ナティクシス 有価証券報告書
EDINET提出書類
ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第 24 条第１項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2020 年６月10日
【事業年度】 自 2019年１月１日 至 2019年12月31日
【会社名】 ナティクシス
（Natixis）
【代表者の役職氏名】 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部
門アジア太平洋チーフ・エクゼクティブ
ブルーノ・ル・サン
（Bruno Le Saint, Chief Executive, Corporate and Investment
Banking Asia Pacific ）
【本店の所在の場所】 フランス、75013 パリ市ピエール・マンデス－フランス通り30番地
（30, avenue Pierre Mendès } rance, 75013 Paris, France ）
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 黒 田 康 之
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1000
【事務連絡者氏名】 弁護士 井 上 貴 美 子
同 山 橋 信 也
同 稲 村 将 吾
同 八 木 雄 史
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号 大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 03-6775-1603
【縦覧に供する場所】 該当事項なし
( 注) １． 別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「ユーロ」、「€」または「EUR」は欧州経済通貨同盟に
参加している欧州連合（以下「EU」という。）の加盟国の統一通貨を、「米ドル」はアメリカ合衆国
の法定通貨を、「円」または「日本円」は日本国の法定通貨を指すものとする。本書において、別段
の記載がある場合を除き、便宜上記載されている日本円への換算は、１ユーロ＝115.96円の為替レー
ト（2020年４月24日現在の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場仲値）により計算されて
いる。
２． 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「当行」および「ナティクシ
ス」は、ナティクシスを、「当行グループ」はナティクシスおよびその連結子会社を指す。
３． 本書において、文脈上別段の記載または解釈がなされる場合を除き、「Groupe BPCE」は、Groupe
BPCEを指す。Groupe BPCEは、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの２大ブランドを有する
フランスの銀行グループである。Groupe BPCEは主にBanques Populairesの14の銀行、15のCaisses
d'Epargne、ナティクシス、Crédit Foncier、Banque PalatineおよびBPCE Internationalで構成され
る。
４． 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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５． 将来予測に関する記述
本書に含まれる記載は、将来予測に関する記述を含んでいる。「信じている」、「意図している」、
「予想している」、「考えている」、「見積もっている」、「予測している」、「～の可能性があ
る」、「計画している」、「～であろう」、「企図している」、「期待している」、「目的としてい
る」、「将来」および「～に違いない」といった用語ならびにこれらに類似する表現は、将来予測に
関する記述であることを明確にすることを意図している。これらの将来予測に関する記述は、将来の
事象に関する本書の日付現在の当行の予想および仮定に基づくものである。
かかる将来予測に関する記述は、リスク、不確実性その他実際の結果と将来予測に関する記述におい
て明示または黙示される記述との相違を生じさせる要因による影響を受ける。
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第一部 【企業情報】
第１ 【本国における法制等の概要】
１ 【会社制度等の概要】
（１）【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当行は株式会社（ Soci é • é Anonyme (SA) ）の形態をとるフランスの有限責任会社である。
フランスの有限責任会社として、当行はフランス商法（ Code de commerce ）第２編の第L.225-１条以下
に従う（下記「以下の記載は、当行を含む上場株式会社に適用されるフランス商法の主要な規定の概略で
ある。」を参照のこと。）。金融機関として、当行はフランス通貨金融法典（ code mon é taire et
financier ）の第L.511-１条以下および第L.531-１条以下に従う。
以下の記載は、当行を含む上場株式会社に適用されるフランス商法の主要な規定の概略である。
定款は株式会社の準拠する根本規則を定めた文書である。定款には特に株式会社の商号、存続期間、登
録事務所の所在地、企業目的、資本金の額および株式の譲渡性についての一切の制限を定めることを要す
る。
a) 資本金
2009 年４月１日以降（2009年１月22日付指令番号2009-80に従い）株式会社の法定最低資本金は37,000
ユーロで、１株当たりの額面金額について法律上の制約はない。株式には、普通株式と優先株式のような
異なる種類を設けることができる。優先株式とは、議決権の有無にかかわらず、優先的配当または清算に
関する権利等、普通株式に対する優先的な権利を持つすべての株式をいう。フランス法上、議決権のない
優先株式（ actions de pr é f é rence sans droit de vote ）が株式会社の資本金全体に占める割合は、50％
（上場企業の場合は25％）を超えることができない。
b) 株式の様式、所有および譲渡
従来の意味における無記名式株式の概念、すなわち会社がその無記名式株式の株券を発行し、かかる株
券の所有者は株券を引き渡すことにより第三者に当該株式を譲渡することができ、またかかる株券を発行
会社に呈示することにより株券に表章された権利を会社に対して行使することができるという概念は、フ
ランスではもはや存在しない。記名式であれ、無記名式であれ、株式の所有権は、もはや株券によってで
はなく、記名式株式（ titres en nominatif pur ）の場合には、会社の株主名簿への登録によって、無記名
式株式（ titres au porteur ）または管理登録株式（ titres en nominatif administr é ）の場合には、実質
株主が承認仲介機関において保有する個々の口座への記帳によって表章される。所有権またはその譲渡
は、記名式株式の場合には会社により、管理登録株式または無記名式株式の場合には承認仲介機関により
発行される証明書によって証明される。
当行の定款には、株式譲渡を制限する条項はない。
c) 株式取得
上場会社は、株主による事前の授権を条件として、その資本金の10％を上限に自己株式を取得すること
ができる。フランス商法は次のような株式の会社間の相互保有を制限している。すなわち、もしある会社
が他の会社の株式を10％以上直接所有している場合、当該他の会社は前者の会社の株式を所有することが
できない。さらに、もしある会社が直接的にもしくはその子会社またはその支配する会社を通じて間接的
に自己株式を支配している場合、それらの株式については、当該会社の株主総会において議決権の行使が
認められない。
d) 株主の責任は所有株式の額面金額を限度とする。
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e) 資本金の変更
増資
フランス商法の規定に基づき、当行の資本金は、取締役会からの提案を受けた臨時株主総会における株
主の承認を得たうえでのみ増加させることができる。増資は、以下の方法により実施することができる。
・株式の追加発行
・発行済株式の額面金額の増加
有価証券の追加発行による増資は、以下の一つまたは複数の方法により実施することができる。
・現金を対価とする方法（換金可能な対価および当行に対する債権を含む。）
・現物出資資産を対価とする方法
・合併または会社分割による方法
・資本へのアクセスを可能にする譲渡可能証券に付与された権利の行使による方法
・利益、準備金もしくは資本剰余金の資本組入れによる方法
・様々な条件に従い、当行が負う債務を弁済するために行う方法
準備金、利益および／または資本剰余金の資本組入れによる増資を決定するには、定時株主総会に適用
される定足数および多数決要件に従い開催された臨時株主総会における承認が必要である。株式の額面金
額の増加により実施される増資は、準備金、利益または資本剰余金の資本組入れにより実施される場合を
除き、株主の全員一致による承認が必要である。その他のすべての増資は、通常の定足数および多数決要
件に従い開催された臨時株主総会における承認が必要である。
当該増資が株主により承認された場合、株主は、当該増資を実施する権限を取締役会に委託することが
できる。取締役会は、かかる権限をさらに最高経営責任者に委託することができる。
減資
フランス商法に基づき、当行の資本金を減少するには、臨時株主総会において議決権を行使する資格を
有する株主による承認が必要である。資本金は、発行済株式の額面金額の減少または発行済株式数の減少
のいずれかにより減少させることができる。発行済株式数は、株式の交換または株式の買戻しおよび消却
により減少させることができる。各種類の株式の株主は、影響を受ける各株主が別途合意しない限り、同
等に扱われなければならない。
当該減資が株主により承認された場合、株主は、当該減資を実施する権限を取締役会に委託することが
できる。
優先的新株引受権
フランス商法に基づき、当行が資本金に影響を及ぼす（発行時であるかその後であるかを問わない。）
株式または有価証券を発行する場合、現在の普通株式の株主は、比例計算による、かかる有価証券の優先
的引受権を有する。かかる優先的新株引受権により、当行は、現在の普通株式の株主を優先的に扱うこと
が求められる。かかる権利により、これを有する個人または団体は、当行の資本金を増加することのでき
る有価証券が発行される場合に、これを現金により引き受けることができる。優先的新株引受権は、特定
の募集に係る申込期間中に譲渡することができる。かかる権利は上場することも可能である。
特定の募集に係る優先的新株引受権は、臨時株主総会における議決権のある株式の３分の２の多数票を
有する株主の決議により、放棄することができる。取締役会およびその独立法定監査人は、フランス法に
より、優先的新株引受権を放棄する提案を明確に示した報告書を提出する必要がある。放棄を行う場合、
有価証券の発行は法律で定められた期間内に完了しなければならない。
普通株式の株主はまた、その選択により、特定の募集に関する自身の優先的新株引受権を放棄したい旨
当行に通知することができる。
普通株式の株主は、限定された期間において、普通株式の既存株主に対して、新規の有価証券を引き受
けるための譲渡不能な優先権を与えることを臨時株主総会で決定することができる。
f) 株式払込請求および株式の失権
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株式払込請求
フランス法上、株式会社（ Soci é • é Anonyme (SA) ）として組織された会社は、以下の条件に従い、引受
け時に全額の払込が行われない株式を発行することができる。
・当該会社の設立時に現金により引き受けられた株式は、その額面価額の少なくとも50％が払い込まれ
なければならない。
・増資により現金で支払われた株式は、その額面価額の少なくとも４分の１が払い込まれなければなら
ない。
いずれの場合にも、残高は、会社の登記または増資から５年以内に一括または分割で支払われなければ
ならない。
定款により明示的に認められていない場合、当該会社は、その授権機関により決定された分割払いの事
前支払を株主より受け入れることを要しない。
また、配当受領権は、株主がその引き受けた株式の支払金を当該会社の授権機関が定めた期間内に支払
わなかった場合にのみ停止される。
株式が額面金額を超えた価格で発行されるときは、かかるプレミアムは発行時に全額払い込まれること
を要する。
株式の失権
フランス法上、株主が取締役会の要求する方法および日時による分割払いを行わなかった場合、以下の
結果が生じる。
・取締役会が定めた当該分割払いの支払日以降、未払いの金額に対して、適用ある法定金利による利息
が付される。
・会社が損失を被った場合、当該株主は損害賠償の責任を負う可能性がある。
・当該株主に対して正式な通知が送付されてから30日が経過した後においても当該分割払い金が支払わ
れていない場合、当該分割払い金が支払われていない株式による、株主総会への出席権および議決権
の付与が停止される。かかる株式に付随する議決権は、株主総会における定足数および多数決に算入
されないものとする。
このような株式に付随する配当受領権および優先的新株引受権は、一時的に停止される。元本および利
息の全額支払の後、当該株主は、未受領の配当がある場合にはその支払を要求することができる。しかし
ながら、当該株主は、申込期間の終了後に当該優先的新株引受権を行使することはできない。
g) 株式保有の変更の通知
法定の株式保有基準を超えた場合の通知
株主または協調行動をとる株主の集団が、株式保有について、規制市場におけるいずれかの上場会社の
資本金または議決権（議決権の数が株式の数と異なる場合）の１/20（５％）、１/10（10％）、３/20
（15％）、１/５（20％）、１/４（25％）、３/10（30％）、１/３（33.33％）、１/２（50％）、２/３
（66.66％）、18/20（90％）または19/20（95％）の水準を上回り、または下回る変更を行う場合には、会
社および金融市場庁（AMF）にその旨を通知しなければならない。かかる通知には、(ⅰ)発行される株式お
よびそれに付随する議決権を取得することができる有価証券（ワラント、転換社債および新株式もしくは
既存株式への転換または新株式もしくは既存株式との交換が可能な債券など）の数ならびに(ⅱ)契約また
は金融証書に基づき報告者が取得する権利がある株式についての記載も含まれなければならない。
かかる通知を怠った場合、当該水準を超える株式については議決権を２年間行使することができない。
定款の規定により、0.5％から５％の間の株式保有についても別途通知義務を課すことができる。
法定外の株式保有基準を超えた場合の通知
また、上場会社の定款において、さらなる株式保有基準を超えた場合の通知が定められていることがあ
る。下記「（２）提出会社の定款等に規定する制度」の当行定款第５条を参照のこと。
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h) 経営および運営
フランス法上、株式会社の株主は２種類の経営制度を選択することができる。すなわち、最高経営責任
者を伴う取締役会の制度、または業務執行役員会と監督委員会の制度である。
(ⅰ) 取締役会および最高経営責任者
取締役会（ Conseil d'administration ）は３名以上18名以内の取締役からなる。また、吸収合併また
は新設合併の場合、取締役の数を暫定的に最高24名まで増加することができる。取締役はフランス人も
しくは外国人または法人でもよいが、取締役として選任された法人の場合はその常任代表者として自然
人１名を指名しなければならない。
2009年１月１日以降、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役会構成員が会社株式を１株以上保
有しなければならないとする要件はない。
2011年１月27日以降、法律により、上場会社の取締役会における女性の構成員の最低人数が定められ
ている。この法律に従い、取締役会には、2014年１月１日以降に開催される最初の定時株主総会までに
少なくとも20％、2017年１月１日以降に開催される最初の定時株主総会までに少なくとも40％の女性を
含めなければならない。
取締役会構成員は最長任期６年で株主により選任され、定款に別段の定めがない限り、（定款に定め
がある場合はその年齢制限の範囲内で）何度でも再任されることができる。取締役は、株主により事前
の通知、理由または補償なしに解任され得る。
取締役会は会社の活動の方向性を決定し、その実行を確保する。取締役会は、株主総会に明示的に与
えられた権限に従い、また会社の目的の範囲内で会社の適切な運営に関する一切の問題を取り扱い、会
社に関する事項を協議によって決定する。取締役会はその任務の遂行に必要なすべての文書および情報
を与えられる。
審議を有効とするためには、少なくとも半数の取締役が実際に審議の場に出席する必要がある。取締
役会の決議は、出席取締役または委任状により代理された取締役の多数決により決せられる。可否同数
の場合は、定款に別段の定めがない限り、取締役会会長（ Pr é sident du Conseil d'Administration -
PCA）が決定権限を有する。
取締役会会長は取締役会の構成員の中から同構成員によって選任される。取締役会会長は取締役会の
業務を調整および監督し、株主総会にこれを報告する。取締役会会長は会社の企業組織が正常に機能し
ていることを確認し、特に他の取締役会構成員がそれぞれの任務を遂行できることを確保する。
取締役会は、会社の経営管理を組織化する方法を決定する。会社の経営管理は、取締役会会長が、ま
たは取締役会に選任された最高経営責任者（ directeur ➨ é n é ral ）の肩書を有する者が、自らの責任で担
当することができる。
最高経営責任者は、すべての状況において会社を代表して行為をする幅広い権限を与えられている。
最高経営責任者は、会社の目的の範囲内で、かつ、法が明示的に株主総会または取締役会に与えた権限
に従って、その権限を行使する。
最高経営責任者は、第三者との関係で会社を代表する。会社は、第三者が当該行為が会社の目的の範
囲外であることを知っていたこと、または定款の公表だけではかかる証明をするのに十分でないと思わ
れる場合は知っていたはずであることが証明されない限り、会社の目的の範囲外の最高経営責任者の行
為によっても拘束される。
2016年12月９日以降、「サパン２」法により、500名超の従業員を雇用し、100百万ユーロを超える売
上高を有するフランス企業の最高経営責任者に対し、腐敗および斡旋収賄の防止のため、フランス国内
外の会社およびその子会社に適用されるコンプライアンス・プログラムの実施が義務付けられた。
取締役会は最高経営責任者の権限を制限することができるが、この制限は第三者に対しては効力を有
しない。
最高経営責任者は、取締役会により選任され、取締役会によりいつでも解任され得る。
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取締役会は、最高経営責任者の提案により、最高経営責任者代理（ directeur ➨ é n é ral ▼ é l é gu é ）の肩
書で最高経営責任者を補佐する責任を負う者を５名まで選任することができる。取締役会は、最高経営
責任者の提案により、いずれの最高経営責任者代理も解任することができる。
取締役会は、最高経営責任者の同意を得て、最高経営責任者代理に与えられる権限の範囲および期間
を決定する。ただし、最高経営責任者代理は、第三者との関係においては、最高経営責任者と同一の権
限を有するものとする。
(ⅱ) 業務執行役員会および監督委員会
本制度の下で会社は監督委員会（ Conseil de surveillance ）の監督下にある業務執行役員会
（ Directoire ）により経営される。
監督委員会は３名以上18名以内の監事から構成され、監事にはフランス人もしくは外国人または法人
がなることができ、最長任期６年で株主により選任される。ただし、何度でも再任されることができ
る。監事は定時株主総会で理由を示されることなく解任され得る。法人が監事になっている場合は、そ
の法人は自然人１名をその常任代表者として定めなければならない。各監事は、定款に定めがある場合
に限り、会社の株式を一定数保有しなければならない。監督委員会に関係する規定の大部分は、取締役
会に適用されるものと同様であるが、監督委員会は業務執行役員会を単に監督するのに対して取締役会
は経営機能を有する点が異なる。
業務執行役員会は、２名以上５名以内（上場会社の場合は７名以内）の構成員からなり、その構成員
は自然人であることを要し、監督委員会により選任されるが、構成員は、定款に別段の定めのある場合
を除き、株主である必要はない。資本金が150,000ユーロ未満の株式会社の業務執行役員会は１名の構成
員を有するだけでよい。この場合、当該構成員は単独最高経営責任者（ directeur ➨ é n é ral unique ）と
呼ばれる。業務執行役員会の構成員の任期は、定款に定めがなければ４年、定めがあるときは最低２年
で、かつ最長６年である。業務執行役員会の権限は広範で、会社の目的ならびに監督委員会および株主
総会に法律上留保された決定によってのみ制約を受ける。最高経営責任者に対する腐敗防止に関する規
則は、業務執行役員会に対しても同様に適用される。業務執行役員会の権限に加えられた制限は会社内
部では拘束力を有するが、第三者に対してその制限をもって対抗することはできない。業務執行役員会
によりなされる経営上の決定に関する規則は定款に定められる。業務執行役員会は合議制の経営機関で
ある。業務執行役員会の構成員１名は監督委員会により会社を代表すべきことを定められる。このよう
に選定された者は業務執行役員会会長の肩書を有する。
2012年１月27日以降、取締役会の構成に適用される女性構成員に関する規則と同様の規則が監督委員
会に適用される。
業務執行役員会は、四半期ごとの営業報告書を監督委員会に提出することとなっている。業務執行役
員会の構成員は監事を兼ねることができない。業務執行役員会の構成員は、定時株主総会および定款で
定められている場合において監督委員会により解任され得る。業務執行役員会の構成員が正当な理由な
く解任された場合、当該構成員には損害賠償の請求を行う権利が認められている。
取締役の契約上の利益
フランス法に基づき、 直接または間接的に利害関係のある者 は、自身または自身と関係のある事業体
と当行との間で直接または間接的に締結される契約を認識した場合、直ちに取締役会に報告しなければ
ならない。かかる契約は、通常の業務において締結された通常の条件での取引を除き、関連当事者間取
引（ conventions • é glement é es ）と呼ばれ、取締役会による事前の同意および次の株主総会における事
後承認を得なければならない。取締役会による事前承認は正当な動機に基いたものでなければならず、
とりわけ取引に係る経済的な条件を考慮しなければならない。承認された関連当事者間の取引は効力を
有する限り、各会計年度において取締役会により再審査される。 直接または間接的に利害関係のある者
は、かかる取引の事前または事後の承認（場合による。）のために取締役会または年次株主総会に提示
された議題について の審議および投票に参加 することができない。当該利害関係者は、フランスの裁判
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所の最終的な管理の下で、関連当事者間取引が通常の条件でかつ通常の業務において行われたか否かを
決定する責任を有する。
フランス法上、通常の業務において締結された通常の条件でない関連当事者間取引は、最終的に、か
かる取引に関する法定監査人 または取締役会会長 の特別報告書が提供された後の年次株主総会（または
これに関して開催されたその他の定時株主総会）に出席し、またはこれに代理出席した株主 による投票
の過半数 により承認されなければならない。利害関係者はかかる投票に参加することができず、その有
する株式は、当該投票に係る定足数および多数決の計算において算入されない。ただし、フランス法に
基づき、かかる関連当事者間取引は、取締役会の承認を得た場合には有効となる。かかる取締役会の事
前承認がない場合、次の株主総会において承認されない限り、当行にとって不利益ないかなる契約も無
効であると宣言することができる。利害関係者はまた、民事責任を負う。一度取締役会により正式に承
認されると、（不正行為として失効させられない限り）関連当事者間取引は有効で、次回の株主総会に
おいて承認されなかったとしても、第三者に対する効力を有し続ける。利害関係者および（必要な場合
には）その他の取締役は、この場合、かかる取引の結果当行が被った損失に対して責任を負う。 上場会
社は、すべての関連当事者間取引についての情報を自社のウェブサイト上に掲載しなければならない。
フランス法上、取締役は、自身の取締役としての選任および職務の終了に関して株主総会に提示され
た議題について、議決権を行使することができ、また定足数に含めることができる。
フランス法に基づき、取締役は、通常の条件での通常の商慣習による取引を除き、当行によって提供
された融資、融資類似の取引、保証またはその他の信用供与から直接または間接的に個人的な利益を得
ることを禁止されている。
かかる規則は業務執行役員会および監督委員会にも準用され、関連当事者間取引は事前承認を得るた
めに監査役会に提示される。
法定監査人
株式会社は 、法定の指定基準を超えている限りは １名以上、会社が持株会社であり、連結会計表示の
義務がある場合には２名以上の法定監査人を置かなければならない。法定監査人は、取締役会、監督委
員会または株主の提案を受けて株主総会において指名される。法定監査人は、特に会社勘定を監査する
法的任務を有する。法定監査人は、その任務を報告書に詳述し、かかる勘定が会社の状態に関する真実
かつ公正な見解を示しているかについての見解を述べ、これを証明する。
法定監査人に関する詳細については、下記「ⅰ) 株式に付与された権利－(ⅳ) 法定監査人」を参照の
こと。
ⅰ) 株式に付与された権利
(ⅰ) 株主総会
株主は、総会を通じて会社に対する支配権を行使する。（2010年12月９日付指令番号2010-1511に従
い）2011年１月１日から、上場企業の株主は、配偶者またはその他の個人もしくは法人に対して委任状
を与えることができる。
総会には定時・臨時の２種類がある。
定時株主総会
定時株主総会は、少なくとも毎年１回、財務書類を承認するために事業年度末から６ヶ月以内（銀行
については５ヶ月以内）に開催されなければならない。その他の定時株主総会は、定款を変更する場合
を除き、あらゆる事項について必要とされる場合に開催することができる。以下の事項は定時株主総会
による決議を必要とする。
・取締役の選任、変更または解任
・取締役の報酬の原則および基準の承認
・最高経営責任者の報酬の承認
・独立法定監査人の選任
・年次決算の承認
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・配当の宣言または株式による配当支払の承認
・当行、その取締役、執行役員（すなわち、最高経営責任者および最高経営責任者代理）または大株
主を当事者とする一定の取引の承認
定時株主総会の第１回招集の場合の定足数は、資本の20％を有する株主が出席し、または代理出席す
ることにより充足される。第２回招集については定足数の要件はない。承認のためには 、出席または代
理出席した株主による 過半数の賛成投票（代理投票を含む。）を要する。
臨時株主総会
臨時株主総会のみが定款を変更する権限を有する。利益準備金、準備金または資本剰余金の資本組入
れは、臨時株主総会で承認されるが、その定足数および多数決要件は定時株主総会の場合と同じであ
る。その他のすべての決議については、定足数は少なくとも第１回招集で資本の25％または第２回招集
で20％を有する株主が出席し、または代理出席することにより充足される。承認のためには 、出席また
は代理出席した株主の ３分の２の多数の賛成投票（代理投票を含む。）を要する。定款により数種の株
式が定められている場合は、全株主に適法に通知された臨時株主総会の承認がなければこれら数種の株
式の権利内容に変更を加えることができない。さらに、関係する種類の株式の株主の特別総会により当
該決議が承認されなければならない。
(ⅱ) 議決権
2014年３月29日付法律第2014-384号が公布された後に採用された定款の条項に別段の定めがある場合
を除き、その株式が統制市場で取引が認められている企業においては、同一の株主が最低２年間保有す
るすべての全額払込済の記名式株式に対して２倍の議決権が付与されている。
(ⅲ) 配当および準備金
配当および利益処分は株主により承認されなければならない。定款に別段の記載がある場合を除き配
当金の支払について制限はないが、配当は分配可能利益を上回ることはできない。さらに、各年、純利
益の最低５％は、発行済株式の資本金の10％に達するまで法定準備金に組み入れることを要する。定款
により第１順位配当を設けることができる。法定監査人が意見を述べた最終または中間貸借対照表によ
り、利益が減価償却、準備金および適用ある場合は繰越損失による調整後の中間配当の額以上であるこ
とが示される場合には、会社は中間配当を支払うこともできる。取締役会（または業務執行役員会）
は、中間配当の支払、その金額および支払日について決定する。
(ⅳ) 法定監査人
会社の財務書類は、非常に広い調査権限を有する１名または複数名の法定監査人により監査され 得
る 。かかる法定監査人は定時株主総会において株主より選任され、任期は６事業年度とする。法定監査
人は当該会社と共通の利益を有してはならない。
(ⅴ) 清算
会社の清算の場合は、全負債および清算費用支払後の残余金は、株主（議決権証券保有者を除く。）
の間で分配される。
（２）【提出会社の定款等に規定する制度】
以下の記載は、フランス法の一定の条項における本書提出日現在までの当行の定款の規定の要約であ
る。かかる当行の要約された情報に関する記載は完全なものでなく、そのすべてにつき当行の定款を参照
することが必要である。定款は 2020 年３月１日に最終更新された。
当行の企業目的 （定款第２条）
当行のフランスおよびその他の構成国における企業目的は、以下のとおりである。
・銀行法の意味するところのあらゆる銀行業務および関連業務の運営
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・フランス財政金融法に定義されているところのあらゆる投資サービスの提供
・特別な契約の一環として、フランス国家から経済金融分野において委任される特定の業務の遂行
・あらゆる仲買事業の実施
・上記活動に直接的または間接的に関連する企業、グループまたは団体への資本参加
・ならびにあらゆる民事取引および商事取引の完了
株式
(a) 資本金（定款第３条）
当行の資本金は 5,049,354,392.00 ユーロとし、１株当たり額面金額1.60ユーロの当行の普通株式
3,155,846,495 株からなり、そのすべてが全額払込済である。
(b) 株式の様式（定款第４条）
当行の株式は、株主の選択により、記名株式または識別可能な無記名株式のいずれかとする。
株式は株主名簿に登録し、法令で定める条件に従って譲渡を行う。
(c) 株式保有基準に達した場合の通知および株主の識別（定款第５条）
(ⅰ) 株式保有基準に達した場合の通知
法定の株式保有基準を超えた場合の通知（「（１）提出会社の属する国・州等における会社制度－g) 株
式保有の変更の通知」を参照のこと。）に加えて、当行の定款は次のことを規定する。直接または間接
に、単独または共同で、株式に付与されたすべての議決権（議決権が剥奪された株式を含む。）の１％ま
たはその整数倍の議決権を有する個人または法人は、配達証明付き書留便で所有議決権数を会社に通知し
なければならない。当該通知は当該部分の株式を取得または譲渡した日から15日以内に実施しなければな
らない。
前項に規定する通知義務を遵守せず、少なくとも１％の議決権を有する株主から請求があり、当該請求
が総会の議事録に記録された場合、超過分の株式、つまり通知すべきであった部分の株式は、通知遵守日
から２年間は議決権が剥奪されるものとする。
(ⅱ) 株主の識別
当行は現行の法令で規定される条件に従って、株主総会における議決権を付与されまたは将来付与され
る株式の所有者に関するあらゆる情報、とりわけ、その身元、国籍、住所、保有株式数およびこれらの株
式に課せられる可能性のある制限に関する情報を提供するよう、あらゆる組織または仲介機関に対して請
求することができる。
(d) 株式の不可分性（定款第６条）
株式は当行との関係で不可分とする。共同所有者は、当行に対してその中の１人または株主以外の１人
の受任者を自らの代理人としなければならない。
(e) 株式に付された権利および義務（定款第７条）
優先株が発行されていた場合に優先株に付与される権利を除き、各株式は、会社資産の所有権の範囲
で、発行済の株式数に比例する１個の持分を受ける権利を与える。
株主は当行の株式資本に対する自らの出資の範囲内においてのみ損失を負担するものとする。
株式に付着する義務と権利とは株券に付随する。株式の所有は、法律上当然に、当行の定款および株主
総会の決議に従うことを意味する。
経営
(a) 取締役会（定款第９条および第11条）
(ⅰ) 取締役会の構成
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当行は、法律で定める合併の場合における例外規定に従い、３人以上18人以内で構成される取締役会に
より運営される。
取締役は定時株主総会によって選任される。ただし、死亡または辞職により、単数または複数の取締役
の職に欠員が出た場合は、次の株主総会で追認されることを条件として、それぞれの前任者の任期の残存
期間を任期として取締役会による補欠の選任を行うことができる。
現行の規則に従って、従業員株主の所有する資本金の割合が法律で規定される上限を超えたことが明ら
かになった場合、従業員貯蓄基金の理事会によって、このために指名された候補者の中から１人の取締役
が定時株主総会で選任される。このように選任された取締役は、取締役の員数制限の計算には考慮されな
い。このように選任された取締役は、取締役会の構成員であり、投票権を有する。かかる取締役は、当行
の他の取締役と同様の権利と義務を有するものとする。
70歳を上回る取締役の人数が現職の取締役全体の３分の１を超えることがあってはならない。この割合
に達した場合、次回の定時株主総会終了後に最年長の取締役が辞任する。
各取締役は、その任期の間140株以上の当行の株式を保有していなければならない。
取締役の任期は４年とし、再任可能とする。取締役の任期は、取締役の任期が満了する年に開催され、
前事業年度に係る財務書類の承認が行われる定時株主総会の終結時に終了する。
(ⅱ) 取締役会の会議
取締役会は、取締役会長による招集により、本社または召集通知（電子メールにより送付することがで
きる。）に示される他の場所において、当行の利益および法令の規定により必要が生じた場合に随時開催
される。取締役会長はまた、取締役の３分の１以上または最高経営責任者による要請がある場合、特定の
議題に基づいて取締役会を召集することができる。取締役会長は、かかる方法による要請に従うものとす
る。
決議は自らまたは委任状により出席した取締役の過半数をもって採択する。賛否同数の場合は、（取締
役会長を任命する場合を除き）取締役会長の票を決定票とする。取締役会は、取締役の過半数以上が出席
している場合または出席とみなされる場合にのみ、有効な決定を行う。
(b) 取締役会長および最高経営責任者（定款第10条、第15条および第16条）
(ⅰ) 取締役会長
取締役会は、取締役会長（自然人に限る）を互選で選出する。取締役会長の任期は取締役の任期とし、
再任可能とする。
取締役会は、取締役会長の提案により、１人または複数名の副会長を互選で選出することができる。
取締役会長は取締役会の会議を招集しなければならない。取締役会長は、会議を計画および開催し、こ
れを株主総会に報告する。
取締役会長は、会社組織の円滑な機能、特に取締役による任務の遂行状況に対する責任を持つ。
(ⅱ) 執行役員
A 最高経営責任者
取締役会は、最高経営責任者を互選または取締役以外の者から任命することができる。最高経営責任者
は、取締役会によっていつでも解任することができる。
最高経営責任者は、いかなる状況においても当行の名で行為する広範な権限が与えられる。最高経営責
任者は、当行の目的の範囲内で、法令により明示的に株主総会および取締役会に付与される権限ならびに
内規により定められた規定および制限に従って、これらの権限を行使する。
最高経営責任者は第三者に対して当行を代表する。
取締役会は、最高経営責任者の権限を制限することができる。ただし、かかる権限の制限は、第三者に
対抗することができない。
最高経営責任者は、代理する権限の有無にかかわらず、その権限の一部を自ら選択する執行役員に委任
することができる。
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B 最高経営責任者代理
最高経営責任者の提案に基づき、取締役会は、最高経営責任者代理の肩書きにおいて最高経営責任者を
補佐する責任を負う１人から５人の自然人を互選または取締役以外の者から選出し、任命することができ
る。
取締役会は、最高経営責任者代理に与える権限の範囲および期間を、最高経営責任者の同意をもって決
定する。最高経営責任者代理は、第三者に関して最高経営責任者と同様の権限を有する。
(c) 監査人（定款第18条）
定時株主総会は、１人または複数名の監査人を選任することができる。監査人の任期は４年とする。監
査人の任期は、その任期が満了する年に開催され、前事業年度に係る財務書類の承認が行われる定時株主
総会の終結時に終了する。
監査人は再任可能とし、株主総会は監査人を解任することができる。
監査人は、取締役と同一の情報を受け取り、すべての取締役会の会合に招集され、諮問的な立場で取締
役会に参加するものとする。
取締役会は、その直後に開催される株主総会で追認されることを条件として、監査人を仮に選任するこ
とができる。
監査人は報酬を受け取ることができ、その金額は取締役会が決定する。
株主総会
(a) 株主総会（定款第20条）
株主の決議は定時または臨時の株主総会で行う。
(b) 株主総会の通知（定款第21条）
株主総会は取締役会が招集を行う。取締役会が招集しない場合は、フランス商法第L.225-103条の条件に
従って招集が行われる。招集の方法は現行の規則で定める条件に従ってこれを行う。
(c) 参加許可および委任状（定款第22条）
株主総会は未払金のないすべての株主で構成される。株主総会への出席権を得るためには、フランス商
法第R.225-85条に従い、株主総会の２営業日前の午前零時（パリ時間）までに、記名式の株式であれば当
行の株主名簿または無記名式の株式であれば適切な仲介機関の株式名簿に登録されていなくてはならな
い。
記名式の株式の所有者については、株主総会の２日前までの株主名簿への登録をもって、株主総会への
参加が認められる。無記名式の株式の所有者については、適切な仲介機関が、無記名式の株主名簿を保有
し、株主総会の中核組織に対し直接的に顧客の株主としての資格を証明する。かかる仲介機関は、かかる
