナティクシスの主要株主）および従業員またはGroupe BPCE
内、特にCaisses d'EpargneおよびBanques Populairesの銀行でその他の仕事を持つ個人を含む。ナティク
シスおよびその子会社は、BPCEおよびGroupe BPCEの企業との取引関係を維持している。さらに、ナティク
シスの取締役会の構成員は、ナティクシスまたはその子会社と取引銀行関係または取引関係を維持するこ
とができる第三者グループに所属する独立取締役を含む。
ナティクシスが知る限りでは、これらの状況は、取締役の判断、決定および行為の独立性に影響を与え
ず、取締役会の構成員がナティクシスに対して負っている職務およびその他の職務または私益の間に利益
相反の可能性はない。必要な場合、取締役会の社内規定およびコンプライアンス憲章は、取締役会のすべ
ての構成員に利益相反の解決システムを提示する。また、かかる構成員に対して取締役会会長（またはナ
ティクシスの会社秘書役）にあらゆる利益相反を通知することを要求し、対応する決議を棄権しなければ
ならない。
ナティクシスが知る限りでは、その条件に基づき便宜を図ることができ、または契約の性質上、当事者
の独立性を損なうかまたは決断を妨げることのありうる、取締役会構成員または上級経営陣をナティクシ
スに拘束する役務契約を締結しない。
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③ 経営責任を果たす者または近い関係を有する者によるナティクシスの開示済株式取引の要約
以下のナティクシスの上級経営委員会の構成員は、それぞれの制度の権利確定期間終了時に、恒久的に
無償株式が割り当てられる。
氏名 株式数 日付 発端
ジル・ベルー 8,480
ノルベルト・クロン 5,054
ピエール・ドゥブレー 12,997
アンヌ・ルベル 6,233
３月１日 2016 年従業員保有およびパフォーマンス制度
ジャン・フランソワ・レコア 14,767
ローラン・ミニョン 28,755
アンドレ・ジャン・オリヴィエ 4,946
マルク・ヴァンサン 22,989
ローラン・ミニョン 31,955 ８月１日 2014 年パフォーマンス・シェアの無償配分
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(3) 執行役の各種報酬および手当の決定に関して策定された方針および規則
(a) 取締役会の構成員に対する各種報酬および手当
ナティクシスの取締役会の構成員は、以下に規定される条件に従い、2018事業年度分の役員報酬を受領
した。
取締役会の構成員に割り当てられる役員報酬の年間予算の総額は、 650,000 ユーロである （2015年５月19
日の共同株主総会第36号決議を参照のこと。）。
取締役の報酬は、以下の規定に従って付与される。
役員報酬
管理機関 固定部分 （任期に応じ比例配分） 変動部分
取締役会
会長 N/A N/A
会議１回につき2,000ユーロ
構成員（最大22,000ユーロ） 8,000 ユーロ
（７回を上限とする。）
監査委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 17,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 3,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
リスク委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 17,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 3,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
指名委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 15,000 ユーロ
（２回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 2,000 ユーロ
（２回を上限とする。）
報酬委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 15,000 ユーロ
（４回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 2,000 ユーロ
（４回を上限とする。）
戦略委員会
会議１回につき12,000ユーロ
議長 N/A
（１回を上限とする。）
会議１回につき2,000ユーロ
委員 N/A
（１回を上限とする。）
各取締役は、取締役会への参加に関して、年間合計8,000ユーロの固定報酬および会議１回につき合計
2,000ユーロの変動報酬（出席回数に基づいて支払われ、報酬の対象となる会議は７回を上限とする。）を
受領する。
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したがって、取締役会への出席率が100％の取締役には、最大で年間22,000ユーロの役員報酬が支払われ
る。
さらに、取締役会の様々な特別委員会への参加に関して受領する役員報酬もある。
例えば、報酬委員会の委員を務める取締役は、取締役として受領する報酬に、報酬委員会への参加に関
する年間2,000ユーロの固定報酬および出席した報酬委員会の会議１回につき1,000ユーロ（報酬の対象と
なる決議は４回を上限とする。）が加算され、最大で年間合計6,000ユーロを受領する。
したがって、報酬委員会および戦略委員会の委員を務める取締役は、すべての取締役会および委員会の
会議に出席した場合、合計30,000ユーロを受領する。
特別委員会の議長には、その仕事量および責任を考慮し、委員よりも高額の役員報酬が支払われる。
また、Groupe BPCE内に適用される規定に基づき、BPCEの取締役に支払われる分の役員報酬（会長の役員
報酬を含む。）は、取締役ではなく、BPCEに付与され、支払われる。
(b) 取締役会会長および最高経営責任者に対する各種報酬および手当
2018 年５月23日の株主総会において、取締役会会長ならびに新旧最高経営責任者としての職務に係る
ローラン・ミニョン氏およびフランソワ・リアイ氏に対する報酬方針の構成が承認された。
① 取締役会会長に対する各種報酬および手当
2018 年５月23日の株主総会で承認された原則に基づき、以下のとおり付与された。
・ フランソワ・ペロル氏は、2018年において、2018年６月１日まで務めたナティクシスの取締役会会
長としての職務に係る報酬を受領しなかった。
・ ローラン・ミニョン氏は、2018年において、2018年６月１日から務めたナティクシスの取締役会会
長としての職務に対して、総額175,000ユーロ（年間ベースで総額300,000ユーロに相当する。）を
受領した。
② ナティクシスの取締役および最高経営責任者に対する2018年の各種報酬および手当
2018 年の最高経営責任者の報酬の構成は、2018年５月23日の株主総会で承認された原則を遵守してい
る。
固定報酬
2018 年のローラン・ミニョン氏の固定報酬は、年間960,000ユーロであり、2018年１月１日から2018年６
月１日までの期間については400,000ユーロとなった。
2018 年のフランソワ・リアイ氏の固定報酬は、年間800,000ユーロであり、2018年６月１日から2018年12
月31日までの期間については466,667ユーロとなった。
年間変動報酬
2018 事業年度に係る年間変動報酬は、最初に 報酬委員会によって検討され、その後 取締役会により承認
され、2018年５月23日の株主総会で投票にかけられた量的および戦略的な基準に基づき計算された。
2018 事業年度の変動報酬目標は、最高経営責任者の固定報酬の120％であり、変動幅は当該目標の０％か
ら 156.75 ％（つまり、最大で固定報酬の188.1％）に設定された。したがって、ローラン・ミニョン氏の変
動報酬目標は、年間で1,152,000ユーロ、2018年１月１日から2018年６月１日までの期間については
480,000ユーロとなり、フランソワ・リアイ氏の変動報酬目標は、年間で960,000ユーロ、2018年６月１日
から2018年12月31日までの期間については560,000ユーロとなった。2018年について、以下の目標が設定さ
れた。
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・ 量的目標（70％）。そのうち25％は、Groupe BPCEの予算に関する財務実績に基づいており（純収益
（ 4.2 ％）、純利益（グループ持分）（ 12.5 ％）および費用収益比率（ 8.3 ％））、45％はナティク
シスの財務実績に基づいている（純収益（11.25％）、純利益（グループ持分）（11.25％）、費用
収益比率（11.25％）およびROTE‐有形株主資本利益率（11.25％））。
・ 個別の戦略目標（30％）。そのうち15％は、2018年-2020年戦略計画の実施と関連している。その他
３つの戦略目標は、規制に従った監督および統制の監視（RAFの実施および閾値超過の是正措置の開
始を含む。）、ナティクシスの変革の実施ならびに動向を予測する能力、決断力、当行グループを
統率する能力および執行役員を管理する能力について評価される経営者の業績に関連しており、そ
れぞれ５％の比重が割り当てられる。
報酬委員会の勧告に従い、ナティクシスの取締役会は、2018年の変動報酬の金額を変動報酬目標の
94.32％（すなわち、2018年１月１日から2018年６月１日までの期間に係るローラン・ミニョン氏の報酬に
ついては452,734ユーロ、2018年６月１日から2018年12月31日までの期間に係るフランソワ・リアイ氏の報
酬については528,190ユーロ）に設定した。この金額は、2019年５月に株主投票にかけられる。
－ 一部は2019年に支払われ、そのうち50％（すなわち、ローラン・ミニョン氏の報酬については
156,889ユーロ、フランソワ・リアイ氏の報酬については194,853ユーロ）はナティクシスの株
価に連動する。
－ 残りは３年間にわたって繰り延べられ、そのうち50％（すなわち、2018年１月１日から2018年
６月１日までの期間に係るローラン・ミニョン氏の報酬については295,845ユーロ、2018年６月
１日から2018年12月31日までの期間に係るフランソワ・リアイ氏の報酬については333,337ユー
ロ）はナティクシスの株価に連動する。これらの繰り延べられた金額は、2020年（100％現金に
よる支払い）、2021年（50％は現金による支払い、50％はナティクシスの株価に連動または証
券による支払い）および2022年（100％ナティクシスの株価に連動または証券による支払い）に
３分の１ずつ支払われる（ただし、雇用情勢および業績の条件を満たすものとする。）。
特に戦略的基準に関して、取締役会は、韓国における株式デリバティブの問題を考慮しつつも、2018年
の事業分野の基礎となる業績に裏付けられる戦略計画ならびにナティクシスの文化的変容（組織構造の簡
素化、リーダーシップのモデルおよび「新しく現代的な職場環境」計画の実施）の進展を認識した。
2018 年の年間変動報酬に係る支払いは、2019年５月28日の株主総会における投票の後に初めて実施され
ることに留意すべきである。
■ 2018事業年度年間変動報酬
ナティクシスの最高経営責任者（2018年１月１日から2018年６月１日まで）の職務に係るローラン・ミ
ニョン氏の2018事業年度年間変動報酬
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ナティクシスの最高経営責任者（2018年６月１日から2018年12月31日まで）の職務に係るフランソワ・リ
アイ氏の2018事業年度年間変動報酬
■ 権利確定日別の2018事業年度年間変動報酬の内訳
ローラン・ミニョン氏（2018年１月１日から2018年６月１日までナティクシスの最高経営責任者）
フランソワ・リアイ氏（2018年６月１日から2018年12月31日までナティクシスの最高経営責任者）
最高経営責任者としての職務に係るローラン・ミニョン氏の2018年の変動報酬のうち、65％が2020年、
2021年および2022年に繰り延べられ、そのうち50％はナティクシスの株価に連動する。フランソワ・リア
イ氏の変動報酬率については、2018年に63％が繰り延べられた。
パフォーマンス・シェアの無償割当
上級経営委員会向け長期奨励制度（以下「SMC LTIP」という。）の一環としての最高経営責任者に対す
るパフォーマンス・シェア割当の承認に係る原則に従い、ナティクシスの取締役会は、以下のとおり、任
期に応じて比例配分された株式の割当を行った（2018年SMC LTIP）。
－ 2018年５月23日に開催された取締役会において、ローラン・ミニョン氏に対して、11,661株のパ
フォーマンス・シェアが割り当てられた。これは、ローラン・ミニョン氏が、その業績条件に基づ
き、最大13,933株（割当日における資本金の最大0.00045％に相当する。）を受領し得たことを意味
する。
－ 2018年８月２日に開催された取締役会において、フランソワ・リアイ氏に対して、13,605株のパ
フォーマンス・シェアが割り当てられた。これは、フランソワ・リアイ氏が、その業績条件に基づ
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き、最大16,326株（割当日における資本金の最大0.00052％に相当する。）を受領し得たことを意味
する。
この割当株式は、ローラン・ミニョン氏およびフランソワ・リアイ氏の年間固定報酬総額の20％に相当
し、それぞれ2018年において最高経営責任者を務めた期間の長さに応じて比例配分されている。
これらの株式の権利確定は、ナティクシスの株式の相対的な総株主利益（TSR）およびESR目標の達成の
両方に基づく勤続要件および業績条件を満たすことを条件としている。
ユーロ・ストックス銀行指数に対するナティクシスの株式の年間パフォーマンスは、当該制度が適用さ
れる４年間（すなわち、2018事業年度、2019事業年度、2020事業年度および2021事業年度）にわたって、
割当株式の25％をそれぞれ占める各年次トランシェにつき、毎年比較される。ユーロ・ストックス銀行指
数の平均TSRと比較したナティクシスのTSRの相対的パフォーマンスに基づき、各年次トランシェには以下
の比率が適用される。
・ 厳密に90％未満のパフォーマンス：年次トランシェの株式は権利確定しない。
・ 90％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の80％が権利確定する。
・ 100％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の100％が権利確定する。
・ 120％以上のパフォーマンス：年次トランシェの株式の110％が権利確定する。
当該比率は、各パフォーマンス・カテゴリー間で直線的に変動する。
ESR 目標は、非金融格付機関により決定された、ナティクシスのESR業績報酬制度が適用される４年間に
おける成長に基づいている。権利確定制度には各格付機関のESRスコアに相当する評価基準が含まれ、過去
２年間においてその要件は引き上げられている。
４年間の終了時に、総合的な年次格付の平均によって、TSR基準に基づき権利確定するものに加えて権利
確定する株式の割合が決定される。TSRおよびESRのパフォーマンスが目標を大幅に上回った場合も、権利
確定する年次トランシェの株式の割合は120％を上限とする。
権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行される株式の30％は、その退任時に期間が終了するロック
イン期間の対象となる。
■ 最高経営責任者であるローラン・ミニョン氏に対する2013年以降の報酬の推移（固定部分、付与された
年間変動報酬および業績連動型無償株式制度）
諸手当
最高経営責任者は、フランスのナティクシスの従業員に適用されるものと同様の規則に基づき、家族補
助手当を受領する（2018年において、ローラン・ミニョン氏は818ユーロ、フランソワ・リアイ氏は1,388
ユーロを受領）。
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繰り返し述べるが、2016年２月10日に開催された取締役会において、ローラン・ミニョン氏の待遇を
BPCEの業務執行役員会の他の役員と一致させる目的で、同氏の個人保護保険および補足的医療保険に係る
変更が承認された。特に注目すべきは、一時的な就業不能に陥った場合に12ヶ月分の報酬を継続するとい
う、 BPCEの業務執行役員会の他の役員が利益を享受している計画が実施されたことである。2018年におい
て、当期中の５ヶ月間に関して申告されたローラン・ミニョン氏に対する現物給付は7,066ユーロであっ
た。
フランソワ・リアイ氏は、健康および個人保護補償に関して、ナティクシスの従業員が受領するものと
同様の保険料を受領している。
退職後給付
年金制度
その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フラン
ス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条（任意確定拠出制度）に記載される補完年金制度のよう
な制度の適用を受けていない。さらに、2018年において、ナティクシスの最高経営責任者は、Groupe BPCE
が実施した「第82条」タイプの生命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対する支払いを行っ
た。当該契約の保険料は、ナティクシスではなく、最高経営責任者によって支払われた。2018年、ナティ
クシスの新旧最高経営責任者として、ローラン・ミニョン氏は自身の契約につき58,667ユーロを支払い、
フランソワ・リアイ氏は自身の契約につき68,444ユーロを支払った。
退職金および競業避止契約
繰り返し述べるが、2014年２月19日に開催された取締役会において、ローラン・ミニョン氏の退職金に
係る契約の改正および競業避止契約の導入が承認された。これらの義務および契約は株主投票にかけら
れ、2014年５月20日に開催された定時株主総会において承認された（第５号決議）。2015年２月18日に開
催された取締役会においては、 最高経営責任者の再任 に際して、退職金および競業避止契約の更改が承認
された。これに対応する誓約は2015年５月19日に開催された株主総会において承認された。
2018 年５月２日、取締役会は、フランソワ・リアイ氏が最高経営責任者に選任された時点より前任者と
同様の退職金および競業避止契約に係る報酬を受領する権利を有すると決定し、これに対応する誓約は
2018年５月23日に開催された株主総会において承認された。
退職金の計算規則
標準報酬月額は、最終営業暦年の活動に関して支払われた 固定報酬総額の 12 分の１および活動の最終３
暦年にわたり支払われた 変動報酬の平均値 に相当する。
退職金の額は、以下 の算式による計算額に相当する。
標準報酬月額 ×（12ヶ月 ＋ 勤続年数ごとに１ヶ月）
重大な過失または故意による不正行為が発生した際、最高経営責任者は、自らの意思で当行を離れ他の
職務に就く場合またはGroupe BPCE内の他の職務へ異動する場合につき、退職金を受領しない。
さらに、Afep／Medefコーポレート・ガバナンス・コードの規定に沿って、手当を享受する権利は、業績
基準および要件（例えば当行を離職する前の２年間に報告された、純利益（グループ持分）、ROEおよび費
用収益比率）を満たすことを条件とする。取締役会 は、必要に応じて 当該基準の達成を証明する。
１．対象期間のナティクシスの純利益（グループ持分）の平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の
75％以上であること。
２．対象期間のナティクシスのROEの平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の75％以上であること。
３．離職時（直近の半期決算時）のナティクシスの費用収益比率が75％未満であること。
支払額は、達成された業績基準の数に基づいて決定される。
・ ３つの基準がすべて達成された場合、合意された支払額の100％
・ ２つの基準が達成された場合、合意された支払額の66％
・ １つの基準が達成された場合、合意された支払額の33％
・ いずれの基準も達成されなかった場合、支払いは行われない。
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繰り返し述べるが、最高経営責任者が受領する退職金の額、また（保証される場合）競業避止補償と合
算した額は、標準報酬月額の24ヶ月分を超えてはならない。
( 注１) 離職前の２年間に達成された業績の平均（離職前の４つの四半期に係る公表済みの業績に基づいて測定され
る。）
最高経営責任者が離職する場合の競業避止補償
競業避止契約は６ ヶ月の期間に限定され、 最高経営責任者の離職日に効力を有する、固定報酬の６ ヶ月
分に相当する補償を提供する。
最高経営責任者が受領する競業避止 補償 の額、また場合によっては退職金と合算した額の上限は、 標準
報酬月額の24ヶ月分（ 固定および変動報酬の両方 ）である。
取締役会は、最高経営責任者が退任した際に当該契約が規定する競業避止条項を行使するか否かを決定
しなければならない。
(c) 取締役会会長および最高経営責任者に帰属する各種報酬および手当の総額を構成する固定項目、変動項
目および臨時項目の決定、分配および付与に係る原則および基準
報酬委員会との協議の後、株主総会によって給与体系が承認される前に、取締役会は、ナティクシスの
業務執行役員の様々な支払要素を、同等の役職に関する市場慣行との競争原則およびかかる支払要素が業
績にどのように関連しているかに基づいて決定する。
① 取締役会会長
ナティクシスの取締役会会長の報酬は、取締役会により、同人のキャリアおよび市場慣行の両方を考慮
して設定される。取締役会会長としての職務に係るローラン･ミニョン氏の年間固定報酬は、総額300,000
ユーロである。
取締役会会長は、取締役の出席報酬の受給資格を有する。しかしながら、Groupe BPCE内で適用される規
則に従い、BPCEの取締役に対する役員報酬（取締役会会長に対する当該報酬も含む。）は、取締役ではな
くBPCEに支払われる。
② 最高経営責任者
固定報酬
最高経営責任者の固定報酬は、その職務を遂行するために必要なスキルおよび専門知識に基づき設定さ
れ、同等の役職に関する市場慣行に沿っている。
2019 事業年度のフランソワ・リアイ氏の固定報酬は、前事業年度から変更されず、総額800,000ユーロで
ある。
年間変動報酬
さらに、最高経営責任者の報酬は、特に、あらかじめ定められた目標の達成を条件とする年間変動報酬
について、当行の業績と密接に関係している。これらの目標の詳細および期末時点におけるその達成状況
は、報酬委員会との協議の後、取締役会によって評価され、その後株主総会で投票にかけられる。当該基
準には、BPCEの財務実績に関する量的目標が含まれている。繰り返し述べるが、この点において、ナティ
クシスは、相互の成功を目指した戦略計画を背景に、Groupe BPCEに完全に組み込まれている。これらの基
準には、ナティクシスの業績および戦略目標に連動する目標も含まれている。
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報酬委員会による検討の後、2019年２月12日の取締役会によって承認され、2019年５月28日の株主総会
で投票にかけられる2019事業年度の年間変動報酬の決定基準は、以下のとおりである。
2019 年変動報酬決定規則
目標は固定報酬の120％（変動幅は当該目標の０％から156.75％（つまり、最大で固定報酬の188.1％））
に設定された。
・12.5％の純利益（グループ持分）
量的基準
・8.3％の費用収益比率
*
BPCE の財務実績 25 ％ ・4.2％の純収益
・11.25％の純収益
・11.25％の純利益（グループ持分）
量的基準
・11.25％の費用収益比率
*
ナティクシスの財務実績 45 ％ ・11.25％のROTE
・５％の監督および統制に係る監視
・15％の2018年-2020年戦略計画の本格展開
・５％のナティクシスの変革の実施
戦略的基準 30 ％ ・５％の経営者の業績
＊
基礎となるデータ
最高経営責任者の年間変動報酬の支払方法は、適用ある規制、特に2013年６月26日付欧州指令CRD４
（2014年２月20日付指令および2014年11月３日付省令により、フランス通貨金融法典においてフランス法
へ制定された。）に規定される報酬の統制に関する規制上の要件を遵守する。特に、付与された変動報酬
の一部の支払いは、複数年にわたり繰り延べられ、かつ条件付である。かかる支払いは、変動報酬が付与
された年度の翌年から少なくとも３事業年度に分散され、会議への出席および業績基準を条件とする。
付与された変動報酬の繰延部分は、かかる報酬の少なくとも40％を占めており、一方、年間変動報酬の
50％は、株式の形式または同等の金融商品によって付与される。これは、割り当てられた変動報酬の繰延
部分および条件付部分ならびに非繰延部分双方に当てはまる。
繰り返し述べるが、最高経営責任者は、変動報酬の繰延部分の権利確定期間および制限期間の両方にお
いて、ヘッジまたは保険戦略手段の使用を禁止されている。
パフォーマンス・シェアの無償割当
最高経営責任者は、自身の年間固定報酬総額の20％を、ナティクシスの上級経営委員会の委員に対する
長期報酬制度に基づくパフォーマンス・シェアとして受給する資格を有する。これらの株式の権利確定
は、勤続および業績条件の達成を条件としている。事業年度において、最高経営責任者に付与される年間
変動報酬およびパフォーマンス・シェアの合計額が、固定報酬の年間総額の２倍を超えてはならない。
諸手当
最高経営責任者は、ナティクシスの従業員に適用されるものまたはGroupe BPCEがその執行役員に対して
実施するものと同一条件の社会的保護手当も受領する。
③ AMF勧告に対応する規格表
表１（AMF）
各業務執行役員に付与された報酬、ストック・オプションおよび株式の概要
2018 事業年度 2017 事業年度
ローラン・ミニョン、最高経営責任者（2018年６月１日まで）
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(a) (a)
事業年度において支払われるべきまたは付与された報酬 853,552 ユーロ 2,623,242 ユーロ
事業年度において付与されたオプションの価格 0 ユーロ 0 ユーロ
(b) (b)
事業年度において付与されたパフォーマンス・シェアの価格 80,000 ユーロ 192,000 ユーロ
合計 933,552 ユーロ 2,815,242 ユーロ
フランソワ・リアイ、最高経営責任者（2018年６月１日から）
(c)
事業年度において支払われるべきまたは付与された報酬 996,245 ユーロ -
事業年度において付与されたオプションの価格 0 ユーロ -
(d)
事業年度において付与されたパフォーマンス・シェアの価格 93,333 ユーロ -
合計 1,089,577 ユーロ -
フランソワ・リアイのBPCEにおける職務に係るその他の報酬 602,359 ユーロ -
ローラン・ミニョン、ナティクシスの取締役会会長（2018年
６月１日から）
事業年度において支払われるべきまたは付与された報酬 175,000 ユーロ -
事業年度において付与されたオプションの価格 0 ユーロ -
事業年度において付与されたパフォーマンス・シェアの価格 0 ユーロ -
合計 175,000 ユーロ -
BPCE に関する報酬の情報については、表３（AMF）を参照のこと。
(a) 818 ユーロの家族補助手当からなる。
(b) 割当日における株価（2018年は 47,460 ユーロ、 2017 年は 99,305 ユーロの公正価値 ）に相当する。
(c) 1,388 ユーロの家族補助手当からなる。
(d) 割当日における株価（2018年は 55,372 ユーロの公正価値 ）に相当する。
注：フランソワ・ペロル氏は、2018年において、ナティクシスの取締役会会長としての職務に係る報酬を受領しな
かった。
表２（AMF）
各業務執行役員に付与された報酬の概要
以下の表において、
・ 「支払われるべき または付与された 金額」とは、支払日にかかわらず、年間を通じた取締役の職務
に対して割り当てられる報酬および手当をいう。
・ 「支払われた金額」とは、付与日にかかわらず、年間を通じた取締役の職務に対して実際に支払わ
れた報酬および手当（証券の交付を含む。）をいう。
2018 事業年度 2017 事業年度
支払われるべき
支払われるべき
または付与された
または付与された 支払われた 支払われた
(a)
金額 金額 金額 金額
ローラン・ミニョン、
最高経営責任者
（2009年５月14日から
2018 年６月１日 まで
任期 ）
執行役業務に対する
固定報酬 400,000 ユーロ 400,000 ユーロ 960,000 ユーロ 960,000 ユーロ
(b) (b)
年間変動報酬
452,734 ユーロ 1,263,517 ユーロ 1,660,863 ユーロ 1,125,926 ユーロ
特別報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
役員報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
(c) (c) (c) (c)
現物給付
818 ユーロ 818 ユーロ 2,379 ユーロ 2,379 ユーロ
(a)
合計
853,552 ユーロ 1,664,335 ユーロ 2,623,242 ユーロ 2,088,305 ユーロ
ローラン・ミニョンのその他の報酬については、表３（AMF）を参照のこと。
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フランソワ・リアイ、
最高経営責任者
（2018年６月１日より
任期）
執行役業務に対する
固定報酬 466,667 ユーロ 466,667 ユーロ - -
(b)
年間変動報酬
528,190 ユーロ 827,706 ユーロ - -
特別報酬 0 ユーロ 0 ユーロ - -
役員報酬 0 ユーロ 0 ユーロ - -
(c) (c)
現物給付
1,388 ユーロ 1,388 ユーロ - -
(d)
合計
996,245 ユーロ 1,295,791 ユーロ - -
フランソワ・リアイの
BPCEにおける職務に係
るその他の報酬 602,359 ユーロ 323,396 ユーロ - -
(a) 2018 年５月23日に開催されたナティクシスの取締役会においても、2018年６月１日まで最高経営責任者を務めた
ローラン・ミニョン氏に対し、2018年における任期の長さに応じて比例配分された割当日時点で80,000 ユーロの
パフォーマンス・シェア11,661株が割り当てられ、2017年５月23日に開催された取締役会においては、同氏に対
し、割当日時点で192,000 ユーロの パフォーマンス・シェア29,911株が割り当てられた。
(b) 前事業年度に係る繰延変動報酬の支払いおよび証券の交付を含む。2017事業年度において、コーポレート・イン
ベストメント・バンキング部門の共同ヘッドとしての職務に対してフランソワ・リアイ氏に付与された団体変動
報酬（団体インセンティブ制度および利益分配）は含まれない。上級経営委員会向け長期奨励制度に基づく証券
の交付については、表７（AMF）に記載されている。
(c) 報告された金額は、家族補助手当からなる。さらに、2018年において、社会的保護の下、ローラン・ミニョン氏
に対する7,066ユーロの現物給付が申告された。
(d) 2018 年８月２日に開催されたナティクシスの取締役会においても、2018年６月１日から最高経営責任者を務めた
フランソワ・リアイ氏に対し、2018年における任期の長さに応じて比例配分された割当日時点で93,333 ユーロの
パフォーマンス・シェア13,605株が割り当てられた。
ナティクシスの最高経営責任者としての職務に関して2018年にローラン・ミニョン氏に支払われた報酬
は、400,818ユーロの固定報酬および諸手当ならびに1,263,517ユーロの変動報酬により構成されており、
その内訳は下表のとおりである。ローラン・ミニョン氏に付与された変動報酬の繰延部分に係る業績条件
は、ナティクシスの営業純利益が真に正となることである。2018事業年度にはこの条件が満たされたた
め、過去３事業年度に係る繰延部分が受益者に支払われた。付与された金額と実際に支払われた金額との
差額のうち、現金部分は、Euriborレートの時価総額と相関しており、ナティクシスの株価に連動する部分
は、株価の変動と相関している。
ナティクシスの最高経営責任者としての職務に関して2018年にフランソワ・リアイ氏に支払われた報酬
は、468,055ユーロの固定報酬および諸手当ならびに827,706ユーロの変動報酬により構成されており、そ
の内訳は下表のとおりである。フランソワ・リアイ氏に付与された変動報酬の繰延部分に係る業績条件
は、ナティクシスの営業純利益が真に正となることである。2018事業年度にはこの条件が満たされたた
め、過去３事業年度に係る繰延部分が受益者に支払われた。付与された金額と実際に支払われた金額との
差額のうち、現金部分は、Euriborレートの時価総額と相関しており、ナティクシスの株価に連動する部分
は、株価の変動と相関している。
2018 年10月に支払
われた2017事業年
2014 事業年度の変 2015 事業年度の変
度分の変動報酬の
動報酬のうち繰り 動報酬のうち繰り 2018 年３月に支払
うち証券または類
延べられた証券ま 2014 事業年度の変 延べられた証券ま 2015 事業年度の変 2016 事業年度の変 われた2017事業年
似する金融
たは類似する金融 動報酬のうち繰り たは類似する金融 動報酬のうち繰り 動報酬のうち繰り 度分の変動報酬の
商品 延べられた現金 商品 延べられた現金 延べられた現金 うち現金 商品 合計
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ローラン・
ミニョン
2018 年に
支払われた金額 123,439 ユーロ 110,594 ユーロ 203,298 ユーロ 119,467 ユーロ 203,163 ユーロ 260,395 ユーロ 243,161 ユーロ 1,263,517 ユーロ
付与価格
（当初価格） 110,333 ユーロ 110,333 ユーロ 119,467 ユーロ 119,467 ユーロ 203,163 ユーロ 260,395 ユーロ 260,395 ユーロ 1,183,553 ユーロ
フランソワ・
リアイ
2018 年に
支払われた金額 58,959 ユーロ 51,718 ユーロ 76,231 ユーロ 48,040 ユーロ 213,135 ユーロ 196,308 ユーロ 183,315 ユーロ 827,706 ユーロ
付与価格
（当初価格） 45,467 ユーロ 45,467 ユーロ 52,579 ユーロ 52,579 ユーロ 213,135 ユーロ 196,308 ユーロ 196,308 ユーロ 801,843 ユーロ
表３（AMF）
2018 年１月１日から2018年12月31日までの期間において、ナティクシスの非業務執行取締役が受領した役
員報酬およびその他の報酬
(a) (b)
非業務執行取締役 2018 事業年度 2017 事業年度
支払われる 支払われた 支払われる 支払われた
( 単位：ユーロ) べき金額 金額 べき金額 金額
BPCE
役員報酬
ナティクシスの取締役 63,000 63,000 64,000 64,000
ナティクシスの子会社に関して 37,800 42,000 41,534 23,534
カトリーヌ・ハルバーシュタット
役員報酬
ナティクシスの取締役 N/A N/A N/A N/A
BPCE およびその子会社に関して N/A N/A N/A N/A
BPCE の固定報酬 500,000 500,000 500,000 500,000
(c) (d) (e) (f)
BPCE の年間変動報酬 449,600 169,000 449,600 169,000
BPCE の複数年変動報酬 0 0 0 0
BPCE の特別報酬 0 0 0 0
BPCE に係る現物給付(社用車、
(g) (g) (g) (g)
住宅他) 44,080 44,080 44,080 44,080
ティエリ・カーン
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの 指名委員会委員 4,000 4,000 2,786.30 2,786.30
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
BPCE およびその子会社に関して 23,250 45,300 22,050 0
その他の報酬
アラン・コンダミナ
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの 指名委員会委員 N/A N/A 213.69 213.69
ナティクシスの 報酬委員会委員 6,000 6,000 6,000 6,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
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ナティクシスの子会社に関して 7,200 3,600 3,600 0
BPCE およびその子会社に関して 25,000 50,000 25,000 0
その他の報酬
アラン・ドニゾ
(2018 年12月20日に任期満了)
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの 指名委員会委員 N/A N/A 213.69 213.69
ナティクシスの 報酬委員会委員 6,000 6,000 6,000 6,000
ナティクシスのリスク 委員会委員 8,000 8,000 7,679.45 7,679.45
ナティクシスの戦略 委員会委員 0 0 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して 900 3,600 3,600 0
BPCE およびその子会社に関して 2,400 2,400 1,800 1,800
その他の報酬
ベルナール・デュピュイ
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 9,353.42 9,353.42
ナティクシスの戦略 委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して 3,600 3,600 2,700 900
BPCE およびその子会社に関して 11,189.51 11,189.51
その他の報酬
ニコール・エトシュゴワンベリー
(2018 年12月20日より任期)
役員報酬
ナティクシスの取締役 2,263.01 2,263.01 N/A N/A
ナティクシスの 指名委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスのリスク 委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの戦略 委員会委員 N/A N/A N/A N/A
BPCE およびその子会社に関して 23,900 16,900 N/A N/A
その他の報酬
シルヴィ・ギャルスロン
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの監査委員会委員 8,000 8,000 7,000 7,000
ナティクシスの リスク委員会委員 N/A N/A 320.54 320.54
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
BPCE およびその子会社に関して 10,000 10,000 7,500 7,500
その他の報酬
アンヌ・ラルー
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの指名委員会委員 4,000 4,000 3,000 3,000
ナティクシスの報酬委員会委員 5,000 5,000 6,000 6,000
ナティクシスの 戦略委員会委員
（当時の議長） 12,000 12,000 12,000 12,000
その他の報酬
フランソワーズ・ルメール
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役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの監査委員会委員 7,000 7,000 5,679.45 5,679.45
ナティクシスの戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
BPCE およびその子会社に関して 27,400 52,400 26,800 1,800
その他の報酬
ローラン・ミニョン
(2018 年６月１日より任期 )
役員報酬
ナティクシスの取締役 0 0 N/A N/A
ナティクシスの戦略委員会 委員 0 0 N/A N/A
BPCE およびその子会社に関して 0 0 N/A N/A
ナティクシスの最高経営責任者とし
(h)
ての職務に係るその他の報酬 853,552 1,664,335 2,623,242 2,088,305
ナティクシスの取締役会会長として
の職務に係るその他の報酬 175,000 175,000
BPCE の固定報酬 700,000 700,000 N/A N/A
(i)
BPCE の年間変動報酬 762,790 0 N/A N/A
BPCE の複数年変動報酬 0 0 N/A N/A
BPCE の特別報酬 0 0 N/A N/A
BPCE に係る現物給付(社用車、
(m)
住宅 他) 0 0 N/A N/A
ベルナール・オプティ
(j)
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの監査委員会 委員 8,000 8,000 10,495.89 10,495.89
ナティクシスのリスク委員会議長 29,000 29,000 29,000 29,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
その他の報酬
ステファニー・ペ
(2018 年11月12日に任期満了)
役員報酬
ナティクシスの取締役 20,904.11 20,904.11 22,000 22,000
ナティクシスの監査委員会委員 N/A N/A 1,320.54 1,320.54
ナティクシスのリスク委員会委員 6,589.04 6,589.04 9,000 9,000
指名委員会委員 2,726.03 2,726.03 2,786.30 2,786.30
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
BPCE およびその子会社に関して 25,006.66 50,006.66 26,800 1,800
その他の報酬
カトリーヌ・パリゼ
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの監査委員会議長 27,000 27,000 24,504.10 24,504.10
ナティクシスのリスク委員会委員 9,000 9,000 9,000 9,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
その他の報酬
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フランソワ・ペロル
(2018 年６月１日に任期満了)
役員報酬
ナティクシスの取締役 0 0 0 0
ナティクシスの 戦略委員会委員 N/A N/A 0 0
BPCE およびその子会社に関して 0 0
その他の報酬
(k) (k)
BPCE の固定報酬 450,000 450,000 550,000 550,000
(l) (m) (n) (o)
BPCE の年間変動報酬 490,365 903,527 927,300 911,621
BPCE の複数年変動報酬 0 0 0 0
BPCE の特別報酬 0 0 0 0
BPCE に係る現物給付(社用車、
(o)
住宅 他) 0 0 0 0
クリストフ・ピノー
( 2018 年12月20日より任期 )
役員報酬
ナティクシスの リスク委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの 報酬委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの 戦略委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの 子会社に関して N/A N/A N/A N/A
BPCE およびその子会社に関して N/A N/A N/A N/A
その他の報酬 N/A N/A N/A N/A
アンリ・プログリオ
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの指名委員会議長 19,000 19,000 17,000 17,000
ナティクシスの報酬委員会委員 6,000 6,000 5,000 5,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
その他の報酬
フィリップ・スュウール
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの指名委員会委員 4,000 4,000 3,000 3,000
ナティクシスの報酬委員会委員 N/A N/A 1,213.69 1,213.69
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して N/A N/A 1,500 0
BPCE およびその子会社に関して N/A N/A 600 600
その他の報酬
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ
役員報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
ナティクシスの指名委員会委員 4,000 4,000 3,000 3,000
ナティクシスの報酬委員会議長 23,000 23,000 23,000 23,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
その他の報酬
(a) 30 ％の源泉徴収税を控除する前の金額。
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(b) 36.5 ％の源泉徴収税を控除する前の金額。
(c) 2018 事業年度分の変動報酬のうち、217,985ユーロ（50％）は2019年に支払われ、残りの繰延分（50％）は３年間
にわたって72,662ユーロずつ支払われる。
(d) 2018 年に支払われた金額は、2017事業年度分の変動報酬につき224,800ユーロ、2016事業年度における変動報酬の
繰延分につき56,029ユーロ。
(e) 2017 事業年度分の変動報酬のうち、224,800ユーロ（50％）は2018年に支払われ、残りの繰延分（50％）は３年間
にわたって74,933ユーロずつ支払われる。
(f) 2016 事業年度分の変動報酬につき、2017年に支払われた金額。
(g) うち40,000ユーロは住宅手当、4,080ユーロは社用車の現物給付。
(h) ローラン・ミニョン氏は、フランス商法第L.233-16条の意味におけるBPCEの被支配会社であるナティクシスよ
り、同氏のナティクシスの最高経営責任者としての職務に係る報酬およびナティクシスの取締役会会長としての職
務に係る報酬を受領した（表２（AMF）を参照のこと。）。2018年５月23日には、ローラン・ミニョン氏に対し、
割当日時点で80,000ユーロに相当する、公正価値47,460ユーロのパフォーマンス・シェア11,661株が無償で付与さ
れ、2017年５月23日には、同氏に対し、割当日時点で192,000ユーロに相当する公正価値99,305ユーロのパフォー
マンス・シェア29,911株が無償で付与された。
(i) 2018 事業年度分の変動報酬のうち、228,837ユーロ（30％）は2019年に支払われ、残りの繰延分（70％）は３年間
にわたって177,984ユーロずつ支払われる。
(j) 12.8 ％の源泉徴収税を控除する前の金額。
(k) さらに、フランソワ・ペロル氏は、2018年６月１日から2018年６月30日までの雇用契約の一環として、CFFに関す
る事項について業務執行役員会会長を補佐したことに対する39,193ユーロの報酬を受領した。
(l) 2018 事業年度分の変動報酬のうち、245,182ユーロ（50％）は2019年に支払われ、残りの繰延分（50％）は３年間
にわたって81,727ユーロずつ支払われる。
(m) 2018 年に支払われた金額は、2017事業年度分の変動報酬につき370,920ユーロ、2016事業年度における変動報酬の
繰延分につき138,672ユーロ、2015事業年度における繰延分につき183,622ユーロおよび2014事業年度における繰延
分につき210,273ユーロ。
(n) 2017 事業年度分の変動報酬のうち、370,920ユーロ（40％）は2018年に支払われ、残りの繰延分（60％）は３年間
にわたって185,460ユーロずつ支払われる。
(o) 2017 年に支払われた金額は、2016事業年度分の変動報酬につき278,850ユーロ、2015事業年度における変動報酬の
繰延分につき184,655ユーロ、2014事業年度における繰延分につき211,414ユーロおよび2013事業年度における繰延
分につき236,701ユーロ。
表４（AMF）
当期中に、発行会社およびグループ会社が各業務執行役員に対して付与した新株予約権またはコール・オ
プション
連結財務書類に
オプションの種 適用される方法 期間中に
プランの番号 類（コールまた に基づく 付与された 行使 行使
業務執行役員の氏名 および日付 は予約） オプションの価格 オプションの数 価格 期間
ローラン・ミニョン N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
フランソワ・リアイ N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
合計 N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
2018 事業年度に付与された新株予約権またはコール・オプションはない。
表５（AMF）
当期中に、各業務執行役員によって行使された新株予約権またはコール・オプション
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期間中に付与された
業務執行役員の氏名 プランの番号および日付 オプションの数 行使価格
ローラン・ミニョン N/A 0 N/A
フランソワ・リアイ N/A 0 N/A
合計 N/A 0 N/A
2018 事業年度に行使された新株予約権またはコール・オプションはない。
表６（AMF）
2018 年において各業務執行役員に対して割り当てられた無償株式
株主総会において、発
行会社およびすべての
当行グループ会社から 当期中に付与 連結財務書類に適用
各取締役に対して付与 されたオプ される方法に基づく
(b)
された 無償株式 プランの日付 ションの数 オプションの価格 権利確定日 譲渡日 業績条件
ローラン・ミニョン 2018 年
2022 年 2022 年
(a)
11,661 47,460 ユーロ 有
５月23日 ５月23日
５月23日
2018 年
2020 年 2020 年
(c) (d)
28,258 190,012 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月13日
2018 年
2021 年 2021 年
(c) (d)
56,517 380,025 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月13日
フランソワ・リアイ 2018 年
2022 年 2022 年
(a)
13,605 55,372 ユーロ 有
５月23日 ５月23日
８月２日
2018 年
2020 年 2020 年
(c) (d)
18,525 124,564 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月13日
2018 年
2021 年 2021 年
(c) (d)
37,050 249,128 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月13日
(a) ナティクシスからローラン・ミニョン氏およびフランソワ・リアイ氏に対し、任期の長さに応じて比例配分され
たナティクシスの最高経営責任者としての職務に係るパフォーマンス・シェアが割り当てられた。
(b) 発行される株式の30％は、ナティクシスの最高経営責任者またはその他の経営陣（ナティクシスの上級経営委員
会の構成員を含む。）の退任時に期間が終了するロックイン期間の対象となる。
(c) 2017 年に係る年間変動報酬の繰延分の一部として株式が割り当てられた。
(d) 割当日における株価に相当する。
表７（AMF）
当期中に、各業務執行役員に対して譲渡可能となった無償株式
当期中に譲渡可能となった
業務執行役員の氏名 プランの番号および日付 パフォーマンス・シェアの数 権利確定条件
(a)
(b)
2014 年７月31日 31,955
ローラン・ミニョン
(b)
2016 年７月28日 28,755
フランソワ・リアイ N/A 0 N/A
合計 N/A 60,710 N/A
(a) 発行される株式の30％は、同氏の退任時に期間が終了するロックイン期間の対象となる。
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(b) 執行役の報酬の原則については、「(b) 取締役会会長および最高経営責任者に対する各種報酬および手当－② ナ
ティクシスの取締役および最高経営責任者に対する2018年の各種報酬および手当－年間変動報酬」および「パ
フォー マンス・シェアの無償割当」を参照のこと。
2018 事業年度にフランソワ・リアイ氏に対して譲渡可能となった無償株式はない。
表８（AMF）
グループ（ナティクシス、BPCE、Caisses d'Epargne、Banques Populaires）：付与された株式購入オプ
ションまたは新株予約権の記録
株式購入オプションおよび新株予約権に関する情報 プラン
株主総会の開催日 N/A
業務執行役員会の決定が行われた日 N/A
行使可能オプションの数（以下の者により行使可能なオプションを含む。）：
1) 2018 年におけるナティクシスの取締役
ティエリ・カーン N/A
アラン・コンダミナ N/A
アラン・ドニゾ N/A
ベルナール・デュピュイ N/A
ニコール・エトシュゴワンベリー N/A
シルヴィ・ギャルスロン N/A
カトリーヌ・ハルバーシュタット N/A
アンヌ・ラルー N/A
フランソワーズ・ルメール N/A
ローラン・ミニョン N/A
ベルナール・オプティ N/A
ステファニー・ペ N/A
カトリーヌ ・パリゼ N/A
クリストフ・ピノー N/A
フランソワ・ペロル N/A
アンリ・プログリオ N/A
フィリップ・スュウール N/A
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ N/A
2) 2018 年におけるナティクシスの最高経営責任者
ローラン・ミニョン（2018年１月１日から2018年６月１日まで） N/A
権利確定日 N/A
行使可能期限 N/A
行使価格（ユーロ） N/A
行使条件（複数のトランシェを有するオプションに関して） N/A
2018 年12月31日現在に予約された株式の数 N/A
失効または解約された新株予約権の累積数 N/A
当期末における残存新株予約権の累積数 N/A
フランソワ・リアイ（2018年６月１日から2018年12月31日まで） N/A
権利確定日 N/A
行使可能期限 N/A
行使価格（ユーロ） N/A
行使条件（複数のトランシェを有するオプションに関して） N/A
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2018 年12月31日現在に予約された株式の数 N/A
失効または解約された新株予約権の累積数 N/A
当期末における残存新株予約権の累積数 N/A
表９（AMF）
上位10名の非取締役従業員に対して付与されたストック・オプションまたはコール・オプションおよび行
使されたオプション
付与された
オプション／
予約または
購入された
株式の総数 加重平均価格 プラン
発行会社および割当の範囲内の会社が、発行会社およびか
かる範囲内の会社において最も多くのオプションを保有し
ている給与所得者上位10名に対して、当期中に付与したオ
プション 0 N/A N/A
発行会社およびかかる範囲内の会社において最も多くの新
株予約権または株式購入オプションを保有している給与所
得者上位10名が、発行会社および上記の会社に関連して保
有し、当期中に行使したオプション 0 N/A N/A
2018 事業年度にナティクシスの従業員により付与されたまたは行使された新株予約権またはコール・オ
プションはない。
表10（AMF）
各業務執行役員に対する無償株式割当の記録
無償株式割
失効また
(a)
当の総数 2018 年12月 は解約さ 事業年度
のうち割り 31日現在に れた新株 末現在の
割り当てられた 株主総会 取締役会 当てられた 株式権利 ロックイン 引受けられ 予約権の 残存割当
無償株式の情報 の日付 の日付 株式数 確定日 期間終了日 た株式数 累積数 株式数
2018 年
ローラン・
2013 年 2013 年 2016 年
90 90 - 90
(b)
５月21日 11 月６日 ３月１日
ミニョン
３月１日
2018 年
ローラン・
2013 年 2014 年 2018 年
31,955 31,955 - 31,955
(c)
５月21日 ７月31日 ８月１日
ミニョン
８月１日
2019 年
ローラン・ 2013 年 2015 年 2019 年
27,321 27,321 - 27,321
(c)
５月21日 ２月18日 ２月18日
ミニョン
２月18日
2020 年
ローラン・
2016 年 2016 年 2020 年
47,463 47,463 - 47,463
(c)
５月24日 ７月28日 ７月28日
ミニョン
７月28日
ローラン・ 2018 年
2016 年 2016 年 2018 年
(d) (d) (d)
28,755 28,755 - 28,755
(c)
ミニョン
５月24日 ７月28日 ３月１日
10 月１日
ローラン・ 2019 年
2016 年 2016 年 2019 年
(d) (d) (d)
57,510 57,510 - 57,510
(c)
ミニョン
５月24日 ７月28日 ３月１日
10 月１日
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ローラン・ 2019 年
2016 年 2017 年 2019 年
(d) (d) (d)
17,947 17,947 - 17,947
(c)
ミニョン
５月24日 ４月10日 ３月１日
10 月１日
ローラン・ 2020 年
2016 年 2017 年 2020 年
(d) (d) (d)
35,894 35,894 - 35,894
(c)
ミニョン
５月24日 ４月10日 ３月１日
10 月１日
ローラン・ 2021 年
2016 年 2018 年 2021 年
29,911 29,911 - 29,911
(c)
ミニョン
５月24日 ５月23日 ５月23日
５月23日
ローラン・ 2020 年
2016 年 2018 年 2020 年
(d) (d) (d)
28,258 28,258 - 28,258
(c)
ミニョン
５月24日 ４月13日 ３月１日
10 月１日
ローラン・ 2021 年
2016 年 2018 年 2021 年
(d) (d) (d)
56,517 56,517 - 56,517
(c)
ミニョン
５月24日 ４月13日 ３月１日
10 月１日
ローラン・ 2022 年
2016 年 2018 年 2022 年
11,661 11,661 - 11,661
(c)
ミニョン
５月24日 ５月23日 ５月23日
５月23日
フランソワ・ 2020 年
2016 年 2018 年 2020 年
(d) (d) (d)
18,525 18,525 - 18,525
(c)
リアイ
５月24日 ４月13日 ３月１日
10 月１日
フランソワ・ 2021 年
2016 年 2018 年 2021 年
(d) (d) (d)
37,050 37,050 - 37,050
(c)
リアイ
５月24日 ４月13日 ３月１日
10 月１日
フランソワ・ 2022 年
2016 年 2018 年 2022 年
13,605 13,605 - 13,605
(c)
リアイ
５月24日 ８月２日 ５月23日
５月23日
(a) 2014 事業年度から2018事業年度に割り当てられたすべての株式は、業績条件の対象となる。これは、2013年に割
り当てられた90株については適用されない。
(b) すべての権利確定された株式は、任期中ロックイン期間の対象となる。
(c) 権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行される株式の30％は、その退任時に期間が終了するロックイン期間
の対象となる。
(d) 過年度に係る年間変動報酬の繰延分の一部として割り当てられた株式。
表11（AMF）
業務執行役員の状況
任期満了もしくは
異動に伴い支払われる
べきもしくは支払われ
競業避止契約に
るであろう
(a)
(a)
雇用契約 補完年金制度 報酬または手当 係る報酬
2018 事業年度
業務執行役員 有 無 有 無 有 無 有 無
ローラン・ミニョン、
最高経営責任者
(c)
任期開始日：2009年５月14日
(b)
任期満了日：2018年６月１日 ○ ○ ○ ○
フランソワ・リアイ、
最高経営責任者
(c)
任期開始日：2018年６月１日
任期満了日：2022年５月開催の株
(b)
主総会後 ○ ○ ○ ○
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(a) 「(b) 取締役会会長および最高経営責任者に対する各種報酬および手当－② ナティクシスの取締役および最高経
営責任者に対する2018年の各種報酬および手当－退職金および競業避止契約」を参照のこと。
(b) その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フランス一般税
法第39条（確定給付制度）または第83条（任意確定拠出制度）に記載される、当行グループにより設定された補
完年金制度のような制度の適用を受けていない。さらに、2018年において、ナティクシスの最高経営責任者は、
Groupe BPCEが実施した「第82条」タイプの生命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対する支払いを
行った。当該契約の保険料は、ナティクシスではなく、最高経営責任者によって支払われた。2018年、ナティク
シスの最高経営責任者として、ローラン・ミニョン氏は自身の契約につき58,667ユーロを支払い、フランソワ・
リアイ氏は自身の契約につき68,444ユーロを支払った。
(c) 2015 年２月18日開催の取締役会により再任。
④ 2018年12月31日に終了した事業年度に関してナティクシスの最高経営責任者であるローラン・ミニョン
氏に支払われるべきまたは付与された報酬の内訳
2018 事業年度に関して各業務執行役員に支払われるべきまたは付与された報酬の内訳は、ナティクシス
の株主総会に提出され承認を得なければならない。ナティクシスの場合、かかる勧告は、ローラン・ミ
ニョン氏の報酬に関連する。
関連する報酬の内訳
・ 固定報酬
・ 年間変動報酬
・ 年間繰延変動報酬
・ 複数年変動報酬
・ 特別報酬
・ ストック・オプション／パフォーマンス・シェアおよびその他の長期報酬の付与
・ 契約金
・ 契約終了手当、退職金／競業避止手当
・ 補完年金制度
・ 役員報酬
・ 現物給付
関連当事者契約および義務手続に係る
株主総会の承認の対象となるまたは当
該株主総会で承認された、終了した事
業年度に関して支払われるべきまたは
付与された報酬の内訳 金額 コメント
固定報酬 １月１日から６月１ 2018 年のローラン・ミニョン氏の固定報酬は、年間
日まで： 960,000ユーロであり、2018年１月１日から2018年
400,000 ユーロ ６月１日までの期間については400,000ユーロと
なった。
６月１日から12月31 2018 年のフランソワ・リアイ氏の固定報酬は、年間
日まで： 800,000ユーロであり、2018年６月１日から2018年
466,667 ユーロ 12月31日までの期間については466,667ユーロと
なった。
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2018 年に係る年間変動報酬 １月１日から６月１ 2018 事業年度に係る年間変動報酬は、「サパン２」
日まで： 法の規定に従い、最初に 報酬委員会によって検討さ
452,734 ユーロ れ、その後 取締役会により承認され、2018年５月の
株主総会で投票にかけられた量的および戦略的な基
６月１日から12月31 準に基づき計算された。
日まで： 2018 事業年度の変動報酬目標は、最高経営責任者の
528,190 ユーロ 固定報酬の120％であり、変動幅は当該目標の０％
から156.75％（つまり、最大で固定報酬の188.1％
である。）に設定された。したがって、ローラン・
ミニョン氏の変動報酬目標は、年間1,152,000ユー
ロ、2018年１月１日から2018年６月１日までの期間
については480,000ユーロとなり、フランソワ・リ
アイ氏の変動報酬目標は、年間960,000ユーロ、
2018年６月１日から2018年12月31日までの期間につ
いては560,000ユーロとなった。
2018 年について、以下の目標が設定された。
・量的目標（70％）。そのうち25％は、Groupe
BPCEの予算に関する財務実績に基づいており（純
収益（4.2％）、純利益（グループ持分）
（12.5％）および費用収益比率（8.3％））、
45％はナティクシスの財務実績に基づいている
（純収益（11.25％）、純利益（グループ持分）
（11.25％）、費用収益比率（11.25％）および有
形株主資本利益率（11.25％））。
・個別の戦略目標（30％）。そのうち15％は、2018
年-2020年戦略計画の実施と関連している。その
他３つの戦略目標は、規制に従った監督および統
制の監視（RAFの実施および閾値超過の是正措置
の開始を含む。）、ナティクシスの変革の実施な
らびに動向を予測する能力、決断力、当行グルー
プを統率する能力および執行役員を管理する能力
について評価される経営者の業績に関連してお
り、それぞれ５％の比重が割り当てられる。
報酬委員会による意見を受けた後に取締役会により
観察される業績を考慮し、2018年１月１日から2018
年６月１日までの期間に係るローラン・ミニョン氏
の2018年の年間変動報酬の金額は以下のとおり設定
された。
・BPCEの量的基準に関連：137,948ユーロすなわち
目標の114.62％
・ナティクシスの量的基準に関連：165,986ユーロ
すなわち目標の76.85％
・戦略的基準に関連：148,800ユーロすなわち目標
の103.33％
また、2018年６月１日から2018年12月31日までの期
間に係るフワンソワ・リアイ氏の2018年の年間変動
報酬の金額は以下のとおり設定された。
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・BPCEの量的基準に関連：160,939ユーロすなわち
目標の114.62％
・ナティクシスの量的基準に関連：193,651ユーロ
すなわち目標の76.85％
・戦略的基準に関連：173,600ユーロすなわち目標
の103.33％
報酬委員会の勧告に従い、ナティクシスの取締役会
は、2018年の変動報酬の金額を変動報酬目標の
94.32％（すなわち、2018年１月１日から2018年６
月１日までの期間に係るローラン・ミニョン氏の報
酬については452,734ユーロ、2018年６月１日から
2018年12月31日までの期間に係るフランソワ・リア
イ氏の報酬については528,190ユーロ）に設定し
た。この金額は、2019年５月に株主投票にかけられ
る。
・一部は2019年に支払われ、そのうち50％（すなわ
ち、ローラン・ミニョン氏の報酬については
156,889ユーロ、フランソワ・リアイ氏の報酬に
ついては194,853ユーロ）はナティクシスの株価
に連動する。
・残りは３年間にわたって繰り延べられ、そのうち
50％（すなわち、2018年１月１日から2018年６月
１日までの期間に係るローラン・ミニョン氏の報
酬については295,845ユーロ、2018年６月１日か
ら2018年12月31日までの期間に係るフランソワ・
リアイ氏の報酬については333,337ユーロ）はナ
ティクシスの株価に連動する。これらの繰り延べ
られた金額は、2020年（100％現金による支払
い）、2021年（50％は現金による支払い、50％は
ナティクシスの株価に連動または証券による支払
い）および2022年（100％ナティクシスの株価に
連動または証券による支払い）に３分の１ずつ支
払われる（ただし、雇用情勢および業績の条件を
満たすものとする。）。
複数年変動報酬 ０株 2018 年においてローラン・ミニョン氏およびフラン
ソワ・リアイ氏に対する複数年変動報酬の支払いは
行われなかった。
特別報酬 ０株 2018 年においてローラン・ミニョン氏およびフラン
ソワ・リアイ氏に対する特別報酬の支払いは行われ
なかった。
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ストック・オプション／パフォーマン ローラン･ミニョン氏 ・2018事業年度においてローラン・ミニョン氏およ
ス・シェアのおよびその他の長期報酬 に対する付与： びフランソワ・リアイ氏に対するストック・オプ
の付与 11,661 株 ションの付与は行われなかった。
・報酬委員会の肯定的な意見に基づき、また、上級
フランソワ・リアイ 経営委員会向け長期奨励制度（SMC LTIP）の一環
氏に対する付与：
としての最高経営責任者に対するパフォーマン
13,605 株
ス・シェア割当の承認に係る原則に従い、ナティ
クシスの取締役会は、以下のとおり、任期に応じ
て比例配分された株式の割当を行った（2018年
SMC LTIP）。
－2018年５月23日に開催された取締役会におい
て、ローラン・ミニョン氏に対して、11,661
株のパフォーマンス・シェアが割り当てられ
た。これは、ローラン・ミニョン氏が、その
業績条件に基づき、最大13,933株（割当日に
おける資本金の最大0.00045％に相当する。）
を受領し得たことを意味する。
－2018年８月２日に開催された取締役会におい
て、フランソワ・リアイ氏に対して、13,605
株のパフォーマンス・シェアが割り当てられ
た。これは、フランソワ・リアイ氏が、その
業績条件に基づき、最大16,326株（割当日に
おける資本金の最大0.00052％に相当する。）
を受領し得たことを意味する。
この割当株式は、ローラン・ミニョン氏およびフラ
ンソワ・リアイ氏の年間固定報酬総額の20％に相当
し、それぞれ2018年において最高経営責任者を務め
た期間の長さに応じて比例配分されている。
・これらの株式の権利確定は、ナティクシスの株式
の相対的な総株主利益（TSR）およびESR目標の達
成の両方に基づく勤続要件および業績条件を満た
すことを条件としている。
・ユーロ・ストックス銀行指数に対するナティクシ
スの株式の年間パフォーマンスは、当該制度が適
用される４年間（すなわち、2018事業年度、2019
事業年度、2020事業年度および2021事業年度）に
わたって、割当株式の25％をそれぞれ占める各年
次トランシェにつき、毎年比較される。ユーロ・
ストックス銀行指数の平均TSRと比較したナティ
クシスのTSRの相対的パフォーマンスに基づき、
各年次トランシェには以下の比率が適用される。
－90％未満のパフォーマンス：年次トランシェか
ら割り当てられた株式は権利確定しない。
－90％のパフォーマンス：年次トランシェの株式
の80％が権利確定する。
－100％のパフォーマンス：年次トランシェの株
式の100％が権利確定する。
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－120％のパフォーマンス：年次トランシェの株
式の110％が権利確定する。当該比率は、各パ
フォーマンス・カテゴリー間で直線的に変動
する。
・ESR目標は、非金融格付機関により決定された、
ナティクシスのESR業績報酬制度が適用される４
年間における成長に基づいている。権利確定制度
には各格付機関のESRスコアに相当する評価基準
が含まれ、過去２年間においてその要件は引き上
げられている。４年間の終了時に、総合的な年次
格付の平均によって、TSR基準に基づき権利確定
するものに加えて権利確定する株式の割合が決定
される。TSRおよびESRのパフォーマンスが目標を
大幅に上回った場合も、権利確定する年次トラン
シェの株式の割合は120％を上限とする。
・権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行され
る株式の30％は、その退任時に期間が終了する
ロックイン期間の対象となる。
ヘッジの禁止 最高経営責任者は、変動報酬の繰延部分の権利確定
期間および制限期間の両方において、ヘッジまたは
保険手段の使用を禁止されている。
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契約終了手当、退職金／競業避止手当 - 繰り返し述べるが、2014年２月19日に開催された取
締役会において、ローラン・ミニョン氏の退職金に
係る契約の改正および競業避止契約の導入が承認さ
れた。これらの義務および契約は株主投票にかけら
れ、2014年５月20日に開催された定時株主総会にお
いて承認された（第５号決議）。2015年２月18日に
開催された取締役会においては、最高経営責任者の
再任に際して、退職金および競業避止契約の更改が
承認された。これに対応する誓約は2015年５月19日
に開催された株主総会において承認された。
2018 年５月２日、取締役会は、フランソワ・リアイ
氏が最高経営責任者に選任された時点より前任者と
同様の退職金および競業避止契約に係る報酬を受領
する権利を有すると決定し、これに対応する誓約は
2018年５月23日に開催された株主総会において承認
された。
退職金の計算規則：
標準報酬月額は、最終営業暦年の活動に関して支払
われた 固定報酬総額の 12 分の１および活動の最終３
暦年にわたり支払われた 変動報酬の平均値 に相当す
る。
退職金の額は、以下 の算式による計算額に相当す
る。
標準報酬月額×（12ヶ月＋勤続年数ごとに１ヶ月）
重大な過失または故意による不正行為が発生した
際、最高経営責任者は、自らの意思で当行を離れ他
の職務に就く場合またはGroupe BPCE内の他の職務
へ異動する場合につき、退職金を受領しない。
さらに、Afep／Medefコーポレート・ガバナンス・
コードの規定に沿って、手当を享受する権利は、業
績基準および要件（例えば当行を離職する前の２年
間に報告された、純利益（グループ持分）、ROEお
よび費用収益比率）を満たすことを条件とする。取
締役会 は、必要に応じて 当該基準の達成を証明す
る。
１．対象期間のナティクシスの純利益（グループ持
分）の平均が、当該期間の予想平均予算の75％
以上であること。
２．対象期間のナティクシスのROEの平均が、当該
期間の予想平均予算の75％以上であること。
３．離職時（直近の半期決算時）のナティクシスの
費用収益比率が75％未満であること。
＊
離職前の２年間に達成された業績の平均（離職
前の４つの四半期に係る公表済みの業績に基づ
いて測定される。）
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支払額は、達成された業績基準の数に基づいて決定
される。
・３つの基準がすべて達成された場合、合意された
支払額の100％
・２つの基準が達成された場合、合意された支払額
の66％
・１つの基準が達成された場合、合意された支払額
の33％
・いずれの基準も達成されなかった場合、支払いは
行われない。
繰り返し述べるが、最高経営責任者が受領する退職
金の額、また（保証される場合）競業避止補償と合
算した額は、標準報酬月額の24ヶ月分を超えてはな
らない。
最高経営責任者が離職する場合の競業避止補償
競業避止契約は６ ヶ月の期間に限定され、 最高経営
責任者の離職日に効力を有する、固定報酬の６ ヶ月
分に相当する補償を提供する。
最高経営責任者が受領する競業避止 補償 の額、また
場合によっては退職金と合算した額の上限は、 標準
報酬月額の24ヶ月分（ 固定および変動報酬の両方 ）
である。
取締役会は、最高経営責任者が退任した際に当該契
約が規定する競業避止条項を行使するか否かを決定
しなければならない。
補完年金制度 Groupe BPCE の「第82 その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制
加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フラン
条」体制
ス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条
（任意確定拠出制度）に記載される補完年金制度の
ような制度の適用を受けていない。さらに、2018年
において、ナティクシスの最高経営責任者は、
Groupe BPCEが実施した「第82条」タイプの生命保
険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対す
る支払いを行った。当該契約の保険料は、ナティク
シスではなく、最高経営責任者によって支払われ
た。2018年、ナティクシスの新旧最高経営責任者と
して、ローラン・ミニョン氏は自身の契約につき
58,667ユーロを支払い、フランソワ・リアイ氏は自
身の契約につき68,444ユーロを支払った。
役員報酬 - 2018 年においてローラン・ミニョン氏に対する、
2018事業年度におけるGroupe BPCEでの職務に係る
役員報酬の支払いは行われなかった。
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現物給付 ローラン･ミニョン氏 最高経営責任者は、フランスのナティクシスの従業
に対する付与： 員に適用されるものと同様の規則に基づき、家族補
818 ユーロ 助手当を受領する。
フランソワ・リアイ
氏に対する付与：
1,388 ユーロ
保険制度／個人保護保険 2016 年２月10日に開催された取締役会において、
ローラン・ミニョン氏の待遇をBPCEの業務執行役員
会の他の役員と一致させる目的で、同氏の個人保護
保険および補足的医療保険に係る変更が承認され
た。特に注目すべきは、一時的な就業不能に陥った
場合に12ヶ月分の報酬を継続するという、BPCEの業
務執行役員会の他の役員が利益を享受している計画
が実施されたことである。2018年において、当期中
の５ヶ月間に関して申告されたローラン・ミニョン
氏に対する現物給付は7,066ユーロであった。
フランソワ・リアイ氏は、健康および個人保護補償
に関して、ナティクシスの従業員が受領するものと
同様の保険料を受領している。
最高経営責任者の社会的保護および補完的計画は、
関連当事者契約に従う。
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（２）【監査報酬の内容等】
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記17 を参照のこ
と。
②【その他重要な報酬の内容】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」 の注記 17 を参照のこ
と。
③【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」 の注記 17 を参照のこ
と。
④【監査報酬の決定方針】
該当事項なし。
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第６ 【経理の状況】
a. 本書記載のナティクシス・エス・エー（以下「当行」という。）および連結子会社（以下、合
わせて「当行グループ」という。）の連結財務諸表は、欧州連合（以下「 EU 」という。）が採
用し、国際会計基準審議会（以下「 IASB 」という。）が公表した国際財務報告基準（以下
「 IFRS 」という。）に準拠して作成された。また、当行の個別財務諸表は、フランスにおける
諸法令および一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成された。当行グループおよ
び当行が採用した会計原則、会計慣行および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認め
られるそれらとの間の主な相違点に関しては、「４．フランスと日本における会計原則及び会
計慣行の主要な相違」に説明されている。
本書記載の当行グループの連結財務諸表および当行の個別財務諸表は、「財務諸表等の用
語、様式及び作成方法に関する規則」（昭和 38 年大蔵省令第 59 号。以下「財務諸表等規則」と
いう。）第 131 条第１項の適用を受けるものである。
b. 本書記載の原文の連結財務諸表および個別財務諸表（以下「原文の財務諸表」という。）は、
フランスの独立公認会計士であり、かつ外国監査法人等（「公認会計士法」（昭和 23 年法律第
103 号。その後の改正を含む。）第１条の３第７項に規定されている外国監査法人等をいう。）
であるデロイト・エ・アソシエおよびプライスウォーターハウスクーパース・オーディット
（以下「会計監査人」と総称する。）から監査を受けている。 2018 年 12 月 31 日に終了した年度
の原文の財務諸表について会計監査人が行った監査は、「金融商品取引法」（昭和 23 年法律第
25 号。その後の改正を含む。）第 193 条の２第１項第１号に規定されている監査証明に相当する
と認められる証明となっており、会計監査人の原文の監査報告書およびその日本語訳は本書に
添付されている。
c. 本書記載の原文の財務諸表は、フランスにおいて開示されたものと同一のものであり、日本語
版はその翻訳である。
d. 本書記載の原文の財務諸表はユーロで表示されている。「財務諸表等規則」第 134 条の規定に基
づき「円」で表示されている金額は、 2019 年４月 24 日現在の株式会社三菱 UFJ 銀行における対顧
客電信直物売買相場の仲値、１ユーロ＝ 125.55 円の為替レートで換算された金額である。金額
は億円単位（四捨五入）で表示されている。なお、円換算額は単に便宜上表示されたものであ
り、ユーロ額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。円換算額は、四
捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
e. 円換算額および「２．主な資産・負債及び収支の内容」から「４．フランスと日本における会
計原則及び会計慣行の主要な相違」までの記載事項は、原文の財務諸表には含まれておらず、
当該事項における原文の財務諸表への参照事項を除き、上記 b ．の会計監査の対象にもなってい
ない。
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1 【財務書類】
5.1 連結財務諸表
連結損益計算書
2017 年 12 月 31 日
注記 2018 年 12 月 31 日
(a)
に終了した年度
に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
受取利息および類似収益 7.1 4,054 5,090 5,880 7,382
支払利息および類似費用 7.1 (2,859) (3,589) (3,191) (4,006)
受取報酬および受取手数料 7.2 5,967 7,492 5,777 7,253
支払報酬および支払手数料 7.2 (2,322) (2,915) (2,208) (2,772)
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益 7.3 1,764 2,215 2,784 3,495
売却可能金融資産に係る純損益 7.4 426 535
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係
7.4 6 8
る損益
償却原価で測定される金融商品の認識中止による純損益 7.5 (3) (4)
保険事業からの純利益 9.3 2,910 3,654
その他業務収益 7. 6 671 842 11,448 14,373
その他業務費用 7. 6 (573) (719) (11,448) (14,373)
純収益 9,616 12,073 9,467 11,886
営業経費 7. 7 (6,569) (8,247) (6,390) (8,023)
有形固定資産および無形資産に係る
(254) (319) (242) (304)
減価償却、償却および減損
営業総利益 2,793 3,507 2,835 3,559
貸倒引当金繰入額 7. 8 (215) (270) (258) (324)
営業純利益 2,578 3,237 2,577 3,235
持分法による投資利益 29 36 26 33
その他の資産に係る損益 7. 9 54 68 48 60
のれんの価値の変動
税引前利益／（損失） 2,661 3,341 2,651 3,328
法人所得税 7. 10 (781) (981) (789) (991)
非継続事業からの純利益／（損失）
当期純利益 ／（ 損失 ） 1,880 2,360 1,861 2,336
うちグループ持分 1,577 1,980 1,669 2,095
うち非支配持分に帰属する利益 304 382 192 241
１株当たり利益／（損失）単位：ユーロ
期中平均株式数 (自己株式を除く )に基づいて計算された、株主
に帰属する１株当たり当期純利益／（損失）（注記 10.1.2 参 0.47 ユーロ 59.01 円 0.50 ユーロ 62.78 円
照）－グループ持分
希薄化後 １ 株当たり利益／（損失）単位 ： ユーロ
ストックオプションが行使された場合に発行される可能性のあ
る株式および無償株式を含む期中平均株式数 (自己株式を除く )
0.47 ユーロ 59.01 円 0.50 ユーロ 62.78 円
に基づいて計算された、株主に帰属する １ 株当たり当期純 利
益／（損失）（注記 10.1.2 参照）－グループ持分
(a) IFRS 第９号「金融商品」に基づく利用可能な選択肢に従い、 2017 年 12 月 31 日に報告された情報は、同基準の初度適用の影響に関して修正再表示され
ていない。
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当期純利益（損失）およびその他の包括利益に係る計算書
2017 年 12 月 31 日
2018 年 12 月 31 日
注記
(a)
に終了した年度
に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
純利益 1,880 2,360 1,861 2,336
損益にリサイクル可能な項目 (15) (19) (580) (728)
為替換算調整 額 166 208 (677) (850)
当期再評価調整額 219 275 (655) (822)
損益への振替 (53) (67) (22) (28)
その他の分類変更 0 0
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産（負
(61) (77)
(b)
債性金融商品）の再評価額
当期再評価調整額 (56) (70)
損益への振替 (5) (6)
その他の分類変更 0 0
売却可能金融資産の再評価額 (197) (247) (58) (73)
当期再評価調整額 (265) (333) 94 118
損益への振替 68 85 (152) (191)
その他の分類変更 (0) (0)
ヘッジ目的デリバティブの再評価額 41 51 180 226
当期再評価調整額 35 44 98 123
損益への振替 6 8 83 104
その他の分類変更 (0) (0)
リサイクル可能な関連会社の資本に直接認識された損益に対す
(2) (3) (3) (4)
る持分
(c)
(44) (55)
売却目的保有の非流動資産
損益にリサイクル可能な項目に関する税効果 83 104 (21) (26)
損益にリサイクル不能な項目 292 367 (148) (186)
確定給付制度の再評価調整額 32 40 ▶ 5
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定した金融負
(185)
384 482 (232)
債に係る自己の信用リスクの再評価額
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融商
(7) (9)
品の再評価額
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融資
- -
産のヘッジ目的デリバティブの再評価額
リサイクル不能な関連会社の資本に直接認識された損益に対す
- -
る持分
(c)
1 1
売却目的保有の非流動資産
損益にリサイクル不能な項目に関する税効果 (119) (149) 33 41
その他の包括利益に直接認識された損益（税引後） 277 348 (728) (914)
利益合計 2,157 2,708 1,133 1,422
グループ持分 1,869 2,347 969 1,217
非支配持分 288 362 164 206
(a) IFRS 第９号「金融商品」に基づく利用可能な選択肢に従い、 2017 年 12 月 31 日に報告された情報は、同基準の初度適用の影響に関して修正再表示されて
いない。
(b) 2018 年１月１日現在の IFRS 第９号の初度適用により「包括利益のその他の項目」として計上され、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
金融資産」に認識された負債性金融商品の減損 1.1 百万ユーロ（税込）を含む。
(c) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的保有の非流動資産に認識された SFS 事業部門（注記 3.6 および 6.9 参照）に相当する。
(d) 専ら 2018 年 12 月 31 日現在の保険事業に相当する（注記 2.10 参照）。
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未実現損益または繰延損益に係る税金の内訳
2018 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
総額 税金 純額
為替換算調整額 166 0 166
損益にリサイクル可能なその他の包括利益を通じて公正価値
(61) 18 (43)
で測定される金融資産（負債性金融商品）の再評価額
売却可能金融資産の再評価額 (197) 77 (121)
ヘッジ目的デリバティブの再評価額 41 (12) 29
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の
384 (110) 275
信用リスクの再評価額
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融
(7) 1 (7)
商品の再評価額
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融
0 0 0
資産のヘッジ目的デリバティブの再評価額
確定給付制度の再評価調整額 32 (10) 23
関連会社の未実現損益または繰延損益に対する持分 (4) 2 (2)
(a)
(57) 14 (43)
売却目的保有の非流動資産
未実現損益または繰延損益の変動合計 297 (20) 277
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的保有の非流動資産に認識された SFS 事業部門（注記 3.6 および 6.9 参照）に相当する。
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連結貸借対照表 － 資産
(a)
注記 2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
2017 年 12 月 31 日現在
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
現金および中央銀行預け金 24,291 30,497 36,901 46,329 36,901 46,329
純損益を通じて公正価値で測定される金融資
8.1 214,086 268,785 225,663 283,320 184,497 231,636
産
ヘッジ目的デリバティブ 8.2 306 384 337 423 339 426
その他の包括利益を通じて公正価値で測定さ
8.4 10,798 13,557 9,981 12,531
れる金融資産
売却可能金融資産 57,885 72,675
償却原価で測定される負債性金融商品 8.6.3 1,193 1,498 984 1,235
償却原価で測定される銀行貸出金および債権
8.6.1 27,285 34,256 40,570 50,936 45,289 56,860
ならびに類似項目
106,105 171,712
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 8.6.2 69,279 86,980 84,512 136,768
978 978
うち政府代行業務 839 1,053 779 779
金利リスクをヘッジしたポートフォリオの再
評価調整額
保険事業の投資 9.4 100,536 126,223 96,901 121,659
満期保有金融資産 1,885 2,367
当期税金資産 258 324 577 724 577 724
繰延税金資産 1,456 1,828 1,622 2,036 1,585 1,990
未収勘定およびその他の資産 8.10 14,733 18,497 15,267 19,168 46,624 58,536
(b)
8.9 25,646 32,199 738 927 738 927
売却目的で保有する非流動資産
繰延 利益分配
関連会社に対する投資 735 923 732 919 734 922
投資不動産 0 0 124 156 1,073 1,347
有形固定資産 8.11 420 527 758 952 758 952
無形資産 8.11 678 851 732 919 732 919
のれん 8.13 3,796 4,766 3,601 4,521 3,601 4,521
資産合計 495,496 622,095 520,000 652,860 519,987 652,844
(a) IFRS第９号「金融商品」に基づく利用可能な選択肢に従い、2017年12月31日に報告された情報は、同基準の初度適用の影響に関して修正再表示されて
いない。2018年1月1日現在の期首貸借対照表 に対する IFRS第９号の初度適用による影響は注記1に おいて詳細に表示されて いる。
(b) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的保有の非流動資産に認識された SFS 事業部門（注記 3.6 および 6.9 参照）に相当する。
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連結貸借対照表－負債および株主資本
(a)
注記 2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
2017 年 12 月 31 日現在
百万 ユーロ 億円 百万 ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
中央銀行 預り金 9 11
純損益を通じて公正価値で測定され
8.1 208,183 261,374 221,321 277,869 144,885 181,903
る金融負債
ヘッジ目的デリバティブ 8.2 529 664 710 891 710 891
銀行預り金 および類似項目 8.1 ▶ 73,234 91,945 94,491 118,633 104,318 130,971
うち政府代行業務 46 58 46 58 46 58
顧客預り金 8.1 ▶ 35,991 45,187 40,837 51,271 94,571 118,734
うち政府代行業務 952 1,195 851 1,068 851 1,068
債務証券 8.1 5 34,958 43,890 32,574 40,897 32,574 40,897
金利リスクをヘッジしたポートフォ
108 136 138 173 138 173
リオの再評価調整額
当期 税金 負債 505 634 532 668 532 668
繰延税金 負債 8.8 505 634 616 773 620 778
未払勘定およびその他の負債 8.10 15,359 19,283 15,165 19,040 37,936 47,629
うち政府代行業務 1 1 0 0 0 0
売却目的で保有する非流動資産に係
8.9 9,737 12,225 698 876 698 876
(b)
る負債
保険関連の負債 9.5 89,538 112,415 86,507 108,610
保険会社の技術的準備金 76,601 96,173
劣後債務 8.16 3,964 4,977 3,674 4,613 3,674 4,613
引当金 8.17 1,681 2,110 1,882 2,363 1,742 2,187
株主資本（グループ持分） 19,916 25,005 19,667 24,692 19,795 24,853
株式資本および資本剰余金 11,036 13,856 10,976 13,780 10,976 13,780
利益剰余金 6,654 8,354 8,334 10,463 6,697 8,408
資本直入された損益 692 869 690 866 772 969
資本直入されたリサイクル不能な損益 (42) (53) （ 333 ） (418) (318) (399)
当期純利益／（損失） 1,577 1,980 1,669 2,095
非支配持分 1,279 1,606 1,188 1,492 1,192 1,497
負債および株主資本合計 495,496 622,095 520,000 652,860 519,987 652,844
(a) IFRS 第９号「金融商品」に基づく利用可能な選択肢に従い、 2017 年 12 月 31 日に報告された情報は、同基準の初度適用の影響に関して修正再表示されて
いない。 2018 年 1月 1日現在の期首貸借対照表に対する IFRS 第９号の初度適用による影響は注記 1において詳細に表示されている。
(b) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的保有の非流動資産に認識された SFS 事業部門（注記 3.6 および 6.9 参照）に相当する。
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有価証券報告書
株主資本等変動計算書
資本直入された損益
株式資本および
リサイクル
資本剰余金 利益剰余金 リサイクル可能 不能
純損益を通じ
て公正価値で
損益にリサイク
測定するもの
ル可能なその他
として指定さ
の包括利益を通 確定給付制度
れた金融負債
じて公正価値で コミットメン
その他の発 に係る自己の
その他の
測定される負債 ヘッジ その他の包括利益を通じて公 ト 当期純利益 株主 資本
行済資本性 信用リスクの
自己株式 利益 為替換算 売却可能 性金融商品の再 目的 正価値で測定される資本性金 の再評価 （グループ （グループ 非支配 連結資本
(a) (b) (c)
(単位：百万ユーロ ) 資本 資本剰余金 金融商品 の消却 剰余金 調整 額 資産 評価額 デリバティブ 融商品の再評価額 再評価額 調整額 持分） 持分） 持分 合計
利益処分後の 2016 年 12 月 31 日現在の株主資本 5,019 5,956 1,611 1 6,098 950 629 (255) (62) (111) 0 19,836 1,296 21,131
増資 0 (0) 0 0
自己株式の消却 (25) (0) (26) (26)
株式に基づく報酬制度の資本部分 10 10 10
2017 年度に支払われた 2016 年度配当金 (1,098) (1,098) (79) (1,176)
株主との取引合計 0 (0) 0 (25) (1, 087 ) 0 0 0 0 0 (1,113) (79) (1,191)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 621 0 621 621
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
(94) (94 ) (94)
い
資本直入された損益の変動額 (645) (13) 108 (137) (688) (28) (715)
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
(4) ▶ 0 0
額
改訂 IAS 第 19 号に従った数理計算上の差異の変動
(11) (11) (11)
額
2017 年 12 月 31 日現在の利益／（損失） 1,669 1,669 192 1,861
(d)
(344) (22) 21 (0) (345) (190) (535)
取得および処分の影響額
(e)
(80) (80) 0 (80)
その他
2017 年 12 月 31 日現在の株主資本 5,020 5,956 2,232 (25) 4,490 282 637 (148) (196) (123) 1,669 19,795 1,192 20,987
2017 年度の利益処分 1,669 (1,669) 0 0
利益処分後の 2017 年 12 月 31 日現在の株主資本 5,020 5,956 2,232 (25) 6,159 282 637 0 (148) 0 (196) (123) 0 19,795 1,192 20,987
(h)
(32) (107 ) 26 (14) (128) (4) (132)
IFRS 第９号の初度適用
2018 年 1月 1日現在の株主資本 5,020 5,956 2,232 (25) 6,127 282 530 26 (148) (14) (196) (123) 0 19,667 1,188 20,855
増資 21 39 60 60
自己株式の消却 (3) (4) (6) (6)
株式に基づく報酬制度の株式部分 17 17 17
2018 年度に支払われた 2017 年度配当金 (1,160) (1,160) (169) (1,329)
株主との取引合計 21 39 0 (3) (1, 148 ) 0 0 0 0 0 0 0 0 (1,090) (169) (1,259)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 (254) (254) (254)
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
(97) (97) (97)
い
資本直入された損益の変動額 223 (169) (43) 43 (10) 275 318 (17) 301
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
(4) ▶ 0 0
額
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中 (4) ▶ 0 0
に完了した売却による利益の準備金への繰入額
改訂 IAS 第 19 号に従った数理計算上の差異の変動
23 23 1 24
額
2018 年 12 月 31 日現在の利益／（損失） 1,577 1,577 304 1,880
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(f)
(125) (53) 2 (0) (177) (14) (191)
取得および処分の影響額
(g)
(48) (3) (51) (14) (65)
その他
2018年12月31日現在の 株主 資本 5,040 5,995 1,978 (27) 4,703 452 363 (18) (105) (25) 83 (100) 1,577 19,916 1,279 21,195
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資本直入された損益
株式資本および
リサイクル
資本剰余金 利益剰余金 リサイクル可能 不能
損益にリサ 純損益を通
イクル可能 じて公正価
なその他の 値で測定す
包括利益を るものとし
通じて公正 て指定され
確定給付制
価値で測定 た金融負債
度
される負債 に係る自己
コミットメ
その他の発 性金融商品 の信用リス
その他の
ヘッジ その他の包括利益を通じて ント 当期純利益
行済資本性 の再評価額 クの再評価
自己株式 利益 為替換算 売却可能 目的 公正価値で測定される資本 の再評価 （グループ 株主 資本 （グ 非支配 連結資本
(a) (b) (c)
(単位：億円 ) 資本 資本剰余金 金融商品 の消却 剰余金 調整 額 資産 デリバティブ 性金融商品の再評価額 額 調整額 持分） ループ持分） 持分 合計
利益処分後の 2016 年 12 月 31 日現在の株主資本 6,301 7,478 2,023 1 7,656 1,193 790 (320) (78) (139) 0 24,904 1,627 26,530
増資 0 (0) 0 0
自己株式の消却 (31) (0) (33) (33)
株式に基づく報酬制度の資本部分 13 13 13
2017 年度に支払われた 2016 年度配当金 (1,379) (1,379) (99) (1,476)
株主との取引合計 0 (0) 0 (31) (1,365) 0 0 0 0 0 (1,397) (99) (1,495)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 780 0 780 780
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
(118) (118) (118)
い
資本直入された損益の変動額 (810) (16) 136 (172) (864) (35) (898)
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
(5) 5 0 0
額
改訂 IAS 第 19 号に従った数理計算上の差異の変
(14) (14) (14)
動額
2017 年 12 月 31 日現在の利益／（損失） 2,095 2,095 241 2,336
(d)
(239)
(432) (28) 26 (0) (433) (672)
取得および処分の影響額
(e)
0
(100) (100) (100)
その他
2017 年 12 月 31 日現在の株主資本 6,303 7,478 2,802 (31) 5,637 354 800 (186) (246) (154) 2,095 24,853 1,497 26,349
2017 年度の利益処分 2,095 (2,095) 0 0
利益処分後の 2017 年 12 月 31 日現在の株主資本 6,303 7,478 2,802 (31) 7,733 354 800 0 (186) 0 (246) (154) 0 24,853 1,497 26,349
(h)
(5)
(40) (134) 33 (18) (161) (166)
IFRS 第９号の初度適用
2018 年 1月 1日現在の株主資本 6,303 7,478 2,802 (31) 7,692 354 665 33 (186) (18) (246) (154) 0 24,692 1,492 26,183
増資 26 49 75 75
(4) (5) (8) (8)
自己株式の消却
株式に基づく報酬制度の株式部分 21 21 21
2018 年度に支払われた 2017 年度配当金 (1,456) (1,456) (212) (1,669)
株主との取引合計 26 49 0 (4) (1,441) 0 0 0 0 0 0 0 0 (1,368) (212) (1,581)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 (319) (319) (319)
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
(122) (122) (122)
い
資本直入された損益の変動額 280 (212) (54) 54 (13) 345 399 (21) 378
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
(5) 5 0 0
額
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中 (5) 5 0 0
に完了した売却による利益の準備金への繰入額
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
改訂 IAS 第 19 号に従った数理計算上の差異の変
29 29 1 30
動額
2018 年 12 月 31 日現在の利益／（損失） 1,980 1,980 382 2,360
(f) (18)
(157) (67) 3 (0) (222) (240)
取得および処分の影響額
(g)
(18)
(60) (4) (64) (82)
その他
2018年12月31日現在の 株主 資本 6,328 7,527 2,483 (34) 5,905 567 456 (23) (132) (31) 104 (126) 1,980 25,005 1,606 26,610
(a) 発行プレミアム、法定準備金、契約準備金、長期キャピタル・ゲイン準備金およびその他のナティクシスの準備金。
(b) その他の発行済資本性金融商品：永久超劣後債をいう。 2018 年 12 月 31 日現在、 2008 年に発行した永久超劣後債の償還（ 254 ）百万ユーロが計上された。 2017 年 12 月 31 日現在、 BPCE が永久超劣後債の新規発行 2銘柄、総額 897 百万ユーロを引き受けた一方、 2007 年に発行
した永久超劣後債の償還（ 276 ）百万ユーロが認識された。
(c) 2018 年 12 月 31 日現在、株主資本に認識されている「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動」は、実現分と未実現分を合算すると 385.8 百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は（ 111.4 ）百万ユー
ロ）。 2018 年 12 月 31 日現在、株主資本に認識されているナティクシスの発行証券の期限前償還に関連する支払残高は 5.3 百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は（ 1.7 ）百万ユーロ）。
2017 年 12 月 31 日現在、株主資本に認識している「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動」は、実現分と未実現分を合算すると（ 185.3 ）百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は 48.5 百万ユーロ）。
2017 年 12 月 31 日現在、株主資本に認識されているナティクシスの発行証券の期限前償還に関連する支払残高は 5.3 百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は（ 1.8 ）百万ユーロ）
(d) 2017 年、株主資本（グループ持分）には以下のものが含まれていた：
次の少数株主に付与されたコール・オプションの再評価および割引の割り戻し（ 111 ）百万ユーロ： DNCA France （（ 63.1 ）百万ユーロ）、 Ciloger （（ 16.1 ）百万ユーロ）、 Dorval （（ 29 ）百万ユーロ）、 Darius （（ 6.7 ）百万ユーロ）および Lakooz （ 3.8 百万ユー
ロ）。
BPCE が保有していた S-Money およびその子会社の Lakooz の株式 100 ％の取得に関する（ 38 ）百万ユーロ。同株式取得は 2段階に分けて実施した（ 2017 年上半期に 51 ％、 2017 年下半期に 49 ％）。
Crédit Coopératif からの BatiLease および InterCoop の取得 18 百万ユーロ。
少数株主（ Macif および Maif ）からの BPCE Assurances 40 ％の買戻し（ 94 ）百万ユーロ。
Ellisphère の売却 8百万ユーロ。
Dalenys の少数株主に付与されたコール・オプション（ 62 ）百万ユーロ。
IML （ Investors Mutual Limited ）の少数株主に付与されたコール・オプション（ 56 ）百万ユーロ。
PayPlug の少数株主に付与されたコール・オプション（ ▶）百万ユーロ。
(e) 2017 年、その他の分類変更には、永久超劣後債の１トランシェ償還を受けて計上された、分類変更に係るキャピタル・ゲインの消去に関連する（ 87 ）百万ユーロが含まれていた。
(f) 2018 年 12 月 31 日現在、株主資本（グループ持分）には以下のものが含まれていた：
- 取得に関連して少数株主に付与した新たなプット・オプションの認識による影響（ 49.5 ）百万ユーロ。これらのプット・オプションは、 M&A 事業部門による Vermilion （（ 14.1 ）百万ユーロ）および Fenchurch （（ 26.8 ）百万ユーロ）の取得と、決済事業部門による
Alter CE の取得（（ 8.6 ）百万ユーロ）に関するものである。
- 同年期首現在の少数株主に付与した既存のプット・オプションの影響（ 68.9 ）百万ユーロ。この影響は、金融負債の再評価（ 32.3 ）百万ユーロと同金融負債に係る割引の割戻効果（ 31.3 ）百万ユーロによって生まれたそれらプット・オプションの公正価値の変動
（ 63.6 ）百万ユーロのほか、それらプット・オプションに相当する当該企業の正味少数株主ポジションに対する持分の変動の振替（ 5.3 ）百万ユーロに起因していた。
- 連結対象企業に対する支配を喪失しない持分比率の変動の影響（ 5.8 ）百万ユーロ。これは主に、連結対象企業 Caspian PE に対する持分比率の（ 55 ％から 72 ％への）引き上げ（ 3.4 ）百万ユーロと、連結対象企業 Ossiam に対する持分比率の（ 83 ％から 75 ％への）引き
下げ（ 1.1 ）百万ユーロに関係していた。
- 共同支配企業の取得に関する会計処理に従って BPCE IE ののれんを資本に直接認識した (1 ）百万ユーロ。
- 米ドル／ユーロおよび香港ドル／ユーロの為替リスクに対する当グループのグローバル・エクスポージャーを低減するための、シンガポール、ニューヨーク、アジア Ltd 支店による資本の一部返済後の、為替換算調整額のリサイクルによる影響（ 56.5 ）百万ユー
ロ。
(g) 2018 年 12 月 31 日現在、その他の分類変更には、永久超劣後債の 2トランシェ償還を受けて計上された、分類変更に係るキャピタル・ゲインの消去に関連する（ 43.2 ）百万ユーロが含まれていた。
(h) 2018 年 1月 1日現在の期首貸借対照表への IFRS 第９号の初度適用による影響は注記 1において詳細に表示されている。
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有価証券報告書
キャッシュ・フロー計算書
現金および現金同等物の残高は、現金および中央銀行預け金の正味残高、ならびに金融機関における要求払預金および金融機関からの
借入金の正味残高から成っている。
営業活動により生成された現金の変動は、満期保有目的金融資産および投資不動産に関連するキャッシュ・フローを除いて、当行グ
ループの活動により生成されたキャッシュ・フローである。
投資活動に関連する現金の変動は、連結および非連結対象の関連会社に対する投資、有形固定資産および無形固定資産の取得および処
分、ならびに投資不動産、オペレーティング・リースの下で提供される不動産および満期保有目的金融資産の取得および処分に関連す
るキャッシュ・フローから生じている。
2018 年 12 月 31 日 2017 年 12 月 31 日
に終了した年度 に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
税引前利益 2,661 3,341 2,651 3,328
＋／－ 有形固定資産および無形資産の減価償却および償却の純費用計上額 341 428 320 402
＋／－ のれんおよびその他の非流動資産の評価減 (6) (8) (5) (6)
＋／－ その他の引当金 (保険会社の技術的準備金を含む )の純繰入額 5,778 7,254 7,536 9,461
＋／－ 持分法による投資利益 (29) (36) (26) (33)
＋／－ 投資活動に係る純損失／ (利得 ) (308) (387) (418) (525)
＋／－ 財務活動に係る純損失／ (利得 ) 86 108 87 109
＋／－ その他の活動 (365) (458) (1,939) (2,434)
＝ 税引前利益に含まれる非資金項目およびその他の調整額合計 5,496 6,900 5,556 6,976
＋／－ インターバンク市場項目および短期金融市場項目の減少／（増加） 額 (982) (1,233) (1,958) (2,458)
＋／－ 顧客項目の減少／（増加）額 (9,490) (11,915) 14,212 17,843
＋／－ 金融資産または負債の減少／（増加）額 (775) (973) (18,739) (23,527)
＋／－ 非金融資産または負債の減少／（増加） 額 (2,536) (3,184) (5,551) (6,969)
－ 法人所得税の支払額 (461) (579) (213) (267)
＝ 営業資産および負債の純減少／（増加）額 (14,243) (17,882) (12,249) (15,379)
営業活動によるキャッシュ・フロー (6,085) (7,640) (4,042) (5,075)
(a)
620 778 200 251
＋／－ 金融資産および資本持分の減少／（増加）額
＋／－ 投資不動産の減少／（増加）額 129 162 50 63
＋／－ 有形固定資産および無形資産の減少／（増加）額 (361) (453) (324) (407)
投資活動によるキャッシュ・フロー 388 487 (74) (93)
(b)
(1,329) (1,669) (1,176) (1,476)
＋／－ 株主との取引による収入／ (支出 )額
(c)
(142) (178) (127) (159)
＋／－ その他の財務活動による収入／ (支出 )額
財務活動によるキャッシュ・フロー (1,471) (1,847) (1,303) (1,636)
(d)
(350) (439) (1) (1)
売却目的で保有される資産および負債のキャッシュ・フロー
現金および現金同等物に係る為替レート変動の影響 373 468 (1,981) (2,487)
現金および現金同等物の純増加／ (減少 )額 (7,145) (8,971) (7,401) (9,292)
営業活動によるキャッシュ・フロー (6,085) (7,640) (4,042) (5,075)
投資活動によるキャッシュ・フロー 388 487 (74) (93)
財務活動によるキャッシュ・フロー (1,471) (1,847) (1,303) (1,636)
売却目的で保有される資産および負債のキャッシュ・フロー (350) (439) (1) (1)
現金および現金同等物に係る為替レート変動の影響 373 468 (1,981) (2,487)
現金および現金同等物の期首残高 30,568 38,378 37,969 47,670
現金および中央銀行預け金 36,901 46,329 26,703 33,526
(6,333)
インターバンク残高 (7,951) 11,266 14,144
現金および現金同等物の期末残高 23,423 29,408 30,568 38,378
現金および中央銀行預け金 24,280 30,484 36,901 46,329
