ドイツ銀行 有価証券報告書

提出書類 有価証券報告書
提出日
提出者 ドイツ銀行
カテゴリ 有価証券報告書

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    【表紙】

     【提出書類】                    有価証券報告書

     【根拠条文】                    金融商品取引法第24条第1項
     【提出先】                    関東財務局長
     【提出日】                    令和3年6月29日
     【事業年度】                    2020年度(自 令和2年1月1日 至 令和2年12月31日)
     【会社名】                    ドイツ銀行
                         (Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft)
     【代表者の役職氏名】                    チーフ・エグゼクティブ・オフィサー クリスティアン・ゼーヴィング
                         (Christian      Sewing,    Chief   Executive     Officer)
                         プレジデント カール・フォン・ローア
                         (Karl    von  Rohr,   President)
     【本店の所在の場所】                    ドイツ連邦共和国 60325 フランクフルト・アム・マイン タウヌス
                         アンラーゲ12
                         (Taunusanlage        12,  60325   Frankfurt     am  Main,   Federal    Republic     of
                         Germany)
     【代理人の氏名又は名称】                    弁護士  箱田 英子
     【代理人の住所又は所在地】                    東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 丸の内パークビルディング
                         森・濱田松本法律事務所
     【電話番号】                    03(6212)8316
     【事務連絡者氏名】                    弁護士  箱田 英子
                          同   二村 佑
     【連絡場所】                    東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 丸の内パークビルディング
                         森・濱田松本法律事務所
     【電話番号】                    03(6212)8316
     【縦覧に供する場所】                    該当なし
    (注1)本書において、別段の記載がある場合を除き、「提出会社」または「当行」とはドイツ銀行を指し、「グループ」とはドイツ銀行とその連結子

        会社を指す。
    (注2)原則として、本書において便宜上記載されている日本円金額は、2021年5月31日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信売買相場の仲値
        (1ユーロ=133.74円)により計算されている。
    (注3)本書の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
                                  1/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第一部【企業情報】

    第1【本国における法制等の概要】

    1【会社制度等の概要】

    (1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
    概    説
     ドイツ法は、各種の企業形態について規定している。
     -合名会社(Offene          Handelsgesellschaft-「OHG」)
      商法第105条乃至第160条の適用を受け、組合員全員が組合の負債につき無限責任を負う。
     -合資会社(Kommanditgesellschaft-「KG」)
      商法第161条乃至第177条aの適用を受け、最低1名の社員(無限責任社員)が無限責任を負うのに対し、他の(有限責任)
      社員はその出資額を限度とする責任を負う。
     -GmbH    & Co.KG(合資会社の特殊形態)
      有限会社がその唯一の無限責任社員となる。
      この種の会社は、合資会社に適用ある規定の適用を受ける。
     -有限会社(Gesellschaft             mit  beschränkter       Haftung-「GmbH」)
      有限会社法の適用を受け、法人格を有する。
      会社債権者に対する債務は、会社の資産のみをもって弁済され、出資した持分の払込みをなした社員は責任を負わない。
      最低25,000ユーロの固定資本を有し、かかる資本は持分に分割される。ただし、持分は公正証書によってのみ譲渡可能で
      ある。
     -株式会社(Aktiengesellschaft-「AG」)
      株式会社法の適用を受け、有限会社と同様法人格を有する。会社債権者に対する債務は、会社の資産のみをもって弁済さ
      れ、出資した株式の払込みをなした株主は責任を負わない。最低50,000ユーロの固定資本を有し、かかる資本は株式に分
      割される。株式は、公証人の認証がなくても譲渡可能であるが、一般に、株式会社法上認められた会社の構造は、有限会
      社法上のそれと比べると柔軟性に乏しい。
     株式会社(以下単に「会社」という。)としての当行に適用される法律は、1965年9月6日付株式会社法(改正済)であ
    る。当行に適用される同法の主要な規定の概要は以下のとおりである。
    設    立

     会社を設立するには、1人以上の者(「発起人」)が、取得する株式の額面金額に等しいかまたは額面金額以上の出資によ
    り当該会社の株式を取得し、かつ当該会社の定款を作成しなければならない。定款の記載事項は以下のとおりである。
     -会社の名称および所在地
     -会社の目的
     -資本の額
     -株式の額面金額(もしあれば)および各額面金額毎の株式数、株式が複数の種類の株式の場合は、各種類株式の名称およ
      び株式数
     -株式の記名式・無記名式の別。保険会社および新事情としてダイムラー、シーメンスおよびドイツ銀行等の国際的に事業
      を行っている大企業を除き、ドイツの証券取引所に上場されている会社の場合は、通常、無記名式株式である。
     -取締役の員数または員数決定の根拠となる規則
     -会社の公告に関する規定
     会社は、管轄裁判所から認証を受けた後その所在地において商業登記簿に登記されなければならない。会社の定款も、当該
    管轄裁判所に提出しなければならない。登記事項には、以下の事項が含まれている。
     -名称および所在地
     -目的
     -資本の額
     -定款作成日
     -取締役の氏名およびその代表権の範囲
     定款の変更は、商業登記簿に登記されたときに有効となる。
    株  式  資  本

                                  2/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     会社の資本は、株式に分割される。当該資本はユーロ建で、1株当たりの最低額面金額、または場合により、各無額面株式
    の株式資本組入最低部分を1ユーロとし、かつ最低資本金の額は、50,000ユーロである。株式を、額面以下で発行してはなら
    ない。株式には種々の権利、特に、利益および会社資産の分配に関する権利を付与できる。同一の権利を付与された株式は、
    す べて同一種類の株式とする。
     会社は、株式会社法第71条および71条a)乃至d)に定めるところに従い、一定の例外的な場合に限り自己株式を取得する
    ことができる。会社は、自己株式によっては権利または利益を享受することができない。
     資本増加は、準備金の転換による一定の増加を除き、新株の発行のみによりなされる。取締役会は、株主総会から適法に委
    任された場合に限り、現金による払込みまたは現物出資による資本増加を決議することができる。株主は、株式会社法第186条
    第3項および第4項の場合を除き、当該新株式につき新株引受権を付与されなければならない。資本増加は、商業登記簿に登
    記されたときに法律上有効となる。
     株主総会は、会社が発行を認めた転換権または新株引受権を担保するため条件付資本増加をすることができる。かかる資本
    増加は当該株式が発行されたときに法律上有効となる。
    株  主  総  会

     定時株主総会は、会社の各営業年度の開始後8か月以内に開催される。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデ
    ミック危機の状況下での柔軟な対応のため、法律は2020年                           および2021年      における定時株主総会に関する適用除外を設け、営業
    年度開始から12か月以内に            開催することおよび株主の権利の行使に一定の制限を設けた上でバーチャル株主総会のみ                                         開催する
    ことを許容している。定時株主総会以外の株主総会は、会社のために必要な場合に随時これを開催することができる。
     株主総会は、取締役会または監査役会が招集することができる。株主総会は、また、資本金の5%を有する株主が取締役会
    に書面で招集を請求した場合にも招集することができる。(定款により、当該株主総会招集権をより低い比率の資本金を有す
    る株主に付与する旨定めることができる。)株主総会の招集通知は、総会の会日、または、会社の定款により株主による事前
    の通知が要求される場合、総会に出席しようとする株主が出席の意思を通知しなければならない日の最終日、または無記名式
    株式を発行している上場会社の場合、基準日における株式保有の証明が会社に対して提供されなければならない日(いずれも
    当該日を含まない)の30日以上前に、会社が公告掲載のために選択した新聞(もしあれば)および連邦官報に公告する。すべ
    ての株主の氏名が判明している場合は、書留郵便により株主総会を招集することもできる。総会招集通知または書留郵便に
    は、総会の日時、場所および上記の出席のための一切の条件ならびに各議案に関する取締役会および監査役会(一定の場合、
    後者のみ)の提案事項を含む議事日程を掲載する。株主(ただし、資本金の内5%以上または50万ユーロ以上を有する者)
    は、議案を提案することができる。
     下記事項の決定権は、株主総会に保留される。
     (1)監査役会における株主代表の選任
     (2)貸借対照表に記載された配当可能利益の処分
     (3)取締役および監査役の責任解除
     (4)決算監査人の選任
     (5)定款変更
     (6)資本増加および資本減少
     (7)特別監査人の選任
     (8)会社の解散
     株主総会は、取締役会から請求された場合に限り会社の業務執行に関する事項につき決議する。
     株主総会において、各株主は、株式会社法第131条第3項に規定された場合を除き、請求する情報が当該議案を客観的に判断
    するのに必要な場合に限り、取締役会から回答を得る権利を有する。
     議決権は、所有株式の額面金額に比例する。非上場会社に限り、1名の株主が行使しうる議決権の数を、定款により制限す
    ることができる。本人または所定の様式もしくは定款により規定された他の方式により適法に授権された代理人が議決権を行
    使することができる。
     株主総会の決議は、原則として、行使された議決権の過半数により行われる。定款変更、資本増加もしくは資本減少または
    会社解散の場合には、出席株式総数の4分の3以上の多数の賛成によらない限り決議することができない旨の規定が、株式会
    社法にある。定款により、多数決の要件を加重し、また一定の場合には緩和することができる。
     上場会社の株主総会の議事録は、公証人が作成する。議事録は、一定の書類を添付して株主総会後不当に遅滞することなく
    商業登記所に提出する。
    経営陣の構成

     株式会社法は、取締役会および監査役会について規定している。いかなる個人も取締役会および監査役会の構成員を兼務す
    ることはできない。
                                  3/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    取  締  役  会
     取締役会は、1名以上の法律上完全な行為能力を有する自然人により構成される。各取締役は、監査役会により選任され、
    その任期は5年以内とする。各取締役は、最高5年を任期として、監査役会の決議により再任されまたは任期の延長が許され
    る。取締役会が複数の取締役で構成される場合、監査役会は、取締役会会長を選任することができる。
     取締役会は、第三者に対して裁判上および裁判外において会社を代表する。取締役会が複数の取締役で構成される場合、定
    款により、取締役は単独もしくは共同して、または会社の適法に授権された他の代理人1名と共同して会社を代表することが
    できる旨定めることができる。取締役会およびかかる代表権を付与された取締役は、1名の取締役または取締役以外の者に対
    し、一定の商取引または一定の種類の業務を執行する権限を委任することができる。取締役会全体としての会社を代表する権
    限を、制限することはできない。
     取締役または会社を代表するその他の者の変更については、商業登記簿に登記しなければならない。
     取締役会は、その責任において会社の業務を執行する。取締役会は、監査役会が取締役会規則を定めることを決定した場
    合、または定款により監査役会に取締役会規則を定める権限が付与されている場合を除き、取締役会規則を定めることができ
    る。
     取締役会は、監査役会に対し、営業方針、会社の収益性、業務の展開、会社の現況、会社の収益性もしくは流動性に重大な
    影響を及ぼす取引および会社にとって非常に重要なその他の一切の事項について報告しなければならない。
     取締役会は、株主総会の決議事項のうちその権限の範囲内にあるものを執行する。
     監査役会は、取締役全員の報酬を決定する。上場会社の報酬体系は会社の持続可能な発展を図るものでなければならず、当
    該報酬体系に重要な変更があった場合および少なくとも4年に一度は株主総会の承認を要する。
     監査役会の明示の承認がある場合に限り、取締役に対し貸付を行うことができる。かかる貸付は、従業員が一般的に利用で
    きる条件または通常の取引条件の下でのみ認められる。米国2003年サーベインズ・オクスリー法に基づき、ある一定の貸付は
    いかなる場合も取締役に対して実行してはならない。
    監  査  役  会

     一般に従業員が20,000名以上の会社の監査役会は、株主により選任される10名の監査役およびドイツの従業員により選任さ
    れる10名の監査役で構成される。後者の10名のうち、7名は会社の従業員とし、3名は労働組合の代表とするが、この3名が
    会社の従業員である場合もある。
     法律上完全な行為能力を有する自然人のみが会社の監査役となることができる。下記の者は、会社の監査役となることはで
    きない。
                                          (注1)
    -監査役会の設置が義務付けられている10の企業の監査役にすでに就任している者
     (注1)会長職は2社と数え、最高5社までの、当該企業の子会社もしくは当該者が取締役となっている会社に支配されている会社の監査役職は、上
         記の計算に含めない。
    -当該会社の被支配会社の取締役会(もしくは同等の機関)の構成員である者
    -当該会社の取締役が監査役に就任している会社の取締役会(もしくは同等の機関)の構成員である者
    -当該会社の取締役もしくは副取締役である者または当該会社を代表する権限を付与されているその他の者
    -直近の2年間に当該会社において取締役会の構成員であった者。ただし、その選任が当該会社の株主の総議決権の25%超を
     保有する株主の提案によるものである場合を除く。
     ドイツ銀行法(Kreditwesengesetz                 – KWG)第25d条第3項は、銀行および金融持株会社の監査役会の構成員に関していくつ
    かの追加的制限を規定している。2015年、株式会社法により、完全な共同決定に服する上場会社の監査役会においては、原則
    としてそのメンバーの男性および女性の構成比をそれぞれ30%以上とすることを内容とする追加的な制限が規定された。
     ただし、監査役会は、欠員または出席不能の取締役に代わる1名以上の者を、その構成員の中から1年以下の期間を任期と
    して取締役に選任することができる。取締役に選任された者は、その任期中監査役としての職務を行うことはできない。
     株主を代表する監査役10名は、株主総会で選任される。従業員を代表する監査役選任については、共同決定法第9条乃至第
    24条および2004年5月28日に同法に基づき公布された3つの規則により定められた細則が適用される。選任手続は複雑で、多
    くの子会社を有する親会社の場合には少なくとも31週間を要する。
     監査役の任期は、就任後4営業年度目に係る同監査役の責任解除につき決議する株主総会をもって終了する期間、すなわち
    約5年を超えることができない。再任することは妨げない。
     監査役に変更が生じた場合は、取締役会は監査役全員を記載したリストを商業登記所に提出しなければならない。
     監査役会は、会社経営の監査を職務とする。監査役は、会社の会計帳簿および資産を自ら監査するか、または、他の監査
    役、また、特定の範囲につき適切な専門家に、かかる監査を委任することができる。監査役会は、会社の利益のために必要な
    場合は株主総会を招集しなければならない。監査役会は、業務執行をすることはできない。ただし、監査役会または定款は、
    一定の種類の取引については、監査役会の承諾ある場合に限り、これを行うことができる旨定めることができる。
                                  4/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     監査役の報酬は、定款または株主総会により決定することができる。上場株式会社においては、報酬は少なくとも4年に一
    度、株主総会によって決定される。当該報酬には、会社の年間利益からの分配が含まれることがある。
     監査役に対し、取締役に対する場合と同様の基準により貸付を行うことができる。
    財  務  書  類

     会社は、商法および株式会社法の規定に従い取引、資産および負債に関し適正な記帳をする。取締役会は、当営業年度の開
    始後3か月以内に、前営業年度についての貸借対照表、損益計算書およびそれらの注記(併せて「財務書類」と総称する。)
    ならびに経営報告書を作成する。財務書類の形式および内容については、株式会社法、商法および信用機関および金融サービ
    ス機関による会計規則(RechKredⅤ)に規定されている。かかる商法および会計規則には、1990年11月30日の銀行会計の内容
    を指示する法律により制定され、1993年1月1日以降の会計年度に適用しなければならない銀行の財務書類に関する特別規則
    (下記にその一部を記載する。)が含まれる。
     財務書類およびその基礎となる会計帳簿については、株主総会で選任された決算監査人または決算監査法人が監査する。決
    算監査人はまた、監査意見書に監査結果の要約を記載しなければならない。かかる監査意見には、監査範囲、採用した会計・
    監査原則および監査結果を記載するものとする。決算監査人は、特に、当該監査意見の留保事項の有無につき記載しなければ
    ならない。
     決算監査人は、財務書類に上記の意見を記載することができない場合は、その旨を明示した報告書を発行しなければならな
    い。
     取締役会は、財務書類を監査役会に提出し、決算監査人は、監査報告書を提出し、その監査結果を報告し、次いで監査役会
    がこれらの書類を監査し、監査結果を書面で株主総会に報告する。監査役会は、決算監査人の報告書について意見を述べ、異
    議を申立てるか否か、および財務書類を承認するか否かを記載しなければならない。年次決算書は、監査役会が承認すれば、
    最終財務書類となる。取締役会および監査役会は、財務書類の承認を株主総会に委ねる旨決定することができるが、通常は委
    ねない。いずれの場合にも、財務書類は次に株主総会に提出される。
     2007年以降、会社の法律上の代表者は、当該財務書類を、株主に提示された後遅滞なく、かつ貸借対照表の日付の後12か月
    以内(上場会社の場合は4か月以内)に、決算監査人の監査報告書もしくは監査意見の範囲限定報告書、経営報告書、監査役
    会報告書を付して電子化の上、連邦官報(Bundesanzeiger)に提出しなければならない。当該事業年度の純利益または純損失
    の明細を決定した利益処分案および利益処分決議も、同時にもしくはそれらの決定後不当に遅滞することなく提出しなければ
    ならない。会社の代表者は、これらの書類が、提出後不当に遅滞することなく連邦官報に公告され、会社の登記所
    (Unternehmensregister)に送付されるよう手配しなければならない。所有株式表は、連邦官報に公告されることを要しな
    い。
    利  益  処  分

     配当可能利益の処分は、株主総会で決定される。株主は、法律および会社の定款により、株主総会で別段の処分を決議しな
    い限り配当可能利益の配当を請求する権利を有する。
     会社が清算されない限り、配当可能利益だけを株主に配当することになる。
    企  業  契  約

     企業契約は、会社がその経営を他の会社に委任する契約、または他の会社に自己の利益および損失の全部を移転する契約な
    らびにその他の同種類の契約をいう。企業契約は、法律および定款に規定された多数決による株主総会の承認がある場合に限
    り、締結および改定することができる。各株主は、請求すれば株主総会前に当該契約の写しを受領する権利を有する。当該契
    約は、契約中の一定の重要な規定が会社所在地の商業登記簿に登記されたときに有効となる。当該商業登記簿を管轄する裁判
    所は、電子的方法により新しく登記された事項を公告する。
    定  款  変  更

     会社の定款は、株主総会の決議のない限り変更することができない。法律および定款は各種の定款変更決議に必要な多数を
    規定する。定款の変更は、会社所在地の商業登記簿に登記されたときに有効となる。一定の定款変更はまた、裁判所により電
    子的方法により公告されなければならない。
    連結財務諸表

     統一的な経営に服する会社グループについては、親会社は連結財務諸表も作成しなければならない。
     商法第315条aおよび国際財務報告基準(IFRS)の適用に関する欧州議会および欧州連合理事会2002年7月19日規則第1606/
    2002号は、欧州連合内で上場しているドイツの会社は2005年以降、IFRSに基づいて連結財務諸表を作成すべきことを要請して
    いる。
                                  5/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (2)【提出会社の定款等に規定する制度】
    A.株          式
      当行の株式はすべて記名式である。無記名式株式も発行することができる。
    B.株    主  総  会
      取締役会および監査役会のその営業年度における行為についての責任解除、利益処分、決算監査人の選任、および場合に
     より年次決算書の承認(定時株主総会)につき決議することを目的として招集される株主総会は、各営業年度の開始後8か
     月以内に開催される。
      株主総会の招集通知は、総会への出席を希望する株主が出席意思を登録しなければならない最終日の遅くとも30日前(公
     告日および最終日を日数の計算に算入しない。)までに連邦官報に公告する。登録要件および株主総会の出席票発行に関す
     る詳細は、招集通知に記載されなければならない。
      1株1議決権とする。
      法律または定款の強行規定に別段の定めのない限り、株主総会の決議は、議決権の単純過半数により採択される。発行済
     株式総数の過半数が要求される場合には、発行済株式総数の単純過半数により採択される。
    C.取    締  役  会
      取締役会は、3名以上の取締役により構成される。
      監査役会は、取締役を選任し、かつ取締役の員数を決定する。
      当行は、取締役2名により、または取締役1名および委任状(Prokurist)を有する代理人により適法に代表される。
      取締役会は、実業界との近密な関係を維持し、かつ業務上の諮問を受けるため、諮問委員会および地方諮問委員会を設置
     することができる。
    D.監    査  役  会
      監査役会は、20名の監査役で構成される。
      監査役会の決議は、法律に別段の定めのない限り、議決権の単純過半数により採択される。可否同数の場合は、共同決定
     法第29条第(2)項および第31条第(4)項により会長が決する。
      以下の場合には、監査役会の承認が要求される。
      a)事項を特定しない一般的な代理権の授与
      b)5億ユーロ超に相当する不動産の取得および処分
      c)他の会社の持分の取得を含め、ドイツの銀行法により金融機関の監査機関の承認を要する信用の供与
      d)10億ユーロ超に相当する他の持分の取得および処分
      5億ユーロ超にかかる持分の取得または処分は、監査役会に遅滞なく報告されなければならない。
     (1)b)およびd)についての承認は、当該取引が従属法人においてなされた場合にも必要とされる。
     (2)監査役会は、監査役会の承認を要する取引を追加的に定めることができる。
    E.年次決算書および利益処分
      当行の営業年度は暦年である。
      取締役会は、各営業年度の開始後3か月以内に、前営業年度に関する年次財務諸表(貸借対照表、損益計算書および注
     記)ならびに経営報告書を作成し、これを当該年度の決算監査人に提出する。取締役会は、年次決算書を、決算監査人は、
     監査報告書を、監査役会に提出する。
      監査役会は、当該書類の提出を受けた日から1か月以内に取締役会に監査役会の報告書を提出する。
      配当可能利益は、株主総会が別段の決議をしない限り、株主に分配される。
      当行が利益分配証書を発行し、当該利益分配証書の条項により、利益分配証書の保有者に配当可能利益の分配請求権が付
     与されている場合、配当可能利益の該当部分に対する株主の請求権は排除される(株式会社法58条4項)。
      株主に対する配当は、常に、株式資本に対する持分株式の出資の比率および出資期日から経過した期間に比例して行われ
     る。
      新株式発行の場合、当該株式について異なる配当を決定することができる。
    2【外国為替管理制度】

     欧州連合の他の加盟国におけると同様に、国際連合決議を遵守するための欧州連合の管轄当局の規制により、当該規制の指
    定する一定の法人および自然人に対する資産凍結命令が発効した。また、欧州連合は、イランに対し独自の様々な経済制裁お
    よび金融制裁を課してきた。欧州連合はイランに対する核関連の経済制裁および金融制裁を2016年1月16日にすべて解除した
    が、一部の制裁措置は引き続き効力を有している。
     若干の例外を除き、ドイツの居住者である法人または個人は、非居住たる法人または個人から受領しまたはこれらに対して
    もしくはこれらの勘定で行われる12,500ユーロ(または外国通貨による相当額)を超える支払について、ドイツ連邦銀行への
    報告が求められる。この報告要件は、統計上の目的によるものである。
                                  6/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     上記の例外を除いて、現在、ドイツの居住者またはドイツ市民以外の当行株主に対する資金の移管または配当その他の支払
    の送金を妨げるドイツの法律、判決または規制は存在しない。
     また、ドイツの非居住株主または外国人株主の当行株式の保有または適用ある議決権行使の権利は、ドイツの法律または当
    行の定款に基づき制限を受けることはない。ただし、投資額が一定の基準に達しまたはこれを上回った場合には、一定の報告
    義務が適用され、また当該投資がBaFin、欧州中央銀行およびその他の管轄当局による審査対象になることがある。
    3【課税上の取扱い】

    ドイツの課税上の取扱い
     当行によって日本国居住者に支払われる配当金(日本において無制限の納税義務に服する。)は、25%のドイツの源泉課税
    の対象となる。源泉税には5.5%の追加税が課せられ、その結果、税率は合計26.375%となる。
     所得に対する租税およびある種の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツとの間の協定(DTT)に従い、ドイツ
    の源泉税は配当の15%を超えることはできない。DTTの下で適用される源泉税と実際に源泉徴収される税額(26.375%)の差額
    の救済は、還付を申請することにより、又は(支払が行われる前に)源泉課税の免除を申請することにより、受けることがで
    きる。後者は、事前に、特定の要件(例:居住国での居住の証明、10%以上の株式保有など)を充足する場合に所定の様式に
    よる申請書に基づきドイツの税務当局により付与される免除証書が必要となる。
     還付を受けるためには、特別の申請書がドイツ、D-53221 ボンの連邦中央税務署(Bundeszentralamt                                                 für  Steuern)に提
    出されなければならない。申請書は、源泉課税年度以後4年以内に提出されなければならない。
     日本国居住者が得る当行の株式の売却益(日本において無制限の納税義務に服する。)は、その株式が日本企業のドイツ国
    内に有する恒久的施設の営業用資産の一部となっている場合、またはその株式が業務上のサービスを実施する目的をもって日
    本国居住者がドイツ国内において利用しうる恒久的施設に属する場合を除き、ドイツの所得税の対象とならない。
     自然人である日本国居住者が所有する当行の株式は、当該日本国居住者が個人またはその関係者と共に当行の株式資本の
    10%以上を所有する場合にのみドイツの相続税(Erbschaftsteuer)が課される。
    日本の課税上の取扱い

     所得税法、法人税法、相続税法およびその他の関連法令に従いかつその制限のもとで、日本国の個人または法人は、適用あ
    る租税条約に従い、上記で述べたところに従って個人または法人の各所得について(また個人については相続についても)支
    払ったドイツ税額につき日本の税務当局に税額控除を請求することができる。「第8                                       本邦における提出会社の株式事務等の概
    要、2 日本における実質株主の権利行使に関する手続、(4)配当等に関する課税上の取扱い」参照。
    4【法律意見】

     当行グループの法務部は、首席法律顧問(インフラストラクチャーおよびレギュラトリー・アドバイス担当)であるマティ
    アス・オットーおよび上級法律顧問であるフォルカー・ブツケによる次の趣旨の法律意見書を提出している。
    (1)当行は、ドイツ連邦共和国法に基づき適法に設立され、有効に存続する法人である。
    (2)当該法律顧問が知りかつ信ずる限りにおいて、本書中のドイツ連邦共和国法に関する記述は、真実かつ正確である。
                                  7/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第2【企業の概況】
    1【主要な経営指標等の推移】

                       (注1)
    (a)ドイツ銀行グループ(連結ベース)
                                   (特に表示がない限り単位:百万ユーロ(億円))
           年    度               2016  年     2017  年     2018  年     2019  年     2020  年
                                                        9,734
     信用損失引当金繰入額控除後の                       13,324       11,853       12,791       13,026
     純利息収益                      (17,820)       (15,852)       (17,107)       (17,421)       (13,018)
                            15,307       14,070       12,000       9,416      12,503
     利息以外の収益合計
                           (20,472)       (18,817)       (16,049)       (12,593)       (16,722)
                            28,632       25,922       24,791       22,441       22,237
          (注  2 )
     純収益合計
                           (38,292)       (34,668)       (33,155)       (30,013)       (29,740)
                             -810      1,228       1,330      -2,634       1,021
     税引前利益(損失)
                           ( - 1,083)      (1,642)       (1,779)      ( - 3,523)      (1,365)
                            -1,402        -751       267     -5,390        495
     ドイツ銀行株主およびその他の資本構成
     要素に帰属する純利益(損失)
                           ( - 1,875)      ( - 1,004)       (357)     ( - 7,209)       (662)
                            -2,721       -3,892        298     -6,073        -762
     包括利益(損失)合計(税引後)
                           ( - 3,639)      ( - 5,205)       (399)     ( - 8,122)      (-1,019)
                            3,531       5,291       5,291       5,291       5,291
     普通株式
                           (4,722)       (7,076)       (7,076)       (7,076)       (7,076)
                            59,833       63,174       62,495       55,857       54,786
     株主持分合計
                           (80,021)       (84,489)       (83,581)       (74,703)       (73,271)
                          1,590,546       1,474,732       1,348,137       1,297,674       1,325,259
     資産合計
                         (2,127,196)       (1,972,307)       (1,802,998)       (1,735,509)       (1,772,401)
     普通株式等Tier        1 資本比率(CRR       / CRD  4 適
             (注  3 )
     用ベー   ス)(%)                     13.4       14.8       13.6       13.6       13.6
     普通株式等Tier        1 資本比率(CRR       / CRD  4 完
               (注  4 )
     全適用ベー     ス)(%)                   11.8       14.0       13.6       13.6       13.6
     Tier  1 自己資本率(CRR        / CRD  4 適用ベー
          (注  3 )
     ス)(%)                        15.6       16.8       15.7       15.6       15.7
     Tier  1 自己資本率(CRR        / CRD  4 完全適用
            (注  4 )
     ベー  ス)(%)                      13.1       15.4       14.9       15.0       15.3
                            38.14       30.16       29.69       26.37       26.04
     基本的流通株式       1 株当たり純資産
     (ユーロ(円))
                           (5,101)       (4,034)       (3,971)       (3,527)       (3,483)
                   (注  5 )
     基本的   1 株当たり利益(損失)
                            -1.08       -0.53       -0.01       -2.71       0.07
     (注6)
        (ユーロ(円))                   ( - 144)      (-71)       ( - 1)     ( - 362)       (9)
                    (注  5 )
     希薄化後    1 株当たり利益(損失)
                            -1.08       -0.53       -0.01       -2.71       0.07
     (注7)
        (ユーロ(円))                   ( - 144)      (-71)       ( - 1)     ( - 362)       (9)
                            70,610       39,576      -54,172       -40,449       30,736
     営業活動によるキャッシュ・フロー
                           (94,434)       (52,929)      ( - 72,450)      ( - 54,096)      (41,106)
                            11,239       2,433       7,634      -10,280       -1,892
     投資活動によるキャッシュ・フロー
                           (15,031)       (3,254)      (10,210)       ( - 13,748)      (-2,530)
                            -1,649       7,138      -3,334       -2,802
                                                        -311
     財務活動によるキャッシュ・フロー
                           ( - 2,205)
                                  (9,546)      ( - 4,459)      ( - 3,747)       (-416)
                           185,649       229,025       180,822       128,869       156,328
     現金および現金同等物の期末残高
                          (248,287)       (306,298)       (241,831)       (172,349)       (209,073)
     従業員数(常勤相当)          ( 人)           99,744       97,535       91,737       87,597       84,659

    (注1)当行の連結財務諸表は、IFRSに基づき開示されている。
    (注2)信用損失引当金繰入額控除後
    (注3)CRR/CRD       4フレームワークの暫定適用ベースに基づいている。自己資本比率は、対象となる資本とリスク・ウェイテッド・アセットとの関連を
        示している。
    (注4)CRR/CRD       4フレームワークの完全適用ベースに基づいている。
    (注5)基本的平均流通株式数は、増資に関連して2017年4月に割り当てられた新株引受権の無償交付の要素の影響を反映するため2017年4月より前の
        全ての期間で修正されている。
    (注6)各年度の基本的1株当たり利益は、ドイツ銀行株主に帰属する純利益を普通株式の平均流通株式数で除して計算されている。利益は、2020年4
        月、2019年4月、2018年4月、2017年4月および2016年4月にその他Tier                             1証券のクーポンとしてそれぞれ支払われた3億4,900万ユーロおよ
        び3億3,000万ユーロ(税引前)、2億9,200万ユーロ、2億9,800万ユーロおよび2億7,600万ユーロ(税引後)によって調整されている。2019年
        以降は、税の影響は直接純利益(損失)において認識されている。
                                  8/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (注7)各年度の希薄化後1株当たり利益は、ドイツ銀行株主に帰属する純利益を普通株式の平均流通株式数(いずれも想定される株式転換後の数値)
        で除して計算されている。利益は、2020年4月、2019年4月、2018年4月、2017年4月および2016年4月にその他Tier                                              1証券のクーポンとして
        そ れぞれ支払われた3億4,900万ユーロおよび3億3,000万ユーロ(税引前)、2億9,200万ユーロ、2億9,800万ユーロおよび2億7,600万ユーロ
        (税引後)によって調整されている。2019年、2017年および2016年については、当行グループは純損失を計上したため希薄化効果はない。2018
        年については、その他Tier           1証券に支払われたクーポンにより純利益が相殺されたため希薄化効果はない。
    (b)ドイツ銀行

                                  (特に表示がない限り単位:百万ユーロ(億円))

            年    度                2016  年    2017  年    2018  年    2019  年    2020  年
                             29,562      29,092      31,492      27,840       27,515
     収益合計
                            (39,536)      (38,908)      (42,117)      (37,233)      (36,799)
                              3,703      1,574      2,975      -6,452        -902
     営業利益(損失)
                             (4,952)      (2,105)      (3,979)      (-8,629)      ( - 1,206)
                               282      644      514    -19,685       -1,769
     当期純利益(損失)
                              (377)      (861)      (687)    (-26,327)       ( - 2,366)
                              3,531      5,291      5,291      5,291       5,291
     資本金
                             (4,722)      (7,076)      (7,076)      (7,076)      (7,076)
                            1,372,646      1,232,245       888,562      777,081       993,292
     資産合計
                           (1,835,777)      (1,648,004)      (1,188,363)      (1,039,268)      (1,328,429)
                             46,067      54,343      54,634      34,728       32,959
     純資産額
                            (61,610)      (72,678)      (73,068)      (46,445)      (44,079)
              (注1)
     1株当たり純資産額
                              33.08      26.10      26.20      16.80       15.95
                             (4,424)      (3,491)      (3,504)      (2,247)      (2,133)
     (ユーロ(円))
     1株当たり利益(損失)                         0.20      0.31      0.25      -9.52       -0.86
     (ユーロ(円))                         (27)      (41)      (33)    (-1,273)       ( - 115)
     1株当たり配当                         0.19      0.11      0.11       -       -
     (ユーロ(円))                         (25)      (15)      (15)      (-)      (-)
     配当性向(%)                         93.0      35.3      44.2       N/A      N/A
            (注2)
     従業員数(人)
                             30,110      29,259      27,397      26,271      32,132
    (注1)配当可能利益を除く。
    (注2)常勤相当の平均従業員数。
    2【沿革】

     当行の法律上および商業上の名称は、ドイチェ・バンク・アクチエンゲゼルシヤフト(Deutsche                                              Bank
    Aktiengesellschaft)という。当行は、ドイツの法律に基づき組成された株式会社である。ドイチェ・バンク・アクチエンゲ
    ゼルシヤフトは、ハンブルグのノルトドイチェ・バンク・アクチエンゲゼルシヤフト(Norddeutsche                                               Bank
    Aktiengesellschaft)、デュッセルドルフのライニッシュ・ヴェストファリッシェ・バンク・アクチエンゲゼルシヤフト
    (Rheinisch-Westfälische             Bank   Aktiengesellschaft)およびミュンヘンのズートドイチェ・バンク・アクチエンゲゼルシヤ
    フト(Süddeutsche         Bank   Aktiengesellschaft)の統合により設立された。金融機関の業務地域に関する法律(Law                                         on  the
    Regional     Scope   of  Credit    Institutions)に基づき、これらの銀行は、1870年に設立されたドイツ銀行から1952年に分割され
    た。当該合併およびドイツ銀行の名称は、1957年5月2日、フランクフルト・アム・マインの地方裁判所の商業登記簿に登記
    された。
     当行は、登録番号HRB第30000号で登記されている。当行の登記上の住所は、ドイツ、60325フランクフルト・アム・マイン、
    タウヌスアンラーゲ12であり、当行の電話番号は、+49-69-910-00である。
     重要な資本的支出および資産の処分に関する情報については、「第6                                 経理の状況、1       財務書類、(1)連結財務書類、①取締役
    会報告書、重要な資本的支出および資産の処分」の項に記載されている。
                                  9/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3【事業の内容】          (2020年12月31日現在)
    (1)会社の目的
     ドイツ銀行は、定款に記載されたとおり、一切の銀行取引業務、金融その他のサービス提供および国際的経済関係の推進を
    目的とする。当行は、本目的を当行自身により、または子会社および関連会社を通じて、達成することができる。当行は、法
    律により許容されている範囲内で、不動産の取得および処分、ドイツ国内外の支店の設置、他の企業への参加権の取得、管理
    および処分、ならびに企業の利益参加に関する契約の締結を含む、当行の目的を促進するとみなされる一切の取引を行いまた
    一切の手段を講じることができる。
    (2)事業の内容
     ドイツ銀行は、フランクフルト・アム・マイン(ドイツ)に本店を置くドイツ最大の銀行であり、2020年12月31日現在の総
    資産規模が1兆3,250億ユーロで、世界最大の金融機関の一つである。2020年度末現在、内部の従業員数はフルタイム換算で
    84,659名であり、59ヶ国において1,891支店(このうち68%がドイツ国内)を運営している。当行グループは、世界中の個人、
    法人および機関投資家顧客向けに多種多様な投資、金融および関連の商品およびサービスを提供している。
     2020年12月31日現在、当行グループは以下のセグメントで組織されている。
    -  コーポレート・バンク(CB)

    -  インベストメント・バンク(IB)
    -  プライベート・バンク(PB)
    -  アセット・マネジメント(AM)
    -  キャピタル・リリース・ユニット(CRU)
    -  コーポレートおよびその他(C&O)
     当行グループでは、CB、IB、PB、AM、C&Oをコア・バンクと呼んでいる。

     さらに、ドイツ銀行グループは、グローバル戦略を一貫して実行するために、国および地域の層からなる組織構造を有して
    いる。
     当行グループは、世界の大部分の国々における既存顧客および潜在顧客と営業または取引を行っている。これらの営業およ
    び取引は、以下を通じて行われている。
    -  子会社および支店

    -  駐在員事務所
    -  顧客にサービスを提供するために配属された1名以上の代表者
     2018年に、当行グループはドイチェ・バンク・プリヴァート・ウント・ゲシェフツクンデンAG(Deutsche                                                 Bank   Privat-    und

    Geschäftskunden        AG)とドイツ・ポストバンクAGの合併を成功裏に完了し、DBプリヴァート・ウント・フィルメンクンデン
    バンクAG(DB       Privat-    und  Firmenkundenbank         AG)を設立した。その後、2020年に、DBプリヴァート・ウント・フィルメン
    クンデンバンクAGはドイツ銀行AGに合併された。この合併は、主に個々の法人で個別に実行されていたインフラ機能およびガ
    バナンス業務の廃止による大幅なコスト削減に向けた重要な一歩である。これにより、借り換えおよび管理費が削減され、
    コーポレート・ガバナンスが簡素化される見込みである。この合併は、2022年度にポストバンクのシステムをドイツ銀行のIT
    インフラに移行することや、2023年度に予定されている旧来のアプリケーション使用中止など、統合技術ソリューションの基
    盤を整備するものでもある。その目的は、複雑なIT環境を簡素化することであり、これによって効率性が向上し、顧客がより
    シームレスなサービスを受けるための技術改良が実現する。
     当行グループの関係会社のそれぞれの名称および所在地は、ドイツ銀行グループの資本持分とともに「第6 経理の状況、
    1財務書類、(1)連結財務書類 注記44 保有株式」に記載されている。
    (3)日本における業務活動
      1962年-東京に駐在員事務所を開設
      1971年-東京に支店を設立する。(当行の子会社であったドイチェ・ユーバーゼーイッシュ・バンク(Deutsche
          Überseeische       Bank)の支店であったが、1976年に当行は同行を吸収合併した。)と同時に駐在員事務所の閉鎖
      1977年-西日本地域の業務を促進するための事務所として大阪に駐在員事務所を開設
      1979年-東京に駐在員事務所を再開設
      1982年-中部日本地域における業務を促進するための事務所として名古屋に駐在員事務所を開設
         -大阪の駐在員事務所をあらゆる領域のサービスを提供する支店に組織変更
      1986年-香港の投資銀行であるDBキャピタル・マーケッツ(アジア)リミテッド(DB                                        Capital    Markets (Asia)
          Ltd.)(当行が議決権付株式資本の50%を保有する。)の東京支店の開設
                                 10/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
         -ドイツ企業および多国籍企業に対し、日本市場への参入および通商に関し助言を行うコンサルティング会社であ
          るファウベル・アンド・パートナーズ・リミテッド(Vaubel                            & Partners     Ltd.)の持分を取得
         -DBキャピタル・マネジメント・インターナショナル・ゲーエムベーハー(DB                                     Capital    Management
          International       GmbH)の全額出資子会社であるドイツ銀証券会社を日本における投資顧問およびポートフォリオ
          の運営管理を行うため設立
      1988年-ドイツ銀証券会社が、東京証券取引所の会員権を取得
      1989年-香港のDBアジア・ファイナンス(HK)リミテッド(DB                               Asia   Finance(HK)Ltd.)の駐在員事務所を東京に開
          設
         -名古屋の駐在員事務所をあらゆる領域のサービスを提供する支店に組織変更
         -ドイツ銀行株式を東京証券取引所に上場
      1990年-ドイツ銀投資顧問およびモルガン・グレンフェル・インターナショナル・アセット・マネジメント・カンパ
          ニー・リミテッド(Morgan             Grenfell     International       Asset   Management      Co.,   Ltd.)を合併し、DBモルガン・
          グレンフェル・アセット・マネジメント・リミテッド(DB                           Morgan    Grenfell     Asset   Management      Ltd.)を東京に
          設立
      1991年-ドイツ銀証券会社が、大阪証券取引所の会員権を取得
      1993年-ファウベル・アンド・パートナーズ・リミテッドの全持分を取得し、社名をローランド・バーガー・アンド・
          パートナー・リミテッド(Roland                Berger    & Partner    Ltd.)に変更
      1994年-ドイツ銀証券会社が東京国際金融先物取引所の会員権を取得
         -ドイツ銀証券会社がドイツ銀行の全額出資子会社となる。
      1996年-ドイツ銀証券会社が「ドイチェ・モルガン・グレンフェル証券会社」に名称変更
         -信託銀行であるチェース・マンハッタン信託銀行を買収し、ドイチェ・モルガン・グレンフェル信託銀行に名称
          変更
      1998年-ナットウェスト・デリバティブス(NatWest                         Derivatives)の営業拠点の獲得完了
          ドイチェ・モルガン・グレンフェル証券会社が「ドイツ証券会社」に名称変更
      1999年-バンカース・トラストの日本における営業所の獲得完了
      2000年-ドイツ銀行名古屋支店閉鎖
         -バンカース・トラスト東京支店閉鎖
         -DMG信託銀行の持分の大半を売却
      2001年-ドイツ銀行大阪支店閉鎖
      2004年-ドイツ証券会社が、ジャスダック証券取引所の取引参加者証を取得
      2005年-ドイツ証券会社東京支店が、すべての営業を、日本法人として設立されたドイツ証券株式会社に譲渡
         -ドイチェ・アセット・マネジメントとドイチェ信託銀行の資産運用サービス業務をドイチェ・アセット・マネジ
          メントに統合
         -ドイチェ信託銀行が法人信託サービス業務をDB信託株式会社に移管し、信託銀行免許を返上
      2006年-ドイツ銀行株式の東京証券取引所上場廃止
      2007年-ドイツ証券株式会社が第一種金融商品取引業者として、またドイツ銀行東京支店が登録金融機関として、それぞ
          れ金融商品取引法に基づき登録
      2014年-DB信託株式会社が「ドイチェ信託株式会社」に名称変更
      2017年-ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社が第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法に基づき登録
      2020年-ドイチェ信託株式会社の全株式をSanne                      Group   Japan株式会社(現在の商号Sanne                Group   Japan信託株式会社)に売
          却
                                 11/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    4【関係会社の状況】
    (1)親会社
     当行には親会社はない。
    (2)子会社および関連会社等              (2020年12月31日現在)
     当行は、子会社385社、連結ストラクチャード・エンティティ242事業体および持分法により会計処理されている会社71社を
    有している。
     下記は当行の主要な連結子会社である。

     名称                    住所        資本金         ドイツ銀     主要な事業の       ドイツ
                                          行グルー     内容       銀行と
                                          プの所有             の関係
                                          割合             内容
                                          (%)
     DB ・ユーエスエー・コーポレーション                   ウィルミントン        4,038   米ドル          100   金融会社        -
      ドイチェ・バンク・アメリカズ・ホー                   ウィルミントン        120  米ドル           100   金融持株会社        -
      ルディングCorp.
      DB U.S.  ファイナンシャル・マーケッ               ウィルミントン        23,672   米ドル         100   金融持株会社        -
      ツ・ホールディング・コーポレーショ
      ン
       ドイチェ・バンク・セキュリティー                  ウィルミントン        2,000   米ドル          100   証券業        -
       ズInc.
      ドイチェ・バンク・トラスト・コーポ                   ニューヨーク        1 米ドル            100   金融持株会社        -
      レーション
       ドイチェ・バンク・トラスト・カン                  ニューヨーク        2,127,308,670            100   商業銀行業        -
       パニー・アメリカズ                          米ドル
     ドイチェ・バンク・ルクセンブルクS.A.                    ルクセンブルク        3,959,500,000            100   商業銀行業        -
                                 ユーロ
     DB ベタイリグングス-ホールディング                   フランクフルト        50,000   ユーロ         100   金融会社        -
     GmbH
      DWS  グループGmbH      & Co.  KGaA        フランクフルト        200,000,000             79  金融持株会社        -
                                 ユーロ
    (注)上記に加え、当行は、ドイツ証券株式会社を日本における重要な連結子会社と考えている。当行の証券取引業務は、日本において主に同社によっ
       て展開されている。
                                 12/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    5【従業員の状況】           (2020年12月31日現在)
    (1)ドイツ銀行グループ(連結)
      従業員数(常勤相当)                         84,659人
       コーポレート・バンク(CB)(フロント・オフィス常勤相当)                                         7,609
       インベストメント・バンク(IB)(フロント・オフィス常勤相当)                                       4,318
       プライベート・バンク(PB)(フロント・オフィス常勤相当)      29,789
       アセット・マネジメント(AM)(フロント・オフィス常勤相当)                                        3,926
       コーポレートおよびその他(C&O)(常勤相当)                                               38,535
       キャピタル・リリース・ユニット(CRU)(オフィス常勤相当)       482
       (注)四捨五入されているため合計が一致しない可能性がある。
    (2)ドイツ銀行AG

      従業員数(常勤相当)                         36,361人
      平均年齢                                43.9歳
      平均勤続年数                              16.0年
      平均年間給与                                                               163,400ユーロ
    (3)   ドイツ銀行グループの総従業員数は、2019年12月31日現在の87,597人から、2020年12月31日現在で84,659人となった。従

      業員数の計算は常勤相当で行っており、その中には一定数の非常勤の従業員が含まれている。
      地域別

       以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日現在の地域別の総従業員数(常勤相当)を示している。
          (注1)

      従業員数                             2020年12月31日        2019年12月31日        2018年12月31日
      ドイツ                                 37,315        40,491        41,669
      EMEA地域(欧州(ドイツを除く)/中東/アフリカ)                                 19,617        19,672        20,871
      アジア太平洋地域                                 19,430        18,874        19,732
        (注2)
      北米                                  8,149        8,399        9,275
      ラテン・アメリカ                                   148        162        189
      従業員数合計                                 84,659        87,597        91,737
      (注1)常勤相当。2019年、ドイツ銀行の健康保険会社が常勤相当の定義をドイツ銀行の定義に対応させたことにより、2019年12月31日現在のドイ
         ツ銀行グループの総従業員数は81人減少した(これに伴う過去の期間の修正再表示は行っていない)。
      (注2)主に米国。
       ドイツ銀行グループの総従業員数は、2019年7月に発表された当行の戦略の実施により、2020年に2,938人(前年比

      3.4%)減少した。
        -ドイツにおける従業員数は、主にプライベート・バンク(PB)において、その個人顧客およびグローバル業務に関

         連した再編策、ならびに1,339人が減少することになったポストバンク・システムズの売却による管理部門に関連し
         た再編策の実施により、3,176人(前年比7.8%)減少した。
        -北米における従業員数は、全ての事業部門および関連する管理部門における減少により、250人(前年比3.0%)減
         少した。
        -ラテン・アメリカにおける従業員数は、当行の拠点戦略の実施の結果、主にメキシコにおける減少により、14人
         (前年比8.6%)減少した。
        -EMEA地域(ドイツを除く)における従業員数は、テクノロジー、データおよびイノベーションならびにチーフ・オ
         ペレーティング・オフィス(COO)業務における増員により一部相殺されたものの、主にプライベート・バンクにお
         ける減少により、55人(前年比0.3%)減少した。
        -アジア太平洋地域における従業員数は、主にテクノロジー、データおよびイノベーションならびにCOO業務における
         増員により、556人(前年比2.9%)増加した。
                                 13/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      部門別
       以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日現在の部門別の従業員(常勤相当)の内訳を示している。
      従業員数                             2020年12月31日        2019年12月31日        2018年12月31日

      コーポレート・バンク(CB)                                  8.7  %      8.8%        8.3  %
      インベストメント・バンク(IB)                                  5.0  %      5.0%        5.0  %
      プライベート・バンク(PB)                                 35.4   %      36.0%        35.4   %
      アセット・マネジメント(AM)                                  4.6  %      4.5%        4.4  %
      キャピタル・リリース・ユニット(CRU)                                  0.6  %      0.7%        1.7  %
      管理部門                                 45.7   %      45.0%        45.2   %
        -コーポレート・バンク(CB)の従業員数は、主にドイツのコマーシャル・バンキングにおける減少により、345人

         (前年比4.5%)減少した。
        -インベストメント・バンク(IB)の従業員数は、主に債券および為替における減少により、93人(前年比2.1%)減
         少した。
        -プライベート・バンク(PB)の従業員数は、主にドイツおよびEMEA地域(ドイツを除く)における減少により、
         1,654人(前年比5.2%)減少した。
        -アセット・マネジメント(AM)の従業員数は、主にアジア太平洋地域におけるDWSのCOO業務に関連する増加が米国
         および英国における減少を上回ったことにより、1人(前年比0.0%)増加した。
        -キャピタル・リリース・ユニット(CRU)の従業員数は、主に従来の株式事業における減少により、139人(前年比
         22.3%)減少した。
        -管理部門の従業員数は、主に業務上不可欠な外部スタッフを内部雇用としたことによる、テクノロジー、データお
         よびイノベーション業務における667人の増員(ポストバンク・システムズの売却による影響を除く)ならびにCOO
         業務における322人の増員により一部相殺されたものの、主にポストバンク・システムズの売却による1,339人、
         チーフ・トランスフォーメーション・オフィスおよび人事業務における171人、ファイナンスにおける146人の減少
         により、709人(前年比1.8%)減少した。
                                 14/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第3【事業の状況】
    1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 

    世界経済

           1         2

    経済成長(%)             2020  年
                        2019  年   主な要因
    世界経済              -3.3       3.0    COVID-19のパンデミックは、歴史上の前例がほとんどない事態
                            であり、2020年度にはほぼすべての国で未曽有のGDP減少をも
                            たらしたが、多くの地域では予想以上の速度で回復が進んだ。
                            それにもかかわらず、COVID-19のパンデミックに起因する経済
                            の歴史的混乱は、依然として今後何か月もにわたり継続して影
                            響を及ぼすと考えられ、広範囲にわたるワクチン接種の遅延に
                            よって長期化するおそれがある。2020年度末までにCOVID-19感
                            染が再拡大するケースが一部の地域で見られ、いくつかの国で
                            は封じ込め措置を再度課す動きを見せている。
     このうち:先進国             -5.1       1.6    先進諸国は、COVID-19のパンデミックに大規模な財政および金
                            融支援策で対応した。これらの国々は比較的低い借入コストか
                            らプラスの影響を受けた。経済活動は、当年度上半期の落ち込
                            みの後に、予想を上回る速さで改善したが、感染の第2波に
                            よって回復が遅れた。
     このうち:新興市場             -2.1       4.0    新興市場においては、COVID-19危機はかなり多様な様相を見
                            せ、政策能力および医療インフラの観点からの要求は厳しいも
                            のであった。その結果、予想されたとおり、一部の国では成長
                            ショックがより顕著で持続的であった。しかし、落ち込みの後
                            には、地域によってばらつきはあるものの、力強い回復が見ら
                            れた。
    ユーロ圏経済              -6.8       1.3    2020年度上半期の急激な縮小の後、ユーロ圏経済は力強く回復
                            した。個人およびビジネスは、拡充した財政政策および欧州中
                            央銀行の拡張的金融政策に支えられ、当該政策は好ましい経済
                            状況をもたらした。第4四半期の初めに、COVID-19の感染第2
                            波が勢いを増し、新たな封じ込め措置が必要となった。EUと英
                            国の貿易協定は12月にようやく合意された。
     このうち:ドイツ経済             -5.0       0.6    2020年度上半期の経済の落ち込みは歴史的なものであったが、
                            第2四半期に大半のロックダウン制限が終了し、予想を上回る
                            力強い回復となった。大規模な財政支援策を受けて、時短勤務
                            制度は失業増加抑制の一助となり、世帯所得を強化した。それ
                            にもかかわらず、COVID-19の感染増加は、2020年度第4四半期
                            において経済のモメンタムに不利な状況をもたらした。
    米国経済              -3.5       2.2    米国経済は、第2四半期に大幅な縮小を経験した後、予想を上
                            回る力強い回復を見せた。失業率は過去最高を更新したが、回
                            復が進むにつれて労働市場は再び改善した。COVID-19の強力な
                            第2波は、追加的な財政刺激策の遅延と相まって、回復を抑制
                            した。連邦準備銀行は、金融市場や信用市場における資金の自
                            由な流れを維持するために、迅速かつ積極的に行動した。
    日本経済              -4.9       0.3    経済活動は、第3四半期に予想を上回る速さで回復した。夏の
                            COVID-19の感染第2波の間、政府は全国的な緊急事態宣言を行
                            わず、代わりに経済活動の支援を試みた。日本銀行は、緩和政
                            策の立場を維持した一方、政策の副作用にも留意した。財政刺
                            激策が維持されたため、日本銀行に緩和を求める圧力は弱まっ
                            た。
                                 15/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
         3
    アジア経済              -1.0       5.2    COVID-19に起因する経済活動の急落からの回復は予想以上に力
                            強さを見せた。中国、日本およびその他の北アジア諸国は、ウ
                            イルスをコントロールし、パンデミック以前の活動レベルに回
                            復する、または回復に向かうことに比較的成功している。アジ
                            ア諸国の中央銀行は、金利引き下げによる従来型の景気刺激策
                            の限界に達している。
     このうち:中国経済             2.3      6.0    継続的なV字回復によって、2020年度の中国経済は拡大した
                            が、これは強固な産業部門およびサービス活動の予想を上回る
                            速い回復、また不動産および運輸サービスの優れたパフォーマ
                            ンスを反映している。このことは世界的な景気回復に大きく貢
                            献した。
    1 年間実質GDP成長率(対前年比%)出典:別途記載のものを除き各国の当局。
    2 出典:ドイツ銀行リサーチ。
    3 中国、インド、インドネシア、韓国および台湾を含むが、日本を除く。
    銀行業界

                                                2020年12月31日現在

    前年比成長率(%)           法人向け貸出      個人向け貸出       法人預金      個人預金           主な要因
    ユーロ圏              5.5      3.2      18.6       7.5    法人向け貸出金は、景気後退に起
                                         因して前年比で急増したが、直近
                                         数か月は安定している。個人向け
                                         貸出はモメンタムを維持してい
                                         る。パンデミックによって法人預
                                         金の伸びが急激に加速し、1999年
                                         の通貨統合開始以降で最大の成長
                                         を示し、個人預金もまた金融危機
                                         以降最も速いペースで増加した。
     このうち:ドイツ             4.1      4.7      13.3       6.1    法人向け貸出金の伸びは、当初急
                                         増した後、企業の流動性が潤沢
                                         で、法人預金が過去最高の伸びを
                                         示したことから、過去3年間で最
                                         も低い水準にまで鈍化した。個人
                                         向け貸出金全体および特に住宅
                                         ローンの成長は過去最高の水準で
                                         横ばいとなっている一方、消費者
                                         向け貸出は停滞している。個人預
                                         金は金融危機以降で最も増加して
                                         いる。
                                 1      1
    米国              7.4      -2.9      21.4      21.4    パンデミック発生当初の法人向け
                                         貸出金の異例の急増の後、貸出残
                                         高は現在縮小しており、前年比で
                                         の増加は危機前のペースに近づい
                                         ている。危機の過程で、個人向け
                                         貸出は、堅調な伸びから、金融危
                                         機以降で最も急激な収縮に転じ
                                         た。今回の危機はまた、総預金の
                                         モメンタムを大幅な増加から驚異
                                         的なスピードへと加速させたが、
                                         最近は安定している。
    中国              13.0      14.2      10.8      13.8    個人向け貸出(および預金受入)
                                         はダイナミックな拡大を維持して
                                         おり、法人向け貸出(および預金
                                         受入)も同様のレベルまで拡大し
                                         ている。
    1セグメント内訳は入手不能であるため、米国の預金合計である。
                                 16/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  年度は投資銀行にとって非常に好調な年であった。債券資本市場は、投資適格債、ハイ・イールド債、ソブリン債の発行

    に関するものを含め、全般的に過去最高を記録した。同様に、株式資本市場はフォローオン取引や転換社債が牽引役となり過
    去最高を記録し、また、新規株式公開(以下「IPO」という。)市場も非常に好調であった。合併および買収(M&A)活動は、
    2020年度上半期には落ち込んだものの、2020年度下半期には過去最高を記録し、2019年度と比べて通年の公表案件数は若干の
    減少にとどまり、全体として依然として堅調な実績を残した。投資銀行部門の手数料収入は、米国と中国が牽引して過去最高
    を記録した一方で、ヨーロッパはやや出遅れた。株式トレーディングの出来高は、特に米国において前年度をはるかに上回っ
    たが、債券トレーディングでは緩やかな増加が見られ、デリバティブは横ばいであった。
                                 17/733


















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    事業戦略
     2019  年7月、当行は株主に対する持続可能な還元を大幅に向上させるよう計画された戦略的改革を発表した。この戦略は、

    以下の4つの具体的な目標により支えられている。第一に、当行が強味を有する主要分野やより着実な収益源に注力しつつ、
    適切なリターンを生む可能性が低い事業からは撤退し、当行を4つの中核分野を中心に見直すこと。第二に、調整済コストを
    削減し、インフラストラクチャー(管理部門)の効率性および有効性を改善すること。第三に、意思決定を迅速化し、執行に
    おいて確固とした規律を強化し、ドイツ銀行の起業家精神に富む文化を解き放つことによって、リーダーシップおよび銀行の
    精神を再活性化すること。最後に、当行は、リターンの低い資産および十分なリターンを生まない、または当行の戦略の中核
    を担わなくなった事業によって使用されている資本を、経済的合理性がある方法で縮小することによって解放するため、キャ
    ピタル・リリース・ユニット(CRU)を設立した。
    当行の戦略的改革に向けて前進

     2019  年7月、当行は、2022年末までに実施する改革上の施策を特定した。2020年、当行は、長期化する新型コロナウイルス

    感染症   (COVID-19)の       パンデミックに伴う困難にもかかわらず、その戦略的改革において大きく前進した。これらの改革関連
    費用の85%は、2020年末までに計上済みである。当行は、戦略的重点項目の厳格な実施を続けたことにより、2020年において
    も引き続き、当行の財務目標およびマイルストーンすべてを達成した。さらに2020年においては、当行のITインフラをより効
    率的なクラウドベースの環境へ移行する際の支えとなる、グーグル・クラウドとの複数年にわたるパートナーシップ契約に署
    名した。当行は、DBプリヴァート・ウント・フィルメンクンデンバンクAGとドイツ銀行AGとの法的統合を完了させ、ウェル
    ス・マネジメントとプライベート・アンド・コマーシャル・ビジネス(インターナショナル)を一つのユニットに統合してイ
    ンターナショナル・プライベート・バンク(IPB)を立ち上げた。当行は、ドイツにおいて約500ある当行ブランドの支店ネッ
    トワークを約400に削減すること、および将来の回収不能費用の削減につなげることを意図したポストバンク・システムズAGの
    売却を決定した旨を公表した。プライベート・バンクでは、ドイツにおける当行の労働者協議会と利益調整について合意し、
    これによりドイツの当行本社および営業部門の合理化を進めることが可能になった。当行は、顧客に対する保険提供を持続可
    能な形に最適化し、手数料の収入源を強化するため、タランクス・グループおよびチューリッヒ・インシュアランス・グルー
    プとの保険業務パートナーシップを延長した。コーポレート・バンクにおけるビジネス・バンキング部門(ドイツ)の設立に
    より、当行は、800,000の中小企業顧客に対する当行サービスの提供を促進する。
     目標達成の実績を踏まえ、当行の改革は次の段階に移行し、そこでは、コストの厳格な管理、リスクおよびバランスシート

    の管理ならびに内部統制を維持しつつ当行事業を成長させることにより、持続可能な収益性の確保に注力していく。
    コア・バンクの増収を維持

     当行の戦略的改革は、当行のコア・バンクの重点を見直して、魅力的なリターンが見込める成長市場で運営される、市場を

    リードする事業に集中させるよう計画されている。                        当行のコア・バンクは、4つの中核となる事業部門、すなわちコーポレー
    ト・バンク(CB)、インベストメント・バンク(IB)、プライベート・バンク(PB)およびアセット・マネジメント(AM)、
    ならびにコーポレートおよびその他(C&O)のセグメントで構成される。
     当行のコーポレート・バンクは、強固なホームマーケットと151カ国にわたるネットワークを結合させた「グローバルなハウ

    スバンク(主要取引銀行)」である。見直しを行った当行のインベストメント・バンクは、債券およびファイナンシングにお
    いてグローバルな一流の銀行であり、2020年にはその分野における当行の強みを実証した。さらに、当行は、債券資本市場に
    おいて主導的地位にあることを含め、焦点を絞ったオリジネーションとアドバイザリー事業を運営している。当行のプライ
    ベート・バンクは、当行のホームマーケットのリーダーであり、主要な欧州諸国において強固な地位にあり、グローバルな
    ウェルス・マネジメント基盤を擁している。当行のホームマーケットにおけるもう一つの重要事業は、資産運用会社であるDWS
    である。
     2020  年において、コア・バンクの収益は243億ユーロ、グループ全体の収益は240億ユーロとなり、2019年からそれぞれ6%

    および3.7%増加した。2019年に当行の戦略を発表した際に立てられた当初の前提と比較すると、当行は新たに加わった逆風に
    直面していると認識している。最も深刻な逆風は、当行の収益にリスクをもたらし続けている低金利環境であり、フォワー
    ド・レート・カーブの動きによって、当行の2022年までの収益予測は押し下げられた。当行は、そのトップクラスの機関投資
    家顧客、法人顧客および個人顧客における市場シェアの拡大に注力し、見直しが行われたコア・バンク全体の事業モデルに
    よってこれらの逆風の一部を相殺することができると予想している。
                                 18/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     コーポレート・バンクは、預金の金利改定の実施を含め、低金利環境の逆風による影響の相殺を推進した。2020年上半期の

    インベストメント・バンクの好調なパフォーマンスは、下半期においても続いた。進行中の顧客関係の再構築および当行の戦
    略的目標に向けた進展の結果、良好な市場環境に支えられ、またコーポレート・バンクとのパートナーシップなどの後押しに
    より、収益は増加した。プライベート・バンクでは、低金利環境の逆風および新型コロナウイルス感染症のパンデミックの悪
    影響は、貸出残高、投資商品および保険商品の取引高の増加により相殺された。アセット・マネジメントでは、DWSにおいて、
    その戦略上のパートナーを通じた資金流入、ならびにDWSの環境、社会およびガバナンス(ESG)ファンドへの資金流入を含
    む、中核となる重点分野への堅調な資金流入が続いた。
    コスト削減目標への継続           的努力

     当行は、引き続きコスト削減に大きな力を注いだ。2020年の利息以外の費用は、2019年から39億ユーロ、率にして15%減少

    し、212億ユーロであった。改革費用およびプライム・ファイナンスに関して返還される可能性のある費用を除く調整済コスト
    は、2019年から20億ユーロ、率にして9%減少して195億ユーロとなり、2020年に改革費用およびプライム・ファイナンスに関
    して返還される可能性のある費用を除く調整済コストを195億ユーロとする当行の短期的目標を達成した。
     当行の改革の次の段階においては、例えば不動産物件の吟味および出張費の削減などの中枢部門による措置および部門別の

    措置(新型コロナウイルス感染症対応措置を含む。)により、さらにコスト削減が進むと予想される。また、当行はキャピタ
    ル・リリース・ユニットにおけるコスト削減への取り組みに注力する予定である。そこで当行は、2022年に向けた改革費用を
    除く調整済コストの目標を厳格化し、170億ユーロから修正して167億ユーロとした。
    キャピタル・リリース・ユニットにおけるバランスシートの縮小を継続

      キャピタル・リリース・ユニット(CRU)は、2019年に設立された。CRUの主な目的は、リターンの低い資産、十分なリター

    ンを生まない事業、または当行の中核を担わなくなった活動に消費されている資本を、経済的合理性がある方法で解放するこ
    とである。また、CRUはコスト削減に注力する。
      2020年、CRUは、コストを削減しつつ、資産低減プログラムの実施、ならびに当行のプライム・ファイナンスおよび株式電

    子トレーディング顧客の移行に向けた作業を継続した。
      2020年第4四半期末におけるリスク・ウェイテッド・アセットは、2019年第4四半期末から110億ユーロ減少し、340億ユー

    ロであった。2020年第4四半期末現在のレバレッジ・エクスポージャーは、2019年第4四半期末から550億ユーロ減少し、720
    億ユーロとなった。
      顧客取引は、部門における顧客関係を維持するため、キャピタル・リリース・ユニットから、コア・バンクに含まれるイン

    ベストメント・バンクに随時移行されることがある。これらの移行は、セグメント間において独立当事者間と同等の取引とし
    て実施される。2020年におけるこのような取引は、総額でリスク・ウェイテッド・アセットの15億ユーロ、レバレッジ・エク
    スポージャー(レバレッジの配分部分を除く。)の46億ユーロであった。
      2020年通年において、CRUの利息以外の費用は、サービスコストの配分の減少、改革費用の減少、ならびに再編および退職

    費用の減少を反映して、2019年から15億ユーロ、率にして43%減少した。2020年通年の改革費用を除く調整済コストは、サー
    ビスコストの配分の減少、報酬関連費用の減少、ならびに専門家報酬および市場データなどの非報酬関連費用の減少を反映し
    て、2019年から9億ユーロ、率にして33%減少した。
                                 19/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      2020年を通して、アプリケーションの使用停止、帳簿類の廃止およびコストセンターの閉鎖により、部門におけるインフラ
    の簡素化はさらに進んだ。
    保守的なバランスシート管理

     当行は、戦略的改革を実施し、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを切り抜けるにあたり、保守的なバランスシート

    管理に引き続き取り組んでいる。2020年末現在の当行の普通株式等Tier                                 1(CET1)資本比率は、2019年末から4ベーシスポイン
    ト低下して13.6%となったが、CET1規制要件を316ベーシスポイント上回った。これは主に、信用リスク・ウェイテッド・ア
    セット(RWA)が予想を下回ったこと、および資本要件規制に対するEUの「応急的措置」(以下「CRR応急的措置」という。)
    を含む規制上の施策の恩恵を受けたことによるものであった。2022年に向けて、当行は今後も12.5%を上回るCET1資本比率を
    維持していく。
     CRR応急的措置は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックのため、中央銀行に対する一定の適格なエクスポージャーをレ

    バレッジの計算から暫定的に除外するというECBによる決定であり、レバレッジ比率(完全適用ベース)はその恩恵を受けた。
    これらの要因により、レバレッジ比率(完全適用ベース)は上昇し、2020年末までに4.7%となった。応急的措置による調整を
    行わない場合、当行のレバレッジ比率(完全適用ベース)は4.3%であった。当行は、新たに加わった低金利環境の逆風を収益
    機会によって相殺する予定であり、2022年のレバレッジ比率の目標を、依然として規制要件を十分に上回る4.5%に修正した。
     2020年末現在の流動性準備金は、2019年から210億ユーロ増加し、2,430億ユーロであった。これは主に、預金残高の増加、

    中央銀行の流動性ファシリティへの参加、およびCRUにおいてレバレッジ解消を継続している結果によるものである。2020年の
    流動性カバレッジ比率は、145%に上昇し、規制要件である660億ユーロを上回った。
     2020年第4四半期に導入されたヒストリカル・シミュレーション・モデルに基づく2020年末現在の当行グループのバ

    リュー・アット・リスク(VaR)は4,600万ユーロであり、当行のリスク水準は保守的であると考えている。
     2020年通年の信用損失引当金繰入額は、貸出金平均残高に対する割合が41ベーシスポイントとなり、当行の想定通りであっ

    た。2020年の信用損失引当金は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受け、当行の予想信用損失(ECL)の見積
    りにマイナスの影響を与え、当行は、これらの要因が2021年も継続すると予想している。2022年については、景気が回復し、
    引当金の水準が通常に戻り、当行の信用損失引当金は、貸出平均残高に対する割合が25から30ベーシスポイントになると予想
    している。当行は引き続き、厳格な引受基準および厳重なリスク管理フレームワークを維持していく。ECLの詳細な算出方法に
    ついては、2020年年次報告書の「リスク・レポート」に記載されている。
    当行のサステナビリティ戦略

     サステナビリティは、当行が2019年7月に設定した戦略において中心的な要素となった。以来、当行は次の4つの側面、す

    なわち、サステナブル・ファイナンス、ポリシー&コミットメント、当行自身の活動およびソートリーダーシップとエンゲー
    ジメントに注力して、当行のビジネス実務へのサステナビリティの組入れを大きく進展させた。2020年、当行は、2025年末ま
    でにサステナブル・ファイナンスおよびESG投資(当行のアセット・マネジメントが運用する運用資産を除く。)において
    2,000億ユーロを達成するという目標を設定した。
     2020年、当行は、サステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ・ガバナンス体制をさらに強化した。この委員会

    は、当行のチーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO)が委員長となり、2020年10月下旬に活動を開始し、月に一度会合す
    る。サステナビリティ委員会を、サステナビリティに関する主要な取り組みすべてについての最高の意思決定の場とする一
    方、サステナビリティ・カウンシル(2018年に設置)は、重要なガバナンス機構として存続する。サステナビリティ・カウン
    シルは、サステナビリティ委員会の決定事項について準備作業を行い、その実施を調整し、当行のサステナビリティ戦略にお
    ける4つの側面に整合させた一連の業務を監督する。カウンシルは、4つの事業部門すべて、およびすべての管理部門の管理
    職により構成され、こちらも月に一度会合する。
                                 20/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行の監査役会および取締役会は、当行のトップレベルの管理職の報酬を2021年以降さらに金銭上の基準以外の基準に連動
    させることにより、サステナビリティにおける当行の意欲を高めた。サステナブル・ファイナンスおよびESG投資の取引高や当
    行建物内の電力消費量の削減など、複数のESG目標に関して褒賞が拡張された。また、大手格付機関5社によるインデックスを
    含むサステナビリティ格付インデックスも、短期的褒賞において考慮される。株主権利指令IIに基づき、当行は、2021年年次
    株主総会において取締役会の報酬の枠組みの変更を公表し提案する。
      -    当行は、サステナブル事業活動拡大に向け、初めて定量的目標を公表した。当行は2025年末までに、サステナブル・

        ファイナンスの取引高およびESG投資ポートフォリオの運用高を増加させ、総額2,000億ユーロ超とする予定である。
        また、年次成長目標も設定した。当行は、2,000億ユーロの目標に向けた全体的進捗を毎年報告する。
      -    サステナブル・ファイナンスの目標を発表した後、当行は、サステナブル・ファイナンス・フレームワークを設定し

        た。このフレームワークは、当行による融資の提供およびファイナンシング商品をサステナブルとして分類する際の
        包括的ルールを定めており、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則および社会貢献債原則に従っており、
        またEUタクソノミーに準じている。
      -    当行は、引き続きサステナブル・ファイナンスへの関与を増大させている。当行は2020年において、世界各国の多数

        の顧客のパートナーとして、グリーンボンド、社会貢献債、サステナビリティ債およびサステナビリティ連動債な
        ど、顧客のサステナブルボンド取引を支援した(出所:ディールロジック)。当行は、サステナブルボンドを手段と
        した当行の顧客による830億ユーロを超える資金の調達を支援し、そのうち約160億ユーロを当行が引き受けた。2020
        年、当行は、ユーロ建サステナブルボンドの実績ランキングにおいて順位を上げ、年末時点で第6位となり、この戦
        略的市場で最も急速に成長している銀行の一つであった。
      -    当行はさらに、2020年6月、当行初のグリーンボンドを成功裏に発行した。これは国際資本市場協会(ICMA)のグ

        リーンボンド原則および欧州連合のサステナブル・ファイナンスに関するテクニカル専門家グループにより策定され
        たEUタクソノミーの最新の指針に基づく、当行のグリーンボンドのためのフレームワークに従って発行された。この
        フレームワークは、再生可能エネルギー、省エネルギーおよびサステナブル建物に関連する会社、資産およびプロ
        ジェクトへの投融資を含むグリーン資産へのファイナンスを、当行が行うことを可能にするものである。
      -    当行は、規則および方針策定に関しても大きく前進した。当行は、エクエーター原則を採用し、当行の化石燃料に関

        する方針を強化した。石炭採鉱における融資および資本市場取引に関する世界各地での事業活動を、遅くとも2025年
        までに停止する予定である。
      -    化石燃料に関する方針の強化は、当行の信用ポートフォリオを、当行が2020年6月にドイツ金融業界における気候行

        動への共同コミットメントに加わったことにより参加することになったパリ協定の目標に合致させることを後押しす
        るものでもある。
      -    当行は、再生可能資源で発電した電力の業務における使用について、現在グローバルで約80%となっているところ、

        2025年までに100%に拡大することを約束した。
     当行は今後も、サステナビリティ戦略の4つの側面すべてに取り組み、サステナブル商品およびサービスの提供を増加させ

    ていく。
     当行の財務目標および顧客基盤に対する新型コロナウイルス感染症の影響

     新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、マクロ経済および財務環境に様々な変化をもたらした。これらの変化は、当

    行の営業環境に影響を及ぼし、顧客行動の変化は、取引高ならびに関連する資本管理およびリスク管理に影響を与えた。当行
    は、リスク管理に対して引き続き慎重なアプローチを用い、当行のCET1比率は13.6%、レバレッジ比率は4.7%となり、流動性
    カバレッジ比率は145%で、当行の規制上の要件を660億ユーロ上回った。
     現在の経済環境が今後も続いて、当行の自己資本比率および業績を圧迫することが予想される。2020年のマクロ経済上の事

    業環境においては、特に、新型コロナウイルス感染症に関連するダウンサイド・リスクが支配的で、そのリスクは2021年に
    入っても高い水準が続いている。また、主要各国の経済において、国内総生産(GDP)が2019年から縮小して2020年末を迎え
                                 21/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    た。グローバルなマクロ経済活動は、地域レベルおよび国レベルのロックダウンの継続による影響を受けており、当行は、上
    記を踏まえて世界経済全体のダウンサイド・リスクを注視していく。
     これらの困難にもかかわらず、当行の事業においては、高いリスク管理基準を採用してきたと考えている。当行は、引き続

    き顧客の資金調達ニーズに応えつつ、主要な改革目標に向けて前進し続けている。さらに当行は、政府(ドイツ復興金融公庫
    (KfW))がスポンサーとなるドイツの融資プログラムにおいて、最も活動的な銀行であった。
     新型コロナウイルス感染症の影響によるマクロ経済の不透明性が続くことにより、当行の戦略を今後執行する際のリスクは

    上昇したと当行は認識している。しかし、当行事業の強みおよび見直しをした事業モデルは、これらの逆風を相殺すると予想
    している。当行は、2022年までに当行グループの税引後平均有形株主資本利益率を8%とし、コア・バンクについては9%超
    とする目標に向けて、引き続き取り組んでいく。
    当行の財務目標

     当行  の主要な財務目標は以下のとおりである。

    2022年の財務目標

    - 当行グループの税引後平均有形株主資本利益率を8%とする

    - コア・バンクの税引後平均有形株主資本利益率を9%超とする
    - 改革費用を除く調整済コストを167億ユーロとする
    - 費用収益比率を70%とする
    - 普通株式等Tier         1(CET1)資本比率を12.5%超とする
    - レバレッジ比率(完全適用ベース)を約4.5%とする
     新型コロナウイルス感染症のパンデミックおよびその世界経済への影響は、その最終的な影響の予測が依然として困難であ

    ることから、財務目標を達成する当行の能力に影響を及ぼす可能性がある。
     調整済コスト、改革費用を除く調整済コスト、改革費用およびプライム・ファイナンスに関して返還される可能性のある費

    用を除く調整済コスト、税引後平均有形株主資本利益率、ならびにレバレッジ比率(完全適用ベース)は、GAAP以外の財務的
    測定尺度である。
    当行の事業

    コーポレート・バンク(CB)

     コーポレート・バンキングは、当行の事業の中核をなしている。第一に、キャッシュ・マネジメント、貿易金融および貸出

    しならびに外国為替(後者はインベストメント・バンク(IB)との緊密な協力のもとに行われる。)における態勢によって、
    当行は法人顧客の主要なニーズに応えることができる。当行は、ドイツ企業に国内外においてサービスを提供する主導的な銀
    行として、顧客の運転資金および流動性の最適化、グローバルなサプライチェーンおよび販売チャネルの確保ならびにリスク
    管理を支援している。第二に、専門化したサービスを金融機関に提供しており、コルレス銀行業務、法人信託・取次ぎサービ
    スおよび証券サービスを行っている。第三に、ドイツ国内の約80万の顧客にビジネス・バンキングのサービスを提供してい
    る。ビジネス・バンギングは、中小企業および起業家の顧客を対象としており、主に標準化された商品を提供している。
     CBは、これらの異なる分野にわたる中核をなす能力を活かし、収益を増大させてその目標を達成するため、いくつかの具体

    的施策を決定した。
     2020年において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにもかかわらず、CBは、これらの目標すべてにお

    いて大きく前進した。マイナス金利の顧客転嫁を行うため、400億ユーロ超の預金の金利改定を行い、金利改定契約の対象と
    なった預金の総額は約780億ユーロとなった。また、今後2年間でフィンテック(FinTechs)やeコマース(eCommerce)といっ
    た顧客のプラットフォームから得る手数料を2倍にするという目標に向けた取組みを継続した。さらに、特に米国およびアジ
                                 22/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ア太平洋地域において、法人顧客に関する金利および外国為替の収益(インベストメント・バンクに計上される。)も増加
    し、アジア太平洋地域では金利の低下にもかかわらず増収となった。ドイツにおいて、商業銀行事業およびコーポレート・バ
    ン キングの統合が実質的に完了し、法人顧客業務がドイツ銀行、ポストバンクおよびFYRSTの各ブランドのすべての商品および
    サービスと一つに統合された。
     また、2022年の平均有形株主資本利益率(税引後)を11%から12%にするという目標に向けて引き続き取り組んでいく。ま

    ず、欧州におけるマイナス金利の影響を相殺するため、キャッシュ・マネジメント業務およびドイツ国内の法人顧客の両方に
    関して預金の金利改定をさらに進める。預金の金利改定契約の実施は、実質的に当行側で管理できるものであり、その厳格な
    実行に依拠している。2020年の成果を土台に、フィンテック(FinTechs)やeコマース(eCommerce)といった決済サービス・
    プロバイダーのプラットフォームにおける事業のさらなる拡大にも取り組んでいく。また、企業財務担当者のための、アドバ
    イザリーおよび資金調達ソリューションのサービス全般を提供することを目指す。さらに、引き続きアジアにおいて事業を拡
    大し、ドイツ国内の中小企業へのサービス提供を充実させていく考えである。コーポレート・バンキング業務の中には、とり
    わけ支払いサービスのように、ペースの速い技術開発や新規競合勢力の出現により、高い革新性や技術破壊を経験しているも
    のがある。CBは、自らが市場機会を見い出し、競争上の優位性を有すると考える新しい成長分野(アセット・アズ・ア・サー
    ビス(資産のサービス化)およびマーチャント決済を含む。)に集中的に投資を行う考えである。そして、顧客事業をグロー
    バルに成長させつつ、貸出金ポートフォリオの質の高さおよび厳格な融資基準を維持するよう、健全なリスク管理原則を引き
    続き適用していく所存である。
     当行はまた、顧客へのサステナブル・ファイナンス・ソリューションの提供においても大きく前進することを目指してい

    る。2020年において、当行は独自のサステナブル・ファイナンス商品戦略を策定し、ESGの観点を顧客カバレッジモデルに組み
    込み、   ESGに関するグローバルな従業員向け研修を実施し、また新たに定められた当行のサステナブル・ファイナンス・フレー
    ムワークをコーポレート・バンクの中核的なシステムおよびプロセスに組み込む取組みを開始した。当行は、戦略的施策にお
    いて、顧客のESG改革を支援したいと考えている。また、企業財務担当者のニーズに関する知見、当行のすべての事業部門にお
    ける強力な商品提供力、EUのサステナブル・ファイナンス規制および基準に対する深い理解ならびに当行のグローバル・ネッ
    トワークを活かし、世界各国で顧客のESG遵守を支援していく考えである。
    インベストメント・バンク(IB)

     2020年において、インベストメント・バンク(IB)は、                          持続可能な収益の増加への注力、顧客基盤の向上、有限の財務資源

    の増加、およびコストベースの削減といった概要の戦略上の優先事項の実施を継続した。                                          これらの各内容についてIBは、2020
    年3月および4月における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを経た後の早急な適応のため舵を取りなが
    ら、目に見える業績を上げることに成功した。                      その結果、インベストメント・バンク(IB)の有形株主資本利益率は目覚まし
    く向上した。
     インベストメント・バンク(IB)の戦略は、事業基盤の主要な強味を活かしかつ可能な範囲で最適化を図ることでコアの優

    先事項に重点を置くことを継続し、将来の有形株主資本利益率の目標値を9.5%から10.5%の間とすることを目指す。
     債券および為替(FIC)では、2019年以降進めている主要な事業における戦略的改革を継続する。業界をリードする当行の

    ファイナンシング事業は、多様化したポートフォリオの全体を通じて厳格なリスク管理に注力し、あわせて資産担保証券等の
    各対象セクターへの資源の配分を行う。ファイナンシングを除いたFICの各ビジネスは、2020年に大きく前進したことを活か
    し、引き続き事業基盤の改善を行い、持続可能な収益増を確保する。クレジット・トレーディングでは、商品ラインを拡大す
    ることで欧州および米国におけるクレジットフローの事業基盤の再構築を継続し、対象とする顧客に絞ってより注力する形で
    電子トレーディングの更なる開発を進める。外国為替(FX)では、技術開発は依然として競争上の優位性を維持するための重要
    な優先事項とされ、加えて、浸透していない顧客層に焦点を絞ることや、                                  コーポレート・バンク(CB)との協力                  をさらに強化
    していく    。金利では、フローの自動化およびデジタル化、eバンキングへの投資の強化、およびEMEA地域の特定のビジネスの再
    建に引き続き注力する予定である。グローバル・エマージング・マーケッツ(GEM)では、組織構造およびGEMビジネスのリー
    ダーシップの立ち上げが完了し、更なる商品開発および電子商取引におけるより充実したプライシング(e-pricing)および決
    済のツールを、(特に中東欧・中東・アフリカおよび中南米地域において)コーポレート・バンク(CB)との連携をより図る
    形で適用していく。
     FICビジネスの戦略上の改革は、当行による顧客サービスを大きく向上させ、複雑性および手動プロセスを排除することを意

    図している当行のFICの組織の再構築プログラムにより強化される予定であり、その結果、低コストとなり、管理体制が強化さ
    れる予定である。
                                 23/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     オリジネーションとアドバイザリー(O&A)においては、対象とする顧客層に引き続き焦点を絞り、顧客カバレッジの集中レ

    ベルを高めていく。投資は、当行が競争力において優位性を有する、ヘルスケア、消費者、工業、不動産、ゲーム・宿泊・レ
    ジャーおよびテクノロジー・メディア・通信等のアドバイザリー・ビジネスにおける成長を期待できるセクター、ならびに増
    加傾向にあるクロスボーダーの活動における戦略的成長の機会のカバレッジに重点を置いていく。株式資本市場(ECM)では、
    引き続き引受業務全般および米国、EMEA地域、対象となるアジア太平洋地域(APAC)における募集の業務全般を提供する予定
    である。債券オリジネーションは、引き続き強みを持つ分野に焦点を絞る予定であり、ESG等の将来の成長が見込まれる分野へ
    の注力に加えて、事業基盤の向上、リスク分散の効率化や資源の最適化を確保していく。
     IB の戦略は、資本の投入についての制御された取組み、コストベースの削減に関する継続的取組み、および管理体制の改善

    への注力により支えられる。また2021年以降、資金調達コストにおける非効率性の更なる削減を目指す。
     最後に、ESGは引き続き事業全般における優先事項とされ、                           市場をリードするサステナブル・ファイナンスの業務および広

    範囲に及ぶデリバティブのソリューションを開発していく。2020年には債券オリジネーションおよびFICファイナンシング全
    般の取引高において大きな前進があり、革新的なヘッジ商品および投資商品も展開された。経営戦略においては、オリジネー
    ションおよび販売の両方における顧客基盤の拡大を図り、継続的に成長していくことを目標としている。
    プライベート・バンク(PB)

     プライベート・バンク(PB)は、60を超える国のプライベート、ウェルスおよびコマーシャルの各顧客をカバーし、事業の

    主要2部門であるプライベート・バンク(ドイツ)およびインターナショナル・プライベート・バンク(IPB)を通じて業務を
    行っている。2020年12月に開催された「Investor                       Deep  Dive」では、      PBの2022年の目標として、低金利環境の逆風にかかわら
    ず、当行グループに83億ユーロの収益をもたらすこと、およびコストを今後2年以内に8億ユーロ削減することの詳細が示さ
    れた。収益の増加およびコストの減少は、有形株主資本利益率を2022年には約8%から9%とする取組みのためには主要な要
    素となる。
     プライベート・バンク(ドイツ)は、ドイツ銀行とポストバンクという補完し合う2つのブランドを有し、ドイツ市場を

    リードするリテール・バンクとして約1,900万人の顧客にサービスを提供している。プライベート・バンク(ドイツ)は、ドイ
    ツ銀行のサービスとしてアドバイザリー・ソリューションを求めている顧客、ならびにポストバンクのサービスとして便益を
    望んでいる顧客を対象とする。また、ドイツポストDHL                         AGと協力して、ポストバンクの支店において郵便・小包サービスも提供
    する。当行は、タランクス・グループおよびチューリッヒ・インシュアランス・グループとの間の保険業務のパートナーシッ
    プ契約を更新し、2023年以降、ドイツ銀行およびポストバンク双方の顧客に保険の提供を拡充する。プライベート・バンク
    (ドイツ)において、改革は順調に前進している。当行は2020年にドイツ銀行PFK                                      AGのドイツ銀行AGへの統合を成功裏に完了
    し、両ブランドにおけるリテールビジネスを一法人に統合した。また2020年末に、当行は、プライベート・バンク(ドイツ)
    のITインフラを簡素化する目的で、ポストバンク・システムズAGのタタ・コンサルタンシー・サービシズへの売却を完了し
    た。さらに、利害の調整を図る交渉がプライベート・バンク(ドイツ)の本社機能の更なる集約化のために完了した。これに
    対応するための再編の過程は、2021年初めに開始され、2022年末に完了する予定である。
     プライベート・バンク(ドイツ)は、収益を維持するため、投資商品および融資商品からの増収を図り、(市場をリードす

    るそのモバイルバンキング・アプリケーションを積極的に活用するなど)ダイレクト販売チャネルからの収益が占める割合の
    増加に注力し、関連する商品全般の価格ポジションの見直しや調整を引き続き行う。コストの最適化に関しては、プライベー
    ト・バンク(ドイツ)は、当行グループ全体の戦略上の再編の中心的な礎である統合および変革プログラムの実施を継続して
    いく。特に、ポストバンクのITインフラを共通の一つのITシステムに統合することにより、コスト削減が達成される予定であ
    る。また、プライベート・バンク(ドイツ)は、DBおよびポストバンクのブランドの支店ネットワークおよびセルフサービス
    型のインフラを削減することで、販売ネットワークの更なる最適化を図る。さらに、全体的なコスト削減目標を実現するた
    め、中枢管理機能における大幅な人員削減を行うことを目指す。
     2020年に当行は、インターナショナル・プライベート・バンク(IPB)を設立するため、ウェルス・マネジメント(WM)とプ

    ライベート・アンド・コマーシャル・ビジネス(インターナショナル)を統合した。IPBは、300万の顧客の総括的なニーズに
    応え、特にファミリー起業家、超富裕層(UHNW)および富裕な顧客向けの独自の顧客サービスを行っている。IPBの中核をなす
    ビジネスの多くはヨーロッパ大陸において提供されているものの、アジアおよび中東におけるビジネスも急速に成長してお
    り、また、米国において超富裕層(UHNW)に特化したビジネスも行っている。パーソナル・バンキングでは、主にイタリアお
    よびスペインの顧客にサービスを提供しており、プライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメントの潜在的な顧客の
                                 24/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    供給先となっている。当行は、各国において展開されているプライベート・バンクの各事業を結合することにより、当該部門
    内および部門をまたいだ市場に占めるシェアを伸ばし、規模の拡大によるシナジーの推進を図っていく。最も有力で即時効果
    が あった戦略上の機会はウェルス・マネジメントとプライベート・バンキングの事業統合であり、プラットフォーム、商品、
    業務および管理を統合することによりコスト削減に多くの即時的成果が得られた。この事業統合はまた、プライベート・バン
    キングの顧客にウェルス・マネジメントの商品を積極的に活用したり、ベルギーなどの新たな市場にウェルス・マネジメント
    の業務を展開するといった収益機会をもたらした。次のステップとしては、当行のウェルス・マネジメントと中小企業(SME)
    向けビジネス・バンキングのサービスのより密接な連携を図ることで、これをまず手始めにイタリアおよびスペインにおいて
    行い、更なる成長可能性を追求することである。2020年にはさらに、選択的な事業への投資を継続し、商品および中核となる
    銀行業務基盤の向上、およびフロント・オフィスの従業員の雇用を行った。その結果、広範な投資商品、および新たに開始し
    た戦略的資産配分(SAA)の商品について、純資金流入の増加がみられた。
     今後当行は、起業家顧客への注力を通じて、また引き続き預金や運用されていない資産を投資商品に移行していくことを通

    じて、ビジネスを成長させていきたいと考えている。旗艦サービスであるSAA商品をイタリア、スペインおよびベルギーの顧客
    に展開するとともに、ESG適格のサービスを提供していく予定である。また引き続き、的を絞った顧客向けの統合した事業に注
    力し、支店ネットワークと本社機能を最適化することで費用効率を上げる予定である。そして、デジタル化を進め、自動化お
    よび迅速なITソリューションの活用をさらに進めていく。
     2020  年において、プライベート・バンク(PB)は、                      ESGに係る     2025  年 目標を定めることで         サステナビリティへの注力をさらに

    強化し、この分野における様々な取組みを開始した。例えば、                             プライベート・バンク(ドイツ)は、ESG適格の                      モーゲージ貸付
    の選定用に特定のタクソノミーを開発した。インターナショナル・プライベート・バンク(IPB)では、投資プラットフォーム
    にESGの観点を組み込み、ESGを強化した案件を開始した。
    アセット・マネジメント(AM)

     当行は、世界有数のアセット・マネージャーであり、7,900億ユーロ超の運用資産を有する。アセット・マネジメント(AM)

    では、グローバルで約3,930人の従業員が働いており、世界各国の顧客に対して幅広い投資信託やオルタナティブ投資商品を提
    供している。AMが提供する投資商品は、株式、債券、キャッシュおよびマルチ・アセットならびにオルタナティブおよびパッ
    シブ投資商品を含むすべての主要資産クラスに及ぶ。商品提供は、グローバルな単一の販売ネットワークを通じて行われる
    が、第三者の販売チャネルも活用する。AMは、世界中の多様な個人投資家および機関投資家に対してサービスを提供してお
    り、本国ドイツにおいて強固なプレゼンスを有している。AMの顧客には、政府機関、企業および基金ならびに多数の個人投資
    家が含まれる。
     アセット・マネジメント業界は、地政学的緊張の高まりや市場ボラティリティの上昇の中で、競争の激化、継続的なマージ

    ン低下傾向および技術破壊に晒されており、常に進化している。そのため、アセット・マネジメント(AM)は、中期的な目標
    を達成するために多くの戦略的施策を実施しており、純資金流入、コスト管理および配当金分配を通じて引き続き株主価値を
    提供することを目指している。広範にわたる運用成績の優れた商品や投資ソリューションを有していることが、資産や収益性
    の成長におけるAMの強力な基盤となっていると考えられる。堅固な事業継続管理を実施することにより、新型コロナウイルス
    感染症(COVID-19)のパンデミックへの迅速な対処を行い、顧客や株主に対する当行のコミットメントを損なうことなく、働
    き方を変更した。同時に、2020年も引き続き戦略的重点項目を実施し、すべての事業分野において大きく前進した。また、AM
    のグローバルな事業組織については、より一層顧客を重視した、柔軟、効率的かつ効果的なものになるよう簡素化を行った。
     AMでは、ESGや持続可能性を、受託者としておよび企業としての活動の主要な戦略の重点とすることを目指している。今後

    は、持続可能性やサステナブル投資が、アセット・マネジメントの成功を牽引する要因となるものと予想される。ESG投資商品
    の需要が大幅に増加していることから、新たな革新的商品を導入したり既存のファンドのESG版を提供したりすることによって
    この需要に対応しており、その結果、2020年にこれらの商品への多額の資金流入がもたらされた。新型コロナウイルス感染症
    (COVID-19)のパンデミックにより、より責任ある持続可能な方法で経済活動を構築する必要性は高まり、ESGへの関心を大幅
    に高めた。AMでは、ESG関連の世界有数のアセット・マネージャーとなることを目指しており、それにはそのすべての活動に
    ESGの観点が組み込まれることが必要となる。戦略的施策において、当行のグループ・サステナビリティ・オフィスの職務を拡
    大することにより、投資プラットフォーム全体におけるスマートなESG統合にさらに注力し、引き続き当行の企業としてのすべ
    ての活動にESGの観点を組み込むことを目指している。
     コスト管理は、事業戦略を実行し、高水準の株主価値を確実に創出するうえで、引き続き基本的事項となる。AMは、ビジネ

    ス部門および管理部門への投資を継続しており、今後は、従来の複雑なIT基盤から、より効率的でアセット・マネジメント事
                                 25/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    業により適した最先端のIT基盤へとシフトしていく予定である。AMは、商業的成功を支持し、機動性を向上させつつ、持続可
    能な低費用収益比率(調整後)を実現する独自の経営モデルの構築を目指している。
     主要な戦略の重点は、一層高度化した顧客の需要に応じるための各種の戦略的投資において、一貫して予想を超える投資実

    績を継続的に上げることである。AMは、そのソリューションを顧客の要求に対応させるため、革新的プロセスを進化させてい
    る。2020年に、投資部門を統合し、現在流動性の高い投資戦略と流動性の低い投資戦略のすべてが投資部門の対象となってい
    る。さらにAMは、統一された体系的投資ソリューション部門を設置した。これは、パッシブおよびクオンツの業務を単一の投
    資部門に統合したものである。
     AMにおける戦略では、特定の商品ラインや地域、特にアジアにおける成長を目標としている。地域戦略の最適化の一環とし

    て、戦略的提携の展開および構築に注力することを目指している。アジアにおいて、当行は、新規ビジネスチャンスの模索の
    ため、パートナーである日本生命およびハーベスト・ファンド・マネジメントと引き続き緊密に連携していく。さらに、当行
    は、ドイツ国内のユニット・リンク型リテールビジネスにおけるチューリッヒ・インシュアランス・グループとの戦略的パー
    トナーシップを2032年まで延長した。また、急速に進化するAM業界で競争力を持つ準備を加速するため、引き続きデジタル機
    能への投資を行う予定である。デジタル化およびテクノロジーの発展に向けた当行のコミットメントは、継続中の戦略的パー
    トナーシップにより一層強化される。
     また、AMは、平均有形株主資本利益率(税引後)を2022年に20%超とする目標に向けても引き続き取り組んでいく。

     2020年において、AMでは戦略の実施および目標の達成を優先課題とし、そのすべての事業分野において大きな進展がみられ

    た。当行は、ESG関連の世界有数のアセット・マネージャーとなるための努力を続けている。当行は、グループ・サステナビリ
    ティ・オフィサーの任命を含め、スマートなESG統合プロセスを導入し、また新たにESGアドバイザリー・ボードを設置するな
    ど、当行の意欲的目標を達成するために有意な進展を果たした。ESGに重点を置く新規商品の導入の過半数が2020年に行われる
    など、商品改革が主要な重点となっている。2020年において、当行は厳格なコスト管理を維持し、これによりAMの費用収益比
    率(調整後)は66.6%となった。これは、従業員の効率性の向上、当行と取引を行う者の戦略的管理およびすべての場所の不
    動産ポートフォリオの見直しを重視するコスト削減の取組みを積極的に進めたことにより達成された。当行は2020年に、グ
    ローバルに運営され、全商品のライフサイクルについて責任を負う独立した商品部門を設置した。これにより、顧客のニー
    ズ、商品の品質、商品化までの時間および商品のライフサイクルに沿った収益性を引き続き明確に重視しつつ、より機動的か
    つ革新的な商品開発アプローチが可能となる。自律的成長は引き続きAMの最優先課題であり、パッシブおよびオルタナティブ
    の重点を絞った資産クラスへのさらなる注力と戦略的パートナーシップの強化を継続してきた。その結果、純資金流入率は運
    用資産(2020年年初の運用資産に基づく。)の4%となった。
                                 26/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2【事業等のリスク】
      本項は、2021年3月12日付の当行の年次報告書(Form                         20-F)の「リスク・ファクター」の項の和訳である。

      当行の証券への投資は、様々なリスクを伴う。当行の証券に関する投資判断を行う場合、当行が晒されるリスクに関する
     以下の情報を、本書のその他の情報と併せて十分に検討すべきである。これらのリスクのいずれかが現実のものとなった場
     合には、当行の財務状態、業績、キャッシュ・フローまたは当行の証券の価格に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      なお、本項における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、上記年次報告書の日付現在において当行が判断したも

     のである。
     事業等のリスクの概要

     マクロ経済的環境、地政学的環境および市場環境に関連するリスク                                 大規模な民間の顧客基盤を有するグローバルな投資銀

     行として、当行の業務は、世界のマクロ経済状況および金融市場の状況により重大な影響を受ける。特に新型コロナウイル
     ス感染症(COVID-19)のパンデミックおよびそれがマクロ経済、市場、事業および政治環境に及ぼす影響といった、当行の
     一部の事業における業績および財務状態ならびに当行の戦略計画に悪影響を及ぼすと考えられるマクロ経済上の重大なリス
     クが存在する。EUにおいては、政情不安の高まりが続き、金融システムおよびより広く経済情勢に予測不能な結果を引き起
     こす可能性がある。英国のEU離脱(ブレグジット)は、当行の事業、業績または戦略計画に悪影響を及ぼすおそれがある。
     大統領選挙の前後に見られた米国社会の分裂または主要なEU加盟国における人民主義運動に由来する政治的リスクは、金融
     システムおよび経済にも予測不能な結果を引き起こす可能性がある。こうしたリスクに対し当行が自ら防衛する能力は限ら
     れている。当行は、その他の世界的なマクロ経済的リスクおよび政治的リスクにも晒されている。
     当行の事業および戦略に関するリスク                    当行の業績および財務状態は、市場環境、不透明なマクロ経済環境および地政学的

     状況、顧客取引水準の低下、競争および規制の増加ならびに戦略的決定の直接的な影響により、これまでマイナスの影響を
     受けてきた。当行が収益性を改善できない場合、当行は、戦略的目標を達成できなくなり、自己資本、流動性およびレバ
     レッジを市場参加者および規制当局が期待する水準に維持することが困難になるおそれがある。低迷する市場環境、資産価
     格の下落、ボラティリティおよび慎重な投資家のセンチメントは、当行の収益、特に当行のインベストメント・バンキン
     グ、仲介業務およびその他の手数料・報酬を収入ベースとする業務に影響を及ぼしており、また将来重大な悪影響を及ぼす
     可能性がある。その結果、当行は、過去に当行のトレーディングおよび投資業務において著しい損失を被っており、また将
     来においても被る可能性がある。
      当行の資金流動性、事業活動および収益性は、市場全体もしくは当行独自の流動性が不足する場合には、債券資本市場に

     アクセスできないことや資産を売却できないことにより、悪影響を受けるおそれがある。信用格付けの低下に起因して当行
     の資金調達コストは過去に増加しており、将来の信用格付けの低下は、当行の資金調達コスト、当行との取引を継続しよう
     とする相手方の意欲および当行のビジネスモデルの重要な側面に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行がその戦略計画を成功裡に実行できなかった場合、当行は財務上の目標を達成できなくなる可能性がある。当行は、

     事業体、ビジネスまたは資産の有利な価格での売却あるいは売却自体が困難となり、市場の動向にかかわらずかかる資産お
     よびその他の投資により重大な損失を受ける可能性がある。また、当行が統合対象を見つけ出して統合を行うことは困難と
     なる可能性がある。当行の本国ドイツの市場およびグローバルな市場における激しい競争は、当行の収益および収益性に著
     しい悪影響を及ぼし、今後も及ぼす可能性がある。
     規制および監督に関するリスク                規制の見直しは、規制当局によるより全般的な検査の強化と共に、当行に多大な影響を及

     ぼしており、かつ引き続き影響を及ぼして、当行の事業および戦略的計画を実行する能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
     当行が規制要件を遵守しなかった場合、管轄規制当局は、当行に対し、配当支払いや規制上適格な資本性金融商品に関する
     支払いを禁じたり、一定の活動を停止する、またはその他の措置を講じる可能性がある。規制上および法律上の変更は、当
     行に対しより多額の自己資本および破綻処理シナリオにおいてベイルイン対象となる債務を維持し、厳格化された流動性要
     件を遵守することを要請する。当行が自己資本規制または資金流動性の要件を満たすことができない可能性があるとの市場
     の認識は、当行の事業および業績に対するこれらの要因による影響を強める可能性がある。金融危機を受けて採択されたま
     たは今後提案されるその他の規制の見直し(例えば、当行のデリバティブ業務、報酬、銀行税、補償の申立てが確認された
     場合を含む預金保護、データ保護または提案中の金融取引税に関する規制など)の影響を受けており、当行の営業費用を大
     幅に増加させ、当行のビジネスモデルに悪影響を及ぼす可能性がある。
                                 27/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行の内部管理体制に関するリスク                   当行は、内部管理体制およびインフラを強化する必要性を認識し、強化に向けた取

     組みを開始した。BaFinは、当行に対して、マネーロンダリング対策および顧客確認プロセスに関する当行の管理およびコン
     プライアンス・インフラの改善を命じており、これらの措置の実施を監視する特別代表を任命した。当行の努力が実を結ば
     なかった場合、当行は規制上の制裁を受ける可能性がある。
      訴訟、規制上の執行案件および調査に関するリスク                          当行は、規制が厳しく強化され、訴訟が頻繁に行われる環境下で業

     務を行っており、これにより当行は、多額で見積ることが困難な負債およびその他の費用ならびに法律上および規制上の制
     裁およびレピュテーション上の悪影響に潜在的に晒されている。これらには、主に以下の事項が含まれる。
      -  当行は、規制および法執行当局による銀行間およびディーラー取引金利に関する業界全体の調査、ならびに民事訴訟の

       対象となっている。
      -  当行は、当行が実施したポストバンクの株式公開買付けに関連した民事訴訟に関与している。
      -  当行は、モスクワおよびロンドンにおいて一定の顧客により実行された株式取引の状況を調査し、当該取引について複
       数の法域の規制当局および法執行当局に通知している。
      -  当行は、配当金の支払いに対して課される源泉徴収税に関するドイツの税額控除または還付を受ける目的で、ドイツ株
       の顧客により配当金基準日前後に行われた取引(いわゆるCUM-EX取引)に関して、規制当局および法執行当局による業
       界全体に対する調査および捜査ならびに民事訴訟の対象とされている。
      -  当行は、当行の過去の仲介者およびコンサルタントの雇用ならびに貴金属取引でのスプーフィング(見せ玉)に関し
       て、米国司法省と訴追延期合意(DPA)を行った。当行がDPAに違反した場合、DPAの期間が延長されるか、または当行が
       刑事訴追もしくはその他の措置を受ける可能性がある。
      -  当行は、当行が業務を行う法域の税務当局により継続的に調査を受けている。
      -  当行は、その年金資産に関して受領した一定の利益の課税上の取扱いについて、ドイツ税務当局との訴訟に服してい
       る。
      -  米国議会委員会や米国政府機関は、当行と米国の行政機関、トランプ前大統領、その家族およびその他の近い関係者と
       の間の取引の有無について、当行に情報を求めておりまた今後求める可能性がある。
      -  当行は、ダンスケ銀行との間のコルレス銀行取引関係および当行の金融犯罪対策(米国におけるものを含む。)につい
       て、規制および法執行当局から情報の請求を受けている。
      これらの法的手続または捜査の結果、当行が適用ある法律を遵守しなかったとされた場合、当行は多額の損害賠償、罰

     金、事業活動の制限、是正の約束、刑事訴追または当行の財務状態へのその他重大な悪影響に晒され、結果としてメディア
     の大きな注目を集め、レピュテーション上や事業上の損失のリスクにも晒される可能性がある。刑事上の手続きにおける当
     行もしくは当行の関連会社の有罪答弁もしくは有罪判決、または当行もしくは当行の関連会社が対象となっている規制命令
     もしくは執行命令、和解もしくは合意は、当行の事業の一部に悪影響を及ぼす結果をもたらす可能性がある。
     その他のリスク        伝統的な銀行業務である預金業務および貸付業務に加え、当行は、非伝統的な与信業務にも従事してお

     り、第三者の証券の保有を伴う取引や複雑なデリバティブ取引にまで与信が拡大されている。これらの業務は、当行の信用
     リスクを著しく増大させる。
      当行の資産および負債の大部分は、公正価値で計上された金融商品から構成されており、公正価値の変動は損益計算書に

     おいて計上されている。かかる変動により、当行は損失を被っており、またさらに被る可能性がある。
      会計規則に基づき、当行は、事業ののれんの価値およびその他の無形資産の価値について、定期的に減損テストを行わな

     ければならない。かかるテストにより減損が存在すると判断された場合、当行は、当該資産について評価減を行う必要があ
     る。当行はまた、各報告期間末に繰延税金資産の見直しも行わなければならない。当行の繰延税金資産の全部または一部を
     利用できるだけの十分な課税所得が発生する見込みがなくなった場合、当行は、帳簿価額を減額する必要がある。のれんお
     よびその他の無形資産の減損ならびに繰延税金資産の減額は、当行の収益性、資本および財務状態に重大な悪影響を及ぼし
     ており、また今後も及ぼす可能性がある。当行はまた、当行の年金債務の測定に重大な影響を及ぼす可能性のある年金リス
     ク(当行の収益に重大な影響を及ぼしうる金利、インフレおよび長寿リスクを含む。)に晒されている。
      当行のリスク管理の方針、手続きおよび方法によっても、当行は認識していなかったまたは予想していなかったリスクを

     負い、重大な損失を被る可能性がある。
                                 28/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行のプロセスの履行上の誤り、従業員の行為、ITシステムおよびIT基盤の不安定性、不調もしくは停止または事業継続

     の喪失、あるいは当行と取引を行う第三者のサービス・プロバイダーに関する同様の問題から発生し得るオペレーショナ
     ル・リスクにより、当行の業務が妨げられ、重大な損失を被る可能性がある。
      当行は、当行の事業や業務を支えるために様々な第三者と取引を行っている。第三者により提供されるサービスには、当

     行自らがサービスを履行した場合に負うものと同様のリスクが伴い、最終的には当行が引き続き当該サービスの責任を負う
     ことになる。かかる第三者が適用ある基準または当行の期待に沿って業務を遂行しない場合、当行は、重大な損失を被り、
     または規制措置もしくは訴訟に服し、または当行が当該第三者に求めた利益を達成することができない可能性がある。
      当行のオペレーショナル・システムは、増加するサイバー攻撃やその他のインターネット犯罪のリスクに晒されており、

     その結果、顧客または取引先情報に重大な損失が発生し、当行のレピュテーションが損なわれ、また規制当局による制裁お
     よび財務上の損失が生じる可能性がある。
      当行の決済業務の規模が大きいために、かかる業務が適切に行われなかった場合には、当行は重大な損失を被る高度のリ

     スクを負っている。
      継続中の国際的なベンチマーク改革の取り組み、特に、銀行間取引金利から開発が進められている代替参照金利への移行

     により、当行の事業や金融業界に多くのリスクがもたらされる。
      当行は、金融上および取引上の制裁や通商禁止措置に関する法律およびその他の要件の適用を受ける。当行がかかる法律

     および要件に違反した場合、当行は、重大な規制上の執行措置や制裁金を被る可能性があり、現に過去に被っている。米国
     国務省によりテロ支援国家として指定された諸国内の取引相手方または米国経済制裁の対象者と取引を行った結果、潜在的
     顧客および投資者が、当行との取引または当行の証券への投資を回避し、当行のレピュテーションが損なわれ、あるいは規
     制または執行措置が講じられることとなる可能性がある。
     マクロ経済的環境、地政学的環境および市場環境に関連するリスク

      大規模な民間の顧客基盤を有するグローバルな投資銀行として、当行の業務は、世界のマクロ経済状況および金融市場の

     状況により重大な影響を受ける。当行の一部の事業における業績および財務状態ならびに当行の戦略計画に悪影響を及ぼす
     と考えられるマクロ経済上の重大なリスクが存在し、このようなリスクには、新型コロナウイルス感染症(COVID                                                    - 19 )のパ
     ンデミックによるリスク、ユーロ圏の経済見通しの悪化および新興市場の減速、米国と中国および米国と欧州との間の貿易
     摩擦、インフレリスク、ならびにその他の地政学的リスクが含まれる。
      回復は多くの地域で予想よりは早かったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、ほぼ全

     ての国で2020年の国内総生産(GDP)が前例のない水準まで落込んだ。このような状況にもかかわらず、新型コロナウイルス
     感染症(COVID-19)のパンデミックによる歴史的な経済の混乱は向こう数か月にわたって長引く影響を及ぼすことが予想さ
     れ、さらにワクチン供給の遅れの広まりと相まって長期化する一途である。2020年末にかけて、様々な地域で新型コロナウ
     イルス感染症(COVID-19)の症例の再流行が見られ、多くの国が国全体のロックダウンを再び実施する事態となった。全体
     としては、2020年の世界の実質GDP成長率は3.3%のマイナスとなり、2019年(3.0%の成長率)から減速した。2020年の世界
     のインフレ率は2.7%であった。先進国では、GDP成長率は5.1%落ち込み、消費者物価は0.7%の上昇にとどまり、新興市場
     諸国経済においても、GDP成長率は2.1%のマイナス、インフレ率は3.9%であった。
      ユーロ圏の経済は、2020年上半期における激しい縮小の後、力強く回復したものの、第4四半期には、比較的小さかった

     とはいえ、再度のGDP成長率の落ち込みがあった。個人および法人は、欧州中央銀行(ECB)による大きく拡大された財政政
     策措置および拡張的な金融政策に支えられ、良好な経済情勢をもたらした。2020年末、ECBはパンデミック緊急購入プログラ
     ム(PEPP)を5,000億ユーロ増額して総額1兆8,500億ユーロに拡大した。加えて、PEPPは予定より9か月延長され、2022年
     3月末までとされた。2020年第4四半期初めには、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染第2波が勢いを増し、再
     度の封じ込め措置が必要となった。EUと英国の間の控えめな内容の貿易協定は、2020年12月にようやく合意された。2020年
     のユーロ圏の経済は6.8%のマイナス成長となり、消費者物価上昇率はわずか0.2%となった。新型コロナウイルス感染症
     (COVID-19)のパンデミックによる落込みのため、2020年のドイツの経済活動は5.0%減となった。
                                 29/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      米国経済は2020年第2四半期に著しく縮小したものの、その後、予想を上回る力強い回復を見せた。失業率は過去最悪の
     水準を何度か記録したが、回復が進むにつれ労働市場は再び改善された。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波
     の勢いと財政の追加刺激策の遅れが相まって、回復は制限され、全体として、2020年の米国のGDP成長率は3.5%縮小となっ
     た。  インフレ率は2019年の1.8%から減速して1.2%となった。連邦準備制度理事会は、マネーおよびクレジット・マーケッ
     トに自由に資金が流れ続けるよう、迅速かつ積極的に行動した。
      日本経済は、上半期に急激に縮小した後、第3四半期に予想を上回るペースで回復した。2020年夏の新型コロナウイルス

     感染症(COVID-19)の第2波の際、日本政府は国全体に緊急事態を宣言せずに、経済活動を支えようとした。2020年のGDP成
     長率は、4.9%縮小した。日銀は、副作用に注意を払いつつ、緩和策を維持した。インフレ率は、2019年の0.5%からさらに
     減速して0%となった。
      アジアの経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響から予想以上に堅調に回復した。中国、日本その他アジ

     ア北部の経済は、ウイルス制御に比較的成功し、ウイルス発生前の活動水準に、またはそこに向けて、戻りつつある。2020
     年の新興アジア諸国の経済成長率は、1.0%の縮小にとどまった。アジア各国の中央銀行は、金利引下げによる従来型の刺激
     策の限界に達した。中国はV字回復を続け、成長率は3%と、主要経済国の中で2020年にプラスの成長率を達成した唯一の
     国となった。この回復は好調な工業分野および予想を上回るペースで回復したサービス業によりもたらされた。中国の躍進
     は世界貿易の回復に力強く貢献した。インフレ率は、2019年の2.9%から減少して2.5%となった。
       世界、地域および国家の経済を悪化させ得る、グローバルな経済的リスクおよび政治的リスクが複数存在する。新型コロ

     ナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックやそのより深刻な世界的蔓延を阻止するための試みは、経済成長力をより一
     層大きく鈍化させる可能性がある。米国と欧州連合(EU)との間で近く行われる貿易交渉を含むその他の貿易摩擦は、世界
     経済の見通しに悪影響を及ぼす可能性がある。ブレグジット後、英国とEUとの間の将来の通商関係は、特に金融サービスの
     分野については引き続き不透明である。ユーロ圏では、イタリアをはじめとする複数の国の政府の債務負担が、その政治的
     脆弱性からリスクとされている。米国の新政権により財政刺激策が提案されることが予想される。さらに、中国および中東
     における地政学的緊張により、不確実性が高まる可能性がある。
       これらのリスクが現実のものとなるか、または現在の困難な状況が長引くかあるいは悪化した場合、当行の事業、業績ま

     たは戦略計画は、悪影響を受ける可能性がある。
                                 30/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      現在の新型コロナウイルス感染症(COVID                   - 19 )のパンデミックに関連して、当行は世界的な経済的リスク、市場リスクお
     よびビジネス・リスクに晒されている。
      2020年年初以降、当行の事業および業務を取り巻くマクロ経済環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデ

     ミックの支配下にある。2020年における多くの主要先進国の深刻なGDP成長率の縮小の後、2021年においては、新型コロナウ
     イルス感染症(COVID-19)のワクチン接種がより普及し、とりわけ米国およびEU経済において追加の財政刺激策が行われる
     ことから、経済の回復が見込まれるものと当行は考えている。
      しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の長期化する波、新たなより強い感染力を持つ可能性のある複数

     の変異株の出現、およびロックダウンによる制限の再開により、経済の短期的な見通しとしては引き続き著しいダウンサイ
     ド・リスクがあると当行は見ている。パンデミックは、経済および当行の事業に著しい影響を及ぼした不確実性の傾向を引
     き続き作り出している。大半の国においてワクチンの一般公衆への使用承認が下りてワクチン接種プログラムが開始された
     ものの、一定の人口グループに対するその有効性、およびワクチン接種が人口全体に行き渡る速さについて一定の不確実性
     が残り、こういった懐疑的な見方はまだしばらく継続する可能性がある。さらに、全世界におけるワクチンの供給および入
     手が段階的となることから、根本的な回復率は国ごとに異なる可能性があり、このことは相手先の信用力に影響し、1年を
     通して債務不履行リスクが高まる。また、その種類、期間、強弱が区々な新規のロックダウン施策は完全に予測可能とはい
     かず、ワクチンがもたらすであろうプラス面に勝る可能性がある。
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機はその大部分が前例のない性質を有することから、しばらくの間は予測の

     不透明感が非常に高いまま続くことが予想される。銀行としての当行の作業前提に変更はなく、新型コロナウイルス感染症
     (COVID-19)のパンデミックによる景気後退の長引く影響は引き続き2021年において明らかになり、ユーロ圏における低金
     利環境は少なくとも今後数四半期において継続する、というものである。
      2020年、当行は、経済全体の悪化の影響を受けた一定のポートフォリオについて信用力の悪化を観測した。これは、当行

     の貸倒引当金の水準が上昇したことにも反映されている。状況が悪化し続けた場合、当行の顧客の格付けをさらに押し下げ
     る可能性があり、貸倒れや(2020年初頭に観測されたような)顧客によるクレジット・ファシリティの借入れが引き出され
     る状況をさらに増やすこととなり、その結果、自己資本比率や流動性需要の増加に繋がる可能性がある。金融市場における
     ボラティリティの上昇は、国内向け、国外向けともにマージン・コールを増やすことに繋がる可能性がある。当行は集中リ
     スクの管理のためにローン担保証券(CLO)およびクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を定期的に利用しているが、
     これらでは、潜在的な信用損失を完全に相殺するには不十分である可能性がある。
      債務の支払猶予等、中央銀行および政府が講じた政策措置は、短期的な影響を一部軽減した。支援策の撤回は、新型コロ

     ナウイルス感染症(COVID-19)の危機の結果としての社債およびソブリン債の債務水準の著しい上昇と相まって、債務不履
     行や信用損失が2021年を通して増加し続けること、およびセクター間やセクター内双方でばらつきが継続することを意味す
     る。
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、「より長期にわたり低水準にとどまる」金利環境を深化させ

     た。その結果、銀行の金利マージンにはさらに圧力が加えられることとなり、ユーロ圏における長期間の低金利は当行の収
     益性およびバランスシートの動向に重大な影響を及ぼす可能性がある。当行の収益は特に金利の影響を受けやすく、当行の
     帳簿上におけるユーロ建て貸出金および預金の規模を勘案すると、公正価値で計上されるバランスシート上の他のポジショ
     ンも低金利環境の影響を受ける可能性がある。一定のリスク・フリー商品の金利、特にドイツ国債の金利は、マイナスのま
     まである。
      低金利環境はまた、投資家の利回り追求として、リスク資産全般について押し上げられた市場評価を支え、特にテクノロ

     ジーセクターに注力された。これには、結果的に選択された資産全般についてショートスクイーズが行われることになった
     個人投資家による最近の共同行為が含まれる。これらの傾向は、ワクチン展開の遅れ、ワクチンの効果の低さ、および/ま
     たは金利上昇により生じる可能性のある大幅な価格修正リスクを高める。リスクは、高い債務水準、市場の一定の分野にお
     ける流動性の欠如、および世界的な引受基準の緩和により高まる。低迷する市場環境、外国為替レートの重要な変動(およ
     び結果としての換算の効果)を含む不利な価格およびボラティリティ、そして慎重な投資家ならびに顧客のセンチメント
     は、将来的に、当行の収益および当行の戦略的目標その他の目標の適時かつ完全な達成に重大な悪影響を及ぼす可能性があ
     る。
                                 31/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの配布が続き、大規模な金融政策や財政政策による押し上げがあれ
     ば、経済の回復見込みや景気浮揚は中期的には可能となる。これは、主要先進国経済の消費者物価および資産価値のインフ
     レ を、想定を大幅に上回る形で加速させる可能性がある。債券の利回りの秩序なき急増は、当行の事業活動の水準および純
     利息収益の回復に優位に働く可能性はあるものの、株式市場その他潜在的に過大評価されたリスク資産市場においては下降
     調整を誘発するおそれもある。各国の中央銀行は市場のボラティリティを抑えるために行動する可能性もあるが、潜在的な
     短期金利の上昇および量的緩和政策の急激な削減は、クレジット・スプレッドの拡大等の多数のリスクを現実化させ、これ
     によりトレーディングの業績も影響を受ける可能性がある。加えて、デリバティブに関する相手先の信用エクスポージャー
     増、高レバレッジ顧客の信用リスク増および新興市場における対外的インバランス、ならびに年金基金資産におけるインフ
     レリスクが見られる。
      経営面では、事業継続および危機管理に関して現在とられている方針にかかわらず、新型コロナウイルス感染症(COVID-

     19)のパンデミック、ウイルスの新規変異株の出現等の想定外の展開、およびその結果としての政府の対応の急激な変更
     は、引き続き当行の事業活動に悪影響を及ぼす可能性がある。世界のあらゆる産業にわたって、その事業を主たる事業所か
     らではなく自宅から行う動きは、引き続きビジネス慣行を圧迫し、当行の技術インフラ需要に圧力をかけている。また現在
     の状況において、当行へのサイバー攻撃のリスクも高まっており、このことは技術障害、セキュリティ侵害、不正アクセ
     ス、データの喪失もしくは破損、またはサービスの利用不能につながる可能性があり、行為規範の違反が起こる可能性も高
     める。これらの事象が発生した場合、訴訟に至ったり、当行の財務上の損失、事業活動の中断および顧客に対する責任、政
     府の介入または当行のレピュテーションの毀損が生じる可能性がある。同時に、これらのサイバー・セキュリティ、情報セ
     キュリティその他リスクを管理するための当行のコストは依然として高い。消費者保護措置を含む規制要件の実施や当行の
     戦略的プロジェクトの実施の遅延が、当行の収益およびコストにマイナスの影響を及ぼす可能性もある中で、市場ボラティ
     リティの上昇の再燃が市場監視モニタリングおよび処理に対する需要の増加につながり、また今後もつながる可能性があ
     る。当行と取引を行う者および当行のサービス・プロバイダーは同様の課題に直面しており、これら相手先が契約上の義務
     を履行できなくなるリスクがあり、当行が当該契約から得ることを期待する利益もリスクに晒されている。
      また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、正規従業員の削減率を過去最高の水準から約30%減ら

     し、その結果、当行グループの人員削減およびコスト削減目標にはより厳しい課題がつきつけられ、非自発的退職手続のコ
     ストも増加することになる。これにより、余剰とされた業務に就く有能な従業員を当行内で再配属する機会も制限された。
     削減率は全体的に見て低かったとはいえ、当行は、有能な従業員の勧誘および雇用において困難に直面する可能性もあり、
     特に、収益を発生させるためには重要なポジションであるフロント・オフィスや当行の管理体制の向上の鍵となるポジショ
     ンについて顕著となりうる。
      以上のとおり、現在の新型コロナウイルス感染症(COVID                          -19)のパンデミック、その世界経済および当行の事業に対する

     影響は、当行の業績、戦略的計画および目標、ならびに当行の株価に影響を与える可能性がある。
      EUにおいては、政情不安の高まりが続き、金融システムおよびより広く経済情勢に予測不能な結果を引き起こす可能性が

     あり、また一部の地域において欧州の分裂を引き起こすおそれがあり、当行の事業全般における取引高の低下、資産の評価
     減および損失をもたらす可能性がある。                  こうしたリスクに対し当行が自ら防衛する能力は限られている。
      ここ数年は、特に欧州において、ソブリン債務危機、英国のEU離脱やイタリアにおける政治上および経済上の動向、フラ

     ンスの抗議運動、難民危機ならびに選挙民にとってポピュリスト政党および反緊縮派の運動を支持することへの魅力が増し
     たことによる影響があったため、政情不安の高まりが続いた。ECBによる措置、支援策および経済回復により欧州の状況は安
     定してきているように見え、欧州債務危機の深刻な状況はここ数年で幾分緩和されたかに見えるにもかかわらず、政情不安
     は近年も引き続き高まりつつあり、当行の事業が恩恵を受けてきた欧州の統合は、政情不安により妨げられるおそれがあ
     る。このような背景の下、国内構造改革やEU加盟国のさらなる統合(いずれも将来の危機に対するユーロ圏の脆弱性を低減
     するための重要な要素であると考えられている。)が行われる目途はますます立たなくなっている。こうした傾向は、当行
     の顧客が総生産の落ち込みや不確実性の増大に鑑み取引量を抑えるのに伴い、最終的に当行の取引高を著しく減少させ、当
     行の業績および財務状態に重大な悪影響を及ぼすおそれがある。
      政治的リスクの増大は、金融システムおよびより広く経済情勢に影響を与える可能性があり、当行の事業全般における取

     引高の低下、資産の評価減および損失をもたらす可能性がある。
      加えて、近年において国政選挙が行われたフランス、ドイツおよびオランダを含む多くのEU加盟国において、現在の欧州

     の統合の水準に不満を抱いている政党や、程度の差はあれ欧州の統合に懐疑的な立場を表明している政党が一定の支持を集
                                 32/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     めた。ブレグジットもまた、このような一部の政党による欧州の統合に懐疑的な発言を強めた。その結果生じる不確実性
     は、ユーロ通貨の価値およびEU加盟国の金融安定性に関する見通しに重大な影響を及ぼす可能性があり、これにより、また
     ブ レグジットが英国に予想したほどの深刻な悪影響を及ぼさなかった場合は特に、ソブリン債市場の著しい悪化を招く可能
     性がある。一つまたは複数の加盟国が債務不履行に陥り、またはユーロ圏から離脱することを決定した場合、一つまたは複
     数の自国通貨が再導入される可能性がある。ユーロ圏諸国のいずれかがユーロ圏から離脱すべきであると決定した場合、そ
     の結果必要となる自国通貨の再導入や既存の契約上の義務の改定は、予測不能な財務的、法的、政治的および社会的な影響
     をもたらす可能性があり、当該国の民間債についても多大な損失を招く可能性がある。ユーロ圏内では金融システムが相互
     に密接に連携していることや、当行の欧州全域にわたる公的なおよび民間の取引相手方に対する高いエクスポージャーに鑑
     みて、当行のエクスポージャーを重大でない水準まで低下させることで上記の不測の事態を回避する方策をとる当行の能力
     は、制限される可能性が高い。ブレグジットまたは他のEU加盟国のユーロ圏からの離脱によって欧州全体の経済環境が悪化
     した場合、当行の事業は悪影響を受ける可能性があり、また事業活動の水準が全般的に低下した場合や、当行が様々な事業
     における相当のエクスポージャーにつき評価減を行わなければならない場合には、当行は重大な損失を被るおそれがある。
      英国のEU離脱(ブレグジット)は、当行の事業、業績または戦略計画に悪影響を及ぼすおそれがある。

      英国政府は、EUとの間で貿易協力協定(TCA)を締結し、2021年1月1日に発効した。TCAは全体的に金融サービスを合意

     内容に含めるよう求めなかった。
      英国のEU離脱に関して引き続き不確実性が存在していることを考慮すると、これらがドイツ銀行AGに及ぼす長期の影響を

     正確に見極めることは困難である。しかしながら、英国の経済とユーロ圏諸国の経済は、ユーロ通貨を除くEUの統合プロ
     ジェクトにより極めて密接な結びつきを持っており、英国における当行の事業規模、とりわけ当行が大きなエクスポー
     ジャーを有しており、ブレグジットにより悪化する可能性があるロンドンのシティーにおける取引水準に左右される事業の
     規模は、たとえパーセンテージの点ではさほど大きくなくとも、当行の事業に極めて重大な悪影響を及ぼすおそれがあるこ
     とを意味している。ブレグジットは、残念ながら、クロスボーダー金融サービスの提供に混乱を生じさせた。また、さらな
     る遅延があった場合や関連する法律に基づき相互に「同等性」を決定する事項について合意形成ができない可能性がある場
     合、当行の一部のビジネス再編のためのコストを大幅に増加させることとなり、英国からのまたは英国に対する従来のシー
     ムレスな態様での金融サービスの提供における当行の能力を制限する。また、将来におけるEUと英国との関係が現時点で不
     透明であるため、クロスボーダーの事業活動に関する規制についての不確実性が高まる可能性が大きい。
      当行はノーディール(合意なき離脱)の場合に備え、英国における規制業務(従来はEUパスポート規定に従い実施してき

     た業務)を引き続き実施するため、英国における当行の所管当局である健全性監督機構(PRA)および金融行為規制機構
     (FCA)に認可申請を行っている。当行のブレグジットに対する準備にもかかわらず、2021年に第三国機関の支店(                                                       Third
     Country    Branch)として認可を受けられない場合、当行の事業、業績または戦略計画に悪影響が生じるおそれがある。また、
     EUおよび英国のそれぞれ金融サービス制度間に同等性評価(equivalence)がなされない限り、当行は、当行が英国に対して
     金融サービスを提供する能力および英国からその提供を受ける能力を制限されることとなる。
      当行の広範囲に及ぶ準備にもかかわらず、ブレグジットの結果、当行の事業および戦略計画に悪影響が生じるおそれがあ

     る。現時点において何らかの定量的な確度をもってそのような悪影響を評価することは、特にそれらが将来の政治上および
     市場の動向に左右されるため難しい。
      欧州債務危機が再燃した場合、当行は、欧州諸国およびその他の国のソブリン債に対するエクスポージャーにつき減損を

     計上しなければならなくなる可能性がある。当行がソブリン信用リスクの管理を目的に締結したクレジット・デフォルト・
     スワップは、これらの損失の相殺に利用できない可能性がある。
      ユーロ圏諸国のソブリン債の多くが当行を含む欧州の金融機関により保有されているため、債務危機の影響は特に金融業

     界において顕著である。2020年12月31日現在、当行は、イタリアに対して57億ユーロ、スペインに対して44億ユーロ、ギリ
     シャに対して11億ユーロ、ポルトガルに対して2億1,200万ユーロおよびアイルランドに対して1億9,700万ユーロの直接的な
     ソブリン信用リスク・エクスポージャーを保有していた。ここ数年で危機は明らかに緩和したが、現在の政治的環境に照ら
     すと、ギリシャや他のユーロ圏諸国(スペイン、イタリア、ポルトガルおよびキプロス等)がその債務水準を今後管理して
     いけるか否か、またギリシャが過去の国際的な債務再編について再交渉を試みるか否かは、依然として不透明である。これ
     らの国々の多くにおける反緊縮派の政党やポピュリスト感情の台頭により、ユーロ圏諸国間の著しく異なる経済状況に起因
     する緊張を緩和させる目的でこれらの国々に推奨されている中長期的な政策は危機に直面している。今後、これらの国々お
     よびその他の債務国のソブリン債についても、2012年のギリシャ債務の再編と同様の交渉や交換が行われる可能性がある。
                                 33/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ソブリン債の条件変更(元本金額の減額や償還期限の延長を含む。)に関する交渉の結果によっては、当行の貸借対照表上
     の資産の更なる減損計上が必要となる可能性もある。これらの交渉は、当行がコントロールすることのできない政治的およ
     び 経済的な圧力を受ける可能性が非常に高く、当行は、金融市場やより広い経済情勢、また当行に対するその影響を予測す
     ることはできない。
      上記に加え、発行済みソブリン債の再編は、当行およびその他の市場参加者に対して、不履行リスクに対する保護を目的

     に購入したヘッジ商品に基づく支払によってカバーされない潜在的な損失をもたらす可能性がある。これらの商品は、主
     に、信用事由(デフォルトなど)が特定の対象債務に発生した場合に一方の当事者が他方の当事者に支払を行うことに合意
     する、一般にCDSと呼ばれるクレジット・デフォルト・スワップで構成される。自発的な評価減によって信用事由を回避する
     ソブリン債再編の場合、当行が購入したCDSのトリガー事由に該当しない可能性があり、評価減の場合におけるエクスポー
     ジャーは、ヘッジ後の純エクスポージャーとして当初想定していたエクスポージャーを上回る可能性がある。さらに、仮に
     CDSのトリガー事由に該当した場合でも、CDSに基づき最終的に支払われる金額が、被った損失の全額に満たない場合があ
     る。当行はまた、そのヘッジ取引の相手方が自らのエクスポージャーを有効にヘッジしておらず、当該契約に基づく支払の
     トリガー事由が発生した場合に必要な流動性を提供することができないリスクに晒されている。このことが欧州の銀行業界
     全体に影響するシステミック・リスクを生じさせ、当行の事業および財務状態に悪影響を与える可能性がある。
      当行は、中国および中東に関するものを含む、その他の世界的なマクロ経済的リスクおよび政治的リスクにも晒されてい

     る。
      中国による香港における国家安全維持法の成立は、米国と中国の間の緊張関係を高めた。米国は、中国によるこの動き

     は、香港の自治を損なうものであり、したがって貿易における香港の特別な地位を無効化するものであるとして、中国の政
     府関係者に制裁措置をとった。台湾をめぐる米中の緊張も増した。これらが当行の事業または当行の財務目標に中長期的に
     及ぼしうる影響について予測するには時期尚早であるが、重大な悪影響となる可能性がある。
      もう一つの重大な政治的リスクである中東での緊張の高まりは、2020年1月に米国とイランとの間で一時的に軍事的緊張

     が高まったこと、およびウラン濃縮度を高める近時の施策に伴うイランの核開発計画をめぐる緊張が高まる可能性があるこ
     とから、注視されるようになった。全面的な紛争となれば、原油価格の高騰につながり、原油に依存する産業(自動車、化
     学、航空機産業など)が影響を受けることになる。その結果として世界金融市場の混乱が生じた場合には、リスクを伴う資
     産および国々に影響を及ぼす可能性がある。総じて、本格的な紛争は世界経済を大きく減速させ、当行が収益を生み出す能
     力や特定のポートフォリオにおける収益力を減少させ、想定以上の貸し倒れが発生することになる。事業継続および危機管
     理に関して現在とられている方針にかかわらず、地域紛争により従業員を避難さなければならなくなり、事業継続ができな
     くなるなどの困難が生じ、これにより当行の業務が妨げられ重大な損失を被る可能性がある。
     当行の事業および戦略に関するリスク

      当行の業績および財務状態は、厳しい市場環境、不透明なマクロ経済環境および地政学的状況、顧客取引水準の低下、競

     争および規制の増加ならびに戦略的決定の直接的な影響により、これまでマイナスの影響を受けてきた。当行が収益性を改
     善できない場合、当行は、戦略的目標を達成できなくなり、自己資本、流動性およびレバレッジを市場参加者および規制当
     局が期待する水準に維持することが困難になるおそれがある。
      2020年、当行の純収益は2019年から増加した。この増加は、基礎となる市場活動の恩恵を受けた、インベストメント・バ

     ンクの大幅な増収によるものであった。コア・バンクの他の各部門(すなわちコーポレート・バンク、プライベート・バン
     クおよびアセット・マネジメント)の純収益は若干の減少となった。これは、金利環境の強い逆風や新型コロナウイルス感
     染症(COVID-19)のパンデミックの影響および業界全体のマージンの圧縮によるものである。
      当行のインベストメント・バンクが2020年の業績を継続できるかは、投資銀行業界における市場での取引が引き続き堅調

     を維持できるかにかかっている。これについては、引き続き著しいダウンサイド・リスクを孕んでいる新型コロナウイルス
     感染症(COVID-19)のパンデミックの進捗の影響を受ける可能性が高い。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデ
     ミックは「より長期にわたり低水準にとどまる」金利環境を深化させ、これにより当行の一部の部門の業績が影響を受け
     た。低金利環境はまた、投資家の利回り追求として、リスク資産全般について押し上げられた市場評価を支えた。これらの
     傾向は、ワクチン展開の遅れ、ワクチンの効果の低さ、および/または金利上昇により生じる可能性のある大幅な価格修正
     リスクを高める。リスクは、高い債務水準、市場の一定の分野における流動性の欠如、および世界的な引受基準の緩和によ
     り高まる。当行の信用損失引当金繰入額は引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響を受ける
                                 34/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ものと予想され、また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる当行の予想信用損失額(ECL)の見積
     りへの影響は2021年も継続するものと予想している。低迷する市場環境、外国為替レートの重大な変動(および結果として
     の 交換の効果)を含む不利な価格およびボラティリティ、ならびに慎重な投資家および顧客のセンチメントは、将来的に、
     当行の収益および当行の戦略的目標その他の目標の適時かつ完全な達成に悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行のビジネスの低マージン低リスクの商品への移行は、当行がボラティリティから利益を得る機会を制限する可能性が

     ある。規制当局は一般的に、銀行セクターに対し、顧客フローの促進に注力し、リスクを取ることは控えるよう促してい
     る。これは、高リスクの取引に対する自己資本水準の引き上げにより一部実施されている。さらに規制当局の一部は、銀行
     に対して低リスクの取引に重点を置くよう求める方針に従い、当行の事業基盤を見直すよう促しまた推奨している。近年に
     おいて、当行は、より高リスクで資本賦課の高い商品に焦点を当ててきた多くの事業(これらの事業は、初期の段階では、
     より高い収益性を持つ可能性も有していた。)に対するエクスポージャーを削減してきた。当行の収益および利益は、規制
     (特に規制自己資本、レバレッジ要件および流動性要件の増大やコンプライアンス費用の増加)および競争による長期にわ
     たる構造的傾向により圧迫を受けており、これらが当行の多くの事業のマージンを圧縮している。これらの要素の組み合わ
     せが、当行のトレーディング・アンド・マーケッツビジネスにおける長期にわたるマージンの低下および取引高の減少を招
     いた場合、当行の財務上の目標の達成を妨げる可能性がある。
      当行は近年、訴訟事案、執行措置および類似の事案を、当行が設定した引当金の枠内でほぼ解決して大きな進展を遂げて

     きたが、この状況を維持できない可能性がある。特に、これらの費用は、訴訟事案、執行措置および類似の事案につき当行
     が設定した引当金の水準を著しく上回る可能性があり、これにより当行の財務の健全性に関する市場の見方が否定的とな
     り、当行の事業が悪影響を受ける可能性がある。このことにより、訴訟事案、執行措置およびその他の事案について生じる
     実際の費用と相まって、今度は自己資本、流動性およびレバレッジを、市場参加者および規制当局が期待する水準に維持す
     る当行の能力に悪影響を及ぼすおそれがある。
      当行は、グローバルな投資銀行として、金融市場に対する相当なエクスポージャーを有しており、主に伝統的な銀行業務

     に従事する機関に比べて、金融市場の軟化によるリスクに晒される機会が多い。長引く市況の低迷により当行の収益は過去
     に減少を経験しており、また将来においても減少する可能性があり、当行が費用についても同様の割合で削減することがで
     きない場合には、当行は、その収益性が損なわれ、重大な損失を計上する可能性がある。市場のボラティリティは、当行が
     保有する金融資産の価値を減少させ、当行のリスクをヘッジする費用を増加させることにより、当行に悪影響を与えるおそ
     れがある。顧客活動の低下も、当行の「フロー」ビジネスの収益を減少させる可能性がある。
      特に、ファイナンシャル・アドバイザリー手数料および引受手数料の形態による当行のインベストメント・バンキングの

     収益は、当行が手がける取引の数および規模に直接関連しており、長期にわたる市場の低迷により悪影響を受けやすい。こ
     れらの手数料その他の収入は、通常、原取引の価格に連動するため、資産価値とともに減少する可能性がある。また、市場
     の低迷と不確実性の期間には、特にマージンの高い取引において取引高やインベストメント・バンキングの収益の重要な原
     動力となる、市場リスクおよび信用リスクに対する顧客のリスク志向が弱まる傾向がある。近時を含め過去における顧客の
     リスク志向の減少は、当行のインベストメント・バンクの取引量や収益性レベルの低下を招いた。当行の収益および収益性
     は、債券・株式の募集ならびに合併および買収の数や規模の著しい減少または縮小により、重大な悪影響を受ける可能性が
     ある。
      市場の低迷はまた、当行が顧客のために行う取引量の減少を招き、これにより当行の利息以外の収益が減少しており、ま

     た将来においても減少する可能性がある。また、当行が顧客のポートフォリオの管理につき請求する報酬は、多くの場合、
     当該ポートフォリオの価格またはパフォーマンスに基づいているため、市場の低迷により顧客のポートフォリオの価格の下
     落や資金流出が増加すると、当行がアセット・マネジメントおよびプライベート・バンキング業務から得られる収益が減少
     する。市場が低迷していない場合でも、投資ファンドが市場を下回るまたはマイナスのパフォーマンスを示す場合には、資
     金流出が増加し、資金流入が減少し、当行がアセット・マネジメント業務から得られる収益が減少する可能性がある。当行
     の顧客は、当行が顧客の勘定でポジションを取得したことにより被る損失につき責任を負うが、当行は、十分な担保を保有
     せずまたはこれを実行できない場合に、当該顧客の損失を填補する必要性のために更なる信用リスクに晒される可能性があ
     る。当行はまた、顧客が損失を被り、当行がその商品および業務に対する顧客の信用を失った場合にも、その業務が阻害さ
     れる可能性がある。
      また、当行のトレーディング・ポジションおよび投資ポジションならびに当該ポジションに関連する当行の取引から得ら

     れる収益の多くは、市場価格により直接不利な影響を受ける可能性がある。当行がこれらのトレーディング・ポジションお
     よび投資ポジションを有する各商品および各事業分野においては、当行の業務の一部として、各種の金融市場およびそれら
                                 35/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     のトレンドに関する評価を必然的に伴う。当行が資産を保有している場合、市場価格の下落により、当行は損失を被る可能
     性がある。インベストメント・バンクのより高度な取引の多くは、価格変動および価格差の影響を受ける。当行の予想しな
     い 形で価格が変動した場合、当行は損失を被る可能性がある。また、市場のボラティリティが高くなっている場合、当行が
     行った評価により、結果的に関連する取引およびポジションにおける収益の減少または損失を招く可能性がある。さらに当
     行は、一定の資本市場取引を促進する目的で資本を投入し、市場リスクを負っており、これにより当行は収益の変動の他、
     損失を被る可能性がある。かかる損失は、とりわけ当行の保有資産にそもそも流動性のある市場が存在しない場合に発生す
     る。銀行間のデリバティブ契約などの証券取引所またはその他の公開取引市場で取引されない資産は、当行が公開市場価格
     以外のモデルを利用して計算した価格が付けられる場合がある。この種の資産の価格の下落を監視することは困難であり、
     当行が予想しなかった損失を被る可能性がある。また、リスクに対する一般的認識が投資を躊躇している投資家に引き続き
     市場参加をためらわせてその活動を縮小し、ひいては取引フローに依拠する当行の事業の活動水準も低下させる場合には、
     当行は悪影響を受ける可能性がある。
      さらに現在の市場環境においては、ドイツ国債のマイナス利回りを含め、特にユーロ圏において超低金利が特徴となって

     いる。ユーロ圏やその他の地域で低金利が長期化することにより、当行の純利益マージン、収益性およびバランスシートの
     動向に重大な影響を及ぼす可能性がある。当行の収益は特に金利の影響を受けやすく、当行の帳簿上におけるユーロ建て貸
     出金および預金の規模を勘案すると、公正価値で計上されるバランスシート上の他のポジションも低金利環境の影響を受け
     る可能性がある。現在のこのような状況により、またもし今後さらに金融緩和が進むことになれば、現時点の当行の収益見
     通しに重大な影響を及ぼすおそれがある。プライシングの変更や追加手数料の導入など、この低金利の影響を相殺するため
     の措置は、上記の影響を相殺するには不十分である可能性がある。
      当行の資金流動性、事業活動および収益性は、市場全体もしくは当行独自の流動性が不足する場合には、債券資本市場に

     アクセスできないことや資産を売却できないことにより、悪影響を受けるおそれがある。信用格付けの低下に起因して当行
     の資金調達コストは過去に増加しており、将来の信用格付けの低下は、当行の資金調達コスト、当行との取引を継続しよう
     とする相手方の意欲および当行のビジネスモデルの重要な側面に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、事業活動に資金を提供するため流動性資金を継続的に必要としている。当行の資金流動性は、有担保債ないし無

     担保債の市場にアクセスできないこと、当行の子会社からの資金を利用できないことやその他当行の事業全般に流動性資金
     を適切に配分できないこと、資産の売却もしくは投資の回収を行えないこと、または現金もしくは担保の予測不能な流出が
     生じることにより損なわれる可能性がある。このような状況は、当行の事業とは無関係の当行の管理可能な範囲を超えた状
     況、例えば金融市場における混乱に起因する場合もあるし、当行に特有の状況、例えば訴訟事案、規制措置および類似の事
     案に起因する今後の資金流出に関する認識、ならびに当行の事業、ビジネスモデルもしくは戦略の脆弱性や経済状況や市場
     環境の悪化への対応力の低さが実際に見られたり予想されたりした場合に、それを理由として取引相手方または市場が当行
     の事業に対する資金提供を控えること等によって生じる可能性もある。例えば、当行は、当行株価の急落や当行債券のセカ
     ンダリー市場での取引に関連する対国債スプレッドの拡大に直面してきた。こうした状況を受けて、最近では、ストレスの
     かかったシナリオにおける利用可能な流動性資金に関する内部の見積りがマイナスの影響を受けることもあった。また、当
     行と同規模と考えられている他の金融機関の経営不振および金融業界全般についての否定的な評価もまた、近年当行に影響
     を及ぼしている。かかる認識は、資本市場にアクセスし、当行の事業活動を支えるのに必要な資金を取得する対価に影響を
     与えている。かかる認識が存在、継続または悪化した場合、容認可能な条件で上記の資金を取得する当行の能力は、悪影響
     を受ける可能性がある。特に、当行の貸借対照表上の資産に係るリファイナンスや資産価値の下落をカバーするために必要
     な水準の資本の維持ができない場合には、当行は、保有資産を低い価格または不利な条件で処分し、また例えば新たな信用
     供与に係る事業を縮小せざるを得ない可能性がある。かかる場合、当行の事業、財務状態および業績に悪影響を及ぼす可能
     性がある。
      また、当行は近年、特にユーロ圏の金融機関および金融市場に追加の流動性資金をもたらしたECBおよびその他の中央銀行

     による多くの資金提供措置から恩恵を受けている。かかる資金提供が縮小または停止した場合、当行の資金調達コストが増
     大または資金供給が減少し、その結果、当行の事業活動が停滞するおそれがある。特に、ECBが量的緩和政策の停止または縮
     小を決定したり、連邦準備制度理事会が金融引締政策を推し進めたり、またはより一般的に各国中央銀行が金融引締めに向
     けた措置を講じたような場合には、長期金利が上昇し、それに伴い当行の資金調達コストにも影響を及ぼす可能性が高い。
      格付機関は定期的に当行の信用格付けの見直しを行うが、信用格付けは時の経過とともに変化する多くの要因により悪影

     響を受ける可能性がある。かかる要因には、当行の戦略および経営陣の能力、当行の財務状況(収益性、資産の質、資本、
     資金調達および流動性などに関する)、当行が属する業界に対する政治的支援の水準、構造改革の実施、当行の法的構造に
     適用ある法律および規制上のフレームワーク、当行債権者の事業活動および権利、格付手法の変更、債券保有者および預金
                                 36/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     者を保護する損失吸収バッファーの比重の変更、当行の主要市場における競争環境や政治経済状況(新型コロナウイルス感
     染症(COVID-19)のパンデミックおよびブレグジットの影響を含む。)、ならびに市場の不確実性に関する格付機関による
     評 価が含まれる。さらに、投資家が投資判断において検討する場合と同様、環境(気候変動リスクを含む。)・社会・ガバ
     ナンス(ESG)の要因が、信用格付分析の一部として格付機関により考慮されることが多くなってきている。
      当行の信用格付けの引き下げ、とりわけ投資適格未満に引き下げられたような場合や、当行の財務上の対応力への資本市
     場の認識が悪化した場合、当行の短期金融市場へのアクセスに重大な影響が生じ、当行の預金ベースの規模が縮小し、デリ
     バティブ契約およびその他の担保付資金調達の取り決めにおいて追加担保またはその他の要求が生じたりそれらの取り決め
     を変更する必要が生じる可能性がある。その結果として、当行の資金調達コストおよび資本市場へのアクセスに悪影響を及
     ぼし、当行との取引を希望する取引相手方の範囲が限定される可能性がある。これにより、当行の競争力が悪影響を受け、
     当行の短期ないし中期的な見通しを脅かす可能性がある。
      世界規模の金融危機が始まって以降、主要な信用格付機関は、複数回にわたり当行の信用格付けを引き下げ、または見直

     しもしくはネガティブ・ウォッチ(格下げ方向で見直し)に指定してきた。こうした信用格付けの低下は、当行の資金調達
     コストを増加させた。当行のクレジット・スプレッド水準(ベンチマークとしての国債と当行証券の利回りの差異)は市場
     の軟化の影響を受けやすく、格付けがさらに引き下げられた場合、当行の信用格付けが投資不適格の範疇に入る可能性があ
     る。将来の信用格付けの低下は、当行の資金調達コストおよびビジネスモデルの重要な側面に重大な悪影響を及ぼす可能性
     がある。信用格付けの低下による影響は、格下げが金融業界全体に影響を及ぼすものか、地域ベースで影響を及ぼすもの
     か、あるいは規制措置、訴訟事案および類似の事案の今後の和解等の当行に特有の状況を反映することが意図されたもの
     か、当行の経営幹部が格下げに対し事前にまたは事後に講じた措置、当行との取引を継続しようとする相手方の意欲、また
     より一般的には、その他の市場事由の影響およびマクロ経済環境の状況を含む、様々な要因によって左右される。
      また、当行が当事者となっているデリバティブ商品を規定する多くの契約に基づき、信用格付けの低下は、当行に対し追

     加の担保設定を余儀なくし、当行の支払義務を伴う契約の終了を招き、または相手方に対し追加の救済手段を与える可能性
     がある。当行は、「第6            経理の状況、1        財務書類、(1)連結財務書類、①取締役会報告書、リスク・レポート、流動性リス
     ク、ストレス・テストおよびシナリオ分析」に詳述されるとおり、流動性ストレス・テスト分析においてこれらの影響を考
     慮する。
      当行がその戦略計画を成功裡に実行できなかった場合、当行は財務上の目標を達成できなくなるか、または減損や引当金

     の追加を含む損失を被り、低い収益性にとどまり、当行の財務状態、業績および株価は重大な悪影響を受ける可能性があ
     る。
      2019年7月、当行は、コア・バンクの重点を見直して、通常、魅力的なリターンが見込める成長市場で展開される、市場

     をリードする事業に集中させることにより持続可能な株主還元を大きく向上させることを意図した、当行の戦略的改革を発
     表した。当行のコア・バンクは、4つの中核となる事業部門、すなわちコーポレート・バンク、インベストメント・バン
     ク、プライベート・バンクおよびアセット・マネジメント、ならびにコーポレートおよびその他の部門で構成される。また
     当行は、経済的に合理的な方法により資本を解放することにより、十分な収益を得ることができないリターンの低い資産お
     よびビジネス、またはもはや当行の戦略において中核とはいえない活動によって消費されている資本を解放することを第一
     の目的とするキャピタル・リリース・ユニット(CRU)を設立した。当行の改革の次の段階は、コスト、リスクおよびバラン
     スシートの規律ある管理ならびに統制を維持しつつ、当行事業を成長させることにより持続可能な収益性の確保という目標
     に注力することである。
      2022年の当行の最新の主要な財務目標は以下の通りである。

      -  当行グループの税引後平均有形株主資本利益率を8%とする

      -  コア・バンクの税引後平均有形株主資本利益率を9%超とする
      -  改革費用を除く調整済コストを167億ユーロとする
      -  費用収益比率を70%とする
      -  普通株式等Tier        1資本比率を12.5%超とする
      -  レバレッジ比率(完全適用ベース)を約4.5%とする
                                 37/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行の戦略的目標の達成は、様々な内部的および外部的要因、市場や規制の不確実性、経済に対する不透明感および政情
     不安、ならびに当行の経営モデルに係る制約による影響を受ける。これらの要因により、当行の戦略目標の達成や期待され
     る利益の実現が悪影響を受け、または阻止される可能性がある。
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、マクロ経済および財務環境に様々な変化をもたらした。これ

     らの変化は、当行の営業環境に影響を及ぼし、顧客行動の変化は、取引高および関連する資本管理およびリスク管理に影響
     を与えた。現在の経済環境は今後も続き、当行の自己資本比率および業績を圧迫すると予想されている。2020年のマクロ経
     済上の事業環境においては、特に、新型コロナウイルス感染症(COVID                                -19)に関連するダウンサイド・リスクが支配的で、そ
     のリスクは2021年に入っても高い水準が続いている。また、主要各国の経済において、国内総生産(GDP)が2019年から縮小
     して2020年末を迎えた。グローバルなマクロ経済活動は、地域レベルおよび国レベルのロックダウンの継続による影響を受
     けており、当行は、上記を踏まえて世界経済全体のダウンサイド・リスクを注視していく。新型コロナウイルス感染症
     (COVID-19)の影響によりマクロ経済が不確実な状態が続くため、当行の戦略を執行する上でのリスクは増加した。
      特に新型コロナウイルス感染症               (COVID-19)のパンデミック             による影響、欧州における市場の極端な混乱の再燃などの経

     済に対する不透明感、世界、地域および国家の経済状況の低迷する可能性、低金利かつボラティリティの低い市場環境の継
     続、事業における競争の増加ならびに政治の不安定性が、戦略目標を達成する当行の能力に影響を及ぼす可能性がある。ま
     た、戦略目標を達成する当行の能力は、規制の変更によっても悪影響を受ける可能性がある。特に、当行の収益性の減少を
     招く可能性のあるビジネスモデルまたは組織の変更を政府当局から要請され、あるいは法令遵守のため当行の収益性を減少
     させるような変更を行わざるを得なくなる可能性がある。
      当行はまた、ドイツ国内およびドイツ国外の多数の法域(特に米国)において、多くの訴訟、仲裁ならびに規制上の手続

     きに関与し調査の対象となっている。これらの件には、多くの不確実性が伴う。当行は、訴訟環境は引き続き厳しい状況が
     続くと予想している。訴訟および規制案件が今後も近年と同様のまたはこれを上回るペースおよび規模で発生する場合、ま
     たはこれらの件に対する当行の潜在的エクスポージャーについて市場の憶測が消えない場合、当行は、戦略目標を達成する
     ことができない可能性がある。
      当行の戦略的目標はまた、以下の前提およびリスクに服する。

     -  当行の財務計画および資本計画のベースケース・シナリオには、マクロ経済環境の好転に依拠する増収見込みが含まれて

       いる。マクロ経済環境が停滞または低迷した場合、これらの戦略的財務目標および資本目標を達成するために必要となる
       増収を生み出す当行の能力に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、このシナリオには、将来における当行のコスト削
       減能力に関する仮定も含まれている。
     -  現在の新型コロナウイルス感染症(COVID—19)のパンデミックおよびその世界経済に対する潜在的影響は、当行の財務目

       標を達成する能力に影響を与える可能性がある。地方、地域または世界の経済環境が長期的に低迷することにより、当行
       は重大な悪影響を受ける可能性がある。このような状況において、当行は最低所要自己資本の目標を確実に達成するため
       の措置を講じる必要が生じるものと考えられる。これらの措置または対策により、当行の事業、業績、戦略的計画および
       目標、ならびに当行の株価が悪影響を受ける可能性がある。
     -  当行の各部門の業績は、今後も続くことが予想される金利環境の逆風、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデ

       ミックの悪影響および業界全体のマージンの圧縮を各部門が相殺することができるかどうかに左右される。
     -  2020年のインベストメント・バンクの業績は、投資銀行業務における市場活動が業界として高水準であったことに後押し

       された。インベストメント・バンクがその業績を維持できるかどうかは、高水準の市場活動が続くか否かに左右される。
     -  2020年通年の信用損失引当金は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、かつ当行の予想信用損

       失(ECL)見積もりに対する当該パンデミックの影響により打撃を受け、貸出平均残高に対する割合が41ベーシスポイン
       トに増加し、2021年もこれらの要因は存続すると予想される。2022年については、経済が回復して引当金の水準が正常に
       戻り、信用損失引当金は、貸出平均残高に対する割合が25から30ベーシスポイントの間になると当行は予想している。
     -  より高い水準の信用損失引当金が要求される場合、当行の業績ならびに戦略的財務目標および資本目標を達成する当行の

       能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
                                 38/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     -  当行は、当行のビジネスモデルから生じる大きな課題を克服することができるものと予想している。当行は引き続きト

       レーディングビジネスおよびマーケッツビジネスから多くの収益を得ている。経済および市場の状況の推移次第で、かか
       るビジネスが悪影響を受ける、または当行がかかるビジネスから稼得することを目指す収益性を達成できない可能性があ
       る。
     -  資産および顧客水準は、これまで市場の否定的な見方による影響を受けてきた。当行に対し、市場が引き続き否定的な見

       方で注目しまたは新たに注目した場合、新規顧客や資産の流出を再び招く可能性がある。
     -  当行は、中枢部門による措置および各部門別の措置(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応措置を含む。)、例

       えば不動産物件の吟味および出張費の削減により、さらにコスト削減を進めることを目指す。このようなコスト削減は、
       達成できない可能性がある。
     -  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、正規従業員の自然減少率が過去の水準と比較して約30%

       低下して当行グループの人員目標およびコスト目標において厳しい状況となり、非自発的退職における取決めに関するコ
       ストが増加する。また、これにより、有能な従業員の職務が余剰となった場合に当該従業員を当行内で再配属する機会が
       制限された。
     -  全体として自然減少率が低下したにもかかわらず、有能な人材、特に収益の発生に重要なフロント・オフィスおよび管理

       体制の向上に重要なポジションの人材の勧誘および雇用において困難に直面する可能性がある。当行が提供可能な報酬水
       準を節度ある金額に設定するよう、規制当局から要請されたことにより、当行グループは有能な従業員の勧誘および雇用
       において不利になる可能性がある。他のユニバーサル・バンクおよび金融サービス会社といった従来からの競合他社、な
       らびにスタートアップ企業やテクノロジー企業(「フィンテック」サービスを提供する企業を含む。)といった新たな将
       来の競合勢力のグループは、有能な人材の勧誘および雇用においても当行の潜在的な競合相手である。
     -  当行は現在、非常に複雑なインフラを運営しており、これは管理体制全体の質を損なう可能性がある。強固な管理体制を

       備えたより効率的な銀行となれるかは、当行のITランドスケープの合理化および簡素化ならびに企業文化の変革の成功に
       かかっている。
     -  当行に適用される法令に従って事業を遂行できるようにするためには、堅固かつ効果的な内部管理体制が必要である。当

       行は、内部統制環境の有効性向上というイニシャティブを予定通りまたは規制当局の要求通り迅速に完了できない可能性
       があり、また当行の取り組みは、当行の管理体制における将来のすべての不備を阻止し、または管理体制の改善によって
       将来的に訴訟ならびに規制上および執行上の調査や手続きを減少させるには不十分である可能性がある。さらに、管理強
       化の実施によって、規制遵守に係る費用が想定よりも高くなり、効率性の向上による費用節減が相殺される可能性があ
       る。
     -  当行は、CRUが、コストを削減しつつレバレッジ解消を継続することを想定している。BNPパリバとドイツ銀行は、当行の

       プライム・ファイナンスおよび株式電子トレーディングのサービスを継続して顧客に提供するための基本取引合意に署名
       した。この合意に基づき、当行は顧客がBNPパリバに移行することができるまで、プラットフォームの運営を継続する。
       CRUの残りの資産については、経済的合理性がある場合は、縮小を加速させる機会を利用していく。CRUが想定通りレバ
       レッジを解消できないまたはコストを削減できない場合、または当行とBNPパリバとの合意を妨げる問題が生じた場合、
       当行の目標が阻害される可能性がある。
      当行がかかる戦略的イニシャティブの全部もしくは一部を実施できなかった場合、実施されたイニシャティブが期待され

     た効果をあげなかった場合、かかるイニシャティブを実施するために当行が負担する費用が当行想定の金額を超えた場合、
     あるいは当行がこれらのイニシャティブを実施するために定めた公表済みの目標を達成できなかった場合、当行はその財務
     上の目標を達成できなくなるか、または損失を被り、低い収益性にとどまりもしくは資本基盤が弱まる可能性があり、当行
     の財務状態、業績および株価は重大な悪影響を受ける可能性がある。
      当行は、事業体、ビジネスまたは資産の有利な価格での売却あるいは売却自体が困難となり、市場の動向にかかわらずか

     かる資産およびその他の投資により重大な損失を受ける可能性がある。
                                 39/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行は、ビジネスの簡素化および集中を行い、自己資本要件およびレバレッジ要件を充足またはこれらを超える水準を達
     成し、また有形株主資本利益率の目標の達成を促進する戦略の一環として、当行の中核事業に該当しない資産の売却もしく
     は かかる資産へのエクスポージャーを削減していく所存である。これは、当行の競合他社の多くもその自己資本比率および
     レバレッジ比率ならびに株主資本利益率を改善するため同様に資産を売却しようとしているため、現在および将来の市場環
     境においては困難となる可能性がある。当行は既に非中核資産の大部分を売却しており、当行が残りの非中核資産を期待通
     り迅速にかつ許容可能な価格で売却するのは、とりわけ困難である可能性がある。当行が事業体またはビジネスを売却する
     場合、当行は、売買契約の条件に基づく一定の損失またはリスクに引き続き晒される可能性があり、またかかる事業体また
     はビジネスの分離および売却のプロセスにより、オペレーティング・リスクまたはその他の損失が生じる可能性がある。厳
     しい事業環境や市場環境により、当行は、事業体、ビジネスまたは資産を有利な価格で売却すること、あるいは売却自体が
     不可能となる可能性がある。当行が計画通りにその資産を削減できない場合、当行は、その戦略に基づき設定された自己資
     本目標を達成することができなくなる可能性がある。
      当行が統合対象を見つけ出して統合を行うことは困難となる可能性があり、統合を実施してもこれを回避しても、当行の

     業績および株価が著しく損なわれる可能性がある。
      当行は随時、事業統合を検討している。重要な事業統合を発表しまたは完了した場合で、当該取引が高額すぎる、既存株

     主にとって希薄化をもたらす、または当行の競争力を増す可能性が低いと投資家が判断した場合、当行の株価または統合対
     象法人の株価は著しく下落する可能性がある。当行が統合する可能性のあるいかなるビジネスについても、当行があらゆる
     点で完璧な調査を行うことは一般に不可能である。その結果として、統合が予想通りに運ばない可能性がある。さらに、事
     業を統合する対象法人と当行の業務をうまく統合できない可能性がある。発表した事業統合を完了できなかった場合、また
     は当該統合において予想された恩恵を享受できなかった場合、当行の収益性に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。またこ
     のような不首尾が、当行の事業見通しおよび運営に対する投資家の認識に影響をあたえ、当行の株価が下落する可能性があ
     る。さらには、重要な従業員の退職を招く可能性もあり、また従業員の残留を促すために報奨金を支払う必要があると当行
     が判断した場合は、費用の増大および収益性の減少を招く可能性もある。
      当行がさらなる事業統合を行うことを回避し、または発表したもしくは予想された統合を実現できなかった場合、市場参

     加者は、当行に対して否定的な認識を持つ可能性がある。当行はまた、特に新たな事業分野への事業の拡大を自律的成長の
     みによって行う場合には、競合他社と同様に迅速に、あるいは成功裡に実行することができないおそれもある。これらの認
     識や制約は、当行の事業に損失をもたらし、また当行のレピュテーションを毀損する可能性があり、当行の財務状態、業績
     および流動性に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行の本国ドイツの市場およびグローバルな市場における激しい競争は、当行の収益および収益性に著しい悪影響を及ぼ

     し、今後も及ぼす可能性がある。
      ドイツおよびグローバルな市場における主な事業分野のすべてにおいて、競争が激しくなっている。当行が、当行に収益

     をもたらす魅力的な商品およびサービスの提供をもってかかる市場における競争環境に対処できなかった場合、当行は、そ
     の事業の重要な分野における市場シェアを失い、または業務の一部もしくは全部において損失を被る可能性がある。また、
     かかる市場における景気の低迷は、当行における価格圧力の増大や取引量の減少等を通じて、競争を激化させる可能性があ
     る。
      これまでに、複数の金融機関の間で大規模な合併および集中が行われてきた。かかる傾向は、当行の競合他社の一部の資

     本基盤および業務地域を著しく増大させ、証券およびその他の金融市場のグローバリゼーションを加速した。その結果、当
     行は、当行より大規模で資金力があり、現地の市場においてより強固な地位を占める可能性のある金融機関と競争しなくて
     はならなくなった。
      他のユニバーサル・バンクや金融サービス会社といった従来の競合他社に加えて、新興企業やテクノロジー企業(「フィ

     ンテック」サービスを提供する企業を含む。)といった新たなグループが、将来の競合勢力としてバンキング・サービスお
     よび商品への興味を強めている。これらの新たな競合他社は、中核的な商品(支払い、基本貯蓄口座ならびに融資および投
     資アドバイザリー等)および新商品(ピアツーピア・レンディングや株式型クラウドファンディング等)の双方における競
     争を激化させる可能性がある。また、かかる企業は、有能な人材の勧誘および雇用において当行の潜在的な競合相手であ
     る。
                                 40/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     規制および監督に関するリスク
      金融業界の脆弱性および規制当局によるより全般的な検査の強化を受けて制定された、または提案される規制の見直し

     は、当行に多大な影響を及ぼしており、かつ引き続き影響を及ぼして、当行の事業および戦略的計画を実行する能力に悪影
     響を及ぼす可能性がある。当行が規制要件を遵守しなかった場合、管轄規制当局は、当行に対し、配当支払いや規制上適格
     な資本性金融商品に関する支払いを禁じるか、またはその他の措置を講じる可能性がある。
      世界規模の金融危機および欧州債務危機を受けて、政府および規制当局等は、規制の枠組み変更を通じて金融業界の将来

     の危機への対応力を強化するための取り組みを行ってきた。バーゼル銀行監督委員会(以下「バーゼル委員会」という。)
     やその他の基準設定機関によって概要を示された規制見直し計画は、その重点が様々な要素の実施に移行したことによっ
     て、新たな変革のペースは鈍化した。その結果、当行および金融機関全体にとっての不確実性は、これまでの年よりその水
     準は軽減されたものの、引き続き存在している。新たな(または改正された)法律および規制や現在の提案には、以下のも
     のが含まれる。
      - より厳しい資本規制、レバレッジおよび流動性基準

      - 報酬の慣行に係る制限
      - 自己勘定取引その他の投資業務に係る制限
      - 特別銀行税および金融取引税
      - 金融危機に対応するための債権者の「ベイルイン」を含む再建・破綻処理権限
      - 多額のエクスポージャー制限の厳格化
      - ユーロ圏内およびその他の加盟国における一元化した銀行監督当局および銀行破綻処理当局の創設
      - 一定の業務の預金受入業務からの分離
      - ストレス・テストおよび資金計画制度
      - 報告要件の強化
      - デリバティブその他の金融商品、投資商品および市場インフラストラクチャーの見直し
      規制枠組改革の中核的要素として、バーゼル委員会は2010年12月、バーゼル3として知られる最低自己資本および流動性

     の基準に関する一連の包括的変更を公表し、これらの変更は「CRR/CRD                                 4」および銀行再建・破綻処理指令(「BRRD」)とも
     呼ばれる欧州の一連の法令を通じて、2014年以降、欧州および国内(当行の場合ドイツ)の法律において実施されている。
      2019年6月27日、EU内の銀行の対応力をさらに強化するための包括的な一連の改革案(以下「銀行改革パッケージ」とい

     う。)が発効した。銀行改革パッケージには、所要自己資本規制(CRR)と呼ばれる金融機関および投資会社に対する健全性
     要件、資本要件に関する指令(CRD)と呼ばれる金融機関の活動へのアクセスならびに金融機関および投資会社に対する健全
     性の監視に関する指令、銀行破綻処理メカニズムの枠組みにおける信用機関および特定の投資会社の破綻の統一された規則
     および手続きを確立する欧州連合規則(以下「SRM規則」という。)ならびにBRRDに関する既存の規制の修正が含まれる。ド
     イツでは、銀行改革パッケージによって導入されたBRRDおよびCRDの改正はリスク削減法(Risikoreduzierungsgesetz)に
     よってドイツ法に組み込まれている。
      採択された修正には、バーゼル委員会が構築したグローバルな規制枠組み、いわゆるバーゼル合意(バーゼル1、2およ

     び3)を精緻化し補足するため、バーゼル委員会と金融安定理事会(以下「FSB」という。)との間で合意された規制枠組み
     について残された課題が含まれる。これには、特に相手先の信用リスクの分野および集中決済機関に対するエクスポー
     ジャーについてよりリスク感応度の高い資本要件、ならびに銀行が晒される可能性のある実際のリスクをより正確に反映す
     る方法、拘束力のあるレバレッジ比率、拘束力のある安定調達比率、大口エクスポージャー規制の強化、マーケット・リス
     クに関する新たな報告要件(後の段階で自己資本要件により補足される可能性がある。)およびドイツ銀行のようなグロー
     バルにシステム上重要な金融機関(G-SII)がその破綻時に損失を負担できる一定の最低水準の資本およびその他の商品の保
     有(総損失吸収力(TLAC))を義務付けることが含まれる。その他の施策は、EU経済を支援するための銀行の融資能力の向
     上や、EU資本市場の深化および流動性の強化において、銀行がその達成に貢献しやすくすることを目指すものである。多く
     の規定は2021年に適用され、総損失吸収力(TLAC)要件を含む一部の規定は、2019年6月27日からすでに適用されている。
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて、欧州連合は、銀行改革パッケージに含まれる修正を含

     むCRRの調整を含む新たな規則(以下「CRR応急的措置」という。)を採択した。CRR応急的措置は、2020年6月7日に発効
     し、パンデミックへの対応として銀行による貸付を推進することを主な目的としている。
                                 41/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      また、規制当局の既存の法律および規制の遵守に関する検査はより強化され、監督当局の要請は引き続き重要である。複

     数の新たな(または改正された)法律および規制の草案作成や実施が行われているが、まだ道半ばであり、監督当局の要請
     はまだ確定されておらず、その具体的な影響は明らかではない。
      2017年12月、バーゼル委員会は、国際的水準においてリスク・ウェイテッド・アセットの算出における一貫性を高め、銀

     行の自己資本比率の比較可能性を向上させることを目的とするバーゼル3フレームワークの追加改定に関する最終合意(以
     下「2017年12月合意」という。)を公表した。2017年12月合意には、信用リスクを定める標準的手法および内部格付手法の
     変更、オペレーショナル・リスクのフレームワークの改定ならびに「資本フロア」を72.5%とすることが含まれている。
     「資本フロア」は、銀行の内部モデルを使用して算出したリスク・ウェイテッド・アセットの値が、標準的手法を使用した
     場合と比べてどの程度下回ることを許容するかを定めるものである。この一連の改革は、バーゼル3フレームワークを最終
     化することを意図しており、標準的手法のリスク感応度をより高めて細分化を進める一方、銀行が内部モデルを使用できる
     範囲を縮小するものである。さらに、2017年12月合意は、当行のようなグローバルにシステム上重要な銀行(以下「G-SIB」
     という。)に対してTier            1資本で充足すべきレバレッジ比率にバッファーを導入し、これを当該銀行に適用あるリスクベース
     のG-SIBバッファー要件の50%としたが、これは銀行改革パッケージに含まれることとなった。新型コロナウイルス感染症
     (COVID-19)により、バーゼル委員会は、2017年12月合意の変更の実施開始日を2023年1月1日に延期し、資本フロアにつ
     いては、2028年1月までの5年間を経過措置期間とすることとした。
      EUはこの改革を、2021年半ばに公表される予定の一連の法案(所要自己資本規制またはCRR                                          IIIの改正)と併せて実施する

     予定である。バーゼル委員会はさらに、2019年1月14日、トレーディング勘定の抜本的見直し(以下「FRTB」という。)と
     呼ばれるマーケット・リスクに関する枠組みの改革について合意に達した(以下「2019年1月合意」という。)。最終基準
     の主な特徴としては、期待ショートフォール・モデルに依拠してエクスポージャーのリスク・ウェイトを決定する内部モデ
     ル・アプローチがある。当該基準は、モデル化が不能と考えられるリスクについて別個の資本要件を設け、内部モデル・ア
     プローチの代替手段として、よりリスク感応度が高い標準的手法を規定している。CRR                                         II(銀行改革パッケージの一部)
     は、EUの金融機関にFRTBを適用する最初のステップとして、改訂後の枠組みに基づくマーケット・リスクに関する特定の報
     告要件を導入し、FRTBに基づくマーケット・リスクに係る自己資本要件を設定するための追加的な規制を提案する権限を欧
     州委員会に与えた。
      銀行改革パッケージは、規制上の自己資本要件および流動性要件の引き上げや、コスト増を引き起こすことにより、当行

     のビジネスに影響を及ぼす可能性が高い。また2017年12月合意および2019年1月合意に含まれるバーゼル3に基づく残りの
     法案の実施は、法律として採択された場合、資本賦課の増加により当行のビジネスに影響を及ぼす可能性がある。
      これらの要件は、規制自己資本バッファー(それ自体増加を求められる可能性がある。)に追加される要件となったり、

     既に当行に課されている各種の要件に追加を行うものとなる可能性があり、また当該要件自体が当行の所要自己資本の大幅
     な増加を要請するものとなる可能性がある。
      規制当局は、銀行の規制方法に対して実質的な裁量を有しており、かかる裁量および規制当局が利用できる方法は、近年

     着実に増加している。進行中または将来の危機(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックなど)を受けて、
     各国政府および規制当局により、規制が必要に応じて課される可能性があり、特に当行のようなシステム上重要とみなされ
     る金融機関に影響を及ぼすおそれがある。
      特に、当行を管轄する規制当局(ECBを含む。)は、単一監督メカニズム(「SSM」とも呼ばれる。)に基づき、監督上の

     検証・評価プロセス(以下「SREP」という。)、SSM対象機関全体の資産品質または内部リスク・モデルの検証等に関連して
     ストレス・テストを実施することができる。管轄の規制当局は、金融機関の個別の状況に応じてリスク・ウェイテッド・ア
     セットやその他の自己資本賦課においては認識されていないリスク(訴訟事案、規制措置および類似の事案に関するものを
     含む。)に対応するため、金融機関に自己資本の上積みを課す裁量ならびにその他の措置(当行の事業の制限または変更
     等)を講じるかまたはこれを要求する裁量を有する。こうした状況の中、ECBは、当行にSREPに基づく個別の自己資本要件
     (「第二の柱」要件と呼ばれる。)を課す可能性があり、これまでにも課してきた。金融機関は、Tier                                                1資本の75%以上お
     よび普通株式等Tier          1資本の56.25%以上の「第二の柱」要件を満たさなければならない。「第二の柱」要件は、法定の最低
     自己資本水準およびバッファー要件に加えて満たす必要があり、これらの要件を満たさなかった場合は、配当支払いの制限
     等の法的措置を直接課される可能性がある。
                                 42/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      ECBはまた、SREPに基づき、各銀行に対し「第二の柱」に基づく普通株式等Tier                                     1資本の追加の保有を推奨する通知(いわ
     ゆる「第二の柱」ガイダンス)を行う可能性があり、当行に通知を行ったことがある。「第二の柱」ガイダンスは法的拘束
     力 を有さず、その不遵守は法的措置を自動的に招くものではないが、ECBは、一般的に、各銀行が「第二の柱」ガイダンスを
     遵守することを期待すると述べている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて、ECBは、各銀行が
     「第二の柱」ガイダンスで定める資本水準を一時的に下回る状態で運営することにつき、少なくとも2022年末まで認めてい
     る。
      またより一般的には、管轄規制当局は、当行が規制要件(特に法定の最低自己資本水準、または「第二の柱」要件を遵守

     しなかった場合や、当行のガバナンスおよびリスク管理プロセスに不十分な点があった場合には、当行に対し、株主に対す
     る配当支払いや当行のその他の規制上適格な資本性金融商品の保有者に対する分配を禁じることができる。こうした事態
     は、例えば、当行が収益の減少により十分な利益を得られなかった場合や、訴訟事案、規制措置および類似の事案に起因す
     る多額の資金流出の結果として生じる可能性がある。一般的に、定量的または定性的な規制要件が満たされない場合、当行
     の事業、財務状態および業績(株主に対する配当支払いもしくは当行のその他の規制上適格な資本性金融商品に関する分配
     を行う当行の能力や、場合によっては当行が現在行っている、あるいは将来行う予定である業務を行う当行の能力を含
     む。)に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      規制上および法律上の変更は、当行に対しより多額の自己資本およびベイルイン可能債務(銀行破綻時にベイルイン対象

     となる債務)を維持し、厳格化された流動性要件を遵守することを要請する。これらの要件が当行のビジネスモデル、財務
     状態、業績および競争環境全般に重大な影響を与える可能性がある。当行が自己資本規制または資金流動性の要件を十分な
     バッファーをもって達成することができない可能性があるとの市場の認識や、当行がかかる要件を上回る自己資本もしくは
     流動性を維持すべきであるとの市場の認識、またはこれらの要件を再び満たすことができないような場合は、当行の事業お
     よび業績に対するこれらの要因による影響を強める可能性がある。
      「CRR/CRD     4」の一連の法令の実施は、とりわけ、自己資本要件の強化および流動性要件の厳格化をもたらし、その一部と

     して、2019年1月1日までに段階的に適用された追加的な自己資本バッファー要件も含まれている。リスク測定に関する規
     則の厳格化ならびに銀行改革パッケージ、2017年12月合意および2019年1月合意が導入する追加の修正により、リスク・
     ウェイテッド・アセットおよびこれに対応する銀行の資本に対する要請がさらに増大し、(拘束力のある安定調達比率の導
     入等)流動性要件が厳格化した。さらに、銀行改革パッケージによる拘束力のあるレバレッジ比率(適用が延期されたレバ
     レッジ比率バッファーを含む。)の導入により、当行のビジネスモデル、財務状態および業績に影響を与える可能性があ
     る。
      さらに、SRM規制、BRRDおよびドイツ再建・破綻処理法(Sanierungs-                                 und  Abwicklungsgesetz)に基づき、当行は、管轄

     破綻処理機関が各銀行の状況に応じて決定する、自己資本および適格負債に関する最低基準(MREL)を常に満たしていなけ
     ればならない。また、銀行改革パッケージは、G-SII(欧州におけるG-SIBの同義語)に対する新たな第一の柱の自己資本お
     よび適格負債に関する最低基準(MREL)要件を導入することによって、当行のようなG-SIBに対する金融安定理事会(FSB)
     の総損失吸収力(TLAC)基準を実施した。この新たな要件は、リスクに基づく分母およびリスク以外に基づく分母の双方を
     ベースとし、移行期間の後、総リスク・エクスポージャーの18%超、およびレバレッジ比率エクスポージャー測定尺度の
     6.75%(2021年12月31日までは、総リスク・エクスポージャーの16%超、レバレッジ比率エクスポージャー測定尺度の
     6%)に設定される。特定の適格性基準を満たすTier                         1またはTier      2資本商品または債務は、かかる基準を満たすことがで
     きる。G-SIIによる他のG-SIIの総損失吸収力(TLAC)商品の保有には、控除規則が適用される。また管轄当局は、G-SIIに法
     定の最低要件を超える個別のMREL要件を課すことができる。
      総損失吸収力(TLAC、第一の柱のMREL)およびMRELの要件は、とりわけ破綻銀行を税金に頼らずに破綻処理することを確

     保するため、破綻処理における損失を吸収できる十分な額の金融商品の保持を銀行に要請するよう策定されている。その目
     的に向けて、ドイツの銀行による総損失吸収力(TLAC)要件の充足を容易にするため、ドイツの銀行が発行した特に定義さ
     れた一定の上位無担保債券(仕組み商品ではない債券等)に係る債務は、2017年以降、劣後債と明文上規定されていなくて
     も、他のあらゆる劣後性のない同行の無担保債務(預金、デリバティブ、マネーマーケット商品および特定の仕組み債券
     等)の下位に位置づけられることとなる一方、契約上の劣後債(Tier                                 2資本商品等)に対しては引き続き上位に位置づけら
     れることとなる。
      EU内の銀行の債権者の債権の優先性について各国内の規則を整合させる作業の一環として、                                           BRRD  は現在、銀行が、劣後性

     のない同行の他の債券(「            上位  非優先」債券として扱われない債券を含む。)に対して(法令で定めるものだけでなく)そ
                                 43/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     の要項に従って下位に位置づけられ、同行の契約上劣後性のある債務(Tier                                    2資本商品等)に優先する「             上位  非優先」債券
     を発行することを認めている。かかる規則に基づき当行が発行する上記のような「                                      上位  非優先」債券は、その発行時点にお
     い て、従前の規則に基づいて既に発行されている「                       上位  非優先」債券と同順位になるものと予想される。このBRRDの修正は
     最終化され、2018年7月21日付でドイツ国内法として施行された。
      これらの要件を遵守しなければならないことにより、当行の事業、財務状態および業績に影響が及ぶ可能性があり、特に

     当行の資金調達費用が増加する可能性がある。
      当行は、今後強化されていくこれらの規制上の要件を満たす十分な自己資本またはその他の損失吸収負債を有しないこと

     となる可能性がある。それは、その他Tier                    1(AT1)資本として適格の当行のハイブリッド資本証券の段階的な解消や、新基
     準の下で規制自己資本もしくは損失吸収負債として認識される証券を当行が新規に発行できないといった規制上の変更その
     他の要因によっても、従前より厳しいリスク測定規則の適用やユーロの価値の対他通貨での将来の下落の結果としてリス
     ク・ウェイテッド・アセットが増加することによっても、リスク以外に基づくレバレッジ比率の遵守に関するより厳格な要
     件によっても、当行が重大な損失を被り普通株式Tier                         1資本の構成要素である留保利益が減少することによっても、または
     これらの組み合わせもしくはその他の要因によっても生じ得る。
      適用ある最低自己資本比率やバッファー要件、特定の「第二の柱」自己資本要件、レバレッジ比率要件または総損失吸収

     力(TLAC)もしくは自己資本および適格負債に関する最低基準(MREL)要件を満たす十分な自己資本を当行が維持できな
     かった場合、当行は、執行措置の対象となり、配当の支払、自社株の買戻し、その他の規制上の資本性金融商品に関する支
     払いおよび任意の報酬支払を制限される可能性がある。また当行は、リスクに基づく自己資本比率やレバレッジ比率引上げ
     の要請を満たすため、マージンの高いリスク・ウェイテッド・アセットを減少させることを含め、収益の発生や利益の増大
     よりも、自己資本の保全および増大を重視する戦略を採用する可能性がある。かかる場合に、もし当行が資本市場を通じた
     新たな資本調達により、またリスク・ウェイテッド・アセットの減少その他の方法により、その自己資本比率を規制上の最
     低基準まで増加させることができないような場合には、当行は、グループ再建計画の実施を要請される可能性がある。すな
     わち、これらの措置またはその他の私的なもしくは監督当局による措置によっても要求される自己資本比率水準まで回復せ
     ず、当行が破綻状態に陥るかまたはその蓋然性が高くなったとみなされる場合には、管轄当局は、単一破綻処理メカニズム
     (SRM)および適用ある法令に基づく破綻処理権限を適用する可能性がある。これが適用された場合、当行の株主利益の重大
     な希薄化をもたらすおそれがあり、また当行の株主または債権者の投資のすべてを失わせるおそれもある。
      自己資本要求規則(CRR)は、30暦日間の流動性ストレス・シナリオにおいて必要な流動性に対応するため、銀行に対し

     て、容易かつ迅速に現金に換金できる、担保提供されていない質の高い流動性資産を適正に確保することを求める新たな流
     動性カバレッジ要件を導入した。必要とされる流動性カバレッジ比率(LCR)は、銀行の純資金流出額に対する流動性バッ
     ファーの割合として計算される。また銀行は、自行の流動性バッファーにおける流動資産の内訳を、定期的に管轄当局に報
     告しなければならない。
      さらに銀行改革パッケージは、銀行に対して、満期までの期間が1年を超える十分に安定した資金調達源から銀行活動の

     資金を調達することを要求することによって中長期の資金調達リスクを削減すべく、安定調達比率                                               (NSFR)    を導入した。
     2021年6月28日以降適用される安定調達比率は、1年を超える所要安定的調達額に対する銀行の利用可能な安定的調達額の
     割合と定義されている。銀行は100%以上の安定調達比率を維持しなければならない。ECBは各銀行に対し、他の方法では銀
     行が流動性を継続的に確保できない場合、一般的な法定要件よりも厳しい流動性要件を課すことができる。安定調達比率
     (NSFR)は、当行グループ全体および単一監督メカニズム(SSM)の規制を受ける個々の事業体(親会社であるドイツ銀行を
     含む。)の双方に対して適用される。拘束力のある最低要件としてのこの比率を導入した場合、安定調達比率(NSFR)が適
     用される当行グループおよび適用ある当行子会社は、いずれも規制上の最低基準を上回ることを当行は期待している。ドイ
     ツ銀行についてこれを達成するため、当行単体の安定調達比率(NSFR)に係るポジション改善に向けて複数の構造上の施策
     に積極的に取り組んでいる。これらの施策が2021年6月までに成功裏に完了しない場合、当行のコスト負担が増加する可能
     性がある。
      流動性要件を満たすことができない場合、当行は、執行措置の対象となる可能性がある。さらに、流動性の維持または増

     加を求める要件により、当行の収益の発生や利益の増大を追求する活動が減少する可能性がある。
      2021年1月29日、欧州銀行監督機構およびECBは、厳しいマクロ経済シナリオがEUの銀行の支払能力に与える影響を評価す

     るよう設計された、EU域内2021年ストレス・テストを開始し、同時にテストにおけるマクロ経済シナリオを公表した。ECB
     は、その標準的手続きにより、2021年SREP評価において「第二の柱」ガイダンスの水準を再検討する際の入力情報として景
                                 44/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     気悪化シナリオ下の当行の定量的パフォーマンスを検討し、「第二の柱」要件を全体的に検証する際の一側面として当行の
     定性的パフォーマンスを検討する。公表された厳しいマクロ経済シナリオおよび市場が受けた衝撃から分かるとおり、銀行
     セ クターは、欧州規制当局によりこれまでに実施されたストレス・テストの中で最も厳しいシナリオにおけるテストを受け
     ることになる。
      異なる法域、特に米国における当行の現地事業に関して、個別に自己資本を保有・計算し、流動性資金およびリスク管理

     に関する規則を遵守することを求められるケースもある。
      当行は、異なる法域における当行の現地事業に関して、個別に自己資本を保有・計算し、流動性資金およびリスク管理に

     関する規則を遵守することを求められている。米国では、連邦準備制度理事会が当行の米国での業務に高度健全性基準を課
     す規則を採択している。2014年2月、連邦準備制度理事会は、ドイツ銀行のような特定の外国銀行(FBO)の米国での業務に
     ついて、米国で必要とされる体制を定めた規則ならびに当行の米国での業務に適用される高度健全性基準を採択した。2016
     年7月1日現在、当行のような、支店以外の米国内資産が500億米ドル以上ある大規模外国銀行は、これらの規則に基づき、
     別途の資本金を有する一流の米国中間持株会社を設立または指定し、当該外国銀行の米国子会社に対する保有持分のほぼす
     べてをかかる中間持株会社に保有させることが義務付けられた。米国連邦準備制度理事会は、米国中間持株会社の要件の対
     象となる外国銀行(FBO)が、複数の米国中間持株会社を設立または指定することについて、書面による要請があれば認める
     可能性がある。2016年7月1日、当行はDB                    USAコーポレーションを当行の米国中間持株会社に指定した。2018年3月、当行
     がその株式の約80%を所有するDWSグループGmbH                       & Co.  KGaA(以下「DWS」という。)を設立するために行った、当行のア
     セット・マネジメント部門の一部株式の新規公開が完了した。2018年4月、DWSの子会社としてDWS                                              USAコーポレーションが
     設立され、当行は、連邦準備制度理事会の承認受領後、同社を当行の第二の中間持株会社に指定し、当行の資産運用子会社
     を同社の傘下に置いた。これらの中間持株会社は、その指定日または設立日において、それぞれ米国のバーゼル3自己資本
     規制フレームワークに基づくリスクベース資本要件およびレバレッジ資本要件、資本計画およびストレス・テストの要件
     (段階的導入ベース)、米国流動性バッファー要件およびDB                            USAコーポレーションと同規模の米国のG-SIB以外の一流の米国
     銀行持株会社に適用あるものと同等のその他の高度健全性基準に、連結ベースで服している。DB                                             USAコーポレーションに適
     用ある補足的レバレッジ比率(以下「SLR」という。)要件は、2018年1月に発効し、DWS                                          USAコーポレーションもその設立
     時点から適用されている。連邦準備制度理事会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応とし
     て、中間持株会社が自らのSLRの計算において、米国財務省証券および連邦準備銀行への預金をSLRの分母から除外すること
     を認めた一時的変更を採用する最終規則を公表した。この変更は、2020年4月1日に発効し、少なくとも2021年3月31日ま
     で適用される。連邦準備制度理事会は、DB                    USAコーポレーションおよびDWS               USAコーポレーションのような米国中間持株会社
     およびその子会社ならびに当行のニューヨーク支店などの外国銀行(FBO)の米国支店および代理店を検査する権限を有す
     る。
      2019年10月10日、連邦準備制度理事会は、米国高度健全性基準の適用を適合させるため、大規模な外国銀行(FBO)の米国

     業務を、規模、複雑さおよびリスクに基づき分類する規則(以下「適合規則」(Tailoring                                           Rules)という。)を成立させ
     た。適合規則により、DB            USAコーポレーションやDWS             USAコーポレーションはある程度簡素化された資本要件に従うことを選
     択できるようになるが、適用される資本要件が大幅に変更されるものではない。とはいえ、当行の米国中間持株会社の                                                       短期
     ホールセール調達額の加重合計が750億米ドル未満である限り                            、これらの米国中間持株会社に適用される流動性要件は、適合
     規則により若干緩和される。
      2,500億米ドル以上の資産を有する銀行持株会社として、ドイツ銀行AGは、ドッド・フランク・ウォールストリート改革お

     よび消費者保護法(改正済み。以下、「ドッド・フランク法」という。)第I編およびそれに基づく施行規則に基づき、完
     全版または対象となる破綻処理計画(以下「米国破綻処理計画」という。)のいずれかを作成し、連邦準備制度理事会およ
     び連邦預金保険公社(以下「FDIC」という。)に対して当該機関により設定されたスケジュールで提出することが義務付け
     られている。米国破綻処理計画においては、ドイツ銀行AGがその米国における指定された重要法人および業務の秩序ある破
     綻処理のために戦略を実行する能力があることを証明しなければならない。ドイツ銀行AGのような、外国に拠点を置きこれ
     らの破綻処理計画要件の対象となる会社の場合、米国破綻処理計画は、その活動のすべてまたは重要な部分が米国に所在す
     るかもしくは米国で実施されている子会社、支店、代理店および事業のみに適用される。当行は、2018年7月1日に米国破
     綻処理計画を提出した。この2018年米国破綻処理計画では、ドイツ銀行の米国における重要法人および業務に関する一元的
     破綻処理戦略が説明され、2017年12月31日現在において当行の唯一の中間持株会社であったDB                                           USAコーポレーションが、米国
     におけるその重要法人子会社に対し流動性および資本援助を提供し、適用ある破綻処理手続によらず、当該子会社の支払能
     力を維持した業務撤退を確保する旨が規定されている。当行は、2018年12月に連邦準備制度理事会およびFDICからフィード
     バックを受領した。連邦準備制度理事会およびFDICは、当行の米国破綻処理計画に問題点はないとしたが、計画におけるガ
                                 45/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     バナンスのメカニズムおよびこれに関連する報告判断基準について不十分な点を一つ特定した。当行は、2018年12月に受領
     したフィードバック書簡に対し、2019年4月1日に回答を提出した。その回答において当行は、不十分とされる点の改善案
     お よび当行の破綻処理能力の強化案について議論した。
      当行は、2020年9月29日に2020年米国破綻処理計画を提出した。2020年米国破綻処理計画では、2018年米国破綻処理計画

     と同様、DB      USAコーポレーションに関する一元的破綻処理戦略が説明されている。また、同計画では、不十分とされる点を
     当行がどう改善するかについて説明され、破綻処理能力の強化に関する直近の状況が記載されている。2020年12月9日、連
     邦準備制度理事会およびFDICは、先にドイツ銀行AGの2018年米国破綻処理計画において特定された不十分な点が改善された
     ことを確認した。また、両機関は、2020年12月9日、ドイツ銀行AGを含む一定の大手外国銀行の破綻処理計画に関する指針
     を最終化した。当該指針において、両機関は、破綻処理に関する資本および流動性、デリバティブおよび取引活動、ならび
     に支払、清算および決済活動についての両機関の想定を調整した。また、両機関は、当行を含む大手銀行に関する情報を提
     供した。これは、現在のところ2021年12月17日に提出期日を迎える次の米国破綻処理計画の内容を通知するものである。こ
     れらの対象となる計画(完全版破綻処理計画の一部)においては、特に、例えば資本、流動性および資本増強戦略など企業
     の破綻処理戦略における中核となる要素を記載し、変化および新型コロナウイルス感染症(COVID                                            -19)のパンデミックへの対
     応から得た教訓を、各企業が自らの破綻処理計画のプロセスにどのように組み入れるかを説明するよう要求される。連邦準
     備制度理事会およびFDICの双方が、当行の米国破綻処理計画を信頼性が低いと判断し、当行が、連邦準備制度理事会および
     FDICにより規定された期間内にこれらの問題点を是正できなかった場合には、両機関が当行に制限を課す、または事業、法
     人、オペレーショナル・システムないし企業内取引を再構築または再編することを求められる可能性があり、これにより当
     行の運営および戦略にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。さらに、連邦準備制度理事会およびFDICが、より厳しい自己
     資本水準、レバレッジ要件もしくは流動性資金要件を当行に課す、または一定の資産もしくは事業を売却することを当行に
     要求する可能性もある。
      DB  USAコーポレーションおよびDWS               USAコーポレーションは、いずれも2020年連邦準備制度理事会の包括的資本分析検査

     (CCAR)の対象であった。2020年6月25日、連邦準備制度理事会は、DB                                  USAコーポレーションおよびDWS               USAコーポレーショ
     ンが提出した2019年資本計画案について、異論はない旨を公表した。また、連邦準備制度理事会は、2020年6月、新型コロ
     ナウイルス感染症(COVID            -19)の大流行によりCCAR対象企業が現在も受けている経済的影響の計測を目的とした感応度分析の
     集計結果を公開した。各CCAR対象企業は、新型コロナウイルス感染症(COVID                                   -19)の大流行が続くことによる潜在的影響を評
     価するために連邦準備制度理事会により提示された追加の経済シナリオに基づき、それぞれの資本計画案を2020年11月まで
     に再提出するよう要求された。DB                USAコーポレーションおよびDWS               USAコーポレーションは、2021年4月に次の資本計画案を
     連邦準備制度理事会に提出する。連邦準備制度理事会がこれらの資本計画案に対して異議を唱えた場合、当行の運営および
     戦略にマイナスの影響を及ぼすか、または米国における成長を妨げるような方法で資本の増加もしくは事業再編を求められ
     る可能性がある。
      2020年3月4日、連邦準備制度理事会は、CCARの定量的評価と連邦準備制度理事会の自己資本規則におけるバッファー要

     件とを統合して、統一自己資本バッファー要件とするようCCARプロセスを修正する規則を公表した。この最終規則は、CCAR
     から「合否判定方式」による定量的および定性的評価を削除し、金融機関固有の2.5%を下限とするストレス資本バッファー
     (以下「SCB」という。)を組み入れるよう、一定水準の資本保全バッファーを修正する。ストレス資本バッファーは、(i)
     予定された資本活動実施前の、年次CCARのストレス・テストの監督当局による深刻な景気悪化シナリオに基づく、銀行持株
     会社の普通株式等         Tier  1(CET1)資本における最高値から最低値までの減少予想額に、(ii)1年間に予定されている普通株
     式の配当金を加えた金額に相当する。ストレス資本バッファーは、毎年再設定される。2020年8月10日、連邦準備制度理事
     会は、CCARの一環として行われた監督当局による2020年ストレス・テストの結果に基づく各CCAR対象企業のSCBを発表し、DB
     USAコーポレーションのSCBは7.8%、DWS                   USAコーポレーションのSCBは2.5%に設定された。最初のSCBは、2020年10月1日か
     ら発効した後、通常2021年9月30日まで有効とされ、その時点で各銀行のSCBの程度は、2021年ストレス・テストの結果に基
     づき再計算される。この第2回目となる銀行ストレス・テストについて、2020年12月18日、連邦準備制度理事会が一定の情
     報を公表し、その中で、連邦準備制度理事会が企業のSCBの再計算を行うか否かを各CCAR対象企業に対して通知する期間を、
     2021年3月31日まで延長することが発表された。連邦準備制度理事会は、また、2021年第1四半期においてCCAR対象企業の
     分配を制限する旨を発表した。これらの制限下において、DB                            USAコーポレーションおよびDWS               USAコーポレーションのような
     中間持株会社は、2021年第1四半期に一定の資本分配を行うことができるが、2020年の第2四半期から第4四半期および
     2021年第1四半期において支払われた分配金の総額が、中間持株会社がこれに先立つ4四半期において稼得した純利益の金
     額を超えないことを条件とする。
                                 46/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      米国連邦銀行規制当局は、2013年に米国の銀行組織に適用されるバーゼル3自己資本規制のフレームワークの要請を実施
     する最終規則を発表した。
      2014年9月、連邦準備制度理事会およびその他の米国規制当局は、大規模な米国銀行持株会社およびこれらの子会社であ

     る預託機関の一部を対象として、バーゼル委員会による修正後のバーゼル3流動性基準と概ね合致する流動性カバレッジ比
     率(LCR)要件を実施する最終規則を承認した。DB                        USAコーポレーションおよび当行の米国における主要な銀行子会社である
     ドイチェ・バンク・トラスト・カンパニー・アメリカズ(以下「DBTCA」という。)は、2017年4月1日よりLCR要件に全面
     的に服することになり、DWS              USAコーポレーションは、2018年4月に設立されて以降、段階的導入ベースにより流動性カバ
     レッジ比率(LCR)要件に服することになった。適合規則により、DB                                USAコーポレーション、DWS             USAコーポレーションおよび
     DBTCAに適用される流動性カバレッジ比率(LCR)要件は、2020年1月以降100%から85%に引き下げられた。
      2020年10月20日、連邦準備制度理事会および米国のその他の規制当局は、バーゼル3流動性フレームワークの第二の要素

     である安定調達比率(NSFR)の適用を実施する規則を最終化した。適合規則によれば、当行の米国中間持株会社の短期ホー
     ルセール調達額の加重合計が750億米ドル未満である限り、DB                             USAコーポレーション、DWS             USAコーポレーションおよびDBTCA
     が服する安定調達比率(NSFR)は85%となる。企業は、安定調達比率(NSFR)を計算して2021年7月1日までに最低所要比
     率を満たし、2023年からは公表するよう求められる。
      2016年12月15日、連邦準備制度理事会は、金融安定理事会(FSB)の総損失吸収力(TLAC)基準を米国において実施する最

     終規則を採択した。最終規則は、米国外のG-SIBの米国中間持株会社(当行の米国中間持株会社であるDB                                                USAコーポレーショ
     ンおよびDWS      USAコーポレーションを含む。)が総損失吸収力(TLAC)の最低基準額を維持することを特に要請しており、ま
     た別途、かかる米国中間持株会社が一定の要件を満たした長期債を最低基準額保持するよう要請している。
      上記を含む米国の規則および解釈により、当行は、米国内に保有する資産の削減や資本ないし流動性資金の投入、その他

     当行の米国事業の構造の変更を余儀なくされ、当行の米国子会社が当行に対して配当を支払う能力やその配当金額を制限す
     る可能性がある。当行が、米国での事業縮小を余儀なくされたり、他に投入すればより多くの利益を上げられたであろう資
     本または流動性を米国に投入することを余儀なくされる限り、かかる要件は、当行の事業、財務状態および業績に悪影響を
     及ぼす可能性がある。
      上記を含むいずれの自己資本強化規制または流動性資金強化規制も、当該要件の結果当行が資金調達を行わなければなら

     ないか、またはとりわけ現地の要件に従い特定の法域で流動性を増加させるその他の施策を講じなければならないような場
     合には、当行の事業、財務状態および業績ならびに当行の安定性に関する市場の認識に悪影響を与える可能性がある。現地
     の要件の変更に応じて当行が講じなければならない、または講じる必要があると判明したこのような施策は、当行の戦略的
     目標に合致せず、かつかかる目標の達成を遅らせる可能性がある。加えて、かかる規制が現在の見通しより速やかに実施さ
     れることになった場合、当行は、最も迅速かつ確実にこれを遵守する方法として、貸借対照表上の資産を減少させ、資産を
     売却し、またはその他の方法で一部の業務を切離し、または一定の事業分野を縮小しもしくはそこから撤退する決断をする
     可能性がある。上記の場合における当行の資金調達の努力は、当行の競合他社、なかでも当行と同様のまたは類似の自己資
     本規制に服する者もまた、同時期に資金調達を行わなければならない可能性が高いことが予想されることにより、より大き
     な影響を受ける可能性がある。さらに、当行の一部の競合他社、とりわけ欧州連合加盟国以外に所在する者は、当行と同様
     のまたは類似の規制に服していない場合があり、これは当行を競争上不利な立場に追い込む可能性がある。
      上記の規制上の施策に加えて、当行のような金融機関は、市場心理により、規制上求められる最低基準を大きく上回る自

     己資本、流動性資金および損失吸収商品を維持することが推奨され、その結果、上記の当行への影響が増大し、または当行
     が自己資本を推奨される水準にまで増加させなかった場合は、市場において当行の資本は他の金融機関全般と比べて不十分
     であるとの認識をもたらす可能性がある。
      上記のような米国での自己資本要件その他の要件および他の法域での類似の規制により、グローバルな銀行の監督が分断

     化されるおそれがあるかは現時点では不明である。当行は、規制当局による免責に依拠することにより、自己資本比率要
     件、多額のエクスポージャー制限および一定の組織要件について、連結ベースと非連結ベースの両方ではなく連結ベースの
     みに基づいて遵守することを認められているが、監督の分断化は、こうした免責に依拠できることに悪影響を及ぼすおそれ
     がある。当行は、かかる免責に依拠することができなくなった場合、連結ベースに加えて非連結ベースの自己資本規制その
     他の要件に対応しなければならず、またこれを遵守するために必要な措置を取らなければならなくなる。その結果、コスト
     も大幅に上昇し、当行の収益性および配当支払能力にも悪影響が及ぶ可能性がある。
                                 47/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行の規制自己資本比率および流動性比率ならびに当行の株式または規制上の資本性金融商品に関する分配に利用可能な

     当行の資金は、当行の事業上の決定の影響を受けるが、かかる決定において、当行の利益とかかる金融商品の保有者の利益
     は一致しない可能性があり、当行が適用ある法律および関連する金融商品の条件に従って決定を行った結果、当行の株式ま
     たは規制上の資本性金融商品に関して全く支払いが行われないか、あるいは支払額が減少する可能性がある。
      当行の規制自己資本比率および流動性比率は、多くの要因(当行の事業運営に関して当行が行う決定ならびに当行の資本

     基盤、リスク・ウェイテッド・アセットおよび貸借対照表全般の管理、そして当行の資産への配分が認められているリス
     ク・ウェイトに関する規制、商業上のリスクおよびマーケット・リスクまたは当行の法的または規制上の手続に係る費用等
     の外部的要因を含む。)による影響を受ける。当行および当行の経営陣は、経営上の決定において(特に、収益が低調で、
     自己資本要件が強化された状況においては)、規制を受ける機関としての当行の利益ならびに当行の株主および債権者の利
     益を含め、広範な事項を考慮することを求められるが、資本増強および流動性資金の積み上げのための規制要件が最重要と
     なる可能性がある。その場合には、当行は資本および流動性管理に関する決定において、当行の株式またはその他Tier                                                       1資本
     商品のような規制自己資本に含める適格を有する当行発行の金融商品の保有者の利益を遵守することを要求されない。当行
     は、たとえ当行の規制上の資本性金融商品に関して不払い、評価減またはその他の再建もしくは破綻処理関連措置が発生す
     ることとなる場合であっても、実現可能な時期に行う(証券発行またはその他の方法による)増資を含め、一定の措置の実
     施を差し控えるよう決定する可能性がある。当行の決定が規制自己資本比率に及ぼす効果により、かかる規制上の資本性金
     融商品の保有者が、その保有する当該金融商品の投資価値の全部または一部を失う可能性があるが、当行の決定により、た
     とえ当該保有者が保有するかかる金融商品に関して不払い、評価減またはその他の再建もしくは破綻処理関連措置が生じる
     結果となった場合であっても、当該保有者は、当行に対してかかる決定に関する請求権を有しない。
      また、年度の利益および分配可能な準備金は、当行の株式に関する配当の支払いおよびその他の規制上の資本性金融商品

     に関する支払い(各資本性金融商品につき、その条件または法律の運用により決定される。)に利用可能な資金の重要な一
     部を構成しており、当行の財務的な見通し、財務状態もしくは収益性または当行の分配可能な準備金(それぞれ非連結ベー
     スで計算される。)の不利な変動は、配当やかかる資本性金融商品に関するその他の支払いを行う当行の能力に重大な悪影
     響を及ぼす可能性がある。加えて、当行は戦略を実行するにあたり多額の減損を計上し、この減損が非連結ベースの貸借対
     照表上での子会社の帳簿価額の減少や、利益および分配可能な準備金の減少をもたらす可能性がある。当行の非連結ベース
     の利益または分配可能な準備金を減少させるような将来の減損またはその他の事象により、将来、かかる支払いの全部また
     は一部ができないこととなる可能性がある。特に、訴訟事案、執行措置および類似の事案の和解金額に関する直接的な費用
     (とりわけこれらにつき当行が設定した引当金を上回る場合)や、その関連事業への影響は、これらが生じた場合にかかる
     分配可能な金額に影響を及ぼす可能性がある。
      さらに、ドイツの法律は、当行の株主または当行のその他の規制上の資本性金融商品(その他Tier                                             1資本商品等)の保有者

     に分配される、非連結ベースで計算される年度の利益およびその他の分配可能な準備金の範囲に制限を設けている。また、
     当行の経営陣は、適用ある法律に従い、適用ある会計原則に基づき分配に利用可能な資金の計算に関連するすべての金額に
     影響を与える広範な裁量権限を有する。かかる裁量権限による決定は、配当や規制上の資本性金融商品の条件に基づくその
     他の支払いを行う当行の能力に影響を及ぼす可能性がある。
      銀行および投資会社の再建・破綻処理に関する欧州およびドイツの法律により、当行の破綻処理の実現可能性を確保する

     ための措置が講じられた場合、または当行に破綻処理措置が課された場合には、当行の業務が重大な影響を受け、かつ当行
     の株主および債権者が損失を被る可能性がある。
      ドイツは、銀行同盟に加盟しているEU加盟国の銀行の破綻を処理するための主要な権限およびリソースを欧州レベルで一

     元化する単一破綻処理メカニズム(SRM)に参加している。SRMは、SRM規則およびドイツにおいてはドイツ再建・破綻処理法
     を通じて実施されている銀行再建・破綻処理指令(BRRD)に基づいている。また、破綻処理法
     (Abwicklungsmechanismusgesetz)により、ドイツの銀行破綻処理に関する諸法律がSRM規則に適合するよう改正された。
      SRM規則およびドイツ再建・破綻処理法は、銀行に対し再建・破綻処理計画の策定を要求し、かつ、公的機関に対し、破綻

     したまたは破綻しそうな銀行に介入する広範な権限を付与する。ECBの直接監督下にある銀行(当行等)については、単一破
     綻処理委員会(以下「SRB」という。)が破綻処理の実現可能性を評価し、破綻処理の実現可能性を確保するために銀行組織
     に係る法律上および業務上の変更を要請することができる。SRBは、ある銀行が破綻したか、または破綻しそうであるとECB
     またはSRBにより判断され、かつ、特定のその他の条件が揃った場合に、SRM規則に基づき当該銀行のための破綻処理スキー
     ムを採用する責任を負う。欧州委員会および程度は低いものの欧州連合理事会は、SRBにより提案される破綻処理スキームを
                                 48/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     支持するか、またはこれに反対する役割を担っている。破綻処理スキームは、各国の管轄破綻処理機関(ドイツの場合、ド
     イツ連邦金融監督庁(          Bundesanstalt       f ü r Finanzdienstleistungsaufsicht、以下                  「BaFin」という。)により、BRRDを施行
     す る国内法に沿って検討、実施される。破綻処理中の銀行に課され得る破綻処理措置には、当該銀行の株式、資産もしくは
     負債の他の法的主体への譲渡、株式の額面価額の減額(ゼロにすることも含む。)、株主利益の希薄化または株式の消却
     や、当該銀行の発行済み債券の条件の変更(例えば償還延期や適用金利の引下げなど)が含まれる可能性がある。さらに、
     銀行が破綻処理の対象となった場合、一定の適格無担保負債(特にドイツ銀行法に明記される特定の上位非優先債務)が償
     却され(ゼロにすることも含む。)、または株式に転換される(一般に「ベイルイン」と呼ばれる。)可能性もある。
      SRMは、破綻した金融機関が公的支援を必要としないようにするか、またはかかる必要性を減じることを目的としている。

     したがって、そのような金融機関への公的金融支援(もしあれば)は、ベイルイン権限等の破綻処理権限が最大限行使され
     利用された後の最終手段としてのみ行われる。当行の破綻処理実現可能性を確保するための措置を講じることや管轄破綻処
     理機関による破綻処理権限の行使は、当行の業務に重大な影響を及ぼし、当行の株主利益の著しい希薄化、さらには当行の
     株主または債権者の投資全額の喪失を招く可能性がある。
      金融危機を受けて採択されたまたは今後提案されるその他の規制の見直し(例えば、当行のデリバティブ業務、報酬、銀

     行税、預金保護、データ保護または提案中の金融取引税などに関する広範な新規制)は、当行の営業費用を大幅に増大さ
     せ、また当行のビジネスモデルにマイナスの影響を与える可能性がある。
      上記の所要自己資本やその他の要件に加え、当行は、様々な規制の見直し(とりわけ当行のデリバティブ業務、報酬、銀

     行税、   補償の申立て      が確認された場合を含む           預金保護、データ保護または提案中の金融取引税に関する規制など)の影響を
     受けており、今後も受けることが予想される。
      2012年8月16日、EUの店頭(以下「OTC」という。)デリバティブ、集中決済機関および取引情報蓄積機関に関する規制

     (以下「欧州市場基盤規制」または「EMIR」という。)が発効した。EMIRは、特定のクラスのOTCデリバティブに関する決済
     義務や各種報告および開示義務を含む多数の要件を導入した。EMIRの実施は、当行の利益率に悪影響を与える変更をもたら
     しており、また今後ももたらす可能性がある。改定された金融商品市場指令(以下「MiFID                                          II」という。)およびこれに対応
     した金融商品市場規則(以下「MiFIR」という。)は、2018年1月3日から当行に適用されており、そこには集中決済義務に
     服し標準化されたOTCデリバティブについて、トレーディングにおける義務が規定されている。
      米国では、ドッド・フランク法に、当行の運営に影響を及ぼすまたは及ぼしうる多くの規定がある。ドッド・フランク法

     の規定を実施する規制に基づき、当行は米国商品先物取引委員会(以下「CFTC」という。)にスワップ・ディーラーとして
     仮登録し、CFTCの幅広い監督の対象となった。CFTCにより定められたスワップ・ディーラーに関する規制は、当行に対し、
     コーポレート・ガバナンス、業務遂行、自己資本、証拠金、報告、決済、執行その他に関する多くの規制上の要件を課して
     いる。かかる規制はまた、当行に対して、一定の場合に米国外でまたは非米国人との間で行う取引についても一定の米国の
     規則を遵守することを要求する。EMIRおよびドッド・フランク法を実施するCFTC規制の規定範囲は多くの点で類似している
     が、一定のスワップ取引については、かなりの部分で両方の規制に服しなければならない可能性がある。但し、クロスボー
     ダー・スワップ規制に関するCFTCの指針に基づき、当行は、EMIRおよびMiFIDの要件を遵守することでCFTCの要件の遵守に代
     えることができる場合がある。ドッド・フランク法に基づく要件は、当行のデリバティブ事業に悪影響を及ぼし、特にかか
     る規制の対象とならない競合他社と比べて、当行の競争力を弱める可能性がある。
      また、ドッド・フランク法に基づき、証券派生スワップは、米証券取引委員会(以下「SEC」という。)の管轄下にある独

     立した規制制度の対象となっている。SECは最近になって、証券派生スワップを規制する一定の規則のクロスボーダー適用に
     言及した追補指針および規則改定を採択した。この規則制定により、証券派生スワップ・ディーラーの登録に係る具体的な
     スケジュールが設定されることになる。当行がSECに登録する適用時期は、2021年10月6日以降となる。その結果、当行のデ
     リバティブ事業にさらなる規制が課せられることが想定される。
      また、CRR/CRD       4の一連の法令は、経営陣の報酬の見直し(当該法令、ドイツ銀行法ならびに金融機関の報酬に係る規制

     (Institutsverg        ü tungsverordnung)を含むその他の適用ある規則および規制に定義される「重大なリスクテイカー」および
     その他の従業員に付与される賞与の上限設定を含む。)についても規定した。かかる報酬の規制(銀行改革パッケージによ
     り導入された変更およびかかる規制の実施のために欧州銀行監督機構が公表した指針を含む。)により、当行は、有能な従
     業員の勧誘および雇用において、特にこうした上限やその他の制約の適用を受けない欧州連合加盟国以外に所在する競合他
     社と比べて不利になる可能性がある。
                                 49/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      金融危機を受け、ドイツや英国を含む複数の国では銀行税が導入されている。当行は銀行税として、2020年に6億3,300万

     ユーロ、2019年は6億2,200万ユーロ、2018年は6億9,000万ユーロを支払った。当行はまた、単一破綻処理メカニズム
     (SRM)に基づく単一破綻処理基金(2023年末までに、SRMに参加する加盟国のすべての銀行の付保預金残高の1%の水準を
     達成することを目標としている。)、ならびに改正欧州連合預金保証制度指令(以下「DGS指令」という。)に基づく法定の
     預金保証制度および投資家補償制度指令に基づく投資家補償制度に多額の拠出を行うことを要求されることになる。DGS指令
     は、2024年7月3日までの積立目標水準として、破綻処理基金と同様に付保預金残高の0.8%を設定しており、この積立のた
     め法定の預金保護制度費用が大幅に増加した。さらにこれに関連して、2015年11月24日、欧州委員会は、銀行同盟に参加す
     る加盟各国の現行の法定預金保証制度に参加する金融機関すべての銀行預金を対象とした欧州預金保険制度(「EDIS」)設
     立のための規則案を提示した。現時点で将来の賦課金の全体的な影響を数量化することはできないが、かかる賦課金は、将
     来の当行の事業、財務状態および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。銀行の破綻、破綻処理措置、および関連する国のDGS
     またはSRMによって保有される資産価値の下落により、不足額を補うため、拠出金が増額される可能性がある。
      当行は、一般データ保護規則(「GDPR」)に服しており、これにより、個人データの処理に関する当行の規制上の義務を

     増大(GDPRのデータ保護原則の遵守、データ主体の権利の数の増加および厳格なデータ漏洩通知の義務を含む。)させた。
     GDPRは、監督当局に対して広範な執行能力(不遵守に対して多額の罰金を課す能力を含む。)を付与し、またGDPR違反によ
     り影響を受ける個人が提訴できる権利を規定する。GDPRの遵守には、技術上および組織上の適切な措置への投資が必要とな
     り、当行はデータ保護に多大な資源を継続的に投入することを余儀なくされる可能性がある。当行がGDPRにより要求される
     基準を満たしていないことが判明した場合、当行のレピュテーションが損なわれ、データ保護監督当局により多額の罰金ま
     たは当行の個人データ処理能力に関する制限が課せられ、影響を受ける個人により提起された賠償請求に対して防御するこ
     とが必要になる可能性がある。これらはすべて、当行に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      欧州連合理事会が、EU加盟国が欧州連合の「強化された協力」手続に基づく金融取引税の導入を進めることを承認する決

     定を2013年1月に採択して以来、EU加盟国であるオーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ポル
     トガル、スロヴァキア、スロヴェニアおよびスペインにおいて欧州金融取引税の導入の議論が行われている。これまでのと
     ころ、イタリア、フランスおよびフランスは上場株式の取引について国税を導入した。現在、2024年の夏までに欧州委員会
     が新法案を発表すると予想されており、加盟国により承認された場合、金融取引税は2026年から実施される。当該金融取引
     税が採択された場合、その最終的内容によっては、コンプライアンス費用が発生する可能性がある。
                                 50/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      2019年11月27日、欧州議会および理事会は、当行の子会社であるDWSなどの投資会社に関する規制上の実質的な変更(資本
     要件の計算に対する変更を含む。)を導入する、投資会社規則および投資会社指令を採択した。(ドイツ法において実施さ
     れる)投資会社規則および投資会社指令の大部分は、2021年6月26日から適用される。
     当行の内部管理体制に関するリスク

      当行が、適用法令や関連する監督当局の期待に沿って業務を遂行することを確保するには、堅固かつ効果的な内部管理体

     制および適切なインフラ(人材、方針および手続き、プロセス、コントロールの保証ならびにITシステムから構成され
     る。)が必要である。当行は、その内部管理体制およびインフラを強化する必要性を認識し、これを達成するための施策を
     進めてきた。これらの施策が奏功せずまたはその進行が遅すぎる場合、当行のレピュテーション、規制遵守状況および財務
     状態は重大な悪影響を受ける可能性があり、また戦略目標を達成する当行の能力が損なわれる可能性がある。
      当行のビジネスは、堅固かつ効果的な内部管理体制を維持する当行の能力に大きく依拠している。この能力は、当行が、

     非常に複雑で多数かつ多様な市場および通貨において高速、大量かつ高頻度に発生する、広範囲にわたる取引を日々処理し
     監視するのに必要なものである。さらに、そのような堅固かつ効果的な管理体制は、これを支える当行のインフラの十分性
     に依拠している。かかるインフラは、一般に、内部方針および手続き、プロセス、コントロールの保証およびITシステム、
     ならびにこれらを実施しまた機能させるために必要な人材から構成される。効果的な管理体制は、取引の処理および決済、
     資産の評価、各種測定基準に対するリスクおよびポジションの特定、監視、集計、測定および報告、法律上、規制上および
     コンプライアンス上の目的における取引相手方および顧客の評価、見直しの検討、ならびに必要に応じた軽減および是正措
     置の実行を含むインフラ・システムおよび手続きに依拠している。これらは、規制上の報告、データ処理およびコンプライ
     アンス業務にも必要不可欠である。
      当行の内部管理体制およびその基礎となるインフラは、いずれも当行の完全性や包括性の基準に至っていない分野が多

     く、また当行全体で十分に統合されていない。特に、当行のITインフラは、大幅なアップデートが必要な多数の異なるプ
     ラットフォームを使用しており、当行全体での運用の統一性が欠けている。当行の業務プロセスおよび関連する管理システ
     ムでは、しばしば手動による処理が要求され、完全に統合された自動システムおよびプロセスの場合と比べて、人為的な過
     誤やその他の運用上の問題のリスクが増大し、これにより経営陣への情報の報告が遅延し、また多くの調整および修正が必
     要になる可能性がある。その結果、当行が規制報告およびその他のコンプライアンス要件を遵守し、または一貫性をもって
     規制当局の期待に応え、また場合によっては当行のリスクを包括的に管理するために、一貫して質の高い情報を適時に取得
     しまたは提供することはしばしば困難となっており、また多大な労力を要する。また、従業員の不適切な行動や当行サービ
     スを経由した禁止行為(金融犯罪対策法令に関するものを含む。)に悪用する第三者の試みを可能な限り特定するには、集
     中的な取り組みが要求される。
      また当行は、そのプロセスやインフラの不十分な点を補い、またはリスクを特定、管理もしくは制御するのに適切な水準

     の経験、年功および技能を持つ人材を常に確保できるとは限らず、必要な人材の勧誘および雇用はしばしば困難な状況で
     あった。このことは、既存の脆弱性を是正し、当行の事業活動に特有のリスクを管理する能力に影響を与えてきた。さら
     に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの中における当行全体の人員の減少は小幅であったが、当行の
     管理体制改善にとって重要な立場の人員の減少は、今後もリスクとなる。
      これらを背景に、当行の規制当局、取締役会およびグループ内部監査部門は、当行の業務に関する多くの正規の見直しや

     監査を通じて、当行の内部管理およびインフラにより一層かつ集中的に注目している。これらの見直しおよび監査により、
     当行の管理体制およびインフラの多くの要素に関して様々な改善の余地があることが特定されている。これには、取引の把
     握および認識、資産の分類、資産評価の枠組み、モデル、データやプロセスの一貫性、情報セキュリティ、ソフトウェアの
     ライセンス管理、支払業務、リスクの特定、測定および管理、ならびに法律、規制および監督当局の期待により要求される
     その他のプロセスに関わるインフラが含まれる。また規制報告、マネーロンダリング対策ならびに金融犯罪の実行および隠
     ぺいを目的として当行の商品およびサービスを利用することを防止するための「顧客確認」(「KYC」)、制裁や通商禁止措
     置、市場行動その他の内部プロセスも含まれる。
      BaFin、ECBおよび連邦準備制度理事会を含む当行の主要規制当局もまた、当行の内部管理および関連するインフラに焦点

     を置いた多くの見直しを行った。これらの規制当局は、当行に対して、マネーロンダリング対策やその他の脆弱性(当行の
     インフラの統一性の欠如や手動の性質を含む。)の是正に取り組むよう正式に要請した。例えば、2018年9月21日、BaFin
     は、当行に対して、当行のAMLおよび特に当行の事業の一部におけるKYCプロセスに関する管理およびコンプライアンス・イ
                                 51/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ンフラの改善措置を、今後数か月から数年の間にわたる所定のスケジュールで実施するよう要請する旨の命令を発布した。
     当行が業務を行うその他の国の現地の規制当局も、その法域に関する当行の管理体制やインフラの十分性の検討を行ってい
     る。  当行が業務を行う多くの場所で当行を管轄し裁量権を有する各種規制当局の総体的な目標は概ね一致しており、また、
     当行の内部管理やこれを支えるインフラにおける不備の一般的な課題も類似している一方で、内部管理の分野で当行に適用
     ある規制上の枠組みは、一般的にドイツ国内またはEU内レベルで適用されるものであり、当行が業務を行っている世界各地
     の法域全体で一貫しているとは限らない。このことは、統一性の欠如を改善し、相互に円滑かつ迅速に通信するための自動
     システムを導入する当行の努力を、より複雑にするとともにその費用を増大させている。
      上記の諸分野を改善するため、当行は、取引処理体制の実効性の向上、管理やインフラの強化、非財務リスクの管理およ

     び従業員の技能の向上のためのいくつかの主要な施策を講じている。当行は、これらの施策により、当行が服している訴訟
     や規制および執行当局による調査・手続きを招いた状況の多くを回避し、また法律や規制を遵守し、監督当局の期待に応え
     る当行の能力を向上させることができるようになると考えている。特に当行は、事業の複雑性を軽減し、プロセスやビジネ
     スおよびセカンドラインの管理を統合し自動化する取り組みを行っている。当行はまた、一定の事業や高リスク諸国から撤
     退し、多数の顧客の選択的なオフボーディングを行い、コンプライアンスを重視する文化と管理部門の強化を進めた。しか
     しながら、当行は、当行の予定や規制当局の要求通り迅速にこれらの施策を完了することができない可能性があり、また当
     行の取り組みは、既存の不備を是正しかつ将来の不備を予防し、今後の訴訟や規制および執行当局の調査、手続きおよび批
     判を減少させるには不十分である可能性がある。当行はまた、これらの施策に莫大な費用が発生した場合、特に当行の業績
     や収益性が困難に陥っている時期やコスト削減に注力している時期には、十分な資源を早急に提供することができず、また
     は全く提供することができない可能性もある。上記の分野の大幅かつ恒久的改善の達成に向けた当行の是正努力および進捗
     の程度が遅いことにより、規制当局がその進捗が不十分または遅すぎるとみなす他の金融機関に対して取られた措置と同種
     の規制上の措置を受ける可能性がある。当行がそのインフラおよび管理体制を適時にかつ大幅に改善することができない場
     合、罰金または罰則を賦課され、当行の事業に関して規制当局の介入を受ける可能性がある。例えば、規制当局から一定の
     種類の商品もしくは事業、取引相手方または地域へのエクスポージャーの削減またはその終了を要求されたり、そのような
     プレッシャーを受ける可能性があり、その場合、かかる要求の程度によっては、現在のビジネスモデルに基づき利益を計上
     する当行の能力が著しく損なわれる可能性がある。
      規制当局はまた、当行の管理体制における不備により生じる追加リスクを反映するために、自己資本の上積みを課して、

     当行に適用ある自己資本規制に基づき直接要求されるものに追加して、自己資本バッファーを求めることができる。究極的
     には、規制当局はその管轄下にある事業および地域における営業許可を停止し、または徹底的かつ高いコストのかかる是正
     措置を要求することができる。さらに、インフラおよび管理体制の強化の実施によって、規制遵守に係る費用が想定よりも
     高くなり、効率性の向上による費用節減が相殺されもしくはこれを上回り、または当行の収益性に著しく影響する可能性が
     ある。上記のいずれの要素も、戦略を適時に実施する当行の能力、あるいは実施すること自体に係る当行の能力に影響を及
     ぼす可能性がある。
      BaFinは、当行に対して、マネーロンダリング対策および顧客確認プロセスに関する当行の管理およびコンプライアンス・

     インフラの改善を命じており、これらの措置の実施を監視する特別代表を任命した。当行が定められた期限までに当行のイ
     ンフラおよび管理体制を大幅に改善することができない場合、当行の業績、財務状態またはレピュテーションは重大な悪影
     響を受ける可能性がある。
      2018年9月21日、BaFinは当行に対して、AMLおよび特に当行の事業の一部におけるKYCプロセスに関する当行の管理および

     コンプライアンス・インフラの改善措置を、今後数か月から数年の間にわたる所定のスケジュールで実施するよう要請する
     命令を発布した。BaFinはまた、これらの措置の実施に関する当行の遵守や進捗状況の特定事項を四半期ベースでBaFinに報
     告する特別代表としてKPMGを任命した。2019年2月、BaFinは、コルレス銀行業務における当行の内部管理体制を監視するた
     め、特別代表の職務範囲を拡大した。当行のAMLおよびKYCプロセスや、金融犯罪の実行および隠ぺいを目的として当行の商
     品およびサービスを利用することを防止するためのその他の内部プロセス、ならびにこれらの分野での当行の取り組みにつ
     いて責任を負う当行の従業員は、引き続き複数の法域(米国を含む。)で規制当局による検査の対象となっており、他の法
     域の規制当局が当行に対し、BaFinと類似の対応を取る可能性がある。当行が、定められた期限までに当行のインフラおよび
     管理体制を大幅に改善することができない場合、当行の業績、財務状態またはレピュテーションは重大な悪影響を受ける可
     能性がある。例えば、BaFinなどの一部の規制当局は、罰金を賦課しまたは当行に対して一定の種類の商品もしくは事業また
     は取引相手方もしくは地方との関係へのエクスポージャーの削減またはその終了を要求する可能性が高い。また、当行は今
     後、新たな法的手続、調査または規制上の措置を、他の法域におけるものおよび/または2018年9月のBaFinによる命令に類
     似する、もしくはそれより広範囲の事項に関連するものを含め、受ける可能性がある。その場合、その結果生じる要求の程
                                 52/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     度によっては、当行のレピュテーションおよび現在のビジネスモデルに基づき利益を計上する当行の能力が著しく損なわれ
     る可能性がある。
     訴訟、規制上の執行案件および調査に関するリスク

      当行は、規制が厳しく強化され、訴訟が頻繁に行われる環境下で業務を行っており、これにより当行は、多額で見積るこ

     とが困難な負債およびその他の費用ならびに法律上および規制上の制裁およびレピュテーション上の悪影響に潜在的に晒さ
     れている。
      金融業界は、最も厳しく規制されている業界の一つである。全世界における当行の業務は、当行が業務を行う法域の中央

     銀行および規制当局による規制および監督を受けている。近年、多くの分野において規制および監督は強化され、規制当
     局、法執行当局および政府機関等は、金融機関に対してより厳しい監督および検査を受けるよう求めてきており、その結
     果、規制上の調査や執行措置が追加され、民事訴訟に発展することも多い。金融機関に対する法律上および規制上の手続き
     の和解のために規制当局および法執行当局が要求する条件は急激にその厳しさを増しており、近年の和解では、前例のない
     高額な制裁金や刑事上の制裁が含まれている。その結果、当行は、義務負担や規制当局による制裁の水準の増大に引き続き
     対処しなければならず、またこれらの義務負担や制裁に応じるために費用の増大および追加資金の投入を余儀なくされる可
     能性がある。規制当局による制裁は、現地ライセンスの地位の変更または特定のビジネスの廃止命令を含むことがある。
      当行およびその子会社は、世界中の法域において様々な訴訟手続(民事集団訴訟を含む。)、仲裁手続およびその他の第

     三者との紛争ならびに行政手続および民事および刑事双方の当局による調査に服している。当行に対する係争中の訴訟、執
     行および類似案件の解決により発生する費用は、引き続き短期ないし中期的に多額なものとなり、また当行の事業、財務状
     態および業績に悪影響を及ぼすものと予想される。訴訟および規制案件には多くの不確実性が伴い、各案件の結果を確実に
     予想することはできない。当行は、最終的な判決が下され責任が確定する前に、訴訟または行政手続を和解で解決する可能
     性がある。当行は、請求に対して有効な防御策を有すると確信する場合であっても、かかる責任につき争い続けることによ
     る費用、経営努力または業務上、規制上もしくはレピュテーション上の悪影響を回避するためといったさまざまな理由によ
     り、早期解決をはかる場合がある。当行はまた、勝訴できなかったことによる潜在的な影響が和解費用に比べて過大である
     と考えられる場合に、かかる早期の解決を行う可能性がある。さらに当行は、同様の理由により、当行に法律上補償義務が
     ないと確信する場合でも相手方の損失を補償する場合がある。法的リスクの財務上の影響は大きい可能性があるが、その予
     測および定量化は困難または不可能であり、最終的に支払われる金額は、かかるリスクを補償するための引当金やかかるリ
     スクを評価した偶発債務を上回る可能性がある。
      当行または当行の現在もしくは過去の従業員に対する現在係争中の訴訟は、当行に対して、判決、和解、罰金または制裁

     金だけでなく、レピュテーション上の重大な悪影響をもたらす可能性がある。かかる手続きにより生じる当行のレピュテー
     ションの毀損のリスクもまた、数量化が困難または不可能である。 
      規制当局は、その和解提案において、以前にも増して不正行為の承認を求めるようになっている。これは、その後の民事

     訴訟またはいわゆる「常習犯」法に基づく措置におけるエクスポージャーの増加につながる可能性があり、ある法律に基づ
     き罪を犯したと決定された個人または主体は、その他の法律に基づく事業活動の制限やレピュテーション上の悪影響を受け
     る可能性がある。また、米国司法省(DOJ)は、ある会社が不正行為にかかる民事上および刑事上の調査協力による減免措置
     を受けるためには、不正行為の疑いについて責任のある個人に関するすべての関連事実を当該会社が調査当局に提供するこ
     とを条件としている。この方針により、当行が調査に関連して該当する個人について十分な情報を提供していないとDOJが判
     断した場合には、罰金および制裁金の増額が生じる可能性がある。他の政府当局も同様の方針を採用する可能性がある。
      また、当行が服するいくつかの案件の類似案件から発生する法的リスクの財務上の影響は、金融業界の多くの関係者に

     とって非常に大きなものとなっており、罰金や和解金の額は市場参加者の予想を大幅に上回り、近年では上記の通り予測不
     能な水準にまで急激に増大した。類似案件における他社の経験(和解条件を含む。)は、当行がこれらの法的リスクについ
     て計上する引当金の水準を決定する際に考慮する要素に含まれる。他の金融機関が関与する案件の近年の展開が結果の予測
     可能性をより不確実なものとしており、当行は引当金を追加しなければならない可能性がある。さらに、これらの案件に関
     する当行の調査および防御のコストは、それ自体が多大なものである。異なる法域の規制当局間または同一法域内の異なる
     権限を有する規制当局間の調整不足により、さらなる不確実性が生じる場合があり、その結果、当行が各規制当局との間で
     同時に和解に至ることが困難になる可能性がある。当行が、当行の服する訴訟および規制案件から、当行の予測および適用
     ある会計規則に従って計算した金額を上回る財務上の影響を受ける場合、当該リスクに関する当行の引当金は、これらの影
     響を補償するには大幅に不足する結果となりうる。これは、当行の業績、財務状態またはレピュテーションならびに自己資
                                 53/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     本比率、レバレッジ比率および流動性比率を市場参加者および規制当局が期待する水準に維持する当行の能力に重大な悪影
     響を与える可能性がある。その場合、当行は、これらの比率を改善するために、不足額への引当てによる悪影響に相当する
     金 額につき、リスク・ウェイテッド・アセットの削減(当行に不利な条件によるものを含む。)または大幅なコスト削減を
     行うことが必要と認識する可能性がある。
      当行は、現在、銀行間およびディーラー取引金利に関する規制当局および法執行当局の業界全体に及ぶ調査ならびに民事

     訴訟の対象となっている。本件の注目の高さや他の金融機関の和解交渉の状況など多数の不確実性により、本件の最終的な
     結果は予測不能であるが、当行の業績、財務状態およびレピュテーションに重大な悪影響を与える可能性がある。
      当行は、様々な規制当局および法執行当局より、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)、

     東京銀行間取引金利(TIBOR)その他の銀行間およびディーラー取引金利の設定に関する業界全体に及ぶ調査に関連して、情
     報提供の要請に対じまたこれに協力した。進行中の調査の結果によっては、当行に重大な金銭的制裁やその他の措置が課せ
     られる可能性がある。
      既に公表した通り、金利デリバティブのトレーディングにおける反競争的行為に関する2013年12月4日付の和解契約に基

     づき、当行は欧州委員会に対して7億2,500万ユーロを支払った。また、既に公表したとおり、当行は2015年4月23日、
     LIBOR、EURIBORおよびTIBORの設定に関する不正行為の調査を決着させるため、DOJ、CFTC、FCAおよびニューヨーク州金融監
     督局(「DFS」)との間でそれぞれ和解に達した。和解条件に基づき、当行は、DOJ、CFTCおよびDFSに対して21億7,500万米ド
     ル、またFCAに対し2億2,680万英ポンドの制裁金を支払った。DOJとの合意解決の一環として、DBグループ・サービシズ
     (UK)リミテッド(当行の間接所有全額出資子会社)が米国コネティカット地区連邦地方裁判所において通信詐欺の1つの
     訴因について有罪答弁を行い、当行は3年を期限とする訴追延期合意を行い、当該期間は2018年に満了した。2017年10月25
     日、当行は、米国の州検事長のワーキング・グループとの間で、その銀行間取引金利に関する調査を決着させる和解を締結
     した。和解条件の一つとして、当行は、2億2,000万米ドルの和解金を支払った。上記の和解に関連して当行が行った事実に
     関する承認は、当行が係争中および将来の請求に対して防御することを困難にする可能性がある。各種の銀行間取引金利の
     設定に関する当行への調査はそのほかにも続いている。
      また、当行は、各種の銀行間および/またはディーラー取引金利の設定に関する操作の疑いについて、37件の米国民事訴

     訟ならびに英国、イスラエル、アルゼンチンおよびスペインの各国で係争中の単一の訴訟の当事者となっている。推定集団
     訴訟を含むそれらの民事訴訟の多くは、米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所(SDNY)において、当行およびその他
     多数の被告に対して係属している。これらの米国民事訴訟のうち3件を除くすべてが、米ドルLIBOR設定に関する操作により
     損失を被ったと主張する当事者を代理して提起されたものである。米ドルLIBORに関連しない当行に対する3件の民事訴訟も
     また、SDNYに提起されており、これらは英ポンドLIBORに関する1件の集団訴訟、スイスフランLIBORに関する1件の訴訟な
     らびに2つのシンガポールドル金利指標、シンガポール銀行間取引金利(SIBOR)およびスワップ・オファー・レート
     (SOR)に関する1件の訴訟からなる。
      当行は、銀行間およびディーラー取引金利の件が当行に与える影響を予想することができないが、政府機関による罰金、

     当行に責任があるとされた場合の民事訴訟における損害賠償、法律上および規制上の制裁(刑事上の制裁の可能性を含
     む。)ならびにその他の措置が含まれる可能性がある。
      当行は、現在、ポストバンクの全株式の取得に関する当行の株式公開買付けに関連した民事訴訟に服している。本件に対

     する当行の財務的エクスポージャーの程度は重大なものとなる可能性があり、当行のレピュテーションが損なわれる可能性
     がある。
      2010年9月12日、当行は、ドイツ・ポストバンクAG(「ポストバンク」)の全株式を取得する株式公開買付けを発表し

     た。2010年10月7日、当行は正式に株式公開買付けを公表し、ポストバンク株主に対し、ポストバンク株式1株につき25
     ユーロの対価を提示した。この株式公開買付けは、合計で約4,820万株のポストバンク株式について応諾された。
      2010年11月、株式公開買付けに応じたポストバンクの旧株主であるエフェクテン・シュピーゲルAG(Effecten-Spiegel

     AG)は、かかる提示価格が著しく低く、ドイツの適用ある法律に基づき決定されたものではないと主張し、当行に対して訴
     訟を提起した。原告は、ポストバンクにおけるドイツポストAGの議決権が、ドイツ公開買付法第30条に従って当行に帰属さ
     れるべきであったとし、当行が、遅くとも2009年にはポストバンクの全株式について強制株式公開買付けを行う義務があっ
     たと主張する。上記に基づき、原告は、2010年の株式公開買付けにおいて当行が提示した対価は、1株当たり57.25ユーロま
     で増額される必要があると主張している。
                                 54/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      ケルン地方裁判所(Landgericht)は2011年に当該請求を棄却し、ケルン高等裁判所(Oberlandesgericht)は2012年に上

     訴を棄却した。ドイツ連邦裁判所(Bundesgerichtshof)は、この判決を破棄し、原告の一定の主張について証拠調べを行う
     ため、本件をケルン高等裁判所に差し戻した。
      2014年以降、2010年の株式公開買付けに応じたその他のポストバンクの旧株主が、エフェクテン・シュピーゲルAGと同様

     の訴訟を提起している。2017年10月20日、ケルン地方裁判所は、1件の手続きに統合された合計14件の訴えについて、請求
     を認める決定を下した。ケルン地方裁判所は、当行が2008年時点において強制株式公開買付けを行う義務を負っており、し
     たがって株式公開買付けにおいて提示される適切な対価はポストバンク株式1株当たり(25ユーロではなく)57.25ユーロで
     あったはずであるとの見解を示した。株式公開買付けを承諾した投資家に対して支払われるべき1株当たりの追加対価は、
     32.25ユーロとなる。当行は、当該決定に対し、これを不服として上訴し、かかる上訴は、エフェクテン・シュピーゲルAGの
     上訴審も行われたケルン高等裁判所第13部に係属した。
      2020年12月16日、ケルン高等裁判所は、エフェクテン・シュピーゲルAGの請求を完全に棄却する決定を下した。さらに、

     2020年12月16日に下されたもう一つの決定において、ケルン高等裁判所は、2017年10月20日付地方裁判所の決定に対する当
     行の上訴を認め、関連する原告による全ての請求を棄却した。ケルン高等裁判所は、両決定についてドイツ連邦裁判所に上
     訴することを認め、関連する原告全てが、2021年1月末および2月の初めに連邦裁判所にそれぞれ上訴した。
      当行に対しては、2017年末近くに多くの追加訴訟が提起されており、これらの請求は、ほぼ全てが現在ケルン地方裁判所

     において係争中である。新たな原告には、2010年の株式公開買付けにおける当行提示のポストバンク株式の対価は、1株当
     たり64.25ユーロまで増額されるべきであると主張する者もいる。
      これらの件に関する当行に対する支払いの請求は、合計で7億ユーロ近く(利息を除く。)に上る。

                                 55/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      ポストバンクの株式公開買付けに関するその他の訴訟                          2015年9月、ポストバンクの旧株主は、2015年8月にポストバン
     クの株主総会で採択された少数株主からの株式買い取り(スクイーズアウト)の決議無効を求め、ポストバンクに対する株
     主訴訟をケルン地方裁判所に提起した。原告は、なかでも当行が強制株式公開買付けを行うべきであったのにこれを行わな
     かったとの主張に基づき、当行のポストバンク株式に関する議決権を停止すべきであると主張した。スクイーズアウトは確
     定しており、この訴訟手続により覆る余地はないが、損害賠償金の支払いが発生する可能性がある。原告は、上記のエフェ
     クテン・シュピーゲル訴訟におけるのと同様の法的主張を述べている。2017年10月20日の決定において、ケルン地方裁判所
     は、スクイーズアウトの決議は無効との判断を下した。但し裁判所は、主張される当行の強制株式公開買付けの不履行によ
     る議決権の停止に依拠したのではなく、ポストバンクが、2015年8月のポストバンク株主総会においてポストバンク株主の
     情報請求権を侵害したことを根拠とした。ポストバンクは、この決定に対し、これを不服として上訴した。2020年5月15
     日、ドイチェ・バンク・プリヴァート・ウント・フィルメンクンデンバンクAG(2018年の統合によるポストバンクの法律上
     の承継会社)は、ドイツ銀行AGに統合された。2015年のスクイーズアウトが覆る余地がないことを考慮すると、かかる決議
     無効を求める訴訟に関する上訴を継続するための労力やコストが、当該訴訟による残る僅かな利益に比べて過大となること
     から、2020年7月3日、当行はこの上訴を取り下げた。その結果、ポストバンクがその株主総会においてポストバンク株主
     の情報請求権を侵害したという第1審の判断が確定した。
      当行が、2010年の株式公開買付けの前に全てのポストバンク株式について強制株式公開買付けを行う義務を負っていたか

     否かの法的論点は、係争中の2件の価格評価請求手続(Spruchverfahren)にも影響する可能性がある。これらの手続きは、
     2015年のポストバンク株主のスクイーズアウトに関連して提示された現金対価、ならびに2012年のDBフィナンツ-ホールディ
     ングAG(現DBベタイリグンクス-ホールディングGmbH)とポストバンクの間の経営支配および損益移転契約(Beherrschungs-
     und  Gewinnabf     ü hrungsvertrag)の締結に関連して提示された現金対価およびこれに関連して支払われた年間補償の増額を求
     めて、ポストバンクの旧株主により提起されたものである。
      価格評価請求手続において、申立人らは、適切な現金対価を決定するにあたっては、当行が57.25ユーロの提示価格でポス

     トバンクの強制株式公開買付けを実施すべき潜在的な義務があったことは明白であると主張している。ケルン地方裁判所
     は、当初この2件の手続きにおいてこの申立人らの法的見解を容認していたが、2019年6月の判決において、同裁判所は、
     経営支配および損益移転契約の締結に関連して、当該価格評価請求手続におけるこの法的見解から明示的に軌道修正した。
     この判決によれば、当行が、2020年の株式公開買付けの前に全てのポストバンク株式について強制株式公開買付けを行う義
     務を負っていたか否かの論点は、適切な現金対価の決定には関連性がないとされた。ケルン地方裁判所は、スクイーズアウ
     トに関連する価格評価請求手続においても、同一の法的見解を取る可能性が高いものと思われる。2020年10月1日、ケルン
     地方裁判所は、経営支配および損益移転契約(2012年12月5日付)に関する価格評価請求手続において、ドイツ株式会社法
     第304条に基づく年間補償(             j ährliche    Ausgleichszahlung         )をポストバンク株式1株につき0.12ユーロ増額して1.78ユーロと
     し、ドイツ株式会社法第305条に基づく和解金額(                        Abfindungsbetrag        )をポストバンク株式1株につき4.56ユーロ増額して
     29.74ユーロとする決定を下した。この和解金額の増額は、旧ポストバンク株式約492,000株に関連するものであり、年間補
     償の増額は、旧ポストバンク株式約700万株に関連するものである。当行および申立人らは、この決定に対し、これを不服と
     して上訴している。
      これらの件に対する当行の財務的エクスポージャーの程度は重大なものとなる可能性があり、当行のレピュテーションが

     損なわれる可能性がある。
      当行は、モスクワおよびロンドンにおいて一定の顧客により実行された株式取引の状況を調査し、当該取引について複数

     の法域の規制当局および法執行当局に通知している。法律または規制の違反が発生したことが判明した場合、これにより生
     じる当行に対する制裁金は、当行の業績、財務状態およびレピュテーションに重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、モスクワおよびロンドンにおいて一定の顧客により当行との間で実行された、互いに相殺する関係にある株式取

     引の状況を調査した。調査対象の取引の合計額は多大である。法律、規制および方針に対する違反の可能性および関連する
     内部統制環境についての当行による内部調査は終了し、特定された調査結果を検討した。現在までに、当行の方針に対する
     一定の違反および当行の統制環境における不備が特定されている。当行は、この調査について複数の法域(ドイツ、ロシ
     ア、英国および米国を含む。)の規制当局および法執行当局に通知しており、また本件に関与した一部の個人に対して懲戒
     処分を実行した。
      2017年1月30日および31日、ニューヨーク州金融監督局(DFS)と英国金融行為規制機構(FCA)は、本件の調査に関しそ

     れぞれ当行と和解したことを発表した。この和解をもって、DFSおよびFCAによる当行インベストメント・バンキング部門の
                                 56/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     マネーロンダリング対策(AML)管理部門に対する調査は、上記株式取引に関する調査を含めて終了した。DFSとの和解契約
     の条件に基づき、当行は同意命令(consent                    order)に服し、民事制裁金として4億2,500万米ドルを支払うこと、ならびに当
     行 の米国銀行子会社であるドイチェ・バンク・トラスト・カンパニー・アメリカズ(DBTCA)および当行のニューヨーク支店
     によるまたはこれらを通じた活動に関連しまたは影響した、既存のマネーロンダリング対策コンプライアンス・プログラム
     に対する包括的な検査を行うため、向こう2年間について独立した監視人を一名設置することに同意した。また当行は、FCA
     との間の和解契約の条件に基づき、民事制裁金として約1億6,300万ポンド支払うことに同意した。2017年5月30日、連邦準
     備制度理事会は、当行との間で、本事案および同理事会により特定された追加のマネーロンダリング対策上の問題を決着さ
     せる和解に至ったことを発表した。当行は、4,100万米ドルの制裁金を支払った。当行は、当行の銀行秘密法/マネーロンダ
     リング対策プログラムを評価し、DBTCAの特定の海外コルレス銀行業務を審査する独立の第三者を置くことにも合意した。当
     行はまた、書面による改善の計画およびプログラムの提出を求められている。
      当行は引き続き、規制当局および法執行当局(これらの証券取引に係る独自の調査を行っているDOJを含む。)に協力して

     いる。法律または規制の違反が生じたことが判明した場合、これに関する法律上および規制上の制裁は、当行の業績、財務
     状態およびレピュテーションに重大な悪影響を与える可能性がある。
      当行は現在、配当金の支払いに対して課される源泉徴収税に関しドイツの税額控除または還付を受ける目的で、ドイツ株

     の顧客により配当金基準日前後に行われた取引(いわゆるCUM-EX取引)に関して、規制当局および法執行当局による業界全
     体に対する調査および捜査の対象とされている。さらに当行は、租税債務および第三者(例えば元契約相手方、保管銀行、
     投資家および他の市場参加者)による民事上の請求(当行が直接関与していない刑事手続における判決の結果によるものを
     含む。)を受けるおそれに晒されている。本件の最終的な結果は予測不能であるが、当行の業績、財務状況およびレピュ
     テーションに重大な悪影響を与える可能性がある。
      ケルンの検察官(Staatsanwaltschaft                  K ö ln、以下「CPP」という。)は、2017年8月以来、過去の一定の顧客によるCUM-EX

     取引に関して、当行の元従業員2名について刑事上の調査を行っている。2019年5月末および6月初めに、CPPは、さらに当
     行の現/元従業員および元取締役会メンバーを追加して調査手続の範囲を拡げた。2020年7月、当行は、CPPの調査ファイル
     を監査する過程で、CPPが2019年6月に、元取締役会メンバー1名および現取締役会メンバー1名を含む当行の現/元職員に
     調査の範囲をさらに拡げていたことを知った。手続きが今後どのように進展するかを予想することは困難である。当行は、
     これらの手続きにおける潜在的な二次的当事者であり、手続きは、利得の返還や罰金に帰結する可能性がある。手続きは、
     疑いが持たれている個人および当行に対する正式起訴および刑事上の訴追につながるリスクがある。CUM-EX問題へのメディ
     アの注目が高まる場合や、当行に対して将来不利な刑事判決が下されるような場合には、レピュテーション・リスクを生じ
     させる可能性がある。罰金の賦課および利得の返還は、当行の財務状態および業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行はさらに、ドイツ税務当局および第三者による、潜在的な税法上および民事上の返還請求および損害賠償請求の主張

     に晒されている。
      当行は、特に過去の2名のカストディ顧客のために、彼らによるCUM-EX取引に関連して、源泉徴収税の還付請求において

     電子的払戻手続(elektronisches                Datentr    ägerverfahren)を通じて参加者として行為し還付請求書を提出した。2018年2
     月、当行はドイツ連邦中央税務庁(Bundeszentralamt                         f ü r Steuern、以下「FTO」という。)より、過去のカストディ顧客1
     名に対して支払われた税金還付金約4,900万ユーロについての支払請求を受領した。2019年12月には、当行がもう1名の過去
     のカストディ顧客を代理して提出した税金還付請求に関連して、当行はFTOから210万ユーロの債務通知を受領した。2020年
     1月20日、当行は、請求された支払いを行った上で、当該債務通知に対して異議を申し立てた。2020年6月19日、当行は当
     該異議の根拠を提出した。2020年12月3日、当行は、210万ユーロの債務通知に関してFTOからもう1通の審問レターを受領
     した。FTOが2018年2月公表の件やその他の件についてさらに債務通知を発行し、当行が当該債務通知に基づく債務を最終的
     に負う場合、当行は財務上の損失を被るおそれがあり、また当行の業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      民事上の請求については、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン・エス・エー/エヌ・ヴィー(以下「BNY」という。2010

     年に当行が買収し同年BNYに売却した、カストディアン銀行およびファンド管理会社として行為する2つの会社の親会社)が
     当行に対し、当該2社が被ったCUM-EX取引に関する潜在的な租税債務について、契約上の補償条項に基づいて補償請求を行
     う意図を伝えた。BNYは、潜在的な租税債務の額は最大1億2,000万ユーロ(年率6%の利息を除く。)になると推定してい
     る。2020年11月および12月に、当行は、BNYおよび/またはBNYメロン・サービスKAGらが、2009年および2010年の一定の投資
     ファンドによるCUM-EX関連取引に関する見積金額について税務当局から通知を受領した旨、BNYの法律顧問から報告を受け
     た。BNYは、この通知に対して異議を申し立てた。
                                 57/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      2019年2月6日、当行は、M.M.Warburg                  & CO Gruppe   GmbHおよびM.M.Warburg           & CO (AG  & Co.)  KGaA(以下「ウォーバーグ」と

     総称する。)と当行のカストディ顧客との間の2007年から2011年の期間におけるCUM-EX取引に関連するウォーバーグからの
     請求について、フランクフルト・アム・マイン地方裁判所(                            Landgericht      )から訴状の送達を受けた。ウォーバーグは、2007
     年から2011年の期間に行われた取引に関するドイツの租税に関する補償を当行に請求している。さらに、ウォーバーグは、
     これらの取引に関する請求金額を特定しない形での損害賠償を請求している。ウォーバーグは、2007年から2011年の期間に
     受領した税査定通知に基づき、合計2億5,000万ユーロ(そのうち1億6,600万ユーロは租税、8,400万ユーロは利息に関す
     る)を請求している。2020年3月20日、ウォーバーグは、当行に対する請求の範囲を拡げ、当該取引に関する2020年3月18
     日のCUM-EX刑事裁判においてボン地方裁判所が発した1億7,600万ユーロ(そのうち1億6,600万ユーロは租税、1,000万ユー
     ロは利息に関する)の没収命令に関してウォーバーグを補償するよう求めた。2020年9月23日、フランクフルト地方裁判所
     は、納税義務者(        Steuerschuldner        )であるウォーバーグが第一義的に責任を負うものであり、ウォーバーグは当行に対する
     支払請求を行うことはできないという理由から、ウォーバーグの当行に対する請求をすべて棄却した。フランクフルト地方
     裁判所は、さらに、いずれの請求も時効であると判断した。2020年10月29日、ウォーバーグはこの決定に対し、これを不服
     としてフランクフルト・アム・マイン高等裁判所に上訴した。当行は、2021年4月12日までにウォーバーグの上訴準備書面
     に回答する必要がある。
      2021年1月25日、当行は、2009年および2010年における2つの投資ファンドの取引それぞれに関するウォーバーグ・イン

     ベスト・カピタルアンラーゲゲゼルシャフトmbH(以下「ウォーバーグ・インベスト」という。)からの請求について、ハン
     ブルク地方裁判所から訴状の送達を受けた。ウォーバーグ・インベストは、両ファンドのファンド管理会社であった。
     ウォーバーグ・インベストは、当行およびその他複数の当事者を連帯債務者(                                    Gesamtschuldner        )として、当該2つのファン
     ドが行ったCUM-EX取引に関するドイツの租税に関する補償を請求している。さらに、ウォーバーグ・インベストは、これら
     の取引に関する請求金額を特定しない形での損害賠償を請求している。2020年11月、ウォーバーグ・インベストは、当該
     ファンドのうち1つについて、6,100万ユーロの租税債務通知を税務当局から受領した。当行は、公開情報に基づき、他方の
     ファンドの租税額を約4,900万ユーロと見積もっている。ウォーバーグ・インベストは、特に、公序良俗(ドイツ民法第826
     条)に反して故意に損害を与えたとの主張および当行が公序良俗に反するビジネスモデル(                                                  sittenwidriges
     Gesch   äftsmodell     )に参加した疑いに基づき、当行を含む複数の当事者に対し損害賠償請求を申し立てた。
      CUM-EX問題に起因するリスクは定量化が難しく、これらのリスクが顕在化する可能性を予測するのは困難である。既に主

     張されている民事上の請求または将来第三者により主張される可能性のある請求について当行が                                             最終的に    責任があるとされ
     た場合、当行の財務状態または業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、当行の過去の仲介者およびコンサルタントの雇用ならびに貴金属取引でのスプーフィング(見せ玉)に関して、

     米国司法省(DOJ)と訴追延期合意(DPA)を行った。当行がDPAに違反した場合、DPAの期間が延長されるか、または当行が
     刑事訴追もしくはその他の措置を受ける可能性があり、いずれの場合においても、その結果として追加の罰金、制裁金、和
     解金、支払いまたは当行に対するその他重大な悪影響が生じる可能性がある。
                                 58/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      2021年1月8日、当行は、当行の過去の仲介者およびコンサルタントの雇用に関してDOJと訴追延期合意(DPA)を行い、
     当行のDPA上の義務の一環として、当該行為に関して約8,000万米ドルを支払うことに同意した。また、DOJとのDPAには、貴
     金属取引でのスプーフィングに関する合意解決も含まれていた。当行の貴金属取引でのスプーフィングに関するDPA上の義務
     の一環として、当行は、約800万米ドル(そのうち約600万米ドルは、2018年の当行とCFTCとの合意解決によるものであ
     る。)を支払うことに同意した。また同日、当行は、当行の仲介者およびコンサルタントの雇用に関して、当行の米国海外
     腐敗行為防止法の遵守状況に関する行為に対する調査を決着させるため、SECとの間で和解に達した。当行は、このSECとの
     和解において約4,300万米ドルを支払うことに同意した。当行がDPAに違反した場合、DPAの期間が延長されるか、または当行
     が刑事訴追もしくはその他の措置を受ける可能性があり、いずれの場合においても、その結果として追加の罰金、制裁金、
     和解金、支払いまたは当行に対するその他重大な悪影響が生じる可能性がある。
      当行は、当行が業務を行う法域の税務当局により継続的に調査を受けている。税法は一層複雑化し、発展している。慣                                                       例

     的な税務調査、税務訴訟ならびにその他の形式の税務手続および税務争訟の解決によって、当行に発生する費用が増加する
     可能性があり、当行の事業、財務状態および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、当行が業務を行う法域の税務当局により継続的に調査を受けている。税法は一層複雑化している。現在の政治お

     よび規制環境において、税務当局および裁判所の税法および規制の解釈ならびにその適用は常に進展しており、税務当局に
     よる検査は一層厳しくなっている。OECDの税源浸食と利益移転施策により生じた国際課税原則の広範囲かつ継続的な変更
     は、当行および当行の子会社に対して多大な不確実性を生み出しており、また各加盟国が当該要件の国内法化にあたり異な
     るアプローチを採用しうるため、あるいは一方的措置を講じることを選択しうるため、今後、税務争訟や二重課税の事例が
     増加する可能性がある。その最近の例としては、2020年に全面施行された、租税に関する特定の取決めの開示を義務付ける
     EU指令がある。税務当局は、一定のクロスボーダー貸出しまたはデリバティブ取引に関連する利子配当に係る源泉徴収税の
     減額の適用を受ける納税者の適格性に注目している。また、「税源浸食・租税回避防止税(Base                                            Erosion    Anti-Abuse     Tax)」
     の規定を含む2017年末の米国税制改正がなされて以降、多くの指針が出されているものの、依然として不確実性が残り、今
     後数年にわたり、さらなる解釈指針が必要となる可能性がある。その結果、慣例的な税務調査、税務訴訟およびその他の形
     式の税務手続および税務争訟の解決や、急速に変化し一層複雑化かつ不確実化する税法ならびに税原則によって、当行に発
     生する費用が増加する可能性があり、当行の事業、財務状態および業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は現在、その年金資産に関して受領した一定の利益の課税上の取扱いについて、ドイツ税務当局との訴訟に服してい

     る。訴訟手続は、連邦財政裁判所(Bundesfinanzhof)において係争中である。連邦財政裁判所が最終的にドイツ税務当局に
     有利な判決を下した場合、その結果は当行の包括利益および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、従業員のために多数の退職年金給付制度を有している。ドイツでは、これらの年金制度の債務に資する年金資産

     は、ベネフィット・トラストGmbHにより保有される。ドイツ税務当局は、ベネフィット・トラストGmbHが2010年から2013年
     の間にその年金資産に関して受領した一定の利益の課税上の取扱いに対し異議を申し立てている。ベネフィット・トラスト
     GmbHは、2010年についての税金および利息評価額として1億6,000万ユーロを税務当局に支払ったが、支払った金額の払戻し
     を求めて管轄下級財政裁判所に訴訟を提起している。2011年から2013年の期間については、2010年の税務訴訟の結果が出る
     まで保留されている。2011年から2013年について係争中の税金および利息もまた税務当局に支払われているが、その額は4
     億5,600万ユーロに上る。2017年3月、下級財政裁判所がベネフィット・トラストGmbHに有利な判決を下し、2017年9月に税
     務当局が当該判決に対し、これを不服として連邦財政裁判所(Bundesfinanzhof)に上訴した。法廷審問は、2021年3月15日
     に予定されている。連邦財政裁判所により当行に不利な最終決定がなされた場合は、当行の包括利益および財政状態に重大
     な悪影響をもたらす可能性がある。
      米国議会委員会や米国政府機関は、当行と米国の行政機関、トランプ前大統領、その家族およびその他の近い関係者との

     間の取引の有無について、当行に情報を求めておりまた今後求める可能性があり、メディアの大きな注目により、当行は特
     にレピュテーションや潜在的な事業上の損失のリスクに晒されている。
                                 59/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      多くのメディア機関は、米国議会委員会や米国政府機関が、特に当行と米国政府の行政機関における特定のメンバー、ト
     ランプ前大統領、その家族およびその他の近い関係者との間の取引の有無について、当行に情報を求めておりまたは今後求
     める可能性があると報道している。こうした実際のあるいは潜在的な請求や照会および当行の回答に注目が集まることによ
     り、当行に重大な悪影響を及ぼしうるレピュテーションおよびその他のリスクが生じる可能性がある。当行は、権限ある政
     府のすべての照会に協力する方針である。
      当行は、    ダンスケ    銀行との間のコルレス銀行取引関係について、規制および法執行当局から情報の請求を受けており、メ

     ディアの大きな注目により、特にレピュテーションや潜在的な事業上の損失のリスクに晒されている。
      当行は、ダンスケ銀行との間のコルレス銀行取引関係(当行が2015年にダンスケ銀行エストニア支店との間のコルレス銀

     行取引関係を停止する前に同支店の顧客のために行った過去のコルレス銀行取引の処理を含む。)について、規制および法
     執行当局から情報の請求を受けている。当行は、調査当局に情報を提供しまたその他これに協力している。当行はまた、法
     律、規制または方針の違反の有無や、関連ある内部管理体制の有効性など、これらの件について内部調査を完了した。さら
     に、2019年9月24日および25日に、フランクフルトの地区裁判所(Amtsgericht)により発行された捜査令状に基づき、フラ
     ンクフルトの検察当局が当行に対する捜査を行った。この捜査は当行におけるマネーロンダリングに関する疑わしい取引の
     報告に関連するものである。2020年10月13日、フランクフルトの検察当局(FPP)は、マネーロンダリングの疑いを裏付ける
     十分な証拠を得られなかったため、犯罪捜査を終了した。それにもかかわらず、当行は、ドイツにおける疑わしい取引の報
     告(SAR)の提出を適時に行わなかったことに関して1,350万ユーロの行政上の罰金をFPPへ支払うことに同意し、当該罰金を
     2020年第4四半期に支払った。
      2020年7月7日、ニューヨーク州金融監督局(DFS)は、当行が過去の3名の顧客(ダンスケ銀行エストニア支店、ジェフ

     リー・エプスタインおよびFBME銀行)との関係に関連してニューヨーク州銀行法に違反していたことを指摘し、当該過去の
     3名の顧客との関係に関して1億5,000万米ドルの民事制裁金を課す同意命令(Consent                                        Order)を発した。当行は、当該制裁
     金を2020年第3四半期に支払った。
      2020年7月15日、米国ニュージャージー州地方裁判所において、当行を被告の一人とする証券集団訴訟が提起された。当

     該訴訟においては、当行がマネーロンダリング対策管理および関連する是正の有効性に関して重大な不実表示を行っている
     との主張がなされた。訴状は、当行のダンスケ銀行エストニア支店、ジェフリー・エプスタインおよびFBME銀行との関係に
     関するDFSの同意命令において提起された管理不備に関する主張を引用している。2020年9月30日、原告は、当行のマネーロ
     ンダリング対策管理の有効性に関する追加の主張を含めた修正訴状を提出した。2020年12月28日、ニュージャージー州地方
     裁判所は、原告代表および主任弁護士を指名した。原告代表は、2021年3月1日までに第2修正訴状を提出する見込みであ
     る。当行の棄却の申立ての期限は2021年4月15日であり、かかる申立ての概要説明は2021年7月1日までに完了させなけれ
     ばならない。
      これらの件にメディアや市場の注目が集まることにより、当行の調査および規制当局や法執行当局の調査で不正行為の証

     拠が出なかった場合でも、特にレピュテーション・リスクが生じる可能性がある。その結果、特に当行の取引高が減少する
     おそれがあり、これが当行の財務状態および業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、当行の金融犯罪対策に関して、米国におけるものを含め、規制当局および法執行当局から情報の請求を受けてい

     る。これらの捜査の結果、当行は多額の罰金、事業活動の制限、是正の約束および/または刑事訴追に晒され、結果として
     メディアの大きな注目を集め、レピュテーション上や事業上の損失のリスクにも晒される可能性がある。
      当行は、当行の金融犯罪対策に関して、過去数年間にわたり、米国におけるものを含め、全般的におよび特定の顧客、取

     引相手方または事象に関して、規制当局および法執行当局から情報の請求を受けている。これらの照会の範囲には、顧客の
     新規登録や顧客確認(KYC)プロセス、取引監視のシステムおよび手続き、疑わしい取引の報告を行うか否かの意思決定プロ
     セス、エスカレーション手続き、その他の関連するプロセスならびに手続きが含まれる。当行はこの捜査に協力している。
     これらの捜査の結果、当行は多額の罰金、事業活動の制限、是正の約束および/または刑事訴追に晒される可能性がある。
     また、かかる照会にメディアや市場の注目が集まることにより、レピュテーション・リスクが生じる可能性がある。その結
     果、特に当行の取引高が減少するおそれがあり、これが当行の財務状態および業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      刑事上の手続きにおける当行もしくは当行の関連会社の有罪答弁もしくは有罪判決、または当行もしくは当行の関連会社

     が対象となっている規制命令もしくは執行命令、和解もしくは合意は、当行の事業の一部に悪影響を及ぼす結果をもたらす
     可能性がある。
                                 60/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行および当行の関連会社は、これまで刑事上のおよび規制上の執行手続きの対象となったことがあり、現在もその対象

     となっている。特に、ロンドン銀行間取引金利に関する不正行為についてのDOJによる調査の合意解決の一環として、当行の
     子会社であるDBグループ・サービシズ(UK)リミテッドは、2015年にDOJと司法取引を行い、同社はこれに基づき電子通信詐
     欺の一つの訴因について有罪を認め、その後、同社に対して有罪判決が下された。また、KOSPI指数の急落問題に関連して、
     当行の子会社であるドイチェ・セキュリティーズ・コリア・カンパニーは、その1名の従業員による直物/先物に関連した
     市場操作に係る使用者としての刑事責任につき有罪判決を受けた。この刑事裁判の判決は上訴審で覆ったが、韓国の検察当
     局はこの決定に対し、これを不服として上訴している。当行および当行の子会社はまた、その他の刑事上のまたは規制上の
     執行手続きまたは調査の対象となっている。
      当行もしくは当行の関連会社の有罪答弁もしくは有罪判決、または当行もしくは当行の関連会社が対象となっている規制

     命令もしくは執行命令、和解もしくは合意は、一定の事業活動を行う当行の資格の喪失につながる可能性がある。特に、か
     かる有罪答弁または有罪判決は、一定の資産運用戦略に関連する年金制度に対して資産運用サービスを提供するために必要
     な適用除外であるERISAに基づく「適格専門資産運用業者」(QPAM)禁止取引適用除外の規定に基づく、当行の資産運用関連
     会社のQPAMとしての資格を喪失させる可能性がある。当行の資産運用関連会社がERISA制度のための取引に使用することがで
     きる、法律上の適用除外やその他の行政上の適用除外は複数存在し、また多くの場合はQPAM適用除外に依拠する代わりにこ
     れらを使用することができるが、QPAMとしての資格の喪失は、当該資格に依拠する顧客(顧客との取引に当該資格が法律上
     必要とされることによるか、あるいは当行が当該資格の維持を顧客との間で契約上合意していることによるかを問わな
     い。)に、当行との取引を中止させるかまたは差し控えさせる可能性があり、より一般的には当行のレピュテーションに悪
     影響を及ぼす可能性がある。例えば、顧客が、かかる資格の喪失を、当行の資産運用関連会社が何らかの理由でERISAの管轄
     当局である米国労働省(DOL)の資産運用業者全般としての承認を失った証であると誤解し、これを理由に当行との取引を中
     止するかまたは差し控える可能性もある。このことは、当行の業績、特に米国におけるアセット・マネジメント事業の業績
     に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。2017年12月29日、DOLは、DBグループ・サービシズ(UK)リミテッドの有罪判決およ
     びドイチェ・セキュリティーズ・コリア・カンパニーの有罪判決にかかわらず、当行の複数の関連会社がQPAMとしての資格
     を維持することを認める個別の適用除外を公表した。かかる適用除外は2021年4月17日まで有効とされるが、当行または当
     行の関連会社が他の事案で有罪判決を受けた場合などにはこれより早期に終了する可能性がある。これらの有罪判決により
     発生する資格喪失期間は2027年4月17日まであるため、当行は、QPAMの資格喪失を回避するためには、2021年4月18日まで
     に再度適用除外を受けておく必要がある。当行は、当行の現在の適用除外の延長を申請済みであり、DOLは、3年延長案につ
     いて意見公募を行っている。もしかかる延長が認められなかった場合、当行はQPAMの資格喪失による上記のような悪影響を
     受ける可能性に直面する。
    その他のリスク

      伝統的な銀行業務である預金業務および貸付業務に加え、当行は、非伝統的な与信業務にも従事しており、第三者の証券

     の保有や複雑なデリバティブ取引への従事といった取引にまで与信が拡大されている。これらの非伝統的な与信業務は、当
     行の信用リスクを著しく増大させる。
      銀行および金融サービス提供会社として、当行は、金銭、証券その他の資産につき当行に対して義務を負う第三者がその

     義務を履行しないおそれがあるというリスクを負っている。伝統的な銀行業務である預金業務および貸付業務以外に当行が
     従事する業務の多くも、信用リスクに晒されている。
      特に、インベストメント・バンク部門を通じて当行が遂行する業務の大半は、多くの場合、他の取引に付随して与信取引

     を伴う。伝統的な銀行業務以外の業務により、例えば以下の各事由から信用リスクが発生する可能性がある。
      - 第三者の証券の保有

      - 相手方が当行に対して支払義務を負うスワップ契約またはその他のデリバティブ契約の締結
      - 実行された証券、先物、通貨または商品の取引が、相手方の未交付または決済代理人、取引所、決済機関またはその
        他の仲介金融機関のシステム障害により期限に決済できないこと
      - その他の取決めを通じた与信の拡大
      トレーディングの相手方等これらの取引の当事者は、倒産、政治経済上の事由、流動性の欠如、事業の失敗その他の理由

     により、当行に対する義務の不履行に陥る可能性がある。
                                 61/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行のデリバティブ取引の多くは、個別に交渉され、標準化されておらず、これによりポジションの撤退、譲渡または決
     済が困難になり得る。一定の信用デリバティブは、当行が支払いを受領するためには、相手方に対して裏付け証券、ローン
     ま たはその他の債務を交付することが求められる。多くの場合、当行は、裏付け証券、ローンまたはその他の債務を保有し
     ておらず、また今後もこれを取得することができない可能性がある。その結果、当行は、本来なら当行に支払われるべき支
     払いを受けられず、または決済が遅延し、これにより当行のレピュテーションや将来の業務の可能性が失われ、また当行に
     課せられる費用も増大する可能性がある。欧州連合の法律(EMIR)および米国の法律(ドッド・フランク法)は、一定のOTC
     デリバティブについて標準化、マージニング(証拠金の評価)、集中決済および取引報告の要件を導入した。かかる要件
     は、当該デリバティブにより相手方および金融システムが被るリスクを削減することを目的とするが、当行が従事する取引
     の取引高および収益性を減少させる可能性があり、また当行はかかる規定を遵守することにより多額の費用を負担する可能
     性がある。
      世界規模の金融危機において直面した極めて厳しい市場環境は、レバレッジド・ファイナンス市場およびストラクチャー

     ド・クレジット市場を含め、当行が伝統的なタイプではない信用リスクを伴う業務を行っている一部の分野に著しい悪影響
     を及ぼしており、今後も類似した市場環境が生じた場合には、同様の状況が発生する可能性がある。
      当行の資産および負債の多くの部分は、公正価値で計上された金融商品から構成されており、公正価値の変動は損益計算

     書において計上されている。かかる変動により、当行は過去にも損失を被っており、また今後もさらに被る可能性がある。
      当行の貸借対照表に記載された資産および負債の多くの部分は、公正価値で計上された金融商品から構成されており、公

     正価値の変動は損益計算書において計上されている。公正価値とは、強制的売却もしくは清算時売却以外の場合で、取引を
     希望する知識を有する当事者間の独立当事者間取引において資産もしくは負債が交換されうる現在の価値をいう。公正価値
     で計上された資産の価値が低下した場合(または公正価値で計上された負債の価値が上昇した場合)、これに対応する公正
     価値の不利な変動が損益計算書に計上される。かかる変動は相当な金額にのぼり、また将来においても相当な金額となる可
     能性がある。
      一定のクラスの金融商品について、価値や数値は実際には観測できない。かかる場合、公正価値は特定の商品につき適切

     であると当行が考える評価手法を用いて算定される。公正価値を算定する評価手法の適用には、推定や経営陣の判断が伴
     い、その程度は市場における商品の複雑性および流動性の度合いにより異なる。経営陣の判断は、適切なパラメーター、仮
     定条件およびモデル手法の選択および適用に必要となる。市場環境の悪化その他の原因により仮定条件のいずれかが変動し
     た場合、当行が保有する金融商品の公正価値が著しく変動し、当行は損失を計上することを余儀なくされる可能性がある。
      当行のエクスポージャーおよびこれに関連する公正価値の変動は、対象資産に関わるヘッジ取引により計上しうる公正価

     値の上昇を差し引いてネットで計上される。しかしながら、当行はかかる公正価値の上昇を今後実現することができない可
     能性があり、またヘッジ取引の公正価値は、例えばヘッジ取引の相手方の信用状態の低下などさまざまな理由により、今後
     変動する可能性がある。かかる取引価値の低下は、ヘッジ対象資産または負債の公正価値とは切り離されているとも言え、
     将来損失をもたらす可能性がある。
      会計規則に基づき、当行は、事業ののれんの価値およびその他の無形資産の価値について、定期的に減損テストを行わな

     ければならない。かかるテストにより減損の基準に該当すると判断された場合、当行は、会計規則に基づき、当該資産につ
     いて評価減を行う必要がある。のれんおよびその他の無形資産の減損は、当行の収益性や業績に重大な悪影響を及ぼしてお
     り、また今後も及ぼす可能性がある。
      のれんは、子会社および関連会社の取得において発生し、被取得企業の取得原価および非支配持分の合計が、取得日に取

     得した識別可能な純資産の公正価値を超過する額を表章する。子会社の取得によるのれんは、資産計上され、毎年または減
     損発生の兆候がある場合にはより高い頻度で、減損見直しが行われる。無形資産は、分離可能であるかまたは契約上もしく
     はその他の法律上の権利から発生しており、かつ、その公正価値が確実に測定できる場合には、のれんとは別に認識され
     る。これらの資産については、少なくとも年1回減損テストが行われ、またその耐用年数の見直しが実施される。非金融資
     産の減損評価における回収可能額の決定には、公開市場価格、類似事業の価格、現在価値もしくはその他の評価手法、また
     はこれらの組み合せに基づく見積りが必要であり、経営陣は主観的な判断や前提の設定を求められる。これらの見積りおよ
     び前提の設定を用いる結果、基礎となる状況が変化した場合には、報告された金額との間に大きな差異が発生する可能性が
     ある。
                                 62/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      のれんおよびその他の無形資産の減損は、当行の収益性や業績に重大な悪影響を及ぼしており、また今後も及ぼす可能性
     がある。2019年ののれんおよびその他の無形資産の減損は、10億ユーロであった。2019年7月の戦略的改革の発表は、当行
     がのれんの減損見直しに着手するきっかけとなった。マクロ経済の見通しの悪化(イールドカーブ、業界ごとの市場拡大の
     調 整、戦略的改革の実施に関する影響を含む。)の結果として、2019年第2四半期には、プライベート・バンクにおける
     ウェルス・マネジメントののれん5億4,500万ユーロ、コーポレート・バンクにおけるグローバル・トランザクション・バン
     キングおよびコーポレート・ファイナンスののれん4億9,200万ユーロの全面的な減損を行った。
      会計規則に基づき、当行は、各報告期間末に繰延税金資産の見直しを行わなければならない。当行の繰延税金資産の全部

     または一部を利用できるだけの十分な課税所得が発生する見込みがなくなった場合、当行は、帳簿価額を減額する必要があ
     る。これらの減額は、当行の収益性、資本および財務状態に重大な悪影響を及ぼしており、また今後も及ぼす可能性があ
     る。
      当行は、既存の資産および負債の財務諸表上の帳簿価額とそれぞれの税務基準額の間の一時差異、繰越欠損金および繰越

     税額控除により生じる、将来の税効果に対する繰延税金資産を認識している。繰延税金資産は、かかる繰越欠損金、繰越税
     額控除および将来減算一時差異が利用できるだけの十分な課税所得が発生する見込みが高い場合に限り認識される。当行
     は、2020年12月31日現在で61億ユーロおよび2019年12月31日現在で60億ユーロの繰延税金資産をそれぞれ認識した。
      繰延税金資産の金額の決定において、当行は、過去の税負担能力や収益性に関する情報および(適切な場合は)承認され

     た事業計画に基づく予想業績(認められた繰越期間の見直し、利用可能なタックスプランニングの機会およびその他の関連
     する考慮事項を含む。)を使用する。過去の税負担能力の分析には、報告日時点において最近損失を出した事実が存在した
     かの判断が含まれ、通常は、当該年度の税引前損益を、その前2年度の税引前損益との間の永久差異で調整したものに基づ
     き分析される。各四半期に、当行は、将来の収益性に関する仮定を含む繰延税金資産に関する当行の見積りを再評価する。
     繰延税金資産に関する会計上の見積りは、過去の税負担能力や収益性に関する情報および承認された事業計画に基づく予想
     業績についての、年度により変動する可能性のある仮定を基礎としてこれに依拠し、また経営陣の重要な判断を必要とす
     る。例えば、税法の変更または将来の予想業績の変動により、繰延税金資産の調整が発生し、かかる決定が行われた期間の
     法人所得税費用に計上されるかまたは資本に直接計上される可能性がある。
      これらの調整は、当行の収益性または資本に重大な悪影響を及ぼしており、また今後も及ぼす可能性がある。当行グルー

     プは、改革に関連して、影響を受けた法域(英国や米国など)における繰延税金資産に関する見積りを調整し、2020年12月
     31日に終了した年度は3,700万ユーロ、2019年12月31日に終了した年度は28億ユーロの評価調整額をそれぞれ認識した。
      当行は、当行の年金債務の測定に重大な影響を及ぼす可能性のある年金リスク(当行の収益に重大な影響を及ぼしうる金

     利、インフレおよび長寿リスクを含む。)に晒されている。
      当行は、従業員のために、確定給付制度を含む、多数の退職年金給付制度を有している。当行の各種制度は、当該制度の

     性質および内容に基づいて会計処理される。一般に、確定給付制度については、参加者に発生する給付額は、各従業員の報
     酬および勤続年数に基づく。当行は、確定給付制度の債務の資金の大半を賄うために外部に様々な年金信託を保持してい
     る。当行の資金積立の原則は、確定給付債務の資金積立を、現地の法定要件を満たすことを条件として、制度資産によって
     債務の90%~100%の間で維持することにある。当行はまた、一定の制度については、資金積立手法は(例えば現地の規制や
     実務に変更が生じた場合等に)一定期間ごとに見直すものの、積立不足のままとすべきと判断した。当行の積立不足の制度
     に係る債務は、バランスシート上に計上される。外部資金により積立てられる確定給付制度のほとんどについては、現地の
     最低積立要件がある。当行は、当行の資金積立の原則を基準として、追加拠出金について決定することができる。地域に
     よっては、例えば英国のように、拠出金の水準について年金制度受託者と当行とが共同で合意する。当行はまた、複数の国
     において退職金制度および退職給付補償制度のスポンサーを務めるだけでなく、主に米国において多くの現従業員および退
     職従業員のための複数の退職後医療補償制度のスポンサーを務める。退職後医療補償制度は、通常、適格退職者の医療費に
     ついて定額控除を行った上で一定割合を支払う。
      当行は、ガバナンスおよびリスク管理のためのガイドライン(資金積立、資産配分および数理上の仮定の設定を含む。)

     を策定し、維持する。ここでのリスク管理とは、市場の動向(例えば金利、クレジット・スプレッド、価格インフレ)、資
     産投資、規制上または法律上の要件、および人口構成の変化(例えば長寿)の監視に関する当行のリスクの管理および統制
     をいう。年金制度に積立資金がある限り、保有資産が負債リスクの一部を軽減できるが、投資リスクをもたらす。当行が年
     金制度を有する主要な諸国において、最大の退職後給付制度のリスク・エクスポージャーは、採用された投資戦略を通じて
     部分的に軽減されているものの、クレジット・スプレッド、金利、価格インフレおよび長寿の潜在的な変化に関するもので
                                 63/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ある。当行は全般に、市場動向によって年金が当行の財務ポジションに及ぼす影響を、退職後給付、自己資本規制および現
     地の資金積立要件ないし会計上の要件による制約の間のバランスを取りつつ最小化するよう努めている。
      すべての年金制度は、予測単位積増方式を用いて、割引率、インフレ率、将来の報酬の増加率、支払中の年金および長寿

     予想等のデータを加味して、独立した有資格の保険数理士によって毎年評価される。2019年には、当行はドイツにおける確
     定給付制度の給付義務の確定に使用される推定死亡率の見直しを行った。この見直しの意図は、「2018G生命表
     (Richttafeln       Heubeck    2018G)」の表に、年金制度の加入者の将来死亡率の最良推定値が反映されているかどうかを確認す
     ることである。過去5年間の経験的死亡率の分析に基づき、ドイツにおける年金制度加入者の基礎となる死亡率を反映する
     ために「2018G生命表」を調整する必要があるという結論に達した。この数理上の仮定の変更により、2019年12月31日現在の
     税引前数理損失は1億2,500万ユーロとなり、連結包括利益計算書の再測定差異の項目に計上した。
      主要各国における当行グループの最も重要な年金制度に関して、各測定日に使用される割引率は、質の高い社債のイール

     ドカーブ(定評ある第三者の指数データ提供業者および格付機関から提供された債券母集団を用いて導出される。)に基づ
     き設定され、かかる割引率には各制度の将来予定される給付支払いの時期、金額および通貨が反映される。前例のない市場
     の混乱を受け、2020年3月にユーロ圏の割引率導出の見直しが行われた。その結果、2020年中に割引率の導出手法を一部精
     緻化することとなり、まず2020年第1四半期に、そして2020年第4四半期にはより抜本的に、当行内部で形成されるドイツ
     銀行独自のカーブを導入した。ドイツ銀行独自のカーブは、2020年12月31日から確定給付債務の割引きの基準として採用さ
     れた。2019年12月31日時点で利用されていたカーブの場合と比べて、確定給付債務はドイツ銀行独自のカーブの利用により
     2,000万ユーロ増加し、それによる影響がその他の包括利益を通じて認識された。2020年12月31日時点の確定給付債務は、
     2020年6月30日時点で利用されていたカーブの場合と比べて、4億3,500万ユーロ減少した。この割引率の導出手法の変更お
     よびその他の影響により、ドイツの年金制度に関する当行グループの純年金負債は、2019年12月31日現在の13億5,500万ユー
     ロから4億8,100万ユーロ減少し、2020年12月31日現在では8億7,400万ユーロとなった。
      年金制度の資金積立における当行の投資目的およびこれに関する当行の義務は、確定給付年金制度が当行の主要な財務指

     標に及ぼす悪影響から当行を守ることにある。当行は、制度資産を、年金負債に関する金利、クレジット・スプレッドおよ
     びインフレといった市場リスク要因へのエクスポージャーに密接に関連付けて配分することにより、制度資産が年金債務に
     含まれるリスク・プロファイルや通貨を広範に反映することを目指す。
      当行の年金負債の動向を握る各種要素が当行に不利な態様で動いた場合、主要な変数に関する当行の仮定が誤っていたこ

     とが証明された場合、または当行の年金負債のための資金積立がそれらの負債をヘッジするのに十分でない場合には、当行
     はその年金制度に関して、追加の拠出を行うことが求められたり、数理上または会計上の損失に晒される可能性がある。当
     行の従業員給付制度についての詳細は、「第6 経理の状況、1財務書類、(1)連結財務書類の注記33 従業員給付
     (Employee     Benefits)」の項に記載されている。
      当行のリスク管理の方針、手続きおよび方法によっても、当行は認識していなかったまたは予想していなかったリスクを

     負い、重大な損失を被る可能性がある。
      当行は、リスク管理の方針、手続きおよび評価方法の策定に多大な資源を投入しており、今後も引き続き投入していく考

     えである。それにもかかわらず、リスク管理の手法および戦略は、あらゆる経済市場環境において、またはあらゆる種類の
     リスク(当行が認識または予想することができないリスクを含む。)について、当行のリスク・エクスポージャーの軽減に
     とって十分に有効とはなっておらず、また今後も十分に有効とはならない可能性がある。リスクを管理する当行の数量化手
     段および測定基準の一部は、当行が利用する過去における市場の動きについての観測に基づいている。当行は、当行のリス
     ク・エクスポージャーを数量化するため、かかる観測に統計ツールおよびその他のツールを利用している。金融危機におい
     て、金融市場は前例のない水準のボラティリティ(価格動向の急激な変化)および従来観測された資産クラス間の相関関係
     (価格が連動する範囲)の破綻と流動性の著しい悪化に直面した。このボラティリティの高い市場環境において、当行のリ
     スク管理ツールおよび測定基準は、当行が被ったいくつかの損失の予測に失敗しており、将来においても重大なリスク・エ
     クスポージャーの予測に失敗する可能性がある。また、当行の数量モデルは、すべてのリスクを考慮するものではなく、環
     境全般に関して、場合によっては発生しないものも含め数多くの前提を置いている。その結果、リスク・エクスポージャー
     は、当行が予想しなかったまたは当行の統計モデルにおいて正確に評価されなかった要因から発生し、また今後も発生する
     可能性がある。このことは、特にその結果生じる事態の多くを現在予測することができない地政学的な情勢の展開に鑑み
     て、リスクを管理する当行の能力の制約となっており、また今後も制約となる可能性がある。これにより、当行の損失は、
     過去の測定が示すものより著しく大きくなっており、また今後も大きくなる可能性がある。
                                 64/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      さらに、定量的手法において勘案されないリスクを管理するためのより定性的な当行の手法も、十分なものとはいえない
     可能性があり、そのために当行が予想外の重大な損失を被る可能性がある。また、既存のまたは潜在的な顧客または取引相
     手 方が当行のリスク管理が不十分であると考えた場合、当該顧客または取引相手方は、当行以外の者と取引を行うかまたは
     当行との取引を制限する可能性がある。このことにより、当行のレピュテーションならびに収益および利益が損なわれる可
     能性がある。
      当行のプロセスの履行上の誤り、従業員の行為、ITシステムおよびIT基盤の不安定性、不調もしくは停止または事業継続

     の喪失、あるいは当行と取引を行う者に関する同様の問題から発生し得るオペレーショナル・リスクにより、当行の業務が
     妨げられ、重大な損失を被る可能性がある。
      当行は、取引の実施、確認もしくは決済の誤り(意図的であるか否かを問わない。)から発生するオペレーショナル・リ

     スク、または適切に記録、評価もしくは計上されなかった取引から発生するオペレーショナル・リスクを負っている。その
     一例として、相手方との取引の確認が常に適時に得られるわけではないデリバティブ契約に関するリスクが挙げられる。取
     引が確認されない限り、当行は、高度の信用リスクおよびオペレーショナル・リスクを負い、不履行が生じた場合は、契約
     の執行がより難しくなる可能性がある。
      また、当行の業務は、多数かつ多様な市場において各種の通貨で大量の取引を日々手動でまたは当行のシステムを通じて

     処理する当行の能力に大きく依拠している。一部の取引は一層複雑化している。さらに、経営陣は、一部手動処理を伴う、
     その金融データ、会計データおよびその他のデータの処理システムに大きく依存している。かかる処理またはシステムのい
     ずれかが適切に稼動しなかった場合、故障した場合、あるいはそこに意図的なもしくは不注意による人為的な過誤や失敗が
     発生した場合、当行は、財務上の損失を被り、業務が中断され、顧客に対し責任を負い、規制当局の介入を受け、またはレ
     ピュテーションを損なう可能性がある。
      当行はまた、当行の従業員が、適用ある法律、規制および一般に認められている業務基準に従って当行の業務を遂行する

     ことに依拠している。従業員がかかる方法で当行の業務を遂行しない場合、当行は、重大な損失を被る可能性がある。ま
     た、従業員の不正行為が詐欺的意図を反映するものである場合、当行はまた、レピュテーションの毀損に晒される可能性が
     ある。当行は、これらのリスクを、コンダクト・リスクに分類している。コンダクト・リスクとは、特定の顧客に適さない
     商品の販売、詐欺、不正トレーディングならびに適用ある規制、法律および内部指針の不遵守など、顧客、取引先または市
     場の公正性に悪影響を及ぼすおそれのある従業員および代理人(第三者を含む。)による行為に関連するリスクを意味す
     る。米国規制当局は、特に、コンダクト・リスクにより一層注目しており、かかる注目の高まりは、調査やその他の照会お
     よび是正要求、規制上またはその他の執行手続きの増加、民事訴訟、ならびにコンプライアンス上およびその他のリスクお
     よび費用の増加をもたらす可能性がある。
      当行は、特に、当行のITシステムおよびIT基盤の不安定性、不調または停止ならびにITシステムおよびIT基盤の侵害(サ

     イバー攻撃を含む。)による損失リスクに晒されている。かかる損失は、例えば、システムの停止、システムおよびITアプ
     リケーションにおけるサービスの劣化または当行のITシステムのアクセス不能に起因する処理実行の過誤や遅延から生じる
     可能性があり、業務プロセスを遂行する当行の能力に重大な影響を及ぼすおそれがある。取引処理に遅延が生じている間に
     市場環境が悪化したような場合には、営業関連損失を生じさせる可能性がある。IT関連の不備はまた、機密情報の取り扱い
     ミス、コンピュータ・システムの損害、財務上の損失、システム修繕に係る追加費用、レピュテーションの毀損、顧客不満
     足または潜在的な規制もしくは訴訟へのエクスポージャー(GDPR等の個人情報保護法に基づくエクスポージャーを含む。)
     を引き起こすおそれがある。
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応として、世界のあらゆる産業にわたって、その事業を主

     たる事業所の場所からではなく自宅から行う動きは、引き続きビジネス慣行を圧迫し、当行の技術インフラ需要に圧力をか
     けている。また現在の状況において、当行へのサイバー攻撃のリスクも高まっており、このことは技術障害、セキュリティ
     侵害、不正アクセス、データの喪失もしくは破損、またはサービスの利用不能につながる可能性があり、行為規範の違反が
     起こる可能性も高める。
      事業継続リスクは、通常の事業活動の中断により損失を被るリスクである。当行は、世界中の多くの地域で業務を行って

     おり、しばしば当行のコントロールの及ばない事態の発生に直面している。当行は不測の事態に対応する計画を策定してい
     るが、各地で業務を行う当行の能力は、例えば当行と取引を行う第三者や、当行が業務を行う地域社会または公共インフラ
     に影響を与える事由によるものである場合を含め、当行の業務を支えるインフラの混乱により悪影響を受ける可能性があ
     る。生産妨害行為、テロ活動、爆弾による脅威、ストライキ、暴動および当行従業員への暴行などの意図的行為、ハリケー
                                 65/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ン、大雪、洪水、(現在のCOVID-19パンデミックのような)疾病の世界的流行および地震などの自然災害、または事故、火
     災、爆発、停電および政治的不安などその他の予測不能な出来事を含むいかなる事象も、かかる混乱の原因となり得る。こ
     の ような混乱は、当行の事業および財務状態に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、当行の事業や業務を支えるために様々な第三者と取引を行っている。第三者により提供されるサービスには、当

     行自らがサービスを履行した場合に負うものと同様のリスクが伴い、最終的には当行が引き続き、第三者により提供される
     サービスの責任を負うことになる。                 また、第三者が、適用ある基準や当行の期待に沿って業務を遂行しない場合、当行は、
     重大な損失や規制措置もしくは訴訟に晒され、または当行がその取引関係に求めた利益を達成することができない可能性が
     ある。
                                 66/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行は、当行の事業や業務を支えるために様々な第三者と取引を行っている。その目的は、当行がその中核的業務に焦点
     を置きつつ、当行の業務上の費用、効率性および効果の点での改善を追求することにあり、これには例えば当行のIT近代化
     の取り組みに関連するものなどが挙げられる。また、当行が第三者と取引を行う事業や業務の性質は変化しており、「クラ
     ウド」インターネット技術など、サービスやインフラのより基礎的な側面も含まれるようになった。このこと自体、異なる
     リスクを示すものであり、厳格なリスク評価、適切な契約締結および関連するリスクに見合う継続的な監視が必要となる。
     また、このことにより、当行の第三者の管理方法に関する規制および規制当局による検査も当然のことながら着実に増加し
     ている。
      第三者により提供されるサービスには、当行自らがサービスを履行した場合に負うものと同様のリスクが伴い、最終的に

     は当行が引き続き当該第三者により提供されるサービスの責任を負うことになる。当行は、かかる第三者が、適用ある法
     律、規制および一般に認められている業務基準ならびに当該第三者が当行との間で合意した契約上の条件およびサービス水
     準に従ってサービスの提供を行うことに依拠している。当該第三者がこれらの基準に従って業務を遂行しない場合、当行
     は、重大な損失を被り、規制措置もしくは訴訟に服し、またレピュテーションの毀損に晒される可能性がある。より一般的
     には、第三者との関係が当行の期待を満たさない場合、当行は、財務リスク(別の第三者へのサービスの移行に関連する経
     費および費用など)や、かかる移行に関連するビジネス・リスクおよびオペレーショナル・リスクに晒される可能性があ
     り、当行が取引関係に求めた利益を達成することができない可能性がある。
      当行のオペレーショナル・システムは、増加するサイバー攻撃やその他のインターネット犯罪のリスクに晒されており、

     その結果、顧客または取引先情報に重大な損失が発生し、当行のレピュテーションが損なわれ、また規制当局による制裁お
     よび財務上の損失が生じる可能性がある。
      当行が直面するオペレーショナル・リスクには、ネットワークや情報への不正アクセス、コンピュータ・ウイルスやマル

     ウェアの導入、あるいはその他の形態のサイバー・セキュリティ攻撃または事故による、当行や当行と取引を行う者のコン
     ピュータ・システムのセキュリティ侵害リスクがある。かかる侵害は、当行または当行の顧客データの機密性やシステムの
     信頼性を脅かす可能性がある。当行は、かかる侵害から当行のコンピュータ・システムを保護し、また当行と取引を行う者
     が適切なサイバー・セキュリティ予防対策を講じることを確保するために多大な資源を投入している。また進化するサイ
     バー攻撃のリスクに対処するため、当行は、保護対策の修正や強化および情報セキュリティの脆弱性の調査や是正に向け
     て、多大な資源を投入してきた。しかしながら、これらの措置が、当行が直面する多くのセキュリティ上の脅威に対して有
     効であるとは限らない。
      近年のサイバー攻撃の頻度の増加や複雑化により、世界中の多くの組織に関するリスク・プロファイルが増大しており、

     当行の経営陣は、これらの攻撃に対する準備態勢の全体的なレベルに大きな注意を払っている。サイバー・セキュリティ
     は、当行の業務がその技術環境に依拠しており、今後益々依拠していくといった要因により、その重要性が高まっている。
     当行およびその他の金融機関は、会社もしくは顧客の機密情報への不正アクセスの取得や会社データ、資源もしくは事業活
     動の損害もしくは妨害またはその他インフラの脆弱性の利用を目的とした攻撃を含む、コンピュータ・システムへの攻撃を
     経験している。当行は、今後も引き続きそのような攻撃の標的になることが予想される。当行は、現在のところ、このよう
     な攻撃による重大な事業上の影響を被ったことはないが、今後、より重大な攻撃の発生を有効に予測し防ぐことができない
     可能性もある。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応として、世界のあらゆる産業にわたって、
     その事業を主たる事業所の場所からではなく自宅から行う動きにより、当行へのサイバー攻撃のリスクも高まっており、こ
     のことは技術障害、セキュリティ侵害、不正アクセス、データの喪失もしくは破損、またはサービスの利用不能につながる
     可能性がある。攻撃が成功した場合、顧客または自己情報の漏洩もしくは悪用、コンピュータ・システムの損害、情報技術
     (IT)システムへのアクセス不能、財務上の損失、改善コスト(調査およびサービス再開に関する費用など)の負担、サイ
     バー・セキュリティ費用(追加の人材、技術または当行と取引を行う第三者に関する費用など)の増額、個人データ漏洩の
     通知義務、レピュテーションの毀損、顧客不満足および潜在的な規制もしくは訴訟へのエクスポージャーなどの結果、当行
     に重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
      当行の   決済  業務の規模が大きいために、かかる業務が適切に行われなかった場合には、当行は重大な損失を被る高度のリ

     スクを負っている。
      当行は、大きな規模で決済業務を行っており、また保有する情報技術(IT)ランドスケープも一層複雑化しかつ相互に密

     接に連携している。そのため、当行のシステムが短期間でも適切に稼動しなかった場合、当行、当行の顧客またはその他の
     第三者が多大な損失を被るリスクが発生する。これは、かかる障害の理由が当行の外部に存在する場合にも起こりうるもの
                                 67/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     である。この場合、金銭的な損害は大きくない場合であっても、当行のレピュテーションが損なわれる可能性がある。これ
     により、顧客が当行以外の者と取引を行うようになり、当行の収益および利益に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
      継続中の国際的なベンチマーク改革の取り組み、特に、銀行間取引金利から代替参照金利(「リスク・フリー・レート」

     を含む。)への移行により、当行の事業や金融業界に多くの特有のリスクがもたらされる。これらのリスクが顕在化した場
     合は、当行の事業、業績および収益性に重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
      規制当局および中央銀行は、金融ベンチマーク、特に、金利ベンチマークの頑健性を向上させる目標を設定している。こ

     の施策により、LIBORおよびその他のベンチマーク(以下総称して「IBOR」という。)の継続的な利用可能性が不確実になっ
     ている。一部の改革は既に実施されている(最近、集中決済機関(CCP)がFF金利から担保付翌日物調達金利(SOFR)による
     割引きに切り替えたことなど)が、その他の改革は未実施であるか、あるいは検討中である。例えば、2020年12月、LIBORの
     運営機関は、2021年12月31日をもって英ポンドLIBOR、スイスフランLIBOR、日本円LIBOR、ユーロLIBORおよび一部の米ドル
     LIBORの公表を停止し、さらに2023年6月30日をもって残る米ドルLIBORの公表を停止するという意向につき協議した。これ
     らの改革により、IBORは、従前とは異なる役割を果たすか、完全に消滅するか、または完全に予想することは不可能なその
     他の影響をもたらす可能性がある。FCAやCFTCなどの規制当局は、市場参加者に対して、代替のリスク・フリー・レート(以
     下「RFR」という。)への移行を強く求めている。2019年10月2日現在、EONIAの運営機関はEONIAの計算方法を変更し、
     EONIAは現在ではユーロ短期金利「€STR」に基づいている。しかしながら、EONIAは2022年1月3日に廃止される予定であ
     る。2019年にEU金融ベンチマーク規制を遵守するためのEURIBOR改革が行われ、EURIBORは引き続き利用可能となっている。
      当行の資産および負債(当行が取引する金融商品や当行が関与するその他の取引およびサービスを含む。)に係る金利の

     大部分は、廃止される可能性があるIBORに連動しており、当行は、かかる廃止やRFRへの移行に備える必要がある。レガシー
     取引の移行は、顧客関係の構築やスプレッド調整の合意に左右される場合があり、これらは直ちに実現できない可能性があ
     る。また、レガシー商品の移行は、多数の債券保有者への連絡が技術的に不可能なことなど、構造的要因に阻まれる場合も
     ある。このような移行が困難なケースを、「タフレガシー」という。タフレガシー商品に対応するため、EUおよびニュー
     ヨーク州では法的措置が講じられている。さらに、FCAは、異なる手法に従って算出され、タフレガシー商品の移行をスムー
     ズに進めるために公表される「シンセティック(合成ベースの)」LIBORの構築について協議中である。RFRへの移行やその
     時期・方法を取り巻く不透明さは、当行、当行の顧客および広くは金融業界全体にとって多くのリスクを伴うことを示して
     いる。これらのIBORの廃止やRFRへの移行は、当行に対して、以下を含む多様なリスクをもたらす。
     - 取引相手方との金融取引契約の規定や代替金利への移行方法に関して発生しうる紛争により、法務リスクやコンプライ

       アンス・リスク(コンダクト・リスクを含む。)が生じる可能性がある。IBORに連動する多くの金融商品には、他の金
       融商品とは異なり、当該IBORが廃止された場合における後継金利の使用についての規定が含まれる。かかる廃止または
       移行に関連して、金融商品の取引相手方は、特に当行が後継金利の決定または設定に関与する場合(特定の金融商品に
       関するものか、あるいは一般的なものかを問わない。)、当該商品について決定された金利に対して異議を唱えること
       ができる。かかる紛争により、契約違反、独占禁止法違反、市場濫用行為および/またはその他顧客の不当な扱いに関
       する請求において訴訟が提起され、または規制措置が講じられる可能性がある。
     - RFR関連商品の受入れや普及が遅れた場合や流動性の推移によっては流動性リスクが発生し、その結果、市場の混乱また
       は分裂が生じるおそれがある。また、呼値スプレッドが拡大し、資金調達や担保供与に影響を与える可能性がある。
       IBOR廃止以降のIBORエクスポージャー、またはシンセティックLIBOR(LIBORとは異なる動きをする可能性がある。)に
       組み込まれるタフレガシー商品に関するIBORエクスポージャーに、同様のリスクが該当する可能性がある。
     - さらに、IBORを新たなベンチマーク金利に置き替えること、またはシンセティックLIBORに組み込まれることにより、
       IBORベンチマークにそのリターンが連動する既存の商品や契約の価値およびリターンならびに証券やその他の商品の取
       引市場が悪影響を受ける可能性がある。
     - フォールバックの手法および時期が異なることにより生じる満期期間から通貨にまで及ぶ金利「ベーシス」リスク(負
       債と資産に適用される金利規定が異なることにより生じるリスク)により、市場リスクが発生する可能性がある。
       フォールバック・プロトコルの適用時期の差異により、新たなベーシスリスクが設定され、ヘッジ費用が増大したり
       ヘッジの効果が低下する可能性があり、また適用されるフォールバック手法における価値の移転によって損失が生じる
       おそれがある。IBORの廃止および後継金利への移行が行われた場合、当行は、後継金利と廃止されたIBORとが経済的に
       同等でない場合には、IBORに連動する当行の資産および負債に関して損失を被る可能性がある。
     - 新たなRFRの導入により、当行は、新しいRFR連動商品に関する新たなプライシングおよびリスク・モデルを開発する必
       要がある。当行が開発するモデルが既存モデルと大きく異なる場合は、管轄規制当局の承認を要することがあり、これ
       により遅れが生じる可能性がある。
                                 68/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     - IBORの廃止およびRFRへの移行により、金融および税務リスクが生じる可能性があり、その結果、ヘッジ会計項目の認識
       が中止され、当行の収益性が悪影響を受けあるいは当行が損失を被るおそれがある。廃止および移行の結果、新たなま
       たは変更された金融商品に市場データが利用できない場合、金融商品の独立した価格検証もまた困難になる可能性があ
       る。  例えば、廃止または移行が、課税目的上の損益認識の問題を生じさせる金融商品の重大な変更とみなされる場合
       は、税務上の不確実性が生じる可能性がある。
     - 規制当局や中央銀行、広範囲に及ぶ市場参加者との連携を要する移行プロセスの複雑性により、技術上のリスクおよび
       オペレーショナル・リスクが生じる可能性がある。また、RFR商品の開発、顧客契約の文書更改およびインフラの変更
       (各事業ならびに当行のファイナンス、リスクおよび財務部門全般にわたるシステム、プロセスおよびモデルを含
       む。)に関する重大な変更の取り組みが要求される。必ずしもすべてのシステムおよびプロセスについてIBORの利用可
       能性への依拠が特定され、是正されるとは限らないリスクがある。移行プロセスの成功は、基準や規約に関する業界お
       よび顧客の合意の達成、移行措置の時期およびシークエンシング、RFRの期間の異なるバージョンの設定ならびに顧客契
       約の適時の文書更改に一定程度依拠している。
      そのため、現在のところ、当該変更が当行にどの程度悪影響を及ぼすか、または関連する影響緩和措置の実施コストにつ

     いて見極めることは困難である。そのような想定される変更、代替参照金利またはその他の改革(シンセティックLIBOR公表
     が引き続き行われる可能性を含む。)の性質や程度に関する不確実性は、IBORをベンチマークとして使用している金融商品
     に悪影響を及ぼす可能性がある。代替のRFRの実施は、当該金融商品の既存の条件下では不可能または実務上不可能となる可
     能性があり、この実施により、一定の金融商品の価値や取引市場におけるリターンならびに当行の収益性に悪影響が及ぶ可
     能性がある。会計基準設置機関が制定した移行ルールにより、報告された業績に対して悪影響が及ぶリスクも存在する。
      より広範には、既存のベンチマークを改革する施策や当該施策への当行の参加(ベンチマーク申告者としての参加を含

     む。)により、当行は法務リスク、風評リスクまたはその他のリスクに晒される可能性がある。特に、モデルを使用し、潜
     在的には専門家の判断を実行する要請に従ってパネル行として、あるいはベンチマーク運営機関への取引データの提供者と
     してベンチマーク申告に参加することのオペレーショナル・リスクにより、法務リスクやコンプライアンス・リスク(コン
     ダクト・リスクを含む。)が生じる可能性がある。
      IBORの廃止の必要性や起こりうる時期、RFRが必要となる様々な市場におけるRFRへの移行の見込みならびに業界、市場お

     よび規制上の対応は、引き続き極めて不透明である。また、前述のとおり、個別の機関または業界全体が対処困難なリスク
     を発生させる外部的要因(規制当局や取引相手方に求められる必要措置など)が存在する。かかる不測の事態の今後の推移
     や、業界、市場、規制当局および当行によるかかる事態への対応が適切に行われるかどうかによっては、IBORの廃止および
     RFRへの移行が、当行の事業、業績および収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
      当行は、金融上および取引上の制裁や通商禁止措置に関する法律およびその他の要件の適用を受ける。当行がかかる法律

     および要件に違反した場合、当行は、重大な規制上の執行措置や制裁金を被る可能性があり、現に過去に被っている。
      当行は、EU、ドイツ連邦銀行、ドイツ連邦経済・輸出管理庁およびその他の当局(米国財務省の外国資産管理局(OFAC)

     および英国財務省など)により設定された金融上および取引上の制裁や、通商禁止措置に関する法律およびその他の要件の
     監視、評価および遵守を求められている。当行がかかる法律および要件に違反した場合、当行は、重大な規制上の執行措置
     や制裁金を被る可能性があり、現に過去に被っている。
      米国国務省によりテロ支援国家として指定された諸国内の取引相手方または米国経済制裁の対象者と取引を行った結果、

     潜在的顧客および投資者が、当行との取引または当行の証券への投資を回避し、当行のレピュテーションが損なわれ、当行
     の事業に重大な悪影響を与えうる規制または執行措置が講じられることとなる可能性がある。
      当行は、イランおよびキューバを含め、米国の包括的制裁の対象となっている一部の諸国または地域(以下「制裁対象

     国」という。)内の取引相手方(政府により所有され、もしくは支配されている取引相手方を含む。)または米国経済制裁
     の対象者(以下「制裁対象者」という。)との間で、限定的ではあるが一定量の取引を過去に行ってきており、現在も行っ
     ている。米国の法律は、米国人または米国法域内で行為するその他の者が制裁対象国または制裁対象者と取引を行うことを
     一般的に禁止している。また、米国の間接的または「二次的」制裁は、完全な米国法域外における非米国人による特定の活
     動(特定の事業体や国々との一定の取引を含む。)に対する報復の脅威となっている。このように、米国の規制は、状況に
     よっては、米国外の地域における活動や非米国人による活動にも広く及ぶ可能性がある。当行の米国における子会社、支店
     および従業員は、かかる禁止規定やその他の規制の適用を受けており、また当行の米国外における子会社、支店および従業
     員も、かかる禁止規定やその他の規制の適用を受けることになる可能性がある。
                                 69/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行はドイツ籍の銀行であり、制裁対象国および制裁対象者に関わる当行の業務は、米国法域の下で活動する者がその管

     理もしくは実務に関与することを回避し、また国際連合、欧州連合およびドイツによる制裁や通商禁止措置の遵守を確実と
     するべく策定された方針および手続きに服している。近年の法的規制の展開を受けて、当行は、法的に認められる範囲にお
     いて、法域に関わりなく他の地域にも適用範囲を拡大している規制上の要件の遵守を確保するために、上記の方針および手
     続きを拡充した。しかしながら、もし当行の方針には効果がない、あるいは効果がなかったと証明された場合には、当行
     は、当行のレピュテーション、財務状態または事業に重大な悪影響を与えうる規制または執行措置を課せられる可能性があ
     る。当行は、遵守違反のリスクを軽減する措置を講じている。2007年に、当行取締役会は、イラン、シリア、スーダンおよ
     び北朝鮮等の諸国内の取引相手方と当行が新規取引を行わないこと、ならびに法的に可能な限りにおいて、当行がかかる取
     引相手方との間で既に行っている取引を終了することを決定した。当行取締役会はまた、キューバの取引相手方との取引を
     制限することを決定した。イラン、北朝鮮、シリアおよびキューバは現在、米国国務省によりテロ支援国家に指定されてい
     る。
      当行は、2007年12月31日に閉鎖するまで、イランのテヘランに駐在員事務所を有していた。イランの取引相手方との間で

     当行が行っている残りの取引の大部分は、欧州およびアジアの輸出業者の輸出契約に対して資金を提供するために2007年よ
     り前に設定された数件の大規模な貿易金融ファシリティへの貸し手および/またはエージェントとしての参加であった。
     2018年12月31日現在、かかる融資残高は全額返済されており、その後残存するイラン関連のビジネスの大部分は、保証に関
     する過去の契約上の義務により構成されている。上記の保証の額面金額は近年の当行の総資産の0.01%を大幅に下回ってお
     り、当行は、イランの取引相手方との取引業務が当行の事業全体に対して重要な部分を占めるものではなく、過去にも占め
     ていなかったと考えている。2020年12月31日現在、イランの取引相手方との取引業務による収益は2020年12月31日に終了し
     た年度の当行の総収益の0.01%を大幅に下回っていた。
      2012年イラン脅威削減およびシリア人権法第219条(1934年証券取引法(改正済)第13条(r))の要請に基づき、当行は、

     イランおよび当該規定に服するその他の米国による制裁の対象者との取引等に関する一定の情報を開示した。かかる開示
     は、「Item      16H:資源採掘企業の安全情報の開示(Mine                     Safety    Disclosure)」に基づく本書の「2012年イラン脅威削減お
     よびシリア人権法に基づく開示」の項に定められる。
      当行はまた、限定的ではあるが、国際連合、欧州連合またはドイツのいずれの通商禁止措置も適用されないキューバに所

     在する相手方との取引を行っている。かかる取引は、ごく少数の信用状および現金払い込み(それぞれ米国との関連はな
     い。)で構成されており、その残高は2020年12月31日現在の当行の総資産の0.01%を大幅に下回っている。かかる信用状は、
     機械などの商品や医療用品の取引に資金を融通している。
      当行は、2017年以降に発生した米国の経済的制裁におけるその他の重大な変化を遵守するために、適切なプロセスおよび

     手続きを設定している。2017年8月、米国は「敵対者に対する制裁措置法」(「CAATSA」)を施行したが、そこではロシア
     に対する既存の米国の制裁措置(米国の制裁対象となるロシアの事業体の指定を含む。)を法制化し、ロシアに対する米国
     の二次的制裁を拡大し、(ロシア経済の特定の部門を対象とする)既存の部門別制裁を強化し、また部門別制裁を賦課する
     ロシア経済の部門の追加を許可している。特に、CAATSAに基づく米国の二次的制裁の拡大により、ロシアの制裁対象リスト
     掲載者(SDN)またはロシアの防衛および諜報部門における特定の事業体との「重要な」取引に従事する非米国企業に対する
     米国の制裁の賦課が認められている。当行は、米国の制裁措置に違反するまたは制裁対象となるようなロシアの事業体との
     取引にこれまで従事したことはなく、現在も従事していないものと確信している。しかしながら、米国の制裁措置の解釈お
     よび執行において米国当局が持つ広範な裁量権限を考慮すると、当行が現在行っている活動に関して、米国当局が当行に対
     して執行措置を講じない、あるいは二次的制裁を課さないとの保証はない。かかる措置は、当行の事業に重大な影響を及ぼ
     し、また当行のレピュテーションを損なう可能性がある。また、米国は今後ロシアまたはロシアの事業体に対してより広範
     囲の制裁を課し、かかる措置が当行の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性がある。
      また、2017年以降、米政権は、ベネズエラ政府およびベネズエラ政府関係者に対して多くの制裁を課している。これらの