証明を、投票用紙または株主名義もしくは株主の代理を務める登録仲介機関名義の入場許可請求書に添付
される証明書を作成することにより行う。かかる証明書は、自ら株主総会に出席することを希望し、株主
総会の２営業日前の午前零時（パリ時間）までに入場許可証を受領していない株主についても送付され
る。
株主はいつでも適式に授権した代理人を株主総会へ出席させることができる。代理人は他の者に再委任
することはできない。
現行法令の規定に従って、株主は、郵送または委任状によって投票を行うことができる。取締役会の決
定に基づき、株主はテレビ会議により株主総会に出席し、その時点において適用される規則に従い、イン
ターネットを含むすべての電磁的方法および遠隔伝達を用いて投票を行うことができる。かかる決定は、
フランス法定公報に公表される会議通知に記載される。株主総会事務局が作成し、ウェブサイト上に提供
する電磁的方法で定められた期限までに投票を行う株主は、自らまたは委任状により出席した株主とみな
される。フランス民法第1316-４条の２段落目の第１文に定義される条件（すなわち、署名が用紙にリンク
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されていることを保証する、信頼できる本人確認手続を使用していること）を満たした取締役会が定める
手続により、かかるユーザー名とパスワードを要求するサイトから電磁的用紙に直接記入し、署名を行う
こ とができる。
株主総会前にかかる電磁的方法により行われた委任状または投票は、これに対して発行される受領証と
併せて、取消不能な書面としてみなされ、いかなる場合にも法的拘束力を有するものとするが、株主総会
の２営業日前の午前零時（パリ時間）までに株式の売却が行われた場合には、当行はこれを受けて、その
日時までに行われた委任状または投票を無効かまたは変更する（場合による。）ことが明記されている。
(d) 議決権（定款第25条）
株主総会における各株主は保有する数または株式によって代表される数の議決権を有する。フランス商
法第L.225-123条-３項の下で２年間同じ株主名が株主名簿に表示されている全額払込済株式には、例外的
に２倍の議決権が付与される。
当事業年度の利益－配当（定款第33条）
法令の定めるところにより、あらゆる繰越損失を控除した各事業年度の最終利益のうち少なくとも５％
が法定準備金として留保されるものとする。かかる規定は、当該準備金が資本金の10分の１に達した場合
には適用されなくなるが、いかなる理由においても当該準備金がかかる最低要件を下回った場合は再びこ
の留保が再開される。
利益残高は、繰越利益とともに、取締役会の提案による次期繰越、準備金の積み増しもしくは一部また
は全額の分配のいずれかの方法により、法律により認められる範囲内で定時株主総会が自由に処分するこ
とが可能な分配可能利益を構成する。
定時株主総会は、また、繰越利益または株主総会が自由に処分できる準備金から留保した額を分配する
決定を行うこともできる。かかる場合、当該決定に、使用する準備金の勘定科目について明示しなければ
ならない。
定時株主総会決議により、分配配当金の全額または一部について、現金による配当または株式による配
当のいずれかを選択するオプションを株主に与えることができる。株式配当の場合は、適用法令の規定に
従って、当行の株式を分配することにより配当金の支払いを行う。
取締役会は、法律により認められる範囲内で、現金配当または株式配当のいずれかによる中間配当を実
施する決定を行うことができる。
年間配当金の支払は、事業年度末日から９ヶ月以内の取締役会の定める時期に実施する。
解散－清算（定款第35条）
当行の存続期間の満了または早期解散の場合は、株主総会は、取締役会の提案に基づき、現行の法律規
定を条件として、清算の方法を決定し、単数または複数の清算人を選任し、その権限を定める。
２ 【外国為替管理制度】
(１) 株式の所有
本書の日付現在、フランス通貨金融法典第L.151-１条に従い、フランスおよび外国との間の外国為替取
引は原則として自由である。しかしながら、フランスの政府機関は、フランス通貨金融法典第L.151-２条
に従い、特に国益の防衛を確保するため、また、経済大臣の報告を受けて制定された命令により、通知お
よび事前の許可を与え、またはフランスにおける対内投資の設立および清算を管理する（下記を参照のこ
と。）。
フランス通貨金融法典第L.151-３条に従い、EUの非居住者が、フランス企業の支配的持分を取得する
際、事前の許可を得る必要はない。ただし、慎重を要する一部の業界および戦略分野については、この限
りではない。
当行に対する対内投資は、フランス通貨金融法典第L.151-３条の範囲に該当しないため、事前の許可を
得る必要はない。
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フランス通貨金融法典第L.151-２条以降に規定される承認制度の実行ならびに慎重を要する業界および
戦略分野への対内投資に係る申請の目的において、「投資」という用語は、フランス通貨金融法典第
R. 151- ２ 条によれば、３つの種類の投資を指す。
(a) フランス法に準拠する事業体 における支配的持分の買収
(b) フランス法に準拠する事業体 に係る事業 分野 （ branche ▼ ’activit é ）の直接買収または間接買収
(c) フランス法に準拠する事業体 の資本金もしくは議決権の 単独もしくは共有の 直接保有または間接保
有を 25 ％超に増加させること
( ⅰ)欧州連合の加盟国の国籍もしくは フランスと「管理支援協定」を締結している欧州経済地域の加盟
国 の国籍を有し、かかる国 に居住する 自然人または(ⅱ)管理チェーンのすべての構成員が、これらの国の
うちの１つの法律に該当するか、もしくはかかる国の国籍を有し、かつ、居住する事業体には上記(c)は適
用されないこと に留意すべきである。
フランス通貨金融法典第R.151-１条に従い、不安定な産業および戦略部門に対する対内投資に適用され
る許可制度は、以下による（上記に定義されるような）投資を懸念している。
( ⅰ) 外国籍を有する自然人
( ⅱ) フランスに居住していないフランス国籍の自然人
( ⅲ) 外国法に準拠する事業体
( ⅳ) 上記(ⅰ)、(ⅱ)もしくは(ⅲ)で述べられている１もしくは複数の人または事業体によって管理さ
れている、フランス法に準拠する事業体
フランス通貨金融法典第L.151-３条の意味における不安定な産業および戦略部門の一覧表は、フランス
通貨金融法典第R.151-３条に規定される。
フランス通貨金融法典第R. 151- ４ 条は、外国投資家および対象 の事業体 に対し、投資がこの制度が許可
する範囲に該当するか否かについて経済大臣からコンフォート・レターを請求する権利を付与している。
同大臣は、かかる請求に２ヶ月以内に応じなければならないが、同大臣の回答がないことは、投資家によ
る必要な承認要請書の提出を免除するものではないと解釈されている。
(２) 外国為替管理
現行のフランスの為替管理規則の下では、当行が非居住者に対して送金できる現金支払額に関する制限
はない。
現行の規則（フランス通貨金融法典第L.152-１条を含む。）に従い、自然人によるフランスから他のEU
域内の国へまたは他のEU域内の国からフランスへの金銭の支払または有価証券の譲渡（フランス通貨金融
法典第L.518-１条に記載の公認金融機関または決済機関、組織もしくはサービスが取り扱ったものを除
く。）については、当該指令に定める条件に基づきフランス当局に対して届出を行わなければならない。
ただし、送金される金額が10,000ユーロより低い場合を除く。
2005 年10月26日付欧州規則第1889/2005号は、自然人によるEU域内の国から外国に対する送金または外国
からEU域内の国に対する送金に関し、10,000ユーロを超える額の金銭の支払または有価証券の譲渡がなさ
れる場合にも、届出が必要であることを定めている。
３ 【課税上の取扱い】
フランスの租税制度
以下の記載は、(ⅰ)フランスの税務上、フランスの非居住者であり、(ⅱ)恒久的施設または固定的拠点
としてフランスで行われている事業または職業に関連して当行が発行する社債（以下「本社債」とい
う。）を保有しておらず、かつ(ⅲ)当行の株式を同時に保有していない本社債の所持人に関連し得る、一
定の源泉徴収税の効果についての基礎的概要である。本概要は、現在有効でありかつフランスの税務当局
が適用するフランスの税法および規則に基づいており、いずれも今後変更または異なる解釈がなされるこ
とがある。本概要は、一般的な情報のみを目的としており、特定の保有者の特殊な状況に照らして関連し
得るフランスの税務上のすべての考慮事項に言及するものではない。自身の税務上の状況について疑義の
ある者は、専門の税務アドバイザーに相談すべきである。
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フランス一般租税法典第125AⅢ条に基づき、利息および本社債に関して当行に生じたその他の収益の支
払は、当該支払がフランス一般租税法典第238-0 A条の意義の範囲に含まれるフランス国外の非協力的国家
ま たは非協力的地域（以下「非協力国」という。）においてなされる場合を除き、源泉課税の対象にはな
らない。当該本社債に基づく当該支払が非協力国においてなされた場合は、75％の源泉課税が適用される
（ただし、一定の例外（その一部は下記に記載する。）および適用ある二重課税条約のより有利な規定に
従う。）。非協力国の一覧は政府の行政命令により公開され、毎年更新される。
ただし、社債の発行の主たる目的および趣旨が非協力国における利息またはその他の収益の支払を許容
するものでないことを当行が証明することができる場合は、社債の特定の発行に関し、源泉課税は適用さ
れない（以下「源泉免除」という。）。
さらに、フランス一般租税法典第238A条に従い、利息およびその他の収益は、その者が優遇税制により
利益を得る管轄地域（非協力国を含むが、これらに限られない。）（以下「優遇税制管轄地域」とい
う。）において居住し、もしくは設立された者に対して支払われ、もしくは発生した場合、または当該優
遇税制管轄地域に所在する金融機関に開設された銀行口座に支払われた場合は、当行の課税所得から控除
することはできない（以下「控除不適用」という。）。一定の条件の下では、控除できない利息およびそ
の他の収益はフランス一般租税法典第109条以下に従って、みなし配当と位置付けられることがある。その
場合、かかる控除できない利息およびその他の収益は、適用ある二重課税条約のより有利な規定に従い、
28 ％または75％の税率で、同法典第119の２条に規定する源泉課税の対象となることがある。
ただし、該当する利息または収益が真正な取引に関連するものであること、それらが異常なまたは過大
な金額でないこと、また、優遇税制管轄地域が非協力国である場合、社債の発行の主たる目的および趣旨
が当該非協力国における利息またはその他の収益の支払を許容するものでないことを当行が証明すること
ができる場合は、社債の特定の発行に関し、控除不適用またはかかる控除不適用の結果課される可能性の
ある第119の２条に規定する源泉課税のいずれも適用されない（以下本項において「控除不適用の免除」と
いう。）。
また、フランスの租税に関する行政指導指針（ Bulletin Officiel des Finances Publiques-Imp ô ts
BOI-INT-DG-20-50- 20140211 、BOI-RPPM-RCM-30-10-20-40-20140211 ）の規定に従って、以下のいずれかに
該当する場合は、当行が社債の発行の主たる目的および趣旨を立証する証拠を提出しなくても、社債の発
行には控除不適用の免除および源泉免除が適用される。
( ⅰ) 社債がフランス通貨金融法典第L.411-１条の意義の範囲内における公募により、または非協力国以
外の国家における同等の募集に従って募集される場合。ここでいう「同等の募集」とは、外国証券
市場当局による、または外国証券市場当局への募集書類の届出または提出を必要とする募集を意味
する。
( ⅱ) 社債が規制市場またはフランスもしくは外国の多国間証券取引システムでの取引を承認されている
場合。ただし、当該市場またはシステムは非協力国に所在せず、また、当該市場の運営は市場運営
者もしくは投資サービス提供者またはその他類似の外国事業体により行われているものとする。さ
らに、当該市場運営者、投資サービス提供者または事業体は非協力国には所在しないものとする。
( ⅲ) 社債が、発行時に、フランス通貨金融法典第L.561-２条の意義の範囲内にある振替決済制度もしく
は証券決済・引渡・支払制度の運営者の業務または１つもしくは複数の類似の外国の振替機関もし
くは運営者の業務に承認されている場合。ただし、当該振替機関または運営者は非協力国には所在
しないものとする。
本社債は公募に相当する募集方法により募集されるため、本社債に関して当行によりまたは当行に代わ
り支払われる利息またはその他の収益は、フランス一般租税法典第125AⅢ条に規定される源泉課税の対象
にならない。
フランス一般租税法典第244条Cに基づき、本社債の売却益は、フランスの課税対象とはならない。
４ 【法律意見】
当行の フランス における法律顧問であるクリスチャン・ル・イール氏より、以下の趣旨の法律意見書が
提出されている。
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( ⅰ) 当行は、フランスの法律に基づき、株式会社として有効に存在しており、有価証券報告書に記載され
ている事業を行い、財産を所有し、運用する完全な権限を有している。
( ⅱ) 当行は、関東財務局長に有価証券報告書を提出する権限を有している。
( ⅲ) 本有価証券報告書の「第１－１ 会社制度等の概要」、「第１－２ 外国為替管理制度」および「第
１－３ 課税上の取扱い－フランスの租税制度」に記載されているフランスの法律に関する記述は、
当該記載が各箇所で説明されるフランスの法令の特定の規定を要約した記載である限りにおいて、す
べての重要な点において真実かつ正確である。
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第２ 【企業の概況】
１ 【主要な経営指標等の推移】
(1) 最近の連結事業年度に係る主要な経営指標等の推移
2019年、ナティクシスは４つの各事業において、収益の伸びが費用の増加を上回るという非常に堅実な結
果を残した。この連続成長の勢いは、ナティクシスがアセット・ライト戦略を揺るぎなく実行した結果であ
り、2018年-2020年戦略計画を達成するためのナティクシスの堅固な基盤を象徴する。
ナティクシスの損益計算書
(1)
( 単位：百万ユーロ) 2018 年 2017 年 2016 年 2015 年
2019 年
純収益 9,219 9,616 9,467 8,718 8,704
営業総利益 2,564 2,793 2,835 2,480 2,749
税引前利益 2,945 2,661 2,651 2,287 2,473
当期純利益（グループ持分） 1,897 1,577 1,669 1,374 1,344
費用収益比率 72.2 ％ 71.0 ％ 70.1 ％ 71.6 ％ 68.4 ％
報告されたROE 11.1 ％ 9.2 ％ 9.6 ％ 7.9 ％ 7.8 ％
(2)
7.8 ％ 9.4 ％ 9.9 ％ 7.9 ％ 7.8 ％
基礎となるROE
報告されたROTE 14.3 ％ 11.9 ％ 11.9 ％ 9.9 ％ 9.8 ％
(2)
10.0 ％ 12.0 ％ 12.3 ％ 9.9 ％ 9.3 ％
基礎となるROTE
事業分野
(4)
事業の純収益 事業の税引前利益
事業の税引後ROE
( 単位：百万ユーロ) ( 単位：百万ユーロ)
( 単位：％)
(1) リテール・バンキング業務の売却後、報告された数値。
(2) 特別項目を除く。
(3) 資産運用およびウェルス・マネジメント。
(4) 経常外項目を含む報告された数値。経常外項目を除くと、2018年のROEは13.7％、2019年のROEは12.5％であった。
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財政構造
バーゼル３普通株式等Tier１比率（段階適用ベース） バーゼル３リスク加重資産（段階適用ベース）
( 単位：％) ( 単位：十億ユーロ)
資産合計
( 単位：十億ユーロ)
(1) リテール・バンキング業務の売却後。
(2) 最近の事業年度に係る主要な経営指標等の推移
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(2) 個別財務諸表－親会社財務諸表注記」の注記39を参照のこと。
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２ 【沿革】
・ 1818年
一般市民の貯蓄を推進、収集および管理するため、最初のCaisses d'Epargneがパリで設立された。通帳貯
蓄預金口座が開設された。
・ 1878年
最初のBanques Populairesの銀行が設立された。Banques Populairesの銀行は、プロジェクトの資金調達
のためのプーリングファンドの目的として、起業家により、また起業家のために設立された。
・ 1919年
第一次世界大戦により生じた破壊後、フランスの再建を支援するために、Crédit Nationalが設立された。
・ 1921年
Caisse Centrale des Banques Populaires が設立された。
・ 1949年
国際取引の資金調達を行うため、Banque Française du Commerce Extérieur（BFCE）が設立された。
・ 1999年
Natexis Banques Populaires が、Caisse Centrale des Banques Populairesの営業活動をNatexis S.A.に
対して出資することによって設立された。
Caisse Nationale des Caisses d'Epargne （CNCE）が設立された。
・ 2004年
Caisse Nationale des Caisses d'Epargne が2001年に設立されたCDC IXISを買収した。これにより、
Caisse d'Epargne Groupは、総合サービス銀行となった。IXIS CIBおよびIXIS AMが設立された。
・ 2006年
ナティクシスが、IXISおよびNatexis Banques Populairesの合併により設立された。
・ 2009年
フランス第２位の銀行グループであるGroupe BPCEが、CNCEおよびBanque Fédérale des Banques
Populairesの合併により設立された。
ナティクシスは、Groupe BPCEのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門、貯
蓄部門、ソリューション部門ならびに専門金融サービス部門を担うその位置付けを強固なものとするため
に、2009年-2013年のニュー・ディール戦略計画を打ち出した。
・ 2013年
ナティクシスは、その顧客にのみ的を絞った、付加価値の高いソリューションを提供する銀行となるとい
う目標を軸とした2014年-2017年のニュー・フロンティア戦略計画を打ち出した。
・ 2014年
ナティクシスは独自の保険部門を創設し、Groupe BPCEが本格的な総合金融サービス会社となる道を開い
た。
・ 2017年
ナティクシスは欧州の決済部門において主要なプレーヤーとなるという目的で、新たな決済事業分野を創
設した。
ナティクシスは、その共有の文化である「パープル・タッチ」を反映した新たなブランド領域および新た
なビジュアル・アイデンティティを公表した。
・ 2018年
ナティクシスは、強化、デジタル化および差別化という３つの柱に基づく、2018年-2020年のニュー・ディ
メンション戦略計画を打ち出した。
Groupe BPCE は、Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneネットワークを通じて顧客のニーズをより
満たすため、ナティクシスの専門金融サービス事業分野をBPCE S.A.へ譲渡することを決定した。
・ 2019年
Groupe BPCE とナティクシスは、責任銀行原則に署名し、業務上戦略的に提携している国際連合の持続可能
な開発目標および気候変動に関するパリ協定に熱心に取り組んだ。
ナティクシスは、グリーン・ウェイティング・ファクターの実施により貸借対照表上の気候の影響に積極
的に対応する初めての銀行となった。
Groupe BPCE とBanque Postale Asset Managementは、ナティクシスが主要な欧州保険マネージャーおよび
ユーロ・フィックスド・インカム・マネージャーとなることを許可するための協議を行った。
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３ 【事業の内容】
ナティクシスの全容
当行は、カスタマイズされたファイナンス・ソリューションの創造者として、世界中で顧客がプロジェク
トを実現することを支援している。当行は、当行の資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレー
ト・バンキングおよびインベストメント・バンキング、保険ならびに決済の専門知識を、顧客が目標を実現
できるように活用している。
世界規模のプレゼンス
38 ヶ国における約 16,000 人の従業員
当行は引続き、世界規模で当行のプレゼンスおよび専門知識の拡大を行う。欧州、南北アメリカ大陸、ア
ジア太平洋、および中東の主要な国々における当行のプレゼンスは、当行の顧客に好機をもたらしている。
当行の専門家は、顧客が事業を行う市場の特徴のためニーズに合ったソリューションおよびサービスを顧
客に提供する。
ナティクシスの事業
(a) 資産運用およびウェルス・マネジメント
Natixis Investment Managers は、世界的に最も大きい資産運用会社の１つであり、引続きナティクシスの
資産運用およびウェルス・マネジメント部門の主要な担い手である。
① 資産運用
Natixis Investment Managers は、運用資産において、世界第17位である （Cerulli Associates：Global
Markets 2019レポートは、2018年12月現在の運用資産額に基づく。） 。
国際的な マルチ・アフィリエイト資産運用事業として、 Natixis Investment Managersは、米国、欧州お
SM
よびアジアにおける20社超の専門的な投資運用会社を含んでいる。Active Thinking の概念に基づき、
Natixis Investment Managersのブランドプラットフォームは、極めてアクティブかつ確信主導の投資スタ
イルおよび長期投資アプローチの管理への取組みを具体化している。
Natixis Investment Managers ：アクティブな資産運用に基づく戦略
Natixis Investment Managers のマルチ・アフィリエイト・ストラクチャーは、シェアードサービスの連
盟の支援を受け、特徴的で、アルファ・ジェネレーションかつ多種多様な投資戦略を従来型および専門的
株式、債券ならびに代替資産クラスにわたり提供している20社超の独立したアクティブな資産運用会社の
ポートフォリオを網羅している。Natixis Investment Managersは、その国際的な販売プラットフォームを
通して各関係会社の発展を支援し、革新のための金融支援およびオペレーショナル・リスク管理の一貫性
を確保するための国際的な監督を提供する。Natixis Investment Managersは20ヶ国超を網羅し、その主要
な支援機能は、ボストン、ロンドンおよびパリで活動している。
その国際的な販売プラットフォームは、２つの主要な顧客セグメント、すなわち、機関投資家（公募お
よび私募年金ファンド、保険会社および銀行、ソブリン・ファンドおよび中央銀行等）ならびに販売／リ
テール（投資プラットフォーム、ファイナンシャル・アドバイザー、ファンズ・オブ・ファンズ、プライ
ベート・バンキング）に対して業務を提供する。
Natixis Investment Managers にとって、2019年は、収益および収益性の双方の観点において、堅調な財
務成績の１年であった。いくつかの逆風にもかかわらず、Natixis Investment Managersは、決然と確固た
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るソリューションを持ってこれらを切り抜け、強い足取りでこの１年を終えた。Natixis IMは、資本市場
における活発な取引に利益をもたらし、これにより2019年は著しい対比を示し、2018年第４四半期におけ
る 厳しい市場効果の側面を回復するのに着実に手助けした。
2018 年の業績に続き、2019年もNatixis Investment Managersのマルチ・アフィリエイト・モデルを強化
する１年となり、同時に、同社の販売能力を拡大し、その商品構成を強化し、業績および営業効率性を向
上するため、実行し、内部で重点的に取り組んだ１年でもあった。
・ Natixis Investment Managersは、その事業の多くの部分で、好調な成績を示した。Natixis
Investment Managersの関係会社であり、環境・社会・企業統治（ESG）およびインパクト投資に特
化したMirovaは、社会的責任投資の要請が増加しただけではなく、好調な投資成績およびそのブラ
ンドの重要性により、好調な成長を示した。関連分野では、2019年３月に開始したNatixis
Investment Managersの関係会社であるThematics Asset Managementは、テーマ株式投資のアル
ファ・ジェネレーションとなる大いなる可能性およびそのESGのテーマへの関連性を示しており、欧
州市場において引続き優位な立場にあり、世界の他の地域においてもますます立場を強めた。
・ 当行グループは、極めてアクティブかつ確信主導な、様々なテーマ型の戦略によってだけではな
く、米国に拠点を置くWCM Investment Managementの少数株式の取得によって、グローバルな株式売
出を強化した。WCMとの強固な販売提携を確立したことにより、米国および欧州における新商品の発
売ならびにWCMの新たな顧客からの資産集めが成功することを示した。
・ 非流動性領域において、Natixis Investment Managersは、戦略範囲を広げ、その販売能力および範
囲を強化している。例えば、社会的インフラ、輸送インフラ、設備およびデジタルネットワークの
創設、開発ならびに運営への株式投資を専門とする関係会社であるVauban Infrastructure
Partnersの創設は、Natixis Investment Managersの代替資産および実物資産の範囲に大いに貢献す
る。Flexstone Partnersの発展は、その関係会社を単一的なプラットフォームを創設するプライ
ベート・エクイティのアドバイザリー領域に統合する戦略を有効にする。
・ Natixis Investment Managersは、引続き勢力を広げ、保険会社および国際的金融機関と共にそのプ
レゼンスを強化していく。Natixis Investment Managersの関係会社であるOstrum Asset
ManagementとLa Banque Postaleが保険関連業務を統合し、欧州の保険会社の市場における主導的存
在を生み出すため、かかる２社間のジョイントベンチャーが最近発表された。Natixis Investment
Managersはまた、カナダの優先販売提携会社であるFiera Capitalの少数株主持分を取得した。これ
を重要な資産集めとみなすにはまだ早いが、機会のパイプラインは重要である。今後10年から15年
にかけて国際的資産成長に最も大きな影響を及ぼすと考えられる業界規模のアジアにおいて、
Natixis Investment Managersは、引続き関係範囲およびかかる地域に分布する関係会社数を拡大す
る。現地において管理された投資戦略の追加は、かかる地域において引続き拡大するためにとても
重要である。
・ 2019年、Natixis Investment Managersは、高水準のメディアとの関わりならびにPRI、G7 Investor
Leadership Network、World Economic Forum、Dow Jonesおよびその他のソートリーダーシップ・グ
ループとの国際的パートナーシップを通じて、そのブランド認知を引続き強く促進した。Natixis
Investment Managersは、そのアクティブ投資への独自のアプローチを発展させるため、国際舞台で
その地位を維持することに熱心に取り組み続けている。
Natixis Investment Managers は、米国およびフランスにおける成熟した市場をリードする事業に支えら
れ、資産運用業界において引続き全面的なアクティブ・プレーヤーとしての地位を固めていき、欧州全体
ならびにアジア太平洋、中東およびラテンアメリカを含むその他の重要な地域においても、そのプレゼン
スを向上していく。現在の市場の主導者としての地位および差別化されたマルチ・アフィリエイト事業モ
デルを構築し、Natixis Investment Managersはその販売ネットワークの範囲のさらなる強化、関係会社が
提供する投資のラインナップの多様化の継続、デジタル化およびテクノロジーへの投資の継続ならびに特
にアジアにおけるその世界での勢力および地位の拡大を行う。当行はまた、多種多様かつ包括的にESGおよ
びインパクト投資への投資を継続し、両分野で明らかな一定の進展を遂げることに取り組む。
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Natixis Investment Managers ：米国、欧州およびアジアにおける20社超の専門的な投資運用会社
（2019年12月現在－運用資産額の単位：十億ユーロ）
・ Active Index Advisors（２十億ユーロ）：任意の指数ベースによる戦略
・ AEW／AEW Europe（55.9十億ユーロ）：不動産資産運用、不動産投資信託（SCPI）および不動産
ミューチュアルファンド（OPCI）
・ Alliance Entreprendre（0.3十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Alpha Simplex Group LLC（5.2十億ユーロ）：定量的投資管理
・ DNCA Finance（22.3十億ユーロ）：債券および株式
・ Dorval Asset Management（1.6十億ユーロ）：フレキシブル・マネジメント
・ Flexstone Partners(注１)（3.8十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Gateway Investment Advisers, LLC（9.8十億ユーロ）：ヘッジ株式
・ H O Asset Management（30.3十億ユーロ）：グローバルかつマクロなマルチ戦略および海外の債券
2
・ Harris Associates（106.7十億ユーロ）：米国および海外のバリュー株
・ Investors Mutual Limited（6.3十億ユーロ）：バリュー型オーストラリア株式
・ Loomis, Sayles & Co.（264.8十億ユーロ）：株式（グロース型、コア型、バリュー型）および債
券（コア型から高利回り型）
・ Mirova（15十億ユーロ）：SRI株式および債券、インフラストラクチャー・プロジェクト・ファイ
ナンス
・ Managed Portfolio Advisors Overlay(注２)（14.4十億ユーロ）：オーバーレイ戦略
・ MV Credit（1.9十億ユーロ）：実物資産
・ Naxicap Partners（3.6十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ OSSIAM（4.2十億ユーロ）：戦略的ベースによるETFs（上場投資信託）
・ Ostrum Asset Management（261.4十億ユーロ）：債券および株式
・ Seeyond（9.7十億ユーロ）：仕組商品およびボラティリティ
・ Seventure Partners（0.7十億ユーロ）：プライベート・エクイティ
・ Thematics Asset Management（0.7十億ユーロ）：国際的テーマ型資産管理
・ Vaughan Nelson Investment Management（11.6十億ユーロ）：バリュー株およびバリュー・ボンド
・ Vega Investment Management（７十億ユーロ）：特注の投資ソリューション
・ WCM Investment Management（43.1十億ユーロ）
( 注１) 2019年１月に設立された。これは、Natixis Investment Managersの既存のプライベート・エクイティ関係会
社であるEuro-PE、Caspian Private EquityおよびEagle Asiaの３社を統合したものである。
( 注２) Natixis Advisors, L.P.の部門。
② ウェルス・マネジメント
Natixis Wealth Management は、Groupe BPCEのバンキング・ネットワークおよびナティクシスからの
ウェルス・マネジメント顧客（グループ・ソーシング）ならびに直接顧客（事業主、上級管理者／会社取
締役およびその家族資産所有者）という２種類の顧客に対して業務を行う。Natixis Wealth Management
は、ウェルス・マネジメントおよびファイナンス・ソリューションを設計および実行し、顧客にプロジェ
クトのあらゆる面（ナティクシスの複数の事業体と緊密に協力して提供されるコーポレート・アドバイザ
リー、資産設計、アドバイス管理、ファイナンス、プライベート・エクイティ、生命保険、仕組商品、不
動産ソリューションおよび多様化等）を網羅する、幅広い範囲の専門知識およびソリューションを提供す
る。Natixis Wealth Managementはまた、顧客に様々な商品およびサービスを提供するため、その100％子
会社であり、マルチ管理、アドバイザリーおよびオープン構造ファンド選定を専門とするVEGA Investment
ManagersならびにNatixis Investment Managersのすべての子会社と連携している。
事業モデルの簡略化（独立したファイナンシャル・アドバイザーを対象としたSélection 1818のプラッ
トフォームの売却）後、Natixis Wealth Managementは引続き、富裕層の個人（HNWI）のセグメントにおい
てそのウェルス・マネジメント事業を再構築した。2019年、Natixis Wealth Managementは、HNWIのセグメ
ント にのみに的を絞った投資運用およびアドバイザリー会社であるMassena Partnersを買収した。この先
駆けの一部として、Natixis Wealth Managementは、そのプライベート・エクイティおよび不動産のクラ
ブ・ディール方式での提供を強化するため、Essling Capitalと提携を結んだ。
同時にNatixis Wealth Managementは、そのデジタル化の強化および当行グループ内での専門知識の統合
向上を決定した。過去２年間、Natixis Wealth Managementは、顧客と第一窓口の関係を手助けして円滑に
するため、デジタル分野を開発してきた。現在インターフェイスにより、電子署名の導入および管理上の
制約の軽減の結果、顧客はリアルタイムで生命保険に申し込むことができる。
2019 年末、Natixis Wealth Managementは、当期間中に4.3十億ユーロ（16％）増加して30.4十億ユーロ
の運用資産を有した。
③ 従業員貯蓄計画
従業員貯蓄の主導的立場にある Natixis Interépargne
ナティクシスの子会社である Natixis Interépargneは、あらゆる規模の会社が、従業員貯蓄計画および
退職貯蓄計画を設立し、管理する手助けを行っている。
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フランス第２位の銀行グループであるGroupe BPCEの一部として、 Natixis Interépargneは、Banques
PopulairesおよびCaisses d'Epargneのネットワークを通じて現地における広範囲なプレゼンスの恩恵を受
けており、従業員貯蓄の積極的な投資運用の専門家であるNatixis Investment Managersによって提供され
る 財務管理ソリューションを使用している。
50年以上前から、Natixis Interépargneは、企業および貯金者に対し単純かつシームレスな個別の従業
員貯蓄経験を提供するために設計された革新的デジタル・サービスおよびソリューションを提供してい
る。
2019年、Natixis Interépargneは、77,000の法人顧客、約３百万人の貯金者ならびに従業員貯蓄の
27.1％およびPERCO共同年金計画(注１)の28.9％の市場シェアを有し、従業員貯蓄および退職貯蓄のベンチ
マーク企業としての立場を強化した。SRI（社会的責任投資）の24.6％の市場シェアを有するNatixis
Interépargneは、この従業員貯蓄部門における主導的立場を確立している。中小企業および自営の専門家
向け従業員貯蓄および退職貯蓄の範囲は、事業成長および事業変革のための新たなPACTE法の施行ならびに
新たな20,000件の契約の申込みにより拡大した。
( 注１) 出典：2019年６月30日発行のFrench Asset Management Association (AFG)
(b) コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
2019 年12月31日現在、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング（CIB）は、世界中
の27ヶ国における3,646人（常勤労働者）で構成される。38.3％はフランスで、61.7％は海外で雇用されてい
る。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、法人顧客、金融機関、機関投資家、
資金スポンサー、公的部門の事業体およびGroupe BPCEネットワークに対応する。本部門は、資本市場におけ
るインベストメント・バンキングならびに合併および買収ならびにファイナンスおよびトランザクション・
バンキングにおける幅広い専門知識を活用し、各顧客に助言し、その戦略を支援するための革新的かつ各顧
客固有のソリューションを開発する。その目的は、地域および世界における強固なプレゼンスを通して各顧
客との密接な仕事上の関係性を築くことで、長期にわたり各顧客との戦略的対話を発展させることである。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの専門知識の分野は以下のとおりであ
る。
・ 資本市場 ：多角化商品、標準的な商品および特注商品ならびに債券市場、信用市場、外国為替市場、
コモディティ市場および株式市場におけるソリューションの幅広い提供。
・ ファイナンシング ：ストラクチャード・ファイナンスのオリジネーション、アレンジおよびシンジ