インターバンク 残高 (857) (1,076) (6,333) (7,951)
現金および現金同等物の増減額 (7,145) (8,971) (7,401) (9,292)
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(a) 金融資産および関連会社に対する投資の減少／（増加）額であり、主な内訳は以下のとおり。
・ 満期保有目的資産に関連するキャッシュ・フロー 616 百万ユーロ
・ 連結対象の関連会社に対する投資に関連するキャッシュ・フロー合計（ 144 ）百万ユーロ。内訳は以下のとおり： MV Credit の 100 ％の持分取得
（（ 75 ）百万ユーロ）、 Fenchurch の 51 ％の持分取得（（ 37 ）百万ユーロ）、 Vermilion の 51 ％の持分取得（（ 11 ）百万ユーロ）、 Alter CE の 70 ％
の持分取得（（ 20 ）百万ユーロ）、 BPCE Immobilier Exploitation の 100 ％の持分取得（（ 3）百万ユーロ）、 PayPlug に対する持分 5％の追加取得
（（ 2）百万ユーロ）、 Natixis Caspian Private Equity の持分 18 ％の追加取得（（ 3）百万ユーロ）、取得した現金 31 百万ユーロ（ BPCE
Immobilier Exploitation の取得に係る 12 百万ユーロ、 Fenchurch に係る 6.5 百万ユーロ、 Vermilion に係る ▶百万ユーロ、 Alter CE に係る 2百万ユー
ロを含む）、 Axeltis の売却（ 60 百万ユーロ）、 Selection 1818 の売却（ 26 百万ユーロ）、 Cofacrédit の売却（ 14 百万ユーロ）、 Axeltis の売却後
に譲渡した現金 (（ 33 ）百万ユーロ）および DNCA に係るプット・オプションの部分的行使（（ 125 ）百万ユーロ）。
・ 非連結対象の関連会社に対する投資に関連するキャッシュ・フロー 186 百万ユーロ。 AUSTIN FINANCE に対する持分 8％の売却に関する 186 百万ユー
ロを含む。
(b) 株主から受け取った（株主へ支払った）キャッシュ・フローは、 BPCE へ支払った（ 824 ）百万ユーロの配当金と、グループ外企業へ支払った（ 505 ）百
万ユーロの配当金を含んでいた。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は以下のとおり。
・ 2008 年に発行した 2銘柄の償還に当たる、永久超劣後債について支払った（ 254 ）百万ユーロ。
・ BPCE による劣後債の引き受け 300 百万ユーロ。
・ Morgan Stanley が保有していた債券の償還（ 10 ）百万ユーロ。
・ 劣後債について支払った利息（ 82 ）百万ユーロ。
・ 資本に計上している超劣後債について支払った利息（ 97 ）百万ユーロ。
(d) BPCE への SFS 事業部門の一部売却発表関連（注記 3.6 および 6.9 も参照）
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重要な事象
例外的リスクの発生
ナティクシスは 2018 年第 ▶四半期、「株式デリバティブ」活動に関係して、アジア市場の悪化に関連した例外的リスクが発生したため
259 百万ユーロの減益を認識した。
第 ▶四半期、アジアで顧客に代わって運用している一部の個別商品に関して、使用ビジネス・モデルによりあるヘッジ戦略を導入した
が、年度末において、同ヘッジ戦略は市況にそぐわない結果に終わったことが明らかとなった。
関係する商品は、原資産である株式のバスケットまたは指数の大幅な下落に紐づけられ、投資家は、満期時に元本が減少するリスクを
負う代わりに、高めに設定されたクーポンを定期的に受け取るというものであった。また、当該商品には早期償還条項が付されてい
た。
この状況が原因で、ナティクシスのキャピタル・マーケッツ事業は 2018 年第 ▶四半期に 86 百万ユーロに上る減益を認識したほか、この商
品ストックの運用をカバーするための調整額 173 百万ユーロを計上した。
今回の減益は例外的であり、収益が中期計画に大きく寄与しない事業に関するものである。したがって、本登録届出書の序文に示した
「新次元」戦略プランの目的が疑問視されるということは全くない。
ナティクシスから BPCE S.A. へのファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融および有価証券サービス事業部
門の譲渡計画
ナティクシスおよび BPCE は 2018 年 9月 12 日、ファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融および有価証券サービス事業部門を
27 億ユーロでナティクシスから BPCE S.A. へ譲渡する計画を発表した。
この取引が完了すれば、ナティクシスおよび BPCE の戦略プランの実現に大きく寄与することが見込まれる。とりわけ、ナティクシスは
アセット・ライト・モデルの前進を実現でき、 BPCE は総合銀行モデルを強化できる。
本売却は、前提条件がクリアされれば 2019 年第 1 四半期末までに行われる予定である。具体的には、 Banque Populaire の各行および
Caisses d'Epargne が引き受けた BPCE による増資が完了し、規制当局による承認が得られれば完了する。
2018 年第 ▶四半期、本プロジェクトの実務面の準備を行い、また取引完了につながる諸々の手続に着手した。
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連結財務諸表注記
252
注記 1 2018 年 1月 1日付 IFRS 第９号初度適用による影響 6.11 負債 289
289
1.1 序文 252 6.12 認識の中止
253 289
1.2 IFRS 第９号初度適用による影響の内訳 6.13 金融資産と金融負債の相殺
289
6.14 引当金および偶発負債
259 290
注記２ 表示の基礎 6.15 従業員給付
ナティクシス が適用したIFRS基準書 259 291
2.1 6.16 負債と資本の区別
およびIFRIC解釈指針
291
2.2 連結財務諸表の表示 261 6.1 7 株式に基づく報酬
261
292
2.3 年度末 6.1 8 自己株式および自己株式に関連したデリバティブ
261 292
2.4 連結財務諸表注記 6. 19 受取報酬および受取手数料
292
6.2 0 税金費用
262
注記 ３ 連結の方法および原則 6.2 1 貸出コミットメントおよび保証コミットメント 293
293
3.1 連結範囲 262 6.2 2 銀行破綻処理メカニズムへの 拠出
262 294
3.2 支配の概念および 連結方法 6.2 3 見積り と判断 の使用
3.3 連結範囲 の変更 263 6.2 ▶ １株当たり利益／（損失） 295
296
3.6 売却目的で保有する子会社 266 注記７ 損益計算書注記
個別データの標準化および 266
3.7 7.2 正味受取報酬および受取手数料 297
グループ内取引の取扱い
3.8 ナティクシスの政府代行業務 266
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に
7.3 298
係る損益
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
3.9 外国の子会社および支店の財務諸表の通貨換算 267 7.4 298
金融資産に係る損益
償却原価で測定される 金融 商品の認識中止 に よる 299
7.5
純損益
注記 ４ 連結範囲 267 7.6 その他の損益 299
▶.1 重要な事象 267 7.7 営業 経費 300
▶.2 2018 年１月１日以降の連結範囲の変更 267 7.8 貸倒引当金繰入額 301
▶.3 子会社に対する持分 269 7.9 その他の資産に係る損益 302
財務諸表中の税務費用と
302
▶.▶ パートナーシップおよび関連会社に対する持分 270 7.10
理論上の税務費用の調整
注記 ５ 組成された企業 271 注記 ８ 貸借対照表注記 303
ナティクシスが取引を行ってい る 純損益を通じて公正価値で測定
5.1 271 8.1 303
組成された企業の範囲 される金融資産および金融負債
5.2 非連結の組成された企業に対して有する関与 274 8.2 ヘッジ目的デリバティブ 307
ナティクシスが 単にスポンサーとして
5.3 276 8.3 金融資産と金融負債の相殺 309
関与している非連結の組成された企業
5.▶ 組成された企業に対する財務支援 276 8.4 包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産 311
貸借対照表に公正価値で計上している金融資産・
8.5 313
負債の公正価値
注記 ６ 会計原則および評価方法 277 8.6 償却原価で測定される金融資産 327
6.1 金融資産および金融負債（デリバティブを除く） 277 8.7 金融資産に関するその他の情報 331
6.2 リース 280 8.8 繰延税金資産および負債 333
償却原価で測定 され る資産およびその他の包括利
6.3 益を通じて公正価値で測定 され る資産の減損なら 280 8.9 売却目的保有の非流動資産・負債 334
びに貸出・保証コミットメント引当金
6.4 デリバティブ金融商品およびヘッジ会計 283 8.10 未収・未払勘定、その他の資産および負債 337
6.5 外貨建 取引 284 8.11 有形固定資産および無形資産 338
6.6 金融商品の公正価値 285 8.12 保証の実行により取得した資産 338
6.7 旧 GAPC 分離事業体の 資産に関する保証メカニズム 286 8.13 のれん 339
有形固定資産、無形資産（のれんを除く） 287
6.8 8.14 銀行預り金および顧客預り金 340
および投資不動産
6.9 売却目的で保有する非流動資産および 非継続事業 288 8.15 債務証券 340
6.1 0 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債 288 8.16 劣後債務 341
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8.17 引当金および減損 342 注記1 ▶ コミットメント 373
343 373
8.18 金融資産および金融負債の契約上の満期別内訳 1▶.1 保証コミットメント
1▶.2 貸出コミットメント 374
注記 9 保険事業に関する注記 345
9.1 保険企業の連結 345 注記1 5 後発事象 375
345
9.2 会計原則
9.3 保険事業からの純利益 348 注記 16 その他の情報 376
ファイナンス・リースおよびオペレーティング・
9.4 保険事業投資 349 16.1 376
リース
9.5 保険契約関連の負債 355 16.2 関連当事者 377
356
注記 10 セグメント報告 注記 17 法定監査人の報酬 380
356
10 .1 資産運用およびウェルス・マネジメント
コーポレート ・バンキングおよび インベストメン
10 .2 356 注記 18 国別企業活動 381
ト・バンキング
381
10 .3 保険 357 18 .1 2018 年 12 月 31 日現在の 国別企業活動
2018 年 12 月 31 日現在の 国別の純収 益、税引前利
10.4 専門金融サービス 357 18.2 385
益、税金 および 従業 員数
357
10.5 コーポレートセンター
358 386
10.6 セグメント 情報 注記1 9 連結範囲比較情報
361 394
10.7 その他の情報 19.1 2018 年 12 月 31 日現在の非連結企業
19.2 2018 年 12 月 31 日現在の非連結投資先 394
注記1 1 リスク管理 361
11.1 自己資本 361
11.2 信用リスクおよび取引相手方リスク 361
市場リスク、全体的金利リスク、
11.3 363
流動性リスクおよび構造的な為替リスク
注記1 2 従業員数、人件費、報酬および従業員給付 364
12.1 従業員数 364
12.2 報酬および従業員給付 364
注記1 3 資本管理 372
13.1 株式資本 372
13.2 資本管理 372
13.3 資本性金融商品 の発行 372
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注記 1 2018 年 1 月 1 日付 IFRS 第９号初度適用による影響
1.1 序文
ナティクシスは 2018 年 1月 1日をもって IFRS 第９号「金融商品」の適用を開始した。 IFRS 第９号は IAS 第 39 号「金融商品：認識及び測定」
に取って代わるものであり、金融資産の分類および測定に関する新たなルールと予想信用損失に係る新たな減損モデルが定められてい
る。なお、ナティクシスは金融負債に関しては IFRS 第９号の早期適用を選択していた （注記 2.1 参照） 。ナティクシスは、保険企業につ
いては IAS 第 39 号を引き続き適用することを選択している。これは IFRS 第 ▶号の修正により認められている （注記 2.1 参照） 。また、 IFRS
第９号により認められているとおり、ヘッジについても IAS 第 39 号を引き続き適用している。 2018 年 1月１日現在の期首貸借対照表に対
する IFRS 第９号の初度適用による主な影響（ 2016 年 1月 1日から適用している金融負債に関する規定の影響を除く）は以下のとおりであ
る。
分類および測定
IAS 第 39 号のもとでは償却原価で測定されていた金融資産の大半が、 IFRS 第９号のもとでも、償却原価で測定するための条件を引き続き
満たしている。同様に、 IAS 第 39 号のもとでは公正価値で測定されていた金融資産（売却可能金融資産と純損益を通じて公正価値で測定
される金融資産）の大半が、 IFRS 第９号のもとでも公正価値で測定される。 2018 年 1月１日現在で行った主な分類変更を以下のとおりで
ある：
・ 貸出ポートフォリオについて：
- IAS 第 39 号のもとでは償却原価で測定される貸出金および債権ならびに負債に分類されていたレポ契約（買戻条件付契約）で、 IFRS 第
９号のもとではトレーディング・ビジネス・モデルの一部とみなされるものについては、 47,328 百万ユーロが「純損益を通じて公
正価値で測定される金融資産」に、 63,620 百万ユーロが「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」に分類変更され、現在
は純損益を通じて公正価値で測定されている。
- 包括的管理のために IAS 第 39 号のもとでは公正価値オプションに基づき公正価値で測定するものとして指定されていたレポ契約で、ト
レーディング・ビジネス・モデルの一部とみなされるものについては、 IFRS 第９号のもとでは 44,695 百万ユーロが「純損益を通じ
て公正価値で測定される金融資産」に分類された。公正価値オプションに基づき純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
定されていた資産およびトレーディング目的で保有する資産は、 IAS 第 39 号のもとでも同じ方法で測定され貸借対照表の同じ科目
に表示されていたため、この分類変更による貸借対照表への影響は無かった。
・ 証券ポートフォリオについて：
- IAS 第 39 号のもとでは「売却可能資産」として認識され流動性準備として保有されていた債務証券は、回収および売却目的で保有する
ビジネス・モデルのもとで管理されているため、 9,466 百万ユーロが（損益にリサイクル可能な）「その他の包括利益を通じて公
正価値で測定される金融資産」に分類変更された。
- IAS 第 39 号のもとでは資本性金融商品に分類され「売却可能資産」または「公正価値オプションに基づく金融資産」として認識されて
いたミューチュアルファンドおよびベンチャーキャピタル・ミューチュアルファンドのユニットは、保険事業におけるものを除
き、 IFRS 第９号のもとでは非基本的な特徴（ SPPI （元本および利息の支払のみ）以外の特徴）を有する負債性金融商品とみなされ
るため、 1,645 百万ユーロが「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に認識されている。
- IAS 第 39 号のもとでは売却可能資産として認識されていた関連会社に対する投資は、 379 百万ユーロが IFRS 第９号のもとで認められて
いるとおり「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に、 71 百万ユーロが IFRS 第９号が定めるオプションに基づき（処分
時でも利益へリサイクルできない）「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」に認識されている。後者の場合
は、配当金のみを利益に計上している。
- IAS 第 39 号のもとでは償却原価で測定され貸出金および債権に分類されていた証券化ファンドのユニットは、（ｉ）契約上のキャッ
シュ・フローが元本および利息の支払のみではない場合は IFRS 第９号のもとで純損益を通じて公正価値で測定されている、（ⅱ）
回収および売却目的で保有するビジネス・モデルのもとで管理されている場合はその他の包括利益を通じて公正価値で測定されて
いる、（ⅲ）回収目的保有ビジネス・モデルのもとで管理されている場合は引き続き償却原価で認識される。
初度適用に際し、証券化ファンド・ユニットの SPPI 分析 （注記 6.1.2 参照） と信用リスク分析にくわえ、原資産プールの SPPI 分析
を実施したが、証券化ファンド・ユニットによる SPPI 規準の充足について疑問は生じなかった。
2018 年 1月 1日現在、このカテゴリーに分類変更され純損益を通じて公正価値で測定される証券化ファンド・ユニットは 23 百万ユー
ロにのぼる。ナティクシスの他の持分は引き続き償却原価で認識される予定である。
主に清算機関に預けている現金で構成される担保としての保証金および追加証拠金も、 IAS 第 32 号に定められている金融商品の定義を満
たす。これらの項目は、これらがカバーする事業または金融商品に密接な結びつきがあり、これらが関係する事業のビジネス・モデル
の不可欠な部分を構成する。したがって、以前までは「未収・未払勘定、その他の資産および負債」に認識されていた保証金および追
加証拠金のほぼすべては、国際基準に準拠した金融機関の連結財務諸表の様式に関するフランス会計策定機関（ ANC ）の勧告第 2017-02
号に従って、現在は純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に含まれている。
償却原価で測定される金融資産と純損益を通じてまたはその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産のカテゴリー間の分
類変更は、これらの資産へ適用できるさまざまな測定方法および基準の遡及適用が原因で、 2018 年 1月１日現在のナティクシスの連結
ベースの資本に影響を及ぼした。もっとも、これらの分類変更は限られているうえ、影響を受けた資産の公正価値が、主に対象取引の
残存期間に起因して取得原価と著しく変わらないため、 2018 年 1月 1日現在のナティクシスの資本期首残高に対するこれらの分類変更に
よる影響は 3百万ユーロ（税引後）であった。 IAS 第 39 号と IFRS 第９号に基づく各種カテゴリー間の分類変更は、注記 1.2.1 および 1.2.2
に表示されている。
金融商品に適用されている分類および測定の原則は注記 6.1 よび 6.3 に説明されている。
減損
IAS 第 39 号のもとでは、（ⅰ）償却原価で測定される金融商品、（ⅱ）「売却可能資産」に認識される負債性金融商品、（ⅲ）「売却可
能資産」に認識される資本性金融商品、（ⅳ）取得原価で認識される金融商品－－について独立した引当金計上モデルがあった。対照
的に IFRS 第９号のもとでは、引当金計上モデルは一つしかない。そのモデルを、償却原価で測定される金融商品と、リサイクル可能な
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品に一様に適用する。また、 IFRS 第９号のもとでは、資本性金融商品
は、純損益を通じて公正価値で測定されるか、またはリサイクルできないその他の包括利益を通じて公正価値で測定されるため、減損
は認識されなくなった。
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IAS 第 39 号のもとでは、資産の当初認識時に減損を計上することは認められていなかった。次の二つの条件が満たされる場合に限り資産
または資産グループは減損している可能性があるとされていた：
・ 資産の当初認識以降に生じた１件以上の事象（すなわち損失事象）を原因とする減損の客観的証拠がある。
・ それらの損失事象により、当該金融資産の見積りキャッシュ・フローが影響を受けた。
IFRS 第９号は、企業に対して減損を IAS 第 39 号よりも早い段階で、すなわち、当該金融商品の当初認識日から認識するよう求めている。
したがって、 IFRS 第９号の新しい引当金計上モデルを適用すると、貸借対照表に償却原価またはリサイクル可能なその他の包括利益を
通じて公正価値で計上されている貸出金および証券、ならびに貸出・保証コミットメント（純損益を通じて公正価値で認識されるもの
を除く）およびリース債権について計上される減損額が増加することになる。
IFRS 第９号の初度適用による新減損モデルの導入に伴う資本期首残高への影響は、税金考慮前で 166.8 百万ユーロ、繰延税金の影響（マ
イナスの影響）考慮後で 124.7 百万ユーロになる。
IFRS 第９号に従って適用した新減損モデルの原則は注記 6.3 で説明されている。
1.2 IFRS 第９号初度適用による影響の内訳
1.2.1 移行貸借対照表
下表は、 IAS 第 39 号から IFRS 第９号への移行に伴う金融商品の分類変更および新減損手法の適用に起因する貸借対照表科目への影響の詳
細を表示している。
変更の影響
IAS第39号に
IFRS第９号によ
基づく2017年 IFRS第９号に
る分類変更 およ 信用損失に関
12月3１日現 基づく2018年
び修正再表 その他の分類変 する価値調整
IAS第39号に基づく 分類 (単
在の貸借対照 1月１日現在 IFRS第９号に
(a) (b) (c)
位：百万ユーロ )
表 * 示 更 評価額 額 の貸借対照表 基づく分類
資産 資産
現金および中
現金および中央銀行預け金
36,901 36,901 央銀行預け金
純損益を通じ
純損益を通じて公正価値で て公正価値で
測定される金融資産 測定される金
184,497 46,184 (5,017) (1) 225,663 融資産
ヘッジ目的デ
ヘッジ目的デリバティブ
339 (1) 337 リバティブ
売却可能金融資産 57,885 (10,951) (46,934)
資本を通じて
公正価値で測
定される金融
9,981 9,981 資産
償却原価で測
定される銀行
銀行貸出金および債権 貸出金および
債権ならびに
45,289 (4,278) (446) 5 40,570 類似項目
償却原価で測
定される顧客
顧客貸出金および債権
貸出金および
136,768 (41,920) (10,312) (24) 84,512 債権
償却原価で測
定される負債
994 (10) 984 性金融商品
金利リスクを
金利リスクをヘッジした ヘッジした
ポートフォリオの再評価調 ポートフォリ
整額 オの再評価調
整額
満期保有金融資産 1,885 (1,885)
保険事業の投
96,901 96,901 資
当期税金資産 577 577 当期税金資産
繰延税金資産 1,585 (5) 41 1,622 繰延税金資産
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未収勘定およ
未収勘定およびその他の資
びその他の資
産
46,624 (31,357) 15,267 産
売却目的で保
売却目的で保有する非流動
有する非流動
資産
738 738 資産
関連会社に対
関連会社に対する投資
734 (1) 732 する投資
投資不動産 1,073 (949) 124 投資不動産
有形固定資産 758 758 有形固定資産
無形資産 732 732 無形資産
のれん 3,601 3,601 のれん
合計 519,987 ▶ (0) (1) 11 520,000
負債 負債
純損益を通じ
純損益を通じて公正価値で て公正価値で
測定するものとして指定さ 測定するもの
れた金融負債 として指定さ
144,885 63,620 12,816 221,321 れた金融負債
ヘッジ目的デ
ヘッジ目的デリバティブ
710 710 リバティブ
銀行預り金な
銀行預り金 らびに類似項
104,318 (9,827) 94,491 目
顧客預り金 94,571 (53,783) 49 40,837 顧客預り金
債務証券 32,574 32,574 債務証券
金利リスクを
金利リスクをヘッジした ヘッジした
ポートフォリオの再評価調 ポートフォリ
整額 オの再評価調
138 138 整額
当期税金負債 532 532 当期税金負債
繰延税金負債 620 (4) 616 繰延税金負債
未払勘定およびその他の負 未払勘定およ
債 びその他の負
37,936 (22,771) 15,165 債
売却目的で保有する資産に 売却目的で保
係る負債 有する資産に
698 698 係る負債
保険会社の技術的準備金 保険契約関連
76,601 9,906 86,507 負債
引当金 1,742 140 1,882 引当金
劣後債務 3,674 3,674 劣後債務
株主資本：グループ持分 株主資本：グ
19,795 (2) (1) (125) 19,667 ループ持分
非支配持分 1,192 (4) 1,188 非支配持分
合計 519,987 ▶ (0) (1) 11 520,000
* 2017 年 12 月 3１日現在で報告された数値
(a) 分類変更の内訳は注記 1.2.2 に示されている。
(b) その他の分類変更は主に、 ANC の勧告第 2017-02 号に基づく保険事業および保証金に係る貸借対照表上の表示変更、ならびに貸借対照表上におけるコモ
ディティ株の分類変更に当たる IFRS 第 15 号の初度適用による影響に相当する。これらの分類変更によるナティクシスの資本期首残高への影響はなかっ
た。
(c) 新減損モデルの初度適用による影響の内訳は注記 1.2.2 に示されている。
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1.2.2 分類変更のカテゴリー別概要
下表は、 IAS 第 39 号と IFRS 第９号との間の分類変更を金融商品のカテゴリー別にまとめたものを示している。
2018 年 1月 1日現在
IAS第39号に基 IFRS第９号に基
IAS 第 39 号に基づく金融資産 IFRS 第９号に基づく分類 注記
づく帳簿価額 づく帳簿価額
純損益を通じて公正価値で測定される金融
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
資産
184,497 225,663
うち、売却目的で保有する金融資産の純損益を通じた公正価値 113,615
純損益を通じて公正価値で測定される金融
デリバティブ金融商品
資産 60,014
保険事業の投資 (l) 60,228 214
純損益を通じて公正価値で測定される金融
変動利付有価証券
資産 28,033
保険事業の投資 (l) 37,348 4,310
純損益を通じて公正価値で測定される金融
固定利付有価証券
資産 18,044
保険事業の投資 (l) 13,033 (6)
純損益を通じて公正価値で測定される金融
貸出金および債権 (c)
資産 3,006 3,006
うち、公正価値オプションを用いて測定しているもの 70,883
純損益を通じて公正価値で測定される金融
固定利付有価証券 (a)
資産 592
保険事業の投資 (l) 3,134 2,541
純損益を通じて公正価値で測定される金融
変動利付有価証券 (b)
資産 1,863
保険事業の投資 (l) 15,530 13,667
償却原価で測定される銀行貸出金および債
銀行貸出金および債権 (c)
権 2,099 2,097
純損益を通じて公正価値で測定される金融
顧客貸出金および債権 (c)
資産 3,414
保険事業の投資 (l) 5,425 2,011
純損益を通じて公正価値で測定される金融
リバース・レポ契約 (d)
資産 44,695 44,695
ヘッジ目的デリバティブ ヘッジ目的デリバティブ 337
保険事業の投資 (l) 339 1
売却可能金融資産 57,885
純損益を通じて公正価値で測定される金融
固定利付有価証券 (e)
資産 15
資本を通じて公正価値で測定される金融資
(f)
49,704
産 9,910
保険事業の投資 (l) 39,681
償却原価で測定される負債性金融商品 99
純損益を通じて公正価値で測定される金融
変動利付有価証券 (g)
資産 853
保険事業の投資 (l) 8,178 7,253
資本を通じて公正価値で測定される金融資
(h)
産 71
償却原価で測定される顧客貸出金および債
貸出金および債権
権 3 3
貸出金および債権 * 182,057
償却原価で測定される銀行貸出金および債
貸出金および債権
権 30,556
償却原価で測定される顧客貸出金および債
権 57,253
98,541
純損益を通じて公正価値で測定される金融
(i)
資産 57
保険事業の投資 (l) 10,808
償却原価で測定される銀行貸出金および債
当座貸越
権 6,433
10,262
償却原価で測定される顧客貸出金および債
権 3,822
固定利付有価証券 償却原価で測定される負債性金融商品 885
923
純損益を通じて公正価値で測定される金融
(j)
資産 28
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償却原価で測定される銀行貸出金および債
リバース・レポ契約
権 1,434
償却原価で測定される顧客貸出金および債
52,776
権 4,024
純損益を通じて公正価値で測定される金融
(k)
資産 47,328
償却原価で測定される顧客貸出金および債
ファイナンス・リース
権 11,336 11,202
償却原価で測定される顧客貸出金および債
ファクタリング
権 8,218 8,208
満期保有金融資産
固定利付有価証券 保険事業の投資 (l) 1,885 1,885
未収勘定およびその他の資産
未収勘定およびその他の資産 15,267
純損益を通じて公正価値で測定される金融
(c)
資産 17,721
46,624
保険事業の投資 (l) 13,588
償却原価で測定される銀行貸出金および債
権 49
投資不動産 保険事業の投資 (l) 949
1,073
投資不動産 124
現金および中央銀行預け金 36,901 36,901
当期税金資産 577 577
繰延税金資産 1,585 1,622
売却目的で保有する非流動資産 738 738
関連会社に対する投資 734 732
有形固定資産 758 758
無形資産 732 732
のれん 3,601 3,601
合計 519,987 520,000
* 集合引当金は個別引当金のように資産から控除して認識されているため、当該金融商品の帳簿価額に含まれている。
各ビジネス・モデルおよび金融商品の契約上の特徴に関連する、 IFRS 第９号に定められている分類および測定基準 （注記 6.1 参照） を適
用した結果、ナティクシスは以下の分類変更を行った：
(a) IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融資産」に分類されていた固定利付有価証券は、トレーディング・ビジネ
ス・モデルのもとで管理されているため、 201 百万ユーロは IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」
に分類された。 SPPI 規準 （注記 6.1.2 参照） を満たさないことから IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融
資産」に分類変更された固定利付有価証券は、 391 百万ユーロにのぼった。
(b) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融資産」に分類さ
れていた変動利付有価証券は、 242 百万ユーロは IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類され
た。 SPPI 規準 （注記 6.1.2 参照） を満たさないことから IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に認
識されたミューチュアルファンドは、 1,191 百万ユーロにのぼった。
(c) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融資産」に分類さ
れていた貸出金および債権は、 2,565 百万ユーロは IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類さ
れた。 SPPI 規準 （注記 6.1.2 参照） を満たさないことから IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に
分類変更された貸出金および債権は、 2,297 百万ユーロにのぼった。 IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融資
産」に分類されていた貸出金および債権で、 IFRS 第９号のもと償却原価で測定される金融資産に分類変更された額は 2,097 百万ユー
ロにのぼった。
(d) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融資産」に分類さ
れていた、レポ契約のもとで受け取った有価証券は、 44,695 百万ユーロは IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定さ
れる金融資産」に分類された。
(e) IAS 第 39 号のもとでは「売却可能金融資産」として認識していた負債性金融商品 15 百万ユーロは、 SPPI 規準 （注記 6.1.2 参照） を満
たさないことから IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類変更された。
(f) 回収および売却目的で保有するビジネス・モデルのもとで管理されている流動性準備有価証券ポートフォリオに相当する 9,466 百
万ユーロにのぼる負債性金融商品は、 IFRS 第９号のもとで「リサイクル可能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金
融資産」に分類変更された。この分類変更による資本期首残高への影響はなかった。 IAS 第 39 号のもとでは「売却可能金融資産」に
分類されていた負債性金融商品で、 IFRS 第９号のもと償却原価で測定される金融資産に分類変更された額は 99 百万ユーロにのぼっ
た。これらの金融商品は、関連会社が発行した証券に相当し、回収および売却目的で保有するビジネス・モデルのもとで保有され
ている。
(g) 総額 453 百万ユーロの非連結ミューチュアルファンドのユニットは、 IFRS 第９号のもとでは非 SPPI 負債性金融商品とみなされるた
め、「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類された。トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理されてい
るその他の変動利付有価証券（関連会社に対する投資を除く） 22 百万ユーロは、 IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で
測定される金融資産」に分類変更された。 IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類された関
連会社に対する投資は、 379 百万ユーロにのぼった。
(h) IFRS 第９号のもとで「リサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類変更された関連会社に
対する投資は 71 百万ユーロであった。
(i) これらには、 IAS 第 39 号のもとでは「貸出金および債権」に分類されていたが、 SPPI 規準を満たさないため IFRS 第９号のもとで
「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類変更された貸出金および債権 57 百万ユーロが含まれている。
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(j) これらには、 IAS 第 39 号のもとでは「貸出金および債権」に分類されていたが、 SPPI 規準を満たさないため IFRS 第９号のもとで
「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類変更された負債性金融商品 28 百万ユーロが含まれている。
(k) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「貸出金および債権」に分類されていたレポ契約の
もとで受け取った有価証券 47,328 百万ユーロは、 IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に認識さ
れた。
(l) ANC の勧告に準拠した、保険事業の金融資産から「保険事業の投資」への分類変更。
なお、 SPPI 規準を満たさないため 2019 年 1月 1日に「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類された金融資産は主
に、ミューチュアルファンドのユニットと、株価連動要素のある貸出金および債権から成ることに注意。
2018 年 1月 1日現在
IAS 第 39 号に基づ IFRS 第９号に基
IAS 第 39 号に基づく金融資産 IFRS 第９号に基づく分類
く帳簿価額 づく帳簿価額
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定さ
れた金融負債 144,885 221,321
うち、トレーディング目的で保有する金融商品の純損
益を通じて測定された公正価値 85,937
デリバティブ金融商品 保険契約関連負債 183
59,783
純損益を通じて公正価値で測定する
ものとして指定された金融負債 59,600
純損益を通じて公正価値で測定する
有価証券
ものとして指定された金融負債 26,096 26,096
純損益を通じて公正価値で測定する
その他の負債
ものとして指定された金融負債 57 57
うち、公正価値オプションを用いて測定した額 58,949
純損益を通じて公正価値で測定する
有価証券
ものとして指定された金融負債 20,535 20,535
純損益を通じて公正価値で測定する
レポ契約
(a)
ものとして指定された金融負債 34,974 34,974
純損益を通じて公正価値で測定する
その他の負債
ものとして指定された金融負債 3,440 3,440
銀行預り金および顧客預り金 198,889
預金および借入金 預金および借入金 125,579 125,579
レポ契約 銀行預り金および顧客預り金 9,700
純損益を通じて公正価値で測定する
73,310
(b)
ものとして指定された金融負債 63,620
未払勘定およびその他の負債
未払勘定およびその他の負債 15,165
純損益を通じて公正価値で測定する
ものとして指定された金融負債 12,999
37,936
保険契約関連負債 9,724
顧客預り金および借入金 49
保険会社の技術的準備金 保険契約関連負債 76,601 76,601
ヘッジ目的デリバティブ 710 710
債務証券 32,574 32,574
金利リスクをヘッジしたフォリオの再評価調整額 138 138
当期税金負債 532 532
繰延税金負債 620 616
売却目的で保有する資産に係る負債 698 698
引当金 1,742 1,882
劣後債務 3,674 3,674
株主資本：グループ持分 19,795 19,667
非支配持分 1,192 1,188
合計 519,987 520,000
(a) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「公正価値オプションに基づく金融負債」に分類されていたレポ契約に
基づき売却した有価証券 34,974 百万ユーロは、 IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」に分類変更された。
(b) トレーディング・ビジネス・モデルのもとで管理され、 IAS 第 39 号のもとでは「銀行預り金および顧客預り金」に分類されていたレポ契約に基づき売
却した有価証券 63,619 百万ユーロは、 IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」に分類変更された。
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－ 減損手法の変更による影響一覧表
下表に、 IFRS 第９号に基づく新減損モデルの適用に関連する変更の影響の詳細を示している。
IAS第39号およ 同 日 現在の 損失
IFRS第９号に基
びIAS第37号に に係る価値調整
づく2018年1月
基づく2017年12 額に 係 る評価分
IAS 第 39 号に基づく金融資産 IFRS 第９号に基づく分類 １日現在の損失
月3１日現在の 類の変更による
に係る価値調整
価値調整額期末 影響
額期首残高
残高
売却可能有価証券 償却原価で測定される債務証券 (24)
0
資本を通じて公正価値で測定される債務証券（リサ
(43)
イクル可能 (3)
保険事業の投資 (15)
売却可能な顧客貸出金および
償却原価で測定される顧客貸出金および債権
債権 (15) (15)
銀行貸出金および債権 償却原価で測定される銀行貸出金および債権 (69) (64) 5
顧客貸出金および債権 償却原価で測定される債務証券 (92)
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 (1,909)
(1,975) (34)
純損益を通じて公正価値で測定される貸出金 (4)
純損益を通じて公正価値で測定される固定利付有価
証券 (4)
貸出コミットメント 貸出コミットメント (3) (120) (116)
保証コミットメント 保証コミットメント (16) (40) (24)
(2,120) (2,289) (169)
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1.2.3 IFRS 第９号初度適用による株主資本への影響
包括利益のその他の項目に直接認識される損益
資本を通じて
資本を通じて 公正価値で測
公正価値で測 定される資本 2018 年 1月１
定される金融 性金融商品 IFRS 第９号の 日現在の IFRS
その他の連結 資産（リサイ （リサイクル 影響合計（グ 第９号の影響
( 単位：百万ユーロ )
剰余金 売却可能資産 クル可能） 不能） 合計 ループ持分） 非支配持分 合計
2017 年 12 月 3１日
現在の残高（利益
処分後） 6,159 637 637 6,796 1,192 7,988
異なる効果
資本を通じて公正
価値で測定される
資本性金融商品の
再測定
純損益を通じて公
正価値で測定され
る金融資産への分
類変更 59 (61) (61) (2) (2)
資本を通じて公正
価値で測定される
金融資産への分類
変更 43 (70) 40 (13) (43)
償却原価で測定さ
れる金融資産への
分類変更
純損益を通じて公
正価値で測定され
る金融負債への分
類変更
資本を通じて公正
価値で測定される
金融資産の減損に
おける変更の影響
償却原価で測定さ
れる金融債権の減
損における変更の
影響 (27) (27) (3) (29)
オフバランスシー
ト・コミットメン
トの減損における
変更の影響 (140) (140) (1) (141)
税効果 34 23 (14) (2) 7 41 41
2018 年 1月１日現
在の連結剰余金へ
の影響 (32) (107) 26 (14) (96) (128) (4) (132)
2018 年 1月１日現
在の残高 6,127 530 26 (14) 541 6,668 1,188 7,856
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注記 2 表示の基礎
2.1 ナティクシスが適用した IFRS 基準書および IFRIC 解釈指針
2002 年７月 19 日の欧州規則 1606 ／ 2002 によって要求されるとおり、ナティクシスは、 2018 年 12 月 31 日に終了した年度の連結財務諸表
を、同日現在 EU によって採択された国際会計基準（ IAS ）／国際財務報告基準（ IFRS ）および国際財務報告解釈指針委員会（ IFRIC ）に
(1)
よる解釈指針に準拠して作成した 。
ナティクシスの連結財務諸表には、貸借対照表、損益計算書、当期純利益／（損失）およびその他の包括利益に係る計算書、株主資本
等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書ならびに財務諸表注記が含まれる。
これらは、 IAS 第 39 号に従って作成された 2017 年 12 月 31 日との比較情報とともに表示されている。 IFRS 第９号適用後の 2018 年１月１日現
在の比較情報については、貸借対照表項目に関して詳細な情報が提供されている。
比較目的で表示された 財務諸表は 2018 年３月 23 日にフランス金融市場庁（ Autorité des Marchés Financiers ： AMF ）に提出された 2017
年登録届出書の中でナティクシスにより公表されたものである。 目論見書に含まれる情報に関する 欧州規則第 809 ／ 2004 号に従い、 2017
年３月 21 日に AMF に提出された 2016 年登録届出書の中で公表された 2016 年 12 月 31 日に終了した年度の財務諸表は、参照のため本登録届出
書に組込まれている。
(1) EU によって採択された基準書の全文は、ヨーロッパ委員会のウェブサイト（ http://ec.europa.eu/finance/company-reporting/ifrs-financial-statements/index_fr.htm ）で
閲覧することができる。
2018 年１月１日現在施行されている文書：
・ 新基準の IFRS 第９号「金融商品」 が、ヨーロッパ委員会により 2016 年 11 月 22 日付で採択され、 2018 年 1月 1日現在でナティクシスの
連結財務諸表に遡及適用された。ただし、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に関する規定については、ナティクシス
は同基準で利用可能なオプションに基づき 2016 年 1月 1日付で自己の財務諸表に早期適用していた。
ナティクシスは、 IFRS 第９号で利用可能なオプションに基づき、自己の財務諸表の比較情報として公表される過年度のデータを修
正再表示しないことを選択をした。
IFRS 第９号は IAS 第 39 号に取って代わるものであり、金融資産と金融負債の分類および測定に関する新たなルール、金融資産に関す
る新たな信用リスクに基づく減損モデル、マクロヘッジを除く新たなヘッジ会計を規定している。なおマクロヘッジについては、
現在 IASB が別の基準案を検討している。
ナティクシスは、 IFRS 第９号が提供するオプションを活用し、ヘッジ会計に関する同基準の規定を適用せず、ヘッジ取引に関して
は IAS 第 39 号を引き続き適用している。資産の分類変更が限られていることに鑑み、 IAS 第 39 号に基づくヘッジ会計を用いて認識さ
れる取引の大半は 2018 年 1月 1日以降も同じ方法で開示される予定である。
金融コングロマリット向けの特別な規定がある IFRS 第４号「保険契約」と併せて IFRS 第９号「金融商品」を適用するという IFRS 第 ▶
号の修正が、ヨーロッパ委員会により 2017 年 11 月３日付で採択され、 2018 年 1月 1日をもって発効になった。欧州の同規則は、金融
コングロマリットが次の条件を満たす限り保険部門への IFRS 第９号の適用を 2022 年 1月 1日（新 IFRS 第 17 号「保険契約」の発効日）
まで延期できるようにするものである：
- 同金融コングロマリットの保険部門と他の部門との間で金融商品を移転していない（移転による影響を受ける両部門の純損益を
通じて公正価値で測定される金融商品を除く）
- IAS 第 39 号を適用する保険企業を表示する
- 注記にて所定の追加情報を提供する
ナティクシスは金融コングロマリットであるため、この規定を自己の保険企業へ適用し、それら保険企業は引き続き、ナティクシ
スの連結財務諸表にて 2022 年 1月 1日まで IAS 第 39 号に従って会計処理される予定である。この措置に影響を受ける主な企業として
は、 CEGC 、 Coface の保険子会社、 Natixis Assurances 、 BPCE Vie とその連結ファンド、 Natixis Life 、 BPCE Prévoyance 、 BPCE
Assurances 、 BPCE IARD が挙げられる（影響を受ける企業の一覧は注記 19 に表示されている）。
ナティクシスはまた、自己の保険部門と他の部門間の金融商品（純損益を通じて公正価値で測定される金融資産を除く）の移転を
防止するための措置も講じている。かかる移転を行うと、移転する側の企業は認識の中止を行うことになる。
ANC の勧告第 2017-02 号に従い、 2018 年 1月 1日からナティクシスは、自己の連結財務諸表において保険事業を独立した表示項目とし
て表示する。具体的には、貸借対照表の資産の部は「保険事業の投資」を、負債の部には「保険契約関連負債」を、損益計算書に
おいては「保険事業からの純利益」を用いる。
IFRS 第９号「金融商品」の修正「負の補償を伴う期限前償還要素」がヨーロッパ委員会により 2018 年３月 22 日付で採択され、ナ
ティクシスは、 IFRS 第９号によって認められている早期適用を 2018 年 1月 1日から行っている。この修正の規定によると、負の補償
を伴う期限前償還要素は、それが「合理的な補償」に該当する限り、基本的な契約上のキャッシュ・フローの概念と矛盾しない。
この修正を適用することでナティクシスは、対称的な返済条項が盛り込まれた固定金利貸出金のポートフォリオが元本と利息の支
払のみをもたらすとみなすことができ、同ポートフォリオを償却原価で認識できる。
・ IFRS 第 15 号「顧客との契約から生じる収益」 が、ヨーロッパ委員会により 2016 年９月 22 日付で採択され、 2018 年 1月 1日から遡及適
用されている。ヨーロッパ委員会が 2017 年 10 月 31 日付で採択した修正「 IFRS 第 15 号の明確化」も、 2018 年 1月 1日から適用が強制に
なっている。
IFRS 第 15 号は、収益認識に関する現行の基準および解釈指針を置き換え、今後は、顧客との契約から生じる収益の会計処理に統一
されたモデルを適用することになった。
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ナティクシス(E15244)
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IFRS 第 15 号のもとでは、企業は通常活動から生じる収益を、顧客へ約束した財およびサービスの移転と引き換えに企業が受け取る
と 期待する対価が反映された額で認識しなければならない。
したがって IFRS 第 15 号は、収益の認識について５段階から成る新たな一般的アプローチを導入している：
- 顧客との契約の識別
- それぞれ独立して認識すべき特定の履行義務（または項目）の識別
- 取引全体の価格の算定
- さまざまな特定の履行義務への取引価格の配分
- 履行義務が充足された現在における収益の認識
IFRS 第 15 号は、リース（ IAS 第 17 号の対象）、保険契約（ IFRS 第４号の対象）および金融商品（ IFRS 第９号の対象）を除き、顧客と
の契約すべてに適用される。収益または契約コストに関して具体的な規定が他の基準に定められているときは、それらの規定を先
に適用する。
IFRS 第 15 号の初度適用に伴いナティクシスが実施した分析では、関連する企業にて行われた評価を利用し、以下の項目など影響を
受ける可能性のある主な項目を識別した：
- 受取報酬および受取手数料。具体的には、この収益が実効金利に組み込まれていない場合の銀行業サービスによるもの、
または資産運用もしくは金融工学サービスによるもの。
- その他の事業活動による収益。特にリースに含まれるサービスに関するもの。
実施した分析に基づくと、不動産開発やロイヤルティ・プログラム、電話通信など、 IFRS 第 15 号の初度適用に関連して識別した問
題によるナティクシスへの影響はほんの僅かである。
したがって、ナティクシスは、 IFRS 第 15 号の初度適用に関連して、 2018 年 1月 1日現在の資本期首残高または 2018 年度の損益科目に
対する重要な影響を認識しなかった。 2018 年 1月 1日現在の貸借対照表の表示に対して行われた唯一の変更は、 242 百万ユーロのコモ
ディティ・ストックの「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」への分類変更に関わるものであった。ただし、これによ
るナティクシスの資本期首残高への影響はなかった。
IFRS 第 15 号で利用可能なオプションに基づき、ナティクシスは財務諸表の比較情報として公表される過年度のデータを修正再表示
しなかった。
・ 「 IFRS の年次改善 2014-2016 年サイクル」の修正 がヨーロッパ委員会により 2018 年２月 7日付で採択され、 2018 年 1月 1日から強制適
用となった。同修正は、国際会計基準の簡素化と明確化を目的とした年次改善プロセスを構成する。以下の基準に修正が加えられ
た： IAS 第 28 号「関連会社又は共同支配企業に対する投資」、 IFRS 第 1号「国際財務報告基準の初度適用」、 IFRS 第 12 号「他の企業
への関与の開示」。この修正によるナティクシスの財務諸表への影響はなかった。
・ IFRS 第２号「株式に基づく報酬」の修正 がヨーロッパ委員会により 2018 年 2月 26 日付で採択され、 2018 年 1月 1日から強制適用になっ
た。同修正により、公正価値を算定する際に考慮に入れるべき規準、税の源泉徴収による制度に対する影響、株式に基づく報酬制
度の条件を変更したときに適用すべき会計処理の詳細が示され、株式に基づく報酬に関連する取引の会計処理が明確になった。こ
の修正によるナティクシスの財務諸表への影響はなかった。
・ IAS 第 40 号「投資不動産」の修正 がヨーロッパ委員会により 2018 年３月 14 日付で採択され、 2018 年 1月 1日から強制適用になった。同
修正により、会社が不動産を「投資不動産」区分へ振り替えできるケース、または同区分から振り替えできるケースが示された。
対象不動産が投資不動産の定義を満たすときまたは満たさなくなったときに限り、かかる振替を行わなければならない。この修正
によるナティクシスの財務諸表への影響はなかった。
・ 解釈指針 IFRIC 第 22 号「外貨建取引と前払・前受対価」 がヨーロッパ委員会により 2018 年３月 28 日付で採択され、 2018 年 1月 1日から
強制適用になった。同解釈指針により、外貨建ての前払・前受対価を含む取引の会計処理が明確になった。使用する為替レートの
決定に必要な取引日は、当該非貨幣性資産または負債の当初認識日になった。ただし、支払いまたは受け取りが複数回にわたり行
われるときは、支払いまたは受け取りごとに取引日を設定することになる。この解釈指針によるナティクシスの財務諸表への影響
はなかった。
ナティクシスは、 2018 年 12 月 31 日現在でまだ発効になっていない次の基準については早期適用を選択しなかった：
・ ヨーロッパ委員会により 2017 年 10 月 31 日付で採択された IFRS 第 16 号「リース」 。同基準が、 IAS 第 17 号「リース」およびリース契約
の会計処理に関する解釈指針に取って代わる予定である。所定の経過措置に応じて、同基準は 2019 年 1月 1日から遡及適用すること
になった。
IFRS 第 16 号のもとでは、リースの定義に、資産の識別と借手による資産使用権の支配が含まれている。借手が使用期間を通して以
下の二つの権利を有するときは、支配が成立する：
- 資産の使用から生じる経済的利益のほぼすべてを得る権利
- 資産の使用方法を決定する権利
貸手の観点からすれば、規定は現行の IAS 第 17 号から大幅に変更されていないことから、影響は限定的であると予想される。
借手にとっては、当該基準では、すべてのリース契約を貸借対照表に計上することが要求されており、リース資産の使用権を固定
資産として認識し、リース契約期間にわたり支払うべきリース料とその他の支払を反映させるために負債の部に対応する金融負債
を認識しなければならない。ナティクシスは、短期リース（ 12 ヶ月未満）または少額の原資産に関するリースについて会計処理を
修正しないという、同基準が定めている例外措置を選択することを決定した。
使用権は定額法で償却され、金融負債はリース契約の期間にわたり数理計算に基づいて計算される。金融負債に関する利息費用や
使用権に関する償却費は別個に損益に認識される。その一方で、既存の IAS 第 17 号のもとでは、オペレーティング・リースは貸借対
照表には計上されず、関連するリース料のみが損益計算書で認識される。
ナティクシスは、本基準の初度適用に際し修正遡及法を選択した。この方法では、リースの残存期間に適した割引率を用いて、残
りのリース料に基づくリース負債の評価額を算定する。 2019 年 1月 1日現在で残存期間が 12 ヶ月未満の契約は貸借対照表に認識しな
いというオプションを適用し、また初期直接費用は使用権の測定から除外する予定である。使用権の測定は、同日に算定される
リース負債額を参照して行う。
ナティクシスの事業に鑑み、 IFRS 第 16 号の適用は、その大部分が事務所としての使用を目的として賃借している不動産資産にな
る。全体では、初度適用時の使用権およびリース負債は 14 億ユーロ未満になるとナティクシスは見積もっている。
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・ 解釈指針 IFRIC 第 23 号「法人所得税務処理に関する不確実性」 がヨーロッパ委員会により 2018 年 10 月 23 日付で採択され、 2019 年 1月 1
日から強制適用になった。この解釈指針は、適用する税務処理について不確実性があるときの未払税金および繰延税金を認識およ
び 測定するための手続きを定めている。税の不確実性の結果について最善の予測が導き出される手法を使用する必要がある。ナ
ティクシスは税の不確実性およびリスクを特定し文書化するアプローチの分析を開始したが、現段階では評価額への影響は著しく
ならないと予想している。
・ IASB が 2017 年５月 18 日に公表した IFRS 第 17 号「保険契約」 が、 IFRS 第４号「保険契約」を置き換える予定である。当初は 2021 年 1月
1日に適用を開始し、 2020 年 1月 1日現在の比較情報を表示するとされていたが、本基準は 2022 年 1月 1日になるまでは発効にならない
と考えられる。 2018 年 11 月 14 日の会合で IASB は実のところ、本基準の主な要素について明確にすべき点がまだ残っているとして、
本基準の適用を 1年延期することを決定した。また保険者に対して認められている IFRS 第９号の一時的適用免除のスケジュールを調
整し、 2022 年 1月 1日からの IFRS 第 17 号の適用に合致させることも決定された。
IFRS 第 17 号は、保険契約と裁量権のある配当付投資契約の認識、測定、表示および開示に関する原則を定めている。
これらの契約に基づく負債は、現在は歴史的原価で評価しているが、 IFRS 第 17 号のもとでは現在価値で認識しなければならなくな
る。したがって、保険契約は将来キャッシュ・フローに基づいて評価し、その際には、それらのキャッシュ・フローに関する不確
実性を考慮に入れるためにリスク・マージンも含めることになる。 IFRS 第 17 号はまた、契約上のサービス・マージンという概念も
導入している。これは、保険者の未稼得利益をいい、これを被保険者へのサービスの提供に応じて取り崩すことになる。 IFRS 第 17
号は、契約グループごとに見積もることを求めており、従前よりも細かいレベルでの計算を要求している。
こうした会計処理の変更が保険収益の構成を変える可能性があるほか（特に生命保険に関する保険収益）、収益のぶれの増大をも
たらす可能性がある。
本基準を巡り不確実性が残るものの、加えられた変更の規模に鑑み、ナティクシスの保険企業の中には、適用開始の行程表および
コストをまとめることを目的とした検証作業を完了させたところもあり、他の保険企業も間もなく完了させる予定である。これら
の企業は、さまざまなワーキング・グループ内での、モデル作成やシステムおよび組織構造の適応、財務諸表の作成と移行戦略の
策定、財務コミュニケーション、変更管理など、本基準のあらゆる側面の理解を可能にするプロジェクトの仕組みを構築してい
る。
また、 2018 年 12 月 31 日現在の連結財務諸表を作成する際、ナティクシスは次の点を考慮に入れた：
・ 金融商品の評価に関して、 2008 年 10 月 15 日に AMF 、フランス国家会計審議会（ Conseil National de la Comptabilité ： CNC ）、フラン
ス銀行委員会（ Commission Bancaire ）およびフランス保険・相互保険統制当局（ Autorité de Contrôle des Assurances et des
Mutuelles ： ACAM ）によって公表された勧告、ならびに 2008 年 10 月 31 日に IASB によって公表された「活発でなくなった市場における
金融商品の公正価値の測定および開示」と題された指針。これら２つの文書は、非流動的な市場における公正価値の決定のために判
断を用いることの重要性を強調している。本勧告を受けてナティクシスは、観察可能なデータに基づくモデルを規則的に使用するこ
とをしていない。
・ リスク・エクスポージャーに関する財務報告 に関して、フランスにて採択された、金融安定化フォーラム（ FSF ）が公表した勧告。
Commission Bancaire がその 2008 年５月 29 日の声明「財務の透明性に係る FSF の勧告のフランスにおける適用に関する公表文書」にお
いて 推奨する形式で表示されたこの情報は、登録届出書のセクション 3.2.11 「リスク要素、リスク管理および第三の柱に関する報告
書」に組み込まれている。
2.2 連結財務諸表の表示
本 連結財務諸表は、下記の注記３および６に示された評価および表示の原則に準拠して作成されている。
2.3 年度末
本連結財務諸表は、ナティクシスの連結範囲に含まれる企業の 2018 年 12 月 31 日現在の個別財務諸表に基づいている。
2.4 連結財務諸表注記
別途示された場合を除き、本注記において提供される数値の単位は百万ユーロである。
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注記 3 連結の方法および原則
3.1 連結範囲
ナティクシスの連結財務諸表には、ナティクシスおよびその主な子会社の財務諸表が含まれる。
ナティクシスの財務諸表に重要な貢献を行っている子会社のみが連結されている。
重要性は、ナティクシスの各事業分野に係る特定の閾値、および各企業によるナティクシス連結財務諸表への貢献の目的適合性につい
ての定性的評価に基づいて決定される。該当する主な閾値は以下のとおりである。
事業分野
貸借対照表上の総資産額 純収益 純利益
（単位：百万ユーロ）
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・
250 15 +/-2
バンキング
資産運用およびウェルス・マネジメント 60 5 +/-2
保険 60 5 +/-2
専門金融サービス 60 12 +/-2
Coface およびコーポレートセンター 60 5 +/-2
上記閾値の例外として、また、 EU 規則第 575/2013 号の第 19 条を遵守するために、金融機関または付随サービス企業の定義に該当する企
業については、連結の閾値は 10 百万ユーロ（貸借対照表上の総資産額およびデリバティブを除くオフバランスのコミットメントの合
計）であった。
Natixis Assurances の範囲内でのミューチュアルファンドや不動産の保有に関しては、連結範囲に含める上で使用する重要性の閾値は
以下のとおりである。
・ 当該ミューチュアルファンドの総資産または帳簿価額が Natixis Assurances の投資額の 0.5 ％超であること
・ 連結の範囲外となった企業の総資産が Natixis Assurances の総投資額の５％以下であること
連結範囲には、ナティクシスが独占的支配、共同支配または重要な影響力を行使しているすべての重要な企業が含まれる。 IFRS は、独
占的支配、共同支配および重要な影響力の３つの種類の支配を定めている。存在する支配の種類の決定には、保有する議決権の識別に
限らず、分析対象となる複数企業間の経済的および法的関係の分析が含まれる。
支配力または重要な影響力を行使しているかどうかを決定するにあたり、ナティクシスは、既存の議決権および潜在的な議決権がいつ
でも行使可能または転換可能となっており、かつそれらが当該企業の関連性のある活動に対する影響力を与える場合は、それらを考慮
に入れている。潜在的議決権は、普通株式に対するストックオプション、または債券の新規普通株式への転換によって生じる。しか
し、潜在的議決権は所有比率の算定においては考慮されない。ただし、当該潜在的議決権によって基礎となる株式に付随する経済的便
益を得ることができると結論付けられる場合を除く。
ナティクシスの連結企業の範囲は、当財務諸表の注記 19 に示されている。
所有比率および保有する議決権は、連結範囲内の企業それぞれに対して表示されている。所有比率は、ナティクシスが直接または間接
的に保有する、連結範囲内の企業の持分株式を表す。所有比率は、所有される企業の純資産に対するナティクシスの持分を決定する際
に用いられる。
3.2 支配の概念および連結方法
3.2.1 企業の支配
ナティクシスが支配する企業は、 IFRS 第 10 号に従い、全部連結法で連結されている。本基準書は、従来どおり支配された企業である
か、あるいは組成された企業（注記５参照）であるかどうかにかかわらず、すべての企業に適用される単一の支配モデルを定義してい
る。企業の支配は、以下の３つの累積的規準を用いて分析される。
・ 当該企業の関連性のある活動に対するパワー
・ 当該企業との関係に起因する、変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利
・ 当該企業が獲得する変動リターンに影響を与えるため、当該企業に対するパワーを行使する能力
議決権または類似の権利が当該企業のガバナンスの基礎となる場合、支配とは通常 50 ％超の議決権の保有を意味すると考えられる。
そうでない場合、支配は判断を用いて、以下のような事実および状況をすべて考慮の上で決定される。
・ 当該企業の設立に関する目的、条項および状況
・ 当該企業の関連性のある活動およびそれらの活動に関する意思決定プロセスの性質
・ 当該企業の関連性のある活動（すなわち、当該企業のリターンに重要な影響を及ぼす活動）の管理に対する、ナティクシスの意思決
定権（議決権、契約上の取決めなど）の範囲
・ 当該企業のリターンの変動性に対するエクスポージャー （他の投資家が受け取るリターンと比較して、ナティクシスが受け取るリ
ターンの重要性など）
・ 他の当事者が保有する権利 （離脱権、早期償還権、当該企業の解散に関する権利など）
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これらの規準を検討した上で、当該企業の関連性のある活動の管理に対する意思決定権により、獲得する変動リターンに影響を及ぼす
ことができるとナティクシスが判断する場合、ナティクシスは IFRS 第 10 号に定められている支配を有しており、当該企業は全部連結の
対象となる。
全部連結では、投資の帳簿価額が当該子会社の全資産および負債の価値総額に置き換えられる。
株主資本および損益における非支配持分は、貸借対照表、損益計算書ならびに当期純利益／ (損失 )およびその他の包括利益に係る計算
書で個別に表示される。
3.2.2 共同支配：共同支配企業および共同支配事業
ナティクシスは、契約上の取決めにより、当該企業の関連性のある活動に関する意思決定が、パートナーシップの支配を共有している
当事者の全員一致の合意を必要とし、かつ、各当事者が、他の当事者が当該取決めを支配することを妨げる能力を有する場合に、共同
支配を行使する。
IFRS 第 11 号は、パートナーシップを共同支配企業および共同支配事業の２つに分類している。
・ 共同支配企業とは、当事者が当該企業に対する共同支配を行使し、当該企業の純資産に対する権利を保有するパートナーシップであ
る。共同支配企業は、持分法で連結される。持分法による連結では、所有者の財務諸表における投資の帳簿価額を、被所有企業の株
主資本および損益に対するナティクシスの持分に置き換えることが含まれる。投資は、この再評価額で、連結貸借対照表の資産側に
「関連会社に対する投資」として認識される。投資の取得原価と再評価額との差額は、貸借対照表の負債側では「株主資本（グルー
プ持分）」に認識され、連結損益計算書では「持分法による投資利益」における収益として、また、当期純利益／（損失）およびそ
の他の包括利益に係る計算書では「資本直入された関連会社の損益に対する持分」における収益として、認識される。共同支配企業
に関するのれんは、帳簿価額に含まれている。
・ これらの投資は、客観的な減損の証拠がある場合には減損テストの対象となる。当該投資の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、
連結損益計算書の「持分法による投資利益」に減損が計上される。
持分法による被連結会社の損失のうちナティクシスに帰属する持分が、当該被連結会社に対する投資持分と同等またはそれを上回る
場合には、ナティクシスは被連結会社の将来の損失に対するその持分を考慮しないこととする。その場合、投資の評価額はゼロと表
示される。関連会社におけるその後の損失は、ナティクシスが当該損失をヘッジする法的または黙示的義務を有する場合、あるいは
ナティクシスが当該企業に代わり支払いを行っていた場合にのみ、引当金を計上する。
・ 共同支配事業とは、当該事業に対して共同支配を行使できる当事者が当該事業の資産に対する権利を有し、かつ当該事業の負債に関
する義務を負うパートナーシップをいう。共同支配事業に対する投資は、当該共同支配事業に対する持分すべて、すなわち、権利を
有する資産、負債およびその他の包括利益の各々に対するその持分を織り込むことにより計上される。これらの持分はその種類ごと
に、連結貸借対照表、連結損益計算書ならびに当期純利益／（損失）およびその他の包括利益に係る計算書におけるさまざまな項目
に分けて計上される。
3.2.3 関連会社に対する重要な影響力
重要な影響力とは、持分を有する企業の財務および営業の方針に対する支配ではないが、それらの方針の決定に関与する力をいう。重
要な影響力は、ナティクシスが当該企業の議決権の 20 ％以上を直接または間接的に所有している場合に存在すると推定される。 IAS 第 28
号は、重要な影響力が行使される企業を関連会社と定義している。これらの企業は、共同支配企業（上記を参照のこと）に適用される
ものと同様の条項に従い、持分法で連結されるが、ナティクシスが IAS 第 28 号において利用可能なオプションに基づき、損益を通じて公
正価値で測定される金融資産に分類しているプライベート・エクイティ投資を除く。
DF EFG 3 Limited を通じて保有する EFG Hermès に対するナティクシスの持分に関しては、同社議決権の保有割合は 12.9 ％であるが、特
に同社取締役会における 2018 年 12 月 12 日までのナティクシスの保有議席数により、持分法を用いた連結の対象になると分析された。た
だし、同社の連結財務諸表が IFRS に準拠していないため、同日まで財務諸表において連結されなかった。
取締役の職を譲りナティクシスの持分が変動した結果、重要な影響力を失ったため、保有する有価証券をその他の包括利益を通じて公
正価値で測定される有価証券に分類変更し、本発行日時点の公正価値で表示している。
この持分は 85 百万ユーロで取得されたが、 2018 年 12 月 31 日現在では、「包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」に 73.9 百万
ユーロで認識されている。当該有価証券の「包括利益を通じて公正価値でされる金融資産」への振替時に計上された損失は 25 百万ユー
ロにのぼった。
3.3 連結範囲の変更
すでに支配している企業に対するナティクシスの所有割合が増加する場合、追加持分の取得原価と当該日現在の当該企業の純資産に対
する取得持分との差額は「利益剰余金」に計上される。ある企業に対するナティクシスの所有割合が、当該企業に対する支配を喪失す
ることなく減少する場合、売却価額と売却された持分の帳簿価額との差額は「利益剰余金」に計上される。
これまで（純損益またはその他の包括利益を通じて）公正価値で測定される金融資産に認識されていた企業から証券を複数回購入して
支配を獲得する場合、それは支配の獲得時に発生する２つの取引として表示される。
・ 純損益を通じて公正価値で測定される資産として従来認識されていた有価証券の処分
・ 支配獲得後に保有している全有価証券の取得
このような場合、のれんは、当該企業に対する支配の獲得日における、取得した資産および引き受けた負債の公正価値に基づき一度の
み算定される。
連結子会社の支配を喪失する場合、残余株式持分はすべて公正価値で測定され、処分に係る損益は連結損益計算書において「その他の
資産に係る損益」に認識される。
関連会社の処分に係る損益は、連結損益計算書の「その他の資産に係る損益」に表示される。
3.4 少数株主に付与されたプット・オプションの取扱い
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ナティクシスによる少数株主への プット・オプションの付与は、ナティクシスが直ちに行使可能なコール・オプションも保有している
場合を除き、当該オプションが行使されない限りにおいて、対象となる子会社に対するナティクシスの支配持分の決定に影響を及ぼさ
な い。
少数株主へのプット・オプションの付与は、当該プット・オプションがナティクシスによるコール・オプションの保有に関連してお
り、かつ当該コール・オプションおよびプット・オプションが基礎となる株式に付随する経済的便益に対する即時の権利を提供してい
る場合を除き、対象となる子会社に対するナティクシスの所有比率に影響を及ぼさない。
基礎となる株式に関連するリスクおよび便益をオプションの行使前にナティクシスに移転させない 少数株主へのプット・オプションの
付与は、当該オプションの行使価格の見積現在価値と同額の負債の認識を生じさせる。対応する受取債権は資本に計上され、非支配株
主持分からその帳簿価額が控除され、残りはグループ持分の利益剰余金から控除される。当該プット・オプションの行使価格の調整に
関連するその後の負債の変動は、グループ持分の連結利益剰余金に計上される。
プット・オプションの対象となる 非支配持分から生じた利益は、連結損益計算書の「当期純利益／（損失）の帰属：非支配持分」に表
示されている。
3.5 企業結合およびのれん
支配を生じさせる 企業結合に対しては、以下の会計処理が適用されている。
・ 2004 年１月１日より前に発生したものを 除く、 2010 年１月１日より前の企業結合については、改訂前の IFRS 第３号。 IFRS の初度適用
日においてナティクシスは、 IFRS 第１号「初度適用」が提供する、 2004 年１月１日より前の企業結合を IFRS 第３号に従い遡及的に修
正再表示しないオプションを選択した。
・ 2010 年１月１日より後に発生した企業結合については、改訂後の IFRS 第３号（以下「 IFRS 第３ R号」）。 IFRS 第３ R号は、取得日が
IFRS 第３ R号の適用日以降の企業結合に対し、将来に向かって適用すればよい。
IFRS 第３号および IFRS 第３ R号のいずれに従っても、企業結合は取得法を用いて計上される。取得法のもとで、被取得企業の識別可能な
資産および負債は、その評価日現在の公正価値で測定される。
非支配持分およびのれんの測定に用いられる方法は、 IFRS 第３号と IFRS 第３ R号のいずれが適用されるかによって異なる場合がある。
・ 2010 年１月１日より前に実施された企業結合に対して IFRS 第３号を適用する場合
－少数株主持分は、購入日時点の公正価値で測定された被取得企業の識別可能な純資産に対する持分に基づいて決定される（部分の
れん法）。
－のれんは、企業結合の原価と、識別可能な資産、負債および偶発負債の正味公正価値に対する取得企業の持分との差額である。
・ 2010 年１月１日より後に実施された企業結合に対して IFRS 第３ R号を適用する場合
－各企業結合について、ナティクシスは非支配持分を以下のいずれかに基づいて決定することを選択した。
－購入日時点の公正価値で測定された被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の持分。したがって、非支配持分に係る
のれんを認識しない（部分のれん法）。
－購入日時点の公正価値であり、結果として、当行グループの持分と非支配持分の両方に係るのれんを認識する（全部のれん
法）。
－したがって、のれんは（ i）購入価格、購入日前に被取得企業に対して保有していた持分の購入日時点の公正価値、および非支配
株主持分の額（大半の場合は部分のれん法を用いて算定している。それ以外は全部のれん法を用いている）の合計と、（ ii ）購入
日時点の公正価値で測定された引受けられた資産および負債の純額の間の差額として決定される残余項目である。
正ののれんは、被支配企業に関連している場合、貸借対照表の資産側における別個の表示項目として計上される。正ののれんは、購入
日時点で、当該取得の恩恵を受けることが期待され、かつ償却されていない１つ以上の資金生成単位（ CGU ）に配分される。正ののれん
は、少なくとも年１回、および客観的な減損の証拠がある場合はその都度、減損テストの対象とされる。減損テストは、のれんを含む
CGU （または CGU のグループ）の帳簿価額とその回収可能価額とを比較することにより行われる。
被支配企業の負ののれんは、「のれんの価値の変動」として直ちに損益に認識される。
関連会社または共同支配企業に関連するのれんは、それが正ののれんである場合には資産項目である「関連会社に対する投資」の帳簿
価額に含まれるが、その後償却することはできない。当該のれんについては、少なくとも１年に１回減損テストを実施する（注記 3.2.2
参照）。負ののれんである場合には、「持分法による投資利益」として直ちに損益に認識される。
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共同支配のもとで実施される企業結合の特定事例
共同支配下にある企業または事業の間における結合は、いくつかの事業が結合され、かつすべての利害関係のある当事者（企業または
事業）が、結合前後の比較的長い期間にわたり同じ当事者によって最終的に支配されているような結合であると解釈される。かかる結
合は、 IFRS 第３ R号の適用範囲に含まれない。
共同支配下における企業結合の会計処理が IFRS 第３ R号で明確化されていないなかで、ナティクシスはかかる取引に過去の帳簿価額に基
づく方法を適用している。この方法では、支払われた価格と、被取得企業の資産および負債の過去の帳簿価額に対するナティクシスの
持分の間の差額が、株主資本からの控除として計上される。事実上、この方法を用いるにあたり、パーチェス法の適用により生じるの
れんおよび評価差額が株主資本から控除される。
用いられる 帳簿価額は、取引の完了日時点における最終的な親会社の連結財務諸表に示された額である。
ナティクシスが支配する２つの企業が関与する取引、および、ナティクシスが支配する企業と BPCE が支配する企業が関与する取引は、
共同支配企業により実施された取引と見做される。
2006 年にナティクシスの設立をもたらした取引の測定および認識に適用される原則
旧 CNCE によってナティクシスに拠出された資産は、以下の２つの異なる区分に該当する。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびにサービス子会社に対する持分
・ Caisses d’ Epargne の株式資本に対する権利を付与する 協調投資証券 （ ▲ertificats ▲oopératifs d’ investissement ： CCI ）の一部
両方の資産区分に関して連結目的で用いられる拠出価額は、 EU において採択された IFRS に準拠して修正再表示された、 CNCE の連結財務
諸表におけるこれらの資産の帳簿価額である。
当行グループの構造に影響を及ぼし、ナティクシスの設立につながったその他の取引は、連結目的上、 IFRS 第３号に従い、パーチェス
法により会計処理された。
上述の 2006 年 12 月 31 日の企業結合に関連して発生したのれんは以下のように会計処理された。
拠出を受けた企業に係るのれん
拠出は IFRS に基づく正味帳簿価額で認識されたため、拠出されたさまざまな資産および負債に係る評価調整額は計上されていない。取
得コストが持分の実質価値を考慮している一方で、拠出はその正味帳簿価額で認識されたため、取得コストと拠出された企業の純資産
に対する当行グループの持分の間の差額は、 IFRS 第３号における意味の範囲内でのれんに相当しない。観察された各差額は「利益剰余
金」に認識された。
この点において、 2006 年 12 月 31 日現在で 3,170 百万ユーロが発行プレミアムに計上された。
その他の取引に係るのれん
企業結合により発生したのれんは 484 百万ユーロであり、その内訳は、旧 IAMG に係る 229 百万ユーロ、旧 IXIS CIB に係る 21 百万ユーロお
よび旧 Novacrédit に係る８百万ユーロ、ならびに Caisses d’ épargne の CCI （ 190 百万ユーロ）および Banques Populaires の CCI （ 36 百万
ユーロ）に関連する「関連会社に対する投資」に計上されたのれんである。
この後、旧 IXIS CIB に関連するのれんは全額が評価減された。
2013 年度における協調投資証券の売却を考慮すると、関連するのれんは、もはや連結貸借対照表に含まれない。
その他ののれん
2018 年度、のれんは、為替換算調整額（ 67 百万ユーロ）を除き、 129 百万ユーロ増加した。
減損テスト
のれんのすべての項目は、配分された資金生成単位（ CGU ）の使用価値に基づいて減損されている。 2014 年６月に上場企業となった
Coface の CGU については、ナティクシスの中核事業を構成せず、資産に基づいて管理されており、使用価値は過年度と同様に、株価収益
率や株価、ブローカーの目標価格など市場データを用いたその他のアプローチにより補完された。平均評価額は、各アプローチを加重
平均して算出されているが、各アプローチの重み付けは前年度から変化はなかった。
2018 年 12 月 31 日現在、 2017 年同様、 CGU は戦略計画の「新次元」における各部門と同じ、「資産運用およびウェルス・マネジメント」、
「コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング」、「保険」および「専門金融サービス」から成る。
使用価値は主として、ナティクシスが策定した５年間の中期事業計画に基づき、当該 CGU からの見積将来キャッシュ・フローを割引くこ
と（ DCF 法）により算定される。
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以下の仮定が用いられている。
・ 見積将来キャッシュ・フロー：事業分野が策定し、 2019 年予算策定プロセスの一環として更新された複数年計画から抽出された予測
データ
・ 永久成長率：すべての評価額に対して 2.5 ％
・ 割引率：各 CGU について個別の率を使用：資産運用およびウェルス・マネジメントは 8.7 ％（ 2017 年度は 9.7 ％）、 CIB は 10.6 ％（ 2017
年度は 11.4 ％）、保険は 10.2 ％（ 2017 年度は 11.5 ％）、 Coface は 9.3 ％（ 2017 年度は 10.8 ％）、専門金融サービスは 11.2 ％（ 2017 年
度は 12.2 ％）。
割引率は、以下を考慮して決定された。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング、保険および専門金融
サービスの CGU について、 10 年物ユーロ建てドイツ国債金利の平均である無リスク利子率、および各 CGU を代表するサンプル企業を
ベースとして計算されたリスク・プレミアム
・ Coface の CGU について、使用する基準金利は、他の CGU と類似する方法に従い、保険およびファクタリング活動に関して同等の企業の
サンプルを使用して決定された。
これらのテストの結果、 2018 年 12 月 31 日現在で認識した減損損失はない。
永久成長率を 50 ベーシスポイント 低下させ、かつ 割引率を 30 ベーシスポイント上昇させると（ 2012 年から 2018 年にわたり観察された過
去の１年ごとの変動に基づく仮定）、 CGU の使用価値が以下のとおり減少する。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメントの CGU について、 (9.7) ％
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの CGU について、 (5.0) ％
・ 保険 CGU について、 (7.6) ％
・ 専門金融サービスの CGU について、 (5.3) ％
・ Coface の CGU について、 (4.8) ％
その場合でも、これらの CGU について減損損失を認識する必要はない。
同様に、重要な仮定の変化に対する将来の事業計画キャッシュ・フローの感応度は、 CGU の回収可能価額に重大な影響を及ぼさない。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメントについて、「株式」市場が 10 ％下落すると（すべての年を通じて一律の下落）、当該 CGU の
回収可能価額に５％の負の影響を及ぼすが、減損損失の認識には至らない。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングについて、ドルまたは CAC のパフォーマンスに対する感応度が正味
収益に及ぼす影響は限定的であり、減損の計上には至らない。
・ 保険については、生命保険の主な感応度ベクトルは金利だが、各種措置を講じてその影響の軽減を図っている（投資の分散や準備金
等）。したがって、損益計算書への影響は限定的であり、当該 CGU の評価額は著しい影響を受けない。
・ 非生命保険については、主な感応度ベクトルは損害率であり、これは、ナティクシスの戦略計画「新次元」が 94 ％未満に設定してい
る合算比率を通じて概ね測定される。当該 CGU の評価に用いている仮定に関連して、 2018 年から毎年この比率が 1ポイント悪化して
も、当該 CGU の評価額の下落幅は３％にとどまり、減損への影響は生じない。
・ 専門金融サービスについて、リースに係る「 2008 年から 2009 年型の危機」（生産の減少およびリスク費用の増加）を再現する、ファ
クタリングに適用される３ヶ月 Euribor の１ポイントの上昇は当該 CGU の回収可能価額に４％の負の影響を及ぼすが、減損に関しては
影響を及ぼさない。
・ Coface については、主な感応度ベクトルは損害率である。 2018 年度のこの比率の予想水準はおよそ 45 ％である（再保険控除後）。
2018 年以降のすべての年に関する DCF 計算に用いた仮定について損害率を１ポイント上昇させても、多基準による平均評価額への影
響はおよそ４％にとどまり、当該 CGU について減損を認識する必要は生じない。 さらに、 2018 年の最低価格で評価した場合、様々な
方法による加重平均評価額への影響は非常に限定的である（ (1) ％未満）。
3.6 売却目的で保有する子会社
ナティクシスが 12 ヶ月以内の期間に売却を意図し、買手を積極的に探している子会社の資産および負債は、連結貸借対照表における２
つの個別の表示項目において、非流動資産および負債として区分表示されている （注記 6.9 参照） 。
現在ナティクシス・エス・エーが支配している一部の SFS 企業を BPCE S.A. へ売却する案を 2018 年 9月に発表し、 2018 年第 ▶四半期、この
取引を完了させるために必要な作業に引き続き取り組んだ。この取引は、取引完了の前提条件である BPCE による増資と、監督当局から
の必要な承認の取得を経て、 2019 年第 1四半期に行われる予定である。
関係する事業部門は、コンシューマー・ファイナンス、ファクタリング、保証および金融保証、リースおよび EuroTitres である。法的
には、これらの企業は別々の法的主体として存在している（ナティクシスの子会社： Natixis Lease 、 Natixis Factor 、 Natixis
Financement および CEGC ）。ただし、 EuroTitres 事業部門については、金融証券サービスおよび証券口座の保管サービスを提供するナ
ティクシスの一部門であり、現在はナティクシス・エス・エーの財務諸表に連結されている。
2018 年 12 月 31 日現在、ナティクシスは関係子会社を引き続き完全に連結しており、 IFRS 第 5号「売却目的で保有する非流動資産および非
継続事業」の規定に従い、これらの企業の資産および負債を「売却目的で保有する非流動資産」と「売却目的で保有する非流動資産に
係る負債」の二つの貸借対照表表示項目にまとめている。 IFRS 第 5号に従い、これらの子会社の 2017 年度の数値は修正再表示されていな
い （注記 8.9 参照） 。
ナティクシスはまた、子会社の Natixis Brazil の売却交渉も開始した。 2018 年 12 月 31 日現在の同完全連結会社の資産および負債は、関
係する金額が重大ではないため、 IFRS 第 5号に従って、売却目的で保有する非流動資産および売却目的で保有する非流動資産に係る負債
に認識されていなかった。また、同売却の結果、「リサイクル可能なその他の包括利益」に 2018 年 12 月 31 日現在で認識されている
（ 21 ）百万ユーロの為替換算調整額は損益にリサイクルされることになると考えられる。
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3.7 個別データの標準化およびグループ内取引の取扱い
連結に先立ち、連結範囲に含まれる会社の個別財務諸表は、以下に述べるナティクシスの会計方針と整合させるため、必要に応じて修
正再表示される。
全部連結されている企業間の内部取引が貸借対照表および損益計算書に与える影響は消去される。持分法により連結されている企業の
内部損益は、共同支配企業または関連会社に対するナティクシスの持分割合に応じて消去 され ている。
3.8 ナティクシスの政府代行業務
2008 年改正財政法第 121 条（ 2008 年 12 月 30 日第 2008-1443 号）によって改正された 1997 年改正財政法第 41 条（ 1997 年 12 月 29 日第 97-1239
号）、 2014 年改正財政法第５条（ 2014 年 12 月 29 日第 2014-1655 号）、ならびに 2017 年５月 10 日にフランス政府との間で交わされた契約に
従い、ナティクシスはフランス政府による一定の公的手続を代行管理しており、主として政府開発援助の枠組内で行われる外国への貸
出および資金援助、外国への非補助金型の融資、「民間セクターの支援および研究のための基金（ Fonds d’Études et d’Aide au
Secteur Privé ）」に基づく資金援助、ならびにフランス政府によって保証された輸出信用に係る金利の固定化から成っている。これに
関連する取引は、政府保証が付いているものも含め、財務諸表において区別して認識されている。政府およびその他の関連する債権者
は、これらの政府代行業務に割当てられた資産および負債に対する特定の権利を有する。これらの業務に関連する当行の資産および負
債は、貸借対照表においてこれらの業務に関連する各表示項目を示すことで識別されている。
3.9 海外の子会社および支店の財務諸表の通貨換算
ナティクシスの連結財務諸表はユーロ建てで作成されている。
機能通貨がユーロでない 海外の子会社および支店の貸借対照表は、取引日の為替レートで換算される株式資本、剰余金および資本の配
分を除き、決算日の為替レートで ユーロに 換算されている。 機能通貨がユーロでない 海外の子会社および支店の損益計算書は、当年度
の平均為替レートで換算されている。結果として生じる貸借対照表と損益計算書の両方の項目に係る為替換算差損益は、資本におい
て、グループ持分に帰属する部分については「為替換算調整額」、第三者に帰属する部分については「少数株主持分」に認識されてい
る。
企業の全部または一部が売却される場合や、企業が資本を返済する場合には、為替換算差損益は、リサイクル可能なその他の包括利益
に「為替換算調整額」のもと認識された為替換算差額の累積額に応じて損益として分類変更される。
ナティクシスは、 IFRS 第１号のもとで初度適用時に利用可能なオプションを用いること、すなわち 2004 年１月１日現在で存在した為替
換算調整額の累積残高を利益剰余金に振替えることを選択した。海外の企業が後に売却された場合、当該処分に係る損益には、 2004 年
１月１日より後に発生した為替換算差損益のみが含まれる。
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注記 ▶ 連結範囲
4.1 重要な事象
ナティクシスは、金融サービス部門に特化した専門の企業財務アドバイザリー会社、 Fenchurch Advisory Partners （以下
「 Fenchurch 」）の取得を完了した。
ナティクシスは Fenchurch の資本の 51 ％を所有し、同社に対して IFRS 第 10 号の定義による支配を行使し、同社を 全部 連結している。
この取引により、 2018 年 12 月 31 日現在で 36.6 百万ユーロにのぼるのれんが発生した。なおこの額は部分のれん法を用いて算定 された 。
本取引が完了した結果、ナティクシスは 27.9 百万ユーロにのぼる少数株主持分に係るプット ・ オプションを保有している。
ナティクシスはまた、中国が関係する国際取引ならびにインバウンドおよびアウトバウンド M&A 取引に係る助言に特化した Vermilion
Partners の取得も完了した。
ナティクシスは Vermilion Partners の 51 ％の持分を保有している。ナティクシスは、同社に対して IFRS 第 10 号の定義による支配を行使
し、同社を全部連結している。
この取引により、 2018 年 12 月 31 日現在で 10.8 百万ユーロにのぼるのれんが発生した。なおこの額は部分のれん法を用いて算定 された 。
本取引が完了した結果、ナティクシスは 14.6 百万ユーロにのぼる少数株主持分に係るプット・オプションを保有している。
ナティクシスはさらに、労使協議会向けオンライン ・ サービスに特化した会社の Alter CE （ Comiteo ）の取得を完了した。ナティクシス
は Alter CE の資本の 70 ％を所有し、同社に対して IFRS 第 10 号の定義による支配を行使し、同社を全部連結している。
この取引により、 2018 年 12 月 31 日現在で 20.1 百万ユーロにのぼるのれんが発生した。なおこの額は部分のれん法を用いて算定 された 。
ナティクシスは 8.7 百万ユーロにのぼる少数株主持分に係るプット・オプションを保有している。
最後に、ナティクシスはプライベート・デットに特化した欧州の金融専門会社MV Créditの取得を完了した。MV CréditはNatixis
Investment Managersの新 たな 関連会社になり、プライベート ・ エクイティ 、 プライベート・デット、不動産およびインフラの多様なノ
ウハウを投資家へ提供している。 ナティクシスは MV Crédit の資本の 100 ％を所有し、同社に対して IFRS 第 10 号の定義による支配を行使
し、同社を全部連結している。この取引により、 2018 年 12 月 31 日現在で 122.7 百万ユーロにのぼるのれんが発生した。
4.2 2018 年１月１日以降の連結範囲の変更
2018 年１月１日以降の範囲の主な変更は以下のとおりである。
4.2.1 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
新たに連結対象となった企業
・ 合併・買収に特化したアドバイザリー会社で全部連結されている Fenchurch Partners LLP の Natixis Alternative Holding Limited
による買収を経て、 Natixis Alternative Holding Limited を 2018 年第 ２ 四半期に連結した。
・ 合併・買収に特化したアドバイザリー会社である Vermilion Partners の Investima 77 による買収を経て、 Investima 77 を 2018 年第
２ 四半期に連結した。次の ５ 社を全部連結している ：Vermilion Partners (Holdings) Limited 、 Vermilion Partners Limited 、
Vermilion Partners (UK) Limited 、 Vermilion Partners LLP 、 Vermilion (Beijing) Advisory Company Limited 。
・ 2018 年 ４ 月 ３ 日、証券化ビークルの Eole Collateral を設立し連結。
連結対象から除外された企業
・ Nexgen Capital Ltd に対する持分比率が適格水準 （注記 3.1 参照） を下回ったため、 2018 年 1月 1日に同社を連結対象から除外した。
・ 2018 年第 ２ 四半期に Natixis Luxembourg Investissements を清算。
持分比率の変動
・ Natixis Partners に対する所有持分が、役員からの株式の買戻し後、 2018 年第 ２ 四半期に 84 ％から 87 ％へ上昇した。
4.2.2 資産運用およびウェルス・マネジメント
新たに連結対象となった企業
・ Mirova Global Sustainable Equity Fund が連結基準 （注記 3.1 連結範囲を参照） を超えたため、 2018 年第 １ 四半期に同社を連結 。
・ 欧州のプライベート・デットに特化した資産運用会社である MV Credit グループを 2018 年第 ３ 四半期に Natixis Investment
Managers が取得。次の ４ 社を全部連結 ：MV Credit France 、 MV Credit Limited 、 MV Credit LLP 、 MV Credit SARL 。
・ Ostrum Multi Asset Global Income Fund が連結基準 （ 注記 3.1 を参照 ） を超えたため、 2018 年第 ３ 四半期に同社を連結 。
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持分比率の変動
・ Société de CadresのDNCA Financeに対する持分比率が2018年 １ 月 １ 日に ６ ％から ９ ％に引き上げられ、またDNCA Financeの経営陣
が保有しているプット・オプションの一部が第 ２ 四半期と第 ３ 四半期に行使された結果、DNCA Finance、DNCA Courtage、DNCA
Luxembourg および DNCA Finance Milan支店に対する持分が72％から82％に上昇した。
・ DNCA Managementの経営陣が保有しているプット・オプションの一部が第 ２ 四半期と第 ３ 四半期に行使された結果、DNCA
Managementに対する持分が42％から72％に上昇した。
・ Purple Finance Clo 1の資本の11％を外部の投資家に売却した結果、同ファンドに対する持分が100％から89％に低下した。
・ Natixis Caspian Private Equity LLCに対する持分が、2018年第 １ 四半期に同社を退職した経営幹部から ユニット を買い戻した結
果、55％から73％に上昇した。
・ 連結しているミューチュアルファンドおよびシード ・ マネー投資の正味帳簿価額が変動した結果、ファンド連結の原則に反するこ
となく（適格基準を超える持分比率を保ちながら）、当期中の持分比率が変動した。関係するファンドは、DNCA Archer Mid-Cap
Europe（持分が35％から24％に低下） および ASG Managed Futures（持分が53％から25％に低下）であ った 。
・ Euro Private Equity および Euro Private Equity Franceの持分比率が、同ストラクチャーの経営陣が保有していた残りのプット・
オプションが2018年第 ３ 四半期に行使された結果94％から100％に上昇した。
・ 2018年第 ４ 四半期、Natixis Investment ManagersはSeventureの株式所有構造の再構築の一環として同ストラクチャーの経営陣に
自己の株式を一部売却し、持分比率は70％から59％に低下した。
・ Ossiamの株式所有構造の再構築の一環として、2018年第 ４ 四半期に経営陣が同ストラクチャーに対する持分を引き上げ、Natixis
Investment Managersの持分比率が83％から75％に低下した。
連結対象から除外された企業
・ 2018年11月8日、世界各国でファンドの販売を手掛ける外部事業者であるMFEXへAxeltisの企業（ファンドの販売プラットフォー
ム）を売却。キャピタル ・ ゲインは30.9百万ユーロにのぼった。
・ 2018年11月23日にSelection 1818の全資本を処分し、同処分に伴うキャピタル ・ ゲインは11.3百万ユーロにのぼった。
・ 2018年第 ４ 四半期、ファンドの管理に使用していたAEW Partners III、AEW VIF Investors および AEW VIF Investors IIの ３ ファン
ドを清算した（事業運営を行っていないペーパー ・ カンパニー構造）
リストラクチャリング
・ Natixis Investment Managersヨーロッパ部門の運営・販売事業の組織再編の一環として2018年第 ４ 四半期、Ostrum AMの資産運用
事業（ 基本的 債券 および 株式のアクティブ運用）を販売事業（クライアント向け投資ソリューション） およびその サポート機能か
ら分離することが決まった。したがって、資産運用事業は（新）Ostrum AMに割り当てられ、販売・サポート事業はNatixis
Investment Managers Internationalに割り当てられた。
・ 2018年第 ４ 四半期、Natixis Investment Managersの連結対象であるAEW Ciloger Dependant Branchの事業を新子会社のAEW Invest
Gmbhへ移転した。
4.2.3 保険
新たに連結対象となった企業
・ Allocation Pilotée Equilibre C Fund に対する持分比率が適格基準 （注記 3.1 参照） を超えたため、同ファンドを 2018 年第 １ 四半
期に連結した。
・ Tulip Fund に対する持分比率が連結基準 （注記 3.1 参照） を超えたため、同ファンドを 2018 年第 ３ 四半期に連結した。
・ Mirova Europe Environnement C Fund に対する持分比率が適格基準 （ 注記 3.1 参照 ） を超えたため、同ファンドを 2018 年第 ４ 四半期
に連結した。 ・
4.2.4 専門金融サービス
新たに連結対象となった企業
・ 2018年4月18日、労使協議会向けオンライン ・ サービスに特化した会社のAlter CE（Comitéo）に対する持分70％を取得 。
持分比率の変動
・ 2018年第 １ 四半期、創業者割当増資の結果、Lakoozに対する持分が100％から96％に低下した。
・ 2018年第 ２ 四半期、創業者から資本を ５ ％追加取得した結果、Payplugに対する持分が79％から84％に上昇した。
・ 2018年第 ２ 四半期、Coficinéの 役員 向けに無償株式割当制度が導入された結果、Coficinéに対する持分が96％から91％に低下し
た。
リストラクチャリング
・ 2018年第 ３ 四半期、OPCI Natixis Lease Investmentの事業をNatixis Bailが吸収した。
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4.2.5 Coface
新たに連結対象となった企業
・ 2018年第 １ 四半期、Coface Technologie Romania支店を連結した。
連結対象から除外された企業
・ 2018年 ６ 月22日、Cofacréditを処分した。
4.2.6 コーポレートセンター
新たに連結対象となった企業
・ 2018年 ６ 月26日、BPCE Immobilier Exploitationを取得した。
連結対象から除外された企業
・ 持分比率が適格基準を下回ったことを受けて、Natixis Private Equity International Luxembourgを連結対象から除外した。
リストラクチャリング
・ 2018年 ４ 月 ３ 日、Natixis Altair IT Shared Servicesの事業をナティクシス・エス・エーが吸収した。
・ 2018年10月 １ 日付で、BPCE Immobilier Exploitationの事業をNatixis Immo Exploitationが吸収した。
4.3 子会社に対する持分
4.3.1 重要な非支配持分
2017 年 12 月 31 日現在 と 同様 、 2018 年 12 月 31 日現在 で、 当行グループが非支配持分を保有していた重要な主な子会社は Coface であった。
■ 2018 年 12 月 31 日現在
2018年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
非支配持分 企業の財務情報要約
非支配持分 非支配持
非支配持 に対する支 分の株主 子会社に 非支配持分
分に対す 配割合（差 に帰属す おける非 の株主に対 債務総額
資産 当期純 利益
る持分割 がある場 る当期損 支配持分 する支払配 （負債およ
企業名 設立地 合 合） 益 の金額 当 総額 び資本） 利益 合計
Coface フランス 57.14％ 57.14％ 71 1,067 31 7,219 5,413 124 101
H2O 英国 49.99％ 49.99％ 180 187 81 545 171 360 357
その他企業 53 25 57
合計 304 1,279 169
■ 2017 年 12 月 31 日現在
201 7年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
非支配持分 企業の財務情報要約
非支配持分 非支配持
非支配持 に対する支 分の株主 子会社に 非支配持分
分に対す 配割合（差 に帰属す おける非 の株主に対 債務総額
資産 当期純 利益
る持分割 がある場 る当期損 支配持分 する支払配 （負債およ
企業名 設立地 合 合） 益 の金額 当 総額 び資本） 利益 合計
Coface フランス 58.62％ 58.62％ 33 1,082 12 7,360 5,554 83 76
H2O 英国 49.99％ 49.99％ 83 89 28 256 78 167 165
その他企業 76 20 39
合計 192 1,192 79
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有価証券報告書
4.3.2 2018 年 12 月 31 日現在で支配を維持している子会社に対する持分比率の変動による影響
2018 年、 そのような 重要な取引は計上されなかった。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
持分比率の変動による資本への影響
期首グループ 期末グループ 非支配持分
（単位：百万ユーロ） 持分比率（％） 持分比率（％） グループ持分 （投資の変動）
ナティクシスによる少数株主持分の買
取り 60.00 100.00 (94) (179)
BPCE Assurances
4.3.3 持分を保有している子会社の支配を当期中に喪失したことによる影響
2017 年および 2018 年において、そのような取引は記録されなかった。
4.3.4 重要な制限
ナティクシスは、流動性リスク監督の対象となっているため、流動性準備の設置が要求されており、当該流動性準備を構成する資産の
使用が制限されている （登録届出書の第３章「リスク要因、リスク管理 および 第三の柱に関する報告書」の注記 3.2.87 「貸借対照表の
の管理」（訳者注：原文の章および注記）を参照のこと） 。
さらに、流動性およびソルベンシーに関する現地の規制の対象となる企業もある。
抵当に入り自由に使用できない資産については、登録届出書の第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱に関する報告書」の第
3.3 節（訳者注：原文の章および節）に記載されている。
為替管理が適用されている国も複数あるものの、当期中において、ナティクシスは困難なくそれらの国に所在する子会社の配当を移転
することができた。
公正価値オプションのもと で 測定され、保険業務におけるユニット ・ リンク保険に相当する資産は保険契約者の利益のために保有され
ている。
4.4 パートナーシップおよび関連会社に対する持分
4.4.1 ナティクシスが扱うパートナーシップおよび関連会社の種類
パートナーシップ（共同支配事業および共同支配企業）
Natixis Financement は、 Natixis Financement と Caisse d’Epargne または Banque Populaire ネットワークの組織が組合員である共同支
配事業（ SEP ）形態のパートナーシップの株主となっている。
これら の パートナーシップは、以下のいずれかの商品の組成、販売、マーケティング、信用管理、法廷外での回収および裁判所命令に
よる回収管理に必要なリソースの集約を目的としている。
・ Banque Populaire または Caisse d’Epargne のネットワークが付与した、フランス消費者法（ French Consumer Code ）第 L.311-1-4 条
の定義による個人返済ローン
・ Natixis Financement が Banque Populaire または Caisse d’Epargne のネットワークの顧客に付与した、フランス消費者法（ French
Consumer Code ）第 L.311-9 条の定義によるリボルビング信用商品
これらのパートナーシップを通じて、さまざまな関連会社が人材、物的資源およびノウハウを提供している。これらの関連会社は、当
該企業が使用可能な資産または権利の所有権を維持している（当該企業が清算される場合も同様である）。当該企業の損益は、法令で
定められる配分規準に従って分配される。 SEP の関連性のある活動に関する判断は、全員一致での決定によりなされる。これらのパート
ナーシップは IFRS 第 11 号に定められる共同支配事業である。
ナティクシスが保有する共同支配企業に対する持分で、ナティクシスの連結財務諸表に重要な影響を及ぼすものはない。
関連会社
201 8年 12 月 31 日現在、ナティクシスが持分法を用いて連結する主要な投資は、 EDF Investment Group （ EIG) の企業である。
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関連会社に対する投資の要約表
■ 2018 年 12 月 31 日現在
関連会社に対する
（単位：百万ユーロ） 投資の価 額 当期純利益 資本直入された損益
共同支配企業
関連会社 735 29 (2)
EDF Investment Group（EIG）
521 12 (0)
その他の企業 214 17 (2)
合計 735 29 (2)
■ 2017 年 12 月 31 日現在
関連会社に対する
（単位：百万ユーロ） 投資の価額 当期純利益 資本直入された損益
共同支配企業
関連会社 734 26 (3)
EDF Investment Group（EIG）
521 10 (0)
その他の企業 213 15 (3)
合計 734 26 (3)
4.4.2 重要な共同支配企業および関連会社の要約財務情報
重要な影響力の下にある重要な関連会社および共同支配企業に関する要約財務データを以下に示す。
EDF Investment Group（EIG）
（単位：百万ユーロ） 2018年12月31日現在 2017年12月31日現在
評価方法 関連会社 関連会社
受取配当 11 11
主な合算項目
資産合計 8,580 8,583
債務合計 33 57
損益計算書
営業純利益 264 247
法人所得税 (78) (77)
当期純利益 186 170
資本直入された損益 (3) (5)
2018 年 12 月 31 日および 2017 年 12 月 31 日現在の EIG に関するデータは、同日現在 EU が採択していた IFRS ならびに注記 ６ で説明しているナ
ティクシスの連結財務諸表に適用される会計原則および評価方法に準拠する。
以下に、持分法を用いて計算した帳簿価額での財務情報に係る調整表を示す。
EDF Investment Group（EIG）
（単位：百万ユーロ） 2018年12月31日現在 2017年12月31日現在
関連会社株式 8,548 8,526
所有比率 6.11％ 6.11％
関連会社資本に対するナティクシス持分 521 521
のれん - -
その他 - -
関連会社に対する投資の価値 521 521
4.4.3 制限の性質および範囲
関連会社および共同支配企業に対してナティクシスが保有する持分に関する重要な制限はなかった。
4.4.4 企業が保有する共同支配企業および関連会社に対する持分に関連するリスク
当期中、持分法適用後ベースで、共同支配企業または関連会社の損失に 対する 未認識の 持分 はない。
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注記 5 組成された企業
組成された企業とは、誰が企業を支配しているのかの決定に際して、議決権または類似の権利が決定的な要因とならないように設計さ
れた企業（例えば、あらゆる議決権が管理業務のみに関係しており、その関連性のある活動が契約上の取決めによって管理される場合
など）である。
組成された企業は一般に、以下の特性の１つまたはそれ以上を有している。
・ 制限された、および狭く明確化された活動および目的
・ 資本が限られている、または全くなく、劣後的な財務的支援なしにその活動資金を調達するには不十分である
・ 信用あるいはその他のリスクの集中（トランシェ）を生み出す、複数の契約上連関した金融商品の形での資金調達
・ 従業員がほとんど、あるいは全く存在しない
5.1 ナティクシスが取引を行っている組成された企業の範囲
5.1.1 一般原則
IFRS 第 12 号に従い、ナティクシスは、ナティクシスが関与を有し、以下の役割の１つまたはそれ以上を果たすすべての組成された企業
に関する情報を開示する。
・ オリジネーター /組成者 /アレンジャー
・ 募集代理人
・ 関連性のある活動の管理者、または
・ 取引の組成または管理に対してナティクシスが決定的な影響を及ぼすその他の役割
他の企業への関与とは、企業を他の企業の業績に関連する変動リターンのリスクにさらす契約上または非契約上の関係を意味すると理
解される。他の企業への関与は、特に資本性金融商品または債務証券の保有、ならびに資金の提供、証券担保貸付、信用補完および保
証または仕組みデリバティブの発行などのその他の関連によって証明できる。
したがって、以下は連結範囲 (IFRS 第 10 号 )または追加情報の開示に該当する範囲 (IFRS 第 12 号 )に含まれていない。
・ 継続中の取引を通じてのみナティクシスに関係する組成された企業。これは、組成された企業のリターンの変動性に対して一般に重
要な影響を持たず、ナティクシスが、組成された企業ともまたは伝統的に統治されている企業とも同様に締結することが可能である
組成されていない金融商品に対応する。継続中の取引は通常以下のとおりである。
- バニラ固定利付 /通貨デリバティブ、その他の原資産のデリバティブならびに証券およびレポの貸付 /借入
- ファミリー SCI または特定の保有先会社に対して付与された保証およびプレーンバニラの資金提供
・ ナティクシスが単なる投資者として行動する外部の組成された企業。これには主に以下が含まれる。
- ナティクシスによって管理されていない外部のミューチュアルファンドに対する投資（ナティクシスが実質的にすべてのユニット
を所有するものを除く。）
- ナティクシスが単なる少数投資家として行動する外部の証券化ビークルへの関与（金融安定化フォーラム（ Forum de Stabilité
}inancière ： FSF ）によって勧告されたとおり、当該ファンドへのエクスポージャーは、エクスポージャーに関して開示された情
報に含まれている。）
- ナティクシスが単なる少数投資家として行動する不動産ファンドおよび外部のプライベート・エクイティ・ファンドへの制限され
た範囲での関与
ナティクシスが取引を行っている組成された企業は、ストラクチャード・ファイナンスの一環として創設された企業、資産運用ファン
ド、証券化ビークルおよびその他の種類の取引のために設立された企業の４グループに分類される。
IFRS 第 10 号に準拠して、組成された企業の連結分析は第 3.2.1 項で参照されるすべての規準を考慮して実施された。
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5.1.2 ストラクチャード・ファイナンス取引
（航空、海上もしくは陸上輸送に関わる）動産、不動産、企業の取得（ LBO ファイナンス）またはコモディティのファイナンス上の要件
に対応するため、ナティクシスは、顧客に代わって特定の金融取引のために組成された企業の創設を要求されることがある。
これらの仕組には、自動操縦のメカニズムが一般に実施されている。リース契約の場合、収益が常にゼロになるように取引が組成され
なくてはならない。つまり、保証が行使された後で資産に対する権利を処分することで、デフォルト事象に限り、組成された企業の収
益を修正できる。デフォルト事象が発生した場合には、ナティクシスは単独でまたは銀行シンジケートの代理人を通じて資産を売却す
るパワーを有する。この権利は、ナティクシスが貸付契約の下で支払われるべき残高の金額を上回って売却からの収益を享受すること
はないため、保護権に相当する。したがって、ナティクシスは当該企業の関連性のある活動に対するパワーを有していない。
これらの仕組に自動操縦のメカニズムがない場合、関連性がありリターンを生じさせる活動を監視するのは一般的にはスポンサーであ
る。前述のとおり、ナティクシスの貸手としての権利は、当該債権の金額に限定される保護権である。したがって、ナティクシスは当
該企業の関連性のある活動に対するパワーを有していない。
加えて、ナティクシスがかかる企業の株主となっていることはまれであり、また株主である場合には、ナティクシスは一般に非支配持