     制裁は、(2019年8月5日から)ベネズエラ政府(国有または国営企業を含む。)が関与するほぼすべての無認可の取引を
     禁止するものであり、また当該取引またはディーリングを実質的に支援した者(非米国人)に規制を課すとも警告してい
     る。ベネズエラ政府が関与する米国法域内での経済活動の大部分は、現在、米国の制裁措置により禁じられている。当行
     は、ベネズエラ政府に対するこれらの米国の制裁措置を遵守するために、手段を講じ、またプロセスおよび手続きを設定し
     ている。これらの米国の制裁措置に対して、当行は複数の顧客関係を段階的に縮小している。ベネズエラ政府機関について
     は、当行は現在、レガシー取引のみ行っている。当行は、ベネズエラ政府に関連して残存する活動のいずれも、米国の制裁
     措置に違反していないものと確信している。しかしながら、米国の制裁措置の解釈および執行において米国当局が持つ広範
                                 70/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     な裁量権限を考慮すると、当行が現在行っている活動が米国の制裁措置に違反していると米国当局が主張しないとの保証は
     ない。
      米中間の政治的および貿易上の緊張は、2020年から2021年初めのトランプ政権終了時までの一連の制裁および対抗措置に

     つながったが、その一部は特に金融機関に関するものである。2020年11月、米国は、中国軍との関係があると米国が判断す
     る企業の公開有価証券ならびに関連デリバティブおよびファンドを通じた間接的投資対象への米国人による投資を制限し、
     最終的に禁止する行政命令13959を採択した。これらの制限の発動は新しいものであり、まだ明確に定義されておらず、これ
     らが金融市場や金融機関にもたらす最終的な影響はいまだ不透明である。これらの制裁規制が非常に複雑であることを考慮
     すると、米国当局が当行の講じた管理措置を不十分と判断しないとの保証はない。
      米国およびその他の地域の政府機関および非政府組織が、制裁対象国、特に中国、イランおよびロシアと取引を行ってい

     る主体との取引もしくはかかる主体への投資を禁止し、またはかかる主体への出資の撤退を求める法律、規制もしくは方針
     の採用に向けた施策を主導していることを、当行は報道等を通じて認識している。かかる施策により、取引禁止の対象とさ
     れる主体を、顧客としてもしくは当行の証券への投資者として獲得、維持することが当行にとって不可能となるおそれがあ
     る。さらに、かかる対象国との関係により、当行のレピュテーションが損なわれる可能性がある。その結果、当行の事業も
     しくは当行の株価に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。また、地政学的な情勢の展開の結果、米国またはその他の法域に
     より、事前の警告なしに新たな直接的または間接的な二次的制裁が賦課される可能性がある。
                                 71/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
    財政状態及び経営成績の分析
     「第6     経理の状況、1       財務書類、(1)連結財務書類、①取締役会報告書」参照
    キャッシュ・フローの状況の分析

     連結キャッシュ・フロー計算書においては、当行グループの現金および現金同等物は、重要な価値変動リスクがない、容易
    に換金可能な流動性の高い投資を含む。当該投資は現金および中央銀行預け金ならびに要求払銀行預け金を含んでいる。
     当行グループは、ビジネスモデルに依拠して、キャッシュ・フローを営業活動、投資活動および財務活動の各区分に分類し
    ている(「マネジメント・アプローチ」)。当行グループにとって主たる営業活動は、金融資産および金融負債を運用管理す
    ることである。このため、長期債務の発行および運用管理は、中核的な営業活動である。この点は、借入れが主要な収益創出
    活動ではないため財務活動の一部となる非金融企業とは異なる。
     当行グループは、優先長期債務の発行を営業活動とみなしている。優先長期債務の構成要素は、仕組み債および資産担保証
    券(コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの事業ライン部門により設計および実行され、収益創出活動であ
    る。)、ならびに財務(トレジャリー)が発行する債務(他の資金源と交換可能であるとみなされている。)である。資金調
    達コストはすべて、収益性を判断するために各事業活動に配賦されている。
     劣後長期債務および信託優先証券に関連したキャッシュ・フローは、当行グループの資本の不可欠な一部として、主に規制
    上の資本要件を満たす目的で管理されているため、優先長期債務に関連したキャッシュ・フローとは異なる見方をされてい
    る。このため、劣後長期債務および信託優先証券は他の営業負債とは交換不能であり、資本とのみ交換可能であることから、
    財務活動の一部であるとみなされている。
     連結キャッシュ・フロー計算書に記載されている金額は、外貨換算による変動や連結対象会社グループの変更による変動と
    いった非資金項目を除外しているため、各期間ごとの連結貸借対照表における変動とは厳密には一致しない。
     純損益を通じて公正価値で計上する項目の残高の変動は、帳簿価額に影響を及ぼすすべての変動を示す。これには、市場の
    変動や資金の流出入による影響が含まれている。公正価値で計上する項目の残高の変動は、通常、営業活動によるキャッ
    シュ・フローに表示されている。
    2020年度および2019年度

     以下の表は、ドイツ銀行の2020年度連結財務諸表に基づく2019年度および2020年度のデータの抜粋である。
                                  2019年        2020年
     単位:百万ユーロ(億円)                                 (監査済)
                                  -40,449        30,736
     営業活動によるキャッシュ・フロー
                                 (-54,096)        (41,106)
                                  -10,280        -1,892
     投資活動によるキャッシュ・フロー
                                 (-13,748)
                                        (-2,530)
                                  -2,  802       -311
     財務活動によるキャッシュ・フロー
                                 ( - 3,747)        (-416)
                                   1,578       -1,074
     現金および現金同等物に対する為替レート変動の純影響
                                  (2,110)       (-1,436)
                                  180,  822      128,869
     現金および現金同等物、期首残高
                                 (241,831)        (172,349)
                                  128,  869      156,328
     現金および現金同等物、期末残高
                                 (172,349)        (209,073)
     当行グループの現金および現金同等物は、2019年12月31日現在の1,289億ユーロから増加して、2020年12月31日現在では

    1,563億ユーロとなった。この増加は主に、中央銀行への利付当座預金および決済勘定が増加したことによるものであった。
     2020年度は6億2,400万ユーロの当期純利益を計上したことに照らして、非現金項目に関する収益調整を考慮した結果、営業
    活動によるキャッシュ・フローは、2020年末にプラス307億ユーロ(2019年末はマイナス404億ユーロ)となり、かかる金額が
    2020年度の現金および現金同等物の275億ユーロの増加に含まれている。現金および現金同等物への影響の残りの部分は、投資
    活動および財務活動から使用された現金によるものである。
     投資活動によるキャッシュ・フローは、2020年度はマイナス19億ユーロ(2019年はマイナス103億ユーロ)となった。これに
    は、主に償却原価で回収される保有債券、その他の包括利益を通じて公正価値で評価される金融資産に関連したもの、および
    これらの金融資産の売買によるキャッシュ・フローが含まれる。
                                 72/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     財務活動によるキャッシュ・フローは、2019年末はマイナス28億ユーロであったのに対し、2020年12月31日現在ではマイナ
    ス3億1,100万ユーロとなったが、これは主にその他資本構成商品(AT1証券)の発行によるものであった。
     上記の結果、2020年の営業活動、投資活動および財務活動によるキャッシュ・フローの現金および現金同等物への正味の影
    響額は増加した。
    4【経営上の重要な契約等】

     当行は、以下の会社と経営支配および損益移転契約を締結している。
    A.DBベタイリグンクス-ホールディングGmbH
    B.BHW-ゲゼルシャフト・フュア・ヴォーヌンクスヴィルトシャフトmbH
    C.ポストバンク・ベタイリグンゲンGmbH
    D.BHWホールディングGmbH
    E.DBキャピタル・マーケッツ(ドイチェランド)GmbH
    F.ドイチェ・オッペンハイム・ファミリー・オフィスAG
    G.ノーリスバンクGmbH
    H.DWSインベストメントGmbH
    I.DWSベタイリグンクスGmbH
    J.DWSインターナショナルGmbH
    K.DWSリアル・エステートGmbH
     上記会社は、当該契約に基づき、当行により支配され、各会社の利益を当行に移転するかまたは当行がその損失を塡補する
    ものとされている。
    5【研究開発活動】

     該当事項なし
                                 73/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第4【設備の状況】
    1【設備投資等の概要】

     ドイツ銀行グループは、2020年度における土地・建物および備品・器具への設備投資に約23億1,700万ユーロを費やした。
     2020年度に、3億6,200万ユーロ(簿価)の土地・建物および備品・器具の原価処分が行われた。
    2【主要な設備の状況】

                          (単位:百万ユーロ(百万円))
                         2019年12月31日        2020年12月31日
           (ドイツ銀行)
            土地・建物                   53        153
                             (7,088)        (20,462)
            備品・器具                   789       1,042
                            (105,521)        (139,357)
         (ドイツ銀行グループ)
            土地・建物                   486        657
                            (64,998)        (87,867)
            備品・器具                  1,092         980
                            (146,044)        (131,065)
    3【設備の新設、除却等の計画】

     該当事項なし
                                 74/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第5【提出会社の状況】
    1【株式等の状況】

    (1)【株式の総数等】
     ①【株式の総数】
                                              (2020年12月31日現在)
        授権株数(株)(注)                  発行済株式総数(株)                 未発行株式(数)(注)
          2,066,773,131                  2,066,773,131                    -

    (注)ドイツ銀行AGは、上記日付現在有効な定款に、下記のような授権資本および条件付資本の増加の定めを置いている。
     授権資本

      取締役会は、2022年4月30日またはそれ以前に、一回または数回にわたり、総額512,000,000ユーロを限度として現金払込
     により新株を発行することにより増資を行う権限を授与される。株主は、新株引受権を与えられる。ただし、取締役会は、
     株主の新株引受権から端株を除外し、また当行またはその関連会社により発行されたオプション権、転換社債および転換権
     付利益分配権の保有者に対し新株引受権を付与することが必要とされる場合、引受権または転換権の行使後に当該権利の付
     与を受けられる限りにおいて、新株引受権を排除する権限を有する。取締役会はまた、新株の発行価格が、発行価格の最終
     決定時において上場されている当該株式の相場価格を著しく下回らない場合は、ドイツ株式会社法第186条第(3)項第4文に
     基づく授権以降に発行される株式総数がかかる授権の発効時点における株式資本の10%を超えないとき、また新株の発行価
     格が当該相場価格を下回る場合は、かかる授権以降に発行される株式総数がかかる授権を利用する時点における株式資本の
     10%を超えないときには、新株引受権の付与を一切排除することができる。授権資本を利用する旨、および新株引受権を排
     除する旨の取締役会決議は、監査役会の承認を要する。新株式はまた、取締役会の指定する銀行が、当行株主に対して募集
     を行う義務を負って引き受けることもできる(間接的新株引受権)。
      取締役会は、2022年4月30日またはそれ以前に、一回または数回にわたり、総額2,048,000,000ユーロを限度として現金払
     込により新株を発行することにより増資を行う権限を授与される。株主は、新株引受権を与えられる。ただし、取締役会
     は、株主の新株引受権から端株を除外し、また当行またはその関連会社により発行されたオプション権、転換社債および転
     換権付利益分配権の保有者に対し新株引受権を付与することが必要とされる場合、引受権または転換権の行使後に当該権利
     の付与を受けられる限りにおいて、新株引受権を排除する権限を有する。授権資本を利用する旨、および新株引受権を排除
     する旨の取締役会決議は、監査役会の承認を要する。新株式はまた、取締役会の指定する銀行が、当行株主に対して募集を
     行う義務を負って引き受けることもできる(間接的新株引受権)。
     条件付資本

      株式資本は、200,000,000株以下の記名式無額面株式の新規発行を通じて512,000,000ユーロを上限に条件付で増加する。
     この条件付資本は、
     a)2017年5月18日の株主総会の決議により取締役会に授与された権限に基づき2022年4月30日以前に当行またはその関連
       会社により発行される利益分配債、転換社債またはワラント付社債に関連する転換権もしくはオプション権の保有者が
       その転換権もしくはオプション権を行使する場合、または、
     b)上記の権限に基づき2022年4月30日以前に当行および/またはその関連会社により発行される転換権付利益分配債また
       は転換義務を負う転換社債の保有者がその転換義務を履行する場合
     に限り増加できる。
      新株式は、転換権および/もしくはオプション権の行使または転換義務の履行により当該株式が発行された営業年度の開
     始時より、分配を受領する権利を有する。取締役会は、条件付資本増加の実施に関する詳細を決定する権限を授与される。
      株式資本は、20,000,000株以下の記名式無額面株式の新規発行を通じて51,200,000ユーロを上限に条件付で増加する。こ

     の条件付資本の増加は、2017年5月18日の株主総会の授権に基づき2022年4月30日以前に付与されたオプションを実行する
     場合に限られる。この条件付資本は、発行済のオプション権の保有者が当行の株式を受領する権利を行使する場合にのみ増
     加し、当行はオプションの実行のために自己株式の交付は行わない。新株式は、オプション権の行使により当該株式が発行
     された営業年度の開始時より、分配を受領する権利を有する。
     ②【発行済株式】

      2020年12月31日現在、ドイツ銀行の発行済株式資本は、5,290,939,215.36ユーロであり、無額面普通株式2,066,773,131株
     により構成される。株式は全額払込済みであり、記名式である。各株式につき一議決権が付与される。
                                 75/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      当行の株式は、ドイツ国内各証券取引所およびニューヨーク証券取引所に上場されている。
      2020年末現在、当行が保有する自己株式は1,346,166株であり、当行の株式資本の0.07%に相当する。
    (2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債等の行使状況等】

      該当事項なし
    (3)【発行済株式総数及び資本金の推移】                    ( 2020年12月31日現在)

         発行済株式総数       発行済株式総数
     年月日                    資本金増減額          資本金残高            摘    要
         増減数(株)       残高(株)
                                            当行の株主に対する2対1(所有す
     2017年                    1,760,000,000ユーロ         5,290,939,215.36ユーロ          る既存の2株に対して1株)の比率
           687,500,000       2,066,773,131
     4月3日                     (235,382百万円)          (707,610百万円)       のライツ・オファリング(1株当た
                                            り行使価格11.65ユーロ)による増資
    (4)【所有者別状況】

      2020年12月31日現在の株主名簿上の株主数は、604,997人であった。
      地域別の株主の分布は下記のとおりである。
                            株主数(人)            所有株式数(株)
        ドイツに所在する株主
                                594,082           946,450,284
        アメリカ合衆国に所在する株主                          573         363,580,475
        その他                         10,342          756,742,372
        計                        604,997          2,066,773,131
    (5)【大株主の状況】

      当行株式は、引き続きほぼ100%浮動株式である。ドイツ証券取引法に規定する所有株式割合3%以上の報告義務に基づく
                             (注1)
     通知による、当行の大株主は下記のとおりである。
                                            発行済株式総数に対する
             名称                  所在地
                                             所有株式数の割合
                                                   (注2)
                                                5.23  %
     ブラックロック・インク                   ウィルミントン・デラウェア州
     ザ・キャピタル・グループ・カンパ
                                                   (注3)
                                                3.74  %
                        ロサンゼルス・カルフォルニア州
     ニーズ・インク
     (ユーロパシフィック・グロース・
                                                   (注5)
     ファンド(ザ・キャピタル・グルー
                                               (3.61%       )
                        (ボストン・マサチューセッツ州)
                   (注4)
     プ・ホールディングスの一部)                 )
                        ニューヨーク(ハドソン・エグゼク

                                                   (注6)
                                                3.18  %
     ダグラス・L・ブラウンスタイン
                        ティブ・キャピタルLP)
     パラマウント・サービシズ・ホール

                                                   (注7)
                                                3.05  %
                        英領ヴァージン諸島
     ディングス・リミテッド
     スプリーム・ユニバーサル・ホール

                                                   (注8)
                                                3.05  %
                        ケイマン諸島
     ディングス・リミテッド
                                                    (注9)
                                                3.001   %
     スティーブン・ファインバーグ                   ニューヨーク(サーベラ           ス)
    (注1)   株式の保有状況の記載は、主要株主の議決権通知の公表に関するドイツ証券取引法(WpHG)第40条の規定に基づいており、日付の記載は、報告
        義務のある保有割合に達したと主要株主が開示した日付に基づいている。個別のケースにおいて、異なる通知義務対象者による議決権通知が、
        物理的に同一の株式保有に係るものと考える根拠がある場合、当行は明確性を確保するため、議決権通知をまとめて記載する権利を留保する。
        当行は、記載の正確性について責任を負わない。
    (注2)2020年12月31日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注3)2020年3月31日付の数値。下記注4および注5に記載されたものを除き、その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注4)当行     株主であるザ・キャピタル・グループから受領した追加情報に基づき、当行は以下の点を明確にしておく。ザ・キャピタル・グループはド
        イツ銀行AGの株式保有を増やしたとのことであるが、同グループによる当行株式の保有は全体で5%を超えていない。ユーロパシフィック・グ
        ロース・ファンドの所有株式割合はザ・キャピタル・グループの所有株式割合に含まれている。
    (注5)2020年10月6日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注6)2020年11月20日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注7)2015年8月20日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注8)2015年8月20日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
    (注9)2017年11月14日付の数値。その後、2021年6月1日現在まで変更の通知は受けていない。
                                 76/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2【配当政策】

    (1)    配当方針
      2019年度については、法律の要請に従い配当金支払いの提案は行われない。これについて取締役会報告は次のように述べ
     ている。
      当行の配当支払いは、ドイツ会計規則に基づく2019年度の当行の単体財務諸表において、当行が十分な水準の分配可能利
     益の報告を行うことができるかにかかっている。当行のドイツ会計規則に基づく2019年度の単体財務諸表が、ドイツ株式会
     社法第150条第4項に基づく資本準備金の繰入れを行う前の段階で純損失を計上することとなったこと、およびこれに伴う配
     当支払いの制限を受けて、当行は、2019年度についての配当支払いの提案は行わない旨発表した。当行は、2020年度につい
     ても無配とすることを想定しており、2022年から、競争力のある配当性向の配当を行えるよう資本を解放することを目指し
     ている。
      2020年度については、法律の要請に従い配当金支払いの提案は行われない。これについて取締役会報告は次のように述べ

     ている。
      2022年に向けての財務目標の実行により、規制当局の承認を条件として、当行が2021年度に関して、2022年から配当の支
     払いおよび自社株の買戻しを通じた株主への資本還元を開始することが可能になるといえる。当行の配当支払いは、ドイツ
     会計規則に基づく当行の各年度の単体財務諸表において、十分な水準の分配可能利益の報告を行うことができるかに依拠し
     ている。当行は、2020年度についての配当支払いの提案は行わない旨発表したが、2022年から配当を行えるよう資本を解放
     することを目指しており、今後、50億ユーロの資本を株主に還元していくことを想定している。
    (2)    1株当たりの配当等の推移

      下記の表は、2016年から2020年までの、当行の株式1株当たりの配当等を示したものである。
     ドイツ銀行(非連結)

                                             (単位:ユーロ(円))
                  2016年        2017年        2018年        2019年        2020年
     1株当たり配当金                0.19        0.11        0.11         -        -
                     (25)        (15)        (15)        ( -)        ( -)
     1株当たり当期純利益                0.20        0.31        0.25        -9.52        -0.86
                     (27)        (41)        (33)      (-1,273)         (-115)
     1株当たり株主資本お
                    33.08        26.10        26.20        16.80        15.95
     よび準備金     (注)
                   (4,424)        (3,491)        (3,504)        (2,247)        (2,133)
     配当性向(%)                93.0        35.3        44.2         N/A        N/A
    (注)配当可能利益を除く。
                                 77/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行グループ(連結)
                                             (単位:ユーロ(円))
                  2016年        2017年        2018年        2019年        2020年
     基本的1株当たり利益
                    -1.08        -0.53        -0.01        -2.71         0.07
     (注1)(注2)
                    (-144)         (-71)        (-1)       (-362)
                                                      (9)
     1株当たり株主持分               38.14        30.16        29.69        26.37        26.04
                    (5,101)        (4,034)        (3,971)        (3,527)
                                                    (3,483)
    (注1)基本的平均流通株式数は、増資に関連して2017年4月に割り当てられた新株引受権の無償交付の要素の影響を反映するため、2017年4月より前
        の全ての期間で修正されている。
    (注2)各年度の基本的1株当たり利益は、ドイツ銀行株主に帰属する純利益を普通株式の平均流通株式数で除して計算されている。利益は、2020年4
        月、2019年4月、2018年4月、2017年4月および2016年4月にその他Tier                             1証券のクーポンとしてそれぞれ支払われた3億4,900万ユーロおよ
        び3億3,000万ユーロ(税引前)、2億9,200万ユーロ、2億9,800万ユーロおよび2億7,600万ユーロ(税引後)によって調整されている。2019年
        以降は、税の影響は直接純利益(損失)において認識されている。
                                 78/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3【コーポレート・ガバナンスの状況等】
     ( 以下は、「(2)役員の状況             (提出日現在)」の記載を除き、主に当行の2020年年次報告書に含まれる2021年2月19日付コー
     ポレート・ガバナンス・ステートメントからの引用である。)
    (1)【コーポレート・ガバナンスの概要】

     取締役会

      ドイツ銀行AGの取締役会は、当行の利益のための持続的な価値の創造を目的として、法律、ドイツ銀行AGの定款および取
     締役会の参照事項に基づき、当行の経営に責任を負っている。取締役会は、株主、従業員およびその他の当行に関連するス
     テークホルダーの利益を考慮する。取締役会のメンバーは、当行の事業の管理について共同で責任を負っている。取締役会
     は、グループ取締役会として、統一的なガイドラインに従ってドイツ銀行グループの経営を行っており、全てのグループ企
     業を全般的に管理する。
      取締役会は、法律および定款に規定される全ての事項について決定を行い、法律上の要件や社内ガイドラインの遵守を確

     保する(コンプライアンス)。取締役会はまた、適切な社内ガイドラインの策定および実施を確保するための必要な措置を
     講じる。取締役会は、特に、当行の経営戦略や戦略的方向性、資源配分、財務/経理および報告、コントロールおよびリス
     ク管理ならびに適切な業務組織およびコーポレート・コントロールをその職務とする。取締役会は、取締役会の下に位置す
     る上級管理職の任命や特にグローバルの主要役職者の任命を決定する。グループ内の経営幹部の選任に際しては、取締役会
     は多様性を考慮に入れ、特に、適切な女性比率を達成するよう努力する。
      取締役会は、協力的な信頼関係のもと、当行の利益のために、監査役会と緊密に連携する。取締役会は、少なくとも法律

     および管理ガイドラインに規定される範囲内において、特にグループが関係する戦略、意図する事業方針、計画、事業展
     開、リスク状況、リスク管理、従業員育成、レピュテーションおよびコンプライアンスに関わる全ての問題について監査役
     会に報告する。
      当行の取締役会の職務、責任および手続きに関する包括的な記述は、その参照事項に明記されており、その最新版は当行

     のウェブサイト(        www.db.com/ir/en/documents.htm               )から入手可能である。
     監査役会

      ドイツ銀行AGの監査役会は、取締役会メンバーを任命し、これを監督し、これに助言を行い、また、当行の根幹に関わる
     重要な決定に直接関与する。監査役会は、協力的な信頼関係のもと、当行の利益のために、取締役会と緊密に連携する。監
     査役会は、指名委員会の推奨を考慮しつつ会長統括委員会の提案に基づき、取締役会の長期的な承継計画を含め、取締役会
     メンバーの任命および解任を決定する。監査役会はまた、報酬管理委員会の提案に基づき、取締役会の個々のメンバーの報
     酬の総額を決定し、取締役会の報酬制度について決議し、これを定期的に見直す。
      定款第9条第1項に従い、監査役会メンバーは、就任後第4事業年度目に関する経営行為の承認につき決議する株主総会

     の終了時までを任期として選任できる。株主代表の選任に関しては、株主総会は、個々のメンバーの任期が異なる日に開始
     または終了するよう設定することができる。監査役会の参照事項第4条第2項に従い、今後、株主代表はそれぞれの場合に
     おいて、任期が開始される年度を考慮せずに、就任後第3事業年度目に関する経営行為の承認につき決議する株主総会の終
     了時までの最長約4年間のみについて、その選任が株主総会に提案される。
      監査役会の内部組織およびその委員会、ならびに個々のメンバーの任務およびプロファイルは、コーポレート・ガバナン

     スに関する会社法の規制を規定し補足する特定の法令上の要求事項に服する。当該要求事項は、とりわけ、ドイツ銀行法
     (Kreditwesengesetz)、金融機関の報酬に係る規制(Institutsvergütungsverordnung)、欧州銀行監督機構のガイドライ
     ンおよび当行の監督当局としての欧州中央銀行の管理実務に基づいている。これらの要求事項は、個別のケースにおいては
     ドイツ・コーポレート・ガバナンス規則(以下「本規則」という。)の勧告と矛盾している場合があり、そのような場合に
     は当行の適合宣言において例外に係るステートメントを行うことがある。
      監査役会は、少なくとも法律又は管理ガイドラインに規定される範囲内において、特にグループが関係する戦略、意図す

     る事業方針、計画、事業展開、リスク状況、リスク管理、従業員育成、レピュテーションおよびコンプライアンスに関わる
     全ての問題について取締役会から報告を受ける。さらに、グループ内部監査は定期的に、また重大な不備が発生した場合は
     不当な遅滞なく、特定された深刻な不備や未だ是正されていない重要な不備について監査委員会に連絡する。監査役会会長
                                 79/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     は、取締役会メンバーに関する重大な調査結果について適宜報告を受ける。監査役会および取締役会は、監査役会への報告
     だけでなく、監査役会による照会や当行従業員に対する情報提供の要請、会議の準備に関するおよび会議間の情報交換につ
     い て定める情報制度を採択した。
      監査役会会長は、監査役会が適切に機能するために重要な役割を果たしており、また指導的役割を担っている。監査役会

     会長は、監査役会の内部組織およびコミュニケーション、監査役会における職務の調整ならびに監査役会と取締役会の間の
     やり取りに関する内部ガイドラインおよび方針を策定することができる。監査役会開催の間の期間にも、監査役会会長およ
     び(適切な場合は)監査役会委員会会長は、取締役会、特に取締役会会長と定期的に連絡を取り、ドイツ銀行グループの戦
     略、計画、事業の状況、リスク状況、リスク管理、リスク統制、ガバナンス、コンプライアンス、報酬制度、IT、データな
     らびにデジタル化および重大な訴訟案件の問題について協議する。監査役会会長および(それぞれの業務上の職責の範囲内
     において)監査役会委員会会長は、ドイツ銀行グループの現状、動向および経営の評価にとって重要性の高い事象につい
     て、取締役会会長またはそれぞれ職責を担う取締役会メンバーから遅滞なく連絡を受ける。監査役会会長は、監査役会関連
     の事項について投資家と必要に応じて議論を行い、また監査役会に対してかかる議論の内容を定期的に報告する。
      処理のために監査役会の承認を必要とする事項は、当行の定款第13条に明記されている。監査役会は、定期的に取締役会

     メンバーの参加なしで会議を行う。十分に考慮した上でかつ実質的に適切である限り、監査役会またはその委員会は、その
     職務の遂行のため、監査人、法律アドバイザーその他の内部または外部のアドバイザーに相談することができる。その職務
     の遂行において、監査役会会長、常設委員会会長および監査役会メンバーは、取締役会から独立した監査役会事務局のサ
     ポートを受ける。
      監査役会の職務、手続きおよび委員会は、その参照事項に明記されている。最新版は、当行のウェブサイト

     ( www.db.com/ir/en/documents.htm               )から入手可能である。当該年度中に開催された会議の回数は監査役会報告書に記載さ
     れている。
     監査役会の構成に関わる目的、要件のプロファイル、多様性の概念および実施状況

      監査役会は、2010年10月にその構成に関わる目的を策定し、直近では2018年2月に、以下に記載のとおりこれを改訂し

     た。さらに監査役会は、2017年10月26日に開催された監査役会会議において要件のプロファイルを採択し、直近では2020年
     10月30日の監査役会会議においてこれを見直し、確認したが、変更はなかった。
      監査役会は、そのメンバーが全体として、その職務を適切に完遂するための知識、能力および専門家としての経験を有す

     るように構成するものとし、また監査役会および監査委員会のメンバーは全体として銀行セクターを熟知していなければな
     らない。特に、監査役会メンバーは、その職務の遂行に十分な時間を使えることを要する。監査役会の構成は、国際的に事
     業を行い、広く各国に拠点を置く銀行の取締役会に対して監査役会による適切な管理および助言ができることを確保するべ
     きであり、また当行グループに対する一般公衆のレピュテーションを保つものであるべきである。したがって、選任提案さ
     れる個人の清廉、人格、職務遂行の意欲、専門性および独立性には特に注意が払われるべきである。この目的は、当行グ
     ループの活動を考慮した上で不可欠と考えられるすべての知識および経験を、監査役会が全体として有するためのものであ
     る。
      監査役会は、全体として、ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループの経営において、また、関連する銀行監督規制の遵守

     の観点から、取締役会を効率的に監視し、これに助言を行うために必要な専門知識を備えていなければならない。
      要件のプロファイルに記載されるとおり、各監査役会メンバーは、ドイツ銀行AGの規模や複雑性に応じて、以下に定める

     専門分野を適切に理解していなければならない。専門家は、各分野における深い専門知識を有するものとする。
      専門分野は、特に、以下の分野を含む。

      - 銀行業務、金融サービス、金融市場および金融業界(ホームマーケットおよび欧州以外の当行の主要市場を含む。)
       の分野における知識
      - 当行にとっての顧客、市場の期待および事業環境の知識

      - リスク管理(財務および非財務リスクの調査、評価、軽減、管理および統制、自己資本および流動性の管理、株式保

       有)
                                 80/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      - 会計(国際財務報告基準(IFRS)およびドイツ商法(HGB)に基づく。)および年次財務諸表の監査(財務専門家:こ
       れらの監査役会メンバーは、2002年サーベンス・オクスレー法第407条に基づき米国証券取引委員会(SEC)が制定して
       い る規則およびドイツ株式会社法第100条に定義される「財務専門家」としての要件を満たさなければならない。)
      - 企業および社会的責任(報告を含む。)

      - 税務

      - 内部監査

      - コンプライアンスおよび内部統制

      - 戦略的プランニング、事業およびリスク戦略ならびにその実施

      - デジタル化

      - 情報技術(IT)、ITシステムおよびITセキュリティ

      - 規制上のフレームワークや法律上の要件、特に、当行に関連する法制度の知識

      - ホームマーケットにおける社会上、政治上および規制上の期待の知識

      - 経営陣メンバーの選定手続とその適性評価

      - ガバナンスおよび企業文化

      - 人事および従業員の管理

      - 報酬および報酬制度(報酬専門家)

      - 大規模かつ国際的な規制企業の経営

      - 当行の内部組織

      また、ドイツ銀行AGの取締役会における事業配分計画の現行版の修正や、規制当局の要件および期待も考慮する必要があ

     る。
      さらに、監査役会は、監査役会の株主代表が適切と考える数の独立性のある株主代表を置くものとし、ドイツ銀行AGの取

     締役会メンバーの経験者を3名以上置いてはならない。また、監査役会はいかなる場合も、独立性のあるメンバーを株主代
     表中に6名以上置いて構成されるものとする。監査役会メンバーは、同時に主要な競合他社の経営陣として職務を執行し、
     またはこれに対する監督義務のある職務に就いてはならない。当行と監査役会メンバーとの間の重要かつ一時的ではない利
     益相反は、任期の終了をもたらす。監査役会のメンバーは、ドイツ銀行法(KWG)第25d条により認められる数を超える数の
     監査役会メンバーまたは同様の要件を有する会社の監督機関のメンバーの職に就いてはならない。
      監査役会メンバーの通常の定年は70歳である。正当な理由がある個別の場合においては、監査役会メンバーは、最長で70

     歳を迎えた後4回目に開催される年次株主総会の終了時まで定年を延長することができる。この定年制は、近年の株主総会
     への選任提案において考慮されており、また次回の監査役会メンバーの選任または今後欠員となる監査役会メンバーの後任
     の任命についても考慮されるものとする。2020年7月、監査役会は、今後選任または任命される監査役会メンバーについ
     て、その任期は12年を超えてはならない旨を決議した。これを満たさない場合は、各監査役会メンバーは独立性があるとは
     みなされない。
      監査役会は、監査役会メンバーの候補者の提案にあたって多様性を重視する。当行が海外事業を展開していることに照ら

     して、監査役会メンバーには、適切な数の長年にわたる海外経験者が置かれるよう留意するべきである。現在、監査役会メ
     ンバーのうち6名は、その専門的職務または生活の本拠をドイツ国外に置いている。さらに、監査役会の株主代表は全員、
     現在または過去の職務において、海外事業を行う会社または組織の取締役会メンバーもしくはCEOまたはこれと同等の執行職
     として数年の海外経験を有している。これら二つの点から、監査役会は、当行の海外事業に十分考慮が払われていると確信
     している。その目的は、当行の現在の国際的な特性を維持することにある。監査役会メンバーの経歴は、当行のウェブサイ
     ト(  www.db.com/ir/en/supervisory-board.htm                   )において公表されている。
      株主総会への選任提案について、監査役会は、指名委員会の推奨や、監査役会の女性比率および男性比率がいずれも30%

     以上であることを求める法律上の要件を考慮する。既に2008年に行われた監査役会メンバーの選任以降、候補者選定プロセ
                                 81/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     スに女性を含めることを適切に考慮することの重要性が認識されてきた。すなわち、新たな監査役会メンバーの選任または
     今後欠員となるメンバーの後任の任命のための候補者を検討する際には、適格性のある女性は候補者選定プロセスに含める
     も のとし、選任提案において適切に考慮されるものとする。既に何年も前から、当行の監査役会メンバーの30%以上が女性
     であり、また2013年以降、株主代表の30%が女性である。
      監査役会は、その構成に関して定められた具体的な目的および要件のプロファイルを遵守していると確信している。監査

     役会メンバーは、全体として、その職務を適切に完遂するための知識、能力および専門家としての経験を有している。多様
     性も適切に考慮されている。2020年度末現在で、監査役会メンバーは、6名が女性(30%)で、14名が男性だった。このよ
     うに、法定の最低限である30%を満たした。前年に比べると、2020年にキャサリン・ギャレット-コックスが監査役会を退
     き、株主総会でテオドール・ヴァイマーが選任されたことから、比率は35%から30%に下がった。年齢構成は多様で、2020
     年度末現在で35歳から67歳までおり、一般的な定義によるところの3世代に及ぶ。ドイツ銀行の監査役会メンバーとしての
     経験年数は、2020年度末現在で1年未満から約18年となっている。20名の監査役会メンバーのうち2名が2020年度に監査役
     会の一員となった。上述した当行の目標に従い、監査役会の株主代表は全員、様々な会社および役職において長年にわたる
     国際的な経験を有している。また2021年1月1日付で、フィアテルが監査役会の代替メンバーとなったメンバーの学歴およ
     び職務経歴には、銀行業務、企業経営、経済、法律、ドイツ研究、歴史、政治および情報技術が含まれる。
      当行は、監査役会の多様性について、より詳細な情報を、コーポレート・ガバナンス・ステートメント中の「取締役会お

     よび監査役会-監査役会」の項および当行ウェブサイト(                           www.db.com     )の「インベスター・リレーションズ(Investor
     Relations)」、「コーポレート・ガバナンス(Corporate                           Governance)」、「監査役会(Supervisory                    Board)」に透明性
     の高い形で報告している。
      監査役会の株主代表は、株主代表のうち取締役会および当行からの独立性のある監査役会メンバーの数が株主代表が適切

     と考える数であると判断した。すなわち、パウル・アッハライトナー、メイリー・キャロル・クラーク、ゲルハルト・エッ
     シェルベック、ジグマー・ガブリエル、ゲルト・アレクサンダー・シュッツ、ジョン・アレクサンダー・セイン、ミシェ
     ル・トローニ、ダグマー・バルカルセル、テオドール・ヴァイマーおよびノールベルト・ヴィンケルヨハンが、かかる独立
     性のある株主代表の監査役会メンバーである。
      監査役会の一部のメンバーは、当行が取引関係を有する他の会社において高い地位に就いているかまたは前年においてこ

     れに就いていた。これらの会社との取引は、無関係の第三者との取引と同一の条件で実行されている。当行の意見では、こ
     れらの取引は当該相手方に関係を有する監査役会メンバーの独立性に影響を及ぼすものではない。
      2020年には、監査役会の下に、会長統括委員会、指名委員会、監査委員会、リスク委員会、インテグリティ(健全性)委

     員会、報酬管理委員会、戦略委員会、技術・データおよびイノベーション委員会の8つの常設委員会と、必要な場合に会合
     が開かれる仲裁委員会が設置されていた。
    (2)【役員の状況】          (提出日現在)

     男性22名、女性8名(役員のうち女性の比率26.7%)
    取締役会構成員および監査役会構成員の略歴

    (取締役会)
                                               略歴
                                                      所有株式数
          氏   名
                            役 職(担当)                  初回就任年
                                                      (株)   (注1)
         (生年月日)
                                             任期満了年
     クリスティアン・ゼーヴィング
                                           1989  年入行
     (Christian     Sewing)
                    取締役会会長(CEO)                       2015  年取締役就任            163,665
                                           任期満了年:2026年
     (1970年4月24日)
     カール・フォン・ローア
                                           1997  年入行
     (Karl   von  Rohr)
                    プレジデント                       2015  年取締役就任            17,283
                                           任期満了年:2023年
     (1965年10月16日)
     ファブリツィオ・カンペッリ
                                           2004  年入行
     (Fabrizio     Campelli)
                    コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンク                       2019  年取締役就任            86,303
                                           任期満了年:2022年
     (1973年4月14日)
     ベルント・ロイケルト
                                           2019  年入行
                    チーフ・テクノロジー・データ・アンド・イノベーショ
     (Bernd   Leukert)
                                           2020  年取締役就任             1,500
                    ン・オフィサー
                                           任期満了年:2022年
     (1967  年5月31日)
                                 82/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     スチュアート・ルイス
                                           1996  年入行
     (Stuart    Lewis)
                    チーフ・リスク・オフィサー(CRO)                       2012  年取締役就任            174,434
                                           任期満了年:2023年
     (1965年10月10日)
     イェームス・フォン・モルトケ
                                           2017  年入行
     (James   von  Moltke)
                    チーフ・ファイナンシャル・オフィサー(CFO)                       2017  年取締役就任            68,486
                                           任期満了年:2023年
     (1969年4月18日)
     アレクサンダー・フォン・ツァ・
                                           1998  年入行
     ミューレン
                    アジア太平洋地域チーフ・エグゼクティブ・オフィサー                                     270,333
                                           2020  年取締役就任
     ( Alexander    von  zur  Muehlen   )
                                           任期満了年:2023年
     (1975年8月6日)
     クリスティアナ・ライリー
                                           2006  年入行
     (Christiana      Riley)
                    米州地域チーフ・エグゼクティブ・オフィサー                       2020  年取締役就任            55,082
                                           任期満了年:2022年
     (1978年5月25日)
     レベッカ・ショート
                                           1998  年入行
                                                      36,451   (注2)
     (Rebecca    Short)
                    チーフ・トランスフォーメーション・オフィサー                       2021  年取締役就任
                                           任期満了年:2024年
     (1974年11月10日)
                                           2019  年入行
     シュテファン・シモン         (注3)
                    チーフ・アドミニストレーティブ・オフィサー                                       0
     (Stefan    Simon)
                                           2020  年取締役就任
     (1969年9月12日)
                                           任期満了年:2023年
     (注1)特に記載のない限り、2021年2月19日現在の所有株式数を記載している。
     (注2)2021年6月1日現在の所有株式数を記載している。
     (注3)シュテファン         ・シモン氏は、2016年         8月  から2019年7月31日まで監査役会構成員であった。
     取締役全員の業務上の住所は、ドイツ、60325                       フランクフルト・アム・マイン、タウヌスアンラーゲ12である。

     取締役は、当行の事業遂行について共同で責任を負っている。取締役会は、法律、定款または取締役会の参照事項により取
    締役会の決議によることが要請されているすべての事項について決議する。取締役会は、その構成員の過半数をもって決議の
    定足数を構成する。取締役会の決議は、決議に加わった取締役の過半数によって決せられる。賛否同数の場合は、取締役会議
    長の投票により決せられる。
     取締役は、法律および取締役会の参照事項の許容する範囲内で、他の会社の監査役を兼任することができる。
    (監査役会)

                                                      所有株式数
          氏   名
                       役職/担当            略歴/初回就任年/任期満了年
                                                        (注1)
                                                      (株)
          (生年月日)
     パウル・アッハライトナー
                              初回就任年:2012年
     (Dr.   Paul  Achleitner)
                      監査役会会長                                  145,000
                              任期満了年:2022年
     (1956年9月28日)
     デトレフ・ポラシェック(*)

                              ドイツ銀行ジェネラル・スタッフ・カウンシル・メンバー
     (Detlef    Polaschek)
                      監査役会副会長        初回就任年:2018年                            655
                              任期満了年:2023年
     (1960年3月14日)
     ルードヴィヒ・ブロマイヤー・バルテ

                              ドイツ銀行AGスポークスパーソン・オブ・ザ・マネジメン
     ンスタイン(*)
                              トおよびマーケット・リージョン・ブレーメン責任者
                         -                                 3,694
     (Ludwig    Blomeyer-Bartenstein)
                              初回就任年:2018年
                              任期満了年:2023年
     (1957年8月2日)
     フランク・ビジルスケ(*)

                              初回就任年:2013年
     (Frank   Bsirske)
                         -                                  0
                              任期満了年:2023年
     (1952年2月10日)
                              イーチウィン・キャピタル創設者およびマネージング・

     メイリー・キャロル・クラーク
                              パートナー
     (Mayree    Carroll   Clark)
                         -                                109,444
                              初回就任年:2018年
     (1957年3月9日)
                              任期満了年:2023年
                              フェル・デイ労働組合ナショナル・ワーキング・グルー

     ヤン・ドゥシェック(*)
                              プ・バンキング責任者
     (Jan   Duscheck)
                         -                                  0
                              初回就任年:2016年
     (1984年12月18日)
                              任期満了年:2023年
                              オーロラ・イノベーションInc.チーフ・インフォメーショ

     ゲルハルト・エッシェルベック
                              ン・セキュリティ・オフィサー
     (Dr.   Gerhard   Eschelbeck)
                         -                                  0
                              初回就任年:2017年
     (1965年2月20日)
                              任期満了年:2022年
     ジグマー・ガブリエル

                              元ドイツ連邦政府大臣
     (Sigmar    Gabriel)
                         -     初回就任年:2020年                             0
                              任期満了年:2025年
     (1959年9月12日)
                                 83/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                              BHW バウスパーカッセAG/ポストバンク・フィナンツベラ
                              トゥンクAGジェネラル・スタッフ・カウンシル会長、
                              PCC サービシズGmbHデア・ドイチェン・バンク                 ジェネラ
                              ル・スタッフ・カウンシル会長、
     ティモ・ハイダー(*)
                              BHW バウスパーカッセAG、PCCサービシズGmbHデア・ドイ
     (Timo   Heider)
                         -                                  0
                              チェン・バンク、ポストバンク・フィナンツベラトゥンク
     (1975年5月9日)                         AGおよびBHWホールディングGmbHスタッフ・カウンシル会
                              長、
                              ドイツ銀行AGグループ・スタッフ・カウンシル副会長
                              初回就任年:2013年
                              任期満了年:2023年
                              ドイツ銀行スタッフ・カウンシルPWCCセンター・フランク
     マルティーナ・クレー(*)
                              フルト副会長
     (Martina    Klee)
                         -                                 2,493
                              初回就任年:2008年
     (1962年5月1日)
                              任期満了年:2023年
                              ドイツ銀行南バイエルン・スタッフ・カウンシル・メン
                              バー、
     ヘンリエッテ・マルク(*)
                              ドイツ銀行ジェネラル・スタッフ・カウンシル・メン
     (Henriette     Mark)
                         -     バー、                           1,524
                              ドイツ銀行グループ・スタッフ・カウンシル・メンバー
     (1957年4月9日)
                              初回就任年:2003年
                              任期満了年:2023年
                              ドイツ銀行ニーダーザクセン州(東部)スタッフ・カウン
     ガブリエル・プラッチャー(*)
                              シル会長
     (Gabriele     Platscher)
                         -                                 1,549
                              初回就任年:2003年
     (1957年10月7日)
                              任期満了年:2023年
                              ポストバンク・フィリアルフェアトリープAGジェネラル・

                              スタッフ・カウンシル会長、
     ベルント・ローゼ(*)
                              ドイツ銀行グループ・スタッフ・カウンシル・メンバー、
     (Bernd   Rose)
                         -                                  0
                              ドイツ銀行欧州スタッフ・カウンシル・メンバー
     (1967年5月27日)
                              初回就任年:2013年
                              任期満了年:2023年
     ジョン・アレクサンダー・セイン

                              初回就任年:2018年
     (John   Alexander    Thain)
                         -                                100,000
                              任期満了年:2023年
     (1955年5月26日)
                              エルドリッジ・インダストリーズLLC              オペレーティング・
     ミシェル・トローニ
                              パートナー
     (Michele    Trogni)
                         -                                15,000
                              初回就任年:2018年
     (1965年6月18日)
                              任期満了年:2023年
     ダグマー・バルカルセル

                              初回就任年:2019年
     ( Dr.  Dagmar   Valc  árcel  )
                         -                                  0
                              任期満了年:2025年
     (1966年4月19日)
                              ドイツ銀行AGハンガリー インスティテューショナル・
                              キャッシュ・セールス&クライアント・マネジメント(&
                              ACO)責任者
     シュテファン・フィアテル(*)            (注2)
                              ドイツ銀行AGジェネラル・スタッフ・カウンシル・メン
     (Stefan    Viertel)                -                                 1,007
                              バー、
                              ドイツ銀行AGコーポレート・バンクおよびインベストメン
     (1964年6月17日)
                              ト・バンク      スタッフ   ・カウンシル代表
                              初回就任年:2021年
                              任期満了年:2023年
     テオドール・ヴァイマー                         ドイツ取引所AG      CEO
     (Dr.  Theodor   Weimer)
                         -                                108,000
                              初回就任年:2020年
     (1959年12月21日)                         任期満了年:2025年
                              ノールベルト・ヴィンケルヨハン・アドバイザリー&イン

     ノールベルト・ヴィンケルヨハン
                              ベストメンツ(企業コンサルタント)
     (Prof.   Dr.  Norbert   Winkeljohann)
                         -                                  0
                              初回就任年:2018年
     (1957年11月5日)
                              任期満了年:2023年
     フランク・ヴィッター         (注3)

                              初回就任年:2021年
                                                        0(注4)
                         -
     (Frank   Witter)
                              任期満了年:2025年
     (1959年5月29日)
    (*)従業員代表
     (注1)特に記載のない限り、2021年2月19日現在の所有株式数を記載している。
     (注2)   シュテファン     ・フィアテル氏は、2010年から2013年まで監査役会構成員であった。
     (注3)   フランク・ヴィッター         氏は、2021年5月開催の年次株主総会において2021年5月27日付で選任された。
     (注4)2021年5月27日現在の所有株式数を記載している。
    役員の報酬

    取締役の報酬

                                 84/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ会計基準第17号の要件に従い、取締役会メンバー全員が2020年度に受領した報酬の総額は、40,119,062ユーロ(2019
    年度は34,835,009ユーロ)であった。そのうち固定報酬は、22,473,664ユーロ(2019年度は20,950,000ユーロ)、職務手当は0
    ユーロ(2019年度は1,750,000ユーロ)、定額手当は920,833ユーロ(2019年度は0ユーロ)、付加給付は1,353,072ユーロ
    (2019   年度は2,275,594ユーロ)、業績連動報酬は15,371,493ユーロ(2019年度は9,859,415ユーロ)であった。
    監査役の報酬

     監査役の報酬原則は、当行の定款に定められる。2013年に新たに設置された報酬規定に関する直近の修正は、2017年5月18
    日に開催された当行の年次株主総会の決議において行われ、2017年10月5日に発効した。監査役は、固定年次報酬を受領す
    る。年次の基本報酬は、各監査役につき100,000ユーロである。監査役会会長は、上記金額の2倍、監査役会副会長は、上記金
    額の1.5倍を受領する。監査役会の各委員会構成員および委員会会長には、追加の固定年次報酬が支払われる。決定された報酬
    の75%は、翌年年初から3か月以内に、請求書を提出した各監査役に支払われる。残りの25%は、定款の規定に従い、当行に
    より、当該支払時に当行株式に転換されたものとみなされる。定款の規定に従い、当該株式の数に相当する株式の価額が、各
    監査役に対してその退任または任期満了の年の翌年2月に支払われる。ただし、かかる支払いは、当該監査役が、解任に相当
    する重大な事由により監査役会を退いたものでないことを条件とする。期中に監査役の変更が生じた場合、当該年度の報酬
    は、退任月の在任日数により月単位に切り上げ又は切り捨てた上、按分比例にて支払われる。退任した年度に関しては、全て
    の報酬が現金で支払われるが、当該年度の報酬の25%に対して失効に係る規制が適用される。2020年度、監査役は、総額
    6,007,083ユーロ(2019年度は6,112,499ユーロ)の報酬を受領した。定款の規定に従い、このうち4,632,813ユーロが2021年春
    に(前年度は4,692,708ユーロが2020年春に)支払われた。
                                 85/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (3)【監査の状況】
     監査および統制

     監査委員会における財務専門家

      監査役会は、その監査委員会のメンバーであるパウル・アッハライトナー、ダグマー・バルカルセル、テオドール・ヴァ

     イマーおよびノールベルト・ヴィンケルヨハンが、2002年サーベンス・オクスレー法第407条に基づき米国証券取引委員会が
     制定している規則に定義される「監査委員会における財務専門家」であると判断した。これらの監査委員会における財務専
     門家は、1934年米国証券取引所法のルール10A-3の定義に基づき、当行から「独立」しており、またドイツ株式会社法
     (AktG)第107条(4)および第100条(5)ならびにドイツ銀行法(KWG)第25d条(9)の規定に基づき、財務会計および監査におい
     て必要な専門家としての知識を有している。
     報酬管理委員会における報酬専門家

      ドイツ銀行法(KWG)第25d条(12)に基づき、報酬管理委員会のメンバーのうち少なくとも1名は、リスク管理およびリス

     ク統制の分野において、とりわけ、報酬制度を当行の全体的なリスク選好およびリスク戦略ならびに資本基盤に対応させる
     メカニズムに関して、十分な専門知識および専門家としての経験を有していなければならない。監査役会は、報酬管理委員
     会の会長であるパウル・アッハライトナーおよび                       ダグマー・バルカルセル           が、ドイツ銀行法(KWG)第25d条(12)の要件を満
     たしており、よってリスク管理およびリスク統制において必要な専門知識および専門家としての経験を有していると判断し
     た。
     ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループの価値観およびリーダーシップの原則

     ドイツ銀行グループ行動規範およびシニア・ファイナンシャル・オフィサー倫理規範

      ドイツ銀行グループの行動規範は、当行の取締役会および従業員の全員が従うことが期待される行動に関する目的、価値

     観、信念および最低基準を定めたものである。これらの価値観および基準は、従業員と当行の顧客、競合他社、ビジネス・
     パートナー、政府当局、規制当局および株主ならびに他の従業員とのやり取りを規律する。また当該規範は、適用法令の遵
     守に関する指針を定める当行の方針の基礎を形成する。
      2002年サーベンス・オクスレー法第406条に基づき、当行は、「シニア・ファイナンシャル・オフィサー」に適用される特

     別な義務を伴うドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループのシニア・ファイナンシャル・オフィサー倫理規範を採択した。現
     在、当行の「シニア・ファイナンシャル・オフィサー」は、取締役会会長、チーフ・ファイナンシャル・オフィサー、グ
     ループ・コントローラーおよびその他のシニア・ファイナンシャル・オフィサーにより構成されている。2020年において、
     当該倫理規範の変更や適用除外はなかった。
      ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループの行動規範およびシニア・フィナンシャル・オフィサー倫理規範の最新版は、当

     行のウェブサイト(         www.db.com/ir/en/documents.htm               )から入手可能である。
     ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループのコーポレート・ガバナンス

      当行は、ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループのコーポレート・ガバナンスの枠組みの明確化、実施および監督を行う

     ためグループ・ガバナンス機能を設置し、グループ全体にわたってそのガバナンス機能を履行する。グループ・ガバナンス
     は、優れたコーポレート・ガバナンスの主要な要素に沿った明確な組織構造に焦点を絞りつつ、ドイツ銀行およびドイツ銀
     行グループ内のコーポレート・ガバナンス上の問題に取り組む。
      ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループは、国際基準および法律上の規定に従って、コーポレート・ガバナンスの枠組み

     を確立することに注力している。この目的の達成において、ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行グループは、明確なコーポレー
     ト・ガバナンス原則を設定した。
      コーポレート・ガバナンスに関する詳細は、当行のウェブサイト                              ( www.db.com/ir/en/corporate-governance.htm                     )におい
     て公表されている。
                                 86/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     関連当事者間取引

      関連当事者間取引に関する情報は、「第6 経理の状況、1財務書類、(1)連結財務書類 注記36 関連当事者間取

     引」の項に記載されている。
     ドイツ・コーポレート・ガバナンス規則の遵守

      当行は、ドイツ法に基づき、毎年適合宣言を公表することにより、ドイツ・コーポレート・ガバナンス規則の勧告の遵守

     および遵守しない場合の理由について宣言している。また、年次報告書の一部であるコーポレー・ガバナンス・ステートメ
     ントは、当行のコーポレート・ガバナンス組織についてのさらなる詳細を提供している。適合宣言は、当行のウェブサイト
     から入手可能である。
     会計監査の状況

      当行の主たる会計監査人(外国監査公認会計士)は、ドイツ法に従い、当行の年次株主総会において監査役会の提案に基

     づいて選任される。当行監査役会の監査委員会が、当該提案を準備する。主たる会計監査人の選任後、監査委員会が契約を
     締結し、その単独の権限において監査の条件および範囲ならびに監査契約に係るすべての報酬について承認を行うととも
     に、主たる会計監査人の独立性を監視する。2020年の事業年度における当行の主たる会計監査人は、アーンスト・アンド・
     ヤング・ゲーエムベーハー監査法人(Ernst                     & Young   GmbH   Wirtschaftsprüfungsgesellschaft、以下「EY」という。)で
     あった。2019年の事業年度における当行の主たる会計監査人は、ケーピーエムジー                                       エージー     ビルチャフツプリューフング
     スゲゼルシャフト(KPMG            AG  Wirtschaftsprüfungsgesellschaft、以下「KPMG」という。)であった。
                         (注1)

     外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
                                       (単位:百万ユーロ(百万円))
                    前連結会計年度                     当連結会計年度
        区分
               監査証明業務に           非監査業務に          監査証明業務に           非監査業務に
                基づく報酬          基づく報酬          基づく報酬          基づく報酬
          (注2)
      提出会社
                      25           0          40           0
        (注3)
                   (3,344)            (0)        (5,350)            (0)
           (注3)
      連結子会社
                      48           4          18           0
        (注4)           (6,420)           (535)         (2,407)            (0)
                      73           4          58           0
         計
                   (9,763)           (535)         (7,757)            (0)
     (注1)当行の主たる会計監査人は、2019年度はKPMG、2020年度はEYであった。
     (注2)当行の監査報酬管理の方法により、当該項目は当行のドイツ国内の本店および支店に関する情報からなる。
     (注3)当行グループの連結財務諸表に関する監査証明業務に基づく報酬は、2020年度はドイツ銀行AG単体のみに計上されており、2019年度に行われ
         ていた子会社および海外支店への配分は行われなくなった。
     (注4)当行の監査報酬管理の方法により、当該項目には当行の海外支店に関する情報も含まれている。
     (注5)2019年度の非監査業務に基づく報酬には、主に税務に関する業務に対する報酬が計上されていたが、税務に関する業務はEYに移行されなかっ
         たため、2020年度に当該報酬は計上されていない。
     (注6)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、2020年度の主たる会計監査人の出張費は2019年度から大幅に減少した。
     その他重要な報酬の内容

       当行の連結子会社の大多数は、監査証明業務に基づく報酬および非監査業務に基づく報酬を、EYと同じ会計事務所グルー
      プに所属する会計士に支払っている。DWSとその大多数の子会社は、引き続きKPMGの監査を受けており、EYと同じ会計事務
      所グループのいずれの会計事務所にも監査を受けていない。
     外国監査公認会計士等の提出会社および連結子会社に対する非監査業務の内容

       2019年度は、外国監査公認会計士等(KPMG)の提出会社および連結子会社に対する非監査業務には、納税申告書の作成お
      よび検討ならびにこれに関連するコンプライアンスに係る支援および助言、当行グループおよび連結子会社のタックスプラ
      ンニング戦略および施策に関する税務相談および助言、税法および規制に係るコンプライアンス評価の支援などの業務が含
      まれていた。かかる税務関連の業務の大半は、2020年度から外国監査公認会計士等に就任したEYには移行されていない。
                                 87/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     監査報酬の決定方針
       当行の主たる会計監査人への業務委託は、当行の監査委員会により事前に承認されるかもしくは監査委員会が採用する方
      針および手続に従う必要がある。
    (4)【役員の報酬等】

     該当事項なし。取締役および監査役の報酬については「(2)役員の状況                                   」参照。
    (5)【株式の保有状況】

     該当事項なし
                                 88/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第6【経理の状況】

    a.  本書記載のドイツ銀行(以下「当行」という。)の邦文の財務書類ならびに当行および連結子会社(以下、合わせて

       「当行グループ」という。)の邦文の財務書類(以下「邦文の財務書類」という。)は、ドイツ連邦共和国において開示
       された本書記載の原文の財務書類(以下「原文の財務書類」という。)の英訳を日本語に翻訳したものに、下記の円換算
       額を併記したものである。当行グループは、国際会計基準審議会(以下「IASB」という。)が公表し、欧州連合(以下
       「EU」という。)が承認した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して連結財務書類を作成している。当行
       の個別財務書類はドイツ商法に準拠して作成されている。当行および当行グループの財務書類の日本における開示につい
       ては、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」とい
       う。)第131条第1項の規定が適用されている。
        邦文の財務書類には、財務諸表等規則に基づき、原文の財務書類中のユーロ表示の金額のうち主要なものについて円換
       算額が併記されている。日本円への換算には、2021年5月31日の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値、
       1ユーロ=133.74円の為替レートが使用されている。
        なお、財務諸表等規則に基づき、日本とドイツ連邦共和国との会計原則および報告実務の主要な相違については、第6
       の「4    日本とドイツ連邦共和国との会計原則の相違」に記載されている。
        円換算額および第6の「2              主な資産・負債及び収支の内容」から「4                    日本とドイツ連邦共和国との会計原則の相違」
       までの事項は原文の財務書類には記載されておらず、当該事項における原文の財務書類への参照事項を除き、下記bの監
       査証明に相当すると認められる証明の対象になっていない。
    b.  原文の財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定されている外国

       監査法人等をいう。)であるアーンスト・アンド・ヤング・ゲーエムベーハー監査法人(ドイツ連邦共和国における独立
       監査人)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の2第1項第1号に規定されている監査証明に相当する
       と認められる証明を受けている。2019年度の当行の財務書類および当行グループの財務書類は、同じく外国監査法人等で
       あるケーピーエムジー           エージー     ビルチャフツプリューフングスゲゼルシャフト(ドイツ連邦共和国における独立監査
       人)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の2第1項第1号に規定されている監査証明に相当すると認
       められる証明を受けている。それらの監査報告書の原文および訳文は、本書に掲載されている。
                                 89/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    1【財務書類】
    (1 )連結財務書類
    ① マネジメント・レポート
    経営および財務の概況

     以下の説明および分析は、連結財務諸表および連結財務諸表に対する関連の注記と併せて読むべきものである。当行グルー

    プの経営および財務の概況には、国際財務報告基準(IFRS)第8号「事業セグメント」で要求される純収益の構成単位に係るセ
    グメント別の経営成績および企業全体の開示に関する定量的および定性的開示が含まれている。IFRS第8号に基づく追加的な事
    業セグメントの開示は、連結財務諸表に対する注記04「事業セグメントおよび関連情報」を参照のこと。将来の事象に関する
    記述は「見通し」の項に開示されている。
    概要

    世界経済

           1         2

    経済成長(%)             2020  年
                        2019  年   主な要因
    世界経済              -3.3       3.0    COVID-19のパンデミックは、歴史上の前例がほとんどない事態
                            であり、2020年度にはほぼすべての国で未曽有のGDP減少をも
                            たらしたが、多くの地域では予想以上の速度で回復が進んだ。
                            それにもかかわらず、COVID-19のパンデミックに起因する経済
                            の歴史的混乱は、依然として今後何ヶ月もにわたり継続して影
                            響を及ぼすと考えられ、広範囲にわたるワクチン接種の遅延に
                            よって長期化するおそれがある。2020年度末までにCOVID-19感
                            染が再拡大するケースが一部の地域で見られ、いくつかの国で
                            は封じ込め措置を再度課す動きを見せている。
     このうち:先進国             -5.1       1.6    先進諸国は、COVID-19のパンデミックに大規模な財政および金
                            融支援策で対応した。これらの国々は比較的低い借入コストか
                            らプラスの影響を受けた。経済活動は、当年度上半期の落ち込
                            みの後に、予想を上回る速さで改善したが、感染の第2波に
                            よって回復が遅れた。
     このうち:新興市場             -2.1       4.0    新興市場においては、COVID-19危機はかなり多様な様相を見
                            せ、政策能力および医療インフラの観点からの要求は厳しいも
                            のであった。その結果、予想されたとおり、一部の国では成長
                            ショックがより顕著で持続的であった。しかし、落ち込みの後
                            には、地域によってばらつきはあるものの、力強い回復が見ら
                            れた。
    ユーロ圏経済              -6.8       1.3    2020年度上半期の急激な縮小の後、ユーロ圏経済は力強く回復
                            した。個人およびビジネスは、拡充した財政政策および欧州中
                            央銀行の拡張的金融政策に支えられ、当該政策は好ましい経済
                            状況をもたらした。第4四半期の初めに、COVID-19の感染第2波
                            が勢いを増し、新たな封じ込め措置が必要となった。EUと英国
                            の貿易協定は12月にようやく合意された。
     このうち:ドイツ経済             -5.0       0.6    2020年度上半期の経済の落ち込みは歴史的なものであったが、
                            第2四半期に大半のロックダウン制限が終了し、予想を上回る
                            力強い回復となった。大規模な財政支援策を受けて、時短勤務
                            制度は失業増加抑制の一助となり、世帯所得を強化した。それ
                            にもかかわらず、COVID-19の感染増加は、2020年度第4四半期
                            において経済のモメンタムに不利な状況をもたらした。
                                 90/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    米国経済              -3.5       2.2    米国経済は、第2四半期に大幅な縮小を経験した後、予想を上
                            回る力強い回復を見せた。失業率は過去最高を更新したが、回
                            復が進むにつれて労働市場は再び改善した。COVID-19の強力な
                            第2波は、追加的な財政刺激策の遅延と相まって、回復を抑制
                            した。連邦準備銀行は、金融市場や信用市場における資金の自
                            由な流れを維持するために、迅速かつ積極的に行動した。
    日本経済              -4.9       0.3    経済活動は、第3四半期に予想を上回る速さで回復した。夏の
                            COVID-19の感染第2波の間、政府は全国的な緊急事態宣言を行
                            わず、代わりに経済活動の支援を試みた。日本銀行は、緩和政
                            策の立場を維持した一方、政策の副作用にも留意した。財政刺
                            激策が維持されたため、日本銀行に緩和を求める圧力は弱まっ
                            た。
         3
    アジア経済              -1.0       5.2    COVID-19に起因する経済活動の急落からの回復は予想以上に力
                            強さを見せた。中国、日本およびその他の北アジア諸国は、
                            ウィルスをコントロールし、パンデミック以前の活動レベルに
                            回復する、または回復に向かうことに比較的成功している。ア
                            ジア諸国の中央銀行は、金利引き下げによる従来型の景気刺激
                            策の限界に達している。
     このうち:中国経済             2.3      6.0    継続的なV字回復によって、2020年度の中国経済は拡大した
                            が、これは強固な産業部門およびサービス活動の予想を上回る
                            速い回復、また不動産および運輸サービスの優れたパフォーマ
                            ンスを反映している。このことは世界的な景気回復に大きく貢
                            献した。
    1 年間実質GDP成長率(対前年比%)出典:別途記載のものを除き各国の当局。
    2 出典:ドイツ銀行リサーチ。
    3 中国、インド、インドネシア、韓国および台湾を含むが、日本を除く。
    銀行業界

                                                2020年12月31日現在

    前年比成長率(%)           法人向け貸出      個人向け貸出       法人預金      個人預金           主な要因
    ユーロ圏              5.5      3.2      18.6       7.5    法人向け貸出金は、景気後退に起
                                         因して前年比で急増したが、直近
                                         数ヶ月は安定している。個人向け
                                         貸出はモメンタムを維持してい
                                         る。パンデミックによって法人預
                                         金の伸びが急激に加速し、1999年
                                         の通貨統合開始以降で最大の成長
                                         を示し、個人預金もまた金融危機
                                         以降最も速いペースで増加した。
     このうち:ドイツ             4.1      4.7      13.3       6.1    法人向け貸出金の伸びは、当初急
                                         増した後、企業の流動性が潤沢
                                         で、法人預金が過去最高の伸びを
                                         示したことから、過去3年間で最も
                                         低い水準にまで鈍化した。個人向
                                         け貸出金全体および特に住宅ロー
                                         ンの成長は過去最高の水準で横ば
                                         いとなっている一方、消費者向け
                                         貸出は停滞している。個人預金は
                                         金融危機以降で最も増加してい
                                         る。
                                 91/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                 1      1
    米国              7.4      -2.9      21.4      21.4    パンデミック発生当初の法人向け
                                         貸出金の異例の急増の後、貸出残
                                         高は現在縮小しており、前年比で
                                         の増加は危機前のペースに近づい
                                         ている。危機の過程で、個人向け
                                         貸出は、堅調な伸びから、金融危
                                         機以降で最も急激な収縮に転じ
                                         た。今回の危機はまた、総預金の
                                         モメンタムを大幅な増加から驚異
                                         的なスピードへと加速させたが、
                                         最近は安定している。
    中国              13.0      14.2      10.8      13.8    個人向け貸出(および預金受入)
                                         はダイナミックな拡大を維持して
                                         おり、法人向け貸出(および預金
                                         受入)も同様のレベルまで拡大し
                                         ている。
    1 セグメント内訳は入手不能であるため、米国の預金合計である。
     2020  年度は投資銀行にとって非常に好調な年であった。債券資本市場は、投資適格債、ハイ・イールド債、ソブリン債の発

    行に関するものを含め、全般的に過去最高を記録した。同様に、株式資本市場はフォローオン取引や転換社債が牽引役となり
    過去最高を記録し、また、新規株式公開(以下「IPO」という。)市場も非常に好調であった。合併および買収(M&A)活動
    は、2020年度上半期には落ち込んだものの、2020年度下半期には過去最高を記録し、2019年度と比べて通年の公表案件数は若
    干の減少にとどまり、全体として依然として堅調な実績を残した。投資銀行部門の手数料収入は、米国と中国が牽引して過去
    最高を記録した一方で、ヨーロッパはやや出遅れた。株式トレーディングの出来高は、特に米国において前年度をはるかに上
    回ったが、債券トレーディングでは緩やかな増加が見られ、デリバティブは横ばいであった。
    ドイツ銀行の業績

     ドイツ銀行は、2020年度通年で10億ユーロの税引前利益を計上し、COVID-19の世界的なパンデミックという重大な緊張にも

    かかわらず、大幅なコスト削減を含む改革の道筋における主要なマイルストーン達成と、持続可能な収益性のための強固な基
    盤構築に向けて、順調に歩を進めている。改めて注力したコア・バンクの大幅な利益増加は、改革関連の影響によるコストお
    よび信用損失引当金の増加を上回った。当行グループの事業は、目に見えるフランチャイズの改善および収益増加を推進する
    戦略目標に対して順調に進展を遂げた一方で、厳格なコストとリスクの管理を維持している。堅固な資本および流動性準備金
    により、ドイツ銀行は、2020年度において顧客を強力にサポートすることができた。
     ドイツ銀行は2020年度に624百万ユーロの当期純利益を計上した。2020年度の税引前利益は10億ユーロで、これは改革費用
    490百万ユーロ、ならびに再構築および解雇に係る費用688百万ユーロを負担したためである。キャピタル・リリース・ユニッ
    トを除くコア・バンクは、2019年度の536百万ユーロに対して、2020年度には32億ユーロの税引前利益を計上した。改革費用
    328百万ユーロ、再構築および解雇に係る費用671百万ユーロならびに特定の収益項目の38百万ユーロの損失を調整すると、コ
    ア・バンクの税引前利益は、同様に調整した2019年度の利益と比べて52%増の42億ユーロになったと考えられる。
     特定項目を除いた収益、調整後費用、改革費用を除いた調整後費用、改革費用およびプライム・ファイナンス関連の払戻対
    象費用を除いた調整後費用、調整後税引前利益(損失)、税引後平均有形株主資本利益率、ならびに純資産(調整後)は、非
    GAAP財務指標である。非GAAP財務指標の定義および基礎となるIFRSによる指標との調整については、英文Annual                                                    Report    2020
    の「Supplementary         Information      (Unaudited):      Non-GAAP     Financial     Measures」に記載されている。
                                 92/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    当行グループの重要業績評価指標
    短期の経営関連のパフォーマンス                              2020  年度末の状況           2019年度末の状況
                   1
    税引後平均有形株主資本利益率
                                         0.2  %          -10.9%
                  2
    改革費用を除いた調整後           費用
                                      199  億ユーロ           216億ユーロ
        3
    従業員数
                                        84,659   人          87,597人
    資本関連のパフォーマンス

                 4
    普通株式等Tier        1資本比率
                                         13.6  %           13.6%
                     4
    レバレッジ比率(完全適用ベース)
                                         4.7  %           4.2%
    1 AT1クーポン計上後のドイツ銀行株主に帰属する利益(損失)に基づく。詳細については、英文Annual                                          Report   2020の「Supplementary
     Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」に記載されている。
    2 改革費用を除き、プライム・ファイナンス関連の払戻対象費用360百万ユーロを含んでいる。詳細については、英文Annual                                                  Report   2020の
     「Supplementary       Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」に記載されている。
    3 グループ内のフルタイム換算の従業員数。
    4 この比率の計算に関する詳細については、リスク・レポートに記載されている。
     2020年度の純収益は、2019年度と比べて864百万ユーロ、率にして4%増加し、240億ユーロとなった。この増加の主因は、イ

    ンベストメント・バンク(IB)の収益が大幅に増加したことである。これは、基礎的な市場活動のプラスの影響および当行グ
    ループの戦略的ポジショニングの再編に伴う強力なクライアント・エンゲージメントによるものであり、コーポレートおよび
    その他(C&O)における評価および期間差異によるマイナスの影響ならびにキャピタル・リリース・ユニット(CRU)における
    リスク圧縮の影響を上回った。コア・バンクの純収益は、報告ベースで6%増加し、243億ユーロとなった。コーポレート・バ
    ンク(CB)の純収益は、前年比2%減の51億ユーロであった。これは、金利の不利な状況によるもので、預金金利更改によるプ
    ラスの影響によって一部相殺された。インベストメント・バンク(IB)の2020年度の純収益は、率にして32%増加し、93億
    ユーロとなった。これは、市況のサポートおよび主要分野における市場シェアの伸びを反映して、セールス/トレーディング
    (債券および為替)、ならびにオリジネーションおよびアドバイザリー事業の収益が増加したことに起因している。プライ
    ベート・バンク(PB)の通年の純収益は、Postbank                        Systems    AGの売却に関連するマイナスの影響を反映し、前年比1%減の81
    億ユーロであった。特定の項目を除けば、プライベート・バンクの純収益は、貸出残高の増加および預金金利更改措置による
    プラスの影響を含む手数料収入の増加が、COVID-19によるマイナスの影響および金利の不利な状況を一部補ったため、ほぼ横
    ばいにとどまった。アセット・マネジメント(AM)の純収益は、前年度比4%減の22億ユーロであった。これは、2019年度に認
    識されたマルチ・アセットおよびオルタナティブの運用報酬が当年度には発生しなかったことによるものであった。運用報酬
    は、クライアント・フローおよび市場開発のプラスの影響が業界全体の利幅縮小を相殺したため、引き続き安定していた。
    コーポレートおよびその他(C&O)の収益は、前年度の147百万ユーロの収益に対して530百万ユーロの損失であった。これは、
    当行の資金調達契約に関連したヘッジ取引の時価評価のマイナスの影響に起因する評価および期間差異の不利な影響を反映し
    ている。
     2020年度の信用損失引当金繰入額は、2019年度と比べて11億ユーロ、率にして148%増加し、18億ユーロとなった。これは通
    年で平均貸出残高の41ベーシス・ポイントに相当する。この増加は主に、COVID-19のパンデミックが経済に与える影響による
    ものであった。
     2020年度の利息以外の費用は、2019年度と比べて39億ユーロ、率にして15%減少し、212億ユーロとなった。この減少には、
    2019年度の改革関連ののれんの減損10億ユーロが当年度には発生しなかったこと、ならびに改革費用が655百万ユーロ、訴訟費
    用が315百万ユーロ、再構築および解雇に係る費用が118百万ユーロ減少したことが含まれている。改革費用を除いた調整後費
    用は、前年度比8%減の199億ユーロであった。これは、プライム・ファイナンス関連の払戻対象費用360百万ユーロについて調
    整した場合、2020年度の当行グループの目標である195億ユーロに沿ったものとなる。前年比での減少は、2020年度におけるフ
    ルタイム換算で2,900人超の人員削減、ならびに規律あるコスト管理および為替換算のプラスの影響を反映している。
     2019年度の26億ユーロの税引前損失に対して、2020年度には10億ユーロの税引前利益を計上した。これは主に、2020年度の
    インベストメント・バンクにおける収益の大幅な増加、2019年度の改革関連ののれんの減損が当年度には発生しなかったこ
    と、ならびに改革費用、訴訟費用、再構築および解雇に係る費用の減少によるものであり、また改革費用を除いた調整後費用
    においては、人員削減、規律あるコスト管理および為替換算のプラスの影響を反映している。これらは、COVID-19のパンデ
    ミックが経済に与える影響を主因として信用損失引当金の水準が引き上げられたことによって、一部相殺された。
     法人所得税費用は、前年度の26億ユーロに対して2020年度には397百万ユーロであった。2020年度の実効税率は39%であっ
    た。
     当行は、2019年度の53億ユーロの当期純損失に対して、2020年度には624百万ユーロの当期純利益を計上した。これは主に、
    前述のインベストメント・バンクにおける好調な収益、2019年度の改革関連ののれんの減損が当年度には発生しなかったこ
    と、ならびに改革費用、訴訟費用、再構築および解雇に係る費用の減少によるものであり、また改革費用を除いた調整後費用
                                 93/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    においては、人員削減、規律あるコスト管理および為替換算のプラスの影響を反映している。繰延税金資産に対する評価性引
    当金調整は、2019年度の28億ユーロから減少し、2020年度には37百万ユーロとなった。これらのプラスの影響は、信用損失引
    当 金の水準が引き上げられたことによって一部相殺された。
     2020年度末における普通株式等Tier                 1(CET    1)資本比率は、2019年度と変わらず、13.6%であった。レバレッジ比率は、完
    全適用ベースで2019年度の4.2%から2020年度末には4.7%に改善した。段階的適用ベースのレバレッジ比率は、2019年度の
    4.3%から2020年度には4.8%に改善した。
    ドイツ   銀行  グループ

    ドイツ銀行:組織

     ドイツ銀行は、フランクフルト・アム・マイン(ドイツ)に本店を置くドイツ最大の銀行であり、2020年12月31日現在の総

    資産規模が1兆3,250億ユーロで、世界最大の金融機関の一つである。2020年度末現在、内部の従業員数はフルタイム換算で
    84,659名であり、59ヶ国において1,891支店(このうち68%がドイツ国内)を運営している。当行グループは、世界中の個人、
    法人および機関投資家顧客向けに多種多様な投資、金融および関連の商品およびサービスを提供している。
     2020年12月31日現在、当行グループは以下のセグメントで組織されている。
    -  コーポレート・バンク(CB)

    -  インベストメント・バンク(IB)
    -  プライベート・バンク(PB)
    -  アセット・マネジメント(AM)
    -  キャピタル・リリース・ユニット(CRU)
    -  コーポレートおよびその他(C&O)
     当行グループでは、CB、IB、PB、AM、C&Oをコア・バンクと呼んでいる。

     さらに、ドイツ銀行グループは、グローバル戦略を一貫して実行するために、国および地域の層からなる組織構造を有して
    いる。
     当行グループは、世界の大部分の国々における既存顧客および潜在顧客と営業または取引を行っている。これらの営業およ
    び取引は、以下を通じて行われている。
    -  子会社および支店

    -  駐在員事務所
    -  顧客にサービスを提供するために配属された1名以上の代表者
     2018年に、当行グループはDeutsche                 Bank   Privat-    und  Geschäftskunden        AGとドイツ・ポストバンクAGの合併を成功裏に完

    了し、DB     Privat-    und  Firmenkundenbank         AGを設立した。その後、2020年に、DB                  Privat-    und  Firmenkundenbank         AGはドイツ
    銀行AGに合併された。この合併は、主に個々の法人で個別に実行されていたインフラ機能およびガバナンス業務の廃止による
    大幅なコスト削減に向けた重要な一歩である。これにより、借り換えおよび管理費が削減され、コーポレート・ガバナンスが
    簡素化される見込みである。この合併は、2022年度にポストバンクのシステムをドイツ銀行のITインフラに移行することや、
    2023年度に予定されている旧来のアプリケーション使用中止など、統合技術ソリューションの基盤を整備するものでもある。
    その目的は、複雑なIT環境を簡素化することであり、これによって効率性が向上し、顧客がよりシームレスなサービスを受け
    るための技術改良が実現する。
    経営構造

     マネジメント・ボードは、当行グループを、法人および支店として地域横断的に業務を行うコーポレート部門および管理部
    門から構成されるマトリックス組織として構築した。
     マネジメント・ボードは、法律、定款およびマネジメント・ボードの規約に従い、当行の経営に対して責任を負っており、
    当行の利益に関して持続可能な価値を創造することを目的としている。マネジメント・ボードは、株主、従業員およびその他
    の当行に関係するステークホルダーの利益を考慮している。マネジメント・ボードは、統一的なガイドラインに従いドイツ銀
    行グループを管理し、すべてのグループ会社を統括管理している。
     マネジメント・ボードは、法律および定款に規定されたすべての事項に関する意思決定を行い、法的要件および内部ガイド
    ラインの遵守(コンプライアンス)を確実にする。また、適切な内部ガイドラインが確実に策定および導入されるために必要
                                 94/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    な措置を講じている。マネジメント・ボードの責任には、特に、当行の戦略的経営と指示、資源の配分、財務会計および報
    告、統制およびリスク管理、ならびに企業統制と事業組織の適切な機能化が含まれる。マネジメント・ボードのメンバーは、
    当 行の事業管理においては連帯責任を有する。
     マネジメント・ボードの各メンバーへの職務的な責任の割当てについては、マネジメント・ボード以下の上級経営層に責任
    を委任するための枠組みを定めた「マネジメント・ボードの業務分掌計画」に記述されている。マネジメント・ボードは、上
    級経営職の個々の責任を支持するが、一方で、委員会においては共同で意思決定を行う。同時に、マネジメント・ボードは、
    十分な情報に基づく意思決定を行うために、すべての事業にわたる包括的かつ健全な情報共有が重要であることを認識してお
    り、管理委員会、業務幹部委員会、地域委員会とともに、コーポレート部門間およびコーポレート部門とマネジメント・ボー
    ド間の情報フローの改善を目的として「グループ・マネジメント委員会」を設置した。グループ・マネジメント委員会は、ド
    イツ株式会社法では設置が要求されない上層プラットフォームであり、情報交換や業務、成長、収益性について議論するため
    にすべてのマネジメント・ボード・メンバー、上層の業務代表者およびグループ・プランニング&パフォーマンス・マネジメ
    ントの部門長で構成されている。
    コーポレート・バンク

    コーポレート部門の概要

     コーポレート・バンク(CB)は、ドイツにおいてグローバル・トランザクション・バンキングおよびコマーシャル・バンキ
    ングから構成されている。同部門は主に、ドイツの「Mittelstand」を含むドイツ国内の法人顧客、大規模や小規模のコマー
    シャル・バンキングおよびビジネス・バンキング顧客、ならびに多国籍企業へのサービス提供に注力している。同部門はま
    た、トランザクション・バンキングが提供する特定のサービスに関して金融機関のパートナーとしての役割も有する。グロー
    バル・トランザクション・バンキングは、キャッシュ・マネジメント、トレード・ファイナンス・アンド・レンディング、ト
    ラスト・アンド・エージェンシー・サービス、セキュリティーズ・サービスの4つの業務で構成されている。コマーシャル・バ
    ンキングは、ドイツ国内のドイツ銀行およびポストバンクのブランド全体にわたり総合的な専門知識と包括的な商品を提供し
    ている。
     2021年度第1四半期から、コーポレート・バンクは、インスティテューショナル・クライアント・サービス、コーポレート・
    トレジャリー・サービス、ビジネス・バンキングの3つの顧客セグメントに基づいて収益を報告する予定である。インスティ
    テューショナル・クライアント・サービスは、機関投資家顧客向けのキャッシュ・マネジメント、トラスト・アンド・エー
    ジェンシー・サービス、およびセキュリティーズ・サービスで構成されている。コーポレート・トレジャリー・サービスは、
    トレード・ファイナンス・アンド・レンディングの一連のサービスならびに大企業および中堅企業顧客向けのコーポレート・
    キャッシュ・マネジメントを提供している。ビジネス・バンキングは、小規模企業および起業家の顧客を対象としており、概
    ね標準化された一連の商品を提供している。
     CBでは、2018年1月1日以降、1件の重要な資産の処分を行った。2017年10月上旬、ドイツ銀行グループは、グローバル・トラ
    ンザクション・バンキング部門の1ユニットであるオルタナティブ・ファンド・サービス事業をApex                                              Group   Limitedに売却する
    売買契約を締結した。この取引は、2018年度第2四半期に完了した。2018年1月1日以降、重要な資本支出はない。
    商品およびサービス

     コーポレート・バンクは、リスク・マネジメント・ソリューション、キャッシュ・マネジメント、貸出、トレード・ファイ
    ナンス、信託および仲介業務、ならびにセキュリティーズ・サービスの世界的なプロバイダーである。ドイツ国内外の法人お
    よび商業顧客ならびに金融機関の財務部門に焦点を当てて、当行は総合的な専門知識とグローバルネットワークを駆使した統
    合的なソリューションを提供している。
     コーポレート・バンクが提供する一連の商品に加えて、顧客は当行グループのカバレッジ・チームを通じてインベストメン
    ト・バンクの専門知識を利用することができる。
    販売チャネルおよびマーケティング

     コーポレート・バンクのグローバル・カバレッジ部門は、国際的な大口法人顧客に焦点を当てており、カバレッジとリス
    ク・マネジメント・ソリューションズの2つのユニットに組織されている。カバレッジには、グローバル、地域、各国のカバ
    レッジ・チームを通じて、本社レベルおよび子会社を対象とするマルチ商品のゼネラリストが含まれる。リスク・マネジメン
    ト・ソリューションズには、外国為替、新興市場、金利商品のスペシャリストが含まれる。このユニットは、当行グループの
    顧客に緊密に繋がるように、APAC、米州およびEMEAの地域別に管理されている。
     2021年度第1四半期から、ドイツの法人顧客は、コーポレート・トレジャリー・サービスもしくはビジネス・バンキングとい
    う2つのユニットのうちどちらかが担当する予定である。コーポレート・トレジャリー・サービスは、ドイツ銀行とポストバン
    クの2つのブランドにわたり中堅企業および大企業顧客を対象としており、企業の財務担当者向けにキャッシュ、トレード・
    ファイナンス、貸出、リスク管理に至るまでの幅広いソリューションを提供している。ビジネス・バンキングは、小規模企業
                                 95/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    および起業家顧客を対象としており、概ね標準化された一連の商品および特定のバンキング・パートナー・サービス(会計ソ
    リューションなど)を提供している。
    インベストメント・バンク

    コーポレート部門の概要

     インベストメント・バンク(IB)は、ドイツ銀行のセールス/トレーディング(債券および為替)、オリジネーションおよ
    びアドバイザリー、ならびにドイツ銀行リサーチから構成される。同部門は、金融、アドバイザリー、債券、通貨といった伝
    統的な強みに焦点を当てて、カバレッジ先の横断的なホールセール・バンキングに関する専門知識、リスク管理、セールスお
    よびトレーディング、インベストメント・バンキングならびに管理部門を取りまとめている。これによりIBは、当行グループ
    の顧客および商品の枠を越えて、経営資源および資本を調整し、当行の顧客に効率的にサービスを提供することができる。
     IBでは、2018年1月1日以降、1件の重要な資産の処分を行った。2019年4月、Tradewebは新規株式公開を完了した。Tradeweb
    は、債券およびデリバティブ取引のための店頭(OTC)市場の構築および運営を行う金融サービス会社である。ドイツ銀行グ
    ループは、2007年よりTradewebに対する経済的持分を有しており、保有持分の一部を売却することにより、他の大手銀行株主
    とともに、新規株式公開およびその後の複数の二次募集に参加した。2018年1月1日以降、重要な資本支出はない。
    商品およびサービス

     セールス/トレーディング(債券および為替)は、外国為替、金利、クレジット、新興市場事業に関する取引とストラク
    チャリングの専門知識を備えた機関投資家向け販売員およびリサーチを取りまとめている。セールス/トレーディング(債券
    および為替)事業により、ドイツ銀行は、債券および通貨全般の取引執行の標準化および透明性を求めて高まる、自動化への
    要求、規制当局の期待および顧客要求に対応することができる。
     オリジネーションおよびアドバイザリーは、当行グループの起債事業、合併および買収(M&A)および焦点を絞った株式の助
    言および組成のプラットフォームを担っている。オリジネーションおよびアドバイザリーは地域別および業種別カバレッジ・
    チームから構成されており、欧州、米国、アジア太平洋地域の当行のハブ拠点と共同で、当行の法人顧客に対して幅広い金融
    商品およびサービスの提供を行っている。
    販売チャネルおよびマーケティング

     IBの顧客への対象サービスは、当行の債券セールスチームを有するインスティテューショナル・クライアント・グループ、
    ならびにオリジネーションおよびアドバイザリー内のインベストメント・バンキング・カバレッジ・チームによって提供され
    る。両チームは、資本市場およびトレジャリー・ソリューションを提供するコーポレート・バンクのリスク・マネジメント・
    ソリューションズ・チームと協働する。これらのグループが緊密に連携することによって一層のシナジー効果を生み出し、当
    行グループの顧客に対する商品/ソリューションのクロスセルの拡大につなげている。
    プライベート・バンク

    コーポレート部門の概要

     プライベート・バンク(PB)において、当行グループは、個人顧客、富裕層の個人顧客、起業家およびファミリー顧客に対
    するサービスを提供している。また、当行グループの国際事業においては、商業顧客にも注力している。当部門は、2つの事業
    部門、すなわち、プライベート・バンク(ドイツ)とインターナショナル・プライベート・バンクで構成されている。当部門
    の商品には、決済および口座サービス、信用および預金商品、ならびに投資アドバイス(様々な環境・社会・ガバナンス
    (ESG)商品を含む。)が含まれる。当部門は顧客に対し、すべての基本的な金融ニーズと個人のニーズに対応したオーダーメ
    イドのソリューションの両方を提供している。
     PBでは、2018年1月1日以降、1件の重要な資産の処分を行った。2020年11月、ドイツ銀行AGは、Postbank                                                 Systems    AGの株式
    をTata    Consultancy      Services(TCS)に売却する契約を締結した。この取引は、2020年12月31日に規制当局および政府の承認
    を得た後に完了した。2018年1月1日以降、重要な資本支出はない。
    商品およびサービス

     当行グループのプライベート・バンク(ドイツ)部門では、「ドイツ銀行」と「ポストバンク」の2つの強力で相補的な主力
    ブランドにより、差別化された顧客重視のアプローチを推進している。当行グループは、「ドイツ銀行」ブランドで、個人顧
    客に対する銀行業務ならびに金融商品およびサービス(個別の複雑なアドバイザリー・ソリューションを含む。)の提供に注
    力している。「ポストバンク」ブランドは引き続き、当行グループのリテール顧客に対し、標準的な商品と日々のリテール・
    バンキング・サービスを提供することに焦点を当てている。また、Deutsche                                    Post   DHL  AGと協力して、ポストバンク・ブラン
    ドの支店で郵便および小包サービスも提供している。
                                 96/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     インターナショナル・プライベート・バンクにおいては、2つの顧客セグメントに対する差別化された顧客重視のアプローチ
    も使用している。「IPBパーソナル・バンキング」顧客セグメントは、イタリア、スペイン、ベルギー、インドのリテールおよ
    び 富裕層顧客ならびに小規模事業を対象として、バンキング・サービスおよびその他の金融サービスを提供している。「プラ
    イベート・バンキングおよびウェルス・マネジメント」顧客セグメントは、世界中の富裕層および超富裕層、ならびにイタリ
    ア、スペイン、ベルギー、インドの中小法人顧客およびプライベート・バンキング顧客を対象としている。当行グループの顧
    客支援は、顧客財産の形成、管理および投資、顧客の個人的または事業上の利益のための資金供給、ならびに機関投資家また
    は法人としてのニーズに対応するサービスの提供に及ぶ。さらに、当行グループは、一任勘定のポートフォリオ管理およびア
    ドバイザリー・プラットフォームにわたって、様々な環境・社会・ガバナンス(ESG)商品を提供している。これらの商品によ
    り、当行グループの顧客は、その価値観に沿って、また特定のESG戦略、スコアおよび排除基準に従って、投資を行うことがで
    きる。また、複雑なサービスを必要とする顧客には、機関投資家型のサービスも提供しており、インベストメント・バンク、
    コーポレート・バンクおよびアセット・マネジメントとの緊密な連携によりサービスを補完している。
    販売チャネルおよびマーケティング

     当行グループは、オムニチャネル・アプローチを推進しており、顧客はサービスや商品へのアクセスなどさまざまな方法を
    柔軟に選択することができる。
     当行グループの販売チャネルには、プライベート・バンク(ドイツ)およびインターナショナル・プライベート・バンクの
    支店網が含まれており、ドイツ、イタリア、スペインにおける顧客のコールセンターおよびセルフサービス・ターミナルなら
    びにドイツ銀行ブランドのアドバイザリー・センター(当行グループの支店網およびデジタル・サービスを補完している。)
    のサポートを受けている。当行グループはまた、デジタル・プラットフォームを含むオンラインおよびモバイル・バンキング
    を提供しており、それを通じてスマートフォンやタブレット向けのマルチ・モバイルサービスと組み合わせて、バンキング、
    ブローカー業務およびセルフ・サービス用の取引プラットフォームを提供している。また、自営の金融アドバイザーならびに
    その他の販売および提携パートナーと協力している。当行グループのプライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメン
    ト顧客セグメントについて、当行グループは、リレーションシップ・マネージャーおよびインベストメント・マネージャーと
    共に、異なる顧客層をカバーするチームを編成して顧客アプローチを行っており、同部門は、富裕層向け資産運用サービスお
    よびオープン・アーキテクチャー商品で顧客を支援するクライアント・サービス・エグゼクティブのサポートを受けている。
    さらに、ドイツではDeutsche              Oppenheim     Family    Offices    AGが、同族会社サービス、機密資金に関するサービスおよびアドバ
    イザリー・ソリューションの提供を行っている。
     当行グループの事業は引き続き、デジタル機能の拡充に注力している。当行グループは、当行グループの顧客に最も便利な
    方法で商品やサービスを提供するために、将来におけるオムニチャネル・ミックスの最適化を継続している。
    アセット・マネジメント

    コーポレート部門の概要

     アセット・マネジメント部門(DWS)は、2020年12月31日現在において7,900億ユーロ超の運用資産を有し、世界の主要な資
    産管理機関の一つである。DWSは世界中の個人投資家や機関投資家から成る多様な顧客基盤にサービスを提供しており、ドイツ
    の本国市場でも強力なプレゼンスを有している。これらの顧客には、政府機関、企業や財団、ならびに個人投資家が含まれ
    る。
     ドイツ銀行はDWSの79.49%の所有持分を保有しており、アセット・マネジメントは引き続き当行グループの中核事業であ
    る。DWSの株式はフランクフルト証券取引所に上場されている。
     DWS  Group   GmbH   & Co.  KGaAの部分的新規株式公開(IPO)を除き、2018年1月1日以降、重要な資本支出または資産の処分は
    ない。
    商品およびサービス

     DWSの投資商品は、株式、債券、現金資産、マルチ・アセットなどすべての主要資産クラス、さらにオルタナティブ投資に及
    んでいる。当行グループのオルタナティブ投資には、不動産、インフラ、プライベート・エクイティ、流動性の高い不動産、
    サステナブル投資などが含まれている。当行グループはまた、パッシブ投資も幅広く提供している。さらに、DWSのソリュー
    ション戦略は、伝統的な資産クラスだけでは対応できない顧客ニーズをターゲットとしている。それらのサービスには、保険
    および年金ソリューション、資産・負債管理、ポートフォリオ管理ソリューション、資産配分アドバイザリー、ストラクチャ
    リング、オーバーレイなどが含まれる。当行グループが重視している環境・社会・ガバナンスは、顧客向けのターゲットを
    絞ったソリューションを生み出す際に相互に補完し合う形で考慮されている。
    販売チャネルおよびマーケティング

                                 97/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     DWSの商品は、単一のグローバル販売ネットワークを通じて、EMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)、米州、アジア太平
    洋地域で販売されている。DWSはまた、ドイツ銀行グループを含む、第三者による販売チャネルも利用している。
    キャピタル・リリース・ユニット

     キャピタル・リリース・ユニット(CRU)は、2019年7月に設立された。CRUの主な目的は、経済的に合理的な方法で資本を解

    消することによって、低リターンの資産および十分なリターンをもたらさない事業、または当行グループの戦略の中核ではな
    くなった活動に消費されていた資本を解消することである。また、CRUはコスト削減にも注力している。
     BNPパリバおよびドイツ銀行は、ドイツ銀行のプライム・ファイナンスおよび電子株式トレーディングの顧客へ継続してサー
    ビスを提供するため、マスター取引契約を締結した。この契約に基づいて、ドイツ銀行は顧客がBNPパリバのプラットフォーム
    に移行する(2021年度末までの間を予定)まで、このプラットフォームの運営を継続する。
     さらに、CRU部門の修正再表示後の財務諸表において、2018年1月1日以降、以下の重要な資産の処分を報告している。
     2017年12月、当行グループはポーランドにおけるプライベート・アンド・コマーシャル・バンク事業(外貨建の小口モー
    ゲージ・ポートフォリオを除く。)を、DB                    Securities      S.A.と併せて、Santander            Bank   Polska    に売却する契約を締結した。
    2018年度第4四半期に、この取引は成功裏に完了した。
     2018年3月、ドイツ銀行グループは、ポルトガルにおけるリテール・バンキング事業をABANCA                                           Corporación      Bancaria     S.A.に
    売却する契約を締結した。両当事者は、2019年度上半期に当該取引を完了した。
    管理部門

     管理部門は、事業部門向けの管理およびサービス業務を行っており、これには、グループ全体の部門を超えたリソース計

    画、運営および管理に関連する業務、ならびにリスク、流動性および資本の管理に関連する業務が含まれる。
     管理部門は、以下の当行グループの上級経営層の責任管轄下で組織されている。
    - ファイナンス、税務、トレジャリー、インベスター・リレーションズ

    - リスク、コンプライアンス、金融犯罪対策
    - 法務、グループ・ガバナンス、データの機密性、政府および規制関連
    - 技術、データおよびイノベーション
    - オペレーションおよびコーポレート・サービス
    - 人事および改革
     管理部門にはまた、コミュニケーションおよび企業の社会的責任、ならびにグループ内部監査も含まれており、これらは最

    高経営責任者に報告を行う。
     管理部門に起因するコストは、現在、配分計画に基づいて各コーポレート部門に配分されているが、技術開発費用は2021年
    度の実際の支出に基づいて各部門に請求される。現在の原価配分方法は、ドライバーに基づく原価管理(DBCM)の枠組みに置
    き換えられつつある。この新しい方法は、管理部門が提供するサービスをそれらを消費する事業部門と結びつけ、それによっ
    て、コスト・ドライバーに関する透明性を高め、コスト削減の余地の識別をより容易にするものである。
    重要な資本支出および資産の処分

     各コーポレート部門の直近3事業年度における重要な資本支出および資産の処分に関する情報は、上述の各コーポレート部門

    の記述に含まれている。
     2020年1月1日以降、第三者による当行グループ株式に対する公開買付はなく、当行グループは自社勘定において他社の株式
    に対する公開買付を行っていない。
                                 98/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    経営成績
    連結経営成績

     以下の説明および分析は、連結財務諸表と併せて読むべきである。

    要約連結損益計算書

                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度
                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
    純利息収益                   11,526     13,749     13,316     -2,223       -16     433      3
                       1,792      723     525    1,068      148     199      38
    信用損失引当金繰入額
    信用損失引当金繰入額控除後の純利
                       9,734     13,026     12,791     -3,292       -25     235      2
    息収益
                1
    手数料およびフィー収益
                       9,424     9,520     10,039       -96      -1    -519      -5
    純損益を通じて公正価値で測定する
    金融資産/負債に係る純利得(損
                       2,465      193    1,209     2,271      N/M    -1,015       -84
      1
    失)
    その他の包括利益を通じて公正価値
    で測定する金融資産に係る純利得                    323     260     317      63     24     -57     -18
    (損失)
    償却原価で測定する金融資産に係る
                        324      0     2    324     N/M      -2     -78
    純利得(損失)
    持分法適用投資による純利益(損
                        120     110     219      10      9    -109      -50
    失)
    その他の収益(損失)                    -154     -668      215     515     -77     -883      N/M
                       12,503      9,416     12,000      3,087       33   -2,585       -22
    利息以外の収益合計
         2
    純収益合計
                       22,237     22,441     24,791      -205      -1   -2,350       -9
                       10,471     11,142     11,814      -671      -6    -672      -6
    報酬および手当
                       10,259     12,253     11,286     -1,993       -16     966      9
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0   1,037       0   -1,037      -100     1,037      N/M
    損
                        485     644     360     -159      -25     283      79
    再構築費用
                       21,216     25,076     23,461     -3,860       -15    1,615       7
    利息以外の費用合計
    税引前利益(損失)                   1,021     -2,634      1,330     3,655      N/M    -3,965       N/M
                        397    2,630      989    -2,233       -85    1,641      166
    法人所得税費用(ベネフィット)
                        624    -5,265       341    5,888      N/M    -5,606       N/M
    当期純利益(損失)
    非支配持分に帰属する純利益(損
                        129     125      75      4     3     50     68
    失)
    ドイツ銀行株主およびその他の資本
                        495    -5,390       267    5,885      N/M    -5,657       N/M
    構成要素に帰属する純利益(損失)
     その他の資本構成要素に帰属する
                        382     328     319      53     16      9     3
     純利益(損失)
     ドイツ銀行株主に帰属する純利益
                        113    -5,718       -52    5,831      N/M    -5,666       N/M
     (損失)
    N/M -表記するに値しない。
    1 詳細は本年次報告書の注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」を参照のこと。
    2 信用損失引当金繰入額認識後。
                                 99/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    純利息収益
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                    2020  年度    2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                      17,806      25,208      24,718      -7,401      -29      489      2
    利息および類似収益合計
                      6,280     11,458      11,402      -5,178      -45      56     0
    利息費用合計
                      11,526      13,749      13,316      -2,223      -16      433      3
    純利息収益
          1
    平均利付資産
                     920,444      956,362      990,670      -35,918       -4   -34,307       -3
          1
    平均利付負債
                     685,830      714,716      745,904      -28,886       -4   -31,188       -4
        2
    総利回り
                      1.82  %    2.53%      2.39%    (0.72)ppt        -28    0.14ppt        6
         3
    総支払金利
                      0.76  %    1.47%      1.38%    (0.71)ppt        -48    0.09ppt        6
        4
    純金利差
                      1.06  %    1.07%      1.00%    (0.01)ppt        -1   0.06ppt        6
         5
    純金利差益
                      1.25  %    1.44%      1.34%    (0.19)ppt        -13    0.09ppt        7
    ppt -パーセンテージ・ポイント
    総受取利息および総支払利息の過年度の比較数値は修正再表示されている。2019年12月31日終了年度および2018年12月31日終了年度の59百万
    ユーロおよび75百万ユーロが修正再表示された。さらに、2018年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から支払利
    息に組み替えられた。
    1 各年度の平均残高は、一般に月末残高に基づいて計算される。2019年度の比較数値は修正再表示されている。
    2 総利回りは、平均利付資産について稼得された平均金利である。
    3 総支払金利は、平均利付負債について支払った平均金利である。
    4 純金利差は、平均利付資産について稼得された平均金利と平均利付負債について支払った平均金利の差である。
    5 純金利差益は、純利息収益の平均利付資産に対する割合を表したものである。
    2020  年度

     2020年度の純利息収益は、2019年度の137億ユーロから22億ユーロ、率にして16%減少し、115億ユーロとなった。この減少
    の主因は、主に金利低下および為替レートの不利な変動であった。これらのマイナスの影響は、インベストメント・バンクに
    おける取引量およびクライアント・フローの改善ならびにコーポレート・バンクにおける預金金利更改によるプラスの影響に
    よって一部相殺された。2019年度の利息収益には、貸出条件付き長期資金供給オペレーションⅡ(TLTRO                                                 Ⅱ)プログラムに基
    づくEU政府補助金に関連した93百万ユーロが含まれていたが、2020年度にはこのプログラムに基づく43百万ユーロが含まれて
    いた。さらに、2020年度の利息収益には、貸出条件付き長期資金供給オペレーションⅢ(TLTRO                                             Ⅲ)プログラムに基づくEU政
    府補助金に関連した86百万ユーロが含まれていた。全体として、当行の2020年度の純金利差益は、前年度と比べて19ベーシ
    ス・ポイント縮小し、1.25%となった。
    2019  年度

     2019年度の純利息収益は、2018年度の133億ユーロから433百万ユーロ、率にして3%増加し、137億ユーロとなった。この増
    加の主因は、平均貸出残高の240億ユーロ、率にして6%の増加、主にドイツの銀行および中央銀行におけるマイナス利回りの
    預金残高の減少、ならびに2019年度上半期の米国における好調な金利の動向であった。これらのプラスの影響は、2019年7月に
    発表された当行の改革戦略の実施に伴う事業活動の中止に関連する利息収益の減少によって一部相殺された。利息収益には、
    貸出条件付き長期資金供給オペレーションⅡ(TLTRO                         Ⅱ)プログラムに基づくEU政府補助金に関連した93百万ユーロが含まれ
    ており、この金額は2018年度から横ばいであった。全体として、当行の2019年度の純金利差益は、前年度と比べて9ベーシス・
    ポイント改善し、1.44%となった。
                                100/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                       2,230      197     -72    2,033      N/M     269     N/M
    トレーディング収益
    強制的に純損益を通じて公正価値で
    測定されるトレーディング以外の金                    276     377     212     -102      -27     165      78
    融資産に係る純利得(損失)
    純損益を通じて公正価値で測定する
                        -40     -381     1,069      341     -89    -1,449       N/M
    ものとして指定された金融資産/負
    債に係る純利得(損失)
    純損益を通じて公正価値で測定する
                       2,465      193    1,209     2,271      N/M    -1,015       -84
    金融資産/負債に係る純利得(損
    失)合計
    N/M -表記するに値しない。
    2018  年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から純利息収益に組み替えられた。
    2020  年度

     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得は、2019年度の193百万ユーロに対して、2020年度には25億
    ユーロであった。23億ユーロの増加の主因は、デリバティブの時価評価の影響、ならびにIBにおける全体的な戦略的ポジショ
    ニングの再編によるプラスの影響に伴いクライアント・フローが好調であること、および市場ボラティリティの増加によるプ
    ラスの影響であった。これは、C&Oにおける金利ヘッジのプラスの影響によってさらに恩恵を受けたが、純受取利息における金
    利低下のマイナスの影響を完全には補うことができなかった。この全体的な増加は、キャピタル・リリース・ユニット(CRU)
    におけるリスク圧縮のマイナスの影響によって一部相殺された。
    2019  年度

     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得は、2018年度の12億ユーロに対して、2019年度には193百万
    ユーロであった。10億ユーロ、率にして84%の減少の主因は、2019年7月に発表された当行の改革戦略の実施に伴う事業活動の
    中止に関連する収益が当年度には発生しなかったこと、時価評価のマイナスの影響、およびキャピタル・リリース・ユニット
    (CRU)におけるリスク圧縮であった。
    純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)

     トレーディングおよびリスク管理業務は、金利商品およびそれに関連するデリバティブを含んでいる。IFRSにおいては、ト

    レーディング金融商品および純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融商品により得た利息および類似収
    益(すなわち、クーポンおよび配当収益)ならびにトレーディング・ポジション純額の資金調達コストは、純利息収益の一部
    とされる。トレーディング業務による収益は、リスク管理戦略を含む様々な要因によって、期ごとに純利息収益と純損益を通
    じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)の間を移動することがある。
                                101/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     事業に焦点を当てて説明するために、以下の表は、純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に
    係る純利得(損失)を、コーポレート部門別に表示している。
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度
                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                       11,526     13,749     13,316     -2,223       -16     433      3
    純利息収益
    純損益を通じて公正価値で測定する
                       2,465      193    1,209     2,271      N/M    -1,015       -84
    金融資産/負債に係る純利得(損
    失)合計
    純利息収益および純損益を通じて公
                       13,991     13,942     14,524       48      0    -582      -4
    正価値で測定する金融資産/負債に
    係る純利得(損失)合計
                 1

    コーポレート部門別内訳:
    コーポレート・バンク                   2,935     2,709     2,562      226      8    147      6
                       7,196     5,444     5,273     1,751       32     171      3
    インベストメント・バンク
                       4,623     4,946     5,017      -323      -7     -71      -1
    プライベート・バンク
    アセット・マネジメント                    -98      87     -88     -185      N/M     175     N/M
                        -33     155    1,442      -188      N/M    -1,287       -89
    キャピタル・リリース・ユニット
                        -632      602     318    -1,233       N/M     284      89
    コーポレートおよびその他
    純利息収益および純損益を通じて公
    正価値で測定する金融資産/負債に                   13,991     13,942     14,524       48      0    -582      -4
    係る純利得(損失)合計
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    2018  年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から純利息収益に組み替えられた。
    1 この内訳は、純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)のみを反映している。各コーポ
     レート部門の商品別の収益合計に関する説明は、注記04「事業セグメントおよび関連情報」を参照のこと。
    2020  年度

     2020年度の純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)合計は、2019年度の
    139億ユーロから48百万ユーロ増加し、140億ユーロとなった。これは主に、デリバティブの時価評価の影響、ならびにIBの全
    体的な戦略的ポジショニングの再編によるプラスの影響に伴いクライアント・フローが好調であること、市場ボラティリティ
    の増加、CBおよびPBにおける預金金利更改措置、ならびにPBにおける貸出残高の増加によるプラスの影響に起因した。C&Oに
    おいては、金利ヘッジ取引による時価評価の影響が金利低下のマイナスの影響を完全には補えなかった。これは、低金利環境
    がPBの預金マージンに与える継続的なマイナスの影響およびCRUにおけるリスク圧縮コストによってさらに相殺された。AMの純
    利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)も、その他の収益において同額を相
    殺する連結対象の保証付ミューチュアル・ファンドの評価による不利な影響を反映して、前年度と比べて減少した。
    2019  年度

     2019年度の純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)合計は、2018年度の
    145億ユーロから582百万ユーロ、率にして4%減少し、139億ユーロとなった。この減少の主因は、CRUにおいて中止された事業
    活動に関連する収益が当年度には発生しなかったこと、時価評価のマイナスの影響、ならびにリスク圧縮コストを反映したこ
    とであった。PBの純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)の合計は、主に
    低金利環境が預金マージンに与える継続的なマイナスの影響および金利ヘッジ取引による時価評価のマイナスの影響のため、
    前年度と比べて減少した。これは、C&Oにおける時価評価のプラスの影響、ならびにIB、CBおよびPBにおける貸出残高の増加に
    よって相殺された。AMの純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)も、その
    他の収益において同額を相殺する連結対象の保証付ミューチュアル・ファンドの評価による有利な影響を反映して、前年度と
    比べて増加した。
    信用損失引当金繰入額

    2020  年度

     2020年度の信用損失引当金繰入額は、2019年度と比べて11億ユーロ、率にして148%増加し、18億ユーロとなった。この増加
    の主因はCOVID-19関連の減損によるマイナスの影響であった。正常債権に係る信用損失引当金の純増加の要因には、COVID-19
                                102/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    危機における将来の情報に関する標準モデルの振り幅の大きさを平準化するためのマネジメント・オーバーレイ、およびマク
    ロ経済の見通しに残る不確実性を考慮するための追加的なマネジメント・オーバーレイが含まれる。信用損失引当金は、当行
    の 貸出残高の質が高いことを反映して、平均貸出金の41ベーシス・ポイントであった。貸倒引当金の詳細については、「セグ
    メント別の経営成績」及び「リスク・レポート」を参照のこと。
    2019  年度

     2019年度の信用損失引当金繰入額は、2018年度と比べて199百万ユーロ、率にして38%増加し、723百万ユーロとなった。よ
    り正常な水準に戻ったのは、マクロ経済環境が全体的に悪化し、全セグメントにわたって複数の特定の事象が発生したこと、
    ならびに前年度と比べて戻入れおよび回収が減少したことによるものであった。2019年度の信用損失引当金繰入額には、モデ
    ルの精緻化および当行グループのIFRS第9号モデルにおける将来の情報についての年1回の再調整に起因する183百万ユーロの見
    積りの変更から生じる18百万ユーロの正味のプラスの影響が含まれており、これは、マクロ経済変数の更新による165百万ユー
    ロのマイナスの影響を相殺している。信用損失引当金は、当行の強力な引受基準およびリスク管理、ならびに当行グループの
    ポートフォリオの性質が低リスクであることを反映して、平均貸出金の17ベーシス・ポイントであった。貸倒引当金の詳細に
    ついては、「セグメント別の経営成績」及び「リスク・レポート」を参照のこと。
                                103/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の利息以外の収益
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                1
    手数料およびフィー収益
                       9,424     9,520     10,039       -96      -1    -519      -5
    その他の包括利益を通じて公正価値
                        323     260     317      63     24     -57     -18
    で測定する金融資産に係る純利得
    (損失)
    償却原価で測定する金融資産に係る
                        324      0     2    324     N/M      -2     -78
    純利得(損失)
    持分法適用投資による純利益(損
                        120     110     219      10      9    -109      -50
    失)
                        -154     -668      215     515     -77     -883      N/M
    その他の収益(損失)
                       10,038      9,222     10,792       816      9   -1,570       -15
    その他の利息以外の収益合計
    1 以下を含む:

     信託業務による手数料および
     フィー:
                        347     327     303      19      6     24      8
      管理手数料
                       3,208     3,298     3,130      -90      -3     168      5
      資産運用手数料
      その他の有価証券業務からの手
                        341     317     290      24      7     27      9
      数料
                       3,896     3,943     3,724      -47      -1     219      6
     合計
     手数料、ブローカー・フィー、有
     価証券の引受に係るマークアップ
     およびその他の有価証券業務から
     の手数料:
      引受およびアドバイザリー・
                       1,625     1,501     1,629      125      8    -128      -8
      フィー
                        637     637     936      0     0    -299      -32
      ブローカー・フィー
                       2,262     2,137     2,565      125      6    -427      -17
     合計
     その他の顧客サービスによる
                       3,266     3,440     3,751      -174      -5    -311      -8
     フィー
                       9,424     9,520     10,039       -96      -1    -519      -5
     手数料およびフィー収益合計
    N/M -表記するに値しない。
    手数料およびフィー収益

    2020  年度
     2020年度の手数料およびフィー収益は、2019年度と比べて96百万ユーロ、率にして1%減少し、94億ユーロとなった。この減
    少には、主に経済活動の減少によってコーポレート・バンクのその他の顧客サービスによるフィーが174百万ユーロ減少したこ
    とが含まれている。運用資産手数料は、主に2019年度に認識されたマルチ・アセットおよびオルタナティブの運用報酬が当年
    度には発生しなかったことによって、AMにおいて90百万ユーロ減少した。引受およびアドバイザリー・フィーは主に、債券市
    場における取引の増加および市場シェアの拡大、ならびに世界的な手数料プールおよび株式発行の増加によって、125百万ユー
    ロ増加した。ブローカー・フィーは前年比で横ばいを維持しているが、これは主に2019年7月に発表された当行の改革戦略の実
    施に伴うCRUにおける事業活動の中止によるマイナスの影響が、投資および保険商品からのPBの手数料およびフィー収益の増加
    (金利更改措置によるプラスの影響を含む。)によって十分に補うことができたためである。
    2019  年度

     2019年度の手数料およびフィー収益合計は、前年度と比べて519百万ユーロ、率にして5%減少し、95億ユーロとなった。こ
    の減少には、2019年7月に発表された当行の改革戦略の実施に伴う事業活動の中止に関連して、主にCRUにおいて引受およびア
    ドバイザリー・フィーならびにブローカー・フィーが427百万ユーロ減少したことが含まれている。その他の顧客サービスから
    のフィーは、主に世界的な手数料プールおよび発行額の減少、レバレッジ貸出金手数料および資本市場手数料の減少によっ
    て、311百万ユーロ減少した。これらの減少は、主に2019年度に認識された非経常的なオルタナティブおよびマルチ・アセット
    の運用報酬によるAMの資産運用報酬の増加によって一部相殺された。
                                104/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純利得(損失)

    2020  年度
     2020年度のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純利得(損失)は、2019年度と比べて63百万ユー
    ロ、率にして24%増加し、323百万ユーロとなった。これは主に、流動性準備金を確保するための債券および有価証券の戦略的
    売却からの利益の増加によるものであった。
    2019  年度

     2019年度のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る純利得(損失)は、2018年度と比べて57百万ユー
    ロ、率にして18%減少し、260百万ユーロとなった。これは主に、流動性準備金を確保するための米国債のうちの地方債および
    有価証券の戦略的売却からの利益の減少によるものであった。
    償却原価で測定する金融資産に係る純利得(損失)

    2020  年度
     償却原価で測定する金融資産に係る純利得(損失)は、2019年度にはゼロ、2020年度には324百万ユーロであったが、これは
    バンキング勘定における金利リスク管理のための当行グループの戦略の一環として2020年度に回収目的保有ポートフォリオか
    ら資産を売却したことによるものであった。
    2019  年度

     償却原価で測定する金融資産に係る純利得(損失)は、2018年度には2百万ユーロ、2019年度にはゼロであったが、これは主
    に特定の債券の早期償還によるものであった。
    持分法適用投資による純利益(損失)

    2020  年度
     2020年度の持分法適用投資による純利益は、2019年度の110百万ユーロから10百万ユーロ、率にして9%増加し、120百万ユー
    ロとなった。
    2019  年度

     2019年度の持分法適用投資による純利益は、2018年度の219百万ユーロから109百万ユーロ、率にして50%減少し、110百万
    ユーロとなった。これは主に、前年度の投資の評価益が当年度には発生しなかったこと、およびHuarong                                                    Rongde    Asset
    Management      Company    Limitedに対する持分のピックアップ調整による減少によるものであった。
    その他の収益(損失)

    2020  年度
     その他の収益(損失)は、2019年度の668百万ユーロの損失に対して、2020年度には154百万ユーロの損失であった。この改
    善は、公正価値ヘッジ会計の調整とともに発生したヘッジの非有効性に関連したプラスの影響によるものであった。さらに、
    その他の収益には、AMにおける保証付ミューチュアル・ファンドの負債に係る評価調整によるプラスの影響が含まれており、
    これは純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)における連結対象の保証付ミューチュアル・
    ファンドの評価によるマイナスの影響を相殺する。
    2019  年度

     その他の収益(損失)は、2018年度が215百万ユーロの収益であったのに対して、2019年度には668百万ユーロの損失であっ
    た。この減少は、2018年度の米国地方債ポートフォリオの解消に伴う債券売却および公正価値ヘッジ会計の調整とともに発生
    したヘッジの非有効性の影響によるものであった。この減少は、2018年度の不動産資産売却益が当年度には発生しなかったこ
    と、および2019年度におけるSal.                Oppenheimの残存ポジションに関連するワークアウト業務によるプラスの影響の減少による
    影響も受けた。さらに、その他の収益には、AMにおける保証付ミューチュアル・ファンドの負債に係る評価調整によるマイナ
    スの影響が含まれており、これは純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)における連結対象
    の保証付ミューチュアル・ファンドの評価によるプラスの影響を相殺する。
    利息以外の費用

                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
                                105/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                       10,471     11,142     11,814      -671      -6    -672      -6
    報酬および手当
         1
    一般管理費
                       10,259     12,253     11,286     -1,993       -16     966      9
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0   1,037       0   -1,037      -100     1,037      N/M
    損
    再構築費用                    485     644     360     -159      -25     283      79
                       21,216     25,076     23,461     -3,860       -15    1,615       7
    利息以外の費用合計
    N/M-表記するに値しない。
    1 以下を含む:

              2
     情報技術関連費用
                       3,862     5,011     4,043     -1,150       -23     968      24
                  3
     不動産関連費および設備費
                       1,724     1,693     1,698       31      2     -5      0
                    3、4
     規制関連費用、税金および保険
                       1,407     1,440     1,570      -33      -2    -130      -8
            5
     専門的サービス
                        982    1,143     1,323      -161      -14     -180      -14
     バンキング・サービスおよび外注
                        962     967     960      -5      0     6     1
       5
     業務
     市場データおよびリサーチ・サー
                        376     421     415     -46     -11      7     2
       2
     ビス
     旅費                    76     256     288     -180      -70     -32     -11
                        174     251     299     -77     -31     -48     -16
     マーケティング費用
           6
     その他の費用
                        696    1,071      690     -374      -35     381      55
    一般管理費合計                   10,259     12,253     11,286     -1,993       -16     966      9
    2 過年度の数値は、(通信)ならびに市場データおよびリサーチ・サービス費用から情報技術関連費用への通信費の組み替えを反映するよう
     に修正再表示されている。
    3 過年度の数値は、不動産関連費および設備費から規制関連費用、税金および保険への支払保険料の組み替えを反映するように修正再表示さ
     れている。
    4 2020  年度には633百万ユーロ、2019年度に622百万ユーロ、2018年度に690百万ユーロの銀行税が含まれている。
    5 過年度の数値は、専門的サービス報酬からバンキング・サービスおよび外注業務費用へのその他の外注業務費用の組み替えを反映するよう
     に修正再表示されている。
    6 2020  年度には158百万ユーロ、2019年度に473百万ユーロ、2018年度に88百万ユーロの訴訟関連費用が含まれている。訴訟に関する詳細は、
     注記27「引当金」を参照のこと。
    報酬および手当

    2020  年度
     2020年度の報酬および手当は、2019年度の111億ユーロから671百万ユーロ、率にして6%減少し、105億ユーロとなった。こ
    の減少の主因は、人員削減に伴う固定報酬の減少であった。
    2019  年度

     2019年度の報酬および手当は、2018年度の118億ユーロから672百万ユーロ、率にして6%減少し、111億ユーロとなった。こ
    の減少の主因は、当行グループ・レベルでの全体的な負担能力および実績を反映した固定報酬費用および変動報酬費用の減
    少、ならびに人員削減であった。
    一般管理費

    2020  年度
     2020年度の一般管理費は、2019年度の123億ユーロから20億ユーロ、率にして16%減少し、103億ユーロとなった。この減少
    は、2019年度にはソフトウェアの減損の増加および訴訟費用の増加が含まれていたため、改革費用が655百万ユーロ減少したこ
    とによるものであった。これらの項目以外に、一般管理費は、すべての主要なコスト・カテゴリーにわたって削減した規律あ
    るコスト管理に伴い、前年度と比べてさらに減少した。これには、ソフトウェア償却費の減少およびITサービス費用の削減に
    よるIT関連費用の削減、主に外部人件費の削減を反映した専門的サービス費用の削減、ならびに旅費およびマーケティング費
    用の削減が含まれている。
    2019  年度

     2019年度の一般管理費は、2018年度の113億ユーロから966百万ユーロ、率にして9%増加し、123億ユーロとなった。この増
    加は、主にソフトウェアおよび不動産資産の減損に関連する11億ユーロの改革費用、ならびに訴訟費用の増加によるもので
                                106/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    あった。これらの影響を除いた場合の一般管理費は、IT関連費用を除くすべての主要なコスト・カテゴリーにわたって削減し
    た規律あるコスト管理に伴い、前年度と比べて減少した。IT関連費用は、ドイツ銀行の改革戦略に沿ったテクノロジーと統制
    へ の継続的な支出へのコミットメントを反映し、2019年度において概ね安定していた。
    のれんおよびその他の無形資産の減損

    2020  年度
     2020年度に計上された減損費用はなかった。2019年度には、のれんおよびその他の無形資産の減損10億ユーロが計上され
    た。2019年7月の改革戦略の発表が減損の兆候に該当したため、ドイツ銀行ののれんの減損の見直しが行われた。金利カーブを
    含むマクロ経済の見通しの悪化、業界特有の市場成長の修正、および改革戦略の実施に関連した影響によって、2019年度第2四
    半期において、PBではウェルス・マネジメントののれん545百万ユーロ、CBではGTB                                       & CFののれん492百万ユーロに対して全額
    減損を認識した。
    2019  年度

     上記のとおり、2019年度ののれんおよびその他の無形資産の減損は10億ユーロであった。
    再構築費用

    2020  年度
     再構築費用は、2019年度の644百万ユーロに対して、2020年度には485百万ユーロであった。この減少の主因は、2019年度に
    おいては当行の改革戦略の実施に関連したコストが増加したためであった。
    2019  年度

     再構築費用は、2018年度の360百万ユーロに対して、2019年度には644百万ユーロであった。この増加は主に、当行の改革戦
    略の実施に関連しており、これにより2019年度の全セグメントにおいて新たな引当金が計上された。
    法人所得税費用

    2020  年度
     法人所得税費用は、2019年度の26億ユーロに対して、2020年度には397百万ユーロであった。2020年度の実効税率は39%で
    あった。
    2019  年度

     法人所得税費用は、2018年度の989百万ユーロに対して、2019年度には26億ユーロであった。実効税率はマイナス100%
    (2018年度:74%)であり、主に改革関連の繰延税金資産に対する評価性引当金調整28億ユーロおよび損金不算入となるのれ
    んの減損によるものであった。
    当期純利益(損失)

    2020  年度
     前年度が53億ユーロの当期純損失であったのに対して、2020年度には624百万ユーロの当期純利益を計上した。当期純利益の
    増加の主因は、前述のインベストメント・バンクにおける好調な収益、2019年度の改革関連ののれんの減損が当年度には発生
    しなかったこと、ならびに改革費用、訴訟費用、再構築および解雇に係る費用の減少であり、改革費用を除いた調整後費用に
    おいては、人員削減、規律あるコスト管理および為替換算のプラスの影響を反映している。繰延税金資産に対する評価性引当
    金調整は、2019年度の28億ユーロから減少し、2020年度には37百万ユーロとなった。これらのプラスの影響は、信用損失引当
    金の水準の引き上げによって一部相殺された。
    2019  年度

     前年度が341百万ユーロの当期純利益であったのに対して、2019年度には53億ユーロの当期純損失を計上した。これは主に、
    前述の改革関連の繰延税金資産に対する評価性引当金調整28億ユーロ、のれんの減損10億ユーロ、ソフトウェアおよび不動産
    資産の減損を主とする改革費用11億ユーロ、ならびに再構築および解雇に係る費用805百万ユーロによるものであった。
                                107/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    セグメント別の経営成績
     以下は、事業セグメント別の業績の説明である。下記の事項に関する情報は、連結財務諸表に対する注記04「事業セグメン

    トおよび関連情報」を参照のこと。
     - セグメント別開示の形式の変更
     - 経営管理報告システムのフレームワーク
     当行グループのセグメント報告は、内部のマネジメント・レポート用のシステムに反映されている組織体制に沿って行われ

    ており、事業セグメントの経営成績の評価および事業セグメントへの資源配分の基礎となっている。各部門へのセグメント区
    分の基準は、2020年12月31日現在の当行グループの組織体制である。事業部門体制の変更に伴い、過年度の比較数値は修正再
    表示されている。
                                                     2020  年度
                                          キャピタ
                     コーポレー     インベスト     プライベー      アセット     ル・リリー     コーポレー
    単位:百万ユーロ                  ト・    メント・      ト・          ス・    トおよび
                                    ・マネジメ
    (別途記載のものを除く。)                 バンク     バンク     バンク      ント    ユニット      その他     連結合計
       1
    純収益
                       5,145     9,283     8,126     2,229      -225     -530     24,028
                        366     688     711      2     29     -3    1,792
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
    報酬および手当                  1,064     1,906     2,884      740     168    3,709     10,471
                       3,126     3,493     4,242      764    1,774     -3,140      10,259
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0     0     0      0
    損
    再構築費用                    28     14     413      22      5     3     485
                       4,218     5,413     7,539     1,527     1,947      572    21,216
    利息以外の費用合計
                         0     11      0    157      0    -169       0
    非支配持分
                        561    3,171      -124      544    -2,201      -930     1,021
    税引前利益(損失)
    費用収益比率                   82%     58%     93%     68%      N/M     N/M     88%
      2
    資産
                      237,497     573,673     296,637      9,453    197,667      10,333    1,325,259
                        10      4    485      32      0   2,891      3,423
    非流動資産への追加
    リスク・ウェイテッド・アセット                  57,288     128,487      77,074      9,997     34,415     21,690     328,951
    レバレッジ・エクスポージャー(完
                      273,795     476,261     307,746      4,695     71,726     29,243    1,078,268
           3
    全適用ベース)
                       9,904     22,943     11,521      4,760     6,205       0   55,332
    平均割当済株主資本
                 4
    税引後平均株主資本利益率
                        3%     9%     -1%      8%    -26%      N/M      0%
                   4
    税引後平均有形株主資本利益率
                        4%     10%     -2%     21%     -27%      N/M      0%
    1 以下を含む:

     純利息収益                 2,882     3,325     4,475       1     61     781    11,526
      持分法適用投資による純利益
                         3     22     23     63      9     1     120
      (損失)
    2 以下を含む:
                        69     399      60     304      67      4     901
     持分法適用投資
    N/M -表記するに値しない。
    3 当行グループのレバレッジ・エクスポージャーは、ECB決定事項(EU)2020/1306に基づくユーロ・システムを採用している中央銀行が直面
     する特定のユーロ・ベースのエクスポージャーを除外しており、ECBの許可を得た後に表示している。セグメント別のレバレッジ・エクス
     ポージャーは、その除外をせずに表示されている。
    4 当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2020年12月31日終
     了年度:39%)を反映している。セグメント別の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関しては、セグメント
     に起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2020年12月31日終了年度のセグメントの税率は
     28%となった。詳細については、英文Annual                   Report   2020の「Supplementary          Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」
     に記載されている。
                                108/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     2019  年度

                                          キャピタ
                     コーポレー     インベスト     プライベー      アセット     ル・リリー     コーポレー
    単位:百万ユーロ                  ト・    メント・      ト・          ス・    トおよび
                                    ・マネジメ
    (別途記載のものを除く。)                 バンク     バンク     バンク      ント    ユニット      その他     連結合計
       1
    純収益
                       5,244     7,019     8,206     2,332      217     147    23,165
                        284     109     344      1    -14      0     723
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
    報酬および手当                  1,073     1,983     2,990      832     359    3,906     11,142
                       3,165     4,237     4,481      851    2,898     -3,380      12,253
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                        492      0    545      0     0     0    1,037
    損
    再構築費用                   137     169     126      29     143      40     644
                       4,867     6,389     8,142     1,711     3,400      566    25,076
    利息以外の費用合計
                         0     20      0    152      1    -173       0
    非支配持分
                        92     502     -279      468    -3,170      -247     -2,634
    税引前利益(損失)
    費用収益比率                   93%     91%     99%     73%      N/M     N/M     108%
      2
    資産
                      228,663     501,774     270,334      9,936    259,224      27,743    1,297,674
    非流動資産への追加                    9     1    215      27      0   1,069      1,322
    リスク・ウェイテッド・アセット                  58,808     116,552      74,032      9,527     45,874     19,223     324,015
    レバレッジ・エクスポージャー(完
                      270,647     432,254     282,575      4,643    126,905      51,016    1,168,040
    全適用ベース)
    平均割当済株主資本                  10,464     23,052     11,729      4,821     10,105        0   60,170
                 3
    税引後平均株主資本利益率
                        0%     1%     -2%      7%    -23%      N/M     -10%
                   3
    税引後平均有形株主資本利益率
                        0%     1%     -3%     18%     -24%      N/M     -11%
    1 以下を含む:

     純利息収益                 2,633     2,707     4,804      -39      85    3,559     13,749
      持分法適用投資による純利益
                         3     32     14     49     12      1     110
      (損失)
    2 以下を含む:
                        66     412      82     276      90      4     929
     持分法適用投資
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    3 当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2019年12月31日終
     了年度:マイナス100%)を反映している。セグメント別の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関しては、セ
     グメントに起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2019年12月31日終了年度のセグメントの
     税率は28%となった。詳細については、英文Annual                     Report   2020の「Supplementary          Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial
     Measures」に記載されている。
                                109/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     2018  年度

                                          キャピタ
                     コーポレー     インベスト     プライベー      アセット     ル・リリー     コーポレー
    単位:百万ユーロ                  ト・    メント・      ト・          ス・    トおよび
                                    ・マネジメ
    (別途記載のものを除く。)                 バンク     バンク     バンク      ント    ユニット      その他     連結合計
       1
    純収益
                       5,278     7,561     8,520     2,187     1,911      -142     25,316
                        142      70     349      -1     -36      1     525
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
                       1,063     2,175     3,059      787     547    4,183     11,814
    報酬および手当
    一般管理費                  2,787     4,134     4,448      929    2,742     -3,754      11,286
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0     0     0      0
    損
                        32     199      49     19     62     -1     360
    再構築費用
                       3,882     6,509     7,556     1,735     3,351      428    23,461
    利息以外の費用合計
    非支配持分                    0     24      0     85      1    -109       0
    税引前利益(損失)                  1,254      958     616     368    -1,404      -461     1,330
                       74%     86%     89%     79%      N/M     N/M     93%
    費用収益比率
      2
    資産
                      216,163     458,464     270,150      10,030     370,090      23,240    1,348,137
    非流動資産への追加                    13      2    303      43      1   1,286      1,647
                    3
    リスク・ウェイテッド・アセット
                      60,305     122,662      67,180     10,365     72,133     17,789     350,432
    レバレッジ・エクスポージャー(完
                      257,921     413,631     287,760      5,044    280,638      27,933    1,272,926
    全適用ベース)
                      10,927     22,629     12,397      4,837     11,704       115    62,610
    平均割当済株主資本
                 4
    税引後平均株主資本利益率
                        8%     2%     3%     5%     -9%      N/M      0%
                   4
    税引後平均有形株主資本利益率
                        9%     3%     4%     14%     -9%      N/M      0%
    1 以下を含む:

                       2,419     2,209     4,905      -51     416    3,417     13,316
     純利息収益
      持分法適用投資による純利益
                         3    157      2     41     10      6     219
      (損失)
    2 以下を含む:
     持分法適用投資                   63     406      78     240      87      5     879
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    3 リスク・ウェイテッド・アセットは、CRR/CRD                   4の完全適用に基づいている。
    4 当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2018年12月31日終
     了年度:74%)を反映している。セグメント別の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関しては、セグメント
     に起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2018年12月31日終了年度のセグメントの税率は
     28%となった。詳細については、英文Annual                   Report   2020の「Supplementary          Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」
     に記載されている。
                                110/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    コーポレート・バンク
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
    純収益
    グローバル・トランザクション・バ
                       3,698     3,810     3,908      -112      -3     -98      -3
    ンキング
                       1,447     1,433     1,370       14      1     63      5
    コマーシャル・バンキング
                       5,145     5,244     5,278      -98      -2     -34      -1
    純収益合計
                        366     284     142      82     29     142     100
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
                       1,064     1,073     1,063       -9     -1     10      1
    報酬および手当
                       3,126     3,165     2,787      -40      -1     378      14
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0    492      0    -492      N/M     492     N/M
    損
                         28     137      32    -108      -79     105     N/M
    再構築費用
                       4,218     4,867     3,882      -649      -13     986      25
    利息以外の費用合計
    非支配持分                     0     0     0     0    N/M      0    N/M
                        561      92    1,254      469     N/M    -1,162       -93
    税引前利益(損失)
                   1
    資産合計(単位:        十億ユーロ)
                        237     229     216      9     4     13      6
    貸出金(貸倒引当金控除前、単位:
                        114     119     114      -5     -4      5     5
    十億ユーロ)
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                       7,368     7,712     7,653      -345      -4     60      1
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1 セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    2020  年度

     コーポレート・バンクの2020年度通年の税引前利益は、2019年度の92百万ユーロから増加し、561百万ユーロとなった。この
    増加の主因は、前年度に発生したのれんの減損が当年度には発生しなかったこと、および再構築業務の減少であった。改革費
    用、再構築および解雇に係る費用、のれんの減損ならびに特定の収益項目を調整すると、税引前利益は、前年度を20%下回
    り、714百万ユーロとなる。これは主に2020年度の収益の減少および信用損失引当金繰入額の増加によるものであった。
     通年の純収益は、厳しい金利環境やその他のマクロ経済の不利な状況にもかかわらず、前年比2%減の51億ユーロ(Postbank
    Systems    AGの売却損を除くと52億ユーロ)となった。
     グローバル・トランザクション・バンキングの純収益は、前年度の38億ユーロから112百万ユーロ、率にして3%減少し、37
    億ユーロとなった。これは、金利の不利な状況が預金金利更改、バランスシート管理策、ECBの階層化、およびポートフォリオ
    のリバランス措置によって一部相殺されたためである。キャッシュ・マネジメントの収益は、金利および為替換算の不利な状
    況が預金金利更改、ECBの階層化およびバランスシート管理策によって一部相殺されたため、若干減少した。トレード・ファイ
    ナンス・アンド・レンディングの収益は、前年比でほぼ横ばいであった。セキュリティーズ・サービスおよびトラスト・アン
    ド・エージェンシー・サービスの収益は、主に米国およびアジアにおける金利引下げによって、大幅に減少した。
     コマーシャル・バンキングの純収益は、2019年度と比べて1%(Postbank                                  Systems    AGの売却損16百万ユーロを除くと2%)増
    加し、14億ユーロとなった。これは、金利の不利な状況が主に預金金利更改によって相殺されたためである。
     信用損失引当金繰入額は、主に特別な事象の結果、前年比で82百万ユーロ増加し、366百万ユーロとなった。
     利息以外の費用は、前年度の49億ユーロから13%減少し、42億ユーロとなった。これには、第2四半期ののれんの減損および
    再構築費用の増加が含まれていた。改革費用を除いた調整後                            費用  は、前年比2%減の40億ユーロとなった。これは、報酬以外の
    コスト削減策、人員削減および為替換算のプラスの影響を反映している。
    2019  年度

     コーポレート・バンクの税引前利益は、前年度の13億ユーロに対して、2019年度通年は92百万ユーロであった。前年比での
    減少は、改革費用を含む一般管理費の増加、のれんの減損および再構築費用の増加によるものであった。改革費用、再構築お
    よび解雇に係る費用、のれんの減損ならびに特定の収益項目を調整すると、2019年度の税引前利益は894百万ユーロであった。
     2019年度通年の純収益は、前年度比1%減の52億ユーロとなった。
                                111/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2019年度のグローバル・トランザクション・バンキングの純収益は、前年度の39億ユーロから98百万ユーロ、率にして3%減
    少し、38億ユーロとなった。キャッシュ・マネジメントの収益は、低金利環境によるマイナスの影響が、預金の通貨構成が
    ユー  ロから利回りのより高い米ドルへシフトしたことおよび2019年度第4四半期にECBが金利階層化を実施したことによるプラ
    スの影響によってほぼ相殺されたため、概ね横ばいであった。トレード・ファイナンスの収益は、特にアジアおよびドイツに
    おける好調な業績を受けたフロー・ビジネスの成長が、仕組み商品の低迷を相殺したため、若干増加した。トラスト・アン
    ド・エージェンシー・サービスの収益は、純利息収益ならびに手数料およびフィー収益の増加によって、若干増加した。セ
    キュリティーズ・サービスの収益は、2018年度の関連する売却益を含むオルタナティブ・ファンズ・サービス事業の売却、
    2018年度の非経常項目の増加および2019年度のエクイティ事業からの撤退を受けて、事業領域が縮小した結果、大幅に減少し
    た。
     コマーシャル・バンキングの純収益は、前年度と比べて63百万ユーロ、率にして5%増加し、14億ユーロとなった。これは、
    貸出残高の増加に伴う純利息収益の微増、および金利更改措置を主因とする手数料およびフィー収益の増加によるものであっ
    た。これらの影響は、低金利環境下での悪影響を上回った。
     信用損失引当金繰入額は、引当金繰入額の水準が過去の基準から見て異常に低かった2018年度の142百万ユーロから増加し、
    284百万ユーロとなった。この増加は、マクロ経済環境の悪化、少数の特定の事象に関する地政学的な不確実性、ならびに戻入
    れおよび回収の減少を反映している。
     2019年度の利息以外の費用は、前年度の39億ユーロから986百万ユーロ、率にして25%増加し、49億ユーロとなった。これは
    改革戦略の実施によるものであり、これによって、のれんの減損、再構築費用の増加、および主に2019年度のITの減損に関連
    する改革費用が発生した。さらに、2019年度のセグメント変更に伴う内部費用配賦の変更によって、費用がマイナスの影響を
    受けた。
     改革費用を除いた調整後           費用  は、前年比7%増の41億ユーロとなった。この増加は、統制およびテクノロジーに対する支出の
    増加、ならびに内部サービスの費用配分についての前述の変更を反映している。
                                112/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    インベストメント・バンク
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
    純収益
    セールス/トレーディング(債券お
                       7,088     5,525     5,644     1,563       28    -119      -2
    よび為替)
                       1,542     1,119     1,146      423      38     -27      -2
     債券オリジネーション
                        379     149     197     231     155     -48     -24
     株式オリジネーション
                        277     370     458     -93     -25     -88     -19
     アドバイザリー
    オリジネーションおよびアドバイザ
                       2,198     1,638     1,801      560      34    -163      -9
    リー
                         -3    -144      117     142     -98     -261      N/M
    その他
    純収益合計                   9,283     7,019     7,561     2,265       32    -542      -7
                        688     109      70     579     N/M      38     54
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
                       1,906     1,983     2,175      -76      -4    -192      -9
    報酬および手当
    一般管理費                   3,493     4,237     4,134      -744      -18     103      2
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0    N/M      0    N/M
    損
    再構築費用                     14     169     199     -155      -92     -30     -15
                       5,413     6,389     6,509      -975      -15     -121      -2
    利息以外の費用合計
                         11     20     24     -8     -41      -4     -18
    非支配持分
                       3,171      502     958    2,669      N/M     -456      -48
    税引前利益(損失)
                   1
    資産合計(単位:        十億ユーロ)
                        574     502     458      72     14     43      9
    貸出金(貸倒引当金控除前、単位:
                         69     75     65     -6     -8     10     16
    十億ユーロ)
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                       4,258     4,351     4,623      -93      -2    -273      -6
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1 セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    2020  年度

     2020年度の税引前利益は、前年度と比べて27億ユーロ増加し、32億ユーロとなった。この増加は、収益の大幅な増加、なら
    びに一般管理費および再構築費用の減少によるもので、信用損失引当金繰入額の大幅な増加によって一部相殺された。
     2020年度の純収益は、2019年度と比べて23億ユーロ、率にして32%増加し、93億ユーロとなった。
     セールス/トレーディング(債券および為替)の収益は、16億ユーロ、率にして28%増加し、71億ユーロとなった。金利収
    益は大幅に増加し、好調なクライアント・フローや市況に加え、事業は戦略的ポジショニングの再編によってプラスの影響を
    受けた。外国為替収益は、特に当年度上半期における市場ボラティリティの増加およびデリバティブにおける強みによって大
    幅に増加した。クレジット取引による収益は、当年度第1四半期の信用市場の市況悪化によって減少したが、事業は下半期に十
    分回復した。新興市場の収益は大幅に増加し、3地域すべてが前年度を上回った。ファイナンスの収益は減少したが、これは、
    事業が第1四半期の信用市場の悪化によって影響を受け、さらにCOVID-19のパンデミックの影響を受けたセクターからの収益が
    減少したためである。
     オリジネーションおよびアドバイザリーの純収益は、前年度と比べて560百万ユーロ、率にして34%増加し、22億ユーロと
    なった。債券オリジネーションの収益は前年度を大幅に上回り15億ユーロとなったが、これは主に投資適格債の取引の増加お
    よび市場シェアの拡大によるものであった。株式オリジネーションの収益も大幅に増加して379百万ユーロとなったが、これは
    業界の手数料プールが過去最高であったこと、および特別目的買収会社市場におけるDBの強みを反映している。アドバイザ
    リーの収益は大幅に減少して277百万ユーロとなったが、これはCOVID-19のパンデミックの影響を受けた手数料プール環境の縮
    小によるものであった。
     その他の収益は、2019年度には144百万ユーロの損失であったのに対して、3百万ユーロの損失であった。前年比での収益の
    増加は主に、特定のデリバティブ負債に係るDVAの影響に関連して、2019年度には140百万ユーロの損失であったのに対して、6
    百万ユーロと若干の利益があったことによるものであった。
                                113/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     信用損失引当金繰入額は、579百万ユーロ、率にして74ベーシス・ポイント増加し、平均貸出金の89ベーシス・ポイントに相
    当する688百万ユーロとなった。これは主にCOVID-19関連の減損によるものであった。
     2020年度の利息以外の費用は、前年度と比べて975百万ユーロ、率にして15%減少し、54億ユーロとなった。これは、調整後
    費用の減少、再構築および解雇に係る費用の減少、ならびに訴訟費用の減少を反映している。改革費用を除いた調整後費用
    は、規律あるコスト管理およびサービスコストの配分の減少によって、9%減少した。
    2019  年度

     2019年度の税引前利益は、前年度と比べて456百万ユーロ、率にして48%減少し、502百万ユーロとなった。この減少は主
    に、収益の減少、信用損失引当金繰入額の増加および一般管理費の増加によるもので、報酬および手当の減少によって一部相
    殺された。しかし、ドイツ銀行の戦略的改革の発表を受けて2019年度下半期に新部門を設立したことにより、収益への短期的
    なマイナスの影響および改革費用が発生したため、通年の収益性に影響を与えた。改革費用、再構築および解雇に係る費用な
    らびに特定の収益項目を調整後の税引前利益は、2018年度の924百万ユーロに対して、2019年度には929百万ユーロであった。
     2019年度の純収益は、2018年度と比べて543百万ユーロ、率にして7%減少し、70億ユーロとなった。
     セールス/トレーディング(債券および為替)の収益は、119百万ユーロ、率にして2%減少し、55億ユーロとなった。金利
    収益は若干減少したが、これは当事業が新部門の設立によって短期的な影響を受けたことによる。外国為替収益は、市場の継
    続的な低ボラティリティが主因となり、減少した。クレジット収益は、フロー・トレーディングの堅調な業績および貸出残高
    の増加による純利息収益の増加により、ディストレスト債の収益の減少によって一部相殺されたものの、増収となった。新興
    市場の収益は、フロー・トレーディングの業績が大幅に改善した結果、増加した。
     オリジネーションおよびアドバイザリーの純収益は、前年度と比べて163百万ユーロ、率にして9%減少し、16億ユーロと
    なった。債券オリジネーションの収益は、ハイ・イールド債とインベストメント・グレード債の両方の収益の増加がレバレッ
    ジド・ローンの減少によって相殺され、前年度から概ね横ばいの11億ユーロであった。アドバイザリーの収益は、手数料プー
    ル環境の縮小により、370百万ユーロに減少した。株式オリジネーションの収益は、当行グループのフランチャイズの再配置を
    行ったことにより、149百万ユーロと大幅に減少した。
     その他の収益は、2018年度は117百万ユーロの利益であったが、2019年度には144百万ユーロの損失であった。前年比での減
    少は、特定のデリバティブ負債に対しDVAを認識したことによる140百万ユーロの損失(2018年度:126百万ユーロの利益)の影
    響によるものであった。
     信用損失引当金繰入額は109百万ユーロとなり、前年度と比べて38百万ユーロ増加したが、引当金は、当行の厳格な引受基準
    およびリスク管理を反映して、平均貸出金に対して15ベーシス・ポイント(すなわち比較的低い水準)を維持している。
     2019年度の利息以外の費用は、211百万ユーロの改革費用が発生したにもかかわらず、前年度と比べて121百万ユーロ、率に
    して2%減少し、64億ユーロとなった。改革費用を除いた調整後費用は、フロント・オフィスの従業員および関連報酬の減少、
    勤務費用の配分の減少、および報酬以外の費用の規律あるコスト管理によって、6%減少した。
                                114/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    プライベート・バンク
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
    純収益:
                       4,992     5,070     5,320      -78      -2    -251      -5
    プライベート・バンク(ドイツ)
    インターナショナル・プライベー
                       3,134     3,137     3,200       -3      0    -64      -2
    ト・バンク
                  1
     IPBパーソナル・バンキング
                        830     869     888     -39      -5     -19      -2
                   2
     IPBプライベート・バンキング              お
                       2,304     2,267     2,312       37      2    -44      -2
     よびウェルス・マネジメント
    純収益合計                   8,126     8,206     8,520      -80      -1    -314      -4
     このうち:
     純利息収益                  4,475     4,804     4,905      -329      -7    -101      -2
                       3,048     2,865     2,788      183      6     77      3
     手数料およびフィー収益
     その他の収益                   603     537     827      66     12    -290      -35
    信用損失引当金繰入額                    711     344     349     367     107      -5     -2
    利息以外の費用:
                       2,884     2,990     3,059      -106      -4     -69      -2
    報酬および手当
    一般管理費                   4,242     4,481     4,448      -240      -5     34      1
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0    545      0    -545      N/M     545     N/M
    損
    再構築費用                    413     126      49     287     N/M      76     155
    利息以外の費用合計                   7,539     8,142     7,556      -603      -7     586      8
                         0     0     0     1    N/M      0    N/M
    非支配持分
                        -124     -279      616     155     -56     -895      N/M
    税引前利益(損失)
                   3
    資産合計(単位:        十億ユーロ)
                        297     270     270      26     10      0     0
    貸出金(貸倒引当金控除前、単位:
                        237     227     216      10      5     11      5
    十億ユーロ)
                   4
    運用資産(単位:十億ユーロ)
                        493     482     446      11      2     36      8
                         16      4     -2     12     N/M      7    N/M
    正味流入額(単位:十億ユーロ)
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                       29,945     31,599     32,437     -1,654       -5    -838      -3
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1 イタリア、スペイン、インドの小規模企業を含む。
    2 イタリア、スペイン、インドの中小型株を含む。
    3 セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    4 当行グループは、運用資産を(a)当行グループが顧客に代わって投資目的で保有する資産および/または(b)当行グループが運用管理する顧
     客資産と定義する。当行グループは、運用資産を一任もしくはアドバイザリー・ベースで運用管理するか、または預金として預かる。預金
     が投資目的で保有されている場合、運用資産とみなす。当行グループのプライベート・バンク(ドイツ)、IPBパーソナル・バンキングおよ
     びIPBプライベート・バンキングにおいて、これには定期預金および貯蓄預金が含まれている。IPBウェルス・マネジメントにおいては、す
     べての顧客の預金が主に投資目的で保有されているものとみなされる。
    2020  年度

     2020年度に、プライベート・バンクは戦略的アジェンダの実施を継続した。業績は、再構築および解雇に係る費用520百万
    ユーロならびに改革費用122百万ユーロを含む、改革関連の642百万ユーロの影響を受けた。これが2020年度に124百万ユーロの
    税引前損失を計上した主な理由であった。これらの改革関連の影響および英文Annual                                         Report    2020の「Non-GAAP         Financial
    Measures」の項に記載されている特定の収益項目を調整後の税引前利益は、前年度の507百万ユーロに対して、2020年度には
    493百万ユーロであった。信用損失引当金繰入額の増加および訴訟費用の増加は、コスト削減によって概ね相殺された。
     2020年度の純収益は、2019年度と比べて80百万ユーロ、率にして1%減少し、81億ユーロとなった。これは主に、特定の収益
    項目によるプラスの影響が減少したことを反映しており、それには2020年度のPostbank                                         Systems    AGの売却に関連した88百万
    ユーロのマイナスの影響が含まれていた。特定の収益項目を除いた収益は、取引量の増加ならびに手数料およびフィー収益の
    増加が、低金利環境およびCOVID-19のパンデミックによる不利な状況を補ったため、前年度から横ばいであった。
                                115/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     プライベート・バンク(ドイツ)の純収益は、前年比で78百万ユーロ、率にして2%減少し、50億ユーロとなった。Postbank
    Systems    AGに関連する影響を除いた収益は、2019年度から安定的に推移した。金利低下およびCOVID-19による継続的な逆風
    は、貸出金収益の増加、ならびに投資商品、保険商品、金利更改措置による手数料およびフィー収益の増加によって相殺され
    た。
     インターナショナル・プライベート・バンク(IPB)の純収益は前年度から概ね横ばいの31億ユーロであった。IPBの顧客セ
    グメントであるプライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメントの2020年度の純収益は、2019年度と比べて37百万
    ユーロ、率にして2%増加し、23億ユーロとなった。金利低下およびCOVID-19による不利な状況、ならびに為替換算によるマイ
    ナスの影響を、投資商品および過去の雇用による効果を反映した貸出事業の成長が上回った。パーソナル・バンキング顧客セ
    グメントの2020年度の純収益は、39百万ユーロ、率にして5%減少し、830百万ユーロとなった。この減少の主因は、預金マー
    ジン圧縮およびCOVID-19によるマイナスの影響であった。
     信用損失引当金繰入額は、2019年度の344百万ユーロに対して、2020年度には711百万ユーロであった。この増加の主因は、
    COVID-19のパンデミックによるマイナスの影響、ならびに2019年度においてはポートフォリオの売却およびモデルの精緻化に
    よるプラスの影響が大きかったことであった。さらに、貸出金自体の増加にも起因している。
     利息以外の費用は、2019年度と比べて603百万ユーロ、率にして7%減少し、75億ユーロとなった。2019年度ののれんの減損
    545百万ユーロが当年度には発生しなかったことによる前年比でのプラスの影響は、戦略的アジェンダの実施に関連する取り組
    みを反映した再構築および解雇に係る費用の増加による改革関連費用の296百万ユーロの増加、ならびに訴訟費用の104百万
    ユーロの増加によって、概ね相殺された。
     改革費用を除いた調整後費用は、2019年度と比べて459百万ユーロ、率にして6%減少し、68億ユーロとなった。この減少の
    主因は、コスト削減策、および人員削減を含む効率化対策によるシナジー効果であった。PBの社内労働力は2020年度末には
    30,000人を割り込んだ。
     運用資産は、2019年12月31日現在と比べて110億ユーロ増加し、4,930億ユーロとなった。この増加は主に、160億ユーロの正
    味資金流入および市場における評価額の60億ユーロの上昇によるものであり、為替レートの変動による90億ユーロのマイナス
    の影響によって一部相殺された。2020年度の160億ユーロの正味資金流入は、ほぼ全額が投資商品によるものであった。
    2019  年度

     プライベート・バンクは、2018年度の616百万ユーロの税引前利益に対して、2019年度には279百万ユーロの税引前損失を計
    上した。この減少は、資産売却益の減少、ならびに2019年度の改革戦略の実施に関連する総額約900百万ユーロのマイナスの影
    響によるものであった。これには、ウェルス・マネジメントののれんの全額評価減に関する減損545百万ユーロ、主にソフト
    ウェアおよび不動産の減損ならびに再構築および解雇に係る費用からなる改革費用190百万ユーロが含まれていた。これらの費
    用および特定の収益項目を調整後の税引前利益は、低金利環境からの継続的な不利な状況にもかかわらず、2018年度の360百万
    ユーロから2019年度には507百万ユーロに改善した。これは、貸出金および運用資産の残高の増加、ならびに2018年度に完了し
    たドイツ事業の合併に関連する増分コストのシナジー効果によるものである。
     2019年度の純収益は、2018年度と比べて314百万ユーロ、率にして4%減少し、82億ユーロとなった。これは、2018年度の不
    動産売却益156百万ユーロが当年度においては発生しなかったこと、およびSal.                                     Oppenheimのワークアウト業務によるプラスの
    影響が減少したことに起因した。これらの項目を除いた収益は、取引量およびフィー収益の増加が、低金利環境による不利な
    状況を一部補ったため、2018年度から概ね横ばいであった。
     プライベート・バンク(ドイツ)の純収益は、前年比で251百万ユーロ、率にして5%減少し、51億ユーロとなった。これは
    主に2018年度の不動産売却益156百万ユーロを含む資産売却益の減少によるものであった。低金利環境による継続的な不利な状
    況は、貸出金収益の増加によって一部相殺された。契約調整後の郵便業務の収益の減少は、投資商品の収益の増加および金利
    更改措置を反映した当座預金からのフィー収益の増加を上回っていた。
     インターナショナル・プライベート・バンク(IPB)の純収益は、2018年度と比べて64百万ユーロ、率にして2%減少し、31
    億ユーロとなった。これはSal.               Oppenheimにおける残存ポジションに関連するワークアウト業務による影響の107百万ユーロの
    減少に起因していた。IPBプライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメントの純収益は、44百万ユーロ、率にして2%
    減少し、23億ユーロとなった。これは、前述のSal.                        Oppenheimのワークアウト業務に関連する純収益の減少によるものであっ
    た。この影響を除くと、純収益は前年度から概ね横ばいであった。貸出金収益の増加および運用資産の増加に伴うフィー収益
    の増加が、預金に係る継続的な低金利環境によるマイナスの影響を補った。IPBパーソナル・バンキングの純収益は、19百万
    ユーロ、率にして2%減少し、869百万ユーロとなった。貸出金収益の増加が、継続的な低金利環境によるマイナスの影響を
    補った。投資商品の収益増加および当座預金に関連する金利更改措置が、イタリアにおける貸出手数料の処理の変更によるマ
    イナスの影響および比較的少額の資産の売却益が当年度に発生しなかったことを概ね相殺した。
     信用損失引当金繰入額は、2018年度から概ね横ばいの344百万ユーロで、貸出金の15ベーシス・ポイントに相当する。これ
    は、当行グループのポートフォリオの保守的な性質、厳格な引受基準、ならびにポートフォリオの売却およびモデルの精緻化
                                116/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    によるプラスの影響を反映している。これらのプラスの影響が、貸出事業の拡大に伴う信用損失引当金繰入額の増加を相殺し
    た。
     利息以外の費用は、2018年度と比べて586百万ユーロ、率にして8%増加し、81億ユーロとなった。この増加には、前述のの
    れんの減損、改革関連費用、および再構築および解雇に係る費用に関連する総額約900百万ユーロの影響が含まれている。
     改革費用を除いた調整後           費用  は、2018年度と比べて3%減少し、73億ユーロとなった。これは、厳格なコスト管理ならびにド
    イツ事業の合併に関連する増分コストのシナジーを含む組織再編策の実施を反映している。
     運用資産は、2018年12月31日現在と比較して360億ユーロ増加し、4,820億ユーロとなった。増加の主因は、市場における評
    価額の310億ユーロの上昇、40億ユーロの正味資金流入、および20億ユーロの為替レートの変動であった。2019年度の40億ユー
    ロの正味資金流入は、主に投資商品によるものであった。
                                117/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    アセット・マネジメント
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
    純収益
                       2,136     2,141     2,115       -5      0     26      1
    マネジメント・フィー
                         90     201      91    -111      -55     111     122
    運用報酬および取引手数料
    その他                     3    -10     -19      13     N/M      9    -48
                       2,229     2,332     2,187      -103      -4     146      7
    純収益合計
                         2     1     -1      1     59      2    N/M
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
    報酬および手当                    740     832     787     -92     -11      45      6
                        764     851     929     -87     -10     -78      -8
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0    N/M      0    N/M
    損
                         22     29     19     -6     -22      10     51
    再構築費用
                       1,527     1,711     1,735      -185      -11     -23      -1
    利息以外の費用合計
                        157     152      85      5     4     68     80
    非支配持分
    税引前利益(損失)                    544     468     368      76     16     99     27
                   1
    資産合計(単位:        十億ユーロ)
                         9     10     10      0     -5      0     -1
                        793     768     664      25      3    103      16
    運用資産(単位:十億ユーロ)
    正味流入額(単位:十億ユーロ)                     30     25     -23      5    N/M      48     N/M
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                       3,926     3,925     4,022       1     0    -97      -2
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1 セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    2020  年度

     2020年の市況はCOVID-19の世界的なパンデミックによる影響を受けた。すべての主要株価指数は第2四半期において大幅に下
    落したが、ほとんどの市場では年末までに回復し、また米ドルはユーロに対して下落した。全体的な正味資金流入額は、運用
    資産の拡充と相まってプラスであった。
     2020年度のAMの税引前利益は、主に費用の減少によって、前年度の468百万ユーロから76百万ユーロ、率にして16%増加し、
    544百万ユーロとなった。改革費用ならびに再構築および解雇に係る費用を調整後の税引前利益は、2019年度の539百万ユーロ
    に対して、2020年度には586百万ユーロであった。
     純収益は、前年度と比べて103百万ユーロ、率にして4%減少し、22億ユーロとなった。
     2020年度のマネジメント・フィーは、前年度から概ね横ばいの21億ユーロであった。これは、好調な市場パフォーマンスの
    影響およびパッシブの成長が、マネジメント・フィー・マージンの低下によって一部相殺されたためである。
     2020年度の運用報酬および取引手数料は、2019年度通年と比べて111百万ユーロ、率にして55%と大幅に減少し、90百万ユー
    ロとなった。これは主に2019年度に認識されたオルタナティブおよびマルチ・アセットの運用報酬が当年度には発生しなかっ
    たためである。
     その他の収益は、2019年度には10百万ユーロの損失であったのに対して、3百万ユーロの収益となった。これは両年度ともに
    保証商品の公正価値によってマイナスの影響を受けたこと、また2020年度における投資収益の減少、Harvest                                                  Fund   Management
    Co  Limitedへの投資によるプラスの影響の増加、および財政融資手数料の減少によるものであった。
     利息以外の費用は、前年度と比べて185百万ユーロ、率にして11%減少し、15億ユーロとなった。これは、変動報酬の減少お
    よび効率性向上の取り組み、ならびに旅費・接待費やマーケティング費用などのパンデミックに関連したコスト削減によるも
    のであった。利息以外の費用の減少は、前年度には不動産の減損に関連する改革費用が含まれていたためでもあった。
     2020年度の改革費用を除いた調整後                費用  は、2019年度の16億ユーロから159百万ユーロ、率にして10%減少し、15億ユーロと
    なった。これは、報酬費用の減少が報酬以外のコストの減少と相まったためである。
     運用資産は、2019年12月31日現在と比べて250億ユーロ、率にして3%増加し、7,930億ユーロとなった。この増加は、300億
    ユーロの正味資金流入および主に2020年度下半期に発生した好調な市場の動向に関連する240億ユーロによるものであり、為替
                                118/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    の260億ユーロのマイナスの影響によって一部相殺された。正味資金流入は主に、パッシブおよびキャッシュ、さらにオルタナ
    ティブによるものであった。ESG専用ファンドは引き続き好調な正味資金流入をもたらした。
     以下の表は、2020年度における商品タイプ別の運用資産の増減およびそれぞれのマネジメント・フィー・マージンを示して
    いる。
                             アクティ          アクティ
                             ブ・マル           ブ・
                   アクティ     アクティ     チ・ア    アクティ     キャッ         オルタナ
    単位:十億ユーロ               ブ株式     ブ債券     セット     ブ・SQI      シュ    パッシブ     ティブ    運用資産
    2019  年12月31日現在残高                96    234     58     71     57    156     96    768
                      21     47     16     19    503     85     12    703
     流入
                     -19     -54     -18     -22    -483     -68     -8    -673
     流出
                      2    -7     -2     -3     20     17     4    30
    正味流入(流出)額
                      -2     -9     0     0    -4     -7     -3    -26
    為替の影響
                      3     7     1     1     0    13     -2     24
    運用成績
                      -1     -6     1     1     2     0    -1     -3
    その他
    2020  年12月31日現在残高                97    220     59     69     75    179     93    793
    マネジメント・フィー・マージ
                      72     13     34     28     4    19     50     28
    ン(単位:ベーシス・ポイン
    ト)
    2019  年度

     2019年の市況は2018年と比べて変動が小さく、投資家のリスク選好度の改善に貢献した。2019年においてすべての主要株価
    指数は上昇し、米ドルはユーロに対して上昇した。全体的な市況は2018年と比べて良好で、正味資金流入にプラスの影響があ
    り、運用資産が大幅に増加した。
     2019年度のAMの税引前利益は、主に運用報酬の大幅な増加によって、前年度の368百万ユーロから99百万ユーロ、率にして
    27%増加し、468百万ユーロとなった。改革費用ならびに再構築および解雇に係る費用を調整後の税引前利益は、2018年度の
    413百万ユーロに対して、2019年度には539百万ユーロであった。
     純収益は、前年度と比べて146百万ユーロ、率にして7%増加し、23億ユーロとなった。
     2019年度のマネジメント・フィーは、好調な市場パフォーマンスの影響およびパッシブおよびオルタナティブの成長が、マ
    ネジメント・フィー・マージンの低下によって一部相殺されたため、前年度から概ね横ばいの21億ユーロであった。
     2019年度の運用報酬および取引手数料は、主に2019年度に認識された非経常的なオルタナティブおよびマルチ・アセットの
    運用報酬によって、2018年度通年と比べて111百万ユーロ、率にして122%と大幅に増加し、201百万ユーロとなった。
     その他の収益は、2018年度には19百万ユーロの損失であったのに対して、10百万ユーロの損失となったが、これは両年度と
    も保証商品の保証の公正価値によって影響を受けたものである。
     利息以外の費用は、前年度と比べて23百万ユーロ、率にして1%減少し、17億ユーロとなった。一般管理費の減少は、専門的
    サービス報酬およびマーケティング費用の大幅な減少、ならびに売却されたレガシー事業に関連する訴訟費用が当年度におい
    ては発生しなかったことによるもので、不動産の減損に関連する改革費用によって一部相殺された。報酬および手当は、主に
    業績連動型の報酬によって増加した。
     2019年度の改革費用を除いた調整後                費用  は、2018年度の17億ユーロから13百万ユーロ、率にして1%と微減し、16億ユーロと
    なった。これは、報酬費用の増加が、専門的サービス報酬およびマーケティング費用のコスト削減によって相殺されたことに
    よるものであった。
     運用資産は、2018年12月31日現在と比べて1,030億ユーロ、率にして16%増加し、7,680億ユーロとなった。この増加は、好
    調な市場の動向に関連する740億ユーロ、250億ユーロの正味資金流入、および為替のプラスの影響から生じた70億ユーロによ
    るものであった。正味資金流入は、主にパッシブ、オルタナティブおよびマルチ・アセット商品の目標とする成長分野におい
    て発生した。運用資産の動向も、主要ファンドや目標とする戦略の好調な業績、モーニングスターによる4つ星または5つ星の
    格付を得たファンド数の増加、および商品のイノベーションによって影響を受けた。
     以下の表は、2019年度における商品タイプ別の運用資産の増減およびそれぞれのマネジメント・フィー・マージンを示して
    いる。
                             アクティ          アクティ
                             ブ・マル           ブ・
                   アクティ     アクティ     チ・ア    アクティ     キャッ         オルタナ
    単位:十億ユーロ               ブ株式     ブ債券     セット     ブ・SQI      シュ    パッシブ     ティブ    運用資産
                      77    227     46     63     58    112     81    664
    2018  年12月31日現在残高
                      15     58     16     20    447     65     20    642
     流入
     流出                -17     -66     -9    -18    -449     -46     -11    -617
                                119/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                      -2     -8     7     2    -2     19     9    25
    正味流入(流出)額
                      0     3     0     0     1     1     1     7
    為替の影響
    運用成績                  20     13     5     8     1    23     4    74
                      -1     -1     0    -2     0     1     1    -3
    その他
                      96    234     58     71     57    156     96    768
    2019  年12月31日現在残高
    マネジメント・フィー・マージ
                      76     12     35     27     4    22     54     30
    ン(単位:ベーシス・ポイン
    ト)
    キャピタル・リリース・ユニット

                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                        -225      217    1,911      -442      N/M    -1,694       -89
    純収益
                         29     -14     -36      43     N/M      22     -61
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
                        168     359     547     -191      -53     -188      -34
    報酬および手当
                       1,774     2,898     2,742     -1,124       -39     156      6
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0    N/M      0    N/M
    損
                         5    143      62    -139      -97      81     131
    再構築費用
                       1,947     3,400     3,351     -1,453       -43      49      1
    利息以外の費用合計
    非支配持分                     0     1     1     -1     N/M      1    136
                       -2,201     -3,170     -1,404       970     -31    -1,766       126
    税引前利益(損失)
                   1
    資産合計(単位:        十億ユーロ)
                        198     259     370     -62     -24     -111      -30
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                        482     621    1,540      -139      -22     -919      -60
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1 セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    2020  年度

     CRUは、2019年度の32億ユーロの税引前損失に対して、2020年度には22億ユーロの税引前損失を計上した。この前年比での損
    失改善の主因は、一般管理費の減少、報酬および手当の減少、再構築費用の減少が、株式売買事業の撤退による収益の減少を
    上回ったことであった。
     純収益は、2019年度と比べて442百万ユーロ減少し、225百万ユーロの損失となった。2020年度のマイナス収益は、通年での
    資産削減戦略を実施したことにより、主にリスク圧縮、資金調達、ヘッジコストが計上されており、プライム・ファイナンス
    のコスト回収によって一部相殺された。前年度にはCRU設立前の6ヶ月間の営業収益が含まれていた。
     信用損失引当金繰入額は、2019年度の14百万ユーロの戻入れに対して、29百万ユーロの繰入れであった。2019年度の正味戻
    入れは複数のポートフォリオにわたる少数の特定の事象が主なものであったが、2020年度にはレガシー船舶ポートフォリオに
    おいて追加繰入れが行われた。
     利息以外の費用は、前年度と比べて15億ユーロ、率にして43%減少し、19億ユーロとなった。当行グループの戦略と整合し
    て、2020年度の再構築費用は、前年度に発生した143百万ユーロから5百万ユーロへと大幅な減少が見られた。同様に、CRUでは
    改革費用が大幅に減少し、主にソフトウェアの減損に関連して、改革費用が2019年度に510百万ユーロであったのに対して、
    2020年度には162百万ユーロを計上した。
     改革費用を除いた調整後           費用  は、2019年度と比べて861百万ユーロ、率にして33%減少し、17億ユーロとなった。これは、固
    定報酬と変動報酬の双方の報酬および手当に係る費用の減少、主に専門的サービス報酬ならびに通信およびデータ・サービス
    の減少に起因する報酬以外の費用の減少によるものであった。
     レバレッジ・エクスポージャーは720億ユーロであり、年度末目標である800億ユーロを80億ユーロ上回った。これは、2019
    度末の1,270億ユーロに対して通年で43%の減少に相当する。
     2020年度末現在のリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)は340億ユーロであり、年度末目標である380億ユーロを40億ユー
    ロ下回った。これは前年度から通年で110億ユーロ、率にして48%の減少に相当し、そのうち100億ユーロの減少は信用リスク
    および市場リスクによるものであった。
                                120/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2019  年度

     CRUは、2018度の14億ユーロの税引前損失に対して、2019年度には32億ユーロの税引前損失を計上した。しかし、経営陣の取
    り組みにより、当部門では戦略に沿ってリスク・ウェイテッド・アセットおよびレバレッジ・エクスポージャーを大幅に削減
    することができた。この前年度比での損失の増加は主に、収益の減少、再構築費用の増加および一般管理費の増加によるもの
    であり、報酬および手当ならびに信用損失引当金繰入額の減少によって一部相殺された。
     純収益は、2018年度と比べて17億ユーロ、率にして89%減少し、208百万ユーロとなった。収益は、第3四半期に行った株式
    売買からの撤退の決定、2019年度上半期に行ったポルトガルにおけるリテール・バンキング事業の売却取引の完了、および資
    産のリスク圧縮関連費用による影響を受けた。プライム・ファイナンスの収益は、期中平均残高の減少および利益率の低下を
    反映して、前年度と比べて大幅に減少した。収益には、モデル・パラメータの更新およびDVAに関連した特定の項目からの116
    百万ユーロの損失が含まれていた。
     信用損失引当金繰入額は、前年度の36百万ユーロの戻入れに対して、2019年度には14百万ユーロの戻入れとなった。2018年
    度の正味戻入れの主因は、当行グループのリテールおよび船舶事業における販売活動であったが、2019年度においては複数の
    ポートフォリオにわたる少数の特定の事象が最も重要であった。
     利息以外の費用は、前年度と比べて49百万ユーロ、率にして1%増加し、34億ユーロとなった。2019年度には、前年度と比べ
    て81百万ユーロ増加した再構築費用143百万ユーロ、および主にソフトウェアの減損に関連する改革費用510百万ユーロが含ま
    れていた。
     改革費用を除いた調整後           費用  は、前年度と比べて725百万ユーロ、率にして22%減少し、26億ユーロとなった。これは、固定
    報酬と変動報酬の双方の報酬および手当に係る費用の減少、主に専門的サービス報酬ならびに通信およびデータ・サービスの
    減少による報酬以外の費用の減少によるものである。
     2019年度末現在のレバレッジ・エクスポージャーは1,270億ユーロであり、2019年度の目標を130億ユーロ上回った。これ
    は、2018年度末の2,810億ユーロに対して通年で55%の減少に相当する。
     2019年度末現在のリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)は460億ユーロであり、年度末目標である520億ユーロを60億ユー
    ロ下回り、2018年度末の720億ユーロから36%減少した。
                                121/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    コーポレートおよびその他(C&O)
                                     2019  年度から2020年度        2018  年度から2019年度

                                      の増加(減少)          の増加(減少)
    単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                      2020  年度   2019  年度   2018  年度
                                      金額          金額
    (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                        -530      147     -142     -678      N/M     289     N/M
    純収益
                         -3      0     1     -4     N/M      0    -84
    信用損失引当金繰入額
    利息以外の費用
                       3,709     3,906     4,183      -197      -5    -277      -7
    報酬および手当
                       -3,140     -3,380     -3,754       240      -7     374     -10
    一般管理費
    のれんおよびその他の無形資産の減
                         0     0     0     0    N/M      0    N/M
    損
                         3     40     -1     -38     -93      41     N/M
    再構築費用
                        572     566     428      6     1    138      32
    利息以外の費用合計
                        -169     -173     -109       3     -2     -64      58
    非支配持分
    税引前利益(損失)                    -930     -247     -461     -684      N/M     215     -47
    従業員数(フルタイム換算、単位:
                       38,680     39,389     41,463      -709      -2   -2,074       -5
    人)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    2020  年度

     2020年度のC&Oは、2019年度の247百万ユーロの税引前損失から、損失が684百万ユーロ増加し、930百万ユーロの税引前損失
    を計上した。これは主に、評価および期間差異が前年度にプラスの影響であったのに対して、2020年度にはマイナスの影響で
    あったことによるものであった。
     純収益は、2019年度の147百万ユーロの収益に対して、2020年度には530百万ユーロの損失であった。評価および期間差異に
    関連する収益は、2019年度の573百万ユーロの収益に対して、2020年度には85百万ユーロの損失であった。これは、ドイツ銀行
    の資金調達スプレッドの縮小が資金調達コストの低下につながったことを背景として、当行の資金調達契約に関連するヘッジ
    取引の時価評価によるマイナスの影響に起因した。資金および流動性に関連する純収益は、2019年度の204百万ユーロの損失に
    対して、2020年度には235百万ユーロの損失であった。
     2020年度の利息以外の費用は、2019年度と比べて6百万ユーロ、率にして1%増加し、572百万ユーロとなった。利息以外の費
    用には、2019年度にC&Oに留保され、計画を65百万ユーロ下回るインフラ費用が含まれていたのに対して、2020年度には計画を
    168百万ユーロ上回るインフラ費用が含まれており、また主に当行保有の不動産の合理化を加速したことを反映した改革費用が
    含まれていた。訴訟費用は、2019年度に238百万ユーロの費用であったのに対して、引当金の正味戻入れを反映して、2020年度
    には67百万ユーロが貸方計上された。OECD移転価格ガイドラインにおいて定義される株主取引に関連し、事業部門に配分され
    なかった費用は、2019年度と比べて15%減少し、2020年度には403百万ユーロとなった。2019年度には、残余残高の戻入れによ
    るプラスの影響が認識された。
     非支配持分は、各部門の税引前利益から控除され、C&Oにおいて戻入れられる。これらは、主にDWSに関連しており、2019年
    度の173百万ユーロに対して、2020年度には169百万ユーロであった。
    2019  年度

     2019年度のC&Oは、2018年度の461百万ユーロの税引前損失から、損失が47%減少して、247百万ユーロの税引前損失を計上し
    た。これは主に、評価および期間差異によるプラスの影響の増加、ならびに主にDWSに関連し2019年度の各部門の税引前利益か
    ら控除された非支配持分の戻入れの増加によるものであった。
     純収益は、2018年度の142百万ユーロの損失に対して、2019年度には147百万ユーロの利益となった。評価および一時差異に
    関連する収益は、2018年度の107百万ユーロに対して、2019年度には573百万ユーロであった。これは、当行の資金調達契約に
    関連するヘッジ取引によるプラスの時価評価の影響に起因した。資金および流動性に関連する純収益は、2018年度の87百万
    ユーロの損失から減少し、2019年度には204百万ユーロの損失となった。これは主に、2019年度第3四半期に新たな内部資金移
    転価格の枠組みが実施されたことによるものである。新しい枠組みの導入関連費用は、この新しい枠組みが段階的に導入され
    ている期間については、C&Oが負担した。
     2019年度の利息以外の費用は、2018年度に比べて138百万ユーロ、率にして32%増加し、566百万ユーロとなった。これは主
    に、訴訟費用が2018年度の52百万ユーロに対して、2019年度には238百万ユーロであったことによるものである。OECD移転価格
    ガイドラインにおいて定義される株主取引に関連し、事業部門に配分されない費用は、2018年度の422百万ユーロから増加し、
                                122/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2019年度には476百万ユーロとなった。さらに利息以外の費用において、2019年度第3四半期に残余残高の戻入れによるプラス
    の影響も認識された。
     非支配持分は、各部門の税引前利益から控除され、C&Oにおいて戻入れられる。被支配持分の戻入れが2018年度の109百万
    ユーロから増加し、2019年度には173百万ユーロとなったが、これは主にDWSの利益の増加に関連していた。
    財政状態

    資産

                                    2020  年    2019  年
                                    12月31日      12月31日
                                                     増減率
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                                現在      現在     変動額     (%)
    現金、中央銀行預け金およびインターバンク預け金                                175,339      147,228      28,111       19
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券(逆レ
                                      8,533     14,229      -5,696       -40
    ポ)ならびに借入有価証券担保金
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                527,941      530,713      -2,772       -1
                                    107,929      110,875      -2,946       -3
     このうち:トレーディング資産
     このうち:デリバティブ金融商品のプラスの時価                               343,455      332,931      10,524        3
     このうち:強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるト
                                     76,121      86,901     -10,779       -12
     レーディング以外の金融資産
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                 55,834      45,503      10,331       23
                                    426,995      429,841      -2,846       -1
    償却原価で測定する貸出金
                                    130,617      130,161        457      0
    その他の資産
     このうち:ブローカー業務および有価証券に関連する債権                                74,564      63,401      11,163       18
                                   1,325,259      1,297,674       27,585        2
    資産合計
    負債および資本

                                    2020  年    2019  年
                                    12月31日      12月31日
                                                     増減率
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                                現在      現在     変動額     (%)
    預金                                568,031      572,208      -4,177       -1
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券(レポ)
                                      4,241      3,374       867      26
    ならびに貸付有価証券受入金
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債                                419,199      404,448      14,751        4
                                     44,316      37,065      7,250       20
     このうち:トレーディング負債
     このうち:デリバティブ金融商品のマイナスの時価                               327,775      316,506      11,269        4
     このうち:純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定
                                     46,582      50,332      -3,750       -7
     された金融負債
                                      3,553      5,218     -1,665       -32
    その他の短期借入金
                                    149,163      136,473      12,690        9
    長期債務
    その他の負債                                118,876      113,795       5,082       4
                                     79,810      71,287      8,524       12
     このうち:ブローカー業務および有価証券に関連する債務
                                   1,263,063      1,235,515       27,548        2
    負債合計
    資本合計                                 62,196      62,160        37      0
    負債および資本合計                               1,325,259      1,297,674       27,585        2
                                123/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資産および負債の変動
     2020年12月31日現在の貸借対照表の総額は、2019年度末から2,760億ユーロ、率にして2.1%と若干増加し、1.3兆ユーロと

    なった。
     全体的な変動の主因は、現金、中央銀行預け金およびインターバンク預け金が281億ユーロ増加したことであった。これは主
    に、長期債務に認識されたECBのTLTRO                  Ⅲ資金供給プログラムから受領した資金、特定の回収目的保有資産の売却、ならびに売
    戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金の減少によるものであった。
     ブローカー業務および有価証券に関連する債権は112億ユーロ増加したが、これは主にデリバティブ・ポジションの増加に伴
    う現金担保債権の96億ユーロの増加によるものであった。その他の資産のこの増加は、回収目的保有資産の売却による107億
    ユーロの減少によって概ね相殺された。ブローカー業務および有価証券に関連する債務も同様に、デリバティブ・ポジション
    の増加に伴い、主に現金担保債務が85億ユーロ増加し、その他の負債における総額51億ユーロの増加にプラスの影響を与え
    た。
     主に米国の為替商品において、デリバティブ金融商品のプラスの時価が105億ユーロ、マイナスの時価が113億ユーロ増加し
    た。
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、主に戦略的な流動性準備金の管理の一環としてソブリン債を購
    入したことによって、103億ユーロ増加した。
     償却原価で測定する中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券(逆レポ)ならびに借入有価証券担保金、なら
    びに強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング目的以外の金融資産は、138億ユーロ減少した。これは不利
    な市況および期日が到来した売買を受けて管理された削減によるものであった。これに対応する負債は13億ユーロ減少した。
     トレーディング負債は、主に現金およびデリバティブ商品のマーケット・メイキング活動の裏付けによって、73億ユーロ増
    加した。トレーディング資産は、主にキャピタル・リリース・ユニットにおけるポジションの段階的縮小によって、29億ユー
    ロ減少した。
     預金は42億ユーロ減少したが、これは主に積極的に負債を管理するという当行グループの取り組み目標を反映したコーポ
    レート・バンクの預金の削減によるもので、プライベート・バンクの要求払い預金の小幅な増加によって一部相殺された。
     償却原価で測定する貸出金は28億ユーロ減少したが、これは主に為替の変動によるもので、ドイツにおける貸出金の増加に
    よって一部相殺された。
     バランスシート全体の変動には、主にユーロに対する米ドルの下落に起因する為替レートの変動による476億ユーロの減少が
    含まれていた。外国為替レートの変動によるこれらの影響は、本項に記載される貸借対照表の勘定科目ごとの変動に含まれて
    いる。
    流動性

     流動性準備金は、2019年12月31日現在の2,220億ユーロに対して、2020年12月31日現在で2,430億ユーロであった。当行グ

    ループは、2020年12月31日現在のストレス下(複合的シナリオに基づく)でプラスの流動性ポジションを維持していた。
    資本

     2020年12月31日現在の資本合計は、2019年12月31日現在と比べて37億ユーロ増加した。この変動は、2020年2月11日の新しい

    追加的資本構成要素(IFRSに従って資本として取り扱われる追加的Tier                                  1証券)の発行12億ユーロ、ドイツ銀行株主に帰属す
    る純利益495百万ユーロ、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る未認識純利得233百万ユーロ、および
    確定給付制度に係る再測定利得223百万ユーロ(税引後)を含む、相殺効果のある複数の要因によるものであった。これらの要
    因は、主にユーロに対する米ドルの下落に伴う外貨換算による17億ユーロ(税引後)のマイナスの影響およびその他の資本構
    成要素に係るクーポン349百万ユーロによってほぼ相殺された。
    自己資金

     2020年12月31日現在の当行グループのCRR/CRDに基づく普通株式等Tier                                 1(CET    1)資本は、2019年12月31日現在の441億ユー

    ロから6億ユーロ増加し、447億ユーロとなった。CRR/CRDに基づくリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)は、2019年12月31
    日現在の3,240億ユーロから49億ユーロ増加し、2020年12月31日現在で3,290億ユーロとなった。CRR/CRDに基づくCET                                                      1資本お
    よびCRR/CRDに基づくRWAの増加によって、2020年12月31日現在のCRR/CRDに基づくCET                                        1資本比率は、2019年12月31日現在から
    横ばいの13.6%である。
     2020年12月31日現在の当行グループのCRR/CRDに基づくTier                            1資本は515億ユーロであり、CRR/CRDに基づくCET                        1資本447億
    ユーロとCRR/CRDに基づくその他Tier                 1(AT1)資本68億ユーロで構成されている。CRR/CRDに基づくTier                               1資本は、2019年12月
    31日現在から10億ユーロ増加した。これは、2019年度末からCRR/CRDに基づくCET                                      1資本が6億ユーロ増加し、CRR/CRDに基づく
                                124/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    AT1資本が5億ユーロ増加したことによるものであった。CRR/CRDに基づくCET                                    1資本比率は、2019年12月31日現在の15.6%から
    上昇し、2020年12月31日現在において15.7%となった。
     当行グループのCRR/CRDに基づく規制上の自己資本合計は、2019年12月31日現在の565億ユーロに対して、2020年12月31日現
    在において585億ユーロであった。CRR/CRDに基づく資本合計の増加は、2019年度末からCRR/CRDに基づくTier                                                  1資本が10億ユー
    ロ増加し、CRR/CRDに基づくTier                2資本が10億ユーロ増加したことによるものである。CRR/CRDに基づく総資本比率は、2019年
    12月31日現在の17.4%から上昇し、2020年12月31日現在において17.8%となった。
    流動性および資本資源

     流動性リスク管理の詳細については、当行グループのリスク・レポートを参照のこと。

    信用格付

     ドイツ銀行は、ムーディーズ・ドイツGmbH(以下「ムーディーズ」という。)、S&Pグローバル・レーティング・UK・リミ

    テッド(以下「S&P」という。)、フィッチ・レーティングス・アイルランド・リミテッドの支社であるフィッチ・レーティン
    グス(以下「フィッチ」という。)およびDBRSレーティングスGmbH(以下「DBRSモーニングスター」といい、ムーディーズ、
    S&Pおよびフィッチと合わせて「格付機関」と総称する。)によって格付が行われている。
     ムーディーズ、フィッチおよびDBRSは、欧州連合内で設立され、信用格付機関に対する2009年9月16日付の欧州議会および理
    事会の規則(EC)No.1060/2009(改正済)(以下「CRA規則」という。)に従い、登録されている。S&Pに関して、信用格付
    は、CRA規則第4条第3項に従い、アイルランドのS&Pの事務所(S&Pグローバル・レイティングス・ヨーロッパ・リミテッド)が
    承認している。
    信用格付の推移

     格付機関は、厳しいマクロ経済環境にもかかわらず、当行が2020年度における目標(具体的には収益性の改善および信用損

    失引当金の抑制)に向けて行ってきた継続的な取り組みの進展を認識している。これは、S&P、ムーディーズおよびフィッチに
    よる最新のアウトルックの格付の引き上げに反映された。
     2021年2月26日、S&Pは、当行の回復力の向上、および現在改革の85%が完了したという改革戦略の規律ある実施を強調し
    て、ドイツ銀行に関するアウトルックをネガティブからポジティブに引き上げた。同社はまた、ドイツ銀行のその他Tier                                                         1証
    券の格付をB+からBB-に1段階引き上げた。2020年4月、S&Pは、COVID-19リスクの深刻化に伴い、ドイツ銀行のアウトルックを
    安定的からネガティブに変更した。
     2021年1月25日、フィッチは、ドイツ銀行の格付のアウトルックをネガティブからポジティブに引き上げ、この2段階の改善
    の主因として改革の進展を強調した。全体として、パンデミックが当行の財務成績および戦略に及ぼす影響は、これまでのと
    ころ管理可能である。予想を上回る中核事業の収益のモメンタムが、金利の不利な状況や信用引当金の増加を相殺した。
     この格付の動きは、当年度の初めにフィッチが行った一連の行動に続くものであった。2020年5月28日、同社はドイツ銀行の
    格付を据え置き、アウトルックをネガティブに変更し、2020年3月27日からのクレジット・ウォッチのネガティブの割当を解除
    した。2020年10月12日、フィッチは、当行が規制上の要件を上回って資本およびバッファーを改善したことを反映して、ドイ
    ツ銀行のその他Tier          1証券の格付をB+からBB-に引き上げた。
     2020年11月3日、ムーディーズはドイツ銀行の格付を据え置き、見通しをネガティブから安定的に変更した。中期目標に向け
    た実効性のある実施および着実な前進は、ドイツ銀行がホールセール資金での調達に依拠できるようになることに加え、収益
    の安定性を向上させ、資本およびレバレッジ・エクスポージャーの消費を削減することの手助けとなる。
     すべての格付機関は、慎重なリスク管理、強固な資産の質、更なる収益性の改善に焦点を置いて、当行の2022年度の目標に
    向けた更なる進展を注意深く監視していく。短期的には、格付機関は実施に際しての課題を引き続き注視している。
    格付引き下げの潜在的影響

     ドイツ銀行は、格付機関(ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズおよびフィッチ)による1段階および2段階の引

    き下げが流動性ポジションに与える契約上および仮定上の潜在的影響を計算しており、この影響を毎日の流動性ストレステス
    トおよび流動性カバレッジ比率の計算に含めている。シナリオ別のLCRテストおよび流動性ストレステストの結果は別途開示さ
    れている。
     契約上の債務に関して、3つの格付機関(ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズおよびフィッチ)によって格付が
    1段階引き下げられた場合のデリバティブのストレス下での流動性の流出に与える仮定上の影響額は、主に契約上のデリバティ
                                125/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ブ資金および/または必要なマージンが増加するため、約4億ユーロとなる。格付が2段階引き下げられた場合の仮定上の影響
    額は、主に契約上のデリバティブ資金および/または必要なマージンが増加するため、約4億ユーロとなる。
     上記の分析は、3つの格付機関(ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズおよびフィッチ)が同時に格付を引き下げ
    た場合を想定しており、その場合、前述したドイツ銀行の資金能力も減少することが予想される。この特定の契約に関する分
    析は、当行独自の流動性ストレス・テスト・シナリオに反映される。
     格付が引き下げられた場合のドイツ銀行への実際の影響は予測できず、前述した資金および流動性への潜在的な影響とは異
    なる可能性がある。
    選択された格付カテゴリー

                                  カウンター
                                        シニア優先      シニア非優
                                  パーティ・
                                            1     2
                                        債/預金       先債
                                   リスク                  短期格付
                                      A3      A3     Baa3       P-2
    ムーディーズ・インベスターズ・サービス(ニューヨーク)
                                      –    BBB+      BBB-       A-2
    スタンダード・アンド・プアーズ(ニューヨーク)
    フィッチ・レーティングス(ニューヨーク)                              BBB+(dcr)         BBB+       BBB       F2
                                   A(高)      A(低)     BBB(高)      R-1(低)
    DBRS(トロント)
    1 ムーディーズではシニア無担保債で、スタンダード・アンド・プアーズではシニア無担保債で、フィッチではシニア優先債で、DBRSではシ
     ニア債で格付されている。すべての格付機関は、預金と「シニア優先」債を分けて格付しているが、同じ格付レベルである。
    2 ムーディーズではジュニア-シニア債で、スタンダード・アンド・プアーズではシニア劣後債で、フィッチおよびDBRSではシニア非優先債で
     格付されている。
     各格付は、その格付を付与した時点のみにおける格付機関の見解を反映している。各格付は別個に評価する必要があり、ま

    た格付の意義の解釈については格付機関によるべきである。格付機関は、状況がこれを正当化すると判断した場合には、いつ
    でも格付を変更することができる。長期信用格付は、ドイツ銀行の有価証券の購入、保有または売却を推奨するものと見るべ
    きではない。
                                126/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    契約上の債務の表形式による開示
    2020  年12月31日現在の要現金支払額

                                                     期間別
    契約上の債務
                                                     要支払額
    単位:百万ユーロ
                              合計     1 年未満      1 -3年     3 -5年      5 年超
        1
    長期債務
                              159,425      61,783      36,206      30,366      31,070
          1、2
    信託優先証券
                               1,345      1,345        0      0      0
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定
                               3,501       367      727     1,090      1,316
              3
    された長期金融負債
    リース負債の測定に反映されていない将来キャッ
                               5,971       50     330      461     5,130
              4
    シュ・アウトフロー
         1
    リース負債
                               4,566       699      902      902     2,064
    購入債務                           4,209       500     1,825       899      985
        1
    長期預金
                               24,018        0    8,585      5,223     10,210
                               1,279       419      117      202      541
    その他の長期負債
    合計                          204,313      65,163      48,692      39,141      51,316
    1 利息の支払いが含まれている。
    2 契約上の支払日または最初の償還日。
    3 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された長期債務および長期預金である。
    4 詳細は注記22「リース」を参照のこと。
     財およびサービスの購入債務には将来の、特に情報技術サービスおよび与信枠管理に関する支払が含まれる。購入債務に関

    する上記の金額は一部、契約上の最低支払額を表しており、将来の実際支払額はこれより高くなる可能性がある。長期預金か
    らは期日までの残存期間が1年未満の契約は除かれている。一定の条件下では、純損益を通じて公正価値で測定するものとして
    指定された一部の長期金融負債の将来の支払は、早期に発生する可能性がある。詳細な情報については連結財務諸表に対する
    以下の注記を参照のこと。すなわち、注記05「純利息収益および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純
    利得(損失)」、注記22「リース」、注記26「預金」および注記30「長期債務および信託優先証券」である。
      次へ

                                127/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    見通し
    世界経済

    世界経済の見通し

            1
    経済成長率(%)
                 2021  年²  2020  年  主な要因
    世界経済                     2021  年度は、COVID-19のパンデミックの流れやワクチン普及の進捗が
    GDP              6.3   -3.3   世界的経済活動の発展に重要な影響を及ぼすことになる。2021年度初
    インフレ率              2.9    2.7   頭以降、多くの経済圏がパンデミックの再燃に直面している。更新さ
                         れた経済成長予測が示すところによると、有効性の高いワクチンを広
                         範囲に普及させることが、景気回復の原動力となりうる。回復のペー
                         スは、ワクチンの普及状況と政府支援の利用可能性に応じて国によっ
                         て大きく異なることになる。
     このうち:先進国                    先進国の中央銀行は、拡張的金融政策をもって引き続き高い支援体制
     GDP             5.0   -5.1   をとる。2021年度下半期まで高水準の集団免疫獲得は達成されないと
     インフレ率             1.6    0.7   予想されるため、追加的財政支援が、2021年度初めに改めて導入され
                         たCOVID-19関連措置による家計や企業への経済的影響を最小限に抑え
                         る救済策となることが期待される。先進国は、堅調な世界貿易により
                         恩恵を受けるものと予想される。
     このうち:新興国市場                    新興国市場では、ワクチンが2021年度中により広範囲で接種可能とな
     GDP             7.1   -2.1   る見込みである。大半のラテンアメリカ諸国のような、経済の活動水
     インフレ率             3.7    3.9   準が低く内需依存度が比較的高い経済圏は特にこの恩恵を受けると予
                         想される。さらに、旅行業の緩やかな回復が、特にアジアの景気回復
                         を後押しする見込みである。世界経済の回復は、新興国市場の為替
                         レートの動向を牽引する重要な要因になる。
                         2021  年度にユーロ圏経済でスタートしたワクチン接種プログラムが経
    ユーロ圏経済
                         済活動の回復を後押しすると期待されており、世界的な生産サイクル
    GDP              5.6   -6.8
                         が回復すれば、経済は2021年度末までにCOVID-19前の水準まで戻ると
    インフレ率              1.0    0.2
                         予想される。欧州の一時的な景気刺激策が継続されるかについては、
                         EU復興基金が2021年度下半期まで資金支出を行わないとみられるこ
                         と、また、欧州中央銀行(ECB)も、パンデミック緊急購入計画
                         (PEPP)による純資産購入の予定期限の6ヶ月前にあたる2021年度第3
                         四半期末まで金融政策の見直しを行わないとみられることから、景気
                         回復のペースにある程度左右される。
     このうち:ドイツ経済                    ドイツのGDP成長率は、COVID-19の封じ込め措置が再開されたことから
     GDP             4.0   -5.0   2021年度第1四半期には鈍化するものの、通年では堅調に回復すると予
     インフレ率             1.3    0.4   想される。2021年度下半期には、パンデミック前の生産水準に達する
                         ことが期待される。世界貿易の回復および貿易政策の不確実性の軽減
                         を主因として、輸出が引き続き生産を牽引する主な原動力となる見込
                         みである。2021年度には、連邦議会選挙と複数の州選挙が年度中に実
                         施されることから、ドイツは政治的移行期に直面する。
                         バイデン新政権は、2021年度に新たな財政支援を行う可能性が高い。
    米国経済
                         年度後半には、共同インフラ・プログラムおよび税制改革に関する法
    GDP              5.9   -3.5
                         案が可決される予定である。米国の実質GDPは、2021年度下半期にはパ
    インフレ率              2.4    1.2
                         ンデミック前の水準に戻り、2021年度末までにパンデミック前の成長
                         軌道に近づくと予想される。大幅に上方修正された経済成長への期待
                         と労働市場の改善により、連邦準備銀行による量的緩和は2021年度末
                         に前倒しで終了すると予想される。
                         日本では、COVID-19のワクチン供給量が限定的であることから、ワク
    日本経済
                         チン接種率は2021年度上半期末まで高水準に達しない見込みである。
    GDP              1.5   -4.9
                         インフレは、政策の影響を受ける可能性はあるが、低いままとなる。
    インフレ率              0.2    0.0
                         政府と日本銀行(BoJ)は協調政策を進めており、これは2021年度にさ
                         らに強化される可能性がある。
                                128/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
         3
                         COVID-19    のワクチンに関する明るいニュースにより、アジア経済の成
    アジア経済
                         長見通しは改善された。中国と韓国の予防接種率は高水準に達し、
                  8.8   -1.0
    GDP
                         2021年度第4四半期前には経済活動が完全に正常化する可能性がある。
                  2.3    3.1
    インフレ率
                         アジアの大半の新興国経済も1~2四半期遅れでこれに続くとみられ
                         る。各国の中央銀行は、金利設定よりも、国債のバックストップとし
                         て機能することやアジア通貨の増価圧力の打ち消しに注力することに
                         なる。
     このうち:中国経済                    2021  年度上半期は、外需拡大に支えられて、好調な経済のモメンタム
     GDP             10.0    2.3   が続くと予想される。これにより、同年度下半期までに財政金融政策
     インフレ率             1.5    2.5   からの脱却準備が整うことになる。2021年度の中国人民銀行(PBOC)
                         の政策目標は、より構造的な課題への対応にシフトしている。不動産
                         融資の引き締めが強力な政治的意図となる。地方自治体の借入は制約
                         を受ける可能性が高く、これによりインフラ投資が抑制される。
    世界経済の見通しおよび以下の銀行業界は、将来の経済および業界の動向に関する当行グループの一般的な予想を反映している。モデルに使
    用された経済的仮定は、各項で個別に説明されている。
    1 年間実質GDP成長率(対前年比%)出典:別途記載のものを除き各国の当局。
    2 出典:ドイツ銀行リサーチ。
    3 中国、インド、インドネシアおよび韓国を含むが、日本を除く。
     当行グループの世界経済の見通しには様々なリスクがある。COVID-19に関連する進行中の課題や2021年度における更なる

    ロックダウンの範囲が、経済のモメンタムをより一層低下させる可能性がある。国債の増加による負担は、より広範なユーロ
    圏経済にも影響を及ぼす可能性がある。米国と欧州連合(EU)の間の今後の貿易交渉を含む更なる貿易摩擦が、世界経済の見
    通しにマイナスの影響を与える可能性がある。さらに、特に中東における地政学的な緊張の高まりが、更なる不確実性をもた
    らす可能性がある。
    銀行業界

     2021  年度の世界の銀行業界の見通しは、引き続きCOVID-19のパンデミックおよび景気回復の兆しの影響を受けることにな
    る。2020年度に銀行業で見られた複数の傾向は、逆転する可能性がある。全体的には、銀行の収益性は2020年度に見られた大
    幅な低迷から回復すると予想されており、これは、信用損失引当金繰入額の減少が収益に係る不利な状況を上回ることが予想
    されるためである。
     低金利は引き続き純利息収益に影響を与える可能性が高く、最近の利下げを踏まえると、米国での影響は、金利が低水準で
    安定しているヨーロッパよりも大きくなる可能性がある。また、欧州、米国ともに企業の流動性が高い水準で推移しているこ
    とから、特にコーポレート・セクターにおいてみられた融資の増加は鈍化し、純利息収益もマイナスの影響を受ける可能性が
    高い。中国の銀行は、パンデミックの早期封じ込めおよび先行している景気回復から恩恵を受ける可能性がある。
     手数料およびフィー収益は、多くの要因の影響を受けると予想される。第一に、資金調達の取引量が減少し、資本市場に大
    きな影響を与える可能性がある。第二に、金融の超緩和政策によって株式市場の評価が上昇し続け、資産運用報酬による恩恵
    がもたらされる可能性がある。最後に、超低金利がM&Aの増加につながる可能性もある。
     信用損失引当金繰入額は、2020年度に計上した高水準から減少することが予想される。減少のペースは、危機の早い時期に
    引当金を計上した米国の方が、より段階的を追って引当金を計上したヨーロッパよりも速くなる可能性が高い。米国および欧
    州の銀行は、該当する場合は、前年度に監督当局によって停止されていた自社株買戻しおよび配当支払いをそれぞれ再開する
    と予想される。
     英国(UK)は現在、既に欧州連合(EU)から離脱しており、英国とEUの経済関係は当面の間貿易協定により統治されている
    が、これには、国境を越えた金融サービスが含まれていない。当該サービスは、2つの管轄区域における規制当局間で、現地の
    規制要件または特別協定のいずれかに準拠することになる。イングランド銀行と英国金融行為監督機構(FCA)は、欧州証券市
    場監督機構(ESMA)と市場インフラの監督に関する覚書(MOU)を締結した。当期も同様の協定の締結が続くと予想され、特
    に、規制当局の協力および同等性評価の適用、停止、撤回のプロセスに関する体系的な枠組みの確立のためのMOUが期待され
    る。現在までにEUが実施した同等性評価は、2つの期間限定の評価のみであり、英国の中央清算機関を対象とする評価の期限は
    2022年6月30日、英国の証券集中保管機関を対象とする評価の期限は2021年6月30日である。
     欧州の政策立案者は、バーゼルⅢの最終パッケージの実行に向け、特にリスク・モデルに焦点を当てて健全性規制および破
    綻処理規制の改正についての議論を進める予定である。法案は2021年度上半期に公表予定であり、最終パッケージに向けた審
    議は数年間かかるとみられる。
    ドイツ銀行グループ

     2019  年7月に、当行グループは、持続的な収益性の実現、および当行グループの株主に対するリターンの改善に焦点を当てた
    ドイツ銀行の戦略的改革を発表した。しかし、COVID-19のパンデミックによりマクロ経済環境、財政環境および規制環境はそ
                                129/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    の後変化している。このような環境の変化は、当社グループの経営成績、自己資本比率および目標の基礎となる資本計画に影
    響を及ぼしており、また今後も更なる影響を及ぼす可能性がある。
     COVID-19    のパンデミックに伴う課題はあるものの、2021年度以降においても、当行グループは費用および資本の管理を行
    い、コア・バンク収益を増加させることで持続的な収益性の向上に注力し、統制の取れた方法で当行グループの戦略を引き続
    き実行する意向である。
     主要な業績指標について、以下の表に示す。
    主要な業績指標

                                                   目標とするKPI
    主要な業績指標                                     2020  年12月31日          2022年度
                          1
     当行グループ税引後平均有形株主資本利益率
                                              0.2  %       8.0  %
                          2
     コア・バンク税引後平均有形株主資本利益率
                                              4.0  %       9 %超
          3
     調整後費用
                                          195  億ユーロ       167  億ユーロ
           4
     費用収益比率
                                             88.3  %       70.0  %
                  5
     普通株式等Tier        1資本比率
                                             13.6  %      12.5  %超
                      6
     レバレッジ比率(完全適用ベース)
                                              4.7  %     4.5  %以下
    1 ドイツ銀行株主に帰属する純利益に基づく。詳細については、英文Annual                              Report   2020のSupplementary         Information     (Unaudited)、Non-
     GAAP  Financial     Measuresに記載されている。
    2 ドイツ銀行株主に帰属するコア・バンク純利益に基づく。詳細については、英文Annual                                    Report   2020のSupplementary         Information
     (Unaudited)、Non-GAAP          Financial     Measuresに記載されている。
    3 改革費用およびプライム・ファイナンス関連の払戻対象費用を除く調整後費用。詳細については、英文Annual                                             Report   2020のSupplementary
     Information     (Unaudited)、Non-GAAP          Financial     Measuresに記載されている。
    4 利息以外の費用の収益合計に対する割合。収益合計は、信用損失引当金繰入前の純利息収益に利息以外の収益を加えたものと定義される。
    5 この比率の計算に関する詳細については、リスク・レポートに記載されている。
    6 2020  年9月17日、ECBは例外的な状況を宣言し、規制上の裁量権を行使する決定を発表した。この措置により、銀行は特定の中央銀行の適格
     残高をレバレッジ・エクスポージャーの算定から除外することが認められる。銀行は、CRR2が発効する2021年6月27日まで、救済措置の恩恵
     を受けることになる。2020年12月31日現在、この影響を除いたレバレッジ比率は4.3%であった。
     当行グループは2022年度の財務目標、主にグループの目標である税引後平均有形株主資本利益率8%およびコア・バンクの目

    標である9%超の達成に向けて注力している。2021年度は、2020年度に達成した進展(主に当行グループのドイツのIT統合で
    行った幾つかのターゲットを絞った投資を含む。)を基礎に積み上げていきたいと考えている。
     2021  年度のグループおよびコア・バンクの収益は、前年度比で若干減少する見込みである。インベストメント・バンクで
    は、業界の取引残高やボラティリティが2020年度の高水準から正常化するにつれて、収益は減少すると予想している。コーポ
    レート・バンクおよびプライベート・バンクの取引残高と手数料収入は増加するが、現在も続く金利の不利な状況により相殺
    されるとみられる。アセット・マネジメントの収益は、運用報酬および取引手数料のほか、保証の公正価値の改善によって若
    干の増加が見込まれている。
     当行グループは、2021年度に、改革費用およびプライム・ファイナンス関連の払戻対象費用を除く調整後費用をさらに削減
    することを目標としている。この削減は主に、既に実施されている施策のランレートでの効果に加え、当行グループの主に管
    理部門およびプライベート・バンクにおける追加的削減により達成される見込みである。当行グループは、主に当行グループ
    のドイツのIT統合を対象に、2021年度に約300百万ユーロを追加投資する予定である。当行グループはまた、2021年度におい
    て、約10億ユーロの改革関連の効果も見込んでいる。当行グループの2021年度の費用削減措置と投資計画の実施は、2022年度
    に改革費用を除く調整後費用を167億ユーロ(170億ユーロから修正された。)とする目標に沿ったものである。当行グループ
    の2022年度の調整後費用の目標には、2022年度の単一破綻処理基金(SRF)への拠出額約4億ユーロという仮定が含まれてい
    る。当行グループのSRFの仮定は、単一破綻処理委員会(SRB)の当初目標である基金規模550億ユーロに変更がないことを前提
    としている。SRBの目標とする基金規模全体が大きくなれば、それに応じて当行グループの改革費用を除いた調整後費用にマイ
    ナスの影響が及ぶことになる。こうした影響が生じるのは、SRBの基金が破綻処理の施策に充てられる場合、またはSRFが保有
    する資産価値が減少し目標水準達成のために補充が必要な場合、あるいは、預金保証制度への拠出の仮定が変更される場合に
    も同様である。
     2021  年度の信用損失引当金繰入額は前年度比で若干減少するものの、COVID-19前の期間に比べると増加した状態が続くと予
    想している。2022年度は、世界景気が回復し引当水準が正常化するにつれて、信用損失引当金繰入額は平均貸付額に対する割
    合で25から30ベーシス・ポイントになると見込んでいる。予想信用損失(ECL)の計算に関する詳細は、本報告書の「リスク報
    告」の項を参照のこと。
     当行グループの2021年度の普通株式等Tier                    1資本比率(CET        1比率)は、進行中の監督機関による決定および規制の変更によ
    りリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)が若干増加して、マイナスの影響を受けると予想している。これによって当行グ
    ループのCET      1比率が受けるマイナスの影響は約80ベーシス・ポイントである。こうした決定や変更がなかった場合、コア・バ
                                130/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ンクの選択的な成長がキャピタル・リリース・ユニットの少額の資産処分および継続的なリスク圧縮の減額により相殺され、
    RWAは概ね横ばいとなると予想される。当行グループの普通株式等Tier                                 1資本は、概ね横ばいとなる見込みである。CET                      1比率
    は、  2021年度も引き続き12.5%超になると予想される。
     当行グループがユーロシステムの中央銀行に保有する特定残高の暫定的例外措置の期限到来により、2021年6月に当行グルー
    プのレバレッジ・エクスポージャーが増加する見込みである。一方、キャピタル・リリース・ユニットのレバレッジ・エクス
    ポージャーについては、当行グループは、2021年末までにプライム・ファイナンスのプラットフォームのBNPパリバへの移転完
    了による恩恵を受けると見込んでいる。キャピタル・リリース・ユニットのレバレッジ・エクスポージャー削減が、当行グ
    ループのコア・バンクの選択的な事業展開を後押しすることが期待される。結果的に、2021年度末のレバレッジ・エクスポー
    ジャーは、2020年度末に比べて増加すると予想される。当行グループのTier                                    1資本は、緩やかに増加すると予想される。した
    がって、当行グループは、2021年度末までにレバレッジ比率が2020年度末と比べて若干低下すると予想している。当行グルー
    プは引き続き、2022年度末までにレバレッジ比率目標4.5%を達成することにコミットしている。
     2022  年度の財務目標を実現することで、当行グループは、規制当局の承認を前提として、2021年度に関する配当および自社
    株買いによる株主への資本還元を2022年度から開始できるようになると考えている。当行グループが配当支払いを行うために
    は、各事業年度の当行の個別財務諸表でドイツ会計規則(HGB)に基づく十分な水準の配当可能利益を報告しなければならな
    い。当行グループは2020年度について配当支払いの提案を行わないことを発表したが、2022年度以降は配当原資の制限を解除
    し、株主に対して50億ユーロの資本還元を徐々に行う予定である。
     当行グループの事業の性質上、当行グループは、ドイツ、および特に米国を含む、ドイツ以外の多くの法域において、訴
    訟、仲裁ならびに規制上の手続および調査に関わっている。当該事項は、多くの不確実性に左右される。当行グループは、多
    数の重要な法的問題を解決し、幾つかの法的問題については進展しているが、訴訟および執行環境は引き続き厳しいものであ
    ると予想している。2020年度の訴訟費用純額は2019年度の水準を下回ったが、これは、一部にCOVID-19のパンデミックの影響
    を受けて争点が予想よりも遅いペースで進展したことによる。2021年度については、訴訟費用の予測は多数の不確実性の影響
    を受けるものの、当行グループでは、訴訟費用純額は2020年度の実績水準を上回ると見込んでいる。
     調整後費用、改革費用を除く調整後費用、改革費用およびプライム・ファイナンス関連の払戻対象費用を除く調整後費用、
    税引後平均有形株主資本利益率、ならびにレバレッジ比率(完全適用ベース)は、非GAAP財務指標である。詳細については、
    英文Annual      Report    2020のSupplementary          Information      (Unaudited)、Non-GAAP           Financial     Measuresに記載されている。
    当行グループの事業セグメント

    コーポレート・バンク

     コーポレート・バンク(CB)については、COVID-19のパンデミックと2020年度第1四半期における金利環境の更なる悪化を受
    けて金利の不利な状況が続いているが、引き続き2021年度のマクロ経済環境も厳しい状況が続くと予想している。しかし、
    コーポレート・バンクは、2020年度においてこのような逆風を大幅に回避することができ、戦略的目標を実行することによっ
    て収益を概ね横ばいに保つことができた。
     コーポレート・バンクの2021年度の収益は、当行グループの戦略的成長に向けての取組みおよびECBのTLTRO                                                  Ⅲ  プログラム
    による恩恵がCOVID-19のパンデミックおよび厳しい金利環境の影響を相殺し、前年度比で概ね横ばいになる見込みである。グ
    ローバル・トランザクション・バンキングの2021年度の収益は前年度比で概ね横ばいになると予想している。また、キャッ
    シュ・マネジメントの収益は、預金の金利更改および当行グループの決済関連プロジェクトの手数料収入増加による恩恵が、
    2020年度第1四半期の米国やアジア太平洋地域の金利低下による不利な影響を相殺し、概ね横ばいになると予想している。ト
    レード・ファイナンスおよび貸出金の収益は、新規貸出による追加的な収益、ECBのTLTRO                                          Ⅲプログラムの恩恵、および下半期
    の世界的な事業活動の回復見込みを反映して、若干増加すると見込まれている。セキュリティーズ・サービスの収益は、特定
    顧客のマンデートから外れたこと、また前年度に計上された偶発的な項目が発生しなかったことにより、2021年度に若干減少
    すると予想されている。トラスト・アンド・エージェンシー・サービスの収益は、2020年度第1四半期の米国およびアジア太平
    洋地域の利下げによるマイナスの影響で部分的に相殺されるものの、法人信託業務および預託証券業務の両方の事業成長に支
    えられて、概ね横ばいとなると見込まれる。コマーシャル・バンキングの収益は、金利更改、融資の取組み、当行グループの
    ノンバンクの提供拡大およびECBのTLTRO                   Ⅲプログラムにより受ける恩恵がマイナス金利環境の不利な状況を相殺し、概ね横ば
    いで推移すると予想される。
     2021  年度のコーポレート・バンクの信用損失引当金繰入額は、2020年度のような特別事象が発生することがなく、またマク
    ロ経済の見通しが好転することにより、減少すると予想されている。
     2021  年度の利息以外の費用は、主に営業外費用の減少を反映して、若干減少することが予想される。改革費用を除く調整後
    費用は、直接費および内部勤務費用の配賦の継続的なコスト管理を反映して、概ね横ばいで推移すると予想される。当行グ
    ループは引き続き、規制遵守、顧客確認(KYC)、顧客口座開設プロセスの強化、システムの安定性、統制および行動に注力す
    る。
     2021  年度のコーポレート・バンクのリスク・ウェイテッド・アセットは、規制要件に沿った内部モデルの変更に加えて、当
    行グループの融資の増加により、増加すると予想している。
                                131/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループの見通しに対するリスクには、COVID-19のパンデミックの継続期間やパンデミックからの回復の不確実性な
    ど、マクロ経済および世界的な地政学的不確実性による当行グループのビジネス・モデルへの潜在的な影響が含まれる。さら
    に、  中央銀行の政策(金利環境など)および進行中の規制の進展(バーゼルⅢの枠組みの最終化など)、イベントリスク、な
    らびに顧客取引水準に関する不確実性も不利な影響を及ぼす可能性がある。
    インベストメント・バンク

     IB の2021年度の収益は、前年度比で減少すると予想される。インベストメント・バンク(IB)のマクロ経済および市場環境
    は、2021年度も引き続き不確実であると予想される。2020年度はIBにとって非常に好調な年であった。これは、当行グループ
    が改めて注力した戦略および顧客との再契約が収益の持続的な増加をもたらしたことによるものであり、これは2021年度も続
    くと予想している。しかし、当部門は、COVID-19のパンデミックにより増大したボラティリティや増加した顧客取引による恩
    恵も受けており、これらが2021年度にも生じるとは考えていない。
     セールス/トレーディング(FIC)の2021年度の収益は、2020年度と比べて減少すると予想している。金利とグローバル・エ
    マージング・マーケッツの両事業では、2020年度に再注力した事業での成功を今後の基盤とすることにより、また為替事業で
    は、技術開発とコーポレート・バンク(CB)とのパートナーシップ強化により恩恵を受けることが期待される。クレジット・
    トレーディングではよりターゲットを絞った顧客層に焦点を定めた商品開発に、またファイナンシング事業では規律あるリス
    ク管理および焦点を絞った資源配分に注力する予定である。一方で、セールス/トレーディング(FIC)においては前年度上半
    期に見られたようなCOVID-19関連の極端なボラティリティによる恩恵が見込まれないことから、年度の前年比では影響を受け
    ると考えられる。
     オリジネーションおよびアドバイザリーの2021年度の収益は、2020年度と比べて減少すると予想している。当行グループの
    債券オリジネーション事業では、2020年度の投資適格債での成功を今後の基盤とする予定であり、一方で当行グループのレバ
    レッジド・ローン事業は、レバレッジド・ローン市場のさらなる回復の恩恵を受けることが期待される。株式オリジネーショ
    ンでは、引き続き全面的な引受および販売のサービスを提供し、特別買収目的会社市場で当行グループの強みを維持すること
    を目指していく。アドバイザリーでは、当行が競争上優位にある成長セクターを対象として重点的に投資する。一方で、業界
    のオリジネーションおよびアドバイザリーの手数料プールは、市場がさらに正常化された水準に戻ることで2021年度は減少す
    る見込みであり、年度の前年比では影響を受けると考えられる。
     インベストメント・バンクの2021年度の信用損失引当金繰入額は前年度比では減少するが、COVID-19のパンデミックの影響
    が続くため引き続き高水準になると予想している。
     インベストメント・バンクにおける2021年度の利息以外の費用は、前年度比でほぼ横ばいになると予想されている。改革費
    用を除いた調整後費用もまた、概ね横ばいになる予定である。2020年度に実施された人員削減の通年のランレートでの効果、
    および報酬費用の減額により、費用削減が期待される。ただしこれは、2020年度には引当金の戻入れによる恩恵を受けていた
    営業外費用の増加により相殺される見込みである。
     2021  年度は、規制上のインフレにより生じる信用リスクRWAにより、IBのリスク・ウェイテッド・アセットは若干増加すると
    予想している。基礎となる事業成長は、当期も概ね横ばいで推移する見通しである。
     2021  年度の当行グループの見通しには幾つかのリスクがあり、可能性の高い最大のリスクは、現在進行中のCOVID-19のパン
    デミックによる不確実性である。これに関連する様々なワクチン接種プログラムが世界各地で展開されているが、その成功が
    プラスまたはマイナスの影響をもたらす可能性がある。債務不履行リスクの高まり、ユーロの為替レートの継続的な上昇、弱
    含みの米ドルも景気回復を鈍化させる可能性がある。中央銀行の政策および進行中の規制の進展もリスクをもたらし、一方
    で、イベントリスクや顧客取引水準といった厳しい環境も不利な影響を及ぼす可能性がある。
    プライベート・バンク

     プライベート・バンク(PB)については、厳しい金利環境が続くと見ており、また、COVID-19のパンデミックによって2021
    年度の当行グループの信用損失引当金繰入額がさらに影響を受けると予想している。その一方で、当行グループの計画では、
    市場環境および顧客取引は2021年度にわたり徐々に正常化すると仮定している。
     2021  年度の純収益は、低金利環境による引き続き不利な状況が、事業成長と特定の金利更改措置により相殺され、2020年度
    から概ね横ばいで推移すると予想される。
     プライベート・バンク(ドイツ)の収益は、2020年度から概ね横ばいで推移すると予想される。預金マージン圧縮およびセ
    ントラル・トレジャリーの資金配分による収益への貢献度の低下によって続く不利な状況は、貸付事業の継続的な成長、投資
    および保険商品からの手数料収入の増加、ならびに金利更改実施のための継続的な取り組みによって緩和されることが予想さ
    れる。
     インターナショナル・プライベート・バンク(IPB)の収益は、前年度から概ね横ばいで推移すると予想される。低金利環境
    による不利な状況およびSal.Oppenheimの残存ポジションのワークアウト業務による収益への貢献度低下があるものの、投資事
    業および貸付商品事業の継続的な成長、ならびにIPBプライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメントの顧客セグメン
    トに焦点を当てて的を絞った人材採用を行うことにより緩和される見込みである。
                                132/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、市場環境が正常化に向かう中で新規事業の取引残高が引き続き増加すると見込んでいる。運用資産残高全
    体の推移は、為替レートを含む市場パラメータに大きく左右されるが、正常化に向かう環境下では、2020年度に比べて若干増
    加すると予想している。
     プライベート・バンクの信用損失引当金繰入額は、COVID-19のパンデミックの程度、期間および市場への波及に関する不透
    明さが続くこと、ならびに特定の貸出金残高の増加を反映して、2021年度には若干増加すると予想されている。これはまた、
    法的・非法的支払猶予が解消された後の、当行グループ顧客の支払能力に関する予想も反映している。
     2021  年度においてRWAは、業界内の内部リスク・モデルの整合性を向上させるための規制変更の適用、また当行グループの貸
    出金残高の増加により、増加することが見込まれている。
     プライベート・バンクの利息以外の費用は、主に改革関連の影響が低下することから、2021年度は2020年度よりも若干減少
    すると予想される。当行グループの改革目標の実行によるシナジー効果は2021年度にさらに高まるものの、インフレ効果およ
    びターゲットを絞った継続的な投資により一部相殺されることが予想される。この結果、当行グループは、2021年度の改革費
    用を除いた調整後費用は概ね横ばいで推移すると予想している。
     当行グループの見通しに対するリスクには、COVID-19のパンデミックが続く期間や回復に関する不確実性など、マクロ経済
    の不確実性によるビジネス・モデルへの潜在的な影響、ユーロ圏における金利への圧力の高まり、当行グループが営業活動を
    行う主な国々の経済成長の鈍化、および顧客取引の減少が含まれる。顧客取引は、株式および信用市場の予想を上回るボラ
    ティリティを含め、市場の不確実性の影響を受ける可能性がある。消費者保護措置などの規制要件の実施や当行グループの戦
    略プロジェクトの実行の遅れがあった場合も、当行グループの収益および費用にマイナスの影響を与える可能性がある。
    アセット・マネジメント

     アセット・マネジメント(AM)は、多様な投資およびソリューションにより、業界の成長傾向の中で市場シェア拡大に有利
    な立場にあり、それは当行グループの幅広い販売網、グローバルな事業展開、およびデジタル対応力に支えられていると考え
    ている。しかし、手数料の圧縮、規制コストの上昇、競争のダイナミズム、COVID-19のパンデミックによる経済的影響など、
    業界内でより厳しい環境が続く可能性が高い。こうした厳しい環境に直面して、当行グループは、コスト管理のアプローチを
    維持しつつ、自社を差別化し、クライアントに最高のサービスを提供できる革新的で持続可能な商品とサービスに注力する予
    定である。
     現在の経済情勢および直近の複数の四半期に見られた動向を踏まえると、低金利環境と相まって、マージンへの圧力が続く
    中で、収益環境は2021年度も引き続き厳しいと予想している。
     結果的に、AMの2021年度通年の収益は、2020年度から若干増加すると予想されている。マネジメント・フィーは、2020年度
    下半期における正味資金流入および有利な市場の動向の両方からのプラスの影響が、継続的な手数料の圧縮によって部分的に
    相殺されると予想されるため、前年度比で概ね横ばいに推移すると予想される。運用報酬および取引手数料は、2020年度から
    若干増加すると予想されている。その他の収益は、主に保証の公正価値の改善が予測されることから、大幅に増加する見込み
    である。
     当行グループのビジネスが潜在的な収益の減少に十分に耐えられるよう、当行グループは2021年度においても積極的にコス
    ト管理に努め、相対的に安定した調整後費用収益比率を維持するよう引き続き注力する。その結果、当行グループでは、利息
    以外の費用および改革費用を除いた調整後費用が2020年度に比べて若干増加する見込みである。
     当行グループでは、2021年度末の運用資産残高は、正味流入額により、2020年度末に比べて若干増加する見込みである。
    2021年度には、パッシブおよびオルタナティブ投資などのターゲットとなる成長分野からは引き続き正味資金流入が確保で
    き、さらに戦略的提携や、ESG関連の販売強化を含む商品イノベーションによって成長すると予想されている。
     当社グループの見通しに関するリスクには、マクロ経済および市場の状況、成長見通し、COVID-19のパンデミックによる継
    続的な経済的影響などが含まれており、これらは当行グループの事業、経営成績、戦略計画に悪影響を及ぼす可能性がある。
    世界的に経済および政治に関する不確実性が高いこと、ならびに保護主義および反貿易政策は、経済、市場ボラティリティお
    よび投資家マインドに予想外の影響をもたらす可能性があり、このことがビジネスの低迷につながり、当行グループの収益お
    よび利益に影響を及ぼす可能性がある。さらに、規制上のフレームワークの変更により、予期せぬ規制遵守コストが生じた
    り、当行グループの効率性向上に向けた施策の実施が遅延したりする可能性があり、当行グループのコスト基盤に悪影響を及
    ぼす可能性がある。
    キャピタル・リリース・ユニット

     2021  年度には、キャピタル・リリース・ユニット(CRU)は、資産処分によりコストが削減されるように調整を行いつつ、当
    行グループの定められた資産削減プログラムならびにドイツ銀行のプライム・ファイナンスおよび電子株式トレーディングの
    顧客および従業員の移管を引き続き実行する予定である。
     当行グループは、CRUでは2021年度も引き続きマイナスの収益を計上することになると予想している。これは、リスク圧縮の
    影響、資金調達コスト、ヘッジコストおよび時価評価の影響によるものであり、プライム・ファイナンスの営業費用の払戻し
    に関連するプラスの収益および貸出金ポートフォリオからの若干の収益によって部分的に相殺されることになる。
                                133/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2021  年度の利息以外の費用は、2020年度より減少すると予想される。改革費用を除いた調整後費用は、サービス費用の配分
    の減少、報酬以外の費用の減少および報酬費用の減少により、減少する見込みである。
     2021  年度の経費管理の更なる取組みは、撤退した事業や拠点からのビジネスと連携した管理部門の支出の削減、人員削減、
    報酬以外の費用の削減に重点が置かれている。
     2021  年度において当行グループは引き続き、2020年12月の「Investor                               Deep   Dive」で示したRWAおよびレバレッジ・エクス
    ポージャーの目標の実現に向けた取り組みを行う。当行グループは、RWAは前年度比で減少し、レバレッジ・エクスポージャー
    は大幅に減少すると予想している。しかし、CRUでは、「Investor                               Deep   Dive」で示したとおり中核的流動性準備金への追加配
    分およびカウンターパーティー信用リスクに対する標準的アプローチ(SA-CCR)の導入により、2021年度上半期においてレバ
    レッジ・エクスポージャーが増加すると見込んでいる。
     当行グループはまた、プライム・ファイナンスおよび電子株式トレーディングのプラットフォームの従業員、顧客および関
    連ポジションの移転についても継続して実施する予定である。当行グループは、この移転が2021年度末までに完了し、その結
    果、費用、収益、レバレッジ・エクスポージャーおよびRWAが減少すると予想している。
     当行グループの見通しに対するリスクは、資産削減のスピードおよびコストが、COVID-19、株式および信用市場の予想を上
    回るボラティリティ、ならびに取引相手方の選好度の欠如を含め、不利な動向または市場の不確実性の影響を受ける可能性が
    あることを含んでいる。当行グループの経費管理の取組みの実施が遅れた場合、当行グループのコスト基盤に不利な影響を及
    ぼす可能性がある。プライム・ファイナンスと電子株式の移転は取得企業の準備状況に左右されるため、当行グループの顧
    客/従業員の移転スケジュールにとってのリスクとなる。当行グループは、ポーランドの外貨建モーゲージ・ポートフォリオ
    に関連する法律および規制環境を引き続き注意深くモニタリングしていく。司法または規制に不利な進展があれば、ポート
    フォリオがマイナスの影響を受ける可能性がある。
    コーポレートおよびその他

     2021  年度において、コーポレートおよびその他部門は、経済的にヘッジされているもののヘッジ会計の要件を満たさないポ
    ジションの評価および認識時期の相違による影響を引き続き受ける。さらに、OECD移転価格ガイドラインにおいて定義される
    株主取引に関連した、事業固有のものでない管理部門費用も発生する。また、コーポレートおよびその他部門には、当行グ
    ループの内部移転価格(FTP)フレームワークの変更に関連して一元的に計上される一定の移転費用、ならびにDB                                                    Privat-    und
    Firmenkundenbank         AGのドイツ銀行AGへの合併に関する過去の取引関連の費用も発生する。当行グループは、2021年度におい
    て、コーポレートおよびその他部門にこれらの資金調達コストに関連する合計約250百万ユーロを留保する見込である。
     また、コーポレートおよびその他部門は、実際の支出に基づき計上される技術開発費を除き、管理部門費用が当行グループ
    の費用計画に基づいてコーポレート部門に配分されるため、予定配分と実際の配分の相違による影響を引き続き受けることに
    なる。また、コーポレートおよびその他部門には、主にDWSに関連する非支配持分の戻入れ(この部門の税引前損益から控除)
    も含まれている。
                                134/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび機会
     以下の項では、「見通し」の項での予想から起こり得る損失を被るリスクあるいは利益をもたらす可能性につながる将来の

    傾向または事象に着目している。
     当行グループの目標は、様々な外部要因および内部要因の影響を受ける。当行グループの戦略的目標が適時かつ完全に達成
    できるかどうかは、(特にCOVID-19のパンデミックを踏まえた場合の)現在の厳しいマクロ経済および市場環境における当行
    グループの複数の中核事業の収益創出能力の低下、継続的な規制改革による逆風、および/または当行グループの法的手続や
    規制上の手続が当行グループに及ぼす影響によって、不利な影響を受ける可能性がある。さらに、リスクが発生した場合、そ
    れが個別に発生するか同時に発生するかに関わらず、(とりわけ)収益性が低下し、資本増や配当能力にマイナスの影響を及
    ぼす可能性がある。反対に、マクロ経済および市場環境の改善、当行グループの点を絞った事業戦略、デジタル化による継続
    的な恩恵は当行に機会をもたらす。
     COVID-19    のパンデミックは、リスクと機会の両面で当行の様々な領域に影響を及ぼしており、今後も影響を及ぼすことにな
    る。また、当行グループの経営成績、戦略計画および目標、ならびに当行グループの株価に大幅な変動をもたらす可能性があ
    る。
    リスク

    マクロ経済および市況

     成長見込み、金利環境および金融サービス業界の競争が、当行グループの予想よりも悪化した場合、当行グループの事業、
    経営成績または戦略的計画は不利な影響を受ける可能性がある。
     2020  年度初頭より、当行グループの事業および経営に係るマクロ経済環境はCOVID-19のパンデミックの影響を受けている。
    2020年度は主要先進国でGDPの大幅な縮小がみられたが、当行グループは、2021年度中には、COVID-19のワクチン普及が進むこ
    とと特に米国(U.S.)および欧州連合(EU)経済において追加的な財政刺激策が講じられることから経済回復が進むと予想し
    ている。
     しかし、COVID-19感染拡大の長期化、新種でより感染力が高いとされるCOVID-19変異株の出現、およびロックダウン規制の
    再開により、短期的な経済見通しには引き続き重大な下振れリスクがあると考えている。パンデミックによる不透明な状況は
    続いており、経済および当行グループの経営に重大な影響を与えている。大半の国では、ワクチンの一般接種を認可し、ワク
    チン接種プログラムを開始しているが、未だ特定の母集団に対する有効性に関する一定の不確実性があり、また、ワクチン接
    種がどの程度の速さで母集団全体に行き渡るかについても疑問視され、この疑念は一定期間続く可能性が高い。さらに、世界
    におけるワクチンの段階的供給と利用可能性に関連して、基礎となる回収率は国によって異なる可能性があることから、取引
    相手方の信用力に影響が生じ、年度を通じて債務不履行リスクが増大する可能性がある。また、種類、期間および深度の完全
    な予測が不可能な新たなロックダウン措置による影響は、ワクチン接種によりもたらされる潜在的な利点を上回る可能性があ
    る。
     COVID-19    の危機の大部分が前例のない性質のものであるため、予測の不確実性が非常に高い状態は、しばらくの間続くと予
    想される。銀行としての当行グループの実務上の仮定では、COVID-19のパンデミックによる景気後退の影響が2021年度も続
    き、ユーロ圏の低金利環境が少なくとも数四半期続く。
     2020  年度において、当行グループは、全般的な経済情勢の悪化により特定ポートフォリオの信用度の低下がみられたため、
    これを反映して当行グループの信用損失引当金繰入額を増加した。状況が引き続き悪化した場合、当行グループ顧客の更なる
    格付け引き下げ、更なる貸倒損失の増加、および資金需要や流動性需要の増加につながる(2020年度前半にみられたような)
    潜在的な顧客の与信枠の利用に発展する恐れがある。金融市場のボラティリティが高まれば、インバウンドとアウトバウンド
    の両方で証拠金請求が増加する可能性がある。当行は、集中リスクを管理するために、ローン担保証券(CLO)およびクレジッ
    ト・デフォルト・スワップ(CDS)を定期的に使用している。しかし、これは潜在的な信用損失を完全に相殺するには不十分で
    ある可能性がある。
     中央銀行や政府による政策は、一部の短期的な影響を緩和する効果がある。多くの国が、民間企業や小規模事業者に対する
    債務猶予制度や、企業向の政府保証付プログラムなどの支援策を導入している。さらに、いくつかの機関が顧客支援を目的と
    した民間の支払猶予制度を設けている。顧客は一定の申込期間にこれらすべての支払猶予に申し込むことができるが、当該措
    置は、各支払猶予によって異なるものの、長期間(大半は3ヶ月間または6ヶ月間まで、場合によってはこれより長い期間)に
    わたる可能性がある。ドイツをはじめとする一部の国では民間および政府が提供する支払猶予が既に失効している。イタリア
    などその他の国は、中小企業に対して政府が提供する支払猶予を2021年6月まで延長している。
     当行グループでは現在、支払猶予の失効による重大な悪影響は確認されていないが、支援措置の取り下げならびに危機に
    よって生じた企業債務およびソブリン債の大幅な水準上昇により、引き続きばらつきはあるものの、2021年度を通じてセク
    ター間およびセクター内の両方で債務不履行および信用損失は増加し続ける可能性が高い。当行は、今後期限を迎える残りの
    支払猶予および信用悪化の兆候について、引き続き関連するポートフォリオのモニタリングを行う予定である。
                                135/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     COVID-19    のパンデミックにより、「低金利長期化(lower                       for  longer)」の金利環境が激化した。これにより、銀行にはさ
    らに利鞘圧力がかかり、ユーロ圏における低金利の長期化は、当行グループの収益性およびバランスシートの内容に重大な影
    響を及ぼす可能性がある。当行グループの収益は特に金利の影響を受けやすいが、ユーロ建ての貸出金および預金勘定の規模
    を 考慮すると、低金利環境は公正価値で会計処理される他の貸借対照表項目にも影響を与える可能性がある。金利は、特定の
    リスク・フリー商品、特にドイツ国債については依然としてマイナスである。
     低金利環境においてはまた、投資家が利回りを求めるため、特にテクノロジー・セクターを中心としたリスク資産全体の市
    場評価が高まっている。これには、ここ数週間で個人投資家により行われた協調行為が含まれ、特定の資産がショート・スク
    イーズにつながった。こうした傾向は、ワクチン普及の遅延、予想を下回るワクチンの有効性および/または金利の上昇に
    よって生じうる重大な価格修正のリスクを高めることになる。リスクは、高い債務水準、資本市場の一部の領域における流動
    性の欠如および世界的な引受基準の緩和によって増大する。市況の悪化、不利な価格および為替レートの大幅な変動を含むボ
    ラティリティ(およびその結果としての為替換算の影響)、ならびに消極的な投資家や顧客のマインドが、当行グループの収
    益および利益、ならびに当行グループの戦略的目標の適時かつ完全な達成に、重要で不利な影響を及ぼす可能性がある。
     COVID-19    のワクチン接種の普及が進み、大規模な財政金融政策支援が促進されれば、期待される景気回復およびリフレー
    ションは中期的に大幅に改善する可能性がある。これにより、主要先進国の消費者物価や資産価格のインフレは、予想を大幅
    に上回るペースで加速する可能性がある。これは、当行グループの事業活動や純利息収益に何らかの上方修正をもたらす可能
    性がある一方、債券利回りの無秩序な急上昇は、株式市場やその他の高評価を受けたリスク資産市場の下方修正を引き起こす
    可能性がある。中央銀行は市場のボラティリティの抑制に向けた行動を取る可能性が高いが、潜在的な短期金利の引き上げや
    量的緩和プログラムの急速な縮小は、クレジット・スプレッドの拡大など、幾つかのリスクを生じさせ、取引結果に影響を及
    ぼす可能性がある。さらに、当行グループは、デリバティブの取引相手方の信用エクスポージャーの増加、レバレッジの高い
    顧客や対外不均衡にある新興国市場の信用リスクの増加、年金基金資産のインフレ・リスクの増加につながる可能性もあると
    考えている。
     米国の新政権の下で、世界的な貿易および技術紛争が激化するリスクは沈静化した可能性があるが、主要貿易相手国間(特
    に米国と中国間)の貿易、技術およびより広範な地政学的緊張は持続し、トランプ政権により導入された関税やその他の罰則
    的措置の撤回には時間がかかる可能性がある。これにより、世界的な成長と貿易取引高は引き続き悪影響を受ける可能性があ
    る。サプライチェーンの混乱は、世界的な生産の減速につながり、ドイツおよびその他の新興市場(特に中国)はとりわけ大
    きな打撃を受け、事業レベルでの落ち込みや当行グループの事業全体の損失につながる可能性がある。
     当行グループの貸借対照表上の資産および負債の大半は、公正価値で計上する金融商品である。公正価値の変動の結果とし
    て、当行グループでは過去に損失が生じており、将来において更なる損失を負うこともある。当行グループは、主に米ドルお
    よび英ポンドに関連する外国為替レートの変動に関連するリスクにさらされている。
     同様に、資産価値の減少および市場性の低下により流動性リスクが生じる可能性がある。これは、ストレス事象において
    キャッシュ・アウトフローをカバーするための資金調達額に影響を与えるためである。既に減損した資産価値に加えて、追加
    的なヘアカットが生じる可能性がある。さらに、有価証券は、レポ/ホールセールの資金調達市場における価値の減少だけで
    なく、中央銀行との与信枠取引を行うための担保として適格でなくなる可能性もある。そのため、債務危機が生じれば当行の
    流動性ポジションは直接的な影響を受けることになる。
     このような外部環境の変化は、当行グループの収益力に影響を及ぼす可能性があるが、市場の下落およびボラティリティも
    金融商品の価値にマイナスの影響を及ぼし、当行グループに損失を及ぼす可能性がある。
     当行グループは、金利リスク、インフレ・リスク、長寿リスクなど、当行グループの年金債務の測定に重大な影響を及ぼす
    可能性がある年金リスクにさらされており、これは当行グループの利益に重大な影響を及ぼす可能性がある。
     複数の主要な下振れリスクが同時に顕在化し、および/またはより顕著な景気減速と併せて発生した場合、当行グループの
    事業環境へのマイナスの影響は、現時点の予想よりも深刻なものとなる可能性がある。
    政治的リスク

     当行グループは現在、経済活動の低迷、金融市場の調整、金利水準の低下など、当行グループの事業環境にマイナスの影響
    を及ぼす複数の政治的および地政学的なリスクおよび事象を注視している。
     これらが深刻化した場合、大統領選挙の際に見られた米国社会の深い分裂や欧州連合主要国でのポピュリズム運動などに起
    因する政治リスクは、金融システムおよび経済全体に予期せぬ結果をもたらし、潜在的な事業レベルの低下、資産の評価減お
    よび当行グループの事業全体の損失につながる可能性がある。現時点では、これら政治的リスクが深刻化する可能性は低いと
    見ているが、これらリスクに対応する当行グループの能力には限界がある。
     COVID-19    のパンデミックは、現在のところ、中央銀行による潤沢な流動性の供給、EUの財政支援の提供、そして、助成金お
    よび貸出金の支出を通じてパンデミックの被害が最も深刻な国々の中期経済見通しを支援するための7,500億ユーロの復興基金
    の取り決めにより、ユーロ圏のさらなる政治的分裂という結果には至っていない。復興基金は、これらの国々の国債利回りへ
    の上昇圧力のリスク軽減にも役立つことになる。
     2020  年12月31日の移行期間終了時に英国がEUの単一市場と関税同盟から脱退する少し前に、英国とEUが貿易協力協定の合意
    に達したため、英国のEU離脱をめぐる不確実性およびそれに伴う経済の下振れリスクは低下した。しかし、英国とEUの将来の
                                136/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    関係についての交渉は2021年も続くため、特に既存の合意で包括的な対象となっていない金融およびその他のサービスに関し
    ては、依然として重要な不確実性が残る。当行グループが策定した英国のEU離脱に関するプログラムでは、英国の合意なきEU
    離 脱が実現した場合に備えて、英国の合意なきEU離脱を基本シナリオとしていた。これには、確立した危機管理プロセスの利
    用も含まれる予定であった。英国のEU離脱の貿易協定は合意されたものの、金融サービスに関するものを含めて協定の詳細は
    評価中であり、不確実性は残ったままである。当行グループは、当行グループの英国の規制当局である健全性規制機構および
    金融行動監督機構に対して、合意に達しなかった場合に英国で規制対象となる活動(以前は欧州のパスポートの提供に従って
    行われていた。)を継続するための承認を求める申請を行った。当行グループは、英国のEU離脱に向けて準備を進めている
    が、2021年度に第三国支店としての承認を得られない場合、当行グループの事業、経営成績または戦略計画に不利な影響を及
    ぼす可能性がある。また、EUと英国における金融サービスの同等な体制がない場合、当行グループは英国に対しておよび英国
    から金融サービスを提供する能力を制限されることになる。
     米国と中国の緊張関係は、香港の自治、人権、サイバー・セキュリティなどを含む幅広い領域で高まり続けている。米国
    は、中国企業や当局者に制裁、輸出制限、投資制限を課しており、中国は、米国企業や当局者により制限的な制裁を課し、ま
    た、制裁の領域外執行を目的とした規制を阻止する枠組みを導入した。これらのエスカレートした措置が、当行グループの事
    業または財務目標に及ぼす影響を予測することは時期尚早であるが、これらは重大かつ不利な影響を及ぼす可能性がある。
     当行グループの事業環境にマイナスの影響を及ぼす可能性のあるその他の地政学的リスクには、南シナ海および台湾をめぐ
    る米国と中国の緊張関係、ならびにウラン濃縮度の引き上げを進める最近の活動を受けたイランの核開発計画をめぐる中東情
    勢の潜在的な深刻化が含まれる。
     米国大統領の交代後、議会からの情報提供請求が増加する可能性があり、ドイツ銀行の評判にマイナスの影響が生じる可能
    性がある。
    戦略

     CET  1比率を12.5%超で維持することは、当行グループの戦略の重要な要素であり、規制当局に対する当行グループのコミッ
    トメントである。当行グループの自己資本比率の推移は、特に、当行グループの中核事業の業績、当行グループの再構築費用
    および改革費用の程度、潜在的な訴訟および規制当局の執行措置に関連するコスト、キャピタル・リリース・ユニットのレバ
    レッジ解消の進捗状況、中核事業のバランスシート利用の増加、当行グループの税金および年金勘定の変動、その他の包括利
    益への影響、規制および規制上の専門的基準の変更などを反映している。
     また、事業や資産を有利な価格で売却することまたは売却自体が困難となる可能性があり、市場の動向にかかわらず、これ
    らの資産やその他の投資から重大な損失を被る可能性がある。
     当行グループは、2019年7月7日に、キャピタル・リリース・ユニットの設立を含めた一連の事業再構築策を発表したため、
    資産処分および段階的縮小、ならびに長期的な収益性やリターンの向上を目指したコスト削減プログラムの実施に関連した改
    革リスクに直面している。この発表を受けて、追加の統制およびプロセスが設定され、改革プロセスから生じるリスクを把握
    し追跡するために、最高改革責任者をマネジメント・ボードに任命するなど、専用のガバナンス構造が整備されている。現
    在、当行グループは目標の達成と戦略の実行に向けて順調に歩を進めているものの、リスクを適切に識別できない場合または
    必要に応じて追加的な統制を実施できない場合には、依然として当行グループの事業活動に、重大な損失を含めた重大で不利
    な影響が及ぶ可能性がある。
     さらに、当行グループが公表されている目標を達成できない場合、更なる減損や引当金などの損失を被る場合、収益性の低
    下または当行グループの資本基盤やより広範な財政状態の崩壊が発生する場合、当行グループの経営成績および株価は重大で
    不利な影響を受ける可能性がある。当該目標が規制当局に対するコミットメントである場合、未達成の場合は、これらの規制
    当局による措置につながる可能性がある。
     当行グループは、改革戦略および通常の事業過程の一環として、契約および基本合意書を締結する。これらが暫定的な性質
    のものまたは条件付である場合、当行グループは、最終的な合意の履行または提案された合意が締結に至らず、かかる合意に
    伴う便益を得ることが危うくなるリスクにさらされる。
     経営環境は、著しく悪化する、または前述のいずれかの項目に関する当行グループの仮定や統制が当行グループの現在の予
    想と大幅に異なる可能性がある。COVID-19のパンデミックとその世界経済への継続的影響は、当行グループが財務目標を達成
    する能力に影響を及ぼす可能性がある。当行グループは、状況の変化に応じて引き続き計画を立て対応しているが、様々な経
    済の特定のセクターに悪影響を与えているドイツ国内、EU域内または世界の経済状況の長期にわたる不況が、当行グループに
    著しく不利な影響を及ぼし、ひいては当行グループのコア・ビジネスに影響を与える可能性があるというリスクは依然として
    ある。そうした状況において、当行グループは最低自己資本の目標を確実に達成するために対策を講じる必要がある。これら
    の対策や施策は、当行グループの事業、経営成績、戦略計画および目標に不利な影響を及ぼす可能性がある。
     COVID-19    のパンデミックにより正規従業員の離職率が過去の水準と比較して約30%減少したことが、当行グループの従業員
    数と費用目標の達成にとっての大きな課題となっており、また非自発的退職金の費用が増加している。このことによって、当
    行内で職務が余剰となった有能な従業員を再配置する機会も制限された。当行グループの提供可能な報酬水準を抑えるように
    という規制当局からの要請により、当行グループは有能な従業員を惹きつけて定着させる上で不利な立場に置かれる可能性が
    ある。
                                137/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     上記のすべてが、当行グループのCET                 1比率に重要な影響を及ぼす可能性がある。したがって、当行グループは次の会計期間
    において、CET       1の目標である12.5%超を下回る可能性がある。
    流動性リスクおよび資金調達リスク

     当行グループの流動性、事業活動および収益性は、ホールセール資金調達市場の利用、当行子会社からの資金調達、または
    市場全体もしくは個別企業の流動性制約の期間中に資産売却を実施できないことにより、不利な影響を受けることがある。こ
    うした問題は、金融市場の混乱など、当行グループの事業に関連なく、したがって当行グループの管理が及ばない状況により
    発生する可能性がある。その代わりに、当行グループ特有の状況が、訴訟や規制上の手続、当行グループの事業、ビジネス・
    モデルもしくは戦略、または経済状況や市況の悪化に対するレジリエンスに関する実際のもしくは潜在的な脆弱性に伴う資金
    流出の可能性に関する見解により、当行グループの取引相手もしくは市場が当行グループの営業活動への資金提供に消極的に
    なるなど、当行グループの事業に不利な影響を及ぼす可能性がある。
     流動性ポジションは、ドイツ銀行特有のネガティブな報道によって影響を受け、組織が直面するフランチャイズ・リスクを
    増大させる可能性がある。当行グループのブランドの認知度が低下すると、顧客が預金を他に移そうとするため、資金調達面
    での貢献の減少につながる可能性がある。この状況は、特に、ストレス状況下において資金源がフライトリスクである場合、
    資金調達の多様性が欠如するために集中リスクに対するエクスポージャーが軽減されない場合には悪化する可能性がある。
     より広範な金融市場の問題は、供給が限られている時に顧客が流動性を必要とするということにつながる可能性がある。顧
    客は、運転資本の必要性を満たすために、与信枠を実行せざるを得ないことがある。この状況は、財務上のストレスや、深刻
    な流動性不足が生じている景気後退の事象において生じる可能性がある。
     当行グループの信用スプレッドの水準は格下げに対する感応度が高く、将来において格付が引き下げられれば、当行グルー
    プの非優先の信用格付けは非投資適格に分類される可能性がある。そうなれば、当行の資金調達コスト、顧客の当行グループ
    との取引継続意欲ならびに当行グループのビジネス・モデルの重要事項に重要で不利な影響を及ぼす可能性がある。また、当
    行グループが当事者である契約の一部では、格付が引き下げられた場合、当行グループが追加担保を提供する、当行グループ
    の支払い義務が付随する契約が終了する、または相手先に追加の救済措置を提供する必要が生じる可能性があり、これらはす
    べて、流動性の流出につながることになる。さらに、これらの資金流出が、現金の被仕向入金と仕向支払義務(ドイツ銀行の
    日中の清算および決済取引を適時に実行できるようにするための金融市場の公的機関への支払いを含む。)のタイミングのミ
    スマッチと重なった場合、日中の資金調達にリスクが生じる可能性がある。
     外国為替市場に問題がある、または約定した取引条件に対する当行グループの履行能力に相手方が懸念を抱いているため
    に、当行グループに対するエクスポージャーの制限を求めている場合には、当行グループの外国為替取引実施能力が低下する
    可能性がある。さらに、為替のミスマッチの拡大は、ユーロ(当行グループの現地通貨)の価値が他の主要通貨に対して大幅
    に下落する場合には、担保の流出の増加につながる可能性がある。
     安定調達比率(NSFR)は、2021年6月28日から規制上の要件となり、親会社であるドイツ銀行AGを含むドイツ銀行グループに
    適用される予定である。NSFRは、現地の規制要件に従い、グループ内の他の子会社に適用される。この比率を拘束力のある最
    低要件として導入する際に、当行グループと適用対象の子会社は、いずれも規制上の最低要件を上回ると予想している。
     2020  年度における当行グループの流動性カバレッジ比率は規制上の最低要件を引き続き上回っていたが、2021年度には、
    COVID-19の将来の波と深刻度を増して長期化する景気後退のリスクが流動性の指標に圧力をかけ、流動性不足と資金流出が生
    じるおそれがある。それに加えて、当行グループの資金調達コストに一時的な影響を及ぼし、その結果、当行グループの収益
    性に悪影響を及ぼす可能性がある。
    規制監督の改革、評価および手続

     COVID-19    による影響の管理を軽減して実体経済へ資金提供を行うための銀行の取り組みを支援するために規制改革は選択的
    に延期されたが、前回の金融危機で識別された脆弱性に対応するために実施および提案された規制改革、ならびに規制当局に
    よる監視および裁量権の強化(例えば、デリバティブ活動、報酬、銀行賦課金、補償事案が確定した事象を含む預金保険、
    データ保護、または金融取引税を規定する広範な新規制)により、当行グループでは中期的に、多額の費用負担が必要とな
    り、重要な不確実性が生じ、当行グループの事業計画および戦略計画を実施する能力が不利な影響を受ける可能性がある。当
    行グループに対し、資本の増加を維持するために破綻処理基金および預金保険制度への重要な拠出を求めるこれらの変更は、
    全般的に厳しい環境と同様に、当行グループのビジネス・モデル、財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があ
    る。これらの要求事項の金額を予測することは困難であり不可能であることも多い。当行グループの事業に影響を与える2つの
    将来の変化として、バーゼルⅢの最終化に関する改革の実施と英国のEU離脱が挙げられる。しかし、いずれの変化も実施につ
    いては、政策立案者がすべての主要な法域において依然として大きな議論を行っている。現在、当行グループは、EUにおける
    バーゼルⅢの最終化の実施により、特に、リスク領域の大半で当行グループのエクスポージャーに対するリスク・ウェイトが
    高くなることから、2024年に自己資本要件が引き上げられると予想している。また、バーゼルⅢ最終化に含まれる新しい資本
    フロアの導入により、当行グループのエクスポージャーに対するリスク・ウェイトは2028年/2029年からさらに増加すると予
    想している。破綻処理の実行可能性または破綻処理の施策に関する規制改革も、当行グループの事業活動に重大な影響を及ぼ
    す可能性がある。さらに、規制変更は、主要事業体の資金調達方法にも影響を与える可能性があり、これは事業の運営方法に
                                138/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    影響を与え、業績に不利な影響を与える可能性がある。また、規制措置によっては、当行グループのビジネス・モデルの変更
    を余儀なくされる、または一部の事業活動が行えなくなる可能性がある。
     規制当局は、定期的な監督上の検証・評価プロセス(SREP)の結果を踏まえ、資本上乗せもしくは規制上の調整を課す場合
    がある。こうした調整は、例えば、当行グループの統制環境における不備によってもたらされる追加的なリスクを反映する、
    または特定の商品もしくは取引の処理に関する監督上の検査の結果を踏まえて生じる可能性がある。これには、ECBが、EBAま
    たはECBが実施した規制上のストレステストを基に導き出す決定も含まれる。ECBの各銀行の業績評価は、第2の柱の要件のレベ
    ルを決定し通知するための定性的観点、および第2の柱のガイダンスのレベル評価の一側面である定量的観点から行われる。欧
    州中央銀行(ECB)は、既に過去のSREPの決定でこれらの権限を行使しており、実地検査の検出事項に対処するために権限の行
    使を継続する場合もある。極端な場合、当行グループに適用される規則に違反があった場合には特定の活動や法域内で営業活
    動を行う認可を一時停止し、罰金を科すことができる。ECBは2020年度に新たなSREP決定を発行しなかったため、2019年度の
    SREP決定が引き続き適用される。
     欧州およびその他の地域の規制当局は、意図せぬ景気循環の影響を回避するため、健全性フレームワークの要素を用いて
    ターゲットを絞り暫定的に柔軟性を持たせるための措置を講じている。例えば、欧州では、レバレッジ比率の変更において、
    未決済の債権債務の相殺やユーロ圏の中央銀行で保有する現金の一時的な除外が認められている。さらに、市場リスクに起因
    するリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)の増加には、以前はモデル結果に対する超過分は相殺されず所要自己資本の増加
    が生じていたが、限定的かつ暫定的な相殺措置が導入された。
     さらに、統制を強化することによって、規制遵守に係る費用が増加し、効率性向上と相殺される、もしくは効率性向上を上
    回る可能性がある。当行グループの継続的な当局とのコミュニケーション時に、もしくは一連の監督当局検査において解釈の
    問題が議論された際に、規制当局は、当行グループによる特定の規制要件の解釈に同意しない可能性がある。予期せぬ統制強
    化の例としては、現地の規制当局がDBの主要な法人が現地で保有する流動性の保留を要求し、結果として他の関連会社への流
    動性再配分が制限されるリスクが考えられる。規制の解釈の変更は、第1の柱の規制におけるポジションの取扱いに重大な影響
    を与える可能性がある。同様に、欧州銀行監督局(EBA)による所要自己資本規制(CRR)の解釈が変化し続けていることも、
    当行グループの規制自己資本、レバレッジ比率または流動性比率にマイナスの影響を与える可能性がある。
     規制当局および中央銀行は、財務ベンチマーク(特に金利ベンチマーク)の頑健性を向上させるという目標を設定してい
    る。この取り組みの結果、ロンドン銀行間取引金利(以下「LIBOR」という。)およびその他指標(以下総称して「IBOR」とい
    う。)の継続的な入手可能性は不確実である。一部の改革は既に実施されている(最近の中央清算機関(CCP)によるフェデラ
    ル・ファンド金利から担保付翌日物調達金利(SOFR)による割引への切り替えなど)が、他の改革はまだ実施されていない
    か、または検討中である。例えば、LIBORの管理者は2020年12月に、2021年12月31日より後に英ポンド、スイスフラン、日本
    円、ユーロおよび特定の米ドルの設定公開を停止し、さらに2023年6月30日より後に上記以外の米ドルLIBORの設定公開を停止
    する意向について協議した。これらの改革によって、IBORは過去の実績とは異なる動きをする、完全に消滅する、または他の
    結果をもたらすという可能性があり、それを完全に予測することはできない。FCAやCFTCなどの規制当局は、市場参加者に対し
    て代替的なリスク・フリー・レート(以下「RFR」)への移行を強く呼びかけている。2019年10月2日付で、EONIAの管理者は
    EONIAの算定方法を変更し、現在は「€STR」または「ユーロ短期金利」に基づいているが、それにもかかわらず、EONIAは2022
    年1月3日時点で存在しなくなる予定である。EURIBORは、2019年にEUの財務ベンチマーク規制に準拠するよう改革済みであるた
    め、引き続き利用可能である。
     当行グループが売買する金融商品および当行グループが関与するその他の取引やサービスを含む資産および負債の大部分に
    は、改革または廃止の可能性があるIBORに連動した金利が付されており、当行グループは、そのような変更、また該当する場
    合には「リスク・フリー利子率」(RFR)への移行の可能性に備える必要がある。これらのIBORの廃止およびRFRへの移行は、
    市場リスクや流動性リスクに伴う市場混乱のリスク、訴訟リスク、会計および税務リスク、オペレーショナル・リスクなど、
    様々なリスクを当行グループにもたらす。これらの事項および関連するリスクがどのように展開するか、また業界、市場、規
    制当局の対応が適切かどうか、ならびにドイツ銀行がこれらにどのように対応するかによって、IBORの改革および廃止ならび
    にRFRへの移行は、当行グループの事業、経営成績、資本要件および収益性に不利な影響を及ぼす可能性がある。また、最近の
    フェデラル・ファンド金利からSOFRへの米ドル関連の移行を含め、金利デリバティブの割引方法の変更が続くことから、当行
    グループの連結損益計算書は影響を受ける可能性がある。また、移行において、IBORの利用可能性に依存するすべてのシステ
    ムおよびプロセスの特定と修正がなされない場合、当行グループはオペレーショナル・リスクまたは金融リスクに直面する可
    能性もある。移行管理のための特別なIBORプログラムが整備されている。
     さらに広い意味では、既存のベンチマークを改革する取り組みと、当行グループのこの取り組みへの参加(ベンチマーク呈
    示者としての参加を含む。)によって、当行グループは法務リスク、風評リスク、およびその他のリスクにさらされる可能性
    がある。特に、法務リスクおよびコンプライアンス・リスク(コンダクト・リスクを含む。)は、モデルの使用と潜在的に専
    門家としての判断の行使が求められるパネル行の一部として、またはベンチマーク管理者への取引データ提供者としてベンチ
    マークの呈示に関与するオペレーショナル・リスクによって生じる可能性がある。
     当行グループは気候リスクの評価および管理に対するアプローチを継続的に開発および実施し、当行グループのプラット
    フォーム全体にわたって気候関連要因の統合を推進しているが、当行グループが低炭素経済への移行措置を採用または実施し
    なかった場合、急速に変化する規制と利害関係者からの要求のいずれも、当行グループの事業、経営成績または戦略計画に重
    大な影響を与える可能性がある。
                                139/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    法規制執行手続および税務調査

     当行グループは、複数の法規制執行手続および調査ならびに税務調査の対象となっている。かかる手続の結果を見積もるこ
    とは困難であり、当行グループの計画上の経営成績、財政状態および評判に重要で不利な影響を及ぼす可能性がある。これら
    の事象が当行グループの予想よりも不利な結果で終結した場合、その費用および当行グループの事業に必要な変更に関して、
    または当行グループの事業および業績予測に対する否定的な認識、ならびに関連ビジネスへの影響が増加する場合、当行グ
    ループは戦略的目標を達成することができない、または当該目標の変更を余儀なくされる場合がある。
    コンプライアンスおよび金融犯罪防止に関するリスク

     金融犯罪に対抗し、適用される法規制を遵守することは、ドイツ銀行をはじめとする銀行の安定性および国際金融システム
    の統合性を確保するために不可欠である。
     当行グループのマネーロンダリング防止(AML)および顧客確認(KYC)のプロセスと統制は、当行グループの商品および
    サービスの悪用による金融犯罪の防止を目的としており、引き続き多くの法域において規制当局による審査、調査および強制
    措置の対象となっている。当行グループは引き続き、内部統制環境の実効性を高め、規制要件の改訂に対応するようインフラ
    を改善し、また当行グループおよび/または規制当局や監視当局により特定される不備を補うよう努めていく。
     当局の活動によって識別される不備には、共通する論点が含まれることが多い。当行グループは金融犯罪リスク管理に対す
    るグローバルと銀行全体のアプローチを強化していくという明確なコミットメントを打ち出しており、マネジメント・ボード
    主導のグローバルな金融犯罪プログラムによって当行グループの改善活動をモニタリングしている。
     さらに、当行グループのコンプライアンス統制や監視プロセス、ならびに当行グループの事業およびサービスの適切な実施
    を確保し、市場の乱用、インサイダー取引および違反行為を防止するためのその他の内部統制プロセスは、随時、特定の法域
    の規制当局の審査および/または調査の対象となっている。
    リスク管理の方針、手続および手法ならびにオペレーショナル・リスク

     当行グループは、市場リスク、信用リスク、流動性リスク、オペレーショナル・リスク、風評リスクおよびモデル・リスク
    を含むリスクを管理するための方針、手続および手法を策定するのに多大なリソースを投入してきたが、すべての経済・市場
    環境において、または当行グループが識別もしくは予測できないリスクを含むあらゆる種類のリスクに対して、当行グループ
    のリスク・エクスポージャーを軽減する上で十分に効果的ではない可能性がある。当行グループが規制目的上のリスク・ウェ
    イテッド・アセットの算定にこれらのモデルを用いている場合、潜在的な欠陥により、規制当局がインプットのパラメータの
    再調整やモデルの全面的な見直しを課す場合がある。
     当行グループは、内部統制環境の不備または取引処理などのプロセス実行のエラー、ならびに事業継続不能に伴うオペレー
    ショナル・リスクにさらされる場合があり、これにより、当行グループの事業が混乱し、重大な損失につながる場合がある。
    同時に、第三者の与信枠が合意どおりに、または当行グループの社内基準に沿って提供されない場合、当行グループは重大な
    損失またはレピュテーションの毀損のリスクにも直面する可能性がある。
     ドイツ銀行は、世界的銀行としてニュースで取り上げられることが多い。ドイツ銀行は、公式なチームを通じてメディアと
    の対話を行っているが、一部のメディアがこうしたチャネル外でドイツ銀行の従業員に接触することがあり、機密事項を含む
    ドイツ銀行の内部情報が外部のニュース報道の対象となることがあった。メディアへのリークは、特に不正確な発言、うわ
    さ、憶測や未承認の意見が含まれる場合、ドイツ銀行に深刻な影響をもたらす可能性がある。これは、顧客からの信用失墜や
    取引喪失といった財務的影響につながることがあり、投資家の信頼を損なうことによって当行の株価や当行グループの資本性
    金融商品に影響が及ぶ可能性がある。当行グループはこれらのリスクを管理するためのプロセスを整備しているが、当行グ
    ループがこれらのリスクから自らを守る能力には限界がある。
     また、当行グループは、特定の顧客に適さない商品の販売、詐欺、不正トレーディングならびに適用される規制、法律およ
    び内部指針の不遵守を含む、不適切な実務に関連するリスクからなるコンダクト・リスクにさらされている。例えば、従業員
    の不正行為が詐欺的意図を反映するものである場合、重大な損失のみでなく、レピュテーションの毀損にもつながる場合があ
    る。
     オペレーションの観点では、事業継続および危機管理の方針は現在整備されているものの、COVID-19のパンデミック、ウイ
    ルスの新たな突然変異株の出現やそれに伴う急な政府対応の変更などの予期せぬ進展により、当行グループの事業活動は継続
    的に悪影響を受ける可能性がある。主要オフィスではなく自宅でビジネスを行うという世界の産業全体の変化が、商慣行およ
    び当行グループの技術インフラに対する要求に継続的に圧力をかけ、(技術障害、セキュリティ侵害、不正アクセス、データ
    の喪失や破壊またはサービスの停止につながる)サイバー攻撃の発生リスクをもたらし、また、違反行為が生じる可能性も高
    まっている。これらの事象によって、訴訟対象となり、または財務上の損失を被り、ビジネス活動が阻害され、顧客への賠償
    責任を負い、規制当局の監視対象となり、政府による介入が行われ、当行グループの評判を損なう可能性がある。同時に、こ
    れらのサイバー、情報セキュリティおよびその他のリスクを管理するための当行グループの費用は引き続き高額となってい
    る。消費者保護措置などの規制要件の実施や当行グループの戦略プロジェクトの実行に遅れがあった場合も、当行グループの
    収益および費用にマイナスの影響を与える可能性がある。また、ボラティリティの高い市場からのリターンによって、市場監
    視のモニタリングおよび取引処理に関する要請は増加しており、今後も増加し続ける可能性がある。当行グループのベンダー
                                140/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    およびサービス提供者も、取引相手方が契約上の義務を履行できなくなるリスクを伴う同様の課題に直面しており、当行グ
    ループがこうした契約から得ようとしている便益もリスクにさらされている。
     COVID-19    による財務および非財務リスクの影響を管理するため、ドイツ銀行は、グローバルおよびリージョナル・クライシ
    ス・マネジメントを含む、専用の統治構造を敷いている。また該当がある場合は、マネジメント・ボードを含む上層の利害関
    係者が最新の情報を得られるよう、追加的な報告を含め、追加の統制およびプロセスが設定されている。当行グループは、リ
    スク管理の観点から、2021年度は厳しい年になると予想している。
    第三者リスク

     第三者取引は、ドイツ銀行を含むあらゆる金融サービス会社の日常業務を順調に行うために不可欠である。事業およびオペ
    レーションを支援する、第三者の利用および第三者への依存度は当該セクターにおいて年々増加しており、第三者の管理能力
    の向上が必要となっている。
     当行グループが第三者を利用する目的の性質も進化しており、現在ではクラウドのようなサービスやインフラのより基幹的
    な側面での利用も行うようになった。このこと自体が様々なリスクにつながるため、リスク評価の強化、適切な契約および関
    連リスクに見合った継続的な監視が必要である。また、当行グループの第三者の管理に関しては、当然ながら着実に関連規制
    は増え、また規制当局の監視も強化されている。
     ドイツ銀行は、第三者リスクの管理において、明確な方針および手続を始め、事業が外部ベンダーと契約する際に使用する
    一元化されたリスク手続に至るまで確立されたアプローチを用いている。しかしながら、第三者により提供されるサービス
    は、当行グループが自らサービスを行う場合に負う同等のリスクを当行グループにもたらすため、第三者が提供するサービス
    に対しても当行グループは引き続き最終責任を負っている。当行グループは、第三者が、適用される法規制を遵守しつつ当行
    グループと合意した契約条件およびサービスレベルに従ってサービスを提供することを、その第三者に依存している。当行グ
    ループの第三者がこれらの基準に従ってビジネスを行わない場合、当行グループは重大な損失を被り、規制措置、訴訟または
    風評被害にさらされる可能性がある。一般的には、第三者との関係が当行グループの期待に合わない場合、当該サービスを他
    の第三者に移管する費用の発生による金融リスク、ならびに当該移管に関連する事業リスクおよびオペレーショナル・リスク
    にさらされる可能性があり、当行グループが第三者との関係から得ようとしていた便益を受けられない可能性がある。このよ
    うなリスクを軽減するために、当行グループは継続的に、内部統制環境を改善し、規制要件の改訂に対応するようインフラを
    改善し、当行グループおよび/または規制当局や監視当局により特定される不備を補うよう努めている。
    のれんおよびその他の無形資産の減損

     のれんは、年1回、または減損の発生の兆候がある場合にはそれ以上の頻度で減損の見直しが行われる。
     その他の無形資産が分離可能または契約上もしくはその他の法的権利から生じ、かつ、その公正価値を信頼性をもって測定
    可能な場合、当該無形資産はのれんとは別個に認識される。これらの資産は少なくとも年1回減損テストが行われ、その耐用年
    数が再確認される。これには、ソフトウェアの減損に関するテストが含まれる。
     非金融資産の減損の評価における回収可能額の決定には、市場相場価格、比較可能事業の価格、現在価値もしくはその他の
    評価技法またはこれらの組み合わせに基づく見積もりが必要であり、経営陣が主観的な判断および仮定を行うことが要求され
    る。これらの見積りおよび仮定は、基礎とした状況が変化すれば、報告金額が著しく異なる結果となる可能性がある。のれん
    およびその他の無形資産の減損は、当行グループの収益性および経営成績に重大で不利な影響を及ぼしており、また今後及ぼ
    す可能性がある。
    年金債務

     当行グループは、従業員のために多数の退職後給付制度(確定給付制度を含む。)のスポンサーとなっている。当行グルー
    プの年金負債を決定付ける要因が当行グループにとって不利な方向に変動した場合、または主要な変数に関する当行グループ
    の仮定が誤っていることが判明した場合、または当行グループの年金負債の資金拠出がその負債を十分にヘッジできない場
    合、当行グループは年金制度に対して追加拠出を要求されるか、または年金制度に関する数理計算上または会計上の損失にさ
    らされる可能性がある。
    繰延税金資産

     当行グループは、既存の資産および負債の財務諸表上の帳簿価額とそれぞれの税務基準額との一時差異、繰越欠損金ならび
    に繰越税額控除に起因する将来の税効果について繰延税金資産を認識する。当行グループの繰延税金資産の全部もしくは一部
    を利用できるだけの十分な課税所得を得られる可能性が高くなくなった場合、帳簿価額を減額する必要がある。繰延税金資産
    に関連するこの会計上の見積りは、過去の税務能力や課税所得についての情報や承認された事業計画に基づく予測経営成績な
    どの仮定、つまり、随時変化することがある基礎となる仮定に依存しており、経営陣による重要な判断を必要とする。当行グ
    ループは四半期ごとに、将来の収益性に関する仮定を含む、繰延税金資産に関連する当行グループの見積りを再評価する。見
    積りの変更による繰延税金資産の減額は、当行グループの収益性、資本および財政状況に重大で不利な影響を及ぼしており、
    また今後及ぼす可能性がある。
                                141/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                142/733





















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    技術およびイノベーション
     デジタル改革は、異業種の参加者、グローバルなハイテク企業やフィンテック企業などの新たな競合他社が市場参入する機
    会を与えている。これにより、当行グループの事業では、市場シェアの潜在的損失のリスクを軽減するために、デジタル商品
    やプロセスのリソースへの投資の必要性が高まると予想している。さらに、デジタル化の水準の向上、情報セキュリティに関
    して絶え間なく変化するリスクの状況、ソーシャル・ネットワークを通じた銀行サービスのユビキタスへのアクセス、モバイ
    ル機器および新たなコンピュータ技術の登場、サイバー攻撃により、技術障害、セキュリティ侵害、不正アクセス、データの
    喪失、破壊またはサービスの停止やデータシステムへのアクセス不能が発生する可能性がある。
     当行は、市場の動向や顧客ニーズに迅速かつ柔軟に対応できるようにするため、Google                                         Cloudとの戦略的パートナーシップ
    を通じて、社内アプリケーションをパブリッククラウドに移行することを決定した。今回のGoogleとのパートナーシップは、
    銀行のデジタル化における主要なマイルストーンであり、クラウドのような新しい技術を受け入れることへのコミットメント
    を示している。目的は、システムの回復力やセキュリティの改善によって顧客体験を向上させること、また従来のプラット
    フォームの運用による非効率な費用を削減することである。このような大規模な技術移行には、セキュリティと安定性の問題
    に関するリスクを管理するために必要な資金配分を含む、強固なガバナンスと計画が必要である。さらに、このプログラムは
    規制当局から大きな注目を集めている。また、外部のサービス提供者と同様に、当行は、顧客および銀行情報の保護のため
    に、データの機密性とセキュリティの統制について最高水準を確保しなければならない。これを達成できなかった場合、顧客
    の信頼を損ない、金銭的損失が発生し、さらに深刻な場合には、規制上の罰金、訴訟および個人への損害賠償義務が生じる可
    能性がある。
     安定かつ強固なグローバル金融システムを維持するという当行グループの義務の一環として、当行グループはセキュリ
    ティ・リスクの軽減に引き続き投資している。2020年度において特に重視したのは、金融犯罪、データ開示およびサービスの
    中断、ならびにコンプライアンス・リスク、システムの誤用、資産の破壊およびデータの破損といった主要な脅威への対応に
    引き続き注力することであった。当行は、多階層の防御策を継続的に見直して(必要に応じて)修正し、情報セキュリティの
    脆弱性を調査して修正し、新たな脅威を体系的に回避するよう取り組んでいる。当行グループは、ID、データ、インフラ、デ
    バイス、アプリケーションなど、あらゆる技術の階層におけるIT統制の構築を目指している。この多階層アプローチにより、
    徹底した保護と、サイバー脅威を発見、防止し、当該脅威に対応し、また当該脅威から回復するための複数の機会が提供され
    ている。
     当行グループは、プロセスやセキュリティ統制の実行エラーを含む統制環境の不備、およびデータ損失に伴うオペレーショ
    ナル・リスクにさらされる可能性があり、これにより当行グループの事業が混乱し、重大な損失につながる可能性がある。同
    時に、サービスが合意どおりに、または当行グループの社内基準に沿って提供されない場合、当行グループは重大な損失また
    はレピュテーションの毀損のリスクにも直面する可能性がある。
     さらに、当行グループの顧客ライフサイクル管理における包括的なデータ・アプローチの欠如は、顧客体験や規制当局の審
    査にリスクをもたらす可能性がある。これらの事象によって、当行グループは訴訟対象となり、または財務上の損失を被り、
    ビジネス活動が阻害され、顧客への賠償責任を負い、政府による介入が行われ、当行グループの評判を損なう可能性があり、
    一方でこれらのサイバーおよび情報セキュリティ・リスクの管理費用は引き続き高額となっている。特に、顧客受入時のKYC違
    反から生じるリスク、顧客のライフサイクルに存在するAFCおよびAMLの追加的リスクは、現在開発中の一貫したデータ・アプ
    ローチを用いることにより軽減することができる。さらに、当行グループは業界標準の情報セキュリティと顧客体験を確保す
    るために、既存の技術アーキテクチャとともに、新しい革新的技術を受け入れ、導入するという課題もある。
     当行グループの事業領域における主要な技術革新は、専門的な取り組みを通じて実行されている。これらの取り組みによる
    恩恵としては、ITおよび事業のコスト削減、統制の改善、新たな顧客機能またはターゲットを絞った顧客成長の提供による収
    益の増加が挙げられる。これらの取り組みに伴う実行リスクには、資源不足、導入スケジュールの延長、統制環境の活動を変
    更することによる影響、若しくはアップグレードされたアプリケーションまたは基礎となる技術の機能性の問題などが含ま
    れ、これらは、期待される恩恵を完全に享受できないリスクを部分的に軽減するために慎重に管理されている。
    機会

    マクロ経済および市況

     GDP  成長率、失業率の水準、金利環境、金融サービス業界の競争状況などの経済状況が予測水準を上回って改善した場合、収
    益が増加する可能性があり、これは、費用の増加によってのみ一部相殺される可能性はあるものの、税引前利益、純利益の両
    方と費用収益比率の改善に直接的につながり、その後、CET                            1比率やレバレッジ比率などの規制上の指標が改善することにな
    る。
     インフレ率や金利水準の上昇は、例えば、プライベート・バンク顧客、コーポレート・バンク顧客、および機関投資家の
    ポートフォリオの再配分による取引フローの増加に起因する収益増加、純利息収益の増加、貸借対照表全体での貸付マージン
    の増加など、当行グループの全部門わたり多くの機会をもたらす可能性がある。
     当行グループの貸借対照表上の資産および負債の大半は、公正価値で計上する金融商品であり、公正価値の変動は損益計算
    書に認識されている。このような公正価値の変動により、当行グループは将来において利益が実現する可能性がある。
                                143/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     市況、物価水準、ボラティリティおよび投資家マインドの動向が予想を上回れば、これも当行グループの収益、利益、およ
    び当行グループの貸出コストにプラスの影響を及ぼす可能性がある。同様に、顧客の需要および市場シェアの増加が予想を上
    回 れば、当行グループの経営成績にもプラスの影響を与える可能性がある。
     全世界でワクチンの供給スピードが上がり、より広範囲で接種可能となった場合、基礎となる回復率は各国で加速的に上昇
    し、ロックダウンの緩和につながる可能性がある。これにより、国境を越えた取引が活発化し、事業活動および顧客取引が増
    加し、それにより潜在的な収益増加につながる可能性がある。特定の業種では、回復により受ける恩恵がより大きい可能性が
    あり、特にパンデミックの影響が大きかった業種については急速な回復がみられ、結果的には当行グループに追加的ビジネス
    チャンスをもたらす可能性がある。
    規制変更

     規制変更は、銀行による優れた商品またはサービス提供を促進する場合があり、市場における差別化の機会を与えることが
    ある。例えば、報告基準が持続可能な財務を目指して継続的に発展しているため、市場は持続可能な財務イニシアティブをよ
    り広範に受け入れるように発達していく可能性がある。顧客や市場が持続可能な財務に関連する取組みを採用しているため、
    当行グループは顧客に提供するサービスの強化を図ることによって自らを差別化できる機会を得る可能性がある。
    戦略

     当行グループの戦略は、当行グループが株主への配当を徐々に大きく引き上げ、財務力やその他のリソースを顧客フラン
    チャイズやリスク選好に整合する最もリターンの高い事業に配分できるようにすることである。戦略の実施程度が予想を上
    回ったり、予想より有利な環境で実施されたりした場合には、更なる機会が創出される可能性がある。業務およびプロセスの
    改善が当行グループの仮定による計画を上回り、費用の効率化が予想を上回る速度または程度で実現された場合には、これも
    当行グループの経営成績にプラスの影響を及ぼす可能性がある。市場がこの領域におけるDBの実績に好意的に反応し、例え
    ば、格付機関1社による格付の引き上げにつながれば、その進度はさらに刺激される可能性がある。これにより、資金調達コス
    トの削減、さらに当行の収益性の向上につながる可能性がある。
     2019  年7月7日の発表により、当行グループは、顧客にとって基本的な中核となる強みのある分野に一層注力している。注力
    するのは4つの中核事業の成長、およびキャピタル・リリース・ユニットを通じて当行グループの戦略の中核ではなくなった資
    産の処分を継続するため市場においてレバレッジをかけることである。グローバル化が進む世界において、DBのグローバル展
    開、現地における高いプレゼンスおよび相互に緊密に結びついた事業展開が、顧客が利用するための強固なプラットフォーム
    を提供している。
     当行グループは、中核となる強みのある分野に投資することで、目標とする成長の戦略を追求する。コーポレート・バンク
    では、本拠地であるドイツの市場で引き続き収益を伸ばすとともに、アジア太平洋地域においても事業を拡大し、特に決済取
    引事業を活用してバリューチェーンを捉えたいと考えている。インベストメント・バンクは、債券および融資商品において引
    き続き世界的なリーダーであり、コスト削減を図りながら、2020年度に獲得した市場シェアを維持しながら、フランチャイズ
    の安定化に注力している。プライベート・バンクについて、当行グループは引き続き、ドイツのリテール、国際リテールおよ
    びビジネス顧客に注力しており、また主にアドバイザリーの領域での成長に注力する。インターナショナル・プライベート・
    バンクの新設により、当行グループはプライベート・バンクの顧客に対して、より包括的な資産管理サービスを提供する予定
    である。DWSの法人で構成されるアセット・マネジメントは、目標とする成長戦略を策定し、特に欧州、またアジアにおいても
    主要な資産運用会社としての地位を確立するために、高利鞘の成長分野および責任投資で新商品の発売を予定している。
     当行グループは引き続き、当行全体を挙げて持続可能性に重点を置いており、顧客の関心が気候変動にさらに向けられるに
    つれて、この分野に成長機会があることをコア・ビジネス全体で目の当たりにしてきた。2020年5月には、累計2,000億ユーロ
    の持続可能な金融取引残高を2025年までに達成するという目標を掲げた。これは、顧客の強い投資意欲を踏まえると、今後数
    年間の重要な投資機会であり投資分野であると考えているためである。気候変動リスクを管理するためのリスク選好方針の策
    定に向けた幅広い取り組みの中で、当行グループは、顧客支援、例えば、信頼性の高い脱炭素戦略の策定やその移行支援など
    の機会を見出している。
     当行グループの顧客であるかないかを問わず、個人や機関は、環境、社会、ガバナンスのリスクと機会が長期的な収益に
    とって重要であるという見方を強めており、当行グループは、これが今後の主要な差別化につながると考えている。当行グ
    ループの事業全体において投資プロセスや取引のマンデートを与える際の意思決定プロセスにESG要因を含めるなど、特別な
    ESGサービスの配慮に関心が高まっている。そのため、当行グループは、当行グループと顧客の両方が共通のESG目標を達成で
    きるように金融商品や投資機会を開発し、提供していく予定である。また、全体的なESG戦略を推進するため、DWSは、DWSの
    ESG戦略の加速化に対して積極的な助言を行うアドバイザリー機関を設立した。さらに、当行グループがESG活動を推進するこ
    とにより、追加的な収益機会の獲得のみならず、当行グループのブランドおよび利害関係者の認知の向上につながる可能性が
    ある。
     財務資源、RWAおよびレバレッジ・エクスポージャーの制限解除に加え、キャピタル・リリース・ユニットも当行の流動性需
    要の低下に寄与している。このため、当行グループの流動性コストを引き下げることによって、損益に影響を与える可能性が
    ある。
                                144/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     同時に、当行グループは、同業他社が撤退した顧客の支援および企業が危機を乗り切るために必要とする運転資金を確保で
    きるよう経済支援を行うことで、コア・バンクの、特に欧州およびドイツ国内市場の当行グループの市場シェアと顧客基盤を
    拡大する機会を得られる可能性がある。
     COVID-19    のパンデミックは当行の費用構造に影響を及ぼした。当行グループは、短期的には支店やオフィスビルに感染対策
    用品を備える必要があったが、現在は、在宅勤務の水準を引き続き高く維持することにより、不動産費用を含めた持続的な費
    用削減の方法を検討している。在宅勤務は、一般的に従業員から好意的に受け止められており、費用削減の取組みを加速させ
    ることができる。旅行およびエンターテイメント、ならびにマーケティングおよびイベントなどの特定の費用カテゴリーは、
    COVID-19により一時的に削減され、プラスの影響を受けた。
    技術およびイノベーション

     デジタル改革は、当行グループ独自の商品ポートフォリオを拡充し、第三者と商品パートナーシップを締結して市場化まで
    の時間短縮から恩恵を受けることによって、既存顧客グループからの収益性を向上させ、新規顧客グループを獲得するための
    様々な収益機会を提供する。内部・外部の商品と顧客の需要をマッチングし、単一の中央プラットフォームで取引を実施する
    プラットフォーム経済ならびにオープン・バンキングといった市場トレンドにより、当行グループには、こうしたエコシステ
    ムにおいて有力なプレイヤーとなれる明らかな機会がある。目標は、総合サービスのエコシステムを発展させることであり、
    リテール預金市場、自動財務計画サービス(ロボ・アドバイザー)、DBバンキング・プラットフォームを活用した保険助言
    サービスといった分野向けに様々な企業が様々なコンポーネントを開発している。また当行グループは機会を利用して、デー
    タ機能の拡大、より良い顧客体験のための個別サービスの改善、ならびに当行グループのサービス提供構築のための人工知能
    といった革新的な技術の活用を進めていく。当行グループのグローバルな展開により、様々な地域にわたり迅速かつ効率的に
    商品を拡充することが可能になる。これに関連して、ドイツ銀行は、GAIA-X基金(欧州のデータインフラの共通要件を策定す
    ることを目的としたプロジェクト)の当初メンバーとして正式に署名し、欧州において信頼されるデータ空間を構築し、ま
    た、業界および国をまたいだデータ共有を強化するというGAIAの目標に向けて、強力な支援を行っている。
     当行は、変化を推進し、当行への技術導入を加速させ、前述の市場機会を収益化するため、テクノロジー・データ・イノ
    ベーション(TDI)部門を創設した。一般的な「デジタル化とイノベーション」の活動は事業ライン内で行われるが、この新し
    い集中型アプローチにより、当行グループは、集中化された設定における主要な戦略的課題に対処し、エンジニアリングとイ
    ノベーションの文化を推進し、中長期的なデジタルサービスおよび新しいビジネス・モデルへの投資を行うことが可能にな
    る。
     費用の面では、デジタル化によって、当行グループの各部門には著しい効率性向上の機会がもたらされる。顧客自身による
    デジタル口座開設などのデジタル・アプリケーションに投資することによって、フロントからバックまでのプロセスの自動化
    と生産性向上が可能となる。高度なデータ機能の開発により、顧客および市場の動向を正確に予想し、不正の低減と商品の値
    付けの効率化を高め、また、最新技術を活用して規制上の義務を遵守する能力を強化できるようになると考えられる。最高の
    データ保護とセキュリティを保証し、データ使用時のリスクを抑えるために、DBは内部でデータ・プライバシー・エンジニア
    リングの取り組みを開始した。ここでも、新しいTDI組織は、特定の戦略的イニシアティブを加速させ、全体的なコストを削減
    するための中心的な役割を果たすことが期待されている。
     ドイツ銀行とGoogle          Cloudは、当行のクラウドへの移行を加速させるため、複数年にわたる戦略的パートナーシップを締結
    した。これにより、ドイツ銀行は、一流のデータ・サイエンス、人工知能および機械学習に直接アクセスすることができるよ
    うになり、その結果、例えば、顧客口座保護のためのリスク分析の改善およびセキュリティ・ソリューションの高度化、ま
    た、ドイツ銀行のKYCを行う能力や取引のモニタリング・ソリューションなどの金融犯罪対策の強化にもつながる。
     COVID-19    のパンデミックはまた、銀行が新しいデジタル接点を通じて顧客により迅速にサービス提供できるようになるな
    ど、様々な業界のデジタル化の加速を含む潜在的な機会や、顧客のデジタル化プロジェクトおよび戦略への投資における共同
    開発および支援の機会をもたらしている。これらの両方によって当行グループの顧客関係は強化され、さらなるビジネスがも
    たらされている。
       次へ
                                145/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスク・レポート
    はじめに

    IFRS  第7号に従った開示

     以下のリスク・レポートは、国際財務報告基準第7号(IFRS第7号)「金融商品:開示」の要求に従った信用リスク、マー
    ケット・リスクおよびその他のリスクに関する定量的および定性的開示を提供している。また、「信用リスクの管理およびモ
    デル」の項、「資産の質」の項、「信用リスクの軽減」の項、および連結財務諸表に対する注記の注記01「重要な会計方針お
    よび重要な会計上の見積り」に詳述される、IFRS第9号の基礎となる分類および測定ならびに減損の要件も勘案している。財務
    諸表の一部を成し、本報告書の財務諸表に参照により組み込まれる情報は、本リスク・レポートを通して、グレーの網掛け
    (本書では『 』で表示されている。)で印付けされている。
    バーゼルⅢ自己資本フレームワークの第3の柱に従った開示

     バーゼルⅢ自己資本フレームワークの第3の柱に従った開示の大部分は、欧州連合において金融機関および投資会社に対する
    健全性要件に関する規制(EU)第575/2013号(所要自己資本規制または「CRR」)(最近の修正を含む。)により実施され、EBA
    のインプリメンテーション・テクニカル・スタンダード                          または「規制(EU)第575/2013号の第8部における開示要件に係るガイド
    ラインに関する最終報告書」(EBA/GL/2016/11、バージョン2*;以下「EBAガイドライン」という。)および第3の柱の開示に
    適用される関連ガイドラインによりサポートされており、当行グループのウェブサイトにある追加的な第3の柱の報告書におい
    て公表されている。本リスク・レポート内の開示が第3の柱の開示要件もサポートしている場合には、第3の柱の報告書から本
    リスク・レポートに参照により強調されている。
     ECBのガイダンスに準拠して、当行グループは2020年末に、第2の柱に係る措置として不履行エクスポージャーに対する慎重
    な引当額を決定するためのフレームワークを導入した。さらに、規制(EU)第2019/876号では、特定のソフトウェア資産をCET                                                          1
    の控除項目とする必要がなくなった一方で規制により要求される償却の概念が導入されている。また、規制(EU)第2019/876号
    は、IFRSの下でのみ連結される子会社および投資について異なる取り扱いを導入している。該当する事業体について、当行グ
    ループでは、原価ベースではなく持分法ベースの取り扱いを適用することとなった。
    開示強化タスクフォース(EDTF)の原則および推奨に従った開示

     2012年度において、金融安定理事会(以下「FSB」という。)の支援に基づく民間の取り組みとして、リスク開示強化のため
    の基本原則を作成し、既存のリスク開示の改善を推奨することを主要な目的として、開示強化タスクフォース(以下「EDTF」
    という。)が設立された。EDTFのメンバーとして、当行グループは推奨された開示を本リスク・レポートにおいて導入してお
    り、追加的な第3の柱の報告書においても導入している。
                                146/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび資本の概要
    主要なリスク指標

     下記に記載されているものは、個別のリスク種類にわたって実施される当行グループの総括的なリスク管理から選ばれた主
    要なリスク比率や対応する指標である。普通株式等Tier                          1比率(CET      1)、経済的適正自己資本比率(ECA)、レバレッジ比率
    (LR)、総損失吸収力(TLAC)、自己資本および適格負債に関する厳格な最低要件(MREL)、流動性カバレッジ比率(LCR)、
    ストレスのかかった正味流動性ポジション(sNLP)は、ハイレベルな指標として機能し、戦略的な計画や、リスク選好のフ
    レームワーク、ストレス・テスト(LCR、TLACおよびMRELを除く。)、再建および破綻処理計画の実務に完全に組み込まれてい
    る。これらは少なくとも年に1回は当行グループのマネジメント・ボードによりレビューされ、承認されている。CET                                                      1、LR、
    レバレッジ・エクスポージャー、TLAC、MREL、LCRおよびリスク・ウェイテッド・アセットの比率や指標は規制により定義づけ
    られており、「金融機関および投資会社に対する健全性要件に関する規制(EU)第575/2013号」(所要自己資本規制または
    「CRR」)ならびに「金融機関の業務に対するアクセスならびに金融機関および投資会社の健全性の監督に関するEU指令第
    2013/36号」(所要自己資本指令改正または「CRD」)(最近の修正を含む。)における完全適用規則に基づいている。MREL
    は、単一破綻処理メカニズム(SRM)規制と、単一破綻処理委員会(SRB)により都度伝えられる内容に基づいている。上述の
    規制上の指標に加え、ドイツ銀行固有の内部リスク指標にECA、経済的資本およびsNLPがある。
    普通株式等Tier        1比率

                                リスク・ウェイテッド・アセット合計
    2020年12月31日現在:13.6%                            2020年12月31日現在:3,290億ユーロ
    2019年12月31日現在:13.6%                            2019年12月31日現在:3,240億ユーロ
    経済的適正自己資本比率                            経済的資本合計

    2020年12月31日現在:179%                            2020年12月31日現在:286億ユーロ
    2019年12月31日現在:163%                            2019年12月31日現在:292億ユーロ
    レバレッジ比率(完全適用ベース)                            レバレッジ・エクスポージャー

    2020年12月31日現在:4.7%                            2020年12月31日現在:10,780億ユーロ
    2019年12月31日現在:4.2%                            2019年12月31日現在:11,680億ユーロ
    総損失吸収力(TLAC)                            自己資本および適格負債に関する厳格な最低要件(MREL)

    2020年12月31日現在(リスク・ウェイテッド・アセット・
                                2020年12月31日現在:10.67%
    ベース):31.94%
    2020年12月31日現在(レバレッジ・エクスポージャー・
                                2019年12月31日現在:11.57%
    ベース):9.74%
    2019年12月31日現在(リスク・ウェイテッド・アセット・
    ベース):34.67%
    2019年12月31日現在(レバレッジ・エクスポージャー・
    ベース):9.62%
    流動性カバレッジ比率                            ストレスのかかった正味流動性ポジション(sNLP)

    2020年12月31日現在:145%                            2020年12月31日現在:430億ユーロ
    2019年12月31日現在:141%                            2019年12月31日現在:243億ユーロ
     詳細については、「リスク・プロファイル」「リスク選好およびリスク能力」、「リスクおよび資本計画」、「ストレス・

    テスト」、「再建および破綻処理計画」、「リスクおよび資本管理」、「資本、レバレッジ比率、TLACおよびMREL」(段階的
    導入および完全適用による数値に関して)、「流動性カバレッジ比率」、ならびに「ストレス・テストおよびシナリオ分析」
    の項を参照のこと。
                                147/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    総合的なリスク評価
     ドイツ銀行のリスク種類の分類法に反映される主要なリスク種類には、信用リスク(債務不履行リスク、格付遷移リスク、
    取引リスク、決済リスク、エクスポージャー・リスク、カントリー・リスク、軽減策リスクおよび集中リスクを含む。)、
    マーケット・リスク(金利リスク、外国為替リスク、エクイティ・リスク、信用スプレッド・リスク、コモディティ・リス
    ク、クロス・アセット・リスクを含む。)、流動性リスク(短期流動性および資金調達リスクを含む。)、ビジネス・リスク
    (戦略リスクおよび税務リスクを含む。)、クロス・リスク、風評リスクならびにオペレーショナル・リスク(コンプライア
    ンス・リスク、法的リスク、モデル・リスク、情報セキュリティ・リスク、不正リスクおよびマネーロンダリング・リスクな
    どの重要なサブ・カテゴリーを含む。)が含まれている。当行グループは、内部のガバナンスのプロセスならびにリスク管理
    手法およびプロセスの使用を通じて、トップ・リスクおよび新たに発生しつつあるリスクの識別、評価および軽減を管理して
    いる。識別および影響の評価に対する当行グループのアプローチは、これらのリスクによる当行グループの経営成績、長期戦
    略目標および風評への影響を確実に軽減することを目的としている。重要なリスクの管理の詳細な情報については、「リスク
    および資本管理」の項に記載されている。
     当行グループの通常の分析の一環として、主要なポートフォリオ・リスクの感応度がボトムアップのリスク評価を用いてレ
    ビューされ、トップダウンのマクロ経済および政治シナリオ分析によって補完される。この二方面からのアプローチにより、
    当行グループのリスク・ポートフォリオおよび業務部門全体に影響を与えるリスク・ドライバー、ならびに特定のポートフォ
    リオのみに関連するリスクを把握することが可能になる。
     2020年初めより当行グループのマクロ経済ビジネスおよび事業環境はコロナウイルスのパンデミック一色となり、関連する
    下振れリスクは年末まで上昇したままであった。2020年に主要先進国でGDPが大幅に低下したものの、その後、効果的なCOVID-
    19ワクチンが広く利用可能になり、特に米国とEUの経済で追加の財政刺激策が提供されていることから、2021年の間に景気回
    復が進むことが予想される。しかしながら、短期的な経済見通しでは、COVID-19の感染レベルの上昇、ロックダウン制限およ
    び一層のリスク回避により、世界経済全体にわたって重大な下振れリスクが引き続き見られる。
     COVID-19危機の大部分は前例のない性質のものであるため、しばらくの間、予測の不確実性は異常に高い水準で推移すると
    予想される。銀行として当行グループが業務上用いる仮定は、COVID-19による不況が引き続き停滞をもたらし、ユーロ圏の低
    金利環境が少なくとも数四半期続くというものである。主要中央銀行が経済支援のための十分な追加流動性を提供しているこ
    とから、「低金利長期化(lower                for  longer)」の金利環境が激化し、当行グループの純利息収益およびその他の金利に敏感
    なビジネスの活動に影響が及ぶ可能性がある。低金利長期化(lower                                for  longer)は、投資家が利回りを求めるにつれ、市場
    評価の上昇の下支えにもなっている。これにより、大幅な価格修正のリスクが高まり、市場がより不安定になる可能性があ
    る。
     パンデミックの余波の1つは、企業債務とソブリン債務の増加である。現在、資金繰り悪化や債務不履行のリスクは緩和的な
    財政政策と金融政策の支援により部分的に軽減されているが、こうした支援が最終的に撤回されれば、時間の経過とともに信
    用リスクの圧力を高める可能性がある。
     COVID-19ワクチンの接種が成功裏に進み、大規模な金融・財政政策の支援による継続的な押し上げがあれば、予想される景
    気回復およびリフレは中期的に大きく上振れする可能性がある。その結果、主要先進国の消費者物価と資産価格のインフレが
    予想よりも大幅に加速する可能性がある。これにより当行グループの事業活動レベルおよび純利息収益がいくらか上振れする
    可能性がある一方、債券利回りの無秩序で急激な上昇は、株式市場やその他の高価値リスク資産市場での下方修正を引き起こ
    し、多額の債務を抱える顧客の信用リスクを増大させる可能性がある。
     11月に新米国大統領としてジョセフ・R・バイデン氏が選出され、12月中旬にEUが多年度予算計画とそれに関連する復興・強
    靭化ファシリティ(以下「RRF」という。)に合意し、英国とEUは移行期間が終了する年末を待たずに英国のEU離脱に伴う貿易
    協定に合意するなど、政治的な不確実性は2020年の終わりにかけて間違いなく低下した。しかしながら、地域的なリスクは依
    然として高まっており、例えば、米国社会における深い分断、国際貿易における緊迫した米中関係、香港での新しい国家安全
    保障法の成立後の民衆運動、EU諸国での動き、英国とEUの間で進められている将来の関係に関する交渉などは注意深く監視す
    る必要がある。当行の事業環境に悪影響を及ぼす可能性のあるその他の地域的なリスクには、南シナ海および米国と中国との
    間の台湾をめぐる緊張、ならびに(ウラン濃縮度の引き上げを進める最近の動きを受けて)イランの核開発計画をめぐり懸念
    される中東での緊張の高まりが含まれる。
     上述のリスクに加えて、当行グループは、相手先の債務不履行リスクまたは当行グループの信用およびマーケット・リス
    ク・プロファイルに影響を及ぼす突然の市場ショックを含むがこれらに限定されない様々な財務リスク、ならびにオペレー
    ショナル・インフラおよびITインフラ、取引処理および第三者のベンダー・リスクを含むがこれらに限定されない非財務リス
    クにさらされている。
     これらのリスクが当行グループの貸借対照表および収益性に及ぼす潜在的影響は、ポートフォリオの見直しとストレス・テ
    ストを通じて評価される。ストレス・テストは、ドイツ銀行の戦略計画のレジリエンス・テストにも使用される。これらのテ
    ストの結果は、現在利用可能な資本および流動性準備金と利用可能な軽減策を合わせれば、これらのリスクが想定通りに実現
    した場合にこれらのリスクの影響を吸収することができることを示唆していた。当行グループのポートフォリオによるリスク
    および資本ポジションに関する詳細は、「リスクおよび資本のパフォーマンス」の項に記載されている。
                                148/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスク・プロファイル
     以下の表は、信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよびビジネス・リスクについて計算された経
    済的資本需要額により測定された、2020年および2019年12月31日現在の当行グループの総合的リスク・ポジションを示してい
    る。当行グループは通常、総合的な経済的リスク・ポジションを算定するために、リスク種類間の分散効果を考慮している。
    リスク種類別経済的資本需要額により測定された総合的リスク・ポジション

                                                   2019  年度から
                                              2020  年度の増加(減少)
    単位:百万ユーロ                               2020  年     2019  年
                                                単位:
    (別途記載のものを除く。)                            12 月31日現在      12 月31日現在
                                              百万ユーロ       単位:%
                                    11,636       10,757       879       8
    信用リスク
                                    10,894       11,767       -874       -7
    マーケット・リスク
                                    2,198       3,592     -1,394       -39
     トレーディング・マーケット・リスク
                                    8,696       8,175       521       6
     トレーディング以外のマーケット・リスク
                                    5,512       5,813      -301       -5
    オペレーショナル・リスク
                                    5,949       6,374      -425       -7
    ビジネス・リスク
        1
    分散効果                               -5,429               106      -2
                                           -5,535
                                    28,560       29,176       -616       -2
    経済的資本     需要  額合計
    1  信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよび戦略リスク(ビジネス・リスクのうちの大半を占めるリスク)間の
      分散効果。
     当行グループの2020年12月31日現在の経済的資本需要額合計は、2019年12月31日現在の292億ユーロから6億ユーロ、率にし

    て2%減少し、286億ユーロとなった。
     2020年12月31日現在の信用リスクの経済的資本需要額は、2019年度末現在から9億ユーロ、率にして8%増加した。この増加
    は主に、COVID-19のパンデミックに関連した格付遷移と、回収リスクに関するモデル改善によるものであった。
     トレーディング・マーケット・リスクの経済的資本需要額は、2019年度末現在の36億ユーロから減少し、2020年12月31日現
    在では22億ユーロとなった。この減少は主に、とりわけ商業用不動産事業で顕著であったインベストメント・バンクの信用
    ポートフォリオ水準の低下によるものであった。トレーディング以外のマーケット・リスクの経済的資本需要額は、2019年12
    月31日現在から5億ユーロ、率にして6%増加した。この増加は主に、流動性準備金ポートフォリオおよび株式報酬制度におけ
    るマーケット・リスク・エクスポージャーの増加によるものであった。マーケット・リスクの経済的資本需要額は、現在はモ
    ンテカルロ手法を用いて計算しているが、今後ヒストリカル・シミュレーション法に移行する予定である。
     2020年12月31日現在のオペレーショナル・リスクの経済的資本使用額は、2019年12月31日現在の58億ユーロから3億ユーロ、
    率にして5%減少し、合計55億ユーロとなった。この減少はオペレーショナル・リスクに対する当行グループのRWAの変動に
    沿ったものであり、主に当行グループの資本モデルにインプットされる損失プロファイルの減少(予想損失の控除可能項目が
    減少したこと、ならびにリスク選好の測定基準およびリスク評価のスコアがやや低下したことにより一部相殺されている。)
    によるものであった。詳細については、「オペレーショナル・リスク管理」の項を参照のこと。
     当行グループのビジネス・リスクに関する経済的資本に係る手法は、借換および風評リスクなどの標準的ではないリスク要
    素も暗に含む戦略リスク、税務リスク、一時差異から発生するIFRSに基づく繰延税金資産関連のリスクに対する自己資本賦
    課、ならびにソフトウェア資産関連のリスクに対して新たに導入された自己資本賦課を把握する。2020年12月31日現在のビジ
    ネス・リスクは、2019年12月31日現在の64億ユーロから4億ユーロ、率にして7%減少し、59億ユーロとなった。この減少は、
    主にドイツ銀行の改革が実行されたことと、それに伴い利益見通しが改善したことを反映している。また、この減少は、経済
    的資本供給にソフトウェアを含めたことに伴うリスクを考慮に入れるために18億ユーロの自己資本賦課を導入したことによっ
    て一部相殺された。税務リスクに関する経済的資本需要額およびIFRSに基づく繰延税金資産に対する自己資本賦課は、当年度
    中安定していた。
     信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよび戦略リスクの間の経済的資本使用額の分散効果は、主
    に基礎となるリスク種類プロファイルの変動を反映して1億ユーロ減少した。
     当行グループが事業活動を組み合わせていることは、当行グループの業務部門によって多様なリスクがとられていることに
    つながる。当行グループはまた、グループ・レベルでのクロス・リスクの影響考慮前の各業務部門のリスク・プロファイルを
    反映している、経済的資本の測定基準を通じて、それぞれのビジネス・モデルに特有の主要なリスクを測定している。
    経済的資本によって測定された当行グループの業務部門のリスク・プロファイル

                                                2020  年12月31日現在
                                149/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単位:百万
    ユーロ
                                     キャピタ
                 インベスト                        コーポレー
    (別途記載の                          アセット・      ル・リリー
                  メント・                        トおよび             合計
    ものを除       コーポレー            プライベー      マネジメン      ス・ユニッ
    く。)       ト・バンク        バンク    ト・バンク           ト      ト    その他       合計   (%)
    信用リスク          2,588      4,675      2,404        60     648     1,262     11,636       41
    マーケット・
               822     2,369      1,170       420      235     5,877     10,894       38
    リスク
    オペレーショ
               482     2,169       646      284     1,930        0    5,512      19
    ナル・リスク
    ビジネス・リ
               193     2,767        80       0      0    2,909      5,949      21
    スク
        1
    分散効果
              -469     -2,457       -534      -180      -982      -808     -5,429      -19
    EC 合計         3,617      9,523      3,766       584     1,831      9,239     28,560      100
    EC合計(%)           13      33      13       2      6     32      100    N/M
    N/M -表記するに値しない。
    1  信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよび戦略リスク(ビジネス・リスクのうちの大半を占める。)間の分散
      効果。
                                150/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                               2019  年12月31日現在       1

    単位:百万
    ユーロ
                                     キャピタ
                 インベスト                        コーポレー
    (別途記載の                          アセット・      ル・リリー
                  メント・                        トおよび             合計
    ものを除       コーポレー            プライベー      マネジメン      ス・ユニッ
    く。)       ト・バンク        バンク    ト・バンク           ト      ト    その他       合計   (%)
    信用リスク          2,417      4,064      2,181        71     859     1,164     10,757       37
    マーケット・
               539     3,563      1,827       456      464     4,920     11,767       40
    リスク
    オペレーショ
               585     2,122       666      366     2,074        0    5,813      20
    ナル・リスク
    ビジネス・リ
               195     4,914        71       0      20    1,174      6,374      22
    スク
        2
    分散効果
              -510     -2,460       -647      -224     -1,075       -619     -5,535      -19
    EC 合計         3,226     12,203       4,097       668     2,343      6,639     29,176      100
    EC合計(%)           11      42      14       2      8     23      100    N/M
    N/M -表記するに値しない。
    1  事業セグメントに配分されるリスク金額は、2020年12月31日現在の構造に従った比較数値を反映するよう修正再表示されている。
    2  信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよび戦略リスク(ビジネス・リスクのうちの大半を占める。)間の分散
      効果。
     コーポレート・バンクのリスク・プロファイルは、トレード・ファイナンス、コマーシャル・バンク、キャッシュ・マネジ

    メントの商品およびサービスの提供で占められている。経済的資本需要は主に信用リスクから生じており、トレード・ファイ
    ナンスとコマーシャル・クライアンツ業務に起因している。コーポレート・バンクの経済的資本需要額は、マーケット・リス
    クおよび信用リスクが上昇した結果、2019年度末から4億ユーロ増加した。マーケット・リスクの経済的資本需要額は、主に流
    動性準備金ポートフォリオおよび株式報酬制度におけるエクスポージャーの増加により、2019年12月31日現在から3億ユーロ増
    加した。2020年12月31日現在の信用リスクの経済的資本需要額は、主にグローバル・トランザクション・バンキングにおける
    カウンターパーティ・リスクの上昇により、2019年度末から2億ユーロ増加した。これらの増加は、モデル改善の完全導入によ
    り各部門のリスク・プロファイルの捕捉が改善したことを主因として、オペレーショナル・リスクの経済的資本需要額が2019
    年度末から1億ユーロ減少したことによって相殺された。コーポレート・バンクにおけるビジネス・リスクの経済的資本需要額
    は2019年度末と同水準であった。
     インベストメント・バンクのリスク・プロファイルは、主にオリジネーション、ストラクチャリングおよびマーケット・
    メーキング活動を支援するトレーディング業務から生じるあらゆる種類の主要リスクで占められる。インベストメント・バン
    クの信用リスクは広く業務ユニットに跨っているが、特にグローバル・クレジット・トレーディング、金利およびレバレッジ
    ド・デット・キャピタル・マーケッツにおいて顕著である。マーケット・リスクは、主にトレーディングおよびマーケット・
    メーキング活動から生じている。インベストメント・バンクの残るリスク・プロファイルは、主に収益変動リスクを反映する
    ビジネス・リスクによるものである。インベストメント・バンクの経済的資本需要額は、ビジネス・リスクおよびマーケッ
    ト・リスクが低下したことを主因として、2019年度末から27億ユーロ減少した。ビジネス・リスクの経済的資本需要額は、当
    行の利益見通しが改善されたことを主因として、前年度比で21億ユーロ減少した。マーケット・リスクの経済的資本需要額
    は、とりわけ商業用不動産事業で顕著であった信用ポートフォリオ水準の低下に起因して、前年度比で12億ユーロ減少した。
    ビジネス・リスクおよびマーケット・リスクの増加は、信用リスクおよびオペレーショナル・リスクの増加により一部相殺さ
    れた。2020年12月31日現在の信用リスクの経済的資本需要額は、主に2020年度における債券取引活動が好調であったため、
    2019年度末から6億ユーロ増加した。オペレーショナル・リスクの経済的資本需要額は、リスク選好の測定基準およびリスク評
    価のスコアが低下したこと、ならびに部門間の再配分効果により、わずかに増加した。
     プライベート・バンクのリスク・プロファイルは、ドイツのリテール顧客、インターナショナルのリテール顧客および法人
    顧客ならびにウェルス・マネジメント顧客が生み出す信用リスクと、投資リスク、顧客預金のモデル化および信用スプレッ
    ド・リスクからのトレーディング以外のマーケット・リスクで構成されている。プライベート・バンクの経済的資本需要額は
    2019年度末から3億ユーロ減少した。この減少は主に、DB                           PFK  AGとドイツ銀行AGの合併の一環としてDB                    PFKの流動性準備金
    ポートフォリオをコーポレートおよびその他の業務部門に属するグループ財務部門に移管したことにより、マーケット・リス
    クが低下したことに起因していた。この減少は、ポートフォリオの拡大、現在の市場環境における格付の低下および手法の変
    更に起因する信用リスクの上昇により一部相殺された。オペレーショナル・リスクおよびビジネス・リスクの経済的資本需要
    額は前年度末と同水準であった。
     アセット・マネジメントは、受託資産運用会社として、顧客に代わって金銭を投資する。その企業活動は、市場、資金の流
    出入および外国為替レートにおける変動にさらされている。経済的資本需要は主に、保証型商品および当行グループのファン
    ドに対する共同投資から生じるトレーディング以外のマーケット・リスク、ならびにオペレーショナル・リスク事象から発生
                                151/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    する。アセット・マネジメントの経済的資本需要額は、損失プロファイルの減少に起因してオペレーショナル・リスクが低下
    したことを主因として、2019年度末から1億ユーロ減少した。
     キャピタル・リリース・ユニットは、2019年度第3四半期に当該部門に移管された非戦略的資産および事業の清算および最終
    決済を継続した。2020年度を通じて行われたリスク圧縮活動に伴い、2020年度における当該ユニットの経済的資本需要額は、
    2019年度末から5億ユーロ減少した。
     コーポレートおよびその他のリスク・プロファイルは、主に構造的外国為替リスク、年金リスクおよび株式報酬リスクによ
    るトレーディング以外のマーケット・リスク、ならびにソフトウェア資産に関する新たな自己資本賦課に伴うビジネス・リス
    クで構成されている。コーポレートおよびその他の経済的資本需要額は、主にソフトウェア資産関連のリスクを考慮に入れる
    ことを目的とした前述の自己資本賦課の導入により、2019年度末から26億ユーロ増加した。
                                152/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび資本のフレームワーク
    リスク管理原則

     当行グループのビジネス・モデルには固有のリスクが含まれる。リスクには財務リスクと非財務リスクがあり、オンバラン
    スのリスクとオフバランスのリスクが含まれる。当行グループの目標は、株主、従業員、およびその他の当行に関係するス
    テークホルダーの利益を考慮し、当行の利益のために持続可能な価値を創造することである。リスク管理フレームワークは、
    当行グループが利用可能な資本および流動性の範囲内で、当行グループが予定しているリスク負担と実際のリスク負担をマネ
    ジメント・ボードが表明したリスク選好に整合させることにより、この目的に寄与している。
     当行グループのリスク管理フレームワークは、様々な要素から構成されている。各要素について原則および基準が設定され
    ている。
    『
    - 組織構造は、すべてのリスク種類について役割と責任を明確に定義した、3つの防衛線(以下「3LoD」という。)モデルに
      従ったものでなければならない。
      - 第1の防衛線(以下「第1のLoD」という。)は、財務リスクか非財務リスクかにかかわらず、当該リスクが発生している
        部門内でリスクを管理し、当該リスクについて説明責任を果たす、当行における役割を指す                                          。第1のLoDは、所定のリス
        ク選好の範囲内でこれらのリスクを管理し、適切なリスク・ガバナンスおよびリスク文化を確立し、第2の防衛線(以下
        「第2のLoD」という。)により定義されたリスク種類のフレームワークを遵守している。
      -第2のLoDは、特定のリスク種類に関するリスク管理フレームワークを定義する、当行における役割を指す。第2のLoD
        は、リスク種類のフレームワークの実施とリスク選好の遵守を独立した立場で評価し、検証している。また、リスクの
        識別、評価および管理の方法に関して第1のLoDのアドバイザーとしての役割を担っている。
      -第3の防衛線(以下「第3のLoD」という。)は、グループ監査部であり、リスク管理システムおよび内部統制システムの
        整備、運用の有効性および効率の妥当性に関して独立した立場で客観的な保証を行うことについて、説明責任を有して
        いる。
    - すべての従業員は、自身をリスク・マネジャーと見なし、当行グループのリスク選好、リスク管理基準および価値観に
      従って行動しなければならない。
    - マネジメント・ボードによって承認されたリスク選好は、当行グループのすべてのレベルで適用し、遵守しなければなら
      ず、違反した場合には相応の対応を伴う。
    - リスクは識別し、評価しなければならない。
    - リスクは、リスクの適切な軽減や効果的な内部統制システムを通じて、積極的に管理しなければならない。
    - リスクは、承認されたモデルを用いた正確、完全かつ適時なデータを使用して測定し、報告しなければならない。
    - 悪化シナリオに対するストレス・テストを定期的に実施し、適切な緊急時対応プランを確立しなければならない。』
     当行グループは、すべての従業員が、自身の行動から生じる可能性のあるリスクを完全に理解して全体的な視点で捉え、そ
    の結果を理解し、当行グループのリスク選好に照らしてそれらを適切に管理しなければならないという、強靭なリスク文化を
    促進している。当行グループは、従業員が、当行グループの行動規範に沿った、強靭なリスク文化を支えるような方法で行動
    することを期待している。これを促進するために、当行グループの方針は、負担したリスク(リスク選好に照らして負担した
    リスクを含む。)を当行グループの業績評価および報酬プロセスにおいて考慮することを要求している。この期待は、ドイツ
    銀行の全従業員を対象としたコミュニケーション・キャンペーンや必須の研修を通じて、引き続き強化されている。さらに、
    当行グループのマネジメント・ボード・メンバーおよび上級管理職は、トップからの一貫した姿勢を支援するために頻繁に強
    靭なリスク文化の重要性を伝えている。
                                153/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    リスク・ガバナンス
     当行グループの世界中の日々の業務は当行グループが業務を行うそれぞれの法域における関係当局によって規制および監督
    されている。このような規制は、ライセンス付与、適正自己資本、流動性、リスクの集中、業務の遂行ならびに組織および報
    告要求に重点を置いている。ドイツ銀行法およびその他の適用法令に当行グループが準拠していることを監視するために、共
    同監督チームを通じて単一監督メカニズムに参加した、EU各国の管轄当局に関連する欧州中央銀行(以下「ECB」という。)
    は、当行グループの主要な監督機関として協力して対応している。
     いくつかの管理階層により団結したリスク・ガバナンスを行っている。
    - スーパーバイザリー・ボードは、当行グループのリスク状況、リスク管理およびリスク統制(風評リスクに関連する項目
      を含む。)ならびに重要な訴訟事件に関して、定期的に報告を受ける。スーパーバイザリー・ボードは特定のトピックに
      対処するため様々な委員会を組織している(これらの委員会に関する詳しい内容については、コーポレート・ガバナン
      ス・レポートの「マネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボード」の「常設委員会」の項を参照のこと。)。
      -リスク委員会の会議において、マネジメント・ボードは、リスク・エクスポージャーの現状および将来予測、リスク・
        ポートフォリオ、リスク選好、リスク戦略、ならびにドイツ銀行AGのリスク状況の評価および監督に関連があると思わ
        れる事項について報告する。また、法律または定款に従ってスーパーバイザリー・ボードの決議が必要な貸出金につい
        ても報告する。リスク委員会は、全体的なリスク選好、集積されたリスク・ポジションおよびリスク戦略に関連する問
        題に関してマネジメント・ボードに助言を行い、スーパーバイザリー・ボードがリスク委員会の活動を常に把握してい
        るようにする。
      -公正委員会は、数ある責任の中でも特に、当行の経済的に健全かつ持続的な発展に対する経営陣のコミットメントに関
        連してマネジメント・ボードへの助言および監視を行い、法律上の要件、当局の規制およびリスク方針を含む社内方針
        の遵守を向上させるマネジメント・ボードの取り組みを監視している。公正委員会はまた、当行グループの業務行動・
        倫理規範をレビューし、要請があれば、リスク委員会が当行グループの法的リスクおよび風評リスクを監視および分析
        するための支援をする。
      -監査委員会はとりわけ、リスク管理システム(特に内部統制システムおよび内部監査システム)の有効性について監視
        する。
    - マネジメント・ボードは、法律、定款および規約を遵守しつつ、当行グループの利益のために(すなわち株主、従業員お
      よび当行グループに関連するその他のステークホルダーの利益を考慮に入れて)持続可能な価値を創造することを目的と
      した、ドイツ銀行グループの経営に対して責任を負っている。マネジメント・ボードは、適切かつ有効なリスク管理を網
      羅する適切な事業組織を確立し、法律上の要件および社内のガイドラインを遵守する責任を負っている。マネジメント・
      ボードは、重要なリスクおよび自己資本関連の問題のレビューおよび決定を行う中心的なフォーラムとしてグループ・リ
      スク委員会(以下「GRC」という。)を設置した。GRCは通常、週に一度開催される。GRCは、一部の役割を個人や小委員会
      に委任している。GRCおよびその小委員会については以下に詳述されている。
                                154/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行グループのリスク管理ガバナンス構造』
    『