ケーションだけでなく、販売に向けた組成（O2D）モデルの下でのすべてのバニラ・ファイナンスおよ
びストラクチャード・ファイナンスに関するポートフォリオ・マネジメント。
・ トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ ：トレジャリー・ソリューションおよび貿易金
融ソリューション。
・ インベストメント・バンキング ：持株会社、金融構造および格付アドバイザリー・サービスに適用す
る買収および戦略的なファイナンス、第一次市場での債券および株式のファイナンス、金融工学。
・ 合併・買収 ：売却および買収、資金調達、再編および資本保護の準備ならびに実行。
これらの専門知識の分野は、以下の３つの 国際プラットフォーム において、各地で適応されている。
・ 南北アメリカ大陸 ：アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーおよび
米国
・ アジア太平洋 ：オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、シンガ
ポール、韓国、台湾およびタイ
・ EMEA （欧州、中東およびアフリカ）：フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン、スイス、ト
ルコ、アラブ首長国連邦および英国
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、ナティクシスの顧客のカバレッジに
特化した事業横断的なチームを有している。同カバレッジ・チームは、すべての分野のナティクシスの専門
知識を利用して顧客のニーズを予測し、顧客のプロジェクトに対して的を絞った助言を行うことで、顧客の
発展のあらゆる段階において、対応を行う。
顧客タイプ（銀行および海外の公共部門、保険会社、資金スポンサー、資産運用会社および法人顧客）ご
とに分類されているカバレッジ機能は、フランスにおける強固なプレゼンスを有し、また海外では38ヶ国に
わたるナティクシスのすべてのチームの支援を受けている。当該構造は、顧客への反応性、顧客との緊密か
つ個別的な仕事上の関係および顧客との長期にわたる詳細な戦略的対話を促進する。
2019 年、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングは、ニュー・ディメンション戦
略計画（2018年-2020年）の目標を引続き実施した。かかる計画は、革新的なソリューションを提案する銀行
として認知され、４つの戦略部門（エネルギーおよび天然資源、航空機、インフラストラクチャー、不動産
およびホスピタリティ）においてベンチマーク銀行となることを目標としている。
ナティクシスはまた、ナティクシスのグリーン・ファイナンスの専門知識の発展を促進した。例えば、ナ
ティクシスのファイナンス・ソリューションの環境パフォーマンスに基づく資本分配の革新的監督の手段と
なるとともに、顧客が各顧客独自の生態遷移を達成することを支援する手段となるグリーン・ウェイティン
グ・ファクターを実施した。グリーン・ウェイティング・ファクターによって、ナティクシスはまた、気候
への貸借対照表の影響を積極的に推進する最初の銀行となった。
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すべての「グリーン」ローンはそれらの加重資産の50％まで割引を受け、気候および環境に悪影響を与え
るローンの加重は24％まで増加される。環境および気候に与える影響に応じて各ローンの期待リターン率を
調整することで、ナティクシスは、チームがグリーン・ファイナンス・ソリューションを優遇することを
（信 用リスクと同等レベルで）推奨している。これは、 国連による持続可能な開発目標に気候変動および環
境に関して貢献する具体的な方法となる。
グリーン・ アンド ・サステナブル・ハブ（GSH）は、引続き コーポレート・バンキングおよびインベストメ
ント・バンキングがグリーン・ファイナンスおよびサステナブル・ファイナンスの促進に取り組むことを推
進し、 将来の生態遷移および社会遷移の主要問題を乗り切る際の法人顧客、公共部門および投資家の重要な
パートナーとしての立場を確かなものにしている 。
確固たる専門家としての位置付けの一環として、GSHの専門センターは、市場および規制上の進展を積極的
に監視し、商品または方法の研究および革新の分野に注力する責任を負っている。2019年、３つの主要な議
題、すなわち サステナブル・ファイナンスの規制上の欧州荷物の暗号解読および厳密分析、ブルー・エコノ
ミーならびに低炭素社会への移行に関する膨大な問題（特に現在非常に炭素量が高い産業モデルの遷移に焦
点を当てる。） について公表が行われた。
2019年、同チームは、ESG戦略を中心とした様々な相互作用（および研究）を通じて、これらのグリーン・
ファイナンスおよびサステナブル・ファイナンス分野における投資家の深い知識を広げた。
最後に、GSHは、 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのローン（グリーン・
ローンおよびサステナビリティ・リンク・ローンおよび投資ソリューションの開発の強化、グリーン・ボン
ド市場における強化ならびにいくつかの革新的金融商品および投資商品の開発などのグリーン・アクティビ
ティおよびサステナブル・アクティビティの戦略的発展の原動力となった。
この分野におけるGSHの専門知識は、特にトランジション・ボンドまたは サステナビリティ・リンク・ボン
ド の新興市場において、エネルギー転換の資金調達の先駆者としてナティクシスを位置付け、当行の上位顧
客が各顧客独自のエネルギー転換を実施する際の指針となる準備ができた。
① グローバル・マーケッツ（資本市場）
債券市場、信用市場、外国為替市場、コモディティ市場および株式市場において 、ナティクシスは、法
人顧客および機関顧客（民間部門および公共部門の双方）ならびにGroupe BPCEネットワークの顧客に対
し、その広く認識されたリサーチに基づく幅広い投資、ファイナンスおよびヘッジに係る商品ならびにソ
リューションを提供している。
グローバル・マーケッツの事業モデルは、以下の要素の上に構築されている。
・ 主要な資産クラスにおける（一般的なフロー商品とは対照的な）革新的なソリューションの開発。
この各顧客固有のアプローチにより、ナティクシスはその顧客のニーズにより適切に応え、その競
合企業と自身を切り離すことが可能となる。
・ さらに、エレクトロニック・プラットフォームにより幅広いフロー商品を利用できることで、市場
におけるあらゆる顧客の要求を網羅する。顧客の地域のニーズに的を絞った投資方針の開発。
・ 顧客の地域のニーズに的を絞った投資方針の開発。銀行の課題は、第一にグローバル・マーケッツ
が真の競争上の優位性を享受できる商品に焦点を当てること、第二にこれらの活動において必要と
される規模の経済を達成し、フランチャイズの持続可能性を確保することである。
・ EMEA、南北アメリカ大陸およびアジア太平洋地域におけるコーポレート・バンキングおよびインベ
ストメント・バンキングのプレゼンスを活用して、顧客および市場カバレッジに関してグローバ
ル・マーケッツの国際的なサービス範囲をさらに発展させる。
・ 債券市場および株式市場において同時に運営しているグローバル証券ファイナンシングチームに
よって示される複数の原資産の焦点。
その専門的な顧客に対して総合的に対応するため、ナティクシスのグローバル・マーケッツ部門は、そ
の債券および株式デリバティブの販売チームと金融工学チームを統合した。
かかる事業分野は、以下の４つの部門で構成されている。
・ 顧客とのより緊密な商業上の関係を推進することを目的とした２つのソリューション部門。すなわ
ち、販売業者、ファミリーオフィス、相互保険会社および年金ファンドに資産横断的ソリューショ
ンをワンストップで提供するクロス・アセット・ソリューションズならびに主要な機関投資家、資
産運用会社および法人顧客のニーズに対応するマルチ・アセット・ソリューションズ。
・ すべての資産クラスにわたり顧客に革新的なヘッジ、投資ソリューションおよびファイナンス・ソ
リューションを提供する単独の金融工学部門。
・ フロー商品およびデジタル化の提供を調整する、マルチ・アセット・クライアントサービスおよび
エグゼキューション（MACSE）部門。
債券市場、信用市場、外国為替市場およびコモディティ市場
（FIC：フィックスド・インカムおよびコモディティ）
債券市場では、ナティクシスのチームは、OECD諸国および新興国の信用市場、債券市場ならびに外国為
替市場において、顧客にファイナンス、投資およびヘッジに係る商品ならびにソリューションを提供して
いる。同チームは、欧州（パリ、ロンドン、ミラノ、 マドリッドおよびフランクフルト ）、中東（ドバ
イ）、 アジア（シンガポール、東京、香港、上海および台北）ならびに南北アメリカ大陸（ニューヨー
ク、ヒューストンおよびサンパウロ）に置かれている。
信用市場では 、金融市場の仲介機能の排除の進行に関連する構造的な問題に対処するため、グローバ
ル・ストラクチャード・クレジット・アンド・ソリューションズ（GSCS）チームは、貸借対照表の縮小に
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対する助言およびファイナンス・ソリューション、代替資金の調達のアレンジおよび規制の最適化といっ
た、資産および負債管理の合理的なソリューションを顧客に提供している。オリジネーション事業、スト
ラ クチャリング事業、シンジケーション事業および貿易サービス事業を兼ね備えており、GSCSはナティク
シスが構造化された信用バリュー・チェーン全体にわたり、顧客へのサービスを発展させることが可能な
方法で構造されている。
多忙であった2018年の影響を受け、事業は2019年にすべての３つの国際プラットフォームにおいて著し
く拡大した。
欧州では、2016年に設立されたMerius investmentプラットフォームが低金利の環境下でさらに成長し、
2019年末現在の投資コミットメントは4.4十億ユーロ超となり、ドイツの住宅ローン市場におけるこの革新
的なソリューションへの投資家の関心を際立たせた。欧州のABS市場において、ナティクシスは、英国（５
つ）、フランス（２つ）、イタリアおよびオランダにおける多数の主要な取引を通じて、マーケット・メ
イクの主要な役割を果たした。ナティクシスはまた、欧州における民間部門の銀行以外の貸付人との取引
の道を主導し続けた。ナティクシスは、グリーン資産に裏付けられた革新的な証券化取引を発行した。CLO
市場において、ナティクシスは、合計で約2.1十億ユーロとなる５つの主要な取引を行った。
事業は再び、CLO市場に刺激を受けて米国で拡大した。ナティクシスは、この市場においてアレンジャー
および募集代理人として知名度を上げ、広範囲のシンジケートのCLOのアレンジャーとして上位10位 （出
典：New Issues-Thomson Reuters or Bloomberg） 、ミドル・マーケットのCLOのアレンジャーとして最上
位に位置付けられている。CLO部門外においてナティクシスは、実物資産（航空機）に関連した証券化の発
展を通じて、ナティクシスのABS事業を引続き多様化させた。
2019 年中に、ナティクシスはさらにアジア太平洋地域において拡大し、オーストラリアの住宅ローン担
保証券市場におけるナティクシスのプレゼンスは増した。ナティクシスは、６つのRMBS取引にLa Trobeお
よびPepperなどの異なるスポンサーのため参加した。これには、スポンサーであるColumbus Capitalのた
めに参加した、FinanceAsiaで2019年に「グリーン」プロジェクトにおいてその他の賛同を得て「Best
Debt Finance Deal for Australia/New Zealand」に選ばれたVermilion 2019-1が含まれる。アジアのGSCS
は引続き、米国および欧州の商品をアジアの投資家に販売した。
コモディティおよびエネルギー市場において 、グローバル・マーケッツ・コモディティ（GMC）チーム
は、過去４年にわたり、当該市場に特化した法人顧客およびソブリンの顧客に対する、厳選された範囲の
フロー商品ならびに 卑金属、貴金属 およびエネルギーソリューションを開発してきた。これに応じて、ナ
ティクシスは、あくまでアジア、南北アメリカ大陸および欧州の顧客を重視したモデルを採用しており、
顧客のリスク管理およびファイナンスに関するニーズを満たす特注かつ革新的なソリューションの開発の
上に成り立っている。当該アプローチでは、ファイナンスおよび経済リサーチ・チームの専門知識と組み
合わせた、デリバティブ市場におけるチームの専門知識が活用されている。
価格リスクソリューション活動に関してエネルギーおよび天然資源（ENR）部門における顧客の効果的な
カバレッジを確保するため、GMCのマーケティングチームおよびENRのファイナンスのオリジネーション
チームは協力して一緒に業務を行った。
トレジャリーおよび担保管理
銀行業務の分離および規制に係るフランス法に従い、トレジャリーおよび担保管理チームは、以前はグ
ローバル・マーケッツに直属していたが、財務部門の監視下に置かれた。機能的な従属はグローバル・
マーケッツのグローバルヘッドに維持された。
株式市場
株式デリバティブ市場では、ナティクシスは、そのすべての販売会社および機関顧客の目標ならびに制
約事項に合った特注のソリューションを提供する。当行は、保険会社、年金基金、資産運用会社、ヘッジ
ファンド、プライベート・バンク、ファミリーオフィス、銀行および保険販売網ならびにウェルス・マネ
ジメント・アドバイザーの要求に応じる。
2019 年、ナティクシスはさらにその範囲を拡大させ、配当提供、ストラクチャード・グリーン・ボン
ド、新たな体系的戦略（保護株式等）およびテーマ指数（水指数）等の投資ソリューションを含めた。株
式デリバティブ・チームは、ソリューション・デザインおよび販売の知名度の高い専門知識、ならびに取
引前後のサービスを誇っている。
2019 年に多くの賞を受賞し、特に The Banker 誌により「Most Innovative Investment Bank for
Financial Institutions Group」に選ばれたことは、コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング・チームであるナティクシスの原動力および専門知識を強調した。この賞は、債券市場お
よび株式デリバティブ市場の両方において、機関投資家に対して提案されたソリューションおよび提供さ
れた革新の多様性を評価したものである。
グローバル証券ファイナンシング
エクイティ・ファイナンス（株式デリバティブ）および証券ファイナンシング・グループ（債券）チー
ムの合併の産物であるグローバル証券ファイナンシングは、顧客に複数の原資産ソリューションおよび多
品種商品ソリューションを提供するため、顧客との対話を促進することを目的としている。パリ、ロンド
ン、フランクフルト、ニューヨーク、香港および東京に65名の従業員を有するグローバル証券ファイナン
シングは、担保付の資金調達および担保管理（レポ取引、有価証券の借入／貸付等）、レポ取引 のマー
ケット・メイクおよび信用取引およびソブリン証券の借入／貸付および指数（株式）に係るマーケット・
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メイクにおいて主要な専門知識を有しており、ソリューション部門を有している。専門知識のプールによ
り、革新的なハイブリッド・ソリューションの開発が促進される。
かかるチームはまた、銀行が市場での制限や規制上の制限（貸借対照表、LCR、RWA等に関連するもの）
の変更に適応するための手助けを行っており、主に株式および債券（担保）の当行の資産についての見解
を示すことでその管理をより効率的にかつ包括的に行うことができる。
CVA ／DVAデスク
グローバル・マーケッツは、一元化されたXVA管理デスク（CVA／DVA／FVA）を有している。その最も重
要な役割は、XVAエクスポージャーを計測および管理し、これらのエクスポージャーにより発生した主要な
リスクをヘッジすることである。
リサーチ
グローバル・マーケッツ・リサーチ、現在のCIBリサーチ は、ナティクシスの販売戦略を補完している。
CIBリサーチは、顧客の投資決定の際の指針となる分析を発表し、すべて技術的分析に裏付けられた評価モ
デル、リスク管理モデルおよび定量資産配分戦略モデル（株式デリバティブ、債券、信用、外国為替）等
のモデルを使用して顧客のニーズに応じたファイナンス・ソリューションの提供に貢献している。
３つの国際プラットフォームにおいて、そのチーフ・エコノミストのマクロ経済の専門知識で認められ
ている CIBリサーチ はまた、インフラストラクチャー、不動産、エネルギーおよび天然資源ならびに保険等
の主要部門において広範囲のリサーチを行っている。2019年、CIBリサーチは、各顧客に合わせたサービス
の提供を行い、顧客が公表を査定し、個別的な投資テーマを選択することを勧める新たなウェブサイトを
開始した。
専門知識の中核は、戦略的プロジェクトを通して顧客を導くため、マクロ経済フロー、評価モデルおよ
び新たな発表の分析を組み合わせることで、不動産において発展した。CIBリサーチはまた、電気自動車、
ガスおよび5Gにいたる多種多様な投資テーマにおける専門知識を発展させた。
ビッグ・データおよび機械学習の利用の増加により、不確実性、センチメントおよびリスクといった革
新的指数の定義および公表を行うことが可能になった。
CIB リサーチはまた、その グリーン・ アンド ・サステナブル・ハブとのジョイントベンチャーを通じて ナ
ティクシスのエネルギー転換目標に寄与した。この協力を通じて、CIBリサーチは、水のテーマについて広
範囲のリサーチを行い、 グリーン・ウェイティング・ファクターの作成を支援した 。
定量的分析 は、当行が提供するものに関する資本市場への適応に寄与している。定量的分析は、当行の
金融改革プロセスを支援し、今日の急速に変化する市場における競争力の維持を確保している。同チーム
は、価格設定、リスク管理モデルならびに定量的資産配分戦略の開発を支援している。
② ファイナンシング
実物資産（航空機、インフラストラクチャー、不動産およびホスピタリティを含む。）、エネルギーお
よび天然資源ならびに販売およびポートフォリオ・マネジメントの３つの事業分野は、ナティクシスの部
門組成および販売に向けた組成（O2D）戦略の中核を成している。2019年、これらの事業分野は、強固なオ
リジネーション事業および販売事業により着実な成果を生み出した。欧州における国際的インフラ活動お
よび不動産活動は特に好調だった。
エネルギーおよび天然資源
エネルギーおよび天然資源（ENR）部門におけるナティクシスの主導的な銀行としての目標は、国際組織
として、基盤となる３つの産業（エネルギー、金属、農業生産物）における生産者、販売業者および貿易
業者と30年を超える関わりを持っていることに支えられている。ENRは、コーポレート・バンキングおよび
インベストメント・バンキング事業のすべてのチームを投入することで、戦略的対話を促進するために必
要な付加価値を顧客に提供し、顧客に合った銀行業務のソリューションを提供することを目標としてい
る。
ENR のフランチャイズは、当行の３つのプラットフォーム（EMEA、アジア太平洋および南北アメリカ大
陸）にわたって取り入れられており、以下の４つを柱としている。
・ ENR産業グループ：インベストメント・バンキング向けのソリューションの開発を任された専門家か
らなる産業銀行業者のグループ。
・ ENRファイナンス：債務ならびにストラクチャード・ファイナンスおよび商品取引金融の両方を担当
するチーム。
・ ENRアドバイザリーは、独立系石油会社および 鉱業 グループをターゲットとするM&Aのアドバイザ
リー・サービスならびに関係資産の技術的分析を行う技術者の集まりを組み合わせたものである。
M&Aのアドバイザリーにおいて、ナティクシスは、自己のチームを設立するべく積極的に動いてお
り、この活動の成長を促すべく、顧客との戦略的対話において中心的な役割を果たしている関係会
社（米国のPJ SOLOMON、中国のVermillionおよびオーストラリアのAzureを含む。）のネットワーク
に依拠している。
・ GMC：資本市場チームとの協力により、ENRにより主導されるコモディティ価格のヘッジ活動。
2019 年、この戦略的部門組成のアプローチにより、ファイナンシングおよび価格ヘッジを組み合わせた
いくつかの取引が生まれた。
当行の持続可能な開発方針に従って、ナティクシスは、この部門の顧客のために、環境・社会・企業統
治（ESG）基準に合わせた複数の取引をアレンジした。例えば、ナティクシスは、初めてのサステナビリ
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ティ・リンク輸出前貸し金融ファシリティのアレンジャーを務めた。ナティクシスはまた、ガーナのカカ
オ製造会社であるGhana Cocoa Boardおよび農産物貿易会社であるLouis Dreyfus Companyのためにグリー
ン・ ターム・ファシリティならびに穀物・油糧種子貿易会社であるBungeのためにサステナブル・リボルビ
ング・ファシリティを設立した。
ストラクチャード・ファイナンスにおいて、ナティクシスは、世界中のすべての地域で、数多くの注目
度の高く、付加価値が高い画期的な取引を主導した。
当行は、国際的なコモディティ取引をデジタル化するための内外的取組みを引続き追求している。ナ
ティクシスが16の銀行および業界のプレーヤーと共に投資するフィンテック企業であるKomgo®は、当行の
ブロックチェーン・プラットフォームに複数の追加機能（信用状、債権割引、KYCツール等）を提供した。
2019年に実施した第２次資金調達事業により（ナティクシスはかかる期間に持株を増加させた。）、
Komgo®は開発を拡大することが可能となった。かかるプラットフォームは、最終的に製造業者、貿易業
者、輸送会社および銀行を含む全価値連鎖（バリューチェーン）におけるすべての企業間の取引を合理化
する予定である。また、当行のデータの取得および利用を改善するために、いくつかの内部的な取組みが
進行中である。
インフラストラクチャー
ナティクシスは、その25年超の操業の中で1,150を超えるプロジェクトについて資金調達を行ってきた。
ナティクシスは、インフラストラクチャーにおける専門技術をかかる部門についての深い知識および資金
調達された資産から得ている。ナティクシスは、この分野における世界的な主導者であり、2019年の初め
の９ヶ月間は世界で第８位のマンデート・リード・アレンジャーにランク付けされている （出典：Project
Finance International） 。ナティクシスは、電力および再生可能エネルギー、電気通信、社会的インフラ
および輸送ならびに天然資源という４つの主要なインフラストラクチャーの分野を対象としており、イン
フラストラクチャー専門のM&Aアドバイザリー・チームを有している。2019年、ナティクシスは新たに数名
のメンバーを雇用し、すべてのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのソ
リューションの完全な部門および国際的カバレッジを確保することで、業界の銀行グループを完成させ
た。
インフラストラクチャー産業の債券ビークルにおける主導的地位を利用し、ナティクシスは、機関投資
家とのパートナーシップを確立することにより、共同投資のプラットフォームを強化した。このプラット
フォームは、借手に競争力のある流動性供給源を提供する一方で、当該資産クラスへの投資を可能にす
る。現在当該プラットフォームは、13パートナーを含んでおり、投資能力は約8.3十億ユーロである。
ニュー・ディメンション計画のもとで開始された戦略に従って、ナティクシスは、現在の国際的なM&Aの
プレゼンスならびにVauban Infrastructures Partnersによる以前にArdanが保有していたIndigoの株式の
取得およびEngie Australia & New Zealandの低炭素資産投資プラットフォームを開発するなどの新たな重
要なマンデートを追加することで、部門アプローチをさらに発展させた。
2019 年、３つすべての国際プラットフォームおよびすべての資産クラスにおいて、事業は活発であり、
特にラテンアメリカにおける活動に示されるように、環境および再生可能エネルギーへの取組み（出典：
IJGlobal）に主要な焦点が当てられた。
欧州および中東におけるナティクシスのイニシアチブへの取組みは、イタリアおよび地中海で初の洋上
風力発電所であるBeleolico Srl（単独のアレンジャーとして）、サンナゼール沖で初のフランスの風力発
電所（Groupe BPCEのコーディネーターとして）、サウジアラビアで初の風力発電所となるDumat Al
Jandal（アレンジャー 、 海外証券代理人として ）ならびに 世界最大の海水淡水化プラントとなるアブダビ
におけるタウィーラ・プロジェクト（イニシャル・アレンジャー、ドキュメンテーション・バンク、ファ
シリティ・エージェントとして）などのプロジェクトによって強調された。
アジアでは、例えば、台湾沖の雲林プロジェクトの資金調達は、The Assetにより「Best Syndicated
Loan」に選ばれ、オーストラリアにおけるキアマル太陽光発電所はFinance Asia's 2019 Achievement
Awardsで「Best Project Finance Deal」に選ばれた。
ナティクシスはまた、経済のデジタル化の結果急速に拡大している電気通信部門において、2019年の初
めの９ヶ月間は世界で第２位のMLAとして羨まれる立場にある （出典：IJGlobal） 。ナティクシスはフラン
ス全土における光ファイバーの発展に貢献した。当行はまた、データセンター部門にも深く関わってい
る。
輸送においては、ナティクシスは、ベルギーのリエージュにおける路面電車の線路の建設にファイナン
シャル・アドバイザーおよびデットアレンジャーとして参加した。
航空機
この部門において40年もの経験を有しているナティクシスは、世界中の航空機業界における最大のプ
レーヤーの１つであり、世界の航空機のおよそ４％について資金調達を行っている。ナティクシスは、す
べての種類の資産（中距離／長距離、地域）および製造業者を対象としている。商業ローン、ポートフォ
リオ融資、輸出保証付ファイナンスおよび最適化されたローン（JOL、JOLCO、FOL等）を含め、これらの市
場における専門金融のアレンジ、ストラクチャリングおよび流通における専門知識を利用し、ナティクシ
スは、包括的なインベストメント・バンキング、アドバイザリー（M&A、格付け）およびヘッジ提供のサー
ビスを開発している。
ナティクシスは航空会社および航空機リース会社向けのサービスを行い、後者の顧客分野では安定した
成長を見せている。例えば、世界で３番目に大きいリース会社であるAvollonの優先担保付ローンの貸付人
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として、ナティクシスは、2019年における500百万ドルの初の無担保ターム・ローン・ファシリティを主導
して行ったことを含めて、Avollonに一連の専門知識にわたるサポートを行っている。
2019 年にナティクシスは、航空機業界において代表的出版誌である Airline Economics により「Asia-
Pacific Bank of the Year」に選ばれた。同賞は、ナティクシスが当年にその地域の顧客のために行った
資金調達の質と量を強調した。同誌が取り上げた重要な取引には、「Asia-Pacific Tax Lease Deal of
the Year」に選ばれた15機の航空機のICBCリーシングのフランスの最適化されたリース（FOL）が含まれて
いた。
その他の目立った付加価値が強い取引の中で、ナティクシスは、Airline Economicsにより「Deal of
the Year」に選ばれたEmiratesの２機のエアバスA380航空機への輸出保証付融資をアレンジした。
これらの構造には資産担保証券（ABS）を含むことができる。ナティクシスは、航空機15機のポートフォ
リオを担保としたStratosの初の債券発行を支援した。
不動産およびホスピタリティ
ナティクシスは、30年もの間、不動産およびホスピタリティの部門における主導的なプレーヤーであっ
た。ナティクシスは、欧州、米国および香港にオフィスを構え、住居、オフィス、小売業、物流およびホ
スピタリティ（ホテル、クリニック、老人ホーム等）といったすべての資産クラスを対象としている。４
つの業界銀行家が不動産およびホスピタリティの部門を対象としており、かかる部門の顧客に幅広いコー
ポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのソリューションを提供している。ナティク
シスはその市場の豊富な知識を利用して、当行の販売に向けた組成（O2D）モデル、すなわちNatixis
Partnersを含む７つの国際的専門会社を通じたM&Aアドバイザリー、ストラクチャード・リアル・エステー
ト・ファイナンス（シニア、メザニン、Bノート）および従来型ファイナンス、グリーン認証付ファイナン
ス、債券発行、株式ならびヘッジに従って、幅広い付加価値の高い専門知識を提供している。
ナティクシスは、これらの専門知識の分野を利用して、例えばSwiss Life Asset Managersによる
Terreisからの高級パリ・オフィスのポートフォリオの取得を、この1.7十億ユーロの取引の保険会社の単
独のアドバイザーおよび507百万ユーロの抵当付貸付のアレンジャーとして支援した。この画期的な取引
は、当行の部門ベースのモデルの成功および当行の顧客にあらゆる専門知識を提供する能力を示した。
ナティクシスはまた、グリーン・ファイナンスおよびSRIファイナンスへの取組みを通じて、他社と差別
化を図っている。実際、ナティクシスは、サステナブル・ローンおよびグリーン・ホーム・ローンの主導
的発行者の１つである。2019年、ナティクシスは、グリーン・ローン原則に従いベルリンの99ウェスト・
オフィスへの資金調達、シンガポールを拠点とする不動産会社がその６つの建物に太陽光パネルを設置で
きるようにするためのESG基準に合ったCapitalandへの融資ならびに二酸化炭素排出量削減およびHQE（高
環境品質）分類基準に合った金利によるGecinaへの200百万ユーロのグリーン・コーポレート・ローンをア
レンジした。
欧州でナティクシスは、2019年に第１位のMLAおよびブックランナーとなり （出典：Dealogic） 、これに
より当行の事業に活気があり、当行が主要なアレンジャーとして位置付けられていることが示されてい
る。当年は、ナティクシスの４つの事業を行っている国における主要な取引のアレンジによって強調され
た。フランスにおいてはPowerhouse HabitatによってEDFの従業員に貸し出されている賃貸住宅への560百
万ユーロの資金調達およびLOV Groupの高級ホスピタリティの支店であるLCHよるChâteau La Messardière
の買収に対する271百万ユーロの資金調達、ドイツにおいては英国の投資会社であるPhoenix Spreeに対す
るベルリンにおける240百万ユーロの住宅資金調達、イタリアにおいてはGénéraliが所有するオフィスの
ポートフォリオに対する420百万ユーロの資金調達ならびにスペインにおいては医療複合体である
Healthcare Activosに対して単独アレンジャーとして175百万ユーロの資金調達のアレンジを行った。
事業は、米国においても、すべての資産クラスでシンジケートローン市場およびCMBS市場の両方におい
て好調であり、Onni Groupによるロサンゼルスのミラクル・マイル沿いのウィルシャー・コートヤード・
オフィスの買収への550百万ドルの変動金利ローン、サンフランシスコの年金ファンドが所有する住居建物
への600百万ドルの資金調達、ボストンのビジネス地区にあるコングレス・スクエアの複合用途建物につい
てのRelated Fund Managementへの230百万ドルの変動金利ローン等の非常に目立った取引が行われた。こ
れらの取引のいくつかはアジアの機関投資家に販売され、特に投資家のこの分野への当行のプラット
フォーム横断的な販売の強みを証明した。
ナティクシスは、統合的な国際的引受能力および販売能力が高いという点で突出しており、Pfandbrief
債を発行する銀行（Natixis Pfandbriefbank AG）を有するフランスで唯一の銀行であり、これによりドイ
ツ法に基づく担保付債券を発行することができる。2019年にナティクシスは、250百万ユーロの
「Pfandbrief」債券を追加発行し、これによりその設立以降の発行総額は1.630十億ユーロに達した。ナ
ティクシスは米国において、CMBS市場における主要なプレーヤーの１つであり、2019年９月30日現在第14
位となっている （出典：Commercial Mortgage Alert） 。
販売およびポートフォリオ・マネジメント
販売およびポートフォリオ・マネジメント（DPM）は、企業向けの最適なファイナンス・ソリューション
および投資家向けの魅力的な投資機会の開発を行っている。当行は、215名の専門家で構成される当行の３
つの国際プラットフォーム（南北アメリカ大陸、EMEAおよびアジア太平洋）全体にわたって素晴らしい
ポートフォリオ管理および販売を誇っている。ナティクシスは貸出金勘定のシンジケーションおよび積極
的な管理に責任を負っており、したがって、ナティクシスが導入した資金調達の信用度および収益性を積
極的に管理している。
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ナティクシスは2019年に戦略的O2Dモデルをさらに強化し、信用リスク管理を最適化することを目的とし
た手続きおよび取組みを展開した。当行のO2D戦略を構成する主要なものとして、 Singular のデジタル・
ファ イナンス・プラットフォームは、一般募集活動にまで拡大した。かかるプラットフォームの主要な目
的はO2Dチェーン全体にわたる連携と可視性を高め、最終的に顧客により良いサービスを提供することにあ
る。これらの方策により、ナティクシスは引続き、より厳しい規制上の、競争的、マクロ経済的な制限の
中で貸借対照表の回転を加速させることができた。
トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ
トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ（TTS）は、トレジャリー・ソリューションおよび
貿易金融という２つの主要事業を展開している。
トレジャリー・ ソリューションにおいて、TTSは、マルチバンクのペーパーレス集中口座記録サービスお
よびプール化され、自動化されたマルチバンクの現金ソリューションにより、法人顧客がキャッシュ・フ
ローを管理し、最適化しおよび向上させる手助けを行っている。TTSは、支払口座で余剰現金を運用する商
品を設計している。
TTS はまた、金融機関に対して、それらキャッシュ・フロー処理（欧州内外での支払業務の集中処理化、
国際支払手続の最適化および簡素化）のすべての段階においてサポートしている。
TTS は、不正リスクに対処するセキュリティ強化システムおよび国際支払の追跡可能性に焦点を当ててい
る。
貿易金融において、TTSは、輸出入のセキュリティ・ソリューションおよびファイナンス・ソリューショ
ン（信用状、ドキュメンタリー・コレクション、市場保証等）を通じて、ならびに銀行リスクヘッジに関
する確固たる専門知識により、顧客が国際的に事業を拡大しやすくしている。TTSは、フランスならびにア
ジア太平洋、南北アメリカ大陸およびEMEAのプラットフォームで事業を運営しており、提携銀行のネット
ワークを通じて複数の国々において活動している。
資金調達の面では、TTSは、サプライチェーン・ファイナンスのソリューションを利用して顧客の運転資
金要件を管理している。
TTS はまた、Groupe BPCEおよびその構成要素であるネットワークに対し、事業に影響を及ぼす運営分野
における支援および専門知識を提供している。
2019 年、TTSは、顧客の専門知識を改善することに焦点を当てて改革し続けた。例えば、My Tracked
Transferにより、金融会社および金融機関が国際的な支払取引をリアルタイムで追跡することが可能と
なった。また顧客は現在、Instant Paymentを利用して即時送金を安全にウェブサイトから開始でき、
SEPAmail Diamondにより銀行明細を保護することができる。このオープンバンキング戦略の下、TTSは
Datalog Financeと提携して、その他の即時決済ソリューションであるAPIを開始した。貿易金融およびサ
プライチェーン・ファイナンスにおいて、TTSは、電子署名を日常の取引に取り入れ、銀行の国際ネット
ワークで使用されているMarco Poloブロックチェーン・プラットフォームにおけるReceivables Financeの
提供をさらに展開した。
TTS のこれらのソリューションの実行は、ISO 9001認証である（AFNOR 2019改定）。
③ インベストメント・バンキング
インベストメント・バンキングの事業分野では、顧客の資金調達ニーズに見合った最高の組み合わせの
ソリューションを提供する中で、顧客との戦略的な対話を強化することを目的としている。この事業分野
には、戦略および買収ファイナンス、債券および株式の発行市場でのファイナンス、（インベストメン
ト・バンキング担当部長およびグローバル・マーケッツ担当部長の両方に直属する戦略的持分取引チーム
を通じて行われる）株式連動ファイナンスに加えて、財政構造および格付アドバイザリー・サービスが含
まれる。
戦略および買収ファイナンス
ナティクシスは、戦略および買収ファイナンスにおける世界的なプレーヤーであり、かかる分野でEMEA
地域（パリ、ロンドン、ミラノおよびマドリッド）、アジア太平洋（香港およびシドニー）および南北ア
メリカ大陸（ニューヨーク）におけるオフィスにおいて25年超の経験を有する。ナティクシスは、法人顧
客、投資ファンド、ファミリーオフィスおよび機関顧客に対し、それらの多様な戦略的要求に合わせた、
買収、株主再編成、投資、債務による資金調達およびIPO後の資金調達を含むあらゆるファイナンス・ソ
リューション（債券、ローン、私募）を提供している。2019年に、ナティクシスは、フランスにおいて第
１位 （出典：Dealogic） 、EMEA地域においては第６位 （出典：Refinitiv） のスポンサード・ローンのブッ
クランナーとなった。
ナティクシスは、M&Aアドバイザリー・サービス、株式資本市場取引および債券におけるあらゆる専門知
識を利用して顧客ごとのソリューションを手配している。ナティクシスは、シンジケーションおよび流通
市場の専門チームにより、ストラクチャリングおよび私募案件での能力も認められている。
2019 年に、戦略および買収ファイナンスは、多種多様な取引を獲得し、競争の激しい市場において非常
に高い業績を達成した。
企業買収ファイナンスにおいて、ナティクシスは、イタリアの製薬会社２社に資金提供する２件のシン
ジケートローンに参加した。ナティクシスは、希少な疾患の治療用のNovartisの薬剤に対する権利の取得
のための資金調達を目的とした400百万ユーロのファシリティについて、Recordatiからグローバル・コー
ディネーター、MLAブックランナーおよび引受会社として委任を受けた。