分を保有している。ナティクシスが過半数株主となっている企業の数は限られており、これらはナティクシスの連結財務諸表に重大な
影響を及ぼしていない。
5.1.3 資産運用取引
ミューチュアルファンド
原則、シードマネー投資のうち、保有期間が１年未満のものは連結しなかった。
1. 保証されていないミューチュアルファンド
ミューチュアルファンドの場合において、関連性のある活動は、ファンド資産に含まれる証券に関係する投資および負の投資活動であ
る。これらの活動は、投資家に代わり Natixis Investment Managers および Natixis Wealth Management の管理 会社によって裁量権のあ
る形で運用されている。
Natixis Investment Managers および Natixis Wealth Management のマネージャーとしての報酬は、投資家のために生み出されるリター
ンと比べてわずかである。実際には、資産運用活動は競争が激しい国際的な市場で行われるため、管理および成功報酬は市場で入手さ
れ、提供されたサービスと一致している。
第三者に保有される権利（例えば、撤退またはファンドの償還 /清算の権利）がない場合、 Natixis Investment Managers および Natixis
Wealth Management によって管理されるミューチュアルファンドの支配は、ナティクシスの連結範囲内の企業または事業分野が有する関
与を合わせて評価されている。
・ マネージャーとして、 Natixis Investment Managers および Natixis Wealth Management は当該ファンドに投資はせず、一般的に所有
するユニットは少数に限られる。
・ Natixis Assurances は保険子会社を通じて Natixis Investment Managers が運用するミューチュアルファンドの持分を取得する可能
性がある。これらの持分は、ユーロ建てまたはユニット・リンクの保険契約の形で引受けられている。
- ユーロ建て契約は、被保険当事者が最低保証リターンに加えて保険会社の主要なファンドによって生み出される剰余金の大部分を
受取る契約である。ファンドのリターンと最低保証リターンの間の不足額は保険会社が負担しており、よって保険会社は当該リス
クを負担している。
- ユニット・リンク契約は、被保険当事者が、保険会社が自身に代わって投資するファンドを選択する契約である。かかるファンド
に対する保険会社の持分の価値は保険契約に反映されている。ユニット・リンク契約に相当する被投資ファンドは、すべての支配
規準が累計で満たされ、当該ファンドが重要な影響を有する場合には、 IFRS 第 10 号に基づいて連結されている。
・ その他のナティクシス企業および事業分野は、主に現金投資の必要性を満たすことを目的として、少数持分を保有する場合がある。
ファンドは以下のいずれかの条件が満たされる場合、連結の対象である。
・ ナティクシスが本人として行動している場合、すなわち、ナティクシスがマネージャーでありかつ限られた人数によって解任不能
で、またナティクシスが当該ファンドを支配していると結論付けることが出来るほど充分に大きい重要性のある関与を有している場
合、または
・ ナティクシスはマネージャーではないが実質的にすべてのユニットを保有している場合
保証されていないミューチュアルファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結していないファンドは、注記 19.1 におい
て一覧にしている。
2. 保証されているミューチュアルファンド
ナティクシスは、特定のミューチュアルファンドの資本および /または業績を保証している。当該パッケージファンドは、パッシブ運用
のファンドである。仕組が当初に創設された時点で、その仕組はファンドの全運用期間にわたって固定される。 NAM 管理会社による当該
ファンドの厳格な運用ならびに、組成時およびファンドの運用期間を通じたモニタリングにおける強固なリスク統制システムが功を奏
し、ナティクシスのマイナスの変動リターンに対するエクスポージャーは比較的限定的である。当該統制は保証の発動リスクを著しく
制限している。
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保証されていないミューチュアルファンドと同様に、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスが解任不能
なマネージャーとして行動し、重要な関与を有する場合）は常に、保証されているミューチュアルファンドは IFRS 第 10 号に基づき連結
対象となる。保証されているミューチュアルファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結していないファンドは、注記
19.1 において一覧にしている。
不動産ファンド
当該ファンドの関連性のある活動は、不動産資産の投資および負の投資に関わる活動である。当該ファンドは、投資家に代わって
Natixis Investment Managers の管理会社（ AEW Europe 、 AEW Central Europe など）によって運用されている。
報酬に関しては、ナティクシスが受け取るリターンには、ナティクシスが管理会社として受け取る収益（管理報酬、成功報酬など）お
よび投資家として受け取る収益（配当）がある。
ファンドは、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスがマネージャーであり、限られた人数によって解任
不能で、重要な変動リターンを有する場合）、連結対象である。不動産ファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結し
ていないファンドは、注記 19.1 において一覧にしている。
プライベート・エクイティ・ファンド
プライベート・エクイティ業務の一環として、ナティクシスは、プライベート・エクイティ投資ビークル（プライベート・エクイティ
投資ファンドである Fonds Communs de Placement à Risque （ FCPR ）およびベンチャー・キャピタル会社である Sociétés d’
Investissement à Capital Risque （ SICAR ））ならびに当行が一般に管理してきたリミテッド・パートナーシップを通じた非上場企業
に対する持分投資を行っている。
プライベート・エクイティ・ファンドに適用される IFRS 第 10 号に基づく連結の分析規準は、不動産ファンドに適用されるものと同じで
ある。ファンドは、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスがマネージャーであり、限られた人数によっ
て解任不能で、重要な変動リターンを有する場合）、連結対象である。プライベート・エクイティ・ファンドのうち、連結の対象だが
その重要性に起因して連結していないファンドは、注記 19.1 において一覧にしている。
5.1.4 証券化取引
証券化ビークル
証券化取引は 一般に、信用リスクを示している資産またはデリバティブを分別するために用いられる組成された企業の形で構成されて
いる。
かかる企業の目的は、最も多くの場合、引受けるリスクの水準に基づく特定の水準の報酬を求める投資家による取得を視野に入れて、
基礎となる信用リスクを分散およびトランシェ化することである。
これらのビークルの資産、およびこれらが発行する負債は、売却される各トランシェに関連するリスクの水準と帰属する格付の間の適
合性を継続的に監視している格付機関によって格付される。
ナティクシスが関わり、組成された企業を使った証券化には以下の種類がある。
・ ナティクシス（または子会社）が、資産ポートフォリオの一つに関連する信用リスクを、現金または合成の形で専用のビークルに移
転する取引
・ 第三者に代わる証券化取引。当該取引は、第三者の会社の資産を専用の仕組（一般に特別目的事業体（ SPE) またはコンデュイット）
に置くことにある。 SPE はユニットを発行するが、そのユニットは場合よっては投資家によって直接引受けられるか、または短期満
期「債券」（財務省債券またはコマーシャルペーパー）を発行することによってユニットの購入をリファイナンスするマルチセ
ラー・コンデュイットによって引受けられる。
ナティクシスは、主として以下の立場で当該企業に関与している。
・ 証券化取引の組成者 /アレンジャー
・ 資産として保有され、証券化を待っている証券または貸出の オリジネーター
・ 市場と証券化事業体の間における信用リスクの仲介業者
2018 年、ナティクシスは 2017 年に続き、 100 ％有担保の要求払い保証という形のプロテクションを購入することでフランスおよび欧州の
会社に付与していた貸出金ポートフォリオを処分した。
2018 年、 2017 年に続きナティクシスはまた、 Natixis Real Estate Capital LLC が組成した商業不動産融資について様々な証券化取引を
完了した。
証券化ビークルのうち、連結の対象だがその重要性から連結していないものは、注記 19.1 において一覧にしている。
また、 ナティクシスは Magenta と Versailles の２つの ABCP （ Asset-Backed Commercial Paper （資産担保コマーシャルペーパー））コン
デュイットのスポンサーである。
取得した債権の選択および運用ならびに発行プログラムの管理における顕著な役割を踏まえると、ナティクシスはリターンの金額に影
響を及ぼすことを可能とする当該コンデュイットの関連性のある活動に対するパワーを有していることから、 Versailles コンデュイッ
トは連結されている。
対照的に、ナティクシスは Magenta コンデュイットの関連性のある活動を決定するパワーを有する経営機関の一部ではないため、
Magenta コンデュイットはナティクシスの財務諸表では連結されていない。
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CDO 資産運用の仕組の管理
Natixis Investment Managers は、第三者の投資家に係る基礎となるポートフォリオのマネージャーとして、かかるファンドに関与して
いる。その役割はポートフォリオ運用契約によって厳密に定義されており、当該仕組に対する実質的な支配が与えられることはなく、
むしろ代理人としての役割が与えられている。さらに、 Natixis Investment Managers もその他のナティクシスの企業も、これらのファ
ンドの重要な持分を保有していない。よって、ナティクシスはリターンの変動性に著しくさらされていない。
信用保険（ COFACE ）
Coface のサブグループの信用補完業務は、事前に規定された額を超過する損失について組成された企業を通じ投資家のために第三者に
より証券化された受取債権の付保から成っている。ドイツ支店である Coface Deutschland によって結ばれる契約と、 Compagnie
Française d’Assurance pour le Commerce Ext erieur によって結ばれる契約の区別を行わなければならない。
・ ドイツの契約の下で、信用保険会社は、総合初期損失と呼ばれる控除免責金額を超過する損失にのみ責任を負う。この初期損失は、
信用保険会社によって補償されない初期損失の額を契約上定義している。 Coface Kredit がこれらの契約を通じて提供する補償範囲
は、「自然災害」型の補償範囲に類似している。これらの仕組の分析は、初期損失の額が見積損失、すなわち１年間にわたって見積
られる平均損失より組織的に大きいことを示している。さらに、組成された企業の活動は、保護の売手でしかない信用保険会社に代
わって実施されない。 Coface Kredit は証券化の仕組のスポンサーではない。 Coface Kredit は組成された企業の活動の決定および運
営または経営管理においていかなる役割も果たさない。 Coface Kredit は、（ポートフォリオを構成する債権の選択、債権の運用な
どの）証券化ビークルの関連性のある活動に対するパワーを有していない。パワーおよびリターンに対する重大なエクスポージャー
の要件が満たされていないため、これらのファンドは連結の対象ではない。
・ Coface によって結ばれるフランスの契約に、補償されない「初期損失」が含まれることはまれである。しかしながら、当該契約は、
SPE が保有する受取債権のごく一部のみを 補償 している。さらに、 Coface によって補償される ポートフォリオ・リスクの質は、その
他の利害関係者 （ その他の保険会社、スポンサー、売手 ） が負担するポートフォリオ・リスクと比べて、当該 仕組のリスクの大半を
Coface に移転させるものではない。加えて、 Coface は 組成された企業の活動の決定および運営または経営管理においていかなる役割
も果たさない。保証が発動した場合、 Coface は保護権に対応したパワーのみを有している。実際に、 Coface は証券化ビークルの関連
性のある活動に対していかなるパワーも有していない。したがって、かかるファンドの連結は要求されない。
5.1.5 その他の取引
・ ナティクシスは、営業用不動産および非営業用不動産を管理することを目的とした一定数のビークルを支配している。関連性のある
活動は主に、株主へのリターンの源泉としての不動産の管理である。ナティクシスは通常、これらの活動に対するパワーを有してい
る。かかる SPE は、ナティクシスが重要な関与を有した時点で、ナティクシスの連結財務諸表において重要性がある場合に連結され
る。
・ Natixis Lease のサブグループは、不動産資産を所有する一定数の SPE を所有している。これらのうちの 1つはナティクシスが関連性
のある活動に対するパワーを有し、リターンの変動性に著しく晒されており、連結されている。連結の対象だがその重要性の低さか
ら連結していない企業は、注記 19.1 において一覧にしている。
・ Natixis Coficiné は、以下と関係を有している。
- 映画製作を主催するためにプロデューサーによって作られた組成された企業。 Coficiné は貸手としてのみ関与している。 Coficiné
は、プロデューサーによって完全所有されている当該企業に対して持分を有していない。活動はプロデューサーの権限内にあるた
め、 Coficiné は当該企業の運営に参画していない。 Coficiné ひいてはナティクシスも、これらの組成された企業の関連性のある活
動に対するパワーを有しておらず、 IFRS 第 10 号の下の支配を有していない。
- 映画業界金融会社（ SOFICA) 。ナティクシスはこれらの SOFICA の重要性のない持分を保有しており、提供されるサービスに応じた
市場レートでの管理報酬を受け取っている。ナティクシスはこれらの組成された企業に対するその他の関与を有していない。従っ
て、 IFRS 第 10 号の下の連結の対象ではない。
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5.2 非連結の組成された企業に対して有する関与
以下の表は、 (ⅰ )組成された企業に対してナティクシスが有する持分の簿価および（ ii ）これらの関与に帰属する損失リスクに対する
最大エクスポージャーを示している。
当該組成された企業へのナティクシスの持分の内訳にくわえ、下表には当該組成された企業の規模に関する情報も示している。この情
報は合算して報告されている。つまり、ナティクシスが持分を有するすべての組成された企業を、その持分のレベルにかかわらず、事
業別にグループ化している。
組成された企業の規模は次の観点から見て表わされている。
・ 証券化に関しては、貸借対照表の負債の部における発行額合計
・ 資産運用に関しては、ファンドの純資産
・ ストラクチャード・ファイナンスに関しては、プール中の銀行からの借入金残高（借入残高）
・ その他の活動に関しては、資産合計
最大リスク・エクスポージャーは、貸借対照表の資産に計上された関与の金額および供与されたコミットメントから、負債に計上され
た偶発損失引当金および受取保証を控除した金額に相当する。
・ 「デリバティブの名目金額」項目は、ナティクシスおよび組成された企業が合意したオプションおよび CDS 売却の名目金額に対応す
る。
・ 受取保証とは、組成された企業に関連するエクスポージャーをカバーするために第三者によってナティクシスに対して付与された保
証である。「受取保証」の表示項目に含められるのみであり、資産項目から控除されない。
■ 2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31 日現在
ストラクチャー
保険事業の投資を除く ド・ファイナン
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス その他の活動 合計
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 450 1,170 1,021 399 3,040
トレーディング目的デリバティブ 8 70 131 334 542
トレーディング目的金融商品（デリバティブを除
371 153 702 51 1,277
く）
- - - - -
公正価値オプションを用いて測定される金融商品
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品 71 947 188 14 1,221
- -
資本を通じて公正価値で測定される金融資産 3 0 3
償却原価で測定される金融資産 5,979 1,638 12,217 696 20,531
その他の資産 14 40 19 19 92
資産合計 6,443 2,848 13,260 1,114 23,666
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
19 204 585 192 1,000
（デリバティブ）
引当金 6 0 13 2 21
負債合計 25 204 598 194 1,021
供与された貸出コミットメント 3,918 245 2,380 439 6,982
供与された保証コミットメント 261 4,927 2,471 ▶ 7,663
受け取った保証 - 1 3,177 260 3,438
オプションおよび CDS 売却の名目金額 405 155 2,788 262 3,610
(a)
11,021 8,175 17,709 1,557 38,462
損失リスクに対する最大エクスポージャー
(a) うち SFS 事業部門（ CEGC を除く）に関する 2018 年 1月 1日現在の 0.2 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在では売却目的で保有する非流動資産に認識され
ている（注記 3.6 および 6.9 参照）
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2018 年 12 月 31 日現在
ストラクチャー
保険事業の投資 ド・ファイナン
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス その他の活動 合計
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 - 9,157 - - 9,157
トレーディング目的デリバティブ - - - - -
トレーディング目的金融商品（デリバティブを除
- 4,663 - - 4,663
く）
公正価値オプションを用いて測定される金融商品 - 4,494 - - 4,494
売却可能金融資産 908 2,994 - - 3,902
貸出金および債権 - - - - -
満期保有金融資産 - - - - -
その他の資産 0 - - - 0
資産合計 908 12,151 - - 13,059
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
- - - - -
（デリバティブ）
引当金 - - - - -
負債合計 - - - - -
供与された貸出コミットメント 344 189 - - 534
供与された保証コミットメント - - - - -
受け取った保証 - - - - -
オプションおよび CDS 売却の名目金額 - - - - -
(a)
1,253 12,340 - - 13,593
損失リスクに対する最大エクスポージャー
組成された企業の規模 97,156 209,688 70,984 1,137 378,965
(a) うち SFS 事業部門の CEGC に関する 2018 年 1月 1日現在の 267 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在では売却目的で保有する非流動資産に認識されている
（注記 3.6 および 6.9 参照）
■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日現在
ストラクチャー
ド・ファイナン
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス その他の活動 合計
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 115 9,368 901 308 10,693
トレーディング目的デリバティブ 9 227 65 308 608
トレーディング目的金融商品（デリバティブを除
85 4,077 624 1 4,787
く）
公正価値オプションを用いて測定される金融商品 21 5,065 213 - 5,298
売却可能金融資産 841 2,876 15 40 3,771
貸出金および債権 3,605 1,784 12,495 995 18,879
満期保有金融資産 - - - - -
その他の資産 ▶ 38 39 27 109
資産合計 4,565 14,066 13,450 1,371 33,452
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
54 237 499 37 828
（デリバティブ）
引当金 - 1 3 1 5
負債合計 54 238 503 38 832
供与された貸出コミットメント 4,457 488 2,091 530 7,567
供与された保証コミットメント 167 5,881 2,057 ▶ 8,109
受け取った保証 - 1 2,807 263 3,070
オプションおよび CDS 売却の名目金額 425 286 2,380 922 4,013
損失リスクに対する最大エクスポージャー 9,614 20,720 17,168 2,565 50,066
組成された企業の規模 92,996 192,081 61,831 1,258 348,166
資産運用に属する企業については、 保証の付与はミューチュアルファンドに対する元本保証や運用成果の保証に該当する（注記 5.1.3 参
照）。
5.3 ナティクシスが単にスポンサーとして関与している非連結の組成された企業
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IFRS 第 12 号の下で開示が要求される情報に関して、ナティクシスが組成された企業のスポンサーであるのは、以下の２つの指標が共に
満たされた場合である。
・ナティクシスは組成された企業の創設および組成に関与している。
・ナティクシスは当該組成された企業へ資産を移転することによりまたは当該組成された企業の関連性のある活動を管理することによ
り、企業の成功に貢献している。
ナティクシスの参加が単にアドバイザー、アレンジャー、保管機関または募集代理人としてである場合、ナティクシスは当該組成され
た企業のスポンサーではないと推定される。
ナティクシスは以下についてスポンサーの役割を果たす。
・ナティクシスの管理会社によって創始され、ナティクシスが持分およびその他のいかなる関与も有していないミューチュアルファン
ド。報告される収益は、ナティクシスが受領する管理および成功報酬ならびにこれらのファンドとの継続的取引から生じる損益を含
む。
・ナティクシスが第三者と共に創設した、証券化ビークルへの不動産貸出金の組成および販売から成る米国の活動で、ナティクシスが
関与を有していないもの。報告された収益は、組成報酬および債権の割当によるキャピタル・ゲインおよびロスを含む。
■ 2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31 日 現在 2017 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 合計 証券化 資産運用 合計
企業から引き出された収益 154 154 - 184 184
利息控除後収益 0 0 - 2 2
報酬および手数料控除後収益 148 148 - 178 178
純損益を通じて公正価値で測定
される金融商品に係る純損益 5 5 - 5 5
当期企業から移転された資産の帳
*
簿価額 1,181 - 1,181 2,365 - 2,365
* これらのビークルに移転された資産の帳簿価額は、 2018 年度および 2017 年度中にナティクシスによって売却された資産に相当する。なお、すべての投
資家による売却金額に関する情報は入手不可能である。
5.4 組成された企業に対する財務支援
ナティクシスは、連結または非連結の組成された企業に対して、いかなる財務支援も行わなかった。
注記 6 会計原則および評価方法
6.1 金融資産（デリバティブを除く）
IFRS 第９号「金融商品」に従って、金融資産は当初認識時、償却原価、その他の包括利益を通じて公正価値、または純損益を通じて公
正価値で計上される。負債性金融商品については、この分類は対象の金融商品に適用されるビジネス・モデルと契約上のキャッシュ・
フローの特徴（元本および利息の支払のみ（ SPPI ）に該当するか否か）によって決まる。
6.1.1 ビジネス・モデル
ビジネス・モデルとは、ナティクシスがキャッシュ・フローと収益を生み出すために金融資産を運用する方法をいう。企業は、自らの
判断により使用するビジネス・モデルを決定しなければならない。
ビジネス・モデルの選択は、所与の経済的目的の達成を念頭に金融資産グループが集合的に運用される方法を反映するレベルに基づい
て行わなければならない。したがって、ビジネス・モデルは、金融商品ごとに決定されるのではなく、より高い集合レベルであるポー
トフォリオごとに決定される。
ビジネス・モデルの選択においては、過去にキャッシュ・フローが生み出された方法に関するすべての情報をその他関連するすべての
情報とともに考慮に入れなければならない。例えば：
・ 金融資産のパフォーマンスを評価し、主な経営幹部に示す方法
・ ビジネス・モデルのパフォーマンスに影響するリスク。とりわけ、それらのリスクを管理する方法
・ 経営幹部への報酬の決定方法（例えば、運用資産の公正価値に基づいて決まるのか、または受け取る契約上のキャッシュ・フロー
に基づいて決まるかなど）
・ 売却の頻度、規模、及び目的
IFRS 第９号は３つのビジネス・モデルを定めている：
・ 回収目的保有モデル ： このモデルでは、金融資産は、契約上のキャッシュ・フローを資産の存続期間にわたり受け取るために保有
される。「保有」の概念が満期保有目的に比較的類似しているこのモデルは、以下の条件のもとで売却がなされる場合は有効性が保
たれる：
- 処分の理由が信用リスクの増大である
- 処分の時期が満期直前であり、かつ、残りの契約上のキャッシュ・フローが反映された価格での処分である
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- その他の処分でも、処分が（金額的に重要であったとしても）稀である場合、または、（頻繁であったとしても）個別でも合算して
も金額的重要性がない場合は、「回収目的保有」モデルの目的を満たすとされるときがある。
ナティクシスは、回収目的保有モデルのもとで保有される金融資産の主な売却計画すべてについて報告、事前分析、および定期的モニ
タリングを義務付ける手続を定めており、このビジネス・モデルもとで資産を分類するために求められる条件が必ず満たされることを
確実にしている。
ナティクシスにおいては、回収目的保有モデルは主に、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびに専門
金融サービスが行っている貸付業務（ローン・シンジケーション業務を除く）に適用されている。
・ 回収かつ売却目的保有モデル ： 混合型のビジネス・モデルで、このモデルのもとでは、契約上のキャッシュ・フローの受け取りと金
融資産の売却の両方を目的に資産が運用される。このモデルにおいては、その業務の目的を達成するために金融資産が売却される。
ナティクシスは、「回収かつ売却目的保有」モデルを主に、流動性準備金における有価証券のポートフォリオ運用業務に適用され
る。
・ その他のモデル ：契約上のキャッシュ・フローの回収が付随的なものであるその他の金融資産、特にトレーディング目的で保有す
る金融資産を対象とするモデルである。
このビジネス・モデルは、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングが行っているローン・シンジケーショ
ン業務および資本市場業務に適用される。
6.1.2 SPPI テスト
契約条件により、所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみに該当するキャッシュ・フローが生じるときは、その金融
資産は基本的金融資産とみなされる。
元本とは、その取得日における当該金融資産の公正価値をいう。利息は、貨幣の時間的価値と、元本について負担する信用リスク、な
らびに流動性リスクなど他のリスクの対価に、事務手続費用と利ざやを加えたものである。
その金融商品の契約条件を考慮に入れて、契約上のキャッシュ・フローが元本および利息の支払のみであるか否かを判定しなければな
らない。よって、貨幣の時間的価値のみが映し出されているか否かについて疑問を生じさせるすべての要素を分析しなければならな
い。例えば：
・ キャッシュ・フローの額および発生日を変え得る事象
・ 適用される金利特性
・ 期限前償還および返済延期オプション
借手または貸手に関して、金融商品の期限前償還を認める契約上のオプションがあったとしても、期限前償還の額が、主に未払いの元
本と利息に相当するとき、または該当する場合には、早期契約解除に対する相応の追加的対価をそれに加算して得た額に相当するとき
は、契約上のキャッシュ・フローに関する SPPI テストの条件が満たされないことにはならない。
定性分析を通じて明確な判定ができないときは、定量分析（「ベンチマークテスト」）を実施する。このテストでは、対象資産の契約
上のキャッシュ・フローをベンチマーク資産の契約上のキャッシュ・フローと比較する。
基本的金融資産（すなわち、 SPPI を生成する金融資産）とは、固定金利ローンや、金利の期間のミスマッチが無いまたは特定の有価証
券もしくは市場指数に関連付けられていない変動金利ローン、固定金利もしくは変動金利の負債性証券など負債性金融商品をいう。
株価や市場指数の変動に対するエクスポージャーまたはレバレッジの組込みなど、基本的な貸付の取決めと合致しないリスク・エクス
ポージャーやキャッシュ・フローのボラティリティを生む契約上のオプションがある場合、契約上のキャッシュ・フローを「 SPPI 」に
分類することはできない。
非 SPPI 金融資産としては、ミューチュアルファンドのユニットや、転換比率が定められた転換社債または強制転換社債などが挙げられ
る。
ナティクシスは、金融資産の当初認識時に金融資産の SPPI 区分を分析するのに必要な業務上の手続を導入している。また、証券化ファ
ンドのユニット、または持参人間での支払優先順位を定め信用リスクの集中を創造するストラクチャー発行のその他の金融資産（トラ
ンシェ）ごとに、特定のキャッシュ・フロー分析を実施している。それら金融商品の SPPI 区分を決定するには、当該資産および基礎と
なる金融資産のポートフォリオについて（ルックスルー・アプローチに従って）契約上のキャッシュ・フローと信用リスクを分析する
必要がある。
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6.1.3 償却原価で測定される金融資産
償却原価で認識される金融資産は、負債性金融商品、特に金融機関および顧客に対する貸出金および債権、さらには短期国債や長期国
債など償却原価で計上される有価証券に相当する。
これらは、以下の２つの条件を満たすときは償却原価で測定される：
・ 契約上のキャッシュ・フローを回収することが目的のビジネス・モデルのもとで当該資産が保有されている
・ 当該金融資産の契約条件により、 所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみによるキャッシュ・フローが発生す
る。この場合、資産は基本的資産とみなされ、そのキャッシュ・フローは SPPI に区分される。
これらは当初、公正価値から取引コストを増減して計上される。貸出金の場合、取引コストには手数料および当該貸出金の設定に直接
起因する費用が含まれる。
当初認識後の貸借対照表日には、当該金融資産は実効金利法を用いて償却原価で測定される。
「実効金利」とは、見積将来キャッシュ・フロー（支払額または受取額）を契約開始時の当該負債性金融商品の価値に割り引くための
利率をいう。この利率には、当該貸出金の設定に直接関係する割引および外部取引収益またはコストも含まれ、これらは実効利回りの
調整として扱われる。
貸出金が市場金利を下回る金利で供与される場合、当該貸出金の額面価額と市場金利で割引かれた将来キャッシュ・フローの合計の間
の差額に対応するディスカウントが、当該貸出金の額面価額から控除される。市場金利とは、大部分の金融機関が任意の時点で類似の
特性を持つ金融商品および取引相手方に適用する金利である。
負債性金融商品に係る未収利息または受取利息は、実効金利法を用いて「受取利息および類似収益」のもとで収益として計上される。
当該金融商品が売却される場合には、損益は「償却原価で測定される金融商品の認識中止により生じた純損益」のもとで損益計算書に
計上される。
上で説明した IFRS 第９号のもとで償却原価で認識される取引の会計処理は、 IAS 第 39 号に基づき貸出金および債権として計上されていた
取引にこれまで適用されていた処理と類似している。
債務者の財政状態に起因してリストラクチャリングされた貸出金の具体的な事例
「リストラクチャリングされた」貸出金は、ナティクシスが、 財政的困難に直面 している 、 または 直面する可能性の 高い借手に対して
与えた譲歩に関わる修正条件を伴う貸出金に相当する。それらは、ナティクシスが与えた譲歩および借手に生じている財政的困難の結
合の結果である。
「リストラクチャリングされた」貸出金の修正条件は、借手をより有利な状況に置くものでなければならず（例えば、利息または元本
の支払いの一時停止、返済期間の延長等）、既存契約の条件を修正する改訂の使用または既存貸出金の全部または一部のリファイナン
スにより確定される。
財政的困難は、 30 日以上延滞の金額またはリスク格付等の複数の要件を観察することにより判断される。財政的困難は取引相手方が
バーゼルの債務不履行区分に降格する前に対処されることから、貸出金の「リストラクチャリング」により、必ずしも取引相手方が
バーゼルの債務不履行区分に分類される結果にはならない。
既存の契約条件を修正することでリストラクチャリングされた貸出金については、当初資産の認識を中止することなく、次の差異に相
当するディスカウントを計上しなければならない：
・ 当初予想された契約上のキャッシュ・フローの現在価値
・ 当初の実効金利で割り引かれた修正後の契約上のキャッシュ・フローの現在価値
このディスカウントは、リストラクチャリング手続前の貸出金の特徴（不良債権）を考慮に入れて、「貸倒引当金繰入額」のもとで損
益計算書に計上される。このディスカウントは、貸出金の残存期間にわたり損益計算書の純受取利息に戻し入られる。
ディスカウントが重要ではないときは、リストラクチャリングされた貸出金の実効金利が変更され、ディスカウントは認識されない。
借手のコミットメント履行能力について不確実性が残らないときは、リストラクチャリングされた貸出金は専門家の意見を踏まえて正
常債権に分類変更される。
以下の条件が満たされる場合には、貸出金はもはやリストラクチャリングされた貸出金とはみなされない。
・ 貸出金のリストラクチャリングを実施した日から２年間が経過している。
・ 貸出金が報告日時点で正常債権として認識されている。
・ 30 日超支払期日を経過した貸出金がない。
・ 定期的で重要な返済（元本および利息の）が少なくとも過去１年間にわたり行われている。
実質的に異なる資産（資本性金融商品や、金利が固定から変動にまたはその反対に変えられた金融商品など）に全面的もしくは部分的
に転換された か、または取引相手方の変更を生じさせるようなリストラクチャリングされた貸出金については、以下が行われる。
・ 新たな金融商品は公正価値で計上される。
・ 認識中止された貸出金の帳簿価額 と交換により受取った資産の公正価値の間の差額は、貸倒引当金繰入額のもと損益計算書に計上
される。
・ 貸出金が新たな資産に完全に転換された場合、当該貸出金に対して計上された過去の引当金は調整され、全額が戻し入れられる。
6.1.4 リサイクル可能またはリサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産は主に、公債と債券の負債性金融商品に相当する。
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負債性金融商品は、次の 2つの条件がみたされるときはその他の包括利益を通じて公正価値で評価される：
・ 当該資産を回収目的保有ビジネス・モデルのもとで保有しており、目的が契約上のキャッシュ・フローの回収と金融資産の売却の
両方である
・ 当該金融資産の契約条件により、 所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみに相当するキャッシュ・フローが生じ
る。この場合、資産は基本的資産とみなされ、そのキャッシュ・フローは SPPI に分類される。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品は当初、取引コストを含む市場価額で認識される。
報告日には、市場価格を上場証券に適用することにより公正価値で測定され、公正価値の変動は、「リサイクル可能なその他の包括利
益に直接計上される損益」に計上される。
負債性金融商品について生じるまたは受け取る利息は、実効金利法を用いて「受取利息および類似収益」のもと収益として計上され
る。売却したときは、当該負債性金融商品の公正価値の変動は、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損
益」のもと収益に振り替えられる。
資本性金融商品の具体的な事例
資本性金融商品は、取消不能オプションのもとでは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定することができる。この取消不能オプ
ションは、ケースに応じてなされ、トレーディン目的で保有しない資本性金融商品に限り適用される。
報告日には、これらは公正価値で測定され、公正価値の変動は「リサイクル不能なその他の包括利益に直接計上される損益」に計上さ
れる。
実現損益および未実現損益は、収益に影響を及ぼす配当を除き、引き続き資本に認識され、損益に認識されることはない。資本性金融
商品の処分損益は「利益剰余金」に振り替えられる。その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品については、減
損は認識されない。
実際には、 IAS 第 39 号のもとでの「売却可能資産」の処理は、 IFRS 第９号のもとで適用すべき会計処理と変わらない。ただし、資本性金
融商品の売却による損益の処理が、 IAS 第 39 号においては資本から「売却可能金融資産に係る損益」のもと損益に振り替えられていたと
いう点で異なるほか、減損関連の規定も異なる。
6.1.5 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
この公正価値区分に計上される金融資産は、次のものに相当する：
・ トレーディン目的で保有する金融資産： 短期で売却することを主たる目的としてナティクシスが取得または組成した負債性金融商
品および資本性金融商品であることに加えて、一括して管理され、最近において実際の短期的な利益確定売りパターンを示す証拠
がある金融商品ポートフォリオの一部を構成しているものである。貸借対照表の負債の部に計上するレポ契約およびデリバティブ
取引のもとで売却される有価証券に関係する保証金および関連する追加証拠金も、この項目に含まれる。
・ 公正価値オプションに基づく金融資産： トレーディン目的では保有されない SPPI 金融商品に相当する。 IFRS 第９号のもとで当初認
識時には純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定される。ただし、このオプションによって、関連する金融資産や負債
との損益測定上の不整合（ IAS 第 39 号のもとでは会計上のミスマッチと呼ばれる）が低減する場合に限られる。
・ その特徴により純損益を通じて公正価値で測定される金融資産： IFRS 第９号のもとでは SPPI 規準を満たさない負債性金融商品であ
る （注記 6.1.2 参照） 。例えば、 SPPI 特徴をもたない負債性金融商品とみなされるミューチュアルファンドのユニットなどである。
トレーディング目的で保有する非 SPPI 負債性金融商品は、トレーディン目的で保有する資産とともに表示されている。
連結対象外の関連会社に対する投資のうち、リサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定するという取消不能オプ
ションが採用されていないものについても、この区分に分類される （注記 8.1.1 参照） 。
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産は、当初認識時は市場価額で測定され、取引コストは損益計算書に認識されている。
当初認識後の各報告日に、注記 6.6 「金融商品の公正価値」で概説されている原則に従って当該市場価額は見直される。クーポンを含め
市場価額の変動は、連結損益計算書における「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損益」に計上される。ただし、非
SPPI 金融資産に係る未収利息および受取利息は「受取利息」に計上される。
6.1.6 有価証券取引の認識日
購入または売却した有価証券はそれぞれ、会計上の分類に関わらず決済日に認識または認識中止される。
反対取引も決済日に認識される。レポ契約およびリバース・レポ契約について、受入れたまたは差出した担保金等は、当該取引がそれ
ぞれ「負債」および「貸出金および債権」として認識されるときは取引日から決済日の間認識される。
レポ契約およびリバース・レポ契約が「純損益を通じて公正価値で測定される資産および負債」に認識される場合、買戻コミットメン
トは先渡金利デリバティブとして認識される。
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6.2 リース
ナティクシスが貸手となっている取引
リースは、所有に付随する実質的にすべてのリスクと経済価値が借手に移転する場合、ファイナンス・リースに分類される。その他の
すべてのリースは、オペレーティング・リースに分類される。
リースの会計処理を定めた IAS 第 17 号は、所有に付随する実質的にすべてのリスクと経済価値が借手に移転する状況の５つの例を以下の
とおり挙げている。
・ 当該リースにより、リース期間の終了までに借手に資産の所有権が移転される。
・ 借手が、選択権が行使可能となる日の公正価値よりも十分に低いと予想される価格で当該資産を購入する選択権を有していること
により、当該選択権が行使されることが、リース開始日において合理的に確実である。
・ リース期間が当該資産の経済的耐用年数の大部分を占める。
・ リース開始日において、最低リース料総額の現在価値が、少なくとも当該リース資産の公正価値のほとんどすべてとなる。
・ リース資産が特殊な性質のものであり、その借手のみが大きな改変なしに使用できる。
また、 IAS 第 17 号は、以下の３つの指標も、単独で、または組合せにより、リースをファイナンス・リースとして分類する指標になり得
るとしている。
・ 借手が当該リース契約を解約できても、当該解約に関連する貸手の損失が借手の負担となる。
・ 残存資産の公正価値変動による利得または損失が、借手に発生する。
・ 借手が、市場の賃借料相場よりも著しく低い賃借料で次期のリース契約を継続できる。
リース開始日において、ファイナンス・リースの下で保有される資産は、借手が支払う最低リース料総額をリースの計算利子率で割引
いた現在価値と貸手において発生する無保証残存価値の合計としての正味リース投資未回収額と等しい額で、貸手の貸借対照表におい
て認識され、受取債権として表示される。
ファイナンス・リースの下における収益は、貸手の正味リース投資未回収額に対して一定の期間利益率が反映されるように、リースの
計算利子率による収益として損益に認識される。リースの計算利子率とは、リースの開始日において、以下をもたらす割引率である。
・ 貸手が受取る 最低リース料総額と無保証残存価値を合計した現在価値が以下の合計と等しい。
・ リース資産の公正価値と、貸手の初期直接コスト、すなわち、特に貸手においてリース契約の交渉および締結にあたって発生した
費用。これら２つの項目が、当該資産の当初の価値を構成する。
IAS 第 17 号は、無保証残存価値の定期的な見直しを要求している。見積無保証残存価値の減額をした場合、リース期間にわたる収益の期
間配分額を改訂し（減価償却スケジュールの修正）、見越計上された金額に関する減額を直ちに認識する。
利息に対応する ファイナンス・リース契約の収益は、損益計算書の「受取利息および類似収益」において認識される。
ファイナンス・リースに係る引当金は注記 6.3 で説明されている。
オペレーティング・リースのもと提供する資産は、設備のリースの場合は有形固定資産または無形資産のもと、不動産のリースの場合
は投資不動産のもと貸借対照表に表示されている。オペレーティング・リースからのリース収益は、損益計算書の「その他業務収益」
または「その他業務費用」において、リース期間にわたり定額法で認識されている。
ナティクシスが借手となっている取引
連結目的上、事業に用いられ、ファイナンス・リースとして保有されている有形固定資産は、重要な場合は修正再表示され、「有形固
定資産」として報告されている。リース開始日において、リースされる有形固定資産は当該リース資産の公正価値と最低リース料総額
の現在価値のうちいずれか低い方の額で認識され、対応する額は貸借対照表の負債側の債務に計上される。
リース資産は、所有する同じ性質の資産と同じ方法で減価償却される。
オペレーティング・リースの場合、リース資産は借手の資産としては認識されない。オペレーティング・リースのリース料支払額は損
益計算書の「その他業務費用」にリース期間にわたり定額法で認識される。
6.3 償却原価で測定される資産およびその他の包括利益を通じて公正価値で測定される資産の減
損ならびに貸出コミットメントおよび保証コミットメントの引当金
償却原価で測定される金融資産またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類される負債性金融商品、純損益
を通じて公正価値で認識されない貸出コミットメントおよび金融保証契約ならびにリース債権は、予想信用損失（ ECL ）について当初認
識日に減損または引当金が計上される。
これらの金融資産は、当初認識以降に観察される信用リスクの増加度合いに応じて３つの区分に分類される。以下に従い、各区分の残
高に係る減損損失を計上する必要がある：
ステージ 1 （または S1 ）
信用リスクが当初認識以降著しく増大していない正常債権がこれに該当する。これらの貸出金に係る信用リスクに係る減損または引当
金は、向こう 12 ヶ月間の予想信用損失の額で計上される。これらの貸出金に係る受取利息は、当該金融商品の減損前の帳簿価額総額に
実効金利法を適用して、純損益を通じて認識される。
ステージ 2 （または S2 ）
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信用リスクが当初認識以降著しく増大した正常債権は、ステージ 2に振り替えられる。信用リスクに係る減損または引当金は、当該金融
商品の満期時の予想信用損失（全期間予想信用損失）を基に算定される。残高に係る受取利息は、当該金融商品の減損前の帳簿価額総
額に実効金利法を適用して、純損益を通じて認識される。
ステージ 3 （または S3 ）
IFRS 第９号の定義による「減損」が生じている貸出金はこの区分に振り替えられる。当該金融商品の当初認識後に生じた取引相手方リ
スクに当たる事象の結果、減損損失が発生したという客観的証拠がある貸出金がこれに該当する。 IAS 第 39 号の場合と同様に、これは基
本的に、信用機関に対する規制上の要件に関する 2013 年 6月 26 日付 EU 規則第 178 条の定義による債務不履行事由が特定された債権に関係
する。減損または信用リスクに係る引当金は、当該債券の回収可能価額（すなわち、担保の影響を考慮した回収可能な将来キャッ
シュ・フローの見積額の現在価値）に基づく当該金融商品の残存期間にわたる予想損失（予想される満期時点の損失）に応じて計算さ
れる。受取利息は、当該資産の減損後の正味帳簿価額に実効金利法を適用し、純損益を通じて認識される。
また本基準は、購入または組成した信用減損（ POCI ）資産の間の区別を設けている。これは、購入または組成した金融資産のうち、当
初認識時に既に信用リスクについて減損が生じており、当該企業が当初認識日時点で契約上のキャッシュ・フローを全額回収できると
予想していないものをいう。 POCI については、当初認識直後の報告日時点の全期間予想信用損失を基に減損が計上される。
IAS 第 17 号の範囲内にあるオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースの債権については、ナティクシスは IFRS 第９号が提案
している簡便的アプローチを適用しないことを選択している。同アプローチでは、当初認識以降の信用リスクの著しい増大を特定しな
くてもいいように全期間予想信用損失を測定する。
当行グループが有するエクスポージャーの大半に適用される信用リスクの増大や予想信用損失を測定するための原則を以下に記載す
る。
信用リスクの著しい増大は、合理的かつ正当なあらゆる情報を考慮に入れ、かつ当該年度末時点における当該金融商品の債務不履行リ
スクと当初認識日時点における当該金融商品の債務不履行リスクを比較することで、個別に評価される。リスク増大を測定したとき
は、大半の場合、当該取引は個別に減損される（ステージ 3）前にステージ 2へ格下げされることになる。
より詳しく説明すると、信用リスクの変動は以下の規準を基に測定される：
・ 大企業、銀行、および政府向けの貸出金勘定：信用リスクの増大は、定量的規準と定性的規準を組み合わせて測定される。定量的
規準は、当初認識以降の格付の変化に基づいている。追加の定性的規準を用いて、 S3 以外のウォッチリスト（要注意先リスト）に
含まれている契約、経済的困難を理由に調整の対象になっている契約（一時返済猶予）、または支払期限が 30 日超経過している契
約（よって、支払期限が 30 日超経過しているという仮定は否定されなかった）をステージ 2に区分するために使用される。その他に
も、セクター格付やカントリー・リスクの水準に基づく規準が使用されている。
・ 個人の顧客、個人事業主顧客、中小企業（ SME ）、公的部門、公営住宅向けの貸出金勘定：信用リスクの増大は、定量的規準と定性
的規準を組み合わせて測定される。定量的規準は、 12 ヶ月債務不履行確率（一定周期の平均を求めて測定される債務不履行確率）
の当初認識以降の変動の測定値に基づいている。追加の定性的規準を用いて、危険だと評価された契約、ウォッチリストに含まれ
ている契約、経済的困難を理由に調整の対象になっている契約（一時返済猶予）、または支払期限が 30 日超経過している契約
（よって、支払期限が 30 日超経過しているという仮定が否定された）をステージ 2に区分するために使用される。その他にも、セク
ター格付やカントリー・リスクの水準に基づく規準が使用されている。
以上の貸出金残高すべてについて、リスク増大を測定する基礎となる格付は、内部システムによって算出された利用可能な格付、およ
び、特に内部格付が利用できないときには、外部格付である。
貸出実行日または報告日に格付が存在しないときは、当該貸出金は自動的にステージ 2に区分される。
本基準は、金融商品の信用リスクが会計年度末時点で低いとみなされるときは、同リスクは当初認識以降著しく増大していないと定め
ている。この規定は、特定の投資適格債務証券に適用されている。
開始以降格下げが記録されていないときは、 12 ヶ月以内の予想損失が減損として認識される。
既知の取引相手方リスクに相当し、当初認識後に発生した事象を原因として減損損失が生じたという客観的証拠がある金融資産は、ス
テージ 3に分類するものとみなされる。資産の識別規準は IAS 第 39 号に基づくものと類似しており、プルーデンシャルの観点における債
務不履行の概念と合致する。
したがって、以下の両条件が満たされるときは、貸出金および債権はステージ 3に区分される：
・ 個別または集合ベースで減損の客観的証拠が存在する：対象の貸出金の当初認識後に生じた取引相手方リスクを特定するのに、
「トリガー事象」または「損失事象」が存在する。個別ベースでは、起こりうる信用リスクは、信用機関に適用されるプルーデン
シャル要件に関する 2013 年 6月 26 日付 EU 規則第 575-2013 号の第 178 条の定義による債務不履行事象により生じる。例えば、 3ヶ月以上
期限が経過している支払いがあるときや、支払遅延の有無を問わず、借入額の一部もしくは全部を回収できないと予想せざるを得
ないまたは法的手続の開始に繋がる経済的困難に取引相手方が直面していることが観察されるときに、減損の客観的証拠があると
される。
・ 以上の事象の結果、損失の発生を認識せざるを得ない。すなわち、予想損失が発生する見込みが確実になった。
債券や証券化取引（ ABS 、 CMBS 、 RMBS 、キャッシュ型 CDO ）などの負債性金融商品は、既知の取引相手方リスクが存在するときは減損が
生じているとみなされ、ステージ 3に分類される。当行グループは、貸出金および債権の減損リスクを個別に評価する際に使用するもの
と同じ減損の兆候を用いて、債務証券をステージ 3に分類すべきか判断している。
IAS 第 32 号における金融負債の定義を満たす永久超劣後債については、一定の状況のもとで発行体がクーポンを支払えなくなるまたは予
定償還日を延期する可能性があるときは、特段の注意が払われている。
ステージ 3の金融資産に係る予想信用損失に対する減損は、当該債権の償却原価と回収可能価額（すなわち、回収可能な将来キャッ
シュ・フロー見積額の現在価値で、このキャッシュ・フローが相手方当事者の活動または保証の実行可能性により生み出されるかは問
わない）の差額として算定される。短期資産（ 1年未満で満期が到来する）については、将来キャッシュ・フローの割引を行わない。減
損の算定は全世界ベースで行われ、利息と元本は区別されない。ステージ 3の貸出コミットメントまたは保証コミットメントに起因する
予想信用損失は、貸借対照表の負債の部に認識される引当金を通じて考慮に入れる。債権の各区分に係る回収実績に基づいて決定され
る満期スケジュールを基に、各債権の具体的な減損額が計算される。
予想信用損失を測定する際は、当該金融商品の契約条件の不可欠な部分を構成しかつ当該企業が別途認識していない担保資産およびそ
の他の信用補完の仕組みを考慮に入れて、予想されるキャッシュ・フローの不足額を見積もる。
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ステージ 3に分類される貸出金は、個別の予想回収分析後に減損を計上するのではなく、引当金を計上していなかった貸出金に係る予想
外の損失実績に基づいて調整された貸倒引当金設定率を基に減損または引当金が計上される。
ステージ 1またはステージ 2の資産に係る予想信用損失は、以下の式を用いて計算される：
これは、パラメータ EAD 、 PD および LGD の積を、各予測年度について割り引いて合計したものである：
・ EAD(t) （ Exposure At Default ：デフォルト時エクスポージャー）：当該機関が •年度中に対象貸出金に関してさらされうる損失額
のことで、必要なときは加速償却率や信用リスク換算率が含まれる。
・ PD(t) （ Probability of Default ：デフォルト確率）：取引相手方が •年度中に債務不履行に陥る確率。
・ LGD （ Loss Given Default ：デフォルト時損失）：取引相手方が対象貸出金について債務不履行に陥ったときに、回復フェーズ後に
回収できない契約上のキャッシュ・フローの額。
ナティクシスはこれらのインプットを定義するのに既存の概念とメカニズムを利用している。具体的には、規制上の自己資本要件（自
己資本比率）を計算するために開発された内部モデルや、ストレス・テスト・システムで使用されるものと類似の予測モデルを利用し
ている。 IFRS 第９号の仕様を遵守するために一定の調整が行われている：
・ したがって、 IFRS 第９号のパラメータは会計上の引当金を設定するうえで必要な損失の正確な見積りを与えることを目的としてい
る一方、プルーデンシャル・パラメータは、規制の枠組みのためにより慎重なものになっている。したがって、 PD および LGD の景気
後退期の付加や規制上のフロア、内部コストなど、プルーデンシャル・パラメータに組み込まれている安全バッファーのいくつか
は修正再表示されている。
・ ステージ 2に分類された貸出金に係る引当金を計算するために使用される IFRS 第９号のパラメータは、全期間予想信用損失の計算を
可能にする必要がある一方、プルーデンシャル・パラメータは、 12 ヶ月デフォルト率を算定するために定められたものである。し
たがって、 12 ヶ月のパラメータは、より長い時間的枠組みにわたって予測される。
・ IFRS 第９号のパラメータは将来予測的で、予測期間にわたる経済情勢の予想を考慮に入れなければならない一方、プルーデンシャ
ル・パラメータは、一定周期の平均の見積り（ PD に関して）または景気最悪時の見積り（ LGD および当該金融商品の全期間にわたる
見積りフローに関して）に相当する。したがって、プルーデンシャル・パラメータである PD および LGD は、経済情勢の予想を基に調
整されている。
経済情勢に応じてパラメータを調整するために、期間を３年として３つの経済シナリオが構築されている。基本シナリオは予算上のシ
ナリオに相当し、財務監督プロセスとの一貫性の確保を図っている。そしてこのシナリオについて、楽観的シナリオと悲観的シナリオ
から成る２つのバリエーションも、マクロ経済上のパラメータの観察を基に構築されている。
基本シナリオは主に、以下のマクロ経済上の変数に関する見通しに基づいている：
・ 各国経済（特に G7 諸国）の成長率
・ 金利曲線の変化
・ フランスの不動産価格に関する変動予測
最良および最悪経済シナリオの狙いは、基本シナリオで見積もった経済変数（ GDP 、インフレ率、失業率、イールド・カーブ、原油価
格、フランスの不動産、ユーロ／ドルの為替レート、株式市場、ボラティリティ指数）の不確実性を想定することにある。詳しく言う
と、市場のコンセンサスに対するさまざまな寄与値のばらつき（市場で営業しているさまざまな銀行による、与えられた変数に関する
寄与値の最大値と最小値）を可能な範囲で踏まえ、これらのシナリオは構築されている。ある変数についてコンセンサスが存在しない
ときは、同変数の過去のばらつきを基に最良時シナリオおよび最悪時シナリオが構築されている。
これらのシナリオごとに変数を定めているということはつまり、経済シナリオごとに PD と LGD のパラメータを変えることができ、また予
想信用損失を経済シナリオごとに計算できるということである。
３年よりも長い期間のパラメータは、長期平均へ徐々に回帰するという原則を基に予測されている。整合性を保つために、 PD および LGD
パラメータを変更するために使用されるモデルは、ストレス・テスト・システムで開発されたモデルに基づいている。これらの経済シ
ナリオは発生確率と関連付けられており、最終的には IFRS 第９号に基づく減損額として使用される、平均予想損失額を算出することが
可能となっている。
発生確率の算定方法は、経済に関する市場コンセンサスの分析、および当行グループの経済シナリオとこの市場コンセンサスとの開き
に基づいている。つまり、経済シナリオとコンセンサスの開きが小さいほど、発生確率が高い。
これら３つのシナリオは、予算プロセスのために定めているものと同じ組織およびガバナンスを用いて定められており、また、経済調
査部による提案とシニア・マネジメント委員会の承認を基に毎年見直されている。各シナリオの発生確率も、当該経済シナリオにて使
用しているマクロ経済パラメータの観察された変動を基に四半期ごとに見直されている。
このようにパラメータを定めているため、内部手法を用いて承認された範囲に属するか、リスク加重資産の計算用の標準手法を用いて
処理されているかを問わず、評価対象のすべてのエクスポージャーについて信用損失を見積もることができる。
ただし、所要自己資本が標準手法を用いて計算され、かつエクスポージャーが格付システムに組み込まれていない一定の企業は、過去
の損失率に当該企業が個別に調整を加えたものを基にした正常債権に係る引当金の計算手法を導入している。
IFRS 第９号パラメータの検証メカニズムは、ナティクシスと BPCE グループ内の既存のモデルに関する検証メカニズムに完全に組み込ま
れている。したがって、モデルの検証では、独立した内部モデル検証ユニットによるレビュー・プロセスを受ける。
貸借対照表の資産の部に償却原価で認識されている負債性金融商品については、（当該資産が S1 、 S2 、 S3 または POCI であるかどうかに
かかわらず）当該資産が当初その正味価額で表示されていた科目に対して減損が計上される。減損損失および減損の戻入は「貸倒引当
金」のもと損益計算書に計上される。
貸借対照表の資産の部にリサイクル可能なその他の包括利益に対して認識されている負債性金融商品については、リサイクル可能なそ
の他の包括利益として貸借対照表の負債の部に減損が計上され、対応する仕訳が（当該資産が S1 、 S2 、 S3 、または POCI に該当するかに
かかわらず）「信用損失引当金繰入額」のもと損益計算書で行う。
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貸出コミットメントおよび金融保証コミットメントについては、（当該コミットメントが S1 、 S2 、 S3 または POCI であるかどうかにかか
わらず）「引当金」のもと貸借対照表の負債の部に引当金が計上される。引当金の変動は、「貸倒引当金繰入額」のもと損益計算書に
認識される。
6.4 デリバティブ金融商品およびヘッジ会計
デリバティブ金融商品は、トレーディング目的で保有されるかヘッジ目的で保有されるかにかかわらず、貸借対照表において公正価値
で認識される。
トレーディング目的で保有されるデリバティブ金融商品
トレーディング目的で保有されるデリバティブは、市場価値がプラスの場合は貸借対照表の「純損益を通じて公正価値で測定される金
融資産」に、市場価値がマイナスの場合は「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」に計上される。
当初認識の後の公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」に計上される。かか
る金融商品に係る未収・未払利息も、この表示項目に含められる。
金融負債の組込デリバティブの特定事例
組込デリバティブとは、基礎となる指標（金利、株価、為替レートまたはその他の指標）の変動に対応して、当該契約のキャッシュ・
フローの一部または全部の変動を生じさせるような主契約の構成要素である。
ハイブリッド商品（主契約およびデリバティブ）が純損益を通じて公正価値で測定されない場合において、組込デリバティブは、デリ
バティブおよびその経済的特性の定義に係る規準を満たしており、かつ関連するリスクが主契約のリスクに密接に関わっていない場
合、主契約から分離される。
このようにして主契約から分離された デリバティブは、純損益を通じて公正価値で測定される資産および負債に含められる。
ヘッジ手段
IFRS 第９号が認めるオプションを用い、ナティクシスはヘッジ取引の会計処理に引き続き IAS 第 39 号を適用することを選択している。
IAS 第 39 号は、ヘッジ関係として、キャッシュ・フロー・ヘッジ、公正価値ヘッジおよび在外営業活動体に対する純投資ヘッジの３つの
種類を認識している。
デリバティブは、開始時点で、およびヘッジ期間を通じて IAS 第 39 号に定められた規準を満たす場合にのみ、ヘッジとして指定すること
ができる。これらの規準には、デリバティブとヘッジ対象の間のヘッジ関係が、将来に向かっても、また遡及的にも有効であることの
正式な文書化が含まれる。ヘッジ関係は、ヘッジ手段の価値の変動がヘッジ対象の価値の変動を 80 ％から 125 ％の範囲で遡及的に相殺し
ている場合、有効であると推定される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、既存の取引または可能性の高い予定取引からの将来キャッシュ・フローをヘッジするために用いられ
る。
変動金利の借入および発行のヘッジ
ナティクシスは、銀行間借入および公募 /私募発行の将来コストを固定するため、固定金利の金利スワップ借入を用いている。
変動金利の貸出のヘッジ
ナティクシスは、将来の変動金利借入コストを固定するため、固定金利のプレーンバニラ金利スワップ貸出を用いている。
金利リスクの全体的なヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、主としてナティクシスの全体的な金利リスクをヘッジするために用いられる。
これらの構造的ヘッジの文書化は、すべての変動金利取引に係る将来の変動資金管理スケジュールに基づいている。
将来に向かってのヘッジの有効性のテストには、満期区分別の累積的な変動金利借入および固定金利借手スワップと、満期区分別の累
積的な変動金利貸出および固定金利貸手スワップの設定（指標および通貨別）が含まれる。
各満期について、ヘッジされるべき項目の名目金額がヘッジ目的デリバティブの想定額を上回っている場合、ヘッジは証明される。
遡及的な ヘッジの有効性のテストは、当該ヘッジが異なるさまざまな報告日現在で有効であったかどうかを検証するために用いられ
る。かかる各報告日現在で、ヘッジ手段の公正価値（未収・未払利息を除く）の変動は、ヘッジされる仮想デリバティブ金融商品
（ヘッジ対象の資産または負債および経営者の意思を表す合成金融商品）の公正価値の変動と比較される。有効とされるためには、
ヘッジ手段の公正価値の変動が、ヘッジ対象の公正価値の変動を 80 ％から 125 ％の範囲で相殺していなければならない。これらの限度か
ら外れた場合、当該ヘッジは適格でなくなる。
キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理
ヘッジに係る損益の有効な部分が資本において直接認識される一方で、非有効な部分は各報告日現在で「純損益を通じて公正価値で測
定される金融商品に係る純損益」において損益に計上される。ヘッジ対象については、特定の仕訳は行われない（これらがヘッジされ
なかった場合に行われるであろうものを除く）。
ヘッジ関係が中止される場合（例えば、ヘッジの有効性が 80 ％から 125 ％の範囲から外れている場合）、当該デリバティブは純損益を通
じて公正価値で測定される金融商品に分類変更されなければならない一方で、「未実現または繰延損益」としてリサイクル可能なその
他の包括利益に直入された当該ヘッジの有効な部分に関連する累積額は、ヘッジ対象自体が損益に影響を及ぼす場合、純損益に振替え
られる。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジは、認識された資産もしくは負債、または未認識の確定コミットメントの公正価値の変動に対するエクスポージャーの
ヘッジを目的としている。
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金利リスクの全体的なヘッジ
子会社である Natixis Financial Products LLC は、公正価値ヘッジのルールに従い、金利リスクの全体的なヘッジを文書化している。
これらの取引を会計処理するため、当該子会社は、 EU によって採用された IAS 第 39 号のカーブアウト規定を適用している。 会計処理上、
構造的な公正価値ヘッジとして指定された デリバティブ金融商品の会計処理は、公正価値ヘッジ目的のデリバティブに適用される会計
処理に類似している。ヘッジ対象の金融商品のポートフォリオに係る公正価値の変動は、貸借対照表の個別の表示項目（「金利リスク
をヘッジしたポートフォリオの再評価調整額」）において報告され、対応する仕訳が損益において行われる。
固定金利の貸出および借入のヘッジ
ナティクシスは、 固定金利の借入および発行 に係る金利の不利な変動の影響をヘッジするため、固定金利のプレーンバニラ金利スワッ
プ貸出を用いている。また 固定金利の貸出および有価証券 に係る金利の不利な変動の影響をヘッジするため、固定金利のプレーンバニ
ラ・スワップ借入を用いている。
公正価値ヘッジの文書化
将来に向かってのヘッジの有効性のテストには、ヘッジ対象とヘッジ手段の金融上の特性、すなわち、評価日、満期日、想定額、固定
金利、および支払いの頻度が実質的に同じであることの検証が含まれる。
遡及的なヘッジの有効性のテストは、当該ヘッジが異なる報告日現在で有効であったかどうかを検証するために用いられる。
かかる各報告日現在で、ヘッジ手段の公正価値（未収・未払利息を除く）の変動は、ヘッジされる仮想資産および負債（ヘッジされる
資産または負債を表す合成金融商品）の公正価値の変動と比較される。有効とされるためには、ヘッジ手段の公正価値の変動が、ヘッ
ジ対象の公正価値の変動を 80 ％から 125 ％の範囲で相殺していなければならない。
この範囲から外れた場合、当該ヘッジは IFRS に基づくヘッジ会計に適格でなくなる。
公正価値ヘッジの会計処理
デリバティブの公正価値の変動は、有効な部分と非有効な部分の両方について、損益に認識される。
これを対称的に、ヘッジ対象 の公正価値の変動も損益に認識される。
したがって、ヘッジの非有効な部分のみが損益に影響を及ぼすことになる。
未収・未払利息を除く ヘッジ目的デリバティブの公正価値の変動は、「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」
として損益に計上される。 これらの 金融商品に関連する 未収・未払利息は、「受取利息および類似収益」または「支払利息および類似
費用」に計上される。
ヘッジ関係が中止される場合、当該ヘッジ手段は純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に分類変更される一方で、ヘッジ対象
に係る未実現損益はヘッジが中止された日現在の額に固定され、満期まで損益に計上される。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
純投資のヘッジは、純外貨投資（連結子会社または投資）において生じる為替リスクをヘッジするために用いられる。これらは、
キャッシュ・フロー・ヘッジと同じ方法で会計処理される。ヘッジ手段（外貨建ての貨幣性デリバティブまたは負債）に係る公正価値
の変動の有効な部分は資本において認識される。企業が連結される際に認識される為替換算調整額は、これらの公正価値の変動と相殺
される（注記 3.9 参照）。公正価値の変動の非有効な部分は損益に認識される。資本において直接認識された未実現損益は、当該純投資
の全部または一部が売却された場合、損益に振替えられる。
内部契約
ナティクシスとその子会社の間には、ヘッジ会計において用いられるデリバティブを含んだ 多くの 内部契約が存在する。当該取引が連
結目的においてヘッジ会計の規準を満たしていることを確認するため、ナティクシスはこれらが市場において正確にヘッジされている
ことを定期的に検証している。
クレジット・デリバティブ
ナティクシスが用いるクレジット・デリバティブは金融保証とはみなされず、 IAS 第 39 号の適用範囲に含まれるデリバティブとみなされ
る。これらは、純損益を通じて公正価値で測定される資産または負債に分類される。
6.5 外貨建取引
ナティクシスが締結した外貨建て取引に関連する資産および負債の会計処理に用いる方法は、その資産または負債が貨幣性項目に分類
されるかまたは非貨幣性項目に分類されるかによって決まる。
外貨建ての 貨幣性資産および負債は、報告日の実勢直物レートで機能通貨に換算される。結果として生じる為替差損益はすべて、次の
２つの例外を除いて、損益に認識される。
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の償却原価に基づいて計算された為替差損益のみが損益に認識され、残り
は「資本に直接認識された損益」に認識される。
・キャッシュ・フロー・ヘッジに指定された貨幣性項目または在外企業に対する純投資の一部に関して生じた為替差損益は、「資本に
直接認識された損益」に認識される。
取得原価で測定される外貨建ての非 貨幣性項目は、取引日（または発行済の永久超劣後債の資本への分類変更日：注記 13.3.1 参照）の
為替レートで換算される。
公正価値 で測定される外貨建ての非貨幣性項目は、報告期間末の実勢為替レートで換算される。外貨建ての非貨幣性項目（例えば、資
本性金融商品）に係る損益は、当該資産が「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類される場合は損益として認識さ
れ、当該資産が「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類される場合は資本において認識されるが、当該金
融資産が公正価値ヘッジにおいてヘッジ対象として指定されている場合には、為替差損益は損益に認識される。
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6.6 金融商品の公正価値
一般原則
金融商品（資産または負債）の公正価値は、測定日における市場参加者間の独立当事者間取引において、資産の売却で受領し、または
負債の譲渡で支払われるであろう価格である。
したがって、公正価値は出口価格に基づく。
金融商品の当初認識時の公正価値は、通常は取引価格、すなわち、資産取得時の支払価格または負債引受時の受領価格である。
当初認識後の測定においては、資産および負債の見積公正価値は、第一に観察可能な市場データに基づくものでなければならず、公正
価値の計算に使用されるすべてのインプットは、取引において市場参加者が使用するであろう価格と整合性のあるものにしなければな
らない。
この場合、公正価値は中間市場価格ならびに対象となる金融商品およびその関連リスクに応じて決定した追加的な評価調整により構成
させる。
中間市場価格は以下に基づき入手される。
・ 金融商品が活発な市場で相場が付けられている場合は、その相場価格。金融商品は、証券取引所、ディーラー、ブローカー、産業
グループ、プライシング・サービスまたは規制当局より、相場価格が容易にかつ定期的に入手可能である場合には、活発な市場で相
場が付けられているとみなされ、かかる価格が、主要市場において、またはそれがない場合には最も有利な市場において、実際かつ
定期的に発生する独立当事者間取引を表す。
・ 金融商品の市場が活発ではない場合は、各種評価技法。使用される技法は、関連する観察可能な入力データを最大限活用し、観察
可能でない入力データの利用を最小限に抑えなければならない。この技法は、最近の取引から得られる観察可能なデータ、類似の金
融商品の公正価値、割引キャッシュ・フロー分析およびオプション・プライシング・モデル、プライシング・データまたは市場デー
タが入手できないハイブリッド商品または観察可能でないデータの場合には独自のモデルを参照することができる。
追加的な評価調整は、とりわけ主要な市場における出口取引の結果生じる費用を考慮するために、市場、信用および流動性リスク等の
評価の不確実性に関する要素を組み込む。同様に、無担保のデリバティブまたは完全に担保されていないデリバティブからの将来
キャッシュ・フローの資金調達コストに関連するコストを、仮定により考慮することを目的とした資金調達評価調整（ Funding
Valu ation Adjustment （ FVA ） ）も考慮している。
主な追加的な資金調達評価調整は以下のとおりである。
ビッド / アスク調整－流動性リスク
この調整は、ビッド価格（買呼値）とアスク価格（売呼値）との間の差で、販売費に相当する。これは、ポジションを取得するリスク
または別の市場関係者からの提案価格で売却するリスクに関して市場関係者から要求されるコストを反映する。
モデルの不確実性を考慮した調整
この調整は、使用する評価技法の欠点、とりわけ、観察可能な市場インプットを入手可能な場合であっても、考慮されないリスク要因
を考慮に入れるものである。これは、さまざまな金融商品に固有のリスクが、金融商品の評価に使用される観察可能なインプットに
よって考慮されるリスクと異なる場合に該当する。
インプットの不確実性を考慮した調整
評価技法で使用される特定の価格またはインプットの観察が困難であるか、あるいは価格またはインプットが定期的に入手不能で売却
価格を決定できない場合がある。このような状況下においては、金融商品の公正価値を評価するときに市場関係者が同一のインプット
に対して異なる値を採用するという可能性を反映させるために調整が必要な場合がある。
取引相手方リスクを考慮した価格調整（信用評価調整 - CVA ）
この調整は、取引相手方の信用の質を考慮していない評価に適用される。これは、取引相手方の債務不履行リスクに関連する予想損失
に対応し、ナティクシスが当該取引の市場価値の全額を回収できるとは限らないという事実を勘案することを目指している。
CVA の決定方法は、この計算に含まれる取引相手方の全セグメントに関する専門的な市場慣行に則した市場インプットの使用を基礎とし
ている。この方法は当期中に発展し、計算の対象となる取引相手方のすべてのセグメントに適用された。流動性のある市場のインプッ
トがない場合には、この方法は取引相手方の種類、格付、地域別の代替値を使用した。
内部信用リスクを考慮した価格調整（債務評価調整 - DVA ）および資金調達評価調整（ FVA ）
DVA は、 CVA と対称をなし、公正価値で測定すると指定されたデリバティブ金融商品の負債評価に係る取引相手方の視点からの予想損失
を示す。これは、ナティクシス自体の信用の質がこれらの商品の評価に与える影響を反映する。当該期間中におけるナティクシスのク
レジット・デフォルト・スワップ（ CDS ）スプレッドの流動性を考慮し、比較可能な企業のサンプルに係る信用スプレッドを観察するこ
とにより、調整が行われる。 DVA の計算は、資金調達評価調整（ FVA ）を考慮して行われる。
市場が活発であるか否かを決定するにあたり、下記の規準が用いられる。
・ 市場の活動レベルおよび動向（発行市場の活動レベルを含む）
・ 類似する市場取引で観察される過去の価格データの期間
・ サービス・プロバイダーによって回収された価格が少ないこと
・ ビッド /アスク・スプレッドが大きいこと
・ 時間の経過による、または異なる市場参加者間の著しい価格変動率
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管理システム
公正価値の計算は、公正価値の決定または検証が独立した機能によって行われていることを確認するための管理手順に従っている。
外部の相場価格または市場パラメータを参照して決定される公正価値 は、 独立部門（市場データ・モニタリング部門）により検証され
る。第２段階の管理は、リスク部門が実施する。
流動性の低い市場では、その他の市場情報、主に観察可能なデータを用いて、金融商品の公正価値を検証する。
考慮される要素には、次の事項が含まれる。
・ 外部の情報源（株式市場ページ、コンテンツ投稿サービスなど）
・ さまざまな情報源の一貫性
・ データ更新頻度
・ 最近の市場取引に基づくインプットの典型的な性質
評価モデルを用いて決定される公正価値については、管理システムは、モデル構築の独立した検証およびそれらのモデルを具体化する
インプットで構成される。
これは、リスク部門の責任で実施される。
これは、モデルが意図された機能（価格設定、評価、対象、測定およびリスク管理）および適用される商品と一致し、適切であるかに
ついて、以下に基づいて、検証することが含まれる。
・ 理論的アプローチ：モデルの金融的および数理的基礎
・ モデルの適用：リスクおよび収益データの生成に使用される価格設定モデル
・ パラメータのストレス時におけるモデルの安定性
・ 使用される数値的方法の安定性および一貫性の評価
・ アルゴリズム評価の一部として、モデルの独立した再導入
・ モデル・パラメータの調整の比較分析
・ モデルおよびペイオフの妥当性を確保するためのモデル・リスクの評価、特に他の評価モデルとの比較分析（商品に付随する満期
時の正または負のフローの計算式）
・ モデルの潜在的な不備およびその調整を考慮するための、モデル・リスクに関する調整の実施
・ モデルの情報システムへの組込
公正価値の決定方法は、リスク部門、財務部門および市場データ・評価管理部門の代表者から成る観察可能性・インプット委員会、評
価委員会、減損委員会およびモデル検証委員会など各種組織 によって監視されている。
公正価値で測定および表示される金融資産および金融負債は、次の尺度に基づいて区分されている：
・ レベル 1：同一の資産および負債の活発な市場における相場価格を用いて、市場価額が直接算定される
・ レベル 2：市場にて直接または間接的に観察可能な重要なデータを基にした評価技法を用いて市場価額が算定される
・ レベル 3：一般的ではないモデルや観察できない市場データを基にしたモデルを用いて市場価額が算定される。これらのモデルが評
価額に著しい影響を及ぼす公算が大きい。
公正価値ヒエラルキーに応じて区分された金融資産および金融負債と主なモデルの説明は注記 8.5 に表示されている。
6.7 旧 GAPC 分離事業体の資産に関する保証メカニズム
2009 年 11 月 12 日に、 BPCE によって分別管理された旧 GAPC 分離ポートフォリオの一部について資産保護システムが設定され、 2009 年７月
１日に遡って効力を発生した。この保証メカニズムにより、 ナティクシスは 2009 年６月 30 日以降、分別管理された資産に割当てられた
自身の資本の大部分を解除することができるようになり、これらのポートフォリオからの損失リスクから自身を保護することができる
ようになった。この保護システムは次の２つのメカニズムに基づいている。
・ 「貸出金および債権」および「売却可能金融資産」に認識される資産の額面価額の 85 ％をカバーする、金融保証の特性を持つサ
ブ・パーティシペーション。この保証に基づき、ナティクシスは、デフォルトに陥っている１ユーロからデフォルト額の 85 ％まで、
保護を受ける。
・ 2009 年７月１日以降、純損益を通じて公正価値で測定される金融商品のポートフォリオ（現物およびデリバティブ）に係る未実現
および実現損益の 85 ％が BPCE に移転された、一方がユーロ建てでもう一方が米ドル建ての２つのトータル・リターン・スワップ
（ TRS ）。 TRS はデリバティブであり、したがって、貸借対照表において公正価値で計上され、対応する仕訳が損益に対して行われ
る。同時に、ナティクシスは、 367 百万ユーロと見積られるプレミアムの支払いと引き換えに、行使した場合、 10 年後にこのポート
フォリオの正味利得の回収を可能にするオプションを BPCE より購入する。このプレミアムもまた、公正価値で認識される。
金融保証と引換えにナティクシスが 2009 年度に支払ったプレミアムの金額は、 1,183 百万ユーロにのぼった。
保証によりカバーされる資産に係る未実現キャピタル・ロス、すなわち評価減はすでに損益において計上されているため、プレミアム
は直ちに損益に計上されず、定額法で認識されるわけでもなかった。
その代わりに、プレミアムは、当初経過勘定で認識され、以下と同時期にわたり、同額が、同一の表示項目で、損益に認識される。
・ 減損引当金の戻入（貸倒引当金繰入額に含まれる）
・ 2008 年 10 月 13 日に公表された IAS 第 39 号および IFRS 第７号の修正に従って、 2008 年 10 月１日に「貸出金および債権」内で分類変更さ
れた資産に対して同日に発生した（純収益における）割引の繰延認識。
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（ 2017 年 12 月 31 日現在と同様） 2018 年 12 月 31 日現在、これらの金融保証は、保証しているポジションがほとんど売却されているまたは
清算されているため、会計処理上および健全性上の影響がほとんどなくなっている。
TRS とオプションで構成される保証についても、オプションがイン・ザ・マネーにあり、同じことが当てはまる。
6.8 有形固定資産、無形資産（のれんを除く）および投資不動産
当初認識時における測定
貸借対照表において、他の有形固定資産と区分表示される投資不動産は、営業目的ではなくリース収益を生み出すことを目的として保
有している不動産から成る。
純損益を通じて公正価値で計上される保険会社によって保有される不動産を除いて、 IFRS の初度適用時に、有形固定資産および投資不
動産は、 IFRS 第１号に基づき利用できるオプションで認められるところにより、取得原価で計上された。
有形固定資産および投資不動産は、取得日の購入価格に、直接起因するコスト（譲渡に係る税金、報酬、手数料および登録費用）およ
び（ IAS 第 23 号「借入コスト」に定める資産計上の規準を満たす場合には）借入コストを加えて計上される。
社内で開発されたコンピューター・ソフトウェアは、「無形資産」にその開発の直接コストで認識される。この直接コストに含まれる
のは関連するハードウェア費用、サービス原価、 当該ソフトウェアの作成および使用準備に直接的に起因する 人件費、ならびに（ IAS 第
23 号「借入コスト」に定める資産計上の規準を満たす場合には）借入コストなどである。
開発段階で発生する費用は、 IAS 第 38 号に定める無形資産としての認識規準を満たす場合には、資産計上される。この規準に含まれるの
は、技術的実現可能性、当該資産を完成させ使用または販売するという意思、当該資産が将来の経済的便益を生み出す可能性、資源の
入手可能性、および当該資産開発期間に帰すことができる支出を信頼性をもって測定できる能力などがある。研究段階で発生したコス
トは、資産計上されず、費用として認識される。
事後測定
当初認識後、資産は、取得原価から減価償却累計額、償却累計額および減損損失累計額を減じて測定される。保険会社が保有する投資
不動産は、 IAS 第 40 号および IFRS 第４号に従って、純損益を通じた公正価値で測定される。
公正価値は、市場相場での賃貸料の資産計上、および市場取引との比較に基づき、多規準アプローチを用いて求める。
フランス保険法第 R.332-210-1 条に従い、 ACPR によって承認された独立系 専門家によって５年間ごとの査定が実施される。２つの査定間
に、専門家によって半年ごとに不動産の市場価値が認定される。
減価償却および償却
有形固定資産および無形資産は、その使用目的において、ナティクシスによって使用できる状態になり次第、見積耐用年数にわたっ
て、定額法、定率法または逓増減価償却法の内、経済的便益の消費パターンを最も良く反映する方法で減価償却または償却される。資
産の残存価額は、信頼性をもって測定可能な場合、減価償却または償却可能額から控除される。ナティクシスは、土地および歴史的記
念建造物に分類される破壊できない建物を除く項目の残存価額を信頼性をもって測定できないと考えている。したがって、それらの残
存価額をゼロとする。
IAS 第 16 号に従って、異なる耐用年数を持ち、または項目全体とは異なる将来の経済的利益の消費が見込まれる有形固定資産勘定の重要
な各構成要素に対して、特別な減価償却明細表が定められている。事業用建物および投資不動産に対しては、下記の構成要素および減
価償却期間が適用される。
構成要素 減価償却 期間
土地 非適用
歴史的記念建造物に分類される破壊できない建物 非適用
壁、屋根および防水処理 20～40年
基礎および骨組 30～60年
外部下塗り 10～20年
装置および付帯設備 10～20年
内部の什器備品および器具 ８ ～15年
有形固定資産のその他の項目は、その見積耐用年数（一般に５～ 10 年）にわたって減価償却される。
購入したソフトウェアは、定額法 によって 見積耐用年数 （ ほとんどの場合 ５ 年未満 ）にわたって償却される。自己創設ソフトウェア
は、 見積耐用年数（ 15 年を超えてはならない）にわたって償却される。
その他の無形資産は主に顧客ポートフォリオの構成要素から成り、契約期間（米国については５～８年）にわたり償却される。
評価減または償却費は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」科目で認識される。
評価減
資産は、減損の客観的な証拠がある場合はいつでも、また、無期限の耐用年数を有する無形資産の場合は少なくとも年１回減損テスト
を実施する。ナティクシスは、各報告日に減損の証拠があるか検討し、かかる証拠が存在する場合、可能な限り個々の資産の回収可能
価額を見積り、それができない場合は、当該資産が属する資本生成単位（ CGU ）の回収可能価額を見積もる。回収可能価額は、売却コス
ト控除後の公正価値と、将来のキャッシュ・フローの現在価値に当たる使用価値のいずれか高い方の金額である。資産または CGU の回収
可能価額が帳簿価額よりも低い場合、損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」に減損損失が認識さ
れる。
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評価減は、当初評価減を引き起こした状況に変化があった場合（例えば、減損の客観的な証拠がなくなった場合など）には、戻入れす
ることができる。
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処分損益
事業用資産の処分損益は、損益計算書の「その他の資産に係る損益」で認識され、投資不動産の処分損益は、「その他業務収益」また
は「その他業務費用」に計上される。
建設中の固定資産の除去または中断
固定資産の除去により発生した費用は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」に計上され
る。
開発中の IT プロジェクトが中断すると、その認識の中止となる。対応する費用は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産に
係る損益」に転記される。
6.9 売却目的で保有する非流動資産および非継続事業
非流動資産（または資産グループ）は、その帳簿価額が売却により回収されるときに処分されることが意図されている。この資産（ま
たは資産グループ）は、即時売却可能でなければならず、 12 ヶ月以内に売却される可能性が高いものでなければならない。
売却の可能性が高いのは、以下の場合である。
・ 活発なマーケティングを伴う資産（または資産グループ）の売却計画が、経営陣によって策定されている場合
・ 少なくとも１人の購入希望者が拘束力のない購入申込を行っている場合
・ 計画が大幅に変更されたり、撤回される可能性が低い場合
該当する資産は、「売却目的で保有する非流動資産」 の表示項目 に分類され、分類変更され次第、償却が停止される。帳簿価額が売却
コスト控除後の公正価値を上回る場合、減損損失が認識される。関連負債も、貸借対照表の独立した表示項目に表示される。
売却目的保有の資産グループは、 CGU グループの場合もあれば、特定の CGU 、または CGU の一部である場合もある。当行グループは当該企
業の資産および負債で構成され、流動資産や流動負債、 IFRS 第 5号に基づく測定規定の範囲外の資産が含まれている場合もある。 IFRS 第
5号に基づく測定規定の範囲にある非流動資産が売却目的保有の資産グループの一部を構成するときは、 IFRS 第 5号に基づく測定規定を
当行グループ全体に適用する。つまり、当行グループは、帳簿価格と売却コスト控除後の公正価値のうちいずれか低い方で測定され
る。
「売却目的で保有する非流動資産」に分類されてから 12 ヶ月以内に売却されなかった場合、ナティクシスの支配とは無関係の特別な状
況がなければ、当該資産または資産グループのこの区分への分類は停止される。
ナティクシスが資産売却計画を表明している子会社は、注記 3.6 「売却目的で保有する子会社」において一覧にされている。
2016 年 12 月 31 日付で、ナティクシスは生命保険ポートフォリオの１つおよびこれらのコミットメントを表象する有価証券に関する譲渡
契約を締結した。当該譲渡の成立は、フランスのプルーデンス監督・破綻処理庁（ ACPR ）の承認を得ることが条件だった。保険コミッ
トメントを表象する有価証券は当初「売却可能金融資産」および「純損益を通じて公正価値で測定するオプションで測定される金融資
産および金融負債」として認識されていたが、「売却目的で保有する非流動資産」に分類変更された。 IFRS 第５号に従って、分類変更
された有価証券は IAS 第 39 号の規定に基づき評価していた。保険コミットメントに関する技術的な引当金は割り引かれていた。 2018 年 12
月 31 日現在、この取引は完了してなかったため、 IFRS 第 5号に基づく分類は中止された。
2018 年 12 月 31 日現在、注記 3.6 に表示された資産の売却計画に関係する売却目的で保有する EuroTitres 事業部門の構成要素（関連資産お
よび負債）は IFRS 第 5号に従って計上されており、「売却目的で保有する非流動資産」および「売却目的で保有する非流動資産に関係す
る負債」として連結貸借対照表の 2つの独立した科目に計上された。
非継続事業は、処分済であるかまたは売却目的の保有 に分類されていることが、明確に識別可能な企業の構成単位であり、かつ、以下
のいずれかの条件を満たす。
・ 独立の主要な事業分野または営業地域を表す。
・ 独立の主要な事業分野または営業地域を処分する単一の統一された計画の一部である。
・ 転売のみを目的に取得した子会社である。
非継続事業に関連する資産および負債は、売却目的で保有する資産グループと同一の方法で貸借対照表に計上される。非継続事業から
の損益は、損益計算書の独立した表示項目とし、この中には、処分までの間に発生した当該非継続事業の税引後損益および売却コスト
控除後の公正価値で計上されている売却目的で保有する資産または資産グループの売却もしくは評価から生じる税引後損益が含まれ
る。
6.10 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
トレーディング目的で保有する金融負債（デリバティブ金融商品を含む）および IFRS 第９号のもとで利用可能な公正価値オプションを
用いて当初認識時に自発的にこの区分に分類された金融負債がこれに該当する。
純損益を通じて公正価値で測定する金融商品として認識されたレポ契約およびデリバティブ取引に関係して設定された担保区分の保証
金および追加証拠金も、トレーディング目的で保有する金融負債に含めている。これは、これらの項目が、これらがカバーする活動ま
たは金融商品に密接に関係し、かつ、これらが関係する活動のビジネス・モデルの不可欠な部分を構成するからである。
この取消不能オプションのもとで評価される有価証券は、以下に示す３つの区分のいずれか一つに該当する：
・ 公正価値で測定され管理される金融資産グループの一部を構成する金融商品：このオプションは、公正価値で測定、管理される負
債に適用される。ただし、経営者が公正価値リスク管理方針に従う場合に限る。
・ 関係する金融資産や金融負債との会計上のミスマッチがある金融商品：このオプションを適用することで、単一の戦略のもとで管
理される金融商品に異なる評価ルールを適用することから生じる会計上のミスマッチを解消できる。
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・ 重要かつ分離可能な組込デリバティブが 1件以上組み込まれているハイブリッド金融商品：組込デリバティブとは、金融ハイブリッ
ト商品または非金融ハイブリット商品の構成要素のうち、デリバティブの定義を満たすものをいう。このオプションにより当該金
融 商品全体を公正価値で測定できるようになるため、組込デリバティブを抽出、認識または分離して測定する必要がなくなる。
この区分に属する金融負債は、報告日現在の公正価値で計上され、貸借対照表の「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」と
して表示される。公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」において当該年度
の損益として認識される。ただし、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動
は、この認識が会計上のミスマッチを生じさせたり、拡大させたりすることがないことから、この対象から除かれる。自己の信用リス
クに起因する価値の変動は、「その他包括利益に直接認識された損益」の下の「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る
自己の信用リスクの再評価額」に認識される。
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債を期限前償還するときは、自己の信用リスクに起因する公正価値の
実現損益を、「純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債に係る自己の信用リスクの再評価額」から資本の部
に属する「利益剰余金」へ直接振り替える。
6.11 負債
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に分類されない、ナティクシスによって生み出された債務は、償却原価法を用いて測定
され、貸借対照表の「銀行預り金」、「顧客預り金」、「債務証券」または「劣後債務」に認識される。
債務証券は、当初認識時に、取引コストを含めた発行価格で測定される。その後は償却原価で測定され、発行費は当該金融商品の利用
期間にわたって認識される。
6.12 認識の中止
ナティクシスは、金融資産からのキャッシュ・フローに関する契約上の権利が失効した場合、当該金融資産の全部または一部の認識を
中止する。また、これらの契約上の権利または所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転された場合にも、当該金融資産の
全部または一部の認識を中止する。
ナティクシスが契約上の権利を譲渡しておらず、リスクと経済価値のほとんどすべてを保持しているわけでもない場合、ナティクシス
は、当該資産の支配を移転したか否かを決定する。支配が放棄されたとみなされる場合、その金融資産の認識が中止される。当行グ
ループが当該資産の支配を保持する場合、その資産は、ナティクシスの「継続的関与」の範囲まで、貸借対照表において引続き認識さ
れる。
継続的関与は、以下の契約上の条件の存在によって証明される。
・ 移転した資産を買戻すというオプションまたは義務
・ 移転した資産のパフォーマンスに関係する金銭的補償の回収
金融負債は、清算、取消または失効したときに認識が中止される。
レポ契約
▶ ） 譲渡人
売却された有価証券に対する認識は中止されない。ナティクシスは、受領した資金を返却するというコミットメントを表すものとし
て、負債を認識する（「レポ契約に基づく売却有価証券」）。
b ） 譲受人
購入された有価証券は認識されず、譲受人から受け取るべき未収金が貸付けた資金を表すものとして計上される。当該資産に対する支
出金額が、「レポ契約に基づく取得有価証券」に認識される。
その後の各報告日 に 、当該有価証券は、最初に分類された区分に適用される規則に従って譲渡人により引続き評価される。譲受人の勘
定には、譲渡人から受取るべき金額が、引続き貸借対照表に表示される。
貸付 / 借入有価証券
貸付 /借入有価証券取引は、 IFRS における意味の範囲内で、金融資産の譲渡を伴わない。したがって、これらの取引によって、貸付有価
証券の認識が中止されることはない。貸付有価証券は、 IFRS の下では識別されず、当初の IFRS 区分に引続き計上され、適宜測定され
る。借入有価証券は、借手によって認識されない。
6.13 金融資産と金融負債の相殺
IAS 第 32 号に従い、ナティクシスは、金融資産と金融負債の相殺について、（ i）計上された金額を相殺する法的に強制可能な権利を有
し、（ ii ）正味金額を決済するかまたは当該資産の現金化および負債の決済を同時に実行する意思があるという２要素から成る条件を
前提として、金融資産と金融負債の相殺を実施し、正味残高を貸借対照表に表示する。
運営原則が上記の２つの規準を満たしている清算機関で実施されるデリバティブおよびレポ契約に関する取引は、貸借対照表で相殺さ
れる（ 注記 8.3 参照）。
6.14 引当金および偶発負債
引当金は、時期または金額が不確実な負債である。負債は、過去の事象によって生じる現在の債務であり、それを清算すると、信頼性
をもって測定できる経済的便益を包含する資源の流出をもたらすと予想される。
引当金として認識される金額は、報告日における 現在の債務を清算するのに要する支出の最善の見積り でなければならない。この金額
は、割引の影響が重大である場合は割引かれる。引当金は、報告日ごとに見直され、必要に応じて調整がなされる。従業員給付をカ
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バーするための引当金を除き、貸借対照表上 で認識される引当金は、主にリストラ 引当金ならびにリスクおよび訴訟に対する引当金に
関係する。
▶ ） リストラ引当金
リストラ費用に対する引当金は、引当金認識についての下記の標準的な規準および下記の２つの条件が満たされたときに、認識され
る。
・ 決算日現在で、少なくとも下記の事項を明確にしたリストラに関する詳細な正式の計画がある。
- 関係する事業または事業の一部
- 影響を受ける主たる事業所
- 雇用契約の終了により補償を受ける従業員の勤務地、職種およびその概数
- 負担する支出
- 計画実施日
・ ナティクシスは、リストラ計画の実施を開始することによって、または決算日にその概要を告知することによって、リストラ実施
につき、影響を受ける人々の予想を確実なものにしている。
リストラ費用に対する引当金は、リストラに直接的に関係する支出のみを含む。
b ） リスクおよび訴訟に対する引当金
ナティクシスがさらされている主なリスクおよび訴訟については、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱に関する報告書」
の第 3.2.9 節（訳者注：原文の章および節）に記載されている。
偶発資産または偶発負債は計上されていない。
引当金の変動は、損益計算書において将来支出の種類に対応する表示項目で認識される。
2018 年 12 月 31 日現在および 2017 年 12 月 31 日現在のナティクシスの財務諸表の負債側に計上されている引当金については、注記 8.17 「引
当金の要約」に表示されており、その割り当ては注記 7.6 「その他の損益」、注記 7.7 「営業経費」および注記 7.8 「貸倒引当金繰入額」
に記載されている。
6.15 従業員給付
IAS 第 19 号に従い、従業員給付は、以下の４つの区分のうちの１つに分類される。
・ 「短期給付」： 当期中に支払われる給料、社会保障負担、年次休暇、従業員利益分配、奨励制度、追加負担および賞与が含まれ
る。
・ 「解雇手当」： 企業の決定または雇用終了と引換えに退職手当パッケージを受取るという従業員の決定の結果として、通常の退職
年齢前に社員の雇用を終了するのと引換に付与される従業員給付から成る。
・ 「退職後給付」： 年金、銀行業界に適用されるその他の補足的退職給付、退職時の報酬および退職者に支払われるその他の契約上
の給付など。
・ 「その他の長期従業員給付」： 長期勤続報奨および「従業員維持および業績表彰制度」に基づいて現金で支払われる繰延報酬を含
む。
短期従業員給付は、当該給付の見返りに従業員が勤務した期間の費用として認識される。
退職給付に対する引当金が発生するのは、雇用主が退職給付の提供を明確に確約したとき、または雇用主が退職給付の支払いを定めた
リストラの費用を認識したときである。
IAS 第 19 号に規定された認識の原則に従い、ナティクシスは以下の種類の退職後給付を識別する。
・ 確定拠出制度：この制度の下では、企業体は特定の給付額を支払う義務を一切負わない。
・ 確定給付制度：この制度の下では、ナティクシスは特定の給付額を支払う法的または推定的義務を有する。
確定拠出制度の下で拠出された負担金は、従業員が当該負担金と引換に勤務した期間において、費用計上される。
予測単位積増方式を用いた保険数理士による給付債務の査定に基づき、確定給付制度に対する引当金が設定される。この方法は、毎年
見直される人口統計および財務上の仮定（具体的には、 AA 格付の社債の金利カーブに基づく割引率）を活用したものである。制度資産
の価値が数理計算上の負債から控除される。この評価は独立保険数理士によって定期的に実施される。
ナティクシスの確定給付制度コミットメントの全部または一部への資金調達を目的とし、関連当事者によって引き受けられたナティク
シスの保険契約は、貸借対照表の資産の部の「未収勘定およびその他資産」に計上されている。
数理計算上の仮定の変動および実績による修正（数理計算上の仮定と実績との間の差異による影響）に関連する数理計算上の負債につ
いての再評価調整（確定給付制度の再評価調整額）は、「その他の包括利益に 直接認識された損益」内の包括利益にリサイクルされな
い項目に 計上される。
確定給付制度に関して認識される年間人件費は、以下の項目で構成される。
・ 当期中に受益者によって確定された権利を表す勤務費用
・ 制度の変更または縮小および制度の清算の影響によって生じる過去勤務費用
・ 正味の債務に対する割引の巻戻しの影響を反映する正味利息費用
その他の長期給付は、確定給付制度の下で退職後給付に適用されるのと同一の保険数理的方法を用いて評価される。ただし、負債再評
価項目は、直接費用として認識される。
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「従業員維持および業績表彰制度」に従って従業員が勤続することを条件とする、現金決済の変動報酬に関連する費用見積額は、権利
確定期間にわたって認識される。
6.16 負債と資本の区別
IAS 第 32 号に従い、発行済金融商品は、保有者に現金を引渡す契約上の義務が組込まれているか否かによって、負債または資本に分類さ
れる。
・ 超劣後債および優先株式は、連結ベースで利益が計上された場合には利払いが義務付けられる条項についての再交渉が 2009 年に行
われ、それ以降いずれに区分すべきかについて任意とされたことから、資本に分類されている。
・ 期中の変更は、注記 8.16 「劣後債の期中変動」および注記 13.3 「資本管理」に記載されている。
・ しかし、金融商品が資本であると判断された場合は以下のとおりである、
- その補償は配当とし取扱われ、よって資本に影響し、当該補償に関わる税金も同様である。
- 外貨建ての場合には、資本に当初分類された日においてユーロに換算された結果の取得原価で固定される。
・ ナティクシスの連結範囲に含まれる専用ミューチュアルファンドの純資産の第三者投資家持分は、貸借対照表の「純損益を通じて
公正価値で測定される金融負債」に計上される金融負債を構成する。ミューチュアルファンドの利益に対する第三者投資家の持分
は、連結損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」として計上されている。
・ ナティクシスが全部連結の対象とする償還期日付きファンドの第三者投資家による保有ユニットは、清算時にファンドの純資産に
対する持分の返済を受ける権利を保有者に付与するものであり、連結貸借対照表の「未払勘定およびその他の負債」として負債に分
類されている。ファンドの利益に対する第三者投資家の持分は、連結損益計算書の「支払利息および類似費用」に計上されている。
6.17 株式に基づく報酬
従業員のために留保される資本の増加
従業員貯蓄制度の下で従業員に付与されるストック・オプションは、特定の期間における平均市場価格（参照価格と呼ばれる）と比較
して割引かれており、５年間の譲渡制限期間が設けられている。付与された利益は、制限条件を考慮後の取得株式の公正価値と申込日
において従業員が支払った金額の差額に株式の申し込み数を乗じた金額である。
譲渡制限の評価方法は、譲渡制限株式の５年先渡売りと、最終的には先渡売りからの収益で５年後に返済される借入金で購入の資金調
達を行うことによって同数の株式の現金買いを行うという２ステップの戦略コストを基礎とする。借入金金利は、平均的なリスク・プ
ロファイルの市場参加者が何の影響も受けずに５年で返済できる証券担保借入を求めた場合に認められるであろう金利である。
従業員のために留保される資本の増加に関連する利益の評価に適用される主な仮定は、注記 12.2.4 に記載されている。
株式に基づく従業員維持および業績表彰制度
変動報酬方針は、欧州規則 CRD IV など規制が定める枠組みに準拠している。また、 ACPR 、 ECB および AMF に関する透明性要件も満たして
いる。
ナティクシスの株式で決済される制度もあれば、ナティクシスの株価と連動させた額の現金で決済される制度もある。
株式決済型従業員維持および業績報酬制度：
IFRS 第２号「株式に基づく報酬」に基づき、従業員に対する株式の無償交付により、付与日に受領した財貨またはサービスの公正価値
に相当する 費用が発生する。この人件費は資本に対して認識される。受領したサービスの公正価値は、付与日の株式の公正価値から権
利確定期間中に従業員が放棄した配当の現在価値を控除し、勤続年数条件を考慮して算定される。
費用は定額法で権利確定期間にわたって認識される。費用は権利の損失を反映するよう権利確定期間にわたって調整される。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持および業績報酬制度：
現金決済される株式に基づく報酬に適用される会計処理は、 IFRS 第２号「株式に基づく報酬」に準拠している。
当該基準に基づき、取得されたサービスおよび負担した負債は公正価値で測定される。負債が決済されるまで、債務は各報告日および
決済日に再測定され、公正価値の変動は当該期間の損益に認識される。報告日における負債の再測定は、勤続年数条件および業績規準
が満たされているか否かとともに、原株式の価値の変動が考慮される。
報酬の支払いが勤続要件の対象となる場合、対応する費用は定額法で権利確定期間にわたって計上され、勤続要件が存在しない場合、
費用は直ちに債務として認識される。その後、後者は、業績規準および基礎となる株価の変動を考慮に入れて報告日毎に再測定され
る。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持および業績報酬制度の条件変更によって、当該制度が株式決済型従業員維持および
業績報酬制度として再分類される場合には、当該変更日において、当初のナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持および業
績報酬制度に対して計上されていた負債の認識が中止されるとともに、株式決済型従業員維持および業績報酬制度の下で提供される
サービスに相当する負債が認識されることになる。資本での認識と負債の認識中止との差額は直接損益に計上される。
これらの制度に関する詳細な情報と当年度中の数量的影響は、注記 12.2.2 に記載されている。
6.18 自己株式および自己株式に関連したデリバティブ
ナティクシスが保有するすべての自己株式は、それらの取得 /保有目的にかかわらず、資本から差し引かれる。トレーディング目的また
は売却可能として保有する自己株式の売却、測定または減損に関して、親会社の財務諸表において認識されたいかなる損益も、連結財
務諸表において資本から差し引かれる。
自己株式に関連したデリバティブは、決済方法により異なる認識がなされる。
・ 一定数の自己株式が一定金額の現金その他の金融資産と交換する取引により決済され、その取引が唯一の可能な決済方法である場
合、資本性金融商品として認識される。この場合、その後の再評価は行われない。
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・ 正味現金決済または正味自己株式決済により決済される場合、デリバティブとして認識される。この場合、金融商品の公正価値の
変動が損益計算書に計上される。
ナティクシスに自己株式の購入義務を負わせる契約は、デリバティブの分類方法にかかわらず、割引取得価格の負債を発生させ、対応
する仕訳が資本に行われる。
6.19 受取報酬および受取手数料
受取報酬および受取手数料の会計方法は、提供されたサービスの最終目的およびそのサービスが関連する金融商品の会計方法によって
決まる。
ローン設定報酬など、金融商品の実効利回りの不可欠な部分を形成する報酬および手数料は、該当するローンの見積期間にわたって実
効金利の調整として認識され償却される。これらの報酬および手数料は、受取報酬および受取手数料ではなく、受取利息として認識さ
れる。
サービス報酬を分析し、同報酬のさまざな構成要素（または履行義務）を個別に識別し、それに起因する収益の割合を各構成要素に割
り当てている。そのうえで、各構成要素を、提供したサービスの種類および提供したサービスに付帯する金融商品の会計処理方法に応
じて、収益に認識する。
・ 保証報酬や管理報酬など、継続サービスに対する報酬および手数料は、当該サービスを提供する期間にわたり繰り延べられる。
・ ビジネス・プロバイダー報酬など、単発のサービスに対する報酬および手数料は、当該サービスを提供次第、収益に認識される。
報酬額の測定について不確実性が残るときは（資産運用の成功報酬や金融工学に関する変動報酬など）、報告日時点で入手可能な情報
に鑑みて、当行グループの権利が確定した額に限り認識される。
6.20 税金費用
当年度の税金費用は、以下により構成される。
・ フランス企業が、 500,000 ユーロを超える部分の利益について 34.43 ％の率で支払うべき税金（ 0から 500,000 ユーロは 28 ％）、また
は海外の企業および支店に対して現地で定められている率で支払うべき税金。
・ 資産・負債の帳簿価額と、貸借対照表負債法により計算されるその税務基準額との間の一時的差異から生じる繰延税金
繰延税金資産・負債は、現地の税法に従い、一時的差異が解消される日現在で適用されているまたは実質的に適用されている税率に基
づき、各課税企業レベルで計算される。繰延税金は割引かれない。
繰延税金資産は、当該課税企業が一定期間（最長 10 年間）の間に税効果を実現できる可能性が高い場合にのみ、報告日に認識される。
こうした税効果は、当該期間内に一時的差異または繰越欠損金が将来の見積課税所得から控除されることで実現される。
繰延税金資産・負債は、各課税企業のレベルで相殺される。課税企業は、当行グループの減税目的のために選ばれた単体企業または、
該当する場合には、企業グループの一部のいずれかである。
フランスの繰延税金資産に適用された税率には、 2017 年および 2018 年の財政法のもと可決された減税を考慮に入れている。これらの法
律は法人税の段階的な引き下げを定めており、法人税は（ 3.3 ％の社会保障税による影響を除くと）、 2019 年は 31 ％、 2020 年は 28 ％に、
2021 年は 26.5 ％、 2022 年以降は 25 ％になる予定である。
フランス政府が 2018 年末に予定していた大規模グループ向けの法人税率引き下げの延期が、 2018 年 12 月 31 日現在で可決された法律また
は審議がなされていた法律に盛り込まれていなかったため、 2018 年 12 月 31 日現在で認識された繰延税金は、 2019 年に開始される段階的
な税率の引き下げに応じて引き続き算定される。
2017 年 12 月に米国で可決した連邦法人税の 35 ％から 21 ％への引き下げは、 2018 年 1月 1に施行になった。連邦所得税の軽減実施には、繰
越欠損金の控除を制限する策と、最低利益に基づく税金（税源浸食・租税回避防止税（ BEAT ）」）の導入も盛り込まれている。これら
の税改正はいずれも、連邦税率の軽減から得られる所得に対して著しい影響を及ぼさない可能性が高いとみなされた。
すべての一時的差異は、それらの解消日または支払日にかかわらず、認識されている。繰延税金の正味残高は貸借対照表の「繰延税金
資産」に表示される。
付加価値 負担金、すなわち「 Cotisation sur la Valeur Ajoutée des Entreprises 」（ CVAE ）について は、 その計算が 当期 純 利益 を基
にされないとナティクシスは考えており、 「営業経費」として計上 され ている。
競争力・雇用目的税額控除（ CICE ）は、 IAS 第 19 号「従業員給付」に該当するとみなされた。その結果、この税額控除は、関連人件費か
らの控除として表示されている。
6.21 貸出コミットメントおよび保証コミットメント
▶ ） 金融保証
オフバランスシート・コミットメント
デリバティブに分類されない金融保証コミットメントは、債務者が契約上支払うべき分割払込金の支払いを怠ったために生じた損失に
ついて、保証対象企業に返済するため、発行体に特定の支払いをすることを求める契約である。この権利の行使は、不確実な将来の事
象の発生を条件としている。
供与された金融保証は、当初は公正価値で表示され、当初認識後は次のうちいずれか高い方で表示される：
・ 当初認識額から、該当する場合には、 IFRS 第 15 号「顧客との契約から生じる収益」に記載の原則に沿って計上された償却額を控除
した額。この償却額は、当該保証によってカバーされる期間中にわたって、受領報酬が遅延認識されることを表す。
・ 予想信用損失モデル （注記 6.3 参照） の引当金に応じて算定される引当金額
これらの引当金は注記 8.17 「引当金の要約」に表示されている。
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ミューチュアルファンドに対して発行される保証の特定事例
ナティクシスは、特定のミューチュアルファンドのユニットの元本および /または利益を保証している。これらの保証は、各ファンドの
満期時のユニットの純資産価額が、保証された純資産価額を下回った場合においてのみ行使される。
デリバティブと類似しているが、 2018 年 1月 1日現在でナティクシスが特定のミューチュアルファンドに供与している元本保証および／
または運用成果の保証は、 IFRS 第９号に従って金融保証として認識され、引当金が計上されている。これは、当該保証の公正価値にお
いてオペレーショナル・リスクの規模を測定することが難しいからである。
現在、これらの金融商品に関係する市場リスクおよびパラメータの分析を進めており、 IFRS 第 13 号のすべての要件を満たす評価モデル
の構築を行っている。利益に対する予想される影響は重大にならないと考えられる。
2018 年 12 月 31 日現在、これらの保証は、取引相手方リスクに基づいて、 IFRS 第９号の減損モデルを適用する金融商品の範囲に含められ
た。
保証コミットメントの受取
IFRS の基準書には、受け取った金融保証を網羅する規定がない（デリバティブまたは保険契約を除く）。具体的な指針がない場合、適
用される会計処理は、類似した状況下で他の基準によって規定された会計処理との類似性によって決定しなければならない。したがっ
て、発行体に対する金融保証の定義に合致する受取保証は、以下に従って処理される。
・ 金融資産（負債性金融商品）に関して受け取った保証については IFRS 第９号。実際には、金融資産に関係する予想信用損失の測定
では、当該負債性金融商品の不可欠な部分だと考えられる保証が発生するフローを考慮に入れなければならない。
・ IAS 第 37 号の適用範囲に該当する非金融負債に関して受け取った保証については、 IAS 第 37 号 .