     以下の機能委員会がドイツ銀行のリスク管理の中核をなしている。
    - グループ・リスク委員会(GRC)には様々な役割と特別な権限があり、これには、新規のまたは重要な変更が行われたリス
      クおよび資本モデルの承認、ならびにリスクの一覧、ハイレベルなリスク・ポートフォリオ、リスク・エクスポージャー
      の変動ならびに内部および規制上のグループ全体のストレス・テストの結果のレビューが含まれる。さらに、GRCは、主要
      なリスク管理方針、グループ・リスク選好ステートメント、グループ再建計画および緊急時資金調達プラン、包括的なリ
      スク選好パラメータ、ならびに再建や上申に係る指標など、マネジメント・ボードの承認が必要な事項のレビューと提言
      も行う。GRCは、グループ全体のリスクおよび資本計画プロセスにおけるマネジメント・ボードの補佐も行う。
      -非財務リスク委員会(NFRC)はドイツ銀行グループの非財務リスク管理を監視、統治および調整し、当行グループの主
        要な非財務リスク(倫理違反リスクや金融犯罪リスクを含む。)のリスク横断的で全体的な視点を確立している。非財
        務リスクに関するリスク選好許容度のフレームワークを定義づけ、非財務リスクのオペレーティング・モデルの有効性
        (業務部門と統制機能の間の相互依存を含む。)を監視およびコントロールすること、ならびに新たに発生しつつある
        当行グループに関連する非財務リスクの進展を監視することを課されている。
      -グループ風評リスク委員会(GRRC)は風評リスク管理の監視、統治および調整に係る責任を有し、振り返りおよび学習
        のプロセスを提供している。リージョナル風評リスク委員会(RRRC)から上申されたすべての風評リスクの事案、およ
        び各業務部門、管理部門または地域の管理職が不服を申し立てたRRRCの決定についてレビューし、判断をする。グルー
        プ全体の風評リスク問題に関する指針を提供しており、慎重に扱うべきトピックについてはドイツ銀行グループの適切
        なレベルに伝達している。GRRCの小委員会であるRRRCは、マネジメント・ボードに代わり、各地域における風評リスク
        管理の監視、統治および調整に係る責任を有している。
      -エンタープライズ・リスク委員会(ERC)は、様々なリスク項目からリスクの専門家を集め、企業全体のリスクの傾向、
        事象およびリスク横断的なポートフォリオに重点的に取り組む義務を負い設置されたものである。その義務の一環とし
        て、ERCは、企業のリスク一覧、特定の国および業界の限界値の引き上げ、より厳格なグループ全体のストレス・テスト
        およびリバース・ストレス・テストのシナリオ・デザインの概要の承認を行う。また、リスク選好度に照らしたグルー
        プ全体のストレス・テストの結果、リスクの見通し、新たに発生しつつあるリスク、ならびに企業全体のリスクに影響
        を及ぼすトピックについて、レビューを行う。
      -商品ガバナンス委員会は、商品のライフサイクルを通じて商品および取引に関連する主要な財務および非財務リスクの
        全体的かつリスク横断的な視点を確立することにより、当行グループの商品ガバナンスにおける適切な監視、統治およ
        び調整を確実に行う義務を有している。
                                155/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - 財務資源管理評議会(FRMC)は、マネジメント・ボードから権限を委譲された最高財務責任者と最高リスク責任者が議長
      を務め、当行の金融危機管理を監督する特別ガバナンス機関である。FRMCは、緊急時資金調達プランおよびグループ再建
      計 画の両方について実施を監督する単一の評議会を開催する。この評議会は、資本または流動性ストレスについて、新た
      に発生しつつある、または実際に発生した際に取るべき軽減措置について提言を行う。具体的には、FRMCは、ストレス・
      シナリオを想定して資本および流動性のポジションを分析し、資本および流動性に関連する事項について提言を行い、意
      思決定の確実な実行を図っている。
    - グループ資産負債管理委員会は、マネジメント・ボードにより設置された。その任務は、マネジメント・ボードが設定し
      た包括的なリスク選好の範囲内で、当行の貸借対照表および財務資源の調達と運用を最適化することである。
     マネジメント・ボードのメンバーである当行グループの最高リスク責任者(CRO)は、流動性リスク、信用リスク、マーケッ
    ト・リスク、ビジネス・リスクおよび非財務リスク(風評リスク、ITリスク、法的リスク、コンダクト・リスク、コンプライ
    アンス・リスクおよび規制リスクを含む。)の適切な識別、測定、監視、軽減および報告を伴うリスク管理フレームワークの
    整備に関して、グループ全体、上記の部門別に責任を有している。ただし、特定のリスクに関するフレームワークは、事業配
    分計画に従って他の部門が確立する。
     CROはCRO機能に対する直接的な管理責任を有している。CRO機能におけるリスク管理および統制業務は通常、以下の管理に重
    点を置いた、特化したリスク管理ユニットに割り当てられている。
    - 特定のリスク種類
    - 特定の事業におけるリスク
    - 特定の地域におけるリスク
     これらの特化したリスク管理ユニットは通常、以下の中核的業務を担っている。
    - マネジメント・ボードが設定した、業務部門で適用されているフレームワーク内で、GRCの設定したリスク選好と整合させ
      る。
    - 各部門の業務に適切なリスクおよび資本管理の方針、手続および手法を決定し導入する。
    - リスク限度枠を設定し、承認する。
    - ポートフォリオを定期的に見直し、リスク・ポートフォリオが許容パラメータ範囲内に入るように維持する。
    - 各部門に適切なリスクおよび資本管理基盤およびシステムを開発し導入する。
     コーポレート部門の最高リスク責任者は、それぞれの業務の総体的観点から、業務部門の戦略、リスク意識および所有なら
    びにリスク選好の遵守を検証して影響を及ぼす。
     エンタープライズ・リスク・マネジメント(ERM)機能は、当行グループ全体および部門レベルのすべてのリスクが確実に識
    別され、所有され、重要性の観点で評価されることを目指し、銀行全体のリスク管理フレームワークを設定している。ERMはま
    た、企業全体のリスク情報と集中を集約および分析する責任も有しており、これには、十分な情報を得た上で当行の資源の有
    効利用に関する戦略的意思決定が行われるよう支援するためにポートフォリオのリスク/リターンのプロファイルをレビュー
    することが含まれる。ERMは以下のことを行う権限を有する。
    - グループ・レベルで企業全体のリスク選好(リスク種類、部門、事業および法人全体に対する選好の適用方法に関する枠
      組みおよび手法を含む。)を管理する。
    - 意思決定の支援として企業全体のリスクの透明性を高めるため、リスクを統合し集約する。
    - 将来を見据えたストレス・テストを実施し、当行グループの再建計画を管理する。
    - リスク管理フレームワークの有効性を管理し向上させる。
     コンプライアンス部は、規則および規制の遵守を推進ならびに強化するフレームワークを確立することにより、当行の銀行
    免許を保護している。コンプライアンス部は、コンプライアンス・リスク・コントロール・フレームワークの設計の妥当性と
    有効性に関して独立した立場でマネジメント・ボードに客観的な保証を提供する。
     金融犯罪対策(AFC)は、マネーロンダリング、テロの資金調達およびその他の犯罪行為(不正、賄賂の授受および汚職行為
    を含むがこれらに限定されない。)を防ぎ、金融および貿易制裁の遵守を確実にするためのフレームワークを設定している。
     上記の機能は、CROに報告する系統を有している。
     当行グループの財務部とリスク部は、互いに、また当行グループの業務部門からも独立して活動しながら、当行グループが
    引き受けたリスクを数値化および検証する共同責任を負っている。』
    リスク選好およびリスク能力

     リスク選好は、当行グループがその戦略目標を達成するために引き受ける準備のある、全体的なリスク水準およびリスク種
    類を示しており、定量的指標および定性的記述の組み合わせとして定義される。リスク能力は、当行グループの資本および流
    動性基盤、リスク管理および統制能力ならびに当行グループの規制上の制約に照らして当行グループが引き受け可能な最大水
    準のリスクとして定義されている。
     リスク選好は、当行グループのリスク戦略および計画を用いた事業計画プロセスに不可欠な要素であり、リスク、資本およ
    び業績目標の適切な調整を促進し、一方で同時に財務リスクおよび非財務リスクの両方についてリスク能力およびリスク選好
    の制約を考慮する。当行グループはまた、当計画が当行グループのリスク選好およびリスク能力を遵守しているかどうかにつ
                                156/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    いて、ストレス下の市場状況においてテストする。トップダウンによるリスク選好は、事業機能からのボトムアップによる計
    画に関するリスク負担を制限する役割を果たしている。
     マネジメント・ボードは、当行グループのリスク選好およびリスク能力と、当行グループの戦略、事業および規制環境なら
    びにステークホルダーの要求との整合性を確保する目的で、リスク選好およびリスク能力を年1回、またはリスク環境に予期せ
    ぬ変動が生じた場合にはより頻繁に、レビューのうえ承認している。
     当行グループは、リスク選好およびリスク能力を決定するため、将来を考慮した基準で異なるグループ・レベルのトリガー
    および限界値を設定し、追加措置のための上申要件を定めている。当行グループは、当行グループがさらされている重要なリ
    スクに対し感応的で、財務健全性の重要な指標として機能することが可能なリスク指標を指定している。これに加えて、当行
    グループはリスクおよび再建管理ガバナンス・フレームワークをリスク選好フレームワークと結び付けている。
     当行グループのリスク選好および戦略ならびにその監視と比較した当行グループのリスク・プロファイルに関する報告書
    は、マネジメント・ボードに定期的に提示される。当行グループに求められるリスク選好が違反している場合には、所定の上
    申ガバナンス・マトリックスが適用されるため、これらの違反は各委員会に対して明らかにされる。
    リスクおよび資本計画

    戦略的および資本計画

     当行グループは、グループとしてのおよび当行グループの業務分野のための将来の戦略的方向性の進展を計画する、年次の
    統合された戦略的計画プロセスを実施している。戦略的計画は、リスク・リターンの検討に基づく資本、資金調達およびリス
    クに関する総体的な見通しを作成することを目的としている。このプロセスは当行グループの長期戦略目標を測定可能な短中
    期財務目標に落とし込み、年度中の業績の監視および管理を可能にする。そのため、当行グループは、持続可能な業績を達成
    するために関連するリスクおよび利用可能な資本資源の配分を検討することによって成長のための選択肢を識別することを目
    標としている。リスク特有のポートフォリオ戦略は、このフレームワークを補完し、ポートフォリオ・レベルでのリスク戦略
    の詳細な実施を可能にし、リスクの集中を含むリスクの詳細に対処することを可能にする。
     戦略的計画プロセスは、トップダウンの目標設定およびボトムアップの具体化の2段階で構成されている。
     第1段階のトップダウンの目標設定では、当行グループの主要な損益目標(収益および費用を含む。)、資本供給、資本需要
    ならびにレバレッジ、資金調達および流動性が、グループおよび主要な業務分野に関して協議される。このプロセスにおい
    て、翌5年間の目標は、当行グループの世界のマクロ経済見通しおよび予想される規制上のフレームワークに基づく。その後、
    当該目標はマネジメント・ボードによって承認される。
     第2段階では、詳細な業務ユニットの計画によるボトムアップからトップダウンの目標が具体化される。これは、初年度は月
    次の事業計画で構成され、2年目および3年目は四半期ごとに計画され、4年目および5年目は年間計画となっている。提案され
    たボトムアップの計画は、財務部およびリスク部によりレビューおよび説明が求められ、個別に業務リーダーと協議される。
    その結果、業務の詳細が検討され、当行グループの戦略の方向性に従って具体的な目標が決定される。ボトムアップの計画に
    は、地域のリスクおよび資本水準をレビューするため主要な法人の目標が含まれている。ストレスのかかった市場状況も考慮
    するため、ストレス・テストが戦略的計画を補完する。
     その結果作成された戦略的および資本計画は、協議および承認のためにマネジメント・ボードに提示される。最終的な計画
    はスーパーバイザリー・ボードに提示される。
     戦略的および資本計画は、欧州における強い基盤と世界的なネットワークを有するドイツにおける有数の銀行になるという
    当行グループのビジョンを支援するために策定され、以下を確実に行うことを目的としている。
    - 全業務分野およびユニットにわたりバランスのとれたリスク調整後の業績。
    - リスクの集中に重点を置く高度なリスク管理基準。
    - 規制上の要件の遵守。
    - 堅固な資本および流動性ポジション。
    - 流動性リスク選好および規制上の要件の枠内での業務計画を可能にする、安定的な資金調達および流動性戦略。
     戦略的および資本計画のプロセスにより、当行グループは以下のことが可能となる。
    - 収益、主要なリスクおよび適正自己資本の目標を、当行の戦略上の焦点および事業計画を考慮して設定する。
    - 内部および外部の要件に関し、当行グループの適正自己資本を評価する(すなわち、経済的資本および規制自己資本)。
    - 資本需要、資本供給および流動性への影響を評価するために、適切なストレス・テスト分析を適用する。
     外部に伝達されるすべての財務上の目標は適切な経営委員会において継続ベースで監視される。予測される目標からの不足
    額は、当行グループの目標を達成する軌道を確実に維持できるように、戦略を緩和する可能性とともに協議される。戦略的お
    よび資本計画の修正はマネジメント・ボードによって承認されなければならない。対外的に明らかにしたソルベンシー目標を
    達成することは、当行グループが、国内の監督者により示されたソルベンシーに関連するグループの監督レビューおよび評価
    プロセス(SREP)の要求を遵守していることも確実にする。
     2019年12月9日に、ドイツ銀行はECBから、2019年度のSREPの結果を受けて2020年1月1日より適用される2020年度の健全な最
    低所要自己資本に関する決定について通知を受けた。当該決定により、2016年度の最初のSREP評価以降のドイツ銀行の比率の
    改善が認められた。これにより、2020年1月1日より、ECBの第2の柱の要件(P2R)ではRWAが2.75%から2.50%に引き下げられ
                                157/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    た。その結果、ドイツ銀行は連結ベースで、最低11.58%のCET                              1比率を維持することを要求された。当該CET                     1所要自己資本
    は、4.50%の第1の柱の最低所要自己資本、引き下げられた2.50%の第2の柱の要件(SREPアドオン)、2.50%の資本保全バッ
    ファー、    2020年1月1日現在において0.08%(年間を通じて変更される可能性がある。)のカウンターシクリカル資本バッ
    ファーおよび2.00%のG-SIIバッファー要件で構成される。したがって、2020年度に要求されるドイツ銀行のTier                                                    1資本比率は
    13.08%となり、自己資本合計比率は15.08%となった。
     2020年3月12日に、ECBはCOVID-19のパンデミックに対応する様々な監督措置を公表した。これに関連して、ドイツ銀行はECB
    より、2020年3月12日から施行される欧州議会の指令(EU)第2019/878号(CRDV)の第104a条を実施する決定について通知を受け
    た。この決定はドイツ銀行に対し、2.50%の第2の柱の要件(SREPアドオン)(変更なし)、最低56.25%のCET                                                    1比率、最低
    18.75%のその他Tier          1資本比率および最低25%のTier               2資本比率を満たすことを要求している。2020年12月31日現在、ドイツ
    銀行は連結ベースで、最低10.42%のCET                   1比率、最低12.39%のTier             1資本比率および最低15.02%の自己資本合計比率を維持
    する必要がある。当該CET             1所要自己資本は、4.50%の第1の柱の最低所要自己資本、1.41%の第2の柱の要件(SREPアドオ
    ン)、2.50%の資本保全バッファー、0.02%のカウンターシクリカル資本バッファー(年間を通じて変更される可能性があ
    る。)、ならびに2.00%のG-SII/O-SIIバッファー(いずれか高い方)で構成される。したがって、Tier                                                1所要自己資本には、
    1.50%のTier       1最低所要自己資本と0.47%の第2の柱の要件が追加で含まれ、総所要自己資本には、2.00%のTier                                              2最低所要自
    己資本と0.63%の第2の柱の要件が追加で含まれる。また、ECBはドイツ銀行に対し、追加的な第2の柱のCET                                                  1の資本アドオン
    (一般に「第2の柱のガイダンス」と呼ばれる。)をドイツ銀行が維持することを期待している旨、また、これはあくまでガイ
    ダンスとみなされ、更なる通知があるまではこのガイダンスへの違反により資本健全化計画の提出またはCET                                                  1資本を再構築す
    る方策の実行が要求されることはない旨を直接通知した。ECBはさらに、この財政難の期間が過ぎれば、各銀行にはバッファー
    再構築のための十分な時間を与えられると通知した。
     2020年12月に、ECBはドイツ銀行に対し、これらの資本要件は2021年も変わらず、2020年度のSREPに含まれる要件がアップ
    デートされることもないことを通知した。2020年度のSREPについては、パンデミックとそれにより生じている特段の経済状況
    と財政状況を鑑み、また2020年4月22日のEBAの声明にも沿うように、ECBは「実用的アプローチ」を採用している。これに基づ
    いて、2020年のサイクルで新しい決定が公表されることは基本的になく、2019年度のSREPの決定(2020年3月12日に公表された
    上述の追加的監督措置により修正されている。)が引き続き適用される。
     2021年中に、ドイツ銀行は、COVID-19のパンデミックにより2020年から延期されていたEBAストレス・テスト2021に参加する
    予定である。ECBは、ECBの標準的な手続に従って、2021年度のSREP評価で第2の柱のガイダンスにおける水準を再検討する際の
    インプットとして悪化シナリオでの定量的なパフォーマンスを考慮し、第2の柱の要件を総体的にレビューする際の1つの側面
    として定性的なパフォーマンスを考慮する。公表されたマクロ経済悪化シナリオと市場のショックからわかるように、銀行セ
    クターは、これまでに実施された欧州の規制上のストレス・テストの中で最も厳しいシナリオに対してテストされることにな
    る。
     金融安定理事会は2019年に、当行のG-SIIバッファーを2021年1月1日より1.5%に引き下げると発表した。しかしながら、O-
    SIIバッファーは2.0%のままであるため、この発表による当行に影響を与える資本要件の変更はない。
    内部自己資本評価プロセス

     ドイツ銀行の内部自己資本評価プロセス(ICAAP)は、ドイツ銀行が継続的にさらされているリスクをカバーするのに十分な
    資本を維持していることを確保する、十分に確立された複数の要素から構成されている。
    - リスクの識別および評価:リスク識別プロセスは、ICAAPの基礎を形成し、これにより当行グループのリスク一覧が作成さ
      れる。識別されたすべてのリスクについて、その重要性が評価される。詳細は「リスクの識別および評価」の項に記載さ
      れている。
    - 資本需要/リスク測定:リスク測定手法およびモデルは、資本により十分に制限することができないリスク(流動性リス
      ク等)を除く、すべての重要なリスクをカバーするのに必要な規制自己資本需要および経済的資本需要を定量化するため
      に適用されている。詳細は「リスク・プロファイル」および「資本、レバレッジ比率、TLACおよびMREL」の項に記載され
      ている。
    - 資本供給:資本供給の定量化とは、予想外の損失を吸収するために利用可能な資本資源の定義を指す。詳細は「資本、レ
      バレッジ比率、TLACおよびMREL」ならびに「経済的適正自己資本」の項に記載されている。
    - リスク選好:ドイツ銀行は、その戦略目標を達成するために引き受ける準備のあるリスク水準を表す、一連の定性的記
      述、定量的指標および限界値を設定している。限界値の違反は、適正自己資本を守る目的で管理活動を発動する、専用の
      ガバナンス・フレームワークの対象となる。詳細は「リスク選好およびリスク能力」ならびに「主要なリスク指標」の項
      に記載されている。
    - 資本計画:適正自己資本の指標に対する当行のリスク選好の限界値は、戦略的計画において将来的に適正自己資本を守る
      ために満たさなければならない限界を構成している。詳細は「戦略的および資本計画」の項に記載されている。
    - ストレス・テスト:当行の強靭性と全体的な実行可能性を証明するために、資本計画の数値も様々なストレス・テスト・
      シナリオの下で考慮される。また、規制適正自己資本および経済的適正自己資本の指標も、仮想ストレス・シナリオでの
                                158/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      ドイツ銀行の資本ポジションを常に評価し、ストレス下の脆弱性を検出するために、年間を通じて定期的なストレス・テ
      ストの対象となっている。詳細は「ストレス・テスト」の項に記載されている。
    - 適正自己資本の評価:適正自己資本は年間を通じて継続的に監視されているものの、ICAAPは専用の年間自己資本比率評価
      (CAS)を用いて結論を出している。この評価は、特定の結論および将来的に適正自己資本を守るために取るべき管理活動
      に関連付けられている、ドイツ銀行の適正自己資本に関するマネジメント・ボードの声明で構成されている。
     ICAAPの一環として、ドイツ銀行は規範的内部視点と経済的内部視点とを区別している。規範的内部視点とは、資本関連のす
    べての法的要件および監督当局からの要求をベースラインおよび悪化シナリオにおいて継続的に達成する能力の複数年にわた
    る評価を指す。経済的内部視点とは、内部経済的資本需要モデルと内部経済的資本供給の定義を用いて適正自己資本を目指す
    内部プロセスを指す。どちらの視点も、継続的にドイツ銀行の継続性を維持することに重点を置いている。
                                159/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ストレス・テスト
     ドイツ銀行は、内部および外部のストレス・テスト要件および外部から課されるストレス・テスト要件を満たすためにスト
    レス・テスト・フレームワークを設定している。内部のストレス・テストは、社内で開発された手法に基づいており、(リス
    ク種類ごと、かつリスク横断的な)様々なリスク管理手法においてその結果が使用されている。内部のストレス・テストは、
    当行グループのリスク・フレームワークの不可欠な一部をなしており、従来のリスク指標を補完している。リスク横断的なス
    トレス・テストのフレームワークである、グループ全体のストレス・テスト・フレームワーク(GWST)は、様々な銀行管理プ
    ロセス、特に、戦略的計画策定プロセス、ICAAP、リスク選好フレームワークや資本配分に利用されている。逆境下での当行グ
    ループの資本計画の実行可能性を評価するため、ならびにリスク選好、事業戦略、資本計画およびストレス・テスト間の明確
    なつながりを実証するために、資本計画のストレス・テストが実施される。規制上のストレス・テスト(例えば、EBAストレ
    ス・テスト、米国ベースのCCAR(包括的資本分析およびレビュー)ストレス・テスト)は、規制当局が定めるプロセスおよび
    手法に厳格に従っている。
     当行グループの内部ストレス・テストは、当行グループのリスク・プロファイルおよび財政状態に係る厳しい景気低迷なら
    びに逆境下での銀行特有の事象の影響を評価するために定期的に実施されている。当行グループのストレス・テストのフレー
    ムワークは、様々な重大度および地域に対応する、通常の感応度に基づく、シナリオ・ベースのアプローチで構成されてい
    る。当行グループはすべての重要なリスク種類をストレス・テスト活動に含めている。これらの分析は、ポートフォリオおよ
    び国特有の下振れリスク分析ならびに年次のリバース・ストレス・テストおよびグループ・レベルまたは法人レベルで規制当
    局により要求される追加のストレス・テストのような更なる規制上の要件によって補完される。当行グループの手法は、仮定
    されたストレス・シナリオの影響を正確に捕らえているか否かをレビューするため、ドイツ銀行の内部検証チーム(モデル・
    リスク管理部)から定期的な調査を受ける。
     当行グループのリスク横断的なストレス・テストの初期段階は、事業専門家と協力してERMリスク・リサーチによりマクロ経
    済の低迷シナリオを定義することから構成される。ERMリスク・リサーチは世界中の政治および経済の推移を監視しており、潜
    在的に有害なシナリオを識別するマクロ経済ヒートマップを維持している。定量的モデルおよび専門家の判断に基づき、為替
    レート、金利、GDP成長率または失業率のような経済パラメータが、当行グループの事業への影響を反映するために適宜設定さ
    れる。シナリオ・パラメータは、リスク・ユニットにおいて特定分野の専門家による特定のリスク・ドライバーに置き換えら
    れる。当行グループのストレス・テストのための内部モデルのフレームワークに基づき、リスク・ウェイテッド・アセット、
    損益への影響およびリスク種類ごとの経済的資本等の主要な測定基準がストレス下で算定される。これらの結果はグループ・
    レベルで集約され、ストレス下におけるCET                     1比率、ECA比率、MREL比率およびレバレッジ比率等の主要な測定基準が算定され
    る。流動性カバレッジ比率(LCR)や流動性準備金に対するストレスの影響も考慮される。内部ストレス・テストのタイム・ホ
    ライズンは、使用事例やシナリオの前提により1年から5年の間である。エンタープライズ・リスク委員会(ERC)は最終的なス
    トレス結果のレビューを行う。これらの結果を当行グループの所定のリスク選好と比較し、一定の限度枠を超える場合には、
    ERCは、全体的な戦略的および資本計画と整合した、ストレスの影響を和らげるための特定の軽減措置も検討する。また、この
    結果は、危機の際の当行の回収可能性に関して重要な再建計画に織り込まれる。この結果は、特定の業務の脆弱性に対する重
    要な知見を提供し、当行の全体的なリスク・プロファイルの評価に貢献するものであることから、最高水準の注意を喚起する
    ためにマネジメント・ボード以下上級管理職に提出される。
     2020年度に実施されたグループ全体のストレス・テストが示唆するところによると、当行の資本はグループ再建計画に定義
    される利用可能な軽減策と合わせた場合、内部で設定されたストレスの撤退水準に達している。
     リスク横断的リバース・ストレス・テストは、GWSTフレームワークを活用し、通常、当行グループのビジネス・モデルに関
    して、当行グループが存続不可能になるシナリオを決定することにより年次で実施される。このようなリバース・ストレス・
    テストは、リスク種類別に監視されているトップ・リスクをもとに、仮想のマクロ経済シナリオとそれを補強する固有の事象
    に基づくものである。当行が存続不可能になるような仮想シナリオと現在の経済環境との比較を踏まえ、当行グループはこの
    ような仮想のストレス・シナリオが発生する可能性は極めて低いと考えている。このことから、当行グループの事業の継続性
    はリスクにさらされていないと当行グループは考えている。
     2020年度において、当行グループは以下のイニシアチブを通じてフレームワークを一層強化した。
    - 内部のストレス・テストのベースライン・シナリオに関して、「コンセンサス」に基づくマクロ経済予測を導入し、実施
      すること。
    - 二次的効果をより適切に捕捉するため、ストレス・テストのプラットフォームを資本計算ツールと連動させること。
     すべての重要なリスク種類および主要な収益の流入出を含めるGWSTに加え、当行グループは、規制上の要件に従って、すべ
    ての関連リスク指標に関する個別のストレス・テスト・プログラムを整備している。関連するストレス・テスト・プログラム
    については、個々のリスク管理手法を記述する項を参照のこと。
     また、ドイツ銀行は、米国ドッド=フランク法に従って実施された米国ベースのCCARストレス・テストにも参加した。連邦
    準備制度理事会(FRB)は、DB               USA  CorporationおよびDWS           USA  Corporationが提出した資本計画に異議はないことを公表し
    た。
                                160/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ドイツ銀行グループのGWSTフレームワーク
    リスクの測定および報告システム





     当行グループのリスク測定システムは、信用リスク、マーケット・リスク、流動性リスク、クロス・リスク、ビジネス・リ
    スク、オペレーショナル・リスクおよび風評リスクに関し、規制上の報告および外部開示ならびに内部経営管理報告に利用さ
    れている。リスク・インフラは、関連する法人企業および業務部門を包含し、リスク・ポジション、適正自己資本および限度
    枠、限界値または目標値の利用について関連機能に対し定期的にまたは特別に行われる報告のための基礎を提供している。財
    務部およびリスク部内に設置されたユニットが、リスク関連データの十分な質および統一性を確保しながら、リスクの測定、
    分析および報告を行う責任を引き受けている。当行グループのリスク管理システムは、リスクに基づく監査アプローチに従っ
    てグループ監査部によってレビューされている。
     ドイツ銀行の報告は、ドイツ銀行のリスク管理アプローチの不可欠な部分であり、グループ・レベルおよび重要な法人企業
    に関する一貫した情報、ならびにリスク種類、業務部門および重要な業務ユニット別の内訳を提供する組織設定と一致してい
    る。
     以下の原則は、ドイツ銀行の「リスクの測定および報告」の実務を手引きするものである。
    - ドイツ銀行は、リスク選好およびリスクと経済価値に関する検討に照らして取られたリスクを、当行グループ、業務部
      門、重要な業務ユニット、重要な法人企業、リスク種類、ポートフォリオおよび相手先といった当行グループ全体の様々
      なレベルで監視する。
    - リスク報告は正確、明確、有用かつ完全であることが求められ、重要な財務および非財務リスクに関する当行のリスク・
      プロファイルが明確に理解されるような簡潔な方法で情報を伝えるために、調整された有効なリスク・データを伝達しな
      ければならない。
    - エンタープライズ・リスク委員会(ERC)やグループ・リスク委員会(GRC)などの上級リスク委員会、ならびにリスクお
      よび資本管理に責任を負うマネジメント・ボードは、定期的に報告を受ける(必要に応じて臨時報告も受ける。)。
    - ドイツ銀行の専任チームは、重要な財務および非財務リスクを積極的に管理する。また、リスクの事前識別と管理を可能
      にし、特定のリスク種類における、および複数のリスクにわたる過度の集中を回避するために(クロス・リスクの観
      点)、必要な経営情報が用意されていることを確保しなければならない。
     前述の原則を適用するにあたり、ドイツ銀行はすべてのリスク報告の共通基盤を維持しており、ドイツ銀行が一貫した情報
    (精度と利用者視点によってのみ異なる。)を提供できるようにするための分離された報告努力を最小限に抑えることを目指
    している。
     当行は、規制上の報告および外部開示ならびにリスクおよび重要なリスク種類に関する内部経営管理報告を支援する当行グ
    ループのリスク測定システムにおいて、多くの指標を特定している。ドイツ銀行は、こうした指標のうち、当行が選好、限度
    枠、限界値または目標をグループ・レベルで設定した中で最も重要なもの、および/または議論や意思決定のために上級管理
    職に日常的に報告されるものを「主要なリスク指標」に指定している。特定された主要なリスク指標には、適正自己資本およ
    び流動性に関する指標が含まれる。詳細は、「主要なリスク指標」の項に記載されている。
     多くの報告書が当行全体で使用されているが、ドイツ銀行は、上級管理職へのリスク情報の提供を通じてドイツ銀行のリス
    ク管理フレームワークを支え、関連する統治機関による当行のリスク負担業務の効果的な監視、誘導およびコントロールを可
    能にするために重要なものを「主要なリスク・レポート」に指定している。
     ドイツ銀行の中央のガバナンス組織に当行グループのリスク・プロファイル関連の情報を提供するために用いる、リスクお
    よび資本管理に関する主要な報告書は、以下のとおりである。
    - 月次のリスクおよび資本プロファイル(RCP)レポートはクロス・リスクに関する報告書であり、ドイツ銀行のリスク・プ
      ロファイルの包括的見解を示すものである。このレポートは、ERC、GRCおよびマネジメント・ボードを経てスーパーバイ
      ザリー・ボードのリスク委員会にも提出される。RCPには、リスク種類ごとの事業別の概要および企業全体のリスク問題が
      含まれている。また、重要なグループ・リスク選好の測定基準やその他の重要なポートフォリオのリスク種類管理の測定
                                161/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      基準、ならびにリスクの進展に関する最新情報(特に注目される分野を取り上げ、対応するリスク管理戦略に関する最新
      情報も提供している。)も含まれている。
    - 週次のリスク・レポート(WRR)は、主要なリスク分野全般のハイレベルかつ時局的な問題を網羅する週次の報告書であ
      り、毎週金曜日にERC、GRCおよびマネジメント・ボードのメンバーを経てスーパーバイザリー・ボードのリスク管理委員
      会メンバーにも提出される。WRRは解説が個別の項目に対応していることや、よりボラティリティの高いリスク指標に注目
      したテーマを対象とすることを特徴とする。
    - グループ全体のマクロ経済のストレス・テストは通常、四半期ごとに2回(または必要に応じてそれ以上の頻度で)実施さ
      れる。それらはERCに報告され、そこで議論され、必要と思われる場合にはGRCに上申される。ストレスのかかった重要業
      績評価指標は、グループ・リスク選好の限界値に対してベンチマークされる。
     上記の報告書は、ドイツ銀行のリスク・プロファイルをグループ・レベルで総体的に監視およびレビューするために使用さ
    れているが、リスク・プロファイルの監視およびコントロールのために使用される他の補完的な標準および特別の経営管理報
    告書(リスク種類別またはフォーカス・ポートフォリオ別の報告書を含む。)もある。
    再建および破綻処理計画

     銀行再建および破綻処理指令(BRRD)は、新たな金融危機の可能性の低減、ストレス下における金融機関のレジリエンス強
    化および最終的には納税者の資金を毀損することなく長期的な金融制度の安定性を支えるために2014年に導入され、2019年に
    更新された。
     BRRDおよび関連するドイツ法であるドイツ再建・破綻処理法(Sanierungs-                                   und  Abwicklungsplanung(SAG))に沿って、当
    行グループは、当行グループと当行グループの継続企業の前提に対する不利な影響を、適時かつ組織的な方法で予想、識別、
    軽減および管理するために設計された再建および破綻処理計画フレームワークを導入し、継続的に改善している。
     2020年度に行われた当行グループの再建計画の更新は、確立された再建計画フレームワークを示しており、最新の規制上の
    フィードバックに対応した、目標を定めた改善を反映している。今回の計画の更新には、以下の内容が含まれている。
    - 再建ガバナンスは、統治組織が、迅速なコミュニケーションおよび「平常時(business-as-usual)」と「危機的状況
      (crisis)」との間の移行を容易に行えるよう、管理部門および業務部門における変更を反映するものである。
    - すべての再建指標のレベルは、新たなグループ・リスク選好と規制ガイダンスに整合しており、厳しい危機を予測する能
      力をさらに向上させるために安定調達比率(NSFR)および新たな早期警戒指標(収益性に焦点を当てた新たな指標等)が
      追加されている。
    - 更新された全体的な再建能力は、COVID-19の厳しいストレス・シナリオに対して評価されており、BRRD要件に従った厳し
      い資本および流動性ストレス・シナリオに十分耐えうるものである。
     過年度と同様に、2020年度のグループ再建計画は、リスク部、財務部および業務部門のチームと共同で、その承認と当局へ
    の提出を担当するマネジメント・ボードの監視の下、作成されている。
     一方で、当行グループの破綻処理計画は、銀行自身ではなく破綻処理当局により作成される。当行グループは、ドイツ銀行
    のグループ破綻処理計画を策定している単一破綻処理委員会(SRB)およびドイツ連邦金融監督庁(以下「BaFin」という。)
    と緊密に作業を行っている。当該計画は現在のところ、望ましい破綻処理戦略としてシングル・ポイント・オブ・エントリー
    (SPE)のベイルインに基づいている。SPEのベイルイン戦略の下では、グループの安定化のため、親会社であるドイツ銀行AG
    は資本性金融商品(普通株式等Tier                 1、その他Tier       1、Tier    2)およびベイルインに適格なその他の負債の元本削減および/
    または株式への転換により増資を行うことになる。BRRD(SAGで導入済)はこうした金融機関に対し、金融機関の資本再構成の
    ためにベイルインの手法を適用してから1ヶ月以内に、金融機関の長期的な存続可能性の回復を目的とする、破綻原因に対処し
    た事業再編計画を作成するよう要求している。破綻処理計画の目的において、当行の事業継続性を更に支え、改善するため、
    EU以外の法に準拠する顧客との財務契約に解約停止条項を追加し、主要なサービス契約に継続条項を含めるなどの追加的な準
    備を概ね完了した。EU法に準拠する財務契約およびサービス契約は既に制定法で網羅されており、破綻処理の施策のみを理由
    とする契約の終了を防止している。
     BRRDはEU加盟国の銀行に対し、十分な損失吸収と資本再構成能力を確立することにより、自己資本および適格負債に関する
    最低要件(MREL)を常に満たしているよう要求している。グローバルにシステム上重要な銀行であるドイツ銀行は、MRELの要
    件とは別に、総損失吸収能力(TLAC)の国際的な最低要求基準の対象である。TLACは、ベイルインのために維持しなければな
    らない金融商品の金額および適格性に関して厳格な要件を規定している。特に、TLAC金融商品はその他のシニア負債に劣後す
    ること(いわゆるシニア「非優先」債を含むが、規制上の資本性金融商品の形のものも含む。)が義務付けられている。これ
    により、ベイルインが預金、デリバティブ、「仕組み商品」である負債性金融商品、およびシニア優先プレーンバニラ債など
    のその他のシニア(「優先」)債に影響を及ぼす前に負担をさせるべき資本およびTLAC金融商品に対し、ベイルインが最初に
    適用されることが保障されている。
     ドイツ銀行AGは米国において、改正後のドッド=フランク・ウォール・ストリート改革および消費者保護法(以下「ドッド
    =フランク法」という。)の第1編により、情報を完全にするか対象を絞るかのいずれかの形で破綻処理および運営計画(以下
    「米国の破綻処理計画」という。)を作成し、連邦準備制度理事会および連邦預金保険公社(以下「FDIC」という。)が設定
    した期間内に両規制当局に提出することを要求されている。ドイツ銀行AGは米国の破綻処理計画において、ドイツ銀行AGの米
    国における特定の重要なエンティティおよび事業について整然とした破綻処理を行う戦略を実行できることを実証する必要が
                                162/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ある。ドイツ銀行AGのように、こうした計画を要求されている国外に拠点を置く対象会社に関しては、米国の破綻処理計画
    は、子会社、支店、代理店、ならびに米国を拠点としているか業務の全体または重要部分が米国で行われている事業にのみ関
    連 している。
     ドイツ銀行AGは2018年6月に、情報を完全にした直近の米国の破綻処理計画を提出した。2018年の米国の破綻処理計画はドイ
    ツ銀行の米国におけるシングル・ポイント・オブ・エントリー戦略を記載しており、DB                                         USA  Corporationがどのように、米国
    の重要なエンティティの子会社を支援するために流動性と資金を提供し、適用される破綻処理手続を行うことなく、これらの
    子会社が支払能力を維持したまま清算できるようにするかを規定している。2018年12月に、ドイツ銀行は規制当局からの
    フィードバックを受領した。連邦準備制度理事会とFDICは、ドイツ銀行の米国の破綻処理計画に欠陥はないと判断したが、ガ
    バナンスのメカニズムと関連する上申事由に関して同計画に1点欠陥があることを識別した。前述のフィードバックの後、連邦
    準備制度理事会とFDICはドイツ銀行に対し、対象を絞った米国の破綻処理計画を提出して欠陥が是正されたことを実証するよ
    う要求した。連邦準備制度理事会とFDICの要求に従い、ドイツ銀行AGは2020年9月にこの対象を絞った米国の破綻処理計画を提
    出した。2020年12月に、連邦準備制度理事会とFDICは欠陥が是正されたことを確認した。当該提出後、ドイツ銀行が次に、対
    象を絞った米国の破綻処理計画および情報を完全にした米国の破綻処理計画を提出する期限は、それぞれ2021年および2024年
    である。
                                163/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび資本管理
    資本管理

     当行グループの財務機能は、該当がある場合、グループ・レベルおよび各地域における地域レベルでソルベンシー、自己資
    本比率、レバレッジおよびベイルイン比率を管理している。財務部は、資本戦略(それ自体はグループ・リスク委員会が策定
    しマネジメント・ボードが承認する。)を実施する。財務部は直接的に、または当行グループの資産負債管理委員会を通じ
    て、特に株式および資本性金融商品の発行および買戻し、自己資本比率の為替相場変動に対するヘッジ、主要な金融資源の
    キャパシティの設定、帳簿上の資本の配分ならびに地域別の資本計画を管理している。当行グループは、経済的および規制上
    の両方の観点から、健全な資本の維持に全力を尽くしている。当行グループは、常におよびあらゆる観点から、経済的および
    規制上の考察の適切なバランスを達成するために、当行グループの全体的な資本の需要と供給を継続的に監視および調整して
    いる。これらの観点には、IFRSベースの会計上の資本、規制自己資本および経済的資本、ならびに格付機関による特定の所要
    自己資本が含まれている。
     財務部は、資本性金融商品、すなわち普通株式等Tier                         1資本、その他Tier         1およびTier      2資本性金融商品ならびにTLAC/MREL
    適格負債性金融商品の発行および買戻しを管理する。財務部は、負債管理取引のため、常に、市場を監視している。当該取引
    は、当行グループの発行債を額面未満で買い戻すことにより普通株式等Tier                                    1資本を積み増し、カウンターシクリカルバッ
    ファーを創出する機会となっている。
     財務部は、通貨の変動に対する当行の自己資本比率の感応度を管理している。この目的において、財務部は、どの通貨を
    ヘッジすべきかを決定し、リスク管理部と緊密に連携して適切なヘッジ戦略を策定し、最終的にこれらのヘッジを実行する。
    当行グループのコア通貨であるユーロ、米ドル、中国人民元および英ポンド建てで当行グループの在外子会社および支店に投
    下された資本は、資本控除項目およびリスク・ウェイテッド・アセットの変動によるそれぞれの影響のバランスを取るため、
    ヘッジされていない。コア以外の通貨建てで投下された資本は、資本需要を考慮して部分的にヘッジされているか、完全に
    ヘッジされているかのいずれかである。
    金融資源の上限設定

     主要な金融資源の使用は、以下のガバナンス・プロセスおよびインセンティブによる影響を受ける。
     目標の資源キャパシティは、CET               1およびレバレッジ比率の目標値と合わせて年次戦略計画の中で見直される。四半期プロセ
    スの一環として、グループ資産負債管理委員会は、資本需要総額(リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)とRWAに相当する
    特定の資本控除項目の合計と定義される。)およびレバレッジ・エクスポージャーの部門別の資源の上限を承認する。これら
    の限度枠は、緊密な監視プロセスおよび超過計上メカニズムにより実行される。
     全体的な規制上の資本要件は主に、当行グループのCET                          1比率(ソルベンシー)とレバレッジ比率(レバレッジ)の要求のい
    ずれか拘束力の強い方の制約に左右される。内部的な資本配分については、当行グループの普通株式等Tier                                                   1比率、当行グ
    ループのレバレッジ比率および当行グループのストレス下でのキャピタル・ロスに対する各セグメントの貢献の合計は、当行
    グループにとっての相対的重要性と制約レベルを反映するために重みづけされている。普通株式等Tier                                                1比率およびレバレッ
    ジ比率への貢献は、RWAおよびレバレッジ比率エクスポージャー(LRE)によって測定される。当行グループのストレス下の
    キャピタル・ロスは、定義されたストレス・シナリオにおける当行グループの全体的な経済的リスク・エクスポージャーの                                                         指
    標 である。のれんおよびその他の無形資産は各セグメントに直接配分され、配分された有形株主資本とそれぞれの利益率が算
    定される。
     当行グループの子会社の大部分と多数の支店は、法律上および規制上の所要自己資本が課せられている。資本および流動性
    を策定、実施、テストする際に、当行グループは、このような法律上および規制上の要件を十分に考慮に入れる。当行グルー
    プの全世界の支店および子会社の重要な資本要件はすべて、実行前にグループ投資委員会に提出され、承認される。
     さらに、財務部は、ドイツ銀行最大の年金基金の投資委員会のメンバーとなっており、同委員会が当該基金の投資の指針を
    設定している。このことは、年金資産と年金負債の整合性を確保し、結果として当行グループの資本基盤を保護することを意
    図している。
                                164/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    リスクの識別および評価
     当行グループは、ストレス状況下においても、当行グループの事業部門および管理部門の業務に係るリスクを定期的に識別
    し、識別されたリスクの重大度および顕在化の可能性を評価している。このプロセスには、第1と第2の防衛線の両方のイン
    プットが組み込まれている。既存のリスクの評価は、将来を見据えた視点を応用した新たに発生しつつあるリスクに対する見
    方によって補完されている。このリスクの識別および評価プロセスにより、当行グループのリスク一覧が得られ、関連する事
    業や事業体を横断する重要なリスクが捕捉される。リスク一覧の定期的な更新は、リスク・プロファイルと併せて上級管理職
    に報告され、当行グループのリスク管理プロセスに通知される。
     このフレームワークは、事業や事業体を横断する当行グループのリスクの集約を可能にする基礎を提供する。その結果とし
    て生じるリスクの一覧は、上級管理職によるレビューと検証を経て、ドイツ銀行のリスク・プロファイルに合わせたストレ
    ス・シナリオの開発、リスク選好の調整、ならびにリスク・プロファイルの監視および報告を含む、主要なリスク管理プロセ
    スに反映される。ポートフォリオ内のリスクも、リスク種類の分類法に含まれるリスク種類、すなわち、信用リスク、マー
    ケット・リスク、オペレーショナル・リスク、流動性リスク、ビジネス・リスク、風評リスクおよびクロス・リスクに割り当
    てられる。』
    信用リスク管理および資産の質

    信用リスクのフレームワーク

    『
     信用リスクは、当行グループが売却を計画している債権を含む、あらゆる相手先、借手、債務者または発行体(併せて以下
    「相手先」という。)に対する現実的、偶発的または潜在的債権が存在するすべての取引から生じる。これらの取引は、通
    常、トレーディング以外の貸付業務(貸出金および偶発負債等)、ならびに顧客との直接的トレーディング業務(OTCデリバ
    ティブ等)の一部である。これらにはトレーディング債券および負債性有価証券も含まれる。また、持分投資の帳簿価額が当
    行グループの「信用リスク」の項に開示されている。当行グループはマーケット・リスクおよび信用リスクのフレームワーク
    の範囲内でそれぞれのポジションを管理している。
     リスク種類の分類法に基づき、信用リスクは、債務不履行/格付遷移リスク、カントリー・リスク、取引/決済リスク(エ
    クスポージャー・リスク)、軽減策(障害)リスクおよび集中リスクの5つのカテゴリーに分けられている。これは、定期的に
    行われるリスク識別および重要性評価により補完されている。
    - 信用リスクの主要な要素である債務不履行/格付遷移リスクは、相手先が支払義務の不履行に陥る、または債務不履行の
      発生可能性を増加させるような信用の質の重要な低下を経験するリスクである。
    - カントリー・リスクは、さもなければ支払能力のある、意欲的な相手先が、国家の直接的介入や方針によりその義務を履
      行することができなくなるリスクである。
    - 取引/決済リスク(エクスポージャー・リスク)は、既存の、偶発的な、または潜在的な将来の正のエクスポージャーか
      ら生じるリスクである。
    - 軽減策リスクは、リスク軽減策が期待どおりに進行しないことにより損失が増加するリスクである。
    - 集中リスクは、特定の単一の相手先、国、業界または商品の状況が悪化し、それによりその相手先、国、業界または商品
      に対するドイツ銀行の信用エクスポージャーのリスク・プロファイルが不相応に悪化するリスクである。
     当行グループは以下の原理および原則を用いて信用リスクを管理している。
    - 当行グループの信用リスク管理機能は、当行グループの業務部門から独立しており、当行グループの各部門において、与
      信意思決定の基準、プロセスおよび原則が一貫して適用される。
    - 信用リスク管理の主要原則は、顧客の信用に関するデュー・ディリジェンスである。最初の防衛線である当行グループの
      業務部門の担当者と共同で、当行グループの顧客の選択が達成される。
    - 当行グループは、分散された信用ポートフォリオを維持することで、過度の集中リスクおよびテール・リスク(多額の非
      予想損失)を防ぐことを目指している。特定の顧客、業界、国および商品への集中は、当行グループのリスク選好に対し
      て評価および管理される。
    - 当行グループは、相手先およびポートフォリオ・レベルに係る大きな、過度の信用リスクを回避することを目指して、引
      受基準を維持している。その関連で、当行グループは、無担保のキャッシュ・ポジションを締結し、リスク軽減目的で
      ヘッジを積極的に使用する。加えて、当行グループは担保契約を通じて当行グループのデリバティブ・ポートフォリオを
      担保することを目指しており、基礎となる市場の変動からの信用リスクをさらに軽減するために追加的に集中リスクを
      ヘッジすることがある。
    - あらゆる相手先に対する新たな与信枠および既存の与信枠の延長または重要な変更(残存期間、担保構成または主要な約
      款等)にはすべて、適切な権限レベルでの与信承認が必要である。当行グループは、資格、経験および研修内容に応じて
      各人に与信承認権限を委譲し、これを定期的にレビューする。
                                165/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - 当行グループは、連結グループ全体にわたる各債務者に対するすべての信用エクスポージャーを(CRR第4条(1)(39)の要求
      に従って)「一債務者の原則」に基づいて管理する。当該原則に基づき、相互関連のある借手グループ(例えば、ある事
      業体が他方の過半数の議決権または資本を保有する場合)に対する与信枠はすべて、一グループの下に統合される。
    - 当行グループは、内部顧客格付を算出し、取引を分析および承認し、ポートフォリオを監視し、ワークアウト顧客をカ
      バーするための専門チームを(必要に応じて)信用リスク管理部内に設置している。取引の承認のため、組成された信用
      リスク管理チームは、それぞれの信用業務分野と連携している。
    - 報告が要求される場合には、当行グループは法人企業レベルで信用エクスポージャーを報告するプロセスを確立してい
      る。
    信用リスクの測定

     信用リスクは、以下に記載されている信用格付、規制上および内部の資本需要、ならびに重要な信用測定基準によって測定
    される。
     信用格付は、当行の引受および与信プロセスの不可欠な部分であり、相手先およびポートフォリオ・レベルにおけるリスク
    選好の決定、与信意思決定、取引価格設定だけでなく信用リスクに関する規制自己資本需要の決定のための基礎を形成する。
    相手先はそれぞれ格付けされ、各格付は少なくとも年1回見直されなければならない。相手先に関する継続的な監視は、格付が
    最新状態に保たれることに貢献する。信用格付なしで与信限度枠が設定されてはならない。各信用格付に関して適切な格付ア
    プローチを適用しなければならず、算出された信用格付は関連システムにおいて設定されなければならない。エクスポー
    ジャー・クラス(中央政府および中央銀行、機関、法人ならびにリテールを含む。)の固有の特性を最もよく反映するため
    に、様々な格付アプローチが確立されている。
     当行グループの同質でないポートフォリオにおける相手先は、当行グループの独立した信用リスク管理機能によって格付け
    される。カントリー・リスク関連の格付は、ERMリスク・リサーチから入手される。
     当行グループの格付分析は、定性的要素と定量的要素の組み合わせに基づいている。相手先を格付けする際に、当行グルー
    プは行内の評価手法、スコアカードおよび相手先の信用度を評価するための当行グループの21等級に分かれた格付等級を適用
    している。』
     既存の信用モデルに対する変更および新規モデルの導入については、当該モデルを与信意思決定および自己資本計算に最初
    に使用する前に、または当該手法を大幅に変更する前に、CRMのリーダーが委員長を務める規制信用リスク・モデル委員会
    (RCRMC)、による承認を得なければならない。別途、モデル・リスク管理部のリーダーによる承認が必要となる。適切な場
    合、重要ではない変更は、代理権の下で委任を受けたいずれかの機能の者が承認することができる。影響力の大きい提案につ
    いては、承認するようグループ・リスク委員会に提言が行われる。規制上の承認が必要な場合もある。モデルの開発から独立
    した立場で、モデル・リスク管理部がモデルの評価を実施する。内部方針で規定する定期的な検証プロセスの結果は、当該検
    証結果が変更につながらない場合であっても、規制信用リスク・モデル・フォーラム(RCRMF)およびRCRMCに報告される。
     当行グループは、リスク・ウェイテッド・アセットを測定して信用リスクに関する規制自己資本需要を算定するにあたり、
    「先進的」、「基礎的」および「標準的」アプローチを用いており、このうち、先進的および基礎的が当行グループの規制当
    局により認められている。
     先進的内部格付手法(IRBA)は、信用リスクに関する規制上のフレームワークの下で利用可能な最も洗練されたアプローチ
    であり、これにより当行グループは、当行グループの内部信用格付手法に加え、特定のその他のリスク・パラメータに関する
    内部の見積りを使用することができる。これらの手法およびパラメータは、内部リスク測定および管理プロセスにおける長年
    使用されてきた主要な構成要素であり、与信承認手続、経済的資本および予想損失の計算、ならびに内部での信用リスクの監
    視および報告を支援する。関連パラメータには、デフォルト確率(PD)、規制上のリスク・ウェイトを算出するデフォルト時
    損失率(LGD)およびマチュリティ(M)、ならびに規制上のデフォルト時エクスポージャー(EAD)の見積りの一部としての与
    信換算掛目(CCF)が含まれる。デリバティブの相手先エクスポージャーおよび証券金融取引(SFT)の大部分に関して、当行
    グループはEADを計算するために、CRRおよびSolvVに従って内部モデル手法(IMM)を使用している。当行グループの内部格付
    システムの大部分については、これらのパラメータを評価するために、7年を超える過去の情報が利用可能である。当行グルー
    プの内部格付手法では、スルー・ザ・サイクル格付ではなくポイント・イン・タイム格付を目指しているが、支払能力に関す
    る規制要件に従って、観察されたデフォルト率の長期平均値に基づき補正されている。
     基礎的IRBAは、信用リスクに関する規制上のフレームワークの下で利用可能なアプローチであり、機関は、機関内部の格付
    手法を使用し、一方で、他のすべてのリスク・パラメータについては事前に定められた規制上の数値を使用することができ
    る。内部見積りの対象となるパラメータにはPDが含まれ、一方、LGDおよびCCFは規制上のフレームワークにおいて定められて
    いる。基礎的IRBAは、旧ポストバンクで保有する一定のエクスポージャーに適用されている。
     当行グループは、当行グループの信用リスク・エクスポージャーのサブセットに対して標準的アプローチを適用している。
    標準的アプローチでは、規制当局によって事前に定められた固定のリスク・ウェイトに従って、または外部格付の適用を通じ
    て、信用リスクを測定する。当行グループは、CRR第150条に従って、一定の信用エクスポージャーを恒久的に標準的アプロー
    チに割り当てている。これらは主に、ドイツ連邦共和国およびその他のドイツの公共部門事業体に対するエクスポージャーな
    らびに必要な条件を満たす他の欧州連合加盟国の中央政府に対するエクスポージャーである。これらのエクスポージャーが標
    準的アプローチ内のエクスポージャーの大半を占め、その大部分は0%のリスク・ウェイトを受ける。しかし、内部目的では、
                                166/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    これらのエクスポージャーは内部の信用評価の対象となっており、リスク管理および経済的資本プロセスの中に完全に組み込
    まれている。
     上記の規制自己資本需要に加えて、当行グループでは経済的資本モデルにより信用リスクに係る内部資本需要を決定する。
     当行グループは、信用リスクの要素として、債務不履行リスク、カントリー・リスクおよび決済リスクに関する経済的資本
    を計算している。当行グループの経済的資本のフレームワークに沿って、信用リスクに関する経済的資本は、ある1年間の非常
    に多額の非予想損失総額を99.9%の確率で吸収するレベルに設定される。当行グループの信用リスクに関する経済的資本は、
    相関的格付遷移のモンテカルロ・シミュレーションを通じて、ポートフォリオの損失分布から算出される。損失分布は、2段階
    でモデル化される。第1段階では、個々の信用エクスポージャーが、デフォルト確率、デフォルト時エクスポージャーおよびデ
    フォルト時損失のパラメータに基づいて特定される。第2段階では、地理的地域および業界に対応した経済的要因を導入するこ
    とにより、複合デフォルト確率がモデル化される。次に、内部で開発したモデルを使用してポートフォリオ損失のシミュレー
    ションが行われるが、これには格付遷移および返済期限の影響が考慮される。誤方向デリバティブ・リスク(すなわち、債務
    不履行の場合のデリバティブの信用エクスポージャーが、債務不履行が起こらなかったシナリオよりも高くなる。)の影響
    は、CRRに基づいてデリバティブおよび証券金融取引に関するデフォルト時エクスポージャーを算出する際に当行グループ自身
    のアルファ係数を適用することでモデル化される。当行グループは、予想損失、および損失分布から算出された経済的資本
    を、取引レベルまで下ろして割り当てることで、取引、顧客および業務レベルの管理を可能にしている。
    『
     当行グループの信用ポートフォリオを管理するために当行グループが適用する主要な信用リスクの測定基準である信用格付
    (取引の承認やリスク選好の設定を含む。)のほかに、当行グループはすべての信用エクスポージャーに対する信用限度枠を
    設定する。与信限度枠は、特定期間に当行グループが積極的に引き受けられる最大の信用エクスポージャーを示す。相手先の
    与信限度枠を決定する際には、当行グループは内部信用格付を参照し相手先の信用の質を検討する。与信限度枠および信用エ
    クスポージャーはともに、総額および純額ベースで測定され、純額はヘッジおよび一定の担保を各総額の数値から控除して算
    出される。デリバティブについては、当行グループは現在の時価および当行グループと相手先との法的契約に基づく関連する
    タイム・ホライズンにわたる将来の潜在的エクスポージャーを検討する。当行グループは通常、個々の取引およびポートフォ
    リオのリスクとリターンの特徴についても考慮に入れる。リスクとリターンの測定基準は、資本の消費だけでなく顧客収益の
    変動を説明する。この関連で、当行グループは、バランスシートの消費に関しても顧客収益に着眼している。』
    IFRS  第9号の減損アプローチ

     IFRS第9号の減損の要件は、償却原価で測定する、またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定するすべての信用エクス
    ポージャー、ならびにローン・コミットメントおよび金融保証等のオフバランスの貸出コミットメントに適用される。減損ア
    プローチの目的上、これらの商品を金融資産と呼ぶ。
     当行グループは、IFRS第9号に基づき、以下のとおり信用損失引当金を算定している。
     - ステージ1は、当初認識後に信用リスクが著しく増加していないと想定される金融商品が分類される。
     - ステージ2には、債務不履行とはなっていないが、当初認識時以降に信用リスクが著しく増加しているすべての金融資産
        が含まれる。
     - ステージ3は、所要自己資本規制(CRR)第178条に基づき債務不履行となっている顧客の金融資産から成る。当行グルー
        プでは、こうした金融資産を減損金融資産と定義している。
     - 信用リスクの著しい増加は、当行グループの過去の実績、信用リスクの評価および将来的な情報に基づく定性的情報お
        よび定量的情報を用いて決定される。
     - 購入または組成した信用減損(以下「POCI」という。)の金融資産は、当初認識時に減損の客観的証拠が存在する資産
        である。
     IFRS第9号の減損アプローチは、当行グループの信用リスク管理部の不可欠な一部である。当行グループの信用損失引当金の
    基礎となるECL(予想信用損失)の見積りは、当行グループのECLエンジンを用いた自動ECL計算によって行われるか、または信
    用責任者によって決定される。どちらの場合も、各金融資産について個別に計算が行われる。同様に、ステージ間の移行が必
    要かどうかの決定も資産ごとに個別に行われる。当行グループのECLエンジンは、同質なポートフォリオのすべての金融資産、
    ならびにステージ1およびステージ2に含まれる同質でないポートフォリオのすべての金融資産に対し、信用損失引当金を算定
    するために使用される。ステージ3に含まれる当行グループの同質でないポートフォリオにおける個々の金融資産、およびPOCI
    資産に対する信用損失引当金は、信用責任者により決定される。
     当行グループは、ECLの測定に、デフォルト確率(PD)、デフォルト時損失率(LGD)およびデフォルト時エクスポージャー
    (EAD)という3つの主要構成要素を使用している。当行グループは、ECLの算定のため、バーゼル内部格付手法に基づく資本需
    要の算定および内部リスク管理の実務に使用される既存のパラメータを可能な限り活用している。これらのパラメータは、
    IFRS第9号の要件(例えば、一時点における格付の使用および規制上のパラメータにおける景気後退の要素の除去)を満たすた
    めに必要に応じて調整される。将来の経済状況の予測をステージ1およびステージ2の予想信用損失の測定に組み込むことによ
    り、各ステージの信用損失引当金への影響が生じる。全期間予想信用損失を計算するために、当行グループの計算には、経済
    予測を反映した移行マトリックスから、対応する残存期間のPDを算出することが含まれる。
                                167/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     IFRS第9号の減損の要件に関連する当行グループの会計方針の詳細については、連結財務諸表に対する注記01「重要な会計方
    針および重要な会計上の見積り」を参照のこと。
    ステージの決定

     当初認識時にPOCIに該当しない金融資産はステージ1に反映される。信用リスクが著しく増加した場合、当該金融資産はス
    テージ2に移される。信用リスクの著しい増加は、格付関連指標とプロセス関連指標を用いて決定される。一方、ステージ3へ
    の金融資産の分類は、債務者が債務不履行に陥っている場合に行われる(すなわち、債務者が債務不履行に陥った場合、当該
    債務者のすべての金融資産はステージ3に移される。)。当行グループは、ステージ移行に関する現行のトリガーの仕組みや
    ルールについて、COVID-19に起因する変更は行っていない。ただし、その信用状態がCOVID-19による著しい影響を受けないで
    あろう顧客に対してEBAに基づき認められている支払猶予と譲歩は例外である。EBAガイドラインによると、こうした顧客への
    利息および元本の支払遅延は、ステージ移行または債務不履行のトリガーとはならない。COVID-19に起因する財政難を抱える
    顧客に認められた条件緩和措置は、各顧客のビジネス・モデルと財政状況に鑑みてこの危機の後の迅速な安定化が可能である
    という前提に立っており、ステージ移行のトリガーとはならない。
     格付関連指標:相手先とのすべての取引に連動する相手先のPDの変動に基づき、当行グループは報告日現在の全期間PDと当
    初認識日現在の全期間PDの予想を比較する。過去に観測された格付遷移情報と様々な経済シナリオのサンプリングに基づき、
    全期間PDの格付分布が得られる。この分布の分位点は相手先クラスごとに定義されており、全期間PDの限界値として選択され
    る。ある取引の現在の全期間PDが、残存期間にわたり、この限界値を超える場合、当該金融資産は信用リスクが著しく増加し
    ているものとしてステージ2に移される。ステージ2の限界値の定義に使用される分位値は、専門家の判断を用いて決定され、
    年1回検証されており、COVID-19に起因する変更はなされていない。適用される限界値は、借手の当初の信用の質、過去に予想
    された残存期間、現在の残存期間および相手先クラスによって異なる。
     プロセス関連指標:プロセス関連指標は従来のリスク管理指標を用いて導き出され、これにより、当行グループは金融資産
    の信用リスクが著しく増加しているか否かを識別することができる。これには、信用ウォッチリストに強制的に追加された債
    務者、強制的にワークアウト手続に移管された債務者、支払いが30日以上延滞している、または返済免除となっている債務者
    が含まれる。当行グループの指標と整合する旧ポストバンクの指標は、ワークアウト手続および返済免除措置が適用された顧
    客と支払いが30日以上延滞している顧客を含む信用ウォッチリストである。
     1つ以上のプロセス関連指標または格付関連指標の条件が満たされ、金融資産の債務者が債務不履行の定義を満たす状態に
    なっていない限り、資産はステージ2にとどまる。これらの指標の条件が満たされなくなり、かつ金融資産が債務不履行にも
    なっていない場合、当該金融資産はステージ1に戻される。債務者が債務不履行に陥った場合、当該債務者のすべての金融資産
    はステージ3に分類される。その後、以前に債務不履行となった金融資産が債務不履行に分類されなくなった場合は、規制ガイ
    ダンスで定義された猶予期間の終了時にステージ2またはステージ1に戻される。
     ステージ3の予想信用損失の計算では、同質なポートフォリオおよび同質でないポートフォリオにおける取引と、POCI金融資
    産とを区別している。当行グループは、ステージ3の取引および同質なポートフォリオの取引に対する信用損失引当金の決定に
    ECLエンジンを使用している。ステージ3に含まれる同質でないポートフォリオに対するステージ3の信用損失引当金は、POCI資
    産に対する信用損失引当金と同様に信用責任者により決定される。ステージ3の取引は債務不履行となっているため、デフォル
    ト確率は100%に等しくなる。現在入手可能な情報を組み込むために、LGDパラメータは時間依存的にモデル化されており、こ
    れにより債務不履行の発生後の回収予想の時間依存性が把握される。
    インプット要因の見積手法

     相手先の1年間のPDは、当行グループの内部格付システムから導出されている。当行グループは、当行グループのすべてのエ
    クスポージャーについて21段階の格付評定基準に基づいて、関連する相手先の信用エクスポージャーごとにPDを割り当ててい
    る。
     相手先に割り当てられる格付は内部で開発された格付モデルに基づいて導出されている。このモデルは、顧客に関連する、
    一貫性のある区別可能な基準を設定し、一部の顧客に与えられた特定の一連の基準に基づいて格付を付与するものである。こ
    の一連の基準は、一般的な顧客行動、財務データおよび外部データを含む、各顧客セグメントに関連する情報セットから作成
    される。使用される方法は、統計的スコアリング・モデルから、利用可能な関連する定量的および定性的情報を考慮に入れ
    た、専門家によるモデルにまで及ぶ。専門家によるモデルは通常、「中央政府および中央銀行」、「機関」、および「法人」
    のエクスポージャー・クラスにおける相手先に適用されるが、統計的スコアリング・モデルに利用可能な十分なデータ基盤が
    ある「法人」セグメントは例外である。「法人」セグメントと「リテール」セグメントでは、統計的スコアリング・モデルま
    たは両方のアプローチを組み合わせたやハイブリッド・モデルが一般的に用いられている。定量的格付手法は、ロジスティッ
    ク回帰などの適用される統計的モデル化手法に基づいて開発されている。
     1年間のPDは、スルー・ザ・サイクル(TTC)マトリックスおよびマクロ経済予測を用いて、複数年PDカーブに拡張される。
    これらの予測に基づき、TTCマトリックスは、通常は2年間、ポイント・イン・タイム(PIT)格付遷移マトリックスに転換され
    る。PITマトリックスの計算は、マクロ経済変数と相手先の債務不履行および格付行動との直接的な関連を特定することにより
    実施される。マクロ経済予測は各マクロ経済要因の分布を調整し、結果として、格付遷移とデフォルト確率を定義する格付遷
    移マトリックスを調整する。このアプローチは、複数のシナリオのモンテカルロ・シミュレーションと見なすことができる。
                                168/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    しかしながら、効率性の理由から、実際の計算は同等の分析手法に基づいている。このようにして複数年のPDと格付遷移マト
    リックスが導出され、IFRS第9号の適用範囲内のポートフォリオに適用される。これらのポートフォリオは、リテール(ドイ
    ツ)、   リテール(スペイン)、リテール(イタリア)、金融機関、ミッドキャップ、法人およびソブリンの相手先クラスに応
    じて分類される。
     LGDは、相手先が債務不履行となった場合の損失強度と定義される。これは、債務不履行事象が発生した際に回収できないエ
    クスポージャーの見積りを提供するものであり、したがって、損失強度を把握するものである。概念として、LGDの見積りは顧
    客のデフォルト確率とは無関係である。LGDモデルでは、損失の主な要因(担保のレベルや質、顧客や商品の種類、貸出枠の優
    先順位など)が、特定のLGD要因に反映されていることを確認している。LGDモデルでは、担保付エクスポージャー(ヘアカッ
    ト適用後の担保価値)に担保の種類別のLGDパラメータを割り当てている。旧ポストバンク以外で使用されている当行グループ
    のLGDモデルでは、担保の種類別のLGDパラメータを担保付エクスポージャー(ヘアカット適用後の担保価値)に割り当ててい
    る。
     金融資産の存続期間にわたるデフォルト時エクスポージャー(EAD)は、予想される返済プロファイルを考慮してモデル化さ
    れる。当行グループは、EADの額を計算するために、具体的な与信換算掛目(CCF)を適用する。概念として、EADは、債務不履
    行時の相手先に対する信用エクスポージャーの見込額と定義される。取引が未使用限度額を伴うものである場合、相手先の債
    務不履行の場合に予想される未払額を適切に反映するために、未使用限度額の割合を未払額に加算する。これは、コミットメ
    ントに関して、債務不履行時の利用率が現在の債務残高よりも高い可能性があるという仮定を反映している。取引が追加の偶
    発的要素(すなわち、保証)を含む場合、債務不履行の場合に引き出される保証額を見積るために、CCFモデルの一部として追
    加の割合が適用される。このようなパラメータの調整は、統計上の実績のほか、過去の内部データに基づいており、相手先お
    よび商品の種類を考慮している。
    予想残存期間

     金融資産の予想残存期間は、全期間の予想信用損失(LTECL)の決定における重要な要因である。全期間の予想信用損失は、
    金融資産の予想される残存期間にわたる債務不履行の事象を表す。当行グループは、当行グループが信用リスクにさらされる
    契約上の最長期間(借手の延長オプションを含む。)にわたる債務不履行リスクを考慮して、予想信用損失を測定する。
     個人向け当座貸越、クレジット・カード利用枠および特定の法人向けリボルビング貸出枠は通常、貸出金と未利用のコミッ
    トメントの要素の両方を含んでいる。このような要求払の貸出枠の予想残存期間は、通常は当行グループが信用リスクの増加
    を認識した場合にのみ解約されることから、契約上の残存期間を超える。予想残存期間は、過去の情報、ならびに与信限度額
    の引き下げや貸出枠の解約といった当行グループの信用リスク管理部の取り組みを考慮して見積られる。このような貸出枠が
    信用リスク管理部による個別審査の対象である場合、予想信用損失の計算に使用される残存期間は12ヶ月である。信用リスク
    管理部による個別審査の対象ではない貸出枠については、当行グループは予想信用損失の計算に24ヶ月の残存期間を適用して
    いる。
    IFRS  第9号の予想信用損失の計算における担保化の検討

     ECLエンジンは、ある金融資産の残存期間中の各時点における担保のレベルを予測するものである。報告日については、当該
    エンジンはドイツ銀行の経済的資本モデルに適用されている既存の担保分配プロセスを使用している。このモデルでは、各適
    格担保の清算価値を関連する金融資産に配分し、各エクスポージャーの担保付部分と無担保部分とを区別している。
     ECLエンジンでは、保証等の個人担保に関して、担保の相対的なレベルが長期的に安定していることを前提としている。償却
    対象となる貸出金の場合、絶対的なエクスポージャーと担保価値は時間の経過とともに減少する。住宅用不動産等の現物担保
    については、ECLは担保の絶対価値が一定であると仮定する。償却対象となる貸出金の場合、エクスポージャーの担保付部分は
    時間の経過とともに増加するため、当該エクスポージャーはある時点で完全に担保化される可能性が高い。
     特定の金融保証契約は、保証された金融資産にとって不可欠である。このような場合、金融保証は当該金融資産の担保とみ
    なされ、保証による利益は保証された金融資産のECLを軽減するために用いられる。
     担保の清算価値の決定方法の詳細は、「信用リスクの管理および軽減」を参照のこと。
    将来的な情報

     IFRS第9号では、信用損失引当金は、過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測を考慮した上で、不当なコストや
    労力を払うことなく入手可能な合理的かつ支持できる将来的な情報に基づき計上される。
     将来的な情報を当行グループの信用損失引当金に盛り込むため、当行グループは以下の2つの主要な要素を用いている。
     - 基本シナリオとして、当行グループは外部調査によるマクロ経済予測(GDPおよび失業率に関するコンセンサスなど)、
        ならびに市場で暗に示された金利および為替レートの予測をその補足として利用する。さらに、ストレス・テスト用に
        当初開発された当行グループのシナリオ拡大モデルが、全期間PDの決定に際して外部のコンセンサス・データや市場情
        報源でカバーされないマクロ経済変数の予測に利用される。すべての予測は、これらの各変数の最も可能性の高い変動
        を反映して予測され、少なくとも四半期ごとに更新されている。
     - 統計的手法はその後、基本シナリオを複数のシナリオ分析に変換することにより適用される。これらのシナリオは基本
        シナリオとの乖離を特定する。その後、シナリオの分布が、格付関連指標の箇所で前述した予想信用損失の計算や金融
                                169/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
        資産の信用の質の著しい悪化の識別に適用される、格付別および相手先別の複数年に係るPDカーブを導出する際の基礎
        として用いられる。
     マクロ経済要因と例外的な要因(COVID-19等)を考慮した調整を含む将来的な情報の通常の利用は、当行グループのリスク
    および経済的信用損失引当金評議会により監視される。特定の状況においては、信用リスク責任者と上級管理職は、統計モデ
    ルでは考慮されない、全般的なまたは特定のポートフォリオに関する追加的な情報を持っている場合がある。こうした状況で
    は、当行グループは判断上のオーバーレイを適用する。
     マクロ経済変数をECL推定値の計算に織り込む当行グループの標準的アプローチでは、8つの個別の四半期観察結果を用い
    て、今後2年間の予測を組み込む。これらのマクロ経済変数の変動とデフォルト率の過去の関係を反映するこの手法は、IFRS第
    9号の導入過程で開発され、2019年12月31日より適用された。
    COVID-19    のパンデミックが将来的な情報に及ぼす影響

     2020年のCOVID-19パンデミックとの戦いでは、多くの国が、特に旅行、ホスピタリティおよびイベントに関する経済活動に
    ついて、厳格なロックダウンを行った。ロックダウンは消費者マインドおよび企業マインドの低迷と相まって、近年で最も深
    刻なものに数えられる不況を引き起こした。パンデミックが広がるにつれ、エコノミストは国内総生産や雇用などの変数の予
    測を大幅に引き下げた。
     パンデミックを封じ込めることができず、世界中の国々でロックダウンが実施されることが明らかになったため、2020年3月
    下旬に経済予測の下方修正が加速した。コンセンサスのデータは、多くの企業が事業を再開できるようになった2020年5月以
    降、緩やかに改善した。さらに、多くの国が、COVID-19の影響の緩和を助けた企業、労働者および失業者に支援と刺激策を提
    供した(これらは当初、コンセンサス予測に完全には反映されていなかった。)。その後の予測では、これらの刺激策がます
    ます考慮されるようになり、経済予測の一層の改善に貢献した。
     エコノミストは、事業活動および消費者心理がCOVID-19の感染第2波による影響を受けていることから、欧州経済通貨統合
    (EMU)において2020年度第4四半期のGDPが前年度同四半期比で約2〜3%縮小すると予測した。2021年以降の全体的な中期見通
    しは、2020年度第3四半期の経済データが予想を上回ったこととCOVID-19に対する効果的なワクチンの見通しにより、これまで
    のところ安定している。
     標準的な手法はこれらの変数の展開に関する見通しを非常に短期的にしか考慮していないため将来信用損失の信頼性の高い
    指標を提供するものではないという経営陣の見解に基づき、また、提供された規制ガイダンスを考慮したうえで、経営陣は、
    将来信用損失を見積るための2020年度における最も代表的なアプローチは、(世界中の経済で提供されている前例のないレベ
    ルの政府支援と財政刺激策を考慮していなかったため、関連性を失った)短期データの一部の加重を軽減し、より長期の平均
    値に基づいて調整されたインプットを導出することであると判断した。このアプローチにより、基礎となる2020年度の信用状
    況がより適切に反映され、また、2020年度上半期に非現実的に高い評価減を計上して2020年度第3四半期および第4四半期に戻
    し入れるという状況が回避された。結果として、当行グループは、ECL引当金が妥当な水準であるためには2020年を通じてオー
    バーレイを適用する方が適切であるとの見解に至った。
     オーバーレイは、当行の2020年度の信用損失引当金の基礎となるECL推定値に関する今後3年間のGDPおよび失業率の平均予測
    に基づいている。
     以下の表は今後3年間の将来的な情報の概要であり、この情報により、当行グループの2020年度の信用損失引当金を算定する
    際にインプットとして使用される3年平均値が決定される。
     信用損失引当金を算定する際の将来的な情報として使用される経済データは、経済見通しに関する項で使用されている予測
    とは異なる場合があることに留意されたい。これは、経済見通しがDB                                Researchのエコノミストによる特定の見解に基づいてい
    るのに対し、将来的な情報は、リスク管理部門で集約・展開されて品質が保証された、より広範なコンセンサスおよび市場
    ベースの予測から導き出されるためである。
                                170/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    IFRS  第9号-2020年度末に適用される将来的な情報
                                                 2020  年12月現在     1,2
                                     1 年目        2 年目        3 年目
                                 (四半期平均)         (四半期平均)         (四半期平均)
    クレジット-ITX        Europe    125
                                     52.81
    為替-ユーロ/米ドル                                 1.20
    GDP-ユーロ圏                                1.38%         4.37%         2.32%
    GDP-ドイツ                                1.54%         4.01%         2.08%
    GDP-イタリア                                1.92%         3.80%         1.93%
    GDP-米国                                2.80%         3.35%         2.29%
    金利-米国2年債                                0.17%           −         −
    失業率-ユーロ圏                                8.86%         8.35%         7.94%
    失業率-ドイツ                                4.30%         3.95%         3.72%
    失業率-イタリア                                10.65%         10.38%         9.85%
    失業率-スペイン                                17.89%         16.32%         15.49%
    失業率-米国                                6.40%         5.19%         4.46%
    1  金利、為替および信用スプレッドは12月7日公表のデータによる。GDPと失業率の予測は12月16日に更新されたデータによる。
    2  1年目は2020年度第4四半期から2021年度第3四半期、2年目は2021年度第4四半期から2022年度第3四半期、3年目は2022年度第4四半期から
      2023年度第3四半期である。
     2020年度第3四半期に、当行グループは追加のオーバーレイを採用し、2020年度末まで当該オーバーレイを維持した。これ

    は、不確実性のレベルが高いままである(特に、COVID-19のパンデミック、関連するロックダウン措置および中央政府による
    経済支援措置により、借手の金融債務返済能力について実際の状態を評価する当行グループの能力がさらに妨げられると見込
    まれる)という事実に鑑みたものであり、また、特に支払猶予が徐々に終了するにつれて(ただし、スペインやイタリアなど
    では一部延長される。)予想される新たなマイナスの影響、および2020年12月に開始された2度目のロックダウン措置も考慮に
    入れている。
     上記のオーバーレイを考慮すると、当行グループは2020年度において、2019年度から723百万ユーロの大幅な増加となる18億
    ユーロの信用損失引当金を計上した。これは主に、特にインベストメント・バンクおよびプライベート・バンクにおいて、
    COVID-19のパンデミックにより顧客が債務不履行に陥った結果、ステージ3の信用損失引当金が大幅に増加したことに起因して
    いる。正常資産に係る引当金は主に、コンセンサス予測に基づく将来的な要素を含めた影響により、当事業年度の上半期に評
    価減を計上し、その後、下半期に戻し入れたことにより生じたものである。ステージ1およびステージ2における正味戻入れに
    よる通年の累積的影響額は、2020年度に計上された追加のオーバーレイによって全額相殺された。
    モデルの感応度

     ステージ1およびステージ2の資産に関するECLのボラティリティの主な原因は2つある。第1に、ポートフォリオ構成、エクス
    ポージャー・プロファイルまたは相手先の格付の変更は、ステージの決定に影響を及ぼす可能性があるため特に重要であり、
    ECLのレベル、ひいては信用損失引当金のレベルに影響を及ぼす。
     第2に、ECLはポートフォリオの変更に加え、マクロ経済予測の影響も受ける。関連するマクロ経済変数は相手先クラスによ
    り異なるため、マクロ経済予測に対するECLの感応度はポートフォリオ特有のものとなり、ユーロ圏および米国におけるGDP成
    長率と失業率がその支配的要因となる。
     マクロ経済変数(MEV)の将来の変動に対する当行グループのモデルの感応度を、以下の表に示している。この表は、ECLの
    算定に使用される全シナリオにわたる下落および上昇によるステージ1およびステージ2のECLへの影響を示している。この双方
    のシフトは、2020年12月31日現在のベースラインのECLに加え、ベースラインの予測からの標準偏差の1上昇または1下落(予測
    するGDP率が平均2%ポイント変動するなど)を表すMEV値を特定することにより適用されている。
     ステージ3のECLは影響を受けず、そのモデリングはマクロ経済シナリオから独立しているため、以下の表には反映されてい
    ない。
                                171/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    IFRS  第9号-ステージ1およびステージ2で適用される感応度に関する将来的な情報
                                        2020  年12月31日現
                                      下落       在のECL          上昇
    コーポレート・バンク
                                      425         293         213
    インベストメント・バンク
                                      462         330         244
    プライベート・バンク
                                     1,014          788         701
    アセット・マネジメント
                                       2         2         1
    キャピタル・リリース・ユニット
                                       10         8         6
    コーポレートおよびその他
                                       17         9         5
    合計                                 1,929         1,429         1,171
                                        2019  年12月31日現

                                      下落       在のECL          上昇
    コーポレート・バンク
                                      374         241         170
    インベストメント・バンク
                                      438         288         198
    プライベート・バンク
                                      890         697         572
    アセット・マネジメント
                                       4         3         2
    キャピタル・リリース・ユニット
                                       13         10         7
    コーポレートおよびその他
                                       29         12         6
    合計                                 1,747         1,250          955
    COVID-19    のパンデミックに関する中心的な業界

     COVID-19のパンデミックによるマイナスの影響が世界の経済やセクター全体で顕在化している一方、特定の業界では特に深
    刻な直接的または間接的な影響が見られる。2020年度において、これらの業界は当行グループの信用損失引当金の約30%を占
    めている。以下の表は、内部リスクに基づく観点で作成されており、本報告書の他の場所(「資産の質」の項など)で適用さ
    れているNACE(Nomenclature              des  Activities      Economiques      dans   la  Communate     Europeenne。欧州連合の経済活動の統計的分
    類である。)とは必ずしも一致しない。
    - 商業用不動産(2020年12月31日現在の貸出金エクスポージャー270億ユーロ):商業用不動産(CRE)はCOVID-19のパンデ
      ミックにより深刻な影響を受けており、特にホテルおよび小売業のセグメントは、ロックダウン、旅行制限およびこの物
      件タイプに課されたソーシャル・ディスタンシング措置により最も大きな影響を受けている。こうした業界の借手は、物
      件の閉鎖、テナントの賃料延滞要求およびテナントの債務不履行に直面していることから、貸出金の条件変更要請が多数
      発生し、結果としてCRE貸出金ポートフォリオの信用損失引当金が著しく増加した。集合住宅、オフィス、産業不動産およ
      び物流施設といった他の物件タイプが受けた影響は比較的限定的である。CREエクスポージャー(商業用不動産グループ、
      投資銀行のAPAC        CREエクスポージャーおよびコーポレート・バンクのノンリコースCREビジネスからなる。)は、貸出金の
      6%を占めている。ポートフォリオのリスク・プロファイルは、米国での債権売却を含む一部のリスク圧縮イニシアチブの
      結果、第4四半期に改善した。ポートフォリオは、厳格な引受基準に沿って運用されており、保守的な仮定に基づく定期的
      なストレス・テストを行っている。危機発生前は平均して60%をわずかに下回る中程度であった融資比率(LTV)は、特に
      米国のホテルセグメントで最も顕著であった担保価値下落を吸収する十分なバッファーを提供している。ホテルのエクス
      ポージャーは米国に集中しており、ほとんどの場合、資産に占める相当なスポンサー持分およびスポンサーによる確かな
      支援による恩恵を受けているが、パンデミックが拡大するというシナリオではスポンサーによる支援が弱まる可能性があ
      る。
    - 石油・ガス(2020年12月31日現在の貸出金エクスポージャー70億ユーロ):旅行および貿易取引高の著しい下落とより広
      範な景気後退により、2020年の年初に石油需要は大幅に低下し、価格は大幅に下落したが、2020年下半期には回復した。
      2020年度において、小規模/経営基盤の弱い企業の間で多くの破産が生じている。同セクターに対する当行グループの貸
      出金エクスポージャーは2020年度に約10億ユーロ減少し、貸出金合計に占める割合は2%未満である。顧客の信用格付が引
      き続き低下している一方で、より回復力の高い石油・ガスの大手企業および国営の石油・ガス会社に注力することでポー
      トフォリオのリスクは軽減されている。正味与信限度枠の80%超は、投資適格の格付を有する顧客に対するものである。
      近年当行が実施しているポートフォリオ再編により、よりリスクが高い北米の「シェール」企業に対する当行グループの
      エクスポージャーは小さい。
    - 小売業(食品/生活必需品を除く。)(2020年12月31日現在の貸出金エクスポージャー40億ユーロ):デジタル化や消費
      者の嗜好の変化といった小売業界が直面している構造的な課題に、ロックダウンの影響および消費者マインドの低下が加
      えられることとなった。これに伴い、当行グループのポートフォリオでは信用格付が低下している。当行グループの貸出
                                172/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      金エクスポージャーが貸出金合計に占める割合は約1%である。ポートフォリオのリスクは、経営基盤の強いグローバル・
      ブランドに注力することで軽減されており、正味与信限度枠の約3分の2が投資適格の格付を有する顧客に対するものであ
      る。
    - 航空業(2020年12月31日現在の貸出金エクスポージャー30億ユーロ):航空業界は、史上最も深刻な危機に直面してい
      る。国際航空運送協会(IATA)は、セクター全体で相当な損失を見込んでおり、経営基盤の弱い航空会社では破産する
      ケースが見られる。当行グループの貸出金エクスポージャーが貸出金合計に占める割合は1%未満であり、ポートフォリオ
      のリスクは、新型機/流動性の高い航空機に的を絞った有担保の航空機融資が大部分であることで軽減されている。無担
      保のポートフォリオは先進的な市場フラッグ・キャリアを中心としており、その多くは確固とした政府支援パッケージの
      恩恵を受けている。
    - 娯楽(2020年12月31日現在の貸出金エクスポージャー20億ユーロ):当該業界は、ロックダウン期間におけるビジネス出
      張と個人旅行の両方で急落し、取引高が短期間で危機前の水準に回復する可能性は低い。貸出金エクスポージャーは貸出
      金合計の1%未満に抑えられており、主に米国市場におけるホテル・カジノセグメントの業界最大手に焦点を置いている。
      観光会社および船旅会社に対するエクスポージャーは非常に限定されている。
    IFRS  第9号-COVID-19対策を背景とした債務不履行、条件緩和およびIFRS第9号に関するEBAガイダンスの適用

     2020年3月25日に公表されたEBAの「COVID-19対策を背景とした債務不履行、条件緩和およびIFRS第9号に関する健全性フレー
    ムワークの適用に関する声明」では、「機関は、一定程度の判断を用いて、長期的には現在の状況により信用状態への影響を
    受けない借手と、信用力を回復する可能性が低い借手とを区別することが期待される」としている。当行は、ポートフォリオ
    の見直しを実施し、主にインベストメント・バンクおよびコーポレート・バンクの多くの顧客にこの規制ガイダンスを適用し
    ている。
     EBAはさらに、「COVID-19のパンデミックに対応するための公的および民間主導の支払猶予は、当該猶予が借手固有でない場
    合、適用される国内法、あるいは関連する信用機関により合意され、広く適用されている業界またはセクター全体の民間イニ
    シアチブに基づいて、自動的に支払猶予として分類する必要はない」という見解を示している。ドイツ銀行は、内部リスク管
    理プロセスにこのガイダンスを導入している。
    COVID-19    のパンデミックを背景とした法的・非法的支払猶予および公的保証スキーム

     COVID-19のパンデミック発生後、多くの政府が法的支払猶予および保証スキームを提供するプログラムを発令した。非法的
    支払猶予プログラムは、当行グループの顧客支援の目的で策定されており、個々の措置は顧客と合意されている。
     2020年4月2日および2020年6月25日に、EBAは、COVID-19危機を背景として適用された貸出金返済に関する法的・非法的支払
    猶予に関するガイドラインを公表した。これらのガイドラインは、2020年9月30日より前に適用される法的・非法的支払猶予の
    扱いについて明確化し、破綻した再構築の処理における債務不履行の定義適用に関するEBAのガイドラインを補足するものであ
    る。2020年9月21日に、EBAは、「9月末の期限に合わせて法的・非法的支払猶予に関するガイドラインを段階的に廃止する」と
    発表した。当該ガイドラインに定められた規制上の扱いは、2020年9月30日より前に適格な法的・非法的支払猶予の下で提供さ
    れたすべての支払い延期にも引き続き適用される。
     COVID-19のパンデミックの進展と、特にCOVID-19の第2波による影響およびそれに関連して多くのEU諸国で取られた政府の規
    制を注意深く監視したうえで、EBAは2020年12月2日に、法的・非法的支払猶予に関するガイドラインを復活させることを決定
    した。
     以下の表は、2020年12月31日および2020年9月30日現在のEBAによる支払猶予の対象となる期限内および期限切れの貸出金、
    COVID-19に関連する条件緩和措置の対象となる貸出金、ならびにCOVID-19のパンデミックを背景とした公的保証スキームの下
    で新たに組成された貸出金の概要を示したものである。
    COVID-19    のパンデミックを背景とした期限内および期限切れの支払猶予、条件緩和措置および保証スキームの概要

                        2020  年4月1日から12月31日                    2020  年4月1日から9月30日
                              COVID-19    危機
                                                    COVID-19    危機
                              を背景とした
                                                    を背景とした
                               公的保証ス
                       COVID-19    に関                  COVID-19    に関    公的保証ス
                              キームの下で
                EBA  による支     連する条件緩               EBA  による支     連する条件緩       キームの下で
                              新たに組成さ
               払猶予の対象       和措置の対象               払猶予の対象       和措置の対象       新たに組成さ
                               れた貸出金     1
     単位:百万ユーロ           となる貸出金       となる貸出金               となる貸出金       となる貸出金        れた貸出金
    コーポレート・バンク                610      2,956       2,362        651      2,716       1,974
    インベストメント・バ
                    107      4,353         60       222      4,449         60
    ンク
    プライベート・バンク               7,499       1,114       1,124       7,747       1,514        928
                                173/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    キャピタル・リリー
                    433        0       0      430        20        0
    ス・ユニット
    合計
                   8,649       8,424       3,546       9,050       8,699       2,962
    1 IFRS第9号に基づく金融商品のパス・スルー規準を満たしていることから認識中止の要件を満たす、2020年12月31日現在3億ユーロおよび
      2020年9月30日現在2億ユーロの貸出金は除外されている。
     EBAによる支払猶予は、政府が制定した法的支払猶予と金融機関(のグループ)が供与する非法的支払猶予に分けられる。上

    記のEBAによる支払猶予の対象となる貸出金は主に、ドイツ、イタリア、インドおよびスペインの各政府が制定した法的な支払
    猶予、ならびにドイツ、イタリアおよびスペインにおける非法的支払猶予である。
     法的支払猶予に基づき、当行グループは、各政府によって規定された要求事項に応じて利息および/または元本の支払い延
    期を認めている。元本の支払い延期により、貸出金の期日が延長されている。ドイツでは、法的支払猶予が消費者貸出金契約
    およびモーゲージに供与され、元本の支払いが延期されて当該延長期間中の利息が免除されたのみであった。その一方、イタ
    リア、スペインおよびインドの支払猶予については、イタリアおよびスペインでは世帯および金融仲介機関、インドでは標準
    条件および運転資本貸付の元本および利息の支払いが延期された。ドイツではすべての借手の法的支払猶予の利用が2020年6月
    末時点で終了し、インドの法的支払猶予は2020年8月末に終了した。イタリアの法的支払猶予は2件あり、1件は2020年12月16日
    に終了した個人世帯向けのものであり、もう1件は中小企業(SME)および大企業向けのものである。中小企業および大企業向
    けの支払猶予は当初は2020年9月30日に終了する予定であったが、2021年6月まで延長されている。スペイン政府も、中小企業
    および大企業向けの支払猶予を2021年まで延長した。
     当行グループは非法的支払猶予の下で、ドイツ、イタリアおよびスペインの各国で支払猶予を設定している現地銀行グルー
    プが定義した要件に従い、利息および/または元本の支払いの延期を認めている。非法的支払猶予は、個人顧客との消費者貸
    出金契約およびモーゲージにのみ供与された。すべての非法的支払猶予は、当初は2020年末までに終了する予定であったが、
    COVID-19の進展を鑑み、イタリアにおいて2021年1月から2021年3月末まで、消費者向け融資の顧客を支援するための新しい非
    法的支払猶予が開始された。
     支払猶予の影響を受ける貸出金の大半は、プライベート・バンクに関連している。支払猶予を供するにあたり、貸出金の帳
    簿価額は、新たな予想キャッシュ・フローを計画し、当初の実効金利で割り引くことにより修正された。帳簿価額の差額は、
    損益計算(P&L)の利息収益に損失として計上されている。当行グループにとって当該金額は重要ではない。
     2020年下半期に、支払猶予の対象となる顧客の数は、2020年度第2四半期のピーク時の水準から大幅に減少した。2020年12月
    31日現在、60億ユーロの支払猶予がすでに期限切れとなっている。支払猶予を利用した顧客の95%超が現在、支払いを再開し
    ている。こうした移行は積極的に管理されており、ドイツ銀行は各個人顧客に連絡を取り、支払猶予が終了する前でも支払い
    を再開できることを顧客に知らせている。
     EBAによる支払猶予規準を満たしていないものの、当行が個々の顧客ごとに貸出条件を修正することを決定した顧客に対し、
    COVID-19に関連する条件緩和措置も供されている。COVID-19に関する個々の条件緩和措置は、いくつかの事業ラインおよび
    ポートフォリオの借手に供されている。インベストメント・バンクでは商業用不動産、プライベート・バンクでは貸付事業の
    顧客、コーポレート・バンキングではトレード・ファイナンスの顧客に多額の条件変更が供された。借手に条件変更を供する
    にあたり、貸出金の帳簿価額は、新たな予想キャッシュ・フローを計画し、当初の実効金利で割り引くことにより修正され
    た。帳簿価額の差額は、損益の利息収益に損失として計上されている。当行グループにとって当該金額は重要ではない。2020
    年12月31日現在、84億ユーロの貸出金に対して条件緩和措置が提供されており、これは、各貸出金契約における一部の契約条
    項の変更から支払い延期まで、幅広い範囲の変更を反映している。また、信用監視をさらに強化するために、条件緩和措置の
    フラグ付けは「要注意リスト」にエクスポージャーを記載するための追加的な基準と見なされるようになった。
     公的保証スキームの下で新たに組成された貸出金には、主に、政府所有の復興金融公庫であるKfW(Kreditanstalt                                                        für
    Wiederaufbau)により保証された貸出金が含まれている。これらの貸出金は主に、当行が欧州の全業種の法人ビジネス顧客に
    供与した貸出金である。ルクセンブルグ公共投資銀行およびスペインの経済・デジタル変革省(MINECO)も同様の保証を提供
    している。貸出対象母集団の1%未満がEBAの支払猶予または不良債権の状態にある。
     当行グループは、公的保証スキームの下で2020年度に約38億ユーロの貸出金を組成しており、ほとんどの場合、新たに組成
    された当該貸出金の期間は2年から5年の間である。貸出金のうちの約21億ユーロはKfWが資金提供するプログラムを通じてドイ
    ツ国内で供与されたものである。そのうち、3億ユーロは当該貸出金および保証の条件がIFRS第9号に基づく認識中止規準を満
    たしていることから認識が中止され、12億ユーロはスペイン、5億ユーロはルクセンブルグにおいてそれぞれ組成された。2020
    年12月31日現在、2020年に公的保証が提供された貸出金の98.7%は、引き続き定期的に返済されている。
    COVID-19    関連措置のステージ別内訳

                                 COVID-19    に関連する
                  法的・非法的支払猶予                   条件緩和措置            公的保証スキーム
    単位:百万ユーロ           総帳簿価額      予想信用損失        総帳簿価額      予想信用損失        総帳簿価額      予想信用損失
    ステージ1              6,464        -23      5,746        -18      3,135         -3
                                174/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ステージ2              1,872        -63      1,994        -54       360        -4
    ステージ3               313       -69       684       -80        51       -4
    合計
                  8,649        -155       8,424        -152       3,546        -11
     当行グループは、現在および将来の動向に照らして、COVID-19の状況を引き続き管理および監視している。86億ユーロの法

    的・非法的支払猶予のうち、約15億ユーロのエクスポージャーは依然としてアクティブであるが、これは主に支払猶予の満了
    によりステージ3が緩やかに増加したイタリアでの延長に起因している。ドイツ銀行が猶予期間の延長だけでなく一連の措置を
    提供する自主的条件緩和に関して、これまでのところ、重大な経済的損失は生じていない。条件緩和が提供されているこれら
    の貸出金のうち、条件緩和措置が講じられた後に債務不履行となったのは、84億ユーロのエクスポージャーの約8%のみであっ
    た。COVID-19関連の条件緩和措置は危機後の見通しが明るい顧客に適用されるため、当行グループは、経済が回復し正常化す
    ることを前提として、これらの資産についてステージ間の大きな移行はないと予想している。さらに、ドイツ銀行の公的保証
    スキームへの参加による経済リスクは、2020年12月31日現在は低いままである。
    資産の質

     IFRS第9号に基づく「資産の質」の項では、減損会計の対象となる負債性金融商品の質について記載する。当該商品は、IFRS
    第9号上、償却原価で測定される負債性商品、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融商品(FVOCI)、ならびに
    ローン・コミットメントおよび金融保証等のオフバランスの貸出コミットメント(以下総称して「金融資産」という。)から
    構成される。
    減損会計の対象となる金融資産の概要

    『
     以下の表は、IFRS第9号の要件に従い金融資産をステージ別に区分し、それぞれのエクスポージャー額および信用損失引当金
    の概要を示したものである。
    減損会計の対象となる金融資産の概要

                         2020  年12月31日現在                    2019  年12月31日現在

                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    償却原価で測定       1
    総帳簿価額         651,941     35,372    10,655     1,729   699,697    645,967     24,680     7,531    2,150   680,328
    信用損失引当金       2    544    648   3,614     139   4,946     549    492   3,015      36   4,093
    うち貸出金

    総帳簿価額         385,422     34,537    10,138     1,710   431,807    400,434     23,832     7,437    2,130   433,833
    信用損失引当金       2    522    647   3,506     133   4,808     537    488   2,932      33   3,990
    OCI  を通じて公正

    価値で測定
    公正価値         55,566      163    105     0  55,834    45,083      397     23     0  45,503
    信用損失引当金           12     6    2    0    20    16     9    10     0    35
    オフバランス

    想定元本         251,545     8,723    2,587      1 262,856    251,930     5,864    1,424       0 259,218
    信用損失引当金       3    144     74    200     0   419    128     48    166     0   342
    1  償却原価で測定する金融資産は、償却原価で測定する貸出金、現金および中央銀行預け金、インターバンク預け金(中央銀行以外)、中
      央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券(逆レポ)、借入有価証券担保金ならびにその他の資産の特定の下位区分から構成
      される。
    2  信用損失引当金は、2020年12月31日現在の5百万ユーロおよび2019年12月31日現在の3百万ユーロのカントリー・リスクに対する引当金を
      含んでいない。
    3  信用損失引当金は、2020年12月31日現在の4百万ユーロおよび2019年12月31日現在の4百万ユーロのカントリー・リスクに対する引当金を
      含んでいない。
    償却原価で測定する金融資産

                                175/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、IFRS第9号の要件に従い金融資産をステージ別に区分し、それぞれの総帳簿価額および信用損失引当金の概要を
    示したものである。
    報告期間におけるエクスポージャーおよび信用損失引当金の変動

                                                2020  年12月31日現在
                                                    総帳簿価額
                                              ステージ3
    単位:ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                         645,967       24,680       7,531      2,150     680,328
    新規事業を含む金融資産の変動                         79,588       8,215      3,304       -166     90,940
    信用力の変化による振替                         -7,462       5,543      1,919              0
    認識の中止に至らなかった条件変更による変動                            0      -3      -31       0     -34
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    期中に認識の中止が行われた金融資産                         -48,990       -2,268      -1,910       -263     -53,430
    償却額の戻入額                            0      0      58       0      58
    外国為替その他の変動                         -17,162        -795      -216        7   -18,165
    期末残高                         651,941       35,372      10,655       1,729     699,697
     減損の対象となる償却原価で測定する金融資産は、主にステージ2において増加し、2020年度に190億ユーロ、率にして3%増

    加した。
     ステージ1のエクスポージャーは、60億ユーロ、率にして1%の微増となった。
     ステージ2のエクスポージャーは、マクロ経済見通しの更新によりプライベート・バンクおよびコーポレート・バンクの償却
    原価で測定する貸出金が増加したことに起因して、110億ユーロ、率にして43%増加した。
     ステージ3のエクスポージャーは、POCI貸出金ポートフォリオの減少により一部相殺されたものの、業務部門全般における新
    たな債務不履行に起因して、2020年度に2,703百万ユーロ、率にして28%増加した。
                                                2019  年12月31日現在

                                                    総帳簿価額
                                              ステージ3
    単位:ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                         637,037       32,335       7,452      1,963     678,787
    新規事業を含む金融資産の変動                         86,882      -6,503       1,022       418     81,820
    信用力の変化による振替                         -1,652        327     1,325        0      0
    認識の中止に至らなかった条件変更による変動                           -4      -0      -40       0     -45
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    期中に認識の中止が行われた金融資産                         -81,545       -1,691      -2,343       -272     -85,852
    償却額の戻入額                            0      0      70       0      70
    外国為替その他の変動                          5,249       213       45      41     5,548
    期末残高                         645,967       24,680       7,531      2,150     680,328
     減損の対象となる償却原価で測定する金融資産は、すべてのステージ合計で、2019年度に20億ユーロの微増となり、ほぼ安

    定していた。
     ステージ1のエクスポージャーは、90億ユーロ、率にして1%増加した。
     ステージ2のエクスポージャーは、インベストメント・バンクのブローカレッジ業務に係る現金/未収委託証拠金およびコー
    ポレート・バンクの償却原価で測定する貸出金に起因して、80億ユーロ、率にして24%減少した。
     ステージ3のエクスポージャーは、船舶ポートフォリオの償却により一部相殺されたものの、業務部門全般における新たな債
    務不履行に起因して、2019年度に266百万ユーロ、率にして3%増加した。
                                                2020  年12月31日現在

                                                 信用損失引当金       3
                                              ステージ3
    単位:ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                           549      492     3,015        36     4,093
                                176/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                  72 4
    新規事業を含む金融資産の変動                           -44      309     1,348            1,686
    信用力の変化による振替                           77     -125       49      N/M       0
    認識の中止に至らなかった条件変更による変動                           N/M      N/M      N/M      N/M      N/M
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    期中に認識の中止が行われた金融資産                 2
                                0      0     -781        0     -781
    償却額の回収                            0      0      58       0      58
    外国為替その他の変動                           -38      -28      -75       31     -110
    期末残高                           544      648     3,614       139     4,946
    カントリー・リスクを除く、信用損失引当金
                               33      184     1,397        72     1,686
    繰入額   1
    1  「カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額」は、新規事業を含む金融資産の変動、信用力の変化による振替、およびモデルの変
      更の合計である。
    2  当該ポジションは、信用損失引当金の償却を表している。
    3  信用損失引当金は、2020年12月31日現在のカントリー・リスクに対する引当金5百万ユーロを含んでいない。
    4  報告期間中に当初認識された、購入または組成した信用減損した金融資産に関する当初認識時の割引前の予想信用損失の合計額は、2020
      年に50百万ユーロおよび2019年に0百万ユーロであった。
                                177/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     減損の対象となる償却原価で測定する金融資産に対する信用損失引当金は、主にステージ3に起因して、2020年度に853百万
    ユーロ、率にして21%増加した。
     ステージ1の引当金は、ほぼ安定しており、5百万ユーロ、率にして1%の微減であった。
     ステージ2の引当金は、マクロ経済見通しの更新に起因して156百万ユーロ、率にして32%増加した。
     ステージ3の引当金は、業務部門全体の新たな債務不履行と既存のPOCI貸出金ポートフォリオに対する増加により、702百万
    ユーロ、率にして23%増加した。
     当行グループのステージ3のカバレッジ比率(ステージ3の償却原価で測定される金融資産で除したステージ3の信用損失引当
    金(POCIを除く。)として定義される。)は、前年度の40%から当年度において34%となった。
                                                2019  年12月31日現在

                                                 信用損失引当金       3
                                              ステージ3
    単位:ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                           509      501     3,247        3    4,259
    新規事業を含む金融資産の変動                           -57      102      550       40      636
    信用力の変化による振替                           120      -106       -14       0      0
    認識の中止に至らなかった条件変更による変動                           N/M      N/M      N/M      N/M      N/M
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    期中に認識の中止が行われた金融資産                 2
                                0      0     -872       -26      -898
    償却額の回収                            0      0      96       0      96
    外国為替その他の変動                           -22       -4       8      18       0
    期末残高                           549      492     3,015        36     4,093
    カントリー・リスクを除く、信用損失引当金
                               62      -4      536       40      636
    繰入額   1
    1  「カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額」は、新規事業を含む金融資産の変動、信用力の変化による振替、およびモデルの変
      更の合計である。
    2  当該ポジションは、信用損失引当金の償却を表している。
    3  信用損失引当金は、2019年12月31日現在のカントリー・リスクに対する引当金3百万ユーロを含んでいない。
                                178/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     減損の対象となる償却原価で測定する金融資産に対する信用損失引当金は、主にステージ3に起因して、2019年度に166百万
    ユーロ、率にして4%減少した。
     ステージ1の引当金は、インベストメント・バンクおよびプライベート・バンクの償却原価で測定する貸出金が増加したこと
    により、40百万ユーロ、率にして8%増加した。
     ステージ2の引当金はほぼ安定しており、8百万ユーロ、率にして2%の微減であった。
     ステージ3の引当金は、コーポレート・バンクとインベストメント・バンクの新たな債務不履行により一部相殺されたもの
    の、プライベート・バンクのNPL売却およびキャピタル・リリース・ユニットの船舶ポートフォリオの償却により、198百万
    ユーロ、率にして6%減少した。
    業務部門別償却原価で測定する金融資産

                                                2020  年12月31日現在
                             総帳簿価額     1
                                                  信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    コーポレート・バ
             109,484     7,747    2,305      0 119,537       85    106   1,052       0  1,244
    ンク
    インベストメン
             134,634     5,832    2,023    1,459   143,948       139     92    290    139    659
    ト・バンク
    プライベート・バ
             216,412     21,328     5,954     270  243,964       311    446   2,098       0  2,855
    ンク
    アセット・マネジ
              2,131      57     0    0  2,188       1    1    0    0    1
    メント
    キャピタル・リ
              4,463     303    372     0  5,138       4    4   174     0   182
    リース・ユニット
    コーポレートおよ
             184,816       105     1    0 184,922        5    -0     0    0    5
    びその他
    合計         651,941     35,372    10,655     1,729   699,697       544    648   3,614     139   4,946
    1  各業務部門の総帳簿価額の金額は、各業務部門からコーポレートおよびその他への現金残高の再配分後に報告されている。
                                                2019  年12月31日現在

                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    コーポレート・バ
             174,685     4,769    1,921      0 181,375       82    63    843     0   988
    ンク
    インベストメン
             159,301     4,894     575   1,830   166,600       146     60    117     36    358
    ト・バンク
    プライベート・バ
             251,699     14,376     4,520     321  270,915       313    360   1,834       0  2,508
    ンク
    アセット・マネジ
              1,965     101     0    0  2,066       1    1    0    0    2
    メント
    キャピタル・リ
              16,051      378    502     0  16,930       1    7   221     0   230
    リース・ユニット
    コーポレートおよ
              42,266      163     13     0  42,442       5    2    1    0    8
    びその他
    合計         645,967     24,680     7,531    2,150   680,328       549    492   3,015      36   4,093
                                179/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    産業部門別償却原価で測定する金融資産
     以下の表は、当行グループの産業別の資産の質の概観を示しており、相手先のNACEコードに基づいている。NACE
    (Nomenclature        des  Activities      Economiques      dans   la  Communate     Europeenne)は、欧州の標準的な産業分類システムであ
    る。以下の情報は、「COVID-19のパンデミックに関する中心的な業界」の項で適用されている内部リスクに基づく観点とは必
    ずしも一致しない。
                                                2020  年12月31日現在

                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    農業、林業および
               538     69    39     0   646     1    1    12     0    14
    漁業
    鉱業および採石          2,808     115    162     0  3,085       4    4    98     0   106
    製造         23,245     2,518    1,024     138   26,925       32    42    479     3   557
    電気、ガス、蒸気
              3,268     276    117     0  3,661       3    2    35     0    40
    および空調の供給
    上下水道、廃棄物
    処理および修復工           573     52    57     0   681     1    2    9    0    12
    事
    建設          3,706     304    271    169   4,450       6    7   193     6   212
    卸売および小売、
    自動車および二輪         19,049     1,066     830     46  20,991       21    20    516     2   558
    車の修繕
    輸送、倉庫          4,760     710    387     12   5,869      20    18    93     0   131
    宿泊、食品サービ
              1,871     445     90    24   2,429       5    8    22     0    35
    ス
    情報および通信          5,482     207    131     0  5,820      12     5    95     0   111
    金融および保険         316,950     6,336    1,159     551  324,996       88    64    285     37    474
    不動産         38,993     2,089     824    293   42,200       32    22    94    42    190
    専門的、科学およ
              6,295    1,049     223    198   7,765       8    15    97     5   125
    び技術活動
    事務サポートサー
              8,966    1,365     409     47  10,787       14    22    88     1   125
    ビス
    行政、国防および
              16,648      593    229     0  17,469       8    5    11     0    24
    社会保障
    教育           179     23     3    0   205     0    1    1    0    2
    健康保険サービス
    および社会福祉事          3,104     347     15     1  3,468       4    6    8    0    17
    業
    芸術、娯楽および
               874     79     9    1   961     3    1    3    0    8
    リクリエーション
    その他のサービス
              10,548      823    180    215   11,766       13    12    21    40    86
    業
    個人事業主の活動
    および自家用製
             184,031     16,906     4,496      34  205,468       270    393   1,453       2  2,120
    品・サービスの製
    造
    地域外の組織およ
                52     0    1    0    53     0    0    1    0    1
    び団体
    合計         651,941     35,372    10,655     1,729   699,697       544    648   3,614     139   4,946
                                180/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    農業、林業および
               613     43    42     1   699     1    2    10     0    12
    漁業
    鉱業および採石          2,647      4   141     1  2,793       4    0    15     0    19
    製造         26,784     1,498     923    122   29,327       32    33    481     0   546
    電気、ガス、蒸気
              4,609     160     70     0  4,839       4    5    4    0    13
    および空調の供給
    上下水道、廃棄物
    処理および修復工           708     11    64     0   783     1    0    10     0    11
    事
    建設          2,987     208    307    144   3,646       4    4   227     1   235
    卸売および小売、
    自動車および二輪         19,404      978    653     11  21,046       19    18    389     -0    426
    車の修繕
    輸送、倉庫          4,259     488    249     0  4,995       6    6    64     0    76
    宿泊、食品サービ
              2,240      93    31    74   2,437       5    2    15     0    22
    ス
    情報および通信          5,633     472     32     0  6,138      10    17    16     0    43
    金融および保険         299,108     3,756     431    824  304,119       95    30    189     2   317
    不動産         42,868     1,832     311    399   45,410       43    13    80    15    152
    専門的、科学およ
              9,253     512    195    232   10,193       8    8    98     4   117
    び技術活動
    事務サポートサー
              5,909     400    189     25   6,523       6    6    52    -5    59
    ビス
    行政、国防および
              20,972      794     43     0  21,809       3    5    5    0    13
    社会保障
    教育           354     18     2    0   373     0    0    1    0    2
    健康保険サービス
    および社会福祉事          3,264     187     15     2  3,469       5    6    7    0    18
    業
    芸術、娯楽および
               837     24    10     0   872     3    0    4    0    7
    リクリエーション
    その他のサービス
              8,707     387     74    210   9,378      10     8    39    19    75
    業
    個人事業主の活動
    および自家用製
             182,912     12,817     3,748     106  199,583       290    330   1,310      -0   1,930
    品・サービスの製
    造
    地域外の組織およ
              1,895      0    1    0  1,896       0    0    1    0    1
    び団体
    合計         645,967     24,680     7,531    2,150   680,328       549    492   3,015      36   4,093
                                                        』
                                181/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    地域別償却原価で測定する金融資産
    『
                                                2020  年12月31日現在
                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    ドイツ         294,063     17,709     3,840     270  315,884       252    356   1,438      52   2,098
    西ヨーロッパ(ド
             130,592     7,639    3,188    1,103   142,522       152    215   1,603      77   2,048
    イツを除く。)
    東ヨーロッパ          5,175     214     90     0  5,480       7    2    42     0    51
    北アメリカ         144,876     6,303    2,079     105  153,362       77    57    225     7   366
    中央および南アメ
              3,731     146    374     7  4,258       4    4    32     0    40
    リカ
    アジア/太平洋         57,197     2,691     973    219   61,081       31    13    273     2   318
    アフリカ          2,617     218     11     0  2,845       5    1    1    0    7
    その他         13,689      453     99    24  14,265       15     1    0    -0    16
    合計         651,941     35,372    10,655     1,729   699,697       544    648   3,614     139   4,946
                                                2019  年12月31日現在

                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    ドイツ         262,104     12,872     3,259     321  278,556       266    279   1,311      -0   1,857
    西ヨーロッパ(ド
             131,432     5,516    2,979    1,631   141,558       152    150   1,418      39   1,760
    イツを除く。)
    東ヨーロッパ          5,929     230     75     0  6,234       2    5    39     0    45
    北アメリカ         166,357     3,467     612     71  170,507       83    39    32     3   156
    中央および南アメ
              3,952     532    103     9  4,595       2    7    29    -1    38
    リカ
    アジア/太平洋         65,128     1,862     489    119   67,597       34    10    186     -5    225
    アフリカ          2,637     172     13     0  2,823       7    2    1    0    10
    その他          8,429      30     0    0  8,458       2    0    0    0    3
    合計         645,967     24,680     7,531    2,150   680,328       549    492   3,015      36   4,093
                                                        』
    格付区分別償却原価で測定する金融資産

    『
                                                2020  年12月31日現在
                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    iAAA–iAA         225,216       538     0    0 225,754        1    0    0    0    1
    iA         88,250      734     0    0  88,983       5    0    0    0    5
    iBBB         150,519     2,662       0    0 153,181       43     9    0    0    52
    iBB         147,005     11,891       0    0 158,896       202     76     0    0   279
    iB         36,178    13,674       0    0  49,851      240    251     0    0   492
    iCCC以下          4,774    5,874    10,655     1,729    23,032       54    310   3,614     139   4,117
    合計         651,941     35,372    10,655     1,729   699,697       544    648   3,614     139   4,946
                                182/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                              総帳簿価額                    信用損失引当金
                           ステー                      ステー
                             ジ3                      ジ3
              ステー    ステー    ステー             ステー    ステー    ステー
    単位:百万ユーロ           ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計     ジ1    ジ2    ジ3    POCI    合計
    iAAA–iAA         209,612       380     0    0 209,992        2    0    0    0    2
    iA         93,098      259     0    0  93,357       7    0    0    0    7
    iBBB         150,213     1,922       0    0 152,135       39     7    0    0    46
    iBB         146,655     6,695       1    0 153,351       191     58     0    0   249
    iB         40,495    10,625       1    1  51,122      263    192     0    0   455
    iCCC以下          5,894    4,799    7,529    2,149    20,371       49    236   3,015      36   3,335
    合計         645,967     24,680     7,531    2,150   680,328       549    492   3,015      36   4,093
     ステージ3の償却原価で測定する金融資産を有する債務者に対する追加資金の既存の貸出コミットメントは、2020年12月31日

    現在では446百万ユーロ、2019年12月31日現在では279百万ユーロあった。
    ステージ3の償却原価で測定する金融資産に対して保有していた担保

                                2020  年12月31日現在              2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ                    総帳簿価額         担保      保証   総帳簿価額        担保     保証
    償却原価で測定する金融資産(ステージ3)                      10,655      3,753       558     7,531     2,855      243
    1  ステージ3は、ここではPOCI以外の資産のみで構成される。
     2020年度において、ステージ3の償却原価で測定する金融資産に対して保有していた担保および保証は、プライベート・バン

    クに起因して、1,213百万ユーロ、または率にして39%増加した。
     完全に担保に供されているため、ステージ3の償却原価で測定する金融資産に対する信用損失引当金を2020年度において625
    百万ユーロ、2019年度においては832百万ユーロ計上しなかった。
    償却原価で測定する条件変更資産

     契約上のキャッシュ・フローが再交渉またはその他の方法で条件変更された場合に、金融資産は条件変更されたと看做され
    る。再交渉または条件変更の結果、旧金融商品の認識の中止および新金融商品の認識が生じる場合と、生じない場合とがあ
    る。この項では、認識の中止が生じなかった条件変更資産について記述する。
     IFRS第9号において、金融資産の条件が再交渉または変更され、その条件変更により認識が中止されない場合、当初の契約上
    のキャッシュ・フローと、当初の実効金利(EIR)で割引いた条件変更後のキャッシュ・フローの差額として、利得または損失
    が損益計算書に認識される。条件変更された金融資産について、当該資産の信用リスクが著しく増加しているか否かの判断に
    は以下の比較が反映される。
    - 変更後の条件に基づく報告日現在の残存期間のデフォルト確率(PD)
    - 当初認識時のデータおよび当初の契約条件に基づき見積られた残存期間のPD
    償却原価で測定する条件変更資産

                          2020  年12月31日現在                    2019  年12月31日現在
                            ステージ                       ステージ
                               3                       3
             ステージ     ステージ     ステージ             ステージ     ステージ     ステージ
    単位:百万ユーロ             1     2     3   POCI   合計      1     2     3   POCI   合計
    条件変更前の償却
                 0    81     73     0  153      4     1    42     0   47
    原価の帳簿価額
    認識された条件変
    更による利得/損失             0     2    -30      0  -29     -4     -0    -40      0  -45
    の純額
                                183/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2020年度に、当行グループでは、顧客関連の条件変更(この条件変更による損失は発生しなかった。)に起因して、償却原
    価で測定する条件変更資産は107百万ユーロ、率にして228%増加した。上記の表には、COVID-19に起因する条件変更は含まれ
    ていない。COVID-19に関連する条件変更の詳細については、「COVID-19のパンデミックを背景とした法的・非法的支払猶予お
    よび公的保証スキーム」の項を参照のこと。
     当行グループでは、ステージ1に改善した条件変更資産の額に重要性がなかった。その後ステージ2およびステージ3へ再度悪
    化した資産も発生しなかった。
     IFRS第9号の適用以後の2019年度において、当行グループでは、ステージ1に改善した条件変更資産の額に重要性がなかっ
    た。その後ステージ2およびステージ3へ再度悪化した資産も発生しなかった。
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

     減損会計の対象となる、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値(FVOCI)は、2019年12月31日現
    在では460億ユーロであったのに対し、2020年12月31日現在、560億ユーロとなった。当該資産に係る信用損失引当金は、非常
    に低い水準を維持した(2020年12月31日現在は20百万ユーロであり、2019年12月31日現在は35百万ユーロ)。重要性がないこ
    とを鑑み、FVOCIの金融資産に関する更なる詳細は開示していない。
    オフバランスの貸出コミットメントおよび保証業務

     下記の表は、IFRS第9号の要件に従い、当行グループのオフバランスの金融資産をステージ別に区分し、それぞれの想定元本
    および信用損失引当金の概要を示したものである。
    想定元本および信用損失引当金の変動

                                                2020  年12月31日現在
                                                     想定元本
                                              ステージ3
    単位:百万ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                         251,930       5,864      1,424        0   259,218
    新規事業を含む変動                         16,918      -2,786        126       1    14,259
    信用力の変化による振替                         -7,247       6,101      1,146        0      0
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    外国為替その他の変動                         -10,056        -455      -110        0   -10,622
    期末残高                         251,545       8,723      2,587        1   262,856
                                                2019  年12月31日現在

                                                     想定元本
                                              ステージ3
    単位:百万ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                         252,039       10,021        599       0   262,659
    新規事業を含む変動                          -507     -3,256       -213        0    -3,976
    信用力の変化による振替                           -99      -933      1,032        0      0
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    外国為替その他の変動                           496       33       6      0     535
    期末残高                         251,930       5,864      1,424        0   259,218
                                184/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2020  年12月31日現在

                                                 信用損失引当金       2
                                              ステージ3
    単位:百万ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                           128       48      166       0     342
    新規事業を含む変動                           13      21      41       0      75
    信用力の変化による振替                            0      0      -1       0      0
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    外国為替その他の変動                            3      4      -6       0      1
    期末残高                           144       74      200       0     419
    カントリー・リスクを除く、信用損失引当金
                               13      22      40       0      75
    繰入額   1
    1  上記の表は、新規事業を含む金融資産の変動、信用力の変化による振替、およびモデルの変更に係る変動から生じた信用損失引当金繰入
      額に対する影響を区分し、表示している。
    2  信用損失引当金は、2020年12月31日現在のカントリー・リスクに対する引当金4百万ユーロを含んでいない。
                                                2019  年12月31日現在

                                                 信用損失引当金       2
                                              ステージ3
    単位:百万ユーロ                        ステージ1      ステージ2      ステージ3         POCI      合計
    期首残高                           132       73      84       0     289
    新規事業を含む変動                           -13       -5      88       0      70
    信用力の変化による振替                            9     -12       3      0      0
    モデルの変更                            0      0      0      0      0
    外国為替その他の変動                           -1      -7      -9       0     -17
    期末残高                           128       48      166       0     342
    カントリー・リスクを除く、信用損失引当金
                               -4      -17       90       0      70
    繰入額   1
    1  上記の表は、新規事業を含む金融資産の変動、信用力の変化による振替、およびモデルの変更に係る変動から生じた信用損失引当金繰入
      額に対する影響を区分し、表示している。
    2  信用損失引当金は、2019年12月31日現在のカントリー・リスクに対する引当金4百万ユーロを含んでいない。
    法的請求

     執行請求の対象資産は、全額または一部が償却された資産であり、当行グループが引き続き当該資産について回収努力を
    行っているものから構成される。このような執行請求には、例えば、当行が引き続きリソース(当行グループの法務部門/CRM
    ワークアウト・ユニット等)を法的手段または外部の回収機関を通じた回収のために投入している場合が含まれる。また、執
    行請求には、金額の回収見込みおよび回収の時間枠に関わらず、当行が残高および未決済の法的請求権を保持している場合も
    該当する。特定の法域によっては、回収案件が数年に及ぶことが一般的である場合もある。
     報告期間中に償却され、依然として執行請求の対象である金融資産の残高は、2020事業年度において、主にコーポレート・
    バンク、インベストメント・バンクおよびプライベート・バンクにおける295百万ユーロとなった。2019年度において、法的請
    求は152百万ユーロとなり、主にコーポレート・バンクおよびプライベート・バンクに関連するものであった。』
    償却原価で測定する再交渉された資産および支払猶予資産

     経済的または法的理由により、当行グループは、財政的困難に直面する、または直面する可能性のある借手との間に支払猶
    予合意を締結し、一定期間に限って契約上の債務を緩和する場合がある。当行グループの法人顧客に関しては、各取引および
    顧客特有の事実および状況を考慮の上、個別のアプローチが適用される。消費者貸出金に関しては、当行グループは一定期間
    に限って支払猶予を提供し、残高の全部もしくは一部または将来の割賦払いの支払を後の時点まで猶予する。しかし、当該期
    間中に支払われない金額(経過利息を含む。)は、後の時点で埋め合わせされなければならない。返済オプションには、残存
    期間にわたる分割、一括払いまたは期日延長が含まれる。支払猶予は制限されており、顧客の経済状況、当行グループのリス
    ク管理戦略および現地の法律に依存する。支払猶予合意が締結された場合には、以下に記載する減損の測定が実施され、必要
    な場合には減損損失が計上され、対象貸出金はその後減損債権として計上される。
     償却原価で測定する支払猶予資産の管理および報告において、当行グループはEBAによる支払猶予および不良債権の定義(規
    制(EU)第575/2013号第99条(4)に基づく、支払猶予および不履行エクスポージャーに関する監督報告についての実施技術基準
    (ITS)に従っている。当行グループは、資産がITSに記載された条件を満たした時点で支払を猶予されたものとして報告し、
                                185/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ITSの停止要件を満たした時点で支払猶予資産の報告から除外している(すなわち、契約は履行中と見なされ、最低2年間の猶
    予期間が経過しており、猶予期間の少なくとも半分の期間にわたって総額として重要でない元本または利息を定期的に支払っ
    て おり、猶予期間の終了時に債務者へのエクスポージャーのいずれも30日以上経過していない。)。
     2020年に、COVID-19危機の結果として供与された条件緩和措置が上記の規制に追加された。これらの措置は、EBAガイダンス
    に準拠したステージ移行を通常は引き起こさない場合でも、以下の表に含まれている。対照的に、COVID-19関連の支払猶予は
    以下の表と関連性がない。詳細については、「COVID-19のパンデミックを背景とした法的・非法的支払猶予および公的保証ス
    キーム」の項を参照のこと。
    償却原価で測定する支払猶予金融資産

                                               2020  年12月31日現在
                                                  償却原価で測定
                                                   する支払猶予
                            履行                  不履行     貸出金合計
    単位:百万ユーロ               ステージ1      ステージ2      ステージ1      ステージ2      ステージ3
    ドイツ                1,014      1,404        2      18     1,297       3,735
    ドイツ以外                4,515      2,388        10      35     2,775       9,723
    合計                5,529      3,792        12      53     4,072       13,459
                                   2019  年12月31日現在

                                     償却原価で測定
                                      する支払猶予
                      履行            不履行     貸出金合計
    単位:百万ユーロ               ステージ2      ステージ2      ステージ3
    ドイツ                  985       31     1,227       2,243
    ドイツ以外                  780       59     1,714       2,552
    合計                1,765        90     2,940       4,796
    償却原価で測定する支払猶予金融資産の変動

    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    期首残高                                        4,796          4,841
    期中に支払猶予貸出金に分類されたもの                                       10,141           1,702
    期中に非支払猶予貸出金に振り替えられたもの(返済を含む。)                                       -1,371          -1,408
    信用損失償却                                         -35          -342
    為替レートおよびその他の変動                                         -72           1
    期末残高                                       13,459           4,796
     償却原価で測定する支払猶予資産は、87億ユーロ増加した。これは主に、COVID-19のパンデミックの結果として供与された

    条件緩和措置が含まれているためである。
     償却原価で測定する支払猶予資産は、2019年度において、45百万ユーロ、率にして1%の微減であった。
    取得した担保

    『
     当行グループは、受入担保の所有権を得るか、または他の信用補完を要求するといういずれかの場合にのみ、担保を取得し
    貸借対照表上に計上している。取得した担保は、秩序ある方法によりまたは公売を通じて売却可能となり、かかる受取金は未
    返済債務の返済または削減に充てられる。当行グループは通常、取得した物件を当行グループの事業の用途に供することはな
    い。2020年度に取得した住宅用不動産担保は、主に当行グループのスペインのエクスポージャーに関連している。
    報告期間中に取得した担保

                                                     2019  年度  1
    単位:百万ユーロ                                  2020  年度
    商業用不動産                                     0               0
    住宅用不動産      1
                                          3               3
    その他                                     0               0
    報告期間中に取得した担保合計                                     3               3
    1  担保権が実行された住宅用不動産の帳簿価額は、2020年12月31日現在で27百万ユーロおよび2019年12月31日現在で29百万ユーロ(前年度
      の開示額から修正再表示されている。)であった。
                                186/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2  数値は前年度の開示額から修正再表示されている。
     上記の表に示された、取得した担保は、IFRS第10号に基づき証券化信託を連結した結果計上された担保を除いている。2020

    年度および2019年度において、当行グループはこれらの信託に対して担保は取得しなかった。』
    デリバティブ-信用評価調整

     当行グループは、予想される信用損失をカバーするために、OTCデリバティブ取引に関する相手先の信用評価調整(CVA)を
    設定している。調整金額は、保有担保、関連するネッティング契約の影響、予想デフォルト時損失率および利用可能な市場情
    報(CDSスプレッドを含む。)に基づく信用リスクを考慮しながら、特定の相手先に対する潜在的信用エクスポージャーを評価
    することにより決定される。
    デリバティブでの債務不履行の場合の取扱い

     標準的な貸出金資産の場合とは異なり、当行グループでは通常、現時点での再調達原価の動向や相手先の行為によって、当
    該取引に基づく将来の支払義務が不履行となるリスクの存在が示唆された場合に、当行グループのデリバティブ取引の信用リ
    スクを管理するための、より多くの選択肢を有している。これらの状況の下、当行グループでは多くの場合、関連するデリバ
    ティブ契約に基づいて、追加担保の確保や、直前の通知によるデリバティブ取引の終了または清算が可能である。
     顧客との間のOTCデリバティブ取引のマスター・アグリーメントおよび関連する担保契約により、通常、当行グループの信用
    エクスポージャーの大部分は担保によって保証される。また、それらの契約には広範な標準的または特定の終了権も規定され
    ており、これにより、当行グループは相手先の債務不履行や不履行リスクが高いことを示唆するその他の状況に迅速に対応で
    きる。
     当行グループの契約終了権は、相手先の債務不履行の可能性の適時な識別と対応を確実に行うための役割および責任を明確
    に記載した内部の方針および手続により定められている。これらの手続には必要な清算およびトレーディング規制が含まれて
    いる。デリバティブ取引の終了を決定した結果、相手先に差額債務が残った場合、当行グループでは当該債務をデリバティブ
    以外の債権に組み直し、通常の特別債権管理プロセスを通じてこれを管理する。このため、会計目的上、当行グループには通
    常、不履行のデリバティブは表示されない。
     誤方向リスクは、相手先に対するエクスポージャーが当該相手先の信用の質と負の相関関係にある場合に発生する。CRR第
    291条(2)および(4)に従って、当行グループは、いくつかの誤方向リスク階層(特定の誤方向リスクおよび国/産業/地域レベ
    ルで一般的に明示的な誤方向リスクならびに一般的な潜在的誤方向リスク)を監視するための月次のプロセスを有しており、
    当該プロセスによって誤方向リスクにさらされる取引により発生する関連エクスポージャーが自動的に選択され、責任ある与
    信業務担当者にコメントを求めるために提示される。その後、誤方向リスク報告書は月次で信用リスク上級管理職に提出され
    る。さらに、当行グループは、当行グループ自身のアルファ係数(CRR第284条(9)の定義による。)を調整するための確立され
    たプロセスを利用して、当行グループのデリバティブおよび証券金融取引ポートフォリオにおける全体的な誤方向リスクを見
    積っている。プライベート・バンク(ドイツ)のデリバティブのカウンターパーティ・リスクは、当行グループにとって重要
    性はなく、保有担保は通常、現金の形態である。
                                187/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    信用リスクの管理および軽減
    相手先レベルでの信用リスクの管理
     信用関連の相手先は主に、与信チーム内の信用責任者に割り当てられる。与信チームは、相手先の種類(金融機関、会社ま
    たは個人等)または経済圏(例えば、新興市場)に応じて構成されており、必要に応じて専門の格付アナリスト・チームの支
    援を受ける。各信用責任者は、これらの相手先および当該相手先に関連する信用関連取引に係る信用リスクを管理するため
    の、適切な専門知識および経験を有している。リテール顧客については、与信意思決定および信用監視は、効率性のため高度
    に自動化されている。信用リスク管理部は、これらの高度に自動化されたリテール与信プロセスにおいて使用される各プロセ
    スおよび手法を全面的に監視する。各信用責任者は、割り当てられた相手先のポートフォリオについて、継続的な信用監視を
    実施する責任を負う。当行グループはまた、損失リスクが増加している可能性のある信用エクスポージャーを初期段階で識別
    することを目的とした手続を整備している。
     債務不履行損失のリスクの高まりを呈する程度まで信用の質が低下したかまたは低下しそうな懸念のある相手先を識別した
    場合は通常、それぞれのエクスポージャーを要注意リストに記載する。当行グループは、信用エクスポージャーを効果的に管
    理し潜在的損失を最小化するために、リスク管理手法の適用により、問題の起こる可能性が示された相手先を十分前もって識
    別することを目標としている。この早期警戒システムの目的は、行動のための十分な選択肢があるうちに、潜在的な問題に対
    処することである。この早期のリスク発見は当行グループの与信カルチャーの基本理念であり、このようなエクスポージャー
    に対する注意を確実に強化することを意図したものである。
     与信限度枠は、信用リスク管理機能が委譲された与信権限を行使することで設定される。これは、リスク選好を考慮に入
    れ、対象の相手先の予想される決済のパターンを反映する方法で、信用リスク管理が事前に承認した限度枠内でなければなら
    ない決済リスクに関しても同様である。与信承認は、各与信権限保有者による与信報告書への署名をもって文書化され、将来
    の参考のために保管される。
     与信権限は通常、各人の専門的資格、経験および研修度合いに応じて、個人の与信権限として各人に委譲される。委譲され
    た与信権限はすべて、それらが権限保有者の個々の実績に照らして相応であることの確保を支援するために、定期的にレ
    ビューされる。
     各個人の与信権限が必要な与信限度枠を設定するのに不十分である場合、対象取引は、より上位の与信権限保有者に委ねら
    れるか、必要に応じて適切な与信委員会に委ねられる。個人および委員会の権限が適切な限度枠を設定するのに不十分である
    場合、当件の承認はマネジメント・ボードに委ねられる。
    相手先レベルでの信用リスクの軽減

     相手先の信用の質および当行グループのリスク選好の決定に加えて、当行グループはまた、信用エクスポージャーを最適化
    し、潜在的な信用損失を減少させるために、様々な信用リスク軽減技法を使用する。信用リスクの軽減は次の形態で適用され
    る。
    - 適切な条件が付された、包括的かつ法的強制力のある与信文書。
    - 債務の回収を増加させることで損失を減少させる受入担保。
    - 当行グループの戦略的法人貸出(SCL)によって実行されるヘッジを含む、債務者の債務不履行リスクの可能性により生じ
      る損失を第三者に対し移転するリスクの移転。
    - デリバティブおよび証券金融取引(レポ取引等)からの信用エクスポージャーを減少させるネッティングおよび担保契
      約。
    - 主にカウンターパーティ・ポートフォリオ管理デスクを通じたCDS契約を用いた、CVAを含むデリバティブのカウンター
      パーティ・リスクのヘッジ。
    担保

     当行グループは通常、信用リスクにさらされる契約において、顧客から担保を受け取るまたは顧客に担保を差入れることに
    合意している。担保とは、資産または第三者の債務の形での保証であり、相手先の債務不履行リスクの代わりとなるか、また
    は債務不履行の際の回収を改善させることにより、エクスポージャーの信用損失に係る固有のリスクを軽減する働きをする。
    担保は、返済のための代替的資金源とはなり得るが、質の高い引受基準や、CRR第194条(9)に従った相手先の債務返済能力の十
    分な評価の必要性に取って代わるものではない。
     当行グループは受入担保を以下の2種類に分類している。
    - 金融およびその他の担保は、相手先がその第一義的な債務を履行する能力がないか、または履行する意思のない場合に、
      差入担保資産を清算することにより、当行グループがエクスポージャー残高の全部または一部を回収することを可能にす
      る。現金担保、有価証券(株式、債券)、他の請求権またはトレーディング在庫の譲渡担保、設備(例えば、工場、機械
      および航空機)および不動産が通常この範疇に入る。すべての金融担保は、それぞれの信用エクスポージャーに対して定
      期的に(多くの場合は毎日)再評価され、測定される。不動産を含むその他の担保の価値は、内部および/または外部の
      専門家による定期的なレビューまたは再評価を含む確立されたプロセスに基づいて監視される。
                                188/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - 保証担保は、法的契約に基づく債務を履行する相手先の能力を補完するものであり、このため第三者により提供される。
      信用状、保険契約、輸出信用保険、保証、クレジット・デリバティブおよびリスク・パーティシペーションが通常この範
      疇 に入る。保証人の投資不適格債格付の保証担保は限定されている。
     当行グループのプロセスは、当行グループがリスク軽減の目的で受け入れる担保が高品質であることの確保を目指してい
    る。これには、定期的に専門チームによって評価される実現可能および測定可能な担保資産に関する法的効力および強制力の
    ある文書整備の追求が含まれる。特定の取引に関する担保の適切性の評価は、与信意思決定の一部であり、適用される担保の
    ヘアカット含めて保守的に実施されなければならない。当行グループは、担保の種類に特有のヘアカットを設定しており、こ
    れは定期的にレビューおよび承認される。この点において当行グループは、相手先のリスクが担保価値の悪化リスクと正に相
    関する「誤方向」リスクの特性を回避するよう努めている。保証担保については、保証人の信用度の分析プロセスが、相手先
    に関する与信評価プロセスとリンクされている。
     担保の評価は、清算シナリオの下で検討される。清算価値は、担保の慎重な準備と秩序ある清算を通じて公正な価格を得る
    という基本ケースのシナリオにおける、担保の貨幣化または実現化による期待収益に等しい。担保は、時間の経過とともに価
    値が変動する(動的価値)か、そうでない(静的価値)かのいずれかである。動的な清算価値には通常、流動性や市場性の側
    面に対応するための、実現可能価額に対するセーフティ・マージンやヘアカットが考慮される。
     当行グループは、特に下記の事項に基づき、適格担保に清算価値を割り当てている。
     - 出発点としての担保の市場価値、および/または貸出価額、想定元本または額面価額。
     - 担保の種類、担保付エクスポージャーの通貨と担保の通貨のミスマッチ(もしあれば)、満期のミスマッチ(もしあれ
        ば)。
     - 適用される法的環境または法域(オンショア担保対オフショア担保)。
     - 合意された終了条項に関連する市場の流動性およびボラティリティ。
     - 借手の株式または有価証券を担保に供した場合(この場合は一般に、完全な相関関係があることから清算価値はゼロで
        ある。)など、借手のパフォーマンスと担保価値との間の相関関係。
     - 物的担保の質、および訴訟リスクや環境リスクの発生可能性。
     - 関連する方針により規定されている、回収リスク(すなわち、平均清算期間における価格リスク、ならびに処理/利
        用/販売に係るコスト)を反映した、担保の種類ごとに決められたヘアカット(0~100%)。
     担保のヘアカットの設定は通常、利用可能な過去の内部および/または外部の回収データ(適切な場合には、専門家の意見
    も利用可能である。)に基づいている。当該設定は、リスク管理部の専門家から提供される回収および評価に関する予測とい
    う形で、将来的な要素も組み込んでいる。データが十分に入手できない、または決定的でない場合は、通常よりも保守的なヘ
    アカットを適用しなければならない。ヘアカットの設定は、少なくとも毎年見直される。』
    リスクの移転

     第三者に対するリスクの移転は、当行グループの総合的リスク管理プロセスの重要な一部を形成し、完全な売却、シング
    ル・ネームおよびポートフォリオのヘッジならびに証券化を含む様々な形式で行われる。リスクの移転は、個別に承認された
    職務に従って、それぞれの業務ユニットおよび当行グループの戦略的法人貸出(以下「SCL」という。)によって行われる。
     SCLは、CBおよびIB部門全体の機関および法人の信用ポートフォリオ、レバレッジド・ポートフォリオおよびドイツ中小企業
    ポートフォリオの貸出金および貸出関連コミットメントの残余信用リスクを管理している。
     集中的価格照会サービスとして、SCLは業務に対し、貸出申込のための観察または算出された資本市場相場を提供する。しか
    しながら、その業務がその信用リスクを締結できるか否かの決定は依然として信用リスク管理部が一手に行う。
     SCLは、リスク管理規律を強化し、リターンを改善し、より効率的に資本を使用するために、信用リスクのフレームワークの
    中で2つの主要な目的に集中している。
    - 信用ポートフォリオ内のシングル・ネームに対する信用リスクの集中を減少させる。
    - 債権売却、ローン担保証券による証券化、債務不履行保険担保ならびにシングル・ネームおよびポートフォリオのクレ
      ジット・デフォルト・スワップを含む技法を利用することにより信用エクスポージャーを管理する。
    デリバティブおよび証券金融取引のネッティングおよび担保契約

     ネッティングは、取引所で取引されるデリバティブとOTCデリバティブ取引の双方に適用される。ネッティングはまた、リス
    ク軽減に関する文書、仕組みおよび性質により基礎となる信用リスクとのネッティングが認められる範囲で、証券金融取引
    (レポ取引、有価証券貸付取引および信用貸借取引等)にも適用される。
     取引所で取引されるデリバティブはすべて、中央清算機関(CCP)を通じて清算される。当該機関は、取引を行う各事業体の
    間に入り、各事業体の相手先となる。法的に要求されている場合、または利用可能な場合、および相手先と合意した範囲で、
    当行グループはCCPクリアリングを当行グループのOTCデリバティブ取引にも利用する。
     ドッド=フランク法および関連する米国先物商品取引員会(CFTC)の規則は、特定の相手先と取引する場合の限定的な例外
    はあるものの、一定の標準化されたOTCデリバティブ取引(特定の金利スワップおよびインデックス・クレジット・デフォル
    ト・スワップを含む。)に関する米国での強制的なCCPクリアリングを要求している。OTCデリバティブ、中央清算機関および
    取引情報蓄積機関に関する欧州規則(EU)第648/2012号(EMIR)、ならびに当該規則に基づく委員会委任規則(EU)第2015/2205
                                189/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    号、(EU)第2015/592号および(EU)第2016/1178号は、特定の標準化されたOTCデリバティブ取引に関するEU圏内での強制的なCCP
    クリアリングを導入した。EU圏内での強制的なCCPクリアリングは、一定の金利デリバティブについては2016年6月21日に、特
    定 のiTraxxベースのクレジット・デリバティブおよび追加金利デリバティブについては2017年2月9日に開始した。EMIRの第4条
    (2)により、管轄当局にはグループ内取引について強制的なCCPクリアリングを免除する権限があるが、これは、グループ内取
    引の完全連結や、適切な一元的リスク評価、測定および統制の手続の適用といった特定の要件が満たされている場合に限る。
    当行は、Deutsche         Bank   Securities      Inc.およびDeutsche          Bank   Luxembourg      S.A.を含む複数の規制上の連結子会社について、
    グループ内デリバティブに関するクリアリングの免除を認められており、これを利用することができる。当行は2020年12月31
    日現在、グループ内における57の二者間の関係に関して、EMIRのクリアリング義務のグループ内免除を認められている。クリ
    アリング義務の対象となる関連取引タイプにすべてのエンティティが参加するわけではないため、免除の範囲は異なる。57の
    二者間の関係のうち、14の関係は両エンティティとも完全免除が認められている欧州連合(EU)で設立されており、43の関係
    は片方のエンティティが第三国で設立されている(以下「第三国関係」という。)。第三国関係では、クリアリング義務の対
    象となる新しい資産クラスごとに繰り返し適用することが要求され、このプロセスは2017年度中に実施された。こうした繰り
    返しの適用は、当時、39の第三国関係について提出されたが、うち複数のエンティティは既に清算されている。「ブレグジッ
    ト」に伴い、一部のエンティティの地位がEUのエンティティから第三国のエンティティへと変わる。英国の2つのエンティティ
    が影響を受けるが、これらのエンティティについてはEMIRのクリアリング義務の免除は申請していなかった。
     CCPの規則および規制では通常、同日同通貨払いのすべての金額に関する二者間の相殺(以下「ペイメント・ネッティング」
    という。)を規定しており、それにより当行グループの決済リスクが削減される。CCPが適用するビジネス・モデルに応じて、
    このペイメント・ネッティングは、CCPによって清算される当行グループのデリバティブのすべてに対してか、または少なくと
    も同じクラスを成すデリバティブに対して適用される。CCPの規則および規制の多くは、CCPの債務不履行時における清算され
    たすべての取引の終了、クローズ・アウトおよびネッティング(以下「クローズ・アウト・ネッティング」という。)も規定
    しており、それにより当行グループの信用リスクが削減される。リスク測定およびリスク評価のプロセスにおいて、当行グ
    ループは、関連するCCPのクローズ・アウト・ネッティング規定が法的に妥当であり強制力があると当行グループが確信する範
    囲においてのみ、クローズ・アウト・ネッティングを適用する。
    『
     CCPクリアリングが利用できない場合、OTCデリバティブ取引から生じる信用リスクを削減するために、当行グループは相手
    先と標準的なマスター・アグリーメント(国際スワップおよびデリバティブ協会(ISDA)によって発行されたデリバティブ用
    マスター・アグリーメントやドイツの金融デリバティブ取引に関するマスター・アグリーメント等)を締結することを定期的
    に模索している。マスター・アグリーメントは、相手先の債務不履行時に、マスター・アグリーメントの下に締結されたデリ
    バティブ取引から生じる権利と義務のクローズ・アウト・ネッティングを可能とし、当該相手先に対する純債権または純債務
    に一本化する。当行グループはまた、特定のデリバティブ業務(為替取引等)でマスター・アグリーメントを締結しており、
    この契約の下、当該マスター・アグリーメントの対象となる取引に関してペイメント・ネッティングが適用され、当行グルー
    プの決済リスクを削減している。リスク測定およびリスク評価のプロセスにおいて、当行グループは、すべての関連法域でマ
    スター・アグリーメントが法的に妥当であり強制力があると当行グループが確信する範囲においてのみ、クローズ・アウト・
    ネッティングを適用する。
     当行グループはさらに、マスター・アグリーメントの付随契約として信用補充条項(credit                                           support    annexes)(CSA)を締
    結することで、デリバティブ関連信用リスクを一層削減している。これらの条項では通常、対象エクスポージャーの定期的
    (通常は毎日)な証拠金授受を通じてのリスク軽減を規定している。CSAではまた、相手先が証拠金請求に応じられなかった場
    合に関連するデリバティブ取引を終了させる権利を規定している。ネッティングと同様に、当行グループが当該条項に強制力
    があると考える場合、これをエクスポージャー測定に反映する。』
     ドッド=フランク法およびそれに基づくCFTCの規則(CFTC規則第23.504段落を含む。)、ならびにEMIRおよびそれに基づく
    委員会委任規則(すなわち、委員会委任規則(EU)第2016/2251号)は、マスター・アグリーメントおよび関連するCSAの強制使
    用を導入し、クリアリングされていないOTCデリバティブ取引の締結前または締結と同時にこれらの実行を義務付けた。同様の
    文書化は、米国の自主規制機関が採用する米国の証拠金規制により義務付けられており、2021年に発効する予定の証券派生ス
    ワップに関するSEC規則の下で要求されることになる。米国の証拠金規制により、当行グループは、他のデリバティブ・ディー
    ラー、ならびに(a)米国の証拠金規制で定義されている「財務情報のエンドユーザー」であり、かつ(b)クリアリングされてい
    ないスワップ、クリアリングされていない証券派生スワップ、外国為替予約および外国為替スワップの前歴年の6月、7月およ
    び8月における日次平均名目金額総額が80億米ドルを超える当行グループの相手先に対し、当行グループのデリバティブ・エク
    スポージャーに関して当初証拠金を差入れ、回収することを要求されている。米国の証拠金規制はまた、上記に該当しないデ
    リバティブ・ディーラーおよび特定の財務情報のエンドユーザーである相手先に対しても、当行グループのデリバティブに関
    して変動証拠金を差入れ、回収することを要求している。これらの証拠金規制には、当初証拠金に関して50百万米ドルの限界
    値が設けられており(ただし、変動証拠金に関する限界値は設けられていない。)、最低振替額は両証拠金を合わせて500,000
    米ドルである。米国の証拠金規制は大手銀行に対して2016年9月から、また変動証拠金に関する追加要件は2017年3月1日に発効
    しており、当初証拠金に関する追加要件は2017年9月から2022年9月まで段階的に発効している(関連する適用開始日は、当事
                                190/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    者およびその関連会社の取引量に応じて異なる。)。SECの証拠金規制への準拠は、遅くとも2021年11月までに証券派生スワッ
    プのディーラーとしての登録を義務付ける要件の適用開始日までは要求されない。
     EMIRの証拠金規制を実施する委員会委任規則(EU)第2016/2251号に基づき、CSAでは、限界値をゼロ、最低振替額を500,000
    ユーロ以内として、日次評価および日次の変動証拠金の授受を規定しなければならない。80億ユーロを超える大きなデリバ
    ティブ・エクスポージャーの場合は、当初証拠金も差入れなければならない。EMIRにおける変動証拠金に関する要件は2017年3
    月1日付けで発効しているが、当初証拠金に関する要件は2021年9月1日までに段階的に導入される予定である。ただし、とりわ
    け、期限を2022年まで延長する法改正が2021年2月17日に公表されている。委員会委任規則(EU)第2016/2251号の第31条に基づ
    き、一定の要件が満たされている場合、EU加盟国は、一部のネッティング適用外の法域における相手先とは証拠金の交換を行
    わないことを決定することができる。EMIRの第11条(5)から(10)に基づき、管轄当局は、特定の要件が満たされている場合にグ
    ループ内取引について証拠金授受の義務を免除する権限を有する。これらの要件の一部はEMIRのクリアリングの免除(上記参
    照)と同じ内容であるものの、グループ会社同士の資金の即時振替または負債の返済に関して現行の、または予見される実務
    上の規制や法的規制がない場合など、追加的な要件も含まれている。当行は、この免除規定を利用している。当行は、
    Deutsche     Bank   Securities      Inc.およびDeutsche          Bank   Luxembourg      S.A.を含む一部の規制上の連結子会社について、グループ
    内デリバティブに関する担保の免除を申請し、認められた。当行は2020年12月31日現在、
    https://www.db.com/company/en/intra-group-exemptions-margining.htmにおいて公表されている、グループ内における多数
    の二者間の関係に関して、EMIRの担保設定義務のグループ内免除を認められている。第三国の子会社については、グループ内
    免除は現在のところ、2020年12月21日か、EMIRの第13条(2)に基づくEU委員会による同等の決定の公表から4ヶ月後のいずれか
    早い方までに限定されている。上記の法改正案により、その期限は2022年6月30日まで延長されるが、同等の決定がない第三国
    についても再申請が必要となる。いくつかの二者間の関係については、EMIRの第11条(5)に基づくEMIRの証拠金の免除を適用す
    ることができる。すなわち、両エンティティが同じEU加盟国において設立されているため、申請を必要としない。「ブレグ
    ジット」に伴い、公表されたリストに含まれている1つのグループ内エンティティの地位が、EUのエンティティから第三国のエ
    ンティティへと変わる。そのエンティティは2020年12月31日付けで免除リストから削除されており、証拠金の免除は当面の間
    適用されない。マスター・アグリーメントの付随契約としてのCSAの一部においては、格付トリガーが規定されており、当事者
    の格付が引き下げられた場合には追加担保の差入れが要求される。当行グループはさらに、当事者の格下げ時における追加的
    な契約終了事象を規定したマスター・アグリーメントも締結している。CSAおよびマスター・アグリーメントにおけるこれらの
    格下げ規定は、通常は両当事者に対して適用されるが、当行グループのみに適用されるアグリーメントもある。当行グループ
    は、格下げに伴う当行の潜在的な偶発的支払債務につき、流動性リスクに関するストレス・テスト・アプローチにおいて継続
    的に分析および監視している。当行グループの信用格下げによる定量的影響の評価については、「流動性リスク」の項の「ス
    トレス・テストの結果」の表を参照のこと。
    『

    信用リスク軽減内における集中
     実施された信用リスク軽減内における集中は、類似する経済特性を備えた多数の保証人およびクレジット・デリバティブの
    提供者が同等の業務に従事し、経済または業界の状況変化が当該保証人および提供者の契約上の債務を満たす能力に影響を及
    ぼす場合に発生する可能性がある。当行グループは、様々な手法および測定基準を使用して、当行グループの信用リスク軽減
    活動を監視している。』
     信用リスク軽減の適用および潜在的な集中の影響に関連した定性的および定量的詳細については、「最大信用リスク・エク
    スポージャー」の項を参照のこと。
    ポートフォリオ・レベルでの信用リスクの管理

    『
     ポートフォリオ・レベルでは、信用リスクの著しい集中は、類似する経済特性を備えた、または同等の業務に従事する多数
    の相手先に対する重要なエクスポージャーを有することから生じる可能性がある。すなわち、これらの類似性により、契約上
    の債務を満たす能力が、経済または業界の状況変化から同様の影響を受ける可能性がある。
     当行グループのポートフォリオ管理のフレームワークは、集中を許容範囲内に維持するために、当行グループの信用リス
    ク・ポートフォリオ内における集中の包括的な評価を支援する。
    業界リスク管理

     業界リスクを管理するため、当行グループは会社および金融機関の相手先を様々な業界別サブ・ポートフォリオにグループ
    分けしている。ポートフォリオについては、ポートフォリオの規模、リスク・プロファイルおよびリスクの進展に応じて定期
    的にレビューを行っている。より大きな/よりリスクの高いポートフォリオは、少なくとも年に1回レビューされる。このレ
    ビューでは、業界動向および当行グループの信用ポートフォリオに対するリスクを強調し、クロス・リスクの集中リスクをレ
    ビューし、ポートフォリオのリスク/経済価値プロファイルを分析し、景気悪化の場合のストレス・テストの結果を組み込
    む。最後に、この分析は、対象とするポートフォリオに関する与信戦略を定めるために使用される。
                                191/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループの業界限度枠のフレームワークでは、各業界のサブ・ポートフォリオ内の相手先に対する与信限度総額の限界
    値が設定されている。リスク管理の目的上、産業部門全体の限度総額は、本報告書の他の場所で適用されているNACE
    (Nomenclature        des  Activities      Economiques      dans   la  Communate     Europeenne)コードに基づく観点とは必ずしも一致しな
    い。最近の動向を議論し必要な場合の対応に合意するため、エンタープライズ・リスク委員会のために定期的な概略が作成さ
    れる。
     信用リスク以外では、当行グループの業界リスク・フレームワークは、トレーディング可能な信用ポジションに係る限界値
    から構成され、重要な非財務リスクは注意深く監視されている。
    カントリー・リスク管理

     地域の観点からの過度の集中を回避することもまた、当行グループの信用リスク管理フレームワークの不可欠な一部であ
    る。その達成のために、新興市場および特定の先進国市場(内部のカントリー・リスク格付に基づく。)にカントリー・リス
    ク限界値が適用される。新興市場は地域に区分される。業界リスクと同様に、カントリー・ポートフォリオについても、ポー
    トフォリオの規模、リスク・プロファイルおよびリスクの進展に応じて定期的にレビューを行っている。より大きな/よりリ
    スクの高いポートフォリオは、少なくとも年に1回レビューされる。このレビューでは、主要なマクロ経済の動向および見通し
    を評価し、ポートフォリオの構成およびクロス・リスクの集中リスクをレビューし、ポートフォリオのリスク/経済価値プロ
    ファイルを分析する。これに基づき、カントリー・リスクの選好および戦略が設定される。
     カントリー・リスクのフレームワーク内で、限界値が、各国特有の経済的および政治的事象に左右される信用リスク総額を
    管理するために、所定の国における相手先の信用リスク・エクスポージャーに対して設定される。これらの限界値には、国外
    の多国籍企業の子会社を含む現地で設立された事業体、ならびに国外で設立されたにもかかわらず、経済的にまたは事業面で
    特定の国に大きく依存している企業に対するエクスポージャーが含まれる。また、ギャップ・リスク限界値が、国内の誤方向
    リスク・エクスポージャーに起因する損失リスクを管理するために設定される。そのため、リスク管理の目的上、すべての国
    におけるエクスポージャー総額は内部リスクに基づく観点に依っており、本報告書の他の場所で適用されている地域別エクス
    ポージャーに基づく観点とは異なる場合がある。信用リスク以外では、当行グループのカントリー・リスクのフレームワーク
    は、信用リスク・ポジション取引の市場価値総額を測定する、新興市場および特定の先進国市場におけるトレーディング・ポ
    ジションの限界値を含んでいる。新興市場については、特定の国のストレス・シナリオの下で当行のポートフォリオ全体のト
    レーディング・ポジションに及ぼす損益計算書上の影響を測定する限界値も設定されている。さらに、上記の国々におけるド
    イツ銀行事業体の資本ポジションやグループ内資金調達エクスポージャーに関する限界値も、これらのクロスボーダー・ポジ
    ションに固有の移転リスクに鑑みて設定されている。重要な非財務リスクは注意深く監視されている。当行グループのカント
    リー・リスク格付は、カントリー・リスクを管理する上で主要な手法である。これらは以下を含んでいる。
    - ソブリン格付(ERMにより設定および管理される。):当該国がその外国通貨または現地通貨建の各債務を履行できない確
      率の指標。
    - 移転リスク格付(ERMにより設定および管理される。):「移転リスク事象」(すなわち、国家の直接的介入により外貨の
      入手または資産の移転ができないことに起因して、さもなければ支払能力のある債務者がその債務を履行できないリス
      ク)の発生確率の指標。
     すべてのソブリン格付および移転リスク格付は、少なくとも年に1回レビューされる。
    商品/資産クラス特有のリスク管理

     当行グループの相手先、業界およびカントリー・リスク・アプローチを補完するものとして、当行グループは商品/資産ク
    ラス特有のリスク集中に重点を置き、リスク管理目的上必要な場合には限度枠または限界値を設定している。特定のリスク限
    度枠は、特定の種類の取引の集中が一定の状況下で重大な損失につながる可能性がある場合に特に設定される。この点におい
    て、金融市場の機能の混乱、各商品が影響を受けやすい市場パラメータの大幅な変動、マクロ経済のデフォルト・シナリオま
    たは他の要因により、相関損失が生じる可能性がある。リスクの一部を第三者に売却または販売する目的で当行グループがコ
    ミットメントを引き受ける場合における、引受リスクのある取引に特に重点が置かれている。これらのコミットメントには、
    借入資本市場でのシンジケーションを目的とした銀行貸出の実行および債券発行のためのつなぎ融資提供の約束が含まれてい
    る。一部の引受コミットメントはさらに信用スプレッドの拡大の形でのマーケット・リスクにもさらされているため、与信枠
    の売却または債券の発行に成功しないという固有のリスクは、売却の遅延、基礎となる貸出金の資金調達および価格設定リス
    クで構成される。該当する場合、当行グループは、この信用スプレッド・リスクを、承認されたマーケット・リスク限度枠の
    フレームワーク内で動的にヘッジしている。
     ドイツ銀行が主にレバレッジド・デット・キャピタル・マーケッツ(LDCM)の業務ユニットを通じて実行しているレバレッ
    ジ貸出は、ドイツ銀行が引受を積極的に行っている主要な資産クラスである。このビジネス・モデルは、大部分が未積立の引
    受コミットメントを資本市場に分配することに焦点を当てた、報酬ベースの分配アプローチである。上記の分配および信用ス
    プレッドの変動に係るリスクはこの業務ユニットにも当てはまるが、特定の名目上の限度枠およびマーケット・リスク限度枠
    の範囲内で管理されている。後者による管理では、事業の引受パイプラインを市場の歪みに対してもヘッジする必要がある。
    LDCMの業務ユニットの報酬ベースのモデルには、ドイツ銀行の貸借対照表上にあるシングル・ネームへのリスクの集中に対す
                                192/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    る制限的アプローチが含まれている。その結果、著しい集中を伴うことなくポートフォリオ全体が多様化する。結果として生
    じる長期のオンバランスシートのポートフォリオも、包括的な与信限度枠とヘッジのフレームワークの対象となる。
     ドイツ銀行はまた、主にインベストメント・バンクの商業用不動産(CRE)の業務ユニットにおいて、商業用不動産に関連す
    る引受リスクを負っている。CRE業務ユニットでは、資本市場での証券化またはシンジケーションを目的として、他の貸手に貸
    出金が組成される場合がある。前述した売却の遅延や価格決定リスク等の固有の引受リスクは、名目価値の制限、マーケッ
    ト・リスク限度枠および市場の歪みのリスクに対するヘッジ取引を通じて管理されている。
     当行グループは引受リスクに加え、特定のリスク動向(商業用不動産に対するリスクおよび証券化ポジションによるリスク
    を含む。)を伴う取引の集中にも重点を置いている。
     さらに、ドイツ銀行は、部門、資産クラス(商品)および業務ユニットの各レベルでリスク選好を定義している。加えて、
    当行グループのPBおよび特定のCB業務は、モーゲージおよび消費者向け融資商品のリテール・ポートフォリオならびに企業顧
    客向け商品等、十分に同質なポートフォリオに関して当行グループのリスク選好を設定する、商品特有の戦略を通じて管理さ
    れている。ここでは、リスク分析はポートフォリオ・レベルで行われる。個々の顧客に関する分析の重要性は二次的である。
    ウェルス・マネジメントでは、商品および担保の種類や流動性に基づいて世界的な集中の目標レベルが設定される。』
    マーケット・リスクの管理

    マーケット・リスクのフレームワーク

     当行グループの業務の大部分は、マーケット・リスクにさらされている。マーケット・リスクは、当行グループのトレー
    ディング・ポジションおよび投資ポジションの時価が変動する可能性と定義されている。当該リスクは、金利、信用スプレッ
    ド、外国為替レート、株価、コモディティ価格、ならびに市場ボラティリティおよび市場から黙示されるデフォルト確率等の
    他の関連パラメータの変動から発生し得る。マーケット・リスクは、当行グループのエクスポージャーに関する会計上、経済
    上および規制上の見解に影響を及ぼす可能性がある。
     マーケット・リスク管理部は、当行グループの独立したリスク機能の一部であり、マーケットおよび評価リスク管理グルー
    プに属している。マーケット・リスク管理部の主目的の一つは、当行グループの各業務ユニットのリスク・エクスポージャー
    が、定義された戦略に見合う承認されたリスク選好の範囲内にあることを確実にすることである。この目的を達成するため
    に、マーケット・リスク管理部は、リスク・テイカー(以下「業務ユニット」という。)ならびに他の統制およびサポート・
    グループと密接に連携している。
     マーケット・リスクは、大きく異なる3種類のリスクに区分される。
    - トレーディング・マーケット・リスクは、インベストメント・バンクおよびコーポレート・バンク部門のマーケット・
      メーキングおよびクライアント促進活動から主に発生する。これには、債券、エクイティ、外国為替、その他の有価証券
      およびコモディディならびに対応するデリバティブのポジション・テイキングが含まれる。
    - 取引債務不履行リスクは、トレーディング金融商品に関連する債務不履行および格付遷移から発生する。
    - トレーディング以外のマーケット・リスクは、当行グループのバンキング勘定における主にトレーディング・ユニットの
      活動範囲外の市場の変動およびオフバランス項目から発生する。これには、金利リスク、信用スプレッド・リスク、投資
      リスクおよび外国為替リスク、ならびに当行グループの年金制度、保証型ファンドおよび株式報酬から生じるマーケッ
      ト・リスクが含まれる。トレーディング以外のマーケット・リスクには、顧客の預金ならびに貯蓄および貸出金商品のモ
      デリングから生じるリスクも含まれる。
     マーケット・リスク管理ガバナンスは、すべてのマーケット・リスクの監視、有効な意思決定および上級管理職への適時の
    上申を促進するよう設計され、確立されている。
     マーケット・リスク管理部は、当行グループのマーケット・リスクを体系的に識別、評価、監視および報告するためのフ
    レームワークを規定し、導入している。マーケット・リスク管理者は、活発なポートフォリオの分析および業務ユニットへの
    関与を通じて、マーケット・リスクを識別している。』
    マーケット・リスクの測定

     当行グループでは、会計上、経済上および規制上の検討事項を組み込んだ包括的な一連のリスク指標により、すべての種類
    のマーケット・リスクを正確に測定することを目指している。
     当行グループは、内部で開発されたいくつかの主要リスク指標や、規制により定義づけられたマーケット・リスクのアプ
    ローチによってマーケット・リスクを測定している。
    トレーディング・マーケット・リスク

    『
     トレーディング・マーケット・リスクを管理するための主な手段は、限度枠フレームワークが重要な構成要素となっている
    当行グループのリスク選好フレームワークを適用することである。当行グループのマネジメント・ボードは、マーケット・リ
    スク管理部の支援を受けて、トレーディング勘定のマーケット・リスクについて、グループ全体のバリュー・アット・リス
                                193/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ク、経済的資本およびポートフォリオ・ストレス・テストの限度枠を設定する。マーケット・リスク管理部は、この全体の選
    好を、立案および合意されたビジネス・プランに基づいて、当行グループのコーポレート部門および当該部門の個々の業務ユ
    ニッ  トに配分する。マーケット・リスク管理部には、限度枠をさらにその下の個々のポートフォリオ、各地域または各種マー
    ケット・リスクに配分することで各業務ユニットの限度枠を設定する、業務と整合したリーダーがいる。
     バリュー・アット・リスク、経済的資本およびポートフォリオ・ストレス・テストの限度枠は、ポートフォリオ全体のレベ
    ルで、あらゆる種類のマーケット・リスクを管理するために使用される。マーケット・リスク管理部は、一定のポートフォリ
    オまたはリスクの種類を管理するための追加的および重要な補足的手法として、リスク分析および業務に特有のストレス・テ
    ストを実施する。限度枠は、業務計画およびリスクとリターンの評価を考慮して、感応度および集中/流動性、エクスポー
    ジャー、業務レベルのストレス・テストおよびイベント・リスク・シナリオにも設定される。
     各業務ユニットが限度枠の遵守に責任を負っており、当該限度枠に照らしてエクスポージャーの監視および報告を行う。
    マーケット・リスク管理部の設定したマーケット・リスク限度枠は、使用されているリスク管理手法に応じて、日次、週次お
    よび月次で監視される。』
    内部で開発されたマーケット・リスクのモデル

    『

    バリュー・アット・リスク(VaR)
     VaRは、所定の期間および所定の信頼水準内における、市場の変動に起因する公正価値のポジションの潜在的な損失額を測る
    定量的指標である。
     当行グループのトレーディング業務に関するバリュー・アット・リスクは、当行グループ独自の内部モデルに基づいてい
    る。1998年10月に、一般マーケット・リスクおよび特定マーケット・リスクに関する規制上のマーケット・リスク資本の計算
    に、感応度に基づくモンテカルロ・アプローチによる当行グループの内部モデルを用いることが、ドイツの銀行監督当局(現
    BaFin)によって認可された。2020年10月に、ECBは当行グループがVaRモデルをヒストリカル・シミュレーション・アプローチ
    に大幅に変更することを承認した。そのため、現在、一部のポートフォリオは引き続き感応度に基づくアプローチに基づいて
    いるものの、大部分は全面的再評価に基づくヒストリカル・シミュレーション・アプローチとなっている。この新しいアプ
    ローチは、リスク管理と所要自己資本の両方に対して使用されている。
     新しいアプローチは、当行グループのリスクのより正確なモデリングを提供し、分析機能を強化し、リスク管理のためのよ
    り効果的なツールを提供するものである。ヒストリカル・シミュレーションVaRの導入により、マーケット・リスクのより正確
    な概観を得られるだけでなく、マーケット・リスクのシステムとモデルが一日の終わりに行われる価格評価により整合するよ
    う調整された。
     リスク管理VaRは、99%の信頼水準および1日の保有期間に合わせて調整されている。これは、当行グループの見積りでは、
    当行グループのトレーディング・ポジションからの時価評価損が報告VaR以上となる確率が1%であることを意味する。規制資
    本目的では、当行グループのVaRモデルは99%の信頼水準と10日の保有期間に合わせて調整されている。
     当行グループは、この計算に、過去1年の市場データをインプットとして使用するヒストリカル・シミュレーション技法を用
    い、当該1年の期間中にリスク要因間の相関関係を観察している。
     当行グループのVaRモデルは、すべての資産クラスにわたる一連の包括的なリスク要因を考慮に入れるよう設計されている。
    重要なリスク要因は、スワップ/国債カーブ、インデックスおよび発行体固有のクレジットカーブ、単一の株価および指数、
    外国為替レート、コモディティ価格、ならびにそれらのインプライド・ボラティリティである。リスク・カバレッジの網羅性
    を確保する一助とするために、第2順位のリスク要因(例えば、短期金融市場のベーシス、インプライド配当、オプション調整
    後スプレッドおよび貴金属リース・レート)が、VaRの計算に考慮される。VaRモデルに含まれるリスク要因のリストは定期的
    に見直され、モデル・パフォーマンスの継続的なレビューの一環として改善される。
     当モデルは、主に、全面的再評価アプローチによって、線形的および(特にデリバティブについては)非線形的な影響を組
    み入れているが、特定のポートフォリオについては感応度に基づくアプローチも利用している。全面的再評価アプローチで
    は、価格設定関数へのインプットとして、リスク要因の過去の変動を用いる。このアプローチは計算コストが高いものの、特
    にストレス・シナリオでは非線形的ポジションのマーケット・リスクをより正確に把握できる。感応度に基づくアプローチ
    は、基礎となるリスク要因に対する感応度を、それらのリスク要因の過去の変動と組み合わせて用いる。
     各業務ユニットについて、リスク種類別(例えば、金利リスク、信用スプレッド・リスク、エクイティ・リスク、外国為替
    リスクおよびコモディティ・リスク)に個別のVaRが計算される。「分散効果」とは、所与の1日におけるVaR総額が、個々のリ
    スク種類に関連するVaRの合計を下回る効果をいう。個々のリスク種類のVaR数値を単純に合計してVaR総額とすることは、すべ
    てのリスク種類における損失が同時に生じるという仮定を含意する。
     VaRにより、公正価値エクスポージャーにわたって一貫した指標を適用することが可能となる。また、これにより、異なる業
    務におけるリスクの比較が可能になることに加え、異なる資産クラス間の相関関係および相殺を反映するためにポートフォリ
    オ内のポジションを合算およびネッティングする手段が提供される。さらに、これにより、マーケット・リスクの時系列での
    比較および日次のトレーディング実績との比較が容易になる。
     VaRの結果を使用する際には、多くの点を考慮しなければならない。これらには、以下のものを含む。
                                194/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     - 過去の市場データの使用は、潜在的な将来イベント(特に極端な性質のもの)のためのふさわしい指標とはならない可能
       性がある。この「バックワード・ルッキング」の限界は、(2008年度のように)VaRによる将来の潜在的損失の過小評価を
       引 き起こす可能性もあれば、(COVID-19のパンデミックのような)重大なストレスが生じた期間の直後に過大評価を引き
       起こす可能性もある。
     - 保有期間を1日とすることは、1日以内にポジションを手仕舞うまたはヘッジすることができない場合、清算までの期間中
       に発生するマーケット・リスクを完全には把握していない。
     - VaRは、第99百分位点を超える潜在的損失を示さない。
     - 日中のリスクは、エンド・オブ・デイのVaRの算定に反映されない。
     - トレーディング勘定またはバンキング勘定内にはVaRモデルで部分的にしか把握されないまたは把握されないリスクが存在
       する可能性がある。』
     現在当行グループのVaRモデルでは把握されないリスクを体系的に把握し評価するプロセスは、更なる開発および改善が行わ
    れている。これらのリスクの重要性のレベルを決定するための評価が行われ、重要なリスクは当行グループの内部モデルへの
    組み込みが優先される。VaRに含まれないリスクは、当行グループのリスク・ノット・インVaR(RNIV)のフレームワークによ
    り定期的に監視され評価される。このフレームワークも2020年に大幅な見直しが行われた。これには、手法をヒストリカル・
    シミュレーション・アプローチに合わせて調整することが含まれる。これにより、手法に不足している項目の使用や資本化の
    可能性について、より正確に見積ることができる。
     当行グループは、内部リスク・モデルの継続的開発に努めており、当該モデルのレビュー、検証および改善のために多くの
    資源を配分している。
    ストレスのかかったバリュー・アット・リスク

    『
     ストレスのかかったバリュー・アット・リスク(SVaR)は、ストレスのかかったバリュー・アット・リスク値を、1年間の重
    大な市場ストレスに基づいて計算する。当行グループは、ストレスのかかったバリュー・アット・リスク値を、信頼水準99%
    を用いて計算する。ストレスのかかったVaRは、保有期間は10日で計算される。当行グループのSVaRの計算には、バリュー・
    アット・リスクの計算に用いるのと同一のシステム、取引情報およびプロセスが利用される。唯一の相違点は、重大な金融ス
    トレス期(すなわち、高いボラティリティを特徴とする。)からの過去の市場データおよび観察された相関関係が、ヒストリ
    カル・シミュレーションの入力値として使用される点である。』
     ストレスのかかったバリュー・アット・リスクの計算のためにタイム・ウインドウを選択するプロセスは、最上位のバ
    リュー・アット・リスク貢献額における高いレベルのボラティリティを特徴とするタイム・ウインドウの識別に基づいてい
    る。識別されたウインドウはその後、グループのポートフォリオを用いてSVaRの結果を隣接したウインドウと比較することに
    より、さらに検証される。
     2020年度第4四半期に導入されたヒストリカル・シミュレーション・モデルでは、VaRの資本計算結果はストレスのかかった
    VaRの資本計算結果よりも高く、通常、ストレスのかかったVaRに使用されるタイム・ウインドウは変更されることになる。し
    かし、現在のVaRはすでに、COVID-19により一層のストレスがかかった期間に基づいているため、規制当局からのガイダンスに
    従い、このストレスのかかった期間における評価は2021年まで実施が延期されている。
    追加的リスクに係る自己資本賦課

    『
     追加的リスクに係る自己資本賦課は、トレーディング勘定における信用感応度の高いポジションについて、債務不履行リス
    クおよび格付遷移リスクを捕捉する。当行グループは、コンスタント・ポジション・アプローチの下で資本ホライズンを1年、
    ポートフォリオの損失分布の分位値を99.9%として行う追加的リスクに係る自己資本賦課の計算、および追加的リスクに係る
    自己資本賦課貢献額の個別ポジションへの配分に、モンテカルロ・シミュレーションを使用している。』
     このモデルでは債務不履行リスクおよび格付遷移リスクを、すべてのポートフォリオについて、正確かつ一貫した定量的ア
    プローチにより捕捉する。追加的リスクに係る自己資本賦課計算上の重要なパラメータは、個別ポジションのエクスポー
    ジャー、回収率、デフォルトおよび遷移の確率が類似している期限の格付、ならびに発行体の相関関係を特定するパラメータ
    である。
    マーケット・リスク標準的アプローチ

     特定のマーケット・リスク標準的アプローチ(以下「MRSA」という。)は、特定の種類の投資ファンドおよびCRR/CRDに規定
    される長寿リスクについて、トレーディング勘定の証券化に関する特定のマーケット・リスクに係る規制自己資本賦課を算定
    するために使用される。
     長寿リスクとは、寿命連動型の保険契約および取引に係る価値の損失をもたらす平均余命の不利な変動のリスクである。リ
    スク管理目的では、ストレス・テストおよび経済的資本の配分もまた、長寿リスクの監視および管理に使用される。
    マーケット・リスクのストレス・テスト

                                195/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ストレス・テストは、極端な市場イベントおよび各リスク要因の変動の潜在的影響を評価する重要なリスク管理技法であ
    る。これは、ドイツ銀行のポジションのマーケット・リスクを評価するために使用する中核的な定量的ツールの一つであり、
    VaR  および経済的資本を補完する。マーケット・リスク管理部は、多様なリスクを把握するために、複数の種類のストレス・テ
    スト(ポートフォリオ・ストレス・テスト、個別の特定ストレス・テストおよびイベント・リスク・シナリオ)を実施し、さ
    らにグループ全体のストレス・テストにも貢献している。これらのストレス・テストはまた、様々な重要度をカバーしてお
    り、当行の収益の安定性と適正自己資本をテストするために設計されている。
    トレーディング・マーケット・リスクに関する経済的資本(TMR                              EC)

     当行グループのトレーディング・マーケット・リスクに関する経済的資本モデルであるスケーリングされたストレスのか
    かったVaRに基づくEC(SVaRに基づくEC)は、2つの中核的な構成要素から成る。「共通リスク」要素は全業務にわたるリス
    ク・ドライバーをカバーし、「業務特有のリスク」要素は業務特有のストレス・テスト(BSST)一式を通じて「共通リスク」
    要素を補強する。両構成要素は、過去に観察された深刻な市場のショックに対して調整されている。共通リスクはスケーリン
    グされたバージョンのSVaRフレームワークを用いて算定されるが、BSSTは、共通リスク要素において把握されない、より商
    品/業務に特有のリスク(複合ベーシス・リスク等)および高順位のリスクを把握するよう設計されている。SVaRフレーム
    ワークに基づくECは、モンテカルロSVaRフレームワークを用いている。
    取引債務不履行リスクに関する経済的資本(TDR                       EC)

     TDR  ECは、当行グループのトレーディング勘定および公正価値バンキング勘定にわたる関連する信用エクスポージャーを把
    握する。トレーディング勘定のエクスポージャーは、格付け、規模および流動性に基づいて設定したシングル・ネームへの集
    中およびポートフォリオの限界値を通じてMRMにより監視される。シングル・ネームへの集中リスクの限界値は、2つの主要な
    測定基準、すなわち、デフォルト・エクスポージャー(現在の回収率(RR)による瞬間的なデフォルトの損益への影響)およ
    び債券相当時価(MV)(回収率0%によるデフォルト・エクスポージャー)である。分散効果および集中による影響を把握する
    ため、当行グループは、取引債務不履行リスクに関する経済的資本と信用リスクに関する経済的資本を併せて計算する。取引
    債務不履行リスクの計算に係る重要なパラメータは、エクスポージャー、回収率およびデフォルト確率ならびに期限である。
    格下げおよび債務不履行が同時に起こる確率は、ポートフォリオ・モデルの債務不履行および格付の相関関係によって決定さ
    れる。これらの相関関係は、国、地理的地域および業界の典型を表すシステマティックな要因を通じて特定される。
    トレーディング・マーケット・リスクの報告

     マーケット・リスク管理部の報告は、リスク・プロファイルに関する透明性を生み出し、組織の全レベルに対して中核とな
    るマーケット・リスク・ドライバーの理解を促進している。マネジメント・ボードおよび上級ガバナンス委員会は、マーケッ
    ト・リスク、規制自己資本およびストレス・テストに関して、定期的に報告を受け、必要に応じて特別な報告を受ける。上級
    リスク委員会は、複数の頻度(週次または月次等)でリスク情報を受け取る。
     さらに、マーケット・リスク管理部は、日次および週次でマーケット・リスクに関する個別の報告書を作成し、日次で各業
    務の所有者の限度枠利用度に関する報告書を作成する。
    公正価値で計上される資産の規制上の慎重な評価

     当行グループは追加的価値修正の金額を委員会委任規則(EU)第2016/101号に定義されている手法に基づき決定した。これに
    は、COVID-19のパンデミックにより極端な市場ボラティリティが生じているとして、2020年12月31日までの期間に適用される
    修正された集計係数について規定した、委員会委任規則(EU)第2020/866号の修正が含まれる。
     2020年12月31日現在の追加的価値修正の金額は14億ユーロであった。2019年12月31日現在の金額は17億ユーロであった。集
    計係数の修正による影響額は、2020年12月31日現在において5億ユーロであった。
     2020年12月31日現在の追加的価値修正を差し引いた予想損失の減少は121百万ユーロであり、これは追加的価値修正が当行グ
    ループのCET      1資本に及ぼしたマイナスの影響を部分的に軽減している。
    トレーディング以外のマーケット・リスク

    『
     トレーディング以外のマーケット・リスクは、主に当行グループのバンキング勘定におけるトレーディング・ユニットの活
    動範囲外および一定のオフバランス項目から発生し、取引に係る様々な会計処理に関する検討を組み込んでいる。その分野に
    おいて、当行グループがリスクにさらされていて、リスク管理グループが監視している重要なマーケット・リスク要因は以下
    のとおりである。
    - 金利リスク(組み込まれている選択可能性および特定の商品種類の行動パターンの変化からのリスクを含む。)、信用ス
      プレッド・リスク、外国為替リスク、エクイティ・リスク(公開および非公開株式ならびに不動産、インフラおよびファ
      ンド資産に対する投資を含む。)。
                                196/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - 年金制度および保証等のオフバランス項目からのマーケット・リスクならびに構造的外国為替リスクおよび株式報酬リス
      ク。』
     トレーディング・マーケット・リスクと同様に、当行グループのリスク選好および限度枠フレームワークは、トレーディン
    グ以外のマーケット・リスク・エクスポージャーを管理するためにも適用されている。グループ全体では、これらのエクス
    ポージャーの把握は、マネジメント・ボードが設定した、資産クラス全体のすべてのマーケット・リスクへのエクスポー
    ジャーを把握するためのマーケット・リスクの経済的資本の限度枠、ならびにバンキング勘定における金利リスクの収益およ
    び経済価値に基づく限度枠を通じて行われる。これらの限度枠は、マーケット・リスク管理部によって部門レベルまたはポー
    トフォリオ・レベルに分割される。トレーディング以外のマーケット・リスク・エクスポージャーの限度枠フレームワークを
    さらに捕捉するため、業務ごとに一連のストレス・テストが実施され、バリュー・アット・リスクおよび感応度の限度枠が、
    使用されているリスク指標に応じて日次または月次ベースで監視される。
    バンキング勘定における金利リスク

     バンキング勘定における金利リスク(IRRBB)は、当行グループのバンキング勘定のエクスポージャーに影響を及ぼす金利の
    変動から生じる、当行グループの資本と収益の両方に対する現在または将来のリスクである。これには、バンキング勘定の金
    融商品の期間構造から生じるギャップ・リスク、異なる金利カーブを用いて価格が決定されている金融商品の金利の相対的変
    動による影響を表すべーシス・リスク、ならびにオプション・デリバティブ・ポジションや金融商品に組み込まれているオプ
    ション要素から生じるオプション・リスクが含まれる。
     当行グループは、IRRBBのエクスポージャーを、経済価値および収益ベースの指標を用いて管理する。当行グループのグルー
    プ財務部門は、独立した監視機能の役割を担うマーケット・リスク管理部とともに、金利リスクを一元的に管理するよう義務
    付けられている。
     経済価値ベースの指標は、会計処理とは独立した、金利変動から生じた資産、負債およびオフバランスシートのエクスポー
    ジャーのバンキング勘定の経済価値における変動を見るものである。これにより、当行グループは、リスク管理のための内部
    ストレス・シナリオに加え、欧州銀行監督局(EBA)が定義した6つの標準シナリオの下で、バンキング勘定の経済価値の最大
    減少額として      エクイティの経済価値          の変動(EVEの変動)を測定する。
     収益ベースの指標は、所定のタイム・ホライズンにわたり、金利変動から生じる純利息収益(NII)の予想変動を、所定のベ
    ンチマークのシナリオと比較して見るものである。これにより、当行グループは、リスク管理のための内部ストレス・シナリ
    オに加え、欧州銀行監督局(EBA)が定義した6つの標準シナリオの下で、市場で暗に示されるカーブのシナリオと比較した
    12ヶ月間のNIIの最大減少額として、NIIの変動を測定する。
     当行グループは、トレーディング以外のポジションから生じる金利リスクを所定の限度枠内でヘッジする技法を採用してい
    る。トレーディング以外の資産および負債ポジションに起因する金利リスクは、財務マーケット・アンド・インベストメント
    部門を通じて管理される。残りの金利リスク・ポジションは、IB部門内のドイツ銀行のトレーディング勘定でヘッジする。当
    行グループのトレーディング・ポートフォリオにおける金利リスクの処理およびバリュー・アット・リスクのモデルの適用
    は、本書の「トレーディング・マーケット・リスク」の項で説明されている。
     前段落で説明した当行グループのバンキング勘定におけるポジションおよびヘッジは、本書の「連結財務諸表に対する注
    記」の項に詳述されている会計原則に従っている。
     モデル・リスク管理機能は、すべてのマーケット・リスクのモデルに関して、ドイツ銀行のグループ全体のリスク・ガバナ
    ンスのフレームワークに沿ったIRRBBの測定に使用されるモデルについて、独立した検証を行う。
     VaRと金利リスクの感応度の計算は日次で行われ、経済価値の金利リスクおよび収益に対するリスクの測定および報告は月次
    で実施される。当行グループは通常、内部管理システムにおいて、本レポートの開示に関して適用されるものと同じ測定基準
    を使用する。これは、手法だけでなく、測定基準を計算する際に使用されるモデリング仮定にも適用される。
     ドイツ銀行の主なモデリング仮定は、当行グループのPB部門およびCB部門におけるポジションに適用されている。これらの
    ポジションは、預金および貸出金商品に関する当行グループの顧客の行動が変化するリスクにさらされている。
     当行グループは、ポートフォリオの平均金利更改期間を決定するために、複製ポートフォリオ・アプローチを通じて満期の
    定めのない預金(NMD)の金利リスク・エクスポージャーを管理している。複製ポートフォリオを構築するため、NMDのポート
    フォリオは、業務ユニット、通貨、商品および所在地といった側面によりクラスター化される。金利更改期間に影響を及ぼす
    主な側面は、市場金利に対する預金金利の弾力性、預金残高のボラティリティおよび観察可能な顧客の行動に基づく。報告期
    間において、こうした複製ポートフォリオすべてに割り当てられた平均金利更改日期間は2.14年であり、ドイツ銀行では最長
    の金利更改期間を15年としている。
     貸出金商品および定期預金商品において、ドイツ銀行は顧客の期限前返済/引出行動を検討する。パラメータは、過去の観
    察結果、統計的分析および専門家の評価に基づいている。
     さらに、当行グループは通常、契約上の通貨でIRRBB関連の測定基準を計算し、結果として得られた測定基準を報告目的で集
    計している。経済価値ベースの測定基準を計算する場合、純利息は貸借対照表において大部分が除外されている。
    バンキング勘定における信用スプレッド・リスク

                                197/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行は、バンキング勘定(主に財務部の流動性準備金ポートフォリオの一部として)に保有している債券の信用スプ
    レッド・リスクにさらされている。バンキング勘定における信用スプレッド・リスクは、独立した監視機能の役割を担うマー
    ケット・リスク管理部門とともに、業務部門が、承認されたリスク選好の範囲内におさまるよう管理している。個々の金融商
    品 について認識された信用の質の変化により、基礎となる金利に対する相対的スプレッドに変動が生じる可能性があるため、
    このリスク区分は、バンキング勘定における金利リスクに密接に関連している。信用スプレッドの感応度および信用スプレッ
    ド・エクスポージャーのバリュー・アット・リスクの計算は、通常は日次で実行され、経済的資本およびストレス・テストの
    測定と報告は月次で実行される。
    外国為替リスク

     外国為替リスクは、各事業体の機能通貨以外の通貨建てのトレーディング以外の資産および負債のポジションから生じる。
    外国為替リスクの大部分は、内部ヘッジを通じて、IB部門内のトレーディング勘定に移転されるため、トレーディング勘定の
    バリュー・アット・リスク数値を通じて反映および管理される。移転されていない残りの外国為替リスクは、残余リスクのみ
    がポートフォリオ内に残るように、同一通貨建ての投資のマッチ・ファンディングを通じて軽減されている。上記のアプロー
    チの少数の例外は、トレーディング・ポートフォリオについて要約されているように、通常のマーケット・リスク管理部の監
    視および報告プロセスに従っている。
     トレーディング以外の外国為替リスクの大部分は、主に当行グループの米国、英国および中国の事業体のヘッジされていな
    い構造的外国為替エクスポージャーに関連している。構造的外国為替エクスポージャーは、当行グループの連結子会社および
    支店が保有する現地資本(利益剰余金を含む。)および持分法により会計処理されている投資から生じる。基礎となる機能通
    貨の外国為替レートの変動は、為替換算調整(CTA)として認識される。
     構造的外国為替エクスポージャーを管理する主な目的は、連結自己資本比率を為替レートの変動の影響から切り離し安定さ
    せることである。したがって、特定の事業体およびグループ全体の自己資本比率のボラティリティを回避するために多数の通
    貨建てにしている多額のリスク・ウェイテッド・アセットに関して、同通貨のエクスポージャーがヘッジされていない、また
    は一部ヘッジされて残存している。
    エクイティ・リスクおよび投資リスク

     トレーディング以外のエクイティ・リスクは、主にバンキング勘定の非連結投資の保有および当行グループの株式報酬制度
    から生じる。
     バンキング勘定の非連結投資の保有は、                   戦略的投資およびオルタナティブ投資                  資産に区分される。戦略的エクイティ投資
    は、一般に、当行グループの業務フランチャイズを支援するために行った取得に関連しており、中長期的な投資ホライズンで
    行われる。オルタナティブ資産は、自己勘定投資およびその他の非戦略的投資資産から成る。自己勘定投資は、プライベー
    ト・エクイティ、不動産、ベンチャー・キャピタルおよびヘッジ・ファンドまたは投資信託に対する直接投資である一方、不
    良債権のポジションのワークアウトにおいて回収した資産またはプライベート・エクイティおよび不動産に対する、古くから
    保有しているその他の投資資産は非戦略的性質である。
     戦略的投資に関する投資提案、およびコミットされた目標に対する進捗状況とパフォーマンスの監視は、グループ投資委員
    会によって評価される。規模によっては、戦略的投資には、グループ投資委員会、マネジメント・ボードまたはスーパーバイ
    ザリー・ボードの承認が必要とされる場合がある。
     CRMプリンシパル・インベストメントは、リスク関連のガバナンスとオルタナティブ資産活動の監視に責任を有する。新規の
    または増額された自己勘定投資コミットメントのレビューは、エンタープライズ・リスク委員会(ERC)によってオルタナティ
    ブ資産投資のリスク管理フォーラムとして設置されたプリンシパル・インベストメント・コミットメント承認グループ
    (PICAG)の担当業務である。PICAGは、その権限により投資を承認するか、その権限を超える案件についてはマネジメント・
    ボードの承認を求めて提言を行う。マネジメント・ボードはまた、ERCの提言に応じて、業務部門および様々なリスク・ポート
    フォリオについて投資限度枠を設定する。
     保有している持分投資は、定期的に行われるグループ全体のストレス・テストおよび月次のマーケット・リスクの経済的資
    本の計算に含まれている。
    年金リスク

     当行グループは、旧・現従業員のための多数の確定給付年金制度からのマーケット・リスクにさらされている。予想される
    年金の支払を満たす年金制度の能力は投資および継続的な制度による拠出を通じて維持される。マーケット・リスクは、各年
    金制度の資産の時価の潜在的低下または負債の増加により実体化する。マーケット・リスク管理部は、当行グループの確定給
    付年金制度の資産および負債の両側に係るすべてのマーケット・リスク(金利リスク、インフレ・リスク、信用スプレッド・
    リスク、エクイティ・リスクおよび長寿リスクを含む。)を監視し、報告する。全般的に、当行グループは、主要な財務指標
    に対する市場の不利な動きの影響を最小限に抑えることを目指している。その主目的はIFRSに基づく積立状況全体を保持する
    ことであるが、特定の市場では、競合する主要な財務指標のバランスを図ることが目的となっている。投資マネージャーは、
    年金制度の受託者および投資委員会と合意したとおりに、投資権限またはガイドラインに従って年金資産を運用している。主
    要な確定給付制度のIFRSに基づく積立状況を保持するために、当行グループは年金負債対応投資(LDI)アプローチを適用して
                                198/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    いる。関連するトレードオフのバランスを保つことで、資本市場の変動による確定給付制度債務の現在価値の変動と制度資産
    の変動のミスマッチから生じるリスクが最小化される。
     当行グループの確定給付年金制度債務の詳細については、「連結財務諸表に対する注記」の項の注記33「従業員給付」を参
    照のこと。
    銀行勘定に関するその他のリスク

     当行グループの資産管理業務におけるマーケット・リスクは主に元本保証型のファンドまたは口座から生じるが、当行グ
    ループのファンドに対する共同投資からも生じる。
    トレーディング以外のマーケット・リスクの経済的資本

    『
     トレーディング以外のマーケット・リスクに関する経済的資本は、標準的トレーディング・マーケット・リスクEC手法を適
    用して、もしくは各リスク・クラスに特有であり、他の要因の中でも特に、過去に観察した市場の変動、各資産クラスの流動
    性、および行動に選択可能性がある商品に関連する顧客行動の変化を考慮に入れたトレーディング以外のマーケット・リス
    ク・モデルの使用を通して計算される。』
    オペレーショナル・リスク管理

    オペレーショナル・リスク管理フレームワーク

     ドイツ銀行は、オペレーショナル・リスクに欧州銀行監督局によるシングル・ルールブックの定義、すなわち、「オペレー
    ショナル・リスクは、内部プロセス・人・システムが不十分であることもしくは機能しないこと、または外部イベントに起因
    した損失のリスクを意味する。オペレーショナル・リスクには法的リスクを含むが、ビジネス・リスクおよび風評リスクは含
    まれず、すべての銀行商品および活動に組み込まれている。」を適用している。オペレーショナル・リスクは、当行の非財務
    リスク(NFR)のサブセットを構成している。
     ドイツ銀行のオペレーショナル・リスクの選好は、事業を行う結果として当行グループが受け入れる意思のあるオペレー
    ショナル・リスクの程度を規定している。当行グループは、日々の業務のみならず戦略的にも意識的にオペレーショナル・リ
    スクを負担している。当行は特定の種類のオペレーショナル・リスク事象(法規制の違反および不正行為等)について選好を
    設定しない場合があるが、事業目標を達成するために一定程度のオペレーショナル・リスクを受け入れなければならない場合
    もある。残存リスクが当行グループのリスク選好の範囲外にあると評価された場合は、リスクを是正すること、リスクに保険
    を掛けること、または事業を中止することを含め、リスク削減措置を講じなければならない。
     オペレーショナル・リスク管理フレームワーク(ORMF)は、当行のオペレーショナル・リスクの識別、評価、測定、監視お
    よび軽減に使用される、相互に関連する一連の手法およびプロセスである。その構成要素は、当行の最も重要なオペレーショ
    ナル・リスクを管理する包括的かつリスクに基づくアプローチを提供するために一緒に機能するように設計されている。ORMF
    の構成要素には、オペレーショナル・リスクの選好の設定および遵守に対する当行グループのアプローチ、オペレーショナ
    ル・リスクの種類および統制の分類法、オペレーショナル・リスク管理プロセス(手法を含む。)の最低基準、ならびに当行
    のオペレーショナル・リスク資本モデルが含まれる。
    組織およびガバナンス構造

     日々のオペレーショナル・リスクの管理の一義的責任は該当リスクが発生する各業務部門および管理部門にある一方、非財
    務リスク管理部(NFRM)は当行グループ全体のオペレーショナル・リスクを監視し、リスクの集中を識別して報告し、当行全
    体にわたるORMFの一貫した適用を促進する。NFRMは、最高リスク責任者が率いるグループ・リスク機能である最高リスク・オ
    フィスの一部である。
     最高リスク責任者はNFRMのリーダーを任命し、リーダーはORMF(オペレーショナル・リスク資本モデルを含む。)の効果
    的、効率的かつ規制に準拠した設計、監督および維持に関して説明責任がある。NFRMのリーダーは、グループ全体でのORMFの
    実施を監視し、検証するとともに、全体的なリスク水準を当行のオペレーショナル・リスク選好に照らして監視する。
     最高リスク責任者が議長を務める非財務リスク委員会(NFRC)は、グループの主要なオペレーショナル・リスクのリスク横
    断的な視点を確立することにより、マネジメント・ボードに代わり当行グループにおけるオペレーショナル・リスク管理の監
    視、ガバナンスおよび調整に関して責任を有している。その意思決定の権限は、当行の業務部門および管理部門のリスク・プ
    ロファイルに影響を与え得るすべてのオペレーショナル・リスク問題のレビュー、アドバイスおよび管理を含んでいる。第1お
    よび第2のLoDの双方から監督および調整に係る人員が出席する複数のサブフォーラムが、NFRCを支援し、その任務を効果的に
    遂行する。グループ・レベルのNFRCに加え、各業務部門でも、組織の様々なレベルのオペレーショナル・リスクについて監視
    と管理を行う第1のLoDのNFRフォーラムを設置している。
     当行グループのオペレーショナル・リスクのガバナンスは、財務リスクおよび非財務リスクのすべてのリスクを管理するた
    めに、当行の3つの防衛線(3LoD)アプローチに従っている。ORMFは、オペレーショナル・リスクの管理に関する中核的な第1
                                199/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    およびの第2のLoDの役割とそれぞれの責任を含むオペレーショナル・リスク・ガバナンス基準を設定し、有効なリスク管理と
    適切かつ独立した検証に関する役割を確実にしている。
     第1の防衛線(第1のLoD)のオペレーショナル・リスク要件:                            第1のLoDとして、リスク保有者はオペレーショナル・リスクに

    関して全面的な説明責任を有し、定義されたリスク特有の選好に照らしてこれらを管理する。
     オペレーショナル・リスク保有者とは、その活動がリスクを生じさせるような、またはオペレーショナル・リスクにさらさ
    れている、当行における役割である。業務部門および管理部門のリーダーは、それぞれのオペレーショナル・リスクのプロ
    ファイルの識別、組織内におけるこれらのリスクの積極的な管理、リスク選好の範囲内に維持するためのオペレーショナル・
    リスクの軽減または受け入れに関する経営判断、ならびに第1のLoDの構築および維持のために、適切な組織構造を決定しなけ
    ればならない。
     第2の防衛線(第2のLoD)のオペレーショナル・リスク要件:                             リスク種類管理責任者(RTC)は、包括的なリスク種類である
    「オペレーショナル・リスク」の下にあるすべてのサブ・リスク種類の第2のLoD統制機能としての役割を担う。
     RTCはフレームワークを構築し、彼ら自身が統制する特定のオペレーショナル・リスクの種類に関するグループ・レベルのリ
    スク選好文書を定義する。RTCは、最低限のリスク管理および統制の基準を定義し、リスク保有者による日々のプロセスにおけ
    るこれらの基準の実施ならびにリスク負担およびリスク管理業務を独立した立場で監視し、検証する。RTCは、独立した立場で
    オペレーショナル・リスクを監督し、集約されたリスク種類プロファイルに関する報告書を作成する。RTCはリスク選好に照ら
    してリスク種類のプロファイルを監視し、予測可能なリスク選好の違反につながるリスク決定については拒否する権利を有す
    る。リスク種類の専門家として、RTCはリスク種類とその分類法を定義し、第1のLoDにおけるリスク種類のフレームワークの実
    施を支援し、促進する。独立性を維持するため、RTCの役割は管理部門にのみ配置されている。
     RTC  としてのNFRMのオペレーショナル・リスク要件(包括的なリスク種類であるオペレーショナル・リスク):                                                 オペレーショ
    ナル・リスクのRTC/リスク統制機能として、NFRMは包括的なORMFの設定と維持、および当行グループのオペレーショナル・リ
    スク資本の十分な水準を決定する。
    - 第2のLoDのリスク統制機能として、NFRMはオペレーショナル・リスク選好に対する当行のアプローチを定義し、その遵
      守、違反および結果について監視する。NFRMは、業務ユニットの総体的なオペレーショナル・リスク・プロファイルに関
      連する、第1のLoDによるリスクおよび統制の評価ならびにリスク管理活動を独立した立場でレビューし、検証する(RTC
      は、特定のリスク種類に関連する活動を監視し、検証する。)。NFRMは、リスクの監視および必要に応じてリスク選好の
      範囲内に当行のオペレーショナル・リスクを戻すための補完統制を提案する。また、当行のオペレーショナル・リスク・
      プロファイルとトップ・リスク(すなわち、リスク選好の範囲外の当行における重要なオペレーショナル・リスク)を設
      定し、定期的に報告する。
    - オペレーショナル・リスクに関する特定分野の専門家として、NFRMはオペレーショナル・リスクの将来を考慮したリスク
      管理を促すリスクに関する独立した見解を提供し、リスク保有者と積極的に協働し(第1のLoD)、当行全体におけるリス
      ク管理基準および統制基準の実施を促進している。
    - NFRMには、マネジメント・ボードに提案する目的で、オペレーショナル・リスクに必要な資本について十分なレベルを決
      定するためのアプローチを設計、実施および維持する責任がある。これには、先進的計測手法(AMA)に基づくオペレー
      ショナル・リスク資本需要および予想損失の計算および配分が含まれる。
    オペレーショナル・リスク管理

     オペレーショナル・リスクに内在する広範なサブ・リスクの種類を管理するため、ORMFは、当行全体におけるオペレーショ
    ナル・リスクのすべての種類に適用される一連の手法およびプロセスを提供している。これらにより、当行グループのオペ
    レーショナル・リスクに関するリスク選好に関係するオペレーショナル・リスク・プロファイルを決定すること、オペレー
    ショナル・リスクのテーマおよび集中を系統的に識別すること、ならびにリスクを軽減する手段および優先度を明確にするこ
    とが可能となる。
     2020年度において、当行グループは、当行グループのリスク管理プロセスの統合および簡素化、第1のLoDと第2のLoDの間の
    オペレーショナル・リスクに関する積極的かつ継続的な対話の促進、当行グループの統制強化、およびオペレーショナル・リ
    スクの管理をより透明かつ有意義なものにするとともに日々の経営判断に組み込むことにより、オペレーショナル・リスク管
    理をさらに強化した。
     損失データの収集:当行グループは、内部のデータ(損益計算書に10,000ユーロ以上の影響を及ぼすもの)と関連する外部
    のオペレーショナル・リスク事象を適時に収集し、分類し、分析する。重要なオペレーショナル・リスク事象は、事業パート
    ナー、リスク統制およびその他の管理部門の間で密接に連携して行われる教訓分析とリード・アクロス分析を明確に定義する
    きっかけとなる。教訓レビューは、重要なオペレーショナル・リスク事象の原因を分析し、その根本的な原因を識別し、再発
    の可能性を減らすための適切な是正措置を文書化する。リード・アクロス・レビューは、教訓プロセスでの結論を得て、教訓
    レビューで識別された類似のリスクおよび統制の弱点が、まだ問題には発展していないとしても、当行の他の領域に存在する
    かどうかを分析する。これにより、予防措置を取ることができる。2020年度において、当行グループは、リスク事象に関する
    外部レビューを当行グループのシナリオ分析フレームワークに統合して事象の管理プロセスをさらに簡素化し、使いやすい新
    たな事象管理プラットフォームの開発を継続した。
                                200/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、業界のデータベースにより提供される内部シナリオおよび関連する外部のオペレーショナル・リスク事象
    を含む一連のシナリオを用いてオペレーショナル・リスク・プロファイルを補完する。このように当行グループは業界で発生
    し た外部の損失イベントに関する情報を系統的に利用することで、同様の突発事象が当行グループに発生する可能性を減少さ
    せている(例えば、特別なディープ・ダイブ分析やリスク・プロファイル・レビューによる。)。2020年度に、当行グループ
    は、シナリオ分析をより密接に日々のリスク管理プロセスに統合するために、再設計されたアプローチを導入した。シナリオ
    分析は、COVID-19のパンデミックが当行グループの事業環境に及ぼす影響を評価する上で重要な役割を果たし、危機的状況に
    おいて正しい決定を下すのに役立った。
     リスク・アンド・コントロール評価プロセス(RCA)は、業務部門および管理部門(第1のLoD)から生じるリスクの一連のボ
    トムアップの評価、それらを管理するために実施されている統制の有効性、ならびにリスク選好の範囲内外のリスクをリスク
    選好に戻すために必要な是正措置から成る。これにより、第1および第2のLoDのいずれも、当行の重要なオペレーショナル・リ
    スクを明確に把握することができる。2020年度に、年間を通じてリスクの変化を反映できるようにRCAへの動的トリガーに基づ
    くアプローチの導入を開始したことで、よりリアルタイムのリスク・プロファイルが組織に提供されるようになった。この動
    的なアプローチを支えるため、当行グループは、情報の透明性を高めるためにレポート機能を改善し、評価時の情報としてコ
    ンテキストによるNFRデータ(シナリオや統制を裏付けるデータ等)の使用を強化した。当行グループはさらに、当行の中央の
    統制一覧を改善し、リスク種類のサブセットに対して第1のLoDおよび第2のLoDの両機能にリスクに基づく統制保証計画を導入
    した。これにより、当行の様々なレベルにわたる統制保証活動の透明性が向上し、当行がオペレーショナル・リスクを軽減す
    るために依拠している統制の有効性に関して有用な情報が提供されている。
     当行グループは、トップ・リスクについて定期的に報告し、分析を行うことにより、これらが適切に軽減されていることを
    立証している。すべてのリスク同様、トップ・リスクは、リスクが発生する可能性と、リスクが発生した場合の当行への影響
    の両方の観点から評価され、当行にとって特に重要なリスクをこの評価を通じて識別している。この報告により、計画された
    是正措置および統制の強化による影響に関して、将来を見据えた視点が提供される。また、この報告には、将来的にトップ・
    リスクとして発展する可能性のある、新たに発生しつつあるリスクとテーマも含まれている。トップ・リスク削減プログラム
    は、当行グループの運営に関わるトップ・リスクのテーマをリスク選好の範囲内に戻すために重要な、最も重要なリスク削減
    活動を構成している。2020年度に、当行グループは、地域別のトップ・リスクの概念に加えて、部門別およびグループ・レベ
    ルのトップ・リスクを採用または廃止するための基準とプロセスを改善した。
     当行内でのイニシアチブの重要な変更によるリスクを適切に識別および管理するために、改革リスク評価(TRA)プロセスを
    整備し、当行のリスク・プロファイルおよび統制環境への改革の影響を評価している。このプロセスでは、財務および非財務
    リスク種類の両方の影響が考慮されており、規制当局のイニシアチブ、システム移行、リスク是正プロジェクト、戦略的な変
    更、組織の変更、当行内の不動産の移転などのイニシアチブに適用される。2020年度に、当行グループは、必須のTRAが要求さ
    れるよう変革イニシアチブの範囲を拡大して、当行の変革ロードマップにすべての主要な成果物を含めるようにした。
     NFR選好度は事業を行う結果として当行が受け入れる意思のある非財務リスクの程度である。NFRの選好フレームワークは、
    組織全体のリスク選好度を測定および監視するための共通のアプローチを提供する。当行の所定のリスク選好に対するオペ
    レーショナル・リスク・プロファイルを監視し、差し迫った問題を組織に対して適時に警告するためにNFRの選好指標が使用さ
    れている。2020年度に、リスク選好と許容度の関連性を明確にし、法人、支店および業務ユニットのリスク選好ステートメン
    トにおけるリスク選好の計画と監視の精度を高めるとともに、より詳細なものにした。
     検出事項および危機管理プロセスによって、当行は、把握する統制の脆弱性および不備に関連するリスクを軽減し、経営陣
    は、追加の是正措置やリスク許容の必要性に関してリスクに基づく意思決定を行うことができる。検出事項の管理プロセスか
    らのアウトプットは、内部および外部のステークホルダーに対して、当行が積極的に統制の脆弱性を識別し、リスク選好の許
    容レベル内で関連するリスクを管理する手段を講じていることを示すものである必要がある。2020年度に、複数のリスク種類
    が各検出事項に関連付けられるようにし、リスク種類の集中によりリスク選好を監視する機能を強化した。また、このアプ
    ローチにより、第2のLoDは、ポートフォリオのリスク許容がリスク選好に及ぼす可能性のある影響をより正確にレビューでき
    るため、リスク許容の決定における第2のLoDの役割が強化される。
    オペレーショナル・リスクの種類のフレームワーク

     ORMFは、すべてのオペレーショナル・サブ・リスク種類の管理に適用される包括的な基準、手法およびプロセスを提供す
    る。ORMFは、各RTCが、自らがコントロールするオペレーショナル・サブ・リスク種類に関して設定したオペレーショナル・リ
    スクの種類のフレームワーク、リスク管理および統制の基準および手法によって補完されている。これらのオペレーショナ
    ル・サブ・リスク種類は様々な管理部門によりコントロールされは、以下が含まれる。
    - コンプライアンス部は、法律の遵守を促進・強化し、当行においてコンプライアンスおよび倫理的行為の文化を推進する
      ことにより、当行の銀行免許を保持するための独立した第2レベルの管理機能を遂行する。コンプライアンス部は、業務部
      門を支援し、また、他の管理部門や規制当局と協力して、当行のリスク選好に応じた当行のコンプライアンス・リスクの
      管理に対するリスクベースのアプローチを確立・維持し、法令違反の発見、軽減および防止が可能となるよう支援する。
      コンプライアンス部は、政府や規制当局と連携した規制対応および管理、信頼されるアドバイザーとしての行動、ならび
      にコンプライアンス・リスクの識別、評価、軽減、監視およびと報告といった活動を主に行っている。これらの評価の結
      果はマネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボードに定期的に報告される。
                                201/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - 金融犯罪リスクは、金融犯罪対策(AFC)機能が、専門プログラムのメンテナンスおよび開発を通じて管理する。AFCのプ
      ログラムは、規制要件および監督要件に基づいている。AFCは、役割および責任を定義し、マネーロンダリング、テロの資
      金 調達、制裁措置および禁輸措置の不遵守、ならびにその他の犯罪行為(不正、賄賂の授受、汚職、その他の犯罪等)か
      ら生じる金融犯罪リスクの識別と管理を行う専属の機能を設置している。AFCは、内部の方針、プロセスおよび統制の定期
      的な策定、機関特有のリスク評価および従業員研修により、金融犯罪防止に関する戦略を更新している。
    - 法務部(グループ・ガバナンスおよびグループ・データ・プライバシーを含む。)は管理部門であり、マネジメント・
      ボード、スーパーバイザリー・ボード(利害の対立が発生しない範囲において)、業務部門や管理部門に対しても法的助
      言を提供すること、ならびに当行の法的リスク、内部コーポレート・ガバナンス・リスクおよびデータの機密性に係るリ
      スクに関連する当行グループのガバナンス・フレームワークの設定と維持のためにマネジメント・ボードを支援すること
      が義務付けられている。これには、特に以下の内容が含まれるが、これらに限定されない。
      - マネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボードに対し、両ボードの活動の法的側面に関して助言を提供す
        る。
      - 各活動に関係する法的および規制上の要件の遵守のために、ドイツ銀行のすべての部門に助言を提供する。
      - ドイツ銀行グループと規制当局とのやり取りの管理においてドイツ銀行の他の部門を支援する。
      - ドイツ銀行グループが利用する外部弁護士と契約し、管理する。
      - ドイツ銀行グループの訴訟および係争中の規制上の事項(係争中の人事問題を含む。)を管理し、外部の規制当局の
        執行調査に対するドイツ銀行グループの対応を管理する。
      - 内部調査の法的側面に関して助言を提供する。
      - ドイツ銀行グループのグローバル・ガバナンス・フレームワークを設定し、業務ユニットの枠を越えた適用を促進
        し、その実施状況を評価する。
      - 明確で一貫性のある役割と責任に基づき、リスクと説明責任を整合させるために、効率的な意思決定の支援に適した
        効率的なコーポレート・ガバナンス構造を策定し、保護する。
      - ドイツ銀行グループの方針および手続のフレームワークを維持し、当行グループの方針および手続を守る役割を果た
        す。
      - 上記すべてについて、適切な品質保証を確保する。
    - NFRM商品ガバナンス部は、新商品承認(NPA)部およびシステマティック・プロダクト・レビュー(SPR)部のリスク横断
      的なプロセスを監督する。このプロセスは、新商品・サービスの発売および商品・サービスの変更のライフサイクルに関
      連するリスク、ならびにそれらを体系的にレビューするプロセスを管理するように設計された統制のフレームワークを形
      成している。当行全体に適用されるリスク横断的なプロセスは、商品ライフサイクルの様々な段階をカバーしており、NPA
      部は発売前、またSPR部は発売後に焦点を当てている。発売前のNPAプロセスの主な目的は、NPAに関連する商品やサービ
      ス、ならびに関連するプロセスおよびインフラにおけるすべてのリスク(財務リスクおよび非財務リスクの両方)が適切
      に評価されることを確実にすることである。発売後のSPRプロセスは、商品をそのまま発売し続けるか、変更や発売中止の
      必要があるかを判断するため、すべての商品を定期的にレビューすることに焦点を当てている。
    - NFRMは、複数のオペレーショナル・レジリエンス・リスクのRTCである。その権限には、取引処理業務およびインフラ・リ
      スクに対する統制の二次的な監督が含まれる。これらの統制の目的は、技術やプロセスの中断を阻止すること、データ、
      記録および情報セキュリティの信頼性、完全性および利用可能性を維持すること、ならびに技術的な停止、建物の停電、
      サイバー攻撃、自然災害、物理的セキュリティ・リスクまたは安全性リスクに起因する中断時に重要な業務プロセスおよ
      び機能を復旧するための強固な計画を各業務部門および管理部門において確実に整備することである。NFRM                                                  RTCはまた、
      包括的な第三者リスク管理フレームワークを提供することにより、当行の内部および外部のベンダー契約から生じるリス
      クも管理する。
    オペレーショナル・リスクの測定

     当行グループは、先進的計測手法(AMA)に基づく技法を用いて、オペレーショナル・リスクに関する所要規制自己資本およ
    び経済的資本の計算および測定を行う。当行グループのAMAによる資本計算は、損失分布アプローチに基づいている。過去の内
    部損失データおよび外部損失データ(オペレーショナル・リスクデータ・エクスチェンジ・アソシエーション協会のデータ)
    からの総損失ならびに内部シナリオ・データで補完された公開データベース(IBM                                      OpData)からの外部シナリオを使用して、
    リスク・プロファイル(すなわち、損失頻度および損失強度の分布)の見積りが行われる。当行グループの損失分布アプロー
    チ・モデルは、複数年にわたって発生する事象に関する損失をヒストリカル損失プロファイルでは単年度の事象として認識す
    ることにより保守的に測定している。
     損失分布アプローチ・モデルの中で、損失頻度および損失強度の分布は、モンテカルロ・シミュレーションにおいて組み合
    わされ、1年のタイム・ホライズンにわたる潜在的な損失額が算定される。最後に、モンテカルロ・シミュレーションにおいて
    算定された各損失額に対して、保険によるリスク削減効果が適用される。相関関係および分散による効果が(規制上の要件に
    適合した方法で)純損失額に対して適用され、予想損失および非予想損失をカバーするグループ・レベルの純損失分布が導出
    される。その結果、資本は質的調整および予想損失を考慮した後、各業務部門に割り当てられる。
                                202/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     オペレーショナル・リスクに係る所要規制自己資本および経済的資本は、99.9%分位値から算出される。詳細については
    「内部適正自己資本」の項を参照のこと。所要規制自己資本および経済的資本はいずれも、1年のタイム・ホライズンに関して
    計 算される。
     規制自己資本および経済的資本の需要に関する計算は、四半期ベースで行われる。NFRMは、資本需要の定量化のアプローチ
    を確立して維持し、ガバナンス・プロセスが適切に策定、検証および変更されることを確実にすること目的としている。検証
    は、独立の検証機能により、当行グループのモデル・リスク管理プロセスに従って行われる。
    オペレーショナル・リスク資本の変動の要因

     2020年度において、当行グループのオペレーショナル・リスク損失合計は、2019年度から8%減少した。これは主に、民事訴
    訟および規制執行から生じる損失および引当金に起因している。こうした損失は、依然としてオペレーショナル・リスク損失
    の73%を占め、オペレーショナル・リスクの規制自己資本需要および経済的資本需要の大半も占めており、当行グループの長
    期にわたる損失の実績に一層大きく依存している。当行グループの現在の法律上および規制上の手続に関する詳細について
    は、連結財務諸表に対する注記27「引当金」の「現在の個別の訴訟」の項を参照のこと。当行グループの法律外のオペレー
    ショナル・リスク損失は、主にCOVID-19関連費用により2019年度から42百万ユーロ、率にして63%増加したが、民事訴訟およ
    び規制執行事項により生じたオペレーショナル・リスク損失は74百万ユーロ、率にして21%減少した。COVID-19の影響を除外
    した場合、法律外のオペレーショナル・リスク損失はほぼ横ばいであった。
     当行グループは、当行グループのオペレーショナル・リスク・プロファイルの範囲内の法的リスクとの関連性に鑑み、当行
    が、当行だけでなく銀行業界全体に影響を及ぼすような法的事項の進展を内部および外部のデータソースからの情報に依拠し
    て検討する場合における、現在係属中の民事訴訟および規制執行事項の管理および測定に特に注目した。複数年にわたる訴訟
    手続の性質を反映し、これらのリスクの測定ではさらに、法的事項のライフサイクルを通じて様々な段階でリスクを把握する
    ことによって、確実性のレベルの変化も考慮に入れている。
     概念的には、当行は、所定の確率で超過しない最大損失を決定することにより、法的リスクを含むオペレーショナル・リス
    クを測定する。この最大損失額には、IFRSの基準により当行グループの財務諸表に反映されている要素と、当行グループの財
    務諸表で引当金として反映されている金額を超える、規制自己資本需要または経済的資本需要として表示されている要素が含
    まれる。
     当行が50%以上の発生可能性があると予想する法的損失は、IFRSに基づく当行グループの財務諸表に既に反映されている。
    これらの損失には、損失の発生可能性が高いと見なされ、IAS第37号に従って確実に測定可能な特定の期間における、既存およ
    び新規の訴訟に係る引当金の純変動が含まれる。当行グループの民事訴訟および規制執行の法務的引当の変動については、連
    結財務諸表に対する注記27「引当金」に詳述されている。
     IAS第37号に基づく認識基準を満たさないため当行グループの財務諸表に引当金として反映されていない、不確実な法務的損
    失は、「規制自己資本需要または経済的資本需要」として表示されている。
     訴訟損失をAMAモデルで数値化するため、当行は過去の損失、引当金、偶発債務および法務的予測を考慮する。法的な予測は
    通常、発生可能性が低いと見なされるものの合理的に発生し得る法的事項から発生する可能性のある潜在的損失の範囲で構成
    される。合理的に発生し得る損失は、現在係属中の法的手続および新たな法的手続により生じる可能性があり、これらは訴訟
    事項に対応する弁護士により、少なくとも四半期ごとに見直される。
     当行グループは、当行グループのAMAモデルで使用される「関連する損失データ」に法務的予測を含めている。法務的予測の
    予測範囲は1年に限定されず、1年を超える資本タイム・ホライズンとなっており、また、基礎となる損失が報告期間内に早期
    に解消されるものと保守的に仮定する(したがって、複数年にわたる訴訟事項の性質を勘案する。)。
    『

    流動性リスク管理
     流動性リスクは、支払義務を期日に履行できない、または過剰な費用を負わなければそうした義務を遂行することがでない
    潜在的可能性から生じる。グループの流動性リスク管理フレームワークの目的は、グループが常に支払義務を履行し、流動性
    リスクおよび資金調達リスクをリスク選好の範囲内で管理することができるようにすることである。当該フレームワークは、
    関連性があり重要な流動性リスク要因を、オンバランスもしくはオフバランスで考慮している。
    流動性リスク管理フレームワーク

     ECBのSREPに従って、ドイツ銀行は内部適性流動性評価プロセス(ILAAP)を実施している。当該プロセスはマネジメント・
    ボードにより少なくとも年に1回レビューされ承認されている。ILAAPは当行の流動性リスク管理フレームワークの包括的な文
    書化および評価を提供しており、これには、グループがさらされている主要な流動性リスクおよび資金調達リスクの識別、こ
    れらのリスクがどのように識別、監視および測定されているかについての記載、これらのリスクを管理および軽減するために
    用いた技術やリソースに関する記載が含まれている。
     マネジメント・ボードは、グループ・リスク委員会(GRC)による提言に基づいたリスク選好だけでなく、当行の流動性リス
    クおよび資金調達リスクの戦略を定めている。マネジメント・ボードは、少なくとも年に1回、リスク選好のレビューおよび承
                                203/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    認を行う。リスク選好は、流動性リスクならびに当行グループの長期資金調達および発行計画を監視および統制するために当
    行グループに適用されている。
     財務部は、当行全体の流動性および資金調達ポジションの管理を委任されており、流動性リスク管理部(LRM)は、独立した
    統制機能として行動している。LRMは、流動性リスク・フレームワークをレビューし、リスク選好、限度額およびストレス・テ
    スト・シナリオに関してGRCに提言を行い、また、当行グループの流動性リスク・プロファイルを測定し管理するために財務部
    により開発された流動性リスク・モデルを検証する責任を有している。
     ドイツ銀行にはLRMにより設定された専用のストレス・テストおよびリスク選好フレームワークがあり、これにより、当行の
    流動性ポジションが当行グループ全体および通貨間でのバランスを維持している。財務部は、マネジメント・ボードの承認し
    た関連測定基準にわたるリスク選好に従い流動性および資金調達を管理しており、コンプライアンスを確実にするために、事
    業レベルのリスク選好を含む多くの手段を実施している。そのため、財務部は、業務ポートフォリオ内の流動性の基礎となる
    リスク特性を識別、分析および監視するために、LRMおよび業務部門と密接に連携している。これらの部門は、業務活動および
    市場環境から生じる当行のポジションの変化に関して、定期的に協議している。
     マネジメント・ボードは、週次の流動性ダッシュボードを通して、内部および市場の指標の主要な流動性測定基準(これら
    の限度枠や限界値はGRCまたはマネジメント・ボードにより承認される。)に関する実績について報告を受ける。流動性および
    財務報告・分析部(LTRA)は、当行グループにおいて、規制上の流動性に関する対外報告および流動性リスクに関するマネジ
    メントへの内部報告の両方を正確かつ適時に行う全体的な責任を負う。さらに、LTRAは、財務部およびLRMの双方の流動性リス
    ク・フレームワークとそのガバナンスを支援するため、管理情報システム(MIS)を確実に開発する。
     財務部、LRMおよびLTRAは、当行の流動性を堅固かつ厳格に管理するための包括的な指針となる原則を明確に示した流動性方
    針の一連のルールを維持している。この一連のルールは、流動性リスクの管理と実務に対するアプローチの概要を示すもので
    あり、毎年見直される。
     年次の戦略的計画策定プロセスの一環として、計画が当行グループのリスク選好に従っていることを確実にするため、財務
    部は予想される取引水準に基づき、米ドルの通貨エクスポージャーを含む主要な流動性および資金調達の測定基準の推移を予
    測している。
     ドイツ銀行は、リテール預金、機関預金、無担保および担保付ホールセール資金調達、資本市場における債券発行を含む幅
    広い資金調達源泉を有している。グループ資産負債管理委員会は、マネジメント・ボードのリスク選好および戦略に沿って、
    当行の貸借対照表および財務資源の調達と運用を最適化することをマネジメント・ボードから委任されている、意思決定が可
    能な当行のガバナンス機関である。そのため、同委員会は、当行の資金調達戦略を定義、承認、最適化するという包括的な責
    任を有する。
    短期流動性およびホールセール資金調達

     ドイツ銀行は、12ヶ月間のタイム・ホライズンにわたり日次でホールセール資金調達源泉からのすべての契約上のキャッ
    シュ・フローを追跡している。この目的上、当行グループは、主に財務マーケット・プール部門が調達する無担保負債および
    主にインベストメント・バンク部門が調達する担保付負債がホールセール資金調達に含まれると考えている。当行グループの
    ホールセール資金調達の相手先には、通常、企業、銀行およびその他の金融機関、政府および国家が含まれている。
     当行グループは、市場ストレスの影響を最も受けやすいことが歴史的に明らかになっているホールセール資金調達の相手先
    に対する当行のエクスポージャーを制限するために、一連の限度枠を設定している。ホールセール資金調達限度枠は、日次で
    監視され、各期間ごとの限度枠を設けた担保付および無担保の全通貨によるホールセール資金調達の現在の合計残高に対して
    適用される。当行グループの流動性準備金は、短期の潜在的なストレスに対する主要な緩和剤となる。
     「流動性リスク・エクスポージャー:資金調達の分散」の項にある表は、短期のホールセール資金調達および資本市場発行
    の契約上の満期日を示している。
                                204/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    流動性ストレス・テストおよびシナリオ分析
     グローバルの内部流動性ストレス・テストおよびシナリオ分析は、流動性フレームワーク内で流動性リスクを測定し当行グ
    ループの短期流動性ポジションを評価するために用いられている。これは日々のオペレーショナルキャッシュ管理プロセスを
    補完するものである。契約上および行動上のモデル化されたキャッシュ・フロー情報に基づく長期流動性戦略は、資金調達マ
    トリクスとして知られる長期資金調達分析に示されている(以下の「資金調達リスク管理」を参照。)。
     当行グループのグローバル流動性ストレス・テストのプロセスは、マネジメント・ボードの承認したリスク選好に従い財務
    部により管理される。財務部は全体の手法の設計、流動性リスク・ドライバーの選択、および入力値をストレス・テストの結
    果に変換するための適切な仮定(パラメータ)の決定に責任がある。LRMは、ストレス・シナリオを定義し、流動性リスク・モ
    デルを独自に検証する責任がある。LTRAは、財務部、LRMおよびITと連携してこれらの手法を実施し、ストレス・テストの計算
    を行う責任がある。
     当行グループは、当行グループの流動性ポジションに対する突然かつ重大なストレス事象の影響を評価するために、ストレ
    ス・テストおよびシナリオ分析を使用している。ドイツ銀行は、当行グループのストレスのかかった正味流動性ポジション
    (以下「sNLP」という。)を計算するための厳選された4つのシナリオを有している。これらのシナリオは、過去の期間におけ
    るドイツ銀行固有のストレスおよび/または市場に広がったストレスの実績を織り込んでおり、当行グループの流動性ポジ
    ションへの重大な影響に関しては妥当かつ十分厳格だと考えられている。最も重大なシナリオは、市場全体の事象および固有
    のストレス事象(当行グループの格付引き下げを含む。)の組み合わせから生じる潜在的な結果を評価することである。この
    各シナリオの下で、当行グループは、異なったタイム・ホライズンおよび複数の流動性リスク・ドライバーにおける流動性ス
    トレス事象の影響を、当行グループのすべての業務、商品分野および貸借対照表に与える影響を含めて検討する。シナリオ分
    析からのアウトプットは、シナリオがすべてのリスク種類に及ぼす影響を検討するグループ全体のストレス・テストに織り込
    まれる。
     さらに、当行グループは、発生する恐れのある偶発的な流動性リスクからの潜在的な資金調達要求も含めており、これに
    は、与信枠の利用、デリバティブ契約に基づく担保要求の増加および格付関連トリガーが契約で定められている預金からのア
    ウトフローが含まれる。次いで当行グループは、対策(発生したアウトフローを埋め合わせる措置)を検討する。この対策に
    は、流動性準備金の利用、およびその他の制約を受けない市場性のある資産からの流動性の創出が含まれる。
     8週間のストレス・ホライズンをカバーするストレス・テストは、グローバルのレベルおよび定義された重要なエンティティ
    レベルで実施される。すべての通貨を総合したストレス・テストに加え、重要な通貨(ユーロ、米ドルおよび英ポンド)ごと
    のストレス・テストが実施される。当行グループは米国において、12ヶ月間までのストレス・テストも実施している。COVID-
    19のパンデミックや「ブレグジット」など、当行の流動性に影響を及ぼす可能性のある潜在的な下振れ事象の影響を反映する
    ため、特別な分析が実施される場合もある。当行グループの一連のストレス・テストのシナリオおよび仮定は定期的にレ
    ビューされ、ストレス・テストの手法が改善された場合に更新される。
     流動性ストレス・テストは12ヶ月間にわたって日次で計算されるが、最初の8週間が、流動性危機に陥った場合の最も危機的
    な期間と見なされる。リスク・ドライバーならびにオンバランスおよびオフバランスの商品からの流動性フローを反映するた
    めに関連するストレスの仮定が適用される。
     当行は、日次の流動性ストレス・テストを補完するものとして、エンタープライズ・リスク・マネジメント部(ERM)が実行
    を担当する定期的なグループ全体のストレス・テスト(GWST)も実施している。GWSTは、定義されている他のリスク種類と合
    わせて流動性リスクを分析し、資本ポジションと流動性ポジションの両方への影響を評価するものである(「リスクおよび資
    本のフレームワーク」の章を参照。)。
     「流動性リスク・エクスポージャー:ストレス・テストおよびシナリオ分析」の項にある表は、多様なシナリオ下での当行
    グループの内部グローバル流動性ストレス・テストの結果を示している。』
    流動性カバレッジ比率

     内部的なストレス・テストの結果に加え、当行グループは、マネジメント・ボードが承認した流動性カバレッジ比率(LCR)
    に関するリスク選好を有している。LCRは、30日間のストレス・シナリオにわたる当行の流動性リスク・プロファイルの短期的
    な耐性を促進することを意図している。当該比率は、正味キャッシュ・アウトフロー合計(契約上のエクスポージャーとモデ
    ル化されたエクスポージャーの両方から発生する。)に対する、ストレスのかかったシナリオにおける流動性の調達に使用で
    きる高品質の流動資産(HQLA)の金額として定義されている。
     この要求は、2014年10月に採択された委員会委任規則(EU)第2015/61号を通じて欧州法に導入されている。LCRの遵守は、EU
    圏内では2015年10月1日より要求されている。
     LCRは、内部的なストレス・テストのフレームワークを補完するものである。最低規制要件を上回る比率を維持することによ
    り、LCRは、当行グループが短期的な流動性ストレスを軽減するための十分な流動性リソースを有していることを確保すること
    を目指している。
     内部流動性ストレス・テストとLCRの主な相違点には、タイム・ホライズン(8週間対30日)、流動性準備金とLCRのHQLAの区
    分やヘアカットの違い、様々な資金調達カテゴリーに関する流出率、ならびに様々な資産に関する流入の仮定(例えば、貸出
                                205/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    金の返済)が含まれる。当行グループの流動性ストレス・テストには、日中の流動性の仮定に関連する流出も含まれるが、LCR
    はこれを明確に把握できない。
    資金調達リスク管理

    『
     ドイツ銀行の、長期資金調達リスクの監視および管理のための第1の手段は、資金調達マトリクスである。資金調達マトリス
    クでは、タイム・ホライズンが1年を超えるものに関する当行グループの構造的資金調達プロファイルを評価する。資金調達マ
    トリスクを作成するため、すべての資金調達関連資産および負債をその契約上の期限またはモデル化された期限に対応するタ
    イム・バケット単位でマッピングしている。これにより当行グループは、負債に対する資産の超過または不足額をタイム・バ
    ケットごとに識別することができ、未手当の流動性エクスポージャーの管理が容易となっている。
     流動性プロファイルは、契約上のキャッシュ・フローの情報に基づく。商品の契約上の期限プロファイルが流動性プロファ
    イルを適切に反映していない場合は、仮定のモデリングによって置き換えられる。貸借対照表の流動項目(1年以内)または一
    致する調達済の構造(資産と負債が直接的に一致し、流動性リスクがないもの)は、期限分析に含まれない場合がある。
     当行グループのIFRSに基づく貸借対照表を背景として、事業ライン別のボトムアップの評価をトップダウンの調整と組み合
    わせている。1年を超える資産および負債の累積期間プロファイルにより、当行グループの期限構造における長期的な調達余剰
    または短期的な調達不足が識別可能となっている。そのため、累積プロファイルは、10年超のバケットから1年超のバケットま
    で作成されている。
     業務ユニット全体の資金調達の需要と供給の変動を盛り込む戦略的流動性計画プロセスは、当行が目標とする主要な流動性
    および資金調達の測定基準とともに、当行グループの資本市場の年間発行計画の主要入力パラメータを提供する。マネジメン
    ト・ボードの承認を受けて、資本市場発行計画は、期間別、数量別、通貨別および証券別に、有価証券の発行目標を設定す
    る。』
    資本市場発行

     債券発行は、資本証券だけでなくシニア無担保債やカバード・ボンドを含んでおり、当行の重要な資金調達源泉であり財務
    部により直接管理されている。財務部は、少なくとも年に1回、資産管理委員会での承認を受けた後、年次の長期資金調達計画
    を、GRCが提言を行えるよう提出し、その後マネジメント・ボードから承認を受ける。この計画は、業務展開の予想に基づいた
    世界的なおよび各国の資金調達需要および流動性要件により決定されるものである。当行グループの資本市場発行は、満期が
    集中することを避けるため年次の発行計画を通して動的に管理される。
    安定調達比率

     安定調達比率(NSFR)は、当行の構造的資金調達プロファイルを評価するための規制上の指標である。NSFRは、オンバラン
    スおよびオフバランスの活動に関して安定的な調達プロファイルを維持することを銀行に要求することで、中・長期的な資金
    調達リスクを低減することを意図している。当該比率は、所要安定調達額(様々な保有資産の流動性の特性の関数)に対す
    る、利用可能な安定調達額(資本および負債のうち、安定的な調達源と見込まれる部分)の金額として定義されている。
     NSFRの規制要件を想定して、当行グループとドイツ銀行AGではNFSR規制限度を設定していた。NSFR規制が2021年6月28日に発
    効した後は、当行は100%の比率を維持しなければならない。したがって、NSFRのリスク選好レベルは2021年6月28日までは限
    界値として、同日以降は限度枠として扱うものとする。
                                206/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    資金調達の分散
     投資家タイプ、地域および商品の面から見た当行グループの資金調達プロファイルの分散は、当行グループの流動性リスク
    管理フレームワークにおいて重要な要素である。当行グループの最も安定した資金調達源泉(当行はリスク選好の最低値を導
    入した。)は、資本市場発行およびエクイティ、ならびにリテールおよびトランザクション・バンキング顧客から生じる。そ
    の他の顧客預金ならびに担保付資金調達およびショート・ポジションは、追加的な資金調達源泉である。無担保ホールセール
    資金調達は、主に財務プール管理チームからの無担保ホールセール負債を表す。これらの負債は、比較的短期的な性質である
    ことを考慮して、主に流動性のあるトレーディング資産を賄うために使用される。
     借換業務の追加的な分散を促進するため、当行グループは、抵当ファンドブリーフ債(Pfandbriefe)を発行できるライセン
    スを有している。当行グループは引き続き、スペイン法(Cedulas)に基づきカバード・ボンドを発行するためのプログラムを
    運用し、TLTRO       Ⅲプログラムに加入している。さらに、2020年に持続可能な財務フレームワークを導入して潜在的な投資家基
    盤を拡大し、2020年6月にはグリーンボンドを発行した。
     無担保ホールセール資金調達は、様々な範囲の機関投資家顧客向け商品(例えば譲渡性預金(CD)、コマーシャル・ペー
    パー(CP)ならびに短期金融市場預金)から成っている。
     これらの短期資金調達源泉への望ましくない依存を回避するため、また、所定のリスク選好に従った正常な資金調達プロ
    ファイルを促進するため、当行グループはこれらの資金調達源泉に対する限度枠(残存期間にわたる。)を導入している。こ
    れは当行グループの日次のストレス・テスト分析から算定される。さらに当行グループは、全般的な資金調達の分散化の一環
    として、無担保ホールセール資金調達の総量に関する限度枠を設定して、当該資金調達源泉への依存を管理している。』
     「流動性リスク・エクスポージャー:資金調達の分散」のグラフは、流動性リスク・ポジションに貢献する外部資金調達源
    泉の構成を、十億ユーロ単位で、および外部資金調達源泉総額に対する割合で示している。
    移転価格

     すべての業務や地域には移転価格決定フレームワークが適用され、(ⅰ)基礎となる流動性リスクに従った資産の価格決定、
    (ⅱ)流動性価値に従った負債の価格決定、および(ⅲ)適切な流動性準備金を提供するための費用に従った偶発流動性エクス
    ポージャーの価格決定を促進している。
     このフレームワーク内で、資金調達および流動性リスクの費用および便益は、ドイツ銀行の流動性に関する経済的コストを
    反映する市場価格に基づいて当行の業務ユニットに配分される。財務部は、当行の流動性リスク・ガイドラインに従って、追
    加的な財務上のインセンティブを設定する可能性がある。当該フレームワークは、当行の資金調達コストの流動性ユーザーへ
    のグループ全体の綿密な配分を確保する一方で、各業務が安定的、長期的、かつストレス準拠の資金調達を生み出すためのイ
    ンセンティブに基づくフレームワークも提供している。
     2019年度第3四半期に、内部移転価格(FTP)フレームワークを変更し、管理手法としての有効性を強化し、また、資金調達
    コストをより最適化している。追加情報については、連結財務諸表に対する注記04「事業セグメントおよび関連情報」を参照
    のこと。
    流動性準備金

    『
     流動性準備金は、利用可能な現金および現金同等物、制約を受けない流動性の高い有価証券(国債、政府機関債および政府
    保証債を含む。)、ならびにその他の制約を受けない中央銀行適格資産から成っている。流動性準備金の計算においては、日
    中の特定の要件および強制的な最低準備預金が直接控除されるが、その他の日中の流出は当行グループの内部流動性モデルに
    おいて表される。』
     当行グループは、主要な通貨にわたる流動性準備金の大部分を、親会社および当行グループが活動を行う重要な拠点の在外
    支店の中央銀行口座、ならびにストレスのかかった期間に緩和剤とするためだけに設定された、財務部が管理する専用の戦略
    的流動性準備金(SLR)で集中的に保有している。すべての資産クラスにおける流動性準備金構成の健全性を確保するために、
    当行グループは重要な通貨について現金最低水準を維持している。
    資産の制約

     制約を受ける資産は主に、担保付資金調達、担保スワップおよびその他の担保付債務の担保として差入れられているオンバ
    ランスおよびオフバランスの資産から構成されている。当行グループは、通常、カバード・ボンドまたはその他の自己証券化
    によるストラクチャー商品などの長期資本市場の担保付発行を支援する目的で貸出金に制約を課しているが、その一方で、債
    務および株式ポートフォリオに担保付ベースで融資を行うのは当行グループのインベストメント・バンク業務部門の通常の活
    動である。さらに、規制上の資産の制約の報告に関するEBAのテクニカル・スタンダードに従って、決済システムに供された資
    産(デフォルト・ファンドおよび当初証拠金を含む。)、ならびに自由に引き出すことができないその他の預託資産(中央銀
    行に対する強制的な最低準備預金等)は制約を受ける資産と見なされる。当行グループはまた、当該EBAガイドラインに従っ
    て、デリバティブの未収委託証拠金資産も制約を受ける資産に含めている。
                                207/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ビジネス(戦略)リスク管理

     戦略リスクは、(仮定の欠陥による)誤った事業計画、事業計画の効果的ではない実行、または計画の重要な乖離への対応
    の欠如に起因して収益(その他の重要なリスクを除く。)が不足するリスクである。戦略リスクは、マクロ経済環境に対する
    当行のエクスポージャー、競争環境の変更、および規制や技術面での進展から生じる。また、戦略リスクは、戦略的ポジショ
    ニングのミス、当行による計画された戦略実行の失敗および/または計画目標より低いパフォーマンスに対する効果的な対策
    実施の失敗からも生じる可能性がある。
     戦略的および資本計画は毎年策定され、協議および承認のためにマネジメント・ボードに提示される。最終的な計画はその
    後、スーパーバイザリー・ボードに提示される。当年度において、事業戦略の実行は、戦略目標に対するパフォーマンスを評
    価するため、および目標達成の軌道から外れていないことを確実にするために、定期的に監視されている。このプロセスに関
    するさらに包括的な説明は、「戦略的および資本計画」の項に詳述されている。
     戦略的リスクのリスク種類管理責任者は、リスク部のエンタープライズ・リスク・マネジメント(ERM)である。財務部は、
    各業務部門とともに、関連するリスクの主要なリスク管理者となっている。
    モデル・リスク管理

    はじめに

     モデル・リスクは、不正確または誤使用されたモデル・アウトプットに基づく決定から悪影響が生じる可能性をいう。モデ
    ル・リスクは、財務上の損失や不十分なビジネスまたは戦略上の意思決定につながる、または当行グループの評判を損なう可
    能性がある。
     ドイツ銀行は、与信引受、エクスポージャー評価、商品およびポジション、リスク測定、顧客資産の管理および保護、なら
    びに適正資本および引当金などの幅広い分野でモデルを用いている。「モデル」という用語は、入力データを加工して定量的
    見積りを作成するために統計、経済、金融または数学的理論、技法および仮定を適用する定量的手法、システムまたはアプ
    ローチを指す。モデルは現実の世界の関係性を簡略化して表現するものであり、仮定と判断に基づいている。したがって、当
    行はモデル・リスクにさらされており、当該リスクの識別、測定および適切な管理が必要である。
     モデル・リスク管理は、マネジメント・ボードを含むすべての経営陣が監督する。モデルのライフサイクル全般の構成要素
    を含むモデル・リスクの管理は、第2の防衛線による設計および監視フレームワークが支えている。モデル・リスクの管理フ
    レームワークは、方針および手続きの枠内で正式化され、強力なガバナンス構造により監督される。
    モデル・リスク管理のガバナンスと構造

     モデル・リスクは、当行の5つの主要なリスク種類の1つであり、質的リスク選好ステートメントの設定および以下の事項の
    管理を通じて最高リスク責任者により監督されている。
    - 規制要件に整合しており、ステークホルダーに対して明確な役割と責任を定めた、モデル・リスクの方針および手続。
    - モデル・リスクに関連するトピックの監視と上申を行う上級管理職によるフォーラムを含む、モデル・リスク・ガバナン
      ス、ならびにモデル・リスク選好指標の更新に関するマネジメント・ボードへの月次報告およびモデル・リスクの更新に
      関するスーパーバイザリー・ボードへの定期報告。
    - 継続中のモデル・リスクのフレームワークの構成要素(リスク評価および検証を含む。)を支援する、すべてのモデルの
      一覧。
    - 効果的な課題の提供や、モデルの限界と脆弱性の識別により、調整やオーバーレイなどの検証結果や使用条件を生み出す
      独立したモデル評価。
    報告期間における進展:

     2020年度において、モデル・リスクの監視、モニタリングおよびガバナンスを改善するために、銀行全体にわたる新しい
    「グループ・モデル・リスク委員会」が設置された。このモデル・リスクのフレームワークは、当行全体におけるモデル開
    発、検証およびリスク管理アプローチの一貫性を推進するよう、さらに改善されている。
    風評リスク管理

     当行グループのリスク管理プロセスでは、風評リスクは、ステークホルダーが不適切または非倫理的である、あるいはドイ
    ツ銀行の価値や信念と一致していないと受け取る可能性がある関係、行動または行動の欠如により、ドイツ銀行のブランドお
    よび評判がダメージを受けるリスク、ならびに損益、資本または流動性に対する関連するリスクとして定義されている。
     ドイツ銀行は、風評リスクを合理的な範囲におさえることを目指している。風評リスクは、様々なステークホルダー(例え
    ば、国民、顧客、株主および規制当局など)の当行グループのプラクティスに対する認識が、予測不可能に変化する可能性が
    あるため、排除することは不可能である。ドイツ銀行は、収益性を強化し、風評リスクを最小限におさえるための持続可能な
    基準を推進することに務めている。
                                208/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     風評リスクをもたらす可能性のある事項について、事前に積極的な意思決定を行うことによって可能な限りドイツ銀行の風
    評被害を防ぐプロセスを管理するために、風評リスク・フレームワーク(以下「本フレームワーク」という。)が整備されて
    いる。本フレームワークは、風評リスク問題の識別、評価および管理のための一貫した基準を規定している。別のリスク種
    類、  統制またはプロセスにおける障害から生じる可能性がある風評リスクは、関連するリスク種類のフレームワークを介して
    別途対処されるため、この項では扱わない。風評リスクは、相手先のプロファイル、取引あるいは商品の事業目的/経済的実
    体、高リスク産業、環境および社会に関する考慮、ならびに取引あるいは商品の性質またはその構造および条件に関する潜在
    的な問題を含む(これらに限定されない。)複数の原因から発生する可能性がある。
     風評リスクの内部自己資本のモデリングおよび定量的測定は、当行グループの経済的資本フレームワークにおいて、主にオ
    ペレーショナル・リスクおよび戦略リスク内で非明示的にカバーされている。
    ガバナンスと組織体制

     本フレームワークは、すべての業務部門および地域に適用される。DWS固有の問題はDWS専属の風評リスク委員会がレビュー
    し、必要に応じてDWSのエグゼクティブ・ボードに上申される。
     当行グループの評判を守る責任は個々の従業員にあるが、風評リスク問題を識別、評価、管理、監視および必要に応じて上
    申または報告する一義的な責任は、一義的なリスク所有者であるドイツ銀行の各業務部門にある。各業務部門は、中程度また
    は重大な風評リスクとみなされる問題を評価するプロセスである、各部門の風評リスク評価手続(部門RRAP)を確立してい
    る。
     当該部門RRAPは、重大な風評リスク問題を各リージョナル風評リスク委員会(RRRC)に上申しなければならない。本フレー
    ムワークはまた、風評リスクの観点から本質的にリスクが高くなっているとみなされ、RRRCへの上申を義務づける複数の問題
    を設定している。第2のLoD委員会であるRRRCは、ドイツ銀行の各地域における風評リスク管理の監視、統治および調整を確実
    に行う責任を有している。RRRCは少なくとも四半期に1回、必要に応じて特別会議を開催する。グループ風評リスク委員会
    (GRRC)は、グループ・リスク委員会およびマネジメント・ボードを代表してドイツ銀行の風評リスクに対する監視、管理調
    整の責任を負っている。GRRCはまた、グループ全体に影響を及ぼし、特別な状況においては、地域レベルで解決できない可能
    性のある事例をレビューする。
    リスクの集中およびリスクの分散

    リスクの集中

    『
     リスクの集中は、特定のリスク種類内(すなわち信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスク、流動性リ
    スクおよびビジネス・リスク項目内の集中)および異なるリスク種類間(リスク間の集中)の同一または類似のリスク要因の
    集合を示している。リスクの集中は、相手先、事業、地域/国、業界および商品の中でおよびこれらに横断的に起こる。リス
    クの集中の管理および監視は、以下の定量的および定性的アプローチを通じて達成される。
    - リスク項目内の集中は、個別のリスク機能(信用リスク、マーケット・リスク、オペレーショナル・リスク、流動性リス
      クおよび戦略的リスク管理)別に評価、監視および軽減される。これは、各リスク種類に応じた異なる水準の上限を設定
      および/または管理することによって支援される。
    - リスク間の集中は、定量的なトップダウンのストレス・テストならびに他のリスク種類から独立したリスクのテーマを識
      別および評価し銀行全体の総体的観点から行われる定性的なボトムアップのレビューを通じて管理される。
     リスクの集中の監視に関する最上位のガバナンス組織は、2020年度を通じて、グループ・リスク委員会(GRC)の小委員会であ
    るエンタープライズ・リスク委員会(ERC)であった。』
    リスク種類の分散効果

     リスク種類の分散効果は、これらのリスク種類間の不完全な相関関係から生じる経済的資本において、信用リスク、マー
    ケット・リスク、オペレーショナル・リスクおよび戦略リスク間の分散の影響を定量化している。リスク種類の分散効果の計
    算は、個別のリスク種類に関する独立した経済的資本の数値が、経済的に合理的な方法で確実に集計されることを目的として
    いる。
      次へ

                                209/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび資本のパフォーマンス
    資本、レバレッジ比率、TLACおよびMREL

    自己資本

     当行グループの自己資本の計算は、金融機関および投資会社に対する健全性要件に関する規制(EU)第575/2013号(所要自己
    資本規制または「CRR」)ならびに金融機関の業務に対するアクセスならびに金融機関および投資会社の健全性の監督に関する
    EU指令第2013/36号(所要自己資本指令(以下「CRD」という。))(その後の規制および指令に伴い更なる修正が加えられて
    いる。)に基づいた自己資本水準に立脚している。CRDは、ドイツの法律に導入されている。本項および「リスク・ウェイテッ
    ド・アセットの変動」の項における情報は、規制上の連結の原則に基づいている。
     この項では、CRRおよびドイツ銀行法(Kreditwesengesetz(以下「KWG」という。))に従って、銀行規制目的上の連結ベー
    スでの適正自己資本について言及している。したがってグループ内の保険会社および金融部門以外の事業体はここに含まれて
    いない。
     2020年度末現在有効であった規制に基づく自己資本合計は、Tier                               1資本およびTier        2(T2)資本から構成されている。Tier
    1資本は、普通株式等Tier            1(CET    1)資本およびその他Tier            1(AT1)資本に細分化される。
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本は、主に、規制上の調整(すなわち、プルデンシャル・フィルターおよび控除)の対象とな
    る(保有株式を控除した)普通株式資本(関連する株式プレミアム勘定を含む。)、利益剰余金(事業年度における損失があ
    る場合、それらを含む。)およびその他の包括利益累計額、ならびに連結CET                                    1資本への組み入れに適格な少数株主持分から構
    成されている。CRR第32条から第35条に基づくCET                        1資本のプルデンシャル・フィルターには、(ⅰ)証券化売却益、(ⅱ)
    キャッシュ・フロー・ヘッジおよび自己の負債の価値の変動、ならびに(ⅲ)追加評価調整が含まれる。CET                                                  1資本控除には、
    例えば(ⅰ)無形資産、(ⅱ)将来の収益性に依存する繰延税金資産、(ⅲ)予想損失の算定結果として得られたマイナスの
    金額、(ⅳ)確定給付年金基金資産正味額、(v)金融部門事業体との資本の相互持合い、および(vi)一定の基準を上回る金
    融部門事業体の資本(CET            1、AT1、T2)に対する重要な投資および重要でない投資が含まれる。控除されなかったすべての項
    目(すなわち、基準を下回る金額)は、リスク・ウェイトの対象となる。
     その他Tier      1(AT1)資本は、AT1資本性金融商品および関連する株式プレミアム勘定、ならびに連結AT1資本への算入に適格
    な非支配持分、および移行期間中は、グランド・ファーザー規定の対象となる金融商品から構成されている。CRR/CRDのもと
    AT1資本として適格であるためには、金融商品は普通株式への転換または元本削減メカニズムを通じてトリガー・ポイントで損
    失を配分する第一次損失吸収力を有していなければならず、更なる要件(早期償還インセンティブを有さない永久的なもの、
    機関は常に配当/クーポンに関する完全な裁量を有していなければならない等)の充足も必要とされる。
     Tier   2(T2)資本は、適格な資本性金融商品、関連する株式プレミアム、ならびに劣後長期債務、一定の信用損失引当金お
    よび連結T2資本への算入に適格な非支配持分から構成されている。T2資本として適格であるためには、資本性金融商品または
    劣後債は、当初満期が5年以上でなければならない。さらに、適格な資本性金融商品は特に、早期償還インセンティブ、投資家
    の早期返済の権利、または信用に連動した配当条項を含んではならない。
     本報告書において、当行グループは特定の数値を、自己資本金融商品に関するCRRの定義(Tier                                            1、資本合計およびレバレッ
    ジ比率を含む、その他Tier             1(AT1)資本およびTier            2(T2)資本ならびにこれらに基づく数値に適用される。)に基づき、
    「完全適用ベース」で表示している。当行グループは、かかる「完全適用ベース」の数値を、現在適用されているCRR/CRDで規
    定される自己資本金融商品の経過措置を除外して計算している。CET                                1金融商品に関する経過措置はない。
     AT1およびT2金融商品には経過措置が適用される。2011年12月31日以前に発行された、現在適用される完全適用ベースの
    CRR/CRDの下でAT1またはT2資本として適格でなくなった資本性金融商品は、移行期間中にグランド・ファーザー規定が適用さ
    れ、2013年から2022年の間に段階的に除外される。(2012年12月31日時点で引き続き流通している、グランド・ファーザー規
    定が適用されるポートフォリオに関して)その認識の上限は2020年度に20%、2021年度に10%である。2019年6月27日から適用
    されている現在のCRRは、2019年6月27日より前に発行されたAT1およびT2金融商品について更なるグランド・ファーザー規定を
    定めている。これに基づき、特別目的事業体を通じて発行されたAT1およびT2金融商品は2021年12月31日までグランド・ファー
    ザー規定の対象となる。2019年6月27日以降に適用される特定の新たな要件を満たしていないAT1およびT2金融商品は引き続き
    2025年6月26日まで対象となる。英国法に基づき発行された金融商品は、英国の欧州連合離脱後、すべてのCRRの要件を満たし
    ておらず、当行グループの完全適用の定義からも除外されている。当行グループのCET                                        1およびRWAの数値について、現在適用
    されるCRR/CRDと、当行グループの「完全適用」の定義に基づく完全適用ベースのCRR/CRDとに差異はない。
     2019年度末現在の比較数値について、当行グループは、2019年6月26日以前に適用されるCRR/CRDによって導入された自己資
    本金融商品に関する経過措置を除外すると定義された、かつての完全適用の概念を引き続き適用しているが、2019年6月27日か
    ら適用されるCRR/CRDの修正およびその後の修正による経過措置を反映している。
     「完全適用ベース」の計算は新たな規制上の資本に係る基準に対する当行グループの進展度合いを反映するものであり、多
    くの競合他社が「完全適用ベース」の計算について説明していることから、当行グループは、こうした計算が投資家に有意な
    情報を提供していると考えている。当行グループの競合他社の「完全適用ベース」の計算に関する仮定および見積りはさまざ
                                210/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    まであることから、当行グループの「完全適用ベース」の指標は、競合他社が使用している同様の指標とは比較可能でない場
    合がある。
    資本性金融商品

     当行グループのマネジメント・ボードは、2024年4月末までに206.7百万株を上限に自己株式を買い戻すことにつき、2019年
    度年次株主総会から承認を取得済みである。そのうち103.3百万株はデリバティブを用いて買い戻すことができる。これには、
    満期が18ヶ月超の41.3百万のデリバティブを含む。2019年度年次株主総会から2020年度年次株主総会(2020年5月20日)までの
    間に、33.8百万株が買い戻された。買い戻された株式は、同期間において株式報酬のために使用され、次の期間においても使
    用される予定である。その結果、2020年度年次株主総会の開催日現在、買戻しによる保有自己株式数は10.5百万株であった。
     2020年度年次株主総会において、2025年4月末までに206.7百万株を上限に自己株式を買い戻す権限が当行グループのマネジ
    メント・ボードに付与された。そのうち103.3百万株はデリバティブを用いて買い戻すことができる。これには、満期が18ヶ月
    超の41.3百万のデリバティブを含む。この権限は、2019年度年次株主総会により付与された権限に取って代わるものである。
    2020年度年次株主総会から2020年12月31日までの間に買い戻された株式はない。保有中の株式は、株式報酬のために当期また
    は次の期間において使用される予定である。その結果、2020年12月31日現在、買戻しによる保有自己株式数は1.3百万株であっ
    た。
     2017年度年次株主総会以降、および2020年12月31日現在、マネジメント・ボードが利用可能な授権資本は2,560百万ユーロ
    (1,000百万株)であった。2020年12月31日現在、現金を対価とする条件付資本は512百万ユーロ(200百万株)であった。株式
    報酬を要因とする追加的な条件付資本は、51.2百万ユーロ(20百万株)であった。さらに、2018年度年次株主総会では、参加
    証券およびその他Tier           1資本として適格となる規制要件を満たすその他のハイブリッド負債性有価証券の80億ユーロ相当の発
    行を認めた。
     当行グループの旧ハイブリッドTier                 1資本性金融商品(ほぼすべてが非累積的信託優先証券)は、元本削減または株式転換
    条項がないことを主因として、CRR/CRD完全適用規則の下では、その他Tier                                   1資本として認識されていない。段階的廃止の移行
    期間中に、2012年12月31日現在のバーゼルⅡ.5に準拠した発行によるその他Tier                                      1金融商品の認識可能な最大金額は、2022年
    度まで各会計年度の期首において10%(13億ユーロ)減少する予定である。これにより、2020年12月31日に関しては、適格な
    その他Tier      1金融商品は68億ユーロ(すなわち、新たに発行したAT1ノート57億ユーロおよび移行期間中に認識可能な旧ハイブ
    リッドTier      1金融商品11億ユーロ)となった。2020年12月31日現在、CRR/CRD完全適用規則の下で認識されたその他Tier                                                  1金融
    商品は、57億ユーロであった。2020年度に、当行は13億米ドル(12億ユーロ相当)のAT1ノートを発行した。さらに、当行は名
    目金額が8億米ドルで適格相当額が7億ユーロの旧ハイブリッドTier                               1金融商品を償還した。
     2020年12月31日現在、CRR/CRDに基づく移行期間中に認識された当行グループのTier                                        2資本性金融商品は、合計69億ユーロ
    (名目金額77億ユーロ)であった。CRR/CRD完全適用規則の下で認識されたTier                                     2金融商品は、66億ユーロ(名目金額74億ユー
    ロ)であった。2020年度に、当行は名目金額5億米ドル(4億ユーロ相当)のTier                                      2資本性金融商品と13億ユーロのTier                  2資本
    性金融商品を発行した。
    最低所要自己資本と追加的自己資本バッファー

     当行グループに適用される第1の柱のCET                   1資本に関する最低所要自己資本は、リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)の
    4.50%である。8.00%の第1の柱の総所要自己資本には、その他Tier                                1資本を最大1.50%およびTier              2資本を最大2.00%充当で
    きる追加のリソースが要求される。
     最低所要自己資本を満たさなかった場合、利益分配の制限または貸付等の特定の業務の制限などの監督措置が発せられるこ
    とがある。2020年度において当行は自己資本規制に従っていた。
     これらの最低所要自己資本に加えて、以下の組み合わされた資本バッファーの要件が、2020年以降、全面的に施行された。
    第1の柱の最低所要自己資本に加えて、当該資本バッファーの要件を満たさなければならないが、経済的ストレス期に取崩し可
    能である。
     資本保全バッファーは、CRD第129条に基づきドイツ銀行法第10c条に導入され、2020年以降、RWAに対するCET                                                    1資本比率
    2.50%の要件に相当する。
     カウンターシクリカル資本バッファーは、過度な信用拡大が法域のシステム全体のリスクの増加と関連する時に設定され
    る。当該バッファーは、2020年までRWAに対するCET                        1資本比率が0%から2.50%の間で多様である。例外的に、2.50%よりも高
    くなり得る。当行に適用される機関特有のカウンターシクリカル資本バッファーは、当行の関連する信用エクスポージャーが
    所在する法域に適用されるカウンターシクリカル資本バッファーの加重平均である。2020年12月31日現在、機関特有のカウン
    ターシクリカル資本バッファーは、0.02%であった。
     上記のバッファーに加えて、BaFin等の各国の当局が、CRRによってカバーされていない長期的な非シクリカル・システミッ
    ク・リスクおよびマクロ・プルデンシャル・リスクを回避および軽減するためのシステミック・リスク・バッファーを要求す
    る可能性がある。当局は、最大でRWAに対するCET                       1資本比率5.00%の追加的なバッファーを要求する可能性がある。2020年度
    末現在、システミック・リスク・バッファーは当行には適用されていなかった。
                                211/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行は、ドイツ連邦銀行と合意のうえ、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)によって引き続きグローバルにシステム上重要な金
    融機関(G-SII)に指名された。その結果、G-SIIバッファーとして2020年にRWAに対するCET                                           1資本比率2.00%が要求されてい
    る。これは、2017年に公表された指標に基づくFSBのシステミックな重要性の評価に従ったものである。2019年に公表された指
    標 に基づく最近のFSBの評価により、ドイツ銀行のG-SIIバッファーの要件は1.50%に引き下げられた。これは2021年1月1日か
    ら適用される。この評価は2020年にFSBにより確認された。当行は、引き続き当行の指標をウェブサイト上で公開する。
     加えて、ドイツ銀行AGは、ドイツ連邦銀行と合意のうえ、BaFinによって「その他のシステム上重要な金融機関」(O-SII)
    として分類されており、2020年には2.00%の追加的な資本バッファーの要件を連結ベースで満たさなければならない。特定の
    例外が適用される場合を除き、システミック・リスク・バッファー、G-SIIバッファーおよびO-SIIバッファーのいずれか高い
    方のみを適用しなければならない。
     加えて、第2の柱の監督上の検証・評価プロセス(SREP)に従って、欧州中央銀行(ECB)は、法令の要件(いわゆる、第2の
    柱の要件)よりも厳格な所要自己資本を個々の銀行に課す可能性がある。
     2019年12月9日に、ドイツ銀行はECBから、2019年度のSREPの結果を受けて2020年1月1日より適用される2020年度の健全な最
    低所要自己資本に関する決定について通知を受けた。当該決定により、2016年度の最初のSREP評価以降のドイツ銀行の比率の
    改善が認められた。これにより、2020年1月1日より、ECBの第2の柱の要件(P2R)ではRWAに対するCET                                               1資本比率が2.75%から
    2.50%に引き下げられた。その結果、ドイツ銀行は連結ベースで、最低11.58%のCET                                        1比率を維持することを要求された。当
    該CET   1所要自己資本は、4.50%の第1の柱の最低所要自己資本、引き下げられた2.50%の第2の柱の要件(SREPアドオン)、
    2.50%の資本保全バッファー、2020年1月1日現在において0.08%(年間を通じて変更される可能性がある。)のカウンターシ
    クリカル資本バッファーおよび2.00%のG-SIIバッファーで構成される。したがって、2020年度に要求されるドイツ銀行のTier
    1資本比率は13.08%となり、自己資本合計比率は15.08%となった。
     2020年3月12日に、ECBはCOVID-19のパンデミックに対応する様々な監督措置を公表した。これに関連して、ドイツ銀行はECB
    より、2020年3月12日から施行される欧州議会の指令(EU)第2019/878号(CRDV)の第104a条を実施する決定について通知を受け
    た。この決定はドイツ銀行に対し、2.50%の第2の柱の要件(SREPアドオン)(変更なし)、最低56.25%のCET                                                    1比率、最低
    18.75%のその他Tier          1資本比率および最低25%のTier               2資本比率を満たすことを要求している。2020年12月31日現在、ドイツ
    銀行は連結ベースで、最低10.42%のCET                   1比率、最低12.39%のTier             1資本比率および最低15.02%の自己資本合計比率を維持
    する必要がある。当該CET             1所要自己資本は、4.50%の第1の柱の最低所要自己資本、1.41%の第2の柱の要件(SREPアドオ
    ン)、2.50%の資本保全バッファー、0.02%のカウンターシクリカル資本バッファー(年間を通じて変更される可能性があ
    る。)、ならびに2.00%のG-SII/O-SIIバッファー(いずれか高い方)で構成される。したがって、Tier                                                1所要自己資本には、
    1.50%のTier       1最低所要自己資本と0.47%の第2の柱の要件が追加で含まれ、総所要自己資本には、2.00%のTier                                              2最低所要自
    己資本と0.63%の第2の柱の要件が追加で含まれる。また、ECBはドイツ銀行に対し、追加的な第2の柱のCET                                                  1の資本アドオン
    (一般に「第2の柱のガイダンス」と呼ばれる。)をドイツ銀行が維持することを期待している旨、また、これはあくまでガイ
    ダンスとみなされ、更なる通知があるまではこのガイダンスへの違反により資本健全化計画の提出またはCET                                                  1資本を再構築す
    る方策の実行が要求されることはない旨を直接通知した。ECBはさらに、この財政難の期間が過ぎれば、各銀行にはバッファー
    再構築のための十分な時間を与えられると通知した。
     2020年12月に、ECBはドイツ銀行に対し、これらの資本要件は2021年も変わらず、2020年度のSREPに含まれる要件がアップ
    デートされることもないことを通知した。2020年度のSREPについては、パンデミックとそれにより生じている特段の経済状況
    と財政状況を鑑み、また2020年4月22日の欧州銀行監督局(EBA)の声明にも沿うように、ECBは「実用的アプローチ」を採用し
    ている。これに基づいて、2020年のサイクルで新しい決定が公表されることは基本的になく、2019年度のSREPの決定(2020年3
    月12日に公表された上述の追加的監督措置により修正されている。)が引き続き適用される。
     金融安定理事会は2019年に、当行のG-SIIバッファーを2021年1月1日より1.5%に引き下げると発表した。O-SIIバッファー
    は、G-SII、O-SIIおよびシステミック・リスク・バッファーのうち高いものとして2.0%のままであるため、この発表による資
    本要件の変更はない。
     下表は、2020年と2021年にドイツ銀行に適用される、第1の柱と第2の柱(「第2の柱のガイダンス」を除く。)の異なる最低
    所要自己資本および資本バッファーの要件の概要を示している。
    総所要自己資本および資本バッファーの概要

                                             2020  年       2021  年
    第1の柱
    CET  1最低所要自己資本
                                             4.50  %       4.50%
    合算後のバッファーの要件                                        4.52  %       4.52%
     資本保全バッファー                                       2.50  %       2.50%
     カウンターシクリカル資本バッファー                                       0.02  %       0.02%
     以下の最大要件:                                       2.00  %       2.00%
      G-SIIバッファー                                      2.00  %       1.50%
                                212/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      O-SIIバッファー                                      2.00  %       2.00%
      システミック・リスク・バッファー                                      0.00  %       0.00%
    第2の柱
    第2の柱のCET       1資本のSREPアドオン(「第2の柱のガイダンス」を除く。)
                                             2.50  %       2.50%
      うち、CET     1資本によりカバーされる部分
                                             1.41  %       1.41%
      うち、Tier      1資本によりカバーされる部分
                                             1.88  %       1.88%
      うち、Tier      2資本によりカバーされる部分
                                             0.63  %       0.63%
    第1の柱および第2の柱のCET             1所要自己資本合計         3
                                            10.42   %      10.42   %
    第1の柱および第2の柱のTier              1所要自己資本合計
                                            12.39   %      12.39   %
    第1の柱および第2の柱の総所要自己資本                                        15.02   %      15.02   %
    1  ドイツ銀行のカウンターシクリカル資本バッファーの要件は、各報告日時点のEBAおよびバーゼル銀行監督委員会(BCBS)によって定めら
      れた各国ごとのバッファー率ならびにドイツ銀行の関連する信用エクスポージャーも算定の基礎となる。2021年度のカウンターシクリカル
      資本バッファー率は、2021年度期首現在、0.02%と仮定している。カウンターシクリカル資本バッファーは、その構成要素に応じ、年度を
      通じて変更されることがある。
    2  システミック・リスク・バッファーは、2021年度の予想では引き続き0%であると仮定している。ただし、追加的な指令によって変更され
      る可能性がある。
    3  第1の柱と第2の柱(「第2の柱のガイダンス」を除く。)のCET                           1総所要自己資本は、SREPに基づく所要自己資本、G-SII、O-SIIおよびシ
      ステミック・リスク・バッファーの所要自己資本のいずれか高いもの、およびカウンターシクリカル資本バッファーの所要自己資本を合計
      することによって算出する。
    自己資本の変動

     2020年12月31日現在の当行グループの規制自己資本合計は、2019年12月31日現在の565億ユーロに対して、585億ユーロで
    あった。2020年12月31日現在の当行グループのTier                        1資本は515億ユーロであり、447億ユーロの普通株式等Tier                            1(CET    1)資
    本と68億ユーロのその他Tier              1(AT1)資本で構成されている。Tier                  1資本は、2019年12月31日現在と比べて10億ユーロ増加し
    た。これは、2019年度末からCET               1資本が6億ユーロ増加したこととAT1資本が5億ユーロ増加したことによるものである。
     CET  1資本が6億ユーロ増加したのは、主に規制上の変更により恩恵を受けた結果であった。修正されたCRR第36条(1)(b)によ
    るソフトウェア資産に係る規制上の変更により、のれんおよびその他の無形資産の控除額が16億ユーロ減少したため、当行グ
    ループの資本は増加した。IFRSの下で連結される子会社およびパーティシペーションは原価ではなく持分法を使用してのみ評
    価されるという規制要件により、さらに4億ユーロの増加が生じ、また、CRR第473a条に従ってIFRS第9号の移行規定を利用する
    にあたり、2020年度末にはさらに1億ユーロの増加が見られた。プルデンシャル・フィルターに係る当行グループの規制上の調
    整(主に追加評価調整である。)が3億ユーロ減少したのは、COVID-19のパンデミックが引き起こした混乱と2020年後半におけ
    る市場の正常化を受けて、健全性評価の集計手法に関するEBAの技術基準が一時的に変更されたことに起因していた。さらに3
    億ユーロ増加したのは、確定給付年金制度に関連する再測定利得、およびその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
    商品に係る未実現利益2億ユーロ(2019年と比べて金利が低下しクレジット・スプレッドが縮小したことが主因であった。)に
    起因していた。
     これらのプラスの影響は、為替換算調整額によるマイナスの影響17億ユーロと、資本控除項目における有利な為替レートに
    よる反対効果4億ユーロによって一部相殺された。さらに、当行グループのCET                                     1資本は、不履行エクスポージャーに対する慎
    重な引当に関するECBの監督勧告に従った控除により7億ユーロ減少し、2020年度第2四半期におけるAT1クーポンの支払い
    (2019年度の当期純利益がマイナスであったことから、規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ってCET                                                        1資本
    に未払計上されていない。)により3億ユーロ減少した。
     AT1資本の5億ユーロの増加は、2020年度第1四半期に名目金額13億米ドル(12億ユーロ)のAT1資本性金融商品が発行された
    ことが主因であり、これは、名目金額7億ユーロの1つの旧ハイブリッドTier                                   1金融商品(移行期間中にAT1資本として認識可能
    であったもの)が2020年度第2四半期に繰上償還および償還されたことにより一部相殺された。
     2020年12月31日現在の当行グループの完全適用による規制自己資本合計は、2019年12月31日現在の565億ユーロに対して、
    571億ユーロであった。2020年12月31日現在の当行グループの完全適用によるTier                                      1資本は、2019年12月31日現在の487億ユー
    ロに対して、504億ユーロであった。2020年12月31日現在の当行グループの完全適用によるAT1資本は、上述の発行により、
    2019年12月31日現在の46億ユーロから増加し、57億ユーロであった。2020年12月31日現在の当行グループのCET                                                   1資本は、2019
    年12月31日現在の441億ユーロに対して、447億ユーロであった。
     注:2020年12月31日現在の当行グループのCET                      1資本447億ユーロには、ECBの決定(EU)第2015/656号およびCRR第26条(2)に
    則って、通年の利益84百万ユーロが反映されている。配当支払額を2020年度について予想されているゼロとした場合、当行グ
    ループのCET      1資本は449億ユーロとなる。この修正後のCET                      1資本に基づくと、当行グループの主要な規制上の指標は、CET                              1
    比率13.6%、Tier         1比率15.7%、自己資本合計比率17.8%、完全適用によるレバレッジ比率4.7%、TLAC比率32.0%、MREL
    10.3%となる。当行グループは、最近公表されたEBA/ECBのガイダンスに準拠して、第3の柱のレポートをアップデートして
    2021年に提供する予定である。
                                213/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己資本テンプレート(RWAおよび自己資本比率を含む。)
                                  2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
                                  CRR/CRD             CRR/CRD
                                  完全適用             完全適用
                                      3             3
                                   ベース             ベース
     単位:百万ユーロ                                   CRR/CRD             CRR/CRD
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本:金融商品および準
     備金
      資本性金融商品、関連する株式プレミアム勘定およ
                                  45,890      45,890      45,780      45,780
      びその他の準備金
      利益剰余金                             9,784      9,784      14,814      14,814
      その他の包括利益(損失)累計額、税引後                            -1,118      -1,118        537      537
      独立してレビューされた中間利益(予測可能な費用
                                    84      84    -5,390      -5,390
                1
      または配当を控除後)
      その他                              805      805      837      837
     規制上の調整前の普通株式等Tier                1(CET    1)資本
                                  55,444      55,444      56,579      56,579
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本:規制上の調整

      追加評価調整(マイナスの金額)                            -1,430      -1,430      -1,738      -1,738
      その他のプルデンシャル・フィルター(追加評価調
                                   -112      -112      -150      -150
      整を除く。)
      のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債
                                  -4,635      -4,635      -6,515      -6,515
      を控除後)(マイナスの金額)
      一時差異から発生するものを除く、将来の収益性に
      依存する繰延税金資産(CRR第38条(3)の条件が満た
                                  -1,353      -1,353      -1,126      -1,126
      される場合には、関連する税金負債を控除後)(マ
      イナスの金額)
      予想損失額の計算の結果生じたマイナスの金額                              -99      -99      -259      -259
      確定給付年金基金資産(関連する税金負債を控除
                                   -772      -772      -892      -892
      後)(マイナスの金額)
      機関による自己のCET          1金融商品の直接的、間接的お
                                     0      0     -15      -15
      よびシンセティックな保有(マイナスの金額)
      機関が金融部門事業体に対する重要な投資を有して
      いる場合における、機関による当該事業体のCET                       1金
                                     0      0      0      0
      融商品の直接的、間接的およびシンセティックな保
      有(10%/15%基準超過額、適格なショート・ポジ
      ションを相殺後)(マイナスの金額)
      一時差異から生じた繰延税金資産(CRR第38条(3)の
      条件が満たされる場合には、関連する税金負債を控
                                    -92      -92      -319      -319
      除後)(10%/15%基準超過額)(マイナスの金
      額)
                2
      その他の規制上の調整
                                  -2,252      -2,252      -1,417      -1,417
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本に対する規制上の調
                                  -10,745      -10,745      -12,430      -12,430
     整合計
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本
                                  44,700      44,700      44,148      44,148
                                214/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                  2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
                                  CRR/CRD             CRR/CRD
                                  完全適用             完全適用
                                      3             3
                                   ベース             ベース
     単位:百万ユーロ                                   CRR/CRD             CRR/CRD
     その他Tier      1(AT1)資本:金融商品
      資本性金融商品および関連する株式プレミアム勘定                             5,828      5,828      4,676      4,676
      AT1からの段階的除外の対象となる、CRR第484条(4)
      に言及されている適格項目の金額および関連する株                              N/M     1,100       N/M     1,813
      式プレミアム勘定
     規制上の調整前のその他Tier              1(AT1)資本
                                   5,828      6,928      4,676      6,489
     その他Tier      1(AT1)資本:規制上の調整

      機関による自己のAT1金融商品の直接的、間接的およ
                                    -80      -80      -91      -91
      びシンセティックな保有(マイナスの金額)
      CRR第472条に従って移行期間中にCET                 1資本からの控
                                    N/M      N/M      N/M      N/M
      除に関連してAT1資本から控除される残存金額
      その他の規制上の調整                               0      0      0      0
     その他Tier      1(AT1)資本に対する規制上の調整合計
                                    -80      -80      -91      -91
     その他Tier      1(AT1)資本
                                   5,748      6,848      4,584      6,397
     Tier   1 資本(T1     = CET  1 + AT1)
                                  50,448      51,548      48,733      50,546
     Tier   2 (T2)資本

                                   6,623      6,944      7,770      5,957
     自己資本合計(TC         = T1  + T2)
                                  57,071      58,492      56,503      56,503
     リスク・ウェイテッド・アセット合計                             328,951      328,951      324,015      324,015
     自己資本比率

     普通株式等Tier        1資本比率(リスク・ウェイテッド・
                                   13.6      13.6      13.6      13.6
     アセットに対する比率)
     Tier   1資本比率(リスク・ウェイテッド・アセットに
                                   15.3      15.7      15.0      15.6
     対する比率)
     自己資本合計比率(リスク・ウェイテッド・アセット
                                   17.3      17.8      17.4      17.4
     に対する比率)
    N/M -表記するに値しない。
    1  規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ったECBの決定(EU)第2015/656号に従い、通年の利益が認識されている。
    2  ECBの定期レビューに基づく2019年4月以降の4億ユーロおよび2016年10月以降の3億ユーロの資本控除、単一破綻処理基金および預金保険
      制度に関連した取消不能の支払コミットメントに関するECBのガイダンスに基づく2018年1月以降の9億ユーロの資本控除、ならびに不履行
      エクスポージャーに対する慎重な引当に関するECBの監督勧告に基づく2020年12月以降の7億ユーロの資本控除が含まれている。2020年6月
      30日より、当行グループはCRR第473a条に従ってIFRS第9号の移行規定を利用しており、これにより2020年12月31日現在のCET                                                    1が1億ユー
      ロ増加した。
    3  「完全適用ベース」という用語の理解については、本報告書の「自己資本」の項に記載されている定義を参照のこと。
                                215/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    株主持分の自己資本への調整
                                                       CRR/CRD
                                          2020  年12月31日       2019  年12月31日
    単位:百万ユーロ                                           現在         現在
    会計上の貸借対照表による株主持分合計                                          54,786         55,857
                3
    事業体の連結除外/連結
                                                265        -116
     このうち:
     資本剰余金                                           0        -12
     利益剰余金                                          265        -220
     その他の包括利益(損失)累計額、税引後                                           0        116
    規制上の貸借対照表による株主持分合計                                          55,050         55,741
    少数株主持分(連結CET           1に含めることが認められている額)
                                                805         837
                 1
    未払配当およびAT1クーポン
                                               -411          0
    移行期間における連結除外/連結に係るその他の包括利益(損失)累計額の戻
                                                 0         0
    入れ、税引後
    規制上の調整前の普通株式等Tier                1(CET    1)資本
                                              55,444         56,579
    追加評価調整                                          -1,430         -1,738
    その他のプルデンシャル・フィルター(追加評価調整を除く。)                                           -112         -150
    CRR第467条および第468条に基づく未実現利得および損失に関連した規制上の
                                                 0         0
    調整
    のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの金
                                              -4,635         -6,515
    額)
    将来の収益性に依存する繰延税金資産                                          -1,445         -1,445
    確定給付年金基金資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの金額)                                           -772         -892
    機関が金融部門事業体に対する重要な投資を有している場合における、機関に
    よる当該事業体のCET          1金融商品の直接的、間接的およびシンセティックな保
                                                 0         0
    有
               2
    その他の規制上の調整
                                              -2,351         -1,692
    普通株式等Tier        1資本
                                              44,700         44,148
    1  規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ったECBの決定(EU)第2015/656号に従い、通年の利益が認識されている。
    2  ECBの定期レビューに基づく2019年4月以降の4億ユーロおよび2016年10月以降の3億ユーロの資本控除、単一破綻処理基金および預金保険
      制度に関連した取消不能の支払コミットメントに関するECBのガイダンスに基づく2018年1月以降の9億ユーロの資本控除、予想損失額の計
      算の結果生じた1億ユーロのマイナスの金額、ならびに不履行エクスポージャーに対する慎重な引当に関するECBの監督勧告に基づく2020
      年12月以降の7億ユーロの資本控除が含まれている。2020年6月30日より、当行グループはCRR第473a条に従ってIFRS第9号の移行規定を利
      用しており、これにより2020年12月31日現在のCET                     1が1億ユーロ増加した。
    3  IFRSの下でのみ連結される子会社および投資を原価ではなく持分法を使用して会計処理するという規制上の変更による4億ユーロの増加が
      含まれている。
                                216/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己資本の変動
                                                   CRR/CRD
                                    2020  年12月31日に終了         2019  年12月31日に終了
    単位:百万ユーロ                                    した12ヶ月間           した12ヶ月間
    普通株式等Tier        1(CET    1)資本-期首残高
                                           44,148           47,486
    普通株式(純額)                                         0           0
    資本剰余金                                        113           253
    利益剰余金                                        854         -6,873
    自己普通株式、売却(+)および購入(-)の純影響                                        -3           11
    その他の包括利益累計額の増減                                      -1,655            155
                         1
    未払配当およびその他Tier             1(AT1)クーポン
                                            -411            0
    追加評価調整                                        308          -234
    のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債を控除後)(マ
                                           1,880           2,051
    イナスの金額)
    将来の収益性に依存する繰延税金資産(一時差異から発生するもの
                                            -227          1,632
    を除く。)
    予想損失額の計算の結果生じたマイナスの金額                                        160           108
    確定給付年金基金資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの
                                            119           219
    金額)
    機関が金融部門事業体に対する重要な投資を有している場合におけ
    る、機関による当該事業体のCET               1金融商品の直接的、間接的および
                                             0           0
    シンセティックな保有
    リスク・ウェイテッド・アセットに含まれない証券化ポジション                                         0           0
    一時差異から生じた繰延税金資産(10%および15%基準超過額、CRR
    第38条(3)の条件が満たされる場合には、関連する税金負債を控除                                        227          -319
    後)
    その他(規制上の調整を含む。)                                       -814           -341
    普通株式等Tier        1(CET    1)資本-期末残高
                                           44,700           44,148
    その他Tier      1(AT1)資本-期首残高
                                           6,397           7,604
    その他Tier      1に適格な資本の新規発行
                                           1,134             0
    満期到来したおよび償還された金融商品                                       -713          -1,210
    移行措置                                         0           0
     このうち:
                                             0           0
     のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債を控除後)
    その他(規制上の調整を含む。)                                        30           3
    その他Tier      1(AT1)資本-期末残高
                                           6,848           6,397
    Tier   1 資本
                                           51,548           50,546
    Tier   2 (T2)資本-期末残高
                                           6,944           5,957
    規制自己資本合計                                      58,492           56,503
    1  規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ったECBの決定(EU)第2015/656号に従い、通年の利益が認識されている。
    不履行エクスポージャー(NPE)の最低損失カバレッジ

     2019年4月に、EUは、不履行エクスポージャー(NPE)のプルデンシャル・バック・ストップ準備金に関する最終規則を公表
    した。これにより、最低損失カバレッジ要求額が満たされない場合は、第1の柱はCET                                        1資本から控除されることになる。この
    規則は、2019年4月26日より後に発生し、債務不履行となったエクスポージャーに適用される。
     さらに、ECBは、2018年3月に「銀行の不良債権処理に関するECBガイダンス補足版:不履行エクスポージャーに対する慎重な
    引当に対する監督上の期待」を、また2019年8月に「不履行エクスポージャーのカバレッジに対する監督上の期待に関するコ
    ミュニケーション」を公表した。
     公表されたECBのガイダンスは、2018年4月1日より後に新たに債務不履行に陥ったすべての貸出金に適用され、EU規則と同様
    に、各銀行に対して最低減損カバレッジ要求額が満たされない場合に措置を講じるよう求めている。各銀行が講じる措置につ
    いてECBが満足しない場合、ECBは年に一度のSREPの議論の中で、銀行に第2の柱に係る措置を課す可能性がある。
     前述のECBのガイダンスとSREP勧告により要求されているとおり、当行グループは2020年末に、第2の柱に係る措置として不
    履行エクスポージャーに対する慎重な引当額を決定するためのフレームワークを導入した。
     不履行エクスポージャーの最低損失カバレッジに係る要件と、債務不履行となった(ステージ3の)資産についてIFRS第9号
    に従って計上されたリスク準備金との間の不足額は、2020年12月31日現在740百万ユーロであり、これはCET                                                   1から控除され
    た。このCET      1に関する追加費用は追加的な損失準備金とみなされ、これによりRWAが499百万ユーロ軽減されている。
    不履行エクスポージャーの損失カバレッジ

                                                2020  年12月31日現在
                                   最低損失                適用される
                                   カバレッジ        カバレッジ        カバレッジ
     単位:百万ユーロ                      エクスポー
     (別途記載のものを除く。)                      ジャーの額        要求額合計        利用可能額         不足額
     コーポレート・バンク                          2,852         377       1,058          63
                                217/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     インベストメント・バンク                         13,510         7,816        10,574          255
     プライベート・バンク                          6,123        1,269        2,011         361

     アセット・マネジメント                            0        0        0        0

     キャピタル・リリース・ユニット                           422        183        182         60

     コーポレートおよびその他                            1        1        0        1

     合計                         22,907         9,646        13,825          740

    リスク・ウェイテッド・アセットの変動

     以下の表は、リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)の概要を、リスク種別および業務部門別に示している。これらは、イ
    ンフラストラクチャー関連ポジションのセグメント別の再配分(該当がある場合)の影響の合計およびセグメント間の再配分
    の影響の合計を含んでいる。
    リスク種別および業務部門別のリスク・ウェイテッド・アセット

                                               2020  年12月31日現在
                                        キャピタ
                     インベスト            アセット・      ル・リリー      コーポレー
               コーポレー      メント・バ      プライベー      マネジメン      ス・ユニッ      トおよびそ
     単位:百万ユーロ          ト・バンク        ンク     ト・バンク        ト      ト      の他      合計
     信用リスク            50,799      70,746      68,353       6,224      7,214      19,371      222,708
     決済リスク               0      0      0      0      1      54      56

     信用評価調整
                   75     6,302        92      198     1,599       125     8,392
     (CVA)
     マーケット・リスク             385     24,323        548       31     1,470      2,139      28,897
     オペレーショナ
                 6,029      27,115       8,081      3,544      24,130         0    68,899
     ル・リスク
     合計            57,288      128,487       77,074       9,997      34,415      21,690      328,951
                                               2019  年12月31日現在

                                        キャピタ
                     インベスト            アセット・      ル・リリー      コーポレー
               コーポレー      メント・バ      プライベー      マネジメン      ス・ユニッ      トおよびそ
     単位:百万ユーロ          ト・バンク        ンク     ト・バンク        ト      ト      の他      合計
     信用リスク            48,633      69,507      66,925       4,873      13,155      17,967      221,060
                   0     192       0      0      6      44
     決済リスク                                                   242
     信用評価調整
                   48     2,009       103           2,450        17
                                     56                 4,683
     (CVA)
                  530     20,390        89      28     4,331        0
     マーケット・リスク                                                 25,368
     オペレーショナ
                 7,312      26,525       8,325      4,570      25,931         0
                                                      72,662
     ル・リスク
                 56,522      118,622       75,442       9,527      45,874      18,029
     合計                                                 324,015
     当行グループのRWAは、2019年末現在の3,240億ユーロに対し、2020年12月31日現在では3,290億ユーロであった。49億ユーロ

    の増加は、オペレーショナル・リスクのRWAの減少により一部相殺されたものの、信用価値調整、マーケット・リスクと信用リ
    スクのRWAが増加したことが主因である。モデル関連の変更の結果、CVA                                 RWAは37億ユーロ増加した。マーケット・リスクのRWA
    は35億ユーロ増加したが、これは追加的リスクに係る自己資本賦課と、モンテカルロ・シミュレーションからVaRおよびSVaRの
    コンポーネントに係るヒストリカル・シミュレーションへとモデルを変更したことが主因であった。信用リスクRWAが16億ユー
    ロ増加したのは主に、証券化ポジションの新たなフレームワークの導入、COVID-19のパンデミックの再流行を背景にした格付
    の変動への影響、ソフトウェア資産および特定の持分投資に関する処理方法の変更、ならびに全事業におけるエクスポー
    ジャーの増加によるものである。これは、リスク・ウェイトを引き下げる倍率を適用した特定の中小企業(SME)のエクスポー
    ジャーに関するCRR(規制(EU)第2020/873号)の修正(緊急措置)適用によるプラスの影響によって一部相殺された。さらに、
    希薄化リスク・モデルの廃止、不良債権(NPL)のバック・ストップの実施による便益、およびリスク圧縮の取り組みがこの相
                                218/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    殺に貢献した。オペレーショナル・リスクのRWAが38億ユーロ減少したのは、資本モデルに織り込まれる内部損失のプロファイ
    ルが改善したことと、最近の規制要件に伴い、当行グループの外部の損失データ分類のモデル変更が展開されたことが主な要
    因 であった。これは控除可能な予想損失の減少およびフォワード・ルッキングな構成要素へのマイナスの影響により一部相殺
    された。
     下表は、報告期間における信用リスク、信用評価調整、マーケット・リスクおよびオペレーショナル・リスクに関して観察
    されたリスク・ウェイテッド・アセットの変動の主要な要因の分析を提供している。また、RWAから算出される所要自己資本の
    変動を8%の自己資本比率で示している。
    カウンターパーティ信用リスクを含む、信用リスクに係るリスク・ウェイテッド・アセットの変動

                                  2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ                          信用リスクRWA        所要自己資本       信用リスクRWA        所要自己資本
    信用リスクRWA期首残高                             221,060        17,685       212,827        17,026
    勘定の規模                              4,659        373      3,192        255
    勘定の質                              1,160         93     -4,700        -376
    モデル更新                             -2,072        -166       4,867        389
    手法および方針                              6,542        523      2,693        215
    取得および処分                             -1,672        -134       -300        -24
    外国為替変動                             -7,237        -579       2,069        166
    その他                               268        21       413        33
    信用リスクRWA期末残高                             222,708        17,817       221,060        17,685
    うち、カウンターパーティ信用リスクに係るリスク・ウェイテッド・アセットの変動

                                  2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
                                カウンター              カウンター
                                 パーティ              パーティ
    単位:百万ユーロ                          信用リスクRWA        所要自己資本       信用リスクRWA        所要自己資本
    カウンターパーティ信用リスクRWA期首残高                             23,698        1,896       25,282        2,023
    勘定の規模                              1,784        143      -1,708        -137
    勘定の質                              -594        -48       -12        -1
    モデル更新                              -643        -51       318        25
    手法および方針                               669        54      -507        -41
    取得および処分                                0       0       0       0
    外国為替変動                             -1,100         -88       326        26
    その他                                0       0       0       0
    カウンターパーティ信用リスクRWA期末残高                             23,814        1,905       23,698        1,896
     信用リスクRWAの変動の表における主な要因の分類は、開示強化タスクフォース(EDTF)の推奨に完全に則ったものである。

    当行グループのポートフォリオの規模および構成の自律的変化は、「勘定の規模」の区分において考慮されている。「勘定の
    質」の区分は主に、ポートフォリオの格付遷移、デフォルト時損失率、モデル・パラメータの再調整ならびに担保および相殺
    に関する範囲の変更による影響を示している。「モデル更新」の区分には、モデルの高度化および先進的モデルの拡張が含ま
    れている。外部要因ないし規制上の変更(新規制の適用等)に起因して生じるRWAの変動は、「手法および方針」の項において
    考慮されている。「取得および処分」の区分は、新規事業や処分関連業務に明確に割り当てられる重大なエクスポージャーの
    変動を表示するためのものである。上記区分に該当しない変動は、「その他」の区分に含まれている。
     2019年12月31日以降の信用リスクRWAの0.7%(16億ユーロ)の増加は、主として「手法および方針」、「勘定の規模」およ
    び「勘定の質」の区分関連の変更によるものであり、外国為替関連の変動ならびに「モデル更新」および「取得および処分」
    の区分の変動により一部相殺されている。「手法および方針」の区分は、主に証券化ポジションのフレームワークの更新、ソ
    フトウェア資産の規制上の慎重な評価、および持分投資の会計処理方法の変更を反映している。これは、不良債権(NPL)の
    バック・ストップの実施による便益により一部相殺された。「勘定の規模」の区分における増加は、当行グループの中核事業
    セグメントの事業成長を反映している。「勘定の質」の区分には、パラメータの再調整およびデータ向上から生じた増加が含
    まれている。これらの増加は、外国為替の変動による減少により一部相殺された。「モデル更新」の区分は、希薄化リスク・
    モデルの廃止および規制上のパラメータ更新に基づく一層の改善を反映している。さらに、「取得および処分」は、特にプラ
    イベート・バンクおよびキャピタル・リリース・ユニットにおける信用リスクRWAの減少を表している。
                                219/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     カウンターパーティ信用リスクの増加は、主に、中核事業全体の成長を反映している「勘定の規模」と、「手法および方
    針」関連の担保に関する更新によるものである。これは、特に集中リスクに関する「モデル更新」の変更と、「勘定の質」に
    より相殺された。また、「外国為替変動」の区分にも相殺された。
     CRR/CRDの規制枠組みに基づき、当行グループは、カウンターパーティの信用度を考慮に入れたCVAを用いてRWAを算出するこ
    とが要求される。CVAに係るRWAには、OTCデリバティブ・エクスポージャーに関連した予想されるカウンターパーティ・リスク
    からの時価評価損のリスクが含まれる。当行グループは、CVAの大半を、BaFinによって認可された当行グループ独自の内部モ
    デルに基づき算出している。
    信用評価調整に係るリスク・ウェイテッド・アセットの変動

                                  2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
                                         所要              所要
                                 CVA  RWA           CVA  RWA
    単位:百万ユーロ                                  自己資本              自己資本
    CVA  RWA  期首残高
                                  4,683       374      7,997        640
    リスク水準の変動                             -3,338       -267      -1,423        -114
    市場データの変動および再調整                                0      0       0       0
    モデル更新                              5,787       463        0       0
    手法および方針                              1,260       101      -1,891        -151
    取得および処分                                0      0       0       0
    外国為替変動                                0      0       0       0
    CVA  RWA  期末残高
                                  8,392       671      4,683        374
     CVA  RWAの変動は、幾つかの区分に細分化される。「リスク水準の変動」には、ポートフォリオの規模および構成の変化が含

    まれる。「市場データの変動および再調整」には、市場データの水準の変動、ボラティリティの変動、再調整が含まれる。
    「モデル更新」は、CVA           RWAに用いられるIMM信用エクスポージャー・モデルまたはバリュー・アット・リスク・モデルのいず
    れかの変更である。「手法および方針」は、規制の改正に関連する。重要な事業取得または処分は、該当する名称の区分に表
    示される。
     2020年12月31日現在のCVAに係るRWAは84億ユーロであり、2019年12月31日現在の47億ユーロと比較すると、37億ユーロ、率
    にして79%の増加となっている。この全体的な増加の主因は、2020年にVaRによるヒストリカル・シミュレーションを導入した
    ことに関連するモデル改善、COVID-19による市場の混乱に伴うボラティリティの上昇、および追加で行われたヘッジ活動であ
    る。
                                220/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マーケット・リスクに係るリスク・ウェイテッド・アセットの変動
                                                 2020  年12月31日現在
                                                       所要
    単位:百万ユーロ                          VaR    SVaR     IRC    その他     RWA  合計   自己資本
    マーケット・リスクRWA期首残高                         4,273    13,734     4,868     2,493     25,368      2,029
     リスク水準の変動                        -4,775     -2,397     2,698      570    -3,902      -311
     市場データの変動および再調整                        4,237       0     0    -131     4,105      328
     モデル更新/変更                         -107     547    -561       0    -121      -10
     手法および方針                        8,481    -4,901       0    -15    3,565      285
     取得および処分                          0     0     0     0     0     0
     外国為替変動                          0     0     0    -118     -118      -9
     その他                          0     0     0     0     0     0
    マーケット・リスクRWA期末残高                        12,109     6,983     7,005     2,799     28,897      2,312
                                                 2019  年12月31日現在

                                                       所要
    単位:百万ユーロ                          VaR    SVaR     IRC   その他     RWA  合計   自己資本
    マーケット・リスクRWA期首残高                         5,368    16,426     10,068     5,673     37,535      3,003
     リスク水準の変動                        -1,021     -1,879     -5,222     -2,973     -11,095       -888
     市場データの変動および再調整                         -81      0     0   -315      -396      -32
     モデル更新/変更                          7   -813      22     0    -784      -63
     手法および方針                          0     0     0    120      120      10
     取得および処分                          0     0     0     0      0     0
     外国為替変動                          0     0     0    -11      -11      -1
     その他                          0     0     0     0      0     0
    マーケット・リスクRWA期末残高                         4,273    13,734     4,868     2,493     25,368      2,029
     マーケット・リスクの分析は、バリュー・アット・リスク(VaR)、ストレスのかかったバリュー・アット・リスク(SVaR)

    および追加的リスク資本賦課(IRC)に係る当行グループの内部モデルにおける変動、ならびに上表の「その他」の区分に含ま
    れるマーケット・リスク標準的アプローチ(MRSA)の結果を対象としている。MRSAは、特定の種類の投資ファンドおよび
    CRR/CRDに規定される長寿リスクについて、トレーディング勘定の証券化に関する特定のマーケット・リスクに係る規制自己資
    本賦課を算定するために使用される。
     市場データの水準、ボラティリティ、相関関係、流動性および格付の変動によるマーケット・リスクRWAの変動は、「市場
    データの変動および再調整」の区分に含まれている。手法の高度化またはリスクの範囲の拡大等、マーケット・リスクRWAの内
    部モデルに対する変更は、「モデル更新」の区分に含まれている。「手法および方針」の区分には、規制の改正によるマー
    ケット・リスクRWAモデルおよび算定の変更が反映されている。重要な新規事業および処分は、「取得および処分」の区分に配
    分される。「外国為替変動」の影響は、CRMおよび標準的アプローチの手法についてのみ算定されている。
     2020年12月31日現在、マーケット・リスクに係るRWAは、2019年12月31日に比べて35億ユーロ(14%)増加し、289億ユーロ
    となった。この増加は、バリュー・アット・リスク全体の「市場データの変動および再調整」の区分(COVID-19関連の市場の
    ボラティリティに起因する。)と、「手法および方針」の区分(ヒストリカル・シミュレーション・モデルの導入に起因す
    る。)によるものである。バリュー・アット・リスクおよびストレスのかかったバリュー・アット・リスクにわたる「リスク
    水準の変動」の区分による相殺は、2020年を通じたポートフォリオのリスク圧縮活動を反映している。一方、追加的リスク資
    本賦課の増加は、ソブリン・エクスポージャーの増加に起因する。
                                221/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    オペレーショナル・リスクに係るリスク・ウェイテッド・アセットの変動
                                  2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
                              オペレーショ              オペレーショ
                              ナル・リスク          所要   ナル・リスク           所要
    単位:百万ユーロ                               RWA    自己資本          RWA    自己資本
    オペレーショナル・リスクRWA期首残高                             72,662       5,813       91,989       7,359
    損失プロファイルの変動(内部および外部)                             -4,677       -374      -8,185        -655
    予想損失の変動                              1,164        93      1,747        140
    フォワード・ルッキングなリスク構成要素                               533       43      1,879        150
    モデル更新                              -784       -63     -14,768       -1,181
    手法および方針                                0      0       0       0
    取得および処分                                0      0       0       0
    オペレーショナル・リスクRWA期末残高                             68,899       5,512       72,662       5,813
     内外の損失事象の変動は、「損失プロファイルの変動」の区分に反映されている。「予想損失の変動」の区分は、部門別事

    業計画および過去の損失に基づき、特定の制約に従い、AMA自己資本の計数から控除されている。「フォワード・ルッキングな
    リスク構成要素」の区分には定性的調整が反映されており、事業環境および内部統制要因に重点を置いた、非財務リスク
    (NFR)選好の指標およびRCAスコアを通じたオペレーショナル・リスクの日常的管理活動の実効性と実績が反映されている。
    「モデル更新」の区分には、モデルの変更の実施といったモデルの高度化が含まれる。「手法および方針」の区分には、規制
    上のアドオン等、外部による変更が反映されている。「取得および処分」には、新規事業または処分された事業に明確に配分
    することができる重要なエクスポージャーの変動が含まれる。
     RWA全体の38億ユーロの減少は、いくつかの影響によるものである。業界全体で訴訟の発生が減少したことに加え、ドイツ銀
    行において引当金および法務的予測の水準が過年度を下回ったことから、当行グループの資本モデルに織り込まれる損失プロ
    ファイルが減少した。これらの損失プロファイルの変動(内部および外部)により、オペレーショナル・リスクに係るRWAは47
    億ユーロ減少した。
     モデル更新によるRWAの8億ユーロの減少は、主に、2019年に導入を開始した外部損失データを分類するためのプロセスが完
    全に実装されたことに起因している。資本への影響が小さい他の2つのモデルの更新により、業務部門内でオペレーショナル・
    リスクのRWAのサブ割り当てを行う方法が改善されるとともに簡素化され、また、オペレーショナル・リスク事象の頻度分布の
    依存関係モデリングがAMA            EBA規制技術基準の要件に合わせて調整された。
     控除可能な予想損失が減少した要因は、オペレーショナル・リスク損失の増減に関する見通しが明るかったために、RWAが12
    億ユーロ増加したことにある。また、フォワード・ルッキングな構成要素は、NFR選好の指標およびRCAスコアがやや低下した
    ことによるマイナス影響を受け、RWAが5億ユーロ増加した。
                                222/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    経済的資本
    経済的適正自己資本

     当行グループの内部自己資本評価プロセス(ICAAP)は、ドイツ銀行の継続性を維持することを目的としている。当行グルー
    プは経済的観点から、内部適正自己資本を、以下の表に示すとおり、経済的資本供給を内部経済的資本需要で除した比率とし
    て評価している。
    経済的資本供給および需要の合計

    単位:百万ユーロ
    (別途記載のものを除く。)                               2020  年12月31日現在          2019  年12月31日現在
    経済的資本供給の構成要素
     株主持分                                     54,786            55,857
          1
     非支配持分
                                            880            953
     未払AT1クーポン                                      -242            -222
     証券化売却益、キャッシュ・フロー・ヘッジに係る利得                                      -11            -23
     自己の信用リスクの対象となる、自己債務に係る公正価値利
                                           -100            -127
     得および債務評価調整
     追加評価調整                                     -1,430            -1,738
     無形資産                                     -3,463            -7,029
     一時差異から発生するものを除く、IFRSに基づく繰延税金資
                                          -1,503            -1,254
     産
     予想損失ショートフォール                                      -99            -259
     確定給付年金基金資産                                      -772            -892
     自己の普通株式等Tier           1資本性金融商品の保有
                                             0            -0
           2
     その他の調整
                                          -1,566            -1,417
                   3
     その他Tier      1資本性金融商品
                                           4,659            3,732
    経済的資本供給                                      51,138            47,581
    経済的資本需要の構成要素
       信用リスク                                   11,636            10,757
       マーケット・リスク                                   10,894            11,767
       オペレーショナル・リスク                                    5,512            5,813
       ビジネス・リスク                                    5,949            6,374
       分散効果                                   -5,429            -5,535
    経済的資本需要合計                                      28,560            29,176
    経済的適正自己資本比率                                      179  %           163  %

    1  各子会社の所要経済的資本を上限とした非支配持分を含む。
    2  ECBの定期レビューに基づく2019年4月以降の4億ユーロおよび2016年10月以降の3億ユーロの資本控除、ならびに単一破綻処理基金および
      預金保険制度に関連した取消不能の支払コミットメントに関するECBのガイダンスに基づく2018年1月以降の9億ユーロの資本控除が含まれ
      ている。
    3  経済的資本供給からのその他Tier               1資本性金融商品の認識中止は、2020年においては一時的に停止された。
     経済的適正自己資本比率は、2019年12月31日現在の163%と比べ、2020年12月31日現在では179%であった。この比率の変化

    は主に、資本供給の増加と資本需要の減少によるものである。経済的資本供給は36億ユーロ増加したが、これは無形資産の資
    本控除額が36億ユーロ減少したことが主因である。この金額は主に、ソフトウェア資産を経済的資本供給において認識する会
    計処理の決定と、COVID-19のパンデミックが引き起こした混乱と2020年後半における市場の正常化を受けて健全性評価の集計
    手法に関するEBAの技術基準が一時的に変更されたことに起因する3億ユーロのプルデンシャル・フィルターの減少(追加評価
    調整)を反映している。さらに、2020年度第1四半期に新たに発行された9億ユーロのその他Tier                                             1資本性金融商品の認識によ
    り、資本が増加した。これらのプラスの影響は、IFRSに基づく株主資本の減少11億ユーロ(主に為替換算調整額17億ユーロに
    よるマイナスの影響と当期純利益5億ユーロによるプラスの影響を受けている。)により一部相殺された。資本需要の減少は、
    「リスク・プロファイル」の項で説明しているとおり、経済的資本需要が減少したことによるものである。
     上記の適正自己資本の額は、連結ドイツ銀行グループ全体に適用され、当行グループのリスクおよび資本管理フレームワー
    クの不可欠な一部をなしている。
                                223/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    レバレッジ比率
     当行グループは、グループ・レベルで、および該当する場合には各地域における地域レベルで、貸借対照表を管理してい
    る。財務資源の配分において、当行グループは収益性および株主価値に最も高いプラスの影響を与える事業ポートフォリオを
    優遇する。当行グループは、貸借対照表の動向を監視および分析し、市場で観測される一定の貸借対照表比率を追跡する。こ
    れに基づき、当行グループは、グループ・リスク委員会(GRC)による議論および管理活動を発動する。
    CRR/CRD    フレームワークに従ったレバレッジ比率

     リスク以外に基づくレバレッジ比率は、リスクに基づく所要自己資本に対する補足的指標としての役割を果たすことを目的
    としたものである。その目的は、銀行セクターにおけるレバレッジ増大の抑制、広範な財務システムおよび経済に損害を与え
    得るレバレッジ解消プロセスの不安定化回避の支援、および簡素でリスク以外に基づく「バック・ストップ」指標を伴う、リ
    スクに基づく要求事項の強化である。
     2021年6月28日より、3%の最低レバレッジ比率要件が導入される。2023年1月1日より、追加的なレバレッジ比率のバッ
    ファー要件である50%のG-SIBバッファーが適用されることになる。現在、この追加的要件は0.75%に相当する見込みである。
     当行グループは、当行グループのレバレッジ比率のエクスポージャーを、2015年1月17日の欧州連合官報で公表され、2020年
    6月24日の欧州連合官報で公表された規制(EU)第2020/873号により修正された、2014年10月10日の委任規則(EU)第2015/62号に
    基づき、CRR第429条に従い算出している。
     当行グループのレバレッジ比率のエクスポージャーの合計額は、デリバティブ、証券金融取引(SFT)、オフバランスシート
    のエクスポージャーおよびその他のオンバランスシートのエクスポージャー(デリバティブとSFT以外)を含む。
     デリバティブのレバレッジ・エクスポージャーは、現在の再構築コストを構成するデリバティブの規制上の時価評価方式に
    加え、潜在的な将来の調達原価に係る規制上定義されたアドオンを使用して算出される。相手先から現金で受領した変動証拠
    金は、レバレッジ比率エクスポージャーの額の現在の再構築コスト部分から控除され、相手先に支払った変動証拠金は、一定
    の条件を満たす場合、貸借対照表上で資産として認識された債権に関連するレバレッジ比率エクスポージャーの額から控除さ
    れる。デリバティブ取引で差入れられた現金変動証拠金として認識された債権の控除は、以下の「レバレッジ比率の共通開
    示」の表のデリバティブ・エクスポージャーに表示されている。売建クレジット・デリバティブの実質想定元本、すなわち、
    Tier   1資本に組み入れられた公正価値のマイナスの変動をすべて控除した想定元本は、レバレッジ比率エクスポージャーの額
    に含まれる。その結果生じるエクスポージャーの額は、一定の条件を満たす場合、同一の参照ネームに係る購入クレジット・
    デリバティブ・プロテクションの実質想定元本分がさらに減額される。
     証券金融取引(SFT)の構成要素には、SFTに係る債権総額が含まれ、これは一定の条件を満たす場合、SFT未払金と相殺され
    る。エクスポージャー総額に加えて、カウンターパーティ信用リスクに係る規制上のアドオンが含まれる。
     オフバランスシートのエクスポージャーの構成要素は、信用リスクに係る標準的アプローチの信用リスク換算掛目(CCF)
    (0%、20%、50%、または100%)に従うが、10%を下限とするリスク区分に依拠する。
     オンバランスシートのエクスポージャー(デリバティブとSFT以外)の構成要素は、資産(デリバティブ、SFTと決済待ちの
    通常の方法での売買以外)の会計上の価値およびTier                         1資本を算定するに当たって控除される資産の額に対する規制上の調整
    を反映する。決済待ちの通常の方法での売買に係るエクスポージャーの値は、通常の方法での関連する売買がいずれもデリバ
    リー・バーサス・ペイメント方式で決済される場合に売掛金と買掛金を相殺して決定される。
     当行グループは、ECBの決定(EU)第2020/1306号に従って欧州中央銀行から許可を得たうえで、ユーロシステムを構成する中
    央銀行に対する特定のユーロ建てエクスポージャーをレバレッジ・エクスポージャーから除外している。この一時的な除外
    は、2020年度第3四半期に初めて導入され、当面は2021年6月27日まで適用される。
     以下の表は、レバレッジ比率エクスポージャーとレバレッジ比率を表している。レバレッジ比率の共通開示の表では、完全
    適用ベースと段階的導入ベースのレバレッジ比率と、分子における完全適用ベースと段階的導入ベースのTier                                                   1資本をそれぞ
    れ提供している。Tier           1資本の詳細については、本報告書の「自己資本の変動」の項を参照のこと。
                                224/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    会計上の資産およびレバレッジ比率エクスポージャーの調整の要約
    単位:十億ユーロ                                  2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    公表された財務諸表における資産合計                                         1,325          1,298
     会計目的上連結されたが、規制上の連結範囲には含まれない企業に関す
                                               1         -1
     る調整
     デリバティブ金融商品に関する調整                                        -206          -188
     証券金融取引(SFT)に関する調整                                         10          6
     オフバランス項目に関する調整(すなわち、オフバランスシートのエク
                                              101          103
     スポージャーの信用相当額への転換)
     その他の調整                                        -153          -50
    レバレッジ比率エクスポージャーの総額                                         1,078          1,168
    レバレッジ比率の共通開示

    単位:十億ユーロ
                                      2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    (別途記載のものを除く。)
    デリバティブ・エクスポージャー合計                                          99         113
    証券金融取引エクスポージャー合計                                          83          93
    オフバランスシートのエクスポージャー合計                                          101          103
    その他の資産                                          803          869
    Tier   1資本の算定上控除された資産額
                                               -8         -10
    Tier   1資本(完全適用ベース)

                                              50.4          48.7
    レバレッジ比率エクスポージャーの総額                                         1,078          1,168
    レバレッジ比率(完全適用ベース、%)                                          4.7          4.2
    Tier   1資本(段階的導入ベース)                                                 50.5

                                              51.5
    レバレッジ比率エクスポージャーの総額
                                             1,078          1,168
    レバレッジ比率(段階的導入ベース、%)                                          4.8          4.3
    2020  年度のレバレッジ比率に影響を与えた要素の説明