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米国において、ナティクシスは、世界的な大手民間投資会社であるFirst ReserveによるWEIR Groupの工
程管理部門の取得において、アレンジャー、共同ブックランナー、シンジケーション・エージェントおよ
び スタンドバイ信用状の単独発行銀行を務めた。
ナティクシスはまた、投資ファンドのために多数のレバレッジド・バイアウトをアレンジすることによ
り際立った存在となり、ColiséeによるArmoneaの買収のための資金調達において、（買い手への助言を
行った）Natixis Partnersと協力してブックランナー、格付アドバイザー、ヘッジ銀行を務めた。
ナティクシスは、Core Infrastructure Fund II（Mirovaにより運用される。）およびAsterion
Industrial Infra Fundの投資ファンドを通じた暖房サービスグループであるProxiserveの取得において、
ブックランナー、引受会社、ファシリティ・エージェントおよび単独格付アドバイザーとしての役割を果
たす中で、戦略的パートナーとしての地位を確保した。リボルリング・クレジット・ラインおよびターム
ローンＢで構成されており、この種類の資金調達ソリューションでは初となるグリーン基準も含まれた案
件であった。
フランスにおいて、ナティクシスは、グループの半数の優先貸付をリファイナンスし、その債務の平均
満期を延長することを目的とした600百万ユーロのSPIEの債券発行において、グローバル・コーディネー
ターならびに支払および受渡代理人を務めた。ナティクシスはこれまでも、ドイツの大手エネルギー・イ
ンフラのサービス提供会社であるSAGの買収の資金調達のための2017年３月の債券発行において、SPIEを支
援している。
最後にアジアでは、ナティクシスは、Shanghai Pharmaceuticals Groupのための655百万ユーロの債務借
換シンジケートローンにおいて、アレンジャー、引受会社およびブックランナーを務めた。
債券のオリジネーション
主に、欧州、南北アメリカ大陸およびアジアの市場で業務展開を行う中、ナティクシスは、あらゆる種
類の発行体（法人顧客、金融機関、ソブリン／超国家機関／代理機関）に対しサービスを提供し、ユーロ
および外国通貨（英ポンド、ドル、円）の社債市場、ならびにとりわけグリーンボンド、投資適格債、カ
バード・ボンド、ハイイールド債、ハイブリッド債および私募のセグメントで資金調達できるようサポー
トした。
ナティクシスは、非常に活発な債券市場において、2019年に多くの画期的な取引を完了した。
コーポレート部門において、ナティクシスは、スペインのインフラストラクチャー・グループである
Abertisおよび電気通信事業者であるOrangeの複数トランシェおよび複数通貨建て（ユーロ／英ポンド）の
債券発行を主導した。
ナティクシスはまた、FFP（300百万ユーロ）、Icade Santé（500百万ユーロ）およびFosun（400百万
ユーロ）を含む、いくつかの初回の起債を指揮した。当行は、2019年に２件の米ドル建て発行において
Avolonのブックランナーを務めた。
ナティクシスは、LafargeHolcim（500百万ユーロ）、Accor（500百万ユーロ）、Eurofins（300百万ユー
ロ）およびEDF（500百万ユーロ）の債券発行により、ハイブリッド部門における拡大を続けた。
ナティクシスはまた、「プロジェクト」ボンド部門における専門的知見を拡大し、共同主要募集代理人
として、FLNG Liquefaction 2による起債となる私募の成功に寄与し、これにより平均満期が12.3年を超え
る865百万ドルの資金を調達した。
この好調な状況の中で、ナティクシスは、機関投資家市場におけるLa Banque Postaleの最初のその他
Tier１ベンチマーク債（750百万ユーロ）を主導することで、革新的能力があることを証明した。ナティク
シスはまた、La Mondialeの制限付きTier１劣後債の初回発行（500百万ユーロ）およびUniCredit Bankの
上位優先債の初回発行（1.25十億ユーロ）に加えて、Sumitomo Mitsui Financial Group, Inc.のための持
株会社発行（1.25十億ユーロ）をアレンジした。
ナティクシスは、2019年９月に国連責任銀行原則に調印し、あらゆる分野の発行体とのグリーン社会へ
の転換のための資金調達への関与を深め、これに対して全力を尽くした。
フランスにおいて、当行は、Ceetrusの債券発行（300百万ユーロ）およびCaffilの２トランシェの起債
（750百万ユーロおよび500百万ユーロ）に参加した。当行は、BNGの初回のSRI債券の発行（750百万ユー
ロ）およびALSの最初のサステナブル債券の発行（１十億ユーロ）を組成した。スペインにおいて、当行
は、Iberdrolaのハイブリッド債の発行（800百万ユーロ）を、また、イタリアにおいてはEnelの初回の複
数トランシェのSDG債券（2.5十億ユーロ）の指揮を執った。ベルギーにおいて、ナティクシスは、ワロン
地域のための初の２トランシェ債の発行（1.25十億ユーロ）を組成し、Islamic Development Bankのため
に銀行の最初のグリーン・スクーク発行（１十億ユーロ）を主導した。
ナティクシスはまた、新興市場、ソブリン市場、超国家機関市場および代理機関市場において複数の評
判の高い取引を主導し、これにはモロッコ王国（１十億ユーロ）、オマーン・スルタン国（３十億ド
ル）、エジプト・アラブ共和国（２十億ドル）、欧州投資銀行（３十億ユーロ）、欧州金融安定ファシリ
ティ（１十億ユーロ）、ベルギー国（６十億ユーロ）および（ナティクシスが最初にマンデートを取得し
た）ケベック州政府（１十億ユーロ）による発行が含まれる。最後に、ナティクシスは、世界銀行の初回
のユーロ建て発行（1.25十億ユーロ）の指揮を執った。
株式資本市場
株式資本市場（ECM）では、ナティクシスは、顧客の資本構造に影響する、すべての取引に関する個別の
アドバイザリー・サービス（IPO、増資、転換社債または他社株転換社債の発行）を提供している。ナティ
クシスは、公開買付けまたは交換買付けに関するアドバイザリー・サービスを展開しており、また、顧客
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に対し、株式市場における買収および売却のための仲介サービス、株式の買戻しならびに流動性契約を提
供する法人向けブローカー業務を継続している。
2019 年、フランスの株式資本市場は活況を呈しており、ナティクシスは、とりわけ多数の大規模な取引
を主導することにより、EMEA地域内でさらなる発展を遂げた。
IPO 市場においては、取引額が比較的少なく、取引件数も非常に少なかったにもかかわらず、ナティクシ
スは、フランスではこの10年間で最大のIPO（1.9十億ユーロ）であり、また15年ぶりの民営化において、
Française des Jeuxのグローバル・コーディネーターを務めた。当行はまた、サウジアラビアでは初のIPO
において、Arabian Centresのジョイント・ブックランナーとして参加した。
ナティクシスは、その専門知識を活用して、フランスにおけるその年で最大の増資（711百万ユーロ）に
Tikehau Capitalのグローバル・コーディネーターとして参加した。同社はまた、欧州における複数の画期
的な案件を主導し、イタリアではSalini Impregiloのグローバル・コーディネーターを務め、ベルギーに
おいては不動産専門会社であるWarehouses de Pauw（WDP）およびXior Student Housingのために私募を企
画した。
転換社債市場において、ナティクシスは、とりわけAir France KLM、Atos、OrpeaおよびVeoliaのための
一連の転換社債の発行を通じて、その事業を著しく拡大することによりフランチャイズを強化した。当行
はまた、２つの急成長しているグローバル・グループであるNeoenおよびWorldlineの初の起債でグローバ
ル・コーディネーターを務めた。
ナティクシスは、2018年に好転した法人向けブローカー業務において、非常に好調な業績を記録した。
ナティクシスは、April Groupの投資ファンドであるCVCおよびLatecoere Groupの米国ファンドである
Searchlightによる公開買付けにおいて支払呈示銀行を務めた。ナティクシスとODDO-BHFは、Iliadと流動
性契約を締結した。
ナティクシスは、フランスの株式資本市場において、取引数では第３位、ユーロ建ての取引額で第４位
のブックランナーとなった（2018年にはそれぞれ第３位および第８位、2017年にはそれぞれ第４位および
第９位であった。） （出典：Bloomberg） 。
株式連動ファイナンス
株式連動ファイナンスに特化した戦略的持分取引チームは、顧客が自己の持株比率（株式持分、自己株
式、投資額）を管理するためのソリューションを設計する。かかるチームは、ナティクシスのフランス国
内外の顧客の利益のために、資金調達手段、デリバティブまたはその他の金融商品を用いている。
このチームは、顧客に合わせた仕組みのアプローチを開発し、顧客に幅広いソリューションを提供して
おり、これには市場における有価証券の取得、株式投資または経済的エクスポージャーのための資金調
達、株式投資管理の最適化および株式買戻計画の構築が含まれる。
戦略的持分取引チームは、その画期的なカスタムメイドのソリューションで有名であり、BAIC Groupに
よる2.2十億ユーロのシンジケートローンを通じたDaimler AG株式の取得において共同主幹事および共同
ブックランナーを務めた。
財政構造および格付アドバイザリー・サービス
当該アドバイザリー事業活動は、財政構造ならびにナティクシスの法人顧客および金融機関顧客につい
ての信用格付の分析からなる。同事業分野は、顧客に対して最も適切な株式および債務ベースの資金調達
ソリューションを規定することを目指している。資本市場の国際化および金融機関離れを受けて、顧客の
格付に対する信頼が増加し、当該事業分野の戦略的重要性が増加している。格付アドバイザリーに関する
専門知識は、顧客の格付に関する主要な出来事の影響を分析し、最適化するために用いられており、また
かかる専門知識により初めて格付を取得する顧客の支援を行うこともできる。
④ 合併および買収
ナティクシスの合併および買収（M&A）チームは、大規模および中規模の商業および事業法人、機関投資
家ならびに投資ファンドに対し、売却および合併、資金調達、組織再編ならびに資本の保護に関する準備
および実施を支援する。
2019 年に、ナティクシスは、Azure Capitalへの戦略的投資を行うことでそのアドバイザリー事業をさら
に強化した。インフラストラクチャー、エネルギーおよび天然資源に特化するこのオーストラリアの投資
顧問会社とともに、ナティクシスは、すでにNatixis Partners（フランス）、Natixis Partners España
（スペイン）、PJ SOLOMON（米国）、Fenchurch Advisory（英国）、Vermilion Partners（中国）および
Clipperton（フランス）が含まれている、投資顧問会社７社による海外ネットワークを拡大している。
多数の大規模な国際案件が年間を通じて行われた。フランスにおいて、ナティクシスはSwiss Lifeに対
して、28件の優良資産のポートフォリオをTerreisから1.7十億ユーロで取得することにつきアドバイスを
行った。米国においては、PJ SOLOMONがBanijay Groupに対して、以前はDisney/FoxおよびApollo Global
Managementにより共同保有されていたEndemol Shine Groupの取得についてのアドバイスを行った。英国で
は、Fenchurch AdvisoryがSwiss Reに対して、その英国部門であるReassureのPhoenix Groupに対する3.25
十億ポンドでの売却に対してアドバイスを行った。アジア太平洋において、Vermilion Partnersが
C.Banner International Holdings Limitedに対して、Hamleys Global Holdingsの売却についてのアドバ
イスを行った。また、アジア太平洋地域においては、ナティクシスはAPM Monacoの株主に対して、TPGによ
り主導されるコンソーシアムにおけるその株式30％の売却についてのアドバイスを行った。
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フランスにおいて、Natixis Partnersは取引数では第５位 （出典：L'AgefiおよびMergermarket） とな
り、より具体的には、中型株の取引件数では第３位 （出典：L'Agefi） となった。
⑤ その他の事項：その他のランオフ事業
2008 年に、ナティクシスは、(ⅰ)危機による影響を最も受けた資産およびナティクシスの新たな戦略的
方向性に合致しないとみなされた資産を分離し、かつ(ⅱ)投資収益の加速と資産の再販売価格の適切なバ
ランスを図りながら、積極運用によりかかる資産を徐々に処分することを目的として、GAPC（Gestion
Active des Portefeuilles Cantonnés-ワークアウト・ポートフォリオ・マネジメント）部門構造を設置し
た。
劇的な資産のランオフにより、2014年６月30日にGAPCは閉鎖された。2009年７月１日以降、GAPCポート
フォリオは一部BPCEの保証によりカバーされている。上述の日におけるGAPCの閉鎖以降、監督システムお
よび保証メカニズムは厳密に変更されていない。2016年６月30日以降、本オプション（下記「TRS」および
「本オプション」を参照のこと。）の現在価値を考慮し、ナティクシスはTRS（以下に定義する。）により
ヘッジされた資産に関するいかなる資本節約も計上していない。
2019 年12月に、BPCEとの相互の合意により、かかる銀行２行は金融保証を終了し、これによりナティク
シスは保証を請求できなくなったため、ナティクシスにとってかかる保証は無効となった。上記にかかわ
らず、両当事者は、保証の終了から３年間の期間は保証された資産について回収された金額の85％を、ナ
ティクシスがBPCEに対して引続き支払う義務があることに合意した。同時に、両当事者は、2009年に設定
された保証メカニズムに関して締結されたその他すべての契約、すなわちTRSおよび保証の管理を補填する
契約を終了した。
(c) 保険
保険部門
保険部門は、個人および専門家向けの幅広い保険ソリューションの開発および管理を行う様々な保険子会
社を所有する、持株会社のNatixis Assurancesにより構成されている。当該部門は、以下の２つの主要な事
業分野およびGroupe BPCE全体に共通する１つの業務として組織化されている。
・ 生命保険、投資および退職貯蓄ならびに非常に広範囲の個人保護保障（死亡給付金、休業および扶養
保険）および債務返済補償ソリューションのポートフォリオの開発に焦点を当てた、個人保険事業。
・ 自動車およびマルチリスク住宅保険、個人傷害保険、法的保護保険、健康保険および損害・災害保険
のポートフォリオを開発する、損害保険事業。
・ 法人向けソリューションは、自己の保険子会社が対応を行っていないGroupe BPCEの保険の内容、例え
ば、当行グループの保険プログラムの対応を行っている。
ナティクシスの保険部門には、2018年末現在の1,741人と比較して2019年末現在は1,880人の常勤労働者従
業員がいた。保険事業の直販による総収益は、2019年に12.7十億ユーロとなった。
保険部門は、以下の複数の法人により構成されている（投資ビークルを除く。）。
当行グループ会社 法律上の形態 所在地 議決権の割合 所有割合
Natixis Assurances
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Vie
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Prévoyance
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE Assurances
株式会社 フランス 100 ％ 100 ％
Natixis Life
株式会社 ルクセンブルク 100 ％ 100 ％
BPCE APS
略式株式会社 フランス 53 ％ 53 ％
BPCE Relation Assurances
経済的利益集団 フランス 100 ％ 100 ％
BPCE IARD
株式会社 フランス 50 ％ 50 ％
ADIR 株式会社 レバノン 34 ％ 34 ％
Ecureuil Vie Développement
略式株式会社 フランス 51 ％ 51 ％
当行グループの５大事業体は以下のとおりである。
・ BPCE Vie。混合生命保険会社であり、約定内容が保険契約者の寿命に関連したあらゆる種類の保険契
約および協約を提供している。同社は、個人保険事業の労働力のほとんどを占めており、業務に必要
とする資源を保険部門の他の事業体に対して提供している。
・ BPCE Assurances。損害保険会社であり、あらゆる種類の損害・災害保険商品（専門家向けの自動車保
険、マルチリスク住宅保険、個人傷害保障、医療保険、法的保護保険ならびに事業保護保険および個
人保護保険）を提供している。
・ Natixis Life。ルクセンブルクを拠点とする生命保険会社であり、富裕層顧客向けの生命保険および
投資ソリューションを提供している。
・ BPCE Prévoyance。損害保険会社であり、その業務には事故、病気および様々な形態の財務損失に対す
る保険保障が含まれる。
・ BPCE IARD。損害保険会社であり、あらゆる種類の損害・災害保険商品（専門家向けの自動車保険、マ
ルチリスク住宅保険ならびに法的保障およびマルチリスク保障）を提供している。
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位置に関して言えば、保険部門の業務の大半は、フランスにおいて設立された会社を通じてフランスで行
われている。ただし、個人保険事業分野は、ウェルス・マネジメントの顧客を対象とする生命保険商品に特
化した、ルクセンブルクを拠点とする事業体を所有している。かかる事業体は、BPCEネットワークおよび欧
州 連合加盟国諸国における当行グループ以外の事業体の顧客を有する。また、個人保険事業分野は、現地の
民間銀行と提携している子会社の持分を通じて、レバノンにおいて事業体を所有している。
保険部門は、Groupe BPCEが主にその２つの主要なバンキング・ネットワークであるBanques Populairesお
よびCaisses d'Epargneの貯蓄銀行の顧客に対応する、本格的なバンカシュアランスのプレーヤーになるとい
う戦略的な意欲に沿って、2014年に創設された。かかる戦略的な活動により、以下の主要な構造に関する取
引が実施された。
・ 2014年３月、Natixis Assurancesは、Caisses d'Epargneネットワークの顧客のために設立された損害
保険会社であるBPCE Assurancesの60％を取得し、2017年には以前はMACIFおよびMAIFによって所有さ
れていた残りの40％の資本持分を買収した。かかる取引により、Natixis AssurancesがBPCE
Assurancesの唯一の株主となった。Covéaとのパートナーシップ契約の再交渉により、BPCE
Assurancesは、Caisses d'Epargneの銀行の個人顧客に加えてBanques Populairesの銀行の個人顧客と
の新たな損害保険業務を取り扱う予定である。
・ Groupe BPCEおよびCNP Assurances間の既存の提携の条件に関する再交渉は、2015年第１四半期に終了
した。これにより、個人保険事業分野により取り扱われる退職貯蓄および個人保護保険に関する生命
保険契約の販売は、2016年１月１日に有効となり、Caisses d'Epargneネットワークにまで拡大され
た。
ナティクシスの保険部門は、その様々な運営事業体を通じて、事業の主要な貢献者であるBanques
PopulairesおよびCaisses d'Epargneの銀行とともに、広範囲に及ぶ生命保険契約および損害保険契約を現在
提供している。
保険部門の業務環境
2017 年末に開始された本部門の戦略計画である2018年-2020年のニュー・ディメンション計画は、差別化さ
れた顧客体験および最高レベルの業績を達成することにより、 Natixis Assurances のフランス国内における
先駆的な発行体としての地位を強固にすることを目標としている。かかる新計画は、Banques Populairesの
銀行およびCaisses d'Epargneの銀行にさらに貢献できるよう、Natixis Assurancesが運営する単一的な管理
プラットフォームを設定し、損害・災害保険のすべてのバリュー・チェーンを構築するものである
（Innove#2020計画）。
ここ数年間において、保険部門は、前例のない市場環境の中で事業を行ってきた。マクロ経済的および財
政上の変化により、金融政策が導入され、退職貯蓄に関する生命保険契約およびそれより程度は低いものの
損害保険事業にも大きな影響が及んだ。特に、生命保険のプレーヤーにとって収益の主要な源泉となった歴
史的な低金利により、商品戦略および投資戦略において以下の大幅な変更がもたらされた。
・ 持続可能な事業の競争力と支払能力の保護との間のバランスを中期的に確保するため、生命保険商品
は、様々な利害関係者間の成果の分配の改善を目的としていた。同様に、個人保険事業分野は、市場
金利の急激な低下に対し、保険契約に取り入れている再評価を引き下げることにより対処した。これ
により、個人保険事業分野は、2019年末現在に約２年間の再評価された残高を示す利益分配準備金の
大部分を蓄積することができた。この準備金は、今後８年間にわたり「保険契約」の再評価を補填す
るための重要な備えとして使用することができる。
・ ユニットリンク商品における流入額および投資された資産の割合を増加させることを目的とした、最
終顧客およびビジネス・プロバイダーのネットワークを対象とした様々な商業的取組み。
・ 従来型の固定金利資産からの利益が着実に減少しているため、資産管理方針において以下の複数の変
更がもたらされた。
・ 民間債務への債券投資の多様化。
・ エクイティ･バケットの経常的な配当金が生じる株式への漸進的な再分配。
・ プライベート・エクイティおよび不動産に係る非上場株式投資のバケットの設定。
加えて、保険事業は健全性規制監督を通じて監視されており、かかるプロセスには以下の重要な変更がみ
られた。
・ ソルベンシー２指令が2016年１月１日に発効し、その結果、組織構造、業務手順および展開された業
務に対して要求されるソルベンシーの最低要件の評価が変更された。歴史的に低金利な現在の状況に
おいて、かかる変更は大きな課題となっている。保険部門は、その統治手続およびリスク管理手続を
変更することで、この課題に対する準備を行った。
・ 同様に、保険部門について新しい規制（PRIIPS、IDD、GDPR、債務返済補償保険分野における終了の簡
便化）が導入され、いずれの規制も商品および業務手順の変更につながる可能性がある。
・ 最後に、来るIFRS第９号およびIFRS第17号の発効により、保険部門はその財務的および技術的な管理
を適応させることが求められる。Natixis Assurancesは、2022年１月１日をもって当該基準を適用す
るための準備を続けている。
最後に、デジタル技術の急速な発展ならびに販売および顧客インタラクションの新たな手法の開発におけ
るデジタル技術の適用は、保険部門が綿密に監視している好機の源となっている。これに基づき、保険部門
は、以下を目指す方針を追求してきた。
・ 管理手続のデジタル化。かかる事業分野は、運用資産に係る管理コストの点で最も効率的なプレー
ヤーの一員となるため、付加価値の低い手続のデジタル化および自動化を継続していく予定である。
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個人保険事業においては、本部門は、2018年に、類似のBanques Populairesの銀行およびCaisses
d'Epargne向けの組織、ツールおよび顧客関係プロセスを有する新規のマルチサイト、マルチブランド
の 顧客関係モデルを展開した。不動産管理のためのプラットフォームも創設された。
・ 新たなデジタル・ツールおよび顧客行動を取り入れるための申込手続の適応。損害保険の申込の大部
分が既に実行済みであり、インターネット経由で電子署名により正式に承認された。これらの取組み
における急速な展開を未然に防ぐための対策がとられた。
・ 作業場にインストールされたアプリケーションを使用する支店内取引ならびに多数の商品および管理
業務を対象に徐々に本格展開されたセルフケア・オプションを通じた顧客主導型取引への移行によ
る、経営管理業務の縮小の継続。
・ 業務効率およびサービス品質の改善を目的とする情報システムの適合の継続。BPCE Assurancesの請求
管理の転換およびデジタル化を目指すプロセス（Purple#Care計画）は、2017年に開始されたが、2020
年には完了する必要がある。最後に、事業分野の成長を早め、処理のデジタル化および自動化により
収益性および業績を向上させ、リスク統制を改善することを目的としたNatixis LifeのITシステムの
近代化の計画が、2018年に実行に移され、2020年には最初の納入品が稼働を開始する予定である。
・ 事業活動における変更への対処または適切な社内の技術もしくは専門知識が即時に利用可能でない特
定の業務の処理を行うための、付加価値の低い業務の外部委託。
・ Groupe BPCEネットワーク全体を対象とした、損害保険に関する単一の事業モデルの導入。Banques
PopulairesおよびCaisses d'Epargneの銀行の損害保険に関する経営管理業務および事務管理業務の
プールを目的とした#Popt'Timiz計画が成功裏に完了した。BPCE Assurancesが2020年までにBanques
PopulairesおよびCaisses d'Epargneのリテール顧客の唯一の損害保険プラットフォームとな
る#INNOVE2020計画は、2018年に開始された。ニューオートという二輪車保険およびマルチリスク住宅
保険の提供がBanques Populairesの銀行で2019年に開始され、2020年末までにいずれのネットワーク
にも拡大される予定である。
よって、かかる２つの事業分野に関するNatixis Assurancesの戦略は、価格競争力と基礎的な技術パラ
メーターとの間の適切なバランスを維持することにより、持続可能な水準の事業活動を展開することであ
る。
個人保険
直販による総収益は、ネットワークの事業、個人保護保険および債務返済補償保険の力強い伸びにより前
年比で６％増加し、11.1十億ユーロに達した。運用資産は、14％増加して68.4十億ユーロとなった。個人保
護保険および債務返済補償保険の事業による収益は、2019年には12％増加し、993百万ユーロとなった。
損害保険
損害保険による収益は、継続して増加し、損害・災害保険の保険料収入は総額1,577百万ユーロとなり、
６％増加した。成長は、自動車保険（８％増）およびマルチリスク住宅保険（７％増）に牽引された。契約
のポートフォリオは、両方のネットワークにおける好調な販売業績を背景に、2019年末までに５％増加し、
6.1百万件の保険となった。
(d) 決済
Natixis Payments は、欧州内の国営企業および民間企業の利害関係者すべてに対して幅広い決済ソリュー
ションおよび決済サービスを提供する、決済代行サービス事業者である。
決済処理ソリューションに関するNatixis Payment Solutions、Natixis Intertitres、Dalenys、
Payplug、Comitéo、Titres Cadeaux、Le Pot Commun、S-moneyおよびE-Cotizを含む多数の事業体を通じて、
Natixis Paymentsはすべてのバリュー・チェーンにおいて事業を行っており、これには発行、取得、オンラ
イン決済、イーウォレット、プリペイドカードおよびその他が含まれる。このため、Natixis Paymentsは、
国内、欧州および海外の決済手段の包括的な管理を提供している。同社は、厳選したパートナーとともにあ
らゆる種類の革新的なソリューションを開発するべく、その確固たる技術的知識、フィンテックおよび専門
家チームを活用している。したがって、2019年はこの部門にとっては、戦略的パートナーシップの生まれた
年となり、とりわけVISAとのパートナーシップには以下のものがある。
・ フィンテック、業者および企業に革新的な決済サービスを提供するホワイトレーベルの「Payments in
▶ Box」ソリューションであるXpollenの創設。このソリューションにより、即時支払カードの発行か
ら口座管理者への即時支払いに至るまで、顧客は容易にすべての決済サービスを取り入れることがで
きる。
・ フランスで開催されたFIFA女子ワールドカップ2019をめぐるパートナーシップにより、サッカーファ
ンはこのイベントのために開発された非接触型プリペイドカードおよび決済用ブレスレットを利用す
ることができた。2024年パリオリンピックおよびパラリンピックのプレミアム・パートナーとして、
VISA、Groupe BPCEおよびNatixis Payments Solutionsは、この画期的な決済に成功した経験を、観客
および代表選手団にまで広げて活かすことを予定している。Groupe BPCEはまた、決済部門の事業体で
あるE-Cotizをこのイベントにおいて登用する予定である。
この他に、日々の取引を簡略化することを共通の目的とした、ShopifyおよびPayPlugといったフィンテッ
ク企業とのパートナーシップも結ばれた。この提携を通じて、Shopifyユーザーのプラットフォームは、不正
取引に対して最高水準の防御を提供する、使い勝手の良いオムニチャネルの決済ソリューションを利用する
ことができる。
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この部門は次の３つの事業分野に整理されており、これにより、この部門のすべてのソリューションが発
行、取得、電子決済、プリペイドから決済手続までのバリュー・チェーン全体を対象とするものであること
が 示されている。
・ 決済手続の事業分野は、主にエレクトロニック・バンキングとフローの処理業務を取り扱う。
・ マーチャント・ソリューションの事業分野は、デジタルおよび物理的な商業ソリューションを取り扱
う。電子商取引のコンポーネントが、DalenysおよびPayPlugにより提供され、その市場を構築したと
いう点で目覚ましい１年となった。
・ 発行およびプリペイド事業分野は、S-moneyというプラットフォームに倣った新たなXpollensの領域を
通じて、プリペイド商品および発行ソリューションすべてを提供している。
Natixis Payments はまた、欧州におけるリテール、企業、中小企業、政府、組合、金融機関、フィンテッ
クおよび個別の市場での目的に応じたユーザー指向のソリューションをもって、すべての市場セグメントを
対象としている。
この部門は、2018年においても引続き採用に弾みがあり、その専門性の幅を広げ、極めて重要な新技術を
その開発（データ、マーケティング、グロースハッキング、価格設定）に活かすべく、200名の従業員を新た
に雇用した。
2019 年はまた、Fintech Campusの創設により、決済部門の構築において重要な節目を迎える年となった。
この収益性の高い事業部門は、直近の数ヶ月間で合併の完了およびシナジーの最適化という構想を整えられ
たことに示されている。Fintech Campusは、2019年の夏以降、S-moneyを主宰しており、2021年までにすべて
の決済フィンテックを主宰し、革新的な新たな決済方法に特化した単一の拠点となる予定である。
(e) コーポレートセンター
Coface
取引リスクの防止および法人顧客向け保証における世界的な専門家
70 年間の経験および密な地理的ネットワークにより、Cofaceは、信用保険、リスク管理および世界経済に
おけるベンチマーク企業となった。Cofaceの専門家は、信用保険業界における最も機動的なパートナーとな
ることを目指し、世界経済の中心で活動している。また、50,000の顧客を彼らの顧客による金銭上の債務不
履行リスクから守ることで、成功する活発で成長志向の企業を築く手助けをしている。Cofaceのサービスお
よびソリューションは企業を守り、彼らが国内および輸出市場の双方における商品の販売力強化に必要な信
用関連の意思決定を行う手助けをしている。
取締役への任命
2019 年３月27日のCoface S.A.の取締役会において、ナティクシスの最高財務責任者であるナタリー・ブ
リッカー氏が新たに非独立取締役に選任された。
2019 年10月23日のCoface S.A.の取締役会において、 Banque Populaire Rives de Paris の会長であるマ
リー・ピック・パリ氏が、Banque Populaire Rives de Parisでの６年間の任期を終えて取締役を退任した
ジャン・ポール・デュモルティエ氏の後任として、非独立取締役に選任された。
SID-PKZ （スロヴェニア）の取得
2019 年４月15日に、Cofaceは、スロヴェニアの大手信用保険会社であるSID-PKZの株式資本の100％の取得
を発表した。この事業は現在、Coface PKZという新しいブランドの下で運営されている。2005年にSID Bank
により創設されたSID-PKZは、2018年に総保険料14.3百万ユーロの発行を行った。この取引は、当行グループ
の自己資本比率にニュートラルな影響を及ぼした。4.7百万ユーロの評価差損益が、Coface PKZが連結された
損益計算書上で利益に計上された。2019年12月31日現在の当行グループの純利益に対するCoface PKZの寄与
（評価差損益を除く。）は大きいものではなかった。
Coface によるギリシャにおける信用保険の提供の開始
ギリシャは、改革に着手することで将来性のある信用保険市場の道を開いた。現地の事業体の開設によ
り、地中海およびアフリカ地域においてCofaceの長年にわたる存在感を高めることとなり、これにより2019
年にはグループの収益の27％を計上した。当行グループの財務諸表に対するかかる新事業体の影響は、2019
年には重大ではなかった。
Coface S.A. はSBF 120指数に加えられた。
ユーロネクストの指数運営委員会は、2019年６月26日付でCoface S.A.をSBF 120指数に加えることを決定
した。SBF 120は、時価総額と流動性という点で上位120社の銘柄が掲載された、パリ証券取引所の最重要指
数の１つである。この決定は、Cofaceの株式の流動性の向上および時価総額の増加を受けて、また、フィッ
ト・トゥ・ウィン（Fit to Win）の戦略計画が実施されて以降、その基盤が強化されたことが認められて行
われたものであった。
部分的内部モデル・アプローチの承認
2019 年７月25日に、CofaceはACPRに対して、部分的内部モデル・アプローチを利用するための申請書を提
出した。2019年12月４日、同社は、2019年12月31日よりソルベンシー２に基づく規制上の自己資本の要件を
計算するためにこのアプローチを利用することの承認を受けた。予備適用段階が2016年に開始されて以降、
当行グループの監督機関によって、Cofaceの部分的内部モデルについての協議が行われ、幅広く調査が行わ
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れてきた。このモデルは、貸付金の引受けのモジュールを対象としている。その他のモジュール（市場リス
ク、取引相手方リスク、オペレーショナル・リスク）では、引続き、標準化された手法のインプットを利用
し ている。
2019 年の業績
2019 年において記録された業績では、Cofaceがフィット・トゥ・ウィン戦略計画により定められた目標を
達成し、それを超えたことが示された。連結収益は1,481.1百万ユーロとなり、2018年と比較して5.9％増加
した（恒常的な連結範囲と為替レートの場合。）。合算比率は77.7％となり、期中全体で83％という目標を
下回った。当年度末、当行グループの純利益（グループ持分）は146.7百万ユーロとなり、（2018年の122.3
百万ユーロと比較して）20％の増加であった。年率換算のRoATE（平均有形株主資本利益率）は8.9％であっ
た（経常外項目として再表示された場合は9.1％）。ACPRによる部分的内部モデル・アプローチの承認は、
フィット・トゥ・ウィン計画の２つ目の目標となっている、より効率的な資本モデルへの移行に向けて、
Cofaceが大きく前進したことを示している。当行グループは、目標とするソルベンシー比率を145％から
175％の領域まで引き上げた。2019年12月31日現在、この比率は190％と推定された。Cofaceは、100％超の配
当性向となる、１株当たり１ユーロの配当（１株当たり利益は0.97ユーロとなる。）を支払う提案を株主に
対して提出する予定である。
見通し
2019 年末には、米国と中国の間の貿易協定が締結されることへの期待が高まり、一方、英国における総選
挙により、英国の事実上のEU離脱の日が決定した。主要な指標も、とりわけ製造業部門において、比較的低
い水準で安定した。貸付条件は、中央銀行の動きを受けて依然として緩和されている。
しかしながら、持続するグローバル・インバランスや企業債務の増加は、とりわけ大きな変化を遂げよう
としている部門（デジタル化、環境）および政治危機に陥っている国々においては、依然としてデフォルト
に陥るリスクが高いことを示している。したがって、Cofaceは、世界的な成長が徐々に減速し、世界各国で
デフォルトの上昇が再発するというシナリオを確認している。
かかる背景に反して、Cofaceは、そのフィット・トゥ・ウィン計画を完了し、新たな戦略計画を立案し
た。この新たな計画では、フィット・トゥ・ウィン計画の多くの成功を活かし、ここ数年で取り組んできた
変革を継続する予定である。この計画は、Cofaceの収益性の高い成長への機運とその事業モデルの頑健性を
高めようとするものである。
取締役会は、ザビエル・デュラン氏の最高経営責任者としての任期を４年間に更新した。同氏の任期は、
2023年の財務諸表の承認のために招集される年次株主総会において満了する予定である。ザビエル・デュラ
ン氏と業務執行役員会は、2020年２月25日にCofaceの新たな戦略計画を提示することを予定している。
2020 年２月25日、ナティクシスは、Cofaceの29.5％の株式をArch Capital Groupに１株当たり10.70ユーロ
（配当付き）で売却することを発表した。この取引が完了するまでに６ヶ月から12ヶ月かかり、CET１比率に
35ベーシスポイントまでの余裕が生まれることが想定されている。この取引の完了後、ナティクシスは
Cofaceの取締役会に代表を出席させることはなくなる。
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４ 【関係会社の状況】
(1) 親会社
2020 年３月31日現在
親会社が保有する
親会社の名称 設立地 および 営業地 資本金 主要事業
当行の議決権比率
（％）
BPCE S.A.