旧 GAPC 分離 資産に関して BPCE からナティクシスに供与された保証に適用される具体的な処理については、注 6.7 に開示されている。
b ） 貸出コミットメント
貸出コミットメントとは、事前に定められた条件のもとで貸出を実行するというナティクシスの取消不能なコミットメントをいう。
ナティクシスによって供与される貸出コミットメントの大半は、付与日の市場価格で付与され償却原価で認識される貸出金を生じさせ
る。よって、また IFRS 第９号に従って、貸出を行うというコミットメントと貸出そのものは、連続した段階から成る一つのプロセスで
あり、同一の金融商品とみなされる。したがって、貸出を行うというコミットメントは IFRS 第９号の範囲に該当しない。つまり、オフ
バランスシート取引として扱われ、再評価は行われない。しかしながら、貸出コミットメントは IFRS 第９号に基づく引当金計上のメカ
ニズムを適用できる （注記 6.3 参照） 。 IFRS 第９号は、貸出コミットメントの発行者は、本基準の範囲に該当しないローン・コミットメ
ントに引当金計上規準を適用しなければならないと規定している。これらのコミットメントに関係して認識された引当金は、注記 8.17
「引当金の要約」に表示されている。
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6.22 銀行破綻処理メカニズムへの拠出
2015 年 10 月 27 日付指令によって預金保証・破綻処理基金の設立手続が変更になった。預金保証・破綻処理基金への拠出は、共同出資証
明書、ならびに、貸借対照表上で資産として認識される現金保証金（取消不能なコミットメントの保証）およびその他の営業費用の中
の「所得税を除く税金」として損益に計上される拠出（この拠出は運用の承認を自主的に撤回する場合には払い戻しされない）の形で
支払うことができる （注記 7.7 参照） 。
銀行や投資会社の再生や破綻処理の枠組み構築に関する EU 指令第 2014/59 号（ BRRD - 銀行再生・破綻処理指令）および EU 規則第
806/2014 号（単一破綻処理制度（ SRM ）規則）によって、 2015 年時点で破綻処理基金の創設が定められた。 2016 年に、当該基金は単一監
督メカニズム（ SSM ）の参加国間での単一破綻処理基金（ SRF ）となった。この SRF は破綻処理のための資金調達メカニズムであり、破綻
処理当局である単一破綻処理理事会が利用できる。単一破綻処理理事会は、破綻処理手続の実施に際して当該基金を利用することがで
きる。
委任規則第 2015/63 号および破綻処理のための資金調達メカニズムへの事前拠出に関する BRRD 指令の補足となる実施規則第 2015/81 号に
従って、単一破綻処理理事会は単一破綻処理基金への 2017 年の拠出水準を設定した。単一破綻処理基金への拠出は貸借対照表上に資産
として認識される現金保証金（現金保証金の 15 ％）および「所得税を除く税金」として損益計上される拠出の形で支払うことができる
（注記 7.7 参照） 。
6.23 見積りと判断の使用
財務諸表の作成において、ナティクシスは、専門家の判断を仰ぐ必要のある入手可能な情報に基づき、一定の見積りおよび仮定を立て
る必要がある。これらの見積りおよび仮定は、損益計算書における収益および費用の計算、貸借対照表における資産および負債の価
額、および /または財務諸表注記における一定の開示事項に影響する可能性のある不確実性の原因となる。金融危機が、会計上の見積り
の使用拡大につながった。その結果として、一定の営業活動の将来の業績が、 2018 年 12 月 31 日現在の財務諸表に使用されている見積り
から大幅に異なる結果となる可能性がある。
仮定を立てる必要がある会計上の見積りは、主に以下に記載の項目の測定に用いられている：
公正価値で計上される金融商品
活発な市場で取引されていないハイブリッド市場金融商品の公正価値は、評価技法を用いて算定される。評価モデルを用いて生成され
た評価は、当該金融商品および関連するリスクに応じて、正味ポジションのビッド /アスク価格、モデル・リスク、将来キャッシュ・フ
ローの資金調達コストに関する仮定、ならびに取引相手方リスクおよびインプット・リスクを勘案して調整される。これらの方法によ
り得た公正価値は、市場で売却される場合、取引時の実際の価格と異なることがある。
流動性の低い金融商品の価格設定に使用される評価モデルについては、注記 8.5 に記載されている。
IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」または「リサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値
で測定される金融資産」として区分される非上場資本性金融商品の一部は、非連結企業に対する投資で構成される。非上場非連結企業
に対する投資の公正価値は、主としてマルチプルまたは DCF （割引キャッシュ・フロー）に基づく評価方法により得られる。これらの方
法を使用するためには、事前に一定の選択および仮定（とりわけ将来予想キャッシュ・フローおよび割引率）を実施する必要がある。
予想信用損失による減損
予想信用損失による減損モデルは、損失に対する引当金および評価調整に影響を及ぼすパラメータと前提を基礎とする。これらのパラ
メータと前提は現在や過去のデータに基づいており、これにはまた、将来の経済シナリオの見積りや重みづけなど合理的かつ正当な予
測が含まれる。ナティクシスはまた、これらのパラメータや前提を見積もり適用する際に専門家の意見も考慮に入れている。
IAS 第 39 号のもとでナティクシスは、貸出金および債権について減損の客観的証拠が存在しているか否かを、個別にまたは集合的にリス
ク区分ごとに評価した。減損の証拠を特定するためにナティクシスは、いくつかの客観的規準における傾向を分析したほか、自己の専
門家チームによる判断も用いた。同様にナティクシスは、自己の専門家による判断を用いて、バーゼルの枠組みに基づく予想損失額を
調整し、それを基に集合的減損額を算定する場合もある。
資金生成単位（ CGU ）の価値
減損テストを行えるよう、すべてののれんが CGU に割り当てられている。ナティクシスによって行われる減損テストは、各 CGU の帳簿価
額（のれんを含む）をその回収可能価額と比較することによって行われる。回収可能価額が使用価値に等しい場合、年間のフリー・
キャッシュ・フローを無期限の将来にわたって割引くことによって算定される （注記 3.5 参照） 。割引キャッシュ・フロー法の使用は以
下を伴う。
・ 将来キャッシュ・フローを見積る。ナティクシスは、これらの見積りの基礎を、そのビジネス単位の中期計画に含まれる予測に置
く。
・ 中期計画の最終年のキャッシュ・フローを、 予想年間成長率を反映させた利率で、無期限の将来にわたって見積る。
・ 各 CGU の個別の利率 でキャッシュ・フローを割引く。
償却原価で認識される貸出金および債権の公正価値 （ IAS 第 39 号 および IFRS 第 ７号の修正に基づき分類変更される 貸出金
を除く）
活発な市場で相場が付けられていない貸出金の公正価値は、割引キャッシュ・フロー法を使用することにより決定される。割引率は、
類似のリスク特性を持つ貸出金グループに対して、当該期間中に機関投資家によって使用される利率の査定に基づく。貸出金は、信用
スプレッドに影響を与える要因の特定を可能にする統計調査に基づき、類似のリスク特性を持つグループに分類されている。ナティク
シスはまた、この分類を改良するために、専門家の判断に依拠している。
従業員給付
ナティクシスは、主な従業員給付の算定を独立保険数理士に依頼している。これらのコミットメントは、昇給率、割引率および制度資
産の収益率などの仮定を用いて決定される （ 注記 12.2.3 参照 ） 。これらの割引率および収益率は各計算期間末時点に観察された市場
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レート（例えば、割引率について AA 格付社債のイールド・カーブ）に基づいている。長期給付債務に適用される場合、これらのレート
が、評価に不確実性をもたらす。
保険関連の負債
保険の技術的準備金は、次期以降の期間にわたって報告される金額の調整につながる可能性がある 仮定 および見積りを用いて計算され
る。
・ 個人保護保険については、支払準備金は、保険請求経験のモデリングにより計算される。
・ 生命保険については、責任準備金は、経済的仮定、金融的仮定、死亡率表、罹患率表および行動統計（例えば保険解約に関するも
の）に基づき算定される。
・ 損害保険に関しては、技術的準備金は未経過保険料収益（発生基準に従って計算され、報告日以降の期間に関連する期中に請求さ
れた保険料部分に相当する。）に関する引当金と、報告日時点では発生しているがまだ清算されていない既知および未知の保険金請
求に相当する支払うべき保険金に関する準備金で構成される。
・ 信用保険については、支払準備金は、報告日現在において報告済であるが未解決の保険請求の見積りを含む。このような未払の保
険請求額に加え、未知の保険請求に対する引当金が確保されるが、これはリスクの決済および債権回収措置の後に最終的に支払われ
る請求額を参考に、統計ベースで計算される。予想回収額の見積りを表す、債権回収手続に対する引当金は、未決済のすべての契約
期間に対して、最終回収率を適用することにより計算される。
繰延利益分配
繰延利益分配の計算に使用される配当参加率は、中期計画の期間にわたる予想配当性向に基づき決定されるが、前年度の実質配当性向
と一致している。
繰延利益分配資産の場合、不利な経済環境から生じる流動性の要求により、含み損のある資産の売却を余儀なくされないよう検証する
ための、回収可能性テストが実施される。この回収可能性テストは、過去の償還および資金の流入に関するさまざまな経済上の仮定に
基づく将来の予想キャッシュ・フローに依拠している （注記 9.2.5 参照） 。
繰延税金
欠損金の繰越は、フランスおよび英国においては無期限に認められており、その他の国でも極めて長期間（米国では 2018 年１月１日よ
り前の欠損金については 20 年間）にわたって控除可能であるなかで、ナティクシスは、保守的姿勢により、一定期間（最長 10 年）にわ
たって課税所得を生み出す能力に対応させる形で正味繰延税金資産を計上している。
このため、ナティクシスは、各事業分野の中期計画に基づき、税務上の事業計画を作成している。
また、特別租税体系についての調整も行っている。
その他の引当金
金融商品、従業員給付および保険契約に関連する準備金を除き、連結貸借対照表で認識される引当金は、主に訴訟、リストラ、課徴金
および罰金リスクに対する引当金に関係するものである。
引当金が引上げられるのは、過去の事象により生じた債務を清算するために、経済的便益を包含する資源の流出が必要となる可能性が
高く、かつ、債務額を信頼性をもって見積ることができるときである。この金額を算定するために、経営陣はリスクの発生確率を査定
する必要がある。また割引の影響が重大である場合には、将来キャッシュ・フローが割引かれる。
その他
ブレグジット（英国の EU 離脱）関連の不確実性
英国は 2016 年 6月 23 日、国民投票を経て欧州連合から離脱（ブレグジット）することを決定した。 2017 年３月 29 日に欧州連合に関する条
約の第 50 条を発動させ、英国とその他 27 の欧州連合加盟国は、英国の脱退実現に向けて 2年間という準備期間を設定した。英国と欧州連
合の新たな経済関係を再定義するために複雑な交渉が進められている。ブレグジットに伴う政治的および経済的な帰結はまだ不確定的
だが、離脱の日が近づいており、協議がまとまることなく強硬離脱するという事態が現実味を帯びてきており、不透明感が増してい
る。
こうした状況に鑑み、ナティクシスは可能性のあるさまざまなシナリオに備え、交渉の進捗と可能性のある結末を監視し、連結財務諸
表の作成時に行った仮定と見積りに必要に応じてそれらを組み込んだ。
BMR の一定の規定の適用に関する不確実性
ベンチマークとして使用される指数に関する 2016 年６月８日の欧州連合（ EU ）規則第 2016/1011 号（以下「ベンチマーク規則」または
「 BMR 」）により、金融商品および金融契約のベンチマークとして使用される指数、または欧州連合域内の投資ファンドの運用成果を測
定するために使用される指数の正確性および信頼性の担保を目的とした共通の枠組みが導入された。
ベンチマーク規則の狙いは、欧州連合域内での、ベンチマークの提供、ベンチマークの基礎となるデータの提供、およびベンチマーク
の使用を規制することにある。同規則はアドミニストレーターについて移行期間を設けており、各アドミニストレーターは 2020 年１月
１日までに認可または登録されなければならない。この日を過ぎると、アドミニストレーターが認可または登録されていない（また
は、アドミニストレーターが EU 域外にいる場合は、アドミニストレーターが同等の規則または承認もしくは認可された規則の対象では
ない）ベンチマークについては、 EU が監督する企業による使用が禁止される。
BMR のもとでは、金利のベンチマークである EURIBOR 、 LIBOR および EONIA はクリティカルだと明言されたが、将来的にはこれらのベンチ
マークは段階的に消えるか、廃止される公算が大きい。
ユーロ圏での新たな指数の提案作業はまだ終わっていない。
よって現段階では、既存の金融商品および金融契約において将来代用されるベンチマークの条件を正確に予測することは難しい。
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2018 年上期にナティクシスは、近い将来上記ベンチマークが廃止されたときの影響を法務・商業・財政・会計の観点から予測すること
を任務とするプロジェクト・チームを立ち上げた。最後の側面に関しては、公正価値、 SPPI 規準の適用、ヘッジ関係および認識中止と
いった問題に特段の注意を払っている。
6.24 １株当たり利益 / （損失）
希薄化後１株当たり利益 /（損失）は、グループ持分に帰属する当期純利益 /（損失）を、希薄化金融商品の普通株式への転換により生
じる最大の影響額に応じて調整された加重平均株式数で割った額に相当する。希薄化後１株当たり利益 /（損失）を計算する際には、発
行済ストック・オプションが考慮される。これらの金融商品の転換は、希薄化後１株当たり利益 /（損失）の計算に使用される当期純利
益 /（損失）に影響を与えない。
2018 年 12 月 31 日に 2017 年 12 月 31 日に
終了した年度 終了した年度
１株当たり利益 /（損失）
グループ持分に帰属する当期純利益 /（損失） （単位：百万ユーロ） 1,577 1,669
（ ▶）
1,480 1,575
株主に帰属する当期純利益 /（損失） （単位：百万ユーロ）
期中平均普通株式数 3,144,191,001 3,137,311,715
期中平均 自己株式 数 2,256,353 1,320,310
１株当たり利益 /（損失）の計算に使用される平均株式数 3,141,934,648 3,135,991,405
１株当たり利益 /（損失） （単位：ユーロ） 0.47 0.50
希薄化後１株当たり利益 /（損失）
グループ持分に帰属する当期純利益 /（損失） （単位：百万ユーロ） 1,577 1,669
（ ▶）
1,480 1,575
株主に帰属する当期純利益 /（損失） （単位：百万ユーロ）
期中平均普通株式数 3,144,191,001 3,137,311,715
期中平均 自己株式 数 2,256,353 1,320,310
（ b）
8,450,160 6,080,983
ストック・オプション制度および無償株式割当 に起因する希薄化性潜在的 株式数
希薄化後１株当たり利益 /（損失）の計算に使用される平均株式数 3,150,384,808 3,142,072,388
希薄化後１株当たり利益 /（損失） （単位：ユーロ）
0.47 0.50
（ ▶）グループ持分に帰属する当期純利益 /（損失）と、株主に帰属する当期純利益 /（損失）との差異は、超劣後債および優先株式で発生した利息、すな
わち、 2018 年 12 月 31 日現在の（ 96.5 ）百万ユーロおよび 2017 年 12 月 31 日現在の（ 94 ）百万ユーロに相当する。
（ b）この株式数は、 2016 年度、 2017 年度、および 2018 年度の業績連動型無償株式制度（ PAGA ）、 2016 年度、 2017 年度および 2018 年度の長期奨励制度
（ LTIP ）ならびに 2018 年度のペイメント・ビジネス・ライン制度（ PMP ）のもとに付与された株式を指している。
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注記７ 損益計算書注記
別段の記載がない限り、 IFRS 第９号の適用および特定部門における保険企業の損益の分類変更により損益項目は比較可能ではない。
7.1 金利差益
「受取利息および類似収益」ならびに「支払利息および類似費用」は、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」
および「償却原価で測定される金融資産」として認識される固定利付有価証券に係る利息ならびに銀行および顧客に対する貸出金およ
び債権に係る利息から成る。
償却原価で評価される金融資産および金融負債には、実効金利法により計算される利息が認識される。
この項目にはヘッジ目的デリバティブに係る利息も含まれている。
受取利息にはまた、トレーディング・モデルのもとで保有されていない非 SPPI 負債性金融商品（純損益を通じて公正価値で測定される
金融商品に当初から分類されている）に係る利息も含まれている。
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
(単位：百万ユーロ )
収益 費用 正味
償却原価で測定される金融資産および金融負債 3,463 (2,256) 1,207
中央銀行預け金 342 (136) 206
有価証券に係る利息 76 (72) 4
債権、貸出金および借入金 3,045 (1,395) 1,650
銀行 256 (1,003) (747)
顧客 2,452 (392) 2,060
ファイナンス・リース 337 337
債務証券および劣後債務
(653) (653)
資本を通じて公正価値で測定される金融資産 97 97
有価証券に係る利息
96 96
貸出金および債権
0 0
純損益を通じて公正価値で評価される金融商品
81 81
貸出金および債権
61 61
有価証券に係る利息
20 20
ヘッジ目的デリバティブ 414 (602) (188)
合計 4,054 (2,859) 1,196
■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日に終了した年度
(単位：百万ユーロ )
収益 費用 正味
中央銀行預け金 339 (122) 217
有価証券 に係る利息 1,139 (369) 770
貸出金および債権 3,824 (1,820) 2,004
銀行 508 (793) (284)
顧客 2,991 (1,016) 1,975
ファイナンス・リース 325 (11) 313
劣後債 務 0 (87) (87)
その他 (0) 0 (0)
ヘッジ手段 544 (792) (247)
減損した 債権 (リストラクチャリングされた項目を含む )に係る未収利息 34 0 34
(a)
5,880 (3,191) 2,689
合計
(a) うち保険企業のNII （正味受取利息） は、2017年12月が1,371百万ユーロ。
7.2 正味受取報酬および受取手数料
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IFRS 第 15 号の初度適用を行ったが、受取報酬および受取手数料ならびに支払報酬および支払手数料に適用される会計原則は影響を受け
なかった。
ナティクシスは、以下のいずれかで受取報酬および受取手数料ならびに支払報酬および支払手数料を損益計算書に計上している：
・ サービスの継続的提供の中でサービスを提供するにしたがい徐々に計上する。保証報酬および管理報酬は、サービス提供期間にわ
たり繰り延べられる。
・ サービスを提供しだい計上する。ビジネス・プロバイダー報酬、ならびにストラクチャリングおよびアレンジメントに対するシン
ジケーション報酬の一部などについては、サービスを提供しだい収益に計上する。
受託者または類似の報酬および手数料は、個々の顧客、年金制度またはその他の機関に代わり保有または投資されている資産から生ず
るものである。とりわけ、信託取引は、資産運用および保管業務で、第三者に代わり行われるものを含む。
貸出金設定に対する報酬とみなされる報酬など、金融商品の実効利回りを決定する不可欠の部分を構成する報酬および手数料は、当該
貸出金の見積貸出期間にわたって認識され、実効金利の調整として償却される。これらの報酬および手数料は、受取報酬および受取手
数料ではなく、受取利息として認識される。
2018 年 12 月 31 日に終了した年度 2017 年 12 月 31 日に終了した年度
収益 費用 正味 収益 費用 正味
(単位：百万ユーロ )
▶ (34) (30)
インターバンク取引 ▶ (45) (41)
707 ▶ 711
顧客との取引 768 (16) 752
153 (181) (28)
有価証券取引 73 (157) (83)
381 (51) 330
決済サービス 422 (50) 372
457 (745) (287)
金融サービス 460 (728) (268)
(a)
3,463 0 3,463
3,831 0 3,831
受託 取引
貸出、保証、有価証券およびデリバティブの
266 (134) 132 275 (138) 137
コミットメント
337 (1,063) (726)
その他 143 (1,192) (1,050)
(b)
5,967 (2,322) 3,645 5,777 (2,208) 3,569
合計
（ ▶）うち成果報酬は、 2018 年 12 月 31 日に終了した年度が 426 百万ユーロ（うち 420 百万ユーロが欧州向け）、 2017 年 12 月 31 日に終了した年度が 287 百万ユー
ロ（うち 266 百万ユーロが欧州向け）。
（ b）うち保険事業の正味受取報酬および受取手数料は、 2018 年 12 月 31 日に終了した年度が（ 1,170 ）百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日に終了した年度が
（ 765 ）百万ユーロ。保険事業の関連収益は「保険事業からの純利益」として表示されている。
7.3 純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る損益
この項目には、トレーディング目的で保有されているか、公正価値オプションのもとで指定されているか、または公正価値で測定され
ているかを問わず、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産および金融負債に係る損益が含まれる。また、この表示項目には、
受取利息として表示されている利息を除き、当該金融商品に係る利息も含まれる。
ヘッジ目的デリバティブには、公正価値ヘッジと分類されたデリバティブの公正価値の変動（利息を除く。）およびこれと対称関係と
なるヘッジ対象の再評価を含む。また、ヘッジ目的デリバティブには、キャッシュ・フロー・ヘッジの「非有効」部分も含む。
2018 年 12 月 31 日 2017 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ )
に終了した年度 に終了した年度
2,783
ヘッジ目的デリバティブを除く金融資産および金融負債に係る純損益 1,757
(b)
2,351
306
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債に係る純損益
(2,373)
うちヘッジ会計として適格でないデリバティブ 1,955
純損益を通じて公正価値で評価される金融資産に係る純損益 (135)
495
公正価値オプションのもとで測定される金融資産および金融負債に係る純損益 1,374
(63)
その他 213
1
ヘッジ手段およびヘッジ対象の再評価 7
2
キャッシュ・フロー・ヘッジ (CFH) の「非有効」部分 0
(1)
公正価値ヘッジ (FVH) の「非有効」部分 7
48
公正価値ヘッジの変動 (75)
(49)
ヘッジ対象の変動 82
(a)(c)
1,764 2,784
合計
(a) 損益計算書に表示された費用および収益が機能ではなく種類別に分類される場合、純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に関する活動の正
味収益は全体として考慮されるべきである。上に表示された結果には、これらの金融商品の借換コストが含まれておらず、借換コストは受取利息ま
たは支払利息に計上されている。
(b) 「トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債に係る純損益」には、以下が含まれる。
- モノライン保険会社との間で交わした CDS の公正価値に対して計上した減損： 2018 年度には（通貨の影響および BPCE の保証の影響を除き）減損累
計額において 39.9 百万ユーロの減少を認識した。これに対し、 2017 年 12 月 31 日現在では 7百万ユーロの減少（収益）を認識した。これらにより減
損累計額は、 2017 年 12 月 31 日現在の 63.2 百万ユーロに対し、 2018 年 12 月 31 日現在では 23.3 百万ユーロとなった。
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- 2018 年 12 月 31 日現在、デリバティブに対する自己信用リスク調整（債務評価調整： DVA ）の認識額は、 2017 年 12 月 31 日現在の（ 54.7 ）百万ユーロ
の費用に対して 13.9 百万ユーロ（収益）だった。
さらに、金融資産に係る取引相手方リスクの評価に関連する信用リスク調整（信用評価調整： CVA ）は、 2017 年 12 月 31 日現在の 78.2 百万ユーロの
収益に対して、 2018 年 12 月 31 日現在は（ 27.4 ）百万ユーロ（費用）であった。
- 無担保のデリバティブまたは完全に担保されていないデリバティブで使用される資金調達評価調整（ FVA ）も、 2017 年 12 月 31 日現在の 24.7 百万
ユーロの収益に対して、 2018 年 12 月 31 日現在は（ 64.1 ）百万ユーロの（費用）をこの項目に認識している。
- 2018 年 12 月 31 日現在、重要事象に記載されているアジアにおける特定商品のポートフォリオに関して 86 百万ユーロの正味費用を認識している。同
ポートフォリオに関して新たに設定された引当金は 173 百万ユーロにのぼった。
(c) うち、 2017 年には、ユニット・リンク商品への投資に対する調整額 676 百万ユーロなど 891 百万ユーロの保険拠出金を含む。 2018 年においては、これら
の取引は保険事業の正味投資に表示されている。
7.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損益
下表は、当期純利益に認識された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る純損益を示している。この項目は
主に以下のものから成る：
・ ヘッジ手段の影響を除いた、負債性金融商品の売却益
・ 資本性金融商品に係る配当
2018 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ )
に終了した年度
負債性金融商品に係る純利得 ▶
貸出金および債権に係る純利得
資本性金融商品に係る純利得（配当） 2
合計 6
当期中に認識された未実現損益は、「当期純利益（損失）およびその他の包括利益に直接計上された損益に係る計算書」に表示されて
いる。
2017 年 12 月 31 日現在の売却可能金融資産に係る純損益
2017 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ )
に終了した年度
配当 119
(b)
330
処分 損益
変動利付有価証券の減損 (27)
シンジケート・ローンに係る割引 ▶
(a)
426
合計
(a) うち 2017 年 12 月 31 日現在は、 309 百万ユーロが保険事業に関する額。そのうち 243 百万ユーロは、保険投資の処分による正味キャピタル・ゲインに起
因する。
(b) 2017年12月31日現在、ナティクシスはCACEISに対する持分15％を 売却 した。「売却可能金融資産に係る純損益」に認識された処分損益は74百万ユー
ロであった。期首に資本に直接計上され、損益計算書の「売却可能金融資産に係る純損益」に振 り 替 え られた額は31百万ユーロであった。
7.5 償却原価で測定される金融商品の認識中止に起因する純損益
この表示項目には、償却原価で認識される債務証券ならびに貸出金および債権の認識中止に起因する損益から成り、ヘッジ手段の影響
も含まれる。
2018 年 12 月 31 日現在、償却原価で認識される金融商品の認識中止に起因する純損益には、償却原価で認識されていた金融資産の売却後
に計上した利得 1.7 百万ユーロや、償却原価で認識されていた金融資産の売却に伴う損失（ ▶）百万ユーロなどが含まれる。
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7.6 その他の損益
その他の業務からの損益は、主としてファイナンス・リースおよび投資不動産に関連する損益から成る。
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
(単位：百万ユーロ )
注記 収益 費用 正味
ファイナンス・リース 7. 6.1 188 (187) 1
投資不動産 12 (8) ▶
不動産 業務 小計 200 (195) 6
オペレーティング・リース 122 (94) 28
(a)
7. 6.2 349 (284) 65
その他の関連損益
合計 671 (573) 99
(a) 2017 年 12 月 31 日現在、フォーミュラ・ベースの投資ファンドに関する法的紛争について計上された 25 百万ユーロの費用を含む。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日に終了した年度
(単位：百万ユーロ )
注記 収益 費用 正味
ファイナンス・リース 7. 6.1 200 (215) (15)
投資不動産 114 (30) 83
不動産 業務 小計 314 (245) 69
保険会社の技術的準備金の正味繰入／戻入額 (5,175) (5,175)
その他の保険損益 10,578 (5,649) 4,929
保険小計 10,578 (10,824) (246)
オペレーティング・リース 100 (78) 22
その他の関連損益 7. 6.2 456 (302) 154
合計 11,448 (11,448) (1)
7.6.1 ファイナンス・リース
2018 年 12 月 31 日に終了した年度 2017 年 12 月 31 日に終了した年度
(単位：百万ユーロ )
収益 費用 正味 収益 費用 正味
処分 損益 16 (32) (16) 34 (61) (26)
減損 0 (0) (0) 0 (8) (8)
その他の関連損益 173 (155) 18 166 (145) 20
合計 188 (187) 1 200 (215) (15)
7. 6 . 2 その他の関連損益
2018 年 12 月 31 日 2017 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ）
に終了した年度 に終了した年度
ITサービス 0 10
(b)
6 53
信用管理サービス
(a)
59 91
その他の業務
合計 65 154
(a) うち 2017 年 12 月 31 日現在の 86.1 百万ユーロは、 Contango が顧客に代わって行ったコモディティ在庫の売買に起因するものである。 Contango は、「純
損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る損益」に計上されている価格変動に対する自己のエクスポージャーを、先物を用いて経済的に
ヘッジしている。
(b) 2017 年 12 月 31 日現在で信用管理サービスは 39 百万ユーロを生み出した。これらは、 2018 年 1月 1日から「保険事業からの純利益」に表示されている。
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7.7 営業経費
営業経費の主な内訳には、再請求費用を控除した賃金・給料を含む人件費、社会保障費、年金（確定給付制度）等の従業員給付および
IFRS 第２号に従い認識される株式に基づく報酬に関連する 費用 がある。これらの 費用 の内訳については、注記 12 に記載されている。
この項目にはまた、すべての一般管理費および外部委託費も含まれる。
2018 年 12 月 31 日に終 2017 年 12 月 31 日に終
(単位：百万ユーロ )
注記 了した年度 了した年度
人件費
(a)
12.2 (2,861) (2,759)
賃金および給料
(b)
(46) (62)
うち株式報酬
年金その他の長期従業員給付 (251) (205)
社会保障費 (657) (665)
インセンティブおよび利益分配制度 (152) (179)
給与税 (136) (138)
(c)
(4) (1)
その他
人件費合計 (4,061) (3,946)
その他の営業経費
(d)
(347) (329)
所得税を除く税金
外部委託費 (2,137) (2,019)
その他 (23) (86)
その他の営業経費合計 (2,508) (2,434)
合計 (6,569) (6,380)
(a) うち 2018 年 12 月 31 日現在の 7.5 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は 8.9 百万ユーロ）は、競争力・雇用目的税税額控除に関わるものである。
(b) 従業員維持および業績報酬制度に関して 2018 年度に認識されている金額には、ナティクシス株価連動型の現金決済型の報酬部分についての 27 百万ユー
ロの費用（ 2017 年 12 月 31 日現在では 76 百万ユーロ）およびナティクシス株式決済型の報酬部分についての 17 百万ユーロの追加費用（ 2017 年 12 月 31 日現
在では 9百万ユーロ）が含まれている。
(c) うち 2018 年 12 月 31 日現在の 1.8 百万ユーロは Coface 事業再編計画に関連する費用である（ 2017 年 12 月 31 日現在は 1.5 百万ユーロの費用）。
(d) 2018 年 12 月 31 日現在の単一破綻処理基金（ Single Resolution Fund ： SRF ）への拠出である 163.8 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在では 121.4 百万ユー
ロ）を含む。
うちフランス・システミック・リスク銀行税（ TSB ）は、 2017 年 12 月 31 日現在の 24.3 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 16.5 百万ユーロ。
うち企業連帯社会拠出金（ C3S ）は、 2017 年 12 月 31 日現在の 47.4 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 37.7 百万ユーロ。
7.8 貸倒引当金繰入額
この表示項目は主に、 IFRS 第９号の定義による信用リスクの認識に関連する収益が含まれる：
・ 以下の項目に関する 12 ヶ月および全期間予想信用損失に対する引当金および減損に係るキャッシュ・フロー
- 償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値で認識される負債性金融商品
- リース債権
- 貸出コミットメントまたは保証コミットメントのうち、デリバティブ金融商品の定義を満たさないもの
・ 回収不能貸出金損失および過年度に損失として認識した貸出金の回収
また、これには、店頭金融商品の取引相手方に関わる債務不履行リスクが証明されたことに伴い計上されたすべての減損も含まれる。
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2018 年 12 月 31 日に終了した年度
引当金で 償却済
充当されな 貸倒債権
正味
(単位：百万ユーロ )
繰入れ 戻入 れ かった償却 の回収 純額
金融資産の減損引当金 (1,114) 1,019 (70) 14 (152)
減損していない金融資産－ 12 ヶ月予想信用損失 (70) 61 0 0 (10)
減損していない金融資産－全期間予想信用損失 (326) 418 0 0 92
減損している金融資産－全期間予想信用損失 (718) 540 (70) 14 (234)
偶発損失引当金 (361) 301 (3) 0 (63)
貸出コミットメント－ 12 ヶ月予想信用損失 (30) 31 0 0 1
貸出コミットメント－全期間予想信用損失 (192) 227 0 0 35
減損している貸出コミットメント－全期間予想信用損失 (31) 34 (1) 0 2
その他 (108) 9 (3) 0 (101)
合計 (1,475) 1,320 (74) 14 (215)
うち
減損引当金の戻入れ 1,320
減損引当金の取崩し 286
戻入 れ小 計： 1,606
引当金で充当された償却 (286)
正味戻入 れ合 計： 1,320
■ 2017 年 12 月 31 日現在
この項目は主に、貸出取引について計上された正味リスクと、店頭金融商品の取引相手方に関わる債務不履行リスクが証明されたこと
に伴い計上された減損が反映されている。
2017 年 12 月 31 日に終了した年度
引当金で 償却済
充当されな 貸倒債権
正味
(単位：百万ユーロ )
繰入れ 戻入れ かった償却 の回収 純額
偶発損失引当金 (101) 39 (62)
貸出コミットメント (27) 34 7
その他 (75) 5 (70)
金融資産の減損引当金 (396) 246 (53) 6 (196)
貸倒引当金繰入額 (497) 286 (53) 6 (258)
うち
減損引当金の戻入れ 286
減損引当金の取崩し 319
戻入 れ小 計： 604
引当金で充当された償却 (319)
正味戻入 れ合 計： 286
7.9 その他の資産に係る損益
この項目は、有形固定資産および無形資産の処分から生じたキャピタル・ゲインおよびロス、ならびに連結子会社に対する投資の処分
に係るキャピタル・ゲインおよびロスから成る。
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2018 年 12 月 31 日に終了した年度 2017 年 12 月 31 日に終了した年度
連結子会社に対 有形固定資産およ 連結子会社に対 有形固定資産およ
(a) (b) (c) (d)
(単位：百万ユーロ )
する投資 び無形資産 合 計 する投資 び無形資産 合 計
処分に係る正味キャピタ
49 5 54 53 (4) 48
ル・ゲイン／ (ロス )
合計 49 5 54 53 (4) 48
(a) 過年度に完了したプライベート・エクイティ事業の一部処分に関連する 7.6 百万ユーロ、 Cofacrédit （ Coface が保有していた）の処分に関連する
（ 2.2 ）百万ユーロ、 Axeltis の処分に関連する 30.9 百万ユーロ、 Selection 1818 の処分に関連する 11.3 百万ユーロおよび Reich & Tang の処分に関連す
る 1.3 百万ユーロを含む。
(b) 無形資産の処分および除却に伴う 3.6 百万ユーロおよび有形固定資産の処分および除却に伴う 1.3 百万ユーロを含む。
(c) Ellisphère および IJCOF の処分に関連する 21.5 百万ユーロおよびカスピ海のプライベートエクイティ会社 2社の処分に関連する 9.9 百万ユーロを含む。
(d) ソフトウェアの除却に伴う（ 4.5 ）百万ユーロを含む。
7.10 財務諸表中の税務費用と理論上の税務費用の調整
2018 年 12 月 31 日 2017 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ )
に終了した年度 に終了した年度
+ グループ持分に帰属する当期純利益
1,577 1,669
+ 非支配持分に帰属する当期純利益
304 192
+ 法人所得税費用
781 789
+ 非継続事業からの利益
+ のれんの減損
0 0
- 持分法による投資利益
(29) (26)
= 税金、のれん、償却および持分法による投資利益控除前連結当期純利益／（損失）
2,632 2,624
(a)
277 201
+/- 永久差異
= 連結課税所得／ (欠損金 )
2,909 2,825
x 理論上の税率
33.33 ％ 33.33 ％
= 理論上の税額
(970) (942)
+ 寄付および最小年間税額
(4) (25)
+ 軽減税率での法人所得税
(1) (1)
+ 繰延税金目的上認識されない当期の欠損金
(36) (16)
+ 連結納税に係る影響額
23 26
+ 海外子会社での税率差
125 73
(b) (c) (d)
82 96
+ 過年度税金およびその他の税金
= 当期の税金費用
(781) (789)
うち、未払税金 (510) (463)
繰延税金 (271) (326)
(a) 主な永久差異は、長期スキームに基づいて課税されたキャピタル・ゲインと損金不算入費用である TSB （フランスのシステミック・リスク銀行税）およ
び SRF （単一破綻処理基金）への拠出金による影響から成る。
(b) ナティクシスおよびその子会社が利用できる税額控除を含む。
(c) 2018 年には、非連結企業で関係が消滅した企業に関連する法人税還付引当金の戻入 20 百万ユーロ、 2018 年の税務調査の完了に伴い戻入られた税務リス
ク引当金に対する調整 20 百万ユーロ、ならびに過年度に認識しなかった欠損金と 2018 年利益 (2017 年 12 月 31 日現在 80.2 百万ユーロ )との相殺に起因する
節税分 8百万ユーロを含む。
(d) 2017 年には、主に 2020 年以降の法人税率引き下げに関係する、フランスにて連結納税グループについて過去に認識した欠損金の認識中止（ 237.6 ）百
万ユーロ、採択された減税の結果繰延税金資産に適用される税率を踏まえた米国基盤の繰延税金資産に係る収益 104.7 百万ユーロ、 2017 年 10 月 6日付の
憲法裁判所による判決に関する、支払配当金に係る３％の税金の払戻しによる収益の 105.6 百万ユーロを含む。
税務調査
ナティクシス・エス・エー
ナティクシス・エス・エーは 2008 年度から 2013 年度までを対象とする税務調査を受けた。その結果、 2016 年 12 月に更正通知書を受け
取った。
ナティクシスは 2018 年度に最終通知書を受け取った。会計処理上の影響を 2018 年 12 月 31 日現在の決算書に反映させている。
Natixis Germany
ナティクシスのドイツの子会社は 2009 年度から 2014 年度までを対象とする税務調査を受けた。 2018 年 12 月 31 日現在、 Natixis Germany ド
イツの税務当局から暫定通知書を受け取っていた。この更正の影響は、 2018 年 12 月 31 日現在で認識された。
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注記 8 貸借対照表注記
8.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産および金融負債
これらの資産および負債は、報告日現在の公正価値で測定され、利息を含めた公正価値の増減は、損益計算書上で「純損益を通じて公
正価値で測定される金融商品に係る純損益」として認識される。ただし、以下を除くものとする。
・ 損益計算書において受取利息および支払利息として計上されたヘッジ目的デリバティブおよび非 SPPI 金融商品に対する利息。
・ 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動。当該公正価
値変動については、その他の包括利益において「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクの再評価額」
に計上される。
8.1.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
以下の表は、商品の種類別の純損益を通じて公正価値で測定される金融資産の内訳を示す。
2018年12月31日 現在 2018年１月１日 現在
純損益を通 公正価値オ
公正価値オプ じて公正価 プションに
純損益を通じて
トレーディ トレーディ
ションに 基づき 値で評価さ 基づき指定
公正価値で評価
ング目的で ング目的で
指定 された金融 れる金融資 された金融
される金融資産
保有する金 保有する金
(c) (a) (b) (c) (e)
(a) (b)
( 単位：百万ユーロ )
融資産 資産 合計 融資産 産 資産 合計
注記 5.1.1.1 5.1.1.1
有価証券 34,950 3,015 0 37,965 46,491 2,938 0 49,429
負債性金融商品 12,189 2,263 0 14,453 18,457 2,109 0 20,566
資本性金融商品 22,761 752 0 23,513 28,033 829 28,863
リバース・レポに対す
(d)
る資金調達 95,300 95,300 92,023 92,023
貸出金および債権 3,884 1,871 2 5,757 4,422 2,297 0 6,719
銀行 10 1,031 2 1,042 104 1,150 0 1,254
顧客 3,874 840 0 4,715 4,317 1,147 0 5, 465
ヘッジ会計として適格
でないデリバティブ金
(d)
57,161 0 0 57,161 60,014 0 0 60,014
融商品
支払保証金 17,903 0 0 17,903 17,478 0 0 17,478
合計 209,198 4,886 2 214,086 220,428 5,235 0 225,663
（ ▶） ナティクシスが使用している SPPI 規準を満たさない場合、金融資産を純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に区分する
ための規準は注記 6.1.2 に記載されている。
（ b） 純損益を通じて公正価値で測定されなければならない金融商品には、 2018 年 12 月 31 日現在 2,263 百万ユーロの非 SPPI 負債性金融
商品、および 2018 年 12 月 31 日現在合計 752 百万ユーロの資本性金融商品が含まれる。これらはその他の包括利益に認識しない。
（ ▲） IFRS 第９号で定義されている会計上のミスマッチの場合に限る（注記 6.1.5 参照）。
（ ▼） この情報は、 IAS 第 32 号に従って実施した相殺の影響を考慮して表示されている（注記 8.3 参照）。
（ e） うち 2018 年 1月 1日現在の 0.18 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在、売却目的で保有する非流動資産に認識されていた SFS 事業部
門に関するものである（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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8.1.1.1 公正価値オプションに基づき測定される金融資産に分類するための条件
記録として、 2017 年 12 月 31 日現在では、 IAS 第 39 号に基づいて、金融資産が純損益を通じて公正価値で測定されるのは、それを選択した
方がより適切な情報を提供できる場合、または当該金融商品が１つ以上の重要かつ分離可能な組込デリバティブを組込んでいる場合で
あった。
以下の２つの状況においては、公正価値オプションの使用を選択する方が、より適切な情報を提供できるとみなされた。
・ 経済的に関連性がある資産と負債間で会計上のミスマッチがある場合。これが生じたのは、たとえばヘッジ会計の規準が満たされて
いないときの資産とヘッジ目的デリバティブの場合である。
・ 金融資産および負債のポートフォリオが、資産および負債管理の文書化された方針の一環として公正価値で管理され認識されている
場合。
純損益を通じて公正価値で測定するものと指定された金融資産は主に、リスクが 国内外でかつ機動的に管理される株式バスケットに連
動する 長期仕組みレポが占める。これらの取引は「回収を目的とする保有」または「回収および売却を目的とする保有」のビジネス・
モデルではないモデルを用いて管理されているため、 IFRS 第９号に基づき純損益を通じて公正価値で測定される金融資産として再区分
された。
2017 年 12 月 31 日現在
(単位：百万ユーロ ) 帳簿価額 会計上の ミスマッチ 公正価値に基づく管理 組込デリバティブ
銀行貸出金および債権 2,099 2,099
顧客貸出金および債権 5,425 2,303 544 2,577
固定利付有価証券 3,134 1,292 247 1,595
変動利付有価証券 15,530 13,546 1,984
リバース・レポ契約 44,695 44,695
合計 70,882 19,240 47,470 4,172
8.1.2 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
以下の表は、商品の種類別の純損益を通じて公正価値で測定される金融負債の内訳を示す。
201 8年 12 月 31 日現在 201 8年 1月 1日現在
公正価値オプションに
取引のために発行 基づき指定された金融 取引のために発行 公正価値オプションに基
(単位：百万ユーロ ) された金融負債 負債 合計 された金融負債 づき指定された金融負債 合計
8.1.2.1 および 8.1.2.1 および
注記
8.1.2.2 8.1.2.2
有価証券 21,062 22,132 43,194 26,090 20,535 46,625
債務証券 301 22,032 22,332 303 20,432 20,735
劣後債務 0 100 100 0 103 103
空売り 20,761 0 20,761 25,786 0 25,786
(a)
90,812 0 90,812 98,593 0 98,593
買戻有価証券
負債 14 4,579 4,593 64 3,440 3,504
他行 借入金 0 67 67 56 78 134
顧客預り金 14 123 137 8 9 18
その他の 負債 0 4,389 4,389 0 3,352 3,352
ヘッジ会計として適
格でないデリバティ
57,160 0 57,160 59,600 0 59,600
(a)
ブ金融商品
預り保証金 12,423 0 12,423 12,999 0 12,999
合計 181,472 26,711 208,183 197,346 23,975 221,321
(a) この情報は、 IAS 第 32 号に従って実施した相殺の影響を考慮して表示されている (注記 6.3 参照 )。
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8.1.2.1 公正価値オプションに基づき測定される金融負債に分類するための条件
金融負債が純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されるのは、それを選択した方がより適切な情報を提供できる場合、ま
たは金融商品が１つ以上の重要かつ分離可能なデリバティブを組込んでいる場合である （注記 6.1.5 参照） 。
以下の２つの状況においては、公正価値オプションの使用を選択する方が、より適切な情報を提供できるとみなされる。
・ 経済的関連性がある資産と負債間で会計上のミスマッチがある場合。特に公正価値が選択されるのは、ヘッジ会計の条件が満たされ
ていない場合である。その場合、ヘッジ対象項目の公正価値の変動が、ヘッジ目的デリバティブの公正価値の変動を自動的に相殺す
る。
・ 金融資産および負債のポートフォリオが、資産および負債管理の文書化された方針の一環として公正価値で管理され認識されている
場合。
純損益を通じて公正価値で測定される負債は主に、顧客に代わり組成され仕組まれた発行証券で、リスクとヘッジがまとめて管理され
ているものである。そうした発行証券には、重要な組込デリバティブが含まれており、自己の信用リスクに割り当てられるものを除
き、価値の変動が、それらをヘッジするデリバティブ手段の価値の変動により相殺される。
IAS 第 39 号のもとでは、公正価値で測定するものと指定された負債も主に、リスクが全世界的に動的に管理されている株式バスケットに
連動する長期仕組レポで構成されていた。 IFRS第９号で定義される トレーディング・ ビジネス・モデルに従うこれらの負債は、純損益
を通じ て 公正価値で 測定される 金融資産として 再区分された 。
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年１月１日現在
会計上の 公正価値に 組込デリバ 会計上の 公正価値に 組込デリバ
(単位：百万ユーロ )
帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ 帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ
銀行預り金
67 6 61 79 8 71
顧客預り金
123 0 123 9 0 9
債務証券
22,032 17,770 4,261 20,432 16,488 3,944
劣後債務
100 0 100 103 0 103
その他の 負債
4,388 4,389 0 3,352 3,352 0
合計
26,711 22,165 4,545 23,975 19,848 4,127
発行後、純損益を通じて公正価値で認識される一部の負債は、保証の対象である。この保証の影響は、負債の公正価値に織り込まれて
いる。
8.1.2.2 公正価値オプションに基づき測定される金融負債および信用リスク
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債の帳簿価額は、貸借対照表に表示されたそれらの公正価値に相当す
る。
貸出金について満期時に契約上支払うべき金額は、報告日において未返済の元金に、期日到来していない経過利息を加えた金額であ
る。有価証券について契約上支払うべき金額は、その償還価額である。
信用リスクが「株主資本」に認識される、公正価値オプションに基づき測定される金融負債
201 8年 12 月 31 日現在 201 8年 1月 1日現在
純損益を通じ 純損益を通じ
て公正価値で て公正価値で
測定するもの 測定するもの
として 指定さ として 指定さ
れ た 金融負債 れ た 金融負債
帳簿価額と契 に係る信用リ 帳簿価額と契 に係る信用リ
約上の満期時 スクに起因す 契約上の満 約上の満期時 スクに起因す
契約上の満期 支払金額との る公正価値の 期時支払金 支払金額との る公正価値の
(単位：百万ユーロ )
帳簿価額 時支払金額 差額 累積変動額 帳簿価額 額 差額 累積変動額
(a)
22,032 24,547 (2,515) (111) 20,432 20,246 186 276
債務証券
(a)
100 101 (1) (4) 103 100 2 (2)
劣後債務
(b)
22,132 24,648 (2,516) (115) 20,535 20,347 188 275
合計
(a) ナティクシス発行証券の早期償還に関連して 2018 年度に株主資本に認識された支払残高は、 2017 年度の 5.3 百万ユーロに対して、合計 5.3 百万ユーロで
あった。
(b) ナティクシス発行証券に係る内部信用リスクに対して計上された（注記 8.5 に記載の計算方法を使用して決定された）公正価値の合計額は、 2018 年 12 月
31 日現在で (114.9) 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は 274.8 百万ユーロ )であった。未払金額の変動に加えて、この差額は、前年度の決算以降のナ
ティクシスのスプレッドの変動を反映している。
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信用リスクが当期純利益に認識される、公正価値オプションに基づき測定される金融負債
201 8年 12 月 31 日現在 201 8年 1月 1日現在
帳簿価額と契約上の 帳簿価額と契約上の
契約上の満期時支払 満期時支払金額との 契約上の満期時支払 満期時支払金額との
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 金額 差額 帳簿価額 金額 差額
銀行預り金 67 64 3 78 75 ▶
顧客預り金 123 126 (3) 9 10 (1)
その他の支払債務 4,389 4,389 0 3,352 3,352 0
合計 4,579 4,579 0 3,440 3,437 3
8.1.3 ヘッジ会計を適用できないデリバティブ
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品は、予想保有期間にかかわらずトレーディング目的保有に分類される。
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 1月 1日現在
想定元本 資産 負債 想定元本 資産 負債
(単位：百万ユーロ )
組織的市場 630,231 1,719 2,715 770,015 1,088 1,860
金利デリバティブ 479,400 256 629 658,248 107 551
通貨デリバティブ 151 349
株式デリバティブ 150,015 1,463 2,086 111,418 980 1,308
クレジット・デリバティブ 1 1
その他の契約 665
店頭取引 4,677,487 55,442 54,445 4,921,766 58,926 57,740
金利デリバティブ 3,425,424 36,145 35,649 3,601,244 39,023 38,476
通貨デリバティブ 1,007,867 13,021 12,383 1,089,015 15,528 14,570
株式デリバティブ 118,497 4,810 5,091 107,846 2,587 3,548
(a) (b)
30,807 979 564 38,855 1,153 793
クレジット・デリバティブ
その他の契約 94,892 487 758 84,805 635 354
合計 5,307,718 57,161 57,160 5,691,781 60,014 59,600
うち銀行 1,701,854 38,890 36,557 1,771,715 43,350 41,146
うちその他の金融機関 2,712,919 11,606 12,858 2,848,152 9,935 11,493
デリバティブ金融商品の想定元本は、単に金融商品市場での当行グループの取引高を示しているだけであり、当該金融商品に係る市場リスクを反映して
いない。
(a) ナティクシスは、 BPCE とトータル・リターン・スワップ（ TRS ）の契約を交わしている。この金融商品は、 2018 年 12 月 31 日現在、純損益を通じて公正価
値で計上された旧分離 GAPC に以前連動していた金融商品に関して 2009 年７月１日以降認識された公正価値の変動をヘッジするために使用されており、
資産のこの表示項目に 0.1 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は 4.5 百万ユーロ）、負債に 11.7 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は 10.3 百万ユーロ）が含
まれている。
(b) ナティクシスは、 10 年後には TRS を介して BPCE に譲渡される公正価値の純利得を回収するために、 BPCE とコール・オプション契約を締結している。この
コール・オプションは、 2018 年 12 月 31 日現在、資産のこの表示項目に 569.6 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は 559.5 百万ユーロ）で認識された。
8 .2 ヘッジ目的デリバティブ
デリバティブは、その開始時およびヘッジ期間を通じて、 IAS 第 39 号に定める規準を満たす場合に限り、ヘッジとして指定することがで
きる。これらの規準には、デリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係が、将来的および遡及的に有効であるという正式な証拠文書
の提示が含まれる。ヘッジ関係が有効と推定されるのは、遡及的に、ヘッジ手段の価値変動が、ヘッジ対象の価値変動を 80 ％～ 125 ％の
範囲内で相殺する場合である。
キャッシュ・フロー・ヘッジ は、主にナティクシスによって、全般的な金利リスクに対するヘッジとして使用されている。キャッ
シュ・フロー・ヘッジはリース事業においても使用される。
公正価値ヘッジは、固定利付有価証券の公正価値の変動を個別にヘッジするために、また IAS 第 39 号のカーブアウト（適用除外）規定に
従い、 Natixis Financial Products LLC の金利リスクの包括的ヘッジとして使用される。
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201 8年 12 月 31 日現在 201 8年 1月 1日現在
(a) (b) (c)
想定元本 公正価値資産 公正価値負債
（単位：百万ユーロ）
想定元本 公正価値資産 公正価値負債
キャッシュ・フロー・ヘッジ 14,484 53 105 19,008 43 310
店頭取引 14,484 53 105 19,008 43 310
金利デリバティブ 14,484 53 105 19,008 43 310
公正価値ヘッジ 168,500 253 423 344,811 296 400
店頭取引 168,500 253 423 344,811 296 400
金利デリバティブ 168,495 253 423 344,665 296 400
通貨デリバティブ 5 18
クレジット・デリバティブ 128
合計 182,984 306 529 363,819 339 710
デリバティブ金融商品の想定元本は、単に金融商品市場での当行グループの取引高を示しているだけであり、当該金融商品に係る市場
リスクを反映していない。
(a) うち 2018年1月1日現在 の 5,769.56百万ユーロ は SFS事業部門 に関するもの 。
(b) うち2018年1月1日現在の2.6百万ユーロがSFS事業部門 に関するものであり 、2018年12月31日現在、売却目的で保有する非流動資産
に認識され た 。
(c) うち 2018年1月1日現在193.5百万ユーロがSFS事業部門に 関するものであり、 2018年12月31日現在、売却目的で保有する 非流動 負債
に 認識され た （注記3.6および6.9参照）。
8.2.1 ヘッジ目的デリバティブの明細表
以下の表は、満期別のデリバティブの想定元本の内訳を示している。
2018年12月31日 現在
想定元本
（単位：百万ユーロ）
1年未満 1～5年 6～10年 10年 超 合計
金利ヘッジ 30,620 85,121 42,395 24,843 182,979
キャッシュ・フロー・ヘッジ 216 2,871 3,284 8,112 14,484
公正価値ヘッジ 30,403 82,251 39,111 16,730 168,495
為替ヘッジ 5 5
公正価値ヘッジ 5 5
合計 30,624 85,121 42,395 24,843 182,984
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8.2.2 資産および負債の公正価値ヘッジ
金利リスクのヘッジ
2018年12月31日 現在
うちヘッジ対象構成要素
(単位：百万ユーロ )
帳簿価額 の再評価 繰延ヘッジ部分
資産 21,168 11 (2)
資本を通じて公正価値で測
8,933 (118)
定される金融資産
固定利付有価証券 8,850 (118)
株式およびその他の変動利
83
付有価証券
償却原価で 測定される 金融 (2)
12,235 129
資産
銀行貸出金および債権 9,732 116 (2)
顧客貸出金および債権 2,503 13
負債 4,664 46
償却原価で測定される金融
4,664 46
負債
銀行債務 3,782 1
顧客債務 114 (1)
債務証券 638 (1)
劣後債務 129 47
8.2.3 資産および負債のキャッシュ・フロー・ヘッジ
2018年12月31日 現在
ヘッジ 目的 デリバティブの公
(a)
正価値 うち有効部分 うち 無効部分
金利リスクのヘッジ (57) (60) 2
合計 (57) (60) 2
(a) ヘッジ目的デリバテ ィブの資産および負債の公正価値は、純額で表示される。
8.2.3.1 キャッシュ・フロー・ヘッジ - その他の包括利益項目の分析
2018年１月１日 現 有効部分の純損益 ヘッジ 項目 の一部 2018年12月31日 現 繰延ヘッジ部分 残
OCIフレームワーク
有効部分の 変動
在 への分類 変更 または全部決済 在 高 *
CFH 取引の OCI の金
額 (38) 29 (0) 6 (3) 57
合計 (38) 29 (0) 6 (3) 57
*基礎調整モデルは、 IAS 第 39 号ではオプションであり、 IFRS 第９号では必須である。
8.3 金融資産と金融負債の相殺
下記の表は、 IAS 第 32 号に定める規準を満たす ナティクシスの 貸借対照表上の相殺額、および IAS 第 32 号に定める相殺処理の規準を満た
さないマスター・ネッティング契約または類似の契約に基づく法的強制力のある相殺権の存在に関連する影響を表示したものである。
総相殺額は、 IAS 第 32 号に定める規準を満たす、クリアリング・ハウスとのデリバティブ およびレポ契約を反映している。
・ 店頭デリバティブについては、デリバティブの資産評価額と負債評価額の通貨相殺効果を考慮に入れて情報を表示している。
・ 額面価額が同等で満期および通貨が同一の資産の交換については、ナティクシスはそれらの取引を単一の金融資産または金融負債
として表示している。
・ 上場デリバティブについては、次のオプションに関する各資産および負債項目に計上しているポジションは：
- 指数オプションおよび先物オプションについては、満期および通貨ごとに相殺している。
- 株式オプションについては、 ISIN コードおよび満期日ごとに相殺している。
・ レポ契約については、ナティクシスは、以下の条件を満たすレポ契約とリバース・レポ契約の純額を貸借対照表に計上している。
- 同一のクリアリング・ハウスと締結した契約であること
- 満期日が同じであること
- 保管機関が同じであること
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- 同一通貨での取引であること
マスター・ネッティング契約または類似の契約に基づく法的強制力のある相殺権の存在に関連する影響は、差金決済規準もしくは資産
と負債の同時決済を証明できないマスター契約、または１人以上の取引相手方のデフォルト、支払不能もしくは破産の場合を除き、相
殺権を行使できないマスター契約によってカバーされるデリバティブ金額またはレポ契約残高に相当する。これらの金額は、貸借対照
表上では相殺されない。
「金融商品」の欄に表示されている有価証券の形で授受される保証は、公正価値で認識されている。
8 .3.1 金融資産
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で
認識されている 相殺された金融 認識されている 認識されている 相殺された金融 認識されている
金融資産総額 * 負債総額 金融資産純額 金融資産総額 * 負債総額 金融資産純額
（c）= （c）=
（単位：百万ユーロ） （a） - （b） （a） - （b）
（a） （b） （a） （b）
純損益を通じて公正価値で測定
156,299 29,101 127,198 103,213 23,536 79,677
される金融資産
デリバティブ 63,200 19,147 44,052 60,723 15,071 45,652
レポ契約 93,100 9,954 83,146 42,490 8,465 34,025
その他の金融商品
ヘッジ目的デリバティブ 1,981 1,834 147 2,516 2,355 161
銀行貸出金および債権 700 700 3,214 700 2,514
レポ契約 700 700 3,214 700 2,514
その他の金融商品
顧客貸出金および債権 2,197 2,197 50,819 5,759 45,060
レポ契約 2,197 2,197 50,819 5,759 45,060
その他の金融商品
合計 161,178 31,635 129,543 159,762 32,350 127,412
* マスター・ネッティング契約または類似の契約によって相殺もしくは カバーされる 金融資産の総額。
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
以下に関連する相殺さ 以下に関連する相殺
れていない金額 されていない金額
貸借対照表上 貸借対照表上
（ ▶） （d） （ ▶） （d）
で認識されて で認識されて
いる金融資産 現金で受領し 正味エクスポー いる金融資産 現金で受領 正味エクスポー
純額 金融商品 た保証 ジャー 純額 金融商品 した保証 ジャー
（e）= （e）=
（単位：百万ユーロ） （c） - （d） (c） - （d）
（c） * （c） *
デリバティブ 44,199 33,083 8,368 2,748 45,813 32,414 9,378 4,021
レポ契約 85,344 85,051 292 81,599 81,576 12 11
その他の金融商品
合計 129,543 118,134 8,368 3,041 127,412 113,990 9,390 4,032
* 有価 証券の形で受領した担保を含む。
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8 .3.2 金融負債
201 8年 12 月 31 日現在 201 7年 12 月 31 日現在
貸借対照表上で 貸借対照表上で
貸借対照表上で 貸借対照表上で
認識されている 認識されている
相殺された 認識されている 相殺された 認識されている
金融負債総額 * 金融資産総額 金融負債純額 金融負債総額 * 金融資産総額 金融負債純額
（c）= （c）=
（単位：百万ユーロ） (a） - （b） (a） - （b）
（a） （b） （a） （b）
純損益を通じて公正価値で測定さ
158,619 28,977 129,641 97,428 23,310 74,118
れる金融負債
デリバティブ 63,527 19,024 44,503 60,402 14,845 45,557
レポ契約 95,092 9,954 85,138 37,026 8,465 28,561
その他の金融商品
ヘッジ目的デリバティブ 2,130 1,957 172 2,744 2,581 163
銀行債務 8,558 700 7,858 18,425 700 17,725
レポ契約 8,558 700 7,858 18,425 700 17,725
その他の金融商品
顧客 債務 50 50 59,391 5,759 53,632
レポ契約 50 50 59,391 5,759 53,632
その他の金融商品
合計 169,356 31,635 137,721 177,988 32,350 145,638
* マスター・ネッティング契約または類似の契約によって相殺または カバーされる 金融負債の総額。
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
以下に関連する相殺さ 以下に関連する相殺さ
れていない金額 れていない金額
貸借対照表 貸借対照表上
（ ▶）（ ▼） （ ▶） （d）
上で認識さ で認識されて
れている金 現金での保 正味エクス いる金融負債 現金での保 正味エクス
融負債純額 金融商品 証 ポージャー 純額 金融商品 証 ポージャー
（e） = （e） =
（単位：百万ユーロ） (c) - (d) (c) - (d)
（c） * （c） *
デリバティブ 44,675 33,408 7,840 3,427 45,720 32,826 9,678 3,216
レポ契約 93,046 92,854 0 192 99,918 99,572 2 344
その他の金融商品
合計 137,721 126,262 7,840 3,620 145,638 132,398 9,680 3,560
* 有価 証券の形で受領した担保を考慮後。
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8.4 包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
この勘定科目は、 SPPI 規準を満たすキャッシュフローを伴う、「回収および売却を目的とする保有」ビジネス・モデルの下で管理され
ている負債性金融商品を対象とする （注記 6.1.4 参照） 。流動性準備金に保有されている負債性金融商品やナティクシスが取消不能な形
でその他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品が含まれる。
2018年12月31日現在 2018年１月１日 現在
負債性金融商品 負債性金融商品
減損してい 減損してい
ない金融資 減損した金 ない金融資 減損した金
資本性金融 資本性金融
(a) (b) (a) (b)
( 単位：百万ユーロ )
産 融資産 商品 合計 産 融資産 商品 合計
注記 8.4.1 8.4.1 8.4.2 8.4.1 8.4.1 8.4.2
有価証券 10,673 126 10,798 9,905 6 71 9,982
貸出金および債権 (1) (1)
合計 10,673 126 10,798 9,904 6 71 9,981
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失（ステージ 1）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価値調整が計算されている、減損していない金融
資産に相当する。
（ b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する 2013 年 6月 26 日付 EU 規制の第 178 条に定義されているように債務不履行事
象が識別された資産である。
8.4.1 リサイクル可能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の調整表
以下の表は、各種類の商品について、 2018 年度における会計項目の変動、ならびに損益にリサイクル可能なその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される金融資産に関連する減損および引当金繰入額を示している。
2018 年 12 月 31 日 現在の資本を通じて公正価値で測定される金融資産（リサイクル可能）
予想信用損失が12ヶ 予想信用損失が 全
月にわたり測定され 期間 にわたって測
る減損していない資 定される減損して
産 いない資産 組成／取得後に減損した資産 組成／取得 時 に減損した資
(S1バケット) (S2バケット) (S3バケット) 産 合計
信用損失 信用損失 信用損失に 信用損失 信用損失
(単位：百万
帳簿価額 に関する 帳簿価 に関する 関する価値 に関する 帳簿価額 に関する
ユーロ )
総額 価値調整 額総額 価値調整 帳簿価額総額 調整 帳簿価額総額 価値調整 総額 価値調整
2018 年 1月 1
日現在の残
高 9,863 0 42 (1) 6 9,911 (0)
新規組成契
約または新
規取得契約 3,533 (0) 3,533 (0)
認識の中止
を生じさせ
ない契約上
のキャッ
シュフロー
の変動
信用リス
ク・パラ
メータの変
化に関連す
る変動（振
替を除く） 516 0 (0) (2) 515 0
金融資産の
振替 35 (0) (35) 0 0 0 0 0
S1 への振替 35 (0) (35) 0 0 0
S2 への振替
S3 への振替
期間中に全
額返済また
は売却され
た契約 (3,473) 0 (4) (3,477) 0
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価値の減損
（償却） 0 0 0 0
為替レート
の変動に関
連する変動 161 0 (3) 0 (0) 158 0
使用モデル
の変更 0
その他の変
更 34 0 34 (0)
2018年12月
31日現在の
残高 10,670 0 ▶ (0) (0) 0 0 0 10,673 (0)
8.4.2 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品
2018年12月31日現在
当該 期間に認識された配当 当該 期間にわたる認識の中止
2018年12月31日現 当該期間中に認識
在 に保有されてい が中止された資本 売却 日における公 売却日における
(単位：百万ユーロ )
公正価値 た 資本性金融商品 性金融商品 正価値 累積純損益
(a)
0 12 (4)
126 2
非上場および非連結会社への投資
その他の資本性金融商品 0 0 0 0 0
合計 126 2 0 12 (4)
（ ▶） 処分に関連した当該期間にわたり「利益剰余金」として再分類された公正価値の変動の合計額は、 2018 会計年度において約 (4)
百万ユーロであった。
■ 2017 年 12 月 31 日現在の売却可能金融資産
(単位：百万ユーロ )
2017 年 12 月 31 日現在
融資残高 18
・ 貸 出 金および債権 18
・ 未収利息 0
有価 証券 58,382
・ 固定 利付 49,209
(b)
8,625
・ 変動 利付
・ 未収利息 549
減損前の売却可能金融資産の合計 58,400
売却可能資産の減損 (515)
・ 貸出金および債権 (15)
・固定利付有価証券 (43)
(c)
(458)
・ 変動利付 有価 証券
(▶)
57,885
合計
（ ▶） うち 44,444 百万ユーロは 2017 年 12 月 31 日現在の保険事業に関するもの。
（ b） ミューチュアルファンド・ユニットを含む。
（ ▲） 2017 年の変動利付証券の永久減損は 27 百万ユーロであった。これは 15 百万ユーロの保険ポートフォリオに関連しており、その影
響は利益分配メカニズムを考慮してそれぞれ 89 ％が相殺された。 2017 年の費用は、 主に保険ポートフォリオに適用される 会計原
則および会計処理方法で定義されているように、分析規準の適用に従って、保険ポートフォリオに対する７百万ユーロおよび新
たに減損された有価証券に対する９百万ユーロの引当金を含む、以前に減損された有価証券に対する追加の減損 18 百万ユーロ に
分解できる。
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8.5 貸借対照表において公正価値で計上されている金融資産および負債の公正価値
財務報告の目的上、金融商品および非金融商品の公正価値は、これらの評価を行うために使用されたデータの観察可能性を反映する公
正価値ヒエラルキーに従って分類されている （注記 6.6 参照） 。公正価値ヒエラルキーの３つのレベルは以下に示されている。
デリバティブ商品に関しては、公正価値は主要なリスク要因、すなわち主に金利リスク、為替リスク、信用リスクおよび株式リスクに
基づいて分類される。
2018 年 12 月 31 日現在
資産
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３
トレーディング目的で保有する金融資産
152,037 31,342 117,806 2,889
うち有価証券形式の負債性金融商品 12,190 7,976 4,139 75
うち資本性金融商品 22,761 22,701 60
うち貸出金および債権 99,184 96,370 2,814
うち支払保証金 17,903 665 17,238
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ（プラス
57,161 1,449 53,162 2,548
の公正価値）
うち金利デリバティブ
36,401 2 36,277 122
うち通貨デリバティブ
13,021 11,722 1,299
うちクレジット・デリバティブ
979 254 725
うち株式デリバティブ
6,272 1,193 4,677 402
うちその他
487 254 233
純損益を通じて公正価値で評価される金融商品
4,886 1,308 2,088 1,490
うち資本性金融商品
752 175 0 577
うち有価証券形式の負債性金融商品
2,263 1,134 268 862
うち貸出金および債権
1,871 1,820 51
公正価値オプションに基づき測定するものとして指
2 2 0
定された金融資産
うち有価証券形式の負債性金融商品
0 0
うち貸出金および債権
2 2
ヘッジ目的デリバティブ（資産）
306 306
うち 金利デリバティブ
306 306
資本を通じて公正価値で測定される金融資産
10,798 9,864 886 48
うち資本性金融商品
126 78 0 48
うち有価証券形式の負債性金融商品
10,672 9,786 886
うち貸出金および債権
合計
225,190 43,963 174,251 6,975
保険事業の公正価値測定に関する 2018 年 12 月 31 日現在のデータは、注記 9.4.4 に記載されている。
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2018 年 12 月 31 日 現在
負債
帳簿価額 レベル １ レベル ２ レベル ３
（単位：百万ユーロ）
トレーディング目的で保有する金融負債
33,485 20,690 12,796
うち取引目的で発行された有価証券
21,062 20,690 373
うち預り保証金
12,423 12,423
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品
57,161 1,036 54,071 2,054
（マイナスの公正価値）
うち金利デリバティブ
36,279 0 36,087 192
うち通貨デリバティブ
12,383 0 11,340 1,042
うちクレジット・デリバティブ
564 313 251
うち株式デリバティブ
7,177 813 5,795 569
うち その他
758 222 535
トレーディング目的で保有するその他の金融負債
90,826 89,650 1,176
公正価値オプションに基づき測定するものとして指
26,711 3,726 22,800 185
定された金融負債
うち公正価値オプションに基づき測定される有価
22,132 21,950 182
証券
うち公正価値オプションに基づき測定されるその
4,579 3,726 851 3
他の金融負債
ヘッジ目的デリバティブ（負債）
529 529 0
うち金利デリバティブ
529 529 0
合計
208,712 25,451 179,846 3,415
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■201 7年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日現在
資産
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３
トレーディング目的で保有する金融資産
113,615 46,332 62,485 4,798
トレーディング目的で保有する有価証券
50,381 45,655 4,575 151
うち固定利付有価証券
13,033 11,206 1,676 151
うち変動利付有価証券
37,348 34,450 2,899 0
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ（プラス
60,228 677 56,566 2,985
の公正価値）
うち金利デリバティブ
39,209 2 39,082 124
うち通貨デリバティブ
15,651 2 14,119 1,531
うちクレジット・デリバティブ
1,153 389 764
うち株式デリバティブ
3,578 533 2,484 561
うち その他
637 140 492 5
トレーディング目的で保有するその他の金融資産
3,006 1,344 1,662
公正価値オプションに基づき測定するものとして指
70,882 14,438 53,110 3,334
定された金融資産
公正価値オプションに基づき測定される有価証券
18,664 14,417 1,712 2,535
うち固定利付有価証券
3,134 725 598 1,811
うち変動利付有価証券
15,530 13,692 1,114 724
公正価値オプションに基づき測定されるその他の金
52,219 22 51,398 799
融資産
ヘッジ目的デリバティブ（資産）
339 339 0
うち金利デリバティブ
339 339 0
売却可能金融資産
57,885 49,376 4,527 3,982
売却可能有価証券 - 持分投資
660 91 0 569
その他の売却可能有価証券
57,222 49,285 4,527 3,410
うち固定利付有価証券
49,704 43,491 3,217 2,997
うち変動利付有価証券
7,518 5,794 1,310 414
その他の売却可能金融資産
3 3
▶）
（
242,721 110,147 120,460 12,114
合計
(a) 2017 年 12 月 31 日現在の保険企業からの拠出は、帳簿価額 67,219 百万ユーロであり、うち 4,370 百万ユーロはレベル２、 5,120 百万
ユーロはレベル３に関するものであった。
2017 年 12 月 31 日 現在
負債
帳簿価額 レベル １ レベル ２ レベル ３
（単位：百万ユーロ）
トレーディング目的で保有する金融負債
85,937 26,340 57,652 1,945
トレーディング目的で発行された有価証券
26,096 25,750 345 0
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品
59,783 590 57,249 1,945
（マイナスの公正価値）
うち金利デリバティブ
39,099 64 38,839 197
うち通貨デリバティブ
14,681 1 13,508 1,172
うちクレジット・デリバティブ
793 467 326
うち株式デリバティブ
4,856 395 4,210 251
うち その他
354 130 224
トレーディング目的で保有するその他の金融負債
57 57
公正価値オプションに基づき測定するものとして指
58,948 2,908 54,571 1,469
定された金融負債
公正価値オプションに基づき測定される有価証券
20,535 20,162 373
公正価値オプションに基づき測定されるその他の金
38,414 2,908 34,409 1,097
融負債
ヘッジ目的デリバティブ（負債）
710 710
うち金利デリバティブ
710 710
合計
145,595 29,248 112,933 3,414
▶ ） レベル１：流動性のある市場の相場を用いた公正価値測定
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レベル１は、活発な市場で相場が付けられている直接利用可能な価格に基づいて公正価値が決定される金融商品で構成される。
レベル１に主に含まれるのは、証券取引所に上場またはその他の活発な市場で継続的に売買されている有価証券および流動性が実証さ
れている組織的市場で取引されるデリバティブ（先物、オプションなど）、ならびに NAV （１株当たり純資産価額）が毎日決定され報告
されるミューチュアルファンド・ユニットである。
b ） レベル２：観察可能な市場データを用いた公正価値測定
レベル２の公正価値は、レベル１の公正価値で示されたものを除く金融商品、および満期まで直接観察可能（価格）または間接的に観
察可能（価格デリバティブ）のいずれかであるインプットを組み込んだ評価技法を用いて測定される金融商品で構成される。主な商品
には、以下が含まれる。
単純な金融商品
大部分の店頭取引のデリバティブ、スワップ、クレジット・デリバティブ、金利先渡契約、キャップ、フロアおよびプレーンバニラ・
オプションは、活発な市場、すなわち取引が定期的に発生する流動性の高い市場で取引される。
これらの金融商品は、通常、一般的に認められたモデル（割引キャッシュ・フロー法、ブラック・ショールズ・モデル、内挿法）を用
いて、直接観察可能なインプットに基づいて評価される。
これらの金融商品については、これらのモデルが使用される範囲およびインプットの観察可能性が文書化されている。
レベル２のインプットを用いて測定される金融商品には、以下も含まれる。
・ レベル１に分類されるものと比較して流動性が低い有価証券。その公正価値は妥当な数の活発なマーケット・メーカーによって提示
され、必ずしも直接的に行使可能ではないが定期的に観察可能である外部価格に基づいて決定される（価格は主にコントリビュー
ション・データベースおよびコンセンサス・データベースから入手される。）。これらの規準を満たさない有価証券はレベル３の公
正価値に分類される。
・ 活発な市場で相場が付けられていない有価証券であって、その公正価値が、観察可能な市場データ（例えば、同等の上場企業が公表
する市場データの使用または市場参加者に広く用いられている技法に由来するマルチプル法など）に基づいて決定されるもの。
・ ギリシャの ソブリン債で、その公正価値が市場価格のビッド /アスク価格のスプレッドの大きさを理由にレベル２に計上されたも
の。
・ NAV が毎日決定され公表されているわけではないが、定期的な報告がなされる対象であるか、または最近の取引から観察可能なデー
タが得られるミューチュアルファンド・ユニット。
・ 公正価値オプションに基づき測定される発行債券。「発行体の信用リスク」部分の評価は、イールド・カーブ、再評価スプレッドな
どのインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法を基礎とする。各債券に係るこの評価額は、コールの存在を考慮し、（従前の報
告日同様 2018 年 12 月 31 日現在の BPCE のキャッシュ・リオファー・カーブに基づく）再評価スプレッドと平均発行スプレッドとの差異
に基づく、残存想定元本およびその感応度の積に対応する。発行体スプレッドの変動は、当初満期日が１年未満の債券の場合、一般
に重要ではない。
複雑な金融商品
よりハイブリッドなおよび /または長期の金融商品には、イールド・カーブ、オプションのインプライド・ボラティリティのレイヤー、
市場コンセンサスのデータ、活発な店頭取引市場などの観察可能なデータに由来する市場インプットを基礎とする広く認められたモデ
ルを用いて測定されるものがある。
これらの金融商品の公正価値の決定に用いられる主なモデルを、商品の種類ごとに以下に示す。
・ 資本性商品： 複雑な商品は、以下を用いて評価される。
- 市場データ
- 「ペイオフ」、すなわち商品に付随する満期時のプラスまたはマイナスのキャッシュ・フローの計算
- 原資産の変動モデル
取引される商品には、単独の原資産、複数の原資産またはハイブリッド（例：債券 /株式）の商品がある。
資本性商品に用いられる主なモデルは、ローカル・ボラティリティ、１ファクター Hull & White モデル（ H&W1F ）と組み合わせた
ローカル・ボラティリティならびに Tskew および Pskew モデルである。
ローカル・ボラティリティ・モデルは、ボラティリティを時間と原資産の価格の関数として取り扱う。その主要な特性は、（市場
データから得た）オプションのインプライド・ボラティリティを、権利行使価格に関連付けて考慮する点にある。
H&W1F と組み合わせたハイブリッド・ローカル・ボラティリティは、上述のローカル・ボラティリティ・モデルと後述の１ファク
ター Hull & White モデル （固定利付商品参照） の組み合わせで構成される。
Tskew モデルは、単独または複数の原資産オプションの評価モデルである。その原則は、満期時の原資産の分布を標準的オプション
価格に合わせて調整することである。
Pskew モデルは、 Tskew モデルに類似しており、特にキャップまたはフロア付ラチェット商品などのシンプルなラチェット資本性商
品に使用される。
・ 固定利付商品： 固定利付商品は、一般的にモデルの選択を正当化する特定の性質を有している。ペイオフの評価は、潜在的リスク要
因のすべてを考慮する。
固定利付商品の評価および管理に使用される主なモデルは、 Hull & White モデル（１ファクターおよび２ファクター・モデルまた
は１ファクター Hull & White 確率ボラティリティ・モデル）、 Hunt Kennedy モデルおよび「スマイル」のある BGM モデルである。
Hull & White モデルは、プレーン・バニラ型の固定利付商品用のシンプルなプライシング・モデルであり、簡単に調整することが
できる。これらのモデルを用いて評価される商品には、一般的にバミューダ型のキャンセレーション・オプション（すなわち、契
約開始時に設定された一定の日に行使できるオプション）が含まれる。
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SBGM モデルおよび Hunt Kennedy モデルは、ボラティリティ・スマイル（すなわち、行使価格に対するインプライド・ボラティリ
ティの変化）および自己相関（または金利間の相関関係）に感応度の高い固定利付商品の評価に使用される。
・ 通貨商品： 通貨商品は、一般的にモデルの選択を正当化する特定の性質を有している。
通貨商品の評価および管理に使用される主なモデルは、ローカル・ボラティリティおよび確率モデル、ならびに基礎となる通貨モ
デルと固定金利の要素を理解するための２つの１ファクター Hull & White モデルを組み合わせたハイブリッド・モデルである。
かかるレベル２すべての金融商品に関連するインプットは、観察可能であると実証され、文書化された。方法論的観点から、観察可能
性は以下の４つの不可分の規準に基づく。
・ インプットが、外部の情報源（例として、主に一般に認められたコントリビューター）に由来する。
・ インプットが、定期的に更新される。
・ インプットが、最近の取引を表す。
・ インプットの特性が、取引の特性と同一である。必要に応じて代替値を使用することができる。ただし、そのような手順の妥当性が
実証され文書化されることを条件とする。
評価モデルを用いて得られた金融商品の公正価値は、流動性リスク（ビッド /アスク）、取引相手方リスク、無担保のデリバティブまた
は完全に担保されていないデリバティブの資金調達コストに関連するリスク、内部信用リスク（負債性デリバティブ・ポジションの測
定）、モデリング・リスクおよびインプット・リスクを考慮に入れるために調整される。
これらの金融商品の取引開始により発生する利益は、直ちに損益に認識される。
▲ ） レベル３：観察可能でない市場データを用いた公正価値測定
レベル３は、評価に重大な影響を与える可能性がある一般に認められていないモデルおよび /または観察可能でない市場データに基づく
モデルを用いて測定された金融商品で構成される。これには、主として以下が含まれる。
・ 公正価値を観察可能なインプットを用いて決定することができない非上場株式
・ 活発な市場に上場していないプライベート・エクイティ有価証券であり、市場参加者が IPEV （ International Private Equity
Valuation ）基準に従って 一般的に使用するモデルにより公正価値が測定されるが、市場変動への感応度が高く、その公正価値の決
定には必ず判断が伴う有価証券
・ 保険事業分野が保有する仕組私募証券または私募証券を表すもの
・ レベル２に分類されないハイブリッド型の金利および為替デリバティブならびにクレジット・デリバティブ
・ 流通市場価格が存在しないシンジケート・プロセスの貸出金
・ 専門家の評価に基づいて公正価値が決定される証券化プロセスの貸出金
・ 市場取引との比較を組み合わせた市場金利での賃料の現在価値化に基づく複数規準アプローチを使用して公正価値が得られる投資不
動産
・ 繰延初日マージンがある金融商品。
・ 評価日にファンドが最近の NAV を公表していない、またはそのような有価証券について観察された低い流動性を考慮して利用可能な市場価格
（NAV など）を大幅に調整する必要があるロックアップ期間またはその他の制約があるミューチュアルファンド・ユニット
・ 貸借対照表に公正価値で計上され、金融危機を受けて取引が凍結されたためにデータが利用できなくなった金融商品で、 2008 年 10 月 13 日に
公表された IAS 第 39 号および IFRS 第７号の修正に従って「貸出金および債権」として分類変更されなかったもの （下記参照） 。特定の市場で取引
が大幅に減少した場合は、唯一入手可能な関連データに基づいて評価モデルが使用される。
エクスポージャーが原通貨またはボラティリティ・サーフェスによって決定される流動性の範囲を超えている場合（例えば、特定の外
貨オプションおよびボラティリティ・キャップ /フロア）、プレーン・バニラ・デリバティブは公正価値ヒエラルキーでレベル３に分類
される。
金融機関および投資会社に適用される自己資本要件に関連する 2007 年２月 20 日付の政令（ 2011 年 11 月 23 日付の政令による改正後）なら
びにバーゼル３による要件に関する 2013 年６月 26 日付の欧州資本要求規制（ CRR ）に従い、危機シミュレーションおよび事後管理（内部
モデルおよびモデリング手続の正確性および一貫性の検証）の説明が、 第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱における報告
書」 の第 3.2.5 節（訳者注：原文の章および節）で使用されている各モデルについて提供されている。
IFRS 第９号では、初日利益は、市場参加者が価格を設定する際に考慮する要素の変化によって生じた場合、すなわち評価に入力された
モデルおよびパラメータが観察可能な場合に限り認識する必要がある。
選択された評価モデルが現行の市場慣行によって一般に認められていない場合、または金融商品の評価に重大な影響を及ぼすインプッ
トの１つが観察可能でない場合においては、取引日の取引利益を直ちに損益計算書において認識することはできず、取引期間にわたっ
てまたはインプットが観察可能となる日まで、定額法で収益として計上する。取引日に損失が生じた場合には、直ちに損益に認識され
る。
2018 年 12 月 31 日現在、初日利益 /損失の認識が繰り延べられた金融商品には、以下が含まれる。
・ 複数の原資産を持つ仕組資本性商品およびインデックス商品
・ シンセティック・ローン
・ ファンドに係るオプション（複数資産およびミューチュアルファンド）
・ 仕組固定利付商品
・ 証券化スワップ
これらの金融商品について、下記の表に、主な観察可能でないインプットおよび値の範囲を示す。
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当該金融商品クラス内でレ
ベル ３ を構成する商品の主 主な観察可能でない 関連するレベル３商品中の観察
金融商品クラス な種類 使用される 評価技法 データ 可能でないデータ範囲
クレジット・デリバ 債務担保証券 デフォルト率は基礎となる PFI 資産間の相関、現金 50％～100％
ティブ金融商品 債券の市場価格に基づき、回 資産とデリバティブ
収率は過去の格付機関のデー 資産の間のベース・
タに基づく。 スプレッド、回収率
金利デリバティブ 証券化スワップ 原資産であるポートフォリオ 早期償還 率 [2 ％～28％ ]
の早期償還仮定に基づいて予
想される割引キャッシュ・フ
ロー
動きの鈍い CMS/ ボラティリ 金利オプション用の評価モデ 平均回帰性パラメー [0 ％ ;5％ ]
ティ債券 ル ター
コーラブル・スプレッド・ 複数のイールド・カーブ要因 スプレッドの平均回 [0％ ;3 0％ ]
オプションおよびコリ を表すモデル 帰性
ドー・コーラブル・スプ
レッド・オプション
スプレッド・ロック・ス スプレッド・ロック・オプ スプレッド・ロッ スプレッド・ロック：
ワップおよびスプレッド・ ションの時間価値ならびに CMS ク・カーブおよび TEC [+11.65bp+11.93bp]
ロック・オプション および TEC 先渡の反復を理解す 先渡ボラティリティ TEC ボラティリティ =
るための二重対数正規モデル ならびに TEC /CMS 相関
[17bp,74bp]
関係
TEC-CMS 相関関係＝ [50 ％ ,90 ％ ]
Totem にない通貨また
ボラティリティのキャッ ブラック＆ショールズ 金利ボラティリティ： ▶％から
は長期債の金利ボラ
プ／フロア 100 ％
ティリティ
通貨デリバティブ商 ヨーロピアン・バリア・ スキュー・モデル Totem にない、または ATM ボラティリティ： [1.04 ％か
品 コール・オプション ローカル・ボラティリティ・ 長期債の通貨ペアの ら 20.62 ％ ]
アジアン・コール・オプ モデル 為替ボラティリティ
ション ブラック＆ショールズ
バニラ・デジタル・コール
オプション
ヨーロッピアン・バニラ・
コール・オプション
レポおよび一般担保 一般担保株式バスケットに TRS の基礎となる一般担保バス 一般担保バスケット 一般担保レポ： [-0.78 から
TRS 連動する TRS およびレポ ケットのシンセティック・モ に関するレポ曲線 +1.5]
デリング（推定レポあり）、
および TRS についての数理評価
または TRS オートコール用の標
準ハイブリッド株式 /固定利付
モデルを使用した数理評価
Helvetix デリバティ 長期オプションのストリッ ブラック＆ショールズ・モデ 為替 /為替の相関関係 EURCHF 相関： [47 ％、 51 ％ ]
ブ プ、クォント・オプション ル USDCHF および EURCHF USDCHF 相関： [（ 74 ）％、 71 ％ ]
のストリップ、デジタル・ ガウス・コピュラ 長期ボラティリティ EURCHF の長期ボラティリティ：
オプションのストリップ [8.5 ％、 10 ％ ]
スプレッド・オプションお USDCHF の長期ボラティリティ：
よびデジタル・スプレッ [9.5 ％、 12 ％ ]
ド・オプション EURUSD 長期ボラティリティ：
[9.5 ％、 12 ％ ]
ファンドに基づくデ ターゲット・ボラティリ 使用される技法は、ローカ ファンド・データ ファンド -金利相関： [(39) ％か
リバティブ ティー戦略としてのペイオ ル・ボラティリティ型の複数 ら 30 ％ ]
フおよびミューチュアル 原資産モデルと 1ファクター
ファンドの CPPI ヒース -ジャロー -モートン
（ HJM1F ）金利モデルを組み合
わせたハイブリッド・モデル
ハイブリッド固定利 長期 PRDC/PRDKO/TARN ハイブリッド固定利付 /為替オ 為替レートと金利 AUDJPY と USDJPY の相関： [15 ％
付／為替デリバティ プション評価モデル レートの相関、およ から 50 ％ ]
ブ び長期ボラティリ 長期ボラティリティ： [8.74 ％
ティ・レベル から 15.45 ％ ]
ハイブリッド株式／ 複数の資産クラス（株式＋ 株式ディフュージョン、 FX 相関パラメータ（株 株式／ USDEUR 相関： [（ 8）％、
固定利付／為替 (FX) 為替＋固定利付） に係る 長 ディフュージョンおよび固定 式 -FX 、株式 -固定利 50.7 ％ ]
デリバティブ 期（ 15 年） コーラブル・レ 利付ディフュージョンを連結 付、固定利付 -FX ） 株式／固定利付相関： [5 ％、
ンジ・アクルーアル債 したハイブリッド・モデル 47 ％ ]
USDEUR/IR 相関： [24 ％、 28 ％ ]
ハイブリッド固定利 固定金利 および信用（債務 固定利付ディフュージョンお 相関インプット（金 - 固定利付 /信用の相関：
付／信用デリバティ 不履行事象）に係る 長期 よび信用ディフュージョンを 利 -クレジットおよび
[(20) ％ ]
ブ （ 15 年） コーラブル・レン 連結したハイブリッド・モデ ボラティリティ -信
- 信用ボラティリティ：満期別
ジ・アクルーアル債 ル 用）
構造（ [2 年： 20 ％ ;75%] 、 [5
年： 20%;60 ％ ]、 [10 年：
20%;33 ％ ]）
株式デリバティブ 長期の複数原資産のペイオ 資産間の相関を組み込んだボ 相関のインプット 株式 /株式の相関：［ 5.2 ～
フ ラティリティ・オプションの 93.17 ］
評価モデル
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公正価値のレベル間の振替に関するナティクシスの方針
公正価値 の レベル間の振替は、さまざまな機能、とりわけ財務、リスクおよび事業部門の代表者から成る特別委員会が見直し検証す
る。同委員会は、「一般原則」に記載されている市場活動および流動性のさまざまな指標を考慮する。
金融商品がこれらの規準を満たさなくなった場合、または再度満たすようになった場合に、見直しが実施される。レベル３への振替ま
たはレベル３からの振替は、検証を要する。
2018 年 12 月 31 日現在、重要事象で説明されているように、アジアのデリバティブのポートフォリオは公正価値ヒエラルキーのレベル３
に振り替えられた。記録のためにいうと、これらは満期時の資本喪失のリスクと引き換えに投資家が強化された定期的なクーポンを受
け取ることを可能にする、基礎となる株式バスケット（インデックスおよび株）の最悪のパフォーマンスに連動する商品である。本商
品は早期に期間満了となる可能性がある。当該残高は、 2018 年 12 月 31 日現在、貸借対照表の資産側に 130 百万ユーロの公正価値で計上さ
れている。
アジアの弱気相場はこれらの商品に関連するビジネス・モデルの限界を明らかにし、モデルの欠点を考慮して追加の引当金を導入する
ことによって引当金メカニズムの補足につながった。この引当金には判断（具体的には市場の状況の変化、ポートフォリオの変動など
の予測）が必要であるため、関連する商品の評価はもはや直接観察することはできず、そのため後者はパラメータの観察不能性、使用
されたモデルおよび観察された流動性により、以前に分類されていたレベル２からレベル３の公正価値に振り替えられた。
2017 年 12 月 31 日現在、この手続に従い、一部の通貨オプションは、原通貨によって決まる流動性ホライズンに応じて、ボラティリティ
のキャップとフロアとともに公正価値ヒエラルキーのレベル３に振り替えられた。 2017 年 12 月 31 日現在、レベル３に振り替えられた通
貨オプションによる貸借対照表への正味影響額は、負債の 226 百万ユーロであった （注記 8.5.3 参照） 。損益計算書への影響はなかっ
た。
金融危機による影響を受けた金融商品
▶） 信用補完者（モノライン保険会社）と契約締結した CDS
2015 年 12 月 31 日以降、モノライン保険会社と契約締結した CDS に係る評価減の測定に使用された評価モデルは、方法に関して言えば、取
引相手方リスクについて行われる調整（信用評価調整： CVA ）により則したモデルになっている。また、エクスポージャーの予想評価減
および市場データに織り込まれている取引相手方スプレッドも考慮に入れている。
b） ナティクシスにより評価モデルを用いて測定された米国住宅関連リスクにさらされていない他の金融商品
本項では、市場価格を特定することができず、そのため評価モデルを用いて測定された証券化取引の結果として、資産評価に使用され
た基本原則について記載する。
・ トラスト型優先証券（ Trups ） CDO
評価モデルは、将来予想キャッシュ・フロー、および財務比率に基づいた銀行のデフォルト率を推定する統計的アプローチ に従っ
て決定されるデフォルト率に基づいている。その他のセクターについては、デフォルト率は現行の資産格付けを考慮して見積られ
る。
・ プライベート・ファイナンス・イニシアチブ CDS （ PFI CDS ）
プライベート・ファイナンス・イニシアチブ（ PFI ） CDS に使用される評価モデルは、原資産である PFI 債券の市場価格に応じて調
整されるアプローチおよび一律の回収率の使用に基づいている。 2018 年 12 月 31 日現在、ナティクシスはもはやプライベート・ファ
イナンス・イニシアティブ CDS を有していない。
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8.5.1 公正価値ヒエラルキーのレベル３ を用いて公正価値で測定される金融資産および負債
■ 2018 年 12 月 31 日現在
金融資産
期中に実行された
期中に認識された損益 取引 期中の 振替
レベル３
レベル３
損益計算書
期末残高 期首残高
レベル３
2017 年 2018 年 報告日 現
為替
組替およ 資本直入 連結 期末残高
12 月 31 日現 １月１日 在 その他
び修正 変更の された 換算
金融資産
在 現在 保有 当該 期間中 購入／発 売却／償 レベル ３ レベル ３ の 範囲 2018 年 12 月 31 日現
(単位：百万ユーロ )
IAS 第 39 号 再表示 影響 IFRS 第９号 取引 失効／償還取引 損益 行 還 から へ 振替 の変更 調整 額 在
151 2,448 0 2,598 60 88 0 7,550 (7,482) (0) 14 0 61 2,889
トレーディング目的で保有する金融資産 (0)
151 (12) 0 139 (68) 1 0 56 (68) (0) 14 0 2 75
うち有価証券形式の負債性金融商品 (0)
0 2,460 0 2,460 128 87 0 7,493 (7,413) 0 0 0 59 2,814
うち貸出金および債権 0
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
2,981 (11) 0 2,970 (38) (129) 0 172 (366) (206) 148 0 0 2,548
(2)
金融商品 (プラスの公正価値 )
うち金利デリバティブ 124 (10) 0 114 30 1 0 1 (41) (0) 17 0 0 0 122
うち通貨デリバティブ 1,527 (1) 0 1,526 (44) (33) 0 78 (49) (178) 0 0 0 0 1,299
うちクレジット・デリバティブ 764 0 0 764 39 (71) 0 1 (8) 0 0 0 0 0 725
(a)
561 0 0 561 (63) (21) 0 91 (267) (28) 131 (2) 0 0 402
うち株式デリバティブ
うち その他 5 0 0 5 0 (5) 0 0 0 0 0 0 0 0 0
トレーディング目的で保有するその他の金
1,662 (1,662) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
融資産
純損益を通じて公正価値で評価される金融
0 1,448 0 1,448 94 21 (0) 183 (427) (0) 160 8 0 ▶ 1,490
商品
うち資本性金融商品 0 1,033 0 1,033 46 (1) (0) 54 (166) (0) 0 (392) 0 ▶ 577
うち有価証券形式の負債性金融商品 0 358 0 358 47 22 0 105 (230) 0 160 401 0 0 862
うち貸出金および債権 0 57 0 57 1 0 0 24 (31) 0 0 0 0 0 51
公正価値オプションのもと純損益を通じて
公正価値で測定するものとして指定された 1,873 (1,850) 0 22 0 0 0 0 (23) 0 0 0 0 0 0
金融資産
うち有価証券形式の負債性金融商品 350 (329) 0 21 0 0 0 0 (21) 0 0 0 0 0 0
うち資本性金融商品 724 (724) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
うち貸出金および債権 799 (797) 0 2 0 0 0 0 (2) 0 0 0 0 0 0
資本を通じて公正価値で評価される金融商
0 74 0 74 0 0 (16) 6 (16) 0 0 (0) 0 0 48
品
うち資本性金融商品 0 68 0 68 0 0 (10) 6 (16) 0 0 (0) 0 0 48
うち有価証券形式の負債性金融商品 0 6 0 6 0 0 (6) 0 0 0 0 0 0 0 0
うち貸出金および債権
売却可能な金融資産 427 (427) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 (0) 0
公正価値で計上される金融資産合計 7,094 19 0 7,113 115 (20) (16) 7,909 (8,313) (206) 322 6 0 66 6,975
(a) アジアで取引されている株式デリバティブの公正価値ヒエラルキーのレベル３への振替の影響（重要事象を参照）は、 2018 年 12 月 31 日現在 130 百万ユーロにのぼった。
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金融負債
期中に実行された取
期中に認識された損益 引 期中の 振替
レベル３
損益計算書
レベル３
期首残高
期末残高 報告日 レベル３
2018 年
2017 年 現在 当該期間中 資本直入 期末残高
１月 その他
金融負債 保有 失効／償還 された 購入／ 売却／ 為替換算
12 月 31 日現在 変更の １日現在 レベル ３ か レベル ３ の 連結範囲 2018 年 12 月 31
(単位：百万ユーロ )
IAS 第 39 号 振替 影響 IFRS 第９号 取引 取引 損益 発行 償還 ら へ 振替 の変更 調整 額 日現在
ヘッジ会計として適格でないデリバ
ティブ金融商品（マイナスの公正価
値） 1,945 (11) 0 1,934 471 (482) 0 454 (162) (176) 13 2 0 0 2,054
うち金利デリバティブ 197 (9) 0 187 (50) (3) 0 50 (1) (1) 9 0 0 0 192
うち通貨デリバティブ 1,172 0 0 1,172 13 (18) 0 47 (17) (154) 0 0 0 0 1,042
うちクレジット・デリバティブ 326 0 0 326 20 (142) 0 49 (0) (2) 0 0 0 0 251
うち株式デリバティブ 251 (1) 0 250 491 (319) 0 308 (147) (18) 3 2 0 0 569
うち その他 0 0 0 0 (3) 0 0 0 3 - 0 0 0 0 0
トレーディング目的で保有するその他
の金融資産 0 1,097 0 1,097 38 (78) 0 1,138 (1,019) - 0 0 0 0 1,176
純損益を通じて公正価値オプションで
測定するものとして指定された金融負
債 1,469 (1,097) 0 373 (15) 1 0 11 (190) - 1 0 ▶ 1 185
うち公正価値オプションに基づき測
定される有価証券 373 0 0 373 (14) 1 0 11 (190) - 1 0 0 1 182
うち公正価値オプションに基づき測
定されるその他の金融負債 1,097 (1,097) 0 0 (1) 0 0 0 0 - 0 0 ▶ 0 3
公正価値で認識された金融負債合計 3,414 (11) 0 3,404 495 (559) 0 1,602 (1,370) (176) 14 2 ▶ 1 3,415
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■ 2017 年 12 月 31 日現在
金融資産
期中に認識された損益 期中に実行された取引 期中の 振替
レベル３
レベル３
(a)
損益計算書
期末残高
期首残高
為替換算 2017 年 12 月
2017 年１月 報告日 現在 当該期間中 資本直入され レベル ３ レベル その他の 連結範囲
(単位：百万ユーロ )
１日現在 保有取引 失効／償還取引 た損益 購入／発行 売却／償還 から ３ へ 振替 の変更 調整 額 31 日現在
純損益を通じて公正価値で測定される金
4,549 146 (101) 6,144 (6,822) (147) 1,104 (4) 3 (74) 4,798
融資産－トレーディング
トレーディング目的で保有する固定利付
257 (3) (1) 95 (70) (122) 1 (6) 151
有価証券
ヘッジ会計として適格でないデリバティ
2,949 141 (123) 160 (1,218) (24) 1,103 3 (1) 2,985
(4)
ブ金融商品 (プラスの公正価値 )
うち金利デリバティブ 83 109 (8) 3 (81) (13) 35 (4) 124
うち通貨デリバティブ 995 (336) (152) 70 (101) (3) 1,054 3 1,531
うちクレジット・デリバティブ 861 (63) (0) (30) (4) (1) 764
うち株式デリバティブ 1,004 431 38 86 (1,007) (5) 14 0 561
うち その他 5 0 1 5
トレーディング目的で保有するその他の
1,344 7 23 5,841 (5,485) (67) 1,662
金融資産
公正価値オプションに基づき純損益を通
じて公正価値で測定するものと指定され 2,891 72 19 2,008 (1,611) (0) 9 (54) 3,334
た金融資産
公正価値オプションに基づき測定される
1,524 7 10 735 (467) (0) 5 (3) 1,811
固定利付有価証券
公正価値オプションに基づき測定される
756 46 (15) 41 (107) (0) ▶ 724
変動利付有価証券
公正価値オプションに基づき測定される
611 19 24 1,233 (1,037) (51) 799
その他の金融資産
ヘッジ目的デリバティブ (0) 0 0
売却可能金融資産 3,962 1 94 187 324 (600) (157) 143 17 21 (10) 3,982
売却可能有価証券 -持分投資
879 (4) 97 (20) 40 (438) 0 1 21 (8) 569
その他の売却可能有価証券 3,081 6 (3) 208 280 (161) (157) 143 17 (0) (2) 3,410
うち固定利付有価証券 2,977 (2) (7) 204 84 (147) (157) 39 6 (0) 2,997
うち変動利付有価証券 104 8 ▶ 3 196 (14) 104 10 0 (1) 414
その他の売却可能金融資産 1 (1) 3 (1) 3
公正価値で計上される金融資産合計 11,401 219 13 187 8,427 (8,984) (304) 1,246 22 24 (138) 12,114
(a) 損益計算書に認識された主な影響については、注記 7.3 に記載されている。
金融負債
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期中認識された損益 期中実行された取引 期中の 振替
レベル３ レベル３
損益計算書
期首残高
期末残高
資本に直接認
2017 年１月 為替換算
報告日 現在 当該期間中 識された レベル ３ レベル ３ その他の 連結範囲 2017 年 12 月
(単位：百万ユーロ )
１日現在 保有取引 失効／償還取引 損益 購入／発行 売却／償還 から へ 振替 の変更 調整 額 31 日現在
純損益を通じて公正価値で測定される金融負
830 (306) (13) 360 (206) (55) 1,335 0 1,945
債－トレーディング
トレーディング目的で発行される有価証券
0 0 0
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金
830 (306) (13) 360 (206) (55) 1,335 0 1,945
融商品 (マイナスの公正価値 )
うち金利デリバティブ
197 52 (2) 5 (58) (27) 30 197
うち通貨デリバティブ
54 (189) (21) 69 (19) (2) 1,279 0 1,172
うちクレジット・デリバティブ
424 (63) (7) 0 (28) (1) 326
うち株式デリバティブ
154 (106) 18 286 (101) (25) 25 251
トレーディング目的で保有するその他の金融
負債
純損益を通じて公正価値オプションに基づき
771 72 (79) 1,261 (607) 51 (0) 1,469
測定される金融負債
公正価値オプションに基づき測定される有価
93 (6) (0) 243 (8) 51 (0) 373
証券
公正価値オプションに基づき測定されるその
678 78 (79) 1,019 (599) 1,097
他の金融負債
ヘッジ目的デリバティブ
0 0
公正価値で認識された金融負債合計
1,601 (234) (92) 1,621 (812) (55) 1,385 0 (0) 3,414
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レベル ３で測定された金融商品の公正価値の感応度分析－資産および負債
観察可能でないインプットに用いて測定された金融商品の公正価値の感応度は、 2018 年 12 月 31 日現在で見積りが行われた。可能性の高
い仮定をすることで、この感応度は、不透明な経済環境における市場変動の影響を見積るために使用された。この見積りは、以下を用
いて行われた。
・ 固定利付有価証券、外貨建て金融商品および資本性金融商品に関連する追加的な資金調達価額調整の仮定における観察可能でないイ
（1）
ンプットにおける「標準化された 」変動に対する調整。結果として、感応度は 192.9 百万ユーロとなった。
・ 以下の平坦な変動。
- トラスト型優先証券 CDO に係る期待割引キャッシュ・フローに関して使用されたマージンに適用された +/-50 ベーシスポイント
すなわち、 感応度の影響は、 6.1 百万ユーロの評価額の増加（上記インプットの改善を反映） または 5.8 百万ユーロの評価額の減少（同
（2）
インプットの改悪を反映） を示す。
(1) すなわち、パラメータを評価するために使用されたコンセンサス価格の標準偏差。
(2) BPCE 保証を考慮前に計算された影響。
8.5.2 金融商品の繰延マージンの修正再表示
繰延証拠金は、ヒエラルキーのレベル３に適格な金融商品のみを対象とする。注記 6.6 に記載されているように、不確実性の評価調整を
決定した後に計算される。未償却残高は、貸借対照表の「損益計算書で時価評価された金融商品」から関連する取引の市場価額を控除
した金額で認識される。
レベル 3
期末残高
2017 年 12 月
2018年１月 当該期間 中に
31 日現在 １日現在 新規取引の 認識された 2018 年 12 月 31
（単位：百万ユーロ） IAS 第 39 号 変更の影響 IFRS第９号 マージン マージン その他の変更 日現在
金利デリバティブ商品 1 1 0 (0) 0 1
通貨デリバティブ商品 0
クレジット・ デリバティ
13 13 11 (7) (1) 16
ブ商品
株式 デリバティブ商品 63 63 93 (84) (1) 70
合計 76 0 76 104 (91) (2) 87
8.5.3 公正価値で測定された金融資産 および負債 ：公正価値レベル間での振替
2018 年 12 月 31 日現在
■金融資産
2018 年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 111 235 322 206
トレーディング目的で保有する金融資産 89 150 14
うち有価証券形式の負債性金融商品 89 150 14
うち資本性金融商品
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商
23 85 148 206
品（プラスの公正価値）
うち金利デリバティブ 17
うち通貨デリバティブ 178
(a)
17 85 131 28
うち株式デリバティブ
うち その他 6
純損益を通じて公正価値で評価される金融商品 160
うち有価証券形式の負債性金融商品 160
資本を通じて公正価値で評価される金融資産 361 205
うち資本性金融商品
うち有価証券形式の負債性金融商品 361 205
うち貸出金および債権
(a) うちアジアで取引されている株式に連動したストラクチャード・デリバティブに関連する 131 百万ユーロ（重要事象参照）が、公正価値ヒエラルキー
のレベル 3に振替えられた（注記 8.5 参照）。
■金融負債
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2018 年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
トレーディング目的で保有している金融負債 41 56 14 176
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商
41 56 13 176
品（マイナスの公正価値）
うち金利デリバティブ 9 1
うち通貨デリバティブ 154
うちクレジット・デリバティブ 2
うち株式デリバティブ 34 55 3 18
うちその他 7 1
公正価値オプションに基づき測定するものとして
1
指定された金融負債
うち公正価値オプションに基づき測定されるそ
1
の他の金融負債
2017 年 12 月 31 日現在
■金融資産
2017 年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
トレーディング目的で保有する金融資産 413 333 1,104 147
トレーディング目的で保有する有価証券 399 326 1 122
うち固定利付有価証券 233 239 1 122
うち変動利付有価証券 166 86
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商
15 8 1,103 24
品（プラスの公正価値）
うち金利デリバティブ 35 13
うち通貨デリバティブ 1,054 3
うちクレジット・デリバティブ ▶
うち株式デリバティブ 10 7 14 5
うち その他 5 1
トレーディング目的で保有するその他の金融資産
公正価値オプションに基づき測定するものとして
2 0
指定された金融資産
公正価値オプションに基づき測定される有価証券 2 0
うち固定利付有価証券 2 0
うち変動利付有価証券 0
公正価値オプションで測定されるその他の金融資
産
ヘッジ目的デリバティブ（資産）
売却可能金融資産 209 695 143 157
売却可能有価証券 - 持分 投資
その他の売却可能有価証券 209 689 143 157
うち固定利付有価証券 209 689 39 157
うち変動利付有価証券 104
その他の売却可能金融資産 6
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■金融負債
2017 年 12 月 31 日現在
振替前 レベル 1 レベル 2 レベル 2 レベル 3
（単位：百万ユーロ）
振替後 レベル 2 レベル 1 レベル 3 レベル 2
トレーディング目的で保有する金融負債 15 92 1,335 55
トレーディング目的で発行した有価証券 7 69
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品
6 23 1,335 55
（マイナスの公正価値）
うち金利デリバティブ 30 27
うち通貨デリバティブ 1,279 2
うちクレジット・デリバティブ 1
うち株式デリバティブ 6 23 25 25
うちその他 2 0
トレーディング目的で保有するその他の金融負債
公正価値オプションに基づき測定するものとして指
51
定された金融負債
公正価値オプションに基づき測定される有価証券 51
公正価値オプションに基づき測定されるその他の金
融負債
ヘッジ目的デリバティブ（負債）
8.5.4 償却原価で 評価 される金融資産 および負債の公正価値
2018 年 12 月 31 日現在
■金融資産
2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
償却原価で測定される銀行貸出金および債権 27,285 27,558 26,533 1,026
当座貸越 5,697 5,699 5,699
貸出金および債権 20,641 20,911 19,885 1,026
リバース・レポ契約 914 915 915
その他 33 33 33
償却原価で測定される 顧客 貸出金および債権 69,279 69,997 48,486 21,511
当座貸越 3,484 3,484 3,484
その他貸出金および債権 59,986 60,705 39,338 21,367
リバース・レポ契約 3,144 3,144 3,144
ファイナンス・リース 35 35 35
ファクタリング 2,509 2,509 2,509
支払 保証金 109 109 109
その他 11 11 11
償却原価で測定される有価証券形式の負債性金融
1,193 1,229 461 767
商品
金融資産合計 97,757 98,784 75,480 23,304
■金融負債
2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行債務 73,234 73,311 73,145 166
うち口座および預金 64,365 64,443 64,277 166
うちレポ契約 8,755 8,754 8,754
うち預り保証金 88 88 88
うちその他 26 26 26
顧客預金 35,991 35,992 34,382 1,610
うち口座および預金 33,802 33,803 32,202 1,601
うちレポ契約 63 63 63
うちその他 2,126 2,126 2,118 8
負債性金融商品 34,958 34,959 32,839 2,120
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劣後債務 3,964 4,284 3,904 380
金融 負債 合計 148,146 148,546 144,270 4,276
2017 年 12 月 31 日現在
■金融資産
2017 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行貸出金および債権 45,289 45,851 0 44,532 1,319
うち非上場固定利付有価証券 298 298 0 101 198
うち貸出金および債権 30,968 31,466 0 30,345 1,121
うちリバース・レポ契約 7,480 7,545 0 7,545 0
(a)
6,543 6,542 0 6,542 0
その他
顧客貸出金および債権 136,768 137,434 0 94,542 42,892
うち非上場固定利付有価証券 625 635 0 63 572
うち貸出金および債権 75,712 76,211 0 35,152 41,059
うちリバース・レポ契約 45,265 45,265 0 45,265 0
うちファイナンス・リース 11,336 11,493 0 10,232 1,260
(a)
3,829 3,829 0 3,829 0
その他
満期保有資産 1,885 2,198 2,026 79 93
金融資産 合 計 183,942 185,482 2,026 139,153 44,303
(a) 通常の銀行当座預け金を含む。
■金融負債
2017 年 12 月 31 日 現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行債務 104,318 104,631 0 99,297 5,334