     2020年12月31日現在の、当行グループの完全適用ベースによるレバレッジ比率は4.7%であった(2019年12月31日現在では
    4.2%)。これは、2020年12月31日現在の完全適用ベースのTier                               1資本504億ユーロの、適用されるエクスポージャーの額
    10,780億ユーロに対する比率である(2019年12月31日現在では、それぞれ487億ユーロおよび11,680億ユーロ)。
     経過規定による当行グループのレバレッジ比率は、2020年12月31日現在、4.8%であり(2019年12月31日現在では4.3%)、
    経過規定により適用されるエクスポージャーの額は10,780億ユーロとすると、Tier                                        1資本は515億ユーロとして算定された
    (2019年12月31日現在では、それぞれ11,680億ユーロおよび505億ユーロ)。
     2020年度全体において、当行グループのレバレッジ・エクスポージャーは、900億ユーロ減少して10,780億ユーロとなった。
    この減少は主に、ECBの決定(EU)第2020/1306号により承認されたCRR(規制(EU)第2020/873号の第500b条)の修正(緊急措置)
    適用によるものであり、この修正により特定の中央銀行のエクスポージャーの一時的除外が認められていることから、当該エ
    クスポージャーが850億ユーロ減少した。この一時的な除外を考慮しない場合、2020年度のレバレッジ・エクスポージャーは50
    億ユーロ減少するが、これは主に将来の潜在的エクスポージャーの減少により、デリバティブ関連のレバレッジ・エクスポー
    ジャーが140億ユーロ(デリバティブ取引で差し入れられた現金変動証拠金として認識された債権の控除を除いた場合は70億
    ユーロ)減少することによるものである。証券金融取引(SFT)およびその他の資産区分における変動は主に、当行グループの
    貸借対照表残高の変動(詳細については、本報告書の「資産および負債の変動」の項を参照のこと。)、つまり、現金および
    中央銀行預け金/インターバンク預け金の残高の増加280億ユーロとOCIを通じて公正価値で測定する金融資産の増加110億ユー
    ロを反映している。この増加は主に、SFT関連項目(売戻条件付買入有価証券、借入有価証券担保金およびプライム・ブローカ
    レッジ業務に係る債権)の減少100億ユーロ、デリバティブ以外のトレーディング資産の減少40億ユーロ、貸出金の減少30億
    ユーロにより一部相殺された。残りの資産項目は、主に回収のために保有する負債性有価証券に関連して、50億ユーロ減少し
    た。未決済残高は、通常の方法での関連する売買がいずれもデリバリー・バーサス・ペイメント方式で決済される場合に売掛
    金と買掛金の相殺を認めるCRR(規制(EU)第2020/873号の第500b条)の修正(緊急措置)適用によって、総額ベースではほとん
    ど変わらないものの、70億ユーロ減少した。さらに、取消不能の貸出コミットメントの想定元本額の減少に対応して、オフバ
    ランスシートのエクスポージャーが10億ユーロ減少した。
     2020年度におけるレバレッジ・エクスポージャーの減少は、不利な為替レートの動き(主に、米ドルの対ユーロでの下落)
    の影響による430億ユーロを含んでいる。外国為替レートの変動によるこれらの影響は、本項に記載されるレバレッジ・エクス
    ポージャーごとの変動に含まれている。
     Tier   1資本の変動の主な要因については、本報告書の「自己資本の変動」の項を参照のこと。
                                225/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己資本および適格負債に関する厳格な最低要件(以下「MREL」という。)および総損失吸収力(以下「TLAC」という。)
    MREL  の要件

     自己資本および適格負債に関する厳格な最低要件(以下「MREL」という。)の要件は、信用機関の破綻処理に係る統一的な
    ルールおよび統一的な手続(単一破綻処理メカニズム規制、以下「SRM規制」という。)を定めた欧州連合の規制、ならびにド
    イツ再建および破綻処理法によりドイツの法律に組み込まれた、信用機関の再建および破綻処理の枠組みを定めた欧州連合の
    指令(銀行再建および破綻処理指令、以下「BRRD」という。)により導入された。
     現在要求されているMRELの水準は、それぞれの望ましい破綻処理方針に応じて、監督対象の銀行ごとに管轄破綻処理機関に
    より個別に決定される。ドイツ銀行AGの場合、MRELは単一破綻処理委員会(以下「SRB」という。)により決定される。MRELに
    関して法定の最低水準はないが、SRM規制、BRRDおよび委任規則により、要求されるMRELの水準を決定する際に破綻処理機関が
    考慮しなければならない基準が規定されている。ガイダンスは、SRBによって毎年発行されるMRELの方針を通じて提供される。
    SRBが決定する拘束力のあるMREL比率は、ドイツ連邦金融監督公社(BaFin)を通じてドイツ銀行に伝達される。
     2018年度第2四半期において、拘束力のあるドイツ銀行AG連結ベースのMREL比率要件は、負債合計および自己資本(以下
    「TLOF」という。)の9.14%に設定され、ただちに適用された。TLOFは基本的に、デリバティブ・ネッティング考慮後の負債
    合計と自己資本(すなわち、規制自己資本)から構成されている。
     年次の定期レビューの結果、SRBは、拘束力のあるドイツ銀行AGのMREL比率要件を2019年度第4四半期に改定し、これはただ
    ちに適用された。連結ベースのMREL比率要件はTLOFの8.58%に引き下げられた。そのうちTLOFの6.11%は、追加要件として自
    己資本および劣後金融商品について満たしていなければならない。
     SRBによる公表のとおり、ドイツ銀行AGの拘束力のあるMRELおよび劣後MRELの要件に関する次のアップデートは、2021年前半
    に予定されており、2019年6月の単一破綻処理メカニズム規制および銀行再建および破綻処理指令の修正と規制(EU)第2019/877
    号および指令(EU)第2019/879号の公表を通じて、銀行改革パッケージに関する法改正を初めて反映するものになる。その結
    果、MRELおよび劣後MRELの要件は、TLOFに対する割合としてではなく、リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)とレバレッジ
    比率エクスポージャー(LRE)に対する割合として表されることになる。これにより、2020年と比較して、2021年のMRELおよび
    劣後MRELの要件は高くなる。
    TLAC  の要件

     2019年6月27日より、グローバルにシステム上重要な銀行であるドイツ銀行は、総損失吸収能力(以下「TLAC」という。)の
    国際的な最低要求基準の対象となっている。TLACの要件は、2019年6月の自己資本要求規則および自己資本要求指令の修正と規
    制(EU)第2019/876号および指令(EU)第2019/878号の公表を通じて、銀行改革パッケージに導入されている。
     このTLACの要件はリスクに基づく分母とリスク以外に基づく分母の両方に基づいており、2021年12月31日までの移行期間に
    おいて、リスク・ウェイテッド・アセットの16%に合算後のバッファーの要件を加えたものとレバレッジ比率エクスポー
    ジャーの6.00%のうちいずれか高い方に設定されている。その後は、リスク・ウェイテッド・アセットの18%に合算後のバッ
    ファーの要件を加えたものとレバレッジ比率エクスポージャーの6.75%のうちいずれか高い方を満たさなければならない。
    MREL  比率の変動

     2020年12月31日現在、TLOFは10,190億ユーロ、利用可能なMRELは1,090億ユーロであり、これは比率10.67%に相当する。こ
    れは、ドイツ銀行がMRELの要件870億ユーロを210億ユーロ上回る十分な余剰MRELを有していることを意味する(すなわち、
    TLOFの8.58%)。利用可能なMRELの1,050億ユーロは自己資本および劣後負債であり、対応するMRELの劣後比率は10.31%、
    バッファーは当行グループの劣後性要件620億ユーロに対し、430億ユーロとなる(すなわち、TLOFの6.11%)。2019年12月31
    日現在と比較して、MRELの要件と劣後MRELの要件の両方を上回る余剰はより中程度のレベルまで減少した。これは、新規発行
    が、満期までの期間がMREL適格性の限界値である1年を下回っている適格負債に完全に取って換わるものではなかったことから
    達成された。これは、TLAC比率の変動にも影響を及ぼした。
    TLAC  比率の変動

     2020年12月31日現在、TLACは1,050億ユーロであり、対応するTLAC比率は、RWAベースで31.9%、レバレッジ・エクスポー
    ジャー・ベースで9.7%であった。これは、ドイツ銀行が総損失吸収力の最低要件670億ユーロ(RWAベースで20.52%)に対
    し、380億ユーロの十分な余剰TLACを有していることを意味する。
    MREL  およびTLACの開示

    単位:百万ユーロ
    (別途記載のものを除く。)                                  2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    TLAC  /MRELに含まれる規制自己資本の要素
    普通株式等Tier        1(CET    1)資本                                       44,148
                                             44,700
    TLAC/MRELにおいて適格なその他Tier                  1(AT1)資本性金融商品                                 6,397
                                             6,848
    TLAC/MRELにおいて適格なTier               2(T2)資本性金融商品
                                226/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     TLAC/MRELに係る調整前のTier               2(T2)資本性金融商品
                                             6,944          5,957
     Tier   2(T2)資本性金融商品のTLAC/MRELに係る調整                                                 16
                                              518
    TLAC/MRELにおいて適格なTier               2(T2)資本性金融商品
                                             7,462          5,973
    TLAC  /MRELに含まれる規制自己資本の要素合計                                                56,519
                                             59,010
    TLAC  /MRELに含まれるその他の要素

    シニア非優先プレーンバニラ債
                                             46,048          55,803
    他のG-SIIの適格な負債性金融商品の保有(TLACのみ)                                           0          -
    総損失吸収力(TLAC)                                        105,058          112,322
    他のG-SIIの適格な負債性金融商品の保有の戻入れ(TLACのみ)
                                               0          0
    利用可能な自己資本および劣後適格負債(劣後MREL)
                                            105,058          112,322
    シニア優先プレーンバニラ債                                                   2,856
                                             3,658
    利用可能な自己資本および適格負債に関する厳格な最低要件(MREL)                                                  115,178
                                            108,716
    リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)                                                  324,015

                                            328,951
                                                     1,168,040
    レバレッジ比率エクスポージャー(LRE)                                       1,078,268
    プルデンシャル・ネッティング後の負債および自己資本合計(TLOF)
                                           1,018,558           995,513
    TLAC  比率

                                                       34.67
    TLAC比率(RWAに対する割合)                                         31.94
    TLACの要件(RWAに対する割合)                                                   20.58
                                             20.52
    TLAC比率(レバレッジ・エクスポージャーに対する割合)                                                   9.62
                                              9.74
    TLACの要件(レバレッジ・エクスポージャーに対する割合)
                                              6.00          6.00
    RWAの要件に対する余剰TLAC                                                  45,639
                                             37,562
    LREの要件に対する余剰TLAC                                                  42,239
                                             40,362
    MREL  の劣後性

    MRELの劣後比率(TLOFに対する割合)
                                             10.31          11.28
    MRELの劣後性要件(TLOFに対する割合)                                                   6.11
                                              6.11
    MRELの劣後性要件を上回る余剰                                                  51,496
                                             42,824
    MREL  比率

    MREL比率(TLOFに対する割合)                                                   11.57
                                             10.67
    MRELの要件(TLOFに対する割合)                                                   8.58
                                              8.58
    要件に対する余剰MREL                                                  29,763
                                             21,323
                                227/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己資本および適格負債
     MRELおよびTLACの要件を満たすために、ドイツ銀行は、十分な額の適格金融商品を確実に維持する必要がある。MRELおよび
    TLACにおいて適格な金融商品は、規制上の資本性金融商品(以下「自己資本」という。)と、適格負債と呼ばれる一定の基準
    を満たしている負債である。
     MRELおよびTLACの文脈で言及される自己資本は、残存期間が1年超5年未満であり、規制自己資本に比例配分ベースでのみ反
    映されているTier         2資本性金融商品の全額を含んでいる。
     適格負債とは、損失吸収資本としての適切な構造を確保するとされる適格基準を満たしている、破綻処理対象会社であるド
    イツ銀行AGが発行した負債である。その結果、適格負債からは、預金保護制度の対象である預金、またはドイツの破綻処理法
    の下で優先される預金(例えば、個人および中小企業顧客からの預金)が除外されている。とりわけ、担保付負債、デリバ
    ティブ負債および組込デリバティブを伴う負債性金融商品(仕組みノートなど)は一般的に除外されている。さらに、適格負
    債は、少なくとも1年の満期までの残存期間を有していなければならず、また、償却または転換を有効にするためには、欧州連
    合加盟国の法律に基づいて発行されているか、または契約条件にベイルイン条項が含まれていなければならない。したがっ
    て、英国法の下で発行された40億ユーロの適格負債は、2015年1月1日(ドイツで国内法化された銀行再建および破綻処理指令
    の発効日)より後に発行されており、かつ法的強制力のある有効なベイルイン条項を含まない場合、英国のEU離脱後、2021年1
    月以降はMRELに関して認識されなくなる。
     また、適格負債は、TLACおよび新たなMRELの劣後性要件を満たすために劣後していなければならない。2017年1月1日より、
    ドイツ銀行法では、銀行の他のシニア債の中でも「上位で非優先」と位置付けられている法的に劣後する負債性有価証券につ
    いて、新たなクラスを規定している(ただし、Tier                         2金融商品として適格なものなど、銀行の契約上の劣後負債には優先す
    る。)。2018年7月21日にドイツで実施された欧州連合による調和化の取り組みを受けて、銀行は現在、適格シニア債の特定の
    発行を非優先と優先のいずれに区分するかを決定することが認められている。こうした新しいルールの下でドイツ銀行AGが発
    行した「上位で非優先」の負債性金融商品は、従来のルールにより「上位で非優先」として分類された発行済の負債性金融商
    品と同順位である。これらの「上位で非優先」の発行はすべて、TLACおよびMRELの劣後基準を満たしている。
    信用リスク・エクスポージャー

     当行グループでは、「信用リスクのフレームワーク」で定義される相手先が契約上の支払義務を履行できないという事実に

    よって損失の生じる可能性があるすべての取引を考慮して、信用エクスポージャーを定義している。
    最大信用リスク・エクスポージャー

    『
     最大信用リスク・エクスポージャーの表は、表示期間の当行グループの財務諸表において相殺の対象とならない関連保有担
    保およびその他の信用補完(ネッティングおよびヘッジ)を考慮前の直接的エクスポージャーを示している。信用補完のネッ
    ティングの構成要素は、法的強制力のあるネッティング・アグリーメントの影響、および差入現金担保に対するデリバティブ
    のマイナスの時価評価による相殺を含む。信用補完の担保の構成要素は主に、不動産、現金の形態による担保、および有価証
    券関連の担保を含む。担保に関して当行グループは、内部で決定したヘアカットを適用し、加えて、すべての担保価値につ
    き、それぞれの担保付エクスポージャー・レベルを上限としている。
                                228/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    最大信用リスク・エクスポージャー
                                                 2020  年12月31日現在
                                                      信用補完
                                                保証および
                       最大信用リス                         クレジッ
                        ク・エクス                       ト・デリバ
                               減損評価
                                    ネッティン                  信用補完
                        ポージャー     1                    ティブ   2
    単位:百万ユーロ                             対象       グ    担保            合計
    償却原価で測定する金融資産             3
     現金および中央銀行預け金                     166,211      166,211              0            0
     インターバンク預け金(中央銀行以
                           9,132      9,132             0      0     0
     外)
     中央銀行ファンド貸出金および売戻
                           8,535      8,535           8,173            8,173
     条件付買入有価証券
     借入有価証券担保金                        0      0           0            0
     貸出金                     431,807      431,807           228,513       30,119     258,632
     信用リスクにさらされるその他の
                          96,394      85,106      43,316       902       55   44,273
     資産  4,5
    償却原価で測定する金融資産合計               3
                          712,078      700,790      43,316     237,588       30,174     311,078
    純損益を通じて公正価値で測定する
    金融資産    6
     トレーディング資産                      94,757                 2,998      1,248     4,246
     デリバティブ金融商品のプラスの時価                      343,455           262,486      52,329        83   314,898
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定
                          75,116             993    62,036        244    63,273
    されるトレーディング以外の金融資産
      内訳:
      売戻条件付買入有価証券                      46,057             993    44,967         0   45,961
      借入有価証券担保金                      17,009                 16,730         0   16,730
      貸出金                       2,192                  272      244     516
     純損益を通じて公正価値で測定する
                            437                  0      0     0
     ものとして指定された金融資産
    純損益を通じて公正価値で測定する
                          513,764           263,479      117,364       1,575    382,418
    金融資産合計
    その他の包括利益を通じて公正価値で
                          55,834      55,834        0    1,581      1,153     2,734
    測定する金融資産
      内訳:
      売戻条件付買入有価証券                       1,543      1,543             0      0     0
      借入有価証券担保金                         0      0           0      0     0
      貸出金                       4,635      4,635           1,581      1,153     2,734
    その他の包括利益を通じて公正価値で
                          55,834      55,834            1,581      1,153     2,734
    測定する金融資産合計
    金融保証およびその他の信用関連偶発負
                          47,978      47,978            2,327      6,157     8,484
    債 7
    取消可能または取消不能貸出コミットメ
    ントおよびその他の信用関連コミットメ
                          215,877      214,898            15,345       5,779     21,124
    ント  7
    オフバランスシート合計                      263,854      262,876            17,672      11,936     29,608
    最大信用リスク・エクスポージャー                     1,545,531      1,019,501       306,795      374,205       44,838     725,838

    1  クレジット・デリバティブの売却プロテクションの名目金額(395,636百万ユーロ)および購入プロテクションの名目金額は含まない。
    2  購入した信用プロテクションは基礎となるポジションの名目金額で反映されている。
    3  いずれも信用損失引当金控除前の総額である。
    4  いずれも償却原価による総額である。ただし、適格ヘッジ・デリバティブは純損益を通じて公正価値で反映されている。
    5  会計上の分類にかかわらず、売却目的保有資産を含んでいる。
    6  エクイティ、その他の資本持分およびコモディティを除く。
    7  数値は名目金額で反映されている。
                                                 2019  年12月31日現在

                                                      信用補完
                                229/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                保証および
                       最大信用リス                         クレジッ
                        ク・エクス                       ト・デリバ
                               減損評価
                                    ネッティン                  信用補完
                        ポージャー     1                    ティブ   2
    単位:百万ユーロ                             対象       グ    担保            合計
    償却原価で測定する金融資産             3
     現金および中央銀行預け金                     137,596      137,596              0            0
     インターバンク預け金(中央銀行以
                           9,642      9,642             0      0     0
     外)
     中央銀行ファンド貸出金および売戻
                          13,800      13,800           13,650            13,650
     条件付買入有価証券
     借入有価証券担保金                       428      428           303            303
     貸出金                     433,834      433,834           228,620       27,984     256,605
     信用リスクにさらされるその他の
                          96,779      85,028      37,267      1,524        42   38,833
     資産  4,5
    償却原価で測定する金融資産合計               3
                          692,079      680,328      37,267     244,098       28,026     309,392
    純損益を通じて公正価値で測定する
    金融資産    6
     トレーディング資産                      93,369                 1,480       861    2,340
     デリバティブ金融商品のプラスの時価                      332,931           262,326      48,608        134   311,068
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定
                          84,359             853    69,645        259    70,757
    されるトレーディング以外の金融資産
      内訳:
      売戻条件付買入有価証券                      53,366             853    51,659         0   52,512
      借入有価証券担保金                      17,918                 17,599         0   17,599
      貸出金                       3,174                  290      259     550
     純損益を通じて公正価値で測定する
                             7                 0      0     0
     ものとして指定された金融資産
    純損益を通じて公正価値で測定する
                          510,665           263,180      119,732       1,254    384,166
    金融資産合計
    その他の包括利益を通じて公正価値で
                          45,503      45,503        0    1,622      1,267     2,889
    測定する金融資産
      内訳:
      売戻条件付買入有価証券                       1,415      1,415             0      0     0
      借入有価証券担保金                         0      0           0      0     0
      貸出金                       4,874      4,874           1,622      1,267     2,889
    その他の包括利益を通じて公正価値で
                          45,503      45,503            1,622      1,267     2,889
    測定する金融資産合計
    金融保証およびその他の信用関連偶発負
                          49,232      49,232            2,994      6,138     9,132
    債 7
    取消可能または取消不能貸出コミットメ
    ントおよびその他の信用関連コミットメ
                          211,440      209,986            15,217       4,984     20,202
    ント  7
    オフバランスシート合計                      260,672      259,218            18,211      11,122     29,333
    最大信用リスク・エクスポージャー                     1,508,920       985,049      300,447      383,663       41,670     725,780

    1  クレジット・デリバティブの売却プロテクションの名目金額(356,362百万ユーロ)および購入プロテクションの名目金額は含まない。
    2  購入した信用プロテクションは基礎となるポジションの名目金額で反映されている。
    3  いずれも信用損失引当金控除前の総額である。
    4  いずれも償却原価による総額である。ただし、適格ヘッジ・デリバティブは純損益を通じて公正価値で反映されている。
    5  会計上の分類にかかわらず、売却目的保有資産を含んでいる。
    6  エクイティ、その他の資本持分およびコモディティを除く。
    7  数値は名目金額で反映されている。               』
     2020年12月31日現在の最大信用リスク・エクスポージャーの全般的な増加は366億ユーロであった。これは主に、現金および

    中央銀行預け金の286億ユーロ、デリバティブ金融商品のプラスの時価の105億ユーロ、およびその他の包括利益を通じて公正
    価値で測定する金融資産(主に負債性有価証券)の103億ユーロの増加によるものである。これらの増加は、該当するすべての
    測定区分にわたる中央銀行ファンド貸出金、売戻条件付買入有価証券および貸付有価証券受入金の138億ユーロの減少、ならび
    に償却原価で測定する貸出金の20億ユーロの減少により相殺された。
    『
                                230/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2020年12月31日現在、トレーディング資産の区分には、84%超が投資適格(2019年12月31日現在81%超)のトレーディング
    債券835億ユーロ(2019年12月31日現在807億ユーロ)が含まれていた。
     信用補完は、3つの区分(ネッティング、担保および保証/クレジット・デリバティブ)に分けられる。市場動向が無担保エ
    クスポージャーの積み上げにつながらないように、ヘアカット、定期的な証拠金請求に関するパラメータの設定、および担保
    評価に関する専門家の判断が採用されている。すべての区分は、定期的に監視およびレビューされる。受入れ信用補完の全体
    は、分散されており、適切な質であり、大部分が現金、高格付の国債ならびに主に高格付の銀行および保険会社からの第三者
    保証である。これらの金融機関は主に欧州諸国および米国に所在している。さらに当行グループは、同質のリテール・ポート
    フォリオに関して、流動性の高い資産およびモーゲージ(主にドイツにおける住宅用不動産から主に構成される。)の担保
    プールを有している。』
    主要な信用エクスポージャーの区分

     以下の表は、主要な信用エクスポージャーの区分の一部、すなわち貸出金、取消可能または取消不能貸出コミットメント、
    偶発負債、店頭(以下「OTC」という。)デリバティブ、負債性有価証券ならびにレポおよびレポ形式の取引についての詳細を
    示している。
    - 「貸出金」は、貸借対照表に償却原価、純損益を通じて公正価値で測定する貸出金またはその他の包括利益を通じて公正
      価値で測定する貸出金総額(信用損失引当金控除前)である。「貸出金」には、短期の売却を目的として購入および保有
      する、またはその重要なリスクがすべてヘッジまたは売却されている「トレーディング債権」も含まれる。規制上の観点
      からは、「トレーディング債権」の区分は主にトレーディング勘定ポジションをカバーする。
    - 「取消可能または取消不能貸出コミットメント」は、取消可能または取消不能の貸出関連コミットメントの未利用部分か
      ら成っている。
    - 「偶発負債」は、金融保証、履行保証、スタンドバイ信用状および他の同様の取決め(主に補償契約)から成っている。
    - 「OTCデリバティブ」は、ネッティングおよび受入現金担保考慮後の、当行グループが締結した店頭デリバティブ取引から
      生じる信用エクスポージャーである。貸借対照表上、これらは純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に含められ、
      ヘッジ会計に適格なデリバティブについてはその他の資産に含められるが、いずれの場合も、受入現金担保およびIFRSの
      下で認められる範囲内のネッティングを考慮している。
    - 「負債性有価証券」は、債務証書、債券、預金、ノートまたはコマーシャル・ペーパーを含んでいる。これらは、期限付
      きで発行され、発行体により償還可能であり、また、貸借対照表に償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値で
      測定(いずれの場合も信用損失引当金控除前)のいずれかの会計区分で計上されており、損益を通じて公正価値で測定の
      区分も含む。「負債性有価証券」には、短期の売却を目的として購入および保有する債券、預金、ノートまたはコマー
      シャル・ペーパーである「トレーディング債券」が含まれる。規制上の観点からは、「トレーディング債券」の区分は主
      にトレーディング勘定ポジションをカバーする。
    - 「レポおよびレポ形式の取引」は、逆レポ取引ならびに有価証券またはコモディティの借入取引(受入担保およびIFRSの
      下で認められる範囲内のネッティングを考慮後)から成っている。
     ブローカー業務および有価証券に関連する債権、現金および中央銀行預け金、インターバンク預け金(中央銀行以外)、売
    却目的保有資産、未収利息、ならびに伝統的な証券化ポジションは、最大信用エクスポージャーの監視においては考慮されて
    いるが、主要な信用エクスポージャーの詳細には含まれていない。したがって、「売却目的保有資産」分類の一部である、
    2020年12月31日現在のOTCデリバティブのエクスポージャー総額(ネッティングおよび受入現金担保考慮前)14億ユーロ(2019
    年12月31日現在18億ユーロ)は、当行グループの主要な信用エクスポージャーには含まれていない。当該エクスポージャー
    は、BNPパリバに移管されるプライム・ファイナンスのプラットフォームに関連している。詳細については、連結財務諸表の注
    記24「売却目的保有の非流動資産および処分グループ」を参照のこと。
    業務部門別の主要な信用エクスポージャーの区分

                                                2020  年12月31日現在
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    コーポレート・バンク
                    114,491        621      784     4,393    130,690      44,293       299
    インベストメント・バンク
                    69,309      6,366      1,618       220    45,053      1,889     22,533
    プライベート・バンク
                    237,194         0      7      0   37,315      1,625      440
                                231/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    アセット・マネジメント
                      20      0      0      0    121      9     0
    キャピタル・リリース・ユ
                     2,807      1,352       220      22    1,592       38    9,388
    ニット
    コーポレートおよびその他
                     7,986        0      0      0   1,106      123     268
    合計               431,807       8,339      2,629      4,635    215,877      47,978     32,928
                                                2020  年12月31日現在

                                       レポおよびレポ形式の取引            7
                            負債性有価証券                           合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    コーポレート・バンク
                      733      68      0     345      0     0  296,717
    インベストメント・バンク
                     2,078     86,579       980     7,356     59,974        0  303,956
    プライベート・バンク
                      521       2      1     10      0     0  277,115
    アセット・マネジメント
                       0    2,850       198       0     0     0   3,198
    キャピタル・リリース・ユ
                       0    1,404        0      1   3,091       0   19,915
    ニット
    コーポレートおよびその他
                     9,294      4,443     48,476       824      0   1,543     74,063
    合計                12,625      95,347      49,656      8,535     63,066      1,543    974,964
    1  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金119億ユーロを含む。
    2  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金90.3百万ユーロを含む。
    3  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー26億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券360.4百万ユーロを含む。
    6  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券15.1百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。
                                232/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    コーポレート・バンク
                    118,311        427      480     4,549    120,073      44,917       216
    インベストメント・バンク
                    75,145      10,091      1,597       174    51,701      2,005     13,506
    プライベート・バンク
                    229,746        -0      7      0   35,550      1,996      262
    アセット・マネジメント
                      57      0      0      0    121      10      2
    キャピタル・リリース・ユ
                     3,555      1,827      1,096       150    2,901       51   13,904
    ニット
    コーポレートおよびその他
                     7,020        0      0      0   1,094      253     148
    合計               433,834      12,346      3,181      4,874    211,440      49,232     28,039
                                                2019  年12月31日現在

                                       レポおよびレポ形式の取引            7
                            負債性有価証券                           合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    コーポレート・バンク
                      859      14      0     583      0     0  290,429
    インベストメント・バンク
                     2,242     83,039       543     7,842     68,199        0  316,085
    プライベート・バンク
                     4,019       18    2,951      4,082       0     0  278,632
    アセット・マネジメント
                       0     556       0      0     0     0    746
    キャピタル・リリース・ユ
                      61    1,440        9     521    3,085       0   28,601
    ニット
    コーポレートおよびその他
                    17,119      4,767     35,712      1,201       0   1,415     68,728
    合計                24,300      89,835      39,214      14,228     71,284      1,415    983,222
    1  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金96億ユーロを含む。
    2  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金22百万ユーロを含む。
    3  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー14億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券96百万ユーロを含む。
    6  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券1.4百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。
     当行グループの主要な信用エクスポージャー合計は、前年度から83億ユーロ減少した。

    - 事業部門別では、主要な信用エクスポージャー合計は、インベストメント・バンクで121億ユーロ、キャピタル・リリー
      ス・ユニットで87億ユーロおよびプライベート・バンクで15億ユーロの減少であったが、コーポレート・バンクにおける
      63億ユーロの増加、コーポレートおよびその他における53億ユーロの増加ならびにアセット・マネジメントにおける25億
      ユーロの増加で一部相殺されている。コーポレートおよびその他の事業部門には主に、財務部のエクスポージャーが含ま
      れる。
    - 商品別では、レポおよびレポ形式の取引ならびに貸出金はエクスポージャーの減少が見られたが、OTCデリバティブ、負債
      性有価証券およびオフバランスシートのポジションにおいては増加が見られた。
                                233/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    産業部門別の主要な信用エクスポージャーの区分
     以下の表は、当行グループの産業別の信用エクスポージャーの概観を示しており、相手先のNACEコードに基づいて割り当て
    られている。NACE(Nomenclature                des  Activités     Économiques      dans   la  Communauté      Européenne)は、欧州の標準的な産業分
    類システムであり、本報告書の他の場所で適用されている内部リスクに基づく観点とは必ずしも一致しない。
                                                2020  年12月31日現在

                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    農業、林業および漁業
                      637       0      0      0    544      40      3
    鉱業および採石
                     2,871       250       8     15    5,148     1,370       34
    製造
                    26,050       525      354     1,111     52,722     10,314      4,677
    電気、ガス、蒸気および空
                     3,419       295      51      0   5,080     1,783      614
    調の供給
    上下水道、廃棄物処理およ
                      681       0      0      0    396     156      80
    び修復工事
    建設
                     4,440       243       2     22    2,672     2,490      438
    卸売および小売、自動車お
                    20,697       330      83     913    15,672      5,025      614
    よび二輪車の修繕
    輸送、倉庫
                     5,575       427      69     312    5,235      978     715
    宿泊、食品サービス
                     2,427       60      0     27    1,203      158      27
    情報および通信
                     5,525       308       3     404    14,030      2,072      887
    金融および保険
                    84,724      2,860      1,823       813    56,024     19,467     18,042
    不動産
                    36,571       989      46     339    5,776      312    1,401
    専門的、科学および技術活
                     7,707       228       0     12    4,919     1,915      147
    動
    事務サポートサービス
                     9,112       333      66      56    4,266      453     672
    行政、国防および社会保障
                     6,139       828      13     433    2,983       93    3,094
    教育
                      205       0      0      0    126      14     459
    健康保険サービスおよび社
                     3,436       68      26      0   2,373      127     484
    会福祉事業
    芸術、娯楽およびリクリ
                      929      22      0      0   1,105       59     30
    エーション
    その他のサービス業
                     5,353       551      84     177    4,305      877     131
    個人事業主の活動および自
                    205,308        22      0      2   31,298       272     325
    家用製品・サービスの製造
    地域外の組織および団体
                       1      0      0      0     0     2     54
    合計               431,807       8,339      2,629      4,635    215,877      47,978     32,928
                                234/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2020  年12月31日現在
                                               レポおよび
                                            レポ形式の取引       7
                                  負債性有価証券                     合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    農業、林業および漁業
                       0      6      0      0     0     0   1,230
    鉱業および採石
                       0     354       2      0     0     0   10,053
    製造
                       0     995      39      0     0     0   96,788
    電気、ガス、蒸気および空
                       0     437       1      0     0     0   11,679
    調の供給
    上下水道、廃棄物処理およ
                       0     40      0      0     0     0   1,354
    び修復工事
    建設
                       0     565      70      0     0     0   10,944
    卸売および小売、自動車お
                       0     213       2      0     0     0   43,548
    よび二輪車の修繕
    輸送、倉庫
                      203      811      26      0     0     0   14,351
    宿泊、食品サービス
                       0     63      0      0     0     0   3,964
    情報および通信
                       8     514       5      0     0     0   23,756
    金融および保険
                     3,167     20,866      8,114      8,428     61,801      1,543    287,672
    不動産
                      333     3,047       109       0     0     0   48,924
    専門的、科学および技術活
                      25     105      25      8     0     0   15,091
    動
    事務サポートサービス
                      36     270       3     99      0     0   15,367
    行政、国防および社会保障
                     8,670     61,459      40,574        0   1,089       0  125,374
    教育
                       0     120      21      0     0     0    945
    健康保険サービスおよび社
                       0     473       0      0     0     0   6,987
    会福祉事業
    芸術、娯楽およびリクリ
                      31      83      0      0     0     0   2,258
    エーション
    その他のサービス業
                      110     3,654       162       0    176      0   15,580
    個人事業主の活動および自
                       0      0      0      0     0     0  237,226
    家用製品・サービスの製造
    地域外の組織および団体
                      40    1,272       503       0     0     0   1,873
    合計                12,625      95,347      49,656      8,535     63,066      1,543    974,965
    1  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金119億ユーロを含む。
    2  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金90.3百万ユーロを含む。
    3  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー26億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券360.4百万ユーロを含む。
    6  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券15.1百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。
                                235/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    農業、林業および漁業
                      676       0      0      0    874      39      1
    鉱業および採石
                     2,537       274      135      80    4,606     1,223       22
    製造
                    28,412       418      84    1,285     51,627     12,180      1,169
    電気、ガス、蒸気および空
                     4,115       401      60      0   5,774     1,630      589
    調の供給
    上下水道、廃棄物処理およ
                      833      10      0      0    486     136      68
    び修復工事
    建設
                     3,810       259      27      14    2,876     2,174      364
    卸売および小売、自動車お
                    20,990       624      97     858    12,669      5,087      306
    よび二輪車の修繕
    輸送、倉庫
                     4,872       534      54     150    5,066      996    1,213
    宿泊、食品サービス
                     2,565       40      0     29    1,935      191      49
    情報および通信
                     5,783       434       1     358    14,460      2,640      919
    金融および保険
                    90,962      4,015      2,521       936    57,295     19,036     17,286
    不動産
                    41,670      3,236       49     198    5,600      306    1,516
    専門的、科学および技術活
                     7,307       91      0     32    4,429     1,890       48
    動
    事務サポートサービス
                     6,833       102      106      22    4,070      373     502
    行政、国防および社会保障
                     6,437      1,071       15     489    2,650      109    2,586
    教育
                      327       0      0      0     95     18     397
    健康保険サービスおよび社
                     3,503       63      2     63    2,476      124     352
    会福祉事業
    芸術、娯楽およびリクリ
                      843      24      0      0   1,309       44     23
    エーション
    その他のサービス業
                     4,677       707      24     358    3,428      733     130
    個人事業主の活動および自
                    196,680        45      5      2   29,713       301     324
    家用製品・サービスの製造
    地域外の組織および団体
                       3      0      0      0     3     4    176
    合計               433,834      12,346      3,181      4,874    211,440      49,232     28,039
                                236/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在
                                               レポおよび
                                            レポ形式の取引       7
                                  負債性有価証券                     合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    農業、林業および漁業
                       0      4      0      0     0     0   1,593
    鉱業および採石
                      115      369       7      0     0     0   9,369
    製造
                      371     1,029       51      0     0     0   96,626
    電気、ガス、蒸気および空
                      420      668       1      0     0     0   13,659
    調の供給
    上下水道、廃棄物処理およ
                       5     27      0      0     0     0   1,565
    び修復工事
    建設
                      26     263      68      0     0     0   9,880
    卸売および小売、自動車お
                      68     226      15      0     0     0   40,938
    よび二輪車の修繕
    輸送、倉庫
                      194      431      47      0     0     0   13,557
    宿泊、食品サービス
                      21      33      0      0     0     0   4,863
    情報および通信
                      126      478      36      0     9     0   25,244
    金融および保険
                     7,915     18,296      11,118      14,228     70,224      1,415    315,247
    不動産
                      387     2,327       81      0     0     0   55,371
    専門的、科学および技術活
                      10     194      10      0     0     0   14,009
    動
    事務サポートサービス
                      59     133       3      0     0     0   12,203
    行政、国防および社会保障
                    12,492      59,381      24,814        0    948      0  110,992
    教育
                       0     194       0      0     0     0   1,032
    健康保険サービスおよび社
                       0     461       0      0     0     0   7,044
    会福祉事業
    芸術、娯楽およびリクリ
                      55     125       0      0     0     0   2,423
    エーション
    その他のサービス業
                      143     3,421       246       0     5     0   13,871
    個人事業主の活動および自
                       0      0      0      0     0     0  227,071
    家用製品・サービスの製造
    地域外の組織および団体
                     1,893      1,772      2,718        0     96      0   6,665
    合計                24,300      89,835      39,214      14,228     71,284      1,415    983,222
    1  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金96億ユーロを含む。
    2  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金22百万ユーロを含む。
    3  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー14億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券96百万ユーロを含む。
    6  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券1.4百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。』
     当該ポートフォリオは、当行グループの「信用リスク管理原則」に規定された同一の与信引受要件に従っており、それに

    は、シングル・ネーム、国、業界および商品特有の集中に応じた多様な統制が含まれている。
     リスクの一部を第三者に売却または販売する目的での貸出金の引受等の重要な取引は、上級信用リスク管理専門家、ならび
    に(規模に応じて)引受委員会および/またはマネジメント・ボードのレビューと承認を受ける。こうした取引の組成および
    価格決定は、リスク圧縮が適時に達成できるよう、また(ドイツ銀行が市場価格リスクを取る場合には)こうした市場リスク
    が軽減されるよう、極めて重要視されている。
     上記の区分に含まれている当行グループの償却原価で測定する貸出金のエクスポージャーは、大半が良質の借手に対するも
    のである。また、コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクを中心に、貸出金エクスポージャーは当行グループ
    の戦略的法人貸出(以下「SCL」という。)を通じたリスク軽減の対象になっている。
     当行グループの個人の貸出金エクスポージャーは、当行グループのプライベート・バンクのポートフォリオに主に関連して
    いる。
     上表の不動産に対する当行グループの償却原価で測定する貸出金のエクスポージャー365億ユーロは、NACEコード分類に基づ
    いている。また、商業用不動産グループ、投資銀行のAPAC                           CREエクスポージャーおよびコーポレート・バンクのノンリコース
                                237/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    CREビジネスにわたる、当行グループの商業用不動産のエクスポージャーについても説明している。商業用不動産のエクスポー
    ジャーの詳細については、「COVID-19のパンデミックに関する中心的な業界」の章を参照のこと。
     主に米国および欧州において組成された当行グループの商業用不動産貸出金は通常、基礎となる不動産に対する第一順位の
    モーゲージにより担保されている。ドイツ銀行は、固定および変動金利の貸出金を組成しており、金融機関が販売する準不履
    行および不履行の貸出金を(通常は大幅に割引いて)厳選して取得している。これらのための引受プロセスは厳格であり、当
    該エクスポージャーは個別のポートフォリオ限度枠に基づいて管理される。与信引受要件の政策ガイドラインにより、通常
    75%未満のLTV比率を維持することが規定されている。さらに、基礎となる担保の重要性に鑑み、評価チーム(独立の信用リス
    ク管理機能の一部)が、すべての担保付貸出金について、独立した外部の鑑定を依頼する。評価チームは、報告された不動産
    価格を定期的にレビューし、批判的に検討することに責任を負う。ドイツ銀行は、銀行市場または証券化による分配のための
    貸出金を組成している。これに関連して、ドイツ銀行はシンジケート・ローンの一部は頻繁に留保しているが、証券化された
    ポジションは完全に売却する場合がある(規制上、経済的リスクの留保が求められる場合を除く。)。例外的な場合にのみ、
    メザニン債またはその他の債務の劣後トランシェを留保している。当行はまた、資本の充実した不動産投資信託およびその他
    の不動産会社を対象とした、保守的に引き受ける無担保クレジット・ラインにも関与している。
     商業用不動産の評価額および賃貸料収入は、基礎となる不動産に影響を及ぼすようなマクロ経済の状況や固有イベントによ
    り、著しい影響を受ける可能性がある。したがって、当該ポートフォリオは高リスクとして分類され、そのため、集中に関し
    て、上述の厳重な制約が課されている。
     2020年12月31日現在、当行グループの相手先上位10件に対する信用エクスポージャーは、これらの区分における当行グルー
    プの信用エクスポージャー総額のうち9%(2019年12月31日現在8%)を占めていた。相手先上位10件のエクスポージャーは、
    格付の高い相手先とのものであるか、または、そうでない場合は、高いリスク軽減レベルを示す仕組み取引に関連するもので
    あった。
     金融および保険の産業部門に対する信用エクスポージャー合計は、主に投資適格のエクスポージャーから成る。2020年12月
    31日現在、金融および保険のうち、すべての該当する測定区分にわたる貸出金の合計902億ユーロ、すべての該当する測定区分
    にわたるレポ取引および逆レポ取引の合計718億ユーロ、ならびにオフバランスシート活動755億ユーロは、主に、インベスト
    メント・バンクおよびコーポレート・バンクのポートフォリオに関連しており、これらの大部分は北アメリカおよび欧州の地
    域で保有されている。
                                238/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『
    地域別の主要な信用エクスポージャーの区分
                                                2020  年12月31日現在
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    欧州
                    317,585       3,092      1,519      1,615    128,440      29,529     20,283
     内訳:
     ドイツ
                    224,577        340      57     347    75,531     12,195      1,715
     英国
                     5,796       160      341      64    9,820     2,327     7,102
     フランス
                     3,460       65      33     187    6,103     1,383     1,331
     ルクセンブルグ
                    10,097       546      252       0   4,839     1,251      701
     イタリア
                    23,442       340      66      0   3,600     3,888     1,854
     オランダ
                     9,679       79     222      554    9,890     1,727     1,942
     スペイン
                    17,134       304       0     28    3,755     2,763     1,094
     アイルランド
                     4,173       190      200      127    2,023      200     465
     スイス
                     6,817       39      19     150    4,518     1,762      268
     ポーランド
                     2,421        0      1      0    374     128      17
     ベルギー
                     1,133        4      0     53    1,566      679     295
     その他の欧州
                     8,856      1,025       327      103    6,420     1,226     3,497
    北アメリカ
                    73,742      3,266       841     1,896     78,079      7,430     9,420
     内訳:
     米国
                    61,137      2,926       784     1,792     73,215      7,033     8,496
     ケイマン諸島
                     3,790       113       3      0   2,131       25     246
     カナダ
                      887      37      0     91    1,790       47     303
     その他の北アメリカ
                     7,928       191      54      13     943     326     374
    アジア/太平洋
                    34,194      1,248       237      992    7,813     9,960     2,766
     内訳:
     日本                1,385       17      0     89     415     483     312
     オーストラリア                1,525       258      36      35    1,785      367     542
     インド                6,355       54      21      32    1,110     2,253      149
     中国                4,764        6     149      46     684    1,780      658
     シンガポール                5,309       210      30      28     918     685     248
     香港                2,872       109       0     61     986     671     186
     その他のアジア/太平洋                11,984       593       0     702    1,914     3,721      670
    その他の地域                6,285       734      31     133    1,545     1,059      460
    合計               431,807       8,339      2,629      4,635    215,877      47,978     32,928
                                239/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2020  年12月31日現在
                                               レポおよび
                                            レポ形式の取引       7
                                  負債性有価証券                     合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    欧州
                     2,468     46,446      31,868      2,180     21,696       498   607,218
     内訳:
     ドイツ
                      544     8,257     10,467       263    1,078       10   335,382
     英国
                      890     7,980      2,776        0   11,352        0   48,607
     フランス
                       2    8,136      5,216        0   5,981       0   31,898
     ルクセンブルグ
                      41    2,509      1,412        0    819      0   22,466
     イタリア
                      117     5,908      1,496       108     478      0   41,297
     オランダ
                      112     3,486       118       0     33      0   27,843
     スペイン
                       0    3,053      3,088      1,077      500      0   32,796
     アイルランド
                      680     1,415       136       0    396      0   10,004
     スイス
                       4     637       4      0     79      0   14,299
     ポーランド
                       0     112     1,993        0     0     0   5,047
     ベルギー
                      40    1,575      1,616        0     5     0   6,966
     その他の欧州
                      38    3,380      3,546       731     975     488    30,612
    北アメリカ
                     7,727     27,547      11,798      2,780     31,907        0  256,433
     内訳:
     米国
                     7,351     26,408      11,197      1,814     29,370        0  231,523
     ケイマン諸島
                      359      567       0     885    2,086       0   10,206
     カナダ
                       0     417      543       0    451      0   4,567
     その他の北アメリカ
                      16     155      58      81      0     0   10,137
    アジア/太平洋
                     2,431     19,246      5,740      3,353     9,426      646    98,052
     内訳:
     日本                  64    2,807       25      0   6,283       0   11,881
     オーストラリア                1,545      2,535       860       0    659      0   10,149
     インド                 349     3,284      2,047        0    128     396    16,177
     中国                  0    3,012       309       0    421      0   11,830
     シンガポール                  78    2,067       472       0    105      0   10,152
     香港                 207      725      286      60     12      0   6,175
     その他のアジア/太平洋                 188     4,816      1,740      3,293     1,817      250    31,689
    その他の地域                  0    2,107       250      223      37     399    13,262
    合計                12,625      95,347      49,656      8,535     63,066      1,543    974,965
    1  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金119億ユーロ含む。
    2  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金90.3百万ユーロを含む。
    3  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー26億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券360.4百万ユーロを含む。
    6  2020年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券15.1百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。
                                240/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ      じて公正価
                                          取消可能           純損益を
                        ング-純損      値で測定す
                                    OCI  を通じ    または取           通じて公
                        益を通じて      るものとし
                  償却原価で                  て公正価値      消不能貸           正価値で
                        公正価値で      て指定・要
                  測定するも                  で測定する      出コミッ           測定する
                        測定するも      求されたも
                      の 1                もの  2 トメント    3         もの  4
                            の      の              偶発負債
    単位:百万ユーロ
    欧州
                    307,871       4,469      2,435      1,778    114,586      29,836     18,964
     内訳:
     ドイツ
                    214,155        316       5     245    65,468     12,078      1,572
     英国
                     7,927       607      373      230    7,960     2,587     6,337
     フランス
                     3,106       70      0     209    5,905     1,322     1,264
     ルクセンブルグ
                     8,320      1,193      1,084       46    4,374      652     859
     イタリア
                    22,347       298      109       0   3,127     3,721     1,389
     オランダ
                     9,679       83     162      457    9,015     1,805     2,123
     スペイン
                    17,265       257      54      59    2,262     3,246      916
     アイルランド
                     4,783       157      280      124    2,241      172     545
     スイス
                     6,818       30      85     262    5,880     2,213      194
     ポーランド
                     2,771        0      5      0    316     130      60
     ベルギー
                     1,347        0      0     67    1,773      421     285
     その他の欧州
                     9,352      1,458       279      78    6,267     1,489     3,420
    北アメリカ
                    79,522      4,543       483     2,155     88,260      8,332     6,628
     内訳:
     米国
                    66,991      3,891       389     2,016     83,894      7,842     4,943
     ケイマン諸島
                     3,560       318      30      0    764      20     481
     カナダ
                     1,155       23      0     116    2,230       81    1,007
     その他の北アメリカ
                     7,816       310      64      22    1,371      389     197
    アジア/太平洋
                    39,584      1,780       248      820    6,962     9,652     1,946
     内訳:
     日本                1,752       16      0     112     599     333     405
     オーストラリア                1,577       320      63      0   1,587      104     357
     インド                7,717       126      149       0    646    2,392      128
     中国                4,816       38      0     45     725    1,503      308
     シンガポール                5,722       185      37      30     761     833     210
     香港                4,315       380       0     18    1,182      628     146
     その他のアジア/太平洋                13,685       714       0     614    1,461     3,860      392
    その他の地域                6,857      1,554       14     122    1,632     1,412      501
    合計               433,834      12,346      3,181      4,874    211,440      49,232     28,039
                                241/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在
                                               レポおよび
                                            レポ形式の取引       7
                                  負債性有価証券                     合計
                                          純損益を
                              OCI  を通じ
                        純損益を通                  通じて公     OCI  を通じ
                  償却原価で            て公正価値
                        じて公正価            償却原価で      正価値で     て公正価
                  測定するも            で測定する
                        値で測定す            測定するも      測定する     値で測定
                      の 5          もの  6
                          るもの              の    もの   するもの
    単位:百万ユーロ
    欧州
                    11,267      37,936      24,791      7,884     15,046       390   577,251
     内訳:
     ドイツ
                     3,986      5,353      6,864      4,488      661      28   315,219
     英国
                     2,647      9,712      2,273       604    6,522       0   47,778
     フランス
                      705     4,714      6,302       319    2,748       0   26,664
     ルクセンブルグ
                      969     3,094      3,099       121     861      0   24,673
     イタリア
                      288     5,388       916      144     679      0   38,406
     オランダ
                      726     2,051       584      297     100      0   27,082
     スペイン
                      139     2,010       513     1,082      501      0   28,303
     アイルランド
                      636     1,321       19      0   1,140       0   11,418
     スイス
                      51     679      101       0     69      0   16,382
     ポーランド
                       0     30    1,988        0     0     0   5,301
     ベルギー
                      204      854      577       0     0     0   5,528
     その他の欧州
                      917     2,730      1,554       829    1,765      362    30,499
    北アメリカ
                     9,985     31,654      8,325      3,140     42,038        0  285,065
     内訳:
     米国
                     9,574     30,600      7,718      1,750     19,661        0  239,267
     ケイマン諸島
                      393      509       9    1,293     22,132        0   29,510
     カナダ
                       0     277      599       0    240      0   5,730
     その他の北アメリカ
                      18     268       0     97      5     0   10,558
    アジア/太平洋
                     3,048     18,130      5,471      3,114     13,980       659   105,394
     内訳:
     日本                  69    2,582        9     173    9,451       0   15,500
     オーストラリア                1,906      3,867       653      155     331      94   11,014
     インド                 656     1,862      1,998        0    202     306    16,182
     中国                  0    1,345        0      0    983      0   9,763
     シンガポール                  11    1,305       874       0    290      0   10,260
     香港                 224      517      287       0     1     0   7,699
     その他のアジア/太平洋                 182     6,653      1,649      2,786     2,721      258    34,977
    その他の地域                  0    2,115       627      90     220     367    15,512
    合計                24,300      89,835      39,214      14,228     71,284      1,415    983,222
    1  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する貸出金96億ユーロ含む。
    2  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する貸出金22百万ユーロを含む。
    3  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのオフバランスシート・エクスポージャー14億ユーロを含む。
    4  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。ヘッジ会計に適格なデリバティブを除く。
    5  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIの償却原価で測定する負債性有価証券96百万ユーロを含む。
    6  2019年12月31日現在、ステージ3およびステージ3                     POCIのOCIを通じて公正価値で測定する負債性有価証券1.4百万ユーロを含む。
    7  担保の反映前。売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に限定される。
     上記の表は、当行グループの地域別の信用エクスポージャーの概観を示しており、相手先の所在国に基づいて割り当てられ

    ている。「所在国の観点」に関する詳細については、本レポートの「一定のユーロ圏諸国に対する信用エクスポージャー」の
    項も参照のこと。上述の観点は、本報告書の他の場所で適用されている内部リスクに基づく観点とは必ずしも一致しない。
     当行グループの貸出金における信用リスクの地域の観点からの最大の集中は、当行グループの本国市場であるドイツ(個人
    向け貸出金が重要部分を占めていた。)にあり、これには当行グループのモーゲージ貸出および住宅ローン業務の大部分が含
    まれている。
     OTCデリバティブ、トレーディング資産ならびにレポおよびレポ形式の取引内においては、地域の観点からの最大の集中は、
    欧州および北アメリカにあった。』
                                242/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    一定のユーロ圏諸国に対する信用エクスポージャー
     ソブリン・リスクに関連して以前より注目していることから、一定のユーロ圏諸国が以下の各表に示されている。
     当行グループの「所在国の観点」において、当行グループは、相手先に対する信用リスク・エクスポージャーを、他の相手
    先との関係を問わず、またクレジット・デフォルト・スワップについては基礎となる参照資産がこれらのユーロ圏諸国からで
    あるかにかかわらず、主要な相手先の所在国に割り当てることにより集約している。このため当行グループは、グループ親会
    社が他国に所在する相手先、および他国に所在する事業体からの資産を基礎となる資産としている特別目的事業体に対するエ
    クスポージャーも含めている。
     以下の表は、所在国の観点に基づいており、当該ユーロ圏諸国に対する当行グループの総額のポジション、それに含まれる
    未利用のまたは条件付きエクスポージャーの金額、および当行グループの正味のエクスポージャーを示している。総額のエク
    スポージャーは、正味の信用リスク・エクスポージャーを、基礎となる参照資産がこれらの諸国の一つに所在する正味クレ
    ジット・デリバティブ、受入保証および担保について総額ベースに戻した結果を反映している。こうした担保は、特にリテー
    ル・ポートフォリオに関連して保有されているが、金融機関に関連しても(その大部分がデリバティブの証拠金(証拠金の評
    価)の取決めに基づく。)、また法人に関連しても保有されている。加えて、金額は信用損失引当金も反映している。一定の
    場合には、当行グループの相手先の未利用のコミットメントを利用する能力が、特定の契約書に含まれる条件によって制限さ
    れる。正味の信用エクスポージャーは、保有担保、受入保証、および更なるリスク低減措置の影響を考慮後で表示されてお
    り、クレジット・デリバティブの売却/購入プロテクションの正味名目金額が含まれている。記載されている一定の欧州諸国
    に対する総額および正味のエクスポージャーには、クレジット・デリバティブのトランシェ(設計上、信用リスク中立的な仕
    組みとなっている。)は含まれていない。さらに、これらのポジションのトランシェ分けされた相関性のある性質は、例え
    ば、等しい名目金額のエクスポージャーが異なるトランシェ・レベルにつき異なるリスク水準を示すように、国別に区分した
    名目金額の意味のある表示にはなじまない。
                                243/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    一定のユーロ圏諸国に対する総額のポジション、それに含まれる未利用のエクスポージャーおよび正味のエクスポージャー-
    所在国の観点
                ソブリン        金融機関          法人        個人       その他         合計
                                                    2020  年
              2020  年  2019  年  2020  年  2019  年  2020  年  2019  年  2020  年  2019  年  2020  年  2019  年      2019  年
                                                    12月31
              12月31    12月31    12月31    12月31    12月31    12月31    12月31    12月31    12月31    12月31        12月31
                                                    日現在   1
    単位:百万ユーロ         日現在    日現在    日現在    日現在    日現在    日現在    日現在    日現在    日現在    日現在        日現在
    ギリシャ
     総額         1,055     437   2,023    1,342     337    464     4    4   11    0  3,429    2,248
      未利用/条件
                0    0   61    42    2    7    2    1    0    0   64    51
      付
     正味         1,055     437    360    323     8   14    2    2   11    0  1,437     776
    アイルランド
     総額          197    302    194   1,280    6,089    7,256     21    26   3,610    3,501   10,111    12,364
      未利用/条件
                0    0   45    16  1,807    2,439      2    2   613    531   2,467    2,988
      付
     正味          217    270    135    649   3,787    4,156      5    6  3,501    3,397    7,646    8,478
    イタリア
     総額         5,726    6,260    4,501    3,805   14,514    13,331    17,639    18,451     262    95  42,641    41,941
      未利用/条件
                0    0   62    38  5,935    5,384    1,739    1,733      0    0  7,737    7,154
      付
     正味         4,133    5,341     403    487   8,666    8,209   10,379    10,715     261    95  23,841    24,848
    ポルトガル
     総額          212    228    83    84   689    860    12    11    93   208   1,088    1,390
      未利用/条件
                0    0   20    26   303    342     2    2    0    0   325    370
      付
     正味          186    281    90    85   628    638     4    4   93   208   1,001    1,217
    スペイン
     総額         4,448    1,226    1,921    1,513   14,250    12,942    10,039    9,948     249    258  30,907    25,888
      未利用/条件
                1    0   91   112   5,831    4,611     732    523     0    3  6,655    5,249
      付
     正味         4,332    1,191     726    467  10,038    8,514    2,529    2,536     287    310  17,912    13,019
    総額合計         11,637    8,452    8,722    8,023   35,879    34,853    27,715    28,440    4,224    4,063   88,177    83,832
     未利用/条件付
                1    1   280    233  13,877    12,783    2,476    2,260     614    534  17,248    15,811
      合計
    正味合計    3
              9,922    7,521    1,714    2,011   23,126    21,532    12,920    13,264    4,153    4,010   51,836    48,338
    1  2020年12月31日現在の正味のエクスポージャー全体の約74%が翌5年以内に期日到来する。
    2  アイルランドに対するその他のエクスポージャーは、グループ親会社の所在国がアイルランド外である相手先に対するエクスポー
      ジャー、および他国を所在国とする事業体からの資産を基礎となる資産としている特別目的事業体に対するエクスポージャーを含む。
    3  正味合計に、デリバティブに関する信用評価調整額(2020年12月31日現在で45.2百万ユーロ、2019年12月31日現在で49.8百万ユーロ)は
      含まれていない。
     上記の特定のユーロ圏諸国に対する正味のエクスポージャー合計は、イタリアおよびアイルランドにおける減少により一部

    相殺されたが、スペインおよびギリシャにおけるエクスポージャーの増加により、2020年度において35億ユーロ増加した。
                                244/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    一定のユーロ圏諸国に対するソブリン信用リスク・エクスポージャー
    以下の金額は、当行グループのソブリン・エクスポージャーの正味の「所在国の観点」を反映している。
    『

    一定のユーロ圏諸国に対するソブリン信用リスク・エクスポージャー
                         2020  年12月31日現在                     2019  年12月31日現在
             直接的ソ                 メモ項目:      直接的ソ                 メモ項目:
                  CDS  が参照                     CDS  が参照
             ブリン・                 CDSが参照す      ブリン・                 CDSが参照す
                   するソブ      正味ソブ                 するソブ      正味ソブ
              エクス                るソブリン       エクス                るソブリン
                   リン債務      リン・エ                 リン債務      リン・エ
    単位:
               ポー               債務の正味        ポー               債務の正味
                   の正味名      クスポー                 の正味名      クスポー
    百万ユーロ
              ジャー   1              公正価値    2  ジャー   1              公正価値    2
                    目金額      ジャー                 目金額      ジャー
    ギリシャ           1,055        0    1,055        0     437       0     437       0
    アイルランド            189      28     217       0     265       4     270       2
    イタリア           5,501     -1,369      4,133       718     6,170      -828     5,341       334
    ポルトガル            212      -26      186       0     228      54     281       6
    スペイン           4,447      -115     4,332       163     1,222       -31     1,191       112
    合計          11,404      -1,481      9,922       881     8,322      -801     7,521       454
    1  純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債、および償却原価で計上される貸出金として分類されたソブリン債務を含む。直接的
      ソブリン・エクスポージャーは、受入保証および担保を控除後の金額で表示されている。
    2  この金額は、それぞれの国のソブリン債務を参照資産とするクレジット・デフォルト・スワップに関連した、相手先の信用リスクを表す
      正味公正価値を反映している。』
     正味ソブリンリスク・エクスポージャーの2019年度末からの増加24億ユーロは、セントラル・インベストメント・オフィス

    およびインベストメント・バンクのポートフォリオ内のスペインにおける負債性有価証券の増加を主に反映している。
    信用エクスポージャーの分類

     当行グループはまた、事業部門ごとに調整された最高リスク責任者の権限に合わせ、信用エクスポージャーを事業部門に基
    づいて分類している。以下の項において、当行グループは、コーポレート・バンクとインベストメント・バンクの信用エクス
    ポージャーを併せて示している。その次の項では、プライベート・バンクの信用エクスポージャーについて説明している。
                                245/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャー
     下記の表は、当行グループの主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャーを商品
    の種類別および内部格付区分別に示している。当行グループの内部格付に関する詳細については、「信用リスクの測定」の項
    を参照のこと。
    相手先に関する内部信用格付区分別の主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャー

    区分-総額
                                                2020  年12月31日現在
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ
                              じて公正価
                                                     純損益を
                        ング   - 純
                              値で測定す
    単位:
                                                     通じて公
                        損益を通じ      るものとし      OCI  を通じ    取消不能
    百万ユーロ                                                 正価値で
                  償却原価で      て公正価値      て指定・要      て公正価値       貸出コ
            デフォルト
                                                     測定する
    (別途記載のも              測定するも      で測定する      求されたも      で測定する      ミットメ
               確率  1                                      もの  2
    のを除く。)                  の     もの       の     もの     ント   偶発負債
               0.00-
    iAAA-iAA                13,679        44     446      114    20,168      1,911     4,230
              0.04%
               0.04-
    iA                29,365       436      347      641    47,835     11,794      6,414
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%        55,845      1,047       672     2,149     57,941     22,069      4,395
    iBB        0.5-2.27%        48,063      2,470       500     1,458     26,476      5,566     3,202
               2.27-
    iB                26,885      1,813       76     160    18,789      2,864     4,477
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                9,962      1,177       361      92    4,535     1,978      113
               100%
    合計               183,800       6,987      2,401      4,614    175,743      46,182     22,831
                                                2020  年12月31日現在

                            負債性有価証券            レポおよびレポ形式の取引                合計
                                          純損益を
    単位:
                        純損益を通      OCI  を通じ          通じて公     OCI  を通じ
    百万ユーロ
                  償却原価で      じて公正価      て公正価値      償却原価で      正価値で     て公正価
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      値で測定す      で測定する      測定するも      測定する     値で測定
               確率  1
    のを除く。)                  の    るもの       もの       の    もの   するもの
               0.00-
    iAAA-iAA                1,183     50,886       103      298    27,745          120,806
              0.04%
               0.04-
    iA                 527     7,762       82     827    8,504          114,533
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%         307    12,569        87    1,425     8,346          166,851
    iBB        0.5-2.27%         174    13,062       400     2,239     15,004          118,616
               2.27-
    iB                 239     1,607       293     2,311      375         59,889
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                 382      762      15     600      0        19,978
               100%
    合計                2,811     86,647       980     7,700     59,974          600,672
    1  ある1年のタイム・ホライズンでのデフォルト確率を反映。
    2  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。
                                246/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    相手先に関する内部信用格付区分別の主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャー
    区分-純額
                                               2020  年12月31日現在       1
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ
                              じて公正価
                        ング   - 純
                              値で測定す                       純損益を
    単位:
                        損益を通じ      るものとし      OCI  を通じ    取消不能           通じて公
    百万ユーロ
                  償却原価で      て公正価値      て指定・要      て公正価値       貸出コ          正価値で
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      で測定する      求されたも      で測定する      ミットメ           測定する
               確率  2
    のを除く。)                  の     もの       の     もの     ント   偶発負債       もの
               0.00-
    iAAA-iAA                8,684       44     446       0   19,088      1,618     3,381
              0.04%
               0.04-
    iA                22,618       131      347      621    46,384      9,837     4,957
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%        31,266       889      625     1,602     54,626     19,365      4,190
    iBB        0.5-2.27%        22,984      1,887       407      955    23,947      3,995     3,100
               2.27-
    iB                8,853       824       6     140    17,614      2,244     4,432
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                4,823       759      207      92    4,263     1,269      113
               100%
    合計                99,228      4,534      2,038      3,410    165,922      38,330     20,174
                                               2020  年12月31日現在       1

                            負債性有価証券            レポおよびレポ形式の取引                合計
                                          純損益を
    単位:
                        純損益を通      OCI  を通じ          通じて公     OCI  を通じ
    百万ユーロ
                  償却原価で      じて公正価      て公正価値      償却原価で      正価値で     て公正価
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      値で測定す      で測定する      測定するも      測定する     値で測定
               確率  2
    のを除く。)                  の    るもの       もの       の    もの   するもの
               0.00-
    iAAA-iAA                1,183     50,886       103       0     27         85,460
              0.0  %
               0.04-
    iA                 527     7,762       82      0     1        93,268
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%         307    12,569        87      23      3        125,551
    iBB        0.5-2.27%         171    13,017       400      71      3        70,939
               2.27-
    iB                 239     1,607       293       0     0        36,253
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                 311      727      15      0     0        12,579
               100%
    合計                2,737     86,567       980      95     34        424,049
    1  IFRSの規定に基づいて適格な担保、保証およびヘッジを控除後。
    2  ある1年のタイム・ホライズンでのデフォルト確率を反映。
                                247/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     下記の表は、2019年度における当行グループの主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクス
    ポージャーを商品の種類別および内部格付区分別に示している。
    相手先に関する内部信用格付区分別の主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャー

    区分-総額
                                                2019  年12月31日現在
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ
                              じて公正価
                                                     純損益を
                        ング   - 純
                              値で測定す
    単位:
                                                     通じて公
                        損益を通じ      るものとし      OCI  を通じ    取消不能
    百万ユーロ                                                 正価値で
                  償却原価で      て公正価値      て指定・要      て公正価値       貸出コ
            デフォルト
                                                     測定する
    (別途記載のも              測定するも      で測定する      求されたも      で測定する      ミットメ
               確率  1                                      もの  2
    のを除く。)                  の     もの       の     もの     ント   偶発負債
               0.00-
    iAAA-iAA                18,508       184      20     237    23,850      3,364     3,234
              0.04%
               0.04-
    iA                31,859       868      599      754    45,040     11,706      4,144
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%        58,139      1,380       234     2,447     55,361     22,441      3,199
    iBB        0.5-2.27%        47,505      4,595       643     1,002     26,160      4,642     2,261
               2.27-
    iB                25,967      2,525       275      283    17,913      3,207      844
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                11,477       967      305       2   3,450     1,563       40
               100%
    合計               193,456      10,519      2,077      4,724    171,774      46,922     13,722
                                                2019  年12月31日現在

                            負債性有価証券            レポおよびレポ形式の取引                合計
                                          純損益を
    単位:
                        純損益を通      OCI  を通じ          通じて公     OCI  を通じ
    百万ユーロ
                  償却原価で      じて公正価      て公正価値      償却原価で      正価値で     て公正価
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      値で測定す      で測定する      測定するも      測定する     値で測定
               確率  1
    のを除く。)                  の    るもの       もの       の    もの   するもの
               0.00-
    iAAA-iAA                1,422     48,992        0     847    30,382          131,040
              0.04%
               0.04-
    iA                 392     5,864        8    1,522     8,745          111,501
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%         366    11,414        76     408    7,320          162,785
    iBB        0.5-2.27%         373    14,525       233     3,265     20,498          125,701
               2.27-
    iB                 449     1,700       225     1,344     1,101          55,833
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                  99     558       0    1,039      153         19,654
               100%
    合計                3,102     83,053       543     8,425     68,199          606,514
    1  ある1年のタイム・ホライズンでのデフォルト確率を反映。
    2  適用あるネッティング・アグリーメントおよび受入現金担保の影響を含む。
                                248/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    相手先に関する内部信用格付区分別の主要なコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャー
    区分-純額
                                               2019  年12月31日現在       1
                                                    OTC  デリバ
                                      貸出金     オフバランスシート            ティブ
                              純損益を通
                        トレーディ
                              じて公正価
                        ング   - 純
                              値で測定す                       純損益を
    単位:
                        損益を通じ      るものとし      OCI  を通じ    取消不能           通じて公
    百万ユーロ
                  償却原価で      て公正価値      て指定・要      て公正価値       貸出コ          正価値で
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      で測定する      求されたも      で測定する      ミットメ           測定する
               確率  2
    のを除く。)                  の     もの       の     もの     ント   偶発負債       もの
               0.00-
    iAAA-iAA                12,575       184      20     237    22,566      2,535     2,840
              0.04%
               0.04-
    iA                25,249       318      190      754    43,953      9,814     3,098
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%        33,115       751      234     1,489     52,334     19,470      3,005
    iBB        0.5-2.27%        21,734      2,305       408      600    23,497      4,071     2,089
               2.27-
    iB                6,610       287      52     175    16,348      2,104      821
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                4,053       543      204       2   3,066     1,115       40
               100%
    合計               103,336       4,388      1,109      3,257    161,764      39,108     11,893
                                               2019  年12月31日現在       1

                            負債性有価証券            レポおよびレポ形式の取引                合計
                                          純損益を
    単位:
                        純損益を通      OCI  を通じ          通じて公     OCI  を通じ
    百万ユーロ
                  償却原価で      じて公正価      て公正価値      償却原価で      正価値で     て公正価
            デフォルト
    (別途記載のも              測定するも      値で測定す      で測定する      測定するも      測定する     値で測定
               確率  2
    のを除く。)                  の    るもの       もの       の    もの   するもの
               0.00-
    iAAA-iAA                1,422     48,992        0      2   1,169          92,540
              0.04%
               0.04-
    iA                 392     5,864        8      0     13         89,653
              0.11%
    iBBB        0.11-0.5%         366    11,414        76      6    100         122,362
    iBB        0.5-2.27%         220    14,152       225      90     12         69,402
               2.27-
    iB                 443     1,672       229       0     0        28,742
              10.22%
              10.22-
    iCCC以下                  96     523       0     439      0        10,081
               100%
    合計                2,939     82,618       538      537    1,293          412,781
    1  IFRSの規定に基づいて適格な担保、保証およびヘッジを控除後。
    2  ある1年のタイム・ホライズンでのデフォルト確率を反映。
     上記の表は、2020年度におけるコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクのエクスポージャー総額が全体とし

    て58億ユーロ、率にして1%減少したことを示している。償却原価で測定する貸出金は、主に複数の事業における繰上返済およ
    び米ドルに対するユーロ高により、97億ユーロ減少した。地域の観点から見ると、この減少は主に米国および英国に所在する
    取引相手に起因している。この減少は、主にCOVID-19のパンデミック後の不安定な市況を背景とした取引活動の増加により負
    債性有価証券の取引高が36億ユーロ増加したことによって一部相殺されている。
     当行グループは、上記のリスク軽減手法を用いてコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポー
    ジャーを最適化し、潜在的な信用損失を削減している。「正味」エクスポージャーを示した表は、当行グループのコーポレー
    ト・バンクおよびインベストメント・バンクの信用エクスポージャーの変動(担保、保証およびヘッジを控除後)を開示して
    いる。
    信用エクスポージャーに関するSCLのリスク軽減

                                249/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループの戦略的法人貸出(以下「SCL」という。)ユニットは、当行グループの法人信用エクスポージャーのリスク軽
    減を支援している。SCLのリスク削減活動の名目金額は、2019年12月31日現在の313億ユーロから2020年12月31日現在の340億
    ユーロに増加した。
     SCLは、2020年度末現在で、金融保証により大部分を裏付けられているシンセティック・ローン担保証券により、貸出金およ
    び貸出関連コミットメント309億ユーロの信用リスクを軽減した。2019年12月31日現在、このポジションの総額は303億ユーロ
    であった。
     また、2020年12月31日現在、SCLは基礎となる名目金額が31億ユーロのクレジット・デリバティブを保有していた。2019年12
    月31日現在、このポジションの総額は10億ユーロであった。ポートフォリオ管理活動のために使用されたクレジット・デリバ
    ティブは公正価値で会計処理されている。
    プライベート・バンクの信用エクスポージャー

    プライベート・バンクの信用エクスポージャー、ステージ3の信用エクスポージャーおよび純信用コスト

                 エクスポージャー
                                     ステージ3の信用
                                                純信用コスト
                       総額
                             うち、貸出金        エクスポージャー
                                             (エクスポージャー
                     (単位:          (単位:          (単位:
                                              総額に対する%)        1
                   百万ユーロ)          百万ユーロ)          百万ユーロ)
                 2020  年   2019  年   2020  年   2019  年   2020  年   2019  年   2020  年   2019  年
                12月31日     12月31日     12月31日     12月31日     12月31日     12月31日     12月31日     12月31日
                  現在     現在     現在     現在     現在     現在     現在     現在
    PBドイツ            185,959     190,038     160,683     153,954      2,798     2,289     0.17     0.08
     消費者向け融資            29,352     31,130     15,240     15,913     1,277      914    0.77     0.53
     モーゲージ           153,165     144,455     143,368     135,164      1,481     1,343     0.06    -0.01
     企業向け融資            1,246     1,576      870     926      6    17    0.15     0.08
     金融市場              0  12,984       0   2,121       0    14    N/M    -0.02
     その他            2,196     -107    1,206     -170      35     2   0.05    -0.19
    インターナショナル・プ
                      88,594   2       75,800   2       2,624   2        0.20  2
                 91,156          76,511          3,484          0.43
    ライベート・バンク
     消費者向け融資            11,162     11,693     8,937     9,020      350     243    1.50     0.67
     モーゲージ            13,611     14,413     13,520     14,334      668     682    -0.08     -0.17
     企業向け融資            12,151     9,821     9,914     9,059      728     660    1.16     1.24
     ウェルス・マネジメン
                 53,928     51,934     44,072     43,333     1,739     1,038     0.17     0.02
     ト
     その他             303     734     68     54     0     1     0   -0.03
    総額            277,115     278,632     237,194     229,754      6,282     4,913     0.26     0.12
    1  各貸借対照表の日付に終了した12ヶ月間における純信用コストを当該貸借対照表日付におけるエクスポージャーで除した割合。
    2  PCBインターナショナルおよびウェルス・マネジメントは2019年度においては区分して表示されていた。
     消費者向け融資は、個人向け分割返済ローン、クレジット・ラインおよびクレジット・カードに区分される。消費者向け融

    資業務は無担保であり、貸出金のリスクは、顧客の質に依存する。多様な貸出要件(顧客の格付、最大貸出金額および最長期
    限を含むが、これに限定されない。)が規定されており、これを地域の状況および/または借手の環境に適合させる(例え
    ば、消費者貸出金については、最大貸出金額は顧客の正味所得を考慮する。)。当該ポートフォリオのほぼ均質な性質に鑑
    み、相手先の信用度および格付は主に自動判定エンジンを用いて導き出される。
     モーゲージ業務は住宅用不動産(主に所有者占有である。)に関する融資であり、欧州(主にドイツだが、スペインおよび
    イタリアにもある。)における多様な業務チャネルにより販売される。モーゲージ貸出金ポートフォリオの信用リスク水準
    は、顧客の質および基礎となる担保を評価することにより決定される。貸出金額は一般に、消費者向け融資貸出金よりも大口
    であり、より長期のタイム・ホライズンで供与される。当行グループの引受基準およびプロセスならびに、それぞれの担保の
    分散されたポートフォリオ(顧客/不動産)に基づき、モーゲージ・ポートフォリオは低リスクとして、また消費者向け融資
    は高リスクとして分類されている。
     企業向け融資は、小規模事業、中小企業および大企業向けの信用商品を指す。商品の範囲には、当座預金、信用枠、投資貸
    付またはリボルビング貸出枠、ファクタリング、リースおよびデリバティブが含まれる。売上高が2.5百万ユーロを下回る小規
    模顧客は、当座預金および貸出金に限定される。顧客は主にイタリアおよびスペインに所在しているが、信用供与は主に欧州
    を中心とする海外の子会社にも及ぶ。
     金融市場で報告された2019年度末現在の信用エクスポージャーは、DB                                PFK  AGとドイツ銀行AGの合併に伴い2020年度にグルー
    プ財務部門に移管されたDB             PFK  AGのポートフォリオに属しているため、プライベート・バンクの一部ではなくなった。
                                250/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ウェルス・マネジメントは、富裕層、高額個人資産家(HNW)および超高額個人資産家(UHNW)の個人およびファミリー事務
    所向けに、オーダーメイドの資産管理ソリューションおよびプライベート・バンキング・サービスを提供している。これら
    は、  任意のポートフォリオ管理、ならびに従来のおよび代替的な投資ソリューションも含み、計画的リスク管理、資産形成プ
    ランニング、融資および家族事務所向けサービスにより補完されている。ウェルス・マネジメントのエクスポージャー総額
    は、(容易に市場化できる流動性のある担保/有価証券に対する)ロンバード貸付と、(流動性の低い担保に対する)ストラ
    クチャード貸付に分けられる。ロンバード・ポートフォリオの信用リスク水準は基礎となる担保の質の評価により決定される
    が、ストラクチャード・ポートフォリオの信用リスク水準は、顧客の質と担保の両方の評価により決定される。商品の範囲に
    は、担保付ロンバード貸付およびモーゲージ貸付、当座預金(欧州のみ)、信用枠およびその他の貸出金が含まれ、これらよ
    り少ないが、デリバティブや保証商品も含まれる。顧客は世界中に所在している。
    PB モーゲージの融資比率(LTV)              1

                                2020  年12月31日現在             2019  年12月31日現在
    50%以下                                   65 %              67%
    50%超70%以下                                   16 %              16%
    70%超90%以下                                   10 %               9%
    90%超100%以下                                   3 %               3%
    100%超110%以下                                   2 %               2%
    110%超130%以下                                   2 %               2%
    130%超                                   1 %               1%
    1  エクスポージャーを該当するLTVバケットに割り当てる際、エクスポージャー金額は基礎となる不動産評価額の相対的割合に従って割り当
      てられる。
     LTV比率は、エクスポージャー金額を基礎となる不動産の評価額に対する比率として表現する。

     当行グループのLTV比率は、エクスポージャー総額を各不動産の現在の評価額で除して計算される。これらの評価額は、監視
    され、必要に応じて定期的に更新される。流動性の高い担保により追加担保される取引に関するエクスポージャーは、当該各
    担保価値が減額され、一方、先順位担保権がある場合は対応するエクスポージャー総額を増額する。LTVの計算には、不動産担
    保によって担保されたエクスポージャーが含まれている。それ以外の種類の担保のみによって担保されたモーゲージ貸出エク
    スポージャーは、LTVの計算には含まれていない。
     貸出金を組成する際ならびに当行グループの信用リスクを監視および管理する際において、債権者の信用度、LTVおよび担保
    の質は、当行グループのリスク管理の不可欠な部分である。当行グループは通常、債権者の信用度が高いほど、より高いLTVを
    受け入れる準備がある。しかし、経済見通しがマイナスまたは不動産価格の下落が見込まれる諸国については、LTVの制約が適
    用される。
     2020年12月31日現在、当行グループのエクスポージャーの65%(前年度は67%)はLTV比率が50%以下のモーゲージ貸出ポー
    トフォリオに関連していた。
                                251/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    デリバティブによる信用エクスポージャー
     すべての取引所売買デリバティブ取引は、中央清算機関(以下「CCP」という。)を通じて決済されている。これらの機関の
    規則および規制では、こうした取引から生じる現在および将来のすべての信用リスク・ポジションにつき日次の証拠金規制を
    規定している。当行グループは、可能な範囲で、CCPのサービスをOTCデリバティブ取引にも使用しており(以下「OTCクリアリ
    ング」という。)、これによりCCPの決済システムを通じて達成される信用リスク軽減から恩恵を受けている。
     ドッド=フランク法は、OTCデリバティブの規制(特定のOTCデリバティブの強制的なクリアリング、プラットフォーム・ト
    レーディングおよび取引報告を含む。)に関する広範なフレームワークと、スワップ・ディーラー、証券派生スワップの
    ディーラー、主要なスワップ参加者および証券派生スワップの参加者の登録、自己資本、証拠金および業務遂行基準に関する
    規則を規定している。ドッド=フランク法および関連するCFTCの規則は、一定の標準化されたOTCデリバティブ取引(特定の金
    利スワップおよびインデックス・クレジット・デフォルト・スワップを含む。)に関する米国でのOTCクリアリングを義務付け
    ている。米国内のクリアリングされていないデリバティブ取引に対する証拠金規制は、2016年9月に開始された。OTCデリバ
    ティブ、中央清算機関および取引情報蓄積機関に関する欧州規則(EU)第648/2012号(以下「EMIR」という。)は、中央清算さ
    れないOTCデリバティブに関する多数のリスク軽減技法を2013年に、ならびにOTCおよび取引所売買デリバティブに関する報告
    を2014年に導入した。一定の標準化されたOTCデリバティブ取引に関するEU圏内での強制的なクリアリングは、2016年6月に開
    始し、クリアリングされていないOTCデリバティブ取引に関するEU圏内での証拠金規制は、2017年2月に開始された。ドイツ銀
    行は、クリアリングされていないデリバティブの要件に関してEMIRの証拠金の対象となる第1カテゴリーのカウンターパーティ
    に対し、2017年2月からEU圏内において当初証拠金と変動証拠金の両方の授受を実施した。
     CFTCは2016年に、追加的な金利スワップについて2018年10月までに段階的導入を完了するスケジュールでのクリアリングを
    要求する最終規則を採用した。ドイツ銀行は、識別された豪ドル、カナダ・ドル、スイス・フラン、香港ドル、メキシコ・ペ
    ソ、ノルウェー・クローネ、ポーランド・ズロチ、スウェーデン・クローナおよびシンガポール・ドル建ての金融商品に及
    ぶ、段階的コンプライアンスの対象となっている関連する金利スワップについて、範囲が拡大されたCFTCのクリアリング要件
    を導入した。2020年9月に、CFTCは、2013年からのCFTCによるクロスボーダー・ガイダンスと関連するノー・アクション・リ
    リーフ・レターに基づく米国のスワップ規則を、クロスボーダーで適用する(当該ガイダンスを置き換える場合もある。)最
    終規則を公表した。同じくドッド=フランク法に従い、CFTCは2021年1月に、特定のコモディティおよび経済的に同等のスワッ
    プ、先物ならびにオプションに関してポジション限界値を課す規制を最終決定した。
     SECは、証券派生スワップ・ディーラーや主要な証券派生スワップ参加者の登録、報告、資本、リスク軽減手法、業務遂行基
    準、取引の確認および検証要件に関する規則も最終決定した。これらの要件のほとんどは、2021年10月より、証券派生スワッ
    プのディーラーおよび証券派生スワップの参加者の登録が必要となった際に準拠することが事業体に義務付けられている。SEC
    は2019年12月に、証券派生スワップを規制する一部の規則(これには証券派生スワップ・ディーラー登録の確定スケジュール
    も設定されている。)をクロスボーダーで適用するための補足ガイダンスと規則の修正を適用した。ドイツ銀行が証券派生ス
    ワップ・ディーラーとしてSECに登録する適用開始日は2021年10月6日である。
     最後に、米国の自主規制機関(連邦準備制度理事会、FDIC、米国通貨監督庁、農業信用管理機構および米国連邦住宅金融
    局)は、健全性規制当局に規制されているスワップ・ディーラー(ドイツ銀行も)と一部のカウンターパーティ間のクリアリ
    ングされていないスワップおよび証券派生スワップに関して証拠金規制を設ける最終規則を採用し、CFTCは、健全性規制当局
    に規制されていないスワップ・ディーラーと一部のカウンターパーティ間のクリアリングされていないスワップに関して証拠
    金規制を設ける最終規則を採用した。ドイツ銀行は2016年9月より、米国の自主規制機関による証拠金規制の対象となる第1カ
    テゴリーのカウンターパーティに対し、米国内のクリアリングされていないデリバティブに対する当初証拠金と変動証拠金の
    両方の授受を実施した。それよりも規模の小さいカウンターパーティに対する当初証拠金に関する追加要件は、2017年9月から
    2022年9月までの間に段階的に発効している最中である。関連する適用開始日は、当事者およびその関連会社の取引量に応じて
    異なる。米国の健全性規制当局は、COVID-19による影響を鑑み、取引量の水準が低い一部のカウンターパーティとのスワップ
    に関して当初証拠金遵守の開始日を2020年9月から2021年9月または2022年9月に延期した。SECはまた、クリアリングされてい
    ない証券派生スワップに関して証拠金規制を設定したが、SECへの登録が義務付けられている証券派生スワップのディーラーに
    ついては、2021年10月より準拠が要求される。
     以下の表は、取引所売買デリバティブおよびOTCデリバティブの資産・負債について、名目金額および時価総額をクリアリン
    グ・チャネル別に示している。
    クリアリング・チャネルおよびデリバティブの種類別のデリバティブの名目金額

                                                 2020  年12月31日現在
                                    名目金額の
                                    期限別分類
                                           プラスの
                                                マイナスの
                        1 年超-5年
    単位:百万ユーロ                                                  正味時価
                    1 年以内            5 年超      合計
                                                   時価
                            以内                 時価
    金利関連:
     OTC             11,299,988      8,076,426      5,241,008     24,617,422       230,512      215,795      14,717
      二者間(額)              1,476,276      1,977,542      1,598,819      5,052,637       220,704      206,192      14,512
                                252/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      CCP(額)              9,823,712      6,098,884      3,642,189     19,564,785        9,808      9,602       206
     取引所売買               605,924      215,611        66   821,601        347      154      193
    金利関連合計              11,905,912      8,292,037      5,241,074     25,439,023       230,859      215,948      14,911
    通貨関連:
     OTC              4,351,809       791,671      401,111     5,544,590       91,241      87,177      4,063
      二者間(額)              4,255,560       788,132      401,012     5,444,704       90,297      85,830      4,466
      CCP(額)               96,249      3,539       98    99,886       944     1,347      -403
     取引所売買               43,601        8      0   43,608        5     24     -19
    通貨関連合計              4,395,409       791,679      401,111     5,588,199       91,246      87,202      4,044
    エクイティ/指数関連:
     OTC               28,938      32,164      7,186     68,288      5,700      5,692        8
      二者間(額)               28,938      32,164      7,186     68,288      5,700      5,692        8
      CCP(額)                  0      0      0      0      0      0      0
     取引所売買               126,825      36,818      1,634     165,277       3,772      4,902     -1,130
    エクイティ/指数関連合計               155,763      68,982      8,821     233,565       9,473     10,594      -1,122
    クレジット・デリバティブ関
    連:
     OTC               61,552     689,031      86,593     837,176      13,557      13,272       285
      二者間(額)                23,672     124,373      32,647     180,692       3,043      2,628       415
      CCP(額)                37,880     564,658      53,947     656,484      10,515      10,645       -130
     取引所売買                  0      0      0      0      0      0      0
    クレジット・デリバティブ関
                    61,552     689,031      86,593     837,176      13,557      13,272       285
    連合計
    コモディティ関連:
     OTC                3,716      2,857      1,341      7,913       142      993     -851
       二者間(額)                3,716      2,857      1,341      7,913       138      661     -522
       CCP(額)                  0      0      0      0      4     332     -328
     取引所売買               15,446       744       0   16,190       409      55     353
    コモディティ関連合計                19,162      3,600      1,341     24,103       551     1,048      -497
    その他:
     OTC               119,254       3,438       154    122,846       1,043       936      108
       二者間(額)               119,254       3,438       154    122,846       1,043       936      108
       CCP(額)                  0      0      0      0      0      0      0
     取引所売買                9,411        0      0    9,411       29      53     -24
    その他合計               128,665       3,438       154    132,258       1,072       989      84
    OTC  業務合計            15,865,257      9,595,586      5,737,393     31,198,236       342,196      323,866      18,331
     二者間業務合計              5,907,416      2,928,505      2,041,159     10,877,080       320,925      301,939      18,986
     CCP業務合計              9,957,840      6,667,081      3,696,234     20,321,155        21,271      21,926       -656
    取引所売買業務合計               801,207      253,181       1,701    1,056,088        4,562      5,188      -626
    総計              16,666,463      9,848,767      5,739,094     32,254,324       346,758      329,054      17,704
    プラスの時価(ネッティング
                                           35,161
    および受入現金担保考慮後)
                                253/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                 2019  年12月31日現在

                                    名目金額の
                                    期限別分類
                                           プラスの
                                                マイナスの
                        1 年超-5年
    単位:百万ユーロ                                                  正味時価
                    1 年以内            5 年超      合計
                                                   時価
                            以内                 時価
    金利関連:
     OTC             11,116,114      8,622,042      5,377,422     25,115,579       244,738      226,854      17,884
      二者間(額)              2,453,120      2,496,053      1,757,652      6,706,825       200,701      184,611      16,090
      CCP(額)              8,662,994      6,125,989      3,619,770     18,408,754        44,037      42,243      1,794
     取引所売買              4,050,938      1,142,410         372   5,193,720         631      590      42
    金利関連合計              15,167,052      9,764,453      5,377,794     30,309,299       245,369      227,444      17,925
    通貨関連:
     OTC              4,345,697       913,352      431,769     5,690,818       70,947      67,033      3,914
      二者間(額)              4,250,460       912,881      431,769     5,595,110       70,524      66,543      3,981
      CCP(額)               95,237       471       0   95,708       423      490      -67
     取引所売買               17,169        0      0   17,169        3     22     -19
    通貨関連合計              4,362,866       913,352      431,769     5,707,987       70,949      67,055      3,894
    エクイティ/指数関連:
     OTC               98,330      56,328      7,985     162,642       6,478      8,607     -2,129
      二者間(額)               98,330      56,328      7,985     162,642       6,478      8,607     -2,129
      CCP(額)                  0      0      0      0      0      0      0
     取引所売買               183,700      37,390      5,884     226,974       1,883      2,252      -368
    エクイティ/指数関連合計               282,030      93,718      13,869     389,617       8,362     10,859      -2,497
    クレジット・デリバティブ関
    連:
     OTC               102,131      558,757      82,345     743,233      10,245      11,229       -984
      二者間(額)                38,651     157,306      35,102     231,058       2,062      2,667      -605
      CCP(額)                63,480     401,452      47,243     512,175       8,183      8,562      -379
     取引所売買                  0      0      0      0      0      0      0
    クレジット・デリバティブ関
                    102,131      558,757      82,345     743,233      10,245      11,229       -984
    連合計
    コモディティ関連:
     OTC                2,743      5,640      1,194      9,577       20     501     -481
       二者間(額)                2,743      5,640      1,194      9,577       18     495     -477
       CCP(額)                  0      0      0      0      2      6     -4
     取引所売買               18,502       570       7   19,080        30      36      -5
    コモディティ関連合計                21,246      6,210      1,201     28,657        51     537     -486
    その他:
     OTC               45,811      2,530       109    48,449       666      706      -40
       二者間(額)               45,811      2,530       109    48,449       666      706      -40
       CCP(額)                  0      0      0      0      0      0      0
     取引所売買               31,868       153       0   32,020        70     107      -37
    その他合計                77,678      2,682       109    80,470       736      813      -77
    OTC  業務合計            15,710,826      10,158,649      5,900,824     31,770,299       333,094      314,930      18,164
     二者間業務合計              6,889,114      3,630,737      2,233,811     12,753,662       280,449      263,628      16,820
     CCP業務合計              8,821,711      6,527,912      3,667,013     19,016,636        52,645      51,302      1,343
    取引所売買業務合計              4,302,177      1,180,523        6,263    5,488,963        2,617      3,006      -389
    総計              20,013,003      11,339,172      5,907,087     37,259,262       335,711      317,936      17,775
    プラスの時価(ネッティング
                                           28,615
    および受入現金担保考慮後)
                                254/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     「売却目的保有資産」分類の一部である、2020年12月31日現在のOTCデリバティブのエクスポージャー総額(ネッティングお

    よび受入現金担保考慮前)14億ユーロ(2019年12月31日現在で18億ユーロ)は、当行グループのデリバティブによる信用エク
    スポージャーには含まれていない。当該エクスポージャーは、BNPパリバに移管されるプライム・ファイナンスのプラット
    フォームに関連している。詳細については、連結財務諸表の注記24「売却目的保有の非流動資産および処分グループ」を参照
    のこと。
    株式エクスポージャー

     下記の表は、IFRSの定義に基づく当行グループの持分投資の各報告日における帳簿価額をトレーディングとトレーディング
    以外に分けて表示している。当行グループは、各ポジションを当行グループのマーケット・リスクおよび他の適切なリスクの
    フレームワーク内で管理している。
    株式エクスポージャーの構成

    単位:百万ユーロ                                  2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    トレーディング株式                                        11,769           18,640
    トレーディング以外の株式            1
                                            2,375           2,660
    株式エクスポージャー合計                                        14,145           21,300
    1  2020年12月31日現在291百万ユーロおよび2019年12月31日現在586百万ユーロの持分投資ファンドを含む。
     2020年12月31日現在、当行グループのトレーディング株式エクスポージャーは主に、キャピタル・リリース・ユニット業務

    からの73億ユーロおよびインベストメント・バンクからの44億ユーロから構成されていた。トレーディング株式全体は、主に
    エクイティ業務における取引低下に起因して、対前年度比で69億ユーロ減少した。
      次へ

                                255/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    トレーディング・マーケット・リスク・エクスポージャー
    ドイツ銀行グループのトレーディング・ユニットのバリュー・アット・リスクの額

     ドイツ銀行は、2020年10月1日よりバリュー・アット・リスク・モデル                                からヒストリカル        ・シミュレーションに移行すること
    について、規制当局の承認を受けた。2019年度の数値は比較のために表示されている。
    『
     以下の表およびグラフは、信頼水準99%および保有期間1日として計算された、当行グループのトレーディング・ユニットの
    バリュー・アット・リスクの額をヒストリカル・シミュレーションに基づき示している。』
    トレーディング・ユニットのバリュー・アット・リスク(リスク種類別)                                  1

                                  信用スプ
                                               外国為替
                                                   コモディティ
                                  レッド・
                                               リスク   2
                合計    分散効果     金利リスク        リスク    株価リスク             価格リスク
    単位:
             2020   2019   2020   2019   2020   2019   2020   2019   2020   2019   2020   2019   2020   2019
    百万ユーロ         年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度   年度
    平均         58.9   36.6   -44.0   -28.9    17.9   14.5   53.6   28.2   15.5   13.6   13.3    8.2   2.7   1.0
    最大        133.3    48.8   -10.2   -16.8    36.3   23.2   117.1    36.6   30.8   24.6   32.3   16.8    8.8   3.3
    最小         25.6   27.6   -84.4   -47.0    8.1   8.8   17.9   19.7    5.3   6.3   4.5   3.7   0.4   0.0
    『
    期末         48.1   38.8   -72.2   -17.6    27.1   17.9   55.4   23.7   13.5    8.2   22.5    5.3   1.8   1.3
                                                        』
    1  2020年度の数値は2020年12月31日現在。2019年度の数値は2019年12月31日現在。2019年度のVaRの結果は、過年度に報告されたモンテカル
      ロ・モデルではなく、新しいヒストリカル・シミュレーション・モデルで表示されている。
    2  金およびその他の貴金属のポジションからのバリュー・アット・リスクを含む。
     ヒストリカル・シミュレーションに基づく2020年度のリスク種類別バリュー・アット・リスクの推移

     2020年度の平均バリュー・アット・リスクは58.9百万ユーロであり、2019年度の平均と比較して22.3百万ユーロ(+61%)増







    加した。この増加は、COVID-19関連の市場のボラティリティの影響により、                                   リスク・クラス       にわたり増加したことに起因して
    いる。
     以下のグラフは、バリュー・アット・リスクの傾向を比較のためにモンテカルロ・シミュレーションとヒストリカル・シ
    ミュレーションの両方で示したものである。2020年の3月と4月に発生したような極端なテール・イベントの影響をより大きく
    受けるヒストリカル・シミュレーションの方が、バリュー・アット・リスクの増加が顕著であった。
    2019  年度および2020年度におけるトレーディング勘定の1日のバリュー・アット・リスク

                                256/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『






     規制報告目的では、各報告日の追加的リスクに係る自己資本賦課は、報告日におけるスポットの価額と、その報告日に先立
    つ12週間の平均値のいずれか大きい方を表している。』
    トレーディング・ユニットの追加的リスクに係る平均、最大、最小自己資本賦課(信頼水準99.9%、資本ホライズン1年)                                                        1,2,3

                       クレジット・               エマージング・
                                                      4
                                                   その他
                   合計   トレーディング           コア金利       マーケット
               2020    2019    2020    2019    2020    2019    2020    2019    2020    2019
    単位:百万ユーロ
               年度    年度    年度    年度    年度    年度    年度    年度    年度    年度
    平均           591.4    480.4    100.2    178.5    347.4    168.6    242.6    211.4    -98.7    -78.2
    最大           688.8    609.0    147.4    213.6    631.6    193.4    324.9    260.4    -70.0    -58.5
    最小           537.3    324.2     50.0    139.0    263.1    134.7     62.8    152.8   -147.6    -102.4
    『
    期末           560.4    389.4    124.8    139.0    283.6    134.7    250.4    174.3    -98.5    -58.5
                                                     』
    1  金額はそれぞれ、2020年12月31日および2019年12月31日に先立つ12週間の当該数値の変動幅を示している。
    2  ビジネスラインの内訳は、現在のビジネス構造をより良く反映するために2020年度の報告で更新された。
    3  流動性ホライズンはすべて12ヶ月に設定されている。
    4  その他には、キャピタル・リリース・ユニットが含まれる。
     2020年度末の追加的リスクに係る自己資本賦課は560百万ユーロであり、2019年度末から171百万ユーロ、率にして44%増加

    した。2020年度末時点の追加的リスクに係る自己資本賦課の平均は591百万ユーロであり、2019年12月31日に終了した期間の平
    均から111百万ユーロ、率にして23%増加した。この追加的リスクに係る自己資本賦課額の2020年度における増加は、ソブリ
    ン・エクスポージャーがコア金利およびエマージング・マーケットの業務分野において2019年度より増加したことによる。
    トレーディング・マーケット・リスクの規制上のバックテスティングの結果

     2019年度は2回の異常値という結果であったが、2020年度に当行グループは、ヒストリカル・シミュレーション・モデルの下
    で、長期保有による損失が当行グループのトレーディング勘定のバリュー・アット・リスクを超過するというグローバルな異
    常値を7回観察した。これらの異常値は、COVID-19危機の結果生じた重大な市場ボラティリティに起因していた。また、2020年
    には実際のバックテスティングによる異常値が5回あり、これらはVaRをフィーおよび手数料を控除した収益合計と比較してい
    る。ただし、規制上の免除措置により、2020年3月10日から2020年3月24日までの期間に観察された異常値は、内部モデルの欠
    陥に起因するものではなくCOVID-19関連の市場ボラティリティという特殊な性質のものであることから、バックテスティング
    の資本乗数の計算から除外されている。
     バックテスティングの結果、異常値の基礎となる理由の当行の分析、当行グループのバリュー・アット・リスク・モデル手
    法に含まれる補完により、当行グループは、当行グループのバリュー・アット・リスク・モデルは正常な市況下におけるト
    レーディング・マーケット・リスクのための適切な指標を維持すると引き続き考えている。以下のグラフは、トレーディン
    グ・ユニットについて、長期保有収益を報告期間中の取引日の前営業日終了時点のバリュー・アット・リスクと日次で比較し
    たものである。当行グループのトレーディング・ポジションの予想される潜在的な損失を長期保有収益と視覚的に比較するた
    めに、バリュー・アット・リスクはマイナスの金額で示されている。数値は百万ユーロ単位で表示されている。このグラフ
                                257/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    は、当行グループのトレーディング・ユニットが、2020年度の取引日の60%においてプラスの長期保有収益を達成し(2019年
    度:44%)、2019年度においてはグローバルな異常値が発生したことを示している。
     バックテスティング結果がここに示されているバリュー・アット・リスク・モデルの所要自己資本は、当行グループの所要
    自己資本合計の3.7%を占める。
    EU  MR4  -VAR見積りと損益の比較

    トレーディング・ユニットの日次収益







     以下の棒グラフは、トレーディング・ユニットの日次収益の分布を示している。日次収益は、新しい取引、フィーおよび手
    数料、長期保有収益、引当金、キャリーおよびその他の収益から成る収益の合計として定義される。これは、百万ユーロ単位
    で横軸に示される各トレーディング収益水準を達成した取引日数を表示している。
                                258/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  年度のトレーディング・ユニットの日次収益の分布
     当行グループのトレーディング・ユニットは、2019年通期の85%と比較して、2020年度は取引日の90%においてプラスの収







    益を達成した。
    トレーディング以外のマーケット・リスク・エクスポージャー

    トレーディング以外のマーケット・リスクの経済的資本使用額

    『
     以下の表は、トレーディング以外のマーケット・リスクの経済的資本使用額のリスク種類別内訳を示している。
    経済的資本使用額のリスク種類別内訳

                                                経済的資本使用額
    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    金利リスク                                        4,062          3,409
    信用スプレッド・リスク                                         92          56
    エクイティ・リスクおよび投資リスク                                        1,885          1,566
    外国為替リスク                                        1,682          1,782
    年金リスク                                         934         1,259
    保証型ファンド・リスク                                         41          103
    トレーディング以外のマーケット・リスク・ポートフォリオ合計                                        8,696          8,175
     経済的資本の数値においては、様々なリスク種類間の分散効果が考慮されている。

     2020年12月31日現在のトレーディング以外のマーケット・リスクの経済的資本使用額は87億ユーロであり、2019年度末の当
    行グループの経済的資本使用額を5億ユーロ上回った。
    - 金利リスク:ギャップ・リスク、ベーシス・リスクおよびオプション・リスク(モデル化された、満期の定めのない預金
      に組み込まれた顧客の行動が変化するリスクや前払いリスク等)を含む、バンキング勘定の金利リスクに関する経済的資
      本賦課。2020年12月31日現在の経済的資本使用額は合計で4,062百万ユーロ(2019年12月31日現在では3,409百万ユーロ)
      であった。経済的資本貢献額の増加は主に、戦略的流動性準備金の有価証券ポートフォリオにおける金利リスク・エクス
      ポージャーのレベルの上昇、および金利の変動に対する当行グループの純利息収益の感応度をさらに低下させるために取
      られた追加の経済的ポジションに起因していた。
    - 信用スプレッド・リスク:重要な信用スプレッド・リスクにさらされているバンキング勘定のポートフォリオに関する経
      済的資本賦課。2020年12月31日現在の経済的資本使用額は92百万ユーロであり、これに対して2019年12月31日現在では56
      百万ユーロであった。経済的資本貢献額の増加は、その他のリスク種類との分散効果の低下による複合的影響に起因して
      いた。
                                259/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    - エクイティ・リスクおよび投資リスク:当行グループによる非連結投資の保有(戦略的投資およびオルタナティブ投資資
      産等)から発生する、ならびに当行グループの株式報酬制度から生じる当行グループの株価への構造的なショート・ポジ
      ションから発生するエクイティ・リスクの経済的資本賦課。2020年12月31日現在の経済的資本使用額は、株式報酬の
      ショー   ト・ポジションの時価の上昇(投資リスクの低下により一部相殺された。)を主因として1,885百万ユーロとなり、
      これに対して2019年12月31日現在では1,566百万ユーロであった。
    - 外国為替リスク:外国為替リスクは主に、一定子会社のヘッジされていないユーロ以外の通貨建ての資本および利益剰余
      金における当行グループの構造的ポジションから生じる。2020年12月31日現在の経済的資本使用額は1,682百万ユーロとな
      り、これに対して2019年12月31日現在では1,782百万ユーロであった。
    - 年金リスク:このリスクは、金利リスクおよびインフレ・リスク、信用スプレッド・リスク、エクイティ・リスクおよび
      長寿リスクを含む、当行グループの確定給付制度債務から生じる。経済的資本使用額は、2020年12月31日および2019年12
      月31日現在、それぞれ934百万ユーロおよび1,259百万ユーロであった。経済的資本使用額は主に、信用スプレッド・リス
      ク・エクスポージャーの減少およびその他のリスク種類との分散効果の向上により減少した。
    - 保証型ファンド・リスク:2020年12月31日現在の経済的資本使用額は41百万ユーロであり、これに対して2019年12月31日
      現在では103百万ユーロであった。経済的資本貢献額の減少は主に、その他のリスク種類との分散効果の向上に起因してい
      た。』
    バンキング勘定における金利リスク

     以下の表は、当報告期間については欧州銀行監督局(EBA)が定義した6つの標準シナリオの下で、また、前年度については
    バーゼル銀行監督委員会(BCBS)が定義した6つの標準シナリオの下で、バンキング勘定における当行グループの純利息収益へ
    の影響額および金利変動によるバンキング勘定ポジションの経済価値の変動を示している。
                                260/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    バンキング勘定における経済価値および純利息収益の金利リスク(当報告期間はEBAシナリオ、前年度はBCBSシナリオによる)
                                                  NII  の変動   1
                                     EVE  の変動
                                2020  年12月31日現在           2020  年12月31日現在
    単位:十億ユーロ
    平行上昇                                   -5.2             2.3
    平行低下                                    0.5            -1.1
    スティープ化                                   -0.6             -0.9
    フラット化                                   -0.6             2.1
    短期金利上昇                                   -1.7             2.7
    短期金利低下                                    0.4            -1.1
    最大                                   -5.2             -1.1
    単位:十億ユーロ                            2020  年12月31日現在

    Tier   1 資本
                                        51.5
    1  純利息収益(NII)の変動は、各シナリオの予測NIIにおける、変更された金利と市場で暗に示された金利との差異を反映している。感応
      度は、トレーディング・ポジションとDWSを除外した、一定の為替レートで固定された貸借対照表額に基づいている。これらの数値には、
      ヘッジ会計に不適格な一元管理されたポジションに対する時価評価損益(MtM)/その他の包括利益(OCI)の影響は含まれていない。
                                                  NII  の変動   1

                                     EVE  の変動
                                2019  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    単位:十億ユーロ
    平行上昇                                   -4.2             3.0
    平行低下                                    0.5            -0.8
    スティープ化                                   -1.2             -0.5
    フラット化                                   -0.4             2.7
    短期金利上昇                                   -1.2             3.6
    短期金利低下                                    0.4            -0.8
    最大                                   -4.2             -0.8
    単位:十億ユーロ                            2019  年12月31日現在

                                        50.5  2
    Tier   1 資本
    1  純利息収益(NII)の変動は、各シナリオの予測NIIにおける、変更された金利と市場で暗に示された金利との差異を反映している。感応
      度は、トレーディング・ポジションとDWSを除外した、一定の為替レートで固定された貸借対照表額に基づいている。これらの数値には、
      ヘッジ会計に不適格な一元管理されたポジションに対する時価評価損益(MtM)/その他の包括利益(OCI)の影響は含まれていない。
    2  四捨五入による差異により、数値を改めて表示し直した。
     イールドカーブの突然の平行上昇は、当行グループのバンキング勘定ポジションからの収益(純利息収益)に有利な影響を

    及ぼすことになる。ドイツ銀行は、イールドカーブの平行上昇および平行低下(EBAのガイダンスに従い、満期に応じた金利
    ショック後の金利フロアを適用している。)により生じる、純利息収益の1年間の合計変動額は、2020年12月31日現在において
    それぞれ23億ユーロおよびマイナス11億ユーロになると見積っている。
     2020年12月現在の純資産の経済価値(EVE)の最大損失額は、2019年12月現在のマイナス42億ユーロに対し、マイナス52億
    ユーロであった。2020年12月現在、EVEの最大損失額はTier                            1資本の10.2%に相当する。
     BaFinの定義による、全通貨にわたるイールドカーブの+200ベーシス・ポイントの平行シフトにより生じた純資産の経済価値
    (EVE)の最大損失額は、2020年12月現在においてマイナス51億ユーロであり、これは自己資本合計の8.8%に相当した。
     EVEの最大損失額の増加は主に、当行グループの純利息収益を安定させるために構築された経済価値の金利リスク・エクス
    ポージャーが増大したことに起因している。上記の措置により、当行グループのNIIリスクは当報告期間において大幅に減少し
    た。しかしながら、最大損失シナリオでは約15億ユーロ減少したものの、満期に応じた金利ショック後の金利フロアの適用に
    より、それを大きく上回る影響額約マイナス18億ユーロが生じた。これにより金利下落シナリオで適用される金利ショックが
    大きくなった結果、NIIの変動が増大した。
     以下の表は、金利の下落および上昇ショックから生じた、ドイツ銀行のバンキング勘定ポジションに係る経済価値の変動を
    通貨ごとに示している。
    通貨別のバンキング勘定における経済価値の金利リスク

                                             2020  年12月31日現在
     単位:十億ユーロ
                                 平行上昇             平行低下
     ユーロ                                  -4.0             0.3
     米ドル                                  -0.7             0.2
                                261/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     その他                                  -0.6             0.1
     合計                                  -5.2             0.5
    オペレーショナル・リスク・エクスポージャー

    オペレーショナル・リスク-リスク・プロファイル

    イベント・タイプ別のオペレーショナル・リスク損失(損益の観点)

                                                     2019  年度  1
    単位:百万ユーロ                                      2020  年度
    顧客、商品および商慣行                                         247           313
    決済、販売およびプロセス管理                                         49           57
    自然災害および公衆安全                                         47           3
    内部不正行為                                         28           27
    外部不正行為                                         16           21
    その他                                          8           8
    合計                                         396           429
    1  2019年度の損失の数値は、事後的な損失の計上および組替に起因して、前年度の表示から修正された。
     2020年12月31日現在のオペレーショナル損失は、COVID-19関連費用の発生により「自然災害および公衆安全」のイベント・

    タイプに関連する損失が大幅に増加したにもかかわらず、2019年度末と比較して33百万ユーロ、率にして8%減少した。COVID-
    19の影響を除外した場合、オペレーショナル損失は2019年度と比較して77百万ユーロ、率にして18%減少する。この減少は、
    「顧客、商品および商慣行」および「決済、販売およびプロセス管理」各イベント・タイプによるものであり、主に民事訴訟
    および規制執行から生じる従来の損失が減少したことに起因していた。
    2020  年(2015年から2019年)の期間に発生したイベント・タイプ別のオペレーショナル損失                                        1

    1 括弧内の比率は、2015年から2019年の期間に発生した損失に係る損失の頻度および損失の金額にそれぞれ対応している。頻度および金額は後に変更





      される可能性がある。
     上の左のグラフ「オペレーショナル損失の分布」は、2020年度の損益の数値を用いたイベント・タイプ別のオペレーショナ

    ル・リスク損失の計上割合を要約している(2015年から2019年までの5年間発生分を括弧内に比較表示)。オペレーショナル損
    失の大部分(62%の割合)を「顧客、商品および商慣行」イベント・タイプが占めており、主に訴訟、調査および執行行為に
    関連したアウトフローで構成されている。「決済、販売およびプロセス管理」と「自然災害および公衆安全」が損失に占める
    割合はそれぞれ12%と2番目に高く、後者は主にCOVID-19関連費用によるものであった。「内部不正行為」からの損失は7%で
    あり、「外部不正行為」は4%、「その他」は2%であった。
     上の右のグラフ「オペレーショナル損失の頻度」は、オペレーショナル・リスク事象の割合を、損失が2020年に最初に認識
    されたイベントの数に基づいて要約している(2015年から2019年までの5年間発生分を括弧内に比較表示)。頻度は主に、観察
    されたすべての損失イベントの79%を占める「外部不正行為」イベント・タイプによるものであり、「顧客、商品および商慣
    行」(11%)がそれに続いた。「決済、販売およびプロセス管理」は8%であり、他のイベント・タイプが残りの2%を占め
    た。「内部不正行為」イベント・タイプは損失の分布に有意に貢献したものの、頻度はごくわずかであり、2020年度の損失イ
    ベントの1%未満に過ぎなかった。
                                262/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、損益計算書に10,000ユーロ以上の影響を及ぼすオペレーショナル・リスク損失事象を包括的に網羅するこ
    とを目指しているが、この項に示されている合計は、損失事象の検出や計上の遅れにより過小評価されている可能性がある。
    流動性リスク・エクスポージャー

    資金調達市場および資本市場発行

    『
     2020年はCOVID-19のパンデミック一色となった。前例のない状況と世界経済の先行きに関する全体的な不確実性により、信
    用市場におけるボラティリティが上昇した。信用スプレッドは2020年3月にピークが観測されて以降、金融政策と財政刺激策に
    下支えられて減少し、2020年末時点では年初とほぼ同じ水準で取引されていた。
     当行グループのスプレッドも類似の動きを示したが、前年比で競合他社の信用スプレッドを上回ることができた。当行グ
    ループの5年物クレジット・デフォルト・スワップ(優先債に関連する。)契約は、2020年3月18日に141ベーシス・ポイントで
    ピークに達し、2020年12月31日には57ベーシス・ポイントで取引を終了し、結果的として競合他社を前年比13ベーシス・ポイ
    ント上回った。債券市場では、当行グループのシニア非優先債のユーロのベンチマーク(2.625%クーポン、2026年2月に期日
    到来)は2020年末にユーロ・ミッド・スワップを107ベーシス・ポイント上回って取引を終了し、結果として1年前より43ベー
    シス・ポイント縮小し、競合他社を40ベーシス・ポイント上回った。
     当行グループの修正後の2020年度発行計画(当初の返済期限が1年超の債券発行から成る。)は100~150億ユーロであり、完
    了している。当行グループは、ターム・ファンディングで185億ユーロを調達して2020年度を締めくくった(2021年度の発行計
    画の一部は資金調達済みである。)。この資金調達の源泉は、AT                               1債(10億ユーロ)、Tier            2債(17億ユーロ)、シニア非優
    先プレーンバニラ債(116億ユーロ)、シニア優先プレーンバニラ債(10億ユーロ)、カバード・ボンド(5億ユーロ)、およ
    びその他のシニア優先仕組み債(27億ユーロ)の多岐にわたった。合計額185億ユーロは、ユーロ(88億ユーロ)、米ドル(83
    億ユーロ)、英ポンド(7億ユーロ)およびその他の通貨合計(7億ユーロ)に分けられた。直接発行に加えて、当行グループ
    は、長期クロスカレンシー・スワップを使用してユーロ以外の資金需要を管理している。2020年度の発行に係る当行の投資家
    基盤は、資産運用会社および年金基金(58%)、銀行(12%)、リテール顧客(10%)、保険会社(4%)ならびに機関投資家
    を含むその他(13%)から成っていた。地理的分布は、ドイツ(15%)、残りの欧州(45%)、米国(23%)、アジア/太平
    洋(9%)およびその他(8%)に分かれていた。
     3ヶ月物Euribor/Liborに対する当行の発行の平均スプレッドは、通年で210ベーシス・ポイントであった。平均残存期間は
    6.9年であった。当行グループの発行活動は下半期の方が若干活発であった。当行グループは、第1四半期から第4四半期の各四
    半期において、それぞれ56億ユーロ、33億ユーロ、49億ユーロおよび47億ユーロを発行した。』
     2021年度における当行グループの発行計画は、150~200億ユーロであり、資本性金融商品、シニア非優先債、シニア優先債
    およびカバード・ボンドから成る。さらに、当行グループはこの資金調達の一部を米ドル建てで行う予定であり、クロスカレ
    ンシー・スワップ契約を締結して残りの需要を管理することがある。当行グループでは、2021年に、資本市場発行の合計約220
    億ユーロ(法的に行使可能なコール・オプションを除く。)の返済期限が到来する。
    『

    資金調達の分散
     2020年度において、外部資金調達総額は、2019年12月31日現在の8,794億ユーロから67億ユーロ増加し、2020年12月31日現在
    では8,862億ユーロとなった。この増加は、当行グループの最も安定した預金(特にプライベート・バンク)へのインフローに
    よるもので、主にCOVID-19に関連する個人消費の減少により、預金が116億ユーロ増加した。また、当行グループがECBのTLTRO
    Ⅲプログラムに参加したため、担保付資金調達およびショート・ポジションは282億ユーロ増加した。コーポレート・バンクに
    おいて対象を絞った価格引き上げ措置を行った結果、預金は79億ユーロ減少した。また、無担保ホールセール資金調達への依
    存度合はさらに72億ユーロ低下した。資本市場およびエクイティの取引残高が56億ユーロ減少したことは、主に満期を迎えた
    発行分の合計額が新規発行分を上回ったことに関連している。その他の顧客の資金調達は120億ユーロ減少した。
     当行グループの、TLTRO           Ⅲを除く最も安定した資金調達源泉(資本市場およびエクイティ、プライベート・バンクならびに
    コーポレート・バンクから成る。)の全体的な割合は、2019年度の83.1%から減少して、2020年度には82.3%となった。』
    外部資金調達源泉の構成

                                263/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    『






    1 その他の顧客には、信託預金、X-marketsノートおよび委託証拠金/プライム・ブローカレッジ業務に係る現金残高(純額ベースで表示)
      が含まれる。
      参考:貸借対照表合計1兆3,253億ユーロ(1兆2,977億ユーロ)に対する調整:2020年12月31日および2019年12月31日現在それぞれ、デリ
      バティブおよび決済残高3,482億ユーロ(3,357億ユーロ)、委託証拠金およびプライム・ブローカレッジ業務に係る現金残高(純額ベース
      で表示)のネッティングの影響に関する加算634億ユーロ(524億ユーロ)、その他の非資金調達負債274億ユーロ(301億ユーロ)。
      BNPパリバへの業務移管による売却目的保有負債は、資金調達の影響を反映するために、再分類前の当初の科目に再度組み替えられた:デ
      リバティブおよび決済残高へ19億ユーロ(資金調達関連以外)およびプライム・ブローカレッジ業務に係る債務へ79億ユーロ。さらに、そ
      の他の顧客の資金調達(資金調達関連資産)に対する34億ユーロの追加の正味の影響、ならびに委託証拠金およびプライム・ブローカレッ
      ジ業務に係る現金残高(調整項目)のネッティングの影響に関する加算47億ユーロ。』
                                264/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    無担保ホールセール資金調達、資産担保CPおよび資本市場発行債券の返済期限                                    1
                                                 2020  年12月31日現在
                        1 ヶ月超     3 ヶ月超     6 ヶ月超      小計     1 年超
    単位:百万ユーロ
                  1 ヶ月以内     3ヶ月以内     6ヶ月以内      1 年以内     1 年以内     2 年以内      2 年超     合計
    銀行からの預金                 964    1,063      779     547    3,354      162      78    3,594
    その他のホールセール顧客
                    1,626     1,326      407     986    4,344      409    1,162     5,914
    からの預金
    CDおよびCP                 693     466     887     753    2,800       0     21    2,821
    資産担保CP                  0     0     0     0     0     0     0     0
    シニア非優先プレーンバニラ
                    3,689     3,970     2,349     8,291     18,298      8,235     34,106     60,639
    債
    シニア優先プレーン
                      15      0     5   1,698     1,718       85    1,955     3,759
    バニラ債
    シニア仕組み債                 544     416     917    1,465     3,343     2,310     12,021     17,674
    カバード・ボンド/ABS                 70    1,179      786    1,966     4,001     1,337     17,303     22,641
    劣後負債                  0     0    538     531    1,069     1,765     11,437     14,271
    その他                 137      0     0     0    137      0    695     832
    合計                7,738     8,420     6,668     16,237     39,063     14,303     78,779     132,145
     内訳:
     担保付きのもの                70    1,179      786    1,966     4,001     1,337     17,303     22,641
     無担保のもの               7,668     7,241     5,882     14,271     35,063     12,966     61,476     109,505
    1  財務諸表上その他の資本構成要素として報告されているその他Tier                             1ノートが含まれている。コール・オプションを伴う負債は、コー
      ル・オプションを法的に行使可能な一番早い日で表示されている。コール・オプションが行使されるか否かについての仮定は加味されて
      いない。
    2  担保付資金調達の取引額は、自己債務との相殺消去前の総額ベースで報告されている。
     1年以内に満期が到来する無担保ホールセール負債、資産担保CPおよび資本市場発行債券の合計金額は2020年12月31日現在

    390億ユーロであり、流動性準備金合計の2,430億ユーロと比較して読まれたい。
                                                 2019  年12月31日現在

                        1 ヶ月超     3 ヶ月超     6 ヶ月超      小計     1 年超
    単位:百万ユーロ
                  1 ヶ月以内     3ヶ月以内     6ヶ月以内      1 年以内     1 年以内     2 年以内      2 年超     合計
    銀行からの預金                1,275     2,179     3,602      339    7,396       92     211    7,699
    その他のホールセール顧客
                     682    4,466      754    1,819     7,720      605    1,064     9,389
    からの預金
    CDおよびCP                 260     569     857     983    2,670       1     0   2,671
    資産担保CP                  0     0     0     0     0     0     0     0
    シニア非優先プレーンバニラ
                     136    2,503     1,584     7,677     11,899     19,175     33,007     64,081
    債
    シニア優先プレーン
                      0     0     0     5     5   1,800     1,039     2,844
    バニラ債
    シニア仕組み債                 220     692     659    2,692     4,262     2,926     14,301     21,490
    カバード・ボンド/ABS                 173    1,166      244    2,214     3,797     4,068     13,617     21,482
    劣後負債                  3    722    2,742      493    3,959       23    9,622     13,605
    その他                 107      0     0     0    107      0    776     883
    合計                2,855     12,297     10,440     16,223     41,816     28,690     73,637     144,143
     内訳:
     担保付きのもの                173    1,166      244    2,214     3,797     4,068     13,617     21,482
     無担保のもの               2,682     11,131     10,197     14,009     38,019     24,622     60,021     122,661
                                265/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、短期の無担保ホールセール資金調達、資産担保CP資金調達および資本市場発行債券の通貨別内訳を示してい
    る。
    無担保ホールセール資金調達、資産担保CPおよび資本市場発行(通貨別内訳)

                            2020  年12月31日現在                    2019  年12月31日現在
                            その他の                      その他の
    単位:百万ユーロ
                ユーロ    米ドル   英ポンド      通貨    合計   ユーロ    米ドル   英ポンド      通貨    合計
    銀行からの預金             963   2,222     149    261   3,594    1,330    5,558      13    798   7,699
    その他のホールセール
                 4,474     989     90    361   5,914    8,968     162    204     56   9,389
    顧客からの預金
    CDおよびCP            1,082     715    365    658   2,821     884    678    196    913   2,671
    資産担保CP              0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    シニア非優先プレーン
                29,700    25,122     1,833    3,984    60,639    29,365    27,696     1,822    5,198    64,081
    バニラ債
    シニア優先プレーン
                 1,894    1,635      0   230   3,759    1,064    1,780      0    0  2,844
    バニラ債
    シニア仕組み債            7,725    7,972      14   1,963    17,674     8,181    10,856      28   2,425    21,490
    カバード・ボンド/ABS            22,641       0    0    0  22,641    21,482       0    0    0  21,482
    劣後負債            4,693    3,577      0  6,001    14,271     3,509    4,213      0  5,884    13,605
    その他             832     0    0    0   832    883     0    0    0   883
    合計            74,004    42,232     2,451    13,458    132,145     75,666    50,943     2,261    15,274    144,143
     内訳:
     担保付きのもの           22,641       0    0    0  22,641    21,482       0    0    0  21,482
     無担保のもの           51,363    42,232     2,451    13,458    109,505     54,184    50,943     2,261    15,274    122,661
    流動性準備金

    親会社(支店を含む。)および子会社別の流動性準備金の構成
                                  2020  年12月31日現在             2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
                               帳簿価額       流動性価値         帳簿価額       流動性価値
    利用可能な現金および現金同等物(主に中央銀行
                                 155        155        134        134
    保有)
     親会社(在外支店を含む。)                             130        130        91        91
     子会社                             25        25        43        43
    流動性の高い有価証券
                                  62        62        67        64
    (国債、政府保証債および政府機関債を含む。)
     親会社(在外支店を含む。)                             42        41        45        42
     子会社                             20        20        23        22
    その他の制約を受けない中央銀行適格有価証券                             26        24        21        15
     親会社(在外支店を含む。)                             21        19        17        13
     子会社                              5        5        4        2
    流動性準備金合計                             243        241        222        213
     親会社(在外支店を含む。)                             192        191        153        146
     子会社                             51        50        69        67
     2020年12月31日現在の流動性準備金は、2019年12月31日現在2,220億ユーロであったのに対し、2,430億ユーロであった。増

    加額210億ユーロの内訳は、現金および現金同等物の増加約210億ユーロであり、流動性の高い有価証券の減少50億ユーロおよ
    びその他の制約を受けない有価証券の増加50億ユーロにより相殺された。この変動は主に、ECBのTLTRO                                                Ⅲへの参加、現在も継
    続中の当行グループのエクイティ事業におけるレバレッジ解消に向けた取組み、およびプライベート・バンクの預金の若干の
    増加に起因していた。資本市場における発行債券の満期到来、無担保ホールセール資金調達の減少およびコーポレート・バン
    クの営業外預金は、流動性準備金を増加させるモデル改善により補完された。当年度の当行グループの四半期平均流動性準備
    金は、2019年度が2,430億ユーロであったのに対し、2,330億ユーロであった。上記の表において、帳簿価額は、当行グループ
    の流動性準備金の時価を表す。一方、流動性価値は、主に担保付資金調達を通じて獲得できるであろう価値に関する当行グ
    ループの仮定を反映しており、ストレス時に担保付資金調達市場で観察された実績を考慮に入れている。
                                266/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    流動性カバレッジ比率
     当行グループの加重平均LCR              142%(12ヶ月平均)は、委員会委任規則(EU)第2015/61号、およびCRR第435条に基づく流動性
    リスク管理に関する開示を補完するLCRの開示に関するEBAガイドラインに従って算定されている。
     2020年12月31日現在の年度末LCRは、2019年12月31日現在では141.2%であったのに対し、144.8%であった。
    LCR  構成要素

                              2020  年12月31日現在          2019  年12月31日現在
     単位:十億ユーロ                            調整後加重値合計            調整後加重値合計
     (別途記載のものを除く。)                                (平均)            (平均)
     平均値計算用データ数                                  12            12
     高品質の流動資産                                  207            219
     純資金流出額合計                                  146            154
     流動性カバレッジ比率(LCR)(%)                                 142  %           142%
    資金調達リスク管理

    構造上の資金調達
     資金調達の指標はすべて(通貨合算、米ドル建ておよび英ポンド建ての資金調達指標)、2020年度末および2019年度末現在
    で、それぞれのリスク選好に沿っていた。
    ストレス・テストおよびシナリオ分析

     2020年度末時点において、当行グループのストレスのかかった正味流動性ポジションは430億ユーロであった。ストレスのか
    かった正味流動性ポジションは、COVID-19により実際にストレスのかかった数週間を反映して、2020年度第1四半期末時点では
    マイナスであった。この測定値は、さらに8週間にわたって効果的にストレスを追加するよう設計されている。内部的なストレ
    ス・テストは、当行が実際にストレスのかかる段階に入ったことを示す先行指標として効果的であることが証明された。顧客
    業務の状況の正常化を含め、ストレスのかかった正味流動性ポジションは、主に流動性の向上、預金の最適化および手法改善
    により、当年度の残りの期間にわたって急速に改善した。
    全通貨の世界的な日次のストレス・テストの結果

                             2020  年12月31日現在                  2019  年12月31日現在
                          ギャップ                    ギャップ       正味流動性
                    資金調達                    資金調達
                                正味流動性
                   ギャップ    1    解消  2         ギャップ    1,4    解消  2,4    ポジション     4
    単位:百万ユーロ                            ポジション
    システミック・マーケット・
                       82      189       107       100      175        75
    リスク
    1段階の格下げ(DB独自)                   17      145       128       83      173        90
    重大な格下げ(DB独自)                  157       216        59      172      209        37
    『
    複合シナリオ      3
                      177       220        43      185      209        24
                                                         』
    1  負債の借換失敗と予測される他のアウトフローによる資金調達ギャップ。
    2  流動性準備金(ヘアカット後)およびその他の事業軽減対策を通じた流動性創出可能額に基づく。
    3  システミック・マーケット・リスクと重大な格下げによる複合的影響。
    4  2019年12月31日現在の数値は、2020年12月31日現在の数値に反映されている手法のアップデートに合わせて更新されている。
                                267/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ユーロの世界的な日次のストレス・テストの結果
                            2020  年12月31日現在                   2019  年12月31日現在
                         ギャップ                     ギャップ      正味流動性
                  資金調達                     資金調達
                               正味流動性
                  ギャップ    1     解消  2         ギャップ    1,4     解消  2,4   ポジション     4
    単位:百万ユーロ                           ポジション
    複合シナリオ      3
                     86       104        18       91       99        8
    1  負債の借換失敗と予測される他のアウトフローによる資金調達ギャップ。
    2  流動性準備金(ヘアカット後)およびその他の事業軽減対策を通じた流動性創出可能額に基づく。
    3  システミック・マーケット・リスクと重大な格下げによる複合的影響。
    4  2019年12月31日現在の数値は、2020年12月31日現在の数値に反映されている手法のアップデートに合わせて更新されている。
    米ドルの世界的な日次のストレス・テストの結果

                            2020  年12月31日現在                   2019  年12月31日現在
                         ギャップ                     ギャップ      正味流動性
                  資金調達                     資金調達
                               正味流動性
                  ギャップ    1     解消  2         ギャップ    1,4     解消  2,4   ポジション     4
    単位:百万ユーロ                           ポジション
    複合シナリオ      3
                     60       64        4       71       80        9
    1  負債の借換失敗と予測される他のアウトフローによる資金調達ギャップ。
    2  流動性準備金(ヘアカット後)およびその他の事業軽減対策を通じた流動性創出可能額に基づく。
    3  システミック・マーケット・リスクと重大な格下げによる複合的影響。
    4  2019年12月31日現在の数値は、2020年12月31日現在の数値に反映されている手法のアップデートに合わせて更新されている。
    英ポンドの世界的な日次のストレス・テストの結果

                            2020  年12月31日現在                   2019  年12月31日現在
                         ギャップ                     ギャップ      正味流動性
                  資金調達             正味流動性        資金調達
                  ギャップ    1     解消  2          ギャップ    4     解消  4  ポジション     4
                               ポジション
    単位:百万ユーロ
    複合シナリオ      3
                      4       10        6       7       9       2
    1  負債の借換失敗と予測される他のアウトフローによる資金調達ギャップ。
    2  流動性準備金(ヘアカット後)およびその他の事業軽減対策を通じた流動性創出可能額に基づく。
    3  システミック・マーケット・リスクと重大な格下げによる複合的影響。
    4  2019年12月31日現在の数値は、2020年12月31日現在の数値に反映されている手法のアップデートに合わせて更新されている。
     以下の表は、全通貨に関する格付機関による1段階または2段階の格下げが発生した場合に追加で要求される担保の金額を表

    示している。
    追加的な契約上の義務

                                  2020  年12月31日現在             2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
                             1 段階の格下げ       2 段階の格下げ       1 段階の格下げ       2 段階の格下げ
    デリバティブ契約による積立または委託証拠金の要求                              354       439       415       749
    その他の契約による積立または委託証拠金の要求                               0       0       0       0
    資産の制約

     この項では、ドイツ銀行法に従って、銀行規制目的上の連結機関グループにおける資産の制約について言及している。ここ
    には、保険会社および金融部門以外の会社は除外されている。当行グループの保険子会社が担保に差入れた資産については連
    結財務諸表に対する注記20「担保に差入れたおよび担保として受け取った資産」に、保険会社の保険契約者に対する債務を履
    行するために保有する制約を受ける資産については連結財務諸表に対する注記37「子会社に関する情報」に記載されている。
     制約を受ける資産は主に、担保付資金調達、コラテラル・スワップおよびその他の担保付債務の担保として差入れられてい
    るオンバランス資産およびオフバランスの資産から構成されている。また、規制上の資産の制約の報告に関するEBAのテクニカ
    ル・スタンダードに従って、決済システムに預託された資産(デフォルト・ファンドおよび当初証拠金を含む。)、ならびに
    自由に引き出すことができないその他の預託資産(中央銀行に対して預け入れることが要求される最低準備預金等)は制約を
    受ける資産と見なされている。当行グループはまた、当該EBAガイドラインに従って、デリバティブの未収委託証拠金資産も制
    約を受ける資産に含めている。
     すぐに利用可能な資産とは、それ以外の制約を受けず、かつ自由に移転可能な形態のオンバランスおよびオフバランスの資
    産のことである。公正価値で測定する金融資産(借入有価証券担保金、売戻条件付買入有価証券およびデリバティブ金融商品
    のプラスの時価を除く。)および売却可能投資のうち制約を受けないものはすべて、すぐに利用可能であると見なされる。
     すぐに利用可能な価値は、何らかのストレスのかかった流動性価値(流動性ストレス・シナリオの下で利用可能な制約を受
    けない流動資産の分析については、「流動性準備金」の項を参照のこと。)ではなく、オンバランスおよびオフバランスの貸
    借対照表上の帳簿価額または公正価値を表す。制約を受けないその他のオンバランスおよびオフバランスの資産は、担保付資
    金調達およびその他の担保付債務の担保として差入れられていない資産、またはそれ以外ですぐに利用可能とは見なされない
                                268/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資産である。この区分には、借入有価証券担保金、売戻条件付買入有価証券およびデリバティブ金融商品のプラスの時価が含
    まれる。同様に、顧客に対する貸出金は、既に移転可能な形態に事前にパッケージされており、かつ、未だ資金調達の創出に
    利 用されていない範囲でのみ、すぐに利用可能と見なされる。現在その他の資産に表示されているそうした貸出金の要素が資
    金創出の利用に適した形態へとパッケージされ得ることを考えると、これは最も保守的な見方である。
    制約を受ける資産および受けない資産

                                                2020  年12月31日現在
                                                     帳簿価額
                                                制約を受けない資産
                                        制約を
                                        受ける     すぐに利用
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                              資産       資産       可能      その他
    負債性有価証券
                                  156        61       95        0
    資本性金融商品
                                   13        6       7       0
    その他の資産:
     現金および銀行預け金ならびに利付銀行預け金
                                  175        13       162        0
     借入有価証券担保金および売戻条件付買入
                                   9       0       0       9
     有価証券    1
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                    2
      トレーディング資産
                                   9       0       9       0
      デリバティブ金融商品のプラスの時価
                                  344        0       0      344
      借入有価証券担保金および売戻条件付買入
                                   63        0       0       63
      有価証券    1
      純損益を通じて公正価値で測定するその他の
                                   3       0       3       0
      金融資産
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
                                   6       0       5       2
     資産  2
     貸出金
                                  459        83        3      373
     その他の資産
                                   90       55        0       35
    合計
                                 1,326        218       282       825
    1  借入有価証券担保金および売戻条件付買入有価証券はすべて、制約を受けない資産-その他として表示されている。担保の利用について
      は、下記のオフバランスの表において別途捕捉されている。
    2  負債性有価証券および資本性金融商品を除外している(上記に別途開示されている。)。
                                                 2020  年12月31日現在

                                                 受入担保の公正価値
                                                 制約を受けない資産
                                     制約を受ける        すぐに利用
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                              資産       資産       可能      その他
    受入担保:                              237       199        36        2
     負債性有価証券                              193       159        34        0
     資本性金融商品                               42       40        2       0
     その他の受入担保                               2       0       0       2
                                269/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                                                     帳簿価額
                                                制約を受けない資産
                                        制約を
                                        受ける     すぐに利用
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                              資産       資産       可能      その他
    負債性有価証券                              153        46       108        0
    資本性金融商品                               18        8       10        0
    その他の資産:
     現金および銀行預け金ならびに利付銀行預け金                             147        12       135        0
     借入有価証券担保金および売戻条件付買入                               14        0       0       14
     有価証券    1
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                    2
      トレーディング資産                               13        0       13        0
      デリバティブ金融商品のプラスの時価                              333        0       0      333
      借入有価証券担保金および売戻条件付買入                               71        0       0       71
      有価証券    1
      純損益を通じて公正価値で測定するその他の                               3       0       3       0
      金融資産
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融                              6       0       5       1
     資産  2
     貸出金                             458        70       10       378
     その他の資産                              80       48        0       32
    合計                             1,297        184       282       831
    1  借入有価証券担保金および売戻条件付買入有価証券はすべて、制約を受けない資産-その他として表示されている。担保の利用について
      は、下記のオフバランスの表において別途捕捉されている。
    2  負債性有価証券および資本性金融商品を除外している(上記に別途開示されている。)。
                                                 2019  年12月31日現在

                                                 受入担保の公正価値
                                                 制約を受けない資産
                                     制約を受ける        すぐに利用
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)                              資産       資産       可能      その他
    受入担保:                              252       200        47        4
     負債性有価証券                              215       171        43        0
     資本性金融商品                               33       29        4       0
     その他の受入担保                               4       0       0       4
    資産および金融負債の期限分析

     財務部は資産および負債の期限分析を管理している。資産および負債のモデリングは、契約上の期限が流動性リスク・ポジ
    ションを適切に反映していない場合に必要となる。これに関連する最も重要な例は、リテールおよびトランザクション・バン
    キング顧客からのすぐに返済可能な預金であり、これらは最も深刻な金融危機を通じても一貫して高い安定性を示している。
     モデリング・プロファイルは、全般的な流動性リスク管理のフレームワーク(1年以内の短期流動性ポジションについては
    「流動性ストレス・テストおよびシナリオ分析」の項を、1年超の長期流動性ポジションについては「構造的資金調達」の項を
    参照のこと。)の一部であり、マネジメント・ボードにより定められ承認される。
     以下の表は、それぞれ2020年および2019年12月31日現在の、法的に行使可能な最も早い期限に基づく、帳簿価額での当行グ
    ループの資産合計の期限分析を示している。
                                270/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    最も早い契約上の期限に基づく資産の分析
                                                  2020  年12月31日現在
                   要求払
                 (オーバー
                 ナイトおよ
                  び1日前通         1 ヶ月超   3 ヶ月超   6 ヶ月超
                   知を含     1 ヶ月   3 ヶ月   6 ヶ月   9 ヶ月  9 ヶ月超     1 年超    2 年超
    単位:百万ユーロ               む。)     以内    以内    以内    以内  1 年以内    2 年以内    5 年以内     5 年超     合計
    現金および中央銀行預け金              163,953     2,165     32    39    13    6    0    0    0  166,208
    インターバンク預け金(中
                   7,106    1,239     470    138    95    71     0    0    11    9,130
    央銀行以外)
    中央銀行ファンド貸出金                 0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
    売戻条件付買入有価証券
                    151   2,111    1,378     765    84   237   2,212    1,593      0   8,533
     対銀行                137   1,578     206    508    64    0  1,529    1,505      0   5,527
     対顧客                 14    533   1,172     257    20   237    683     88     0   3,005
    借入有価証券担保金                 0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
     対銀行                 0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
     対顧客                 0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
    純損益を通じて公正価値で
                  462,636     39,834    6,189    2,971     593   3,391    1,898    4,063    6,366    527,941
    測定する金融資産
     トレーディング資産              104,766      291     0    0    0  2,480      83     0   309   107,929
      固定利付有価証券およ
                   91,353      291     0    0    0  2,480      83     0   119    94,326
      び貸出金
      持分証券およびその他
                   11,579       0    0    0    0    0    0    0   190    11,769
      の変動利付有価証券
      その他のトレーディン
                   1,833      0    0    0    0    0    0    0    0   1,833
      グ資産
     デリバティブ金融商品の
                  343,455       0    0    0    0    0    0    0    0  343,455
     プラスの時価
     強制的に純損益を通じて
     公正価値で測定されるト
                   14,415    39,543    6,189    2,971     593    912   1,461    3,980    6,057     76,121
     レーディング以外の金融
     資産
      売戻条件付買入有価証
                   3,649    32,309    5,052    2,848     560    97    373   1,169      0   46,057
      券
      借入有価証券担保金             10,532     5,752     721     0    0    0    4    0    0   17,009
      固定利付有価証券およ
                    198   1,188     399    117     6   278    997   2,691    5,678     11,553
      び貸出金
      強制的に純損益を通じ
      て公正価値で測定され
                     36    294    16    6   27   536     88    121    378    1,503
      るトレーディング以外
      のその他の金融資産
     純損益を通じて公正価値
     で測定するものとして指                0    0    0    0    0    0   353     83     1    437
     定された金融資産
    ヘッジ会計に適格なデリバ
    ティブ金融商品のプラスの                 0   528    622    350    131    71    215    258   1,129     3,303
    時価
    その他の包括利益を通じて
    公正価値で測定する金融資                 5  3,013    3,182    3,059    3,304    1,831    8,436    11,271    21,735     55,834
    産
     売戻条件付買入有価証券                0  1,543      0    0    0    0    0    0    0   1,543
     借入有価証券担保金                0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
     負債性有価証券                0  1,167    2,621    2,684    2,963    1,653    7,633    9,252    21,683     49,656
     貸出金                5   303    561    374    341    179    803   2,019      52    4,635
     その他                0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
    貸出金               13,792    41,904    19,375    15,763    9,482   11,575    28,140    75,957    211,005     426,995
                                271/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     対銀行                270    693    744    577    235    384    258   1,602     751    5,514
     対顧客               13,522    41,210    18,632    15,186    9,247   11,191    27,882    74,355    210,255     421,480
      リテール             2,288    8,222    3,226    1,817    1,100    1,262    4,955    16,034    164,343     203,246
      法人およびその他の顧
                   11,234    32,988    15,406    13,369    8,148    9,929    22,927    58,321    45,912     218,234
      客
    その他の金融資産               73,415     7,766    1,362    1,112     430   2,207    2,073    6,867    1,560     96,791
    金融資産合計              721,057     98,560    32,611    24,197    14,133    19,390    42,975    100,008    241,806    1,294,736
    その他の資産               13,892     1,599      1  1,672      9  1,983     211   1,406    9,749     30,523
    資産合計              734,950    100,159    32,612    25,869    14,142    21,373    43,186    101,414    251,555    1,325,259
                                272/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    最も早い契約上の期限に基づく資産の分析
                                                  2019  年12月31日現在
                   要求払
                 (オーバー
                 ナイトおよ
                  び1日前通         1 ヶ月超   3 ヶ月超   6 ヶ月超
                   知を含     1 ヶ月   3 ヶ月   6 ヶ月   9 ヶ月  9 ヶ月超     1 年超    2 年超
    単位:百万ユーロ               む。)     以内    以内    以内    以内  1 年以内    2 年以内    5 年以内     5 年超     合計
    現金および中央銀行預け金              130,338     4,152     205    54    20  2,601     222     0    0  137,592
    インターバンク預け金(中
                   5,639    3,338     172    98   135    231     0    0    22    9,636
    央銀行以外)
    中央銀行ファンド貸出金                 0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
    売戻条件付買入有価証券
                     16   5,668    2,158    1,142     163    445    881   3,329      0   13,801
     対銀行                 11   5,011     781    474    20   104    610   2,709      0   9,720
     対顧客                 5   657   1,377     668    143    341    271    620     0   4,081
    借入有価証券担保金                328    100     0    0    0    0    0    0    0    428
     対銀行                 38     0    0    0    0    0    0    0    0     38
     対顧客                290    100     0    0    0    0    0    0    0    390
    純損益を通じて公正価値で
                  461,076     43,798    8,883    1,783     226   1,371     452   5,927    7,196    530,713
    測定する金融資産
     トレーディング資産              110,559       0    0    0    0    0    0    0   315   110,875
      固定利付有価証券およ
                   93,000       0    0    0    0    0    0    0    12   93,012
      び貸出金
      持分証券およびその他
                   17,017       0    0    0    0    0    0    0   303    17,320
      の変動利付有価証券
      その他のトレーディン
                    543     0    0    0    0    0    0    0    0    543
      グ資産
     デリバティブ金融商品の
                  332,931       0    0    0    0    0    0    0    0  332,931
     プラスの時価
     強制的に純損益を通じて
     公正価値で測定されるト
                   17,586    43,798    8,883    1,783     226   1,371     452   5,921    6,881     86,901
     レーディング以外の金融
     資産
      売戻条件付買入有価証
                   4,791    38,563    6,796     743    91   121    156   2,105      0   53,366
      券
      借入有価証券担保金             12,623     4,355     930     0    0    0    10     0    0   17,918
      固定利付有価証券およ
                     0   493   1,079     865    135    388    285   3,780    5,344     12,369
      び貸出金
      強制的に純損益を通じ
      て公正価値で測定され
                    172    387    78   176     0   862     0    35   1,537     3,247
      るトレーディング以外
      のその他の金融資産
     純損益を通じて公正価値
     で測定するものとして指                0    0    0    0    0    0    0    6    0     7
     定された金融資産
    ヘッジ会計に適格なデリバ
    ティブ金融商品のプラスの                 0   121    272    129    38    15    180    578   1,446     2,780
    時価
    その他の包括利益を通じて
    公正価値で測定する金融資                 12   3,315    2,395    2,989    1,417    2,055    4,603    15,570    13,148     45,503
    産
     売戻条件付買入有価証券                0  1,408      0    0    0    0    7    0    0   1,415
     借入有価証券担保金                0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
     負債性有価証券                0  1,618    1,848    2,561    1,065    1,851    4,187    13,016    13,068     39,214
     貸出金                12    289    546    428    352    204    409   2,554      80    4,874
     その他                0    0    0    0    0    0    0    0    0     0
    貸出金               16,410    45,045    20,166    15,716    9,554    8,778    29,985    80,631    203,556     429,841
                                273/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     対銀行                 85   1,859    1,064     670    238    468    234   1,213     370    6,201
     対顧客               16,325    43,186    19,102    15,046    9,316    8,310    29,751    79,418    203,186     423,640
      リテール             2,264    8,699    3,419    2,361    1,531    1,044    4,295    15,325    156,824     195,762
      法人およびその他の顧
                   14,061    34,487    15,683    12,685    7,785    7,266    25,456    64,094    46,362     227,878
      客
    その他の金融資産               62,134     7,807    1,455     557    249   2,767    2,252    12,277     7,697     97,196
    金融資産合計              675,954    113,345    35,706    22,468    11,801    18,263    38,574    118,314    233,065    1,267,490
    その他の資産               10,921      264   3,220     103    109    197    347   1,632    13,392     30,185
    資産合計              686,875    113,609    38,926    22,571    11,910    18,459    38,921    119,946    246,458    1,297,674
                                274/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、それぞれ2020年および2019年12月31日現在の、法的に行使可能な最も早い期限に基づく、帳簿価額での当行の

    負債合計の期限分析を示している。
    最も早い契約上の期限に基づく負債の分析

                                                    2020  年12月31日現在
                   要求払
                 (オーバー
                 ナイトおよ
                  び1日前         1 ヶ月超    3 ヶ月超    6 ヶ月超
                  通知を含      1 ヶ月    3 ヶ月    6 ヶ月    9 ヶ月   9 ヶ月超     1 年超    2 年超
    単位:百万ユーロ               む。)     以内     以内    以内    以内   1 年以内    2 年以内    5 年以内     5 年超     合計
    預金              375,436     20,323     85,104    47,290    10,005     6,510     5,362    8,053    9,948    568,031
     対銀行              34,818    1,364     7,860    7,969    5,353    1,354     2,961    5,853    7,901     75,432
     対顧客              340,618     18,959     77,244    39,322     4,653    5,156     2,401    2,199    2,047    492,599
      リテール            151,438     3,660    57,516    28,093      992    714     605    490    150   243,656
      法人およびその他の
                  189,180     15,300     19,728    11,229     3,661    4,442     1,796    1,709    1,898    248,943
      顧客
    トレーディング負債              372,090       0     0    0    0    0     0    0    0  372,090
     トレーディング証券              43,882       0     0    0    0    0     0    0    0   43,882
     その他のトレーディン
                    434     0     0    0    0    0     0    0    0    434
     グ負債
     デリバティブ金融商品
                  327,775       0     0    0    0    0     0    0    0  327,775
     のマイナスの時価
    純損益を通じて公正価値
    で測定するものとして指              12,658    18,594     9,961    2,101      86    26    347   1,494    1,316     46,582
    定された金融負債
     買戻条件付売却有価証
                  11,258    18,511     9,780    2,065      0    1    11    10     0   41,636
     券
     長期債務               84    36    164     34    24    25    317   1,450    1,240     3,374
     純損益を通じて公正価
     値で測定するものとし
                   1,316      47     17     1    62     0    18    34    77    1,572
     て指定されたその他の
     金融負債
    投資契約負債                 0    0     0    0    0   526      0    0    0    526
    ヘッジ会計に適格なデリ
    バティブ金融商品のマイ                 0   108     245     46    11     9    65    254    541    1,279
    ナスの時価
    中央銀行ファンド借入金                 0    0     0    0    0    0     0    0    0     0
    買戻条件付売却有価証券               1,815      14     1    0    0    0     9   485     1   2,325
     対銀行               1,814      13     0    0    0    0     9   409     0   2,246
     対顧客                 1    0     1    0    0    0     0    76     1     79
    貸付有価証券受入金               1,697      0     0    0    0    0     0    0    0   1,698
     対銀行                426     0     0    0    0    0     0    0    0    427
     対顧客               1,271      0     0    0    0    0     0    0    0   1,271
    その他の短期借入金               1,385     282     366    647    400    474      0    0    0   3,553
    長期債務                 0  4,307     5,579    13,873    25,273    10,595     13,751    47,489    28,297     149,163
     負債性有価証券-優先                 0  4,143     5,229    3,643    5,093    7,356    12,462    35,199    20,266     93,391
     負債性有価証券-劣後                 0    0    14     4    0    0     0  3,948    3,386     7,352
     その他の長期債務-優
                     0   164     335   10,202    20,180     3,239     1,274    8,156    4,552     48,103
     先
     その他の長期債務-劣
                     0    0     0    24     0    0    15    185     93     316
     後
    信託優先証券                 0    0     0   524    269    528      0    0    0   1,321
                                275/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の金融負債              86,658      942    1,735     272    188    230     875   1,211    1,784     93,894
    金融負債合計              851,738     44,569    102,991     64,753    36,232    18,898     20,410    58,985    41,888    1,240,463
    その他の負債              22,599       0     0    0    0    0     0    0    0   22,599
    資本合計                 0    0     0    0    0    0     0    0  62,196     62,196
    負債および資本合計              874,337     44,569    102,991     64,753    36,232    18,898     20,410    58,985    104,084    1,325,259
    オフバランスのコミット
                  41,744    8,996    11,000    18,109     8,285    21,379     36,149    84,924    33,269     263,854
    メントの付与
     銀行               576   1,356     1,268    2,137    1,453    1,532     2,008    2,401    2,704     15,437
     リテール              16,654      802     950    333    225   1,529      349    468   10,262     31,570
     法人およびその他の
                  24,514    6,838     8,783    15,639     6,607    18,318     33,792    82,054    20,303     216,847
     顧客
                                276/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    最も早い契約上の期限に基づく負債の分析
                                                    2019  年12月31日現在
                   要求払
                 (オーバー
                 ナイトおよ
                  び1日前         1 ヶ月超    3 ヶ月超    6 ヶ月超
                  通知を含      1 ヶ月    3 ヶ月    6 ヶ月    9 ヶ月   9 ヶ月超     1 年超    2 年超
    単位:百万ユーロ               む。)     以内     以内    以内    以内   1 年以内    2 年以内    5 年以内     5 年超     合計
    預金              364,007     20,305     92,964    35,712    17,979    15,110     7,205    8,675    10,251     572,208
     対銀行              43,745    1,631     8,834    5,338    1,065     665    2,153    5,453    7,972     76,856
     対顧客              320,262     18,674     84,130    30,374    16,914    14,445     5,052    3,222    2,279    495,352
      リテール            135,727     4,746    57,398    16,271     8,895    5,854      579    654    171   230,296
      法人およびその他の
                  184,534     13,929     26,732    14,102     8,018    8,591     4,473    2,569    2,108    265,056
      顧客
    トレーディング負債              353,571       0     0    0    0    0     0    0    0  353,571
     トレーディング証券              36,692       0     0    0    0    0     0    0    0   36,692
     その他のトレーディン
                    373     0     0    0    0    0     0    0    0    373
     グ負債
     デリバティブ金融商品
                  316,506       0     0    0    0    0     0    0    0  316,506
     のマイナスの時価
    純損益を通じて公正価値
    で測定するものとして指               9,860   15,487     10,201     5,066    4,802     954     162    983   2,816     50,332
    定された金融負債
     買戻条件付売却有価証
                   7,617   14,965     10,016     4,796    4,555     754      2    16     2   42,723
     券
     長期債務               89   160     112    256    223    137     159    951   2,675     4,761
     純損益を通じて公正価
     値で測定するものとし
                   2,154     362     74    14    25    63     1    16    139    2,848
     て指定されたその他の
     金融負債
    投資契約負債                 0    0     0    0    0   544      0    0    0    544
    ヘッジ会計に適格なデリ
    バティブ金融商品のマイ                 0   140     147     42    105     97     64    491    343    1,431
    ナスの時価
    中央銀行ファンド借入金                218     0     0    0    0    0     0    0    0    218
    買戻条件付売却有価証券               1,493     960     158     22     0   205     13    37     7   2,897
     対銀行               1,248     750     32    22     0   205      0    0    0   2,257
     対顧客                246    210     127     0    0    0    13    37     7    640
    貸付有価証券受入金                258     0     0    0    0    0     0    0    0    259
     対銀行                15     0     0    0    0    0     0    0    0     16
     対顧客                243     0     0    0    0    0     0    0    0    243
    その他の短期借入金               1,861     518    1,477     604    229    529      0    0    0   5,218
    長期債務                 0   630   14,841    11,320     7,194    4,104    28,724    37,228    32,433     136,473
     負債性有価証券-優先                 0   572    3,139    4,811    6,992    3,232    27,178    32,215    23,047     101,187
     負債性有価証券-劣後                 0    0    15   2,023      0    13     0  1,295    3,588     6,934
     その他の長期債務-優
                     0   54   11,687     4,480     198    855    1,522    3,529    5,695     28,019
     先
     その他の長期債務-劣
                     0    3     0    7    4    3    24    190    101     333
     後
    信託優先証券                 0    0     0  1,257      0   756      0    0    0   2,013
    その他の金融負債              78,597    1,088     1,653     280    254    253     875   1,493     867    85,361
    金融負債合計              809,867     39,129    121,442     54,304    30,564    22,553     37,043    48,908    46,716    1,210,524
    その他の負債              24,990       0     0    0    0    0     0    0    0   24,990
    資本合計                 0    0     0    0    0    0     0    0  62,160     62,160
                                277/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    負債および資本合計              834,857     39,129    121,442     54,304    30,564    22,553     37,043    48,908    108,876    1,297,674
    オフバランスのコミット
                  39,558    7,525    12,808    14,979     8,110    18,609     33,148    90,696    35,238     260,672
    メントの付与
     銀行               594   1,025     1,145    1,365    1,265    2,158     1,609    2,147    2,481     13,791
     リテール              17,028      769     701    364     82   1,086      301    227   9,468     30,025
     法人およびその他の
                  21,936    5,731    10,962    13,249     6,763    15,365     31,237    88,322    23,290     216,856
     顧客
    1  2019年度の数値は修正されている。
      次へ

                                278/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬報告書
    はじめに

     2020年度    の報酬報告書において、ドイツ銀行グループ全体の詳細な情報を提供している。

     報酬報告書は、以下の3項目から成っている。
    マネジメント・ボードの報酬報告書

     最初の項目はマネジメント・ボードの報酬報告書であり、これは3つのパートから構成される。本報酬報告書の最初のパート

    は、ドイツ銀行AGのマネジメント・ボード・メンバーの                          報酬制度    の構造および設計について記載している。2つ目のパートは、
    スーパーバイザリー・ボードによって付与されたドイツ銀行AGのマネジメント・ボード・メンバーの個別の報酬およびその他
    給付に関する      実際の   報酬報告書     で構成されている。当年度に追加された3つ目のパートでは、2021事業年度から適用される報酬
    制度の最も重要な変更を示している。この新たな報酬制度は、2021年度年次株主総会での承認のために株主へ提示される予定
    である。また、スーパーバイザリー・ボードに関する情報も[・・・]頁から[・・・]頁に開示している。
    従業員の報酬報告書

     本報酬報告書の2番目の項目は、ドイツ銀行グループ(DWS                           Groupを含む。)の従業員に適用される報酬制度および報酬構造

    に関する情報を開示している。本報酬報告書は、グループの報酬フレームワークの詳細な情報を提供しており、2020年度の変
    動報酬の決定について記載している。さらに、銀行の                          報酬制度監督要件に関する規制               ( Institutsvergütungsverordnung               -
    InstVV)に基づき特に重要なリスク・テイカー(MRT)として識別された従業員の報酬に関する定量的情報開示も含まれる。
    スーパーバイザリー・ボードの報告書および開示

     本報酬報告書の3番目の項目は、ドイツ銀行AGのスーパーバイザリー・ボードのメンバーの報酬構造および報酬の水準に関す

    る情報を提供している。
     本報酬報告書は、ドイツ商法(Handelsgesetzbuch(以下「HGB」という。))第314条第1項第6号の要件、ドイツ会計基準第
    17号「マネジメント・ボード会長の任務遂行報酬に関する報告」(以下「DRS                                    17」という。)、CRR、InstVV              およびドイツ・
    コーポレート・ガバナンス法の勧告に準拠している。
                                279/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マネジメント・ボードの報酬報告書

    マネジメント・ボードの報酬ガバナンス

                     スーパーバイザリー・ボード                       年次株主総会

     報酬統制委員会
                     報酬制度および報酬水準に関する決議                       報酬制度および報酬報告書の

     報酬制度および       報酬  水準
                     を行う。決議された報酬制度は、年次                       承認に関する決議を行う。
     に関する決議を準備し、
                     株主総会に提示される。
     スーパーバイザリー・
     ボードにそれらを提示す
     る。
     スーパーバイザリー・ボードは、その全体として、各マネジメント・ボード・メンバーの報酬制度の構築および設計、ならび

    に各メンバーの報酬額の決定に対する責任を有する。スーパーバイザリー・ボードは報酬統制委員会により支援されている。
    報酬統制委員会は、報酬方針の適切な構築を監督および支援し、ならびにマネジメント・ボード・メンバーの個々の報酬額に
    関するスーパーバイザリー・ボードの決議案を作成する。また、報酬統制委員会および/またはスーパーバイザリー・ボード
    は、必要に応じて、独立した外部の顧問から助言を受ける。
     報酬統制委員会のメンバーの人数は、2020年7月1日より4人から6人に増員された。規制要件により、そのうち少なくとも1人
    のメンバーはリスク管理およびリスク統制の分野の十分な専門知識および経験を有していなければならず、少なくとも1人のメ
    ンバーは従業員の代表者でなければならない。
     スーパーバイザリー・ボードは、マネジメント・ボード・メンバーの報酬制度について定期的な見直しを行っている。従
    来、スーパーバイザリー・ボードは、ドイツ株式会社法(Aktiengesetz                                 - AktG)第120条第4項の可能性を考慮し、株主総会に
    マネジメント・ボード・メンバーの報酬制度の承認を求めていた。現行の制度は2017年度年次株主総会において承認された。
    2020年度に、スーパーバイザリー・ボードは、改正株主権利指令施行法の制定により変更された法的フレームワークに従い、
    報酬制度の見直しを行った。スーパーバイザリー・ボードは、AktG第120条に準拠し、変更後の報酬制度を2021年度年次株主総
    会の決議にかける予定である。主要な変更の概要はマネジメント・ボードの報酬報告書の最後に記載されている。変更後の報
    酬制度は、年次株主総会への招集通知の一部として、必要な詳細をすべて含めた包括的かつ透明性の高い方法で提示される。
                                280/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬制度
    報酬の原則

     報酬制度、すなわち、個々の報酬額の決定は、以下に要約される6つの報酬方針に基づいている。報酬制度はこれらの方針か

    ら策定され、解釈に疑問が生じた場合のガイダンスとなる。したがって、報酬制度および個々の報酬額を決議する際には、
    スーパーバイザリー・ボードはこれらを常に考慮する。
    ガバナンス                   報酬制度の構築および個々の報酬の決定は、規制および法令要件のフレー

                       ムワークの範囲内で行われる。スーパーバイザリー・ボードの目的は、従
                       来の市場慣行に沿っており、そのため類似の役割において競争力のある報
                       酬パッケージを、適用される規制要件の範囲内で提示することである。
    グループ戦略                   報酬制度の構造を通して、マネジメント・ボード・メンバーは、当行グ
                       ループの戦略に定められた目的を達成し、当行グループの前向きな発展を
                       継続的に促進することによって過度のリスクを回避するよう動機づけられ
                       る。
    マネジメント・ボード・メンバーの全                   変動報酬である業績連動報酬は、事前に合意した目標の達成度に基づき決
    体および個々の業績                   定される。このため、すべてのマネジメント・ボード・メンバーに等しく
                       適用される全体的なドイツ銀行グループに関連した目標が設定される。さ
                       らに、スーパーバイザリー・ボードは別途、各マネジメント・ボード・メ
                       ンバーに対して個々の目標を設定する。この目標では、とりわけ事業展
                       開、担当管理部門または担当地域を場合に応じて考慮に入れる。その目標
                       には、バランスの取れた方法で、財務的または非財務的なものがある。
    規制上またはその他の報酬の上限                   CRD  4に従い、変動報酬に対する固定報酬の比率は一般的に1:1(上限規
                       制)に制限される。すなわち、変動報酬額は固定報酬額を超えてはならな
                       い。しかしながら、CRD           4に基づき、EU加盟国には、変動報酬に対する固定
                       報酬の比率を1:2に設定することによって株主が要件の緩和を決議すること
                       ができると規定する権限が与えられている。ドイツはこの権限を利用して
                       いる。これを踏まえて、2014年5月、株主総会は、前述の比率1:2を設定す
                       ることを91%の賛成多数により可決した。スーパーバイザリー・ボードが
                       決議した報酬制度は、様々な変動報酬項目にも上限を設定する。さらに、
                       スーパーバイザリー・ボードは個々のメンバーの報酬総額に対して追加的
                       な上限を設定することができる。2020事業年度において、追加的な上限は
                       9.85百万ユーロに設定された。
    持続性                   マネジメント・ボード・メンバーの変動報酬は繰延報酬としてのみ付与さ
                       れている。長期報奨(すなわち繰延報酬のうちの約60%は、株式を基礎と
                       した報酬として付与されることになる。株式を基礎とした報酬は付与から5
                       年間を1トランシェとした期間経過後に権利付与され(一括付与)その後1
                       年間は追加的に保有しなければならない条件である。株式を基礎とした報
                       酬以外の部分は通常、株式以外の報酬として7年間にわたり均等繰延により
                       権利が確定していく。これらの繰延および保有期間においては、繰延報酬
                       は特定の業績要件および失効規定の対象となる。
                       変動報酬総額は、マネジメント・ボード・メンバー個人が業績に特定のマ
                       イナスの貢献をした場合、最後の繰延期間満了後、最長2年間、当行グルー
                       プからの返還要求を受ける場合がある(クローバック)。
    株主およびマネジメント・ボード・メ                   報酬制度の具体的構造を策定し、各報酬額を決定し、また報酬の交付およ
    ンバーの利益の調整                   び配分を構築する場合には、マネジメント・ボード・メンバーと株主双方
                       の利益の間に密接な関連性を保証することに焦点を当てる。変動報酬を定
                       義する一方で、これは、ドイツ銀行の業績に直接的に結び付く明記された
                       主要な財務上の数値を利用し達成される。
     スーパーバイザリー・ボードは、これらの原則に基づき、個別報酬項目の構造、金額および重み付けを決定している。報酬

    の適切性を確保するため、報酬においては競合他社との水平比較と従業員間の垂直比較の両方を考慮している。
     報酬制度および包含される報酬構造は、各マネジメント・ボード・メンバーの職務契約書に反映される。
                                281/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬構造

    報酬方針の構造および報酬項目

                           基本給

     固定報酬                        +
                           企業年金制度への拠出
                                         グループ項目

                           短期報奨
                                         個人別項目
     変動報酬                        +
                           長期報奨
     2017年1月以降適用される報酬制度は引き続き、業績非連動項目(固定報酬)および業績連動項目(変動報酬)から構成され

    る。
    業績非連動項目(固定報酬)

     固定報酬は、業績と連動しておらず、基本給、付与されるすべての手当、企業年金制度への拠出および「付加給付」から構

    成される。
     マネジメント・ボードの会長への                年間基本給     は3.4百万ユーロである。プレジデントは3百万ユーロを年間基本給として受け
    取る。スーパーバイザリー・ボードは、2020年8月1日より最高財務責任者と最高リスク責任者の年間基本給を2.6百万ユーロと
    する旨を承認した。その他の一般のボード・メンバーの年間基本給は2.4百万ユーロである。CBとIBの事業部門は現在、独立し
    てマネジメント・ボードに参加していないため、CBとIBを単独で担当することになるマネジメント・ボード・メンバーの年間
    基本給は未だ決定されていない。
     基本給の水準を決定する際には多数の要因を検討する。まず、基本給は、マネジメント・ボード・メンバーの役職への就任
    およびマネジメント・ボード・メンバー個人としての関連する責務全般に対する報酬である。また、基本給の金額を決定する
    際には、同等の立場を有する役員に対して市場で支払われる報酬も考慮する。しかし、市場の比較には、変動報酬の上限を固
    定報酬の200%と設定するドイツ銀行法(Kreditwesengesetz)第25a条第5項とともに銀行の報酬制度監督要件に関するドイツの
    規制(Institutsvergütungsverordnung                  – InstVV)の規制要件も考慮しなければならない。したがって、固定報酬は前述の要件
    を考慮しつつ、市場標準に沿った競争力のある報酬総額を確保する方法で決定しなければならない。2014年度に、規制上の理
    由で要求される上限額が導入された。
     2017年度、スーパーバイザリー・ボードは、マネジメント・ボード内で既に割り当てられている通常の責任範囲を超える追
    加的なタスクや特定の責務を与えられたマネジメント・ボード・メンバーに対して付与できる、任意の特別手当を導入した。
    2019年8月以降、いずれのマネジメント・ボード・メンバーも任意の特別手当を受け取っていない。
     また、マネジメント・ボード・メンバーは                    企業年金制度への拠出          、または一定の条件を満たす場合にはその代わりに、いわ
    ゆる年金手当を受け取っている。これらは規制上の条項に従った固定報酬として適格であるため、変動報酬項目に対する固定
    報酬項目の比率を決定する際に考慮される。会長を含むすべてのマネジメント・ボード・メンバーの企業年金制度または年金
    手当への年間拠出額は、一貫して650,000ユーロであった。
     さらに業績非連動項目は「付加給付」も含んでいる。「                          付加給付    」は、社用車およびドライバーサービスのような現金以外
    の給付の金銭的価値や、保険料、会社に関連した社交活動やセキュリティ措置のための費用から構成され、該当する場合に
    は、これらの給付に関する税金の納付および課税対象の費用の払戻しも含まれる。
    業績連動項目(変動報酬)

     現行の報酬制度では、報酬は             事前に定められ透明性を持ち合わせた業績規準                      と結び付いていなければならないと規定されて

    いる。この制度により、個人の目標が集団の目標に加えて部門の目標と一致し、各メンバーの責任範囲に基づく市場標準に
    沿った競争力のある支払水準を達成できるようにしている。また同時に規制要件も満たすものになっている。
     変動報酬はすべて業績に連動しており(以下「成果報酬」という。)、短期的な項目である                                          短期報奨    、および長期的な項目で
    ある  長期報奨    から構成される。
     2017年度以降、InstVVは、マネジメント・ボード・メンバーの変動報酬の決定について                                        3 年の評価期間      を設けることが一般的
    であると規定している。当行グループは、この要件に従い、長期的な項目の3つの各目標を3年間にわたって評価している。マ
    ネジメント・ボード・メンバーが当行グループに最近加わったばかりである等、関連する3年間を当該メンバーに帰属させられ
                                282/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ない場合は、目標達成度は当該メンバーに帰属させることが可能な期間について決定する。評価期間が3年に満たない場合、付
    与される変動報酬の繰延期間は、評価期間に満たない年数分、延長される。
    目標

     スーパーバイザリー・ボードは、               各事業年度の年初の         業績評価を目的とした          合意目標設定      の一環として、目標を設定する。
    すべての目標に関して財務上の測定基準が設定され、これにより目標の達成度合いが透明性をもって測定される。裁量による
    決定の余地は変動報酬総額の3%から6%に制限されている。
     個別報酬項目に対する目標の配分は以下のとおりである。
                   関連する目標                    項目のウェイト

                                  グループ項目      (1)

                   CET  1比率

                                                25%
                   レバレッジ比率                             25%

                   調整後の利息以外の費用                             25%

     短期報奨(STA)

                   税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)                             25%
                                  個人別項目     (2)

                   個人の目標                             60%

                   バランス・スコアカード                             30%

                   限定的裁量                             10%

                   相対的株主利益率                            33.34%

                   本業の資本の成長                            33.33%

     長期報奨(LTA)        (3)
                   文化および顧客要因/統制環境                            33.33%

    (1)   共通の戦略的な主要目標であり、DBグループの従業員の報酬制度の一部として、グループ項目の評価の基盤も形成する。

    (2)   短期的な個人別および部門別の定量的および定性的な目標
    (3)   長期的なグループ全体の目標
    短期報奨(STA)

     STAは   短期的な目標および中期的な目標               の達成に結び付いている。目標にはマネジメント・ボードが達成すべき集団の目標が

    含まれ、各マネジメント・ボード・メンバーの全体目標および個別目標の達成度合いが個別に評価される。
     全体目標と個別目標とを区別するために、STAは以下の2つの項目に分けられる。
     -  グループ項目
     -  個人別項目
    グループ項目

     マネジメント・ボードが一体となって達成すべき目標は、STAの一部としてグループ項目の評価の基礎となっている。グルー
    プ項目の主な目的は、変動報酬を当行グループの業績に結び付けることにある。
     2016年度、マネジメント・ボードは、労働協約適用対象外の従業員の変動報酬の一部をグループの業績により密接に連動さ
    せることを決定した。これは、全従業員の当行グループの財務結果および戦略の実行の達成への貢献に対して報奨を付与する
    ことを目指している。マネジメント・ボードの報酬も選定された財務上の数値を用いて当行グループの業績に密接に結び付い
    ている。スーパーバイザリー・ボードはマネジメント・ボード・メンバーの報酬方針を従業員の報酬制度とより密接に連動さ
                                283/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    せることを決定した。これは、2017年度以降STAのグループ項目の参照価額であり、従業員の報酬制度におけるグループ項目の
    基礎となる年次業績測定基準を用いて達成する。
     当行の戦略に従って、当行グループの資本、リスク、コストとリターンのプロファイルの重要な指標の構成要素である4つの
    業績測定基準は、STAのグループ項目の参照価額を形成する。
    普通株式等Tier        1(CET    1)資本比率        当行グループのリスク・ウェイテッド・アセットに対する当行グループの

                       普通株式等Tier        1資本比率
    (完全適用ベース)
    レバレッジ比率                   CRR/CRD    4に従ったレバレッジ・エクスポージャー総額に対する当行グルー
                       プのTier     1資本の比率
    調整後費用                   利息以外の費用合計(再構築、解雇および訴訟費用、ならびにのれんおよ
                       びその他の無形資産の減損を除く。)
    税引後平均有形株主資本利益率                   平均有形株主資本に対するドイツ銀行株主に帰属する当期純利益(または
    (RoTE)                   当期純損失)の比率。後者は、当行グループの貸借対照表上の株主資本
                       (のれんおよびその他の無形資産を除く。)である。
     スーパーバイザリー・ボードは定期的に選定された業績測定基準の見直しを行っている。上記の4つの目標は、STAのグルー

    プ項目の評価において、その達成度合いに応じて25%を上限として均等にウェイト付けされる。監査評価対象期間中に業績測
    定基準に基づく目標が全体的に達成されない場合、スーパーバイザリー・ボードはグループ項目を付与しない旨を決定するこ
    とができる。
    個人別項目

     STAの個人別項目は、短期および中期的な                   個人目標および部門目標           の達成に対して付与される。スーパーバイザリー・ボード
    は各事業年度の業績評価に関する合意目標の一部としてこれらの目標を策定する。主な目標は、当行グループの事業方針およ
    び戦略的目標に寄与する目的で、マネジメント・ボード・メンバーとしての責務とも整合するように設計されている。バラン
    スのとれた方法で、財務的および非財務的な成功が考慮される。個人別項目の目標には、例えば当該年度の業務収益の向上、
    プロジェクトに関連する目標、ダイバーシティーに関する目標または、その他従業員や顧客の満足度の向上が含まれる可能性
    がある。
     年間目標設定プロセスの一環として、目標の達成度評価に使用される、すべての目標に対応する財務上の数値および/また
    は測定基準が設定される。事業年度毎に各マネジメント・ボード・メンバーには少なくとも3つの目標が設定される。
     2018年度以降、個人別項目の30%は、定性的および定量的な指標を一まとめにした                                      バランス・スコアカード           に基づいて測定
    されている。バランス・スコアカードにより、戦略的な目標を具体的な行動に落とし込むことが可能となる。そのため、当行
    は、重要業績評価指標の管理およびモニタリングのための適切なツールを導入した。当該指標により、所定の測定パラメータ
    に対する目標達成度が測定され、透明性のある方法で年度末に測定が行われる。
     バランス・スコアカード

     バランス・スコアカードは、経営成績・資本・リスク、文化・統制・行動・フランチャイズ、およびデジタル化・イノベー





    ションの各分野における、財務指標および財務以外の目標に基づいている。これらは期首に重み付けされ、業績評価指標また
    はパラメータが設定され、最終的に、達成度合いを達成率(%)に落とし込むことにより透明性を高めている。同時に、これ
    らは、当行グループ全体における各部門の優先順位の概要を示すものである。業績評価対象期間の終わりに、所定の目標に基
    づく各KPIの達成度が測定される。目標達成度は、緑、アンバーおよび赤でバランス・スコアカードに表示され、それに応じた
    業績レンジが全体ビューで表示される。業績レンジには所定の下限および上限の制限がある。相互に関連する異なるKPIカテゴ
                                284/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リーの重み付けと、関連するKPIは、スーパーバイザリー・ボードが期首にマネジメント・ボードの各メンバーについて個別に
    決定する。達成目標の上限は200%である。
     個人の目標と部門目標のすべての合計は合わせて、STAの個人別項目の90%を決定する。スーパーバイザリー・ボードは残り
    の部分10%について、裁量権を行使して当事業年度中の優れた貢献へ報奨を付与することができる。評価対象期間中に目標が
    全体的に達成されない場合、スーパーバイザリー・ボードは個人別項目を付与しない旨を決定することができる。
    最低額、目標額および最高額

     グループ全体と個人の合意した目標の合計は合わせて、前述の目標の達成度合いに応じて、変動報酬総額の最大40%であ
    る。評価対象期間中に目標が全体的に達成されない場合、スーパーバイザリー・ボードはSTAを付与しない旨を決定することが
    できる。
                                                      2020  年度

    単位:ユーロ                            最小         目標          最大
     会長
      グループ項目                                 0       500,000         1,000,000
      個人別項目                                 0      1,400,000          2,800,000
     STA合計    1
                                     0      1,900,000          3,800,000
     一般のボード・メンバー
      グループ項目                               0       500,000         1,000,000
      個人別項目(最低額から最高額まで)                               0     800,000から         1,600,000から
                                     0    1,100,000まで          2,200,000まで
      STA  合計(最低額から最高額まで)                             0    1,300,000     から     2,600,000     から
                                     0    1,600,000     まで     3,200,000     まで
    1  STAとは、短期報奨である。
                                285/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    長期報奨(LTA)
     各報酬額を決定する場合に、長期目標の達成が明確に重視される。したがって、LTAの目標値は変動報酬総額の60%以上を構

    成する。短期項目と同様に、スーパーバイザリー・ボードが各マネジメント・ボード・メンバーの集団の長期目標を決定す
    る。目標の達成度合いは、事業年度の年初に合意される明確な業績測定基準および/または要因の定義に基づいて評価され
    る。
     最低限、変動報酬の          60 %  は長期項目に関連している。

     スーパーバイザリー・ボードは合計で3つの目標を各マネジメント・ボード・メンバーに対して決定した。各目標は、3年間

    にわたり測定され、LTAの評価に含まれる。重み付けは、直近の事業年度が60%、前年度が30%、その前の年度が10%である。
    過去3年間の間に初めて就任したマネジメント・ボード・メンバーで、当行に入社したばかりの者やマネジメント・ボード・メ
    ンバーと同等の役割やリスクを担う期間が経過していない者については、規制要件に従い、LTAの保有期間が、評価期間短縮に
    よる報酬としての削減期間の分、延長されるものとする。
     2020年度にスーパーバイザリー・ボードは各マネジメント・ボード・メンバーに次の3つの目標を定めた。
     選定された同業他社と比較した              ドイツ銀行株式の相対的パフォーマンス                   は、LTAのフレームワークに含まれる目標である。こ
    の目標は、ドイツ銀行株式の持続的パフォーマンス推移を促進することを意図している。この目標の長期的性質はまた、3年評
    価に基づく相対的総株主利益率(RTSR)の継続的な決定により裏付けられる。ドイツ銀行のRTSRは、選定された同業他社グ
    ループの平均総株主利益率(ユーロ建て計算)と比較したドイツ銀行の総株主利益率から算出される。ドイツ銀行の相対的総
    株主利益率の加重平均が3年間にわたり100%を超える場合には、RTSR部分の価値は目標値の上限150%まで比例して増額する、
    すなわち100%を1%ポイント超えるごとに1%増額する。相対的総株主利益率の3年平均が100%未満の場合には、価値が不均衡
    に減額する。相対的総株主利益率が100%未満80%以上の範囲内の場合、当該報奨部分の価値は1%ポイント下がるごとに2%減
    額する。80%から60%の間の範囲では、当該報奨部分の価値は1%ポイント下がるごとに3%減額する。RTSRの3年平均が60%を
    超えない場合には、当該報奨部分の価値はゼロに設定されている。
                                286/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    RTSR  の増加と達成度
     総株主利益率の計算に使用される同業他社グループは基本的に類似の事業活動、類似の規模および国際的存在という基準に








    基づき選定された。スーパーバイザリー・ボードは同業他社グループ構成の見直しを定期的に行う。
     2020年度、RTSRの同業他社グループは、以下の銀行で構成されていた。
    ドイツ銀行の同業他社グループ

                Société    Générale                  Credit    Suisse

     BNP  パリバ                    Barclays                      UBS
     Bank   of  America                  JP  Morgan    Chase

                Citigroup                      HSBC
     実際の   本業の資本の成長        という考え方を踏まえ、スーパーバイザリー・ボードは当行グループの成長および発展を促進する

    よう設計された目標を設定している。本業の資本の成長額は、以下に列挙した当事業年度中に発生した残額変動額(連結持分
    変動計算書にも記載されている。)を前事業年度の12月31日時点におけるドイツ銀行株主資本で割ることにより計算される。
    -  税引後包括利益合計
    -  税引後追加資本項目のクーポン
    -  税引後確定給付制度の再測定利益(損失)
    -  オプションプレミアムおよび普通株式に対するオプションのその他影響
    -  自己株式売却純利益(損失)
     したがって、「本業とは関係のない」株主資本変動額、特に配当金の支払いまたは増資は目標達成には含まれない。
     当該報奨の価値は、本業の資本の成長率の平均2.5%から、0.05%の成長ごとに直線的に1%増加し、上限は150%(本業の資
    本の成長率が10%以上の場合がこれに該当する。)である。3年間の平均が2.5%を下回る場合、報奨の価値はゼロである。
                                287/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    本業の資本の成長と達成度の推移
     3つ目の目標は、「         文化および顧客       」の要素である。スーパーバイザリー・ボードは、企業文化、顧客満足度および顧客対応








    力に結び付いた目標を設定する。この目標は、2020事業年度における銀行内の環境の持続可能な発展と結び付けられ、または
    顧客との関係を促進するために設計される。スーパーバイザリー・ボードは、ドイツ銀行グループの内部統制環境の評価を当
    事業年度もマネジメント・ボード・メンバーの目標の1つに設定し、これを4つの均等に重み付けされた二次的な目標に分割す
    る。事業年度末に、二次的な目標の達成度は、平均以下、平均、良い、非常に良いとして評価され、当該評価は0%から150%
    の達成度に置き換えられる。
                                288/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    「 文化および顧客」の要素および達成度
     長期報奨は最大で各目標値の150%とすることが可能である。








    最高報酬額

    報酬総額/目標額と最大額

                                                2020  年度    2019  年度

                                STA  1         LTA  2
                      基本給                          報酬総額      報酬総額
    単位:ユーロ                      グループ項目       個人別項目
     会長
     目標                3,400,000        500,000      1,400,000      3,400,000      8,700,000      8,700,000
     最大                3,400,000       1,000,000       2,800,000      5,100,000      12,300,000      12,300,000
     一般のボード・メンバー(CIB)              3
     目標                    0       0       0      0      0  7,000,000
     最大                    0       0       0      0      0  11,000,000
     一般のボード・メンバー(PB)             4
     目標                2,400,000        500,000      1,100,000      2,800,000      6,800,000      6,800,000
     最大                2,400,000       1,000,000       2,200,000      4,200,000      9,800,000      9,800,000
     一般のボード・メンバー(CFOお
    よびCRO)    5
     目標                2,600,000        500,000       800,000     2,800,000      6,700,000      6,500,000
     最大                2,600,000       1,000,000       1,600,000      4,200,000      9,400,000      9,200,000
     一般のボード・メンバー
     (管理部門/地域)
     目標                2,400,000        500,000       800,000     2,800,000      6,500,000      6,500,000
     最大                2,400,000       1,000,000       1,600,000      4,200,000      9,200,000      9,200,000
    1 STA とは、短期報奨である。
    2 LTA とは、長期報奨である。
    3 2019  年7月31日までの年間の金額。2019年8月現在、CEOは、CIBが分割されたCBおよびIB部門を担当している。
    4 2019  年8月現在、プレジデントはPB部門を担当しており、固定報酬は3,000,000ユーロであった。
                                289/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    5 2020  年8月1日以降の年間の金額。2020年1月1日から2020年7月31日までの期間、報酬は一般のボード・メンバー(管理部門/地域)と同額で
    あった。
     マネジメント・ボード・メンバーの報酬総額は追加の上限の対象となっている。規制要件によって、変動報酬は固定報酬の

    200%までに制限される。また、スーパーバイザリー・ボードは近年、全体的な報酬総額について上限を設定し、ドイツの株主
    権利指令施行法により、将来的に義務づけられることになる。2020事業年度において、スーパーバイザリー・ボードは9.85百
    万ユーロの上限を再び設定したため、目標の達成度によってより多額の報酬となる場合であっても、報酬は最大で9.85百万
    ユーロに制限される。当該上限には、年金制度に関連するその他の給付および年間勤務費用が一切含まれない。
    長期奨励および持続可能性

     InstVVの要件に基づき、変動報酬総額の少なくとも60%は繰延報酬として付与されなければならない。この繰延報酬の半分

    以上は株式を基礎とした報酬で構成することができるが、残りの部分は繰延現金報酬として付与される。両方の報酬項目は複
    数年度の期間にわたって繰延べられなければならず、株式を基礎とした報酬項目については権利確定後に継続して保有期間が
    設定されている。支払または交付までの期間中に、繰延報酬として付与された報酬部分が失効する場合がある。非繰延報酬と
    して付与された変動報酬総額の最大40%の少なくとも半分は、株式を基礎とした報酬で構成されなければならず、残りの部分
    のみが現金により直接支給することができる。変動報酬総額のうち、最大20%までは現金で即時支給することができるが、少
    なくとも80%は後日支払または交付される。
     2014年度以降、マネジメント・ボード・メンバーの変動報酬合計は、繰延報酬としてのみ付与されている。
              の変動報酬は、株式を基礎とした報酬として付与される。

     最低限    50 %
     スーパーバイザリー・ボードは、マネジメント・ボード・メンバーを当行グループの業績およびドイツ銀行の株価の変動と

    の結び付きをより高めるために、2019事業年度の長期項目(LTA)のみを制限付株式報奨の形式で付与することを決定した。短
    期項目(STA)は通常、現金報酬(制限付奨励報奨)の形式で付与されるが、STAが変動報酬総額の50%を超える場合、50%を
    超える部分も制限付株式報奨の形式で付与される。これは、規制要件に従い、変動報酬総額の最低50%は株式を基礎とした報
    酬の形式で付与されるよう設計されている。
     InstVVは原則として(ⅰ)目標評価期間および(ⅱ)最低8年の権利確定期間を組み合わせることを要求している。権利確定
    スケジュールについて、InstVVは、1つのトランシェでの権利確定(以下「一括型権利確定」という。)または連続した分割で
    の権利確定(以下「段階的権利確定」という。)の両方を認めている。LTAは3年の評価期間に基づいており、LTAに付与される
    制限付株式報奨は、5年後に1つのトランシェにて権利確定する。STAの評価期間は1年のみである。したがって、STAに付与され
    る制限付奨励報奨は7年間にわたり、7つの均等割当にて権利確定する。STAに付与される追加の制限付株式報奨も7年後に権利
    確定するが、1つのトランシェにて権利確定する。すべての制限付株式報奨は権利確定期間後から追加で1年の保有期間の要件
    がある。したがって、マネジメント・ボード・メンバーは、それぞれ6年後または8年後に初めて株式を処分することが認めら
    れる。繰延および保有期間中、制限付株式報奨の価値は、当行の株価と結び付いているため、当行グループの長期の持続的業
    績と結び付いている。制限付奨励報奨および制限付株式報奨には、繰延および保有期間中に特定の失効規定が適用される。
     ドイツ銀行の米国における一部の事業体で特定機能を有する者については、適用される規制により、上述の制限付株式報奨
    と制限付奨励報奨ではなく、別の制度に基づき報酬を受け取ることが要求される。この従業員グループへの制限付報酬は、制
    限付株式報奨と制限付現金報奨で構成される。当該従業員は報奨日から当該報奨の実質的受益者となり、当該報奨は従業員の
    ために保持される。これらの報奨は、(業績条件と失効規定を含む、適用される制度規則および報奨ステートメントに従
    い、)一定期間の制限付である。この制限期間は、当行の通常の繰延報酬の保有期間と整合している。ドイツ銀行AGのマネジ
    メント・ボードでこれらの規則が適用されるのは、所定の枠組みに基づき特定機能を有する者と認識されるChristiana                                                        Riley
    氏である。
     以下の図は、変動報酬項目の付与年度からの7年間およびクローバック可能な期間における支払または交付の時期を示してい
    る。
    マネジメント・ボードの報酬の支払または交付、非失効およびクローバックの可能性のタイムフレーム

                                290/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    失効条件/クローバック







     長期的なインセンティブを確保するために、制限付株式報奨および制限付奨励報奨の報酬項目は繰延べられるかまたは複数

    年にわたって付与される。この目的で、スーパーバイザリー・ボードは、サステナビリティについて過去に達成した結果を定
    期的に見直している(          バックテスト      )。変動報奨の付与によって報いた結果がサステナブルでないことが判明した場合、当該
    報奨の一部または全部が失効する場合がある。
     また、当行グループの業績がマイナスとなった場合、当該報奨の全部または一部が失効する場合がある。さらに、特定のソ
    ルベンシーまたは流動性の条件を満たしていない場合には、当該報奨の全部または一部が失効する場合がある。
     さらに、報奨は、個人の不正行為(規制の違反を含む。)、正当な理由のある解雇、または個人が業績にマイナスの貢献を
    することによっても全部または一部が失効する場合がある(                            マルス   )。
      マネジメント・ボードのメンバーの契約には「                     クローバック条項        」が含まれているため、InstVVの要求を満たしている。
     失効条件に加えて、この条項は、最後の繰延期間満了から最長2年間、特定のマネジメント・ボード・メンバー個人がマイナ
     スの貢献をした場合に、スーパーバイザリー・ボードが既に支払われた、または交付された報酬の返還を要求することを認
     めている。
    例外的な成果を達成した場合の制限

     例外的な成果を達成した場合、各マネジメント・ボード・メンバーの報酬総額は一定の最高額に制限される。加えて、スー

    パーバイザリー・ボードおよびマネジメント・ボード・メンバーは、マネジメント・ボード・メンバーの役務契約に含まれる
    変動報酬に制限を付すことができる規定についても合意した。これによれば、変動報酬は、決められた最高額以下に制限さ
    れ、あるいは、まったく付与されないこともある。さらに、会社の状況が悪化する場合など継続的な報酬の付与が会社にとっ
    て不適切と判断される場合には、法的規制により、スーパーバイザリー・ボードがマネジメント・ボード・メンバーの報酬を
    適切な水準に削減することができる。変動報酬の支払はまた、変動報酬の支払が現行の法令上の要件に従ってしかるべき当局
    により禁止または制限される場合には、実行されない。
    株式保有ガイドライン

     すべてのマネジメント・ボード・メンバーは一定数のドイツ銀行株式を保有しなければならない。この要件はマネジメン

    ト・ボード・メンバー本人とドイツ銀行および株主との一体化を促進し、当行グループの業績との持続可能な結び付きを確保
    することを目的とする。
     保有株数は、会長については年間基本給の2倍すなわち6,800,000ユーロ相当であり、その他のマネジメント・ボード・メン
    バーについては年間基本給の1倍、すなわちそれぞれ2,400,000ユーロもしくは2,600,000ユーロ相当である。
     株式保有義務はマネジメント・ボード・メンバーに任命後1                            ⅓倍の保有義務に応じ変動報酬に基づく総合的な株式がマネジメ
    ント・ボード・メンバーに付与された当日に履行されなければならない。繰延株式報奨には、当該要件に対して75%の金額が
    考慮される可能性がある。
                                291/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当該要件を遵守しているかどうかについて、6月30日と12月31日の半年ごとに検査が行われる。株式の必要数を満たしてない
    場合、マネジメント・ボード・メンバーは次回の検査までに不足分を補わなければならない。
     メンバーがマネジメント・ボードを退任した場合も、繰延報酬項目が複数年にわたって付与されることにより、当該メン
    バーは、長期にわたりドイツ銀行の株価のパフォーマンスと結び付くこととなる。
    年金給付

     スーパーバイザリー・ボードは、マネジメント・ボード・メンバーに年金制度給付を受け取る権利を与えている。当該権利は

    あらかじめ拠出額が確定された年金制度に基づく年金を含む。この年金制度の下、マネジメント・ボードへの就任後に個人の
    年金勘定が加入したマネジメント・ボード・メンバーごとに設定される。
     マネジメント・ボード・メンバーは契約で合意されたユーロ建ての年次固定額の形で拠出金を受けとる。この拠出額は、年齢
    的要因に応じて、60歳までは年平均4%の利率により、前払利息が発生する。61歳からは、前年12月31日現在の累計額に年4%
    の利息を付した額に相当する追加の拠出金が年金勘定に計上される。スーパーバイザリー・ボードは、2020年1月1日以降に雇
    用契約が交渉された新たなマネジメント・ボード・メンバーの利息を年2%に減額することを決議した。
     これらの年次拠出額の合計が、年金受給のための事象(一定年齢、障害または死亡)が発生した場合に将来の年金給付の支払
    に利用可能な年金額となる。年金受給権は当初から権利確定している。
     マネジメント・ボードのメンバーが様々な国の所得税規制の対象となっており、付与された年金項目の一部またはすべてが付
    与時に既に課税対象である場合、当該メンバーは年次年金手当を受け取ることを選択できる。このオプションが行使できるの
    は一度であり、原則として、マネジメント・ボードの全在籍期間にわたって有効である。年金手当は、マネジメント・ボード
    のメンバーに通常想定される年次年金拠出額と同額、すなわち現在においては650,000ユーロである。
    期限前解約時のその他の給付

     正当な理由により選任の取消しまたは解雇通告を行う権利が当行グループにない場合、当行グループの都合により任用契約

    を期限前に解約する場合には、マネジメント・ボード・メンバーは原則的に退職金を受け取る権利を有する。退職金の額を決
    定する際に、任用契約の期限前解約の状況およびマネジメント・ボードにおける勤務期間を考慮する。当該退職金は、原則と
    して、2年分の報酬額であるが、契約残存期間に対する報酬額の範囲内に制限される。退職金の計算は前事業年度の年間報酬お
    よび、必要に応じて当事業年度の予測年間報酬に基づく。退職金は、法令および規制要件、特にInstVVの条項に従って決定さ
    れ、付与される。
     支配の変更に関連してマネジメント・ボード・メンバーが退職する場合、当該メンバーはまた、原則として所定の条件の下
    で、退職金を受け取る権利を有する。退職金の額は、原則として、スーパーバイザリー・ボードによりその単独の裁量の範囲
    内で決定される。ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードに従って、退職金は、3年分の報酬額を超えず、契約残存期間に
    対する報酬額の範囲内に制限される。報酬の計算は前事業年度の年間報酬に基づく。
                                292/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  事業年度におけるマネジメント・ボードの報酬
    固定報酬

     2020事業年度における年間基本給は、CEOが3,400,000ユーロ、プレジデントが3,000,000ユーロであった。その他のマネジメ

    ント・ボード・メンバーの年間基本給はそれぞれ2,400,000ユーロ、最高財務責任者および最高リスク責任者の基本給は2020年
    8月1日以降、年間2,600,000ユーロであった。
     COVID-19危機を背景として行われた対策の一環として、マネジメント・ボードのメンバーは1ヶ月分の基本給を返上すること
    に合意した。「COVID-19対策/報酬の減額(以下「モデレーション」という。)」の項のマネジメント・ボードの報酬に関す
    るCOVID-19関連対策の概要を参照のこと。
    変動報酬

     報酬統制委員会の提案に基づき、スーパーバイザリー・ボードはマネジメント・ボード・メンバーに2020事業年度の変動報

    酬を支給する決定をした。スーパーバイザリー・ボードは、個々の目標および/または重要業績評価数値の達成度合いを基準
    としてLTAとSTAのグループ項目の金額を算出し、決定した。個人の貢献は、個々に合意された目標達成度により評価され、バ
    ランス・スコアカードの結果を考慮している。
    目標達成度

     2020年事業年度におけるSTAのグループ項目に係る4つの業績測定基準の推移は次のとおりであった。普通株式等Tier                                                      1資本

    比率(CET     1)、レバレッジ比率(詳細については、リスク・レポート中の「レバレッジ比率」を参照)および調整後費用の
    KPIの2020年度の目標は達成したか上回ったため、3つのすべての業績評価指標は100%であった。当行グループの株主資本利益
    率は、2020年度においては当行グループの計画見込みを上回ってプラスとなったが、達成度はゼロを若干上回ったのみであっ
    たため、当該業績評価指標は0%と設定された。
     計算上、結果として、グループ項目全体としての達成度は2020年度において75%となった。マネジメント・ボードはCOVID-
    19のパンデミックによる危機的状況を鑑み、変動報酬のモデレーションを示すコミットメントとしてグループ項目を決定した
    際に達成度を75%から72.5%に引き下げることを決定したため、スーパーバイザリー・ボードはマネジメント・ボードのメン
    バーの報酬にも同様の削減を行うことを決定した。その結果、スーパーバイザリー・ボードはグループ項目のペイアウト率を
    72.5%に設定することを決定した(「COVID-19対策/報酬の減額(以下「モデレーション」という。)」の段落も参照のこ
    と。)。
              がSTAのグループ項目の目標達成度であった。

       72.5   %
     STA  の個人別項目      は 、バランス・スコアカードによる目標を含め、                      2020年度に各マネジメント・ボード・メンバーに対して設

    定された短期、中期の個人および部門の目標と整合している。2020年12月31日現在、マネジメント・ボードの現メンバーには
    以下の目標が設定されていた。
    Christian     Sewing

     2020年度におけるSewing氏の主な目標は、タイムテーブル(以下「マイルストーン」という。)を尊重しつつ、ドイツ銀行
    の戦略の実行を達成することであった。ドイツ銀行の2025年度の文化およびビジョンをさらに進展させることも目標であっ
    た。さらに、引き続きチーム精神を育み、管理職チームを支援することも氏の目標であった。最後的に、同氏は、銀行全体に
    おけるESGの進展と持続可能な銀行戦略の責任を負っていた。コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの担当と
    しての同氏の目標は、CB/IB戦略の実行と持続可能な収益創出の実現であった。
    Karl   von  Rohr

     Von  Rohr氏の2020年度の目標には、効率化および成長施策ならびに持続可能な収益性を含む、プライベート・バンク戦略の
    実行が含まれていた。DWS            Group   GmbH   & Co.  KGaAのスーパーバイザリー・ボードの議長としての役割において、DWS戦略を実
    行することが重要な側面の一つであった。ドイツ銀行AGのプレジデントおよびドイツのCEOとして、政治・経済関係やグループ
    レベルで中核となる顧客関係を中心に、特にドイツにおいてCEOを支援することが氏の優先的役割であった。同氏はまた、7月
    31日まで法務部門を監督していた。最後に、同氏の役割は、チーム精神、説明責任およびインテグリティの文化醸成において
    CEOを支援することであった。
                                293/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Fabrizio     Campelli
     Campelli氏の目標には、当行の効果的な戦略実行の支援を担う改革室の設置を含む、銀行全体の改革ロードマップの策定お
    よび推進が含まれていた。もう一つの目標は、当行全体を通じたより良い顧客中心主義と、コスト・キャタリスト・プログラ
    ムなどでコスト削減および簡素化を牽引することであった。人事担当のボード・メンバーとしての同氏の役割は、人事変革の
    監督と、人事の新グローバル・リーダーのドイツ銀行への移籍を支援することであった。同氏はまた、説明責任、インテグリ
    ティおよびチーム精神の文化醸成におけるCEOの支援も担当していた。
    Frank   Kuhnke

     キャピタル・リリース・ユニット(CRU)を担当するボード・メンバーとしてのKuhnke氏の目標には、合意された時間枠と損
    失目標の範囲内で、資本使用額(RWA)、レバレッジ・エクスポージャー、費用および売却損失を最適化することが含まれてい
    た。さらに、コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクならびにCRUにおける顧客確認の規制是正措置の実行が
    2020年度のアジェンダであった。持続性確保と効率性改善のための具体的な施策の実行が合意されていた。EMEA地域における
    同氏の目標の一つは、2020年度半ばまでに主要な統制事項や顧客とのエンゲージメントなどについて、同地域を監督すること
    であった。同氏はまた、チーム精神、オーナーシップおよびインテグリティの文化醸成においてCEOを支援した。
    Bernd   Leukert

     Leukert氏の主な目標はIT戦略の実行を推進することであった。また、ドイツ銀行のテクノロジーおよびデータ財産を引き続
    き改善することも同氏の役割であった。当行全体の商品およびサービスのイノベーション促進も目標であった。同氏は、チー
    ム精神、説明責任およびインテグリティの文化醸成におけるCEOの支援も担当していた。
    Stuart    Lewis

     最高リスク責任者として、Lewis氏は、現行の事業および市場環境におけるオペレーショナル・レジリエンスと積極的なリス
    ク管理を委任されていた。同氏はまた、リスクおよびコンプライアンスのオペレーティング・モデルを更に変更し、計画され
    た効率性を実現する任務を課されていた。Lewis氏の目標には、統制の有効性と効率性を強化するための中核となる変革イニシ
    アティブのポートフォリオの実現も含まれていた。英国を担当するマネジメント・ボード・メンバーとしての同氏の役割は、
    英国のEU離脱プログラムの実行を含む、当該地域の活動およびステークホルダー関係の監視であった。同氏はまた、チーム精
    神の醸成と、説明責任およびインテグリティに関する文化の取り組みにおいてCEOを支援した。
    James   von  Moltke

     2020年度におけるVon          Moltke氏の主要な目標は、当行グループの財務計画を、当行グループの業績を適切に管理する方法で
    確実に実行することであった。さらに、投資家と格付機関とのエンゲージメントに注力した。Von                                              Moltke氏は、資産負債およ
    び資本の両方に関するドイツ銀行グループの貸借対照表の継続的な最適化を担当した。財務およびアナリティクスの強化を含
    む、グループの財務戦略の実行ももう一つの目標であった。チーム精神、説明責任およびインテグリティの文化醸成における
    CEOの支援も同氏の役割であった。
    Alexander     von  zur  Mühlen

     2020年8月1日のマネジメント・ボード就任時、APACフランチャイズと顧客重視を強化することがVon                                               zur  Mühlen氏の目標で
    あった。APAC戦略の実行はもう一つの目標であった。最後に、同氏の役割は、チーム精神、説明責任およびインテグリティの
    文化醸成においてCEOを支援することであった。
    Christiana      Riley

     Riley氏の目標には米州戦略の実行が含まれていた。その他の注力目標は、米国規制当局の要求事項への対応と、当該当局と
    の信頼ある相互関係の構築であった。同氏の目標にはチーム精神、説明責任およびインテグリティの文化醸成においてCEOを支
    援することが含まれていた。
    Prof.   Dr.  Stefan    Simon

     2020年8月1日のマネジメント・ボード就任以来、Simon氏の目標の一つは、銀行全体の訴訟ポートフォリオを更に削減するこ
    とであった。規制当局や政府との戦略的なエンゲージメントの改善が、Simon氏が担当する政府および規制関連(GRAD)分野に
    おける目標であった。同氏は方針の定義および実行のプロセス再編成も担当していた。もう一つの目標は、チーム精神、説明
    責任およびインテグリティの文化醸成においてCEOを支援することであった。
     2020年度におけるマネジメント・ボード・メンバーの個々の達成度は104%から175%であった。

                                294/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
              がSTAの個人別項目の目標達成度であった。

     104  %-175%
     2020事業年度における          LTA  の3つの主要業績測定指標は次のとおり策定された。2020年度において、RTSRは前年度から著しく

    改善した。2020年度において、ドイツ銀行の株価は29%超上昇し、どの同業他行よりも好調な成長を見せた。3年間(2018年度
    から2020年度まで)にかけて、RTSRの達成度は前年度の54%から114%となった。本業から生み出される資本は2018年度から
    2020年度にかけてマイナスであったため、達成度は0%であった。内部監査および監督当局からのフィードバックをもとに統制
    環境の強化に3年間取り組み、3年間における達成度は37.5%となった。これにより、スーパーバイザリー・ボードが決定した
    LTAの全体の達成度は54%となる。Bernd                    Leukert氏とStefan         Simon氏が2020年度にマネジメント・ボードに任命されたが、
    2019年度には既に当行に入社していたため、2年間は参照期間とすることができる。最終的なLTAの目標達成度も54%である。
              がLTAの目標達成度であった。

       54 %
    COVID-19    対策/報酬の減額(以下「モデレーション」という。)

     スーパーバイザリー・ボードが設定した上述のSTAおよびLTAの目標達成レベルにより、2020事業年度におけるマネジメン
    ト・ボード全体の変動報酬合計額は                30,168,330     ユーロ   となった。
     COVID-19のパンデミックによる危機的な状況を鑑み、欧州監督当局のECBは、2020事業年度の変動報酬の支払いに関して金融
    機関がモデレーションを行使するとの期待を公表した。
     これを背景に、2020事業年度におけるマネジメント・ボード全体の報酬合計額は、合計で                                         4,624,140     ユーロ   減額された。
     これはSTAのグループ項目を75%から72.5%に減少させることにより実行された。さらに、2020事業年度の報酬総額が12分の
    1(すなわち、基本給を含む1ヶ月分の報酬総額)が減額された。スーパーバイザリー・ボードの委員長もこれに参加し、報酬
    を12分の1減額した(「スーパーバイザリー・ボードの報告書および開示」も参照のこと。)。
                                295/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬総額
     マネジメント・ボード・メンバーは、2020事業年度に対する報酬(付加給付および年金勤務費用は除く。)として、総額

    50,020,069ユーロ(2019年度:35,994,279ユーロ)を当年度に受け取った。当該金額のうち22,473,664ユーロ(2019年度:
    22,700,000ユーロ)は固定報酬である。27,546,405ユーロ(2019年度:13,294,279ユーロ)が長期奨励付業績連動項目として
    受け取られた。スーパーバイザリー・ボードは、前述の2020年度および2019年度の報酬を個人別に次のように決定した。
                                              2020  年度     2019  年度

                               STA  1        LTA  2
                    基本給                         報酬総額       報酬総額
    単位:ユーロ                     グループ項目       個人別項目
     Christian     Sewing
                    3,116,667        332,292     2,246,475      1,672,611       7,368,045       5,031,717
     Karl   von  Rohr
                    2,750,000        332,292     1,422,758      1,377,445       5,882,495       4,396,708
             3
     Fabrizio     Campelli
                    2,200,000        332,292     1,269,400      1,377,445       5,179,137        632,785
     Frank   Kuhnke
                    2,200,000        332,292      850,667     1,377,445       4,760,403       3,796,708
           4
     Bernd   Leukert
                    2,200,000        332,292      986,700     1,390,278       4,909,270           –
     Stuart    Lewis
                    2,283,333        332,292      986,333     1,377,445       4,979,403       3,796,708
     James   von  Moltke
                    2,283,333        332,292     1,269,400      1,377,445       5,262,470       3,796,708
                 5
     Alexander     von  zur  Mühlen
                     963,189       138,454      381,944      573,935      2,057,522           –
             4
     Christiana      Riley
                    2,193,809        332,292      869,367     1,377,445       4,772,912           –
                5
     Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                    1,000,000        138,454      406,389      579,283      2,124,126           –
              7
     Werner    Steinmüller
                    1,283,333        193,836      443,606      803,509      2,724,286       3,796,708
            7
     Sylvie    Matherat
                        –       –      –      –       –   2,588,079
           7
     Garth   Ritchie
                        –       –      –      –       –   4,968,079
           7
     Frank   Strauß
                        –       –      –      –       –   3,190,079
    合計               22,473,664       3,129,080      11,133,039      13,284,286       50,020,069       35,994,279
    1  STAとは、短期報奨である。
    2  LTAとは、長期報奨である。
    3  2019年11月1日就任。
    4  2020年1月1日就任。
    5  2020年8月1日就任。
    6  2020年7月31日退任。
    7  2019年7月31日退任。
     マネジメント・ボード・メンバーの雇用契約には、いかなる機関(特に、当行のスーパーバイザリー・ボード、アドバイザ

    リー・ボードまたは当行のグループ企業の類似する機関)についてもメンバーとしての各自の立場において請求できる報酬
    (ドイツ株式会社法(Aktiengesetz                 – AktG)第18条)が当該メンバーに発生しないことを確認する義務が含まれている。した
    がって、マネジメント・ボード・メンバーはドイツ銀行子会社のボードでの業務に関する報酬は受け取らなかった。
    株式報奨

     制限付株式報奨(REA)の形で2021年度にマネジメント・ボード・メンバーに付与された2020事業年度の株式報奨数は、それ

    ぞれのユーロ建て金額を2021年2月の最終10取引日におけるXetraのドイツ銀行株式終値の平均または2021年2月26日のXetraの
    終値(10.2140ユーロ)のいずれか高い方の金額で除して計算された。
                                296/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マネジメント・ボード・メンバー                                              制限付株式報奨
                                                (追加の保有期間を
                                                     含む繰延)
                                                         1
                                                     208,115
    Christian     Sewing
                                       2020  年度
                                       2019年度               144,392
                                                         2
                                                     153,343
    Karl   von  Rohr
                                       2020  年度
                                       2019年度               118,911
             3                                            4
    Fabrizio     Campelli                                            145,836
                                       2020  年度
                                       2019年度               19,819
    Frank   Kuhnke
                                       2020  年度             134,859
                                       2019年度               118,911
           5                                              6
    Bernd   Leukert                                              136,115
                                       2020  年度
    Stuart    Lewis
                                       2020  年度             134,859
                                       2019年度               118,911
                                                         7
                                                     145,836
    James   von  Moltke
                                       2020  年度
                                       2019年度               118,911
                 7
    Alexander     von  zur  Mühlen
                                       2020  年度             56,191
            5
    Christiana      Riley
                                       2020  年度             134,859
                7                                         10
    Prof.   Dr.  Stefan    Simon                                        56,715
                                       2020  年度
              8
    Werner    Steinmüller
                                       2020  年度             78,667
                                       2019年度               118,911
    Sylvie    Matherat
                                       2019年度               69,365
                                                         13
                                       2019年度              79,589
    Garth   Ritchie
                                                         14
                                       2019年度              97,045
    Frank   Strauß
    1  うち、    44,359   株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
    2  うち、   18,485   株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
    3  2019年11月1日就任。
    4  うち、   10,977   株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
    5  2020年1月1日就任。
    6  うち、   38.890   株は7年後に権利確定する。
    7  うち、   10,977   株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
    8  2020年8月1日就任。
    9  2020年1月1日就任。        ドイツ銀行の米国における一部の事業体で特定機能を有する者として、Christiana                                   Riley氏には特定の制度規制が適
      用される。詳細は「長期奨励および持続可能性」の項のそれぞれの開示を参照のこと。
    10  うち、    16.204   株は7年後に権利確定する。
    11  2020年7月31日退任。
    12  2019年7月31日退任。
    13  うち、10,224株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
    14  うち、27,680株は7年後に権利確定するSTAに帰属する。
                                297/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マネジメント・ボードの株式所有状況-株式保有ガイドライン
     2021年2月19日および2020年1月31日の各日現在において、現マネジメント・ボード・メンバーは、以下のドイツ銀行株式を

    保有していた。
    マネジメント・ボード・メンバー                                                  株式数

    Christian     Sewing
                                       2021  年度             163,665
                                       2020年度               114,892
    Karl   von  Rohr
                                       2021  年度             17,283
                                       2020年度                9,803
             1
    Fabrizio     Campelli
                                       2021  年度             86,303
                                       2020年度               50,417
    Frank   Kuhnke
                                       2021  年度             37,922
                                       2020年度               15,407
           2
    Bernd   Leukert
                                       2021  年度              1,500
                                       2020年度                1,500
    Stuart    Lewis
                                       2021  年度             174,434
                                       2020年度               145,743
    James   von  Moltke
                                       2021  年度             68,486
                                       2020年度               55,959
                 3
    Alexander     von  zur  Mühlen
                                       2021  年度             270,333
            2
    Christiana      Riley
                                       2021  年度             55,082
                                       2020年度               43,907
                3
    Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                                       2021  年度                0
    合計                                   2021  年度             875,008
                                       2020年度               437,628
    1  2019年11月1日就任。
    2  2020年1月1日就任。
    3  2020年8月1日就任。
     現マネジメント・ボード・メンバーは2021年2月19日現在、合計875,008株のドイツ銀行株式を保有しており、これは同日現

    在のドイツ銀行発行済株式数の約0.04%に相当していた。
     以下の表は、2020年1月31日および2021年2月19日の各日現在においてマネジメント・ボード・メンバーが保有していた発行
    済株式報奨の数ならびに当該期間中に新たに付与、交付または失効した株式報奨の数を示している。
                     2020  年1月31日                           2021  年2月19日

     マネジメント・ボード・メンバー                 現在の残高        付与数       交付数       失効数      現在の残高
     Christian     Sewing
                        365,416       144,392        24,693          –    485,115
     Karl   von  Rohr
                        289,373       118,911        15,433          –    392,851
              1                                   4
     Fabrizio     Campelli                                    78,306
                        296,795       127,751        67,636              278,603
                                                 4
                                             33,181
     Frank   Kuhnke
                        196,399       118,911        42,866              239,263
            2
     Bernd   Leukert
                           0     25,309          –       –     25,309
     Stuart    Lewis
                        283,470       118,911        54,239          –    348,142
     James   von  Moltke
                        335,369       118,911        23,767          –    430,513
                 3
     Alexander     von  zur  Mühlen
                           –       –       –       –    251,256
             2                     5       6       4       7
     Christiana      Riley                     64,802       51,483       52,536       215,841
                        255,057
                3
     Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                           –       –       –       –     31,740
    1  2019年11月1日就任。
    2  2020年1月1日就任。
    3  2020  年8月1日就任。
    4 上表の「失効数」に記載されている報奨は2017年1月のキーリテンション制度に基づき付与された株式報奨である。これらの報奨は他の株
      価の条件の対象となり、当該条件を満たさない場合には失効となる。株式報酬制度の項も参照のこと。
    5  関連する制度に基づき、当初付与された制限付株式報奨64,802株は付与時に課税され、34,590株は税引後ベースとして残る。                                                     「長期奨励
      および持続可能性」の項のそれぞれの開示を参照のこと。
    6  うち、30,212株は関連する制度に基づき支払うべき課税額をカバーするために受け渡された株式報奨である(脚注5参照)。
    7  うち、正味34,590株は関連する制度に基づく制限付株式報酬である(脚注5参照)。
                                298/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     すべてのマネジメント・ボード・メンバーは2020年度における株式の保有義務を履行しているか、または現在、保有期間中

    にある。
     マネジメント・ボード・メンバーの会長であるSewing氏は、同氏の給与純額の15%をドイツ銀行株に2019年9月から2022年12
    月末まで投資することに自発的にコミットしている。いずれの場合にも、毎月22日またはその取引日の翌日に購入される。
    2021年2月19日までに購入された株式はすべて上記の表に含まれている。
    年金給付

     以下の表は、2020年度および2019年度の年間拠出額、利息、勘定残高、および年間勤務費用、ならびに2020年度に在任中の

    各マネジメント・ボード・メンバーの2020年12月31日および2019年12月31日現在の確定給付制度債務を示している。残高の差
    異は、マネジメント・ボードでの勤務期間の相違、各人の年齢的要因および拠出率の相違ならびに各人の年金支給対象報酬金
    額および前述した各人の追加の権利によるものである。
    マネジメン                                                  確定給付制度債務

    ト・ボード・            年間拠出額            利息         勘定残高       勤務費用(IFRS)          の現在価値(IFRS)
    メンバー            (各年度)         (各年度)           (年度末)          (各年度)           (年度末)
    単位:ユーロ
                  2019  年  2020  年  2019  年                   2019  年
            2020  年度      度    度    度   2020  年度    2019  年度   2020  年度      度  2020  年度   2019  年度
    Christian
             936,000     975,000        0    0  5,742,500      4,806,500      936,063     939,695    5,816,960     4,701,381
     Sewing
    Karl   von
             786,500     812,500        0    0  3,967,001      3,180,501      831,427     819,511    4,205,087     3,261,910
     Rohr
    Fabrizio
            1,046,500      180,918        0    0  1,227,418       180,918    1,008,742      174,626    1,224,209      178,170
         1
     Campelli
    Frank   Kuhnke
             845,000     871,000        0    0  1,716,000       871,000     867,588     849,657    1,759,798      868,111
    Bernd
                5
           1,135,334
                     0    0    0  1,135,334          0  851,694        0 1,181,299          0
        2
     Leukert
    Stuart    Lewis
             786,500     812,500        0    0  5,657,938      4,871,438      818,838     819,511    6,358,878     5,536,127
    James   von
             903,500     936,000        0    0  3,318,250      2,414,750      895,972     907,600    3,385,498     2,382,139
     Moltke
    Alexander
     von  zur
                0     0    0    0      0      0     0     0     0     0
        3
     Mühlen
    Christina
                0     0    0    0      0      0     0     0     0     0
       2
     Riley
    Prof.   Dr.
                5
     Stefan       1,293,501
                     0    0    0  1,293,501          0  903,039        0 1,335,674          0
       3
     Simon
    Werner
             379,167     650,000     51,719    60,251    2,647,405      2,216,519      380,305     667,193    2,660,574     2,259,433
          4
     Steinmüller
    1  2019年11月1日就任。
    2  2020年1月1日就任。
    3  2020年8月1日就任。
    4  2020年7月31日退任。
    5  これにはマネジメント・ボードとしての就任前の期間に付与された金額も含まれる。
                                299/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    長期奨励報酬項目の費用
     以下の表は、それぞれの年度において認識された、マネジメント・ボードでの勤務に対して付与された長期奨励報酬項目の

    報酬費用を示している。
                                                    費用計上額

     マネジメント・ボード・メンバー
                              株式に基づく報酬                現金に基づく報酬
     単位:ユーロ
                            2020  年度      2019  年度      2020  年度      2019  年度
     Christian     Sewing
                             887,894        226,040        372,347        380,022
     Karl   von  Rohr
                             661,926        163,938        293,690        275,911
              1
     Fabrizio     Campelli
                             23,935           0      14,024           0
     Frank   Kuhnke
                             143,607           0      84,140           0
            2
     Bernd   Leukert
                                0        0        0        0
     Stuart    Lewis
                             351,726        472,969        278,156        255,458
     James   von  Moltke
                             644,657        156,957        293,690        275,911
                 3
     Alexander     von  zur  Mühlen
                                0        0        0        0
             2
     Christina     Riley
                                0        0        0        0
                3
     Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                                0        0        0        0
              4
     Werner    Steinmüller
                           2,936,877         144,494        655,935        243,186
    1  2019年11月1日就任。
    2  2020年1月1日就任。
    3  2020年8月1日就任。
    4  2020年7月31日退任。
    ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コード(GCGC)に準拠した報酬

     2017年GCGC第4.2.5項第3段落の要件に準拠したマネジメント・ボード・メンバーの報酬は、以下に記載されている。これ

    は、付加給付を含む現在検討中の当年度に付与された給付から構成され、変動報酬項目に関する最大および最小の実現可能な
    報酬を含んでいる。さらに、現在検討中の当年度に関する固定報酬および変動報酬(場合に応じて)の支払いならびに受渡し
    (制限付奨励報奨別および制限付株式報奨別に報告されている。)が、関連年度別に分けて報告されている。
    以下の表は、2017年GCGCに従って2020事業年度および2019事業年度に付与された報酬を示している。

                                                   Christian     Sewing

                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              3,116,667       3,400,000       3,400,000        3,400,000       3,400,000       3,400,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       0       0
    付加給付(固定報酬)                3,756       3,756       3,756        3,756      69,338       69,338
    合計               3,120,423       3,403,756       3,403,756        3,403,756       3,469,338       3,469,338
    変動報酬               4,251,378       5,300,000           0    8,900,000       1,631,717       5,300,000
     内訳:
     制限付奨励報奨              2,125,689       1,900,000           0    3,800,000        300,000      1,900,000
                       1
     制限付株式報奨             2,125,689
                          3,400,000           0    5,100,000       1,331,717       3,400,000
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計              4,251,378       5,300,000           0    8,900,000       1,631,717       5,300,000
    年金勤務費用               936,063       936,063       936,063        936,063       939,695       939,695
    報酬総額(GCGC)               8,307,864       9,639,819       4,339,819       13,239,819       6,040,750       9,709,033
    報酬総額    2
                   7,368,045       8,700,000       3,400,000       12,300,000       5,031,717       8,700,000
    1  うち、制限付株式報奨453,078ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    2  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                    Karl   von  Rohr

                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
                                300/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    固定報酬(基本給)              2,750,000       3,000,000       3,000,000        3,000,000       3,000,000       3,000,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       0       0
    付加給付(固定報酬)                11,208       11,208       11,208        11,208       43,642       43,642
    合計               2,761,208       3,011,208       3,011,208        3,011,208       3,043,642       3,043,642
    変動報酬               3,132,495       4,400,000           0    7,400,000       1,396,708       4,225,000
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,566,247       1,600,000           0    3,200,000        300,000      1,425,000
                       1
     制限付株式報奨             1,566,248
                          2,800,000           0    4,200,000       1,096,708       2,800,000
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計              3,132,495       4,400,000           0    7,400,000       1,396,708       4,225,000
    年金勤務費用               831,427       831,427       831,427        831,427       819,511       819,511
    報酬総額(GCGC)               6,725,130       8,242,635       3,842,635       11,242,635       5,259,861       8,088,153
    報酬総額    2
                   5,882,495       7,400,000       3,000,000       10,400,000       4,396,708       7,225,000
    1  うち、制限付株式報奨188,803ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    2  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                           1

                                                  Fabrizio     Campelli
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              2,200,000       2,400,000       2,400,000        2,400,000        400,000       400,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       –       –
    付加給付(固定報酬)                21,984       21,984       21,984        21,984       8,182       8,182
    合計               2,221,984       2,421,984       2,421,984        2,421,984        408,182       408,182
    変動報酬               2,979,137       4,100,000           0    6,800,000        232,785       683,333
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,489,568       1,300,000           0    2,600,000        50,000      216,667
                       2
     制限付株式報奨             1,489,569
                          2,800,000           0    4,200,000        182,785       466,667
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       –       –
    合計              2,979,137       4,100,000           0    6,800,000        232,785       683,333
    年金勤務費用              1,008,742       1,008,742       1,008,742        1,008,742        174,626       174,626
    報酬総額(GCGC)               6,209,863       7,530,726       3,430,726       10,230,726        815,593      1,266,141
    報酬総額    3
                   5,179,137       6,500,000       2,400,000        9,200,000        632,785      1,083,333
    1  2019年11月1日就任。
    2  うち、制限付株式報奨         112,124   ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                301/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     Frank   Kuhnke
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              2,200,000       2,400,000       2,400,000        2,400,000       2,400,000       2,400,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       –       –
    付加給付(固定報酬)                6,692       6,692       6,692        6,692      29,580       29,580
    合計               2,206,692       2,406,692       2,406,692        2,406,692       2,429,580       2,429,580
    変動報酬               2,560,403       4,100,000           0    6,800,000       1,396,708       4,100,000
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,182,958       1,300,000           0    2,600,000        300,000      1,300,000
     制限付株式報奨              1,377,445       2,800,000           0    4,200,000       1,096,708       2,800,000
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       –       –
    合計              2,560,403       4,100,000           0    6,800,000       1,396,708       4,100,000
    年金勤務費用               867,588       867,588       867,588        867,588       849,657       849,657
    報酬総額(GCGC)               5,634,683       7,374,280       3,274,280       10,074,280       4,675,945       7,379,237
    報酬総額    1
                   4,760,403       6,500,000       2,400,000        9,200,000       3,796,708       6,500,000
    1 付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                           1

                                                    Bernd   Leukert
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              2,200,000       2,400,000       2,400,000        2,400,000           –       –
    固定報酬手当                   0       0       0        0       –       –
    付加給付(固定報酬)                21,926       21,926       21,926        21,926         –       –
    合計               2,221,926       2,421,926       2,421,926        2,421,926           –       –
    変動報酬               2,709,270       4,100,000           0    6,800,000           –       –
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,318,992       1,300,000           0    2,600,000           –       –
                       2
     制限付株式報奨             1,390,278
                          2,800,000           0    4,200,000           –       –
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       –       –
    合計              2,709,270       4,100,000           0    6,800,000           –       –
    年金勤務費用               851,694       851,694       851,694        851,694          –       –
    報酬総額(GCGC)               5,782,890       7,373,620       3,273,620       10,073,620           –       –
        3
    報酬総額
                   4,909,270       6,500,000       2,400,000        9,200,000           –       –
    1  2020年1月1日就任。
    2  うち、制限付株式報奨397,222ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                302/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     Stuart    Lewis
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              2,283,333       2,483,333       2,483,333        2,483,333       2,400,000       2,400,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       0       0
    付加給付(固定報酬)                29,166       29,166       29,166        29,166      312,607       312,607
    合計               2,312,499       2,512,499       2,512,499        2,512,499       2,712,607       2,712,607
    変動報酬               2,696,070       4,100,000           0    6,800,000       1,396,708       4,100,000
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,318,625       1,300,000           0    2,600,000        300,000      1,300,000
     制限付株式報奨              1,377,445       2,800,000           0    4,200,000       1,096,708       2,800,000
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計              2,696,070       4,100,000           0    6,800,000       1,396,708       4,100,000
    年金勤務費用               818,838       818,838       818,838        818,838       819,511       819,511
    報酬総額(GCGC)               5,827,407       7,431,337       3,331,337       10,131,337       4,928,826       7,632,118
        1
    報酬総額
                   4,979,403       6,583,333       2,483,333        9,283,333       3,796,708       6,500,000
    1 付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                   James   von  Moltke

                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              2,283,333       2,483,333       2,483,333        2,483,333       2,400,000       2,400,000
    固定報酬手当                   0       0       0        0       0       0
    付加給付(固定報酬)                42,980       42,980       42,980        42,980      310,510       310,510
    合計               2,326,313       2,526,313       2,526,313        2,526,313       2,710,510       2,710,510
    変動報酬               2,979,137       4,100,000           0    6,800,000       1,396,708       4,100,000
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,489,568       1,300,000           0    2,600,000        300,000      1,300,000
                       1
     制限付株式報奨             1,489,569
                          2,800,000           0    4,200,000       1,096,708       2,800,000
    付加給付(変動報酬)                615,516       615,516       615,516        615,516       615,516       615,516
    合計              3,594,653       4,715,516        615,516       7,415,516       2,012,224       4,715,516
    年金勤務費用               895,972       895,972       895,972        895,972       907,600       907,600
    報酬総額(GCGC)               6,816,938       8,137,801       4,037,801       10,837,801       5,630,334       8,333,626
        2
    報酬総額
                   5,262,470       6,583,333       2,483,333        9,283,333       3,796,708       6,500,000
    1  うち、制限付株式報奨         112,124   ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    2  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                303/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                           1
                                               Alexander     von  zur  Mühlen
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
                       2
                   963,189
                          1,000,000       1,000,000        1,000,000           –       –
    固定報酬(基本給)
    固定報酬手当               270,833       270,833       270,833        270,833          –       –
    付加給付(固定報酬)                14,851       14,851       14,851        14,851         –       –
    合計               1,248,873       1,285,684       1,285,684        1,285,684           –       –
    変動報酬               1,094,333       1,708,333           0    2,833,333           –       –
     内訳:
     制限付奨励報奨               520,398       541,666          0    1,083,332           –       –
     制限付株式報奨               573,935      1,166,667           0    1,750,001           –       –
    付加給付(変動報酬)                33,304       33,304       33,304        33,304         –       –
    合計              1,127,637       1,741,637        33,304      2,866,637           –       –
    年金勤務費用                  0       0       0        0       –       –
    報酬総額(GCGC)               2,376,510       3,027,321       1,318,988        4,152,321           –       –
        3
    報酬総額
                   2,057,522       2,708,333       1,000,000        3,833,333           –       –
    1  2020年8月1日就任。
    2  固定報酬は現地通貨で付与されるため、為替レート変動の影響を受ける。マネジメント・ボード就任前に、基本給の12分の1が権利放棄さ
      れている。
    3  固定報酬手当および付加給付を除く。
                                                           1

                                                   Christiana      Riley
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
                       2
                  2,193,809
                          2,400,000       2,400,000        2,400,000           –       –
    固定報酬(基本給)
    固定報酬手当               650,000       650,000       650,000        650,000          –       –
    付加給付(固定報酬)                94,530       94,530       94,530        94,530         –       –
    合計               2,938,339       3,144,530       3,144,530        3,144,530           –       –
    変動報酬               2,579,103       4,100,000           0    6,800,000           –       –
     内訳:
     制限付奨励報奨              1,201,658       1,300,000           0    2,600,000           –       –
     制限付株式報奨              1,377,445       2,800,000           0    4,200,000           –       –
    付加給付(変動報酬)                95,643       95,643       95,643        95,643         –       –
    合計              2,674,746       4,195,643        95,643      6,895,643           –       –
    年金勤務費用                  0       0       0        0       –       –
    報酬総額(GCGC)               5,613,085       7,340,173       3,240,173       10,040,173           –       –
        3
    報酬総額
                   4,772,912       6,500,000       2,400,000        9,200,000           –       –
    1  2020年1月1日就任。         ドイツ銀行の米国における一部の事業体で特定機能を有する者として、Christiana                                  Riley氏には特定の制度          規制  が適
      用される。詳細は「長期奨励および持続可能性」の項のそれぞれの開示を参照のこと。
    2  固定報酬は現地通貨で付与されるため、為替レート変動の影響を受ける。
    3  固定報酬手当および付加給付を除く。
                                304/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                           1
                                                Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
                       2
                  1,000,000
                          1,000,000       1,000,000        1,000,000           –       –
    固定報酬(基本給)
    固定報酬手当                   0       0       0        0       –       –
    付加給付(固定報酬)                7,354       7,354       7,354        7,354         –       –
    合計               1,007,354       1,007,354       1,007,354        1,007,354           –       –
    変動報酬               1,124,126       1,708,333           0    2,833,333           –       –
     内訳:
     制限付奨励報奨               544,843       541,666          0    1,083,332           –       –
                       3
     制限付株式報奨              579,283
                          1,166,667           0    1,750,001           –       –
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       –       –
    合計              1,124,126       1,708,333           0    2,833,333           –       –
    年金勤務費用               903,039       903,039       903,039        903,039          –       –
    報酬総額(GCGC)               3,034,519       3,618,726       1,910,393        4,743,726           –       –
        4
    報酬総額
                   2,124,126       2,708,333       1,000,000        3,833,333           –       –
    1  2020年8月1日就任。
    2  マネジメント・ボード就任前に、基本給の12分の1が権利放棄されている。
    3  うち、制限付株式報奨         165,509   ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    4  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                           1

                                                  Werner    Steinmüller
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)              1,283,333       1,400,000       1,400,000        1,400,000       2,400,000       2,400,000
    付加給付(固定報酬)                31,620       31,620       31,620        31,620       68,463       68,463
    合計               1,314,953       1,431,620       1,431,620        1,431,620       2,468,463       2,468,463
    変動報酬               1,440,953       2,391,667           0    3,966,668       1,396,708       4,100,000
     内訳:
     制限付奨励報奨               637,444       758,334          0    1,516,668        300,000      1,300,000
     制限付株式報奨               803,509      1,633,333           0    2,450,000       1,096,708       2,800,000
    付加給付(変動報酬)                322,542       322,542       322,542        322,542       510,033       510,033
    合計              1,763,495       2,714,209        322,542       4,289,210       1,906,741       4,610,033
    年金勤務費用               380,305       380,305       380,305        380,305       667,193       667,193
    報酬総額(GCGC)               3,458,753       4,494,514       1,986,180        6,069,515       5,042,397       7,745,689
        2
    報酬総額
                   2,724,286       3,791,667       1,400,000        5,366,668       3,796,708       6,500,000
    1  2020年7月31日退任。
    2  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                305/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                           1
                                                   Sylvie    Matherat
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)                   0       0       0        0   1,400,000       1,400,000
    付加給付(固定報酬)                   0       0       0        0     4,636       4,636
    合計                   0       0       0        0   1,404,636       1,404,636
    変動報酬                   0       0       0        0   1,188,079       2,391,667
     内訳:
     制限付奨励報奨                  0       0       0        0    548,333       758,333
     制限付株式報奨                  0       0       0        0    639,746      1,633,333
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計                  0       0       0        0   1,188,079       2,391,667
    年金勤務費用                  0       0       0        0       0       0
    報酬総額(GCGC)                   0       0       0        0   2,592,715       3,796,303
        2
    報酬総額
                       0       0       0        0   2,588,079       3,791,667
    1  2019年7月31日退任。
    2  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                                           1

                                                    Garth   Ritchie
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)                   0       0       0        0   1,750,000       1,750,000
    特別手当                   0       0       0        0   1,750,000       1,750,000
    付加給付(固定報酬)                   0       0       0        0    267,834       267,834
    合計                   0       0       0        0   3,767,834       3,767,834
    変動報酬                   0       0       0        0   1,468,079       2,741,667
     内訳:
     制限付奨励報奨                  0       0       0        0    734,039      1,108,333
            2
     制限付株式報奨
                       0       0       0        0    734,040      1,633,333
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計                  0       0       0        0   1,468,079       2,741,667
    年金勤務費用                  0       0       0        0       0       0
    報酬総額(GCGC)                   0       0       0        0   5,235,913       6,509,501
        3
    報酬総額
                       0       0       0        0   3,218,079       4,491,667
    1  2019年7月31日退任。
    2  うち、制限付株式報奨94,294ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  特別手当、付加給付および年金勤務費用を除く。
                                306/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     Frank   Strauß   1
                   2020  年度     2020  年度     2020  年度     2020  年度     2019  年度     2019  年度
    単位:ユーロ              (決定)       (目標)       (最小)       (最大)       (決定)       (目標)
    固定報酬(基本給)                   0       0       0        0   1,400,000       1,400,000
    付加給付(固定報酬)                   0       0       0        0    35,253       35,253
    合計                   0       0       0        0   1,435,253       1,435,253
    変動報酬                   0       0       0        0   1,790,079       2,566,667
     内訳:
     制限付奨励報奨                  0       0       0        0    895,039       933,333
            2
     制限付株式報奨
                       0       0       0        0    895,040      1,633,333
    付加給付(変動報酬)                   0       0       0        0       0       0
    合計                  0       0       0        0   1,790,079       2,566,667
    年金勤務費用                  0       0       0        0    545,325       545,325
    報酬総額(GCGC)                   0       0       0        0   3,770,657       4,547,245
        3
    報酬総額
                       0       0       0        0   3,190,079       3,966,667
    1  2019年7月31日退任。
    2  うち、制限付株式報奨255,294ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  付加給付および年金勤務費用を除く。
                                307/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    下の表は、2020事業年度および2019事業年度の2017年GCGCに従った報酬支払金額を示している。
                                                  1

                   Christian     Sewing        Karl   von  Rohr     Fabrizio     Campelli
                                                        Frank   Kuhnke
    単位:ユーロ
                2020  年度     2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
    固定報酬           3,116,667       3,400,000      2,750,000      3,000,000      2,200,000       400,000     2,200,000      2,400,000
    特別手当               0       0      0      0      0      –      0      –
    固定報酬手当               0       0      0      0      0      –      0      –
    付加給付(固定報酬)             3,756      69,338      11,208      43,642      21,984      8,182      6,692     29,580
    合計           3,120,423       3,469,338      2,761,208      3,043,642      2,221,984       408,182     2,206,692      2,429,580
    年度変動報酬            232,061          0   168,625         0      0      –      0      –
    このうち現金:               0       0      0      0      0      –      0      –
    このうち制限付奨励報
     奨:
     2014年度に対する
     2015年度の制限付奨               0       0      0      0      0      –      0      –
     励報奨
     2017年度の制限付奨
                    0       0      0      0      0      –      0      –
     励報奨:サインオン
     2017年度の制限付奨
     励報奨:早期退職割               0       0      0      0      0      –      0      –
     増報奨金
     2018年度に対する
     2019年度の制限付奨           232,061          –   168,625         0      0      0      0      –
     励報奨
    このうち株式報奨:
     2017年度の株式アッ
     プフロント報奨:サ               0       0      0      0      0      –      0      –
     インオン
     2013年度に対する
     2014年度の制限付株               0       0      0      0      0      –      0      –
     式報奨
     2014年度に対する
     2015年度のDBエクイ               0       0      0      0      0      –      0      –
     ティ・プラン
     2017年度の制限付株
     式報奨:早期退職割               0       0      0      0      0      –      0      –
     増報奨金
    付加給付(変動報酬)               0       0      0      0      0      –      0      –
    合計            232,061          0   168,625         0      0      –      0      –
    年金勤務費用            936,063       939,695      831,427      819,511     1,008,742       174,626      867,588      849,657
    報酬総額(GCGC)           4,288,547       4,409,033      3,761,260      3,863,153      3,230,726       582,808     3,074,280      3,279,237
    1  2019年11月1日就任。
                                308/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     Alexander     von  zur
                           1                                   2
                    Bernd   Leukert                                   Mühlen
                                 Stuart    Lewis      James   von  Moltke
    単位:ユーロ
                2020  年度     2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
                                                        3
                                                    963,189
    固定報酬           2,200,000           –  2,283,333      2,400,000      2,283,333      2,400,000                –
    特別手当               0       –      0      0      0      0      0      –
    固定報酬手当               0       –      0      0      0      0   270,833         –
    付加給付(固定報酬)             21,926         –   29,166     312,607      42,980     310,510      14,851        –
    合計           2,221,926           –  2,312,499      2,712,607      2,326,313      2,710,510      1,248,873          –
    年度変動報酬               0       –   599,399      704,736      693,011      951,953         0      –
    このうち現金:               0       –      0      0      0      0      0      –
    このうち制限付奨励報
     奨:
     2014年度に対する
     2015年度の制限付奨               0       –      0   105,340         0      0      0      –
     励報奨
     2017年度の制限付奨
                    0       –      0      0   66,638      66,638        0      –
     励報奨:サインオン
     2017年度の制限付奨
     励報奨:早期退職割               0       –      0      0   280,379      420,568         0      –
     増報奨金
     2018年度に対する
     2019年度の制限付奨               0       –   156,125         0   168,625         0      0      –
     励報奨
    このうち株式報奨:
     2017年度の株式アッ
     プフロント報奨:サ               0       –      0      0      0   183,170         0      –
     インオン
     2013年度に対する
     2014年度の制限付株               0       –      0   599,396         0      0      0      –
     式報奨
     2014年度に対する
     2015年度のDBエクイ               0       –   443,274         0      0      0      0      –
     ティ・プラン
     2017年度の制限付株
     式報奨:早期退職割               0       –      0      0   177,369      281,577         0      –
     増報奨金
    付加給付(変動報酬)               0       –      0      0   615,516      615,516      33,304        –
    合計               0       –   599,399      704,736     1,308,527      1,567,469       33,304        –
    年金勤務費用            851,694          –   818,838      819,511      895,972      907,600         0      –
    報酬総額(GCGC)           3,073,620           –  3,730,736      4,236,854      4,530,812      5,185,579      1,282,177          –
    1  2020年1月1日就任。
    2  2020年8月1日就任。
    3  固定報酬は現地通貨で付与されるため、為替レート変動の影響を受ける。マネジメント・ボード就任前に、基本給の12分の1が権利放棄さ
      れている。
                                309/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                               Prof.   Dr.  Stefan
                           1            2            3            4
                   Christiana      Riley            Simon     Werner    Steinmüller          Sylvie    Matherat
    単位:ユーロ
                2020  年度     2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
                    5            6
                2,193,809            1,000,000
    固定報酬                      –            –  1,283,333      2,400,000          0  1,400,000
    特別手当               0       –      0      –      0      0      0      0
    固定報酬手当            650,000          –      0      –      0      0      0      0
    付加給付(固定報酬)             94,530         –    7,354        –   31,620      68,463        0    4,636
    合計           2,938,339           –  1,007,354          –  1,314,953      2,468,463          0  1,404,636
    年度変動報酬               0       –      0      –   148,625         0      0      0
    このうち現金:               0       –      0      –      0      0      0      0
    このうち制限付奨励報
     奨:
     2014年度に対する
     2015年度の制限付奨               0       –      0      –      0      0      0      0
     励報奨
     2017年度の制限付奨
                    0       –      0      –      0      0      0      0
     励報奨:サインオン
     2017年度の制限付奨
     励報奨:早期退職割               0       –      0      –      0      0      0      0
     増報奨金
     2018年度に対する
     2019年度の制限付奨               0       –      0      –   148,625         0      0      0
     励報奨
    このうち株式報奨:
     2017年度の株式アッ
     プフロント報奨:サ               0       –      0      –      0      0      0      0
     インオン
     2013年度に対する
     2014年度の制限付株               0       –      0      –      0      0      0      0
     式報奨
     2014年度に対する
     2015年度のDBエクイ               0       –      0      0      0   281,577         0      –
     ティ・プラン
     2017年度の制限付株
     式報奨:早期退職割               0       –      0      –      0      0      0      0
     増報奨金
    付加給付(変動報酬)             95,643         –      0      –   322,542      510,033         0      0
    合計             95,643         –      0      –   471,167      510,033         0      0
    年金勤務費用               0       –   903,039         –   380,305      667,193         0      0
    報酬総額(GCGC)           3,033,982           –  1,910,393          –  2,166,425      3,645,689          0  1,404,636
    1  2020年1月1日就任。
    2  2020年8月1日就任。
    3  2020年7月31日退任。
    4  2019年7月31日退任。
    5  固定報酬は現地通貨で付与されるため、為替レート変動の影響を受ける。
    6  マネジメント・ボード就任前に、基本給の12分の1が権利放棄されている。
                                310/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                           1            1
                    Garth   Ritchie         Frank   Strauß
    単位:ユーロ
                2020  年度     2019  年度    2020  年度    2019  年度
    固定報酬               0   1,750,000          0  1,400,000
    特別手当               0   1,750,000          0      0
    固定報酬手当               0       0      0      0
    付加給付(固定報酬)               0    267,834         0   35,253
    合計               0   3,767,834          0  1,435,253
    年度変動報酬               0       0      0      0
    このうち現金:               0       0      0      0
    このうち制限付奨励報
     奨:
     2014年度に対する
     2015年度の制限付奨               0       0      0      0
     励報奨
     2017年度の制限付奨
                    0       0      0      0
     励報奨:サインオン
     2017年度の制限付奨
     励報奨:早期退職割               0       0      0      0
     増報奨金
     2018年度に対する
     2019年度の制限付奨
     励報奨
    このうち株式報奨:
     2017年度の株式アッ
     プフロント報奨:サ               0       0      0      0
     インオン
     2013年度に対する
     2014年度の制限付株               0       0      0      0
     式報奨
     2014年度に対する
     2015年度のDBエクイ               0       –      0      0
     ティ・プラン
     2017年度の制限付株
     式報奨:早期退職割               0       0      0      0
     増報奨金
    付加給付(変動報酬)               0       0      0      0
    合計               0       0      0      0
    年金勤務費用               0       0      0   545,325
    報酬総額(GCGC)               0   3,767,834          0  1,980,578
    1  2019年7月31日退任。
     2021年度第1四半期に交付される予定の繰延報奨に関して、スーパーバイザリー・ボードは2020事業年度のグループの税引前

    利益に係る業績条件が満たされていることを確認した。
                                311/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ドイツ会計基準第17号(GAS第17号)に準拠した報酬
     GAS第17号の規定に従って、マネジメント・ボード・メンバーは、2020事業年度の報酬として合算で総額40,119,062ユーロ

    (2019年度:34,835,009ユーロ)を受け取った。このうち、22,473,664ユーロ(2019年度:20,950,000ユーロ)が固定報酬、0
    ユーロ(2019年度:1,750,000ユーロ)が特別手当、920,833ユーロが固定報酬手当(2019年度:0ユーロ)、1,353,072ユーロ
    (2019年度:2,275,594ユーロ)が付加給付、15,371,493ユーロ(2019年度:9,859,415ユーロ)が業績連動項目であった。
     ドイツ会計基準第17号に従って、制限付奨励報奨(一定の条件(失効条件)の対象となる株式以外の繰延報酬項目)は、当初
    付与された年度ではなく、支払年度(すなわち、無条件の支払が行われる事業年度)の報酬総額に含めて認識されなければな
    らない。これに基づき、各マネジメント・ボード・メンバーは、2020年度および2019年度に関して実施した、またはこれらの
    年度において実施したマネジメント・ボード業務について以下の報酬項目(業績非連動の付加給付を含む。)を受領した。
     GAS  第17号に準拠した報酬

                                                  1
                                          Fabrizio     Campelli
                   Christian     Sewing        Karl   von  Rohr
                                                        Frank   Kuhnke
    単位:ユーロ
                 2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
    報酬
     業績連動項目
    長期奨励なし
    即時支給                0      0      0      0      0      0      0      0
      短期奨励なし
       現金              0      0      0      0      0      0      0      0
      長期奨励あり
       現金を基礎とする
        制限付奨励報奨          232,061         0   168,625         0      0      0      0      0
        付与
       株式を基礎とする
                     2            3            4
                2,125,689            1,566,248            1,489,569
                      1,331,717            1,096,708             182,785     1,377,445      1,096,708
        制限付株式報奨
     業績非連動項目
      基本給           3,116,667      3,400,000      2,750,000      3,000,000      2,200,000       400,000     2,200,000      2,400,000
      特別手当               0      0      0      0      0      0      0      0
      固定報酬手当               0      0      0      0      0      0      0      0
      付加給付(固定お
                   3,756     69,338      11,208      43,642      21,984      8,182      6,692     29,580
      よび変動)
    総額            5,478,173      4,801,055      4,496,081      4,140,350      3,711,553       590,967     3,584,137      3,526,288
    1  2019年11月1日就任。
    2  うち、制限付株式報奨453,078ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  うち、制限付株式報奨188,803ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    4  うち、制限付株式報奨112,124ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
                                312/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     Alexander     von  zur
                          1                                   2
                    Bernd   Leukert                                    Mühlen
                                Stuart    Lewis       James   von  Moltke
    単位:ユーロ
                 2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度     2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
    報酬
     業績連動項目
    長期奨励なし
    即時支給                0           0      0       0      0      0
      短期奨励なし
       現金              0           0      0       0      0      0
      長期奨励あり
       現金を基礎とする
        制限付奨励報奨             0        156,125      105,340       515,642      487,207         0
        付与
       株式を基礎とする
                                            3
                                        1,489,569
                1,390,278           1,377,445      1,096,708            1,096,708       573,935
        制限付株式報奨
     業績非連動項目
                                                        4
                                                    963,189
      基本給          2,200,000           2,283,333      2,400,000       2,283,333      2,400,000
      特別手当               0           0      0       0      0      0
      固定報酬手当               0           0      0       0      0   270,833
      付加給付(固定およ
                  21,926           29,166     312,607       658,496      926,026      48,155
      び変動)
    総額            3,612,204           3,846,069      3,914,655       4,947,040      4,909,941      1,856,112
    1  2020年1月1日就任。
    2  2020年8月1日就任。
    3  うち、制限付株式報奨112,124ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
                               Prof.   Dr.  Stefan

                           1            2           3           4
                  Christiana      Riley            Simon     Werner    Steinmüller         Sylvie    Matherat
    単位:ユーロ
                 2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度
    報酬
     業績連動項目
    長期奨励なし
    即時支給                0            0           0      0      0      0
      短期奨励なし
       現金              0            0           0      0      0      0
      長期奨励あり
       現金を基礎とする
        制限付奨励報奨             0            0        148,625         0      0      0
        付与
       株式を基礎とする
                 1,377,445             579,283           803,509     1,096,708          0   639,746
        制限付株式報奨
     業績非連動項目
                     5            6
                2,193,809            1,000,000
      基本給                                  1,283,333      2,400,000          0  1,400,000
      特別手当               0            0           0      0      0      0
      固定報酬手当            650,000               0           0      0      0      0
      付加給付(固定およ
                  190,173             7,354          354,162      578,496         0    4,636
      び変動)
    総額            4,411,427            1,586,637           2,589,629      4,075,204          0  2,044,382
    1  2020年1月1日就任。        ドイツ銀行の米国における一部の事業体で特定機能を有する者として、Christiana                                   Riley氏には特定の制度規制が適
      用される。詳細は「長期奨励および持続可能性」の項のそれぞれの開示を参照のこと。
    2  2020年8月1日就任。
    3  2020年7月31日退任。
    4  2019年7月31日退任。
    5  固定報酬は現地通貨で付与されるため、為替レート変動の影響を受ける。
    6  マネジメント・ボード就任前に、基本給の12分の1が権利放棄されている。
                                313/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                          1           1

                    Garth   Ritchie         Frank   Strauß
                                                  合計
    単位:ユーロ
                 2020  年度    2019  年度    2020  年度    2019  年度     2020  年度     2019  年度
    報酬
     業績連動項目
    長期奨励なし
    即時支給                0      0      0      0       0       0
      短期奨励なし
       現金              0      0      0      0       0       0
      長期奨励あり
       現金を基礎とする
        制限付奨励報奨             0      0      0      0  1,221,078        592,547
        付与
       株式を基礎とする
                          2           3
                       734,040           895,040
                     0           0        14,150,415       9,266,868
        制限付株式報奨
     業績非連動項目
      基本給               0  1,750,000          0  1,400,000      22,473,664       20,950,000
      特別手当               0  1,750,000          0      0       0   1,750,000
      固定報酬手当               0      0      0      0    920,833          0
      付加給付(固定およ
                     0   267,834         0   35,253     1,353,072       2,275,594
      び変動)
    総額                0  4,501,874          0  2,330,293      40,119,062       34,835,009
    1  2019年7月31日退任。
    2  うち、制限付株式報奨94,294ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
    3  うち、制限付株式報奨255,294ユーロはSTAに帰属し、7年後に権利確定する。
     2021年度第1四半期に交付される予定の繰延報奨に関して、スーパーバイザリー・ボードは2020事業年度の業績条件が満たさ

    れていることを確認した。
                                314/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    見通し:2021年度以降の報酬制度の更なる進展
     マネジメント・ボード・メンバーの報酬に係る現行の制度は、2017年度年次株主総会で約97%の賛成多数により可決され

    た。報酬制度の構造は以来、信頼性を持って実証されており、その適用は、当該制度にしっかりと結び付けられた目標が適正
    なインセンティブを設定し適切な結果を導いていることを示している(以下「成果報酬」という。)。
     この報酬制度は、ARUGⅡ(改正株主権利指令施行法)の効力発生による規制要件の変更を反映するため、ドイツ株式会社法
    (AktG)第120a条第1項に従い、2021年度年次株主総会で承認を得るために再提案される。
    調整の目的

     スーパーバイザリー・ボードは、報酬制度に係る次回の決議を、現在の構造を包括的に見直し、更に進展させるための機会
    と捉えた。その結果、報酬構造とその項目の加重に関する統一性及び透明性を高める方法で報酬項目を構築するよう調整が行
    われた。優れたコーポレート・ガバナンスと持続可能な企業開発を推進する上で、将来の業績基準においては特にESGの目標へ
    の配慮がより高まることになる。報酬を長期的な当行の発展に密接に結び付けるため、ドイツ銀行の意欲的な株式保有ガイド
    ラインに基づく株式所有レベルが更に推進される予定である。これにより、マネジメント・ボードと株主の利害の一致が大幅
    に強化されることになる。
     当該制度の従前の設計と適用は全体的に上手く機能し、法令の規制要件にも常に沿っており、上記の調整を除いてマネジメ
    ント・ボードの報酬の基本的な構造に変更はない。必要に応じて、マネジメント・ボードの報酬のその他の項目は、変更され
    た枠組みの条件に沿って調整されている。特に、ドイツ株式会社法(AktG)第87a条の要件、銀行の報酬制度監督要件に関する
    規則(Institutsvergütungsverordnung)および改正ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの勧告(DCGK                                                    2020)が考慮
    されている。報酬結果の一貫した管理の枠組み(コンシクエンス・マネジメント)により、定期的なバックテストが実施さ
    れ、特に、失効、マルスおよびクローバック条項の形態による、望ましくない結果の是正または撤回に必要な手段が引き続き
    使用される。繰延期間および保有期間の継続により、持続可能な成功にのみ報奨が付与されること、また、失効、マルスおよ
    びクローバック条項ならびに株式保有ガイドラインの利用を通じて、マネジメント・ボード・メンバーが当行グループを離職
    した後の複数年においても、付与された報酬が当行グループの成功に密接に結び付いていることを確保する。支配権の変更が
    あった場合、退職金の支払いは行われず、その代わりに簡易な特別退職権が継続して適用されることになる。
    2021  年以降の目標の構造

                                315/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     特に、報酬制度に以下の調整をもたらす3つの活動分野が特定された。
    1.  株式保有ガイドラインを完全遵守するために株式を基礎とした変動報酬の割合を最大100%まで引き上げる

     マネジメント・ボードの個々のメンバーの現金報酬に関連して、マネジメント・ボードのメンバーで、特に、新たにマネジ
    メント・ボードに加わり当行グループの株式を保有したことがない、またはほとんど保有していないメンバーについて、ドイ
    ツ銀行の株式保有ガイドラインを満たすまで株式を基礎とした変動報酬の割合が引き上げられる場合がある。マネジメント・
    ボードの各メンバーが当該ガイドラインに基づく株式保有義務を満たすまで、スーパーバイザリー・ボードには、関連する各
    マネジメント・ボード・メンバー向けの株式を基礎とした変動報酬の割合を暫定的に最大100%まで引き上げるオプションが与
    えられる。これは、報酬制度を複雑化することなく、今後数年で株式保有義務の望ましい水準を達成するための穏当な方法で
    ある。
    2.  変動報酬項目の透明性および一貫性を高める

     変動報酬は、2つの変動報酬項目の目標値の固定比率を設定し、両方の報酬項目の最大達成目標を一致させることにより、よ
    り明確かつ透明性の高いものとなる。将来的には、マネジメント・ボードの各メンバーの変動報酬総額の短期報奨と長期報奨
    の目標値を、場合に応じて40%と60%とする。短期報奨と長期報奨の最大の目標達成度を調和させ、両項目を150%(従前は短
    期報奨を200%としていた。)に設定する。さらに、すべての個人目標を短期報奨、すべてのグループ目標を長期報奨に関連づ
    けることにより、透明性をより高め、目標の構造に関する複雑性を軽減する。全体として、この報酬制度の調整は達成可能な
    変動報酬総額の削減につながる。
    3.  ESG  目標の導入によりサステナビリティ戦略と変動報酬を結び付ける

     2000年より、ドイツ銀行は、複数のサステナビリティ関連プログラムに参画しており、名の通った任意の誓約に署名してい
    る。例として、ドイツ銀行は国連グローバル・コンパクトの10原則、気候変動に係るパリ協定の目標、ドイツ銀行業界の気候
    に対するコミットメント、国連責任銀行原則および赤道原則に長年コミットしている。サステナビリティの問題については、
    銀行環境イニシアティブ(BEI)、ドイツ連邦政府の持続可能金融諮問委員会および国連環境計画の金融イニシアティブ(UNEP
    FI)のメンバーシップならびに気候強度に関するECBのパイロット・プロジェクトへの参画により、積極的な推進と支援を行っ
    ている。ドイツ銀行は、2018年度に設立したグループ全体のサステナビリティ協議会(Sustainability                                                Council)においてサ
    ステナビリティの側面の管理と監視を集約して展開し、昨年度に設立したサステナビリティ委員会(Sustainability
    Committee)でこれを拡大した。
     当行は、気候と生物多様性の保護のために責任ある行動を取り、省資源の商慣行を適用して社会に対する責任を担うこと
    が、企業の成功に重要な貢献な果たすと考えている。従業員のダイバーシティー、満足度そして優れたコーポレート・ガバナ
    ンスは従前からマネジメント・ボードの報酬の一部となっている。
     したがって、報酬制度のさらなる進展という重要な目標は、ドイツ銀行によるESGサステナビリティ戦略とマネジメント・
    ボードの目標、ひいてはマネジメント・ボードの報酬を結び付けることにある。昨年、スーパーバイザリー・ボードとマネジ
    メント・ボードは、2021年度よりマネジメント・ボードおよびその他の上級経営幹部の報酬を追加的な非財務の持続可能性の
    基準および目標に結び付けることにより、当行の持続可能性に関するコミットメントをさらに強化した。サステナブル・ファ
    イナンス/ESG投資の目標数値および当行オフィスでの電気消費量削減など、複数のESG目標が変動報酬項目に追加された。
    「文化および顧客の要素」とガバナンスの目標は、環境および社会の側面を含むよう拡大され、将来はいわゆるESG要因に組み
    込まれる。ESG要因の達成度は、環境、社会およびガバナンスの分野から選定された様々な目標に基づき、ドイツ銀行固有のマ
    トリックスによるフレームワークで測定される。これらの目標は、当行が意欲的に設定かつ監視している。ESG要因は、長期変
    動報酬合計の20%の割合で長期報奨に含まれることになる。
                                316/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     下表は、2021年度から適用される報酬構造を過去の報酬制度と比較した変更の概要である。
    報酬制度における変更の概要

    従業員の報酬報告書









     2020年度の従業員の報酬報告書の内容は、自己資本要求規則(CRR)第450条第1項(a)から(i)、および銀行の報酬制度監督

    要件に関する規制第16条(             Institutsvergütungsverordnung               - InstVV)に規定される報酬に係る定性的および定量的開示要件
    に基づく。
     本報酬報告書はグループ全体の視点で作成されており、ドイツ銀行グループのすべての連結会社を対象としている。規制要
    件に従い、     ドイツ銀行     グループ内の次に掲げる「重要な金融機関」について、2020年度に係る同様の報告書が作成されてい
    る。「重要な金融機関」とは、BHW                  Bausparkasse       AG(ドイツ)、Deutsche            Bank   Luxembourg      S.A.(ルクセンブルク)、
    Deutsche     Bank   S.p.A.(イタリア)、Deutsche               Bank   Mutui   S.p.A.(イタリア)およびDeutsche                 Bank   S.A.E.(スペイン)を
    指す。
    規制環境

     規制要件の遵守を確保することは、当行グループのグループ報酬の戦略において優先的な検討事項である。当行グループ

    は、報酬に関する規制要件を率先して適用するよう努めている。そして、今後も既存および新たな要件をすべて遵守するため
    に、当行グループの健全性監督機関である欧州中央銀行(ECB)と緊密に連携していく。
     EUに本社を置く金融機関として、ドイツ銀行は、グループレベルで自己資本要求規則/自己資本要求指令(CRR/CRD)の対象
    となる。CRR/CRDは、ドイツ銀行法の下でドイツ国内法およびInstVVに置き換えられている。当行グループは、InstVV第27条で
    要求された範囲で、世界中のすべての子会社と支店に現行の当該規則を採用した。InstVVの意味において「重要な金融機関」
    であるため、当行グループは、委員会委任規則(EU)第604/2014号において定められた基準に従い、リスク・プロファイル全体
    に重大な影響を及ぼすとみなされる業務を行うすべての従業員(重要なリスク・テイカーもしくはMRT)を識別している。MRT
    は、グループレベルおよび「重要な金融機関」のレベルで識別される。
     業界特有の規制を考慮に入れ、また、InstVVに従い、当行グループの一部の(特にDWS                                        Group内の)子会社には、各地で国内
    法化されたオルタナティブ投資ファンド運用者指令(AIFMD)もしくは譲渡可能証券の集団投資事業指令(UCITS)が適用され
    ている。当行グループはこれらの子会社のMRTも識別している。識別された従業員には、欧州証券市場監督機構(ESMA)が公表
    したAIFMDまたはUCITSに基づく健全な報酬方針に関するガイドラインに記載の報酬規定が適用される。
                                317/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、当行グループの顧客と直接または間接的に関わっている従業員を対象とした規制(国内法化された金融商
    品市場指令Ⅱ(MiFID          Ⅱ)等)についても考慮している。したがって、当行グループは、これらの従業員が当行グループの顧
    客の利益を最大化すべく行動していることを確保するために、「関係者」と見なされる従業員のための特定の規定を導入して
    い る。
     必要に応じて、ドイツ銀行は、現地の規制当局によって施行されている特定の規則および規制も適用される。これらの要件
    の多くはInstVVと一致しているが、乖離があった場合、当行グループは規制当局との積極的かつオープンな議論によって、影
    響を受ける従業員や拠点を当行グループの全体的なグループ報酬制度に留めながら、現地の規制に遵守している。この例とし
    て、連邦準備制度理事会の要件に基づき米国の「対象となる従業員」を特定することが挙げられる。いかなる場合にも、当行
    グループは世界中でInstVVの要件を最低基準として適用する。
    報酬ガバナンス

     ドイツ銀行が強固なガバナンス構造を有することによって、当行グループの報酬戦略および報酬方針の明確なパラメータ内

    での運用が可能となっている。ドイツ・ツー・ティアー・ボード構造に従い、スーパーバイザリー・ボードはマネジメント・
    ボード・メンバーの報酬を管理し、当行グループのその他すべての従業員の報酬事項を監督する。スーパーバイザリー・ボー
    ドとマネジメント・ボードの双方は、報酬統制委員会(CCC)報酬責任者や上級管理職報酬委員会(SECC)等の特定の委員会や
    機能によって支えられている。
     当行グループの統制部門は、各々の役割に従って、当行グループの報酬制度の設計および適用、MRTの識別ならびにVCの総額
    の決定に関与している。これには、従業員の行動や事業関連リスクによる影響、業績規準、報酬および退職金の付与ならびに
    事後リスク調整の評価が含まれる。
    報酬ガバナンス構造

                                318/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬統制委員会(CCC)
     スーパーバイザリー・ボードは、とりわけInstVVに従いリスクとリスク管理への影響を考慮しつつ、ドイツ銀行AGのマネジ
    メント・ボード・メンバーの報酬制度の構造を構築および監視することを支援するCCCを設立した。さらに、CCCはマネジメン
    ト・ボードとSECCが構築したドイツ銀行グループの従業員の報酬制度の適切性を監視する。CCCは、変動報酬の総額が妥当であ
    り、InstVVに則って設定されているかを定期的に確認する。また、CCCは、リスク、資本および流動性の管理に対する報酬制度
    の影響を評価し、報酬制度が事業戦略・リスク戦略と整合的であることの確保を図っている。さらに、CCCは、スーパーバイザ
    リー・ボードがMRTの識別プロセスおよび内部統制とその他の関連分野が報酬制度の構造化に適切に組み込まれているかを監視
    する支援を行う。
     CCCは、スーパーバイザリー・ボード委員長および5名のスーパーバイザリー・ボード・メンバー(うち3名は従業員の代表
    者)で構成されている。CCCは2020暦年において7回の会合を開いた。リスク委員会のメンバーが2回の会合にゲストとして出席
    した。詳細は、年次報告書のスーパーバイザリー・ボードの報告書に記載されている。
    報酬責任者

     マネジメント・ボードはCCCと共同で、ドイツ銀行AGのスーパーバイザリー・ボードおよび当行のドイツにおける「重要な金
    融機関」のスーパーバイザリー・ボードが報酬制度に関連する任務を遂行することを支援する報酬責任者を任命した。報酬責
    任者は、従業員の報酬制度の概念レビュー、進展、監視および適用に継続的に関与する。報酬責任者は、自身の監視の責任を
    単独で遂行し、従業員の報酬制度の設計と実務の適切性に係る評価を少なくとも年1回提供する。同責任者は、定期的にCCCを
    支援し、助言を行う。
    上級管理職報酬委員会(SECC)

     SECCは、マネジメント・ボードによって設置された権限を付与された委員会であり、持続的報酬に係る原則の策定、報酬総
    額の水準に関する提言の作成および適切な報酬ガバナンスと監督を確保する義務を負う。SECCは、グループの報酬戦略ならび
    に報酬および給付方針を構築する。さらに、SECCは、当行グループおよび部門の業績を報酬に関連した決定の根拠として評価
    するための定量的・定性的要素を使用し、年間の変動報酬の総額およびそれを事業部門や管理部門全体へに配分することに関
    して、マネジメント・ボードに適切な提言を行う。
     独立性を維持するために、管理部門および統制部門に属しており、当行グループの事業部門に割り当てられていない代表者
    のみがSECCのメンバーとなる。2020年度は、SECCメンバーは最高改革責任者(人事担当としての責任に基づく)および最高財
    務責任者、ならびに最高リスク責任者(全員がマネジメント・ボード・メンバーでもある。)、人事のグローバル・リー
    ダー、さらに投票メンバーとしての財務担当者およびリスク担当者で構成されている。報酬責任者、報酬副責任者および人材
    評価および報酬のグローバル・リーダーならびに財務部から参加するもう1名の代表は、投票メンバーではない。SECCは通常、
    会合を毎月開催し、報酬プロセスの期間はより高い頻度で開催する。2020業績年度においては報酬プロセスに関連した会合が
    合計25回開かれた。
    報酬戦略

     ドイツ銀行は、当行グループ自身の報酬フレームワークが、ドイツ銀行の戦略目標を支える重要な役割を果たすことを認識

    している。報酬制度によって、当行グループは、当行グループの目標の達成に必要な人物を惹きつけるまたは定着させること
    ができる。グループの報酬戦略は、以下に要約されるとおり、ドイツ銀行の事業戦略、リスク戦略および企業の価値観や信念
    と整合している。
                                319/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    グループ報酬フレームワーク







     当行グループの報酬フレームワークは、固定報酬(FP)と変動報酬(VC)の適切なバランスを重視している。なお、2つの報

    酬を合わせて、以下「総報酬(TC)」という。この報酬フレームワークは、当行グループのすべてのレベルの持続的業績に対
    する報奨と整合するものであると同時に、報酬決定の透明性および株主および従業員への影響を高めるものである。当行グ
    ループの報酬フレームワークの基礎となる原則は、年功序列、勤続年数または性別に関係なく、全従業員に等しく適用され
    る。
     CRD  4およびその後採用されたドイツ銀行法の規定に従い、ドイツ銀行は変動報酬項目に対する固定報酬項目の比率を1:1に
    する必要があるが、2014年5月22日に株主の承認を得て1:2に増加させた。年次株主総会出席者の株式資本の27.68%に相当する
    有効投票数に基づいた賛成率は95.27%であった。しかし、当行グループは、InstVVにより定義された統制部門の比率が2:1で
    ある一方、特定の管理部門に属する従業員については最低限1:1に据え置くべきであると判断した。
     当行は、各従業員の役割に対する参照価額を定めた「参照総報酬(RTC)」を適格従業員に割り当てている。この参照価額
    は、当行グループの従業員にFPとVCに関する方向付けを示すものである。各個人の実際のTCは、VCの決定に応じて、「参照総
    報酬」と同額、もしくはそれ以上またはそれ以下になる可能性がある。
     固定報酬    は、業務の要件、規模および範囲に合致した従業員の技術、経験および能力に対する報酬に使用される。FPの適切
    な水準は、それぞれの役割、内部での比較および適用される規制上の要件において一般的な相場を参照して決定される。FP
    は、適切な人材を惹きつけ定着させることによって、当行グループが戦略目標を達成する上で重要な役割を果たす。従業員の
    大半にとって、FPは主要な報酬項目である。
     変動報酬    は、グループ、部門および個人レベルでの負担能力および業績を反映している。この報酬には、文化に影響を与え
    る適切な奨励を通して個人の業績を区別し、行動の原動力となることができるという利点がある。また、コスト・ベースに柔
    軟性をもたらす。VCは、一般的に2つの要素から成る。すなわち、「グループVC項目」と「個人別VC項目」である。
     グループVC項目       は、報酬フレームワークの包括的目標の一つであり、VCとグループの業績の間の明確な結び付きを確保する
    ものである。当行グループの戦略目標の1年間における達成度を評価するため、2020年度のグループVC項目を決定する基礎とし
    て活用された4つの重要業績評価指標(KPI)は、普通株式等Tier                              1(CET    1)資本比率、レバレッジ比率、調整後費用および税
    引後平均有形株主資本利益率(RoTE)である。これらの4つのKPIは、当行グループの自己資本、レバレッジ、収益性および費
    用目標を示すものでもある。
     個人別VC項目      は、「個々のVC」(一般的にはヴァイス・プレジデント(VP)以上の従業員に適用される。)または「特別報
    奨」(一般的にはアシスタント・ヴァイス・プレジデント(AVP)以下の従業員に適用される。)の形で付与される。業績への
    マイナスの貢献または不正行為があった場合は、従業員のVCは減額されるか、ゼロになる可能性がある。VCの付与および支給
    は当行グループの負担能力に左右される。当行グループの報酬フレームワークでは、既存の雇用関係において、引き続きVCは
    保証されない。保証付VCの取決めは、雇用初年度にある新規採用者といったごく限られたケースでのみ行われ、当行グループ
    の標準的な繰延要件の対象となる。
    報酬フレームワークの主な項目

                                320/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     個人別VC項目      は複数の財務および非財務要素を考慮に入れる。これらには、該当する部門別の業績、従業員の個々の業績や
    および行動、価値や信念の固持、ならびに従業員の競争相手との給与水準の比較およびリテンションの考慮等の追加的要因を
    含む。
     特別報奨    は、下層の従業員による優れた貢献を適時に透明性が高い方法によって認識し、報奨を付与する機会を与える。一
    般的に、特別報奨の予算の全体的規模は、対象範囲に含まれる従業員数に対して設定されたFPの割合と直接結び付いており、
    部門レベルで管理されるプロセスにおける推薦および貢献へのレビューに基づいて、年に2回支給される。
     InstVVでは、      退職金   は変動報酬とみなされる。当行グループの退職金に係るフレームワークは、InstVVの各要件との完全合
    致を確実にするものである。
     従業員給付     は「総報酬」を補完するものであり、規制上の観点からはFPとみなされる。これは、当該給付が業績または裁量
    とは直接的に関係しないためである。これらの給付は、それぞれの市場慣行および要件に従い付与される。年金費用は、世界
    各地で当行グループの給付ポートフォリオの主要素となっている。
    業績連動型変動報酬の決定

     2020年度、当行グループは報酬に関する意思決定プロセスのガバナンスをさらに改善することに特に注力した。これには、

    負担能力をテストするためのより洗練された分析ツールおよびシナリオの開発と、変動報酬を決定するためのその他の前提が
    含まれていた。さらに、当行グループは方針と手続きを簡素化し、透明性を高めた。これにより、報酬決定のための規則に基
    づく一連の原則を強化し、より緊密に業務および個人の業績と結び付けることができた。
     VCの総額はいずれの業績年度においても、当行の負担能力を考慮してグループレベルで当初決定され、その後、当行の戦略
    的目標の達成を支える業績に基づき、各部門および管理部門に配分される。
     最初のステップで、ドイツ銀行は、「リスク選好フレームワーク」に沿った当行の収益性、ソルベンシーおよび流動性ポジ
    ションを評価する。これは、規制要件に沿って当行が何を与えることが「できる」か(すなわち、当行グループの負担能力)
    を決定するために、当行の複数年の戦略的計画を全体的な視点で見直すことを含む。次のステップで、当行は当行グループお
    よび部門別のリスク調整後の業績(すなわち、当行が当行の成功への貢献に対して適切な報酬を提供するために何を与える
    「べき」か)を評価する。
     部門別の業績評価の際、様々な事項が考慮される。業績は、財務および(バランス・スコアカードに基づいた)非財務目標
    に照らして評価される。フロント・オフィス部門の財務目標は、特に当行グループが将来晒される可能性のあるリスクの度合
    いを参照すること、およびこれらのリスクから生じる重要な予想外の損失を吸収するために必要な資本額によって、適切にリ
    スク調整される。管理部門については、財務業績評価は主にコスト目標に基づいている。管理部門(特に統制部門)のVC配分
    は、当行グループ全体の業績に応じて決定されるが、これらの部門が監督する部門の業績によっては決定されない。
     当行グループは、「変動報酬指針原則」を個々の従業員レベルで策定しており、個人別のVCを決定する際に検討すべき要素
    および指標を詳細に定めている。管理職は、VC配分のバランスが図られ、リスク・テイクが不当に奨励されていないことを確
    保するために、個人のリスク・テイク活動を絶対的および相対的な面から十分に評価しなければならない。検討すべき要素お
    よび指標には、定量的および定性的側面を踏まえた個人の業績、文化および行動の検討、懲戒処分等が含まれるが、これらに
    限定されるものではない。MRTの管理職は、個々のVCを決定する際に検討した要素およびリスク指標を具体的に文書化しなけれ
    ばならない。通常、業績は1年間で評価されるが、「重要な金融機関」のマネジメント・ボード・メンバーについては、3年間
    の業績が考慮される。
    変動報酬構造

     当行グループの報酬構造は、当行グループの従業員および当行グループの長期業績を促進および支援するメカニズムが働く

    ように設計されている。VCの一部がアップフロント報奨によって支払われる一方で、当該構造はVCの適切な一部を繰り延べる
    ことによって、グループの持続可能な業績に連動させる必要がある。VCの両方の部分について、当行グループは、ドイツ銀行
    株式を金融商品および効果的な方法として使用し、報酬を当行グループの持続可能な業績および株主の利益と連動させてい
    る。
     当行グループは引き続き、VCの繰延額に係る規制要件および当行グループの最低繰延期間を超えている。繰延率と期間は、
    従業員、部門および業務ユニットのリスク区分に基づいて決定される。当行グループは、VCが50,000ユーロ以上に設定された
    MRTの変動報酬について、一部繰延を開始する。MRT以外の者についての繰延は、より高額なVC額から開始される。InstVVに規
    定されるとおり、MRTについては、平均して少なくともVCの40%(上級管理職については60%)を超える部分が繰延率の適用対
    象となる。重要な業務ユニット(MBU)のMRTについては、当行グループは最低50%の繰延率を導入している。最低60%以上の
    繰延が必要なMRTのVCの基準額は、500,000ユーロに設定されている。
     さらに、コーポレート・バンク(CB)、インベストメント・バンク(IB)またはキャピタル・リリース・ユニット(CRU)の
    ディレクターおよびマネジング・ディレクターは、500,000ユーロを超えるVCについて、100%のVC繰延率の適用対象となる。
    これらの従業員で固定報酬が500,000ユーロを超える場合、すべてのVCが繰り延べられる。
     以下の表に詳述されているように、繰延期間は、従業員グループによって3年から5年の間である。
                                321/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  年度の報奨の種類別概要(DWS              Groupを除く。)

      報奨の種類            概要          対象者         繰延期間        保有期間        割合
     アップフロン        アップフロント報奨の現             適格な従業員            N/A        N/A    InstVVに基づく
     ト:        金部分
                                                   MRT:アップフロ
     現金VC
                                                   ントVCの50%
                                                   MRT以外:アッ
                                                   プフロントVCの
                                                   100%
     アップフロン        アップフロント報奨の株             VCが50,000            N/A        12ヶ月     アップフロントVC
     ト:        式部分(保有期間にわ             ユーロ以上の                           の50%
     株式アップフ        たってドイツ銀行の株価             InstVVに基づ
     ロント報奨        に連動)             く全MRT
     (EUA)
     繰延:        繰延現金部分             繰延VCを有する        均等繰延:             N/A     繰延VCの50%
     制限付奨励報                      全従業員       CB/IB/CRU:4年
     奨(RIA)                             MBUのMRT:4年
                                  上級経営者     1:5年
                                  その他:3年
     繰延:        繰延株式部分(権利確定             繰延VCを有する        均等繰延:           InstVVに基       繰延VCの50%
     制限付株式報        期間および保有期間にわ              全従業員       CB/IB/CRU:4年           づくMRTの場
     奨(REA)        たるドイツ銀行の株価に                     MBUのMRT:4年           合は12ヶ月
             連動)                     上級経営者     1:5年
                                  その他:3年
    N/A -該当なし
    1  2020業績年度の年間報酬の目的上、「上級経営者」は、「ドイツ銀行AGのMB-1ポジション」、「事業部門上級幹部委員会」の投票メン
      バー、「重要な金融機関」のマネジメント・ボード・メンバーおよび管理責任を有するそれぞれのMB-1ポジションと定義される。ドイツ
      銀行AGのマネジメント・ボードの特定の繰延規則については、マネジメント・ボードの報酬報告書を参照のこと。
     当行グループの従業員には、繰延報酬または報奨に関する権利を売却、担保供与すること、譲渡または付与することが認め

    られない。変動報酬をヘッジする経済効果を有する取引、例えば、株式を基礎とする報奨に係る価格変動リスクを相殺するこ
    とができない。当行グループの人事およびコンプライアンス部門は、報酬責任者による支援の下、一丸となって従業員のト
    レーディング活動を監視し、当行グループの全従業員がこの要件を遵守していることを確保する。
    変動報酬の事後リスク調整

     変動報酬の事後リスク調整に関連する規制要件に従い、当行グループは、当行グループの従業員の行動および業績に係る長

    期的な見解が繰延VCの重要な要素であると考えている。その結果、以下のとおり繰延報奨が業績条件および失効規定の対象と
    なる。
    2020  業績年度に付与されたドイツ銀行グループの変動報酬の業績条件および失効規定の概要

    規定              説明                     失効

                                        リスク選好の限界値およびグループ/
                   権利確定前および交付前の四半期末に当
                                        部門税引前利益の条件の範囲を満たし
                   行グループのCET        1資本比率または流動性
    ソルベンシーおよび流動性                                    たかによって、今後交付予定の繰延報
                   カバレッジ比率が一定の基準値を下回っ
                                        奨のトランシェ/株式アップフロント
                   た場合
                                        報酬の10%から100%
                                        ソルベンシーと流動性の状況の範囲を
                                        満たし、部門税引前利益を満たしたか
                   調整後のグループ税引前利益が交付日前
    グループ税引前利益                                    (該当する場合)によって、今後交付
                   の事業年度にマイナスである場合               1
                                        予定の繰延報奨のトランシェの10%か
                                        ら100%
                                        ソルベンシーと流動性の状況の範囲を
                   調整後の部門税引前利益が交付日前にマ
                                        満たし、グループ税引前利益を満たし
    部門税引前利益
                   イナスである場合        1
                                        たかによって、今後交付予定の繰延報
                                        奨のトランシェの10%から100%
                                322/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                   -  内部方針および手続の違反または該当
                   する法令の違反あるいは統制の欠陥が
    失効規定    2
                                        交付予定の報奨の100%まで
                   あった場合
                   -  報奨が、著しく不正確であるとみなさ

                   れた業績の測定または仮定にもとづいて
                   いることが判明した場合
                   -  著しい悪影響が発生し、参加者が十分

                   に影響を受けると考えられる場合
                   -  失効が現行の規制要件を遵守すること

                   が要求されている場合
                   InstVVに基づくMRTが重大な損失もしくは
                   規制上の制裁を招く行為に関与した場
                                        交付された報奨の100%、報奨の最後
    クローバック              合、または適正な行動基準に関する外部
                                        の権利確定日から2年後の応当日まで
                   もしくは内部の関連規則を遵守しなかっ
                   た場合
    1  明確に定義および規定される関連する損益項目の調整(事業再構築、のれんまたは無形資産の減損など)を考慮している。
    2  各制度規則に定められているとおり、他の規定が適用される場合がある。
    特殊な報酬構造を持つ従業員グループ

     当行グループの一部の領域では、適用される規制のフレームワーク内で前述のグループ報酬フレームワークと一部異なる報

    酬構造が適用されている。
    ポストバンク部門

     通常、旧ポストバンクの幹部社員はドイツ銀行の報酬構造に従っているが、ポストバンク部門のその他の社員の報酬は、労
    働組合またはそれぞれの労働者評議会と合意された特定のフレームワークに基づいている。労働協約が存在しない場合、報酬
    は個別契約に従う。通常、ポストバンク部門の非幹部社員および協約従業員はVCを受け取るが、VCの構造と割合は会社ごとに
    異なる場合がある。
    DWS

     DWSの資産運用会社および従業員の大半はAIFMDまたはUCITSに該当するが、限られた一部の従業員は当行グループのグループ
    報酬フレームワークおよびInstVVの適用範囲に留まっている。DWSは、AIFMDまたはUCITSの要件に沿った独自の報酬ガバナン
    ス、報酬方針、報酬構造およびリスク・テイカーの識別プロセスを構築している。こうした構造やプロセスは、必要に応じて
    InstVVと一致しているが、アセット・マネジメント事業に合うように調整されている。ESMAガイドラインに従い、DWSの報酬戦
    略は、固定報酬と変動報酬の適切な比率を確保するように設計されている。
     通常、DWSは当行グループのアプローチと同等の報酬規則を適用しているが、可能な場合はDWS                                            Groupに関連したパラメータ
    を使用している。グループ報酬フレームワークとの顕著な相違点として、DWS株式およびファンド連動型金融商品と結び付けら
    れた株式に基づく金融商品の使用が挙げられる。これは、従業員の報酬とDWSの株主および投資家の利益との連携の向上につな
    がる。
    統制部門

     InstVVに従って、当行グループは、特別な規制要件の適用を受ける統制部門を定義した。統制部門は、リスク、コンプライ
    アンス、金融犯罪防止、グループ監査、人事の一部、ならびに報酬責任者および報酬副責任者から構成される。利害の対立を
    防ぐため、これらの統制部門の個人別VC項目を決定するのに使用されるパラメータは、同機能が監督する事業で使用されるパ
    ラメータと異なる。リスク・プロファイルをもとに、これらの機能は、変動報酬に対する固定報酬の比率が2:1に設定されてい
    る。
     また、内部統制の役割を果たす一部の全社機能(法務、グループ財務、グループ税務、規制、および人事のその他機能等)
    について、当行グループは変動報酬に対する固定報酬の比率を1:1とすることを決定した。
    労働協約適用対象従業員(協約従業員)

     ドイツ銀行グループには、ドイツにおいて17,000名以上(フルタイム換算)の協約従業員がいる。これらの協約従業員は、
    主にドイツ銀行AGおよび旧ポストバンクの子会社によって雇用されている。ドイツ銀行AGが雇用する協約従業員は、労働組合
    と使用者団体の間で締結された労働協約(                   Tarifvertrag       für  das  private    Bankgewerbe      und  die  öffentlichen       Banken   )の適
    用を受ける。旧ポストバンク部門は、各労働組合と直接交渉された協約も適用される。協約従業員の報酬は本報酬報告書の定
    量的開示に含まれている。
                                323/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  年度の報酬の決定

    2020  年度の期末における検討および決定

     報酬に関するすべての決定は、規制要件の範囲内で行っている。これらの要件は、ドイツ銀行の報酬を決定するための包括
    的かつ制限的な原則を形成している。特に、報酬に関する決定が当行の健全な資本基盤と流動性資源の維持に弊害をもたらさ
    ないことを経営陣は保証しなければならない。
     この点において、2020年度は業界にとって特別な年であった。COVID-19のパンデミックを背景に、ECBおよび国の規制当局
    は、将来の強固な資本基盤を保全するため、変動報酬に適度なアプローチを適用するようすべての機関に求めた。外的な状況
    と当行で継続中の改革の一方で、ドイツ銀行にとって2020年度は良好な年であった。当行グループの新たな戦略と当行に対す
    る従業員の優れた貢献により、当行グループは変革計画を前倒しで進めている。その結果、当行グループは昨年度に戦略的目
    標をすべて達成した。2020年度の当行グループの利益は高く、税引前利益10億ユーロ超、純利益600百万ユーロ超となった。ま
    た、コストについてもさらなる進展が見られ、調整後のコスト目標を達成することができた。当行は、持続可能な収益性のた
    めの強固な基盤を構築しており、このような厳しい時期であっても、全般的にプラスの傾向が2021年度も続くと当行グループ
    は確信している。
     またドイツ銀行は現在の経済の状況とECBの勧告を受け入れ、報酬の意思決定時にこれを考慮に入れた。当行グループは、
    2020年度の変動報酬と繰延構造を決定する際に、従業員に報いる必要があることを見失うことなく、各従業員の業績に従い、
    市況に沿って、また、当然ながら負担能力の範囲内で慎重かつ将来予測的なアプローチを適用した。特に、年度末業績に基づ
    くVCの額を決定する際には、グループおよび部門レベルで本来必要な額よりも控えめな結果とした。また、当行グループは規
    制上の最低限を超える繰延構造を引き続き適用し、その結果、2020年度の繰延率は47%となった。
     上記の検討の中で、マネジメント・ボードは、当行は2020年度の期末における業績に基づくVCプール18,570億ユーロを含む
    変動報酬を付与することができることを確認した。ドイツ銀行AGのマネジメント・ボードのVCは、スーパーバイザリー・ボー
    ドにより別個のプロセスで決定された。ただし、これは、以下の表および図に含まれている。詳細については、マネジメン
    ト・ボードの報酬報告書を参照のこと。
     2021年3月に付与された2020年度全体のVC報奨の一環として、「グループVC項目」は、「グループ報酬フレームワーク」の項
    に記載されるとおり、設定された4つのKPIの評価に従って、すべての適格な従業員に付与された。マネジメント・ボードは、
    2020年度におけるグループVC項目の支払率を72.5%と判断した(2019年度:60%)。
    2020  年度の報酬費用-全従業員

                                                     2020  年度   2019  年度
            スーパー
    単位:百万ユー         バイザ    マネジメ
    ロ(別途記載の         リー・     ント・                          統制部     全社
                                                     グループ     グループ
                         3    3    3    3    3
    ものを除く)      1   ボード   2  ボード   3   IB    CB    PB    AM    CRU     門 3  機能  3
                                                       合計     合計
    従業員数
               20     10   4,258    7,368    29,945     3,926     482   6,423    32,247     84,659     87,597
    (フルタイム換
    算)
                6    62   2,048    1,032    2,570     690    161    757   2,798    10,119     10,093
    報酬総額
     基本給および
                6    26    946    695   1,975     415     88    606   2,190     6,940     7,350
     手当
                0     7    60    67    138     37     7    56    182     554     581
     年金費用
    InstVV第2条に
                6    32   1,006     762   2,113     451     95    663   2,371     7,494     7,931
    よる固定報酬
     年度末業績に
                0    30    876    152    227    181     25    70    295    1,857     1,444
     基づくVC    4
                0     0   138     14    54    36    15     4    25    286     314
     その他のVC     4
     退職金   5
                0     0    28    103    177     22    26    20    107     482     405
    InstVV第2条に
                0    30   1,042     269    457    239     66    95    427    2,625     2,162
    よる変動報酬
     1  表は四捨五入による差異を含む場合がある。2020年12月31日現在のFTE(フルタイム換算)。2019年度の年金費用は調整されている。
     2  「スーパーバイザリー・ボード」には、ドイツ銀行AGのボード・メンバーが含まれる。当該メンバーは従業員数のグループ合計において
       は考慮されていない。従業員の代表者については、スーパーバイザリー・ボードでの役割に対する報酬のみが考慮されている(従業員
       としての報酬は該当する部門の欄に含められている。)。ドイツ銀行AGのスーパーバイザリー・ボード・メンバーの報酬は、「グルー
       プ合計」に反映されていない。
     3  「マネジメント・ボード」には、ドイツ銀行AGのボード・メンバーが含まれる。「IB」                                     = インベストメント・バンク、「CB」               = コーポ
       レート・バンク、「PB」           = プライベート・バンク、「AM」              = アセット・マネジメント、「CRU」               = キャピタル・リリース・ユニッ
       ト。「統制部門」には、最高リスク・オフィス、グループ監査、コンプライアンスおよび金融犯罪防止の領域が含まれる。「全社機
       能」は、統制部門にも、その他いずれの部門にも含まれていない管理部門が含まれる。従業員の通年の報酬は、年度末時点の役割に基
       づく欄に配分されている。
     4  「年度末業績に基づくVC」には、個人別VC項目およびグループVC項目が含まれる。「その他のVC」には、サインオン報奨やリテンション
       報奨(リテンション・リスク増大により、期初に付与された171百万ユーロを含む。)のようなその他の契約上のVC誓約が含まれる。
       2020年度におけるその他のVCには、特別報奨(45百万ユーロ)および過年度においては年度末業績に基づくVCとして報告されていた協
                                324/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       約従業員および公務員に関する特定のVC項目も含まれる。2019年度の報酬報告書で開示された年度末業績に基づくVC(1,516百万ユー
       ロ)およびその他のVC(242百万ユーロ)の2019年度の数値は、本表の目的において調整されている。本表にはプライム・ファイナンス
       に 関連する払戻としての条件を満たす費用および前任雇用者からの権利失効に代わる新規雇用者への報奨(早期退職割増報奨金)は含
       まれない。
     5  退職金には再構築に基づく退職費用が含まれるようになった。                         2019  年度の数値は、過年度には注記10「再構築」でのみ報告されていた退
       職費用を含めるよう修正再表示されている。したがって、関連する2019年度のグループ合計はすべて調整されている。
                                325/733



















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     各年に報告された年度末業績に基づく変動報酬および繰延率
    重要なリスク・テイカーの報酬の開示








     グローバル・ベースで、2019事業年度の2,553人に対して、2020事業年度においては2,298人の従業員がInstVVのMRTとして特

    定された(マイナス10%)。この減少は主に、定量的なMRT数の減少(報酬に起因)ならびに人員削減および一部の事業からの
    撤退によるものである。すべてのMRTに対する報酬項目の詳細は、InstVV第16条およびCRR第450条に従い、以下の表に示されて
    いる。
                                326/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    InstVV   による重要なリスク・テイカーの報酬総額
                                                     2020  年度   2019  年度
             スーパー
    単位:百万ユー          バイザ    マネジメ
    ロ(別途記載の          リー・     ント・                          統制部     全社
                                                     グループ     グループ
                          3    3    3    3    3
    ものを除く)      1   ボード   2  ボード   3   IB    CB    PB    AM    CRU     門 3  機能  3
                                                       合計     合計
                41     45   1,027     183    301     37    95    229    340    2,298     2,553
    MRTの数(人数)
                31     36    925    165    256     26    53    216    292    1,999     2,101
    MRTの数(FTE)
     このうち上級
                0     36    18    29    51     4    4    39    51    232     253
        4
     経営者
    報酬総額
                7     94   1,239     128    192     46    73    103    247    2,130     2,070
    固定報酬総額
                7     52    522     63    108     20    34    80    135    1,022     1,297
     このうち:
     現金(年金費
                6     52    522     63    108     20    34    80    135    1,020     1,295
     用を含む。)
     株式またはそ
                1     0    0    0    0    0    0    0    0     1     1
     の他の商品
    当期の変動報酬
                0     42    716     66    84    26    39    23    112    1,109      773
    総額  5
     このうち:
     現金
                0     22    364     37    48    17    23    14    66    590     411
     株式または株
     式に基づく           0     21    352     28    36     9    17     9    45    518     361
     商品
     その他の種類
                0     0    0    0    0    1    0    0    0     1     1
     の商品
    当期の変動報酬
                0     36    593     41    45    10    28     8    51    813     526
    総額-繰延
     このうち:
     現金
                0     18    297     21    22     4    14     4    26    406     260
     株式または株
     式に基づく商           0     18    296     21    22     5    14     4    26    406     265
     品
     その他の種類
                0     0    0    0    0    1    0    0    0     1     1
     の商品
    期首において未
    払いの前年度か
                0     64   1,050      69    93    43    65    29    122    1,536     1,971
    らの繰延変動報
    酬総額
     このうち:
     権利確定
                0     11    41     5    9    5    2    5    12     89     115
     権利確定かつ
     支払済/交付           0     10    41     4    9    5    2    5    11     88     114
     済
     権利未確定           0     54   1,009      64    84    38    63    24    110    1,446     1,856
    期中に付与、支
    払もしくは減額
    された繰延変動
    報酬
     期中付与
                0     31    393     29    42    21    22     9    46    592     831
     期中支払
                0     17    247     17    36    10    15    11    36    389     461
     明示的なリス
     ク調整による
                0     5   187     13    20     5    11     7    27    275      2
       6
     削減
     保証付変動報
     酬(サインオ
     ン報酬を含           0     0    1    1    0    0    0    0    1     3     9
     む。)の受益
     者数
    保証付変動報酬
    総額(サインオ
                0     0    1    1    0    0    0    0    1     2     9
    ン報酬を含
    む。)
    期中付与済退職
                0     2    11     8    10     9    6    3    20     69     70
    金総額   7
                                327/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    期中付与済退職
    金総額の受益者            0     3    33    12    25     9    23     5    20    130     213
    数
    期中に個人に付
    与された退職金            0     1    3    1    3    2    1    2    5     5     11
    の最高金額
    1  表は四捨五入による差異を含む場合がある。従業員は各自の主な役割を基に列項目に割り当てられている。2020年12月31日現在のFTE。
    2  「スーパーバイザリー・ボード」には、ドイツ銀行グループ内のすべての「重要な金融機関」のスーパーバイザリー・ボード・メンバー
      が含まれる。スーパーバイザリー・ボードでの役割のみによって識別された従業員の代表者については、スーパーバイザリー・ボードで
      の役割に係る報酬のみが考慮されている。
    3  「マネジメント・ボード」には、ドイツ銀行グループ内のすべての「重要な金融機関」のマネジメント・ボード・メンバーが含まれる。
      「IB」   = インベストメント・バンク、「CB」               = コーポレート・バンク、「PB」             = プライベート・バンク、「AM」=              アセット・マネジメ
      ント、「CRU」      = キャピタル・リリース・ユニット。「統制部門」には、最高リスク・オフィス、グループ監査、コンプライアンスおよ
      び金融犯罪防止の領域が含まれる。「全社機能」は、統制部門にも、その他いずれの部門にも含まれていない管理部門が含まれる。
    4  本開示の目的上、「上級経営者」は、ドイツ銀行AGの「MB-1ポジション」、「事業部門上級幹部委員会」の投票メンバー、「重要な金融
      機関」のマネジメント・ボード・メンバーおよび管理責任を有するそれぞれのMB-1ポジションが含まれる。
    5  「当期の変動報酬総額」には、ドイツ銀行の2020年度の年度末業績に基づくVC報奨、その他のVC誓約および退職金が含まれるが、早期退
      職割増報奨金は含まれない。
    6  2020年度の事前に定められた株価目標を満たさなかったため、2017年1月に付与されたリテンション報酬プログラムの株式の失効株式に基
      づく部分を含む。
    7  一般的に退職金は繰り延べられない。
    高所得者の報酬

                                          2020  年度       2019  年度
     単位:ユーロ
                                          従業員数         従業員数
         1
     報酬総額
      1,000,000以上1,499,999以下                                       333         305
      1,500,000以上1,999,999以下                                       150         122
      2,000,000以上2,499,999以下                                        67         50
      2,500,000以上2,999,999以下                                        38         37
      3,000,000以上3,499,999以下                                        25         21
      3,500,000以上3,999,999以下                                        15         20
      4,000,000以上4,499,999以下                                        17          9
      4,500,000以上4,999,999以下                                        9         8
      5,000,000以上5,999,999以下                                        12          6
      6,000,000以上6,999,999以下                                        10          4
      7,000,000以上7,999,999以下                                        3         0
      8,000,000以上8,999,999以下                                        3         0
      9,000,000以上9,999,999以下                                        1         0
      10,000,000以上10,999,999以下                                        1         0
      11,000,000以上11,999,999以下                                        0         0
      12,000,000以上12,999,999以下                                        0         0
      13,000,000以上13,999,999以下                                        0         1
      合計                                       684         583
    1  (退職金を含む)FPおよびVCの全項目を含む。                   早期退職割増報奨金は含まれていない。ドイツ銀行AGのマネジメント・ボード・メンバー
      と2020年度の離職者を含む。
     2020年度には合計684名の従業員が1百万ユーロ以上の報酬総額を受け取った(2019年度は583名)。この増加は、上述の当行

    グループおよび部門の成績の大幅な改善によって業績連動型変動報酬のレベルが上昇したことに基づいている。
                                328/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    スーパーバイザリー・ボード・メンバーの報酬制度
     スーパーバイザリー・ボード・メンバーの報酬の原則は当行グループの定款に定められており、年次株主総会において株主

    により随時改定される。2013年に考案された直近の報酬規定の改定は2017年5月18日の年次株主総会で決議され、2017年10月5
    日に発効した。したがって、以下の規定が適用される。
     スーパーバイザリー・ボード・メンバーは、年間固定報酬(以下「スーパーバイザリー・ボードの報酬」という。)を受け
    取る。年間基本報酬額は各スーパーバイザリー・ボード・メンバーにつき100,000ユーロである。スーパーバイザリー・ボード
    委員長は、当該金額の2倍を受け取り、副委員長は当該金額の1.5倍を受け取る。
     スーパーバイザリー・ボードの委員会の委員および委員長は、以下のとおり追加の年間固定報酬が支払われる。
                                                2020  年12月31日現在

    委員会
    単位:ユーロ
                                           委員長           委員
    監査委員会                                      200,000          100,000
    リスク委員会                                      200,000          100,000
    任命委員会                                      100,000          50,000
    調停委員会                                         0          0
    公正委員会                                      200,000          100,000
    会長委員会                                      100,000          50,000
    報酬統制委員会                                      100,000          50,000
    戦略委員会                                      100,000          50,000
    技術、データおよびイノベーション委員会                                      100,000          50,000
     決定された報酬の75%は、翌年の年初3ヶ月間に明細を提出した後で各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに支給され

    る。同時に残りの25%は、当行により直前の1月の最終10取引日におけるフランクフルト証券取引所(Xetraまたは後継システ
    ム)の終値の平均(小数第3位まで計算)に基づき当行株式に転換される。その株式数の株価が、スーパーバイザリー・ボード
    からの退任後または任期満了後の翌年2月に、直前の1月の最終10取引日におけるフランクフルト証券取引所(Xetraまたは後継
    システム)の終値の平均に基づき各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに支払われる。ただし、当該メンバーが、解任を
    正当化する重大な理由によりスーパーバイザリー・ボードから退任しないことを条件とする。
     年度中にスーパーバイザリー・ボード・メンバーの交代があった場合、当該事業年度の報酬は、1ヶ月未満の端数を1ヶ月に
    切上げて、または切下げて、案分により支払われる。退任する年度については、報酬全額が現金で支払われ、当該事業年度の
    報酬の25%に失効規定が適用される。
     当行はスーパーバイザリー・ボード・メンバーに対し、その業務に関連して負担した現金費用(報酬および費用の払戻しに
    係る付加価値税(VAT)を含む。)を払戻す。さらに、スーパーバイザリー・ボードの業務に対して外国法上適用可能な社会保
    障制度への雇用者の拠出額が、対象となる各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに支払われる。最後に、スーパーバイザ
    リー・ボード委員長は、その機能上必要な代表的業務を行う際に負担した旅費およびその機能のために必要なセキュリティ措
    置の費用の適切な払戻しを受ける。
     当行の利益において、スーパーバイザリー・ボード・メンバーは、適切な金額(免責額を含む。)において、当行が付保し
    た金融賠償責任保険契約の対象となる。その保険料は、当行が負担する。
                                329/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020  事業年度のスーパーバイザリー・ボードの報酬
     各スーパーバイザリー・ボード・メンバーは2020事業年度に関して以下の報酬(付加価値税を除く。)を受け取った。
                                     2020  事業年度報酬            2019  事業年度報酬

    スーパーバイザリー・ボード・メンバー
                                       うち、2021年              うち、2020年
                                       度第1四半期               度第1四半
    単位:ユーロ                                固定      に支払        固定     期に支払
              1
    Dr.  Paul   Achleitner
                                  802,083       601,563       900,000       675,000
    Detlef    Polaschek
                                  450,000       337,500       450,000       337,500
    Ludwig    Blomeyer-Bartenstein
                                  300,000       225,000       300,000       225,000
    Frank   Bsirske
                                  300,000       225,000       300,000       225,000
    Mayree    Carroll    Clark
                                  425,000       318,750       370,833       278,125
    Jan  Duscheck
                                  250,000       187,500       250,000       187,500
    Dr.  Gerhard    Eschelbeck
                                  150,000       112,500       150,000       112,500
           2
    Sigmar    Gabriel
                                  166,667       125,000          0       0
               3
    Katherine     Garrett-Cox
                                  100,000       100,000       300,000       225,000
    Timo   Heider
                                  250,000       187,500       250,000       187,500
    Martina    Klee
                                  150,000       112,500       150,000       112,500
    Henriette     Mark
                                  250,000       187,500       250,000       187,500
            4
    Richard    Meddings
                                     0       0    87,500       87,500
    Gabriele     Platscher
                                  300,000       225,000       300,000       225,000
    Bernd   Rose
                                  275,000       206,250       250,000       187,500
    Gerd   Alexander     Schütz
                                  175,000       131,250       150,000       112,500
                4
    Prof.   Dr.  Stefan    Simon
                                     0       0    320,833       320,833
             5
    Stephan    Szukalski
                                  200,000       200,000       200,000       150,000
    John   Alexander     Thain
                                  200,000       150,000       200,000       150,000
    Michele    Trogni
                                  350,000       262,500       320,833       240,625
               6
    Dr.  Dagmar    Valcárcel
                                  425,000       318,750       166,667       125,000
              7
    Dr.  Theodor    Weimer
                                  108,333       81,250         0       0
    Prof.   Dr.  Norbert    Winkeljohann
                                  450,000       337,500       420,833       315,625
          8
    Jürg   Zeltner
                                     0       0    25,000       25,000
    合計                             6,077,083       4,632,813       6,112,499       4,692,708
    1  当行の上級管理職による一部の報酬請求の自発的な権利放棄に関する話し合いにおいて、Dr.                                       Achleitnerは、定款に基づく2020事業年度
      の将来の報酬請求の12分の1(72,917ユーロ)の権利放棄を申し出た。マネジメント・ボードはこの申し出を受け入れた。
    2  2020年3月11日就任。
    3  2020年5月20日退任。
    4  2019年7月31日退任。
    5  2020年12月31日退任。
    6  2018年8月1日就任。
    7  2020年5月20日就任。
    8  2019年8月20日就任、12月15日退任。
     明細を提出した後、2020事業年度の各スーパーバイザリー・ボード・メンバーについて決定された報酬の25%は、8.9201

    ユーロ(2021年1月の最終10取引日におけるフランクフルト証券取引所(Xetra)の終値の平均)の株価に基づき当行の仮想株
    式に転換された。2020年度にスーパーバイザリー・ボードを退任したメンバーは報酬全額を現金で支払われた。
                                330/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、2020年度の報酬の一部として2021年度の年初3ヶ月間に転換された仮想株式数(小数第3位まで)、報酬の一部
    として見越し計上された株式数およびスーパーバイザリー・ボード・メンバー就任中に累積した仮想株式数、ならびにスー
    パーバイザリー・ボード・メンバーを退任したメンバーに対して2021年2月に支払われた金額を示している。
                                             仮想株式数

                             2020  年度の報
                                                     2021  年2月に
                             酬の一部とし        現在の任期中
                                                      支払
                             て2021年2月に        に発生した
                                                    単位:ユーロ      1
    スーパーバイザリー・ボード・メンバー                           転換        総数      合計(累積)
              2
    Dr.  Paul   Achleitner
                               22,479.662        63,229.466        85,709.128            0
            3
    Detlef    Polaschek
                               12,611.966        22,616.259        35,228.225            0
                  3
    Ludwig    Blomeyer-Bartenstein
                               8,407.977       15,077.506        23,485.483            0
           4
    Frank   Bsirske
                               8,407.977       15,077.506        23,485.483            0
               3
    Mayree    Carroll    Clark
                               11,911.301        18,256.494        30,167.795            0
          4
    Jan  Duscheck
                               7,006.648       12,564.588        19,571.236            0
                5
    Dr.  Gerhard    Eschelbeck
                               4,203.989        9,788.371       13,992.360            0
           6
    Sigmar    Gabriel
                               4,671.099            0    4,671.099            0
               7
    Katherine     Garrett-Cox
                                   0   21,530.850        21,530.850         192,057
          4
    Timo   Heider
                               7,006.648       12,564.588        19,571.236            0
          4
    Martina    Klee
                               4,203.989        7,538.753       11,742.742            0
           4
    Henriette     Mark
                               7,006.648       12,564.588        19,571.236            0
              4
    Gabriele     Platscher
                               8,407.977       15,077.506        23,485.483            0
         4
    Bernd   Rose
                               7,707.313       12,564.588        20,271.901            0
               8
    Gerd   Alexander     Schütz
                               4,904.654        7,538.753       12,443.407            0
             9
    Stephan    Szukalski
                                   0   10,051.671        10,051.671          89,662
               3
    John   Alexander     Thain
                               5,605.318       10,051.671        15,656.989            0
           3
    Michele    Trogni
                               9,809.307       15,743.576        25,552.883            0
               10
    Dr.  Dagmar    Valcárcel
                               11,911.301        5,328.559       17,239.860            0
              11
    Dr.  Theodor    Weimer
                               3,036.214            0    3,036.214            0
                    12
    Prof.   Dr.  Norbert    Winkeljohann
                               12,611.966        15,283.311        27,895.277            0
    合計                          161,911.954        302,448.604        464,360.558          281,719
    1  2021年1月の最終10取引日におけるフランクフルト証券取引所(Xetraあるいは後継のシステム)の終値の平均株価                                                 8.9201   ユーロに基づ
      く。
    2  2017年5月18日再選。Dr.            Achleitnerの、定款に基づく2020事業年度の報酬の12分の1(72,917ユーロ)の権利放棄を考慮に入れて算定さ
      れた。
    3  2018年5月24日就任。
    4  2018年4月26日に従業員の代表者として再選。
    5  2017年5月28日就任。
    6  2020年3月11日就任。
    7  2020年5月20日退任。
    8  2018年5月24日再選。
    9  2020年12月31日退任。
    10  2019年8月1日就任。
    11  2020年5月20日就任。
    12  2018年8月1日就任。
     従業員より選出されたスーパーバイザリー・ボード・メンバー(Frank                                    Bsirske氏、Jan        Duscheck氏およびStephan
    Szukalski氏(2020年12月31日退任)を除く。)は全員、当行グループにより雇用されている。2020事業年度において、当行グ
    ループは当該メンバーに対し、スーパーバイザリー・ボードの報酬に加えて、給与、退職金および年金報酬の形で総額1.1百万
    ユーロを支払った。
     当行グループに雇用されているかまたは雇用されていた従業員にはその雇用の終了に伴う給付を受け取る権利が与えられて
    いるが、当行グループは、スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対しては、そのスーパーバイザリー・ボードからの退任
    後にはいかなる給付も行わない。2020年度において、当行グループに雇用されているかまたは雇用されていたスーパーバイザ
    リー・ボード・メンバーに対する年金、退職金または類似の給付として0.11百万ユーロを確保した。
     当行グループのマネジメント・ボードの合意により、Paul                           Achleitner博士は無償で様々な態様の当行グループの代表職務を
    果たし、当行グループの事業機会の創出に関わる。これらの任務は、ドイツ銀行AGのスーパーバイザリー・ボード委員長の職
                                331/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    務責任に関連する。この点について、費用の払戻しが定款に規定されている。個別の契約に基づき、当行グループはPaul
    Achleitner博士に対し、当行グループの利益において当該業務に関して無料で管理および支援サービスを提供している。した
    がっ  て、Paul     Achleitner博士は、これらの活動の準備および実行のために内部資源を利用する権利がある。Paul                                              Achleitner
    博士は、これらの任務のために無料で当行グループのセキュリティおよび車両サービスを利用可能である。当行グループはま
    た、旅費および参加費を払戻し、提供された現金以外の給付に係る税金を負担する。2012年9月24日、会長委員会はこの契約の
    締結を承認した。規定はPaul              Achleitner博士のスーパーバイザリー・ボード委員長としての在任期間中に適用され、適切性に
    ついて毎年見直される。ドイツ銀行とAchleitner博士との間のこの契約に基づき、2020事業年度において135,000ユーロ(2019
    事業年度:208,000ユーロ)に相当する支援サービスが提供され、150,290ユーロ(2019事業年度:277,010ユーロ)の費用が払
    戻された。
       次へ
                                332/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    サステナビリティ
     ドイツ銀行は長年サステナビリティに取り組んでおり、近年、この問題は投資家、顧客および広く一般社会との対話の中で

    ますます重要性が高まっている。サステナビリティは、当行グループが2019年半ばに設定した「Compete                                                to  win」戦略の中心
    的要素となっている。以来、当行グループでは、サステナビリティを当行グループの商慣行に組み入れることにおいて大きな
    進展を遂げている。
     この進展の過程で、当行グループはサステナビリティのミッションを定義した。このミッションは、環境・社会・ガバナン
    ス(ESG)の側面を網羅した、サステナビリティに関する当行グループの幅広い理解を反映するものである。当行グループのサ
    ステナビリティ戦略の実行には、当行グループおよびその事業活動の徹底的な改革が必要であり、持続的かつクライメイト・
    ニュートラルなビジネス・モデルへの変革を目指す顧客の支援を一層推進する必要がある。これを理由として、当行グループ
    は2020年度において、2,000億ユーロのサステナブル・ファイナンスとEGS投資を2025年度末までに達成するという目標を設定
    した。この目標には、運用会社であるDWSが運用する資産は含まれない。
     当行グループは、サステナビリティを重要な商機ととらえている。一方で、当行グループは、気候変動に関するパリ協定の
    目標や国際連合(UN)の持続可能な開発目標を当行グループの活動を通じて支援することにも努めている。また、当行グルー
    プは、国連グローバル・コンパクトの10原則および国連責任銀行原則を含む、複数の国際的な原則や基準を支援している。
    2020年度に、当行グループは赤道原則に正式に参加することにより、こうした誓約を拡大した。また当行グループは、ドイツ
    の金融セクターの気候変動対策に関する共同誓約に署名し、信用ポートフォリオをパリ協定の目標に合わせたものとすること
    を約束した。
     当行グループのサステナビリティのミッションを実行し、目標を達成するために、当行グループは、当行全体に持続可能性
    を総合的に組み込み、以下の4つの側面に集中して取り組んでいる。
    -サステナブル・ファイナンス
    -方針および誓約
    -当行グループの事業
    -ソート・リーダーシップおよびステークホルダー・エンゲージメント
     2020年度に、当行グループは、サステナビリティ戦略の4つの側面すべてにおいて効果的に前進すべく、サステナビリティの
    ガバナンス構造を大幅に強化した。当行グループは、マネジメント・ボード・ステナビリティ委員会を設置し、2020年10月後
    半に設立総会を開催した。同委員会は、当行のサステナビリティ関連のすべての重要なイニシアティブに関する意思決定を行
    う。当行グループの最高経営責任者を委員長として、マネジメント・ボード・メンバーおよび4名の事業部門リーダーを含む13
    名のメンバーで構成される同委員会は、2020年度に2回の会議を開催した。同委員会は、当行の変革管理の一環としてのサステ
    ナビリティ関連の改革イニシアティブの運営委員会としての機能も果たしており、グループ改革室が調整を行っている。
     2018年度に設置された当行グループのサステナビリティ協議会は、重要なガバナンス組織として継続する。同協議会は、サ
    ステナビリティ委員会による意思決定の準備作業、実行のための調整、および当行のサステナビリティ戦略の4つの側面に沿っ
    たワーク・ストリームを監督する。同協議会は、4つの事業部門およびすべての管理部門の管理職で構成されている。会議は月
    次で開催される。
     持続可能性に関するより詳細な情報は、当行グループのNon-Financial                                 Report    2020年において公表されている。これには、
    ドイツ商法第315条第3項に準拠したドイツ銀行の統合された個別非財務報告書が含まれている。Non-Financial                                                   ReportのPDF
    は、当行グループのインベスター・リレーションズのウェブサイト(db.com/annual-reports)で公表されている。
    従業員

    当行グループの従業員数

     2020年12月31日現在、雇用従業員数は合計84,659名であった(2019年12月31日現在:87,597名)。当行グループは従業員数
    をフルタイム換算で計算している。これは、パートタイム従業員数を労働時間の比に応じて含むことを意味する。
     以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日現在におけるフルタイム換算の従業員数を示している。
                                333/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    従業員数    1
                        2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在         2018  年12月31日現在
    ドイツ                           37,315           40,491           41,669
    欧州(ドイツ以外)、中東およびアフリ
                               19,617           19,672           20,871
    カ
    アジア/太平洋                           19,430           18,874           19,732
         2
    北アメリカ
                                8,149           8,399           9,275
    ラテン・アメリカ                            148           162           189
    従業員合計                           84,659           87,597           91,737
    1  フルタイム換算の従業員数。ドイツ銀行の健康保険会社が2019年度にフルタイム換算の定義をドイツ銀行と同様の方法に変更したことに
      より、2019年12月31日現在の当行グループのフルタイム換算の従業員数が81名減少した(過年度の数値は修正再表示していない。)。
    2  主に米国。
     当行グループの従業員数は、当行グループが2019年7月に公表した目標の実施に起因して、2020年度において2,938名

    (3.4%)減少した。
    - ドイツでは、        主として、プライベート・バンクの                 個人顧客およびグローバル部門に関連するプライベート・バンク、なら
      びにポストバンク・システムズの売却(1,339名減少)に起因する管理部門における再構築手段の実施により、従業員が
      3,176名(7.8%)減少した。
    - 北アメリカでは、すべての部門および関連する管理部門での減少により、従業員が250名(3.0%)減少した。
    - ラテン・アメリカでは、当行グループの拠点戦略の実施の結果としてメキシコなどでの減少により、従業員が14名
      (8.6%)減少した。
    - ドイツを除くEMEAでは主に、プライベート・バンクでの減少がテクノロジー・データおよびイノベーションならびにCOOで
      の増加に相殺され、従業員が55名(0.3%)減少した。
    - アジア/太平洋では、テクノロジー・データおよびイノベーションならびにCOOでの増加などにより、従業員が556名
      (2.9%)増加した。
     以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日現在における部門別のフルタイム換算の従業員数の占める割合を示して

    いる。
    従業員                    2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在         2018  年12月31日現在

    コーポレート・バンク(CB)                            8.7  %          8.8%           8.3%
    インベストメント・バンク(IB)                            5.0  %          5.0%           5.0%
    プライベート・バンク(PB)                            35.4  %         36.0%           35.4%
    アセット・マネジメント(AM)                            4.6  %          4.5%           4.4%
    キャピタル・リリース・ユニット(CRU)                            0.6  %          0.7%           1.7%
    管理部門                            45.7  %         45.0%           45.2%
    - コーポレート・バンクでは、ドイツのコマーシャル・バンキングにおける減少などにより、従業員が345名(4.5%)減少

      した。
    - インベストメント・バンクでは、債券および為替における減少などで従業員が93名(2.1%)減少した。
    - プライベート・バンクでは、ドイツおよびドイツを除くEMEAにおける減少などにより、従業員が1,654名(5.2%)減少し
      た。
    - アセット・マネジメントでは、米国および英国における減少を、DWSのCOOに関連するアジア/太平洋における増加が上
      回ったことを主因として、従業員が1名(0.0%)増加した。
    - キャピタル・リリース・ユニットでは、残余エクイティ事業における減少などにより、従業員が139名(22.3%)減少し
      た。
    - 管理部門では主に、ポストバンク・システムズの売却(1,339名)、最高改革室(Chief                                           Transformation        Office)および
      人事部での減少(171名)ならびに財務部での減少(146名)が、事業上重要な外部委託を行っていた役職の内部化を主因
      とするテクノロジー・データおよびイノベーション(ポストバンク・システムズの売却を除く667名)およびCOO部門(322
      名)での増加により一部相殺され、従業員が709名(1.8%)減少した。
    退職後給付制度

     当行グループは、従業員のために多数の退職後給付制度(確定拠出制度および確定給付制度の両方)のスポンサーとなって
    いる。
                                334/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     確定給付制度債務が2百万ユーロを超える確定給付制度をカバーしている当行グループの世界的に調整された会計処理におい
    て、当行グループのグローバル保険数理士が、各国で任命された保険数理士が行った評価をレビューしている。
     当行グループのグローバルな原則を適用して財務上および人口統計上の仮定を決定することにより、当行グループはそれら
    の仮定が最善の見積りであり、不偏で相互に矛盾しないこと、および世界的に一貫性があることを確実にする。
     従業員給付制度の詳細については、連結財務諸表に対する注記33「従業員給付」を参照のこと。
    再構築

     2020年12月31日現在、ドイツ銀行の従業員数は2,938名(3.4%)削減され、84,659名となった。COVID-19のパンデミック
    は、2020年度におけるドイツ銀行の削減目標に影響を及ぼした。ドイツ銀行は、2022年度末までの一層の人員削減を含む、効
    率性および管理部門の改善に引き続き取り組んでいる。
     主にドイツにおける従業員の削減は、主としてプライベート・バンクでの1,356名削減、およびポストバンク・システムズの
    売却によるものである。2020年度において、ITを中心に業務上重要な外部委託していた職務は再び内部で行われるようになっ
    た。
    人材の採用