フランス・パリ 2,227,221,174 ユーロ 銀行業 70.647
*
(a) Groupe BPCE の子会社
* フランスで２番目に大きな銀行グループ：市場シェアは顧客貯蓄預金において21.9％、顧客貸出金において21％（出
典：Banque de France 2019年第３四半期‐すべての非金融機関顧客が対象）
(1) Fédération Nationale des Banques Populaires
(2) Fédération Nationale des Caisses d'Epargne
(3) ローカル・セービング・カンパニー経由。
(4) Banque Palatine 、Oney Bankのファイナンス・ソリューションおよび専門部門内にグループ化された子会社。
(5) 流通株式：29％。
(b) BPCE との金融 相互支援メカニズム
ナティクシスを含め、すべてのGroupe BPCEの中央機関に属する機関は、保証および相互支援メカニズムに
より恩恵を受けている。これは、フランス通貨金融法典第L.511-31条およびL.512-107-６条に従い、すべて
の関連機関の流動性および自己資本を保証し、当行グループ内で金融支援を組織することを目的としてい
る。
かかる金融支援は、法的相互支援メカニズムを課している法的条項に基づいている。かかるメカニズムに
より、中央機関は、必要に応じてすべての貢献する関係会社の全能力および規制上の自己資本を動員するこ
とで、困難にある関係会社および／または当行グループのすべての関係会社の流動性またはソルベンシーを
回復するよう義務付けられている。かかる法的相互支援メカニズムを十分に実施した結果、１つまたは複数
の関係会社が裁判所命令による清算を行うことはできず、すべての関係会社の場合でない限り、EU指令第
2014／59号の意義の範囲内において破綻処理方策の対象とされることもない。
したがって、ナティクシスが財政的困難に直面した場合、(ⅰ)BPCEは、株主としての義務に従い、自らの
規制上の自己資本を投じて第一に支援を行い、(ⅱ)これが不十分であることが判明した場合は、Banques
PopulairesおよびCaisses d'Epargneのネットワークが共同で提供し、年間出資（基金に対する要求がある場
合には、これに充当する金額に従い）を通じて増加する、2019年12月31日現在で合計資産357.8百万ユーロの
BPCEが創設した相互保証基金を用い、(ⅲ)BPCEの規制上の自己資本およびかかる相互保証基金が不十分であ
ることが判明した場合には、BPCEはBanques PopulairesおよびCaisses d'Epargneに対し（同じ割合で）その
ネットワーク独自の保証基金合計900百万ユーロを引き出し、最終的には(ⅳ)頼りとなるBPCEの規制上の自己
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資本およびこれらの３つの保証基金が不十分であることが判明した場合には、すべてのBanques Populaires
およびCaisses d'Epargne銀行に対して追加の金額を要求する。
すべての関係会社に関する裁判所命令による清算の場合、すべての関係会社の外部債権者は、所定の関係
事業体との関係にかかわらず同一の方法で、当該債権者の順位および階層順により管理される。したがっ
て、AT１資本およびその他同等の証券保有者は、T２資本およびその他同等の証券保有者よりも影響を受け、
T２資本およびその他同等の証券保有者は、対外非上位優先証券保有者よりも影響を受け、対外非上位優先証
券保有者は、対外上位優先証券保有者よりも影響を受ける。破綻処理の場合、同等の順位の債権および債務
には、同一の評価減および／または転換率が所定の関係事業体との関係にかかわらず上記に定めた階層順で
適用される。
ナティクシスのように、裁判所命令による清算および破綻処理方策の対象とされず、当行グループの相互
支援メカニズムにも貢献していない事業体だけが、他の破綻した関係会社のベイルインへの寄与から除外さ
れる。
上記の保証基金が、BPCEの執行役会または金融危機に取り組む当局のイニシアチブで始められたGroupe
BPCEの内部保証メカニズムで構成されており、必要とみなされる場合には、その適用を要求することができ
るという点は留意すべきである。
(2) 子会社および関連会社
2020 年３月31日現在、当行は、持分法により完全連結子会社261社および関係会社79社を計上している。
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記19を参照のこと。
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５ 【従業員の状況】
従業員数および業務管理
ナティクシス・グローバルの契約社員
ナティクシス・グローバルの範囲には、会計上の連結範囲内の金融投資および事業体（Coface、Fimipar、
Natixis Algérie）を含む世界中のすべてのナティクシスおよびその子会社(注１)が含まれる。
( 注１) ナティクシスが直接または間接的に少なくとも50％の持分を保有している会社。
部門別内訳
ナティクシス・グローバル
(a) (a)
2019 年
2018 年 2017 年
コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング 3,676 3,625 3,704
資産運用およびウェルス・マネジメント 4,914 4,730 4,265
保険 2,033 1,882 1,767
専門金融サービス - 2,652 4,036
決済 1,061 1,021 -
支援部門およびその他 4,593 4,581 4,122
合計（金融投資を除く。） 16,277 18,491 17,894
(b)
5,203 5,136 5,099
金融投資
ナティクシス・グローバル合計 21,480 23,627 22,993
(a) 事業分野間の異動および再編のために修正再表示されている数値。
(b) Coface 、Private Equity、Natixis Algérie 。
ナティクシス・グローバルにおける21,480件の契約は、常勤労働者19,639名(経営データ)に該当する。Cofaceを除く
と、常勤労働者は16,389名(コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングが3,646名、資産運用お
よびウェルス・マネジメントが4,827名、保険が1,880名、決済が998名、支援部門およびその他が4,269名、金融投資
が769名)となる。
経営データを利用すると、19,639名の常勤労働者の事業分野別の全体的な内訳は、コーポレート・バンキングおよび
インベストメント・バンキングが2,700名、資産運用およびウェルス・マネジメントが4,827名、保険が1,880名、決
済が998名、支援部門およびその他が5,215名、金融投資が4,019名(Cofaceを除くと769名)となる。
契約の地域別内訳（％）（金融投資を除く。）
(a)
2019 年 2018 年
2017 年
(b)
フランス 67.8 ％ 70.9 ％ 70.9 ％
EMEA 10.5 ％ 7.9 ％ 7.9 ％
北米および南米 16.7 ％ 14.3 ％ 14.3 ％
アジア太平洋 5.0 ％ 3.7 ％ 3.7 ％
(a) 2018 年および2019年にかけて事業分野間の異動および再編のために修正再表示されていない数値。
(b) フランスの海外県および海外領土を含む。
従業員数－契約社員（経営範囲）
経営範囲 は、ナティクスシスの人事方針を適用する世界各地のナティクシスおよびその子会社(注１)を対
象とする。
( 注１) ナティクシスが直接または間接的に少なくとも50％の持分を保有している会社。
部門別内訳
経営範囲
(a) (a)
2019 年
2018 年 2017 年
(b) (b) (b)
国際 国際 国際
フランス フランス フランス
コーポレート・バンキングおよびインベストメ
ント・バンキング 1,415 1,968 1,366 2,014 1,654 1,905
資産運用およびウェルス・マネジメント 2,178 608 2,145 242 1,751 253
保険 1,974 59 1,833 49 1,714 53
専門金融サービス - - 2,563 28 3,666 25
決済 682 - 653 - - -
支援部門およびその他 4,160 433 4,283 298 3,992 130
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10,409 3,068 12,843 2,631 12,777 2,366
合計 13,477 15,474 15,143
地域別内訳（％）
(a) (a)
2019 年
2018 年 2017 年
(b)
フランス 77.2 ％ 83.0 ％ 84.4 ％
EMEA 11.2 ％ 7.8 ％ 6.9 ％
北米および南米 6.0 ％ 4.8 ％ 4.7 ％
アジア太平洋 5.6 ％ 4.4 ％ 4.1 ％
(a) 2018 年および2019年にかけて事業分野間の異動および再編のために修正再表示されていない数値。
(b) フランス国外の部門および地域を含む。
従業員数内訳（契約数別）
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年
契約従業員数 10,409 12,843 12,777 1,509 1,201 1,045 806 749 705 753 681 616 13,477 15,474 15,143
うち正社員契約
（％） 97.6 97.4 97.4 97.7 97.3 95.9 100.0 100.0 100.0 98.7 98.1 97.9 97.8 97.6 97.9
男性（％） 50.3 47.9 48.6 67.4 67.4 64.9 65.9 66.4 67.1 53.9 55.2 56.8 53.4 50.7 50.9
女性（％） 49.7 52.1 51.4 32.6 32.6 35.1 34.1 33.6 32.9 46.1 44.8 43.2 46.6 49.3 49.1
(a)
採用／退職
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年
新規採用数 1,290 1,469 1,322 366 363 288 102 134 129 123 154 144 1,881 2,120 1,883
正社員契約（％） 68.8 62.0 55.5 89.3 92.3 87.2 100 100 100 95.9 94.2 93.8 76.2 71.9 66.3
総退職数 1,205 1,348 1,276 195 179 155 114 101 76 109 94 98 1,623 1,722 1,605
うち辞職 313 345 289 121 97 66 66 63 37 85 70 62 585 575 454
うち解雇 78 83 95 15 23 23 9 13 13 8 5 5 110 124 136
(a) 経営範囲外の事業への異動を含む。有期雇用契約から正社員契約への転向は、新規採用数（正社員契約）および退
職数（有期雇用契約）双方に含まれる。
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労働移動率（正社員契約）
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年
(a)
労働移動率（％）
8.8 7.0 5.5 18.7 20.9 19.5 13.5 16.1 14.6 15.2 18.1 19.2 10.4 9.0 7.4
(b)
新規採用率（％）
10.0 7.5 5.9 24.7 29.2 26.5 12.8 18.3 18.4 16.1 22.3 23.5 12.0 10.4 8.6
(c)
退職率（％）
7.5 6.5 5.1 12.7 12.7 12.6 14.3 14.0 10.8 14.2 13.8 14.9 8.8 7.6 6.3
(a) 平均：（新規採用率+退職率）／２
(b) 当年度中の新規採用数／年間平均従業員数
(c) 当年度中の退職数／年間平均従業員数
労働管理
ナティクシス（フランスベース）の経営範囲の従業員のうち85％超は26の異なる企業で働いているが、彼
らは銀行および保険業界の団体契約の適用対象である。しかしながら、全範囲にわたって５の個別の契約が
存在している。
Natixis S.A. 内においては、一週間当たりの労働時間合計は38時間で、従業員は残業の代わりに代休を享
受している。労働時間の管理に関する既存の契約は、いくつかの種類の契約（パートタイム、短期、身体障
害のある従業員向けの特別な労働条件など。）を含んでおり、報酬および社会保障負担の関連条件を規定し
ている。
フランス EMEA 北米および南米 アジア太平洋 国際合計
2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年
従業員数における
パートタイムの
従業員の割合
(a)
10.1 10.6 11.1 3.8 5.3 5.7 0.1 0.5 6.0 0.1 0.1 0.2 8.3 9.2 9.8
（％）
うち女性（％） 87.4 88.9 89.4 84.2 85.9 88.3 100 100 100 100 100 100 87.2 88.8 89.4
(a) 早期退職者を除く。
フランス
2019 年 2018 年 2017 年
総従業員数における欠勤の割合（％） 5.8 6.1 6.2
時間外勤務時間 （時間数） 18,603 24,561 19,532
時間外勤務時間 （年間の常勤労働者数単位） 9.8 12.9 10.2
雇用主と従業員の良質なコミュニケーション
当行グループ全体の雇用体制、雇用主と従業員の良質なコミュニケーションおよび合意形成能力は、異動
管理および変革のための強固な体制を形成する。
当行グループ全体の雇用体制
ナティクシス（フランスベース）内で近年行われていた団体交渉は、当行グループ全体の雇用体制を漸進
的に設定するという意思決定を示している。
かかる体制は、現時点では下記から構成される。
・ 新たな従業員代表団体である社会経済委員会（CSE）の標準的な体制。
・ 単独のナティクシス従業員貯蓄制度を通じた報酬制度、補完的な団体年金計画、利益分配の仕組みお
よび安定的な給与制度。
・ 会社内部における異動およびキャリア管理の機会。
・ 年配の従業員の雇用を継続する一方で、若い人材の雇用を促進する活動。
・ ナティクシス（フランスベース）の従業員全員を対象とした同一の相互保険。
・ 身体障害のある従業員の仕事面での統合および定着ならびに障害を持つ子供への分配などの当行グ
ループ全体の方策を含む、障害を持つ従業員への対応策。
雇用主と従業員のコミュニケーション
ナティクシスに適用あるBPCE契約は従業員の代表者のキャリアも対象となっており、雇用主と従業員のコ
ミュニケーションおよび従業員の代表者のキャリアパスの重要性を示している。
2017 年以降、ナティクシス内では、戦略および事業分野の変革に対するより深い理解を目指して創設され
た戦略および変革に係る対話委員会を通じて、代表組合との戦略的な対話が行われている。
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2019 年、ナティクシス（フランスベース）内で適用される４の契約が締結された。
2019 年のナティクシス（フランスベース）の契約
締結日
2019 年の賃金協定 2019 年１月24日
社会的対話に係る契約 2019 年３月13日
2018 年６月27日付のNI利益分配契約の改訂１ 2019 年６月28日
2018 年の追加的利益分配賞与の支払いに係る契約 2019 年９月２日
これらの契約すべてに加え、2019年においてナティクシスのフランス国内の事業体は、Natixis S.A.によ
る９件の契約を含め複数の契約を締結した。
異動管理
戦略的人員計画（SWP）メカニズム
団体契約に基づき、ナティクシスは、当行の従業員の役割に係る変容するニーズおよびその発展を促進す
る技能を予測するためのSWPメカニズムを正式に定義した。
かかる契約は、４つの事項を対象としている。
・ 仕事および変遷の管理： 役職の変化に対する見通しの実施および変化を経験している配属先の従業員
の支援策の確定を目的とする。
・ 異動、キャリア管理および研修： 従業員がそれぞれの変化に適応し、新たなキャリアの機会を獲得で
きるよう支援することを目的とする。
・ 再編に係る管理： 雇用に影響を及ぼす再編が行われている中での、従業員の支援のための統一された
体制の構築を目的とする。
・ 世代間の協力および技能の伝達： 若い従業員の雇用およびベテランのスタッフを対象とした「責任あ
る」方策の策定の促進を目的とする。
異動管理アプローチ
2018 年から導入されている「チェンジ・アット・ナティクシス（Change@Natixis）」メソッドは、主要な
改革プロジェクトの基準となる枠組として機能することで、異動管理における人的要因を明らかにすること
に役立っている。当該メソッドは、労働環境に改革プロジェクトが及ぼす影響を事前に把握し、かつ異動管
理における人的要因が考慮される方法を改善する必要があったことから社内で確立された。
2019 年には、意識向上キャンペーンに加えて、異動管理プロセスに関わる主要スタッフ（リーダーシップ
団体、人事マネージャー、プロジェクトマネージャー等）に特化した具体的な研修が開発された。特筆すべ
きは、リーダーおよびリーダーを支える人事チームに具体的な研修を提供するチェンジ・リーダーズ・プロ
グラムである。
組織の簡略化および新しいリーダーシップのモデル
2018 年において、ナティクシスは、以下により組織構造を簡略化するプログラムを導入した。
・ 管理職の段階を減らし、 チームの規模を拡大した。
・ ３つのリーダーとしての役割 を設定し、能力のある従業員を特定した。かかるリーダーは、チームの
育成および活動の監督に重点をおいた経営リーダー、戦略的かつ事業横断的プロジェクトを管理する
プロジェクトリーダーならびに特定の専門性の発展および普及に重点を置く専門家リーダーである。
・ すべてのリーダーの行動を導き、会社の変革の促進を支援するため、 新しいリーダーシップのモデル
を適用した。
かかる組織構造の簡略化の動きは、会社の機動性を高め、また従業員に権限を与えることで、意思決定を
容易にし、イニシアチブおよびイノベーションの促進を目的としている。同時に、リーダーシップが経営陣
だけに帰属するものではないという考えの普及にも努めている。
この簡略化された組織構造は、2019年にナティクシスの経営範囲内で展開された。
新しい働き方
日々の業務を簡略化し、チーム間の協力と職務移動を促進することを目的とした、イージー・プログラム
は、新たなワークスペースの設置およびより相互作用的、協調的かつ機敏な働き方を促す新しい手段の展開
の試験的利用などの2017年に開始された取組みの集合体である。当該プログラムは2019年にも継続された。
スタッフの77％超がノートパソコンを支給され、新しい相互作用的な手段に関する講習会が実施された。ま
た、3,500名超のスタッフに「ワークプレース（Workplaces）」と呼ばれる新たなワークスペースが提供さ
れ、より相互作用的、協調的かつ機敏な働き方を促すことが可能となった。イージー・プログラムは、400名
超の特派員（イージー・パイロット）のネットワークによって支えられている。彼らは、デジタル・ツール
に関する特別な講習を受けており、日々新たな作業習慣の開発を促進している。
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第３ 【事業の状況】
１ 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 経営方針、経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ニュー・ディメンション：ニュー・フロンティア戦略計画（2014年-2017年）の成功に続くナティクシスの
2018年-2020年戦略計画
ニュー・ディメンション計画の目標は、的を絞った専門性を通じた差別化および持続可能な価値創造を行
うことである。
ナティクシスが採用する３つの戦略
当行の事業分野において実施されているニュー・ディメンション戦略計画
資産運用およびウェルス・マネジメント
・ Natixis Investment ManagersおよびOstrum Asset Managementにより当行のブランド力を強化し、ま
た「Active Thinking」のコンセプトに基づく当行のアクティブな管理能力を向上させる。
・ オルタナティブ投資事業、信念に導かれる投資およびソリューションに対して的を絞った投資を行
う。
・ 関係会社の合併、業務効率化への取組みおよび販売における当行の顧客との関係の管理を強化するこ
とにより当行の業務効率性を向上させる。
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コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
*
・ 選別した当行の４つの戦略部門 の力強い発展
・ 販売チャネルの多様化および新規のパートナーシップ構築による販売に向けた組成モデルの強化
・ ４つの新規ブティック型アドバイザリー会社（Fenchurch Advisory Partners（FIG）、Vermilion
Partners（中国）、Clipperton（テクノロジー）、Azure Capital（オーストラリア））の取得を通じ
たM&Aネットワークの発展
・ グリーン・アンド・サステナブル・ハブの展開およびグリーン・ウェイティング・ファクターの運用
* エネルギーおよび天然資源、インフラストラクチャー、航空機、不動産およびホスピタリティ。
保険
・ Groupe BPCEのネットワーク（Banques PopulairesおよびCaisses d'Epargneの各行）にとっての総合
保険会社になるというNatixis Assurancesの目標の実現
・ Groupe BPCEおよびCovéaとのパートナーシップの更新ならびにBanques Populairesネットワークの新
規損害保険事業の再開
・ 顧客サービス産業の最高水準に向けたテクノロジーの発展
・ 市場および当行の同業者よりも高い生命保険商品に占めるユニットリンク資産の割合
決済
・ 持続的な収益の増加（2017年と比較して1.26倍）
・ 直接販売収益の増加（2017年の最大30％と比較して40％超）
・ ３つの部門（処理およびサービス、リテール・ソリューション、プリペイドおよび発行）に基づく全
範囲の決済サービス
上記「第２ 企業の概況 －３ 事業の内容」ならびに下記「３ 経営者による財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況の分析－(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」も参
照のこと。
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(2) 経営環境
ナティクシスの将来の展望
2019 年は世界貿易の将来を楽観的に展望する中で幕を閉じた。ハード・ブレグジットのリスクは除外さ
れ、米国および中国は2020年１月15日に署名された部分的な合意に達した。この進展により不確実性（特に
新型コロナウイルスの大流行が世界経済の成長およびナティクシスの事業に与える影響のことで、その評価
は今後を待つ。）がすべて拭い去られるわけではないが、かかる進展は確実に循環的回復をもたらす。2020
年初めの調査データは製造部門の回復を示しているが、その回復の強さは地域により異なる（ユーロ圏では
弱く、米国では堅調）ことがある。
（特に中央銀行が現状維持の姿勢を取っているため）依然緩やかなポリシーミックスと予測されるものと
比較的逼迫した労働市場とが相まって、この循環的回復は今後数四半期にわたって成長を後押しするであろ
う。当行はしたがって2020年の米国のGDP成長率が2.5％上昇すると予測することがあり得る。米中貿易戦争
激化のリスクが現在は限定的なため、中国は経済成長率が5.7％まで鈍化すると予想することがあり得るが、
外国貿易リスクを除く構造的要因によっては改善の余地がある。ユーロ圏における回復は、本年上半期には
比較的緩やかとなろうが、次第に確実に上昇することが予測される（2019年の1.2％の後、2020年には0.8％
と予測される。）。フランスは1.2％の範囲で安定した経済成長率のユーロ圏を凌ぐことが確実な一方、ドイ
ツは２年連続で低経済成長率（0.5％）となるであろう。
2020 年において、ナティクシスは、３つの強力なイニシアチブにより、顧客にさらに広範な高付加価値ソ
リューションを与えるために、ニュー・ディメンション戦略計画の実施を完了する。これには、ニュー・フ
ロンティア計画の下で順調に開始した当行の事業モデルの転換を強化させること、当行の投資の大部分をデ
ジタル技術に割り当てること、およびナティクシスのチームがその優れた専門知識を認められている分野に
おいてリードすることにより当行を差別化することが含まれる。これはすべて、常に不安定な経済的かつ地
理的状況において、特に景気が12ヶ月間冷え込んだ後の2019年下半期に回復の兆候が見えたにもかかわら
ず、新型コロナウイルスおよびこれが世界経済に与える影響を踏まえて実施される。この状況および不安定
さにより、2020年のニュー・ディメンション計画のすべての目標が達成されるかを予測することは困難とな
る。同計画は本年終了し、2020年末までに新たな中期目標とともに今後提示される新たな戦略計画に承継さ
れる。
なお、ナティクシスの様々な部門別の戦略的優先順位の内訳は以下のとおりである。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント：規模、収益性およびイノベーション力に関して、積極的な
投資戦略における世界のリーダーとしての地位を確かなものとすること。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング：革新的なソリューションを提供す
るという評判を有する４つの主要な分野（エネルギーおよび天然資源、航空機、インフラストラク
チャー、不動産およびホスピタリティ）において主要な銀行となること。
・ 保険：フランスにおける一流保険会社としての地位を強固にすること。
・ 決済：欧州の決済業界において純然たるプレーヤーとなること、およびデジタル移行を加速化するこ
と。
下記「２ 事業等のリスク」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの
状況の分析 －(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」も参照のこと。
(3) 対処すべき課題
下記「２ 事業等のリスク」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの
状況の分析 －(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
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２ 【事業等のリスク】
本項に含まれる将来予測に関する記述は、本書の提出日現在の予測である。
規制比率
11.3 ％ 15.7 ％
段階的なCET１比率 資本比率合計
3.5 ％ 124 ％
レバレッジ比率 LCR
金融構造
リスク加重資産
リスク分類別資本要件 事業分野別資本要件
(1) リスク要因
ナティクシスがさらされているリスクの主な種類は、以下のとおりである。現在、これらは重要なリスク
として認識されており、ナティクシスの見積りによると、ナティクシスの業務の実行力に悪影響を及ぼす可
能性がある。また、通常、これらのリスクは、ナティクシスのソルベンシー比率または純利益に与える可能
性がある影響の観点から測定されている。2019年のナティクシスのリスクマップの見直し後、2018年におけ
るリスク要因に多くの変更がなされた。
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ナティクシスがそのすべての事業分野にわたりさらされているリスクは、特に、マクロ経済上およびナ
ティクシスの業務環境の規制上の変更または戦略の実行および事業の実施に関するいくつかのリスク要因か
ら発生する可能性がある。
「目論見書３」として周知されている、2017年６月14日付規則（EU）第2017／1129号第16条の2019年７月
21日付で効力が発生したリスク要因に関する規制に従って、ナティクシスの事業特有のリスクは、以下の６
つの主要なカテゴリーとして示される。
・ 信用リスクおよび取引相手方リスク
・ 金融リスク
・ 非金融リスク
・ 戦略および事業リスク
・ 保険事業に関するリスク
・ ナティクシスの有価証券の保有に関するリスク
信用リスクおよび取引相手方リスク
信用リスクおよび取引相手方リスクの集中により、ナティクシスのエクスポージャーが高まる可能性があ
る。
ナティクシスは、そのコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング（CIB）部門が主に
行う融資、ストラクチャリング、取引および決済活動を通じて、信用リスクおよび取引相手方リスクにさら
されている。
信用リスクおよび取引相手方リスクは、ナティクシスが認識する主要なリスクの１つであり、2019年12月
31日現在のRWA合計の74％を示した。
したがって、2019年12月31日現在、ナティクシスの信用リスクおよび取引相手方リスクのエクスポー
ジャー（CVAを除くデフォルト時エクスポージャー）は合計で265十億ユーロとなり、主に企業（44％）、ソ
ブリン（15％）、銀行および類似項目（32％）に分かれていた。信用リスクおよび取引相手方リスクのエク
スポージャーのうち46％はフランスに集中している一方、フランス以外の欧州（EU域内および域外）は
19％、北米は18％、アジアは８％を占めていた （「(2) リスク管理－(c) 信用リスクおよび取引相手方リス
ク－⑩ 定量的情報」を参照のこと。） 。
１つまたは複数の取引相手方が契約上の義務を履行できない場合、ナティクシスは、当該取引相手方への
エクスポージャーの集中度合いにより、様々な程度の財務損失を被る可能性がある。さらに、単一のグルー
プもしくは単一の事業部門に属する取引相手方の格付が著しく悪化した場合、または国の経済状況が悪化し
た場合にナティクシスの信用リスクのエクスポージャーが高まる可能性がある。
また、ナティクシスの融資、ストラクチャリング、取引および決済活動を実行できるかどうかは、特に、
その他の金融機関および市場参加者の安定性ならびに財務の健全性などの要因に左右される。これは、金融
機関が、主にそれらの取引、決済、取引相手方および融資業務により、相互に密接に関連しているためであ
る。金融業界市場の一参加者の不履行がその他の金融機関に影響を与え、かかる市場においてその他の参加
者による不履行の連鎖を招くことで、ナティクシスの財務損失が発生する可能性がある。
ナティクシスの減損または予想信用損失引当金の大幅な増加は、ナティクシスの業績および財政状態に悪影
響を与える可能性がある。
ナティクシスは、その活動の一環として、また必要に応じて、不良債権の引当金を認識し、損益計算書上
の「貸倒引当金繰入額」に記録された貸付金および債権のポートフォリオに関する実際の損失または潜在的
損失を反映している。2019年12月31日現在、ナティクシスの貸倒引当金繰入額は合計マイナス332百万ユーロ
であった。
2018 年１月１日以降、ナティクシスはIFRS第９号「金融商品」を適用しており、これにより、金融商品の
当初認識時点で引当金を計上することが義務付けられた。この新たな引当金のモデルは、所定の利益、貸出
コミットメントおよび保証コミットメント（損益を通じて公正価値で認識されるものを除く。）ならびに
リース債権に振り替えられる回収可能なその他の包括利益を通じて、償却原価または公正価値で認識される
残高に適用される （「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表 －連結財務諸表注記」の注記６
を参照のこと。） 。
かかる枠組の下、当初認識時以降に信用リスクが大幅に増加していない正常債権（段階１）は、12ヶ月間
の予想損失で引当金計上される。当初認識時以降に信用リスクが大幅に増加したが、不良債権には分類され
ない不採算債権（段階２）は、存続期間予想損失に基づいて引当金計上される。不良債権（段階３）は、減
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損の客観的証拠がある債権である。ナティクシスは、個々の予想されるキャッシュ・フローの回復分析に基
づき、これらのキャッシュ・フローが取引相手方の活動によるものか、または担保の潜在的な執行によるも
の かを問わず、不良債権の引当金を決定する。かかる個々の分析に従って減損されない不良債権は、引当金
ではない債権に対する過去の偶発損失に基づいた標準比率で引当金計上される。2019年12月31日現在、不良
債権は合計3,072百万ユーロとなり、うち23％はフランス、19％はフランス以外の欧州、23％は北米によるも
のであった。ナティクシスの不良債権比率は4.5％であり、不良債権のカバレッジ比率は40.9％であった。
段階１から段階２までの間の債権の信用リスクの増加は、当初認識以降の取引相手方の格付変更（大企
業、銀行およびソブリン債の貸出金勘定）、当初認識以降１年以内の債務不履行の可能性の変化（個人顧
客、専門顧客、中小企業、公共部門およびソーシャル・ハウジングの貸出金勘定）、警戒リストへの記載、
その耐久力、取引相手方の部門または国の格付および期日が30日間を経過した１つまたは複数の契約の存在
を基準に測定される。
ナティクシスの取引相手方の特定の国または事業部門に影響を与える市場状況もしくは経済もしくは政治
的環境またはその他の問題（新型コロナウイルスなどの健康リスクを含む。）の悪化により、その結果とし
て、損失および貸倒引当金の大幅な増加ならびにナティクシスに対する貸倒引当金繰入額の悪化につながる
可能性がある。１つまたは複数のこれらの事象の発生により、ナティクシスの業績および財政状態に重大な
悪影響を及ぼす可能性がある。
債権などの資産の流動性が低下した、または流動性がない場合、ナティクシスがかかる資産を分配するまた
は積み立てることがさらに困難となり、その結果ナティクシスの業績または財政状態に悪影響を及ぼす可能
性がある。
ナティクシスは、「販売に向けた組成」モデルに従い、シンジケーションや証券化の後の段階での分配を
目的として、特定の資産を創出または獲得する。ナティクシスの創出活動は、大企業向け融資および専門金
融に集中している一方で、分配は銀行および銀行以外の金融機関に対するサービスである。
特にかかる資産において、シンジケーション市場もしくは証券化市場での流動性が低下した場合、または
ナティクシスが販売できないもしくはかかる資産の位置付けが低下した場合、予想された期間よりも長期に
わたって、ナティクシスは、かかる資産に関連した信用リスクおよび市場リスクをさらに抱える可能性があ
る。かかる流通市場でこれらの資産の流動性がない場合、ナティクシスは、オリジネーション活動を縮小し
なければならない可能性があり、その結果、ナティクシスの収益および顧客との関係に影響を及ぼし、ナ
ティクシスの業績および財政状態に悪影響を与える可能性がある （「３ 経営者による財政状態、経営成績
及びキャッシュ・フローの状況の分析－(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析－
(ⅱ) 2019年12月31日現在の経営報告書－(a) 連結決算」を参照のこと。） 。さらに、市場状況を考慮して、
ナティクシスは、その業績に悪影響を与えそうな資産について評価調整額を計上しなければならない可能性
がある。
金融リスク
金融市場の悪化により、ナティクシスの資本市場事業において著しい損失が発生する可能性がある。
資本市場事業の一部として、また顧客のニーズに応えるため、ナティクシスは金融市場、すなわち債券、
外国為替、コモディティおよび株式市場で積極的に活動している。
近年では、時に非常に不安定な環境で金融市場が激しく変動しており、これが再び発生して資本市場事業
において著しい損失が生じる可能性がある。
市場の高いボラティリティにより計上される損失は、ナティクシスが取引するいくつかの市場製品に影響
を与える可能性がある。金融市場のボラティリティは、傾向の予測および効果的なポートフォリオ・マネジ
メント戦略の実行を困難にして、価格が低下した場合の ネット・ロング・ポジションからの損失のリスク、
反対に価格が上昇した場合のネット・ショート・ポジションからの損失のリスクを増加させる。したがっ
て、ナティクシスは特に金利および株価の変動にさらされている （「(2) リスク管理－(e) 市場リスク－④
市場リスク管理の定量的開示」を参照のこと。） 。
2019 年12月31日現在のコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの活動に関連する
市場リスク（CVAを含む。）は、ナティクシスのRWA合計の13％を示している （「(2) リスク管理－(c) 信用
リスクおよび取引相手方リスク－⑩ 定量的情報」を参照のこと。） 。
ナティクシスが実施するヘッジ戦略は、すべての損失リスクを排除するものではない。
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ナティクシスがさらされている様々なタイプのリスクをヘッジするために使用されている手段およびヘッ
ジ戦略のいずれかが有効でないと判明した場合、ナティクシスは損失を被る可能性がある。これらの戦略の
多 くは、過去の市場行動の観測および過去の相関分析に依存しているが、使用モデルの不完全性により、特
定の市場構成（米国および中国間の貿易摩擦またはブレグジットによるボラティリティの急上昇など）には
適さないと判明する可能性がある。
ナティクシスがある資産をロングポジションで保有した場合、過去にロングポジションのパフォーマンス
を相殺するような動きをした別の資産をショートポジションで保有することにより、そのリスクをヘッジす
ることができる。しかしながら、ある場合には、ナティクシスが一部しかまたは十分にリスクヘッジできな
いことや、その戦略が将来のリスクを完全にヘッジできないか、あらゆる市場構成において効果的にリスク
を軽減できないだけでなく、リスクを増大させる要因となる可能性がある。ナティクシスの予測とは反対の
方向または方法での市場の動きが、これらのヘッジ戦略の有効性を低減させ、ナティクシスが潜在的な著し
い損失にさらされる可能性もある。さらに、特定の無効なヘッジにより生じた損益が計上に使用される方法
によっては、ナティクシスにより報告される利益の変動性を高めるおそれがある。ヘッジ会計関連の点か
ら、2019年12月31日現在、ヘッジの一部が無効とされ、合計マイナス18百万ユーロが利益として計上された
（「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記7.3を参照のこ
と。） 。
デリバティブのポートフォリオの公正価値には、ナティクシスの純利益および株主資本に影響を与える可能
性がある追加評価調整が含まれる。
ナティクシスのデリバティブの公正価値は、以下を構成するための特定の追加調整を考慮することにより
決定される。
・ 関連する取引相手方の債務不払いリスクに相当する信用リスクをデリバティブ商品の価値に計上する
ことによる取引相手方の特性（信用評価調整‐CVA）
・ 当行の取引相手方が負担するリスク（すなわち、債務不履行があった場合またはナティクシス自身の
信用度が悪化した場合に、ナティクシスがその取引相手方に負わせる潜在的損失）をデリバティブ商