うち口座 および 預金 80,434 80,748 0 79,002 1,746
うち レポ契約 19,475 19,475 0 15,899 3,576
(a)
4,409 4,409 0 4,397 12
その他
顧客預金 94,571 94,580 0 93,364 1,216
うち口座 および 預金 22,815 22,824 0 21,783 1,041
うち レポ契約 53,835 53,835 0 53,835 0
(a)
17,921 17,921 0 17,746 175
その他
債務証券 32,574 32,574 0 31,739 835
劣後債 務 3,674 4,067 0 3,679 388
うち劣後借入金 2,979 3,385 0 2,997 388
うち劣後債 695 683 0 683 0
金融負債 合 計 235,137 235,853 0 228,080 7,774
(a) 通常の銀行当座預金を含む。
IFRS 第 13 号は、貸出金を含めて償却原価で計上されるすべての金融商品の公正価値および関連する公正価値ヒエラルキーを、財務諸表
注記に開示することを求めている。財務諸表注記に開示される公正価値の決定に使用した評価方法を以下に示す。
「貸出金および債権」に分類された貸出金およびファイナンス・リースに基づく支払額
ナティクシスの貸出金の大部分は変動金利型ローン であり、その 公正価値は割引将来キャッシュ・フローに基づいて決定される。一定
の貸出金に適用される割引率は、ナティクシスが報告日において同等の取引相手方に対して同等の性質の貸出を行う場合の金利であ
る。これらは主として変動金利型ローンであるため、契約利率は、市場の貸出金利および取引相手方リスクの傾向に従って調整され
る。
レポ契約の公正価値は、決算日の市場レートにて予想キャッシュ・フローを割り引き、流動性スプレッドを加算して計算する。
IFRS 第 13 号の規準を満たす相場価格がある場合には、その相場が使用される。
当初期間が１年未満の貸出金の公正価値は、帳簿価額と同等とみなされる。このことは一般的に、償還期間が１年以下で流動資産勘定
に計上される金融資産についても当てはまる。該当する債権は、公正価値ヒエラルキーのレベル２に分類されている。関連会社に付与
した貸出金および債権も公正価値ヒエラルキーのレベル２に分類されている。
借入金および預貯金
ナティクシスの借入金および債務証券の公正価値の測定は、原資産の金利カーブおよびナティクシスとグループ企業との間の貸付 /借入
に適用されるスプレッドなど報告日現在のインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法に基づいている。１年未満で満期を迎える債
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務の公正価値は、帳簿価額と同等であるとみなされる。これらの債務は、関連会社に対する債務同様、公正価値ヒエラルキーのレベル
２に分類されている。
取得原価で認識される投資不動産
投資不動産（保険会社によって保有される投資不動産を除く）の公正価値は、不動産専門家に広く使用されている方法である賃料の資
産計上を参考にして決定される。投資不動産に適用される資本還元率は、場所、建物の質および種類、使用状況、所有権の種類、借手
の質およびリースの特性、金利、不動産市場の競争などの多くの要因に依存する。
8.6 償却原価で測定される金融資産
これらは「回収目的保有」モデルの下で保有されている SPPI 金融資産である。当行グループにより供与される貸出金の大部分は、この
区分に分類されている。
8.6.1 償却原価で測定される銀行貸出金および債権
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
減損していない 減損した金融
減損していない金
減損した金融資産
(▶) (b) (a) (C)
(b)
(単位：百万ユーロ )
金融資産 資産 合計 融資産 合計
当座貸越 5,698 1 5,699 6,435 0 6,435
貸出金および債権 21,589 48 21,637 34,087 63 34,150
支払保証金 49 0 49
信用損失に対する価額調整 (2) (48) (50) (4) (61) (64)
合計 27,285 0 27,285 40,567 2 40,570
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（ b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する 2013 年６月 26 日付 EU 規制第 178 条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
（ ▲）うち 2018 年１月１日現在の 186 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである
（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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償却原価で測定される銀行貸出金および債権の調整表
2018年12月31日現在 償却原価 で測定される 銀行貸出金および債権
予想信用損失が12ヶ 予想信用損失が全期
月にわたり測定され 間にわたって測定さ
ている減損していな れる減損していない 組成／取得後に減損
い資産 資産 した資産(S3 組成／取得時に減損
(S1バケット) (S2バケット) バケット) した資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 帳簿価額
(単位：百万ユーロ )
総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 総額
2018年1月1日現在の残
高 38,740 (0) 1,014 (3) 63 (61) 0 0 39,818 (64)
新規組成契約または新
規取得契約 12,296 (0) 64 (0) 12,360 (0)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） (2,745) 1 (52) (0) 5 (4) (2,792) (4)
金融資産の振替 72 (1) (72) 1 0 0 0 0
S1 への振替 79 (1) (79) 1 0 0
S2 への振替 (7) 7 0 0
S3 への振替
売却目的保有の非流動
(415) (415)
(b)
資産への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (22,441) 0 (376) 1 (9) 7 (22,827) 8
価値の減損（償却） (11) 11 (11) 11
為替レートの変動に関
連する変動 299 (0) 16 (0) 1 (2) 316 (2)
使用モデルの変更
その他の 変動 (0) 0 0 0
2018年12月31日現在の
(a)
残高 25,806 0 594 (2) 49 (48) 0 0 26,449 (50)
（ ▶）保険会社の拠出金を除く総帳簿価額は 2018 年 12 月 31 日現在、 887 百万ユーロ。
（ b） 2018 年 12 月 31 日現在、売却目的で保有する非流動資産に認識されている SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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8.6.2 顧客貸出金および債権
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
減損していない 減損した金融 減損していない金
減損した金融資産
(a) (b) (a) (c)
(b)
(単位：百万ユーロ )
金融資産 資産 合計 融資産 合計
リバース・ レポ契約 3,144 0 3,144 4,024 0 4,024
当座貸越 3,469 29 3,498 3,796 40 3,836
ファイナンス・リース 33 7 40 10,875 609 11,484
ファクタリング 2,510 0 2,510 7,850 403 8,253
その他 58,866 2,351 61,217 55,514 3,325 58,839
支払保証金 109 0 109 0 0 0
信用損失に対する価額調整 (125) (1,114) (1,239) (329) (1,594) (1,923)
合計 68,006 1,273 69,279 81,730 2,782 84,512
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（ b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する 2013 年６月 26 日付 EU 規制第 178 条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
（ ▲）うち 2018 年１月１日現在の 20,194 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである
（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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償却原価で測定される顧客貸出金および債権の調整表
2018年12月31日現在の償却原価で測定される顧客貸出金および債権
予想信用損失が
12ヶ月にわたり 予想信用損失が 全
測定されている 期間 にわたって測
減損していない 定される減損して 組成／取得後に減損
資産 いない資産 した資産(S3 組成／取得時に減損
(S1バケット) (S2バケット) バケット) した資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する
(単位：百万ユーロ )
額総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整
2018 年 1月 1日現在の残高 36,781 (45) 45,019 (277) 4,163 (1,510) 473 (92) 86,436 (1,923)
新規組成契約または新規
取得契約 21,745 (26) 4,602 (25) 0 0 16 (1) 26,363 (52)
認識の中止を生じさせな
い契約上のキャッシュフ
ローの変動 (187) 2 (40) 1 (9) (0) 0 0 (236) 3
信用リスク・パラメータ
の変化に関連する変動
（振替を除く） 2,707 32 (6,678) 31 (120) (187) (91) (16) (4,181) (139)
金融資産の振替 5,054 (30) (5,587) 31 231 (43) 0 0 (302) (42)
(a)
S1 への振替 7,291 (35) (7,284) 36 (1) 1 0 0 5 3
S2 への振替 (2,189) ▶ 2,160 (14) (278) 32 0 0 (307) 21
S3 への振替 (48) 1 (463) 9 511 (76) 0 0 (0) (66)
売却目的保有の非流動資
(b)
産への振替 (9,933) 27 (10,204) 96 (1,361) 370 (13) 1 (21,511) 495
期間中に全額返済または
売却された契約 (6,803) 8 (10,024) 54 (734) 176 (29) 10 (17,590) 247
価値の減損（償却） 0 0 0 0 (255) 255 (4) ▶ (259) 259
為替レートの変動に関連
する変動 890 (1) 669 (1) 6 (13) 11 (2) 1,576 (17)
使用モデルの変更 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
その他の 変動 0 0 0 0 220 (68) 0 0 220 (68)
2018 年 12 月 31 日現在の残
高 (a) 50,255 (31) 17,758 (91) 2,143 (1,021) 363 (96) 70,518 (1,239)
（ ▶） 振替金額 が関連する経済セクターの格付の当該期間にわたる改善による、ステージ２からステージ１への振替を含む。
（ b） 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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8.6.2.1 財政的困難によりリストラクチャリングされた資産およびコミットメント
下表には、債務者の財政状態により付与された譲歩を構成する当初の契約条件の修正またはリファイナンスの対象となった金融資産
（トレーディング目的で保有する資産を除く）および貸出コミットメントがまとめられている （注記 6.1.3 参照） 。
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
総エクスポージャー 総エクスポージャー
個別の減
リストラ 損および
リストラ クチャリ 信用損 リストラ リストラク 集合引当
（単位：
クチャリ ング：リ 失に対 クチャリ チャリン 金
百万ユー
ング：条 ファイナ する価 受け取っ ング：条 グ：リファ (IAS 第 39 受け取っ
ロ）
件の変更 ンス 合計 額調整 た保証 件の変更 イナンス 合計 号 ) た保証
貸借対
1,241 120 1,361 357 706 1,656 642 2,298 566 1,030
照表上
オフバ
ランス 13 ▶ 16 3 34 15 49 2 23
シート
合計 1,254 123 1,377 360 706 1,690 658 2,348 568 1,053
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
合計 純エクスポージャー 合計 純エクスポージャー
個別の減
信用損 損および
総エクス 総エクス
失に対 減損して 減損し 集合引当
（単位：百
ポー する価 いない貸 た貸出 ポー 金 (IAS 第 正常債
万ユーロ）
ジャー 額調整 出金 金 合計 ジャー 39 号 ) 権 不良債権 合計
合計
1,377 360 166 851 1,017 2,348 568 332 1,448 1,780
うちフラン
194 77 ▶ 113 117 650 178 268 204 471
ス
その他の
589 192 118 279 398 937 287 20 463 483
EU
北米
120 15 6 100 105 145 8 13 123 136
その他
474 77 38 359 397 617 94 31 658 689
8.6.2.2 顧客に対するファイナンス・リース
(a)
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
(単位：百万ユーロ )
不動産 不動産以外 合計 不動産 不動産以外 合計
顧客へのリース金融残高 33 33 5,930 4,862 10,792
正味不良債権残高 2 2 316 99 415
不良債権 7 7 420 141 561
不良債権残高に対する減損引当金 (5) (5) (104) (42) (146)
合計 35 35 6,246 4,961 11,206
（ ▶）主に SFS 事業部門が 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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8.6.2.3 その他の顧客に対する貸出金および債権
2018 年 12 月 31 日現在 2018年1月1日現在
減損していない 減損した金融 減損していない 減損した金融
(a) (b) (a) (b) (c)
（単位：百万ユーロ）
金融資産 資産 合計 金融資産 資産 合計
1,009 1,101
商業ローン 957 53 1,029 72
3,461 3,101
輸出信用 3,220 241 2,774 327
26,920 26,168
現金および消費者信用 26,169 751 24,851 1,316
7,304 6,999
設備ローン 7,112 192 6,947 52
住宅ローン
467 12 480 371 12 382
その他の顧客ローン
20,941 1,103 22,043 19,542 1,546 21,087
信用損失 に対する価額調整
(121) (1,099) (1,220) (194) (1,389) (1,583)
合計
58,745 1,252 59,997 55,320 1,936 57,256
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（ b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する 2013 年６月 26 日付 EU 規制第 178 条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
（ ▲） 2018 年１月１日現在の 1,535 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注
記 3.6 および 6.9 参照）。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在
商業ローン 1,009
輸出信用 2,765
現金および消費者信用 24,824
設備ローン 6,927
住宅ローン 370
再保険引受に関して認識された保証金 10,258
その他の顧客ローン 19,525
合計 65,678
8.6.3 償却原価で測定される負債性金融商品
2018 年 12 月 31 日現在 2018年1月1日現在
減損していない 減損した金融 減損していない 減損した金融
（単位：百万ユーロ）
(a) (b) (a) (b)
金融資産 資産 合計 金融資産 資産 合計
負債性金融商品 1,124 206 1,330 841 259 1,100
信用損失に対する価額調整 (6) (132) (137) (3) (113) (116)
合計 1,118 75 1,193 838 146 984
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（ b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する 2013 年６月 26 日付 EU 規制第 178 条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
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償却原価で測定される債務証券の調整表
2018年12月31日現在の 償却原価で測定される 債務証券
予想信用損失が 予想信用損失が 全期
12ヶ月にわたり測 間 にわたって測定さ
定されている減損 れる減損していない 組成／取得後に減損
していない資産 資産 した資産(S3 組成／取得時に減損し
(S1バケット) (S2バケット) バケット) た資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 信用損失に対
(単位：百万ユーロ )
額総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 する価額調整
2018 年 1月 1日現在の残
高 734 68 (2) 127 (96) 171 (17) 1,100 (116)
新規組成契約または新
規取得契約 240 148 (7) 389 (7)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） 71 6 (5) 12 1 (3) (30) 86 (33)
金融資産の振替
S1 への振替
S2 への振替
S3 への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (78) (126) 8 (52) 10 (256) 18
価値の減損（償却） (2) 2 (2) 2
為替レートの変動に関
連する変動 15 (1) 15 (1)
使用モデルの変更
IFRS第５号 - 売却目的
で保有される 企業
その他の 変動 (1) (1) (2)
2018 年 12 月 31 日現在の
残高 982 95 (6) 84 (84) 168 (47) 1,330 (137)
8.7 金融資産に関するその他の情報
8.7.1 負債の担保として提供された金融資産
下記の表は、とりわけ下記の項目の帳簿価額を示したものである。
・ カバード・ボンド発行の原資産
・ 中央銀行に預けられ、いつでも財政立直しを保証するために担保として譲渡可能な金融商品（有価証券および債権）
これらの金融商品は、引き続き当初の分類に従って連結貸借対照表上に開示されている。
2018 年 1月 1日
2018 年 12 月 31 日
(a)
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
負債性金融商品 2,787 2,082
貸出金および債権 2,496 5,321
その他
合計 5,282 7,403
（ ▶） 2018 年１月１日現在の 1.8 百万ユーロは、売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである。
8.7.2 譲渡金融資産
下記の各表は、一部または全部の認識が中止されていない譲渡金融資産と、完全に認識が中止されているが ナティクシス が継続的関与
を維持している譲渡金融資産という２つの区分の譲渡資産を区別するという IFRS 第７号の修正に従った金融資産の譲渡を表示してい
る。
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金融資産が一部または全部譲渡されるのは、 ナティクシスが当該金融資産からの キャッシュ・フローを回収するという契約上の権利を
譲渡した場合、または当該 金融資産からの キャッシュ・フローを回収するという契約上の権利を保持するが、１人以上の受益者にそれ
らのキャッシュ・フローを支払うという契約上の義務を引受ける場合である。
ナティクシスが完全に認識が中止された 譲渡金融資産の継続的関与を有するのは、譲渡条件に従い、 ナティクシスが当該資産に付随す
る契約上の権利もしくは義務を保持するか、または当該資産の新しい 契約上の権利を取得するかもしくは義務を引受ける場合である。
8.7.2.1 譲渡したが完全には認識を中止していない金融資産
認識が中止されていない譲渡 金融資産は、基本的に下記の金融商品で構成される。
・ レポ契約
・ 現金送金によって担保される 有価証券貸付
・ 有価証券を担保としたドライ・ローン
・ 関連債務の取引相手方が譲渡資産に対してのみ償還請求権を有する 証券化
これらの 金融商品は、ナティクシスと当該資産およびそれに付随するキャッシュ・フローの所有権の譲受人との間の譲渡を取りまとめ
る取引の原資産であるため、譲渡資産とみなされる。
これらは、（ ナティクシスに債務不履行がない限り ）有価証券が ナティクシスに返却されなければならないことから、便益およびリス
クの事実上すべてが維持されるため、連結貸借対照表の資産側に維持される。
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■ レポ契約
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 1月 1日現在
関連負債の 関連負債の
（単位：百万ユーロ）
資産の帳簿価額 帳簿価額 資産の帳簿価額 帳簿価額
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 7,455 6,648 14,215 13,524
資本を通じて 公正価値で測定される金融資産
売却可能金融資産 4,617 4,614
(a)
63 63
満期保有金融資産
償却原価で測定される貸出金および債権
合計 7,455 6,648 18,895 18,201
（ ▶）「満期保有金融資産」は、全部連結保険会社により独占的に認識されている（注記9.4.6参照）。
■ 有価証券貸付
2018 年 12 月 31 日 2018 年 1月 1日
現在 現在
（単位：百万ユーロ）
資産の帳簿価額 資産の帳簿価額
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 2,071 1,656
売却可能金融資産
合計 2,071 1,656
■ 関連債務の取引相手方が譲渡資産に対してのみ償還請求権を有する資産の証券化
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31 日現在
資産の帳簿価額 関連負債の帳簿価額 資産の公正価値 関連負債の公正価値 正味ポジション
（単位：百万ユーロ）
資産証券化 5,596 4,638 5,596 4,638 958
合計 5,596 4,638 5,596 4,638 958
2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日現在
資産の帳簿価額 関連負債の帳簿価額 資産の公正価値 関連負債の公正価値 正味ポジション
（単位：百万ユーロ）
資産証券化 5,472 4,409 5,472 4,409 1,063
合計 5,472 4,409 5,472 4,409 1,063
2017 年 12 月 31 日現在、ナティクシスにより自己引受けされ、連結上消去された 333 百万ユーロ（ 2016 年 12 月 31 日現在で 349 百万ユーロ）
の債券は、レポ契約に基づき貸付または売却された。
8.7.2.2 継続的関与が維持されているが完全に認識が中止された譲渡金融資産
ナティクシスが継続的関与を維持しているものの完全に認識が中止された譲渡金融資産には、当該譲渡資産に付随する実質上すべての
利益およびリスクが移転されるという条件を満たしたうえで、ナティクシスが持分または債務を有する連結対象外の証券化ビークルへ
譲渡した資産が含まれる。
（ 2017 年 12 月 31 日現在と同様に） 2018 年 12 月 31 日現在でも、ナティクシスによって維持されている証券化ビークルへの継続的関与によ
る、重大な影響はない。
8.7.3 担保として受領し売却または担保として再利用可能な金融資産
この表示項目は、保証所有者の側に債務不履行がない場合に資産を再利用する権利の付いた金融保証契約に基づき担保として受領した
金融資産 を対象として含む。
ナティクシスが担保として売却または再利用できる、担保として受領した金融資産の公正価値は、 2017 年 12 月 31 日現在の 2,150 億ユーロ
に対して、 2018 年 12 月 31 日現在は 2,310 億ユーロであった。
担保として受領した金融資産のうち、担保として再売却または再利用したものの公正価値は 2017 年 12 月 31 日現在の 1,430 億ユーロに対し
て、 2018 年 12 月 31 日現在は 1,550 億ユーロであった。
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8.7.4 支払期日が経過しているが減損処理されていない金融資産
下記の表は、報告日現在において支払期日が経過しているが個別に減損処理されていない金融資産の経過日数の明細を金融商品の種類
別に表示したものである。作成される可能性があるポートフォリオに基づく減損損失は考慮されていない。
支払期日経過資産は、延滞している（すなわち元本の返済または利息の支払がなされていない）が、まだ減損が認識されていない資産
である。
当座貸越については、延滞は、顧客への通知日から起算され、表示された金額は、当座貸越合計額を示す。
回収過程で発生する偶発的事象に関係し、取引相手方の財務状況に無関係の支払遅延を意味する「 テクニカルな 」支払遅延は、含まれ
ていない。
各延滞金額の経過日数は、対象残高の最初の支払遅延からの経過日数に従って決定される。当期内訳は、最初の支払遅延に基づいて作
成されている。
2018 年 12 月 31 日現在の支払遅延
資産の種類
＞ 180日
＞ 90日
＜ 90日 ＜ １ 年 ＞ １ 年
（単位：百万ユーロ） ＜ 180日 合計
銀行貸出金および債権 0 0
顧客貸出金および債権 1,277 1,277
その他の金融資産
合計 1,277 1,277
2017 年 12 月 31 日現在の支払遅延
資産の種類
＞ 90日 ＞ 180日
＜ 90日 ＜ 180日 ＜ １ 年 ＞ １ 年
（単位：百万ユーロ） 合計
銀行貸出金および債権 5 5
顧客貸出金および債権 2,291 2,291
その他の金融資産
合計 2,296 2,296
2017 年度に報告されたデータには、ファクタリング企業が識別した支払遅延 1,596 百万ユーロが含まれている。これらのデータは、未払
金額のみではなく、全残高に関連するものである。 2018 年 12 月 31 日現在、売却目的で保有する非流動資産として分類された SFS 企業の寄
与額（注記 3.6 および 6.9 参照）は、 2017 年 12 月 31 日現在で 1,584 千ユーロであった。
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8 .8 繰延税金資産および負債
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
繰延税金 繰延税金
繰延税金資
(単位：百万ユーロ ) 基準額 産 繰延税金負債 基準額 資産 負債
(a)
繰延税金の源泉
未実現のリースに係る引当金 0 (788)
(b)
のれんの税務上の償却 (1,266) (1,201)
従業員給付引当金 385 566
その他の税務上控除されない引当金 1,354 1,268
税務上控除されない未払費用 (繰延報酬を含む ) 468 281
平準化積立金の全額取崩し (317) (292)
純損益を通じたその他の繰延税金 の 源泉 (121) (282)
通常の税務上の損失 7,606 7,801
繰延税金資産に係る未認識の源泉 (4,568) (4,105)
純損益を通じた繰延税金源泉合計 3,542 1,416 398 3,248 1,557 523
リサイクル可能なOCIに対する繰延税金の源泉 (388) 2 83 (567) 8 172
リサイクル不能な OCI に対する繰延税金の源泉 40 38 23 454 57 (79)
繰延税金源泉合計 3,193 1,456 505 3,185 1,622 616
(a) プラスの金額は、繰延税金資産を発生させる繰延税金の源泉、マイナスの金額は、繰延税金負債を発生させる源泉を示す。
(b) 米国におけるのれんの税務上の償却に関連する繰延税金。
■欠損金に係る繰延税金資産の地域別内訳
（単位：百万ユーロ）
201 8年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在 法定繰越期間 最長認識期間
欠損金に係る繰延税金資産の地域別内訳
フランス 709 858 無期限 10 年
(a) (b)
米国 47 112
無期限 10 年
英国 無期限 10 年
その他 110 114
合計 866 1,084
(a) 2018 年 1月 1日より前に発生した税務上の欠損金を除く（ 20 年以内）。
(b) 連邦の赤字に関しては、「州」と「市」の部分はより長い期間にわたって有効化される可能性がある（法定期限に制限される）。
8 .9売却目的で保有する非流動資産および負債
以下の表は、「売却目的で保有する非流動資産」および「売却目的で保有する資産に関連する負債」項目の主な区分別の内訳を示 す 。
2018年12月31日現在、「売却目的で保有する非流動資産」および「売却目的で保有する非流動資産に関連する負債」は、BPCEへの振替
を意図したSFS事業部門の資産および負債で構成されてい る （注記3.6および6.9参照） 。
(a)
（単位：百万ユーロ）
注記 2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
売却目的で保有する非流動資産 25,646 738
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 ▶
ヘッジ 目的 デリバティブ 7
償却原価で測定される銀行貸 出 金および債権 ならびに類似項目 422
償却原価で測定される顧客貸 出 金および債権 8.9.1 21,016
保険事業の投資 2,784 738
未収 勘定およびその他の資産 605
(b)
84
投資不動産
有形固定資産 428
無形資産 150
その他の資産 146
売却目的 で 保有 する 資産に 係る 負債 9,737 698
ヘッジ目的デリバティブ 159
債務証券 1,216
銀行 預り金 8.9.2 2,079
顧客預 り 金 2,150
未払 勘定 およびその他の負債 1,587
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保険関連の負債 2,088 698
その他の負債 457
供与された 保証 コミットメント 11
受け取った保証 コミットメント 5,898
供与された貸出コミットメント 13,354
受け取った 貸出コミットメント 496
ヘッジ目的デリバティブ の想定 元本 4,683
（ ▶） 2017 年 12 月 31 日現在に報告された情報は、本基準のもとで利用可能なオプションに従い、 IFRS 第９号「金融商品」の初度適用の影響について修正再
表示されていない。
（ b） 2018 年 12 月 31 日現在の投資不動産の公正価値は 130 百万ユーロであった。 2017 年 12 月 31 日現在、投資不動産の純帳簿価額は 124 百万ユーロであり、関
連する公正価値は 190 百万ユーロであった。
8.9.1 償却原価で測定される顧客貸出金および債権
2018 年 12 月 31 日現在
減損していない金融
(a) (b)
(単位：百万ユーロ )
注記 資産 減損した金融資産 合計
貸 出 金および債権
リバース・ レポ契約
当座貸越 217 29 247
ファイナンス・リース 8.9.1.2 10,740 987 11,727
ファクタリング 6,265 105 6,370
その他 2,927 240 3,167
支払保証金
信用損失に対する価額調整 8.9.1.1 (125) (370) (495)
(c)
21,016
20,025 991
合計
（ ▶） 12 ヶ月予想信用損失または全期間予想信用損失に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相当する。
（ b）減損した金融資産は、金融機関の規制要件に関する 2013 年６月 26 日付 EU 規制第 178 条に定義されているようにデフォルト事象が識別された資産であ
る。
（ ▲） 2018 年 12 月 31 日現在、 償却原価で測定される顧客貸出金および債権 の公正価値は、 20,949 百万ユーロであった。これは、公正価値ヒエラルキーのレ
ベル 2に分類される。
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8.9.1.1 償却原価で測定される顧客貸出金および債権
2018年12月31日現在の償却原価で測定される顧客貸出金および債権
予想信用損失が12ヶ月 予想信用損失が 全期間
にわたり測定されてい にわたって測定される 組成／取得後に減損し
る減損していない資産 減損していない資産 た資産(S3 組成／取得時に減損し
(S1バケット) (S2バケット) バケット) た資産 合計
信用損失に 信用損失に 信用損失に 信用損失に 信用損失に
(単位：百万
帳簿価額総 対する価額 帳簿価額総 対する価額 帳簿価額総 対する価額 帳簿価額総 対する価額 帳簿価額総 対する価額
ユーロ )
額 調整 額 調整 額 調整 額 調整 額 調整
2018 年 1月 1日
現在の残高 8,985 (27) 10,463 (148) 1,304 (385) 3 (0) 20,754 (561)
新規組成契約
または新規取
得契約 2,965 (6) 2,589 (15) 0 0 0 0 5,554 (21)
認識の中止を
生じさせない
契約上の
キャッシュフ
ローの変動 (59) 2 (3) (0) (0) (0) 0 0 (62) 1
信用リスク・
パラメータの
変化に関連す
る変動（振替
を除く） (961) 20 (407) 26 (56) (11) 11 (1) (1,413) 33
金融資産の振
替 890 (19) (1,158) 12 280 (9) 0 0 12 (15)
S1 への振替
(a)
2,417 (22) (2,416) 23 (15) 2 (13) 3
S2 への振替 (1,437) 2 1,505 (18) (33) 13 35 (3)
S3 への振替 (91) 1 (247) 8 327 (23) (11) (15)
期間中に全額
返済または売
却された契約 (1,897) ▶ (1,284) 29 (103) 18 (3,285) 50
価値の減損
（償却） (64) 18 0 0 (64) 18
為替レートの
変動に関連す
る変動 11 0 5 (0) 0 0 16 0
使用モデルの
変更 0 0 0 0 0
その他の 変動
2018年12月31
日現在の残高 9,933 (27) 10,204 (96) 1,361 (370) 13 (1) 21,511 (495)
（ ▶） 振替金額が関連する経済セクターの格付の当該期間にわたる改善による、ステージ２からステージ１への振替を含む。
8.9.1.2 顧客に対するファイナンス・リース
201 8年 12 月 31 日現在
(単位：百万ユーロ )
不動産 不動産以外 合計
顧客へのリース金融残高 6,378 5,349 11,727
正味減損残高 486 327 812
減損した 貸出金 620 366 987
信用損失に対する価額調整 (135) (40) (174)
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8.9.1.3 期日が経過しても減損していない資産
2018 年 12 月 31 日現在の支払遅延
＞ 180日
＞ 90日
資産の種類
＜ 90日 ＜ １ 年 ＞ １ 年
（単位：百万ユーロ） ＜ 180日 合計
銀行貸出金および債権 5 5
顧客貸出金および債権 2,370 2,370
その他の金融資産
合計 2,375 2,375
2018 年度に報告されたデータには、ファクタリング企業が識別した支払遅延 1,062 百万ユーロが含まれている。これらのデータは、未払
金額のみではなく、全残高に関連するものである。
8.9.1.4 貸手
2018 年12月31日 現在
残存満期
貸手
１年未満 １年から５年 ５年超
（単位：百万ユーロ）
合計
ファイナンス・リース
投資総額 2,559 6,392 3,834 12,785
未収最低支払リース料の現在価値 2,408 5,883 3,261 11,552
未稼得金融収益 151 509 573 1,233
オペレーティング・リース
解約不能リースに基づく未収最低支払リース料 3 13 28 44
比較データは注記16.1.1に 表示 されている。
2018 年12月31日 現在
貸手
不動産資産 非不動産資産 合計
（単位：百万ユーロ）
ファイナンス・リース
貸手に発生する無担保残存価値 595 16 611
8.9.2 償却原価で測定される銀行預 り 金および借入金
（単位：百万ユーロ）
2018 年 12 月 31 日現在
当座預金 20
預り金および借入金 1,975
レポ契約
預り 保証金
その他の 負債 84
合計 2,079
8.9.3 キャッシュ ・ フロー ・ ヘッジ対象 項目
2018 年 12 月 31 日現在
ヘッジ目的デリバティブ
(a)
の公正価値 うち有効部分 うち非有効部分
金利リスクのヘッジ (145) (143) (2)
合計 (145) (143) (2)
（ ▶）ヘッジ目的デリバティブの資産および負債の公正価値は、純額で表示される。
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8.9.4キャッシュ・フロー・ヘッジ -包括 利益の その他の項目の分析
2018 年
有効部分の純 ヘッジ 項目 の
繰延ヘッジ
2018 年 12 月 31 日
有効部分の変 損益への再分 一部または全
*
OCI 枠組み 1月 1日現在 更 類 部決済 現在 部分 残高
(170) (53) 80
CFH 取引の OCI の金額 (143)
(170) (53) 80
合計 (143)
*基準額 調整モデルは、IAS第39号ではオプションであり、IFRS第９号では必須である。
8.10 未収・未払勘定、その他の資産および負債
この表示項目はテクニカル勘定に相当し、その詳細は以下のとおりである。
8.10.1 その他の資産
2018 年 1月 1日
2018 年 12 月 31 日
(c)
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(a)
1,450 1,848
未収 勘定
証券決済口座 311 308
その他の項目 139 331
支払保証金 117 100
(b)
12,254 12,502
その他の債務者
その他の資産 462 177
合計 14,733 15,267
（ ▶） 2018 年 12 月 31 日現在、契約資産（未収収益） 270 百万ユーロ。
（ b） 2018 年 12 月 31 日現在、売掛金 970 百万ユーロ。
（ ▲） 2018 年１月１日現在の 487 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されてた SFS 事業に関するものである（注記 3.6
および 6.9 参照）。
8.10.2 その他の負債
201 8年 1月 1日
201 8年 12 月 31 日
(b)
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(a)
3,076 3,146
未払勘定
その他の債権者 9,734 8,984
証券決済口座 136 289
預り 保証金 6 121
その他 1 10
その他の負債 2,406 2,614
合計 15,359 15,165
（ ▶） 2018 年 12 月 31 日現在、 125 百万ユーロの契約負債（繰延収益）。
（ b）うち 2018 年１月１日現在の 1,225 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである
（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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8.11 有形固定資産 および 無形資産
201 8年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
減損および 減損および
(b)
(単位：百万ユーロ ) 総価額 償却 正味価額 総価額 償却 正味価額
有形固定資産 1,339 (919) 420 1,790 (1,032) 758
土地および建物 477 (322) 156 451 (301) 150
その他 862 (597) 264 1,339 (731) 608
(a)
1,900 (1,221) 678 2,110 (1,378) 732
無形資産
賃借権 31 (9) 21 44 (14) 30
ソフトウェア 1,445 (1,060) 385 1,669 (1,228) 441
その他 424 (152) 272 397 (137) 261
合計 3,239 (2,141) 1,098 3,900 (2,410) 1,490
(a) 無形資産の内訳：
- 資産運用およびウェルス・マネジメント 部門については、 2018 年 12 月 31 日現在は 240 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は 180 百万ユーロであった。
- コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 部門については、 2018 年 12 月 31 日現在は 86 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は 105
百万ユーロだった。
- 保険部門については、 2018 年 12 月 31 日現在は 158 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は 139 百万ユーロであった（投資不動産を除く）。
- 専門金融サービス部門については、 2018 年 12 月 31 日現在は 123 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は 241 百万ユーロであった（主に Natixis Payments
Solutions ）。
- Coface については、 2018 年 12 月 31 日現在は 67 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は 64 百万ユーロであった。
- コーポレート・センターについては、 2018 年 12 月 31 日現在は 4.4 百万ユーロ、 2017 年 12 月 31 日現在は２百万ユーロであった。
2018 年 12 月 31 日現在、 IFRS 第５号に基づいて売却目的で保有する資産に組替られた無形資産額は、総額 150 百万ユーロであった。
(b) うち 2018 年 1月 1日現在の 145 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注記
3.6 および 6.9 参照）。
■ 2018 年 12 月 31 日現在
総価額
売却目的で保有する
2017 年 12 月 31 日 連結範囲の変更
総価額
(a)
(単位：百万ユーロ ) 現在 増加 減少 およびその他の項目 非流動資産 2018 年 12 月 31 日現在
有形固定資産 1,790 292 (140) 0 (604) 1,339
土地および建物 451 22 (2) 18 (11) 477
その他 1,339 271 (138) (18) (592) 862
無形資産 2,110 228 (37) (9) (392) 1,900
賃借権 44 1 (1) (4) (9) 31
ソフトウェア 1,669 121 (27) 30 (347) 1,445
その他 397 106 (9) (35) (36) 424
合計 3,900 520 (177) (9) (995) 3,239
（ ▶） 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
連結範囲の変更
総価額 総価額
(単位：百万ユーロ ) 2017 年 １ 月 １ 日現在 増加 減少 およびその他の項目 2017 年 12 月 31 日現在
有形固定資産 1,679 327 (162) (54) 1,790
土地および建物 426 16 (1) 10 451
その他 1,253 310 (161) (64) 1,339
無形資産 2,006 145 (31) (10) 2,110
賃借権 47 0 0 (3) 44
ソフトウェア 1,551 65 (23) 75 1,669
その他 407 80 (8) (82) 397
合計 3,684 472 (193) (64) 3,900
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8 . 12 担保の差押えにより取得した資産
2018 年 12 月 31 日および 2017 年 12 月 31 日現在、ナティクシスは、貸借対照表上で担保の差押えによって取得した資産を保有していなかっ
た。
8 .1 3 のれん
2018 年
１ 月 １ 日
現在 2018 年 12 月 31 日現在
IFRS第 ５ 為替換算
(単位：百万ユーロ ) 期 首 残高 期中取得 号の配分 処分 評価減 調整 額 振替 その他の活動 期末残高
資産運用およびウェルス・
(a)
マネジメント 2,986 123 0 (27) 0 63 0 (10) 3,136
コーポレート・バンキング
およびインベストメント・
(b)
バンキング 77 47 0 0 0 ▶ 0 0 129
保険
93 0 0 0 0 0 0 0 93
(c)
専門金融サービス 161 20 (27) 0 0 0 0 2 157
金融投資
281 0 0 0 0 0 0 0 281
その他の活動
0 0 0 0 0 0 0 0 0
合計
3,601 190 (27) (27) 0 67 0 (8) 3,796
(a) うち MV Crédit の取得により計上されたのれん 122.7 百万ユーロ、また、次の処分により（ 27 ）百万ユーロののれんが計上された： Axeltis による (19) 百
万ユーロおよび Selection 1818 による (8) 百万ユーロ。さらに、 Investors Mutual Limited において (9.6) 百万ユーロおよび Mirova Althélia において
(0.2) 百万ユーロののれんの調整が 1年の配分期間内に行われた。
(b) うち Vermilion の取得により 10.8 百万ユーロののれんが計上され、 Fenchurch の取得により 36.6 百万ユーロが計上された。
(c) うち 20 百万ユーロののれんが、 Alter CE （ Comitéo ）の取得により計上された。 IFRS 第５号に基づき、「売却目的で保有する金融資産」総額において合
計 (27.5) 百万ユーロの振替が行われた： Natixis Financement で (9.5) 百万ユーロ、 CEGC で (12.2) 百万ユーロ、 Midt Factoring で (5.2) 百万ユーロ、
Natixis Factor で (0.6) 百万ユーロ。
さらに、持分法を用いて連結された企業に対するのれんは、 2018 年 12 月 31 日現在で 3.3 百万ユーロであった。米国で計上した特定ののれ
んは、のれんの帳簿価額とその税務上の価額との間に差異に起因して 15 年にわたる税務償却が発生する。 2018 年 12 月 31 日現在、この取
扱いの差異により、 335.8 百万ユーロの繰延税金負債が発生した。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年
１ 月 １ 日
現在 2017 年 12 月 31 日現在
為替換算 振替および
(単位：百万ユーロ ) 期 首 残高 期中取得 処分 評価減 調整 額 その他の活動 期末残高
資産運用およびウェルス・
(a) (b)
マネジメント 3,073 104 0 0 (191) 0 2,986
コーポレート・バンキング
およびインベストメント・
バンキング 87 0 0 0 (10) 0 77
(a)
保険
93 93
(c)
専門金融サービス 64 98 0 0 0 0 163
Coface
282 (1) 281
コーポレート・センター
（ Coface を除く） 0 0
合計
3,600 202 0 0 (201) 0 3,601
(a) 新戦略計画「新次元」（注記 10 参照）のもと で 、および新保険事業 分野 の創設に従って、 投資 ソリューションズCGUを「 資産運用および ウェルス ・ マ
ネジメント」と「保険」という独立した２つのCGUに分割した。「 資産運用および ウェルス ・ マネジメント」および「保険」を構成する企業に関連す
るのれんは主に、これらが報告する企業に応じて２つの新CGUへ再配分した。なお、各企業の割当先は一つのCGUに限られている。
(b) Althelia Ecosphereの取得に際して計上したのれん3.2百万ユーロを含む。
Investor Mutual Limitedの取得に際して計上したのれん100.4百万ユーロを含む。
(c) S-MoneyによるLakoozの取得に際して計上したのれん11.8百万ユーロ、PayPlugの取得に際して計上したのれん14.3百万ユーロ、Fintech Dalenysの取
得に際して計上したのれん72.3百万ユーロを含む。これら４社は、新しいオンライン決済手法に特化した会社である。
持分法を用いて連結している企業に係るのれんは、 2017 年 12 月 31 日現在で 3.2 百万ユーロとなっていた。
米国で計上した特定ののれんは、のれんの帳簿価額と税務上の価額の差異に起因して 15 年にわたる税務償却が発生する。この取扱いの
差異により 2017 年 12 月 31 日現在で 310.8 百万ユーロの繰延税金負債が発生した。
8 .1 ▶ 銀行預り金および顧客預り金
356/699
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銀行預り金と顧客預り金残高は、預金の種類（要求払いまたは定期預金）別に示されている。それらは、 IFRS 第９号に従い、償却原価
方式を用いてその他の金融負債として測定されている。
8 .1 ▶ .1 銀行預り金
2018 年 12 月 31 日
2018 年 1月 1日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
当座預金 3,858 4,116
預り金および借入金 60,532 80,658
レポ契約 8,755 9,648
預り 保証金 88 0
その他の 負債 1 69
（ ▶）（ b）
73,234 94,491
合計
（ ▶）うち保険企業については、 2018 年 12 月 31 日現在は 4,715 百万ユーロ、 2018 年 1月 1日現在は 3,521 百万ユーロであった。
（ b） 2018 年 1月 1日現在の 15,341 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注記
3.6 および 6.9 参照）。
銀行預り金の公正価値は注記 8.5.4 に記載されている。
8.14.2 顧客 預り金
2018 年 12 月 31 日 2018 年 1月 1日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
当座 預金 22,740 21,333
預り金および借入金 11,031 13,902
レポ契約 63 50
特別貯蓄口座 201 213
ファクタリング口座 347 2,347
預り 保証金 49
その他の負債 1,579 2,921
未払 利息 30 24
（ ▶）
35,991 40,837
合計
（ ▶） 2018 年 1月 1日現在の２百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注記 3.6
および 8.9 参照）。
顧客預り金の公正価値は注記 8.5.4 に表示されている。
8 . 15 債務証券
債務証券（利付社債、インターバンク市場有価証券等）は、有価証券の種類別に分類されているが、「劣後債務」に含まれる劣後有価
証券は除かれている。
201 8年 12 月 31 日
201 8年 1月 1日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
短期金融市場商品 32,021 29,531
債券 1,471 1,267
その他の債務証券 1,466 1,776
(a)(b)
34,958 32,574
合計
(a) うち保険企業については、 2018 年 12 月 31 日現在は 0.448 百万ユーロ、 2018 年 1月 1日現在は 0.467 百万ユーロであった。
(b) 2018 年 1月 1日現在の 1,367 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で、売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注
記 3.6 および 6.9 参照）。
債務証券の公正価値は注記 8.5.4 に表示されている。
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8.16 劣後債務
劣後債 務 は、借入や発行債券と異なり、すべての上位債権者および無担保債権者への返済が終わった後に、配当参加権付借入金および
有価証券、ならびに超劣後有価証券の返済よりも優先して支払われる。劣後債 務 は、償却原価で評価される。
2018 年 12 月 31 日
2018 年 1月 1日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(b)
3,646 3,393
期限付劣後 債務
無期限劣後 債務 297 261
未払利息 21 20
（ ▶）
3,964 3,674
合計
発行劣後債の主な特徴は、第 三 の柱に関する報告書の第 14 章（訳者注：原文の章）で概説されている。
(a) うち保険企業については、 2018 年 12 月 31 日現在は 1,423 百万ユーロ、 2018 年 1月 1日現在は 1,423 百万ユーロであった。
(b) 劣後債の発行契約書は、条項が遵守されない場合の期限前償還を規定する条項を織り込んでいない。
■当該年度 中の劣後債務の変動
連結範囲の
2018 年 12 月
2018 年 1月 1日 為替換算
(a) (b)
発行 償還 変更 その他
（単位：百万ユーロ） 現在 調整 額 31 日現在
その他の期限付劣後債務 3,393 300 (10) 0 0 (37) 3,646
劣後債 678 0 (10) 0 0 (2) 667
劣後借入 金 2,715 300 0 (36) 2,980
その他の無期限劣後債務 261 0 0 0 0 36 297
超劣後債 0 0
劣後債 10 36 46
劣後借入 金 251 251
合計 3,654 300 (10) 0 0 (2) 3,943
この表には未払利息が含まれていない。
(a) 債務および劣後債の発行は、 BPCE によって引き受けられた新規劣後債の 300.5 百万ユーロの発行からなる。
(b) その他の変動は主に、ヘッジ対象の債務の再評価と流通市場におけるナティクシスの債務に係るマーケット・メイキングを目的に Natixis Funding が保
有するグループ内有価証券の変動が占めた。
■ 2017 年度 中の劣後債務の変動
連結範囲の
2017 年 12 月
2016 年 12 月 31 為替換算
(a) (b)
発行 償還 変更 その他
（単位：百万ユーロ） 日現在 調整 額 31 日現在
その他の期限付劣後債務 3,907 0 (540) (0) 0 25 3,393
劣後債 1,157 0 (500) (0) 0 25 683
劣後借入 金 2,750 0 (40) 2,710
その他の無期限劣後債務 261 0 0 0 0 0 261
超劣後債 0 0
劣後債 10 10
劣後借入 金 251 251
合計 4,168 0 (540) (0) 0 25 3,654
この表には未払利息が含まれていない。
(a) 借入金の返済および有価証券の償還の内訳は以下のとおりである：
・ 2006 年に発行した EMTN を 2017 年 1月 20 日に（ 500 ）百万ユーロで満期償還。
・ BPCE からの借入金 40 百万ユーロを 2017 年 12 月７日に返済。
(b) その他の変動は主に、ヘッジ対象の債務の再評価と流通市場におけるナティクシスの債務に係るマーケット・メイキングを目的に Natixis Funding が
保有するグループ内有価証券の変動が占めた。
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8 .1 7 引当金および減損
以下の表には、償却原価で測定される金融資産に関連する信用損失 に対する価額 調整 （注記6.1.3参照 ） 、 またはその他の包括利益を通
じ て 公正価値で測定 され る金融資産に関連する信用損失 に対する価額調整 （注記6.1.4参照） 、あるいは 供与された貸出コミットメント
および保証コミットメントに関連する信用損失に対する価額調整 （注記6.21参照） は 含まれ ない 。
2018 年 2018 年
１ 月 １ 日 12 月 31 日
為替換算
(c)
(単位：百万ユーロ ) 現在 増加 取崩し 戻入れ 調整 額 その他 現在
取引相手方リスク 827 360 (301) 40 (38) 888
貸出および保証コミットメント 159 253 (292) 2 (17) 105
(a)
646 86 37 (1) 768
訴訟
その他 の 引当金 21 22 (9) 1 (19) 15
減損リスク 35 7 (4) (2) (15) 22
長期投資 21 3 (3) 21
不動産開発 0
その他 の 引当金 14 ▶ (1) (2) (14) 0
従業員給付 債務 671 105 (93) (6) ▶ (98) 584
(b)
349 84 (146) (75) 2 (26) 188
オペレーショナル・リスク
偶発損失積立金合計 1,882 557 (243) (384) 46 (177) 1,681
この表には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に関連する信用損失に対する価額調整は含まれない。
(a) うち 2018 年 12 月 31 日現在の引当金の 543.4 百万ユーロが Madoff 詐欺のエクスポージャーに関するものである（第３章「リスク要因、リスク管理および
第三の柱における報告」の第 3.2.9 節（訳者注：原文の章および節）参照）。
(b) うち 2018 年 12 月 31 日現在のリストラ費用の引当金のうち 11.4 百万ユーロは、 Coface の計画に関するものである。
(c) うち 2018 年 12 月 31 日現在の (119) 百万ユーロは、売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するものである（注記 3.6 および 6.9 参
照）。
■2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 2017 年
１ 月 １ 日 12 月 31 日
為替換算 連結範囲
(単位：百万ユーロ ) 現在 増加 取崩し 戻入れ 調整 額 の変更 その他 現在
取引相手方リスク 741 102 (0) (41) (94) (21) 687
貸出および保証コミットメント 51 27 0 (34) (3) (21) 19
(a)
676 60 (0) (1) (89) (0) 646
訴訟
その他 の 引当金 14 15 (0) (6) (2) 21
減損リスク 55 7 (4) (23) (1) 0 35
長期投資 41 2 (1) (20) (1) 0 21
不動産開発 0 0 0 0
その他 の 引当金 14 5 (2) (3) 14
従業員給付 債務 793 107 (161) (61) (10) 0 3 671
(b)(c)
405 94 (89) (59) (7) 8 (3) 349
オペレーショナル・リスク
合計 1,994 311 (255) (185) (111) 8 (21) 1,742
(a) 2017 年 12 月 31 日現在の引当金のうち 388.8 百万ユーロは、 Madoff の資産残高に関わるもので、保険を除いた分である。保険金額は、当該事案に関する
紛争の 123 百万ユーロである（第 3章「リスク要因、リスク管理および第三の柱における報告書」の第 3.11 節（訳者注：原文の章および節）参照）。
(b) 2017 年 12 月 31 日現在の引当金のうち 2百万ユーロは、 2015 年に完了した人員調整計画に関わるものである。
(c) 2017 年 12 月 31 日現在のリストラ費用の引当金のうち 30.6 百万ユーロは、 Coface の計画に関するものである。
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8 . 18 金融資産および金融負債の契約上の満期別内訳
下表は、貸借対照表中の金融資産および金融負債を契約上の満期別に示している。変動利付資産、トレーディング目的およびヘッジ目
的デリバティブ金融商品ならびに金融資産および金融負債によるヘッジ対象および対象外の構成要素の再評価額は、「日付の定めのな
い」満期を有するものとみなされる。同様に、延滞または不良債権も、「日付の定めのない」満期を有するものとみなされる。
保険会社の技術的準備金は、ほぼ要求払い預金と同等であり、下表には表示されない。
201 8年 12 月 31 日現在
資産 １ヶ月 以上 ３ヶ ３ヶ月 １ 年以上 ５
（単位：十億ユーロ） １ヶ月未満 月 未満 以上１年未満 年未満 ５ 年超 無期限 合計
現金および中央銀行預け金 24 24
純損益を通じて公正価値で測定
される資産 -トレーディング目的 0 0 0 2 1 153 157
保有のデリバティブを除く
ヘッジ会計として適格でないデ
57 57
リバティブ金融商品
ヘッジ目的デリバティブ 0 0
その他の包括利益を通じて公正
1 1 1 5 3 0 11
価値で測定される金融資産
銀行貸出金および債権 7 1 10 8 1 0 27
顧客貸出金および債権 15 5 7 26 13 ▶ 69
償却原価での負債性金融商品 0 0 0 0 0 0 1
金利リスクをヘッジしたポート
フォリオに係る再評価調整額
合計 48 6 19 41 19 215 347
資産
（単位：十億ユーロ） １ヶ月 以上 ３ヶ ３ヶ月 １ 年以上 ５
保険事業投資 １ヶ月未満 月 未満 以上１年未満 年未満 ５ 年超 無期限 合計
純損益を通じて公正価値で測定
される資産 -トレーディング目的 0 0 0 1 1 21 22
保有のデリバティブを除く
売却可能金融資産 0 1 2 14 21 10 48
貸出金および債権 0 13 13
満期 保有 金融資産 0 0 0 0 1
合計 0 1 2 15 22 44 85
2018 年 12 月 31 日現在
負債 １ ヶ月 以上３ ヶ ３ヶ月以上１年 １ 年以上 ５ 年未
５ 年超 無期限
（単位：十億ユーロ） １ヶ月未満 月 未満 未満 満 合計
中央銀行預り金 0 0
純損益を通じて公正価値で測
2 0 1 6 14 128 151
定される金融負債
うちレポ契約 1 0 1 3 12 91 109
担保付債務 0 0 2 1 33 37
うち上位債務
無担保債 0 0 0 0 0 ▶ 5
うち上位債務
カバード・ボンド
トレーディング目的デリバ
57 57
ティブ
ヘッジ目的デリバティブ 1 1
金融機関預り金 20 15 9 24 2 ▶ 73
うちレポ契約 ▶ 1 0 1 3 0 9
顧客預り金 22 5 6 1 1 0 36
債務証券 6 13 13 1 1 35
うち担保付債務
カバード ・ ボンド 1 1
劣後債 務 ▶ ▶
満期別金融負債 50 34 29 32 17 195 358
供与された貸出コミットメン
2 5 8 30 5 50
ト
供与された 保証 コミットメン
3 3 7 16 1 30
ト
■ 2017 年 12 月 31 日現在の金融資産および負債
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2017 年 12 月 31 日現在
資産 １ヶ月 以上 ３ヶ ３ヶ月 １ 年以上 ５
（単位：十億ユーロ） １ヶ月未満 月 未満 以上１年未満 年未満 ５ 年超 無期限 合計
現金および中央銀行預け金 37 0 37
純損益を通じて公正価値で測定
される資産 -トレーディング目的 17 12 10 5 8 72 124
保有のデリバティブを除く
ヘッジ会計として適格でないデ
60 60
リバティブ金融商品
ヘッジ目的デリバティブ 0 0
売却可能資産 1 2 2 18 23 12 58
銀行貸出金および債権 22 3 11 2 7 1 45
顧客貸出金および債権 45 20 11 30 18 13 137
金利リスクをヘッジしたポート
フォリオに係る再評価調整額
満期保有金融資産 0 0 1 1 1 2
満期別金融資産 121 37 35 56 57 158 463
2017 年 12 月 31 日現在
負債 １ ヶ月 以上３ ヶ ３ヶ月以上１年 １ 年以上 ５ 年未
（単位：十億ユーロ） １ヶ月未満 月 未満 未満 満 ５ 年超 無期限 合計
中央銀行預り金
純損益を通じて公正価値で測定
22 11 2 7 14 29 86
されるその他の金融負債
うちレポ契約 22 11 2 5 12 52
保証付債務 0 0 0 2 2 ▶
うち上位債務
無担保負債 0 0 0 0 0 3 ▶
うち上位債務
カバード・ボンド
トレーディング目的デリバティ
60 60
ブ
ヘッジ目的デリバティブ 1 1
金融機関預り金 35 18 20 25 7 0 104
うちレポ契約 12 3 1 0 3 0 20
顧客預り金 75 11 7 1 1 0 94
債務証券 7 10 14 1 1 32
うち担保付債務
カバード・ボンド 0 0 1 0 1
劣後債 務 1 3 ▶
満期別金融負債 139 50 44 35 26 90 382
供与された貸出コミットメント 16 3 6 30 5 61
供与された 保証 コミットメント 2 3 6 13 6 30
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注記 9 保険事業に関する注記
9.1 保険企業の集約
ナティクシスは、保険企業については IAS 第 39 号に定められている規定を適用し続けることを選択した （注記 2.1 参照） 。
ANC の勧告第 2017-02 号に従い、ナティクシスは保険事業を貸借対照表および損益計算書において個別に表示している。
貸借対照表の資産の部にある「保険事業の投資」は、主に以下の項目から成る保険事業の資産で構成される：
・ 保険契約者への貸付金を含む金融投資（すなわち金融商品）
・ ユニット・リンク型商品に対する金融投資
・ デリバティブ金融商品
・ 金利リスクがヘッジされたポートフォリオに係る再評価差額金
有価証券に対する金融投資は貸借対照表にて、 IAS 第 39 号に定められているさまざまな投資区分のもとに分類されている。
保険事業に関係するその他の残高は、他の貸借対照表科目に関連する残高とともに種類別に合算されている。
貸借対照表の負債の部にある「保険関連の負債」科目は次の項目で構成される：
・ 保険会社の技術的準備金
・ 保険契約者への未払金を含む保険負債および再保険負債
・ 保険事業が保有するデリバティブ金融商品
・ 金利リスクがヘッジされたポートフォリオに係る再評価額の持分
・ 繰延利益分配負債
損益計算書表示科目の「保険事業からの純利益」は主に次の項目で構成される：
・ 計上保険料および未経過保険料準備金の変動
・ 投資不動産からの収益を含む投資収益
・ 投資費用
・ 純損益を通じて公正価値で測定される投資の公正価値の変動、ならびに投資不動産を含む投資の売却損益
・ 償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定される投資に係る減損損失および減損戻入
・ 取得原価の償却
・ 保険給付に係る外部費用
・ 出再控除後の収益および費用
9.2 会計原則
9.2.1 IAS 第 39 号に基づく金融資産
当初認識時、金融資産および金融負債は取得日における取得価格に相当する公正価値で測定する。当初認識後の会計処理は貸借対照表
上の分類によって決まる。 IAS 第 39 号に従って、金融資産は以下に示す４つの金融資産区分のいずれか一つに分類される：
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
これらは、トレーディング目的で保有されているか、または当初認識にあたり、（ 2005 年６月に IASB によって公表され、 2005 年 11 月 15
日に EU によって採用された） IAS 第 39 号に係る公正価値オプションの修正に従い、純損益を通じて公正価値で測定される資産として指定
された金融商品である。
トレーディング目的で保有される有価証券とは、ナティクシスが主として短期間で売却するために取得した有価証券、および一括して
管理され、最近の実際の短期的な利益確定パターンの証拠がある金融商品のポートフォリオの一部を成している有価証券である。
このオプションのもとで評価される有価証券は、以下の３つの区分のいずれかに分類される。
・ １つ以上の重要かつ分離可能な組込デリバティブ機能を含むハイブリッド商品
・ 公正価値に基づいて評価および管理される金融資産のグループに属する金融商品
・ 会計処理において関連する金融負債とミスマッチが生じている金融商品
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満期保有金融資産
これらは、当初認識にあたって純損益を通じて公正価値で測定される資産（公正価値オプション）または売却可能資産として指定され
た金融資産、ならびに貸出金および債権の定義を満たす金融資産を除いた、固定または決定可能な支払額および確定満期日を有し、か
つナティクシスが満期まで保有する明確な意思および能力を有する非デリバティブ金融資産である。
当初認識にあたり、売却可能金融資産は、取引コストを含めて公正価値で測定される。当初認識の後、貸出金および債権は実効金利法
を用いて償却原価で測定され、各報告日現在で減損テストされる。必要な場合、減損損失が「貸倒引当金繰入額」において損益に認識
される。これらの有価証券に係る金利リスクのヘッジを目的とした取引は、 IFRS のもとでは認められていない。
貸出金および債権
貸出金および債権とは、純損益を通じて公正価値で測定された金融資産または売却可能資産として指定された金融資産を除いた、固定
または決定可能な支払額を有し、かつ活発な市場で取引されていない非デリバティブ金融資産である。これには保有者が信用の低下以
外の理由で当初の投資の大半を回収することのできない資産は含まれず、かかる資産は売却可能資産に分類されるべきである。
貸出金および債権をヘッジしているときは、貸出金および債権には、この区分に分類された資産のヘッジされた構成要素の公正価値も
含まれる（公正価値ヘッジ）。
当初認識にあたり、貸出金および債権は公正価値（すなわち、額面価額）と取引コストの合計から割引および取引収益を差引いた額で
測定される。貸出金の場合、取引コストには手数料および当該貸出金の設定に直接起因する費用が含まれる。
当初認識の後、貸出金および債権は実効金利法を用いて償却原価で測定され、各報告日現在で減損テストされる。必要な場合、減損損
失が「貸倒引当金繰入額」において損益に計上される。
貸出金が市場金利を下回る金利で供与される場合、当該貸出金の額面価額と市場金利で割引かれた将来キャッシュ・フローの合計の間
の差額に対応する割引が、当該貸出金の額面価額から控除される。市場金利とは、大部分の金融機関が任意の時点で類似の特性を持つ
金融商品および取引相手方に適用する金利である。
売却可能金融資産
売却可能金融資産には、貸出金および債権、満期保有投資または純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類されない非デリ
バティブ金融資産が含まれる。この区分に分類される有価証券は、当初認識時はその市場価額で認識される。報告日においては、当該
有価証券は、上場金融商品に係る市場価格に基づいて決定された市場価額で再測定される。
ヘッジされていない売却可能金融資産の公正価値の変動による損益（収益を除く）は、「資本直入された損益」として資本において直
接認識される。未収収益または稼得収益は、損益計算書の「保険事業からの純利益」において実効金利法を用いて認識される。売却可
能金融資産は各報告日現在で減損テストされる。資産が減損しているという客観的な証拠があり、公正価値の減少がすでに資本におい
て直接認識されている場合、減損損失累計額は資本から除外され、「貸倒引当金繰入額」（負債性金融商品）または「保険事業からの
純利益」（資本性金融商品）として損益に振替えられる。
9.2.2 金融資産の減損引当金
該当する企業は報告日に、貸出金および債権について個別にまたは集合的に減損が生じている客観的証拠が存在するか否かを評価す
る。減損の証拠を特定するためにそれらの企業は、いくつかの客観的規準における傾向を分析するほか、自己の専門家チームによる判
断も用いる。同様に、回収の見込み時期を見積もるのにも自己の専門家による判断を用いる場合がある。
償却原価で測定される資産および売却可能負債性金融商品
利息または元本の支払不履行など、発行体が元本および利息の支払いに関する自己の債務を履行できない恐れがあると考える理由が存
在するときは直ちに減損引当金を設定する。この区分に属する有価証券は、報告日ごとにポートフォリオを検証したうえで個別に判定
する。
売却可能資本性金融商品
売却可能資産に区分された非償却有価証券の減損規準は以下のとおりである：
・ 報告日時点で 50 ％を超える未実現損失があるときは、自動的に減損を計上する
・ 未実現損失があった期間が連続 24 ヶ月を超えたときは、自動的に減損を計上する
・ 報告日時点で 30 ％を超える未実現損失があることを示す有価証券については、個別に分析する
・ 未実現損失があった期間が連続６ヶ月を超えたことを示す有価証券については、個別に分析する
識別された有価証券には、その帳簿価額の合計に基づいて減損損失を計上し、減損後の評価額に回収可能価額が反映されるようにす
る。減損損失の戻入を行うことはない。
引当金を既に設定しているが報告日においてその投資有価証券の価値がさらに下落しているときは、 IFRIC 第 10 号に従い、閾値や期間の
要件にかかわらず減損損失を追加認識することになる。
9.2.3 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値に関する一般原則は、注記 6.6 に表示しているものと同じである。
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9.2.4 再保険取引
出再
保険取引は出再前に認識する。出再は、各再保険契約の条件に従って認識する。
受再
受再は保険契約として認識する。
これらの取引の一環として差し入れるまたは受け取る保証は、貸借対照表に認識するか（保証金）またはオフバランスシートで認識す
る（担保差入有価証券または担保預り有価証券）。
ナティクシスの再保険契約は、 IAS 第 39 号の適用範囲に該当しない。
9.2.5 保険関連の負債
Coface の子会社、 Compagnie Européenne de Garanties et Cautions （ CEGC ）、および Natixis Assurances のサブグループが管理する契
約は、 IFRS 第４号に定められている任意配当参加権機能を有する保険契約および投資契約の定義を満たす。よって、これらの契約につ
いて技術的準備金を負債に認識している。これらの準備金は、保険会社の技術的負債を取扱う IFRS 第 17 号が発効するまではフランス
GAAP に従って測定する。
保険契約に係る技術的準備金は、保険契約者および契約上の受益者に関する保険会社のコミットメントを充足する。
IFRS 第４号に従い、保険の技術的準備金は、国内規則が規定する方法を用いて算出する。連結財務諸表に、当該日時点の将来キャッ
シュ・フローの見積りをカバーするのに十分な保険負債が表示されるように、負債の十分性テストを実施している。割引後将来キャッ
シュフローの確率論的または確定的な評価モデルを基にして、このテストを実施している。
生命保険契約に係る技術的準備金は主として、契約の解約払戻金に相当する数理的準備金から成る。
取扱保険は主として、死亡、障害、就業不能、扶養、対人損害、対物損害、健康、法的保護および金銭的損失を保証するものである。
関連する技術的準備金は、専門の表（生命表、経験表、 Bureau Commun Assurances Collectives ／ BCAC 表）を用いて計算する。
損害保険契約に係る技術的準備金は、未経過保険料収入および支払うべき保険金（割引しない）に関する準備金から成る。
未経過保険料収入に関する準備金は、各保険契約に別々に比例按分させる。これらは、事業年度末から保険料払込期日までの残りの保
険料収入部分に相当する。
保険金支払準備金は、報告日現在で報告されているが精算がなされていない保険金見積額から成る。保険金未払額に加えて、リスクの
安定化に続き債権回収措置後に支払われる保険金の最終金額を参照して統計的に計算された未知の保険金に対しても引当金が設定され
る。
準備金にはまた、年度末保険料に関連する経済的危険および管理報酬に係る準備金も含まれる。
この統計的な見積りに加えて、個別に見積もられるデフォルト確率および深刻度に基づき、大災害に対する特別準備金も認識される。
保険契約取得コストは、その期間に帰属するものを費用として計上する。具体的には、損害保険契約の取得コストは、保険料の獲得期
間にわたり費用計上される。繰延契約取得コストは、期末時点の未経過保険料に比例按分して計算される。
IFRS 第４号第 30 項に従い、任意の配当参加権を有する保険契約および投資契約（生命保険）は、保険契約者に潜在的に帰属する未実現
損益の部分を繰延利益分配準備金として認識にするというシャドウ・アカウンティングを用いて測定する。よって、繰延利益分配準備
金は、金融投資に係る未実現利益に対する保険契約者の潜在的な権利、または未実現損失の保険契約者の負担部分を反映する。 2018 年
度予算の配当性向を考慮し、また 2017 年度の配当性向の実績に基づき、 2018 年 12 月 31 日現在採用された繰延利益分配率は 88 ％となった
（ 2017 年 12 月 31 日現在は 89 ％）。
正味ベースで未実現損失が発生している場合は、極めて可能性が高いと予想される保険契約者の将来の繰延利益分配額を上限として繰
延利益分配資産を認識する。
繰延利益分配資産および負債は、主に以下において発生する。
・ 「売却可能金融資産」および「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」の再評価
・ 保険契約をカバーするために保有する不動産資産の再評価
・ 連結財務諸表における資本剰余金および流動性リスク準備金の修正再表示
繰延利益分配資産および負債の変動は、以下において認識する。
・ 「売却可能資産」の価値の変動に関連する場合は資本に
・ 「純損益を通じて公正価値で測定される」資産または保険契約をカバーするために保有する投資不動産の価値の変動、および「売却
可能資産」の価値の持続的な下落に係る引当金の変動に関連する場合は損益に
シャドウ・アカウンティング・メカニズムを適用した結果、 2017 年 12 月 31 日と同様に 2018 年 12 月 31 日に繰延利益分配負債を認識した。
（単位：百万ユーロ） 2018 年 2017 年
正味繰延利益分配資産合計 - -
正味繰延利益分配 負債 合計 2,115 3,275
繰延利益分配資産の場合、回収可能性テストを実施する。繰延利益分配は、会社がリソースに基づいて契約の将来の補償を操作する意
思および能力次第で、回収できる。これは、以下の影響を受ける。
・ 株式および債券市場の変動
・ 保険契約の商業的訴求力および保険契約者による契約更新の傾向から生じるネット・インフローの変動
・ 負債の変動に対応し、市場サイクルと一致する期間にわたり資産を保有するための会社内の利用可能な準備金と自己のリソース
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したがって、会社が残りの回収可能期間にわたって未実現損失を有する投資を売却することなく流動性要件を充足する能力および意思
を示すため、繰延利益分配資産の回収可能性の予測分析を実施する。このプロセスは、契約に適用される規制および契約条件に従い、
か つ過去の確率に基づく経済シナリオを用いて策定された将来キャッシュ・フローの見通しに相当する。
9.3 保険事業からの純利益
2018 年 12 月 31 日に終了した年
（単位：百万ユーロ）
度
既 経過保険料 13,522
計上保険料 13,698
未経過保険料収入の変動 (176)
保険事業によるその他の収益 37
保険事業収益 133
投資収益（費用控除後） 539
投資収益 1,641
投資費用 (99)
投資の処分によるキャピタル・ゲインおよびロス（戻入、評価減および償却控除後） 105
純損益を通じて公正価値で計上される投資の公正価値の変動 (1,013)
投資の評価減の変動 (96)
取得コストの償却 27
保険給付費用 (11,321)
出再 後 の 損益 (28)
出再 収益 3,182
出再 費用 (3,210)
保険事業からの純利益 2,910
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9.3.1 保険会社に適用される表示から銀行に適用される表示への転換
下表は、表示している保険会社の財務諸表を銀行業の形式に転換したときの調整を示している。
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
銀行業の形式
純収益
その他の
正味収益
項目（保
険からの
営業
保険会社の形式 保険からの 純利益を 貸倒引当金 その他の
（単位：百万ユーロ）
合計 純利益 除く） 費用 総利益 繰入額 税金 項目 純利益
計上保険料 13,577 13,698 (121) 0 13,577 0 0 0 13,577
未経過保険料収入
の変動 (152) (175) 23 0 (152) 0 0 0 (152)
経過保険料 13,424 13,522 (98) 0 13,424 0 0 0 13,424
銀行業務営業 収 益 67 ▶ 63 0 67 0 0 0 67
その 他の活動による
収益 152 133 19 0 152 0 0 0 152
その他の営業 収益 47 33 0 14 47 0 0 0 47
投資収益 1,748 1,641 107 0 1,748 0 0 0 1,748
投資費用 (189) (99) (78) (12) (189) 0 0 0 (189)
投資の処分による
キャピタル・ゲイ
ンおよびロス（戻
入、評価減および
償却控除後） 104 104 0 0 104 0 0 0 104
純損益を通じて公
正価値で計上され
る投資の公正価値
の変動 (1,016) (1,013) (3) 0 (1,016) 0 0 0 (1,016)
投資の評価減の変
動 (94) (96) 2 0 (94) 0 0 0 (94)
投資収益（費用控除
後） 556 539 29 (11) 556 0 0 0 556
保険給付費用 (11,343) (11,320) 106 (129) (11,343) 0 0 0 (11,343)
出再収益 3,140 3,182 (42) 0 3,140 0 0 0 3,140
出再費用 (3,168) (3,209) 41 0 (3,168) 0 0 0 (3,168)
出再後 の 損益 (29) (28) 0 0 (28) 0 0 0 (28)
貸倒引当金繰入額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
銀行業務営業経費 (13) 0 0 (13) (13) 0 0 0 (13)
契約 取得コスト (961) 26 (770) (217) (961) 0 0 0 (961)
ポートフォリオ価
値の償却および関
連項目 0 1 (1) 0 0 0 0 0 0
管理費 (798) 0 (453) (345) (798) 0 0 0 (798)
その他の経常営業
損益 (358) 0 (78) (280) (358) (1) 0 0 (359)
その他の 非経常
営業損益 (2) 0 3 (3) 0 0 0 (2) (2)
営業利益（損失） 742 2,910 (1,180) (984) 745 (1) 0 (2) 742
財務費用 (33) 0 (33) 0 (33) 0 0 0 (33)
関連会社の損益に
対する持分 15 0 0 0 0 0 0 15 15
法人所得税 (220) 0 0 (2) (2) 0 (218) 0 (220)
非継続事業からの
税引後利益 0 0 0 0 0 0 0 0 0
非支配持分 (71) 0 0 0 0 0 0 (71) (71)
連結純利益 433 2,910 (1,213) (986) 710 (1) (218) (58) 433
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9.4 保険事業の投資
2018 年 1月 1日現
2018 年 12 月 31 日現
（単位：百万ユーロ）
注記
(a)
在
在
投資不動産 9.4.3 1,371 1,312
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 9.4.1 22,328 22,410
ヘッジ目的デリバティブ 1
売却可能金融資産 9.4.2 47,801 46,898
貸出金および債権 9.4.5 13,137 10,825
満期保有金融資産 9.4.6 1,291 1,885
保険契約および金融契約に関する負債のうち再保険者と再々保険者が保有する部
13,015 11,412
分
保険および受再事業に起因する債権 1,157 1,425
出再に起因する債権 91 33
繰延取得コスト 344 699
その他
合計 100,536 96,901
(a) うち、 2018 年 1月 1日現在の 2,721 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するもの（注記
3.6 および 6.9 参照）。
9.4.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
2018 年 1月 1日
2018 年 12 月 31 日現
（単位：百万ユーロ）
注記
在 現在
トレーディング目的で保有する有価証券 4,810 4,340
有価証券形式の負債性金融商品 - 30
(a)
4,810 4,310
資本性金融商品
貸出金および債権 - -
ヘッジ会計に適格でないデリバティブ金融商品 18 214
ヘッジ目的デリバティブ
純損益を通じて公正価値オプションに基づき測定される有価証券 9.4.1.1 17,501 15,845
有価証券形式の負債性金融商品 1,582 204
(a)
366 243
資本性金融商品
ユニット・リンク型保険契約を裏付けとする投資 15,553 15,398
純損益を通じて公正価値で測定される貸出金および債権 9.4.1.1 0 2,011
銀行 - -
顧客 0 2,011
合計 22,328 22,410
(a) ミューチュアルファンドに対する持分も含む。
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9.4.1.1 公正価値オプションに基づき測定される金融資産の分類条件
金融資産が純損益を通じて公正価値で測定されるのは、それを選択した方がより適切な情報を提供できる場合、または当該金融商品が
１つ以上の重要かつ分離可能な組込デリバティブを組込んでいる場合である。
以下の２つの状況においては、公正価値オプションの使用を選択する方が、より適切な情報を提供できるとみなされる。
・ 経済的に関連性がある資産と負債間で会計上のミスマッチがある場合。これが生じるのは、たとえばヘッジ会計の規準が満たされて
いないときの資産とヘッジ目的デリバティブの場合である。
・ 金融資産および負債のポートフォリオが、資産および負債管理の文書化された方針の一環として公正価値で管理され認識されている
場合。
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産は、保険事業のユニット・リンク型保険契約を中心とする金融資産
で主に構成される。
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
公正価値に
会計上の 組込デリバ 会計上の 公正価値に基 組込デリバ
(単位：百万ユーロ )
帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ 帳簿価額 ミスマッチ づく管理 ティブ
銀行貸出金および債権
0 0 0 0 0 0 0 0
顧客貸出金および債権
0 0 0 0 2,011 2,011 0 0
有価証券形式の負債性金
2,353 843 0 1,510 2,541 972 0 1,569
融商品
資本性金融商品
15,148 15,148 0 0 13,667 13,304 363 0
合計 17,501 15,991 0 1,510 18,220 16,287 363 1,569
9.4.2 売却可能金融資産
下表は、売却可能金融資産を金融商品の種類（固定利付有価証券、変動利付有価証券）ごとに表したものであり、減損前の総額、減損
額および減損控除後の帳簿価額を開示している。
(単位：百万ユーロ )
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
有価証券 48,045 47,097
・負債性金融商品 40,452 39,225
(a)
7,133 7,401
・資本性金融商品
・未収利息 460 472
売却可能資産 の 減損 (245) (200)
・負債性金融商品 (38) (15)
(b)
(207) (184)
・資本性金融商品
合計 47,801 46,898
(a) ミューチュアルファンドに対する持分も含む。
(b) 2018 年 12 月 31 日現在、変動利付有価証券の永久的減損額は 2017 年 12 月 31 日現在の 15 百万ユーロに対して 69 百万ユーロだった。この費用は、利益分配
メカニズムにより 88 ％相殺された。 2018 年の費用は、過年度に減損を計上した有価証券に係る追加減損損失計上額の 13 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日
現在は７百万ユーロ）と新たに減損した有価証券に対する引当金 56 百万ユーロ（ 2017 年 12 月 31 日現在は９百万ユーロ）に分解できる。
9.4.3 投資不動産
2018 年 12 月 31 日現在 2018 年 1月 1日現在
減損および 減損および
(単位：百万ユーロ )
総価額 償却 正味価 額 総価額 償却 正味価 額
投資不動産 － 公正価値
970 0 970 918 0 918
投資不動産 － 取得原価 40 (13) 27 44 (13) 31
投資不動産 － ユニット・リ
374 0 374 363 0 363
ンク型保険契約
合計 1,385 (13) 1,371 1,325 (13) 1,312
投資不動産の公正価値は、 IFRS 第 13 号の公正価値ヒエラルキーのレベル３に分類されており、その評価技法は注記 8.5.3 に記載されてい
る。
公正価値が変動した結果、 2018 年 12 月 31 日現在の平均関連基準金額の 88 ％（ 2017 年 12 月 31 日現在では関連基準金額の 89 ％）に相当する
繰延利益分配準備金を対称的に認識した （注記 9.2.5 参照） 。
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9.4.4 貸借対照表において公正価値で計上される金融資産および負債の公正価値
公正価値で測定される金融資産および負債は、注記 5.6 および 8.5 に表示されている公正価値ヒエラルキーを基に区分されている。
2018 年 12 月 31 日現在
資産
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 － トレーディング
4,827 4,730 98 0
トレーディング目的で保有する固定利付有価証券
4,810 4,726 84
うち有価証券形式の負債性金融商品
うち資本性金融商品
4,810 4,726 84
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品（プラスの公正価値）
18 ▶ 13 0
うち金利デリバティブ
▶ ▶
うち通貨デリバティブ
13 3 10 0
うちクレジット・デリバティブ
うち株式デリバティブ
1 1
うち その他
0 0
トレーディング目的で保有するその他の金融資産
純損益を通じて公正価値オプションで測定するものとして指定された金融資
17,501 14,789 1,473 1,238
産
うち有価証券形式の負債性金融商品
1,582 89 255 1,238
うち資本性金融商品
366 83 282
うち貸出金および債権
うちユニット・リンク型保険契約を裏付けとする投資
15,553 14,617 936
売却可能金融資産
47,801 39,708 5,617 2,475
売却可能有価証券 － 持分投資
208 0 0 208
その他の売却可能有価証券
47,593 39,708 5,617 2,267
うち有価証券形式の負債性金融商品
40,874 34,443 4,213 2,218
うち資本性金融商品
6,718 5,265 1,404 49
うちその他の売却可能金融資産
合計
70,129 59,228 7,188 3,713
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公正価値ヒエラルキーのレベル３を用いて公正価値で測定される金融資産
期中に実行された
期中に認識された損益 取引 期中の 振替
損益計算書
レベル３
報告日
レベル３
期首残高 為替
現在
2018 年 報告日 連結 換算 期末残高
失効／ 資本直入 その他
売却／
１月 現在 償還取 された損 購入／ レベル ３ レベル の 範囲 調整 2018 年 12 月
(単位：百万ユーロ )
１日現在 保有取引 引 益 発行 償還 から ３ へ 振替 の変更 額 31 日現在
純損益を通じて公正価値で
測定される金融資産－ト
レーディング 1,465 (29) (2) 0 221 (414) (1) 0 0 (3) 0 1,238
ヘッジ会計として適格でな
いデリバティブ金融商品 (プ
ラスの公正価値 ) ▶ 0 0 0 0 (1) 0 0 0 (3) 0
うち通貨デリバティブ ▶ (1) (3) 0
うち株式デリバティブ 0 (0) 0
うち その他 0 0
純損益を通じて公正価値オ
プションに基づき測定する
ものと指定された金融資産 1,461 (29) (2) 0 221 (412) (1) 0 0 0 0 1,238
うち有価証券形式の負債
性金融商品 1,461 (29) (2) 221 (412) (1) 1,238
売却可能金融資産 3,556 5 (3) (63) 457 (359) (1,525) 603 (196) 0 1 2,475
売却可能有価証券 -持分投
資 211 (1) 0 11 33 (0) 0 0 (46) 0 1 208
その他の売却可能有価証券 3,345 6 (3) (74) 424 (359) (1,525) 603 (150) 0 0 2,267
うち有価証券形式の負債
性金融商品 2,955 (0) (3) (67) 399 (164) (1,506) 603 2,218
うち資本性金融商品 391 6 (7) 25 (195) (20) 150) 49
うちその他の売却可能金
融資産 0
公正価値で計上される金融
資産合計 5,021 (24) (5) (63) 678 (773) (1,526) 603 (196) (3) 1 3,713
公正価値で測定され る 金融資産：公正価値レベル間での振替
201 8年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
0 2 0 0 (1)
－ トレーディング
純損益を通じて公正価値オプションに基づき測定
0 2 0 0 (1)
するものと指定された金融資産
うち有価証券形式の負債性金融商品 (1)
うち資本性金融商品 2
売却可能金融資産 75 9 603 0 (1,525)
売却可能有価証券 － 持分投資
その他の売却可能有価証券 75 9 603 0 (1,525)
うち有価証券形式の負債性金融商品 56 9 603 (1,506)
うち資本性金融商品 19 (20)
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9.4.5 貸出金および債権
9.4.5.1 銀行貸出金および債権
201 8年 12 月 31 日 201 8年 1月 1日
(単位：百万ユーロ )
現在 現在
残高 378 513
貸出金および債権 377 509
未収利息 1 ▶
引当金
正味合計 378 513
9.4.5.2 顧客貸出金および債権
201 8年 12 月 31 日 201 8年 1月 1日
(単位：百万ユーロ )
現在 現在
残高 12,760 10,312
貸出金および債権 12,750 10,306
未収利息 10 6
引当金
(a)
12,760 10,312
合計
(a) うち、再保険契約に関して行われた預り保証金は、 2017 年 12 月 31 日現在の 10,258 百万ユーロに対して 11,598 百万ユーロ。
9.4.6 満期保有金融資産
2018 年 12 月 31 日 2018 年 1月 1日
(単位：百万ユーロ )
現在 現在
公債 1,002 1,083
総価額 1,002 1,083
引当金
債券 289 802
総価額 290 804
引当金 (1) (2)
合計 1,291 1,885
9.4.7 貸借対照表上に償却原価で評価された金融資産の公正価値
2018 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行貸出金および債権 378 378 ▶ 374
うち貸出金および債権 371 371 ▶ 368
その他 6 6 6
顧客貸出金および債権 12,760 12,760 47 12,712
うち貸出金および債権 12,760 12,760 47 12,712
満期保有資産 1,291 1,506 1,345 157 3
金融資産合計 14,428 14,643 1,396 13,244 3
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9.5 保険契約関連の負債
2018 年 1月 1日
2018 年 12 月 31 日
(a)
(単位：百万ユーロ )
現在 現在
技術的準備金 79,732 76,597
保険契約に関連する技術的準備金 43,703 38,865
ユニット・リンク型保険契約に関連する技術的準備金 9,845 10,256
任意の利益分配機能を有する金融契約に関連する技術的準備金 20,118 20,227
任意の利益分配機能を持たない金融契約に関連する技術的準備金 -
ユニット・リンク型保険契約に関連する技術的準備金 3,951 3,974
繰延利益分配負債 2,115 3,275
保険および再保険事業に起因する債務 9,800 9,727
保険および受再事業に起因する債務 398 488
出再事業に起因する債務 9,402 9,239
デリバティブ 7 183
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品 7 183
ヘッジ目的デリバティブ -
保険契約に関連するその他の負債 -
合計 89,538 86,507
(a) うち、 2018 年 1月 1日現在の 1,953 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するもの（注記
3.6 および 6.9 参照）。
9.5.1 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に関して IFRS 第 7号のもとで要求される情報は注記 8.1.2 に表示されている。
9.5.2 銀行預り金および顧客預り金
銀行預り金と顧客預り金に関して IFRS 第 7号のもとで要求される情報は注記 8.14 に表示されている。
9.5.3 債務証券
債務証券に関して IFRS 第 7号のもとで要求される情報は注記 8.15 に表示されている。
9.5.4 劣後債務
劣後債務に関して IFRS 第 7号のもとで要求される情報は注記 8.16 に表示されている。
9.5.5 保険事業について認められている IFRS 第９号適用の一時的免除に関して開示すべき情報
2018 年 12 月 31 日現在
(a)
(単位：百万ユーロ )
公正価値 当期公正価値の変動
SPPI 金融資産 39,912 (1,492)
非 SPPI 金融資産 3,516 (83)
合計 43,428 (1,575)
この表には、純損益を通じて公正価値で認識された金融資産または再保険事業は含まれていない。
(a) ミューチュアルファンドを除く。ミューチュアルファンドの公正価値は 2018 年 12 月 31 日現在 5,067 百万ユーロにのぼる。
信用リスクが低くない金融資産
2018 年 12 月 31 日現在
(a)
(単位：百万ユーロ )
帳簿価額 公正価値
SPPI 金融資産 1,475 1,489
合計 1,475 1,489
(a) 減損に係る評価調整前
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注記 10 セグメント報告
2017 年 11 月、ナティクシスは 2018-2020 年戦略計画「新次元」を新たに打ち出した。「新次元」では、私たちのクライアントへ高い付加
価値をもたらすソリューションの開発を目的とする断固とした３つの取組みを定めている。「ニューフロンティア計画のもと達成した
事業モデルの転換をさらに進める」「投資の大部分をデジタル技術へ割り当てる」「評価の高い確固としたスキルをナティクシスの組
織が誇る分野で標準とするべく差別化を図るという私たちの明確な決意を反映する」というのが３つの取組みである。
当行はそれ以来、次の４つの中核事業を中心に組織されている。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント。 Natixis Investment Managers 内の資産運用およびウェルス・マネジメントから成る。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング。企業、機関投資家、保険会社、銀行、公共部門組織に対しアドバ
イスを行い、さまざまな種類の金融ソリューションを提供するとともに、資本市場へのアクセスも提供する。主な責務は３つであ
り、まず、当行の顧客重視の姿勢を強化すること、発行体と投資家の仲立ちを務めること、そして「 OTD （ Originate-to-
distribute ：組成販売型）」モデルを展開し、融資ポートフォリオの積極的な運用によって当行のバランスシートの回転の最適化を
図ることである。
・ 保険。個人保険および損害保険商品の販売を担う BPCE グループの単一基盤。
・ 専門金融サービス。ファクタリング、リース、消費者金融、保証および金融保証、映画業界金融に決済と専門金融を組み合わせる。
また、従業員貯蓄および有価証券サービスと金融サービスを組み合わせる。これらの事業分野は、 Groupe BPCE リテール・バンキン
グ業務の主要な牽引役である。
Coface 、プライベート・エクイティ（流出まで維持される自己勘定取引およびスポンサー・ファンドの割当分）および Natixis Algeria
は、戦略に関係ないとみなされており、今はコーポレートセンターに集約されている。
この新組織に基づき、経営陣は部門別の営業成績を監視し、業務計画の策定および戦略的見地から業務管理を行う。 IFRS 第８号「事業
セグメント」に従い、これがナティクシスがその事業セグメントとして定めた事業区分である。
10.1 資産運用およびウェルス・マネジメント
・ 資産運用： 資産運用事業は、 Natixis Investment Managers のもとに集約されている。同部門は、すべての資産カテゴリーを網羅し
ており、主に米国とフランスで事業を展開している。この事業は、それぞれ独立した企業（専門の資産運用会社や販売組織）が
担っており、持株会社が、戦略的方向性を監督することで組織の一貫性を確保し、事業の調整を図っている。よってこれらの会社
は、適切な経済モデルに基づき、自己の中核事業に集中し、堅調なパフォーマンスを達成することに注力しながら、自己の法人の
顧客を開拓するという選択肢を残し、かつ本事業分野の他のサポート機能を利用できる。これら資産運用会社の中には、 Loomis
Sayles 、 Harris Associates 、 AEW 、 H2O 、 DNCA および Ostrum Asset Management など確固とした評価を確立した会社も多くある。
これら専門の資産運用会社を集約しているおかげで当グループは、一通りのノウハウを提供し、あらゆる顧客セグメントの需要に
応えることができる。共通のプラットフォームと、各資産運用会社が長年かけて構築した営業フランチャイズを活用した販売の確
立により、各種顧客セグメントの取り込みの最適化を図っている。 2014 年に入ってから、第三者顧客向けプライベート・エクイ
ティ会社を Natixis Investment Managers へ移管し、スポンサー・ビークルを設立して、ナティクシスによる各ファンドへのコミッ
トメントを監督している。各チームには、スポンサー対象の株式保有を通じた、フランスや欧州にある基本的に未上場の中小企業
へのエクイティ・ファイナンスにおいて幅広い実績がある。本事業分野は、第三者投資家向けのプライベート・エクイティ・セグ
メントを網羅しており、プライベート・エクイティ案件（成熟企業向けの重要な資金供給）、ベンチャーキャピタル（新しい革新
的な企業）およびファンド・オブ・ファンズを手掛ける。
・ ウェルス・マネジメント： この事業分野は、フランスおよびルクセンブルクでのウェルス・マネジメント事業と資産運用を網羅す
る。 Natixis Wealth Management はフランス市場において重要な地位を占めている。当行は主に、 Caisses ▼ Epargne および
Banques Populaires の各行の顧客を基に顧客基盤を構築しているほか、それより規模は小さいものの、ナティクシスの顧客も活用
して顧客基盤を開拓している。プライベート・バンキングでは、アドバイス業務、ファイナンシャル・プランニングおよび金融ノ
ウハウならびにファンド運用ソリューションを提供している。
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10.2 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門は、企業、機関投資家、保険会社、銀行、公共部門組織に対しア
ドバイスを行い、さまざまな種類のカスタマイズされた金融ソリューションを提供するとともに、資本市場へのアクセスも提供する。
チームの持っている技術面での専門知識を活かし、ナティクシスは、顧客に、最新の市場動向に配慮したカスタマイズ・ソリューショ
ンを顧客のために設計する。
戦略的対話を強化することによってより良い顧客サービスを提供するため、 また、 OTD （組成販売型） モデルの実施を加速するために、
2016 年に当該部門の組織構造が再構築された。これによって、 インベストメント・バンキング に新たな事業分野を創設した。同事業分
野の使命は、顧客と戦略的な対話を構築することにあり、取得＆戦略的ファイナンス、資本＆格付アドバイザリー、エクイティ・資本
市場、戦略的資本取引といった事業分野を網羅している。また、債券の組成も手掛ける。
2018 年初め、 CIB はファイナンス事業の業績および分析の表示方法を変更し、「新次元」計画に定められている４つの主要セクターを基
に３つの新事業分野を創設した：
・ エネルギー＆天然資源 セクター：貿易金融、ストラクチャード・コモディティ・ファイナンスの組成および構築を手掛ける。
・ 実物資産 事業分野：インフラ、航空、不動産＆ホスピタリティの３セクターにおける組成および構築
・ ディストリビューション＆ポートフォリオ管理 事業分野：シンジケーションと、ストラクチャード・ファイナンスおよびバニラ・
ファイナンスのポートフォリオ管理を手掛ける。
株式、固定利付、クレジット、為替、コモディティおよび「グローバル・ストラクチャード・クレジットおよびソリューション」業務
は依然としてグローバル・マーケット事業分野に属し、また、短期貿易金融やフローの創造は依然として「トレード・アンド・トレ
ジャリー・ソリューションズ」に集約されている。
10.3 保険
Natixis Assurances は、保険事業を営むさまざまな子会社を傘下に置く持株会社である。 2014 年３月、バンカシュランス・モデルの確
立計画に従い、 Natixis Assurances は PPI と損害保険子会社の BPCE Assurances を取得し、現在は完全子会社化している。保険事業で
は、個人・団体生命保険、人身保障保険、損害保険商品などあらゆる保険を Banque Populaire および Caisses ▼ Epargne のネットワー
クに提供している。これらの多様なカスタマイズ・ソリューションを、個人や小規模企業の顧客、農家、企業、各種団体向けに設計し
ている。
10.4 専門金融サービス
この事業分野グループは、主として Caisses d’Epargne および Banques Populaires のネットワークならびにナティクシス顧客へのさま
ざまなサービス指向の業務を集約している。
・ 決済： この事業分野では、決済に必要な各種ツール、インフラ、各種サービスを提供しており、エレクトロニック・バンキングや、
大量の電子送金の実行および回収、小切手決済、サービス・バウチャー、 eコマースなどを手掛けている。「新次元」計画のもと、
決済部門は欧州における決済専業組織になり、デジタル変革の加速を図っている。よって、この事業分野は近年、 Payplug 、 S
Money 、 Dalenys および Comiteo など、電子決済や eコマースに特化した新興企業を何社か取得した。
・ ファクタリングでは、 企業に対し、資金調達、保険、資金回収等の信用管理ソリューションを提供する。 Natixis Factor は、
Banques Populaires および Caisses d’Epargne のネットワークを使用するが、これが事業の重要な部分を占めている。
・ 保証および金融保証： この事業分野は、 Compagnie Européenne de Garanties et Cautions （ CEGC ）が担当する。 これには主に、
Caisses d’Epargne および Banques Populaires のネットワークによるリテールおよび企業顧客に付与された不動産担保ローン保証の
ほか、訴訟関連保証および金融保証が含まれている。
・ 消費者金融： ナティクシスによるこの事業分野には、リボルビング・ローンに関する全価値連鎖（バリューチェーン）にわたる幅広
い業務（マーケティング、組成、事務管理、裁判外での回収等）ならびに個人向けローンに関する事務管理サービスが含まれてい
る。これらの業務には、 Natixis Financement が携わっており、 BPCE グループ の ネットワークによって付与されるリボルビング・
ローンならびに Caisses d’Epargne および Banques Populaires による個人向けローンの 管理を行っている。
・ リース： この事業分野は、ファイナンス・リースまたはその他の長期リース契約に基づく不動産および不動産以外の資産向け資金調
達ソリューションの提供を行う。
・ 従業員貯蓄制度： この事業分野では、 従業員の貯蓄管理ソリューション（従業員口座の管理、資金管理および記帳） を会社に提供す
る。
・ 有価証券サービス： この事業分野では、リテール顧客の証券預かりに関する事務業務および経営管理業務（口座管理、事務のアウト
ソーシング、オフィス関連サービス、預かり資産運用）を、 BPCE ネットワークおよび外部顧客のために、提供している。
・ 映画業界金融： この事業分野は、フランスおよび欧州の映画やオーディオ・ビジュアル業務関連の仕組ローンを専門とする子会社で
ある Coficiné を通じて運営されている。
10.5 コーポレートセンター
コーポレートセンターは、業務部門と協働する。ナティクシスの次の非戦略的事業分野が集約されている：主要業務が、信用保険、国
際ファクタリング、企業情報および格付ならびに債権管理である Coface 、自己勘定のプライベート・エクイティ業務、ナティクシス内
で保有することを意図していない一部のスポンサー・ファンドに対するナティクシスの持分、ならびにアルジェリアにあるナティクシ
スの子会社。
コーポレートセンターは、中央資金調達メカニズムおよびナティクシスの資産負債管理業務からの収益を認識する。この目的のため、
コーポレートセンターは、短期金融を含むあらゆる財務業務を担っており、 2017 年の始め以来ナティクシスの財務部に組み込まれてい
る（以前はコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門に属していた）。
また、当行の持分投資ポートフォリオの利益で、どの部門にも属さない利益も計上する。
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コストについては、コーポレートセンターは、当行の構造的コストおよび単一破綻処理基金への拠出金を認識している。
10.6. セグメント情報
10.6.1 損益計算書のセグメント報告
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
コーポレー
ト・バンキン
資産運用およ
コーポレート
グおよびイン
びウェル
センター
ベストメン
ス・マネ
(Coface を除
専門金融
ト・バンキン
(b)
(c)
ジメント
(単位：百万ユーロ ) グ 保険 サービス Coface 合計
く )
純収益 3,419 3,123 790 1,472 678 135 9,616
(a)
10 ％ (9) ％ 8％ 6％ 9％ (22) ％ 2％
2018 ／ 2017 変動
費用 (2,264) (2,133) (448) (1,004) (488) (486) (6,823)
(a)
▶％ 0％ 2％ 7％ 1％ 5％ 3％
2018 ／ 2017 変動
営業総利益 1,154 990 342 468 190 (351) 2,793
(a)
23 ％ (24) ％ 16 ％ 6％ 35 ％ 21 ％ (1) ％
2018 ／ 2017 変動
貸倒引当金繰入額 (1) (175) 0 (23) (1) (14) (215)
(a)
52 ％ (68) ％ (83) ％ (78) ％ (17) ％
2018 ／ 2017 変動
営業純利益 1,153 815 342 445 189 (365) 2,578
(a)
23 ％ (32) ％ 16 ％ 20 ％ 40 ％ 3％ 0％
2018 ／ 2017 変動
関連会社 3 12 15 0 0 0 29
(a)
164 ％ 11 ％ 13 ％ (74) ％ (76) ％ 13 ％
2018 ／ 2017 変動
その他 37 3 0 1 (2) 16 54
(a)
264 ％ (84) ％ (20) ％ 11 ％
2018 ／ 2017 変動
税引前利益 1,192 829 356 445 187 (349) 2,661
(a)
26 ％ (32) ％ 16 ％ 20 ％ 38 ％ ▶％ 0％
2018 ／ 2017 変動
当期純利益（グループ持分） 644 603 246 299 50 (266) 1,577
(a)
34 ％ (30) ％ 29 ％ 19 ％ ▶％ 59 ％ (6) ％
2018 ／ 2017 変動
この情報は、 2018 年 12 月 31 日現在 EU が採用していた IFRS に従って適用された会計原則に基づいて算定された。
（ ▶） 2017 年 12 月 31 日から 2018 年 12 月 31 日までの変動
（ b）うち資産運用に関するもの：
・ 純収益： 3,274 百万ユーロ
・ 費用：（ 2,114 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 1,160 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： (5) 百万ユーロ
・ 税引前利益： 184 百万ユーロ
(c) うち短期金融に関するもの：
・ 純収益： 114 百万ユーロ
・ 費用：（ 60 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 55 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： 0百万ユーロ
・ 税引前利益： 55 百万ユーロ
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純収益の内訳
(単位：百万ユーロ ) 純収益 2018 ／ 2017 変動
資産運用およびウェルス・マネジメント 3,419 10 ％
資産運用 3,274 10 ％
ウェルス・マネジメント 144 2％
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 3,123 (9) ％
(a)
1,216 (32) ％
資本市場
グローバル・ファイナンスおよびインベストメント・バンキング 1,783 5％
その他 123 (508) ％
保険 790 8％
専門金融サービス 1,472 6％
専門ファイナンス 894 ▶％
決済 389 16 ％
金融サービス 188 2％
Coface 678 9％
コーポレートセンター（ Coface を除く） 135 (22) ％
合計 9,616 2％
(a) XVA デスクの純収益を除く 1,319 百万ユーロを含む。うち 1,158 百万ユーロは FICT に関する純収益、 161 百万ユーロは株式に関する純収益。
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■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年 12 月 31 日に終了した年度
コーポレー
ト・バンキン
コーポレー
資産運用およ
グおよびイン
トセンター
びウェルス・
ベストメン
(Coface を
マネジメント
ト・バンキン 専門金融
(c)
(b)
(単位：百万ユーロ ) グ 保険 サービス 除く ) 合計
Coface
純収益 3,113 3,442 734 1,382 624 173 9,467
(a)
15 ％ 8％ 12 ％ 2％ (1) ％ (6) ％ 9％
2017 ／ 2016 変動
費用 (2,178) (2,132) (439) (939) (484) (462) (6,632)
(a)
10 ％ 7％ 16 ％ 6％ (9) ％ (4) ％ 6％
2017 ／ 2016 変動
営業総利益／（損失） 936 1,310 295 443 140 (290) 2,835
(a)
27 ％ 10 ％ 6％ (5) ％ 41 ％ (2) ％ 14 ％
2017 ／ 2016 変動
貸倒引当金繰入額 0 (115) 0 (73) (6) (65) (258)
(a)
(60) ％ (41) ％ 0％ 27 ％ 10 ％ 33 ％ (15) ％
2017 ／ 2016 変動
営業純利益／（損失） 936 1,195 295 371 135 (355) 2,577
(a)
27 ％ 19 ％ 6％ (9) ％ 43 ％ 3％ 19 ％
2017 ／ 2016 変動
関連会社 1 10 13 0 1 0 26
(a)
(111) ％ (24) ％ 40 ％ 0％ (141) ％ (46) ％ 103 ％
2017 ／ 2016 変動
その他 10 18 0 (0) 0 20 48
(a)
(39) ％ 100 ％ 0％ (100) ％ (100) ％ (84) ％ (52) ％
2017 ／ 2016 変動
税引前利益／（損失） 947 1,223 308 371 136 (334) 2,651
(a)
27 ％ 21 ％ 7％ (16) ％ 712 ％ 55 ％ 16 ％
2017 ／ 2016 変動
当期純利益／（損失）（グループ持分） 482 863 191 251 48 (167) 1,669
(a)
14 ％ 23 ％ 14 ％ (13) ％ 2,168 ％ (21) ％ 21 ％
2017 ／ 2016 変動
この情報は、 2017 年 12 月 31 日現在 EU が採用していた IFRS に従って適用された会計原則に基づいて算定された。
(a) 2016 年 12 月 31 日から 2017 年 12 月 31 日までの変動の見積り。
(b ）うち資産運用に関するもの：
・ 純収益： 2,972 百万ユーロ
・ 費用：（ 2,034 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 938 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： 0百万ユーロ
・ 税引前利益： 949 百万ユーロ
(c) うち短期金融に関するもの：
・ 純収益： 139.6 百万ユーロ
・ 費用：（ 62.7 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 76.9 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： 0.1 百万ユーロ
・ 税引前利益： 77.1 百万ユーロ
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純収益の内訳
(単位：百万ユーロ ) 純収益 2017 ／ 2016 変動
資産運用およびウェルス・マネジメント 3,113 15 ％
資産運用 2,972 15 ％
ウェルス・マネジメント 142 ▶％
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 3,442 8％
(a)
1,781 5％
資本市場
グローバル・ファイナンスおよびインベストメント・バンキング 1,690 8％
その他 (30) (60) ％
保険 734 12 ％
専門金融サービス 1,382 2％
専門ファイナンス 862 3％
決済 336 2％
金融サービス 184 1％
Coface 624 (1) ％
コーポレートセンター（ Coface を除く） 173 (6) ％
合計 9,467 9％
(a) XVA デスクの純収益を除く 1,916 百万ユーロを含む。うち 1,317 百万ユーロは FICT に関する純収益、 599 百万ユーロは株式に関する純収益。
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10.6.2 貸借対照表 のセグメント分析
2018 年12月31日 現在
コーポレー
ト・バンキ
ングおよび
インベスト
コーポレートセ
資産運用およ
専門金融
メント・バ
びウェルス・ ンター
（単位：百万ユーロ） ンキング 保険 サービス Coface 合計
マネジメント (Coface を除く )
純損益を通じて公正価値で測定される金
2,101 212,589 (8) 86 27 (708) 214,086
融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測
0 3,107 0 ▶ 0 7,687 10,798
定される金融資産
償却原価で測定される負債性金融商品 20 885 0 0 0 288 1,193
償却原価で測定される銀行貸出金および
1,399 11,448 578 329 292 13,239 27,285
債権ならびに類似項目
償却原価で測定される顧客貸出金および
4,668 56,307 (325) 651 2,509 5,468 69,279
債権
保険事業の投資 0 0 96,762 0 3,774 0 100,536
売却目的で保有する非流動資産 0 0 0 25,646 0 0 25,646
のれん 3,136 129 93 157 281 0 3,796
その他 の 資産 (5,714) 16,766 (31) (1,198) (183) 33,236 42,877
資産合計 5,611 301,230 97,069 25,677 6,700 59,209 495,496
純損益を通じて公正価値で測定される金
287 203,768 4,109 0 0 18 208,183
融負債
銀行 からの 預り金 および借入金ならびに
2,168 30,618 5,112 14,144 660 20,532 73,234
類似項目
顧客 からの 預り金 および借入金 1,834 19,696 (41) 70 347 14,086 35,991
債務証券 288 34,144 (1,632) 385 1,538 234 34,958
売却目的で保有する資産に係る負債 0 0 0 9,737 0 0 9,737
保険関連の負債 0 1 87,597 (0) 1,941 0 89,538
劣後債務 10 2,531 1,034 0 388 0 3,964
その他 の 負債 1,023 10,472 889 1,341 1,827 24,338 39,891
負債合計 5,611 301,230 97,069 25,677 6,700 59,209 495,496
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■ 2017 年 12 月 31 日現在
2017 年12月31日 現在
コーポレー
ト・バンキ
ングおよび
コーポレート
インベスト
センター
資産運用およ
専門金融
メント・バ
びウェルス・ (Coface を除
（単位：百万ユーロ）
ンキング 保険 サービス Coface 合計
マネジメント く )
純損益を通じて公正価値で測定される資
1,599 158,973 22,628 146 1,152 184,497
産
売却可能金融資産 190 5,023 42,058 2,180 2,776 5,658 57,885
銀行貸出金および債権 1,194 26,674 820 350 382 15,869 45,289
顧客貸出金および債権 4,333 93,928 10,043 21,641 2,474 4,350 136,768
満期保有 金融 資産 1,883 2 1,885
のれん 2,987 77 93 163 281 3,601
その他 の 資産 (2,585) 36,381 13,246 843 767 41,409 90,060
資産合計 7,718 321,056 90,771 25,176 6,827 68,438 519,987
純損益を通じて公正価値で測定される金
99 141,012 3,327 (9) 106 350 144,885
融負債
銀行預り金 2,519 58,007 3,763 15,145 563 24,321 104,318
顧客預り金 1,558 78,296 (43) 2,113 322 12,325 94,571
債務証券 22 30,219 (1,290) 1,753 1,637 234 32,574
保険会社の技術的準備金 ▶ 73,087 1,849 1,661 76,601
劣後債務 10 2,241 1,034 0 388 3,674
その他 の 負債 3,510 11,277 10,892 4,326 2,149 31,208 63,363
負債合計 7,718 321,056 90,771 25,176 6,827 68,438 519,987
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10.7 その他の 情報
■ 2018 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
フランス その他 の EU 北米 その他 の OECD その他 合計
純収益 5,129 1,395 2,678 198 215 9,616
当期純利益（グループ持分） 703 297 618 35 (77) 1,577
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 153,544 7,634 38,389 14,173 345 214,086
その他の包括利益を通じて公正価値で測定され
7,700 173 (0) 0 2,925 10,798
る 金融資産
償却原価で測定される銀行貸出金および債権な
23,894 784 236 219 2,150 27,285
らびに類似項目
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 34,816 10,672 13,436 7 10,348 69,279
保険事業の投資 93,345 6,110 145 781 154 100,536
(a)
24,655 915 0 0 76 25,646