     2020年度には、全体の離職率がCOVID-19のパンデミックの影響を受けた。当行は一時的に再構築を停止し、2020年度の自己
    都合退職率は約25%低下した。
     2020年度の自己都合退職率は、5.9%(2019年度:8.0%)となった。自己都合退職率が2.1%低下したのは、アジア/太平洋
    での退職率低下(2020年度:11.3%、2019年度:17.0%)                           、米州での退職率低下(2020年度:10.1%、2019年度:14.5%)お
    よびドイツを除くEMEAでの退職率低下(2020年度:5.6%、2019年度:7.7%)などによるものであるが、ドイツでの自己都合
    退職率は、前年度の水準にとどまっている(2020年度:2.6%、2019年度:2.5%)。
     上述の再構築施策の中においても、人材採用は当行にとって引き続き重要な最優先事項である。2020年度においては、主
    に、成長分野(グローバル・トランザクション・バンキング、ウェルス・マネジメントおよびアセット・マネジメント)のフ
    ロント・オフィスの補充に注力した。また、自己都合で退職した営業拠点の従業員の後任補充と規制関連の役割(クライアン
    ト・ライフサイクル・マネジメントや金融犯罪対応等)の需要の高まりに応じた人材の採用に注力した。
     当行グループは、変革アジェンダの推進支援を行う大卒者の採用を戦略的優先事項として引き続き取り組んでいる。当行グ
    ループは2020年度に717名の大卒者を採用した(2019年度:955名)。当行はまた、ITを中心に、外部委託をしていた1,498名
    (2019年度:881名)の役割を内部で創出した。
    内部キャリア・モビリティの促進

     内部モビリティは、資格要件を満たす有能な従業員を育成して維持し、その専門知識と経験による恩恵を当行が享受し続け
    る上で重要な役割を果たす。ドイツ銀行は2020年度、当行の内部モビリティ戦略の実行を継続し、組織内の適切な内部の候補
    者で欠員全体の3分の1を補充することを約束している。
     欠員(マネジング・ディレクターを除く。)は通常、まず、2週間以上グループ内で公示される。内部候補者に高い優先順位
    を付すことで、再構築の影響を受けた従業員が当行で新たな役割を見つける手助けをしている。当行グループはまた、従業員
    がスキルや経験を拡げられるよう、部門間のモビリティも推進している。                                  さらに、内部モビリティは、当行の余剰人員および
    採用コストの削減を手助けしている。
     2020年度には、欠員全体の35.9%(2019年度:37.6%)が内部で補充された(ポストバンクを除く。)。欠員補充にかかっ
    た期間は平均74日間(2019年度:56日間)である。
                                335/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ダイバーシティーおよびインクルージョン
     当行グループは、すべての文化、国、人種、民族、性別、性的指向、障害、信仰、背景および経験から有能な従業員を引き
    つけ、育成し、維持することを目指している。当行グループは、すべての個人が歓迎され、受け入れられ、尊敬され、支えら
    れていると感じて欲しいと考えている。当行グループのリーダーたちは、様々なスキル、スタイルそしてアプローチを有する
    人材が最適な仕事で貢献することのできる、インクルーシブなチームを構築することを期待される。
     2020年度を通して、当行グループは、人材の招致と採用の目標達成、より強固なキャリア計画、リーダーシップの育成、視
    野を広げる機会、および上級管理職によるサポートを通じて、女性、および過小評価されているその他グループのメンバーの
    昇進を支援することにより、ダイバーシティーおよびインクルージョンを当行グループの文化と従業員の慣行に組み入れるこ
    とに取り組んできた。当行グループは引き続き、当行グループの人材に、インクルージョンの実践と人材関連の意思決定にお
    ける無意識の偏見の回避を浸透させるよう努める。
     2020年度末現在、スーパーバイザリー・ボード・メンバーのうち6名、割合で30%(2019年度:35%)が女性であった。これ
    は、2015年にドイツで発効した性別クオータ制に関する法律に基づき、共同決定制度の上場ドイツ企業に対する新たな法定要
    件である30%を満たしている。
     2017年度に設定したスーパーバイザリー・ボードの目標は、2022年6月30日までに、マネジメント・ボードに少なくとも20%
    の女性メンバーを置くことである。当該目標を達成するためには、8名から12名のマネジメント・ボードにおいて2名の女性メ
    ンバーが必要となる。2020年度末現在、マネジメント・ボードの1名が女性である。スーパーバイザリー・ボードは、マネジメ
    ント・ボード・メンバーの選任に関する妥当性指針のダイバーシティー原則に従った2022年度目標を目指して努力している。
     当行は、ドイツの性別クオータ法に従い、2020年12月31日時点の目標をそれぞれ20%(マネジメント・ボードの下にある第1
    管理職レベル)と25%(           マネジメント・ボードの下にある第2管理職レベル                        )に設定した。2020年度末現在、マネジメント・
    ボードの下にある第1管理職レベルの20.0%(2019年度:19.7%)は女性が担っている。マネジメント・ボードの下にある第2
    管理職レベルでは、その割合は23.9%(2019年度:19.5%)となる。2020年12月31日現在、自発的な目標は一部しか達成され
    ていない。
     マネジメント・ボードの下にある2つのレベルにおける女性の割合の目標を2015年9月に設定して以来、関連する条件が変更
    されている。これらには、2019年7月に決定された当行の変革、ならびにDWSのIPOおよびDB                                          Privat-    und  Firmenkundenbank         AG
    のドイツバンクAGへの合併に係る決定を背景とした変更が含まれる。当行グループによる大規模なコスト削減プログラムも、
    これらの2つのレベルでの採用や任命を行う能力を制限している。実際のところ、2015年9月以降、既に比較的少人数であった
    マネジメント・ボードの下にある2つのレベルの従業員は、さらに約36%減少した。これにより、小さな絶対的な変化でも変動
    率が比較的高くなる。それでも、当行グループはこの目標に忠実に、女性管理職の占める割合を増大させることに引き続き注
    力している。このフレームワーク内で、当行グループは、特に役割、潜在力および実証された業績に基づいて、候補者の適切
    性に係る昇進および任命の決定を行っている。
     マネジメント・ボードは引き続き、女性管理職の占める割合を増大させることにコミットしている。女性の割合を増大させ
    るという当行の自主的な目標に引き続き変更はなく、企業役職の上位3つについて重点的に取り組みを行い、人数ベースで、マ
    ネジング・ディレクターは21%、ディレクターは28%、ヴァイス・プレジデントは35%(ポストバンクを除く。)を目指して
    いる。これらの目標は、マネジメント・ボードとグループ・マネジメント委員会を評価する業績「バランス・スコアカード」
    の重要業績評価指標の一部を構成しており、マネジメント・ボードの下にある2つのレベルの女性のパイプラインが強化される
    よう設計されている。ドイツ銀行は、管理職におけるジェンダー・バランスの改善を図ることが、当行の今後の成功に大きく
    貢献すると確信している。
     当行が自発的にグローバルでのジェンダー・ダイバーシティ目標を最初に公表した2010年度以降、マネジング・ディレク
    ターおよびディレクターレベルでは改善されている。2021年度初めの昇進も含め、当行グループはマネジング・ディレクター
    で19.0%、ディレクターで25.5%、そしてヴァイス・プレジデントで32.5%(ポストバンクを除く。)の女性比率を達成して
    いる。
     これらの自主的な目標に対し、当行グループは2020年度を通じていくつかの課題に直面した。しかし、マネジメント・ボー
    ドは引き続きこれらの目標にコミットし、変化を加速化するために注力するイニシアティブを確立している。これらのイニシ
    アティブは、人材獲得から人材育成、昇進に至る人材の全ライフサイクルを通じて影響を与えるものである。法的要件に従
    い、かつ強化されたダイバーシティーとインクルージョンに関する当行グループ自身の認識に基づき、マネジメント・ボード
    は、マネジメント・ボードの下にある2つのレベルの女性の割合の新たな目標を2021年度中に設定する予定である。
                                336/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    主要従業員指数
     以下は、従業員指数およびKPIの抜粋である。ドイツ銀行グループの人口統計、戦略的な人事の優先順位と業績に関する詳細
    は、当行の人事報告2020を参照のこと。
                         2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在         2018  年12月31日現在

    女性従業員数(%、人数)            1
     女性マネジング・ディレクター                           18.4  %         18.3%           18.1%
     女性ディレクター                           25.1  %         25.1%           24.5%
     女性ヴァイス・プレジデント                           32.4  %         31.4%           31.2%
     女性アシスタント・ヴァイス・プレジデ
                                40.6  %         40.6%           40.2%
     ントおよびアソシエイツ
     女性非管理職                           59.9  %         59.6%           59.8%
    女性従業員数      合計                      46.4  %         46.3  %         46.2  %
    年齢(%、人数)
     29歳以下                           14.9  %         15.1%           15.5%
     30-39歳                           28.4  %         28.6%           29.3%
     40-49歳                           27.1  %         27.1%           27.6%
     49歳超                           29.6  %         29.2%           27.6%
    パートタイム従業員(全従業員における割
    合)
     ドイツ                           27.2  %         24.1%           23.9%
     欧州(ドイツ以外)、中東およびアフリ
                                 5.8  %         6.1%           6.4%
     カ
     米州                            0.2  %         0.3%           0.5%
     アジア/太平洋                            0.1  %         0.2%           0.2%
    パートタイム従業員合計                            14.3  %         13.3  %         13.1  %
    ドイツでの研修生割合                             4.2  %         3.6%           3.4%
                                2020  年         2019  年         2019  年

              2
    コミットメント指標
                                 69 %          58%           57%
               2
    イネーブルメント指標
                                 76 %          66%           63%
    自己都合退職率
     ドイツ                            2.6  %         2.5%           2.0%
     欧州(ドイツ以外)、中東およびアフリ
                                 5.8  %         7.7%           9.2%
     カ
     米州                           10.1  %         14.4%           14.1%
     アジア/太平洋                           11.3  %         17.0%           18.0%
    自己都合退職率合計                             5.9  %         8.0  %         8.4  %
    健康割合(%)       3
                                92.7  %         92.2%           92.3%
    1 ポストバンク(子会社を含む。)の企業内で使用される役職名は、唯一の選択肢として名目上表示されているものであり、契約の上で定義
     されているものでも合意されているものでもない。
    2 2019  年度にはポストバンクを含む。過年度の数値は修正再表示されていない。
    3 健康割合:100-((病欠日総数x100)/総勤務日数)。ドイツは、2019年度にはポストバンクを含む。過年度の数値は修正再表示されてい
     る。
                                337/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    財務報告に係る内部統制
    全般的事項

     ドイツ銀行およびその連結子会社の経営陣は、適切な「財務報告に係る内部統制(ICOFR)」を確立し、維持する責任を負っ
    ている。当行グループの財務報告に係る内部統制は、財務報告の信頼性および国際会計基準審議会(IASB)が公表し、欧州連
    合(EU)が承認した国際財務報告基準(IFRS)に準拠した外部報告目的の連結財務諸表の作成について合理的な保証を提供す
    る目的で、当行グループの会長および最高財務責任者の監督の下に整備されたプロセスである。当行グループの財務報告に係
    る内部統制には、虚偽表示を防止するために整備された開示統制および手続も含まれる。
    財務報告におけるリスク

     財務報告における主要なリスクは、過失もしくは故意による誤謬(不正)により財務諸表が適正に表示されないリスク、ま
    たは財務諸表が適時に公表されないリスクのいずれかである。これらのリスクは、投資家の信頼低下や風評被害を引き起こす
    恐れがあり、また銀行規制当局の介入を含む法的な結果を招く恐れがある。適正に表示されない状態とは、一つまたは複数の
    財務諸表計上額または開示事項に、重要な虚偽表示(または脱漏)があった場合に生じる。虚偽表示は、それらが個々にまた
    は合計で、財務諸表に基づいて利用者が行う経済的な意思決定に対して影響を及ぼす場合に、重要とみなされる。
     こうした財務報告におけるリスクを限定するため、当行グループの経営陣は、重要な虚偽表示に対して合理的だが絶対では
    ない保証を提供する目的で財務報告に係る内部統制を確立している。さらに、当行グループの財務報告に係る内部統制の有効
    性の評価を行っている。これは、トレッドウェイ委員会支援組織委員会(COSO)が公表した「内部統制                                                 -  統合的フレーム
    ワーク(2013年)」に基づいて、COSOは、統制システムの整備を促進し、その妥当性を評価するために、個別目標を設定する
    ことを推奨している。これを受け、財務報告に係る内部統制の確立に当たって経営陣は、以下の財務諸表目標を採用してい
    る。
    - 実在性      -  資産および負債は実在し、取引は発生している。
    - 網羅性      -  すべての取引が記録され、すべての勘定残高が財務諸表に含まれている。
    - 評価     -  資産、負債および取引は、適切な金額で財務報告に記録されている。
    - 権利および義務ならびに所有権                 -  権利および義務ならびに所有権は、資産および負債として適切に記録されている。
    - 表示および開示          -  財務報告の分類、開示および表示は、適切である。
    - 資産の保全        -  資産の未承認の取得、使用または処分は、防止または適時に発見される。
     ただし、財務報告に係る内部統制も含め、いかなる内部統制システムも、それが如何に良好に着想され運用されようとも、
    当該統制システムの目標が達成されていることの、合理的だが絶対ではない保証を提供し得るに過ぎない。そのため、財務報
    告に係る内部統制のための開示統制および手続またはシステムは、すべての誤謬、過失もしくは故意による誤謬(不正)を完
    全には防止できない可能性がある。また、将来期間の有効性評価に関しては条件の変化により統制が不十分になる、または方
    針もしくは手続きの遵守の程度が時間の経過とともに低下するリスクがあると予想される。さらに、統制システムの整備は、
    資源に制約があるという事実を反映しなければならず、統制の便益はそのコストとの相対的な関係において検討しなければな
    らない。
     2020年1月1日、当行グループは、IAS第39号のEU「カーブアウト」規則に基づき、コア預金に関する金利リスクのポートフォ
    リオ・ヘッジ(マクロ・ヘッジ)に公正価値ヘッジ会計を適用し、新たなヘッジ会計アプローチの導入の結果として、財務報
    告に係る内部統制に係る一部の内部統制を更新および修正した。
    財務報告の虚偽表示リスク最小化のための統制

     財務報告に係る内部統制制度には、以下の方針および手続きが含まれる。
    - 合理的な範囲で詳細、正確かつ公正に、当行の資産の取引および処分を反映する会計記録を行うこと。
    - 一般的に公正妥当な会計原則に従って財務諸表を作成するために必要な取引が記録され、入金・出金取引については経営
      陣の承認のみにより行われていることを合理的に保証する。
    - 財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある当行資産の未承認の購入、使用もしくは処分を防止するまたは随時に検知す
      ることを合理的に保証する。
                                338/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    内部統制の有効性の測定
     当行グループの経営陣は年度ごとに、財務報告に係る内部統制制度の妥当性および有効性について正式な評価を実行する。
    この評価は、統制環境のほか、財務報告に係る内部統制制度を構成する個々の統制の有効性に関する評価を伴い、その際には
    以下を勘案した。
    - 財務諸表科目の財務上の虚偽表示リスク。その際、重要性および当該個別の財務諸表科目の虚偽表示に対する脆弱性と
      いった要因を考慮する。
    - 識別された統制の欠陥に対する脆弱性。その際、自動化の程度、複雑度、および経営陣による無効化のリスク、従業員の
      能力および必要とされる判断レベルといった要因を考慮する。
     これらの要因全体から、HGB第315条で要求される証拠の種類および範囲が決まる。かかる証拠は、経営陣が財務報告に係る
    内部統制が有効に設置されているか評価する上で必要とするものである。証拠自体は、従業員の日常担当業務に組み込まれた
    手続または財務報告に係る内部統制評価を目的として特に実施される手続から入手される。他の情報源からの情報もまた、そ
    の証拠によって、経営陣が更なる統制問題に気付く場合や、発見事項を確証する場合があることから、評価の重要な一要素を
    形成する。そうした情報源には以下が含まれる場合がある。
    - 規制当局により、またはそれに代わり実施された監査に係る報告書
    - 外部監査人の報告書
    - 第三者に外部委託したプロセスの有効性評価の委任に係る報告書
     さらに、グループ監査部は、定期的な監査およびリスクに基づく特別監査を実施することにより、財務報告に係る内部統制
    の整備および運用の有効性について評価する。監査ごとに、その結果を要約した報告書が作成され、関連する活動の管理責任
    者に配布される。これらの報告書は、財務報告に係る内部統制の全体的な運用の有効性に関する経営陣の年次評価を裏付ける
    ための証拠にもなる。
     評価の結果、経営陣は2020年12月31日時点で財務報告に係る内部統制は適切に整備され有効に運用されていると結論付け
    た。
                                339/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ドイツ商法第315a条第1項に基づく情報および説明報告書
    授権および条件付資本を含む株式資本の構成

     ドイツ銀行の株式資本に関しては、連結財務諸表注記32「普通株式」を参照のこと。
    議決権または株式譲渡に関する制限

     ドイツ株式会社法第136条に基づき、影響を受ける株式の議決権は法的に排除される。当行は、2020年12月31日現在ポート
    フォリオ内に自己株式を所有している場合、ドイツ株式会社法第71b条に基づき、議決権を行使することができない。当行は、
    他に議決権または株式譲渡に関する制限はないものと認識している。
    全議決権の10%を超過する株式の保有

     ドイツ証券取引法(Wertpapierhandelsgesetz)は、株式の購入、処分その他によって、議決権の保有割合が一定の基準値に
    達し、超過し、または基準値を下回る場合、投資家が当行およびドイツ連邦金融監督公社(BaFin)に通知しなければならない
    旨を定めている。基準値の最低値は3%である。当行は、直接的または間接的に10%以上の議決権を保有する株主を認識してい
    ない。
    特別議決権を有する株式

     特別議決権が付与された株式は発行されていない。
    従業員によって議決権が直接行使されない従業員シェア・スキームの統制システム

     ドイツ銀行株式を保有する従業員は、準拠法および定款(Satzung)に従い、所有する議決権を、他の株主と同様に行使す
    る。
    マネジメント・ボード・メンバーの選任および交代に関する規則

     ドイツ株式会社法(第84条)およびドイツ銀行定款(第6条)により、マネジメント・ボード・メンバーは、スーパーバイザ
    リー・ボードによって選任される。マネジメント・ボード・メンバーの員数もスーパーバイザリー・ボードによって決定され
    る。定款により、マネジメント・ボードは3人以上のメンバーで構成される。スーパーバイザリー・ボードは、マネジメント・
    ボード・メンバーの1人または2人をマネジメント・ボード会長に選任することができる。マネジメント・ボード・メンバー
    は、1任期最長5年までで選任することができる。また、再任もしくは、最長5年までの任期を1期以上、延ばすことができる。
    ドイツ共同決定法(Mitbestimmungsgesetz、第31条)は、マネジメント・ボード・メンバーの選任については、スーパーバイ
    ザリー・ボードの3分の2以上の多数決によることを要求している。当該多数に達しない場合、調停委員会がマネジメント・
    ボードに対し、1ヶ月以内にマネジメント・ボード・メンバーの選任に関する提言を行う。その後スーパーバイザリー・ボード
    は、過半数によりマネジメント・ボード・メンバーを選任する。選任できなかった場合には、スーパーバイザリー・ボード会
    長は再度の議決において議決権2票を与えられる。必要な数のマネジメント・ボード・メンバーが選任されていない場合、至急
    の場合にはフランクフルト・アム・マイン地方裁判所(Amtsgericht)が、関係者からの申請に基づき、必要な選任を行う(ド
    イツ株式会社法第85条)。
     ドイツ銀行法(Kreditwesengesetz)および欧州中央銀行の規制(EU)第468/2014号(SSMフレームワーク規制)により、マ
    ネジメント・ボード・メンバーの選任前に、当該メンバーが経営経験とともに、当行の業務における十分な理論的・実務的経
    験を有する証明を、欧州中央銀行(ECB)、ドイツ連邦金融監督公社(BaFin)およびドイツ連邦銀行に対して提出しなければ
    ならない(銀行法第24条第1項第1号および第25c条第1項、SSMフレームワーク規制第93条)。
     スーパーバイザリー・ボードは、正当な理由があれば、マネジメント・ボード・メンバーまたはマネジメント・ボード会長
    としての選任を取り消すことができる。そのような理由には、とくに、重大な職務違反、当行を適切に経営する能力の欠如、
    または不信任決議が明らかに恣意的な理由により行われた場合を除き、株主総会(Hauptversammlung)による不信任決議がな
    された場合が含まれる。
     個々のマネジメント・ボード・メンバーが信頼できない、もしくは要求される能力を有していない場合、または金融機関が
    マネジメント・ボード・メンバーの必要員数を満たしていない場合に、ECBまたはBaFinは、特別な代表者を任命し、当該代表
    者に、個々のマネジメント・ボード・メンバーの責任および権限を委譲することができる。そのような場合、関係するマネジ
    メント・ボード・メンバーの責任および権限は停止される(銀行法第45c条第1項から第3項、SSMフレームワーク規制第93条第2
    項)。
     銀行の債権者に対する債務の履行が危険にさらされた場合、または効果的な銀行監督が可能でないという妥当な懸念がある
    場合には、BaFinはそのリスクを回避するための暫定措置をとることができる。BaFinはまた、マネジメント・ボード・メン
    バーの業務遂行を禁止すること、またはそのような業務に制限を課すことができる(銀行法第46条第1項)。そのような場合
    で、当該禁止の結果として、マネジメント・ボードにもはや業務を遂行するために必要な数のメンバーがいなくなった場合に
                                340/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    は、フランクフルト・アム・マイン地方裁判所が、BaFinの要請により、必要な数のマネジメント・ボード・メンバーを選任す
    る(銀行法第46条第2項)。
    定款変更に関する規則

     定款は、株主総会決議によってのみ変更できる(株式会社法第179条)。授権資本の発行の結果、株式資本が変更された場合
    等の軽微な字句の修正に限り、定款を変更する権限は、ドイツ銀行定款(第20条第3項)によって、スーパーバイザリー・ボー
    ドに付与されている。定款によれば、株主総会の決議は、法または定款に別段の定めがない限り、議決権の単純多数決により
    採択されるが、発行済株式総数の過半数が要求される場合には、発行済株式総数の単純過半数により採択される(第20条第1
    項)。定款変更は商業登記簿への登録により、効力を有する(株式会社法第181条第3項)。
    マネジメント・ボードの株式発行または買戻権限

     株式会社法第71条第1項第7号に従い、2017年5月18日の年次株主総会において、マネジメント・ボードは、2022年4月30日ま
    で、ドイツ銀行AG自己株式をトレーディング目的で売買する権限を与えられた。この場合、株式の取引価格は、各直前3取引日
    の平均株価(フランクフルト証券取引所のXetra取引システムおよび/または同等の後継システムにおけるドイツ銀行株式の取
    引終値)の+10%を超えても-10%を下回ってもならない。これに関連して当該目的で購入される株式は、いかなる日の終了
    時点においてもドイツ銀行AG株式資本の5%を超えてはならない。
     株式会社法第71条第1項第8号に従い、2020年5月20日の年次株主総会において、マネジメント・ボードは、2025年4月30日ま
    で、決議がなされた時点、もしくは価格がより低い場合、当該権限が行使された時点における株式資本合計の10%まで、ドイ
    ツ銀行AG自己株式を購入する権限を与えられた。トレーディング目的および/またはその他の理由で購入され、随時、株式会
    社法第71a条以下に従って当行が所有するかまたは当行に帰属する自己株式と合わせて、当該授権に基づき購入される自己株式
    は、いかなる時もそれぞれ適用される当行株式資本の10%を超えてはならない。当該自己株式は、証券取引所を通じて、また
    は全株主に対する公開買付により購入することができる。証券取引所を通じて購入する株式の対価(購入付随費用を除く。)
    は、購入義務が発生する直前3取引日の平均株価(フランクフルト証券取引所のXetra取引システムおよび/または同等の後継
    システムにおけるドイツ銀行株式の取引終値)の+10%を超えても-20%を下回ってもならない。公開買付により購入する場
    合には、買付公表日の直前3取引日の平均株価(フランクフルト証券取引所のXetra取引システムおよび/または同等の後継シ
    ステムにおけるドイツ銀行株式の取引終値)の+10%を超えても-20%を下回ってもならない。公開買付時に申込株式数が計
    画買戻株式数を超えた場合には、各々の場合の申込株式数に比例して買付の引受をしなければならない。買付対象当行株式に
    つき1株主当たり最高50株までの少数株式について、優先的引受を定めることができる。
     マネジメント・ボードはまた、上記の購入株式および、株式会社法第71条第1項第8号に従った事前の授権に基づき証券取引
    所を通すかまたは全株主に対する公開買付により購入した株式について、これを処分する権限が与えられている。マネジメン
    ト・ボードは、会社、持分または会社の営業活動を支えるその他の資産の取得目的で株主の新株引受権を除く現物を対価とし
    て購入した株式について、これを処分する権限が与えられている。このほかマネジメント・ボードは、上記の自己株式を全株
    主への申し出により処分する場合に、当行および関係会社の発行したオプション権、転換社債および転換権付利益参加権の保
    有者に、そのオプションおよび/または転換権を行使して資格を得た限りにおいて、株式の新株引受権を付与する権限が与え
    られている。これらの場合、当該部分については、株主の新株引受権は除外される。
     マネジメント・ボードはまた、株主の新株引受権を除外して、株式会社法第71条第1項第8号に従って購入した株式を、従業
    員株式として当行および関係会社の従業員および退職従業員に対して発行するために使用する権限、ならびに当行および関係
    会社の従業員または執行・非執行の経営組織構成員に対して付与された当行株式に係るオプション権および/または当行株式
    に係る購入権もしくは購入義務を実行するために使用する権限が与えられている。
                                341/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     このほかマネジメント・ボードは、売却時の証券取引所の株価に対して株式の購入価格が著しく低くない限り、株主の新株
    引受権を除外して、第三者に現金を対価として上記の自己株式を売却する権限が与えられている。当該授権は、当該授権に基
    づいて売却される株式の数が、当該授権が有効となる時点の当行株式資本の10%を超えないことが確実である場合、つまり当
    該授権の行使時点で金額がそれより低い場合にのみ、利用することができる。株式会社法第186条第3項第4文の直接適用または
    準用により、当該授権の有効期間中に株主の新株引受権を除外して発行または売却される株式は、当該株式資本の10%の枠内
    に含まれるものとする。同様に、転換社債、新株予約権付社債、転換権付利益参加権または利益参加権によるオプション権お
    よび/または転換権を実行するために発行される株式も、当該社債または利益参加権が、株式会社法第186条第3項第4文の対応
    する適用により、当該授権の有効期間中に株主の新株引受権を除外して発行される場合には、当該枠内に含まれる。
     マネジメント・ボードはまた、当該または既存の授権に基づいて取得した株式を、その消却プロセスの実行について株主総
    会による追加決議を受けることなく、消却する権限も与えられている。
     2020年5月20日の年次株主総会は、株式会社法第71条第1項第8号に従い、マネジメント・ボードに、同様に決議された授権に
    基づいてプットおよびコール・オプションまたは先渡購入契約を用いて株式の購入を行う権限を与えた。したがって当行は、
    平等取扱の原則に準拠して取得された株式でのみオプションが履行されるということがオプション条件によって確実となる場
    合には、現物引渡に基づいてプット・オプションを第三者に売り渡し、第三者からコール・オプションを買い取ることができ
    る。プットまたはコール・オプションに基づくすべての株式購入は、当該授権に関する株主総会の決議が行われた時点の実際
    の株式資本の最大5%分の株式に制限される。これらのオプションの期間は、オプションの行使による株式購入が遅くとも2025
    年4月30日までに行われるように選択されなければならない。
     プット・オプションの行使時または先渡購入の満期時に株式に対して支払われる購入価格は、購入付随費用を除くが受取ま
    たは支払オプション・プレミアムを算入した上で、それぞれのケースにおいて各取引締結直前3取引日の平均株価(フランクフ
    ルト証券取引所のXetra取引システムおよび/または同等の後継システムにおけるドイツ銀行株式の取引終値)の+10%を超え
    ても-10%を下回ってもならない。コール・オプションは、支払われる購入価格が、株式取得直前3取引日の平均株価(フラン
    クフルト証券取引所のXetra取引システムおよび/または同等の後継システムにおけるドイツ銀行株式の取引終値)の+10%を
    超えても-10%を下回ってもいない場合にのみ行使できる。
     デリバティブを用いて取得した株式の売却および消却に対しては、株主総会で定められた一般規則が適用される。
     自己株式は引き続き既存のデリバティブを用いて購入することができるが、これは事前の授権に基づいて当該授権の有効期
    間中に合意されている。
    株式公開買付により会社の支配が変更された場合に発効、変更または終了する重要な契約

     株式公開買付により会社の支配が変更された場合に発効、変更または終了する重要な契約は締結されていない。
    株式公開買付に際しての報酬に関する契約

     マネジメント・ボード・メンバーが支配の変更の枠内で当行を退行する場合、報酬報告書で詳述されているとおり、退職一
    時金を受け取る。
    ドイツ商法第289f条および第315d条に基づくコーポレート・ガバナンス・ステートメント

     ドイツ商法第289f条および第315d条に基づくコーポレート・ガバナンス・ステートメントの全文は、当行のウェブサイト

    (https://www.db.com/ir/en/reports.htm)および第3章「Corporate                                 Governance      Statement     according     to  Sections     289f,
    315d   of  the  German    Commercial      Code   / Corporate     Governance      Report」から入手可能である。
                                342/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単体親会社の情報(HGB)
    はじめに

     ドイツ銀行AGはドイツ銀行グループの親会社であり、その最も重要な構成要素である。ドイツ銀行グループの管理は、IFRS
    による当行グループのコーポレート部門の実績に基づいている。ドイツ銀行AGは、ドイツ銀行グループの取り組みおよび目標
    設定に完全に組み込まれている。当行グループの業績は、最終的にはドイツ銀行AGの業績に影響している。さらに、当行は規
    制自己資本に関してドイツ銀行法(KWG)第2a条に基づくオプションを適用しているため、規制自己資本比率はグループ・レベ
    ルにおいてのみ適用される。
     このため、この統合マネジメント・レポートに記載されているドイツ銀行グループに関する情報は、通常ドイツ銀行AGにつ
    いても関連し、該当するものである。ドイツ銀行AGの理解を促す追加情報は、本項に含まれている。本項に含まれる財務情報
    は、特に明記しない限り、ドイツ商法(「Handelsgesetzbuch」、HGB)に準拠して作成されている。HGBに準拠して作成された
    財務情報に関する詳細については、別個の報告書に含まれるドイツ銀行AGの財務諸表に対する注記に記載されている。
    ドイツ銀行AGの業績

     上記の「はじめに」に記載されている事情により、ドイツ銀行AGのHGBに準拠して作成された財務情報は、財務成績の評価ま
    たは管理について概して関連性が低い。ドイツ銀行グループの業績を評価するその他のパラメータは、株主に対して資本を配
    分する能力である。この能力はドイツ銀行AGの配当可能利益に依存する。
     2020年5月、かつての子会社であるDB                  Privat-    und  Firmenkundenbank         AG  (PFK)は、2020年1月1日付でドイツ銀行AGと合併し
    た。したがって、前年度からの増減に関する記載は、PFKを含む2019年度および2020年1月1日現在のプロフォーマの財務データ
    をそれぞれ参照している。
     ドイツ銀行AGは、2019年度に純損失197億ユーロを計上したのに対し、2020年度にはプロフォーマで純損失18億ユーロを計上
    した。前年度の損失は、主として2019年7月に発表した改革戦略に起因するものであり、多額の評価引当金を計上する要因と
    なった。その結果、主に投資に関連する評価調整により、前年度の経営成績はマイナス70億ユーロとなり、その他の費用(純
    額)は117億ユーロとなった。当年度においては、COVID-19によってさらに多額の評価引当金が計上され、経営成績はマイナス
    902百万ユーロ、その他の費用(純額)は752百万ユーロとなった。779百万ユーロの特別損失(純額)が計上されたが、これ
    は、PFKとの合併による利益12億ユーロによるプラスの影響により一部相殺されている。法人所得税費用は894百万ユーロと
    なった。
     ドイツ銀行の利益状況は、前年度と比較して全体的に大きく改善しているものの、当行は純損失を計上した。したがって、
    2019年度中に推進された改革戦略という観点から行われた公式発表に従い、ドイツ銀行AGは2020事業年度については配当の支
    払いを行わない。
                                343/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    損益計算書
    要約損益計算書

                                                     増 減
                               2019  年度
     単位:百万ユーロ                2020  年度              2019  年度
                                           百万ユーロ            %
                           (プロフォーマ)
     利息収益    1
                      15,079         21,757       16,525        -6,678         -31
     配当等収益     2
                      1,254         2,049       1,997        -795        -39
     総利息収益                 16,333         23,806       18,522        -7,473         -31
     利息費用                  7,808        14,871       12,852        -7,063         -47
     純利息収益                  8,525         8,935       5,671        -410         -5
     手数料収益                  7,841         8,881       7,538       -1,040         -12
     手数料費用                  2,487         2,820       1,892        -333        -12
     純手数料収益                  5,354         6,062       5,646        -708        -12
     トレーディング純損益                  1,328          715       710        613        86
      このうち、ドイツ商法第
      340e条に基づくトレーディ                   0         0       0        0       N/M
      ング関連特別準備金戻入益
     収益合計                 15,207         15,712       12,027         -505         -3
     賃金および給料                  4,679         4,697       3,623         -18        - 0
     強制社会保険拠出金         3
                      1,294         1,248        949        46        4
     人件費                  5,972         5,945       4,572         27        0
     その他の管理費用        4
                      10,002         11,831       8,725       -1,829         -15
     管理費用                 15,974         17,777       13,297        -1,803         -10
     その他の営業収益/費用の差
                       835       -1,204       -1,497        2,039         N/M
     額
     リスク引当金                   971        3,767       3,684       -2,796         -74
     営業利益                  -902        -7,035       -6,452        6,133         -87
     その他の収益/費用の差額                  -752       -11,669       -12,231        10,917         -94
     特別損益                   779        -421       -446       1,200         N/M
     一般的銀行業リスクのための
                        0         0       0        0       N/M
     資金への取崩/(繰入)
     税引前純利益                  -875       -19,126       -19,129        18,251         -95
     税金                   894         559       556        335        60
     純利益(損失)                 -1,769        -19,685       -19,685        17,916         -91
     前期繰越利益                    0        259       259       -259        N/M
                      -1,769        -19,426       -19,426        17,657         -91
     資本準備金の取崩                  1,769        19,426       19,426       -17,657          -91
     利益剰余金への繰入                    0         0       0        0       N/M
     -その他の利益剰余金                    0         0       0        0       N/M
     配当可能利益                    0         0       0        0       N/M
     N/M -表記するに値しない
     1 貸出および短期金融市場業務、固定利付有価証券ならびに政府登録債による収益。
     2 株式およびその他の変動利付有価証券、参加持分ならびに関係会社に対する投資(利益移転契約を含む。)による収益。
     3 年金およびその他の従業員給付費用を含む。
     4 有形固定資産および無形資産の減価償却を含む。
                                344/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     純利息収益は、410百万ユーロ減少して85億ユーロとなった。配当等収益が795百万ユーロ減少し、主にCRUにおける継続的な
    リスク圧縮戦略により株式および債券以外のその他の有価証券からの収益が873百万ユーロ減少した。さらに、子会社に対する
    投資からの収益が186百万ユーロ減少した。これらは、プロフィット・プールからの収益の264百万ユーロ増加により、一部相
    殺された。利息費用控除後の貸出および有価証券からの純利息収益の増加385百万ユーロは、特に、マイナス金利を反映する預
    金の金利更改によるものである。利息収益および利息費用(総額)の著しい減少は主として、特にユーロ建以外の金利低下に
    起因する。
     純手数料収益は主に、グループ会社に対するサービスに関する収益の低下および貸出業務からの収益の低下により、前年度
    から708百万ユーロ減少して54億ユーロとなった。
     ドイツ銀行AGは、2020年度のトレーディング純損益13億ユーロを報告し、前年度から613百万ユーロの増加となった。この増
    加は主に外国為替取引および債券におけるプラスの結果によるものである。
     人件費は、27百万ユーロ微増し60億ユーロとなった。賃金および給与ならびに年金費用を除く社会保険拠出が減少したが、
    年金に係る費用の増加の全額を上回るものではなかった。
    従業員の地理的内訳(フルタイム換算)

                                    2019  年1月1日
     従業員数(フルタイム換算)             1
                      2019  年12月31日現在                   2019  年12月31日現在           増減
                                  (プロフォーマ)
        2
     ドイツ
                            22,305           22,682           11,133      -377
     欧州(ドイツを除く)                        8,144           8,215           8,149      -71
     米州                         560           645           645     -85
     アフリカ/アジア/オーストラリア                        5,331           5,400           5,400      -69
     合計                       36,341           36,942           25,326      -601
    1 従業員数(フルタイム換算)=パートタイム従業員(見習生および研修生を除く。)数を労働時間の比に応じて調整した後の合計人数。
    2 ドイツ銀行の健康保険会社が2019年度にフルタイム換算の定義をドイツ銀行と同様の方法に変更したことにより、2019年12月31日現在の当
     行グループのフルタイム換算の従業員数が81名減少している(過年度の数値は修正再表示していない。)。
     ドイツにおける従業員数の減少は主に、プライベート・バンク(PB)および管理部門などにおける再構築施策によるもので

    あった。従業員数は米州において減少したが、これは主に、インベストメント・バンク(IB)、キャピタル・リリース・ユ
    ニット(CRU)および管理部門において従業員数が減少したことによるものであった。ドイツを除く欧州では主に、オランダお
    よびベルギーで従業員数が減少した。アフリカ/アジア/オーストラリア地域では主に、香港およびシンガポールで従業員数
    が減少した。
     その他の管理費用(有形固定資産および無形資産の減価償却および償却を除く。)は15億ユーロ減少し88億ユーロとなっ
    た。この推移は、会社間取引費用の減少10億ユーロ、IT機器の費用の減少323百万ユーロおよび一般営業費用の減少226百万
    ユーロによるものであった。
     2020年度の有形固定資産および無形資産の定期的な減価償却および償却は12億ユーロ(2019年度:13億ユーロ)となった。
    この減少は、主に自社開発したソフトウェアの前年度の減損後の減少に起因する。
     その他の営業収益/費用は、2019年度の12億ユーロの費用から2020年度は835百万ユーロの費用に改善した。合計20億ユーロ
    の改善は主に、銀行勘定の金融商品からの純損益が802百万ユーロ増加し、従業員関連引当金の純利息費用が607百万ユーロ減
    少したことによるものである。民事上の損害賠償に係る違約金および罰金の費用は423百万ユーロ減少した。
     2020年度において、信用関連リスク引当金の変動および流動性準備金において保有する有価証券の純損益からなるリスク引
    当金の純額の合計は28億ユーロ減少し38億ユーロから971百万ユーロとなった。
     この推移は、貸出業務におけるリスク引当金の減少24億ユーロ、および流動性準備金において保有する有価証券の主に売却
    益による純損益の増加418百万ユーロに起因している。前年度の貸出業務におけるリスク引当金は主に、1件の当行グループ内
    部貸付に対する信用損失引当金によるものであった。COVID-19のパンデミックによる影響を除き、貸付業務における当年度の
    リスク引当金は、信用減損はしていないがデフォルト確率が上昇している金融資産の信用損失引当金の算定方法の変更により
    249百万ユーロ増加した。当年度より、これらの金融資産では、信用損失引当金がデフォルト確率(PD)、デフォルト時損失率
    (LGD)およびデフォルト時エクスポージャー(EAD)に基づいており、すべてが金融資産の残存期間に基づいている。当年度
    より前は、この方法は12ヶ月ホライズンに基づいていた。
                                345/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     その他の収益/費用は752百万ユーロの費用(2019年度:117億ユーロの費用)であった。前年度比のこの費用は主に、戦略
    的改革および経済見通しの悪化に起因する、関係会社に対する投資の評価調整に関する費用103億ユーロによるものである。当
    年度の損失は主に、879百万ユーロの評価調整純額にも起因している。これらの減損は主に当行の子会社に関連するものであ
    り、とりわけ、COVID-19により経済見通しの悪化と予想される金利の動向を反映している。
     さらに、2020年度の有形固定資産および無形資産の評価減および臨時償却費は38百万ユーロ(2019年度:787百万ユーロ)で
    あった。前年度の減損は、自社開発したソフトウェアに関連するものであり、当行の戦略的改革を反映している。
     2020年度のその他の収益および費用にも表示されている、損失引受による費用は、100百万ユーロ(2019年度:455百万ユー
    ロ)であった。
     特別利益および特別損失の純額は、特別利益779百万ユーロとなった(2019年度:特別損失421百万ユーロ)。この変動は主
    に、PFKとの合併による12億ユーロの利益によるものである。
     前年度においては税金費用556百万ユーロであったのに対し、2020年度においては税金費用894百万ユーロが計上された。当
    年度の法人所得税費用は、主に繰延税金資産に対する評価性引当金調整による影響を受けた。
     2020年度に、ドイツ銀行AGは、前年度の純損失197億ユーロに対し、純損失18億ユーロを計上した。
     18億ユーロの利益準備金の一部取崩し後、2020年12月31日現在の配当可能利益は0百万ユーロであった。
    貸借対照表

                                                 増減

                                          2019  年
                         2020  年  2020  年1月1日現在
     単位:百万ユーロ
                                              百万ユーロ       %
                                      12 月31日現在
                      12月31日現在       (プロフォーマ)
     資産
     銀行および顧客に対する債権
     (中央銀行預け金および公共部
                        610,390         601,896        426,036        8,494      1
     門事業体の負債性金融商品を含
     む。)
     関係会社に対する参加持分およ
                         28,190         33,011        34,559      -4,821      -15
     び投資
     債券、その他の有価証券および
                         89,519         87,849        55,907       1,670      2
     株式
     トレーディング資産                   241,390         247,904        248,158       -6,514      -3
     その他の資産                    23,803         19,408        12,421       4,395      23
     資産合計                   993,292         990,066        777,081        3,226      0
     負債および株主資本合計

     銀行および顧客に対する負債                   609,701         608,615        428,495        1,086      0
     証券形態の負債                    87,002         94,377        91,425      -7,375      -8
     トレーディング負債                   203,986         191,743        192,652       12,243       6
     引当金                    5,670         5,522        4,670        148     3
     株主資本                    32,959         35,884        34,728      -2,925      -8
     劣後負債、資本参加権、その他
     Tier   1規制上の自己資本に係る
                         20,179         19,881        18,068        298     1
     金融商品、一般的銀行業リスク
     のための資金
     その他の負債                    33,794         34,044        7,044       -250     -1
     負債および株主資本合計                   993,292         990,066        777,081        3,226      0
     ドイツ銀行AGの総資産は、2020年12月31日現在9,933億ユーロとなった。2020年1月1日現在(プロフォーマ・ベース)から32

    億ユーロの微増は主に、銀行および顧客に対する債権(中央銀行預け金および公共部門事業体の負債性金融商品を含む。)、
    ならびにその他の資産によるものであるが、その一部は参加持分および投資の減少により相殺された。
                                346/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    貸出金総額(逆レポおよび有価証券スポット取引を除く。)
                                                        増減
                      2020  年      2020  年      2019  年
                             1 月1日現在
     単位:十億ユーロ               12 月31日現在                12 月31日現在
                                             十億ユーロ            %
                            (プロフォーマ)
     顧客に対する債権                     380         399        228      -20        -5
     残存期間:
      5年以内    1
                         272         291        206      -19        -6
      5年超                   107         109        22      -1        -1
     銀行に対する貸出金                     38         56        51      -18        -33
     残存期間:
      5年以内    1
                          32         40        38      -9       -21
      5年超                     6         16        13      -10        -63
     合計                     417         456        279      -38        -8
     1 要求払および無期限のものを含む。
     貸出金総額(逆レポおよび有価証券スポット取引を除く。)は、383億ユーロ(8%)減少し4,173億ユーロとなった。この推

    移は主に、顧客に対する債権が198億ユーロ(5%)減少し3,795億ユーロとなったこと、貸出金総額で報告される銀行に対する
    貸出金が185億ユーロ(33%)減少し377億ユーロとなったことによるものである。
     トレーディング以外の銀行に対する債権(貸出金を除く。)は、2020年1月1日現在(プロフォーマ・ベース)から12億ユー
    ロ減少して424億ユーロとなった。
     当行グループの有価証券ポートフォリオ(トレーディング資産を除く。)は、主に債券の増加に起因して、17億ユーロ増加
    し895億ユーロとなった。
     トレーディング資産は2,414億ユーロであり、2020年1月1日現在(プロフォーマ・ベース)と比較して65億ユーロ(3%)減
    少した。これは主にトレーディング証券が50億ユーロ(6%)減少し785億ユーロとなったこと、トレーディング債権が49億
    ユーロ(6%)減少し785億ユーロとなったことによるものであるが、その一部はトレーディング・デリバティブのプラスの時
    価が19億ユーロ(2%)増加し828億ユーロになったことによって相殺された。
     関係会社に対する投資は、64億ユーロ減少して279億ユーロとなった。この減少は2020年1月1日付のDB                                               Privat-    und
    Firmenkundenbank         AGのDeutsche       Bank   AGとの遡及的な合併53億ユーロ、評価減(純額)9億ユーロおよび外貨換算調整勘定の
    マイナスの影響5億ユーロに起因するが、その一部は資本の増加額(純額)3億ユーロによって相殺された。
     銀行に対する負債、顧客に対する負債および証券形態の負債に関する詳細は以下の表に示されている。
    負債の内訳

                                                       増減
                       2020  年      2020  年      2019  年
                              1 月1日現在
     単位:十億ユーロ                12 月31日現在               12 月31日現在
                                             十億ユーロ           %
                            (プロフォーマ)
     銀行に対する負債                     142        128       158       14       11
      要求払                     59        67       71       -8      -12
      契約期限または通知期限付                     83        61       87       22       37
     顧客に対する負債                     467        480       270       -13       -3
     貯蓄預金                      61        62        3      -1       -2
     その他の負債
      要求払                    327        309       172       18       6
      契約期限または通知期限付                     79        110        95      -30       -28
     証券形態の負債                      87        94       91       -7       -8
      発行債券                     84        91       88       -7       -8
      証券形態のその他の負債                     4        4       4      -0       -8
       このうち:短期金融市場証券                    3        3       3      -0       -4
                                347/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     トレーディング負債は2020年1月1日現在(プロフォーマ・ベース)と比較して122億ユーロ(6%)増加し2,040億ユーロと
    なった。これは主に、トレーディング・デリバティブのマイナスの時価が75億ユーロ(9%)増加し895億ユーロとなったこと
    に起因している。
     前年度の50億ユーロに対し、その他Tier                   1規制自己資本に関する商品は57億ユーロとなった。対前年比の変動は、2020年度
    に新たに発行されたAT1商品および外国為替の影響に関連している。
     ドイツ銀行AGの株主資本は、330億ユーロとなった。この29億ユーロの減少は主に、2020年度に発生した純損失およびそれに
    続く資本準備金の取崩しとプロフォーマの財務書類に示されているPFKとの合併による利益12億ユーロによるものであった。
     過年度と同様、当行は、規制自己資本に関して、ドイツ銀行法(KWG)第2a条のもとで利用可能なオプションを利用してお
    り、ドイツ銀行グループのためにのみ自己資本要件を表示している。
     要約:銀行は安定的な資金調達、高い流動性基盤および当行グループ資本の基盤となる強固な規制自己資本を維持した。詳
    細については、リスク報告書の「流動性リスクおよび資本規制」の項を参照のこと。
    グループの中でのドイツ銀行AGの管理

     本章の内容は当行グループのこの年次報告書のグループに係る各項、特に「リスク・レポート」、「見通し」、「リスクお

    よび機会」および「財務報告に係る内部統制」と併せて読むべきものである。
    リスク管理

     ドイツ銀行AGに対するリスクの影響は、ドイツ銀行の他の法人企業に対する影響と切り離せない。主に以下の理由による。
    - コーポレート部門を含め、当行グループの管理構造は、顧客のニーズに沿ったものになっている。法的な構造は現地の法
      令によって決定されるため、当該管理構造に沿ったものになるとは限らない。例えば、ある国におけるグループの業務が
      ドイツ銀行AGの支店として扱われるか別個の子会社として扱われるかが、現地の法令によって決まることがある。しかし
      経営陣は、それが支店扱いとなるか子会社扱いとなるかに関わりなく、当行の業務におけるリスクを監視しなければなら
      ない。
    - 適切なリスク監視とリスク管理のためには、グループの利益状況が一定のリスク要因、例えば、個々の顧客や証券発行体
      の信用度あるいは市場価格の変動に、どの程度まで依存しているかに関する知識が必要である。したがって、各エクス
      ポージャーの分析は、法人企業を超えて行う必要がある。特に、ある借手についての信用リスクに関しては、ある会社へ
      の信用エクスポージャーがいくつかのグループ会社にまたがっているかドイツ銀行AG一行に集中しているかは、意味を持
      たない。ドイツ銀行AGに影響するリスクのみを別途監視すれば、その会社が支払不能に陥った場合にグループの直面す
      る、また間接的には親会社であるドイツ銀行AGの直面する潜在的エクスポージャーを見逃すことになる。
    - 個々のリスク要因は、相関関係を有する場合もあれば、互いに独立している場合もある。この相関関係の性質や範囲を推
      定できれば、グループ経営陣は、各顧客グループ、各発行体、各国にわたって業務を分散することにより、全体的なリス
      クを大幅に削減することができる。このリスク相関関係もまた、グループの法的構造および部門構造とは無関係である。
      したがって経営陣は、グループ全体にわたり法人企業を超えてリスク管理をしなければ、分散によるリスク軽減効果を最
      大限に生かすことはできない。
     上に述べた理由から、ドイツ銀行AGのすべてのリスクの識別、監視および管理は、グループ全体のリスク管理プロセスに統
    合されている。グループの方針により、ドイツ銀行AGは、法令上および規制上の要件をすべて遵守している。
     ドイツ銀行AG内の適切な流動性レベルを確保するために別個に算出されている流動性カバレッジ比率(LCR)は、2019年12月
    31日現在では128%であったのに対し、2020年12月31日現在は136%である。
    見通しおよび戦略

     ドイツ銀行AGは、当行グループの親会社として、個々のグループ部門の戦略および計画を定めている。ドイツ銀行AGは、自
    己の業務および子会社からの利益配分を通じてグループ部門の業績に関与している。したがって、当行グループの見通しはす
    べてのグループ部門を包含しており、親会社に限定されていない。加えて、主要な財務指標はグループ・レベルでのみ定めら
    れている(配当可能利益の金額を除く。)。
                                348/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リスクおよび機会
    リスク

     ドイツ銀行AGは、HGBに従って報告を行う単体企業として、IFRSに基づくグループ計画と比較して、追加的なリスク、すなわ
    ち、ある年度の特定の取引が、グループ財務諸表よりも大きな損失となるリスクに直面している。これに関して、以下の項目
    は重大なリスクを伴う。
    - 地域の経済環境、地域の規制要件の増加、再編または上場株式の株価の変動によってもたらされる、関係会社への投資の
       潜在的な評価調整
    - ドイツ商法第253条第2項に基づき平均金利で割り引くことによって金利水準が上昇したにもかかわらず、長期引当金(と
       りわけ年金債務)の増加。
    - 特に、金利水準が上昇している環境下での制度資産のマイナスの評価調整。上記の評価手法のために、金利が上昇した場
       合、年金債務の減少による相殺効果がない可能性があることによる。
    - 利付銀行勘定が予想される信用リスクのコストと管理費用をカバーするのに十分な金利マージンを生じさせない場合、ド
       イツ会計基準書IDW         RS  BFA  3に基づき引当金を設定する潜在的な要件。長引く低金利環境とHGBに基づくAT                                    1商品に係る
       クーポンの支払いの調整に伴う費用によって、当該リスクが増加する。
     さらに、関係会社からの収益または利益剰余金が、ドイツ銀行AGで認識された損失を完全にカバーするために十分な配当金
    支払ができない可能性があるというリスクがある。
    機会

     ドイツ銀行AGは、HGBに従って報告を行う単体企業として、IFRSに基づくグループ計画と比較して、追加的な機会、すなわ
    ち、過年度にIFRSに基づく損益計算書において認識された実現利益のように、ある年度の特定の取引が、IFRSに基づくグルー
    プよりも利益が得られるような方法で報告される場合がある。
     加えて、親会社としてのドイツ銀行AGは、関係会社からの分配される利益が増加することにより、ある年度でグループの純
    利益への貢献と比較してより高い収益を示す可能性がある。
    財務報告に係る内部統制

     IFRSに基づく当行グループの年次報告書に関して実行される統制は、HGBに基づく当行の財務諸表にも同様に適用されてい
    る。これらの統制に加え、以下を含む特定のHGB関連の統制が実施される。
    - HGB特有の残高について実施される、                   支店間の調整および消去           。
    - 国外の支店およびドイツの本社レベルのIFRSとHGBとの間の再評価および再分類項目の                                         分析的レビュー       。
    ドイツ銀行AGの非財務諸表

     ドイツ商法(HGB)の第340a条第1a項および第289b条第3項に基づく詳細は、https://www.db.com/ir/en/annual-reports.htm
    に開示されている統合非財務報告書に記載されている。
       次へ

                                349/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ② 連結損益計算書
    単位:百万ユーロ(億円)                            注記     2020  年度      2019  年度      2018  年度

              1
    利息および類似収益
                                  5     17,806        25,208        24,718
    利息費用                              5     6,280       11,458        11,402
    純利息収益                              5     11,526        13,749        13,316
                                      (\15,415)        (\18,388)        (\17,809)
    信用損失引当金繰入額                             19      1,792         723        525
    信用損失引当金繰入額控除後の純利息収益                                   9,734       13,026        12,791
                                      (\13,018)        (\17,421)        (\17,107)
    手数料およびフィー収益                              6     9,424        9,520       10,039
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負
                                  5     2,465         193       1,209
    債に係る純利得(損失)
    償却原価で測定する資産の認識の中止に係る純利
                                        324         0        2
    得(損失)
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金
                                        323        260        317
    融資産に係る純利得(損失)
    持分法適用投資による純利益(損失)                             16       120        110        219
    その他の収益(損失)                              8      -154        -668        215
    利息以外の収益合計                                  12,503        9,416       12,000
                                      (\16,722)        (\12,593)        (\16,049)
    報酬および手当                             33     10,471        11,142        11,814
    一般管理費                              9     10,259        12,253        11,286
    のれんおよびその他の無形資産の減損                             23        0      1,037          0
    再構築費用                             10       485        644        360
    利息以外の費用合計                                  21,216        25,076        23,461
                                      (\28,374)        ( \33,537    )    ( \31,377    )
    税引前利益     (損失)                              1,021       -2,634        1,330
                                      (\1,365)       ( \ △3,523)        ( \1,779   )
    法人所得税費用(ベネフィット)                             34       397       2,630         989
    当期純利益(損失)                                    624      -5,265         341
                                       (\835)      ( \ △7,041)         (\456)
    非支配持分に帰属する純利益(損失)                                    129        125        75
    ドイツ銀行株主およびその他の資本構成要素に帰
                                        495      -5,390         267
    属する純利益(損失)
    1  2020年、2019年および2018年12月31日終了年度における利息および類似収益には、実効金利法に基づいて算定されたそれぞれ140億ユー

       ロ、180億ユーロおよび168億ユーロが含まれている。
                                350/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    株式1株当たり利益
    単位:ユーロ(円)                            注記     2020  年度     2019  年度      2018  年度

              1
    株式1株当たり利益:
                                  11
    基本的                                    0.07       -2.71        -0.01
                                        ( \9 )    (\△362)         (\△1)
    希薄化後                                    0.07       -2.71        -0.01
                                        ( \9 )    (\△362)         (\△1)
    株式数 単位:百万株
    基本的1株当たり利益計算上の分母
                                      2,108.2        2,110.0        2,102.2
    -加重平均社外流通株式数
    希薄化後1株当たり利益計算上の分母
                                      2,170.1        2,110.0        2,102.2
                     2
    -転換想定後の修正加重平均株式数
    1  2020年4月、2019年4月および2018年4月にその他Tier                        1ノートについて支払ったクーポンに関してそれぞれ349百万ユーロ(税引前)、

       330百万ユーロ(税引前)および292百万ユーロ(税引後)の利益からマイナスの修正が加えられている。2019年以降、税金の影響は当期
       純利益(損失)に直接認識されている。その他Tier                     1ノートについて支払ったクーポンは、ドイツ銀行株主に帰属しないため、IAS第33
       号に基づく計算において控除する必要がある。この修正により、2018年度においては普通株式1株当たり損失に転じている。
    2  2019年度および2018年度において1株当たり利益の計算において当期純損失を計上したため、通常、1株当たり利益の計算に際して潜在的
       に希薄化効果を有する株式は計算に考慮されない。これを考慮に入れると1株当たり純損失が減少するためである。仮に当期純利益を計
       上していた場合には、2019年度および2018年度において、転換想定後の修正加重平均株式数はそれぞれ60百万株および53百万株増加す
       る。
    添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部である。

                                351/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ③ 連結包括利益計算書
    単位:百万ユーロ(億円)                                  2020  年度     2019  年度     2018  年度

                                         624      -5,265         341
    損益計算書に認識された純利益(損失)
                                        (\835)     (\ △7,041    )     (\456)
    その他の包括利益
    純損益に振り替えられない項目
     確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引前                                    149      -1,396         -216
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負
                                         -24        -3       52
     債に係る信用リスクに起因する公正価値純利得(損失)、税引前
    純損益に振り替えられない項目に係る法人所得税の合計                                     82       403        10
    純損益に振り替えられた、または振り替えられる可能性のある項目
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
      期中未実現純利得(損失)、税引前                                   676       309       -245
      (純損益に振り替えられた)期中実現純(利得)損失、税引前                                  -323       -260        -317
     キャッシュ・フロー・ヘッジ目的のデリバティブ
      期中未実現純利得(損失)、税引前                                   -14        -2       -3
      (純損益に振り替えられた)期中実現純(利得)損失、税引前                                    4       -2        0
     売却目的保有として分類された資産
      期中未実現純利得(損失)、税引前                                    0       0        2
      (純損益に振り替えられた)期中実現純(利得)損失、税引前                                    0       0       -2
     外貨換算調整勘定
      期中未実現純利得(損失)、税引前                                 -1,819         -20       457
      (純損益に振り替えられた)期中実現純(利得)損失、税引前                                    6       -9        0
     持分法適用投資
      期中純利得(損失)                                    1      -22       -10
    純損益に振り替えられた、または振り替えられる可能性のある項目                                    -122        193       228
    に係る法人所得税の合計                                   (\ △163)       (\258)        (\305)
                                       -1,385        -809        -43
    その他の包括利益(損失)、税引後
                                      (\ △1,852)      (\ △1,082    )    (\ △58  )
                                        -762      -6,073         298
    包括利益(損失)合計、税引後
                                      (\ △1,019)      (\ △8,122    )     (\399)
    以下に帰属:
     非支配持分                                    59       136       116
     ドイツ銀行株主およびその他の資本構成要素                                   -821      -6,209         182
    添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部である。

                                352/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ④ 連結貸借対照表
                                             2020  年     2019  年

    単位:百万ユーロ(億円)                                     注記   12 月31日現在      12 月31日現在
    資産:
    現金および中央銀行預け金                                          166,208       137,592
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                                           9,130       9,636
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券(逆レポ)                                      20     8,533       13,801
    借入有価証券担保金                                      20       0      428
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
     トレーディング資産                                          107,929       110,875
     デリバティブ金融商品のプラスの時価                                          343,455       332,931
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以
                                               76,121       86,901
     外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資
                                                437        7
     産
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産合計                                 12,13,20,35         527,941       530,713
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                      15     55,834       45,503
    持分法適用投資                                      16      901       929
    償却原価で測定する貸出金                                  18,19,20       426,995       429,841
    土地建物および設備                                    21,22       5,549       4,930
    のれんおよびその他の無形資産                                      23     6,725       7,029
          1
    その他の資産
                                        24,25      110,399       110,359
    当期税金資産                                            986       926
    繰延税金資産                                      34     6,058       5,986
    資産合計                                         1,325,259       1,297,674
                                            ( \1,772,401     )  ( \1,735,509     )
                                353/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                             2020  年     2019  年
    単位:百万ユーロ(億円)                                     注記   12 月31日現在      12 月31日現在
    負債および資本:
    預金                                      26    568,031       572,208
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券(レポ)                                      20     2,325       3,115
    貸付有価証券受入金                                      20     1,697        259
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
     トレーディング負債                                          44,316       37,065
     デリバティブ金融商品のマイナスの時価                                          327,775       316,506
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融
                                               46,582       50,332
     負債
     投資契約負債                                            526       544
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債合計                                 12,13,20,35         419,199       404,448
    その他の短期借入金                                      29     3,553       5,218
          1
    その他の負債
                                       22,24,25       114,208       107,964
    引当金                                    19,27       2,430       2,622
    当期税金負債                                            574       651
    繰延税金負債                                      34      561       545
    長期債務                                      30    149,163       136,473
    信託優先証券                                      30     1,321       2,013
    負債合計                                         1,263,063       1,235,515
                                            ( \1,689,220     )  ( \1,652,378     )
    普通株式、無額面、名目価額2.56ユーロ                                      32     5,291       5,291
    資本剰余金                                          40,606       40,505
    利益剰余金                                          10,014        9,644
    自己普通株式、取得原価                                      32       -7       -4
    その他の包括利益(損失)累計額、税引後                                          -1,118         421
    株主持分合計                                          54,786       55,857
                                              ( \73,271    )   ( \74,703    )
    その他の資本構成要素                                           5,824       4,665
    非支配持分                                           1,587       1,638
    資本合計                                          62,196       62,160
                                              ( \83,181    )   ( \83,133    )
    負債および資本合計                                         1,325,259       1,297,674
                                            ( \1,772,401     )  ( \1,735,509     )
    1  売却目的保有の非流動資産および処分グループを含む。

    添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部である。

                                354/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ⑤ 連結持分変動計算書
                            普通株式                     自己普通株

    単位:百万ユーロ(億円)                       (無額面)       資本剰余金       利益剰余金       式、取得原価
    2017  年12月31日現在残高                        5,291       39,918       17,454         -9
    IFRS第9号の適用に伴う影響                            0       -2      -301         0

    2018  年1月1日現在残高(IFRS第9号)                        5,291       39,916       17,153         -9
                              ( \7,076   )   ( \53,384    )   ( \22,940    )    ( \ △12  )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                 0       0      267        0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
    ものとして指定された資本性金融商品に起因す                            0       0       0       0
    る利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして
    指定された金融負債の自己の信用リスクの変動
                                 0       0       0       0
    に起因する早期償還に係る利得(損失)、税引
    後
    現金配当の支払                            0       0      -227         0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                            0       0      -292         0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引
                                 0       0      -186         0
    後
    報告期間中の株式報奨の純変動                            0       90        0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の
                                 0       0       0      199
    分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベ
                                 0       -5        0       0
    ネフィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係る
                                 0       0       0       0
    オプションによるその他の影響
    自己株式の購入                            0       0       0     -4,119
    自己株式の売却                            0       0       0     3,914
    自己株式売却に係る純利得(損失)                            0       -2        0       0
                                         4
                                       253
    その他                            0               0       0
    2018  年12月31日現在残高                        5,291       40,252       16,714         -15
                              ( \7,076   )   ( \53,833    )   ( \22,353    )    ( \ △20  )
    IFRS第16号への移行に伴う影響                            0       0      -136         0
    2019  年1月1日現在残高(IFRS第16号)                        5,291       40,252       16,578         -15
                              ( \7,076   )   ( \53,833    )   ( \ 22,171   )    ( \ △ 20)
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                 0       0     -5,390          0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
    ものとして指定された資本性金融商品に起因す                            0       0       0       0
    る利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして
    指定された金融負債の自己の信用リスクの変動
                                 0       0       0       0
    に起因する早期償還に係る利得(損失)、税引
    後
    現金配当の支払                            0       0      -227         0
                                                5
                                              -330
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                            0       0               0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引
                                 0       0      -987         0
    後
    報告期間中の株式報奨の純変動                            0      118        0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の
                                 0       0       0      185
    分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベ
                                 0       0       0       0
    ネフィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係る
                                 0       0       0       0
    オプションによるその他の影響
    自己株式の購入                            0       0       0     -1,359
    自己株式の売却                            0       0       0     1,185
                                355/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己株式売却に係る純利得(損失)                            0       3       0       0
    その他                            0      133        0       0
    2019  年12月31日現在残高                        5,291       40,505        9,644         -4
                              ( \7,076   )   ( \54,171    )   ( \12,898    )     ( \ △5  )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                 0       0      495        0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
    ものとして指定された資本性金融商品に起因す                            0       0       0       0
    る利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして
    指定された金融負債の自己の信用リスクの変動
                                 0       0       0       0
    に起因する早期償還に係る利得(損失)、税引
    後
    現金配当の支払                            0       0       0       0
                                                5
                                              -349
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                            0       0               0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引
                                 0       0      223        0
    後
    報告期間中の株式報奨の純変動                            0      -131         0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の
                                 0       0       0      208
    分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベ
                                 0       11        0       0
    ネフィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係る
                                 0       0       0       0
    オプションによるその他の影響
    自己株式の購入                            0       0       0      -279
    自己株式の売却                            0       0       0       68
    自己株式売却に係る純利得(損失)                            0       0       0       0
    その他                            0      221        0       0
    2020  年12月31日現在残高                        5,291       40,606       10,014         -7
                              ( \7,076   )   ( \54,306    )   ( \13,393    )     ( \ △9  )
                                356/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                   未実現純利得(損失)
                                     純損益を通じ
                                     て公正価値で
                                     測定するもの
                                     として指定さ
                              その他の包括       れた金融負債       キャッシュ・
                              利益を通じて       の自己の信用       フロー・ヘッ       売却目的保有
                              公正価値で測       リスクの変動       ジ目的のデリ       として分類さ
                        売却可能金融       定する金融資       に起因、税引       バティブ    、税   れた資産、税
                              2      2     2       2       2
                        資産、税引後       産、税引後         後      引後       引後
    単位:百万ユーロ(億円)
    2017  年12月31日現在残高                      689        0       0      18       0
    IFRS第9号の適用に伴う影響                        -689       394       -16        0       0

    2018  年1月1日現在残高(IFRS第9号)                       0      394       -16       18       0
                            ( \ 0)     ( \527  )    ( \ △21  )     ( \24  )     ( \ 0)
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                             0     -428        44       -1       0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
    定するものとして指定された資本性金融                         0       0       0       0       0
    商品に起因する利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するもの
    として指定された金融負債の自己の信用
                             0       0       0       0       0
    リスクの変動に起因する早期償還に係る
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                         0       0       0       0       0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、
                             0       0       0       0       0
    税引前
    確定給付制度に係る再測定利得(損
                             0       0       0       0       0
    失)、税引後
    報告期間中の株式報奨の純変動                         0       0       0       0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己
                             0       0       0       0       0
    株式の分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタック
                             0       0       0       0       0
    ス・ベネフィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式
                             0       0       0       0       0
    に係るオプションによるその他の影響
    自己株式の購入                         0       0       0       0       0
    自己株式の売却                         0       0       0       0       0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                         0       0       0       0       0
    その他                         0       0       0       0       0
    2018  年12月31日現在残高                       0      -34       28       17       0
                            ( \ 0)    ( \ △45  )     ( \37  )     ( \23  )     ( \ 0)
    IFRS第16号への移行に伴う影響                         0       0       0       0       0
    2019  年1月1日現在残高(IFRS第16号)                       0      -34       28       17       0
                            ( \ 0)    ( \ △ 45)      ( \ 37)      ( \ 23)      ( \ 0)
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                             0      79       -2       -3       0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
    定するものとして指定された資本性金融                         0       0       0       0       0
    商品に起因する利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するもの
    として指定された金融負債の自己の信用
                             0       0       0       0       0
    リスクの変動に起因する早期償還に係る
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                         0       0       0       0       0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、
                             0       0       0       0       0
    税引前
    確定給付制度に係る再測定利得(損
                             0       0       0       0       0
    失)、税引後
    報告期間中の株式報奨の純変動                         0       0       0       0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己
                             0       0       0       0       0
    株式の分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタック
                             0       0       0       0       0
    ス・ベネフィット
                                357/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    オプション・プレミアムおよび普通株式
                             0       0       0       0       0
    に係るオプションによるその他の影響
    自己株式の購入                         0       0       0       0       0
    自己株式の売却                         0       0       0       0       0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                         0       0       0       0       0
    その他                         0       0       0       0       0
    2019  年12月31日現在残高                       0      45       25       14       0
                            ( \0 )     ( \60  )     ( \ 33)      ( \19  )     ( \0 )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                             0      233       -18       -7       0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
    定するものとして指定された資本性金融                         0       0       0       0       0
    商品に起因する利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するもの
    として指定された金融負債の自己の信用
                             0       0       0       0       0
    リスクの変動に起因する早期償還に係る
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                         0       0       0       0       0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、
                             0       0       0       0       0
    税引前
    確定給付制度に係る再測定利得(損
                             0       0       0       0       0
    失)、税引後
    報告期間中の株式報奨の純変動                         0       0       0       0       0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己
                             0       0       0       0       0
    株式の分配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタック
                             0       0       0       0       0
    ス・ベネフィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式
                             0       0       0       0       0
    に係るオプションによるその他の影響
    自己株式の購入                         0       0       0       0       0
    自己株式の売却                         0       0       0       0       0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                         0       0       0       0       0
    その他                         0       0       0       0       0
    2020  年12月31日現在残高                       0      278        7       7       0
                            ( \ 0)     ( \372  )     ( \9 )     ( \9 )     ( \ 0)
                                358/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                その他の包括利

                                        持分法適用投資
                                外貨換算調整勘               益累計額、税引
                                        による未実現純
                                      2             1
                                 定、税引後                  後
    単位:百万ユーロ(億円)                                    利得(損失)
    2017  年12月31日現在残高                               -227         40       520
    IFRS第9号の適用に伴う影響                                  -45        -12       -368

    2018  年1月1日現在残高(IFRS第9号)                               -272         28       152
                                    ( \ △364   )      ( \37  )     ( \203  )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                      500        -14        101
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指
                                       0        0        0
    定された資本性金融商品に起因する利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金
    融負債の自己の信用リスクの変動に起因する早期償還に係る                                   0        0        0
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                                   0        0        0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                   0        0        0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                                   0        0        0
    報告期間中の株式報奨の純変動                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分配                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネフィット                                   0        0        0
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオプションに
                                       0        0        0
    よるその他の影響
    自己株式の購入                                   0        0        0
    自己株式の売却                                   0        0        0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                                   0        0        0
    その他                                   0        0        0
    2018  年12月31日現在残高                                228        15       253
                                     ( \305  )      ( \20  )     ( \338  )
    IFRS第16号への移行に伴う影響                                   0        0        0
    2019  年1月1日現在残高(IFRS第16号)                                228        15       253
                                     ( \305  )      ( \20  )     ( \338  )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                      108        -15        168
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指
                                       0        0        0
    定された資本性金融商品に起因する利得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金
    融負債の自己の信用リスクの変動に起因する早期償還に係る                                   0        0        0
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                                   0        0        0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                   0        0        0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                                   0        0        0
    報告期間中の株式報奨の純変動                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分配                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネフィット                                   0        0        0
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオプションに
                                       0        0        0
    よるその他の影響
    自己株式の購入                                   0        0        0
    自己株式の売却                                   0        0        0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                                   0        0        0
    その他                                   0        0        0
    2019  年12月31日現在残高                                336         0       421
                                     ( \ 449  )      ( \0 )     ( \563  )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                    -1,747          -1      -1,539
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指
                                       0        0        0
    定された資本性金融商品に起因する利得(損失)、税引後
                                359/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金
    融負債の自己の信用リスクの変動に起因する早期償還に係る                                   0        0        0
    利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                                   0        0        0
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                   0        0        0
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                                   0        0        0
    報告期間中の株式報奨の純変動                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分配                                   0        0        0
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネフィット                                   0        0        0
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオプションに
                                       0        0        0
    よるその他の影響
    自己株式の購入                                   0        0        0
    自己株式の売却                                   0        0        0
    自己株式売却に係る純利得(損失)                                   0        0        0
    その他                                   0        0        0
    2020  年12月31日現在残高                              -1,411          -1      -1,118
                                   ( \ △ 1,887   )     ( \ △1  )   ( \ △1,495    )
                                360/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                   その他の資本

                            株主持分
                                        3
                                    構成要素
    単位:百万ユーロ(億円)                         合計             非支配持分        資本合計
    2017  年12月31日現在残高                        63,174        4,675        250      68,099
    IFRS第9号の適用に伴う影響                           -671         0       -1      -672

    2018  年1月1日現在残高(IFRS第9号)                        62,503        4,675        249      67,427
                              ( \83,592    )    ( \6,252   )     ( \333  )   ( \90,177    )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                                368        0      122       490
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するも
    のとして指定された資本性金融商品に起因する利                             0       0       0       0
    得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
    定された金融負債の自己の信用リスクの変動に起                             0       0       0       0
    因する早期償還に係る利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                           -227         0       -8      -235
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                           -292         0       0      -292
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                           -186         0      -12       -198
    報告期間中の株式報奨の純変動                            90        0       23       112
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分
                                199        0       0      199
    配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネ
                                 -5        0       1       -4
    フィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオ
                                 0       0       0       0
    プションによるその他の影響
    自己株式の購入                          -4,119          0       0     -4,119
    自己株式の売却                           3,914         0       0     3,914
    自己株式売却に係る純利得(損失)                            -2        0       0       -2
                                  4               4
                                253              1,193
    その他                                    0             1,446
    2018  年12月31日現在残高                        62,495        4,675       1,568       68,737
                              ( \83,581    )    ( \6,252   )    ( \2,097   )   ( \91,929    )
    IFRS第16号への移行に伴う影響                           -136         0       0      -137
    2019  年1月1日現在残高(IFRS第16号)                        62,358        4,675       1,568       68,601
                              ( \83,398    )    ( \6,252   )    ( \2,097   )   ( \91,747    )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                               -5,222          0      142      -5,079
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するも
    のとして指定された資本性金融商品に起因する利                             0       0       0       0
    得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
    定された金融負債の自己の信用リスクの変動に起                             0       0       0       0
    因する早期償還に係る利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                           -227         0      -59       -286
                                  5
                                -330
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                    0       0      -330
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                           -987         0       -7      -994
    報告期間中の株式報奨の純変動                            118        0       2      119
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分
                                185        0       0      185
    配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネ
                                 0       0       0       0
    フィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオ
                                 0       0       0       0
    プションによるその他の影響
    自己株式の購入                          -1,359          0       0     -1,359
    自己株式の売却                           1,185         0       0     1,185
    自己株式売却に係る純利得(損失)                             3       0       0       3
                                         6
                                        -10
    その他                            133               -9       114
    2019  年12月31日現在残高                        55,857        4,665       1,638       62,160
                                361/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                              ( \74,703    )    ( \6,239   )    ( \2,191   )   ( \83,133    )
                   1
    包括利益(損失)合計、税引後
                               -1,044          0       57      -987
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定するも
    のとして指定された資本性金融商品に起因する利                             0       0       0       0
    得(損失)、税引後
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
    定された金融負債の自己の信用リスクの変動に起                             0       0       0       0
    因する早期償還に係る利得(損失)、税引後
    現金配当の支払                             0       0      -77       -77
                                  5
                                -349
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                    0       0      -349
    確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後                            223        0       2      225
    報告期間中の株式報奨の純変動                           -131         0       -4      -135
    株式を基礎とした報酬制度に基づく自己株式の分
                                208        0       0      208
    配
    株式を基礎とした報酬制度に係るタックス・ベネ
                                 11        0       0       11
    フィット
    オプション・プレミアムおよび普通株式に係るオ
                                 0       0       0       0
    プションによるその他の影響
    自己株式の購入                           -279         0       0      -279
    自己株式の売却                            68        0       0       68
    自己株式売却に係る純利得(損失)                             0       0       0       0
                                         6
                                       1,159
    その他                            221               -28      1,352
    2020  年12月31日現在残高                        54,786        5,824       1,587       62,196
                              (\73,271)        (\7,789)       (\2,122)       (\83,181)
    1  確定給付制度に係る再測定利得(損失)、税引後を除く。

    2  持分法適用投資による未実現純利得(損失)を除く。
    3  ドイツ銀行の無担保劣後債で構成され、IFRSに準拠して資本に分類されるその他Tier                                     1ノートを含む。
    4  DWS    Group   GmbH  & Co.  KGaA  の新規株式公開に伴う影響を含む。
    5  2019年以降、税金の影響は当期純利益(損失)に直接認識されている。
    6  その他の資本構成要素の発行、購入および売却による収入(純額)を含む。
                                362/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ⑥ 連結キャッシュ・フロー計算書
    単位:百万ユーロ(億円)                                  2020  年度     2019  年度     2018  年度

    当期純利益(損失)                                     624      -5,265         341
                                        (\835)     (\ △7,041    )     (\456)
    営業活動によるキャッシュ・フロー:
    当期純利益(損失)を営業活動によるキャッシュ・フローに調整す
    るための修正:
    信用損失引当金繰入額                                    1,792        723       525
    再構築費用                                     485       644       360
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、持分法適
                                        -665       -277       -619
    用投資およびその他の売却益
    繰延法人所得税、純額                                    -296       1,868        276
    減損、減価償却およびその他の償却、および評価増                                    2,192       3,993       2,391
    持分法適用投資の純利益に対する持分                                    -103       -104       -129
    非資金損益項目等調整後利益(損失)                                    4,030       1,582       3,145
                                       (\5,390)       (\2,116)       (\4,206)
    営業資産および負債の純変動に関する調整:
     中央銀行および銀行への利付定期預金                                  -1,202       -1,203       -10,954
     中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券(逆レ
                                        5,688       -2,529       15,004
     ポ)ならびに借入有価証券担保金
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以
                                        8,597       11,403       -98,560
     外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資
                                        -430        101      91,176
     産
     償却原価で測定する貸出金                                  -1,098       -27,335         302
     その他の資産                                 -11,743        7,464       6,284
     預金                                  -2,154        6,432      -16,763
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負
                                       -3,233       -3,766       -10,549
                1
     債および投資契約負債
     中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券(レポ)
                                         678      -4,871       -16,716
     ならびに貸付有価証券受入金
     その他の短期借入金                                  -1,638       -8,954       -4,266
     その他の負債                                   7,030      -16,563       -19,119
           2
     優先長期債務
                                       13,282       -16,112        -6,840
     トレーディング資産および負債、デリバティブ金融商品のプラス
                                        9,892       22,559       20,542
     およびマイナスの時価、純額
     その他、純額                                   3,036       -8,657       -6,858
    営業活動によるキャッシュ・フロー                                   30,736       -40,449       -54,172
                                      (\41,106)      (\ △54,096    )  (\ △72,450    )
    投資活動によるキャッシュ・フロー:
    収入:
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却                                  38,325       23,721       22,126
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の満期償
                                       32,964       40,806       26,001
     還
     償却原価で測定する回収のために保有する負債性有価証券の売却                                  10,110         390        94
     償却原価で測定する回収のために保有する負債性有価証券の満期
                                        4,890        964      1,904
     償還
     持分法適用投資の売却                                    69        9       30
     土地建物および設備の売却                                    24       92       356
    購入:
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                 -82,709       -56,568       -41,031
     償却原価で測定する回収のために保有する負債性有価証券                                  -4,011       -20,134         -309
     持分法適用投資                                    -3       -17        -1
     土地建物および設備                                   -512       -327       -465
                                363/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    企業結合/事業売却による純資金受取(支出)額                                      5     1,762        220
    その他、純額                                   -1,045        -978      -1,291
    投資活動によるキャッシュ・フロー                                   -1,892       -10,280        7,634
                                      (\ △2,530    )  (\ △13,748    )   (\10,210)
    財務活動によるキャッシュ・フロー:
                                          3
                                        1,684
    劣後長期債務の発行                                            47       68
                                          3
                                       -1,168
    劣後長期債務の返済および償還                                           -152      -1,171
                                          4
                                          0
    信託優先証券の発行                                             0       4
                                          4
                                        -676
    信託優先証券の返済および償還                                          -1,235       -2,733
    リース債務の元本部分                                    -653       -659        N/A
    普通株式の発行                                      0       0       0
    自己株式の購入                                    -279      -1,359       -4,119
    自己株式の売却                                     76      1,191       3,912
    その他の資本構成要素(AT1)の発行                                    1,153         0       0
    その他の資本構成要素(AT1)の購入                                    -792       -131       -236
    その他の資本構成要素(AT1)の売却                                     798       121       234
    その他の資本構成要素に係るクーポン、税引前                                    -349       -330       -315
    非支配持分への配当の支払                                     -77       -59        -8
    非支配持分の純変動                                     -28        -9      1,205
    ドイツ銀行株主に対する現金配当の支払                                      0      -227       -227
    その他、純額                                      0       0       52
    財務活動によるキャッシュ・フロー                                    -311      -2,802       -3,334
                                       (\ △416   )   (\ △3,747    )   (\ △4,459    )
    現金および現金同等物に対する為替レート変動の純影響                                   -1,074        1,578       1,668
                                      (\ △1,436    )    (\2,110)       (\2,231)
    現金および現金同等物の純増加(減少)                                   27,459       -51,953       -48,203
    現金および現金同等物、期首残高                                   128,869       180,822       229,025
    現金および現金同等物、期末残高                                   156,328       128,869       180,822
    営業活動によるキャッシュ・フローは以下を含む。
     法人所得税支払(受取)額、純額                                    805       945       468
     利息支払額                                    6,937       11,493       11,743
     利息受取額                                   18,498       23,748       22,408
     配当受取額                                     307      1,309       2,186
    現金および現金同等物の構成要素
     現金および中央銀行預け金(中央銀行への利付定期預金を含んで
                                       149,323       121,412       174,059
     いない。)
     インターバンク預け金(中央銀行以外)(2020年12月31日現在190
     億ユーロ、2019年12月31日現在184億ユーロおよび2018年12月31日                                   7,006       7,457       6,763
     現在168億ユーロの銀行への定期預金を含んでいない)
    合計                                   156,328       128,869       180,822
                                      (\209,073)       (\172,349)       (\241,831)
    1  2020年12月31日および2019年12月31日終了年度において、優先長期債務の発行がそれぞれ23億ユーロおよび31億ユーロ、返済および償還

       がそれぞれ35億ユーロおよび44億ユーロ含まれている。
    2  2020年12月31日および2019年12月31日終了年度において、発行がそれぞれ674億ユーロおよび234億ユーロ、返済および償還がそれぞれ
      514億ユーロおよび427億ユーロ含まれている。
    3  劣後長期債務における現金以外の変動は合計でマイナス114百万ユーロであり、主に外国為替の変動マイナス293百万ユーロおよび公正価
      値の変動177百万ユーロによるものである。
    4  信託優先証券における現金以外の変動は合計でマイナス15百万ユーロであり、外国為替の変動マイナス18百万ユーロおよび公正価値の変
       動12百万ユーロによるものである。
    添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部である。

                                364/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      次へ
                                365/733




















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ⑦ 連結財務諸表に対する注記
    01 -
    重要な    会計  方針および重要な会計上の見積り
    会計の基本的事項

     ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)(以下「ドイツ銀行」または「親会社」とい
    う。)はドイツ連邦共和国の法律に基づいて設立された株式会社である。ドイツ銀行およびドイツ銀行が支配的財務持分を有
    するすべての事業体(以下総称して「当行グループ」、「ドイツ銀行」または「DB」という。)は、あらゆる範囲の法人・機
    関投資家向けバンキング、個人顧客向けおよび資産運用の商品およびサービスを世界的規模で提供している。
     添付の連結財務諸表は当行グループの表示通貨であるユーロで表示されている。百万ユーロ単位で表示されているすべての
    財務情報は、百万単位未満を四捨五入している。当連結財務諸表は、国際会計基準審議会(以下「IASB」という。)が公表
    し、欧州連合(以下「EU」という。)が承認した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成されている。
    EU カーブアウト

     2020年度第1四半期より、当行グループは、IAS第39号のEUカーブアウト版に準拠して金利リスクのポートフォリオ・ヘッジ
    (公正価値マクロ・ヘッジ)に公正価値ヘッジ会計を適用している。IAS第39号のEUカーブアウト版を適用した目的は、当行グ
    ループのヘッジ会計アプローチを当行グループのリスク管理実務および欧州の主要競合他社の会計慣行と整合させることにあ
    る。IAS第39号のEUカーブアウト版では、コア預金に公正価値マクロ・ヘッジ会計を適用することができ、ヘッジの非有効性
    は、予定されたタイム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー見積額が当該期間の当初の指定額を下回った場合にの
    み認識される。予定されたタイム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー額が当初の指定額を上回った場合には、
    ヘッジ関係が非有効とはみなされない。IASBが公表したIFRSでは、公正価値マクロ・ヘッジのヘッジ会計をコア預金に適用す
    ることはできない。さらにIASBが公表したIFRSでは、ヘッジの非有効性は、公正価値マクロ・ヘッジのすべてのヘッジ関係に
    ついて、予定されたタイム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー見積額が当該期間の当初の指定額を上回った場合
    と下回った場合のいずれであっても認識される。
     2020年12月31日に終了した事業年度において、IAS第39号のEUカーブアウト版の適用により、純収益および税引前利益には18
    百万ユーロ、税引後利益には12百万ユーロのプラスの影響が生じた。当行グループの規制自己資本およびその比率も、IAS第39
    号のEUカーブアウト版に基づいて報告されている。税引後利益への影響はCET                                    1資本比率の計算にも影響し、2020年12月31日現
    在で1ベーシス・ポイント未満のプラスとなった。
    IFRS  第7号による開示

     IFRS第7号「金融商品:開示」で要求される金融商品から生じるリスクの性質および範囲に関する開示はマネジメント・レ
    ポートのリスク・レポートのセクションに記載されており、連結財務諸表の不可欠な一部である。監査済の開示は、リスク・
    レポートにおいてグレーの網掛け(本書では『 』で表示されている。)により識別されている。
    COVID-19    関連の開示

     新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる当行グループの財務諸表への影響は、以下の通り反映されて
    いる。
     マネジメント・レポートの「戦略」、「見通し」ならびに「リスクおよび機会」の章にはそれぞれ、COVID-19が当行グルー
    プの財務目標および顧客フランチャイズ、「世界経済」、ならびに「マクロ経済および市況」に及ぼす影響が含まれている。
     リスク・レポートの「リスクおよび資本管理」の章には、特に「将来的な情報」、「COVID-19対策を背景とした債務不履
    行、条件緩和およびIFRS第9号に関するEBAガイダンスの適用」、「法的・非法的支払猶予および公的保証スキーム」、「ECLモ
    デル」ならびに「中心的な業界」の項において、COVID-19のパンデミックへの言及が含まれている。「リスクおよび資本のパ
    フォーマンス」の章の「最低所要自己資本と追加的自己資本バッファー」の項には、COVID-19のパンデミックに対応した監督
    措置の影響が含まれている。
     添付の連結財務諸表の注記05「純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純損益」、注記
    13「公正価値で測定する金融商品」、注記23「のれんおよびその他の無形資産」ならびに注記33「従業員給付」には、COVID-
    19関連の開示が含まれている。
     英文Annual       Report    2020の「Supplementary           Information      (Unaudited)」の「Non-GAAP             Financial     Measures」の章には、
    COVID-19が当行グループの改革費用に及ぼす影響が記載されている。
    購入した金融保証の会計処理の変更

     2020年度第2四半期において、当行グループはIFRS第9号の金融保証の定義を満たす購入契約の会計方針を変更した。過年度
    において当行グループは、購入した金融保証を偶発資産として会計処理し、当行グループが保証人から支払いを受けるまで、
                                366/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    補填利得を当行グループの連結損益計算書のその他の収益(損失)として認識していなかった。当行グループの新しい会計方
    針に基づき、購入した金融保証は、その金融保証が、回収のために保有(HTC)または回収し、売却するために保有(HTC&S)
    の ビジネス・モデルを伴う負債性金融商品からの信用エクスポージャーを軽減する目的で締結したものである場合、IAS第37号
    に基づく補填が生じるとみなされる。この新しい会計方針に基づき、購入した金融保証により当行グループが被った損失の補
    填を受けることがほぼ確実である場合には、予想信用損失のその後の増加に関して補填資産を認識する。したがって、借手の
    信用リスクが著しく低下した場合、全期間の予想信用損失と同額の補填資産が認識され、当行グループの連結貸借対照表のそ
    の他の資産に表示される。これに対応する補填利得は、当行グループの連結損益計算書に信用損失引当金の減少として認識さ
    れる。その他のビジネス・モデルに含まれる負債性金融商品からの信用エクスポージャーを軽減する目的で締結した購入金融
    保証は、純損益を通じて公正価値で会計処理される。この新会計方針は、測定基準と、負債性金融商品および関連する購入金
    融保証の損益計算書の表示をより適切に合致させるものである。したがって、財務諸表上で信用エクスポージャーおよび信用
    損失引当金がより正確に表示され、より関連性の高い情報が提示される。                                  2020年12月31日に終了した事業年度                 における会計方
    針変更の適用は、当行グループの連列損益計算書に重要な影響を与えなかった。
    発行したCLOからの契約上のキャッシュ・フローの見積りの修正

     2020年度第2四半期において当行グループは、HTCまたはHTC&Sのビジネス・モデルを伴う負債性金融商品からの信用エクス
    ポージャーを軽減するために、発行したローン担保証券(CLO)からの契約上のキャッシュ・フローの見積りを改善した。この
    改善に基づき、当行グループは、CLOに組み込まれた金融保証の対象となる借手の信用リスクが著しく増大した場合、当該CLO
    からの契約上の払戻額の見積りを修正する。当行グループは、(CLOによる保証の範囲内で)当該負債性金融商品の全期間の予
    想信用損失に基づき、CLOに基づく契約上の払戻額の見積りを修正する。契約上のキャッシュ・フローの見積りを改善したこと
    により、2020年12月31日に終了した事業年度における当行グループの利息費用は44.5百万ユーロ減少した。
    確定給付年金制度の評価調整

     主要国における当行グループの最も重要な年金制度に関して、各測定日に使用した割引率は優良社債のイールド・カーブ
    (信頼性の高い第三者のインデックス・データの提供業者や格付機関から入手した社債の全世界の情報を用いて算出されてい
    る。)を基に設定されており、関連する制度の将来の給付支払いが予測される時期、金額および通貨を反映したものとなって
    いる。2020年3月、前例のない市場の混乱を受けてユーロ圏における割引率の導出の見直しが行われた。その結果、2020年度に
    導入されている手法にいくつかの改善が行われ、まずは第1四半期に、さらに第4四半期には、内部で作成されたDB独自のカー
    ブ(2020年12月31日以降の確定給付制度債務の割引の基準として採用された。)の導入を伴うより抜本的な改善がなされた。
    2019年12月31日に用いられたカーブと比べて、このDB独自のカーブにより確定給付制度債務は20百万ユーロ増加し、当該影響
    額はその他の包括利益を通じて認識された。2020年6月30日に用いられたカーブと比べて、2020年12月31日現在の確定給付制度
    債務は435百万ユーロ減少した。割引率の決定方法の変更やその他の影響により、ドイツの年金制度に対する当行グループの正
    味年金負債は、2019年12月31日現在の1,355百万ユーロから481百万ユーロ減少し、2020年12月31日現在では874百万ユーロと
    なった。
     2020年12月31日に終了した事業年度において、プライベート・バンクでドイツ退職給付協定の一つに一括払いオプションを
    組み込んだことに関連して、当行グループはマイナスの過去勤務費用48百万ユーロを認識した。この確定給付制度債務の減少
    は、連結損益計算書の報酬および手当に計上された。
                                367/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬費用の調整
     最近の展開と過去の実績を踏まえ、2020年度第2四半期に当行グループは、従業員に付与した特定の報酬報償について、関連
    する従業員役務が提供されるそれぞれの権利確定期間にわたって報酬費用を認識するために役務期間の見積りを変更した。こ
    の見積りの変更の結果、当行グループは2020年度第2四半期に、当行グループの連結損益計算書の「報酬および手当」に約105
    百万ユーロのベネフィットを計上し、2020年12月31日に終了した事業年度では、継続費用比率の変更により約115百万ユーロの
    ベネフィットを計上した。
    重要な会計上の見積り

     IFRSに基づく財務諸表の作成には、一定の種類の資産および負債に関して、経営陣による見積りおよび仮定が必要である。
    これらの見積りおよび仮定は、貸借対照表日現在の資産・負債の報告金額および偶発資産・偶発負債の開示内容ならびに報告
    期間中の収益・費用の金額に影響を与える。特にCOVID-19危機に関連して、実際の結果は経営陣の見積りとは異なることがあ
    る。当行グループの重要な会計方針は「重要な会計方針」に記載されている。
     当行グループの会計方針の一部は、複雑で主観的な判断および仮定の使用を要する重要な会計上の見積りを必要としてお
    り、その中には本質的に不確実で変更が生じやすい事項を対象とするものもある。このような重要な会計上の見積りは、毎期
    変動し、当行グループの財政状態、財政状態の変動または経営成績に重要な影響を及ぼす可能性がある。また、重要な会計上
    の見積りには、当期において経営陣が別の見積りを用いることが合理的に可能であったものも含まれる。当行グループが識別
    した、重要な会計上の見積りを含む重要な会計方針は以下のとおりである。
    - 関連会社の減損(以下の「関連会社」を参照。)
    - その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の減損(以下の「金融資産-その他の包括利益を通じて公正価値
      で測定する金融資産」を参照。)
    - 公正価値の決定(以下の「公正価値の決定」を参照。)
    - 取引日利益の認識(以下の「取引日利益の認識」を参照。)
    - 貸出金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入額(以下の「貸出金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入
      額」を参照。)
    - のれんおよびその他の無形資産の減損(以下の「のれんおよびその他の無形資産」を参照。)
    - 繰延税金資産の認識および測定(以下の「法人所得税」を参照。)
    - 法律上/規制上の偶発事象および不確実な税務ポジションに関する会計処理(以下の「引当金」を参照。)
    重要な会計方針

     当行グループの重要な会計方針は以下に記載するとおりである。前述および後述の会計方針の変更および会計上の見積りの
    変更を除き、これらの方針は、2018年度、2019年度および2020年度に一貫して適用されている。
    連結の原則

     当連結財務諸表の財務情報は、親会社であるドイツ銀行AGと、一定のストラクチャード・エンティティを含むその連結対象
    の子会社とを併せ、単一の経済単位として表示した財務情報を含んでいる。
    子会社

     当行グループの子会社は、当行グループが直接的または間接的に支配している事業体である。事業体に対する支配は、事業
    体への関与により当行グループがさらされる変動リターンに影響を及ぼすようにパワーを用いる当行グループの能力によって
    証明される。
     当行グループは、様々な動機のために、ストラクチャード・エンティティのスポンサーとなったり、第三者がスポンサーの
    ストラクチャード・エンティティと関わりを持ったりしている。その動機には、顧客に別個の法的事業体への投資保有を可能
    とするため、顧客にオルタナティブ資産への共同投資を可能とするため、資産証券化取引のため、信用保全商品の売買のため
    等が含まれる。
     当行グループは、事業体の連結の要否を判断するに当たり、以下の様々な支配要因を評価する。
    - 事業体の目的および設計
    - 関連性のある活動およびこれらがどのように決定されるか
    - 当行グループの権利により関連性のある活動を指図する能力が生じるか否か
    - 当行グループが変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有しているか否か
    - 当行グループがそのリターンの額に影響を及ぼすようにそのパワーを用いる能力を有しているか否か
     議決権が実質的なものであり、当行グループが直接的または間接的に事業体の議決権の過半数を保有している場合、支配を
    有しているとみなされる。ただし、他の投資者が単独で関連性のある活動を指図する実質的な能力を有している証拠がある場
    合を除く。
                                368/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     実質的とみなされる潜在的な議決権も支配を評価する際に検討される。
     また、同様に当行グループは、議決権の過半数を支配していないが単独で関連性のある活動を指図する実質的な能力を有し
    ている場合の支配の存在を評価している。これは、株式の保有の規模および分散により、当行グループが投資先の活動を指図
    する能力を有する状況において生じる可能性がある。
     当行グループは、少なくともすべての四半期報告日において連結の状況を再評価する。したがって、一つ以上の支配要因の
    変動につながるすべての構造変動の発生時に再評価が要求される。これは、意思決定権の変更、契約上の取決めの変更、財務
    上、所有権または資本構造の変更および当初の文書化において予想されていたトリガー事象に伴う変更を含んでいる。
     連結会社間の取引高、残高、およびグループ会社間の取引に係る未実現利得はすべて、連結に当たり相殺消去されている。
     また、連結目的上、全グループを通じて一貫した会計方針が適用されている。子会社株式の第三者に対する発行は、非支配
    持分として扱われている。非支配持分に帰属する利益または損失は、連結損益計算書および連結包括利益計算書上、区分して
    報告されている。
     当行グループは子会社の支配の喪失日に、a)当該子会社の資産(帰属するのれんを含む。)および負債につき、その帳簿価
    額で認識の中止を行い、b)元子会社に対する非支配持分の帳簿価額について認識の中止を行い、c)受取対価の公正価値および
    子会社株式の分配を認識し、d)元子会社に対する残存投資をその公正価値で認識し、e)上記項目の結果として生じた差額を利
    得または損失として損益計算書に認識する。当該子会社に関連して過去の期間にその他の包括利益に認識された金額はすべ
    て、連結損益計算書に組み替えられるか、または他のIFRSの基準で要求される場合は利益剰余金に直接振り替えられる。
    関連会社

     関連会社に対する投資は、持分法により会計処理される。関連会社は、企業の経営および財務の方針に関する経営管理上の
    意思決定に対して、当行グループが重要な影響力を有するが、支配的持分は有しない企業である。一般的に、当行グループが
    議決権の20%から50%を保有する場合には重要な影響力があると推定される。現時点で行使可能または転換可能となっている
    潜在的議決権の存在および影響は、当行グループが重要な影響力を有しているか否かの評価に当たり考慮される。当行グルー
    プが重要な影響力を有しているか否かの評価に当たり考慮されるその他の要因には、マネジメント・ボード(ドイツの株式会
    社の場合はスーパーバイザリー・ボード)への役員の派遣および重要な会社間取引がある。これらの要因が存在する場合に
    は、特定の投資について、当行グループの投資が議決権株式の20%未満であったとしても持分法による会計処理の適用が要求
    されることがある。
     持分法による会計処理では、関連会社および共同支配企業に対する当行グループの投資は、当初、取得原価(関連会社の取
    得において発生した、直接関連する取引コストを含む。)で計上され、その後、取得後の関連会社または共同支配企業の純利
    益(または損失)および関連会社または共同支配企業の資本に直接計上されたその他の変動の両方に対する当行グループの比
    例按分持分を反映して、増額(または減額)される。関連会社の経営成績に対する当行グループの持分は、当行グループの会
    計方針と整合するよう修正され、連結損益計算書において持分法適用投資による純利益(損失)として報告されている。連結
    会社間の売上から生じる関連会社の純損益に対する当行グループの持分は、連結に当たり相殺消去される。関連会社または共
    同支配企業の取得に伴い生じたのれんは、当該投資の帳簿価額(減損損失累計額を控除後)に含められる。のれんは個別に報
    告されないため、特に減損テストは行われない。しかし、持分法適用投資全体に関しては各貸借対照表日に減損テストが行わ
    れる。
     減損の客観的証拠がある場合、投資の回収可能価額(使用価値と売却コスト控除後の公正価値の高い方)と帳簿価額を比較
    することにより、減損テストが行われる。過去の期間に認識された減損損失は、最後に減損損失が認識された以後、投資の回
    収可能価額の決定に使用された見積りの変更があった場合にのみ戻し入れられる。その場合、投資の帳簿価額が高い方の回収
    可能価額に増額される。減損損失の戻入れにより増額する関連会社に対する投資の帳簿価額は、過年度に当該投資に対し減損
    損失が認識されていなかったと仮定した場合の帳簿価額を超過しないものとする。
     当行グループは、関連会社または共同支配企業に対する重要な影響力を喪失した日に、当該持分法適用投資の処分に係る利
    得または損失(残存投資の公正価値および関連会社の処分による収入の合計金額と当該投資の帳簿価額との差額に相当す
    る。)を認識する。当該関連会社に関連して過去の期間にその他の包括利益に認識された金額は、投資先が関連資産または負
    債を直接処分した場合に要求されるのと同じ基準で会計処理される。
    重要な会計上の見積り:           減損の客観的証拠が存在するか否かの評価には、経営陣による重要な判断が要求され、減損の見積り

    は、発生が不確かな将来の事象を基礎として毎期変動する可能性があるため、当行グループではこれを、重要な会計上の見積
    りと考えている。
    外貨換算

     当連結財務諸表は、当行グループの表示通貨であるユーロで作成されている。当行グループでは多様な事業体が異なる機能
    通貨を用いている。機能通貨とは、その事業体が営業活動を行う主たる経済環境の通貨である。
     個々の事業体は、外貨建ての収益、費用、利得および損失を、認識日の為替レートを用いて、機能通貨で計上する。
                                369/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     個々の事業体の機能通貨以外の通貨建ての貨幣性資産および負債は、期末の決算日レートにより換算される。これらの項目
    の換算および決済の結果生じる外国為替差損益は、換算金額を当該貨幣性資産および負債をヘッジする外貨関連取引(デリバ
    ティブ)から認識される金額と紐付けするために、連結損益計算書上、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に
    係 る純利得(損失)として認識される。
     取得原価で測定される非貨幣性項目は、過去の取引日レートにより換算される。純損益を通じて公正価値で計上する非貨幣
    性項目に係る換算差額は、純損益に認識される。
     表示通貨への換算目的上、在外営業活動体の資産および負債は期末の決算日レートで換算され、損益項目は取引日レート
    で、または実際レートに近似していれば平均為替レートでユーロに換算される。在外営業活動体の換算に伴い生じる為替差額
    は、その他の包括利益に含められる。在外子会社に関しては、為替差額のうち非支配持分に帰属する部分は、非支配持分に認
    識される。
     (その営業に対する支配または重要な影響力の喪失を伴う)在外子会社および在外関連会社の処分時に、その他の包括利益
    に認識されていた累積為替差額の全額は、純損益に組み替えられる。
     支配の喪失を伴わない在外子会社の部分的な処分においては、当該処分が所有者との取引とみなされることから、累積為替
    差額の比例持分はその他の包括利益から非支配持分に組み替えられる。重要な影響力の喪失を伴わない関連会社の部分的な処
    分においては、累積為替差額の比例持分はその他の包括利益から純損益に組み替えられる。
    利息、手数料およびフィー

    純利息収益     -すべての利付資産および負債からの利息収益および費用は、実効金利法を用いて、純利息収益として認識され

    る。実効金利(EIR)法とは、将来キャッシュ・フローの見積額を使用して、金融資産または金融負債の償却原価を計算し、利
    息収益または費用を適切な期間にわたり配分する方法である。
    実効金利の計算に使用される将来キャッシュ・フローの見積額には、当該資産または負債に関するすべての契約条件により決
    定されるキャッシュ・フロー、その実効金利の不可欠な一部と判断されたすべてのフィー(手数料を含む。)、直接的増分取
    引コスト、およびその他のすべてのプレミアムまたはディスカウントが含められる。ただし、純損益を通じて公正価値で計上
    される金融商品の場合は、公正価値の決定に重要な観察不能なインプットが使用されていないことを条件として、関連するす
    べてのフィーが当該金融商品の当初認識時にトレーディング収益に認識される。
     金融資産が信用減損している場合、利息収益は償却原価に実効金利を適用して計算される。金融資産の償却原価は、減損引
    当金による調整後の金融資産の総帳簿価額である。購入したまたは信用減損しているものとして当初認識された資産の利息収
    益は、予想信用損失を考慮に入れた信用調整後の実効金利を用いて計算される。
     当行グループは、マイナス金利の利付資産に係る支払利息を利息費用に含め、また、マイナス金利の利付負債に係る受取利
    息を利息収益に含めて表示している。
    手数料およびフィー収益           -当行グループはIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の5段階の収益認識モデルを手数料およ

    びフィー収益の認識に適用している。当該モデルに基づき、財およびサービスの支配が移転した時点、つまり、契約上の履行
    義務が充足された時点で収益を認識しなければならない。
     したがって、第1段階で顧客との契約を識別した後、第2段階では顧客に提供する履行義務または一連の別個の履行義務を識
    別する。当行グループは、サービスが別個のものとなり得るか、契約の観点において別個のものであるかを検証しなければな
    らない。約束しているサービスが別個のものであるのは、顧客がそのサービスからの便益を、それ単独でまたは顧客にとって
    容易に利用可能な他の資源と組み合わせて得ることができ、かつ、サービスを顧客に移転するという約束が、契約の中の他の
    約束と区分して識別可能な場合である。収益の額は、契約で規定された履行義務に関して契約上合意された取引価格に基づき
    測定される。契約に変動対価が含まれる場合、当行グループは、顧客に約束した財またはサービスを移転するのと引き換えに
    受け取ることのできる金額で当該対価を見積もる。収益は、識別された履行義務が充足された時点で利益または損失に認識さ
    れる。当行グループは、残存する履行義務の情報を、それが当初の予想期間が1年以内の契約の一部である場合は開示していな
    い。
     当行グループは、契約における各履行義務の基礎となる別個のサービスの契約開始時に独立販売価格を決定し、これらの独
    立販売価格に応じて取引価格全体を配分している。独立販売価格は、ドイツ銀行が、約束しているサービスを単体で個別に顧
    客に販売する価格である。独立販売価格の最良の証拠となるのは、当行グループが類似の状況において類似の顧客に対して個
    別にサービスを販売する場合の、当該サービスの観察可能な価格である。当行グループによるサービスの販売が個別の顧客に
    対するものではない場合、適切な手法を用いて独立販売価格を見積る。例えばローンのシンジケート取引において、当行グ
    ループは取引日利益の認識要件を適用し、他の市場参加者が同様の単体のサービスを提供する際の価格を考慮する。このよう
    に、独立販売価格を見積る際、当行グループは合理的に入手可能なすべての情報(市況を含む。)を考慮する。その場合、当
    行グループは観察可能なインプットを最大限に利用し、類似の状況と整合する見積りの手法を適用する。
                                370/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、資産運用手数料およびパフォーマンス・フィーが発生する、単一の履行義務を構成する資産運用サービス
    を提供している。資産運用手数料およびパフォーマンス・フィーの構成要素は変動対価であるため、当行グループは各報告日
    に、顧客に約束したサービスの移転と引き換えに受け取ることのできるフィーの金額を見積もっている。当該資産運用サービ
    ス から生じる便益は、一定期間にわたり顧客が同時に受け取って消費する。当行グループはその履行義務の完全な充足に向け
    ての進捗度を測定し、収益を一定期間にわたり認識する。その際、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が
    非常に高いかどうかの不確実性を解消しなければならない。管理手数料の構成要素の場合、これは月次または四半期ごとの
    サービス期間の終了時であり、パフォーマンス・フィーの場合は、履行の要素に関連する不確実性がすべて解消された日であ
    る。
     オフバランス・シートで会計処理されないコミットメントに関連する貸出コミットメント・フィーは、当行グループが個別
    の貸出契約を締結する可能性が低い場合には、当該コミットメントの期間にわたり、手数料およびフィー収益に認識される。
    当行グループが個別の貸出契約を締結する可能性が高い場合には、当該貸出コミットメント・フィーは貸出開始時まで繰り延
    べられ、当該貸出金の実効金利の調整額として認識される。
     手数料およびフィー収益は、その大部分が、一定期間にわたり顧客が受け取って消費するサービスにより稼得される:管
    理、資産運用、国外のコマーシャル・ビジネス、貸出金の処理および保証ならびにその他各種顧客サービス。当行グループは
    その履行義務の完全な充足に向けての進捗度を測定し、これらのサービスからの収益を一定期間にわたり認識する。その際、
    認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高いかどうかの不確実性を解消しなければならない。
     その大部分がある時点でのサービス提供または取引タイプのサービスの提供により稼得される手数料およびフィー収益に
    は、その他の有価証券業務、引受およびアドバイザリー・フィー、ブローカー・フィー、国内決済、外国通貨/為替事業およ
    び仲介手数料が含まれる。
     手数料およびフィー収益の創出に直接関連する増分費用は、連結損益計算書の手数料およびフィー収益に純額で表示され
    る。この中には、収益と関連費用が発生するサービスに関して当行グループが契約上(つまり、本人として)履行義務を負う
    場合の収益および関連費用が含まれるが、当行グループが契約上の履行義務を負わず、代理人として行動する場合は含まな
    い。当行グループが本人であるか代理人であるかの決定は、基礎となるサービス契約の契約条件に基づく。手数料および
    フィーの収益および費用の総額は「注記06-手数料およびフィー収益」に開示されている。
    金融資産

     当行グループはIFRS第9号の分類および測定要件に従い、金融資産の管理に使用されるビジネス・モデルと金融資産の契約上
    のキャッシュ・フローの特性(「元本および利息の支払のみ(以下「SPPI」という。)」とも呼ばれる。)の両方に基づき金
    融資産を分類している。3つのビジネス・モデルがある。
     -回収のために保有-契約上のキャッシュ・フローを回収する目的で保有する金融資産。これはその後償却原価で測定さ
      れ、当行グループの連結貸借対照表上の複数の勘定科目に計上される。
     -回収し、売却するために保有-契約上のキャッシュ・フローを回収し、かつ、金融資産を売却することを目的として保有
      する金融資産。これは当行グループの連結貸借対照表上のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に計上
      される。
     -その他-「回収のために保有」もしくは「回収し、売却するために保有」のいずれの基準も満たさない金融資産。これは
      当行グループの貸借対照表上の純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として計上される。
     ビジネス・モデルの評価は、当初認識時の事実および状況に基づいて判断する必要がある。本評価の一環として、当行グ

    ループは、定量的要因(例えば、予想される頻度および売却の数量)および定性的要因を考慮しており、定性的要因として
    は、ビジネス・モデルおよび当該ビジネス・モデルの中で保有されている金融資産の業績が、どのように評価され当行グルー
    プの主要経営幹部に報告されているか、ビジネス・モデルおよび当該ビジネス・モデルの中で保有されている金融資産の業績
    に影響を与えるリスクと、特に、市場リスクおよび信用リスクが管理されている方法、当該ビジネスの管理者にどのように報
    酬が与えられるのか(例えば、報酬の基礎となるのは管理している資産の公正価値なのか、回収した契約上のキャッシュ・フ
    ローなのか)が挙げられる。この測定により、資産は「回収のために保有」、「回収し、売却するために保有」または「その
    他」のビジネス・モデルのいずれかに分類される。
     当行グループが「回収のために保有」、「回収し、売却するために保有」または「その他」のビジネス・モデルのいずれか

    の金融資産を保有する場合、ビジネス・モデルの分類を決定するために、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローが当初
    認識時に元本残高に対する元本および利息の支払のみであるかどうかを判断する評価が必要となる。元本残高に係るSPPIであ
    る契約上のキャッシュ・フローは、基本的な融資の取決めと整合的である。基本的な融資の取決めにおける利息は、特定の期
    間中に残存していた元本金額に関する貨幣の時間価値と信用リスクへの対価である。利息には、他の基本的な融資リスク(例
    えば、流動性リスク)や金融資産を特定の期間にわたって保有することに関連したコスト(例えば、管理コスト)への対価お
    よび基本的な融資の取決めと整合的な利益マージンも含まれる場合がある。
                                371/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

     トレーディング目的で保有する金融資産、もしくは「回収のために保有」または「回収し、売却するために保有」の基準を
    満たしていない金融資産は、その他のビジネス・モデルに割り当てられ、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類
    される。さらに、当該金融資産には、「回収のために保有」または「回収し、売却するために保有」のビジネス・モデルの基
    準を満たしているものの、SPPIではない、または当行グループが公正価値オプションに基づき指定した金融資産が含まれる。
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として分類される金融資産は公正価値で測定され、実現および未実現損益が純
    損益を通じて公正価値で測定する資産/負債に係る純利得(損失)に含まれる。トレーディング貸出金および負債性有価証券
    などの利付資産に係る利息ならびに資本性金融商品に係る配当金は、利息および類似収益に表示される。
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類される金融資産は、取引日に認識または認識中止される。取引日とは、
    当行グループが資産の購入または売却を確約した日である。
    トレーディング資産         -金融資産は、短期の売却または買戻しを主な目的として組成、取得または負担された場合、または識別

    された金融商品から成るポートフォリオの一部を構成し、当該ポートフォリオが一体として運用管理され、かつ最近の実績と
    して短期利益獲得パターンを示す証拠がある場合に、トレーディング目的保有として分類される。トレーディング資産には、
    負債性有価証券および資本性有価証券、トレーディング目的で保有するデリバティブならびにトレーディング貸出金が含まれ
    ている。この中には「その他」のビジネス・モデルに割り当てられ、トレーディング目的で保有するデリバティブとして表示
    された貸出コミットメントが含まれる。
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産                                    -当行グループは「回収のために保有」または

    「回収し、売却するために保有」のいずれのビジネス・モデルにも該当しないトレーディング以外の金融資産を「その他」の
    ビジネス・モデルに割り当て、強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産として分類して
    いる。当該金融資産には、主として公正価値で管理される売戻契約が含まれる。さらに当行グループは、「回収のために保
    有」または「回収し、売却するために保有」のビジネス・モデルに該当する、契約上のキャッシュ・フローの特性がSPPIでは
    ない金融資産を強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産として分類している。
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産                               -指定しなかった場合には後に償却原価またはその他の包

    括利益を通じて公正価値で測定することになる一部の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定するこ
    とができる。ただし、その指定が測定または認識の不整合性を除去または大幅に低減する場合に限る。IFRS第9号に基づく公正
    価値オプションの利用範囲は限定的である。当行グループは公正価値オプションの指定を、信頼性の高い公正価値の見積りが
    可能な金融商品のみに認めている。
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

     金融資産は、当該金融資産が「回収し、売却するために保有」のビジネス・モデルで保有され、契約上のキャッシュ・フ
    ローがSPPIである場合、公正価値オプションで指定されない限り、その他の包括利益を通じて公正価値(以下「FVOCI」とい
    う。)で分類され、測定される。
     FVOCIでは、金融資産はその公正価値で測定され、変動があればその他の包括利益(以下「OCI」という。)に認識され、
    IFRS第9号の予想信用損失モデルのもとで減損の評価が行われる。このモデルでは、将来の予想信用損失に基づき純損益を通じ
    て引当金が計上される。当行グループの減損に関する方針の詳細は、「貸出金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入
    額(IFRS第9号)」の項に記載されている。FVOCI資産の外貨換算影響額は、実効金利法による利息の要素と同様に純損益に認
    識される。プレミアムおよびディスカウントの償却は純利息収益に計上される。実現損益は、FVOCIの金融資産に係る純利得
    (損失)に計上される。通常、FVOCI金融資産の原価を算定するには、加重平均原価法が用いられる。
     FVOCIに分類される金融資産は取引日に認識または認識中止される。取引日とは、当行グループが資産の購入または売却を確
    約した日である。
     トレーディング以外の資本性金融商品をFVOCIとして指定することは可能である。ただし、当行グループによるこの区分の使
    用は限定的になる見込みであり、現在まで使用されていない。
    償却原価で測定する金融資産

     金融資産が「回収のために保有」のビジネス・モデルで保有され、契約上のキャッシュ・フローがSPPIである場合、金融資
    産は、償却原価で測定に分類され、その後償却原価で測定される。
     この測定区分では、金融資産は、当初認識時に公正価値で測定される。その後、帳簿価額から元本の返済を控除し、実効金
    利法による償却累計額を加減する。当該金融資産は、IFRS第9号の予想信用損失モデルに基づき減損の評価が行われる。このモ
    デルでは、将来の予想信用損失に基づき引当金が認識される。当行グループの金融商品の減損に関する方針の詳細は、「貸出
                                372/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入額(IFRS第9号)」の項に記載されている。償却原価で測定する金融資産は決
    済日ベースで認識される。
     償却原価で測定される金融資産には主に、償却原価で測定する貸出金、中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価
    証券、借入有価証券および「その他の資産」に表示される一部の債権が含まれる。
    金融資産および金融負債の条件変更

     金融資産の条件が再交渉または変更され、その条件変更により認識が中止されない場合、当初の契約上のキャッシュ・フ
    ローと当初の実効金利で割り引いた条件変更後のキャッシュ・フローの差額として、利得または損失が損益計算書に認識され
    る。条件変更された当該金融資産は、引き続き当初の実効金利で利息が発生する。条件変更により認識が中止される場合、                                                        当
    初の商品の認識が中止され、新たな商品が公正価値で認識される。
     組成以降、信用リスクの著しい増大を経験しておらず、その金融資産を早期に解約するための容易に行使可能な権利を有し
    ている債務者と非信用関連または商業的な再交渉が行われた場合は、当初の取決めの認識が中止され、新たに交渉された取引
    条件に基づく新規の金融資産が認識される。
     信用関連の条件変更(すなわち、当初認識以降の信用リスクの著しい増大による条件変更)または債務者が早期に解約する
    ための容易に行使可能な権利を有していない条件変更に関して、当行グループは、その条件変更によって金融資産に重大な条
    件変更がなされたかと、そのために認識が中止されるかどうかについて評価する。この評価には、契約条件変更に係るキャッ
    シュ・フロー変動による影響の定量的評価と、さらに必要な場合、契約条件変更による影響の定性的評価が含まれる。これら
    の条件変更が重要でないと判断された場合、その金融資産の認識は中止されず、上述の認識が中止されない条件変更として会
    計処理される。
     変更が重要であると判断された場合、旧商品の認識が中止され、新たな商品が認識される。当行グループはその後、12ヶ月
    間の予想信用損失に基づく信用損失引当金を認識する。ただし、条件変更により当初の金融資産の認識が中止され、その後、
    新たな金融資産が当初認識時に信用減損していたことを示す証拠がある場合、新たな金融資産は組成時に信用減損している金
    融資産として認識され、当初認識時にステージ3に分類される(後述の「貸出金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入
    額」の項を参照のこと。)。
     金融負債の条件が再交渉または条件変更された場合、当行グループは、その条件変更によって金融負債に重大な条件変更が
    なされたかと、そのために認識が中止されるかどうかについて評価する。この評価には、契約条件変更に係るキャッシュ・フ
    ロー変動による影響の定量的評価と、さらに必要な場合、契約条件変更による影響の定性的評価が含まれる。これらの条件変
    更が重要でないと判断された場合、その金融負債の認識は中止されず、当初の契約上のキャッシュ・フローと、当初の実効金
    利で割引いた条件変更後のキャッシュ・フローの差額として、利得または損失が損益計算書に認識される。認識中止の場合
    は、当初の金融負債の認識が中止され、新たな負債が公正価値で認識される。
    貸出コミットメント

     貸出コミットメントは、その他のビジネス・モデルに割り当てられ、トレーディング目的で保有するデリバティブとして表
    示されている場合を除き、オフバランス項目のままである。当行グループは、オフバランスの貸出コミットメントに関して、
    市場金利または信用スプレッドの変動から生じる公正価値の変動を認識および測定していない。しかし、後述の「貸出金の減
    損およびオフバランス信用損失引当金繰入額」の項に明示されているように、これらのオフバランスの貸出コミットメントに
    ついては個別に(必要に応じて集合的に)減損の評価を行っている。
    金融負債

     IFRS第9号の下で、金融負債は実効金利法を用いて償却原価で測定されるが、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に
    ついては異なる。
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

     純損益を通じて公正価値で測定する金融負債には、トレーディング負債、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
    定された金融負債および非参加型投資契約(以下「投資契約」という。)が含まれる。IFRS第9号に基づき、これらは公正価値
    で計上され、実現および未実現損益は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)に計上され
    る。純損益を通じて公正価値で測定する金融負債について、当行グループ自身の信用の要素に起因する公正価値の変動は、そ
    の他の包括利益に認識する。
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして分類された金融負債は、取引日に認識または認識中止される。取引日とは、
    当行グループが金融負債の発行または買戻しを確約した日である。
     利付負債に係る利息は、純損益を通じて公正価値で測定する金融商品に対する利息費用として表示されている。
                                373/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    トレーディング負債          -発行債務から生じる金融負債は、短期の買戻しを主な目的として組成または負担された場合、トレー
    ディング目的保有に分類される。トレーディング負債は主にデリバティブ負債(一部の貸出コミットメントを含む。)および
    ショート・ポジションから成る。また、この中には、資金調達によって生じた貸出金がその他のビジネス・モデルに割り当て
    ら れることから、未利用の貸出コミットメントがトレーディング目的で保有するデリバティブに分類される貸出コミットメン
    トも含まれる。
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債                               -トレーディング負債の定義を満たさない一定の金融負債

    は、公正価値オプションを利用し、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されていた。純損益を通じて公正価値
    で測定するものとして指定されるには、金融負債が、以下の基準のうちの一つを満たしていなくてはならない。(1)その指定に
    より、測定上または認識上の不一致が解消または著しく減少する、(2)金融負債から成るグループの運用管理および実績評価
    が、文書化されたリスク管理または投資戦略に従って、公正価値に基づいて行われている、あるいは(3)その商品が一つまたは
    複数の組込デリバティブを含んでいる(ただし、以下の場合は除く。(a)当該組込デリバティブが、そうでなければ契約で要求
    されていたであろうキャッシュ・フローを大きく修正しない場合、あるいは(b)ほとんど、または全く分析しなくても、分離が
    禁じられていることが明らかな場合。)。さらに、当行グループは、信頼できる公正価値の見積りが入手可能な金融商品につ
    いてのみ、公正価値オプションを指定することを認めている。公正価値オプションに基づき純損益を通じて公正価値で測定す
    るものとして指定された金融負債には、レポ、貸出コミットメントおよび仕組債が含まれている。
    投資契約    -当行グループの投資契約はすべて、当行グループが保有する特定の資産に対応するユニット・リンク契約である。

    当行グループは、こうした契約により契約負債の決済にこれらの資産を使用することを義務付けられている。投資契約には、
    重要な保険リスクまたは任意の参加権という特徴が含まれていない。これらの契約に係る負債は、現在のユニット価格に貸借
    対照表日現在の契約保有者に帰属するユニット数を乗じて決定される。この金額は公正価値を表しているため、当該負債は純
    損益を通じて公正価値で測定する金融負債として分類されている。投資契約に基づき集められた預金は、投資契約負債の調整
    として会計処理される。投資契約に帰属可能な投資収益は連結損益計算書に含まれている。投資契約の請求金額は、公表され
    た勘定残高に対する支払金額の超過額を反映している。投資契約の保険契約者は、保険証書の管理、投資運用、解約またはそ
    の他の契約サービスに関してフィーが課される。
    組込デリバティブ

     ハイブリッド金融負債契約の中にはデリバティブ部分とデリバティブ以外の部分の両方を含むものがある。このような場
    合、デリバティブ部分は、組込デリバティブと呼ばれ、デリバティブ以外の部分は金融負債の主契約を表している。組込デリ
    バティブの経済的特性およびリスクが、金融負債の主契約のそれと密接に関連していない場合で、かつ、ハイブリッド金融負
    債契約自体が純損益を通じて公正価値で測定するものとして計上されていない場合には、当該組込デリバティブは区分して公
    正価値で計上され、その利得および損失は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)に認識
    される。金融負債の主契約については引続き、適切な会計基準に従って会計処理される。組込デリバティブの帳簿価額は、金
    融負債の主契約と同一の連結貸借対照表科目に計上される。一定のハイブリッド金融負債商品は、公正価値オプションを使用
    して、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されている。
    償却原価で測定する金融負債

     償却原価で測定する金融負債には、発行した長期および短期の債務が含まれ、当初、公正価値すなわち受け取った対価から
    負担した取引コストを控除した額で測定される。発行債務の市場での買戻しは消滅として取り扱われ、関連する利得または損
    失が連結損益計算書に計上される。自己社債の後日における市場での売却は、債務の再発行として取り扱われる。償却原価で
    測定する金融負債は決済日ベースで認識される。
    金融商品の相殺

     現時点で、認識された金額を相殺する法的に強制力のある権利を当行グループが有しており、かつ、純額で決済するかまた
    は資産の回収と負債の決済を同時に実行する意思を有する場合にのみ、金融資産と金融負債は相殺され、純額で連結貸借対照
    表に表示される。認識された金額を相殺する法的権利は、通常の事業過程ならびに当行グループおよびその相手先の債務不履
    行、支払不能および破産が生じた場合の両方において法的強制力がなければならない。他のすべての場合には総額で表示され
    る。金融資産と金融負債が連結貸借対照表上相殺される場合、適用される会計基準により特に禁止されていない限り、関連す
    る収益および費用項目もまた連結損益計算書上相殺される。
     当行グループが適用した相殺の大部分は、デリバティブならびにレポおよび逆レポに関連している。相殺の大部分は、金利
    デリバティブおよび関連する委託証拠金残高に適用される。これらは、中央清算機関を通じて清算されている。詳細な情報に
    ついては注記17「金融資産と金融負債の相殺」を参照のこと。
                                374/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    公正価値の決定
     公正価値は、測定日時点で、市場参加者間の独立第三者間取引において、資産を売却するために受け取るであろう価格また
    は負債を移転するために支払うであろう価格として定義されている。活発な市場で取引されている商品の公正価値は、相場価
    格が定期的にかつ最近生じた取引の価格を示している場合には、その相場価格を使用して決定される。
     当行グループは、以下の条件を満たした場合に、正味リスク・エクスポージャーに基づき金融資産および金融負債の一定の
    ポートフォリオを測定している。
    - 金融資産および金融負債のグループが、文書化されたリスク管理戦略に従って、特定の市場リスク(または複数の市場リ
      スク)または特定のカウンターパーティ信用リスクに対する正味エクスポージャーに基づき管理されている。
    - 公正価値が経営幹部に対して提供されている。
    - 金融資産および金融負債が純損益を通じて公正価値で測定されている。
     このポートフォリオの評価アプローチは、当行グループがマーケット・リスクおよびカウンターパーティ信用リスクに対す
    る正味エクスポージャーを管理する方法と整合している。
    重要な会計上の見積り          -活発な市場における相場価格が入手不可能な場合、当行グループは評価技法を使用して商品の公正価

    値を設定している。このため、評価技法へのパラメータ入力値は、可能な場合には、活発な市場で取引される関連のある商品
    の価格から算出された観察可能なデータに基づく。これらの評価技法は、ある程度の経営陣の見積りおよび判断を必要として
    おり、その程度は商品または市場の価格の透明性および商品の複雑性に左右される。
     公正価値を見積る際に、経営陣の判断が下される必要がある。経営陣の重要な判断が要求される分野は、識別、文書化さ
    れ、評価統制プロセスおよび標準的な月次報告サイクルの一環として上級経営者に対して報告される。専門家モデル検証およ
    び評価統制グループは、主観および判断の分野に注意を払っている。
     活発な市場における相場がある金融商品の公正価値の設定に要求される経営陣の判断の度合いは僅かである。同様に、業界
    全体で標準的であり、かつ、すべてのパラメータ入力値が活発な市場において相場がある場合の評価モデルを使用して評価さ
    れる商品については、主観または判断はほとんど要求されない。
     要求される主観レベルおよび経営陣の判断の程度は、専門的で洗練されたモデルを使用して評価される金融商品および一部
    または全部のパラメータ入力値の流動性が低いまたは観察可能性が低い金融商品については、より重要である。経営陣の判断
    は、適切なパラメータ、仮定およびモデリング技法の選択および適用において要求される。特に、データが頻度の低い市場取
    引から入手される場合、外挿法および内挿法が適用されなければならない。特定の商品に関する市場データが入手不可能であ
    る場合、価格決定のための入力値は、過去のデータ、取引の経済性に関するファンダメンタル分析および類似取引からの代用
    情報等の、その他の関連する情報源を評価すること、ならびに評価対象の実際の金融商品および現在の市況を反映させるため
    の適切な調整を行うことにより決定される。異なる評価技法により金融商品の公正価値に幅が生じる可能性がある場合、経営
    陣は、公正価値を適切に表す当該見積りの範囲内のポイントを決定しなければならない。さらに、一定の評価調整は、公正価
    値を決定するために経営陣の判断を要求する場合がある。
     公正価値で計上される金融資産および負債は、その公正価値の決定に用いた評価方法への入力値に従って開示することが要
    求される。具体的には、活発な市場における相場価格(レベル1)を用いて評価したもの、観察可能なパラメータに基づく評価
    技法(レベル2)を用いて評価したもの、および重大な観察可能でないパラメータを使用した評価技法(レベル3)を用いて評
    価したものに区分することが要求される。経営陣の判断は、一定の金融商品をどの分類に割当てるべきかの判定において要求
    される。これは特に、評価が多数のパラメータにより決定され、その一部は観察可能だがその他は観察不能な場合に生じる。
    さらに、金融商品の分類は、市場の流動性およびそれによる価格の透明性の変化を反映するために、時間の経過とともに変更
    される可能性がある。
     当行グループは、観察不能なパラメータに代えて合理的に考え得る代替値を使用することによりレベル3の金融商品に与える
    影響についての感応度分析を提供している。合理的に考え得る代替値の決定には、経営陣の重要な判断が要求される。
     償却原価で測定する金融商品(貸出金、預金および長短期の発行債務を含む。)について、当行グループは公正価値を開示
    している。一般に、これらの金融商品についてはトレーディング活動が限定的かまたは存在しないため、その公正価値の決定
    には経営陣の重要な判断が要求される。
     公正価値の決定に関する評価手法および評価統制ならびに定量的開示の詳細については、注記13「公正価値で計上される金
    融商品」および注記14「公正価値で計上されない金融商品の公正価値」を参照のこと。
    取引日利益の認識

     純損益を通じて公正価値で測定される金融商品の公正価値が、活発な市場における市場相場価格から入手される場合、また
    は他の観察可能な現在の市場取引との比較により裏付けられる場合、あるいは観察可能な市場データを組み込んだ評価手法に
    基づいている場合に、取引日利益が認識される。評価技法で使用された重要な入力値に観察不能なものがある場合、金融商品
    は取引価格で認識され、評価技法により示された取引日現在の利益は繰り延べられる。
                                375/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     繰延金額は、取引日から市場が観察可能となると見込まれる日までの期間または取引の約定期間(いずれか短い方)にわた
    り、系統的な方法を用いて認識される。市場の推移または商品自体が満期に近づくにつれて変動する商品の経済的プロファイ
    ルおよびリスク・プロファイルを反映するため、このような手法が使用される。取引日繰延利益の残額は、取引が観察可能と
    なっ  た時に連結損益計算書に認識される。取引日損失が生じる稀な状況では、損失が発生した可能性が高く、かつ損失金額を
    信頼性をもって見積ることが可能な範囲に限って、取引開始時に損失が認識される。
    重要な会計上の見積り          -経営陣の判断は、評価技法に重要で観察不能な入力値があるか否かの判定において要求される。繰り

    延べ後に当該取引日利益の認識を決定する際には、パラメータの観察可能性および/またはリスクの軽減を裏付ける、その時
    点での最新の事実および状況に関する慎重な評価が要求される。
    デリバティブおよびヘッジ会計

     デリバティブは、金利リスク、為替リスク、信用リスクおよびその他の市場価格リスクに対するエクスポージャー(予定取
    引から生じるエクスポージャーを含む。)を管理するために使用されている。会計目的上デリバティブとみなされるすべての
    独立した契約は、トレーディングまたはトレーディング以外のいずれの目的で保有されているかにかかわらず、公正価値で連
    結貸借対照表に計上される。
     トレーディング目的で保有するデリバティブに係る公正価値の変動は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債
    に係る純利得(損失)に含まれる。
    ヘッジ会計

     IFRS第9号には、IFRS第9号のヘッジ会計の適用を延期してIAS第39号のヘッジ会計を引き続き適用するという会計方針の選択
    が含まれている。当行グループは、この会計方針を選択することを決定したため、2018年1月1日現在、IFRS第9号のヘッジ会計
    を適用していない。当行グループは、IAS第39号のEUカーブアウト版に準拠し、金利リスクのポートフォリオ・ヘッジ(公正価
    値マクロ・ヘッジ)に公正価値ヘッジ会計を適用している。IAS第39号のEUカーブアウトでは、コア預金に公正価値マクロ・
    ヘッジ会計を適用することができ、ヘッジの非有効性は、適用するすべての公正価値マクロ・ヘッジ会計について、予定され
    たタイム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー見積額が当該期間の当初の指定額を下回った場合にのみ認識され
    る。予定されたタイム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー額が当初の指定額を上回った場合には認識されない。
     会計目的上、ヘッジには3種類ある。それは(1)資産、負債または未認識の確定コミットメントの公正価値変動のヘッジ(公
    正価値ヘッジ)、(2)可能性が非常に高い予定取引および変動利付資産・負債からの将来キャッシュ・フロー変動のヘッジ
    (キャッシュ・フロー・ヘッジ)および(3)在外営業活動体の機能通貨による財務諸表を親会社の表示通貨へ換算した結果生じ
    る外貨換算調整のヘッジ(在外営業活動体に対する純投資のヘッジ)である。
     ヘッジ会計が適用される場合、当行グループは、ヘッジ手段とヘッジ対象項目との関係、ヘッジ取引実行のリスク管理目的
    および戦略ならびにヘッジされるリスクの性質を指定し文書化する。この文書化には、ヘッジされたリスクに起因するヘッジ
    対象項目の公正価値またはキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するヘッジ手段の有効性を、当行グ
    ループがどのように評価するかに関する記述が含まれる。ヘッジの有効性は、ヘッジの開始時および各ヘッジ関係の期間全体
    を通じて評価される。デリバティブおよびヘッジ対象項目の契約条件が一致している場合でも、ヘッジの有効性を常に評価す
    る。
     公正価値変動のヘッジについては、ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象資産、負債もしくは未認識の確定コミットメ
    ントまたはそれらの一部分の公正価値の変動は、当該デリバティブのすべての公正価値の変動とともに連結損益計算書に認識
    される。金利リスクをヘッジする場合、デリバティブおよびヘッジ対象項目の両方に係る発生したまたは支払われた利息は、
    利息収益または利息費用に計上され、ヘッジ会計の公正価値の修正による未実現損益は、その他の収益に報告される。ヘッジ
    の非有効部分はその他の収益に計上され、ヘッジ手段の公正価値の変動と、ヘッジされたリスクに関連した市場金利または価
    格の変動によるヘッジ対象項目の公正価値の変動の純影響額として測定される。
     デリバティブが終了したか、またはヘッジ関係が指定解除されたために、負債性金融商品の公正価値ヘッジが当該商品の満
    期到来前に中止された場合、当該負債性金融商品の帳簿価額になされた金利関連の公正価値修正(ベーシス・アジャストメン
    ト)の残額は、当初ヘッジ関係の残存期間にわたり償却され、利息収益または利息費用に計上される。その他の種類の公正価
    値修正については、また、公正価値ヘッジ対象資産または負債が売却されるかまたは売却以外で認識が中止される場合にはい
    つでも、あらゆるベーシス・アジャストメントが認識の中止に係る損益の計算に含められる。
     将来のキャッシュ・フロー変動のヘッジについては、ヘッジ対象項目に対する会計処理に変更はなく、デリバティブは公正
    価値で計上され、公正価値の変動は当初、ヘッジが有効である限り、その他の包括利益に報告される。その他の包括利益に当
    初計上されたこれらの金額は、その後、予定取引が連結損益計算書に影響を与える期間と同一の期間に連結損益計算書に組み
    替えられる。したがって、金利リスク・ヘッジについては、その金額は、ヘッジ対象取引に係る発生利息の計上と同一の期間
    に償却され、利息収益または利息費用に計上される。
                                376/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ヘッジの非有効部分は、その他の収益に計上され、実際のヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の絶対的な累積的変動
    が、仮想の最適ヘッジの公正価値の絶対的な累積的変動を超過する部分がある場合に、その超過部分の変動として測定され
    る。
     金利リスクに起因するキャッシュ・フロー変動のヘッジが中止された場合、その他の包括利益累計額に残存する金額は、当
    初ヘッジ関係の残存期間にわたり償却され、利息収益または利息費用に計上される。ただし、ヘッジ取引が今後発生する見込
    みがなくなった場合には、この金額は即時にその他の収益に組み替えられる。その他のリスクに起因するキャッシュ・フロー
    変動のヘッジが中止された場合、その他の包括利益累計額の関連する金額は、予定取引からの利益もしくは損失と同一の連結
    損益計算書の項目および期間に組み替えられるか、または予定取引が今後発生する見込みがなくなった場合にはその他の収益
    に組み替えられる。
     在外営業活動体の機能通貨による財務諸表を親会社の機能通貨に換算した結果生じる外貨換算調整のヘッジ(在外営業活動
    体に対する純投資のヘッジ)について、直物外国為替レートの変動によるデリバティブの公正価値の変動部分は、ヘッジが有
    効である限り、外貨換算調整勘定としてその他の包括利益に計上され、残額はその他の収益として連結損益計算書に計上され
    る。
     ヘッジの有効部分に関連するヘッジ手段の公正価値の変動はその後、在外営業活動体の処分時に純損益に認識される。
     ヘッジ手段であるデリバティブは、その他の資産およびその他の負債として計上される。デリバティブがその後ヘッジ関係
    から指定解除された場合は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に振り替えられる。
    貸出金の減損およびオフバランス信用損失引当金繰入額

     IFRS第9号の減損の要件は、償却原価またはFVOCIで測定されるすべての信用エクスポージャーならびに貸出コミットメント
    および金融保証等のオフバランスの貸出コミットメントに適用される。下記の減損方針において、これらの金融商品は「金融
    資産」と呼ばれる。
     減損損失の決定には、潜在的な信用損失の予想に基づき金融資産の当初認識時に引当金を計上するIFRS第9号の予想信用損失
    (以下「ECL」という。)モデルが使用される。
    予想信用損失決定への段階アプローチ

     IFRS第9号は、組成日または購入日時点では信用減損していない金融資産の減損について3段階のアプローチを定めている。
    このアプローチは、以下のとおり要約される。
     -ステージ1:当行グループは、すべての金融資産について12ヶ月間の予想信用損失に相当する額の信用損失引当金を認識す
      る。これは、信用リスクが当初認識時以降に著しく増加していないと仮定した場合に、報告日から12ヶ月以内に予想され
      る債務不履行事象による全期間の予想信用損失の一部を表す。
     -ステージ2:当行グループは、信用リスクが当初認識以降に著しく増加したとみなされる金融資産について、全期間の予想
      信用損失に相当する額の信用損失引当金を認識する。これには、金融資産の残存期間にわたって債務不履行が発生する確
      率を示す、全期間のデフォルト発生確率、全期間のデフォルト時損失率およびデフォルト時エクスポージャーに基づくECL
      の計算が必要となる。この段階では、信用リスクの増大と、ステージ1の12ヶ月と比べて期間が長期になることの影響が考
      慮されることから、信用損失引当金は高くなる。
     -ステージ3:当行グループは、信用減損している金融資産について、当該資産の回収可能な予想キャッシュ・フローを通じ
      てデフォルト確率が100%であることを反映し、全期間の予想信用損失に相当する額の損失引当金を認識する。当行グルー
      プの債務不履行の定義は、規制上の定義と整合している。当初認識時の信用減損金融資産はステージ3に分類され、帳簿価
      額には全期間の予想信用損失が直ちに反映される。これらの購入または組成した信用減損(以下「POCI」という。)資産
      の会計処理については、以下で詳述する。
    信用リスクの著しい増加

     IFRS第9号に基づき、金融商品の信用リスク(すなわち、債務不履行リスク)が当初認識時以降に著しく増加しているか否か
    を決定する際に、当行グループは、関連性があり、かつ過度の費用および努力なしに入手できる、合理的で裏付け可能な情報
    を考慮する。これには、当行グループの過去の実績、信用リスクの評価および将来的な情報(マクロ経済要因を含む。)に基
    づく定性的情報および定量的情報が含まれる。著しい信用悪化の評価は、12ヶ月間のECLに基づく引当金の測定から全期間の
    ECLに基づく引当金(すなわち、ステージ1からステージ2)への移行を決定する上で重要である。
     信用リスクの著しい増大があったかどうかを判断するための当行グループの枠組みは、内部の信用リスク管理(以下「CRM」
    という。)プロセスと整合しており、リスク・レポートの「IFRS第9号の減損アプローチ」の項で詳述されている格付け関連お
    よびプロセス関連の指標を網羅している。
    ステージ3の信用減損金融資産

                                377/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループはIFRS第9号に基づき、信用減損の定義を、自己資本規制178項に基づき規制目的上で債務不履行となった金融
    資産と整合させている。
     金融資産が信用減損しているためにステージ3にあるか否かの判断では債務不履行リスクのみに焦点を当て、担保または保証
    などの信用リスク軽減策の影響を考慮しない。特に以下の場合に金融資産は信用減損し、ステージ3にあるとする。
     -当行グループが、債務者が当行グループに対する信用債務を支払う可能性は低いと考えている。判断には、経済的または
      法的理由から、信用減損の定性的指標である譲歩を借手に与える支払猶予が含まれる場合がある。
     -債務者による契約上の元本または利息の支払いが90日以上延滞している。
     信用減損したとみなされる金融資産について、ECL引当金は当行グループが被ると予想される損失額をカバーする。ECLの見
    積りは、同質でないポートフォリオの場合は個別に、同質のポートフォリオの場合は当行グループのECLモデルを通じて、ポー
    トフォリオに基づくパラメータをこれらのポートフォリオの個々の金融資産に適用することによって行われる。この見積りで
    はシナリオに応じて調整した割引キャッシュ・フローが使用されている。
     ECLの算定時に、将来の経済状況の予測が考慮される。全期間の予想損失は、契約に基づき当行グループに支払われるべき契
    約上のキャッシュ・フローと、当行グループが受け取る見込みであるキャッシュ・フローとの差額に確率加重した現在価値に
    基づいて見積もられる。
     金融資産は、信用損失引当金を計上しない(すなわち、減損損失が発生する見込みがない)ものの信用減損しておりステー
    ジ3にあると分類される場合がある。これは、担保の価値による。当行グループの自動化されたECLの算定は月次で行われる
    が、当行グループの同質のポートフォリオについて、ステージ3のECLの個別の評価は、少なくとも四半期ごとに実施しなけれ
    ばならない。
    ステージ3の購入または組成時の信用減損金融資産

     金融資産は、当初認識時に減損の客観的証拠がある場合、購入または組成時に信用減損しているとみなされる。このような
    信用減損した金融資産はPOCI金融資産と呼ばれる。POCI金融資産は全期間予想信用損失を反映して測定され、全期間予想信用
    損失のその後の変動はすべて、プラスかマイナスかにかかわらず、信用損失引当金の構成要素として損益計算書に認識され
    る。POCI金融資産はその金融資産の全期間にわたりステージ3にのみ分類可能である。
    償却

     当行グループは、回収の合理的な見込みがない金融資産の総帳簿価額を減額する。償却は、金融資産全体に関連する場合
    も、その一部分に関連する場合もあり、認識中止の事象に該当する。当行グループはこの決定に際し、以下を含むがこれらに
    限定されないあらゆる関連情報を考慮している。
     -当行グループによる担保権実行によっても回収ができない、または回収できない確率が高い。
     -相当の額が回収されていない、または今後回収されない担保権の抹消。
     -今後の回収が合理的に予想されない状況がある。
     債権回収のために借手に対して起こした法的手続が決着する前に償却することは可能であり、債権を回収する当行グループ
    の法的権利が償却によって喪失することはない。
    減損分析において考慮される金融資産の担保

     IFRS第9号は、担保およびその他の信用補完から予想されるキャッシュ・フローをECLの計算に反映させるよう求めている。
    担保および保障に関する主要な点は以下のとおりである。
     -担保の適格性。つまり、どの担保をECLの計算に考慮すべきか。
     -担保の評価。つまりどの担保(清算)価値を使うべきか。
     -取引期間にわたり利用可能な担保の金額の予想。
     これらの概念の概要はリスク・レポートの「IFRS第9号の減損アプローチ」の項に詳述されている。
    重要な会計上の見積り          -金融資産の減損に関連する会計上の見積りおよび判断は重要な会計上の見積りである。というのは、

    使用される基礎となる仮定は、毎期変動する可能性があり、かつ、当行グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があ
    るからである。
     資産の減損評価を行う際には、経営陣の判断が要求される。これはとりわけ、経済および金融が不確実な状況と、予想
    キャッシュ・フローの進展および変更がより急速に、かつより予測困難な状態で起こり得る状況下で将来の経済情報およびシ
    ナリオを推定する際に、特に必要となる。将来キャッシュ・フローの実際の金額およびその時期は、経営陣によって使用され
    た見積りと異なる場合がある。その結果、計上された引当金と異なる実際の損失が発生する場合がある。
     ステージ3の同質ではない貸出金に関して、減損引当金の決定には、地域の経済状況、相手先の財務上の実績、および容易に
    利用可能な市場がない可能性のある保有担保の価値等の事項に関連して、相当量の経営陣の判断の使用が要求される。
                                378/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ステージ1およびステージ2の予想信用損失およびステージ3のうち同質である貸出金の減損引当金の決定は、統計予想損失モ
    デルを使用して算定される。当該統計モデルは、多数の見積りおよび判断を織り込んでいる。当行グループは、当該モデルな
    らびに基礎となるデータおよび仮定について定期的なレビューを実施している。債務不履行の発生可能性、損失回収率、およ
    び 外国の借手が債務の返済を履行するために必要な外国通貨の移転能力に関する判断等が特に、このレビューにおいて織り込
    まれる。
     定量的開示は、注記18「貸出金」および注記19「信用損失引当金」に記載されている。
    金融資産および負債の認識の中止

    金融資産の認識の中止
     金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、または当行グループが同資産からのキャッ
    シュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡したか、もしくは一定の基準を条件として一件または複数件の受領者に対し当該
    キャッシュ・フローを支払う義務を引き受けた場合、金融資産の認識の中止が検討される。
     当行グループは、所有に関する実質上すべてのリスクおよび経済価値を移転した場合に、譲渡した金融資産の認識の中止を
    行う。
     当行グループは、既に認識済の金融資産を譲渡する一方で当該資産に関連する実質上すべてのリスクおよび経済価値を留保
    する取引を締結する(例えば、第三者に対する売却で、当行グループが同一の相手先とトータル・リターン・スワップを同時
    に締結する場合)。これらの種類の取引は、担保付資金調達取引として会計処理される。
     金融資産の所有に関する実質上すべてのリスクおよび経済価値が留保も移転もされない取引では、同資産に対する支配が留
    保されない場合(すなわち、譲受人が譲渡資産を売却できる実際上の能力を有する場合)に、当行グループは譲渡資産の認識
    を中止する。譲渡において留保される権利および義務は、適宜資産および負債に区分して認識される。資産に対する支配が留
    保されている場合には、その継続的関与を有する範囲において、当行グループは資産の認識を継続する。この継続的関与の範
    囲は、当行グループが依然として譲渡資産の価値の変動リスクにさらされる範囲によって決定される。
     認識中止の基準は、資産全体ではなく資産の一部の譲渡や、適用可能な場合には類似した金融資産のグループ全体に対して
    も適用される。資産の一部を譲渡する場合には、当該一部は、個別に識別したキャッシュ・フロー、資産の完全比例配分額、
    または個別に識別したキャッシュ・フローの完全比例配分額でなければならない。
     既存の金融資産が同一の相手先による実質上異なる条件の他の資産と交換された場合、または既存の金融資産の条件が実質
    上変更された場合(支払猶予の措置またはその他の理由により)、既存の金融資産の認識が中止され、新たな資産が認識され
    る。各帳簿価額の差額は連結損益計算書に認識される。
    証券化

     当行グループは、様々な消費者金融資産および商業用金融資産を証券化している。これは当該資産をストラクチャード・エ
    ンティティに譲渡し、ストラクチャード・エンティティが当該資産の取得に出資する投資家に証券を発行することによって達
    成される。証券化を控えている金融資産は、適宜「金融資産および負債」の項の方針に基づき分類および測定される。ストラ
    クチャード・エンティティが連結されない場合、譲渡資産は、金融資産の認識の中止に係る方針に基づき、全部または一部の
    認識中止の要件を満たすことがある。シンセティック証券化ストラクチャーには通常、「デリバティブおよびヘッジ会計」の
    項の方針が適用されるデリバティブ金融商品が含まれる。認識中止の要件を満たさない譲渡は、担保付資金調達として報告さ
    れるか、または継続的関与に係る負債の認識を生じさせる場合がある。投資家および証券化ビークルは通常、金融資産の発行
    体が当該資産の当初条件の履行を怠った場合に、当行グループの他の資産に対する償還請求権をもたない。
     証券化金融資産に対する持分は、優先または劣後トランシェ、利息のみのストリップス債またはその他の留保持分(以下、
    合わせて「留保持分」という。)の形式で留保することができる。当行グループの留保持分によりストラクチャード・エン
    ティティの連結が行われず、また譲渡資産の継続的認識も行われない場合、当該持分は通常、純損益を通じて公正価値で測定
    する金融資産に、公正価値で計上される。類似金融商品の評価と同様に、留保トランシェまたは金融資産の当初およびその後
    の公正価値の決定は、入手可能な場合には市場相場価格を使用して、またはイールド・カーブ、期限前償還率、デフォルト
    率、損失強度、金利のボラティリティおよびスプレッドといった変数を利用した内部の価格決定モデルを使用して行われる。
    価格決定に使用する仮定は、類似証券の観察可能な取引に基づいており、入手可能な場合には外部の価格決定ソースにより確
    認される。類似証券の観察可能な取引およびその他の外部の価格決定ソースが入手できない場合、公正価値の決定には経営陣
    の判断が要求される。また、当行グループは定期的に証券化された金融資産に対する持分を保有する場合があり、これを償却
    原価で計上している。
     当行グループが、非連結の証券化事業体に対する財務的支援を提供する現在の債務(法的または契約上のいずれか)を有し
    ている場合、当該債務が信頼性をもって測定可能であり、債務の決済のために経済的資源の流出が生じる可能性が高い場合に
    は引当金が設定される。
                                379/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     資産の認識が中止される場合、受取対価と譲渡資産の帳簿価額の差額と等しい損益が計上される。資産の一部の認識が中止
    される場合、証券化に係る損益は、譲渡金融資産の帳簿価額に部分的に依拠し、その帳簿価額は、譲渡日現在の相対的公正価
    値に基づいて、認識が中止された金融資産と留保持分に割り当てられる。
    金融負債の認識の中止

     金融負債は、負債に基づく義務が免責もしくは取消されるか、または失効した時に認識が中止される。既存の金融負債が同
    一の貸手による実質上異なる条件の他の負債と交換された場合、または既存負債の条件が実質上変更された場合、このような
    交換または変更は、当初負債の認識の中止および新負債の認識として扱われ、各帳簿価額の差額は連結損益計算書に認識され
    る。
    売戻条件付買入有価証券および買戻条件付売却有価証券

     売戻条件付買入有価証券(以下「逆レポ」という。)および買戻条件付売却有価証券(以下「レポ」という。)は担保付融
    資として扱われ、それぞれ現金支払額および受取額を公正価値として当初認識される。現金を支払う当事者は、融資の担保と
    しての役目を果たす、融資した元本以上の市場価額を有する有価証券を占有する。逆レポに基づく受入有価証券は、所有によ
    るリスクおよび経済価値を取得しないため貸借対照表に認識されず、レポに基づく差入有価証券は、所有によるリスクおよび
    経済価値を放棄しないため貸借対照表から認識を中止されない。貸借対照表から認識を中止されない、レポに基づく差入有価
    証券のうち、相手先が契約または慣行により担保を売却または再担保に差入れる権利を有するものについては、注記20「担保
    に差入れたおよび担保として受け取った資産」に開示されている。
     IFRS第9号に基づき、当行グループは公正価値ベースで管理される逆レポのポートフォリオをその他のビジネス・モデルに割
    り当て、これを「強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産」として分類している。
     逆レポに係る利息収益およびレポに係る利息費用は、それぞれ利息収益および利息費用として報告される。
    借入有価証券および貸付有価証券

     有価証券借入取引は通常、当行グループが有価証券の貸手に対し現金を預託することを要求している。有価証券貸付取引の
    場合、当行グループは通常、貸付有価証券の市場価額以上の額相当の現金または有価証券で担保を受け取る。当行グループ
    は、借入有価証券および貸付有価証券の公正価値を監視しており、必要な場合には追加の担保を支払うかまたは受け取ってい
    る。
     借入れた有価証券自体は財務諸表に認識されない。これらが第三者に売却された場合には、当該有価証券を返還する義務
    が、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債として計上され、その後の損益は連結損益計算書において、純損益を通じて
    公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)に計上される。相手先に貸出された有価証券も連結貸借対照表に引
    き続き計上される。
     当行グループは現金貸出額または現金受取額を連結貸借対照表上それぞれ借入有価証券および貸付有価証券として計上して
    いる。
     受取または支払フィーは、それぞれ利息収益および利息費用に報告される。連結貸借対照表から認識を中止されない、相手
    先に貸付けた有価証券のうち、相手先が契約または慣行により担保を売却または再担保に差入れる権利を有するものについて
    は、注記20「金融資産の譲渡、担保に差入れたおよび担保として受け取った資産」に開示されている。
    のれんおよびその他の無形資産

     のれんは子会社および関連会社の取得時に発生する。のれんは、取得原価および被取得企業に対する非支配持分の総額が、
    取得した識別可能な純資産の取得日における公正価値を超過する額を表している。
     のれんの計算目的上、取得資産、負債および偶発負債の公正価値は、市場価額を参照するかまたは予想将来キャッシュ・フ
    ローを現在価値に割引くことにより決定される。この割引は、市場利子率を使用するか、またはリスク・フリー利子率とリス
    ク調整後の予想将来キャッシュ・フローを使用するかのいずれかにより行われる。被取得企業に対する非支配持分は、公正価
    値または被取得企業の識別可能純資産に対する非支配持分の比例持分のいずれかで測定される(これは、企業結合ごとに決定
    される。)。
     子会社の取得に係るのれんは資産計上され、年1回または減損が生じている兆候がある場合にはそれ以上の頻度で減損のレ
    ビューが行われる。減損テストの目的上、企業結合で取得したのれんは、資金生成単位(以下「CGU」という。)(他の資産ま
    たは資産グループからのキャッシュ・インフローとはおおむね独立したキャッシュ・インフローを生成させるものとして識別
    される資産グループの最小単位)であり、かつ、企業結合のシナジーから便益を得ることが期待されるものに配分されるが、
    これには内部経営管理目的でのれんが監視される事業レベルが考慮される。資産(または資産グループ)からのキャッシュ・
    インフローが、他の資産(または資産グループ)からのキャッシュ・インフローからおおむね独立しているか否かを識別する
    際には、種々の要因が考慮される。それには、経営陣が企業の事業をどのように監視しているかや、経営陣が企業の資産およ
    び事業を継続するか処分するかについてどのように決断するかが含まれる。
                                380/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     のれんがCGUに配分されており、当該単位内の事業が処分される場合、処分損益を決定する際に、これに帰属するのれんが当
    該事業の帳簿価額に含められる。
     コーポレートの資産は、合理的かつ一貫して配分可能な場合、CGUに配分される。それが不可能な場合、コーポレート資産を
    含めずに個別のCGUの評価が行われる。その後、合理的かつ一貫して配分可能な最小限のCGUのグループごとに評価が行われ
    る。
     無形資産が分離可能または契約上もしくはその他の法的権利から生じ、かつ、その公正価値を信頼性をもって測定可能な場
    合、当該無形資産はのれんとは別個に認識される。耐用年数を確定できる無形資産は、償却累計額および減損損失累計額控除
    後の取得原価で計上される。耐用年数を確定できる顧客関連無形資産は、その見積耐用年数に基づき1年から20年の期間にわた
    り定額法で償却される。これらの資産は少なくとも年1回減損テストが行われ、その耐用年数が再確認される。
     一定の無形資産は耐用年数を確定できないため償却されないが、少なくとも年1回、事象または状況の変化が減損発生の可能
    性を示唆している場合にはそれ以上の頻度で、減損テストが行われる。
     社内利用目的のために開発または取得されたソフトウェアに関する原価は、将来の経済的便益が当行グループに流入する可
    能性が高く、かつその原価を信頼性をもって測定可能な場合に、資産計上される。資産計上された原価は、当該資産の耐用年
    数(3年、5年または10年のいずれかとみなされている。)にわたり定額法を用いて償却される。適格原価には、材料および
    サービスの外部直接費ならびに社内利用目的ソフトウェア計画に直接関係した従業員の給与および給与関連費が含まれる。間
    接経費ならびに研究段階またはソフトウェアの使用準備完了後に発生した費用は、発生時に費用計上される。資産計上された
    ソフトウェア原価は、ソフトウェアが未だ開発段階にある場合は年1回、使用に供されてからは減損の兆候がある場合は随時、
    減損テストが行われる。
    重要な会計上の見積り          -非金融資産の減損の評価における回収可能価額の決定には、市場相場価格、比較可能事業の価格、現

    在価値もしくはその他の評価技法(コスト・アプローチ等)またはその組み合わせに基づいた見積りが必要であり、経営陣が
    主観的な判断および仮定を行うことが要求される。これらの見積りおよび仮定は、基礎とした状況が変化すれば、報告金額が
    著しく異なる結果となる可能性があるため、当行グループではこの見積りを非常に重要と考えている。
     定量的開示は、注記23「のれんおよびその他の無形資産」に記載されている。
    引当金

     引当金は、当行グループが過去の事象の結果として現在、法的または推定的な債務を有しており、当該債務を決済するため
    に資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額を信頼性をもって見積ることが可能な場合に認識される。
     引当金として認識された金額は、債務を取り巻くリスクと不確実性を考慮した、貸借対照表日現在の債務の決済に必要とさ
    れる対価の最善の見積りである。
     貨幣の時間価値の影響が重要な場合、引当金は、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価および当該債務に固有のリスクを
    反映した税引前割引率を使用して割引かれ、債務の決済に必要と予想される支出額の現在価値で測定される。時間の経過によ
    る引当金の増加は利息費用として認識される。
     引当金の決済に必要とされる一部または全部の経済的便益が第三者から回収されると見込まれている場合(例えば、保険契
    約によって債務が保証されているため)で、補償を受け取ることが事実上確実な場合には、資産が認識される。
     当行グループが不利な契約を有している場合、当該契約に基づく現在の債務は引当金として認識、測定される。不利な契約
    とは、契約の債務を履行するために不可避なコストが、当該契約により受領が見込まれる経済的便益を上回る契約を言う。
    重要な会計上の見積り          -訴訟および規制上の手続から発生する可能性のある潜在的損失に係る引当金の決定においては、見積

    りの使用が重要である。当行グループは、訴訟および規制上の手続から発生する可能性のある潜在的損失について、IAS第37号
    「引当金、偶発負債および偶発資産」に準拠して、そうした損失の発生する可能性が高く、かつ見積可能な範囲内で、これら
    を見積り、引当金を計上している。これらの見積りを行う際には重要な判断が要求され、当行グループの最終的な負債は最後
    には著しく異なる可能性がある。
     法的問題に関する偶発事象は、多くの不確実性に左右され、個々の問題の結果について確信を持って予測することは不可能
    である。重要な判断は、偶発事象に関して発生可能性を評価し見積りを行う際に要求され、当行グループの最終的な負債は最
    後には著しく異なる可能性がある。当行グループの訴訟、仲裁および規制上の手続に関する負債の総額は、案件ごとに決定さ
    れ、他の要素の中でも特に、各案件の進捗、類似の案件における当行グループの経験と他社の経験、および弁護士の意見と見
    解を考慮した上で、発生可能性の高い損失の見積額を示している。当行グループの訴訟問題の結果を予測することは、原告が
    実質的または算定不可能な損害賠償を求めている場合には特に、本質的に困難である。当行グループの訴訟、規制上の手続お
    よび仲裁手続に関する情報については、注記27「引当金」を参照のこと。
    法人所得税

                                381/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、各管轄区の税法の規定に従って、連結財務諸表に含まれた取引の当期および繰延の税効果を認識してい
    る。当期税金および繰延税金は、純損益に認識される。ただし、税金が資本またはその他の包括利益に直接認識される項目に
    関連する場合には、関連する税金は資本またはその他の包括利益に直接認識される。
     繰延税金資産および負債は、既存の資産および負債の財務諸表上の帳簿価額とそれぞれの税務基準額との一時差異、繰越欠
    損金ならびに繰越税額控除に起因する将来の税効果について認識される。繰延税金資産は、これらの繰越欠損金、繰越税額控
    除および将来減算一時差異を利用できるだけの十分な課税所得を得られる可能性が高い範囲内でのみ認識される。
     繰延税金資産および負債は、貸借対照表日現在施行されているまたは実質上施行されている税率および税法に基づき、資産
    が実現または負債が決済される期間に適用されると見込まれる税率に基づき測定される。
     当期税金資産および負債は、(1)それらが同一の税務申告事業体または税務申告事業体グループから発生し、(2)相殺する法
    的強制力のある権利が存在し、かつ(3)それらを純額で決済または同時に実現する意思がある場合に相殺される。
     繰延税金資産および負債は、当期税金資産と負債を相殺する法的強制力のある権利が存在し、かつ、繰延税金資産および負
    債が、同一の税務申告事業体または税務申告事業体グループに対して、同一の税務当局によって課される法人所得税に関連す
    る場合に相殺される。
     繰延税金負債は、当行グループによって一時差異の解消の時期がコントロールされ、かつ予見可能な将来に一時差異が解消
    されない可能性が高い場合を除き、子会社、支店および関連会社に対する投資ならびに共同支配企業に対する持分から生じた
    将来加算一時差異に関して計上される。繰延税金資産は、予見可能な将来に一時差異が解消され、一時差異が利用可能な十分
    な課税所得が得られる可能性が高い範囲内でのみ、このような投資から生じた将来減算一時差異に関して計上される。
     その他の包括利益に直接借方計上または貸方計上される、金融資産(FVTOCIに分類される。)の公正価値の再測定、キャッ
    シュ・フロー・ヘッジおよびその他の項目に関連する繰延税金は、同じくその他の包括利益に直接貸方計上または借方計上さ
    れ、その後繰延税金に関連する基礎となる取引または事象が連結損益計算書に認識された時点で連結損益計算書に認識され
    る。
     株式報酬取引について、当行グループは、株式で支払われた報酬に関連して税額控除を認められることがある。税務目的上
    減算可能な金額は、計上された報酬費用の累積額とは異なる可能性がある。当行グループは、各報告日において、現在の株価
    に基づき予想される将来の税額控除額を見積らなければならない。関連する当期および繰延の税効果は、当該期間の連結損益
    計算書に収益または費用として認識される。税務目的上減算可能または減算可能と見積った金額が、報酬費用の累積額を超過
    する場合、超過タックス・ベネフィットが資本に直接認識される。
    重要な会計上の見積り          -繰延税金資産の金額の決定に際して、当行グループは、過去の税金負担力および収益性の情報ならび

    に、関連性があれば承認された事業計画に基づく予測経営成績を、税法上の繰越期間、タックス・プランニングの利用可能性
    およびその他の関連する検討事項のレビューも含めて利用する。過去の税金負担力の分析には、報告日現在の直近で欠損金を
    計上しているかどうかも含まれる。直近の損失の実績は、税引前損益から永久差異を調整した金額に基づき決定され、通常、
    当期および直前の2事業年度をカバーする。四半期ごとに当行グループは、繰延税金資産に関連する見積りを、将来の収益性に
    関する仮定も含めて再評価する。
     当行グループは、繰延税金資産に関連する会計上の見積りを、その基礎となる仮定が毎期変動する可能性があり、経営陣の
    重要な判断が要求されることから、重要な会計上の見積りと考えている。例えば、税法の改正や、将来の計画上の経営成績に
    差異が生じることにより、繰延税金資産が変更される可能性がある。当行グループが将来において、繰延税金資産純額の全部
    または一部を実現できなかった場合には、繰延税金資産の修正額が、その決定を下した期の法人所得税費用または直接資本に
    借方計上されることとなる。当行グループが将来において、過去に未認識とした繰延税金資産を認識した場合には、繰延税金
    資産の修正額が、その決定を下した期の法人所得税費用または直接資本に貸方計上されることとなる。
     また、見積りの使用は、不確実な法人所得税ポジションから生じる可能性のある潜在的損失に係る引当金の算定においても
    重要である。当行グループは、IAS第12号「法人所得税」およびIFRIC第23号「法人所得税の税務処理に関する不確実性」に基
    づき、不確実な法人所得税ポジションから生じる可能性のある潜在的損失に係る引当金を見積り、計上している。これらの見
    積りを行う上で重要な判断が要求されており、それによって当行グループの最終的な負債が大きく異なる可能性がある。
     当行グループの繰延税金に関する更なる情報(認識した繰延税金資産に関する定量的開示を含む。)については、注記34
    「法人所得税」を参照のこと。
    企業結合および非支配持分

     当行グループは、取得法を使用して企業結合を会計処理している。当行グループが子会社に対する支配を獲得した日現在
    で、取得原価が、受取対価(移転された現金および現金以外の対価(資本性金融商品)を含む。)、条件付対価、被取得企業
    に対して以前に保有していた資本持分、および発生したかまたは引き受けた負債の公正価値として測定される。取得原価およ
    び被取得企業に対する非支配持分の総額が、取得した識別可能な純資産の公正価値に対する当行グループの持分を上回る場
    合、その超過額は、のれんとして計上される。取得原価および非支配持分の総額が、識別可能な純資産の公正価値を下回る場
    合には(負ののれん)、その他の収益に利得が計上される。取得関連コストは発生した期間に費用として認識される。
                                382/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     段階的に達成される企業結合(以下「段階的取得」という。)の場合、以前に保有していた被取得企業の資本持分は取得日
    公正価値で再測定され、それにより利得または損失が生じる場合には純損益に認識される。以前に保有していた投資に関連し
    て 過去の期間にその他の包括利益に認識された金額は、当行グループが以前に保有していた資本持分を直接処分した場合に要
    求されるのと同様の基準で認識される。
     非支配持分は、連結貸借対照表において、資本の独立項目として、当行グループの株主持分と明確に区分して表示されてい
    る。非支配持分に帰属する純利益は、連結損益計算書上に、区分して開示されている。子会社に対する所有持分の変動のう
    ち、支配の変更とならないものは、所有者間の取引として処理され、資本剰余金に報告される。
    売却目的保有の非流動資産

     個々の非流動資産(および処分グループ)は、当該資産(および処分グループ)の慣例的な売却条件のみを基に、現況で直
    ちに売却することが可能であり、かつ、その売却の可能性が非常に高いとみなされる場合に、売却目的保有として分類され
    る。売却の可能性が非常に高いと言えるためには、経営陣が売却計画の実行を確約し、買手を積極的に探していなければなら
    ず、実質的に規制当局の承認待ちのものがない状態である必要がある。さらに、資産(および処分グループ)は現在の公正価
    値との関係において合理的な販売価格をもって積極的に売り込まれており、かつ、売却が1年以内に完了する見込みでなければ
    ならない。売却目的保有として分類するための基準を満たす非流動非金融資産(および処分グループ)は、その帳簿価額と処
    分コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定され、貸借対照表の「その他の資産」および「その他の負債」に表示さ
    れる。基準を満たす金融資産および負債は、引き続きIFRS第9号に準拠して測定される。非流動資産(および処分グループ)が
    売却目的保有に分類される際、比較数値は表示されない。処分グループに金融商品が含まれる場合、当該商品の帳簿価額の修
    正は認められない。
    土地建物および設備

     土地建物および設備は、自己使用不動産、リース資産改良費、設備およびソフトウェア(オペレーティング・システムの
    み)を含んでいる。使用権資産は、当行グループの連結貸借対照表上、土地建物および設備に含めて表示されている。自己使
    用不動産は、減価償却累計額および減損損失累計額控除後の取得原価で計上される。減価償却費は通常、資産の見積耐用年数
    にわたり定額法を用いて認識される。建物の見積耐用年数は、25年から50年であり、設備(購入した建物の初期改良費を含
    む。)については3年から10年である。リース資産改良費は資産計上され、その後リース期間か当該改良費の見積耐用年数(通
    常は3年から18年)のいずれか短い期間にわたり定額法で減価償却される。建物および設備の減価償却費は一般管理費に含めら
    れる。維持修繕費も一般管理費に計上される。処分損益は、その他の収益に含められる。
     土地建物および設備は、各四半期報告日に、減損の兆候の有無について評価される。かかる兆候が存在する場合、回収可能
    価額(処分コスト控除後の公正価値または使用価値の高い方)を見積らなければならず、回収可能価額が帳簿価額を下回る額
    につき減損損失が計上される。使用価値は、資産から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値である。ある資
    産の減損の認識後は、当該資産の修正後の帳簿価額を反映するよう将来期間の減価償却費が修正される。減損がその後戻入れ
    られた場合には、減価償却費は将来に向かって修正される。
    金融保証

     金融保証契約は、特定の債務者がある負債性金融商品の条件に従った支払を期日に履行できなかった場合に保有者が被る損
    失を補填するために、保証発行者が所定の支払を行うことを要求する契約である。
    供与された金融保証

     当行グループは、公正価値ベースで管理される一定の供与された金融保証に対して公正価値オプションを適用することを選
    択している。当行グループが公正価値で測定するものとして指定していない金融保証は、保証が供与された日の公正価値で財
    務諸表に当初認識される。当初認識の後、このような保証に基づく当行グループの負債は、償却累計額控除後の当初認識額
    と、貸借対照表日現在の金融債務を決済するのに必要な支出の最善の見積額のいずれか高い方で測定される。これらの見積り
    は、類似取引の実績および過去の損失の実績ならびに経営陣が決定した最善の見積りに基づき決定される。
     保証に関連する負債が増加した場合は、信用損失引当金繰入額として連結損益計算書に計上される。
    購入した金融保証

     購入した金融保証は、その金融保証が、回収のために保有(HTC)または回収し、売却するために保有(HTC&S)のビジネ
    ス・モデルを伴う負債性金融商品からの信用エクスポージャーを軽減する目的で締結したものである場合、IAS第37号に基づく
    補填が生じるとみなされる。その結果、購入した金融保証により当行グループが被った損失の補填を受けることがほぼ確実で
    ある場合には、予想信用損失のその後の増加に関して補填資産を認識する。したがって、借手の信用リスクが著しく低下した
    場合、全期間の予想信用損失と同額の補填資産が認識され、当行グループの連結貸借対照表のその他の資産に表示される。こ
    れに対応する補填利得は、当行グループの連結損益計算書に信用損失引当金の減少として認識される。
                                383/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     HTCまたはHTC&Sのビジネス・モデルに割り当てられる負債性金融商品からの信用エクスポージャーを軽減する目的で締結し
    た購入金融保証は、当行グループが発行するローン担保証券(CLO)に組み込まれる場合がある。こうした組み込まれた保証
    は、  補填資産として個別に会計処理されず、償却原価で保有するCLOの負債の一部として会計処理される。当行グループは、
    CLOに組み込まれた金融保証の対象となる借手の信用リスクが著しく増大した場合、当該CLOからの契約上の払戻額(このよう
    な組み込まれた保証からの便益を含む。)の見積りを定期的に修正する。この修正は、(CLOによる保証の範囲内で)当該負債
    性金融商品の全期間の予想信用損失に基づいている。
     その他のビジネス・モデルに含まれる負債性金融商品からの信用エクスポージャーを軽減する目的で締結した購入金融保証
    は、純損益を通じて公正価値で会計処理される。
    リース取引

     当行グループは、主に土地建物に関するリース契約を、借手として締結している。その他のカテゴリーは社用車および技
    術・IT機器である。
     当行グループは契約開始時に、契約がリースまたはリースを含んだものであるかどうかを評価する。契約が特定された資産
    の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合がこれに該当する。
     当行グループは、基礎となる資産が少額である場合を除き、期間が12ヶ月を超えるすべてのリースについて単一の認識およ
    び評価アプローチを適用している。当行グループは借手としてリース開始日に、基礎となるリース資産の使用権を表す使用権
    資産およびリースの支払債務を表すリース債務を認識する。
     使用権資産は、減価償却累計額および減損損失累計額控除後の取得原価で測定され、リース債務の再測定に応じて調整され
    る。使用権資産のコストには、リース債務の金額にリース開始日以前に支払ったリース料を調整し、当初発生した直接費を加
    えた金額、ならびに基礎となる資産の解体および除却または原資産の敷地の原状回復にかかる費用の見積りから受領したリー
    ス・インセンティブを控除した金額が含まれる。使用権資産はリース期間にわたり定額法で減価償却される。
     リース債務は、リース期間にわたり支払われるリース料の現在価値で測定される。リース料には、固定リース料(実質上の
    固定リース料を含む。)から受け取るリース・インセンティブを控除した金額と、変動リース料のうち指数またはレートに応
    じて決まる金額が含まれる。指数またはレートに応じて決まるものでない変動リース料は、当該リース料が発生する契機と
    なった事象または状況が生じた期間に費用として認識される。
     当行グループはリース料の現在価値の計算において、リースの計算利子率が容易に算定できないため、リース開始日現在の
    追加借入利子率を使用している。リース開始日後のリース債務の金額は、利息の増加を反映して増加し、リース料の支払いに
    伴い減少する。さらに、条件変更、つまりリース期間の変更またはリース料の変更(リース料の算定に使用される指数または
    レートの変更による将来のリース料の変更等)があった場合、リース債務の帳簿価額は再測定される。
     使用権資産は、各四半期報告日に、減損の兆候の有無について評価される。かかる兆候が存在する場合、回収可能価額(処
    分コスト控除後の公正価値)を見積らなければならず、回収可能価額が帳簿価額を下回る額につき減損損失が計上される。使
    用権資産は個別のキャッシュ・フローを生み出さないため、使用価値の算定にあたり、当行グループは合理的に得ることので
    きるサブリースの収益を考慮する。ある資産の減損の認識後は、当該資産の修正後の帳簿価額を反映するよう将来期間の減価
    償却費が修正される。減損がその後戻入れられた場合には、減価償却費は将来に向かって修正される。
     当行グループは使用権資産を「土地建物および設備」に、リース債務を「その他の負債」として計上している。
     当行グループは、当行グループの短期リース(開始日からのリース期間が12ヶ月以内であるリース)に、短期リース関する
    認識の免除を適用している。また、少額とみなされる技術・IT設備のリースに、少額資産のリースに関する認識の免除を適用
    している。短期リースおよび少額資産のリースに係るリース料は、リース期間にわたり定額法で費用として認識される。
                                384/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    従業員給付
    年金給付
     当行グループは、多数の年金制度を提供している。確定拠出制度に加え、確定給付制度として会計処理される退職給付制度
    も存在する。当行グループのすべての確定拠出制度の資産は、独立して管理されているファンドにおいて保有されている。拠
    出額は通常、給与の一定割合として決定され、従業員の提供するサービスに基づき、通常、拠出年度に費用計上される。
     確定給付制度として会計処理されるすべての退職給付制度は、確定給付制度債務の現在価値および関連する勤務費用を決定
    するため予測単位積増方式を用いて評価される。この方法においては、人口統計、昇給、金利およびインフレ率に関する仮定
    を含む数理計算に基づき決定が行われる。数理計算上の差異は、発生した期間にその他の包括利益に認識され、資本に表示さ
    れる。当行グループの給付制度の大部分は、積立式である。
     主要国における当行グループの最も重要な年金制度に関して、各測定日に使用した割引率は優良社債のイールド・カーブ
    (信頼性の高い第三者のインデックス・データの提供業者や格付機関から入手した社債の全世界の情報から算出)を基に設定
    されており、関連する制度の将来の給付支払いが予測される時期、金額および通貨を反映したものとなっている。
    その他の退職後給付

     さらに、当行グループは、主に米国に居住している多数の現従業員および退職従業員に対し、非積立式拠出制の退職後医療
    制度を維持している。これらの制度は、退職者の適格医療費および歯科治療費が所定の免責額を超えた後にその所定の割合を
    支払うものである。当行グループは、これらの制度に対し、給付の支払期日に現金で資金を供給している。退職給付制度と同
    様に、これらの制度は、予測単位積増方式を用いて評価される。数理計算上の差異は、全額が発生した期間にその他の包括利
    益に認識され、資本に表示される。
     年金給付およびその他の退職後給付の会計処理に関する更なる情報については、注記33「従業員給付」を参照のこと。
    解雇給付

     解雇給付は、当行グループが通常の退職日前に雇用を終了させた場合や、従業員が当該給付を見返りに自発的退職を受け入
    れた場合に発生する。当行グループが詳細で正式な計画を明確に確約しており、撤回する現実的な可能性がない場合に、当行
    グループは解雇給付を負債および費用として認識する。自発的退職を勧奨するために行った募集の場合、かかる解雇給付は当
    該募集を受け入れると予想される従業員数に基づいて測定される。給付の期日が報告期間終了後12ヶ月より後に到来する場
    合、当該給付は現在価値に割り引かれる。その割引率は、優良社債の市場利回りを参照して決定される。
    株式を基礎とした報酬

     資本性金融商品として分類された報奨に関する報酬費用は、付与日において株式を基礎とした報奨の公正価値に基づき測定
    される。株式報奨については、公正価値は当該株式の市場相場価格から当該従業員の受け取らない予想配当金の現在価値を減
    額した上で、権利確定日後に何らかの制約があればその影響を調整する。修正直後の公正価値が修正直前の公正価値を超過す
    るよう報奨が修正された場合、再測定が行われ、それによる公正価値の増加は追加の報酬費用として認識される。
     当行グループは、認識済報酬費用に対応する金額を資本剰余金(以下「APIC」という。)に計上する。報酬費用は、従業員
    の当該報奨に関連する勤務の期間にわたり、または分割で交付される報奨に関しては当該部分の期間にわたり、定額法に基づ
    き計上される。見込まれる失効の見積りは、実際の失効があった場合または見込みの変更について、定期的に調整される。早
    期退職規定により名目的であるが非実体的な勤務期間を含む付与に関しては、費用認識の時期は、費用の償却期間を付与日か
    ら(権利確定日ではなく)従業員が報奨の適格基準を満たす日までに短縮することで早められる。分割で交付される報奨に関
    しては、各部分が別個の報奨とみなされ別個に償却される。
     現金決済型の株式を基礎とした報奨の報酬費用は、各貸借対照表日ごとに公正価値で再測定され、関連する従業員の勤務が
    提供される権利確定期間にわたり認識される。関連する債務は支払時までその他の負債に含まれる。
    政府補助金

     当行グループは、当該補助金を受領し、また、当該補助金に付随する条件を満たすという合理的な確証がある場合に政府補
    助金を認識する。当行グループは政府補助金による収益を、関連費用の減少として表示している。
     当行グループは、ECBの貸出条件付き長期資金供給オペレーション(以下「TLTRO                                     Ⅲ」という。)資金供給プログラムから生
    じた長期債務を、市場金利を下回る金利での借入金としてみなして処理している。TLTRO                                         Ⅲ資金供給プログラムの下での借入
    金の実効金利は、TLTRO           Ⅲ以外で適用可能なECBの資金供給レートに基づき決定される。当行グループは、市場金利を下回る金
    利による便益を、政府補助金として会計処理している。TLTRO                             Ⅲ資金供給プログラムは、参加銀行による貸出を奨励すること
    によりユーロ圏における「実体経済」への信用創造の強化を図ることを目的としている。便益の規模は借入額や、様々な貸出
    実績の基準値の達成度合いに基づく。当行グループはIAS第20号の観点からECBを政府または類似の機関とみなしている。該当
                                385/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    する貸出の基準値を満たすという合理的な確証を得た場合に、当行グループが補助金により関連する借入コストの補填を受け
    る予定の期間、TLTRO          Ⅲ資金供給プログラムによる便益を認識する。
     当行グループがTLTRO          Ⅲ資金供給プログラムに関して認識する便益についての詳細は、注記05「純損益を通じて公正価値で
    測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純損益」を参照のこと。
    自己普通株式購入義務

     ドイツ銀行株式の先渡購入契約およびドイツ銀行株式を基礎数値とする売建プット・オプションは、株式数が固定され、固
    定額の現金による現物決済が必要とされる場合、自己普通株式購入義務として報告される。契約開始時に、この義務は先渡契
    約またはオプションの決済金額の現在価値で計上される。ドイツ銀行株式の先渡購入契約および売建プット・オプションにつ
    いては、対応する額が株主持分に借方計上され、自己普通株式購入義務振替額として報告される。
     負債は発生主義により会計処理され、当該負債に係る利息コスト(貨幣の時間価値および配当から成る。)は、利息費用と
    して報告される。このような先渡購入契約および売建プット・オプションの決済時には、負債が消滅し、株主持分の借方計上
    額は自己普通株式に組み替えられる。
     このような先渡契約の対象となっているドイツ銀行普通株式は、基本的1株当たり利益計算目的では社外流通とみなされない
    が、希薄化後1株当たり利益計算目的では、実際に希薄化している範囲で社外流通とみなされる。
     ドイツ銀行株式に係るオプションおよび先渡契約で、株式数が固定され、現物決済が必要とされる場合は資本として分類さ
    れる。ドイツ銀行株式を基礎数値とするその他のすべての契約は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産または負債と
    して計上される。
    連結キャッシュ・フロー計算書

     連結キャッシュ・フロー計算書目的では、当行グループの現金および現金同等物は、重要な価値変動リスクがない、容易に
    換金可能な流動性の高い投資を含む。当該投資は現金および中央銀行預け金ならびに要求払銀行預け金を含んでいる。
     当行グループは、ビジネス・モデルに依拠して、キャッシュ・フローを営業活動、投資活動および財務活動の各区分に分類
    している(以下「マネジメント・アプローチ」という。)。当行グループにとって主たる営業活動は、金融資産および金融負
    債を運用管理することである。このため、長期借入金の発行および運用管理は、中核的な営業活動である。この点は、借入が
    主要な収益創出活動ではないために財務活動の一部となる非金融企業とは異なる。
     当行グループは、優先長期債務の発行を営業活動とみなしている。優先長期債務の構成要素は、仕組み債および資産担保証
    券(コーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクの事業セグメントによって設計および実行され、収益創出活動で
    ある。)、ならびに財務部が発行する債務(他の資金源と交換可能であるとみなされている。)である。資金調達コストはす
    べて、収益性を判断するために各事業活動に配賦されている。
     劣後長期債務および信託優先証券に関連したキャッシュ・フローは、当行グループの資本の不可欠な一部として、主に所要
    規制自己資本を満たす目的で管理されているため、優先長期債務に関連したキャッシュ・フローとは異なるものととらえられ
    る。このため、劣後長期債務および信託優先証券は他の営業負債とは交換不能であり、資本とのみ交換可能であることから、
    財務活動の一部であるとみなされている。
     連結キャッシュ・フロー計算書に記載されている金額は、外貨換算による変動や連結会社グループの変動による変動といっ
    た非資金項目を除外しているため、各期間ごとの連結貸借対照表における変動とは厳密には一致しない。
     純損益を通じて公正価値で計上する項目の残高の変動は、帳簿価額に影響を及ぼすすべての変動を示す。これには、市場の
    変動および資金の流出入による影響が含まれている。公正価値で計上する項目の残高の変動は通常、営業活動によるキャッ
    シュ・フローに表示されている。
                                386/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    02 -
    最近適用された会計基準書および新しい会計基準書
    最近適用された会計基準書

     2020年度に当連結財務諸表の作成上適用された、当行グループに関係がある会計基準書は以下のとおりである。
    IFRS  第16号 リース

     2020年6月1日、当行グループはIFRS第16号「リース」の修正を適用した。これは、借手にCOVID-19に関連する賃料の譲歩が
    リースの条件変更にあたるかどうかの評価の免除を認めるものである。当該修正の適用は当行グループの連結財務諸表に重大
    な影響を与えなかった。
    IFRS  第3号 企業結合

     2020年1月1日に、当行グループはIFRS第3号「企業結合」に対する修正を適用した。これらの修正は、事業を取得したのか、
    資産グループを取得したのかの決定を明確化するものである。従来の定義では、投資家等に対する配当の形式によるリター
    ン、コストの引き下げまたはその他の経済的便益に焦点を当てていたが、修正された事業の定義では、事業の活動が顧客に対
    する財およびサービスの提供であることを強調している。取得企業がのれんを認識するのは事業を取得した場合のみであるた
    め、事業と資産グループの区別は重要である。当該修正の適用により当行グループの連結財務諸表が受けた影響はなかった。
     また、当行グループは2020年1月1日に「IAS第1号およびIAS第8号:重要性の定義の修正」および「IFRS基準における概念フ
    レームワークへの参照の修正」を適用した。当該修正の適用により当行グループの連結財務諸表が受けた影響はなかった。
    新しい会計基準書

     2020年12月31日現在では適用時期が到来していなかったために当連結財務諸表の作成上は適用されなかった会計基準書は以
    下のとおりである。
    IFRS  第17号 保険契約

     2017年5月に、IASBはIFRS第17号「保険契約」を公表した。これは、当該基準の範囲内における保険契約の認識、測定、表示
    および開示の原則を確立するものである。IFRS第17号は、企業が各国の会計基準を用いて保険契約を会計処理することを許容
    していたがために数多くの異なるアプローチが生じていたIFRS第4号を置き換えている。IFRS第17号は、すべての保険契約につ
    いて一貫した方法での会計処理を求めることにより、IFRS第4号によって生じていた比較可能性の問題を解決して投資家と保険
    会社の双方に利益をもたらすものである。保険負債は、取得原価ではなく現在価値を用いて会計処理されることになる。この
    情報は定期的に更新され、より有用な情報を財務諸表の利用者に提供することになる。IFRS第17号は、2023年1月1日以後開始
    事業年度から適用される。当行グループの現在の事業活動に基づき、IFRS第17号が当行グループの連結財務諸表に重要な影響
    を及ぼすことはない見込みである。当該修正は、EUの承認をまだ受けていない。
     2020年6月に、IASBはIFRS第17号「保険契約」の修正を公表し、2017年のIFRS第17号公表後に特定された懸念事項と適用に関
    する課題に対応している。当該修正は2023年1月1日以後開始事業年度から適用され、早期適用が認められている。当該修正
    は、EUの承認をまだ受けていない。
    IFRS  第4号 保険契約

     IASBはまた、IFRS第4号「保険契約」の修正を公表し、IFRS第9号適用の一時的免除を2023年1月1日以後開始事業年度まで延
    長した。当該修正は当行グループの連結財務諸表に重大な影響を与えない見込みである。
    IAS  第37号 引当金、偶発負債および偶発資産

     2020年5月に、IASBはIAS第37号「引当金、偶発負債および偶発資産」の修正を公表し、契約が不利な契約であるかどうかの
    評価にあたり、企業がどのような費用を検討すべきか明確化した。当該修正には、契約を「履行するためのコスト」が「当該
    契約に直接的に関連するコスト」から構成されることが明記されている。契約に直接的に関連するコストは、当該契約を履行
    するための増分コストまたは契約の履行に直接的に関連するその他のコストの配分のいずれかとなりうる。当該修正は2022年1
    月1日以後開始事業年度から適用され、早期適用が認められている。当該修正は当行グループの連結財務諸表に重大な影響を与
    えない見込みである。当該修正は、EUの承認をまだ受けていない。
    IAS  第1号 財務諸表の表示

     2020年1月に、IASBはIAS第1号「財務諸表の表示:負債の流動・非流動の分類」の修正を公表した。当該修正は、負債の流
    動・非流動の分類は報告期間末時点で存在する権利に基づくことを明確化している。また、当該修正は企業が負債の決済を延
    期する権利を行使するかどうかについての見込みにより分類が影響を受けないことを明確化しており、決済が現金、資本性金
                                387/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    融商品、その他の資産またはサービスの相手方への移転を指すことを明確化している。当該修正は2023年1月1日以降開始事業
    年度から適用され、早期適用が認められている。当行グループは現在、連結財務諸表への影響を評価中である。当該修正は、
    EU の承認をまだ受けていない。
    IFRS  の2018-2020年サイクルの改善

     2020年5月に、IASBは、2018-2020年サイクルに関するIASBの年次改善プロジェクトの一環として、複数のIFRS基準の修正を
    公表した。これには、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」、IFRS第9号「金融商品」、IFRS第16号「リース」およびIAS
    第41号「農業」に関連する、表示、認識または測定に関する会計上の変更を伴う修正、ならびに用語または編集上の修正が含
    まれる。IFRS第9号の修正は、企業が金融負債の認識を中止するかどうかの評価を行う際にどのような報酬を含めるかについて
    明確化している。当該修正は2022年1月1日以降開始事業年度から適用され、早期適用が認められている。当該修正は当行グ
    ループの連結財務諸表に重大な影響を与えない見込みである。当該修正は、EUの承認をまだ受けていない。
    金利ベンチマーク改革(IFRS第9号、IAS第39号およびIFRS第7号に対する修正)

     2020年8月、IASBは銀行間取引金利(以下「IBOR」という。)の改革が財務報告に及ぼす潜在的影響に対応するプロジェクト
    の第2段階として、IFRS第9号「金融商品」、IAS第39号「金融商品:認識および測定」、IFRS第7号「金融商品:開示」、IFRS
    第4号「保険契約」およびIFRS第16号「リース」に対する修正を公表した。第2段階の修正は、置き換えの問題を扱っており、
    既存の金利ベンチマークが実際に置き換えられる際に財務報告に影響を及ぼす可能性のある問題に対応している。この中に
    は、金融資産、金融負債およびリース債務、ならびに特定のヘッジ会計要件の変更が含まれる。当該修正は、改革により求め
    られる条件変更(IBOR改革の直接的な結果として求められる、経済的に同等の条件変更)に関する実務上の便法を導入するも
    のである。これらの条件変更は、実効金利を更新することにより会計処理される。その他の条件変更はすべて、現行のIFRS要
    件を用いて会計処理される。類似の実務上の便法が、IFRS第16号の適用による貸手の会計処理に導入されている。当該修正の
    下で、IBOR改革のみを理由としてヘッジ会計が中止されることはない。ヘッジ関係(および関連する文書化)は、ヘッジ対象
    項目、ヘッジ手段およびヘッジ対象リスクに対する条件変更を反映するように修正する必要がある。修正されたヘッジ関係
    は、有効性に関する要件を含め、ヘッジ会計を適用するためのすべての適格基準を満たしていなければならない。当該修正は
    IFRS第4号も修正しており、IFRS第9号の一時的免除を適用する保険会社は、IBOR改革によって直接的に求められる条件変更に
    ついて会計処理の修正が要求される。
     当該修正はまた、企業がさらされている、IBOR改革により生じるリスクの性質および範囲、企業によるこれらのリスクの管
    理方法、IBORからの代替ベンチマーク金利への移行、ならびに企業による当該移行の管理方法を財務諸表の利用者が理解でき
    るよう、追加の開示を求めている。当該修正は2021年1月1日以降開始事業年度から適用され、早期適用が認められている。当
    行グループは主に金融商品においてIBORへの重要なエクスポージャーを有しているものの、当該修正は、この移行に際して当
    行グループの連結財務諸表に重大な影響を与えない見込みである。
    金利ベンチマークに関する最近の動向

     近年、IBOR金利ベンチマークによる測定が意図された無担保短期金融市場における取引が大幅に減少した。その結果、FSBお
    よび中央銀行によるワーキング・グループの指揮の下、IBOR改革プロジェクトが立ち上げられた。これは頑健な代替のベンチ
    マーク金利、いわゆるリスク・フリー利子率(以下「RFR」という。)の策定を目的としている。
     改革のいくつかはすでに適用されている。例えば、2020年7月27日に、LCH、EUREXおよびCMEを通じて一元的に決済される
    ユーロ建て金利スワップのデリバティブの割引方法がEONIAから€STRに変更された。これにより、デリバティブの公正価値が変
    動するが現金の授受が相殺されたことから価値の移転は生じなかった。割引手法の€STRへの変更による当行グループの連結損
    益計算書への重大な影響はなかった。一元的に決済される米ドル建て金利で割引いた金利デリバティブについても、割引方法
    をフェデラル・ファンド・レートからSOFRに変更するための同様の変更が2020年10月19日に生じた。割引手法のSOFRへの変更
    による当行グループの連結損益計算書への重大な影響はなかった。
     その他の改革はまだ実施されていないか、検討中である。2019年にEURIBORがEU金融ベンチマーク規制に合わせて改正された
    が、引き続き利用可能である。EONIAの管理者は2019年10月2日よりEONIAの算定方法を変更し、現在は「€STRユーロ短期レー
    ト」基準となっている。EONIAは2022年1月3日をもって終了する。2020年12月、LIBORの管理者は、2021年12月31日以後には英
    ポンド、スイスフラン、日本円、ユーロおよび一部の米ドルの設定の公表を停止し、2023年6月30日以後には残りの米ドル
    LIBORの設定の公表も終了する意向について協議した。
     規制当局は市場参加者にRFRへの移行を強く促している。特にRFR商品開発、顧客の法的書類の文書化、更新ならびにインフ
    ラの変更(システム、プロセスおよびモデルを含む。)に関して、当行グループ全体で大規模な変更の取組みが必要とされる
    ため、当行グループはLIBORおよび他のIBORから新RFRへの円滑な移行の管理を目指し、グループ全体のIBORおよびEUベンチ
    マーク規制移行プログラムを2018年に策定した。当該プログラムは当行グループの最高財務責任者がスポンサーとなり、各部
    門、地域および管理部門に上級担当者を置いている。当該プログラムは、様々な金利指標に対するエクスポージャーの特定お
    よび数値化に焦点を当て、代替となるRFR参照商品の取引力の提供と、IBORを参照する既存契約の評価を行っている。取り組み
                                388/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    の中には、例えば改革に関する影響分析およびその財務報告への影響を通じて、会計処理への潜在的な影響およびこれらの影
    響を軽減するオプションを識別することも含まれる。進捗に関するアップデートは、当行グループのIBOR移行運営委員会およ
    び CFOへ月次で提供される。当行グループは引き続き、規制当局および業界団体と緊密に連携し、かかる影響を管理していく。
    移行に向けた準備として、プログラムの監視は、3つの防衛線のすべてにわたる活動とともに、顧客へのリスクおよび混乱を最
    小限にするための重要な焦点となっている。
     当行グループは主に金融商品においてIBORへの重要なエクスポージャーを有しており、これらの契約の多くが2021年以降に
    期限を迎える。当行グループのデリバティブからのエクスポージャーは、顧客のための利益の獲得およびリスクのヘッジを目
    的として行った取引、ならびに貸出金および預金、債券および株式によるものであった。LIBOR移行に向けた当行グループの中
    核的な計画は、2021年末までにLIBORの利用を中止し、RFRを市場に十分に適用して置き換えを実行するという基本ケースのシ
    ナリオであった。このシナリオでは、当行グループの管理が及ばない依存関係が多数存在し、重大な不確実性が生じる。最近
    では、特定の米国LIBORの期間に関する停止日が2023年6月末まで延長され、それに伴い当行グループの計画が更新された。
     当該プログラムの一環として、当行グループは定期的に更新される包括的なリスク評価を行い、主要な固有リスクおよび軽
    減策を識別した。主要リスクには、事業戦略リスク、法務およびコンプライアンス・リスク、流動性リスク、市場リスク、信
    用リスク、オペレーショナル・リスク、移行リスク、モデル・リスク、会計、財務報告および税務リスク、情報セキュリティ
    および技術革新リスクが含まれる。
     当行グループは引き続き、LIBORを含む、予想されるIBOR参照ベンチマーク金利の中止に関連したリスクの軽減を目指し、計
    画を実施していく。この点において、当行グループは、以下の状況にある。
    - 移行が難しいポジション(「タフ・レガシー」と称される。)による潜在的な影響を定量化するために導入された新たな
      フレームワークの開発を含め、LIBOR関連商品のフォールバックの文言について検討済みであるか、検討中である。
    - 引き続き顧客にRFR関連商品を適切に提供することを確実にし、RFR関連商品の適用への顧客の意欲を評価するために、部
      門横断的な活発な支援ルートを有している。2020年初めに、IBOR移行に関連するあらゆる種類のコンダクト・リスク(新
      たなリスクおよび現行の計画を含む。)を協議し検討することを目的に、コンダクト・リスク・アドバイザリー・フォー
      ラムが立ち上げられた。
    - 救済措置が検討されている追加項目に関連して、引き続き規制当局、基準策定者および業界団体と協働する。
    - 当行グループのIBOR改革プロジェクトおよび財務報告への影響(2021年1月1日に適用予定のフェーズ2)に関連して、IASB
      との協議を進めている。
     当行グループは引き続きインフラの改善を行い、該当するストレス・シナリオとともに潜在的な移行リスクの影響を評価す
    る。可能な場合、当行グループは新規取引を実行する際に入手可能な、最も効果的なフォールバック文言を積極的に利用して
    いる。
                                389/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    03 -
    取得および処分
    企業結合

     2020  年度、2019年度および2018年度において、当行グループは企業結合として会計処理される取得は行わなかった。

    処分

     2020年度、2019年度および2018年度において、当行グループはいくつかの子会社/事業の処分を完了した。これらの処分は

    主に、当行グループが以前に売却目的保有として分類していた事業である。その結果、2020年度における処分にはPostbank
    Systems    AGの売却が含まれていた。2019年度における処分には主にポルトガルのプライベート・アンド・コマーシャル・クライ
    アンツ事業の売却が含まれており、2018年度における処分にはポーランドのプライベート・アンド・コマーシャル・クライア
    ンツ事業の一部売却が含まれていた。これらの取引の詳細については、注記24「売却目的保有の非流動資産および処分グルー
    プ」を参照のこと。2020年度、2019年度および2018年度においてこれらの処分に対して受け取った対価総額(このうち現金)
    は、それぞれ7百万ユーロ(現金7百万ユーロ)、18億ユーロ(現金18億ユーロ)および398百万ユーロ(現金270百万ユーロ)
    であった。以下の表は、これらの処分に含まれていた資産および負債を示している。
    単位:百万ユーロ                             2020  年度       2019  年度       2018  年度

    現金および現金同等物                                  2         0         50
    残りの全資産                                  7       2,713         4,619
    処分資産合計                                  9       2,714         4,669
    処分負債合計                                  79        1,003         6,035
    04 -

    事業セグメントおよび関連情報
     当行グループのセグメント情報は、「マネジメント・アプローチ」に従って作成されている。これは、最高業務意思決定者

    (ドイツ銀行マネジメント・ボード)が、セグメントに資源を配分し経営成績を評価するために日常的に検討を行う、企業の
    内部経営管理報告を基礎としたセグメントを表示することを要求している。
    事業セグメント

     当行グループのセグメント報告は、内部経営管理報告システムに反映されている組織体制に沿って行われており、事業セグ

    メントの経営成績の評価および事業セグメントへの資源配分の基礎となっている。組織体制の変更による修正再表示は、前期
    の比較数値の表示に反映された。
     当行グループの事業運営は、以下のセグメントから成る部門構造に基づき編成された。
    - コーポレート・バンク(以下「CB」という。)
    - インベストメント・バンク(以下「IB」という。)
    - プライベート・バンク(以下「PB」という。)
    - アセット・マネジメント(以下「AM」という。)
    - コーポレート・リリース・ユニット(以下「CRU」という。)
    - コーポレートおよびその他(以下「C&O」という。)
     CB、IB、AM、CRUおよびC&Oのコーポレート部門に関するセグメント情報は、その範囲に変更はなかった。PB内では、2020年
    度第3四半期よりウェルス・マネジメント(WM)およびプライベート・アンド・コマーシャル・ビジネス(インターナショナ
    ル)(PCBI)がインターナショナル・プライベート・バンク(IPB)という1単位に統合されている。コーポレート部門に関す
    るセグメント情報の概要は以下のとおりである。
     コーポレート・バンクはグローバル・トランザクション・バンキングおよびコマーシャル・バンキングから構成される。当
    該部門は、グローバルな法人顧客およびドイツの商業・企業顧客をカバーしている。
     インベストメント・バンク(IB)は、ドイツ銀行のセールス/トレーディング(債券および為替)、オリジネーションおよ
    びアドバイザリー、ならびにドイツ銀行リサーチから構成される。
                                390/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     プライベート・バンクは、プライベート・バンク(ドイツ)およびインターナショナル・プライベート・バンクから構成さ
    れる。プライベート・バンク(ドイツ)の範囲に変更はなかった。インターナショナル・プライベート・バンクは、ドイツ、
    欧州、米州、アジアならびに中東およびアフリカにかけて全世界を結ぶWMの顧客網と、イタリア、スペイン、ベルギーおよび
    イ ンドにおけるPCBIの個人顧客および中小企業顧客を一つにまとめている。IPBの収益はさらに「IPBパーソナル・バンキン
    グ」および「IPBプライベート・バンキングおよびウェルス・マネジメント」の顧客セグメントに分類される。「IPBパーソナ
    ル・バンキング」の顧客セグメントは、リテール顧客、富裕層顧客および中小企業を含んでいる。「プライベート・バンキン
    グおよびウェルス・マネジメント」の顧客セグメントは、当行グループの高額個人資産家および超高額個人資産家の顧客と、
    プライベート・バンキングの顧客および中小企業の顧客の範囲を統合し、ウェルス・マネジメント、プライベートおよびビジ
    ネス・バンキング向けに統合されたサービス・モデルを提供している。過年度のデータは修正再表示されている。
     アセット・マネジメントはDWSのブランド名で運営されている。アセット・マネジメントは、アクティブ、パッシブおよびオ
    ルタナティブの多様な資産運用商品およびサービスによって、個人投資家および機関投資家に投資ソリューションを提供す
    る。
     キャピタル・リリース・ユニット(CRU)は、セールス/トレーディング(株式)事業から移転された残りの資産、特に低利
    回りの債券ポジション、当行グループの旧CIBの非戦略的ポートフォリオ、ならびにポーランドにおける旧プライベート・アン
    ド・コマーシャル・バンクの残存する貸出金ポートフォリオが含まれる。BNPパリバおよびドイツ銀行は、ドイツ銀行のプライ
    ム・ファイナンスおよび電子株式トレーディングの顧客へ継続してサービスを提供するため、マスター取引契約を締結した。
    当該契約に従い、ドイツ銀行は、BNPパリバへの顧客の移転が可能となるまで、当該プラットフォームの運営を継続する。
     コーポレートおよびその他には、個人向けの事業セグメントに配分されていない、一元的に計上される収益、費用および資
    源ならびに管理報告目的で使用する会計手法とIFRSの相違から生じる評価および期間差異が含まれる。
    セグメント純損益の測定

     セグメント報告は、セグメント別の経営成績を管理報告上の区分方法を基に表示すること(事業セグメントの経営成績と連

    結財務諸表の経営成績との調整を含む。)を要求している。当該調整は、本注記中の「セグメント別の経営成績」に表示され
    ている。各セグメントについて提供される情報は、最高経営意思決定者により定期的に検討されているセグメント純損益、資
    産およびその他の情報に関する内部経営管理報告に基づいている。当行グループの内部経営管理報告では、セグメント資産は
    連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間残高が含まれていない。当行グループの内部管理
    報告は、セグメント負債または利息費用を個別に考慮していない。同様に、減価償却および償却、税金費用ならびにその他の
    包括費用は内部で個別に表示されないため、ここには開示されていない。
     当行グループの経営管理報告において使用されている、IFRSに準拠しない会計処理方法は、評価の相違または分類の相違の
    いずれかである。最大の評価の相違は、経営管理報告上は公正価値で測定するのに対し、IFRSでは償却原価で測定すること、
    および自己株式に係るトレーディング損益を経営管理報告上は収益に認識する(IB)のに対し、IFRSでは資本に認識すること
    に関連している。主要な分類の相違は、非支配持分に関連している。これは、収益、信用損失引当金繰入額、利息以外の費用
    および法人所得税費用に対する少数株主の正味持分である。非支配持分は、経営管理報告上は事業の税引前利益の構成要素と
    して報告(コーポレートおよびその他(C&O)で戻入)され、IFRSでは純利益の配分先の一つの構成要素として報告される。
     当行グループの事業活動はその性質が多岐にわたり、かつその営業活動は統合されているため、収益および費用項目を各事
    業セグメントへ配分するために一定の見積りおよび判断がなされている。
     経営管理報告システムは、各事業セグメントの活動により使用または提供される資金の価値に従い、当行グループの内部資
    金移転価格(以下「FTP」という。)のフレームワークに基づき、当行グループ外部からの純利息収益を配分している。さら
    に、自己株式による資金調達を行う法的に独立した事業単位を保有する競合他社との比較可能性を保つため、当行グループ
    は、各事業セグメントの平均株主資本の割合に応じて、当行グループ連結資本に係る名目上の正味利息収益を配分している。
     経営陣は、資本および関連比率に関する一定の指標が各事業セグメントの財務成績に関するより有用な指標を提供すると考
    えているため、これらを内部経営管理報告システムの一環として利用している。当行グループは、投資家およびアナリスト
    が、当行グループ経営陣の事業経営について洞察を深め、当行グループの経営成績をよりよく理解できるように、これらの指
    標を開示している。これらの指標は、平均株主資本の配分を含んでいる。
    資金移転価格

     2019年度第3四半期に、管理ツールとしての有効性を高め、資金調達コストの最適化をさらに進めるためにFTPのフレーム

    ワークが変更された。新たなFTPのフレームワークは、リスク調整後かつ当行グループ全体に共通した方法で、資金調達コスト
    および便益をより正確に当行グループの事業部門に配分することを目的としたものである。この手法の変更は当行グループの
    全体的な資金調達コストに影響を及ぼすものではないが、当該フレームワークによってセグメント間でコストと便益の再配分
    が行われる。従来の手法と比較すると、この再配分によってトレーディング事業で便益が生じたが、プライベート・バンク
                                391/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (PB)およびコマーシャル・バンク(CB)での資金調達の便益の減少によって一部相殺された。新フレームワーク導入の一環
    として、一部の移行費用はコーポレートおよびその他(C&O)に計上することが決定された。これらは当行グループの負債が長
    期 的な性質であることから、長期にわたり償却される。
     FTPの新フレームワークが導入されていた場合の2019年度上半期への影響は、IBおよびCRUの損益についてはそれぞれ約140百
    万ユーロおよび30百万ユーロのプラスの効果、CB、PBおよびC&Oの損益についてはそれぞれ約20百万ユーロ、30百万ユーロおよ
    び120百万ユーロの減少と考えられる。
     FTPの新フレームワークが導入されていた場合の2018年度通年への影響は、IBおよびCRUの損益についてはそれぞれ約200百万
    ユーロおよび40百万ユーロのプラスの効果、CB、PBおよびC&Oの損益についてはそれぞれ約60百万ユーロ、60百万ユーロおよび
    120百万ユーロの減少と考えられる。
    平均株主資本の配分

     株主資本は各セグメントの所要規制自己資本に基づき当行グループのセグメントに全額配分される。所要規制自己資本は、

    当行グループの普通株式等Tier               1資本比率、当行グループのレバレッジ比率および当行グループのストレス下でのキャピタ
    ル・ロスに対する各セグメントの総合的な貢献を反映している。3つの要素それぞれへの貢献は、その相対的な重要性と当行グ
    ループに対する制約を反映して加重計算される。普通株式等Tier                              1資本比率およびレバレッジ比率に対する貢献は、リスク・
    ウェイテッド・アセット(RWA)およびレバレッジ比率エクスポージャーを通じて測定される。当行グループのストレス下での
    キャピタル・ロスは、定義されたストレス・シナリオにおける当行グループの全体的な経済リスク・エクスポージャーの指標
    である。のれんおよびその他の無形資産は、配分された有形株主資本および各リターンの算定を可能にするために、当行グ
    ループのセグメントに直接帰属する。株主資本および有形株主資本は月次で配分され、四半期および通年にわたる平均値が算
    出される。
    米国非課税有価証券

     純収益、税引前利益(損失)および関連比率の構成要素としての純利息収益は、インベストメント・バンクの米国非課税有

    価証券について、完全な課税対象ベースで表示されている。これにより、経営陣は、課税対象有価証券と非課税有価証券のパ
    フォーマンスを比較可能な形で測定することができる。この表示により、インベストメント・バンクの純利息収益は、2020年
    度通年において45百万ユーロ、2019年度通年において35百万ユーロ、2018年度通年において42百万ユーロ増加した。この増加
    は、C&Oにおける戻入を通じて、当行グループの連結数値において相殺されている。大部分の米国非課税有価証券に関して完全
    な課税対象ベースの純利息収益の算定に使用した税率は、2020年度、2019年度および2018年度において21%である。
                                392/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    管理部門におけるフルタイム従業員の再編
     2020年度において、営業事業セグメントに組み込まれていた管理部門はC&O事業セグメントに再編された。これに伴い、イン

    ベストメント・バンク、プライベート・パンクおよびキャピタル・リリース・ユニットから約11,600名のフルタイム換算の従
    業員(FTE)がC&O事業セグメントに異動した。各管理部門のサービスを利用している営業事業セグメントにはC&Oから計画どお
    りにコストが配賦されるため、この変更によるセグメントレベルの重要な財務上の影響はない。この体制の変更を受け、セグ
    メント別の比較財務情報は修正再表示されている。
    セグメント別の経営成績

     以下の表は、当行グループの事業セグメント別の業績(IFRSに基づく連結                                  経営  成績への調整を含む。)を示すものである。

                                                     2020  年度

                                          キャピタ
                         インベスト           アセット・           コーポレー
                   コーポレー           プライベー           ル・リリー
                         メント・バ           マネジメン           トおよびそ      連結合計
     単位:百万ユーロ
                   ト・バンク           ト・バンク           ス・ユニッ
                          ンク            ト           の他
    (別途記載のものを除く。)                                       ト
        1
                                                      24,028
     純収益
                     5,145      9,283      8,126     2,229      -225      -530
                                                      1,792
                      366      688      711      2     29      -3
     信用損失引当金繰入額
     利息以外の費用
                                                      10,471
     報酬および手当                 1,064      1,906      2,884      740      168     3,709
                                                      10,259
                     3,126      3,493      4,242      764     1,774     -3,140
     一般管理費
     のれんおよびその他の無形資
                       0      0      0     0      0      0      0
     産の減損
                                                        485
                       28      14     413      22      5      3
     再構築費用
                                                      21,216
                     4,218      5,413      7,539     1,527      1,947       572
     利息以外の費用合計
                                                         0
     非支配持分                   0     11      0    157      -0    -169
                                                      1,021
     税引前利益(損失)                  561    3,171      -124      544    -2,201       -930
                                                       88%
                      82%      58%      93%     68%      N/M      N/M
     費用収益比率
       2
     資産                                                1,325,259
                    237,497      573,673      296,637      9,453     197,667      10,333
     非流動資産への追加                  10      4    485      32      0   2,891      3,423
     リスク・ウェイテッド・ア
                     57,288     128,487      77,074      9,997     34,415      21,690     328,951
     セット
     レバレッジ・エクスポー
     ジャー算定値(完全適用ベー
                    273,795      476,261      307,746      4,695     71,726      29,243    1,078,268
       3
     ス)
     平均割当株主資本                 9,904     22,943      11,521      4,760      6,205        0   55,332
                 4
     税引後平均株主資本利益率
                      3%      9%     -1%      8%     -26%       N/M      0%
     税引後平均有形株主資本利益
                      4%     10%      -2%      21%     -27%       N/M      0%
      4
     率
    1
     以下を含む:
     純利息収益                2,882      3,325      4,475        1     61     781    11,526
     持分法適用投資による純利益
                       3     22      23      63      9      1     120
    (損失)
    2
     以下を含む:
     持分法適用投資                  69     399      60     304      67      4     901
    N/M -表記するに値しない
    3  当行グループのレバレッジ・エクスポージャーは、規制(EU)第2020/1306号に基づくユーロシステムの中央銀行に対応し、かつECBの認可
       を得た特定のユーロ建エクスポージャーを除いて表示されている。セグメント別のレバレッジ・エクスポージャーは、こうした控除を除
       いて表示されている。
    4  当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2020年12月31日
       終了年度:39%)を反映している。セグメントの税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関しては、セグメン
       トに起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2020年12月31日終了年度のセグメントの税率
       は28%となった。詳細は、英文Annual                Report   2020  の「Supplementary        Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」を参照
       のこと。
                                393/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     2019  年度
                                          キャピタ
                         インベスト           アセット・           コーポレー
                   コーポレー           プライベー           ル・リリー
                         メント・バ           マネジメン           トおよびそ      連結合計
     単位:百万ユーロ
                   ト・バンク           ト・バンク           ス・ユニッ
                          ンク            ト           の他
    (別途記載のものを除く。)                                       ト
        1
     純収益                                                 23,165
                     5,244      7,019      8,206     2,332       217      147
                                                        723
     信用損失引当金繰入額                  284      109      344      1     -14       0
     利息以外の費用
                                                      11,142
                     1,073      1,983      2,990      832      359     3,906
     報酬および手当
                                                      12,253
     一般管理費                 3,165      4,237      4,481      851     2,898     -3,380
     のれんおよびその他の無形資
                      492       0    545      0      0      0   1,037
     産の減損
                                                        644
     再構築費用                  137      169      126      29     143      40
                                                      25,076
     利息以外の費用合計                 4,867      6,389      8,142     1,711      3,400       566
                                                         0
                       0     20      -0     152       1    -173
     非支配持分
                                                      -2,634
                       92     502     -279      468    -3,170       -247
     税引前利益(損失)
                                                      108%
     費用収益比率                 93%      91%      99%     73%      N/M      N/M
       2
                                                    1,297,674
     資産
                    228,663      501,774      270,334      9,936     259,224      27,743
                       9      1    215      27      0   1,069      1,322
     非流動資産への追加
     リスク・ウェイテッド・ア
                     58,808     116,552      74,032      9,527     45,874      19,223     324,015
     セット
     レバレッジ・エクスポー
     ジャー算定値(完全適用ベー                270,647      432,254      282,575      4,643     126,905      51,016    1,168,040
     ス)
     平均割当株主資本                10,464      23,052      11,729      4,821     10,105        0   60,170
                 3
     税引後平均株主資本利益率
                      0%      1%     -2%      7%     -23%       N/M     -10%
     税引後平均有形株主資本利益
                      0%      1%     -3%      18%     -24%       N/M     -11%
      3
     率
    1
     以下を含む:
     純利息収益                2,633      2,707      4,804       -39      85    3,559     13,749
     持分法適用投資による純利益
                       3     32      14      49      12      1     110
    (損失)
    2
     以下を含む:
     持分法適用投資                  66     412      82     276      90      4     929
    N/M -表記するに値しない
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    3  当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2019年12月31日
       終了年度:マイナス100%)を反映している。セグメントの税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関して
       は、セグメントに起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2019年12月31日終了年度のセグ
       メントの税率は28%となった。詳細は、英文Annual                       Report   2020の「Supplementary          Information      (Unaudited):      Non-GAAP    Financial
       Measures」を参照のこと。
                                394/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     2018  年度
                                          キャピタ
                         インベスト           アセット・           コーポレー
                   コーポレー           プライベー           ル・リリー
                         メント・バ           マネジメン           トおよびそ      連結合計
     単位:百万ユーロ
                   ト・バンク           ト・バンク           ス・ユニッ
                          ンク            ト           の他
    (別途記載のものを除く。)                                       ト
        1
     純収益                                                 25,316
                     5,278      7,561      8,520     2,187      1,911      -142
                                                        525
     信用損失引当金繰入額                  142      70     349      -1     -36       1
     利息以外の費用
                                                      11,814
                     1,063      2,175      3,059      787      547     4,183
     報酬および手当
                                                      11,286
     一般管理費                 2,787      4,134      4,448      929     2,742     -3,754
     のれんおよびその他の無形資
                       0      0      0     0      0      0      0
     産の減損
                                                        360
     再構築費用                  32     199      49     19      62      -1
                                                      23,461
     利息以外の費用合計                 3,882      6,509      7,556     1,735      3,351       428
                                                         0
                       0     24      -0     85      1    -109
     非支配持分
                                                      1,330
                     1,254       958      616     368    -1,404       -461
     税引前利益(損失)
                                                       93%
     費用収益比率                 74%      86%      89%     79%      N/M      N/M
       2
                                                    1,348,137
     資産
                    216,163      458,464      270,150      10,030     370,090      23,240
                                                      1,647
                       13      2    303      43      1   1,286
     非流動資産への追加
     リスク・ウェイテッド・ア
                     60,305     122,662      67,180     10,365      72,133      17,789     350,432
        3
     セット
     レバレッジ・エクスポー
                    257,921      413,631      287,760      5,044     280,638      27,933    1,272,926
     ジャー算定値(完全適用ベー
     ス)
                     10,927      22,629      12,397      4,837     11,704       115    62,610
     平均割当株主資本
                 4
     税引後平均株主資本利益率
                      8%      2%      3%      5%     -9%      N/M     -0%
     税引後平均有形株主資本利益
                      9%      3%      4%     14%      -9%      N/M     -0%
      4
     率
    1
     以下を含む:
     純利息収益                2,419      2,209      4,905       -51      416     3,417     13,316
     持分法適用投資による純利益
                       3     157       2     41      10      6     219
    (損失)
    2
     以下を含む:
     持分法適用投資                  63     406      78     240      87      5     879
    N/M -表記するに値しない
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    3  リスク・ウェイテッド・アセットは、CRR/CRD                    4の完全適用ベースに基づいている。
    4  当行グループ全体の税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率は、当行グループの報告実効税率(2018年12月31日終
       了年度:74%)を反映している。セグメントの税引後平均有形株主資本利益率および税引後平均株主資本利益率に関しては、セグメント
       に起因しない永久差異の影響を除外するよう当行グループの実効税率が調整されたため、2018年12月31日終了年度のセグメントの税率は
       28%となった。詳細は、英文Annual               Report   2020の「Supplementary          Information     (Unaudited):      Non-GAAP    Financial     Measures」を参照
       のこと。
                                395/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    コーポレート・バンク
                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                     2020  年度   2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
     純収益
     グローバル・トランザクション・
                                  3,908      -112                -3
                       3,698      3,810                 -3     -98
     バンキング
                                  1,370       14                5
     コマーシャル・バンキング                  1,447      1,433                  1     63
     純収益合計                  5,145      5,244      5,278      -98      -2     -34      -1
                        366      284      142      82     29     142     100
     信用損失引当金繰入額
     利息以外の費用
                       1,064      1,073      1,063       -9     -1     10      1
     報酬および手当
     一般管理費                  3,126      3,165      2,787      -40      -1     378      14
     のれんおよびその他の無形資産の
                         0     492       0    -492      N/M     492     N/M
     減損
                         28     137      32    -108      -79     105     N/M
     再構築費用
                       4,218      4,867      3,882      -649      -13     986      25
     利息以外の費用合計
                         0      0      0     0    N/M      0    N/M
     非支配持分
     税引前利益(損失)                   561      92    1,254      469     N/M   -1,162       -93
                  1
     資産合計(単位:十億ユーロ)
                        237      229      216      9     4     13      6
     貸出金(貸倒引当金総額を含む、
                        114      119      114      -5     -4      5     5
     単位:十億ユーロ)
                       7,368      7,712      7,653      -345      -4     60      1
     従業員数(フルタイム換算)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1  セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
                                396/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    インベストメント・バンク
                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                     2020  年度   2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
     純収益
     セールス/トレーディング(債券
                       7,088      5,525      5,644     1,563       28    -119      -2
     および為替)
                                  1,146      423
      株式オリジネーション                  1,542      1,119                 38     -27      -2
      債券オリジネーション                   379      149      197     231     155     -48     -24
                                   458     -93     -25     -88     -19
      アドバイザリー                   277      370
     オリジネーションおよびアドバイ
                                  1,801      560      34    -163      -9
                       2,198      1,638
     ザリー
                         -3     -144      117     142     -98     -261      N/M
     その他
                       9,283      7,019      7,561     2,265       32    -542      -7
     純収益合計
     信用損失引当金繰入額                   688      109      70     579     N/M      38     54
     利息以外の費用
                             1,983      2,175      -76      -4    -192      -9
     報酬および手当                  1,906
                             4,237      4,134      -744      -18     103      2
     一般管理費                  3,493
     のれんおよびその他の無形資産の
                               0      0     0    N/M      0    N/M
                         0
     減損
                              169      199     -155      -92     -30     -15
     再構築費用                    14
     利息以外の費用合計                  5,413      6,389      6,509      -975      -15     -121      -2
     非支配持分                    11      20      24     -8     -41      -4     -18
                       3,171       502      958    2,669      N/M     -456      -48
     税引前利益(損失)
                  1
     資産合計(単位:十億ユーロ)
                        574      502      458      72     14     43      9
     貸出金(貸倒引当金総額を含む、
                         69      75      65     -6     -8     10     16
     単位:十億ユーロ)
     従業員数(フルタイム換算)                  4,258      4,351      4,623      -93      -2    -273      -6
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1  セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
                                397/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    プライベート・バンク
                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率
                     2020  年度    2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額    比率(%)
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)
     純収益:
                       4,992      5,070      5,320      -78      -2    -251      -5
     プライベート・バンク(ドイツ)
     インターナショナル・プライベー
                       3,134      3,137      3,200       -3     -0     -64      -2
     ト・バンク
                  1
      IPBパーソナル・バンキング
                        830      869      888     -39      -5     -19      -2
                   2
      IPBプライベート・バンキング
                       2,304      2,267      2,312       37      2    -44      -2
      およびウェルス・マネジメント
     純収益合計                  8,126      8,206      8,520      -80      -1    -314      -4
      このうち:
                       4,475      4,804      4,905      -329      -7    -101      -2
      純利息収益
                       3,048      2,865      2,788      183      6     77      3
      手数料およびフィー収益
      その他の収益                   603      537      827      66     12    -290      -35
                        711      344      349     367     107      -5     -2
     信用損失引当金繰入額
     利息以外の費用:
                       2,884      2,990      3,059      -106      -4     -69      -2
     報酬および手当
     一般管理費                  4,242      4,481      4,448      -240      -5     34      1
     のれんおよびその他の無形資産の
                         0     545       0    -545      N/M     545     N/M
     減損
     再構築費用                   413      126      49     287     N/M      76     155
                       7,539      8,142      7,556      -603      -7     586      8
     利息以外の費用合計
                         0     -0      -0      1    N/M      -0     N/M
     非支配持分
                        -124      -279      616     155     -56     -895      N/M
     税引前利益(損失)
                  3
     資産合計(単位:十億ユーロ)
                        297      270      270      26     10      0     0
     貸出金(貸倒引当金総額を含む、
                        237      227      216      10      5     11      5
     単位:十億ユーロ)
                   4
     運用資産(単位:十億ユーロ)
                        493      482      446      11      2     36      8
                         16      4     -2     12     N/M      7    N/M
     正味流入額(単位:十億ユーロ)
                       29,945      31,599      32,437     -1,654       -5    -838      -3
     従業員数(フルタイム換算)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1  イタリア、スペインおよびインドの小規模事業を含む。
    2  イタリア、スペインおよびインドの中小企業を含む。
    3  セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    4  当行グループは、運用資産を(a)当行グループが顧客に代わって投資目的で保有する資産および/または(b)当行グループが運用管理する
      顧客資産と定義する。当行グループは、運用資産を一任もしくはアドバイザリー・ベースで運用管理するか、または預金として預かる。
      預金が投資目的で保有されている場合、運用資産とみなす。プライベート・バンク(ドイツ)、IPBパーソナル・バンキングおよびIPBプ
      ライベート・バンキングにおいて、これはすべての期間における預金および貯蓄預金を含む。IPBウェルス・マネジメントにおいては、当
      行グループはすべての顧客の預金が主に投資目的で保有されているものとみなしている。
                                398/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    アセット・マネジメント
                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                     2020  年度    2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
     純収益
                       2,136      2,141      2,115       -5     -0     26      1
     マネジメント・フィー
                         90     201      91    -111      -55     111     122
     運用報酬および取引手数料
     その他                    3     -10      -19      13     N/M      9    -48
                       2,229      2,332      2,187      -103      -4     146      7
     純収益合計
                         2      1     -1      1     59      2    N/M
     信用損失引当金繰入額
     利息以外の費用
     報酬および手当                   740      832      787     -92     -11      45      6
                        764      851      929     -87     -10     -78      -8
     一般管理費
     のれんおよびその他の無形資産の
                         0      0      0     0    N/M      0    N/M
     減損
                         22      29      19     -6     -22      10     51
     再構築費用
                       1,527      1,711      1,735      -185      -11     -23      -1
     利息以外の費用合計
                        157      152      85      5     4     68     80
     非支配持分
     税引前利益(損失)                   544      468      368      76     16     99     27
                  1
     資産合計(単位:十億ユーロ)
                         9     10      10     -0     -5     -0     -1
                        793      768      664      25      3    103      16
     運用資産(単位:十億ユーロ)
                         30      25     -23      5    N/M      48     N/M
     正味流入額(単位:十億ユーロ)
     従業員数(フルタイム換算)                  3,926      3,925      4,022       1     0    -97      -2
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1  セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれていない。
    キャピタル・リリース・ユニット

                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                     2020  年度    2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
     純収益                   -225      217     1,911      -442      N/M    -1,694       -89
                         29     -14      -36      43          22     -61
     信用損失引当金繰入額                                         N/M
     利息以外の費用
                        168      359      547     -191      -53     -188      -34
     報酬および手当
     一般管理費                  1,774      2,898      2,742     -1,124       -39     156      6
     のれんおよびその他の無形資産の
                         0      0      0     0    N/M      0    N/M
     減損
     再構築費用                    5     143      62    -139      -97      81     131
                       1,947      3,400      3,351     -1,453       -43      49      1
     利息以外の費用合計
                         -0      1      1     -1     N/M      1    136
     非支配持分
                       -2,201      -3,170      -1,404       970     -31   -1,766       126
     税引前利益(損失)
                  1
     資産合計(単位:十億ユーロ)
                        198      259      370     -62     -24     -111      -30
                        482      621     1,540      -139      -22     -919      -60
     従業員数(フルタイム換算)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    1  セグメント資産は連結の観点から表示されている。すなわち、これらの金額にはセグメント間取引残高が含まれ                                              ていない。
    コーポレートおよびその他(C&O)

                                399/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                       2019  年度から        2018  年度から

                                       2020  年度の増加        2019  年度の増加
                                        (減少)          (減少)
     単位:百万ユーロ
                                            比率          比率
                     2020  年度    2019  年度    2018  年度
                                       金額          金額
     (別途記載のものを除く。)
                                           (%)          (%)
                        -530      147     -142     -678      N/M     289     N/M
     純収益
                         -3      0      1     -4     N/M      -0     -84
     信用損失引当金繰入額
     利息以外の費用
                       3,709      3,906      4,183      -197      -5    -277      -7
     報酬および手当
                       -3,140      -3,380      -3,754       240      -7     374     -10
     一般管理費
     のれんおよびその他の無形資産の
                         0      0      0     0    N/M      0    N/M
     減損
                         3     40      -1     -38     -93      41     N/M
     再構築費用
                        572      566      428      6     1    138      32
     利息以外の費用合計
     非支配持分                   -169      -173      -109       3     -2     -64      58
                        -930      -247      -461     -684      N/M     215     -47
     税引前利益(損失)
                       38,680      39,389      41,463      -709      -2   -2,074       -5
     従業員数(フルタイム換算)
    N/M -表記するに値しない。
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
    全社的開示

     当行グループの全社的開示には、内部および外部の相手先からの純収益が含まれる。内部相手先からの収益の除外は、過度

    なIT投資を要し、また、当行のマネジメント・アプローチに合致しない。当行グループの純収益の構成要素の詳細について
    は、「マネジメント・レポート:経営および財務の概況:経営成績:コーポレート部門」を参照のこと。
     以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日終了年度における地域別の純収益合計(信用損失引当金繰入額控除前)
    を示している。CB、IB、PB、AMおよびCRUについて示された情報は、主に収益が計上される当行グループの事務所の所在地に基
    づき分類されている。C&Oに関する情報は、C&Oの管理責任が本部にあるため、全世界レベルでのみ表示されている。
                                400/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単位:百万ユーロ                            2020  年度       2019  年度       2018  年度
    ドイツ:
     コーポレート・バンク                               2,532         2,441         2,366
     インベストメント・バンク                                431         365         419
     プライベート・バンク                               5,460         5,541         5,903
     アセット・マネジメント                                992        1,054          985
     キャピタル・リリース・ユニット                                23         80         85
    ドイツ合計                                9,439         9,481         9,758
    英国:
     コーポレート・バンク                                110         207         241
     インベストメント・バンク                               3,552         2,244         2,621
     プライベート・バンク                                31         29         26
     アセット・マネジメント                                292         345         295
     キャピタル・リリース・ユニット                               -383         -181          485
    英国合計                                3,602         2,645         3,667
    その他の欧州、中東およびアフリカ:
     コーポレート・バンク                                934         846         832
     インベストメント・バンク                                358         292         250
     プライベート・バンク                               1,680         1,669         1,704
     アセット・マネジメント                                344         380         379
     キャピタル・リリース・ユニット                                35         99         243
    その他の欧州、中東およびアフリカ合計                                3,352         3,286         3,408
    米州(主に米国):
     コーポレート・バンク                                772         952        1,023
     インベストメント・バンク                               3,281         2,697         2,958
     プライベート・バンク                                362         374         361
     アセット・マネジメント                                465         437         413
     キャピタル・リリース・ユニット                                50         88         712
    米州合計                                4,930         4,548         5,467
    アジア/太平洋:
     コーポレート・バンク                                796         797         816
     インベストメント・バンク                               1,660         1,420         1,313
     プライベート・バンク                                594         593         527
     アセット・マネジメント                                136         116         114
     キャピタル・リリース・ユニット                                49         130         387
    アジア/太平洋合計                                3,236         3,057         3,157
    コーポレートおよびその他                                -530          147         -142
         1
    連結純収益
                                   24,028         23,165         25,316
    1  連結純収益は、利息および類似収益、利息費用および利息以外の収益合計(手数料およびフィー純収益を含む。)から成っている。収益
       は、当行グループの会計記録を行っている事業所の所在地に基づいて、各国に帰属させている。当行グループの帳簿上の取引場所は、顧
       客の本社または他の事業所の所在地と異なることがあり、また、取引を締結または促進した当行グループの職員の所在地と異なることが
       ある。所在地の異なる職員および顧客ならびに他の第三者の関与する取引を当行グループが計上する場所は、しばしば取引の性質、規制
       上の検討事項および取引処理上の検討事項等の他の検討事項により左右される。
                                401/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    連結損益計算書に対する注記
    05 -

    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純利得(損失)
    純利息収益

    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度
               1
    利息および類似収益:
     現金および中央銀行預け金に係る利息収益                                321        1,762         1,860
     インターバンク預け金(中央銀行以外)に係る利息
                                     325         293         223
     収益
     中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価
                                     318         340         221
     証券
     貸出金                              11,439         13,760         12,992
     その他                                913         844         475
     償却原価で測定する資産からの利息および類似収益
                                    13,315         16,999         15,771
     合計
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資
                                     635        1,023         1,014
     産に係る利息収益
     実効金利法を用いて算出した利息および類似収益合計                              13,950         18,022         16,785
     純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                               3,856         7,186         7,933
    利息および類似収益合計                               17,806         25,208         24,718
         1,2
    利息費用:
     利付預金                               1,941         3,643         3,122
     中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価
                                     169         367         379
     証券
     その他の短期借入金                                62         163         139
     長期債務                               1,612         2,002         1,981
     信託優先証券                                42         187         234
     その他                                807        1,667         1,679
     償却原価で測定する利息費用合計                               4,633         8,030         7,534
     純損益を通じて公正価値で測定する金融負債                               1,648         3,429         3,868
    利息費用合計                                6,280         11,458         11,402
    純利息収益                               11,526         13,749         13,316
    1  利息収益総計および利息費用総計の過年度の比較数値は修正再表示されている。この修正再表示による純利息収益への影響はなかった。
       2019年および2018年12月31日終了年度において、それぞれ59百万ユーロおよび75百万ユーロが修正再表示された。
    2  2018年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から利息費用へ組み替えられた。
     2020年、2019年および2018年12月31日終了年度におけるその他の利息収益には、貸出条件付の長期資金供給オペレーション

    Ⅱ(以下「TLTROⅡ」という。)プログラムに基づく政府助成金に関連する43百万ユーロ、93百万ユーロおよび93百万ユーロが
    それぞれ含まれていた。
    ECB  の貸出条件付き長期資金供給オペレーション(TLTRO                         Ⅲ)の影響

     ECBの政策審議会は、COVID-19のパンデミックによる現在の経済の混乱や不確実性の高まりに直面している世帯および企業に

    対する信用供与の支援を強化するため、TLTRO                      Ⅲの条件に複数の修正を加えることを決定した。2020年3月1日から2021年3月31
    日の間に適格正味貸付が0%を超える銀行は、2020年6月24日から2021年6月23日までの借入金について平均預金金利を0.5%下
    回る金利を支払うことになる。現在、これは総合レートマイナス1%と同等であると考えられる。この期間以外の金利は、平均
    預金金利(現在マイナス0.5%)となる。当行グループは、借入金利の潜在的な低下をIAS第20号に基づく政府補助金として会
    計処理している。政府補助金による収益は、当行グループが当該補助金を受領し、また、当該補助金に付随する条件を満たす
    という合理的な確証がある場合に純利息収入に表示され、認識される。
     各貸出金の実効金利は、該当するTLTRO                   Ⅲオペレーションの期間(平均を50ベーシス・ポイント下回る2020年6月24日から
    2021年6月23日までの期間を除く。)にわたる主要な資金供給オペレーションの平均金利である基準金利を考慮に入れている。
                                402/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2020年12月31日終了年度におけるその他の利息収益には、貸出条件付き長期資金供給オペレーションⅢ(TLTRO                                                   Ⅲ)の資金
    供給プログラムに基づく政府補助金に関連する86百万ユーロが含まれる。これは、2020年12月31日終了年度において、基準金
    利の割引から生じる便益およびTLTRO                 Ⅲ資金供給プログラムの新たな貸出基準ではなく最初に条件変更された貸出基準につい
    て、  当行グループが合理的な保証を確立したためであった。2020年12月31日現在、当行グループはTLTRO                                              Ⅲ資金供給プログラ
    ムの下で375億ユーロを借入れている。
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)

    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度
    トレーディング収益:
                       1,2
      セールス/トレーディング(株式)
                                     -409          87         369
                            1
      セールス/トレーディング(債券および為替)
                                    3,457         2,563         2,712
     セールス/トレーディング合計                               3,049         2,650         3,081
                       1
     その他のトレーディング収益(損失)
                                     -819        -2,453         -3,154
                    2
    トレーディング収益合計(損失)
                                    2,230          197         -72
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレー
    ディング以外の金融資産に係る純利得(損失):
    金融資産の種類別内訳:
            3
     負債性有価証券
                                      5         72         -77
            3
     資本性有価証券
                                     114         271         159
     貸出金および貸出コミットメント                                -38          28         77
     預金                                 -9         -19          27
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるその他
                                     203          25         26
     のトレーディング以外の金融資産
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレー
                                     276         377         212
    ディング以外の金融資産に係る純利得(損失)合計:
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定さ
    れた金融資産/負債に係る純利得(損失):
    金融資産/負債の種類別内訳:
     貸出金および貸出コミットメント                                 15         -9          7
     預金                                 -1         -0         19
     長期債務                                -71         -386         1,118
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定さ
                                      16         15         -75
     れたその他の金融資産/負債
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定され
                                     -40         -381         1,069
    た金融資産/負債に係る純利得(損失)合計
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係
                                    2,465          193        1,209
               2
    る純利得(損失)合計
    1  過年度の数値は、現在の体制に合わせて表示されている。
    2  2018年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から純利息収益へ組み替えられた。
    3  過年度の数値は修正されている。
                                403/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    合算ベースの純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純利得(損失)
    単位:百万ユーロ                               2020  年度       2019  年度       2018  年度
         1
    純利息収益
                                    11,526         13,749         13,316
                   1,2
     トレーディング収益(損失)
                                     2,230          197         -72
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレー
                                      276         377         212
     ディング以外の金融資産に係る純利得(損失)
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定さ
                                      -40         -381         1,069
     れた金融資産/負債に係る純利得(損失)
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係
                                     2,465          193        1,209
    る純利得(損失)合計
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係
                                    13,991         13,942         14,524
                       3
    る純利息収益および純利得(損失)合計
     コマーシャル・バンキング                               1,107         1,089         1,034
     グローバル・トランザクション・バンキング                               1,828         1,620         1,527
    コーポレート・バンク                                2,935         2,709         2,562
     セールス/トレーディング(債券および為替)                               6,991         5,696         5,251
     その他の商品                                205         -252          23
    インベストメント・バンク                                7,196         5,444         5,273
    プライベート・バンク                                4,623         4,946         5,017
    アセット・マネジメント                                 -98          87         -88
    キャピタル・リリース・ユニット                                 -33         155        1,442
    コーポレートおよびその他                                 -632          602         318
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係
                                    13,991         13,942         14,524
    る純利息収益および純利得(損失)合計
    1  2018年12月31日終了年度において、124百万ユーロがトレーディング収益から純利息収益へ組み替えられた。
    2  トレーディング収益にはヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブによる利得および損失が含まれる。
    3  過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
     当行グループのトレーディングおよびリスク管理業務は、金利金融商品およびそれに関連するデリバティブの重要な業務を

    含む。IFRSにおいては、トレーディング金融商品および純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融商品に
    より得た利息および類似収益(すなわち、クーポンおよび配当収益)ならびにトレーディング・ポジション純額の資金調達コ
    ストは、純利息収益の一部とされる。当行グループのトレーディング業務による収益は、リスク管理戦略等様々な要因に応じ
    て、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益または純利得(損失)のいずれかの区分に期ごとに
    組み替えることができる。上記の表は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純利得
    (損失)を業務部門別にまとめたものである。
                                404/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    06 -
    手数料およびフィー収益
    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度

    手数料およびフィーの収益および費用:
    手数料およびフィー収益                               12,227         12,283         12,921
    手数料およびフィー費用                                2,803         2,763         2,882
    純手数料およびフィー収益                                9,424         9,520         10,039
    商品種類別、事業セグメント別収益の内訳

                                                2020  年 12 月31日現在
                              インベス              キャピタ     コーポ
                          コーポ         プライ     アセッ
                               トメン              ル・リ    レートお
                          レート・         ベート・     ト・マネ              連結合計
                              ト・バン              リース・     よびその
     単位:百万ユーロ
                          バンク         バンク    ジメント
    (別途記載のものを除く。)                           ク            ユニット      他
    主要な業務:
    管理手数料                       245     17    235     23     1    -3    518
    資産運用手数料                        19     1    319    3,090       0     1   3,429
    その他の有価証券業務からの手数料                       365      0    35     0     0     0    401
    引受およびアドバイザリー・フィー                        29   1,688      13     0     1    -42    1,688
    ブローカー・フィー                        21    357    1,103      72    113     -1   1,665
    国内決済に係る手数料                       437     -2    951      0     0     7   1,394
    海外取引に係る手数料                       409     25    104      0     0    -3    536
    外国通貨/為替事業に係る手数料                        4     0     6     0     0     0    11
    貸出金の処理および保証に係る手数料                       529     210     305      0     7     7   1,058
    仲介手数料                        13     2    757      1     1    12    787
    その他の顧客サービスからのフィー
                           271     289     39    131      4     7    741
    手数料およびフィー収益合計                      2,343     2,588     3,867     3,317      127     -15   12,227
    総費用                                                 -2,803
    手数料およびフィー純額                                                  9,424
                                405/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年 12 月31日現在
                              インベス              キャピタ     コーポ
                          コーポ         プライ     アセッ
                               トメン              ル・リ    レートお
                          レート・         ベート・     ト・マネ              連結合計
     単位:百万ユーロ                         ト・バン              リース・     よびその
                          バンク         バンク    ジメント
    (別途記載のものを除く。)                           ク            ユニット      他
    主要な業務:
    管理手数料                       251      8    234     23     5     0    521
    資産運用手数料                        22     1    304    3,219       1     2   3,547
    その他の有価証券業務からの手数料                       330      0    28     1     1     0    359
    引受およびアドバイザリー・フィー                        29   1,568      15     0    61    -17    1,656
    ブローカー・フィー                        13    253     930     81    470      5   1,751
    国内決済に係る手数料                       498      0    974      0     1     1   1,474
    海外取引に係る手数料                       455     26    106      0     0    -1    586
    外国通貨/為替事業に係る手数料                        7     0     7     0     0     0    15
    貸出金の処理および保証に係る手数料                       497     189     281      0    16     6    989
    仲介手数料                        32     2    486      0     1    14    535
    その他の顧客サービスからのフィー
                           297     349     54    127     23     1    850
    手数料およびフィー収益合計                      2,429     2,397     3,419     3,451      578     10   12,283
    総費用                                                 -2,763
    手数料およびフィー純額                                                  9,520
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
                                                2018  年 12 月31日現在

                              インベス              キャピタ     コーポ
                          コーポ         プライ     アセッ
                               トメン              ル・リ    レートお
                          レート・         ベート・     ト・マネ              連結合計
                              ト・バン              リース・     よびその
     単位:百万ユーロ
                          バンク         バンク    ジメント
    (別途記載のものを除く。)                           ク            ユニット      他
    主要な業務:
    管理手数料                       275     10    249     22     15     -3    568
    資産運用手数料                        23     16    260    3,131       6     0   3,436
    その他の有価証券業務からの手数料                       301      0    29     2     2     0    335
    引受およびアドバイザリー・フィー                        38   1,479      15     -1    193     -28    1,696
    ブローカー・フィー                        12    260     884     82    999      0   2,238
    国内決済に係る手数料                       490     -1    959      0    12     -1   1,460
    海外取引に係る手数料                       471     32    117      0     2    -1    621
    外国通貨/為替事業に係る手数料                        7     0     7     0     1     0    15
    貸出金の処理および保証に係る手数料                       521     187     246      0    26     1    981
    仲介手数料                        24     1    437      0    13     17    493
    その他の顧客サービスからのフィー
                           281     578     69    117     31     0   1,076
    手数料およびフィー収益合計                      2,444     2,564     3,273     3,352     1,300      -13   12,921
    総費用                                                 -2,882
    手数料およびフィー純額                                                 10,039
    過年度のセグメント情報は、現在の体制に合わせて表示されている。
     2020年12月31日現在、当行グループの資産管理業務において管理される代替ファンドにより充足されていない履行義務(予

    想される当初満期が1年以上)は66百万ユーロ、期間は2022年から2028年までの7年間であった。2019年12月31日現在の充足さ
    れていない履行義務(75百万ユーロ、期間は2021年から2027年までの7年間)と比較して減少しているのは、主にファンド・モ
    デルの変更によるものであった。これは同様にファンド資産の売却時期、ひいてはパフォーマンス・フィーの発生時期に影響
    を及ぼす。
     2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループの手数料およびフィー収益の未収残高はそれぞれ876百万ユーロお
    よび861百万ユーロであった。2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループの手数料およびフィー収益に関連する
    契約負債残高はそれぞれ65百万ユーロおよび195百万ユーロであった。契約負債は、サービスの完了前に対価を受取っている顧
                                406/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    客に対して将来のサービスを提供する当行グループの義務から生じる。受取債権と契約負債の残高が毎期著しく異なっていな
    いことは、これらが主に、月次の当座預金サービスや四半期ごとの資産運用サービスなどの1年未満のサービス期間に係る経常
    的 なサービス契約に関連しているという事実を反映している。その結果、過年度の契約債務残高は通常、翌期の収益に認識さ
    れる。提供されるサービスと引き換えに顧客が行う支払は通常、特定のサービス期間にわたり当行グループがサービスを履行
    することを条件とするため、当行グループが支払を受ける権利は、当該履行義務が完全に完了したサービス期間の終了時に発
    生する。したがって、計上されている契約資産残高は重要性がない。
    07 -

    償却原価で測定する金融資産の認識の中止による利得および損失
     2020年12月31日に終了した12ヶ月間において、当行グループは償却原価で測定する金融資産100億ユーロ(2019年12月31日:

    390百万ユーロおよび2018年12月31日:92百万ユーロ)を売却した。これらは主に、ポストバンクにおける回収のために保有す
    る金融資産ポートフォリオおよびトレジャリー部門における回収のために保有する金融資産ポートフォリオからの売却であっ
    た。ポストバンクの当行グループへの統合の一環として、ポストバンクの債券ポートフォリオを売却する決定がなされた。ト
    レジャリー部門の売却は、バンキング勘定における金利リスクを管理する戦略の再編の一環として行われた。売却の結果、回
    収のために保有するビジネス・モデルは、当該ポートフォリオにおける将来の資産取得に利用することができなくなった。
     これらの有価証券の認識の中止により生じた利得(損失)は以下の表のとおりである。
    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度

    利得                                 334          0         2
    損失                                 -10          -0         -0
    償却原価で測定する有価証券の認識の中止による純利得
                                     324          0         2
    (損失)
    08 -

    その他の収益
    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度

    その他の収益:
    貸出金の処分に係る純利得(損失)                                 -13          3         -4
    保険料                                  3         3         3
    ヘッジ会計に適格なヘッジ関係による純利得(損失)                                 -306         -635         -497
                  1
    残りのその他の収益(損失)
                                     161         -40         712
    その他の収益(損失)合計                                 -154         -668          215
    1  2020年、2019年および2018年12月31日終了年度において、売却目的保有の非流動資産および処分グループに関連する純利得(損失)をそ
       れぞれマイナス59百万ユーロ、4百万ユーロおよび141百万ユーロ含んでいる。
                                407/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    09 -
    一般管理費
    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度

    一般管理費:
            1
    情報技術関連費用
                                    3,862         5,011         4,043
                 2
    不動産関連費および設備費
                                    1,724         1,693         1,698
                   2,3
    規制関連費用、税金および保険
                                    1,407         1,440         1,570
              4
    専門的サービス報酬
                                     982        1,143         1,323
                      4
    バンキング・サービスおよび外注業務
                                     962         967         960
                      1
    市場データおよびリサーチ・サービス
                                     376         421         415
    旅費                                  76         256         288
    マーケティング費用                                 174         251         299
          5
    その他の費用
                                     696        1,071          690
    一般管理費合計
                                    10,259         12,253         11,286
    1  過年度の数値は、(通信)ならびに市場データおよびリサーチ・サービス費用から情報技術関連費用への通信費の組み替えを反映するよ
       うに修正再表示されている。
    2  過年度の数値は、不動産関連費および設備費から規制関連費用、税金および保険への支払保険料の組み替えを反映するように修正再表示
       されている。
    3  2020年度には633百万ユーロ、2019年度に622百万ユーロおよび2018年度に690百万ユーロの銀行税が含まれている。
    4  過年度の数値は、専門的サービス報酬からバンキング・サービスおよび外注業務費用へのその他の外注業務費用の組み替えを反映するよ
       うに修正再表示されている。
    5  2020年度には158百万ユーロ、2019年度に473百万ユーロおよび2018年度に88百万ユーロの訴訟関連費用が含まれている。訴訟に関する詳
       細は、注記27「引当金」を参照のこと。
    10 -

    再構築
     再構築は、主として2019年度第3四半期に公表した当行グループの戦略の変更によるものである。当行グループは当行をさら

    に強化し、成長に向けて位置付け、組織構造を簡略化することを目指す明確な施策を有しており、これを実施中である。また
    この施策は、プロセスの最適化および合理化、ならびにシナジーの活用により効率化を進めることで、調整後費用を削減する
    ことを目標としている。
     再構築費用は、解雇給付、雇用の打ち切りによる未償却の繰延報酬報奨の加速償却を補填するための追加費用、および不動
    産に関連する契約解除費用から成る。
    部門別の再構築費用純額

    単位:百万ユーロ                              2020  年度       2019  年度       2018  年度
    コーポレート・バンク                                 28         137          32
    インベストメント・バンク                                 14         169         199
    プライベート・バンク                                 413         126          49
    アセット・マネジメント                                 22         29         19
    キャピタル・リリース・ユニット                                  5        143          62
    コーポレートおよびその他                                  3         40         -1
    再構築費用純額合計                                 485         644         360
    種類別の再構築費用純額

                                   2020  年度       2019  年度       2018  年度
    単位:百万ユーロ
    再構築-従業員関連                                 479         641         367
     このうち:
     解雇給付                                 441         476         248
                                408/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     繰延報酬の加速償却                                 36         156         113
     社会保障                                  1         9         6
    再構築-従業員関連以外                                  6         2         -6
    再構築費用純額合計                                 485         644         360
     2020  年12月31日、2019年12月31日および2018年12月31日現在の再構築引当金は、それぞれ676百万ユーロ、684百万ユーロお

    よび585百万ユーロであった。現在の再構築引当金の大部分は、今後2年の間に使用される見込みである。
     2020  年度において、再構築を通じてフルタイム換算で1,447名の職員が削減された(2019年度:2,564名および2018年度:
    3,217名)。
    組織変更

    フルタイム換算の職員数                              2020  年度       2019  年度       2018  年度
    コーポレート・バンク                                 303         138         223
    インベストメント・バンク                                 100         626         670
    プライベート・バンク                                 630         731         910
    アセット・マネジメント                                 48         136          92
    キャピタル・リリース・ユニット                                 69         514         243
    インフラストラクチャ                                 297         419        1,078
    フルタイム換算の職員数合計                                1,447         2,564         3,217
    2019  年度および2018年度のフルタイム換算の職員数は、過年度はこの開示に含めていなかった旧ポストバンクの従業員を含めるために修正再
    表示されている。
    11 -

    1 株当たり利益
     基本的1株当たり利益の金額は、ドイツ銀行株主に帰属する当期純利益(損失)を期中平均社外流通普通株式数で除して計算

    する。平均社外流通普通株式数は、平均発行普通株式数から平均自己株式数および現物決済先渡購入契約に基づき取得される
    平均株式数を控除し、繰延株式制度における未分配の権利確定済株式報奨を加算することにより算定される。
     希薄化後1株当たり利益は、ストック・オプション、転換社債、権利未確定の繰延株式報奨および先渡契約等、普通株式を発
    行することになる発行済証券またはその他の契約について普通株式への転換を想定したものである。上記の金融商品は、各報
    告期間において希薄化効果がある場合にのみ、希薄化後1株当たり利益の計算に含まれる。
                                409/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    基本的および希薄化後1株当たり利益の計算
    単位:百万ユーロ                           2020  年度         2019  年度         2018  年度
    ドイツ銀行株主およびその他の資本構成要素
                                  495         -5,390            267
    に帰属する純利益(損失)
    その他の資本構成要素について支払ったクー
                                  -349           -330           -292
      1
    ポン
    ドイツ銀行株主に帰属する当期純利益(損
                                  146         -5,719            -26
    失)-基本的1株当たり利益計算上の分子
    希薄化証券の影響                               0           0           0
    転換想定後のドイツ銀行株主に帰属する
                                  146         -5,719            -26
    当期純利益(損失)-希薄化後1株当たり利益
    計算上の分子
    株式数(単位:百万株)
    加重平均社外流通株式数-基本的1株当たり
                                2,108.2           2,110.0           2,102.2
    利益計算上の分母
    希薄化証券の影響:
     先渡契約                             0.0           0.0           0.0
     従業員株式報酬オプション                             0.0           0.0           0.0
     繰延株式                            62.0           0.0           0.0
     その他(トレーディング・オプションを含
                                  0.0           0.0           0.0
     む。)
    希薄化性潜在的普通株式                              0.0           0.0           0.0
    転換想定後の修正加重平均株式数-希薄化後
                                2,170.1           2,110.0           2,102.2
    1株当たり利益計算上の分母
    1  2019年度以降、税金の影響は収益(損失)に直接認識されている。
    1 株当たり利益

    単位:ユーロ                           2020  年度         2019  年度         2018  年度
    基本的1株当たり利益                             0.07          -2.71           -0.01
    希薄化後1株当たり利益                             0.07          -2.71           -0.01
     IAS第33号に基づき、その他Tier               1ノートについて支払ったクーポンは、ドイツ銀行株主に帰属しないため、当該計算におい

    て控除する必要がある。この修正により、2018年度は普通株式1株当たり損失に転じた。2019年度および2018年度は純損失の状
    態であるため、希薄化性潜在的株式は、通常は1株当たり利益の計算に考慮されない。これは、考慮することにより逆希薄化と
    なり、1株当たり純損失の額を引き下げることになるためである。
                                         1

    社外流通しているが、希薄化後1株当たり利益の計算に含まれなかった金融商品
    株式数(単位:百万株)                           2020  年度         2019  年度         2018  年度
    売建コール・オプション                              0.0           0.0           0.0
    従業員株式報酬オプション                              0.0           0.0           0.0
    繰延株式                              0.0          117.6           108.8
    1  逆希薄化となるため、希薄化後1株当たり利益の計算に含まれなかった。
                                410/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    連結貸借対照表に対する注記
    12 -

    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債
                                             2020  年      2019  年

                                          12 月31日現在       12 月31日現在
    単位:百万ユーロ
    トレーディング目的保有として分類された金融資産:
     トレーディング資産:
      トレーディング証券                                       97,756        97,986
                    1
      その他のトレーディング資産
                                              10,173        12,889
     トレーディング資産合計                                        107,929        110,875
     デリバティブ金融商品のプラスの時価                                        343,455        332,931
    トレーディング目的保有として分類された金融資産合計                                         451,383        443,805
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資
    産:
     売 戻条件付    買入  有価証券    (逆レポ)                             46,057        53,366
     借入有価証券担保金                                        17,009        17,918
     貸出金                                         2,192        3,174
     強制的に    純損益を通じて公正価値で測定              される   その他の金融      資産             10,864        12,443
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産
                                              76,121        86,901
    合計
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産:
     貸出金                                          437         7
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されたその他の金融資産                                           0        0
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産合計                                           437         7
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産合計                                         527,941        530,713
    1  2020年および2019年12月31日現在、それぞれ83億ユーロおよび123億ユーロの売買可能貸出金が含まれている。
                                             2020  年      2019  年

                                          12 月31日現在       12 月31日現在
    単位:百万ユーロ
    トレーディング目的保有として分類された金融負債:
     トレーディング負債:
      トレーディング証券                                       43,882        36,692
      その他のトレーディング負債                                         434        373
     トレーディング負債合計                                        44,316        37,065
     デリバティブ金融商品のマイナスの時価                                        327,775        316,506
    トレーディング目的保有として分類された金融負債合計                                         372,090        353,571
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債:
     買戻条件付売却有価証券           (レポ)                             41,636        42,723
     貸出コミットメント                                           2        1
     長期債務                                         3,374        4,761
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されたその他の金融負債                                         1,570        2,847
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債合計                                         46,582        50,332
    投資契約負債                                           526        544
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債合計                                         419,199        404,448
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債

     当行グループは、様々な貸出関係を純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定した。貸出枠は、引き出された貸出

    資産および未利用の取消不能貸出コミットメントから構成される。引き出された貸出金に係る信用リスクに対する最大エクス
                                411/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ポージャーはその公正価値である。引き出された貸出金に係る信用リスクに対する当行グループの最大エクスポージャーは、
    2020年および2019年12月31日現在それぞれ437百万ユーロおよび7百万ユーロであった。信用リスクに対するエクスポージャー
    は、  未利用の取消不能貸出コミットメントについても存在し、主にカウンターパーティ信用リスクである。
     公正価値オプションに基づき指定された売戻条件付買入有価証券および借入有価証券担保金に係る信用リスクは、担保を保
    有することで軽減されている。これらの金融商品の評価は、受け取った担保の形態による信用補完を考慮している。このた
    め、当期においても累積的にも、これらの金融商品に係るカウンターパーティ信用リスクの変動に起因する重要な変動はな
    い。
    カウンターパーティ信用リスクの変動に起因する金融資産の公正価値の変動

    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    信用リスクにさらされている金融資産の名目金額                                      439              0
    損益計算書に反映された公正価値の年次の変動                                       -8             0
    公正価値の累積的変動                                       -8             0
    信用リスクを軽減するために使用されたクレジット・デリバ
                                           166              0
    ティブの名目金額
    損益計算書に反映された公正価値の年次の変動                                       8             0
    公正価値の累積的変動                                       8             0
                                     1

    当行グループの信用リスクの変動に起因する金融負債の公正価値の変動
    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    その他の包括利益に表示
    公正価値の累積的変動                                      -12             -34
    損益計算書に表示
    損益計算書に反映された公正価値の年次の変動                                       0             0
    公正価値の累積的変動                                       0             0
    1  金融負債の公正価値は、当該金融負債の信用リスクを組み込んでいる。連結対象のストラクチャード・エンティティが発行した金融負債
       の公正価値の変動は除かれている。これは、当該変動は当行グループの信用リスクには関連しないが、法律上分離されたストラクチャー
       ド・エンティティの信用リスク(ストラクチャード・エンティティが保有する担保に左右される。)に関連するためである。
    期中の資本の利得または損失の累計額の振替

    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    期中の資本の利得または損失の累計額                                       0             0
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された負債の認識中止時に認識された額

    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    認識の中止時に認識されたその他の包括利益に表示される額                                       0             0
        1

    金融負債    の契約上の満期時の返済額が帳簿価額を超過する額
    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
                     2
    未利用の貸出コミットメントを含む
                                           963             873
    未利用の貸出コミットメントを除く                                      159             357
    1  当行グループが返済を要求される可能性のある最も早い契約上の満期日に負債が償還されると仮定している。支払額が確定していない場
       合、報告日現在存在する条件を参照して決定される。
    2  未利用の貸出コミットメントに対する満期時の契約上のキャッシュ・フローは融資枠をすべて利用するものと仮定している。
    13 -

    公正価値で計上される金融商品
    評価方法および統制

     当行グループは、評価プロセスに対する内部統制基準、手法および手続を管理する確立した評価統制のフレームワークを有

    している。
                                412/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    活発な市場における相場価格-               活発な市場において取引されている金融商品の公正価値は、相場価格が定期的にかつ最近生じ

    た取引発生時の価格を示している場合、その相場価格を使用して決定される。
    評価技法-     当行グループは、活発な市場における相場価格が入手不可能な場合、金融商品の公正価値を設定するために評価技

    法を使用する。金融商品に使用される評価技法には、モデリング技法、代用金融商品の気配値の利用、最近のあまり定期的で
    ない取引の価格、およびブローカーの気配値が含まれる。
     一部の金融商品については、価格よりも相場またはその他のパラメータが引用される。この場合には、市場相場または市場
    パラメータが、公正価値を決定するための評価モデルへの入力値として使用される。一部の金融商品については、モデリング
    技法は、業界標準モデル(例えば、割引キャッシュ・フロー分析および標準的なオプション価格決定モデル)に従っている。
    これらのモデルは、見積将来キャッシュ・フロー、割引ファクターおよびボラティリティ・レベルに左右される。より複雑な
    または固有の金融商品については、より洗練されたモデリング技法が要求され、仮定やより複雑なパラメータ(相関性、期限
    前償還率、デフォルト確率および損失強度等)に依拠する場合がある。
     評価モデルは、複数のパラメータ入力値を要求することが多い。パラメータ入力値は、可能な限り、観察可能なデータに基
    づいているか、または活発な市場で取引される関連金融商品の価格から得られている。パラメータ入力値について観察可能な
    データが入手可能でない場合、その他の市場の情報が考慮される。例えば、入手可能である場合、ブローカーの気配値および
    コンセンサス・プライシングの情報がパラメータ入力値を裏付けるために使用される。パラメータ入力値を裏付けるための観
    察可能な情報が入手可能でない場合、パラメータ入力値は、その他の関連する情報源(類似取引の価格、過去のデータ、経済
    指標およびリサーチ情報等)に基づいており、それらには評価対象の実際の金融商品の条件および現在の市況を反映させるた
    めの適切な調整がなされる。
    評価調整-     評価調整は、評価プロセスの不可欠な一部である。適切な評価調整を行う際に、当行グループは、買呼値/売呼値

    スプレッド、相手先/自己の信用および資金調達リスク等の要因を考慮する手法に従う。買呼値/売呼値スプレッドの評価調
    整は、仲値の評価を適切な買呼値または売呼値の評価に調整するために要求される。買呼値または売呼値の評価は金融商品の
    公正価値を最良に表しているため、その公正価値とされる。ロング・ポジションの帳簿価額は仲値から買呼値へ調整され、
    ショート・ポジションの帳簿価額は仲値から売呼値へ調整される。買呼値/売呼値の評価調整は、関連する取引活動において
    観察される買呼値/売呼値、およびその他のブローカー・ディーラー、またはその他の取引知識のある相手先の気配値により
    決定される。金融商品の相場価格がすでに買呼値/売呼値である場合には、買呼値/売呼値の追加の評価調整は不要である。
    金融商品の公正価値がモデリング技法により得られる場合、当該モデルへのパラメータ入力値は通常仲値の水準である。当該
    金融商品は一般的にポートフォリオ・ベースで管理され、一定の要件を満たす場合には、評価調整は、当行が有する純エクス
    ポージャーの手仕舞いコストを個々の市場またはカウンターパーティ・リスクに反映するために行われる。これらの調整は関
    連する取引活動において観察される買呼値/売呼値およびその他のブローカー・ディーラーの気配値から決定される。
     複雑な評価モデルを使用する場合や、流動性の比較的低いポジションが評価対象である場合には、これらのポジションに係
    る買呼値/売呼値の水準を市場から直接入手することができない可能性がある。このため、これらのポジションの手仕舞いコ
    ストについては、モデルおよびパラメータの見積りを行わなければならない。これらの調整が策定される場合、当行グループ
    は、ポジション自体に加え、モデルに関連した評価リスクを綿密に調査し、結果として生じた調整は継続ベースで厳密に監視
    される。
     相手先の信用評価調整(CVA)は、評価技法に既に相手先の債務不履行リスクに関連する予想信用損失ファクターが含まれて
    いない場合に限り、予想信用損失を補填するために要求される。CVAの金額は、関連するすべての店頭(OTC)デリバティブに
    適用され、入手可能な市場の情報(クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドを含む。)に基づき、保有担保、関
    連するネッティングの取決めの影響、予想デフォルト時損失率およびデフォルト確率を考慮しながら、特定の相手先に対する
    潜在的信用エクスポージャーを評価することにより決定される。相手先のCDSスプレッドが入手不可能な場合には、関連する代
    用品が使用される。
     当行グループの純損益を通じて公正価値で測定する金融負債(すなわち、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指
    定されたOTCデリバティブ負債および発行済ノートの負債)の公正価値には、当行グループの自己の信用リスクの変動を測定す
    るため評価調整(すなわち、デリバティブの債務評価調整(DVA)および仕組み債の自己信用調整(OCA))が織り込まれる。デ
    リバティブ負債については、当行グループは、すべての相手先の当行グループに対する予想される将来エクスポージャーを評
    価することにより、自己の信用度を考慮する。その際には、破綻処理中のデリバティブ債権の優先順位(法定劣後)を考慮し
    た、当行グループの市場でのCDS水準および予想デフォルト時損失率に基づいて、当行グループが差し入れた担保、関連する
    ネッティングの取決めの影響、当行グループの予想デフォルト時損失率およびデフォルト確率を勘案する。発行済ノートの負
    債は、資産として同一項目を保有する市場参加者の観点からの価値を反映することから、測定日現在で類似の金融商品の発行
    または買い戻しが行われると仮定した場合のスプレッドを用いて割り引かれる。当該スプレッドはさらに、市場レベルでの資
                                413/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    金調達の要素や固有の自己の信用要素にまでパラメータ化される。IFRS第9号に基づき、自己の信用要素はその他の包括利益
    (OCI)で報告される。
     CVAおよびDVAを決定する場合には、必要に応じて公正価値の算定に追加の調整が行われる。この調整は、特定の取決めの予
    想損失の見積りに起因するか、または評価対象の信用リスクが入手可能なCDS金融商品によって表される信用リスクと性質上異
    なる場合に行われる。
     調達評価調整(FVA)は、デリバティブ・ポジションの公正価値に市場で暗に示された資金調達コストを取り入れるために要
    求される。FVAは、無担保および部分的に担保に付されているデリバティブに適用される割引スプレッドを反映しており、資産
    および負債の両方に関する市場で暗に示された資金調達コストを評価することにより決定される。
     モデリング技法で使用される仮定に不確実性がある場合、モデル価格を金融商品の予想市場価格に調整するために追加調整
    が行われる。通常、そうした取引の買呼値/売呼値の水準は観察可能性が比較的低く、これらの調整は当該取引に関連した流
    動性プレミアムを計算することにより買呼値/売呼値を見積ることを目的としている。金融商品が十分に複雑なため、取引を
    手仕舞いするコストがそのコンポーネント・リスクを手仕舞いするコストよりも高くなる場合には、これを反映させるために
    追加調整が行われる。
    評価統制-     当行グループは、評価統制のフレームワークを管理および開発し、ならびに評価統制プロセスを管理する、リスク

    機能内の独立した専門的な評価統制のグループを有している。当該専門家機能の権限には、正式な評価統制方針のフレーム
    ワークの考案および管理に加え、すべての業務に対する独立した評価統制プロセスの実行、評価統制手法および技法の継続的
    な開発が含まれる。経営者の判断が評価プロセスの一部を形成する領域に、当該独立した評価統制のグループの特別な注意が
    向けられている。
     評価統制プロセスの結果は、標準的な月次報告サイクルの一環として回収および分析がなされる。予め設定および承認され
    た許容度を超える差異は、財務機能および上級経営管理職の両方に上げられ、レビュー、解消され、また、必要に応じて調整
    される。
     公正価値が評価モデルにより決定される場合の金融商品については、モデル内で使用される仮定および技法は、当行グルー
    プのリスク管理機能の一部である独立した専門家モデル検証グループによって独立して検証される。
     相場価格およびパラメータ入力値は、取引所、プライシング・サービス提供者、ブローカーの確定呼値およびコンセンサ
    ス・プライシング・サービスを含む多数の第三者情報源から入手される。価格情報源は、それらが示す公正価値の情報の質を
    決定するために検証および評価されるが、評価の確実性および関連性がより高いものが、より重要視される。その結果は、モ
    デル評価が市場価格に調整されることを確保するために、市場における実際の取引と比較される。
     モデルへの価格およびパラメータ入力値、仮定ならびに評価調整は、独立した情報源に対する検証が行われる。観察可能な
    情報の不足のためにこれらを独立した情報源に対して検証できない場合、公正価値の見積りは、その妥当性を評価する手続の
    対象となる。このような手続には、独立生成モデル(既存のモデルが独立して再調整される場合を含む。)を使用する再評価
    の実施、適切な代用金融商品およびその他のベンチマークに対する評価の査定、外挿法の実施が含まれている。可能な場合に
    は、市場取引に対して評価モデルの結果を調整することにより、評価技法によって市場の水準を反映した公正価値の見積りが
    算出されるか否かに関する評価が行われる。
    公正価値ヒエラルキー

     公正価値で計上される金融商品は、以下のとおり、IFRSの公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類されている。

    レベル1-活発な市場における相場価格を使用して評価される金融商品                                 は、活発で流動性のある市場における相場価格から直

    接、公正価値を決定でき、かつ、市場で観察される金融商品が当行グループの手許有高内の価格決定される金融商品の代表的
    なものである場合の金融商品である。
     これらには、活発かつ流動性の高い取引所で取引されている国債、デリバティブおよび資本性有価証券が含まれている。
    レベル2-観察可能な市場データを使用した評価技法により評価される金融商品                                     は、活発な市場で取引される類似商品を参照す

    ることにより公正価値を決定できる金融商品か、または評価技法によりその評価額を導き出すが、評価技法に使用される入力
    値がすべて観察可能である金融商品である。
     これらには、多くのOTCデリバティブ、多くの投資適格の上場クレジット債、一部のCDS、多くの債務担保証券(CDO)、およ
    び多くの流動性の比較的低い株式が含まれている。
    レベル3-直接観察可能でない市場データを使用した評価技法により評価される金融商品                                         は、市場の観察可能な情報を参照する

    ことにより直接公正価値を決定することができず、他の何らかの価格決定技法の使用を要する金融商品である。この区分に分
    類される金融商品は、観察不能で、かつ、公正価値に重要な影響を及ぼす要素を有する。
                                414/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     これらには、より複雑なOTCデリバティブ、ディストレスト債、高度な仕組み債、流動性の低い資産担保証券(ABS)、流動
    性の低いCDO(現金およびシンセティック)、第三者割当増資、多くの商業用不動産(CRE)貸出金、流動性の低い貸出金およ
    び 一部の地方債が含まれている。
                                415/733




















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                       1
    公正価値で保有する金融商品の帳簿価額
                             2020  年12月31日現在                 2019  年12月31日現在
                           観察可能な      観察不能な            観察可能な      観察不能な
                     活発な市場      パラメータ      パラメータ      活発な市場      パラメータ      パラメータ
                     における       による      による      における       による      による
                     相場価格      評価技法      評価技法      相場価格      評価技法      評価技法
    単位:百万ユーロ
                    (レベル1)      (レベル2)      (レベル3)      (レベル1)      (レベル2)      (レベル3)
    公正価値で保有する金融資産:
     トレーディング資産                   44,525      55,220       8,183      44,595      56,713       9,567
      トレーディング証券                   44,349      50,340       3,066      44,427      50,128       3,430
      その他のトレーディング資産                    176     4,880      5,117       168     6,584      6,137
     デリバティブ金融商品のプラス
                        4,208     330,522       8,725      2,682     322,082       8,167
     の時価
     強制的に純損益を通じて公正価
     値で測定されるトレーディング                  2,992      68,511       4,618      3,806      77,818       5,278
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
     するものとして指定された金融                    0     436       0      0      0      7
     資産
     その他の包括利益を通じて公正
                       28,057      25,741       2,037      30,924      13,529       1,050
     価値で測定する金融資産
     公正価値で測定するその他の金
                                2                   2
                              9,277                   7,366
                         93            20       2           363
     融資産
    公正価値で保有する金融資産合計                   79,875      489,707       23,583      82,009      477,507       24,431
    公正価値で保有する金融負債:
     トレーディング負債                   36,699       7,615        2    23,873      13,152        41
      トレーディング証券                   36,674       7,206        2    23,862      12,828         2
      その他のトレーディング負債                     25      409       0      11      324       38
     デリバティブ金融商品のマイナ
                        4,430     315,145       8,200      2,841     307,013       6,652
     スの時価
     純損益を通じて公正価値で測定
     するものとして指定された金融                    0    45,622        960       0    48,378       1,954
     負債
     投資契約負債                     0     526       0      0     544       0
     公正価値で測定するその他の金
                                2      3            2      3
                              3,573       -294            4,609       -34
                         799                   527
     融負債
    公正価値で保有する金融負債合計                   41,929      372,480       8,867      27,241      373,697       8,612
    1 注記01-「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載されているように、金融商品の相殺に関する当行グループの会計方針に
      従って、この表中の金額は通常総額ベースで表示されている。
    2  ヘッジ会計に適格なデリバティブに主に関連している。
    3  主契約が償却原価で保有されている契約に組み込まれているが、組込デリバティブが分離されているデリバティブに関連している。分離
      された組込デリバティブは、プラスまたはマイナスの公正価値を有する可能性があるが、この表においては主契約の分類と整合させて表
      示されている。分離された組込デリバティブは、経常的に公正価値で保有されており、公正価値ヒエラルキーの分類間で分割されてい
      る。
     2020年度第3四半期において、当行グループは活発な市場の定義に関する流動性テストの手続きの精緻化を実施した。修正後

    のアプローチにより公正価値ヒエラルキーの分類の透明性および一貫性が高まると予想される。これらの変更により、トレー
    ディング資産約20億ユーロ(純額)およびその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産90億ユーロ(純額)がレベ
    ル1からレベル2へ振り替えられた。
     2020年度第4四半期において、比較可能なポジションの価格の利用に関連して、当行グループは戦略的法人向け貸出のレベリ
    ング手法を精緻化した。この精緻化により、公正価値ヒエラルキーの分類の透明性および一貫性が高まると予想される。これ
    らの変更により、その他の包括利益を通じて公正価値で保有する金融資産約10億ユーロがレベル3からレベル2へ振り替えられ
    た。
    評価技法

                                416/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     当行グループは、評価プロセスおよび公正価値測定に対する内部統制基準、手法、評価技法および手続を管理する確立した
    評価統制のフレームワークを有している。2020年度にはCOVID-19のパンデミックの感染拡大が金融市場全般に影響を及ぼし、
    特 に2020年3月と2020年4月には、市場の混乱と市場のボラティリティ拡大をもたらした。この結果、当行グループのレベル3の
    残高は、主に金利デリバティブに関連して40億ユーロ増加したが、その後、2020年度第4四半期末までに大部分が戻し入れられ
    た。レベル3の資産および負債に関する感応度は、市場データの分散が拡大したことによって上昇した。
     こうした市場の状況を受け、買呼値/売呼値スプレッドが公正価値を表していることを確認するための評価など、特定の分
    野に追加的な焦点を当てて見直す必要が生じた。ただし、標準的な手続と統制は遵守されており、当行グループは公正価値測
    定の変更と増減について、引き続き厳格な内部ガバナンスに従っている。
     以下は、当行グループが取引している様々な種類の金融商品の公正価値を設定する際に使用される評価技法の説明である。
    ソブリン債、準ソブリン債および社債ならびに持分証券-                           最近の取引がない場合、公正価値は、直近の市場価格(直近日以後

    のすべてのリスク変動および情報を調整したもの)から決定される場合がある。近い代用金融商品が活発な市場で取引されて
    いる場合、公正価値は、金融商品のリスク・プロファイルの相違に関して代用金融商品の価値を調整することにより決定され
    る。近い代用金融商品が入手不可能な場合には、公正価値は、より複雑なモデリング技法を使用して見積られる。これらの技
    法には、信用、金利、流動性およびその他のリスクの現在の市場相場を使用する割引キャッシュ・フロー・モデルが含まれ
    る。持分証券については、モデリング技法には株価収益率に基づくものも含まれることがある。
    モーゲージ担保証券およびその他の資産担保証券(MBS/ABS)                            には、住宅用・商業用MBSおよびその他のABS(CDOを含む。)が

    含まれる。ABSは、それらが様々な基礎となる資産を有し、また発行事業体が様々な資本構成を有するため、固有の特性を有し
    ている。多くのCDO金融商品と同様に、基礎となる資産がそれ自体ABSである場合には、複雑度はさらに上昇する。
     信頼できる外部価格が入手不可能な場合、ABSは、適用可能であれば、市場において観察可能な類似取引に基づき行われる相
    対的価値分析、または入手可能で観察可能な入力値をできる限り利用した業界標準の評価モデルを使用して評価される。業界
    標準の外部モデルは、独立した価格テストが可能な仮定に基づき、一定の取引の元本および利息の支払を計算する。入力値に
    は期限前償還率、損失仮定(タイミングおよび深刻度)および割引率(スプレッド、利回りまたはディスカウント・マージ
    ン)が含まれる。これらの入力値/仮定は、適切な場合、実際の取引、外部市場調査および市場インデックスから得られる。
    貸出金-    特定の貸出金については、公正価値は、最近生じた取引の市場価格(同取引日より後のすべてのリスク変動および情

    報を調整したもの)から決定されることがある。最近の市場取引がない場合、公正価値を決定するため、ブローカーの気配
    値、コンセンサス・プライシング、代用金融商品または割引キャッシュ・フロー・モデルが使用される。割引キャッシュ・フ
    ロー・モデルは、必要に応じて、信用リスク、金利リスク、為替リスク、予想デフォルト時損失率およびデフォルト時利用金
    額のパラメータ入力値を組み込んでいる。信用リスク、デフォルト時損失率およびデフォルト時利用率のパラメータは、入手
    可能かつ適切な場合、貸出金市場または信用市場からの情報を使用して決定される。
     レバレッジ貸出金は、取引固有の特性を有する場合があり、それにより市場で観察される取引の関連性が限定される可能性
    がある。外部プライシング・サービスから観察可能な価格が入手可能な類似の取引が存在する場合、この情報は、取引の相違
    を反映させるための適切な調整をした上で使用される。類似の取引が存在しない場合、割引キャッシュ・フロー評価技法が、
    適切なレバレッジ貸出金インデックス(産業分類、貸出金の劣後化ならびに貸出金および貸出相手先のその他の関連情報を組
    み込んでいる。)から得られた信用スプレッドとともに使用される。
    店頭デリバティブ金融商品-             流動性の高い取引市場における市場標準取引(金利スワップ、G7通貨による外国為替予約および

    オプション契約、ならびに上場証券またはインデックスに係るエクイティ・スワップおよびオプション契約等)は、市場標準
    モデルおよび公表パラメータ入力値を使用して評価される。パラメータ入力値は、可能な限り、プライシング・サービス、コ
    ンセンサス・プライシング・サービスおよび活発な市場において最近生じた取引から入手される。
     より複雑な金融商品は、その金融商品に特有のより洗練されたモデリング技法を使用してモデル化され、入手可能な市場価
    格に調整される。モデルから出力された価値が関連する市場参照値に調整されない場合、モデルから出力された価値に対して
    差異を調整するための評価調整が行われる。比較的活発でない市場では、データは頻度の少ない市場取引、ブローカーの気配
    値から、また外挿法および内挿法を通して得られる。観察可能な価格または入力値が入手不可能な場合、過去のデータ、取引
    の経済性に関するファンダメンタル分析および類似取引からの代用情報等、その他の関連する情報源を評価することにより公
    正価値を決定するために経営陣の判断が要求される。
    公正価値オプションに基づき純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債-                                             公正価値オプションに基づ

    き純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債の公正価値は、その金融負債に関連する当行グループの
    信用リスクの測定を含む、すべてのマーケット・リスク要因を組み込んでいる。金融負債には、仕組み債の発行、仕組み預金
    および連結ビークルが発行するその他の仕組み証券が含まれ、これらは活発な市場で取引されていないことがある。これらの
                                417/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    金融負債の公正価値は、関連する信用度調整後のイールド・カーブを使用して、契約上のキャッシュ・フローを割引くことに
    よって決定される。マーケット・リスク・パラメータは、資産として保有する類似金融商品と整合する手法で評価される。例
    え ば、仕組み債に組み込まれたデリバティブは、上記の「店頭デリバティブ金融商品」の項に記載された同様の手法を使用し
    て評価される。
     公正価値オプションに基づき純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債に担保が付されている場合
    (貸付有価証券受入金および買戻条件付売却有価証券等)、当該信用補完は負債の公正価値の評価に考慮される。
    投資契約負債-       投資契約負債に関連する資産は当行グループが所有する。当行グループは、投資契約によりこれらの負債の決

    済にこれらの資産を使用することを義務付けられている。そのため、投資契約負債の公正価値は、基礎となる資産(すなわ
    ち、保険契約の解約時に支払われる金額)の公正価値によって決定される。
    重要で観察不能なパラメータを含む評価技法から得られた公正価値で計上された金融商品の分析(レベル3)

     公正価値ヒエラルキーのレベル3の金融資産および金融負債の一部は、観察不能な入力値に対して、相殺関係にある同一また

    は類似するエクスポージャーを有している。しかし、これらはIFRSに従って、総額で表示することを要求されている。
    トレーディング証券         - 特定  の流動性の低い新興市場における社債および流動性の低い高度な仕組み社債は、ヒエラルキーのこ

    のレベルに含まれている。さらに、証券化事業体が発行したノート、商業用・住宅用MBS、債務担保証券およびその他のABSの
    一部の保有はここで報告されている。当年度の減少は主に、売却、決済、損失、連結除外およびこれらの金融商品の評価に使
    用される入力パラメータの観察可能性の変動によるレベル2とレベル3の間の振替純額によるものであり、購入および発行に
    よって一部相殺された。
    公正価値ヒエラルキーのこのレベルに分類される                       デリバティブ金融商品のプラスおよびマイナスの時価                         は、一つまたは複数の

    重要で観察不能なパラメータに基づき評価される。観察不能なパラメータは、特定の相関関係、特定のより長期的なボラティ
    リティ、特定の期限前償還率、信用スプレッドおよびその他の取引に特有のパラメータを含む場合がある。
     レベル3のデリバティブには、ボラティリティが観察不能な                           特定  のオプション、参照される基礎となる資産間の相関関係が観
    察不能な    特定  のバスケット・オプション、より長期的な金利オプション・デリバティブ、複数通貨の外国為替デリバティブ、
    および信用スプレッドが観察不能な                特定  のクレジット・デフォルト・スワップが含まれている。
     当期における資産の増加は、利得によるものであり、決済、連結除外およびこれらの金融商品の評価に使用される入力パラ
    メータの観察可能性の変動によるレベル2とレベル3の間での振替によって一部相殺された。当期における負債の増加は、損失
    によるものであり、決済およびこれらの金融商品の評価に使用される入力パラメータの観察可能性の変動によるレベル2とレベ
    ル3の間での振替によって一部相殺された。
    公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類される                     その他のトレーディング金融商品               は、主に一つまたは複数の重要で観察不能なパ

    ラメータに基づく評価モデルを使用して評価されるトレーディング債権から構成される。レベル3の貸出金は、流動性の低いレ
    バレッジ貸出金および流動性の低い住宅用・商業用モーゲージ貸出金から構成される。当期における減少は、売却、決済およ
    び損失によるものであり、購入、発行およびこれらの金融商品の評価に使用される入力パラメータの観察可能性の変動による
    レベル2とレベル3の間での振替によって一部相殺された。
    公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類される                     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産

    は、回収のために保有するものにも、回収して売却するために保有するものにも分類されない、トレーディング以外の金融資
    産のビジネス・モデルから構成される。これは主に、公正価値ベースで管理される逆レポ契約を含む。さらに、この分類に
    は、契約上のキャッシュ・フローの特性がSPPIではない、回収のために保有するもの、または回収して売却するために保有す
    るものに分類されるトレーディング以外の金融資産モデルも含まれる。当期における減少は、売却、決済および損失によるも
    のであり、購入、発行およびこれらの金融商品の評価に使用される入力パラメータの観察可能性の変動によるレベル2とレベル
    3の間での振替によって一部相殺された。
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産/負債                                  - 公正価値オプションに基づき純損益を通じて公正

    価値で測定するものとして指定された                  特定  の企業向け貸出金および仕組み債は、公正価値ヒエラルキーのこのレベルに分類さ
    れた。企業向け貸出金は、観察可能な信用スプレッド、回収率および観察不能な利用率のパラメータを組み込んだ評価技法を
    使用して評価されている。リボルビング貸出枠は、デフォルト時の利用率パラメータが重要で観察不能であるため、ヒエラル
    キーのレベル3において報告されている。
                                418/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     さらに、組込デリバティブを含む、純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された                                            特定  のハイブリッド債の発行
    は、重要で観察不能なパラメータに基づき評価される。これらの観察不能なパラメータは、単一の株式のボラティリティの相
    関関係を含んでいる。当期における負債の減少は、決済およびこれらの金融商品の評価に使用される入力パラメータの観察可
    能 性の変動によるレベル2とレベル3の間の振替純額によるものであり、発行および損失によって一部相殺された。
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                          には、トレーディング目的でなく、市場の流動性が非常に低い場合の

    不良債権のポートフォリオが含まれている。当期における増加は、購入、発行およびこれらの金融商品の評価に使用される入
    力パラメータの観察可能性の変動によるレベル2とレベル3の間での振替によるものであり、決済、売却および損失によって一
    部相殺された。
                                419/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    レベル3に分類された金融商品の調整
    レベル3に分類された金融商品の調整

                                               2020  年12月31日現在
                                                レベル3か
                 連結会社
                       利得/                           らの
                                            レベル3へ
    単位:            グループの
                           1            2    3     4    4
                       損失合計              発行    決済    の振替     振替
    百万ユーロ        期首残高      変動          購入    売却                     期末残高
    公正価値で保有
    する金融資産:
    トレーディング
              3,430      -79     -101    2,134    -1,628      11   -423     333    -612    3,066
    証券
    デリバティブ金
    融商品のプラス         8,167       -1    1,422      0    0    0   -833    1,541    -1,572     8,725
    の時価
    その他のトレー
              6,137       0    -423    1,188    -2,712     1,855    -1,207      710    -433    5,117
    ディング資産
    強制的に純損益
    を通じて公正価
    値で測定される         5,278       0    -256     389    -394     347    -811     852    -786    4,618
    トレーディング
    以外の金融資産
    純損益を通じて
    公正価値で測定
    するものとして           7     0     -1     0    0    6   -12      0     0     0
    指定された金融
    資産
    その他の包括利
    益を通じて公正
                          5
                         -66
              1,050       0        127    -50    718    -182     618    -177    2,037
    価値で測定する
    金融資産
    公正価値で測定
    するその他の金          363      0     -9     0    0    0    4   -147     -191      20
    融資産
    公正価値で保有
                          6,7
                         567
    する金融資産合         24,431       -79        3,839    -4,784     2,937    -3,463     3,906    -3,771     23,583
    計
    公正価値で保有
    する金融負債:
    トレーディング
                2     0     -2     0    0    0    1     0    -0     2
    証券
    デリバティブ金
    融商品のマイナ         6,652       0   2,108      0    0    0   -365    1,420    -1,615     8,200
    スの時価
    その他のトレー
               38      0     -1     0    0    0    -9     0    -28      0
    ディング負債
    純損益を通じて
    公正価値で測定
    するものとして         1,954       0     55     0    0   186    -763     215    -687     960
    指定された金融
    負債
    公正価値で測定
    するその他の金          -34      0     26     0    0    0   -16    -187     -83    -294
    融負債
    公正価値で保有
                          6,7
                        2,185
    する金融負債合         8,612       0         0    0   186   -1,151     1,448    -2,413     8,867
    計
    1  利得および損失合計は主に、連結損益計算書において報告された純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損
      失)に関連している。当該残高にはまた、連結損益計算書において報告されたその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に
      係る純利得(損失)、ならびにその他の包括利益、税引後において報告された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
      に係る未実現純利得(損失)および為替レートの変動が含まれている。なお、特定の金融商品はレベル1またはレベル2の金融商品により
      ヘッジされているが、上記の表にはこれらのヘッジ手段に係る利得および損失が含まれていない。また、観察可能なパラメータと観察不
      能なパラメータの両方が、公正価値ヒエラルキーのレベル3において分類された金融商品の公正価値を決定するために使用される場合があ
      る。表中の利得および損失は、観察可能なパラメータと観察不能なパラメータの両方の変動に起因している。
    2  発行は、負債の発行に係る現金受取額および借手に対する貸出金の新規発行に係る現金支払額に関連している。
    3  決済は、資産または負債を決済するためのキャッシュ・フローを表している。負債性および貸出金の金融商品については、これには満期
      時の元本、元本の償却および元本の返済が含まれている。デリバティブについては、すべてのキャッシュ・フローが決済に表示されてい
      る。
    4  レベル3への振替およびレベル3からの振替は、入力パラメータの観察可能性の変動に関連している。当期において、それらは期首の公正
      価値で計上されている。同表は、レベル3へ振り替えられた金融商品について、期首時点で当該金融商品の振替が行われたかのように当該
      金融商品に係る利得および損失ならびにキャッシュ・フローを示している。同様にレベル3から振り替えられた金融商品については、同表
                                420/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      は、当期における当該金融商品に係る利得および損失ならびにキャッシュ・フローを示していない。これは、同表が、期首時点で当該金
      融商品の振替が行われたかのように表示しているためである。
    5  強制的にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る利得および損失合計には、その他の包括利益、税引後において
      認識された利得11百万ユーロが含まれている。
    6  この金額には為替レート変動の影響が含まれている。公正価値で保有する金融資産合計については、この影響は495百万ユーロの損失であ
      り、公正価値で保有する金融負債合計については、この影響は66百万ユーロの利得である。
    7  資産については、プラスの残高は利得を、マイナスの残高は損失を表している。負債については、プラスの残高は損失を、マイナスの残
      高は利得を表している。
                                               2019  年12月31日現在

                                                レベル3か
                 連結会社
                       利得/                           らの
                                            レベル3へ
    単位:            グループの
                           1            2    3     4    4
                       損失合計              発行    決済    の振替     振替
    百万ユーロ        期首残高      変動          購入    売却                     期末残高
    公正価値で保有
    する金融資産:
    トレーディング
              4,086       -0     76   2,122    -2,242       0   -408     537    -742    3,430
    証券
    デリバティブ金
    融商品のプラス         8,309       0   1,547      0    0    0  -1,420     1,571    -1,840     8,167
    の時価
    その他のトレー
              5,676      -75     176   1,031    -2,493     2,615    -1,186      729    -337    6,137
    ディング資産
    強制的に純損益
    を通じて公正価
    値で測定される         6,066      -12     401   1,448     -473     592   -1,822      727   -1,649     5,278
    トレーディング
    以外の金融資産
    純損益を通じて
    公正価値で測定
    するものとして           0     0     2    0    0    8   -16     12     0     7
    指定された金融
    資産
    その他の包括利
    益を通じて公正
                          5
                          2
               268      0        536    -35     0   -19     300     -2   1,050
    価値で測定する
    金融資産
    公正価値で測定
    するその他の金          207      0     0    0    0    0    -6    176     -14     363
    融資産
    公正価値で保有
                          6,7
                        2,204
    する金融資産合         24,614       -86        5,136    -5,243     3,215    -4,877     4,052    -4,584     24,431
    計
    公正価値で保有
    する金融負債:
    トレーディング
                0     0     2    0    0    0    0     0     0     2
    証券
    デリバティブ金
    融商品のマイナ         6,289       0   1,337      0    0    0  -1,175     1,904    -1,702     6,652
    スの時価
    その他のトレー
               15      0     -8     0    0    0    -4     34     0    38
    ディング負債
    純損益を通じて
    公正価値で測定
    するものとして         2,021      -77     290     0    0   385    -489     681    -856    1,954
    指定された金融
    負債
    公正価値で測定
    するその他の金          -611       0    304     0    0    0   100     56    117     -34
    融負債
    公正価値で保有
                          6,7
                        1,925
    する金融負債合         7,714      -77          0    0   385   -1,568     2,674    -2,441     8,612
    計
    1  利得および損失合計は主に、連結損益計算書において報告された純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損
      失)に関連している。当該残高にはまた、連結損益計算書において報告されたその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に
      係る純利得(損失)、ならびにその他の包括利益、税引後において報告された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
      に係る未実現純利得(損失)および為替レートの変動が含まれている。なお、特定の金融商品はレベル1またはレベル2の金融商品により
      ヘッジされているが、上記の表にはこれらのヘッジ手段に係る利得および損失が含まれていない。また、観察可能なパラメータと観察不
      能なパラメータの両方が、公正価値ヒエラルキーのレベル3において分類された金融商品の公正価値を決定するために使用される場合があ
      る。表中の利得および損失は、観察可能なパラメータと観察不能なパラメータの両方の変動に起因している。
    2  発行は、負債の発行に係る現金受取額および借手に対する貸出金の新規発行に係る現金支払額に関連している。
                                421/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3  決済は、資産または負債を決済するためのキャッシュ・フローを表している。負債性および貸出金の金融商品については、これには満期
      時の元本、元本の償却および元本の返済が含まれている。デリバティブについては、すべてのキャッシュ・フローが決済に表示されてい
      る。
    4  レベル3への振替およびレベル3からの振替は、入力パラメータの観察可能性の変動に関連している。当期において、それらは期首の公正
      価値で計上されている。同表は、レベル3へ振り替えられた金融商品について、期首時点で当該金融商品の振替が行われたかのように当該
      金融商品に係る利得および損失ならびにキャッシュ・フローを示している。同様にレベル3から振り替えられた金融商品については、同表
      は、当期における当該金融商品に係る利得および損失ならびにキャッシュ・フローを示していない。これは、同表が、期首時点で当該金
      融商品の振替が行われたかのように表示しているためである。
    5  強制的にその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る利得および損失合計には、その他の包括利益、税引後において
      認識された損失3百万ユーロが含まれている。
    6  この金額には為替レート変動の影響が含まれている。公正価値で保有する金融資産合計については、この影響は157百万ユーロの利得であ
      り、公正価値で保有する金融負債合計については、この影響は25百万ユーロの損失である。
    7  資産については、プラスの残高は利得を、マイナスの残高は損失を表している。負債については、プラスの残高は損失を、マイナスの残
      高は利得を表している。
    観察不能なパラメータの感応度分析

     金融商品の価値が観察不能なパラメータ入力値に左右される場合、貸借対照表日現在のこれらのパラメータの正確な水準

    は、合理的に可能性のある代替値の範囲から得られる場合がある。財務諸表を作成する際に、これらの観察不能な入力パラ
    メータの適切な水準は、現行の市場の証拠と整合し、また、上述の当行グループの評価統制に対するアプローチに沿うように
    選択される。当行グループが関連する金融商品を合理的に可能性のある代替値の範囲の両極から得られるパラメータ価値を使
    用して評価した場合、          2020年12月31日現在では、公正価値は最大で18億ユーロ増加また                              は14億ユーロ減少した可能性がある。
    2019年12月31日現在では、公正価値は最大で17億ユーロ増加または12億ユーロ減少した可能性がある。
     2019年12月31日から2020年12月31日までの感応度を示す金額の変動は、プラスの公正価値変動が156百万ユーロの増加、マイ
    ナスの公正価値変動が215百万ユーロの増加となった。同期間における当行グループのレベル3の資産は848百万ユーロ減少し、
    当行グループのレベル3の負債は256百万ユーロ増加した。2020年度にはCOVID-19のパンデミックの感染拡大が金融市場全般に
    影響を及ぼし、特に2020年度第1四半期には、市場の混乱と市場のボラティリティ拡大をもたらした。レベル3の資産および負
    債に関する感応度は、2020年度を通じて上昇した。これは、同期間にレベル3資産の減少が報告されたものの、この市場データ
    の分散の著しい拡大による影響が継続的にプラスおよびマイナスの公正価値の変動を引き上げたためである。これは多くの特
    有の要因によるものであり、中でも、観察不能な入力パラメータに対する感応度が比較的低いとみなされる項目において特定
    のレベル3資産へのエクスポージャーが減少し、観察不能な入力パラメータに対する感応度が比較的高いとみなされる項目にお
    いてその他のレベル3資産へのエクスポージャーが増加した影響を含んでいる。
     当行グループによるレベル3の観測不可能なパラメータの感応度の計算は、慎重性に基づく評価の目的上、評価の不確実性の
    測定に使用されるアプローチと一致している。慎重性に基づく評価とは、公正価値で保有する資産に対する資本要件である。
    これは、欧州委員会委任規則(EU)第2016/101号(規則(EU)第2019/876号(CRR)第34条を補完する。)に準拠し、評価の不
    確実性を定量化して資産計上する仕組みを提供するものであり、第105(14)条に準拠し算定された公正価値で測定するすべて
    の資産に係る追加の評価調整額を、CET                   1資本からの減額に適用するよう金融機関に求めている。この計算では、慎重性に基づ
    く評価において、関連する資産および負債に対して実施される出口価格分析が使用される。公正価値が慎重に測定されている
    ことがすでに明らかな場合、感応度の下落が限定される可能性がある。
     この開示は、評価を観察不能な入力パラメータに依拠している金融商品の公正価値に係る、相対的な不確実性の潜在的な影
    響を説明することを目的としている。しかしながら、実際には、すべての観察不能なパラメータが同時に合理的に可能性のあ
    る代替値の範囲の両極となる可能性は低い。このため上記に開示された見積りは貸借対照表日現在における公正価値の真の不
    確実性より大きくなる可能性がある。さらに、当該開示は公正価値の将来の変動を予測または暗示するものではない。
     ここで考慮される金融商品の多く(特にデリバティブ)については、観察不能な入力パラメータは、金融商品の価格決定に
    要求されるパラメータの一部のみを表しており、残りは観察可能なパラメータである。このため、これらの金融商品について
    は、観察不能な入力パラメータをこれらの範囲の両極に変動させることの全体的な影響は、金融商品の公正価値合計と比較し
    て相対的に小さい可能性がある。その他の金融商品については、公正価値は全体の金融商品価格に基づいて、例えば、合理的
    な代用金融商品の公正価値を調整することにより決定される。また、すべての金融商品は、当該金融商品を手仕舞いするコス
    トの評価調整を含めた公正価値で既に計上されており、したがって、不確実性それ自体を市場の価格決定に反映させるために
    不確実性を既に織り込み済みである。このため、この開示において計算される不確実性のマイナスの影響は、財務諸表上の公
    正価値に既に織り込み済みの不確実性のマイナスの影響を超える部分である。
                      1

    金融商品の種類別の感応度分析の内訳
                                  2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
                                422/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                合理的に可      合理的に可      合理的に可      合理的に可
                                能性のある      能性のある      能性のある      能性のある
                                代替値の使      代替値の使      代替値の使      代替値の使
                                用によるプ      用によるマ      用によるプ      用によるマ
                                ラスの公正      イナスの公      ラスの公正      イナスの公
    単位:百万ユーロ                            価値変動      正価値変動       価値変動      正価値変動
    有価証券:
                                                  2      2
     負債性有価証券
                                                 257      140
                                    287      163
      商業用モーゲージ担保証券
                                     9      22       4      1
      モーゲージ担保証券およびその他の資産担保証券
                                    20      12      37      20
                                                  2      2
      社債、ソブリン債およびその他の負債性有価証券
                                                 216      119
                                    259      129
                                                  2      2
     資本性有価証券                                            61      53
                                    83      95
    デリバティブ:
     信用                              283      185      189      123
     エクイティ                              257      238      168      128
     金利関連                              306      266      312      303
     外国為替                               37      32      44      39
     その他                               93      82      116      101
    貸出金:
     貸出金
                                    483      306      525      264
    その他                                0      0      0      0
    合計                              1,829      1,367      1,673      1,151
    1  観察不能なパラメータに対するエクスポージャーが異なる金融商品の間で相殺される場合には、純影響額のみがこの表で開示されてい
      る。
    2  取引の再評価の結果、合理的に可能性のある代替値の使用によるプラスおよびマイナスの公正価値の変動が「資本制有価証券」から「社
      債、ソブリン債およびその他の負債性有価証券」へと組み替えられた。
    重要で観察不能な入力値の感応度に関する定量的情報

     レベル3の公正価値測定に係る観察不能なパラメータの動向は、必ずしも独立したものではなく、多くの場合、他の観察不能

    なパラメータおよび観察可能なパラメータの双方との間に動的な関係が存在する。こうした関係は、ある金融商品の公正価値
    にとって重要である場合には、相関関係パラメータを通じて明確に捕捉されるか、または価格決定モデルもしくは評価技法を
    通じて別の方法で管理される。評価技法が複数の入力値を使用する場合、特定の入力値の選択が他の入力値の可能値の範囲を
    限定することが多い。さらに、広範な市場要素(金利、株価指数、信用指数、コモディティ指数、外国為替レート等)も影響
    し得る。
     下記の値の範囲は、レベル3内の重要なエクスポージャーの評価に使用された入力値の最大値および最小値を示している。開
    示を構成する金融商品の多様性は重要であることから、特定のパラメータの範囲は広くなる場合がある。例えば、モーゲージ
    担保証券に係る信用スプレッドの範囲は、より狭いスプレッドを伴う流動性の比較的高い正常ポジションから、より広い信用
    スプレッドを有する流動性の比較的低い不良ポジションまでを表している。レベル3には流動性の比較的低い公正価値金融商品
    が含まれていることから、関連する市場力学を捕捉するための各エクスポージャーの種類内の価格決定の分化の度合いが高い
    ため、広範なパラメータが見られると予想される。その次に、主要な各パラメータの種類の簡単な説明が、当該パラメータ間
    の重要な相互関係に関するコメントとともに記載されている。
     信用パラメータは、デフォルト確率およびデフォルトの結果生じる損失の表示を可能にすることにより、エクスポージャー
    の信用度の評価に使用される。信用スプレッドは、信用度を反映する最たるものであり、発行体と参照ベンチマークとの信用
    の質の違いを許容するために債券保有者が要求するであろう、ベンチマーク参照金融商品(評価対象の資産に応じて通常は
    LIBORまたは関連する財務省証券)を上回るプレミアムまたは利回りを示す。信用スプレッドが大きいほど、信用の質が低いこ
    とを意味し、結果として特定の債券または借手によって保有者または貸手に返済される他の貸出金資産の価値は下がる。回収
    率は、貸出金の債務不履行時に貸手が受け取るであろう金額、または債券の債務不履行時に債券保有者が受け取るであろう金
    額の見積りを示す。他のパラメータを一定にした場合、回収率が高いほど、特定の債券ポジションの評価額は高くなる。年率
    換算デフォルト率(Constant              Default    Rate   (CDR))および年率換算期限前償還率(Constant                       Prepayment      Rate   (CPR))は、こ
    れらのパラメータが予定された返済および利払時に発生している進行中の債務不履行や、借手が追加の(通常は自主的な)繰
    上返済を行うか否か見積ることから、より複雑な貸出金および負債性資産の評価を可能にする。これらのパラメータは、借手
    による返済が長期にわたって行われる場合や、借手が貸出金を繰上返済できる場合(例えば一部の住宅用モーゲージに見られ
                                423/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    る。)における、モーゲージやその他の種類の貸出の公正価値に関する意見の形成の際に特に関連性が高い。CDRが高いほど、
    貸手が最終的に受け取る現金が少なくなることから、特定の貸出金またはモーゲージの評価額は低くなる。
     金利、信用スプレッド、インフレ率、外国為替レートおよび株価は、一部のオプション金融商品やその他の複雑なデリバ
    ティブ(デリバティブ保有者が受け取るペイオフがこれらの参照基礎数値の長期にわたる動向に左右される場合)において参
    照される。ボラティリティ・パラメータは、基礎となる金融商品に係るリターンの変動性の評価を可能にすることにより、オ
    プションの動向の主要な属性を表す。このボラティリティは確率の指標であり、ボラティリティが高いほど特定の結果が生じ
    る確率が高まることを意味する。参照基礎数値(金利、信用スプレッド等)は、オプションから期待できるリターンの大きさ
    を表すことにより、オプションの評価額に影響を及ぼす。このため、特定のオプションの評価額は、基礎となる金融商品の価
    値および当該金融商品のボラティリティ(ペイオフの大きさを示す。)、ならびに当該ペイオフが発生する確率に左右され
    る。ボラティリティが高いと、プラスのリターンの確率が高まることから、オプション保有者のオプションの価値は高くな
    る。オプションによって表されるペイオフが重要である場合にも、オプションの価値は高くなる。
     相関関係は、デリバティブまたは他の金融商品に複数の参照基礎数値が存在する場合に、参照基礎数値間の影響力のある関
    係を表すために使用される。こうした関係(例えばコモディティ相関関係や金利・為替相関関係)の一部の背後には通常、世
    界的需要によるコモディティ群への影響や金利平価による外国為替レートへの影響といったマクロ経済的要因が存在する。ク
    レジット・デリバティブや株式バスケット・デリバティブといった場合には、信用参照数値間や株式間により具体的な関係が
    存在し得る。信用相関関係は、様々な信用商品の信用パフォーマンス間の関係の見積りに使用され、株式相関関係は様々な株
    式のリターン間の関係の見積りに使用される。相関関係エクスポージャーを有するデリバティブは、ロングまたはショートの
    相関関係のいずれかである。高い相関関係は、参照基礎数値間に強い関係が存在することを示唆し、このことはロングの相関
    関係デリバティブの価値の上昇につながる。負の相関関係は、参照基礎数値間の関係が反対であることを意味する(すなわ
    ち、ある参照基礎数値の価格の上昇が他の参照基礎数値の価格の下落につながる。)。
     流動性の比較的低い有価証券の評価にはEBITDA(利息、税金、減価償却費および償却費前利益)倍率法が使用され得る。こ
    の方法の下では、企業の企業価値(以下「EV」という。)は、観察可能な類似企業のEV/EBITDA倍率を識別し、評価見積りの
    対象である企業のEBITDAにこの倍率を適用することにより見積ることができる。この方法の下では、使用される一般に上場し
    た類似企業と評価対象企業との流動性の差に起因した流動性の調整が頻繁に適用される。EV/EBITDA倍率が高いほど、公正価
    値は上昇する。
                                424/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    レベル3に分類された金融商品および観察不能な入力値に関する定量的情報
                                                 2020  年12月31日現在
                       公正価値
    単位:百万ユーロ
                                        重要で観察不能な入
                                   1
                               評価技法
    (別途記載のものを除く。)                資産    負債                力値(レベル3)               範囲
    公正価値で保有する金融商品-公
    正価値で保有するデリバティブ以
    外の金融商品:
    トレーディング目的で保有する
    モーゲージ担保証券およびその他
    の資産担保証券:
     商業用モーゲージ担保証券                 28    0 価格に基づく技法            価格             0%   114%
                                       信用スプレッド(ベー
                            割引キャッシュ・フロー                         133   1,270
                                       シス・ポイント)
     モーゲージ担保証券および
                      155     0 価格に基づく技法            価格             0%   106%
     その他の資産担保証券
                                       信用スプレッド(ベー
                            割引キャッシュ・フロー                         109   1,295
                                       シス・ポイント)
                                       回収率            10%    90%
                                       年率換算デフォルト率             1%    2%
                                       年率換算期限前償還率             1%    25%
    モーゲージ担保証券およびその他
                      183     0
    の資産担保証券合計
    負債性有価証券およびその他の債
                     4,625     769  価格に基づく技法            価格             0%   200%
    務証券
                                       信用スプレッド(ベー
     トレーディング目的保有                2,813      2 割引キャッシュ・フロー                         21    544
                                       シス・ポイント)
      社債、ソブリン債およびその
                     2,813
      他の負債性有価証券
     強制的に純損益を通じて公正価
     値で測定されるトレーディング               1,652
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
                       0   768
     するものとして指定
     その他の包括利益を通じて公正
                      160
     価値で測定する金融資産
    資本性有価証券                 727     0 マーケット・アプローチ            価格/純資産価額            42%    100%
                                       企業価値/EBITDA(倍
     トレーディング目的保有                  70    0                           5    23
                                       率)
     強制的に純損益を通じて公正価
     値で測定されるトレーディング                657      割引キャッシュ・フロー            加重平均資本コスト             8%    20%
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
                       0     価格に基づく技法            価格             0%   108%
     するものとして指定
    貸出金                7,888      0 価格に基づく技法            価格             0%   373%
                                       信用スプレッド(ベー
     トレーディング目的保有                5,101      0 割引キャッシュ・フロー                         51   2,233
                                       シス・ポイント)
     強制的に純損益を通じて公正価
     値で測定されるトレーディング                910
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
                       0    0             回収率            20%    85%
     するものとして指定
     その他の包括利益を通じて公正
                     1,877
     価値で測定する金融資産
                                       信用スプレッド(ベー
    貸出コミットメント                  0    1 割引キャッシュ・フロー                          6  2,444
                                       シス・ポイント)
                                       回収率            25%    100%
                            ローン価格決定モデル            利用率             0%   100%
                       2    3
                     1,432     198
    その他の金融商品                       割引キャッシュ・フロー            IRR             7%    16%
                                       レポ・レート(ベーシ
                                                     0    75
                                       ス・ポイント)
    公正価値で保有するデリバティブ
                    14,854     968
    以外の金融商品合計
    1  評価技法および続く重要な観察不能な入力値は、各ポジション合計に関連している。
    2  その他の金融資産には、その他のトレーディング資産16百万ユーロおよび強制的に公正価値で測定されるトレーディング以外のその他の
      金融資産14億ユーロが含まれている。
                                425/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3  その他の金融負債には、公正価値で測定するものとして指定された買戻条件付売却有価証券192百万ユーロおよび公正価値で測定するもの
      として指定されたその他の金融負債6百万ユーロが含まれている。
                                                 2020  年12月31日現在

                         公正価値
    単位:百万ユーロ
                                        重要で観察不能な
    (別途記載のものを除く。)               資産      負債       評価技法        入力値(レベル3)                範囲
    公正価値で保有する金融
    商品:
    デリバティブ金融商品の
    時価:
                                       スワップ・レート
                             割引キャッシュ・
     金利デリバティブ               4,708      4,025             (ベーシス・ポイン             -77    787
                             フロー
                                       ト)
                                       インフレ・スワッ
                                                    1%    3%
                                       プ・レート
                                       年率換算デフォルト
                                                    0%    10%
                                       率
                                       年率換算期限前償還
                                                    2%    30%
                                       率
                             オプション価格決定          インフレ・ボラティ
                                                    0%    8%
                             モデル          リティ
                                       金利ボラティリティ             0%    19%
                                       金利間の相関関係            -25%     97%
                                       ハイブリッド相関関
                                                   -70%    100%
                                       係
                                       信用スプレッド
                             割引キャッシュ・フ
     クレジット・デリバティブ                575      585            (ベーシス・ポイン              0  1,759
                             ロー
                                       ト)
                                       回収率             0%    77%
                             相関関係価格決定モ
                                       信用相関関係            31%    63%
                             デル
                             オプション価格決定
     エクイティ・デリバティブ                800     1,916             株式ボラティリティ             4%    85%
                             モデル
                                       インデックス・ボラ
                                                    17%    75%
                                       ティリティ
                                       インデックス間の相
                                                     1    1
                                       関関係
                                       株式間の相関関係            41%    67%
                                       株式先渡             0%    5%
                                       インデックス先渡             0%    4%
                             オプション価格決定
     FXデリバティブ               1,749      1,427             ボラティリティ            -16%     42%
                             モデル
                                       相場ボラティリティ             0%    0%
                                       信用スプレッド
                             割引キャッシュ・フ
                             1
                           -54
     その他のデリバティブ                898                  (ベーシス・ポイン              -    -
                             ロー
                                       ト)
                             オプション価格決定          インデックス・ボラ
                                                    0%   113%
                             モデル          ティリティ
                                       コモディティ相関関
                                                    16%    52%
                                       係
    デリバティブ金融商品の時価
                     8,729      7,899
    合計
    1  主契約が償却原価で保有されている契約に組み込まれているが、組込デリバティブが分離されているデリバティブが含まれている。
                                426/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                 2019  年12月31日現在
                       公正価値
    単位:百万ユーロ
                                        重要で観察不能な入
                                   1
                               評価技法
    (別途記載のものを除く。)                 資産    負債                力値(レベル3)               範囲
    公正価値で保有する金融商品-公
    正価値で保有するデリバティブ以
    外の金融商品:
    トレーディング目的で保有する
    モーゲージ担保証券およびその他
    の資産担保証券:
                                                    0%
     商業用モーゲージ担保証券                 33    0 価格に基づく技法            価格                3623%
                                       信用スプレッド(ベー
                            割引キャッシュ・フロー                         102   1,899
                                       シス・ポイント)
     モーゲージ担保証券および
                                                    0%
                      225     0 価格に基づく技法            価格                101%
     その他の資産担保証券
                                       信用スプレッド(ベー
                            割引キャッシュ・フロー                         54   2,460
                                       シス・ポイント)
                                                    25%
                                       回収率                 75%
                                                    1%
                                       年率換算デフォルト率                 4%
                                                    3%
                                       年率換算期限前償還率                 24%
    モーゲージ担保証券およびその他
                      258     0
    の資産担保証券合計
    負債性有価証券およびその他の債
                       4
                     5,084
                                                    0%
                         1,679   価格に基づく技法            価格                203%
    務証券
                                       信用スプレッド(ベー
     トレーディング目的保有                3,090      2 割引キャッシュ・フロー                         15    460
                                       シス・ポイント)
      社債、ソブリン債およびその
                     3,090
      他の負債性有価証券
     強制的に純損益を通じて公正価
                       4
                     1,938
     値で測定されるトレーディング
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
                       0  1,676
     するものとして指定
     その他の包括利益を通じて公正
                      56
     価値で測定する金融資産
    資本性有価証券                 760     0 マーケット・アプローチ            価格/純資産価額             0%   101%
                                       企業価値/EBITDA(倍
     トレーディング目的保有                  82    0                           5    17
                                       率)
     強制的に純損益を通じて公正価
                       4
                      678
     値で測定されるトレーディング                      割引キャッシュ・フロー            加重平均資本コスト             0%    20%
     以外の金融資産
    貸出金                8,302     38 価格に基づく技法            価格             0%   341%
                                       信用スプレッド(ベー
     トレーディング目的保有                6,110     38 割引キャッシュ・フロー                         11   1,209
                                       シス・ポイント)
     強制的に純損益を通じて公正価
     値で測定されるトレーディング               1,193
     以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定
                       6    0             回収率            35%    90%
     するものとして指定
     その他の包括利益を通じて公正
                      993
     価値で測定する金融資産
                                       信用スプレッド(ベー
    貸出コミットメント                  0    1 割引キャッシュ・フロー                          8   979
                                       シス・ポイント)
                                       回収率            25%    95%
                            ローン価格決定モデル            利用率             0%    84%
                       2,4    3
                     1,504     278
    その他の金融商品                       割引キャッシュ・フロー            IRR             7%    46%
                                       レポ・レート(ベーシ
                                                     5   271
                                       ス・ポイント)
    公正価値で保有するデリバティブ
                    15,908    1,996
    以外の金融商品合計
    1  評価技法および続く重要な観察不能な入力値は、各ポジション合計に関連している。
    2  その他の金融資産には、その他のトレーディング資産28百万ユーロおよび強制的に公正価値で測定されるその他の金融資産15億ユーロが
      含まれている。
    3  その他の金融負債には、公正価値で測定するものとして指定された買戻条件付売却有価証券186百万ユーロおよび公正価値で測定するもの
      として指定されたその他の金融負債92百万ユーロが含まれている。
                                427/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    4  取引の再評価の結果、資産が、資本性有価証券およびその他の金融商品から負債性有価証券およびその他の債務証券に修正再表示され
      た。
                                                 2019  年12月31日現在