品の受動的価値に計上することによるナティクシス自身の信用リスク（債務評価調整‐ DVA ）
・ 将来のキャッシュ・フローの資金調達費用に関連する無担保または一部担保付費用の価値に計上する
ことによる資金調達リスク（資金調達評価調整‐FVA）
これらの損益計算書に計上された追加調整は、ナティクシスの銀行業務純利益および株主資本に直接的な
影響を与える。参考情報として、2019年12月31日現在、CVA、DVAおよびFVAに基づいた売買目的で保有された
金融資産および負債に計上された調整は、それぞれマイナス1.2百万ユーロ、マイナス35.4百万ユーロおよび
プラス12.8百万ユーロである （「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注
記」の注記7.3を参照のこと。） 。
金融危機が生じるまたはナティクシスもしくは当行グループの格付が引き下げられる場合、ナティクシスに
よる特定の資金調達の形式の利用が悪影響を受ける可能性がある。
2011 年以降、ナティクシスの資金調達の構造は、ナティクシスおよびBPCE間のジョイント・リファイナン
シングプールに依存している。ナティクシスは、BPCE S.A.による公共部門および民間部門の中長期のバニラ
債券（優先株式および劣後債務）の発行を通じて、Groupe BPCEから業務の資金調達の一部を確保している。
ナティクシスは、構造化された民間部門のリファイナンス取引に関して、当行グループの中長期的な発行体
である。
BPCE の信用格付およびそれに伴ってナティクシスの信用格付が主要格付業者により格下げとなった場合、
またはBPCEが市場からの資金調達を確保することが困難になった場合、Groupe BPCEの流動性およびそれに伴
うナティクシスの流動性ならびに資金調達コストは、悪影響を受ける可能性がある。
さらに、金融市場および／もしくは銀行部門が影響を受ける別の危機または市場状況の悪い傾向により、
CET１およびレバレッジの観点におけるナティクシスの財政状態、貸借対照表および業績は悪影響を受ける可
能性がある。
発行体の信用度変更によるナティクシスの持株の公正価値の変動は、ナティクシスの株主資本およびソルベ
ンシーに悪影響を与える可能性がある。
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このリスクは、その他の包括利益（OCI）の調整により公正価値で測定される銀行勘定の分類のナティクシ
スの持分と関係している。ナティクシスは、主に流動性資産バッファーの一部としてナティクシスが保有す
る負債性金融商品を通じて、かかるリスクにさらされている。かかるリスクは、債務証券の発行体の信用度
変 更によって発生する金融資産価値の減少として現れる（CSRBB‐銀行勘定の信用スプレッド・リスク）。
2019年12月31日現在、流動性準備金目的で保有された株式の信用リスクの大幅な増加は見られなかった
（「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記6.3を参照のこ
と。） 。
非金融リスク
ナティクシスは、適用される法律および規制を遵守しない場合、ナティクシスの財政状態、事業および評判
に重大な悪影響を及ぼすであろう多額の罰金およびその他の行政処分もしくは刑事罰が課される可能性があ
る。
コンプライアンス・リスクは、法的リスク、行政上または刑事上の制裁としてだけでなく、財務損失また
は風評被害としても定義される。これは、国内外の法的および規制条項、行動規範ならびに銀行および保険
事業特有のグッドプラクティスの基準を準拠しないことに起因する。
銀行部門および保険部門は、フランス国内外で増加する規制監督の対象である。過去数年では、金融市場
ならびに投資サービス・プロバイダーおよび顧客または投資家との間の関係に影響する著しい変更を導入し
た新たな規制が大幅に増加した。これらの新たな規制（第２次金融商品市場指令、PRIIPs、保険販売指令、
市場濫用規制、第４次マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止指令、個人データ保護
規制、EUベンチマーク規制を含む。）は、当行の事業プロセスに重大な影響を与える。
コンプライアンス・リスクは、例えば、銀行の商品およびサービスを展開および販売する不適切な手段の
使用ならびに利害対立の可能性、機密情報もしくは内部情報の開示における不十分な管理または特に金融セ
キュリティ（マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止、禁輸措置の遵守、不正防止お
よび汚職防止）に関する新たな顧客または仕入先のデューディリジェンス手続の不遵守を含む。
ナティクシスのコンプライアンス部門は、コンプライアンス・リスク防止および軽減を監視する （「(2)
リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク」を参照のこと。） 。ナティクシスは、それでもなお、ナティ
クシスの財政状態、事業および評判に重大な悪影響を及ぼす可能性がある規制当局または監督当局により課
せられる罰金またはその他の主要な処罰ならびに民事または刑事訴訟のリスクに引続きさらされている。
事業の過程で、ナティクシスは、従業員または第三者の非倫理的もしくは法および規制に違反する活動およ
び行動にさらされており、これによりナティクシスの評判が損なわれ、制裁措置が課されるおそれがある。
全従業員に適用されるナティクシスの行動規範は、ナティクシスで施行される行動の一般原則をまとめて
おり、全従業員に向けて、責務および責任の遂行にあたって求められる行動に関するガイドラインを設けて
いる。
ナティクシスまたはナティクシスが50％以上を保有する事業体の労働者は、常勤か、または臨時で雇用さ
れているかを問わず、かかる行動規範を遵守しなければならない。かかる要件は、適用される内部規則なら
びに国内外の法および規制に遵守する責務に加わるものである。
また、ナティクシスは、その仕入先および請負業者に対して、行動規範の基本原理に従うよう求めてい
る。
かかる行動規範を日々実行するため、ナティクシスは、自身の専門委員会（グローバル文化および行動委
員会）との行動枠組および研修プログラムを設けた。 （行動規範および行動枠組の詳細については、「第
５ 提出会社の状況－３ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナンスの概要－
(1) 従業員の行動および経営理念」を参照のこと。）
行動規範を適用し、行動枠組を構築したにもかかわらず、ナティクシスは従業員、仕入先および請負業者
が汚職もしくは不正行為に関する法および規定を遵守しない、または金融セキュリティの市場統合要件を満
たさない非倫理的または顧客にとって好ましくない活動または行動を取る可能性にさらされている。
かかる活動または行動がナティクシスに悪影響を与え、ナティクシスの評判、株主価値を傷つけ、ナティ
クシスとその従業員または株主が刑事制裁、行政処分または民事制裁を課される可能性があり、これにより
ナティクシスの財政状態および事業が悪影響を受ける可能性がある。
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オペレーション上の失敗、すなわちナティクシスの第三者パートナーの情報システムの中断もしくは故障、
またはナティクシスの情報システム違反により、損失および風評被害が発生する可能性がある。
ナティクシスは、銀行業務特有の数種類のオペレーショナル・リスクにさらされている。これらのリスク
には、過程および手続上の欠点、（外部および内部の）不正行為、システムの故障または利用不能、さらに
サイバー犯罪が含まれ、また、健康リスクに関する業務上の障害も特定される可能性がある。所定の統制お
よび手続にかかわらず、ナティクシスは、例えば、データ入力の誤り、担保管理不足および誤った手続の適
用を通じてオペレーショナル・リスクにさらされる可能性がある。こういった状況によって影響を受けた手
続のために多額のコンプライアンスおよび管理費が発生し、ナティクシスの財政状態に影響を与える可能性
がある。
他の多くの銀行と同様に、ナティクシスは、その事業における多くのより複雑化する取引を処理するた
め、 通信および情報システムに大きく依存している （ナティクシスの通信および情報システムの詳細につい
ては、「(2) リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク－⑤ ITシステム・セキュリティおよび事業継続性
部門」を参照のこと。） 。ナティクシスは、データ伝送のセキュリティを最優先事項としているが、かかる
通信および情報システムの運転停止、中断または不具合は、顧客関係管理、総勘定元帳、預金および貸付取
引処理ならびに／またはリスク管理に使用するシステムの不具合または中断を引き起こす可能性がある。例
えば、ナティクシスの情報システムが故障した場合、短期間であっても、時宜を得て顧客の要求に応えるこ
とができなくなり、ビジネス機会を失う可能性がある。したがって、ナティクシスの情報システムの運転停
止、中断および障害は、バックアップシステムおよび非常事態計画にもかかわらず、情報復旧および検証な
らびに現在進行中の活動およびポートフォリオ取引におけるビジネスの機会損失もしくは財務損失に関連す
る、例えば、オプションが権利行使できないこと、またはヘッジ取引などの取引が解消されることに関して
の相当な費用を発生させるおそれがある。
さらに、ナティクシスは、決済機関、外国為替市場、クリアリングハウス、保管機関または証券取引を行
うもしくは 促進するために利用しているその他の金融仲介機関もしくは外部のサービス提供者の運営上の失
敗または中断のリスクにも直面する。顧客との相互接続性が伸びるにつれ、ナティクシスは、顧客の情報シ
ステムの運営上の失敗にさらされるリスクが増加する可能性もある。
最後に、ナティクシスは、サイバー犯罪リスクにさらされている。サイバー犯罪は、会社、従業員、パー
トナー、顧客および取引相手方に重大な損失を被らせることを目的とし、データ（個人情報、銀行情報、保
険情報、技術情報または戦略情報）、プロセスおよびユーザーを操作しようとするデジタルでの様々な不当
および／または不正行為を犯すことを指す。あらゆる会社（特に銀行部門）の財務および評判に重大な影響
を与える可能性のある新しく、複雑かつ発展的な脅威に、会社のデータ資産はさらされている。サイバー攻
撃を行う犯罪組織の巧妙化が進み、規制当局および監督機構は情報通信技術（ICT）リスク管理の重要性を強
調し始めている。サイバー犯罪のリスク防止はナティクシスにとって最優先事項であるため、ナティクシス
は、その情報システム部門（IS）とITシステム・セキュリティ部門（ITSS）間の連携を通じて、かかる当局
が策定したガイドラインの実施に対して最大限の努力を払う。これにより、ITシステム・セキュリティに関
するリスクの解析が進み、全従業員のITSS問題に関する認識を向上させる広範囲にわたるキャンペーンが実
施される。 2019 年、サイバー犯罪関連の事件は、ナティクシスの財政状態もしくは評判に重大な悪影響を与
えなかった。しかし、サイバー攻撃は絶えず進化し益々高度になっているため、上記の方策は、将来ナティ
クシス、その従業員、パートナーおよび顧客を完全に保護するためには十分でないおそれがある。かかる攻
撃の発生は、ナティクシスの顧客サービスを妨害する可能性があり、機密情報の書換えもしくは暴露または
事業中断および、さらに広く見れば、ナティクシスの事業、財政状態および評判に悪影響を与える可能性が
ある。一例として、2019年、ナティクシスの情報システムは、フィッシング活動を通じたランサムウェア
Payrollの対象となった。これは重大に捉えられたが、かかる事件の財務的影響はなく、ナティクシスの評判
に対する影響もなかった。
ナティクシスは、自身のかかる 通信および情報システム、第三者のシステムの中断もしくは障害または情
報システムの侵害が起こらないという保証をすることができない上に、起こった場合には適切に解決される
保証もすることはできない。１つまたは複数の上記事象の発生により、ナティクシスのビジネス機会の損失
ならびにその他の追加的費用および損失または風評被害をもたらすおそれがある。
ナティクシスの風評被害は、ナティクシスの競争力に影響を及ぼし、財政状態に悪影響を与える可能性があ
る。
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ナティクシスの評判は、事業を行い、特にナティクシスのニュー・ディメンション戦略計画に定めた目標
を達成する上で極めて重要である。
現在のナティクシスの評判のおかげで、ナティクシスは、顧客、従業員、仕入先、パートナーおよび投資
家との信頼関係を維持することができる。
本項に記載された１つまたは複数のリスクが発生した場合、発生した回数にかかわらず、透明性の欠如ま
たはコミュニケーション・エラーによりナティクシスの評判が損なわれる可能性がある。今日、経済領域に
わたって、ソーシャル・メディアの利用が拡大することで、レピュテーション・リスクがより高まってい
る。内在する悪影響以上に、ナティクシスの風評被害が事業の損失につながり、ナティクシスの株価が下が
る可能性があり、ナティクシスの財政状態を圧迫するおそれがある。この一例として、2019年夏に発表され
た記事がナティクシスの株価を即座に下げたことを受けて、ナティクシスの資産運用子会社であるH O AMの
2
いくつかのファンドを巻き込んだ流動性リスクに関する論争があった。
戦略および事業リスク
厳しい経済または市場状況および低金利が長引く経済環境は、ナティクシスの収益性および財政状態を圧迫
する可能性がある。
ナティクシスは、資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベスト
メント・バンキング、保険ならびに決済事業を３つの主要な地域、すなわち南北アメリカ大陸、アジア太平
洋ならびにEMEA（欧州、中東およびアフリカ）（2019年12月31日に終了した年度において、それぞれ純収益
の29％、６％および65％に相当する。）にわたって行うGroupe BPCEの子会社である。
これらの事業は、金融市場の変化ならびにより一般的にはフランス、欧州およびその他の世界の国々の経
済状況における変化に敏感である。
ナティクシスの主要な市場における厳しい経済状況は、特に以下の悪影響を受ける可能性がある。
・ ナティクシスの顧客の事業および運営に対する影響による、貸付金および売掛金ならびに不採算債権
のための引当金の増加におけるデフォルトの金利上昇。これらの引当金または計上された引当金を超
える実現損失の著しい増加により、ナティクシスの業績および財政状態は悪影響を受ける可能性があ
る。
・ 債券、株主資本またはコモディティ市場での価格の下落は、これらの市場における事業量を低下させ
る可能性がある。
・ 実際のまたは予想された不利な経済状況に応じて採用されたマクロ経済方針は、意図しない悪影響を
有する可能性があり、金利および外国為替レートなどの市場パラメーターに悪影響を及ぼすことがあ
る。これにより、最も市場リスクにさらされているナティクシスの業績にも影響を及ぼす可能性があ
る。
・ 把握された良好な経済状況は、一般的にまたは特定の事業部門において、基礎となる原資産のなす実
際の価値と相互関係のない資産価格バブルを引き起こす可能性がある。これは同様に状況が不利に傾
いた際の反落の悪影響を悪化させ、ナティクシスの事業に損失を与える可能性がある。
・ 著しい経済的混乱（2008年の世界的金融危機または2011年の欧州のソブリン債務危機など）は、特
に、その混乱が、ナティクシスへの融資および一定の分野の資産を予想された市場評価価格での売却
を困難にさせるまたはその資産を販売不能にさせる市場流動性の欠如によるものである場合、ナティ
クシスのすべての業務に対して厳しい悪影響を与える可能性がある。
・ 様々な資産クラスの市場価格の下落により、特にマネジメント・フィーが課される資産の減少によ
り、Natixis Investment Managersの会社の業績に悪影響を与える可能性がある。
・ 保険関係会社がその保険商品のある程度の支出額を十分にカバーする投資利回りを得ることができな
い可能性があるため、ナティクシスの保険事業の収益性は、低金利により悪影響を受ける可能性もあ
る。さらに、市場金利が将来上昇した場合、大幅に低い金利ローンおよび固定利付証券を盛り込んだ
ポートフォリオは価値が下落すると予想される。また、マネーマーケットおよびその他の固定収益商
品に関して、低金利によりNatixis Asset Managementの関係会社から課せられる手数料に悪影響を及
ぼす可能性がある。これにより、ナティクシスの収益性および財政状態が悪影響を受ける可能性があ
る。数値としては、マイナス200ベーシスポイントの推移に対するナティクシスの連結範囲内の主要な
事業体の経済価値の感応度は、EBAガイドラインのとおり計算され、2019年12月31日現在マイナス12百
万ユーロを示した （「(2) リスク管理－(g) 貸借対照表上の管理－④ 総合的な金利リスク」を参照の
こと。） 。
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さらに、ナティクシスが取引する主要な市場は、ブレグジット後の英国と欧州連合との将来の関係、グ
ローバルな貿易、地政学的状況およびあらゆる種類の不確実性（すなわち、新型コロナウイルスなどの健康
リ スク）のような不確実性により影響を受けるおそれがある。数値としては、2019年12月31日現在、英国基
盤のオフィスで創出された純収益は合計914百万ユーロであった。これらの不確実性は、ナティクシスの収益
性および財政状態に悪影響を与える可能性がある。
ナティクシスは、戦略的計画の目標を達成できない可能性がある。ナティクシスの財政状態および有価証券
の市場価格は、悪影響を受ける可能性がある。
ナティクシスは、 2018 年-2020年の期間の「ニュー・ディメンション」戦略計画またはその後のあらゆる戦
略計画において掲げられた目標を達成しないおそれがある。2017年11月20日に発表されたニュー・ディメン
ション計画は、顧客に対して付加価値の高いソリューションを発展させることを目標としている。かかる戦
略は、ナティクシスの事業モデル転換の深化、デジタル技術および外部成長の機会への投資、およびナティ
クシスのチームが高度な専門知識で認められた分野での顧客の基準となる試みの３つの構成から成る
（ニュー・ディメンション戦略計画の詳細については「１ 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等－(1)
経営方針、経営戦略および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等－ニュー・ディメン
ション：ニュー・フロンティア戦略計画（2014年-2017年）の成功に続くナティクシスの2018年-2020年戦略
計画」を参照のこと。） 。
ニュー・ディメンション戦略計画では目標を掲げており、ナティクシスはかかる計画が多くの好機をもた
らすと考えている一方、当行は、潜在的に不安定な金融市場の不確実性およびマクロ経済状況への変化によ
り発生する不確実性について引続き取り組む必要がある。したがって、ナティクシスがこの新たな戦略的計
画の目標‐今後公表するもしくは取り組むその他の戦略の目標を達成する保証はない。特に、ニュー・ディ
メンション戦略計画に基づき、ナティクシスは、自己資本規制比率ならびに戦略的取組みおよび優先事項の
目標だけでなく、主に収益性およびリスク加重資産の成長率、資本形成目標および株主配当金目標の特定の
財政目標を公表した。財政目標は、主に資源を計画および配分する目的で設定され、多くの前提に基づいて
おり、利益の計画または見通しとはなっていない。実際のナティクシスの業績は、これらの目標とは大きく
異なる可能性がある。
ニュー・ディメンション戦略計画の主要な財政目標は、支払後のCET１比率を11.2％へ設定することによる
財政力の強化、14％から15.5％の間の堅調な利益（ROTE‐有形株主資本利益率）ならびに純収益５％および
RWA２％の年間成長率である。
ナティクシスがこれらの目標を達成しない場合、ナティクシスの財政状態および有価証券の市場価格は、
悪影響を受ける可能性がある。
世界的金融危機に関する法的処置および規制措置は、ナティクシスならびにナティクシスが活動する財政お
よび経済環境に重大な影響を及ぼす可能性がある。
法律および規制は、近年、世界的金融システムにおける多くの変化（一定数で恒久的なものもある。）を
取り入れる観点で制定または提案されている。これらの新たな措置の目的は、世界的金融不況の繰り返しを
防ぐことであり、ナティクシスおよびその他の金融機関が活動する環境を大幅に変化させ、引続き変化させ
る可能性がある。ナティクシスは、これらの法的処置および規制変更に関するリスクにさらされている。
かかる方策のうち、適用された、または適用される可能性があるものは以下のとおりである。
・ 特定の種類の金融商品もしくは活動の禁止または制限。これにより、ナティクシスの収入源の多様性
が部分的に制限される。例えば、特定の状況下における借入有価証券からの配当に源泉徴収税が導入
されることにより、いくつかのナティクシスの現在の商品の魅力が薄れる可能性がある。
・ 内部統制の要件の強化。これにより、リスクの監視およびコンプライアンスの目的のために人事およ
び人材への多大な投資が必要となる可能性がある。
・ 資本要件の枠組の修正および内部計算モデルへの投資の必要性。例えば、バーゼル規制に関する変更
（特に改訂されたバーゼル３）により、見直しが行われる特定の業務において、リスク加重資産の計
算モデルが必要となる可能性がある。
・ 個人データ保護およびサイバー犯罪に関する要件の強化。これにより、銀行の情報システムへの追加
投資のため、費用の増加につながる可能性がある。
・ 決済サービスおよびフィンテックの技術革新に関する規制の強化。
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・ 取引プラットフォームおよび中央決済機関（クリアリングハウス）の規制の強化。これにより、特定
の市場活動の業務（店頭商品に関する活動など）が影響を受ける可能性がある。
・ 銀行に対して、欧州の銀行システムの安定性を保証するため、ならびに公共財政および実体経済に対
する銀行破産の影響を限定的にするための多大な財政貢献の要求。
この法的および規制環境の変化の中で、これらの新たな措置がナティクシスに対してどのような影響を及
ぼすか予想することは不可能である。ナティクシスは、プログラムを更新または開発してこれらの新たな法
的処置および規制措置に対処するため、またはそれに対応もしくはそれに備えて、情報システムを更新およ
び開発するための膨大な費用を被り、かつ今後も被る可能性がある。かかる努力にもかかわらず、ナティク
シスはまた、すべての適用ある法律および規制を完全に遵守することができない可能性があり、ナティクシ
スは罰金または行政処分を受ける可能性がある。さらに、新たな法的処置および規制措置は、ナティクシス
に対して、事業を適応させるよう要求する可能性があり、ナティクシスの業績および財政状態に対し影響を
及ぼす可能性がある。最後に、新しい規制は、ナティクシスの全体的な資金調達費用を増加させる可能性が
あり、またナティクシスに対し、費用のかかる時期もしくは困難な時期に新しい資本の調達を要求する可能
性がある。
ナティクシスが適任の従業員を引き付け、保持できるかは、事業の成功において極めて重要であり、そのい
かなる失敗も業績を著しく悪化させるおそれがある。
ナティクシスの事業モデルは、様々な事業分野の専門知識に基づいていることにより、適任の従業員が必
要である。高い労働移動率または人材の流出は、ナティクシスの重要分野におけるスキルおよびノウハウに
影響を与えるおそれがあり、ナティクシスの事業の見通しが縮小して財政状態に影響を及ぼす可能性があ
る。
モデルの使用に基づいたナティクシスのリスク管理システムは機能しなくなるおそれがあり、ナティクシス
は未確認または予期せぬリスクにさらされていることで、大きな損失につながる可能性がある。
モデルを使用することが多いリスク管理技術は、特定の種類のリスクに対して不十分であることが明らか
になる可能性がある。ナティクシスがリスク管理に使用する特定の格付またはVaRの測定モデル （「(2) リス
ク管理－(e) 市場リスク－③ 市場リスクの測定方法」に定義される。） は、観測された過去の市場行動に基
づいている。その後、ナティクシスは、そのリスク・エクスポージャーを数量化するため、主にこれらの観
測について統計的な分析を実行する （リスク管理システムの詳細については、「(2) リスク管理－(e) 市場
リスク－④ 市場リスク管理の定量的開示」を参照のこと。） 。使用される測定基準およびツールは、主にナ
ティクシスが自身の統計モデルにおいて予測しないもしくは正確に評価しないもしくは考慮しない可能性が
あるという要因、または予期していなかった前例のない市場動向を要因として、将来のリスク・エクスポー
ジャーに関する不正確な結論を与える可能性がある。このため、ナティクシスのリスク管理能力が低下する
可能性がある。これによりナティクシスが被る損失は、過去の平均値を用いて予想されるものよりも著しく
大きくなる可能性がある。さらに、ナティクシスの数量的モデルは、すべてのリスクを考慮するものではな
い。例えば、VaR測定モデルの一部は、良好な金利環境の前提に基づいて設計されている。2016年初頭、金利
デリバティブの金利環境が不利であったため、ストレスのかかったVaRは５百万ユーロ多く見積もられた。
気候変動に関するリスクを防ぐことにより、環境および気候への悪影響となる部門で行うナティクシスの活
動業績に悪影響を及ぼす可能性がある。
ナティクシスは、今世紀末までに地球温暖化を２度未満に収める、パリ協定に従うことを約束した。ナ
ティクシスは、低炭素社会に向けたエネルギー転換を支援する多数のイニシアチブを発表し、これには気候
に対して重大な悪影響となる部門への資金調達を減らすためのイニシアチブが含まれている。
これにより、ナティクシスは、主要な業務にオイルサンドの探査、生産、輸送および貯蔵を含む企業への
融資を止めることを約束した。また、ナティクシスは、北極地方の石油探査および生産計画に対する融資を
止めることも約束した。最後に2015年、ナティクシスは、石炭の探査、生産、輸送および貯蔵に対する融資
を止めることを約束したが、これには、これらの業務が事業の50％に相当する企業への融資が含まれてい
る。2019年には、かかる割合が25％に引き下げられた。
2019 年、ナティクシスは、カラースケールを使用して気候リスクに対する貸付記入帳のエクスポージャー
を評価するツールであるグリーン・ウェイティング・ファクターを導入した。かかる目的は、信用リスクが
同じであれば、業務上気候への影響が少ない顧客および計画を優遇する融資事業を奨励することである。
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気候および環境にプラスの影響となる取引を優先するナティクシスの融資活動の事業内容の変更は、環境
に対して重大な影響を示す部門の機会損失のため、ナティクシスの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。そ
の ポートフォリオに対してかかる調整を先送りすることにより、信用度に悪影響を及ぼす可能性がある。し
かし、貸付記入帳の気候に対して重大な影響がある借手を維持することは、より厳しい規制が課された場
合、信用度に悪影響を及ぼす可能性がある。
最後に、2019年12月、EBAは、地球温暖化との闘いのために、より厳格な規制を伴うサステナブル・ファイ
ナンス業務計画を公表した。これらの規制は、気候に対して重大な影響がある活動を（直接的にナティクシ
スの顧客に対する操業制約を通じて、または炭素の割当価格の値上げを通じて）罰する可能性がある。これ
らはまた、炭化水素部門、商品および輸送への融資および投資など、いくつかのナティクシスの活動に悪影
響を与える可能性がある。
保険事業に関するリスク
2019 年12月31日現在、保険の事業分野の純収益は846百万ユーロとなり、ナティクシスの純収益合計の７％
となった。
市場状況の悪化、特に金利の過度の上昇または下落の動向は、ナティクシスの保険事業およびその利益に重
大な悪影響を及ぼす可能性がある。
生命保険事業において、ナティクシスの保険関係会社がさらされている主なリスクは、市場リスクであ
る。市場リスクへのエクスポージャーは、主にユーロ建ての貯蓄ファンドの範囲に関する資本保証およびリ
ターンへのコミットメントを通じて発生する。
金利リスクは、かかる市場リスクの１つであり、ナティクシスの一般的なファンドは、主に債券で構成さ
れているため、金利リスクがナティクシスにとって構造上重要である。金利リスクの変動により、以下の可
能性がある。
・ 金利が高い場合、（新規投資がより魅力的になることにより、）ユーロ建ての募集の競争力が低下
し、既発債の未実現損失を伴う不利な期間での償還の波を引き起こす。
・ 金利が低い場合、長期において、一般的なファンドのリターンが資本保証を満たせないほど低下す
る。
一般的なファンドの配分により、スプレッドの拡大および株式市場の下落もまた、ナティクシスの保険事
業の業績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
保険業者による見込み保険金請求費用とナティクシスが保険契約者に実際に支払う給付金との不一致は、ナ
ティクシスの損害保険事業、業績および財政状態に重大な悪影響を与える可能性がある。
損害保険事業において、ナティクシスの保険関係会社がさらされている主なリスクは、引受リスクであ
る。このリスクは、第一に、実際に受けた請求とこれらの請求に対して補償金として実際に支払う給付金と
の不一致に起因しており、第二に、ナティクシスの保険商品の価格を設定するために、および補償の可能性
のための技術的準備金を設けるために、関係会社が使用する想定に起因している。
ナティクシスは、自身の経験ならびに保険商品の価格決定および関連する責任準備金の設定に使用される
情報を含む業界データを使用して、将来の保険給付の見積りを発展させる。しかし、実際の経験がこれらの
予測と一致する保証はなく、世界的流行病または自然災害などの予想外のリスクが予測された保険契約者に
対する支払いよりも高くなる可能性がある。
ナティクシスにより保険契約者へ支払われる実際の利益が、将来の保険契約準備金に使用される基礎とな
る仮定より高い限り、または事象もしくは流行によってナティクシスが基礎となる仮定を変更する場合、ナ
ティクシスは、ナティクシスの損害保険事業、経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性がある、予
想を上回る負債にさらされるおそれがある。
ナティクシスの有価証券の保有に関するリスク
ナティクシスが破綻処理手続を行う場合、ナティクシスの証券保有者および他のナティクシスの債権者は、
損失を被る可能性がある。
信用機関および投資会社の再生・破綻処理の枠組を制定する欧州規制ならびにかかる規則をフランス法に
組み込んだ条文（「BRRD規制」）は、主に「ベイルイン」権限を破綻処理当局に対して付与する単一破綻処
理制度を設けることを目的としている。これらの権限の目的は、財務システムに関係するシステミック・リ
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スクに対応することであり、より具体的には、危機が発生した場合に国の財務介入を防ぐことである。BRRD
の対象である金融機関（または金融機関が所属するグループ）が破綻もしくは破綻しかけた場合、これらの
権 限により、破綻処理当局は、金融機関の株式に対する適格有価証券およびコミットメントの機能を失わせ
る、取り消すまたは変換することができる。さらに、これらの「ベイルイン」制度を利用する選択肢に加え
て、BRRDにより、破綻処理当局はより広い権限が与えられ、（１）金融機関に対して第三者に事業を売却す
るよう義務付けること、（２）負債性金融商品に関して、債務者として第三者を代理すること、および
（３）以前発行された債務証書の条項を修正することができる。
2019 年12月31日現在、ナティクシスのCET１資本は11.2十億ユーロ、Tier１資本合計は13.3十億ユーロ、
Tier２規制上の自己資本は2.3十億ユーロとなった。ナティクシスは、非上位優先証券は発行しなかった。
Groupe BPCE の構成員として、ナティクシスは、ナティクシスおよびGroupe BPCEが同時に破綻した場合、
破綻処理手続の対象となる可能性がある。関連する破綻処理当局は、破綻処理手続をBPCEの水準である
Groupe BPCEの「シングル・ポイント・オブ・エントリー」で管理している。ナティクシスまたはGroupe
BPCEの財政状態が悪化したまたは悪化していると認識された場合、BRRDで規定されたかかる権限の存在がナ
ティクシスの有価証券の市場価格をより急速に下落させる可能性がある。
破綻処理手続がGroupe BPCEの水準で実施された場合、BRRDで規定された正当な権限ある当局の執行により
以下の可能性が考えられる。
・ ナティクシスの資本証券の全部または一部の評価減による、これらの証券の価値のすべてまたは一部
の損失
・ ナティクシスの株式に対する適格有価証券の全部または一部の転換による、ナティクシスの株式の不
必要な保有およびこれらの株式を転売した場合の潜在的な財務損失
・ 金銭的条件および償還条件を変更できる金融商品の契約上の条件を変更すること。かかる変更が利率
の低下または満期の延長につながり、上記金融商品の価値に悪影響を与える可能性がある。
また、破綻処理手続の実施により、かかる証券に対するナティクシスの支払能力、またはより一般的に
は、第三者に対して債務を履行するナティクシスの信用が著しく影響を受ける可能性がある。
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(2) リスク管理
(a) ナティクシスの内部統制システムの組織
ナティクシスの内部統制システムは、法的要件および規制要件に従い、様々な業務に内在するリスクの計
測、監督および管理を行う機関によって実施されるすべての手順を網羅する。かかる内部統制システムは、
銀行部門、支払サービス部門および投資サービス部門の企業の内部統制に関する2014年11月３日付フランス
省令に定められる規定に準拠している。
かかる内部統制システムは、出資企業グループにより行使される統制枠組の範囲において、リスクに対す
る統合されたアプローチを保証することを目的とし、BPCEが規定した原則に基づき構築される。
その目的は、当行の社内業務の有効性と質、社内および社外に配布される会計および財務情報の信頼性、
業務の安全性ならびに法律、規則および社内規定の遵守を確実にすることである。
① 内部統制システムの概要
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの内部統制システムは、以下の事項で構成されている。
・ 内部手続ならびに法的要件および規制要件に従い、業務スタッフ自身が担当する手続に関して行う
第一段階の永久統制 。
・ 業務スタッフから独立した、４つの部門によって行われる 第二段階の永久統制 。
・ 会社秘書役に直属する コンプライアンス部門 は、とりわけコンプライアンス・リスクの管理、第
一段階の永久統制システムの組織および第二段階の統制の実施に関して責任を有する。
・ コンプライアンス部門に直属する ITシステム・セキュリティおよび事業継続性（ITSS-BC）部門
は、リスクを評価し、情報システム・セキュリティおよび事業継続性に関する方針を策定し、同
時にそれらが確実に正しく適用されるようにする。
・ 最高リスク管理責任者が代表を務める リスク監督部門 は、上級経営陣に直属し、事業活動に内在
するリスク、とりわけ信用および取引相手方リスク、市場および流動性リスク、オペレーショナ
ル・リスクならびにモデル・リスクについて測定、監督および管理する責任を有する。
・ 会計および比率部門内にあり、機能的にはコンプライアンス部門に直属する 規制および会計審査
チーム は、会計および規制に関する情報の質および正確性の検証を行う。
・ 一般的調査部門が行う 定期的統制 。一般的調査部門は最高経営責任者に直属し、事業がさらされる
リスクを評価する定期的監査を行い、内部統制システム全体の有効性を確保する。
会社秘書役は、 永久統制に責任を有し 、それらの一貫性および有効性を確保する。
ナティクシスは、当行全体における内部統制機構の一貫性を保つために 統制に携わる機能を世界的規模
で体系化している 。子会社または事業分野における第二段階の永久的および定期的統制に携わる機能は、
子会社の場合は職務ごとに、事業分野の場合は階層ごとに、該当するナティクシスの中央統制部門に直属
する。
かかる構造の目的は、以下の原則を遵守していることを確実にすることである。
・ とりわけ会計担当チームにおける、取引の実施に責任を有する部署と取引の承認に責任を有する部
署との間での職務の厳密な分担
・ 取引を請け負い、認証する責任を有する業務および職務に関する部署とそれらを統制する部署との
間での厳密な独立性
統制機能調整委員会 は、システム全体の調整を行う。
経営幹部 は、取締役会の監督の下、ナティクシスの内部統制システム全体の実施について責任を負う。
経営幹部らは、すべての重大なリスク、またそれに加えて決定されたリスク管理方針および変更につい
て、定期的に 取締役会 に報告する。
■ ナティクシスの内部統制システムの組織
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*
階層的には財務内の会計および比率部門に直属し、機能的にはコンプライアンス部門に直属する財務審査部門に
よって行われる会計、財務および規制上の統制。
② 統制機能調整委員会
統制機能調整委員会（CFCC）は、ナティクシスの最高経営責任者またはその代理である会社秘書役が議
長を務める。当該委員会は、リスク監視部門長、コンプライアンス部門長および一般的調査部門長、ま
た、規制および会計審査チーム長、BPCEのリスク部門、コンプライアンスおよび永久統制部門の会社秘書
役ならびに、必要に応じ、一定の業務部門または職務部門のマネージャーにより構成される。CFCCは以下
のとおり全体の内部統制システムを調整する。
・ 組織および統制業務計画に関するあらゆる問題を取り扱う。
・ 連結範囲での緊急のまたは反復的なリスク分野を洗い出し、重大な異常を発見した場合は執行機関
に報告する（例えば、主な是正措置の未処理分を監視する。）。
・ 内部または外部の統制機能の担当者または規制当局により現在行われている統制業務の最新情報を
執行機関に提供し、それらの結果を業務の事業分野に確実に検討させる。
2019 年には、４回のCFCCの会合が開かれた。
外部監査の結果（BPCEの一般的調査部門、法定監査人、規制当局または監督機関等によって実施され
る。）によって補完される、かかるシステムの下実施される統制の結果は、取締役会の派生機関である監
査委員会およびリスク委員会を経由して取締役会に報告される。
③ 第一段階の永久統制
第一段階の永久統制は、内部手続ならびに法的要件および規制要件に従い、業務スタッフまたは職務ス
タッフが自身で行う取引に関して実施される。取引は、業務スタッフ自身による統制に従うことがあり
（レベル1.1）、また、指揮系統またはかかる取引を認証する責任を有する職務部門により、別個の統制
（レベル1.2）に従うこともある。
第一段階の統制は、業績を強固なものとし、リスク範囲を特定し、報告書を作成するために使用される
専用ツールを通じて集中的に管理される。コンプライアンス部門は、業務部門または支援部門がその統制
を定め、更新することを支援する。
2019 年12月31日には、18,409件の第一段階の統制（レベル1.2）が評価された。
④ 第二段階の永久統制