売却目的 で 保有 する 非流動資産
固定資産 902 135 21 11 30 1,098
その他 の 資産 42,911 (706) 5,284 (141) (580) 46,767
資産合計 381,768 25,718 57,511 15,050 15,450 495,496
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するもの（注記 3.6 および 6.9 参照）。
■ 2017 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
フランス その他 の EU 北米 その他 の OECD その他 合計
純収益 4,902 1,247 2,629 195 494 9,467
当期純利益（グループ持分） 508 285 660 43 173 1,669
純損益を通じて公正価値で測定される資産 170,947 7,779 2,127 3,567 77 184,497
売却可能金融資産 51,795 2,967 270 541 2,312 57,885
貸出金および債権 100,770 11,162 48,936 9,831 11,359 182,057
固定資産 1,292 102 63 11 22 1,490
その他 の 資産 86,147 (44) 8,382 160 (589) 94,057
資産合計 410,952 21,967 59,779 14,109 13,181 519,987
注記 11 リスク管理
11.1 自己資本
IAS 第１号で要求される自己資本に関する情報は、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱に関する報告書」第 3.3.1 節（訳者
注：原文の章および節）に記載されている。
11.2 信用リスクおよび取引相手方リスク
IFRS 第７号により要求されるリスク管理情報は、以下に示す開示を除き、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱に関する報
告書」第 3.2.3 節（訳者注：原文の章および節）に提示されている。
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11.2.1 リスク・プロファイル
初めて作成した 2018 年 12 月 31 日現在のこの表は、 IFRS 第９号の引当金設定基準を満たす各会計上の残高を信用リスク区分別に分解した内訳（ S1 、 S2 および S3 の各ステージに分解したもの）およびそれに対応
する減損および引当金を表示するためのものである。各信用リスク区分を、基本シナリオ （注記 6.3 参照） に関連する IFRS 第９号に基づく債務不履行確率の範囲ごとに示している。
帳簿価額総額 予想信用損失に対する減損または引当金
債務不履行確率の目盛り 債務不履行確率の目盛り 差引額
100.0 （デ 100.0 （デ
0.00 以上 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 フォル 0.00 以上 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 フォル
（単位：百万ユーロ）
0.15 未満 0.25 未満 0.50 未満 0.75 未満 2.50 未満 10.0 未満 100.0 未満 ト） 0.15 未満 0.25 未満 0.50 未満 0.75 未満 2.50 未満 10.0 未満 100.0 未満 ト）
その他の包括利益を通じて公
正価値で測定される負債性金
融商品
10,672 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10,672
S1
10,669 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10,669
S2
▶ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ▶
S3
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
償却原価で測定される有価証
券
1,111 9 0 1 0 0 3 206 6 0 0 0 0 0 0 132 1,193
S1
969 9 0 1 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 982
S2
142 0 0 0 0 0 0 0 6 0 0 0 0 0 0 0 136
S3
0 0 0 0 0 0 0 206 0 0 0 0 0 0 0 132 75
償却原価で測定される金融機
関貸出金および債権ならびに
類似項目
26,400 0 0 0 0 0 0 49 2 0 0 0 0 0 0 48 26,398
S1
25,806 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25,806
S2
594 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 592
S3
0 0 0 0 0 0 0 49 0 0 0 0 0 0 0 48 0
償却原価で測定される顧客貸
出金および債権
65,554 460 629 424 622 294 146 2,387 118 6 1 0 0 0 0 1,114 69,278
S1
47,778 381 609 424 622 294 146 0 31 0 0 0 0 0 0 0 50,223
S2
17,776 79 20 0 0 0 0 0 87 6 1 0 0 0 0 0 17,782
S3
0 0 0 0 0 0 0 2,387 0 0 0 0 0 0 0 1,114 1,273
供与された貸出コミットメン
ト
49,002 974 0 0 0 0 0 55 63 3 (0) 0 0 0 0 5
S1
42,326 964 0 0 0 0 0 0 12 1 (0) 0 0 0 0 0
S2
6,677 11 0 0 0 0 0 0 51 2 (0) 0 0 0 0 0
S3
0 0 0 0 0 0 0 55 0 0 0 0 0 0 0 5
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供与された保証コミットメン
ト
29,609 10 2 0 0 0 0 74 13 0 0 0 0 0 0 20
S1
24,669 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0
S2
4,940 10 2 0 0 0 0 0 10 0 0 0 0 0 0 0
S3
0 0 0 0 0 0 0 74 0 0 0 0 0 0 0 20
2018 年 12 月 31 日現在合計
182,349 1,453 631 425 622 294 149 2,771 202 9 1 0 0 0 0 1,320
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11.2.2 IFRS 第９号のもとで減損した金融商品について受け取っている保証
下表に、信用リスクおよび取引相手方リスクに対する BPCE グループの金融資産のエクスポージャーを示す。信用リスク（未認識の相殺および担保を考慮に入れずに算定）および取引相手方リスクに対するこ
のエクスポージャーは、金融資産の正味帳簿価額に相当する。
2018 年 12 月 31 日現在
(a)
最大リスク・エクス 減損控除後の最大エクス
保証
減損した金融商品の分類
(b) (c)
(単位：百万ユーロ )
ポージャー 減損 ポージャー 個人保証 担保
債務証券 － FVOCI R
銀行貸出金および債権 － FVOCI R
顧客貸出金および債権 － FVOCI R
償却原価で測定される債務証券 206 (132) 75 57
償却原価で測定される銀行貸出金および債権 48 (47) 0
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 2,388 (1,114) 1,274 282 577
供与された貸出コミットメント 119 (5) 114 8 0
供与された保証コミットメント 74 (20) 54 5 13
合計 2,834 (1,319) 1,516 352 589
(a) 組成／取得後に減損した資産（ステージ３）または組成／取得時に減損していた資産（ POCI ）。
(b) 帳簿価額総額
(c) 貸借対照表上の帳簿価額
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■ 2017 年 12 月 31 日現在 － 保証の影響
2017 年 12 月 31 日現在 2016 年 12 月 31 日現在
不良債権の 正常債権の 不良債権の 正常債権の
(単位：百万ユーロ )
正常債権 不良債権 評価減 正味残高 保証 保証 正常債権 不良債権 評価減 正味残高 保証 保証
銀行貸出金および債権
36,533 63 (69) 36,527 - 279 46,335 71 (71) 46,335 1 306
(レポ契約を除く )
顧客貸出金および債権
79,901 4,576 (1,975) 82,502 1,282 37,364 84,065 4,533 (2,150) 86,448 1,510 39,690
(レポ契約を除く )
ファイナンス・リース 10,921 561 (146) 11,336 309 8,221 10,230 144 (71) 10,303 73 6,929
ファクタリング * 7,850 489 (90) 8,249 467 7,762 237 (51) 7,949
その他の貸出金および債権 * 61,130 3,526 (1,739) 62,916 973 28,676 66,073 4,152 (2,028) 68,196 1,437 32,761
供与された貸出コミットメント 61,379 127 (3) 61,503 36 8,331 62,467 286 (2) 62,751 138 9,455
供与された金融保証コミットメント 30,140 106 (16) 30,230 12 2,894 21,402 219 (49) 21,572 18 2,062
エクスポージャーおよび保証の影響額合計 207,953 4,872 (2,064) 210,761 1,330 48,868 214,269 5,110 (2,272) 217,106 1,667 51,513
* 2017 年 12 月 31 日の財務諸表の公表以降に更新されたデータ。
上記の保証 の金額は、資本要件を低減するためにバーゼルのプルーデンシャル規制に基づいて使用された金額である。したがって、プルーデンシャル会計範囲となる、持分法により会計処理される保険会
社に係る保証は、当該企業に関連するエクスポージャーと同様、除外されている。
2017 年 12 月 31 日現在 2016 年 12 月 31 日現在
正常債権および債務不履行債権に係る保証 正常債権および債務不履行債権に係る保証
(単位：百万ユーロ )
個人保証 担保 合計 個人保証 担保 合計
銀行貸出金および債権
(レポ契約を除く ) 279 0 279 306 1 307
顧客貸出金および債権
(レポ契約を除く ) 12,964 25,683 38,647 10,843 30,358 41,200
ファイナンス・リース 3,695 4,835 8,530 2,975 4,027 7,002
ファクタリング 467 467
その他の貸出金および債権 8,802 20,848 29,650 7,868 26,331 34,198
供与された貸出コミットメント 2,335 6,032 8,367 1,594 7,998 9,593
供与された金融保証コミットメント 803 2,102 2,906 541 1,539 2,080
エクスポージャーおよび保証の影響額合計 16,380 33,818 50,198 13,284 39,896 53,180
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11.3 市場リスク、全体的金利リスク、流動性リスクおよび構造的な為替リスク
IFRS 第７号に基づき要求される、市場リスク、全体的金利リスク、流動性リスクおよび構造的な為替リスクの管理に関する開示は、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱に関する報告書」第
3.2.7 節（訳者注：原文の章および節）において表示されている。
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注記 12 従業員数、人件費、報酬および従業員給付
12.1 従業員数
(単位：人 ) 2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
(a)
21,652 20,898
従業員数
(a) 報告日現在におけるナティクシスの従業員数（フルタイム換算）（ 2018 年 12 月 31 日現在は、 IFRS 第５号のもとで修正再表示した企業の従業員を含
む）。
従業員数の内訳は第６章「非財務成績報告書」（訳者注：原文の章）の注記 6.6.1 に表示されている。
12.2 報酬および従業員給付
報酬および従業員給付には、賃金および給与（払戻請求に基づき、役務が提供された報告期間末から 12 ヶ月以内に支払われた費用控除
後）、現金決済型または株式決済型繰延変動報酬、その期に係る従業員インセンティブおよび利益分配、年金費用、長期勤続報奨およ
び従業員のために留保されていた増資に関連する給付など他の従業員給付債務が含まれる。
2018 年 12 月 31 日に終了した年度の人件費は、 2017 年 12 月 31 日に終了した年度が合計 3,946 百万ユーロだったのに対し合計 4,061 百万ユー
ロであった。
12.2.1 短期従業員給付
この項目には、関連役務が提供された報告期間末から 12 ヶ月以内に支払われた賃金および給与、従業員インセンティブならびに利益分
配のうち、改訂 IAS 第 19 号「従業員給付」に基づく短期給付の定義を満たすものが含まれる。この基準に従い、短期給付は、従業員が当
該給付を発生させる役務を提供した期間に費用計上される。
12.2.2 繰延報酬
株式に基づく従業員維持および業績表彰制度
2010 年から毎年、ナティクシスは特定の役職員カテゴリーに対して株式に基づく報酬制度を付与してきた。これらの制度の会計処理に
ついては注記 6.17 に記載されている。
2018 年２月 13 日に取締役会によって承認された制度は、報告日現在ではこれらの配分がまだ正式に実施されていないため、これらの費
用は、報告日に入手可能な最善の見積インプットを用いて見積もられた。
2014 年以来、 Coface は株式に基づく報酬制度を導入している。これらの制度がナティクシスに及ぼす影響は連結レベルでは重要ではな
いため、これらの制度の特徴は以降の段落において概説されていない。
ナティクシス株価に連動する現金決済型長期報酬制度
評価日における
当初付与された
受益者が取得 無償株式の公正価値
*
株式数
制度の年度 付与日 取得日 したユニット数 （単位：ユーロ）
2016 年 10 月
1,576,403
2017 年 10 月
1,449,399
2018 年 10 月
201 ▶年度制度 201 5年 ２ 月 18 日 4, 493 ,016 - 6.37
2018 年３月
2019 年３月
2015 年度制度 2016 年２月 10 日 6,084,435 6.11
2019 年３月
2020 年３月
2016 年度制度 2017 年４月 10 日 2,835,311 5.47
2020 年３月
2021 年３月
2017 年度制度 2018 年２月 23 日 2,660,487 5.34
2021 年３月
988,570
2022 年３月
2018 年度制度 2019 年２月 26 日 3,260,945 1,886,095 2.72
＊ 権利確定日現在の予想ユニット数はエクイティー・スワップによって資金を確保している。
これらの制度に基づく支払は、勤続年数および業績の規準の適用を受ける。
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ナティクシス株価に連動する現金決済型短期報酬制度
評価日における
連動・現金決済型 当初付与された 取得日に予想される 連動・現金決済型
ユニットの評価 連動・現金決済型 連動・現金決済型 ユニットの公正価値
（単位：ユーロ） （単位：ユーロ）
制度の年度 付与日 権利取得日 ユニット数 ユニット数
2019 年 2019 年
2018 年度制度 ２ 月 26 日 ２月 26 日 4.66 6,235,792 6,235,792 4.66
短期制度に対応する費用は、 2018 年度の財務諸表では全額認識されており、その金額は 36 百万ユーロである（ 2017 年 12 月 31 日現在は 42
百万ユーロ）。
株式決済型報酬制度
付与日における 評価日における
当初付与された 受益者が取得 無償株の株価 無償株の公正価値
（単位：ユーロ） （単位：ユーロ）
制度の年度 付与日 株式数 取得日 したユニット数
2014 年７月 31 日 31,955 2018 年 7月 4.83 4.02
2013 年度制度
2015 年２月 18 日 95,144 2019 年２月 6.18 3.45
2014 年度制度
2018 年３月
2016 年７月 28 日 3,081,642
2015 年度制度 2019 年３月 3.43 2.80
2016 年度制度 2016 年７月 28 日 151,283 2020 年７月 3.43 1.62
2019 年３月
2016 年度制度 2017 年４月 10 日 3,012,307 2020 年３月 4.28 4.43
2017 年度制度 2017 年５月 23 日 79,369 2021 年５月 6.44 3.32
2020 年３月
2017 年度制度 2018 年２月 23 日 2,765,576 2021 年３月 7.06 5.34
2021 年３月
2018 年度制度 2019 年２月 26 日 2,987,841 2022 年３月 4.44 2.73
これらの制度に基づく支払は、勤続年数および業績の規準の適用を受ける。
従業員維持および業績報酬制度に係る当期費用
2018 年度に係る費用
ナティクシス株価に連動 2017 年度に係る費用
費用
（単位：百万ユーロ） 株式で決済された制度 して現金で決済された制度 合計 （単位：百万ユーロ）
過年度の維持制度
(14.0) 0.3 (13.7) (30.7)
当年度に付与された維持制度
(2.6) (2.6) (6.2)
合計
(14.0) (2.3) (16.3) (36.9)
■これらの制度の費用を計算するために使用された評価インプット
2018 年12月31日 2017 年12月31日
現在 現在
4.12 6.60
株価
(0.64) ％ (0.67) ％
無リスク利子率
11.35 ％ 6.57 ％
配当 支払率
権利失効率 4.61 ％ 3.90 ％
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現金決済型従業員維持および業績報酬制度
現金で支払われる繰延維持および業績賞与が一部の従業員に付与される。この賞与は、勤続年数および業績規準の適用を受ける。会計
処理としては、「その他の長期従業員給付」に計上される。見積費用は、これらの条件が満たされる確率に関する数理計算上の見積り
に基づいている。この費用は権利確定期間にわたり認識される。 2018 事業年度に認識された金額は以下のとおりであった。
2017 年度に係る費用
2018 年度に係る費用
（単位：百万ユーロ） （単位：百万ユーロ）
制度の年度 （単位：百万ユーロ） 付与日 取得日
2015年 ３ 月
2016年 ３ 月
2017 年３月
2013年度制度 2014 年２月 19 日 (0.2 )
2016 年３月
2017 年３月
201 8年 ３ 月
201 ▶年度制度 2015 年２月 18 日 0.0 (2.5 )
2017 年３月
2018 年３月
2015 年度制度 2016 年２月 10 日 (0.5) (5.5)
2018 年３月
2019 年３月
2016 年度制度 2017 年４月 10 日 (7.5) (15.8)
2019 年３月
2020 年３月
2017 年度制度 2018 年２月 23 日 (19.4) (20.3)
2018 年度制度 (29.2)
合計 (56.4) (44.4 )
12.2.3 年金およびその他の長期従業員給付
退職後確定拠出制度
ナティクシスは、確定拠出制度の下で、独立の企業に固定額の拠出金を支払っており、それ以上の拠出金を支払う義務を負っていな
い。
ナティクシスの従業員が利用可能な主要な確定拠出制度はフランスで運営されている。それらには、強制加入の年金制度ならびに国家
的な制度である AGIRC （管理職補足年金制度）および ARRCO （被用者補足年金制度）が含まれている。
従業員が任意加入できる年金制度は、一部のナティクシス企業によって運営されており、同様に、確定拠出制度として分類されてい
る。これらの企業は、単独の拠出義務（「 PERCO （年金貯蓄プラン）」への拠出）を負っている。
確定拠出制度に基づいて支払われた拠出金は、役務が提供された期間に費用計上される。
2018 年12月31日 2017 年12月31日 に
（単位：百万ユーロ）
に終了した年度 終了した年度
確定拠出制度に基づき費用計上された拠出 137 210
2017年については、退職 手当 の管理の外部委託について行った83百万ユーロの拠出で構成される。
退職後確定給付制度およびその他の長期従業員給付
退職後確定給付制度には、ナティクシスが所定水準の給付を支払うことを約束したすべての退職後給付が含まれる。
付与されたこれらの給付に関わる負債は、その全部または一部が制度資産によってヘッジされている。当該資産は主に、退職を専門と
するフランスの保険会社が管理する、外部委託された保険契約で構成されている。その年金が現金化される際の長寿リスクは、それら
の保険会社が負担する。制度資産は保険会社の一般基金に投資されるが、その大部分は通常債券から成っている。保険会社はフランス
のプルーデンシャル基準および規制の適用を受ける。
保険会社はまた、給付債務のうち各々が保障する部分に係る資産／負債戦略の管理も行う。
それ以外の部分については、ナティクシスが長期的なキャッシュ・フローを裏付として金利および流動性ヘッジを構築している。
ナティクシスの確定給付制度債務の全部または一部に資金供給することを目的とし、ナティクシスの関連当事者によって引き受けられ
た保険契約は、貸借対照表の資産側の「未収勘定およびその他資産」に計上されている。
その他の長期従業員給付は、従業員が関連役務を提供した期間末から 12 ヶ月以内に全額の支払義務が発生しない、退職後給付および退
職時給付以外の給付によって構成される。
これらの給付には主に、長期勤続報奨、および期間末から 12 ヶ月以上が経過した後に現金で支払われる繰延報酬が含まれる。
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▶） 2018 年 12 月 31 日現在で貸借対照表に認識された金額
貸借対照表の負債側で認識される引当金の金額は、確定給付制度に基づく数理計算上の債務の価額から、これらの給付債務をヘッジす
る資産の市場価格を控除した額に相当する。
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
その他の長期従業 その他の長期従業
退職後確定給付制度 員給付 退職後確定給付制度 員給付
補足的年金 補足的年金
退職時 長期勤続 その他 の 退職時報 長期勤続 その他 の
（単位：百万ユーロ） 給付等 報奨 報奨 給付 合計 給付等 奨 報奨 給付 合計
数理計算上の債務 526 215 51 144 936 577 256 63 123 1,020
制度資産の公正価値 (255) (102) 0 0 (357) (270) (88) 0 0 (359)
(a)
(147) (27) 0 0 (174) (171) (43) 0 0 (214)
分離資産の公正価値
資産の上限による影響 2 0 0 0 2 8 0 0 0 8
貸借対照表において認識さ
126 86 51 144 406 143 125 63 123 455
れた正味金額
負債 273 113 51 144 581 315 168 63 123 669
資産 147 27 0 0 174 171 43 0 0 214
(a) 分離資産の構成要素は大部分が、ナティクシスの保険子会社 （ ABP vie ） の貸借対照表に分離されている。この分離資産は、連結対象となるナティクシ
ス・グループの他の企業の給付債務をヘッジするもので、いくつかの従業員カテゴリーの退職後給付をヘッジするために移管された。
b）貸借対照表に認識された金額の変動（数理計算上の債務の変動）
2018 年12月31日 に終了した年度 2017 年12月31日 に終了した年度
その他の長期従業員 その他の長期従業員
退職後確定給付制度 給付 退職後確定給付制度 給付
補足的年金 退職時 補足的年金 退職時
長期勤続 その他 の 長期勤続 その他 の
（単位：百万ユーロ） 給付等 報奨 報奨 給付 合計 給付等 報奨 報奨 給付 合計
期首における数理計算上の
577 256 63 123 1,020 636 238 60 125 1,059
債務
損益に計上された変動 (7) 5 (3) 18 14 (48) 16 3 (0) (29)
勤務費用 ▶ 14 5 69 92 9 13 5 45 72
過去勤務費用 0 (0) 0 (0) (0) (42) 10 1 0 (30)
うち制度の清算および縮
0 0 0 0 0 (41) 9 0 0 (32)
小
利息費用 14 ▶ 1 0 19 16 2 0 0 19
給付金 支払 額 (25) (11) (4) (51) (91) (25) (10) (3) (46) (84)
うち制度の清算に関連す
(11) (6) (2) (28) (48) (12) (5) 0 0 (17)
る払出金額
その他の長期従業員給付に
0 0 (1) (0) (1) 0 0 (1) (0) (1)
係る再評価調整額
その他 (0) (1) (3) 0 (4) (6) 0 (0) 1 (5)
その他の包括利益に直接認
識された純損益に振替えら (45) (15) 0 0 (61) 23 ▶ 0 0 27
れることのない変動
再評価調整額 － 人口統計
0 (7) 0 0 (6) (0) ▶ 0 0 ▶
上の仮定
再評価調整額 － 財務上の
(26) (7) 0 0 (34) 26 (2) 0 0 24
仮定
再評価調整額 － 過去の実
(19) (1) 0 0 (21) (2) 2 0 0 (0)
績の影響
為替換算調整 額 8 0 0 1 9 (35) (1) (0) (3) (38)
売却目的で保有する非流動
(10) (31) (10) (1) (52)
(a)
資産に関係する変動
範囲の変動 3 (0) 0 0 3 2 0 0 0 2
その他 (1) 0 0 3 2 (1) (2) 1 0 (1)
期末における数理計算上の
526 215 51 144 936 577 256 63 123 1,020
債務
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(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 企業に関係する 2018 年 12 月 31 日現在の数理計算上の債務に相当する（注記 3.6 お
よび 6.9 参照）。
▲）貸借対照表に認識された金額の変動（ヘッジ資産の変動）
■ 制度資産
2018 年12月31日 に終了した年度 2017 年12月31日 に終了した年度
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
補足的年金 補足的年金
（単位：百万ユーロ） 給付等 退職時報奨 合計 給付等 退職時報奨 合計
期首における資産の公正価値 270 88 359 267 9 277
純損益に計上された変動 (3) 18 15 10 81 91
受取利息 9 1 10 10 0 10
受取拠出金 1 0 1 13 81 94
うち雇用主支払分 1 0 1 13 81 94
うち受益者支払分 0 0 0 0 0 0
給付 金支払額 (13) (0) (13) (10) (0) (10)
うち制度の清算に関連する払出金額 (0) 0 (0) (3) 0 (3)
その他 0 17 17 (2) 0 (2)
その他の包括利益に直接認識された純損益に
(22) 2 (21) 25 (0) 25
振替えられることのない変動
再評価調整額 －資産の収益
(22) 2 (21) 25 (0) 25
為替換算調整 額 11 0 11 (29) 0 (29)
売却目的で保有する非流動資産に関係する変
(0) (6) (6)
(a)
動
範囲の変動 0 0 0 0 0 0
その他 (1) 0 (1) (3) (2) (5)
期末における資産の公正価値 255 102 357 270 88 359
(a) 2018年12月31日 現在で 売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS企業の従業員給付をカバーする 、 2018年12月31日現在の制度資産の公正価値に
相当する （注記3.6および6.9参照）。
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■ 分離 資産
2018 年12月31日 に終了した年度 2017 年12月31日 に終了した年度
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
補足的年金 補足的年金
（単位：百万ユーロ） 給付等 退職時報奨 合計 給付等 退職時報奨 合計
期首における資産の公正価値 171 43 214 167 38 205
純損益に計上された変動 (5) (17) (22) (3) 0 (2)
受取利息 2 0 3 3 0 3
受取拠出金 1 0 1 2 0 2
うち雇用主支払分 1 0 1 2 0 2
うち受益者支払分 0 0 0 0 0 0
給付 金支払額 (9) (0) (9) (7) (0) (7)
うち制度の清算に関連する払出金額 (9) 0 (9) (7) 0 (7)
その他 (0) (17) (17) (0) 0 (0)
その他の包括利益に直接認識された純損益に
(14) 3 (10) 7 1 8
振替えられることのない変動
再評価調整額 －資産の収益
(14) 3 (10) 7 1 8
為替換算調整 額 0 0 0 0 (0) (0)
売却目的で保有する非流動資産に関係する変
(6) (2) (7)
(a)
動
範囲の変動 0 (0) (0) 0 0 0
その他 0 (0) (0) 0 3 3
期末における資産の公正価値 147 27 174 171 43 214
(a) 2018年12月31日 現在 で売却目的で保有する非流動資産に認識 された SFS企業の従業員給付に関係する分離資産の公正価値に 相当する （注記3.6および
6.9参照）。
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▼）制度資産の内訳
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
資産の公正価値 資産の公正価値
活発な市場 活発な市場
活発な市場にお における相 活発な市場にお における相
構成比率 ける相場 場なし 構成比率 ける相場 場なし
(％ ) 合計 あり (％ ) (％ ) (％ ) 合計 あり (％ ) (％ )
短期金融市場 26 ％ 91 92 ％ 8％ 23 ％ 82 88 ％ 12 ％
株式 19 ％ 66 64 ％ 36 ％ 33 ％ 119 75 ％ 25 ％
債券 24 ％ 87 100 ％ 0％ 14 ％ 49 100 ％ 0％
不動産 2％ 6 0％ 100 ％ 2％ 5 6％ 94 ％
デリバティブ 0％ - 0％ -
投資ファンド 29 ％ 104 86 ％ 14 ％ 28 ％ 101 93 ％ 7％
資産担保証券 1％ 2 0％ 100 ％ 1％ 2 41 ％ 59 ％
仕組 負債性金融商品 0％ - 0％ -
合計 100 ％ 357 85 ％ 15 ％ 100 ％ 359 85 ％ 15 ％
(a) 2018年12月31日 現在 で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFSの子会社（注記3.6および6.9参照）が（退職後制度に関して）2018年に生 じさせ
た 数理計算上の債務の再評価調整額に相当する。
e）退職後制度の再評価差異
■数理計算上の債務の再評価の内訳
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
期首における再評価調整額合計 275 27 302 266 24 291
期中における再評価調整額 (41) (15) (57) 8 3 11
売却目的で保有する非流動資産に関係する変動
0 0 0
(a)
期末における再評価調整額合計 233 12 245 275 27 302
(a) 2018年12月31日 現在 で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFSの子会社（注記3.6および6.9参照）が（退職後制度に関して）2018年に生 じさせ
た 数理計算上の債務の再評価調整額に相当する。
■ 制度資産
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
(単位：百万ユーロ ) 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
61 0 61 42 0 42
期首における再評価調整額合計
(7) 0 (7) (6) 0 (6)
うち資産の上限による影響
(16) 2 (14) 19 (0) 19
期中における再評価調整額
5 0 5 (1) 0 (1)
うち制度資産の上限による影響
売却目的で保有する非流動資産に関係する変動
0 0 0
(a)
45 2 47 61 0 61
期末における再評価調整額合計
(2) 0 (2) (7) 0 (7)
うち資産の上限による影響
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS の子会社に関する制度資産の再評価調整額の変動に相当する（注記 3.6 および
6.9 参照）。
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■分離 資産
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
(単位：百万ユーロ ) 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
期首における再評価調整額合計 51 2 54 44 1 45
うち資産の上限による影響
期中における再評価調整額 (14) 3 (10) 7 1 8
うち制度資産の上限による影響
売却目的で保有する非流動資産に関係する変動
(a)
期末における再評価調整額合計 38 5 43 51 2 54
うち資産の上限による影響
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS の子会社（注記 3.6 および 6.9 参照）による分離資産の再評価調整額の変動に相
当する。
f）当期費用の分析
確定給付制度に関して認識される年間人件費は、以下の項目で構成される。
・ 期中に受益者が取得した受給権に対応する、提供役務に係る費用
・ 生じ得る制度の変更または縮小のほか、生じ得る制度の決済による影響に起因する過去勤務費用
・ 純債務に係る割引の巻戻しの影響を反映する純利息費用
その他の長期従業員給付に関連する債務は、退職後確定給付債務について使用されるものと同じ保険数理評価法を使用して会計処理さ
れる。ただし、再評価調整額は直接純損益に計上される。
2017 年12月31
日 に終了した
2018 年12月31日 に終了した年度 年度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
長期勤続
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 報奨 その他 の給付 合計 合計
勤務費用 ▶ 14 5 69 92 72
過去勤務費用 0 (0) 0 (0) (0) (30)
利息 費用 14 ▶ 1 0 19 19
利息 収益 (12) (1) 0 0 (13) (13)
その他 0 (1) (3) 0 (4) (2)
(a)
当期 費用合計 7 15 2 69 94 46
(a) 2017 年 12 月 31 日現在、従業員の付加健康保険に関する新たな団体協約を受けて行った制度縮小に関係して 41 百万ユーロを収益として認識した。ま
た、退職手当の追加コミットメントに関して７百万ユーロの費用も計上した。
➨） 2018 年 12 月 31 日現在における主な数理計算上の仮定
退職後確定給付制度に係る引当金額は、人口統計上および財務上のさまざまな仮定を用いた保険数理基準に基づいて計算されている。
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
フランス 欧州 米国 フランス 欧州 米国
割引率 1.28 ％ 2.40 ％ 4.15 ％ 0.98 ％ 2.25 ％ 3.53 ％
インフレ率 1.70 ％ 2.55 ％ 3.00 ％ 1.70 ％ 2.53 ％ 3.00 ％
給与上昇率 2.29 ％ 2.58 ％ 4.00 ％ 2.27 ％ 2.55 ％ 4.00 ％
医療費上昇率 2.77 ％ 4.20 ％ 5.00 ％ 4.18 ％ 1.60 ％ 5.00 ％
デュレーション （単位：年） 12 16 13 13 18 18
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2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的 退職時 長期勤続 補足的 退職時 長期勤続
その他 の給 その他 の給
年金給付等 報奨 報奨 付 年金給付等 報奨 報奨 付
割引率 2.88 ％ 1.01 ％ 1.16 ％ 2.95 ％ 2.40 ％ 0.81 ％ 0.92 ％ 2.25 ％
インフレ率 2.44 ％ 1.71 ％ 1.70 ％ 1.53 ％ 2.41 ％ 1.69 ％ 1.69 ％ 1.55 ％
給与上昇率
2.94 ％ 2.27 ％ 2.27 ％ 3.20 ％ 2.85 ％ 2.25 ％ 2.25 ％ 3.08 ％
（インフレを含む）
医療費上昇率
4.45 ％ 4.43 ％
（インフレを含む）
デュレーション
15 9 9 11 17 10 10 12
（単位：年）
割引率は、デュレーションが同じ AA 格社債の利回りに基づいて決定される。このベンチマークは、 Bloomberg の「 EUR コンポジット
（ AA ）ゼロ・クーポン・イールド」のイールド・カーブから入手される。
退職時報奨および長期勤続報奨については、６年間の平均に基づき年齢区分別および等級別に従業員の労働移動率が計算される。 60 歳
以上の従業員については労働移動率を０％とする。
インフレを考慮に入れた賃金上昇率は、過去６年間の実質報酬成長率の平均を用いて算定している。この賃金上昇率は、同期間中に観
察された名目上昇率の最大値を上限としている。
h）主要な仮定に対する感応度分析
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的 退職時 補足的 退職時
長期勤続報 その他 の給 長期勤続報 その他 の給
（ 単位： ％） 年金給付等 報奨 奨 付 年金給付等 報奨 奨 付
割引率の +１ ％の変動 (10.94) ％ (5.78) ％ (4.13) ％ (1.73) ％ (12.18) ％ (5.83) ％ (4.97) ％ (2.80) ％
割引率の -１ ％の変動 15.09 ％ 6.57 ％ 5.36 ％ 3.50 ％ 15.09 ％ 6.57 ％ 5.36 ％ 3.50 ％
医療費上昇率の +１％の変動 1.50 ％ 1.50 ％
医療費上昇率の -１％の変動 (1.09) ％ (1.24) ％
給与および所得の上昇率の +１％の変動（イ
12.19 ％ 12.29 ％ 8.23 ％ 12.19 ％ 12.29 ％ 8.23 ％
ンフレを含む）
給与および所得の上昇率の -１％の変動（イ
(9.38) ％ (9.93) ％ (6.79) ％ (9.57) ％ (10.49) ％ (6.96) ％
ンフレを含む）
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i）非割引支払の予定表
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 補足的年金給付等 退職時報奨
n+ １から n+ ５（１ ～ ５ 年後 ） 125 65 145 61
n+ ６ からn+ 10 （ ６ ～ 10 年後 ） 112 85 127 89
n+ 11 からn+1 5（ 11 ～ 15 年後 ） 102 79 111 90
n+ 16からn+ 20（ 16 ～ 20 年後 ） 106 99 112 111
＞ n+20 （ 21年後以降 ）
415 172 402 210
合計
860 500 898 562
12.2.4 その他の株式に基づく制度
▶）当行の従業員貯蓄制度に基づく従業員ストック・オプション制度
制度 2013 年度 2014 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2018 年度
対象企業 ナティクシス ナティクシス Coface ナティクシス ナティクシス ナティクシス
制度発表日 2013 年４月４日 2014 年３月 14 日 2014 年６月 12 日 2015 年３月 12 日 2016 年３月 10 日 2018 年３月 23 日
制度満期 ５年 ５年 ５年 ５年 ５年 ５年
基準価格 3.491 ユーロ 5.051 ユーロ 10.40 0ユーロ 6.618 ユーロ 4,094 ユーロ 6.252 ユーロ
取得価格 2.800 ユーロ 4.041 ユーロ 8.3 20 ユーロ 5.295 ユーロ 3,276 ユーロ 5.002 ユーロ
19.99 ％ 19.98 ％ 19.99 ％
額面の割引率 19.79％ 20.00％ 20.00％
取得株式数 8,439,630 9,951,325 255,347 8,505,624 7,989,447 11,982,805
取得総額 （百万ユーロ） 23.6 40.2 2.1 45 26 60
無リスク利子率 1.26％ 0.84％ 0.84％ 0.14 ％ 0.08 ％ (0.15) ％
株式借入の年間金利（レポ） 0.50％ 0.16％ 0.16％ 0.05 ％ (0.12) ％ 0.05 ％
市場参加者の借入金利（５ 6.72％ 5.47％ 5.47％ 4.45 ％ 3.93 ％ 3.34 ％
年）
ロックアップ費用 25.74％ 21.28％ 21.30％ 19.57 ％ 19.43 ％ 16.22 ％
2018 年 12 月 31 日現在、ナティクシスは当行の従業員貯蓄制度に基づく従業員ストック・オプションの予約権に対して付与した割引につ
いて、発行証券に適用される５年間のロックアップ期間を考慮に入れて測定した費用 2.3 百万ユーロを計上した。
なお 2017 年は、従業員割当増資は無かった。
注記 13 資本管理
13 .1 株式資本
普通株式 株式数 額面 株式資本 （ユーロ）
１月１日現在 3,137,360,238 1.60 5,019,776,381
増資 12,928,354 1.60 20,685,366
12 月 31 日現在 3,150,288,592 5,040,461,747
自己株式数は2018年12月31日現在で3,716,978株であるが、2017年12月31日現在では1,431,936株であった。
2018 年の増資は、支払が株式でなされる （注記 6.17 および 12.2.2 参照） 2013 年度および 2016 年度従業維持および業績報酬制度に基づく
一部のナティクシスの従業員への無償株式の付与に関連するものである。
13.2 資本管理
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ナティクシスにとって資本管理の主な目的は、当行グループが外部環境によって課された資本要件を充足し、適切な格付を維持するこ
とにより、事業活動を支え、株主価値を最大化することである。
ナティクシスは、経済状況および事業のリスク・プロファイルの変化に合わせて資本構成の管理を調節している。 2018 年度には、ナ
ティクシスの目的、方針および手続に変更はなかった。
13.3 資本性金融商品の発行
13.3.1 永久超劣後債および優先株式
IAS 第 32 号に従い、発行済の金融商品は、現金を保有者に提供する契約上の義務が組込まれているか否かにより、負債性または資本性に
分類される。
2009 年 12 月 31 日以降、発行済の永久超劣後債および優先株式は、配当支払を任意とする条項に従って発行された資本性金融商品として
認識され、連結貸借対照表の「利益剰余金」に計上されてきた。
これらの負債性金融商品を資本性金融商品に転換することに伴い、 2009 年６月 30 日に 418 百万ユーロの利得が損益に認識された。
2009 年６月 30 日より後の発行分は、その利息支払の任意性を鑑み、常に資本性金融商品として分類されてきた。
超劣後債は、 2017 年 12 月 31 日現在の 2,232 百万ユーロに対して、 2018 年度中に行った償還に伴い 254 百万ユーロ減少して 1,978 百万ユーロ
となった。
2018 年 12 月 31 日現在、損益に計上された外貨建て超劣後債の為替レート変動の総額は、 2017 年 12 月 31 日現在での 103.9 百万ユーロ（税引
後 68.1 百万ユーロ）に対して、 47.8 百万ユーロ（税引後 33.9 百万ユーロ）であったことに留意すべきである。
永久超劣後債の主な特性は、「第三の柱に関する報告書」の第 14 章（訳者注：原文の章）に概説されている。
13 .3.2 流動性契約の管理
ナティクシスは、フランス金融市場協会 （Association des Marchés Financiers） が 2008 年 ９ 月 23 日に策定し、金融市場庁 （Autorité
des Marchés Financiers） が 2008 年 10 月 １ 日に承認したコンプライアンス憲章に従い、独立系サービス・プロバイダーと流動性契約を
締結した。
本契約の下で、当該サービス・プロバイダーは、取引の流動性を高め、ナティクシス株式の取引を活発化して、市場動向によって正当
化されない価格格差が生じないようにするために、ナティクシスの自己株式に介入することを委任されている。
この権限付与は、 2018 年５月 23 日付株主総会の第 17 号決議に基礎を置いている。同決議はナティクシスに対して、１株当たり 10 ユーロ
を上限価格として、ナティクシスの資本を構成する株式の 10 ％を超えない数の株式を取得する権限を付与している。
この契約に基づき、ナティクシスは 2018 年 12 月 31 日現在、 14.7 百万ユーロに相当する 3,566,311 株の株式を保有している。
注記 14 コミットメント
14.1 保証コミットメント
金融保証とは、債務者が期限到来の支払を履行しなかったために、契約保有者が損失を被った場合、保証の発行体がその損失を補償す
る義務を負う契約をいう。この権利の行使は、不確実な将来の事象が発生することを条件とする。
下表の金額は、引受けたコミットメントの名目金額を示している。
2018 年12月31日
2018 年 １ 月 １ 日
（単位：百万ユーロ） 現在 現在
供与された保証 コミットメント
銀行向け 8,162 9,977
信用状の確認 1,202 1,434
その他の保証 6,960 8,542
顧客向け 22,481 20,297
不動産保証 192 188
行政・納税 保証金 281 350
供与されたその他の保証金および裏書 6,752 6,478
その他の保証 15,257 13,281
供与された保証コミットメント合計 30,643 30,273
銀行から受け取った保証コミットメント 10,980 12,446
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保証コミットメント調整表
2018 年 12 月 31 日現在の保証コミットメント
12 ヶ月予想信用損失を測定して 全期間予想信用損失を測定して
いる減損のないコミットメント いる減損のないコミットメント 組成・取得後に減損したコミッ 組成・取得時に減損していたコ
（ S1 区分） （ S2 区分） トメント（ S3 区分） ミットメント 合計
総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰
（単位：百万ユーロ）
ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額
2018 年 1月 1日現在の残高 16,314 (2) 10,303 (20) 103 (17) 15 (1) 26,735 (40)
組成または購入した新たな HB コミットメン
ト 7,895 (2) 632 (3) 0 0 8,528 (4)
信用リスク・パラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） 1,519 3 (763) 8 (38) (4) (0) (0) 718 7
保証コミットメントの振替 1,233 (2) (1,236) 2 8 0 5 0
(a)
S1 への振替 1,527 (2) (1,523) 2 0 0 ▶ 0
S2 への振替 (294) 0 294 (0) 2 0 2 0
S3 への振替 (0) 0 (7) 0 7 0 0 0
売却目的で保有する非流動資産への振替
(c)
(11) 0 0 0 0 0 (11) 0
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (3,136) 0 (4,187) 3 (0) 1 (10) 0 (7,333) ▶
為替レートの変動に伴う増減 855 (0) 197 (0) 1 (0) 0 0 1,053 (0)
使用モデルの変更 0 0 － 0
その他の変動 0 0 0 0 0 0 － － 0 0
(b)
2018 年 12 月 31 日現在の残高 24,669 (3) 4,947 (10) 74 (20) 5 (1) 29,695 (34)
(a) 振替額が関係する経済セクターの格付が当期中において改善したことによるステージ２からステージ１への振替を含む。
(b) 2018 年 12 月 31 日現在で 939 百万ユーロにのぼる保険会社の寄与分を除く帳簿価額総額
(c) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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14.2 貸出コミットメント
以下の貸出コミットメントは IFRS 第９号の適用範囲に含まれる。
・ コミットメントを供与された企業が貸出の実行後直ちに当該貸出を転売または証券化するのが通常である場合、純損益を通じて公正
価値で測定される金融負債として適格であるコミットメント。
・ 純額決済（すなわち、売却）されるコミットメント
・ 市場金利を下回る利率で付与されるローンをもたらすコミットメント
上記以外の貸出コミットメントは IAS 第 37 号の適用範囲に含まれる。
供与された貸出コミットメントは、以下のいずれかに該当する場合、 IAS 第 37 号の定義により偶発負債に相当する。
・ 過去の事象から発生し得る債務のうち、必ずしも企業が支配できる範囲にあるとはいえない将来の１つもしくは複数の不確実な事象
が発生するか、または発生しないことによりその存在が確認されるもの
・ 過去の事象の結果として発生した現在の債務であるが、以下のいずれかの理由により認識されていないもの
- 債務決済のために経済的便益の流出が必要となる可能性が高くない。
- 債務の金額が十分な信頼性をもって測定できない。
2018 年12月31日 2018 年1月1日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
供与された貸出コミットメント
銀行向け 5,805 2,217
顧客向け 44,227 55,275
信用状 3,238 2,771
その他の確認済み与信枠 40,450 47,383
その他のコミットメント 539 5,121
供与された貸出コミットメント合計 50,032 57,492
受け取った貸出コミットメント
・銀行から 7,333 4,220
・顧客から 88 29
受け取った貸出コミットメント合計 7,421 4,249
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貸出コミットメントの調整表
2018 年 12 月 31 日現在の貸出コミットメント
12 ヶ月予想信用損失を測定して 全期間予想信用損失を測定して
いる減損のないコミットメント いる減損のないコミットメント 組成・取得後に減損したコミッ 組成・取得時に減損していたコ
（ S1 区分） （ S2 区分） トメント（ S3 区分） ミットメント 合計
総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰
（単位：百万ユーロ）
ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額
2018 年 1月 1日現在の残高 37,332 （ 23) 19,879 （ 81) 176 （ 14) 106 （ 2) 57,492 （ 120)
組成または購入した新たな HB コミットメン
ト 21,902 （ 4) 728 （ 3) 0 0 0 0 22,631 （ 7)
信用リスクパラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） （ 6,096) 10 (4,412) 12 (101) 5 (19) (2) (10,627) 25
貸出コミットメントの振替 4,176 (10) (4,257) 11 45 (0) (36) (0)
(a)
S1 への振替 5,091 (12) (5,072) 12 (21) 0 (2) 0
S2 への振替 (863) 1 842 (1) (2) 0 (23) (0)
S3 への振替 (51) 0 (28) 0 68 (0) (11) (0)
売却目的で保有する非流動資産への振替
(b)
(12,950) 13 (340) 1 (64) 3 0 0 (13,354) 17
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (1,837) 1 (5,318) 11 (10) 2 0 0 (7,166) 15
為替レートの変動に伴う増減 762 (0) 328 (1) 0 (0) 0 0 1,091 (2)
使用モデルの変更 0
その他の変動
2018 年 12 月 31 日現在の残高 43,290 (13) 6,609 (51) 46 (3) 87 (4) 50,032 (71)
(a) 振替額が関係する経済セクターの格付が当期中において改善したことを理由とするステージ 2からステージ 1への振替を含む。
(b) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
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注記 15 後発事象
ナティクシスの 2018 年度財務諸表は 2019 年２月 12 日に取締役会により承認された。同日以降、ナティクシスの財政状態または営業状態
について重大な変化は生じていない。
注記 16 その他の情報
16.1 ファイナンス・リースおよびオペレーティング・リース
16 .1.1 貸手
(a)
2018 年12月31日 現在
2017 年12月31日 現在
残存満期 残存満期
貸手としてのリース
１年未満 １年から５年 ５年超 １年未満 １ 年から ５ 年 ５年超
（単位：百万ユーロ）
合計 合計
ファイナンス・リース
投資総額 17 22 1 40 2,395 6,461 3,866 12,722
未収最低支払リース料の現在価値 15 20 1 36 2,227 5,911 3,252 11,390
未稼得金融収益 2 2 0 ▶ 168 550 614 1,332
オペレーティング・リース
解約不能リースに基づく未収最低支払
55 206 118 379 51 152 50 252
リース料
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するデータは、注記 8.9.1.4 に記載されている。
16 .1.2 借手
2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
借手としてのリース
不動産資産 非不動産資産 合計 不動産資産 非不動産資産 合計
（単位：百万ユーロ）
ファイナンス・リース
正味帳簿価額 3 3 3 3
16.1.3 借手としてのオペレーティング・リース
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
(単位：百万ユーロ ) 将来の最低支払リース料 将来の最低支払リース料
１年未満 203 229
１年から５年 949 834
５年超 678 569
合計 1,830 1,632
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
(単位：百万ユーロ ) 費用 費用
オペレーティング・リース 232
最低支払リース料 228 231
偶発リース料支払額 0 1
オペレーティング・サブリース 8
サブリース収益 9 8
合計 238 240
解約できない借手としてのオペレーティング・リースに基づく支払期日別の最低支払リース料は、 2018 年 12 月 31 日現在および 2017 年 12
月 31 日現在で有効なオペレーティング・リースの残存期間において、契約上のスケジュールに基づいて外部の取引相手方へ支払うべき
割引前のリース料の支払期日を表わす。支払リース料には回収不能な付加価値税（ VAT ）が含まれている。リース費用は含まれていな
い。
IFRS 第 16 号の初度適用日（注記２「表示の基礎」参照）である 2019 年 1月 1日現在の、オフバランスシートの金額と IFRS 第 16 号に基づく
使用権の見積額との差異の原因を、種類別に以下に示す：
・ IFRS 第 16 号への移行日現在で既に契約は締結したが、原資産がまだ提供されていないリース料は、使用権およびリース負債の計算
に含まれていない。しかしながら、これらのリース料はオフバランスシートのコミットメントには含まれている。
・ 使用権とリース負債は、 IFRS 第 16 号に従って契約期間にわたりリース料を割り引いて当初認識額が算定されている。オフバランス
シート・コミットメントに含まれているリース料は割り引かれていない。
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・ 使用権とリース負債の当初認識額は、 VAT を除く（その回収の可否にかかわらず）リース料を基に算定されている。他方、 2018 年 12
月 31 日現在および 2017 年 12 月 31 日現在のオフバランスシート・コミットメントに含まれているリース料には、回収不能な VAT が含ま
れている。
・ 少額資産に関係する契約および短期契約（ IFRS 第 16 号への移行日現在で有効な短期契約を含む）は、 IFRS 第 16 号が定める免除規定
に基づいて使用権およびリース負債の計算から除外されている。他方、 2018 年 12 月 31 日現在および 2017 年 12 月 31 日現在のオフバラ
ンスシート・コミットメントには短期契約が含まれている。
したがって、 IFRS 第 16 号の初度適用日である 2019 年１月１日現在の使用権見積額は、本注記に表示されているオペレーティング・リー
ス料支払予定額よりも少ない。
16 .2 関連当事者
グループの連結対象企業との関係
ナティクシスと関連当事者（ BPCE および子会社、 Banques Populaires の各行およびその子会社を含む Banques Populaires のネットワー
ク、 Caisses ▼ Epargne およびその子会社を含む Caisses ▼ Epargne のネットワーク、ならびに持分法を用いて連結されるすべての関
連会社）との間の主な取引は以下のとおりである。
2018 年12月31日 現在 2018 年1月1日 現在
Caisses d’ Caisses d’
Banques Banques
（単位：百万ユーロ）
BPCE Populaires Epargne BPCE Populaires Epargne
資産
純損益を通じて公正価値で測定される金
17,577 3,139 4,330 13,645 2,967 4,486
融資産
売却可能金融資産 564 120 41
その他の包括利益を通じて公正価値で測
定される金融資産
償却原価で測定される負債性金融商品 44 96 52 110
償却原価で測定される銀行貸出金および
17,871 350 106 31,145 381 86
債権ならびに類似項目
償却原価で測定される顧客貸出金および
27 60 90 165
債権
保険事業の投資 12,826 98 26 12,764 41 260
(a)
326 204 482
売却目的で保有する非流動資産
負債
純損益を通じて公正価値で測定するもの
6,304 1,633 3,325 5,225 1,176 3,521
として指定された金融負債
銀行預り金および借入ならびに類似項目 47,925 1,468 3 68,761 1,879 702
顧客預り金 および借入 311 83 30 274 52 7
債務証券
劣後債務 2,597 2,314
保険関連の負債 0 1 73 1 11 98
(a)
434 976 1,131
売却目的で保有する資産に係る負債
株主資本 1,789 1,823
コミットメント
供与コミットメント 11,302 18 85 9,372 21 68
(b)
10,619 2,965 3,243 5,648 2,710 2,533
受 取 コミットメント
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に相当する（注記 3.6 および 6.9 参照）。
(b) うち 2018 年１月１日現在の 5,081 百万ユーロは、 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識された SFS 事業部門に関するもの（注記
3.6 および 6.9 参照）。
関連会社および共同支配企業との関係は重要ではない。
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2018 年12月31日 現在 2017 年12月31日 現在
Caisses d’ Caisses d’
Banques Banques
（単位：百万ユーロ）
BPCE Populaires Epargne BPCE Populaires Epargne
収益
受取利息および類似収益 95 50 2 213 19 3
支払利息および類似費用 (613) (4) (15) (512) (12) (18)
正味受取報酬および受取手数料 (57) (373) (194) 6 (353) (130)
純損益を通じて公正価値で測定される金
(494) 156 503 (215) (28) (29)
融商品に係る純損益
売却可能金融資産に係る純損益 0 0 2
その他の包括利益を通じて公正価値で測
定される金融資産に係る損益
償却原価で測定される金融資産の認識中
止に起因する純損益
純損益を通じて公正価値で測定される金
融資産へ分類変更した償却原価で測定さ
れる金融資産に係る純損益
純損益を通じて公正価値で測定される金
融資産へ分類変更したその他の包括利益
を通じて公正価値で測定される金融資産
に係る純損益
その他業務の収益および費用 (27) 13 17 (34) 13 14
営業経費 (75) 1 (21) (64) 2 (25)
関連会社および共同支配企業との関係は重要ではない。
経営陣の報酬
（単位：ユーロ）
2018 年12月31日 に終了した年度 2017 年12月31日 に終了した年度
（ ▶）
570,482 570,299
ナティクシスの取締役
（b）
13,713,714 12,372,462
執行役
（ ▶） 2018 年度および 2017 年度に取締役会の構成員に支払われた取締役報酬には、固定部分（１名当たり 8,000 ユーロ）および変動部分（１回の取締役会
開催につき１名当たり 2,000 ユーロ）が含まれていた。監査委員会およびリスク委員会の構成員は、 3,000 ユーロの固定報酬（委員長は 17,000 ユー
ロ）および１回の取締役会開催につき 1名当たり 1,000 ユーロの変動報酬（委員長は 2,000 ユーロ）を受け取った。任命委員会および報酬委員会の構
成員は、 2,000 ユーロの固定報酬（委員長は 15,000 ユーロ）と１回の取締役会開催につき１名当たり 1,000 ユーロの変動報酬（委員長は 2,000 ユー
ロ）を受け取った。戦略委員会の構成員は 2,000 ユーロの変動報酬を、戦略委員会の委員長は 12,000 ユーロの固定報酬を受け取った。
（ b） 表示している金額は、執行役委員会の構成員に支払われたまたは支給された報酬の総額をそれぞれ表している。
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取締役の報酬
取締役の報酬は、登録届出書の第 2.4 項における AMF の勧告に準拠した標準表に従って付与されている。
下表は、当事業年度に支払われた報酬を示している。
2018 事業年度 2017 事業年度
ローラン・ミニョン（ Laurent Mignon ）、最高経営責任者、 2018 年 5月 31 日まで
(a) (a)
当事業年度の報酬
853,552 ユーロ 2,623,242 ユーロ
当事業年度に付与されたオプションの価額 0ユーロ 該当なし
(b) (b)
当事業年度に付与された業績連動株式の価額
80,000 ユーロ 192,000 ユーロ
合計 933,552 ユーロ 2,815,242 ユーロ
ローラン・ミニョン（ Laurent Mignon ）、取締役会長、 2018 年 6月 1日以降
当事業年度の報酬 175,000 ユーロ
当事業年度に付与されたオプションの価額 0ユーロ
当事業年度に付与された業績連動株式の価額 0ユーロ
合計 175,000 ユーロ
フランソワ・リアヒ（ Francois Riahi ）、最高経営責任者、 2018 年 6月 1日以降
(c)
当事業年度の報酬
996,244 ユーロ
当事業年度に付与されたオプションの価額 0ユーロ
(d)
当事業年度に付与された業績連動株式の価額
93,333 ユーロ
合計 1,089,577 ユーロ
(a) うち 818 ユーロは家族手当。
(b) 割当日における株価に対応する。公正価値は、 2017 年度が 99,305 ユーロ、 2018 年度が 47,460 ユーロ。
(c) うち 1,388 ユーロは家族手当。
(d) 割当日における株価に対応する。公正価値は 2018 年度が 55,372 ユーロ。
執行役の退任
ナティクシスの最高経営責任者は、上級管理職に提供される退職給付制度 （ 「 hors classification （ 労働協約適用外 ） 」 ） の適用を受
けている。
すなわち、ローラン・ミニョンについては：
(1)
・ A区分 の社会保障拠出金
(1)
・ A区分 の強制的 ARRCO 拠出金（ 14.06 ％）
(1)
・ B区分 （ 5.63 ％）の追加的 ARRCO 拠出金
(1) (1)
・ B区分 （ 20.55 ％）および C区分 （ 20.55 ％）の AGIRC 拠出金
すなわち、フランソワ・リアヒについては：
(1)
・ A区分 の社会保障拠出金
(1)
・ A区分 の強制的 ARRCO 拠出金（ 13.31 ％）
(1)
・ B区分 （ 4.50 ％）の追加的 ARRCO 拠出金
(1) (1)
・ B区分 （ 20.55 ％）および C区分 （ 20.55 ％）の AGIRC 拠出金
最高経営責任者は公的年金制度の対象である。ただし、フランス一般税法第 39 条（確定給付制度）または第 83 条（任意確定拠出制度）
にて説明されている種類の補足的年金制度の対象ではない。ナティクシスの最高経営責任者はまた、 BPCE グループが運用している「第
82 条」区分生命保険契約（フランス一般税法に準拠する）への拠出を行っている。同保険契約の保険料は、ナティクシスではなく最高
経営責任者が支払うものである。 2018 年において、この制度のもとローラン・ミニョンは最高経営責任者として 58,667 ユーロを、フラ
ンソワ・リアヒは 68,444 ユーロを支払った。
(1) A区分は年間報酬、０ユーロから 39,732 ユーロの一部に相当する。
B区分は年間報酬、 39,732 ユーロから 158,928 ユーロの一部に相当する。
C区分は年間報酬、 158,928 ユーロから 317,856 ユーロの一部に相当する。
退職金
退職金および競業避止契約に関する注意事項
繰り返しになるが、 2014 年２月 19 日開催の会議において、取締役会はローラン・ミニョンの退職金に関する契約の変更、および競業避
止契約の策定を承認した。これらの義務および合意は株主の決議にかけられ、 2014 年５月 20 日の定時株主総会で承認された（第５号決
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議）。 2015 年２月 18 日付取締役会では、取締役会は、最高経営責任者の再任に当たり、この退職金と競業避止契約の改定を承認した。
対応するコミットメントは、ローラン・ミニョンが最高経営責任者に再任した 2015 年５月 19 日付の株主総会にて承認された。
取締役会は 2018 年５月２日、フランソワ・リアヒに、最高経営責任者への任命をもって、前任者と同じ退職金と競業禁止契約に関する
手当の権利を付与することを決定し、同コミットメントは 2018 年 5月 23 日付の株主総会にて承認された。
退職金の算定規則
月額標準報酬は、直近の１勤務年に支払われた定額報酬に、直近の３勤務年に支払われた変動報酬の平均を加算して得た額の 12 分の 1に
等しい。
退職金額は、月額標準報酬×（ 12 ヶ月＋１勤続年当たり１ヶ月）に等しい。
最高経営責任者が重大な過失もしくは故意の不正行為により辞職するとき、または自らの意思で当行を退職し他の職に就くもしくは
BPCE グループ内で異動するときは、退職金は支払われない。
また、 Afep （フランス私企業協会） -Medef （フランス企業連盟）企業統治規範の規定に従い、各給付に対する権利が認められるには、
当行を退職する直前 2年について報告された純利益やグループ持分、株主資本利益率（ ROE ）、費用収益比率などの業績規準・要件を満
たさなければならない。こうした規準の達成は、必要に応じて取締役会が検証する。
(2)
1. 対象期間中におけるナティクシスの平均純利益（グループ持分）が、同期間中の平均期待予算額 の 75 ％以上である。
*
2. 対象期間中におけるナティクシスの平均株主資本利益率（ ROE ）が、同期間中の平均期待予算額 の 75 ％以上である。
3. 退職時（直近６ヶ月）のナティクシスの対売上高費用比率（ cost/income ）が 75 ％未満である。
(2) 退職前２年間の平均業績（退職前 ▶四半期に関して明らかになった損益を基に測定を行う）。
支払額は、達成した業績基準の数に応じて決まる：
・ ３つの基準すべてを達成したとき：合意した支払額の 100 ％
・ ２つの基準を達成したとき：合意した支払額の 66 ％
・ １つの基準を達成したとき：合意した支払額の 33 ％
・ １つも基準を達成できなかったとき：一切支払われない
なお、 CEO の退職金額と、競業避止補償金の合計額は、基本月額報酬の 24 ヶ月分を超えてはならず、かつ、 CEO が重大な過失もしくは故
意の不正行為により辞職するとき、または自らの意思で当行を退職し他の職に就くもしくは BPCE グループ内で異動するときは、退職金
は支払われない。
CEO が退職したときの競業避止補償金
競業避止契約は、６ヶ月間に限定しており、当該 CEO が退職する日に有効な定額報酬６ヶ月分相当の補償金を支払う義務を定めている。
最高経営責任者が受け取る退職金額は、競業避止補償金が支払われる場合はそれと合算して、月額標準報酬（定額と変動の両方）の
24 ヶ月以下と上限が設けられている。
最高経営責任者の退職時には、取締役会は、本契約のもと定められている競業避止条項を発動させるか否かについて判断をしなければ
ならない。
注記 17 法定監査人の報酬
当行の財務諸表は、独立した監査法人２社の監査を受けている。
デロイト・エ・アソシエのマンデートは、 2016 年５月に開催された株主総会において、 2022 年度財務諸表の承認を目的として招集され
る株主総会をもって終了する６年の期間につき、株主によって更新された。
プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは、カーペーエムジェーの後継として、 2016 年５月に開催された株主総会におい
て、 2022 年度財務諸表の承認を目的として招集される株主総会をもって終了する６年の期間につき、株主によって選任された。
2012 年５月からの６年にわたるマザーのマンデートは、 2018 年は更新されなった。
・ 署名パートナーであるシャルロット・ヴァンドゥプュトゥおよびジャン・マルク・ミクレールが代表を務めるデロイト・エ・アソシ
エ（ 92908 パリ・ラ・デファンス、ピラミッド広場通り 6）
・ 署名パートナーであるエマニュエル・ベノアが代表を務めるプライスウォーターハウスクーパース・オーディット（ 92208 ヌイイ・
シュール・セーヌ、ヴィリエ通り 63 ）
デロイト・エ・アソシエ および プライスウォーターハウスクーパース・オーディット は、ベルサイユ地方監査人協会 （ Compagnie
Régionale des Commissaires aux Comptes de Versailles ）に法定監査人として 登録されており、フランス高等監査人委員会 （ Haut
Conseil du Commissariat aux Comptes ） の監督下にある。
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法定監査人およびそのネットワークがその業務の対価として支払いを受けた報酬金額は以下のとおりであった。
デロイト・エ・アソシエ PwC マザー 合計
2018 年度 2017 年度 2018 年度 2017 年度 2018 年度 2017 年度 2018 年度 2017 年度
変動 変動 変動
（単位 ：千ユーロ）
金額 ％ 金額 ％ 変動（％） 金額 ％ 金額 ％ （％） 金額 ％ 金額 ％ （％） 金額 ％ 金額 ％ （％）
個別・連結財務諸表の独立監査、証
8,682 74% 8,842 69% (2)% 7,048 65% 6,823 73% 3% 1,987 56% 3,780 78% (47)% 17,717 61% 19,445 61% (9)%
明および検証
2 %
3,837 3,761 1,899 1,812 5% 51 1,895 (97)% 5,787 7,467 (22)%
発行体
3 % 0 %
4,845 5,081 (5)% 5,149 5,011 3% 1,936 1,885 11,930 11,978
全部 連結子会社
43 % 12 %
3,005 26% 3,889 31% (23)% 3,754 35% 2,469 27% 52% 1,559 44% 1,088 22% 8,319 39% 7,446 39%
財務諸表の証明以外のサービス
19 % 12 %
1,201 1,763 (32)% 1,843 994 85% 617 520 3,661 3,278
発行体
66 % 12 %
1,805 2,126 (15)% 1,911 1,475 16% 30% 943 568 4,658 4,169
全部連結子会社
合計 11,688 100% 12,731 100% (8)% 10,802 100% 9,292 100% 16% 3,546 100% 4,868 100% (27)% 26,036 100% 26,891 100% (3)%
うち、財務諸表の証明に対してフラ
3,034 3,124
ンスにて法定監査人へ支払った報酬
うち、財務諸表の証明以外のサービ
スに対してフランスにて法定監査人 259 32
へ支払った報酬
財務諸表の証明以外のサービスには以下のものが含まれている：
・ 当グループの特定企業による法令遵守の審査が 2.8 百万ユーロ
・ 米国拠点に対する税務関連業務が合計 1百万ユーロ
・ 特定の事業部門のリストラクチャリングに関連する業務が 0.7 百万ユーロ相当：保険部門が 0.4 百万ユーロ、決済部門が 0.3 百万ユーロ、ブローカー事業部門が 0.1 百万ユーロ
加えて、 KPMG に支払われた報酬は、監査および会計証明業務で 2百万ユーロ、その他のサービスで 2.2 百万ユーロであった。
監査人補佐は以下のとおり。
・ デロイトのために BEAS からのミレイユ・ベルトロ（ 92908 パリ・ラ・デファンス、ピラミッド広場通り 6）
・ プライスウォーターハウスクーパース・オーディットのためにジャン・バティスト・ドシュライバー（ 92208 ヌイイ・シュール・セーヌ、ヴィリエ通り 63 ）
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注記 18 国別企業活動
2013 年７月 26 日法律第 2013 － 672 号フランス金融法第７条（第 L.511-45 条の改正）においては、金融機関が国または地域ごとにその所在
地および企業活動に関する情報を公表することを定めている。
上記の条項に従い、次に記載する表は、 2018 年 12 月 31 日現在の純収益、税引前利益、法人所得税ならびに従業員数に関する情報を詳記
している。
18.1 2018 年 12 月 31 日現在の国別企業活動
営業国 業務内容
南アフリカ
COFACE SOUTH AFRICA
保険
COFACE SOUTH AFRICA SERVICES
保険
アルジェリア
NATIXIS ALGERIE
銀行
ドイツ
COFACE DEBITOREN
債権管理およびデータ
COFACE DEUTSCHLAND
信用保険および関連サービス
COFACE FINANZ
ファクタリング
COFACERATING HOLDING
債権管理およびデータ
COFACERATING.DE 債権管理およびデータ
KISSELBERG 保険
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES GERMANY
販売
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG
金融機関
NATIXIS ZWEIGNIEDERLASSUNG
金融機関
DEUTSCHLAND
AEW CILOGER DEPENDANT ドイツ支店
販売
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A., ZWEIGNIERDERLAASUNG
販売
DEUTSCHLAND
AEW INVEST GMBH
販売
アルゼンチン
COFACE ARGENTINA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
オーストラリア
NATIXIS AUSTRALIA PTY LTD
金融機関
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES AUSTRALIA HOLDINGS, LLC
持株会社
COFACE AUSTRALIE (支店 -COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
INVESTORS MUTUAL LIMITED
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
販売
AUSTRALIA PTY LIMITED
AEW ASIA LIMITED オーストラリア支店
資産運用
オーストリア
COFACE AUSTRIA 持株会社
COFACE CENTRAL EUROPE HOLDING
持株会社
COFACE SERVICES AUSTRIA
債権管理およびデータ
ベルギー
NATIXIS BELGIQUE INVESTISSEMENTS
投資会社
COFACE BELGIUM SERVICES
営業および支払能力データ
COFACE BELGIUM - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
DALENYS S.A.
持株会社
ブラジル
COFACE DO BRASIL SEGUROS DE CREDITO
信用保険および関連サービス
NATIXIS BRASIL S.A.
金融機関
SEGURO BRASILEIRA C.E
信用保険および関連サービス
ブルガリア
COFACE BULGARIA (支店 )
保険
カナダ
COFACE CANADA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS CANADA
金融機関
TREZ COMMERCIAL FINANCES LIMITED PARTNERSHIP
不動産ファイナンス
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営業国 業務内容
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS CANADA CORP
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS CANADA LP
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS CANADA LIMITED
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS CAPITAL CORPORATION
資産運用
*
(旧 NATIXIS IM CANADA INVESTMENT CORPORATION)
チリ
COFACE CHILE S.A.
保険
COFACE CHILE - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
中国
NATIXIS SHANGHAI
金融機関
NATIXIS BEIJING
金融機関
VERMILION (BEIJING) ADVISORY COMPANY LIMITED
M&A アドバイザリー・サービス
大韓民国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS KOREA LIMITED
販売
デンマーク
COFACE DANMARK - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
MIDT FACTORING A/S
ファクタリング
アラブ首長国連邦
NATIXIS DUBAI
金融機関
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS MIDDLE EAST
販売
エクアドル
COFACE ECUADOR (支店 -COFACE EUROPE) 信用保険および関連サービス
スペイン
COFACE SERVICIOS ESPANA S.L.
債権管理およびデータ
NATIXIS LEASE MADRID
設備および不動産リース
NATIXIS MADRID
金融機関
NATIXIS CAPITAL PARTNERS SPAIN
M&A アドバイザリー・サービス
COFACE IBERICA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, SUCURSAL EN ESPANA
販売
アメリカ合衆国
AEW CAPITAL MANAGEMENT, INC.
資産運用
AEW CAPITAL MANAGEMENT, LP
資産運用
AEW PARTNERS III, INC.
資産運用
AEW PARTNERS IV, INC.
資産運用
AEW PARTNERS V, INC.
資産運用
AEW PARTNERS VI, INC.
資産運用
AEW PARTNERS VII, INC.
資産運用
AEW REAL ESTATE ADVISORS, INC.
資産運用
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS Ⅱ INC
資産運用
AEW VALUE INVESTORS ASIA II GP LIMITED
資産運用
AEW VIA INVESTORS, LTD
資産運用
ALPHASIMPLEX GROUP LLC
資産運用
ALTERNATIVE STRATEGIES GROUP LLC
資産運用
AURORA INVESTMENT MANAGEMENT LLC
資産運用
BLEACHERS FINANCE
証券化ビークル
CASPIAN CAPITAL MANAGEMENT,LLC
資産運用
CM REO HOLDINGS TRUST
流通市場ファイナンス
CM REO TRUST 流通市場ファイナンス
COFACE NORTH AMERICA
信用保険および関連サービス
COFACE NORTH AMERICA HOLDING COMPANY
持株会社
COFACE NORTH AMERICA INSURANCE COMPANY
信用保険および関連サービス
COFACE SERVICES NORTH AMERICA GROUP
持株会社
CREA WESTERN INVESTORS I, INC.
資産運用
EPI SLP LLC
資産運用
GATEWAY INVESTMENT ADVISERS, LLC
資産運用
HARRIS ALTERNATIVES HOLDING INC
持株会社
HARRIS ASSOCIATES LP
資産運用
HARRIS ASSOCIATES SECURITIES, LP
販売
LOOMIS SAYLES & COMPANY, INC.
資産運用
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営業国 業務内容
LOOMIS SAYLES & COMPANY, LP
資産運用
LOOMIS SAYLES ALPHA, LLC.
資産運用
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, INC.
販売
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, LP
販売
MC DONNELL
資産運用
MSR TRUST
不動産ファイナンス
NATIXIS ASG HOLDINGS, INC.
販売
NATIXIS CASPIAN PRIVATE EQUITY LLC 資産運用
NATIXIS FINANCIAL PRODUCTS LLC
デリバティブ取引
NATIXIS INVESTMENT CORP.
ポートフォリオ・マネジメント
NATIXIS NEW YORK
金融機関
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
持株会社
NATIXIS REAL ESTATE CAPITAL LLC
不動産ファイナンス
NATIXIS REAL ESTATE HOLDINGS LLC
不動産ファイナンス
VAUGHAN NELSON INVESTMENT MANAGEMENT, LP
資産運用
NATIXIS US MTN PROGRAM LLC
発行ビークル
NATIXIS FUNDING CORP
その他金融会社
NATIXIS SECURITIES AMERICAS LLC
証券会社
AEW VIF INVESTORS II, INC.
資産運用
EPI SO SLP LLC
資産運用
LOOMIS SAYLES TRUST COMPANY, LLC 資産運用
NATIXIS US HOLDINGS INC
持株会社
VERSAILLES 証券化ビークル
PETER J. SOLOMON COMPANY LP
M&A アドバイザリー・サービス
PETER J. SOLOMON SECURITIES COMPANY LLC
証券会社
HARRIS ASSOCIATES, INC.
資産運用
VAUGHAN NELSON INVESTMENT MANAGEMENT, INC.
資産運用
LOOMIS SAYLES SOLUTIONS, LLC
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS HOLDINGS, LLC
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LLC
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LP
持株会社
NATIXIS ADVISORS, LP
販売
NATIXIS DISTRIBUTION CORPORATION
販売
NATIXIS DISTRIBUTION, LP
販売
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS INTERNATIONAL, LLC
販売
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS II INC
資産運用
AEW VIF INVESTORS, INC.
資産運用
OSTRUM AM US LLC (旧 NAM US)
資産運用
MIROVA GLOBAL SUSTAINABLE EQUITY FUND
資産運用
フランス
1818 IMMOBILIER
不動産運用
ALLIANCE ENTREPRENDRE
資産運用
AXELTIS S.A.
持株会社
BPCE ASSURANCES
保険会社
CO-ASSUR 保険ブローカー顧問業
COFACE S.A. 持株会社
COFINPAR 信用保険および関連サービス
COGERI 債権管理およびデータ
COMPAGNIE EUROPEENNE DE GARANTIES ET CAUTIONS
保険
DARIUS CAPITAL PARTNERS SAS
投資顧問業
DORVAL FINANCE
資産運用
FCT NATIXIS EXPORT CREDIT AGENCY
証券化ビークル
FCT VEGA
証券化ファンド
FONDS COLOMBES
ミューチュアルファンド
FRUCTIFONDS PROFIL 6
保険運用ミューチュアルファンド
FRUCTIFONDS PROFIL 9
保険運用 ミューチュアルファンド
LEASE EXPANSION
IT オペレーショナル・リース
NALÉA 証券化ビークル
NATIXIS ALTAIR IT SHARED SERVICES
データ ・ サービス
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営業国 業務内容
NATIXIS CAR LEASE
長期自動車リース
NATIXIS FONCIÉRE SA (旧 SPAFICA)
不動産投資
NATIXIS FORMATION ÉPARGNE FINANCIÉRE
持株会社
NATIXIS FUNDING
流通債券市場値付業務
NATIXIS IMMO DÉVELOPPEMENT
住宅用不動産開発
NATIXIS IMMO EXPLOITATION
不動産運用
NATIXIS INNOV
持株会社
NATIXIS INTERTITRES サービスバウチャー・サービス
NATIXIS LIFE
生命保険
MATIXIS LLD
長期 自動車 リース
NATIXIS MARCO
投資会社 （ 事業拡大 ）
NATIXIS PRIVATE EQUITY
プライベート・エクイティ
NATIXIS S.A.
金融機関
S.C.I. ALTAIR 1
不動産運用
S.C.I. ALTAIR 2
不動産運用
SAS IMMOBILIÉRE NATIXIS BAIL
不動産 リース
独立資産運用アドバイザー （ IWMA ） への投資商品の販
SELECTION 1818
売
SEVENTURE PARTNERS 資産運用
SUD OUEST BAIL
不動産リース
CONTANGO TRADING S.A.
証券会社
NATIXIS PARTNERS
M&A アドバイザリー・サービス
FCT LIQUIDITÉ SHORT 1
証券化ビークル
DNCA COURTAGE
資産運用
DNCA FINANCE
資産運用
DNCA MANAGEMENT
資産運用
ベンチャーキャピタルミューチュアルファンド・マネ
NAXICAP PARTNERS
ジメント
OSSIAM 資産運用
VEGA INVESTMENT MANAGERS
ミューチュアルファンド運用会社
BPCE PRÉVOYANCE (旧 ABP PREVOYANCE)
個人保障保険
BPCE VIE (旧 ABP VIE )
保険
FRUCTIFONCIER 保険不動産投資
NAMI INVESTMENT
保険不動産投資
AAA ACTIONS AGROALIMENTAIRE
保険運用ミューチュアルファンド
BPCE APS
サービス会社
FCT PUMACC
消費者信用証券化ビークル
NATIXIS LEASE
設備リース
OPCI NATIXIS LEASE INVESTMENT
不動産ファンド
FONCIÉRE KUPKA
不動産運用
BPCE RELATION ASSURANCES
サービス会社
SPG ミューチュアルファンド
NATIXIS ASSET MANAGEMENT FINANCE
持株会社
REAUMUR ACTIONS (旧 ABP DIVERSIFIE)
保険運用ミューチュアルファンド
NATIXIS ASSURANCES
保険会社持株会社
SCPI FRUCTIFONDS IMMOBILIER
保険不動産投資
OPCI FRANCEUROPE IMMO
保険運用ミューチュアルファンド
ABP VIE MANDAT FPCI
プライベート・エクイティ・ファンド
NATIXIS FINANCEMENT
消費者金融
NATIXIS COFICINE
金融会社（オーディオビジュアル）
NATIXIS FACTOR
ファクタリング
NATIXIS INTEREPARGNE
従業員貯蓄制度の運用
NATIXIS PAYMENT SOLUTIONS
銀行業
CICOBAIL 不動産リース
NATIXIS LEASE IMMO
不動産リース
NATIXIS BAIL
不動産リース
NATIXIS ENERGECO
設備リース
OCEOR LEASE REUNION
設備リース
COFACE EUROPE
信用保険および関連サービス
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営業国 業務内容
FIMIPAR 債権買い戻し
AEW S.A.
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社
AEW CILOGER
不動産管理
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT
金融機関
SELECTIZ 保険運用ミューチュアルファンド
SELECTION PROTECTION 85
保険運用ミューチュアルファンド
SELECTIZ PLUS FCP 4DEC 保険運用ミューチュアルファンド
NATIXIS PAIEMENT HOLDING
持株会社
S-MONEY 決済サービス
LAKOOZ 決済サービス
PAYPLUG 決済サービス
INTER-COOP 不動産リース
MIROVA-ALTHELIA LIMITED, SUCCURSALE FRANCE
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS PARTICIPATIONS 1
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS PARTICIPATIONS 3
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS DISTRIBUTION FRANCE
販売
SEEYOND 資産運用
DALENYS PAYMENT
決済サービス
RENTABILIWEB SERVICES
内部サービスプロバイダー
RENTABILIWEB MARKETING オンラインサービス
RENTABILIWEB TECHNOLOGIES
オンラインサービス
RECOMMERCE オンラインサービス
EOLE COLLATERAL
証券化ビークル
INVESTIMA 77
持株会社
NATIXIS IM INNOVATION (旧 AEW CO-INVEST)
資産運用
FLEXTONE PARTNERS SAS (旧 EURO PRIVATE EQUITY FRANCE)
資産運用
ベンチャーキャピタルミューチュアルファンド・マネ
MIROVA
ジメント
OSTRUM AM (旧 NATIXIS ASSET MANAGEMENT)
資産運用
MV CREDIT FRANCE
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS INTERNATIONAL
販売
OSTRUM AM (NEW)
資産運用
OSTRUM ULTRA SHORT TERM BONDS PLUS SI (C) EUR
保険運用ミューチュアルファンド
ALLOCATION PILOTÉE ÉQUILIBRE C
保険運用ミューチュアルファンド
MIROVA EUROPE ENVIRONNEMENT C
保険運用ミューチュアルファンド
セントラルワークスカウンシルのためのオンライン
ALTER CE (COMITEO)
サービス
BATI LEASE
不動産リース
BPCE IMMOBILIER EXPLOITATION
不動産運用
英国
AEW EUROPE ADVISORY LTD 資産運用
AEW EUROPE CC LTD
資産運用
AEW EUROPE HOLDING LTD
資産運用
AEW EUROPE INVESTMENT LTD
資産運用
AEW EUROPE LLP
資産運用
AEW GLOBAL ADVISORS (EUROPE) LTD
資産運用
AEW GLOBAL LTD
資産運用
AEW GLOBAL UK LTD
資産運用
COFACE UK SERVICES LTD
債権管理およびデータ
H2O ASSET MANAGEMENT CORPORATE MEMBER
資産運用
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS LTD (UK)
資産運用
NATIXIS LONDRES
金融機関
COFACE UK HOLDING
持株会社
AEW EUROPE PARTNERSHIP
資産運用
H2O ASSET MANAGEMENT LLP
資産運用
COFACE UK - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS UK LTD
販売
MIROVA-ALTHELIA LIMITED
資産運用
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有価証券報告書
営業国 業務内容
NATIXIS ALTERNATIVE HOLDING LIMITED
持株会社
FENCHURCH PARTNERS LLP
M&Aアドバイザリー・サービス
VERMILION PARTNERS (UK) LIMITED
持株会社
VERMILION PARTNERS LLP
M&Aアドバイザリー・サービス
MV CREDIT LIMITED
資産運用
MV CREDIT LLP
資産運用
香港
AEW ASIA LIMITED 資産運用
NATIXIS ASIA LTD
その他金融会社
NATIXIS HONG KONG
金融機関
COFACE HONG KONG -支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS HONG KONG LIMITED
資産運用
VERMILION PARTNERS (HOLDINGS) LIMITED
持株会社
VERMILION PARTNERS LIMITED
持株会社
ハンガリー
COFACE HUNGARY - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
ケイマン諸島
DF EFG3 LIMITED
持株会社
NATIXIS GRAND CAYMAN
金融機関
アイルランド
NATINIUM FINANCIAL PRODUCTS
証券化ビークル
COFACE IRELAND - 支店 (COFACE EUROPE) 信用保険および関連サービス
NEXGEN REINSURANCE DESIGNATED ACTIVITY COMPANY
再保険
PURPLE FINANCE CLO 1
証券化ビークル
NEXGEN CAPITAL LTD
ストラクチャード ・ ファイナンス
イスラエル
COFACE ISRAËL
信用保険
BUSINESS DATA INFORMATION
マーケティングおよびその他のサービス
COFACE HOLDING ISRAËL
持株会社
イタリア
COFACE ASSICURAZIONI SPA
信用保険および関連サービス
COFACE ITALIA
持株会社
NATIXIS LEASE MILAN
設備および不動産リース
NATIXIS MILAN
金融機関
DNCA FINANCE SUCCURSALE MILAN
資産運用
AEW CILOGER ITALIAN 支店
販売
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A., SUCCURSALE ITALIANA
販売
日本
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO, LTD
金融機関
NATIXIS TOKYO
金融機関
COFACE JAPAN - 支店 (COFACE EUROPE)
信用 保険 および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS JAPAN CO., LTD
資産運用
ジャージー
NATIXIS STRUCTURED PRODUCTS LTD 発行ビークル
ラトビア
COFACE LATVIA INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
リトアニア
LEID - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
ルクセンブルク
H2O ASSET MANAGEMENT HOLDING
資産運用
KENNEDY FINANCEMENT LUXEMBOURG
投資会社－資産運用
KENNEDY FINANCEMENT LUXEMBOURG 2
企業財務統括－資産運用
NATIXIS ALTERNATIVE ASSETS
持株会社
NATIXIS LIFE
生命保険
NATIXIS LUXEMBOURG INVESTISSEMENTS
投資会社
NATIXIS PRIVATE EQUITY INTERNATIONAL LUXEMBOURG
持株会社、金融投資
NATIXIS REAL ESTATE FEEDER SARL
投資会社
NATIXIS TRUST
持株会社
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営業国 業務内容
DNCA LUXEMBOURG
資産運用
DAHLIA A SICAR SCA
プライベート・エクイティ
NATIXIS STRUCTURED INSSUANCE
発行ビークル
AEW EUROPE SARL (旧 AEW LUXEMBOURG)
資産運用
COFACE LUXEMBOURG (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
AEW EUROPE GLOBAL LUX
資産運用
ASG MANAGED FUTURES
資産運用
DNCA ARCHER MID-CAP EUROPE 資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A.
販売
OSTRUM MULTI ASSET GLOBAL INCOME
資産運用
MV CREDIT SARL
資産運用
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT LUXEMBOURG
銀行
マレーシア
NATIXIS LABUAN
金融機関
メキシコ
COFACE HOLDING AMERICA LATINA
財務データ
COFACE SEGURO DE CREDITO MEXICO
保険
NATIXIS IM MEXICO, S. DE R.L DE C.V.
資産運用
ニューカレドニア
OCEOR LEASE NOUMEA
設備リース
オランダ
COFACE NEDERLAND - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
COFACE NEDERLAND SERVICES
債権管理およびデータ
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, NEDERLANDS
販売
RENTABILIWEB INTERNATIONAL
持株会社
RENTABILIWEB FINANCE
持株会社
FONDS TULIP
保険投資（証券化ファンド）
ポーランド
COFACE POLAND - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
COFACE POLAND CMS
財務データ
COFACE POLAND FACTORING
ファクタリング
AEW CENTRAL EUROPE
資産運用
フランス 領 ポリネシア
OCEOR LEASE TAHITI
設備リース
ポルトガル
COFACE PORTUGAL - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS PORTO
金融機関
チェコ共和国
COFACE CZECH INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
AEW CENTRAL EUROPE CZECH
販売
ルーマニア
AEW CENTRAL EUROPE ROMANIA
販売
COFACE ROMANIA CMS
保険
COFACE ROMANIA INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
RENTABILIWEB オンラインサービス
COFACE TECHNOLOGIE - ROMANIA データ・サービス
ロシア
COFACE RUS INSURANCE COMPANY
信用保険
NATIXIS BANK JSC, MOSCOW
銀行
シンガポール
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS ASIA PTE LTD
資産運用
NATIXIS SINGAPOUR
金融機関
AEW ASIA PTE LTD
資産運用
COFACE SINGAPOUR -支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
OSTRUM AM ASIA LTD (旧 NAM ASIA LTD)
資産運用
スロバキア
COFACE SLOVAKIA INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
スウェーデン
COFACE SVERIGE - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
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営業国 業務内容
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, NORDICS FILIAL
販売
スイス
COFACE RE
再保険
COFACE SWITZERLAND - 支店 (COFACE S.A.)
保険
FONDS LAUSANNE
ミューチュアルファンド
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS SWITZERLAND SARL
資産運用
EURO PRIVATE EQUITY
資産運用
台湾
COFACE TAIWAN (支店 -COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS TAIWAN
金融機関
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS SECURITIES INVESTMENT CONSULTING CO. LTD
資産運用
トルコ
COFACE SIGORTA TURQUIE
保険
ウルグアイ
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS URUGUAY S.A.
販売
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18.2 2018 年 12 月 31 日現在における国別の純収益、税引前利益、税金および従業員数
税引前利益／
純収益 従業員数
（損失）（事 税引前利益ま
（単位：百万ユーロ）
営業国 業税を含む） たは損失 法人所得税 （FTE）
南アフリカ 6 2 2 (0) 47
アルジェリア 63 36 35 (9) 779
ドイツ 163 48 44 (19) 586
アルゼンチン 6 3 2 (1) 46
オーストラリア 61 41 41 (13) 41
オーストリア 22 6 6 (1) 95
ベルギー 6 (1) (1) (0) 33
ブラジル 16 12 11 (4) 66
ブルガリア 1 0 0 (0) 12
カナダ 22 5 ▶ (1) 61
チリ 7 1 1 (0) 46
中国 17 6 6 0 63
大韓民国 1 0 0 0 2
デンマーク 13 2 2 (1) 82
アラブ首長国連邦 36 19 18 - 51
エクアドル 2 0 0 (0) 28
スペイン 119 71 70 (19) 269
米国 2,626 839 802 (207) 2,832
フランス 5,158 1,425 1,153 (388) 13,341
英国 815 529 520 (91) 718
香港 (48) (203) (206) 18 454
ハンガリー 2 1 0 (0) 11
ケイマン諸島 (18) (18) (18) 7 -
アイルランド 7 0 0 (0) 6
イスラエル 17 2 2 (1) 111
イタリア 171 84 83 (31) 293
日本 36 (4) (4) 1 133
ジャージー (2) (2) (2) - -
ラトビア - - - - -
リトアニア 3 2 2 (0) 16
ルクセンブルク 15 (66) (69) 1 179
マレーシア ▶ 3 3 (0) ▶
メキシコ ▶ 1 1 (0) 56
ニューカレドニア 2 1 1 (0) -
オランダ 21 5 ▶ (1) 93
ポーランド 21 7 7 (2) 175
フランス領ポリネシア 1 0 0 (0) -
ポルトガル 2 (1) (1) 0 336
チェコ共和国 2 0 0 (0) 8
ルーマニア 7 2 2 (0) 163
ロシア 10 2 1 (0) 68
シンガポール 112 61 59 (7) 189
スロバキア 1 0 (0) (0) 8
スウェーデン 2 (1) (1) (0) 12
スイス 66 48 47 (9) 50
台湾 10 5 ▶ (1) 39
トルコ 6 1 1 1 48
ウルグアイ 1 0 0 - 1
合計 9,616 2,979 2,632 (781) 21,652
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注記 19 連結範囲比較情報
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
Natixis S.A. 金融機関 全部連結 100 100 100 100 フランス
流通債券市場値付
(a)**
全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS FUNDING
業務
Natixis Bank JSC, Moscow
銀行 全部連結 100 100 100 100 ロシア
NATIXIS IMMO DEVELOPPEMENT
住宅用不動産開発 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS TRUST
持株会社 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
(a)
証券化ビークル 全部連結 100 100 100 100 アイルランド
NATINIUM FINANCIAL PRODUCTS
NATIXIS BRASIL S.A.
金融機関 全部連結 100 100 100 100 ブラジル
NATIXIS AUSTRALIA PTY Ltd
金融機関 全部連結 100 100 100 100 オーストラリア
NATIXIS REAL ESTATE FEEDER SARL
投資会社 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO, Ltd
金融機関 全部連結 100 100 100 100 日本
(a)
金融機関 全部連結 100 100 100 100 ドイツ
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG
FCT Natixis Export Credit Agency
証券化ビークル 全部連結 100 100 100 100 フランス
(a)
CONTANGO TRADING S.A.
証券 会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
M&A アドバイザ
(t)
全部連結 87 87 84 84 フランス
Natixis Partners
リー・サービス
M&A アドバイザ
Natixis Capital Partners Spain 全部連結 75 75 75 75 スペイン
リー・サービス
(a)
証券化ビークル 全部連結 100 100 100 100 フランス
FCT Liquidite Short 1
(a) (u)
証券化ビークル 全部連結 100 100 フランス
EOLE Collateral
ミューチュアル・
SPG 全部連結 100 100 100 100 フランス
ファンド
DF EFG3 Limited
持株会社 全部連結 100 100 100 100 ケイマン諸島
NATIXIS STRUCTURED PRODUCTS LTD
発行ビークル 全部連結 100 100 100 100 ジャージー
NATIXIS ASIA LTD
その他金融会社 全部連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS INNOV
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LUXEMBOURG INVESTISSEMENTS
投資会社 100 100 ルクセンブルク
(l)
NATIXIS BELGIQUE INVESTISSEMENTS
投資会社 全部連結 100 100 100 100 ベルギー
EDF INVESTISSEMENT GROUPE
投資会社 持分法 6 6 6 6 ベルギー
NATIXIS ALTERNATIVE ASSETS
持株会社 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
投資会社（事業拡
NATIXIS MARCO
全部連結 100 100 100 100 フランス
大）
Natixis Structured Inssuance
発行ビークル 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
Natixis Alternative Holding
持株会社 全部連結 100 100 英国
(j)
Limited
M&Aアドバイザ
(j)
全部連結 51 51 英国
Fenchurch Partners LLP
リー・サービス
(i)
持株会社 全部連結 100 100 フランス
Investima 77
Vermilion Partners (Holdings)
持株会社 全部連結 51 51 香港
(i)
Limited
(i)
持株会社 全部連結 51 51 香港
Vermilion Partners Limited
Vermilion Partners (UK) Limited
持株会社 全部連結 51 51 英国
(i)
M&Aアドバイザ
(i)
全部連結 51 51 英国
Vermilion Partners LLP
リー・サービス
Vermilion (Beijing) Advisory
M&Aアドバイザ
全部連結 51 51 中国
(i)
リー・サービス
Company Limited
支店
NATIXIS LONDRES
金融機関 全部連結 100 100 100 100 英国
NATIXIS HONG KONG
金融機関 全部連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS SINGAPOUR
金融機関 全部連結 100 100 100 100 シンガポール
NATIXIS LABUAN
金融機関 全部連結 100 100 100 100 マレーシア
NATIXIS SHANGHAI
金融機関 全部連結 100 100 100 100 中国
NATIXIS MADRID
金融機関 全部連結 100 100 100 100 スペイン
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
NATIXIS MILAN
金融機関 全部連結 100 100 100 100 イタリア
アラブ首長国連
NATIXIS DUBAI
金融機関 全部連結 100 100 100 100
邦
NATIXIS NEW YORK
金融機関 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS GRAND CAYMAN
金融機関 全部連結 100 100 100 100 ケイマン諸島
NATIXIS Zweigniederlassung
金融機関 全部連結 100 100 100 100 ドイツ
Deutschland
NATIXIS TOKYO
金融機関 全部連結 100 100 100 100 日本
NATIXIS BEIJING
金融機関 全部連結 100 100 100 100 中国
NATIXIS CANADA
金融機関 全部連結 100 100 100 100 カナダ
NATIXIS TAIWAN
金融機関 全部連結 100 100 100 100 台湾
NATIXIS PORTO
金融機関 全部連結 100 100 100 100 ポルトガル
NATIXIS CAPITAL MARKETS グループ
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
TREZ COMMERCIAL FINANCES LIMITED
不動産ファイナン
全部連結 100 100 100 100 カナダ
(a)
ス
PARTNERSHIP
M&A および金融ア
Peter J. Solomon Company LP
ドバイザリー・ 全部連結 51 51 51 51 米国
サービス
Peter J. Solomon Securities
証券会社 全部連結 51 51 51 51 米国
Company LLC
NATIXIS FUNDING CORP
その他金融会社 全部連結 100 100 100 100 米国
Versailles 証券化ビークル 全部連結 100 0 100 0 米国
Bleachers finance
証券化ビークル 全部連結 100 0 100 0 米国
NATIXIS SECURITIES AMERICAS LLC
証券会社 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS FINANCIAL PRODUCTS LLC
デリバティブ取引 全部連結 100 100 100 100 米国
不動産ファイナン
NATIXIS REAL ESTATE HOLDINGS LLC
全部連結 100 100 100 100 米国
ス
不動産ファイナン
NATIXIS REAL ESTATE CAPITAL LLC
全部連結 100 100 100 100 米国
ス
流通市場 ファイナ
(a)
全部連結 100 100 100 100 米国
CM REO HOLDINGS TRUST
ンス
流通市場ファイナ
(a)
全部連結 100 100 100 100 米国
CM REO TRUST
ンス
不動産ファイナン
(a)
全部連結 100 100 100 100 米国
MSR TRUST
ス
Natixis US MTN Program LLC
発行ビークル 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS CORPORATE SOLUTIONS グルー
プ
ストラクチャー
(d)
100 100 アイルランド
NEXGEN CAPITAL Ltd
ド・ファイナンス
Nexgen Reinsurance Designated
再保険 全部連結 100 100 100 100 アイルランド
*
Activity Company
資産運用およびウェルス・マネジメント
資産運用
ナティクシス・グループの資産運用会
社
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES GERMANY
リテール 全部連結 100 100 100 100 ドイツ
(gg)
リテール 全部連結 60 60 ドイツ
AEW Invest Gmbh
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES
持株会社 全部連結 100 100 100 100 オーストラリア
AUSTRALIA HOLDINGS, LLC
Natixis Investment Managers
リテール 全部連結 100 100 100 100 オーストラリア
Australia Pty Limited
Investors Mutual Limited
資産運用 全部連結 52 52 52 52 オーストラリア
Natixis Investment Managers
資産運用 全部連結 100 100 100 100 カナダ
Canada Corp
Natixis Investment Managers
資産運用 全部連結 100 100 100 100 カナダ
Canada LP
Natixis Investment Managers
Capital Corporation
資産運用 全部連結 50 50 50 50 カナダ
(旧 Natixis IM Canada Investment
*
Corporation)
Natixis Investment Managers
資産運用 全部連結 100 100 100 100 カナダ
Canada Limited
AEW CAPITAL MANAGEMENT, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米 国
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
AEW CAPITAL MANAGEMENT, LP
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
(dd)
資産運用 100 100 米国
AEW PARTNERS III, INC.
AEW PARTNERS IV, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS V, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS VI, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS VII, INC. 資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AEW REAL ESTATE ADVISORS, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS INC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米 国
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS II
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
INC
AEW Value Investors Asia II GP
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
Limited
AEW VIA INVESTORS, LTD
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
(dd)
資産運用 100 100 米国
AEW VIF INVESTORS II, INC.
(dd)
資産運用 100 100 米国
AEW VIF INVESTORS, INC.
ALPHASIMPLEX GROUP LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
ALTERNATIVE STRATEGIES GROUP LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
AURORA INVESTMENT MANAGEMENT LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
CASPIAN CAPITAL MANAGEMENT, LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
CREA WESTERN INVESTORS I, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
(a)
資産運用 全部連結 60 60 60 60 米国
EPI SLP LLC
(a)
資産運用 全部連結 60 60 60 60 米国
EPI SO SLP LLC
GATEWAY INVESTMENT ADVISERS, LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ALTERNATIVES HOLDING INC
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES LP
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES SECURITIES, LP
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES & COMPANY, INC.
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES & COMPANY, LP
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
(a)
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES ALPHA, LLC.
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, INC.
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, LP
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES SOLUTIONS, LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES TRUST COMPANY, LLC
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
(a)
MC DONNELL
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
*
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
Ostrum AM US LLC (旧 NAM US)
NATIXIS ASG HOLDINGS, INC
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS CASPIAN PRIVATE EQUITY LLC
資産運用 全部連結 73 73 55 55 米国
(a)(r)
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
HOLDINGS, LLC
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LLC
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LP
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
Natixis Advisors, LP リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
Natixis Distribution Corporation
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
Natixis Distribution, LP
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
リテール 全部連結 100 100 100 100 米国
INTERNATIONAL, LLC
VAUGHAN NELSON INVESTMENT
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
MANAGEMENT, INC.
VAUGHAN NELSON INVESTMENT
資産運用 全部連結 100 100 100 100 米国
MANAGEMENT, LP
Mirova Global Sustainable Equity
資産運用 全部連結 38 38 米国
(e)
Fund
Natixis IM innovation (旧 AEW Co-
資産運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
Invest)
AEW S.A.
資産運用 全部連結 60 60 60 60 フランス
AEW CILOGER
不動産管理 全部連結 60 60 60 60 フランス
ALLIANCE ENTREPRENDRE
資産運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
** (bb)
持株会社 100 100 フランス
AXELTIS S.A.