                         公正価値
    単位:百万ユーロ
                                        重要で観察不能な
    (別途記載のものを除く。)               資産      負債       評価技法        入力値(レベル3)                範囲
    公正価値で保有する金融
    商品:
    デリバティブ金融商品の
    時価:
                                       スワップ・レート
                             割引キャッシュ・
     金利デリバティブ               4,941      3,387             (ベーシス・ポイン             -69    668
                             フロー
                                       ト)
                                       インフレ・スワッ
                                                    0%    3%
                                       プ・レート
                             オプション価格決定          インフレ・ボラティ
                                                    0%    5%
                             モデル          リティ
                                       金利ボラティリティ             0%    33%
                                       金利間の相関関係            -25%     99%
                                       ハイブリッド相関関
                                                   -70%    100%
                                       係
                                       信用スプレッド
                             割引キャッシュ・フ
     クレジット・デリバティブ                618      822            (ベーシス・ポイン              0  18,812
                             ロー
                                       ト)
                                       回収率             0%    75%
                             相関関係価格決定モ
                                       信用相関関係            33%    84%
                             デル
                             オプション価格決定
     エクイティ・デリバティブ                834     1,132             株式ボラティリティ             4%    93%
                             モデル
                                       インデックス・ボラ
                                                    4%    69%
                                       ティリティ
                                       インデックス間の相
                                                     1    1
                                       関関係
                                       株式間の相関関係            18%    93%
                             オプション価格決定
     FXデリバティブ               1,320      1,158             ボラティリティ            -12%     27%
                             モデル
                                       相場ボラティリティ             0%    0%
                                       信用スプレッド
                             割引キャッシュ・フ
                             1
                           117
     その他のデリバティブ                810                  (ベーシス・ポイン              -    -
                             ロー
                                       ト)
                             オプション価格決定          インデックス・ボラ
                                                    7%    67%
                             モデル          ティリティ
                                       コモディティ相関関
                                                    5%    86%
                                       係
    デリバティブ金融商品の時価
                     8,524      6,616
    合計
    1  主契約が償却原価で保有されている契約に組み込まれているが、組込デリバティブが分離されているデリバティブが含まれている。
    報告日現在において保有されるまたは発行済のレベル3の金融商品に係る未実現利得または損失

     レベル3の金融商品に係る未実現利得または損失は観察不能なパラメータのみによるものではない。ヒエラルキーの当該レベ

    ルにおける金融商品の評価に対するパラメータ入力値の多くは観察可能であり、利得または損失は、当該期間にわたるこれら
    の観察可能なパラメータの変動が一因となっている。ヒエラルキーの当該レベルにおけるポジションの多くは、公正価値ヒエ
    ラルキーの他のレベルに分類されている金融商品によって経済的にヘッジされている。当該ヘッジのすべてに係る、計上され
    た相殺関係にある利得または損失は以下の表には含まれていない。同表は、IFRS第13号に従って報告日において保有されてい
    るレベル3に分類された金融商品それ自体に関連する利得および損失のみを示している。レベル3の金融商品に係る未実現利得
    および損失は、連結損益計算書において、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利息収益および純利益
    のいずれにも含まれる。
                                       2020  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ                                             2019  年12月31日現在
    公正価値で保有する金融資産:
     トレーディング証券                                         38           60
                                428/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     デリバティブ金融商品のプラスの時価                                       2,589           1,906
     その他のトレーディング資産                                        -248            35
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外
                                              -14           387
     の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産                                         0           2
     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                         20           0
     公正価値で測定するその他の金融資産                                         4           6
    公正価値で保有する金融資産合計                                        2,389           2,397
    公正価値で保有する金融負債:
     トレーディング証券                                         -0           -2
     デリバティブ金融商品のマイナスの時価                                       -2,536           -1,660
     その他のトレーディング負債                                         0           6
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債                                         53          -259
     公正価値で測定するその他の金融負債                                        -26          -308
    公正価値で保有する金融負債合計                                        -2,510           -2,223
    合計                                         -121           174
    取引日利益の認識

     評価技法で使用された入力値に重要で観察不能なものがある場合、金融商品は取引価格で認識され、取引日利益は繰延べら
    れる。以下の表は、純損益を通じて公正価値で測定に分類された金融商品に関して、重要で観察不能なパラメータにより繰延
    べられた取引日利益の期中の変動を示している。当該残高は主にデリバティブ金融商品に関連している。
    単位:百万ユーロ                                       2020  年度        2019  年度

    期首残高                                         441          531
    期中の新規取引                                         308          170
    償却                                        -140          -106
    満期取引                                        -130           -95
    その後の観察可能性の変動                                         -22          -60
    為替レートの変動                                         -4           1
    期末残高                                         454          441
    14 -

    公正価値で計上されない金融商品の公正価値
     公正価値で計上されないその他の金融商品は、公正価値ベースで管理されていない。これらの金融商品については、公正価

    値は開示目的で計算されるのみであり、当行グループの貸借対照表および損益計算書に影響を及ぼさない。さらに、当該金融
    商品は通常取引されないため、これらの公正価値の決定には経営陣の重要な判断が要求される。
     以下の金融商品は主として短期であり、その帳簿価額は公正価値の合理的な見積りを表している。
    資産                           負債

    現金および中央銀行預け金                           預金
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                           中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券                           貸付有価証券受入金
    借入有価証券担保金                           その他の短期借入金
    その他の資産                           その他の負債
     多数の均質貸出金による小口貸出ポートフォリオ(住宅用モーゲージ等)の場合、公正価値は、信用の質が同等の発行体へ

    の貸出について、当行グループの新しい貸出金利を使用して、ポートフォリオの契約上のキャッシュ・フローを割引くことに
    より、商品セグメントごとに計算される。小口ポートフォリオの主要インプットは、過去と現在の商品マージンの差異および
    予想期限前償還率である。帳簿価額に含まれる資本計上されたブローカー・フィーも、公正価値とみなされる。
                                429/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     法人貸出ポートフォリオは、満期までの貸出金を、貸出金固有の信用スプレッドおよび当行グループの資金調達コストで割
    引くことにより見積もられる。
     長期債務および信託優先証券の場合、公正価値は、入手可能な場合には市場相場価格により決定される。市場相場価格が入
    手可能でない場合、公正価値は、類似の特性を有する金融商品が市場で取引される場合の金利で残存する契約上のキャッシュ
    を割引く評価技法を使用して見積られる。
                                    1

    貸借対照表において公正価値で計上されない金融商品の見積公正価値
                                                2020  年12月31日現在
                                             観察可能な      観察不能な
                                       活発な市場
                                             パラメータ      パラメータ
                                       における
                                             による評価      による評価
                                       相場価格       技法      技法
    単位:百万ユーロ                       帳簿価額      公正価値     (レベル1)      (レベル2)      (レベル3)
    金融資産:
    現金および中央銀行預け金                        166,208      166,208      166,208         0      0
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                         9,130      9,132       866     8,266        0
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買
                             8,533      8,519        0    7,694       825
    入有価証券
    借入有価証券担保金                           0      0      0      0      0
    貸出金                        426,995      434,442         0    13,253      421,189
    その他の金融資産                        94,069      94,393       7,714      86,049        629
    金融負債:
    預金                        568,031      568,172         66    568,105         0
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売
                             2,325      2,328        0    2,328        0
    却有価証券
    貸付有価証券受入金                         1,697      1,697        0    1,697        0
    その他の短期借入金                         3,553      3,556        0    3,540        15
    その他の金融負債                        96,602      96,602       1,902      94,700         0
    長期債務                        149,163      150,691         0   144,130       6,560
    信託優先証券                         1,321      1,069        0    1,069        0
                                430/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在

                                             観察可能な      観察不能な
                                       活発な市場
                                             パラメータ      パラメータ
                                       における
                                             による評価      による評価
                                       相場価格       技法      技法
    単位:百万ユーロ                       帳簿価額      公正価値     (レベル1)      (レベル2)      (レベル3)
    金融資産:
    現金および中央銀行預け金                        137,592      137,592      137,592         0      0
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                         9,636      9,636       116     9,520        0
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買
                             13,801      13,801         0    13,801         0
    入有価証券
    借入有価証券担保金                          428      428       0     428       0
    貸出金                        429,841      436,997         0    11,376      425,620
    その他の金融資産                        94,157      94,423      15,960      78,463         0
    金融負債:
    預金                        572,208      572,596        120    572,476         0
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売
                             3,115      3,114        0    3,114        0
    却有価証券
    貸付有価証券受入金                          259      259       0     259       0
    その他の短期借入金                         5,218      5,221        0    5,219        2
    その他の金融負債                        87,669      87,669       1,898      85,771         0
    長期債務                        136,473      136,494         0   125,344       11,150
                                      2             2
                                   1,798             1,798
    信託優先証券                         2,013               0             0
    1  注記01-「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載されているように、金融商品の相殺に関する当行グループの会計方針に
      従って、金額は通常総額ベースで表示されている。
    2  過年度の情報は、公正価値の計算の精緻化により修正再表示されている。
    貸出金の場合、公正価値と帳簿価額との差額は、当初認識後に商品マージンが変動した影響によるものである。

    長期債務および信託優先証券の場合、公正価値と帳簿価額との差額は、当行グループが貸借対照表日現在において類似の期限

    および劣後の債務を発行した場合の金利が、当該金融商品が発行された時の金利と比較して変動したことによる影響に起因し
    ている。
      次へ

                                431/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    15 -
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
    単位:百万ユーロ                                  2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在

    売戻条件付買入有価証券(逆レポ)                                        1,543          1,415
    負債性有価証券:
     ドイツ政府                                       10,245           6,243
     米国財務省および米国政府機関                                       9,221          7,703
     米国地方自治体                                        251           0
     その他の外国政府                                       26,308          21,020
     企業                                       2,272          3,423
     その他の資産担保証券                                         31          36
     モーゲージ担保証券(米国連邦機関債を含む。)                                        636          457
     その他の負債性有価証券                                        692          332
    負債性有価証券合計                                        49,656          39,214
    貸出金                                        4,635          4,874
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する                     金融資産合計                            45,503
                                            55,834
    16 -

    持分法適用投資
     関連会社および共同支配企業に対する投資は、持分法により会計処理されている。

     当行グループは関連会社60社(2019年度:65社)および共同支配企業11社(2019年度:13社)に対する持分を保有してい
    る。関連会社2社は当行グループにとって重要性があるとみなされている。
                       1

    2020  年12月31日現在における重要な投資
    投資                           主たる事業地          関係の性質        保有割合
    Huarong    Rongde    Asset   Management      Company    Limited
                               中国、北京市          戦略的投資
                                                      40.7%
    Harvest    Fund   Management      Co.,   Ltd.
                               中国、上海市          戦略的投資
                                                      30.0%
    1  当行グループは、これらの被投資会社に対して、保有割合およびマネジメント・ボード議決権行使により重要な影響力を有している。
                                    1

    Huarong    Rongde    Asset   Management      Company    Limited    の要約財務情報
    単位:百万ユーロ                                 2019  年12月31日現在        2018  年12月31日現在
    純収益合計
                                              97          118
    当期純利益
                                              62          74
    その他の包括利益
                                              54          -55
          2
    包括利益合計
                                             116           19
                                432/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単位:百万ユーロ                                 2019  年12月31日現在        2018  年12月31日現在
     流動資産
                                            2,323          4,160
     非流動資産
                                             804         1,507
    資産合計
                                            3,127          5,667
     流動負債
                                            1,157          1,820
     非流動負債
                                            1,274          2,712
    負債合計
                                            2,431          4,532
    非支配持分
                                              -3          417
    持分法適用被投資会社の純資産
                                             699          718
    1  当行グループとHuarong          Rongde   Asset  Management     Company   Limited   の報告期限が異なるため、持分法による取り込み数値は2020年12月にお
      いては2019年12月の中国GAAPによる監査済財務数値に基づいており、2019年12月においては2018年12月の中国GAAPによる監査済財務数値
      に基づいている。
    2  当行グループはHuarong           Rongde   Asset  Management     Company   Limited   から、2020年度の報告期間中に9百万ユーロ(2019年度:                        7百万ユーロ)
      の配当金を受領した。
                                                  1

    Huarong    Rongde    Asset   Management      Company    Limited    の純資産合計と当行グループの帳簿価額の調整
    単位:百万ユーロ                                 2019  年12月31日現在        2018  年12月31日現在
    持分法適用被投資会社の純資産
                                             699          718
    被投資会社の株主資本に対する当行グループの保有割合
                                           40.7  %        40.7%
    純資産に対する当行グループの持分
                                             284          292
    のれん
                                              0          0
    無形資産
                                              0          0
    その他の調整
                                              -9          -7
        2
    帳簿価額
                                             275          286
    1  当行グループとHuarong          Rongde   Asset  Management     Company   Limited   の報告期限が異なるため、持分法による取り込み数値は2020年12月にお
      いては2019年12月の中国GAAPによる監査済財務数値に基づいており、2019年12月においては2018年12月の中国GAAPによる監査済財務数値
      に基づいている。
    2  2019年度および2018年度において減損損失はない。
    Harvest    Fund   Management      Co.,   Ltd.  の要約財務情報

                                              1          2
                                     2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
    純収益合計
                                             823          606
    当期純利益
                                             226          146
    その他の包括利益
                                              -2           2
          3
    包括利益合計
                                             224          148
    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在

     流動資産
                                            1,072           883
     非流動資産
                                             731          720
    資産合計
                                            1,803          1,603
     流動負債
                                             643          652
     非流動負債
                                             262          165
    負債合計
                                             905          817
    非支配持分
                                              23          21
    持分法適用被投資会社の純資産
                                             875          765
    1  2020年12月の数値は2020年度の非監査財務数値に基づいている。
    2  2019  年12月の数値は2019年度の監査済財務数値に基づいている。
    3  当行グループはHarvest          Fund  Management     Co.,  Ltd.  から、2020年度の報告期間中に21百万ユーロ(2019年度:21百万ユーロ)の配当金を受
      領した。当行グループはまた、Harvest                Fund  Management     Co.,  Ltd.  の株主による承認を受けた後に配当額が宣言され、未払配当金として計
      上される、6百万ユーロの未収特別配当金を計上した。
    Harvest    Fund   Management      Co.,   Ltd.  の純資産合計と当行グループの帳簿価額の調整

                                433/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                              1          2
                                     2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
    持分法適用被投資会社の純資産
                                             875          765
    被投資会社の株主資本に対する当行グループの保有割合
                                             30 %         30%
    純資産に対する当行グループの持分
                                             262          230
    のれん
                                              16          17
    無形資産
                                              14          14
    その他の調整
                                              -2           0
        3
    帳簿価額
                                             290          261
    1  2020年12月の数値は2020年度の非監査財務数値に基づいている。
    2  2019  年12月の数値は2019年度の監査済財務数値に基づいている。
    3  2020  年度において減損損失はない(2019年度は0百万ユーロ)。
    個々には重要性のない当行グループの関連会社および共同支配企業に対する持分に関する財務情報(合算ベース)

    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    当行グループにとって個々には重要性のないすべての関連会社の帳簿
                                             337          383
    価額
    継続事業からの利益(損失)のうち当行グループの持分の合算額
                                              20          39
    非継続事業からの税引後利益(損失)のうち当行グループの持分の合
                                              0          0
    算額
    その他の包括利益のうち当行グループの持分の合算額
                                             -10           -1
    包括利益合計のうち当行グループの持分の合算額
                                              10          38
                                434/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    17 -
    金融資産と金融負債の相殺
     当行グループは、注記01「重要な会計方針                    および重要な会計上の見積り             :金融商品の相殺」に記載された基準に従って、貸

    借対照表上純額ベースで一定の金融資産と金融負債を表示することができる。
     下表は、相殺による連結貸借対照表への影響、および強制力のあるマスター・ネッティング契約または類似契約の対象とな
    る金融商品のネッティングによる財務上の影響、ならびに利用可能な現金担保および金融商品担保に関する情報を示してい
    る。
    資産

                                                 2020  年12月31日現在
                                     貸借対照表上、相殺されない金額
                               貸借対照
                               表上で表     マスター・
                         貸借対照表      示される     ネッティン
                                                金融商品
                    金融資産     上、相殺さ      金融資産     グ契約の影
                                                   1
                                                 担保
    単位:百万ユーロ                の総額     れる総額      の純額       響    現金担保            純額
    中央銀行ファンド貸出金および売
    戻条件付買入有価証券(逆レポ)                  8,234     -2,863      5,371        0      0   -5,319        53
    (強制力あり)
    中央銀行ファンド貸出金および売
    戻条件付買入有価証券(逆レポ)                  3,161        0   3,161        0      0   -2,855       307
    (強制力なし)
    借入有価証券担保金(強制力あ
                        0      0      0      0      0      0      0
    り)
    借入有価証券担保金(強制力な
                        0      0      0      0      0      0      0
    し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     463,354      -84,550      378,804     -263,479      -45,066      -58,410      11,849
    る金融資産(強制力あり)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のプラスの時価(強制力あ                336,933      -12,552      324,380     -262,486      -45,048      -5,162      11,684
     り)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     149,137         0  149,137         0   -1,098     -12,790      135,249
    る金融資産(強制力なし)
     このうち:デリバティブ金融
     商品のプラスの時価(強制力な                19,074        0   19,074        0   -1,003      -1,116      16,955
     し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     612,491      -84,550      527,941     -263,479      -46,164      -71,200      147,098
    る金融資産合計
    償却原価で測定する貸出金                 426,995         0  426,995         0  -12,129      -52,571      362,294
    その他の資産                 120,574      -10,175      110,399      -43,316       -412      -90    66,581
     このうち:ヘッジ会計に適格な
     デリバティブのプラスの時価                 3,329       -26     3,303     -2,646       -411      -90      156
     (強制力あり)
    ネッティングの対象となる残りの
                      1,543        0   1,543        0      0      0   1,543
    資産
    ネッティングの対象とならない残
                     249,848         0  249,848         0    -384     -2,768     246,697
    りの資産
    資産合計                1,422,846       -97,587     1,325,259      -306,795      -59,089     -134,803      824,573
    1  不動産およびその他の非金融商品担保を除く。
                                435/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    負債
                                                 2020  年12月31日現在
                                     貸借対照表上、相殺されない金額
                               貸借対照
                               表上で表     マスター・
                         貸借対照表      示される     ネッティン
                    金融負債     上、相殺さ      金融負債     グ契約の影           金融商品
    単位:百万ユーロ                の総額     れる総額      の純額       響    現金担保       担保      純額
    預金                 568,031         0  568,031         0      0      0  568,031
    中央銀行ファンド借入金および買
    戻条件付売却有価証券(レポ)                  4,586     -2,263      2,323        0      0   -2,323        0
    (強制力あり)
    中央銀行ファンド借入金および買
    戻条件付売却有価証券(レポ)                    3      0      3      0      0     -2      1
    (強制力なし)
    貸付有価証券受入金(強制力あ
                      1,686        0   1,686        0      0   -1,686        0
    り)
    貸付有価証券受入金(強制力な
                        11      0     11      0      0     -2      9
    し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     478,541      -85,315      393,226     -265,150      -34,846      -41,642      51,588
    る金融負債(強制力あり)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のマイナスの時価(強制力あ                325,203      -13,227      311,976     -264,042      -34,846      -5,816      7,273
     り)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                      25,972        0   25,972        0   -1,875      -6,184      17,914
    る金融負債(強制力なし)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のマイナスの時価(強制力な                15,798        0   15,798        0   -1,875       -166     13,757
     し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     504,513      -85,315      419,199     -265,150      -36,721      -47,826      69,502
    る金融負債合計
    その他の負債                 124,218      -10,010      114,208      -49,534       -121       -6   64,547
     このうち:ヘッジ会計に適格な
     デリバティブのマイナスの時価                 2,803     -1,524      1,279     -1,090       -121       -6      62
     (強制力あり)
    ネッティングの対象とならない残
                     157,602         0  157,602         0     -2      -1   157,599
    りの負債
    負債合計                1,360,650       -97,587     1,263,063      -314,684      -36,844      -51,845      859,689
     その他の資産には、プライム・ファイナンスのプラットフォームのBNPパリバへの移転に関連して売却目的保有資産に組み替

    えられたデリバティブ金融商品と、これに伴うマスター・ネッティング契約および担保化の影響に関するプラスの市場価格14
    億ユーロが含まれる。同じ理由から、その他の負債には、売却目的保有負債に組み替えられたデリバティブ金融商品と、これ
    に伴うマスター・ネッティング契約および担保化の影響に関するマイナスの市場価格19億ユーロが含まれる。詳細について
    は、連結財務諸表に対する注記24「売却目的保有の非流動資産および処分グループ」を参照のこと。
                                436/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資産
                                                 2019  年12月31日現在
                                     貸借対照表上、相殺されない金額
                               貸借対照
                               表上で表     マスター・
                         貸借対照表      示される     ネッティン
                                                金融商品
                    金融資産     上、相殺さ      金融資産     グ契約の影
                                                   1
                                                 担保
    単位:百万ユーロ                の総額     れる総額      の純額       響    現金担保            純額
    中央銀行ファンド貸出金および売
    戻条件付買入有価証券(逆レポ)                 14,174      -2,985      11,189        0      0  -11,186         3
    (強制力あり)
    中央銀行ファンド貸出金および売
    戻条件付買入有価証券(逆レポ)                  2,612        0   2,612        0      0   -2,464       148
    (強制力なし)
    借入有価証券担保金(強制力あ
                       424       0     424       0      0    -299      124
    り)
    借入有価証券担保金(強制力な
                        4      0      4      0      0     -4      0
    し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     476,371      -96,171      380,200     -263,180      -41,115      -65,075      10,830
    る金融資産(強制力あり)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のプラスの時価(強制力あ                337,117      -17,479      319,638     -262,326      -41,115      -5,535      10,661
     り)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     150,513         0  150,513         0   -1,119     -12,424      136,971
    る金融資産(強制力なし)
     このうち:デリバティブ金融
     商品のプラスの時価(強制力な                13,293        0   13,293        0   -1,062       -896     11,335
     し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     626,884      -96,171      530,713     -263,180      -42,234      -77,498      147,801
    る金融資産合計
    償却原価で測定する貸出金                 429,841         0  429,841         0  -11,819      -55,458      362,563
    その他の資産                 116,259      -5,900     110,359      -37,267       -570      -138     72,384
     このうち:ヘッジ会計に適格な
     デリバティブのプラスの時価                 3,004      -224     2,780     -2,149       -443      -94      94
     (強制力あり)
    ネッティングの対象となる残りの
                      1,415        0   1,415        0      0   -1,361        54
    資産
    ネッティングの対象とならない残
                     211,117         0  211,117         0    -745     -1,276     209,096
    りの資産
    資産合計                1,402,730      -105,056     1,297,674      -300,447      -55,368     -149,685      792,174
    1  不動産およびその他の非金融商品担保を除く。
                                437/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    負債
                                                 2019  年12月31日現在
                                     貸借対照表上、相殺されない金額
                               貸借対照
                               表上で表     マスター・
                         貸借対照表      示される     ネッティン
                    金融負債     上、相殺さ      金融負債     グ契約の影           金融商品
    単位:百万ユーロ                の総額     れる総額      の純額       響    現金担保       担保      純額
    預金                 572,208         0  572,208         0      0      0  572,208
    中央銀行ファンド借入金および買
    戻条件付売却有価証券(レポ)                  5,452     -2,985      2,467        0      0   -2,467        0
    (強制力あり)
    中央銀行ファンド借入金および買
    戻条件付売却有価証券(レポ)                   648       0     648       0      0    -400      248
    (強制力なし)
    貸付有価証券受入金(強制力あ
                       191       0     191       0      0    -191       0
    り)
    貸付有価証券受入金(強制力な
                        68      0     68      0      0     -61       7
    し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     476,677      -96,316      380,361     -264,392      -29,755      -42,121      44,093
    る金融負債(強制力あり)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のマイナスの時価(強制力あ                324,374      -18,125      306,249     -263,358      -29,755      -6,108      7,028
     り)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                      24,087        0   24,087        0   -1,535      -7,982      14,570
    る金融負債(強制力なし)
     このうち:デリバティブ金融商
     品のマイナスの時価(強制力な                10,257        0   10,257        0   -1,286       -401     8,571
     し)
    純損益を通じて公正価値で測定す
                     500,764      -96,316      404,448     -264,392      -31,290      -50,103      58,663
    る金融負債合計
    その他の負債                 113,719      -5,754     107,964      -45,985       -418      -15    61,546
     このうち:ヘッジ会計に適格な
     デリバティブのマイナスの時価                 2,539     -1,109      1,431     -1,118       -269      -15      28
     (強制力あり)
    ネッティングの対象とならない残
                     147,521         0  147,521         0      0     -4   147,517
    りの負債
    負債合計                1,340,571      -105,056     1,235,515      -310,376      -31,708      -53,240      840,190
     その他の資産には、プライム・ファイナンスのプラットフォームのBNPパリバへの移転に関連して売却目的保有資産に組み替

    えられたデリバティブ金融商品と、これに伴うマスター・ネッティング契約および担保化の影響に関するプラスの市場価格18
    億ユーロが含まれる。同じ理由から、その他の負債には、売却目的保有負債に組み替えられたデリバティブ金融商品と、これ
    に伴うマスター・ネッティング契約および担保化の影響に関するマイナスの市場価格25億ユーロが含まれる。詳細について
    は、連結財務諸表に対する注記24「売却目的保有の非流動資産および処分グループ」を参照のこと。
     2019年12月30日より、当行グループは日本証券クリアリング機構(JSCC)で取引を行っている金利スワップ(IRS)につい
    て、従来の担保モデルから決済モデルへと変更することを選択した。IRSは現在、法律に基づき日次で決済されており、その結
    果、関連する資産および負債の認識が中止された。過年度において、当行グループはIAS第32号の相殺の原則を適用し、IRSの
    プラス(マイナス)の帳簿価額および関連する変動証拠金の未収(未払)金を純額で表示していた。これに伴い、2019年12月
    31日現在、金融資産および金融負債の総額ならびに貸借対照表上で相殺される対応する総額は、それぞれ50億ユーロおよび39
    億ユーロ減少したが、貸借対照表に表示される金融資産および金融負債の純額に変動はない。
     「貸借対照表上、相殺される総額」の欄は、注記01「重要な会計方針                                および重要な会計上の見積り             :金融商品の相殺」に記
    載されたすべての基準に従って相殺される金額を開示している。
     「マスター・ネッティング契約の影響」の欄は、マスター・ネッティング契約の対象であるが、純額決済/同時決済の基準
    を満たさなかったため、または相殺に係る権利が相手先の債務不履行のみを条件としているために相殺されなかった金額を開
    示している。その他の資産およびその他の負債に係る表示金額には、それぞれ未収委託証拠金および未払委託証拠金が含まれ
    ている。
     「現金担保」および「金融商品担保」の欄は、資産および負債の合計金額(相殺されなかったものを含む。)に関連して受
    け取ったまたは差入れた現金担保および金融商品担保の金額を開示している。
     強制力のないマスター・ネッティング契約または類似契約とは、現地の破産法の下で相殺に係る権利が支持されない可能性
    のある法域において履行される契約を言う。
     デリバティブのプラスの時価に対して受け取った現金担保およびデリバティブのマイナスの時価に対して差入れた現金担保
    は、それぞれ「その他の負債」および「その他の資産」内の残高に計上されている。
                                438/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     開示されている現金担保および金融商品担保の金額は、その公正価値を反映している。現金担保および金融商品担保に関す
    る相殺に係る権利は、相手先の債務不履行を条件としている。
    18 -

    貸出金
     表示されている貸出金全体には、償却原価で測定に分類された貸出金、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する貸出

    金および純損益を通じて公正価値で測定する貸出金が含まれる。
     以下の表は、当行グループの産業別の信用エクスポージャーの概観を示しており、相手先のNACEコードに基づいている。
    NACE(Nomenclature          des  Activités     Économiques      dans   la  Communauté      Européenne)は、欧州の標準的な産業分類システムで
    ある。
    産業別分類による貸出金

    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    農業、林業および漁業                                        637           676
    鉱業および採石                                       3,145           3,027
    製造                                       28,040           30,199
    電気、ガス、蒸気および空調の供給                                       3,765           4,577
    上下水道、廃棄物処理および修復工事                                        681           843
    建設                                       4,708           4,110
    卸売および小売、自動車および二輪車の修繕                                       22,023           22,568
    輸送、倉庫                                       6,382           5,610
    宿泊、食品サービス                                       2,514           2,633
    情報および通信                                       6,240           6,575
    金融および保険                                       90,220           98,434
    不動産                                       37,946           45,153
    専門的、科学および技術活動                                       7,946           7,430
    事務サポートサービス                                       9,568           7,063
    行政、国防および社会保障                                       7,413           8,012
    教育                                        205           327
    健康保険サービスおよび社会福祉事業                                       3,530           3,631
    芸術、娯楽およびレクリエーション                                        951           867
    その他のサービス業                                       6,165           5,766
    個人事業主の活動および自家用製品・サービスの製造                                      205,331           196,732
    地域外の組織および団体                                         1           3
    貸出金総額                                      447,410           454,235
    (繰延費用)/前受収益                                        394           340
    (繰延費用)/前受収益控除後貸出金                                      447,016           453,895
    控除:信用損失引当金                                       4,823           4,018
    貸出金合計                                      442,193           449,876
    19 -

    信用損失引当金
     信用損失引当金は、信用損失引当金およびオフバランス信用損失引当金から成っている。

    償却原価で測定する金融資産に係る信用損失引当金の増減

                                                 2020  年12月31日現在
                                                          3
                                                   信用損失引当金
                                439/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            549      492     3,015        36     4,093
                                                    4
                                                   72
    新規事業を含む金融資産の変動                            -44      309     1,348            1,686
    信用度の変動による振替                             77     -125       49      N/M       0
    認識中止に至らなかった変更による増減                            N/M      N/M      N/M      N/M      N/M
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
                     2
    当期中に認識が中止された金融資産
                                  0      0     -781        0     -781
    償却済債権戻入額                             0      0      58       0      58
    為替およびその他の変動                            -38      -28      -75       31     -110
    期末残高                            544      648     3,614       139     4,946
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                 33      184     1,397        72     1,686
    1  新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更の合計が、カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入
       額である。
    2  この項目は、信用損失引当金の信用損失償却を含んでいる。
    3  信用損失引当金には、2020年12月31日現在において5百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
    4  報告期間中に当初認識された、購入または組成した信用減損金融資産に係る当初認識時の割引前予想信用損失の総額は、2020年度におい
       て50百万ユーロおよび2019年度において0百万ユーロであった。
                                                 2019  年12月31日現在

                                                          3
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            509      501     3,247        3    4,259
    新規事業を含む金融資産の変動                            -57      102      550       40      636
    信用度の変動による振替                            120      -106       -14       0      0
    認識中止に至らなかった変更による増減                            N/M      N/M      N/M      N/M      N/M
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
                     2
    当期中に認識が中止された金融資産
                                  0      0     -872       -26      -898
    償却済債権戻入額                             0      0      96       0      96
    為替およびその他の変動                            -22       -4       8      18       0
    期末残高                            549      492     3,015        36     4,093
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                 62      -4      536       40      636
    1  新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更の合計が、カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入
       額である。
    2  この項目は、信用損失引当金の信用損失償却を含んでいる。
    3  信用損失引当金には、2019年12月31日現在において3百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
                                                 2018  年12月31日現在

                                                          3
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            462      494     3,638        3    4,596
    新規事業を含む金融資産の変動                            -132       215      440      -17      507
    信用度の変動による振替                            199      -137       -62             0
    認識中止に至らなかった変更による増減                            N/M      N/M      N/M      N/M      N/M
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
                     2
    当期中に認識が中止された金融資産
                                 -6      -17      -972        0     -995
    償却済債権戻入額                             0      0     172       0     172
    為替およびその他の変動                            -14      -54       30      17      -21
                                440/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    期末残高                            509      501     3,247        3    4,259
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                 66      78      379      -17      507
    1  新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更の合計が、カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
       である。
    2  この項目は、信用損失引当金の信用損失償却を含んでいる。
    3  信用損失引当金には、2018年12月31日現在において6百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
                               1

    OCI  を通じて公正価値で測定する金融資産の信用損失引当金
                                                 2020  年12月31日現在
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    OCIを通じて公正価値で測定                             12       6      2      0      20
    1  OCIを通じて公正価値で測定する金融資産に係る信用損失引当金は、非常に低い水準で推移した(2019年12月31日現在35百万ユーロであ
      り、2020年12月31日現在は20百万ユーロ)。重要性がないことを鑑み、当行グループは前年比の変動に関する詳細を提供しない。
                                                 2019  年12月31日現在

                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    OCIを通じて公正価値で測定                             16       9      10       0      35
    1  OCIを通じて公正価値で測定する金融資産に係る信用損失引当金は、非常に低い水準を維持し、ほぼ横ばいであった(2018年12月31日現在
      13百万ユーロであり、2019年12月31日現在は35百万ユーロ)。重要性がないことを鑑み、当行グループは前年比の変動に関する詳細を提
      供しない。
                                                 2018  年12月31日現在

                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    OCIを通じて公正価値で測定                             11       1      0      -0      13
    1  OCIを通じて公正価値で測定する金融資産に係る信用損失引当金は、非常に低い水準を維持し、ほぼ横ばいであった(2018年度期首現在12
      百万ユーロであり、2018年12月31日現在は13百万ユーロ)。重要性がないことを鑑み、当行グループは前年比の変動に関する詳細を提供
      しない。
                                441/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    オフバランスのポジションに係る信用損失引当金の増減
                                                 2020  年12月31日現在
                                                          2
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            128       48      166       0     342
    新規事業を含む変動                             13      21      41       0      75
    信用度の変動による振替                             0      0      -1       0      0
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
    為替およびその他の変動                             3      4      -6       0      1
    期末残高                            144       74      200       0     419
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                                    0
                                 13      22      40            75
    1  上表は、新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更が信用損失引当金繰入額に及ぼす影響の内訳を示し
       ている。
    2  信用損失引当金には、2020年12月31日現在において4百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
                                                 2019  年12月31日現在

                                                          2
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            132       73      84       0     289
    新規事業を含む変動                            -13       -5      88       0      70
    信用度の変動による振替                             9     -12       3      0      0
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
    為替およびその他の変動                             -1      -7      -9       0     -17
    期末残高                            128       48      166       0     342
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                                    0
                                 -4      -17       90            70
    1  上表は、新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更が信用損失引当金繰入額に及ぼす影響の内訳を示し
       ている。
    2  信用損失引当金には、2019年12月31日現在において4百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
                                                 2018  年12月31日現在

                                                          2
                                                   信用損失引当金
                                                ステージ3
                             ステージ1      ステージ2      ステージ3               合計
    単位:百万ユーロ                                              POCI
    期首残高                            117       36      119       0     272
    新規事業を含む変動                             -0      31      -13       0      18
    信用度の変動による振替                             2      -0      -2       0      0
    モデルの変更                             0      0      0      0      0
    為替およびその他の変動                             14       6     -20       0      -0
    期末残高                            132       73      84       0     289
                           1
    カントリー・リスクを除く信用損失引当金繰入額
                                                    0
                                  1      31      -15             18
    1  上表は、新規事業を含む金融資産の変動、信用度の変動による振替およびモデルの変更が信用損失引当金繰入額に及ぼす影響の内訳を示し
       ている。
    2  信用損失引当金には、2018年12月31日現在において5百万ユーロのカントリー・リスク引当金は含まれていない。
                                442/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    20 -
    金融資産の譲渡、担保に差入れたおよび担保として受け取った資産
     当行グループは、貸借対照表上の金融資産を譲渡する取引を締結しており、その結果、一定の基準に応じて、譲渡された資

    産全体の認識を中止するのに適格である場合もあれば、継続的関与を有する範囲において、譲渡された資産を引き続き認識し
    なければならない場合もある。これらの基準は、注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載されている。
     金融資産が認識中止に適格でない場合、当該譲渡は担保付資金調達取引としてみなされ、受け取った対価により対応する負
    債が生じる。当行グループはその他の目的でこれらの金融資産を使用する権限を有していない。当行グループが締結するこの
    性質の最も一般的な取引は、当行グループが実質的にすべての関連する信用リスク、株価リスク、金利リスクおよび外国為替
    リスクならびに資産および関連する収益の流出入に関する経済価値を留保する、買戻契約、有価証券貸付契約およびトータ
    ル・リターン・スワップである。
    認識中止の要件を満たさなかった資産の種類および関連取引に関する情報

    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    譲渡資産の帳簿価額
    以下の取引により認識を中止されなかったトレーディング証券:
     買戻契約                                     40,654           31,329
     有価証券貸付契約                                      8,951           13,001
     トータル・リターン・スワップ                                      1,319           1,615
     その他                                      5,028
                                                       2,341
    トレーディング証券合計                                       55,953           48,285
    その他のトレーディング資産                                         21           90
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外
                                            666           439
    の金融資産
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                       5,951           2,537
                 1
    償却原価で測定する貸出金
                                            210           310
    その他
                                             72           236
    合計
                                           62,872           51,897
    関連負債の帳簿価額                                       53,348           37,790
     1  関連負債が譲渡資産に対してのみ償還請求権がある貸出金の帳簿価額および公正価値は、2020年12月31日および2019年12月31日現在に
       おいてゼロであった。関連負債の帳簿価額および公正価値は同額で、正味ポジションが0となった。
    当行グループがその継続的関与を有する範囲の資産の会計処理を引き続き行う譲渡資産の帳簿価額

    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    当初譲渡資産の帳簿価額
     トレーディング証券
                                            1,039          1,101
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産
                                              0          0
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外
                                             673           698
     の金融資産
    認識継続資産の帳簿価額
     トレーディング証券
                                              81          109
     純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産
                                              0          0
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外
                                              17          23
     の金融資産
    関連負債の帳簿価額                                         139           185
     当行グループは、新規または既存の契約上の権利および義務のいずれかを通じて譲渡資産の将来のパフォーマンスに対して

    一定のエクスポージャーを留保しており、当該資産の認識中止に適格となる可能性がある。この継続中の関与は新規の金融商
    品として認識される予定で、譲渡された当初の金融資産とは異なる場合がある。代表的な取引には、組成された貸出金が譲渡
    された非連結の証券化事業体による優先債券の留保、当行グループが資産のポートフォリオを売却したストラクチャード・エ
                                443/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ンティティとの融資の取決め、またはクレジット・コンティンジェント・スワップ付き資産の売却が含まれる。当行グループ
    の当該取引に対するエクスポージャーは重要でないとみなされている。これは、譲渡資産に関連するリスクの実質的な留保に
    よ り、認識中止の要件を当初満たさないためである。結果的に継続中の関与とみなされない取引には、訴訟の場合に譲渡が無
    効になる可能性がある詐欺的行為に係る通常の保証、適格なパス・スルーの取決め、およびパフォーマンスに連動しない標準
    的な信託または管理報酬が含まれる。
    完全に認識が中止された譲渡資産に関連する継続中の関与の当行グループ貸借対照表への影響

                           2020  年12月31日現在               2019  年12月31日現在
                                  損失に対する                 損失に対する
                                  最大エクス                 最大エクス
                       帳簿価額     公正価値            帳簿価額     公正価値
                                       1                 1
                                  ポージャー                 ポージャー
    単位:百万ユーロ
    償却原価で測定する貸出金
     証券化債券                     254     271       271     325     334       334
     その他                      7     7       7    10     10       10
    償却原価で測定する貸出金合計                      261     279       279     336     344       344
    純損益を通じて公正価値で測定する保有
    金融資産
     証券化債券                      28     28       28     36     36       36
     基準外金利、クロスカレンシーまたは
                            0     0       0     0     0       0
     インフレ連動スワップ
    純損益を通じて公正価値で測定する保有
                           28     28       28     36     36       36
    金融資産合計
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
    定する金融資産:
     証券化債券                     624     645       645     457     465       465
     その他                      0     0       0     0     0       0
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
                           624     645       645     457     465       465
    定する金融資産合計
    継続中の関与を示す金融資産合計                      913     951       951     828     845       845
    純損益を通じて公正価値で測定する保有
    金融負債
     基準外金利、クロスカレンシーまたは
                           11     11        0    11     11        0
     インフレ連動スワップ
    継続中の関与を示す金融負債合計                       11     11        0    11     11        0
     1  損失に対する最大エクスポージャーは、帳簿価額に負債として認識されない未利用の貸出コミットメントの名目価額を加えたものとし
       て定義されている。
    完全に認識が中止された譲渡資産に関連する継続中の関与の当行グループ損益計算書への影響

                           2020  年12月31日現在               2019  年12月31日現在
                         損益      損益    処分による       損益     損益    処分による
    単位:百万ユーロ
                       ( 年度累計)       ( 累積)    利得(損失)      ( 年度累計)     ( 累積)    利得(損失)
    証券化債券                        22      49      99      15     27      100
    基準外金利、クロスカレンシーまたは
                            -1      -1      0     -0     -0       0
    インフレ連動スワップ
    認識中止資産への継続中の関与により認
                            21      48      99      15     27      100
    識された純利得(損失)
     当行グループは主に、担保付融資の担保として、また、買戻契約、有価証券借入契約およびその他の借入契約のために、あ

    るいはOTCデリバティブ負債の証拠金の提供目的で、資産を担保に差入れる。担保差入れは基本的に、標準的な証券化借入契約
    およびその他の下記の取引に関して通常の慣習的な条件に基づき行われる。
                                      1

    当行グループが負債または偶発負債の担保として差入れた資産の帳簿価額
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                      47,553           36,686
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                       7,858           2,943
    貸出金                                      77,433           70,323
    その他                                       1,257           1,617
    合計                                      134,101           111,570
                                444/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    1  負債または偶発負債が生じない取引から担保として差入れられた資産を除く。
                                     1

    債権者に担保として差入れた、売却または再担保差入れ可能な資産合計
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                      44,210           34,503
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                       4,911           1,303
    貸出金                                       2,232            132
    その他                                        72           236
    合計                                      51,426           36,174
    1  負債または偶発負債が生じない取引から担保として差入れられた資産を含む。
     当行グループは主に、逆レポ契約、有価証券貸付契約、デリバティブ取引、顧客有価証券担保貸出金およびその他の取引に

    おいて担保を受け入れている。これらの取引は一般的に、標準的な担保付融資活動およびその他の上記の取引に関して通常の
    慣習的な条件に基づき行われる。当行グループは、取引完了時に同等の有価証券を返還することを条件に、担保権者として当
    該担保を売却または再担保差入れする権利を有している。当該権利は主に空売り、貸付有価証券受入金および買戻条件付売却
    有価証券をカバーするために使用される。
    受入担保の公正価値

    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    担保として受け取った有価証券およびその他の金融資産                                      237,157           251,757
     このうち:
     売却または再担保差入れした担保                                      199,346           200,378
                                445/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    21 -
    土地建物および設備
                                            所有する

                                            土地建物     リース資
                          所有者         リース        および設     産の使用
                          占有不         資産改     建設仮    備(IAS     権(IFRS
    単位:百万ユーロ
                           動産     設備     良費     勘定   第16号)     第16号)      合計
    取得原価:
    2019  年1月1日現在残高                     778    2,602     2,860      142    6,382     3,185     9,567
    連結会社グループの変動                        0   -165      0    -0    -165      0   -165
    増加                        8    111     49    160     327     413     740
    振替                       -56     15    116    -147     -72     32    -40
    「売却目的保有」(への)/からの分類変更                        -0    -11      0    -0    -11      0    -11
    処分                        75    190     82     0    347     115     462
    為替レートの変動                        1    19     19     1    39     19     58
    2019  年12月31日現在残高
                            656    2,380     2,961      155    6,153     3,533     9,686
    連結会社グループの変動                        0    -1     -0     -0     -1     -1     -3
    増加                        2    128     47    335     512    1,806     2,317
    振替                        8    173     43    -97     127    -388     -261
    「売却目的保有」(への)/からの分類変更                       -73     -65      0    -1    -139      -0    -139
    処分                        2    223     96     0    321     41    362
    為替レートの変動                        -4    -50     -58     -5    -117     -64    -181
    2020  年12月31日現在残高
                            587    2,343     2,897      387    6,214     4,844    11,058
    減価償却および減損累計額:

    2019  年1月1日現在残高
                            328    1,862     1,770       0   3,960       0   3,960
    連結会社グループの変動                        5    -49      0     0    -44      1    -43
    減価償却費                        18    199     217      0    434     615    1,049
    減損損失                        20     2     5     0    27     85    112
    減損損失の戻入                        0     0     0     0     0     0     0
    振替                       -31     -4    -16      0    -51     41    -10
    「売却目的保有」(への)/からの分類変更                        -0     -4     0     0    -5     0    -5
    処分                        16    180     66     0    262     79    341
    為替レートの変動                        0    15     16     0    32     0    32
    2019  年12月31日現在残高
                            325    1,841     1,927       0   4,093      663    4,756
    連結会社グループの変動                        0    -1     -0     0    -1     0    -1
    減価償却費                        16    171     187      0    373     648    1,021
    減損損失                        5     2     8     0    16     77     93
    減損損失の戻入                        3     0     0     0     3    10     12
    振替                        2    145      2     0    149      5    153
    「売却目的保有」(への)/からの分類変更                       -25     -53      0     0    -78      0    -78
    処分                        1    206     89     0    296     11    307
    為替レートの変動                        -3    -42     -45      0    -90     -24    -114
    2020  年12月31日現在残高
                            317    1,856     1,989       0   4,163     1,347     5,510
    帳簿価額:

    2019  年12月31日現在残高
                            331     540    1,034      155    2,060     2,870     4,930
    2020  年12月31日現在残高
                            270     487     908     387    2,051     3,497     5,549
     土地建物および設備に係る減価償却費、減損損失および減損損失の戻入は、損益計算書の一般管理費に計上されている。

                                446/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     売却制限付の土地建物および設備の項目の帳簿価額は、2020年12月31日現在および2019年12月31日現在において、それぞれ
    23百万ユーロおよび24百万ユーロであった。
     土地建物および設備の取得のコミットメントは、2020年度末現在において27百万ユーロおよび2019年度末現在において46百
    万ユーロであった。
     当行グループは土地建物、車両およびIT機器を含む多くの資産をリースし、これらについて使用権資産を計上している。
    2020年度における使用権資産の増加は18億ユーロであり、主として新規の不動産リースを反映している。2020年度に認識され
    た648百万ユーロの減価償却費は、主として不動産リースに係る使用権資産を、契約期間にわたり予定どおりに使用したことに
    よるものであった。2020年12月31日現在、土地建物および設備合計に含まれる使用権資産の帳簿価額35億ユーロは、主に35億
    ユーロのリース不動産および12百万ユーロの車両リースである。当行グループのリース資産の詳細およびIFRS第16号に基づき
    要求される関連する開示については、注記22「リース」を参照のこと。
    22 -

    リース
     当行グループは、土地建物および設備を対象とするリース契約の下で借手として開示を行っている。当行グループは、財務

    成績および財政状態を最も適切に説明する方法で、IFRS第16号に基づく関連情報の表示についての判断を行っている。
     当行グループは、土地建物、車両およびIT機器を含む多くの資産をリースしている。当行グループは大部分のオフィスおよ
    び支店について、長期賃貸契約に基づく借手となっている。リース契約の大部分は、リースを一定期間延長する選択権、価格
    調整条項、および一般的なオフィス賃貸市場の条件に合わせたエスカレーション条項を含む通常の諸条件に基づいて行われて
    いる。しかし、このようなリース契約には、当行グループの配当支払能力、負債による資金調達取引への参画、または更なる
    リース契約の締結に対して制限を課すような条項は含まれていない。
     2020年12月31日(2019年12月31日)現在、当行グループは、帳簿価額35億ユーロ(29億ユーロ)の使用権資産を貸借対照表
    の土地建物および設備に計上した。主な使用権資産は、リース資産35億ユーロ(28億ユーロ)および車両リース12百万ユーロ
    (19百万ユーロ)である。使用権資産の当年度の変動に関する詳細については、注記21「土地建物および設備」を参照のこ
    と。
     使用権資産の認識に対応して、2020年12月31日(2019年12月31日)現在、当行グループは、帳簿価額40億ユーロ(33億ユー
    ロ)のリース債務を貸借対照表のその他の負債に計上した。2020年12月31日現在、当該リース債務には、2011年12月1日にセー
    ル・アンド・リースバックを実施したフランクフルト・アム・マインにあるグループ本社に関する将来のリース料の割引価額
    348百万ユーロが含まれている。当行グループは当取引に関連したすべての施設に関し、リース延長選択権(期間は2031年まで
    さらに5年)が含まれる181ヶ月のリースバック契約を締結した。
     2020年度および2019年度に、リース債務の合計に関して計上された利息費用は、それぞれ79百万ユーロおよび80百万ユーロ
    である。これらの債務による割引前キャッシュ・フローの契約上の期限は、注記31「金融負債の契約上最も早い割引前キャッ
    シュ・フローの期限分析」に記載されている。
     2020年度(2019年度)に、当行グループがIFRS第16号に基づく認識の免除を適用することを決定した(これに伴い使用権資
    産および対応するリース債務は貸借対照表に計上しない)短期リースおよび少額資産のリースに関連して、それぞれ7百万ユー
    ロ(44百万ユーロ)および2百万ユーロ(1百万ユーロ)の費用が認識された。
     2020年度(2019年度)に使用権資産のサブリースによって計上した収益は、合計24百万ユーロ(21百万ユーロ)である。
     2020年度(2019年度)のリースに係るキャッシュ・アウトフローの合計は729百万ユーロ(738百万ユーロ)であり、主とし
    て不動産賃貸に関する費用708百万ユーロ(724百万ユーロ)である。このキャッシュ・アウトフロー合計額のうち、653百万
    ユーロ(659百万ユーロ)はリース債務の元本部分に対する支払額であり、77百万ユーロ(79百万ユーロ)は利息部分に対する
    ものであった。
     当行グループが借手として負担する可能性のある将来のキャッシュ・アウトフローの合計は、リース債務の測定に反映され
    ておらず、主に延長オプションから生じる潜在的支払エクスポージャー(2020年度:47億ユーロ)および開始前であるが当行
    が確約している将来のリース料(2020年度:12億ユーロ)を含んでいる。これらの予想残存期間は、以下の表に記載されてい
    る。
    リース債務の測定に反映されていない、当行グループが負担する可能性のある将来のキャッシュ・アウトフロー

    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在           2019  年12月31日現在
    リース債務に反映されていない将来のキャッシュ・アウト
    フロー:
     1年以内                                       50             17
     1年超5年以内                                      791             816
     5年超                                     5,097             4,797
                                447/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リース債務に反映されていない将来のキャッシュ・アウト
                                         5,938             5,629
    フロー
    23 -

    のれんおよびその他の無形資産
    のれん

    のれんの変動

     2020年12月31日および2019年12月31日終了年度におけるのれんの帳簿価額の変動ならびにのれんの総額および減損損失累計
    額を資金生成単位(以下「CGU」という。)別に以下に示している。
     当行グループの事業活動は以下の部門構成で編成されている。コーポレート・バンク(以下「CB」という。)、コーポレー
    ト部門であるインベストメント・バンク(以下「IB」という。)、プライベート・バンク(以下「PB」という。)およびア
    セット・マネジメント(以下「AM」という。)を含むコア・バンクと、キャピタル・リリース・ユニット(以下「CRU」とい
    う。)である。CB、IBおよびAMの各コーポレート部門ならびにCRUはそれぞれ現金生成単位(CGU)とみなされる。過年度にお
    いて、ウェルス・マネジメント(以下「WM」という。)およびプライベート・バンク(ウェルス・マネジメントを除く。)
    (以下「PB(WMを除く。)」という。)という2つの個別CGUから構成されていたコーポレート部門のPBは、2020年度第4四半期
    より単一のCGUとみなされている。
     表示およびセグメント開示の変更に関する詳細については、注記04「事業セグメントおよび関連情報」を参照のこと。
                                448/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資金生成単位に配分されたのれん
                               インベス

                               トメン         アセッ     プライ
                               ト・バン    コーポレー     ト・マネ     ベート・
    単位:百万ユーロ
                                ク   ト・バンク     ジメント     バンク     その他     合計
    2019  年1月1日現在残高                           0    489    2,843      543      1   3,876
    期中に取得したのれん                             0     0     0     0     0     0
    パーチェス法による会計処理の調整額                             0     0     0     0     0     0
    振替                             0     0     0     0     0     0
    「売却目的保有」からの/(への)分類変更                             0     0     0     0     0     0
    「売却目的保有」に分類されない処分に関連するのれん                             0     0     0     0    -1     -1
        1
    減損損失
                                 0   -491      0   -545      0  -1,035
    為替レートの変動/その他                             0     2    38     2     0    42
    2019  年12月31日現在残高                           0     0   2,881       0     0   2,881
    のれんの総額                           3,915      603    3,371     3,717       0  11,607
    減損損失累計額                           -3,915      -603     -490    -3,717       0  -8,726
    2020  年1月1日現在残高                           0     0   2,881       0     0   2,881
    期中に取得したのれん                             0     0     0     0     0     0
    パーチェス法による会計処理の調整額                             0     0     0     0     0     0
    振替                             0     0     0     0     0     0
    「売却目的保有」からの/(への)分類変更                             0     0     0     0     0     0
    「売却目的保有」に分類されない処分に関連するのれん                             0     0     0     0     0     0
        1
    減損損失
                                 0     0     0     0     0     0
    為替レートの変動/その他                             0     0   -142      0     0   -142
    2020  年12月31日現在残高                           0     0   2,739       0     0   2,739
    のれんの総額                           3,608      569    3,197     3,698       0  11,073
    減損損失累計額                           -3,608      -569     -458    -3,698       0  -8,334
    1 のれんの減損損失は、損益計算書においてのれんおよびその他の無形資産の減損として計上されている。
     主要なCGUに加えて、IBセグメントには、それぞれのCGUに配分されていない非統合の投資の取得から生じたのれんが含まれて

    いる。そのようなのれんは、上表の「その他」にまとめられている。
     2020年度におけるのれんの変動は、当行グループの通貨以外の通貨で保有されているAMののれんの外国為替レートの変動のみ
    に関連している。
     2019年度におけるのれんの変動は、主に当行グループの事業およびその再編に関する変革の施策によるものである。マクロ経
    済の要因に対する調整および前述の変革の準備における戦略的決定の影響の両方により、事業計画の見通しが引き下げられた
    影響を受けて、2019年度第2四半期に、当行グループは当時の組織体制におけるCGUの回収可能価額の見直しを実施した。この
    見直しによって、旧プライベート・アンド・コマーシャル・バンク(以下「PCB」という。)                                           コーポレート部門        内のWMおよび旧
    コーポレート・アンド・インベストメント・バンク(以下「CIB」という。)コーポレート部門内のGTB                                                & CFの当時の各CGUの
    帳簿価額について、回収可能価額が減少した。
     WM事業の回収可能価額は約19億ユーロであったが、金利カーブを含むマクロ経済の仮定が悪化し、全世界のWM事業で業界固有
    の市場成長が修正されたことを主因として、旧CGUのWM事業ののれん(545百万ユーロ)が減損し、全額を一括償却すべきとい
    う結論となった。旧CGUのGTB              & CF事業の回収可能価額は約102億ユーロであり、割り当てられたのれん(491百万ユーロ)が全
    額減損処理された。これは主にコーポレート・ファイナンスにおける業界の不利な流れと、金利カーブを含むマクロ経済の仮
    定に対する調整によるものである。2019年度第2四半期において、のれんおよびその他の無形資産に関する減損費用が合計で10
    億ユーロ計上され、セグメント別経営成績としては、プライベート・バンク(ここではWMのCGUに545百万ユーロ)およびコー
    ポレート・バンク(491百万ユーロ)にそれぞれ計上された。
    のれんの減損テスト

     減損テストの目的上、企業結合で取得したのれんはCGUに配分される。注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積
    り」の記載に基づき、当行グループの主要なCGUは、前述のとおりとなる。「その他」ののれんは、各非統合の投資レベルでの
                                449/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    減損が個別にテストされる。のれんについては年に1度、第4四半期に、のれんが計上された各CGUの回収可能価額と帳簿価額を
    比較することにより減損テストを行う。加えて、当行グループは、トリガー・イベントを識別した場合にはいつでも、IAS第36
    号 に従ってのれんをテストする。回収可能価額は、CGUの処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額であ
    る。
     2019年度第2四半期に前述の旧GTB                & CFのCGUののれんが償却されたことと、2019年度第3四半期に計上された非統合の子会社
    の売却に伴い売却目的に分離したのれんの認識が中止されたことに伴い、のれんが計上されたCGUのうち、2019年度および2018
    年度の両年度に年に1度の減損テストが実施されたのはAMのCGUのみであった。これら両年度におけるのれんの年次減損テスト
    の結果、AMのCGUの回収可能価額がそれぞれの帳簿価額を上回っていたため、当行グループの主要なCGUののれんの減損損失は
    発生しなかった。
     当行グループの戦略または銀行業界における一部の政治リスクもしくはグローバル・リスク、既に採択されている規制の実
    施および既に議論されている法律の導入に関する不確実性に関するレビューにより将来のれんの減損が生じる可能性がある。
    帳簿価額

     主要なCGUの帳簿価額は、当行グループの株主資本配分フレームワークに基づく資本配分モデルを使用して算出される(詳細
    については注記04「事業セグメントおよび関連情報」を参照。)。この配分では、評価日時点の当行グループの資本合計が用
    いられる。これには、ドイツ銀行の無担保劣後債で構成され、IFRSに準拠して追加的な資本の構成要素に分類されるその他
    Tier   1ノート(以下「AT1ノート」という。)が含まれる。資本合計は、前述のとおり減損が個別にテストされる非統合の投資
    に関連する特定の影響、および非支配持分に帰属するのれんの追加調整について修正される。
    回収可能価額

     当行グループは、使用価値と売却コスト控除後の公正価値(公正価値のヒエラルキーのレベル3)の高い方に基づき主要な
    CGUの回収可能価額を決定している。当行グループは、銀行業務およびその規制環境の特性を反映する割引キャッシュ・フロー
    (DCF)モデルを用いている。このモデルでは、それぞれの所要規制自己資本を満たした後に株主に分配される見積将来収益の
    現在価値を計算する。当該回収可能価額は、AT1ノートの公正価値も含んでおり、帳簿価額の処理と一貫して主要なCGUに配分
    されている。
     DCFモデルは、財務5ヶ年計画に基づく収益予測およびそれぞれの資本化の仮定、ならびに規制の展開による影響に関するよ
    り長期間な予想を使用するが、これらは現在価値に割引かれる。将来の収益および所要自己資本の見積りには、過去および現
    在の業績ならびに各市場、マクロ経済および規制環境全体における発展予想の判断および検討が含まれる。当初の5年間を超え
    る収益予測は、適宜、持続可能な水準を算定するために修正される。継続企業の場合、資本に対するキャッシュ・フローは、
    3.1%を上限(2019年度:2.8%を上限)とする一定の長期成長率により増加するか、またはそれへ収斂すると仮定される。こ
    れは、CGUの収益見通し、ならびに国内総生産およびインフレ率の推移予想に基づくもので、残存価値に取り込まれる。
    主要な仮定および感応度

    主要な仮定:      CGUのDCF価値は、損益予測、適用される割引率(資本コスト)、また、より小さな範囲で長期成長率の影響を受
    ける。適用される割引率は、資本資産価格決定モデルに基づき決定され、リスク・フリー利子率、マーケット・リスク・プレ
    ミアムおよびシステマティック・マーケット・リスクをカバーする値(ベータ値)で構成される。リスク・フリー利子率、
    マーケット・リスク・プレミアムおよびベータ値の値は、外部の情報源を使用して決定される。CGUに特有のベータ値は、それ
    ぞれの同業他社グループに基づき決定される。これらのすべての構成要素の変動は、割引率の計算に影響を与える可能性があ
    る。AMのCGUに関して、2020年度および2019年度に適用された割引率(税引後)は、それぞれ9.8%および9.6%であった。
     経営陣は、内部分析および外部分析の組合せに基づき以下の表の主要な仮定における値を決定した。効率化およびコスト削減
    プログラムに関する見積りは、現在までの進捗ならびに予定されている将来のプロジェクトおよびイニシアチブに基づいてい
    る。
    のれんを含む主な

                                    主要な仮定に関連した不確実性およびマイナ
    資金生成単位                 主要な仮定の説明               スの影響を及ぼし得る潜在的な事象/状況
                                450/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
               -投資商品の好調な業績の達成。                     -当行グループの投資戦略にとって不利な厳
               -非中核事業戦略を統合しつつ、成長分野                      しい市場環境とボラティリティ。
                (オルタナティブ、マルチ・アセット、                    -主要な市場および商品における不利なマー
                パッシブ投資、ESG投資スキームなど)に                     ジンの変動と、予想を超える不利な競争水
                おいて商品構成を拡大する。                     準。
               -ドイツおよび欧州諸国における市場シェア                     -ビジネス・リスク/実行リスク(例えば、
                のリーダーシップを利用して資金フロー                     市場の不確実性による資金フロー(純額)
                (純額)を着実に増加させつつ、アジア/                     目標の未達成、優秀な顧客対応スタッフの
    アセット・マネジメ
                太平洋における拡大と米州における成長に                     喪失、不利な投資パフォーマンス、効率化
                注力。                     が予想を下回ること)。
    ント
               -仲介業務の資産を高成長チャネルへ分散化                     -規制を取り巻く不確実性、および未だ予測
                し、新チャネルに利用するためデジタル・                     されていない、当該不確実性による潜在的
                ソリューションを取り入れる。                     な影響。
               -中核となる業務プロセスの改善、プラット
                フォーム最適化および商品の合理化を通じ
                た更なる効率化。
               -規制環境の変化が資産運用業界への一層の
                逆風となる予想。
    感応度   :回収可能価額の回復力を測るため、DCFモデルに使用される主要な仮定(割引率および収益予想など)の感応度が測定

    される。経営陣は合理的かつ可能性のある主要な仮定の変更がAMに減損損失を発生させる可能性があると考えている。現在、
    AMの回収可能価額は帳簿価額を12%(7億ユーロ)超過している。
    回収可能価額を帳簿価額に合わせるための特定の主要な仮定の変更

    主要な仮定の変更                                                    AM

    割引率(税引後)の上昇
     変更前                                                  9.8%
     変更後                                                 10.6%
    各期間に予想される将来の収益の変更                                                 -9.5%
    長期成長率
     変更前                                                  3.1%
     変更後                                                  1.6%
                                451/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の無形資産
    2020  年12月31日および2019年12月31日終了年度におけるその他の無形資産の資産クラス別の変動

                                                      その他の
                                                 内部生成
                            購入した無形資産                          無形資産
                                                 無形資産
                                                       合計
                                                 償却対象
                  償却対象とならない                  償却対象となる
                                                  となる
                         償却対象                   償却対象
                                        ソフト
                         とならな                    となる
                                   契約に     ウェア
                         い購入し
                                            購入した
                          た無形          基づく     および
                小口投資              顧客関連              無形資産     ソフト
    単位:百万ユーロ            運用契約     その他    資産合計     無形資産     無形資産     その他     合計    ウェア
    取得原価/製造原価:
    2019  年1月1日現在残高           1,010      441    1,451     1,384      70    603    2,057     7,814    11,322
    増加               0     0     0     9     0    34     43    997    1,040
    連結会社グループの変動               0     0     0     0     0     0     0     0     0
    処分               0     0     0     0     0    40     40   1,295     1,335
    「売却目的保有」からの
                   0     0     0     0     0     0     0    -21     -22
    (への)分類変更
    振替               0     0     0    -1     0    28     27    -29     -2
    為替レートの変動              20     1    21     11     0     0    11     47     79
    2019  年12月31日現在残高           1,030      442    1,472     1,403      70    625    2,098     7,512    11,082
    増加               0     0     0     5     0    138     143     911    1,054
    連結会社グループの変動               0     0     0     0     0     0     0     0     0
    処分               0     0     0     0     0     5     5    390     394
    「売却目的保有」からの
                   0     0     0     0     0    -37     -37     -9    -46
    (への)分類変更
    振替               0     0     0     0     0    60     60     21     81
    為替レートの変動              -85     -1    -86     -53      0    -2    -55    -136     -277
    2020  年12月31日現在残高            945     441    1,386     1,356      70    778    2,204     7,910    11,499
    償却および減損累計額:
    2019  年1月1日現在残高            255     439     694    1,358      70    494    1,922     3,442     6,057
                                                          1
                                                       1,256
    当期の償却               0     0     0    13     0    38     51   1,205
    連結会社グループの変動               0     0     0     0     0     0     0     0     0
    処分               0     0     0     0     0    40     40   1,291     1,330
    「売却目的保有」からの
                   0     0     0     0     0     0     0    -15     -15
    (への)分類変更
                                                          2
                                                        939
    減損損失               0     0     0     2     0     6     8    931
    減損損失の戻入               0     0     0     0     0     0     0     0     0
    振替               0     1     1     0     0    29     29    -38     -8
    為替レートの変動               5     0     5    11     0     1    12     20     37
    2019  年12月31日現在残高            260     440     700    1,384      70    528    1,982     4,254     6,935
                                                          3
                                                       1,040
    当期の償却               0     0     0     8     0    37     45    994
    連結会社グループの変動               0     0     0     0     0     0     0     0     0
    処分               0     0     0     0     0     3     3    385     388
    「売却目的保有」からの
                   0     0     0     0     0    -33     -33     -8    -41
    (への)分類変更
                                                          4
                                                         51
    減損損失               0     0     0     0     0     0     0    50
                                                          5
                                                         2
    減損損失の戻入               0     0     0     0     0     0     0     2
    振替               0     0     0     0     0    106     106     -22     84
    為替レートの変動              -22     -1    -23     -52      0    -2    -54     -88    -165
    2020  年12月31日現在残高            239     439     678    1,340      70    633    2,043     4,793     7,513
    帳簿価額:
                                452/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2019  年12月31日現在残高            770      2    772     20     0    96    116    3,259     4,147
    2020  年12月31日現在残高            706      2    708     16     0    145     161    3,117     3,986
    1  13億ユーロは、一般管理費に含まれていた。
    2  939百万ユーロの減損損失は、購入したソフトウェアの減損(6百万ユーロ)および内部開発したソフトウェアの減損(931百万ユーロ)
      (いずれも一般管理費に計上される。)および償却対象となる顧客関連無形資産の減損(のれんおよびその他の無形資産の減損に含まれ
      る。)に関連する2百万ユーロから成る。
    3  10億ユーロは、一般管理費に含まれていた。
    4  51百万ユーロは、主に内部開発したソフトウェアの減損から成り、一般管理費に計上されていた。
    5  2百万ユーロは、内部開発したソフトウェアの減損の戻入から成り、一般管理費に計上されていた。
    償却対象となる無形資産

     2020年度において、償却対象となるその他の無形資産は161億ユーロ減少した。これは主に、10億ユーロの償却費によるもの
    であり、その多くが資産計上されたソフトウェアに関する予定された使用(10億ユーロ)と、現在の基盤ソフトウェアおよび
    構築中のソフトウェアの減損(50百万ユーロ)であった。変革戦略に関する影響についての詳細は、注記45「ドイツ銀行の変
    革の影響」に記載されている。当行グループが内部利用目的のソフトウェアの開発に伴って発生した費用を内部開発無形資産
    として資産計上したことによる11億ユーロのプラスで純帳簿価額の減少が相殺された。ユーロの為替レートが主要通貨に対し
    て上昇したことに伴い、112百万ユーロの為替レートのマイナスの変動が生じた。
     2019年度において、償却対象となるその他の無形資産は純額で11億ユーロ減少した。これは主に、13億ユーロの償却費による
    ものであり、その多くが資産計上されたソフトウェアに関する予定された使用(12億ユーロ)と、現在の基盤ソフトウェアお
    よび構築中のソフトウェアの減損(937百万ユーロ)であった。これらは、当行グループが内部利用目的のソフトウェアの開発
    に伴って発生した費用を内部開発無形資産として資産計上したことによる10億ユーロのプラスで相殺された。さらに、ユーロ
    が主要通貨に対して弱くなったことに伴い、26百万ユーロの為替レートのプラスの変動が生じた。
     2018年度において、償却対象となるその他の無形資産は純額で171百万ユーロ増加した。この変動は、特に                                                 当行グループが内
    部利用目的のソフトウェアの開発に伴って発生した費用を資産計上した結果                                   、内部生成無形資産が12億ユーロ増加したことに
    起因していた。これらを相殺したのは償却費用11億ユーロであったが、その多くは資産計上されたソフトウェアに関する予定
    された使用(11億ユーロ)に関するものであった。現在の基盤ソフトウェアおよび開発中のソフトウェアの再評価により、内
    部開発ソフトウェアの減損(42百万ユーロ)が計上された。さらに、ユーロが主要通貨に対して弱くなったことに伴い、為替
    レートのプラスの変動46百万ユーロにより、償却対象となる無形資産の純帳簿価額が増加することとなった。
     耐用年数を確定できるその他の無形資産は通常、その耐用年数にわたり定額法によって償却される。
    資産クラス別のその他の償却対象となる無形資産の耐用年数

                                                     耐用年数
    内部生成無形資産:
    ソフトウェア                                                 10年以内
    購入した無形資産:
    顧客関連無形資産                                                 20年以内
    その他                                                 80年以内
                                453/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    償却対象とならない無形資産
     当行グループは、この資産クラス内に、耐用年数が確定できないとみなされている、特定の契約に基づく無形資産および
    マーケティング関連の無形資産を認識している。
     具体的には、当該資産クラスは小口投資信託に関連する投資運用契約(詳細は以下に記載。)および特定の商標権から構成
    されている。これらの無形資産に特有の性質により、市場価格は通常観察可能でないため、当行グループはこれらの資産をイ
    ンカム・アプローチに基づき、税引後DCF法を使用して評価している。
    小口投資運用契約:         当該資産は、合計706百万ユーロであり、当行グループの米国の小口投資信託業務に関連しており、AMの

    CGUに配分されている。小口投資運用契約は、特定期間において様々な投資信託を管理する独占権をAMに与える契約である。こ
    れらの契約は容易に更新可能であり、更新費用が少額であり、更新を行ってきた長い歴史があるため、これらの契約は予見可
    能な契約期間の制限を有すると見込まれていない。そのため、管理下の関連資産を管理する権利は、無期限にキャッシュ・フ
    ローを生成すると見込まれている。この無形資産は、2002年におけるZurich                                    Scudder    Investments,       Inc.の取得日現在の第三
    者による評価に基づく公正価値で計上された。
     回収可能価額は、複数期間超過収益法を使用して処分コスト控除後の公正価値として計算され、公正価値測定は公正価値ヒ
    エラルキーのレベル3に分類された。当該回収可能価額は、基本的に帳簿価額と同じである。処分コスト控除後の公正価値を決
    定する上での主要な仮定には、資産ミックス、フロー予測、実効手数料率、割引率および残存価額成長率が含まれる。算出に
    適用された割引率(資本コスト)は、2020年度において10.3%、2019年度において9.8%であった。2020年度に適用された残存
    価額成長率は、4.1%であった(2019年度:4.1%)。2020年度および2019年度において、評価の見直しの結果、減損も過年度
    の減損の戻入も生じなかった。
    24 -

    売却目的保有の非流動資産および処分グループ
     売却目的保有の非流動資産および処分グループは、貸借対照表上のその他の資産およびその他の負債に含まれている。

                                           2020  年      2019  年

    単位:百万ユーロ                                     12 月31日現在       12 月31日現在
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                          6,086        4,951
    土地建物および設備                                           11        15
    その他の資産                                            0        10
    売却目的保有に分類された資産合計                                          6,097        4,976
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債                                          2,000        2,671

    その他の負債                                          7,850        6,978
    売却目的保有に分類された負債合計                                          9,850        9,650
     2020年12月31日および2019年12月31日現在、売却目的保有として分類される非流動資産に関連して、その他の包括利益(損

    失)累計額(税引後)に直接認識された未実現利得(損失)はなかった。
    Postbank     Systems    AGのTata     Consultancy      Servicesへの売却

     2020年11月9日、ドイツ銀行とTata                 Consultancy      Services(TCS)は、Postbank              Systems    AG(同社の約1,500名の従業員を含
    む。)のTCSへの売却について合意に達したと発表した。2020年度第4四半期に、規制当局および政府から要求される承認を含
    むすべての完了条件を充足したことを受けて、TCSは、子会社であるTata                                   Consultancy      Services     Netherlands      B.V.を通じて
    Postbank     Systemsの株式100%を取得した。これにより、Postbank                          Systemsは2020年度末に連結対象から除外された。
     この売却は、ドイツ銀行が公表している戦略的改革にとって重要な前進であり、過年度に報告した財務計画とも整合してい
    る。結果として、予想改革費用が前倒しで発生している。この売却が発表されてから連結対象外となるまで、Postbank
    Systemsは売却目的保有の処分グループに分類されていた。処分グループの資産および負債のその他の資産および負債への分類
    変更に伴い、当行グループは税引前の影響額マイナス120百万ユーロを認識し、この金額は2020年度第4四半期にその他の収益
    (マイナス104百万ユーロ)および利息以外の費用(マイナス16百万ユーロ)に計上された。
    グローバル・プライム・ファイナンスおよび電子株式トレーディングのプラットフォームのBNPパリバS.A.への移転

                                454/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2019年7月7日に発表された当行グループの戦略的変革および再編計画の一環として、ドイツ銀行のマネジメント・ボードは、
    セールス/トレーディング(株式)業務から撤退することについても発表した。これに関連して、ドイツ銀行は、プライム・
    ファ  イナンスおよび株式電子トレーディングの顧客に対するサービスを継続するため、テクノロジーおよび従業員を今後移転
    していくことを視野に、BNPパリバS.A.(以下「BNPパリバ」という。)との間で契約を締結し、顧客がBNPパリバに移管される
    まで、当該プラットフォームの運用を継続することとなり、収益はBNPパリバに移転され、一部の費用はドイツ銀行に返金され
    る。
     2019年11月14日、BNPパリバおよびドイツ銀行は、各事業からBNPパリバへ顧客を移し、テクノロジーおよび主要な従業員を移
    転する契約に必要な承認を取得したことから、契約の効力が発生したとみなされると発表した。収益の移転および費用の払戻
    しに関する契約は2019年12月1日付で効力が発生した。その結果、2019年度第4四半期において、取引の事業基盤を形成する資
    産(50億ユーロ)および負債(96億ユーロ)は、キャピタル・リリース・ユニット(CRU)の売却目的保有の資産および負債に
    分類された。処分グループに含まれる資産および負債は、主として、契約相手がBNPパリバに変更されるか、ドイツ銀行と取引
    相手の間で残高を清算し、同時に顧客が同等の契約をBNPパリバと締結することになる金融商品である。この金融商品の測定
    は、売却目的保有に分類されたことの影響を受けない。
     2020年12月31日現在、売却目的保有の処分グループは引き続き、上述の資産および負債から成り、それぞれ61億ユーロおよび
    99億ユーロである。この取引は2021年度末までに完了する予定であり、この間に顧客取引、ITハードウェアおよびソフトウェ
    アならびに従業員が移転される見込みである。
    2019  年度における処分

                                            1

                                      財務上の影響
    部門           処分                                     処分日
    キャピタル・リリー           2019年6月9日、ドイツ銀行は予定通り、ポルト                       なし              2019年度
    ス・ユニット           ガルにおけるプライベート・アンド・コマー                                     第2四半期
                シャル・バンク(以下「PCB」という。)事業
                のABANCA     Corporación      Bancaria     S.A.(以下
                「ABANCA」という。)への売却を完了した。本
                ユニットは2018年度第1四半期において売却目
                的保有の処分グループとして分類されていた。
                取引完了時に、当行グループは約30億ユーロの
                運用資産、10億ユーロの預金および30億ユーロ
                の貸出金ならびに約330名のFTEをABANCAへ移転
                した。
    1  減損損失およびその戻入は、その他の収益に含まれている。
                                455/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    25 -
    その他の資産およびその他の負債
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在

    ブローカー業務および有価証券に関連する債権
     未収金/未収委託証拠金                                      58,714           49,147
     プライム・ブローカレッジ業務に係る債権                                        41           15
     決済日経過の未決済有価証券取引                                       2,752           1,687
     未決済の通常取引に係る受取債権                                      13,057           12,552
    ブローカー業務および有価証券に関連する債権合計                                       74,564           63,401
    回収のために保有する負債性有価証券                                       12,587           24,292
    未収利息                                       1,656           2,614
    売却目的保有資産                                       6,097           4,976
    その他                                       15,495           15,075
    その他の資産合計                                      110,399           110,358
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在

    ブローカー業務および有価証券に関連する債務
     未払金/未払委託証拠金                                      66,259           59,291
     プライム・ブローカレッジ業務に係る債務                                       271            6
     決済日経過の未決済有価証券取引                                       1,612           1,588
     未決済の通常取引に係る支払債務                                      11,668           10,402
    ブローカー業務および有価証券に関連する債務合計                                       79,810           71,287
    未払利息                                       1,740           2,420
    売却目的保有負債                                       9,850           9,650
    リース負債                                       3,974           3,281
    その他                                       18,834           21,327
    その他の負債合計                                      114,208           107,964
     売却目的保有資産および負債に関する更なる詳細については、注記24「売却目的保有の非流動資産および処分グループ」を

    参照のこと。
    26 -

    預金
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在

    無利息要求払預金                                      220,646           228,731
    利付預金
     要求払預金                                     154,790           135,276
     定期預金                                     106,551           121,120
     貯蓄預金                                      86,044           87,081
    利付預金合計                                      347,385           343,477
    預金合計                                      568,031           572,208
                                456/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    27 -
    引当金
    引当金の種類別の変動

                      オペレー
                      ショナル・
                                                       1
                                                     合計
    単位:百万ユーロ                  リスク     民事訴訟      規制執行      再構築      その他
    2019  年1月1日現在残高                   215      684      499      585      433     2,416
    連結会社グループの変動                     -0      0      0     -0      -2      -2
    新規繰入額                     43     533      74     603      593     1,846
    取崩額                     22     591      34     395      546     1,590
    戻入額                     116      128       3     125      87     459
    為替レート変動の影響/割引の解消                     -0      8      9     -10       2      8
    振替                     -0      39      -1      27      -9      56
    2019  年12月31日現在残高                   119      544      543      684      384     2,276
    連結会社グループの変動                     -0      0     -0      -0      -3      -4
    新規繰入額                     20     107      183      553      505     1,368
    取崩額                     11     182      165      641      401     1,400
    戻入額                     39     106      27     105      84     361
    為替レート変動の影響/割引の解消                      0     -9     -41       4     -15      -60
    振替                     -0      0     -1     181       8     189
    2020  年12月31日現在残高                   89     355      492      676      396     2,007
    1  連結貸借対照表に開示されている引当金の残りの部分に関しては、オフバランス信用損失引当金が開示されている注記19「信用損失引当
      金」を参照のこと。
    引当金の種類

    オペレーショナル・リスク            引当金は、オペレーショナル・リスクから発生するが、引当金として独立掲記される民事訴訟引当

    金および規制執行引当金は除かれる。オペレーショナル・リスクは、内部手続、人員およびシステムが不十分である、もしく
    は機能していないこと、または外部の事象によって生じる損失のリスクである。オペレーショナル・リスク引当金を算定する
    目的で使用される定義は、民事訴訟および規制執行案件により発生する損失リスクが除外されることからリスク管理の定義と
    は異なる。リスク管理目的上のオペレーショナル・リスクには、民事訴訟または規制執行案件における顧客、相手先および規
    制機関への支払いが営業上の欠陥に係る損失事象に相当する場合は法的リスクが含まれるが、ビジネス・リスクおよび風評リ
    スクは含まれない。
    民事訴訟    引当金は、民事訴訟において顧客、相手先またはその他の当事者からの請求が生じている、またはその可能性がある

    ような、契約不履行または他の法的もしくは規制上の責任の不履行を主張する現在または潜在的な請求や手続から発生する。
    規制執行    引当金は、政府規制当局、自主規制機関またはその他の執行機関による罰金または違約金の査定が生じている、また

    はその可能性があるような、法的または規制上の責任の不履行を主張する現在または潜在的な請求や手続から発生する。
    再構築   引当金は、再構築活動から発生する。当行グループは、今後数年にわたり、コスト、重複および複雑性の大幅な削減を

    進めることで、長期的な競争力の強化を目指している。詳細については注記10「再構築」を参照のこと。
    その他   の引当金には、貸出手数料の払戻しに対する引当金、繰延販売手数料、銀行税に対する引当金およびモーゲージ買戻し

    請求を含む、様々な異なる環境から発生するいくつかの特定の項目が含まれている。
    引当金および偶発負債

     当行グループは、過去の事象から発生した現在の債務が存在し、当該債務により経済的流出が発生する可能性が高く、か

    つ、当該債務を信頼性をもって見積ることが可能な場合にのみ、潜在的損失に対する引当金を認識する。かかる債務を信頼性
    をもって見積ることが不可能な場合、引当金は認識されず、当該債務は偶発負債とみなされる。偶発負債はまた、将来の経済
    的流出の可能性が「ほとんどない」よりも高いが「高い」よりも低い、潜在的債務を含んでいる。特定の請求に対して引当金
                                457/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    が設定されている場合、偶発負債は計上されない。ただし、複数の請求から成る案件もしくは一連の案件については、請求に
    対して引当金が計上される場合もあれば、偶発負債が計上される場合もある(または引当金も偶発負債も計上されない場合も
    あ る。)。
     当行グループは、当行グループを重要な訴訟リスクにさらす法的および規制環境において営業活動を行っている。このた
    め、当行グループは、ドイツおよび、米国を含むドイツ以外の多くの法域において、訴訟、仲裁ならびに規制上の手続および
    調査に関わっている。近年、多くの地域で規制と監督が強化され、規制機関、政府機関およびその他は金融サービス提供者に
    対し、強化された監督および調査に従うことを求めている。このことから追加的な規制上の調査および執行措置が発生し、民
    事訴訟が提起されることも多い。
     どの請求が損失の可能性が「高い」、または「高い」よりも低いが「ほとんどない」よりも高いかを判断し、次に、そうし
    た請求に関して発生する可能性のある損失を見積るに当たり、当行グループは複数の要素を考慮する。これらの要素には、請
    求の性質およびその基礎となる事実、個々の問題の判決に至るまでの経過および訴訟経緯、裁判所や他の裁決機関による判
    決、類似の案件における当行グループの経験および他社の経験(当行グループが把握している範囲で)、過去の和解協議、類
    似の案件における他社による和解(当行グループが把握している範囲で)、利用可能な補償、ならびに弁護士およびその他の
    専門家の意見および見解が含まれるが、これらに限定されない。
     2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループが民事訴訟および規制執行案件について認識している引当金は、
    上表に記載されている。当行グループが資金の流出の可能性が高いと考える一部の案件について、当行グループは潜在的な流
    出の金額を信頼性をもって見積ることが不可能であったため、引当金を認識していない。
     信頼性の高い見積りが可能な案件について、当行グループは、2020年12月31日現在、可能性が「ほとんどない」よりは高い
    が「高い」よりも低い将来損失の合計は、民事訴訟案件については約21億ユーロ(2019年12月31日:18億ユーロ)、規制執行
    案件については2億ユーロ(2019年12月31日:2億ユーロ)になると見積っている。これらの数値は、当行グループの潜在的負
    債が連帯負債である案件、およびかかる負債が第三者によって支払われると当行グループが予想する案件を含んでいる。その
    他の重要な民事訴訟および規制執行案件について、当行グループは、資金の流出の可能性が「ほとんどない」より高いが「高
    い」よりも低いものの、その金額を信頼性をもって見積ることは不可能であると考えており、このため、かかる案件を偶発負
    債の見積りに含めていない。さらに、その他の重要な民事訴訟および規制執行案件について、当行グループは、資金の流出の
    可能性は「ほとんどない」と考えており、そのため、引当金を認識しておらず、偶発負債の見積りにも含めてもいない。
     当該発生可能性のある損失の見積額、および引当金額は、現在入手可能な情報に基づいており、重要な判断ならびに様々な
    仮定、変数および既知/未知の不確実性に左右される。こうした不確実性には、(特に問題の初期段階において)当行グルー
    プが入手可能な情報の不正確性や不完全性が含まれ、裁判所や他の裁決機関による将来の判決または規制機関や訴訟相手によ
    る可能性の高い訴訟や見解に関する当行グループの仮定が誤りである可能性がある。さらに、これらの問題に関する可能性の
    ある損失の見積りには、判断および見積りを行う際によく使用される統計的または他の定量的な分析ツールの使用を適用でき
    ない場合が多く、当行グループの判断および見積りを要する他の多くの領域と比較してより一層大きな不確実性にさらされて
    いる。可能性のある損失の見積額は、設定される引当金と同様に、規制当局または訴訟相手により当初求められる金額よりも
    大幅に少なくなる可能性があり、また少なくなることが多い。あるいは、発生する可能性のある潜在的最大損失は、当行グ
    ループに不利な最終判決をもたらす案件に関するものであった。さらに、当行グループが事業を行ういくつかの法域におい
    て、訴訟相手は求める金額を表明するよう要求されないことが多く、要求される場合でも、金額には通常の申立における事実
    の主張または法的請求に適用される同様の要件が適用されない可能性がある。
     将来損失の可能性が「ほとんどない」よりも高いと当行グループが判断する問題、ならびに信頼性の高い見積りが可能な問
    題およびそうした問題に関する可能性のある損失の見積額は、時々変化する。そうした見積りが行われた問題において、実際
    の結果は、可能性のある損失の見積額と大幅に異なる場合がある。加えて、損失の可能性は「ほとんどない」と当行グループ
    が考えていた問題において、損失が発生する可能性もある。とりわけ、可能性のある損失の見積総額は、それらの問題に関す
    る当行グループの潜在的最大損失エクスポージャーを表していない。
     当行グループは、最終判決や法的責任の決定の前に訴訟や規制上の手続または調査を解決する場合がある。当行グループ
    は、(当行グループが法的責任に対する有効な抗弁を有すると信じる場合であっても)法的責任に係る争いを継続することに
    よるコスト、経営努力、またはビジネス上、規制上もしくは評判上のマイナスの結果を回避する目的で、そうする場合があ
    る。さらに、勝利できないことによる潜在的な結果が解決コストとは不釣合いな場合に、そうする場合がある。当行グループ
    は、同様の理由により、法的にそうせざるを得ない状況ではないと当行グループが信じる状況においても、相手先に損失を払
    い戻しすることがある。
    現在の個別の訴訟

     以下は、当行グループが重要な引当金を計上している、または重大な偶発負債の可能性が「ほとんどない」よりも高い、ま

    たは重要な事業リスクもしくは評判リスクの可能性がある民事訴訟および規制執行案件(または一連の案件)に関する記載で
    あり、類似した案件は統合され、一部の案件は数件の訴訟または請求から成る。開示された案件には、損失の可能性が「ほと
                                458/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    んどない」よりも高いが、当行グループが可能性のある損失を信頼性をもって見積ることができない案件が含まれる。一連の
    案件は、当行グループがそれぞれについて使用している表題に基づき、英語のアルファベット順に表示されている。
    Cum-ex   に関する調査および訴訟             ドイツ銀行は顧客のCum-ex取引に関連して、法執行機関から情報および文書請求を含む照会

    を受けている。「Cum-ex」とは、配当金に課される源泉所得税に関してドイツの税額控除または還付を得る目的で、配当金権
    利確定日前後(配当金権利確定日前の取引日および権利確定日後の決済日)にドイツの株式を取引する活動を指す。この中に
    は特に、同一の配当金支払いに関して、かかる控除または還付を請求する市場参加者が複数発生した取引構造が含まれる。ド
    イツ銀行はこれらの案件について法執行機関に協力している。
     2017年8月以降、ケルンの検察庁(                 Staatsanwaltschaft          Köln  、以下「CPP」という。)は当行の特定の元顧客のCum-ex取引に
    関連して、ドイツ銀行の2名の元従業員に関する犯罪調査を行っている。当該手続において、ドイツ銀行はドイツ行政犯罪法第
    30条に基づく潜在的な二次的参加者となっている。当該手続により、不当利得の返還および罰金が発生する可能性がある。ド
    イツ銀行はCPPに協力している。2019年5月末から6月初旬にかけて、CPPはドイツ銀行の現従業員および元従業員ならびに元マ
    ネジメント・ボード・メンバー5名に対して追加の犯罪調査を開始した。2020年7月に、CPPの調査資料の閲覧の過程において、
    ドイツ銀行は、CPPが2019年6月に調査をさらに拡大し、元マネジメント・ボード・メンバー1名と現マネジメント・ボード・メ
    ンバー1名を含むドイツ銀行の現職員および元職員を調査対象に加えたことを知った。この資料に記録されたこれらの個人に関
    する情報は極めて限定的であった。調査はまだ初期段階にあり、調査範囲がさらに拡大する可能性がある。
     ドイツ銀行は参加者であり、特に元カストディ顧客2社のCum-ex取引に関連し、これらの顧客の代理として電子還付手続
    ( elektronisches        Datenträgerverfahren          )を通じた源泉所得税の還付請求を申請していた。2018年2月、ドイツ銀行はドイツ
    の連邦国税庁(       Bundeszentralamt         für  Steuern    、以下「FTO」という。)から、元カストディ顧客1社に対して支払われた税還
    付に関して約49百万ユーロの請求を受けた。ドイツ銀行は同額の正式な通知を受領する見込みである。2019年12月20日、ドイ
    ツ銀行は、別の元カストディ顧客の代理で申請した税還付請求に関連して、2020年1月20日までに2.1百万ユーロを支払うよう
    求める責任通知をFTOから受け取った。2020年1月20日、ドイツ銀行は請求された支払いを行い、当該責任通知に対して異議を
    申し立てた。ドイツ銀行は、2020年6月19日に当該異議申立の根拠を提出した。2020年12月3日、ドイツ銀行は2.1百万ユーロの
    責任通知に関する審理に関する別の書簡をFTOから受け取った。
     2018年2月26日付の書簡により、The                   Bank   of  New  York   Mellon    SA/NV(以下「BNY」という。)は、BHF                   Asset   Servicing
    GmbH(以下「BAS」という。)および/またはFrankfurter                            Service    Kapitalanlage-GmbH(現在の名称はBNY                   Mellon    Service
    Kapitalanlage-Gesellschaft              mbH、以下「Service          KAG」という。)に関して発生したCum-exに関連する可能性がある税金負債
    について、ドイツ銀行に補償を求める意図があることを通知した。ドイツ銀行は、2010年度のSal.                                              Oppenheim取得の一環とし
    てBASおよびService          KAGを取得し、同年BNYに売却していた。BNYは、潜在的な税金負債を120百万ユーロ(年率6%の利息を除
    く。)と見積もっている。2020年11月および12月に、BNYの弁護士は、BNYおよび/または(特に)Service                                                 KAGが、2009年およ
    び2010年の特定の投資ファンドによるCum-ex関連取引に関する見積額について、税務当局から通知を受け取ったことをドイツ
    銀行に通達した。BNYは当該通知に意義を申し立てている。
     2019年2月6日、フランクフルト・アム・マインの地方裁判所(                                 Landgericht      )において、2007年から2011年の間に

    M.M.Warburg      & CO  Gruppe    GmbHおよびM.M.        Warburg    & CO  (AG  & Co.)   KGaA(総称して「Warburg」という。)がドイツ銀行の
    カストディ顧客との間で行ったCum-ex取引に関連して、Warburgによる請求がドイツ銀行に送達された。Warburgは2007年から
    2011年にかけて行われた取引に関連するドイツの税金について、ドイツ銀行による補償を求めている。さらに、Warburgは、こ
    れらの取引に関連する金額不確定の損害賠償を求めている。2007年から2011年の間に受領した租税査定に関する通知に基づ
    き、Warburgは総額250百万ユーロ(うち、166百万ユーロは税金に関連し、84百万ユーロは利息に関連している。)を求めてい
    る。2020年3月20日、同じ取引に関するCum-exの刑事裁判で2020年3月18日にボン地方裁判所が発行した没収命令176百万ユーロ
    (うち、166百万ユーロは税金に関連し、10百万ユーロは利息に関連している。)に関連し、Warburgはドイツ銀行に対し、
    Warburgに補償するよう請求した。2020年9月23日、フランクフルト地方裁判所は、Warburgには税債務者(                                                 Steuerschuldner        )
    としての主たる責任があり、ドイツ銀行からの支払いを要求することはできないという理由で、ドイツ銀行に対するWarburgの
    請求を完全に却下した。裁判所はさらに、すべての請求は時効であるとした。2020年10月29日、Warburgは当該判決についてフ
    ランクフルト・アム・マイン高等裁判所(                    Oberlandesgericht         )に上訴した。ドイツ銀行は、Warburgによる準備書面に2021年4
    月12日までに返答しなければならない。
     2021年1月25日、ハンブルグの地方裁判所(                     Landgericht      )において、2009年および2010年における2つの投資ファンドの取引
    にそれぞれ関連し、Warburg              Invest    Kapitalanlagegesellschaft             mbH(以下「Warburg          Invest」という。)による請求がドイ
    ツ銀行に送達された。Warburg              Investは両ファンドのファンド・マネージャーであった。
    Warburg    Investは、当該2ファンドにより行われたCum-ex取引に関連するドイツの税金について、ドイツ銀行および連帯債務者
    (共同および個別)としての他の複数の当事者による補償を求めている。さらに、Warburg                                           Investは、これらの取引に関連す
    る金額不確定の損害賠償を求めている。2020年11月、当該ファンドのうちの1つについて、Warburg                                              Investは税務当局から61百
                                459/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    万ユーロの納税義務通知を受け取った。公表されている情報に基づき、ドイツ銀行は、もう一方のファンドへの課税額は約49
    百万ユーロになると見積もっている。Warburg                      Investは、特に、公共政策に反する国際的損害(ドイツ民法第826条)に関する主
    張 およびドイツ銀行が公共政策に反するビジネス・モデルに参加した(                                 sittenwidriges        Geschäftsmodell        )との告発に基づ
    き、ドイツ銀行を含む複数の当事者に対して請求を提起した。
     当行グループは、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの案件に関して
    引当金または偶発負債を設定したかどうかについて開示しない。
    Danske    Bankエストニア支店に係る調査                 ドイツ銀行は、2015年にDanske               Bankエストニア支店とのコルレス銀行関係を停止す

    る以前に当行が同支店の顧客のために行った過去の処理を含む、当行とDanske                                     Bankとのコルレス銀行関係に関して、規制当局
    および法執行機関から情報要請を受け取っている。ドイツ銀行は捜査当局に対し、情報提供または協力を行っている。当行は
    これらの案件について、法律、規制または方針の違反が発生していたか否か、および関連する内部統制環境の有効性を含め、
    内部調査も実施している。さらに、2019年9月24日および25日に、フランクフルトの区裁判所(Amtsgericht)が発行した捜査
    令状に基づき、フランクフルトの検察庁はドイツ銀行の調査を行った。当該調査はDanske                                          Bankのマネーロンダリングに関する
    疑わしい取引の報告に関連するものである。2020年10月13日、FPPは、マネーロンダリング疑惑を立証する十分な証拠が検出さ
    れなかったため、当該犯罪調査を終了した。しかしながら、当行はドイツでSARを適時に提出しなかったことに関してFPPに
    13.5百万ユーロの過料を支払うことに合意し、ドイツ銀行はこれを2020年度第4四半期に支払った。
     2020年7月7日に、ニューヨーク州金融サービス局(DFS)は、ドイツ銀行の元3顧客であるDanske                                              Bankエストニア支店、ジェ
    フリー・エプスタインおよびFBME                Bankとの関係に関連してドイツ銀行がニューヨーク州の銀行法に違反したと判断し、これら
    3顧客との関係に関連して150百万米ドルの民事制裁金を科すとの同意命令を出した。ドイツ銀行は2020年度第3四半期に当該金
    額を支払った。
     Danske    Bankエストニア支店に関するその他の調査は継続中である。
     2020  年7月15日に、ドイツ銀行は、ニュージャージー州連邦地方裁判所に提訴された、当行がマネーロンダリング防止
    (AML)統制の有効性と関連する是正措置に関して重要な虚偽記載を行ったと主張する証券集団訴訟の被告に指名された。
    訴状では、当行とDanske            Bankエストニア支店、ジェフリー・エプスタインおよびFBME                             Bankの関係に関連する、DFS同意命
    令で提起された統制の不備に関する主張に言及している。                           2020  年9月30日、原告は、当行によるAML統制の有効性に関する追
    加の主張を含む修正訴状を提出した。2020年12月28日、裁判所は原告代表および主任弁護士を任命した。原告代表は2021年
    3月1日までに第二修正訴状を提出すると見込まれている。当行による棄却申立の期限は2021年4月15日であり、申立の概要
    説明は2021年7月1日までに完了する。
     当行グループは、Danske            Bankエストニア支店に関するその他の調査および民事訴訟に関する引当金または偶発負債を設定し
    ていない。
    外国為替調査および訴訟             ドイツ銀行は、外国為替市場の取引および様々なその他の側面の調査を行った世界中の特定の規制

    当局および法執行機関から情報要請を受け取っている。ドイツ銀行はこれらの調査に協力した。これに関連して、ドイツ銀行
    は、外国為替取引および外国為替ビジネスのその他の側面について内部グローバル調査を行った。
     2016年10月19日、米国商品先物取引委員会(CFTC)の執行部は、「ドイツ銀行の外国為替に関する調査は終了しており、
    CFTCの執行部が現時点で更なる行動を起こす予定はない」と通知する内容のドイツ銀行に対する書簡(以下「CFTCレター」と
    いう。)を発行した。慣例により、CFTCレターは、CFTCの執行部が「将来いつでも調査の再開を決定する裁量を維持してい
    る。」と言明している。CFTCレターは、ドイツ銀行の外国為替の取引および慣行に関するその他の規制当局および法執行機関
    による調査に拘束力のある影響を及ぼさない。
     2016年12月7日、ドイツ銀行がCADE(ブラジルの反トラスト法執行機関)と、ブラジルを拠点としたドイツ銀行の元トレー
    ダーによる行為に関する調査を解決するための合意に達したことが発表された。この合意の一環として、ドイツ銀行は罰金51
    百万ブラジルレアルを支払い、最終的解決に至るまでCADEの行政手続に引き続き従うことに合意した。これにより、ドイツ銀
    行が継続的に解決のための条件を満たすことを条件として、ドイツ銀行に関連するCADEの行政手続は完了する。
     2017年2月13日、米国司法省(DOJ)の犯罪部門不正セクションは、「外国為替市場に関連する連邦犯罪法違反の可能性に関
    する」犯罪調査をDOJが終了していることをドイツ銀行に対して通知する書簡(以下「DOJレター」という。)を発行した。慣
    例により、DOJレターは、DOJが調査に関して追加の情報または証拠を得た場合には、調査を再開する可能性があることを言明
    している。DOJレターは、ドイツ銀行の外国為替の取引および慣行に関するその他の規制当局および法執行機関による調査に拘
    束力のある影響を及ぼさない。
     2017年4月20日、ドイツ銀行AG、DB                USA  Corporationおよびドイツ銀行AGニューヨーク支店が連邦準備制度理事会と、ドイツ
    銀行の外国為替の取引および慣行に関する調査を解決するための合意に達したことが発表された。当該合意の条件に従い、ド
    イツ銀行は差し止め命令に従い、137百万米ドルの民事制裁金を支払うことに合意した。さらに、連邦準備制度理事会はドイツ
                                460/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    銀行に対し、外国為替事業およびその他同様の商品に関する「監視、内部統制、コンプライアンス、リスク管理および調査プ
    ログラムの更なる改善を継続的に実施」し、その進捗について連邦準備制度理事会へ定期的に報告するよう命じた。
     2018年6月20日、ドイツ銀行AGおよびドイツ銀行AGニューヨーク支店がニューヨーク州金融サービス局(DFS)と、ドイツ銀
    行の外国為替の取引および販売慣行に関する調査を解決するための合意に達したことが発表された。当該合意の条件に従い、
    ドイツ銀行は同意審決に従い、205百万米ドルの民事制裁金を支払うことに合意した。さらに、DFSはドイツ銀行に対し、外国
    為替事業に関する監視、内部統制、コンプライアンス、リスク管理および調査プログラムの更なる改善を継続的に実施し、そ
    の進捗についてDFSへ定期的に報告するよう命じた。
     一部のその他の規制当局による調査は進行中であり、ドイツ銀行はこれらの調査に協力している。
     2020年2月25日、ニューヨーク州南部地区米国連邦地方裁判所で係属中の「間接購入者」訴訟(                                               Contant他     対  Bank   of
    America    Corp.他    )の原告は、ドイツ銀行を含む、当該訴訟の残りの全11被告と全世界で、合計10百万米ドルで和解に至ったこ
    とを当該裁判所に通知した。ドイツ銀行を含む各被告による拠出額は公開されていない。裁判所は2020年11月19日に和解を承
    認し、ドイツ銀行に対して提起されたすべての請求は、再訴不能の形で取り下げられた。2018年11月7日に提訴された                                                       Allianz
    他  対  Bank   of  America    Corporation他       は、併合された訴訟(外国為替ベンチマーク・レート反トラスト訴訟)における和解に
    参加しなかった資産運用会社グループにより個別に提起されたものである。被告による棄却申立は2020年5月28日に認められ、
    一部が却下された。原告は、2020年7月28日に第三修正訴状を提出した。開示手続は進行中である。
     ドイツ銀行はまた、オンタリオ州およびケベック州において提起された2件のカナダの集団訴訟において被告として指名され
    ている。2015年9月10日に提訴されたこれらの集団訴訟は、米国の併合訴訟と同様の事実を主張しており、カナダ競争法および
    その他の訴因に基づき、損害賠償を請求している。オンタリオの訴訟における原告の集団認定を求める申立は2020年4月14日に
    認められた、開示手続は進行中である。
     ドイツ銀行はまた、イスラエルにおいて提起された併合修正訴訟において被告として指名されている。当該訴訟は、米国の
    併合訴訟と同様の事実を主張しており、イスラエルの競争法およびその他の訴因に基づき、損害賠償を請求している。当該訴
    訟は初期段階にある。
     2020年11月10日、ドイツ銀行は、ECU                 Group   PLCが英国高等法院(商事裁判所)において提起した(がドイツ銀行には送達さ
    れていない)訴訟において指名された。当該請求は特定化されておらず、初期段階にある。
     2020年11月11日、ドイツ銀行は、上述の                   Allianz他     対  Bank   of  America    Corporation他       を提起したのと同一の原告の多くが
    英国高等法院(商事裁判所)において提起した訴訟において指名された。当該請求は特定化されていないが、                                                    Allianz他     対
    Bank   of  America    Corporation他       と同様の事実の主張に基づくものと考えられる。当該訴訟は初期段階にある。
     当行グループは、開示することがこれらの問題の結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの案件に
    関して引当金または偶発負債を設定しているか否かを開示していない。
    銀行間取引金利事項          規制および法執行案件           ドイツ銀行は、様々な規制当局および法執行機関に対し、ロンドン銀行間取引

    金利(LIBOR)、欧州銀行連盟の銀行間取引金利(EURIBOR)、東京銀行間取引金利(TIBOR)およびその他の銀行間取引金利の
    設定に関する業界全体の調査に関連した情報要請に回答し、協力している。
     以前に報告したとおり、ドイツ銀行は、金利デリバティブの取引における反競争行為に関連して、2013年12月4日付の和解契
    約に従って欧州委員会に725百万ユーロを支払った。
     また、以前に報告したとおり、2015年4月23日、ドイツ銀行は、LIBOR、EURIBORおよびTIBORの設定に関する不正行為に対す
    る調査を解決するため、DOJ、CFTC、英国金融行為監督機構(FCA)およびニューヨーク州金融サービス局(DFS)と個別の和解
    を締結した。これらの契約の条件に基づいて、ドイツ銀行はDOJ、CFTCおよびDFSに対し罰金21.75億米ドル、ならびにFCAに対
    し罰金226.8百万英ポンドを支払った。DOJとの問題解決の一環として、DB                                   Group   Services     (UK)   Limited(ドイツ銀行の間接
    保有完全子会社)はコネチカット州地区米国連邦地方裁判所において、1件の有線通信不正行為の有罪を主張し、ドイツ銀行は
    3年の起訴猶予契約を締結した。これに従い、ドイツ銀行は(特に)1件は有線通信不正行為、もう1件は価格操作に関してドイ
    ツ銀行がシャーマン法に違反しているとする情報をコネチカット州地区米国連邦地方裁判所に提出することに同意した。2018
    年4月23日に起訴猶予契約が失効し、その後、コネチカット州地区米国連邦地方裁判所はドイツ銀行に対するこの犯罪情報を却
    下した。
      また、以前に報告したとおり、2017年3月20日、ドイツ銀行は、円LIBOR関連の和解決定に従ってスイスの競争委員会
    (WEKO)に5.4百万スイスフランを支払った。
      2017年10月25日、ドイツ銀行は、銀行間取引金利に係る調査の解決に向けて、米国の州の検事総長による作業部会との和解
    に至った。他にも条件はあるが、ドイツ銀行は和解金220百万米ドルを支払った。
     様々な銀行間取引金利の設定に関するドイツ銀行のその他の調査は引き続き進行中である。
     当行グループは、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、残りの調査に関して引
    当金または偶発負債を設定したか否かを開示しない。
                                461/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    民事訴訟の概要        ドイツ銀行は、以下の段落において説明される、様々な銀行間取引金利の設定に関する不正とされる操作に
    関連する米国における37件の民事訴訟ならびに英国、イスラエル、アルゼンチンおよびスペインにおける各1件の継続中の訴訟
    の 当事者となっている。ドイツ銀行および他の多数の被告に対する、推定上の集団訴訟を含む民事訴訟の大部分が、ニュー
    ヨーク州南部地区米国連邦地方裁判所(SDNY)において係属中である。3件を除く米国のすべての民事訴訟が、米ドルLIBORの
    設定に関する操作の結果、損失が発生したと主張する当事者を代表して提起された。また、ドイツ銀行に対する、米ドルLIBOR
    に関連しない3件の米国における民事訴訟がSDNYに提起され、このうち、1件の併合訴訟が英ポンド(GBP)LIBORに、1件がスイ
    スフラン(CHF)LIBORに、そして1件が2つのシンガポールドル(SGD)ベンチマーク・レート、シンガポール銀行間取引金利
    (SIBOR)およびスワップ・オファー・レート(SOR)に関連している。
     上述の米国における37件の民事訴訟のすべてに対する損害賠償請求が、米国商品取引法、連邦および州反トラスト法、米国
    威力脅迫および腐敗組織に関する連邦法ならびにその他の連邦法および州法の違反を含む、様々な法的理論を根拠に主張され
    ている。当行グループは、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの訴訟に
    関して引当金または偶発負債を設定したか否かを開示しない。
    米ドルLIBOR       2件を除き、これらの米ドルLIBORに関する米国の民事訴訟はすべて、SDNYにおいて広域係属訴訟(以下「米ドル

    LIBOR   MDL」という。)の一部として併合されている。ドイツ銀行に対して係属中の多数の個別訴訟およびそれらの類似性を鑑
    み、米ドルLIBOR        MDLに併合されている民事訴訟は、該当する訴訟すべてに関する下記の概要に含まれている。個別訴訟の状況
    または判決がドイツ銀行に対して重要である場合を除き、個別の訴訟の開示はされていない。
     2013年3月から2019年3月の、請求範囲を限定する一連の米ドルLIBOR                                MDLについての判決を受けて、原告は現在、反トラスト
    法に基づく請求、米国商品取引法および米国証券取引所法に基づく請求ならびに州法の不正、契約、不当利得およびその他の
    不法行為に係る請求を主張している。裁判所はまた、対人管轄権の欠如および時効を過ぎていることを根拠として一部の原告
    の請求を却下する判決を下している。
     2016年12月20日、地方裁判所は、反トラスト法に基づく一部の請求を却下する判決を下したが、その他については請求を認
    めた。複数の原告が2016年12月20日付の地方裁判所の判決について米国第二巡回控訴裁判所に控訴しており、これらの控訴は
    地方裁判所で進行中の訴訟と並行して係属中である。控訴の概要説明は完了しており、2019年5月24日に口頭審理が行われた。
     2017年7月13日、ドイツ銀行は、シカゴ・マーカンタイル取引所で取引されたとされるユーロドルの先物およびオプションの
    取引に基づく請求を主張する米ドルLIBOR                    MDLの一部として係属中の推定上の集団訴訟(                     Metzler    Investment      GmbH   対  Credit
    Suisse    Group   AG )を解決するため、原告と80百万米ドルの和解契約を締結した。裁判所は2020年9月17日に和解の最終承認を
    与え、ドイツ銀行に対するすべての請求を却下した。したがって、当該訴訟は上述の訴訟総数には含まれていない。ドイツ銀
    行が支払った和解金額は、ドイツ銀行の訴訟引当金に現在は反映されていない。
     2020年7月29日、ドイツ銀行は、米ドルLIBORに関係する貸出金を組成した、アウトライトで購入した、または利息への参加
    権を購入した米国に本社を置く貸出機関を代表した請求を主張する米ドルLIBOR                                      MDLの一部として係属中の推定上の集団訴訟
    ( The  Berkshire     Bank  対  Bank  of America    )を解決するため、原告と425,000米ドルの和解契約を締結した。裁判所は2020年10月
    30日に当該和解の暫定承認を与えた。2021年2月8日、原告は裁判所に対し、当該和解の最終承認を求める申立を行った。ドイ
    ツ銀行が支払った和解金額は、ドイツ銀行の訴訟引当金に現在は反映されていない。
     2020年3月24日、ドイツ銀行と原告は、米ドルLIBOR                        MDLの一部として係属中の非集団訴訟(                  Salix   Capital    US Inc.  対 Banc  of
    America    Securities     LLC  )において、原告によるドイツ銀行に対する請求の却下を求めた。裁判所は原告の請求を2020年3月25
    日に却下した。2020年8月17日、ドイツ銀行と原告は、米ドルLIBOR                                MDLの一部として係属中の2件の非集団訴訟(                     Prudential
    Investment     Portfolios     対 Bank  of America    Corp.   および   Prudential     Investment     Portfolios     対 Barclays    Bank  plc.  )において、
    原告によるドイツ銀行に対する請求の却下を求めた。裁判所は原告の請求を2020年8月18日に却下した。2020年11月9日、ドイ
    ツ銀行と原告は、米ドルLIBOR               MDLの一部として係属中の非集団訴訟(                   Federal    National    Mortgage    Association      対 Barclays
    Bank  plc.  )において、原告によるドイツ銀行に対する請求の却下を求め、裁判所は原告の請求を却下した。2021年2月3日、ド
    イツ銀行と原告は、米ドルLIBOR                MDLの一部として係属中の非集団訴訟(                  Darby   Financial     Products     対 Barclays    Bank  plc.  )に
    おいて、原告によるドイツ銀行に対する請求の却下を求め、裁判所は原告の請求を却下した。
     原告は2019年1月および3月に、被告、米ドルLIBORを提示した銀行パネルのメンバー、LIBORを管理する機関およびその関係
    会社が2014年2月1日から現在まで共謀して米ドルLIBORの提示を抑制していると主張して、SDNYにおいて複数の金融機関に対す
    る3件の推定上の集団訴訟を提起した。これらの訴訟は後に                           ICE  LIBOR反トラスト訴訟          として併合され、2019年7月1日に原告は併
    合修正訴状を提出した。2020年3月26日、裁判所は、被告による当該訴訟の却下申立を認め、ドイツ銀行に対するすべての請求
    を却下した。原告はこの判決に対して、米国第二巡回控訴裁判所に上訴した。控訴の概要説明は完了している。2020年12月28
    日、DYJ    Holdings,     LLCは、当初指名された原告のうちの1名が請求を取り下げて放棄し、その他2名の指名された原告が本訴訟
    取り下げの希望を表明しているため、指名された原告および提案された集団訴訟の代表として、上訴の介入申立を行った。
    2021年1月7日、事物管轄の欠如のため、被告は当該控訴の却下を求める申立を行った。両申立の概要説明は完了している。当
    該訴訟は米ドルLIBOR          MDLの一部ではない。
                                462/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2020年8月、原告は、米ドルLIBORが今日まで下落していると主張し、カリフォルニア州北部地区米国連邦地方裁判所におい
    て複数の金融機関に対する非集団訴訟を提起した。2020年11月10日、原告は裁判所に、暫定的および恒久的差止命令の申立を
    行 い、当該申立の概要説明は完了している。2020年11月11日、一部の被告は訴訟をSDNYに移管する申立を行い、当該申立の概
    要説明は完了している。当該訴訟は米ドルLIBOR                      MDLの一部ではない。
     さらに、米国連邦預金保険公社によって提起された米ドルLIBORに関する英国の民事訴訟が1件あり、欧州連合の機能に関す
    る条約第101条、1998年英国競争法第1章第2項および米国の州法に基づく損害賠償請求が主張されている。ドイツ銀行はこの訴
    訟について抗弁している。
     イスラエルの個人および事業体が被った損害賠償を求めるLIBOR、EURIBORおよびTIBORに関するもう1件の集団訴訟が、2018
    年にイスラエルで提起された。ドイツ銀行はこの訴訟と管轄権に異議を唱え、ドイツ銀行に対する集団訴訟の請求は、2020年
    11月30日にイスラエルの裁判所により却下された。
     LIBORに基づく金利のアルゼンチン国債の保有者が被ったとされる損害の賠償を求める、LIBORに関する別の集団訴訟がアル
    ゼンチンで提起された。ドイツ銀行はこの訴訟について抗弁している。
    SIBOR   およびSOR      シンガポール銀行間取引金利(SIBOR)およびスワップ・オファー・レート(SOR)を操作したとする原告の

    推定上の集団訴訟が依然として係属中である。2019年7月26日、SDNYは被告による当該訴訟の却下申立を認め、ドイツ銀行に対
    するすべての請求を却下し、第四修正訴状の提出許可を求める原告の申立を却下した。原告はこの判決に対して、米国第二巡
    回控訴裁判所に上訴した。当該上訴の概要説明は完了しており、2020年9月11日に口頭審理が行われた。
    GBP  LIBOR    英ポンド(GBP)LIBORを操作したとして、推定上の集団訴訟が依然として係属中である。2018年12月21日、SDNYは

    当該訴訟の棄却を求める被告の申立を一部認め、ドイツ銀行に対するすべての請求を却下した。2019年8月16日、裁判所は、
    2018年12月21日の裁判所の判決に対する、原告による一部再審議の申立を却下した。原告は上訴申立を行った。SIBORおよび
    SOR集団訴訟の上訴に関する裁判所の判決を待つ間、米国第二巡回控訴裁判所は上訴を一時停止するよう命じた。
    CHF  LIBOR    スイスフラン(CHF)LIBORを操作したとする原告の推定上の集団訴訟が依然として係属中である。2019年9月16

    日、SDNYは被告による当該訴訟の却下申立を認め、ドイツ銀行に対するすべての請求を却下した。原告は上訴申立を行った。
    SIBORおよびSOR集団訴訟の上訴に関する裁判所の判決を待つ間、米国第二巡回控訴裁判所は上訴を一時停止するよう命じた。
    スペインEURIBORに関する請求               スペインにおいて、銀行およびその他の金融機関からのモーゲージ貸出金を保有する原告が、

    欧州委員会による決定を受けてドイツ銀行による共謀行動に起因する損害賠償を主張し、53件の請求が申し立てられた。53件
    の請求のうち、22件の請求に関する裁判所の手続が開始されている。現在の請求総額は約790,000ユーロであるが、更なる請求
    が提起される可能性がある。第一回目の審理は2021年2月1日に行われる予定であったが、これは延期され、新たな審理日が通
    知される予定である。
    紹介雇用慣行および一定のビジネス関係ならびに貴金属についての調査                                   2019年8月22日、ドイツ銀行は米国証券取引委員会

    (SEC)との間で、顧客、潜在的な顧客および政府職員から紹介された候補者に関する当行の雇用慣行に対する調査を解決する
    ための和解に達した。和解の一環として、当行は16百万米ドルの支払いに合意した。米国司法省(DOJ)は、当行の雇用慣行に
    関する調査を終了した。また、ドイツ銀行は、DOJおよびSECとの間でそれぞれ、仲介者およびコンサルタントの契約に関し
    て、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)およびその他の法令への当行の法令遵守の調査に関する和解に達した。2021年1月8日、
    ドイツ銀行は、仲介者およびコンサルタントの過去の契約に関して、DOJと起訴猶予契約(DPA)を締結し、当該行為に関連し
    てDPAの義務の一部として約80百万米ドルを支払うことに合意した。DOJとのDPAには、貴金属におけるスプーフィングに関する
    和解も含まれていた。貴金属に関するDPAの義務の一部として、ドイツ銀行は約8百万米ドルを支払うことに合意し、そのうち
    約6百万米ドルは2018年度のドイツ銀行によるCFTCとの和解として計上されることになる。同日、ドイツ銀行は、当行の仲介者
    およびコンサルタントの契約に関連して、SECとの間で、FCPAへの遵守に関する行為の調査を解決するための和解にも合意し
    た。当行は、このSECとの和解において約43百万米ドルを支払うことに合意した。
    ジェフリー・エプスタインに関する調査                     ドイツ銀行は、当行とジェフリー・エプスタインとのかつての顧客関係(個人とし

    て、および関連当事者や事業体を通じて)について、規制当局および法執行機関から情報要請を受けている。2018年12月、ド
    イツ銀行は、2013年8月に開始したエプスタインとの関係終了に向けた手続きを開始した。ドイツ銀行は捜査当局に対し、情報
    提供または協力を行っている。当行はエプスタインとの関係に関する内部調査を完了した。
     2020年7月7日に、ニューヨーク州金融サービス局(DFS)は、ドイツ銀行の元3顧客であるDanske                                              Bankエストニア支店、ジェ
    フリー・エプスタインおよびFBME                Bankとの関係に関連してドイツ銀行がニューヨーク州の銀行法に違反したと判断し、これら
    3顧客との関係に関連して150百万米ドルの民事制裁金を科すとの同意命令を出した。ドイツ銀行は2020年度第3四半期に当該金
                                463/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    額を支払った。上記の通り、当行は、ニュージャージー州連邦地方裁判所で係属中の当行とジェフリー・エプスタインおよび
    その他の事業体との関係に関連する主張を含む証券集団訴訟の被告に指名されている。
     当行グループは、ジェフリー・エプスタインの調査および民事訴訟に関する引当金または偶発負債を設定していない。ジェ
    フリー・エプスタインに関するその他の調査は継続中である。
    モーゲージ関連および資産担保証券事項ならびに調査                          規制当局および政府案件            ドイツ銀行および一部の関係会社(これら

    の段落において、合わせて「ドイツ銀行」という。)は、米国金融詐欺対策タスク・フォースの住宅用モーゲージ担保証券
    ワーキング・グループのメンバーを含む一定の規制当局および政府機関から、モーゲージ貸出金、住宅用モーゲージ担保証券
    (RMBS)、商業モーゲージ担保証券(CMBS)、債務担保証券(CDO)、その他の資産担保証券およびクレジット・デリバティブ
    の発行、購入、証券化、販売、評価および/または取引に関する活動についての召喚状および情報要請を受け取っている。ド
    イツ銀行は、これらの召喚状および情報要請に応えて、全面的に協力した。
     2016年12月23日、ドイツ銀行は、2005年度から2007年度に行われたRMBS事業に関する潜在的な請求を解決するためにDOJと基
    本合意に達したと発表した。2017年1月17日、当該和解が確定し、DOJにより発表された。和解に基づき、ドイツ銀行は、31億
    米ドルの民事制裁金を支払い、消費者救済に41億米ドルを提供した。DOJは消費者救済の提供について監視し、検証するための
    独立した監督官を任命した。
     2016年9月、ドイツ銀行は、メリーランド州の検事総長から、2002年度から2009年度のドイツ銀行のRMBSおよびCDO事業に関
    する情報要請の行政召喚状を受け取った。2017年6月1日、ドイツ銀行とメリーランド州の検事総長は、本件を解決するために
    15百万米ドルの現金および80百万米ドルの消費者救済で合意に達した(ドイツ銀行がDOJとの和解の一部として合意した総額41
    億米ドルの消費者救済から配分される。)。
     2020年7月8日に、DOJが任命した監督官は、ドイツ銀行がメリーランド州に対する80百万米ドルのコミットメントを含め、41
    億米ドルの消費者救済義務をすべて履行したことを認める最終報告書を提出した。
     当行グループは一部の規制当局による進行中の調査に関して引当金を計上しているが、その他については設定していない。
    当行グループは、開示することがこれらの案件の結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの引当金の
    金額を開示していない。
    発行人および引受人としての民事訴訟                   ドイツ銀行は、RMBSおよびその他の資産担保証券の売出しにおける発行人または引受

    人としての様々な役割について、民間の当事者により提起された多数の民事訴訟において被告として指名されている。下記に
    記載のこれらの訴訟には、売出書類に重要な虚偽記載および脱漏(基礎となるモーゲージ貸出金の発行において準拠した引受
    基準に関するものを含む。)があったと主張しているか、または発行時点において貸出金に関連した様々な表明または保証の
    違反があったと主張している。当行グループはこれらの民事訴訟のいくつかに関して引当金を計上しているが、すべてについ
    ては計上していない。当行グループは、開示することがこれらの案件の結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたた
    め、これらの引当金の金額を開示していない。
     ドイツ銀行は、Novastar            Mortgage     Corporationが発行した6件のRMBS売出しの引受人の1社としての役割に関連して、集団訴
    訟の被告となっている。当該訴状において、特定の損害賠償は主張されていない。当該訴訟は、かかる売出しにおいて証券を
    購入した投資家集団を代表する原告により提起された。当事者は、総額165百万米ドルで解決する合意に達し、かかる金額の一
    部は当行によって支払われた。2017年8月30日、FHFA/Freddie                              Macは、和解に対して異議を申立て、その後すぐに、和解承認
    手続の継続要請を地方裁判所が却下したことに対して上訴申立を行ったが、当該申立はFHFA/Freddie                                               Macにとって不利な内容
    で解決した。裁判所は2019年3月7日に、FHFA/Freddie                          Macの異議申立に対して和解を承認した。2019年6月28日、FHFAは上訴
    を申し立て、現在係属中である。
     ドイツ銀行は、過去または現在において、RMBSの売出しに関連して、Citizens                                     National    BankとStrategic        Capital    Bank(す
    べての被告に対して、明らかにされていない金額の損害賠償を主張している。)の管財人として米国連邦預金保険公社
    (FDIC)によって提起された1件の訴訟において被告となっている。この訴訟において、控訴裁判所は、出訴期限を理由に過去
    に却下された請求を再開させ、米国最高裁判所への再審理および移送命令の申請は棄却された。2017年7月31日に、FDICは第二
    修正訴状を提出し、それに対して被告は2017年9月14日に棄却申立を行った。2019年10月18日、被告による棄却申立は却下され
    た。開示手続は進行中である。
     2014年6月、受託者としてのHSBCは、ACE                   Securities     Corp.の2006-SL2        RMBS売出しのモーゲージ貸出金に関してドイツ銀行が
    買戻しを行っていないと主張して、過去の訴訟について再審理を行うよう、ニューヨーク州裁判所にドイツ銀行に対する訴訟
    を提起した。同売出しにおけるモーゲージ貸出金に関してドイツ銀行が提供した表明・保証の違反を主張し、受託者としての
    HSBCがドイツ銀行に対して提起した別の訴訟の却下を申立てる上訴の結果が出るまで、当該再訴は保留されている。2016年3月
    29日、裁判所は再訴を却下し、2016年4月29日、原告は上訴申立を行った。2019年7月8日、原告は上訴の最初の準備書面を提出
    した。2019年11月19日、控訴裁判所はこの却下を支持した。2019年12月19日、原告は                                       ニューヨーク州控訴裁判所            に上訴申立を
                                464/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    行ったが、2020年2月13日に却下された。2020年3月16日、原告はニューヨーク州控訴裁判所に上訴の許可を求める申請を行
    い、2020年9月1日に認められた。原告による最初の準備書面は2020年11月2日に提出された。
     ドイツ銀行は、当初はRMBSの投資家により、その後は受託者としてのHSBCによりニューヨーク州裁判所に提起された2件の
    RMBS信託に関する訴訟において被告となっている。当該訴訟はACE                               Securities      Corp.の2006-FM1およびACE             Securities      Corp.
    の2007-ASAP1       RMBSの売出しのそれぞれにおいて、貸出金水準について表明・保証違反があったと主張している。両訴訟は2018
    年3月28日、出訴期限を理由に第一審裁判所により却下された。原告は却下に対して上訴した。2019年4月25日、第一控訴部は
    表明・保証違反および誠実・公正な取扱いという黙示の契約義務違反に関する請求の却下を支持したが、表明・保証違反の疑
    いを受託者に通知するのを怠ったとして、修正訴状の提出許可を求める申立の却下を破棄した。HSBCは2019年4月30日に修正訴
    状を提出し、ドイツ銀行は2019年6月3日に回答を提出した。開示手続は進行中である。ACE                                           2006-FM1に関連する訴訟において
    どの却下が支持されたかについて、原告は2019年10月25日、ニューヨーク州民事訴訟法および規則第205(a)条に基づき、表
    明・保証違反の請求の再審理を求める2つの訴状を提出した。2019年12月16日、ドイツ銀行はこれらの訴訟の棄却申立を行っ
    た。
     他の発行体によるRMBSの売出しの引受人としてのみのドイツ銀行に対する訴訟においては、ドイツ銀行は発行体から補償を
    受ける契約上の権利を有している。しかし、これらの補償を受ける権利は、発行体が現在破産もしくはそれ以外で破綻してい
    るか、または将来破産もしくはそれ以外で破綻する可能性がある場合、その全部または一部が事実上行使不能となっている可
    能性がある。
    受託者としての民事訴訟            ドイツ銀行は、特定のRMBS信託の受託者としての役割に関して、投資家によって提起された4件の個

    別の民事訴訟において被告となっている。これらの訴訟は概ね、受託者が当該信託の受託者としての一定の義務の適切な履行
    を怠ったとして、契約違反、信認義務違反、利益相反を回避する義務の違反、過失および/または米国の1939年信託証書法の
    違反に関する請求を主張するものである。
      4件の訴訟には以下の訴訟が含まれる。(a)National                         Credit    Union   Administration        Board(以下「NCUA」という。)は、
    37件の信託に対する投資家として、総額85億米ドルの実現損失が担保に生じたと主張している。(b)43件のRMBS信託により発
    行されたRMBS証券を保有する一定のCDO(総称して「Phoenix                             Light」という。)および「数億米ドルの損害賠償」の請求。
    (c)50件のRMBS信託に対する投資家として、Commerzbank                             AGは「数億米ドルの損失」の回収を求めている。(d)IKB
    International,        S.A.(清算中)およびIKB            Deutsche     Industriebank       AG(総称して「IKB」という。)は、30件のRMBS信託の投
    資家として、268百万米ドルを超える損害賠償を請求している。NCUA訴訟では、NCUAは2018年8月31日、当初の対象であった97
    件の信託のうち60件に関する請求を取り下げることを裁判所に通知した。2019年10月15日、訴状の修正を求めるNCUAの申立が
    認められ、修正訴状の却下を求めるドイツ銀行の申立は一部が認められて一部が却下され、NCUAの不法行為は却下されたが、
    その契約違反の請求は続けられることとなった。Phoenix                           Light訴訟およびCommerzbank訴訟では、原告が2018年12月7日に略式
    判決を求める申立を行い、2019年3月9日現在、十分な概要説明が行われている。2021年1月27日、裁判所はIKB訴訟において、
    ドイツ銀行の却下申立を一部認めて一部を退け、IKBによる請求の一部を却下したが、契約違反および不法行為については大部
    分を継続することを認めた。             開示手続は進行中である。
      当行グループはこれらの訴訟の一部に関して偶発負債および引当金を設定しているが、かかる開示がこれら訴訟の結果を著
    しく不利にする可能性があると結論付けたため、当該偶発負債の金額を開示していない。
    ポストバンク任意的公開買付              2010年9月12日、ドイツ銀行は、ドイツ・ポストバンクAG(ポストバンク)の全株式の取得を目

    的とした任意的公開買付を実施する決定を発表した。2010年10月7日、当行は正式な公開買付書類を発行し、ポストバンクの株
    主に対してポストバンク株式1株当たり25ユーロの対価を提示した。当該買付では、ポストバンクの株式合計約48.2百万株を取
    得した。
      2010年11月、ポストバンクの元株主で公開買付を受け入れたEffecten-Spiegel                                    AGが、提示価格は余りにも低く、適用される
    ドイツ法を遵守して決定されなかったと主張する請求をドイツ銀行に対して提起した。原告は、ドイツ買収法第30条に従っ
    て、Deutsche       Post  AGが保有していたポストバンクの議決権をドイツ銀行に帰属させるべきであったため、ドイツ銀行が、遅く
    とも2009年には、ポストバンクの全株式を対象とした強制的公開買付を行うべきであったと主張している。これに基づき、原
    告は2010年の任意的公開買付でポストバンクの株式についてドイツ銀行が提示した対価は、1株当たり57.25ユーロに引き上げ
    られるべきであったと主張している。
      ケルン地方裁判所(         Landgericht      )は、2011年に当該請求を却下し、ケルン控訴裁判所は2012年に上訴を却下した。連邦裁判
    所は、この判決を棄却し、原告による一部の主張の証拠を得るよう、ケルン高等裁判所に当該案件を差し戻した。
      2010年の公開買付を受け入れたポストバンクの別の元株主も、2014年以降、ケルン地方裁判所およびケルン高等裁判所でそ
    れぞれ係属中のEffecten-Spiegel                AGがドイツ銀行に対して提起した請求と同様の請求を提起している。2017年10月20日、ケル
    ン地方裁判所は、1件の手続にまとめられた合計14件の訴訟の請求を認める判決を下した。ケルン地方裁判所は、ドイツ銀行が
    2008年に既に強制的公開買付を行うべきであり、その場合には公開買付において提示すべき適切な対価はポストバンク株式1株
                                465/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    当たり(25ユーロではなく)57.25ユーロとなるはずであったとの見解を示した。公開買付を受け入れた株主に対しては追加で
    1株当たり32.25ユーロの対価を支払うことになる。ドイツ銀行はこの判決に対して控訴し、Effecten-Spiegel                                                   AGの控訴に係る
    審 理も行ったケルン高等裁判所第13委員会が担当となった。
      2019年および2020年に、ケルン高等裁判所は、両訴訟における複数の承認を召喚した。聴取を受けた個人には、ドイツ銀
    行、Deutsche       Post  AGおよびポストバンクの現および元ボード・メンバー、ならびにポストバンク取引に関与したその他の個人
    が含まれていた。ケルン高等裁判所はさらに、ドイツ銀行とDeutsche                                Post  AGが2008年および2009年に締結した該当する書類の
    提出を命じた。そのためドイツ銀行は、2019年にこれらの取引書類の原本を裁判所に提出した。
      2020年12月16日、ケルン高等裁判所は判決を下し、Effecten-Spiegel                                AGの請求を完全に却下した。さらに、2020年12月16日
    に下された判決において、ケルン高等裁判所は、ケルン地方裁判所による2017年10月20日付の判決に対するドイツ銀行の控訴
    を認め、関連する原告によるすべての請求を却下した。ケルン高等裁判所は両判決に関する申立をドイツ連邦憲法裁判所
    ( Bundesgerichtshof         )に求めることを認め、関連するすべての原告はそれぞれの申立を、2021年1月末および2月初旬にそれぞ
    れ提出した。
      ドイツ銀行は、2017年度末直前にさらに多くの訴訟を提起され、これらのほとんどはケルン地方裁判所で現在係属中であ
    る。新たな原告の一部は、2010年のポストバンク株式の任意的公開買付においてドイツ銀行AGが提示した対価は1株当たり
    64.25ユーロまで引き上げられるべきであったと主張している。
      これらの案件に関連してドイツ銀行に対して求められている支払請求は、合計で約700百万ユーロ(利息を除く。)である。
      当行グループは、これらの訴訟に関して偶発負債を設定しているが、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能
    性があると結論付けたため、当該偶発負債の金額を開示しない。
    ポストバンク買付に関連する今後の手続                     2015年9月、ポストバンクの元株主は、2015年8月のポストバンクの株主総会で採択

    されたスクイーズアウトの決議を取り消すために、ケルン地方裁判所でポストバンクに対して株主訴訟(無効確認訴訟)を提
    起した。とりわけ、原告は、ドイツ銀行が強制的公開買付を実施しなかったという主張に基づき、ドイツ銀行により保有され
    るポストバンク株式の議決権は停止の状態であったと主張した。スクイーズアウトは完了しており、当該手続自体には逆転効
    果はないが、賠償金の支払いが発生する可能性がある。原告は上記のEffecten-Spiegelの手続で主張されたものと類似の法律
    的主張を参照している。2017年10月20日に下された判決において、ケルン地方裁判所は、スクイーズアウトの決議は無効であ
    ると宣言した。しかし、裁判所はドイツ銀行が強制的公開買付を行わなかったという主張に基づいて議決権の停止に依拠しな
    かったが、2015年8月のポストバンクの株主総会において、ポストバンクがポストバンク株主の情報に係る権利を侵害していた
    と主張した。ポストバンクはこの判決に対して上訴した。2020年5月15日、DB                                    Privat-    und  Firmenkundenbank        AG(2018年の合併
    によるポストバンクの法的後継会社)はドイツ銀行AGと合併した。2020年7月3日、ドイツ銀行AGは2015年のスクイーズアウト
    を覆すことができないことを考慮し、この訴訟に残るわずかな経済的重要性に当該上訴を続けるための努力とコストが見合わ
    なくなったとの理由により、無効確認訴訟に係る上訴を取り下げた。その結果、ポストバンクの株主総会において、ポストバ
    ンクが株主の情報に係る権利を侵害したと判断した第一審の判決が確定した。
     2010年の任意的公開買付より前にポストバンク全株式の強制的公開買付を行う義務をドイツ銀行が負っていたか否かという
    法律上の問題も、係属中の2件の審査手続(                    Spruchverfahren        )に影響を及ぼす可能性がある。これらの手続は、2015年に行わ
    れたポストバンク株主のスクイーズアウトに関連して提示した補償額ならびに2012年にDB                                            Finanz-Holding        AG(現在のDB
    Beteiligungs-Holding          GmbH)とポストバンクの間で締結された支配の行使および損益の移転に係る合意(                                      Beherrschungs-        und
    Gewinnabführungsvertrag            )に関連して提示した補償額および年間報酬支払額の増額を求めて、ポストバンクの元株主が開始し
    たものである。
     審査手続の申請者は、審査手続における適切な補償額を決定する際に、提示価格1株当たり57.25ユーロでポストバンクの強
    制的公開買付を実施するドイツ銀行の潜在的義務は明白であると主張した。ケルン地方裁判所は当初、2件の判決において申請
    者の法律上の見解に従っていた。2019年6月の決定で、ケルン高等裁判所は、支配および損益移転契約の実施に関する審査手続
    において、この法律上の見解を明らかに断念する立場を取った。この決定によれば、2010年の任意的公開買付の前にドイツ銀
    行がすべてのポストバンク株の強制的公開買付を実施する義務を負っていたかどうかは、適切な補償額の決定には無関係であ
    る。ケルン地方裁判所がこのスクイーズアウトに関する審査手続において同じ法的立場を取る可能性は高い。2020年10月1日、
    ケルン地方裁判所は、支配および損益移転契約に関する審査手続(2012年12月5日付)において、ドイツ株式会社法第304条
    ( jährliche     Ausgleichszahlung         )に基づく年次報酬をポストバンク株1株当たり0.12ユーロから1.78ユーロに引き上げ、ドイ
    ツ株式会社法第305条(           Abfindungsbetrag        )に基づく和解額をポストバンク株1株当たり4.56ユーロから29.74ユーロに引き上げ
    るとする判決を下した。和解額の増加は約492,000ユーロの旧ポストバンク株に関連し、年次報酬の増加は約7百万ユーロの旧
    ポストバンク株に関連する。ドイツ銀行および申請者は当該判決に対する上訴の申立を行っている。
     当行グループは、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの案件に関して
    引当金または偶発負債を設定したか否かを開示しない。
                                466/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ロシア/英国の株式売買に係る調査                  ドイツ銀行は、モスクワとロンドンで特定のクライアントがドイツ銀行と締結した、互
    いに相殺される株式売買の状況について調査している。調査対象取引の総額は重要である。ドイツ銀行による法律、規制また
    は方針の違反の可能性および関連する内部統制環境についての内部調査は完了しており、ドイツ銀行は調査により特定された
    結 果を評価した。現在までに、一部のドイツ銀行の方針に対する違反およびドイツ銀行の統制環境の欠陥が特定されている。
    ドイツ銀行は、当該調査のいくつかの法域(ドイツ、ロシア、英国および米国を含む。)の規制当局および法執行機関に助言
    を行っている。ドイツ銀行は、本件において特定の個人に関して懲戒処分を行っている。
     2017年1月30日および31日、DFSおよびFCAは、本件の調査に関連して当行と和解したと発表した。当該和解により、上記の株
    式売買関連の調査も含めた当行の投資銀行部門のAML管理機能に関するDFSおよびFCAの調査は終了した。和解契約の条件に基づ
    いて、DFSは同意命令を発し、これに従い、ドイツ銀行は425百万米ドルの民事制裁金を支払うこと、および最長2年間にわたり
    独立した監視人を設置することに合意した。FCAとの和解契約の条件に基づき、ドイツ銀行は約163百万英ポンドの民事制裁金
    を支払うことに合意した。2017年5月30日、連邦準備制度理事会は、当案件および連邦準備制度理事会が識別した他のAMLに係
    る問題を解決して当行と和解したと発表した。ドイツ銀行は罰金41百万米ドルを支払った。ドイツ銀行はまた、独立の第三者
    を雇い、銀行秘密法/AMLプログラムを評価し、ドイツ銀行の子会社であるDeutsche                                       Bank  Trust   Company    Americasの特定の外国
    コルレス銀行業を見直すことに合意した。当行は書面による改善計画およびプログラムの提出も求められている。
      ドイツ銀行は、DOJを含む規制当局および法執行機関に引き続き協力している。これらは、当該証券売買について独自の調査
    を継続している。当行グループは、残りの調査に関する引当金を計上している。当行グループは、開示することがこれらの案
    件の結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、当該引当金の金額を開示していない。
    ソブリン債、国際機関債および政府関係機関債(SSA債)に関する調査および訴訟                                        ドイツ銀行は、一定の規制当局および法執

    行機関から、SSA債取引に関連する情報および書類提出などの要請を受け取っている。ドイツ銀行はこれらの調査に協力してい
    る。
     2018年12月20日、欧州委員会はドイツ銀行に対し、米ドル建SSA債の流通市場取引に関連して欧州連合の競争法に違反してい
    る可能性があるとする反対意見書を送付した。反対意見書の送付は欧州委員会による調査の一手段であり、調査結果に予断を
    与えるものではない。ドイツ銀行は本案件について欧州委員会に積極的に協力しており、その結果、追訴を免じられている。
    欧州委員会の指針によると、ドイツ銀行が罰金を科されることはないと予想される。
     ドイツ銀行は、ニューヨーク州南部地区米国連邦地方裁判所において直接的および間接的な市場参加者により提起された複
    数の推定上の集団訴訟において被告となっている。当該訴訟は、SSA債の流通市場を操作した疑いに関して、反トラスト法およ
    びコモン・ローの違反があったと主張している。ドイツ銀行は、48.5百万米ドルで直接的市場参加者による本訴訟について和
    解する合意に達し、同額の引当金を計上した。当該和解は裁判所の承認を条件としている。間接的市場参加者を代表して申立
    てられた訴訟は、原告により自発的に取り下げられた。
     ドイツ銀行はまた、オンタリオ州上級裁判所およびカナダ連邦裁判所においてそれぞれ2017年11月7日および2017年12月5日
    に提起された推定上の集団訴訟においても被告となっており、これらの訴訟はSSA債の流通市場を操作した疑いに関して、反ト
    ラスト法およびコモン・ローの違反を主張している。これらの訴状は、SSA債取引に関する米国での集団訴訟における同様の主
    張に依拠しており、補償的および懲罰的損害賠償を求めている。これらの訴訟は初期段階にある。
     ドイツ銀行は、ニューヨーク州南部地区米国連邦地方裁判所において提起され併合された推定上の集団訴訟において被告と
    して指名されており、当該訴訟は米国反トラスト法の違反とメキシコ国債の取引に関する不当利得を主張している。2019年10
    月に裁判所は、原告の併合修正訴状を却下するよう求める被告の申立を、再訴可能な形で認めた。2019年12月、原告は第二修
    正訴状を提出し、それに対して裁判所は、2020年11月30日に再訴可能な形で棄却した。2021年1月22日、ドイツ銀行は、メキシ
    コ公正取引委員会(COFECE)が、DB                 Mexicoおよび元トレーダー2名、ならびに他の金融機関6社および他のトレーダー9名がメキ
    シコ国債流通市場における独占的な実務に関与していたとして罰金を課すことで和解に達したと報告されたが、上訴される可
    能性がある。DB       Mexicoに対する罰金は約427,000米ドルであった。
     ドイツ銀行は、ニューヨーク州南部地区米国連邦地方裁判所において提起された数件の推定上の集団訴訟においても被告と
    して指名されており、これらの訴訟は米国政府機関債の流通市場を操作した疑いに関して、反トラスト法およびコモン・ロー
    の違反を主張している。2019年9月3日、裁判所は当該訴状の却下を求める申立を斥けた。ドイツ銀行は集団訴訟について15百
    万米ドルで和解する合意に達した。この金額はすでに全額が既存の訴訟引当金に反映されており、この和解費用について追加
    の引当金は設定されていない。裁判所は2019年10月29日に当該和解に対して予備承認を与え、この承認は2019年11月8日に出さ
    れた意見により支持された。裁判所は最終公聴会を2020年6月9日に開催した。2020年6月18日、裁判所はドイツ銀行との集団訴
    訟の和解と、別途、他のすべての被告との集団訴訟の和解を認める最終判決を下し、合計386.5百万米ドルが和解する集団に支
    払われることになる。2019年9月23日、別の訴訟がルイジアナ州中部地区米国連邦地方裁判所に提起されたが、2019年10月30日
    の当事者の約定により、ドイツ銀行については再訴不能な形で却下された。
     上記の他に、当行グループは、こうした開示が結果に著しく不利な影響を及ぼしうると結論付けたため、上記案件に関して
    引当金または偶発負債を設定しているか否かを開示していない。
                                467/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    米国財務省証券に関する調査              ドイツ銀行は、一定の規制当局および法執行機関から、米国財務省証券の入札、取引および関
    連する市場活動に関する情報および書類提出などの要請を受け取っている。ドイツ銀行はこれらの調査に協力している。
     ドイツ銀行の子会社であるDeutsche                 Bank  Securities     Inc.(DBSI)は複数の推定上の集団訴訟において被告となっていた。当
    該訴訟は、米国財務省証券市場を操作した疑いに関して、米国反トラスト法、米国商品取引法およびコモン・ローの違反が
    あったと主張している。これらの訴訟はニューヨーク州南部地区に併合されている。2017年11月16日、原告は併合修正訴状を
    提出したが、DBSIを被告としなかった。2017年12月11日、裁判所は再訴可能な形でDBSIを集団訴訟から外した。
     2020年6月18日、CFTCは、2013年1月から12月にかけて東京を拠点とするトレーダー2社によるスプーフィングの疑いに関して
    DBSIとの和解に基づく命令を下した。ドイツ銀行は、当該事案における調査結果または結論を認めることも否定することもせ
    ず、民事制裁金1.25百万米ドルを含む当該命令に合意した。
    米国財務省スプーフィング訴訟               当行によるCFTCとの和解を受けて、ドイツ銀行AGおよびDBSIに対する5件の個別の推定上の集

    団訴訟がイリノイ州北部地区で提起された。当該訴訟は、ドイツ銀行と名前が公表されていないその他の事業体が、2013年1月
    から12月にかけて、米国財務省証券の先物およびオプション契約ならびにユーロドル先物およびオプション契約市場をスプー
    フィングするスキームに関与していたと主張している。原告は2020年11月13日に併合訴状を提出した。ドイツ銀行AGおよび
    DBSIは、2021年1月15日に棄却を求める申立を提出し、棄却申立の概要説明は2021年4月16日までに完了するよう設定されてい
    る。
     当行グループは、開示することがこれらの結果を著しく不利にする可能性があると結論付けたため、これらの案件に関して

    引当金または偶発負債を設定しているか否かを開示しない。
                                468/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    28 -
    信用関連コミットメントおよび偶発負債
    取消不能貸出コミットメントおよび貸出関連偶発負債

     通常の事業活動の過程において、当行グループは、フロンティング・コミットメントを含む取消不能貸出コミットメントお

    よび偶発負債(金融保証および履行保証、スタンドバイ信用状ならびに顧客のための補償契約から構成されている。)を定期
    的に締結している。これらの契約に基づいて、当行グループは、債務契約に基づく履行や、第三者の債務不履行に基づく受益
    者に対する支払いを要求される。これらの商品に関して、当行グループは、請求が行われるか否か、および行われる場合に
    は、いつ、どの程度行われるかについて、詳細には把握していない。当行グループがフロンティング・コミットメントに関連
    して現金を支払わなければならない場合、当行グループは即時にその他のシンジケート貸主に返済を求めるであろう。当行グ
    ループは信用エクスポージャーの監視の際に上記すべての金融商品を検討し、固有の信用リスクを軽減するために担保を要求
    する場合がある。信用リスクの監視により、予想される請求から損失の発生する可能性が高いと考えられた場合、引当金が設
    定され、貸借対照表に計上される。
     以下の表は、当行グループの取消可能貸出コミットメント、取消不能貸出コミットメントおよび貸出関連偶発負債を示して
    おり、担保および引当金は考慮されていない。この表は、締結したこれらすべての負債を履行しなければならない場合の、当
    行グループの潜在的な最大利用額を示している。このため、この表はこれらの負債に係る予想将来キャッシュ・フローを表す
    ものではない。それは、これらの負債の多くが引き出されることなく期限切れとなるため、および発生する請求が顧客によっ
    て履行されるかまたは取り決めた担保からの受取金により回収される可能性があるためである。
     2020年度第1四半期末現在、当行グループでは、COVID-19のパンデミックの影響による流動性の懸念から、多くの顧客が貸出
    コミットメントの引き出しを行ったため、取消不能貸出コミットメントに最大128億ユーロの著しい減少が生じた。年間を通じ
    てこの状況は安定化し、2020年12月の取消不能貸出コミットメントは2019年12月と同等の水準に戻った。
    取消不能貸出コミットメントおよび貸出関連偶発負債

    単位:百万ユーロ                                  2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    取消不能貸出コミットメント                                       165,643          167,788
    取消可能貸出コミットメント                                       50,233          43,652
    偶発負債                                       47,978          49,232
    合計                                       263,854          260,672
    その他のコミットメントおよびその他の偶発負債

     以下の表は、当行グループのその他の取消不能貸出コミットメントおよびその他の偶発負債を示しており、担保および引当

    金は考慮されていない。この表は、締結したこれらすべての負債を履行しなければならない場合の、当行グループの潜在的な
    最大利用額を示している。このため、この表はこれらの負債に係る予想将来キャッシュ・フローを表すものではない。それ
    は、これらの負債の多くが引き出されることなく期限切れとなるため、および発生する請求が顧客によって履行されるかまた
    は取り決めた担保からの受取金により回収される可能性があるためである。
    その他のコミットメントおよびその他の偶発負債

    単位:百万ユーロ                                  2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在
    その他のコミットメント                                         144          143
    その他の偶発負債                                         73          78
    合計                                         217          220
                                469/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    政府援助
     当行グループは、事業活動の過程において、輸出信用機関(以下「ECA」という。)による保証を通じての政府支援を、定期

    的に申請および受領している。この保証は、貿易関連ストラクチャード・ファイナンスおよび短中期トレード・ファイナンス
    事業において、新興市場および程度はより少ないが先進国市場への輸出および投資に係る融資に関連した移転リスクおよび債
    務不履行リスクをカバーする。輸出指向の国々のほぼすべてが、こうしたECAを設置して、自国の輸出業者を支援している。
    ECAは、各国政府の名の下にその代理として活動を行っており、政府機関として直接設置されているものと、民間企業として組
    織され政府の代理として行動する公式な権限を政府から付与されているものとがある。ECA保証の諸条件は、ECAのほとんどが
    経済協力開発機構(以下「OECD」という。)のコンセンサス・ルールの範囲内で活動を行っていることから、大体似通ってい
    る。OECDのコンセンサス・ルールは、OECD加盟国の政府間合意の一つであるが、様々な輸出国間で公正な競争が行われること
    を確保することを意図した基準を定義している。
     一部の諸国では、ECA保証付融資に関して、政府支援による専用の資金提供プログラムが提供されている。当行グループは、
    輸出される商品およびサービスに係る融資において顧客支援にこうしたプログラムを利用している。当行グループはまた、一
    定の融資において、国内および国際政府機関から、各政府の利益のために、融資を支援するための政府保証を、担保として受
    けている。当行グループが受けるこうしたECA保証の大部分は、ドイツ連邦共和国の代理として行動するEuler-Hermes
    Kreditversicherungs-AG、韓国の代理として行動する韓国輸出信用機関(Korea                                       Trade   Insurance     CorporationおよびThe
    Export-Import       Bank   of  Korea)、または中国の代理として行動する中国輸出信用機関(China                                Export   & Insurance     Corporation
    (Sinosure))により発行されたものであった。
     COVID-19のパンデミックを背景とし、政府は、政府保証融資を通じた追加的な支援を設定した。詳細は「COVID-19のパンデ
    ミックを背景とした法的・非法的支払猶予および公的保証スキーム」の項に記載されている。
    税金に係る取消不能支払コミットメント

     銀行再建・破綻処理指令(BRRD)、単一破綻処理基金(SRF)およびドイツ預金保護制度に基づく銀行税に関連する取消不能

    支払コミットメントは、2020年12月31日現在において915.6百万ユーロ、2019年12月31日現在において767.3百万ユーロであっ
    た。
    29 -

    その他の短期借入金
    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在

    その他の短期借入金:
    コマーシャル・ペーパー                                       1,748          1,585
    その他                                       1,804          3,633
    その他の短期借入金合計                                       3,553          5,218
                                470/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    30 -
    長期債務および信託優先証券
    最も早い契約期限別の長期債務

                                       2025  年度     2020  年     2019  年
                2021  年   2022  年   2023  年   2024  年   2025  年  より後の       12 月31日      12 月31日
    単位:百万ユーロ
                度期限     度期限     度期限     度期限     度期限     期限      現在合計       現在合計
    優先債務:
    債券およびノート:
     固定利付           18,447     9,575    11,234     8,518     6,435    13,288       67,496       77,243
     変動利付            7,017     2,887     1,584     3,526     3,903     6,978      25,895       23,944
    その他            34,120     1,274     5,739      911    1,507     4,552      48,103       28,019
    劣後債務:
    債券およびノート:
     固定利付             18     0    30     14   2,601     3,386       6,049       5,517
     変動利付              0     0   1,100      123     80     0     1,303       1,417
    その他              24     15    103     82     0    93      316       333
    長期債務合計            59,626     13,751     19,789     13,174     14,526     28,297      149,163       136,473
     当行グループには、2020年度および2019年度の債務に関して、元本および利息の債務不履行またはその他の違反はなかっ

    た。
          1

    信託優先証券
    単位:百万ユーロ                                2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    固定利付                                        269           976
    変動利付                                       1,052           1,037
    信託優先証券合計                                       1,321           2,013
    1  無期限の金融商品であり、当行グループの選択により将来の特定の日に償還可能である。
                                471/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    31 -
    金融負債の契約上最も早い割引前キャッシュ・フローの期限分析
                                                2020  年12月31日現在

                                      期限
                                      3 ヶ月超
                               期限               期限       期限
    単位:百万ユーロ                   要求払       3 ヶ月以内       12ヶ月以内       1 年超5年以内         5 年超
    無利息預金                    220,646          0       0       0       0
    利付預金                    154,863       105,566        64,784       13,815       10,230
              1
    トレーディング負債
                         44,289          0       0       0       0
    デリバティブ金融商品のマイナスの
                         327,775          0       0       0       0
      1
    時価
    純損益を通じて公正価値で測定する
                         23,692       16,204        3,451       2,127       2,095
    ものとして指定された金融負債
          2
    投資契約負債
                            0       0      526        0       0
    ヘッジ会計に適格なデリバティブ金
                            0      354        66       319       541
                3
    融商品のマイナスの時価
    中央銀行ファンド借入金                       0       0       0       0       0
    買戻条件付売却有価証券                     1,815         17        0      504        1
    貸付有価証券受入金                     1,697         1       0       0       0
    その他の短期借入金                     1,385        919      1,530         0       0
    長期債務                       1     14,430       48,164       68,130       31,637
    信託優先証券                       0       0     1,345         0       0
    リース負債                       49       128       522      1,804       2,064
    その他の金融負債                     86,618        2,565        225       501        16
    オフバランスの貸出コミットメント                    164,843          0       0       0       0
    金融保証                     20,337          0       0       0       0
      4
    合計
                        1,048,009        140,182       120,611        87,200       46,584
    1  トレーディング負債およびヘッジ会計に不適格なデリバティブの残高は公正価値で計上される。当行グループは、これが、これらのポジ
      ションを手仕舞わなければならない場合に支払うべきキャッシュ・フローを最も良く示すと考えている。トレーディング負債およびヘッ
      ジ会計に不適格なデリバティブの残高は「要求払」に含まれており、当行グループの経営陣は、これが、トレーディング業務の短期的な
      性質を最も正確に反映すると考えている。しかし、各金融商品の契約上の期限は、大幅に延長される可能性がある。
    2  これらは、保険の諸条件により公正価値と等しい償還価額となる投資契約である。
    3  ヘッジ会計に指定されたデリバティブは、公正価値で計上されており、ヘッジ関係が終了すると予想されるタイム・バケットに示されて
      いる。
    4  当表における残高は、表中のキャッシュ・フローが割引前ベースであるため、当行グループの貸借対照表の数値とは一致しない。この分
      析は、すべての負債を予定よりも早く返済するよう要求された場合の当行グループの最悪事例のシナリオを示している。当行グループ
      は、こうした事象が発生する可能性はほとんどないと考えている。
                                472/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2019  年12月31日現在
                                      期限
                                      3 ヶ月超
                               期限               期限       期限
    単位:百万ユーロ                   要求払       3 ヶ月以内       12ヶ月以内       1 年超5年以内         5 年超
    無利息預金                    228,731          0       0       0       0
    利付預金                    135,330       113,449        68,955       16,258       10,468
              1
    トレーディング負債
                         37,065          0       0       0       0
    デリバティブ金融商品のマイナスの
                         316,506          0       0       0       0
      1
    時価
    純損益を通じて公正価値で測定する
                         11,705       29,680       17,986        1,815       4,941
    ものとして指定された金融負債
          2
    投資契約負債
                            0       0      544        0       0
    ヘッジ会計に適格なデリバティブ金
                            0      288       245       555       343
                3
    融商品のマイナスの時価
    中央銀行ファンド借入金                      218        0       0       0       0
    買戻条件付売却有価証券                     1,494       1,130        238        50        7
    貸付有価証券受入金                      258        0       0       0       0
    その他の短期借入金                     1,893       2,435       1,368         0       0
    長期債務                       2     17,670       24,046       73,086       36,177
    信託優先証券                       0       12      2,073         0       0
    リース負債                       53       144       533      1,922        957
    その他の金融負債                     78,555        2,624        293       607        8
    オフバランスの貸出コミットメント                    167,281          0       0       0       0
    金融保証                     21,645          0       0       0       0
      4
    合計
                        1,000,736        167,431       116,280        94,294       52,901
    1  トレーディング負債およびヘッジ会計に不適格なデリバティブの残高は公正価値で計上される。当行グループは、これが、これらのポジ
      ションを手仕舞わなければならない場合に支払うべきキャッシュ・フローを最も良く示すと考えている。トレーディング負債およびヘッ
      ジ会計に不適格なデリバティブの残高は「要求払」に含まれており、当行グループの経営陣は、これが、トレーディング業務の短期的な
      性質を最も正確に反映すると考えている。しかし、各金融商品の契約上の期限は、大幅に延長される可能性がある。
    2  これらは、保険の諸条件により公正価値と等しい償還価額となる投資契約である。
    3  ヘッジ会計に指定されたデリバティブは、公正価値で計上されており、ヘッジ関係が終了すると予想されるタイム・バケットに示されて
      いる。
    4  当表における残高は、表中のキャッシュ・フローが割引前ベースであるため、当行グループの貸借対照表の数値とは一致しない。この分
      析は、すべての負債を予定よりも早く返済するよう要求された場合の当行グループの最悪事例のシナリオを示している。当行グループ
      は、こうした事象が発生する可能性はほとんどないと考えている。
     次へ

                                473/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    追加的注記
    32 -

    普通株式
    普通株式

     ドイツ銀行の株式資本は、記名式無額面普通株式から成る。ドイツの法律では、各株式は引受済資本に対する均等な持分を

    表している。したがって、株式1株の名目価値は2.56ユーロであり、株式資本合計額を株式数で除することにより算定されてい
    る。
                               発行済かつ

    株式数                                      自己株式          社外流通
                               全額払込済
    2019  年1月1日現在の普通株式                       2,066,773,131            -1,344,144         2,065,428,987
    株式報酬制度に基づく株式の発行                               0          0          0
    増資                               0          0          0
    自己株式の購入                               0     -193,666,155          -193,666,155
    自己株式の売却または割当                               0     194,338,942          194,338,942
    2019  年12月31日現在の普通株式                       2,066,773,131             -671,357        2,066,101,774
    株式報酬制度に基づく株式の発行                               0          0          0
    増資                               0          0          0
    自己株式の購入                               0     -35,058,705          -35,058,705
    自己株式の売却または割当                               0      34,383,896          34,383,896
    2020  年12月31日現在の普通株式                       2,066,773,131            -1,346,166         2,065,426,965
     全額払込まれていない発行済普通株式はない。

     自己株式の購入は、主に短期で再売却する意図で購入した株式および一時的に当行グループが保有する株式から成る。さら
    に、当行グループは、株式報酬のために株式の買戻しを行った。当該取引はすべて株主持分に計上され、これらの活動に関し
    て収益および費用は計上されなかった。年度末現在保有の自己株式は、主に今後の株式報酬に充当の予定である。
    授権資本

     マネジメント・ボードは、現金払込に対する新株発行による増資を行う権限を付与されている。2020年12月31日現在、ドイ

    ツ銀行AGは、2022年4月30日までにその全部または一部を発行できる、付与されたが未使用の授権資本枠2,560,000ユーロを有
    していた。詳細は定款第4条に規定されている。
    授権資本           対価          新株予約権                       失効日

                         株式会社法第186条第3項第4号に従って除外され
                         ることがあり、また、オプション権、転換社債
    512,000,000ユーロ           現金                                  2022年4月30日
                         および転換可能参加権の保有者への新株予約権
                         の付与に必要な場合、除外されることがある。
                         オプション権、転換社債および転換可能参加権
    2,048,000,000ユーロ           現金          の保有者への新株予約権の付与に必要な場合、                         2022年4月30日
                         除外されることがある。
                                474/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    条件付資本
     マネジメント・ボードは、転換権またはオプション権付の参加証券および/または転換社債および/または新株予約権付社

    債を一度にまたは数回に分けて発行する権限を付与されている。参加証券、転換社債または新株予約権付社債は、ドイツ銀行
    AGの関係会社によって発行される場合もある。この目的のために、株式資本は、これらの転換権および/または交換権の行使
    時または強制転換時という条件付で増加された。
    条件付資本         条件付資本の目的                                     失効日

             参加証券、転換社債もしくは新株予約権付社債に連動する転換権もし
             くはオプション権の保有者がその転換権またはオプション権を行使す
    512,000,000ユーロ                                              2022年4月30日
             る場合、または転換権付参加証券もしくは転換社債に係る転換義務の
             保有者がその転換義務を履行する場合に使用することができる。
             失効日以前に付与されたオプション権を行使するために使用すること
             ができる。また、発行済オプション権の保有者が株式を受領する権利
    51,200,000ユーロ                                              2022年4月30日
             を行使し、株式の引渡しに自己株式が用いられない場合にのみ使用さ
             れる。
    配当

     以下の表は、2020年、2019年および2018年12月31日終了年度の提案または宣言された配当金額をそれぞれ示している。

                             2020  年度(提案)            2019  年度       2018  年度

    宣言現金配当(単位:ユーロ)                                 0          0    227,000,000
    普通株式1株当たり宣言現金配当(単位:ユーロ)                               0.00          0.00         0.11
     貸借対照表日以降に宣言された配当はない。

    3 3 -

    従業員給付
    株式報酬制度

     当行グループは、DBエクイティ・プランに基づき株式報酬を付与した。このプランは、一定期間後にドイツ銀行普通株式を

    受け取る条件付権利を表している。報奨の受給者は報奨の権利確定期間の間は配当を受け取る権利を有していない。
     DBエクイティ・プランの諸条件に従い付与された株式報奨は、受給者が該当する権利確定期間(またはアップフロント報奨
    のリリース期間)終了前に自己都合で離職した場合には、全部または一部が失効することがある。解雇または退職等の場合に
    は、権利確定は通常、離職後も継続する。
     法律上またはその他の制限により株式の受渡しに支障がある国では、報奨を付与するためにDBエクイティ・プランの変形で
    あるキャッシュ・プランが使用され、一部の法人の従業員については、現地の規制要件により、繰延株式の代わりに制限付株
    式が用いられる。
     この表にはマネジメント・ボードに付与された報奨は含まれておらず、また、表中の2018年度以降の数値には、AIFMD/UCITS
    MRTまたはDWS株式に基づく報酬制度による支払は含まれていない。当該報酬制度に基づく付与に関しては、DWSの項を別途参照
    のこと。
     以下の表は、これらのシェア・プランの基本条件を示している。
                                475/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     付与された年度                ドイツ銀行            権利確定              適格者
                   エクイティ・プラン             スケジュール
                                    1
    2019年-2020年             年次報奨             1/4:12ヶ月          年次業績連動報奨に選ばれた従業員
                                               2
                                    1
                                        (CB/IB/CRU)
                              1/4:24ヶ月
                                    1
                              1/4:36ヶ月
                                    1
                              1/4:48ヶ月
                                    1
                 年次報奨             1/3:12ヶ月          年次業績連動報奨に選ばれた従業員
                                                 2
                                    1
                                        (CB/IB/CRU以外)
                              1/3:24ヶ月
                                    1
                              1/3:36ヶ月
                                    1
                 年次報奨             1/5:12ヶ月          年次業績連動報奨に選ばれた従業員
                                    1
                                        (上級経営者)
                              1/5:24ヶ月
                                    1
                              1/5:36ヶ月
                                    1
                              1/5:48ヶ月
                                    1
                              1/5:60ヶ月
                 リテンション/新規雇用             個別に設定          最も優秀な人材を引き付けるまたは
                                        引き留めるために選ばれた従業員
                 年次報奨-アップフロント             付与時に直ちに権          規制従業員
                                 3
                              利確定
                                    1
    2017年-2018年             年次報奨             1/4:12ヶ月          年次業績連動報奨に選ばれた従業員
                                    1
                              1/4:24ヶ月
                                    1
                              1/4:36ヶ月
                                    1
                              1/4:48ヶ月
                              または、54ヶ月後          上級管理職グループのメンバー
                                      1
                              に一括で権利確定
                 リテンション/新規雇用             個別に設定          最も優秀な人材を引き付けるまたは
                                        引き留めるために選ばれた従業員
                                    3
                 キーリテンション制度             1/2:50ヶ月          重要なリスク・テーカー(MRT)
                     4
                                    3
                 (KRP)
                              1/2:62ヶ月
                              または、43ヶ月後          重要ではないリスク・テーカー(MRT
                              に一括で権利確定          以外)
    2016年             キーポジション報奨             4年後に一括で権利          年次リテンション報奨に選ばれた従
                     5           3
                 (KPA)             確定          業員
    1  InstVVの規制従業員(および上級経営者)については、さらに12ヶ月(2017年度から2018年度に付与された報奨は6ヶ月)のリテンション
       期間が適用される。
    2  2019年度付与時は、これらの部門はCIBと呼ばれていた。2020年度付与時には、CIBはCBとIBとCRUに分かれている。
    3  株式受渡しはさらに12ヶ月のリテンション期間後に行われる。
    4  当該制度に基づき2017年1月に付与された株式報奨には、株価水準に関する追加条件が付されており、当該条件が満たされず失効した。
    5  個人のKPAの所定の割合については、株価水準についての追加条件があり、当該条件が満たされず失効した。
     さらに、当行グループは、グローバル・シェア・パーチェス・プラン(以下「GSPP」という。)という名称の包括的な従業

    員株式所有制度を提供している。GSPPは、特定の国の従業員に、ドイツ銀行の株式を1年間にわたり毎月払いで購入する機会を
    提供している。当行はその購入期間の終わりに、従業員がもう1年ドイツ銀行グループに在籍することを条件に、獲得株式1株
    につき1株(最大10株)の無償株式を割り当てる。2020年11月から始まった第12期には、18ヶ国の従業員計約11,045名が当該制
    度に加入していた。
     当行グループはその他現地の株式報酬制度を有しているが、個別でも総額でも連結財務諸表にとって重要なものはない。
     以下の表は、株式報奨ユニットの変動を示している。また、DBエクイティ・プランの変形であるキャッシュ・プランに基づ
    く付与も含まれている。
    株式ユニット(単位:千)                                                 2019  年度

                                     2020  年度
                                                         1
                                                     143,923
    1 月1日現在残高                                168,332
     付与                                44,768                64,217
     リリース                                -32,454                -28,475
     失効                                -62,398                -11,157
     その他の変動                                 -441                -177
    12 月31日現在残高                                117,806                168,332
    1  2019年度の株式ユニットの期首残高は修正再表示されている。
     DBエクイティ・プランは、キーポジション報奨およびキーリテンション制度の双方において、株価に関する条件付きの報奨

    を含んでいる。両制度の株価に関する条件について2020年度に測定が行われたが、条件は満たされなかった。その結果、約56
                                476/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    百万株式ユニットが失効した。IFRS第2号に準拠して、市場に関する業績条件が満たされないことによる失効に際して、計上済
    み費用の戻し入れは行われなかった。
     以下の表は、当年度における報奨の付与、リリースおよび残高に関する主要な情報を示したものである。
                                  2020  年度                     2019  年度

               期中に付与された                       期中に付与された
                       期中のリリース時                       期中のリリース時
                 報奨1ユニット      の報奨1ユニット当                 報奨1ユニット      の報奨1ユニット当
                   当たりの         たりの   契約上の加重平均           当たりの         たりの   契約上の加重平均
               加重平均公正価値         加重平均株価         残存期間    加重平均公正価値         加重平均株価         残存期間
    DB エクイティ・プラン             7.20  ユーロ      7.79  ユーロ        2年     6.34  ユーロ      7.6 ユーロ         2年
     現金の支払いを伴う株式に基づく報酬取引により負債が生じ、それは2020年および2019年12月31日終了年度において、それ

    ぞれ合計約8百万ユーロおよび6百万ユーロであった。
     発行済株式報奨の付与総額は、2020年および2019年12月31日現在、それぞれ約9億ユーロおよび14億ユーロであった。このう
    ち約7億ユーロおよび12億ユーロが、報酬費用として当該報告年度またはそれ以前に認識された。このため、2020年および2019
    年12月31日現在、繰延株式報酬に関する未認識の報酬費用は、それぞれ約2億ユーロおよび3億ユーロであった。
    DWS  株式に基づく報酬制度

     DWSグループは、DWSエクイティ・プランに基づき株式報酬を付与した。このプランは、指定された期間におけるDWS株式の価
    額を参照して現金支払を受け取る条件付権利を付与するものである。
     2018年9月、DWS株式評価益権(SAR)プランに基づき、IPO関連の一度限りの報奨がDWSグループ従業員全員に付与された。限
    られた数のDWSの上級管理職には、代わりにDWSエクイティ・プランに基づくIPO関連の一度限りのパフォーマンス・シェア・ユ
    ニット(PSU)が付与された。取締役会メンバーに対しては、DWSエクイティ・プランに基づくIPO関連の一度限りの報奨が、
    2019年1月に付与された。
     DWS  SARプランは、特定の条件下で、一定期間における一定数の名目上のDWS株式の価額の上昇(または利得)と同等の現金
    支払を受け取る権利を表している。この報奨は、DWS株式、議決権またはこれらに関連する配当金を受け取る権利を付与するも
    のではない。
     DWSエクイティ・プランは、特定の条件下で、指定された期間におけるDWS株式の価額を参照して現金支払を受け取る権利を
    付与する架空の株式制度である。
     株式報酬制度の報奨の受給者は、当該報奨の権利確定期間中は配当を受け取る権利がない。
     任意の株式報酬制度の諸条件に従って付与された株式報奨は、該当する権利確定期間(またはアップフロント報奨のリリー
    ス期間)の終了前に受給者が自己都合で離職した場合には、全部または一部が失効する。解雇または退職等の場合は、権利確
    定期間は通常、離職後も継続する。
                                477/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、DWSの株式報酬制度の基本条件を示している。
     付与された年度               報奨の種類          権利確定スケジュール                  適格者

                                  2
    2019年/2020年           年次報奨             1/3:   12ヶ月          年次業績連動報奨に選ばれた従業員
                                  2
    DWSエクイティ・プラン
                            1/3:   24ヶ月
                                  2
                            1/3:   36ヶ月
                                  2
                年次報奨(上級管理職)             1/5:   12ヶ月          取締役会のメンバー
                                  2
                            1/5:   24ヶ月
                                  2
                            1/5:   36ヶ月
                                  2
                            1/5:   48ヶ月
                                  2
                            1/5:   60ヶ月
                年次報奨-アップフロント             付与時に直ちに権利確            規制従業員
                             2
                            定
                リテンション/新規雇用             個別に設定            最も優秀な人材を引き付けるまたは
                                         引き留めるために選ばれた従業員
                                    2
                パフォーマンス・シェア・             1/3:   2022年3月          取締役会のメンバー
                                    2
                ユニット(PSU)報奨(IPO
                            1/3:   2023年3月
                に関連する2019年1月1日に
                                    2
                            1/3:   2024年3月
                付与された一度限りの報
                  1
                奨)
    2018年           リテンション/新規雇用             個別に設定            最も優秀な人材を引き付けるまたは
    DWSエクイティ・プラン                                    引き留めるために選ばれた従業員
                                    2
                パフォーマンス・シェア・             1/3:   2022年3月          選ばれた上級管理職
                                    2
                ユニット(PSU)報奨(IPO
                            1/3:   2023年3月
                に関連する一度限りの報
                                    2
                            1/3:   2024年3月
                  1
                奨)
                                       4       3
    2018年           SAR報奨(IPOに関連する             MRT以外:2021年6月1日            全DWS従業員
                                     2
    DWS  SARプラン
                一度限りの報奨)
                            MRT:   2023年3月1日
    1  報奨およびユニット数は定義済みの目標の達成度(2019年度から2020年度までの平均正味資金流入(NNA)および2020年度の調整後CIR
       (費用収益比率))に左右される。
    2  個々の規制状況により、6ヶ月間のリテンション期間(AIFMD/UCITS                             MRT)または12ヶ月間のリテンション期間(InstVV                     MRT)が権利確定
       後に適用される。
    3  従業員がPSU報奨を受け取った場合を除く。
    4  2020  年度において、報奨取得時の早期の権利確定および行使が可能となる2つの早期行使期間が、MRT以外の従業員に提示された。付与済
       報奨については、権利確定/リテンション期間の経過後、4年の行使期間が適用される。
     以下の表は、株式報奨ユニットの変動を示している。

                                           DWS  SAR  プラン

                     DWS  エクイティ・プラン
                   2020  年度   2019  年度            2020  年度             2019  年度
                                   加重平均行使価格               加重平均行使価格
    株式ユニット(単位:千)                報奨数     報奨数     報奨数     (単位:    ユーロ   )   報奨数    (単位:ユーロ)
                                 1
                              2,087
    期首残高                2,040     1,248               24.65     2,192          24.65
    付与                 805    1,003       0          -     0          -
    発行または行使                - 368     -186     -766         24.65       0          -
    失効                 -54     -42     -52         24.65      -110         24.65
    期日到来                  0     0     0          -     0          -
    その他の変動                 -6     16     -14         24.65       4       24.65
                                               1
                                             2,087
    期末残高                2,418     2,040     1,254          24.65               24.65
     このうち行使可能なもの                 0     0     0          -     0          -
    1  2019年度のDWS       SARプランの株式ユニットの期末残高は修正再表示されている。

                                478/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、当年度における報奨の付与、リリースおよび残高に関する主要な情報を示したものである。
                                  2020  年度                     2019  年度

               期中に付与された                       期中に付与された
                       期中のリリース/                       期中のリリース/
                 報奨1ユニット       行使時の報奨1ユ                報奨1ユニット       行使時の報奨1ユ
                   当たりの     ニット当たりの       契約上の加重平均           当たりの     ニット当たりの       契約上の加重平均
               加重平均公正価値         加重平均株価         残存期間    加重平均公正価値         加重平均株価         残存期間
    DWS エクイティ・プラン
                 29.07  ユーロ      34.88  ユーロ        2年    20.98  ユーロ      26.33  ユーロ         3年
    DWS SAR プラン
                     N/A    31.95  ユーロ        5年        N/A        N/A       6年
     2020年および2019年12月31日現在、付与済の株式に基づく報奨の公正価値はそれぞれ約85百万ユーロおよび64百万ユーロで

    あった。当該報奨のうち約61百万ユーロおよび35百万ユーロは、それぞれ2020年度末および2019年度末までに損益計算書に認
    識され、このうち約21百万ユーロおよび12百万ユーロは完全に権利が確定した報奨に関連するものであった。2020年および
    2019年12月31日現在、株式に基づく報酬制度に関する未認識費用合計はそれぞれ約25百万ユーロおよび29百万ユーロであり、
    これは将来の株価の動きに左右される。
     PSU報奨には業績条件が設定されており、これが、報奨に基づき最終的に確定するユニット数を決定することになる。こうし
    た業績条件は特に正味資金流入や調整後費用収益比率の目標に関するDWSグループの戦略に連動している。業績条件の充足結果
    に基づき、当初付与されたユニットの100%が引き続き継続的な付与の対象となることが確認された。
     当年度において、適格な従業員は、2020年度に付与された2つの異なる早期行使オファーの一環として自身のSAR報奨を行使
    することを推奨された。行使されなかったSAR報奨は、引き続きDWS                                SARプランの制度規定(条件を満たした場合の失効規定を
    含む。)の対象となる。
     当該SARエクイティ・プランの報奨の公正価値はブラック-ショールズ計算式を用いて測定されている。発生した負債は、決
    済されるまで各報告期間末に再測定される。主なインプットは報告日の市場価値であり、報奨の保有期間にわたる過去の配当
    金がある場合は割り引き、当行グループを離職する適格従業員数および早期退職の適格従業員数の見積りを含む権利確定の予
    想水準と実績水準の調整を行う。当該SARエクイティ・プランの報奨付与日および測定日における公正価値の測定に用いられた
    インプットは以下のとおりである。
                                            測定日        測定日

                                          2020  年12月31日      2019  年12月31日
    ユニット(単位:千)
                                               1,254        2,087
    公正価値
                                            10.68   ユーロ      8.19ユーロ
    株価
                                            34.80   ユーロ      31.70ユーロ
    行使価格
                                            24.65   ユーロ      24.65ユーロ
    予想ボラティリティ(加重平均)
                                               33 %       34%
    予想残存期間(加重平均)の年数
                                                 5        6
    予想配当額(収益に対する%)
                                               65 %       65%
     DWSの株価のボラティリティが観察される期間が限定的であること、および活発に取引されている市場にインプライド・ボラ

    ティリティがないことから、DWSの株価の予想ボラティリティは、先の5年間における競合他社グループの過去のボラティリ
    ティの評価に基づいている。予想配当額の水準は、直近のDWSグループのコミュニケーションに連動している。
    退職後給付制度

    制度の特性

     当行グループは、従業員のために、確定拠出制度および確定給付制度双方の複数の退職後給付制度に資金を提供している。
    当行グループの制度は、制度の特性および実体に基づいて会計処理が行われている。一般的に確定給付制度の場合には、加入
    者の発生給付額は、各従業員の報酬と勤続期間に基づいた金額となる。確定拠出制度への拠出額は通常、各従業員報酬の一定
    割合に基づいたものとなる。この注記の残りは、主に当行グループの確定給付制度に重点を置いている。
     当行グループの確定給付制度は、給付の性質およびリスクの違いや、各規制環境の違いを反映して、主に地域別に記載され
    ている。特に、現地の規制当局の定める要件が大幅に異なる場合があり、それにより給付制度の設計や資金調達がある程度決
    定される。主要な情報は加入者の状況別でも表示されており、当行グループの債務の期日に関する広範な指標を提供してい
    る。
                                479/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                2020  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
                      ドイツ         英国        米国       その他         合計
    以下に関連する確定給付制度
    債務
     在職中の制度加入者                 4,950         706        236        648       6,540
     受給待機中の加入者                 2,639        2,876         561        111       6,187
     受給中の加入者                 5,943        1,335         530        272       8,080
    確定給付制度債務合計                  13,532        4,917        1,327        1,031       20,807
    制度資産の公正価値                  12,658        5,705        1,107         987      20,457
                                         1
                                       83 %
    積立率(%)                   94 %      116  %               96 %       98 %
    1  米国の確定給付制度債務合計は、確定給付年金制度に加え、未積立の米国メディケア・プラン(168百万ユーロ)を含む。メディケアを除
       いた米国の確定給付年金の積立率は96%である。
                                                2019  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ
                      ドイツ         英国        米国       その他         合計
    以下に関連する確定給付制度
    債務
     在職中の制度加入者                 5,031         680        282        650       6,643
     受給待機中の加入者                 2,483        2,569         593        119       5,764
     受給中の加入者                 5,756        1,438         543        274       8,011
    確定給付制度債務合計                  13,270        4,687        1,418        1,043       20,418
    制度資産の公正価値                  11,915        5,615        1,143         982      19,655
                                         1
                                       81 %
    積立率(%)                   90 %      120  %               94 %       96 %
    1  米国の確定給付制度債務合計は、確定給付年金制度に加え、未積立の米国メディケア・プラン(181百万ユーロ)を含む。メディケアを除
       いた米国の確定給付年金の積立率は92%である。
     当行グループの確定給付制度債務の大半はドイツ、英国および米国に関連するものである。それ以外の国では、スイスにお

    ける債務が最大となっている。ドイツおよび一部の欧州大陸諸国では、退職後給付は通常、各労使協議会、労働組合およびそ
    の同等組織と団体ベースで合意される。当行グループの主な年金制度は、被信託者、受託者、またはそれらと同等の人物に
    よって管理されている。
     退職後給付は従業員の報酬全体の中で重要な部分を占めている場合がある。当該制度の設計が、それぞれの市場で従業員に
    とって魅力的なものである一方、当行グループにとってより長期的に提供できる持続可能なものでなければならない、という
    のが当行グループのアプローチである。同時に、当行グループでは当該給付の支給に係るリスクを制限しようと努めている。
    その結果当行グループでは、近年多くの地域で、確定拠出制度の提供に移行している。
     これまで当行グループでは通常、退職前の最終給与に基づいて年金制度を提供してきた。こうした種類の給付が依然とし
    て、受給待機中および受給中の加入者に関する年金債務の重要部分を占めている。現在、ドイツおよび米国では、在職中の従
    業員のための主要な確定給付年金制度はキャッシュ・バランス制度であり、当該制度では当行グループは従業員の現在の報酬
    に基づいて年間の金額を個人の勘定に拠出する。制度規定に応じて、当該勘定は、固定金利でまたは当行グループの投資リス
    クを制限するために一定の基礎となる投資の市場変動に参加することにより、増額される。特にドイツでは、制度規定内に保
    証給付額(例えば、最低でも拠出された金額の支払い)を定めている場合がある。受益者は通常、退職時に、累積勘定残高を
    一括で受け取るか、固定数の年賦払いで受け取るか、また終身年金に変換して受け取るかを選択することができる。この変換
    は多くの場合、退職時の市況および推定死亡率に基づいて行われる。
     当行グループではまた、一部の国において退職および解雇手当制度に、ならびに主に米国では多数の在職中の従業員および
    退職従業員向けのいくつかの退職後医療制度に資金を提供している。退職後医療制度は通常、適格退職者の医療費が所定の免
    責額を超えた後に、所定の割合を支払うものである。米国では、退職者がメディケアとして適格になった時点で、当行グルー
    プが医療費払戻口座に対する拠出を行い、当該退職者は当行グループの医療プログラムに基づく資格を喪失する。当行グルー
    プの2020年12月31日および2019年12月31日現在の退職後医療制度の確定給付制度債務はそれぞれ合計202百万ユーロおよび220
    百万ユーロであった。給付構造と組み合わせて、当該退職後医療制度負債202百万ユーロの性質および規模を2020年度末の当行
    グループの貸借対照表の規模と比較して考慮すると、これらの制度は当行グループに関する限定的なリスクを表している。
     以下に示す当行グループの確定給付制度からの給付支払予定額には、従業員の過去および予想される将来の勤務に帰属する
    給付が含まれており、また当行グループの外部の年金信託より支払われる額と、非積立式制度について当行グループから直接
    支払われる額の双方が含まれている。
    単位:百万ユーロ                       ドイツ        英国       米国      その他        合計

                                480/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2020年度の実際の給付支払額                        456       160       96       80      792
    2021年度の給付支払予定額                        505       134       70       59      768
    2022年度の給付支払予定額                        503       98       71       56      728
    2023年度の給付支払予定額                        521       110       74       55      760
    2024年度の給付支払予定額                        536       118       74       59      787
    2025年度の給付支払予定額                        551       131       75       57      814
    2026年度から2030年度の給付支払予定額                       2,949        762       376       281      4,368
    確定給付制度債務の加重平均期間(年)                         14       20       11       12       15
    複数事業主制度

     当行グループは、ドイツにおいて他の金融機関とともにBVV                            Versicherungsverein          des  Bankgewerbes      a.G.(BVV)のメンバー
    である。BVVは、ドイツにおける適格従業員に対し、当行グループの退職後給付保証を補完するものとして、退職給付を提供し
    ている。事業主と従業員の双方が、定期的にBVVへの拠出を行う。BVVは、退職する個人に対して固定額の年金を提供し、制度
    内において余剰資産が発生した場合には、その固定額が増額される。ドイツの法律では、従業員に当該給付を支給する最終責
    任は事業主にある。インフレの影響で退職者に対する給付債務が増加することで給付が増額する場合もある。BVVは複数事業主
    確定給付制度であるが、業界の慣例に従い、当行グループでは、当行グループの現従業員および元従業員に関連する資産およ
    び負債を識別するのに十分な情報が入手可能でないことから、当該制度を確定拠出制度として会計処理している。この処理は
    主に、BVVが制度資産の全額を受益者にも加入企業にも配分しないことによるものである。
    ガバナンスおよびリスク

     当行グループでは、当行グループの年金および関連リスクを世界的に監視するため、年金委員会を維持している。当該委員
    会は、四半期毎に開催され、上級管理職報酬委員会に直接報告を行い、年金運営委員会による支援を受けている。
     この一環として、当行グループでは、ガバナンスおよびリスク管理(積立、資産配分および数理計算上の仮定の設定等)に
    関するガイドラインを策定し、維持している。ここでいうリスク管理とは、市場の動き(金利、信用スプレッド、物価インフ
    レ等)、資産投資、規制または法的要件に関連する当行グループのリスクの管理および統制に加え、人口統計上の変化(寿命
    等)の監視を指す。中でも、取得の際および取得後や、外部環境(法令、税制等)の変化がある場合に、一般的な制度の設計
    や制度改訂の可能性等のトピックが検討される。制度へのいかなる変更も、グループ人事部の承認を要するプロセスを経た上
    で行われる。年金制度が積立てられている範囲で、保有資産は負債リスクの一部を緩和するが、投資リスクを取り込むことと
    なる。
     当行グループの主要な年金諸国において、当行グループの最大の退職後給付制度リスク・エクスポージャーは、信用スプ
    レッド、金利、物価インフレおよび寿命の潜在的変化に関連しているが、これらは採用した投資戦略を通じて一部緩和されて
    いる。
     全体的に当行グループは、退職後給付の資金調達、規制自己資本および各地域の積立または会計処理の要件による制約に関
    わるトレードオフのバランスを保ちつつ、当行グループの財政状態に対する市場の変動からの年金の影響の最小化を図ってい
    る。当行グループは、この目的のために当行グループが開発した特定の測定基準を使用して、年金リスク・エクスポージャー
    を定期的に測定している。
    積立

     当行グループは、確定給付制度債務の大半の資金を積み立てるため、様々な外部の年金信託を継続的に利用している。当行
    グループの積立原則は、現地の法的要件をすべて満たすことを条件として、確定給付制度債務の積立について、債務の90%か
    ら100%の範囲の制度資産を維持することである。また当行グループでは、一部の制度については積立を行わないことを決定し
    ているが、その積立アプローチは定期的なレビュー(現地の規制や慣行に変更があった場合等)の対象となる。当行グループ
    の非積立式制度の債務は、貸借対照表に未払計上されている。
     外部積立されている確定給付制度の大部分には、現地の最低積立要件が定められている。当行グループは、当行グループの
    積立原則に基づいて、追加的な制度拠出を決定することができる。英国など、受託者と当行が共同で拠出水準に合意している
    地域もある。ほとんどの国において、当行グループは、確定給付制度債務に対する制度資産の積立超過からの経済的便益を、
    主に将来の拠出額の減額の形で得られると見込んでいる。当行グループの主要な積立式確定給付制度において比較的高水準の
    積立水準および採用された投資戦略を考えると、適用され得る最低積立要件が短期的に当行グループを重大で不利な現金逼迫
    の状況下に置くことはないと予想している。当行グループは当行グループの積立原則に基づいて、当行グループの資産から支
    払われた給付の返還を求めないことは、当期において外部の年金信託に対して現金の拠出を行うことと同じであると考えてい
    る。
     退職後医療制度については、当行グループは雇用期間にわたって債務を未払計上し、支払期日到来時に当行グループの資産
    から給付を行っている。
                                481/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    数理計算の手法および仮定

     すべての制度の測定日は12月31日である。すべての制度は、独立した適格保険数理士により予測単位積増方式を用いて評価
    されている。世界規模での一貫性を確保するために、当行グループの方針において数理計算上の仮定の設定についてのガイダ
    ンスを提供している。これは当行グループの年金委員会により最終決定されるものである。当行グループの上級経営者は、主
    要な数理計算上の仮定の変動や変更に関する情報を定期的に受け取っている。
     12月31日現在の確定給付制度債務を算定する上で適用される主要な数理計算上の仮定が、加重平均の形式で以下に示されて

    いる。
                               2020  年12月31日現在                  2019  年12月31日現在

                                  1                   1
                      ドイツ      英国    米国    その他      ドイツ      英国    米国    その他
    割引率(%)                                      0.93  %   1.91  %  3.16  %   1.92  %
                      0.60  %   1.26  %   2.31  %  1.51  %
    物価インフレ率(%)                                      1.40  %   3.29  %  2.20  %   1.70  %
                      1.29  %   3.22  %   2.10  %  1.54  %
    将来給与水準の名目上昇率(%)                                      1.90  %   3.79  %  2.30  %   2.71  %
                      1.79  %   3.72  %   2.20  %  2.57  %
    年金支給額の名目上昇率(%)                                      1.30  %   3.19  %  2.20  %   0.91  %
                      1.19  %   3.08  %   2.10  %  0.86  %
    65 歳時の余命の仮定
     測定日現在65歳の男性                  21.2     23.5     21.8    22.0      21.1     23.4    22.0    21.9
     測定日現在65歳の女性                  23.5     25.0     23.2    24.2      23.4     24.9    23.4    24.1
     測定日現在45歳の男性                  22.5     24.5     23.2    23.3      22.5     24.4    23.5    23.3
     測定日現在45歳の女性                  24.6     26.4     24.5    25.6      24.5     26.2    24.9    25.5
                       修正   SAPS(S3)                 修正

                                              SAPS(S3)     PRI2012
                               PRI2012   年
                    Richttafeln                    Richttafeln
                         Very  Light        各国特有           Light  表と    年と   各国特有
    適用した死亡率表                          とMP2020年
                    Heubeck   2018              の表   Heubeck   2018   CMIの2018     MP2019年      の表
                          表とCMIの
                                の予測
                                               年予測    の予測
                         G  2019年予測                    G 
    1  キャッシュ・バランス制度の付与利率は、米国30年物国債の利回りと一致している。
     主要国における当行グループの最も重要な年金制度に関して、各測定日に使用した割引率は優良社債のイールド・カーブ

    (信頼性の高い第三者のインデックス・データの提供業者や格付機関から入手した社債の全世界の情報を用いて算出されてい
    る。)を基に設定されており、関連する制度の将来の給付支払いが予測される時期、金額および通貨を反映したものとなって
    いる。2020年3月、前例のない市場の混乱を受けてユーロ圏における割引率の導出の見直しが行われた。その結果、2020年度に
    導入されている手法にいくつかの改善が行われ、まずは第1四半期に、さらに第4四半期には、内部で作成されたDB独自のカー
    ブ(2020年12月31日以降の確定給付制度債務の割引の基準として採用された。)の導入を伴うより抜本的な改善がなされた。
    2019年12月31日に用いられたカーブと比べて、このDB独自のカーブにより確定給付制度債務は20百万ユーロ増加し、当該影響
    額はその他の包括利益を通じて認識された。2020年6月30日に用いられたカーブと比べて、2020年12月31日現在の確定給付制度
    債務は435百万ユーロ減少した。割引率の決定方法の変更やその他の影響により、ドイツの年金制度に対する当行グループの正
    味年金負債は、2019年12月31日現在の1,355百万ユーロから481百万ユーロ減少し、2020年12月31日現在では874百万ユーロと
    なった。
     ユーロ圏および英国における物価インフレの仮定は、各測定日現在のこれらの市場におけるインフレ・スワップ率に基づ
    く、市場のインフレ指標を参照して設定されている。その他の国における物価インフレの仮定は、通常、Consensus                                                     Economics
    Inc.の長期予測に基づいている。
     給与水準の上昇率および年金支給額の上将来昇率に関する仮定は、必要に応じて、制度ごとに策定される。各制度は、物価
    インフレの仮定に基づいて、および当行グループの報奨構造または市場ごとの方針ならびに関連する現地の法律および制度特
    有の要件を反映させることにより、設定される。
     その他の仮定としては、死亡率の仮定は、確定給付制度に基づく当行グループの債務を測定する上で重要となる場合があ
    る。これらの仮定は、それぞれの国における現時点での最善の見積りに従い設定されている。将来の潜在的な寿命の改善は考
    慮され、また必要に応じて含められる。死亡率の仮定が長期にわたること、およびパンデミックが健康状態に及ぼす長期的な
    影響が明確ではないことから、いずれの地域においても、年次評価プロセスの一環として捕捉された最新のデータのほかに、
    COVID-19の影響に対する具体的な仮定は設定されていない。
     2020年12月31日に終了した事業年度において、当行グループは主にプライベート・バンキング部門においてドイツでの退職
    給付に関する取り決めの一つに一括払いのオプションを導入したことに伴い、過去勤務収益48百万ユーロを計上した。この確
    定給付制度債務の減額は、報酬および手当の一部として連結損益計算書に計上された。
                                482/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                483/733





















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    負債および資産の増減の調整表-財務諸表に与える影響
                                                     2020  年度

    単位:百万ユーロ
                             ドイツ       英国      米国     その他       合計
    確定給付制度債務の現在価値の増減:
    期首残高                        13,270       4,687      1,418      1,043      20,418
    純損益で認識された確定給付費用
     当期勤務費用                         200       28      12      42      282
     利息費用                         122       85      43      18      268
     過去勤務費用および決済により生じた利得ま
                                1
                              -22
                                     11       0      0     -11
     たは損失
    その他の包括利益で認識された確定給付費用
     財務上の仮定の変更により生じた
     数理計算上の差異                         536      600       75      39     1,250
     人口統計上の仮定の変更により生じた
                              110      -11       -9       2      92
     数理計算上の差異
     実績により生じた数理計算上の差異                         -73      -68       3     -14      -152
    キャッシュ・フローおよびその他の変動
     制度加入者による拠出額                          4       0      0      15      19
     給付の支払                         -456      -160       -96      -80      -792
     決済に係る支払                          0      0      0      0      0
                                2
                              -158
     取得/売却                                0      0      0     -158
     為替レートの変動                          0     -255      -119       -36      -410
     その他                          -1       0      0      2      1
    期末残高                        13,532       4,917      1,327      1,031      20,807
     このうち:
     非積立式                          0      15      195      105      315
     積立式                        13,532       4,902      1,132       926     20,492
    制度資産の公正価値の増減:

    期首残高                        11,915       5,615      1,143       982     19,655
    純損益で認識された確定給付費用
     利息収益                         111      101       34      17      263
    その他の包括利益で認識された確定給付費用
     制度資産からの運用収益(利息収益控除後)                         777      456       60      42     1,335
    キャッシュ・フローおよびその他の変動
     制度加入者による拠出額                          4      0      0      15      19
     事業主による拠出額                         444       0      56      28      528
          3
     給付の支払
                              -456      -159       -84      -65      -764
     決済に係る支払                          0      0      0      0      0
                                2
                              -137
     取得/売却                                0      0      0     -137
     為替レートの変動                          0     -303       -99      -31      -433
     その他                          0      0      0      0      0
     制度管理費用                          0      -5      -3      -1      -9
    期末残高                        12,658       5,705      1,107       987     20,457
    期末現在の積立状況                         -874       788      -220       -44      -350
    回収不能な積立超過額の増減(資産上限額)
    期首残高                           0      0      0     -40      -40
    利息費用                           0      0      0      0      0
    回収不能な積立超過額の増減                           0      0      0      2      2
                                484/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    為替レートの変動                           0      0      0      0      0
    期末残高                           0      0      0     -38      -38
    認識された純資産(負債)                         -874       788      -220       -82      -388

    1  旧ポストバンクがスポンサーとなっている特定の制度に資本オプションが導入されたことによる過去勤務収益48百万ユーロが含まれる。
    2  Postbank     Systems    AGの数値。
    3  積立式制度のみ。
    4  このうち877百万ユーロはその他の資産に、1,265百万ユーロはその他の負債に認識された。
                                485/733


















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                     2019  年度

    単位:百万ユーロ
                             ドイツ       英国      米国     その他       合計
    確定給付制度債務の現在価値の増減:
    期首残高                        11,953       3,868      1,337       962     18,120
    純損益で認識された確定給付費用
     当期勤務費用                         192       26      14      44      276
     利息費用                         201      106       56      26      389
     過去勤務費用および決済により生じた利得ま
                               19       3      0     -12       10
     たは損失
    その他の包括利益で認識された確定給付費用
     財務上の仮定の変更により生じた
                             1,179       582      112       67     1,940
     数理計算上の差異
     人口統計上の仮定の変更により生じた
                                1
                              125
                                    -105       -11       -1       8
     数理計算上の差異
     実績により生じた数理計算上の差異                          43      113       -8      -5      143
    キャッシュ・フローおよびその他の変動
     制度加入者による拠出額                          4      0      0      17      21
          2
     給付の支払
                              -446      -154      -109       -73      -782
     決済に係る支払                          0      0      0     -11      -11
     取得/売却                          0      0      0      0      0
     為替レートの変動                          0     248       27      24      299
     その他                          0      0      0      5      5
    期末残高                        13,270       4,687      1,418      1,043      20,418
     このうち:
     非積立式                          0      16      210      121      347
     積立式                        13,270       4,671      1,208       922     20,071
    制度資産の公正価値の増減:

    期首残高                        10,877       4,884      1,074       892     17,727
    純損益で認識された確定給付費用
     利息収益                         185      134       44      23      386
    その他の包括利益で認識された確定給付費用
     制度資産からの運用収益(利息収益控除後)                         137      448       80      54      719
    キャッシュ・フローおよびその他の変動
     制度加入者による拠出額                          4      0      0      18      22
     事業主による拠出額                        1,158        0      22      25     1,205
          1
     給付の支払
                              -446      -153       -96      -56      -751
     決済に係る支払                          0      0      0      0      0
     取得/売却                          0      0      0      0      0
     為替レートの変動                          0     304       22      27      353
     その他                          0      0      0      0      0
     制度管理費用                          0      -2      -3      -1      -6
    期末残高                        11,915       5,615      1,143       982     19,655
    期末現在の積立状況                        -1,355        928      -275       -61      -763
    回収不能な積立超過額の増減(資産上限額)
    期首残高                           0      0      0     -25      -25
    利息費用                           0      0      0      0      0
    回収不能な積立超過額の増減                           0      0      0     -14      -14
    為替レートの変動                           0      0      0      -1      -1
                                486/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    期末残高                           0      0      0     -40      -40
                                                         3

                                                       -803
    認識された純資産(負債)                        -1,355        928      -275      -101
    1  主に(Heubeck       2018  Gではなく、修正Heubeck          2018  Gによる。)最新の死亡率の結果による。
    2  積立式制度のみ。
    3  このうち1,011百万ユーロはその他の資産に、1,814百万ユーロはその他の負債に認識された。
     当行グループに係る補填の権利はない。

    投資戦略

     当行グループの投資目標は、確定給付年金制度が主要な財務指標に及ぼす不利な影響から当行グループを保護することであ
    る。従来、市況が不利な状況において当該制度のIFRSに基づく積立状況を保持することを主眼としていた。最近は、競合する
    主要な財務指標のバランスを図るために、特定の市場における投資戦略が変化しているものの、当行グループは2019年度に
    IFRS主導の投資戦略に立ち戻ることにした。投資マネージャーは、年金制度の受託者および投資委員会と合意したとおりに、
    投資権限またはガイドラインに従って年金資産を運用している。
     主要な確定給付制度のIFRSに基づく積立状況を保持するために、当行グループは年金負債対応投資(LDI)アプローチを適用
    している。関連するトレードオフのバランスを保つことで、資本市場の変動による確定給付制度債務の現在価値の変動と制度
    資産の変動のミスマッチから生じるリスクが最小化される。これは、制度負債の金利、信用スプレッドおよびインフレに対す
    るマーケット・リスク・ファクター・エクスポージャーと密接にマッチするよう制度資産を配分することで達成される。これ
    により、制度資産は年金債務の基礎となるリスク・プロファイルおよび通貨を広く反映したものになる。
     マーケット・リスクに関する望ましいヘッジ・レベルが現物金融商品(すなわち社債や国債)で達成できない場合には、デ
    リバティブが用いられる。デリバティブ・オーバーレイには、主に金利、インフレ・スワップおよびクレジット・デフォル
    ト・スワップが含まれる。また、金利先物およびオプション等の他の商品も用いられる。実際には、完全にヘッジされたアプ
    ローチは、例えば超長期の社債は市場の厚みが不十分であること、ならびに流動性およびコストの検討から、現実的ではな
    い。そのため制度資産には、エクイティ、不動産、高利回り債または新興市場債といった、長期収益の向上および分散効果を
    生み出すための更なる資産区分が含まれている。
     2020年度に、当行グループは第三者の保険会社と2件のバイ・イン取引を締結した。当該取引は、既存の資産を資金源とする
    英国の確定給付年金制度に対する12億ユーロのエクスポージャーのリスク圧縮を意図したものであり、事業主による追加拠出
    は要求されない。これらの保険契約を第1四半期および第4四半期に適格制度資産として認識したことにより、当行グループの
    財務諸表のその他の包括利益にそれぞれ約115百万ユーロおよび60百万ユーロのマイナスの影響が生じた。
                                487/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    主要資産クラスへの制度資産の配分
     以下の表では、主要資産クラスに対する当行グループの積立式確定給付制度の資産配分を示している(すなわち、エクス
    ポージャーには個々に管理されたポートフォリオ内の現物有価証券および制度資産の投資に使用された合同運用ファンドの基
    礎となる資産配分が含まれる。)。
     以下の表の資産の金額は、「相場価格のある」資産(すなわち、IFRS第13号に基づくレベル1の資産。活発で流動性の高い市
    場における相場価格から公正価値が直接決定できる市場への投資額)および「その他」の資産(すなわち、IFRS第13号に基づ
    くレベル2およびレベル3の資産)の双方を含んでいる。
                           2020  年12月31日現在                  2019  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ
                  ドイツ    英国    米国   その他    合計    ドイツ    英国    米国   その他    合計
    現金および現金同等物               290    504    67    57   918     340    292    57    64   753
           1
    資本性金融商品
                   899    609    126    57  1,691      875    643    116    53  1,687
         2
    投資適格債
                         3
                      1,048
     国債             2,829         422    167   4,466     2,508    1,633     432    202   4,775
                         3
                      2,034
     民間債             6,144         387    258   8,823     5,921    2,847     425    216   9,409
    投資不適格債
     国債               99    2    1   18   120     125     7    1   16   149
     民間債              236    107    37    28   408     259    124    17    17   417
    証券化投資およびその他の負
                     1   122    73    0   196      1   157    67    1   226
    債性投資
                         3
                      1,248
    保険                1        0   13  1,262       0    0    0   15    15
    オルタナティブ
     不動産              443    37    0   79   559     361    42    0   67   470
     コモディティ               24    0    0    0   24     0    0    0    0    0
     プライベート・エクイティ               72    0    0   23    95     63    0    0   25    88
        4
     その他
                  1,406      0    0   271   1,677     1,579      0    0   284   1,863
    デリバティブ(時価)
     金利               78   -18    -3    0   57    -263     35    10    7  -211
     クレジット              115   -107     15    1   24    110     1   19    1   131
     インフレ               0  -109     0   11   -98     26   -126     0   11   -89
     為替               20    3    0    4   27     6    4    0    3   13
     その他               1   225    -18     0   208      4   -44    -1    0   -41
    制度資産の公正価値合計              12,658    5,705    1,107     987  20,457     11,915    5,615    1,143     982  19,655
    1  株式エクスポージャーの配分は、各市場における代表的な指数に概ね沿っている(例:英国の退職給付制度の株式ポートフォリオのベン
      チマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)。
    2  投資適格とはBBB以上を指す。当行グループの主要制度における平均信用格付エクスポージャーはA格付程度である。
    3  2019年度から2020年度にかけての増減は、英国の確定給付制度のエクスポージャーによる当行グループへの影響を軽減することを意図し
      たリスク圧縮活動に起因する。
    4  その他のうち、このポジションには、その他の資産区分に分類できない合同運用ファンドが含まれている。
                                488/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、「相場価格のある」資産(すなわち、IFRS第13号に基づくレベル1の資産)に限定して投資された、当行グルー
    プの積立式確定給付制度資産を示したものである。
                           2020  年12月31日現在                  2019  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ
                  ドイツ    英国    米国   その他    合計    ドイツ    英国    米国   その他    合計
    現金および現金同等物               226    504    63    26   819     339    292    54    30   715
           1
    資本性金融商品
                   760    609    126    45  1,540      758    643    116    42  1,559
         2
    投資適格債
                         3
                       989
     国債             1,107         417    56  2,569     1,115    1,618     426    36  3,195
     民間債               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
    投資不適格債
     国債               0    0    0    5    5     0    0    0    3    3
     民間債               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
    証券化投資およびその他の負
                     0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
    債性投資
    保険                0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
    オルタナティブ
     不動産               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
     コモディティ               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
     プライベート・エクイティ               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
     その他               0    0    0    0    0     0    0    0    0    0
    デリバティブ(時価)
     金利               0    1   -15     0   -14      0   34   -19     8   23
     クレジット               0  -107     0    0  -107      0    1    0    0    1
     インフレ               0    0    0   11    11     0  -125     0   10   -115
     為替               0    4    0    0    4     0    4    0    0    4
     その他               1    0    0    0    1     4    0    0    0    4
    相場価格のある制度資産の
                  2,094    2,000     591    143   4,828     2,216    2,467     577    129   5,389
    公正価値合計
    1  株式エクスポージャーの配分は、各市場における代表的な指数に概ね沿っている(例:英国の退職給付制度の株式ポートフォリオのベン
      チマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)。
    2  投資適格とはBBB以上を指す。当行グループの主要制度における平均信用格付エクスポージャーはA格付程度である。
    3  2019  年度から2020年度にかけての増減は、英国の確定給付制度のエクスポージャーによる当行グループへの影響を軽減することを意図し
      たリスク圧縮活動に起因する。
                                489/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、確定給付制度の「相場価格のある」資産と「その他」の資産への資産配分を、投資された主要地域別に示した
    ものである。
                                                2020  年12月31日現在

                                    その他      その他
    単位:百万ユーロ
                   ドイツ      英国      米国     ユーロ圏      先進国     新興市場       合計
    現金および現金同等物                  -7     396      170      308      20      31     918
    資本性金融商品                 209      70     703      270      336      103     1,691
    国債(投資適格以上)                1,018       979      470     1,150       292      557     4,466
    国債(投資不適格)                  2      0      0      7     11     100      120
                                        1
                                     3,265
    民間債(投資適格以上)                 639     1,601      2,685            554      79    8,823
    民間債(投資不適格)                  1     52      46     292       8      8     407
    証券化投資およびその他の負
                      1     99      82      12      0      2     196
    債性投資
    小計                1,863      3,197      4,156      5,304      1,221       880    16,621
     割合(%)                11%      19%      25%      32%      7%      5%     100%
                                                         2
                                                      3,836
    その他の資産区分
    制度資産の公正価値                                                  20,457
    1  この金額の大半がフランス、オランダおよびイタリアの社債関連である。
    2  2019年度から2020年度にかけての増減は、英国の確定給付制度のエクスポージャーによる当行グループへの影響を軽減することを意図し
      たリスク圧縮活動に起因する。
                                                2019  年12月31日現在

                                    その他      その他
    単位:百万ユーロ
                   ドイツ      英国      米国     ユーロ圏      先進国     新興市場       合計
    現金および現金同等物                  5     224      122      342      27      33     753
    資本性金融商品                 186      101      703      285      291      121     1,687
    国債(投資適格以上)                 868     1,477       550     1,003       329      548     4,775
    国債(投資不適格)                  0      6      1      7     13     122      149
                                        1
                                     3,201
    民間債(投資適格以上)                 738     2,110      2,662            612      86    9,409
    民間債(投資不適格)                  4     45      24     297      41      6     417
    証券化投資およびその他の負
                      1     98     104      14      6      3     226
    債性投資
    小計                1,802      4,061      4,166      5,149      1,319       919    17,416
     割合(%)                10%      23%      24%      30%      8%      5%     100%
    その他の資産区分                                                  2,239
    制度資産の公正価値                                                  19,655
    1 この金額の大半がフランス、オランダおよびイタリアの社債関連である。
     制度資産には、2020年12月31日現在および2019年12月31日現在それぞれ、プラスの時価約210百万ユーロとマイナスの時価約

    252百万ユーロのグループ企業とのデリバティブ取引が含まれている。制度資産の公正価値には、当行グループが発行した重要
    な金額の有価証券も、当行グループの資産に対するその他の債権も含まれていない。制度資産には、当行グループで使用して
    いる不動産は一切含まれていない。
     さらに当行グループは、当行グループの制度資産に影響を与える可能性がある不確実な税務ポジションに関する見積りおよ
    び考慮を行っている。これらの見積りを行う上で重要な判断が要求されており、それによって当行グループの最終的な純負債
    が大きく異なる可能性がある。
     当行グループは現在、当行グループの年金制度資産に関連して受け取った特定の所得の税務上の取り扱いに関して、ドイツ
    税務当局と係争中である。当該手続は、ドイツの連邦財政裁判所(Bundesfinanzhof)において係属中である。口頭審理は2021
    年3月15日に予定されている。同裁判所がドイツの税務当局に有利な判決を下した場合、その結果は当行グループの包括利益お
    よび財政状態に重要な影響を及ぼす可能性がある。
                                490/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    主要なリスク感応度
     当行グループの確定給付制度債務は、資本市場の状況や数理計算上の仮定の変更による影響を受けやすい。資本市場の変動
    および主要な仮定の変更への感応度が以下の表に示されている。各市場リスク要素や仮定は単独で変更されている。確定給付
    制度債務の感応度は、各仮定に関する制度のデュレーションに基づき、幾何学的な外挿法を用いて概算されている。デュレー
    ションは、基礎となる仮定の変更に対する債務の幅広い感応度を示し、それらの仮定における小規模から中規模の変更に関す
    る合理的な近似値を表すリスク指標の一つである。
     例えば、利率デュレーションは、各制度の現地の保険数理士から提供された情報に基づき、利率の変更に対する確定給付制
    度債務の変動より得られる。結果として得られたデュレーションは、利率の変更によって生じる負債の再測定損失または利得
    の見積りに用いられる。他の仮定に関しても、各感応度の結果を得るために類似のアプローチが用いられる。
     確定給付年金制度では、資本市場の状況の変動が数理計算上の仮定(主に利率と物価インフレ率)を通して制度債務および
    制度資産に影響を及ぼす。当行グループがLDIアプローチを適用する場合には、変動に対する当行の全体的なエクスポージャー
    は軽減される。そのため、主要な資本市場の変動に関連した当行グループのリスク・エクスポージャーに関する理解を助ける
    ため、関連する市場リスク要素または基礎となる数理計算上の仮定の変動による確定給付制度債務および制度資産の変動の純
    影響額が示されている。制度資産に影響しない数理計算上の仮定の変更への感応度については、確定給付制度債務への影響の
    みが表示されている。
     当行グループの主要制度の資産関連の感応度は、当行グループのマーケット・リスク管理機能が決定したリスク感応度要因
    を用いて算出される。これらの感応度は、当該制度の投資マネージャーから提供された情報に基づいて計算され、基礎となる
    リスク要素が変動した場合の、制度資産の時価の予想変動額を反映させるために線形外挿される。
     感応度は、資本市場の変動や主要な数理計算上の仮定における長期間にわたる妥当で起こり得る変動を示している。当行グ
    ループはこうした資本市場または仮定の変動の可能性について見解を示す立場にはない。これらの感応度は、表示されている
    変動に関する積立状況への全般的な影響を示してはいるが、その影響の重要性や合理的に可能な代替的仮定値の範囲は、総計
    の結果を構成する様々な制度の間で異なる場合がある。制度資産や制度債務は類似のリスク要素に影響を受けやすいものの、
    市場のリスク要素と数理計算上の仮定の相関関係が不完全であるために、実際の制度資産と制度債務の変動が完全にお互いを
    相殺しない可能性がある。資本市場の状況や主要な数理計算上の仮定の変更が積立状況全般に及ぼし得る非線形の影響から、
    これら感応度を外挿する場合には注意が必要である。退職後確定給付制度における固有のリスクを軽減するために取り得る経
    営陣の措置は、これら感応度に反映されていない。
                                491/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                               2020  年12月31日現在                2019  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ
                        ドイツ     英国    米国    その他     ドイツ     英国    米国    その他
    利率(-50bp):
     DBOの増加額(-)                    -970    -520     -45     -60    -970    -500     -45     -60
                   1
     制度資産の予想増加額(+)
                          895    400     35     25    875    530     30     25
     積立状況への予想純影響額
                          -75    -120     -10     -35     -95     30    -15     -35
     (増加(+)/減少(-))
    利率(+50bp):
     DBOの減少額(+)                    900    470     40     55    905    450     30     55
                   1
     制度資産の予想減少額(-)
                         -895    -400     -35     -25    -875    -530     -30     -25
     積立状況への予想純影響額
                           5    70     5    30     30    -80     0     30
     (増加(+)/減少(-))
    信用スプレッド(-50bp):
     DBOの増加額(-)                    -970    -520     -75     -65    -970    -500     -80     -65
                   1
     制度資産の予想増加額(+)
                          760    120     15     10    620    145     15     10
     積立状況への予想純影響額
                         -210    -400     -60     -55    -350    -355     -65     -55
     (増加(+)/減少(-))
    信用スプレッド(+50bp):
     DBOの減少額(+)                    900    470     70     60    905    450     75     60
                   1
     制度資産の予想減少額(-)
                         -760    -120     -15     -10    -620    -145     -15     -10
     積立状況への予想純影響額
                          140    350     55     50    285    305     60     50
     (増加(+)/減少(-))
                 2
    物価インフレ率(-50bp):
     DBOの減少額(+)                    320    390     0    20    335    360     0     20
                   1
     制度資産の予想減少額(-)
                         -235    -255      0    -10    -185    -305      0    -10
     積立状況への予想純影響額
                          85    135     0    10    150     55     0     10
     (増加(+)/減少(-))
                 2
    物価インフレ率(+50bp):
     DBOの増加額(-)                    -330    -425      0    -20    -345    -385      0    -20
                   1
     制度資産の予想増加額(+)
                          235    255     0    10    185    305     0     10
     積立状況への予想純影響額
                          -95    -170      0    -10    -160     -80     0    -10
     (増加(+)/減少(-))
    将来給与水準の実質上昇率(-50bp):

     DBOの減少額(+)
                          60    10     0    15     60    15     0     10
     積立状況への純影響額
    将来給与水準の実質上昇率(+50bp):

     DBOの増加額(-)
                          -60    -10     0    -15     -60    -15     0    -15
     積立状況への純影響額
             3

    寿命の10%の改善:
     DBOの増加額(-)
                         -325    -160     -30     -15    -320    -145     -30     -15
     積立状況への純影響額
    1  制度資産の公正価値において予想される変動には、制度資産の公正価値合計額の99%超をカバーするドイツ、英国、米国、チャンネル諸
      島、スイスおよびベルギー内の最大規模の制度からのシミュレートされた影響額が含まれている。この表示においては、それ以外の制度
      の制度資産の公正価値には変動がないと仮定している。
    2  物価インフレの仮定にリンクする範囲で年金給付額の変動への感応度を組み込んでいる。
    3  全体的な平均余命が約1年増加したのと同等と見積られている。
                                492/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    予想キャッシュ・フロー
     以下の表は、積立式制度に関する当行グループの外部の年金信託への拠出、非積立式制度に関する受益者への直接支払い、
    および確定拠出制度への拠出を含む、2021年度の退職後給付に関する予想キャッシュ・フローを示している。
                                                     2021  年 度

    単位:百万ユーロ
                                                       合計
    以下に対する予想拠出額
     確定給付制度資産                                                  285
     BVV                                                   60
     その他の確定拠出制度                                                  245
    非積立式確定給付制度に関する予想給付支払額                                                    25
    退職後給付に関連する予想キャッシュ・フロー合計                                                    615
    従業員給付費用

     以下の表は、IAS第19号およびIFRS第2号の規定に基づく特定の費用の内訳を示している。

    単位:百万ユーロ                                  2020  年度    2019  年度    2018  年度

    確定給付制度費用:
         1
     勤務費用
                                         246      272      259
     純利息費用(収益)                                      5      2      4
    確定給付制度費用合計                                     251      274      263
    確定拠出制度費用:
     BVV                                     60      63      62
     その他の確定拠出制度                                     243      244      246
    確定拠出制度費用合計                                     303      307      308
    退職後給付制度費用合計                                     554      581      571
    強制加入の州の年金制度に対する事業主の拠出額
     ドイツにおける年金関連社会保障の支払い                                    233      231      236
     ポストバンクの郵便局公務員向け年金基金への拠出額                                     79      85      88
     強制加入の州の年金制度に対するその他の拠出額                                     245      249      246
    強制加入の州の年金制度に対する事業主の拠出額合計                                     557      565      570
    株式に基づく報酬費用:
                       2
     株式に基づく報酬費用(持分決済型)
                                         318      549      560
                       2
     株式に基づく報酬費用(現金決済型)
                                          49      39       1
                 2
    現金定着制度に関する費用
                                         329      516      481
                  3
    退職金の支払いに関する費用
                                         184       92      137
    1  勤務費用のうち、退職金に関連する項目については、退職金の支払いに関する費用に組替えられた。したがって、過年度の数値も修正再
      表示されている。
    2  新規雇用報奨に関する費用および当行グループの再構築費用の一部として認識された金額を含む雇用終了による未償却の費用の加速償却
      を含む。
    3  未償却の繰延報酬報奨に関する費用の加速償却を除く。勤務費用のうち、退職金に関連する項目については、退職金の支払いに関する費
      用に組替えられた。過年度の数値は修正再表示されている。
                                493/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    34 -
    法人所得税
    単位:百万ユーロ                             2020  年度        2019  年度        2018  年度

    当期税金費用(ベネフィット):
     当年度税金費用(ベネフィット)                                739          757          733
     過年度修正                                -46           5         -20
    当期税金費用(ベネフィット)合計                                693          762          713
    繰延税金費用(ベネフィット):
     一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除の発生
                                    -218          -71          316
     および解消
     税法および/または税率改正の影響                                -11          -9          -6
     過年度修正                                -67         1,948           -34
    繰延税金費用(ベネフィット)合計                               -296         1,868           276
    法人所得税費用(ベネフィット)合計                                397         2,630           989
     繰延税金ベネフィット合計には、過年度において未認識であった欠損金(税額控除/将来減算一時差異)からのベネフィッ

    ト、過年度に行われた繰延税金資産の取り崩しの戻入および繰延税金資産の取り崩しから生じる費用が含まれており、これに
    よって繰延税金ベネフィットが2020年度に96百万ユーロ減少し、繰延税金費用が2019年度に2,785百万ユーロ、2018年度に253
    百万ユーロ増加した。
    ドイツ法定(内国)法人所得税率を適用する場合の金額と実際の法人所得税費用/(ベネフィット)との差異

    単位:百万ユーロ                             2020  年度        2019  年度        2018  年度
    内国法人所得税率31.3%(2019年度:31.3%および
    2018年度:31.3%)による予想税金費用(ベネ                                319         -825          416
    フィット)
    外国税率差異                                -38          170           8
    有価証券およびその他の収益に係る非課税所得                               -181          -191          -209
    持分法適用投資による損失(利益)                                -18          -19          -19
    減算不能費用                                293          326          340
    のれんの減損                                 0         269           0
                      1
    繰延税金資産の認識および測定の変更
                                     96        2,785           253
    税法および/または税率改正の影響                                -11          -9          -6
    株式に基づく報酬に関連する影響                                -29          54         133
       1
    その他
                                    -34          70          73
    実際の法人所得税費用(ベネフィット)                                397         2,630           989
    1  過年度に関連した当期および繰延税金費用/(ベネフィット)については、主に「繰延税金資産の認識および測定の変更」および「その
      他」の項目に反映されている。
     当行グループは、引き続き様々な管轄区域の税務当局による調査を受けている。上表の「その他」は、税務当局によるこれ

    らの調査の影響が含まれている。
     繰延税金資産・負債の計算に用いられた法人税、連帯付加税および営業税を含む内国法人所得税率は、2020年度、2019年度
    および2018年度においては31.3%であった。
                                494/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資本(その他の包括利益/資本剰余金)に借方計上または貸方計上された法人所得税
    単位:百万ユーロ                               2020  年度       2019  年度       2018  年度
    確定給付制度に関連する数理計算上の差異                                  76        402         18
    純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定され
    た金融負債に係る信用リスクに起因する公正価値純利得                                  6         1        -8
    (損失)
    売却可能金融資産:
     期中未実現純利得/損失                                 0         0         0
     純損益に振り替えられた純利得/損失                                 0         0         0
    強制的にその他の包括利益を通じて公正価値で測定され
    る金融資産:
     期中未実現純利得/損失                                -204         -42         48
     (純損益に振り替えられた)期中実現純利得/損失                                 84         71         86
    キャッシュ・フロー・ヘッジ目的のデリバティブ:
     期中未実現純利得/損失                                 4         1         1
     純損益に振り替えられた純利得/損失                                 -1         1         0
    その他の資本の変動:
     期中未実現純利得/損失                                -19         162         91
     純損益に振り替えられた純利得/損失                                 14         0         2
    その他の包括利益に(借方計上)貸方計上された法人所
                                      -40         596         238
    得税
    資本に(借方計上)貸方計上されたその他の法人所得税                                  11        -11          1
                                495/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    当行グループの繰延税金資産・負債(総額)の主要な内訳
    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
    繰延税金資産:
     繰越欠損金                                   1,476              1,307
     繰越税額控除                                     0              1
     将来減算一時差異:
      トレーディング業務(デリバティブを含む。)                                  2,994              4,321
      従業員給付(持分決済型の株式に基づく報酬を含
                                        2,457              2,507
      む。)
      未収利息費用                                  1,122              1,148
      貸出金および借入金(信用損失引当金を含む。)                                  1,069               878
      リース                                   806              614
      無形資産                                   214              236
      公正価値OCI(IFRS第9号)                                    1              21
      その他の資産                                   560              879
      その他の引当金                                   122              126
      その他の負債                                    4              6
    繰延税金資産合計(相殺前)                                    10,825              12,044
    繰延税金負債:
     将来加算一時差異:
      トレーディング業務(デリバティブを含む。)                                  2,752              3,937
      従業員給付(持分決済型の株式に基づく報酬を含
                                         183              265
      む。)
      貸出金および借入金(信用損失引当金を含む。)                                   501              785
      リース                                   712              537
      無形資産                                   560              554
      公正価値OCI(IFRS第9号)                                   144               51
      その他の資産                                   350              347
      その他の引当金                                   79              87
      その他の負債                                   47              40
    繰延税金負債合計(相殺前)                                    5,328              6,603
    繰延税金資産および負債(相殺後)

    単位:百万ユーロ                             2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
    繰延税金資産として表示                                    6,058              5,986
    繰延税金負債として表示                                     561              545
    繰延税金資産純額                                    5,497              5,441
     繰延税金資産および繰延税金負債の残高の変動は、繰延税金費用/(ベネフィット)と一致しない場合がある。通常、これ

    は、(1)資本に直接計上された繰延税金、(2)ユーロ以外の通貨建税金資産および負債に対する為替レート変動の影響、
    (3)通常の活動の一環としての企業の取得および処分、および(4)その他の資産および負債の一項目として貸借対照表に表
    示されている繰延税金資産および負債の分類の変更に起因している。
                                496/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    繰延税金資産が認識されなかった項目
                                           1              1
                                 2020  年12月31日現在            2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
    将来減算一時差異                                    -2,204              -3,046
     無期限                                  -9,982              -9,629
     翌期に期限到来                                    -138              -192
     翌期後に期限到来                                  -4,702              -4,214
    繰越欠損金                                   -14,822              -14,035
     翌期後に期限到来                                    - 56              -95
    繰越税額控除                                     -58              -96
    1  表中の金額は、連邦法人所得税目的の将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除を参照している。
     繰越欠損金、繰越税額控除および将来減算一時差異を解消できるだけの将来課税所得を稼得する可能性が低いため、これら

    の項目について繰延税金資産は認識されなかった。
     2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループは、当期または前期に損失に陥った企業において、繰延税金負債
    を超過した繰延税金資産をそれぞれ51億ユーロおよび32億ユーロ認識した。これは、各企業が繰越欠損金、繰越税額控除およ
    び将来減算一時差異を解消できるだけの課税所得を稼得する可能性が高いとする経営陣の評価に基づいている。一般的に、繰
    延税金資産として認識する金額を決定する際に、経営陣は、過去の収益性に関する情報、および、関連があれば、承認された
    事業計画(税法上の繰越期間、タックス・プランニングの実現可能性およびその他の関連検討事項のレビューを含む。)に基
    づく営業成績の見通しを用いている。
     当行グループは、2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループの親会社による子会社、支店および関連会社に
    対する投資ならびに共同支配企業に対する持分に関連する一時差異をそれぞれ24百万ユーロおよび20百万ユーロ有しており、
    これらに関して繰延税金負債は認識されなかった。
    35 -

    デリバティブ
    デリバティブ金融商品およびヘッジ活動

     当行グループが利用するデリバティブ契約には、スワップ、先物、先渡、オプションおよびその他類似のタイプの契約が含

    まれる。通常の事業活動の過程において、当行グループは、セールス、マーケット・メーキングおよびリスク管理目的で多様
    なデリバティブ取引を締結している。デリバティブ商品の利用における当行グループの目的は、顧客のリスク管理ニーズを満
    たすことおよび当行グループのリスクに対するエクスポージャーを管理することである。
     注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載された当行グループのデリバティブおよびヘッジ会計に関連
    する会計方針に従い、すべてのデリバティブは、トレーディングまたはトレーディング以外のいずれの目的で保有されている
    かにかかわらず、公正価値で貸借対照表に計上されている。
    セールス    および   マーケット・メーキング目的で保有するデリバティブ

    セールスおよびマーケット・メーキング

     当行グループのデリバティブ取引の大半は、セールスおよびマーケット・メーキング活動に関連している。セールス活動に
    は、顧客が現在または将来のリスクを負担、移転、変更または減少させるためのデリバティブ商品の構築およびマーケティン
    グが含まれる。マーケット・メーキングには、スプレッドおよび出来高に基づく収益を生み出すための、他の市場参加者に対
    する買呼値および売呼値の提示が含まれる。
    リスク管理

     当行グループは、資産負債管理の一環として、マーケット・リスクに対するエクスポージャーを減少させるためにデリバ
    ティブを利用する。これは、固定利付金融商品の特定ポートフォリオおよび予定取引をヘッジするデリバティブの締結、なら
    びに貸借対照表全体のエクスポージャーに対する戦略的ヘッジにより達成される。当行グループは金利リスクを、とりわけデ
    リバティブ契約を利用することにより積極的に管理している。デリバティブ金融商品の利用度は、所定の限度枠内で、市況の
    変化や関連する資産および負債の特性および組み合わせの変化に対応して、随時変更される。
    ヘッジ会計に適格なデリバティブ

                                497/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     デリバティブが注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載された特定の基準を満たす場合、当行グルー

    プはヘッジ会計を適用している。
     公正価値ヘッジ関係において、当行グループは、市場金利の変動による固定利付金融商品の公正価値の変動に備えるため、
    主に金利スワップおよびオプションを用いている。キャッシュ・フロー・ヘッジ関係において、当行グループは、金利の変動
    に対するエクスポージャーに備えるため、金利スワップを用いている。当行グループは、外国為替予約および外国為替スワッ
    プを用いて、在外営業活動体に対する純投資の財務諸表を期末の直物相場で親会社の報告通貨に換算した結果生じる外貨換算
    調整に対して、ヘッジを行っている。
    金利リスク

     当行グループは、既存の、および/または予定されている資産および負債の価格が改定される特性(資金調達や投資活動を
    含む。)を修正することにより、金利リスクに対するエクスポージャーを管理するために金利スワップとオプションを用いて
    いる。金利スワップとオプションは、公正価値ヘッジまたはキャッシュ・フロー・ヘッジのいずれかに指定される。公正価値
    ヘッジの場合、当行グループは、ベンチマーク金利の変動による固定利付金融商品の公正価値の変動を管理するために金利ス
    ワップおよびオプション契約を用いる。キャッシュ・フロー・ヘッジの場合は、当行グループは、ベンチマーク金利の変動に
    よる変動利付金融商品のキャッシュ・フローの変動性に対するエクスポージャーを管理するために、金利スワップを用いる。
     当行グループは、貸出金および債券の新規組成、既存の貸出金および債券の返済、資金調達債務の新規発行ならびに既存の
    資金調達債務の返済によるポートフォリオにおける頻繁な変動について、金利リスクに対するエクスポージャーをポートフォ
    リオ毎に管理している。したがって、ポートフォリオにはダイナミックなヘッジ会計アプローチが適用され、個々のヘッジ関
    係の指定や指定解除をより頻繁に行っている(月次ベースなど)。
     当行グループは、デリバティブのヘッジ手段の公正価値またはキャッシュ・フローの変動と、ヘッジ対象リスクに起因する
    ヘッジ対象項目の公正価値またはキャッシュ・フローの変動の関連性に基づき、ヘッジ関係におけるヘッジの有効性の評価と
    測定を行っている。非有効性の原因として考えられるものは、ヘッジ手段とヘッジ対象項目との間における以下の差異に起因
    している可能性がある。
    - ヘッジ対象項目とヘッジ手段の観点からのミスマッチ(金利更改の頻度や時期、返済頻度や償還条項など)。
    - ヘッジ対象項目とヘッジ手段の再設定の頻度の違いを考慮した、ヘッジ対象項目とヘッジ手段に適用される割引率の差
      異。
    - ヘッジ手段として用いられるデリバティブの公正価値がヘッジ関係の開始日においてゼロではないことによる、ヘッジ対
      象項目の観点からのミスマッチ。
    外国為替リスク

     当行グループは、外国為替予約とスワップを組み合わせてヘッジ手段として用いることにより、在外営業活動体に対する投
    資からの外国為替リスク(米ドルおよび英ポンドを含む。)を純投資ヘッジを通じて管理している。
     在外営業活動体に対する投資はヘッジ手段のデリバティブ金融商品の名目金額の範囲でのみヘッジされているため、当行グ
    ループは通常、重要な額の非有効性が発生するとは予想していない。非有効性の潜在的な発生原因は、ヘッジ関係の開始日に
    おいて公正価値がゼロではないデリバティブがヘッジ手段として用いられている場合、または直物外国為替リスクがヘッジ対
    象リスクとして指定されており、結果としてヘッジ対象項目とのミスマッチが生じる場合に限定される。
    金利指標改革に係る会計処理の適用に伴う重要な仮定および判断

     IASBによる指標改革のフェーズ1の適用に関して行われた主な判断には、EURIBORの算出に関するものが含まれていた。当行

    グループは、EURIBORが既存の形式のまま、予測可能な将来のベンチマーク金利として引き続き使用されると見込んでいる。こ
    れらの理由により、当行グループは、EURIBORをヘッジ対象リスクとするヘッジ会計は、2020年12月31日現在において、金利指
    標改革の直接的な影響を受けるとは考えていない。
    ヘッジ会計および金利指標改革

     以下の表は、IASBによる指標改革の修正の影響を受ける当行グループのヘッジ会計の関係、当行グループがさらされている

    重要なベンチマーク金利(予想される将来の改革の対象となる。)および2020年12月31日現在のデリバティブヘッジ商品の名
    目価額を示している。デリバティブヘッジ商品は、ヘッジ会計の関係を通じて当行グループが管理するリスク・エクスポー
    ジャーの程度の近似値を示す。
                                              2020  年12月31日現在

                                498/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    単位:百万ユーロ
                                                名目価額
    公正価値ヘッジ
    CHF  LIBOR
                                                       493
    GBP  LIBOR
                                                      2,073
    JPY  LIBOR
                                                      1,383
    USD  LIBOR
                                                     20,877
    公正価値ヘッジ会計

    公正価値ヘッジとして保有するデリバティブ

                     2020  年12月31日現在        2020  年度         2019  年12月31日現在        2019  年度
                               ヘッジの                      ヘッジの
                               有効部分                      有効部分
                               に用いら                      に用いら
                                 れる                      れる
                               公正価値                      公正価値
    単位:百万ユーロ             資産     負債   名目価額      の変動      資産     負債   名目価額      の変動
    公正価値ヘッジとし
    て保有するデリバ            7,015     2,835    143,047       757    5,385      878   118,125       811
    ティブ
                                          2020  年度         2019  年度

                                          ヘッジの           ヘッジの
    単位:百万ユーロ                                     非有効部分           非有効部分
    公正価値ヘッジの結果                                         14          -343
    公正価値ヘッジとして指定された金融商品

                                         2020  年12月31日現在          2020  年度
                                                    ヘッジの有
                                                    効部分に用
                             公正価値ヘッジ調整の           公正価値ヘッジ調整の
                  公正価値ヘッジとして                                   いられる
                                    累計額           累計額
                  指定された金融商品の                                  公正価値の
                        帳簿価額            -合計    -終了したヘッジ関係               変動
    単位:百万ユーロ                資産      負債      資産      負債      資産      負債
    その他の包括利益を通じて
    公正価値で測定する金融資               25,568        0     100       0      2      0      12
    産
    償却原価で測定する債券
                     831       0     22      0      4      0      63
    長期債務
                      0   57,883        0    4,196        0     629     -1,132
    預金
                      0   54,730        0     265       0     21      -4
    償却原価で測定する貸出金
                   16,354        0     303       0      0      0     318
                                         2019  年12月31日現在          2019  年度

                                                    ヘッジの有
                                                    効部分に用
                             公正価値ヘッジ調整の           公正価値ヘッジ調整の
                  公正価値ヘッジとして                                   いられる
                                    累計額           累計額
                  指定された金融商品の                                  公正価値の
                        帳簿価額            -合計    -終了したヘッジ関係               変動
    単位:百万ユーロ                資産      負債      資産      負債      資産      負債
    その他の包括利益を通じて
    公正価値で測定する金融資               11,496        0     327       0     58      0     481
    産
    償却原価で測定する貸出金
                    3,185        0     82      0     -1      0     100
    長期債務
                      0   80,078        0    3,822        0     417     -1,734
    預金
                      0      0      0      0      0      0      0
    キャッシュ・フロー・ヘッジ会計

    キャッシュ・フロー・ヘッジとして保有するデリバティブ

                                499/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                     2020  年12月31日現在        2020  年度         2019  年12月31日現在        2019  年度
                               ヘッジの                      ヘッジの
                               有効部分                      有効部分
                               に用いら                      に用いら
                                 れる                      れる
                               公正価値                      公正価値
    単位:百万ユーロ             資産     負債   名目価額      の変動      資産     負債   名目価額      の変動
    キャッシュ・フ
    ロー・ヘッジとして
                  79      0   6,171      -14      25      0   2,714       -2
    保有する
    デリバティブ
    キャッシュ・フロー・ヘッジ残高

    単位:百万ユーロ                        2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在        2018  年12月31日現在
           1
    資本への計上額
                                     11          21          25
     このうち、終了したプログラム関連                                 0          0          0
    当該終了年度に資本に計上された利得(損失)                                -14          -2          -3
    当該終了年度に資本から除かれた利得(損失)                                 4         -2          0
     このうち、終了したプログラム関連                                 0          0          0
    ヘッジの有効部分に用いられたヘッジ対象項目の
                                     -7          0          0
    価値の変動
    純損益に計上された非有効部分                                -12           0          0
    1  「資本への計上額」は、連結貸借対照表に表示されているその他の包括利益累計額に含まれている。
     IAS第39号第96項に従い、資本のキャッシュ・フロー・ヘッジ関係に計上された利得および損失は、ヘッジ手段に係る利得ま

    たは損失のヘッジ開始日からの累積額とヘッジ対象項目に係る予想将来キャッシュ・フローの公正価値のヘッジ開始日からの
    変動累積額のうち、少ない方の額である。結果として、ヘッジの有効部分に用いられたヘッジ対象項目の価値の変動は、これ
    がヘッジの有効部分に用いられたヘッジ手段の公正価値の変動を超過する場合には、全額が資本に計上されるわけではない。
    したがって、損益に計上されるヘッジの非有効部分は、ヘッジの有効部分に用いられたヘッジ対象項目の価値の変動とヘッジ
    の有効部分に用いられたヘッジ手段の公正価値の変動との差額と一致するように必ずしも調整されない。
     2020年12月31日現在、キャッシュ・フロー・ヘッジの最長期日は2025年である。
     キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定された金融商品は、当行グループの連結貸借対照表において、償却原価で測定する
    貸出金として認識されている。
    純投資ヘッジ会計

    純投資ヘッジとして保有するデリバティブ

                     2020  年12月31日現在        2020  年度         2019  年12月31日現在        2019  年度
                               ヘッジの                      ヘッジの
                               有効部分                      有効部分
                               に用いら                      に用いら
                                 れる                      れる
                               公正価値                      公正価値
    単位:百万ユーロ             資産     負債   名目価額      の変動      資産     負債   名目価額      の変動
    純投資ヘッジとして
    保有するデリバティ            1,617      408    40,277      1,933      556     957    43,546      -413
    ブ
                                     2020  年度             2019  年度

                           資本に認識され               資本に認識され
                           る公正価値の変               る公正価値の変
                                     ヘッジの               ヘッジの
                                 1               1
                                動               動
    単位:百万ユーロ                                非有効部分               非有効部分
    純投資ヘッジの結果                          -1,415         -186        795       -386
    1  「資本に認識される公正価値の変動」は、連結貸借対照表に表示されているその他の包括利益累計額に含まれている。
    純投資ヘッジとして保有するデリバティブのプロファイル

    単位:百万ユーロ                          1 年以内     1 年-3年以内      3 年超-5年以内            5 年超
    2020  年12月31日現在
     外国為替予約の名目価額
                               40,217          60        0        0
                                500/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     外国為替スワップの名目価額
                                 0        0        0        0
    合計
                               40,217          60        0        0
    2019  年12月31日現在
     外国為替予約の名目価額
                               32,702          78        0        0
     外国為替スワップの名目価額
                               3,337        3,820         579       3,030
    合計
                               36,039        3,898         579       3,030
     当行グループは、ローリングの外国為替予約戦略とスタティックな外国為替スワップヘッジ戦略を組み合わせて用いてい

    る。過去2事業年度を通じた当行グループのユーロ/米ドルの外国為替スワップのポートフォリオの平均為替レートは0.85で
    あった。
    36 -

    関連当事者との取引
     一方の当事者が、他方の当事者を直接もしくは間接的に支配しているか、または他方の当事者の財務もしくは営業上の決定

    に重要な影響力を有する場合、両者は関連当事者とみなされる。当行グループの関連当事者には、以下が含まれる。
    - 経営幹部およびその近親者、ならびに経営幹部またはその近親者が支配しているか、重要な影響力を有しているか、また
      は重要な議決権を有している企業
    - 子会社、共同支配企業および関連会社ならびにこれらの各子会社
    - ドイツ銀行の従業員を対象とした退職後給付制度
    経営幹部との取引

     経営幹部とは、ドイツ銀行の活動の計画、指揮および管理を直接的または間接的に行う権限および責任を有する者のことで

    ある。当行グループは、マネジメント・ボード・メンバーおよび親会社のスーパーバイザリー・ボード・メンバーが、IAS第24
    号でいう「経営幹部」を構成すると考えている。
    経営幹部の報酬費用

    単位:百万ユーロ                            2020  年度        2019  年度        2018  年度
    短期従業員給付                               30          32          41
    退職後給付                               7          6         10
    その他の長期給付                               2          6          2
    解雇給付                               0         34          32
    株式に基づく報酬                               8         21          2
    合計                               47          99          87
     上記の表には、従業員から選任されたスーパーバイザリー・ボード・メンバーおよび元スーパーバイザリー・ボード・メン

    バーが受け取った報酬は含まれていない。ドイツ銀行の従業員としての業務、または元従業員としての身分(退職、年金およ
    び繰延報酬)に関して、これらのメンバーに支払われた報酬総額は、2020年12月31日現在では1百万ユーロ、2019年12月31日現
    在では1百万ユーロおよび2018年12月31日現在では1百万ユーロであった。
     2020年12月31日現在の当行グループと経営幹部との取引には、貸出金およびコミットメント8百万ユーロ、ならびに預金21百
    万ユーロが含まれていた。2019年12月31日現在、当行グループと経営幹部との取引には、貸出金およびコミットメント10百万
    ユーロならびに預金38百万ユーロが含まれていた。
     加えて、当行グループは決済および口座サービスや投資相談といった銀行サービスを、経営幹部に提供している。
    子会社、共同支配企業および関連会社との取引

     ドイツ銀行AGとその子会社との取引は、関連当事者間取引の定義を満たしている。これらの取引が連結上消去されている場

    合、それらは関連当事者間取引として開示されていない。当行グループとその関連会社および共同支配企業ならびにそれぞれ
    の子会社との取引も関連当事者間取引としての条件を満たしている。
     子会社、共同支配企業および関連会社との取引は、個々に重要ではないため、以下の表においてまとめて表示されている。
                                501/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    貸出金
    単位:百万ユーロ                                 2020  年度             2019  年度
    貸出金残高、期首現在                                    228               228
    期中の貸出金の変動(純額)                                    -19                -3
    連結会社グループの変動                                     0               0
    為替レートの変動/その他                                     5               4
               1
    貸出金残高、期末現在
                                        214               228
    その他の信用リスク関連取引:
    信用損失引当金                                     0               0
    信用損失引当金繰入額                                     0               0
    保証およびコミットメント                                     42                7
    1  延滞貸出金は、2020年12月31日現在では0百万ユーロ、2019年12月31日現在では0百万ユーロであった。2020年12月31日現在および2019年
      12月31日現在、当行グループは上記の貸出金に対してそれぞれ5百万ユーロおよび5百万ユーロの担保を保有していた。
                                502/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    預金
    単位:百万ユーロ                                 2020  年度             2019  年度
    預金残高、期首現在                                     58               68
    期中の預金の変動(純額)                                     -8               -11
    連結会社グループの変動                                     0               0
    為替レートの変動/その他                                     -0                1
    預金残高、期末現在                                     49               58
    その他の取引

     関連会社とのトレーディング資産およびデリバティブ金融取引のプラスの時価は、2020年12月31日現在では1百万ユーロ、

    2019年12月31日現在では1百万ユーロであった。関連会社とのトレーディング負債およびデリバティブ金融取引のマイナスの時
    価は、2020年12月31日現在では0百万ユーロ、2019年12月31日現在では0百万ユーロであった。
     関連会社との取引に係るその他の資産は、2020年12月31日現在では55百万ユーロ、2019年12月31日現在では1百万ユーロで
    あった。関連会社との取引に係るその他の負債は、2020年12月31日現在では2百万ユーロ、2019年12月31日現在では0百万ユー
    ロであった。
    年金制度との取引

     IFRSに基づき、退職後給付制度は関係当事者とみなされている。当行グループは、多数の年金制度と取引関係がある。これ

    に従って、当行グループは、これらの制度に対して、投資運用管理サービスを含む金融サービスを提供している。当行グルー
    プの年金基金は、ドイツ銀行の株式または有価証券を保有または売買することができる。
    関連当事者である年金制度との取引

                                                         1
                                                     2019  年度
    単位:百万ユーロ                                        2020  年度
    制度資産内に保有されている当行グループが発行した株式                                            1         1
    その他の資産                                           24         10
    制度資産から当行グループの資産運用管理会社に支払われたフィー                                           24         24
    当行グループが相手先であるデリバティブの時価                                           306        -184
    当行グループが相手先であるデリバティブの名目金額                                         14,623         9,083
    1  過年度の数値は確定拠出制度を考慮して修正再表示されている。
                                503/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    37 -
    子会社に関する情報
    当行グループの構成

     ドイツ銀行AGは、当行グループの子会社の直接的または間接的な持株会社である。

     当行グループは628(2019年度:666)の連結された事業体から構成されており、このうち242(2019年度:249)は連結対象
    のストラクチャード・エンティティである。当行グループが支配する420(2019年度:459)の事業体については、当行グルー
    プが直接的または間接的に100%の所有持分(資本持分)を保有している。208(2019年度:207)の連結された事業体について
    は、第三者もその所有持分(非支配持分)を保有している。2020年および2019年12月31日現在、子会社1社は重要な非支配持分
    を有している。その他すべての子会社に対する非支配持分は個別でも総額でも当行グループにとって重要ではない。
    重要な非支配持分を有する子会社

                                     2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在

    DWS  Group   GmbH   & Co.  KGaA
    非支配持分が保有する所有持分と議決権の割合                                       20.51   %        20.51%
    事業地                                     グローバル          グローバル
    単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在        2019  年12月31日現在

    非支配持分に帰属する純利益
                                             117          105
    子会社の非支配持分累計額
                                            1,412          1,420
    非支配持分への配当の支払
                                             69          56
    要約財務情報:
     資産合計
                                           10,448          10,952
     負債合計
                                            3,685          4,100
     純収益合計
                                            2,237          2,389
     当期純利益(損失)
                                             558          512
     包括利益(損失)合計、税引後
                                             259          583
    当行グループの資産へのアクセスまたはその使用に対する重要な制約

     法律上、契約上および規制上の要件ならびに非支配持分に対する保護権により、当行グループが資産にアクセスし、それを

    グループ内の他の事業体との間で自由に移転する能力、および当行グループの負債を決済する能力が制限される場合がある。
     当行グループは貸借対照表日現在において重要な非支配持分を有していなかったため、これらに関連した保護権は重要な制
    約を生じさせなかった。
     資産を使用する当行グループの能力に影響を及ぼす制約は以下のとおりである:
    -  当行グループは、買戻契約、証券金融取引、ローン担保証券における債務を担保するため、およびOTCデリバティブ負債の
      証拠金の提供目的で、担保を差入れている。
    -  連結のストラクチャード・エンティティの資産は、これらの企業が発行した債券を購入した当事者の利益のために保有され
      る。
    -  規制上の要件や中央銀行からの要求または現地の会社法により、特定の法域において、当行グループ内の他の事業体との間
      で資産を移転する当行グループの能力が制限される場合がある。
                                504/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    制約を受ける資産
                                 2020  年12月31日現在              2019  年12月31日現在
    単位:百万ユーロ
                             資産合計     制約を受ける資産           資産合計     制約を受ける資産
    利付銀行預け金                                         104,327           159
                             152,143           153
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                         530,713         43,190
                             527,941          52,494
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
                                              45,503         2,943
                              55,834          8,110
    金融資産
    償却原価で測定する貸出金                                         429,841         71,369
                             426,995          78,144
    その他                                         187,290          3,017
                             162,346          3,316
    合計                                        1,297,674          120,678
                            1,325,259          142,217
     上記の表では、個々の事業体レベルでは制約を受けないが、グループ内での移転可能性の点で制約の対象となり得る資産を

    除外している。こうした制約は、現地の関連する貸出要件に基づく場合もあれば、同様の規制上の制約による場合もある。こ
    の状況では、移転不能な個々のオンバランス項目を識別することは不可能である。これは規制上の最低流動性要件についても
    同様である。当行グループは現地のストレス時の流動性アウトフローを超える流動性準備金の額を識別する。そうした流動性
    準備金で、この目的で制約を受けるとみなされる総額は、2020年12月31日現在において435億ユーロ(2019年12月31日現在:
    312億ユーロ)である。
    38 -

    ストラクチャード・エンティティ
    ストラクチャード・エンティティへの当行グループの関与の性質、目的および範囲

     当行グループは、特定の事業目的を達成するために設計されたストラクチャード・エンティティと、様々な事業活動に従事

    している。ストラクチャード・エンティティとは、誰が企業を支配しているのかの決定に際して、議決権または類似の権利が
    決定的な要因とならないように設計された企業のことである。例としては、議決権が管理業務のみに関係しており、その関連
    性のある活動が契約上の取決めによって指図される場合が挙げられる。
     ストラクチャード・エンティティは、以下の特徴または属性の一部または全部を有していることが多い。
    -  制限された活動。
    -  狭義かつ十分に明確化された目的。
    -  ストラクチャード・エンティティが劣後的な財務的支援なしに活動資金を調達するには不十分な資本。
    -  信用リスクまたはその他のリスクの集中(トランシェ)を生み出す、投資家への複数の契約上関連した金融商品の形態での
      資金調達。
     ストラクチャード・エンティティの主な用途は、特定の資産のポートフォリオの利用を顧客に提供し、金融資産の証券化を

    通じた市場の流動性を顧客に提供することである。ストラクチャード・エンティティは法人、信託またはパートナーシップと
    して設立されることがある。ストラクチャード・エンティティは通常、当該企業が保有する資産に担保されたおよび/または
    インデックスされた負債性有価証券および資本性有価証券の発行により、資産購入の資金を調達する。ストラクチャード・エ
    ンティティが発行する負債性有価証券および資本性有価証券には、様々な優先劣後水準のトランシェが含まれる場合がある。
     注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」に記載のとおり、ストラクチャード・エンティティは、当行グルー
    プとストラクチャード・エンティティとの関係の実質が、当行グループが当該企業を支配していることを示唆する場合に連結
    される。
    連結対象のストラクチャード・エンティティ

     当行グループは、次のような種類の連結対象のストラクチャード・エンティティに財務的支援を提供することを当行グルー

    プが要求される可能性のある契約上の取決めを有している。
                                505/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    証券化ビークル
     当行グループは、多様な資産プールの購入の資金調達のために証券化ビークルを利用している。当行グループはこれらの事
    業体に対して流動性与信枠の形態で財務的支援を提供している。2020年12月31日および2019年12月31日現在、これらの事業体
    に対する貸出コミットメント残高はなかった。
    ファンド

     当行グループは、当行グループに連結されたファンドに対して、資金提供や流動性与信枠または保証を提供することがあ
    る。2020年12月31日および2019年12月31日現在、当行グループが当該ファンドに提供した流動性与信枠および保証の名目価額
    はそれぞれ10億ユーロおよび18億ユーロであった。
     当期中にドイツ銀行は、連結のストラクチャード・エンティティに対して契約に基づかない支援を提供しなかった。
    非連結のストラクチャード・エンティティ

     非連結のストラクチャード・エンティティは、議決権、契約、資金提供契約またはその他の手段を通じて当行グループが当

    該企業を支配していないため連結されていない。非連結のストラクチャード・エンティティに対する当行グループの関与の範
    囲はストラクチャード・エンティティの種類によって異なる。
     以下は、非連結のストラクチャード・エンティティへの当行グループの関与を種類別に説明している。
    リパッケージおよび投資企業

     リパッケージおよび投資企業は、有価証券とデリバティブの組み合わせを通じて顧客の投資ニーズに応えるために設立され
    る。当行グループはリパッケージおよび投資企業から獲得されるリターンに影響を及ぼすパワーを有していないため、リパッ
    ケージおよび投資企業は当行グループによって連結されない。一般的に、これらの企業は投資家との間で事前に合意した特定
    の投資リターンを提供するために設立されるものであり、取引期間中に当行グループがその投資戦略やリターンに変更を加え
    ることはできない。
    第三者資金提供企業

     当行グループでは、様々な資産を保有するストラクチャード・エンティティに対して資金を提供している。これらの企業
    は、資金提供企業、信託および民間投資企業の形態を取る場合がある。当該資金提供は、ストラクチャード・エンティティの
    資産によって担保される。当行グループの関与は主に、貸出および貸出コミットメントの両方に関係している。
     当該取引で使用されるビークルは、借手が融資に係る追加証拠金または担保を拠出するか否かを決定する能力を有している
    場合には当該借手によって支配されている。借手が融資を継続するか終了するかを決定することができるような場合には、借
    手が当該ビークルを連結する。
    証券化ビークル

     当行グループでは、固定利付有価証券、法人貸出金、および資産担保証券(ほとんどが商業用モーゲージ担保証券、住宅用
    モーゲージ担保証券およびクレジット・カード債権)を含む多様な資産プールを購入する証券化ビークルを設立している。そ
    れらのビークルは、負債性有価証券および資本性有価証券の複数トランシェを発行することによりこれらの購入に資金を提供
    しており、その償還はビークル内の資産のパフォーマンスに連動している。
     当行グループは、これらの証券化ビークルに資産を移転し、流動性与信枠の形態でこれらの企業へ財務支援を行うことがで
    きる。
     当行グループではさらに第三者をスポンサーとする証券化ビークルに対して、投資および流動性与信枠の提供を行ってい
    る。
     証券化ビークルの活動に対する委任されたパワーを有するサービサーまたはスペシャル・サービサーを一方的に解任するパ
    ワーまたは能力を当行グループが有していない場合には、当該証券化ビークルは当行グループに連結されない。
    ファンド

     当行グループでは、特定の資産への投資保有に対する顧客からの要求に対応するため、ストラクチャード・エンティティを
    設立している。当行グループではまた、第三者がスポンサーとなっているファンドに投資している。グループ企業は、ファン
    ド・マネージャー、証券保管機関およびその他の役割を担い、グループがスポンサーとなっているファンドおよび第三者の
    ファンドの双方に対して資金や流動性与信枠を提供することがある。提供した資金は、ファンドが保有する基礎となる資産に
    よって担保されている。
                                506/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行が代理人とみなされる場合、または他の第三者投資家がファンドの活動を指図する能力を有している場合には、
    当行グループは当該ファンドを連結しない。
    その他

     これらは、ドイツ銀行または第三者がスポンサーとなっているストラクチャード・エンティティで、上記のいずれの基準に
    も該当しないものである。当行グループがこれらの企業の意思決定に対してパワーを有していない場合には、これらの企業は
    当行グループによって連結されない。
    ストラクチャード・エンティティへの関与により生じた収益

     当行グループはファンドに関連した投資運用サービスに対して、マネジメント・フィーのほかに、パフォーマンスに基づく
    フィーを稼得することがある。ストラクチャード・エンティティに対して提供した資金に関して、利息収益が認識される。ス
    トラクチャード・エンティティとのデリバティブの結果として生じたおよびこれら企業で保有される債券の価値の変動から生
    じたトレーディング収益は、「純損益を通じて公正価値で保有する金融資産/負債に係る純利得/(損失)」に認識される。
    非連結のストラクチャード・エンティティへの関与

     非連結のストラクチャード・エンティティへの当行グループの関与とは、当行グループをストラクチャード・エンティティ
    の業績からのリターンの変動性に晒す契約上および非契約上の関与を指す。非連結のストラクチャード・エンティティへの関
    与の例としては、当行グループがストラクチャード・エンティティからのリターンの変動性を吸収する負債または持分投資、
    流動性与信枠、保証および特定のデリバティブ商品がある。
     非連結のストラクチャード・エンティティへの関与には、ストラクチャード・エンティティにリターンの変動性をもたらす
    金融商品は含まれない。例えば、その目的および設計が信用リスクを投資家にパス・スルーすることである非連結のストラク
    チャード・エンティティから当行グループが信用プロテクションを購入した場合、当行グループは、変動性を吸収しているの
    ではなく、当該企業に対してリターンの変動性を提供している。そのため、購入した信用プロテクションは、下記の表の目的
    上、関与とはみなされていない。
    非連結のストラクチャード・エンティティへの最大エクスポージャー

     損失に対する最大エクスポージャーは、非連結のストラクチャード・エンティティへの関与の性質を考慮して判断される。
    貸出金およびトレーディング金融商品に関する最大エクスポージャーは、その帳簿価額で連結貸借対照表に反映される。当行
    グループの解釈に従い、デリバティブおよびオフバランスのコミットメント(保証、流動性与信枠および貸出コミットメント
    等)に関する最大エクスポージャーは、IFRS第12号に基づき名目金額で反映される。当該金額またはそれらの変動は、担保や
    ヘッジによる影響も、そうした損失が発生する可能性も考慮していないため、当行グループが直面する経済的リスクを反映す
    るものではない。2020年12月31日現在、デリバティブのプラスおよびマイナスの再調達価値ならびにオフバランスのコミット
    メントに関連する名目金額は、それぞれ780億ユーロ、2,380億ユーロおよび160億ユーロであった。2019年12月31日現在、デリ
    バティブのプラスおよびマイナスの再調達価値ならびにオフバランスのコミットメントに関連する名目金額は、それぞれ1,360
    億ユーロ、5,060億ユーロおよび160億ユーロであった。
    ストラクチャード・エンティティの規模

     当行グループでは、ストラクチャード・エンティティの規模に関して異なる指標をその種類に応じて規定している。ストラ
    クチャード・エンティティの規模を評価する上で、以下の指標が適切な指標だと考えられている。
    -  ファンド    - 当行グループがファンド・ユニットを保有している場合には純資産価額または運用資産の金額。当行グループの
      関与がデリバティブから構成されている場合には、デリバティブの名目金額。
    -  証券化   - 当行グループの関与が保有する債券を通じて生じている場合には、発行債券の名目金額(利息のみの有価証券およ
      び余剰債券(該当がある場合)を除く。)。当行グループの関与がデリバティブの形態である場合には、当該デリバティブ
      の名目価額。
    -  第三者資金提供企業         - 当該企業における総資産。
    -  リパッケージおよび投資企業             :発行債券の公正価値。
     第三者資金提供企業については規模に関する情報が公表されていないため、当行グループでは当行グループが受け取った/

    差し入れた担保または当行グループの当該企業に対するエクスポージャーの名目金額のいずれか大きい方を開示している。
     上記の定義に基づき、ストラクチャード・エンティティの規模は総額で1兆8,780億ユーロであり、このうち、大部分の1兆
    880億ユーロはファンドからのものである。2019年度は、それぞれ2兆910億ユーロおよび1兆6,170億ユーロであった。
                                507/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下の表は、連結財政状態計算書で認識されている当行グループの関与の帳簿価額、およびこうした関与から生じる損失に
    対する最大エクスポージャーを、ストラクチャード・エンティティの種類ごとに示している。下記の帳簿価額は、担保および
    ヘッジによる影響を考慮していないため、当行グループが直面するリターンの真の変動性を反映していない。
    ドイツ銀行の関与に関連した帳簿価額および規模

                                                2020  年12月31日現在
                        リパッケージ
                         および       第三者
    単位:百万ユーロ                    投資企業      資金提供企業        証券化      ファンド        合計
    資産
    現金および中央銀行預け金                         0       0       0       0       0
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                         1       0       0      12       13
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件
                             0      126        0     1,901       2,027
    付買入有価証券
    借入有価証券担保金                         0       0       0       0       0
    純損益を通じて公正価値で測定する金融
                            340      6,368       4,428      50,316       61,452
    資産合計
     トレーディング資産                       181      4,134       2,408       4,304      11,027
     プラスの時価(デリバティブ金融商品)                       158       154       31     3,635       3,977
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定
                             0     2,080       1,990      42,377       46,448
     されるトレーディング以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定するもの
                             0       0       0       0       0
     として指定された金融資産
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
                             0      333       457       270      1,060
    定する金融資産
    償却原価で測定する貸出金                        165     46,867       27,638       10,270       84,939
    その他の資産                         51      400      3,065      20,499       24,015
    資産合計                        557     54,096       35,587       83,267      173,508
    負債

    純損益を通じて公正価値で測定する金融
                             92       58       10     11,191       11,351
    負債合計
     マイナスの時価
                             92       58       10     11,191       11,351
     (デリバティブ金融商品)
    その他の短期借入金                         0       0       0       0       0
    その他の負債                         0       0       0     1,815       1,815
    負債合計                         92       58       10     13,006       13,166
    オフバランスのエクスポージャー                         0     5,889       8,279       1,944      16,112
    合計                        466     59,927       43,856       72,205      176,453
                                                2019  年12月31日現在

                        リパッケージ
                         および       第三者
    単位:百万ユーロ                    投資企業      資金提供企業        証券化      ファンド        合計
    資産
    現金および中央銀行預け金                         0       0       0       0       0
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                         1       6       0      35       42
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件
                             0      603        8     2,613       3,224
    付買入有価証券
    借入有価証券担保金                         0       0       0       3       3
    純損益を通じて公正価値で測定する金融
                            262      6,035       6,257      54,853       67,408
    資産合計
     トレーディング資産                       199      4,033       4,371       5,361      13,964
     プラスの時価(デリバティブ金融商品)                        63      176       32     2,777       3,049
                                508/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     強制的に純損益を通じて公正価値で測定
                             0     1,820       1,854      46,715       50,389
     されるトレーディング以外の金融資産
     純損益を通じて公正価値で測定するもの
                             0       6       0       0       6
     として指定された金融資産
    その他の包括利益を通じて公正価値で測
                             0      221       491       106       818
    定する金融資産
    償却原価で測定する貸出金                        151     44,284       36,183       9,842      90,460
    その他の資産                         0      332      3,894      17,863       22,089
    資産合計                        414     51,481       46,834       85,316      184,044
    負債

    純損益を通じて公正価値で測定する金融
    負債合計
                             44       27       5     8,865       8,941
     マイナスの時価

                             44       27       5     8,865       8,941
     (デリバティブ金融商品)
    その他の短期借入金                         0       0       0       0       0
    その他の負債                         0       0       0     2,257       2,257
    負債合計                         44       27       5    11,122       11,197
    オフバランスのエクスポージャー                         1     4,793       9,358       2,245      16,396
    合計                        371     56,247       56,187       76,439      189,243
    トレーディング資産-          2020年12月31日および2019年12月31日現在のトレーディング資産合計はそれぞれ110億ユーロおよび140

    億ユーロであった。これは主に、証券化に対する投資24億ユーロおよび44億ユーロならびにファンドのストラクチャード・エ
    ンティティに対する投資43億ユーロおよび54億ユーロからそれぞれ構成されている。当行グループの証券化への関与は、これ
    らの企業に含まれる資産によって担保されている。当行グループがファンド・ユニットを保有している場合、これらは主に信
    託におけるマーケット・メーキングに関するものであるか、それ以外の場合には顧客に対する発行債券のヘッジとしての機能
    を果たす。また、組成された第三者資金提供企業への貸出金により生じる信用リスクは、受け取った担保により軽減されてい
    る。
    強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産-                                     この区分における関与の大半はファンドへの

    逆レポ契約が占めており、これらは基礎となる有価証券によって担保されている。
    貸出金-    2020年12月31日および2019年12月31日現在の貸出金は、それぞれ849億ユーロおよび905億ユーロの証券化トランシェ

    に対する投資および第三者資金提供企業への融資から構成されている。当行グループによる第三者資金提供企業への融資は、
    当該ストラクチャード・エンティティにおける資産によって担保されている。
    その他の資産-       2020年12月31日および2019年12月31日現在のその他の資産それぞれ240億ユーロおよび221億ユーロは、主にプ

    ライム・ブローカレッジ業務に係る債権および委託証拠金残高から構成されている。
    未決済債権-      未決済債権の残高は、仲介業務などによる典型的な顧客とサプライヤーとの関係から生じるものであり、内在す

    るボラティリティは、財務諸表の利用者にストラクチャード・エンティティに対するドイツ銀行のエクスポージャーに関する
    有効な情報を提供しないため、本開示注記には含まれていない。
    財政支援

     当期中にドイツ銀行は、非連結のストラクチャード・エンティティに対して契約に基づかない支援を提供しなかった。
    スポンサーとなっている非連結のストラクチャード・エンティティで、2020年12月31日および2019年12月31日現在当行グルー

    プが関与を有していない企業
     当行グループはスポンサーとして、企業の法的な立ち上げおよびマーケティングに関与し、以下の様々な形で企業を支援し

    ている。
    -  企業への資産の移転
                                509/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    -  企業への元手資本の提供
    -  企業の継続運営を確保するための運営支援の提供
    -  ストラクチャード・エンティティへの履行保証の提供
     市場参加者がストラクチャード・エンティティを当行グループと合理的に関連付ける場合にも、当行グループは当該企業の

    スポンサーとみなされる。さらに、ストラクチャード・エンティティのためにドイツ銀行の名称を用いることは、当行グルー
    プがスポンサーの役割を果たしていることを示唆する。
     スポンサーとなっている企業で、2020年12月31日および2019年12月31日現在当行グループが関与を有していなかった企業か
    らの総収益は、それぞれマイナス134百万ユーロおよび145百万ユーロであった。当行グループがスポンサーとなっている非連
    結のストラクチャード・エンティティへの関与を有していない例には、当該ストラクチャード・エンティティへの元手資本ま
    たは資金提供が当期中に当行グループに対して既に全額返済されている場合が含まれる。この金額は、ヘッジの影響を考慮し
    ておらず、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産/負債に係る純利得(損失)に認識されている。2020年度において、
    スポンサーとなっている非連結のストラクチャード・エンティティに移転した資産の帳簿価額累計は、証券化に対して14億
    ユーロ、リパッケージおよび投資企業に対して12億ユーロであった。2019年度においては、証券化に対して3億ユーロ、リパッ
    ケージおよび投資企業に対して22億ユーロであった。
                                510/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    39 -
    流動および非流動の資産および負債
    1 年以内または1年を超えて回収または決済される金額の資産および負債の科目別の内訳

    2020  年12月31日現在の資産科目

                                     回収または決済される金額                  合計
                                                      2020  年
    単位:百万ユーロ
                                       1 年以内        1 年超   12月31日現在
    現金および中央銀行預け金                                  166,208          0    166,208
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                                    9,120         11      9,130
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券                                    4,728       3,805       8,533
    借入有価証券担保金                                      0       0       0
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                  515,614        12,327       527,941
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                   14,393       41,441       55,834
    持分法適用投資                                      0      901       901
    償却原価で測定する貸出金                                  111,892       315,103       426,995
    土地建物および設備                                      0     5,549       5,549
    のれんおよびその他の無形資産                                      0     6,725       6,725
    その他の資産                                   94,685       15,714       110,399
    当期税金資産                                     300       686       986
    繰延税金資産考慮前の資産合計                                  916,939       402,262      1,319,201
    繰延税金資産                                                  6,058
    資産合計                                                1,325,259
    2020  年12月31日現在の負債科目

                                     回収または決済される金額                  合計
                                                      2020  年
    単位:百万ユーロ
                                       1 年以内        1 年超   12月31日現在
    預金                                  544,669        23,362       568,031
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券                                    1,830        495      2,325
    貸付有価証券担保金                                    1,698         0     1,698
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債                                  416,042        3,157      419,199
    その他の短期借入金                                    3,553         0     3,553
    その他の負債                                  112,617        1,592      114,208
    引当金                                    2,430         0     2,430
    当期税金負債                                     328       246       574
    長期債務                                   59,626       89,537       149,163
    信託優先証券                                    1,321         0     1,321
    繰延税金負債考慮前の負債合計                                 1,144,113        118,389      1,262,502
    繰延税金負債                                                   561
    負債合計                                                1,263,063
    2019  年12月31日現在の資産科目


                                     回収または決済される金額                  合計
                                                      2019  年
    単位:百万ユーロ
                                       1 年以内        1 年超   12月31日現在
    現金および中央銀行預け金                                  137,370         222     137,592
                                511/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    インターバンク預け金(中央銀行以外)                                    9,613         22      9,636
    中央銀行ファンド貸出金および売戻条件付買入有価証券                                    9,591       4,210       13,801
    借入有価証券担保金                                     428        0      428
    純損益を通じて公正価値で測定する金融資産                                  517,138        13,576       530,713
    その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                                   12,183       33,320       45,503
    持分法適用投資                                      0      929       929
    償却原価で測定する貸出金                                  115,669       314,172       429,841
    土地建物および設備                                      0     4,930       4,930
    のれんおよびその他の無形資産                                      0     7,029       7,029
    その他の資産                                   82,355       28,004       110,359
    当期税金資産                                     405       521       926
    繰延税金資産考慮前の資産合計                                  884,752       406,936      1,291,688
    繰延税金資産                                                  5,986
    資産合計                                                1,297,674
    2019  年12月31日現在の負債科目

                                     回収または決済される金額                  合計
                                                      2019  年
    単位:百万ユーロ
                                       1 年以内        1 年超   12月31日現在
    預金                                  546,077        26,131       572,208
    中央銀行ファンド借入金および買戻条件付売却有価証券                                    3,057         58      3,115
    貸付有価証券受入金                                     259        0      259
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債                                  399,943        4,505      404,448
    その他の短期借入金                                    5,218         0     5,218
    その他の負債                                  105,978        1,986      107,964
    引当金                                    2,622         0     2,622
    当期税金負債                                     502       149       651
    長期債務                                   38,088       98,384       136,473
    信託優先証券                                    2,013         0     2,013
    繰延税金負債考慮前の負債合計                                 1,103,756        131,214      1,234,970
    繰延税金負債                                                   545
    負債合計                                                1,235,515
                                512/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    40 -後発事象
     報告日後に、当行グループの経営成績、財政状態および純資産に重要な影響を及ぼす重要な事象は発生していない。

    41 -規制自己資本に関する情報

    一般的な定義

     当行グループの自己資本の計算には、金融機関および投資会社に対する健全性要件に関する規制(EU)第575/2013号(所要自

    己資本規制または「CRR」)ならびに金融機関の業務に対するアクセスならびに金融機関および投資会社の健全性の監督に関す
    るEU指令第2013/36号(所要自己資本指令(以下「CRD」という。))(その後の規制および指令に伴い更なる修正が加えられ
    ている。)に基づいた自己資本水準に立脚している。CRDはドイツの法律に導入されている。本項および「リスク・ウェイテッ
    ド・アセットの変動」の項における情報は、規制上の連結の原則に基づいている。
     この項では、CRRおよびドイツ銀行法(Kreditwesengesetz(以下「KWG」という。))に従って、銀行規制目的上の連結ベー
    スでの適正自己資本について言及している。したがってグループ内の保険会社および金融部門以外の事業体はここに含まれて
    いない。
     2020年度末現在有効であった規制に基づく自己資本合計は、Tier                               1資本およびTier        2(T2)資本から構成されている。Tier
    1資本は、普通株式等Tier            1(CET    1)資本およびその他Tier            1(AT1)資本に細分化される。
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本は、主に、規制上の調整(すなわち、プルデンシャル・フィルターおよび控除)の対象とな
    る(保有株式を控除した)普通株式資本(関連する株式プレミアム勘定を含む。)、利益剰余金(事業年度における損失があ
    る場合、それらを含む。)およびその他の包括利益累計額、ならびに連結CET                                    1資本への組み入れに適格な少数株主持分から構
    成されている。CRR第32条から第35条に基づくCET                        1資本のプルデンシャル・フィルターには、(ⅰ)証券化売却益、(ⅱ)
    キャッシュ・フロー・ヘッジおよび自己の負債の価値の変動、ならびに(ⅲ)追加評価調整が含まれる。CET                                                  1資本控除には、
    例えば(ⅰ)無形資産、(ⅱ)将来の収益性に依存する繰延税金資産、(ⅲ)予想損失の算定結果として得られたマイナスの
    金額、(ⅳ)確定給付年金基金資産正味額、(v)金融部門事業体との資本の相互持合い、および(vi)一定の基準を上回る金
    融部門事業体の資本(CET            1、AT1、T2)に対する重要な投資および重要でない投資が含まれる。控除されなかったすべての項
    目(すなわち、基準を下回る金額)は、リスク・ウェイトの対象となる。
     その他Tier      1(AT1)資本は、AT1資本性金融商品および関連する株式プレミアム、ならびに連結AT1資本への算入に適格な非
    支配持分、および移行期間中は、グランド・ファーザー規定の対象となる金融商品から構成されている。CRR/CRDのもとAT1資
    本として適格であるためには、金融商品は普通株式への転換または元本削減メカニズムを通じてトリガー・ポイントで損失を
    配分する第一次損失吸収力を有していなければならず、更なる要件(早期償還インセンティブを有さない永久的なもの、機関
    は常に配当/クーポンに関する完全な裁量を有していなければならない等)の充足も必要とされる。
     Tier   2(T2)資本は、適格な資本性金融商品、関連する株式プレミアム勘定、ならびに劣後長期債務、一定の信用損失引当
    金および連結T2資本への算入に適格な非支配持分から構成されている。T2資本として適格であるためには、資本性金融商品ま
    たは劣後債は、当初満期が5年以上でなければならない。さらに、適格な資本性金融商品は特に、早期償還インセンティブ、投
    資家の早期返済の権利、または信用に連動した配当条項を含んではならない。
     本報告書において、当行グループは特定の数値を、自己資本金融商品に関するCRRの定義(Tier                                            1、資本合計およびレバレッ
    ジ比率を含む、その他Tier             1(AT1)資本およびTier            2(T2)資本ならびにこれらに基づく数値に適用される。)に基づき、
    「完全適用ベース」で表示している。当行グループは、かかる「完全適用ベース」の数値を、現在適用されているCRR/CRDで規
    定される自己資本金融商品の経過措置を除外して計算している。CET                                1金融商品に関する経過措置はない。
     AT1およびT2金融商品には経過措置が適用される。2011年12月31日以前に発行された、現在適用される完全適用ベースの
    CRR/CRDの下でAT1またはT2資本として適格でなくなった資本性金融商品は、移行期間中にグランド・ファーザー規定が適用さ
    れ、2013年から2022年の間に段階的に除外される。(2012年12月31日時点で引き続き流通している、グランド・ファーザー規
    定が適用されるポートフォリオに関して)その認識の上限は2020年度に20%、2021年度に10%である。2019年6月27日から適用
    されている現在のCRRは、2019年6月27日より前に発行されたAT1およびT2金融商品について更なるグランド・ファーザー規定を
    定めている。これに基づき、特別目的事業体を通じて発行されたAT1およびT2金融商品は2021年12月31日までグランド・ファー
    ザー規定の対象となる。2019年6月27日以降に適用される特定の新たな要件を満たしていないAT1およびT2金融商品は引き続き
    2025年6月26日まで対象となる。英国法に基づき発行された金融商品は、英国の欧州連合離脱後、すべてのCRRの要件を満たし
    ておらず、当行グループの完全適用の定義からも除外されている。当行グループのCET                                        1およびRWAの数値について、現在適用
    されるCRR/CRDと、当行グループの「完全適用」の定義に基づく完全適用ベースのCRR/CRDとに差異はない。
                                513/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     2019年度末現在の比較数値について、当行グループは、2019年6月26日以前に適用されるCRR/CRDによって導入された自己資
    本金融商品に関する経過措置を除外すると定義された、かつての完全適用の概念を引き続き適用しているが、2019年6月27日か
    ら適用されるCRR/CRDの修正およびその後の修正による経過措置を反映している。
     「完全適用ベース」の計算は新たな規制上の資本に係る基準に対する当行グループの進展度合いを反映するものであり、多
    くの競合他社が「完全適用ベース」の計算について説明していることから、当行グループは、こうした計算が投資家に有意な
    情報を提供していると考えている。当行グループの競合他社の「完全適用ベース」の計算に関する仮定および見積りはさまざ
    まであることから、当行グループの「完全適用ベース」の指標は、競合他社が使用している同様の指標とは比較可能でない場
    合がある。
    資本性金融商品

     当行グループのマネジメント・ボードは、2024年4月末までに206.7百万株を上限に自己株式を買い戻すことにつき、2019年

    度年次株主総会から承認を取得済みである。そのうち103.3百万株はデリバティブを用いて買い戻すことができる。これには、
    満期が18ヶ月超の41.3百万のデリバティブを含む。2019年度年次株主総会から2020年度年次株主総会(2020年5月20日)までの
    間に、33.8百万株が買い戻された。買い戻された株式は、同期間において株式報酬のために使用され、次の期間においても使
    用される予定である。その結果、2020年度年次株主総会の開催日現在、買戻しによる保有自己株式数は10.5百万株であった。
     2020年度年次株主総会において、2025年4月末までに206.7百万株を上限に自己株式を買い戻す権限が当行グループのマネジ
    メント・ボードに付与された。そのうち103.3百万株はデリバティブを用いて買い戻すことができる。これには、満期が18ヶ月
    超の41.3百万のデリバティブを含む。この権限は、2019年度年次株主総会により付与された権限に取って代わるものである。
    2020年度年次株主総会から2020年12月31日までの間に、買い戻された株式はない。保有中の株式は、株式報酬のために当期ま
    たは次の期間において使用される予定である。その結果、2020年12月31日現在、買戻しによる保有自己株式数は1.3百万株で
    あった。
     2017年度年次株主総会以降、および2020年12月31日現在、マネジメント・ボードが利用可能な授権資本は2,560百万ユーロ
    (1,000百万株)であった。2020年12月31日現在、現金を対価とする条件付資本は512百万ユーロ(200百万株)であった。株式
    報酬を要因とする追加的な条件付資本は、51.2百万ユーロ(20百万株)であった。さらに、2018年度年次株主総会では、参加
    証券およびその他Tier           1資本として適格となる規制要件を満たすその他のハイブリッド負債性有価証券の80億ユーロ相当の発
    行を認めた。
     当行グループの旧ハイブリッドTier                 1資本性金融商品(ほぼすべてが非累積的信託優先証券)は、元本削減または株式転換
    条項がないことを主因として、CRR/CRD完全適用規則の下では、その他Tier                                   1資本として認識されていない。段階的廃止の移行
    期間中に、2012年12月31日現在のバーゼルⅡ.5に準拠した発行によるその他Tier                                      1金融商品の認識可能な最大金額は、2022年
    度まで各会計年度の期首において10%(13億ユーロ)減少する予定である。これにより、2020年12月31日に関しては、適格な
    その他Tier      1金融商品は68億ユーロ(すなわち、新たに発行したAT1ノート57億ユーロおよび移行期間中に認識可能な旧ハイブ
    リッドTier      1金融商品11億ユーロ)となった。2020年12月31日現在、CRR/CRD完全適用規則の下で認識されたその他Tier                                                  1金融
    商品は、57億ユーロであった。2020年度に、当行は13億米ドル(12億ユーロ相当)のAT1ノートを発行した。さらに、当行は名
    目金額が8億米ドルで適格相当額が7億ユーロの旧ハイブリッドTier                               1金融商品を償還した。
     2020年12月31日現在、CRR/CRDに基づく移行期間中に認識された当行グループのTier                                        2資本性金融商品は、合計69億ユーロ
    (名目金額77億ユーロ)であった。CRR/CRD完全適用規則の下で認識されたTier                                     2金融商品は、66億ユーロ(名目金額74億ユー
    ロ)であった。2020年度に、当行は名目金額5億米ドル(4億ユーロ相当)のTier                                      2資本性金融商品と13億ユーロのTier                  2資本
    性金融商品を発行した。
    最低所要自己資本と追加的自己資本バッファー

     最低所要自己資本を満たさなかった場合、利益分配の制限または貸付等の特定の業務の制限などの監督措置が発せられるこ

    とがある。2020年度において当行は自己資本規制に従っていた。
    規制自己資本の内訳

    自己資本テンプレート(RWAおよび自己資本比率を含む。)

                                              CRR/CRD         CRR/CRD
                                          2020  年12月31日       2019  年12月31日
     単位:百万ユーロ                                          現在         現在
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本:金融商品および準備金
                                514/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      資本性金融商品、関連する株式プレミアム勘定およびその他の準備金                                        45,890         45,780
      利益剰余金                                         9,784        14,814
      その他の包括利益(損失)累計額、税引後                                        -1,118          537
                                        1
      独立してレビューされた中間利益(予測可能な費用または配当を控除後)
                                                84       -5,390
      その他                                          805         837
     規制上の調整前の普通株式等Tier                1(CET    1)資本
                                              55,444         56,579
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本:規制上の調整

      追加評価調整(マイナスの金額)                                        -1,430         -1,738
      その他のプルデンシャル・フィルター(追加評価調整を除く。)                                         -112         -150
      のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債を控除後)(マイナス
                                              -4,635         -6,515
      の金額)
      一時差異から発生するものを除く、将来の収益性に依存する繰延税金資産
      (CRR第38条(3)の条件が満たされる場合には、関連する税金負債を控除                                        -1,353         -1,126
      後)(マイナスの金額)
      予想損失額の計算の結果生じたマイナスの金額                                          -99        -259
      確定給付年金基金資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの金額)                                         -772         -892
      機関による自己のCET          1金融商品の直接的、間接的およびシンセティックな
                                                 0        -15
      保有(マイナスの金額)
      機関が金融部門事業体に対する重要な投資を有している場合における、機
      関による当該事業体のCET            1金融商品の直接的、間接的およびシンセティッ
                                                 0         0
      クな保有(10%/15%基準超過額、適格なショート・ポジションを相殺
      後)(マイナスの金額)
      一時差異から生じた繰延税金資産(CRR第38条(3)の条件が満たされる場合
      には、関連する税金負債を控除後)(10%/15%基準超過額)(マイナス                                          -92        -319
      の金額)
                2
      その他の規制上の調整
                                              -2,252         -1,417
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本に対する規制上の調整合計
                                              -10,745         -12,430
     普通株式等Tier        1(CET    1)資本
                                              44,700         44,148
     その他Tier      1(AT1)資本:金融商品

      資本性金融商品および関連する株式プレミアム勘定                                         5,828         4,676
      AT1からの段階的除外の対象となる、CRR第484条(4)に言及されている適格
                                               1,100         1,813
      項目の金額および関連する株式プレミアム勘定
     規制上の調整前のその他Tier              1(AT1)資本
                                               6,928         6,489
                                515/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                              CRR/CRD         CRR/CRD
                                          2020  年12月31日       2019  年12月31日
     単位:百万ユーロ                                          現在         現在
     その他Tier      1(AT1)資本:規制上の調整
      機関による自己のAT1金融商品の直接的、間接的およびシンセティックな保
                                                -80         -91
      有(マイナスの金額)
      CRR第472条に従って移行期間中にCET                  1資本からの控除に関連してAT1資本
                                                N/M         N/M
      から控除される残存金額
      その他の規制上の調整                                           0         0
     その他Tier      1(AT1)資本に対する規制上の調整合計
                                                -80         -91
     その他Tier      1(AT1)資本
                                               6,848         6,397
     Tier   1資本(T1     = CET  1 + AT1)
                                              51,548         50,546
     Tier   2(T2)資本

                                               6,944         5,957
     自己資本合計(TC         = T1  + T2)
                                              58,492         56,503
     リスク・ウェイテッド・アセット合計                                         328,951         324,015
     自己資本比率

     普通株式等Tier        1資本比率(リスク・ウェイテッド・アセットに対する比
                                               13.6         13.6
     率)
     Tier   1資本比率(リスク・ウェイテッド・アセットに対する比率)
                                               15.7         15.6
     自己資本合計比率(リスク・ウェイテッド・アセットに対する比率)                                          17.8         17.4
    N/M -表記するに値しない。
    1  規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ったECBの決定(EU)第2015/656号に従い、通年の利益が認識されている。
    2  ECBの定期レビューに基づく2019年4月以降の4億ユーロおよび2016年10月以降の3億ユーロの資本控除、単一破綻処理基金および預金保険
      制度に関連した取消不能の支払コミットメントに関するECBのガイダンスに基づく2018年1月以降の9億ユーロの資本控除、ならびに不履行
      エクスポージャーに対する慎重な引当に関するECBの監督勧告に基づく2020年12月以降の7億ユーロの資本控除が含まれている。2020年6月
      30日より、当行グループはCRR第473a条に従ってIFRS第9号の移行規定を利用しており、これにより2020年12月31日現在のCET                                                    1が1億ユー
      ロ増加した。
    3  「完全適用ベース」という用語の理解については、本報告書の「自己資本」の項に記載されている定義を参照のこと。
                                516/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    株主持分の自己資本への調整
                                                       CRR/CRD
                                          2020  年12月31日       2019  年12月31日
    単位:百万ユーロ                                           現在         現在
    会計上の貸借対照表による株主持分合計                                          54,786         55,857
                3
    事業体の連結除外/連結
                                                        -116
                                                265
     このうち:
     資本剰余金                                           0        -12
     利益剰余金                                          265        -220
     その他の包括利益(損失)累計額、税引後                                           0        116
    規制上の貸借対照表による株主持分合計                                          55,050         55,741
    少数株主持分(連結CET           1に含めることが認められている額)
                                                         837
                                                805
                 1
    未払配当およびAT1クーポン
                                                          0
                                               -411
    移行期間における連結除外/連結に係るその他の包括利益(損失)累計額の戻入
                                                 0         0
    れ、税引後
    規制上の調整前の普通株式等Tier                1(CET    1)資本
                                              55,444         56,579
    追加評価調整                                          -1,430         -1,738
    その他のプルデンシャル・フィルター(追加評価調整を除く。)                                           -112         -150
    CRR第467条および第468条に基づく未実現利得および損失に関連した規制上の調
                                                 0         0
    整
    のれんおよびその他の無形資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの金
                                              -4,635         -6,515
    額)
    将来の収益性に依存する繰延税金資産                                          -1,445         -1,445
    確定給付年金基金資産(関連する税金負債を控除後)(マイナスの金額)                                           -772         -892
    機関が金融部門事業体に対する重要な投資を有している場合における、機関によ
                                                 0         0
    る当該事業体のCET         1金融商品の直接的、間接的およびシンセティックな保有
               2
    その他の規制上の調整
                                              -2,351         -1,692
    普通株式等Tier        1資本
                                              44,700         44,148
    1  規制(EU)第575/2013号(ECB/2015/4)の第26条(2)に則ったECBの決定(EU)第2015/656号に従い、通年の利益が認識されている。
    2  ECBの定期レビューに基づく2019年4月以降の4億ユーロおよび2016年10月以降の3億ユーロの資本控除、単一破綻処理基金および預金保険
      制度に関連した取消不能の支払コミットメントに関するECBのガイダンスに基づく2018年1月以降の9億ユーロの資本控除、予想損失額の計
      算の結果生じた1億ユーロのマイナスの金額ならびに不履行エクスポージャーに対する慎重な引当に関するECBの監督勧告に基づく2020年
      12月以降の7億ユーロの資本控除が含まれている。2020年6月30日より、当行グループはCRR第473a条に従ってIFRS第9号の移行規定を利用
      しており、これにより2020年12月31日現在のCET                    1が1億ユーロ増加した。
    3  IFRSの下でのみ連結される子会社および投資を原価ではなく持分法を使用して会計処理するという規制上の変更による4億ユーロの増加が
      含まれている。
    資本管理

     当行グループの財務機能は、該当がある場合、グループ・レベルおよび各地域における地域レベルでソルベンシー、自己資

    本比率、レバレッジおよびベイルイン比率を管理している。財務部は、資本戦略(それ自体はグループ・リスク委員会が策定
    しマネジメント・ボードが承認する。)を実施する。財務部は直接的に、または当行グループの資産負債管理委員会を通じ
    て、特に株式および資本性金融商品の発行および買戻し、自己資本比率の為替相場変動に対するヘッジ、主要な金融資源の
    キャパシティの設定、帳簿上の資本の配分ならびに地域別の資本計画を管理している。当行グループは、経済的および規制上
    の両方の観点から、健全な資本の維持に全力を尽くしている。当行グループは、常におよびあらゆる観点から、経済的および
    規制上の考察の適切なバランスを達成するために、当行グループの全体的な資本の需要と供給を継続的に監視および調整して
    いる。これらの観点には、IFRSベースの会計上の資本、規制自己資本および経済的資本、ならびに格付機関による特定の所要
    自己資本が含まれている。
     財務部は、資本性金融商品、すなわち普通株式等Tier                         1資本、その他Tier         1およびTier      2資本性金融商品ならびにTLAC/MREL
    適格負債性金融商品の発行および買戻しを管理する。財務部は、負債管理取引のため、常に、市場を監視している。当該取引
    は、当行グループの発行債を額面未満で買い戻すことにより普通株式等Tier                                    1資本を積み増し、カウンターシクリカルバッ
    ファーを創出する機会となっている。
     財務部は、通貨の変動に対する当行の自己資本比率の感応度を管理している。この目的において、財務部は、どの通貨を
    ヘッジすべきかを決定し、            リスク管理部と緊密に連           携して適切なヘッジ戦略を策定し、最終的にこれらのヘッジを実行する。
    当行グループのコア通貨であるユーロ、米ドル、中国人民元および英ポンド建てで当行グループの在外子会社および支店に投
                                517/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    下された資本は、資本控除項目およびリスク・ウェイテッド・アセットの変動によるそれぞれの影響のバランスを取るため、
    ヘッジされていない。コア以外の通貨建てで投下された資本は、資本需要を考慮して部分的にヘッジされているか、完全に
    ヘッ  ジされているかのいずれかである。
    金融資源の上限設定

     主要な金融資源の使用は、以下のガバナンス・プロセスおよびインセンティブによる影響を受ける。

     目標の資源キャパシティは、CET               1およびレバレッジ比率の目標値と合わせて年次戦略計画の中で見直される。四半期プロセ
    スの一環として、グループ資産負債管理委員会は、戦略的計画に基づき市況や短期的な見通しに照らして調整された資本需要
    総額(リスク・ウェイテッド・アセット(RWA)とRWAに相当する特定の資本控除項目の合計と定義される。)およびレバレッ
    ジ・エクスポージャーの部門別の資源の上限を承認する。これらの限度枠は、緊密な監視プロセスおよび超過計上メカニズム
    により実行される。
     全体的な規制上の資本要件は主に、当行グループのCET                          1比率(ソルベンシー)とレバレッジ比率(レバレッジ)の要求のい
    ずれか拘束力の強い方の制約に左右される。内部的な資本配分については、当行グループの普通株式等Tier                                                   1比率、当行グ
    ループのレバレッジ比率および当行グループのストレス下でのキャピタル・ロスに対する各セグメントの貢献の合計は、当行
    グループにとっての相対的重要性と制約レベルを反映するために重みづけされている。普通株式等Tier                                                1比率およびレバレッ
    ジ比率への貢献は、RWAおよびレバレッジ比率エクスポージャー(LRE)によって測定される。当行グループのストレス下の
    キャピタル・ロスは、定義されたストレス・シナリオにおける当行グループの全体的な経済的リスク・エクスポージャーの指
    標である。のれんおよびその他の無形資産は各セグメントに直接配分され、配分された有形株主資本とそれぞれの利益率が算
    定される。
     当行グループの子会社の大部分と多数の支店は、法律上および規制上の所要自己資本が課せられている。資本および流動性
    を策定、実施、テストする際に、当行グループは、このような法律上および規制上の要件を十分に考慮に入れる。当行グルー
    プの全世界の支店および子会社の重要な資本要件はすべて、実行前にグループ投資委員会に提出され、承認される。
     さらに、財務部は、ドイツ銀行最大の年金基金の投資委員会のメンバーとなっており、同委員会が当該基金の投資の指針を
    設定している。このことは、年金資産と年金負債の整合性を確保し、結果として当行グループの資本基盤を保護することを意
    図している。
    42 -ドイツ商法第297-1a条/第315a条に準拠した連結財務諸表およびドイツ銀行法第26a条に準拠した総資産

    利益率に対する補足的情報
    人件費

    単位:百万ユーロ                                  2020  年度            2019  年度

    人件費:
    賃金および給料                                    8,526              9,184
    社会保障費                                    1,945              1,958
                                                         1
                                                       1,146
     このうち:年金に関するもの                                   1,111
    合計                                    10,471              11,142
    1  比較数値は、強制加入の州の年金制度への拠出額の影響を反映して修正再表示されている。
    従業員

     2020年度の平均実働従業員数は86,756名(2019年度:90,584名)で、このうち女性は38,193名(2019年度:39,756名)で

    あった。これらの数値には、パートタイム従業員が労働時間に応じて含まれている。国外従業員数は平均46,948名(2019年
    度:49,290名)であった。
    マネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボードの報酬

     ドイツ会計基準第17号の規定に従って、マネジメント・ボードのメンバーは、2020事業年度の報酬として総額40,119,062

    ユーロ(2019年度:34,835,009ユーロ)を受け取った。このうち、22,473,664ユーロ(2019年度:20,950,000ユーロ)が固定
    報酬、0ユーロ(2019年度:1,750,000ユーロ)が特別手当、920,833ユーロ(2019年度:0ユーロ)固定手当、1,353,072ユーロ
    (2019年度:2,275,594ユーロ)が付加給付                    、 15,371,493ユ      ー ロ(2019年度:9,859,415ユーロ)が業績連動項目であった。
                                518/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの元マネジメント・ボード・メンバーまたはその遺族には、2020年および2019年12月31日終了年度において、
    それぞれ31,929,318ユーロおよび18,093,988ユーロが支払われた。
     元マネジメント・ボード・メンバーおよびその遺族のための年金債務引当金は、2020年および2019年12月31日現在それぞれ
    223,844,881ユーロおよび206,400,923ユーロであった。
     スーパーバイザリー・ボード・メンバーの報酬の原則は当行の定款に定められている。報酬規定は、2013年度に新たに策定
    され、2017年5月18日の年次株主総会の決議で最終改定が行われ、2017年10月5日に発効した。スーパーバイザリー・ボード・
    メンバーには固定の年間報酬が支払われる。各スーパーバイザリー・ボード・メンバーの年間基本報酬は100,000ユーロであ
    る。スーパーバイザリー・ボード会長には基本報酬の2倍、副会長には1.5倍の報酬が支払われる。スーパーバイザリー・ボー
    ドの委員会の委員および会長には、更なる固定の年間報酬が支払われる。決められた報酬のうち75%は、翌年の最初の3ヶ月の
    間にインボイスを提出後、各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して支払われる。残りの25%については、同時に、
    定款の規定に従って当行によって当行株式(仮想株式)へと転換される。この株式数の株式の価値が、スーパーバイザリー・
    ボードからの退任または定款に定める任期満了の翌年の2月に各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して支払われる
    が、メンバーが解雇を正当化したであろう重大な原因によって退任しないことを条件とする。期中にスーパーバイザリー・
    ボードのメンバーに変更があった場合には、当該事業年度に関する報酬は按分して(一月未満の端数は四捨五入)で支払われ
    る。退任する年度については、報酬の全額が現金で支払われ、当該年度の報酬のうち25%には失効規定が適用される。2020事
    業年度に関して、スーパーバイザリー・ボード・メンバーは総額6,007,083ユーロ(2019事業年度:6,112,499ユーロ)の報酬
    を受け取り、そのうち4,632,813ユーロは定款の規定に従って2021年の春に支払われる(2020年:4,692,708ユーロ)。
     マネジメント・ボード・メンバーおよびスーパーバイザリー・ボード・メンバーのために実行した貸出金および負担した偶
    発負債は、2020年および2019年12月31日終了年度において、それぞれ、マネジメント・ボード・メンバーに対して6,516,181
    ユーロおよび8,106,465ユーロ、スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して1,546,839ユーロおよび1,620,722ユーロで
    あった。スーパーバイザリー・ボード・メンバーは2020年度に貸出金268,802ユーロを返済した。
    総資産利益率

     ドイツ銀行法第26a条において、総資産利益率は、当期純利益を平均総資産で除した数値と定義されている。2020年および

    2019年12月31日終了年度の当該定義に準拠した総資産利益率は、それぞれ0.04%およびマイナス0.38%であった。
    親会社についての情報

     ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフトは、ドイツ銀行グループの親会社である。フランクフルト・アム・マインで設立さ

    れ、フランクフルト・アム・マイン地方裁判所において登録番号HRB                                30000で商業登記されている。
    コーポレート・ガバナンス

     ドイツ銀行AGは、ドイツ株式会社法(AktG)第161条に準拠した適合宣言を承認した。当該宣言はドイツ銀行のホームページ

    (www.db.com/ir/en/documents.htm)で公表されている。
    主要な会計報酬およびサービス

    アーンスト・アンド・ヤング・ゲーエムベーハー監査法人(以下「EY」という。)に対する報酬の内訳

    報酬区分 (単位:百万ユーロ)                                        2020  年度      2019  年度
                                                        0
    監査報酬                                           53
                                                40        0
     このうちEY
                                                5        0
    監査関連報酬
                                                4        0
     このうちEY
                                                0        0
    税務関連報酬
                                                0        0
     このうちEY
                                                        0
    その他すべての報酬                                            0
                                                        0
     このうちEY                                           0
    報酬合計                                           58        0
    ケーピーエムジー エージーに対する報酬の内訳

                                519/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    報酬区分 (単位:百万ユーロ)                                        2020  年度      2019  年度
    監査報酬                                            0       60
                                                0
     このうちケーピーエムジー エージー                                                  35
                                                0
    監査関連報酬                                                   13
                                                0
     このうちケーピーエムジー エージー                                                   7
                                                0
    税務関連報酬                                                    4
                                                0
     このうちケーピーエムジー エージー                                                   1
    その他の全報酬                                            0        0
     このうちケーピーエムジー エージー                                           0        0
    報酬合計                                            0       77
     監査報酬には、ドイツ銀行AGの年次財務諸表および連結財務諸表の監査に対する職業的専門家によるサービスの報酬が含ま

    れるが、EYによる監査の対象外であるDWSおよびその子会社に対する2020年度の監査報酬は含まれない。監査関連報酬には、法
    令によって要求されるその他の保証業務に対する報酬、特に財務諸表に係る特定の監査以外の保証業務、四半期レビュー、事
    業分割時および合併時の監査、ならびに内部管理目的およびコンフォートレター発行のための任意監査などの任意の保証業務
    に対する報酬が含まれる。税務関連報酬には、納税申告書の作成およびレビューと関連する法令遵守に係る支援および助言、
    当行グループの税務計画戦略およびイニシアチブに関連する税務相談業務および助言、ならびに税法遵守の評価支援に対する
    報酬が含まれる。
    43 -国別の報告

     ドイツ銀行法第26a条は、特定の情報を各国別に年次開示することを要求している。開示されている情報は、ドイツ銀行の

    IFRSグループ勘定に基づいている。しかし、当該情報は本報告書のその他の財務情報と照合できない。これは、2014年12月16
    日にドイツ連邦銀行より公表された、海外グループ内部取引相殺消去前の各国別情報を開示する規定を含む特定の要件による
    ものである。これらのドイツ連邦銀行の規定に従って、同じ国におけるグループ内部取引は相殺消去されている。これらの相
    殺消去は各国の内部経営管理報告において適用される相殺消去と同一である。
     子会社および支店の所在地は、設立国または住所および関連する税務管轄区域を考慮して決定される。子会社や支店の会社
    名、事業の特性、所在地は、注記44「保有株式」を参照のこと。また、ドイツ銀行AGおよびその子会社は、ドイツおよびロン
    ドン、ニューヨーク、シンガポールといった海外に支店を有している。純収益は、純利息収益および利息以外の収益から構成
    されている。
                                                   2020  年12月31日

                                                    法人所得税
                               純収益      従業員(フル        税引前利益
                                                    (費用)/
                              (売上高)       タイム換算)        (損失)
                                                   ベネフィット
    単位:百万ユーロ(別途記載のものを除く。)
    オーストラリア                              177       309       -25        9
    オーストリア                               8       74       -8       -0
    ベルギー                              165       499        19       -5
    ブラジル                               39       129        -7        3
    カナダ                               5       13        1       -1
    ケイマン諸島                               2       0       0       0
    中国                              136       538        44       -11
    チェコ共和国                               11       44        2       -0
    フランス                               61       192        13        1
    ドイツ                             9,555       37,315         459       -125
    英国                             3,323       7,728        -593        65
    ギリシャ                               -0        9       0       -0
    香港                              702       966        89       22
    ハンガリー                               19       51        2       -1
    インド                              670      12,944         446       -186
                                520/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    インドネシア                              150       204        86       -30
    アイルランド                               27       408        1       0
    イスラエル                               0       7       2       -1
    イタリア                              895      3,460        -120        12
    日本                              275       432       -18        10
    ジャージー島                               1       14       -6       -0
    ルクセンブルク                              907       510       408       -83
    マレーシア                              109       198        73       -18
    モーリシャス                               20        0       19       -1
    メキシコ                               9       19       -13        -1
    オランダ                              217       560        44       -9
    パキスタン                               16       66        9       -3
    フィリピン                               28      1,392         7       -3
    ポーランド                               73       377        8       -4
    ポルトガル                               12       45       -1       -0
    カタール                               0       3       2       -0
    ルーマニア                               0      746        1       -0
    ロシア連邦                               45      1,512         18       -7
    サウジアラビア                               16       47       -26        -6
    シンガポール                              838      1,861        133       -17
    南アフリカ                               9       44       -3       -1
    韓国                              107       206        31       -11
    スペイン                              497      2,261        -32        9
    スリランカ                               16       58        5       -1
    スウェーデン                               1       27       -1        0
    スイス                              265       603        22       -3
    台湾                               75       135        35       -6
    タイ                               40       116        7       -1
    トルコ                               27       106        11       -3
    UAE                               11       191        7       -0
    ウクライナ                               4       34        0       0
    米国                             4,908       8,136        320       -39
    ベトナム                               17       72        5       -1
      次へ

                                521/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    44 -
    保有株式
    372 子会社(訳注:行頭の数字は英文Annual                     Report    2020のページ。以下同様)

    379 連結ストラクチャード・エンティティ
    383 持分法により会計処理されている会社
    385 20%超を保有するその他の会社
    389 議決権の5%超を保有する大企業に対する持分
    ドイツ商法第313条第2項ならびに規則(EU)第575/2013号第8部に基づく開示要件に係るガイドライン(EU                                                LI3テンプレート)に

    従って、以下のページはドイツ銀行グループの保有株式を示している。
    脚注:

    1  規制上の範囲に含まれる完全連結事業体
    2  規制上の範囲に含まれる非連結または控除対象外の事業体
    3  規制上の範囲に含まれる事業体のうち、CRR第36条および第48条に従い自己資本から控除される事業体
    4  支配されている。
    5  ドイツ商法第313条第2項第6号に従って、無限責任の株主としての立場
    6  ゼネラル・パートナーシップ
    7  当事業体の特定の資産および関連負債(サイロ)のみが連結された。
    8  支配されていない。
    9  共同支配企業
    10  重要な影響力があるため持分法により会計処理されている。
    11  IFRSでは持分法により会計処理されないストラクチャード・エンティティとして分類されている。
    12  自己資本60.2百万ユーロ/損益1.0百万ユーロ(2019事業年度)
    13  暫定自己資本7,631.7百万ユーロ/暫定損益マイナス0.7百万ユーロ(2020事業年度)
    14  IFRSでは連結されないストラクチャード・エンティティとして分類されている。
    15  暫定自己資本9,970.2百万ユーロ/暫定損益322.3百万ユーロ(2020事業年度)
    16  強制的に純損益を通じて公正価値で測定されるトレーディング以外の金融資産として分類されたため、連結されておらず、持分法により
      会計処理されてもいない。
    17  自己資本0.4百万ユーロ/損益13.7百万ユーロ(2019事業年度)
    18  自己資本17.2百万ユーロ/損益0.8百万ユーロ(2019事業年度)
    19  規制上の範囲に含まれる部分連結事業体
                                522/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
       1 ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト                      フランクフルト・             信用機関
                              アム・マイン
       2 ABFS  I Incorporated                   ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
       3 ABS  MB Ltd.                   ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
       4 Alex.   Brown   Financial     Services    Incorporated       ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
       5 Alex.   Brown   Investments      Incorporated           ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
       6 Alfred   Herrhausen     Gesellschaft      mbH       ベルリン           2  その他の企業            100.0
       7 Ambidexter     GmbH  i.L.              フランクフルト           1  支払機関            100.0
       8 Argent   Incorporated                   ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
       9 Baincor    Nominees    Pty  Limited            シドニー           2  その他の企業            100.0
      10  Bainpro    Nominees    Pty  Ltd            シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      11  Baldur   Mortgages     Limited              ロンドン           1  金融機関            100.0
      12  Bankers    Trust   Investments      Limited    (in      ロンドン           2  その他の企業            100.0
        members'    voluntary     liquidation)
      13  Bayan   Delinquent     Loan  Recovery    1 (SPV-AMC),      マカティ・シティ           1  金融機関            100.0
        Inc.
      14  Betriebs-Center        f ü r Banken   AG         フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      15  BHW  - Gesellschaft      f ü r Wohnungswirtschaft           ハーメルン           1  金融機関            100.0
        mbH
      16  BHW  Bausparkasse      Aktiengesellschaft              ハーメルン           1  信用機関            100.0
      17  BHW  Holding    GmbH                ハーメルン           1  金融持株会社            100.0
      18  Biomass    Holdings    S. à r.l.            ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      19  Blue  Cork,   Inc.                 ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      20  BNA  Nominees    Pty  Limited              シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      21  Borfield    Sociedad    Anonima             モンテビデオ           2  その他の企業            100.0
      22  Breaking    Wave  DB Limited              ロンドン           1  付随サービス事業            100.0
      23  BT Globenet    Nominees    Limited            ロンドン           2  その他の企業            100.0
      24  BTD  Nominees    Pty  Limited              シドニー           2  その他の企業            100.0
      25  Cape  Acquisition      Corp.              ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      26  CapeSuccess      Inc.                ウィルミントン           3  付随サービス事業            100.0
      27  CapeSuccess      LLC                ウィルミントン           3  金融機関            82.6
      28  Cardales    UK Limited    (in  members'    voluntary      ロンドン           2  その他の企業            100.0
        liquidation)
      29  Cardea   Real  Estate   S.r.l.             ミラノ           1  付随サービス事業            100.0
      30  Career   Blazers    LLC               ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      31  Career   Blazers    Management     Company,    Inc.     オールバニー           2  その他の企業            100.0
      32  Career   Blazers    Personnel     Services,     Inc.     オールバニー           3  金融機関            100.0
      33  Caribbean     Resort   Holdings,     Inc.         ニューヨーク          1, 4  金融機関             0.0
      34  Cathay   Advisory    (Beijing)     Co.,  Ltd.       北京           2  その他の企業            100.0
      35  Cathay   Asset   Management     Company    Limited       エベヌ           1  金融機関            100.0
      36  Cathay   Capital    Company    (No  2) Limited        エベヌ           1  金融機関            67.6
      37  Cedar   (Luxembourg)      S. à r.l.           ルクセンブルグ           2  その他の企業            100.0
                                523/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      38  China   Recovery    Fund,   LLC            ウィルミントン           1  金融機関            85.0
      39  Cinda   - DB NPL  Securitization       Trust   2003-1     ウィルミントン          1, 4  金融機関            10.0
      40  Consumo    Srl  in Liquidazione               ミラノ           1  金融機関            100.0
      41  Cyrus   J. Lawrence    Capital    Holdings,     Inc.     ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      42  D B Investments      (GB)  Limited            ロンドン           1  金融持株会社            100.0
      43  D&M  Turnaround     Partners    Godo  Kaisha        東京           1  金融機関            100.0
      44  D.B.  International       Delaware,     Inc.        ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      45  DB (Barbados)     SRL               クライストチャー           1  付随サービス事業            100.0
                              チ
      46  DB (Malaysia)     Nominee    (Asing)    Sdn.  Bhd.     クアラルンプール           2  その他の企業            100.0
      47  DB (Malaysia)     Nominee    (Tempatan)     Sendirian      クアラルンプール           2  その他の企業            100.0
        Berhad
      48  DB (Pacific)     Limited,    New  York          ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      49  DB Abalone    LLC                 ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      50  DB Alex.   Brown   Holdings    Incorporated           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      51  DB Alps  Corporation                  ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      52  DB Aotearoa    Investments      Limited           ジョージタウン           1  付随サービス事業            100.0
      53  DB Asset   Finance    II S. à r.l.           ルクセンブルグ           2  その他の企業            100.0
      54  DB Beteiligungs-Holding          GmbH          フランクフルト           1  金融機関            100.0
      55  DB Boracay    LLC                 ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      56  DB Capital    Investments      S àrl          ルクセンブルグ           2  その他の企業            100.0
      57  DB Capital    Markets    (Deutschland)       GmbH      フランクフルト           1  金融持株会社            100.0
      58  DB Capital    Partners,     Inc.            ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      59  DB Cartera    de Inmuebles     1, S.A.U.          ポズエロ    デ アラル     1  付随サービス事業            100.0
                              コン
      60  DB Chestnut    Holdings    Limited            ジョージタウン           1  付随サービス事業            100.0
      61  DB Commodity     Services    LLC            ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      62  DB Corporate     Advisory    (Malaysia)     Sdn.  Bhd.    クアラルンプール           1  金融機関            100.0
      63  DB Delaware    Holdings    (Europe)    Limited        ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      64  DB Direkt   GmbH                 フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      65  DB Elara   LLC                  ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      66  DB Energy   Trading    LLC              ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      67  DB Enfield    Infrastructure       Holdings    Limited     セントヘリア           1  金融機関            100.0
        (in  liquidation)
      68  DB Equipment     Leasing,    Inc.            ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      69  DB Equity   Limited                 ロンドン           1  金融機関            100.0
      70  DB Finance    (Delaware),      LLC           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      71  DB Global   Technology     SRL            ブカレスト           1  付随サービス事業            100.0
      72  DB Global   Technology,      Inc.            ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      73  DB Group   Services    (UK)  Limited           ロンドン           1  付随サービス事業            100.0
      74  DB Holdings    (New  York),   Inc.           ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      75  DB HR Solutions     GmbH               エシュボルン           1  付随サービス事業            100.0
      76  DB Immobilienfonds        5 Wieland    KG        フランクフルト           2  その他の企業            93.6
      77  DB Impact   Investment     Fund  I, L.P.         エディンバラ          1, 5  金融機関            100.0
      78  DB Industrial     Holdings    Beteiligungs      GmbH  &  リュッツェン          1, 5  金融機関            100.0
        Co.  KG
      79  DB Industrial     Holdings    GmbH           リュッツェン           1  金融機関            100.0
                                524/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      80  DB Intermezzo     LLC               ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      81  DB International       (Asia)   Limited           シンガポール           1  信用機関            100.0
      82  DB International       Investments      Limited        ロンドン           1  金融機関            100.0
      83  DB International       Trust   (Singapore)      Limited     シンガポール           2  その他の企業            100.0
      84  DB Investment     Managers,     Inc.           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      85  DB Investment     Partners,     Inc.           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      86  DB Investment     Resources     (US)  Corporation        ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      87  DB Investment     Resources     Holdings    Corp.      ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      88  DB Investment     Services    GmbH           フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      89  DB Io LP                    ウィルミントン          1, 5  金融機関            100.0
      90  DB IROC  Leasing    Corp.               ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      91  DB London   (Investor     Services)     Nominees        ロンドン           1  金融機関            100.0
        Limited
      92  DB Management     Support    GmbH            フランクフルト           3  付随サービス事業            100.0
      93  DB Nominees    (Hong   Kong)   Limited           香港           3  付随サービス事業            100.0
      94  DB Nominees    (Singapore)      Pte  Ltd         シンガポール           2  その他の企業            100.0
      95  DB Omega   BTV  S.C.S.                ルクセンブルグ          1, 5  金融機関            100.0
      96  DB Omega   Holdings    LLC              ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      97  DB Omega   Ltd.                  ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      98  DB Omega   S.C.S.                  ルクセンブルグ          1, 5  金融機関            100.0
      99  DB Operaciones      y Servicios     Interactivos         マドリッド           1  付随サービス事業            99.9
        Agrupaci    ó n de Inter   és Econ  ó mico
      100  DB Overseas    Finance    Delaware,     Inc.        ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      101  DB Overseas    Holdings    Limited            ロンドン           1  金融機関            100.0
      102  DB Print   GmbH                  フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      103  DB Private    Clients    Corp.             ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      104  DB Private    Wealth   Mortgage    Ltd.         ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      105  DB Re S.A.                    ルクセンブルグ           3  再保険事業            100.0
      106  DB Service    Centre   Limited              ダブリン           1  付随サービス事業            100.0
      107  DB Service    Uruguay    S.A.             モンテビデオ           1  金融機関            100.0
      108  DB Services    Americas,     Inc.            ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      109  DB Servizi    Amministrativi       S.r.l.          ミラノ           1  付随サービス事業            100.0
      110  DB Strategic     Advisors,     Inc.           マカティ・シティ           1  付随サービス事業            100.0
      111  DB Structured     Derivative     Products,     LLC     ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      112  DB Structured     Products,     Inc.           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      113  DB Trustee    Services    Limited             ロンドン           2  その他の企業            100.0
      114  DB Trustees    (Hong   Kong)   Limited           香港           2  その他の企業            100.0
      115  DB U.S.  Financial     Markets    Holding          ウィルミントン           1  金融持株会社            100.0
        Corporation
      116  DB UK Bank  Limited                 ロンドン           1  信用機関            100.0
      117  DB UK Holdings    Limited               ロンドン           1  金融機関            100.0
      118  DB UK PCAM  Holdings    Limited             ロンドン           1  金融機関            100.0
      119  DB USA  Core  Corporation                 ウエストトレント           1  付随サービス事業            100.0
                              ン
      120  DB USA  Corporation                   ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      121  DB Valoren    S. à r.l.               ルクセンブルグ           1  金融持株会社            100.0
      122  DB Value   S. à r.l.                ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
                                525/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      123  DB VersicherungsManager          GmbH          フランクフルト           2  その他の企業            100.0
      124  DB Vita  S.A.                  ルクセンブルグ           3  保険事業            75.0
      125  DBAH  Capital,    LLC               ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      126  DBCIBZ1                      ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      127  DBCIBZ2                      ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      128  DBFIC,   Inc.                   ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      129  DBNZ  Overseas    Investments      (No.1)   Limited      ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      130  DBOI  Global   Services    (UK)  Limited          ロンドン           1  付随サービス事業            100.0
      131  DBOI  Global   Services    Private    Limited        ムンバイ           1  付随サービス事業            100.0
      132  DBR  Investments      Co.  Limited             ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      133  DBRE  Global   Real  Estate   Management     IA,  Ltd.    ジョージタウン           1  資産運用会社            100.0
        (in  voluntary     liquidation)
      134  DBRE  Global   Real  Estate   Management     IB,  Ltd.    ジョージタウン           1  資産運用会社            100.0
      135  DBRMS4                      ジョージタウン          1, 5, 6 金融機関            100.0
      136  DBRMSGP1                      ジョージタウン          1, 5, 6 金融機関            100.0
      137  DBUK  PCAM  Limited                 ロンドン           1  金融持株会社            100.0
      138  DBUKH   No.  2 Limited    (in  members'    voluntary       ロンドン          1, 4  金融機関             0.0
        liquidation)
      139  DBUSBZ1,    LLC                  ウィルミントン           2  その他の企業            100.0
      140  DBUSBZ2,    S. à r.l.                ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      141  DBX  Advisors    LLC                ウィルミントン           1  投資会社            100.0
      142  DBX  Strategic     Advisors    LLC           ウィルミントン           1  投資会社            100.0
      143  DEBEKO   Immobilien     GmbH  & Co Grundbesitz      OHG   エシュボルン          1, 5  付随サービス事業            100.0
      144  DEE  Deutsche    Erneuerbare      Energien    GmbH      フランクフルト           1  金融機関            100.0
      145  Delowrezham      de M éxico  S. de R.L.  de C.V.      メキシコシティ           1  金融機関            100.0
      146  DEUKONA    Versicherungs-Vermittlungs-GmbH                  フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      147  Deutsche    (Aotearoa)     Capital    Holdings    New    オークランド           1  金融機関            100.0
        Zealand
      148  Deutsche    (Aotearoa)     Foreign    Investments      New   オークランド           1  金融機関            100.0
        Zealand
      149  Deutsche    (New  Munster)    Holdings    New  Zealand     オークランド           1  金融機関            100.0
        Limited
      150  Deutsche    Access   Investments      Limited         シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      151  Deutsche    Aeolia   Power   Production     Soci  ét é   アテネ           2  その他の企業            95.6
        Anonyme
      152  Deutsche    Alt-A   Securities,      Inc.         ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      153  Deutsche    Alternative      Asset   Management     (UK)    ロンドン           1  資産運用会社            100.0
        Limited
      154  Deutsche    Asia  Pacific    Holdings    Pte  Ltd     シンガポール           1  金融持株会社            100.0
      155  Deutsche    Asset   Management     (India)    Private      ムンバイ           1  付随サービス事業            100.0
        Limited
      156  Deutsche    Australia     Limited             シドニー           1  金融機関            100.0
      157  Deutsche    Bank  (Cayman)    Limited           ジョージタウン           2  その他の企業            100.0
                                526/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      158  Deutsche    Bank  (China)    Co.,  Ltd.         北京           1  信用機関            100.0
      159  Deutsche    Bank  (Malaysia)     Berhad          クアラルンプール           1  信用機関            100.0
      160  Deutsche    Bank  (Suisse)    SA           ジュネーブ           1  信用機関            100.0
      161  Deutsche    Bank  (Uruguay)     Sociedad    An ó nima     モンテビデオ           1  信用機関            100.0
        Instituci     ó n Financiera     Externa
      162  DEUTSCHE    BANK  A.S.               イスタンブール           1  信用機関            100.0
      163  Deutsche    Bank  Americas    Holding    Corp.       ウィルミントン           1  金融持株会社            100.0
      164  Deutsche    Bank  Europe   GmbH            フランクフルト           1  信用機関            100.0
      165  Deutsche    Bank  Financial     Company           ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      166  Deutsche    Bank  Holdings,     Inc.           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      167  Deutsche    Bank  Insurance     Agency   Incorporated       ルーザービル=           2  その他の企業            100.0
                              ティモニアム
      168  Deutsche    Bank  International       Limited         セントヘリア           1  信用機関            100.0
      169  Deutsche    Bank  Investments      (Guernsey)     Limited    セントピーター           2  その他の企業            100.0
                              ポート
      170  Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.          ルクセンブルグ           1  信用機関            100.0
      171  Deutsche    Bank  Mutui   S.p.A.             ミラノ           1  金融機関            100.0
      172  Deutsche    Bank  M éxico,   S.A.,   Instituci     ó n de   メキシコシティ           1  信用機関            100.0
        Banca   M ú ltiple
      173  Deutsche    Bank  National    Trust   Company        ロサンゼルス           1  金融機関            100.0
      174  Deutsche    Bank  Nominees    (Jersey)    Limited       セントヘリア           2  その他の企業            100.0
      175  Deutsche    Bank  Polska   Sp ó lka  Akcyjna         ワルシャワ           1  信用機関            100.0
      176  Deutsche    Bank  Representative       Office   Nigeria     ラゴス           3  付随サービス事業            100.0
        Limited
      177  Deutsche    Bank  S.A.  - Banco   Alem  ão       サンパウロ           1  信用機関            100.0
      178  Deutsche    Bank  Securities     Inc.          ウィルミントン           1  投資会社            100.0
      179  Deutsche    Bank  Securities     Limited          トロント           1  投資会社            100.0
      180  Deutsche    Bank  Services    (Jersey)    Limited       セントヘリア           1  付随サービス事業            100.0
      181  Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni          ミラノ           1  信用機関            99.9
      182  Deutsche    Bank  Trust   Company    Americas         ニューヨーク           1  信用機関            100.0
      183  Deutsche    Bank  Trust   Company    Delaware         ウィルミントン           1  信用機関            100.0
      184  Deutsche    Bank  Trust   Company,    National        ニューヨーク           1  金融機関            100.0
        Association
      185  Deutsche    Bank  Trust   Corporation             ニューヨーク           1  金融持株会社            100.0
      186  Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola    マドリッド           1  信用機関            99.8
      187  Deutsche    Capital    Finance    (2000)   Limited       ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      188  Deutsche    Capital    Hong  Kong  Limited         香港           1  金融機関            100.0
      189  Deutsche    Capital    Markets    Australia     Limited     シドニー           1  投資会社            100.0
      190  Deutsche    Capital    Partners    China   Limited       ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      191  Deutsche    Cayman   Ltd.              ジョージタウン           2  その他の企業            100.0
      192  Deutsche    CIB  Centre   Private    Limited         ムンバイ           1  付随サービス事業            100.0
      193  Deutsche    Custody    N.V.              アムステルダム           3  金融機関            100.0
      194  Deutsche    Domus   New  Zealand    Limited         オークランド           1  金融機関            100.0
      195  Deutsche    Equities    India   Private    Limited       ムンバイ           1  証券取引会社            100.0
      196  Deutsche    Finance    No.  2 Limited           ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      197  Deutsche    Foras   New  Zealand    Limited         オークランド           1  金融機関            100.0
                                527/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      198  Deutsche    Gesellschaft      f ü r Immobilien-          デュッセルドルフ           3  金融機関            100.0
        Leasing    mit  beschr   änkter   Haftung
      199  Deutsche    Global   Markets    Limited           テルアビブ           1  付随サービス事業            100.0
      200  Deutsche    Group   Holdings    (SA)  Proprietary        ヨハネスブルグ           1  金融機関            100.0
        Limited
      201  Deutsche    Group   Services    Pty  Limited         シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      202  Deutsche    Grundbesitz                  エシュボルン           3  金融機関            100.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.
      203  Deutsche    Grundbesitz-Anlagegesellschaft                mit  フランクフルト           2  その他の企業            99.8
        beschr   änkter   Haftung
      204  Deutsche    Holdings    (BTI)   Limited    (in  members'     ロンドン           1  金融機関            100.0
        voluntary     liquidation)
      205  Deutsche    Holdings    (Grand   Duchy)          ルクセンブルグ           1  金融持株会社            100.0
      206  Deutsche    Holdings    (Luxembourg)      S. à r.l.     ルクセンブルグ           1  金融持株会社            100.0
      207  Deutsche    Holdings    Limited             ロンドン           1  金融持株会社            100.0
      208  Deutsche    Holdings    No.  2 Limited           ロンドン           1  金融機関            100.0
      209  Deutsche    Holdings    No.  3 Limited           ロンドン           1  金融機関            100.0
      210  Deutsche    Holdings    No.  4 Limited           ロンドン           1  金融機関            100.0
      211  Deutsche    Immobilien     Leasing    GmbH         デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
      212  Deutsche    India   Holdings    Private    Limited       ムンバイ           1  金融持株会社            100.0
      213  Deutsche    International       Corporate     Services      ダブリン           1  金融機関            100.0
        (Ireland)     Limited
      214  Deutsche    International       Corporate     Services      セントヘリア           2  その他の企業            100.0
        Limited
      215  Deutsche    International       Custodial     Services      セントヘリア           2  その他の企業            100.0
        Limited
      216  Deutsche    Investments      (Netherlands)       N.V.     アムステルダム           1  金融機関            100.0
      217  Deutsche    Investments      India   Private    Limited     ムンバイ           1  金融機関            100.0
      218  Deutsche    Investor    Services    Private    Limited     ムンバイ           2  その他の企業            100.0
      219  Deutsche    Knowledge     Services    Pte.  Ltd.      シンガポール           1  付随サービス事業            100.0
      220  Deutsche    Leasing    New  York  Corp.          ニューヨーク           1  付随サービス事業            100.0
      221  Deutsche    Mandatos    S.A.             ブエノスアイレス           1  金融機関            100.0
      222  Deutsche    Master   Funding    Corporation           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      223  Deutsche    Mexico   Holdings    S. à r.l.        ルクセンブルグ           1  金融持株会社            100.0
      224  Deutsche    Morgan   Grenfell    Group   Limited       ロンドン           1  金融機関            100.0
      225  Deutsche    Mortgage    & Asset   Receiving          ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
        Corporation
      226  Deutsche    Mortgage    Securities,      Inc.       ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      227  Deutsche    Nederland     N.V.             アムステルダム           1  付随サービス事業            100.0
      228  Deutsche    New  Zealand    Limited            オークランド           1  金融機関            100.0
      229  Deutsche    Nominees    Limited             ロンドン           1  金融機関            100.0
      230  Deutsche    Oppenheim     Family   Office   AG      ケルン           1  信用機関            100.0
      231  Deutsche    Overseas    Issuance    New  Zealand       オークランド           1  付随サービス事業            100.0
        Limited
      232  Deutsche    Postbank    Finance    Center   Objekt   GmbH   シュットリンゲン           1  付随サービス事業            100.0
      233  Deutsche    Private    Asset   Management     Limited      ロンドン           2  その他の企業            100.0
                                528/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      234  Deutsche    Securities     (India)    Private    Limited     ニューデリー           1  証券取引会社            100.0
      235  Deutsche    Securities     (Proprietary)       Limited     ヨハネスブルグ           1  金融機関            100.0
      236  Deutsche    Securities     (SA)  (Proprietary)          ヨハネスブルグ           1  金融機関            100.0
        Limited
      237  Deutsche    Securities     Asia  Limited          香港           1  投資会社            100.0
      238  Deutsche    Securities     Australia     Limited       シドニー           1  投資会社            100.0
      239  Deutsche    Securities     Inc.            東京           1  投資会社            100.0
      240  Deutsche    Securities     Israel   Ltd.         テルアビブ           1  金融機関            100.0
      241  Deutsche    Securities     Korea   Co.          ソウル           1  投資会社            100.0
      242  Deutsche    Securities     Mauritius     Limited       エベヌ           1  証券取引会社            100.0
      243  Deutsche    Securities     S.A.            ブエノスアイレス           1  証券取引会社            100.0
      244  Deutsche    Securities     Saudi   Arabia   (a closed     リヤド           1  投資会社            100.0
        joint   stock   company)
      245  Deutsche    Securities,      S.A.  de C.V.,   Casa  de   メキシコシティ           1  投資会社            100.0
        Bolsa
      246  Deutsche    Services    Polska   Sp.  z o.o.       ワルシャワ           1  付随サービス事業            100.0
      247  Deutsche    StiftungsTrust       GmbH          フランクフルト           2  その他の企業            100.0
      248  Deutsche    Strategic     Investment     Holdings    Yugen   東京           1  金融機関            100.0
        Kaisha
      249  Deutsche    Trustee    Company    Limited          ロンドン           2  その他の企業            100.0
      250  Deutsche    Trustee    Services    (India)    Private      ムンバイ           2  その他の企業            100.0
        Limited
      251  Deutsche    Trustees    Malaysia    Berhad         クアラルンプール           2  その他の企業            100.0
      252  Deutsche    Wealth   Management     S.G.I.I.C.,      S.A.   マドリッド           1  資産運用会社            100.0
      253  Deutsches     Institut    f ü r Altersvorsorge       GmbH    フランクフルト           2  その他の企業            78.0
      254  DI Deutsche    Immobilien     Treuhandgesellschaft           フランクフルト           2  その他の企業            100.0
        mbH
      255  DISCA   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
      256  DNU  Nominees    Pty  Limited              シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      257  DTS  Nominees    Pty  Limited              シドニー           2  その他の企業            100.0
      258  Durian   (Luxembourg)      S. à r.l.           ルクセンブルグ           2  その他の企業            100.0
      259  DWS  Alternatives      France              パリ           2  その他の企業            100.0
      260  DWS  Alternatives      Global   Limited           ロンドン           1  資産運用会社            100.0
      261  DWS  Alternatives      GmbH              フランクフルト           1  資産運用会社            100.0
      262  DWS  Asset   Management     (Korea)    Company    Limited    ソウル           1  資産運用会社            100.0
      263  DWS  Beteiligungs      GmbH              フランクフルト           1  金融機関            98.9
      264  DWS  CH AG                   チューリッヒ           1  投資会社            100.0
      265  DWS  Distributors,       Inc.             ウィルミントン           1  投資会社            100.0
      266  DWS  Far  Eastern    Investments      Limited         台北           1  証券取引会社            60.0
      267  DWS  Group   GmbH  & Co.  KGaA             フランクフルト          1, 5  金融持株会社            79.5
      268  DWS  Group   Services    UK Limited            ロンドン           1  付随サービス事業            100.0
      269  DWS  Grundbesitz      GmbH              フランクフルト           1  資産運用会社            99.9
      270  DWS  International       GmbH             フランクフルト           1  投資会社            100.0
                                529/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      271  DWS  Investment     GmbH               フランクフルト           1  資産運用会社            100.0
      272  DWS  Investment     Management     Americas,     Inc.     ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      273  DWS  Investment     S.A.               ルクセンブルグ           1  資産運用会社            100.0
      274  DWS  Investments      Australia     Limited          シドニー           1  投資会社            100.0
      275  DWS  Investments      Hong  Kong  Limited          香港           1  投資会社            100.0
      276  DWS  Investments      Japan   Limited            東京           1  投資会社            100.0
      277  DWS  Investments      Shanghai    Limited          上海           1  投資会社            100.0
      278  DWS  Investments      Singapore     Limited          シンガポール           1  投資会社            100.0
      279  DWS  Investments      UK Limited             ロンドン           1  資産運用会社            100.0
      280  DWS  Management     GmbH               フランクフルト           1  金融機関            100.0
      281  DWS  Real  Estate   GmbH               フランクフルト           1  金融機関            99.9
      282  DWS  Service    Company                ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      283  DWS  Trust   Company                 コンコード           1  投資会社            100.0
      284  DWS  USA  Corporation                  ウィルミントン           1  金融持株会社            100.0
      285  EC EUROPA   IMMOBILIEN     FONDS   NR.  3 GmbH  & CO.  KG  ハンブルク           2  その他の企業            65.2
        i.I.
      286  Elizabethan      Holdings    Limited            ジョージタウン           3  金融機関            100.0
      287  Elizabethan      Management     Limited           ジョージタウン           2  その他の企業            100.0
      288  European    Value   Added   I (Alternate     G.P.)   LLP   ロンドン           1  金融機関            100.0
      289  Fiduciaria     Sant'   Andrea   S.r.l.           ミラノ           2  その他の企業            100.0
      290  Finanzberatungsgesellschaft              mbH  der      ベルリン           3  付随サービス事業            100.0
        Deutschen     Bank
      291  Franz   Urbig-   und  Oscar   Schlitter-Stiftung           フランクフルト           3  付随サービス事業            100.0
        Gesellschaft      mit  beschr   änkter   Haftung
      292  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.  バート   ホンブルク       2  その他の企業            74.9
        Suhl  "Rimbachzentrum"        KG
      293   G  Finance    Holding    Corp.              ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      294  G918  Corp.                    ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      295  German   American    Capital    Corporation           ルーザービル=           1  金融機関            100.0
                              ティモニアム
      296  Greenwood     Properties     Corp.            ニューヨーク          1, 4  金融機関             0.0
      297  Grundst    ü cksgesellschaft        Frankfurt          トロイスドルフ          2, 5  その他の企業            94.9
        Bockenheimer      Landstra    ß e GbR
      298  Grundst    ü cksgesellschaft        Kerpen-Sindorf          トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        Vogelrutherfeld        GbR
      299  Grundst    ü cksgesellschaft        Leipzig          トロイスドルフ          2, 4, 5 その他の企業            36.1
        Petersstra     ß e GbR
      300  Grundst    ü cksgesellschaft        Wiesbaden          トロイスドルフ          2, 5  その他の企業            64.7
        Luisenstra     ß e/Kirchgasse      GbR
      301  Immobilienfonds        B ü ro-Center     Erfurt   am     トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        Flughafen     Bindersleben      I GbR
      302  Immobilienfonds        B ü ro-Center     Erfurt   am     トロイスドルフ          2, 4, 5 その他の企業            50.0
        Flughafen     Bindersleben      II GbR
      303  Immobilienfonds        Mietwohnh     äuser  Quadrath-       トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        Ichendorf     GbR
                                530/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      304  Immobilienfonds        Wohn-   und  Gesch   äftshaus       トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        K ö ln-Blumenberg       V GbR
      305  ISTRON   Beteiligungs-       und  Verwaltungs-GmbH          ケルン           1  金融機関            100.0
      306  IVAF  I Manager,    S. à r.l.             ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      307  J R Nominees    (Pty)   Ltd             ヨハネスブルグ           2  その他の企業            100.0
      308  Joint   Stock   Company    Deutsche    Bank  DBU      キエフ           1  信用機関            100.0
      309  Jyogashima     Godo  Kaisha              東京           1  金融機関            100.0
      310  KEBA  Gesellschaft      f ü r interne    Services    mbH   フランクフルト           1  付随サービス事業            100.0
      311  Kidson   Pte  Ltd                 シンガポール           1  金融機関            100.0
      312  Konsul   Inkasso    GmbH               エッセン           1  付随サービス事業            100.0
      313  LA Water   Holdings    Limited              ジョージタウン           1  金融機関            75.0
      314  LAWL  Pte.  Ltd.                 シンガポール           1  金融機関            100.0
      315  Leasing    Verwaltungsgesellschaft            Waltersdorf      シェーネフェルト           1  金融機関            100.0
        mbH
      316  Leonardo    III  Initial    GP Limited           ロンドン           3  金融機関            100.0
      317  Maher   Terminals     Holdings    (Toronto)     Limited     バンクーバー           1  金融機関            100.0
      318  MEF  I Manager,    S. à r.l.             ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      319  MIT  Holdings,     Inc.               ボルチモア           1  金融機関            100.0
      320  MortgageIT     Securities     Corp.           ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      321  MortgageIT,      Inc.                ニューヨーク           1  金融機関            100.0
      322  norisbank     GmbH                 ボン           1  信用機関            100.0
      323  OOO  "Deutsche     Bank  TechCentre"             モスクワ           1  付随サービス事業            100.0
      324  OOO  "Deutsche     Bank"               モスクワ           1  信用機関            100.0
      325  OPB  Verwaltungs-      und  Beteiligungs-GmbH            ケルン           3  金融機関            100.0
      326  OPB  Verwaltungs-      und  Treuhand    GmbH        ケルン           1  金融機関            100.0
      327  OPB-Nona    GmbH                  フランクフルト           1  金融機関            100.0
      328  OPB-Oktava     GmbH                 ケルン           3  金融機関            100.0
      329  OPB-Quarta     GmbH                 ケルン           3  金融機関            100.0
      330  OPB-Septima      GmbH                ケルン           3  金融機関            100.0
      331  OPPENHEIM     Capital    Advisory    GmbH         ケルン           1  金融機関            100.0
      332  OPPENHEIM     PRIVATE    EQUITY   Manager    GmbH      ケルン           3  金融機関            100.0
      333  OPPENHEIM     PRIVATE    EQUITY             ケルン           3  金融機関            100.0
        Verwaltungsgesellschaft            mbH
      334  OPS  Nominees    Pty  Limited              シドニー           2  その他の企業            100.0
      335  OVV  Beteiligungs      GmbH              ケルン           3  金融機関            100.0
      336  PADUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        mbH
      337  Pan  Australian     Nominees    Pty  Ltd         シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      338  PB Factoring     GmbH                ボン           1  金融機関            100.0
      339  PB Firmenkunden      AG              ボン           1  付随サービス事業            100.0
      340  PB Spezial-Investmentaktiengesellschaft                   mit  ボン          1, 4  付随サービス事業             2.4
        Teilgesellschaftsverm           ö gen
      341  PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank       エッセン           1  付随サービス事業            100.0
      342  Plantation     Bay,  Inc.              セント・トーマス           2  その他の企業            100.0
                              島
      343  Postbank    Akademie    und  Service    GmbH        ハーメルン           2  その他の企業            100.0
                                531/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      344  Postbank    Beteiligungen       GmbH           ボン           1  金融機関            100.0
      345  Postbank    Direkt   GmbH              ボン           1  金融機関            100.0
      346  Postbank    Filialvertrieb       AG          ボン           1  金融機関            100.0
      347  Postbank    Finanzberatung       AG          ハーメルン           2  その他の企業            100.0
      348  Postbank    Immobilien     GmbH            ハーメルン           2  その他の企業            100.0
      349  Postbank    Immobilien     und  Baumanagement       GmbH    ボン           1  金融機関            100.0
      350  Postbank    Leasing    GmbH              ボン           1  金融機関            100.0
      351  PT Deutsche    Sekuritas     Indonesia            ジャカルタ           1  投資会社            99.0
      352  R.B.M.   Nominees    Pty  Ltd             シドニー           1  付随サービス事業            100.0
      353  REO  Properties     Corporation               ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      354  RoPro   U.S.  Holding,    Inc.             ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      355  Route   28 Receivables,      LLC            ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      356  RREEF   America    L.L.C.               ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      357  RREEF   China   REIT  Management     Limited         香港           2  その他の企業            100.0
      358  RREEF   European    Value   Added   I (G.P.)   Limited     ロンドン           1  金融機関            100.0
      359  RREEF   Fund  Holding    Co.             ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      360  RREEF   India   Advisors    Private    Limited        ムンバイ           2  その他の企業            100.0
      361  RREEF   Management     L.L.C.              ウィルミントン           2  その他の企業            100.0
      362  RTS  Nominees    Pty  Limited              シドニー           2  その他の企業            100.0
      363  SAB  Real  Estate   Verwaltungs      GmbH         ハーメルン           3  金融機関            100.0
      364  SAGITA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        mbH
      365  Sal.  Oppenheim     jr.  & Cie.  Beteiligungs      GmbH    ケルン           1  金融機関            100.0
      366  SAPIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        mbH
      367  Sechste    Salomon    Beteiligungs-       und       ケルン          1, 4  金融機関             0.0
        Verwaltungsgesellschaft            mbH  i.L.
      368  Service    Company    Four  Limited            香港           2  その他の企業            100.0
      369  Sharps   SP I LLC                 ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      370  Stelvio    Immobiliare      S.r.l.            ボルツァーノ           2  その他の企業            100.0
      371  Structured     Finance    Americas,     LLC        ウィルミントン           1  投資会社            100.0
      372  S ü ddeutsche     Verm  ö gensverwaltung              フランクフルト           1  金融機関            100.0
        Gesellschaft      mit  beschr   änkter   Haftung
      373  Tasfiye    Halinde    Deutsche    Securities     Menkul     イスタンブール           1  証券取引会社            100.0
        Degerler    A.S.
      374  TELO  Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト           1  金融機関            100.0
      375  Tempurrite     Leasing    Limited             ロンドン           1  金融機関            100.0
      376  Thai  Asset   Enforcement      and  Recovery    Asset     バンコク           1  金融機関            100.0
        Management     Company    Limited
      377  Treuinvest     Service    GmbH             フランクフルト           2  その他の企業            100.0
      378  Triplereason      Limited                ロンドン           1  金融機関            100.0
      379  Ullmann    - Esch  Grundst    ü cksgesellschaft           トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        Kirchnerstra      ß e GbR
                                532/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      380  Ullmann    - Esch                 トロイスドルフ          2, 4  その他の企業             0.0
        Grundst    ü cksverwaltungsgesellschaft
        Disternich     GbR
      381  Vesta   Real  Estate   S.r.l.              ミラノ           1  付随サービス事業            100.0
      382  V Ö B-ZVD   Processing     GmbH             ボン           1  支払機関            100.0
      383  Wealthspur     Investment     Ltd.           ラブアン           3  金融機関            100.0
      384  WEPLA   Beteiligungsgesellschaft             mbH       フランクフルト           1  金融機関            100.0
      385  Whale   Holdings    S. à r.l.,   en liquidation         ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
        volontaire
      386  World   Trading    (Delaware)     Inc.          ウィルミントン           1  金融機関            100.0
                                533/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
    連結ストラクチャード・エンティティ
      387  Alguer   Inversiones      Designated     Activity       ダブリン           2  付随サービス事業
        Company
      388  Alixville     Invest,    S.L.             マドリッド           2  その他の企業
      389  Altersvorsorge       Fonds   Hamburg    Alter   Wall  Dr.  フランクフルト           2  その他の企業
        Juncker    KG
      390  Amber   Investments      S. à r.l.           ルクセンブルグ           1  付随サービス事業            100.0
      391  Asset   Repackaging      Trust   Five  B.V.        アムステルダム           2, 7  その他の企業
      392  Atena   SPV  S.r.l.                 コネリアノ           1  付随サービス事業            60.0
      393  Atlas   Investment     Company    1 S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      394  Atlas   Investment     Company    2 S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      395  Atlas   Investment     Company    3 S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      396  Atlas   Investment     Company    4 S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      397  Atlas   Portfolio     Select   SPC           ジョージタウン           3  金融機関             0.0
      398  Atlas   SICAV   - FIS               ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      399  Axia  Insurance,     Ltd.              ハミルトン           2, 7  その他の企業
      400  Carpathian     Investments      Designated     Activity     ダブリン           1  金融機関            100.0
        Company
      401  Cathay   Capital    (Labuan)    Company    Limited      ラブアン           2  その他の企業
      402  Cathay   Capital    Company    Limited           エベヌ           3  金融機関             9.5
      403  Cathay   Strategic     Investment     Company    Limited    香港           2  金融機関
      404  Cathay   Strategic     Investment     Company    No.  2  ジョージタウン           2  金融機関
        Limited
      405  Cayman   Reference     Fund  Holdings    Limited       ジョージタウン           2  付随サービス事業
      406  Ceto  S. à r.l.                  ルクセンブルグ           2  金融機関
      407  Charitable     Luxembourg     Four  S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      408  Charitable     Luxembourg     Three   S. à r.l.      ルクセンブルグ           2  金融機関
      409  Charitable     Luxembourg     Two  S. à r.l.       ルクセンブルグ           2  金融機関
      410  City  Leasing    (Thameside)      Limited          ロンドン           1  金融機関            100.0
      411  City  Leasing    Limited               ロンドン           1  金融機関            100.0
      412  CLASS   Limited                   セントヘリア           2, 7  その他の企業
      413  Collins    Capital    Low  Volatility     Performance       ロードタウン           2  金融機関
        II Special    Investments,      Ltd.
      414  Crofton    Invest,    S.L.              マドリッド           2  その他の企業
      415  Danube   Properties     S. à r.l.,   en faillite       ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      416  Dariconic     Designated     Activity    Company       ダブリン           2  付随サービス事業
      417  DB Asset   Finance    I S. à r.l.           ルクセンブルグ           1  金融機関            95.0
      418  DB Aster   II,  LLC                ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      419  DB Aster   III,  LLC               ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      420  DB Aster,   Inc.                 ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      421  DB Aster,   LLC                 ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      422  DB Covered    Bond  S.r.l.              コネリアノ           1  金融機関            90.0
      423  DB Credit   Investments      S. à r.l.         ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      424  DB Finance    International       GmbH          フランクフルト           1  金融機関            100.0
      425  DB Global   Markets    Multi-Strategy       Fund  I Ltd.   ジョージタウン           2  金融機関             0.0
                                534/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      426  DB Holding    Fundo   de Investimento            サンパウロ           3  金融機関            100.0
        Multimercado      Investimento      no Exterior
        Cr édito  Privado
      427  DB Immobilienfonds        1 Wieland    KG        フランクフルト           2  その他の企業
      428  DB Immobilienfonds        2 KG i.L.          フランクフルト           1  金融機関            74.0
      429  DB Immobilienfonds        4 KG i.L.          フランクフルト           2  その他の企業             0.2
      430  DB Impact   Investment     (GP)  Limited         ロンドン           1  金融機関            100.0
      431  DB Litigation     Fee  LLC             ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      432  DB Municipal     Holdings    LLC           ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      433  db PBC                    ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      434  DB PWM                    ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      435  DB RC Holdings,     LLC              ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      436  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8015    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            20.3
      437  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8017    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            15.9
      438  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8018    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            17.8
      439  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8019    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            18.8
      440  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8020    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            19.5
      441  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8028    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            18.3
      442  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8029    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            19.4
      443  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8030    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            17.2
      444  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8031    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            19.4
      445  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8033    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            16.8
      446  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DB-8036    Trust      ウィルミントン           3  付随サービス事業            18.2
      447  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8022    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業            17.1
      448  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8032    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業            17.7
      449  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8034    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業            14.9
      450  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8052    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      451  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8054    Trust     ウィルミントン           2  付随サービス事業             0.0
      452  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8055    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業            11.1
      453  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8056    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      454  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8057    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      455  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8058    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      456  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8059    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      457  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8060    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             6.5
      458  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8061    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             2.5
      459  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8062    Trust     ウィルミントン           2  付随サービス事業             0.0
      460  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8063    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      461  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8064    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             6.1
      462  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8065    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      463  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8066    Trust     ウィルミントン           2  付随サービス事業             0.0
      464  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8067    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      465  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8068    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             2.0
      466  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8069    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             1.8
      467  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8070    Trust     ウィルミントン           2  付随サービス事業             0.0
      468  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8071    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      469  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8072    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
      470  DB SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8073    Trust     ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.0
                                535/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      471  DB Structured     Finance    1 Designated     Activity     ダブリン           1  付随サービス事業            100.0
        Company
      472  DB Structured     Finance    2 Designated     Activity     ダブリン           1  付随サービス事業            100.0
        Company
      473  DB Structured     Holdings    Luxembourg     S. à r.l.   ルクセンブルグ           1  金融機関            100.0
      474  DBRE  Global   Real  Estate   Management     US IB,    ウィルミントン           1  金融機関            100.0
        L.L.C.
      475  DBX  ETF  Trust                  ウィルミントン           2, 7  その他の企業
      476  De Heng  Asset   Management     Company    Limited      北京           2  金融機関
      477  Deloraine     Spain,   S.L.             マドリッド           2  付随サービス事業
      478  Deutsche    Bank  Capital    Finance    LLC  I     ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      479  Deutsche    Bank  Capital    Finance    Trust   I    ウィルミントン           1, 4  金融機関             0.0
      480  Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.  - Fiduciary      ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
        Deposits
      481  Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.  - Fiduciary      ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
        Note  Programme
      482  Deutsche    Bank  SPEARs/LIFERs,       Series   DBE-8011    ウィルミントン           3  付随サービス事業             0.2
        Trust
      483  Deutsche    Colombia    S.A.S.             ボゴタ           1  証券取引会社            100.0
      484  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  I       ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      485  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  II       ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      486  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  III       ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      487  Deutsche    Postbank    Funding    Trust   I      ウィルミントン           1, 4  金融機関             0.0
      488  Deutsche    Postbank    Funding    Trust   II      ウィルミントン           1, 4  金融機関             0.0
      489  Deutsche    Postbank    Funding    Trust   III      ウィルミントン           1, 4  金融機関             0.0
      490  DWS  Access   S.A.                ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      491  DWS  FlexPension                    ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      492  DWS  Garant                    ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      493  DWS  Invest                    ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      494  DWS  Invest   (IE)  ICAV              ダブリン           2  その他の企業
      495  DWS  World   Protect    90             ルクセンブルグ           2  その他の企業
      496  DWS  Zeitwert    Protect               ルクセンブルグ           2  その他の企業
      497  Dynamic    Infrastructure       Securities     Fund  LP   ウィルミントン           2  金融機関
      498  Earls   Four  Limited                ジョージタウン           2, 7  その他の企業
      499  EARLS   Trading    Limited               ジョージタウン           2  金融機関
      500  Einkaufszentrum        "HVD  Dresden"    S. à.r.l  & Co.  ケルン           2  その他の企業
        KG i.I.
      501  Eirles   Three   Designated     Activity    Company      ダブリン           2, 7  その他の企業
      502  Eirles   Two  Designated     Activity    Company       ダブリン           2, 7  その他の企業
      503  Emerald    Asset   Repackaging      Designated         ダブリン           1  金融機関            100.0
        Activity    Company
      504  Emerging    Markets    Capital    Protected          ジョージタウン           2, 7  その他の企業
        Investments      Limited
      505  Emeris                      ジョージタウン           2  証券取引会社
      506  Encina   Property    Finance    Designated     Activity     ダブリン           2  金融機関
        Company
      507  Epicuro    SPV  S.r.l.                コネリアノ           2  付随サービス事業
                                536/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      508  Erste   Frankfurter      Hoist   GmbH          フランクフルト           1  金融機関            100.0
      509  Fondo   Privado    de Titulizacion      Activos    Reales   アムステルダム           2  その他の企業
        1 B.V.
      510  Fondo   Privado    de Titulizaci     ó n PYMES   I    ダブリン           2  付随サービス事業
        Designated     Activity    Company
      511  FRANKFURT     CONSULT    GmbH             フランクフルト           1  金融機関            100.0
      512  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-037
      513  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-039
      514  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-040
      515  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-041
      516  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-043
      517  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-044
      518  Freddie    Mac  Class   A Taxable    Multifamily      M   マクリーン           3  付随サービス事業            100.0
        Certificates      Series   M-047
      519  G.O.  IB-US   Management,      L.L.C.           ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      520  GAC-HEL,    Inc.                 ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      521  Galene   S. à r.l.                ルクセンブルグ           2  その他の企業
      522  Gladyr   Spain,   S.L.               マドリッド           2  付随サービス事業
      523  Global   Markets    Fundo   de Investimento          リオデジャネイロ           3  金融機関            100.0
        Multimercado
      524  Global   Markets    III  Fundo   de Investimento         リオデジャネイロ           3  金融機関            100.0
        Multimercado      - Cr édito  Privado    e
        Investimento      No Exterior
      525  Global   Opportunities       Co-Investment       Feeder,    ウィルミントン           2  金融機関
        LLC
      526  Global   Opportunities       Co-Investment,       LLC    ジョージタウン           2  金融機関
      527  Groton   Invest,    S.L.              マドリッド           2  金融機関
      528  GWC-GAC    Corp.                  ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      529  Hamildak    Designated     Activity    Company       ダブリン           2  付随サービス事業
      530  Havbell    Designated     Activity    Company        ダブリン           2  付随サービス事業
      531  Histria    Inversiones      Designated     Activity      ダブリン           2  金融機関
        Company
      532  Iberia   Inversiones      Designated     Activity       ダブリン           2  その他の企業
        Company
      533  Iberia   Inversiones      II Designated     Activity      ダブリン           2  付随サービス事業
        Company
      534  Infrastructure       Holdings    (Cayman)    SPC     ジョージタウン           2  金融機関
      535  Inn  Properties     S. à r.l.,   en faillite         ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      536  Investor    Solutions     Limited            セントヘリア           2, 7  その他の企業
      537  Isar  Properties     S. à r.l.,   en faillite        ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      538  IVAF  (Jersey)    Limited               セントヘリア           2  付随サービス事業
                                537/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      539  Kelona   Invest,    S.L.              マドリッド           2  その他の企業
      540  Kelsey   Street   LLC               ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      541  KH Kitty   Hall  Holdings    Limited           ゴールウェイ           2  金融機関
      542  KOMPASS    3 Beteiligungsgesellschaft             mbH    デュッセルドルフ           3  金融機関            50.0
      543  KOMPASS    3 Erste   Beteiligungsgesellschaft             mbH  デュッセルドルフ           1, 5  付随サービス事業            96.1
        & Co.  Euro  KG i.L.
      544  KOMPASS    3 Zweite   Beteiligungsgesellschaft              デュッセルドルフ           1, 5  付随サービス事業            97.0
        mbH  & Co.  USD  KG i.L.
      545  Kratus   Inversiones      Designated     Activity       ダブリン           2  金融機関
        Company
      546  Latitude    Australia     Secured    Personal    Loans    メルボルン           2  その他の企業            100.0
        Trust
      547  Ledyard,    S.L.                 マドリッド           2  その他の企業
      548  87 Leonard    Development      LLC           ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      549  Leonardo    Charitable     1 Limited           ジョージタウン           2  付随サービス事業
      550  Lerma   Investments      2018,   Sociedad    Limitada      マドリッド           2  金融機関
      551  Life  Mortgage    S.r.l.               コネリアノ           2  付随サービス事業
      552  Lindsell    Finance    Limited             セント   ジュリアン        1  付随サービス事業            100.0
                              ズ
      553  Lockwood    Invest,    S.L.             マドリッド           2  金融機関
      554  London   Industrial     Leasing    Limited         ロンドン           1  金融機関            100.0
      555  Lunashadow     Limited                ダブリン           2  金融機関
      556  Malabo   Holdings    Designated     Activity    Company    ダブリン           2  金融機関
      557  Merlin   I (in  voluntary     liquidation)           カマーナ・ベイ           2  証券取引会社
      558  Merlin   XI                  ジョージタウン           2  証券取引会社
      559  Meseta   Inversiones      Designated     Activity       ダブリン           2  付随サービス事業
        Company
      560  Micro-E    Finance    S.r.l.              ローマ           2  付随サービス事業
      561  Motion   Picture    Productions      One  GmbH  & Co.  KG  フランクフルト           1, 5  金融機関            100.0
      562  MPP  Beteiligungsgesellschaft             mbH       フランクフルト           1  金融機関            100.0
      563  Navegator     - SGFTC,   S.A.             リスボン           1  付随サービス事業            100.0
      564  NCW  Holding    Inc.                バンクーバー           1  金融機関            100.0
      565  New  87 Leonard,    LLC              ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      566  Oasis   Securitisation       S.r.l.           コネリアノ           1, 4  付随サービス事業             0.0
      567  Oder  Properties     S. à r.l.,   en faillite        ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      568  OPAL,   en liquidation      volontaire            ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      569  Opus  Niestandaryzowany         Sekurytyzacyjny          ワルシャワ           2  付随サービス事業
        Fundusz    Inwestycyjny      Zamkniety
      570  OTTAM   Mexican    Capital    Trust   Designated        ダブリン           2, 7  その他の企業
        Activity    Company
      571  Palladium     Global   Investments      S.A.       ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      572  Palladium     Securities     1 S.A.           ルクセンブルグ           2, 7  その他の企業
      573  PanAsia    Funds   Investments      Ltd.         ジョージタウン           2, 7  金融機関
      574  PARTS   Funding,    LLC              ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      575  PEIF  II SLP  Feeder,    L.P.            エディンバラ           3  金融機関             0.7
                                538/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      576  PEIF  III  SLP  Feeder   GP,  S. à r.l.         セニンガーベルク           2  金融機関
      577  PEIF  III  SLP  Feeder,    SCSp            セニンガーベルク           2, 5  その他の企業            54.0
      578  Peruda   Leasing    Limited              ロンドン           1  金融機関            100.0
      579  PERUS   1 S. à r.l.                ルクセンブルグ           2  金融機関
      580  PES  Carry   and  Employee    Co-Investment       Feeder    ルクセンブルグ           3  金融機関             1.3
        SCSp
      581  PES  Carry   and  Employee    Co-Investment       GP S. à  ルクセンブルグ           2  金融機関
        r.l.
      582  Philippine     Opportunities       for  Growth   and    マカティ・シティ           1  金融機関            95.0
        Income   (SPV-AMC),     INC.
      583  Property    Debt  Fund  S.C.Sp.    SICAV-RAIF         ルクセンブルグ           2  その他の企業
      584  QR Tower   2, LLC                ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      585  Quartz   No.  1 S.A.                ルクセンブルグ           2  付随サービス事業
      586  Radical    Properties     Unlimited     Company       ダブリン           2  金融機関
      587  Reference     Capital    Investments      Limited       ロンドン           1  金融機関            99.9
      588  REO  Properties     Corporation      II         ウィルミントン           1, 4  付随サービス事業             0.0
      589  Residential      Mortgage    Funding    Trust       トロント           2  金融機関
      590  Rhine   Properties     S. à r.l.,   en faillite        ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      591  Riviera    Real  Estate               パリ           2  その他の企業            100.0
      592  Romareda    Holdings    Designated     Activity       ダブリン           2  金融機関
        Company
      593  RREEF   DCH,  L.L.C.                ウィルミントン           1  金融機関            100.0
      594  Samburg    Invest,    S.L.              マドリッド           2  その他の企業
      595  SCB  Alpspitze     UG (haftungsbeschr        änkt)     フランクフルト           2  金融機関
      596  Seaconview     Designated     Activity    Company      ダブリン           2  付随サービス事業
      597  Select   Access   Investments      Limited         シドニー           2, 7  その他の企業
      598  Singer   Island   Tower   Suite   LLC         ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
      599  SOLIDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        mbH
      600  Somkid   Immobiliare      S.r.l.            コネリアノ           2  その他の企業            100.0
      601  SP Mortgage    Trust                ウィルミントン           2  その他の企業            100.0
      602  SPV  I Sociedad    An ó nima  Cerrada           リマ           1  金融機関            99.9
      603  SPV  II Sociedad    An ó nima  Cerrada          リマ           1  付随サービス事業            99.8
      604  Style   City  Limited                ダブリン           2  金融機関
      605  Swabia   1 Designated     Activity    Company        ダブリン           2  付随サービス事業
      606  Swabia   1. Verm  ö gensbesitz-GmbH              フランクフルト           1  金融機関            100.0
      607  Tagus   - Sociedade     de Titulariza     çã o de     リスボン           1  付随サービス事業            100.0
        Creditos,     S.A.
      608  Tasman   NZ Residential      Mortgage    Trust       オークランド           2  その他の企業
      609  Tender   Option   Bond  Series   2019-BAML3502AB         ウィルミントン           3  付随サービス事業            15.0
        Trust
      610  Tender   Option   Bond  Series   2019-BAML3503AB         ウィルミントン           3  付随サービス事業            15.0
        Trust
      611  Trave   Properties     S. à r.l.,   en faillite        ルクセンブルグ           2  その他の企業            25.0
      612  TRS  Aria  LLC                 ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      613  TRS  Leda  LLC                 ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      614  TRS  Maple   II LTD                ジョージタウン           1  金融機関            100.0
                                539/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      615  TRS  Oak  II LTD                 ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      616  TRS  Scorpio    LLC                ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      617  TRS  SVCO  LLC                 ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      618  TRS  Tupelo   II LTD               ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      619  TRS  Venor   LLC                 ウィルミントン           3  金融機関            100.0
      620  TRS  Walnut   II LTD               ジョージタウン           1  金融機関            100.0
      621  VCJ  Lease   S. à r.l.               ルクセンブルグ           2  その他の企業            100.0
      622  Verm  ö gensfondmandat       Flexible    (80%       ルクセンブルグ           2  その他の企業
        teilgesch     ü tzt)
      623  Waltzfire     Limited                 ダブリン           2  金融機関
      624  Wedverville      Spain,   S.L.            マドリッド           2  その他の企業
      625  Wendelstein      2017-1   UG (haftungsbeschr        änkt)   フランクフルト           2  付随サービス事業
      626  Xtrackers     (IE)  Public   Limited    Company       ダブリン           2, 7  その他の企業             0.0
      627  Xtrackers     ETC  Public   Limited    Company        ダブリン           2  その他の企業
      628  Zumirez    Drive   LLC               ウィルミントン           1  付随サービス事業            100.0
                                540/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
    持分法により会計処理されている会社
      629  A.C.N.   603  303  126  Pty  Ltd            メルボルン             金融機関            19.4
      630  AKA  Ausfuhrkredit-Gesellschaft              mit       フランクフルト             信用機関            26.9
        beschr   änkter   Haftung
      631  Arabesque     AI Ltd                ロンドン             金融機関            24.9
      632  Baigo   Capital    Partners    Fund  1 Parallel    1 GmbH   バート・ゾーデ             その他の企業            49.8
                              ン・アム・タウヌ
        & Co.  KG
                              ス
      633  BANKPOWER     GmbH  Personaldienstleistungen               フランクフルト             その他の企業            30.0
      634  Bestra   Gesellschaft      f ü r Verm  ö gensverwaltung        デュッセルドルフ             金融機関            49.0
        mit  beschr   änkter   Haftung
      635  BFDB  Tax  Credit   Fund  2011,   Limited          ニューヨーク          8, 9  その他の企業            99.9
        Partnership
      636  Comfund    Consulting     Limited             バンガロール             その他の企業            30.0
      637  Cyber   Defence    Alliance    Limited           ロンドン          9, 10  その他の企業             0.0
      638  DBG  Eastern    Europe   II L.P.            セントヘリア             金融機関            25.9
      639  Deutsche    B ö rse  Commodities      GmbH         エシュボルン             その他の企業            16.2
      640  Deutsche    Gulf  Finance               リヤド           9  金融機関            29.1
      641  Deutsche    Zurich   Pensiones     Entidad    Gestora    de  バルセロナ             その他の企業            50.0
        Fondos   de Pensiones,     S.A.
      642  Deutscher     Pensionsfonds       Aktiengesellschaft          ボン             その他の企業            25.1
      643  DIL  Internationale       Leasinggesellschaft          mbH   デュッセルドルフ             金融機関            50.0
      644  Domus   Beteiligungsgesellschaft             der  Privaten     ベルリン             金融持株会社            21.1
        Bausparkassen       mbH
      645  dwins   GmbH                   フランクフルト             その他の企業            21.3
      646  Elbe  Properties     S. à r.l.,   en faillite         ルクセンブルグ             その他の企業            25.0
        cl ô tur  ée
      647  equiNotes     Management     GmbH  i.L.          デュッセルドルフ             その他の企業            50.0
      648  Evroenergeiaki       Anonymi    Etaireia           アテネ           9  その他の企業            40.0
      649  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.  バート   ホンブルク          その他の企業            41.2
        "Leipzig-Magdeburg"          KG
      650  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.  バート   ホンブルク          その他の企業            30.6
        Dresden    "Louisenstra      ß e" KG
      651  G.O.  IB-SIV   Feeder,    L.L.C.             ウィルミントン             金融機関            15.7
      652  German   Public   Sector   Finance    B.V.        アムステルダム             金融機関            50.0
      653  Gesellschaft      f ü r Kreditsicherung        mit      ベルリン             その他の企業            36.7
        beschr   änkter   Haftung
      654  giropay    GmbH                  フランクフルト             その他の企業            33.3
      655  Grundst    ü cksgesellschaft        B ü roh  äuser  K ö ln    トロイスドルフ           5  その他の企業            15.6
        Rheinhallen      GbR
      656  Grundst    ü cksgesellschaft        Karlsruhe          トロイスドルフ           5  その他の企業             3.4
        Kaiserstra     ß e GbR
      657  Grundst    ü cksgesellschaft        K ö ln         トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
        Oppenheimstra       ß e GbR
      658  Grundst    ü cksgesellschaft        K ö ln-Merheim         トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
        Winterberger      Stra  ß e GbR
                                541/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      659  Grundst    ü cksgesellschaft        M ü nchen         トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
        Synagogenplatz       GbR
      660  Grundst    ü cksgesellschaft        Schillingsrotter          トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
        Weg  GbR
      661  Harvest    Fund  Management     Co.,  Ltd.        上海             投資会社            30.0
      662  Huarong    Rongde   Asset   Management     Company       北京             金融機関            40.7
        Limited
      663  ILV  Immobilien-Leasing                    デュッセルドルフ             金融機関            50.0
        Verwaltungsgesellschaft            D ü sseldorf    mbH
      664  Immobilienfonds        B ü rohaus   D ü sseldorf         トロイスドルフ           5  その他の企業            10.0
        Grafenberg     GbR
      665  Immobilienfonds        B ü rohaus   D ü sseldorf         ケルン           5  その他の企業             7.0
        Parsevalstra      ß e GbR
      666  Immobilienfonds        K ö ln-Deutz    Arena   und      トロイスドルフ           5  その他の企業             7.8
        Mantelbebauung       GbR
      667  Immobilienfonds        K ö ln-Ossendorf      II GbR     トロイスドルフ           5  その他の企業             9.7
      668  Ingrid   S. à.r.l.                 マンスバッハ           9  その他の企業            23.8
      669  iSwap   Limited                   ロンドン             金融機関            14.0
      670  IZI  D ü sseldorf    Informations-Zentrum               デュッセルドルフ             金融機関            22.9
        Immobilien     Gesellschaft      mit  beschr   änkter
        Haftung
      671  IZI  D ü sseldorf    Informations-Zentrum               デュッセルドルフ           9  その他の企業            22.9
        Immobilien     GmbH  & Co.  Kommanditgesellschaft
      672  KVD  Singapore     Pte.  Ltd.             シンガポール             金融機関            30.1
      673  Lion  Residential      Holdings    S. à r.l.        ルクセンブルグ             金融機関            17.4
      674  Neo  Strategic     Holding    Limited            アブダビ             金融機関            15.0
      675  North   Coast   Wind  Energy   Corp.           バンクーバー          8, 9  その他の企業            96.7
      676  P.F.A.B.    Passage    Frankfurter      Allee        ベルリン             その他の企業            22.2
        Betriebsgesellschaft          mbH
      677  PERILLA    Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ             金融機関            50.0
      678  Prestipay     S.p.A.                 ウーディネ           9  金融機関            40.0
      679  Relax   Holding    S. à r.l.              ルクセンブルグ             その他の企業            20.0
      680  Robuterra     AG in Liquidation               チューリッヒ           10   その他の企業             0.0
      681  Sakaras    Holding    Limited    (in  dissolution)         ナッシャー           10   金融機関             0.0
      682  SRC  Security    Research    & Consulting     GmbH     ボン             その他の企業            22.5
      683  Starpool    Finanz   GmbH              ベルリン             その他の企業            49.9
      684  Teesside    Gas  Transportation       Limited (in         ロンドン             その他の企業            48.0
        members'    voluntary     liquidation)
      685  Trade   Information      Network    Limited          ロンドン           9  その他の企業            16.7
      686  TRAXPAY    GmbH                  フランクフルト             その他の企業             2.4
      687  Triton   Beteiligungs      GmbH  i.L.          フランクフルト             その他の企業            33.1
      688  U.S.A.   ITCF  XCI  L.P.               ニューヨーク           8  その他の企業            99.9
      689  UKEM  Motoryacht     Medici   Mangusta    GbR       トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
      690  Ullmann    Krockow    Esch  GbR            トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
                                542/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      691  Ullmann,    Krockow,    Esch             トロイスドルフ           10   その他の企業             0.0
        Luftverkehrsgesellschaft             b ü rgerlichen
        Rechts
      692  Volbroker.com       Limited               ロンドン             金融機関            22.5
      693  Weser   Properties     S. à r.l.,   en faillite        ルクセンブルグ             その他の企業            25.0
      694  Wood  NewCo   S. à r.l.               ルクセンブルグ          8, 9  その他の企業            52.1
      695  zeitinvest-Service         GmbH             エシュボルン             その他の企業            25.0
      696  Zhong   De Securities     Co.,  Ltd          北京           9  証券取引会社            33.3
      697  ZINDUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.    デュッセルドルフ             金融機関            50.0
      698  ZYRUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト             金融機関            25.0
      699  ZYRUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.    シェーネフェルト             その他の企業            20.4
        Patente    I KG i.L.
                                543/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
    20%超を保有するその他の会社
      745  ABATE   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           10   金融機関            50.0
        mbH
      700  ABATE   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      701  ABRI  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      702  Acamar   Holding    S.A.               ルクセンブルグ           8  その他の企業            95.0
      703  ACHTE   PAXAS   Treuhand-     und            デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      704  ACHTUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und     デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.
      705  ACHTZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      706  ACIS  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      707  ACTIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      708  Adara   S.A.                   ルクセンブルグ           8  その他の企業            95.0
      709  ADEO  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      710  ADLAT   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      711  ADMANU   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      712  Agena   S.A.                   ルクセンブルグ           8  その他の企業            95.0
      713  AGLOM   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      714  AGUM  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      715  ALANUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      716  ALMO  Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      717  ALTA  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      718  ANDOT   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      719  APUR  Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      720  Asia  Core  Real  Estate   Fund  SCA  SICAV-RAIF        ルクセンブルグ          11,  12  その他の企業            29.9
      721  ATAUT   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      722  AVOC  Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      723  BAKTU   Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
      724  BALIT   Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
      725  Banks   Island   General    Partner    Inc.        トロント           11   金融機関            50.0
      726  Benefit    Trust   GmbH               リュッツェン          1, 13  金融機関            100.0
      727  BIMES   Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
      728  BLI  Beteiligungsgesellschaft             f ü r       デュッセルドルフ           11   金融機関            33.2
        Leasinginvestitionen          mbH
      729  BLI  Internationale       Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ           11   金融機関            32.0
        mbH
      730  DB Advisors    SICAV                ルクセンブルグ          14,  15  その他の企業            95.4
      731  DB Fund  (Mauritius)      Limited             エベン・サイバー           14   その他の企業            100.0
                              シティ
      732  DB Placement,     LLC               ウィルミントン           8  その他の企業            100.0
      733  DB RC Investments      II,  LLC            ウィルミントン           8  その他の企業            99.9
                                544/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      734  DB Real  Estate   Global   Opportunities       IB     カマーナ・ベイ           11   金融機関            34.3
        (Offshore),      L.P.
      735  Deutsche    River   Investment     Management     Company    ルクセンブルグ           11   金融機関            49.0
        S. à r.l.,   en faillite    cl ô tur  ée
      736  DIL  Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH  i.L.   デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
      737  DONARUM    Holding    GmbH              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      738  DREIUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und     デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      739  DREIZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      740  DRITTE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      741  DRITTE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      742  EINUNDZWANZIGSTE        PAXAS   Treuhand-     und      デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      743  Eisler   Capital    (TA)  Ltd             ロンドン           16   その他の企業            34.7
      744  ELC  Logistik-Centrum        Verwaltungs-GmbH            エアフルト           11   金融機関            50.0
      745  ELFTE   PAXAS   Treuhand-     und            デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      746  F Ü NFTE  Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        i.L.
      747  F Ü NFTE  PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      748  F Ü NFUNDZWANZIGSTE        PAXAS   Treuhand-     und     デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.
      749  F Ü NFZEHNTE    PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      750  Glor  Music   Production     GmbH  & Co.  KG       テーゲルンゼー           16   その他の企業            29.0
      751  GLOR  Music   Production     II GmbH  & Co.  KG     テーゲルンゼー           16   その他の企業            28.2
      752  HR "Simone"    GmbH  & Co.  KG i.I.          ヨルク           16   その他の企業            24.3
      753  Immobilien-Vermietungsgesellschaft                      ベルリン           11   金融機関            20.5
        Schumacher     GmbH  & Co.  Objekt   Rolandufer     KG
        i.L.
      754  Intermodal     Finance    I Ltd.            ジョージタウン           11   その他の企業            49.0
      755  IOG  Denali   Upton,   LLC              ドーバー           16   その他の企業            23.0
      756  IOG  NOD  I, LLC                 ドーバー           16   その他の企業            22.5
      757  Isaac   Newton   S.A.                ルクセンブルグ          8, 17  その他の企業            95.0
      758  Kinneil    Leasing    Company              ロンドン           11   金融機関            35.0
      759  M Cap  Finance    Mittelstandsfonds         GmbH  & Co.  KG  フランクフルト          8, 16,  金融機関            77.1
                                        18,  19
      760  M Cap  Finance    Mittelstandsfonds         III  GmbH  &   フランクフルト           16   金融機関            38.4
        Co.  KG
      761  MCT  S ü dafrika    3 GmbH  & Co.  KG i.I.         ハンブルク           16   その他の企業            38.5
      762  Metro   plus  Grundst    ü cks-             デュッセルドルフ           11   金融機関            40.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH  i.L.
                                545/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      763  MT "CAPE   BEALE"   Tankschiffahrts        GmbH  & Co.  KG  ハンブルク           16   その他の企業            34.0
        i.I.
      764  MT "KING   DANIEL"    Tankschiffahrts        UG      ハンブルク           16   その他の企業            33.0
        (haftungsbeschr        änkt)  & Co.  KG i.L.
      765  MT "KING   DOUGLAS"    Tankschiffahrts        UG      ハンブルク           16   その他の企業            33.0
        (haftungsbeschr        änkt)  & Co.  KG i.L.
      766  MT "KING   EDWARD"    Tankschiffahrts        GmbH  & Co.   ハンブルク           16   その他の企業            35.3
        KG
      767  MT "KING   ERIC"   Tankschiffahrts        GmbH  & Co.  KG  ハンブルク           16   その他の企業            34.5
        i.I.
      768  NBG  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      769  NEUNTE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      770  NEUNZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      771  Nexus   Infrastruktur                   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      772  NOFA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      773  OPPENHEIM     Buy  Out  GmbH  & Co.  KG i.L.       ケルン          4, 5  金融機関            27.7
      774  PADEM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      775  PAGUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      776  PALDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      777  PANTUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      778  PAXAS   Treuhand-     und              デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      779  PEDIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      780  PEDUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      781  PENDIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      782  PENTUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      783  PERGOS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.    デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      784  PERGUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      785  PERLIT   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH  デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      786  PERLU   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      787  PERNIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      788  PERXIS   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      789  PETA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
                                546/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      790  PONTUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      791  PRADUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      792  PRASEM   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      793  PRATES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      794  PRISON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      795  Private    Equity   Invest   Beteiligungs      GmbH     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      796  Private    Equity   Life  Sciences             デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      797  PUDU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      798  PUKU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      799  PURIM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      800  QUANTIS    Grundst    ü cks-              シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      801  QUELLUM    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      802  QUOTAS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      803  SABIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      804  SALIX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      805  SALUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      806  SALUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            58.5
        mbH  & Co.  Objekt   Dresden    KG
      807  SANCTOR    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      808  SANDIX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      809  SANO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      810  SARIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      811  SATINA   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH  デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      812  SCANDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      813  SCHEDA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      814  Schumacher     Beteiligungsgesellschaft             mbH    デュッセルドルフ           11   金融機関            33.2
      815  SCITOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
                                547/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      816  SCITOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            71.1
        mbH  & Co.  Objekt   Heiligenstadt       KG i.L.
      817  SCUDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH  i.L.
      818  SECHSTE    Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      819  SECHSTE    PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      820  SECHZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      821  SEDO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH  i.L.
      822  SEGES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      823  SEGU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      824  SELEKTA    Grundst    ü cksverwaltungsgesellschaft              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      825  SENA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      826  SENA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           8  金融機関            100.0
        mbH  & Co.  Objekt   Kamenz   KG
      827  SERICA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      828  SIDA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      829  SIEBTE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      830  SIEBZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      831  SIFA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH
      832  SILANUS    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH  i.L.
      833  SILEX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      834  SILEX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           1  金融機関            83.8
        mbH  & Co.  Objekt   Berlin   KG i.L.
      835  SILIGO   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH  デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        i.L.
      836  SILUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      837  SIMILA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      838  SOLATOR    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      839  SOLON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
                                548/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      840  SOLON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               ハレ/ザーレ           11   その他の企業            30.5
        mbH  & Co.  Objekt   Heizkraftwerk       Halle   KG i.L.
      841  SOLUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      842  SOMA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      843  SOREX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      844  SOSPITA    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      845  SPINO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH  i.L.
      846  SPLENDOR    Grundst    ü cks-              シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      847  STABLON    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH  i.L.
      848  STAGIRA    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      849  STATOR   Heizkraftwerk       Frankfurt     (Oder)       シェーネフェルト           14   金融機関            100.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      850  SUBLICA    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH  i.L.
      851  SUBU  Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        i.L.
      852  SULPUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      853  SUPERA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      854  SUPLION    Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      855  SUSA  Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      856  SUSIK   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      857  TABA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      858  TACET   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      859  TAGO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      860  TAGUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      861  TAKIR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH
      862  TEBOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      863  TEMATIS    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH  i.L.
      864  TERRUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH  i.L.
                                549/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      865  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      866  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.   デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        Objekt   Halle   I KG i.L.
      867  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.   デュッセルドルフ           1  金融機関            100.0
        Objekt   Nordhausen     I KG i.L.
      868  TIEDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      869  TIEDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            25.0
        mbH  & Co.  Objekt   Lager   Nord  KG i.L.
      870  TOSSA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH
      871  TRAGO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      872  TREMA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               ベルリン           11   金融機関            50.0
        mbH
      873  TRENTO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      874  TRINTO   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.    シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
      875  TRIPLA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           14   金融機関            100.0
        mbH
      876  TUDO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      877  TUGA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      878  TYRAS   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      879  VARIS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.     デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      880  VCL  Lease   S. à r.l.                ルクセンブルグ           8  その他の企業            95.0
      881  VIERTE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      882  VIERTE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      883  VIERUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und     デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      884  VIERZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      885  Wohnungs-Verwaltungsgesellschaft                 Moers   mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        i.L.
      886  XARUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      887  XELLUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      888  XENTIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      889  XERA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      890  ZABATUS    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      891  ZAKATUR    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
                                550/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
      892  ZALLUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH      デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      893  ZARAT   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      894  ZARGUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      895  ZEA  Beteiligungsgesellschaft             mbH        シェーネフェルト           11   金融機関            25.0
      896  ZEHNTE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      897  ZELAS   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      898  ZENO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft                デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      899  ZEPTOS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      900  ZEREVIS    Grundst    ü cks-              デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        Vermietungsgesellschaft            mbH
      901  ZERGUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      902  ZIDES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      903  ZIMBEL   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      904  ZINUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      905  ZIRAS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      906  ZITON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      907  ZITUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               シェーネフェルト           11   金融機関            50.0
        mbH
      908  ZONTUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH
      909  ZORUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft               デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
        mbH  i.L.
      910  ZURET   Beteiligungsgesellschaft             mbH       デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      911  ZWANZIGSTE     PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      912  ZWEITE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH   デュッセルドルフ           11   金融機関            50.0
      913  ZWEITE   PAXAS   Treuhand-     und           デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      914  ZWEIUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und     デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      915  ZW Ö LFTE  PAXAS   Treuhand-     und          デュッセルドルフ           11   その他の企業            50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      916  ZYLUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH       シェーネフェルト           11   金融機関            25.0
                                551/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     シリア                                                  資本持
                 会社名              会社所在地        脚注      業務内容
     ル番号                                                  分(%)
    議決権の5%超を保有する大企業に対する持分
      917  ABRAAJ   Holdings    (in  official    liquidation)        ジョージタウン             金融機関             8.8
      918  BBB  B ü rgschaftsbank       zu Berlin-Brandenburg           ベルリン             金融機関             5.6
        GmbH
      919  B Ü RGSCHAFTSBANK       BRANDENBURG      GmbH        ポツダム             金融機関             8.5
      920  B ü rgschaftsbank       Mecklenburg-Vorpommern            GmbH   シュベリーン             金融機関             8.4
      921  B ü rgschaftsbank       Sachsen    GmbH          ドレスデン             金融機関             6.3
      922  B ü rgschaftsbank       Sachsen-Anhalt       GmbH       マクデブルク             金融機関             8.2
      923  B ü rgschaftsbank       Schleswig-Holstein              キール             金融機関             5.6
        Gesellschaft      mit  beschr   änkter   Haftung
      924  B ü rgschaftsbank       Th ü ringen   GmbH         エアフルト             金融機関             8.7
      925  B ü rgschaftsgemeinschaft           Hamburg    GmbH      ハンブルク             金融機関             8.7
      926  MTS  S.p.A.                    ローマ             その他の企業             5.0
      927  Prader   Bank  S.p.A.                ボルツァーノ             信用機関             9.0
      928  Private    Export   Funding    Corporation           ウィルミントン             金融機関             6.0
      929  Saarl   ändische    Investitionskreditbank               ザールブリュッケ             信用機関            11.8
                              ン
        Aktiengesellschaft
      930  Yensai.com     Co.,  Ltd.              東京             投資会社             7.1
     次へ

                                552/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    45 -
    ドイツ銀行の改革の影響
     2019年7月7日に、ドイツ銀行は、当行グループの事業と組織に関する複数の改革施策について発表した。これらの施策が当

    行グループの経営成績および財政状態に与える直接的および二次的な影響は以下のとおりである。
    内部開発したソフトウェアの減損および償却

     改革の発表をふまえて、当行グループは改革戦略の対象事業に割り当てられた現行のプラットフォーム・ソフトウェアおよ
    び構築中のソフトウェアの見直しを行った。これに伴う各回収可能価額の再評価により、2020年および2019年12月31日に終了
    した事業年度において自社開発ソフトウェアの減損それぞれ36百万ユーロおよび855百万ユーロを認識した。
     さらに、当行グループは、2020年および2019年12月31日に終了した事業年度において、改革戦略の対象となるエクイティ事
    業のソフトウェアの償却費それぞれ178百万ユーロおよび114百万ユーロを計上した。当該減損計上額およびソフトウェア償却
    費は、当行グループの2020年度および2019年度の経営成績に「一般管理費」としてそれぞれ計上されている。
    使用権資産の減損および関連するその他の影響

     当行グループは、2020年および2019年12月31日に終了した事業年度において、使用権(RoU)資産の減損、加速償却または減
    価償却の増加、リース資産改良費および設備に係る資産評価減および加速償却、不利な契約に係る非リース費用の引当金、資
    産計上された原状回復費用の減価償却、ならびにその他の一時的な移転費用それぞれ195百万ユーロおよび137百万ユーロを計
    上した。追加費用または加速償却の判断に関連するこれらの費用の一部は、COVID-19パンデミックによって見込まれる当行グ
    ループの事業活動の変更に起因するものである。
    繰延税金資産に対する評価性引当金調整

     当行グループは、将来の収益性に関する仮定を含め、繰延税金資産に関連する見積りを四半期毎に再評価している。改革に
    関連して、当行グループは、英国や米国など、影響を受ける管轄区域の繰延税金資産に関連する見積りを調整し、2020年およ
    び2019年12月31日に終了した事業年度においてそれぞれ37百万ユーロおよび28億ユーロの評価性引当金調整を認識した。
    再構築および退職費用

     2019年7月7日のドイツ銀行の改革の発表以降、当行グループはすべての再構築費用を発表された改革に関連するものと指定
    し、その後の事業再編成および関連する変更に伴い、2020年および2019年12月31日に終了した事業年度においてそれぞれ485百
    万ユーロおよび611百万ユーロの再構築費用を計上した。これらの費用は、解雇給付、雇用の打ち切りによる未償却の繰延報酬
    報奨の加速償却を補填するための追加費用、および不動産に関連する契約解除費用から成る。2020事業年度および2019事業年
    度中に、フルタイム換算の従業員(FTE)それぞれ1,447名および2,564名が事業再編成および変更による影響を受けた。
     2020年および2019年12月31日に終了した事業年度において、これらの再構築費用に加えて、改革の発表に関連する退職費用
    それぞれ203百万ユーロおよび97百万ユーロが計上された。
    その他の改革関連費用

     戦略的改革の結果、当行グループは、2020年および2019年12月31日に終了した事業年度において、監査、会計および税務、
    コンサルティング報酬およびITコンサルティング報酬を含む、その他の改革関連費用それぞれ82百万ユーロおよび39百万ユー
    ロを計上した。
       次へ
                                553/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (2 )個別財務     書類
    ①   マネジメント・レポート
    統合マネジメント・レポート

     ドイツ商法(「Handelsgesetzbuch」、以下「HGB」という。)第315条第5項およびHGB第298条第2項の規定に準拠して、ドイ

    ツ銀行AGのマネジメント・レポートは、ドイツ銀行グループのマネジメント・レポートに含まれている。統合マネジメント・
    レポートは、ドイツ銀行グループの2020年度の年次報告書において公表されている。また、統合マネジメント・レポートはド
    イツ連邦官報に提出され、その後、同官報においても公表されている。
     年次報告書は、https://www.db.com/ir/en/annual-reports.htmから入手することができる。
       次へ
                                554/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ② 2020年12月31日現在の貸借対照表
                                                 2020  年
                                                       2019  年
                                           2020  年
                                                 1月1日
                                          12 月31日
     資産 単位:百万ユーロ(億円)                                                  12月31日
                                               現在(プロ
                                            現在
                                                        現在
                                                   1
                                               フォーマ)
     現金および預け金
     a)現金                                 1,869           2,036       70
     b)中央銀行預け金                                135,883           111,575      88,418
                                                 44,899      23,790
      このうち:ドイツ連邦銀行                      77,207
                                          137,752
                                                113,610      88,487
                                         (\184,230)      (\151,942)      (\118,343)
     公共部門事業体負債性金融商品および中央銀行借入適格為替
     手形
     a)政府短期証券、割引政府債および類似の公共部門事業体
                                      1,414            684      684
       負債性金融商品
      このうち:ドイツ連邦銀行借入適格                        250                    400      400
                                       0           3      3
     b)為替手形
                                           1,415
                                                  687      687
                                          (\1,892)       (\919)      (\919)
     銀行に対する債権
     a)モーゲージ貸出金                                   0           44      44
     b)公共部門事業体への貸出金または保証                                  167           200      200
                                     79,963           90,079      94,610
     c)その他の債権
                                           80,131
                                                 90,323      94,854
                                         (\107,167)      (\120,798)      (\126,858)
      このうち:要求払
                             25,968                    29,575      30,989
           有価証券担保付債権                  4,665                    3,403      3,403
     顧客に対する債権
     a)モーゲージ貸出金                                 91,138           87,853      12,155
     b)公共部門事業体への貸出金または保証                                 6,697           6,162      4,048
                                     295,127           305,296      225,875
     c)その他の債権
                                          392,962
                                                399,311      242,077
                                         (\525,547)      (\534,039)      (\323,754)
      このうち:有価証券担保付債権
                             8,962                    6,523      6,523
     公社債およびその他の固定利付有価証券
     a)短期金融市場証券
      aa)公共部門発行体                            344                385      385
         このうち:ドイツ連邦銀行担保適格                        0                    0      0
      ab)その他の発行体                            356                672      672
                                                   0      0
         このうち:ドイツ連邦銀行担保適格                        0
                                       700
                                                 1,057      1,057
                                                (\1,414)      (\1,414)
     b)公社債
      ba)公共部門発行体                          47,418                47,371      44,692
         このうち:ドイツ連邦銀行担保適格                    24,600                    20,328      17,747
      bb)その他の発行体                          36,898                38,178      9,829
                                                 28,531      2,684
         このうち:ドイツ連邦銀行担保適格                    26,086
                                     84,316
                                                 85,550      54,522
                                               (\114,415)      (\72,918)
     c)自己負債性金融商品                                 4,217            914       0
                                                  900       0
      額面金額                       4,260
                                           89,233
                                                 87,520      55,578
                                         (\119,340)      (\117,049)      (\74,330)
     株式およびその他の変動利付有価証券                                       286      329      329
                                           (\382)      (\440)      (\440)
     トレーディング資産                                     241,390      247,904      248,158
                                         (\322,835)      (\331,547)      (\331,887)
     参加持分                                       242      321      249
                                           (\324)      (\429)      (\333)
     このうち:対銀行                          11                    10      9
         対金融サービス機関                      81                    89      89
                                555/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     関係会社に対する投資                                      27,948      32,690      34,309

                                          (\37,378)      (\43,720)      (\45,885)
     このうち:対銀行                        5,408                     6,022      13,414
         対金融サービス機関                     222                     194      193
     信託資産                                       2,409      1,237       108
                                           (\3,222)      (\1,654)       (\144)
     このうち:信託貸出金                         456                     253      14
     無形資産
     a)自己開発無形資産                                 2,551
                                                  2,612      2,612
     b)購入した無形資産                                  612
                                                   507      504
     c)のれん                                   20            3      3
                                        0            0      0
     d)無形資産に係る頭金
                                            3,183
                                                  3,122      3,119
                                           (\4,257)      (\4,175)      (\4,171)
     有形固定資産                                       1,200      1,335       846
                                           (\1,605)      (\1,785)      (\1,131)
     その他の資産                                      10,318      7,115      4,428
                                          (\13,799)      (\9,516)      (\5,922)
     前払費用
     a)発行および貸出金業務関連                                   65           119      22
                                       620            681      625
     b)その他
                                            685
                                                   800      646
                                            (\916)     (\1,070)       (\864)
     繰延税金資産                                       2,638      2,551      2,551
                                           (\3,528)      (\3,412)      (\3,412)
     積立超過の制度資産                                       1,503      1,212       654
                                           (\2,010)      (\1,621)       (\875)
     資産合計                                      993,292      990,066      777,081
                                         (\1,328,429)      (\1,324,114)      (\1,039,268)
    1  「プロフォーマ」の列の数値は、ドイツ銀行AGおよびDeutsche                         Bank  Privat-   und  Firmenkundenbank       AGの連結数値を示している。
                                556/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                 2020  年

                                           2020  年          2019  年
                                                 1月1日
                                          12 月31日           12 月31日
     負債および株主持分 単位:百万ユーロ(億円)
                                                現在(プロ
                                            現在            現在
                                                   1
                                               フォーマ)
     銀行に対する負債
     a)記名発行抵当ファンドブリーフ債                                  103            106       0
     b)記名発行公共部門ファンドブリーフ債                                   0           15      0
                                     142,249            128,139      158,126
     c)その他の負債
                                          142,352
                                                128,260      158,126
                                          (\190,382)      (\171,535)      (\211,478)
      このうち:要求払                      59,168                    67,319      70,972
           DSLB移行法に基づく記名式カバード・
                              205                    192       0
           ボンド
     顧客に対する負債
     a)記名発行抵当ファンドブリーフ債                                 2,519            2,581      1,202
     b)記名発行公共部門ファンドブリーフ債                                  93           114       0
     c)貯蓄預金
      ca)3ヶ月の契約通知期限付                          57,131                56,052      2,266
                                 3,534                5,725       849
      cb)3ヶ月超の契約通知期限付
                                     60,664
                                                 61,777      3,115
                                     404,073            415,883      266,051
     d)その他の負債
                                          467,349
                                                480,355      270,368
                                          (\625,033)      (\642,427)      (\361,590)
      このうち:要求払                      327,270                    309,061      171,926
           DSLB移行法に基づく記名式カバード・
                             4,757                    5,763        0
           ボンド
     証券形態の負債
     a)発行債券
      aa)抵当ファンドブリーフ債                           7,005                8,852      6,698
      ab)公共部門ファンドブリーフ債                            0                46      0
                                76,496                81,631      80,880
      ac)その他の債券
                                     83,501
                                                 90,529      87,578
                                      3,501            3,848      3,848
     b)証券形態のその他の負債
                                           87,002
                                                 94,376      91,425
                                          (\116,356)      (\126,218)      (\122,272)
      このうち:短期金融市場証券                       3,063                    3,215      3,215
           未決済自行引受手形および約束手形                   51                    42      42
     トレーディング負債                                      203,986      191,743      192,652
                                          (\272,811)      (\256,437)      (\257,653)
     信託負債                                       2,409      1,237       108
                                          (\3,222)      (\1,654)       (\144)
     このうち:信託貸出預り金                         456                    253      14
     その他の負債                                      30,713      32,127      6,309
                                          (\41,076)      (\42,967)      (\8,438)
     繰延収益
     a)発行および貸出金業務関連                                  120            68      52
                                       553            612      575
     b)その他
                                            673
                                                  680      627
                                           (\900)      (\909)      (\839)
     引当金
     a)年金および類似の債務に対する引当金                                  48            52      52
     b)税金引当金                                  447            487      484
                                      5,175            4,983      4,133
     c)その他の引当金
                                           5,670
                                                 5,523      4,670
                                          (\7,583)      (\7,386)      (\6,246)
     劣後負債                                       9,235      9,694      8,366
                                          (\12,351)      (\12,965)      (\11,189)
     資本参加権                                        54      68      0
     このうち:2年以内に期日到来                                        24      38      0
     その他Tier     1規制上の自己資本に係る金融商品
                                           5,746      4,976      4,976
                                          (\7,685)      (\6,655)      (\6,655)
     一般的銀行業リスクのための資金                                       5,144      5,144      4,726
                                          (\6,880)      (\6,880)      (\6,321)
     このうち:ドイツ商法第340e条第4項に基づく
                             1,476                    1,476      1,476
         トレーディング関連特別準備金
     株主資本
     a)引受済資本金                            5,291                5,291      5,291
                                   3                0      0
      控除:自己株式の名目額面価額
                                      5,288
                                                 5,291      5,291
      条件付資本金563百万ユーロ
      (2019年12月31日現在:563百万ユーロ)
     b)資本剰余金                                 20,904            22,665      22,665
                                557/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     c)利益剰余金
      ca)法定準備金                            13                13      13
                                 6,755                6,759      6,759
      cd)その他の利益剰余金
                                      6,768
                                                 6,772      6,772
     d)配当可能利益(損失)                                   0            0      0
                                       0          1,156        0
     e)合併により生じた帳簿価額の差異
                                           32,959
                                                 35,884      34,728
                                          (\44,079)      (\47,991)      (\46,445)
     負債および株主持分合計                                      993,292      990,066      777,081
                                         (\1,328,429)      (\1,324,114)      (\1,039,268)
     偶発負債
     a)再割引為替手形による偶発負債                                   0            0      0
     b)保証および補償契約による負債                                 46,196            48,335      45,732
                                       0            0      0
     c)第三者負債の担保提供により生じる負債
                                           46,196
                                                 48,335      45,732
                                          (\61,783)      (\64,643)      (\61,162)
     その他の契約債務
                                                         0
     b)募集および引受に係る債務                                   0            0
                                     122,213            128,235      117,517
     c)取消不能貸出コミットメント
                                          122,213
                                                128,235      117,517
                                          (\163,448)      (\171,501)      (\157,167)
    1  「プロフォーマ」の列の数値は、ドイツ銀行AGおよびDeutsche                         Bank  Privat-   und  Firmenkundenbank       AGの連結数値を示している。
                                558/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ③ 2020年1月1日から2020年12月31日までの期間に係る損益計算書
                                                 2020  年度
                                                  (プロ
     単位:百万ユーロ(億円)                                      2020  年度          2019  年度
                                                    1
                                               フォーマ)
     利息収益
     a)貸出および短期金融市場業務                              13,072               19,284      14,604
       このうち:貸出および短期金融市場業務からのマイナスの利息収益                               404               487      435
                                   2,007               2,474      1,921
     b)固定利付有価証券および政府登録債
                                      15,079
                                                 21,757      16,525
                                                (\29,098)      (\22,101)
     利息費用                                  7,808           14,871      12,852
                                       561           308      387

     このうち:マイナスの利息費用
                                           7,271
                                                  6,885      3,673
                                           (\9,724)      (\9,208)      (\4,912)
     配当等収益
     a)株式およびその他の変動利付有価証券                                   325          1,198      1,198
     b)参加持分                                    9           12      10
                                       403           586      573
     c)関係会社に対する投資
                                            737
                                                  1,796      1,781
                                           (\986)     (\2,402)      (\2,382)
     利益共同体契約、利益移転契約および部分利益移転契約による収益                                        518      254      217
                                           (\693)      (\340)      (\290)
     手数料収益                                  7,841           8,881      7,538
                                       2,487           2,820      1,892

     手数料費用
                                           5,354
                                                  6,062      5,646
                                           (\7,160)      (\8,107)      (\7,551)
     トレーディング純損益                                       1,328       715      710
     このうち:ドイツ商法第340e条第4項に基づくトレーディング関連
                                        0           0      0
         特別準備金の戻入
     その他の営業収益                                       2,012      1,796      1,069
     管理費用

     a)人件費
      aa)賃金および給料                            4,679               4,697      3,623
      ab)強制社会保険拠出金ならびに年金およびその他の従業員
                                   1,294               1,248       949
         給付費用
                                       5,972
                                                  5,945      4,572
         このうち:年金費用569百万ユーロ(2019年度:
             359百万ユーロ)
                                       8,794
     b)その他の管理費用                                             9,650      7,388
                                           14,766
                                                 15,595      11,961
                                          (\19,748)      (\20,857)      (\15,997)
     有形固定資産および無形資産の減価償却、償却、評価減および価値修正                                       1,247      2,181      2,123
                                           (\1,668)      (\2,917)      (\2,839)
     その他の営業費用                                       1,176      3,000      2,566
     債権および一定の有価証券の評価減および価値修正ならびに信用損失引当

                                            971     3,767      3,684
     金繰入額
     参加持分、関係会社に対する投資および固定資産として取り扱われる有価

                                            613     11,215      11,001
     証券の評価減および価値修正
                                           (\820)     (\14,999)      (\14,713)
     損失引受による費用                                        100      455      444
                                           (\134)      (\609)      (\594)
     一般的銀行業リスクのための資金からの戻入/への繰入(-)                                        0      0      0
                                            (\0)      (\0)      (\0)
     経常利益                                      -1,654      -18,705      -18,682
                                          (\△2,212)      (\△25,016)      (\△24,985)
     特別利益                                  1,252            98      52
                                      (\1,674)            (\131)      (\70)
     特別損失                                   473           520      499
                                       (\633)
                                                  (\695)      (\667)
     特別損益                                        779      -421      -446
                                           (\1,042)      (\△563)      (\△596)
     法人所得税                                   814           460      458
                                      (\1,089)            (\615)      (\613)
     このうち:繰延税金マイナス925百万ユーロ
        (2019年度:マイナス34百万ユーロ)
     「その他の営業費用」として計上されないその他の税金                                   80           100      99
                                       (\107)           (\134)      (\132)
                                            894
                                                  559      556
                                559/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                           (\1,196)       (\748)      (\744)
     純利益(損失)                                      -1,769      -19,685      -19,685
                                          (\△2,366)      (\△26,327)      (\△26,327)
     前期繰越利益                                        0     259      259
                                            (\0)     (\346)      (\346)
                                           -1,769      -19,426      -19,426
                                          (\△2,366)      (\△25,980)      (\△25,980)
     資本剰余金の取崩し                                       1,769      19,426      19,426
     利益剰余金への繰入                                               0

                                        0           0      0
     -その他の利益剰余金への繰入
                                             0
                                                   0      0
                                            (\0)      (\0)      (\0)
     配当可能利益                                        -0       0      -0
                                           (\△0)       (\0)     (\△0)
    1  「プロフォーマ」の列の数値は、ドイツ銀行AGおよびDeutsche                         Bank  Privat-   und  Firmenkundenbank       AGの連結数値を示している。
      次へ

                                560/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ④ 年次    財務諸表に対する注記
    一般的な情報

     ドイツ銀行AGの登録名はドイチェ・バンク・アクティエンゲセルシャフトであり、フランクフルト・アム・マインにおいて

    法人化されている。フランクフルト・アム・マイン地方裁判所において登録番号HRB                                       30000で商業登記されている。
     ドイツ銀行AGの2020年度の年次財務諸表は、ドイツ商法(以下「HGB」という。)、ならびに銀行および金融サービス機関財
    務諸表指令法(以下「RechKredV」という。)に従って作成されたものである。会社法の規定は遵守されている。明瞭性のため
    数値は百万ユーロ単位で記載してある。
    作成の基礎

    DB  Privat-    und  Firmenkundenbank         AGの合併

     DB  Privat-    und  Firmenkundenbank         AGは2020年1月1日付でドイツ銀行AGに合併された。組織再編法(Umwandlungsgesetz
    (UmwG))第24条に規定された会計方針を選択適用し、合併会社であるドイツ銀行AGの2020年1月1日現在の貸借対照表では、
    2019年12月31日現在の被合併会社の期末帳簿価額がみなし取得原価として使用された。合併関連費用は損益計算書において認
    識された。
     この順合併により、消滅する投資の帳簿価額と被合併会社の純資産価額との間に差異が生じ、この差異は損益計算書におい
    て特別利益として認識された。
     表示の透明性を高めるため、前年度の数値は2020年1月1日現在のプロフォーマの列を用いて調整されており、増減に関する
    説明ではこれらプロフォーマの数値を参照している。
    会計方針:

    債権
     トレーディング目的で保有されている債権は、「トレーディング業務」の段落に記載のとおり会計処理される。
     銀行および顧客に対する債権のうちトレーディング資産として適格でないものは通常、額面金額または取得原価(必要な減
    損を控除後)で計上される。その後の報告期間に減損損失の金額が減少し、客観的にその減損の減少が減損認識後に発生した
    事象に関連している場合には、以前に認識された減損は損益計算書を通じて戻入れられる。
    リスク引当金

     信用損失引当金は、減損ならびにすべての識別可能な信用リスクおよびカントリー・リスク引当金、固有の債務不履行リス
    ク引当金および一般的銀行業リスク引当金で構成される。信用損失引当金は、慎重性の原則に従い、予想損失額で反映され
    る。
     外国の貸出先への融資に関する移転リスク(カントリー・リスク)は、経済、政治および地域情勢を考慮に入れた格付シス
    テムを用いて評価される。一定の諸外国への国境を越えたエクスポージャーに関する引当金を認識する際には慎重性の原則が
    適用される。
     固有の信用リスクに関する引当金は、商事法の原則に従い包括的価値修正の形で反映される。このほか、一般的銀行業リス
    クに係る引当金は、HGB第340f条に従って計上される。HGB第340f条第3項に基づく相殺オプションが利用されている。
     予想損失の計算は、デフォルト確率(PD)、デフォルト時損失率(LGD)およびデフォルト時エクスポージャー(EAD)とい
    うパラメータに完全に準拠している。最後のパラメータにはすべてのリスクのある契約が含まれる。保証およびローン・コ
    ミットメントを含むオフバランスのエクスポージャーは、引当金として表示されている。ポートフォリオのリスクがより反映
    されるように、信用リスクの予測は、マクロ経済要素(欧州および米国のGDP成長率および失業率など)により補完されてい
    る。
     当行は、12ヶ月間の予想信用損失に相当する額の信用損失引当金を認識する。これは、信用リスクが減損を引き起こすほど
    増加していないと仮定した場合に、報告日から12ヶ月以内に予想される債務不履行事象による全期間の予想信用損失の一部を
    表す。当行グループは、信用リスクが増大したエクスポージャーについて、全期間の予想信用損失に相当する額の信用損失引
    当金を認識している。
     当行は2020年度に、信用リスクが当初認識以降に著しく増大したとみなされる金融資産について、追加の信用損失引当金を
    認識するアプローチを導入した。IFRS第9号の手法を使用するにあたり、金融資産の残存期間にわたって債務不履行が発生する
    確率を示す、全期間のPD、全期間のLGDおよび全期間のEADに基づく予想信用損失の計算が必要となる。
     当行は、信用が減損している金融資産について、当該資産の回収可能な予想キャッシュ・フローを通じてデフォルト確率が
    100%であることを反映し、全期間の予想信用損失に相当する額の損失引当金を認識する。
                                561/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    有価証券

     トレーディング目的で保有されている公社債およびその他の固定利付有価証券ならびに株式およびその他の変動利付有価証
    券は、「トレーディング業務」の段落に記載のとおり会計処理される。
     予見可能な将来までの保有を目的とする一定の公社債およびその他の固定利付有価証券の保有分は非流動資産として分類さ
    れ、厳密でない低価法を用いて会計処理される。これは、各有価証券が、一時的でない減損控除後の取得原価で計上されるこ
    とを意味する。
     公社債およびその他の固定利付有価証券が予見可能な将来まで保有するものでもトレーディング・ポートフォリオの一部を
    構成するものでもない場合には、それらは流動資産として分類され、厳密な低価法を用いて会計処理される。これは、当該有
    価証券が、取得原価またはそれぞれ帰属可能な市場価額のいずれか低い金額で計上されることを意味する。
     これは、トレーディング・ポートフォリオの一部でない場合に通常流動資産として会計処理される株式およびその他の変動
    利付有価証券についても同様である。
     有価証券は、客観的に評価増の原因が評価減認識後に発生した事象に関連している場合には、当初価値回復要件に従って評
    価増が行われる。
    組込デリバティブ

     ハイブリッド契約の中にはデリバティブ部分およびデリバティブ以外の部分の両方を含むものがある。このような場合、デ
    リバティブ部分は、組込デリバティブと呼ばれ、デリバティブ以外の部分は主契約を表している。組込デリバティブの経済的
    特性およびリスクが、主契約のそれと密接に関連していない場合で、かつ、ハイブリッド契約自体がトレーディング業務とし
    て純損益を通じて公正価値で計上されるものではない場合には、当該組込デリバティブはデリバティブ会計の一般原則に従っ
    て区分処理される。主契約は償却原価または決済金額で会計処理される。
    クレジット・デリバティブ

     トレーディング目的で保有されるまたは発生したクレジット・デリバティブは、「トレーディング業務」の段落に記載のと
    おり会計処理される。
     発生した信用リスクの担保として適格なその他のクレジット・デリバティブは個別で会計処理されず、その基礎となる取引
    に関するリスク引当金において考慮される。
                                562/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    トレーディング業務
     トレーディング目的で保有されるまたは発生した金融商品(デリバティブ金融商品のプラスおよびマイナスの時価を含
    む。)および貴金属は、リスク調整を控除後の公正価値で認識される。バリュー・アット・リスク調整に加え、トレーディン
    グ純損益の利益配当には事実上の制限が存在する。これは、各年度にトレーディング純収益の一部を一般的銀行業リスクのた
    めの資金の一部であるトレーディング関連特別準備金に割り当てる必要があるためである。
     公正価値は、金融商品が強制または清算による売却以外で、取引知識のある自発的な非関連当事者との間の現在の取引で交
    換され得る金額として定義されている。入手可能な場合には、公正価値は、観察可能な市場価格およびパラメータに基づく
    か、あるいは当該価格またはパラメータから算出される。観察可能なデータの入手可能性は、商品や市場によって異なり、時
    間の経過により変動する可能性がある。観察可能な価格または入力値が入手可能でない場合、特定の商品に適合する評価技法
    が適用される。
     公正価値が評価技法を用いて見積られるか、または観察可能な価格もしくはパラメータから算出される場合、重要な判断が
    要求される可能性がある。このような見積りは本質的に不確実で変更が生じやすい。そのため、実際の経営成績および財政状
    態は、これらの見積りと異なる可能性がある。
     金融商品の公正価値による評価には、手仕舞いコスト、流動性リスクおよびカウンターパーティ・リスク、および無担保の
    トレーディング・デリバティブに対する資金調達対価に関する評価調整が含まれている。
     未実現利得についての残存する実現リスクを反映するため、公正価値の測定結果はリスク調整によって減額され、それはト
    レーディング資産から控除される。リスク調整は、保有期間10日および信頼水準99%を用いて計算されたバリュー・アット・
    リスクに基づいている。
     トレーディング関連特別準備金は、トレーディング純収益(リスク調整後)の最低10%(ただし、各事業年度のトレーディ
    ング純収益の合計金額を超えてはならない。)を繰入れることにより設定されている。トレーディング関連特別準備金は、当
    該準備金がトレーディング純収益(リスク調整後)の5年平均の50%に達するまで、繰入れる必要がある。
     当該準備金は、50%の上限を超える金額の戻入れのため、またはトレーディング純損失を補填するためのみに取崩しが可能
    である。
     トレーディング目的で保有されている金融商品および貴金属は、「トレーディング資産」または「トレーディング負債」と
    して貸借対照表上で独立表示されている。コモディティを購入または売却する先渡契約は、基本的に金融商品として適格でな
    いため、トレーディング資産に分類できない。
     リスク調整後の公正価値の変動はすべて、「トレーディング純損益」として認識される。
     特定の条件の下で、トレーディング・デリバティブと相手先が差入れた現金担保が相殺される。個別の相手先ベースで相殺
    するために、信用補充条項(以下「CSA」という。)および日次の現金担保交換が規定されたマスター契約に基づく適格なデリ
    バティブが締結されている。個別の相手先ごとの相殺金額には、デリバティブのプラスおよびマイナスの時価ならびに差入ま
    たは受入担保額が含まれる。
     当事業年度に、ロンドン・クリアリング・ハウス(LCH)、EUREXおよびシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)を通じて一元
    的に決済されるユーロ建て金利デリバティブの割引方法が、ユーロ翌日物指数平均レート(EONIA)からユーロ短期金利(€
    STR)に変更された。これにより、デリバティブの公正価値が変動したが現金の授受が相殺されることから価値の移転は生じな
    かった。同様に、一元的に決済される米ドル建て金利デリバティブについても、割引方法がフェデラル・ファンド・レートか
    ら担保付翌日物調達金利(SOFR)に変更された。参照金利の変更により貸借対象日までに評価調整が生じた場合、これらは損
    益計算書において認識されている。現金支払も損益計算書において認識されることから、これにより変更による影響がほぼ完
    全に相殺される。
                                563/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    評価単位(ヘッジ会計)
     会計目的上、資産、負債、未履行の取引または極めて可能性の高い予定取引(ヘッジ対象項目)および金融商品(ヘッジ手
    段)が、ヘッジされるリスクに起因する公正価値またはキャッシュ・フローの変動の相殺を達成するために評価単位内におい
    て指定される場合には、通常の測定規則は適用されない。当行は通常、価値凍結法を利用しており、これはヘッジされるリス
    クに関連した価値変動の相殺は計上されないことを意味する。結果として、差し迫った損失に対する引当金として認識される
    純損失(すなわち、マイナスの非有効部分)が発生しない限り、同じ種類のリスクに関連した公正価値のマイナスの変動が当
    該ヘッジ期間中に認識されない。
     ヘッジ会計の目的上、コモディティを購入または売却する先渡契約は金融商品として取り扱われる。
    分類変更

     債権および有価証券は当初、トレーディング業務、流動性準備金または非流動投資として分類されなければならない。
     当初認識後のトレーディング業務への分類変更は認められておらず、トレーディング業務からの分類変更は例外的な市況
    (特に、取引する能力に悪影響を及ぼす状況)により意思の変更があった場合にのみ認められている。さらに、トレーディン
    グ目的で保有されている金融商品は当初認識後、ヘッジ手段として評価単位へと指定することができる。
     流動性準備金区分と非流動投資区分の間の分類変更は、当初認識後、経営陣の意思に明確な変更があったときに行われ、文
    書化される。
     当該分類変更は、当該意思に変更があったときに、分類変更日現在の公正価値で行われる。
    参加持分および関係会社に対する投資

     参加持分は、取得原価、またはHGB第253条に基づくオプションを利用してそれより低い公正価値のいずれかで認識される。
     関係会社に対する投資は厳密でない低価法により会計処理されている。これは、減損が一時的でないとみなされる場合にの
    み評価減が認識されることを意味する。
     関係会社の公正価値を決定するために、割引キャッシュ・フロー・モデルが適用される。当該モデルは、リスク調整後の金
    利を用いて5年間の予想フリー・キャッシュ・フローを割引くものである。5年間の後については、残存価値を決定するために
    持続可能な計画の策定が予測されている。当該評価には、特定の関係会社に関する測定可能なシナジーが含まれる。
     参加持分および関係会社に対する投資は、客観的に評価増の原因が評価減認識後に発生した事象に関連している場合に、当
    初価値回復要件に従って評価増が行われる。HGB第340c条第2項に基づく相殺オプションが利用されている。
    有形固定資産および無形資産

     有形固定資産および無形資産は、取得原価または製造原価から減価償却または償却を控除した金額で計上される。自己開発
    のブランド、題字、出版表題、顧客名簿およびこれらに類似する無形資産は認識されない。
     永久的と思われる減損については、評価減が行われる。
     有形固定資産および無形資産は、客観的に価値の増加が評価減認識後に発生した事象に関連している場合には評価増が行わ
    れなければならない。
     少額資産は、取得年度に償却される。
                                564/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資産の認識の中止
     資産は通常、法的所有権が移転した時点で認識が中止される。
     しかし、当該資産の法的な移転にかかわらず売手が所有に関するリスクおよび経済価値の大部分を留保する場合には、当該
    資産の認識は中止されない。
     有価証券の貸付/借入取引は、HGB第246条第1項第2文に従って、譲渡人の貸借対照表において引き続き認識される。その結
    果、譲渡人は所有に関する大部分のリスクおよび経済価値に引き続きさらされるため、貸付有価証券の認識は中止されない。
    負債

     負債は決済金額または額面金額で認識される。割引発行されるゼロ・クーポン債は、当初の実効金利を用いた現在価値で報
    告される。
    その他Tier      1資本として適格な金融商品

     発行された金融商品で負債として適格なものは、決済金額または額面金額で認識される。利息は、金融商品を保有する投資
    家への支払いが見込まれる額に基づき認識される。
    引当金

     年金および類似の債務に対する引当金は、保険数理原則に従って認識される。年金引当金は、予測単位積立方式により、ド
    イツ連邦銀行公表による残存期間を15年と仮定した平均市場金利を使用して計算される(ただし、年金制度の残存期間がそれ
    より短い場合を除く。)。
     当行はドイツの確定給付型年金制度の算定に独自の死亡率の仮定を適用している。「Richttafeln                                             Heubeck    2018G」による死
    亡率の仮定は、ドイツ銀行独自の従業員および年金受給者の死亡率の実績に調整されている。
     年金および類似の債務の決済のためのみに使用される資産で、かつ、ドイツ銀行AGにもいずれの債権者にも支配されていな
    いもの(制度資産)は、公正価値で評価され、各引当金と相殺される。積立超過の制度資産は貸借対照表上、引当金と相殺後
    で純資産として認識される。積立不足の年金債務および当行内部で資金供給される制度に係る債務については、関連する引当
    金が設定される。
     年金および類似の債務の決済金額が非流動金融資産として保有する有価証券の公正価値のみに基づく場合、当該有価証券の
    公正価値が最低保証額を上回る場合には引当金は当該公正価値で測定される。
     未確定債務や有償契約(トレーディング業務を除く。)に関するその他の引当金は、慎重な商業上の判断原則に従ってその
    予定決済金額で認識される。未確定債務に関する引当金は、関連するキャッシュ・アウトフローの発生が貸借対照表日後12ヶ
    月以内に見込まれない場合には、割引かれる。
     未履行取引から生じる差し迫った損失に対する引当金を認識するか否かについての評価は、トレーディング目的で保有され
    ているわけではないすべての利付資産および負債のそれぞれについて、すなわち、報告日現在で存在するバンキング勘定の内
    のすべてのポジションについて、純損失が発生し得るか否かについての評価からなる。
     純損失がバンキング勘定内の利付ポジションに発生し得るか否かについての評価には、予想将来純利息収益および予想将来
    直接帰属費用を、報告日現在の利付ポジションと関連する将来予想管理費用とだけでなく、予想将来資金調達および信用リス
    ク費用とも比較することが必要となる。
     潜在的引当金の評価は、バンキング勘定における利息関連ポジションの内部管理と整合している。バンキング勘定における
    利息関連ポジションには、現在価値に基づくアプローチが用いられ、リスクの取得原価によるカバレッジならびに金利リスク
    に対してヘッジされたポジションに関する純利息超過額による管理費用の分析により補完されている。
    繰延税金

     資産、負債および経過勘定の会計上の帳簿価額と税務基準額との一時差異に係る繰延税金資産および繰延税金負債は互いに
    相殺され、貸借対照表上、繰延税金資産または繰延税金負債のいずれかとして純額で表示される。繰延税金資産の算定に当た
    り未使用の繰越欠損金が考慮されるが、考慮されるのは今後5年以内に利用できる範囲のみである。
                                565/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    自己株式
     ドイツ銀行AGが自己の株式(自己株式)を取得する場合、これらは貸借対照表上、独立項目として取得原価で株主資本から
    直接控除され、損益計算書には利得も損失も認識されない。
     自己株式がその後売却される場合には、上述の控除の戻入れが行われ、当初の取得原価を超過する金額は資本剰余金に認識
    される。一方、その後の売却により発生した損失は利益剰余金に認識される。
    通貨の換算

     通貨の換算は、HGB第256a条および第340h条に規定された原則に従って行われる。
     固定資産として取り扱われる外貨建資産であって、当該通貨によるカバーが個別にとられていないものは取得原価で計上さ
    れる(ただし、外国為替相場の変動が一時的でない場合には、当該資産の評価減が必要となる。)。その他の外貨建資産およ
    び負債ならびに未決済の現金取引は貸借対照表日現在の直物相場仲値で、為替予約取引は貸借対照表日現在の先物相場で換算
    される。
     当行がHGB第340h条に従い特別なカバレッジ法を適用している外貨建てポジョションの定義は、内部リスク管理手続を反映し
    ている。
     通貨の換算から生じる利得および損失の会計処理は、それらがどの外貨ポジションに関係しているかに左右される。トレー
    ディング資産およびトレーディング負債の通貨の換算から生じる利得および損失、ならびに個別にカバーがとられているポジ
    ションの換算から生じる利得および損失は、損益計算書において認識される。同じことが、個別にカバーはとられていないが
    残存期間が1年以内である外貨ポジションにも適用される。一方、個別にカバーがとられておらず、かつ、残存期間が1年超で
    ある外貨ポジションについては、不平等性の原則に従って、通貨の換算から生じる損失のみが認識される。通貨換算による損
    益は、トレーディング純損益およびその他の営業収益/費用に含められている。
     国外支店の貸借対照表および損益計算書の諸科目はそれぞれの貸借対照表日現在の仲値でユーロに換算される(報告日
    法)。貸借対照表科目の換算から生じる差額は、当行のドイツ国外の支店に割り当てられた資本(繰越損益を含む。)の換算
    から生じる為替差損を除き、「その他の資産」または「その他の負債」に計上され、純利益には影響を与えない。
                                566/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    貸借対照表注記
    債権の期限別内訳

                                         2020  年1月1日

                              2020  年12月31日                  2019  年12月31日
    単位:百万ユーロ                                         現在
                                   現在                    現在
                                       (プロフォーマ)
    銀行に対するその他の債権(要求払の債権を除く)                              54,351          60,748          63,865
    残存期間
     3 ヶ月以内                             15,091          20,062          16,131
     3 ヶ月超1年以内                             16,966          19,051          19,394
     1 年超5年以内                             14,095          14,334          14,247
     5 年超                             8,199          7,301         14,093
    顧客に対する債権                             392,962          399,311          242,077
    残存期間
     3 ヶ月以内                            137,290          124,152          114,291
     3 ヶ月超1年以内                             45,650          50,538          40,315
     1 年超5年以内                             98,109          109,275          59,274
     5 年超                            107,435          108,704          21,618
    期限なし                              4,476          6,643          6,580
    有価証券

     以下の表は、記載の貸借対照表科目中に含まれる市場性のある有価証券の内訳を示している。

                                     上場                  非上場

                             2020  年                 2020  年
                       2020  年           2019  年    2020  年           2019  年
                             1月1日                   1月1日
    単位:百万ユーロ
                     12月31日             12月31日      12月31日             12月31日
                           現在(プロ                   現在(プロ
                        現在             現在      現在             現在
                           フォーマ)                   フォーマ)
    公社債および
                       57,556      78,414      48,984      31,677       9,100      6,594
    その他の固定利付有価証券
    株式および
                        180      168      168       2      3      3
    その他の変動利付有価証券
    参加持分                     0      0      0      38      42      41
    関係会社に対する投資                     0      0      0      0     928        0
     公社債およびその他の固定利付有価証券892億ユーロには、2021年度に期限を迎えるものが89                                           億ユーロ含まれている。

     固定資産として保有する公社債およびその他の固定利付有価証券は、ドイツ銀行がこれら有価証券を予見可能な将来まで保
    有する意図があるため、取得原価で計上されている。報告日現在の帳簿価額合計は33,205ユーロであり、当行グループの財務
    部が管理する戦略的流動性準備金に関連するものである。当該有価証券には、高格付の国債、国際機関債および政府関係機関
    債が含まれている。2020年12月31日現在、このポートフォリオには、資産は含まれておらず、その現在の時価は帳簿価額を下
    回っている。
                                567/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    投資ファンドに対する投資
     以下の表は、10%を超えて保有する受益証券について、ドイツ国内外の投資ファンドに対する投資の内訳を保有目的別に示

    している。
                                                2020  年12月31日現在

                                           公正価値と          2020  年度
    単位:百万ユーロ                     帳簿価額         公正価値     帳簿価額との差額           における分配
    株式ファンド                         0         0         0         0
    公社債ファンド                        422         422          0         0
    混合ファンド                        318         318          0         0
    合計                        740         740          0         0
     ファンドに対する投資はトレーディング資産に分類されており、その帳簿価額はその公正価値に相当していた。当該ファン

    ドの大部分は、ドイツ銀行が設定した取引所売買ファンドであった。
     受益証券の償還を延期するための条件はファンドごとに異なり、最低資産価額に基づく場合もあれば、ファンド・ディレク
    ターに一任される場合もある。受益証券の日々の償還に関する制限は、ある一時点であまりにも多くの投資家が償還を試みる
    ケースに関連している。こうした場合、ファンドは、償還請求を履行できるようになるまで償還を延期する可能性がある。
    売却および買戻契約に基づく取引

     貸借対照表に計上され、買戻契約に基づいて売却された資産の帳簿価額は131億ユーロであった。これはすべてレポ契約に基

    づいて売却された有価証券に関連するものであった。
    トレーディング資産および負債

    トレーディング目的で保有されている金融商品

     以下の表は、トレーディング資産およびトレーディング負債の内訳を示している。
    2020  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ                トレーディング資産                 単位:百万ユーロ         トレーディング負債
    デリバティブ金融商品                      82,846    デリバティブ金融商品                      89,505
    債権                      78,480    負債                      114,482
    公社債およびその他の固定利付有
                           60,301
    価証券
    株式およびその他の変動利付有価
                           18,158
    証券
    その他の資産                       1,832
    リスク調整                       -226
    合計                      241,390    合計                      203,986
     認められている評価方法を使用して公正価値を決定するための基礎的な仮定は「作成の基礎」の項に詳述されている。

     マスター・ネッティング契約および日次の担保交換を認める信用補充条項に基づき取引される、トレーディング目的で保有
    されるデリバティブは、貸借対照表において相手先ごとに相殺される。各相手先の相殺にはデリバティブおよび差入担保の帳
    簿価額の両方が含まれる。この中には、トレーディング目的で保有するデリバティブに係るプラスの公正価値2,429億ユーロ
    (2019年:2,575億ユーロ)およびマイナスの公正価値2,597                             億ユーロ(2019年:2,434億ユーロ)、また差入担保に関連する
    債権(257億ユーロ、2019年:248億ユーロ)および負債(425                             億ユーロ、2019年:389億ユーロ)の相殺が含まれる。相殺に関
    しては作成の基礎を参照のこと。
     次の表は、トレーディング・デリバティブに該当する公正価値で評価されるデリバティブの内訳を、種類および数量別に示
    している。
                                               2020  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ                                                名目金額
                                568/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    OTC  商品                                             31,045,720
     金利関連取引                                              24,287,488
     為替レート関連取引                                              5,491,321
     クレジット・デリバティブ                                               823,595
     株式および指数関連取引                                                66,788
     その他の取引                                               376,527
    取引所売買商品                                               1,039,606
     金利関連取引                                               810,098
     株式および指数関連取引                                               163,426
     為替レート関連取引                                                43,726
     その他の取引                                                22,355
    合計                                               32,085,326
     将来キャッシュ・フローの金額、時期および信頼性は、金利環境、株式および債券市場の展開、ならびに信用スプレッドお

    よび債務不履行による影響を受ける。
    方法および仮定ならびにリスク調整額

     リスク調整の計算は、トレーディング目的で保有されるまたは発生した金融商品を組み込んだ規制上のバリュー・アット・
    リスクを計算するためのモデルに基づいている。トレーディング資産の評価には、様々な評価調整(例えば流動性リスクに関
    する評価調整。「作成の基礎」の「トレーディング業務」の項にさらに詳しく説明されている。)が必要となる場合がある。
     バリュー・アット・リスク調整(以下「VaR調整」という。)の計算は、保有期間10日および信頼水準99%に基づいている。
    観察期間は261取引日である。
     リスク調整は、規制上のVaR調整に加え、VaR計算ではカバーされないドイツ銀行の自己の信用リスクに関連した追加のリス
    ク数値によって補完された。
     リスク調整の絶対額は226百万ユーロである。
    金融商品をトレーディングとして分類するための基準の変更

     2020  年度において、金融商品のトレーディング資産および負債への分類に関する基準に変更はなかった。
    劣後資産

     以下の表は、各貸借対照表ポジションに含まれる劣後資産の概要を表している。

                                      2020  年1月1日現在

    単位:百万ユーロ                      2020  年12月31日現在                     2019  年12月31日現在
                                      (プロフォーマ)
    銀行に対する債権                             545           635            635
    顧客に対する債権                              0           0            0
    公社債およびその他の固定利付有価証券                            1,243           1,221            1,221
    トレーディング資産                            4,066           2,035            2,035
                                569/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    デリバティブ金融商品
    先渡/先物取引

     貸借対照表日現在で未決済の先渡/先物取引は主として次の種類のものであった。
    - 金利関連取引:負債性金融商品関連先渡取引、先渡金利契約、金利スワップ、金利先物、証券形態オプション権、金利お
    よび指数関連オプション取引およびオプション契約
    - 為替レート関連取引:外国為替および貴金属先渡、クロスカレンシー・スワップ、証券形態オプション権、外国為替およ
    び貴金属関連オプション取引およびオプション契約、外国為替および貴金属先物
    - 株式/インデックス関連取引:株式先渡/先物、指数先物、証券形態オプション権、株式および指数関連オプション取引
    およびオプション契約
    - クレジット・デリバティブ:クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)、トータル・リターン・スワップ(TRS)、クレ
    ジットリンク債(CLN)。
     上記の種類の取引は、ほとんど例外なくトレーディング業務において金利、為替レートおよび市場価格の変動をヘッジする
    ために締結されている。
    公正価値で会計処理されないデリバティブ

     次の表は、通常は公正価値で会計処理されない、バンキング勘定デリバティブとして計上されるデリバティブ金融商品を示
    している。
                                                2020  年12月31日現在

                                       帳簿価額              公正価値
    単位:百万ユーロ                    名目価額
                                 プラス      マイナス        プラス      マイナス
    OTC  商品
     金利関連取引                    982,876        2,667        375      7,254       5,774
     為替レート関連取引                     78,696        2,393        136      1,573       1,545
     クレジット・デリバティブ                     3,537         2       24       12       24
     その他の取引                       44        0       0       0       13
    合計                    1,065,154         5,062        534      8,839       7,356
     通常は公正価値で計上されないデリバティブの帳簿価額は、「その他の資産」および「その他の負債」に計上されている。

    評価単位(ヘッジ会計)

     ドイツ銀行AGは、公正価値ヘッジを通じて評価単位を形成し、基本的に金利スワップおよびオプションを通じて市場金利の

    変動から生じる固定利付有価証券の公正価値の変動をヘッジしている。
     バンキング勘定におけるクレジット・デリバティブが貸出担保として処理するのに適格でない場合、公告IDW                                                    RS  BFA  1に
    沿ってヘッジ会計が適用される。
     ハイブリッド金融商品に組み込まれた分離可能なデリバティブから生じる追加リスクについても、ミクロ・ヘッジ関係を通
    じてヘッジされている。
     上述のケースに加えて、ドイツ銀行はコモディティ・リスクをミクロ・ヘッジ関係およびポートフォリオ・ヘッジ関係を通
    じてヘッジしている。
                                570/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     次の表は、評価単位内のヘッジ対象項目の概要(ヘッジされたリスクの金額を含む。)を示している。ヘッジされた資産お
    よびヘッジされた負債については、その帳簿価額も表示されている。
                                            2020  年12月31日現在

    単位:百万ユーロ
                                    帳簿価額         ヘッジされたリスクの金額
    ヘッジされた資産、合計                                 36,866                  617
    ヘッジされた負債、合計                                 81,369                 -3,297
                                    名目金額         ヘッジされたリスクの金額

    未履行取引                                 24,440                  157
     ヘッジされたリスクの金額がマイナスである場合にはそれぞれ、資産についてはヘッジ関係開始以降の公正価値の累積的減

    少額、負債については公正価値の累積的増加額のうち、純損益に認識されなかったもの(ヘッジを考慮後)を意味する。ヘッ
    ジされたリスクのプラスの金額は、資産については公正価値の累積的増加額、負債については公正価値の累積的減少額のう
    ち、純損益(ヘッジを考慮後)に認識されなかったものに相当する。
     ドイツ銀行AGは、為替予約およびスワップを使用して、為替リスクにさらされる純資産価値を表す支店の拠出資本金および繰
    越損益に係る為替リスクの公正価値ヘッジを締結している。ヘッジされた純ポジションの帳簿価額は141億ユーロであった。
    ヘッジされたリスクの金額はプラス522百万ユーロである。反対方向の直物相場の変動の最後の相殺は、拠出資本金の償還時に
    生じる。
     ヘッジ対象項目およびヘッジ手段の契約条件が完全に相殺関係にある場合、評価単位に係る有効性の将来に向かっての評価
    および非有効性の遡及的測定はともに、重要な条件の照合に基づき行われている。加えて、当行は将来の有効性の評価のため
    に統計的手法および回帰分析を利用する場合がある。ドイツ銀行AGは、ヘッジ対象項目とヘッジ手段の公正価値の変動額を比
    較している(ダラーオフセット法)。評価単位は通常、ヘッジ対象項目の満期までの残存期間にわたり設定される。
    関係会社および参加関係のある会社に関する情報

                                   関係会社                参加関係のある会社

                           2020  年1月                   2020  年1月
                    2020  年12月            2019  年12月     2020  年12月            2019  年12月
                          1日現在(プ                     1日現在(プ
                     31 日現在             31 日現在      31 日現在             31 日現在
    単位:百万ユーロ                     ロフォーマ)                     ロフォーマ)
    銀行に対する債権                 44,942       47,031       58,723          0       0       0
    顧客に対する債権                 75,936       80,351       76,286         12       20        6
    公社債および
                      27,528       27,735        1,224         2       2       2
    その他の固定利付有価証券
    銀行に対する負債                 23,084       28,308       69,225          2       1       1
    顧客に対する負債                 21,828       25,443       25,424         12       24       21
    証券形態の負債                    0      903       903        0       0       0
    劣後負債                  1,913       2,832       1,474         0       0       0
                                571/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの保有株式(20%以上の持分を保有する会社および大企業に関しては議決権の5%超を保有する会社を含む。)
    の完全なリストは「保有株式」に関する注記に記載されている。
    信託業務

                           信託資産                           信託負債

                      2020  年                         2020  年
                2020  年          2019  年              2020  年          2019  年
                      1月1日                           1月1日
               12月31日            12月31日                12月31日            12月31日
                    現在(プロ                           現在(プロ
                 現在            現在                現在            現在
    単位:百万ユーロ                フォーマ)            単位:百万ユーロ                フォーマ)
    銀行に対する債権             1,953       983      93  銀行に対する負債              260       1      0
    顧客に対する債権              456      253      14  顧客に対する負債             2,148      1,236       108
    公社債およびその他
                   0      0      0
    の固定利付有価証券
    株式およびその他の
                   0      0      0
    変動利付有価証券
    参加持分               0      1      1
    その他の資産               0      0      0
    合計             2,409      1,237       108          合計     2,409      1,237       108
     銀行に対する債権は主に、顧客の代理として第三者の銀行に預けた、顧客からの預金に関連している。顧客に対する債権は

    主に、開発銀行または特別目的公共機関が資金提供した貸出金である。2020年度以降、この債権にはCOVID-19のパンデミック
    下において顧客を支援するための貸出金が含まれている。
                                572/733













                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    固定資産
     以下の表は固定資産の変動を示している。

                                       減価償却/償却、評価減

                              取得/製造原価                          帳簿価額
                                           および価値修正
                         2020  年
                         1月1日                  この     この
               2020  年  合併に                                     2019  年
                                                    2020  年
                    よる      現在                 うち     うち
               1月1日                                     12月31     12月31
    単位:百万ユーロ           現在     増加   (合併後)       増加     処分   累計額     当年度      処分   日現在     日現在
    無形資産           7,387       3   7,390     1,149      223   5,130      966     228   3,183     3,119
                                1
                               819
     自己開発無形資産          5,536       0   5,536          221   3,583      829     227   2,551     2,612
     購入した無形資産          1,159       3   1,162      307      1   853     136      1   612     504
     のれん           691      0     691     23     0   694      2     0    20     3
     頭金            0     0      0     0     0     0     0     0     0     0
    有形固定資産           3,018      689     3,707     1,413      276   2,955      271     998   1,200      846
                                                       2
                                                     153
     土地および建物            75    319      394     261     34    149     12    159          53
     事務所用什器備品          2,926      370     3,296     1,149      242   2,791      257     838   1,042      789
     リース資産            17     0     17     3     0    15     2     0     5     4
                                   変動

    参加持分                                -7                  242     249
    関係会社に対する投
                                     3
                                  -6,361
                                                    27,948     34,309
    資
    短期金融市場商品                                0                  0     0
    公社債およびその他
     の固定利付有価証
                                     4
                                  18,360
     券                                               33,205     14,845
     このうち:HGB第
     254条に従って評価
     単位に含められて
     いるもの                               0                  0     0
    株式およびその他の
                                    -1                   0     1
    変動利付有価証券
     このうち:HGB第
     254条に従って評価
     単位に含められて
     いるもの                               0                  0     0
     RechKredV     第34条第3項に基づく金融資産の合算オプションが利用された。在外支店における貸借対照表日レートによる通貨
    換算から生じる為替レート変動は、取得/製造原価(2020年1月1日現在残高)と減価償却/償却、評価減および価値修正の累
    計額に認識されている。
    1  自己開発ソフトウェアに関連する自己開発無形資産の増加。
    2  帳簿価額総額113百万ユーロの土地および建物が当行の自己の活動の一部として使用された。
    3  関係会社に対する投資は、64億ユーロ減少して279億ユーロとなった。この減少は、DB                                    Privat-    und  Firmenkundenbank        AGのドイツ銀行AG
     への合併による2020年1月1日現在の遡及的影響額16億ユーロ、減少額37億ユーロ、評価減純額9億ユーロおよび外国為替換算によるマイナス
     の影響5億ユーロによるものであった。この減少は、資本の純増加額3億ユーロにより部分的に相殺された。
    4  公社債の変動純額187億ユーロには、DB                PFK  AGの合併による増加262億ユーロが含まれている。
                                573/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    無形資産
     無形資産に計上されているのれんは、見積耐用年数である5年から15年にわたって償却される。その決定は、経済的および組
    織的要素(例えば、被取得事業に係る将来の成長見込みおよび利益見込み、予想シナジー効果の様態および期間、顧客基盤の
    活用ならびに集合的労働力)に基づいている。無形資産に分類されたソフトウェアは、その耐用年数(最長10年)にわたって
    償却される。
    その他の資産

     「その他の資産」103億ユーロは、主に、HGB第340h条に基づく外国為替に係る資産計上額(24億ユーロ)、スワップによる

    バルーン・ペイメントに関連する債権(19億ユーロ)、現金担保支払額(16億ユーロ)および税額控除(11億ユーロ)から構
    成されている。
    前払費用

     前払費用は、98百万ユーロの負債に関する発行額と償還額の差額の割引を含む。

    繰延税金

     繰延税金は、資産、負債および経過勘定のHGB規定の会計処理に基づく帳簿価額とその税務基準額との一時差異につき、当該

    一時差異が後の報告期間に解消することが見込まれる場合に算定されている。これに関連して、ドイツ銀行AGが株主/パート
    ナーである連結税務グループ子会社/パートナーシップの一時差異も、ドイツ銀行AGの繰延税金の算定に含められる。加え
    て、繰延税金資産の算定に当たり、未使用の繰越欠損金が今後5年以内に利用が見込まれる範囲で考慮される。繰延税金の測定
    は、ドイツ銀行AGの税務グループの合算ベースの法人所得税率(現在は31.3%)に基づいている。当該合算ベースの法人所得
    税率には、法人税、営業税および連帯付加税が含まれている。
     一方、パートナーシップ形態のドイツの投資における一時差異から生じる繰延税金は、法人税および連帯付加税のみを含ん
    だ合算ベースの法人所得税率に基づいて測定されており、これは現在15.83%である。
     在外支店の繰延税金は、適用される法定税率を使用して測定されており、これは主に17%から33%の範囲内にある。
     当報告期間において、合計26億ユーロの繰延税金資産が貸借対照表に表示された。これは主に、ドイツ銀行AGの「国内の銀
    行」(連結税務グループ子会社の繰延税金を含む。)およびドイツ銀行AGのニューヨーク支店によるものであった。これらは
    主に未使用の繰越欠損金および一時差異に基づいており、後者は主に従業員関連の債務ならびに貸出金ポートフォリオおよび
    トレーディング勘定の公正価値測定に関連している。
                                574/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    負債の期限別内訳
                                             2020  年

                                     2020  年               2019  年
                                         1月1日現在(プ
                                  12月31日現在                 12月31日現在
    単位:百万ユーロ                                      ロフォーマ)
    銀行に対する負債(契約期限または通知期限付)                                83,176         60,941         87,154
    残存期間
     3 ヶ月以内                               11,894         26,671         62,894
     3 ヶ月超1年以内                               49,438         14,625         13,997
     1 年超5年以内                               10,738         9,522         5,710
     5 年超                               11,107         10,123         4,553
    貯蓄預金(3ヶ月超の契約通知期限付)                                 3,534         5,725          849
    残存期間
     3 ヶ月以内                                1,590         3,013          423
     3 ヶ月超1年以内                                1,861         2,626          418
     1 年超5年以内                                 82         86         8
     5 年超                                  0         0         0
    顧客に対するその他の負債(契約期限または通知期限付)                                79,274        109,509         95,319
    残存期間
                                                         1
                                                      47,292
     3 ヶ月以内                               36,675         50,561
     3 ヶ月超1年以内                               22,720         36,022         32,061
     1 年超5年以内                               10,471         11,634         7,704
     5 年超                                9,408        11,292         8,263
    証券形態のその他の負債                                 3,501         6,799         3,848
    残存期間
     3 ヶ月以内                                 765        1,159         1,159
     3 ヶ月超1年以内                                2,732         3,809         2,680
     1 年超5年以内                                  4        10         10
     5 年超                                  0       1,822           0
    1  前年度の数値は、マイナス8百万ユーロ修正再表示されている。

     発行債券835億ユーロには、2021年度に期限を迎えるものが218億ユーロ含まれている。

    資産が担保に供されている負債

     以下の負債に関して、表中に記載された金額の資産が担保に供されている。

                                     2020  年1月1日現在

    単位:百万ユーロ                     2020  年12月31日現在                      2019  年12月31日現在
                                     (プロフォーマ)
                                              1
    銀行に対する負債                           21,984           28,963             7,167
    顧客に対する負債                           1,225             96            96
    トレーディング負債                           2,365            421            421
    その他の負債                           1,994             0            0
    1  プロフォーマの数値は、PFKの2019年度財務諸表における数値と比べて170億ユーロ調整されている。

                                575/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の負債
     「その他の負債」307億ユーロには、主に、認識中止されなかった負債(273億ユーロ)、拠出資本金および繰越損益に係る

    FX再評価による影響(11億ユーロ)、支払予定の営業費用(10億ユーロ)、AT1資本性金融商品(2億ユーロ)およびその他の
    負債(11億ユーロ)が含まれている。
    年金および類似の債務

     ドイツ銀行AGは、従業員を対象とした退職後給付制度(年金制度)のスポンサーとなっており、当該制度には確定給付制度

    だけでなく確定拠出制度も含まれている。
     これらの年金制度の受給者の大部分は、ドイツに在住している。加入者の発生給付の価値は、主に各従業員の報酬および勤
    続年数に基づいている。
     12 月31日がすべての確定給付制度の測定日となっている。すべての制度は予測単位積増方式を使用して評価されている。当
    該評価には、人口統計の推移、在職中の従業員の昇給、年金の増加およびインフレ率といった一定の数理計算上の仮定の適用
    が必要となる。割引率はHGB第253条第2項の規則に従って決定されている。
                                          2020  年1月1日

                               2020  年12月31日                  2019  年12月31日
    年金制度に関して使用された仮定                                          現在
                                    現在                    現在
                                        (プロフォーマ)
    割引率                               2.25  %        2.59  %        2.59  %
    インフレ率                               1.23  %        1.28  %        1.28  %
    将来給与水準の名目上昇率                               1.73  %        1.78  %        1.78  %
    年金支給額の名目上昇率                               1.13  %        1.18  %        1.18  %
                            修正後Richttafeln          修正後Richttafeln          修正後Richttafeln
    死亡表/障害表
                             Heubeck    2018    G    Heubeck    2018    G    Heubeck    2018    G 
                                576/733












                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     これらの確定給付制度の年金給付に係る債務の大部分は、外部積立されている。積立超過の制度資産は貸借対照表上、引当
    金と相殺後で純資産として認識される。積立不足の年金債務および当行内部で資金供給される制度に係る債務については、関
    連する引当金が認識される。
     ドイツ銀行AGおよびその他金融機関がBVVのメンバーであるドイツの確定拠出制度において、事業主の補助的負債には支払給
    付およびその法的に要求される増加分が含まれる。
     さらに、主にドイツにおいて、例えば勤続記念や早期退職制度に関連したその他の類似の長期債務に対して引当金が認識さ
    れている。当行はこれらの制度に対して、キャッシュ・ベースで、給付の支払期限到来時に資金を供給している。
                                                       年金制度

                                           2020  年1月1日
                                2020  年12月31日                 2019  年12月31日
                                               現在
                                     現在                   現在
    単位:百万ユーロ
                                         (プロフォーマ)
    年金債務    ( 財務諸表認識額       )                    8,869          8,484          5,311
     7 年平均割引率に基づく名目年金債務                               9,667          9,311          5,805
     割引率の差異により認識される利益                                 799          827          494
    制度資産の公正価値                                10,324          9,643          5,913
     このうち:
     制度資産の取得原価                                8,893          8,883          5,601
     制度資産内の未実現利得合計                                1,431           760          312
    期末現在の積立超過額(純額)                                 1,455          1,159           601
    制度資産(純額)                                 1,455          1,159           601
     このうち:
     「積立超過の制度資産」認識額                                1,503          1,212           654
     「年金および類似の債務に対する引当金」認識額                                 48          52          52
     前年度と同様にHGB第253条第6項に従い評価原則を適用したことで、財務諸表において認識される確定給付債務に関して、10

    年平均割引率を用いた場合と、7年平均割引率を用いた場合との差異が生じた。この799百万ユーロの差異は、配当制限条項の
    対象となっている。
                                                     年金制度

                                           2019  年度
                                2020  年度                   2019  年度
    単位:百万ユーロ                                  (プロフォーマ)
    制度資産からの運用収益                               696          181           33
    年金債務の割引の解消に係る利息費用                               613          691          -400
    純利息収益(費用)                               83         -510          -367
     このうち:「その他の営業収益」認識額                              84          20           0
     このうち:「その他の営業費用」認識額                               1         530          367
    その他の引当金

    単位:百万ユーロ                                           2020  年12月31日現在

    信用損失引当金                                                   519
    差し迫った損失に対する引当金                                                   258
    残りのその他の引当金                                                  4,399
    その他の引当金合計                                                  5,175
     以下の(主要な)リスクの種類に対して、残りのその他の引当金が設定されている。

     従業員関連引当金は、従業員に対する追加の給与手当を反映するために設定された。これらは変動報酬および繰延報酬、株式
    報酬、早期退職債務ならびにその他に関連している。2020年度末現在、引当金の総額は25億ユーロであった。
                                577/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     再構築引当金は、再構築活動から発生する。当行グループは、今後数年にわたり、コスト、重複および複雑性の大幅な削減
    を進めることで、長期的な競争力の強化を目指している。2020度末現在、これらの活動に対する引当金は531百万ユーロであっ
    た。
     規制執行引当金は、政府規制当局、自主規制機関またはその他の執行機関による罰金または違約金の評価が生じている、ま
    たはその可能性があるような、法的または規制上の責任の不履行を主張する現在または潜在的な請求や手続から発生する。
    2020年度末現在、このリスクに対する引当金は463百万ユーロであった。
     民事訴訟引当金は、民事訴訟において顧客、相手先およびその他の当事者からの請求が生じている、またはその可能性があ
    るような、契約不履行または他の法的もしくは規制上の責任の不履行を主張する現在または潜在的な請求や手続から発生す
    る。2020年度末現在、このリスクに対する引当金は286百万ユーロであった。
     オペレーショナル・リスク引当金は、オペレーショナル・リスクから発生するが、引当金として独立掲記される民事訴訟引
    当金および規制執行引当金は除かれる。2020年度末現在、このリスクに対する引当金は74百万ユーロであった。オペレーショ
    ナル・リスクは、内部手続、人員およびシステムが不十分である、もしくは機能していないこと、または外部の事象によって
    生じる損失を含む。
     2020  年度末現在、その他の諸引当金538百万ユーロが設定されている。
    劣後負債

     契約上の劣後負債は、固定利付および変動利付有価証券、記名および無記名社債ならびに約束手形の形態で発行され、その
    当初の償還期限は主に10年から20年の間である。
     ドイツ銀行AGには劣後負債を所定の償還期限前に償還する義務はないが、場合によっては発行体の選択により早期償還が可
    能である。清算または支払不能の場合には、これらの負債から生じる債権および利息債権は、ドイツ銀行AGの全債権者の劣後
    弁済でない債権に対して劣後弁済となる。社債の条件に基づき、これらの資金の資本または他の形態の債務への転換は見込ま
    れていない。これらの条件は、個々に明記されていない劣後負債にも適用される。
    10 億ユーロ超の重要な劣後負債

                                                償還期限/次回繰上

           金額
    通貨              種類                   発行年度     表面金利
                                                     償還日   1
           単位:百万
    米ドル           1,500   記名社債                 2013  年      4.296   %  2023  年5月24日
    ユーロ           1,250   無記名社債                 2015  年      2.750   %  2025  年2月17日
    米ドル           1,500   無記名社債                 2015  年      4.500   %  2025  年4月1日
    ユーロ           1,250   無記名社債                 2020  年      5.625   %  2026  年2月19日
    1  社債の償還期限。社債には、規制当局による承認または税法の改正を条件とする一定の臨時繰上償還条項が付されている。

     すべての契約上の劣後負債(92億ユーロ)に係る費用は総額201百万ユーロであった。これにはデリバティブ・ヘッジに係る

    損益が含まれる。この数値に含まれる支払期限前の未払利息128百万ユーロは「その他の負債」に報告されている。
     さらに、当初の償還期限が1年を超え、かつ発行時の償還額または利息額が不確定な事象に依存していない場合、一部の負債
    はドイツ銀行法第46f条第6項に基づき、法的に劣後している。2020年12月現在、これらの非優先負債の額は604億ユーロであっ
    た。
                                578/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    資本参加権
          金額(単

    通貨    位:百万)      種類                     発行年度       表面金利     最初の繰上償還日
              Dt.  Postbank     Namensgenussschein
    ユーロ        10                      2005  年11月21日       4.725   %   2020  年12月31日
              Nr.  017
              Dt.  Postbank     Namensgenussschein
    ユーロ        14                      2005  年12月30日       4.530   %   2020  年12月31日
              Nr.  028
               Dt.  Postbank     Namensgenussschein
    ユーロ        20                       2007  年3月5日      5.250   %   2026  年12月31日
              Nr.  032
              Dt.  Postbank     Namensgenussschein
    ユーロ        10                       2007  年5月3日      5.500   %   2022  年12月31日
              Nr.  038
    その他Tier      1規制上の自己資本に係る金融商品

     2020  年12月31日現在、その他Tier              1ノート(以下「AT1ノート」または「ノート」という。)は、前年が50億ユーロであった

    のに対して57億ユーロであった。2020年度における当該ノートに係る利息費用は合計368百万ユーロであり、これには、その他
    の負債に計上されている2020年度末現在の未払利息242百万ユーロが含まれている。
     AT1  ノートは、ドイツ銀行の無担保劣後債である。当該ノートには、発行日から最初の繰上償還日までの間、その額面金額に
    対して固定の年率で利息が付されている。その後金利は5年ごとに再設定される。当該ノートは、いかなる時も理由を問わず利
    息の支払いを停止できる絶対裁量権をドイツ銀行に要求する場合があり、これをドイツ銀行に認める特徴を含んでいる。停止
    された場合には、利息の支払いは累積されず、利息の支払いが過年度の不足分を補填するために増額されることはない。当該
    ノートは永久債であり、ドイツ銀行が、その自由裁量で、各最初の繰上償還日およびその後5年ごとにまたは他の限られた状況
    において償還することができる。いずれの場合にも、当該ノートは契約条件に記載された制約および条件の対象となる。例え
    ば、ドイツ銀行は、一定の規制上または税務上の理由により、その自由裁量で、当該ノートの全部(但し一部は不可)を償還
    することができる。いずれの償還にも、管轄の監督当局による事前の同意が必要となる。当該ノートの償還金額および額面価
    額は、トリガー事象の発生時に減額される可能性がある。トリガー事象は、連結ベースで算定されたドイツ銀行グループの普
    通株式等Tier       1資本比率が5.125%を下回ると引き起こされる。当該ノートは、トリガー事象後、一定の条件を満たすことを条
    件に増額される場合もある。
    2020  年12月31日現在のAT1ノートの残高

         金額

    通貨             種類                     発行年度      表面金利      最初の繰上償還日
         (単位:百万)
                 無期限非累積型固定/その他Tier                1ノート
    ユーロ         1,750                        2014  年   6.000   %     2022  年4月30日
                 無期限非累積型固定/その他Tier                1ノート
    米ドル         1,250                        2014  年   4.789   %     2025  年4月30日
                 無期限非累積型固定/その他Tier                1ノート
    英ポンド          650                       2014  年   7.125   %     2026  年4月30日
                 無期限非累積型固定/その他Tier                1ノート
    米ドル         1,500                        2014  年   7.500   %     2025  年4月30日
                 無期限非累積型固定/その他Tier                1ノート
    米ドル         1,250                        2020  年   6.000   %    2025  年10月30日
    外貨

     外貨建資産総額は貸借対照表日現在で4,551億ユーロ相当額、負債総額は3,076億ユーロ相当額であった。

    株主資本

    自己株式

     当行または当行の関係会社は、2020年度中にトレーディング目的で、ドイツ銀行株式9,558,706株を実勢市場価格で購入し、
    ドイツ銀行株式9,565,152株を実勢市場価格で売却した。この自己株式の購入は、ドイツ株式会社法第71条第1項第7号による
    2017年5月18日の株主総会の授権に基づいたものであり、各株式売買取引についてその制限が遵守されていた。平均購入価格は
    1株当たり7.86ユーロ、平均売却価格は1株当たり7.86ユーロであった。その損益は資本剰余金において認識された。
     2020  年度中にトレーディング目的で売買された当行の自己株式は当行株式資本の約0.5%に相当した。自己株式保有高が最大
    となった日の保有率は当行株式資本の約0.00%、1日当たり平均保有率は約0.00%であった。
     さらに、当行は、ドイツ株式会社法第71条第1項第8号による2020年5月20日および2019年5月23日の株主総会により、自己株
    式を購入する権限を付与された。各売買取引についてそれぞれの制限が遵守されていた。2018年5月23日の株主総会で付与さ
                                579/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    れ、2024年4月30日まで有効であった当行が自己株式を購入する権限は、2020年5月20日の授権の発効とともに取消された。こ
    の新たな授権は2025年4月30日を期限として承認された。
     加えて、2020年5月20日の年次株主総会は、ドイツ株式会社法第71条第1項第8号に従い、マネジメント・ボードに、同様に決
    議された授権に基づいてプットおよびコール・オプションまたは先渡購入契約を用いて株式の購入を行う権限を与えた。各売
    買取引について、こうしたデリバティブの使用に関する制限が遵守されていた。
     2020  年度末現在、ドイツ銀行AGおよびその関係会社は、ドイツ株式会社法第71条第1項第7号による自己株式を保有していな
    かった。ドイツ株式会社法第71条第1項第8号による保有高は1,346,166株であり、それは株式資本の0.06%に相当した。2020年
    12月31日現在で、ドイツ銀行株式7,416,731株(2019年度末:9,226,803株)、すなわち、株式資本の0.36%(2019年度末:
    0.45%)が貸出金の担保としてドイツ銀行およびその関係会社に差し入れられていた。
    引受済、授権および条件付資本金の変動

     当行の引受済資本金は記名式無額面株式2,066,773,131株に分割されており、1株当たりの名目価値は2.56ユーロである。
    2020年12月31日現在の当行の自己株式保有高を除いた社外流通株式数は2,065,426,965株(2019年度末:2,066,101,774株)と
    なった。当該報告期間の平均社外流通株式数は2,061,032,160株であった。
                                                   条件付資本金
    単位:ユーロ                            引受済資本金           授権資本金           (未利用)
    2019  年12月31日現在残高                        5,290,939,215.36         2,560,000,000.00           563,200,000.00
    2020  年12月31日現在残高                        5,290,939,215.36         2,560,000,000.00           563,200,000.00
    1  自己株式の名目価値を含む。
     授権資本金および未利用の条件付資本金に関する詳細は本書に含まれる統合マネジメント・レポート「ドイツ商法第289条第

    4項に基づく情報」に記載されている。
    株主資本の変動

    単位:百万ユーロ

    2020  年1月1日現在(プロフォーマ)                                               35,884
    2020  年度中の配当                                                  0
    前期繰越利益                                                    0
    自己株式
    -自己株式の名目価値の変動                                             -3
    -取得原価の変動                                             -4
    -実現純利得(トレーディング以外)                                              8
    -実現損益(トレーディング)                                             -0
                                                  0
    -実現純損失(トレーディング以外)                                                    1
    資本剰余金の取崩し                                                 -1,769
    2020  年度の配当可能利益(損失)                                                  0
    合併により生じた帳簿価額の差異                                                 -1,156
    2020  年12月31日現在残高                                               32,959
     ドイツ株式会社法第150条第4項第1号に従い損失を補填するための資本剰余金の取崩し18億ユーロを考慮した2020年12月31日

    現在の残りの損失は0百万ユーロであった。
                                580/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    オフバランス取引
     当行は、偶発負債および取消不能貸出コミットメントについて、引当金が設定されていない限り、オフバランス取引として

    開示している。偶発負債および取消不能貸出コミットメントの開示をオフバランス表示または引当金の認識のいずれによって
    行うかの判断は、信用リスクに関する評価結果を基に行われている。偶発負債および取消不能貸出コミットメントはまた、担
    保金を受け入れた場合にその金額分減少し、受入担保金は貸借対照表上負債として計上されている。
     偶発負債に基づく請求が行われた場合に生じる損失リスクは、それぞれの顧客に対する求償の可能性により低減する。した
    がって、当該リスクの大半は顧客の信用リスクに基づいている。
     顧客に関する信用リスク評価の一環として、または顧客の基本的義務の履行見込に関する評価を用いて、当行は、取消不能
    の義務を締結する前に、偶発負債および取消不能与信契約に基づく請求により生じる損失についてリスク評価を行っている。
    さらに当行は、偶発負債および取消不能貸出コミットメントに基づく請求により損失が予想されるかどうかについて、契約期
    間内に定期的に評価を行っている。一定の状況において、当行は、請求による損失リスクを低減させるため、担保の提供を求
    めている。当該評価によって見積られた損失額は、貸借対照表上引当金として計上されている。
    取消不能貸出コミットメント

     2020  年12月31日現在における取消不能貸出コミットメントは1,222億ユーロであり、ノンバンクへの貸出および手形割引の契
    約債務1,209      億ユーロを含んでいた。
     ドイツ銀行AGは、顧客の資金調達ニーズを満たすために取消不能貸出コミットメントを締結している。取消不能貸出コミッ
    トメントは、ドイツ銀行による引き出しが不可能な同行の貸出義務の未引出部分を表している。これらの契約は、受入担保金
    および貸借対照表に計上済みの引当金を考慮した後の契約金額で示されている。上記の金額は、これらの契約の多くが引き出
    されずに期限切れとなるため、予想将来キャッシュ・フローを表していない。取消不能貸出コミットメントは貸借対照表に認
    識されていないが、ドイツ銀行AGは信用エクスポージャーを監視する際にこれらを考慮している。信用リスクの監視を行った
    結果、引き出しが予想され損失の発生が十分に見込まれる場合には、引当金を設定する。
     ドイツ銀行AGは、特別な業務目的を達成することを目的とした特別目的事業体(以下「SPE」という。)として知られる特定
    の事業体と様々な事業活動に従事している。SPEの主な用途は、特定の資産およびリスクのポートフォリオへのアクセスを顧客
    に提供し、金融資産の証券化を通じた市場の流動性を顧客に提供することである。通常、ドイツ銀行AGは、SPEの創設に対し
    て、または同行が投資運用会社、保管機関としての役割、もしくは他の何らかの機能を果たすことでサービス・フィーおよび
    手数料を受け取ることにより利益を得ている。SPEは法人、信託またはパートナーシップとして設立される。当行は、多くの異
    なった形態でこれらの事業体に関与することが可能であるが、この関与は主に流動性与信枠(貸借対照表科目の下に記載され
    るオフバランス項目の中の「その他の契約債務」のうち取消不能貸出コミットメントとして開示される。)により構成される。
    ドイツ銀行AGは、コマーシャル・ペーパー・コンジット・プログラム、資産証券化、投資信託および不動産リース・ファンド
    に関連して、SPEに財務的支援を提供している。当該ビークルは、いくつかの重要な投資家市場(モーゲージ担保証券市場およ
    びその他の資産担保証券市場を含む。)が機能する上で不可欠である。これは当該ビークルが、証券化プロセスを通じて生み出
    される特定のキャッシュ・フローおよびリスクへのアクセスを投資家に提供するためである。2020年12月31日現在、ドイツ銀
    行AGのエクスポージャーは、当行の借入条項、自己資本比率、信用格付および配当に重要な影響を及ぼさなかった。
    偶発負債

     通常の事業活動の過程において、ドイツ銀行AGは、顧客に代わり定期的に保証、信用状および信用負債に関する契約を締結
    している。これらの契約の下、ドイツ銀行AGは、第三者がその義務を果たさなかった場合または契約に基づく義務を履行しな
    かった場合、受益者に対する支払義務が生じる。このような偶発事象に関して、当行は、いつ、どの程度の請求が行われるこ
    とになるかについて詳細を知ることはできない。信用リスクの監視を行った結果、引き出しが予想され損失の発生が十分に見
    込まれる場合には、引当金を認識する。
     以下の表は、保証、信用状および信用負債に基づく潜在的支払額(担保金および貸借対照表計上済引当金控除後)の合計を
    表している。この表は、締結した義務すべてを履行すると同時に顧客に対する求償権がすべて実現しなかった場合に、ドイツ
    銀行AGが負担する可能性のある最大金額を表している。かかる契約の大半は引き出されずに期限切れとなるか、顧客に対する
    求償によって引き出しが相殺されるため、当該表はかかる契約から生じる予想将来キャッシュ・フローを表している訳ではな
    い。
                                     2020  年1月1日現在

    単位:百万ユーロ                     2020  年12月31日現在                     2019  年12月31日現在
                                     (プロフォーマ)
    保証                           34,497           35,701           35,365
    信用状                           3,579           3,095           3,095
    信用負債                           8,120           9,574           7,272
                                581/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の契約債務

     購入契約債務は、所定の条件(例えば、最低数量または最低価格)で商品またはサービスを購入するための法的に強制可能

    な拘束力のある契約である。ドイツ銀行AGが当該契約を締結する場合、契約の諸条件が商品またはサービスの引渡時の諸条件
    よりも不利になる、または関連費用が受け取った経済的便益よりも高くなる潜在的リスクがある。損失が予想される場合、ド
    イツ銀行AGは、不利な契約に対する引当金を設定する場合がある。
     商品およびサービス購入契約債務は、2020年12月31日現在合計36億ユーロであり、これには、特に情報技術サービスおよび
    与信枠管理サービス等に関する将来の支払が含まれている。
     リースとは、資産の所有者(貸手)が、定期的な支払いと引き換えに、当該資産を一定期間使用する権利を別の当事者(借
    手)に付与する契約である。リース契約が借手側の条件付または無条件の解約権を含む場合、当該契約はオペレーティング・
    リースとして分類される。当該資産の所有に関連する主なリスクおよび便益のすべてが貸手に留保され、貸手は経済的所有者
    であり続ける。オペレーティング・リースは、借手が当該資産に資源を投資しないで便益を得ることを可能にするような所有
    の代替手段を提供している。ドイツ銀行AGのオペレーティング・リースから生じた既存の契約債務は、建物および事務所用什
    器備品に関する賃貸借契約およびリース契約を含んでいる。これらの大部分は、ドイツ銀行AGが借手である建物に関するリー
    ス契約である。2020年12月31日現在、賃貸借契約およびリースから生じる支払債務は42億ユーロ(うち47百万ユーロは子会社
    に関連していた。)であり、契約満了までの残存期間は最長26年となっていた。
     2020  年12月31日現在、未償却の繰延変動報酬費用の総額は1億ユーロであった。
     株式会社および有限会社に対する出資ならびにその他の出資の未払込分に関する将来の払込義務は、2020年度末現在で17百
    万ユーロとなったうち15百万ユーロは子会社に関連するものであった。
     その他の出資に関する将来の払込義務は2020年12月31日現在総額0.1百万ユーロであった。
     預金保護基金規定第5条第10項に基づき、ドイツ銀行AGは、ドイツ銀行AGが過半数を出資または支配している銀行のために
    とった措置によりドイツ連邦銀行協会e.V.(ベルリン)が何らかの損害を被った場合、同協会に対し補償を行う義務を負って
    いる。
     単一破綻処理基金(SFR)およびドイツ預金保護に関連した銀行税に伴う取消不能支払コミットメントは、650百万ユーロで
    あった。
     先物およびオプション取引所での取引による債務および有価証券が担保として供されているクリアリング機関に対する債務
    は、2020年12月31日現在で合計117                億ユーロであった。
     上記以外のその他の偶発負債は合計73百万ユーロである。
                                582/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    損益計算書注記
    市場地域別収益

     利息収益、株式およびその他の変動利付有価証券、参加持分および関係会社に対する投資からの配当等収益、手数料収益、

    トレーディング純損益ならびにその他の営業収益の合計額は様々な地域から発生しており、RechKredV第34条第2項に従った内
    訳は以下のとおりである。
                                            2019  年度

    単位:百万ユーロ                              2020  年度                 2019  年度
                                        (プロフォーマ)
    ドイツ                               14,517         13,079          5,241
    欧州(ドイツを除く)                                6,595         12,345         12,261
    米州                                2,981         6,064         6,064
    アフリカ/アジア/オーストラリア                                2,897         4,056         4,056
    合計                               26,990         35,544         27,622
     ドイツにおける収益の増加は主に、トレーディング損益の増加に起因している。欧州(ドイツを除く)、米州およびアフリ

    カ/アジア/オーストラリアにおける収益の減少は主に、利息収益の減少によるものである。
    利息収益および利息費用

     貸出およびマネー・マーケット・ビジネスからの利息収益には、主として銀行に対する債権およびトレーディング資産に関

    連するマイナス金利(すなわち債権に係る利息費用)による404百万ユーロが含まれている。利息費用には、主として銀行に対
    する債務に関連するマイナス金利(すなわち債務に係る利息収益)による561百万ユーロが含まれている。
    第三者のための管理および代理業務

     次の管理および代理業務が第三者に対して提供された:保管サービス、モーゲージ、保険契約および住宅取得貯蓄契約の委

    託、信託資産管理ならびに資産運用。
    その他の営業収益および費用

     「その他の営業収益」20億ユーロは主に、トレーディング以外のデリバティブによる損益922百万ユーロからなっている。

     「その他の営業費用」12億ユーロには主に、トレーディング以外のデリバティブによる損益435百万ユーロならびに資産およ
    び負債の為替換算から生じた費用300百万ユーロが含まれる。
    特別損益

     特別利益13億ユーロは主に、DB               PFK  AGの合併により生じた利益である(2019年度:再構築引当金の戻入に関連する利益52.4

    百万ユーロ)。特別損失の472.9百万ユーロは再構築費用を反映している(2019年度:498.7                                          百万ユーロの損失)。
     特別利益および特別損失の純額である特別損益は779.1百万ユーロであった(2019年度:マイナス446.4百万ユーロ)。
                                583/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    HGB  第253条第6項および同法第268条第8項に基づく制限金額に関する情報
     以下の表は、HGB第268条第8項およびHGB第253条第6項に基づく、利益分配に関して考慮すべき金額を示している。後者の規

    則に従って、10年または7年の期間の平均利率に基づいた年金債務の評価の相違を計算しなければならない。配当可能な剰余金
    の合計額に配当可能利益を加算した金額は、2020年12月31日現在の制限金額を下回っている。したがって、2020年度の配当金
    を支払うことはできない。個々のポジションには該当する場合には繰延税金負債が含まれているため、以下の表の金額は対応
    する貸借対照表のポジションと相違する可能性がある。
                             2020  年12月31日                   2019  年12月31日

                                       2020  年1月1日現在
    単位:百万ユーロ
                                       (プロフォーマ)
                                  現在                     現在
    繰延税金資産                             3,343           2,988           2,988
    自己開発無形資産                             2,275           2,355           2,355
    年金債務引当金の割引に関連する評価の相違                              549           674           340
    制度資産に係る未実現利得                             1,252            880           287
    配当不能な金額合計                             7,419           6,896           5,969
      次へ

                                584/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    保有株式
    29 -20%超を保有する会社(訳注:行頭の数字は英文Annual                           Report    2020のページ。以下同様)

    39 -議決権の5%超を保有する大企業に対する持分
    ドイツ商法第285条第11号に従って、下記はドイツ銀行AGの保有株式(ドイツ商法第285条第11a号に従った情報を含む。)を示

    している。ドイツ商法286条第3項第1文第1号に従って、ドイツ銀行AGは、ドイツ銀行AGの資産および負債、財政状態ならびに
    経営成績の表示にとって個々の保有持分の自己資本および年次損益の開示が重要でない限り、それらを開示していない。
    脚注:

    1  損益移転契約。      年次損益は開示されていない。
    2  2019事業年度の自己資本および年次損益。2020事業年度の現地で一般に公正妥当と認められている会計原則による数値は未入手である。
    3  サブグループの自己資本および年次損益。-で始まる以下の会社はサブグループの一部であり、それらの自己資本および年次損益は、サ
      ブグループのデータに織り込まれている。
    4  ドイツ商法第285条第11a号に従って無限責任の株主としての立場
    5  ゼネラル・パートナーシップ
                                585/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
    20%超を保有する会社
      1 ABATE   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
      2 ABRI  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      3 Acamar   Holding    S.A.                   ルクセンブルグ              95.0
      4 ACHTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
      5 ACHTUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.
      6 ACHTZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
      7 ACIS  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      8 ACTIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
      9 Adara   S.A.                       ルクセンブルグ              95.0
      10  ADEO  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      11  ADLAT   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
      12  ADMANU   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
      13  Agena   S.A.                       ルクセンブルグ              95.0
      14  AGLOM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
      15  AGUM  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      16  AKA  Ausfuhrkredit-Gesellschaft              mit  beschr   änkter     フランクフルト              26.9    253.2     10.6
        Haftung
      17  ALANUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
      18  Alfred   Herrhausen     Gesellschaft      mbH           ベルリン             100.0
      19  ALMO  Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
      20  ALTA  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      21  Amber   Investments      S. à r.l.               ルクセンブルグ             100.0
      22  Ambidexter     GmbH  i.L.                  フランクフルト             100.0     66.0     0.0
      23  ANDOT   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
      24  APUR  Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
      25  Arabesque     AI Ltd                    ロンドン              24.9
      26  Asia  Core  Real  Estate   Fund  SCA  SICAV-RAIF           ルクセンブルグ              29.9     60.2     1.0
      27  ATAUT   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
      28  Atena   SPV  S.r.l                     コネリアノコネリアノ              60.0
      29  AVOC  Beteiligungsgesellschaft             mbH           デュッセルドルフ              50.0
      30  Baigo   Capital    Partners    Fund  1 Parallel    1 GmbH  & Co.  KG  バート・ゾーデン・ア              49.8
                                 ム・タウヌス
      31  BAKTU   Beteiligungsgesellschaft             mbH          シェーネフェルト              50.0
      32  Baldur   Mortgages     Limited                  ロンドン             100.0
      33  BALIT   Beteiligungsgesellschaft             mbH          シェーネフェルト              50.0
      34  Bankers    Trust   Investments      Limited    (in  members'        ロンドン             100.0
        voluntary     liquidation)
      35  BANKPOWER     GmbH  Personaldienstleistungen                   フランクフルト              30.0     4.5     2.2
      36  Banks   Island   General    Partner    Inc.            トロント              50.0
      37  Bayan   Delinquent     Loan  Recovery    1 (SPV-AMC),     Inc.     マカティ・シティ             100.0
      38  Benefit    Trust   GmbH                   リュッツェン             100.0    7,631.7      (0.7)
                                586/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
      39  Bestra   Gesellschaft      f ü r Verm  ö gensverwaltung       mit    デュッセルドルフ              49.0
        beschr   änkter   Haftung
      40  Betriebs-Center        f ü r Banken   AG             フランクフルト             100.0     176.7     16.2
      41  BFDB  Tax  Credit   Fund  2011,   Limited    Partnership         ニューヨーク              99.9
      42  BHW  - Gesellschaft      f ü r Wohnungswirtschaft         mbH      ハーメルン           1  100.0    1,161.3       0.0
      43  BHW  Bausparkasse      Aktiengesellschaft                  ハーメルン             100.0    1,768.5      22.8
      44  BHW  Holding    GmbH                    ハーメルン           1  100.0     727.5      0.0
      45  BIMES   Beteiligungsgesellschaft             mbH          シェーネフェルト              50.0
      46  Biomass    Holdings    S. à r.l.                ルクセンブルグ             100.0
      47  BLI  Beteiligungsgesellschaft             f ü r          デュッセルドルフ              33.2
        Leasinginvestitionen          mbH
      48  BLI  Internationale       Beteiligungsgesellschaft             mbH    デュッセルドルフ              32.0
      49  Borfield    Sociedad    Anonima                 モンテビデオ             100.0
      50  Breaking    Wave  DB Limited                  ロンドン             100.0
      51  BT Globenet    Nominees    Limited                ロンドン             100.0
      52  Cape  Acquisition      Corp.                  ウィルミントン             100.0
      53  CapeSuccess      Inc.                    ウィルミントン             100.0
      54  CapeSuccess      LLC                    ウィルミントン              82.6
      55  Cardales    UK Limited    (in  members'    voluntary          ロンドン             100.0
        liquidation)
      56  Cardea   Real  Estate   S.r.l.                 ミラノ             100.0
      57  Career   Blazers    LLC                   ウィルミントン             100.0
      58  Career   Blazers    Management     Company,    Inc.         オールバニー             100.0
      59  Career   Blazers    Personnel     Services,     Inc.         オールバニー             100.0
      60  Carpathian     Investments      Designated     Activity    Company     ダブリン             100.0
      61  Cathay   Advisory    (Beijing)     Co.,  Ltd.           北京             100.0
      62  Cathay   Asset   Management     Company    Limited          エベヌ             100.0
      63  Cathay   Capital    Company    (No  2) Limited            エベヌ              67.6    275.1     16.9
      64  Cedar   (Luxembourg)      S. à r.l.               ルクセンブルグ             100.0
      65  City  Leasing    (Thameside)      Limited              ロンドン             100.0
      66  City  Leasing    Limited                    ロンドン             100.0
      67  Comfund    Consulting     Limited                 バンガロール              30.0
      68  Consumo    Srl  in Liquidazione                   ミラノ             100.0
      69  D B Investments      (GB)  Limited                ロンドン           2  100.0     716.8     (47.0)
      70  D&M  Turnaround     Partners    Godo  Kaisha            東京             100.0
      71  Danube   Properties     S. à r.l.,   en faillite           ルクセンブルグ              25.0
      72  DB (Barbados)     SRL                   クライストチャーチ             100.0
      73  DB (Malaysia)     Nominee    (Asing)    Sdn.  Bhd.         クアラルンプール             100.0
      74  DB (Malaysia)     Nominee    (Tempatan)     Sendirian     Berhad     クアラルンプール             100.0
      75  DB Advisors    SICAV                    ルクセンブルグ              95.4   9,970.2      322.3
      76  DB Aotearoa    Investments      Limited              ジョージタウン             100.0
      77  DB Asset   Finance    I S. à r.l.               ルクセンブルグ              95.0
      78  DB Asset   Finance    II S. à r.l.               ルクセンブルグ             100.0
      79  DB Beteiligungs-Holding          GmbH              フランクフルト           1  100.0    6,303.9       0.0
      80  DB Capital    Investments      S àrl              ルクセンブルグ             100.0
      81  DB Capital    Markets    (Deutschland)       GmbH          フランクフルト           1  100.0     580.2      0.0
                                587/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
      82  DB Cartera    de Inmuebles     1, S.A.U.             ポズエロ・デ・アラル             100.0
                                 コン
      83  DB Chestnut    Holdings    Limited                ジョージタウンジョー             100.0
                                 ジタウン
      84  DB Commodity     Services    LLC               ウィルミントン             100.0     13.0     14.1
      85  DB Corporate     Advisory    (Malaysia)     Sdn.  Bhd.        クアラルンプール             100.0
      86  DB Covered    Bond  S.r.l.                  コネリアノコネリアノ              90.0
      87  DB Credit   Investments      S. à r.l.              ルクセンブルグ           2  100.0      0.8    13.3
      88  DB Delaware    Holdings    (Europe)    Limited           ジョージタウン             100.0
      89  DB Direkt   GmbH                     フランクフルト           1  100.0
      90  DB Enfield    Infrastructure       Holdings    Limited    (in     セントヘリア             100.0
        liquidation)
      91  DB Equity   Limited                     ロンドン           2  100.0     28.1     0.0
      92  DB Finance    International       GmbH              フランクフルト             100.0
      93  DB Fund  (Mauritius)      Limited                エベン・サイバーシ             100.0
                                 ティ
      94  DB Global   Technology     SRL                ブカレスト             100.0     48.1     4.9
      95  DB Group   Services    (UK)  Limited               ロンドン             100.0
      96  DB HR Solutions     GmbH                  エシュボルン             100.0
      97  DB Immobilienfonds        2 KG i.L.              フランクフルト              74.0
      98  DB Immobilienfonds        5 Wieland    KG            フランクフルト              93.6     3.2     8.5
      99  DB Impact   Investment     (GP)  Limited             ロンドン             100.0
     100  DB Impact   Investment     Fund  I, L.P.            エディンバラ             100.0
     101  DB Industrial     Holdings    Beteiligungs      GmbH  & Co.  KG    リュッツェン             100.0    1,657.7       1.7
     102  DB Industrial     Holdings    GmbH               リュッツェン             100.0    1,587.3       2.6
     103  DB International       (Asia)   Limited              シンガポール             100.0     460.9     16.4
     104  DB International       Investments      Limited            ロンドン             100.0
     105  DB International       Trust   (Singapore)      Limited         シンガポール             100.0
     106  DB Investment     Services    GmbH               フランクフルト           1  100.0     46.0     0.0
     107  DB London   (Investor     Services)     Nominees    Limited       ロンドン             100.0
     108  DB Management     Support    GmbH               フランクフルト             100.0
     109  DB Municipal     Holdings    LLC               ウィルミントン             100.0     45.2     (1.4)
     110  DB Nominees    (Hong   Kong)   Limited              香港             100.0
     111  DB Nominees    (Singapore)      Pte  Ltd            シンガポール             100.0
     112  DB Operaciones      y Servicios     Interactivos      Agrupaci    ó n de マドリッド              99.9
        Inter   és Econ  ó mico
     113  DB Overseas    Holdings    Limited                ロンドン           2  100.0     52.8     (2.8)
     114  DB Placement,     LLC                   ウィルミントン             100.0
     115  DB Print   GmbH                      フランクフルト           1  100.0
     116  DB RC Investments      II,  LLC                ウィルミントン              99.9
     117  DB Re S.A.                       ルクセンブルグ             100.0
     118  DB Real  Estate   Global   Opportunities       IB (Offshore),       カマーナ・ベイ              34.3
        L.P.
     119  DB Service    Centre   Limited                 ダブリン           2  100.0     20.4     2.5
     120  DB Service    Uruguay    S.A.                 モンテビデオ             100.0
     121  DB Servizi    Amministrativi       S.r.l.             ミラノ             100.0
                                588/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     122  DB Strategic     Advisors,     Inc.               マカティ・シティ             100.0
     123  DB Structured     Finance    1 Designated     Activity    Company     ダブリン             100.0
     124  DB Structured     Finance    2 Designated     Activity    Company     ダブリン             100.0
     125  DB Structured     Holdings    Luxembourg     S. à r.l.        ルクセンブルグ             100.0
     126  DB Trustee    Services    Limited                ロンドン             100.0
     127  DB Trustees    (Hong   Kong)   Limited              香港             100.0
     128  DB UK Bank  Limited                     ロンドン           2  100.0     737.7     (14.9)
     129  DB UK Holdings    Limited                   ロンドン           2  100.0     383.9     12.8
     130  DB UK PCAM  Holdings    Limited                 ロンドン             100.0     10.2     0.0
     131  DB USA  Corporation      (Sub-group)                 ウィルミントン           3  100.0   11,748.7       604.2
     132  -ABFS   I Incorporated                      ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     133  -ABS  MB Ltd.                      ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     134  -Alex.   Brown   Financial     Services    Incorporated          ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     135  -Alex.   Brown   Investments      Incorporated              ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     136  -Argent    Incorporated                      ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     137  -Blue   Cork,   Inc.                    ウィルミントン             100.0
     138  -China   Recovery    Fund,   LLC               ウィルミントン              85.0
     139  -Cyrus   J. Lawrence    Capital    Holdings,     Inc.        ウィルミントン             100.0
     140  -D.B.   International       Delaware,     Inc.           ウィルミントン             100.0
     141  -DB  (Pacific)     Limited,    New  York             ニューヨーク             100.0
     142  -DB  Abalone    LLC                    ウィルミントン             100.0
     143  -DB  Alex.   Brown   Holdings    Incorporated              ウィルミントン             100.0
     144  -DB  Alps  Corporation                      ウィルミントン             100.0
     145  -DB  Aster   II,  LLC                   ウィルミントン             100.0
     146  -DB  Aster   III,  LLC                   ウィルミントン             100.0
     147  -DB  Aster,   Inc.                     ウィルミントン             100.0
     148  -DB  Aster,   LLC                     ウィルミントン             100.0
     149  -DB  Boracay    LLC                    ウィルミントン             100.0
     150  -DB  Capital    Partners,     Inc.               ウィルミントン             100.0
     151  -DB  Elara   LLC                     ウィルミントン             100.0
     152  -DB  Energy   Trading    LLC                 ウィルミントン             100.0
     153  -DB  Equipment     Leasing,    Inc.               ニューヨーク             100.0
     154  -DB  Finance    (Delaware),      LLC              ウィルミントン             100.0
     155  -DB  Global   Technology,      Inc.               ウィルミントン             100.0
     156  -DB  Holdings    (New  York),   Inc.              ニューヨーク             100.0
     157  -DB  Intermezzo     LLC                   ウィルミントン             100.0
     158  -DB  Investment     Managers,     Inc.              ウィルミントン             100.0
     159  -DB  Investment     Partners,     Inc.              ウィルミントン             100.0
     160  -DB  Investment     Resources     (US)  Corporation           ウィルミントン             100.0
                                589/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     161  -DB  Investment     Resources     Holdings    Corp.         ウィルミントン             100.0
     162  -DB  Io LP                       ウィルミントン             100.0
     163  -DB  IROC  Leasing    Corp.                  ニューヨーク             100.0
     164  -DB  Litigation     Fee  LLC                 ウィルミントン             100.0
     165  -DB  Omega   BTV  S.C.S.                   ルクセンブルグ             100.0
     166  -DB  Omega   Holdings    LLC                 ウィルミントン             100.0
     167  -DB  Omega   Ltd.                     ジョージタウン             100.0
     168  -DB  Omega   S.C.S.                     ルクセンブルグ             100.0
     169  -DB  Overseas    Finance    Delaware,     Inc.           ウィルミントン             100.0
     170  -DB  Private    Clients    Corp.                ウィルミントン             100.0
     171  -DB  Private    Wealth   Mortgage    Ltd.            ニューヨーク             100.0
     172  -DB  RC Holdings,     LLC                  ウィルミントン             100.0
     173  -DB  Services    Americas,     Inc.               ウィルミントン             100.0
     174  -DB  Structured     Derivative     Products,     LLC        ウィルミントン             100.0
     175  -DB  Structured     Products,     Inc.              ウィルミントン             100.0
     176  -DB  U.S.  Financial     Markets    Holding    Corporation         ウィルミントン             100.0
     177  -DB  USA  Core  Corporation                    ウエストトレントン             100.0
     178  -DBAH   Capital,    LLC                   ウィルミントン             100.0
     179  -DBFIC,    Inc.                      ウィルミントン             100.0
     180  -DBNZ   Overseas    Investments      (No.1)   Limited         ジョージタウン             100.0
     181  -DBUSBZ1,     LLC                     ウィルミントン             100.0
     182  -Deutsche     Bank  Americas    Holding    Corp.          ウィルミントン             100.0
     183  -Deutsche     Bank  Holdings,     Inc.              ウィルミントン             100.0
     184  -Deutsche     Bank  Insurance     Agency   Incorporated          ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     185  -Deutsche     Bank  National    Trust   Company           ロサンゼルス             100.0
     186  -Deutsche     Bank  Securities     Inc.             ウィルミントン             100.0
     187  -Deutsche     Bank  Trust   Company    Americas            ニューヨーク             100.0
     188  -Deutsche     Bank  Trust   Company    Delaware            ウィルミントン             100.0
     189  -Deutsche     Bank  Trust   Company,    National    Association       ニューヨーク             100.0
     190  -Deutsche     Bank  Trust   Corporation                ニューヨーク             100.0
     191  -Deutsche     Leasing    New  York  Corp.             ニューヨーク             100.0
     192  -Deutsche     Master   Funding    Corporation              ウィルミントン             100.0
     193  -Deutsche     Mortgage    & Asset   Receiving     Corporation        ウィルミントン             100.0
     194  -G Finance    Holding    Corp.                 ウィルミントン             100.0
     195  -G918   Corp.                       ウィルミントン             100.0
     196  -GAC-HEL,     Inc.                     ウィルミントン             100.0
     197  -German    American    Capital    Corporation              ルーザービル=ティモ             100.0
                                 ニアム
     198  -GWC-GAC    Corp.                     ウィルミントン             100.0
     199  -Kelsey    Street   LLC                   ウィルミントン             100.0
     200  -87  Leonard    Development      LLC              ウィルミントン             100.0
     201  -MIT  Holdings,     Inc.                   ボルチモア             100.0
     202  -MortgageIT      Securities     Corp.              ウィルミントン             100.0
     203  -MortgageIT,      Inc.                   ニューヨーク             100.0
     204  -New  87 Leonard,    LLC                  ウィルミントン             100.0
                                590/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     205  -PARTS   Funding,    LLC                  ウィルミントン             100.0
     206  -QR  Tower   2, LLC                    ウィルミントン             100.0
     207  -REO  Properties     Corporation                  ウィルミントン             100.0
     208  -Route   28 Receivables,      LLC               ウィルミントン             100.0
     209  -Sharps    SP I LLC                    ウィルミントン             100.0
     210  -Singer    Island   Tower   Suite   LLC             ウィルミントン             100.0
     211  -Structured      Finance    Americas,     LLC           ウィルミントン             100.0
     212  -World   Trading    (Delaware)     Inc.             ウィルミントン             100.0
     213  -Zumirez    Drive   LLC                   ウィルミントン             100.0
     214  DB Valoren    S. à r.l.                   ルクセンブルグ             100.0     592.0     11.1
     215  DB Value   S. à r.l.                    ルクセンブルグ             100.0     42.6     2.7
     216  DB VersicherungsManager          GmbH              フランクフルト           1  100.0
     217  DB Vita  S.A.                      ルクセンブルグ              75.0     25.3     1.1
     218  DBCIBZ1                          ジョージタウン             100.0
     219  DBCIBZ2                          ジョージタウン             100.0
     220  DBG  Eastern    Europe   II L.P.                セントヘリア              25.9     7.3     2.7
     221  DBOI  Global   Services    (UK)  Limited             ロンドン           2  100.0     12.4     5.6
     222  DBOI  Global   Services    Private    Limited            ムンバイ             100.0     155.3     32.7
     223  DBR  Investments      Co.  Limited                ジョージタウン             100.0     451.5     65.3
     224  DBRE  Global   Real  Estate   Management     IA,  Ltd.  (in     ジョージタウン             100.0
        voluntary     liquidation)
     225  DBRE  Global   Real  Estate   Management     IB,  Ltd.       ジョージタウン             100.0
     226  DBRE  Global   Real  Estate   Management     US IB,  L.L.C.      ウィルミントン             100.0
     227  DBRMS4                          ジョージタウン             100.0     320.5      5.7
     228  DBRMSGP1                          ジョージタウン           4,  5 100.0     320.5      5.7
     229  DBUK  PCAM  Limited                     ロンドン             100.0    (101.4)      0.5
     230  DBUSBZ2,    S. à r.l.                    ルクセンブルグ             100.0     26.9     34.0
     231  DBX  Advisors    LLC                    ウィルミントン             100.0
     232  DBX  Strategic     Advisors    LLC               ウィルミントン             100.0
     233  DEBEKO   Immobilien     GmbH  & Co Grundbesitz      OHG       エシュボルン           4  100.0     98.9     1.2
     234  DEE  Deutsche    Erneuerbare      Energien    GmbH         フランクフルト             100.0
     235  Delowrezham      de M éxico  S. de R.L.  de C.V.         メキシコシティ             100.0
     236  DEUKONA    Versicherungs-Vermittlungs-GmbH                      フランクフルト             100.0      4.4     3.6
     237  Deutsche    (Aotearoa)     Capital    Holdings    New  Zealand      オークランド             100.0

     238  Deutsche    (Aotearoa)     Foreign    Investments      New  Zealand     オークランド             100.0
     239  Deutsche    Aeolia   Power   Production     Soci  ét é Anonyme      アテネ              95.6
     240  Deutsche    Alt-A   Securities,      Inc.             ウィルミントン             100.0
     241  Deutsche    Alternative      Asset   Management     (UK)  Limited     ロンドン             100.0     59.5     3.3
     242  Deutsche    Asia  Pacific    Holdings    Pte  Ltd         シンガポール             100.0     259.6     10.0
     243  Deutsche    Asset   Management     (India)    Private    Limited      ムンバイ             100.0     10.7     0.2
     244  Deutsche    Australia     Limited    (Sub-group)             シドニー           2,  3 100.0     195.7     21.7
     245  -Baincor    Nominees    Pty  Limited               シドニー             100.0
     246  -Bainpro    Nominees    Pty  Ltd               シドニー             100.0
     247  -BNA  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
     248  -BTD  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
                                591/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     249  -Deutsche     Access   Investments      Limited            シドニー             100.0
     250  -Deutsche     Capital    Markets    Australia     Limited        シドニー             100.0
     251  -Deutsche     Group   Services    Pty  Limited            シドニー             100.0
     252  -Deutsche     Securities     Australia     Limited           シドニー             100.0
     253  -DNU  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
     254  -DTS  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
     255  -OPS  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
     256  -Pan  Australian     Nominees    Pty  Ltd            シドニー             100.0
     257  -R.B.M.    Nominees    Pty  Ltd                シドニー             100.0
     258  -RTS  Nominees    Pty  Limited                 シドニー             100.0
     259  Deutsche    Bank  (Cayman)    Limited               ジョージタウン             100.0     59.6     (0.5)
     260  Deutsche    Bank  (China)    Co.,  Ltd.             北京             100.0    1,123.2      28.6
     261  Deutsche    Bank  (Malaysia)     Berhad              クアラルンプール             100.0     395.1     54.6
     262  Deutsche    Bank  (Suisse)    SA               ジュネーブ             100.0     540.5     (0.7)
     263  Deutsche    Bank  (Uruguay)     Sociedad    An ó nima  Instituci     ó n モンテビデオ             100.0
        Financiera     Externa
     264  DEUTSCHE    BANK  A.S.                   イスタンブール             100.0     90.1     9.4
     265  Deutsche    Bank  Capital    Finance    LLC  I          ウィルミントン             100.0     300.0      0.0
     266  Deutsche    Bank  Europe   GmbH                フランクフルト           1  100.0     10.0     0.0
     267  Deutsche    Bank  Financial     Company              ジョージタウン             100.0     25.9     (5.2)
     268  Deutsche    Bank  International       Limited            セントヘリア             100.0     152.8     (3.9)
     269  Deutsche    Bank  Investments      (Guernsey)     Limited        セントピーターポート             100.0
     270  Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.              ルクセンブルグ             100.0    4,870.5      84.4
     271  Deutsche    Bank  Mutui   S.p.A.                ミラノ             100.0     30.3    (17.6)
     272  Deutsche    Bank  M éxico,   S.A.,   Instituci     ó n de Banca     メキシコシティ             100.0     60.2     (8.3)
        M ú ltiple
     273  Deutsche    Bank  Nominees    (Jersey)    Limited          セントヘリア             100.0
     274  Deutsche    Bank  Polska   Sp ó lka  Akcyjna            ワルシャワ             100.0     556.0      0.3
     275  Deutsche    Bank  Representative       Office   Nigeria    Limited     ラゴス             100.0
     276  Deutsche    Bank  S.A.  - Banco   Alem  ão           サンパウロ             100.0     250.4     (7.7)
     277  Deutsche    Bank  Securities     Limited              トロント             100.0     91.3     0.1
     278  Deutsche    Bank  Services    (Jersey)    Limited          セントヘリア             100.0
     279  Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni              ミラノ              99.9   1,878.3      (18.3)
     280  Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola        マドリッド              99.8   1,175.7      (4.8)
     281  Deutsche    Capital    Finance    (2000)   Limited          ジョージタウン             100.0
     282  Deutsche    Capital    Hong  Kong  Limited             香港             100.0     17.0     3.1
     283  Deutsche    Capital    Partners    China   Limited          ジョージタウン             100.0
     284  Deutsche    Cayman   Ltd.                  ジョージタウン             100.0
     285  Deutsche    CIB  Centre   Private    Limited            ムンバイ             100.0     46.9     13.8
     286  Deutsche    Colombia    S.A.S.                 ボゴタ             100.0
     287  Deutsche    Custody    N.V.                  アムステルダム             100.0
     288  Deutsche    Equities    India   Private    Limited          ムンバイ             100.0     48.2     19.3
     289  Deutsche    Finance    No.  2 Limited               ジョージタウン           2  100.0     11.3     0.7
     290  Deutsche    Gesellschaft      f ü r Immobilien-Leasing         mit    デュッセルドルフ             100.0
        beschr   änkter   Haftung
                                592/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     291  Deutsche    Global   Markets    Limited              テルアビブ             100.0     12.3     0.5
     292  Deutsche    Group   Holdings    (SA)  Proprietary      Limited      ヨハネスブルグ             100.0     17.8     0.0
     293  Deutsche    Grundbesitz      Beteiligungsgesellschaft             mbH   エシュボルン             100.0
        i.L.
     294  Deutsche    Grundbesitz-Anlagegesellschaft                mit      フランクフルト           1  99.8
        beschr   änkter   Haftung
     295  Deutsche    Gulf  Finance                   リヤド              29.1    155.1     10.9
     296  Deutsche    Holdings    (BTI)   Limited    (in  members'         ロンドン             100.0
        voluntary     liquidation)
     297  Deutsche    Holdings    (Grand   Duchy)              ルクセンブルグ             100.0     173.5     (2.4)
     298  Deutsche    Holdings    (Luxembourg)      S. à r.l.         ルクセンブルグ             100.0    2,895.8      16.9
     299  Deutsche    Holdings    Limited                 ロンドン           2  100.0     439.2      0.0
     300  Deutsche    Holdings    No.  2 Limited              ロンドン           2  100.0     195.2      0.5
     301  Deutsche    Holdings    No.  3 Limited              ロンドン           2  100.0     234.0     59.2
     302  Deutsche    Holdings    No.  4 Limited              ロンドン             100.0     114.6      0.7
     303  Deutsche    Immobilien     Leasing    GmbH            デュッセルドルフ           1  100.0     26.5     0.0
     304  Deutsche    India   Holdings    Private    Limited          ムンバイ             100.0     86.0     14.9
     305  Deutsche    International       Corporate     Services    (Ireland)     ダブリン             100.0     10.4     (1.0)
        Limited
     306  Deutsche    International       Corporate     Services    Limited     セントヘリア             100.0      2.0    (2.6)
     307  Deutsche    International       Custodial     Services    Limited     セントヘリア             100.0
     308  Deutsche    Investments      (Netherlands)       N.V.         アムステルダム             100.0
     309  Deutsche    Investments      India   Private    Limited         ムンバイ             100.0     110.9      5.1
     310  Deutsche    Investor    Services    Private    Limited         ムンバイ             100.0
     311  Deutsche    Knowledge     Services    Pte.  Ltd.          シンガポール             100.0     126.8     25.6
     312  Deutsche    Mandatos    S.A.                 ブエノスアイレス             100.0
     313  Deutsche    Mexico   Holdings    S. à r.l.            ルクセンブルグ             100.0     143.6      6.2
     314  Deutsche    Morgan   Grenfell    Group   Limited           ロンドン           2  100.0     938.7     (2.0)
     315  Deutsche    Mortgage    Securities,      Inc.           ウィルミントン             100.0
     316  Deutsche    Nederland     N.V.                 アムステルダム             100.0
     317  Deutsche    New  Zealand    Limited    (Sub-group)            オークランド           3  100.0      1.7     0.0
     318  -Deutsche     (New  Munster)    Holdings    New  Zealand    Limited    オークランド             100.0
     319  -Deutsche     Domus   New  Zealand    Limited            オークランド             100.0
     320  -Deutsche     Foras   New  Zealand    Limited            オークランド             100.0
     321  -Deutsche     Overseas    Issuance    New  Zealand    Limited       オークランド             100.0
     322  Deutsche    Nominees    Limited                 ロンドン             100.0
     323  Deutsche    Oppenheim     Family   Office   AG          ケルン           1  100.0     512.2      0.0
     324  Deutsche    Postbank    Finance    Center   Objekt   GmbH       シュットリンゲン             100.0
     325  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  I           ウィルミントン             100.0
     326  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  II           ウィルミントン             100.0
     327  Deutsche    Postbank    Funding    LLC  III           ウィルミントン             100.0
     328  Deutsche    Private    Asset   Management     Limited         ロンドン             100.0
     329  Deutsche    River   Investment     Management     Company    S. à   ルクセンブルグ              49.0
        r.l.,   en faillite    cl ô tur  ée
     330  Deutsche    Securities     (India)    Private    Limited        ニューデリー             100.0     10.7     0.4
                                593/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     331  Deutsche    Securities     (Proprietary)       Limited         ヨハネスブルグ             100.0     24.8     0.8
     332  Deutsche    Securities     (SA)  (Proprietary)       Limited       ヨハネスブルグ             100.0
     333  Deutsche    Securities     Asia  Limited              香港             100.0     195.8     (4.2)
     334  Deutsche    Securities     Inc.                東京             100.0    1,162.9      (66.4)
     335  Deutsche    Securities     Israel   Ltd.             テルアビブ             100.0
     336  Deutsche    Securities     Korea   Co.             ソウル             100.0     150.6     (8.0)
     337  Deutsche    Securities     Mauritius     Limited           エベヌ             100.0
     338  Deutsche    Securities     S.A.                ブエノスアイレス             100.0
     339  Deutsche    Securities     Saudi   Arabia   (a closed   joint     リヤド             100.0     78.3     (7.4)
        stock   company)
     340  Deutsche    Securities,      S.A.  de C.V.,   Casa  de Bolsa      メキシコシティ             100.0     26.7     (2.2)
     341  Deutsche    Services    Polska   Sp.  z o.o.           ワルシャワ             100.0
     342  Deutsche    StiftungsTrust       GmbH              フランクフルト           1  100.0
     343  Deutsche    Strategic     Investment     Holdings    Yugen   Kaisha    東京             100.0
     344  Deutsche    Trustee    Company    Limited              ロンドン             100.0     20.1     3.9
     345  Deutsche    Trustee    Services    (India)    Private    Limited      ムンバイ             100.0
     346  Deutsche    Trustees    Malaysia    Berhad             クアラルンプール             100.0
     347  Deutsche    Wealth   Management     S.G.I.I.C.,      S.A.       マドリッド             100.0
     348  Deutsche    Zurich   Pensiones     Entidad    Gestora    de Fondos    バルセロナ              50.0
        de Pensiones,     S.A.
     349  Deutscher     Pensionsfonds       Aktiengesellschaft              ボン              25.1     10.4     0.6
     350  Deutsches     Institut    f ü r Altersvorsorge       GmbH       フランクフルト              78.0
     351  DI Deutsche    Immobilien     Treuhandgesellschaft          mbH    フランクフルト           1  100.0
     352  DIL  Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH  i.L.       デュッセルドルフ             100.0
     353  DIL  Internationale       Leasinggesellschaft          mbH       デュッセルドルフ              50.0
     354  DISCA   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ           1  100.0
     355  Domus   Beteiligungsgesellschaft             der  Privaten         ベルリン              21.1
        Bausparkassen       mbH
     356  DONARUM    Holding    GmbH                  デュッセルドルフ              50.0
     357  DREIUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     358  DREIZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     359  DRITTE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH       デュッセルドルフ              50.0
     360  DRITTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     361  Durian   (Luxembourg)      S. à r.l.              ルクセンブルグ             100.0
     362  dwins   GmbH                       フランクフルト              21.3     2.6    (2.3)
     363  DWS  Alternatives      France                  パリ             100.0
     364  DWS  Alternatives      Global   Limited              ロンドン             100.0     166.2      3.3
     365  DWS  Alternatives      GmbH                  フランクフルト           1  100.0     19.5     0.0
     366  DWS  Asset   Management     (Korea)    Company    Limited        ソウル             100.0     17.1     1.5
     367  DWS  Beteiligungs      GmbH                  フランクフルト           1  98.9    336.4      0.0
     368  DWS  CH AG                       チューリッヒ             100.0     14.1     1.9
     369  DWS  Distributors,       Inc.                 ウィルミントン             100.0     33.8     (0.4)
                                594/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     370  DWS  Far  Eastern    Investments      Limited            台北              60.0
     371  DWS  Group   GmbH  & Co.  KGaA                フランクフルト              79.5   8,143.4      403.2
     372  DWS  Group   Services    UK Limited                ロンドン             100.0     31.2     (0.7)
     373  DWS  Grundbesitz      GmbH                  フランクフルト           1  99.9     23.7     0.0
     374  DWS  International       GmbH                 フランクフルト           1  100.0     82.3     0.0
     375  DWS  Investment     GmbH                   フランクフルト           1  100.0     343.6      0.0
     376  DWS  Investment     Management     Americas,     Inc.        ウィルミントン             100.0     818.9     (7.4)
     377  DWS  Investment     S.A.                   ルクセンブルグ             100.0     440.7     97.6
     378  DWS  Investments      Australia     Limited             シドニー             100.0
     379  DWS  Investments      Hong  Kong  Limited             香港             100.0     24.3     6.4
     380  DWS  Investments      Japan   Limited               東京             100.0     33.0     (7.0)
     381  DWS  Investments      Shanghai    Limited              上海             100.0
     382  DWS  Investments      Singapore     Limited             シンガポール             100.0     310.0     55.1
     383  DWS  Investments      UK Limited                 ロンドン             100.0     202.5     27.8
     384  DWS  Management     GmbH                   フランクフルト             100.0
     385  DWS  Real  Estate   GmbH                  フランクフルト           1  99.9     52.7     0.0
     386  DWS  Service    Company                    ウィルミントン             100.0      1.8    (6.0)
     387  DWS  Trust   Company                     コンコード             100.0     21.5     0.4
     388  DWS  USA  Corporation                      ウィルミントン             100.0    1,312.4      54.4
     389  EC EUROPA   IMMOBILIEN     FONDS   NR.  3 GmbH  & CO.  KG i.I.    ハンブルク              65.2
     390  EINUNDZWANZIGSTE        PAXAS   Treuhand-     und          デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     391  Eisler   Capital    (TA)  Ltd                ロンドン              34.7
     392  Elbe  Properties     S. à r.l.,   en faillite    cl ô tur  ée    ルクセンブルグ              25.0
     393  ELC  Logistik-Centrum        Verwaltungs-GmbH                エアフルト              50.0
     394  ELFTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     395  Elizabethan      Holdings    Limited                ジョージタウン             100.0
     396  Elizabethan      Management     Limited              ジョージタウン             100.0
     397  Emerald    Asset   Repackaging      Designated     Activity        ダブリン             100.0
        Company
     398  equiNotes     Management     GmbH  i.L.             デュッセルドルフ              50.0
     399  Erste   Frankfurter      Hoist   GmbH              フランクフルト             100.0
     400  European    Value   Added   I (Alternate     G.P.)   LLP       ロンドン             100.0
     401  Evroenergeiaki       Anonymi    Etaireia              アテネ              40.0
     402  Fiduciaria     Sant'   Andrea   S.r.l.              ミラノ             100.0
     403  Finanzberatungsgesellschaft              mbH  der  Deutschen     Bank   ベルリン             100.0
     404  FRANKFURT     CONSULT    GmbH                 フランクフルト           1  100.0
     405  Franz   Urbig-   und  Oscar   Schlitter-Stiftung               フランクフルト             100.0
        Gesellschaft      mit  beschr   änkter   Haftung
     406  F Ü NFTE  Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH  i.L.     デュッセルドルフ              50.0
     407  F Ü NFTE  PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     408  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.      バート   ホンブルク          41.2
        "Leipzig-Magdeburg"          KG
                                595/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     409  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.  Dresden    バート   ホンブルク          30.6
        "Louisenstra      ß e" KG
     410  F ü nfte  SAB  Treuhand    und  Verwaltung     GmbH  & Co.  Suhl    バート   ホンブルク          74.9
        "Rimbachzentrum"        KG
     411  F Ü NFUNDZWANZIGSTE        PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.
     412  F Ü NFZEHNTE    PAXAS   Treuhand-     und            デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     413  G.O.  IB-US   Management,      L.L.C.               ウィルミントン             100.0
     414  German   Public   Sector   Finance    B.V.            アムステルダム              50.0
     415  Gesellschaft      f ü r Kreditsicherung        mit  beschr   änkter    ベルリン              36.7     6.4     4.3
        Haftung
     416  giropay    GmbH                      フランクフルト              33.3
     417  Glor  Music   Production     GmbH  & Co.  KG          テーゲルンゼー              29.0
     418  GLOR  Music   Production     II GmbH  & Co.  KG         テーゲルンゼー              28.2
     419  Grundst    ü cksgesellschaft        Frankfurt     Bockenheimer         トロイスドルフ              94.9     5.3     3.2
        Landstra    ß e GbR
     420  Grundst    ü cksgesellschaft        Leipzig    Petersstra     ß e GbR    トロイスドルフ              36.1
     421  Grundst    ü cksgesellschaft        Wiesbaden              トロイスドルフ              64.7
        Luisenstra     ß e/Kirchgasse      GbR
     422  Harvest    Fund  Management     Co.,  Ltd.            上海              30.0    785.4     144.6
     423  HR "Simone"    GmbH  & Co.  KG i.I.              ヨルク              24.3
     424  Huarong    Rongde   Asset   Management     Company    Limited       北京              40.7    717.6     64.3
     425  ILV  Immobilien-Leasing         Verwaltungsgesellschaft              デュッセルドルフ              50.0
        D ü sseldorf    mbH
     426  Immobilien-Vermietungsgesellschaft                  Schumacher     GmbH   ベルリン              20.5
        & Co.  Objekt   Rolandufer     KG i.L.
     427  Immobilienfonds        B ü ro-Center     Erfurt   am Flughafen       トロイスドルフ              50.0
        Bindersleben      II GbR
     428  Ingrid   S. à.r.l.                     マンスバッハ              23.8
     429  Inn  Properties     S. à r.l.,   en faillite             ルクセンブルグ              25.0
     430  Intermodal     Finance    I Ltd.                ジョージタウン              49.0
     431  IOG  Denali   Upton,   LLC                 ドーバー              23.0
     432  IOG  NOD  I, LLC                     ドーバー              22.5
     433  Isaac   Newton   S.A.                    ルクセンブルグ              95.0     0.4    13.7
     434  Isar  Properties     S. à r.l.,   en faillite            ルクセンブルグ              25.0
     435  ISTRON   Beteiligungs-       und  Verwaltungs-GmbH              ケルン             100.0
     436  IVAF  I Manager,    S. à r.l.                 ルクセンブルグ             100.0
     437  IZI  D ü sseldorf    Informations-Zentrum          Immobilien        デュッセルドルフ              22.9
        Gesellschaft      mit  beschr   änkter   Haftung
     438  IZI  D ü sseldorf    Informations-Zentrum          Immobilien     GmbH   デュッセルドルフ              22.9
        & Co.  Kommanditgesellschaft
     439  J R Nominees    (Pty)   Ltd                 ヨハネスブルグ             100.0
     440  Joint   Stock   Company    Deutsche    Bank  DBU          キエフ             100.0     10.7     0.0
     441  Jyogashima     Godo  Kaisha                  東京             100.0
     442  KEBA  Gesellschaft      f ü r interne    Services    mbH       フランクフルト           1  100.0
                                596/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     443  Kidson   Pte  Ltd                     シンガポール             100.0     15.4     0.0
     444  Kinneil    Leasing    Company                  ロンドン              35.0
     445  KOMPASS    3 Beteiligungsgesellschaft             mbH         デュッセルドルフ              50.0
     446  KOMPASS    3 Erste   Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.   デュッセルドルフ              96.1
        Euro  KG i.L.
     447  KOMPASS    3 Zweite   Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.   デュッセルドルフ              97.0
        USD  KG i.L.
     448  Konsul   Inkasso    GmbH                   エッセン           1  100.0
     449  KVD  Singapore     Pte.  Ltd.                 シンガポール              30.1    773.0     166.3
     450  LA Water   Holdings    Limited                 ジョージタウン              75.0
     451  LAWL  Pte.  Ltd.                     シンガポール             100.0     22.9     1.3
     452  Leasing    Verwaltungsgesellschaft            Waltersdorf      mbH    シェーネフェルト             100.0
     453  Leonardo    III  Initial    GP Limited              ロンドン             100.0
     454  Lindsell    Finance    Limited                  セント   ジュリアンズ          100.0
     455  London   Industrial     Leasing    Limited             ロンドン             100.0
     456  M Cap  Finance    Mittelstandsfonds         GmbH  & Co.  KG      フランクフルト              77.1     17.2     0.8
     457  M Cap  Finance    Mittelstandsfonds         III  GmbH  & Co.  KG    フランクフルト              38.4
     458  Maher   Terminals     Holdings    (Toronto)     Limited         バンクーバー             100.0     258.1      0.6
     459  MCT  S ü dafrika    3 GmbH  & Co.  KG i.I.            ハンブルク              38.5
     460  MEF  I Manager,    S. à r.l.                 ルクセンブルグ             100.0
     461  Metro   plus  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  デュッセルドルフ              40.0
        i.L.
     462  Motion   Picture    Productions      One  GmbH  & Co.  KG      フランクフルト             100.0
     463  MPP  Beteiligungsgesellschaft             mbH           フランクフルト             100.0
     464  MT "CAPE   BEALE"   Tankschiffahrts        GmbH  & Co.  KG i.I.    ハンブルク              34.0
     465  MT "KING   DANIEL"    Tankschiffahrts        UG          ハンブルク              33.0
        (haftungsbeschr        änkt)  & Co.  KG i.L.
     466  MT "KING   DOUGLAS"    Tankschiffahrts        UG         ハンブルク              33.0
        (haftungsbeschr        änkt)  & Co.  KG i.L.
     467  MT "KING   EDWARD"    Tankschiffahrts        GmbH  & Co.  KG     ハンブルク              35.3
     468  MT "KING   ERIC"   Tankschiffahrts        GmbH  & Co.  KG i.I.     ハンブルク              34.5
     469  Navegator     - SGFTC,   S.A.                 リスボン             100.0
     470  NBG  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH      デュッセルドルフ              50.0
     471  NCW  Holding    Inc.                    バンクーバー             100.0
     472  NEUNTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     473  NEUNZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     474  Nexus   Infrastruktur       Beteiligungsgesellschaft             mbH    デュッセルドルフ              50.0
     475  NOFA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     476  norisbank     GmbH                     ボン           1  100.0     433.9      0.0
     477  North   Coast   Wind  Energy   Corp.              バンクーバー              96.7
     478  Oder  Properties     S. à r.l.,   en faillite            ルクセンブルグ              25.0
     479  OOO  "Deutsche     Bank  TechCentre"                 モスクワ             100.0     18.2     5.8
     480  OOO  "Deutsche     Bank"                   モスクワ             100.0     201.1      9.0
     481  OPB  Verwaltungs-      und  Beteiligungs-GmbH                ケルン             100.0
                                597/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     482  OPB  Verwaltungs-      und  Treuhand    GmbH           ケルン             100.0
     483  OPB-Nona    GmbH                     フランクフルト             100.0
     484  OPB-Oktava     GmbH                    ケルン             100.0
     485  OPB-Quarta     GmbH                    ケルン             100.0
     486  OPB-Septima      GmbH                    ケルン             100.0
     487  OPPENHEIM     Buy  Out  GmbH  & Co.  KG i.L.           ケルン              27.7
     488  OPPENHEIM     Capital    Advisory    GmbH             ケルン             100.0
     489  OPPENHEIM     PRIVATE    EQUITY   Manager    GmbH          ケルン             100.0
     490  OPPENHEIM     PRIVATE    EQUITY   Verwaltungsgesellschaft            mbH  ケルン             100.0
     491  OVV  Beteiligungs      GmbH                  ケルン             100.0
     492  P.F.A.B.    Passage    Frankfurter      Allee            ベルリン              22.2
        Betriebsgesellschaft          mbH
     493  PADEM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     494  PADUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ             100.0
     495  PAGUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
     496  PALDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     497  PANTUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  デュッセルドルフ              50.0
     498  PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             mbH    デュッセルドルフ              50.0
     499  PB Factoring     GmbH                    ボン           1  100.0     31.5     0.0
     500  PB Firmenkunden      AG                  ボン           1  100.0
     501  PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank           エッセン           1  100.0     18.5     0.0
     502  PEDIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   デュッセルドルフ              50.0
     503  PEDUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
     504  PEIF  III  SLP  Feeder,    SCSp                セニンガーベルク              54.0
     505  PENDIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     506  PENTUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     507  PERGOS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.        デュッセルドルフ              50.0
     508  PERGUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     509  PERILLA    Beteiligungsgesellschaft             mbH         デュッセルドルフ              50.0
     510  PERLIT   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH      デュッセルドルフ              50.0
     511  PERLU   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     512  PERNIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     513  Peruda   Leasing    Limited                   ロンドン             100.0
     514  PERXIS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     515  PETA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     516  Philippine     Opportunities       for  Growth   and  Income   (SPV-   マカティ・シティ              95.0     14.7     (0.2)
        AMC),   INC.
     517  Plantation     Bay,  Inc.                  セント・トーマス島             100.0
     518  PONTUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     519  Postbank    Akademie    und  Service    GmbH           ハーメルン             100.0
     520  Postbank    Beteiligungen       GmbH              ボン           1  100.0     782.0      0.0
     521  Postbank    Direkt   GmbH                  ボン           1  100.0     15.9     0.0
     522  Postbank    Filialvertrieb       AG              ボン           1  100.0     37.1     0.0
     523  Postbank    Finanzberatung       AG              ハーメルン             100.0     85.8     27.5
                                598/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     524  Postbank    Immobilien     GmbH                ハーメルン           1  100.0
     525  Postbank    Immobilien     und  Baumanagement       GmbH       ボン           1  100.0     20.2     0.0
     526  Postbank    Leasing    GmbH                  ボン           1  100.0
     527  PRADUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     528  PRASEM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     529  PRATES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  シェーネフェルト              50.0
     530  Prestipay     S.p.A.                     ウーディネ              40.0
     531  PRISON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    シェーネフェルト              50.0
     532  Private    Equity   Invest   Beteiligungs      GmbH         デュッセルドルフ              50.0
     533  Private    Equity   Life  Sciences                デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     534  PT Deutsche    Sekuritas     Indonesia               ジャカルタ              99.0     19.9     (0.5)
     535  PUDU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     536  PUKU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.    デュッセルドルフ              50.0
     537  PURIM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     538  QUANTIS    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    シェーネフェルト              50.0
     539  QUELLUM    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     540  QUOTAS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     541  Reference     Capital    Investments      Limited           ロンドン              99.9
     542  Rhine   Properties     S. à r.l.,   en faillite            ルクセンブルグ              25.0
     543  Riviera    Real  Estate                    パリ             100.0
     544  RoPro   U.S.  Holding,    Inc.                ウィルミントン             100.0     288.1     53.0
     545  RREEF   America    L.L.C.                   ウィルミントン             100.0     239.3     56.7
     546  RREEF   China   REIT  Management     Limited            香港             100.0
     547  RREEF   DCH,  L.L.C.                     ウィルミントン             100.0
     548  RREEF   European    Value   Added   I (G.P.)   Limited         ロンドン             100.0
     549  RREEF   Fund  Holding    Co.                 ジョージタウン             100.0     37.4     3.9
     550  RREEF   India   Advisors    Private    Limited            ムンバイ             100.0
     551  RREEF   Management     L.L.C.                  ウィルミントン             100.0     21.0     11.3
     552  SAB  Real  Estate   Verwaltungs      GmbH            ハーメルン           1  100.0
     553  SABIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     554  SAGITA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ             100.0
     555  Sal.  Oppenheim     jr.  & Cie.  Beteiligungs      GmbH       ケルン             100.0     45.5     0.4
     556  SALIX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     557  SALUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     558  SALUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.  デュッセルドルフ              58.5
        Objekt   Dresden    KG
     559  SANCTOR    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     560  SANDIX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     561  SANO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     562  SAPIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ             100.0
     563  SARIO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     564  SATINA   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH      デュッセルドルフ              50.0
     565  SCANDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
                                599/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     566  SCHEDA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  デュッセルドルフ              50.0
     567  Schumacher     Beteiligungsgesellschaft             mbH        デュッセルドルフ              33.2
     568  SCITOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     569  SCITOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.  デュッセルドルフ              71.1
        Objekt   Heiligenstadt       KG i.L.
     570  SCUDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   デュッセルドルフ             100.0
     571  SECHSTE    Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH      デュッセルドルフ              50.0
     572  SECHSTE    PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft            デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     573  SECHZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     574  SEDO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.    デュッセルドルフ             100.0
     575  SEGES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     576  SEGU  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     577  SELEKTA    Grundst    ü cksverwaltungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     578  SENA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     579  SENA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.   デュッセルドルフ             100.0
        Objekt   Kamenz   KG
     580  SERICA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     581  Service    Company    Four  Limited                香港             100.0
     582  SIDA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     583  SIEBTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     584  SIEBZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     585  SIFA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ             100.0
     586  SILANUS    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
        i.L.
     587  SILEX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     588  SILEX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.  デュッセルドルフ              83.8
        Objekt   ベルリン    KG i.L.
     589  SILIGO   Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH  i.L.    デュッセルドルフ              50.0
     590  SILUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     591  SIMILA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  デュッセルドルフ              50.0
     592  SOLATOR    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     593  SOLIDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ             100.0
     594  SOLON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     595  SOLON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.  ハレ/ザーレ              30.5
        Objekt   Heizkraftwerk       Halle   KG i.L.
     596  SOLUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     597  SOMA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     598  Somkid   Immobiliare      S.r.l.                 コネリアノコネリアノ             100.0
     599  SOREX   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     600  SOSPITA    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
                                600/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     601  SPINO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   デュッセルドルフ             100.0
     602  SPLENDOR    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH   シェーネフェルト              50.0
     603  SPV  I Sociedad    An ó nima  Cerrada               リマ              99.9
     604  SPV  II Sociedad    An ó nima  Cerrada              リマ              99.8
     605  SRC  Security    Research    & Consulting     GmbH         ボン              22.5
     606  STABLON    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ             100.0
        i.L.
     607  STAGIRA    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     608  Starpool    Finanz   GmbH                  ベルリン              49.9
     609  STATOR   Heizkraftwerk       Frankfurt     (Oder)           シェーネフェルト             100.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     610  Stelvio    Immobiliare      S.r.l.                ボルツァーノ             100.0
     611  SUBLICA    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
        i.L.
     612  SUBU  Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH  i.L.     デュッセルドルフ              50.0
     613  SULPUR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  シェーネフェルト              50.0
     614  SUPERA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     615  SUPLION    Beteiligungsgesellschaft             mbH         デュッセルドルフ              50.0
     616  SUSA  Mobilien-Vermietungsgesellschaft                 mbH       デュッセルドルフ              50.0
     617  SUSIK   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     618  Swabia   1. Verm  ö gensbesitz-GmbH                   フランクフルト             100.0
     619  S ü ddeutsche     Verm  ö gensverwaltung       Gesellschaft      mit    フランクフルト             100.0
        beschr   änkter   Haftung
     620  TABA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     621  TACET   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     622  TAGO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     623  Tagus   - Sociedade     de Titulariza     çã o de Creditos,     S.A.   リスボン             100.0
     624  TAGUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     625  TAKIR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ             100.0
     626  Tasfiye    Halinde    Deutsche    Securities     Menkul   Degerler     イスタンブール             100.0
        A.S.
     627  TEBOR   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   デュッセルドルフ              50.0
     628  Teesside    Gas  Transportation       Limited    (in  members'       ロンドン              48.0    (178.0)      (6.5)
        voluntary     liquidation)
     629  TELO  Beteiligungsgesellschaft             mbH           シェーネフェルト             100.0
     630  TEMATIS    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ             100.0
        i.L.
     631  Tempurrite     Leasing    Limited                 ロンドン             100.0
     632  TERRUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  デュッセルドルフ             100.0
     633  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH         デュッセルドルフ              50.0
     634  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.  Objekt     デュッセルドルフ             100.0
        Halle   I KG i.L.
                                601/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     635  TESATUR    Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.  Objekt     デュッセルドルフ             100.0
        Nordhausen     I KG i.L.
     636  Thai  Asset   Enforcement      and  Recovery    Asset   Management      バンコク             100.0
        Company    Limited
     637  TIEDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     638  TIEDO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  & Co.  デュッセルドルフ              25.0
        Objekt   Lager   Nord  KG i.L.
     639  TOSSA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ             100.0
     640  TRAGO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     641  Trave   Properties     S. à r.l.,   en faillite            ルクセンブルグ              25.0
     642  TREMA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     ベルリン              50.0
     643  TRENTO   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     644  Treuinvest     Service    GmbH                 フランクフルト             100.0
     645  TRINTO   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.        シェーネフェルト              50.0
     646  TRIPLA   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ             100.0
     647  Triplereason      Limited                   ロンドン             100.0     330.0     (0.2)
     648  Triton   Beteiligungs      GmbH  i.L.              フランクフルト              33.1
     649  TRS  Aria  LLC                      ウィルミントン             100.0
     650  TRS  Leda  LLC                      ウィルミントン             100.0
     651  TRS  Maple   II LTD                    ジョージタウン             100.0
     652  TRS  Oak  II LTD                     ジョージタウン             100.0
     653  TRS  Scorpio    LLC                    ウィルミントン             100.0
     654  TRS  SVCO  LLC                      ウィルミントン             100.0
     655  TRS  Tupelo   II LTD                   ジョージタウン             100.0
     656  TRS  Venor   LLC                     ウィルミントン             100.0
     657  TRS  Walnut   II LTD                   ジョージタウン             100.0
     658  TUDO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.    デュッセルドルフ              50.0
     659  TUGA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.    デュッセルドルフ              50.0
     660  TYRAS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     661  U.S.A.   ITCF  XCI  L.P.                  ニューヨーク              99.9
     662  VARIS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.         デュッセルドルフ              50.0
     663  VCJ  Lease   S. à r.l.                   ルクセンブルグ             100.0
     664  VCL  Lease   S. à r.l.                   ルクセンブルグ              95.0
     665  Vesta   Real  Estate   S.r.l.                 ミラノ             100.0
     666  VIERTE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH       デュッセルドルフ              50.0
     667  VIERTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     668  VIERUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     669  VIERZEHNTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     670  Volbroker.com       Limited                   ロンドン              22.5     10.5     0.9
     671  V Ö B-ZVD   Processing     GmbH                ボン             100.0     32.7     4.1
     672  Wealthspur     Investment     Ltd.               ラブアン             100.0
     673  WEPLA   Beteiligungsgesellschaft             mbH          フランクフルト             100.0     132.4     14.1
     674  Weser   Properties     S. à r.l.,   en faillite            ルクセンブルグ              25.0
                                602/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注           (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
     675  Whale   Holdings    S. à r.l.,   en liquidation      volontaire       ルクセンブルグ             100.0
     676  Wohnungs-Verwaltungsgesellschaft                 Moers   mbH  i.L.     デュッセルドルフ              50.0
     677  Wood  NewCo   S. à r.l.                   ルクセンブルグ              52.1
     678  XARUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   シェーネフェルト              50.0
     679  XELLUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     680  XENTIS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     681  XERA  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     682  ZABATUS    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     683  ZAKATUR    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     684  ZALLUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     685  ZARAT   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     686  ZARGUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     687  ZEA  Beteiligungsgesellschaft             mbH           シェーネフェルト              25.0
     688  ZEHNTE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     689  zeitinvest-Service         GmbH                エシュボルン              25.0
     690  ZELAS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     691  ZENO  Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     692  ZEPTOS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.  デュッセルドルフ              50.0
     693  ZEREVIS    Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     694  ZERGUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     695  Zhong   De Securities     Co.,  Ltd              北京              33.3    150.9      3.5
     696  ZIDES   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     697  ZIMBEL   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    シェーネフェルト              50.0
     698  ZINDUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  i.L.        デュッセルドルフ              50.0
     699  ZINUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     700  ZIRAS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     701  ZITON   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     デュッセルドルフ              50.0
     702  ZITUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH     シェーネフェルト              50.0
     703  ZONTUM   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH    デュッセルドルフ              50.0
     704  ZORUS   Grundst    ü cks-Vermietungsgesellschaft              mbH  i.L.   デュッセルドルフ              50.0
     705  ZURET   Beteiligungsgesellschaft             mbH          デュッセルドルフ              50.0
     706  ZWANZIGSTE     PAXAS   Treuhand-     und             デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     707  ZWEITE   Fonds-Beteiligungsgesellschaft                mbH       デュッセルドルフ              50.0
     708  ZWEITE   PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft             デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     709  ZWEIUNDZWANZIGSTE         PAXAS   Treuhand-     und         デュッセルドルフ              50.0
        Beteiligungsgesellschaft             mbH
     710  ZW Ö LFTE  PAXAS   Treuhand-     und  Beteiligungsgesellschaft            デュッセルドルフ              50.0
        mbH
     711  ZYLUM   Beteiligungsgesellschaft             mbH          シェーネフェルト              25.0
     712  ZYRUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH          シェーネフェルト              25.0
     713  ZYRUS   Beteiligungsgesellschaft             mbH  & Co.  Patente    I KG シェーネフェルト              20.4
        i.L.
                                603/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                   自己
                                                        損益
    シリア                                          資本持     資本
                   会社名                 会社所在地        脚注            (百万
    ル番号                                          分(%)    (百万
                                                       ユーロ)
                                                  ユーロ)
    議決権の5%超を保有する大企業に対する持分
     714  A.C.N.   603  303  126  Pty  Ltd               メルボルン              19.4
     715  ABRAAJ   Holdings    (in  official    liquidation)            ジョージタウン              8.8
     716  BBB  B ü rgschaftsbank       zu Berlin-Brandenburg         GmbH     ベルリン              5.6
     717  B Ü RGSCHAFTSBANK       BRANDENBURG      GmbH            ポツダム              8.5
     718  B ü rgschaftsbank       Mecklenburg-Vorpommern            GmbH      シュベリーン              8.4
     719  B ü rgschaftsbank       Sachsen    GmbH              ドレスデン              6.3
     720  B ü rgschaftsbank       Sachsen-Anhalt       GmbH          マクデブルク              8.2
     721  B ü rgschaftsbank       Schleswig-Holstein         Gesellschaft      mit  キール              5.6
        beschr   änkter   Haftung
     722  B ü rgschaftsbank       Th ü ringen   GmbH             エアフルト              8.7
     723  B ü rgschaftsgemeinschaft           Hamburg    GmbH          ハンブルク              8.7
     724  MTS  S.p.A.                        ローマ              5.0
     725  PB Spezial-Investmentaktiengesellschaft                   mit      ボン              2.4
        Teilgesellschaftsverm           ö gen
     726  Prader   Bank  S.p.A.                    ボルツァーノ              9.0
     727  Private    Export   Funding    Corporation               ウィルミントン              6.0
     728  Saarl   ändische    Investitionskreditbank                   ザールブリュッケン              11.8
        Aktiengesellschaft
     729  Yensai.com     Co.,  Ltd.                  東京              7.1
      次へ

                                604/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の情報
    支援宣言

     次に掲げる子会社に関して、ドイツ銀行AGは、政治リスクの場合を除き、これらの子会社がそれぞれの契約負債を履行でき

    ることを保証する。
     BHW  Bausparkasse      Aktiengesellschaft         (ハーメルン)         Deutsche    Bank  Trust   Company    Americas    (ニューヨーク)

     D B Investments      (GB)  Limited    (ロンドン)             Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola  (マドリッド)

     DB International       (Asia)   Limited    (シンガポール)           Deutsche    Holdings    (Malta)    S. à r.l.  (ルクセンブルグ)

     Deutsche    Australia     Limited(シドニー)

                               Deutsche    Immobilien     Leasing    GmbH  (デュッセルドルフ)
     Deutsche    Bank  (China)    Co.,  Ltd.  (北京)            Deutsche    Morgan   Grenfell    Group   Public   Limited,    Company

                               (ロンドン)
     Deutsche    Bank  (Malaysia)     Berhad   (クアラルンプール)           Deutsche    Oppenheim     Family   Office   AG (ケルン)

     Deutsche    Bank  (Suisse)    SA (ジュネーブ)               Deutsche    Securities     Asia  Limited    (香港)

     DEUTSCHE    BANK  A.  . (イスタンブール)                 ドイツ証券株式会社(東京)

     Deutsche    Bank  Americas    Holding    Corp.   (ウィルミント         Deutsche    Securities     Saudi   Arabia   (非公開株式会社)(リ

     ン)                           ヤド)
     Deutsche    Bank  Europe   GmbH  (フランクフルト・アム・マ               Joint   Stock   Company    Deutsche    Bank  DBU  (キエフ)

     イン)
     Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.  (ルクセンブルグ)             norisbank     GmbH  (ボン)

     Deutsche    Bank  Polska   Sp ó ł ka Akcyjna    (ワルシャワ)          OOO  “Deutsche    Bank  ”(モスクワ)

     Deutsche    Bank  S.A.  – Banco   Alem  ão (サンパウロ)           PB Factoring     GmbH  (ボン)

     Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni   (ミラノ)

                                605/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ファンドブリーフ法第28条に基づく開示
     以下の表は、ファンドブリーフ法第28条により要求される開示事項を示している。これらの開示には、2020年12月31日現

    在、ドイツ銀行AGが既に保有している抵当ファンドブリーフ債の情報の他、公共ファンドブリーフ債に関する開示が含まれて
    いる。当該公共ファンドブリーフ債は、DB                    Privat-    und  Firmenkundenbank        AGのみが保有するものであり、ドイツ銀行AGでは、
    2020年1月1日付の合併に伴い遡及的に開示されている。抵当ファンドブリーフ債の開示には、ドイツ銀行AGの前年度の数値に
    加えて、プロフォーマ値が含まれている。公共ファンドブリーフ債の開示には、ドイツ銀行AGの過年度の数値が合併前には存
    在しないことから、プロフォーマ値のみが含まれている。
    総合的エクスポージャー(ファンドブリーフ法第28条第1項第1号)

    抵当ファンドブリーフ債
                                                 2020  年12月31日現在
                                                      現在価値-
                                     現在価値-       現在価値-
                                                   最悪の金利および
                                    高金利ストレ       低金利ストレ       FXレートのストレ
    単位:百万ユーロ                     名目価値      現在価値     ス・シナリオ       ス・シナリオ         ス・シナリオ
    抵当ファンドブリーフ債                     11,972.0      12,966.3       11,661.6       14,953.0         11,661.6
    担保資産
                         15,980.6      18,711.2       16,001.6       22,289.8         16,001.6
     ファンドブリーフ法第12条第1項による担保
                         14,834.6      17,520.1       14,950.9       20,927.1         14,950.9
     資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第1号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第2号によ
                             0      0       0       0         0
          1
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                             0      0       0       0         0
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第3号によ
                          1,146.0      1,191.1       1,050.6       1,362.7         1,050.6
          2
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                            9.6      9.2       9.0       9.1         9.0
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(債権)
      担保資産合計に対する割合(%)
                             0      0       0       0         0
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(負債)
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                             0      0       0       0         0
      合(%)
    担保超過額
                          4,008.6      5,744.9       4,340.0       7,336.8         4,340.0
     抵当ファンドブリーフ債残高に対する割合
                            33.5      44.3       37.2       49.1         37.2
     (%)
    PfandBarwertV      第5条第1項第1号および第6条第2項第1号によるスタティック・アプローチ
    1  ファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産を除く。
    2  ファンドブリーフ法第19条第1項第2号における担保資産ならびにファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産
      を含む。
                                606/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                    プロフォーマ

                                                 2020  年12月31日現在
                                                      現在価値-
                                     現在価値-       現在価値-
                                                   最悪の金利および
                                    高金利ストレ       低金利ストレ       FXレートのストレ
    単位:百万ユーロ                     名目価値      現在価値     ス・シナリオ       ス・シナリオ         ス・シナリオ
    抵当ファンドブリーフ債                     12,113.9      12,600.5       11,353.4       14,237.5         11,353.5
    担保資産
                         17,107.1      17,787.6       15,954.7       20,086.2         15,954.7
     ファンドブリーフ法第12条第1項による担保
                         15,729.5      11,769.0       10,258.2       13,702.9         10,258.2
     資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第1号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第2号によ
                           271.3        0       0       0         0
          1
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                            2.2       0       0       0         0
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第3号によ
                           669.5      338.2       307.9       373.7         307.9
          2
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                            5.5      3.9       4.1       3.7         4.1
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(債権)
      担保資産合計に対する割合(%)
                             0      0       0       0         0
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(負債)
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                             0      0       0       0         0
      合(%)
    担保超過額
                          4,993.2      5,187.1       4,601.3       5,848.7         4,601.2
     抵当ファンドブリーフ債残高に対する割合
                            41.2      41.2       40.5       41.1         40.5
     (%)
    PfandBarwertV      第5条第1項第1号および第6条第2項第1号によるスタティック・アプローチ
    1  ファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産を除く。
    2  ファンドブリーフ法第19条第1項第2号における担保資産ならびにファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産
      を含む。
                                607/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                                                 2019  年12月31日現在

                                                      現在価値-
                                     現在価値-       現在価値-
                                                   最悪の金利および
                                    高金利ストレ       低金利ストレ       FXレートのストレ
    単位:百万ユーロ                     名目価値      現在価値     ス・シナリオ       ス・シナリオ         ス・シナリオ
    抵当ファンドブリーフ債                      8,364.5      8,716.4       7,585.4       10,224.8         7,585.4
    担保資産
                         10,630.0      12,107.3       10,566.1       14,076.5         10,566.1
     ファンドブリーフ法第12条第1項による担保
                         10,302.0      11,769.0       10,258.2       13,702.9         10,258.2
     資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第1号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産
     ファンドブリーフ法第19条第1項第2号によ
                             0      0       0       0         0
          1
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                             0      0       0       0         0
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第3号によ
                           328.0      338.2       307.9       373.7         307.9
          2
     る担保資産
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                            3.9      3.9       4.1       3.7         4.1
      合(%)
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(債権)
      担保資産合計に対する割合(%)
                             0      0       0       0         0
     ファンドブリーフ法第19条第1項第4号によ
                             0      0       0       0         0
     る担保資産(負債)
      抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                             0      0       0       0         0
      合(%)
    担保超過額
                          2,265.5      3,390.9       2,980.8       3,851.7         2,980.7
     抵当ファンドブリーフ債残高に対する割合
                            27.1      38.9       39.3       37.7         39.3
     (%)
    PfandBarwertV      第5条第1項第1号および第6条第2項第1号によるスタティック・アプローチ
    1  ファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産を除く。
    2  ファンドブリーフ法第19条第1項第2号における担保資産ならびにファンドブリーフ法第4条第1項第2文第1号および第2号における担保資産
      を含む。
     担保資産は、モーゲージにより担保されている顧客に対する債権である。その他の担保資産は、ファンドブリーフ法に従

    い、公社債およびその他の固定利付有価証券である。
    公共ファンドブリーフ債

                                             リスク調整       リスク調整
                                              後の正味       後の正味
                                                  1       1
                                              現在価値       現在価値
                   名目価値       名目価値     正味現在価値       正味現在価値
                           2020  年            2020  年            2020  年
                        1 月1日現在             1 月1日現在             1 月1日現在
                    2020  年     (プロ       2020  年     (プロ       2020  年     (プロ
    単位:百万ユーロ            12 月31日現在       フォーマ)      12 月31日現在       フォーマ)      12 月31日現在       フォーマ)
        2
    担保資産
                    149.0       305.5       156.6       321.5       161.4       333.2
     このうち、デリバティ
                      0       0       0       0       0       0
     ブ
    公共ファンドブリーフ債
                     90.0      170.0       119.2       209.7       128.0       221.5
    超過担保(%)
                     65.6       79.7       31.4       53.3       26.1       50.4
    1  ダイナミック法。
    2  ファンドブリーフ法第20条第2項におけるその他の担保資産を含む。
                                608/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    期限プロファイル(ファンドブリーフ法第28条第1項第2号)
    抵当ファンドブリーフ債
                    ファンドブリーフ債残高の期限内訳                         担保プールの固定金利期間
    期限プロファイル
                           2020  年                  2020  年
                        1 月1日現在                    1 月1日現在
                    2020  年     (プロ       2019  年     2020  年     (プロ       2019  年
    単位:百万ユーロ            12 月31日現在       フォーマ)      12 月31日現在      12 月31日現在       フォーマ)      12 月31日現在
    6ヶ月未満               1,185.0       1,200.0        200.0       580.0      1,359.5        499.1
    6ヶ月から12ヶ月                175.0       790.0       750.0       488.5       513.0       318.0
    12ヶ月から18ヶ月                555.0      1,185.0        110.0       572.5       617.0       334.6
    18ヶ月から2年                  0     325.0       275.0       336.9       495.0       416.6
    2年から3年                693.0       755.0       700.0      1,031.0        900.0       659.5
    3年から4年
                   2,264.5        993.0       910.0      1,381.3       1,340.1        770.3
    4年から5年
                   1,207.0       1,239.5       1,050.0       1,062.3       1,479.9       1,030.9
    5年から10年
                   4,698.0       3,965.0       3,285.0       5,872.9       5,354.9       4,013.0
    10年超
                   1,194.5       1,309.5       1,084.5       4,655.2       3,570.4       2,588.0
    合計
                   11,972.0       11,762.0       8,364.5      15,980.6       15,629.8       10,630.0
    公共ファンドブリーフ債

                                            公共ファンド       公共ファンド
                                    1        1
                                担保資産        担保資産
                                             ブリーフ債       ブリーフ債
    期限プロファイル
                                        2020  年            2020  年
                                      1 月1日現在             1 月1日現在
                                 2020  年     (プロ       2020  年     (プロ
    単位:百万ユーロ                          12 月31日現在       フォーマ)      12 月31日現在       フォーマ)
    6ヶ月未満                              20.0       13.5        0     60.0
    6ヶ月から12ヶ月                                0     45.0        0       0
    12ヶ月から18ヶ月                              30.0       20.0        0       0
    18ヶ月から2年                              25.0        0       0       0
    2年から3年                              19.0      155.0         0       0
    3年から4年
                                  20.0       27.0        0       0
    4年から5年
                                    0     20.0       50.0        0
    5年から10年
                                  35.0        0     25.0       50.0
    10年超
                                    0     25.0       15.0       60.0
    合計
                                  149.0       305.5       90.0      170.0
    担保プールに含まれるデリバティブの割合(ファンドブリーフ法第28条第1項第3号)

     2020年12月31日および2019年12月31日現在、担保プールにデリバティブは含まれていなかった。
    名目価値による担保資産(ファンドブリーフ法第28条第2項第1a号)

    抵当ファンドブリーフ債
     総額160億ユーロ(2019年度:103億ユーロ)のうち、単独で名目価値が0.3百万ユーロ未満の担保資産は120億ユーロ(2019
    年度:77億ユーロ)、名目価値が0.3百万ユーロから1百万ユーロの担保資産は21億ユーロ(2019年度:18億ユーロ)、名目価
    値が1百万ユーロから10百ユーロの担保資産は772百万ユーロ(2019年度:766百万ユーロ)および名目価値が10百万ユーロ超の
    担保資産は0百万ユーロ(2019年度:0百万ユーロ)であった。
                                609/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ファンドブリーフ債の国/登記上の本社所在地別の追加的担保資産(名目価値)(ファンドブリーフ法第28条第1項第4号およ

    び第5号)
    公共ファンドブリーフ債
                                                 2020  年1月1日現在
     単位:百万ユーロ                                 2020  年12月31日現在          (プロフォーマ)
    ドイツ                                         0.0          0.0
    ファンドブリーフ法第20条第2項第1号による均等化債権
                                             0.0          13.5
    ファンドブリーフ法第20条第2項第2号による資産
                                             0.0           0
     このうち、規則(EU)第575/2013号の第129条による債権(カバード・
                                             0.0          0.0
     ボンド)
    ドイツ合計
                                             0.0          13.5
    合計
                                             0.0          13.5
    抵当ファンドブリーフ債の担保資産として用いた貸出金の、モーゲージ設定不動産の国別および用途別の内訳(ファンドブ

    リーフ法第28条第2項第1b号および第1c号)
    抵当ファンドブリーフ債
    2020  年
                   住宅用                    商業用
    12 月31日
    現在
                                           その他
           集合
               戸建                    小売用    工業用
    単位:百万               複数世             事務所           の商業        建物用
    ユーロ       住宅    住宅    帯住宅    その他     合計   用建物    建物    建物   用建物    合計   の土地     合計
    ドイツ      2,577.7    8,258.6    2,845.7       0 13,682.0     565.7    175.4    158.7    252.9   1,152.6       0 14,834.6
    英国         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    スイス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    フランス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    ベルギー         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    オランダ         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    合計      2,577.7    8,258.6    2,845.7       0 13,682.0     565.7    175.4    158.7    252.9   1,152.6       0 14,834.6
    2020  年

    1 月1日
                   住宅用                    商業用
    現在
    (プロ
    フォーマ)
                                           その他
           集合
               戸建                    小売用    工業用
    単位:百万               複数世             事務所           の商業        建物用
    ユーロ       住宅    住宅    帯住宅    その他     合計   用建物    建物    建物   用建物    合計   の土地     合計
    ドイツ      2,375.4    7,964.0    2,788.3       0 13,127.6     535.8    170.1    152.7    276.2   1,134.8       0 14,262.4
    英国         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    スイス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    フランス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    ベルギー         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    オランダ         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    合計      2,375.4    7,964.0    2,788.3       0 13,127.6     535.8    170.1    152.7    276.2   1,134.8       0 14,262.4
                                610/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2019  年

                   住宅用                    商業用
    12 月31日
    現在
                                           その他
           集合
               戸建                    小売用    工業用
    単位:百万               複数世             事務所           の商業        建物用
    ユーロ       住宅    住宅    帯住宅    その他     合計   用建物    建物    建物   用建物    合計   の土地     合計
    ドイツ      1,844.6    4,663.1    2,659.5       0 9,167.1     535.8    170.1    152.7    276.2   1,134.8       0 10,301.9
    英国         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    スイス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    フランス         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    ベルギー         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    オランダ         0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0    0
    合計      1,844.6    4,663.1    2,659.5       0 9,167.1     535.8    170.1    152.7    276.2   1,134.8       0 10,301.9
    抵当ファンドブリーフ債の担保資産として用いたモーゲージ貸出金に係る支払の延滞(ファンドブリーフ法第28条第2項第2

    号)
     抵当ファンドブリーフ債の担保資産として用いたモーゲージ貸出金について、90日以上延滞の支払は、2020年12月31日現在
    はなし、2019年12月31日現在は0.6百万ユーロであった。
    モーゲージ貸出金に係る追加情報(ファンドブリーフ法第28条第2項第4号)

     2020年度および2019年度末現在、担保権実行の手続中のものはなかった。2020年度および2019年度において担保権の実行は
    なく、ドイツ銀行AGがモーゲージに係る損失を防ぐために資産を獲得することはなかった。また、モーゲージ設定者による利
    息の支払遅延はなかった。
    固定金利割合の比較(ファンドブリーフ法第28条第1項第9号)

    抵当ファンドブリーフ債
                                                     名目価値
    単位:百万ユーロ                                 2020  年1月1日現在

    (別途記載のものを除く。)                     2020  年12月31日現在          (プロフォーマ)          2019  年12月31日現在
    固定金利抵当ファンドブリーフ債                            9,222          13,003            8,115
     抵当ファンドブリーフ債残高に対する割
                                  77           98           97
     合(%)
    固定金利担保資産                            15,856           13,855           10,507
     担保資産合計に対する割合(%)                              99           99           99
    通貨ごとの正味現在価値(ファンドブリーフ法第28条第1項第10号)

                                                   正味現在価値
    通貨 単位:百万ユーロ
                                     2020  年12月31日現在         2019  年12月31日現在
    ユーロ                                       4,340           2,981
                                611/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の特徴的な要因(ファンドブリーフ法第28条第1項第7号、同法第28条第1項第11号、同法第28条第2項第3号)
    単位:百万ユーロ                                 2020  年1月1日現在
    (別途記載のものを除く。)                     2020  年12月31日現在          (プロフォーマ)          2019  年12月31日現在
    モーゲージ貸出額を用いて加重した平均LTV
                                  54           54           53
      1
    比率  (%)
                    2
    モーゲージ貸出金の平均経過年数
                                  5          5.7            5
    ファンドブリーフ法第13条第1項による制限
                                  0           0           0
                       3
    を超過する債権合計(優先権のない国)
    1  ファンドブリーフ法第28条第2項第3号に基づく。
    2  ファンドブリーフ法第28条第1項第11号に基づく。
    3  ファンドブリーフ法第28条第1項第7号に基づく。
    発行済公共ファンドブリーフ債の担保資産の金額別内訳(名目価値)(ファンドブリーフ法第28条第3項第1号)

                                                 2020  年1月1日現在
    単位:百万ユーロ
                                     2020  年12月31日現在          (プロフォーマ)
    10 百万ユーロ以下                                       0.0           0.0
    10百万ユーロから100百万ユーロ                                      149.00           292.0
    100百万ユーロ超                                        0.0            0
    合計                                       149.0           292.0
    発行済公共ファンドブリーフ債の担保資産(名目価値)の発行者別種類およびその登記上の所在地(国)(ファンドブリーフ

    法第28条第3項第2号)
                                                 2020  年1月1日現在
                                  2020  年12月31日現在             (プロフォーマ)
    単位:百万ユーロ                              所有       保証       所有       保証
    ドイツ
    国                                0       0     38.5        0
    公共機関(regional)                              114.0         0     240.0         0
    公共機関(local)                                0       0       0       0
    その他の債務者                                0       0       0       0
    ドイツ合計
                                  114.0         0     278.5         0
    輸出促進のために供された保証
                                    0       0       0       0
    EU の機関
    国                                0       0       0       0
    公共機関(regional)                                0       0       0       0
    公共機関(local)                                0       0       0       0
    その他の債務者                                0       0     27.0        0
    EUの機関合計
                                    0       0     27.0        0
    輸出促進のために供された保証
                                    0       0       0       0
    フィンランド
    国                              35.0        0       0       0
    公共機関(regional)                                0       0       0       0
    公共機関(local)                                0       0       0       0
    その他の債務者                                0       0       0       0
    フィンランド合計
                                  35.0        0       0       0
    輸出促進のために供された保証
                                    0       0       0       0
    所有/保証の合計
                                  149.0         0     305.5         0
    合計
                                  149.0         0     305.5         0
                                612/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    発行済公共ファンドブリーフ債および担保資産の特性(ファンドブリーフ法第28条第1項第8号から第10号)
                                                 2020  年1月1日現在
    単位:百万ユーロ
                                     2020  年12月31日現在          (プロフォーマ)
    ファンドブリーフ法第28条第1項第9号による固定金利の割合
    固定金利の公共ファンドブリーフ債                                      100.00           100.00
    固定金利の担保資産                                      100.00           100.00
                                            0.0           0.0
    ファンドブリーフ法第28条第1項第8号による超過額
    ファンドブリーフ法第20条第2項による上限を上回る担保資産の合
                                            0.0           0.0
    計額(百万ユーロ)
                                            0.0           0.0
    その他の特性
    ファンドブリーフ法第6条による正味現在価値                                        0.0           0.0
    外貨による現在価値の規則による正味現在価値(百万ユーロ)
                                            0.0           0.0
    (ファンドブリーフ法第28条第1項第10号)
    ドイツ株式会社法第160条第1項第8号による情報

     2020年12月31日現在、ドイツ証券取引法(Wertpapierhandelsgesetz)第33条に従い各議決権が3%以上の持分を報告した株

    主として、当行は以下の株主を認識している。
     BlackRock,      Inc.(ウィルミントン、デラウェア州)は、2020年12月31日現在、当行株式の5.23%を保有していると報告し
    た。当行は、2020年12月31日までにBlackRock,                      Inc.(ウィルミントン、デラウェア州)からの更なる報告は受けていない。
     The  Capital    Group   Companies,     Inc.(ロサンゼルス、カリフォルニア州)は、2020年3月31日現在、当行株式の3.74%を保有
    していると報告した。当行は、2020年12月31日までにThe                          Capital    Group   Companies,     Inc.(ロサンゼルス、カリフォルニア州)
    からの更なる報告は受けていない。
     Euro  Pacific    Growth   Fund(ボストン、マサチューセッツ州)(Capital                       Groupの株式保有の一部)は、2020年10月6日現在、
    当行株式の3.61%を保有していると報告した。当行は、2020年12月31日までにEuro                                      Pacific    Growth   Fund(ボストン、マサ
    チューセッツ州)(Capital             Groupの株式保有の一部)からの更なる報告は受けていない。
     Douglas    L. Braunstein(Hudson         Executive     Capital    LP)は、2020年11月20日現在、当行株式の3.18%を保有していると報告し
    た。当行は2020年12月31日までにDouglas                   L. Braunstein(Hudson         Executive     Capital    LP)からの更なる報告は受けていない。
     Paramount     Services    Holdings    Ltd.(英領ヴァージン諸島)は、2015年8月20日現在、当行株式の3.05%を保有していると報告
    した。当行は、2020年12月31日までにParamount                      Services    Holdings    Ltd.(英領ヴァージン諸島)からの更なる報告は受けてい
    ない。
     Supreme    Universal     Holdings     Ltd.(ケイマン諸島)は、2015年8月20日現在、当行株式の3.05%を保有していると報告し
    た。当行は、2020年12月31日までにSupreme                    Universal     Holdings     Ltd.(ケイマン諸島)からの更なる報告は受けていない。
     Stephen    A. Feinberg(Cerberus)は、2017年11月14日現在、当行株式の3.001%を保有していると報告した。当行は、2020年
    12月31日までにStephen           A. Feinberg(Cerberus)からの更なる報告は受けていない。
    マネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボード

     マネジメント・ボードに支払われた報酬総額の詳細は、統合マネジメント・レポートの一部である報酬報告書に示されてい

    る。2020年および2019年12月31日終了年度において、ドイツ銀行AGの元マネジメント・ボード・メンバーまたはその遺族にそ
    れぞれ31,929,318ユーロおよび18,093,988ユーロが支払われた。
     元マネジメント・ボード・メンバーおよびその遺族のための年金債務引当金は、2020年および2019年12月31日現在それぞれ
    167,503,588ユーロおよび177,074,894ユーロであった。
     スーパーバイザリー・ボード・メンバー向けの報酬の原則は当行の定款に定められている。スーパーバイザリー・ボード・
    メンバーには固定の年間報酬が支払われる。各スーパーバイザリー・ボード・メンバーの年間基本報酬は100,000ユーロであ
    る。スーパーバイザリー・ボードの会長には基本報酬の2倍、副会長には1.5倍の報酬が支払われる。スーパーバイザリー・
    ボードの委員会の委員および会長には、更なる固定の年間報酬が支払われる。決められた報酬のうち75%は、翌年の最初の3ヶ
    月の間にインボイスを提出後、各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して支払われる。残りの25%については、同時
    に、定款の規定に従って当行によって当行株式(仮想株式)へと転換される。この株式数の株式の価値が、スーパーバイザ
    リー・ボードの退任または定款に定める任期満了の翌年の2月に各スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して支払われる
    が、同メンバーが、解雇を正当化したであろう重大な原因によって退任していないことを条件とする。期中にスーパーバイザ
                                613/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    リー・ボード・メンバーに変更があった場合には、当該事業年度に関する報酬は按分して(1ヶ月未満の端数は四捨五入)で支
    払われる。退任する年度については、報酬の全額が現金で支払われ、当該年度の報酬のうち25%には失効規定が適用される。
    2020  事業年度に関して、スーパーバイザリー・ボード・メンバーは総額6,077,083ユーロ(2019年度:6,112,499ユーロ)の報
    酬を受け取り、そのうち4,632,813ユーロは定款の規定に従って2021年度第1四半期に支払われる(2020年度第1四半期:
    4,692,708ユーロ)。
     ドイツ銀行AGのマネジメント・ボード・メンバーおよびスーパーバイザリー・ボード・メンバーのために実行した貸出金お
    よび負担した偶発負債は、2020年および2019年12月31日終了年度において、それぞれ、マネジメント・ボード・メンバーに対
    して6,516,181ユーロおよび8,106,465ユーロ、スーパーバイザリー・ボード・メンバーに対して1,546,839ユーロおよび
    1,620,722ユーロであった。スーパーバイザリー・ボード・メンバーは2020年度に貸出金268,802ユーロを返済した。
     マネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボード・メンバーは、下記「マネジメント・ボード」および「スーパー
    バイザリー・ボード」の項に記載されている。
    従業員

     当年度のフルタイム換算の平均従業員数は32,132名(2019年度:26,271名)で、このうち女性は13,384名であった(2019年

    度:10,010名)。これらの数値には、パートタイム従業員が労働時間に応じて含まれている。ドイツ国外の支店に勤務する従
    業員は、平均14,029名(2019年度:14,933名)であった。当該平均従業員数には、2020年5月以降、旧DB                                                Privat-    und
    Firmenkundenbank        AGの従業員が含まれている。
    コーポレート・ガバナンス

     ドイツ銀行AGのマネジメント・ボードおよびスーパーバイザリー・ボードは、2020年10月にドイツ株式会社法(AktG)第161

    条に基づくドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守を宣言し、これをウェブサイト
    (https://www.db.com/ir/en/documents.htm)上で永久的にアクセスできるようにした。
     DWS   Group   GmbH  & Co.  KGaAのゼネラル・パートナーのマネジング・ディレクターおよびスーパーバイザリー・ボードも、ドイ
    ツ株式会社法(AktG)第161条に基づくドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守を宣言し、これをウェブサイト
    (https://group.dws.com/corporate-governance/declaration-of-conformity-pursuant-to-ss161-german-stock-
    corporation-act-aktg/)上で永久的にアクセスできるようにした。
    監査人が提供する監査以外の業務

     ドイツ銀行AGおよびその子会社は、ドイツ銀行AGの年次財務諸表の監査人であるアーンスト・アンド・ヤング・ゲーエム

    ベーハー監査法人(以下「EY」という。)から一定の監査関連業務および税務関連業務の提供を受けている。
     監査報酬は、当行の年次財務諸表および連結財務諸表の監査に対する監査報酬であるが、EYが監査していないDWSおよびその
    子会社の2020年度の監査報酬は含まれていない。監査関連報酬には、法令上または規制上要求されるその他の保証業務であ
    る、財務諸表に係る特定の監査以外の保証業務、四半期レビューのほか、内部管理目的の任意監査およびコンフォートレター
    の発行業務などの任意で実施される保証に係る報酬が含まれる。当行の税務関連報酬には、納税申告の準備およびレビューと
    その関連法令遵守に係る支援および助言、当行グループの税務計画戦略およびイニシアチブに関連する税務相談業務および助
    言ならびに税法遵守の評価支援に係る報酬が含まれる。
     ドイツ銀行AGの監査人に対して支払った報酬に関する情報については、当行グループの年次報告書を参照のこと。
    後発事象

     報告日後に、当行の経営成績、財政状態および純資産に重要な影響を及ぼした重要な事象はない。

                                614/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    経営組織
    マネジメント・ボード

     2020年度におけるマネジメント・ボード・メンバーは以下の通りである。
    Christian     Sewing

    会長
    Karl   von  Rohr

    プレジデント
    Fabrizio     Campelli

    Frank   Kuhnke

    Bernd   Leukert

    (2020年1月1日就任)
    Stuart    Lewis

    James   von  Moltke

    Alexander     von  zur  Mühlen

    (2020年8月1日就任)
    Christiana      Riley

    (2020年1月1日就任)
    Prof.   Dr.  Stefan    Simon

    (2020年8月1日就任)
    Werner    Steinmüller

    (2020年7月31日退任)
                                615/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    スーパーバイザリー・ボード
     2020年度におけるスーパーバイザリー・ボード・メンバーは以下の通りである。加えて、スーパーバイザリー・ボード・メ
    ンバーの居住地を記載している。
    Dr.  Paul   Achleitner                       Gabriele     Platscher*

    -会長                           ブラウンシュワイク
    ミュンヘン                           ドイツ
    ドイツ
                                Bernd   Rose*
    Detlef    Polaschek*
                                メンデン
    -副会長                           ドイツ
    エッセン
    ドイツ
                                Gerd   Alexander     Schütz
                                ウィーン
    Ludwig   Blomeyer-Bartenstein*
                                オーストリア
    ブレーメン
    ドイツ
                                Stephan    Szukalski*
                                (2020年12月31日退任)
    Frank   Bsirske*
                                オーバー・メルレン
    ベルリン
                                ドイツ
    ドイツ
                                John  Alexander     Thain
    Mayree   Carroll    Clark
                                ライ
    ニュー・キャナン
                                米国
    米国
                                Michele    Trogni
    Jan  Duscheck*
                                リバーサイド
    ベルリン
                                米国
    ドイツ
                                Dr.  Dagmar    Valcárcel
    Dr.  Gerhard    Eschelbeck
                                マドリッド
    クパチーノ
                                スペイン
    米国
                                Stefan    Viertel*
    Sigmar    Gabriel
                                (2021年1月1日就任)
    (2020年3月11日就任)
                                ケルクハイム(タウヌス)
    ゴスラー
                                ドイツ
    ドイツ
                                Dr.  Theodor    Weimer
    Katherine     Garrett-Cox
                                (2020年5月20日就任)
    (2020年5月20日退任)
                                ヴィースバーデン
    ブレチン、アンガス
                                ドイツ
    英国
                                Prof.   Dr.  Norbert    Winkeljohann
    Timo   Heider*
                                オスナブリュック
    エンマータール
                                ドイツ
    ドイツ
    Martina    Klee*

    フランクフルト・アム・マイン
    ドイツ
    Henriette     Mark*

    ミュンヘン
    ドイツ
    * 従業員代表

                                616/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    委員会
      会長委員会

      Dr.  Paul   Achleitner、委員長
      Frank   Bsirske*、Detlef         Polaschek*、Prof.         Dr.  Norbert    Winkeljohann
      任命委員会

      Mayree    Carroll    Clark、委員長(2020年7月1日就任)、Dr.                    Paul   Achleitner、委員長(2020年6月30日退任)、メ
      ンバー(2020年7月1日就任)
      Frank   Bsirske*、Detlef         Polaschek*、Gerd         Alexander     Schütz(2021年1月28日退任)、Prof.                  Dr.  Norbert
      Winkeljohann(2021年2月3日就任)
      監査委員会

      Prof.   Dr.  Norbert    Winkeljohann、委員長
      Dr.  Paul  Achleitner、Katherine           Garrett-Cox(2020年5月20日退任)、Henriette                      Mark*、Gabriele        Platscher*、
      Detlef   Polaschek*、Bernd         Rose*、Dr.     Dagmar   Valcárcel、Dr.       Theodor    Weimer(2020年7月1日就任)
      リスク委員会

      Mayree    Carroll    Clark、委員長
      Dr.  Paul   Achleitner、Ludwig          Blomeyer-Bartenstein*、Jan              Duscheck*、Stephan          Szukalski*(2020年12月31日退
      任)、Michele       Trogni、Stefan        Viertel*(2021年1月1日就任)、Prof.                  Dr.  Norbert    Winkeljohann
      公正委員会

      Dr.  Dagmar   Valcárcel、委員長
      Dr.  Paul   Achleitner、Ludwig          Blomeyer-Bartenstein*、Sigmar               Gabriel(2020年3月11日就任)、Kathrine
      Garrett-Cox(2020年3月11日退任)、Timo                    Heider*、Gabriele         Platscher*
      報酬統制委員会

      Dr.  Paul   Achleitner、委員長
      Frank   Bsirske*、Dr.       Gerhard    Eschelbeck(2021年2月3日就任)、Detlef                    Polaschek*、Bernd         Rose*(2020年7月1
      日就任)、Gerd        Alexander     Schütz(2020年7月1日就任、2021年2月1日退任)、Dr.                          Dagmar    Valcárcel(2020年7月
      1日就任)
      戦略委員会

      John   Alexander     Thain、委員長
      Dr.  Paul   Achleitner、Frank         Bsirske*、Mayree         Carroll    Clark、Timo      Heider*、Henriette          Mark*、Detlef
      Polaschek*、Michele          Trogni
      テクノロジー、データおよびイノベーション委員会

      Michele    Trogni、委員長
      Dr.  Paul   Achleitner、Jan        Duscheck*、Dr.        Gerhard    Eschelbeck、Martina          Klee*、Bernd       Rose*
      調停委員会

      Dr.  Paul   Achleitner、委員長
      Frank   Bsirske*、Detlef         Polaschek*、Prof.         Dr.  Norbert    Winkeljohann
      * 従業員代表

                                617/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マンデイト・リスト
    スーパーバイザリー・ボード

    ドイツ商法(HGB)第285条第10号ならびにドイツ株式会社法(AktG)第125条第1項第5文に基づく職務

     ドイツ企業における法定のスーパーバイザリー・ボードならびにドイツおよび国外の事業会社における類似の監督機関のメ
    ンバー。当年度内のメンバーの変更については、就任または退任の日付を合わせて記載している。
    2021年2月現在

     2021年2月より前に退任したスーパーバイザリー・ボード・メンバーについては、退任日現在の職務が記載されている。新た

    に就任したスーパーバイザリー・ボード・メンバーについては、就任日現在の職務が記載されている。
     スーパーバイザリー・ボード・メンバー

     職務担当者            役職            会社名                    職務
     Dr.  Paul   Achleitner       ドイツ銀行AG            当行グループ外における職務
                 スーパーバイザリー・
                             Bayer   AG                スーパーバイザ
                 ボード会長
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                             Daimler    AG               スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                                                 (2020年7月退任)
     Ludwig    Blomeyer-        ドイツ銀行AG            当行グループ外における職務
                 マネジメントのスポー
     Bartenstein
                             Bürgschaftsbank        Bremen    GmbH        取締役会メンバー
                 クスマン兼マーケッ
                             Frowein    & Co.  Beteiligungs       AG      スーパーバイザ
                 ト・リーダー(ブレー
                                                 リー・ボード・メ
                 メン地方)
                                                 ンバー
     Frank   Bsirske                     当行グループ外における職務
                             innogy    SE                スーパーバイザ
                                                 リー・ボード副会
                                                 長
                             RWE  AG                 スーパーバイザ
                                                 リー・ボード副会
                                                 長
                             当行グループにおける職務
                             DB  Privat-    und  Firmenkundenbank         AG   スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                                                 (2020年5月退任)
     Mayree    Carroll    Clark    Eachwin    Capital        当行グループ外における職務
                 創立者兼マネージン
                             Ally   Financial,      Inc.           取締役会メンバー
                 グ・パートナー
                             Taubmann     Centers,     Inc.          取締役会メンバー
                                                 (2020年12月退任)
                 トレード・ユニオン
     Jan  Duscheck                      開示の対象となるメンバーや管理職に就
                             任していない。
                 ver.di    (Vereinte
                 Dienstleistungs-
                 gewerkschaft)
                 national     working
                 group   Bankingリーダー
                                618/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     スーパーバイザリー・ボード・メンバー
     職務担当者            役職            会社名                    職務
                             当行グループ外における職務
     Dr.  Gerhard          Aurora   Innovation,
     Eschelbeck            Inc.
                             Onapsis    Inc.
                                                 取締役会メンバー
                 チーフ・インフォメー
                 ション・セキュリ
                             WootCloud     Inc.
                                                 取締役会メンバー
                 ティ・オフィサー
                             当行グループ外における職務
     Sigmar    Gabriel        旧連邦大臣
                             GP  Papenburg     AG
                                                 スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                             Siemens    Energy    AG
                                                 スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年9月就任)
                             開示の対象となるメンバーや管理職に就
     Katherine     Garrett-       Gulf  International
     Cox            Bank  (UK)  Ltd.マネージ
                             任していない。
                 ング・ディレクター兼
     (2020年5月退任)
                 最高経営責任者
                 BHW  Bausparkasse       AG/
     Timo   Heider                      当行グループにおける職務
                 Postbank
                 Finanzberatung        AGゼネ
                 ラル・スタッフ・カウ
                             BHW  Bausparkasse       AG           スーパーバイザ
                 ンシル会長;ドイツ銀
                                                 リー・ボード副会長
                 行PCC   Services    GmbHゼ
                 ネラル・スタッフ・カ
                 ウンシル会長;BHW
                 Bausparkasse       AG、ドイ
                             PCC  Services     GmbH   der  Deutschen     Bank   スーパーバイザ
                 ツ銀行PCC     Services
                                                 リー・ボード副会長
                 GmbH、Postbank
                 Finanzberatung        AGおよ
                 びBHW   Holding    GmbHの
                 スタッフ・カウンシル
                             Pensionskasse       der  BHW  Bausparkasse       AG  スーパーバイザ
                                                 リー・ボード副会長
                             VVaG
                 会長;ドイツ銀行AGグ
                 ループ・スタッフ・カ
                 ウンシル副会長
                 ドイツ銀行AGスタッ
     Martina    Klee                    当行グループ外における職務
                 フ・カウンシルPWCCセ
                             Sterbekasse      für  die  Angestellten       der   スーパーバイザ
                 ンター(フランクフル
                                                 リー・ボード・メ
                             Deutschen     Bank-Gruppe      VVaG
                 ト)副会長                                ンバー
     Henriette     Mark
                             開示の対象となるメンバーや管理職に就
                 ドイツ銀行
                             任していない。
                 スタッフ・カウンシル
                 (南ババリア)、ゼネ
                 ラル・スタッフ・カウ
                 ンシルおよびグルー
                 プ・スタッフ・カウン
                 シルのメンバー
     Gabriele     Platscher
                             当行グループ外における職務
                 ドイツ銀行スタッフ・
                 カウンシル(ニーダー
                                                 スーパーバイザ
                             BVV  Pensionsfonds       des  Bankgewerbes       AG
                 ザクセンイースト)会                                リー・ボード副会
                             BVV  Versicherungsverein          des
                                                 長
                 長
                             Bankgewerbes       a.G.
                             BVV  Versorgungskasse         des  Bankgewerbes
                             e.V.
                                619/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     スーパーバイザリー・ボード・メンバー

     職務担当者            役職            会社名                    職務
     Detlef    Polaschek
                             開示の対象となるメンバーや管理職に就
                 ドイツ銀行AGのスー
                             任していない。
                 パーバイザリー・ボー
                 ド副会長;ゼネラル・
                 スタッフ・カウンシル
                 メンバー;ドイツ銀行
                 ニーダーラインおよび
                 ルール地域、中央およ
                 び東部地域のスタッ
                 フ・カウンシル会長
                 Postbank
     Bernd   Rose                     当行グループ外における職務
                 Filialvertrieb        AGゼネ
                                                 スーパーバイザ
                             ver.di    Vermögensverwaltungs-
                 ラル・スタッフ・カウン
                                                 リー・ボード副会長
                             gesellschaft       m.b.H.
                 シル会長;
                             当行グループにおける職務
                 ドイツ銀行グループ・
                             DB  Privat-    und  Firmenkundenbank         AG   スーパーバイザ
                 スタッフ・カウンシ
                                                 リー・ボード・メン
                 ル・メンバー兼ヨーロ
                                                 バー
                 ピアン・スタッフ・カ
                                                 (2020年5月退任)
                 ウンシル・メンバー
                             Postbank     Filialvertrieb        AG       スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
     Gerd   Alexander                      当行グループ外における職務
                 C-QUADRAT     Investment
     Schütz
                 AGマネジメント・ボー
                             cyan   AG                 スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                 ド会長
                                                 (2021年1月就任)
     Stephan    Szukalski                    開示の対象となるメンバーや管理職に就

                 ドイツ連邦銀行職員協
                             任していない。
     (2020年12月退任)
                 会(Deutscher
                 Bankangestellten-
                 Verband    e.V.   (DBV))会
                 長
     John   Alexander     Thain                当行グループ外における職務
                             Aperture    Investors     LLC          取締役会メンバー
                             Pine  Island   Capital    Partner    LLC      会長
                             Pine  Island   Acquisition      Corp.        取締役会会長
                                                 (2021年1月就任)
                             Uber   Technologies,       Inc.          取締役会メンバー
     Michele    Trogni                    当行グループ外における職務
                 Eldridgeオペレーティ
                 ング・パートナー
                             Capital    Markets    Gateway    Inc.
                                                 取締役会会長
                                                 (2020年8月退任)
                             Horizon    Acquisition      Corporation         取締役会メンバー
                                                 (2020年7月就任)
                             Morneau    Shepell    Inc.           取締役会メンバー
                                                 (2020年9月退任)
                             SE2  LLC
                                                 ボード会長
     Dr.  Dagmar   Valcárcel                   当行グループ外における職務
                             amedes   Holding    GmbH            スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                620/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     スーパーバイザリー・ボード・メンバー
     職務担当者            役職            会社名                   職務
     Stefan    Viertel        Institutional       Cash     開示の対象となるメンバーや管理職に就
                             任していない。
                 Sales   & Client
     (2021年1月就任)
                 Management      Hungary社
                 長、ドイツ銀行AGゼネ
                 ラル・スタッフ・カウ
                 ンシル・メンバー、
                 コーポレート・バンク
                 およびインベストメン
                 ト・バンクのスタッ
                 フ・カウンシル代表
     Dr.  Theodor    Weimer      Deutsche    B ö rse  AG     当行グループ外における職務
     (2020年5月就任)
                 最高経営責任者
                             Knorr   Bremse   AG             スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                                                 (2020年6月就任)
                             FC Bayern   M ü nchen   AG           スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                                                 (2020年6月退任)
     Professor     Dr.                   当行グループ外における職務
     Norbert    Winkeljohann
                             Bayer   AG                 スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2020年4月就任)
                             Bohnenkamp     AG              スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2020年4月就任)
                             Georgsmarienhütte         Holding    GmbH       スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                             Heristo    AG                スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2021年1月退任)
                             Sievert    AG                スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                621/733










                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マネジメント・ボード
    ドイツ商法(HGB)第285条第10号ならびにドイツ株式会社法(AktG)第125条第1項第5文に基づく職務

     ドイツ企業における法定のスーパーバイザリー・ボードならびにドイツおよび国外の事業会社における類似の監督機関のメ
    ンバー。当年度内のメンバーの変更については、就任または退任の日付を合わせて記載している。
     ドイツ商法(HGB)第340a条第4項第1号に基づくドイツおよび国外の大会社の法定の監督機関メンバーには*の印が付されて
    いる。
    2021年2月現在

     2021年2月より前に退任したマネジメント・ボード・メンバーについては、退任日現在の職務が記載されている。新たに就任

    したマネジメント・ボード・メンバーについては、就任日現在の職務が記載されている。
     マネジメント・ボード・メンバー
     職務担当者            役職           会社名                      職務
     Christian     Sewing       マネジメント・ボー           開示の対象となるメンバーや管理職に就任し
                 ド会長           ていない。
     Karl   von  Rohr       プレジデント           当行グループにおける職務

                           DB Privat-    und  Firmenkundenbank        AG*       スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2020年5月退任)
                           DWS  Group   GmbH   & Co.  KGaA*           スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
     Fabrizio    Campelli        マネジメント・ボー           当行グループ外における職務
                 ド・メンバー
                           BVV  Versicherungsverein          des  Bankgewerbes        スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                           a.G.
                                                 バー
                                                 (2020年6月就任)
                           BVV  Versorgungskasse        des  Bankgewerbes      e.V.    スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年6月就任)
                           当行グループにおける職務
                                                 取締役会会長
                           Deutsche    Bank  (Suisse)    SA*
                                                 (2020年12月退任)
     Frank   Kuhnke         マネジメント・ボー           当行グループにおける職務
                 ド・メンバー
                           Deutsche     Bank   Società    per  Azioni*         スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年6月退任)
                                622/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     マネジメント・ボード・メンバー

     職務担当者            役職           会社名                      職務
     Bernd   Leukert         マネジメント・ボー           当行グループ外における職務
                 ド・メンバー
     (2020年1月就任)
                           Bertelsmann      SE & Co.KGaA*              スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                           TomTom   N.V.                   スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年4月退任)
                           当行グループにおける職務
                           DWS  Group   GmbH   & Co.  KGaA*           スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年7月就任)
     Stuart    Lewis        マネジメント・ボー           当行グループにおける職務
                 ド・メンバー
                           DEUKONA    Versicherungs-        Vermittlungs-GmbH          諮問委員会委員長
                                                 (2020年8月退任)
                           Deutsche     Bank   Società    per  Azioni*         スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2020年6月退任)
     James   von  Moltke       マネジメント・ボー           当行グループ外における職務
                 ド・メンバー
                           BVV  Versicherungsverein          des  Bankgewerbes        スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                           a.G.
                                                 バー
                                                 (2020年6月退任)
                           BVV  Versorgungskasse         des  Bankgewerbes         スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                           e.V.
                                                 バー
                                                 (2020年6月退任)
     Alexander     von  zur     マネジメント・ボー           開示の対象となるメンバーや管理職に就任し
                 ド・メンバー           ていない。
     Mühlen
     (2020年8月就任)
     Christiana     Riley       マネジメント・ボー           当行グループ外における職務
                 ド・メンバー
     (2020年1月就任)
                           The  Clearing    House   Payments    Company    LLC     スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メ
                                                 ンバー
                           当行グループにおける職務
                           DB USA  Corporation                   最高経営責任者
     Professor     Dr.  Stefan     マネジメント・ボー           当行グループ外における職務
                 ド・メンバー
     Simon
                           Leop.Krawinkel       GmbH  & Co.  KG          アドバイザリー・
     (2020年8月就任)
                                                 カウンシル会長
     Werner    Steinmüller        マネジメント・ボー           当行グループにおける職務
                 ド・メンバー
     (2020年7月退任)
                           DB  Privat-    und  Firmenkundenbank         AG*      スーパーバイザ
                                                 リー・ボード・メン
                                                 バー
                                                 (2020年5月退任)
                           Deutsche     Bank   Società    per  Azioni*         スーパーバイザ
                                                 リー・ボード会長
                                                 (2020年6月就任)
                                623/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ドイツ銀行AGの従業員
    ドイツ商法(HGB)第340a条第4項第1号に基づく職務

     ドイツおよび国外の大会社の法定の監督機関のメンバーである。

    2020年12月31日現在

     ドイツ銀行AGの従業員

     職務担当者              会社名                           職務
     Ashok   Aram           当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
     Ina  Bandemer            当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Polska   Spólka   Akcyjna              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Michael    Bice  Jr        当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Americas    Holding    Corp.            取締役会メンバー
     Jörg  Bongartz            当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Polska   Spólka   Akcyjna              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   OOO  “Deutsche    Bank  “                  スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Sigrid   Bowenkamp           当行グループにおける職務
                   DB Direkt   GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Rüdiger    Bronn          当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Thomas   Buschmann           当行グループ外における職務
                   VSM  Vereinigte     Schmirgel-     und  Maschinen-Fabriken         AG   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Michael    Connolly          当行グループにおける職務
                   Deutsche    CIB  Centre   Private    Limited              取締役会メンバー
     Petra   Crull           当行グループにおける職務
                   DB Investment     Services    GmbH                スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Boudewijn     Dornseiffen         当行グループにおける職務
                   OOO  „Deutsche    Bank  “                  スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Margret    Dreyer          当行グループにおける職務
                   Postbank    Finanzberatung       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Sameen   Farooqui           当行グループにおける職務
                   OOO  „Deutsche    Bank  “                  スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     J ü rgen  Feil           当行グループにおける職務
                   PB Factoring     GmbH                     スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                                624/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの従業員
     職務担当者              会社名                           職務
     David   Feldmann           当行グループ外における職務
                   Eurex   Clearing    AG                    スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Eva  Frank            当行グループにおける職務
                   PB Factoring     GmbH                     スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Andrei   Fr ö mmer         当行グループにおける職務
                   Postbank    Finanzberatung       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     David   Gary           当行グループ外における職務
                   CLS  Group   Holdings    AG                  非執行役員
     Philipp    Gossow          当行グループ外における職務
                   Schufa    Holding    AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Eva  Grunwald            当行グループにおける職務
                   BHW  Bausparkasse      AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Sandra   Heinrich           当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Natacha    Hilger          当行グループ外における職務
                   MTS  S.p.A.                         非執行役員
     Jennifer    H ö rl         当行グループ外における職務
                   Postbank     Finanzberatung        AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Kees  Hoving            当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Alexander     Ilgen         当行グループにおける職務
                   DWS  Investment     GmbH                    スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Angelika    Kaever-Schroeder          当行グループにおける職務
                   norisbank     GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Thomas   Keller           当行グループ外における職務
                   GEZE  GmbH                         スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Anke  Kirn            当行グループにおける職務
                   Betriebs-Center        f ü r Banken   AG              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Stefan   Knoll           当行グループにおける職務
                   DWS  Grundbesitz      GmbH                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Ulrike   Krieger           当行グループにおける職務
                   DB Direkt   GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                                625/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの従業員
     職務担当者              会社名                           職務
     Dr.  Karen   Kuder         当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Achim   Kuhn           当行グループにおける職務
                   BHW  Bausparkasse      AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード副会長
                   Postbank    Filialvertrieb       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Postbank    Finanzberatung       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Achim   Lebeau           当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Britta   Lehfeldt           当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Postbank    Systems    AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Manuel   Loos           当行グループにおける職務
                   Betriebs-Center        f ü r Banken   AG              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Karin   Mensching           当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Henning    Oldenburg          当行グループ外における職務
                   Beutin   AG                        スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Kirsten    Oppenl   änder       当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola         非執行取締役
     Beaux   Pontak           当行グループ外における職務
                   Latitude    Financial     Group   Limited               非執行取締役
     Manuela    Preiss          当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Reiner   Ramacher           当行グループにおける職務
                   Betriebs-Center        f ü r Banken   AG              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Steven   Reich           当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Trust   Company    Americas              取締役会メンバー
     Andreas    Riess          当行グループにおける職務
                   DB Investment     Services    GmbH                スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Frank   R ü ckbrodt          当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola         非執行取締役
                                626/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの従業員

     職務担当者              会社名                           職務
     Michael    Sanderson          当行グループにおける職務
                   DB Private    Clients    Corp.                  取締役会メンバー
                   DB Private    Wealth   Mortgage    Ltd.              取締役会メンバー
                   Deutsche    Bank  Securities     Inc.  (DBSI)             取締役会メンバー
     Torsten    Sauer          当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Jacob   Schellenberg           当行グループにおける職務
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Daniel   Schmand           当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank,   Sociedad    An ó nima  Espa  ñ ola         非執行取締役
                   OOO  „Deutsche    Bank  “                  スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PB Factoring     GmbH                     スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
     Werner   Schmidt           当行グループ外における職務
                   AKA  Ausfuhrkredit-Gesellschaft              mbH            スーパーバイザリー・
                                              ボード副会長
     Frank   Sch  ü tz         当行グループ外における職務
                   AKA  Ausfuhrkredit-Gesellschaft              mbH            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Stefan   Senft           当行グループ外における職務
                   BayBG   Bayerische     Beteiligungsgesellschaft             mbH      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Eric-M   Smith           当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Trust   Company    Americas              取締役会メンバー
                   Deutsche    Bank  Americas    Holding    Corp.            取締役会メンバー
     Dr.  Anke  Steenbock          当行グループにおける職務
                   Betriebs-Center        f ü r Banken   AG              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Postbank    Systems    AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Lars  Stoy            当行グループにおける職務
                   BHW  Bausparkasse      AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
                   Deutsche    Bank  Societ   à per  Azioni               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Postbank    Filialvertrieb       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
                   Postbank    Finanzberatung       AG               スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
     Knut  Str  äter          当行グループにおける職務
                   DB Direkt   GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                                627/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     ドイツ銀行AGの従業員

     職務担当者              会社名                           職務
      G  ü labatin    Sun         当行グループにおける職務
                   Betriebs-Center        f ü r Banken   AG              スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   DB Investment     Services    GmbH                スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   PCC  Services    GmbH  der  Deutschen     Bank            スーパーバイザリー・
                                              ボード会長
     Andreas    Torner          当行グループにおける職務
                   norisbank     GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Markus   W ägner          当行グループにおける職務
                   DB Direkt   GmbH                      スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Christian     Westerhaus         当行グループ外における職務
                   S.W.I.F.T     SC                      取締役会メンバー
     Andreas    Wienhues          当行グループにおける職務
                   DB Investment     Services    GmbH                スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Jan  Wohlschiess            当行グループにおける職務
                   Deutsche    Bank  Luxembourg     S.A.               スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                   Postbank    Systems    AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
     Kay  Wolf            当行グループにおける職務
                   Postbank    Systems    AG                   スーパーバイザリー・
                                              ボード・メンバー
                                628/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    フランクフルト・アム・マイン、2021年3月4日
    ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト

    マネジメント・ボード

    Christian     Sewing          Karl  von  Rohr          Fabrizio    Campelli

    Frank   Kuhnke            Bernd   Leukert            Stuart   Lewis

    James   von  Moltke          Alexander     von  zur  M ü hlen     Christiana     Riley

    Stefan   Simon

                                629/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    マネジメント・ボードによる責任に関するステートメント

     当行が知る限りにおいて、かつ適用される報告原則に従って、ドイツ銀行AGの財務諸表は、ドイツ銀行AGの資産、負債、財

    政状態および経営成績につき真実かつ公正な概観を示しており、当行グループのマネジメント・レポートに統合されたドイツ
    銀行AGのマネジメント・レポートは、ドイツ銀行AGの予想される展開に関連する主な機会とリスクに係る記述と併せて、ドイ
    ツ銀行AGのその展望を含めた経営成績および財政状態に対する公正な評価を含むものである。
    フランクフルト・アム・マイン、2021年3月4日

    Christian     Sewing          Karl  von  Rohr          Fabrizio    Campelli

    Frank   Kuhnke            Bernd   Leukert            Stuart   Lewis

    James   von  Moltke          Alexander     von  zur  M ü hlen     Christiana     Riley

    Stefan   Simon

                                630/733














                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    2【主な資産・負債及び収支の内容】
      連結財務諸表に対する注記および年次財務諸表に対する注記を参照のこと。
    3【その他】

    (1)  後発事象
      該当なし。
    (2)  訴  訟

      連結財務諸表に対する注記27を参照のこと。
                                631/733

















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    4【日本とドイツ連邦共和国との会計原則の相違】
     ドイツの銀行は、銀行会計指令法の規則(ドイツ商法(HGB)第340条以下、銀行会計に関する法定規則(RechKredV))に準
    拠して財務諸表を作成しなければならない。
     日本とドイツ連邦共和国との会計原則の相違は、これらの会計規則に基づいて記載されている。
    (1)  一般原則

     ドイツでは、銀行が保有するトレーディング資産および負債として適格な金融商品を除き、会計処理および評価は保守的に
    行われる。ドイツ商法によれば、会社(銀行を含む。)は以下の原則に従わなければならない。
     1) 「低価主義の原則」に基づき、無形資産、有形固定資産および投資等については、時価が原価より下落し、将来回復しな
      いと認められる場合に貸借対照表および損益計算書において簿価の切下げを行い損失を認識しなければならない。流動資
      産については、時価が原価より下落した場合には、単に一時的なものと見込まれる場合であっても簿価を切り下げ損失を
      認識しなければならない。
       銀行が適用することになっている一般的原則は以下の通りである。
      a.銀行は、永久的に事業の用に供することを目的とする場合、固定資産の評価に関する一般的規則に従って、次の資産
       を評価しなければならない。関係会社持分、参加持分、諸認可権、事業用等の権利および資産ならびに当該権利および
       資産に対する特許権、土地、第三者の土地に存する建物を含む土地に係る権利および諸建物、工業用設備および機械、
       その他の設備、工場および事務所設備ならびに建設仮勘定。
      b.トレーディング資産以外のその他の資産、特に債権および有価証券は、永久的に事業の用に供することを目的とする
       場合(上記a.に従って評価される場合)を除き、流動資産の評価に関する規則に従って評価される。
       c.  資産および債権は、文書化されたリスクについて有効にヘッジする意思と能力がある場合、評価単位に指定すること
        ができる。ヘッジされたリスクによる評価利得は、文書化された評価単位における評価損失によって相殺される額を限
        度として認識することができる。そうした場合、通常は資産も負債も再測定されない(いわゆる「価値凍結法」を使
        用)。
     2) 「保守主義の原則」に従い、期末日以前に発生した損失は、実現していない場合でも認識しなければならない。
     3) 「実現主義の原則」に従い、トレーディング・ポジションまたは上記の評価単位以外の利益はそれが売却または償還に
      よって実現するまで認識してはならない。
     日本においては、「低価主義の原則」は、一般的に棚卸資産の評価において適用が認められている。棚卸資産の収益性が低
    下した場合には、帳簿価額は正味売却価額(売価から見積追加製造原価および見積販売直接経費を控除したものと定義され
    る。)まで切り下げることが要求される。                   また、固定資産においては            「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産または
    資産グループの減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額(20年以内の合理的な期間に基づく)が帳
    簿価額を下回ると見積られた場合に、回収可能価額(資産または資産グループの正味売却価額と使用価値(資産または資産グ
    ループの継続的使用と使用後の処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金
    額)と帳簿価額の差額につき減損損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。                                       「保守主義の原則」および「実現主義の
    原則」は、「一般に公正妥当と認められる会計原則」の一部である。一定の金融商品は時価で評価し、評価差額を損益または
    純資産の部に計上しなければならない。
    (2)  貸借対照表

    配  列
     貸借対照表の配列法はドイツ商法によって規定されている。一般の配列法とは異なり、銀行に対しては、RechKredVに従って
    特別な配列法が与えられた。銀行の資産および負債は、厳密な流動性配列法によって列挙されなければならない。これは、銀
    行以外の会社に対する要件とは全く対照的である。銀行の資産側は、現金およびその他の流動資産から始まり、最後に投資、
    無形資産、有形固定資産の順に記載される。負債側の最初の科目は「銀行に対する債務」であり、続いてその他の負債、最後
    に資本金の順に記載される。
     日本においては、銀行に対して銀行法施行規則により定められた特別な配列法が適用されており、銀行の貸借対照表には流
    動資産・非流動資産および流動負債・非流動負債の分類は使用されない。
    評価および分類

     銀行会計指令法に準拠して、銀行は全て、ドイツ商法第340条fに従って、固定資産としてもトレーディング資産の一部とし
    ても取り扱われていない債権および有価証券に対して秘密剰余金を設定することが認められている。銀行は、かかる債権およ
    び有価証券を、ドイツ商法第253条1項1文および3項により銀行以外の会社に対して要求または認可される価額より低い価額で
    評価することを選択できるが、これは、この低い価額が、銀行業に関連する特殊なリスクから銀行を保護するという慎重な企
    業判断に従って必要と認められる場合に限られている。秘密剰余金は、当該資産の価額の4%を超えてはならない。
                                632/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     日本においては、秘密剰余金の設定は認められていない。
     ドイツにおいては、トレーディング資産を除く流動資産はすべて低価基準で評価しなければならない。当該評価基準はドイ
    ツ税法でも採用されている。
     日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融負債は以下のように計上され
    る。
       ・売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は純損益に認識される。
       ・個別財務諸表においては、子会社株式および関連会社株式は、取得原価で計上される。
       ・満期保有目的の債券は、取得原価または償却原価で測定される。
       ・売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券(「その他有価証券」)は、
        時価で測定し、時価の変動額は 
         a)  純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書に計上されるか、または
         b)  個々の証券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
       ・ 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、それぞれ次の方法による。
         a) 社債その他の債券の貸借対照表価額は、債権の貸借対照表価額に準ずる。
         b) 社債その他の債券以外の有価証券は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。
       ・ 貸付金および債権は、取得原価または償却原価で測定される。
       ・ 金融負債は債務額で測定される。ただし、社債については、社債金額よりも低い価格または高い価格で発行した場合
        など、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法に基づいて算定された価額で評価しなければならな
        い。
     ドイツにおいては、1987年1月1日以降におけるすべての年金契約に基づき年金引当金を積み立てなければならない。年金引
    当金が計上されていない従前の年金契約については財務諸表に注記されなければならない。評価は予測単位積増方式を使用
    し、ドイツ連邦銀行(ドイツの中央銀行)公表の残存期間に関連する割引率を適用して実施される。年金債務は制度資産との
    純額ベースで表示される。制度資産は公正価値で測定されなければならない。
     日本においては、一定の数理計算に基づいて退職給付引当金を計上しなければならない。
    (3)  損益計算書

     ドイツにおいては、損益計算書の作成にあたり、総原価法と売上原価法の選択適用ができる製造会社とは対照的に、銀行
    は、RechKredVにより規定された配列法を使用しなければならないが、損益計算書の勘定式と報告式は選択適用ができる。
     日本においては、銀行に対して銀行法施行規則により定められた特別な配列法が適用されており、銀行の損益計算書では、
    経常損益と特別損益に計算区分を分けているが、営業損益の部と営業外損益の部の区分はない。
     ドイツの法律に従って、以下の全部相殺が、「相殺」規則に基づいて容認されている。
    - 一部または全部が貸倒処理された債権からの現金受取額の評価益ならびに有価証券の評価益および売却益と当該資産の評
      価減および償却から生じる費用
    - 投資、関係会社出資および固定資産として取り扱われる有価証券の評価減から生じる費用と当該資産の評価増から生じる
      収益
    - トレーディング損益
     日本においては、一部の例外を除き、一般に収益および費用は総額主義に従って表示されねばならない。
    (4)  トレーディング以外の通貨換算

     固定資産として取り扱われる外貨建資産は、同通貨によってカバーされていない限り、取得時の為替レートでユーロに換算
    されるものとする。外貨建てのその他の資産および負債ならびに貸借対照表日現在で決済されていない現金取引は、貸借対照
    表日現在の直物レートでユーロに換算されるものとする。先渡契約は、貸借対照表日現在の先渡レートで換算される。
     このような通貨換算から生じる費用は、損益計算書に含まれるものとする。このような通貨換算から生じる収益は、当該資
    産、債務または先物取引が同通貨建ての資産、債務またはその他の先物取引によって特別にカバーされている場合に限り、ま
    たはポジションの残存期間が1年未満の場合に、損益計算書に含まれるものとする。その他全ての場合、通貨換算による収益は
    計上されない。また、通貨換算による費用と相殺もされない。
     日本では、「外貨建取引等会計処理基準」に基づき、外貨建取引は、原則として、当該取引発生時の為替相場による円換算
    額をもって記録する。金融商品は、原則として、決算時の為替相場で円換算額を付す。外貨建金銭債権債務の決済および換算
    に伴って生じた損益は、原則として、当期の為替差損益として処理する。
    (5)  財務諸表注記

     財務諸表注記は、詳細な説明、特に貸借対照表および損益計算書の詳細な説明を含んでいる。
                                633/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     これらの注記に含まれる情報は、日本における貸借対照表注記、損益計算書注記および附属明細表で開示が要求されている
    情報と、少なくとも同等の内容を含んでいる。
    (6)  連結財務諸表

     当行グループは、ドイツ商法(HGB)第315条の求めるところに従い、その年次連結財務諸表および中間連結財務諸表を、国
    際会計基準審議会(IASB)が公表し、欧州連合(EU)が支持した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成
    することが要求されている。IFRSと日本において一般に公正妥当と認められる会計原則(以下「日本の会計原則」という。)
    との主要な相違は、以下のとおりである。
       1 )統一的な会計方針

        IFRS  では、連結財務諸表は、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、統一的な会計方針を用いて作成さ
       れる。グループ会社が、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、連結財務諸表において採用されているも
       の以外の会計方針を使用している場合、連結財務諸表の作成時に、その財務諸表に対して適切な修正が行われる。関連
       会社および共同支配事業体の経営成績に対する当行グループの持分は、当行グループの会計方針と整合するよう修正さ
       れる。
        日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結財務諸表を作成する場合、同一環
       境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社および子会社が採用する会計処理の原則および手続は、原則とし
       て統一しなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関す
       る当面の取扱い」(以下、「実務対応報告第18号」という。)により、在外子会社等の財務諸表がIFRSまたは米国会計
       基準に準拠して作成されている場合には、一定の項目(のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用
       処理、研究開発費の支出時費用処理など)の修正を条件に、これを連結決算手続上利用することができる。
        関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従い、同一環境下で行われた同一の性質の
       取引等について、投資会社(その子会社を含む)および持分法を適用する被投資会社が採用する会計処理の原則および
       手続は、原則として統一することとされた。ただし、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当
       面の取扱い」により、在外関連会社については、当面の間、実務対応報告第18号で規定される在外子会社に対する当面
       の取扱いに準じて行うことができる。
       2 )連結の原則

        IFRS  では、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、当行グループは当行グループが支配しているすべての投資先を連
       結している。投資者が、関連性のある活動におけるパワーおよび投資先への関与により生じる変動リターンに対するエ
       クスポージャーを有し、かつ、投資先に対するパワーを通じて当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に
       は、投資先を支配していることになる。支配の評価はすべての事実および状況に基づいて行われ、事実および状況に変
       更が生じた兆候が存在する場合にはその結論は再評価される。これは、事業体と新たに実行されたものを含め、当行グ
       ループが有する契約上の取決めの変更を含んでおり、所有持分の変動のみに限定されない。
        日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基準により連結の範囲が決
       定され、支配の及ぶ会社(子会社)は連結の範囲に含まれる。ただし、子会社のうち支配が一時的であると認められる
       企業、または連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業については、連結の範囲に含め
       ないこととされている。また、非連結子会社および重要な影響力を与えることができる会社(関連会社)については、
       持分法の適用範囲に含める。なお、日本でも、IFRSの共同支配企業に該当するものには持分法が適用される。
        また、日本では、特別目的会社については、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」および企業会計
       基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」に基づき、特別目的
       会社が適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目
       的として設立され、当該特別目的会社の事業がその目的に従い適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産
       を譲渡した会社から独立しているものと認め、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推
       定される。したがって、当該要件を満たす特別目的会社は、連結の範囲に含まれないことになる。ただし、このように
       連結の範囲に含まれない特別目的会社については、企業会計基準適用指針第15号「一定の特別目的会社に係る開示に関
       する適用指針」に基づき、当該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引の概要、当期に行った当該特別
       目的会社との取引金額または当該取引の期末残高等の一定の開示を行うことが、当該特別目的会社に資産を譲渡した会
       社に求められている。
       3)企業結合

                                634/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
        IFRS  では、IFRS第3号「企業結合」に基づき、すべての企業結合(共同支配企業の設立、共通支配下の企業または事業
       の結合等を除く。)に取得法が適用されている。取得法では、取得日において、取得企業は識別可能な取得した資産お
       よび引き受けた負債を、原則として、取得日時点の公正価値で認識する。
        日本でも、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に基づき、すべての企業結合(共同支配企業の形成お
       よび共通支配下の取引を除く。)はパーチェス法(取得法に類似する方法)で会計処理されている。
        日本基準とIFRSの間には、主に以下の差異が存在する。
       a)  取得関連コスト(企業結合に直接起因する費用)の処理
         IFRS  では、IAS第32号およびIFRS第9号にそれぞれ準拠して認識される負債性証券または持分証券の発行コストを除
        き、当該費用が発生してサービスの提供を受けた期間の費用として処理する。
         日本では、取得関連費用は発生した事業年度の費用として処理される。
       b)  条件付対価の処理
         IFRS  では、取得企業は条件付対価を、被取得企業との交換で移転した対価に含め、取得日時点の公正価値で認識し
        なければならない。また、条件付対価の公正価値に事後的な変動があった場合でも、一定の場合を除き、のれんの修
        正は行わない。
         日本では、条件付取得対価の交付または引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、支払
        対価を取得原価として追加的に認識するとともに、のれんの修正を行う。
       c)  のれんの当初認識および非支配持分の測定
         IFRS  では、企業結合ごとに以下のいずれかの方法を選択できる。
         ・ 非支配持分も含めた被取得企業全体を公正価値で測定し、のれんは非支配持分に帰属する部分も含めて測定す
            る方法(全部のれん方式)
         ・ 非支配持分のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えて
            いるものは、被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する比例持分相当額として測定し、のれんは取得企
            業の持分相当額についてのみ認識する方法(購入のれん方式)
         日本では、非支配持分自体を時価評価する処理(全部のれん方式)は認められておらず、のれんは、取得原価が、
        取得した資産および引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される(購入のれん方式)。
       d)  のれんの償却
         IFRS  では、のれんの償却は行わず、のれんは、IAS第36号「資産の減損」に従い、毎期および減損の兆候がある場合
        はその都度、減損テストの対象になる。
         日本では、原則として、のれんの計上後20年以内に、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却する。ただ
        し、金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。
       4 )非支配持分

        IFRS  では、IFRS第3号「企業結合」に基づき、取得企業は、企業結合ごとに被取得企業に対する非支配持分のうち、現
       在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えているものを、以下のいずれかに
       より測定しなければならない。
        a)  取得日における非支配持分の公正価値
        b)  取得日における被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する現在の所有権金融商品の比例的な取り分
        非支配持分の他のすべての内訳項目は、他の測定基礎がIFRSで要求されている場合を除き、取得日の公正価値で測定
       しなければならない。
        また、子会社に対する親会社の所有持分の変動(非支配持分との取引)で支配の喪失とならない場合には資本取引と
       して会計処理される。
        日本では、非支配持分自体を公正価値で測定する方法は認められておらず、非支配持分は取得日における被取得企業
       の識別可能純資産に対する現在の持分で測定される。
        また、支配を喪失しない子会社に対する親会社持分の変動額と投資の増減額との差額は、資本剰余金として会計処理
       される。
       5 )他の企業への関与の開示

        IFRS  では、IFRS第12号「他の企業への関与の開示」に従い、                          子会社、共同支配の取決め、関連会社および非連結の組
       成された企業への関与の内容、関連するリスク、および財務上の影響を毎年開示しなければならない                                              。
        日本では、上記に関して包括的に規定する会計基準はないが、連結の範囲に含まれない特別目的会社に関する開示
       や、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結の範囲に含めた子会社、非連結子会社に関
       する事項その他連結の方針に関する重要な事項およびこれらに重要な変更があったときは、その旨およびその理由につ
       いて開示することが要求されている。
                                635/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       6 )金融商品の分類および測定

        IFRS  第9号では、金融資産の管理に使用されるビジネス・モデルと金融資産の契約上のキャッシュ・フロー特性(SPPI
       とも呼ばれる)の両方に基づいて金融資産の分類を決定することが要求される。
       ビジネス・モデル

        IFRS  第9号では3つのビジネス・モデルを使用する。
         -回収のために保有-契約上のキャッシュ・フローを回収する目的で保有する金融資産
         -回収し、売却するために保有-契約上のキャッシュ・フローを回収し、かつ、金融資産を売却することを目的とし
          て保有する金融資産
         -その他-トレーディング目的で保有、または「回収のために保有」もしくは「回収し、売却するために保有」のい
          ずれの基準も満たさない金融資産
       元本および利息のみの支払(Solely                 Payments    of Principal     and  Interest    、SPPI)

        金融資産が「回収のために保有」または「回収し、売却するために保有」のいずれかのビジネス・モデルで保有され
       ている場合、分類を決定するために、契約上のキャッシュ・フローが、当初認識時に元本残高に対する元本および利息
       の支払のみであるかどうかを判断する評価が必要となる。
       償却原価で測定する金融資産:

        金融資産が「回収のために保有」のビジネス・モデルで保有され、契約上のキャッシュ・フローがSPPIである場合、
       金融資産は、公正価値オプションで指定されない限り、償却原価で測定に分類され、その後償却原価で測定される。
        この測定区分では、金融資産は、当初認識時の公正価値から、元本の返済を控除し、当初の金額と満期金額との差額
       の実効金利法による償却累計額を加減し、減損引当金を調整した金額で測定する。
       その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産:

        金融資産は、当該金融資産が「回収し、売却するために保有」のビジネス・モデルで保有され、契約上のキャッ
       シュ・フローがSPPIである場合、公正価値オプションで指定されない限り、その他の包括利益を通じて公正価値
       (FVOCI)で分類され、測定される。
        FVOCI   では、金融資産はその公正価値で測定され、変動があればその他の包括利益(OCI)に認識され、下記7)で説明
       されている新たなECLモデルのもとで減損の評価が行われる。FVOCI資産の外貨換算影響額は、実効金利法による利息の
       要素と同様に純損益に認識される。プレミアムおよびディスカウントの償却は純利息収益に計上される。実現損益は、
       FVOCIの金融資産に係る純利得(損失)に計上される。通常、FVOCI金融資産の原価を算定するには、加重平均原価法が
       用いられる。
       純損益を通じて公正価値で測定する金融資産:

        トレーディング目的で保有する金融資産、もしくは「回収のために保有」または「回収し、売却するために保有」の
       ビジネス・モデルに該当しない金融資産は、その他のビジネス・モデルに割り当てられ、純損益を通じて公正価値
       (FVTPL)で測定される。さらに、契約上のキャッシュ・フローの特性がSPPIではない商品は、「回収のために保有」ま
       たは「回収し、売却するために保有」のビジネス・モデルで保有されていた場合であっても、FVTPLで測定しなければな
       らない。
       純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産:

        企業は、当初認識時に、指定しなかった場合には後に償却原価またはFVOCIで測定されるであろう金融資産を、FVTPL
       で測定するものとして取消不能の指定をすることができるが、この指定が認められるのは、指定しない場合に資産また
       は負債の測定もしくはそれらに係る利得または損失の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう認識または測定
       の不整合(すなわち会計上のミスマッチ)を、その指定が除去または大幅に低減する場合である。
       公正価値の変動をその他の包括利益に表示するものして指定された資本性金融商品:

        資本性金融商品に対する投資は純損益を通じて公正価値で測定される。しかし、当初認識時に、売買目的で保有され
       ていない資本性金融商品の公正価値の変動を、その他の包括利益に表示するという取消不能な選択をすることができ
       る。その他の包括利益に表示された金額を事後的に純損益に振り替えてはならない。しかし、企業が利得または損失の
       累計額を資本の中で振り替えることはできる。当行グループによるこの区分の利用は限定的となる見込みであり、これ
       まで利用されていない。
                                636/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       金融負債: 

        純損益を通じて公正価値で測定する金融負債を除き、金融負債は、実効金利法を用いて償却原価で測定される。金融
       負債には、発行した長期および短期の債務が含まれ、当初、公正価値すなわち受け取った対価から、負担した取引費用
       を控除した額で測定される。発行債務の市場での買戻しは消滅として取り扱われ、関連する利得または損失が連結損益
       計算書に計上される。自己社債の後日における市場での売却は、債務の再発行として取り扱われる。
       金融資産の分類変更: 

        IFRS  では、企業は、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、影響を受けるすべての金融資産を分
       類変更しなければならない。
        金融資産を分類変更する場合には、企業は分類変更日から将来に向かって分類変更を適用しなければならない。
        日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融負債は以下のように測定

       される。
       ・ 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は純損益に認識される。
       ・ 個別財務諸表においては、子会社株式および関連会社株式は、取得原価で計上される。
       ・ 満期保有目的の債券は、取得原価または償却原価で測定される。
       ・ 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券(「その他有価証券」)
         は、時価で測定し、時価の変動額は 
         a)  純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書に計上されるか、または
         b)  個々の証券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
       ・ 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、それぞれ次の方法による。
         a)  社債その他の債券の貸借対照表価額は、債権の貸借対照表価額に準ずる(すなわち、取得原価または償却原価
            で測定される)。
         b)  社債その他の債券以外の有価証券は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。
       ・ 貸付金および債権は、取得原価または償却原価で測定される。
       ・ 金融負債は債務額で測定される。ただし、社債については、社債金額よりも低い価格または高い価格で発行した場
         合など、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法に基づいて算定された価額で評価しなければな
         らない。
        日本では、IFRSで認められている公正価値オプションに関する規定はない。
        日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、売買目的または売却可能(その他有価証券)
       から満期保有目的への分類変更は認められず、売買目的から売却可能(その他有価証券)への分類変更については、正
       当な理由がある限られた状況(トレーディング業務の廃止を決定した場合に、売買目的として分類していた有価証券を
       すべて売却可能(その他有価証券)に分類変更することができる。)においてのみ認められている。
       7 )資産の減損

       非金融資産の減損:
        IFRS  では、非流動資産の減損の兆候が認められ、その回収可能価額が帳簿価額を下回ると見積られる場合には、その
       差額を減損損失として認識する。回収可能価額は、非流動資産の売却費用控除後の公正価値と使用価値(当該資産から
       生じると予想される将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い金額である。減損損失が最後に認識されてか
       ら、当該資産の回収可能価額の算定に用いられた見積りに変更があった場合には、のれんの減損を除き、減損損失の戻
       入が要求される。なお、耐用年数を確定できない無形資産やのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年
       減損テストを実施しなければならない。
        日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産または資産グループの減損の兆候が認められ、かつ割引
       前将来キャッシュ・フローの総額(20年以内の合理的な期間に基づく)が帳簿価額を下回ると見積られた場合に、その
       資産または資産グループの回収可能価額(正味売却価額と使用価値(資産または資産グループの継続的使用と使用後の
       処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金額)と帳簿価額の差額に
       つき減損損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。
       金融資産の減損:

        IFRS  第9号において、減損の要求事項は、償却原価またはFVOCIで測定されるすべての負債性金融商品、ならびにロー
       ン・コミットメントおよび金融保証などのオフバランスの貸出コミットメントに適用される。FVPLおよびFVOCIオプショ
       ンを選択した資本性金融商品には減損(損失評価引当金)の要求事項は適用されない。
                                637/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
        IFRS  第9号は、組成日または購入日時点では正常債権である金融資産の減損について3段階アプローチを導入してい
       る。このアプローチは、以下のとおり要約される。
        -第1段階:12ヶ月間の予想信用損失に相当する額の信用損失引当金を認識する。これは、信用リスクが当初認識時以降
         に著しく増加していないと仮定した場合に、報告日から12ヶ月以内に予想される債務不履行事象による全期間の予想
         信用損失の一部を表す。
        -第2段階:      信用リスクが当初認識以降に著しく増加したとみなされる金融資産について、全期間の予想信用損失
         (LTECL)に相当する額の信用損失引当金を認識する。これには、金融資産の残存期間にわたって債務不履行が発生
         する確率を示す、全期間の債務不履行の発生確率(LTPD)に基づくECLの計算が必要となる。この段階では、信用リ
         スクの増大と、第1段階の12ヶ月と比べて期間が長期になることの影響が考慮されることから、信用損失引当金は高
         くなる。
        -第3段階:      信用が減損している金融資産について、当該資産の回収可能なキャッシュ・フローを通じてデフォルト確
         率(PD)が100%であることを反映し、全期間の予想信用損失に相当する額の損失引当金を認識する。
       当初認識時の信用減損金融資産は第3段階に分類され、帳簿価額には全期間の予想信用損失が直ちに反映される。
        日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従って、満期保有目的の債券、子会社株式および関
       連会社株式ならびにその他有価証券のうち、時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品以外のものについ
       て時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評
       価差額は当期の損失として処理しなければならない。時価を把握することが極めて困難と認められる株式については、
       発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として
       処理する。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応じて債権を3つ(一般
       債権、貸倒懸念債権および破産更生債権等)(金融機関では5つ)に区分し、区分ごとに定められた方法に従い貸倒見積
       高を算定する。
        また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期目的保有の債券およびその他の有価証
       券に分類されている債券についても原則として認められていない。貸付金および債権についても、直接減額を行った場
       合には、減損の戻入益の計上は認められていない。
       8 )ヘッジ会計

        IAS  第39号「金融商品:認識および測定」を置き換えるIFRS第9号「金融商品」は、ヘッジ会計の要件を修正している
       が、IFRS第9号のヘッジ会計の適用を延期してIAS第39号のヘッジ会計を引き続き適用するという会計方針の選択も含ま
       れている。当行グループは、この会計方針を選択することを決定し、2018年1月1日にIFRS第9号のヘッジ会計を適用しな
       かった。
        IAS  第39号では、公正価値変動のヘッジについては、ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象資産または負債の公正
       価値の変動またはその一部は、当該デリバティブのすべての公正価値の変動とともに損益計算書に認識される。ヘッジ
       の非有効部分はその他の収益に計上され、ヘッジされたリスクに関連した市場レートまたは価格の変動によりデリバ
       ティブおよびヘッジ対象項目に対して行われた公正価値修正の純影響額として測定される。キャッシュ・フロー変動の
       ヘッジについては、ヘッジ対象項目に対する会計処理に変更はなく、デリバティブは公正価値で計上され、公正価値の
       変動は当初、ヘッジが有効である限り、損益計算書に認識されていない純利得(損失)に計上される。その他の包括利
       益に当初計上されたこれらの金額は、その後、予定取引が損益計算書に影響を与える期間と同一の期間に損益計算書に
       組み替えられる。ヘッジの非有効部分は、その他の収益に計上され、通常、実際のヘッジ手段であるデリバティブと仮
       想の最適ヘッジの公正価値変動の差額として測定される。
        2020  年度上半期より、当行グループは、IAS第39号のEUカーブアウト版に準拠して金利リスクのポートフォリオ・ヘッ
       ジ(公正価値マクロ・ヘッジ)に公正価値ヘッジ会計を適用している。IAS第39号のEUカーブアウト版を適用した目的
       は、当行グループのヘッジ会計アプローチを当行グループのリスク管理実務および欧州の主要競合他社の会計慣行と整
       合させることにある。IAS第39号のEUカーブアウトでは、コア預金に公正価値マクロ・ヘッジ会計を適用することがで
       き、ヘッジの非有効性は、適用するすべての公正価値マクロ・ヘッジ会計について、予定されたタイム・バケットにお
       ける修正後のキャッシュ・フロー見積額が当該期間の当初の指定額を下回った場合にのみ認識される。予定されたタイ
       ム・バケットにおける修正後のキャッシュ・フロー額が当初の指定額を上回った場合には認識されない。IASBが公表し
       たIFRSでは、公正価値マクロ・ヘッジのヘッジ会計をコア預金に適用することはできない。さらに、ヘッジの非有効性
       は、公正価値マクロ・ヘッジのすべてのヘッジ関係について、予定されたタイム・バケットにおける修正後のキャッ
       シュ・フロー見積額が当該期間の当初の指定額を上回った場合と下回った場合のいずれであっても認識される。
        日本では企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従って、原則として、時価評価されているヘッジ手段
       に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰延べる方法(繰延ヘッ
       ジ)による。ただし、その他有価証券の場合等の一定の要件を満たす場合、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益に反映
                                638/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法(時価ヘッジ)も認められて
       いる。
        また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損益のうち
       結果的に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を行うことができる。なお、非有効部分を
       合理的に区分できる場合には、非有効部分を繰延処理の対象とせずに当期の純損益に計上する方法を採用することがで
       きる。
        資産または負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップが、金利変換の対象
       となる資産または負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元本、利息の受払条件および契約期間が当
       該資産または負債とほぼ同一である場合には、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産また
       は負債に係る利息に加減する「特例処理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満たす為替予約等について
       は、当分の間、為替予約等により確定する決済時における円貨額により外貨建取引および金銭債権債務等を換算し直物
       為替相場との差額を期間配分する方法(「振当処理」)によることができる。
       9 )金融資産の認識の中止

        IFRS  では、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、または、当該資産からの
       キャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡したか、もしくは一定の基準を条件として一または複数の受領者に
       対し当該キャッシュ・フローを支払う義務を引き受けた場合に、金融資産の認識の中止が検討される。譲渡した金融資
       産については、所有に関する実質上すべてのリスクおよび経済価値を移転した場合に、認識の中止を行う。
        日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が
       第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
       10 )株式を基礎とした報酬

        IFRS  では、資本性金融商品として分類された報奨に関する報酬費用は、付与日において株式を基礎とした報奨の公正
       価値に基づき測定される。報酬費用は、従業員の当該報奨に関連する勤務の期間にわたり、または分割で交付される報
       奨に関しては当該部分の期間にわたり、定額法に基づき計上される。対応する金額は資本剰余金に計上される。
        日本でも、企業会計基準第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」に基づき、ストック・オプションの付与
       日から権利確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック・オプションの公正な評価額に基づいて報酬費用が認識
       され、対応する金額は資本(純資産の部の新株予約権)に計上される。
        ただし、同基準の適用範囲は持分決済型株式報酬に限定されており、現金決済型取引等については特段規定がなく、
       実務上は発生時に費用(引当)処理される。また持分決済型取引について、日本では、権利確定後に失効した場合には
       失効に対応する新株予約権につき利益計上(戻入)を行う等、IFRSと異なる処理が行われている。
       11 )退職後給付(確定給付制度)

       a)  確定給付制度債務の期間配分方法
        IFRS  では、IAS第19号「従業員給付」に従い、制度の給付算定式に基づいて勤務期間に給付を帰属させる方法(給付算
       定式基準)が原則とされている。
        日本では、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に基づき、期間定額基準と給付算定式基準のいずれか
       を選択適用できる。
       b)  数理計算上の仮定
       ・ 割引率
          IFRS  では、報告期間の末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しなければならない。そのような債券に
         ついて厚みのある市場が存在しない国では、国債の市場利回り(報告期間の末日時点)を使用しなければならな
         い。また割引率は、各報告日に見直さなければならない。
          日本では、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定するが、これには、期末における国債、政府機関債およ
         び優良社債の利回りが含まれ、いずれも選択可能である。また、割引率等の計算基礎に一定の重要な変動が生じて
         いない場合には、割引率を見直さないことが認められている。
       ・ 制度資産に係る利息収益(長期期待運用収益)
          IFRS  では、年次報告期間の開始日時点で、制度資産の公正価値に上記の割引率を乗じて算定する。なお、制度資
         産に係る利息収益は、確定給付制度債務に係る利息費用と相殺の上、確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額
         に含める。
          日本では、期首の年金資産の額に合理的に予想される収益率(長期期待運用収益率)を乗じて算定する。
       c)  数理計算上の差異(再測定)および過去勤務費用
                                639/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
        IFRS  では、数理計算上の差異を含む確定給付負債(資産)の純額は、発生時にその全額をその他の包括利益に認識す
       る。その他の包括利益から純損益への振替(リサイクル)は、禁止されている。また、過去勤務費用は、純損益に即時
       認識する。
        日本では、数理計算上の差異は、原則として各期の発生額について、平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分した
       額を毎期費用処理する。数理計算上の差異の当期発生額のうち費用処理されない部分(未認識数理計算上の差異)およ
       び過去勤務費用の当期発生額のうち費用処理されない部分(未認識過去勤務費用)についてはいずれも、その他の包括
       利益に計上する。また、その他の包括利益累計額に計上された未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のう
       ち、当期に費用処理された部分については、その他の包括利益の組替調整(リサイクル)を行う。
       d)  確定給付資産の上限
        IFRS  では、確定給付制度が積立超過の場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定する。
        ・ 当該確定給付制度の積立超過
        ・ 制度からの返還または制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値(資産上限額)
        日本では、そのような確定給付資産の上限はない。
       12 )金融保証契約

        IFRS  では、金融保証契約について、保証提供者が当初、公正価値で負債に計上することが要求され、以後は、純損益
       を通じて公正価値で測定する場合または保険契約として処理する場合を除き、「IFRS第9号の減損の定めに従って算定し
       た損失評価引当金の金額」と「当初認識額からIFRS第15号の原則に従って収益に認識された累計額を控除した金額」の
       いずれか大きい額で測定される。
        日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より公正価値で貸借対
       照表に計上することは求められていない。銀行の場合には、第三者に負う保証債務は偶発債務として額面金額を支払承
       諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上する。保証に起因して、
       将来の損失が発生する可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ることができる場合には、債務保証損失引当金を計
       上する。
       13 )投資不動産

        IFRS  では、投資不動産の当初認識後の評価方法として、事業体は以下のいずれかを選択できる。
        a )公正価値モデル。投資不動産は公正価値で測定され、公正価値の変動は損益計算書において認識される。
        b )原価モデル。原価モデルでは、投資不動産を減価償却後の簿価(減損損失累計額控除後)で測定することが要求さ
          れる。原価モデルを選択した事業体は、投資不動産の公正価値情報を開示する。
        日本では、投資不動産についても、通常の有形固定資産と同様に取得原価に基づく会計処理を行う(原価モデルを適
       用)。また、企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に従い、賃貸等不動産を保有して
       いる企業は以下の事項を注記することが求められている。
        a)  賃貸等不動産の概要
        b)  賃貸等不動産の貸借対照表計上額および期中における主な変動
        c)  賃貸等不動産の当期末における時価およびその算定方法
        d)  賃貸等不動産に関する損益
       14 )リース取引

        IFRS  第16号「リース」では、基礎となる資産の価値が低い場合を除き、期間が12ヶ月を超えるすべてのリースに関し
       て資産および負債を認識するよう借手に求めている。借手は、基礎となるリース資産の使用権を表す使用権資産および
       リース料の支払債務を表すリース債務を認識するよう求められる。
        日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」に従い、ファイナンス・リース取引とは、解約不能
       かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的
       実質に基づいて判断すべきものであるとしている。ただし、解約不能リース期間がリース物件の経済的耐用年数の概ね
       75%以上、または解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値がリース物件を借手が現金で購入するものと仮定
       した場合の合理的見積金額の概ね90%以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定され、借手の財
       務諸表に資産計上し、対応するリース債務を負債に計上する。オペレーティング・リースは借手によりオフバランス
       シートで会計処理され、リース料はリース期間にわたり費用として認識される。なお、少額(リース契約1件当たりの
       リース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース)または短期(1年以内)のファイナンス・リースに
       ついては、オペレーティング・リースの処理と同様に、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことがで
       きる。
                                640/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       15 )金融商品の公正価値の開示

        IFRS  では、事業体の財政状態および業績に対する金融商品の重要性、金融商品から生じる信用リスク、流動性リスク
       およびマーケット・リスクに関する定性的および定量的情報ならびに事業体のリスク管理方法について開示することが
       要求されている。
        日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第19号「金融商品の時価
       等の開示に関する適用指針」に基づき、時価等の開示がすべての金融商品に求められ、かつ金融商品から生じるリスク
       についての開示も求められている。ただし、金融商品から生じるリスクのうちマーケット・リスクに関する定量的開示
       が求められているのは、金融商品から生じるリスクが重要な企業(銀行・証券会社等)が想定されている。また、マー
       ケット・リスク以外のリスク(流動性リスク・信用リスク)に関する定量的開示については明確な規定がない。
       16 )公正価値測定

        IFRS  では、IFRS第13号「公正価値測定」は、一定の場合を除き、他のIFRSが公正価値測定または公正価値測定に関す
       る開示(および、売却コスト控除後の公正価値のような、公正価値を基礎とする測定または当該測定に関する開示)を
       要求または許容している場合に適用される。IFRS第13号では、公正価値を「測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取
       引において、資産を売却するために受け取るであろう価格または負債を移転するために支払うであろう価格」と定義し
       ている。また、IFRS第13号は、公正価値の測定に用いたインプットの性質に基づき3つのヒエラルキーに分類し、公正価
       値測定を当該ヒエラルキー別に開示することを求めている。
        日本では、各会計基準において時価の算定方法が個別に定められている。金融商品の時価については、企業会計基準
       第10号「金融商品に関する会計基準」において、時価とは公正な評価額をいい、市場価格に基づく価額、市場価格がな
       い場合には合理的に算定された価額と定義されている。
        2019  年7月4日に、ASBJは、企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第31号
       「時価の算定に関する会計基準の適用指針」、ならびに改正企業会計基準第10号を公表した。この基準は、2021年4月
       1日以後開始する事業年度の期首から適用されるが、2020年3月31日以後終了する事業年度における年度末からの早期
       適用も認められている。これらの改正により、金融商品の時価の算定方法の詳細なガイダンスについて国際的な会計基
       準との整合性が図られることになる。なお、当会計原則の相違における日本基準の記載については、改正前の基準を前
       提としている。
       17 )顧客との契約から生じる収益

        IFRS  では、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」が、収益認識の方法および時期について規定している。当基
       準はIFRS第9号の適用対象である金融商品に関連した収益認識には影響を及ぼさない。IFRS第15号は、すべての顧客との
       契約に適用される単一の、原則主義の、5つのステップから成るモデルを規定している。
        日本においては出荷基準、検収基準等の収益認識基準があるが、当中間連結会計期間末において適用可能なIFRS第15
       号のような包括的な規定はない。
        2018  年3月30日に、IFRSにおける収益認識基準と大部分において類似している「収益認識に関する会計基準」がASBJ
       より公表されており、2021年4月1日以後開始する事業年度から適用され、2018年4月1日以後開始する事業年度から
       早期適用も認められている。
                                641/733







                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第7【外国為替相場の推移】

    1【最近5年間の事業年度別為替相場の推移】

      ユーロから円への為替相場は、国内において時事に関する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に最近5年間の事業年度にお
     いて掲載されているので、記載を省略する。
    2【最近6月間の月別最高・最低為替相場】

      ユーロから円への為替相場は、国内において時事に関する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に最近6か月において掲載さ
     れているので、記載を省略する。
    3【最近日の為替相場】

      1ユーロ=133.74円(2021年5月31日)
                                642/733
















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
    1.日本における株式事務等の概要

    (1)株式の名義書換取扱場所および株主名簿管理人
        当行は、無額面記名式株式を発行している。日本においては当行株式の名義書換取扱場所または株主名簿管理人は存在
       しない。
        普通株式の取得者(以下「実質株主」という。)は、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」とい
       う。)からあらかじめ外国証券取引口座約款の交付を受け、同約款に基づき外国証券取引口座(以下「取引口座」とい
       う。)を開設する必要がある。売買の執行、代金の決済、証券の保管およびその他株式の取引に関する事項はすべてこの
       取引口座により処理される。
        普通株式は、窓口証券会社を代理するドイツにおける保管機関(以下「現地保管機関」という。)又はその名義人の名
       義で当行に登録され、当該普通株券は現地保管機関に保管される。各窓口証券会社は自社に取引口座を持つ全実質株主の
       明細表(以下「実質株主明細表」という。)を作成する。実質株主明細表には各実質株主の氏名及び普通株式持株数が記
       載される。
    (2)株主に対する特典…………なし
    (3)株式の譲渡制限……………なし
    (4)その他の株式事務に関する事項
       決算期    ……………毎年12月31日
       定時株主総会 ……………株主総会は、デュッセルドルフ、フランクフルト・アム・マインもしくは人口25万以上のドイ
                   ツの都市において営業年度の開始後8か月以内に開催される。
                   (新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック危機に対応するため、法律により
                   2020年および2021年における定時株主総会に関して一定の適用除外が設けられている。)
       基準日    ……………当行の株式に対する配当を当行から受領する権利を有する実質株主は、通常、ドイツにおける
                   配当支払日(通常、利益処分案についての株主総会決議が行われた日の翌銀行営業日)に応当
                   する日本での同一の暦日現在で作成された実質株主明細表上の名義人である。
       株券の種類  ……………無額面株式の1券種
       株券に関する手数料………実質株主は、窓口証券会社に外国証券取引口座を開設、維持するにあたり、外国証券取引口座
                   約款に従って年間口座管理料の支払をする必要がある。この管理料は現地保管機関の手数料そ
                   の他の費用を含む。
       通知     ……………当行が株主に対して行う通知及び通信は、普通株式の登録所持人たる現地保管機関又はその名
                   義人に対してなされる。現地保管機関はこれを窓口証券会社に送付し、窓口証券会社はこれを
                   さらに外国証券取引口座約款の規定に従い各実質株主に通知する措置をとる。実費は実質株主
                   に請求される。
       公告     ……………日本においては公告は行わない。
    2.日本における実質株主の権利行使に関する手続

    (1)実質株主の議決権の行使に関する手続
        議決権の行使は実質株主が窓口証券会社を通じて行う指示に基づき、現地保管機関又はその名義人が行う。しかし、実
       質株主が特に指示しない場合、現地保管機関又はその名義人は議決権の行使を行わない。
    (2)剰余金の配当請求に関する手続
        外国証券取引口座約款に従い、配当金は、窓口証券会社が現地保管機関又はその名義人から一括受領し、取引口座を通
       じて実質株主に交付される。
        株式配当により割り当てられた普通株式は、実質株主が特に要請した場合を除き、窓口証券会社を代理する現地保管機
       関によりドイツで売却され、その売却代金は窓口証券会社が現地保管機関又はその名義人から一括受領し、取引口座を通
       じて実質株主に支払われる。
        無償交付の方法により発行される普通株式は、原則として窓口証券会社を代理する現地保管機関又はその名義人の名義
       で登録され、当該株券は現地保管機関が保管し、実質株主に係る窓口証券会社の残高が変更される。
        普通株式について新株引受権が付与される場合には、新株引受権は、原則として窓口証券会社を代理する現地保管機関
       によりドイツで売却され、その売却代金は窓口証券会社が現地保管機関又はその名義人から一括受領し、取引口座を通じ
       て実質株主に支払われる。
                                643/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    (3)株式の移転に関する手続
        実質株主は窓口証券会社を通じてその持株の保管替え又は売却注文をなすことができる。実質株主と窓口証券会社との
       間の決済は原則として円貨によるほか、外国証券取引口座約款の規定に従う。
    (4)配当等に関する課税上の取扱い
       (イ)配当  ……実質株主に対する配当は、日本の税法上配当所得となる。
               本書提出日現在、配当に関する日本の課税上の取扱いの概要は次のとおりである。日本の居住者たる個
               人が日本国内の支払の取扱者を通じて支払を受ける配当については、ドイツにおいて当該配当の支払の
               際に徴収されたドイツの国または地方公共団体の源泉徴収税額があるときは、この額を控除した後の金
               額に対して、平成26年1月1日から令和29年12月31日までに支払を受ける配当については、20.315%
               (所得税15.315%、住民税5%)、令和30年1月1日以後に支払を受ける配当については、20%(所得
               税15%、住民税5%)の税率による源泉徴収(地方税については特別徴収)が行われる。総合課税また
               は申告分離課税のいずれかを選択して確定申告をすることができるが(申告分離課税を選択した場合の
               税率は、源泉徴収税率と同一である)、日本国内の支払の取扱者を通じて支払を受ける配当について確
               定申告不要を選択した場合は源泉徴収および特別徴収された税額のみで課税関係は終了する。なお、日
               本の居住者たる個人は、上場株式等への少額の投資に関し、平成26年1月1日から令和10年12月31日ま
               での間に非課税口座を開設することにより、当該上場株式等に係る配当について5年間の非課税措置を
               受けることができる。日本の法人が日本国内の支払の取扱者を通じて支払を受ける配当については、所
               得税のみ、平成26年1月1日から令和29年12月31日までに支払を受ける配当については、15.315%、令
               和30年1月1日以後に支払を受ける配当については、15%の税率による源泉徴収が行われる。
               ドイツにおいて徴収された税金は、日本の税法の規定に従い、外国税額控除の対象となる。
       (ロ)売買損益……当行株式の日本における売買に基づく損益についての課税は、日本の会社の株式の売買損益課税と同
                様である。なお、日本の居住者たる個人は、上場株式等への少額の投資に関し、平成26年1月1日か
                ら令和10年12月31日までの間に非課税口座を開設することにより、当該上場株式等に係る譲渡益につ
                いて5年間の非課税措置を受けることができる。
       (ハ)相続税 ……当行株式を相続しまたは遺贈を受けた日本の実質株主には、日本の相続税法に基づき相続税が課せら
               れるが、外国税額控除が認められる場合がある。
                                644/733











                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第9【提出会社の参考情報】
    1【提出会社の親会社等の情報】

     該当事項なし
    2【その他の参考情報】

            提出書類                  提出年月日
     臨時報告書(企業内容等の開示に関

     する内閣府令第19条第2項第9号の                       令和2年6月22日
     4の規定に基づく)
     訂正発行登録書                       令和2年6月22日
     訂正発行登録書                       令和2年6月22日
     有価証券報告書                       令和2年6月29日
     有価証券報告書の訂正報告書                       令和2年6月29日
     訂正発行登録書                       令和2年6月29日
     訂正発行登録書                       令和2年6月29日
                                645/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    第二部【提出会社の保証会社等の情報】

     該当事項なし

                                646/733



















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                             (訳文)
    ドイツ銀行AG
    タウヌスアンラーゲ12
    60325フランクフルト・アム・マイン
    マネジメント・ボード御中
    ドイツ銀行AGの連結財務諸表および統合マネジメント・レポート

     2019年度の連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの原本に対する監査報告書は、2020年3月13日に以下

    の文面で発行された。以下の監査報告書は、私たちの監査意見の再発行または更新を示すものではない。
    「 独立監査人の監査報告書

    ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト、フランクフルト・アム・マイン御中

    連結財務諸表および            統合マネジメント・レポート                  に関する監査報告書

    意見

     私たちは、添付のドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)およびその子会社

    (グループ)の2019年12月31日現在の連結貸借対照表、ならびに2019年1月1日から12月31日までの事業年度に係る連
    結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書および連結キャッシュ・フロー計算書、ならびに連結財務
    諸表に対する注記(重要な会計方針の要約を含む。)から成る連結財務諸表について監査を行った。さらに私たち
    は、ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)の2019年1月1日から12月31日までの
    事業年度に係る統合マネジメント・レポートについて監査を行った。ドイツの法的要件に準拠し、私たちは、本監査
    報告書の「その他の情報」の項に記載されている統合マネジメント・レポートの項目内容については監査を行ってい
    ない。
     私たちの監査の結果得られた合理的基礎に基づく意見では、

     -添付の連結財務諸表は、すべての重要な点について、EUによって採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1

      項に従ったドイツの法律による追加的要件に準拠し、これらの求めるところに従って、グループの2019年12月31
      日現在の資産、負債および財政状態ならびに2019年1月1日から12月31日までの事業年度に係る財務成績につき真
      実かつ公正な概観を示している。
     -添付の統合マネジメント・レポートは、全体としてグループの状況に関する適切な概観を示している。本統合マ
      ネジメント・レポートは、すべての重要な点について、連結財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守
      し、将来の発展の機会とリスクを適切に表示している。統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見は、
      本監査報告書の「その他の情報」の項に記載されている統合マネジメント・レポートの項目内容は対象としてい
      ない。
     ドイツ商法第322条第3項第1文に従って、私たちは監査により、                             連結財務諸表および         統合マネジメント・レポート

    の法令遵守に関する         いかなる限定事項も発見されなかったことを宣言する。
                                647/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    意見表明の根拠
     私たちは、ドイツ商法第317条およびEU監査規則No                       537/2014    (以下「EU監査規則」という。)に準拠し、またドイ

    ツ経済監査士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して、連結財務諸
    表および統合マネジメント・レポートの監査を行った。これらの要件および原則に基づく私たちの責任の詳細は、私
    たちの監査報告書の「連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任」の項に記述さ
    れている。私たちは、欧州法およびドイツの商業上および職業的専門家に係る法律の要件に従い、グループ事業体か
    ら独立しており、これらの要件に従い、ドイツのその他の職業的専門家としての責任を果たしている。加えて、EU監
    査規則第10条第2項ポイント(f)に従って、私たちは、EU監査規則第5条第1項で禁止されている非監査業務を提供して
    いないことを宣言する。私たちは、私たちが入手した監査証拠が、連結財務諸表および統合マネジメント・レポート
    に対する私たちの意見の基礎を提供するのに十分かつ適切と判断している。
    連結財務諸表監査における監査上の主要な事項

     監査上の主要な事項とは、2019年1月1日から12月31日までの事業年度に係る連結財務諸表監査において、私たちの

    職業的専門家としての判断において、最も重要な項目をいう。当該事項は、全体としての連結財務諸表監査の過程お
    よび監査意見の形成において対応した事項であり、私たちは、当該事項に対して個別の意見を表明するものではな
    い。
    レベル3の金融商品の評価に使用される観察不能なインプット

     重要な会計方針および重要な会計上の見積りについては、連結財務諸表の注記01(「純損益を通じて公正価値で測

    定する金融資産および負債」ならびに「その他包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」の項)を参照のこ
    と。また、レベル3の金融商品に関する情報については、連結財務諸表の注記13を参照のこと。
    財務諸表リスク

     レベル3の金融商品は、金融資産と金融負債から成る。期末日現在、グループが計上する公正価値で保有するレベ
    ル3の金融資産は244億ユーロであり、                 公正価値で測定する金融資産             の4.2%、総資産の1.9%を占める。レベル3の金
    融負債は86億ユーロであり、             公正価値で測定する金融           負債の2.1%、総負債の0.7%を占める。
     定義上、これらの金融商品の評価に関して、市場価格は                          観察不能である       。したがって、公正価値は認められた評価

    方法に基づいて決定される。これらの評価方法は複雑なモデルから成り、判断を必要とする                                          観察不能    なインプットに
    対する仮定や推測を含むことがある。
     財務諸表リスクは、特に、レベル3の金融商品の公正価値の決定において、複雑な評価モデルまたは割引キャッ

    シュ・フロー、ボラティリティの水準、相関関係や信用スプレッドなどの観察不能な評価パラメータの使用が不適切
    である際に生じる。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、監査       アプローチ     を決定するため、最初に、レベル3の金融商品の評価に使用されるモデルおよび観察不
    能なインプットを含むパラメータ、また該当があれば関連する評価調整について、一般的な適合性および虚偽表示の
    可能性を評価した。
     私たちは、リスク評価に基づき、統制テストと実証テストを含む監査                                アプローチ     を策定した。

                                648/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     金融商品の評価および評価における観察不能インプットの決定に関するグループの内部統制の妥当性を評価するた
    め、私たちは、内部統制の整備状況を評価し、主要な統制の運用の有効性を評価した。また必要に応じて、KPMG内部
    評価専門家を利用した。監査手続対象には、以下に対する統制が含まれるが、                                    これに限定されるものではない              。
     -レベル3の金融商品に使用される主要な観察不能インプット・パラメータの妥当性を評価するためにグループが

      実施する独立価格検証手続
     - モデルの限界や仮定の影響の評価を含む、グループが使用する評価モデルの検証
     -公正価値を決定するための評価調整計算および会計処理
     統制の整備または有効性に関する検出事項が生じた場合、追加の補完統制についてテストした。私たちは、追加の

    実証的監査手続の内容および範囲の策定において、内部統制の手続きの結果を利用した。
     私たちは、レベル3の金融商品のリスクベースで抽出されたサンプルに対して実証的手続を実施した。これには特

    に以下のものが含まれ          る。
     -サンプルとして抽出された取引単位の金融商品について、KPMG内部評価専門家を利用した独立価格検証の実施

     -見積りの算定プロセスの妥当性の評価手続きの実施、公正価値およびFVAの計算に使用されている重要な仮定お
      よび手法の妥当性を、仮定を内外ソースから入手した証拠と比較することによる評価、過去情報や市場情報を参
      照することによる評価を行うことで評価した
     -直近および潜在的な取引から抽出されたサンプルの外部プライシング情報を入手し、これらのデータポイントが
      会社の評価手法に組み込む必要がある公正価値の要素を示しているか否かの評価
    私たちの結論

     私たちは、主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果に基づき、レベル3の金融商品の評価に使用されるモデ
    ルおよび関連するパラメータは適切であると判断する。
    信用損失引当金の評価

     IFRS  第9号の初度適用の影響を含む重要な会計方針および見積りの定性的および定量的な記載については、連結財

    務諸表の注記02(「最近適用された                会計  基準書および新しい         会計  基準書」の項)を参照のこと。またIFRS第9号に基づ
    く引当金については、連結財務諸表の注記21を参照のこと。
    財務諸表リスク

     ドイツ銀行は、2019年12月31日現在において連結貸借対照表に金融資産の信用損失引当金を41億ユーロ計上してい
    る。
     ドイツ銀行は、会計基準であるIFRS第9号「金融商品」で要求されているとおり、ECLモデルを用いて引当金の測定

    に3段階のアプローチを適用している。ステージ1の引当金は、12ヶ月の予想信用損失を表す。ステージ2の引当金
    は、  当初認識時以降に信用リスクが著しく増加している                        金融商品に関連しており、ステージ3の引当金は、債務不履
    行の金融資産に関連している。ステージ2およびステージ3の引当金は全期間の予想信用損失を表す。
     同質なポートフォリオ          のステージ1、ステージ2およびステージ3における金融資産の予想信用損失引当金には、複

    雑なモデル、インプット、仮定や判断が含まれる。引当金は、デフォルト確率(以下「PD」という。)、デフォルト
    時損失率(以下「LGD」という。)およびデフォルト時エクスポージャー(以下「EAD」という。)という金融商品に
    伴うパラメータ       の関数として決定される。
     財務諸表リスクは、見積りの不確実性の増大に起因して予想信用損失引当金の算定が不正確であることにより生じ

    る。これらの見積りの不確実性は、上述のパラメータの決定モデル、ならびに内部格付、信用リスクの著しい増加
    (以下「SICR」という。)の識別基準およびマクロ経済変数の選択に関する複雑性や判断に基づく。
                                649/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    私たちの監査アプローチ
     私たちは、     リスク評価および誤謬のリスク評価に基づき、統制テストおよび実証的手続を含め監査意見の基礎とな
    る監査アプローチを策定した。それに応じて、私たちは、専門的技能、業界の知識および関連する経験を有する内部
    のITおよび財務リスク管理専門家の協力を得て、銀行の信用損失引当金の見積りプロセスに対する一定の統制の整
    備、導入および運用の有効性を評価し、一定の実証的手続を実施した。
     テスト対象には       以下に対する統制が含まれるが、これに限定されるものではない。

     - 経営陣が内部格付の見積りに使用する重要な仮定や判断

     - PD 、LGDおよびEADを決定するモデルの検証
     - SICR  基準の評価
     - マクロ経済変数のレビュー
     ここで使用されるITシステムや個別のデータ処理システムについては、内部IT専門家の協力を得て、アプリケー

    ション統制の有効性を検証した。
     また私たちは、内部の財務リスク管理専門家の協力を得て、特に以下の実証手続を実施した。

     - IFRS  第9号に準拠した銀行の信用損失引当金の算定手法の評価

     -主要な仮定の検証
     - ポートフォリオのサンプルについて、PD、LGD、EADおよび対応するECLの再計算
     -重要なモデルのサンプルについて、銀行によるこれらのモデルの検証の評価
     -抽出した     取引相手について、割り当てられた内部リスク格付け(取引相手の支払能力を含む。)のテストおよび
      信用リスクが著しく増加したか否かの識別に使用した基準の評価
     - 会社の過去の予測と実績との比較による主要マクロ経済予測の評価、また、その他の入手可能な公表データとの
      比較
    私たちの結論

     主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果、私たちは、                            デフォルト時損失率およびデフォルト時エクスポー
    ジャーの決定モデル、ならびに内部格付、信用リスクの著しい増加(SICR)の識別基準およびマクロ経済変数の選択
    に関する    判断は、適切に適用されていると判断する。
    繰延税金資産の認識および測定

     重要な会計方針および会計上の見積り、ならびに繰延税金資産の認識および測定の基礎となる仮定については、連

    結財務諸表の注記01「重要な会計方針および重要な会計上の見積り」(「法人税等」の項)を参照のこと。繰延税金
    資産の情報については、連結財務諸表の注記34を参照のこと。
    財務諸表リスク

     連結財務諸表に含まれる繰延税金資産純額は、54億ユーロである。
     繰延税金資産の認識および測定には、判断が含まれており、客観的な要素のほか、将来の課税所得ならびに未使用

    の税務上の繰越損失および税額控除の利用可能性に関する多くの見積りが含まれている。
     財務諸表リスクは、特に、繰延税金資産の将来の利用の見積りが不適切であった場合に生じる。将来の利用の見積

    りは、事業計画に基づく将来の課税所得(これは不確実性にさらされている)の可能性に依拠しており、かつ、そこ
    に含まれる主要な価値決定の仮定およびパラメータの予想値が考慮される。これらには特に、将来の課税所得を決定
    する税引前利益の値、非経常項目の分析、および永久差異に関する仮定が含まれる。このような見積りは、現在の政
    治・経済動向、管轄区域特有の税務上の検討事項およびタックスプランニング戦略、ならびに銀行の戦略的改革も考
    慮しなければならならない。
                                650/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    私たちの監査アプローチ
     私たちは、グループに関して適用される税法および規制を理解するため、リスク評価を実施した。これに基づき、
    KPMG内部の評価・税務専門家の協力を得て、関連する                         主要な   内部  統制  のテストと実証的監査手続の両方を実施した。
    私たちは監査の一環として、将来の課税所得の見積りの算定に用いられた仮定の検証を含め、特にグループにおける
    繰延税金資産の認識に関する内部統制の整備状況の評価および運用の有効性のテストを検討した。
     さらに、各国の繰延税金資産のリスクベースのサンプルについて、実証的監査手続を実施した。これには以下が含

    まれるが、これに限定されるものではない。
     -IAS第12号に準拠した繰延税金資産の認識および測定に用いられたグループの手法の評価

     -事業計画に適用されるパラメータの適切性の評価、および会社の将来の課税所得の見積りに対する感応度分析の
      実施
     -様々な税法や規制の解釈、将来の課税所得の源泉や特性、ならびにタックスプランニング戦略の慎重性および実
      現可能性の評価
    私たちの結論

     事業計画を基礎とした将来の課税所得の見積もりに基づき、そこに含まれる重要な金額決定上の                                            仮定およびパラ
    メータに関して予想される動向を考慮した結果、                       繰延税金資産の回収可能性の評価は適切に実施されていると判断す
    る。
    財務報告プロセスにおけるITアクセス管理

     IT アクセス管理統制を含む財務報告プロセスに係る内部統制の詳細については、「財務報告に係る内部統制」の項

    の統合マネジメント・レポートを参照のこと。
    財務諸表リスク

     財務報告プロセスは、グループの規模および複雑性により、情報技術および電子データの網羅性および正確性に大
    きく依拠している。したがって、ITシステムに対するアクセス権の不適切な付与または効果的でないモニタリング
    は、財務報告の正確性にリスクをもたらす。このリスクは、特に「知る必要性」または「有する必要性」に対応しな
    いアクセス権を有するシステムにおいて生じる。すなわち、アクセス権が役割の要件のみに基づいて付与され、それ
    以上の承認要件が設けられていない場合、または、IT部門と専門部門の間ならびに開発部門と利用部門の間といった
    職務分掌の原則のみに基づいてアクセス権が付与されている場合である。
     権限のないまたは広範なアクセス権および職務分掌の欠如は、財務諸表の網羅性および正確性に重大な影響を及ぼ

    し得るデータの意図的または意図的ではない改ざんリスクを生じさせる。したがって、それぞれの各予防措置の策定
    および遵守は、私たちの監査にとって重要な事項である。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、グループのビジネスIT関連の統制環境について理解した。さらに、リスク評価を実施し、監査に関連す
    るITアプリケーション、データベース、およびオペレーティング・システムを識別した。
     財務報告プロセス内の関連するIT依拠統制(いわゆるITアプリケーション統制)について、支援する全般IT統制を

    識別し、その整備状況および運用の有効性を評価した。私たちは、特にアクセス保護の分野における主要な統制、な
    らびに当該統制と財務報告の網羅性および正確性との関連性についてテストした。監査手続には、以下に対する統制
    が含まれるが、これに限定されるものではない。
                                651/733





                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     -新しい従業員および異動した従業員のITシステムへの初期アクセス権付与に関する統制テスト。そのアクセスが
      適切なスクリーニングの対象となっているか、また、職務に基づく承認の概念に沿って権限者によって承認され
      ているか。
     -職務変更された従業員または退職後の元従業員のアクセス権が適切な期間内に削除されているかに関する統制テ
      スト。
     -限定的な承認手続の対象とされる特権的または管理的権限保有者(スーパーユーザー)に対するシステムアクセ
      ス権の適切性に関する統制テスト、およびその定期的レビュー
     また、パスワード保護、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システムの変更に関するセ

    キュリティ設定、専門部署とITユーザーの分離、ならびにプログラム開発担当者とシステム運用担当者の分離といっ
    た分野について、特定のテスト手続を実施した。統制の整備状況および有効性に関して検出事項があった場合は、そ
    の他の補完的証拠を入手するため追加の補完統制をテストした。
     また私たちは、統制テストの結果を踏まえ、実施すべき今後の実証的監査手続の内容および範囲を決定した。特

    に、銀行退職後のユーザー承認が適時に削除されていないことが判明した際、個人ユーザーのアクティビティ・ログ
    を査閲し、処理された財務情報の網羅性や正確性に重大な影響を及ぼすような未承認のアクティビティが生じていな
    いか確認した。
     また詳細テストにより、プログラム開発者が修正プロセスにおいて承認権を有していないか、ならびにアプリケー

    ション、データベース、およびオペレーティング・システムの本番環境において修正を実行できたかを評価し、これ
    らの責任が機能的に分離されているかを評価した。また、フロント・オフィスとバック・オフィスとの間の職務分掌
    が遵守されているかを評価するために、重要な取引および決済システムに関する職務分掌について分析した。
    私たちの結論

     私たちは、主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果に基づき、財務報告関連データの網羅性および正確性に
    関する要件全般について取り扱うため、財務報告プロセスにおけるITアクセス管理を検討する。
    その他の情報

     マネジメント・ボードは、その他の情報について責任を負っている。その他の情報は、統合マネジメント・レポー

    トの以下の項目から成り、その内容については監査を行っていない                               。
     -統合マネジメント・レポートにおいて参照されている、会社およびグループの統合非財務報告書
     -統合マネジメント・レポートにおいて参照されている、会社およびグループの統合コーポレート・ガバナンス・
      ステートメント
     その他の情報には、年次報告書の残りの部分も含まれている。

     その他の情報には、連結財務諸表、統合マネジメント・レポートおよび監査報告書は含まれない。

     連結財務諸表および統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見は、その他の情報                                         を対象としておらず         、し

    たがって私たちは、その他の情報に対する意見またはその他のいかなる形式の保証に関する結論も表明しない。
     監査に関連する私たちの責任は、その他の情報を通読し、その際に、当該その他の情報について以下を検討するこ

    とにある。
     -連結財務諸表、統合マネジメント・レポートまたは私たちが監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるか

     -上記に該当しない場合、重要な虚偽表示の兆候があるか
                                652/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    連結財務諸表および統合マネジメント・レポートに関するマネジメント・ボードおよびスーパーバ
    イザリー・ボードの責任
     マネジメント・ボードは、すべての重要な点について、EUによって採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1

    項に従ったドイツの法律による追加的要求に準拠し、これらの求めるところに従って、グループの資産、負債および
    財政状態ならびに財務成績につき真実かつ公正な概観を示す連結財務諸表を作成する責任を負っている。さらに、マ
    ネジメント・ボードは、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成するために、マネジメン
    ト・ボードが必要と判断した内部統制に対する責任を負っている。
     連結財務諸表を作成するに当たり、マネジメント・ボードは、グループが継続企業として存続する能力があるかを

    評価する責任がある。また、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示する責任を負っている。ま
    た、マネジメント・ボードがグループの清算または事業停止の意図があるか、もしくはそうする以外に現実的な代替
    案がない場合を除き、継続企業の前提に基づいて財務報告を行う責任を負っている。
     さらに、マネジメント・ボードは、全体としてグループの状況に関する適切な概観を有し、またすべての重要な点

    において、連結財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の動向に関する機会およびリスクを適切
    に表示する統合マネジメント・レポートを作成する責任を負っている。また、適用されるドイツの法的要件に準拠し
    た統合マネジメント・レポートを作成し、統合マネジメント・レポートにおける監査要点についての十分かつ適切な
    証拠を提供するために、マネジメント・ボードが必要と判断した取り決めおよび措置(システム)について責任を
    負っている。
     スーパーバイザリー・ボードは、連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの作成に関するグループの財務

    報告プロセスを監督する責任を負っている。
    連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任

     私たちの監査の目的は、連結財務諸表に、全体として不正または誤謬による重要な虚偽表示がないか、ならびに統

    合マネジメント・レポートが、全体としてグループの状況に関する適切な概観を提供しているか、またすべての重要
    な点において、監査において得た知識および連結財務諸表と整合性があるか、ドイツの法的要件を遵守しているか、
    および将来の発展の機会とリスクを適切に表示しているか関する合理的な保証を得ること、ならびに連結財務諸表お
    よび統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見を含む監査報告書を発行することにある。
     合理的な保証は、高い水準の保証であるが、ドイツ商法第317条およびEU監査規則に準拠し、またドイツ経済監査

    士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して行った監査が、重要な虚
    偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別
    にまたは集計すると、当該連結財務諸表および統合マネジメント・レポートに基づく利用者の意思決定に影響を与え
    ると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
                                653/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     私たちは、監査を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持している。また、以下を実施す
    る。
     -不正または誤謬による連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの重要な虚偽表示リスクを識別、評価

      し、当該リスクに対応した監査手続を策定、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手す
      る。不正による重要な虚偽表示リスクを発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリス
      クよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、意図的な除外、虚偽の陳述、および内部統制の無効
      化が伴うためである。
     -状況に応じて適切な監査手続を策定するために、年次財務諸表監査に関連する内部統制および統合マネジメン
      ト・レポート監査に関連する取決めおよび基準(体制)について理解する。ただし、これは、銀行のこれら内部
      統制や体制自体の有効性に対する意見を表明するためではない。
     -マネジメント・ボードが使用した会計方針の適切性およびマネジメント・ボードによって行われた見積りの合理
      性ならびに関連する開示について評価する。
     -マネジメント・ボードが継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか、また、入手した監査証
      拠に基づき、グループの継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況に関して重要な不確実
      性が存在しているかについて結論付ける。重要な不確実性が存在すると結論を付した場合は、監査報告書におい
      て連結財務諸表および統合マネジメント・レポートの関連する開示に注意を喚起すること、または当該開示が適
      切でない場合は、除外事項付意見を表明することが求められている。私たちの結論は、監査報告書日までに入手
      した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、グループは継続企業として存続できなくなる可能性
      がある。
     -関連する開示を含めた全体としての連結財務諸表の表示、構成および内容を検討し、連結財務諸表が、EUによっ
      て採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1項に従ったドイツの法律による追加的要求に準拠してグループ
      の資産、負債、財政状態および財務成績につき真実かつ公正な概観を示すように、基礎となる取引や事象を表示
      しているかを評価する。
     -連結財務諸表および統合マネジメント・レポートに対する意見を表明するため、グループ内の事業体の財務情報
      および事業活動に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。私たちは、グループ監査の指示、監督および実施
      について責任を負っている。私たちは、私たちの監査意見に単独で責任を負っている。
     -統合マネジメント・レポートに係る連結財務諸表との整合性、ドイツ法への準拠、グループの状況に関する概観
      について評価する。
     -マネジメント・ボードが統合マネジメント・レポートにおいて表示した予測情報について監査手続を実施する。
      十分かつ適切な監査証拠に基づいて、特にマネジメント・ボードが予測情報の基礎として使用した重要な仮定に
      ついて評価し、予測情報がこれらの仮定から適切に導出されているかについて評価する。私たちは、予測情報お
      よび基礎として使用された仮定に対して個別の意見を表明するものではない。また、将来事象が予測情報と大き
      く異なるという重大な不可避リスクが存在する。
     私たちは、特に計画した監査の範囲とその実施時期、ならびに監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を

    含むおよび監査上の重要な検出事項について、統治責任者に対して報告を行っている。
     また私たちは、統治責任者に、関連する独立性の要件を遵守している旨宣言しており、私たちの独立性に影響を与

    えると合理的に考えられるすべての関係性およびその他の事項、また該当する場合は関連するセーフガードについて
    報告を行っている。
     私たちは、統治責任者に報告した事項のうち、当年度の連結財務諸表監査で最も重要な事項を、監査上の主要な事

    項と決定する。私たちは、法規制により当該事項の公表が禁止されている場合を除き、これらの事項を監査報告書に
    おいて記載する。
    その他の法規制要件

                                654/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    EU 監査規則第10条に基づく追加情報
     私たちは、2019年5月23日付定時株主総会において、グループ監査人に選任された。私たちは、2019年12月10日付

    スーパーバイザリー・ボードに出席した。私たちまたは私たちの前身である監査法人は、1952年より、ドイツ銀行ア
    クツィエンゲゼルシャフトおよびその前身である会社の監査人を務めている。
     私たちは、本監査報告書において表明された意見が、EU監査規則第11条に準拠して、監査委員会への追加報告書

    (長分式監査報告書)と整合的であることを宣言する。
     私たちは、財務諸表監査に加え、注記42「ドイツ商法第297条第1a項/第315a条に準拠した連結財務諸表およびド

    イツ銀行法第26a条に準拠した総資産利益率に対する補足的情報」において開示されているとおり、以下の業務を提
    供した。
    エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人

     エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人は、ブルクハルト・ボートである。

    フランクフルト・アム・マイン、2020年3月13日

    ケーピーエムジー         エージー

    ビルチャフツプリューフングスゲゼルシャフト
    (署名 パクロフスキー)      (署名                        ボート   )

     経済監査士             経済監査士
     ドイツ公認会計監査人        ドイツ公認会計監査人」
    フランクフルト・アム・マイン、2020年5月15日

    ケーピーエムジー         エージー

    ビルチャフツプリューフングスゲゼルシャフト
    (署名 ボート)          (署名 ルードヴィヒ)

     経済監査士             経済監査士
      次へ

                                655/733








                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    An den
    Vorstand
    Deutsche     Bank   AG
    Taunusanlage       12
    60325   Frankfurt     am Main
    Konzernabschluss         und  zusammengefasster          Lagebericht       der  Deutsche     Bank   AG


    Den  Best  ä tigungsvermerk        zur  Originalfassung         des  Konzernabschlusses           und  des  zusammengefassten          Lageberichts
    f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    2019   haben   wir  am 13.  M ä rz 2020   in der  nachstehenden        Fassung    erteilt.     Der  Abdruck
    dieses    Best  ä tigungsvermerks         stellt    keine   Wiederholung       oder   Aktualisierung        unseres    Testats    dar:
    “  Best   ä tigungsvermerk            des   unabh    ä ngigen     Abschlusspr         ü fers


    An die  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,           Frankfurt     am Main

    Vermerk      ü ber   die   Pr  ü fung    des   Konzernabschlusses               und   des   zusammengefassten

    Lageberichts
    Pr ü fungsurteile

    Wir  haben   den  Konzernabschluss         der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,           Frankfurt     am Main,   und  ihrer

    Tochtergesellschaften            (der   Konzern)     – bestehend     aus  der  Konzernbilanz        zum  31.  Dezember     2019,   der  Konzern-
    Gewinn-    und  Verlustrechnung,         Konzern-Gesamtergebnis­rechnung,                  Konzern-Eigenkapitalver             ä nderungsrechnung
    und  der  Konzern-Kapitalflussrechnung                f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.  Dezember     2019   sowie   dem
    Konzernanhang,        einschlie     ß lich   einer   Zusammenfassung         bedeutsamer       Rechnungslegungsmethoden              – gepr  ü ft.
    Dar  ü ber  hinaus    haben   wir  den  zusammengefassten          Lagebericht       der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,           Frankfurt
    am Main,   f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.  Dezember     2019   gepr  ü ft.  Die  im Abschnitt     „ Sonstige
    Informationen       “ unseres    Best  ä tigungsvermerks         genannten     Bestandteile       des  zusammengefassten          Lageberichts
    haben   wir  in Einklang     mit  den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       nicht   inhaltlich      gepr  ü ft.
    Nach   unserer    Beurteilung       aufgrund     der  bei  der  Pr ü fung   gewonnenen      Erkenntnisse

    -  entspricht      der  beigef   ü gte  Konzernabschluss         in allen   wesentlichen       Belangen     den  IFRS,   wie  sie  in der  EU

      anzuwenden      sind,   und  den  erg  ä nzend   nach   § 315e   Abs.   1 HGB  anzuwendenden        deutschen     gesetzlichen
      Vorschriften       und  vermittelt      unter   Beachtung     dieser    Vorschriften       ein  den  tats  ä chlichen     Verh  ä ltnissen
      entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-   und  Finanzlage      des  Konzerns     zum  31.  Dezember     2019   sowie   seiner
      Ertragslage       f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.  Dezember     2019.
    -  vermittelt      der  beigef   ü gte  zusammengefasste         Lagebericht       insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   des

      Konzerns.     In allen   wesentlichen       Belangen     steht   dieser    zusammengefasste         Lagebericht       in Einklang     mit  dem
                                656/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      Konzernabschluss,          entspricht      den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       und  stellt    die  Chancen    und  Risiken
      der  zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      dar.   Unser   Pr ü fungsurteil       zum  zusammengefassten          Lagebericht
      erstreckt     sich   nicht   auf  den  Inhalt    der  im Abschnitt     „ Sonstige     Informationen       “ genannten     Bestandteile       des
      zusammengefassten          Lageberichts.
    Gem  äß § 322  Abs.   3 Satz   1 HGB  erkl  ä ren  wir,   dass   unsere    Pr ü fung   zu keinen    Einwendungen       gegen   die

    Ordnungsm     äß igkeit    des  Konzernabschlusses           und  des  zusammengefassten          Lageberichts       gef  ü hrt  hat.
    Grundlage     f ü r die  Pr ü fungsurteile

    Wir  haben   unsere    Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           und  des  zusammengefassten          Lageberichts       in Ü bereinstimmung

    mit  § 317  HGB  und  der  EU-Abschlusspr        ü ferverordnung        (Nr.   537/2014;     im Folgenden     „ EU-APrVO     “) unter   Beachtung
    der  vom  Institut     der  Wirtschaftspr       ü fer  (IDW)   festgestellten        deutschen     Grund­s    ä tze  ordnungsm     äß iger
    Abschlusspr      ü fung   durchgef     ü hrt.   Unsere    Verantwortung        nach   diesen    Vorschriften       und  Grunds   ä tzen   ist  im
    Abschnitt     „ Verantwortung        des  Abschlusspr      ü fers   f ü r die  Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           und  des
    zusammengefassten          Lageberichts       “ unseres    Best  ätigungsvermerks         weitergehend       beschrieben.       Wir  sind   von  den
    Konzernunternehmen           unabh   ä ngig   in Ü bereinstimmung        mit  den  europarechtlichen          sowie   den  deutschen
    handelsrechtlichen           und  berufsrechtlichen          Vorschriften       und  haben   unsere    sonstigen     deutschen     Berufspflichten
    in Ü bereinstimmung        mit  diesen    Anforderungen        erf  ü llt.   Dar  ü ber  hinaus    erkl  ä ren  wir  gem  äß Art.   10 Abs.   2 Buchst.
    f) EU-APrVO,     dass   wir  keine   verbotenen      Nichtpr    ü fungsleistungen         nach   Art.   5 Abs.   1 EU‑APrVO     erbracht     haben   .
    Wir  sind   der  Auffassung,       dass   die  von  uns  erlangten     Pr ü fungsnachweise        ausreichend       und  geeignet     sind,   um als
    Grundlage     f ü r unsere    Pr ü fungsurteile       zum  Konzernabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       zu dienen.
    Besonders     wichtige     Pr ü fungssachverhalte          in der  Pr ü fung   des  Konzernabschlusses

    Besonders     wichtige     Pr ü fungssachverhalte          sind   solche    Sachverhalte,        die  nach   unserem    pflichtgem      äß en Ermessen

    am bedeutsamsten        in unserer    Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.
    Dezember     2019   waren.    Diese   Sachverhalte       wurden    im Zusammenhang       mit  unserer    Pr ü fung   des  Konzernabschlusses
    als  Ganzem    und  bei  der  Bildung    unseres    Pr ü fungsurteils       hierzu    ber  ü cksichtigt;       wir  geben   kein   gesondertes
    Pr ü fungsurteil       zu diesen    Sachverhalten        ab.
    Verwendung      nicht   beobachtbarer        Parameter     zur  Bewertung     von  Level-3-Finanzinstrumenten

    Die  wesentlichen       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrunds         ätze  und  wesentliche       Rechnungslegungseinsch             ä tzungen

    sind   in Anhangangabe       1 im Konzernabschluss         (Abschnitte       „ Finanzielle       Verm  ö genswerte     zum  beizulegenden
    Zeitwert     mit  Wert  ä nderungen     in der  Gewinn-    und  Verlustrechnung         “ und  „ Finanzielle       Verm  ö genswerte     zum
    beizulegenden        Zeitwert     mit  Wert  ä nderungen     in den  Sonstigen     erfolgsneutralen         Eigenkapitalver         ä nderungen     “ )
    beschrieben.       F ü r Informationen        zu Level   3-Finanzinstrumenten            verweisen     wir  auf  Anhangangabe       13 im
    Konzernabschluss.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Level-3-Finanzinstrumente              umfassen     sowohl    finanzielle       Verm  ö genswerte     als  auch   Verbindlichkeiten.           Zum

    Bilanzstichtag        weist   der  Konzern    Level-3-Verm       ö genswerte     zum  beizulegenden        Zeitwert     i. H. v. EUR  24,4   Mrd  aus.
    Dies   entspricht      4,2  % der  zum  beizulegenden        Zeitwert     bewerteten      Verm  ö genswerte     bzw.   1,9  % der  Bilanzsumme.
    Die  Level-3-Verbindlichkeiten              betragen     EUR  8,6  Mrd  und  somit   2,1  % der  zum  beizulegenden        Zeitwert     bewerteten
    Verbindlichkeiten          bzw.   0,7  % der  Bilanzsumme.
                                657/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    F ü r die  Bewertung     dieser    Finanzinstrumente          sind   definitionsgem        äß keine   Marktpreise       beobachtbar.       Die

    beizulegenden        Zeitwerte     sind   daher   auf  Basis   anerkannter       Bewertungsverfahren           zu ermitteln.      Diese
    Bewertungsverfahren           k ö nnen   auf  komplexen     Modellen     beruhen    und  ermessensbehaftete           Annahmen     und  Sch  ä tzungen
    f ü r nichtbeobachtbare          Parameter     beinhalten.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    insbesondere       darin,    dass   der  beizulegende       Zeitwert     von  Level-3-

    Finanzinstrumenten           durch   die  Verwendung      von  unsachgerechten         Bewertungsmodellen           und  nicht   beobachtbaren
    Bewertungsparametern            wie  diskontierte       Zahlungsstr      ö me,  Volatilit     ä tsniveaus,      Korrelationen        und
    Kreditspreads        ermittelt     wurde.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Zur  Bestimmung      unseres    Pr ü fungsansatzes        haben   wir  zun  ächst   eine   Einsch   ä tzung   der  grunds   ätzlichen     Eignung    der

    f ü r die  Bewertung     von  Level-3-Finanzinstrumenten               herangezogenen        Modelle    und  Parameter     einschlie     ß lich   nicht
    beobachtbarer        Parameter     sowie   potenziell      erforderlicher        Bewertungsanpassungen            (Valuation      Adjustments)
    durchgef     ü hrt.
    Auf  der  Grundlage     unserer    Risikoeinsch       ä tzung   haben   wir  einen   Pr ü fungsansatz       entwickelt,       der  sowohl

    Kontrollpr      ü fungen    als  auch   aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         umfasst.
    Um die  Angemessenheit        der  internen     Kontrollen      des  Konzerns     bez  ü glich   der  Bewertung     von  Level-3-

    Finanzinstrumenten           und  der  Ermittlung      verwendeter,       nicht   beobachtbarer        Parameter     einsch   ä tzen   zu k ö nnen,
    haben   wir  eine   Beurteilung       des  Aufbaus    und  der  Einrichtung       sowie   eine   Pr ü fung   der  Wirksamkeit       wesentlicher
    Kontrollen      f ü r diese   Bewertungen       durchgef     ü hrt.   Ferner    haben   wir  hierzu    KPMG-interne       Bewertungsspezialisten
    einbezogen.       Die  Pr ü fung   umfasste     unter   anderem    Kontrollen      hinsichtlich       der:
    -  durch   den  Konzern    durchgef     ü hrten   unabh   ä ngigen    Preisverifizierung           zur  Sicherstellung        der  Richtigkeit       der

      wesentlichen       bewertungsrelevanten            unbeobachtbaren         Inputparametern         von  Level-3-Finanz­instrumenten,
    -  durch   den  Konzern    durchgef     ü hrten   Validierung       der  verwendeten       Bewertungsmodelle          einschlie     ß lich

      Beurteilung       der  Auswirkungen       von  modellbedingten         Grenzen    und  Modellannahmen        und
    -  Ermittlung      und  Erfassung     der  notwendigen       Bewertungsanpassungen            (Valuation      Adjustments)       zur  Ermittlung

      des  beizulegenden        Zeitwerts.
    Sofern    wir  Feststellungen        zur  Angemessenheit        oder   Wirksamkeit       einzelner     Kontrollen      getroffen     haben,    haben

    wir  zus  ä tzlich    kompensierende        Kontrollen      gepr  ü ft.  Unsere    Pr ü fungsergebnisse         haben   wir  bei  der  Bestimmung      von
    Art  und  Umfang    der  weiteren     aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         ber  ü cksichtigt.
    Wir  haben   aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         unter   anderem    f ü r eine   risikoorientierte          bewusste     Auswahl    von

    Level-3-Finanzinstrumenten               vorgenommen.       Diese   umfassen     insbesondere:
    -  die  Durchf   ü hrung   eigener    unabh   ä ngiger    Preisverifizierungen            unter   Einbeziehung       von  KPMG-internen

      Bewertungsspezialisten             f ü r ausgew   ählte   Finanzinstrumente,
    -  die  Pr ü fung   der  Angemessenheit        der  Verfahren     zur  Entwicklung       von  bewertungsrelevanten            Inputparametern,

      einschlie     ß lich   Beurteilung       der  bei  der  Bestimmung      beizulegender        Zeitwerte     sowie   Bewertungsanpassungen
      verwendeter       wesentlicher       Modelle    und  Methoden     und  Vergleich     der  Inputparameter        mit  internen     und  externen
      Daten   sowie   historischen       Marktparametern,         und
    -  die  Beurteilung       f ü r eine   Auswahl,     ob externe    Preisinformationen           ü ber  abgeschlossene        oder   k ü nftige

      Transaktionen        von  Finanzinstrumenten           neue   Datenpunkte       darstellen,       die  in den  Bewertungsmethoden           des
      Konzerns     zu ber  ü cksichtigen       sind.
                                658/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Basierend     auf  den  Ergebnissen       unserer    Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         kommen    wir  zu

    dem  Ergebnis,     dass   f ü r die  Bewertung     von  Level-3-Finanzinstrumenten               sachgerechte       Modelle    und
    Bewertungsparameter           verwendet     werden.
    Ermittlung      der  Risikovorsorge        f ü r Kreditverluste

    Die  wesentlichen       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrunds         ätze  und  wesentlichen       Rechnungslegungseinsch            ä tzungen

    sind   in Anhangangabe       1 im Konzernabschluss         (Abschnitt      „ Wesentliche       Rechnungslegungsgrunds             ä tze  und  -
    einsch   ätzungen    “ ) beschrieben.       F ü r Informationen        zu Wertberichtigungen           unter   IFRS   9 verweisen     wir  auf
    Anhangangabe       19 im Konzernabschluss.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Zum  31.  Dezember     2019   hat  die  Deutsche     Bank   in ihrem   Konzernabschluss         einen   Risikovorsorgebestand            f ü r

    finanzielle       Verm  ö genswerte     i. H. v. EUR  4,1  Mrd  ausgewiesen.
    Entsprechend       dem  Rechnungslegungsstandards              IFRS   9 - Finanzinstrumente,           wendet    die  Deutsche     Bank   einen

    dreistufigen       Ansatz    zur  Bewertung     der  Risikovorsorge        an,  wobei   zur  Ermittlung      der  erwarteten      Kreditverluste
    (ECL)   ein  ECL-Modell      verwendet     wird.   Die  Risikovorsorge        in Stufe   1 entspricht      den  innerhalb     der  n ächsten
    zw ö lf Monate    erwarteten      Kreditverlusten.         Die  Risikovorsorge        in Stufe   2 bezieht    sich   auf  Finanzinstrumente,
    deren   Ausfallrisiko        sich   seit   der  erstmaligen       Erfassung     erheblich     erh  ö ht hat,   w ährend   die  Risikovorsorge        in
    Stufe   3 sich   auf  bonit   ä tsbeeintr     ä chtigte    finanzielle       Verm  ö genswerte     bezieht.     Die  Risikovorsorge        der  Stufen    2
    und  3 ber  ü cksichtigen       die  erwarteten      Kreditverluste        f ü r die  gesamte    Restlaufzeit.
    Die  Ermittlung      der  Risikovorsorge        f ü r erwartete     Kreditverluste        in den  Stufen    1 und  2 sowie   in der  Stufe   3 des

    homogenen     Portfolios      erfordert     die  Verwendung      komplexer     Modelle,     Inputfaktoren,        Annahmen     sowie   wesentlicher
    Sch  ä tzungen.     Die  Risikovorsorge        wird   anhand    folgender     Parameter     bestimmt:     Ausfallwahrscheinlichkeit
    ( „ Probability       of Default    “ – PD),   Ausfallquote       ( „ Loss   Given   Default    “ – LGD)   und  Forderungsh      ö he bei  Ausfall
    ( „ Exposure     at Default    “ - EAD).
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    in der  nicht   sachgerechten        Ermittlung      der  Risikovorsorge        f ü r erwartete

    Kreditverluste        in den  Stufen    1 und  2 sowie   in der  Stufe   3 des  homogenen     Portfolios,       da diese   mit  einem   hohen   Ma ß
    an Sch  ä tzunsicherheit        verbunden     ist.   Dies   ist  auf  die  Komplexit     ä t und  die  Aus  ü bung   von  Ermessensspielr         ä umen
    in Bezug   auf  die  Modelle    zur  Bestimmung      der  oben   beschriebenen        Parameter,      der  internen     Ratings,     der  Kriterien
    zur  Identifizierung         einer   signifikanten        Erh  ö hung   des  Ausfallrisikos        (SICR)    sowie   die  Auswahl    der
    makro   ö konomischen       Variablen     zur  ü ckzuf   ü hren.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Basierend     auf  unserer    Risikoeinsch       ätzung   und  der  Beurteilung       der  Fehlerrisiken,        haben   wir  unser

    Pr ü fungsurteil       sowohl    auf  kontrollbasierte         Pr ü fungshandlungen         als  auch   auf  aussagebezogene
    Pr ü fungshandlungen         gest  ü tzt.   Wir  haben   die  Ausgestaltung        und  Einrichtung       sowie   die  Wirksamkeit       der  zur
    Bestimmung      der  Risikovorsorge        relevanten      Kontrollen      getestet     und  zus  ätzlich    aussagebezogene
    Pr ü fungshandlungen         durchgef     ü hrt.
                                659/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Unsere    Pr ü fung   umfasste     unter   anderem    Kontrollen      hinsichtlich       der:

    -  wesentlichen       Annahmen     und  der  Aus  ü bung   von  Ermessensspielr         äumen,   bei  der  Sch  ätzung   der  internen     Ratings,

    -  Validierung       der  Modelle    zur  Bestimmung      der  Ausfallwahrscheinlichkeit,               Ausfallquote       und  Forderungsh      ö he

      bei  Ausfall,
    -  Identifizierung         einer   signifikanten        Erh  ö hung   des  Ausfallrisikos        und

    -  Pr ü fung   von  makro   ö konomischen       Variablen.