第二段階の永久統制は、業務部門のスタッフおよび支援部門のスタッフから独立した４つの部門が行
う。
コンプライアンス部門 は、主に、顧客保護、職業倫理、市場における不正行為ならびに金融セキュリ
ティというコンプライアンス以外の分野における第二段階の永久統制を行う。2019年12月31日現在、3,225
件の第二段階の統制が評価された （コンプライアンス部門およびITSS-BCに関する詳細については、「(h)
コンプライアンス・リスク」を参照のこと。） 。
IT システム・セキュリティおよび事業継続 （ITSS-BC）につき、当該部門の主な役割は、セキュリティ基
準を規定および監督することである （「(h) コンプライアンス・リスク－⑤ ITシステム・セキュリティお
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よび事業継続性部門」を参照のこと。） 。第二段階の統制計画には、２つの部分があり、１つの部分は、
Groupe BPCEと共有され、もう１つの部分は、ナティクシス固有のものであり、これは、リスクに基づくア
プ ローチによるものである。かかる統制は、貢献者（情報システム・セキュリティ部門または許可を行う
適切なセキュリティ代表者）により報告される第一段階の統制に基づき実行される。ITSS-BCは、毎年約
6,000件の第二段階の統制を行っている。
リスク監督部門 は、信用および取引相手方リスク、市場および流動性リスク、総合的な金利リスク、オ
ペレーショナル・リスクならびにモデル・リスクに関して統制を行う。保険業務および資産運用業務に関
連した個別リスクは、これらの統制に含まれ、その活動範囲はナティクシスの連結の範囲内のすべての事
業体を対象とする （詳細については、本「(2) リスク管理」を参照のこと。） 。
会計および比率部門内の 規制および会計審査 チームは、機能的にはコンプライアンス部門に直属する。
当該チームは、財務部門により作成された会計、税金申告および規制報告についての統制システムの実施
を通して、会計および財務情報の精度を改善する役割を果たす。
⑤ 定期的な統制
2014 年11月３日付フランス省令により規定された第三段階の統制、すなわち定期的な統制は、一般的調
査部門により行われる。
この点において、一般的調査部門はすべての運営事業体および支援部門から独立している。当該部門は
業務上の役割を持たないことから、利益相反の立場に立つことも一切ない。当該部門は、ナティクシスの
最高経営責任者に直属する。ナティクシスの一般的調査部門長は、ナティクシスおよびその子会社の監査
およびリスク委員会の客員常任委員であり、リスク委員会の議長と直接話すことができる。ナティクシス
の監査憲章に基づき、一般的調査部門は、当該部門と対応するBPCEの部門と、職務上密接な関係を有す
る。かかる方針に基づき、一般的調査部門はナティクシスの全体的な監査機能を調整し、Groupe BPCEの内
部監査機能の一部となっている。
一般的調査部門は、そのすべての活動およびプロジェクトについて、リスク委員会に報告し、リスク委
員会は、かかる報告を受け、取締役会へ概括報告書を提出する。
当該部門は、ナティクシスの全範囲（親会社、子会社および支店）にわたり監査を行い、実施された多
様な事業活動により生じるあらゆる種類のリスクを網羅する。当該部門は、すべての情報（機密か機密で
ないかを問わず）を完全かつ無制限に入手できる。その調査領域は、ナティクシスの業務活動のすべて、
ナティクシスの支援部門（事業体において永久統制任務を担当する職務部門を含む。）および外部委託活
動を含む。すべての事業分野に関して、かかる監査は、監査過程における既存の統制のポイントの適切性
の評価、また、関連する活動より生じるリスクの評価につながる。当該部門は、業務部門および永久的統
制チームにより行われる分野における反復的な業務を活用する。監査は、監査されるリスクを統制および
管理し、これらをより包括的にするためのメカニズムを強化する、優先順位をつけた助言へとつながる。
BPCE の業務執行役員会会長および一般的調査部門、ナティクシスのリスク委員会の議長および上級経営
陣ならびに監査された部署に対して、報告書が提出される。
一般的調査部門は、助言の実施を監視し、リスク委員会の議長を経由してナティクシスの上級経営委員
会、リスク委員会および取締役会に対して監査結果を提示する。この目的に向けて、当該部門は、デュー
ディリジェンスを行い、再監査を実施する。
ナティクシスの一般的調査部門の仕事は、BPCEの一般的調査部門と連携して作成および遂行され、その
後上級経営委員会の様々な委員の助言を受けた年次の監査計画に基づいている。また、監査およびリスク
委員会の議長の助言も受ける。当該年次計画は、干渉の頻度を定めまたリスクおよび関連する規制要件に
資源を適合させる４ヶ年計画の一部である。
監査計画は、上級経営陣から要求があった場合または状況により必要な場合、年度の途中で変更される
可能性がある。一般的調査部門は、通常の監査業務に加え、年度中に発生し監査計画に当初含まれていな
かった問題に対処するため、特別監査を実施することができる。
ナティクシスの年次のまたは複数年にわたる監査計画は、ナティクシスの最高経営責任者の承認を受け
る。年次の監査計画は、ナティクシスのリスク委員会およびBPCEにより検討され、ナティクシスの取締役
会に承認される。
2019 年、一般的調査部門は、ナティクシスの活動がさらされているすべての種類のリスクに関連する監
査職務を行った。当該部門は、その資源の大半を、資本市場活動およびモデルの使用に関するリスクの管
理に充てている。複数の専門家計画に一般的調査部門の従業員全員が関与した。特筆すべき点には以下が
含まれる。
・ 一般的調査部門による、監査業務の自己評価の一部である2017年のすべての提言および外部コンサ
ルタントによる審査における2018年のすべての提言の実施を達成したこと。
・ 2019年において、一般的調査部門によりベストプラクティスを共有するための支店および子会社自
身の監査部門（DAI）の代表者が参加するワーキング・グループが開催されたこと。各DAIには、
2020年計画のプロセスから独立した質の審査が含まれる。
・ データ管理の経験を有する第二のデータ・サイエンティストを雇用したこと。ナティクシスにより
選択されたツールは、主要なデータベースに接続され、すべてのDAIで運用が開始された。
・ （BPCEの一般的調査部門に関連する）部門の監視および調整システム内の全従業員に対して研修を
提供し、また当該従業員らの計画を前述のシステムに統合したこと。データ管理技術は、両方の
データ・サイエンティストのサポートを受けて、すべての関連する職務において自動的に導入され
る。
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・ 効率性を改善し、また監査チームを管理職務および特に人事（採用、研修およびキャリア・マネジ
メント）により関与させるために、一般的調査部門の内部組織を見直したこと。
・ 従業員の離職数が応対可能な従業員に与える影響を軽減させることを目的として、対応に要する時
間を短縮した新たな雇用プロセスを構築したこと。
最後に、ナティクシスの一般的調査部門は、複数のプロジェクトおよび職務において、当該部門と対応
するBPCEの部門と連携して取り組んだ。かかる２つの部門は、2019年中に６回の会合を開いた。これらの
会合は、監査計画および実践に関する問題ならびにリスク評価および職務評価（一般的調査調整共同委員
会）に関連した問題に対処するための場を提供した。
(b) リスク・ガバナンスおよび管理システム
① リスク管理システム
ナティクシスのリスク管理は、独立した統制機能に基づいており、それぞれその監督の対象範囲内に含
まれるリスクに対応している。
リスク管理機能は、リスク監督部門（RSD）により実施され、すべての範囲および関連する地理的地域を
網羅する独立したグローバルなマトリクスとして構成されている。2019年において、リスク管理機能は、
ナティクシスの変革および増え続ける規制の変更についてより良い支援を行うために調整された。そのた
め、ナティクシス全体のリスク監督システムを改善することを目的として組織構造が簡略化された。かか
る新たな組織構造は、とりわけ以下の結果につながった。
・ 主要な横断的プロセスに焦点を当て、主として規制リスクおよび計画管理モデルの集中化を目的と
する全社的リスク管理（ERM）部門の設置。
・ 市場リスク、流動性リスク、総合的な金利リスクおよび取引相手方リスクの監督を含む課題を、
MARPL（市場活動リスク、損益および流動性）部門という１つの部門に集約。
・ 保険および資産管理の事業分野に係るリスクの監督に専念し、これらのリスクを横断的アプローチ
を用いて管理する枠組を支えることを主な目的とするコングロマリット、保険および資産管理監督
（SCIAM）部門の設置。
リスク管理機能は、リスク選好の枠組を指示し、Groupe BPCEのリスク方針に一致するリスク方針を承認
のため上級経営陣に推奨し、以下の分野における原則および規則に関する上級経営陣への提案を行う。
・ リスクの引受けに関する決定手順
・ 権限付与の枠組
・ リスク測定
・ リスク監督
同機能はまた、リスク・モデル管理枠組の拡大の一環として独立してモデルの認証を行う。
ナティクシスのグローバルリスク委員会という最もレベルの高い委員会は、委員会の構造において必須
の役割を果たし、四半期ごとに一度集う。
さらに、同機能は、分析および成果をナティクシスの経営幹部、ナティクシスの監督機関およびGroupe
BPCEへ提出し、その作業につき定期的に報告する。専門の部門は、様々なリスク（信用リスク、市場リス
ク、流動性リスク、オペレーショナル・リスク、モデル・リスク等）を示すスコアカードの使用により、
連結リスクの概観を作成する。これらの責任を果たすために、リスク監督部門は、ナティクシスの中核事
業の活動のために適合され、そのモデリングおよびリスクの種類ごとの定量化方法を適用するITシステム
を利用する。
ナティクシスの構造的な貸借対照表上のリスクの管理および監視は、資産負債管理委員会（すなわち、
「ALM委員会」）の権限の下で行われる。ALM委員会の監視対象には、総合的な金利リスク、流動性リス
ク、構造的な外国為替リスクおよびレバレッジリスクが含まれる。
コンプライアンス機能は、Natixis S.A.ならびにそのフランス国内外の支店および子会社のコンプライ
アンス・リスク管理システムを監視する。また、同機能は、不正リスクの防止、情報システムのセキュリ
ティおよび事業継続性を管理している。
その業務規則は、上級経営委員会により承認された憲章により統制されている。
助言、意識の向上およびトレーニングといったコンプライアンス機能である予防措置は、ナティクシス
のコンプライアンス・リスク管理を向上させるための主要な推進力である。
② 組織
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
リスク管理ガバナンスは、銀行の全レベルを含む構造化された組織である。
・ 取締役会およびその特別委員会（リスク委員会、監査委員会等）
・ 銀行内の経営幹部および特別リスク委員会
・ 事業から独立した中央部門
・ 事業分野（資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよびインベスト
メント・バンキング、保険ならびに決済）
③ リスク文化
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ナティクシスは、その組織のあらゆるレベルにおいて、強固なリスク文化により特徴付けられている。
そのリスク文化は、リスク憲章に規定されているように、リスク管理機能の指針の中心となる。リスク
憲章の優先事項は以下の２つである。
・ 銀行の主要なリスク（信用、市場、オペレーショナルおよびモデル）のすべてをカバーするリスク
政策、基準および手続の概要を展開させ、銀行の戦略的ビジョンおよびリスク選好の概要を示すこ
とにより、銀行内のベストプラクティスを調和させること。
・ 銀行のリスク文化に関する３つの柱に基づく戦略を展開すること。
・ 部門のデジタル・コミュニケーションの強化（「リスク・イン・マインド」のe-レター、内部の
ソーシャル・ネットワークにおけるリスク監督部門のプレゼンスを強化すること等）ならびに過
去の事案からの学びおよび学んだ教訓の共有を目的とする「レッスンズ・ラーンド」の講習会の
実施により意識の向上および周知を追求する第一の柱
・ 義務化されたe-ラーニングモジュールに加えて、特定の主題（特に、規制の変更、新たな従業員
向けの新人研修ならびに事業分野および統制機能についての洞察力を与える「ディスカバリー」
プログラム）に関する全従業員への研修を促進するための研修に注力する柱
・ 「リスク文化」の採用基準への組込み、横断的事業／リスク経路の導入および「リスク文化」の
従業員評価基準への組込みといった「キャリアパス」の柱
リスク文化を根付かせることを目的としたイニシアチブは年間を通じて実施される。とりわけ、2019年
において当行のリスク文化週間が初めて実施された。
2017 年12月にナティクシスが導入した新たな行動規範は、すべての従業員に適用される行動規則を定義
し、さらなる関与および説明責任を促すため、リスク文化を根付かせるにあたり、別の効果的な手段と
なっている。４つの指針は、ナティクシスのDNAの構成要素として機能し、各職務および機能に適応されて
いる。指針は、以下のテーマに分類される。
・ 顧客中心であること。
・ 倫理的に行動すること。
・ 社会に対して責任を持って行動すること。
・ ナティクシスおよびGroupe BPCEの資産や評判を保護すること。
各事業体にパフォーマンス指標およびダッシュボードが定められた後、e-ラーニングモジュールはすべ
ての従業員に義務化され、実施された。
その後、各事業体向けに開催された委員会の場で、分析が提示された。かかる委員会には、事業分野部
門、人事部門、コンプライアンス部門およびリスク監督部門の４つの部門が結集した。
最後に、ナティクシスの報酬方針は、適切なリスク管理を確保すると同時に、当行の従業員の長期的な
コミットメントを奨励するように構成されている。
④ リスク選好
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスのリスク選好は、その事業モデルおよび戦略の範囲内で当行が負うことをいとわないリス
クの性質および度合いとして定義される。
リスク選好は、ナティクシスの戦略計画、予算手続および事業活動と一致し、リスク選好に関する
Groupe BPCEの全般的な枠組に含まれるが、これは、以下の２つの項目に基づく。
１. リスク選好報告書（RAS）：質的および量的観点において、当行が取る準備のできているリスクを設
定する。
２. リスク選好枠組（RAF）：組織の主要な手続とRASを実行に移すための統制の実施との接点を規定す
る。
リスク選好は、上級経営陣が１年ごとに見直し、リスク委員会と協議の上、取締役会により承認され
る。
リスク選好報告書
ナティクシスのリスク選好の原則は、その事業モデルの遂行にあたり、当行が取る準備のできているあ
らゆる種類のリスクの選定および管理に由来している。かかる原則は、ナティクシスの包括的な戦略ガイ
ドラインとそのリスク管理能力との一貫性を確保している。
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ナティクシスが展開する事業モデルは、自身の特化している分野（コーポレート・ファイナンス、資本
市場活動、資産運用およびウェルス・マネジメント、保険ならびに決済）に基づいており、自身の顧客お
よびGroupe BPCEの顧客のニーズに応えている。
当行は、希少な資源（資本、流動性、貸借対照表）の消費とのバランスがとれた持続的かつ一貫性のあ
る収益性を追い求めている。当行は、習得していない業務には従事しない。
リスク／収益比率が高い業務は、厳正なる選考および監視の対象となっている。特に市場リスク管理
は、非常に選択的な投資アプローチを有し、極端なリスクへの限られた許容誤差および徹底した監視の対
象にもなっている。
ナティクシスは、本質的にコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング、資産運用
およびウェルス・マネジメント、保険ならびに決済の事業活動に固有のリスクを負う。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングにより生じる信用リスクは、事業
および子会社に採用される個別のリスク政策、取引相手方、部門および国別に定義される集中制限
に基づき、ならびにポートフォリオに対する広範囲の監視を通じて管理される。ナティクシスは、
独立した分析および様々な信用委員会を通じて、発行預託金の選択的管理を確保する。
・ レバレッジおよび流動性リスクは、Groupe BPCEのリスクの枠組に含まれている。BPCEが流動性およ
び自己資本保証をもたらすため、ナティクシスはBPCEのリスク政策を自身の組織に適用している。
これら２つのリスクにより、専用の枠組および管理目的を用いた希少な資源の管理のための個別の
目的の設定が必要となる。ナティクシスは、その資金源だけでなくGroupe BPCEの資金源を多様化す
る戦略を監督しており、ストレスのかかった状況に耐えるためのソルベンシー比率を管理してい
る。
・ 市場リスクは、自身の顧客のニーズを満たすことを目的とし、あらゆる形の自己勘定売買を除くCIB
におけるナティクシスの市場活動から生じる。このリスクは、リスク政策ならびに個別の質的およ
び量的指標の主要部分に従って管理される。
・ オペレーショナル・リスクは、当行のすべての事業分野および機能に内在しており、共有データ収
集ツールを用いて管理される。事業分野および地理的地域全体に展開されるシステムが、リスクを
マッピングし、是正および予防措置制度を適切に実施するために用いられる。
・ モデル・リスクは、主に評価、リスクおよび資本モデルに関連するCIBの業務に影響を及ぼす。
・ ナティクシスは、金融セキュリティ（マネーロンダリング防止、テロ行為、汚職および不正）、コ
ンプライアンスおよび顧客保護の領域において、フランス国内外で業務を管理する法律、規則、基
準を徹底的に監視することを約束している。
・ ナティクシスの最も重要な資産は、自身の評判および顧客との関係である。そのため、顧客の利益
が最優先され、当行は、（事業活動、事業体または地理的地域に関係なく）最高レベルの倫理基準
で営業することに専念し、最善の取引の遂行や安全の基準に従っている。Groupe BPCEとともに、ナ
ティクシスは、事前／事後アプローチを兼ね備える指標を用いてそのレピュテーション・リスクを
入念に監視する。
リスク選好枠組
リスク選好枠組は、特定された各リスクおよび選択された各指標についての２つの連続する閾値により
構成されている。
・ 各事業分野に割り当てられるリスク・エクスポージャーを設定する検出閾値
・ 上限を超えた場合、ナティクシスの事業の継続および／または安定性にリスクを与える可能性があ
り、直ちに取締役会、BPCEおよびECBへ報告する必要のある最大リスクについて取締役会が設定する
上限
かかる業務枠組は、リスクのタイプ（信用および取引相手方リスク、市場リスク、流動性およびレバ
レッジリスク、オペレーショナル・リスク、ソルベンシー・リスク等）に応じて適用され、ナティクシス
の既存の測定および報告システムに依拠している。
同枠組は、定期的に見直され、強化され、また上級経営委員会および取締役会のリスク委員会に提示さ
れる。
リスク選好枠組は、特に下記に関する、ナティクシスの主要な手続の一部を形成する。
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・ リスク特定：ナティクシスが直面しているまたは直面する可能性のあるリスクの概要を示すため、
毎年リスクが示される。当該アプローチにより、重要なリスクを特定することができ、その指標は
リスク選好枠組内に含まれている。
・ 予算過程および全体的なストレス・テスト
システム上重要な金融機関に関する規則に従って、Groupe BPCEは再建・破綻処理計画（PRR）を作成し
た。
⑤ リスク類型論
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、特に規制要件の結果により変更する可能性のある業務に伴う一連のリスクにさらされ
ている。
信用リスクおよび取引相手方リスク
信用リスクは、債務者が契約上の義務を履行できないことによる財務上の損失のリスクである。デフォ
ルトの可能性およびその場合予想される回収率の程度の評価が、信用の質の測定における主要な要因であ
る。信用リスクは、かかる状況がデフォルト率の上昇を生じる可能性がある限り、経済的不確実性の期間
に増加する。
取引相手方リスクは、市場取引において取引相手方がデフォルトした際にさらされるリスクである。取
引相手方リスクは、市場パラメーターの動きにより変化する。
ナティクシスは、その顧客と共に実行している取引（例えば、店頭デリバティブ（スワップ、オプショ
ン等）および再購入契約）によりこれらのリスクにさらされている。
証券化リスク
証券化とは、特定目的事業体（通常、特定目的事業体（SPE）または「コンデュイット」）に一連のエク
スポージャーに固有の信用リスクが置かれる取引であり、その後、通常は投資家に販売する目的で、各ト
ランシェに分けられる。SPEは、ある場合には投資家により直接引き受けられるか、短期満期債券（財務省
債券またはコマーシャルペーパー）を発行することにより株式の購入をリファイナンスするマルチセ
ラー・コンデュイットによって引き受けられる株式を発行する。
格付機関は、投資家に対して販売される株式の信用度を評価する。
一般的に、証券化には下記の特徴がある。
・ 結果としてナティクシスにより組成された取引のリスクを物質的に移転させる。
・ 取引の過程で行われる決済は、裏付けとなるエクスポージャーの業績によって決まる。
・ 取引により定義される各トランシェの劣後は、リスク移転期間における損失の配分を決定する。
市場リスク
市場リスクとは、市場パラメーターの動きの悪化により発生する価値損失のリスクである。これらのパ
ラメーターは、とりわけ証券（債券、株式）および原料の価格、金利、デリバティブ金融商品の価格なら
びに外国為替相場を含む。
資産流動性は、市場リスクの重要な構成要素である。流動性が不十分かまたは全くない場合（例えば、
取引数の減少または特定の資産の需給の著しい不均衡によるもの。）、金融商品またはその他の譲渡可能
資産は、見積価格で取引できない可能性がある。
流動性の欠如は、資本市場へのアクセスの減少、不測の現金もしくは資本の必要性、または法的規則に
つながる可能性がある。
オペレーショナル・リスク
オペレーショナル・リスクとは、不十分もしくは失敗した内部プロセス（従業員によるものか情報シス
テムによるものかを問わない。）または財務、規制、法律もしくは評判による影響といった外部的事象に
関連する損失のリスクである。
Groupe BPCE の保険部門は、保険をかけられるオペレーショナル・リスクの分析および適切な保険を適用
することに責任を負っている。ナティクシスおよびその子会社は、詐欺、横領および窃盗により生じる可
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能性のある重大な結果、営業損失またはナティクシスもしくはその子会社もしくはナティクシスが責任を
負う従業員の民事責任の影響に対するGroupe BPCEと共通の保険方針を享受する。
コンプライアンス・リスク
コンプライアンス・リスクとは、フランス法令では、国内のもしくは直接適用できる欧州の細則もしく
は規則または経営幹部による指示であるかを問わず、監督機関の政策により発布された銀行業務および金
融活動に特有の規定の不遵守により生じる著しい財務上の損失または評判の毀損を伴う法的処分、行政処
分または懲戒処分のリスクをいう。このリスクは、定義上はオペレーショナル・リスクの下位カテゴリー
である。
サイバー・リスク
サイバー・リスクは、会社、従業員、パートナーおよび顧客に重大な損失を被らせることを目的とし、
デジタルにデータ（個人情報、銀行／保険情報、技術情報または戦略情報）、プロセスおよびユーザーを
操作する不当および／または不正な行為に起因するリスクである。 銀行情報システムの変化、それに付随
する新技術および関連サービスの外部委託の増加により、より高度化および自動化した攻撃を実行する新
たな機会がサイバー犯罪者に提供されている。
ナティクシスの事業を行う能力は、その情報システムの入手可能性、データの一貫性および機密性の保
証ならびに各取引のトレーサビリティにより決定される。
レピュテーション・リスク
レピュテーション・リスクとは、その信頼があらゆる点において通常の事業の遂行に不可欠である顧
客、取引相手方、供給者、従業員、株主、監督者またはその他の第三者からの当行に対する信頼を損なう
リスクをいう。
レピュテーション・リスクは、本質的に銀行が被るその他のリスクに付随するリスクである。
法的リスク
法的リスクとは、フランス法令の下、当行の業務に起因する可能性のある不正確性、不作為または不備
から生じる第三者との訴訟のリスクとして定義される。
モデル・リスク
モデル・リスクとは、評価モデル、規制上の資本モデルもしくはその他のモデルの定義、実行または使
用の際に生じるエラーを起因とする、直接的な経済損失またはイメージに関わる問題、訴訟もしくは風評
被害の結果として生じる経済損失のリスクである。
総合的な金利リスク
ナティクシスの総合的な金利リスクは、資産および負債の金利の不一致に起因する銀行業務ポートフォ
リオに対する損失リスクとして定義される。
大半のコーポレート銀行兼投資銀行と同様に、ナティクシスは構造的な金利ポジションが生じる資産お
よび負債をほとんど有していない。ナティクシスの総合的な金利リスクは、契約上の取引に関連する。最
も重要なポジションは、イールド・カーブのショートエンドに対するエクスポージャーに関するもので、
主にIBORの金利決定日の時間差に連動する。したがって、銀行レベルでは二次的リスクとして分類され
る。
流動性リスク
流動性リスクとは、資産と負債の満期における超過分によって、ナティクシスが債権者に対する責務を
果たすことができなくなるリスクである。例えば、多額の顧客預金の引出し、信用危機または市場全体の
流動性危機が生じる場合に、かかるリスクが発生する。コーポレート銀行兼投資銀行として、かかるリス
クは、主に契約上の満期を有する取引間のポジションの不一致によって生じる。これは、リテール・バン
クに比べてナティクシスには安定的かつ恒久的な顧客資源が限られていることや、一部には業務の資金調
達を市場で行っているからである。
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スプレッド・リスクとは、固定マージン長期資産を受けて流動性危機が発生した場合、または利用可能
資産額と比較して高い利率の長期ファンドに再投資せざるを得ない場合に、資金調達費用が増加するリス
クである。
構造的な為替リスク
構造的な為替リスクとは、純投資の通貨（同一の通貨購入によってリファイナンスされる。）と株式の
通貨の不一致に起因して、連結会計に使用される通貨に対する為替相場の不利な変動によって生じる譲渡
可能株式の損失リスクとして定義される。
ナティクシスの構造的な為替リスクの大部分は、米ドルで資金調達が行われた海外の支店および子会社
の連結に起因する同通貨の構造的ポジションに関連するものである。
その他のリスク
保険事業に関するリスク ：保険リスクとは、請求予想と実際の請求との間の不一致による利益に関する
リスクである。該当する保険商品によって、かかるリスクはマクロ経済的な変化、顧客行動の変化、公的
医療保険の変化、世界的流行病、事故および自然災害（例えば地震、産業災害またはテロ行為もしくは戦
争）に従い変化する。
戦略リスク ：選択した戦略に伴うリスクまたはナティクシスが戦略を実行できなかったことから生じる
リスクである。
気候リスク ：気候指数（気温、雨量、風、雪等）の変動に対して増加する事業の脆弱性を表す。当該リ
スクは、本質的なもの（異常気象現象の増加）であるか、または環境の遷移（新たな炭素規制）に関連す
るものである可能性がある。
環境および社会的リスク ：ナティクシスが投資する顧客および企業の業務から生じる。
⑥ ストレス・テスト
ナティクシスは、リスクを動的に監視し、管理する包括的なストレス・テストメカニズムを開発した。
そのセットは、リスクおよび財務管理システムの不可欠な部分を担っており、ナティクシスの資本要件
および規制要件の計画プロセスに貢献する。
ナティクシスのストレス・テストメカニズムは、下記で構成されている。
・ 総合的な内部および外部のテスト
・ 定期的な規制上のテスト
・ 特定の対象範囲ごとのテスト
包括的な内部ストレス・テスト
包括的な内部ストレス・テストの目的は、基本的な経済シナリオの影響ならびに当行の損益計算書、リ
スク加重資産および株式に係るストレス下の経済シナリオの影響を評価することである。
経済リサーチ・チームにより提案される同シナリオは、Groupe BPCEの経営管理委員会の委員会により議
論および承認され、ナティクシスの上級経営委員会の委員会に提示される。
同シナリオは、レベルまたは３年の期間における経済変数および財務変数（GDP、インフレ率、雇用率お
よび失業率、金利および為替レートならびに株式およびコモディティの価格等）に対する衝撃に変換され
る。これらの変数は、損益計算書、リスク加重資産および株式のあらゆる総計に対してストレスを適用す
るため、ナティクシスにより使用される予測モデルの要素として組み込まれる。
基本的なシナリオの軌道は、市場コンセンサス、先渡取引および先物取引から導かれる。
2019 年の包括的な内部ストレス・テストについて提案された１つ目の不利なシナリオは、輸入関税の払
戻し、新興市場の低迷および米国の成長の急激な低迷につながる欧州における脆弱なマクロ経済展望を特
徴としていた。かかるシナリオは、大半の大きな負債を抱えた企業の貸借対照表にマイナスの影響をもた
らし、レバレッジド・ローンが高い割合を占めることに起因するクレジットイベントの発生および高リス
ク資産への影響の伝播につながる。
２つ目の不利なシナリオは、社会的緊張と行政権の低下が結びつき、その後、購買力を支える措置が取
られるというものである。赤字が増加すると、投資家が委縮し、その後の資本逃避により低迷につなが
る。
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リバース・ストレス・テストのシナリオは、成長とインフレ率の急激な低下を起因とする、米国株式の
指数の急落およびイールド・カーブのフラット化に特徴付けられた。株式のボラティリティ指数の急上昇
は、長期金利の急落につながる。2020年の成長特性は、さらなる財政状況の引き締め（経済循環の進行に
係 る不確実性に起因する利益の悪化およびボラティリティの上昇）を反映している。
これらの予測は、財務変数および経済変数に見られる感度もしくは傾向または内部の歴史的データのい
ずれかに基づく内部モデルに基づいている。
これらのストレス・テストの結果は、上級経営委員会に承認され、取締役会のリスク委員会に提示され
た。それらは、ナティクシスのソルベンシーの軌道の計算プロセスの一環として分析された。かかる影響
は、グループ持分の純利益、純収益および普通株式等Tier１において測定される。
これらのテストはナティクシスが脆弱性または弱点を示す分野を評価することに役立ち、適応策または
改善策の確立に貢献する。
規制上のストレス・テスト
規制上のストレス・テストは、ECB、EBAおよびその他の監督機関の特別要件に従っている。直近の規制
上のテストは、ECB向けにEBAにより作成された方法を使用して2018年に行われた。ナティクシスは、
Groupe BPCEの範囲において実施されたテストに貢献した。
特定のストレス・テスト
ナティクシスのリスク監督部門により実施された特定のストレス・テストの詳細は、本書の各セクショ
ンにおいて記載されている（とりわけ、信用ストレス・テストについては、「(c) 信用リスクおよび取引
相手方リスク －⑨ 手続を監視する枠組」を、また市場ストレス・テストについては、「(e) 市場リスク－
③ 市場リスクの測定方法」を参照のこと。）。
(c) 信用リスクおよび取引相手方リスク
① 組織
リスク管理の枠組は、当行のすべての事業および支援業務の活発な関与を伴い、リスク監督部門により
監視される。すべての内部基準、方針および手続は、BPCEの枠組と一致しており、内部統制、規制上の変
更および当行のリスク選好の結果を考慮するために定期的に見直される。
信用リスク管理および統制は、職務の分担に従って実施される。したがって、リスク監督部門は、その
他の部門と共に、以下を行う様々な部門を通じて信用リスクの監視に責任を負う。
・ 信用リスク方針および内部信用リスク管理手続を定義する。
・ 信用リスクの上限およびエクスポージャー閾値を設定する。
・ クレジットの承認および上限の承認のプロセスに従った信用リスクおよび取引相手方リスクの再分
析の後、取引の承認を発行する。
・ 内部格付の方法およびモデルを定義する。
・ 第二段階の永久統制を実施する。
・ エクスポージャーを監視し、 ナティクシスの 上級経営陣に報告する。
リスク監督部門の主要な職務は、各事業と連携しつつ、当行が取るリスクに関する関連性および有用性
のあるすべての情報に基づき、意見を述べることである。
信用決定は、事業分野およびリスク部門の特定の担当者の両方に付与された制限付きの権限内で行わ
れ、最高経営責任者または彼がそのために権限を与える者が、自ら承認する。かかる権限の付与は、取引
相手方の種類および内部信用格付ならびに取引契約の性質および期間により異なる。さらに、かかる権限
は、取引が、各部門および事業のリスク政策により設定された基準を満たす場合にのみ行使され得る。
ナティクシスは、BPCEと協力し、共同保有する資産クラスが適用対象となる格付方法を定義した。
② 目標および方針
ナティクシスのリスク方針は、当行のリスク選好、信用リスク管理および運営の枠組全体の構成要素と
して定義されている。当該方針は、リスク監督部門および当行の様々な事業分野による協議の産物であ
り、リスク負担の枠組を確立しながら、リスク選好およびナティクシスの事業分野または部門による戦略
的見通しを適用することを目的としている。
現在約20あるナティクシスのリスク方針は定期的に改訂され、コーポレート・バンキングおよびインベ
ストメント・バンキングの様々な事業（コーポレート、LBO、エアクラフト・ファイナンス、不動産ファイ
ナンス、プロジェクト・ファイナンス、商品ファイナンス、銀行、保険等）および子会社におけるこれら
の事業を網羅している。
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当該リスク方針により策定される枠組は、ベストプラクティスに基づく推奨ならびに（定性的または定
量的に）厳格な監視基準、意思決定過程および通常の上限の承認のシステムに影響を 与える逸脱との間で
区別をつける。
定量的な枠組は通常以下に基づいている。
・ 事業分野または部門による取組みの上限
・ 取引相手方の種類、商品の種類、あるいは地理的地域による取組みのサブリミット
当該枠組は特定の部門または特定の種類のリスクに対し、当行の取組みが集中していないかの監視に役
立っている。
一方、定性的な枠組は以下の基準に基づいて構築されている。
・ 事業部門：優先部門、禁止部門
・ ターゲット：様々な基準（規模、格付、事業が展開されている国等）に基づいてターゲットとする
べきまたは除外すべき顧客
・ 構造：最長持続時間、財務比率、契約条項、担保契約等
・ 商品
リスク方針の適切な適用を確実に行うため、ローン承認個別審査において、必要に応じて調査が行われ
る。全体の調査も四半期ごとに実施され（上限および逸脱数との整合性の確認）、グローバルリスク委員
会に提出される。
③ 承認の一般原則
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの信用リスクの測定および管理手続は、以下のものに基づく。
・ 上限承認のシステムおよび意思決定の委員会により構築された、標準化されたリスク負担プロセス
・ ローン承認審査プロセスにおいて、リスク監督部門が実施した独立した分析
・ 取引相手方リスクの標準化され、適合された評価を提供する格付手段および手法（これにより１年
以内のデフォルト率およびデフォルト時損失率を評価することが可能となる。）
・ ローン残額および信用限度の検討を行う情報システム
④ 取引相手方リスク管理
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
取引相手方リスク管理の原則は以下に基づいている。
・ 取引相手方リスクに対するエクスポージャー測定
・ 取引相手方リスクの上限および配分手続
・ 取引相手方リスクに関する価値調整（信用評価調整）
・ 取引相手方リスクの軽減
・ 特定の誤方向リスクの組込み
取引相手方リスクに対するエクスポージャー測定
ナティクシスは、その取引相手方リスクを測定および管理するために内部モデルを用いる。かかるモデ
ルは、主要なリスク要因に対するモンテカルロ型シミュレーションに基づいて、相殺および担保基準を考
慮しつつ各取引相手方およびエクスポージャーの存続期間全体の状況を測定する 。
このようにして、かかるモデルは、EPE（正の期待エクスポージャー）特性およびPFE（将来の潜在的エ
クスポージャー）特性を決定する。後者は、ナティクシスが取引相手方リスク・エクスポージャーの評価
に用いる主要な指標である。
取引相手方リスクに係る資本要件を算定する目的で、欧州中央銀行は部分的にNatixis S.A.が内部の
EEPE（正の実効期待エクスポージャー）モデルをエクスポージャーの算出に使用することを承認した。そ
の他の事業体およびNatixis S.A.がEEPEモデルを使用することが認められていない業務の範囲に関して
は、エクスポージャーは値洗い方式を用いて算定される。
取引相手方リスクに関する上限枠組
上限は、取引相手方リスク特性に応じて、意思決定プロセスに関連性および有用性のあるすべての情報
の分析後に定義される。
上限は、ナティクシスの信用承認プロセスに沿ったもので、委任当局または信用委員会のいずれかによ
り検証および承認される。
上限は、監督メカニズムの遵守を確実にするために、専用の統合システムを用いて毎日監視される。
信用評価調整
ナティクシスは、デリバティブ商品の評価に、信用評価調整（CVA）を含む。
これらの調整は、取引相手方の債務不履行リスクごとの期待損失を含み、ナティクシスは、取引の市場
価値のすべてを回復することはできないという事実を説明することを目的とする。
ナティクシスは、2014年１月１日からCVAの資本要件を算出している。
取引相手方リスクの軽減
ナティクシスは、以下の３つの措置を用いて取引相手方リスクに対するエクスポージャーを軽減する。
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・ 二者間相殺契約の使用。かかる契約に基づき、取引相手方が債務不履行となった場合、当該取引相
手方と共に実行した取引の肯定的および否定的評価のバランスのみがリスクと判断される。
・ 当該取引相手方と共に実行した取引のポートフォリオの毎日の評価に応じて変動する担保スワップ
の使用を統制するこれらの契約の付帯条項
・ 取引相手方リスクの大部分を負担することにより、そのメンバーの代理を務めるクリアリングハウ
スの使用。これを実行するために、クリアリングハウスは、イニシャル・マージンおよびヴァリ
エーション・マージンを用いる。
このリスクを管理するために、ナティクシスは、クリアリングハウスが被るリスクを管理するための枠
組を設定した。
誤方向リスク
誤方向リスクとは、ナティクシスの取引相手方に対するエクスポージャーが、取引相手方のデフォルト
率と深く関連しているリスクをいう。
このリスクは、規制の観点から以下の２つのコンセプトにより表される。
・ 特定の誤方向リスク。すなわち、取引相手方と締結した取引の質により、信用の質とエクスポー