DARIUS CAPITAL PARTNERS SAS
投資顧問業 全部連結 60 60 60 60 フランス
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
(p)
資産運用 全部連結 92 82 83 72 フランス
DNCA Courtage
(p)
資産運用 全部連結 92 82 83 72 フランス
DNCA Finance
(v)
資産運用 全部連結 72 72 42 42 フランス
DNCA Management
Dorval Finance
資産運用 全部連結 50 50 50 50 フランス
Flextone Partners SAS (旧 Euro
Private Equity
資産運用 全部連結 100 100 94 94 フランス
(aa)
France)*
ベンチャーキャピ
タルミューチュア
Mirova 全部連結 100 100 100 100 フランス
ルファンド・マネ
ジメント
Ostrum AM (旧 Natixis Asset
資産運用 100 100 フランス
* (ff)
Management)
Natixis Investment Managers
リテール 全部連結 100 100 フランス
(ff)
International
(ff)
資産運用 全部連結 100 100 フランス
Ostrum AM (New)
**
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS ASSET MANAGEMENT FINANCE
NATIXIS FORMATION EPARGNE
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
FINANCIERE
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
PARTICIPATIONS 1
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
PARTICIPATIONS 3
ベンチャーキャピ
タルミューチュア
NAXICAP PARTNERS
全部連結 100 100 100 100 フランス
ルファンド・マネ
ジメント
(ii)
資産運用 全部連結 75 75 83 83 フランス
OSSIAM
(hh)
資産運用 全部連結 59 59 70 70 フランス
SEVENTURE PARTNERS
SEEYOND 資産運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
(y)
持株会社 全部連結 100 100 フランス
MV Credit France
AEW EUROPE ADVISORY LTD
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE CC LTD
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE HOLDING Ltd
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
(a)
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE INVESTMENT LTD
(a)
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE LLP
AEW EUROPE PARTNERSHIP
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW GLOBAL ADVISORS (EUROPE) LTD
資産運用 全部連結 100 100 100 100
英国
AEW GLOBAL LTD
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW GLOBAL UK LTD
資産運用 全部連結 60 60 60 60 英国
AEW UK INVESTMENT MANAGEMENT LLP
資産運用 持分法 50 30 50 30
英国
H2O ASSET MANAGEMENT LLP
資産運用 全部連結 50 50 50 50 英国
H2O ASSET MANAGEMENT Corporate
資産運用 全部連結 50 50 50 50
member
英国
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS Ltd (UK) 資産運用 全部連結 100 100 100 100
英国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS UK
リテール 全部連結 100 100 100 100 英国
Ltd
MIROVA-ALTHELIA LIMITED
資産運用 全部連結 51 51 51 51 英国
(y)
資産運用 全部連結 100 100 英国
MV Credit Limited
(y)
資産運用 全部連結 100 100 英国
MV Credit LLP
AEW ASIA LIMITED
資産運用 全部連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
資産運用 全部連結 100 100 100 100 香港
HONG KONG LIMITED
(q)
証券化ビークル 全部連結 89 89 100 100 アイルランド
PURPLE FINANCE CLO 1
ASAHI NVEST INVESTMENT ADVISORY
リテール 持分法 49 49 49 49 日本
CO, LTD
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS JAPAN
資産運用 全部連結 100 100 100 100 日本
CO., LTD
AEW EUROPE SARL (旧 AEW Luxembourg)
資産運用 全部連結 60 60 60 60 ルクセンブルク
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
AEW EUROPE GLOBAL LUX
資産運用 全部連結 100 60 100 60 ルクセンブルク
H2O ASSET MANAGEMENT HOLDING
資産運用 全部連結 50 50 50 50 ルクセンブルク
KENNEDY FINANCEMENT
投資会社 -資産運用 全部連結 100 100 100 100
Luxembourg ルクセンブルク
KENNEDY FINANCEMENT
企業財務統括 -資産運用 全部連結 100 100 100 100
Luxembourg 2
ルクセンブルク
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
リテール 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
S.A.
(p)
ルクセンブルク
資産運用 全部連結 92 82 83 72
DNCA Luxembourg
(w)
ルクセンブルク
資産運用 全部連結 25 25 53 53
ASG MANAGED FUTURES
DNCA ARCHER MID-CAP EUROPE
ルクセンブルク
資産運用 全部連結 24 24 35 35
(w)
Ostrum Multi Asset Global
資産運用 全部連結 58 58 ルクセンブルク
(z)
Income
(y)
資産運用 全部連結 100 100 ルクセンブルク
MV Credit SARL
Natixis IM Mexico, S. de RL
資産運用 全部連結 100 100 100 100 メキシコ
de CV
AEW CENTRAL EUROPE
資産運用 全部連結 60 60 60 60 ポーランド
Ostrum AM Asia Ltd (旧 NAM
資産運用 全部連結 100 100 100 100 シンガポール
*
Asia Ltd)
AEW Asia Pte Ltd
資産運用 全部連結 100 100 100 100 シンガポール
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS
資産運用 全部連結 100 100 100 100 シンガポール
ASIA Pte Ltd
(aa)
資産運用 全部連結 100 100 94 94 スイス
EURO PRIVATE EQUITY
Natixis Investment Managers
資産運用 全部連結 100 100 100 100 スイス
Switzerland Sarl
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
SECURITIES INVESTMENT
資産運用 全部連結 100 100 100 100 台湾
CONSULTING Co. LTD
Natixis Investment Managers
リテール 全部連結 100 100 100 100 ウルグアイ
Uruguay S.A.
Natixis Investment Managers
リテール 全部連結 100 100 100 100 大韓民国
Korea Limited
支店
AEW Central Europe Czech
リテール 全部連結 60 60 60 60 チェコ共和国
AEW Central Europe Romania
リテール 全部連結 60 60 60 60 ルーマニア
AEW Ciloger Dependant ドイツ
リテール 全部連結 60 60 ドイツ
(gg)
支店
AEW Ciloger イタリア支店 リテール 全部連結 60 60 60 60 イタリア
Natixis Investment Managers
リテール 100 100 フランス
(ff)
Distribution France
MIROVA-ALTHELIA LIMITED, フラ
資産運用 全部連結 100 51 100 51 フランス
ンス支店
Natixis Investment Managers
アラブ首長国連
リテール 全部連結 100 100 100 100
Middle East
邦
Natixis Investment Managers,
リテール 全部連結 100 100 100 100 オランダ
Nederlands
Natixis Investment Managers,
リテール 全部連結 100 100 100 100 スウェーデン
Nordics filial
Natixis Investment Managers
リテール 全部連結 100 100 100 100 イタリア
S.A., イタリア支店
Natixis Investment Managers
S.A., Zweignierderlaasung リテール 全部連結 100 100 100 100 ドイツ
Deutschland
Natixis Investment Managers,
リテール 全部連結 100 100 100 100 スペイン
Sucursal en Espana
(p)
資産運用 全部連結 92 82 83 72 イタリア
DNCA Finance ミラノ支店
AEW Asia Limited オーストラリ
資産運用 全部連結 100 100 100 100 オーストラリア
ア支店
その他企業
NATIXIS US HOLDINGS Inc.
持株会社 全部連結 100 100 100 100 米国
プライベート・エクイティ - 第三者の資産運用
プライベート・エクイ
(f)
全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS PRIVATE EQUITY
ティ
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2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
プライベート・エクイ
(a)(f)
全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
DAHLIA A SICAR SCA
ティ
ウェルス・マネジメント
NATIXIS Wealth Management
銀行 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
*
Luxembourg
ナティクシス・グループのウェ
ルス・マネジメント
**
金融機関 全部連結 100 100 100 100 フランス
Natixis Wealth Management
ミューチュアルファン
VEGA INVESTMENT MANAGERS
全部連結 100 100 100 100 フランス
ド保有会社
1818 IMMOBILIER
不動産 運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
独立資産運用アドバイ
**(cc)
ザー （ IWMA ）への投資
100 100 フランス
SELECTION 1818
商品の販売
保険
ADIR 損害保険 持分法 34 34 34 34 レバノン
REAUMUR ACTIONS (旧 ABP
保険運用ミューチュア
全部連結 100 100 100 100 フランス
(a)
ルファンド
DIVERSIFIE)
Ostrum Ultra Short Term
保険運用ミューチュア
全部連結 31 31 39 39 フランス
(a)*
ルファンド
Bonds Plus SI (C) EUR
BPCE IARD (旧 Assurances
損害保険 持分法 50 50 50 50 フランス
Banque Populaire IARD)
BPCE Prevoyance (旧 ABP
個人 保障 保険 全部連結 100 100 100 100 フランス
PREVOYANCE)
BPCE Vie (旧 ABP VIE )
保険 全部連結 100 100 100 100 フランス
(a)
保険不動産投資 全部連結 100 100 100 100 フランス
FRUCTIFONCIER
(a)
保険不動産投資 全部連結 100 100 100 100 フランス
NAMI INVESTMENT
SCPI FRUCTIFONDS IMMOBILIER
保険 不動産投資 全部連結 51 51 45 45 フランス
NATIXIS ASSURANCES
保険会社持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LIFE
生命保険 全部連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
ECUREUIL VIE DEVELOPPEMENT
保険 持分法 51 51 51 51 フランス
BPCE RELATION ASSURANCES
サービス会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
保険運用ミューチュア
FRUCTIFONDS PROFIL 6
全部連結 73 73 78 78 フランス
ルファンド
保険運用ミューチュア
FRUCTIFONDS PROFIL 9
全部連結 84 84 85 85 フランス
ルファンド
BPCE ASSURANCES
保険会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
BPCE APS
サービス会社 全部連結 53 53 50 50 フランス
AAA ACTIONS AGRO 保険運用ミューチュア
全部連結 40 40 40 40 フランス
ALIMENTAIRE
ルファンド
プライベート・エクイ
ABP VIE MANDAT FPCI
全部連結 100 100 100 100 フランス
ティ・ファンド
保険投資（証券化ファ
(z)
全部連結 100 100 オランダ
Fonds TULIP
ンド）
保険運用ミューチュア
OPCI FRANCEUROPE IMMO
全部連結 55 55 63 63 フランス
ルファンド
保険運用ミューチュア
SELECTIZ 全部連結 53 53 47 47 フランス
ルファンド
SCI DUO PARIS
不動産管理 持分法 50 50 50 50 フランス
保険運用ミューチュア
SELECTION PROTECTION 85
全部連結 27 27 27 27 フランス
ルファンド
保険運用ミューチュア
SELECTIZ PLUS FCP 4DEC
全部連結 50 50 45 45 フランス
ルファンド
ALLOCATION PILOTÉE ÉQUILIBRE
保険運用ミューチュア
全部連結 38 38 フランス
(m)
ルファンド
C
MIROVA EUROPE ENVIRONNEMENT
保険運用ミューチュア
全部連結 30 30 フランス
(ee)
ルファンド
C
支店
NATIXIS LIFE
生命保険 全部連結 100 100 100 100 フランス
専門金融サービス
消費者金融
**(jj)
消費者金融 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS FINANCEMENT
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2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
消費者信用証券化ビー
(a) (jj)
全部連結 100 100 100 100 フランス
FCT PUMACC
クル
映画業界金融
金融 会社 （オーディオ
**(s)
全部連結 91 91 96 96 フランス
NATIXIS COFICINE
ビジュアル）
ファクタリング
**(jj)
ファクタリング 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS FACTOR
(jj)
ファクタリング 全部連結 100 100 100 100 デンマーク
Midt factoring A/S
従業員貯蓄計画
**
従業員貯蓄計画運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS INTEREPARGNE
保証および担保
COMPAGNIE EUROPEENNE DE
保険 全部連結 100 100 100 100 フランス
(jj)
GARANTIES ET CAUTIONS
決済
**
銀行業 全部連結 100 100 100 100 フランス
Natixis Payment Solutions
NATIXIS PAIEMENT HOLDING
持株会社 全部連結 100 100 100 100 フランス
オンラインサービス (セ
(h)
ントラルワークスカウ 全部連結 70 70 フランス
ALTER CE (COMITEO)
ンシル )
S-MONEY 決済サービス 全部連結 100 100 100 100 フランス
(b)
決済サービス 全部連結 96 96 100 100 フランス
LAKOOZ
(g)
決済サービス 全部連結 84 84 79 79 フランス
PAYPLUG
サービスバウチャー・
NATIXIS INTERTITRES
全部連結 100 100 100 100 フランス
サービス
Dalenys グループ
DALENYS S.A.
持株会社 全部連結 100 100 61 54 ベルギー
RENTABILIWEB INTERNATIONAL
持株会社 全部連結 100 100 100 54 オランダ
RENTABILIWEB FINANCE
持株会社 全部連結 100 100 100 54 オランダ
DALENYS PAYMENT
決済サービス 全部連結 100 100 100 54 フランス
内部サービスプロバイ
RENTABILIWEB SERVICES
全部連結 100 100 100 54 フランス
ダー
RENTABILIWEB MARKETING
オンラインサービス 全部連結 100 100 100 54 フランス
RENTABILIWEB TECHNOLOGIES
オンラインサービス 全部連結 100 100 100 54 フランス
RECOMMERCE オンラインサービス 全部連結 100 100 100 54 フランス
RENTABILIWEB オンラインサービス 全部連結 100 100 100 54 ルーマニア
リース
(jj)
保険ブローカー顧問業 全部連結 100 100 100 100 フランス
CO-ASSUR
**(jj)
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
CICOBAIL
**(jj)
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LEASE IMMO
IT オペレーショナル・
(jj)
全部連結 100 100 100 100 フランス
LEASE EXPANSION
リース
**(jj)
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS BAIL
**(jj)
設備リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS ENERGECO
**(jj)
設備リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LEASE
設備および不動産リー
(jj)
全部連結 100 100 100 100 スペイン
NATIXIS LEASE MADRID
ス
設備および不動産リー
(jj)
全部連結 100 100 100 100 イタリア
NATIXIS LEASE MILAN
ス
(jj)
長期自動車リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LLD
OPCI NATIXIS LEASE
不動産ファンド 100 100 フランス
(a)(x)
INVESTMENT
フランス領ポリ
**(jj)
設備リース 全部連結 100 100 100 100
OCEOR LEASE TAHITI
ネシア
ニューカレドニ
**(jj)
設備リース 全部連結 100 99 100 99
OCEOR LEASE NOUMEA
ア
**(jj)
設備リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
OCEOR LEASE REUNION
(jj)
長期自動車リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS CAR LEASE
**(jj)
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
SUD OUEST BAIL
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2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
SAS IMMOBILIERE NATIXIS BAIL
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
(a) (jj)
(jj)
不動産リース 全部連結 97 97 97 97 フランス
BATI LEASE
(jj)
不動産リース 全部連結 100 100 100 100 フランス
INTER-COOP
(a)
証券化ビークル 全部連結 100 100 100 100 フランス
Nalea
COFACE
COFACE グループ
COFACE S.A.
持株会社 全部連結 42 42 41 41 フランス
信用保険および関連
COFACE EUROPE
全部連結 42 42 41 41 フランス
サービス
COFACE RE
再保険 全部連結 42 42 41 41 スイス
マーケティングおよび
BUSINESS DATA INFORMATION
全部連結 42 42 41 41 イスラエル
その他のサービス
営業および支払能力
COFACE BELGIUM SERVICES
全部連結 42 42 41 41 ベルギー
データ
COFACE CHILE S.A.
保険 全部連結 42 42 41 41 チリ
COFACE DEBITOREN
債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 ドイツ
COFACE DO BRASIL SEGUROS DE 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 ブラジル
CREDITO
サービス
COFACE FINANZ
ファクタリング 全部連結 42 42 41 41 ドイツ
COFACE HOLDING AMERICA
財務データ 全部連結 42 42 41 41 メキシコ
LATINA
COFACE HOLDING ISRAEL
持株会社 全部連結 42 42 41 41 イスラエル
COFACE ITALIA
持株会社 全部連結 42 42 41 41 イタリア
COFACE NEDERLAND SERVICES
債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 オランダ
信用保険および関連
COFACE NORTH AMERICA
全部連結 42 42 41 41 米国
サービス
COFACE NORTH AMERICA HOLDING
持株会社 全部連結 42 42 41 41 米国
COMPANY
COFACE NORTH AMERICA 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 米国
INSURANCE COMPANY
サービス
COFACE POLAND CMS
財務データ 全部連結 42 42 41 41 ポーランド
COFACE POLAND FACTORING
ファクタリング 全部連結 42 42 41 41 ポーランド
COFACE SERVICES AUSTRIA
債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 オーストリア
COFACE SERVICES NORTH
持株会社 全部連結 42 42 41 41 米国
AMERICA GROUP
COFACE SERVICIOS ESPANA S.L.
債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 スペイン
COFACE UK HOLDING
持株会社 全部連結 42 42 41 41 英国
COFACE ROMANIA CMS
保険 全部連結 42 42 41 41 ルーマニア
COF ACE RUS INSURANCE COMPANY
信用保険 全部連結 42 42 41 41 ロシア
COFACE SEGURO DE CREDITO
保険 全部連結 42 42 41 41 メキシコ
MEXICO
COFACE SIGORTA TURQUIE 保険 全部連結 42 42 41 41 トルコ
COFACE SOUTH AFRICA
保険 全部連結 42 42 41 41 南アフリカ
COFACE SOUTH AFRICA SERVICES
保険 全部連結 42 42 41 41 南アフリカ
COFACE UK SERVICES LTD
債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 英国
COFACERATING HOLDING 債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 ドイツ
COFACERATING.DE 債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 ドイツ
信用保険および関連
(n)
15 15 フランス
COFACREDIT
サービス
信用保険および関連
COFINPAR 全部連結 42 42 41 41 フランス
サービス
COGERI 債権管理およびデータ 全部連結 42 42 41 41 フランス
**
債権 買戻 全部連結 42 42 41 41 フランス
FIMIPAR
COFACE CENTRAL EUROPE
持株会社 全部連結 42 42 41 41 オーストリア
HOLDING
Kisselberg 保険 全部連結 42 42 41 41 ドイツ
ミューチュアルファン
Fonds Colombes
全部連結 42 42 41 41 フランス
ド
ミューチュアルファン
Fonds Lausanne
全部連結 42 42 41 41 スイス
ド
信用保険および関連
SEGURO BRASILEIRA C.E
全部連結 42 32 41 31 ブラジル
サービス
FCT VEGA
証券化ファンド 全部連結 42 42 41 41 フランス
支店
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2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
COFACE SVERIGE - 支店 (COFACE
保険 全部連結 42 42 41 41 スウェーデン
KREDIT)
COFACE IRELAND 支店 (COFACE
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 アイルランド
Europe) サービス
COFACE UK 支店 (COFACE 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 英国
Europe) サービス
COFACE BELGIUM - 支店 (COFACE 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 ベルギー
Europe) サービス
COFACE LUXEMBOURG (COFACE
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 ルクセンブルク
Europe) サービス
COFACE PORTUGAL - 支店
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 ポルトガル
(COFACE Europe)
サービス
COFACE IBERICA - 支店
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 スペイン
(COFACE Europe)
サービス
COFACE SWITZERLAND - 支店
保険 全部連結 42 42 41 41 スイス
(COFACE S.A.)
COFACE ISRAEL
信用保険 全部連結 42 42 41 41 イスラエル
COFACE NEDERLAND - 支店
保険 全部連結 42 42 41 41 オランダ
(COFACE KREDIT)
COFACE DANMARK- 支店 (COFACE
保険 全部連結 42 42 41 41 デンマーク
KREDIT)
COFACE ARGENTINA - 支店
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 アルゼンチン
(COFACE Europe)
サービス
COFACE CHILE - 支店 (COFACE 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 チリ
Europe) サービス
COFACE CANADA - 支店 (COFACE
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 カナダ
Europe) サービス
COFACE HUNGARY - 支店
保険 全部連結 42 42 41 41 ハンガリー
(COFACE AUSTRIA)
COFACE POLAND - 支店 (COFACE
保険 全部連結 42 42 41 41 ポーランド
AUSTRIA)
LEID - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険 全部連結 42 42 41 41 リトアニア
COFACE ROMANIA INSURANCE -
保険 全部連結 42 42 41 41 ルーマニア
支店 (COFACE AUSTRIA)
COFACE TECHNOLOGIE - ROMANIA
データ・サービス 全部連結 42 42 ルーマニア
(c)
COFACE CZECH INSURANCE - 支店
保険 全部連結 42 42 41 41 チェコ共和国
(COFACE AUSTRIA)
COFACE SLOVAKIA INSURANCE -
保険 全部連結 42 42 41 41 スロバキア
支店 (COFACE AUSTRIA)
COFACE LATVIA INSURANCE 支店
保険 全部連結 42 42 41 41 ラトビア
(COFACE AUSTRIA)
COFACE JAPAN - 支店 (COFACE
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 日本
Europe)
サービス
COFACE SINGAPOR - 支店 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 シンガポール
(COFACE Europe)
サービス
COFACE HONG KONG - 支店 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 香港
(COFACE Europe)
サービス
COFACE ECUADOR (支店 - 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 エクアドル
COFACE Europe)
サービス
COFACE AUSTRALIE (支店 - 信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 オーストラリア
COFACE Europe)
サービス
COFACE TAIWAN (支店 - COFACE
信用保険および関連
全部連結 42 42 41 41 台湾
Europe)
サービス
COFACE BULGARIA (支店 )
保険 全部連結 42 42 41 41 ブルガリア
信用保険および関連
COFACE ASSICURAZIONI SPA
全部連結 42 42 41 41 イタリア
サービス
COFACE AUSTRIA
持株会社 全部連結 42 42 41 41 オーストリア
信用保険および関連
COFACE DEUTSCHLAND
全部連結 42 42 41 41 ドイツ
サービス
コーポレート・センター
プライベート・エクイティ
ポートフォリオ・マネ
NATIXIS INVESTMENT CORP.
全部連結 100 100 100 100 米国
ジメント
NATIXIS PRIVATE EQUITY
持株会社、金融投資 100 100 ルクセンブルク
(d)
INTERNATIONAL Luxembourg
企業データ・ソリューション
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
2018 年 12 月 31 日現在 2017 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31
事業分野
日現在の
業務内容 ％ ％ 国
連結子会社
連結方法
支配 所有 支配 所有
その他
NATIXIS ALGERIE
銀行 全部連結 100 100 100 100 アルジェリア
NATIXIS ALTAIR IT SHARED
データ・サービス 100 100 フランス
(k)
SERVICES
(a)
不動産運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
S.C.I. ALTAIR 1
(a)
不動産 運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
S.C.I. ALTAIR 2
(a)
不動産 運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS IMMO EXPLOITATION
(o)
不動産運用 フランス
BPCE IMMOBILIER EXPLOITATION
(a)
不動産 運用 全部連結 100 100 100 100 フランス
FONCIERE KUPKA
NATIXIS FONCIERE S.A. (旧
不動産投資 全部連結 100 100 100 100 フランス
(a)
SPAFICA)
* 2018 年登録社名変更。
** 金融機関および投資会社に適用される規制要件に関する 2013 年６月 26 日付欧州議会および欧州理事会の EU 規則第 575/2013 号第７条
の規定に従い、グループの連結割合に基づき健全性に関する個別の監督を行っているフランス子会社。
（ ▶） 組成された企業 。
（ b） 創業者のために確保された増資と無償新株割当の実施を受けて、 2018 年第 １ 四半期中に希薄化 。
（ ▲） 2018 年第 1四半期に新しく統合 され た支店 。
（ ▼） 持分割合 が適格水準を下回ったため、 2018 年 １ 月 １ 日現在で連結 除外された 企業 。
（ e） 持分割合が適格水準を上回ったことを受けて、 2018 年第１四半期に連結された企業。
（ f） NIM は、 ナティクシス・エス・エー が保有する NPE 証券を 20 18 年 １ 月 １ 日に買い戻した。 DAHLIA A SICAR SCA は NPE によって所有さ
れているため、これからは NIM に統合される。
（ ➨） Payplug へ 5.18 ％の追加投資は、 2018 年 ４ 月 17 日に完了し た。
（ h） 2018 年 ４ 月 18 日、 Comiteo の 70 ％の株式が取得された 。
（ i） Investima 77 が 2018 年 ４ 月 16 日に Vermilion Partners を買収したことを受けて、 2018 年第 ２ 四半期に新規連結 。
（ ） Natixis Alternative Holding Limited による Fenchurch Partners LLP の取得後、 2018 年第２四半期に新規連結。
（ k） 2018 年 ４ 月 ３ 日に ナティクシス・エス・エー が引き継いだ 企業 の事業活動 。
（ l） 2018 年第２四半期に清算された企業。
（ m） 持分割合が適格水準を上回ったことを受けて、 2018 年第２四半期に連結された企業。
（ n） 2018 年６月 22 日に処分された企業。
（ o） 2018 年６月 26 日に取得され、その活動が 2018 年 10 月 1日から Natixis Immo Exploitation に移管された企業。
（ p） 2018 年 1月 1日、 Société de Cadres の DNCA Finance に対する持分割合が６％から９％に上昇したため、所有持分は 72 ％から 82 ％に
増加した。また DNCA Finance の経営陣が保有するプット・オプションの一部は、第２四半期および第３四半期に行使された。
（ q） 当該ファンドの 11 ％が外部の投資家に売却されたことを受けて、所有持分は 100 ％から 89 ％に減少した。
（ •） 2018 年第１四半期に退職した経営幹部からの株式の買い取りにより、所有持分は 55 ％から 73 ％に増加した。
（ ▲） 2018 年第２四半期の持分比率は、会社の取締役に対する無償新株割当の実施により減少した。
（ •） 2018 年第２四半期に会社取締役の株式を買い戻したことにより、所有持分が増加した。
（ u） 2018 年 ４ 月 ３ 日に 出資 したファンド ・ ユニット 。
（ •） DNCA Management の経営陣が保有するプット・オプションの一部が第２四半期および第３四半期に行使された後、所有持分は 42 ％
から 72 ％に増加した。
（ w） 連結 UCITS およびシード・マネー投資の正味簿価の変動は、ファンド連結の背後にある原則に影響を与えることなく、当該期間に
わたる持分割合の変動をもたらした（適格な閾値を上回る持分割合の維持）。
（ x） 2018 年第３四半期における Natixis Bail による Natixis Lease Investment の不動産 CIU の資産および負債の総振替 。
（ y） 2018 年第３四半期に NIM が、ヨーロッパのプライベート・デットを専門とする資産運用会社 MV Credit グループを取得 。
(z) 持分割合が適格水準を上回ったことを受けて、 2018 年第３四半期に連結された企業。
(aa) 2018 年第３四半期に当該ストラクチャーの管理者が行った最後のプット・オプションの行使により、所有持分は 94 ％から 100 ％に
増加した。
(bb) 2018 年 11 月８日に処分され た企業 。
(cc) 2018 年 11 月 23 日に処分された企業。
(dd) 2018 年第４四半期に、資金管理に使用された３つのファンド AEW Partners III 、 AEW VIF Investors および AEW VIF Investors II
が清算された（非運営シェル・ストラクチャー）。
(ee) 持分割合が適格水準を上回ったことを受けて、 2018 年第４四半期に連結。
(ff) Natixis Investment Manager によるヨーロッパでの投資および販売事業の再編の一環として、 2018 年第４四半期に連結範囲が変
更された。
(gg) 2018 年第４四半期に、 AEW Ciloger Dependent Branch の事業は新しい子会社 AEW Invest Gmbh に譲渡された。
(hh) 2018 年第４四半期に、 Natixis IM は、 Seventure の株式所有権の再編の一環として、その有価証券の一部をストラクチャーの経営
陣に売却した。
(ii) Ossiam の株式所有の再編の一環として、経営陣は 2018 年第４四半期に当該ストラクチャーへの出資比率を高め、 Natixis IM の所
有比率を 75 ％に引き下げた。
(jj) 2018 年 12 月 31 日現在、 IFRS 第５号のもとで取り扱われた企業。
19.1 2018 年 12 月 31 日現在の非連結企業
排他的支配もしくは共同支配下にある、または重要な影響力が及ぶ企業、および支配下にある組成された企業のうち、連結範囲に含め
ていない企業に関する情報は、ナティクシスのウェブサイトに掲載している：
https://www.natixis.com/natixis/jcms/ala_5507/fr/information-reglementee
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有価証券報告書
19.2 2018 年 12 月 31 日現在の非連結投資先
2018 年 12 月 31 日現在の正味帳簿価額が５百万ユーロ以上ある非連結投資先のうち、資本の 10 ％以上を投資しているもの：
収益の額
株主資本の額
（単位：百万ユー
（単位：百万ユーロ）
(a) (b)
(b)
保有持分比率 ロ）
企業 国
CE Développement
フランス 15% 93 0
EFG-Hermes Holding
エジプト 13% 680 60
(a) 直接または間接的な保有。
(b) 株主総会で承認された直近の事業年度の資本および収益に関する情報（ 2017 年 12 月 31 日現在）。
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
(2) 個別財務諸表
ナティクシス比較 個別貸借対照表
2018 年 2017 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月 31 日に終了した年度
資産
３ 現金および中央銀行預け金 23,858 29,954 36,453 45,767
５ 政府債および政府債同等物 34,698 43,563 24,334 30,551
３ 銀行預け金 84,302 105,841 98,612 123,807
４ 顧客との取引 125,963 158,147 112,390 141,106
22 うち政府代行業務 839 1,053 779 978
５ 債券およびその他の 固定利付有価証券 18,973 23,821 22,789 28,612
５ 株式およびその他の変動利付有価証券 48,514 60,909 45,057 56,569
６ 関連会社に対する投資およびその他の長期投資 172 216 156 196
６ 子会社および関係会社に対する投資 15,136 19,003 13,971 17,541
10 無形資産 99 124 106 133
10 有形固定資産 152 191 137 172
発行済未払込資本
６ 自己株式 35 44 28 35
11 その他の資産 46,801 58,759 47,047 59,068
11 未収勘定 8,165 10,251 9,518 11,950
資産合計 406,868 510,823 410,598 515,506
2018 年 2017 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
オフバランスシート項目－受取コミットメント
35 貸出コミットメント 39,290 49,329 33,360 41,883
銀行からの受取コミットメント 29,047 36,469 19,868 24,944
顧客からの受取コミットメント 10,243 12,860 13,492 16,939
35 保証コミットメント 8,743 10,977 7,056 8,859
銀行からの受取コミットメント 8,743 10,977 7,056 8,859
35 有価証券に関するコミットメント 8,212 10,310 10,231 12,845
35 その他の受取コミットメント 10,987 13,794 9,809 12,315
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有価証券報告書
2018 年 2017 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月 31 日に終了した年度
負債および資本
12 中央銀行預り金
12 銀行預り金 96,850 121,595 124,254 156,001
22 うち政府代行業務 46 58 46 58
13 顧客との取引 113,291 142,237 108,125 135,751
22 うち政府代行業務 952 1,195 851 1,068
1▶ 債務証券 50,260 63,101 44,433 55,786
15 その他の負債 116,100 145,764 101,613 127,575
15 未払勘定 4,968 6,237 7,434 9,333
22 うち政府代行業務 1 1
16 リスクおよびその他費用引当金 2,192 2,752 2,293 2,879
18 劣後債務 5,535 6,949 5,507 6,914
一般的銀行リスク準備金
一般的銀行リスク準備金を除く資本 17,672 22,187 16,939 21,267
20 発行済資本 5,040 6,328 5,020 6,303
20 発行プレミアム 7,426 9,323 7,386 9,273
20 準備金 1,745 2,191 1,746 2,192
19 規制引当金および投資補助金 2 3 2 3
22 うち政府代行業務 2 3 2 3
20 利益剰余金 1,625 2,040 1,107 1,390
当期純利益 1,834 2,303 1,678 2,107
負債および資本合計 406,868 510,823 410,598 515,506
2018 年 2017 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
オフバランスシート項目－供与コミットメント
35 貸出コミットメント 97,160 121,984 73,737 92,577
銀行への供与コミットメント 26,943 33,827 19,093 23,971
顧客への供与コミットメント 70,217 88,157 54,644 68,606
35 保証コミットメント 41,837 52,526 39,260 49,291
銀行への供与コミットメント 9,450 11,864 10,647 13,367
顧客への供与コミットメント 32,387 40,662 28,613 35,924
35 有価証券に関するコミットメント 8,758 10,996 10,332 12,972
35 その他の供与コミットメント 18,480 23,202 17,209 21,606
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ナティクシス比較個別損益計算書
2018 年 2017 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月 31 日に終了した年度
受取利息および類似収益 7,198 9,037 6,216 7,804
23
支払利息および類似費用 （ 6,444 ） (8,090) (5,314) (6,672)
23
変動利付有価証券 による 収益 1,500 1,883 744 934
2▶
受取報酬および受取手数料 990 1,243 907 1,139
支払報酬および支払手数料 （ 631 ） (792) (378) (475)
25
トレーディング・ポートフォリオ取引に係る
1,468 1,843 1,581 1,985
26 純利得／（損失）
売却目的で保有する有価証券取引に係る
53 67 16 20
27 純利得／（損失）
その他バンキング取引営業収益 425 534 368 462
その他バンキング取引営業費用 （ 93 ） (117) (146) (183)
28
純収益 4,466 5,607 3,994 5,014
営業経費 （ 2,629 ） (3,301) (2,562) (3,217)
29
人件費 （ 1,367 ） (1,716) (1,371) (1,721)
その他一般管理費 （ 1,262 ） (1,584) (1,191) (1,495)
有形固定資産および無形資産の評価減、償却および減
（ 77 ） (97) (78) (98)
損
営業総利益 1,760 2,210 1,354 1,700
リスク費用 （ 228 ） (286) (248) (311)
30
営業 純 利益 1,532 1,923 1,106 1,389
固定資産に係る純利得／（損失） 33 41 317 398
31
税引前当期利益 1,565 1,965 1,423 1,787
非経常収益
法人所得税 269 338 255 320
32
一般的銀行リスク準備金および規制引当金
0 0 0 0
19 繰入／戻入額
当期純利益／（損失） 1,834 2,303 1,678 2,107
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有価証券報告書
親会社財務諸表注記
注記 １ 会計原則および評価方法 408 注記 19 規制引当金 431
1. 銀行および顧客に対する貸出金 408 注記 20 資本、発行プレミアム、準備金および利 431
益剰余金
2. 有価証券ポートフォリオ 409 注記 21 子会社および関連会社との取引 432
3. 有形固定資産および無形資産 410 注記 22 公的手続の管理に関連した資産、負債お 432
よびコミットメントに係る計算書
4. 債務証券 411 注記 23 受取利息および類似収益 433
5. 劣後債務 411 注記 24 変動利付有価証券による収益 433
6. 先渡金融商品（先物およびオプショ 411 注記 25 報酬および手数料 433
ン）
7. 政府代行業務 411 注記 26 トレーディング・ポートフォリオ取引に 434
係る利得／（損失）
8. 従業員給付 412 注記 27 売却目的で保有する有価証券および類似 434
物に係る利得／（損失）
9. 株式に基づく従業員の維持および業績 412 注記 28 その他の銀行業による収益および費用 434
表彰制度
10. リスクに対する引当金 413 注記 29 営業経費 435
11. 外貨建て取引 413 注記 30 貸倒引当金繰入額 435
12. 海外子会社の統合 413 注記 31 固定資産に係る純利得／（損失） 436
13. 銀行破綻処理メカニズムへの拠出 413 注記 32 法人所得税 436
14. 旧 GAPC 分離ビークルの資産の保証メ 414 注記 33 地域別情報 437
カニズム
15. 非経常損益 414 注記 34 オフバランスシート項目－先渡金融商品 438
16. 法人所得税 414 注記 35 オフバランスシート項目－コミットメン 439
トの供与
17. 会計処理方法の変更および財務諸表 414 注記 36 外国為替取引、外貨建ての貸出および借 440
入
の比較可能性
注記 ２ 本会計期間のハイライト 415 注記 37 満期別資産および負債 440
注記 ３ インターバンク取引および類似取引 415 注記 38 フランス一般税法第 238-0A 条の定義の範 440
囲内の非協力的な国または地域における
組織および事業
注記 ４ 顧客との取引 416
注記 ５ 債券、株式およびその他の固定・変動利 417
付有価証券
注記 ６ 子会社および関係会社に対する投資、関 418
連会社に対する投資、その他の長期投資
ならびに自己株式
注記 ７ 2018 年度中のフランス企業への投資の後 419
に開示閾値を超える株式保有に関する情
報
注記 ８ 子会社および関連会社に関する開示 420
注記 ９ 自己株式－資産 424
注記 10 固定資産 424
注記 11 未収勘定等－資産 425
注記 12 インターバンク取引および類似取引 425
注記 13 顧客との取引 426
注記 14 債務証券 426
注記 15 未払勘定等－負債 426
注記 16 引当金および減損 427
注記 17 従業員数および従業員給付 428
注記 18 劣後債務 430
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有価証券報告書
注記 １ 会計原則および評価方法
ナティクシスの個別財務諸表は、銀行セクターの会社の財務諸表に関する 2014 年 11 月 26 日付 Autorité des Normes Comptables （ ANC ：フ
ランスの会計基準策定機関）規則第 2014-07 号およびフランス一般会計計画（ PCG ： Plan Comptable Général ）に関する（改正）規則第
2014-03 号に準拠して作成され、表示されている。
現地のルールに従って策定された海外子会社の財務諸表は、個別財務諸表を作成するために、フランスで一般に公正妥当と認められて
いる会計原則に従って修正再表示されている。
当年度の財務諸表は、前年度の財務諸表と同一の形式で表示されている。一般に認められている会計原則は、次の原則に基づき慎重性
の原則に従って適用されている。
・ 継続企業
・ 会計処理方法の一貫性
・ 周期性の原則
1. 顧客および銀行に対する貸出金
銀行貸出金には、金融機関との銀行取引に関連して保有する債権のうち、有価証券によって表章されるものを除くすべての債権が該当
し、劣後貸出金およびリバース・レポ取引のなかで取得した株式および有価証券も含まれる。銀行貸出金は、要求払いの貸出金・預け
金ならびに定期貸出金および定期預け金に分類される。
顧客貸出金は、有価証券によって表章されるものを除く銀行以外の事業者に対する貸出金と、リバース・レポの株式・有価証券で構成
される。顧客貸出金は、貸出金の種類別（当座貸越、商業貸出金、短期融資、設備貸出金、輸出信用、劣後貸出金など）に分類され
る。
経過利息については、損益計算書の対応する債権勘定に貸方計上する。
貸出金供与または取得に係る受取報酬は、限界取引費用と併せて、実効金利法を使用して貸出金の有効期間にわたって認識を行う。認
識は、純収益における正味の受取利息として表示する。認識を行う報酬および取引費用は、該当する貸出金勘定に計上する。
解約不能条件で付与されたが、資金の移転が行われていない貸出金の場合、オフバランスシート項目の「供与された貸出コミットメン
ト」に計上する。
正常債権および不良債権は、個別に識別する。
信用リスクが特定され、その結果、融資契約の条件に基づき取引相手方が弁済義務を負う貸出金の全額または一部につきナティクシス
が回収できないおそれがあるときは、保証の有無を問わずその貸出金は不良債権とみなされる。金融機関に適用される健全性要件に関
する 2013 年 6月 26 日付欧州規則第 178 条に定められているデフォルト事象が特定された貸出金がこれに該当する。とりわけ、支払いが
３ヶ月超延滞している返済がある貸出金は不良債権に分類される。
当初不良債権に分類された貸出金でも正常になったときは、当該貸出金を正常債権に振替えることができる。
貸手が期限の利益喪失条項を発動した貸出金および不良債権として１年超分類されており貸倒償却を予定している債権は、回収不能と
みなされる。
不良債権の減損時に行った割引の影響の時間の経過に伴う戻入れは、損益計算書における「支払利息および類似費用」として認識され
る。
債務者の財政状態に起因してリストラクチャリングされた貸出金の特定事例
リストラクチャリングされた貸出金は、ナティクシスが、財政的困難に直面している、または直面する可能性の高い借手に対して与え
た譲歩に関わる修正条件を伴う貸出金に相当する。それらは、ナティクシスが与えた譲歩および借手に生じている財政的困難の結合の
結果である。
リストラクチャリングされた貸出金の修正条件は、借手をより有利な状況に置くものでなければならず（例えば、利息または元本の支
払いの一時停止、返済期間の延長等）、既存契約の条件を修正する改訂の使用または既存貸出金の全部または一部のリファイナンスに
より確定される。
財政的困難は、 30 日以上延滞の金額またはリスク格付等の複数の規準を観察することにより判定される。財政的困難は取引相手方が
バーゼルの債務不履行カテゴリーに降格する前に対処されることから、貸出金のリストラクチャリングにより、必ずしも取引相手方が
バーゼルの債務不履行カテゴリーに分類される結果にはならない。
個別の減損および引当金
貸出金の一部または全額に回収不能リスクがある場合、または借手に条項違反があった場合、（不良債権については）減損損失または
（オフバランスシートのコミットメントに関しては）予想損失額に相当する引当金を損益計算書の「貸倒引当金繰入額」に計上する。
これらの減損および引当金は、リスクおよび利用可能な担保の分析を検討したうえで、四半期ごとに個別に評価を行う。
減損した貸出金および債権からの回収または割引の影響の戻入れに伴う利息は受取利息として認識する。
減損損失は、債権の総額での帳簿価額と回収可能と考えられる額（保証の実現から得られるフローを含む。）、すなわち固定金利債権
の場合は契約当初の実効金利で割引いた額、または変動金利債権の場合は契約条件に従って取り決めた直近の実効金利で割引いた額と
の差異を計算して算出する。
リスクを踏まえた不良債権に係る減損は、貸借対照表の資産の部に計上し、当該資産からその減損を控除している。
オフバランスシートのコミットメントを原因とする予想損失額は、貸借対照表の負債側に引当金として認識する。
一般信用リスクに関する引当金
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個別には信用リスクに引当金を割り当てていない金融資産は、類似のリスク特性を有する資産グループに含める。類似資産のポート
フォリオの構成は、地理的リスクおよびセクター・リスクの２種類の規準に基づいている。
ポートフォリオについては四半期ごとに見直され、経済状況に問題の発生が予想されるセクターや国における貸出金は、適宜正常債権
に対する引当金の基準で組み入れる。
資産の各グループは、当該資産グループに関する見積回収可能キャッシュ・フローが減少する可能性が高いことを示す観察可能なデー
タに基づく減損の客観的証拠について評価を行う。減損の客観的な証拠を示す資産グループについては、貸借対照表の負債側において
集合的に評価減を行う。そのような資産グループで、その後に（個別債権リスクとしての）減損と識別されたものは、集合的な評価減
の計算基礎から除外する。
地理的リスクに対する引当金は、主に各国のさまざまなパラメーターおよび指標（政治情勢、景気動向、景気見通し、銀行システムの
状況等）を反映させた内部格付けに基づく。減損損失の算定は、内部格付けと引当率の相関表を基に行う。必要な場合は、引当金の規
模に割り当てられた率を改訂する。
セクター・リスクに対する引当金は、各セクター独自のインデックス（セクター成長率、当該セクターにおいて業界が保有する現金、
コモディティ・コスト等）の組み合わせに基づく。評価損失の計算方法は、満期日現在で計算される「予想損失」方式である。
要注意先リストに記載される貸出金がバーゼル合意による債務不履行として識別された場合、かかる貸出金は、セクターごとに集合的
に評価減を計上する。ただし、すでに個別評価減の対象となっている場合を除く。
セクター・リスクおよびカントリー・リスクに対する引当金は、貸借対照表の負債側に表示する。
2. 有価証券ポートフォリオ
有価証券は、 ANC 規則第 2014-07 号の Book II - Title 3「有価証券取引の会計処理」に従い、次の基準によって分類している。
・ 有価証券の種類：政府証券（財務省短期証券およびこれに準ずる有価証券）、債券およびその他の固定利付有価証券（譲渡可能債
券およびインターバンク市場証書）、株式およびその他の変動利付有価証券
・ 有価証券を保有する経済的目的。次のいずれかのカテゴリーに分類される：トレーディング目的保有、売却目的保有、投資目的保
有、その他の長期有価証券、関連会社に対する投資、子会社および関係会社に対する投資。
有価証券の売買は、決済・引渡日に貸借対照表に計上する。
適用される分類および測定に関する規則は以下のとおりである。
・ トレーディング目的で保有する有価証券： 当初、短期間での転売または買戻しを意図して購入または売却する有価証券、および
マーケット・メイキング業務の一環として保有する有価証券。トレーディング・ポートフォリオの専門的運用を目的として売買され
る有価証券も、トレーディング目的の保有に分類される。このカテゴリーに分類されるには、これらの有価証券は、当初認識される
時に、市場取引が独立当事者間取引によって実際にかつ定期的に行われていることを示す容易に入手可能な価格をもって活発な市場
で取引されていなければならない。
取得に際しては、トレーディング目的で保有する有価証券は、経過利息を含む支払価格で計上する。取引コストは、費用として認識
する。
各貸借対照表日においては、市場価額で測定を行い、評価差額の総額は、損益計算書の「トレーディング目的で保有する有価証券取
引の残高」という表示項目で認識する。
・ 売却 目的で保有する有価証券 ： 他 のカテゴリーのいずれにも分類されていない有価証券は、売却目的で保有する有価証券とみな
す。
・ 取得コストを除外した購入価格で貸借対照表に計上する。購入価格（経過利息を除く）と償還価格の差異は、有価証券の残存期間
にわたって収益として認識される。
・ 期末には、帳簿価額または市場価額のいずれか低い方の価格で評価を行う。未実現損失が生じた場合、減損損失の認識を行うが、
この計算には、実施されたヘッジ取引による利得を織り込む。未実現利得については認識しない。
・ 投資目的で保有する有価証券 ： 満期まで保有する意思を表明して取得した固定利付期限付有価証券で、ナティクシスに満期まで保
有する能力が備わっているもの。
取得コストを除外した購入価格で貸借対照表に計上する。購入価格と償還価格の差異は、有価証券の残存期間にわたって収益として
計上される。
未実現損失は、規制の要件に従って、減損の対象とはなら ない。ただし、不測の状況により満期前に売却される可能性が高い場合ま
たは当該金融商品の発行体にデフォルト・リスクがある場合には、この限りではない。未実現利得については認識しない。
・ 投資有価証券、関連会社に対する持分およびその他の長期有価証券：
- その他の長期有価証券： ナティクシスが専門家としての立場から発行会社との持続的で特別な関係の構築を意図して行った有価証
券投資であるが、保有議決権の割合が低いため投資先の企業の経営に影響を及ぼさない投資。
取得コストを除外した購入価格で取得日に認識される。
これらは、取得原価または使用価値のいずれか低い方の金額で貸借対照表に計上する。未実現損失については、減損損失引当金
の対象となる。
- 関連会社に対する投資 ： 継続的な保有がナティクシスの事業にとって有益と考えられる有価証券の形態による投資。
取得コストを除外した購入価格で取得日に認識を行う。
当該有価証券は評価を個別に行い、評価額は報告日の使用価値と取得原価のうちいずれか低い金額とする。未実現損失について
は、減損損失引当金の対象となる。
- 子会社および関係会社に対する投資： ナティクシスが独占的な支配力を行使する関係会社、すなわちナティクシスの連結対象と
して全部連結される可能性の高い会社の株式およびその他の変動利付有価証券。
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取得コストを除外した購入価格で取得日に認識を行う。
これらは評価を個別に行い、評価額は報告日の使用価値と取得原価のうちいずれか低い金額とする。未実現損失については、減
損損失引当金の対象となる。
使用価値の決定に使用される測定アプローチは、次のいずれかを適宜採用する。
・ 純資産価額方式（修正再表示有りまたは無し）
・ 同業他社との比較方式
・ 割引将来キャッシュ・フロー（ DCF ）法
・ 市場株価法
・ 上記を組み合わせた方法
将来キャッシュ・フローを測定するための DCF 法は、対象となる子会社の経営陣が作成し、ナティクシスの上級経営陣が承認した事業計
画の設定に基づくものである。将来キャッシュ・フローの割引率は、次の値の結果とする。
・ 無リスクとみなされる投資収益率の平均値
・ 子会社が上場する市場における平均信用スプレッド
・ 同等の企業をサンプルとして反映される平均ベータ値
・ 自己株式： ナティクシスは、流動性に関する取決めに基づき株価を調整するため自己株式を保有している。当該自己株式は、トレー
ディング目的で保有する有価証券として認識されており、これと同じカテゴリーに属する他の有価証券と同一の規則に従う。また、
株式市場のインデックスに対する裁定取引を通じて取得した自己株式は、トレーディング目的で保有する有価証券として認識され
る。
従業員への交付を目的として保有する自己株式は、売却目的で保有する有価証券に分類され、それに対応する規則に従う。
証券ポートフォリオの処分による収益、価値調整および収入は、次に定めるところに従い認識を行う。
・ 変動利付有価証券による収益は、受取時または支払いが株主総会の決議対象となった時点にその認識を行う。
・ 固定利付有価証券による収益は、発生主義に基づき認識を行う。
・ 価値調整および有価証券処分による収入は、かかる有価証券が属するポートフォリオによって、それぞれの表示項目で認識を行
う。
- トレーディング目的で保有する有価証券および売却目的で保有する有価証券は、「純収益」により
- 価値調整が取引相手方 リスク に関連する場合には、売却目的または投資目的で保有する有価証券のポートフォリオにおける固定
利付有価証券に係る貸倒引当金繰入額として
- 固定資産に係る純利得／（損失）：
- 予測不能な状況のため当該投資目的で保有する有価証券の処分の可能性が高い場合における、当該投資目的で保有する有価
証券の価値の調整（取引相手方リスクに関する減損を除く）、および投資目的で保有する有価証券の処分による全収入に関
するもの
- 関連会社に対する投資、子会社および関係会社に対する投資ならびにその他の長期有価証券に関するもの
取得後に戦略変更が必要となる特別な市場環境が発生した場合、または活発な市場における当該有価証券の取引が停止された場合、
「トレーディング目的保有」カテゴリーから「売却目的保有」および「投資目的保有」カテゴリーへ、また、「売却目的保有」カテゴ
リーから「投資目的保有」カテゴリーへの分類変更が認められる。
次の２つの条件を満たした場合、規制により、銀行が「投資目的保有」カテゴリーに分類変更された有価証券の全部または一部を売却
することが認められる。
・ 例外的な状況による振替の場合
・ 当該有価証券の市場が再度活発になった場合
ナティクシスは、個別財務諸表においてこのような振替を行っていない。
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3. 有形固定資産および無形資産
固定資産は、取得原価に、直接帰属する取引コストおよび利用可能となる前に建設または据付の段階で発生した借入コストを加算した
金額で認識を行う。
自己創設ソフトウェアは、貸借対照表の資産側に直接的にかかった開発コストで計上するが、このコストには、これらが資産化の規準
を満たす場合、その開発および準備に直接帰属する外注費および人件費を含む。
取得後、固定資産は取得原価から評価減、償却および減損損失の累計額を差し引いて計上される。
固定資産については、ナティクシスがそれらの意図する方法により使用が可能となる状態になり次第、定額法または経済的な償却をよ
り良く反映する場合においては定率法によって見積耐用年数にわたってその減価償却または償却を行う。資産の残存価額は、信頼性を
もって測定が可能な場合、減価償却可能価額または償却可能価額から控除する。
耐用年数がそれぞれ異なる、または将来の経済的便益が項目ごとに異なることが全体として見込まれる有形固定資産項目の場合、それ
ら 重要な構成要素それぞれにつき、 適用される会計原則に従って特定の償却スケジュールを定める。事業目的および投資目的の資産で
ある建物の場合、次の構成要素および減価償却年数が適用される。
・ 土地：非減価償却
・ （歴史的重要性により）破壊できない建物：非減価償却
・ 壁、屋根および防水処理： 20 年から 40 年
・ 基礎および骨組： 30 年から 60 年
・ 外部下塗り： 10 年から 20 年
・ 装置および付帯設備： 10 年から 20 年
・ 内部の什器備品および器具：８年から 15 年
有形固定資産のその他の項目は、通常５年から 10 年の見積耐用年数にわたって減価償却を行う。
購入したソフトウェアについては、ほとんどの場合５年未満の見積耐用年数にわたって定額法で償却を行う。自己創設ソフトウェアは
見積耐用年数にわたって償却を行うが、 15 年を超えてはならない。
4. 債務証券
本表示項目は、劣後債務として認識された劣後商品を除き、ナティクシスがフランスまたは国外で発行した、売却目的保有の自由に取
引できる有価証券に帰属する債務から成る。
本表示項目は、中期債、インターバンク市場商品、譲渡性債務証券および債券ならびにその他の固定利付有価証券を主に含む。
これらの発行証券に関連する未払利息は、損益計算書上の相殺項目とあわせて関連債務として別途開示する。
発行債券に対する 発行プレミアム または 償還プレミアムは、該当する発行債券の有効期間で償却し、関連費用は、損益計算書の「支払
利息および類似費用」の項目で認識する。
5. 劣後債務
これらの項目は、清算時における償還が他の全債権者に劣後する永久劣後債および期限付劣後債を意味する。未収利息は、損益計算書
のこれに対応する債権項目に貸方計上する。
永久劣後債が償還型証券と同等とみなされる場合、各定期支払は、元本の返済に充当される。かかる返済は、額面価額および利息から
控除する。損益計算書の「支払利息および類似費用」の項目に借方計上する。
6. 先渡金融商品（先物およびオプション）
これらの金融商品の想定元本は、社内監視活動および規制目的でオフバランスシートとして貸借対照表に計上されるが、オフバランス
シート項目の公表済計算書には含まれていない。これらの金融商品の詳細は、注記に記載される。
適用される会計原則は、関係する金融商品および取引目的（ヘッジまたはトレーディング目的）により左右される。
金利および為替取引
本取引は、次の４つの目的で実施される。
・ ミクロヘッジ（特定の取引またはポジションのヘッジ）
・ マクロヘッジ（総合的な資産および負債の管理）
・ 投機的ポジション建て
・ トレーディング・ポートフォリオの専門的管理
特定のヘッジに係る損益は、ヘッジ対象のポジションまたは取引の損益と対称的な損益として認識される。
ナティクシス全体の金利リスクのヘッジと管理のために使用された先渡金融商品から生じた損益は、ポジションの期間にわたり認識を
行う。未実現損益は認識しない。
投機的ポジションの会計処理は、利息フローと同様とする。契約は、各報告日の市場価額で評価し、未実現損失については引当金繰入
額として損益計算書に計上する。
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最終カテゴリーの各金融商品は、個別に時価評価を行う。期間中の価値の変動は、損益計算書に直ちに認識を行う。評価額は取引相手
方リスク、ポジションの資金調達コストおよび将来の契約管理コストの割引現在価値に応じて調整を行う。
先渡外国為替契約
他の外国通貨先物のヘッジを行うアウトライト外国通貨先物商品または取引は、該当通貨の決済日までの期間に対応する先渡外国為替
レートに基づき測定される。ヘッジされた通貨先物取引に関連する金利またはプレミアム／ディスカウントの差異は、取引の有効期間
中の支払利息または受取利息として段階的に認識を行う。
オプション（金利、通貨および株式）および先物
各オプションまたは先物契約の基礎となる金融商品の想定元本は、ヘッジ契約およびトレーディング契約で区別を行い認識する。
ヘッジ取引については、損益は、ヘッジ対象の損益と対称的な損益として認識される。
非ヘッジ活動については、オプションまたは先渡契約のポジションは、報告日に時価評価されている。時価の変動は損益計算書に直接
認識される。ただし、店頭市場で取引されている金融商品に関しては、当該取引が決済された場合に限り損益が損益計算書に認識さ
れ、当該金融商品の存続期間にわたり生じる正味リスクに対して計上する可能性のある引当金には影響しない。
7. 政府代行業務
2008 年改正財政法第 121 条（ 2008 年 12 月 30 日第 2008-1443 号）によって改正された 1997 年改正財政法第 41 条（ 1997 年 12 月 29 日第 97-1239
号）、 2014 年改正財政法第 5条（ 2014 年 12 月 29 日第 2014-1655 号）ならびに 2017 年 5月 10 日にフランス政府との間で交わされた契約に従
い、ナティクシスはフランス政府による一定の公的手続を代行管理しており、主として政府開発援助の枠組内で行われる外国への貸出
および資金援助、外国への非譲許的融資、「民間セクターの支援および研究のための基金」への資金援助、ならびに Coface （フランス
国営貿易保険会社）によって保証された輸出信用に係る金利の固定化から成っている。
これに関連する取引は、政府保証が付いているものも含め、財務諸表において区別して認識されている。政府およびその他の関連する
債権者は、これらの政府代行業務に割当てられた資産および負債に対する特定の権利を有する。これらの業務に関連する当行の資産お
よび負債は、貸借対照表においてこれらの業務に関連する各表示項目を示すことで識別されている。
8. 従業員給付
従業員給付は、「人件費」として認識される。
次の４カテゴリーに分離される。
「短期給付」 給料、社会保障負担、年次休暇、従業員利益分配、奨励給制度、追加負担および賞与など付与されてから 12 ヶ月以内に支
払われるものは、従業員が関連する勤務を提供した期間に費用計上される。
「解雇給付」 退職日前に従業員の雇用を終了する場合に従業員に付与される。当該給付には引当金が計上される。
「退職後給付」 年金、銀行業界に適用されるその他の補足的退職給付、退職時報奨および退職者に支払われるその他の契約上の給付
等。ナティクシスは、退職後給付を２種類に分類している。
・ 確定拠出制度： 主に社会保障基礎年金制度および補足的制度である AGIRC および ARRCO で構成される。これにより、企業は特定の給
付額を支払う義務を一切負わない。確定拠出制度に基づき支払う拠出金については、該当する期間において費用として計上される。
・ 確定給付制度： これに基づき、ナティクシスは特定の給付額を支払う法的または推定的な義務を負うため、その評価額が計上され
ると共に資金の積立が行われる。
予測単位積増方式を用いた保険数理士による給付債務の査定に基づき、確定給付制度に対する引当金が設定される。この方法は、
人口統計および財務上の仮定を活用したものである。制度資産の価値は、数理計算上の債務から控除される。この評価は独立保険
数理士によって定期的に実施される。
数理計算上の仮定については年に１回見直しを行う。数理計算上の仮定の変動および実績による修正（数理計算上の仮定と実績の
差異の影響）により、数理計算上の差異が生じる。
退職および類似のコミットメントの測定および認識の規則に関する Autorité des Normes Comptables （ ANC －フランスの会計基準策
定機関）の勧告第 2013-02 号（ 2013 年 11 月７日付）（ 2012 年６月に欧州連合によって採用された IAS 第 19 号（改訂）の部分適用を容
認する勧告）に従い、ナティクシスは、親会社の財務諸表でコリドー方式のアプローチを維持することを選択した。
この方式の下で、ナティクシスは、正味の数理計算上の差異累積額のうち（ i）確定給付債務の現在価値の 10 ％と（ ii ）前会計期間
末の制度資産の公正価値の 10 ％のいずれか多い金額を下回る部分を認識しない。したがって、この「コリドー」を超える数理計算
上の差異の一部は、該当する制度に加入している従業員の平均残存勤務期間にわたって認識される。
既存の制度が変更された場合、または新規制度が開始された場合、過去勤務費用は、給付の権利が確定するまでの期間にわたって
損益として認識される。
ナティクシスの確定給付制度コミットメントの全部または一部への資金調達を目的とし、関連当事者によって引き受けられたナ
ティクシスの保険契約は、貸借対照表の資産の部の「その他の資産」に計上されている。
貸借対照表の引当金として認識された金額は、確定給付制度に基づく債務の決算日における現在価値から以下を考慮したものを表
す。
- 損益として未認識の過去勤務費用を減算。
- 次の事項から生じた未認識の数理計算上の差異をコリドーの原則に従って加算または減算。
- 人口動態の変数に関連する実績による修正
- 数理計算上の仮定における変動
- 制度資産および補填の権利に係る期待運用収益と実際の運用収益の差異
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- 決算日における制度資産の市場価額を減算。
・ 確定給付制度につき認識された年間人件費は、以下により構成される。
- 当期中に受益者により確定された権利
- 債務に対する割引の戻入れの影響を反映する利息費用
- 制度資産の期待運用収益
- 数理計算上の差異および過去勤務費用の償却
- 制度の縮小および清算の影響
「その他の長期給付」 従業員維持および業績表彰制度に基づく長期勤続報奨および現金払の繰延報酬を含み、確定給付制度における退
職後給付に適用されるものと同じ保険数理方法を用いて評価を行う。数理計算上の差異は、コリドー方法が適用されず、過去勤務費用
は、費用として直接認識を行う。
現金決済型変動報酬に関連する費用の見積金額は、従業員維持および業績表彰制度に従い、従業員の継続勤務を条件として、権利確定
期間にわたって認識を行う。
9. 株式に基づく従業員の維持および業績表彰制度
2010 年以来、ナティクシスは、特定のカテゴリーに属する従業員に対して株式に基づく報酬制度を提供している。一部の制度ではナ
ティクシス株式で決済され、残りはナティクシスの株価と連動した現金で決済されている。各制度は期間を３年とし、ナティクシス株
価に連動した現金で決済される「短期」制度を除き、制度のうち３分の１が毎年決済されている。かかる短期制度は、付与年度に決済
が行われる。
これらの制度は、すべて勤続要件および／または業績要件を満たすことが条件となる。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持・業績報酬制度
株価連動現金決済型制度により、人件費の認識を行う。この場合、貸借対照表日現在の株価ならびに業績および／または勤続要件を満
たす可能性を考慮して測定を行う。勤続要件がある場合、計算された費用は定額法で権利確定期間にわたって認識する。勤続要件がな
い場合は、費用は直ちに債務として認識する。後者はその後、業績規準および基礎となる株式の価値の変動を考慮に入れて、各報告日
に再測定する。
この制度に対応して 2018 年度の損益計算書に計上された費用は、 2017 年 12 月 31 日現在の 42.1 百万ユーロに対し、 14.9 百万ユーロであっ
た。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持・業績報酬制度の条件変更によって、当該制度が株式決済型従業員維持・業績報酬
制度として再分類される場合、当該制度が発行済株式の割り当てを規定している場合は、ナティクシス株価に連動する従前の制度につ
いて計上されていた債務の認識が中止されるとともに、新たな株式決済型従業員維持・業績報酬制度に対する引当金として負債の認識
が行われる。新たな制度の下で認識する負債と、認識を中止する従前の債務との間の差額は、直接損益に計上される。当該制度が新株
の割り当てを規定している場合、ナティクシス株価に連動する従前の制度について計上された債務の認識の中止のみが損益に計上され
る。
株式決済型従業員維持および業績報酬制度
株式で決済を行う制度の場合、株式付与義務により相殺を行う引当金の準備がなく決済において現金支出が生じる可能性がある、また
はこれが確実な場合には、負債の認識について定めた CRC 規則第 2008-15 号に従い認識する。
・ 株式付与が 新株発行を伴う場合、ナティクシスは現金を支出しないため 、費用の認識を行わない。
・ 株式付与が株式の買戻しまたは発行済株式の付与を伴う場合、株式が従業員に発行された時点で、引当金を相殺することなく現金
支出が認識される。株式の振替費用または株式が購入されたものではない場合は貸借対照表日現在の株価および従業員に付与される
予定株式数を考慮して引当金が設定される。費用は、権利確定期間にわたって段階的に認識を行う。
株式で決済（発行済株式の割当て）を行う制度に関して、 2018 年 12 月 31 日現在は 120,000 ユーロの引当金が財務諸表に計上されていた。
これに関して 2017 年度に計上された費用は 134,000 ユーロだった。
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10. リスクに対する引当金
引当金は、時期または金額が不確実な負債である。負債は、過去の事象によって生じる現在の債務であり、それを清算すると、信頼性
をもって測定できる経済的便益を包含する資源の流出をもたらすと予想される。
引当金として認識される金額は、報告日における現在の債務を清算するのに要する支出の最善の見積りでなければならない。この金額
は、割引の影響が重大である場合は割引かれる。引当金は、報告日ごとに見直され、必要に応じて調整がなされる。従業員給付をカ
バーするための引当金を除き、貸借対照表上で認識される引当金は、主にリストラ引当金、紛争、課徴金および罰金に対する引当金、
ならびにその他のリスクに対する引当金に関係する。
11. 外貨建て取引
オフバランスシート上の外貨建ての債権、債務およびコミットメントは、為替ポジションの再評価を通じて、貸借対照表日現在の現行
の為替レートでユーロに換算される。ユーロ建て外国為替ポジションの評価による金額とユーロ建て外国為替ポジション相当で報告さ
れた金額の差異は、損益計算書に計上される。
ただし、政府代行業務に関連する為替差額については、未収・未払勘定において認識を行う。
12. 海外子会社の統合
現地規則に準拠して作成された海外子会社の財務諸表については、フランスの一般に認められている会計原則に準拠して修正再表示さ
れ、機能通貨がユーロでない場合はユーロへの換算を行い、内部取引を消去のうえでナティクシスの財務諸表に統合される。
貸借対照表および損益計算書の項目は、報告期間の末日に換算される。
海外子会社の資本配賦額の換算から生ずる差額は、未収・未払勘定に計上される。
13. 銀行破綻処理メカニズムへの拠出
2015 年 10 月 27 日付指令によって預金保証・破綻処理基金の設立手続が変更になった。預金保証・破綻処理基金への拠出は、共同出資証
明書、ならびに、貸借対照表上で資産として認識される現金保証金およびその他の営業費用の中の「所得税を除く税金」として損益に
計上される拠出（この拠出は運用の承認を自主的に撤回する場合には払い戻しされない。）の形で支払うことができる。
銀行や投資会社の再生や破綻処理の枠組み構築に関する EU 指令第 2014/59 号（ BRRD - 銀行再生・破綻処理指令）および EU 規則第
806/2014 号（単一破綻処理制度（ SRM ）規則）によって、 2015 年時点で破綻処理基金の創設が定められた。 2016 年に、当該基金は単一監
督メカニズム（ SSM ）の参加国間での単一破綻処理基金（ SRF ）となった。この SRF は破綻処理のための資金調達メカニズムであり、破綻
処理当局である単一破綻処理理事会が利用できる。単一破綻処理理事会は、破綻処理手続の実施に際して当該基金を利用することがで
きる。
委任規則第 2015/63 号および破綻処理のための資金調達メカニズムへの事前拠出に関する BRRD 指令の補足となる実施規則第 2015/81 号に
従って、単一破綻処理理事会は単一破綻処理基金への拠出水準を設定した。単一破綻処理基金への拠出は貸借対照表上に資産として認
識される現金保証金（現金保証金の 15 ％）および「所得税を除く税金」として損益計上される拠出の形で支払うことができる 。
14. 旧 GAPC 分離ビークルの資産の保証メカニズム
(1)
2009 年 11 月 12 日に、 BPCE によって旧 GAPC 分離ビークル のポートフォリオの一部について資産保護システムが設定され、 2009 年７月１
日に遡って効力を発生した。この保証メカニズムにより、ナティクシスは 2009 年６月 30 日以降、分離資産に割当てられた自身の資本の
大部分を解除することができるようになり、これらのポートフォリオからの損失リスクから自身を保護することができるようになっ
た。この保護システムは次の２つのメカニズムに基づいていた。
・ 「投資目的で保有する有価証券」、「トレーディング目的で保有する有価証券」「売却目的で保有する有価証券」および「債権」
として認識された資産の額面価額の 85 ％に対する金融保証となったリスクに関するサブパーティション。本保証により、ナティク
シスは、デフォルトに陥っている１ユーロからデフォルト金額の 85 ％まで保護された。
・ 一方が ユーロ建て、他方がドル建ての２つのトータル・リターン・スワップ（ TRS ）は、 2009 年７月１日から認識された損益の 85 ％
が BPCE に譲渡された。これらの TRS でヘッジされている金融商品は主に、「トレーディング目的で保有する有価証券」およびそれよ
りは少ないが「売却目的で保有する有価証券」で構成されていた。同時にナティクシスは、 BPCE からオプションを購入した。かか
るオプションを行使した場合、プレミアムの支払と引き換えに 10 年間分の正味のポートフォリオ運用益を回収することができた。
（ 2017 年 12 月 31 日現在と同様） 2018 年 12 月 31 日現在、この金融保証は、保証するポジションがほとんど売却または清算されているた
め、会計処理上および健全性上の影響がほとんどなくなっている。
TRS とオプションで構成される保証についても、オプションがイン・ザ・マネーにあり、同じことが当てはまる。
(1) GAPC 分離ビークルは、ナティクシスの戦略計画に従って 2014 年第 2四半期に終了した。
15. 非経常損益
非経常損益項目か否かの判断は、金額、現在の営業における非経常的な性質および対象となる事象が繰り返す可能性に基づき行われ
る。
16. 法人所得税
追加拠出のため、当年度のフランスにおける税金費用の計算に使用された法人所得税率は 34.43 ％であった。海外子会社については、適
用される現地法人所得税率が使用された。
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17. 会計処理方法の変更および財務諸表の比較可能性
2018 年度には、会計処理の方法の変更はなかった。
注記 ２ 本会計期間のハイライト
特別リスクの発生
ナティクシスは 2018 年第 ▶四半期、「株式デリバティブ」活動に関係して、アジア市場の悪化に関連した例外的リスクが発生したため
259 百万ユーロの減益を認識した。
第 ▶四半期、アジアで顧客に代わって運用している一部の個別商品に関して、使用ビジネス・モデルによりあるヘッジ戦略を導入した
が、年度末において、同ヘッジ戦略は市況にそぐわない結果に終わったことが明らかとなった。
関係する商品は、原資産である株式のバスケットまたは指数の大幅な下落に紐づけられ、投資家は、満期時に元本が減少するリスクを
負う代わりに、高めに設定されたクーポンを定期的に受け取るというものであった。また、当該商品には早期償還条項が付されてい
た。
この状況が原因で、ナティクシスのキャピタル・マーケッツ事業は 2018 年第 ▶四半期に 86 百万ユーロに上る減益を認識したほか、この商
品ストックの運用をカバーするための調整額 173 百万ユーロを計上した。
今回の減益は例外的であり、収益が中期計画に大きく寄与しない事業に関するものである。したがって、本登録届出書の序文に示した
「新次元」戦略プランの目的が疑問視されるということは全くない。
BPCE への専門金融サービス（ SFS ）事業部門の一部譲渡の決定
ナティクシスおよび BPCE は 2018 年 9月 12 日、ファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融および有価証券サービス事業部門を
27 億ユーロでナティクシスから BPCE S.A. へ譲渡する計画を発表した。
この取引が完了すれば、ナティクシスおよび BPCE の戦略プランの実現に大きく寄与することが見込まれる。とりわけ、ナティクシスは
アセット・ライト・モデルの前進を実現でき、 BPCE は総合銀行モデルを強化できる。
本売却は、前提条件がクリアされれば 2019 年第 1 四半期末までに行われる予定である。具体的には、 Banque Populaire の各行および
Caisses d'Epargne が引き受けた BPCE による増資が完了し、規制当局による承認が得られれば完了する。
2018 年第 ▶四半期、本プロジェクトの実務面の準備を行い、また取引完了につながる諸々の手続に着手した。
注記 ３ インターバンク取引および類似取引
（単位：百万ユーロ）
2018 年 度 2017年 度
現金および中央銀行預け金 23,858 36,453
*
84,302 98,612
銀行預け金
要求払い 3,421 4,140
定期 80,881 94,472
インターバンク取引および類似取引 108,160 135,065
*
0 0
うち 劣後貸出金
うち リバース・レポ契約
39,162 42,622
うち 未収利息
148 77
2018 年 12 月 31 日現在の不良債権は、 2017 年 12 月 31 日現在の 63 百万ユーロに対し 49 百万ユーロであった。ナティクシスは、 2018 年 12 月 31
日および 2017 年 12 月 31 日の両時点において、金融機関に対する回収不能貸出金を有していなかった。
不良債権引当金は、 2017 年 12 月 31 日現在の (61) 百万ユーロに対し、 2018 年 12 月 31 日現在は (48) 百万ユーロであった。
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注記 ４ 顧客との取引
（単位： 百 万ユーロ）
2018 年 度 2017年 度
当座貸越勘定 3,531 3,349
商業貸出金 937 1,034
その他顧客貸出金 121,495 108,007
現金および消費者信用 28,147 25,104
設備貸出金 4,499 4,361
輸出信用 3,119 2,726
住宅ローン 3 3
リバース・レポ契約 63,055 55,417
劣後貸出金 948 945
その他貸出金 21,724 19,451
顧客との取引 125,963 112,390
うち未収利息 283 222
2018 年 12 月 31 日現在の永久劣後貸出金の額は、 2017 年 12 月 31 日現在の合計 875 百万ユーロに対して 877 百万ユーロであった。
注記 1に記載したリストラクチャリングされた貸出金のうち、減損控除前の正常債権は、 2017 年 12 月 31 日現在の 81 百万ユーロに対して
2018 年 12 月 31 日現在は 122 百万ユーロであった。減損控除後の額は、 2018 年 12 月 31 日現在 119 百万ユーロとなった。 2017 年 12 月 31 日現在
は、減損引当金は計上されていなかった。
注記 1に記載したリストラクチャリングされた貸出金のうち、不良債権または回収不能債権に計上した減損控除前の額は、 2017 年 12 月 31
日現在の 1,575 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 1,014 百万ユーロであった。減損控除後の額は、 2017 年 12 月 31 日現在の 1,151 百
万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 721 百万ユーロであった。
不良債権は、 2017 年 12 月 31 日現在の 2,839 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 2,150 百万ユーロであった（うち回収不能債権額
は、 2017 年 12 月 31 日現在の 247 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 223 百万ユーロであった）。
不良債権引当金は、 2017 年 12 月 31 日現在の (969 ）百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は (859) 百万ユーロであった（うち回収不能債
権に係る引当金は、 2017 年 12 月 31 日現在の (240) 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は (215) 百万ユーロであった）。
Banque de France および／または欧州中央銀行による買入適格債権は、 2017 年 12 月 31 日現在の 1,579 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日
現在は 627 百万ユーロであった。
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注記 ５ 債券、株式およびその他固定・変動利付有価証券
2018 年 度 2017 年 度
トレーディ トレーディ
ング目的 で 売却目的 で 投資目的で ング目的 で 売却目的 で 投資目的で
保有 する 有 保有 する 有 保有する有 保有 する 有 保有 する 有 保有する有
（単位： 百 万ユーロ） 価証券 価証券 価証券 合計 価証券 価証券 価証券 合計
(b)
政府証券およびその同等物
(a)
28,694 5,326 562 34,582 18,160 5,313 655 24,128
総価額
71 71 160 160
プレミアム／ディスカウント
5 39 1 45 ▶ 42 46
未収利息
0 0
評価減
28,699 5,436 563 34,698 18,164 5,515 655 24,334
帳簿価額
(b)(c)
債券およびその他の固定利付有価証券
（a）
12,929 5,974 145 19,048 17,721 5,036 125 22,882
総価額
(16) (16) (38) (38)
プレミアム／ディスカウント
1 27 28 21 21
未収利息
(87) (87) (76) (76)
評価減
12,930 5,898 145 18,973 17,721 4,943 125 22,789
帳簿価額
(b)(d)
株式およびその他の変動利付有価証券
47,298 1,234 48,532 43,780 1,300 45,080
総価額
0 0
未収利息
(18) (18) (23) (23)
評価減
47,298 1,216 48,514 43,780 1,277 45,057
帳簿価額
（ ▶） 上記カテゴリーの有価証券については、「売却目的で保有する有価証券」および「投資目的で保有する有価証券」の欄に記載されている総価額は償
還価額である。
（ b） うち貸付有価証券は、 2017 年 12 月 31 日現在の 17,079 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 25,669 百万ユーロであった。
（ ▲） うち債券およびその他の上場固定利付有価証券は、 2017 年 12 月 31 日現在の 18,856 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 15,404 百万ユーロであっ
た。
（ ▼） うち株式およびその他の上場変動利付有価証券は、 2017 年 12 月 31 日現在の 44,705 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 47,097 百万ユーロであっ
た。
満期前に正味帳簿価額で売却した投資目的で保有する有価証券の合計額は、 2017 年度は合計 15 百万ユーロであった。 2018 年度は売却が
計上されなかった。
有価証券のカテゴリー間の振替：
2017 年度および 2018 年度においては有価証券のカテゴリー間の振替は行われなかった。
投資ポートフォリオにおける未実現キャピタル・ゲインおよびロス：
（単位：百万ユーロ）
2018 年 度 2017 年 度
政府証券およびその同等物
未実現キャピタル・ゲイン 5 30
0
(2)
未実現キャピタル・ロス
債券およびその他の固定利付有価証券
36 17
未実現キャピタル・ゲイン
(98) (89)
未実現キャピタル・ロス
株式およびその他の変動利付有価証券
273 274
未実現キャピタル・ゲイン
(18) (24)
未実現キャピタル・ロス
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注記 6 子会社および関係会社 に対する投資 、関連会社に対する投資、その他の長期投資ならびに
自己株式
2018 年 度 2017年 度
（単位：百万ユーロ）
104 106
投資
122 119
残高
当座勘定貸付金
為替換算調整 額
(18) (13)
評価減
貸付有価証券
67 50
その他の長期投資
(a)
89 80
残高
当座勘定貸付金
為替換算調整 額
(b)
(22) (30)
評価減
貸付有価証券
1
未収利息
172 156
関連会社に対する投資およびその他の長期投資
15,136 13,971
子会社および関係会社に対する投資
(c)
15,457 14,235
残高
6 3
当座勘定貸付金
66 31
為替換算調整 額
(d)
(393) (298)
評価減
貸付有価証券
0 0
未収利息
15,136 13,971
子会社および関係会社に対する投資
35 28
自己株式
34 27
トレーディング目的で保有する有価証券
1 1
売却目的で保有する有価証券
貸付有価証券
長期投資
35 28
自己株式
(a) 2018 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- 20 百万ユーロにのぼる Oddo BHF 株の組み込み
- （ 10 ）百万ユーロにのぼる Hines Pan European Core Fund 株の除外
- （ ▶）百万ユーロにのぼる Colyzeo Investors 株の除外
(b) 2018 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- 4 百万ユーロにのぼる Hines Pan European Core Fund 株に係る引当金の戻入れ
- 3 百万ユーロにのぼる Colyzeo Investors 株に係る引当金の戻入れ
(c) 2018 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- 167 百万ユーロにのぼる Natixis North América LLC 株の組み込み
- 936 百万ユーロにのぼる Natixis Global Asset Management 株の追加取得
- 79 百万ユーロにのぼる Contango Trading S.A. の増資
- 70 百万ユーロにのぼる Natixis Wealth Management の増資
- 54 百万ユーロにのぼる Natixis Payment Holding の増資
(d) 2018 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Coface 株に係る引当金の戻入れ 13 百万ユーロ
- Natixis Asia Ltd 株に係る引当金の戻入れ 11 百万ユーロ
- Contango Trading S.A. 株に係る引当金 (71) 百万ユーロ
- Natixis Factor 株に係る引当金 (69) 百万ユーロ
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注記 7 2018 年度中のフランス企業への投資の 後に 開示閾値を超える株式保有に関する情報
次の表は、フランス商法第 L.247-1 条に従い作成された。
株式数（ 2018 年
保有比率（ 2018 年 12 月 31
株式資本の５％の閾値の超過 日現在） 12 月 31 日現在）
VIGEO SAS 非上場
9.00 ％ 220,332
COFIMAGE 25 非上場
73.00 ％ 3,217
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注記 8 子会社および関連会社に関する開示
フランス商法第 L.233-15 条および第 R.123-197 条
受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2018 年度受取
(a)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 配当金
2018 年 12 月 31 日現
(A) (a)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
A -総価額が報告会社の株式資本のうち 1パーセントを超える投資の内訳
子会社および投資（ 10 パーセントを超える持分）
COFACE S.A.
92276 ボワ・コロンブ
CS20003 コストゼベロント広場 1 307,798 EUR 884,393 EUR 41,24 %
上場 359 122,605
COMPAGNIE EUROPEENNE DE
GARANTIES & CAUTIONS
92919 ラ・デファンス CEDEX
オッシュ通り 16 番地
クプカ B タワー TSA 39999
160,996 EUR 175,814 EUR 100,00 %
非上場 183,014 75,163
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT
78002 Paris
115 rue Montmartre 129,048 EUR 107,587 EUR
非上場 100.00% 86,748 (15,882)
NATIXIS ALGERIE
16311 アルジェー
バブ・エズアール市 34/35 区
メルキュール・ビジネス地区
エル・クサール ビル
10,000,002 DZD 11,281,462 DZD
非上場 100.00% 64,084 26,482
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG
D-60322 フランクフルト・アム・マイ
ン
イム・トルツ・ フランクフルト 55 120,000 EUR 5,500 EUR
非上場 100.00% 23,993 0
CONTANGO TRADING S.A.
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 90,100 EUR
非上場 (4,903)EUR 100.00% 10,289 (71,370)
NATIXIS PAYMENT HOLDING
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 54,037 EUR
非上場 (1,989)EUR 100.00% (313) (2,645)
受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2018 年度受取
(a)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 配当金
2018 年 12 月 31 日現
(A) (a)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
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NATIXIS ASSURANCES
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 148,014 EUR 1,138,981 EUR
非上場 100.00% 4,135 189,051
NATIXIS FACTOR
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 19,916 EUR 183,672 EUR
非上場 100.00% 145,966 34,902
NATIXIS FONCIERE
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 685 EUR 62,857 EUR
非上場 100.00% 78 (2)
NATIXIS FINANCEMENT
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 73,802 EUR 36,214 EUR
非上場 100.00% 269,538 52,816
NATIXIS INNOV
75013 パリ
アウスターリッツ通り 47 150,060 EUR 6,652 EUR
非上場 100.00% 934 911
NATIXIS INTEREPARGNE
75013 パリ
8,891 EUR 18,574 EUR
ピエール・マンデス－フランス通り 30
非上場 100.00% 97,775 16,326
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO.,
LTD.