    F ü r die  in diesem    Zusammenhang       zum  Einsatz    kommenden     IT-Systeme      und  individuellen        Datenverarbeitungssysteme

    haben   wir  die  Wirksamkeit       von  Anwendungskontrollen            unter   Einbindung      unserer    IT-Spezialisten         ü berpr   ü ft.
    Zus  ä tzlich    und  unter   Einbeziehung       unserer    Risikomanagement         Experten     haben   wir  die  folgenden

    aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         durchgef     ü hrt:
    -  Ü berpr   ü fung   der  Methoden     zur  Berechnung      der  Risikovorsorge        gem  äß IFRS   9,

    -  Pr ü fung   der  wesentlichen       Annahmen,

    -  Nachrechnung       der  Ausfallwahrscheinlichkeit,               Ausfallquote       und  Forderungsh      ö he bei  Ausfall    sowie

      Risikovorsorge        f ü r risikoorientiert         ausgew   ä hlte   Portfolien,
    -  Ü berpr   ü fung   der  Validierungen        der  Bank   f ü r ausgew   ä hlte,   wesentliche       Modelle,

    -  Ü berpr   ü fung   der  Ratings    und  der  Zahlungsf     ä higkeit    f ü r ausgew   ä hlte   Kreditnehmer       und  Beurteilung       der

      verwendeten       Kriterien     zur  Identifizierung         einer   signifikanten        Erh  ö hung   des  Ausfallrisikos,         und
    -  Beurteilung       der  Angemessenheit        der  makro   ö konomischen       Variablen     durch   Vergleich     der  historischen

      Prognosen     mit  den  tats  ä chlichen     Ergebnissen       des  Konzerns     sowie   mit  anderen    ö ffentlich     verf  ü gbaren
      Informationen.
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Basierend     auf  den  Ergebnissen       unserer    Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         kommen    wir  zu

    dem  Ergebnis,     dass   bei  Sch  ä tzungen    und  Ermessensaus       ü bungen    in Bezug   auf  die  Modelle    zur  Bestimmung      der
    Ausfallwahrscheinlichkeit,               Ausfallquote       und  Forderungsh      ö he bei  Ausfall    sowie   die  internen     Ratings,     die
    Kriterien     zur  Identifizierung         einer   signifikanten        Erh  ö hung   des  Ausfallrisikos        (SICR)    sowie   die  Auswahl    der
    makro   ö konomischen       Variablen     sachgerecht       vorgegangen       wurde.
    Ansatz    und  Bewertung     latenter     Steueranspr      ü che

    Die  wesentlichen       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrundlagen            und  Sch  ä tzungen    sowie   die  der  Bewertung     der

    latenten     Steueranspr      ü che  zugrunde     gelegten     Annahmen     sind   in der  Anhangangabe       1 im Konzernabschluss
    „ Wesentliche       Rechnungslegungsgrunds             ätze  und  ‑einsch    ä tzungen    “ beschrieben       (Abschnitt      „ Ertragsteuern       “ ). F ü r
    Informationen        zu latenten     Steueranspr      ü chen   verweisen     wir  auf  die  Anhangangabe       34 im Konzernabschluss.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Der  Konzernabschluss         weist   latente    Steueranspr      ü che  i. H. v. netto   EUR  5,4  Mrd  aus.

                                660/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Ansatz    und  Bewertung     der  latenten     Steueranspr      ü che  sind   ermessensbehaftet          und  erfordern     neben   der

    Ber  ü cksichtigung       objektiver      Faktoren     auch   zahlreiche      Sch  ä tzungen    ü ber  die  zuk  ü nftige    steuerliche
    Ertragssituation         sowie   die  Nutzbarkeit       steuerlicher       Verluste     und  bisher    ungenutzter       Steuergutschriften.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    insbesondere       darin,    dass   die  zuk  ü nftige    Nutzbarkeit       der  latenten

    Steueranspr      ü che  unangemessen       eingesch     ä tzt  werden    k ö nnte.   Die  Einsch   ätzung   der  Nutzbarkeit       der  Anspr   ü che
    erfolgt    insbesondere       auf  Basis   des  zuk  ü nftigen    steuerlichen       Ertragspotenzials          auf  Grundlage     der
    Unternehmensplanung,            die  mit  Sch  ä tzunsicherheiten         behaftet     ist  und  unter   Ber  ü cksichtigung       der  darin
    enthaltenen       voraussichtlichen          Entwicklung       wesentlicher       wertbestimmender         Annahmen     und  Parameter.      Hierzu
    z ä hlen   insbesondere       die  Annahmen     ü ber  die  Entwicklung       der  Vorsteuerergebnisse           und  der  Einfluss     etwaiger
    Sondersachverhalte           sowie   permanenter       Effekte,     die  die  zuk  ü nftig   verf  ü gbaren    positiven     steuerlichen
    Ergebnisse      determinieren.        Die  Annahmen     umfassen     zudem   auch   aktuelle     politische      und  ö konomische
    Entwicklungen        und  Rahmenbedingungen          sowie   spezielle     nationale     Steuervorschriften           sowie
    Steuerplanungsstrategien              sowie   die  strategische       Transformation        des  Konzerns.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Wir  haben   zun  ä chst   eine   Risikobeurteilung          vorgenommen,       um ein  Verst   ä ndnis   der  f ü r den  Konzern    relevanten

    Steuergesetze        und  steuerlichen       Regelungen      zu erlangen.     Darauf    aufbauend     haben   wir  unter   Hinzuziehung       KPMG-
    interner     Bewertungs-       und  Steuerspezialisten           sowohl    kontrollbasierte         als  auch   aussagebezogene
    Pr ü fungshandlungen         durchgef     ü hrt.   Im Rahmen    unserer    Kontrollpr      ü fung   haben   wir  unter   anderem    die  Pr ü fung   des
    Aufbaus,     der  Einrichtung       und  der  Wirksamkeit       der  internen     Kontrollen      bez  ü glich   des  Ansatzes     latenter
    Steueranspr      ü che  im Konzern    durchgef     ü hrt.   Dies   umfasste     auch   die  Pr ü fung   der  Entwicklung       der  Annahmen,     die  bei
    der  Bestimmung      des  k ü nftigen    steuerpflichtigen          Gewinns    verwendet     wurden.
    Dar  ü ber  hinaus    haben   wir  aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         unter   anderem    f ü r eine   risikoorientierte,

    bewusste     Auswahl    latenter     Steueranspr      ü che  in verschiedenen        L ä ndern   durchgef     ü hrt.   Diese   umfassten
    insbesondere:
    -  die  W ü rdigung    der  im Konzern    angewandten       Methodik     f ü r den  Ansatz    und  die  Bewertung     von  latenten

      Steueranspr      ü chen   entsprechend       den  Vorgaben     des  IAS  12,
    -  die  W ü rdigung    der  Sachgerechtigkeit          der  verwendeten       Parameter     bei  der  Unternehmensplanung           und

      Durchf   ü hrung   von  Sensitivit      ä tsanalysen      ü ber  die  Erwartungen       des  Unternehmens       hinsichtlich       des
      zuk  ü nftigen    steuerpflichtigen          Gewinns,     und
    -  die  W ü rdigung    der  Auslegung     verschiedener        Steuergesetze        und  -vorschriften        und  der  Entstehung      k ü nftiger

      steuerpflichtiger          Gewinne    sowie   der  Zweckm   äß igkeit    und  Durchf   ü hrbarkeit     der  Steuerplanungsstrategien.
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Die  Nutzbarkeit       der  latenten     Steueranspr      ü che  wird   insbesondere       auf  Basis   des  zuk  ü nftigen    steuerlichen

    Ertragspotenzials          auf  Grundlage     der  Unternehmensplanung           unter   Ber  ü cksichtigung       der  darin   enthaltenen
    erwartete     Entwicklung       wesentlicher       wertbestimmender         Annahmen     und  Parameter     insgesamt     sachgem    äß
    eingesch     ä tzt.
    IT-Zugriffsberechtigungen               im Rechnungslegungsprozess

                                661/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Eine   Beschreibung       des  internen     Kontrollsystems         im Rechnungslegungsprozess             einschlie     ß lich   der  IT-

    Zugriffsberechtigungen             findet    sich   im zusammengefassten          Lagebericht       im Kapitel    „ Internes     Kontrollsystem
    bezogen    auf  die  Rechnungslegung         “ .
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Der  Rechnungslegungsprozess             ist  aufgrund     der  Gr öß e und  Komplexit     ät des  Konzerns     stark   von

    Informationstechnologie             und  der  Vollst   ändigkeit     und  Richtigkeit       elektronischer        Daten   abh  ängig.   Eine
    unangemessene        Vergabe    oder   die  unwirksame      Ü berwachung      von  Zugriffsberechtigungen             f ü r IT-Systeme      stellt    ein
    Risiko    f ü r die  Richtigkeit       der  Finanzberichterstattung             dar.   Hiervon    sind   vor  allem   Systeme    betroffen,      f ü r die
    Zugriffsrechte        nicht   nach   dem  Minimalprinzip        (Berechtigungsvergabe            nur  aufgrund     der  Anforderungen        der  Rolle
    und  dar  ü ber  hinaus    keine   weitergehende        Berechtigungsvergabe)            oder   dem  Funktionstrennungsprinzip              (bspw.
    zwischen     IT und  Fachbereich       oder   zwischen     Entwicklung       und  Anwendungsbetrieb)           vergeben     werden.
    Ein  unberechtigter        Systemzugang,        unangemessen       weitgehende       Berechtigungen        und  mangelnde     Funktionstrennung

    beinhalten      das  Risiko    beabsichtigter        oder   unbeabsichtigter         Eingriffe,      die  sich   auf  die  Vollst   ä ndigkeit     und
    Richtigkeit       abschlussrelevanter           Daten   in der  Finanzberichterstattung             wesentlich      auswirken     k ö nnten.
    Demzufolge      sind   die  Schaffung     und  Einhaltung      entsprechender        Vorkehrungen       zur  angemessenen       Vergabe    von  IT-
    Zugriffsberechtigungen             f ü r unsere    Pr ü fung   von  besonderer      Bedeutung.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Wir  haben   ein  Verst   ä ndnis   des  IT-bezogenen       Kontrollumfelds         des  Konzerns     erlangt.     Dar  ü ber  hinaus    haben   wir

    eine   Risikobeurteilung          vorgenommen       und  IT-Anwendungen,         Datenbanken       und  Betriebssysteme         identifiziert,        die
    f ü r unsere    Pr ü fung   von  Bedeutung     sind.
    F ü r relevante     IT-gest    ü tzte   Kontrollen      innerhalb     des  Rechnungslegungsprozesses              (sogenannte       IT-

    Anwendungskontrollen)            haben   wir  unterst    ü tzende    allgemeine      IT-Kontrollen        identifiziert        und  ihren   Aufbau,
    ihre   Einrichtung       und  ihre   Wirksamkeit       gepr  ü ft.  Wir  haben   insbesondere       wesentliche       Kontrollen      im Bereich    des
    Zugriffsschutzes         und  deren   Verkn   ü pfung   zur  Vollst   ä ndigkeit     und  Richtigkeit       der  Finanzberichterstattung
    gepr  ü ft.  Unsere    Pr ü fungshandlungen         betrafen     unter   anderem:
    -  Kontrollen,       ob der  erstmalige      Zugriff    auf  IT-Systeme      f ü r neue   Mitarbeiter       oder   Mitarbeiter       mit  neuer   Rolle

      einer   angemessenen       Ü berpr   ü fung   unterzogen      und  entsprechend       dem  Freigabekonzept         von  einer   autorisierten
      Person    freigegeben       wird.
    -  Kontrollen,       ob Zugriffsrechte        von  Mitarbeitern       bzw.   ehemaligen      Mitarbeitern       in angemessener       Zeit   nach

      Abteilungswechsel          oder   Unternehmensaustritt            entzogen     werden.
    -  Kontrollen,       ob eine   Ü berpr   ü fung   der  Angemessenheit        der  erteilten     Systemzugriffe        f ü r privilegierte        oder

      administrative        Berechtigungen        (sogenannte       Superuser)      erfolgt    und  einer   entsprechend       restriktiven
      regelm   äß ig ü berwachten      Berechtigungsvergabepraxis               unterliegen.
    Zudem   haben   wir  weitere    Kontrollpr      ü fungshandlungen         im Bereich    des  Passwortschutzes,          der

    Sicherheitseinstellungen              bzgl.   des  Ä nderungswesens        f ü r Anwendungen,       Datenbanken       und  Betriebssysteme,         der
    funktionalen       Trennung     von  Fachbereichs-        und  IT-Benutzern       und  der  funktionalen       Trennung     zwischen
    Mitarbeitern,        die  f ü r die  Programmentwicklung           zust  ä ndig   sind,   und  Mitarbeitern,        die  f ü r den  Systembetrieb
    zust  ä ndig   sind,   durchgef     ü hrt.   Sofern    wir  Feststellungen        zur  Angemessenheit        oder   Wirksamkeit       einzelner
    Kontrollen      getroffen     haben,    haben   wir  zus  ä tzlich    kompensierende        Kontrollen      gepr  ü ft und  weitere    Nachweise
    erlangt.
                                662/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Unter   Ber  ü cksichtigung       der  Ergebnisse      unserer    Kontrollpr      ü fungen    haben   wir  Art  und  Umfang    weiterer

    aussagebezogener         Pr ü fungshandlungen         festgelegt.       Dies   umfasste     insbesondere       in F ä llen   von  nicht   fristgerecht
    entzogenen      Berechtigungen        bei  Unternehmensaustritt            unter   anderem    die  Untersuchung       der  Nutzungsprotokolle
    des  betroffenen       Nutzers    auf  m ö gliche    unautorisierte        Aktivit    ä ten,   die  einen   wesentlichen       Einfluss     auf  die
    Vollst   ändigkeit     und  Richtigkeit       von  Finanzinformationen           haben   k ö nnten.
    Ferner    haben   wir  uns  durch   Einzelfallpr       ü fungen    davon   ü berzeugt,     ob Programmentwickler           Freigaberechte        im

    Ä nderungsprozess         haben   und  ob sie  direkte    Ä nderungen     in den  produktiven       Versionen     der  Anwendungen,
    Datenbanken       und  Betriebssysteme         durchf   ü hren   k ö nnen,   da diese   Rollen    funktional      getrennt     sein   m ü ssen.   Wir
    haben   zudem   Funktionstrennungsanalysen               bei  kritischen      Handels-     und  Zahlungsverkehrssystemen              durchgef     ü hrt,
    um festzustellen,        ob die  funktionale       Trennung     zwischen     Markt   und  Marktfolge      eingehalten       wurde.
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Basierend     auf  den  Ergebnissen       der  Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         kommen    wir  zu dem

    Ergebnis,     dass   die  IT-Zugriffsberechtigungen              grunds   ä tzlich    den  Anforderungen        an die  Vollst   ä ndigkeit     und
    Richtigkeit       von  rechnungslegungsrelevanten               Daten   dienen.
    Sonstige     Informationen

    Die  gesetzlichen       Vertreter     bzw.   der  Aufsichtsrat       sind   f ü r die  sonstigen     Informationen        verantwortlich.         Die

    sonstigen     Informationen        umfassen     die  folgenden     nicht   inhaltlich      gepr  ü ften   Bestandteile       des
    zusammengefassten          Lageberichts:
    -  den  gesonderten       zusammengefassten          nichtfinanziellen          Bericht    der  Gesellschaft       und  des  Konzerns,     auf  den  im

      zusammengefassten          Lagebericht       Bezug   genommen     wird,   und
    -  die  zusammengefasste         Erkl  ä rung   zur  Unternehmensf       ü hrung   der  Gesellschaft       und  des  Konzerns,     auf  die  im

      zusammengefassten          Lagebericht       Bezug   genommen     wird.
    Die  sonstigen     Informationen        umfassen     zudem   die  ü brigen    Teile   des  Gesch   ä ftsberichts.

    Die  sonstigen     Informationen        umfassen     nicht   den  Konzernabschluss,          die  inhaltlich      gepr  ü ften

    Lageberichtsangaben           sowie   unseren    dazugeh    ö rigen   Best  ätigungsvermerk.
    Unsere    Pr ü fungsurteile       zum  Konzernabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       erstrecken      sich   nicht   auf

    die  sonstigen     Informationen        und  dementsprechend         geben   wir  weder   ein  Pr ü fungsurteil       noch   irgendeine      andere
    Form   von  Pr ü fungsschlussfolgerung            hierzu    ab.
    Im Zusammenhang       mit  unserer    Pr ü fung   haben   wir  die  Verantwortung,        die  oben   genannten     sonstigen     Informationen

    zu lesen   und  dabei   zu w ü rdigen,    ob die  sonstigen     Informationen
    -  wesentliche       Unstimmigkeiten         zum  Konzernabschluss,          zu den  inhaltlich      gepr  ü ften   Lageberichtsangaben           oder

      unseren    bei  der  Pr ü fung   erlangten     Kenntnissen       aufweisen     oder
    -  anderweitig       wesentlich      falsch    dargestellt       erscheinen.

    Verantwortung        der  gesetzlichen       Vertreter     und  des  Aufsichtsrats        f ü r den  Konzernabschluss         und  den

    zusammengefassten          Lagebericht
                                663/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Die  gesetzlichen       Vertreter     sind   verantwortlich        f ü r die  Aufstellung       des  Konzernabschlusses,           der  den  IFRS,   wie

    sie  in der  EU anzuwenden      sind,   und  den  erg  änzend   nach   § 315e   Abs.   1 HGB  anzuwendenden        deutschen     gesetzlichen
    Vorschriften       in allen   wesentlichen       Belangen     entspricht,       und  daf  ü r, dass   der  Konzernabschluss         unter   Beachtung
    dieser    Vorschriften       ein  den  tats  ächlichen     Verh  ä ltnissen     entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-,    Finanz-    und
    Ertragslage       des  Konzerns     vermittelt.       Ferner    sind   die  gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  internen
    Kontrollen,       die  sie  als  notwendig     bestimmt     haben,    um die  Aufstellung       eines   Konzernabschlusses           zu
    erm  ö glichen,     der  frei   von  wesentlichen       – beabsichtigten        oder   unbeabsichtigten         – falschen     Darstellungen        ist.
    Bei  der  Aufstellung       des  Konzernabschlusses           sind   die  gesetzlichen       Vertreter     daf  ü r verantwortlich,         die

    F ä higkeit    des  Konzerns     zur  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    zu beurteilen.       Des  Weiteren     haben   sie  die
    Verantwortung,        Sachverhalte       in Zusammenhang       mit  der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit,     sofern
    einschl    ä gig,   anzugeben.      Dar  ü ber  hinaus    sind   sie  daf  ü r verantwortlich,         auf  der  Grundlage     des
    Rechnungslegungsgrundsatzes                der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    zu bilanzieren,       es sei  denn,   es
    besteht    die  Absicht    den  Konzern    zu liquidieren       oder   der  Einstellung       des  Gesch   ä ftsbetriebs       oder   es besteht
    keine   realistische       Alternative       dazu.
    Au ß erdem   sind   die  gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  Aufstellung       des  zusammengefassten

    Lageberichts,        der  insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   des  Konzerns     vermittelt      sowie   in allen
    wesentlichen       Belangen     mit  dem  Konzernabschluss         in Einklang     steht,    den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften
    entspricht      und  die  Chancen    und  Risiken    der  zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      darstellt.      Ferner    sind   die
    gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  Vorkehrungen       und  Ma ß nahmen    (Systeme),      die  sie  als  notwendig
    erachtet     haben,    um die  Aufstellung       eines   zusammengefassten          Lageberichts       in Ü bereinstimmung        mit  den
    anzuwendenden        deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       zu erm  ö glichen,     und  um ausreichende       geeignete     Nachweise
    f ü r die  Aussagen     im zusammengefassten          Lagebericht       erbringen     zu k ö nnen.
    Der  Aufsichtsrat       ist  verantwortlich        f ü r die  Ü berwachung      des  Rechnungslegungsprozesses              des  Konzerns     zur

    Aufstellung       des  Konzernabschlusses           und  des  zusammengefassten          Lageberichts.
    Verantwortung        des  Abschlusspr      ü fers   f ü r die  Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           und  des  zusammengefassten

    Lageberichts
    Unsere    Zielsetzung       ist,   hinreichende       Sicherheit      dar  ü ber  zu erlangen,     ob der  Konzernabschluss         als  Ganzes    frei

    von  wesentlichen       – beabsichtigten        oder   unbeabsichtigten         – falschen     Darstellungen        ist,   und  ob der
    zusammengefasste         Lagebericht       insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   des  Konzerns     vermittelt      sowie   in
    allen   wesentlichen       Belangen     mit  dem  Konzernabschluss         sowie   mit  den  bei  der  Pr ü fung   gewonnenen      Erkenntnissen
    in Einklang     steht,    den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       entspricht      und  die  Chancen    und  Risiken    der
    zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      darstellt,      sowie   einen   Best  ä tigungsvermerk        zu erteilen,     der  unsere
    Pr ü fungsurteile       zum  Konzernabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       beinhaltet.
    Hinreichende       Sicherheit      ist  ein  hohes   Ma ß an Sicherheit,       aber   keine   Garantie     daf  ü r, dass   eine   in

    Ü bereinstimmung        mit  § 317  HGB  und  der  EU-APrVO     unter   Beachtung     der  vom  Institut     der  Wirtschaftspr       ü fer  (IDW)
    festgestellten        deutschen     Grunds   ätze  ordnungsm     äß iger   Abschlusspr      ü fung   durchgef     ü hrte   Pr ü fung   eine
    wesentliche       falsche    Darstellung       stets   aufdeckt.     Falsche    Darstellungen        k ö nnen   aus  Verst   öß en oder
    Unrichtigkeiten         resultieren       und  werden    als  wesentlich      angesehen,      wenn   vern  ü nftigerweise       erwartet     werden
    k ö nnte,   dass   sie  einzeln    oder   insgesamt     die  auf  der  Grundlage     dieses    Konzernabschlusses           und
    zusammengefassten          Lageberichts       getroffenen       wirtschaftlichen         Entscheidungen        von  Adressaten      beeinflussen.
    W ä hrend   der  Pr ü fung   ü ben  wir  pflichtgem      äß es Ermessen     aus  und  bewahren     eine   kritische     Grundhaltung.        Dar  ü ber

    hinaus
                                664/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    -  identifizieren        und  beurteilen      wir  die  Risiken    wesentlicher       – beabsichtigter        oder   unbeabsichtigter         –
      falscher     Darstellungen        im Konzernabschluss         und  im zusammengefassten          Lagebericht,       planen    und  f ü hren
      Pr ü fungshandlungen         als  Reaktion     auf  diese   Risiken    durch   sowie   erlangen     Pr ü fungsnachweise,         die  ausreichend
      und  geeignet     sind,   um als  Grundlage     f ü r unsere    Pr ü fungsurteile       zu dienen.    Das  Risiko,    dass   wesentliche
      falsche    Darstellungen        nicht   aufgedeckt      werden,    ist  bei  Verst   öß en h ö her  als  bei  Unrichtigkeiten,         da
      Verst   öß e betr  ü gerisches     Zusammenwirken,         F ä lschungen,      beabsichtigte        Unvollst     ändigkeiten,       irref   ü hrende
      Darstellungen        bzw.   das  Au ß erkraftsetzen        interner     Kontrollen      beinhalten      k ö nnen.
    -  gewinnen     wir  ein  Verst   ä ndnis   von  dem  f ü r die  Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           relevanten      internen

      Kontrollsystem        und  den  f ü r die  Pr ü fung   des  zusammengefassten          Lageberichts       relevanten      Vorkehrungen       und
      Ma ß nahmen,    um Pr ü fungshandlungen         zu planen,    die  unter   den  gegebenen     Umst  ä nden   angemessen      sind,   jedoch
      nicht   mit  dem  Ziel,   ein  Pr ü fungsurteil       zur  Wirksamkeit       dieser    Systeme    abzugeben.
    -  beurteilen      wir  die  Angemessenheit        der  von  den  gesetzlichen       Vertretern      angewandten

      Rechnungslegungsmethoden              sowie   die  Vertretbarkeit        der  von  den  gesetzlichen       Vertretern      dargestellten
      gesch   ä tzten   Werte   und  damit   zusammenh     ä ngenden    Angaben.
    -  ziehen    wir  Schlussfolgerungen           ü ber  die  Angemessenheit        des  von  den  gesetzlichen       Vertretern      angewandten

      Rechnungslegungsgrundsatzes                der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    sowie,    auf  der  Grundlage     der
      erlangten     Pr ü fungsnachweise,         ob eine   wesentliche       Unsicherheit       im Zusammenhang       mit  Ereignissen       oder
      Gegebenheiten        besteht,     die  bedeutsame      Zweifel    an der  F ähigkeit    des  Konzerns     zur  Fortf   ü hrung   der
      Unternehmenst       ä tigkeit    aufwerfen     k ö nnen.   Falls   wir  zu dem  Schluss    kommen,    dass   eine   wesentliche
      Unsicherheit       besteht,     sind   wir  verpflichtet,        im Best  ä tigungsvermerk        auf  die  dazugeh    ö rigen   Angaben    im
      Konzernabschluss         und  im zusammengefassten          Lagebericht       aufmerksam      zu machen    oder,   falls   diese   Angaben
      unangemessen       sind,   unser   jeweiliges      Pr ü fungsurteil       zu modifizieren.        Wir  ziehen    unsere    Schlussfolgerungen
      auf  der  Grundlage     der  bis  zum  Datum   unseres    Best  ätigungsvermerks         erlangten     Pr ü fungsnachweise.         Zuk  ü nftige
      Ereignisse      oder   Gegebenheiten        k ö nnen   jedoch    dazu   f ü hren,   dass   der  Konzern    seine   Unternehmenst       ä tigkeit
      nicht   mehr   fortf   ü hren   kann.
    -  beurteilen      wir  die  Gesamtdarstellung,           den  Aufbau    und  den  Inhalt    des  Konzernabschlusses           einschlie     ß lich   der

      Angaben    sowie   ob der  Konzernabschluss         die  zugrunde     liegenden     Gesch   ä ftsvorf    älle  und  Ereignisse      so
      darstellt,      dass   der  Konzernabschluss         unter   Beachtung     der  IFRS,   wie  sie  in der  EU anzuwenden      sind,   und  der
      erg  ä nzend   nach   § 315e   Abs.   1 HGB  anzuwendenden        deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       ein  den  tats  ächlichen
      Verh  ältnissen     entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-,    Finanz-    und  Ertragslage       des  Konzerns     vermittelt.
    -  holen   wir  ausreichende       geeignete     Pr ü fungsnachweise        f ü r die  Rechnungslegungsinformationen                 der

      Unternehmen       oder   Gesch   ä ftst  ätigkeiten     innerhalb     des  Konzerns     ein,   um Pr ü fungsurteile       zum
      Konzernabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       abzugeben.      Wir  sind   verantwortlich        f ü r die
      Anleitung,      Ü berwachung      und  Durchf   ü hrung   der  Konzernabschluss­pr           ü fung.   Wir  tragen    die  alleinige
      Verantwortung        f ü r unsere    Pr ü fungsurteile.
    -  beurteilen      wir  den  Einklang     des  zusammengefassten          Lageberichts       mit  dem  Konzernabschluss,          seine

      Gesetzesentsprechung            und  das  von  ihm  vermittelte       Bild   von  der  Lage   des  Konzerns.
    -  f ü hren   wir  Pr ü fungshandlungen         zu den  von  den  gesetzlichen       Vertretern      dargestellten        zukunftsorientierten

      Angaben    im zusammengefassten          Lagebericht       durch.    Auf  Basis   ausreichender        geeigneter      Pr ü fungsnachweise
      vollziehen      wir  dabei   insbesondere       die  den  zukunftsorientierten            Angaben    von  den  gesetzlichen       Vertretern
      zugrunde     gelegten     bedeutsamen       Annahmen     nach   und  beurteilen      die  sachgerechte       Ableitung     der
      zukunftsorientierten            Angaben    aus  diesen    Annahmen.     Ein  eigenst    ä ndiges    Pr ü fungsurteil       zu den
      zukunftsorientierten            Angaben    sowie   zu den  zugrunde     liegenden     Annahmen     geben   wir  nicht   ab.  Es besteht    ein
      erhebliches       unvermeidbares        Risiko,    dass   k ü nftige    Ereignisse      wesentlich      von  den  zukunftsorientierten
      Angaben    abweichen.
                                665/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Wir  er ö rtern   mit  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         unter   anderem    den  geplanten     Umfang    und  die

    Zeitplanung       der  Pr ü fung   sowie   bedeutsame      Pr ü fungsfeststellungen,            einschlie     ß lich   etwaiger     M ängel   im internen
    Kontrollsystem,         die  wir  w ä hrend   unserer    Pr ü fung   feststellen.
    Wir  geben   gegen   ü ber  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         eine   Erkl  ä rung   ab,  dass   wir  die  relevanten

    Unabh   ä ngigkeitsanforderungen             eingehalten       haben,    und  er ö rtern   mit  ihnen   alle   Beziehungen       und  sonstigen
    Sachverhalte,        von  denen   vern  ü nftigerweise       angenommen      werden    kann,   dass   sie  sich   auf  unsere    Unabh   ängigkeit
    auswirken,      und  die  hierzu    getroffenen       Schutzma     ß nahmen.
    Wir  bestimmen     von  den  Sachverhalten,        die  wir  mit  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         er ö rtert   haben,

    diejenigen      Sachverhalte,        die  in der  Pr ü fung   des  Konzernabschlusses           f ü r den  aktuellen     Berichtszeitraum         am
    bedeutsamsten        waren   und  daher   die  besonders     wichtigen     Pr ü fungssachverhalte          sind.   Wir  beschreiben       diese
    Sachverhalte       im Best  ä tigungsvermerk,         es sei  denn,   Gesetze    oder   andere    Rechtsvorschriften           schlie   ß en die
    ö ffentliche      Angabe    des  Sachverhalts       aus.
    Sonstige       gesetzliche         und   andere     rechtliche        Anforderungen

    Ü brige    Angaben      gem  äß  Art.    10  EU-APrVO

    Wir  wurden    von  der  Hauptversammlung         am 23.  Mai  2019   als  Konzernabschlusspr          ü fer  gew  ählt.   Wir  wurden    am 10.

    Dezember     2019   vom  Aufsichtsrat       beauftragt.       Wir  oder   unsere    Vorg  ä ngergesellschaften           sind   ununterbrochen        seit
    dem  Gesch   äftsjahr    1952   als  Konzernabschlusspr          ü fer  der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft           und  ihrer
    Vorg  ä ngergesellschaften           t ä tig.
    Wir  erkl  ä ren,   dass   die  in diesem    Best  ä tigungsvermerk        enthaltenen       Pr ü fungsurteile       mit  dem  zus  ä tzlichen

    Bericht    an den  Pr ü fungsausschuss        nach   Art.   11 EU-APrVO     (Pr  ü fungsbericht)        in Einklang     stehen.
    Die  von  uns  zus  ä tzlich    zur  Abschlusspr      ü fung   erbrachten      Leistungen      sind   in der  Anhangangabe       42 – „ Erg  ä nzende

    Erl  ä uterungen     zum  Konzernabschluss         gem  äß § 297  Abs.   1a/315a    HGB  und  die  Kapitalrendite        gem  äß § 26a  KWG  “
    aufgef   ü hrt.
    Verantwortlicher           Wirtschaftspr         ü fer

    Der  f ü r die  Pr ü fung   verantwortliche         Wirtschaftspr       ü fer  ist  Burkhard     B ö th.

    Frankfurt     am Main,   13.  M ärz 2020

    KPMG   AG
    Wirtschaftspr       ü fungsgesellschaft
    Pukropski                           B ö th


    Wirtschaftspr       ü fer
                               Wirtschaftspr       ü fer  ”
                                666/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Frankfurt     am Main,   den  15.  Mai  2020

    Mit  freundlichen       Gr üß en
    KPMG   AG
    Wirtschaftspr       ü fungsgesellschaft
    B ö th                         Ludwig


                               Wirtschaftspr       ü fer
    Wirtschaftspr       ü fer
    (※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は本書提出代理


        人が別途保管している。
                                667/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                             (訳文)
    独立監査人の監査報告書

    ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト、フランクフルト・アム・マイン御中

    連結財務諸表およびグループ・                   マネジメント・レポート               に関する監査報告書

    意見

     私たちは、添付のドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)およびその子会社

    (グループ)の2020年12月31日現在の連結貸借対照表、ならびに2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に
    係る連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書および連結キャッシュ・フロー計算書、ならびに連
    結財務諸表に対する注記(重要な会計方針の要約を含む。)から成る連結財務諸表について監査を行った。さらに私
    たちは、ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)の2020年1月1日から2020年12月
    31日までの事業年度に係る銀行のマネジメント・レポートと組み合わされたグループ・マネジメント・レポートにつ
    いて監査を行った。ドイツの法的要件に準拠し、私たちは、ドイツ商法第315d条に基づく統合コーポレート・ガバナ
    ンス・ステートメントの内容については監査を行っていない。当該ステートメントは、グループ・マネジメント・レ
    ポートに記載のウェブサイトで公開されており、当該マネジメント・レポートの一部である。
     私たちの監査の結果得られた合理的基礎に基づく意見では、

     -添付の連結財務諸表は、すべての重要な点について、EUによって採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1

      項に従ったドイツの法律による追加的要件に準拠し、これらの求めるところに従って、グループの2020年12月31
      日現在の資産、負債および財政状態ならびに2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る財務成績に
      つき真実かつ公正な概観を示している。
     -添付のグループ・マネジメント・レポートは、全体としてグループの状況に関する適切な概観を示している。本
      グループ・マネジメント・レポートは、すべての重要な点について、連結財務諸表と整合性があり、ドイツの法
      的要件を遵守し、将来の発展の機会とリスクを適切に表示している。グループ・マネジメント・レポートに対す
      る私たちの意見は、上述の統合コーポレート・ガバナンス・ステートメントの内容は対象としていない。
     ドイツ商法第322条第3項第1文に従って、私たちは監査により、連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レ

    ポートの法令遵守に関するいかなる検出事項も発見されなかったことを宣言する。
    意見表明の根拠

     私たちは、ドイツ商法第317条およびEU監査規則(No                         537/2014、以下「EU監査規則」という。)に準拠し、またド

    イツ経済監査士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して、連結財務
    諸表およびグループ・マネジメント・レポートの監査を行った。これらの要件および原則に基づく私たちの責任の詳
    細は、私たちの監査報告書の「連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責
    任」の項に記述されている。私たちは、欧州法およびドイツの商業上および職業的専門家に係る法律の要件に従い、
    グループ事業体から独立しており、これらの要件に従い、ドイツのその他の職業的専門家としての責任を果たしてい
    る。加えて、EU監査規則第10条第2項f)に従って、私たちは、EU監査規則第5条第1項で禁止されている非監査業務を
    提供していないことを宣言する。私たちは、私たちが入手した監査証拠が、連結財務諸表およびグループ・マネジメ
    ント・レポートに対する私たちの意見の基礎を提供するのに十分かつ適切と判断している。
    連結財務諸表監査における監査上の主要な事項

     監査上の主要な事項とは2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る連結財務諸表監査において、私た

    ちの職業的専門家としての判断において、最も重要な項目をいう。当該事項は、全体としての連結財務諸表監査の過
    程および監査意見の形成において対応した事項であり、私たちは、当該事項に対して個別の意見を表明するものでは
    ない。
                                668/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     以下に、私たちが監査上の重要な事項であると判断したものについて記す。
    1.  活発な市場における相場価格のないレベル3の金融商品および関連するインプットの評価

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     銀行は、活発な市場における相場価格のないレベル3の金融商品および関連するインプットの公正価値を設定する
    ために評価技法を使用している。2020年12月31日現在、銀行は、レベル3の公正価値で測定する金融資産を23,583百
    万ユーロ、金融負債を8,867百万ユーロ保有していた。関連する金融商品は、純損益を通じて公正価値で測定する金
    融資産および金融負債に計上されている。
     活発な市場における取引価格がない金融商品および関連するインプットには、複雑なモデルを使用して評価される

    ストラクチャード・デリバティブ、担保契約が標準的でないデリバティブ、より複雑なOTCデリバティブ、ディスト
    レスト債、高度な仕組み債、第三者割当増資、商業用不動産貸出金、流動性の低い貸出金、および地方債、評価調整
    (信用評価調整および調達評価調整)を算定するために使用される信用スプレッドおよび調達スプレッド、ならびに
    満期までの期間が長い金融商品に関する観察不能なその他のインプットが含まれている。
     活発な市場における相場価格のないレベル3の金融商品および関連するインプットの評価は、使用される評価技法

    およびモデルの性質が複雑であることと使用される重要なインプットが観察不能であるために経営陣の仮定および判
    断に基づく度合いが高いことから、これは監査上の重要な事項である。
    監査人の対応

     私たちは、経営陣による金融商品の公正価値決定プロセスおよびそれに含まれる重要な観察不能なインプットの決
    定に関する統制を理解し、その整備状況を評価し、運用状況の有効性をテストした。これには、独立した価格検証、
    モデルの限界の評価を含む評価モデルの独立した検証、不適切な可能性のある評価モデルの使用に関するモニタリン
    グ、公正価値調整の計算に関連する統制、ならびに関連するITシステム統制が含まれる。
    私たちは、評価技法、モデルおよび手法を評価し、これらのモデルで使用されたインプットをテストした。私たち

    は、独立したモデルおよびインプットが使用された、公正価値で測定するデリバティブおよびその他の金融商品のサ
    ンプルについて独立した再評価を実施した。私たちはまた、使用された代用インプットのサンプルの妥当性を独立し
    て評価した。
     さらに、私たちは、IFRS第13号の要件に対して公正価値調整の算定に経営陣が使用した手法およびインプットを評

    価し、独自の独立したデータおよび手法を用いてこれらの評価調整のサンプルの再計算を実施した。
     私たちは、金融商品評価の領域に特化した専門性を有する内部の専門家を利用した。

     手続の結果、活発な市場における相場価格のないレベル3の金融商品および関連するインプットの評価に関してい

    かなる検出事項も発見されなかった。
    関連する開示の参照先

     公正価値測定に使用された評価技法、モデルおよび手法に関する情報は、連結財務諸表に対する注記の注記1およ
    び13に記載されている。
    2.  将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めること

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、グループは5,385百万ユーロの信用損失引当金を認識した。
                                669/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     非デフォルト金融商品(IFRS第9号のステージ1およびステージ2)に係るモデルベースの予想信用損失の計算に使
    用されたデフォルト確率の見積りは、現在の経済動向および将来的なマクロ経済予測(国内総生産および失業率な
    ど)を組み込んだ過去の情報に基づいている。その後、統計的手法を適用して基本シナリオを複数のシナリオ分析に
    変換する。これらのシナリオはベースライン予測との乖離を特定する。これらはその後、予想信用損失の計算や金融
    資産の信用の質の著しい悪化の識別に適用される、格付別および相手先別の複数年に係るPDカーブを導出する際の基
    礎として用いられる。
     当事業年度におけるCOVID-19パンデミックによって生じた経済の不確実性、それによる将来的な情報の見積りの不

    確実性、およびリスクの早期検出に係る政府の支援制度の影響を考慮し、銀行は、従来型の信用リスク・モデルと予
    測手法を用いて、計算された予想信用損失に調整を加えた。
     保有する非デフォルト金融商品の重要性ならびにCOVID-19パンデミックを含む不確実性および判断の増加の観点か

    ら、私たちは、モデルベースの予想信用損失の計算に将来的な情報(国内総生産および失業率など)を含めることは
    監査上の重要な事項であると考える。
    監査人の対応

     監査の過程において、私たちは銀行が実行したプロセスを理解し、IFRS第9号の要件に関する将来的な情報の選
    定、決定および検証に係る統制の整備状況を評価し、その運用状況の有効性をテストした。
     予測手法の見直しについては、銀行のモデル検証レポートに基づき評価した。さらに、私たちは選定された変数を

    基本シナリオに含めるために使用された手法および複数のシナリオ分析の結果を評価した。
     私たちは、銀行が使用した報告日現在のマクロ経済予測を、外部ソースが生成したマクロ経済予測と比較すること

    によって評価した。
     また、銀行が調整にあたって適用した手法についても評価した。その際、私たち独自のベンチマーク分析から得た

    知見を活かして、銀行の感応度分析結果の評価を行った。また、経営陣の手法に従い、予想信用損失の計算にあたっ
    て調整が考慮されていることを検証した。
     将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることの監査にあたり、私たちは信用リスク・モデリン

    グの領域に特化した専門性を有する内部の専門家を利用した。
     手続の結果、将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることに関していかなる検出事項も発見さ

    れなかった。
    関連する開示の参照先

     将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることに関する情報は、連結財務諸表に対する注記の注
    記1および19に記載されている。
    3.  アセット・マネジメントの現金生成単位ののれんの測定

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、グループは2,739百万ユーロののれんを計上し、これはほとんどがアセット・マネジメント
    の現金生成単位(CGU)に計上されたものである。
     減損テストの目的上、アセット・マネジメントの現金生成単位の回収可能価額は割引キャッシュ・フロー・モデル

    を使用して計算される。これに関連して、利益予測、長期成長率および割引率に関する仮定を置かなければならな
    い。割引率は、資本資産価格モデルを用いて算出される。
     アセット・マネジメントの現金生成単位ののれんの測定は高度な判断に基づくものであるため、これは監査上の重

    要な事項である。
    監査人の対応

                                670/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     監査手続の過程において、私たちは複数年計画の策定プロセスおよびアセット・マネジメントの現金生成単位に関
    するのれんの回収可能価額の計算について理解した。これに関して、私たちはまた、利益予測、適用された割引率お
    よび長期成長率に関する経営陣の統制を理解し、当該統制の整備状況を評価し、その有効性をテストした。
     さらに、前年度と比較した計画に関する仮定の重要な変更に焦点を当てて、上述の重要な仮定の分析を行った。こ

    の点について、私たちは、複数年計画に使用された重要な仮定の整合性および検証可能性を評価し、また、外部の市
    場予想との比較を行った。
     アセット・マネジメントの現金生成単位の予想将来キャッシュ・フローの分析にあたり、私たちは、事業計画を前

    事業年度の計画および達成した実績と比較し、重要な乖離について評価した。さらに、                                        詳細な計画期間および終身
    年金の経済動向に関する仮定が外部から入手可能な予測の範囲内にあるかどうかを検討した。割引率および長期成長
    率の見積りといった、回収可能価額の見積りに使用された評価パラメータを、外部から入手可能なパラメータとの比
    較によって検討した。
     また、使用された評価モデルの計算の正確性について再計算を行った。

     のれんの回収可能性の監査にあたり、私たちは、事業評価の領域に特化した専門性を有する内部の専門家を利用し

    た。
     手続の結果、アセット・マネジメントの現金生成単位ののれんの測定に関していかなる検出事項も発見されなかっ

    た。
    関連する開示の参照先

     のれんの測定に関する情報は、連結財務諸表に対する注記の注記1および23に記載されている。
    4.  米国におけるリテール投資運用契約(以下「Scudder」という。)による償却対象とならない無形資産の測定

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、グループは、米国における様々なリテール向けミューチュアル・ファンドの運用契約に起因
    する706百万ユーロの無形資産を計上している。当該契約は、2002年に取得したZurich                                        Scudder    Investments,       Inc.
    (Scudder)の一部として取得したものである。
     減損テストの目的上、回収可能価額は、当該契約によって生じる利益の複数年計画およびリテール向けミューチュ

    アル・ファンドの運用に係る予想コストに基づき、多期間超過収益法を用いた、売却コスト控除後の公正価値として
    計算される。売却コスト控除後の公正価値を決定する際の主要な仮定には、資産構成、フロー予測、実効報酬率およ
    び割引率ならびに長期成長率が含まれる。
     「Scudder」の償却対象とならない無形資産の測定は高度な判断に基づくものであるため、これは監査上の重要な

    事項である。
    監査人の対応

     監査では、複数年計画の策定および「Scudder」の無形資産の回収可能価額の更なる計算プロセスを評価し、経営
    陣による統制を理解し、資産構成、フロー予測、実効報酬率および割引率ならびに長期成長率に関する当該統制の整
    備状況および運用状況の有効性を評価した。
     さらに、前年度と比較した計画に関する仮定の重要な変更に焦点を当てて、上述の重要な仮定の分析を行った。こ

    の点について、私たちは、複数年計画に使用された重要な仮定の整合性および検証可能性を評価し、また、外部の市
    場予想との比較を行った。
     投資運用契約による予想利益の分析にあたり、私たちは、事業計画を前事業年度の計画および達成した実績と比較

    し、重要な乖離について評価した。さらに、                     詳細な計画期間および終身年金の経済動向に関する仮定が外部から入
    手可能な予測の範囲内にあるかどうかを検討した。割引率および長期成長率の見積りといった、回収可能価額の見積
    りに使用された評価パラメータを、外部から入手可能なパラメータとの比較によって検討した。
                                671/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     「Scudder」の償却対象とならない無形資産の減損の監査にあたり、私たちは、事業評価の領域に特化した専門性
    を有する内部の専門家を利用した。
     手続の結果、「Scudder」の償却対象とならない無形資産の測定に関していかなる検出事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     「Scudder」の償却対象とならない無形資産の測定に関する情報は、連結財務諸表に対する注記の注記1および23に
    記載されている。
    5.  繰延税金資産の認識および測定

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、グループは5,497百万ユーロの繰延税金資産純額を計上している。
     当該資産の将来の回収可能性に関する見積りは、潜在的な将来の課税所得に依存する。これは見積りの不確実性の

    対象となり、予想される主要な仮定の変動に依存する。これは、承認された事業計画(税法上の繰越期間、タック
    ス・プランニングの実現可能性およびその他の関連検討事項のレビューを含む。)に基づく営業成績の見通しに関す
    る仮定を含むが、これらに限定されない。
     将来の課税所得ならびに繰越欠損金および過年度に請求されなかった繰越税額控除の利用可能性に関する様々な見

    積りには重要性があり判断を用いることから、繰延税金資産の認識および測定は監査上の重要な事項である。
    監査人の対応

     私たちは、控除可能な一時差異および繰越営業純損失が税法の規定およびIAS第12号に基づく繰延税金の会計処理
    規則に準拠して識別され、測定されているかどうかを判断するために繰延税金資産の認識および測定のプロセスを理
    解し、統制の整備状況を評価し、その運用状況の有効性をテストした。
     これは、関連するグループ会社および税務申告グループの将来の課税所得を見積る基礎として、承認された事業計

    画の要素を策定し、配分するために使用される仮定を含むが、これらに限定されない。
     さらに、私たちは、将来の課税所得の見積りにおける仮定を分析することにより、繰延税金資産の認識手法を検証

    した。私たちは、将来の課税所得予測の基礎となる主要な仮定を外部から入手可能な過去および将来のデータと比較
    することにより、将来の課税所得の見積りに使用するデータの正確性を評価した。また、承認された事業計画に適用
    されるパラメータを評価し、基礎となる仮定の感応度分析を実施した。さらに、過去の予測を実績と比較した。
     繰延税金の回収可能性に関する上記の仮定の監査にあたり、私たちは、事業評価の領域に特化した専門性を有する

    私たちの税務の専門家および内部の専門家を利用した。
     手続の結果、繰延税金資産の認識および測定に関していかなる検出事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     繰延税金資産の認識および測定に関する情報は、連結財務諸表に対する注記の注記1および34に記載されている。
    6.  財務報告におけるITアクセスおよび変更管理

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     銀行のグループ財務報告の正確性は、日々処理される取引が相当数あるため、使用されるITの信頼性および継続性
    に大きく依存している。
     当事業年度において銀行は、ITシステムおよびプロセスの一元化を強化し、IT処理およびアクセスならびに変更管

    理の信頼性および継続性を高め、ITの複雑性を軽減する取り組みを継続した。
     信頼性が高く継続的なデータ処理への依存度が高いこと、また、IT統制が内部統制システムの広範囲にわたること

    を踏まえ、私たちは、財務報告におけるITアクセスおよび変更管理を監査上の重要な事項であると考える。
                                672/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    監査人の対応
     私たちは、IT全般統制および財務報告に関連するIT業務処理統制を含むIT統制環境を評価した。私たちの手続で
    は、進行中の一元化の取り組みによる現在のIT統制環境に対する当年度中の変更も範囲に含まれる。
     さらに、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システムにわたるユーザー・アクセス管理お

    よび変更管理に関するIT全般統制の運用状況の有効性をテストした。また、自動化されたデータ処理、データフィー
    ドおよびインターフェースに関するIT業務処理統制をテストした。ITアクセス管理に関連する監査手続には、ユー
    ザー・アクセスのプロビジョニングおよび取り消し、特権ユーザー・アクセス、定期的なアクセス権の更新、システ
    ムのセキュリティ設定およびユーザー認証に係る統制が含まれるが、これらに限定されない。IT変更管理に関連する
    監査手続には、変更が導入前にテストされ承認されていたかどうか、また、ユーザー管理の変更が認可されたユー
    ザーに限定されていたかどうかの評価が含まれるが、これらに限定されない。
     さらに、プログラム開発者が、本稼働システムにおける変更の承認権を有していたどうか、また、責任範囲が機能

    的に分離されていたかどうかを評価するために、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システ
    ムそれぞれについて、アプリケーションの本稼働バージョンのアクセス権に基づいて修正を実行することができたか
    どうかをテストした。
     財務報告プロセスにおけるITアクセスおよび変更管理の監査にあたり、私たちは、IT監査の領域に特化した専門性

    を有する内部の専門家を利用した。
     手続の結果、財務報告におけるITアクセスおよび変更管理に関していかなる検出事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     財務報告に係る内部統制の一般的な説明については、統合マネジメント・レポートの「財務報告に係る内部統制」
    の項を参照のこと。
    その他の情報

     スーパーバイザリー・ボードは、スーパーバイザリー・ボードの報告書について責任を負っている。業務執行取締

    役およびスーパーバイザリー・ボードは、ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードにより、ドイツ株式会社法第
    161条に基づく宣言について責任を負っている。当該宣言は、統合コーポレート・ガバナンス・ステートメントの一
    部である。業務執行取締役は、その他すべての点について、その他の情報の責任を負っている。その他の情報は、以
    下で構成される。
     -グループ・マネジメント・レポートで言及するウェブサイトで公開されている、ドイツ商法第315d条に基づく統

      合コーポレート・ガバナンス・ステートメント
     および本監査報告書発行前に入手した版の年次報告書に含まれる、その他の特に以下の項目。

     -非財務諸表

     -ドイツ商法第297条第2項第4文およびドイツ商法第315条第1項第6文に基づく責任に関するステートメント
     -「ドイツ銀行-財務の概要」の項
     -「ドイツ銀行グループ」の項
     -「コーポレート・ガバナンス・ステートメント/コーポレート・ガバナンス・レポート」の項
     -「補足的情報」の項
     ただし、連結財務諸表、一部が監査対象となっているグループ・マネジメント・レポートおよび私たちの監査報告

    書は含まれない。
     年次財務諸表およびマネジメント・レポートに対する私たちの意見は、その他の情報を対象としておらず、した

    がって私たちは、その他の情報に対する意見またはその他のいかなる形式の保証に関する結論も表明しない。
     監査に関連する私たちの責任は、上記のその他の情報を通読し、その際に、当該その他の情報について以下を検討

    することにある。
                                673/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     -連結財務諸表、一部が監査対象となっているグループ・マネジメント・レポートにおける開示内容または私たち
      が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるか
     -上記に該当しない場合、重要な虚偽表示の兆候があるか
     私たちが実施した手続に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があった場合、私たちはその事実を報告すること

    が求められている。これに関して、私たちが報告すべきものはない。
    連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートに関する業務執行取締役およびスーパーバ

    イザリー・ボードの責任
     業務執行取締役は、すべての重要な点について、EUによって採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1項に

    従ったドイツの法律による追加的要求に準拠し、これらの求めるところに従って、グループの資産、負債および財政
    状態ならびに財務成績につき真実かつ公正な概観を示す連結財務諸表を作成する責任を負っている。さらに、業務執
    行取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成するために、業務執行取締役が必要と
    判断した内部統制に対する責任を負っている。
     連結財務諸表を作成するにあたり、業務執行取締役は、グループが継続企業として存続する能力があるかを評価す

    る責任がある。また、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示する責任を負っている。また、業
    務執行取締役がグループの清算または事業停止の意図があるか、もしくはそうする以外に現実的な代替案がない場合
    を除き、継続企業の前提に基づいて財務報告を行う責任を負っている。
     さらに、業務執行取締役は、全体としてグループの状況に関する適切な概観を有し、またすべての重要な点におい

    て、連結財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の動向に関する機会およびリスクを適切に表示
    するグループ・マネジメント・レポートを作成する責任を負っている。また、適用されるドイツの法的要件に準拠し
    たグループ・マネジメント・レポートを作成し、グループ・マネジメント・レポートにおける監査要点についての十
    分かつ適切な証拠を提供するために、業務執行取締役が必要と判断した取り決めおよび措置(システム)について責
    任を負っている。
     スーパーバイザリー・ボードは、連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの作成に関するグループ

    の財務報告プロセスを監督する責任を負っている。
    連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任

     私たちの目的は、連結財務諸表に、全体として不正または誤謬による重要な虚偽表示がないか、ならびにグルー

    プ・マネジメント・レポートが、全体としてグループの状況に関する適切な概観を提供しているか、またすべての重
    要な点において、監査において得た知識および連結財務諸表と整合性があるか、ドイツの法的要件を遵守している
    か、および将来の発展の機会とリスクを適切に表示しているか関する合理的な保証を得ること、ならびに連結財務諸
    表およびグループ・マネジメント・レポートに対する私たちの意見を含む監査報告書を発行することにある。
     合理的な保証は、高い水準の保証であるが、ドイツ商法第317条およびEU監査規則に準拠し、またドイツ経済監査

    士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して行った監査が、重要な虚
    偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別
    にまたは集計すると、当該連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートに基づく利用者の意思決定に影響
    を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
     私たちは、エンゲージメントを通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持している。また、

    以下を実施する。
     -不正または誤謬による連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの重要な虚偽表示リスクを識別、

      評価し、当該リスクに対応した監査手続を策定、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手
      する。不正による重要な虚偽表示リスクを発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリ
      スクよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、意図的な除外、虚偽の陳述、および内部統制の無
      効化が伴うためである。
                                674/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     -状況に応じて適切な監査手続を策定するために、年次財務諸表監査に関連する内部統制およびグループ・マネジ
      メント・レポート監査に関連する取決めおよび基準(体制)について理解する。ただし、これは、これらの体制
      自体の有効性に対する意見を表明するためではない。
     -業務執行取締役が使用した会計方針の適切性および業務執行取締役によって行われた見積りの合理性ならびに関
      連する開示について評価する。
     -業務執行取締役が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか、また、入手した監査証拠に基
      づき、グループの継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況に関して重要な不確実性が存
      在しているかについて結論付ける。重要な不確実性が存在すると結論を付した場合は、監査報告書において連結
      財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの関連する開示に注意を喚起すること、または当該開示が適
      切でない場合は、除外事項付意見を表明することが求められている。私たちの結論は、監査報告書日までに入手
      した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、グループは継続企業として存続できなくなる可能性
      がある。
     -関連する開示を含めた全体としての連結財務諸表の表示、構成および内容を検討し、連結財務諸表が、EUによっ
      て採用されたIFRSおよびドイツ商法第315e条第1項に従ったドイツの法律による追加的要求に準拠してグループ
      の資産、負債、財政状態および財務成績につき真実かつ公正な概観を示すように、基礎となる取引や事象を表示
      しているかを評価する。
     -連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートに対する意見を表明するため、グループ内の事業体の財
      務情報および事業活動に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。私たちは、グループ監査の指示、監督およ
      び実施について責任を負っている。私たちは、私たちの監査意見に単独で責任を負っている。
     -グループ・マネジメント・レポートに係る連結財務諸表との整合性、ドイツ法への準拠、グループの状況に関す
      る概観について評価する。
     -業務執行取締役がグループ・マネジメント・レポートにおいて表示した将来的な情報について監査手続を実施す
      る。十分かつ適切な監査証拠に基づいて、特に業務執行取締役が将来的な情報の基礎として使用した重要な仮定
      について評価し、将来的な情報がこれらの仮定から適切に導出されているかについて評価する。私たちは、将来
      的な情報および基礎として使用された仮定に対して個別の意見を表明するものではない。また、将来事象が将来
      的な情報と大きく異なるという重大な不可避リスクが存在する。
     私たちは、特に計画した監査の範囲とその実施時期、ならびに監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を

    含むおよび監査上の重要な検出事項について、統治責任者に対して報告を行っている。
     また私たちは、統治責任者に、関連する独立性の要件を遵守している旨宣言しており、私たちの独立性に影響を与

    えると合理的に考えられるすべての関係性およびその他の事項、また該当する場合は関連するセーフガードについて
    報告を行っている。
     私たちは、統治責任者に報告した事項のうち、当年度の連結財務諸表監査で最も重要な事項を、監査上の主要な事

    項と決定する。私たちは、法規制により当該事項の公表が禁止されている場合を除き、これらの事項を監査報告書に
    おいて記載する。
    その他の法規制要件

    公表目的で作成される連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの電子的複製に関するドイツ商法第

    317条第3b項に準拠した保証に係る報告
    意見

     私たちは、添付の電子ファイル[Deutsche_Bank_AG_KA+KLB_ESEF-2020-12-31.zip]に含まれる、公表目的で作
    成された連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの複製(以下「ESEF文書」という。)が、すべての
    重要な点において、電子報告様式(以下「ESEFフォーマット」という。)に関するドイツ商法第328条第1項の要件を
    遵守しているかどうかについて合理的な保証を得るために、ドイツ商法第317条第3b項に準拠した保証手続を実施し
    た。ドイツの法的要件に従い、この保証の範囲は、連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートに含まれ
    る情報をESEFフォーマットに変換することに限定される。したがって、当該保証はこの複製に含まれる情報または上
    述の電子ファイルに含まれる他の情報のいずれにも関連するものではない。
                                675/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     私たちは、上述の添付の電子ファイルに含まれる、公表目的で作成された連結財務諸表およびグループ・マネジメ
    ント・レポートの複製が、すべての重要な点において、電子報告様式に関するドイツ商法第328条第1項の要件を遵守
    しているものと認める。私たちは、当該複製に含まれる情報および上述のファイルに含まれるその他の情報のいずれ
    についても、この合理的な保証意見および上記の「連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートに関する
    監査報告書」に含まれる2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る添付の連結財務諸表および添付のグ
    ループ・マネジメント・レポートに対する監査意見を超えて、意見を表明するものではない。
    意見表明の根拠

     私たちは、ドイツ商法第317条第3b項およびIDW保証基準の公開草案:「公表目的で作成された財務諸表およびマネ
    ジメント・レポートの電子的複製に関するドイツ商法第317条第3b項に準拠した保証」(ED                                          IDW  AsS  410)に準拠
    し、上述の添付の電子ファイルに含まれる連結財務諸表およびグループ・マネジメント・レポートの複製について保
    証手続を実施した。当該基準に基づく私たちの責任については、「ESEF文書の保証手続に関するグループ監査人の責
    任」の項に詳述されている。私たち監査人の実務では、品質管理システムに関して、IDW品質管理基準:「公認会計
    士の実務における品質管理の要件」(IDW                   QS  1)に記載された要件を適用している。
    ESEF  文書に関する業務執行取締役およびスーパーバイザリー・ボードの責任

     銀行の業務執行取締役は、ドイツ商法第328条第1項第4文第1号に準拠して連結財務諸表およびグループ・マネジメ
    ント・レポートの電子的複製を含むESEF文書を作成する責任、ならびにドイツ商法第328条第1項第4文第2号に準拠し
    て連結財務諸表にタグ付けする責任を負っている。
     さらに、銀行の業務執行取締役は、不正または誤謬による、電子報告様式に関するドイツ商法第328条第1項の要件

    の重要な不遵守のないESEF文書を作成するために、業務執行取締役が必要と判断した内部統制に対する責任を負って
    いる。
     銀行の業務執行取締役は、ESEF文書を、監査報告書、添付の監査済連結財務諸表およびグループ・マネジメント・

    レポートならびに公表予定のその他の文書と合わせて、ドイツ連邦官報の担当官に提出する責任も負っている。
     スーパーバイザリー・ボードは、財務報告プロセスの一環として、ESEF文書の作成を監督する責任を負っている。

    ESEF  文書の保証手続に関するグループ監査人の責任

     私たちの目的は、ESEF文書に、不正または誤謬によるドイツ商法第328条第1項の要件の重要な不遵守がないかどう
    かについて、合理的な保証を得ることにある。私たちは、エンゲージメントを通じて、職業的専門家としての判断を
    行い、職業的懐疑心を保持している。また、以下を実施する。
     -不正または誤謬によるドイツ商法第328条第1項の要件の重要な不遵守リスクを識別、評価し、当該リスクに対応

      した監査手続を策定、実施し、保証意見の基礎となる十分かつ適切な保証の証拠を入手する。
     -状況に応じて適切な保証手続を策定するために、ESEF文書の保証に関連する内部統制について理解する。ただ
      し、これは、これらの統制の有効性に対する保証意見を表明するためではない。
     -ESEF文書の技術的妥当性、すなわち、ESEF文書を含む電子ファイルが、報告日時点で有効な版で、この電子ファ
      イルの技術仕様に関する委任規則(EU)第2019/815号の要件を満たしているかどうかを評価する。
     -ESEF文書により、監査済連結財務諸表および監査済グループ・マネジメント・レポートと同等の内容でXHTMLを
      複製できるかどうかを評価する。
     -インラインXBRL技術(iXBRL)によるESEF文書のタグ付けにより、適切かつ完全で機械読み取り可能なXHTML複製
      のXBRLコピーが可能かどうかを評価する。
    EU 監査規則第10条に基づく追加情報

     私たちは、2020年5月20日付定時株主総会において、グループ監査人に選任された。私たちは、2020年6月5日付

    スーパーバイザリー・ボードに出席した。私たちは、2020年度よりドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフトのグルー
    プ監査人を務めている。
     私たちは、本監査報告書において表明された意見が、EU監査規則第11条に準拠して、監査委員会への追加報告書

    (長分式監査報告書)と整合的であることを宣言する。
                                676/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人
     エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人は、ホルガー・レシュケン氏である。

    エシュボルン/フランクフルト・アム・マイン、2021年3月8日

    アーンスト・アンド・ヤング・ゲーエムベーハー

    監査法人
     バース                                  レシュケン

     経済監査士             経済監査士
     ドイツ公認会計監査人        ドイツ公認会計監査人
      次へ

                                677/733















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Bestätigungsvermerk             des  unabhängigen        Abschlussprüfers
    An  die   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft,            Frankfurt      am  Main

    Vermerk     über   die  Prüfung     des   Konzernabschlusses            und   des  Konzernlageberichts

    Prüfungsurteile

    Wir   haben    den   Konzernabschluss           der   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft,             Frankfurt      am  Main,    und

    ihrer    Tochtergesellschaften              (der   Konzern)      - bestehend      aus   der  Konzern­bilanz         zum  31.   Dezember
    2020,    der   Konzern-Gewinn-           und   Verlustrechnung,           Konzern-Gesamtergebnisrechnung,                     Konzern-
    Eigenkapitalveränderungsrechnung                     und   der   Konzern-Kapitalflussrechnung                  für   das   Geschäftsjahr
    vom   1.  Januar     2020   bis   zum   31.   Dezember      2020   sowie    dem   Konzernanhang,          einschließlich          einer
    Zusammen­fassung           bedeutsamer        Rechnungslegungsmethoden                - geprüft.      Darüber     hinaus    haben    wir   den
    Konzernlagebericht            der   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft,             Frankfurt       am  Main,    der   mit   dem
    Lagebericht        der  Gesellschaft        zusammengefasst          wurde,    für  das   Geschäfts­jahr         vom   1.  Januar    2020
    bis   zum   31.   Dezember      2020    geprüft.      Die   auf   der   im   Konzernlage­bericht             angegebenen
    Internetseite         veröffentlichte          zusammengefasste           Erklärung      zur   Unternehmensführung            nach   §  315d
    HGB,   die   Bestandteil        des   Konzernlageberichts             ist,   haben    wir   in  Einklang      mit   den   deutschen
    gesetzlichen        Vorschriften        nicht    inhaltlich       geprüft.
    Nach   unserer     Beurteilung       aufgrund      der  bei   der  Prüfung     gewonnenen       Erkenntnisse

    ・   entspricht       der  beigefügte       Konzernabschluss           in  allen    wesentlichen        Belangen      den   IFRS,    wie

       sie  in  der   EU  anzuwenden       sind,    und   den  ergänzend      nach   §  315e   Abs.   1 HGB   anzuwendenden
       deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        und   vermittelt       unter    Beachtung      dieser    Vorschriften
       ein  den   tatsächlichen         Verhältnissen         entsprechendes         Bild   der  Vermögens-       und   Finanzlage       des
       Konzerns      zum  31.   Dezember      2020   sowie    seiner    Ertragslage        für  das   Geschäftsjahr         vom  1.
       Januar    2020   bis   zum  31.   Dezember      2020   und
    ・   vermittelt       der  beigefügte       Konzernlagebericht            insgesamt      ein   zutreffendes        Bild   von   der  Lage

       des  Konzerns.      In  allen    wesentlichen        Belangen      steht    dieser    Konzernlagebericht            in  Einklang
       mit  dem   Konzernabschluss,           entspricht       den   deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        und   stellt
       die  Chancen     und   Risiken     der  zukünftigen        Entwicklung       zutreffend       dar.   Unser    Prüfungsurteil
       zum  Konzernlagebericht            erstreckt      sich   nicht    auf   den  Inhalt    der  oben   genannten
       zusammengefasste           Konzernerklärung           zur   Unternehmensführung.
    Gemäß    §  322   Abs.   3 Satz   1 HGB   erklären      wir,   dass   unsere    Prüfung     zu  keinen    Einwendungen        gegen

    die   Ordnungsmäßigkeit           des   Konzernabschlusses            und  des   Konzernlageberichts            geführt     hat.
    Grundlage      für  die   Prüfungsurteile

    Wir    haben     unsere     Prüfung      des    Konzernabschlusses             und    des    Konzernlageberichts              in

    Übereinstimmung          mit   §  317   HGB   und   der   EU-Abschlussprüferverordnung                   (Nr.    537/2014;       im
    Folgenden       "EU-APrVO")        unter     Beachtung       der   vom   Institut      der   Wirtschaftsprüfer            (IDW)
    festgestellten          deutschen       Grundsätze       ordnungsmäßiger          Abschlussprüfung           durchgeführt.         Unsere
    Verantwortung         nach   diesen     Vorschriften        und   Grundsätzen        ist   im  Abschnitt      "Verantwortung          des
    Abschlussprüfers           für   die   Prüfung     des   Konzernabschlusses            und   des   Konzernlageberichts"             unseres
                                678/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Bestätigungsvermerks             weitergehend        beschrieben.        Wir  sind   von   den  Konzernunternehmen            unabhängig
    in  Übereinstimmung          mit   den   europarechtlichen            sowie    den   deutschen       handelsrechtlichen            und
    berufsrechtlichen            Vorschriften         und   haben    unsere     sonstigen       deutschen       Berufspflichten           in
    Übereinstimmung          mit   diesen    Anforderungen         erfüllt.      Darüber     hinaus     erklären      wir   gemäß    Artikel
    10  Abs.   2 Buchst.     f)  EU-APrVO,      dass   wir  keine    verbotenen       Nichtprüfungsleistungen               nach   Artikel
    5  Abs.   1  EU-APrVO      erbracht      haben.     Wir   sind   der   Auffassung,        dass   die   von   uns   erlangten
    Prüfungsnachweise           ausreichend        und   geeignet      sind,    um  als   Grundlage      für   unsere    Prüfungsurteile
    zum   Konzernabschluss           und  zum   Konzernlagebericht            zu  dienen.
    Besonders      wichtige      Prüfungssachverhalte             in  der   Prüfung     des  Konzernabschlusses

    Besonders       wichtige      Prüfungssachverhalte              sind    solche     Sachverhalte,          die   nach    unserem

    pflichtgemäßen          Ermessen      am  bedeutsamsten         in  unserer     Prüfung     des   Konzernabschlusses            für   das
    Geschäftsjahr         vom   1.  Januar    2020   bis   zum   31.   Dezember      2020   waren.    Diese    Sachverhalte        wurden
    im  Zusammenhang        mit   unserer     Prüfung     des   Konzernabschlusses            als   Ganzem     und   bei   der   Bildung
    unseres     Prüfungsurteils          hierzu     berücksichtigt;          wir   geben    kein   gesondertes        Prüfungsurteil          zu
    diesen    Sachverhalten         ab.
    Nachfolgend        beschreiben       wir   die  aus   unserer     Sicht    besonders      wichtigen      Prüfungssachverhalte:

    1.   Bewertung      von   Level-3-Finanzinstrumenten                 mit  nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren

       Eingangsparametern
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Die   Bank   verwendet      Bewertungsverfahren             zur   Bestimmung       des   beizulegenden         Zeitwerts      von   Level-

    3-Finanzinstrumenten             mit   nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren         Eingangsparametern.             Zum
    31.   Dezember      2020    hielt    die   Bank    zum   beizulegenden         Zeitwert      bewertete       finanzielle
    Vermögenswerte         und   finanzielle        Verpflichtungen          der   Level-3-Kategorie           in  Höhe   von   EUR   23.583
    Mio.   bzw.   EUR   8.867    Mio.   Solche     Finanzinstrumente           werden     im  Bilanzposten        Zum   beizulegenden
    Zeitwert      bewertete      finanzielle        Vermögenswerte/Verpflichtungen                   erfasst.
    Zu  den   betreffenden        Finanzinstrumenten            und   den   nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren

    Eingangsparametern            zählen     insbesondere        strukturierte         Derivate,      die   anhand     komplexer      Modelle
    bewertet      werden,     Derivate      mit   nicht    standardisierten           Sicherheitenvereinbarungen,                  komplexere
    OTC-Derivate,          notleidende        Kredite,      hochgradig        strukturierte          Anleihen,       Private-Equity-
    Beteiligungen,          gewerbliche        Immobilienkredite,            illiquide       Kredite,      Kommunalanleihen,            für   die
    Ermittlung       von   Bewertungsanpassungen              (insbesondere         Credit     Valuation      Adjustment       und   Funding
    Valuation      Adjustment)        verwendete       Credit     und   Funding     Spreads     sowie    weitere     Eingangsparameter
    die   sich   vor   allem    bei   Instrumenten        mit  längeren      Laufzeiten       nicht    beobachten       lassen.
    Da   die   Bewertung       von   Level-3-Finanzinstrumenten                  mit   nicht     in   einem     aktiven      Markt

    beobachtbaren          Eingangsparametern             aufgrund       der    hohen     Komplexität         der    angewandten
    Bewertungsverfahren             und   -modelle      in  hohem    Maße   von   Annahmen      und   Ermessensentscheidungen               des
    Managements         abhängig       ist,    haben     wir    diesen     Sachverhalt         als    besonders       wichtigen
    Prüfungssachverhalt             bestimmt.
    Prüferisches        Vorgehen

                                679/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Wir   haben    uns   ein   Verständnis        der   Kontrollen       für   die   vom   Management       angewandten        Prozesse      zur
    Bewertung      von   Level-3-Finanzinstrumenten                 und   der   Ermittlung       von   nicht    in  einem    aktiven     Markt
    beobachtbaren         Eingangsparametern            verschafft,        die   Ausgestaltung         dieser     Kontrollen       beurteilt
    und   ihre   operative      Wirksamkeit        geprüft.      Dies   betraf    insbesondere        die   Kontrollen       im  Rahmen    der
    unabhängigen         Preisverifizierung,             der   unabhängigen         Validierung        von   Bewertungsmodellen,
    einschließlich          der   Beurteilung        von   Modellbeschränkungen,              der   Überwachung        einer    potenziell
    unsachgemäßen         Verwendung       von   Bewertungsmodellen            und   der  Berechnung       von   Fair-Value-Anpassungen
    sowie    die   zugehörigen       Kontrollen       in  Bezug    auf  die   relevanten       IT-Systeme.
    Wir   haben    die   Bewertungsverfahren,             -modelle      und   -methoden       beurteilt       und   die   ausgewählten

    Eingangsparameter,            die   in  den   Modellen      verwendet       wurden,     nachvollzogen.          Wir   haben    unter
    Verwendung       unabhängiger         Modelle     und   Eingangsparameter            die   unabhängige        Neubewertung         einer
    Stichprobe        von    zum    beizulegenden          Zeitwert       bewerteten        Derivaten        und    sonstigen
    Finanzinstrumenten            vorgenommen.        Darüber     hinaus    erfolgte      auf   Stichprobenbasis           eine   unabhängige
    Beurteilung        der  Angemessenheit         der  verwendeten        Näherungsparameter.
    Weiterhin      haben    wir   die   vom   Management       zur   Ermittlung       der   Fair-Value-Anpassungen              verwendeten

    Methoden      und   Eingangsparameter           mit   den   Anforderungen         des   IFRS   13  verglichen       und   beurteilt.
    Für   stichprobenhaft          ausgewählte        Bewertungsanpassungen              haben    wir   unter    Verwendung       unserer
    eigenen     unabhängigen        Daten    und   Methoden      Neuberechnungen          durchgeführt.
    Wir   haben    interne      Spezialisten         mit   besonderen        Fachkenntnissen           in   der   Bewertung       von

    Finanzinstrumenten            hinzugezogen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    die   Bewertung      von   Level-3-

    Finanzinstrumenten            mit   nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren         Eingangsparametern            ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben      zu   den   Bewertungsverfahren,              -modellen       und   -methoden       für   die   Bemessung       des

    beizulegenden         Zeitwerts      sind   in  den   Anhangangaben         1 und  13  des   Anhangs     zum  Konzernabschluss.
    2.   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte          Ermittlung       der

       Risikovorsorge
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.   Dezember      2020   belief    sich   die   Risikovorsorge         im  Kreditgeschäft         des   Konzerns      auf   EUR

    5.385    Mio.
    Die    der    modellbasierten           Berechnung        der    Risikovorsorge           für    nicht     ausgefallene

    Finanzinstrumente            (Stufe     1  und   Stufe    2  gemäß    IFRS    9)  zugrunde      gelegte      Schätzung       der
    Ausfallwahrscheinlichkeiten                  basiert     zum   einen    auf   historischen        Informationen.          Zum   anderen
    fließen     aktuelle      wirtschaftliche          Entwicklungen         sowie    zukunftsorientierte             makroökonomische
    Prognosen       (z.B.     Bruttoinlandsprodukt              und   Arbeitslosenquoten)             ein.    Das   so   ermittelte
    Basisszenario         wird   durch    die   Nutzung     statistischer         Methoden      in  eine   Multi-Szenario-Analyse
    übertragen.        Die   Szenarien       spezifizieren         Abweichungen        vom   Basisszenario.          Diese    dienen     als
    Grundlage       für   die   Ableitung       von   Mehrjahreskurven           für   die   Ausfallwahrscheinlichkeiten
    verschiedener         Rating-      und   Kontrahentenklassen,              die   bei   der   Berechnung       der   erwarteten
                                680/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Kreditausfälle          und   bei   der   Identifizierung           einer     signifikanten          Verschlechterung           der
    Kreditqualität         von  finanziellen        Vermögenswerten          verwendet      werden.
    Vor   dem  Hintergrund        der  im  Geschäftsjahr         aufgetretenen         wirtschaftlichen           Verwerfungen        aufgrund

    der   COVID-19-Pandemie,             der   sich    daraus     ergebenden        Unsicherheiten          bei   der   Schätzung
    zukunftsgerichteter             Informationen         und  der   Auswirkung       staatlicher       Stabilisierungsmaßnahmen                auf
    die    Risikofrüherkennung              hat    die    Bank    Anpassungen         der    anhand     der    herkömmlichen
    Kreditrisikomodelle             und  Prognoseverfahren           ermittelten       Risikovorsorge         vorgenommen.
    Vor   dem   Hintergrund        des   signifikanten         Volumens      der   Bestände      der   nicht    ausgefallenen

    Finanzinstrumente           sowie    der   erhöhten      Unsicherheiten          und   Ermessensspielräume,             auch   aufgrund
    der   COVID-19-Pandemie,            erachten      wir   die   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         (z.B.
    Bruttoinlandsprodukt              und    Arbeitslosenraten)             in   die    modellbasierte           Ermittlung        der
    Risikovorsorge         als  besonders      wichtigen      Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Im  Rahmen     unserer     Prüfung     haben    wir   uns   ein   Verständnis        der   von   der   Bank   implementierten

    Prozesse      verschafft       und   die   Ausgestaltung         der   Kontrollen       zur   Auswahl,      Ermittlung       und
    Validierung        zukunftsgerichteter             Informationen          im   Hinblick       auf   die   sich    ergebenden
    Anforderungen         des   IFRS   9 beurteilt      sowie    deren    Wirksamkeit       getestet.
    Wir   haben    die   Überprüfung        der   Prognoseverfahren           auf   Basis    der   Validierungsberichte             der   Bank

    nachvollzogen.          Darüber     hinaus     haben    wir   die   Methoden      zur   Einbeziehung         der   ausgewählten
    Variablen       in   das    Basisszenario          sowie     die    Durchführung         der    Multi-Szenario-Analyse
    nachvollzogen.
    Die   von   der   Bank   zum   Stichtag      verwendeten        makroökonomischen           Prognosen      haben    wir   mit   externen

    Quellen     verglichen.
    Weiterhin       haben    wir   die   von   der   Bank   vorgenommenen         Anpassungen        methodisch       nachvollzogen.

    Hierbei     haben    wir   die  Ergebnisse       der   von  der   Bank   durchgeführten         Sensitivitätsanalysen              anhand
    unserer     Erkenntnisse        aus   eigenen     Benchmarkanalysen            gewürdigt.       Zudem    haben    wir   uns   davon
    überzeugt,       dass   die   Anpassungen       in  der   Risikovorsorgeermittlung                entsprechend        der  Methodik      der
    Bank   berücksichtigt         wurden.
    Für   die   Prüfung     der   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte

    Ermittlung       der   Risikovorsorge          haben    wir   Spezialisten         hinzugezogen,         die   über    besondere
    Fachkenntnisse         auf  dem   Gebiet    der   Kreditrisikomodellierung                verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        hinsichtlich        der   Einbeziehung

    zukunftsgerichteter             Informationen         in   die   modellbasierte          Ermittlung        der   Risikovorsorge
    ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben     zur   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte          Ermittlung

    der   Risikovorsorge          und   deren    Anpassung      sind   in  den   Anhangangaben         1 und   19  des   Anhangs     zum
    Konzernabschluss.
                                681/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    3.   Bewertung      des   Geschäfts-       oder   Firmenwerts       für   die  zahlungsmittelgenerierende                 Einheit
       Asset    Management
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.   Dezember      2020   weist    der   Konzern     einen    Geschäfts-       oder   Firmenwert       in  Höhe   von   EUR

    2.739    Mio.   aus,   der   ausschließlich          der   zahlungsmittelgenerierenden                  Einheit     Asset    Management
    zugeordnet       ist.
    Die   Ermittlung        des   erzielbaren        Betrags      der   zahlungsmittelgenerierende                  Einheit      Asset

    Management       im  Rahmen    der  Werthaltigkeitsprüfung              des   Geschäfts-       oder   Firmenwerts       erfolgt     unter
    Anwendung       der   Discounted-Cashflow-Methode.                   Diesbezüglich          sind    Annahmen      bezüglich       der
    Ergebnisprognosen,            der   langfristigen         Wachstumsrate         und   des   Diskontierungssatzes             zu  treffen.
    Der   Diskontierungssatz            wird   unter    Zugrundelegung         des   Capital     Asset    Pricing     Model    abgeleitet.
    Da  die   Bewertung      des   Geschäfts-       oder   Firmenwerts        für   die   zahlungsmittelgenerierende                 Einheit

    Asset    Management       in  einem    hohen    Maße    auf   Ermessensentscheidungen                beruht     ist   dies    ein
    besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Im  Rahmen     unserer      Prüfungshandlungen            haben    wir   uns   ein   Verständnis        des   Prozesses       zur

    Erstellung       der   Mehrjahresplanung           sowie    zur  Ermittlung       des   erzielbaren       Betrages      des  Geschäfts-
    oder   Firmenwerts        für   die   zahlungsmittelgenerierende                 Einheit     Asset    Management       verschafft.        Wir
    haben    uns   diesbezüglich         auch   ein   Verständnis        der   implementierten          Kontrollen       in  Bezug    auf
    Ergebnisprognosen,            des   Diskontierungssatzes             und   der   langfristigen         Wachstumsrate         verschafft,
    die   Ausgestaltung         dieser    Kontrollen       beurteilt      und   ihre   Wirksamkeit       getestet.
    Weiterhin      haben    wir   die   vorstehend       beschriebenen         wesentlichen        Annahmen      mit   besonderem       Fokus

    auf   wesentliche        Veränderungen         der   Planannahmen        im  Vergleich      zum   Vorjahr     analysiert.        Hierbei
    haben    wir   die   Konsistenz        und   Nachvollziehbarkeit             der   wesentlichen         Annahmen      bei   der
    Mehrjahresplanung           beurteilt      und  diese    zusätzlich       mit   externen      Markterwartungen           verglichen.
    Bei     der     Analyse       der     erwarteten         künftigen         Zahlungsmittelzuflüsse                 der

    zahlungsmittelgenerierenden                  Einheit     Asset    Management       haben    wir   die   Geschäftsplanung           mit   der
    Planung      des   vorherigen        Geschäftsjahres           und   den   tatsächlich        realisierten         Ergebnissen
    verglichen       und   Abweichungen         untersucht.        Weiterhin       haben    wir   untersucht,        inwieweit       die
    Annahmen      zur   volkswirtschaftlichen              Entwicklung        im  Detailplanungszeitraum               und   in  der   ewigen
    Rente    innerhalb       von   Bandbreiten        extern     verfügbarer        Prognosen       liegen.     Die   im  Rahmen     der
    Schätzung       des   erzielbaren        Betrags      verwendeten        Bewertungsparameter,              wie   beispielsweise
    geschätztem        Diskontierungssatz             und   langfristiger         Wachstumsrate,          haben    wir   mit   extern
    verfügbaren        Parametern       abgeglichen.
    Darüber     hinaus     haben    wir   die   rechnerische         Richtigkeit        des   verwendeten        Bewertungsmodells

    nachvollzogen.
    Für   die   Prüfung      der   Werthaltigkeit          des   Geschäfts-       oder    Firmenwerts        haben    wir   interne

    Spezialisten         hinzugezogen,          die   über    besondere       Fachkenntnisse          auf   dem   Gebiet     der
    Unternehmensbewertung              verfügen.
                                682/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    die   Bewertung       des   der
    zahlungsmittelgenerierenden                  Einheit     Asset    Management       zugeordneten        Geschäfts-       oder   Firmenwerts
    ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben     zur   Bewertung      des   Geschäfts-       oder   Firmenwerts        sind   in  den   Anhangangaben         1 und   23  des

    Anhangs     zum   Konzernabschluss.
    4.   Bewertung      des   nicht    planmäßig      abzuschreibenden           immateriellen         Vermögenswerts         aus

       Vermögensverwaltungsverträgen                   im  Publikumsfondsgeschäft              in  den  USA   ("Scudder")
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.  Dezember      2020   weist    der  Konzern     Immaterielle        Vermögensgegenstände             in  Höhe   von  EUR   706

    Mio.   aus,   die  aus   Verträgen      zur  Verwaltung       einer    Vielzahl      von  Publikums-Investmentvermögen                  in
    den   USA   bestehen.      Diese    wurden     im  Rahmen     der   2002   erfolgten      Akquisition        der   Zurich     Scudder
    Investments,        Inc.   ("Scudder")       erworben.
    Die   Ermittlung       des   erzielbaren        Betrages      als   beizulegender         Zeitwert      abzüglich       Kosten     der

    Veräußerung         im   Rahmen      der    Überprüfung         der    Werthaltigkeit           erfolgt      anhand      der
    Residualwertmethode             und   basiert     auf   einer    Mehrjahresplanung            für   die   aus   den   Verträgen
    resultierenden          Erträge      sowie    den   für   die   Verwaltung        der   Publikums-Investmentvermögen
    erwarteten       Kosten.     Die   der   Ermittlung       des   beizulegenden         Zeitwerts      abzüglich      der   Kosten     der
    Veräußerung        zugrunde      gelegten      wesentlichen         Annahmen      umfassen      den   Asset-Mix,       erwartete
    Cashflows,       die   effektive       Gebührenrate         und   Diskontierungsfaktoren               sowie    die   langfristige
    Wachstumsrate.
    Da  die   Bewertung      des   nicht    planmäßig      abzuschreibenden           immateriellen         Vermögenswerts         "Scudder"

    in  einem    hohen    Maße   auf   Ermessensentscheidungen               beruht     ist   dies   ein   besonders       wichtiger
    Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Die   Prüfung      umfasste      zum   einen    eine    Beurteilung        des   Prozesses       zur   Erstellung        der

    Mehrjahresplanung           sowie    zur   weiteren      Ermittlung       des   erzielbaren        Betrages      des   immateriellen
    Vermögenswertes          "Scudder",       zum   anderen     das   Erlangen      eines    Verständnisses         der   vom   Management
    durchgeführten          Kontrollen       sowie    die   Beurteilung        der   Ausgestaltung         und   Wirksamkeit        dieser
    Kontrollen       in  Bezug    auf   den   Asset-Mix,       die   erwarteten       Cashflows,       die   effektive      Gebührenrate
    und   Diskontierungsfaktoren              sowie    die   langfristige        Wachstumsrate.
    Weiterhin      wurden    die   vorstehend       beschriebenen         wesentlichen        Annahmen      mit   besonderem       Fokus    auf

    wesentliche        Veränderungen         der   Planannahmen         im  Vergleich       zum   Vorjahr     analysiert.        Hierbei
    wurden     die   Konsistenz        und   Nachvollziehbarkeit             der   wesentlichen         Annahmen       bei   der
    Mehrjahresplanung           beurteilt      und  diese    zusätzlich       mit   externen      Markterwartungen           verglichen.
    Bei   der   Analyse     der   erwarteten       Erträge     aus   den   Vermögensverwaltungsverträgen                   wurden     die

    Geschäftsplanung           mit   der   Planung      des   vorherigen        Geschäftsjahres           und   den   tatsächlich
    realisierten        Ergebnissen        verglichen       und   wesentliche        Abweichungen        nachvollzogen.          Weiterhin
                                683/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    wurde     untersucht,        inwieweit       die   Annahmen       zur   volkswirtschaftlichen               Entwicklung        im
    Detailplanungszeitraum              und   in  der   ewigen    Rente    innerhalb      von   Bandbreiten        extern    verfügbarer
    Prognosen       liegen.      Die   im   Rahmen     der   Schätzung       des   erzielbaren        Betrags      verwendeten
    Bewertungsparameter,             wie   beispielsweise          Diskontierungssatz            und   langfristiger         Wachstumsrate,
    wurden    mit  extern    verfügbaren       Parametern       abgeglichen.
    Für   die   Prüfung     der   Werthaltigkeit          des   nicht    abzuschreibenden           Immateriellen         Vermögenswerts

    "Scudder"      haben    wir   interne     Spezialisten        hinzugezogen,         die   über   besondere      Fachkenntnisse         auf
    dem   Gebiet    der   Unternehmensbewertung              verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    die   Bewertung      des   keiner

    planmäßigen        Abschreibung        unterliegenden         Immateriellen         Vermögenswerts         "Scudder"      ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben      zur   Bewertung       des   keiner     planmäßigen        Abschreibung         unterliegenden          immateriellen

    Vermögenswerts         "Scudder"      sind   in  den   Anhangangaben         1 und  23  des  Anhangs     zum   Konzernabschluss.
    5.   Ansatz    und   Bewertung      latenter      Steueransprüche

    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.   Dezember      2020   weist    der   Konzern     latente     Steueransprüche          in  Höhe   von   netto    EUR   5.497

    Mio.   aus.
    Die   Einschätzung        der   Nutzbarkeit       der   Ansprüche      erfolgt     auf  Basis    des   zukünftigen       steuerlichen

    Ertragspotenzials.             Diese    ist   mit   Schätzunsicherheiten              behaftet      und   abhängig      von   der
    voraussichtlichen           Entwicklung        wesentlicher        Annahmen.      Hierzu    zählen    insbesondere        die   Annahmen
    über   prognostizierte          Geschäftsergebnisse             auf   Basis    genehmigter        Geschäftspläne         einschließlich
    einer    Aufstellung        über    die   Vortragsperioden,            Steuerplanungsmöglichkeiten                  sowie    sonstiger
    maßgeblicher        Überlegungen.
    Aufgrund      der   materiellen        Bedeutung      und   der   bestehenden        Ermessensspielräume             bei   zahlreichen

    Schätzungen        über    die   zukünftige        steuerliche        Ertragssituation           sowie     die   Nutzbarkeit
    steuerlicher         Verluste      und   bisher     ungenutzter        Steuergutschriften            ist   die   Beurteilung        des
    Ansatzes       und    der    Bewertung        latenter       Steueransprüche           ein    besonders        wichtiger
    Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Wir   haben    uns   ein   Verständnis        des   Prozesses       zum   Ansatz     und   zur   Bewertung       von   latenten

    Steueransprüchen           dahingehend        verschafft,       ob  eine   Identifizierung          von   abzugsfähigen         temporären
    Differenzen        und   von   Nettobetriebsverlusten              (NOLs)    und   deren    Bewertung      in  Übereinstimmung          mit
    den   steuerrechtlichen           Regelungen       und   Vorschriften        zur   Bilanzierung        latenter      Steuern     nach   IAS
    12  erfolgt,      die   Ausgestaltung         der   Kontrollen       beurteilt       und   deren    operative       Wirksamkeit
    getestet.
    Dies    umfasste      insbesondere         die   Annahmen,       die   bei   der   Entwicklung        und   Zuweisung       der

    verabschiedeten           Unternehmensplanung             als   Grundlage       für   die   Schätzung       des   künftigen
                                684/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    steuerpflichtigen           Einkommens       der  relevanten       Konzerngesellschaften              und  Steuergruppen         verwendet
    wurden.
    Darüber      hinaus     haben     wir   die   Konzernmethode          zur   Erfassung       latenter      Steueransprüche

    nachvollzogen,          indem    wir   die   Annahmen      analysiert        haben,     die   zur   Schätzung       künftiger
    steuerpflichtiger             Gewinne      getroffen        wurden.      Wir    haben     diese     hinsichtlich         der
    Nachvollziehbarkeit             der  Daten    beurteilt,       die   für  die   Schätzung      des  künftigen      zu  versteuernden
    Einkommens       verwendet       wurden,     indem    wir   die   wesentlichen         Annahmen      für   die   Prognose      des
    künftigen      zu  versteuernden         Einkommens       mit   extern     verfügbaren        historischen        und   prospektiven
    Daten     verglichen        haben.     Darüber      hinaus     haben     wir    die    in   den    verabschiedeten
    Unternehmensplanung             berücksichtigten           Parameter       beurteilt       und   Sensitivitätsanalysen              der
    getroffenen        Annahmen      durchgeführt.         Des   Weiteren      haben    wir   die   historische        Planung     mit   den
    tatsächlichen         Ergebnissen        verglichen.
    Für   die  Prüfung     der   Werthaltigkeit         der   latenten      Steuern     haben    wir   unsere    Steuerexperten         sowie

    interne     Spezialisten,         die   über   besondere      Kenntnisse       auf   dem   Gebiet    der   Unternehmensbewertung
    verfügen,      hinzugezogen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich    keine    Einwendungen         gegen    den   Ansatz     und   die

    Bewertung      der  latenten      Steueransprüche          ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben     zum   Ansatz    und   zur  Bewertung      der  latenten      Steueransprüche          sind   in  den  Anhangangaben         1

    und   34  des  Anhangs     zum   Konzernabschluss.
    6.   IT-Zugriffs-        und   Änderungsmanagement            in  der  Konzernrechnungslegung

    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Die   Ordnungsmäßigkeit            der   Konzernrechnungslegung               der   Bank   ist   aufgrund      der   signifikanten

    Anzahl    von  Transaktionen,         die  täglich     automatisiert         verarbeitet       werden,     in  hohem    Maße   von   der
    Zuverlässigkeit           und   vom   störungsfreien          Betrieb      der   eingesetzten         Informationstechnologie
    abhängig.
    Die   Bank   hat   im  Geschäftsjahr         weitere     Schritte      zur  stärkeren      Zentralisierung          ihrer    IT-Systeme

    und   -Prozesse      vorgenommen,        um  so  die   zuverlässige        und   kontinuierliche          Verarbeitung        der   Daten
    sowie    des   Zugriffs-      und  Änderungsmanagements             zu  erhöhen     und   die  Komplexität        zu  reduzieren.
    Da  eine   hohe   Abhängigkeit        von   der   zuverlässigen         und   kontinuierlichen           Verarbeitung        der   Daten

    besteht     und   die  IT-Kontrollen         wesentlicher        Bestandteil        des  rechnungslegungsbezogenen                internen
    Kontrollsystems           (IKS)     sind,     sind    das   IT-Zugriffs-         und   Änderungsmanagement             in   der
    Konzernrechnungslegung              ein  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Wir   haben    die  Ausgestaltung         des  rechnungslegungsbezogenen                IT-Umfelds       inklusive      der  generellen

    und   anwendungsbezogenen             IT-Kontrollen         des   Konzerns      beurteilt.       Dies    beinhaltete        auch    die
                                685/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Auswirkungen         von   Änderungen       im  Geschäftsjahr         aufgrund      der   Zentralisierungsmaßnahmen                 der
    bestehenden        IT-Systeme       und  -Prozesse.
    Des   Weiteren      haben    wir   die   operative      Wirksamkeit        der   generellen       IT-Kontrollen         in  Bezug    auf

    das   Zugriffs-       und   Änderungsmanagement             in  verschiedenen         IT-Anwendungen,           Datenbanken        und
    Betriebssystemen           getestet.      Zudem    haben    wir  die   IT-Anwendungskontrollen               für  die   automatisierte
    Datenverarbeitung,            Datenzulieferungen            und   Schnittstellen         getestet.      Unsere    Prüfungshandlungen
    in  Bezug    auf   das   IT-Zugriffsmanagement              umfassten      insbesondere        Prüfungen      der   Vergabe     und   des
    Entzugs      von    Nutzerrechten,           der    privilegierten           Zugriffsrechte,           der    periodischen
    Rezertifizierung           von   Zugriffsrechten,           der   systemseitigen          Sicherheitseinstellungen                und   der
    Nutzerauthentifizierungskontrollen.                       Hinsichtlich        des   IT-Änderungsmanagements               umfassten      unsere
    Prüfungshandlungen            vor   allem    die   Beurteilung,        ob  Änderungen       vor   ihrer    Umsetzung      getestet      und
    genehmigt       wurden     und   die   Änderungen        der   Benutzerberichtigungen               ausschließlich          von
    autorisierten         Mitarbeitern        durchgeführt        wurden.
    Ferner     haben    wir   geprüft,      ob  Programmentwickler            Freigaberechte          für   Änderungen       haben    und

    gleichzeitig         über    ihre    Zugriffsrechte          die   Möglichkeit        besitzen,       Änderungen        in   den
    Produktivsystemen           (Anwendungen,         Datenbanken        und   Betriebssysteme)           durchzuführen         bzw.   ob  diese
    Berechtigungen         funktional       getrennt      sind.
    Wir   haben    interne     Experten      hinzugezogen,         die   über   besondere      Fachkenntnisse         in  Bezug    auf   IT-

    Prüfungen      verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    das   IT-Zugriffs-        und

    Änderungsmanagements             in  der   Konzernrechnungslegung              ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Eine   Beschreibung        des   internen      Kontrollsystems          in  der   Konzernrechnungslegung               einschließlich

    der   IT-Zugriffsberechtigungen                 findet     sich    im  zusammengefassten            Lagebericht        im  Abschnitt
    "Internes      Kontrollsystem         bezogen     auf   die  Rechnungslegung".
    Sonstige      Informationen

    Der   Aufsichtsrat        ist   für  den   Bericht     des  Aufsichtsrats         verantwortlich.          Für  die   Erklärung      nach

    §  161   AktG   zum   Deutschen      Corporate      Governance       Kodex,    die   Bestandteil        der   zusammengefassten
    Erklärung      zur   Unternehmensführung             ist,   sind   die   gesetzlichen        Vertreter      und   der   Aufsichtsrat
    verantwortlich.          Im  Übrigen     sind   die   gesetzlichen        Vertreter      für   die   sonstigen      Informationen
    verantwortlich.          Die   sonstigen      Informationen         umfassen
    ・   die  auf   der  im  Konzernlagebericht            angegebenen        Internetseite         veröffentlichte

       zusammengefasste           Erklärung      zur  Unternehmensführung             nach   §  315d   HGB,
    ferner    weitere,      für   den  Geschäftsbericht           vorgesehene        Bestandteile,         von   denen    wir  eine   Fassung

    bis   zur  Erteilung      dieses    Bestätigungsvermerks             erlangt     haben,    insbesondere:
    ・   Nichtfinanzielle           Erklärung

                                686/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ・   Versicherung        der   gesetzlichen        Vertreter      gemäß    §  297  Abs.   2 Satz   4 HGB  i.V.m.    §  315  Abs.
       1 S.  6 HGB,
    ・   den  Abschnitt      "Deutsche      Bank   - Zusammenfassung          der   Konzernergebnisse",

    ・   den  Abschnitt      "Konzern      Deutsche      Bank",

    ・   den  Abschnitt      "Erklärung       zur  Unternehmensführung/Corporate-Governance                          Bericht"      und

    ・   den  Abschnitt      "Ergänzende       Informationen"

    aber    nicht    den   Konzernabschluss,            nicht    die   in   die   inhaltliche        Prüfung      einbezogenen

    Konzernlageberichtsangaben                 und   nicht    unseren     dazugehörigen         Bestätigungsvermerk.
    Unsere    Prüfungsurteile          zum   Konzernabschluss           und   Konzernlagebericht            erstrecken       sich   nicht    auf

    die   sonstigen       Informationen         und   dementsprechend          geben    wir   weder    ein   Prüfungsurteil          noch
    irgendeine       andere    Form   von  Prüfungsschlussfolgerung                hierzu    ab.
    Im  Zusammenhang        mit   unserer     Prüfung     haben    wir  die   Verantwortung,         die   oben   genannten      sonstigen

    Informationen         zu  lesen    und  dabei    zu  würdigen,      ob  die   sonstigen      Informationen
    ・   wesentliche       Unstimmigkeiten          zum   Konzernabschluss,           zu  den   inhaltlich       geprüften

       Konzernlageberichtsangaben                 oder   unseren     bei  der   Prüfung     erlangten      Kenntnissen        aufweisen
       oder
    ・   anderweitig       wesentlich       falsch    dargestellt       erscheinen.

    Falls    wir   auf   Grundlage      der   von   uns   durchgeführten          Arbeiten      den   Schluss     ziehen,     dass   eine

    wesentliche        falsche      Darstellung        dieser     sonstigen       Informationen          vorliegt,       sind    wir
    verpflichtet,         über   diese    Tatsache      zu  berichten.       Wir   haben    in  diesem     Zusammenhang        nichts     zu
    berichten.
    Verantwortung         der   gesetzlichen        Vertreter      und   des  Aufsichtsrats         für  den   Konzernabschluss           und

    den   Konzernlagebericht
    Die   gesetzlichen        Vertreter      sind   verantwortlich          für   die   Aufstellung        des   Konzernabschlusses,

    der   den   IFRS,    wie   sie   in  der   EU  anzuwenden       sind,    und   den   ergänzend      nach   §  315e   Abs.   1 HGB
    anzuwendenden         deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        in  allen    wesentlichen        Belangen      entspricht      ,
    und   dafür,     dass    der   Konzernabschluss           unter     Beachtung       dieser     Vorschriften         ein   den
    tatsächlichen         Verhältnissen         entsprechendes          Bild   der   Vermögens‑,        Finanz-     und   Ertragslage        des
    Konzerns      vermittelt.        Ferner     sind   die   gesetzlichen        Vertreter      verantwortlich         für   die   internen
    Kontrollen,        die  sie   als  notwendig      bestimmt      haben,    um  die  Aufstellung        eines    Konzernabschlusses
    zu  ermöglichen,        der   frei   von   wesentlichen        – beabsichtigten         oder   unbeabsichtigten           – falschen
    Darstellungen         ist.
    Bei   der   Aufstellung        des   Konzernabschlusses             sind    die   gesetzlichen         Vertreter       dafür

    verantwortlich,          die   Fähigkeit       des   Konzerns      zur   Fortführung        der   Unternehmenstätigkeit              zu
    beurteilen.        Des   Weiteren      haben    sie   die   Verantwortung,          Sachverhalte        in  Zusammenhang        mit   der
    Fortführung        der  Unternehmenstätigkeit,              sofern    einschlägig,        anzugeben.       Darüber     hinaus    sind   sie
                                687/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    dafür    verantwortlich,          auf   der   Grundlage      des   Rechnungslegungsgrundsatzes                  der   Fortführung        der
    Unternehmenstätigkeit              zu  bilanzieren,        es  sei   denn,    es  besteht     die   Absicht     den   Konzern     zu
    liquidieren        oder   der   Einstellung        des   Geschäftsbetriebs           oder   es  besteht     keine    realistische
    Alternative        dazu.
    Außerdem       sind    die   gesetzlichen         Vertreter       verantwortlich          für   die   Aufstellung        des

    Konzernlageberichts,             der  insgesamt      ein   zutreffendes        Bild   von   der  Lage   des   Konzerns      vermittelt
    sowie    in  allen    wesentlichen         Belangen      mit   dem   Konzernabschluss           in  Einklang      steht,     den
    deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        entspricht       und   die   Chancen     und   Risiken     der   zukünftigen
    Entwicklung        zutreffend       darstellt.       Ferner     sind   die   gesetzlichen        Vertreter      verantwortlich          für
    die   Vorkehrungen        und   Maßnahmen       (Systeme),       die   sie   als   notwendig       erachtet      haben,     um  die
    Aufstellung        eines    Konzernlageberichts             in  Übereinstimmung          mit   den   anzuwendenden         deutschen
    gesetzlichen        Vorschriften        zu  ermöglichen,        und   um  ausreichende        geeignete      Nachweise      für   die
    Aussagen      im  Konzernlagebericht            erbringen      zu  können.
    Der   Aufsichtsrat        ist   verantwortlich          für   die   Überwachung        des   Rechnungslegungsprozesses                 des

    Konzerns      zur   Aufstellung       des   Konzernabschlusses            und   des  Konzernlageberichts.
    Verantwortung         des   Abschlussprüfers           für   die  Prüfung     des   Konzernabschlusses            und  des

    Konzernlageberichts
    Unsere    Zielsetzung        ist,   hinreichende        Sicherheit       darüber     zu  erlangen,      ob  der   Konzernabschluss

    als   Ganzes     frei    von   wesentlichen         –  beabsichtigten          oder    unbeabsichtigten           –  falschen
    Darstellungen         ist,   und   ob  der  Konzernlagebericht            insgesamt      ein   zutreffendes        Bild   von   der  Lage
    des   Konzerns      vermittelt       sowie    in  allen    wesentlichen        Belangen      mit   dem   Konzernabschluss           sowie
    mit   den   bei   der   Prüfung      gewonnenen        Erkenntnissen         in   Einklang      steht,     den   deutschen
    gesetzlichen        Vorschriften        entspricht       und   die   Chancen     und   Risiken     der   zukünftigen        Entwicklung
    zutreffend       darstellt,       sowie    einen    Bestätigungsvermerk            zu  erteilen,      der   unsere    Prüfungsurteile
    zum   Konzernabschluss           und  zum   Konzernlagebericht            beinhaltet.
    Hinreichende        Sicherheit       ist   ein  hohes    Maß   an  Sicherheit,       aber   keine    Garantie      dafür,    dass   eine

    in  Übereinstimmung          mit   §  317   HGB   und   der   EU-APrVO      unter    Beachtung       der   vom   Institut      der
    Wirtschaftsprüfer           (IDW)    festgestellten         deutschen      Grundsätze       ordnungsmäßiger          Abschlussprüfung
    durchgeführte          Prüfung      eine    wesentliche        falsche      Darstellung        stets     aufdeckt.       Falsche
    Darstellungen         können    aus  Verstößen      oder   Unrichtigkeiten          resultieren        und  werden    als  wesentlich
    angesehen,       wenn   vernünftigerweise           erwartet      werden    könnte,     dass   sie  einzeln     oder   insgesamt      die
    auf    der    Grundlage       dieses      Konzernabschlusses             und    Konzernlageberichts              getroffenen
    wirtschaftlichen           Entscheidungen         von   Adressaten       beeinflussen.
    Während      der   Prüfung      üben    wir   pflichtgemäßes          Ermessen      aus   und   bewahren      eine    kritische

    Grundhaltung.         Darüber     hinaus
    ・   identifizieren         und   beurteilen       wir  die   Risiken     wesentlicher        – beabsichtigter         oder

       unbeabsichtigter           – falscher      Darstellungen         im  Konzernabschluss           und  im  Konzernlagebericht,
       planen    und   führen    Prüfungshandlungen            als   Reaktion      auf   diese    Risiken     durch    sowie    erlangen
       Prüfungsnachweise,            die  ausreichend        und  geeignet      sind,    um  als  Grundlage      für   unsere
       Prüfungsurteile          zu  dienen.     Das  Risiko,     dass   wesentliche        falsche     Darstellungen         nicht
       aufgedeckt       werden,     ist  bei   Verstößen      höher    als  bei   Unrichtigkeiten,           da  Verstöße
       betrügerisches         Zusammenwirken,          Fälschungen,        beabsichtigte         Unvollständigkeiten,
                                688/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       irreführende        Darstellungen         bzw.   das  Außerkraftsetzen           interner      Kontrollen       beinhalten
       können;
    ・   gewinnen      wir  ein   Verständnis       von   dem  für   die  Prüfung     des   Konzernabschlusses            relevanten

       internen      Kontrollsystem         und  den   für  die   Prüfung     des  Konzernlageberichts             relevanten
       Vorkehrungen        und   Maßnahmen,       um  Prüfungshandlungen            zu  planen,     die   unter    den   gegebenen
       Umständen      angemessen       sind,    jedoch    nicht    mit  dem   Ziel,    ein  Prüfungsurteil         zur  Wirksamkeit
       dieser    Systeme     abzugeben;
    ・   beurteilen       wir  die   Angemessenheit         der   von  den   gesetzlichen        Vertretern       angewandten

       Rechnungslegungsmethoden                sowie    die   Vertretbarkeit         der   von  den   gesetzlichen        Vertretern
       dargestellten         geschätzten       Werte    und  damit    zusammenhängenden           Angaben;
    ・   ziehen    wir   Schlussfolgerungen            über   die  Angemessenheit         des  von   den  gesetzlichen        Vertretern

       angewandten       Rechnungslegungsgrundsatzes                  der  Fortführung        der  Unternehmenstätigkeit              sowie,
       auf  der   Grundlage      der   erlangten      Prüfungsnachweise,            ob  eine   wesentliche       Unsicherheit        im
       Zusammenhang        mit   Ereignissen       oder   Gegebenheiten         besteht,      die  bedeutsame       Zweifel     an  der
       Fähigkeit      des   Konzerns      zur   Fortführung       der   Unternehmenstätigkeit              aufwerfen      können.     Falls
       wir  zu  dem   Schluss     kommen,     dass   eine   wesentliche        Unsicherheit        besteht,      sind   wir
       verpflichtet,         im  Bestätigungsvermerk            auf   die  dazugehörigen         Angaben     im  Konzernabschluss
       und  im  Konzernlagebericht            aufmerksam       zu  machen    oder,    falls    diese    Angaben     unangemessen
       sind,    unser    jeweiliges       Prüfungsurteil         zu  modifizieren.         Wir   ziehen    unsere
       Schlussfolgerungen            auf  der   Grundlage      der   bis  zum   Datum    unseres     Bestätigungsvermerks
       erlangten      Prüfungsnachweise.            Zukünftige       Ereignisse       oder   Gegebenheiten         können    jedoch    dazu
       führen,     dass   der   Konzern     seine    Unternehmenstätigkeit              nicht    mehr   fortführen       kann;
    ・   beurteilen       wir  die   Gesamtdarstellung,            den  Aufbau    und  den   Inhalt    des  Konzernabschlusses

       einschließlich         der   Angaben     sowie    ob  der   Konzernabschluss           die  zugrunde      liegenden
       Geschäftsvorfälle           und   Ereignisse       so  darstellt,       dass   der   Konzernabschluss           unter    Beachtung
       der  IFRS,    wie   sie  in  der   EU  anzuwenden       sind,    und   der  ergänzend      nach   §  315e   Abs.   1 HGB
       anzuwendenden         deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        ein   den  tatsächlichen         Verhältnissen
       entsprechendes         Bild   der   Vermögens‑,       Finanz-     und   Ertragslage       des   Konzerns      vermittelt;
    ・   holen    wir  ausreichende,         geeignete      Prüfungsnachweise           für   die  Rechnungslegungsinformationen

       der  Unternehmen        oder   Geschäftstätigkeiten             innerhalb      des   Konzerns      ein,   um  Prüfungsurteile
       zum  Konzernabschluss           und   zum  Konzernlagebericht            abzugeben.       Wir  sind   verantwortlich         für
       die  Anleitung,       Überwachung        und  Durchführung        der   Konzernabschlussprüfung.                Wir  tragen    die
       alleinige      Verantwortung         für  unsere    Prüfungsurteile;
    ・   beurteilen       wir  den   Einklang      des   Konzernlageberichts            mit   dem  Konzernabschluss,           seine

       Gesetzesentsprechung             und   das  von   ihm  vermittelte        Bild   von  der   Lage   des  Konzerns;
    ・   führen    wir   Prüfungshandlungen            zu  den  von   den  gesetzlichen        Vertretern       dargestellten

       zukunftsorientierten             Angaben     im  Konzernlagebericht            durch.    Auf   Basis    ausreichender
       geeigneter       Prüfungsnachweise           vollziehen       wir  dabei    insbesondere        die   den
       zukunftsorientierten             Angaben     von   den  gesetzlichen        Vertretern       zugrunde      gelegten
       bedeutsamen       Annahmen      nach   und   beurteilen       die  sachgerechte        Ableitung      der
       zukunftsorientierten             Angaben     aus   diesen    Annahmen.      Ein   eigenständiges         Prüfungsurteil         zu
       den  zukunftsorientierten             Angaben     sowie    zu  den   zugrunde      liegenden      Annahmen      geben    wir  nicht
                                689/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       ab.  Es  besteht     ein   erhebliches       unvermeidbares         Risiko,     dass   künftige      Ereignisse       wesentlich
       von  den   zukunftsorientierten             Angaben     abweichen.
    Wir   erörtern      mit   den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen           unter    anderem     den   geplanten      Umfang

    und   die   Zeitplanung        der   Prüfung     sowie    bedeutsame       Prüfungsfeststellungen,               einschließlich
    etwaiger      Mängel    im  internen      Kontrollsystem,          die  wir   während     unserer     Prüfung     feststellen.
    Wir   geben    gegenüber      den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen           eine   Erklärung      ab,   dass   wir   die

    relevanten       Unabhängigkeitsanforderungen                   eingehalten        haben,     und   erörtern      mit   ihnen    alle
    Beziehungen        und   sonstigen      Sachverhalte,         von   denen    vernünftigerweise           angenommen       werden     kann,
    dass    sie   sich    auf   unsere     Unabhängigkeit          auswirken,        und    die   hierzu     getroffenen
    Schutzmaßnahmen.
    Wir   bestimmen      von   den   Sachverhalten,          die   wir   mit   den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen

    erörtert      haben,     diejenigen       Sachverhalte,         die   in  der   Prüfung     des   Konzernabschlusses            für   den
    aktuellen       Berichtszeitraum           am   bedeutsamsten         waren    und   daher    die   besonders       wichtigen
    Prüfungssachverhalte             sind.    Wir   beschreiben        diese    Sachverhalte        im  Bestätigungsvermerk,             es  sei
    denn,     Gesetze      oder    andere     Rechtsvorschriften             schließen       die   öffentliche        Angabe     des
    Sachverhalts        aus.
    Sonstige      gesetzliche        und  andere    rechtliche       Anforderungen

    Vermerk     über   die  Prüfung     der   für  Zwecke    der   Offenlegung       erstellten       elektronischen         Wiedergaben

    des   Konzernabschlusses            und  des   Konzernlageberichts            nach   §  317   Abs.   3b  HGB
    Prüfungsurteil

    Wir   haben    gemäß    §  317   Abs.   3b  HGB  eine   Prüfung     mit   hinreichender         Sicherheit       durchgeführt,         ob

    die   in  der   beigefügten        Datei    [Deutsche_Bank_AG_KA+KLB_ESEF-2020-12-31.zip]                                enthaltenen
    und   für   Zwecke     der   Offenlegung        erstellten       Wiedergaben        des   Konzernabschlusses            und   des
    Konzernlageberichts             (im   Folgenden      auch   als   "ESEF-Unterlagen"           bezeichnet)        den   Vorgaben      des   §
    328   Abs.   1  HGB   an  das   elektronische         Berichtsformat          ("ESEF-Format")          in  allen    wesentlichen
    Belangen      entsprechen.        In  Einklang      mit   den   deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        erstreckt      sich
    diese    Prüfung     nur   auf   die   Überführung        der   Informationen         des   Konzernabschlusses            und   des
    Konzernlageberichts             in  das   ESEF-Format        und   daher    weder    auf   die   in  diesen     Wiedergaben
    enthaltenen        noch   auf   andere    in  der  oben   genannten      Datei    enthaltene       Informationen.
    Nach   unserer     Beurteilung        entsprechen        die   in  der   oben   genannten      beigefügten        Datei    enthaltenen

    und   für   Zwecke     der   Offenlegung        erstellten       Wiedergaben        des   Konzernabschlusses            und   des
    Konzernlageberichts             in  allen    wesentlichen        Belangen      den   Vorgaben      des   §  328   Abs.   1 HGB   an  das
    elektronische         Berichtsformat.          Über    dieses     Prüfungsurteil          sowie    unsere     im  voranstehenden
    "Vermerk      über   die   Prüfung     des   Konzernabschlusses            und   des   Konzernlageberichts"             enthaltenen
    Prüfungsurteile          zum   beigefügten        Konzernabschluss           und   zum   beigefügten        Konzernlagebericht            für
    das   Geschäftsjahr         vom   1.  Januar     2020   bis   zum   31.   Dezember      2020   hinaus     geben    wir   keinerlei
    Prüfungsurteil         zu  den  in  diesen    Wiedergaben        enthaltenen       Informationen         sowie    zu  den  anderen     in
    der   oben   genannten      Datei    enthaltenen        Informationen         ab.
    Grundlage      für  das   Prüfungsurteil

                                690/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Wir   haben    unsere    Prüfung     der   in  der   oben   genannten      beigefügten        Datei    enthaltenen        Wiedergaben
    des   Konzernabschlusses            und   des   Konzernlageberichts             in  Übereinstimmung          mit   §  317   Abs.   3b  HGB
    unter    Beachtung       des   Entwurfs      des   IDW   Prüfungsstandards:             Prüfung      der   für   Zwecke     der
    Offenlegung        erstellten       elektronischen          Wiedergaben        von   Abschlüssen        und   Lageberichten         nach   §
    317   Abs.   3b  HGB   (IDW   EPS   410)   und   durchgeführt.         Unsere    Verantwortung         danach    ist   im  Abschnitt
    "Verantwortung         des   Konzernabschlussprüfers               für   die   Prüfung     der   ESEF-Unterlagen"           weitergehend
    beschrieben.          Unsere      Wirtschaftsprüferpraxis                 hat    die    Anforderungen           an    das
    Qualitätssicherungssystem                 des   IDW   Qualitätssicherungsstandards:                    Anforderungen          an   die
    Qualitätssicherung            in  der   Wirtschaftsprüferpraxis               (IDW   QS  1)  angewendet.
    Verantwortung         der   gesetzlichen        Vertreter      und   des  Aufsichtsrats         für  die   ESEF-Unterlagen

    Die   gesetzlichen        Vertreter      der   Gesellschaft        sind   verantwortlich         für   die   Erstellung       der   ESEF-

    Unterlagen        mit    den    elektronischen           Wiedergaben         des    Konzernabschlusses             und    des
    Konzernlageberichts             nach   Maßgabe     des   §  328   Abs.   1 Satz   4 Nr.   1 HGB   und   für   die   Auszeichnung
    des   Konzernabschlusses            nach   Maßgabe     des  §  328   Abs.   1 Satz   4 Nr.  2 HGB.
    Ferner     sind    die   gesetzlichen        Vertreter       der   Gesellschaft        verantwortlich          für   die   internen

    Kontrollen,        die   sie   als   notwendig       erachten,       um  die   Erstellung       der   ESEF-Unterlagen           zu
    ermöglichen,        die   frei   von   wesentlichen        – beabsichtigten          oder   unbeabsichtigten           – Verstößen
    gegen    die   Vorgaben      des   §  328  Abs.   1 HGB  an  das  elektronische         Berichtsformat         sind.
    Die   gesetzlichen        Vertreter      der   Gesellschaft        sind   zudem    verantwortlich         für   die  Einreichung        der

    ESEF-Unterlagen           zusammen      mit   dem   Bestätigungsvermerk             und   dem   beigefügten        geprüften
    Konzernabschluss           und   Konzernlagebericht            sowie    weiteren      offenzulegenden           Unterlagen       beim
    Betreiber      des  Bundesanzeigers.
    Der   Aufsichtsrat        ist   verantwortlich          für   die   Überwachung        der   Erstellung       der   ESEF-Unterlagen

    als   Teil   des   Rechnungslegungsprozesses.
    Verantwortung         des   Konzernabschlussprüfers               für  die   Prüfung     der  ESEF-Unterlagen

    Unsere    Zielsetzung        ist,   hinreichende        Sicherheit       darüber     zu  erlangen,      ob  die   ESEF-Unterlagen

    frei    von   wesentlichen         –  beabsichtigten          oder    unbeabsichtigten           –  Verstößen       gegen    die
    Anforderungen         des   §  328   Abs.    1  HGB   sind.    Während     der   Prüfung     üben    wir   pflichtgemäßes
    Ermessen      aus   und  bewahren      eine   kritische      Grundhaltung.         Darüber     hinaus
    ・   identifizieren         und   beurteilen       wir  die   Risiken     wesentlicher        – beabsichtigter         oder

       unbeabsichtigter           – Verstöße      gegen    die   Anforderungen         des   §  328  Abs.   1 HGB,   planen    und
       führen    Prüfungshandlungen            als   Reaktion      auf   diese    Risiken     durch    sowie    erlangen
       Prüfungsnachweise,            die  ausreichend        und  geeignet      sind,    um  als  Grundlage      für   unser
       Prüfungsurteil         zu  dienen;
    ・   gewinnen      wir  ein   Verständnis       von   den  für   die  Prüfung     der   ESEF-Unterlagen          relevanten

       internen      Kontrollen,       um  Prüfungshandlungen            zu  planen,     die  unter    den  gegebenen      Umständen
       angemessen       sind,    jedoch    nicht    mit  dem   Ziel,    ein   Prüfungsurteil         zur   Wirksamkeit       dieser
       Kontrollen       abzugeben;
                                691/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ・   beurteilen       wir  die   technische       Gültigkeit       der  ESEF-Unterlagen,           d.h.   ob  die  die   ESEF-
       Unterlagen       enthaltende       Datei    die   Vorgaben      der   Delegierten       Verordnung       (EU)   2019/815      in  der
       zum  Abschlussstichtag           geltenden      Fassung     an  die  technische       Spezifikation         für  diese    Datei
       erfüllt;
    ・   beurteilen       wir,   ob  die  ESEF-Unterlagen          eine   inhaltsgleiche         XHTML-Wiedergabe           des   geprüften

       Konzernabschlusses            und  des   geprüften      Konzernlageberichts             ermöglichen;
    ・   beurteilen       wir,   ob  die  Auszeichnung        der   ESEF-Unterlagen          mit  Inline    XBRL-Technologie

       (iXBRL)     eine   angemessene        und  vollständige        maschinenlesbare           XBRL-Kopie       der  XHTML-
       Wiedergabe       ermöglicht.
    Übrige    Angaben     gemäß    Artikel     10  EU-APrVO

    Wir   wurden    von   der   Hauptversammlung           am  20.   Mai   2020   als   Konzernabschlussprüfer              gewählt.      Wir

    wurden    am  5.  Juni   2020   vom   Aufsichtsrat        beauftragt.        Wir   sind   seit   dem   Geschäftsjahr         2020   als
    Konzernabschlussprüfer              der  Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft            tätig.
    Wir   erklären,       dass   die   in  diesem     Bestätigungsvermerk             enthaltenen        Prüfungsurteile          mit   dem

    zusätzlichen        Bericht     an  den   Prüfungsausschuss           nach   Artikel     11  EU-APrVO      (Prüfungsbericht)           in
    Einklang      stehen.
    Verantwortlicher           Wirtschaftsprüfer

    Der   für  die   Prüfung     verantwortliche          Wirtschaftsprüfer           ist   Herr   Holger    Lösken.

    Eschborn/Frankfurt            am  Main,    8.  März   2021


    Ernst    & Young    GmbH
    Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
    Barth                     Lösken


    Wirtschaftsprüfer                     Wirtschaftsprüfer
    (※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は本書提出代理


        人が別途保管している。
                                692/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                             (訳文)
    ドイツ銀行AG
    タウヌスアンラーゲ12
    60325フランクフルト・アム・マイン
    マネジメント・ボード御中
    ドイツ銀行AGの年次財務諸表および統合マネジメント・レポート

     2019年度の年次財務諸表および統合マネジメント・レポートの原本に対する監査報告書は、2020年3月13日に以下

    の文面で発行された。以下の監査報告書は、私たちの監査意見の再発行または更新を示すものではない。
    「 独立監査人の監査報告書

    ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト、フランクフルト・アム・マイン御中

    年次財務諸表および統合               マネジメント・レポート               に関する監査報告書

    意見

     私たちは、ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)の2019年12月31日現在の貸

    借対照表および2019年1月1日から12月31日までの事業年度に係る損益計算書、ならびに財務諸表に対する注記(注記
    に表示される認識および測定に係る方針を含む。)から成る財務諸表について監査を行った。さらに私たちは、ドイ
    ツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)の2019年1月1日から12月31日までの事業年度
    に係る統合マネジメント・レポートについて監査を行った。ドイツの法的要件に準拠し、私たちは、本監査報告書の
    「その他の情報」の項に記載されている統合マネジメント・レポートの項目内容については監査を行っていない。
     私たちの監査の結果得られた合理的基礎に基づく意見では、

     -添付の年次財務諸表は、すべての重要な点について、金融機関に適用されるドイツの法律による要件に準拠し、

      法的に要求されるドイツ会計原則に従って、銀行の2019年12月31日現在の純資産、負債および財政状態ならびに
      2019年1月1日から2019年12月31日までの事業年度に係る経営成績につき真実かつ公正な概観を示している。
     -添付の統合マネジメント・レポートは、全体として銀行の状況に関する適切な概観を示している。添付の統合マ
      ネジメント・レポートは、全体として銀行の状況に関する適切な概観を示している。本マネジメント・レポート
      は、すべての重要な点について、年次財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の発展の機会
      とリスクを適切に表示している。統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見は、本監査報告書の「その
      他の情報」の項に記載されている統合マネジメント・レポートの項目内容は対象としていない。
     ドイツ商法第322条第3項第1文に従って、私たちは監査により、年次財務諸表および統合マネジメント・レポート

    の法令遵守に関するいかなる限定事項も発見されなかったことを宣言する。
    意見表明の根拠

     私たちは、ドイツ商法第317条およびEU監査規則No                       537/2014    (以下「EU監査規則」という。)に準拠し、またドイ

    ツ経済監査士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して、年次財務諸
    表および統合マネジメント・レポートの監査を行った。これらの要件および原則に基づく私たちの責任の詳細は、私
    たちの監査報告書の「年次財務諸表および統合マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任」の項に記述さ
    れている。私たちは、欧州法およびドイツの商業上および職業的専門家に係る法律の要件に従い、銀行から独立して
    おり、これらの要件に従い、その他の責任を果たしている。加えて、EU監査規則第10条第2項ポイント(f)に従って、
    私たちは、EU監査規則第5条第1項で禁止されている非監査業務を提供していないことを宣言する。私たちは、私たち
    が入手した監査証拠が、年次財務諸表および統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見の基礎を提供するの
    に十分かつ適切と判断している。
                                693/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    年次財務諸表監査における監査上の主要な事項
     監査上の主要な事項とは、2019年1月1日から12月31日までの事業年度に係る年次財務諸表監査において、私たちの

    職業的専門家としての判断において、最も重要な項目をいう。当該事項は、全体としての年次財務諸表監査の過程お
    よび監査意見の形成において対応した事項であり、私たちは、当該事項に対して個別の意見を表明するものではな
    い。
    関係会社に対する投資の評価

     適用される会計原則および評価原則については、注記「表示の基準」および「貸借対照表注記」を参照のこと。事

    業の動向に関する開示については、統合マネジメント・レポートの「経済環境」の項に記載されている。
    財務諸表リスク

     ドイツ銀行AGの2019年12月31日現在の年次財務諸表には、関係会社に対する投資343億ユーロが含まれる。
     関係会社に対する投資は、取得価額、あるいは減損の回復可能性がない場合は取得原価または公正価値のいずれか

    低い金額で計上される。関係会社に対する投資の公正価値は、通常、認識された評価方法、特に割引キャッシュ・フ
    ロー法により決定される。公正価値が帳簿価額を下回る場合は、減損の回復可能性の判断には定性的および定量的基
    準が使用される。
     評価方法は、特に使用される評価パラメータ(銀行の戦略的改革の影響を含む将来の仮定および割引率)に関して

    の判断にさらされている。減損の回復可能性についての定性的および定量的要因に基づく評価も、判断を伴うもので
    ある。
     財務諸表リスクは、不適切な評価モデル、仮定および評価パラメータに基づいて公正価値が決定されたため、また

    は減損損失の回復可能性について誤った見積もりが行われたため、貸借対照表日現在の関係会社に対する投資の回復
    可能性のない減損が適切に表示されていないことから生じる。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、監査アプローチを決定するため、銀行の関係会社に対する投資に関して、ドイツ銀行が評価に用いたモ
    デル、仮定およびパラメータに対するリスク評価を実施した。このリスクアセスメントに基づき、私たちは、統制テ
    ストおよび実証的テストを含む監査アプローチを策定した。
     内部統制システムに関する監査手続の一環として、私たちは、まず評価プロセスの整備運用状況について理解し

    た。さらに、関連会社に対する投資における減損の必要性の識別および関連する評価の実施に関して、選択した関連
    統制の運用上の有効性をテストした。
     続いて、特にリスクベースで選定した関係会社について、銀行または銀行から委託された独立専門家が実施した評

    価に係る評価モデルの適切性、ならびに主要な評価の仮定およびパラメータについて、内部のKPMG評価専門家を含
    め、実証的監査手続を実施した。
     その際に、私たちは以下を実施した。

     -使用されたモデルの適切性の評価

     -モデルに使用されたパラメータ(将来の仮定および割引率)、また、そのために、当該パラメータを利用可能な
      ドイツ銀行AGのその他の予測(例えば、課税目的のもの)または割引率に関して外部で利用可能なパラメータ
      (無リスク金利、市場リスク・プレミアムおよびベータ・ファクター)と照合し、検証した。
     -ドイツ銀行AGの現在までの予測の質について、前年度の予測と実際の結果とのバックテストおよび乖離の分析に
      よる検証。
     -使用された評価モデルにおける計算の正確性の確認
     -価値調整の会計処理の再計算
     -独立した専門家の能力、技能および客観性を評価し、当該専門家の業務が投資の評価に関する専門家の業務の適
      切性の証拠として適切であるか評価した。
                                694/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    私たちの結論
     私たちは、主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果に基づき、関係会社に対する投資の評価の基礎となる評
    価モデル、仮定およびパラメータは適切であると判断する。私たちは、減損の回復可能性に対する銀行の評価は合理
    的であると判断する。
    金融商品の評価に使用される観察不能なインプット

     市場リスクの管理に関する記載は、統合マネジメント・レポートの「リスク・プロファイル」および「市場リス

    ク」の項に含まれている。重要な会計原則および評価原則については、「表示の基準」に記載されている。
    財務諸表リスク

     ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフトの年次財務諸表には、トレーディング資産2,481億ユーロおよびトレー
    ディング負債1,926億ユーロが含まれる。いずれの残高にも、評価インプットが観察不能な金融商品が含まれる。
     定義上、これらの金融商品の評価に関して、市場価格は観察不能である。したがって、公正価値は認められた評価

    方法に基づいて決定される。これらの評価方法は複雑なモデルから成り、判断を必要とする観察不能なインプットに
    対する仮定や推測を含むことがある。
     財務諸表リスクは、特に、これらの金融商品の公正価値の決定において、複雑な評価モデルまたは割引キャッ

    シュ・フロー、ボラティリティの水準、相関関係や信用スプレッドなどの観察不能な評価パラメータの使用が不適切
    である際に生じる。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、監査アプローチを決定するため、最初に、これらの金融商品の評価に使用されるモデルおよび観察不能
    なインプットを含むパラメータ、また該当があれば関連する評価調整について、一般的な適合性および虚偽表示の可
    能性を評価した。
     私たちは、リスク評価に基づき、統制テストと実証テストを含む監査アプローチを策定した。

     金融商品の評価および評価における観察不能インプットの決定に関する銀行の内部統制の妥当性を評価するため、

    私たちは、内部統制の整備状況を評価し、主要な統制の運用状況の有効性を評価した。また必要に応じて、KPMG内部
    評価専門家を利用した。監査手続対象には、以下に対する統制が含まれるが、これに限定されるものではない。
     -これらの金融商品に使用される重要な観察不能インプット・パラメータの妥当性を評価するために銀行が実施す

      る独立価格検証手続
     -モデルの限界や仮定の影響の評価を含む、銀行が使用する評価モデルの検証
     -公正価値を決定するための評価調整計算および会計処理
     統制の整備または有効性に関する検出事項が生じた場合、追加の補完統制についてテストした。私たちは、追加の

    実証的監査手続の内容および範囲の策定において、内部統制の手続きの結果を利用した。
     私たちは、観察不能な評価インプットをもつ金融商品のリスクベースで抽出されたサンプルに対して実証的手続を

    実施した。これには特に以下のものが含まれる。
     -サンプルとして抽出された取引単位の金融商品について、KPMG内部評価専門家を利用した独立価格検証の実施

     -見積りの算定プロセスの妥当性の評価手続きの実施、公正価値およびFVAの計算に使用されている重要な仮定お
      よび手法の妥当性を、仮定を内外ソースから入手した証拠と比較することによる評価、過去情報や市場情報を参
      照することによる評価を行うことで評価した。
     -直近および潜在的な取引から抽出されたサンプルの外部プライシング情報を入手し、これらのデータポイントが
      会社の評価手法に組み込む必要がある公正価値の要素を示しているか否かの評価
    私たちの結論

     私たちは、主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果に基づき、観察不能な評価インプットをもつ金融商品の
    評価に使用されるモデルおよび関連するパラメータは適切であると判断する。
                                695/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    繰延税金資産の認識および測定
     重要な会計方針および会計上の見積り、ならびに繰延税金資産の認識および測定の基礎となる仮定については、

    「表示の基準」および「貸借対照表注記」を参照のこと。
    財務諸表リスク

     年次財務諸表に含まれる繰延税金資産純額は、26億ユーロである。
     繰延税金資産の認識および測定には、判断が含まれており、客観的な要素のほか、将来の課税所得ならびに未使用

    の税務上の繰越損失および税額控除の利用可能性に関する多くの見積りが含まれている。
     財務諸表リスクは、特に、繰延税金資産の将来の利用の見積りが不適切であった場合に生じる。将来の利用の見積

    りは、事業計画に基づく将来の課税所得(これは不確実性にさらされている)の可能性に依拠しており、かつ、そこ
    に含まれる主要な価値決定の仮定およびパラメータの予想値が考慮される。これらには特に、将来の課税所得を決定
    する税引前利益の値、非経常項目の分析、および永久差異に関する仮定が含まれる。このような見積りは、現在の政
    治・経済動向、管轄区域特有の税務上の検討事項およびタックスプランニング戦略、ならびに銀行の戦略的改革も考
    慮しなければならならない。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、銀行に関して適用される税法および規制を理解するため、リスク評価を実施した。これに基づき、KPMG
    内部の評価・税務の専門家の協力を得て、関連する主要な内部統制のテストと実証的監査手続の両方を実施した。私
    たちは監査の一環として、将来の課税所得の見積りの算定に用いられた仮定の検証を含め、特に銀行における繰延税
    金資産の認識に関する内部統制の整備状況の評価および運用の有効性のテストを検討した。
     さらに、特に各国の繰延税金資産のリスクベースのサンプルについて、実証的監査手続を実施した。これには以下

    が含まれるが、これに限定されるものではない。
     -ドイツ商法第274条に準拠した繰延税金資産の認識および測定に用いられた銀行の手法の評価

     -事業計画に適用されるパラメータの適切性の評価、および会社の将来の課税所得の見積りに対する感応度分析の
      実施
     -様々な税法や規制の解釈、将来の課税所得の源泉や特性、ならびにタックスプランニング戦略の慎重性および実
      現可能性の評価
    私たちの結論

     事業計画を基礎とした将来の課税所得の見積もりに基づき、そこに含まれる重要な金額決定上の仮定およびパラ
    メータに関して予想される動向を考慮した結果、繰延税金資産の回収可能性の評価は適切に実施されていると判断す
    る。
    財務報告プロセスにおけるITアクセス管理

     IT アクセス管理統制を含む財務報告プロセスに係る内部統制の詳細については、「財務報告に係る内部統制」の項

    の統合マネジメント・レポートを参照のこと。
                                696/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    財務諸表リスク
     財務報告プロセスは、銀行の規模および複雑性により、情報技術および電子データの網羅性および正確性に大きく
    依拠している。したがって、ITシステムに対するアクセス権の不適切な付与または効果的でないモニタリングは、財
    務報告の正確性にリスクをもたらす。このリスクは、特に「知る必要性」または「有する必要性」に対応しないアク
    セス権を有するシステムにおいて生じる。すなわち、アクセス権が役割の要件のみに基づいて付与され、それ以上の
    承認要件が設けられていない場合、または、IT部門と専門部門の間ならびに開発部門と利用部門の間といった職務分
    掌の原則のみに基づいてアクセス権が付与されている場合である。
     権限のないまたは広範なアクセス権および職務分掌の欠如は、財務諸表の網羅性および正確性に重大な影響を及ぼ

    し得るデータの意図的または意図的ではない改ざんリスクを生じさせる。したがって、それぞれの各予防措置の策定
    および遵守は、私たちの監査にとって重要な事項である。
    私たちの監査アプローチ

     私たちは、銀行のビジネスIT関連の統制環境について理解した。私たちは、銀行のビジネスIT関連の統制環境につ
    いて理解した。さらに、リスク評価を実施し、監査に関連するITアプリケーション、データベース、およびオペレー
    ティング・システムを識別した。
     財務報告プロセス内の関連するIT依拠統制(いわゆるITアプリケーション統制)について、支援する全般IT統制を

    識別し、その整備状況および運用の有効性を評価した。私たちは、特にアクセス保護の分野における主要な統制、な
    らびに当該統制と財務報告の網羅性および正確性との関連性についてテストした。監査手続には、以下に対する統制
    が含まれるが、これに限定されるものではない。
     -新しい従業員および異動した従業員のITシステムへの初期アクセス権付与に関する統制テスト。そのアクセスが

      適切なスクリーニングの対象となっているか、また、職務に基づく承認の概念に沿って権限者によって承認され
      ているか。
     -職務変更された従業員または退職後の元従業員のアクセス権が適切な期間内に削除されているかに関する統制テ
      スト。
     -限定的な承認手続の対象とされる特権的または管理的権限保有者(スーパーユーザー)に対するシステムアクセ
      ス権の適切性に関する統制テスト、およびその定期的レビュー
     また、パスワード保護、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システムの変更に関するセ

    キュリティ設定、専門部署とITユーザーの分離、ならびにプログラム開発担当者とシステム運用担当者の分離といっ
    た分野について、特定のテスト手続を実施した。統制の整備状況および有効性に関して検出事項があった場合は、そ
    の他の補完的証拠を入手するため追加の補完統制をテストした。
     また私たちは、統制テストの結果を踏まえ、実施すべき今後の実証的監査手続の内容および範囲を決定した。特

    に、銀行退職後のユーザー承認が適時に削除されていないことが判明した際、個人ユーザーのアクティビティ・ログ
    を査閲し、処理された財務情報の網羅性や正確性に重大な影響を及ぼすような未承認のアクティビティが生じていな
    いか確認した。
     また詳細テストにより、プログラム開発者が修正プロセスにおいて承認権を有していないか、ならびにアプリケー

    ション、データベース、およびオペレーティング・システムの本番環境において修正を実行できたかを評価し、これ
    らの責任が機能的に分離されているかを評価した。また、フロント・オフィスとバック・オフィスとの間の職務分掌
    が遵守されているかを評価するために、重要な取引および決済システムに関する職務分掌について分析した。
    私たちの結論

     私たちは、主要な統制テストおよび実証的監査手続の結果に基づき、財務報告関連データの網羅性および正確性に
    関する要件全般について取り扱うため、財務報告プロセスにおけるITアクセス管理を検討する。
                                697/733




                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    その他の情報
     マネジメント・ボードは、その他の情報について責任を負っている。その他の情報は、統合マネジメント・レポー

    トの以下の項目から成り、その内容については監査を行っていない。
     -統合マネジメント・レポートにおいて参照されている、グループおよび会社の統合非財務報告書

     -統合マネジメント・レポートにおいて参照されている、会社およびグループの統合コーポレート・ガバナンス・
      ステートメント
     年次財務諸表および統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見は、その他の情報を対象としておらず、し

    たがって私たちは、その他の情報に対する意見またはその他のいかなる形式の保証に関する結論も表明しない。
     監査に関連する私たちの責任は、その他の情報を通読し、その際に、当該その他の情報について以下を検討するこ

    とにある。
     -年次財務諸表、統合マネジメント・レポートまたは私たちが監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるか

     -上記に該当しない場合、重要な虚偽表示の兆候があるか
    年次財務諸表およびマネジメント・レポートに関する統合マネジメント・ボードおよびスーパーバ

    イザリー・ボードの責任
     マネジメント・ボードは、すべての重要な点について、金融機関に適用されるドイツの法律に準拠し、法的に要求

    されるドイツ会計原則に従って、銀行の純資産、負債および財政状態ならびに財務成績につき真実かつ公正な概観を
    示す年次財務諸表を作成する責任を負っている。さらに、マネジメント・ボードは、法的に要求されるドイツ会計原
    則に従って、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない年次財務諸表を作成するために、マネジメント・ボードが
    必要と判断した内部統制に対する責任を負っている。
     年次財務諸表を作成するに当たり、マネジメント・ボードは、銀行が継続企業として存続する能力があるかを評価

    する責任がある。また、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示する責任を負っている。また、
    継続企業の前提に基づいて財務報告を行うことについて実際のまたは法的な状況の矛盾がない場合、継続企業の前提
    に基づいて財務報告を行う責任を負っている。
     さらに、マネジメント・ボードは、全体として銀行の状況に関する適切な概観を有し、またすべての重要な点にお

    いて、年次財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の動向に関する機会およびリスクを適切に表
    示する統合マネジメント・レポートを作成する責任を負っている。また、適用されるドイツの法的要件に準拠した統
    合マネジメント・レポートを作成し、統合マネジメント・レポートにおける監査要点についての十分かつ適切な証拠
    を提供するために、マネジメント・ボードが必要と判断した取り決めおよび措置(システム)について責任を負って
    いる。
     スーパーバイザリー・ボードは、年次財務諸表および統合マネジメント・レポートの作成に関する銀行の財務報告

    プロセスを監督する責任を負っている。
                                698/733






                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    年次財務諸表および統合マネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任
     私たちの監査の目的は、年次財務諸表に、全体として不正または誤謬による重要な虚偽表示がないか、ならびに統

    合マネジメント・レポートが、全体として銀行の状況に関する適切な概観を提供しているか、またすべての重要な点
    において、監査において得た知識および年次財務諸表と整合性があるか、ドイツの法的要件を遵守しているか、およ
    び将来の発展の機会とリスクを適切に表示しているか関する合理的な保証を得ること、ならびに年次財務諸表および
    統合マネジメント・レポートに対する私たちの意見を含む監査報告書を発行することにある。
     合理的な保証は、高い水準の保証であるが、ドイツ商法第317条およびEU監査規則に準拠し、またドイツ経済監査

    士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して行った監査が、重要な虚
    偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別
    にまたは集計すると、当該年次財務諸表および統合マネジメント・レポートに基づく利用者の意思決定に影響を与え
    ると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
     私たちは、監査を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持している。また、以下を実施す

    る。
     -不正または誤謬による年次財務諸表および統合マネジメント・レポートの重要な虚偽表示リスクを識別、評価

      し、当該リスクに対応した監査手続を策定、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手す
      る。不正による重要な虚偽表示リスクを発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリス
      クよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、意図的な除外、虚偽の陳述、および内部統制の無効
      化が伴うためである。
     -状況に応じて適切な監査手続を策定するために、年次財務諸表監査に関連する内部統制および統合マネジメン
      ト・レポート監査に関連する取決めおよび基準(体制)について理解する。ただし、これは、銀行のこれら内部
      統制や体制自体の有効性に対する意見を表明するためではない。
     -マネジメント・ボードが使用した会計方針の適切性およびマネジメント・ボードによって行われた見積りの合理
      性ならびに関連する開示について評価する。
     -マネジメント・ボードが継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか、また、入手した監査証
      拠に基づき、銀行の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況に関して重要な不確実性が
      存在しているかについて結論付ける。重要な不確実性が存在すると結論を付した場合は、監査報告書において年
      次財務諸表および統合マネジメント・レポートの関連する開示に注意を喚起すること、または当該開示が適切で
      ない場合は、除外事項付意見を表明することが求められている。私たちの結論は、監査報告書日までに入手した
      監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、銀行は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
     -関連する開示を含めた全体としての年次財務諸表の表示、構成および内容を検討し、年次財務諸表が、法的に要
      求されるドイツ会計原則に準拠して銀行の資産、負債、財政状態および財務成績につき真実かつ公正な概観を示
      すように、基礎となる取引や事象を表示しているかを評価する。
     -統合マネジメント・レポートに係る年次財務諸表との整合性、ドイツ法への準拠、銀行の状況に関する概観につ
      いて評価する。
     -統合マネジメント・ボードがマネジメント・レポートにおいて表示した予測情報について監査手続を実施する。
      十分かつ適切な監査証拠に基づいて、特にマネジメント・ボードが予測情報の基礎として使用した重要な仮定に
      ついて評価し、予測情報がこれらの仮定から適切に導出されているかについて評価する。私たちは、予測情報お
      よび基礎として使用された仮定に対して個別の意見を表明するものではない。また、将来事象が予測情報と大き
      く異なるという重大な不可避リスクが存在する。
     私たちは、特に計画した監査の範囲とその実施時期、ならびに監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を

    含むおよび監査上の重要な検出事項について、統治責任者に対して報告を行っている。
     また私たちは、統治責任者に、関連する独立性の要件を遵守している旨宣言しており、私たちの独立性に影響を与

    えると合理的に考えられるすべての関係性およびその他の事項、また該当する場合は関連するセーフガードについて
    報告を行っている。
     私たちは、統治責任者に報告した事項のうち、当年度の年次財務諸表監査で最も重要な事項を、監査上の主要な事
    項と決定する。私たちは、法規制により当該事項の公表が禁止されている場合を除き、これらの事項を監査報告書に
    おいて記載する。
    その他の法規制要件

                                699/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    EU 監査規則第10条に基づく追加情報
     私たちは、2019年5月23日付定時株主総会において、監査人に選任された。私たちは、2019年12月10日付スーパー

    バイザリー・ボードに出席した。私たちまたは私たちの前身である監査法人は、1952年より、ドイツ銀行アクツィエ
    ンゲゼルシャフトおよびその前身である会社の監査人を務めている。
     私たちは、本監査報告書において表明された意見が、EU監査規則第11条に準拠して、監査委員会への追加報告書

    (長分式監査報告書)と整合的であることを宣言する。
     私たちが財務諸表監査に加え提供した非財務諸表業務は、注記「その他の情報」において開示されている。

    エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人

     エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人は、ブルクハルト・ボートである。

    フランクフルト・アム・マイン、2020年3月13日

    ケーピーエムジー         エージー

    ビルチャフツプリューフングスゲゼルシャフト
    (署名 パクロフスキー)      (署名 ボート)

     経済監査士             経済監査士
     ドイツ公認会計監査人        ドイツ公認会計監査人」
    フランクフルト・アム・マイン、2020年5月15日

    ケーピーエムジー         エージー

    ビルチャフツプリューフングスゲゼルシャフト
    (署名 ボート)          (署名 ルードヴィヒ)

     経済監査士             経済監査士
      次へ

                                700/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    An den
    Vorstand
    Deutsche     Bank   AG
    Taunusanlage       12
    60325   Frankfurt     am Main
    Jahresabschluss         und  zusammengefasster          Lagebericht       der  Deutsche     Bank   AG


    Den  Best  ä tigungsvermerk        zur  Originalfassung         des  Jahresabschlusses          und  des  zusammengefassten          Lageberichts
    f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    2019   haben   wir  am 13.  M ä rz 2020   in der  nachstehenden        Fassung    erteilt.     Der  Abdruck
    dieses    Best  ä tigungsvermerks         stellt    keine   Wiederholung       oder   Aktualisierung        unseres    Testats    dar:
    “  Best   ä tigungsvermerk            des   unabh    ä ngigen     Abschlusspr         ü fers


    An die  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,           Frankfurt     am Main

    Vermerk      ü ber   die   Pr  ü fung    des   Jahresabschlusses              und   des   zusammengefassten

    Lageberichts
    Pr ü fungsurteile

    Wir  haben   den  Jahresabschluss         der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,           Frankfurt     am Main   - bestehend     aus  der

    Bilanz    zum  31.  Dezember     2019   und  der  Gewinn-    und  Verlustrechnung         f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  31.
    Dezember     2019   sowie   dem  Anhang,    einschlie     ß lich   der  Darstellung       der  Bilanzierungs-        und  Bewertungsmethoden           –
    gepr  ü ft.  Dar  ü ber  hinaus    haben   wir  den  zusammengefassten          Lagebericht       der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft,
    Frankfurt     am Main,   f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.  Dezember     2019   gepr  ü ft.  Die  im Abschnitt
    „ Sonstige     Informationen       “ unseres    Best  ä tigungsvermerks         genannten     Bestandteile       des  zusammengefassten
    Lageberichts       haben   wir  in Einklang     mit  den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       nicht   inhaltlich      gepr  ü ft.
    Nach   unserer    Beurteilung       aufgrund     der  bei  der  Pr ü fung   gewonnenen      Erkenntnisse

    -  entspricht      der  beigef   ü gte  Jahresabschluss         in allen   wesentlichen       Belangen     den  deutschen,      f ü r Institute

      geltenden     handelsrechtlichen           Vorschriften       und  vermittelt      unter   Beachtung     der  deutschen     Grunds   ä tze
      ordnungsm     äß iger   Buchf   ü hrung   ein  den  tats  ächlichen     Verh  ä ltnissen     entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-   und
      Finanzlage      der  Gesellschaft       zum  31.  Dezember     2019   sowie   ihrer   Ertragslage       f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1.
      Januar    bis  zum  31.  Dezember     2019.
    -  vermittelt      der  beigef   ü gte  zusammengefasste         Lagebericht       insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   der

      Gesellschaft.        In allen   wesentlichen       Belangen     steht   dieser    zusammengefasste         Lagebericht       in Einklang     mit
      dem  Jahresabschluss,         entspricht      den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       und  stellt    die  Chancen    und
      Risiken    der  zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      dar.   Unser   Pr ü fungsurteil       zum  zusammengefassten
                                701/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      Lagebericht       erstreckt     sich   nicht   auf  den  Inhalt    der  im Abschnitt     „Sonstige     Informationen       “ genannten
      Bestandteile       des  zusammengefassten          Lageberichts.
    Gem  äß § 322  Abs.   3 Satz   1 HGB  erkl  ä ren  wir,   dass   unsere    Pr ü fung   zu keinen    Einwendungen       gegen   die

    Ordnungsm     äß igkeit    des  Jahresabschlusses          und  des  zusammengefassten          Lageberichts       gef  ü hrt  hat.
    Grundlage     f ü r die  Pr ü fungsurteile

    Wir  haben   unsere    Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          und  des  zusammengefassten          Lageberichts       in Ü bereinstimmung

    mit  § 317  HGB  und  der  EU-Abschlusspr        ü ferverordnung        (Nr.   537/2014;     im Folgenden     „ EU APrVO   “ ) unter   Beachtung     der
    vom  Institut     der  Wirtschaftspr       ü fer  (IDW)   festgestellten        deutschen     Grunds   ätze  ordnungsm     äß iger
    Abschlusspr      ü fung   durchgef     ü hrt.   Unsere    Verantwortung        nach   diesen    Vorschriften       und  Grunds   ä tzen   ist  im
    Abschnitt     „ Verantwortung        des  Abschlusspr      ü fers   f ü r die  Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          und  des
    zusammengefassten          Lageberichts       “ unseres    Best  ätigungsvermerks         weitergehend       beschrieben.       Wir  sind   von  dem
    Unternehmen       unabh   ängig   in Ü bereinstimmung        mit  den  europarechtlichen          sowie   den  deutschen     handelsrechtlichen
    und  berufsrechtlichen          Vorschriften       und  haben   unsere    sonstigen     deutschen     Berufspflichten         in Ü bereinstimmung
    mit  diesen    Anforderungen        erf  ü llt.   Dar  ü ber  hinaus    erkl  ären  wir  gem  äß Art.   10 Abs.   2 Buchst.    f) EU-APrVO,     dass
    wir  keine   verbotenen      Nichtpr    ü fungsleistungen         nach   Art.   5 Abs.   1 EU-APrVO     erbracht     haben.    Wir  sind   der
    Auffassung,       dass   die  von  uns  erlangten     Pr ü fungsnachweise        ausreichend       und  geeignet     sind,   um als  Grundlage     f ü r
    unsere    Pr ü fungsurteile       zum  Jahresabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       zu dienen.
    Besonders     wichtige     Pr ü fungssachverhalte          in der  Pr ü fung   des  Jahresabschlusses

    Besonders     wichtige     Pr ü fungssachverhalte          sind   solche    Sachverhalte,        die  nach   unserem    pflichtgem      äß en Ermessen

    am bedeutsamsten        in unserer    Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          f ü r das  Gesch   ä ftsjahr    vom  1. Januar    bis  zum  31.
    Dezember     2019   waren.    Diese   Sachverhalte       wurden    im Zusammenhang       mit  unserer    Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          als
    Ganzem    und  bei  der  Bildung    unseres    Pr ü fungsurteils       hierzu    ber  ü cksichtigt;       wir  geben   kein   gesondertes
    Pr ü fungsurteil       zu diesen    Sachverhalten        ab.
    Bewertung     von  Anteilen     an verbundenen       Unternehmen

    Zu den  angewandten       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrundlagen            verweisen     wir  auf  den  Anhang    „ Grundlagen      und

    Methoden     “ und  „ Erl  ä uterungen     zur  Bilanz   “ . Erl  ä uterungen     zur  Gesch   ä ftsentwicklung        finden    sich   im
    zusammengefassten          Lagebericht,       Abschnitt     „ Angaben    zur  Konzernobergesellschaft             (HGB)   “.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Im Jahresabschluss         der  Bank   zum  31.  Dezember     2019   werden    Anteile    an verbundenen       Unternehmen       in H ö he von  EUR

    34,3   Mrd  ausgewiesen.
    Die  Anteile    an verbundenen       Unternehmen       werden    zu Anschaffungskosten           bzw.   bei  voraussichtlich         dauernder

    Wertminderung        zum  niedrigeren       beizulegenden        Wert   bilanziert.       Den  beizulegenden        Wert   ermittelt     die
    Gesellschaft       f ü r Anteile    an verbundenen       Unternehmen       grunds   ä tzlich    mit  Hilfe   von  anerkannten
    Bewertungsverfahren,            insbesondere       dem  Discounted-Cash-Flow-Verfahren.                  Ist  der  beizulegende       Wert   niedriger
    als  der  Buchwert,     so wird   anhand    qualitativer       und  quantitativer        Kriterien     untersucht,       ob die  Wertminderung
    voraussichtlich         von  Dauer   ist.
                                702/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Die  Bewertungsverfahren           sind   insbesondere       in Bezug   auf  die  verwendeten       Bewertungsparameter           (Planannahmen

    inklusive     Auswirkungen       der  strategischen        Transformation        der  Bank   und  Diskontierungss         ä tze)
    ermessensbehaftet.           Die  auf  Basis   qualitativer       und  quantitativer        Faktoren     abgeleitete       Einsch   ä tzung,    ob eine
    dauerhafte      Wertminderung        vorliegt,     ist  ebenfalls     ermessenbehaftet.          Die  Annahmen     umfassen     zudem   auch
    aktuelle     politische      und  ö konomische      Entwicklungen        und  Rahmenbedingungen.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    darin,    dass   eine   am Abschlussstichtag          bestehende      dauernde     Wertminderung

    der  Anteile    an verbundenen       Unternehmen       nicht   sachgerecht       abgebildet      wurde,    da deren   beizulegender        Wert   auf
    Basis   unsachgem     äß er Bewertungsmodelle,           Annahmen     und  Bewertungsparameter           ermittelt     wurde   oder   eine
    fehlerhafte       Einsch   ä tzung   ü ber  die  Dauerhaftigkeit         der  Wertminderung        getroffen     wurde.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Zur  Bestimmung      unseres    Pr ü fungsansatzes        haben   wir  eine   Risikoeinsch       ä tzung   in Bezug   auf  die  von  der  Bank

    gehaltenen      Anteile    an verbundenen       Unternehmen       hinsichtlich       der  seitens    der  Deutsche     Bank   zur  Bewertung
    herangezogenen        Modelle,     Annahmen     und  Parameter     durchgef     ü hrt.   Aus  dieser    Risikoeinsch       ä tzung   haben   wir  einen
    Pr ü fungsansatz       entwickelt,       der  sowohl    Kontrollpr      ü fungen    als  auch   aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen
    umfasst.
    Im Rahmen    der  Pr ü fungshandlungen         zum  internen     Kontrollsystem        haben   wir  uns  im Rahmen    einer   Aufbaupr     ü fung

    zun  ä chst   ein  Verst   ä ndnis   ü ber  den  Bewertungsprozess          verschafft.       Zudem   haben   wir  die  Wirksamkeit       ausgew   ä hlter
    relevanter      Kontrollen      bez  ü glich   der  Identifizierung         von  Wertminderungsbedarf            und  der  Durchf   ü hrung   der
    entsprechenden        Wertermittlungen         f ü r die  Anteile    an verbundenen       Unternehmen       beurteilt.
    Anschlie     ß end  haben   wir  insbesondere       f ü r risikoorientiert         ausgew   ä hlte   verbundene      Unternehmen       unter   Einbezug

    unserer    KPMG-internen        Bewertungsspezialisten             aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         zur  Angemessenheit        des
    Bewertungsmodells          f ü r die  von  der  Bank   bzw.   einem   von  der  Bank   beauftragten       unabh   ä ngigen    Sachverst     ä ndigen
    durchgef     ü hrten   Unternehmensbewertungen             sowie   der  wesentlichen       Bewertungsannahmen           und  -parameter
    vorgenommen.
    Hierbei    haben   wir

    -  die  Angemessenheit        der  verwendeten       Modelle    gew  ü rdigt,

    -  die  im Rahmen    der  Modelle    verwendeten       Parameter     (Planannahmen        und  Diskontierungszinss           ä tze)   gew  ü rdigt   und

      hierzu    Abstimmungen       und  Verprobungen       mit  anderen    verf  ü gbaren    Prognosen     der  Bank   (z.B.   f ü r steuerliche
      Zwecke),     bzw.   extern    verf  ü gbaren    Parametern      zu Diskontierungszinss           ä tzen   (risikofreie       Zinss   ätze,
      Marktrisikopr       ä mien   und  Betafaktoren)        vorgenommen,
    -  uns  von  der  bisherigen      Prognoseg     ü te der  Bank   ü berzeugt,     indem   wir  Planungen     des  vorherigen

      Gesch   ä ftsjahres     mit  den  tats  ä chlich    realisierten       Ergebnissen       verglichen      und  Abweichungen       analysiert
      haben,
    -  die  rechnerische       Richtigkeit       des  verwendeten       Bewertungsmodells          gepr  ü ft,

    -  die  buchhalterische         Erfassung     von  Wertanpassungen         nachvollzogen        und

    -  die  Kompetenz,      F ähigkeiten     und  Objektivit      ä t des  Sachverst     ä ndigen    beurteilt,      ein  Verst   ä ndnis   von  seiner

      T ä tigkeit    gewonnen     und  die  Eignung    seiner    T ä tigkeit    als  Pr ü fungsnachweis        f ü r die  Beteiligungsbewertung
      beurteilt.
    Unsere    Schlussfolgerungen

                                703/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Basierend     auf  den  Ergebnissen       unserer    Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         erachten     wir

    die  der  Bewertung     der  Anteile    an verbundenen       Unternehmen       zugrundeliegenden          Bewertungsmodelle,           Annahmen     und
    Bewertungsparameter           als  sachgerecht.       Die  Einsch   ä tzung   der  Bank,   ob eine   dauerhafte      Wertminderung        vorliegt,
    erachten     wir  als  angemessen.
    Verwendung      nicht   beobachtbarer        Parameter     zur  Bewertung     von  Finanzinstrumenten

    Die  wesentlichen       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrunds         ätze  sind   in Abschnitt     „ Grundlagen      und  Methoden     “ des

    Anhangs    beschrieben.       Eine   Beschreibung       des  Marktrisikomanagements             ist  im zusammengefassten          Lagebericht       in
    den  Abschnitten       „ Risikoprofil       “ und  „ Marktrisiko      “ enthalten.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Im Jahresabschluss         der  Deutsche     Bank   Aktiengesellschaft           werden    Handelsaktiva        von  EUR  248,1   Mrd  und

    Handelspassiva        von  EUR  192,6   Mrd  ausgewiesen.       In diesen    sind   auch   Finanzinstrumente          enthalten,      deren
    Bewertung     auf  nicht   beobachtbaren        Parametern      basiert.
    F ü r die  Bewertung     dieser    Finanzinstrumente          sind   definitionsgem        äß keine   Marktpreise       beobachtbar.       Die

    beizulegenden        Zeitwerte     sind   daher   auf  Basis   anerkannter       Bewertungsverfahren           zu ermitteln.      Diese
    Bewertungsverfahren           k ö nnen   auf  komplexen     Modellen     beruhen    und  ermessensbehaftete           Annahmen     und  Sch  ä tzungen
    f ü r nicht   beobachtbare       Parameter     beinhalten.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    insbesondere       darin,    dass   der  beizulegende       Zeitwert     dieser

    Finanzinstrumente          durch   die  Verwendung      von  unsachgerechten         Bewertungsmodellen           und  nicht   beobachtbaren
    Bewertungsparametern            wie  diskontierte       Zahlungsstr      ö me,  Volatilit     ä tsniveaus,      Korrelationen        und
    Kreditspreads        ermittelt     wurde.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Zur  Bestimmung      unseres    Pr ü fungsansatzes        haben   wir  zun  ächst   eine   Einsch   ä tzung   der  grunds   ätzlichen     Eignung    der

    f ü r die  Bewertung     herangezogenen        Modelle    und  Parameter     einschlie     ß lich   nicht   beobachtbarer        Parameter     sowie
    potenziell      erforderlicher        Bewertungsanpassungen            (Valuation      Adjustments)       durchgef     ü hrt.
    Auf  der  Grundlage     unserer    Risikoeinsch       ä tzung   haben   wir  einen   Pr ü fungsansatz       entwickelt,       der  sowohl

    Kontrollpr      ü fungen    als  auch   aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         umfasst.
    Um die  Angemessenheit        der  internen     Kontrollen      der  Bank   bez  ü glich   der  Bewertung     von  Finanzinstrumenten           und  der

    Ermittlung      verwendeter,       nicht   beobachtbarer        Parameter     einsch   ä tzen   zu k ö nnen,   haben   wir  eine   Beurteilung       des
    Aufbaus    und  der  Einrichtung       sowie   eine   Pr ü fung   der  Wirksamkeit       wesentlicher       Kontrollen      f ü r diese   Bewertungen
    durchgef     ü hrt.   Ferner    haben   wir  hierzu    KPMG-interne       Bewertungsspezialisten             einbezogen.       Die  Pr ü fung   umfasste
    unter   anderem    Kontrollen      hinsichtlich       der:
    -  durch   die  Bank   durchgef     ü hrten   unabh   ä ngigen    Preisverifizierung           zur  Sicherstellung        der  Richtigkeit       der

      wesentlichen       bewertungsrelevanten            unbeobachtbaren         Inputparametern         solcher    Finanzinstrumente,
    -  durch   die  Bank   durchgef     ü hrten   Validierung       der  verwendeten       Bewertungsmodelle          einschlie     ß lich   Beurteilung

      der  Auswirkungen       von  modellbedingten         Grenzen    und  Modellannahmen        und
                                704/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    -  Ermittlung      und  Erfassung     der  notwendigen       Bewertungsanpassungen            (Valuation      Adjustments)       zur  Ermittlung
      des  beizulegenden        Zeitwerts.
    Sofern    wir  Feststellungen        zur  Angemessenheit        oder   Wirksamkeit       einzelner     Kontrollen      getroffen     haben,    haben

    wir  zus  ä tzlich    kompensierende        Kontrollen      gepr  ü ft.  Unsere    Pr ü fungsergebnisse         haben   wir  bei  der  Bestimmung      von
    Art  und  Umfang    der  weiteren     aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         ber  ü cksichtigt.
    Wir  haben   aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         unter   anderem    f ü r eine   risikoorientierte          bewusste     Auswahl    von

    Finanzinstrumenten,           deren   Bewertung     auf  nicht   beobachtbaren        Inputparametern         beruht,    vorgenommen.       Diese
    umfassen     insbesondere:
    -  die  Durchf   ü hrung   eigener    unabh   ä ngiger    Preisverifizierungen            unter   Einbeziehung       von  KPMG-internen

      Bewertungsspezialisten             f ü r ausgew   ählte   Finanzinstrumente,
    -  die  Pr ü fung   der  Angemessenheit        der  Verfahren     zur  Entwicklung       von  bewertungsrelevanten            Inputparametern,

      einschlie     ß lich   Beurteilung       der  bei  der  Bestimmung      beizulegender        Zeitwerte     sowie   Bewertungsanpassungen
      verwendeter       wesentlicher       Modelle    und  Methoden     und  Vergleich     der  Inputparameter        mit  internen     und  externen
      Daten   sowie   historischen       Marktparametern,         und
    -  die  Beurteilung       f ü r eine   Auswahl,     ob externe    Preisinformationen           ü ber  abgeschlossene        oder   k ü nftige

      Transaktionen        von  Finanzinstrumenten           neue   Datenpunkte       darstellen,       die  in den  Bewertungsmethoden           der  Bank
      zu ber  ü cksichtigen       sind.
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Basierend     auf  den  Ergebnissen       unserer    Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         kommen    wir  zu

    dem  Ergebnis,     dass   f ü r die  Bewertung     von  Finanzinstrumenten,           deren   Bewertung     auf  nicht   beobachtbaren
    Parametern      beruht,    sachgerechte       Modelle    und  Bewertungsparameter           verwendet     werden.
    Ansatz    und  Bewertung     latenter     Steueranspr      ü che

    Die  wesentlichen       Bilanzierungs-        und  Bewertungsgrundlagen            und  Sch  ä tzungen    sowie   die  der  Bewertung     der

    latenten     Steueranspr      ü che  zugrunde     gelegten     Annahmen     sind   in den  Abschnitten       „ Grundlagen      und  Methoden     “ und
    „ Erl  äuterungen     zur  Bilanz   “ des  Anhangs    beschrieben.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Der  Jahresabschluss         weist   latente    Steueranspr      ü che  in H ö he von  netto   EUR  2,6  Mrd  aus.

    Ansatz    und  Bewertung     der  latenten     Steueranspr      ü che  sind   ermessensbehaftet          und  erfordern     neben   der

    Ber  ü cksichtigung       objektiver      Faktoren     auch   zahlreiche      Sch  ä tzungen    ü ber  die  zuk  ü nftige    steuerliche
    Ertragssituation         sowie   die  Nutzbarkeit       steuerlicher       Verluste     und  bisher    ungenutzter       Steuergutschriften.
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss     besteht    insbesondere       darin,    dass   die  zuk  ü nftige    Nutzbarkeit       der  latenten

    Steueranspr      ü che  unangemessen       eingesch     ä tzt  werden    k ö nnte.   Die  Einsch   ätzung   der  Nutzbarkeit       der  Anspr   ü che
    erfolgt    insbesondere       auf  Basis   des  zuk  ü nftigen    steuerlichen       Ertragspotenzials          auf  Grundlage     der
    Unternehmensplanung,            die  mit  Sch  ä tzunsicherheiten         behaftet     ist  und  unter   Ber  ü cksichtigung       der  darin
    enthaltenen       voraussichtlichen          Entwicklung       wesentlicher       wertbestimmender         Annahmen     und  Parameter.      Hierzu
    z ä hlen   insbesondere       die  Annahmen     ü ber  die  Entwicklung       der  Vorsteuerergebnisse           und  der  Einfluss     etwaiger
    Sondersachverhalte           sowie   permanenter       Effekte,     die  die  zuk  ü nftig   verf  ü gbaren    positiven     steuerlichen
                                705/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Ergebnisse      determinieren.        Die  Annahmen     umfassen     zudem   auch   aktuelle     politische      und  ö konomische
    Entwicklungen        und  Rahmenbedingungen          sowie   spezielle     nationale     Steuervorschriften           sowie
    Steuerplanungsstrategien              sowie   die  strategische       Transformation        der  Bank.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Wir  haben   zun  ä chst   eine   Risikobeurteilung          vorgenommen       um ein  Verst   ä ndnis   der  f ü r die  Bank   relevanten

    Steuergesetze        und  steuerlichen       Regelungen      zu erlangen.     Darauf    aufbauend     haben   wir  unter   Hinzuziehung       KPMG-
    interner     Bewertungs-       und  Steuerspezialisten           sowohl    kontrollbasierte         als  auch   aussagebezogene
    Pr ü fungshandlungen         durchgef     ü hrt.   Im Rahmen    unserer    Kontrollpr      ü fung   haben   wir  unter   anderem    die  Pr ü fung   des
    Aufbaus,     der  Einrichtung       und  der  Wirksamkeit       der  internen     Kontrollen      bez  ü glich   des  Ansatzes     latenter
    Steueranspr      ü che  in der  Bank   durchgef     ü hrt.   Dies   umfasste     auch   die  Pr ü fung   der  Entwicklung       der  Annahmen,     die
    bei  der  Bestimmung      des  k ü nftigen    steuerpflichtigen          Gewinns    verwendet     wurden.
    Dar  ü ber  hinaus    haben   wir  aussagebezogene         Pr ü fungshandlungen         unter   anderem    f ü r eine   risikoorientierte,

    bewusste     Auswahl    latenter     Steueranspr      ü che  in verschiedenen        L ä ndern   durchgef     ü hrt.   Diese   umfassten
    insbesondere:
    -  die  W ü rdigung    der  im Jahresabschluss         angewandten       Methodik     f ü r den  Ansatz    und  die  Bewertung     von  latenten

      Steueranspr      ü chen   entsprechend       den  Vorgaben     des  § 274  HGB,
    -  die  W ü rdigung    der  Sachgerechtigkeit          der  verwendeten       Parameter     bei  der  Unternehmensplanung           und

      Durchf   ü hrung   von  Sensitivit      ä tsanalysen      ü ber  die  Erwartungen       des  Unternehmens       hinsichtlich       des
      zuk  ü nftigen    steuerpflichtigen          Gewinns,     und
    -  die  W ü rdigung    der  Auslegung     verschiedener        Steuergesetze        und  -vorschriften        und  der  Entstehung      k ü nftiger

      steuerpflichtiger          Gewinne    sowie   der  Zweckm   äß igkeit    und  Durchf   ü hrbarkeit     der  Steuerplanungsstrategien.
    Unsere    Schlussfolgerungen

    Die  Nutzbarkeit       der  latenten     Steueranspr      ü che  wird   insbesondere       auf  Basis   des  zuk  ü nftigen    steuerlichen

    Ertragspotenzials          auf  Grundlage     der  Unternehmensplanung           unter   Ber  ü cksichtigung       der  darin   enthaltenen
    erwartete     Entwicklung       wesentlicher       wertbestimmender         Annahmen     und  Parameter     insgesamt     sachgem    äß
    eingesch     ä tzt.
    IT-Zugriffsberechtigungen               im Rechnungslegungsprozess

    Eine   Beschreibung       des  internen     Kontrollsystems         im Rechnungslegungsprozess             einschlie     ß lich   der  IT-

    Zugriffsberechtigungen             findet    sich   im zusammengefassten          Lagebericht       im Kapitel    „ Internes     Kontrollsystem
    bezogen    auf  die  Rechnungslegung         “ .
    Das  Risiko    f ü r den  Abschluss

    Der  Rechnungslegungsprozess             ist  aufgrund     der  Gr öß e und  Komplexit     ät der  Bank   stark   von

    Informationstechnologie             und  der  Vollst   ändigkeit     und  Richtigkeit       elektronischer        Daten   abh  ängig.   Eine
    unangemessene        Vergabe    oder   die  unwirksame      Ü berwachung      von  Zugriffsberechtigungen             f ü r IT-Systeme      stellt    ein
    Risiko    f ü r die  Richtigkeit       der  Finanzberichterstattung             dar.   Hiervon    sind   vor  allem   Systeme    betroffen,      f ü r die
    Zugriffsrechte        nicht   nach   dem  Minimalprinzip        (Berechtigungsvergabe            nur  aufgrund     der  Anforderungen        der  Rolle
    und  dar  ü ber  hinaus    keine   weitergehende        Berechtigungsvergabe)            oder   dem  Funktionstrennungsprinzip              (bspw.
    zwischen     IT und  Fachbereich       oder   zwischen     Entwicklung       und  Anwendungsbetrieb)           vergeben     werden.
                                706/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Ein  unberechtigter        Systemzugang,        unangemessen       weitgehende       Berechtigungen        und  mangelnde     Funktionstrennung

    beinhalten      das  Risiko    beabsichtigter        oder   unbeabsichtigter         Eingriffe,      die  sich   auf  die  Vollst   ä ndigkeit     und
    Richtigkeit       abschlussrelevanter           Daten   in der  Finanzberichterstattung             wesentlich      auswirken     k ö nnten.
    Demzufolge      sind   die  Schaffung     und  Einhaltung      entsprechender        Vorkehrungen       zur  angemessenen       Vergabe    von  IT-
    Zugriffsberechtigungen             f ü r unsere    Pr ü fung   von  besonderer      Bedeutung.
    Unsere    Vorgehensweise        in der  Pr ü fung

    Wir  haben   ein  Verst   ä ndnis   des  IT-bezogenen       Kontrollumfelds         der  Bank   erlangt.     Dar  ü ber  hinaus    haben   wir  eine

    Risikobeurteilung          vorgenommen       und  IT-Anwendungen,         Datenbanken       und  Betriebssysteme         identifiziert,        die  f ü r
    unsere    Pr ü fung   von  Bedeutung     sind.
    F ü r relevante     IT-gest    ü tzte   Kontrollen      innerhalb     des  Rechnungslegungsprozesses              (sogenannte       IT-

    Anwendungskontrollen)            haben   wir  unterst    ü tzende    allgemeine      IT-Kontrollen        identifiziert        und  ihren   Aufbau,
    ihre   Einrichtung       und  ihre   Wirksamkeit       gepr  ü ft.  Wir  haben   insbesondere       wesentliche       Kontrollen      im Bereich    des
    Zugriffsschutzes         und  deren   Verkn   ü pfung   zur  Vollst   ä ndigkeit     und  Richtigkeit       der  Finanzberichterstattung
    gepr  ü ft.  Unsere    Pr ü fungshandlungen         betrafen     unter   anderem:
    -  Kontrollen,       ob der  erstmalige      Zugriff    auf  IT-Systeme      f ü r neue   Mitarbeiter       oder   Mitarbeiter       mit  neuer   Rolle

      einer   angemessenen       Ü berpr   ü fung   unterzogen      und  entsprechend       dem  Freigabekonzept         von  einer   autorisierten
      Person    freigegeben       wird.
    -  Kontrollen,       ob Zugriffsrechte        von  Mitarbeitern       bzw.   ehemaligen      Mitarbeitern       in angemessener       Zeit   nach

      Abteilungswechsel          oder   Unternehmensaustritt            entzogen     werden.
    -  Kontrollen,       ob eine   Ü berpr   ü fung   der  Angemessenheit        der  erteilten     Systemzugriffe        f ü r privilegierte        oder

      administrative        Berechtigungen        (sogenannte       Superuser)      erfolgt    und  einer   entsprechend       restriktiven
      regelm   äß ig ü berwachten      Berechtigungsvergabepraxis               unterliegen.
    Zudem   haben   wir  weitere    Kontrollpr      ü fungshandlungen         im Bereich    des  Passwortschutzes,          der

    Sicherheitseinstellungen              bzgl.   des  Ä nderungswesens        f ü r Anwendungen,       Datenbanken       und  Betriebssysteme,         der
    funktionalen       Trennung     von  Fachbereichs-        und  IT-Benutzern       und  der  funktionalen       Trennung     zwischen
    Mitarbeitern,        die  f ü r die  Programmentwicklung           zust  ä ndig   sind,   und  Mitarbeitern,        die  f ü r den  Systembetrieb
    zust  ä ndig   sind,   durchgef     ü hrt.   Sofern    wir  Feststellungen        zur  Angemessenheit        oder   Wirksamkeit       einzelner
    Kontrollen      getroffen     haben,    haben   wir  zus  ä tzlich    kompensierende        Kontrollen      gepr  ü ft und  weitere    Nachweise
    erlangt.
    Unter   Ber  ü cksichtigung       der  Ergebnisse      unserer    Kontrollpr      ü fungen    haben   wir  Art  und  Umfang    weiterer

    aussagebezogener         Pr ü fungshandlungen         festgelegt.       Dies   umfasste     insbesondere       in F ä llen   von  nicht   fristgerecht
    entzogenen      Berechtigungen        bei  Unternehmensaustritt            unter   anderem    die  Untersuchung       der  Nutzungsprotokolle
    des  betroffenen       Nutzers    auf  m ö gliche    unautorisierte        Aktivit    ä ten,   die  einen   wesentlichen       Einfluss     auf  die
    Vollst   ändigkeit     und  Richtigkeit       von  Finanzinformationen           haben   k ö nnten.
    Ferner    haben   wir  uns  durch   Einzelfallpr       ü fungen    davon   ü berzeugt,     ob Programmentwickler           Freigaberechte        im

    Ä nderungsprozess         haben   und  ob sie  direkte    Ä nderungen     in den  produktiven       Versionen     der  Anwendungen,
    Datenbanken       und  Betriebssysteme         durchf   ü hren   k ö nnen,   da diese   Rollen    funktional      getrennt     sein   m ü ssen.   Wir
    haben   zudem   Funktionstrennungsanalysen               bei  kritischen      Handels-     und  Zahlungsverkehrssystemen              durchgef     ü hrt,
    um festzustellen,        ob die  funktionale       Trennung     zwischen     Markt   und  Marktfolge      eingehalten       wurde.
    Unsere    Schlussfolgerungen

                                707/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Basierend     auf  den  Ergebnissen       der  Kontrollpr      ü fung   und  aussagebezogenen         Pr ü fungshandlungen         kommen    wir  zu dem

    Ergebnis,     dass   die  IT-Zugriffsberechtigungen              grunds   ä tzlich    den  Anforderungen        an die  Vollst   ä ndigkeit     und
    Richtigkeit       von  rechnungslegungsrelevanten               Daten   dienen.
    Sonstige     Informationen

    Die  gesetzlichen       Vertreter     bzw.   der  Aufsichtsrat       sind   f ü r die  sonstigen     Informationen        verantwortlich.         Die

    sonstigen     Informationen        umfassen     die  folgenden     nicht   inhaltlich      gepr  ü ften   Bestandteile       des
    zusammengefassten          Lageberichts:
    -  die  gesonderten       zusammengefassten          nichtfinanziellen          Berichte     der  Gesellschaft       und  des  Konzerns,     auf  den

      im zusammengefassten          Lagebericht       Bezug   genommen     wird,   und
    -  die  zusammengefasste         Erkl  ä rung   zur  Unternehmensf       ü hrung   der  Gesellschaft       und  des  Konzerns,     auf  die  im

      zusammengefassten          Lagebericht       Bezug   genommen     wird.
    Unsere    Pr ü fungsurteile       zum  Jahresabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       erstrecken      sich   nicht   auf

    die  sonstigen     Informationen,        und  dementsprechend         geben   wir  weder   ein  Pr ü fungsurteil       noch   irgendeine      andere
    Form   von  Pr ü fungsschlussfolgerung            hierzu    ab.
    Im Zusammenhang       mit  unserer    Pr ü fung   haben   wir  die  Verantwortung,        die  sonstigen     Informationen        zu lesen   und

    dabei   zu w ü rdigen,    ob die  sonstigen     Informationen
    -  wesentliche       Unstimmigkeiten         zum  Jahresabschluss,         zu den  inhaltlich      gepr  ü ften   Lageberichtsangaben           oder

      unseren    bei  der  Pr ü fung   erlangten     Kenntnissen       aufweisen     oder
    -  anderweitig       wesentlich      falsch    dargestellt       erscheinen.

    Verantwortung        der  gesetzlichen       Vertreter     und  des  Aufsichtsrats        f ü r den  Jahresabschluss         und  den

    zusammengefassten          Lagebericht
    Die  gesetzlichen       Vertreter     sind   verantwortlich        f ü r die  Aufstellung       des  Jahresabschlusses,           der  den  deutschen,

    f ü r Institute     geltenden     handelsrechtlichen           Vorschriften       in allen   wesentlichen       Belangen     entspricht,       und
    daf  ü r, dass   der  Jahresabschluss         unter   Beachtung     der  deutschen     Grunds   ä tze  ordnungsm     äß iger   Buchf   ü hrung   ein  den
    tats  ä chlichen     Verh  ä ltnissen     entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-,    Finanz-    und  Ertragslage       der  Gesellschaft
    vermittelt.       Ferner    sind   die  gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  internen     Kontrollen,       die  sie  in
    Ü bereinstimmung        mit  den  deutschen     Grunds   ä tzen   ordnungsm     äß iger   Buchf   ü hrung   als  notwendig     bestimmt     haben,    um
    die  Aufstellung       eines   Jahresabschlusses          zu erm  ö glichen,     der  frei   von  wesentlichen       – beabsichtigten        oder
    unbeabsichtigten         – falschen     Darstellungen        ist.
    Bei  der  Aufstellung       des  Jahresabschlusses          sind   die  gesetzlichen       Vertreter     daf  ü r verantwortlich,         die

    F ä higkeit    der  Gesellschaft       zur  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    zu beurteilen.       Des  Weiteren     haben   sie
    die  Verantwortung,        Sachverhalte       in Zusammenhang       mit  der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ätigkeit,     sofern
    einschl    ä gig,   anzugeben.      Dar  ü ber  hinaus    sind   sie  daf  ü r verantwortlich,         auf  der  Grundlage     des
    Rechnungslegungsgrundsatzes                der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    zu bilanzieren,       sofern    dem  nicht
    tats  ä chliche    oder   rechtliche      Gegebenheiten        entgegenstehen.
    Au ß erdem   sind   die  gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  Aufstellung       des  zusammengefassten

    Lageberichts,        der  insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   der  Gesellschaft       vermittelt      sowie   in allen
    wesentlichen       Belangen     mit  dem  Jahresabschluss         in Einklang     steht,    den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften
    entspricht      und  die  Chancen    und  Risiken    der  zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      darstellt.      Ferner    sind   die
    gesetzlichen       Vertreter     verantwortlich        f ü r die  Vorkehrungen       und  Ma ß nahmen    (Systeme),      die  sie  als  notwendig
                                708/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    erachtet     haben,    um die  Aufstellung       eines   zusammengefassten          Lageberichts       in Ü bereinstimmung        mit  den
    anzuwendenden        deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       zu erm  ö glichen    und  um ausreichende       geeignete     Nachweise
    f ü r die  Aussagen     im zusammengefassten          Lagebericht       erbringen     zu k ö nnen.
    Der  Aufsichtsrat       ist  verantwortlich        f ü r die  Ü berwachung      des  Rechnungslegungsprozesses              der  Gesellschaft       zur

    Aufstellung       des  Jahresabschlusses          und  des  zusammengefassten          Lageberichts.
    Verantwortung        des  Abschlusspr      ü fers   f ü r die  Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          und  des  zusammengefassten

    Lageberichts
    Unsere    Zielsetzung       ist,   hinreichende       Sicherheit      dar  ü ber  zu erlangen,     ob der  Jahresabschluss         als  Ganzes    frei

    von  wesentlichen       – beabsichtigten        oder   unbeabsichtigten         – falschen     Darstellungen        ist,   und  ob der
    zusammengefasste         Lagebericht       insgesamt     ein  zutreffendes       Bild   von  der  Lage   der  Gesellschaft       vermittelt      sowie
    in allen   wesentlichen       Belangen     mit  dem  Jahresabschluss         sowie   mit  den  bei  der  Pr ü fung   gewonnenen      Erkenntnissen
    in Einklang     steht,    den  deutschen     gesetzlichen       Vorschriften       entspricht      und  die  Chancen    und  Risiken    der
    zuk  ü nftigen    Entwicklung       zutreffend      darstellt,      sowie   einen   Best  ä tigungsvermerk        zu erteilen,     der  unsere
    Pr ü fungsurteile       zum  Jahresabschluss         und  zum  zusammengefassten          Lagebericht       beinhaltet.
    Hinreichende       Sicherheit      ist  ein  hohes   Ma ß an Sicherheit,       aber   keine   Garantie     daf  ü r, dass   eine   in

    Ü bereinstimmung        mit  § 317  HGB  und  der  EU-APrVO     unter   Beachtung     der  vom  Institut     der  Wirtschaftspr       ü fer  (IDW)
    festgestellten        deutschen     Grunds   ätze  ordnungsm     äß iger   Abschlusspr      ü fung   durchgef     ü hrte   Pr ü fung   eine
    wesentliche       falsche    Darstellung       stets   aufdeckt.     Falsche    Darstellungen        k ö nnen   aus  Verst   öß en oder
    Unrichtigkeiten         resultieren       und  werden    als  wesentlich      angesehen,      wenn   vern  ü nftigerweise       erwartet     werden
    k ö nnte,   dass   sie  einzeln    oder   insgesamt     die  auf  der  Grundlage     dieses    Jahresabschlusses          und  zusammengefassten
    Lageberichts       getroffenen       wirtschaftlichen         Entscheidungen        von  Adressaten      beeinflussen.
    W ä hrend   der  Pr ü fung   ü ben  wir  pflichtgem      äß es Ermessen     aus  und  bewahren     eine   kritische     Grundhaltung.        Dar  ü ber

    hinaus
    -  identifizieren        und  beurteilen      wir  die  Risiken    wesentlicher       – beabsichtigter        oder   unbeabsichtigter         –

      falscher     Darstellungen        im Jahresabschluss         und  im zusammengefassten          Lagebericht,       planen    und  f ü hren
      Pr ü fungshandlungen         als  Reaktion     auf  diese   Risiken    durch   sowie   erlangen     Pr ü fungsnachweise,         die  ausreichend
      und  geeignet     sind,   um als  Grundlage     f ü r unsere    Pr ü fungsurteile       zu dienen.    Das  Risiko,    dass   wesentliche
      falsche    Darstellungen        nicht   aufgedeckt      werden,    ist  bei  Verst   öß en h ö her  als  bei  Unrichtigkeiten,         da
      Verst   öß e betr  ü gerisches     Zusammenwirken,         F ä lschungen,      beabsichtigte        Unvollst     ändigkeiten,       irref   ü hrende
      Darstellungen        bzw.   das  Au ß erkraftsetzen        interner     Kontrollen      beinhalten      k ö nnen.
    -  gewinnen     wir  ein  Verst   ä ndnis   von  dem  f ü r die  Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          relevanten      internen

      Kontrollsystem        und  den  f ü r die  Pr ü fung   des  zusammengefassten          Lageberichts       relevanten      Vorkehrungen       und
      Ma ß nahmen,    um Pr ü fungshandlungen         zu planen,    die  unter   den  gegebenen     Umst  ä nden   angemessen      sind,   jedoch
      nicht   mit  dem  Ziel,   ein  Pr ü fungsurteil       zur  Wirksamkeit       dieser    Systeme    der  Gesellschaft       abzugeben.
    -  beurteilen      wir  die  Angemessenheit        der  von  den  gesetzlichen       Vertretern      angewandten

      Rechnungslegungsmethoden              sowie   die  Vertretbarkeit        der  von  den  gesetzlichen       Vertretern      dargestellten
      gesch   ä tzten   Werte   und  damit   zusammenh     ä ngenden    Angaben.
    -  ziehen    wir  Schlussfolgerungen           ü ber  die  Angemessenheit        des  von  den  gesetzlichen       Vertretern      angewandten

      Rechnungslegungsgrundsatzes                der  Fortf   ü hrung   der  Unternehmenst       ä tigkeit    sowie,    auf  der  Grundlage     der
      erlangten     Pr ü fungsnachweise,         ob eine   wesentliche       Unsicherheit       im Zusammenhang       mit  Ereignissen       oder
      Gegebenheiten        besteht,     die  bedeutsame      Zweifel    an der  F ähigkeit    der  Gesellschaft       zur  Fortf   ü hrung   der
      Unternehmenst       ä tigkeit    aufwerfen     k ö nnen.   Falls   wir  zu dem  Schluss    kommen,    dass   eine   wesentliche
      Unsicherheit       besteht,     sind   wir  verpflichtet,        im Best  ä tigungsvermerk        auf  die  dazugeh    ö rigen   Angaben    im
      Jahresabschluss         und  im zusammengefassten          Lagebericht       aufmerksam      zu machen    oder,   falls   diese   Angaben
                                709/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
      unangemessen       sind,   unser   jeweiliges      Pr ü fungsurteil       zu modifizieren.        Wir  ziehen    unsere    Schlussfolgerungen
      auf  der  Grundlage     der  bis  zum  Datum   unseres    Best  ätigungsvermerks         erlangten     Pr ü fungsnachweise.         Zuk  ü nftige
      Ereignisse      oder   Gegebenheiten        k ö nnen   jedoch    dazu   f ü hren,   dass   die  Gesellschaft       ihre   Unternehmenst       ä tigkeit
      nicht   mehr   fortf   ü hren   kann.
    -  beurteilen      wir  die  Gesamtdarstellung,           den  Aufbau    und  den  Inhalt    des  Jahresabschlusses          einschlie     ß lich   der

      Angaben    sowie   ob der  Jahresabschluss         die  zugrunde     liegenden     Gesch   ä ftsvorf    ä lle  und  Ereignisse      so
      darstellt,      dass   der  Jahresabschluss         unter   Beachtung     der  deutschen     Grunds   ätze  ordnungsm     äß iger   Buchf   ü hrung
      ein  den  tats  ä chlichen     Verh  ältnissen     entsprechendes        Bild   der  Verm  ö gens-,    Finanz-    und  Ertragslage       der
      Gesellschaft       vermittelt.
    -  beurteilen      wir  den  Einklang     des  zusammengefassten          Lageberichts       mit  dem  Jahresabschluss,         seine   Gesetzes-

      entsprechung       und  das  von  ihm  vermittelte       Bild   von  der  Lage   der  Gesellschaft.
    -  f ü hren   wir  Pr ü fungshandlungen         zu den  von  den  gesetzlichen       Vertretern      dargestellten        zukunftsorientierten

      Angaben    im zusammengefassten          Lagebericht       durch.    Auf  Basis   ausreichender        und  geeigneter      Pr ü fungsnachweise
      vollziehen      wir  dabei   insbesondere       die  den  zukunftsorientierten            Angaben    von  den  gesetzlichen       Vertretern
      zugrunde     gelegten     bedeutsamen       Annahmen     nach   und  beurteilen      die  sachgerechte       Ableitung     der
      zukunftsorientierten            Angaben    aus  diesen    Annahmen.     Ein  eigenst    ä ndiges    Pr ü fungsurteil       zu den
      zukunftsorientierten            Angaben    sowie   zu den  zugrunde     liegenden     Annahmen     geben   wir  nicht   ab.  Es besteht    ein
      erhebliches       unvermeidbares        Risiko,    dass   k ü nftige    Ereignisse      wesentlich      von  den  zukunftsorientierten
      Angaben    abweichen.
    Wir  er ö rtern   mit  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         unter   anderem    den  geplanten     Umfang    und  die

    Zeitplanung       der  Pr ü fung   sowie   bedeutsame      Pr ü fungsfeststellungen,            einschlie     ß lich   etwaiger     M ängel   im internen
    Kontrollsystem,         die  wir  w ä hrend   unserer    Pr ü fung   feststellen.
    Wir  geben   gegen   ü ber  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         eine   Erkl  ä rung   ab,  dass   wir  die  relevanten

    Unabh   ä ngigkeitsanforderungen             eingehalten       haben,    und  er ö rtern   mit  ihnen   alle   Beziehungen       und  sonstigen
    Sachverhalte,        von  denen   vern  ü nftigerweise       angenommen      werden    kann,   dass   sie  sich   auf  unsere    Unabh   ängigkeit
    auswirken,      und  die  hierzu    getroffenen       Schutzma     ß nahmen.
    Wir  bestimmen     von  den  Sachverhalten,        die  wir  mit  den  f ü r die  Ü berwachung      Verantwortlichen         er ö rtert   haben,

    diejenigen      Sachverhalte,        die  in der  Pr ü fung   des  Jahresabschlusses          f ü r den  aktuellen     Berichtszeitraum         am
    bedeutsamsten        waren   und  daher   die  besonders     wichtigen     Pr ü fungssachverhalte          sind.   Wir  beschreiben       diese
    Sachverhalte       im Best  ä tigungsvermerk,         es sei  denn,   Gesetze    oder   andere    Rechtsvorschriften           schlie   ß en die
    ö ffentliche      Angabe    des  Sachverhalts       aus.
    Sonstige       gesetzliche         und   andere     rechtliche        Anforderungen

    Ü brige    Angaben      gem  äß  Art.    10  EU-APrVO

    Wir  wurden    von  der  Hauptversammlung         am 23.  Mai  2019   als  Abschlusspr      ü fer  gew  ä hlt.   Wir  wurden    am 10.  Dezember

    2019   vom  Aufsichtsrat       beauftragt.       Wir  oder   unsere    Vorg  ä ngergesellschaften           sind   ununterbrochen        seit   dem
    Gesch   ä ftsjahr    1952   Abschlusspr      ü fer  der  Deutschen     Bank   Aktiengesellschaft           und  ihrer   Vorg  ängergesellschaften
    t ä tig.
    Wir  erkl  ä ren,   dass   die  in diesem    Best  ä tigungsvermerk        enthaltenen       Pr ü fungsurteile       mit  dem  zus  ä tzlichen

    Bericht    an den  Pr ü fungsausschuss        nach   Art.   11 EU-APrVO     (Pr  ü fungsbericht)        in Einklang     stehen.
                                710/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Die  von  uns  zus  ä tzlich    zur  Abschlusspr      ü fung   erbrachten      Leistungen      sind   im Abschnitt     „Sonstige     Erl  ä uterungen     “

    des  Anhangs    aufgef   ü hrt.
                                711/733




















                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Verantwortlicher           Wirtschaftspr         ü fer

    Der  f ü r die  Pr ü fung   verantwortliche         Wirtschaftspr       ü fer  ist  Burkhard     B ö th.

    Frankfurt     am Main,   13.  M ärz 2020

    KPMG  AG
    Wirtschaftspr       ü fungsgesellschaft
    Pukropski                           B ö th


    Wirtschaftspr       ü fer
                               Wirtschaftspr       ü fer  ”
    Frankfurt     am Main,   den  15.  Mai  2020

    Mit  freundlichen      Gr üß en
    KPMG  AG
    Wirtschaftspr       ü fungsgesellschaft
    B ö th                          Ludwig


                               Wirtschaftspr       ü fer
    Wirtschaftspr       ü fer
    (※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は本書提出代理


        人が別途保管している。
                                712/733









                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
                             (訳文)
    独立監査人の監査報告書

    ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト、フランクフルト・アム・マイン御中

    年次財務諸表および            マネジメント        ・レポート       に関する監査報告書

    意見

     私たちは、ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフト(フランクフルト・アム・マイン)の2020年12月31日現在の貸

    借対照表および2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る損益計算書、ならびに財務諸表に対する注記
    (注記に表示される認識および測定に係る方針を含む。)から成る年次財務諸表について監査を行った。さらに私た
    ちは、ドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフトの2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る、グルー
    プ・マネジメント・レポートと組み合わされたマネジメント・レポートについて監査を行った。ドイツの法的要件に
    準拠し、私たちは、ドイツ商法第289f条に基づく統合コーポレート・ガバナンス・ステートメントの内容について
    監査を行っていない。当該ステートメントは、マネジメント・レポートに記載のウェブサイトで公開されており、当
    該マネジメント・レポートの一部である。
     私たちの監査の結果得られた合理的基礎に基づく意見では、

     -添付の年次財務諸表は、すべての重要な点について、機関に適用されるドイツの法律による要件に準拠し、法的

      に要求されるドイツ会計原則に従って、機関の2020年12月31日現在の資産、負債および財政状態ならびに2020年
      1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る経営成績につき真実かつ公正な概観を示している。
     -添付のマネジメント・レポートは、全体として機関の状況に関する適切な概観を示している。本マネジメント・
      レポートは、すべての重要な点について、年次財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の発
      展の機会とリスクを適切に表示している。本マネジメント・レポートに対する私たちの意見は、上述の統合コー
      ポレート・ガバナンス・ステートメントの内容は対象としていない。
     ドイツ商法第322条第3項第1文に従って、私たちは監査により、年次財務諸表およびマネジメント・レポートの法

    令遵守に関するいかなる限定事項も発見されなかったことを宣言する。
    意見表明の根拠

     私たちは、ドイツ商法第317条およびEU監査規則(No                         537/2014、以下「EU監査規則」という。)に準拠し、またド

    イツ経済監査士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して、年次財務
    諸表およびマネジメント・レポートの監査を行った。これらの要件、原則および基準に基づく私たちの責任の詳細
    は、私たちの監査報告書の「年次財務諸表およびマネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任」の項に記述
    されている。私たちは、欧州法およびドイツの商業上および職業的専門家に係る法律の要件に従い、機関から独立し
    ており、これらの要件に従い、ドイツのその他の職業的専門家としての責任を果たしている。加えて、EU監査規則第
    10条第2項f)に従って、私たちは、EU監査規則第5条第1項で禁止されている非監査業務を提供していないことを宣言
    する。私たちは、私たちが入手した監査証拠が、年次財務諸表およびマネジメント・レポートに対する私たちの意見
    の基礎を提供するのに十分かつ適切と判断している。
    年次財務諸表監査における監査上の主要な事項

     監査上の主要な事項とは2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る年次財務諸表監査において、私た

    ちの職業的専門家としての判断において、最も重要な項目をいう。当該事項は、全体としての年次財務諸表監査の過
    程および監査意見の形成において対応した事項であり、私たちは、当該事項に対して個別の意見を表明するものでは
    ない。
     以下に、私たちが監査上の重要な事項であると判断したものについて記す。

                                713/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    1.  観察不能なインプットを伴う金融商品の評価
    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、銀行はトレーディング資産241,390百万ユーロおよびトレーディング負債203,986百万ユーロ
    を計上している。いずれの残高にも、評価が観察不能なインプットに基づく金融商品が含まれている。
     これらの金融商品の評価に関して、市場価格は観察不能である。したがって、公正価値は広く認められている評価

    技法を使用して決定されなければならない。これらの評価技法は、複雑なモデルに基づく場合があり、また、割引
    キャッシュ・フロー、ボラティリティ、相関関係、信用スプレッドおよび流動性スプレッドなど、判断を要する観察
    不能なインプットに関連する仮定や推測を含むことがある。
     観察不能なインプットを伴う金融商品の評価は、使用される評価技法およびモデルの性質が複雑なために仮定およ

    び判断に基づく度合いが高いことから、これは監査上の重要な事項である。
    監査人の対応

     私たちは、経営陣による金融商品の公正価値決定プロセスおよびそれに含まれる重要な観察不能なインプットの決
    定について理解し、統制の整備状況を評価し、その運用状況の有効性をテストした。
     これには特に、独立した価格検証、モデルの限界の評価を含む評価モデルの独立した検証、不適切な可能性のある

    評価モデルの使用に関するモニタリング、公正価値調整の計算に関連する統制、ならびに関連するITシステム統制が
    含まれる。
     私たちは、評価技法、モデルおよび手法を評価し、これらのモデルで使用されたインプットを分析した。私たち

    は、独立したデータおよび手法を用いてこれらの評価調整のサンプルの再計算を実施した。私たちは、独立したモデ
    ルおよびインプットが使用された、公正価値で測定する金融商品のサンプルについて独立した再評価を実施した。私
    たちはまた、使用された代用インプットのサンプルの妥当性を独立して評価した。
     私たちは、金融商品評価の領域に特化した専門性を有する内部の専門家を利用した。

     手続の結果、観察不能なインプットを伴う金融商品の評価に関していかなる限定事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     公正価値測定に使用された評価技法、モデルおよび手法に関する情報は、年次財務諸表に対する注記の「一般的な
    情報、作成の基礎」および「貸借対照表注記、トレーディング資産および負債」の項に記載されている。
    2.  将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めること

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、銀行は2,888百万ユーロの信用損失引当金を認識した。非デフォルト顧客貸出金に係るモデ
    ルベースの予想信用損失の計算に使用されたデフォルト確率の見積りは、現在の経済動向および将来的なマクロ経済
    予測(国内総生産および失業率など)を組み込んだ過去の情報に基づいている。このように決定された基本シナリオ
    は、統計的手法を用いて複数のシナリオ分析に変換される。これらのシナリオは基本との乖離を特定するものであ
    り、様々な格付別および相手先別のデフォルト確率を表す、複数年に係るカーブを決定する際の基礎となる。これら
    のデフォルト確率は、予想信用損失の計算および顧客貸出金の信用リスクの著しい増大の特定に使用される。
     当事業年度におけるCOVID-19パンデミックによって生じた経済の不確実性、それによる将来的な情報の見積りの不

    確実性、およびリスクの早期検出に係る政府の支援制度の影響を考慮し、銀行は、従来型の信用リスク・モデルと予
    測手法を用いて、計算された予想信用損失に調整を加えた。
     保有する非デフォルト貸出金の重要性ならびにCOVID-19パンデミックを含む不確実性および判断の増加の観点か

    ら、私たちは、モデルベースの予想信用損失の計算およびその調整に将来的な情報を含めることは監査上の重要な事
    項であると考える。
    監査人の対応

                                714/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     監査手続の一環として、私たちは実行されたプロセスを理解し、将来的な情報の選定、決定および検証に係る統制
    の整備状況を評価し、その有効性をテストした。
     予測手法の見直しについては、銀行の検証レポートに基づき評価した。さらに、私たちは選定された変数を基本シ

    ナリオに含めるために使用された手法および複数のシナリオ分析のパフォーマンスを検証した。
     私たちは、銀行が使用した報告日現在のマクロ経済予測を、外部ソースと比較することによって分析した。

     また、銀行が調整にあたって適用した手法についても検証した。その際、私たち独自のベンチマーク分析から得た

    知見を活かして、銀行の感応度分析結果の評価を行った。また、銀行の手法に従い、予想信用損失の計算にあたって
    調整が適切に考慮されていることを検証した。
     将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることの監査にあたり、私たちは信用リスク・モデリン

    グの領域に特化した専門性を有する内部の専門家を利用した。
     手続の結果、将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることに関していかなる限定事項も発見さ

    れなかった。
    関連する開示の参照先

     将来的な情報をモデルベースの予想信用損失の計算に含めることに関する情報は、年次財務諸表に対する注記の
    「一般的な情報、作成の基礎」の項に記載されている。
    3.  関係会社に対する投資の評価

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、銀行は27,948百万ユーロの関係会社に対する投資を計上している。
     関係会社に対する投資は、取得価額、あるいは減損の回復可能性がない場合は取得原価または公正価値のいずれか

    低い金額で計上される。公正価値は、各関係会社の複数年計画に基づいて決定される。これに関連して、特に、資本
    要件との乖離、年間の損益、キャッシュ・フロー、資本コストおよび割引率に関する仮定を置かなければならない。
    さらに、減損が永久的なものかどうかの見積りが要求される。
     関係会社に対する投資の測定は高度な判断を要することと、この項目の金額的重要性が高いことから、これは監査

    上の重要な事項である。
    監査人の対応

     監査手続の一環として、私たちは実行されたプロセスを理解し、関係会社に対する投資の評価に係る統制の整備状
    況を評価し、その有効性をテストした。
     私たちは、重要な仮定および計画に関する仮定のバリュー・ドライバーを評価した。その際、私たちは、複数年計

    画に使用された重要な仮定の整合性を評価し、また、外部から入手可能な市場予想との比較を行った。
     関係会社の予想将来キャッシュ・フローの分析にあたり、私たちは、事業計画を前事業年度の計画および達成した

    実績と比較し、乖離について評価した。さらに、詳細な計画期間および終身年金の経済動向に関する仮定が外部から
    入手可能な予測の範囲内にあるかどうかを検討した。成長率、資本コスト率および税率の見積りといった、公正価値
    の見積りに使用された評価パラメータを、外部から入手可能なパラメータとの比較によって検討した。
     また、使用された評価モデルの計算の正確性について確認した。

     関連会社に対する投資の評価の監査にあたり、私たちは、事業評価の領域に特化した専門性を有する内部の専門家

    を利用した。
     手続の結果、関係会社に対する投資の評価に関していかなる限定事項も発見されなかった。

                                715/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    関連する開示の参照先
     関係会社に対する投資の評価に関する情報は、年次財務諸表に対する注記の「一般的な情報、作成の基礎」および
    「貸借対照表注記、関係会社および参加関係のある会社に関する情報」の項に記載されている。
    4.  繰延税金の認識および測定

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     2020  年12月31日現在、銀行は2,638百万ユーロの繰延税金を計上している。
     当該資産の将来の利用可能性に関する見積りは、潜在的な将来の課税所得に依存する。これは見積りの不確実性の

    対象となり、予想される主要な仮定の変動に依存する。これは、承認された事業計画(税法上の繰越期間、タック
    ス・プランニングの実現可能性およびその他の関連検討事項のレビューを含む。)に基づく営業成績の見通しに関す
    る仮定を含むが、これらに限定されない。
     将来の課税所得ならびに繰越欠損金および過年度に請求されなかった繰越税額控除の利用可能性に関する様々な見

    積りには重要性があり判断を用いることから、繰延税金資産の認識および測定の評価は監査上の重要な事項である。
    監査人の対応

     私たちは、控除可能な一時差異および繰越営業純損失が税法の規定およびドイツの法律に基づく繰延税金の会計処
    理規則に準拠して識別され、測定されているかどうかを判断するために繰延税金資産の認識および測定のプロセスを
    理解し、統制の整備状況を評価し、その運用状況の有効性をテストした。
     これは、関連する支店の将来の課税所得を見積る基礎として、承認された事業計画の要素を策定し、配分するため

    に使用される仮定を含むが、これらに限定されない。
     さらに、私たちは、将来の課税所得の見積りにおける仮定を分析することにより、銀行の繰延税金資産の認識手法

    を検証した。私たちは、将来の課税所得の見積りに使用するデータの網羅性および正確性を検証し、将来の課税所得
    予測の基礎となる重要な仮定を外部から入手可能な過去および将来のデータと比較した。また、承認された事業計画
    に適用されるパラメータを評価し、基礎となる仮定の感応度分析を実施した。さらに、過去の予測の正確性を実績と
    比較した。
     繰延税金の回収可能性に関する上記の仮定の監査にあたり、私たちは、事業評価の領域に特化した専門性を有する

    私たちの税務の専門家および内部の専門家を利用した。
     手続の結果、繰延税金の認識および測定に関していかなる限定事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     繰延税金の認識および測定に関する情報は、年次財務諸表に対する注記の「一般的な情報、作成の基礎」および
    「貸借対照表注記、繰延税金」の項に記載されている。
    5.  財務報告におけるITアクセスおよび変更管理

    当該事項が監査上の重要な事項であると判断した理由

     銀行の財務報告の正確性は、日々処理される取引が相当数あるため、使用されるITの信頼性および継続性に大きく
    依存している。       当事業年度において銀行は、ITシステムおよびプロセスの一元化を強化し、IT処理およびアクセスな
    らびに変更管理の信頼性および継続性を高め、ITの複雑性を軽減する取り組みを継続した。
     信頼性が高く継続的なデータ処理への依存度が高いこと、また、IT統制が内部統制システムの広範囲にわたること

    を踏まえ、私たちは、財務報告におけるITアクセスおよび変更管理を監査上の重要な事項であると考える。
    監査人の対応

     私たちは、IT全般統制および財務報告に関連するIT業務処理統制を含むIT統制環境を評価した。私たちの手続で
    は、進行中の一元化の取り組みによる現在のIT統制環境に対する当年度中の変更も範囲に含まれる。
                                716/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     さらに、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システムにわたるユーザー・アクセス管理お
    よび変更管理に関するIT全般統制の運用状況の有効性をテストした。また、自動化されたデータ処理、データフィー
    ドおよびインターフェースに関するIT業務処理統制をテストした。ITアクセス管理に関連する監査手続には、ユー
    ザー・アクセスのプロビジョニングおよび取り消し、特権ユーザー・アクセス、定期的なアクセス権の更新、システ
    ムのセキュリティ設定およびユーザー認証に係る統制が含まれるが、これらに限定されない。IT変更管理に関連する
    監査手続には、変更が導入前にテストされ承認されていたかどうか、また、ユーザー管理の変更が認可されたユー
    ザーに限定されていたかどうかの評価が含まれるが、これらに限定されない。
     さらに、プログラム開発者が、本稼働システムにおける変更の承認権を有していたどうか、また、責任範囲が機能

    的に分離されていたかどうかを評価するために、アプリケーション、データベースおよびオペレーティング・システ
    ムそれぞれについて、アプリケーションの本稼働バージョンのアクセス権に基づいて修正を実行することができたか
    どうかをテストした。
     財務報告プロセスにおけるITアクセスおよび変更管理の監査にあたり、私たちは、IT監査の領域に特化した専門性

    を有する内部の専門家を利用した。
     手続の結果、財務報告におけるITアクセスおよび変更管理に関していかなる限定事項も発見されなかった。

    関連する開示の参照先

     財務報告に係る内部統制の一般的な説明については、統合マネジメント・レポートの「財務報告に係る内部統制」
    の項を参照のこと。
    その他の情報

     業務執行取締役は、その他の情報の責任を負っている。その他の情報は、以下で構成される。

     -マネジメント・レポートで言及するウェブサイトで公開されている、ドイツ商法第289f条に基づく統合コーポ

      レート・ガバナンス・ステートメント
      および本監査報告書発行前に入手した版の年次報告書に含まれる、その他の以下の項目。
      -非財務諸表
      -ドイツ商法第264条第2項第3文およびドイツ商法第289条第1項第5文に基づく責任に関するステートメント
      ただし、年次財務諸表、一部が監査対象となっているマネジメント・レポートおよび私たちの監査報告書は含ま
      れない。
     年次財務諸表およびマネジメント・レポートに対する私たちの意見は、その他の情報を対象としておらず、した

    がって私たちは、その他の情報に対する意見またはその他のいかなる形式の保証に関する結論も表明しない。
     監査に関連する私たちの責任は、その他の情報を通読し、その際に、当該その他の情報について以下を検討するこ

    とにある。
     -年次財務諸表、マネジメント・レポートまたは私たちが監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるか

     -上記に該当しない場合、重要な虚偽表示の兆候があるか
     私たちが実施した手続に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があった場合、私たちはその事実を報告すること

    が求められている。これに関して、私たちが報告すべきものはない。
    年次財務諸表およびマネジメント・レポートに関する業務執行取締役およびスーパーバイザリー・

    ボードの責任
     業務執行取締役は、すべての重要な点について、機関に適用されるドイツの法律に準拠し、法的に要求されるドイ

    ツ会計原則に従って、機関の資産、負債および財政状態ならびに財務成績につき真実かつ公正な概観を示す年次財務
    諸表を作成する責任を負っている。さらに、業務執行取締役は、法的に要求されるドイツ会計原則に従って、不正ま
    たは誤謬による重要な虚偽表示のない年次財務諸表を作成するために、業務執行取締役が必要と判断した内部統制に
    対する責任を負っている。
                                717/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     年次財務諸表を作成するにあたり、業務執行取締役は、機関が継続企業として存続する能力があるかを評価する責

    任がある。また、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示する責任を負っている。また、継続企
    業の前提に基づいて財務報告を行うことについて実際のまたは法的な状況の矛盾がない場合、継続企業の前提に基づ
    いて財務報告を行う責任を負っている。
     さらに、業務執行取締役は、全体として機関の状況に関する適切な概観を有し、またすべての重要な点において、

    年次財務諸表と整合性があり、ドイツの法的要件を遵守し、将来の動向に関する機会およびリスクを適切に表示する
    マネジメント・レポートを作成する責任を負っている。また、適用されるドイツの法的要件に準拠したマネジメン
    ト・レポートを作成し、マネジメント・レポートにおける監査要点についての十分かつ適切な証拠を提供するため
    に、業務執行取締役が必要と判断した取り決めおよび措置(システム)について責任を負っている。
     スーパーバイザリー・ボードは、年次財務諸表およびマネジメント・レポートの作成に関する機関の財務報告プロ

    セスを監督する責任を負っている。
    年次財務諸表およびマネジメント・レポートの監査に関する監査人の責任

     私たちの監査の目的は、年次財務諸表に、全体として不正または誤謬による重要な虚偽表示がないか、ならびにマ

    ネジメント・レポートが、全体として機関の状況に関する適切な概観を提供しているか、またすべての重要な点にお
    いて、監査において得た知識および年次財務諸表と整合性があるか、ドイツの法的要件を遵守しているか、および将
    来の発展の機会とリスクを適切に表示しているか関する合理的な保証を得ること、ならびに年次財務諸表およびマネ
    ジメント・レポートに対する私たちの意見を含む監査報告書を発行することにある。
     合理的な保証は、高い水準の保証であるが、ドイツ商法第317条およびEU監査規則に準拠し、またドイツ経済監査

    士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められるドイツ財務諸表監査基準に準拠して行った監査が、重要な虚
    偽表示を常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別
    にまたは集計すると、当該年次財務諸表およびマネジメント・レポートに基づく利用者の意思決定に影響を与えると
    合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
     私たちは、エンゲージメントを通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持している。また、

    以下を実施する。
     -不正または誤謬による年次財務諸表およびマネジメント・レポートの重要な虚偽表示リスクを識別、評価し、当

      該リスクに対応した監査手続を策定、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。不正
      による重要な虚偽表示リスクを発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも
      高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、意図的な除外、虚偽の陳述、および内部統制の無効化が伴う
      ためである。
     -状況に応じて適切な監査手続を策定するために、年次財務諸表監査に関連する内部統制およびマネジメント・レ
      ポート監査に関連する取決めおよび基準(体制)について理解する。ただし、これは、機関のこれら内部統制や
      体制自体の有効性に対する意見を表明するためではない。
     -業務執行取締役が使用した会計方針の適切性および業務執行取締役によって行われた見積りの合理性ならびに関
      連する開示について評価する。
     -業務執行取締役が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか、また、入手した監査証拠に基
      づき、機関の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況に関して重要な不確実性が存在し
      ているかについて結論付ける。重要な不確実性が存在すると結論を付した場合は、監査報告書において年次財務
      諸表およびマネジメント・レポートの関連する開示に注意を喚起すること、または当該開示が適切でない場合
      は、除外事項付意見を表明することが求められている。私たちの結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠
      に基づいているが、将来の事象や状況により、機関は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
     -関連する開示を含めた全体としての年次財務諸表の表示、構成および内容を検討し、年次財務諸表が、法的に要
      求されるドイツ会計原則に準拠して機関の資産、負債、財政状態および財務成績につき真実かつ公正な概観を示
      すように、基礎となる取引や事象を表示しているかを評価する。
     -マネジメント・レポートに係る年次財務諸表との整合性、ドイツ法への準拠、機関の状況に関する概観について
      評価する。
                                718/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     -業務執行取締役がマネジメント・レポートにおいて表示した将来的な情報について監査手続を実施する。十分か
      つ適切な監査証拠に基づいて、特に業務執行取締役が将来的な情報の基礎として使用した重要な仮定について評
      価し、将来的な情報がこれらの仮定から適切に導出されているかについて評価する。私たちは、将来的な情報お
      よび基礎として使用された仮定に対して個別の意見を表明するものではない。また、将来事象が将来的な情報と
      大きく異なるという重大な不可避リスクが存在する。
     私たちは、特に計画した監査の範囲とその実施時期、ならびに監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を

    含むおよび監査上の重要な検出事項について、統治責任者に対して報告を行っている。
     また私たちは、統治責任者に、関連する独立性の要件を遵守している旨宣言しており、私たちの独立性に影響を与

    えると合理的に考えられるすべての関係性およびその他の事項、また該当する場合は関連するセーフガードについて
    報告を行っている。
     私たちは、統治責任者に報告した事項のうち、当年度の年次財務諸表監査で最も重要な事項を、監査上の主要な事

    項と決定する。私たちは、法規制により当該事項の公表が禁止されている場合を除き、これらの事項を監査報告書に
    おいて記載する。
    その他の法規制要件

    公表目的で作成される年次財務諸表およびマネジメント・レポートの電子的複製に関するドイツ商法第317条第3b項

    に準拠した保証に係る報告
    意見

     私たちは、添付の電子ファイル[Deutsche_Bank_AG_JA+LB_ESEF-2020-12-31.zip]に含まれる、公表目的で作成

    された年次財務諸表およびマネジメント・レポートの複製(以下「ESEF文書」という。)が、すべての重要な点にお
    いて、電子報告様式(以下「ESEFフォーマット」という。)に関するドイツ商法第328条第1項の要件を遵守している
    かどうかについて合理的な保証を得るために、ドイツ商法第317条第3b項に準拠した保証手続を実施した。ドイツの
    法的要件に従い、この保証の範囲は、年次財務諸表およびマネジメント・レポートに含まれる情報をESEFフォーマッ
    トに変換することに限定される。したがって、当該保証はこの複製に含まれる情報または上述の電子ファイルに含ま
    れる他の情報のいずれにも関連するものではない。
     私たちは、上述の添付の電子ファイルに含まれる、公表目的で作成された年次財務諸表およびマネジメント・レ

    ポートの複製が、すべての重要な点において、電子報告様式に関するドイツ商法第328条第1項の要件を遵守している
    ものと認める。私たちは、当該複製に含まれる情報および上述のファイルに含まれるその他の情報のいずれについて
    も、この合理的な保証意見および上記の「年次財務諸表およびマネジメント・レポートに関する監査報告書」に含ま
    れる2020年1月1日から2020年12月31日までの事業年度に係る添付の年次財務諸表および添付のマネジメント・レポー
    トに対する監査意見を超えて、意見を表明するものではない。
    意見表明の根拠

     私たちは、ドイツ商法第317条第3b項およびIDW保証基準の公開草案:「公表目的で作成された財務諸表およびマネ

    ジメント・レポートの電子的複製に関するドイツ商法第317条第3b項に準拠した保証」(ED                                          IDW  AsS  410)に準拠
    し、上述の添付の電子ファイルに含まれる年次財務諸表およびマネジメント・レポートの複製について保証手続を実
    施した。当該基準に基づく私たちの責任については、「ESEF文書の保証手続に関する監査人の責任」の項に詳述され
    ている。私たち監査人の実務では、品質管理システムに関して、IDW品質管理基準:「公認会計士の実務における品
    質管理の要件」(IDW          QS  1)に記載された要件を適用している。
    ESEF  文書に関する業務執行取締役およびスーパーバイザリー・ボードの責任

     機関の業務執行取締役は、ドイツ商法第328条第1項第4文第1号に準拠して年次財務諸表およびマネジメント・レ

    ポートの電子的複製を含むESEF文書を作成する責任を負っている。
                                719/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
     さらに、機関の業務執行取締役は、不正または誤謬による、電子報告様式に関するドイツ商法第328条第1項の要件
    の重要な不遵守のないESEF文書を作成するために、業務執行取締役が必要と判断した内部統制に対する責任を負って
    いる。
     機関の業務執行取締役は、ESEF文書を、監査報告書、添付の監査済年次財務諸表および監査済マネジメント・レ

    ポートならびに公表予定のその他の文書と合わせて、ドイツ連邦官報の担当官に提出する責任も負っている。
     スーパーバイザリー・ボードは、財務報告プロセスの一環として、ESEF文書の作成を監督する責任を負っている。

    ESEF  文書の保証手続に関する監査人の責任

     私たちの目的は、ESEF文書に、不正または誤謬によるドイツ商法第328条第1項の要件の重要な不遵守がないかどう

    かについて、合理的な保証を得ることにある。私たちは、エンゲージメントを通じて、職業的専門家としての判断を
    行い、職業的懐疑心を保持している。また、以下を実施する。
     -不正または誤謬によるドイツ商法第328条第1項の要件の重要な不遵守リスクを識別、評価し、当該リスクに対応
      した監査手続を策定、実施し、保証意見の基礎となる十分かつ適切な保証の証拠を入手する。
     -状況に応じて適切な保証手続を策定するために、ESEF文書の保証に関連する内部統制について理解する。ただ
      し、これは、これらの統制の有効性に対する保証意見を表明するためではない。
     -ESEF文書の技術的妥当性、すなわち、ESEF文書を含む電子ファイルが、報告日時点で有効な版で、この電子ファ
      イルの技術仕様に関する委任規則(EU)第2019/815号の要件を満たしているかどうかを評価する。
     -ESEF文書により、監査済年次財務諸表および監査済マネジメント・レポートと同等の内容でXHTMLを複製できる
      かどうかを評価する。
    EU 監査規則第10条に基づく追加情報

     私たちは、2020年5月20日付定時株主総会において、監査人に選任された。私たちは、2020年6月5日付スーパーバ

     イザリー・ボードに出席した。私たちは、2020年度よりドイツ銀行アクツィエンゲゼルシャフトの監査人を務めて
     いる。
     私たちは、本監査報告書において表明された意見が、EU監査規則第11条に準拠して、監査委員会への追加報告書

     (長分式監査報告書)と整合的であることを宣言する。
    エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人

     エンゲージメントに対する責任を負っているドイツ公認会計監査人は、ホルガー・レシュケン氏である。

    エシュボルン/フランクフルト・アム・マイン、2021年3月8日

    アーンスト・アンド・ヤング・ゲーエムベーハー

    監査法人
     バース               レシュケン

     経済監査士             経済監査士
     ドイツ公認会計監査人        ドイツ公認会計監査人
       次へ

                                720/733



                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Bestätigungsvermerk             des  unabhängigen        Abschlussprüfers
    An  die   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft,            Frankfurt      am  Main

    Vermerk     über   die  Prüfung     des   Jahresabschlusses           und  des   Lageberichts

    Prüfungsurteile

    Wir   haben    den   Jahresabschluss          der   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft,             Frankfurt       am  Main,    –

    bestehend      aus   der   Bilanz     zum   31.   Dezember      2020   und   der   Gewinn-     und   Verlustrechnung          für   das
    Geschäftsjahr         vom   1.  Januar    2020   bis   zum   31.   Dezember      2020   sowie    dem   Anhang,     einschließlich
    der   Darstellung       der   Bilanzierungs-         und   Bewertungsmethoden            – geprüft.      Darüber     hinaus    haben    wir
    den   Lagebericht        der   Deutsche      Bank    Aktiengesellschaft,             der   mit   den   Konzernlagebericht
    zusammengefasst          ist,   für   das   Geschäftsjahr         vom   1.  Januar     2020   bis   zum   31.   Dezember      2020
    geprüft.       Die    auf    der    im   Lagebericht         angegebenen         Internetseite          veröffentlichte
    zusammengefasste           Erklärung       zur   Unternehmensführung             nach   §  289f   HGB,   die   Bestandteil        des
    Lageberichts        ist,   haben    wir   in  Einklang      mit   den   deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        nicht
    inhaltlich       geprüft.
    Nach   unserer     Beurteilung       aufgrund      der  bei   der  Prüfung     gewonnenen       Erkenntnisse

    ・   entspricht       der  beigefügte       Jahresabschluss          in  allen    wesentlichen        Belangen      den  deutschen,

       für  Institute      geltenden      handelsrechtlichen            Vorschriften        und  vermittelt       unter    Beachtung
       der  deutschen      Grundsätze       ordnungsmäßiger          Buchführung       ein   den  tatsächlichen         Verhältnissen
       entsprechendes         Bild   der   Vermögens-       und  Finanzlage       der   Gesellschaft        zum  31.   Dezember      2020
       sowie    ihrer    Ertragslage        für  das   Geschäftsjahr         vom  1.  Januar    2020   bis  zum   31.  Dezember
       2020   und
    ・   vermittelt       der  beigefügte       Lagebericht        insgesamt      ein  zutreffendes        Bild   von  der   Lage   der

       Gesellschaft.         In  allen    wesentlichen        Belangen      steht    dieser    Lagebericht        in  Einklang      mit   dem
       Jahresabschluss,           entspricht       den   deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        und   stellt    die
       Chancen     und  Risiken     der   zukünftigen       Entwicklung        zutreffend       dar.   Unser    Prüfungsurteil         zum
       Lagebericht       erstreckt      sich   nicht    auf  den   Inhalt    der  oben   genannten      zusammengefassten
       Erklärung      zur   Unternehmensführung.
    Gemäß    §  322   Abs.   3 Satz   1 HGB   erklären      wir,   dass   unsere    Prüfung     zu  keinen    Einwendungen        gegen

    die   Ordnungsmäßigkeit           des   Jahresabschlusses           und  des   Lageberichts        geführt     hat.
    Grundlage      für  die   Prüfungsurteile

    Wir   haben    unsere    Prüfung     des   Jahresabschlusses           und  des   Lageberichts        in  Übereinstimmung          mit  §

    317   HGB   und   der   EU-Abschlussprüferverordnung                  (Nr.   537/2014;      im  Folgenden      "EU-APrVO")        unter
    Beachtung      der   vom   Institut      der   Wirtschaftsprüfer           (IDW)    festgestellten          deutschen      Grundsätze
    ordnungsmäßiger          Abschlussprüfung           durchgeführt.         Unsere    Verantwortung         nach   diesen    Vorschriften,
    Grundsätzen        und   Standards       ist   im  Abschnitt       "Verantwortung          des   Abschlussprüfers           für   die
    Prüfung     des   Jahresabschlusses           und   des  Lageberichts"         unseres     Bestätigungsvermerks             weitergehend
    beschrieben.         Wir   sind    von   dem   Unternehmen        unabhängig        in   Übereinstimmung           mit   den
    europarechtlichen           sowie    den   deutschen      handelsrechtlichen            und   berufsrechtlichen           Vorschriften
                                721/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    und   haben     unsere     sonstigen       deutschen       Berufspflichten           in   Übereinstimmung           mit   diesen
    Anforderungen         erfüllt.      Darüber     hinaus    erklären      wir   gemäß    Artikel     10  Abs.   2 Buchstabe      f)  EU-
    APrVO,     dass   wir   keine    verbotenen       Nichtprüfungsleistungen               nach   Artikel     5  Abs.   1  EU-APrVO
    erbracht      haben.     Wir   sind    der   Auffassung,        dass    die   von   uns   erlangten       Prüfungsnachweise
    ausreichend        und   geeignet       sind,     um   als   Grundlage       für   unsere     Prüfungsurteile           zum
    Jahresabschluss          und   zum  Lagebericht        zu  dienen.
    Besonders      wichtige      Prüfungssachverhalte             in  der   Prüfung     des  Jahresabschlusses

    Besonders       wichtige      Prüfungssachverhalte              sind    solche     Sachverhalte,          die   nach    unserem

    pflichtgemäßen          Ermessen      am  bedeutsamsten         in  unserer     Prüfung     des   Jahresabschlusses           für   das
    Geschäftsjahr         vom   1.  Januar    2020   bis   zum   31.   Dezember      2020   waren.    Diese    Sachverhalte        wurden
    im  Zusammenhang        mit   unserer     Prüfung     des   Jahresabschlusses            als   Ganzem     und   bei   der   Bildung
    unseres     Prüfungsurteils          hierzu     berücksichtigt;          wir   geben    kein   gesondertes        Prüfungsurteil          zu
    diesen    Sachverhalten         ab.
    Nachfolgend        beschreiben       wir   die  aus   unserer     Sicht    besonders      wichtigen      Prüfungssachverhalte:

    1.   Bewertung      von   Finanzinstrumenten            mit  nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren

       Eingangsparametern
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.   Dezember      2020    weist    die   Bank    Handelsaktiva         in  Höhe    von   EUR   241.390     Mio.    und

    Handelspassiva          in  Höhe   von   EUR   203.986     Mio.   aus.   In  diesen     sind   auch   Finanzinstrumente
    enthalten,       deren    Bewertung      auf   nicht    beobachtbaren         Parametern       basiert.
    Für   die   Bewertung       dieser     Finanzinstrumente            sind    keine     Marktpreise        beobachtbar.         Die

    beizulegenden         Zeitwerte      sind   daher    auf   Basis    anerkannter        Bewertungsverfahren             zu  ermitteln.
    Diese    Bewertungsverfahren             können     auf   komplexen       Modellen      beruhen      und   ermessensbehaftete
    Annahmen      und   Schätzungen        für   nicht    beobachtbare        Parameter      wie   diskontierte        Zahlungsströme,
    Volatilitätsniveaus,             Korrelationen         sowie    Kredit-     und   Liquiditätsspreads            beinhalten.
    Da  die   Bewertung       von   Finanzinstrumenten            mit   nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren

    Eingangsparametern            aufgrund      der   Komplexität        der   angewandten        Bewertungsverfahren             und   -modelle
    in  hohem    Maße    von   Annahmen      und   Ermessensentscheidungen               abhängig      ist,    haben    wir   diesen
    Sachverhalt        als  besonders      wichtigen      Prüfungssachverhalt            bestimmt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Wir   haben    uns   ein   Verständnis        der   Kontrollen       für   die   vom   Management       angewandten        Prozesse      zur

    Ermittlung       des   beizulegenden         Zeitwerts      von  Finanzinstrumenten            und   der  Ermittlung       von   nicht    in
    einem    aktiven     Markt    beobachtbaren         Eingangsparametern            verschafft,        die   Ausgestaltung         dieser
    Kontrollen       beurteilt      und  ihre   operative      Wirksamkeit        geprüft.
    Dies   betraf     insbesondere        die   Kontrollen       im  Rahmen     der   unabhängigen        Preisverifizierung,             der

    unabhängigen         Validierung        von   Bewertungsmodellen,             einschließlich          der   Beurteilung        von
    Modellbeschränkungen,               der   Überwachung        einer     potenziell        unsachgemäßen          Verwendung        von
                                722/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Bewertungsmodellen            und   der   Berechnung       von   Marktpreisanpassungen              sowie    die   zugehörigen
    Kontrollen       in  Bezug    auf  die   relevanten       IT-Systeme.
    Wir   haben    die   Bewertungsverfahren,             -modelle      und   -methoden      nachvollzogen         und   die   ausgewählten

    Eingangsparameter,            die   in  den   Modellen      verwendet       wurden,      analysiert.        Wir   haben    unter
    Verwendung       unabhängiger         Modelle     und   Eingangsparameter            die   unabhängige        Neubewertung         einer
    Stichprobe       von   zum   beizulegenden         Zeitwert      bewerteten       Finanzinstrumenten            vorgenommen.        Darüber
    hinaus     erfolgte      auf   Stichprobenbasis           eine   unabhängige        Beurteilung        der   Angemessenheit          der
    verwendeten        Näherungsparameter.
    Wir   haben    interne      Spezialisten         mit   besonderen        Fachkenntnissen           in   der   Bewertung       von

    Finanzinstrumenten            hinzugezogen.
    Aus   unseren      Prüfungshandlungen            haben    sich    keine    Einwendungen         gegen    die   Bewertung       von

    Finanzinstrumenten            mit   nicht    in  einem    aktiven     Markt    beobachtbaren         Eingangsparametern            ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Erläuterungen         der   Bewertungsverfahren,              -modelle      und   -methoden       für   die   Bemessung       des

    beizulegenden         Zeitwerts      sind   in  den   Abschnitten        Allgemeine       Angaben     "Grundlagen        und   Methoden"
    und   Erläuterung       zur   Bilanz    "Handelsbestand"           des  Anhangs     zum   Jahresabschluss          enthalten.
    2.   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte         Ermittlung       der

       Risikovorsorge
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Die   der   modellbasierten          Berechnung       der   Risikovorsorge          für   nicht    ausgefallene        Kundenkredite

    zugrunde      gelegte     Schätzung      der   Ausfallwahrscheinlichkeiten                 basiert     zum   einen    auf  historischen
    Informationen.           Zum    anderen      fließen      aktuelle       wirtschaftliche           Entwicklungen          sowie
    zukunftsorientierte              makroökonomische             Prognosen        (z.B.      Bruttoinlandsprodukt               und
    Arbeitslosenraten)            ein.   Das   so  ermittelte       Basisszenario         wird   durch    die   Nutzung     statistischer
    Methoden      in  eine   Multi-Szenario-Analyse              übertragen.        Die   Szenarien      spezifizieren         Abweichungen
    vom   Basisszenario.          Diese    dienen    als   Grundlage      für  die   Ableitung      von   Mehrjahreskurven           für   die
    Ausfallwahrscheinlichkeiten                  verschiedener         Rating-      und   Kontrahentenklassen,              die   bei   der
    Berechnung       der   erwarteten       Kreditausfälle          und   bei   der   Identifizierung          einer    signifikanten
    Verschlechterung           der   Kreditqualität         von  Kundenkrediten         verwendet      werden.
    Vor   dem  Hintergrund        der  im  Geschäftsjahr         aufgetretenen         wirtschaftlichen           Verwerfungen        aufgrund

    der   COVID-19-Pandemie,             der   sich    daraus     ergebenden        Unsicherheiten          bei   der   Schätzung
    zukunftsgerichteter             Informationen,          und   der   Auswirkung       staatlicher        Stabilisierungsmaßnahmen
    auf   die   Risikofrüherkennung             hat   die   Bank    Anpassungen        der   anhand     der   herkömmlichen
    Kreditrisikomodelle             und  Prognoseverfahren           ermittelten       Risikovorsorge         vorgenommen.
    Vor   dem   Hintergrund        des   signifikanten         Volumens      der   Bestände      der   nicht    ausgefallenen         Kredite

    sowie    der   auch   aufgrund      der   COVID-19-Pandemie           erhöhten      Unsicherheiten         und   Ermessensspielräume
    erachten      wir   die   Einbeziehung         zukunftsgerichteter             Informationen         in   die   modellbasierte
    Ermittlung        der    Risikovorsorge           und    deren     Anpassung        als    besonders        wichtigen
    Prüfungssachverhalt.
                                723/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Prüferisches        Vorgehen
    Im  Rahmen    unserer     Prüfungshandlungen            haben    wir   uns   ein   Verständnis        der   bestehenden        Prozesse

    verschafft       und   die   Ausgestaltung         der   Kontrollen       zur   Auswahl,      Ermittlung       und   Validierung
    zukunftsgerichteter             Informationen         beurteilt      und  ihre   Wirksamkeit       getestet.
    Wir   haben    die   Überprüfung        der   Prognoseverfahren           auf   Basis    der   Validierungsberichte             der   Bank

    nachvollzogen.          Darüber     hinaus     haben    wir   die   Methoden      zur   Einbeziehung         der   ausgewählten
    Variablen       in   das    Basisszenario          sowie     die    Durchführung         der    Multi-Szenario-Analyse
    nachvollzogen.
    Die   von   der   Bank   zum   Stichtag      verwendeten        makroökonomischen           Prognosen      haben    wir   mit   externen

    Quellen     verglichen.
    Weiterhin       haben    wir   die   von   der   Bank   vorgenommenen         Anpassungen        methodisch       nachvollzogen.

    Hierbei     haben    wir   die  Ergebnisse       der   von  der   Bank   durchgeführten         Sensitivitätsanalysen              anhand
    unserer     Erkenntnisse        aus   eigenen     Benchmarkanalysen            gewürdigt.       Zudem    haben    wir   uns   davon
    überzeugt,       dass   die   Anpassungen       in  der   Risikovorsorgeermittlung                entsprechend        der  Methodik      der
    Bank   sachgerecht       berücksichtigt         wurden.
    Für   die   Prüfung     der   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte

    Ermittlung       der   Risikovorsorge         haben    wir  interne     Spezialisten        hinzugezogen,         die   über   besondere
    Fachkenntnisse         auf  dem   Gebiet    der   Kreditrisikomodellierung                verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        hinsichtlich        der   Einbeziehung

    zukunftsgerichteter             Informationen         in   die   modellbasierte          Ermittlung        der   Risikovorsorge
    ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben     zur   Einbeziehung        zukunftsgerichteter             Informationen         in  die   modellbasierte          Ermittlung

    der   Risikovorsorge          sind   in  dem   Abschnitt      Allgemeine       Angaben     "Grundlagen        und   Methoden"      des
    Anhangs     zum   Jahressabschluss           enthalten.
    3.   Bewertung      von   Anteilen      an  verbundenen        Unternehmen

    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.   Dezember      2020   weist    die   Bank   Anteile     an  verbundenen        Unternehmen        in  Höhe   von   EUR

    27.948    Mio.   aus.
    Die   Anteile     an  verbundenen        Unternehmen        werden    zu  Anschaffungskosten            bzw.   bei   voraussichtlich

    dauernder       Wertminderung         zum   niedrigeren        beizulegenden         Wert   bilanziert.        Die   Ermittlung       des
    beizulegenden         Werts    basiert      auf   einer    Mehrjahresplanung            für   das   jeweilige       verbundene
    Unternehmen.          Diesbezüglich           sind     Annahmen,        insbesondere          zur    Herleitung         von
    Eigenkapitalanforderungen,                 von   Jahresergebnissen,            von  Cashflows      sowie    zu  Kapitalkosten         und  zu
    Diskontierungssätzen             zu  treffen.      Weiterhin      sind   Einschätzungen          zur   Dauerhaftigkeit          etwaiger
    Wertminderungen          vorzunehmen.
                                724/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Da   die   Bewertung       von   Anteilen       an   verbundenen        Unternehmen        in   einem     hohen     Maße
    Ermessensentscheidungen               beinhalten       und   dieser    Posten    einen    wesentlichen        Betrag    aufweist,      ist
    dies   ein  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Im  Rahmen    unserer     Prüfungshandlungen            haben    wir   uns   ein   Verständnis        der   bestehenden        Prozesse

    zur   Ermittlung       zur   Bewertung       von   Anteilen      an  verbundenen        Unternehmen        verschafft,        die
    Ausgestaltung         der   zugehörigen       Kontrollen       beurteilt      und   ihre   Wirksamkeit       getestet.
    Die   wesentlichen        Prämissen      und   Werttreiber        der   Planannahmen        haben    wir   nachvollzogen.         Hierbei

    haben    wir   die   Konsistenz       der   wesentlichen        Annahmen      der   Mehrjahresplanung           beurteilt      und   diese
    zusätzlich       mit   extern    verfügbaren        Markterwartungen           verglichen.
    Bei   der   Analyse     der   erwarteten       künftigen      Zahlungsmittelzuflüsse               der   verbundenen        Unternehmen

    haben    wir   die   Geschäftsplanung           mit   der   Planung     des   vorherigen       Geschäftsjahres          und   den
    tatsächlich        realisierten        Ergebnissen        verglichen       und   Abweichungen        nachvollzogen.          Weiterhin
    haben    wir   untersucht,        inwieweit       die   Annahmen      zur   volkswirtschaftlichen              Entwicklung        im
    Detailplanungszeitraum              und   in  der   ewigen    Rente    innerhalb      von   Bandbreiten        extern    verfügbarer
    Prognosen       liegen.      Die   im   Rahmen     der   Schätzung       des   beizulegenden         Werts    verwendeten
    Bewertungsparameter,              wie   beispielsweise          geschätzte       Wachstumsraten,          Kapitalkostensätze            und
    Steuersätze,        haben    wir   mit  intern    und  extern    verfügbaren       Parametern       abgeglichen.
    Darüber     hinaus     haben    wir   die   rechnerische         Richtigkeit        des   verwendeten        Bewertungsmodells

    nachvollzogen.
    Für   die   Prüfung     der   Bewertung       von   Anteilen      an  verbundenen        Unternehmen        haben    wir   interne

    Spezialisten         hinzugezogen,          die   über    besondere       Fachkenntnisse          auf   dem   Gebiet     der
    Unternehmensbewertung              verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    die   Bewertung      von   Anteilen

    an  verbundenen        Unternehmen       ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben      zur   Bewertung       von   Anteilen      an  verbundenen        Unternehmen        sind    im  Anhang     in  den

    Abschnitten        Allgemeine       Angaben      "Grundlagen        und   Methoden"       und   Erläuterungen         zur   Bilanz
    "Angaben      zu  verbundenen        Unternehmen        und   Unternehmen        mit   denen    ein   Beteiligungsverhältnis
    besteht"      des   Anhangs     zum  Jahresabschlusses           enthalten.
    4.   Ansatz    und   Bewertung      latenter      Steuern

    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt

    Zum   31.  Dezember      2020   weist    die  Bank   latente     Steuern     in  Höhe   von  EUR   2.638    Mio.   aus.

    Die   Einschätzung        der   Nutzbarkeit       der   Ansprüche      erfolgt     auf  Basis    des   zukünftigen       steuerlichen

    Ertragspotenzials.             Diese    ist   mit   Schätzunsicherheiten              behaftet      und   abhängig      von   der
    voraussichtlichen           Entwicklung        wesentlicher        Annahmen.      Hierzu    zählen    insbesondere        die   Annahmen
                                725/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    über   prognostizierte          Geschäftsergebnisse             auf   Basis    genehmigter        Geschäftspläne         einschließlich
    einer    Aufstellung        über    die   Vortragsperioden,            Steuerplanungsmöglichkeiten                  sowie    sonstiger
    maßgeblicher        Überlegungen.
    Aufgrund      der   materiellen        Bedeutung      und   der   bestehenden        Ermessensspielräume             bei   zahlreichen

    Schätzungen        über    die   zukünftige        steuerliche        Ertragssituation           sowie     die   Nutzbarkeit
    steuerlicher         Verluste      und   bisher     ungenutzter        Steuergutschriften            ist   die   Beurteilung        des
    Ansatzes      und   der   Bewertung       von   aktiven      latenten      Steuern      ein   besonders       wichtiger
    Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Wir   haben    uns  ein   Verständnis       des   Prozesses      zum  Ansatz    und  zur   Bewertung      von   latenten      Steuern

    dahingehend        verschafft,        ob  eine   Identifizierung          von   abzugsfähigen         temporären       Differenzen        und
    von   Nettobetriebsverlusten               und   deren    Bewertung      in  Übereinstimmung          mit   den   steuerrechtlichen
    Regelungen       und   Vorschriften        zur   Bilanzierung        latenter      Steuern     nach   deutschem       Handelsrecht
    erfolgt,      die   Ausgestaltung         der   Kontrollen       beurteilt       und   der   Kontrollen       deren    operative
    Wirksamkeit        getestet.
    Dies    umfasste      insbesondere         die   Annahmen,       die   bei   der   Entwicklung        und   Zuweisung       der

    verabschiedeten           Unternehmensplanung             als   Grundlage       für   die   Schätzung       des   künftigen
    steuerpflichtigen           Einkommens       der  relevanten       Niederlassungen          verwendet      wurden.
    Darüber      hinaus     haben    wir   die   Methode      der   Bank    zur   Erfassung       latenter      Steueransprüche

    nachvollzogen,          indem    wir   die   Annahmen      analysiert        haben,     die   zur   Schätzung       künftiger
    steuerpflichtiger             Gewinne      getroffen        wurden.      Wir    haben     diese     hinsichtlich         der
    Nachvollziehbarkeit             der  Daten    beurteilt,       die   für  die   Schätzung      des  künftigen      zu  versteuernden
    Einkommens       verwendet       wurden,     indem    wir   die   wesentlichen         Annahmen      für   die   Prognose      des
    künftigen      zu  versteuernden         Einkommens       mit   extern     verfügbaren        historischen        und   prospektiven
    Daten     verglichen        haben.      Darüber      hinaus     haben     wir    die    in   der    verabschiedeten
    Unternehmensplanung             berücksichtigten           Parameter       beurteilt       und   Sensitivitätsanalysen              der
    getroffenen        Annahmen      durchgeführt.         Des   Weiteren      haben    wir   die   historische        Planung     mit   den
    tatsächlichen         Ergebnissen        verglichen.
    Für   die  Prüfung     der   Werthaltigkeit         der   latenten      Steuern     haben    wir   unsere    Steuerexperten         sowie

    interne     Spezialisten,         die   über   besondere      Kenntnisse       auf   dem   Gebiet    der   Unternehmensbewertung
    verfügen,      hinzugezogen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich    keine    Einwendungen         gegen    den   Ansatz     und   die

    Bewertung      der  latenten      Steuern     ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

    Angaben     zum   Ansatz    und   zur   Bewertung      der   latenten      Steuern     sind   in  den   Abschnitten        Allgemeine

    Angaben     "Grundlagen        und   Methoden"      und   Erläuterungen         zur   Bilanz    "Latente      Steuern"      des   Anhangs
    des   Jahresabschlusses           enthalten.
    5.   IT-Zugriffs-        und   Änderungsmanagement            in  der  Rechnungslegung

                                726/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Gründe    für  die   Bestimmung       als  besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt
    Die   Ordnungsmäßigkeit           der   Rechnungslegung          der   Bank   ist   aufgrund      der   signifikanten         Anzahl    von

    Transaktionen,          die   täglich      automatisiert         verarbeitet        werden,      in   hohem    Maße    von   der
    Zuverlässigkeit           und   vom   störungsfreien          Betrieb      der   eingesetzten         Informationstechnologie
    abhängig.      Die   Bank   hat   im  Geschäftsjahr         weitere     Schritte      zur   stärkeren      Zentralisierung          ihrer
    IT-Systeme       und   -Prozesse      vorgenommen,        um  so  die  zuverlässige        und  kontinuierliche          Verarbeitung
    der   Daten    sowie    des   Zugriffs-       und   Änderungsmanagements             zu  erhöhen     und   die   Komplexität        zu
    reduzieren.
    Da  eine   hohe   Abhängigkeit        von   der   zuverlässigen         und   kontinuierlichen           Verarbeitung        der   Daten

    besteht     und   die  IT-Kontrollen         wesentlicher        Bestandteil        des  rechnungslegungsbezogenen                internen
    Kontrollsystems           (IKS)     sind,     sind    das   IT-Zugriffs-         und   Änderungsmanagement             in   der
    Rechnungslegung           ein   besonders      wichtiger      Prüfungssachverhalt.
    Prüferisches        Vorgehen

    Wir   haben    die  Ausgestaltung         des  rechnungslegungsbezogenen                IT-Umfelds       inklusive      der  generellen

    und   anwendungsbezogenen             IT-Kontrollen         der   Bank    beurteilt.        Dies    beinhaltete        auch    die
    Auswirkungen         von   Änderungen       im  Geschäftsjahr         aufgrund      der   Zentralisierungsmaßnahmen                 der
    bestehenden        IT-Systeme       und  -Prozesse.
    Des   Weiteren      haben    wir   die   operative      Wirksamkeit        der   generellen       IT-Kontrollen         in  Bezug    auf

    das   Zugriffs-       und   Änderungsmanagement             in  verschiedenen         IT-Anwendungen,           Datenbanken        und
    Betriebssystemen           getestet.      Zudem    haben    wir  die   IT-Anwendungskontrollen               für  die   automatisierte
    Datenverarbeitung,            Datenzulieferungen            und   Schnittstellen         getestet.
    Unsere     Prüfungshandlungen            in  Bezug    auf   das   IT-Zugriffsmanagement              umfassten       insbesondere

    Prüfungen      der   Vergabe     und   des   Entzugs     von   Nutzerrechten,         der   privilegierten         Zugriffsrechte,
    der     periodischen          Rezertifizierung             von     Zugriffsrechten,             der     systemseitigen
    Sicherheitseinstellungen                und   der   Nutzerauthentifizierungs-kontrollen.                       Hinsichtlich        des   IT-
    Änderungsmanagements              umfassten       unsere     Prüfungshandlungen            vor   allem    die   Beurteilung,         ob
    Änderungen       vor   ihrer    Umsetzung       getestet      und   genehmigt       wurden     und   die   Änderungen       der
    Benutzerberichtigungen              ausschließlich         von   autorisierten         Mitarbeitern        durchgeführt        wurden.
    Ferner     haben    wir   geprüft,      ob  Programmentwickler            Freigaberechte          für   Änderungen       haben    und

    gleichzeitig         über    ihre    Zugriffsrechte          die   Möglichkeit        besitzen,       Änderungen        in   den
    Produktivsystemen           (Anwendungen,         Datenbanken        und   Betriebssysteme)           durchzuführen         bzw.   ob  diese
    Berechtigungen         funktional       getrennt      sind.
    Wir   haben    interne     Experten      hinzugezogen,         die   über   besondere      Fachkenntnisse         in  Bezug    auf   IT-

    Prüfungen      verfügen.
    Aus   unseren     Prüfungshandlungen            haben    sich   keine    Einwendungen        gegen    das   IT-Zugriffs-        und

    Änderungsmanagements             in  der   Rechnungslegung          ergeben.
    Verweis     auf   zugehörige       Angaben

                                727/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Eine   Beschreibung        des   internen      Kontrollsystems          in  der   Rechnungslegung          einschließlich         der   IT-
    Zugriffsberechtigungen               findet     sich   im  zusammengefassten           Lagebericht        im  Abschnitt      "Internes
    Kontrollsystem         bezogen     auf  die   Rechnungslegung".
    Sonstige      Informationen

    D ie  gesetzlichen        Vertreter      sind   für   die  sonstigen      Informationen         verantwortlich.          Die   sonstigen

    Informationen         umfassen
    ・   die  auf   der  im  Lagebericht        angegebenen       Internetseite         veröffentlichte          zusammengefasste

       Erklärung      zur   Unternehmensführung            nach   §  289f   HGB,
    ferner     folgende      weiteren,      für   den   Geschäftsbericht           vorgesehene        Bestandteile,         von   denen    wir

    eine   Fassung     bis  zur   Erteilung      dieses    Bestätigungsvermerks             erlangt     haben:
    ・   Nichtfinanzielle           Erklärung

    ・   Versicherung        der   gesetzlichen        Vertreter      gemäß    §  264  Abs.   2 Satz   3 HGB  i.V.m.    §  289  Abs.

       1 Satz   5 HGB,
    aber    nicht    den   Jahresabschluss,           nicht     die   in   die   inhaltliche        Prüfung      einbezogenen

    Lageberichtsangaben             und  nicht    unseren     dazugehörigen         Bestätigungsvermerk.
    Unsere     Prüfungsurteile          zum   Jahresabschluss          und   Lagebericht        erstrecken       sich   nicht    auf   die

    sonstigen       Informationen,          und   dementsprechend           geben    wir   weder    ein   Prüfungsurteil          noch
    irgendeine       andere    Form   von  Prüfungsschlussfolgerung                hierzu    ab.
    Im  Zusammenhang        mit   unserer     Prüfung     haben    wir   die   Verantwortung,         die   sonstigen      Informationen

    zu  lesen    und   dabei    zu  würdigen,      ob  die   sonstigen      Informationen
    ・   wesentliche       Unstimmigkeiten          zum   Jahresabschluss,           Lagebericht       oder   unseren     bei   der  Prüfung

       erlangten      Kenntnissen        aufweisen      oder
    ・   anderweitig       wesentlich       falsch    dargestellt       erscheinen.

    Falls    wir   auf   Grundlage      der   von   uns   durchgeführten          Arbeiten      den   Schluss     ziehen,     dass   eine

    wesentliche        falsche      Darstellung        dieser     sonstigen       Informationen          vorliegt,       sind    wir
    verpflichtet,         über   diese    Tatsache      zu  berichten.       Wir   haben    in  diesem     Zusammenhang        nichts     zu
    berichten      .
    Verantwortung         der   gesetzlichen        Vertreter      und   des   Aufsichtsrats         für   den   Jahresabschluss          und

    den   Lagebericht
    Die   gesetzlichen        Vertreter      sind   verantwortlich         für  die   Aufstellung       des   Jahresabschlusses,            der

    den   deutschen,       für   Institute      geltenden      handelsrechtlichen            Vorschriften        in  allen    wesentlichen
    Belangen      entspricht,        und   dafür,     dass    der   Jahresabschluss          unter    Beachtung       der   deutschen
    Grundsätze       ordnungsmäßiger          Buchführung        ein   den   tatsächlichen         Verhältnissen         entsprechendes
    Bild   der   Vermögens‑,        Finanz-     und   Ertragslage        der   Gesellschaft        vermittelt.        Ferner     sind   die
    gesetzlichen        Vertreter      verantwortlich         für   die  internen      Kontrollen,       die   sie  in  Übereinstimmung
                                728/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    mit   den   deutschen      Grundsätzen        ordnungsmäßiger          Buchführung        als   notwendig      bestimmt      haben,     um
    die   Aufstellung        eines    Jahresabschlusses            zu  ermöglichen,         der   frei    von   wesentlichen         –
    beabsichtigten         oder   unbeabsichtigten           – falschen      Darstellungen         ist.
    Bei   der   Aufstellung        des   Jahresabschlusses            sind    die   gesetzlichen         Vertreter       dafür

    verantwortlich,          die   Fähigkeit      der   Gesellschaft        zur   Fortführung        der   Unternehmenstätigkeit              zu
    beurteilen.        Des   Weiteren      haben    sie   die   Verantwortung,          Sachverhalte        in  Zusammenhang        mit   der
    Fortführung        der  Unternehmenstätigkeit,              sofern    einschlägig,        anzugeben.       Darüber     hinaus    sind   sie
    dafür    verantwortlich,          auf   der   Grundlage      des   Rechnungslegungsgrundsatzes                  der   Fortführung        der
    Unternehmenstätigkeit               zu   bilanzieren,         sofern     dem   nicht     tatsächliche         oder    rechtliche
    Gegebenheiten         entgegenstehen.
    Außerdem      sind   die   gesetzlichen        Vertreter      verantwortlich         für   die  Aufstellung        des  Lageberichts,

    der   insgesamt      ein   zutreffendes        Bild   von   der   Lage   der   Gesellschaft        vermittelt       sowie    in  allen
    wesentlichen        Belangen      mit   dem   Jahresabschluss          in  Einklang      steht,    den   deutschen      gesetzlichen
    Vorschriften        entspricht       und   die   Chancen     und   Risiken     der   zukünftigen        Entwicklung        zutreffend
    darstellt.       Ferner     sind   die   gesetzlichen        Vertreter      verantwortlich          für   die   Vorkehrungen        und
    Maßnahmen       (Systeme),       die   sie   als   notwendig       erachtet      haben,     um  die   Aufstellung        eines
    Lageberichts        in  Übereinstimmung          mit   den   anzuwendenden         deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        zu
    ermöglichen        und  um  ausreichende        geeignete      Nachweise      für  die   Aussagen      im  Lagebericht        erbringen
    zu  können.
    Der   Aufsichtsrat        ist   verantwortlich          für   die   Überwachung        des   Rechnungslegungsprozesses                 der

    Gesellschaft        zur  Aufstellung        des  Jahresabschlusses           und   des  Lageberichts.
    Verantwortung         des   Abschlussprüfers           für   die  Prüfung     des   Jahresabschlusses           und   des  Lageberichts

    Unsere    Zielsetzung        ist,   hinreichende        Sicherheit       darüber     zu  erlangen,      ob  der   Jahresabschluss

    als   Ganzes     frei    von   wesentlichen         –  beabsichtigten          oder    unbeabsichtigten           –  falschen
    Darstellungen         ist,   und   ob  der   Lagebericht        insgesamt      ein   zutreffendes        Bild   von   der   Lage   der
    Gesellschaft        vermittelt       sowie    in  allen    wesentlichen        Belangen      mit   dem   Jahresabschluss          sowie
    mit   den   bei   der   Prüfung      gewonnenen        Erkenntnissen         in   Einklang      steht,     den   deutschen
    gesetzlichen        Vorschriften        entspricht       und   die   Chancen     und   Risiken     der   zukünftigen        Entwicklung
    zutreffend       darstellt,       sowie    einen    Bestätigungsvermerk            zu  erteilen,      der   unsere    Prüfungsurteile
    zum   Jahresabschluss          und  zum   Lagebericht       beinhaltet.
    Hinreichende        Sicherheit       ist   ein  hohes    Maß   an  Sicherheit,       aber   keine    Garantie      dafür,    dass   eine

    in  Übereinstimmung          mit   §  317   HGB   und   der   EU-APrVO      unter    Beachtung       der   vom   Institut      der
    Wirtschaftsprüfer           (IDW)    festgestellten         deutschen      Grundsätze       ordnungsmäßiger          Abschlussprüfung
    durchgeführte          Prüfung      eine    wesentliche        falsche      Darstellung        stets     aufdeckt.       Falsche
    Darstellungen         können    aus  Verstößen      oder   Unrichtigkeiten          resultieren        und  werden    als  wesentlich
    angesehen,       wenn   vernünftigerweise           erwartet      werden    könnte,     dass   sie  einzeln     oder   insgesamt      die
    auf   der   Grundlage       dieses     Jahresabschlusses            und   Lageberichts         getroffenen        wirtschaftlichen
    Entscheidungen         von  Adressaten       beeinflussen.
    Während      der   Prüfung      üben    wir   pflichtgemäßes          Ermessen      aus   und   bewahren      eine    kritische

    Grundhaltung.         Darüber     hinaus
                                729/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    ・   identifizieren         und   beurteilen       wir  die   Risiken     wesentlicher        – beabsichtigter         oder
       unbeabsichtigter           – falscher      Darstellungen         im  Jahresabschluss          und   im  Lagebericht,        planen
       und  führen    Prüfungshandlungen            als  Reaktion      auf  diese    Risiken     durch    sowie    erlangen
       Prüfungsnachweise,            die  ausreichend        und  geeignet      sind,    um  als  Grundlage      für   unsere
       Prüfungsurteile          zu  dienen.     Das  Risiko,     dass   wesentliche        falsche     Darstellungen         nicht
       aufgedeckt       werden,     ist  bei   Verstößen      höher    als  bei   Unrichtigkeiten,           da  Verstöße
       betrügerisches         Zusammenwirken,          Fälschungen,        beabsichtigte         Unvollständigkeiten,
       irreführende        Darstellungen         bzw.   das  Außerkraftsetzen           interner      Kontrollen       beinhalten
       können;
    ・   gewinnen      wir  ein   Verständnis       von   dem  für   die  Prüfung     des   Jahresabschlusses           relevanten

       internen      Kontrollsystem         und  den   für  die   Prüfung     des  Lageberichts        relevanten       Vorkehrungen
       und  Maßnahmen,       um  Prüfungshandlungen            zu  planen,     die  unter    den   gegebenen      Umständen
       angemessen       sind,    jedoch    nicht    mit  dem   Ziel,    ein   Prüfungsurteil         zur   Wirksamkeit       dieser
       Systeme     der  Gesellschaft        abzugeben;
    ・   beurteilen       wir  die   Angemessenheit         der   von  den   gesetzlichen        Vertretern       angewandten

       Rechnungslegungsmethoden                sowie    die   Vertretbarkeit         der   von  den   gesetzlichen        Vertretern
       dargestellten         geschätzten       Werte    und  damit    zusammenhängenden           Angaben;
    ・   ziehen    wir   Schlussfolgerungen            über   die  Angemessenheit         des  von   den  gesetzlichen        Vertretern

       angewandten       Rechnungslegungsgrundsatzes                  der  Fortführung        der  Unternehmenstätigkeit              sowie,
       auf  der   Grundlage      der   erlangten      Prüfungsnachweise,            ob  eine   wesentliche       Unsicherheit        im
       Zusammenhang        mit   Ereignissen       oder   Gegebenheiten         besteht,      die  bedeutsame       Zweifel     an  der
       Fähigkeit      der   Gesellschaft        zur  Fortführung        der  Unternehmenstätigkeit              aufwerfen      können.
       Falls    wir  zu  dem   Schluss     kommen,     dass   eine   wesentliche       Unsicherheit        besteht,      sind   wir
       verpflichtet,         im  Bestätigungsvermerk            auf   die  dazugehörigen         Angaben     im  Jahresabschluss          und
       im  Lagebericht       aufmerksam       zu  machen    oder,    falls    diese    Angaben     unangemessen        sind,    unser
       jeweiliges       Prüfungsurteil         zu  modifizieren.         Wir  ziehen    unsere    Schlussfolgerungen            auf  der
       Grundlage      der   bis  zum   Datum    unseres     Bestätigungsvermerks             erlangten      Prüfungsnachweise.
       Zukünftige       Ereignisse       oder   Gegebenheiten         können    jedoch    dazu   führen,     dass   die  Gesellschaft
       ihre   Unternehmenstätigkeit              nicht    mehr   fortführen       kann;
    ・   beurteilen       wir  die   Gesamtdarstellung,            den  Aufbau    und  den   Inhalt    des  Jahresabschlusses

       einschließlich         der   Angaben     sowie    ob  der   Jahresabschluss          die  zugrunde      liegenden
       Geschäftsvorfälle           und   Ereignisse       so  darstellt,       dass   der   Jahresabschluss          unter    Beachtung
       der  deutschen      Grundsätze       ordnungsmäßiger          Buchführung       ein   den  tatsächlichen         Verhältnissen
       entsprechendes         Bild   der   Vermögens-,       Finanz-     und   Ertragslage       des   Unternehmens        vermittelt;
    ・   beurteilen       wir  den   Einklang      des   Lageberichts        mit   dem  Jahresabschluss,           seine

       Gesetzesentsprechung             und   das  von   ihm  vermittelte        Bild   von  der   Lage   des  Unternehmens;
    ・   führen    wir   Prüfungshandlungen            zu  den  von   den  gesetzlichen        Vertretern       dargestellten

       zukunftsorientierten             Angaben     im  Lagebericht       durch.    Auf  Basis    ausreichender         geeigneter
       Prüfungsnachweise           vollziehen       wir   dabei    insbesondere        die   den  zukunftsorientierten             Angaben
       von  den   gesetzlichen        Vertretern       zugrunde      gelegten      bedeutsamen        Annahmen      nach   und
       beurteilen       die  sachgerechte        Ableitung      der  zukunftsorientierten             Angaben     aus   diesen
       Annahmen.      Ein   eigenständiges         Prüfungsurteil         zu  den   zukunftsorientierten             Angaben     sowie    zu
       den  zugrunde      liegenden      Annahmen      geben    wir  nicht    ab.  Es  besteht     ein   erhebliches
                                730/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       unvermeidbares         Risiko,     dass   künftige      Ereignisse       wesentlich       von  den   zukunftsorientierten
       Angaben     abweichen.
    Wir   erörtern      mit   den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen           unter    anderem     den   geplanten      Umfang

    und   die   Zeitplanung        der   Prüfung     sowie    bedeutsame       Prüfungsfeststellungen,               einschließlich
    etwaiger      Mängel    im  internen      Kontrollsystem,          die  wir   während     unserer     Prüfung     feststellen.
    Wir   geben    gegenüber      den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen           eine   Erklärung      ab,   dass   wir   die

    relevanten       Unabhängigkeitsanforderungen                   eingehalten        haben,     und   erörtern      mit   ihnen    alle
    Beziehungen        und   sonstigen      Sachverhalte,         von   denen    vernünftigerweise           angenommen       werden     kann,
    dass    sie   sich    auf   unsere     Unabhängigkeit          auswirken,        und    die   hierzu     getroffenen
    Schutzmaßnahmen.
    Wir   bestimmen      von   den   Sachverhalten,          die   wir   mit   den   für   die   Überwachung        Verantwortlichen

    erörtert      haben,     diejenigen       Sachverhalte,         die   in  der   Prüfung     des   Jahresabschlusses           für   den
    aktuellen       Berichtszeitraum           am   bedeutsamsten         waren    und   daher    die   besonders       wichtigen
    Prüfungssachverhalte             sind.    Wir   beschreiben        diese    Sachverhalte        im  Bestätigungsvermerk,             es  sei
    denn,     Gesetze      oder    andere     Rechtsvorschriften             schließen       die   öffentliche        Angabe     des
    Sachverhalts        aus.
    Sonstige      gesetzliche        und  andere    rechtliche       Anforderungen

    Vermerk     über   die  Prüfung     der   für  Zwecke    der   Offenlegung       erstellten       elektronischen         Wiedergaben

    des   Jahresabschlusses           und   des  Lageberichts        nach   §  317   Abs.   3b  HGB
    Prüfungsurteil

    Wir   haben    gemäß    §  317   Abs.   3b  HGB  eine   Prüfung     mit   hinreichender         Sicherheit       durchgeführt,         ob

    die   in  der  beigefügten        Datei    [Deutsche_Bank_AG_JA+LB_ESEF-2020-12-31.zip]                               enthaltenen        und
    für   Zwecke    der   Offenlegung        erstellten       Wiedergaben        des   Jahresabschlusses           und   des   Lageberichts
    (im   Folgenden      auch   als   "ESEF-Unterlagen"           bezeichnet)        den   Vorgaben      des   §  328   Abs.   1 HGB   an
    das   elektronische         Berichtsformat         ("ESEF-Format")          in  allen    wesentlichen        Belangen      entsprechen.
    In  Einklang      mit   den   deutschen      gesetzlichen        Vorschriften        erstreckt      sich   diese    Prüfung     nur   auf
    die   Überführung        der   Informationen         des   Jahresabschlusses           und   des   Lageberichts        in  das   ESEF-
    Format    und   daher    weder    auf   die   in  diesen    Wiedergaben        enthaltenen        noch   auf   andere    in  der   oben
    genannten      Datei    enthaltene       Informationen.
    Nach   unserer     Beurteilung        entsprechen        die   in  der   oben   genannten      beigefügten        Datei    enthaltenen

    und   für   Zwecke     der   Offenlegung        erstellten       Wiedergaben        des   Jahresabschlusses            und   des
    Lageberichts        in  allen    wesentlichen        Belangen      den   Vorgaben      des   §  328   Abs.   1  HGB   an  das
    elektronische         Berichtsformat.          Über    dieses     Prüfungsurteil          sowie    unsere     im  voranstehenden
    "Vermerk      über    die   Prüfung      des   Jahresabschlusses            und   des   Lageberichts"          enthaltenen
    Prüfungsurteile          zum   beigefügten        Jahresabschluss          und   zum   beigefügten        Lagebericht        für   das
    Geschäftsjahr         vom   1.  Januar     2020    bis   zum   31.   Dezember      2020    hinaus     geben    wir   keinerlei
    Prüfungsurteil         zu  den  in  diesen    Wiedergaben        enthaltenen       Informationen         sowie    zu  den  anderen     in
    der   oben   genannten      Datei    enthaltenen        Informationen         ab.
    Grundlage      für  das   Prüfungsurteil

                                731/733


                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
    Wir   haben    unsere    Prüfung     der   in  der   oben   genannten      beigefügten        Datei    enthaltenen        Wiedergaben
    des   Jahresabschlusses           und   des   Lageberichts        in  Übereinstimmung          mit   §  317   Abs.   3b  HGB   unter
    Beachtung       des   Entwurfs      des   IDW   Prüfungsstandards:            Prüfung     der   für   Zwecke     der   Offenlegung
    erstellten       elektronischen         Wiedergaben        von   Abschlüssen        und   Lageberichten         nach   §  317   Abs.   3b
    HGB   (IDW   EPS   410)   durchgeführt.         Unsere    Verantwortung         danach    ist   im  Abschnitt      "Verantwortung
    des   Abschlussprüfers           für   die   Prüfung     der   ESEF-Unterlagen"           weitergehend        beschrieben.        Unsere
    Wirtschaftsprüferpraxis                hat   die   Anforderungen         an  das   Qualitätssicherungssystem                 des   IDW
    Qualitätssicherungsstandards:                     Anforderungen           an    die    Qualitätssicherung              in    der
    Wirtschaftsprüferpraxis               (IDW   QS  1)  angewendet.
    Verantwortung         der   gesetzlichen        Vertreter      und   des  Aufsichtsrats         für  die   ESEF-Unterlagen

    Die   gesetzlichen        Vertreter      der   Gesellschaft        sind   verantwortlich         für   die   Erstellung       der   ESEF-

    Unterlagen       mit   den  elektronischen         Wiedergaben       des   Jahresabschlusses           und  des   Lageberichts        nach
    Maßgabe     des   §  328  Abs.   1 Satz   4 Nr.   1 HGB.
    Ferner     sind    die   gesetzlichen        Vertreter       der   Gesellschaft        verantwortlich          für   die   internen

    Kontrollen,        die   sie   als   notwendig       erachten,       um  die   Erstellung       der   ESEF-Unterlagen           zu
    ermöglichen,        die   frei   von   wesentlichen        – beabsichtigten          oder   unbeabsichtigten           – Verstößen
    gegen    die   Vorgaben      des   §  328  Abs.   1 HGB  an  das  elektronische         Berichtsformat         sind.
    Die   gesetzlichen        Vertreter      der   Gesellschaft        sind   zudem    verantwortlich         für   die  Einreichung        der

    ESEF-Unterlagen           zusammen      mit   dem   Bestätigungsvermerk             und   dem   beigefügten        geprüften
    Jahresabschluss          und   geprüften       Lagebericht        sowie    weiteren      offenzulegenden          Unterlagen       beim
    Betreiber      des  Bundesanzeigers.
    Der   Aufsichtsrat        ist   verantwortlich         für   die   Überwachung        der   Er4stellung        der   ESEF-Unterlagen

    als   Teil   des   Rechnungslegungsprozesses.
    Verantwortung         des   Abschlussprüfers           für   die  Prüfung     der   ESEF-Unterlagen

    Unsere    Zielsetzung        ist,   hinreichende        Sicherheit       darüber     zu  erlangen,      ob  die   ESEF-Unterlagen

    frei    von   wesentlichen         –  beabsichtigten          oder    unbeabsichtigten           –  Verstößen       gegen    die
    Anforderungen         des   §  328   Abs.    1  HGB   sind.    Während     der   Prüfung     üben    wir   pflichtgemäßes
    Ermessen      aus   und  bewahren      eine   kritische      Grundhaltung.         Darüber     hinaus
    ・   identifizieren         und   beurteilen       wir  die   Risiken     wesentlicher        – beabsichtigter         oder

       unbeabsichtigter           – Verstöße      gegen    die   Anforderungen         des   §  328  Abs.   1 HGB,   planen    und
       führen    Prüfungshandlungen            als   Reaktion      auf   diese    Risiken     durch    sowie    erlangen
       Prüfungsnachweise,            die  ausreichend        und  geeignet      sind,    um  als  Grundlage      für   unser
       Prüfungsurteil         zu  dienen;
    ・   gewinnen      wir  ein   Verständnis       von   den  für   die  Prüfung     der   ESEF-Unterlagen          relevanten

       internen      Kontrollen,       um  Prüfungshandlungen            zu  planen,     die  unter    den  gegebenen      Umständen
       angemessen       sind,    jedoch    nicht    mit  dem   Ziel,    ein   Prüfungsurteil         zur   Wirksamkeit       dieser
       Kontrollen       abzugeben;
    ・   beurteilen       wir  die   technische       Gültigkeit       der  ESEF-Unterlagen,           d.h.   ob  die  die   ESEF-

       Unterlagen       enthaltende       Datei    die   Vorgaben      der   Delegierten       Verordnung       (EU)   2019/815      in  der
                                732/733

                                                          EDINET提出書類
                                                         ドイツ銀行(E05792)
                                                           有価証券報告書
       zum  Abschlussstichtag           geltenden      Fassung     an  die  technische       Spezifikation         für  diese    Datei
       erfüllt;
    ・   beurteilen       wir,   ob  die  ESEF-Unterlagen          eine   inhaltsgleiche         XHTML-Wiedergabe           des   geprüften

       Jahresabschlusses           und   des  geprüften      Lageberichts        ermöglichen.
    Übrige    Angaben     gemäß    Artikel     10  EU-APrVO

    Wir   wurden    von   der   Hauptversammlung           am  20.   Mai   2020   als   Abschlussprüfer          gewählt.      Wir   wurden

    am  5.  Juni    2020    vom   Aufsichtsrat         beauftragt.        Wir   sind    seit    dem   Geschäftsjahr         2020    als
    Abschlussprüfer          der   Deutsche      Bank   Aktiengesellschaft            tätig.
    Wir   erklären,       dass   die   in  diesem     Bestätigungsvermerk             enthaltenen        Prüfungsurteile          mit   dem

    zusätzlichen        Bericht     an  den   Prüfungsausschuss           nach   Artikel     11  EU-APrVO      (Prüfungsbericht)           in
    Einklang      stehen.
    Verantwortlicher           Wirtschaftsprüfer

    Der   für  die   Prüfung     verantwortliche          Wirtschaftsprüfer           ist   Herr   Holger    Lösken.

    Eschborn/Frankfurt            am  Main,    8.  März   2021


    Ernst    & Young    GmbH
    Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
    Barth                     Lösken


    Wirtschaftsprüfer                     Wirtschaftsprüfer
    (※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は本書提出代理


        人が別途保管している。
                                733/733






PDFをダウンロード

関連コンテンツ

このエントリーをはてなブックマークに追加

書類提出日で検索

今日注目の企業・投資家

お知らせ

2024年5月8日

2024年5月31日をもってサービスを終了させていただきます。

2024年4月16日

2024年4月よりデータの更新が停止しております。
他のより便利なサービスが多々出てきた現在、弊サイトは役割を終えたと考えております。改修はせずこのままサービス終了する予定です。2008年よりの長きにわたりご利用いただきましてありがとうございました。登録いただいたメールアドレスなどの情報はサービス終了時点で全て破棄させていただきます。

2023年2月15日

2023年1月より一部報告書の通知、表示が旧社名で通知、表示される現象が発生しておりました。対応を行い現在は解消しております。

2023年2月15日

メール通知設定可能件数を15件から25件に変更しました。

2023年1月7日

2023年分の情報が更新されない問題、解消しました。

2023年1月6日

2023年分より情報が更新されない状態となっております。原因調査中です。

2022年4月25日

社名の変更履歴が表示されるようになりました

2020年12月21日

新規上場の通知機能を追加しました。Myページにて通知の設定が行えます。

2020年9月22日

企業・投資家の個別ページに掲載情報を追加しました。また、併せて細かい改修を行いました。

2019年3月22日

2019年4月より、5年より前の報告書については登録会員さまのみへのご提供と変更させていただきます。

2017年10月31日

キーワードに関する報告書の検出処理を改善いたしました。これまで表示されていなかった一部の報告書にも「増加」「減少」が表示されるようになっりました。

2017年2月12日

キーワードに関する報告書のRSS配信を開始いたしました。

2017年1月23日

キーワードに関する報告書が一覧で閲覧できるようになりました。