100-6226 東京都千代田区丸の内 1－ 11
－ 1 18,000,000 JPY 1,212,865 JPY
非上場 100.00% 29,219 (3,081)
NATIXIS LEASE
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 267,242 EUR 129,325 EUR
非上場 100.00% 105,885 64,753
NATIXIS TRUST
L-1855 ルクセンブルグ
ジョン・ }・ケネディー通り 51 609,865 EUR 126,347 EUR
非上場 100.00% 11,646 (5,760)
NATIXIS MARCO
75013 パリ
アウスターリッツ通り47 1,000,170 EUR 9,894 EUR
非上場 100.00% 6,306 6,293
NATIXIS PAYMENT SOLUTIONS
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 30 53,559 EUR 96,307 EUR
非上場 100.00% 299,598 41,785
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受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2018 年度受取配
(a)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 当金
2018 年 12 月 31 日現
(A) (a)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り 43 237,087 EUR 5,677,183 EUR
非上場 100.00% 33,337 63,877
DF EFG3 LIMITED
KY1-1104 グランド・ケイマン
ウグランドハウス 私書箱 309
メープル・コーポレート・サービセ
ズ・リミテッド 85,000 USD 9,888 USD
非上場 100.00% 4,931 4,931
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
NY 10020 ニューヨーク
アベニュー・オブ・ザ・アメリカズ
1251 2,468,579 USD (356,021) USD
非上場 100.00% 55,388 23,202
B - その他の子会社および投資の開示総額 *
21 - フランス企業 （総計）
274,567 231,128 7,013,796 974,119 78,891
22 - 外国企業 （総計）
287,703 257,576 3,093,169 8,257,230 48,138
* うち A項に該当しない子会社および投資
（ A） 当期利益を除く。
（ ▶） 2018 年度。
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注記 9 自己株式 - 資産
平均購入 売却または 平均売却 期末時点の 保有資本
（ 単位：ユーロ ） 購入株数 購入価格 価格 解約金額 売却価格 価格 株数 比率
2018 年１月１日現在 240,524,666 1,194,662,334 4.97 235,926,162 1,082,002,471 4.59 4,598,504 0.15%
価格安定化 26,165,008 125,997,076 4.82 (25,017,283) (119,515,381) 4.78
2018 年 12 月 31 日現在 266,689,674 1,320,659,409 4.95 260,943,445 1,201,517,852 4.60 5,746,229 0.18%
株式額面価額： 1.60 ユーロ。
注記 10 固定資産
2018年 度 2017 年度
（単位：百万ユーロ）
総額 減価償却および償却 純額 総額 減価償却および償却 純額
営業固定資産 2,037 (1,786) 251 1,965 (1,722) 243
無形資産 1,444 (1,345) 99 1,433 (1,327) 106
有形固定資産 593 (441) 152 532 (395) 137
営業外固定資産 1 (1) 0 1 (1) 0
無形資産 0 0
有形固定資産 1 (1) 0 1 (1) 0
無形資産 1,444 (1,345) 99 1,433 (1,327) 106
有形固定資産 594 (442) 152 533 (396) 137
2018 年 1月
2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
1日現在 取得 処分 その他 現在
価額（総額）
営業無形資産 1,433 24 (13) 0 1,444
のれん 869 869
ソフトウェア 536 10 (7) 17 556
その他の無形資産 28 14 (6) (17) 19
営業有形固定資産 532 62 (2) 1 593
土地および建物 168 28 1 2 199
その他の有形固定資産 364 34 (3) (1) 394
営業外有形固定資産 1 0 0 0 1
土地および建物 1 1
その他の有形固定資産 0 0
合計 1,966 86 (15) 1 2,038
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2018 年 1月
2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
1日現在 繰入れ 戻入れ その他 現在
減価償却および償却
営業無形資産 (1,327) (29) 11 0 (1,345)
のれん (864) (864)
ソフトウェア (459) (29) 7 (481)
その他の無形資産 (4) ▶ 0
営業有形固定資産 (395) (47) 3 (2) (441)
土地および建物 (112) (13) (7) (132)
その他の有形固定資産 (283) (34) 3 5 (309)
営業外有形固定資産 (1) 0 0 0 (1)
土地および建物 (1) (1)
その他の有形固定資産 0 0
合計 (1,723) (76) 14 (2) (1,787)
注記 11 未収勘定等－資産
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
オプション 17,630 16,931
決済勘定 268 307
その他の債務者 28,770 29,512
在庫勘定およびその他の類似勘定 133 297
その他の資産 46,801 47,047
回収勘定 ▶
調整勘定 5,518 6,762
金融商品に係る利得 452 456
繰延費用および繰上返済 991 890
未収収益 428 368
その他の未収勘定 776 1,038
未収勘定 8,165 9,518
注記 12 インターバンク取引および類似取引
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
中央銀行預り金
*
96,850 124,254
銀行預り金
要求払い 5,615 9,181
定期 91,235 115,073
インターバンク取引および類似取引 96,850 124,254
*うち 買戻契約 27,966 38,314
うち 未払 利息 113 125
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注記 13 顧客との取引
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
特別貯蓄口座 97 38
要求払い
定期 97 38
*
113,194 108,087
その他 の負債
要求払い 16,052 35,368
定期 97,142 72,719
顧客との取引 113,291 108,125
*うち 買戻契約 72,466 66,235
うち 未払 利息 78 58
注記 14 債務証券
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
29,305 27,020
インターバンク市場商品および譲渡性債務証券
20,955 17,413
債券
債務証券 50,260 44,433
うち償却不能な発行プレミアム 402 316
注記 15 未払勘定等－負債
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
その他の債権者 21,876 21,083
有価証券取引 75,270 62,296
うちトレーディング目的有価証券、借入有価証券に係る負債 54,860 36,508
うちトレーディング目的有価証券、有価証券に係るその他の負債 20,395 25,781
うち 未払 利息 15 7
売建てオプション 18,614 17,945
有価証券取引決済勘定 340 289
その他 の負債 116,100 101,613
凍結勘定 50 6
調整勘定および仮勘定 1,828 4,295
金融商品に係る損失 631 657
繰延収益および繰上返済 600 581
未払費用 924 942
その他の未払勘定 935 953
未払勘定 4,968 7,434
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注記 16 引当金および減損
2018年1月 為替換算 2018年12月
（単位：百万ユーロ） 繰入れ 戻入れ その他
1日現在 調整額 31日現在
資産から控除される減損引当金 (1,435) (678) 670 (15) 38 (1,420)
銀行 (61) (9) 23 (1) (48)
顧客 (969) (467) 597 (12) (8) (859)
投資 (13) (5) (18)
その他の長期投資 (30) 9 (21)
子会社および関連会社に対する投資 (298) (167) 39 (1) 34 (393)
その他の有価証券および債権者 (64) (30) 2 (1) 12 (81)
負債性引当金 2,293 432 (565) 32 0 2,192
従業員給付 413 70 (87) 1 397
オフバランス・コミットメント 12 19 (10) 21
カントリー・リスク 269 42 (43) 1 269
個別の信用リスク 2 2
訴訟引当金 373 114 (28) 23 482
セクター・リスク 270 15 (61) 5 229
先渡金融商品に係るリスク 238 96 (11) 1 324
その他 716 76 (325) 1 468
2017年1月 為替換算 2017年12月
(a)
（単位：百万ユーロ） 繰入れ 戻入れ
その他
1日現在 調整額 31日現在
資産から控除される減損引当金 (1,894) (315) 675 64 35 (1,435)
銀行 (63) (4) 2 ▶ (61)
顧客 (1,218) (276) 473 53 (1) (969)
投資 (14) (3) ▶ (13)
その他の長期投資 (35) (1) 6 (30)
子会社および関連会社に対する投資 (530) (17) 187 5 57 (298)
その他の有価証券および債権者 (34) (14) 3 2 (21) (64)
負債性引当金 2,436 434 (538) (75) 36 2,293
(a)
439 112 (194) (1) 57 413
従業員給付
オフバランス・コミットメント 12 27 (8) (19) 12
カントリー・リスク 186 87 (1) (3) 269
個別の信用リスク 2 2
訴訟引当金 364 80 (20) (51) 373
セクター・リスク 288 1 (6) (13) 270
先渡金融商品に係るリスク 251 23 (34) (2) 238
その他 894 104 (275) (5) (2) 716
(a) 分離資産の認識。
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注記 17 従業員数および従業員給付
従業員数の変動
2018 年 12 月 31 日 2017 年 12 月 31 日
現在 現在
テクニカル・スタッフ 2,123 2,264
マネージャー 5,339 5,249
従業員数 7,462 7,513
退職後給付およびその他の長期従業員給付
■ 主な数理計算上の仮定
2018年 度 2017年 度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付 退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
債務の種類別 補足的年金給付等 退職時報酬 長期勤続報奨 その他 補足的年金給付等 退職時報酬 長期勤続報奨 その他
割引率
1.56% 1.35% 1.05% 1.65% 1.32% 1.05% 0.80% 1.08%
制度資産期待
1.56% 3.03% 0.50% 1.32% 1.05% 0.80%
運用収益
将来の給与上昇率は、従業員数を一定とし、３年間の平均を用いて等級別に見積もられる。平均値（インフレを含む。）は、 2017 年 12
月 31 日現在と変わらずで、 2018 年 12 月 31 日現在は 2.28 ％であった。従業員がすべての給付を受けるための平均残余勤務年数は、 2017 年
12 月 31 日現在の 12.8 年に対して 12.0 年である。
■ 従業員給付、制度資産および分離資産債務
2018年12月31日 2017年12月31日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
給付債務総額 483 511
制度資産の公正価値 (121) (113)
分離資産の公正価値 (173) (197)
正味債務額 189 201
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■ 制度種類別正味債務額の内訳
2018年 度 2017 年度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付 退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
退職時 長期勤続 退職時 長期勤続
補足的年金給 補足的年金給
（単位：百万ユーロ）
付等 報酬 報奨 その他 合計 付等 報酬 報奨 その他 合計
１月１日現在の給付債務
認識 正味債務額
38 37 34 79 188 40 98 32 97 267
未認識の 数理計算上の差
1 (7) 5 (1) 7 (10) 13 10
異
未認識の過去勤務費用
14 14 0 8 1 9
１月１日現在の正味債務
39 44 34 84 201 47 96 32 111 286
額合計
期中支払給付金
(1) (6) (2) (43) (52) (3) (5) (2) (38) (48)
期中権利給付金
1 8 3 50 62 2 7 3 45 57
利息費用
3 1 ▶ 3 1 1 5
制度資産期待運用収益総
(2) (1) (3) (2) (2)
額
管理報酬の変動
0 0
期中の基金への支払額
(3) (3) (4) (67) (71)
支払報酬
0 0
期中に認識された制度の
3 (2) 1 3 1 ▶
修正
期中に認識された数理計
3 (1) 1 3 1 13 14
算上の差異
その他の項目 (2) 1 (1) 1 1 (40) (38)
損益に計上された債務の
1 3 (2) 9 11 (2) (61) 2 (18) (79)
変動
その他の項目（連結範囲
0 0
の変更など）
認識されたその他の変動
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
給付債務に係る数理計算
(11) (10) (2) (3) (26) 1 ▶ 6 11
上の差異
制度資産に係る数理計算
13 (5) 8 (7) (1) (8)
上の差異／運用収益
その他の数理計算上の差
0 1 1
異
未認識の数理計算上の差
2 (15 ) (2) (3) (18) (5) 3 0 6 ▶
異の変動
期中に認識された制度の
0 9 9
修正
その他の項目
0 0
未認識のその他の変動
0 0 0 0 0 0 9 0 0 9
12 月 31 日現在の給付
債務
認識 正味債務額
39 40 32 88 199 38 37 34 79 188
未認識の数理計算上の差
0 (22) (2) 1 (23) 1 (7) 5 (1)
異
未認識の過去勤務費用
11 2 13 14 14
12 月 31 日現在の正味債務
39 29 32 89 189 39 44 34 84 201
額合計
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注記 18 劣後債務
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
期限付劣後債務 3,326 3,036
劣後債 726 736
劣後借入金 2,600 2,300
無期限劣後債務 2,181 2,433
配当参加権付借入金 36
劣後債 2,181 2,397
劣後借入金
未払 利息 28 38
合計 5,535 5,507
劣後債務合計金額の 10 ％を占める債務：
株式に
劣後
最初の
転換
償還日 条件
最初の償還
後の できる
利払いの 日前の利率 （直前の
発行日 満期日 通貨 発行額 頻度 と期間 利率 2018 年 2017 年 負債 上位者）
Euribor 償還
2014 年 2026 年 毎四 転換 無担保
EUR 900,000,000 3ヵ月物 条項 900,000,000.00
6月 27 日 6月 27 日 半期 不能 債権者
+2 ％ 無し
Euribor 償還
2015 年 2027 年 毎四 転換 無担保
EUR 1,000,000,000 3ヵ月物 条項 1,000,000,000.00
7月 29 日 7月 29 日 半期 不能 債権者
+230bp 無し
永久超劣後債
ナティクシスは、ユニット保有者に固定利率または変動利率の収益を提供し、所定の期間経過後および各利払い応当日に償還できる永
久超劣後債を発行した。これら債券の一部について、当該期間経過時に償還しないときは、 Euribor または Libor に連動する変動クーポ
ンを支払うことになる。
超劣後債について基本的に支払う利息は、ナティクシスの株式について配当金が支払われる際は必ず支払わなければならない。ただ
し、それ以外の期間に関しては、超劣後債に係る契約条件の規定によると、発行体はこの利息の支払いを一時停止することができ、未
払いクーポンは繰り延べられない。
損失吸収条項があるため、規制自己資本が所要水準を割り込んだときは、この証券の額面価額は減額され、利払い額を計算する新しい
基礎が設定される。ただし、一定の条件が満たされれば、当初の額面価額に回復する場合がある。
ナティクシスが清算される場合、その有価証券の当初の額面価額が減額されているかどうかを問わず、ユニット保有者は当初の額面価
額で自己の有価証券を保有することになる。
無議決権株式
1985 年 11 月にナティクシスが発行した無議決権株式は、当行が清算された場合に限り償還可能だが、 1983 年 1月 3日付法律が定める条件
に基づき買戻すことができる。
償還可能劣後債
ナティクシスが発行した償還可能劣後債には、通常劣後債と同等の中長期貸出金または有価証券が含まれる。これは、発行体が清算さ
れるときは契約上の満期日前に償還でき、他の債権者より支払い順位が低いが、超劣後債の保有者よりは順位が高い。
銀行監督機関が承認するときは、償還可能劣後債は、発行会社の主導で、株式市場で買い戻すか、または私募債の場合は店頭で買い戻
すことで、発行公告もしくは購入契約に定められている日以降、または現行の税規則および規制の変更時に、早期償還される場合があ
る。いずれの場合も、償還するには、銀行監督機関による承認を得なければならない。
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注記 19 規制引当金
減価 償却 可能 固定資産 公的資金
（単位：百万ユーロ）
再評価 準備 金 投資引当金 加速減価償却 の割当 合計
2017 年 1月 1日現在 0 0 0 0 0
繰入れ 0
戻入 れ 0
その他 2 2
2017 年度の動き 0 0 0 2 2
2017 年 12 月 31 日現在の残高 0 0 0 2 2
2018 年 1月 1日現在 0 0 0 2 2
繰入れ 0
戻入 れ 0
その他 0
2018 年度の動き 0 0 0 0 0
2018 年 12 月 31 日現在の残高 0 0 0 2 2
注記 20 資本、発行プレミアム、準備金および利益剰余金
長期キャピタ
発行プレ 法定 別途 その他の
ル・ゲイン規制
（単位：百万ユーロ）
資本 ミアム 準備金 積立金 準備金 準備金 利益剰余金 合計
2017 年 1月 1日現在 5,019 7,386 452 1,211 0 2 665 14,735
2016 年度利益の処分 81 442 523
株式無償割当 1 1
2017 年度の動き 1 0 81 0 0 0 442 524
2017 年 12 月 31 日現在の残高 5,020 7,386 533 1,211 0 2 1,107 15,259
2018 年 1月 1日現在 5,020 7,386 533 1,211 0 2 1,107 15,259
2017 年度利益の処分 518 518
株式無償割当 1 (1) 0
「 Mauve 」従業員持株運用 19 40 59
2018 年度の動き 20 40 0 (1) 0 0 518 577
2018 年 12 月 31 日現在の残高 5,040 7,426 533 1,210 0 2 1,625 15,836
2018 年 12 月 31 日現在、株式資本は 3,150,288,592 株で構成され、各株式の額面は 1.60 ユーロであった。議決権がない自己株式を除き、株
式が保有者に付与している権利はすべて同じである。
2017 年度の増資は、従業員維持および業績報酬制度におけるナティクシスの一部の従業員への無償株式 285,658 株の割当によるものであ
る。
2018 年度の増資は、従業員維持および業績報酬制度におけるナティクシスの一部の従業員への無償株式 945,549 株の割当ならびに
「 MAUVE 2018 」取引に基づく 11,982,805 株の発行によるものである。
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注記 21 子会社および関連会社との取引
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017 年度
資産
銀行預け金 55,246 64,339
顧客貸付金 27,955 20,888
債券およびその他の固定利付有価証券 4,600 5,628
株式およびその他の変動利付有価証券 2,399 1,994
負債
銀行預り金 62,827 75,828
顧客預り金 23,990 20,364
債務証券 279 390
劣後債務 4,768 4,414
オフバランスシート
供与された貸出コミットメント：
・ 銀行 14,646 10,719
・顧客 18,894 4,773
代理として提供された保証
・ 銀行 7,761 8,605
・顧客 9,153 7,260
関連当事者間の取引に係る規則第 2014-07 号第 1124-61 条に基づき、関連当事者間の取引が報告範囲（ 100 ％子会社）外で実施されている
か、または通常の市場条件で実施されたため、ナティクシスには開示すべき追加情報はない。
注記 22 公的手続の管理に関連した資産、負債およびコミットメントに係る計算書
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
顧客との取引 839 779
資産合計 839 779
インターバンク取引および類似取引 46 46
顧客との取引 952 851
その他 の負債 1 0
公的資金割当 2 2
負債合計 1,001 899
注記 23 受取利息および類似収益
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
受取利息および類似収益 7,198 6,216
インターバンク取引 2,851 1,659
顧客との取引 2,559 2,447
債券およびその他の固定利付有価証券 211 208
その他の受取利息および類似収益 1,577 1,902
支払利息および類似費用 (6,444) (5,314)
インターバンク取引 (1,740) (1,511)
顧客との取引 (2,121) (1,325)
債券およびその他の固定利付有価証券 (1,304) (896)
その他の支払利息および類似費用 (1,279) (1,582)
合計 754 902
うち劣後債に係る支払利息は、 2017 年 12 月 31 日現在の (202) 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は (199) 百万ユーロであった。
注記 24 変動利付有価証券による収益
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
子会社および関係会社に対する投資 1,482 736
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投資有価証券およびその他の長期投資
株式およびその他の変動利付有価証券 18 8
合計 1,500 744
注記 25 報酬および手数料
2018年 度 2017年 度
（単位：百万ユーロ）
収益 費用 収益 費用
顧客との取引 446 (5) 367 (6)
有価証券取引 5 (156) ▶ (161)
先渡金融商品 78 (264) 75 (57)
貸出および保証コミットメント 142 (109) 110 (62)
その他のオフバランス・コミットメント 80 (12) 99 (12)
外国為替取引 (16) (12)
その他の金融サービス 19 (35) 36 (41)
支払 サービス 37 (34) 33 (27)
付帯収益 8 9
その他 175 174
合計 990 (631) 907 (378)
注記 26 トレーディング・ポートフォリオ取引に係る利得／（損失）
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
トレーディング目的で保有する有価証券に係る純利得／（損失） (1,293) 3,990
外国為替取引に係る純利得／（損失） 471 386
先渡金融商品に係る純利得／（損失） 2,290 (2,795)
合計 1,468 1,581
注記 27 売却目的で保有する有価証券および類似物に係る利得／（損失）
(単位：百万ユーロ)
2018年 度 2017年 度
売却目的で保有する有価証券
処分に係る利得 57 48
処分に係る損失 (28) (28)
正味減損 (損失 )／戻入益 24 (4)
合計 53 16
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注記 28 その他の銀行業による収益および費用
(単位：百万ユーロ) 2018年 度 2017年 度
利益分配契約による費用 (11)
付帯的サービスからの収益 276 256
共同銀行事業からの収益の当行帰属分 3 9
銀行営業費用の振替 6 13
その他 47 (45)
合計 332 222
注記 29 営業経費
（単位：百万ユーロ） 2018年 度 2017年 度
人件費 (1,367) (1,371)
賃金および給料 (916) (899)
（a） (d)
(364) (431)
社会保障費
インセンティブおよび利益分配制度 (57) (72)
所得税 (81) (87)
再請求費用 34 36
（ b） (d)
17 82
リスクに対する引当金およびその他の費用
その他の管理費用 (1,262) (1,191)
(c)
(232) (194)
所得税以外の税金
外部委託費 (1,209) (1,130)
再請求費用 179 133
有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損 (77) (78)
費用 (77) (78)
合計 (2,706) (2,640)
(a) うち年金費用は、 2017 年 12 月 31 日現在の 149 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 111 百万ユーロであった。
(b) うち人員調整計画に係る引当金の正味戻入れは、 2017 年 12 月 31 日現在の ▶百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 2百万ユーロであった。
(c) 単一破綻処理基金（ SRF ）への拠出を含む。同基金への拠出は 2017 年 12 月 31 日現在の 116 百万ユーロに対して 2018 年 12 月 31 日現在は 157 百万ユーロで
あった。
(d) ナティクシス・エス・エーは、従業員給付の一部を外部委託することを選択した。 2017 年度、それによる会計上の影響としては、保険会社に支払った
拠出に係る社会保障費（ 68 ）百万ユーロ、従業員給付に係る引当金の戻入れ 68 百万ユーロがあった。
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注記 30 貸倒引当金繰入額
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
資産項目に係る貸倒引当金繰入額 (185) (100)
不良債権： (164) (54)
減損損失 (361) (206)
減損損失 戻入れ 459 405
補填損失 (224) (252)
非補填損失 (39) (3)
償却済貸倒債権の回収 1 2
有価証券： (21) (46)
減損損失 (22) (13)
減損損失 戻入れ 2 16
補填損失 (1) (49)
負債項目に係る貸倒引当金繰入額 (43) (148)
カントリー・リスク： 2 (86)
引当金繰入れ (42) (87)
引当金戻入れ 44 1
リスクおよび費用 ： (45) (62)
引当金繰入れ (155) (118)
引当金戻入れ 110 56
合計 (228) (248)
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注記 31 固定資産に係る純利得／（損失）
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
長期投資
関連会社に対する投資およびその他の長期投資 28 311
利得 157 148
損失 (4) (107)
減損損失 (172) (21)
減損損失 戻入れ 48 197
リスクおよびその他の費用引当金 (3) (4)
リスクおよびその他の費用引当金戻入れ 2 98
売却目的で保有する有価証券 1 3
利得 1 3
有形固定資産 および無形資産 ▶ 3
合計 33 317
注記 32 法人所得税
(単位：百万ユーロ) 2018年 度 2017年 度
標準税率による税金 (68) (75)
軽減税率による税金
税額控除 3 3
連結納税の影響 219 191
その他の項目 115 136
繰戻し
合計 269 255
税額計算
ナティクシス・グループにおける連結納税の合意は中立原則に基づくものであり、これにより各子会社は、あたかも連結されてないか
のように自らの税額を決定し、グループとしての税金に拠出を行う。
連結により実現した節税および費用削減は、ナティクシスが親会社としてその認識を行う。
親会社に移転された損失については、法人税還付引当金が設定され、子会社が黒字化した場合に発生するグループとしての税金の追加
負担額を相殺するとみなされ、子会社の税金拠出額は前年度の損失額分減額される。
税務監査
ナティクシス・エス・エーは 2008 年度から 2013 年度までを対象とする税務調査を受けた。その結果、 2016 年 12 月に更正通知書を受け
取った。
ナティクシスは 2018 年度に最終通知書を受け取った。会計処理上の影響は 2018 年 12 月 31 日現在の決算書に反映されている。
ナティクシスのドイツの子会社は 2009 年度から 2014 年度までを対象とする税務調査を受けた。 2018 年 12 月 31 日現在、 Natixis Germany は
ドイツの税務当局から暫定通知書を受け取っていた。この更正の影響は、 2018 年 12 月 31 日現在で認識された。
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2017 年からの訴訟の解決
欧州司法裁判所は、フランスの居住法人であったと仮定した場合に連結納税グループの一部に属していた可能性があるフランス以外の
EU 加盟国に本拠地を置く子会社から受け取る配当金に係るコストおよび費用の分担を配当金の５％に固定して適用するのは、「設立自
由」の原則に適合しないという裁定を下した（ EJC 2015 年 9月 2日、事件番号 C-386/14 、 Groupe Steria SCA ）。この結果、ナティクシス
は５％のコストおよび費用の分担に基づく過度な税金納付額合計 6百万ユーロの還付を受領した。
注記 33 地域別情報
2018 年度 2017 年度
南北 南北
その他 その他
アメリカ アメリカ
（単位：百万ユーロ）
フランス の欧州 大陸 アジア その他 合計 フランス の欧州 大陸 アジア その他 合計
受取・支払利息
および類似収 239 226 (29) 315 2 753 400 216 118 167 1 902
益・費用
変動利付有価証
1,500 1,500 744 1 745
券からの収益
受取・支払報酬
(6) 69 240 56 359 239 64 175 51 529
および手数料
投資およびト
レーディング・
ポートフォリオ 1,332 189 1 (11) 11 1,522 1,422 190 3 (20) 1 1,596
取引からの正味
収益
その他の銀行業
336 3 (5) (2) 332 226 1 (1) (4) 222
に係る費用
正味収益合計 3,401 487 207 358 13 4,466 3,031 471 296 194 2 3,994
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注記 34 オフバランスシート項目－先渡金融商品
（単位：百万ユーロ）
2018年 度名目 2017年 度名目
組織的市場取引 479,272 659,551
先渡取引 473,370 656,105
オプション 5,902 3,446
店頭取引 3,562,951 3,895,931
先渡取引 3,042,416 3,382,074
オプション 520,535 513,857
金利商品 4,042,223 4,555,482
組織的市場取引 151 349
先渡取引 151 349
オプション
店頭取引 312,005 349,168
先渡取引 50,495 103,335
オプション 261,510 245,833
外国為替商品 312,156 349,517
組織的市場取引 190,162 151,962
先渡取引 51,206 35,053
オプション 138,956 116,909
店頭取引 212,715 187,680
先渡取引 115,504 114,367
オプション 97,211 73,313
その他の金融商品 402,877 339,642
うち ヘッジ
・ 金利商品 25,352 22,906
・ 外国為替商品 70 3
・ その他の金融商品 7,644 2,383
うちマクロ・ヘッジ 161,665 338,391
うち分離している未決済残高 258 556
取引相手方リスク・エクスポージャー
(a)
取引相手方リスク・エクスポージャー
政府および中央銀行 8,657
金融機関 25,909
その他 12,819
合計 47,385
(a) 現行のバーゼル３基準に基づいて計算したエクスポージャー
リスク管理に関する情報は、第 III 章第 3.5 節「信用リスクと取引相手方リスク」（訳者注：原文の章および節）に記載している。
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先渡金融商品の公正価値
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
金利商品
プラスの公正価値 36,624 39,389
マイナスの公正価値 36,858 39,683
外国為替商品
プラスの公正価値 13,029 15,510
マイナスの公正価値 12,385 14,514
その他の金融商品
プラスの公正価値 7,747 5,390
マイナスの公正価値 8,548 5,925
注記 35 オフバランスシート項目－コミットメントの供与
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
貸出コミットメント 97,160 73,737
銀行 26,943 19,093
顧客 70,217 54,644
保証コミットメント 41,837 39,260
銀行 9,450 10,647
顧客 32,387 28,613
有価証券に関するコミットメント 8,758 10,332
その他のコミットメント 18,480 17,209
供与コミットメント合計 166,235 140,538
貸出コミットメント 39,290 33,360
銀行 29,047 19,868
顧客 10,243 13,492
保証コミットメント 8,743 7,056
銀行 8,743 7,056
有価証券に関するコミットメント 8,212 10,231
その他のコミットメント 10,987 9,809
受取コミットメント合計 67,232 60,456
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注記 36 外国為替取引、外貨建ての貸出および借入
（単位：百万ユーロ）
2018年 度 2017年 度
スポット取引
購入したが未受領の通貨 20,944 21,870
売却したが未引渡の通貨 21,063 22,775
外国通貨貸借
貸与したが未引渡の通貨 34
借用したが未受領の通貨 142
通貨先物およびオプション
ユーロ受領予定／通貨引渡予定 499,895 519,302
通貨受領予定／ユーロ引渡予定 524,603 554,333
通貨受領予定／通貨引渡予定 250,196 259,839
通貨引渡予定／通貨受領予定 249,505 259,406
プレミアム／ディスカウント受領予定 3,359 16
プレミアム／ディスカウント支払予定 2,724 15
注記 37 満期別資産および負債
（単位：百万ユーロ） ３ヶ月 以下 ３ヶ月～１年 １～５ 年 ５ 年 超 無期限 合計
銀行 貸出 金 40,506 19,712 14,275 9,809 84,302
顧客との取引 70,473 11,514 31,203 11,896 877 125,963
債券およびその他の固定利付有価証券 6,577 5,249 4,487 2,660 18,973
資産（資金の使途） 117,556 36,475 49,965 24,365 877 229,238
銀行預り金 57,758 7,195 28,206 3,691 96,850
顧客との取引 99,081 6,279 4,956 2,975 113,291
債務証券 16,705 11,567 6,160 15,828 50,260
負債（資金の源泉） 173,544 25,041 39,322 22,494 0 260,401
注記 38 フランス一般税法第 238-0A 条の定義の範囲内の非協力的な国または地域における組織
および事業
フランス の通貨金融法第 L.511 － 45 条および 2009 年 10 月 6日省令は、銀行に対し、財務諸表注記においてフランスと不正行為および納税
忌避への対処を目的とする行政支援協定を締結していない国および地域における組織および事業に関する情報開示を要求しており、こ
れにより銀行情報が入手可能となっている。
上記の義務は、 OECD の様々なワーキング・グループや首脳会談の業務に基づく税務事項に関して非協力的な地域に対する世界的な働き
かけの一部であり、またマネー・ロンダリングやテロリストに対する資金供与に対する取組の一部でもある。
非協力的な国におけるナティクシス子会社および支店の監視は、リスク機能により監督されるナティクシスのリスク監視プロセスの不
可欠な一部である。本プロセスには、以下が関わっている。
・ 中央リスク管理部門に機能的に連結している現地のリスク責任者／機能
・ 現地の制約を順守するとともに、グループ全体のリスク要件を遵守する特定の報告手続
上記に定める条項に基づき、ナティクシスは 2018 年 12 月 31 日現在以下のポジションがあることをここに報告する：
・ マーシャル諸島において 63 百万ユーロの貸付残高（引当金控除後）を有しているほか、 2百万ユーロの貸出コミットメントを供与し
ている。
・ パナマにおいて、 106 百万ユーロの貸付残高（引当金控除後）を有している。
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過去 5 年分の会社の財務実績
（フランス営利企業法令第 133 条、 135 条および 148 条）
カテゴリー 2014年 度 2015 年度 2016 年度 2017 年度 2018年 度
期末現在の財政状態
株式資本 4,986,412,193.60 5,005,004,424.00 5,019,319,328.00 5,019,776,380.80 5,040,461,747.20
発行済株式数 3,116,507,621 3,128,127,765 3,137,074,580 3,137,360,238 3,150,288,592
株式で償還可能な債券の数 0 0 0 0 0
株式に転換可能な債券の数 0 0 0 0 0
有効な経営に係る全体的成績
税引後収益 16,744,446,983.44 19,286,206,333.81 20,911,153,316.23 24,812,396,935.44 31,465,230,299.13
税金、減価償却、償却および
738,855,652.86 872,230,135.57 1,061,747,058.72 1,058,912,618.73 1,610,377,425.74
引当金控除前利益
法人 所得税 153,268,232. 67 139,005,181.75 364,623,914.40 255,217,927.59 269,538,633.33
税金、減価償却、償却および
1,305,316,943.00 1,134,225,514.40 1,621,448,753.36 1,678,182,285.17 1,834,308,793.77
引当金控除後利益
(a)
1,059,612,591.14 1,094,844,717.75 1,097,976,103.00 1,160,823,288.06 2,457,225,101.76
配当金支払額
１株当たりの経営成績
税金後、減価償却、償却およ
0.29 0.32 0.45 0.42 0.60
び引当金控除前利益
税金、減価償却、償却および
0.42 0.36 0.52 0.53 0.58
引当金控除後利益
１ 株当たり配当金 0.34 0.35 0.35 0.37 0.78
従業員
従業員数 7,188 7,318 7,387 7,513 7,462
人件費総額 783,339,403.98 840,134,680.53 878,011,680.00 899,121,895.31 916,160,105.76
社会保障費およびその他の従
389,150,406.91 349,581,989.26 388,380,689.14 503,004,737.45 421,145,026.49
業員給付
(a) うち、 2018 年に関しては：
゜普通配当が 945,086,577.60 ユーロ
゜特別配当が 1,512,138,524.16 ユーロ
特別配当部分の支払条件になっている専門金融サービス部門の BPCE への譲渡（オペレーション「スミス」）を株主総会の開催日前に完
了できないことが明らかになった場合、取締役会は決議案の文言を修正し、次の (i) および (ii) を盛り込むことが定められている： (i)
支払配当の「普通」部分への減額、 (ii) 「特別」部分に当たる特別配当の後日支払（オペレーション「スミス」の完了日後）。
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２ 【主な資産・負債及び収支の内容】
「第６ １財務書類」の「連結財務諸表注記」および「親会社財務諸表注記」を参照のこと。
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３ 【その他】
(1) 後発事象
財務書類の監査を終了した事業年度末以降、本書の他の箇所に記載した内容以外に、当行グループの財
務状態および営利状況における重要な変更はない。
(2) 訴訟
本書提出日現在、「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－ (i) 法的リスク」に記載
したもの以外に、当行は重要な訴訟に関与していない。
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４ 【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
(1) 日本と IFRS との会計原則の相違
添付の当行グループの連結財務諸表は、欧州連合が採用した IFRS に準拠して作成されている。こ
れらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則（以下「日本基準」という。）とは、い
くつかの点で異なる。直近期の財務諸表に関する主な相違点は以下のとおりである。
1) 連結の範囲
IFRS では、連結財務諸表には、親会社およびグループによって支配されている会社（一定の特別
目的事業体（以下「 SPE 」という。）を含む。）（すべての子会社）ならびに共同支配企業に対す
る持分についての財務諸表が含まれている。
「支配」は、親会社がその事業体の活動からの便益を得るためにその事業体の財務および経営に
関する方針を左右するパワーを有する場合に存在し、一般的には議決権の過半数を保有することに
より生じる。企業が他の企業体に対して支配できるパワーを有しているか否かを判断するにあた
り、他社により保有されているものを含め、現時点で行使可能または転換可能な潜在的議決権の存
在を考慮している。共同支配事業に関しては比例連結法、共同支配企業に関しては持分法が適用さ
れる。
企業が SPE を実質的に支配している場合には、当該 SPE は当該企業に連結される。
2012 年 12 月 11 日、ヨーロッパ委員会は、 IFRS 第 10 号「連結財務諸表」を採用した。これにより、
IAS 第 27 号「連結及び個別財務諸表」のうち連結財務諸表にわたる部分ならびに特別目的事業体に
関する SIC 第 12 号は、 IFRS 第 10 号により置き換えられた。同基準は、組成された企業（ストラク
チャード・エンティティ）であるか否かを問わず、すべての事業体に対して同一の支配モデルを適
用することを規定している。事業体に対する支配は、同時に充足されるべき三つの要件（関連する
事業活動に対する支配、当該事業体の変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利および当
該事業体の得る変動リターンに影響を及ぼす能力）を用いて分析されることになる。同基準は、
2014 年１月１日から開始する報告期間において遡及的に強制適用された。
日本基準では、企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基
準により連結範囲が決定され、支配されている会社の財務諸表は連結される。他の企業の財務上ま
たは営業上もしくは事業上の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の企業に対し
て支配権を有しているといえる。潜在的議決権は考慮されていない。ただし、子会社のうち支配が
一時的であると認められる企業、または連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるお
それのある企業については、連結の範囲に含めないこととされている。また、非連結子会社および
重要な影響力を与えることができる会社（関連会社）については、持分法の適用範囲に含める。な
お、日本でも、 IFRS の共同支配企業に該当するものには持分法が適用される。また、共同支配事業
は、日本基準では比例連結法は認められていないため、持分法により会計処理される。
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日本基準ではまた、特別目的会社については、企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計
基準」および企業会計基準適用指針第 22 号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決
定に関する適用指針」において、特別目的会社が、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を
当 該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的
会社の事業がその目的に従って適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した
企業から独立しているものと認め、当該特別目的会社に資産を譲渡した企業の子会社に該当しない
ものと推定され連結の対象となっていない。ただし、このように連結の範囲に含まれない特別目的
会社については、企業会計基準適用指針第 15 号「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指
針」に基づき、当該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引の概要、当期に行った
当該特別目的会社との取引金額又は当該取引の期末残高等の一定の開示を行うことが、特別目的会
社に資産を譲渡した会社に求められている。
2) 会計方針の統一
IFRS では、連結財務諸表は、類似の状況における同様の取引および事象に関し、統一された会計
方針を用いて作成される。グループのメンバーが、類似環境下で行われた同様の性質の取引等に関
して連結財務諸表で採用している会計方針とは異なるものを使用している場合、連結財務諸表作成
時に適切な修正が行われる。
日本基準では、連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等につい
て、親会社および子会社が採用する会計処理の原則および手続は、原則として統一しなければなら
ない。ただし、実務対応報告第 18 号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する
当面の取扱い」により、在外子会社の財務諸表が IFRS または米国会計基準に準拠して作成されてい
る場合、および国内子会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成
して有価証券報告書により開示している場合には、一定の項目の修正（のれんの償却、退職給付会
計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理、 IFRS に基づく投資不動産
の時価評価および IFRS に基づく固定資産の再評価、少数株主損益の会計処理）を条件に、これを連
結決算手続上利用することができる。
関連会社については、企業会計基準第 16 号「持分法に関する会計基準」により、同一環境下で行
われた同一の性質の取引等について、投資会社（その子会社を含む。）および持分法を適用する被
投資会社が採用する会計処理の原則および手続を原則として統一することと規定されている。ただ
し、実務対応報告第 24 号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関
連会社の財務諸表が IFRS または米国会計基準に準拠して作成されている場合、および国内関連会社
が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して有価証券報告書により
開示している場合については、当面の間、実務対応報告第 18 号で規定される在外子会社等に対する
当面の取扱いに準じて行うことができる。
3) 他の企業への関与の開示
IFRS では、 IFRS 第 12 号「他の企業への関与の開示」に従い、次の事項に関する開示が要求されて
いる。
(a) 重大な判断および仮定（支配、共同支配および重要な影響力等を決定する際に行った重大
な判断および仮定）
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(b) 子会社への関与（企業集団の構成、非支配持分が企業集団の活動およびキャッシュ・フ
ローに対して有している関与、企業集団の資産へのアクセス等に対する重大な制限の内容
お よび程度、連結した組成された企業への関与に関連したリスクの内容、所有持分の変
動）
(c) 共同支配の取決めおよび関連会社への関与（共同支配の取決めおよび関連会社への関与の
内容、程度および財務上の影響、並びに当該関与に関連したリスク）
(d) 非連結の組成された企業への関与（非連結の組成された企業への関与の内容および程度、
並びに当該関与に関連したリスクの内容および変動）
日本では、上記に関して包括的に規定する会計基準はないが、連結の範囲に含まれない特別目的
会社に関する開示や、企業会計基準第 22 号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結の範
囲に含めた子会社、非連結子会社に関する事項その他連結の方針に関する重要な事項およびこれら
に重要な変更があったときは、その旨およびその理由について開示することが要求されている。
4) 企業結合
IFRS では、すべての企業結合は取得法で会計処理することが要求されている（共同支配の取決め
自体の財務諸表における共同支配の取決めの形成の会計処理、共通支配下の企業または事業の結
合、および事業を構成しない資産または資産グループの取得を除く。）。子会社の支配を獲得した
取得日に、のれんと区別して、その識別可能な資産および負債は一般的に支配獲得日の公正価値に
より、また非支配持分を連結財務諸表に計上する。
日本基準では、すべての企業結合（共同支配企業の形成および共通支配下の取引を除く。）は
パーチェス法（取得法に類似する方法）で会計処理することが要求されている。パーチェス法によ
る会計処理では、企業結合の対価は公正価値で測定される。
5) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRS では、取得企業は、次の (a) が (b) を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識
する。
(a) 次の総計
(i) 移転された対価（通常は取得日における公正価値）
(ii) 被取得企業のすべての非支配持分の金額
(iii) 段階的に達成される企業結合の場合には、取得企業が以前に保有していた被取得企業
の資本持分の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産および引き受けた負債の取得日における正味の金額
IFRS 第３号（改訂）では、非支配持分の認識について次の２つの方法のうちいずれかの方法の選
択適用が認められている。
a) 非支配持分を取得日に公正価値により測定する。 ( いわゆる、全部のれんアプローチ )
b) 非支配持分は被取得企業の識別可能資産の純額の価値に対する非支配持分割合相当額により
測定する。 ( いわゆる、購入のれんアプローチ )
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日本基準では、のれんは、企業または事業の取得原価が、取得した資産および引き受けた負債に
配分された純額に対する持分相当額を超過する額として算定される。 ( いわゆる、購入のれんアプ
ローチ ) 子会社の資産および負債は取得日において公正価値により測定され、非支配株主持分は取
得 日における純資産の公正価値の非支配株主持分割合相当額により認識される。 ( いわゆる、全面
時価評価法 )
6) のれんの償却
IFRS では、のれんは償却されず、年１回もしくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場
合はより頻繁に、減損テストが実施される。
日本基準では、のれんは 20 年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他の合理的方法によ
り規則的に償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。ただし、金額に重要性が乏しい場合に
は、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。
また、負ののれんについては、企業会計基準第 21 号「企業結合に関する会計基準」に従い、その
発生が見込まれる場合には、取得企業は、すべての識別可能資産および負債が把握されているか、
また、それらに対する取得原価の配分が適切に行われているかを見直す。その見直し後もなお負の
のれんが生じる場合には、当該負ののれんが生じた事業年度の利益として処理する。
7) 段階取得
IFRS では、段階取得による企業結合の場合、支配獲得前に保有していた被取得企業に対する持分
を取得日における公正価値により再評価し、再評価差額は純損益に認識する。さらに、取得企業が
被取得企業への持分の価値の変動をその他の包括利益に認識していた場合には、その認識額につい
ては取得企業が従来から保有していた持分を直接処分する場合に求められる会計処理と同じ基準に
より認識される。
非支配持分の測定については、上記「のれんの当初認識と非支配持分の測定方法」を参照のこ
と。
日本基準では、連結財務諸表上、支配を獲得するに至った取引のすべてについて、企業結合日の
公正価値で取得原価を算定する。当該取得原価と、支配獲得までの個々の取引の原価合計との差額
は損益とする。非支配株主持分の測定については、上記「のれんの当初認識と非支配持分の測定方
法」を参照のこと。
8) 金融商品の分類および測定
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」により、金融資産および金融負債を以下のように分類し、測
定することが要求されている。
金融資産については、金融資産の管理に関する企業の事業モデルおよび金融資産の契約上の
キャッシュ・フロー上の特性の両方に基づき、以下のように事後測定するものに分類しなければな
らない。
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(a) 償却原価で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローを回収することを保有目的とす
る事業モデルの中で保有され、契約条件により元本および元本残高に対する利息の支払のみ
であるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローの回
収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本
および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場
合。
(c) 純損益を通じて公正価値で事後測定するもの： 上記以外の場合。
ただし、企業は、当初認識時に、売買目的保有または企業結合における取得者によって認識され
る条件付対価ではない資本性金融商品の公正価値の事後変動をその他の包括利益に表示するという
取消不能の選択を行うことができる。
金融負債（公正価値オプションおよび負債であるデリバティブ等を除く）については、償却原価
で事後測定するものに分類しなければならない。
また IFRS 第９号では、会計上のミスマッチを除去または大幅に低減するなどの一定の要件を満た
す場合、当初認識時に金融資産および金融負債を、純損益を通じて公正価値で測定するものとして
取消不能の指定をすることができる（公正価値オプション）。
日本基準では、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融
負債は以下のように測定される。
・ 売買目的有価証券は、公正価値で測定し、公正価値の変動は損益認識される。
・ 満期保有目的の債券は取得原価または償却原価で測定される。
・ 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券
（「売却可能有価証券（その他有価証券）」）は、公正価値で測定し、公正価値の変動額
は、 (a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される、もしく
は (b) 個々の証券について、公正価値が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合
には損益計算書に計上する。
・ 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、それぞれ次の方法によ
る。
(a) 社債その他の債券の貸借対照表価額は、取得原価または償却原価とする。
(b) 社債その他の債券以外の有価証券は取得原価をもって貸借対照表価額とする。
・ 貸付金および債権は取得原価または償却原価で測定される。
・ 金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法に基づいて算定された価
額で評価される。
・ IFRS で認められる公正価値オプションに関する規定はない。
9) 公正価値測定
IFRS では、 IFRS 第 13 号「公正価値測定」は、一定の場合を除き、他の IFRS が公正価値測定または
公正価値測定に関する開示（および、売却コスト控除後の公正価値のような、公正価値を基礎とす
る測定または当該測定に関する開示）を要求又は許容している場合に適用される。 IFRS 第 13 号で
は、公正価値を「測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取引において、資産を売却するために受
け取るであろう価格または負債を移転するために支払うであろう価格」と定義している。また、
IFRS 第 13 号は、公正価値の測定に用いたインプットの性質に基づき 3 つの階層に分類し、公正価値
測定を当該階層別に開示することを求めている。
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日本では、すべての金融資産・負債ならびに非金融資産・負債を対象とする公正価値測定を包括
的に規定する会計基準はなく、各会計基準において時価の算定方法が個別に定められている。金融
商品の時価については、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」において、時価とは公
正な評価額をいい、市場価格に基づく価額、市場価格がない場合には合理的に算定された価額と定
義されている。また、公正価値の階層に関する会計基準は、現時点では基準化されていない。
10) 金融資産の減損
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」に従い、償却原価で事後測定される金融資産またはその他の
包括利益を通じて公正価値で事後測定される金融資産、リース債権、契約資産、純損益を通じて公
正価値で事後測定されないローン・コミットメントおよび金融保証契約について、予想信用損失に
対する損失評価引当金を認識しなければならない。その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定
される金融資産に係る損失評価引当金はその他の包括利益に認識し、財政状態計算書における当該
金融資産の帳簿価額を減額してはならない。
各報告日における金融商品に係る損失評価引当金は、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識
以降に著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、当該金融商品
に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、 12 か月の予想信用損失に等し
い金額で測定しなければならない。
各報告日において、企業は、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどう
かを評価しなければならない。この評価を行う際に、企業は、予想信用損失の金額の変動ではな
く、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生のリスクの変動を用いなければならな
い。この評価を行うために、企業は、報告日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスク
を当初認識日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較し、当初認識以降の信用
リスクの著しい増大を示す、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
を考慮しなければならない。
予想信用損失の測定に当たっては、次のものを反映する方法で見積もらなければならない。
・ 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・ 貨幣の時間価値
・ 過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコ
ストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
報告日現在の損失評価引当金を IFRS 第９号に従って認識が要求される金額に修正するために必要
となる予想信用損失（または戻入れ）の金額は、減損利得または減損損失として、純損益に認識す
ることが要求される。
日本では、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」に従い、満期保有目的の債券、子
会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券のうち、時価を把握することが極めて困難と
認められる金融商品以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認め
られる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなけれ
ばならない。時価を把握することが極めて困難と認められる株式については、発行会社の財政状態
の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として
処理する。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応
じて債権を 3 つ（一般債権、貸倒懸念債権および破産更生債権等）（金融機関では 5 つ）に区分し、
区分ごとに定められた方法に従い貸倒見積高を算定する。
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また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期保有目的の債券
およびその他有価証券に分類されている債券についても原則として認められていない。貸付金およ
び債権についても、直接減額を行った場合には、減損の戻入益の計上は認められていない。
11) 金融資産の認識の中止
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」に従い、 (1) 資産から生じるキャッシュ・フローに対する契
約上の権利が消滅した時、または (2) 金融資産を譲渡し、かつ①企業が金融資産の所有に係るリス
クと経済価値のほとんどすべてが他の当事者に移転した時、もしくは②企業がリスクと経済価値の
ほとんどすべてを移転も保持もしないが金融資産に対する支配を保持していない場合、当該金融資
産の認識を中止する。企業がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡
された資産を支配し続ける場合には、企業は資産に対する留保持分と関連して支払う可能性がある
負債を認識する。企業が、譲渡された金融資産のほとんどすべてのリスクと経済価値を保持してい
る場合には、企業は金融資産の認識を継続する。
日本基準では、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が第三者に移転しているかどうかの判
断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
12) 金融商品の分類変更
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」に従い、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合
にのみ、影響を受けるすべての金融資産を同基準に定める分類方法に従って分類変更することが求
められている。金融負債の分類変更を行うことは認められていない。
日本では、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」に従い、売買目的または売却可能
（その他有価証券）から満期保有目的への分類変更は認められず、売買目的から売却可能（その他
有価証券）への分類変更については、正当な理由がある限られた状況（トレーディング業務の廃止
を決定した場合に、売買目的として分類していた有価証券をすべて売却可能（その他有価証券）に
分類変更することができる。）においてのみ認められている。
13) ヘッジ会計
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」において、ヘッジに関する方針の文書化等のヘッジ会計の要
件を満たした場合に、以下の 3 つのヘッジ関係に基づいて会計処理される。
(a) 公正価値ヘッジ：認識されている資産若しくは負債または未認識の確定約定（あるいはそうし
た項目の構成要素）の公正価値の変動のうち、特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響す
る可能性があるものに対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッジ対象の特定のリスクに起因す
る公正価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は、ともに純損益に認識される。ただし、公
正価値の変動をその他の包括利益に表示することを企業が選択した資本性金融商品に対する公
正価値ヘッジの場合には、ともにその他の包括利益に認識される。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ：認識されている資産若しくは負債または可能性の非常に高い予
定取引の全部または構成要素に係る特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性が
あるものに対するキャッシュ・フローの変動可能性に対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッ
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ジ手段の利得または損失の有効部分はその他の包括利益に直接認識され、非有効部分は純損益
に認識される。
(c) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ：在外営業活動体に対する純投資のヘッジ。有効な
ヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に直接認識さ
れ、非有効部分については純損益に認識される。
日本では、企業会計基準第 10 号「金融商品に関する会計基準」に従い、ヘッジ会計の方法は、原
則として、時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象（相場変動等
による損失の可能性がある資産または負債で、予定取引により発生が見込まれる資産または負債も
含まれる）に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法（繰延ヘッジ）によ
る。但し、現時点ではその他有価証券のみを適用対象として、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益
に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法
（時価ヘッジ）の適用も認められている。在外営業活動体に対する純投資に対するヘッジに関して
は、企業会計審議会公表の「外貨建取引等会計処理基準」および関連する実務指針において、 IFRS
と概ね同様の会計処理が認められている。
また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段
に生じた損益のうち結果的に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を
行うことができる（なお、合理的に区分できる非有効部分については当期の純損益に計上すること
ができる）。
資産または負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップ
が、金利変換の対象となる資産または負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元
本、利息の受払条件および契約期間が当該資産または負債とほぼ同一である場合には、金利スワッ
プを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産または負債に係る利息に加減する「特例処
理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満たす為替予約等については、当分の間、為替
予約等により確定する決済時における円貨額により外貨建取引および金銭債権債務等を換算し直物
為替相場との差額を期間配分する方法（「振当処理」）によることができる。
14) 退職後給付
IFRS では、確定給付制度においては、制度負債は、予測単位積増方式を用いた数理計算に基づき
測定され、制度負債と同様の期間および同様の通貨の優良社債の直接利回りを反映した金利で割引
かれている。制度資産は、公正価値で測定されている。当該制度の資産が負債を超える場合は資産
( 超過額 ) として、不足する場合は負債 ( 不足額 ) として、それぞれ貸借対照表に計上されている。各
貸借対照表日においては、制度資産および確定給付制度債務は再測定される。損益計算書において
は、以下を除く利得または損失の変動を反映する：退職給付制度への拠出および制度から支払われ
る退職給付ならびに企業結合および再測定後の利得および損失。再測定された利得および損失は、
数理計算上の差異および制度資産からの収益（確定給付負債または資産の純額に係る利息純額に含
められた金額を除く）および資産上限額の影響の変動（確定給付負債または資産の純額に係る利息
純額に含まれる金額を除く）からなる。再測定された金額は、その他の包括利益に計上される。
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利益または損失として認識される年金費用（収入）の金額は、制度資産の原価に含めることが他
の IFRS で要求されているか、または、認められている場合を除いて、以下の個々の構成要素に含ま
れる。
・ 勤務費用（当期中の従業員の勤務により生じる、確定給付制度債務の現在価値の増加）
・ 利息費用の純額（確定給付制度債務の割引による戻入分および制度資産からの理論的な収
益）
確定給付制度が積立超過の場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定する。
・ 当該確定給付制度の積立超過
・ 制度からの返還または制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値（資
産上限額）
日本基準では、企業会計基準第 26 号「退職給付に関する会計基準」に従って、退職給付見込額に
ついて全勤務期間で除した額を各期の発生額とする方法（期間定額基準）と、給付算定式基準のい
ずれかを選択適用することとされている。
日本では、割引率は、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定するが、これには、期末にお
ける国債、政府機関債及び優良社債の利回りが含まれ、いずれも選択可能である。また、割引率等
の計算基礎に一定の重要な変動が生じていない場合には、割引率を見直さないことが認められてい
る。制度資産に係る利息収益（長期期待運用収益）は、期首の年金資産の額に合理的に予想される
収益率（長期期待運用収益率）を乗じて算定する。確定給付資産の上限はない。
また、遅延認識が認められており、原則として各期の発生額について平均残存勤務期間内の一定
の年数で按分した額を毎期費用処理する。数理計算上の差異の当期発生額のうち費用処理されない
部分（未認識数理計算上の差異）および過去勤務費用の当期発生額のうち費用処理されない部分
（未認識過去勤務費用）についてはいずれも、その他の包括利益に計上する。また、その他の包括
利益累計額に計上された未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のうち、当期に費用処
理された部分については、その他の包括利益の調整（組替調整）を行う。
15) 株式に基づく報酬
IFRS では、 IFRS 第 2 号「株式に基づく報酬」がすべての株式に基づく報酬取引に適用され、持分
決済型、現金決済型および現金選択権付きの株式に基づく報酬取引の 3 つが規定されている。
(a) 持分決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財またはサービスおよびそれに対応する
資本の増加を、原則として受け取った財またはサービスの公正価値で測定する。従業員お
よび他の類似サービス提供者との取引において受け取ったサービスについては、付与した
資本性金融商品の付与日現在の公正価値で測定する。
(b) 現金決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財またはサービスおよび発生した負債
を、当該負債の公正価値で測定する。
(c) 現金選択権付きの株式に基づく報酬取引：株式に基づく報酬取引または当該取引の構成要
素を、現金（または他の資産）で決済する負債が発生している場合にはその範囲で現金決
済型の株式に基づく報酬取引として、そのような負債が発生していない場合にはその範囲
で持分決済型の株式に基づく報酬取引として、会計処理される。
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また持分決済型取引に関して、ストック・オプション等の公正価値と予想される権利確定数に基
づいて費用計上額を認識した後は、権利確定後に失効した場合でも費用の戻入等の処理は行われ
ず、 認識される株式に基づく報酬費用の総額に影響は生じない。
日本でも、企業会計基準第 8 号「ストック・オプション等に関する会計基準」に基づき、ストッ
ク・オプションの付与日から権利確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック・オプション
の公正な評価額に基づいて報酬費用が認識され、対応する金額は資本（純資産の部の新株予約権）
に計上される。
ただし、同基準の適用範囲は持分決済型株式報酬に限定されており、現金決済型取引等について
は特段規定がなく、実務上は発生時に費用（引当）処理される。また持分決済型取引について、日
本では、権利確定後に失効した場合には失効に対応する新株予約権につき利益計上（戻入）を行う
等、 IFRS と異なる処理が行われている。
16) 有給休暇引当金
IFRS では、改訂 IAS 第 19 号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求され
ている。
日本基準においては、該当する規定はない。
17) リース
IAS 第 17 号「リース」に基づき、リース契約は、所有権の有無にかかわらず、資産の所有に伴う
実質的にすべてのリスクおよび経済価値が借手に移転する場合、ファイナンス・リースとして分類
されている。ファイナンス・リースかオペレーティング・リースかの判断にあたっては、日本基準
でみられるような数値基準は無い。
リースがファイナンス・リースであるか、オペレーティング・リースであるかは、契約の形式よ
りも取引の実質を見て判断される。ファイナンス・リースでは、リース期間の開始時点において、
リース資産の公正価値と最低支払リース料総額の現在価値のいずれか低い方の金額で、資産および
負債として認識する。
なお、日本基準のような簡便的な取扱いは定められていない。
日本基準では、ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすも
のをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判
断すべきものであるが、解約不能リース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね 75 ％以上また
は解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件を借手が現金で購入するもの
と仮定した場合の合理的見積金額の概ね 90 ％以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・
リースと判定され、借手の財務諸表に資産計上し、対応するリース債務を負債に計上する。ただ
し、少額（リース契約１件当たりのリース料総額が 300 万円以下の所有権移転外ファイナンス・
リース）または短期（１年以内）のファイナンス・リースについては、通常の賃貸借取引に係る方
法に準じて会計処理を行うことができる。
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18) 無形資産および有形固定資産の減損
IFRS では、各報告日において、有形固定資産または無形資産の減損の兆候の有無について評価し
ている。そのような兆候が存在する場合、会社は当該資産の回収可能価額および減損損失を見積ら
なければならない。のれんおよび耐用年数を特定できない無形資産については、年１回もしくは事
象や状況の変化が減損の兆候を示す場合はより頻繁に、減損テストが実施される。無形資産（のれ
んを除く。）または有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、認識されている。ただ
し、増加した帳簿価額は、減損損失計上前の帳簿価額を超えてはならない。なお、のれんに係る減
損損失の戻入は行われない。
日本基準では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ
割引前将来キャッシュ・フローの総額（ 20 年以内の合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると
見積られる場合において、回収可能価額（正味売却価額と使用価値（継続的使用と使用後の処分に
よって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の金額）と帳簿
価額の差額につき減損損失を計上する。減損損失の戻入は認められない。
19 ）投資不動産
IFRS では、 IAS 第 40 号「投資不動産」に従い、投資不動産の当初認識後の評価方法として以下の
いずれかを選択できる。
(a) 公正価値モデル
投資不動産は公正価値で測定され、公正価値の変動は発生した期の純損益に認識される。
(b) 原価モデル
原価モデルでは、投資不動産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除
して測定することが要求される（ IFRS 第 5 号「売却目的で保有する非流動資産および非継続
事業」に従い、売却目的保有に分類する（または売却目的保有に分類される処分グループ
に含まれる）規準に合致するものを除く）。原価モデルを選択した場合には、投資不動産
の公正価値を開示する。
日本では、投資不動産についても、通常の有形固定資産と同様に取得原価に基づく会計処理を行
う（原価モデルを適用）。また、企業会計基準第 20 号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計
基準」に従い、賃貸等不動産を保有している企業は以下の事項を注記することが求められている。
(a) 賃貸等不動産の概要
(b) 賃貸等不動産の貸借対照表計上額及び期中における主な変動
(c) 賃貸等不動産の当期末における時価及びその算定方法
(d) 賃貸等不動産に関する損益
20) 引当金の計上基準
IFRS では、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
・ 企業が過去の事象の結果として現在の債務（法的または推定的）を有している。
・ 当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
・ 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる。
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貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の
現在価値としなければならない。
日本基準では、以下のすべてを満たす場合に認識しなければならない。
・ 将来の特定の費用または損失である。
・ その発生が当期以前の事象に起因する。
・ 発生の可能性が高い。
・ その金額を合理的に見積もることができる。
日本基準においては、「現在の債務」であることが明確に要請された規定は無い。また、引当金
について割引計算について該当する一般的な規定はない。
21 ）金融保証契約
IFRS では、 IFRS 第９号「金融商品」に従い、金融保証契約については、純損益を通じて公正価値
で測定する金融負債に指定した場合、または金融資産の譲渡が認識の中止の要件を満たさない場合
もしくは継続的関与アプローチが適用される場合に生じる金融負債に該当する場合を除いて、当初
は公正価値で計上し、当初認識後は予想信用損失に対する損失評価引当金の金額と、当初認識額か
ら IFRS 第 15 号「顧客との契約から生じる収益」の原則に従って認識された収益の累計額を控除した
金額とのいずれか高い方の金額で事後測定することが要求されている。
日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より
公正価値で貸借対照表に計上することは求められていない。銀行の場合には、第三者に負う保証債
務は偶発債務として額面金額を支払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債
権として支払承諾見返勘定に計上する。保証に起因して、将来の損失が発生する可能性が高く、か
つその金額を合理的に見積ることができる場合には、債務保証損失引当金を計上する。
22) コミットメント・フィー
IFRS では、コミットメント・フィーは、融資枠残高に対する割合により決定されている。融資枠
が使用される可能性が低い場合、この手数料は融資枠の契約期間にわたり損益として認識され、そ
の他の場合は、貸付が実行されるまで繰延べられ、実行の際に実効金利に対する調整として認識さ
れている。
日本基準では、コミットメント・フィーは、発生主義に基づき、当期に対応する部分を収益とし
て認識する。
23) 賦課金
IFRIC 第 21 号「賦課金」では、企業は、法令によって賦課金の支払の契機となる活動が生じた時
点においてのみ当該支払を負債認識する。債務発生事象が一定期間にわたって生じる場合には、負
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債は当該期間にわたって徐々に認識される。賦課金を支払う義務が、一定の閾値に達した時に発生
する場合には、当該負債はその閾値に達した時点においてのみ認識される。
日本では、 IFRIC 第 21 号のような賦課金に関する特段の規定はない。
24) 収益認識
IFRS では、 IFRS 第 15 号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、約束した財またはサービスの
顧客への移転を当該財またはサービスと交換に企業が権利を得ると見込む対価の額で描写するよう
に収益を認識することが要求されており、この中心となる原則に従って収益を認識するために、以
下の５つのステップを適用する。
ステップ１： 顧客との契約を識別する。
本会計基準の要求事項は顧客と合意され、かつ、所定の要件を満たす契約のそれぞ
れに適用される。
ステップ２： 契約における履行義務を識別する。
契約は、顧客に財またはサービスを移転する約束を含んでいる。それらの財または
サービスが別個のものである場合には、当該約束が履行義務であり、区分して会計
処理される。
ステップ３： 取引価格を算定する。
取引価格とは、約束した財またはサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得
ると見込んでいる契約における対価の金額である。取引価格は固定金額の顧客の対
価である場合もあるが、変動対価または現金以外の形態の対価を含む場合もある。
ステップ４： 契約における履行義務に取引価格を配分する。
契約において約束した別個の財またはサービスのそれぞれの独立販売価格の比率に
基づき、各履行義務に取引価格を配分する。独立販売価格が観察可能でない場合に
は、当該独立販売価格を見積る。
ステップ５： 履行義務を充足した時にまたは充足するにつれて収益を認識する。
約束した財またはサービスを顧客に移転することにより履行義務を充足した時に、
または充足するにつれて、充足した履行義務に配分された額で収益を認識する。財
またはサービスが移転するのは、顧客が当該財またはサービスに対する支配を獲得
した時（または獲得するにつれて）である。履行義務は、一時点で充足される場合
（顧客に財を移転する約束の場合に一般的）もあれば、一定の期間にわたり充足さ
れる場合（顧客にサービスを移転する約束の場合に一般的）もある。
IFRS 第 15 号はまた、契約獲得の増分コストに関する要求事項も含み、本人なのか代理人なのかの
検討等に関する適用指針を提供している。
日本では、 2018 年 3 月 30 日に企業会計基準第 29 号「収益認識に関する会計基準」およびその適用
指針である企業会計基準適用指針第 30 号「収益認識に関する会計基準の適用指針」（合わせて
「本会計基準等」）が公表され、 2021 年 ▶ 月 1 日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首か
らの適用が求められており、早期適用も認められている。本会計基準等は、 IFRS 第 15 号の基本的
な原則を取り入れることを出発点とし、これまで日本で行われてきた実務等に配慮すべき項目があ
る場合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加することを基本的な方針とし
て開発が行われている。
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本会計基準等が公表されるまでは、収益認識に関する包括的な会計基準は存在せず、企業会計原
則の実現主義の原則に基づき収益が認識されている。物品販売については実務上、出荷基準が広く
採用されている。また、割賦販売については販売基準以外に回収基準・回収期限到来基準も容認さ
れ ている。
25) 繰延税金
(a) 繰延税金資産の回収可能性
IFRS では、 IAS 第 12 号「法人所得税」に基づき、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じ
る可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について繰延税金資産を認識しなければなら
ない。近年に損失が発生した経歴があるときは、企業は、税務上の繰越欠損金または繰越税額控除
より発生する繰延税金資産を、十分な将来加算一時差異を有する範囲内でのみ、または税務上の繰
越欠損金もしくは繰越税額控除の使用対象となる十分な課税所得が稼得されるという他の信頼すべ
き根拠がある範囲内でのみ認識する。
日本では、企業会計基準適用指針第 26 号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に詳細
な規定があり、会社を収益力に基づく課税所得の十分性に応じて分類し、当該分類ごとに繰延税金
資産の回収可能性を判断するための具体的な指針（数値基準含む。）が例示されている。
(b) 繰延税金資産・負債の表示
IFRS では、 IAS 第 1 号「財務諸表の表示」に従い、企業が財務諸表上、資産および負債を流動・非
流動に区分している場合でも、繰延税金資産および繰延税金負債を非流動資産および非流動負債と
して分類することを要求しており、流動資産および流動負債に分類することを禁止している。
日本では、繰延税金資産及び繰延税金負債は、関連する資産または負債の分類に基づき流動また
は固定に区分することが要求されている。ただし、 2018 年 2 月 16 日に公表された企業会計基準第 28
号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」において、繰延税金資産は固定資産の投資その他
の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示することが要求されており、 IFRS に
おける分類との差異は解消される。企業会計基準第 28 号は、 2018 年 ▶ 月 1 日以後開始する連結会計年
度および事業年度の期首から適用することが要求されているが、 2018 年 3 月 31 日以後最初に終了す
る連結会計年度および事業年度の年度末に係る連結財務諸表および個別財務諸表から適用すること
も認められている。
(c) 内部取引の未実現利益の消去に係る税効果
IFRS では、 IAS 第 12 号「法人所得税」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る税効果は、
資産負債法に基づき、一時差異が発生している資産を保有する買手の税率により繰延税金資産を測
定する。買手では、未実現利益の消去により発生する将来減算一時差異も含め、すべての将来減算
一時差異についての繰延税金資産の回収可能性を判断する。
日本では、 JICPA 会計制度委員会報告第 6 号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指
針」に基づき、また、 2018 年 ▶ 月 1 日以後開始する連結会計年度から企業会計基準適用指針第 28 号
「税効果会計に係る会計基準の適用指針」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る一時差異
に対しては、例外的に繰延法に基づき売却元の税率を使用する。また、未実現利益の消去に係る一
時差異は、売却元の売却年度の課税所得の額を上限とする。
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26) 負債と資本の区分
IFRS では、 IAS 第 32 号「金融商品：表示」に基づき、当初認識時に、契約の実質、ならびに金融
負債、金融資産および資本性金融商品の定義に従い、金融負債、金融資産または資本性金融商品に
分類する。
日本では、会社法上の株式として発行された金融商品は、純資産の部に計上される。
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(2) 日本とフランスとの単体の会計原則の相違（フランスの単体の会計原則に係るもの）
添付のナティクシス・エス・エーの個別財務諸表は、フランスの金融機関が適用している会計原
則に従って作成されている。これらは日本の会計原則とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務
諸表に関する主な相違点は以下のとおりである。
1) 資産の減損
フランスの会計原則では、貸付金および債権に関して、延滞貸付金は、借手が契約条件の一部ま
たはすべてを遵守しないリスクがあると銀行が考えているような貸付金として定義される。これ
は、 (a) １回またはそれ以上の約定返済の不履行期間が３ヶ月（不動産貸付金の場合は６ヶ月、地
方自治体に対する貸付金の場合は９ヶ月）超の貸付金や、 (b) 法的手続が既に開始されている貸付
金、あるいは (c) デフォルトが発生していなくとも、銀行にとって回収可能性にリスクがあると思
われる借手に対する貸付金が該当する。特定の貸付金が延滞貸付金に分類された場合、当該貸付金
の債務者に対するその他のあらゆる貸付金およびコミットメントは、自動的に同じ分類となる。
フランスの会計原則では、償却可能な固定資産については、決算日時点で潜在的な減損の兆候が
ないかどうかを確認するため、減損テストを行う。非償却資産については、毎年減損テストが行わ
れる。減損の兆候がある場合には、新たな回収可能額と帳簿価額を比較する。資産の減損が発見さ
れた場合、減損損失が損益計算書および貸借対照表で認識される。この損失は、見積回収可能額に
変更があった場合、あるいは減損の兆候がなくなった場合に戻し入れが行われる。
フランスの会計原則に基づく資産の使用価値は、日本の会計原則における割引後将来キャッ
シュ・フローと類似している。また、資産の公正価値の最善の証拠は、ⅰ ) 拘束力のある売買契約
における価格、ⅱ ) 市場価格、ⅲ ) 決算日現在、取引の知識がある自発的な当事者の間で独立第三者
間取引条件による資産の売却から得られる金額について、事業体が入手することのできる最善の情
報とされている。一度認識された減損損失は、その後当該資産（のれんを除く）の減損の理由が存
在しなくなったか減少した場合には、戻し入れられる。
日本の会計原則では、固定資産の減損に関する会計基準として、「固定資産の減損に係る会計基
準」が適用されている。当該基準では、長期性資産の割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価
額より低い場合に、当該帳簿価額と回収可能価額の差額が減損損失として計上される。減損損失の
戻入れは禁止されている。
貸付金および債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応じて債権を３つ（一般債
権、貸倒懸念債権および破産更生債権等。金融機関では５つ）に区分し、区分ごとに定められた方
法に従い貸倒見積高を算定する。
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2) 有価証券
フランスの会計原則では、「有価証券」という用語は、 ( ⅰ ) 銀行間市場で取引される有価証券、
( ⅱ ) 財務省証券や譲渡性預金、 ( ⅲ ) 債券およびその他の固定利付証券 ( 固定金利であるか変動金利
であるかを問わない ) 、ならびに ( ⅳ ) 株式およびその他の変動利付証券を意味する。
CRC 規則第 2014-07 号の適用により、有価証券は以下のとおり分類される。
( ⅰ ) 「トレーディング勘定の有価証券」
このカテゴリーには、短期間で売却するか買戻すことを目的に売買する有価証券や、マーケット・
メイキング業務の結果として保有している有価証券が含まれる。これらの有価証券は、活発な市場
で取引可能であり、かつ市場価格が正常な競争環境で定期的に行われる実際の取引の価格を反映し
ている場合、市場価格で評価される。これら有価証券の市場価格の変動は、損益計算書および貸借
対照表に認識される。
( ⅱ ) 「売却可能有価証券」
このカテゴリーには、その他のカテゴリーのいずれにも分類されない有価証券が含まれる。株式、
債券およびその他の固定利付証券は、取得原価 ( 未収利息を除く ) と、推定市場価値 ( 通常、株式市
場価格に基づき決定される ) のうちいずれか低い方の価額で評価される。
( ⅲ ) 「中期的に売却可能な持分証券」は、長期的な利益獲得を念頭においた発行体の事業開発への
投資ではなく、中期的な利益獲得を念頭に置いたポートフォリオ管理を目的とする投資で構成され
る。これらの有価証券は、取得原価と公正価値のうちいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上され
る。
( ⅳ ) 「満期保有目的証券」は、既定の満期がある固定利付証券 ( 主に債券、銀行間市場で取引され
る有価証券、財務省証券やその他譲渡性預金 ) のうち、満期まで保有するという当行の意思がある
ものに関連している。これらの有価証券の取得原価と償還価格の差額は、利息法を用いて損益計算
書に認識される。貸借対照表では、当該証券の残存期間にわたり、当該証券の帳簿価額がその償還
価額まで償却される。
( ⅴ ) 「その他長期投資」は、当行が、発行体の経営に積極的に参加することではなく、発行体と特
別な関係を築くことにより長期的な事業関係の構築を促進することを意図しながら、長期的視点で
十分な利益を獲得することを目的に長期保有する意図を持っているような株式および関連商品であ
る。この種の有価証券は、取得原価と公正価値のいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上される。
( ⅵ ) 「関連会社に対する資本持分および投資」は、当行が経営に対する重要な影響力を持っている
関連会社に対する投資や、当行の事業開発上戦略的意図を持った投資を含む。当該影響力は、当行
が少なくとも 10 ％の所有持分を保有している場合に存在するものとみなされる。この種の有価証券
は、取得原価と公正価値のいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上される。
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クレジットイベントが発生した場合、「売却可能」または「満期保有目的」のポートフォリオ内
で保有する固定利付証券は、貸付金および債権ならびにコミットメントに適用される基準と同じ基
準に基づき、延滞貸付金に分類される。取引先リスクにさらされている有価証券が延滞貸付金に分
類され、関連引当金の額を個別に特定できる場合、対応する費用は「リスク費用」に含まれる。
日本の会計原則では、有価証券は経営者の保有目的およびその能力により以下のように分類およ
び会計処理される。
( ⅰ ) 売買目的有価証券
短期間の価格変動により利益を得ることを目的として保有される。時価で計上され、評価差額は当
期の損益として計上される。
( ⅱ ) 満期保有目的の債券
満期まで保有する積極的な意思とその能力に基づいて、満期までの保有が見込まれる債券。償却原
価法に基づいて算定された価額で計上される。
( ⅲ ) 子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、個別財務諸表では取得原価で計上される。
( ⅳ ) その他有価証券
上記のいずれにも分類されない有価証券。時価で計上され、評価差額は、税効果を調整の上、純
資産の部に計上される。
その他有価証券で時価を把握することが極めて困難と認められるものについては取得原価で計上
される。
著しい時価の下落が生じた場合には、有価証券の帳簿価額は時価まで減額され、かかる評価差額
は当期の損失として処理される。
3) 自己株式
フランスの会計原則では、自己株式は資産として計上され、必要に応じて引当金の設定対象とな
る。従業員割当を目的として取得された自己株式は、市場価格に基づく減損の対象とはならない。
日本の会計原則では、自己株式は取得原価により、純資産の部の株主資本の末尾に自己株式とし
て一括して控除する形式で表示される。
4) 年金その他の退職後給付
フランスの会計原則では、法定財務諸表上に年金およびその他の退職後給付を認識することは要
求されていない。しかし、 CNC 緊急委員会意見書 2000-A およびプランコンタブルジェネラル第 335-1
条の適用により、退職後給付を法定財務諸表上に認識することを選択することができる。
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日本の会計原則では、個別財務諸表と連結財務諸表の両方において退職後給付を認識することが
要求されている。
5) リスク費用引当金
フランスの会計原則では、銀行取引と無関係な項目に対する当該引当金は、以下の場合に限り計
上できる。
－ 期末日において第三者に対する債務を有している場合
－ 第三者へ経済的資源を提供しなければならない可能性が高い場合
－ かつ見返りとして提供物と同等の経済的便益を当該第三者から得られる見込みがない場合
日本の会計原則では、将来の特定の費用または損失について、その発生が当期以前の事象に起因
し、発生の可能性が高く、その金額を合理的に見積もることができる場合に、当期の負担に属する
金額を当期の費用または損失として引当金に繰り入れる。
6) 法人所得税の会計処理
フランスの会計原則では、繰延税金資産および負債の計上は選択可能であるが、当期税金は認識
する必要がある。当行は個別財務諸表では、繰延税金資産および負債の計上の選択はしておらず、
当期税金のみ認識している。
日本の会計原則では、税金費用は税引前利益に基づいて計上され、個別財務諸表と連結財務諸表
の両方において繰延税金の計上が行われる。
7) デリバティブ
フランスの会計原則では、金利、為替、株式先物の売買目的取引およびヘッジ取引に係るコミッ
トメントは、オフバランス・シート項目として当該契約の想定元本額で計上される。適用される会
計方針は金融商品の種類および当初の取引目的により異なる。
先物取引
金利スワップおよび類似契約（金利先渡契約、カラー取引など）は当初の取引目的により次のよ
うに分類される。
・ ミクロヘッジ（個別ヘッジ）
・ マクロヘッジ（貸借対照表全体が対象）
・ 投機的ポジション／独立オープンポジション
・ 売買目的ポートフォリオと併せて利用
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上記の最初の二つのカテゴリについての受け払い金額は、期間按分して純損益に認識する。独立
オープンポジションの基準を満たす先物契約の利得および損失は、金融商品の種類に応じて、当該
先物契約が決済された時点か、または当該先物契約期間にわたり純損益に計上する。特定資産運用
契約として分類される契約は、カウンターパーティー・リスクおよび将来の維持管理費の現在価値
を斟酌するための割引を適用した上で再構築コスト法または債券相当アドオン方式を用いて測定さ
れる。ある会計期間から次の会計期間までの価値の変動は、損益計算書において直ちに認識する。
オプション
オプションの原資産の想定元本額は、ヘッジ目的の契約と資本市場売買取引の一環としての契約
に区分されて認識される。
金利オプション、為替オプション、またはエクイティ・オプションについては、支払ったプレミ
アムまたは受領したプレミアムは仮勘定に認識する。組織化された市場または類似の市場で取引さ
れたオプションは、年度末に評価され純損益に認識される。店頭オプション (OTC ）は、キャピタ
ル・ロスについては引当金が認識されるが、未実現利得については認識しない。
ヘッジ手段の収益および費用は、ヘッジ対象から発生する収益および費用と対称になるように認
識する。
日本の会計原則では、スワップ、先物、先渡およびオプション等のデリバティブ取引は公正価値
で測定される。再評価に係る利得または損失は、適格なヘッジ手段として指定されていない限り損
益計算書に損益として認識される。
日本の会計原則では、文書化およびヘッジの有効性に関する一定の適格要件が満たされているこ
とを条件として、ヘッジ会計の適用が認められている。ヘッジ会計においては、ヘッジ手段の再評
価に係る利得および損失は、ヘッジ対象の利得または損失が損益計算書に認識されるまで、原則と
して、純資産の部において繰延べられる。一定の条件下では、ヘッジ対象およびヘッジ手段双方の
再評価に係る利得または損失を、同一の会計期間に、損益計算書において認識することができる。
複合金融商品に含まれる組込デリバティブについては通常、一定の条件を満たす場合に、主契約
から分離され、金融資産または負債として公正価値で測定される。再評価に係る利得または損失
は、損益計算書に損益として認識される。
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第７ 【外国為替相場の推移】
ユーロと本邦通貨との間の為替相場は、最近５年間において、国内において時事に関する事項を掲載する
２以上の日刊新聞紙に掲載されているため、本項の記載を省略する。
第８ 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当事項なし。
第９ 【提出会社の参考情報】
１ 【提出会社の親会社等の情報】
該当事項なし。
２ 【その他の参考情報】
当該事業年度の開始日から本書提出日までの期間において提出された書類および提出日は以下のとおりで
ある。
(1) 発行登録書および添付書類 提出日：2018年５月25日
(2) 有価証券報告書および添付書類 提出日：2018年６月４日
(3) 訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年６月４日
(4) 訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年６月４日
(5) 発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年６月15日
(6) 発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年６月15日
(7) 訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年６月28日
(8) 訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年７月２日
(9) 訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年７月２日
(10)訂正発行登録書（上記(1)の訂正） 提出日：2018年７月２日
(11)訂正発行登録書（上記(1)の訂正） 提出日：2018年７月２日
(12)訂正発行登録書（上記(1)の訂正） 提出日：2018年７月２日
(13)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年７月18日
(14)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年７月18日
(15)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年７月18日
(16)金融商品取引法第24条の５第４項ならびに企業内容等の開示に関する 提出日：2018年９月28日
内閣府令第19条第１項および第２項第１号に基づく臨時報告書および
その添付書類
(17)半期報告書および添付書類 提出日：2018年９月28日
(18)訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年９月28日
(19)訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年９月28日
(20)訂正発行登録書（上記(1)の訂正）および添付書類 提出日：2018年９月28日
(21)金融商品取引法第24条の５第４項ならびに企業内容等の開示に関する 提出日：2018年10月12日
内閣府令第19条第１項および第２項第８号に基づく臨時報告書および
その添付書類
(22)訂正発行登録書（上記(1)の訂正） 提出日：2018年10月12日
(23)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年10月15日
(24)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年10月15日
(25)発行登録追補書類および添付書類 提出日：2018年10月22日
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第１ 【保証会社情報】
該当事項なし。
第２ 【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３ 【指数等の情報】
１ 【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
(1) 当行の発行している有価証券
1) ナティクシス 2020年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
2) ナティクシス 2021年６月21日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
3) ナティクシス 2021年７月12日満期 期限前償還条項付 日経平均株価連動デジタルクーポン 円建社債
4) ナティクシス 2021年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価連動社債
5) ナティクシス 2021年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
6) ナティクシス 2022年７月25日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
7) ナティクシス 2020年７月23日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
8) ナティクシス 2022年12月２日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
9) ナティクシス 2020年12月18日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
10) ナティクシス 2020年12月18日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
11) ナティクシス 2021年６月18日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
12) ナティクシス 2021年６月18日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
13) ナティクシス 2021年７月12日満期 期限前償還条項付 日経平均株価連動 円建社債
14) ナティクシス 2023年７月10日満期 期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動デジタ
ルクーポン 円建社債
15) ナティクシス 2023年７月10日満期 期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動３段デ
ジタルクーポン 円建社債
16) ナティクシス 2023年10月25日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
17) ナティクシス 2021年10月15日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
18) ナティクシス 2021年10月15日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
(2) 理由
上記9)、11)、13)および17)の社債は、その条件に従い、満期償還額および早期償還の有無が日経平均株価
の水準により決定されるため、日経平均株価についての開示を必要とする。
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有価証券報告書
上記1)、5)、8)、14)および15)の社債は、その条件に従い、利率、早期償還の有無および満期償還額が日
経平均株価およびS&P500の水準により決定されるため、日経平均株価およびS&P500についての開示を必要と
する。
上記2)、3)、4)、6)および16)の社債は、その条件に従い、利率、早期償還の有無および満期償還額が日経
平均株価の水準により決定されるため、日経平均株価についての開示を必要とする。
上記7)、10)、12)および18)の社債は、その条件に従い、満期償還額および早期償還の有無が日経平均株価
およびS&P500により決定されるため、日経平均株価およびS&P500についての開示を必要とする。
(3) 内容
1) 日経平均株価
東京証券取引所市場第一部に上場されている選択された225銘柄の株価指数である日経平均株価（日経
225）をいい、かかる指数は株式会社日本経済新聞社により計算および公表される。
2) S&P500
S&P500 指数としてS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シーが計算し、 公表している値
をいう。
２ 【当該指数等の推移】
(1) 日経平均株価の過去の推移（終値ベース）
( 単位：円)
年別 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年
最近５年間の
最高 17,935.64 20,868.03 19,494.53 22,939.18 24,270.62
年別最高・最低値
最低 13,910.16 16,795.96 14,952.02 18,335.63 19,155.74
月別 2018 年７月 2018 年８月 2018 年９月 2018 年10月 2018 年11月 2018 年12月
最近６ヶ月の
最高 22,794.19 22,869.50 24,120.04 24,270.62 22,486.92 22,574.76
月別最高・最低値
最低 21,546.99 21,857.43 22,307.06 21,149.80 21,507.54 19,155.74
出典：ブルームバーグ・エルピー
(2) S&P500 の過去の推移（終値ベース）
( 単位：ポイント)
年別 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年
最近５年間の
最高 2,090.57 2,130.82 2,271.72 2,690.16 2,930.75
年別最高・最低値
最低 1,741.89 1,867.61 1,829.08 2,257.83 2,351.10
月別 2018 年７月 2018 年８月 2018 年９月 2018 年10月 2018 年11月 2018 年12月
最近６ヶ月の
最高 2,846.07 2,914.04 2,930.75 2,925.51 2,813.89 2,790.37
月別最高・最低値
最低 2,713.22 2,813.36 2,871.68 2,641.25 2,632.56 2,351.10
出典：ブルームバーグ・エルピー
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連結財務諸表に対する法定監査人の監査報告書
（ 2018 年 12 月 31 日に終了した年度）
株主総会御中
ナティクシス
75013 パリ市ピエール・マンデス－フランス通り 30 番地
監査意見
株主総会で私たちに委託された任務に則り、私たちは 2018 年 12 月 31 日に終了した年度のナティクシス・グ
ループの連結財務諸表の監査を、本報告書に記載した通り実施した。
私たちの意見では、当該連結財務諸表は、欧州連合によって採用されている国際財務報告基準に準拠し
て、グループの 2018 年 12 月 31 日現在の財政状態を構成する資産および負債ならびに同日に終了した年度の経
営成績について真実かつ公正な概観を与えている。
上に表明した監査意見は、監査委員会に対する私たちの報告内容と一致する。
意見の根拠
監査の枠組み
私たちは、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して監査を行った。私たちは、
監査意見の根拠となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと考えている。
当該基準に基づく私たちの責任については、本報告書の「連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責
任」にて詳しく説明されている。
独立性
私たちは、 2018 年 1 月 1 日から本報告書の日付までの期間にわたり、私たちに適用される独立性に関する規
則に従って監査業務を実施した。とりわけ、 EU 規則第 537/2014 号第 5 条 (1) またはフランスの法定監査人の倫
理規定（ code de déontologie ）に基づき禁止されている業務は、一切提供しなかった。
また、私たちが当年度中に貴社および貴社の被支配企業に提供した非監査業務のうち、経営陣報告書また
は連結財務諸表注記に開示されていないものを以下に示す：
・ プライスウォーターハウスクーパース・オーディット： 2018 年度中に実施した主な業務は、証明業務、
証券発行プログラムに関連するコンフォート・レターの発行、コンプライアンス手続のレビュー、リス
トラクチャリング策の中で提供した役務に関連するものだった。
・ デロイト・エ・アソシエ： 2018 年度中に実施した主な業務は、規制によって要求されているまたは規制
当局から要請された報告に関するコンプライアンス状況のレビュー、経営陣報告書内にある企業の社会
的責任（ CSR ）に関する情報に対する独立した第三者組織としての業務、証券発行プログラムに関連する
コンフォート・レターの発行、および証明業務に関するものだった。
観察事項
上に表明した意見に影響しないが、連結財務諸表注記 1 「 2018 年 1 月 1 日付 IFRS 第９号初度適用による影響」
および注記 2 「表示の基礎」に表示されている IFRS 第９号「金融商品」の初度適用に注意を払っていただきた
い。
私たちの評価の妥当性‐監査上の重要事項
私たちの評価の妥当性に関するフランス商法（ code de commerce ）第 L.823-9 条および第 R.823-7 条の規定
に従い、当期連結財務諸表の監査において極めて重要であると職業的専門家として私たちが判断した重要な
虚偽表示リスクに関する監査上の重要事項、ならびにそれらのリスクへの私たちの対処方法を説明する。
当該事項は、連結財務諸表全体の監査に関連付けられ、かつそれらについて表明した私たちの意見を形成
する中で対処された。よって私たちは、連結財務諸表の特定の項目について個別の意見を示すことはしてい
ない。
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2018 年 1 月 1 日付 IFRS 第９号初度適用による影響
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
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2018 年 1 月 1 日付での IFRS 第９号「金融商品」の適 分類と測定
用は、金融資産の分類および測定ならびに減損に関 初度適用による影響に関する主な作業として、私
するルールの大幅な変更をもたらし、財務および業 たちは次の作業を実施した：
務に影響を及ぼした。 - グループによって定められた会計原則のレ
ビューおよび IFRS 第９号に示されている規定の
分類と測定 遵守の評価
IFRS 第９号に従い、金融資産の分類はビジネス・ - 金融資産の分類を決定するためにナティクシス
モデル（回収、売却、または混合モデル）と契約上 が実施した分析の網羅性の検証
のキャッシュ・フローの特徴を基に行う。適用する - グループが実施した契約上のキャッシュ・フ
ビジネス・モデルおよびそのキャッシュ・フローの ローおよびビジネス・モデルに関する分析の、
特徴ならびにモデルの種類（負債性金融商品または 契約サンプルに基づくテスト
資本性金融商品）に応じて、金融商品は償却原価で
測定されるか、その他の包括利益または純損益を通 予想信用損失に対する減損（ステージ 1 および 2 ）
じて公正価値で測定される。これらの規準を踏まえ 私たちの信用リスクに関する専門家と、主に次の
て、この新基準が定める手続に従って金融商品の分 作業を実施した：
類および測定を行うために、 2018 年 1 月 1 日現在の金 - 予想信用損失の見積りにナティクシスが使用し
融商品の分析が行われた。 た手法（信用リスク悪化の規準、予想信用損失
の計算に用いたインプットおよびマクロ経済上
予想信用損失に対する減損（ステージ 1 および 2 ） の予測手続）のレビューと、それらの手法が
既知の信用リスク（ステージ 3 ）に対する減損手 IFRS 第９号に示されている規定に準拠して確立
続にくわえ、予想損失に対する新たな減損ルール されているかの検証
は、以下のとおり引当金の見積りを認識することを - IFRS 第９号の減損モデルの内部検証に関連する
求めている： リスク部門の作業および結論のレビュー
- 金融資産の当初認識に基づく 12 ヶ月予想損失を - ポートフォリオのサンプルに基づく確認計算の
組み込むステージ 1 実施
- 当初認識以降に信用リスクが著しく悪化してい 情報システムおよびデータ分析に関する私たちの
るときに満期時の予想損失を組み込むステージ 2 専門家は、ナティクシスが IFRS 第９号関連のデータ
これらの予想信用損失の見積りには、かなりの度 を収集・処理・管理するために導入した IT システ
合いの判断が求められる。とりわけ、以下の判定に ム、ならびに IFRS 第９号の適用において展開された
ついて判断が必要になる： IT 全般統制に注目した。
- 債務不履行確率（ Probability of Default ）と また、 IFRS 第９号の初度適用に関する連結財務諸
表注記に記載されている情報の検証も行った。
債務不履行時の損失率（ Loss Given Default ）
をはじめとする予想信用損失の計算に必要な特
定のインプット。このインプットは、内部で確
立するモデルをもとに、セクターごとの特徴を
考慮に入れて設定する
- 信用リスク悪化の規準
- 同悪化規準と予想損失の測定にマクロ経済上の
予測を考慮に入れる手続
私たちは、この新基準の範囲、導入の複雑性、そ
して予想損失の見積りにおける判断の重要な役割に
鑑み、 2018 年 1 月 1 日付での IFRS 第９号の初度適用に
よる影響は監査上の重要事項であると考えた。
2018 年 1 月 1 日付での IFRS 第９号の初度適用によ
る影響は、連結財務諸表注記 1 で詳しく説明されて
いる。
資本の期首残高に対する IFRS 第９号の初度適用
による影響は、新減損モデルの導入に関連する 125
百万ユーロを含め、繰延税金の影響考慮後で 132 百
万ユーロにのぼった（マイナスの影響）。
詳しくは、連結財務諸表注記 6.1 および 6.3 を参
照されたい。
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貸出金および債権の減損（ステージ 1 、 2 、 3 ）
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシス・グループは、その金融業務におい ステージ 1 および 2 に属する貸出金残高の減損
て信用リスクおよび取引相手方リスクにさらされて IFRS 第９号の初度適用に関係するデュー・デリ
いる。 ジェンス手続に従い、私たちは主に次の作業を実施
IFRS 第９号の「減損」規定に従い、グループは予 した：
想信用損失（ステージ 1 および 2 の残高）または既知 - この減損の計算に用いられる減損モデルおよび
の損失リスク（ステージ 3 の残高）をカバーするた インプットの定義および妥当性を管理する内部
めに減損および引当金を認識している。 統制システムの確認および評価
予想信用損失（ステージ 1 および 2 ）に対する減損 - 2018 年 12 月 31 日現在の減損の計算に用いられた
は主に、債務不履行確率や債務不履行時の損失率、 これらのインプットの関連性の評価
将来予測的な情報などさまざまなインプットを含 - 主な貸出金勘定に関する確認計算の実施
む、ナティクシスが確立したモデルに基づき算定さ
れている。 ステージ 3 に属する貸出金残高の減損
既知の取引相手方リスク（ステージ 3 ）がある貸 私たちは、次の項目に関連する統制をはじめとす
出金残高については、基本的に個別ベースで算定さ る、ナティクシス・グループが整備している主な統
れる減損が計上されている。これらの減損は、経営 制の設計を評価し、その有効性をテストした：
者が回収可能な将来キャッシュ・フローの見積りを - 減損の兆候（期限を過ぎた支払いなど）の識別
考慮に入れて算定している。 および取引相手方の格付プロセス
これらの減損については、ステージ 1 および 2 の残 - ステージ 3 へのエクスポージャーの分類
高に関係する減損の計算に必要なインプットおよび - 保証、その分析、および評価の監視
手続の決定、ならびにステージ 3 に区分される貸出 - 個別の減損損失の算定および関連するガバナン
金残高の個別の引当金繰入水準の評価の両方に関連 スおよび妥当性の確認システム
して、財務諸表の作成において判断が重要な役割を
果たす領域であるため、私たちは監査上の重要事項 また、重要性およびリスク規準を基に抽出した
だと考えた。 ファイルのサンプルに基づいて、私たちは与信レ
ビューを実施した。その中で私たちは：
2018 年 12 月 31 日現在、信用リスクおよび取引相 - リスクが著しく悪化した取引相手方の状況につ
手方リスクに対する純額のエクスポージャーは合 いて入手可能な最新の情報を確認した。
計で 187,172 百万ユーロだった。そのうち 96,564 - 機関が提出した情報および外部データを基に、
百万ユーロは、貸出金および債権に関するもので 経営陣が用いた仮定および承認した引当金の見
ある。 2018 年 12 月 31 日現在、予想信用損失に対す 積りについて独立した立場から分析を実施し
る減損は 1,289 百万ユーロにのぼった。 た。
詳しくは連結財務諸表注記 6.1 、 6.2 、 6.3 、 - 減損引当金の見積りが正確に認識されていたか
6.21 、 6.23 、 7.8 、 8.6 、 8.17 および 11.2 を参照さ を検証した。
れたい。
私たちはまた、 2018 年 12 月 31 日現在の「減損」規
定に関連して連結財務諸表注記に詳しく説明されか
つ IFRS 第９号によって求められている情報も評価し
た。
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関する引当金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
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ナティクシス(E15244)
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ナティクシス・グループは訴訟の当事者になって 私たちは、法的リスクおよびコンプライアンス・
いるほか、さまざまな法域の規制当局および税務当 リスクの識別、評価および引当金計上手続を検証し
局による調査の対象になっており、情報を要請され た。
ている。 私たちは、現在進行中の訴訟の状況およびナティ
それらに伴う（税務を含む）法的リスクおよびコ クシス・グループが識別した主なリスクを、主に経
ンプライアンス・リスクの評価には、報告日現在の 営陣（およびより具体的には、ナティクシス・エ
経営陣の見積りが反映されている。 ス・エーの法務部、コンプライアンス部および税務
引当金の認識およびその金額の算定、ならびに財 部）との定期的な議論および入手した文書のレ
務情報の開示には、まさにその性質により、とりわ ビューを通じて確認した。
け現在進行中の訴訟の結果および財務的影響の見積 私たちの作業においては、報告日に認識した引当
りが難しいため、判断の行使が必要となる。 金額を見積もるのに経営陣が使用した仮定および
したがって、私たちは、経営陣が採用した仮定お データの合理性についても評価した。とりわけ、税
よび選択肢に対するこれらの引当金の感応度に鑑 法の専門家に、ナティクシスが識別した税務リスク
み、法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに の分析および関連引当金の批判的レビューを行わせ
関する引当金は監査上の重要事項だと考えた。 た。
私たちはまた、現在進行中の訴訟について、グ
2018 年 12 月 31 日現在、訴訟引当金は 768 百万 ループの法務顧問とともに確認手続を実施した。
ユーロにのぼった。 最後に、そのように測定された引当金が正しく認
詳しくは連結財務諸表注記 6.23 、 7.8 、 7.10 、 識されているかを確認し、連結財務諸表注記におけ
および 8.17 を参照されたい。 る関連開示を検証した。
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複雑なデリバティブ金融商品の評価
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
コーポレート・アンド・インベストメント・バン 私たちは、レベル２および３に分類されるものを
キング事業の中でナティクシス・グループが貸借対 中心とする複雑なデリバティブ金融商品の識別、評
照表上に保有する複雑なデリバティブ金融商品の多 価および会計処理に関する内部統制の手続およびシ
くの部分が、公正価値で認識されている。 ステムを検証した。
これらのデリバティブ金融商品の公正価値の算定 私たちは、次の項目に関連するものを含め、私た
は、使用する手法およびデータの選択においてかな ちの監査に関係がある統制をテストした：
りの判断を要する評価技法に基づいて行われている - リスク部門による評価モデルの妥当性の確認と
ものもある： 定期的なレビュー
- 適切な内部評価モデルの使用 - 評価インプットの独立した検証
- 市場において観察不能な評価インプットの決定 - 主な評価調整額の算定
- 一定の市場リスク、取引相手方リスク、または - 公正価値レベルに応じた金融商品の分類
流動性リスクを反映させるための補足的な評価
調整額の見積り 私たちは、評価専門家による支援を受けてこれら
の確認作業を実施した。また、評価専門家ととも
私たちは、複雑なデリバティブ金融商品の評価、 に、評価額の見積りに用いられた仮定、手法および
特に公正価値ヒエラルキーのレベル 2 および 3 に分類 モデルをサンプル・ベースで検証することにより、
されるものの評価は、次の理由から監査上の重要事 独立した評価を行った。 2018 年に関しては、アジア
項だと考えた： で販売された特定の商品に関してナティクシスが認
- エクスポージャーの重要性および公正価値の算 識した評価調整額を中心にこの作業を実施した。
定における判断の使用 また、ナティクシスの市場の取引相手方との証拠
- アジアで販売されている特定の商品についてナ 金の差異も、サンプル・ベースで検証した。この検
ティクシスが 2018 年に認識した個別の評価調整 証は、評価の適切性を評価するのに役立った。
額。アジアでは、使用ビジネス・モデルにより
あるヘッジ戦略が導入されたが、同ヘッジ戦略
は、 2018 年の市況にそぐわない結果に終わっ
た。
2018 年 12 月 31 日現在、レベル 2 の金融商品は、
資産が 174,251 百万ユーロ、負債が 179,846 百万
ユーロにのぼった。 2018 年 12 月 31 日現在、レベル
３の金融商品は、資産が 6,975 百万ユーロ、負債
が 3,415 百万ユーロにのぼった。
詳しくは重要な事象の節と連結財務諸表注記
6.6 、 6.23 、 8.5 および 8.7 を参照されたい。
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保険会社の技術的準備金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
保険事業の中でナティクシス・グループは、保険 私たちは、自己の法人に属する保険数理専門家に
契約者に対するコミットメントに相当する技術的準 よる支援を受けて、これらの項目の監査を行った。
備金を認識している。 当該準備金がカバーするリスクの種類に応じて、
これらの準備金がグループの決算書において重要 主に次の監査手続を適用した：
な額を占める点、ならびに、使用する各種仮定（例 - グループが販売した保険契約に関する普通約款
えば、経験表および行動統計）または計算モデルを の理解
決定するのに判断の行使を要する準備金があるとい - 当該準備金の計算に用いられた手法および仮定
う理由から、当該準備金の評価は監査上の重要事項 の評価。例えば、関連規制、市場慣行、経済・
だと考えた。 金融情勢との整合性を評価した
- 管理システムに記録され、技術的準備金の評価
2018 年 12 月 31 日現在の保険会社の技術的準備金 に用いられた保険契約に関する情報の信頼性
は、 79,732 百万ユーロにのぼった。 の、会計上の調整、反復テストまたは調査に基
詳しくは連結財務諸表注記 6.23 、 9.2.5 、 9.5 お づくテスト
よび 10.6.2 を参照されたい。 - 保険契約のサンプルに基づく、一部の準備金の
独立した再計算の実施
- 計算手法および、 IFRS 第 ▶ 号に基づき要求された
負債十分性テストの結果を評価した。
私たちはまた、グループの連結財務諸表注記に開
示されている保険負債に関する情報も検証した。
繰越欠損金に関連する繰延税金資産
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシス・グループは、関係する課税主体 私たちは、予算データがどのように集計され将来
が、所定の期限までに繰越欠損金と相殺できる課税 の課税所得が見積もられているかという情報を収集
所得を将来的に稼得する可能性が高いと判断したと し、税務の面から見た事業計画の策定プロセスの信
きは、繰越欠損金に関係する繰延税金資産を報告日 頼性を評価した。その信頼性を基に、グループが繰
に認識している。 延税金資産を回収できる確率を、以下の手段により
当該期間内に課税所得を生む力を見積り、繰延税 評価した：
金資産の認識の正当性を証明するには、税務の面か - 当該見積りの根拠として用いられた直近の事業
ら見た事業計画の策定においてなど、経営陣側の判 計画の策定および承認方法の検証
断の行使が求められる。 - 過年度の予測損益と、それらの年度の実際損益
私たちは、このように認識される繰延税金資産の との比較分析
経営陣が採用する仮定および選択肢に対する感応度 - 将来の所得を見積もるのに経営陣が使用した予
に鑑み、本問題を監査上の重要事項として識別し 測上の仮定およびインプットの合理性、ならび
た。 に認識された繰延税金資産の回収可能性を、私
たちの経験およびグループの活動および戦略に
2018 年 12 月 31 日現在、ナティクシスの連結貸借 関する私たちの理解を基に評価
対照表には、繰延税金資産に関係して、 866 百万
ユーロの繰越欠損金も含め、 1,456 百万ユーロが 税務の専門家の手を借りて、繰延税金負債または
認識された。 将来の課税所得を通じて使用する予定の既存の繰越
詳しくは連結財務諸表注記６ .20 、６ .23 、 7.10 欠損金を識別するのに経営陣が採用したモデルの適
および 8.8 を参照されたい。 切性を検証した。
繰延税金資産の額が適切に計算されているか、お
よび正しい税率が使用されているかを確認するため
に、経営陣が立てた予測に基づいて、テストを実施
した。
所定の検証
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
私たちはまた、貴社の取締役会による経営陣報告書に開示されているグループに関する情報について、法
規制で要求されている所定の検証を、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して実
施した。
情報の公正な表示および連結財務諸表との整合性について、私たちが報告すべき事項はない。
私たちは、フランス商法第 L.225-102-1 条が定める非財務成績に関する連結報告も当該経営陣報告書に盛り
込まれていることを保証するが、同法第 L.823-10 条の規定に従い、同報告書に盛り込まれている情報を、そ
の公正な表示または連結財務諸表との整合性について検証してないため、独立第三者機関がこれらの情報を
主題とする報告書を作成すべきである。
他の法規制上の要求事項に関する報告
法定監査人の任命
私たちは、株主総会によって任命されたナティクシス・エス・エーの法定監査人であり、それらの株主総
会が開催されたのは、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットについては 2016 年 5 月 24 日、デロ
イト・エ・アソシエについては 1998 年 6 月 16 日である（任命日以降に実行された監査法人の合併考慮後）。以
前は、デロイト・ネットワークの他の法人が任命されていたが、その任命の記録をすべて確認することはで
きない。
2018 年 12 月 31 日現在、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは任命されてから 3 年目の年に
あり、その間中断は無かった。同日時点、デロイト・エ・アソシエの任命期間は 20 年連続に達し、その間、
13 年前の 2006 年 11 月 17 日には、 Caisse Nationale des Caisses d'Epargne （ CNCE ）の Ixis 事業と Banque
Fédérale des Banques Populaires （ BFBP ）の Natexis Banques Populaires 事業の統合がなされ、ナティクシ
スが設立された。その時には、 Natexis Banques Populaires へ CNCE の子会社に対する株式と持分投資が譲渡
され、名称もナティクシスに変更された。
連結財務諸表に関する経営陣および統治責任者の責任
経営陣は、欧州連合が採用している国際財務報告基準に準拠した連結財務諸表の作成および公正な表示、
ならびに不正または誤謬によるかを問わず重要な虚偽表示のない連結財務諸表の作成を可能にするために必
要だと経営陣が判断する内部統制の整備について責任を負う。
連結財務諸表の作成において経営陣には、会社を清算しまたは営業を停止することが予想されない限り、
継続企業として存続する会社の能力を評価し、継続企業に関する事項を適宜開示し、かつ継続企業を前提と
した会計を使用する責任がある。
監査委員会には、財務報告プロセスに加え、内部統制およびリスク管理システムの有効性、ならびに該当
する場合は、会計および財務情報の作成および処理に係る手続の内部監査の有効性を監視する責任がある。
本連結財務諸表は、取締役会によって承認されている。
連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的および監査アプローチ
私たちの役割は、連結財務諸表について報告書を発行することにある。私たちの目的は、連結財務諸表
に、全体として、重要な虚偽表示がないかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証とは、高
水準の保証であるが、職業的専門家としての基準に従って監査を実施すれば、重要な虚偽表示が存在する場
合は必ず発見されるという保証ではない。虚偽表示は、不正または誤謬によって生じる可能性があり、連結
財務諸表を根拠になされる財務諸表利用者の経済的な意思決定に、単独でまたは合算して影響を及ぼすこと
が合理的に予想されるときは、重要であるとみなされる。
フランス商法第 L.823-10-1 条の規定により、私たちの法定監査は、会社の存続能力、または会社の業務管
理の質に関する保証を含んでいない。
フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に従って実施される監査の中で、法定監査人は、
監査中一貫して職業的専門家としての判断を働かせ、さらに：
・ 不正または誤謬によるかを問わず連結財務諸表に重要な虚偽表示が生じるリスクを識別・評価したうえ
で、それらのリスクに応じた監査手続を設計し実施する。また、自己の意見を裏付けるのに十分かつ適
切だと自らが考える監査証拠を入手する。不正は共謀やねつ造、故意の脱漏、不実表示、内部統制の無
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効化を伴う場合があるため、誤謬よりも不正による重要な虚偽表示の方が、発見できないリスクが高
い。
・ その状況に適した監査手続を設計するために、監査に関連のある内部統制を把握する。ただし、これは
内部統制の有効性について意見を表明するためではない。
・ 連結財務諸表において経営陣が使用した会計方針の適切性ならびに経営陣が行った会計上の見積りおよ
び関連する開示の合理性を評価する。
・ 継続企業を前提とした会計の経営陣による使用の適切性を評価し、かつ、入手した監査証拠を基に、継
続企業として存続する会社の能力に重要な疑念を投げ掛ける事象または状況に関係して重要な不確実性
が存在するかどうかを評価する。この評価は、自己の監査報告日までに入手した監査証拠に基づいて行
う。ただし、将来の事象または状況が原因になって、会社が継続企業として存続できなくなる場合もあ
る。重要な不確実性が存在すると法定監査人が結論付けるときは、監査報告書において、連結財務諸表
内の関連する開示に注意を向けることを要求される。あるいは、かかる開示がなされていないまたは不
十分である場合は、当該報告書にて表明した意見を修正する必要がある。
・ 連結財務諸表の全般的な表示を評価し、かつ、連結財務諸表が、公正な表示を達成する形で、基礎とな
る取引および事象を表しているかどうかを評価する。
・ 連結範囲に含まれている人または企業の財務情報について、連結財務諸表に関する意見を表明するうえ
で十分かつ適切だと考える監査証拠を入手する。法定監査人は、連結財務諸表の監査を指示、監督およ
び遂行する責任ならびに連結財務諸表について表明した意見に対する責任を負う。
監査委員会への報告
私たちは監査委員会に対し、監査の範囲および実施した監査計画、ならびに監査結果の説明が主に盛り込
まれた報告書を提出する。私たちはまた、会計・財務報告手続に関する内部統制において重要な不備を識別
したときも、かかる不備を報告する。
監査委員会への私たちの報告書には、職業的専門家としての判断によると当期連結財務諸表の監査におい
て極めて重要であり、よって本報告書にて説明する必要がある監査上の重要事項に該当する重要な虚偽表示
リスクも含まれている。
私たちはまた、 EU 規則第 537/2014 号第６条に定められている宣誓を監査委員会に対して行い、特にフラン
ス商法第 L.822-10 条から L.822-14 条およびフランスの法定監査人の倫理規定（ code de déontologie ）に定め
られているものなど、フランスにおいて適用される規則上の解釈に則った独立性を表明する。私たちの独立
性についてリスクがあると合理的に考えられるときは、必要に応じて、関連する対応策とともに監査委員会
と協議する。
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ヌイイ・シュール・セーヌ市およびパリ・ラ・デファンス、 2019 年３月 15 日
法定監査人
プライスウォーターハウスクーパース・オーディット デロイト・エ・アソシエ
エマニュエル・ベノア ジャン・マルク・ミクレール
シャルロット・ヴァンドゥプュトゥ
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ナティクシス
株式会社
75013 パリ市ピエール・マンデス－フランス通り 30 番地
親会社財務諸表に対する法定監査人の監査報告書
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
ナティクシス・エス・エー株主総会御中
監査意見
株主総会で私たちに委託された任務に則り、私たちは 2018 年 12 月 31 日に終了した年度のナティクシス・エ
ス・エーの親会社財務諸表の監査を、本報告書に記載したとおり実施した。
私たちの意見では、当該親会社財務諸表は、フランスの会計原則に準拠して、同社の 2018 年 12 月 31 日現在
の財政状態を構成する資産および負債ならびに同日に終了した年度の経営成績について真実かつ公正な概観
を与えている。
上に表明した監査意見は、監査委員会に対する私たちの報告内容と一致する。
意見の根拠
監査の枠組み
私たちは、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して監査を行った。私たちは、
監査意見の根拠となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと考えている。
当該基準に基づく私たちの責任については、本報告書の「財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に
て詳しく説明されている。
独立性
私たちは、 2018 年 1 月 1 日から本報告書の日付までの期間にわたり、私たちに適用される独立性に関する規
則に従って監査業務を実施した。とりわけ、 EU 規則第 537/2014 号第 5 条 (1) またはフランスの法定監査人の倫
理規定（ code de déontologie ）に基づき禁止されている業務は、一切提供しなかった。
また、私たちが当年度中に貴社および貴社の被支配企業に提供した非監査業務のうち、経営陣報告書また
は親会社財務諸表注記に開示されていないものを以下に示す：
－ デロイト・エ・アソシエ： 2018 年度中に実施した主な業務は、規制によって要求されているまたは規制
当局から要請された報告に関するコンプライアンス状況のレビュー、経営陣報告書内にある企業の社会
的責任（ CSR ）に関する情報に対する独立した第三者組織としての業務、証券発行プログラムに関連する
コンフォート・レターの発行、および証明業務に関するものだった。
－ プライスウォーターハウスクーパース・オーディット： 2018 年度中に実施した主な業務は、証明業務、
証券発行プログラムに関連するコンフォート・レターの発行、コンプライアンス手続のレビュー、リス
トラクチャリング策の中で提供した役務に関連するものだった。
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私たちの評価の妥当性‐監査上の重要事項
私たちの評価の妥当性に関するフランス商法（ code de commerce ）第 L.823-9 条および第 R.823-7 条の規定
に従い、当期親会社財務諸表の監査において極めて重要であると職業的専門家として私たちが判断した重要
な虚偽表示リスクに関する監査上の重要事項、ならびにそれらのリスクへの私たちの対処方法を説明する。
当該事項は、親会社財務諸表全体の監査に関連付けられ、かつ先に表明した私たちの意見を形成する中で
対処された。よって私たちは、親会社財務諸表の特定の項目について個別の意見を示すことはしていない。
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個別ベースでの貸出金および債権の減損
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシス・エス・エーは、自己の金融事業の 私たちは、次の項目に関連する統制をはじめとす
中で引き受けた貸出金および債権について生じた信 る、ナティクシス・エス・エーが整備している主な
用損失をカバーするために、個別に引当金を認識し 統制の設計を評価し、その有効性をテストした：
ている。
・ 減損の兆候（期限を過ぎた支払いなど）の識別
不良債権に関する減損引当金額を個別に算定する
および取引相手方の格付プロセス
には、かなりの判断を必要とする。とりわけ、減損
・ 不良区分へのエクスポージャーの分類
の識別と、認識すべき減損損失の計算には、かなり
・ 保証のモニタリングおよび評価
の判断が求められる。
・ 不良債権に係る個別の減損損失の算定および関
個別の減損は、見積りが財務諸表の作成において
連するガバナンスおよび妥当性確認システム
重要な役割を果たす領域の一つであるため、監査上
の重要事項であると私たちは考えた。
また、重要性およびリスク規準を基に抽出した
ファイルのサンプルに基づいて、私たちは与信レ
2018 年 12 月 31 日現在、銀行および顧客に対する
ビューを実施した。その中で私たちは：
貸出金は 210,265 百万ユーロを占めていた。 2018
・ 慎重な扱いを要する不履行取引相手方の状況に
年 12 月 31 日現在の個別の減損損失は 907 百万ユー
ついて入手可能な最新の情報を確認した
ロにのぼった。
・ 機関が提出した情報および外部データを基に、
詳しくは親会社財務諸表に対する注記 1 の第 1 段
経営陣が用いた仮定および算定した引当金の見
落、注記 ▶ 、 16 および 30 を参照されたい。
積りについて独立した立場から分析を実施した
・ 減損引当金の見積りが正確に認識されていたか
を確認した
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関する引当金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシス・エス・エーは訴訟の当事者になっ 私たちは、法的リスクおよびコンプライアンス・
ているほか、さまざまな法域の規制当局および税務 リスクの識別、評価および引当金計上手続を検証し
当局による調査の対象になっており、情報を要請さ た。
れている。 私たちは、現在進行中の訴訟の状況およびナティ
それらに伴う（税務を含む）法的リスクおよびコ クシス・エス・エーが識別した主なリスクを、経営
ンプライアンス・リスクの評価には、報告日現在の 陣（およびより具体的には、ナティクシス・エス・
経営陣の見積りが反映されている。 エーの法務部、コンプライアンス部および税務部）
引当金の認識およびその金額の算定、ならびに財 との定期的な議論および入手した文書のレビューを
務情報の開示には、まさにその性質により、とりわ 通じて把握した。
け現在進行中の訴訟の結果および経済的影響の見積 私たちの作業においては、報告日に認識した引当
りが難しいため、判断の行使が必要となる。 金額を見積もるのに経営陣が使用した仮定および
したがって、私たちは、経営陣が採用した仮定お データの合理性についても検証した。とりわけ、税
よび選択肢に対するこれら引当金の感応度に鑑み、 法の専門家に、ナティクシス・エス・エーが識別し
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関す た税務リスクの分析および関連引当金の批判的レ
る引当金は監査上の重要事項だと考えた。 ビューを行わせた。
私たちはまた、現在進行中の訴訟について、ナ
2018 年 12 月 31 日現在、訴訟およびその他のリス ティクシス・エス・エーの法務顧問とともに確認手
クに係る引当金は 950 百万ユーロにのぼった（親 続を実施した。
会社財務諸表注記 16 を参照）。 最後に、そのように測定された引当金が正しく認
詳しくは親会社財務諸表注記 1 の第 10 段落およ 識されているかを確認し、親会社財務諸表注記にお
び注記 16 を参照されたい。 ける関連開示を検証した。
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活発な市場での相場価格がない金融商品の評価
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
コーポレート・アンド・インベストメント・バン 私たちは、活発な市場での相場価格がない金融商
キング事業の中でナティクシス・エス・エーは、貸 品の識別、評価および会計処理に関する内部統制手
借対照表に時価評価で計上する金融商品を保有して 続を検証した。
いるが、その多くが、活発な市場での相場価格がな 私たちは、次の項目に関連するものを含め、私た
い金融商品である。 ちの監査に関係がある統制をテストした：
そうした金融商品の市場価値の算定は、使用する
・ リスク部門による評価モデルの妥当性の確認と
手法およびデータの選択においてかなりの判断を要
定期的なレビュー
する評価技法に基づいて行われる：
・ 評価インプットの独立した検証
・ 適切な 内部評価モデルの使用
・ 主な評価調整額の算定および評価調整の実行
・ 市場において観察不能な評価インプットの決定
・ 一定の市場リスク、取引相手方リスク、または
私たちは、評価専門家による支援を受けてこれら
流動性リスクを反映させるための補足的な評価
の確認作業を実施した。また、評価専門家ととも
調整額の見積り
に、評価額の見積りに用いられた仮定、手法および
モデルをサンプル・ベースで検証することにより、
私たちは、活発な市場での相場価格がない金融商 独立した評価を行った。 2018 年に関しては、アジア
品の評価は、次の理由から監査上の重要事項だと考 で販売された特定の商品に関してナティクシスが認
えた： 識した評価調整額を中心にこの作業を実施した。
・ エクスポージャーの重要性およびその評価額の また、ナティクシスの市場の取引相手方との証拠
算定における判断の使用 金の差異も、サンプル・ベースで検証した。この検
・ アジアで販売されている特定の商品についてナ 証は、評価の妥当性を評価するのに役立った。
ティクシスが 2018 年に認識した個別の評価調整
額。アジアでは、使用ビジネス・モデルにより
あるヘッジ戦略を導入したが、同ヘッジ戦略
は、 2018 年の市況にそぐわない結果に終わっ
た。
活発な市場での相場価格がない金融商品は、売
却目的保有有価証券、トレーディング目的保有有
価証券、投資目的保有有価証券に認識されてお
り、 2018 年 12 月 31 日現在、資産の 397 億ユーロを
占めていた。詳しくは親会社財務諸表注記１の第
２段落と注記２、５、 26 および 27 を参照された
い。
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所定の検証
私たちはまた、フランスの法規制で要求されている所定の検証を、フランスにおいて適用される職業的専
門家としての基準に準拠して実施した。
経営陣報告書ならびに株主宛の財政状態および財務諸表に関するその他の文書で開示されている情
報
取締役会の経営陣報告書ならびに株主宛の財政状態および財務諸表に関するその他の文書に示されている
情報の公正な表示および財務諸表との整合性について、以下を除いて私たちが報告すべき事項はない。
フランス商法第 D.441-4 条に記載されている支払条件に関する情報の公正な表示および財務諸表との整合性
について、私たちは次の事項を観察している：経営陣報告書に示されているとおり、銀行取引および関連取
引は報告すべき情報の範疇にないと貴社は考えているため、この情報にそれらの取引は含まれていない。
コーポレート・ガバナンスに関する情報
私たちは、フランス商法第 L.225-37-3 条および L.225-37-4 条に基づき要求されている情報が、取締役会の
経営陣報告書におけるコーポレート・ガバナンスのセクションに存在することを証明する。
取締役が受給した報酬および各種給付ならびに取締役の利益のためになされたその他のコミットメントに
関連してフランス商法第 L.225-37-3 条の要求事項に従って示されている情報について、私たちは、財務諸表
または当該財務諸表の作成に用いられた基礎情報との整合性を検証した。また必要に応じて、貴社を支配す
る会社または貴社が支配する会社から貴社が取得した情報との整合性も検証した。この作業に基づき、私た
ちは、当該情報の正確性および公正な表示を証明する。
その他の情報
フランスの法律に従って、私たちは、投資および支配持分の購入ならびに株主および議決権保有者の身元
に関する諸々の情報項目が、経営陣報告書に適切に開示されていることを確認した。
他の法規制上の要求事項に関する報告
法定監査人の任命
私たちは、株主総会によって任命されたナティクシス・エス・エーの法定監査人であり、それらの株主総
会が開催されたのは、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットについては 2016 年 5 月 24 日、デロ
イト・エ・アソシエについては 1998 年 6 月 16 日である（任命日以降に実行された監査法人の合併考慮後）。以
前は、デロイト・ネットワークの他の法人が任命されていたが、その任命の記録をすべて確認することはで
きない。
2018 年 12 月 31 日現在、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは任命されてから３年目の年
にあり、その間中断は無かった。同日時点、デロイト・エ・アソシエの任命期間は 20 年連続に達し、その
間、 13 年前の 2006 年 11 月 17 日には、 Caisse Nationale des Caisses d'Epargne （ CNCE ）の Ixis 事業と Banque
Fédérale des Banques Populaires （ BFBP ）の Natexis Banques Populaires 事業の統合がなされ、ナティクシ
スが設立された。その時には、 Natexis Banques Populaires へ CNCE の子会社に対する株式と持分投資が譲渡
され、名称もナティクシスに変更された。
財務諸表に関する経営陣および統治責任者の責任
経営陣は、フランスの会計原則に準拠した親会社財務諸表の作成および公正な表示、ならびに不正または
誤謬によるかを問わず重要な虚偽表示のない親会社財務諸表の作成を可能にするために必要だと経営陣が判
断する内部統制の整備について責任を負う。
親会社財務諸表の作成において経営陣には、会社を清算しまたは営業を停止することが予想されない限
り、継続企業として存続する会社の能力を評価し、継続企業に関する事項を適宜開示し、かつ継続企業を前
提とした会計を使用する責任がある。
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有価証券報告書
監査委員会には、財務報告プロセスに加え、内部統制およびリスク管理システムの有効性、ならびに該当
する場合は、会計および財務情報の作成および処理に係る手続の内部監査の有効性を監視する責任がある。
本親会社財務諸表は、取締役会によって承認されている。
財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的および監査アプローチ
私たちの役割は、財務諸表について報告書を発行することにある。私たちの目的は、財務諸表に、全体と
して、重要な虚偽表示がないかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証とは、高水準の保証
であるが、職業的専門家としての基準に従って監査を実施すれば、重要な虚偽表示が存在する場合は必ず発
見されるという保証ではない。虚偽表示は、不正または誤謬によって生じる可能性があり、親会社財務諸表
を根拠になされる財務諸表利用者の経済的な意思決定に、単独でまたは合算して影響を及ぼすことが合理的
に予想されるときは、重要であるとみなされる。
フランス商法第 L.823-10-1 条の規定により、私たちの法定監査は、会社の存続能力、または会社の業務管
理の質に関する保証を含んでいない。
フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に従って実施される監査の中で、法定監査人は、
監査中一貫して職業的専門家としての判断を働かせ、さらに：
・ 不正または誤謬によるかを問わず財務諸表に重要な虚偽表示が生じるリスクを識別・評価したうえで、
それらのリスクに応じた監査手続を設計し実施する。また、自己の意見を裏付けるのに十分かつ適切だ
と考えられる監査証拠を入手する。不正は共謀やねつ造、故意の脱漏、不実表示、内部統制の無効化を
伴う場合があるため、誤謬よりも不正による重要な虚偽表示の方が、発見できないリスクが高い。
・ その状況に適した監査手続を設計するために、監査に関連する内部統制を把握する。ただし、これは内
部統制の有効性について意見を表明するためではない。
・ 親会社財務諸表において経営陣が使用した会計方針の適切性ならびに経営陣が行った会計上の見積りお
よび関連する開示の合理性を評価する。
・ 継続企業を前提とした会計の経営陣による使用の適切性を評価し、かつ、入手した監査証拠を基に、継
続企業として存続する会社の能力に重要な疑念を投げ掛ける事象または状況に関係して重要な不確実性
が存在するかどうかを評価する。この評価は、自己の監査報告日までに入手した監査証拠に基づいて行
う。ただし、将来の事象または状況が原因になって、会社が継続企業として存続できなくなる場合もあ
る。重要な不確実性が存在すると法定監査人が結論付けるときは、監査報告書において、親会社財務諸
表内の関連する開示に注意を向けることを要求される。あるいは、かかる開示がなされていないまたは
不十分である場合は、限定適正意見または意見差控を表明する必要がある。
・ 財務諸表の全般的な表示を評価し、かつ、財務諸表が、公正な表示を達成する形で、基礎となる取引お
よび事象を表しているかどうかを評価する。
監査委員会への報告
私たちは監査委員会に対し、監査の範囲および実施した作業工程、ならびに作業から導き出した結論を主
に示す報告書を提出する。私たちはまた、会計・財務情報の作成および処理に係る手続の観点から、内部統
制システムにおいて重要な不備を識別したときは、必要に応じて通知する。
監査委員会への私たちの報告書には、職業的専門家としての判断によると当期の親会社財務諸表の監査に
おいて極めて重要であり、よって本報告書にて説明する必要がある監査上の重要事項を構成するとみなされ
る重要な虚偽表示リスクも含まれている。
私たちはまた、 EU 規則第 537/2014 号第６条に定められている宣誓を監査委員会に対して行い、特にフラン
ス商法第 L.822-10 条から L.822-14 条およびフランスの法定監査人の倫理規定に定められているものなど、フ
ランスにおいて適用される規則上の解釈に則った独立性を表明する。私たちの独立性にリスクがあれば、必
要に応じて、関連するセーフガード措置とともに監査委員会と話し合いを行う。
パリ・ラ・デファンスおよびヌイイ・シュール・セーヌ市、 2019 年３月 15 日
法定監査人
698/699
EDINET提出書類
ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
プライスウォーターハウスクーパース・オーディット デロイト・エ・アソシエ
エマニュエル・ベノア ジャン・マルク・ミクレール
シャルロット・ヴァンドゥプュトゥ
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