ジャーの量との間に直接的な関連性が存在する場合に発生するリスクをいう。
・ 一般的な誤方向リスク。すなわち、取引相手方の信用の質と一般的な市場要素との間に相関関係が
存在する場合に発生するリスクをいう。
特定の誤方向リスクは、個別の自己の資金要件（信用金融機関および投資会社の健全性要件に関する
2013年６月26日付欧州規則第291.5条）および個別の上限の事前承認の対象となる。
一般的な誤方向リスクは、各資産クラスに設定された誤方向リスクのストレス・シナリオを通じて網羅
される。
⑤ 格付システム
内部格付システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
内部格付システムは、ナティクシスの信用リスクの評価、監視および管理メカニズムの不可欠な部分で
ある。これは、信用リスクの評価に使用されるすべての手法、プロセス、方法および管理をカバーしてい
る。これは、基礎的インプット（格付に対応するデフォルト率（PD）およびパーセントで表わされるデ
フォルト時損失率（LGD）を含む。）を考慮している。
規制上の要件に従って、銀行帳簿および関連エクスポージャーの中のすべての取引相手方は、以下の場
合に、内部格付を有さなければならない。
・ 貸付があるかまたは信用限度が割り当てられている場合
・ ローンを保証する場合
・ 貸付担保として使用される証券を発行する場合
この内部格付メカニズムは、以下のものに基づく。
・ 様々なバーゼル資産クラスに特有で、ナティクシスのリスク特性に一致する内部格付手法。各取引
相手方の種類に対して独自の格付手続および方法論が存在する。
・ 当該プロセスの開始から承認および完成プロセスの記録まで、格付プロセスの継続的段階の管理に
使用されるITシステム
・ 取引の開始からデフォルトしている取引相手方および関連ローンにおいて発生した損失の事後分析
まで、リスク管理システムの中心に内部格付を置く手続および管理
・ 格付手法、LGDの計算方法および潜在的リスク・インプットの定期的審査
カントリーリスクに関して、同システムは、ソブリン格付およびソブリンでない取引相手方に付与され
る可能性がある格付を制限する国に対する格付に基づく。これらの格付は、毎年（必要な場合はより頻繁
に）審査される。
2010 年９月30日以降、ナティクシスは、フランスの金融健全性監督・破綻処理機構（Autorité de
Contrôle Prudentiel et de Résolution（ACPR））が承認し、会社、ソブリン、銀行、専門金融機関のエ
クスポージャー分類を格付けするために先進的内部格付手法（A-IRB）を使用する、各資産クラスに特有の
内部格付方法を使用している。
格付は、２つのアプローチ（統計的アプローチおよび専門家評価に基づくアプローチ）により定められ
ている。
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専門家評価に基づく内部格付および外部格付（会社、銀行、専門金融機関）の対応標示
内部格付 対応するS&P／Fitchの格付 対応するMoody'sの格付 １年以内のデフォルト率
AAA AAA Aaa 0.03 ％
AA+ AA+ Aa1 0.03 ％
AA AA Aa2 0.03 ％
AA- AA- Aa3 0.03 ％
A+ A+ A1 0.03 ％
A A A2 0.04 ％
A- A- A3 0.09 ％
BBB+ BBB+ Baa1 0.17 ％
BBB BBB Baa2 0.31 ％
BBB- BBB- Baa3 0.52 ％
BB+ BB+ Ba1 0.84 ％
BB BB Ba2 1.29 ％
BB- BB- Ba3 1.90 ％
B+ B+ B1 2.73 ％
B B B2 3.82 ％
B- B- B3 5.23 ％
CCC+ CCC+ Caa1 7.01 ％
CCC CCC Caa2 9.24 ％
CCC- CCC- Caa3 11.98 ％
CC CC Ca 15.32 ％
C C C 19.36 ％
取引相手方の種類により格付の尺度は異なり、主要な会社、銀行および専門金融機関の場合は21階級に
分類される。内部格付もまた、信用取引申請書の承認に必要な権限のレベルを図るために使われる基準の
１つである。
外部格付システム
標準方式を用いて評価される発行済債券については、ナティクシスは、Fitch Ratings、Standard &
Poor's、Moody'sおよびDBRSといった機関の外部格付システムを用いる。
外部格付機関の英数字から成る信用格付段階およびリスク加重係数は、ACPRが公表する注記 （CRD４に基
づく健全性比率算出方法（資本要件指令４）） に従って調整される。
銀行ポートフォリオのエクスポージャーがそのまま適用できる外部信用格付を有しない場合には、当行
の顧客標準により、個別におよび分析の後で、発行体（または、該当する場合には、保証人）の内部また
はエクスポージャー格付に部分的に基づく格付の適用が許可される。
⑥ 内部モデルの検証
モデルの検証
規制要件に従って、ナティクシスは、信用リスクおよび取引相手方リスクを評価する内部モデル検証方
針および手続を定めた。この独立したモデルの検証方針は、より広範なリスク・モデル管理の枠組の一部
である。
最高リスク管理責任者の直属であるリスク・ガバナンス部門の一部であるモデル・リスク管理が、モデ
ルの寿命に適応する管理と基準について責任を負う。モデルの寿命における様々なステージは（デザイ
ン、ITの発展、検証および使用）、明確に提示され、各参加者の役割および責任が特定および詳述され
る。
内部取引相手方リスク・モデルおよび内部格付モデルは、Groupe BPCEのリスク部門の検証チームによ
り、またはGroupe BPCEのグループ・モデリング委員会の承認の下、ナティクシスのリスク・モデル検証
チームにより検証される。ナティクシスのリスク・モデル検証チームは、以下の６段階の検証プロセスを
用いる。
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・ モデルに適用されたデータおよびパラメーター：データの質および代表性の分析、統制の完全性、
エラー報告、データの包括性等
・ 手法：モデルの基礎となる理論の分析、推計値、測定方法、リスク指標、集合規則、モデルのベン
チマークの分析、精度および収束値の分析
・ 使用試験および頑健性試験：検証チームは、内部モデルが適格なスタッフに用いられること、使用
手続は記録され、かつ更新されること、事後コントロールおよびストレス・テストが行われること
を確実にする。
・ ITの発展：カウンター・インプリメンテーション、コード分析、検証
・ 規制の遵守：ギャップ分析
・ 文書化：受領した手法に関する文書の質および包括性の分析
モデルのデザイン、改良および継続的な管理はモデル所有者に代わってモデルデザイナーにより実施さ
れる。あらゆる新規のモデルおよび既存のモデルに対するいかなる修正または改善に関しては、独立した
事業体であるモデル・リスク管理で協議される。格付モデルの設計（より一般的には、信用リスクまたは
取引相手方リスクの算出）を担当する当該チームは、１年ごとに、バックテストおよび使用試験の分析を
網羅するモデルの定期的審査を行っている。
第３防衛ラインは、一般的調査部門であるが、内部モデルの審査およびリスク・モデル管理枠組を遵守
しているか、またモデル・リスク管理がその方針および手続を正しく適用しているかについて毎年審査し
ている。
権限が付与された場合、ナティクシスで実施されたモデル検証手続の結果は、リスク・モデル監督委員
会に承認のために提示され、次にモデル・リスク管理委員会に承認のために提出 される。モデル・リスク
管理委員会による承認後、Groupe BPCEのリスク、コンプライアンスおよび恒久統制部門のスタンダード・
アンド・メソッド委員会に送付され、最終的な確認および規制当局への提出がなされる場合がある。
モデル・リスク管理委員会は、ナティクシスのすべての活動のためのリスク・モデルを監督すること、
一方で検証報告書および関連する改善計画を承認し、他方で連結リスク・モデル指標を監視することを職
務とする。リスク・モデル監督委員会の議長をリスク・ガバナンス部門長が務める一方、リスク・モデル
管理委員会の議長は、上級経営委員会のメンバーであるナティクシスの最高リスク管理責任者が務めてい
る。
格付手法のパフォーマンスの監視およびバックテスト
バックテストおよびベンチマーキングは、モデルの評価プロセスにおいて不可欠である。バックテスト
および業績監視プログラムは、格付モデル、LGD見積りおよびデフォルト率の高さの質および信頼性を確保
するために、少なくとも年に一度使用される。これらには、指標の範囲、例えば格付機関による格付と比
較した厳格性および移行に関する差異、観察されたデフォルトならびにデフォルト前の損失および格付の
変更、ならびに歴史的データの量的分析に基づき、定性的分析により補完されたLGDモデルのパフォーマン
ス測定に基づく詳細な分析が含まれる。
格付手法のパフォーマンスの監視およびPDのバックテスト
専門家評価手法による格付の一貫性ならびに規制要件に従った長期的頑健性を保証するため、格付手法
は定期的に調べられ、外部のベンチマーキングを受ける。監視方法は、各モデルの種類に適合したバック
テストを経て決定される。
ナティクシスでは、専門の格付手法が用いられる、コーポレート（ストラクチャード・ファイナンスを
含む。）、インターバンクおよびソブリンの各ポートフォリオのデフォルト率が最も低い（低デフォル
ト・ポートフォリオ ）。これらのポートフォリオに対しては、その特異性（具体的には、デフォルト率の
低さおよび内部データに基づいてPD基準を作成しかつ維持することの難しさ。）を考慮してバックテスト
が行われる。
バックテストの手続には、当該データ（バンキング・モデルまたは、とりわけ、主要な会社の格付階級
のバックテストを行う場合は、しばしば外部のデータ）が利用される。かかる手続は、デフォルト率およ
び内部変化に基づく絶対的パフォーマンスの分析ならびに外部格付との比較に基づく相対的パフォーマン
スの分析の２つの段階により構成される。また、必要に応じて、パフォーマンスの規定および指標に基づ
いた警告が発令される。
これらの調査は、四半期ごとに開催される格付分析委員会（CANO）ならびに規模により年に１回から４
回実施される様々な格付モデルのバックテストなど複数のプロセスを経て実施される。
CANO 委員会は、以下を行う。
・ パフォーマンスおよび安定性の測定の結果を発表する場としての役割を果たす。
・ 警戒閾値を越えた指標の分析
・ 逸脱または異常を正す為の手段の決定。当該手段は、格付手法、方法論、パフォーマンス分析または
警戒閾値の変更等様々な形を取る。
ナティクシスは、格付機関（Standard and Poor's、Moody'sおよびFitch）により格付されている取引相
手方についてのすべての内部格付を分析することにより、内部格付と格付機関による格付の厳格性の差異
を検証する。当該分析により、リスク評価の整合性を判断することができる。
内部格付の変化を通して、１年間を通してのポートフォリオの信用度の変化も分析される。内部リス
ク・ランキング（ジニ係数、平均格付、前年の格付、デフォルトした取引相手方の格付）を明らかにする
ために追加の指標も計算され、統計データとして定性的分析の補完をする。
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発展的手法による内部LGD、CCFおよびELBEの監視およびバックテスト
時間の経過を経ての推定信頼度を検証するため、格付モデルおよび関連PDと同様に、融資範囲が異なる
LGD、ELBE（期待損失最良見積）ならびにCCF（クレジット・コンバージョン・ファクター）のレベルは
（内部データに基づいて）、バックテストを少なくとも年に１回は行う。
リスク監督部門のチームは、以下の目的のためにLGD、CCFおよびELBEのバックテストを行う。
・ 当該モデルが正確に検査されていることを実証するため
・ 当該モデルの識別能力を評価するため
・ 時間経過における当該モデルの安定性を評価するため
専門金融および担保（金融またはそれ以外）の範囲のモデルのインプットは、可能な限り正確に実際の
状況を反映するよう、定期的に更新されている。市場インプットおよびコレクション・インプットも共に
更新される。
当該モデルにより算出された損失および見積りは、可能な限り長期間の過去のデータと比較される。
バックテストの指標は、当該モデルの検証およびそのパフォーマンスの測定の両方のために使用されて
いる。使用されている指標は主に２種類である。
・ 母集団の安定性指標：これらの分析は、モデルを構築した際の母集団と現在観測している母集団が
依然として同様であることを確認するものである。当該モデルは、セグメンテーション変数または
LGDの結果によってあまりにも大きく分布の違いが表れる場合、疑問視される可能性がある。当該指
標はすべてベンチマーク指標（通常はモデルが構築された際に計算された指標もしくは外部のデー
タまたは機関により発行された指標）と比較される。これらの分析は、専門家評価に基づくモデル
と統計的モデルそれぞれに適用される。
・ モデル・パフォーマンス指標：セグメンテーションを実証し、予想および実際の数値との間の違い
を全体として数値化するために、当該モデルのパフォーマンスを測定する。これはモデリング時に
計算された統計指標と比較される統計指標を用いることにより達成される。
デフォルト時損失率モデル（内部LGD）は、以下に基づいて算出される。
・ コーポレート資産クラスの統計的データ
・ 銀行およびソブリンの内在史および外在史ならびに外部ベンチマーク
・ 金融資産に対する申立がある場合には、確率的モデルの使用
バックテストの結果、必要に応じて、リスク・インプットの再修正が必要となる可能性がある。
バックテストが完了した後は、以下の項目を示すバックテストのレポートが作成される。
・ バックテストにおいて使用された指標の結果すべて
・ 追加の分析
・ 当行グループの基準従う結果に関する全体的な意見
当該レポートは、まず、意見を求めるために内部検証チーム（モデル・リスク管理）に提出され、続い
て当行の経営陣へ通知するために様々な委員会に提示される。
エクスポージャー・クラス別LGDおよびPDのバックテスト
2019 年のバックテストの数値
観察された
観察されたLGD LGD モデル 推定されるPD
デフォルト率
ソブリン 30.16 ％ 48.74 ％ 0.19 ％ 6.41 ％
銀行 34.47 ％ 63.68 ％ 0.23 ％ 1.01 ％
企業 33.04 ％ 39.19 ％ 0.51 ％ 0.61 ％
この表は、システムのパフォーマンスの一般的な要約を示しているが、当行グループ内で実施している
年次のバックテストとは異なる。かかる年次のバックテストは、ポートフォリオ別に総合的に実施される
ものではなく、モデルごとに実施されている。しかしながら、この表は長期間にわたる内部インプットご
との推定と実結果との比較、およびエクスポージャー・クラスごとの重要で代表的な割合の推定値と実結
果との比較を可能にする。実結果は、モデリングに使用されたデータ・ウェアハウスから得ている。この
結果は、デフォルト率およびPDに関してはすべての稼動している顧客、そしてLGDのデフォルトに関しては
すべての顧客に基づいている。
取引相手方リスク・モデルの監視およびバックテスト
バックテストおよび検証は内部モデル手法によるアプローチの重要な項目である。一般的な規制要件に
従い、包括的なバックテストプログラムを用いて、内部モデルの信頼性を定期的に監視しなければならな
い。内部のリスク管理および規制義務の遵守の双方の観点から開発および使用されているモデルから得ら
れる結果の質および関連性を確保するために、かかるプロセスは不可欠である。
取引相手方リスクに関するバックテストプログラムは、エクスポージャー・モデルが構築される重要な
仮定（市場リスク要因における確率的なプロセス、相関および価格モデル）を検証し、特定のモデルの構
成要素における特筆すべき相違点を識別するように設計されている。
これらの枠組は、以下の２つのバックテストに基づいている。
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・ 市場リスク要因（RF）に係るバックテスト。すなわち、特殊なリスク要因の力学を説明するために
用いられる確率的プロセスの予測能力を評価すること。
・ ポートフォリオに係るバックテスト。すなわち、ナティクシスのエクスポージャーを代表するポー
トフォリオについての完全なエクスポージャー・モデル（確率的プロセス、相関および価格）を評
価すること。
市場リスク要因について、確率的プロセスに基づくRF予測を検証するため、バックテストでは過去の傾
向を用いる。バックテストは、選択した検証期間の過去の市場の集合データを用いるか、またはより長い
対象期間の結果を含めることおよび／もしくはより広範囲の市場状況を網羅することにより事後に実施す
ることができる。また、これは遡及的に実施することもでき、この特定のアプローチは、遡及的バックテ
ストと呼ばれる。かかる遡及的バックテストの目的は、これよりも前の期間にモデルが実施されていたと
しても当該モデルは正確に機能したといえることから、これを将来使用することが適切であるということ
を示すことにある。
エクスポージャーの観点では、予測した将来の時価評価（MtM）での価値を検証するため、バックテスト
の統計的ポートフォリオの過去のMtMでの価値をバックテストに適用する。RFの観点では、サブグループの
商品に対して遡及的バックテストが導入された場合であっても、エクスポージャーは、過去の価格を集計
することにより事後にバックテストが行われる。事後アプローチは、営業部門のシステム内における専用
のバックテスト用のポートフォリオに直接取引を重複させることを伴う。そのため、経年プロセスは実際
のポートフォリオのものと類似する。遡及的バックテストは、主要な商品の分類における遡及的バックテ
スト用のMtMに対して特定の手段を用いる。
結果は、ヒストリカル・アプローチおよび遡及的アプローチについて取引水準および集計水準（商品の
種類およびヒストリカル・アプローチについてのみ取引相手方を含む。）に織り込まれる。営業部門の
ポートフォリオにおいて統計的バックテストの検討ために重複される取引は、ポートフォリオの代表性を
確保する方法で選択され、また年間ベースでは割り引かれる。現在および将来の価格は、参考となるCCR
（取引相手方信用リスク）モデル・エンジン、営業部門のシステムの現在の価格に伴い四半期ごとに再調
整される現在の価格から取得される。
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⑦ ナティクシスが用いる主要な内部モデル
主要な内部モデル：PD、LGD、CCFおよびボラティリティ・ディスカウント（EU CRE）
インプット
・モデル ポートフォリオ モデル数 詳細／方法
PD ソブリン 1 マクロ経済基準ならびに法的および政治的リスクの評価を用いた専
門家の分析に基づく格付モデル。
銀行 3 量的基準（会計バランスシート）および質的基準（アンケート調
査）を用いた専門家の分析に基づく格付モデル。取引相手方の種類
別および地理的地域別にそれぞれ１モデル。
企業 12 専門家の分析に基づく企業の事業部門および中小企業の統計的モデ
（中小企業を含む。） ル（点数）別の格付モデル。
専門ファイナンス 6 専門家の分析に基づく金融資産の種類別の格付モデル。
個人中小企業 10 事業部門別統計的モデル。
LGD ソブリン 1 内部および外部の債務不履行に基づく定量的モデル。
すべての債務不履行がLGDモデルに含まれる限りにおいて、衰退期の
LGDの評価が含まれる。
銀行 1 取引相手方の種類別の内部および外部の債務不履行に基づく質的モ
デル。このモデルで評価されるLGDは、衰退期に発生する債務不履行
を含む。
企業 2 金融資産の種類別統計的モデル（意思決定の樹状図または回収可能
（中小企業を含む。) 資産の評価）。LGDモデルに含まれる安全バッファーは、衰退期に
（主にブートストラップ手法を通じて）対処するのに役立つ。
専門ファイナンス ▶ 再販売資産の評価に用いられるモデル。資産処分の仮定は、不利な
シナリオに基づく。
CCF 企業ファイナンス（中小 1 商品の種類および取引相手方の種類別の内部債務不履行およびセグ
企業を含む。）、金融機 メンテーションに基づき測定されるモデル。
関およびソブリン
ボラティリ 金融およびその他の担保 ▶ 内部データおよび専門知識を根拠とする仮定を基にした過去の市場
ティによる 価格に基づく確率的モデル。
修正
取引相手方リスクに使用される主要なモデル
EEPE の計算には、モンテカルロ型アプローチを用いた多くのシナリオにおける将来の日付時点のリスク
要因の変動可能性のシミュレーションが必要となる。そのため、各取引の時価評価での価値は各シミュ
レーションの期間および各シナリオにおいて再測定される。相殺を行うため、エクスポージャーは、価格
の相殺および担保のエクスポージャーの相殺を許容する法的枠組（マスター契約およびクレジット・サ
ポート・アネックス）を考慮し、価格を集計することで計算される。特定の取引相手方に対するエクス
ポージャーの金額は、すべての相殺金額について計算されたエクスポージャーの合計額と一致する。
当該モデルは、主に以下の要素を適用している。
・ 様々な軌道について商品を再評価するための価格モデル
・ クローズアウト・ネッティングの枠組のモデリング
・ 評価段階において分布および要求された要素に係る分布モデル
資産クラス別モデル
金利／通貨分布モデル
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基準金利／通貨分布モデル
株式分布モデル
商品先物分布モデル
信用分布モデル
インフレ分布モデル
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⑧ 信用リスク軽減法
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
信用リスク軽減は、取引相手方が、一部または完全な債務不履行に陥った場合に、当行が被る信用リス
クを軽減するための手法である。
ナティクシスは、多くの信用リスク削減法（相殺契約、個人保証、資産保証またはヘッジ目的の信用デ
フォルト・スワップ（CDS）の使用を含む。）を有している。
リスク軽減法には、以下の２つの種類の保証が含まれる。
・ 非金融または個人担保：借手が債務不履行に陥った場合に、１人または複数の保証人が債権者への
支払いを担保する。これには、個人保証、オンデマンドの保証およびクレジット・デリバティブが
含まれる。
・ 金融または不動産担保もしくは担保付ローン：債権者は、借手または保証人に属する１つまたは複
数の資産に対する不動産担保権を付与される。担保の形式には、現預金、証券、（金等の）コモ
ディティ、不動産資産、住宅ローン担保証券、生命保険証券が含まれる。
担保の適格性は、以下のプロセスに従って規制される。
・ 法務部門による担保に関連する書類および担保の執行可能性の審査
・ リスク監督部門による検証
規制上の要件に従い、当行は保証の評価を行い、これらの評価を定期的に見直し、必要に応じて調整を
行う。
担保は、ボラティリティおよび種類を調整される。担保の回収は、保守的な評価および債務減免に基づ
き四半期ごとまたは毎年見積もられ、景気減速の際には、かかる担保権を現実に実行することを考慮す
る。
その性質に応じて、担保保証は個別の適格性基準を満たさなければならない。
・ 非金融保証：個人保証の適格性は、保証人の質によって左右され、複数の条件を満たさなければな
らない。
・ 保証人に対する直接的な請求の表明および個別エクスポージャーへの言及
・ 取消不能および無条件
・ 取引相手方が債務不履行となった場合には、当行は、遅延している支払いを受けるために、取引
を管理する法的文書に基づき、許される時間の枠組内で保証人に対して法的措置を講じることが
できる。
・ 保証とは、保証人の負債を負わせた法的文書により課せられた債務である。
・ 保証人が、当該借手により行われるべき支払いのすべての種類を網羅する。
・ 金融保証：適格性は、関連する法的枠組、保証の性質（金融担保、不動産担保または相殺契約）、
借手および流動性により決定する。適格性は、少なくとも年に一度評価され、以下の条件をすべて
満たさなければならない。
・ すべての法的文書は、すべての関係者に対して拘束力を有し、すべての関連管轄において法的に
有効である。
・ 当行は、債務不履行、支払不能または破産の場合に、担保を現金化するまたは担保の所有権を取
得する権利を有する。
・ 取引相手方の信用の質と担保の評価との間に重大なプラスの関連性は存在しない。
・ 資産は流動的でなければならず、その評価は、現金化が確実に行われるよう、長期的に十分に安
定していなければならない。
監視に関して、担保契約および相殺契約につき、以下が行われる。
・ 融資申込が承認されまたは審査された場合、提供された商品または保証ならびにリスクの質におけ
る関連する改善の適格性を確定するための分析
・ 標準契約または法務部門が承認した契約に基づく検証、処理および文書作成
・ リスク管理および管理システムにおける登録および監視手続の対象となる。
同様に、保証人の提供機関（署名による保証、CDSまたは個人信用保証による。）は、債務者に対するの
と同様に、検証され、格付けされ、監視される。
ナティクシスは、取引相手方、部門および地理的地域別のリスク集中を減少させるために、契約を減じ
る措置を講じる可能性がある。集中リスクは、ストレス・テストの方法（マクロ経済のシナリオによる格
付の変更）に基づき、分析により完成される。ナティクシスは、リスクの市場への移転により、いくつか
の資産に付随する信用リスク・エクスポージャーの全部または一部を軽減するために、クレジット・デ
フォルト・スワップを購入し、総合的証券化取引を行う可能性がある。CDSにより保護されたローンは、依
然としてナティクシスの貸借対照表に計上されているが、一般的にOECD銀行であるクレジット・デフォル
ト・スワップの売り手に付随する取引相手方リスクを負担する。ノンバンクである第三者との取引は、現
金で全額担保される。これらの取引は、デリバティブ取引に適用される意思決定および監視手続に従う。
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⑨ 手続を監視する枠組
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
評価システムおよび監視システム
ナティクシスの取引契約は、専用の統合システムを用いて毎日評価および監視される。あるITシステム
は、ナティクシスの信用リスクに対するエクスポージャーのすべておよびその子会社全体の信用リスクに
対するエクスポージャーを占める範囲にわたり限度枠および信用エクスポージャーの包括的な統合を可能
にする。
リスク監督部門は、ナティクシスのリスク（傾向分析、指標、ストレス・テストの結果等）の分析に関
する報告を上級経営陣および当行の事業分野担当部長に提出する。
信用リスクは、様々な事業に責任を負わせることにより監督されており、また専門のリスク監督部門
チームの監督下にある様々な第二段階の統制措置によっても監督されている。
制限違反については、専門の月例委員会が特定の指標（数、想定、デュレーション、関連事業等）を用
いて、制限違反を分析し、著しい違反を調査し、訂正を監視する。
リスクのレベルに悪化の見られるエクスポージャーは、それらが生じた時に、確認され、取引相手方警
戒リスト、特定の規定および緊急手順の両方に従って、直ちにリスク監督部門および関連事業に報告され
る。
それらは次に、エクスポージャーの程度によって、警戒リストに載せるか、リスク監督部門または管轄
権を有する信用委員会により決定される。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのリスクは、必要な場合に困難な案件
に介入するリストラクチャリングおよび特別問題部門（DRAS）により監視される。訴訟部門は、訴訟にお
ける貸付金の回収を取り扱う。
不良債権および貸倒懸念債権の監視ならびに引当メカニズム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
個別の引当金
ナティクシスの警戒リストおよび引当委員会は、四半期に一度開催され、当 行のすべての事業を対象と
する。同委員会は、事業分野、リストラクチャリングおよび特別問題部門ならびにリスク監督部門が同委
員会に個別に提出した引当額に基づき、その監視下にある、引当金または既存の引当金の調整を生じさせ
る可能性のあるすべての不良債権を審査し、必要な引当額を決定する。
この委員会は、リスク監督部門により 組織され、最高経営責任者が議長を務め、最高リスク管理責任
者、事業分野および財務を担当する上級経営委員会のメンバー、会計、比率部門および関連する支援部門
の部長を招集する。
これは、 リスク監督部門および当行の各事業分野が共同で指示する予備的委員会の構造を利用する。
予想信用損失引当金
個別の引当金に加え、ナティクシスは、当初認識時の予想信用損失（ECL）引当金を計上している。
これらの金融資産は、当初認識時以降に観察される信用リスクの増加度合いに応じて３つの区分に分類
される。各区分における貸出金残高に係る減損損失は以下のとおり計上される。
信用リスクが当初認識以降に著しく増大する正常債権は、第二段階（S２）に分類される。信用リスクに
係る減損または引当金は、当該金融商品の満期時予想信用損失（Lifetime ECL）に基づいて決定される。
S ２に分類された信用リスクの増大の測定は、定量的基準および定性的基準の組み合わせを基にしてい
る。定量的基準は当初認識時以降の格付の変化に基づいている。追加の定性的な基準は、第三段階以外の
警戒リストに含まれ、財政難（一時返済猶予）または30日超延滞が原因で調整された契約を第二段階に区
分するために使用される。部門の格付やカントリーリスクのレベルに基づく追加の基準も使用される。
部門の格付およびカントリー格付の手続は、財務部門、リスク監督部門およびCIBの代表者で構成される
地域部門委員会を中心とする。IFRS第９号の実施を目的として設立された当該委員会の主な目的は、四半
期ごとに部門の格付ならびにカントリーおよびソブリンの評価を認証することである。これらの格付はそ
の後、ECLの算出の根拠として役立つ。特に部門の格付は、半期経済環境報告書の結果に基づく。
ストレス・テスト
信用ストレス・テスト・システムは、A-IRB、F-IRBおよび標準方式に従ってナティクシスの範囲を対象
としている。かかるシステムは、妥当な危機的状況および深刻度の高い状況を複製するシナリオの選択に
基づいており、市場慣習に沿って、過去の出来事、市場動向および環境を考慮に入れることで単なる過去
のシナリオまたは理論的シナリオが排除されるようになっている。
当該システムは、定期的に導入および見直されるシナリオを有する実質的なリスク管理手段である。リ
スク監督部門は、特に市場ストレスの要件を念頭に置きながら、ストレス・シナリオについて使用されて
いる手法の改善および定義の範囲を追加するよう定期的に努めている。
2019 年には新たなシナリオが見直され、グローバルリスク委員会および上級経営委員会に提示された。
これらの内部の信用ストレス・テスト・シナリオは、 経済調査チームおよびカントリーリスク・チームな
らびにGroupe BPCEと協力して作成されたマクロ経済の前提に基づき策定されている。当該シナリオは、
2020年から2022年を対象期間とする３つのシナリオで構成される。すなわち、１つの基本シナリオおよび
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銀行の引当方針によるその実用的な適応ならびに２つの信用シナリオ（著しく、かつ世界的な経済の低迷
およびフランスにおける社会的緊張のシナリオ）である。
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⑩ 定量的情報
バーゼルのエクスポージャーの分類別のエクスポージャーおよびEAD（NX03）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
エクスポージャー EAD
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 うち、 2019 年 うち、
エクスポージャーの分類 12 月31日 オフバランスシート 12 月31日 オフバランスシート 2019 年平均
企業 141,038 78,700 112,701 50,399 112,969
中小企業およびSF以外 117,937 68,530 92,252 42,878 92,429
専門的ファイナンス（SF） 21,187 9,499 18,751 7,063 18,736
中小企業 1,914 671 1,698 459 1,804
機関 92,612 42,957 85,925 36,270 85,013
中央政府または中央銀行 42,982 6,867 42,256 6,146 46,620
政府および中央銀行 40,846 5,592 40,241 4,987 44,681
地域政府または地方自治体 518 258 513 258 546
公共部門事業体 1,618 1,018 1,502 902 1,394
リテール 1,452 120 774 31 652
中小企業以外 818 54 367 12 373
中小企業 634 66 407 20 279
証券化 11,007 5,318 10,832 5,318 10,397
その他の資産 6,150 6,150 6,631
株式 5,621 158 5,621 158 5,376
集合的な投資事業
不動産抵当付エクスポージャー 226 9 221 5 221
短期格付を有する機関および
227 128 223 124 247
法人に対する請求
デフォルト時エクスポージャー 270 9 104 8 98
合計（2019年12月31日現在） 301,584 134,267 264,806 98,460 268,223
合計（2018年12月31日現在） 324,348 147,014 274,210 98,208 288,587
地理的地域および資産の分類別のEAD（NX05）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
( 単位：百万ユーロ)
*
エクスポージャーの分類 フランス 欧州 北米 その他 合計
企業 32,707 30,391 21,992 27,611 112,701
中小企業およびSF以外 27,994 23,324 18,243 22,691 92,252
専門的ファイナンス（SF） 3,717 6,786 3,645 4,602 18,751
中小企業 995 281 104 318 1,698
機関 60,478 11,303 8,456 5,688 85,925
中央政府または中央銀行 12,702 8,451 11,206 9,898 42,256
政府および中央銀行 11,360 6,965 11,104 9,885 39,314
国際組織 927 927
国際開発金融機関
地域政府または地方自治体 415 98 513
公共部門事業体 926 461 101 13 1,502
証券化 5,607 725 3,988 512 10,832
その他の資産 5,048 484 573 45 6,150
株式 4,028 644 789 160 5,621
リテール 635 33 105 774
中小企業以外 343 18 5 367
中小企業 292 15 100 407
不動産抵当付エクスポージャー 220 1 221
短期格付を有する機関および
58 25 140 223
法人に対する請求
デフォルト時エクスポージャー 48 56 104
集合的な投資事業
合計（2019年12月31日現在） 121,530 52,056 47,004 44,215 264,806
合計（2018年12月31日現在） 133,634 57,761 42,582 40,233 274,210
* 欧州＝欧州連合＋欧州連合加盟国以外
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■ EADの地理的地域別内訳（NX06）
地理的地域は、債務者のリスク国に対応する。
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
2019 年12月31日現在
2018 年12月31日現在
■ 内部格付別（S&Pに相当）のEAD（NX12）
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
以下の表は、リスクにさらされているエクスポージャーの内訳を、IRBを用いて計算した資産クラスに対
する内部格付（S&Pに相当）別に示している。ただし、以下を控除後とする。
・ 株式に対するエクスポージャー（単純加重手法により計算）
・ 共同出資ベースのエクスポージャー（取得したポートフォリオ）および同種のリスクのクラスに分
類された第三者
・ 証券化ポジション
( 単位：内訳％)
* *
内部格付 2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
適格
投資適格 AAA 0.5 ％ 0.2 ％
AA+ 7.2 ％ 5.7 ％
AA 7.0 ％ 12.4 ％
AA- 13.6 ％ 12.3 ％
A+ 6.4 ％ 5.3 ％
A 12.5 ％ 12.0 ％
A- 9.4 ％ 9.5 ％
BBB+ 6.9 ％ 7.1 ％
BBB 8.6 ％ 8.2 ％
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BBB- 8.9 ％ 7.9 ％
投資適格 81.0 ％ 80.6 ％
非投資適格 BB+ 5.1 ％ 5.0 ％
BB 4.6 ％ 4.7 ％
BB- 3.4 ％ 3.2 ％
B+ 2.4 ％ 2.2 ％
B 0.9 ％ 0.9 ％
B- 0.2 ％ 0.3 ％
CCC+ 0.1 ％ 0.1 ％
CCC 0.1 ％
CCC-
CC
C
非投資適格 16.7 ％ 16.5 ％
格付なし 格付なし 0.5 ％ 1.3 ％
債務不履行 D 1.8 ％ 1.6 ％
合 計 100.0 ％ 100.0 ％
* 外部格付とより連携させることを目的として、米国中央銀行はAA-からAA+、またフランス中央銀行はAA-からAAに
中央銀行のエクスポージャーが再分類された（理論上の配分原則の変更。レベル１内部格付またはAA-格付に配分
されたS&P格付のAAAからAA-に相当する格付。）。
(d) 証券化取引
① 一般方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、様々な役割を通して証券化取引に関与している。
・ 投資家として、自己の顧客のための取引、デリバティブ取引および一定のABS（特に、資産担保コ
マーシャル・ペーパー）に係る自己のマーケット・メイク活動（収益の限界程度まで）を通じて携
わった。ナティクシスは、主に十分な水準の担保およびスプレッドを有する優先証券資産に投資を
行っている。同様に、原資産についても部門および地理に基づく多用型戦略を適用している。
・ スポンサーとして、すなわち、ABSプログラムの設定および管理を行うため、自己の顧客のための取
引において携わった。
・ オリジネーターとして、すなわち、自己のリファイナンス活動の一環として、ナティクシスが顧客
に付与された一定の貸出金のポートフォリオを証券化する際に携わった。
かかる活動はナティクシスの一般的な「販売に向けた組成」戦略に基づき実行されている。
すべての証券化取引において、ナティクシスの意思決定プロセスが遵守されている。３つの基準が考慮
されており、それらは、金額、満期および（外部）格付である。
承認を条件とするすべての仕組配置に関して、具体的な請求ならびに配置、担保、売主／オリジネー
ターおよび提案されているトランシェ分けの説明を、関連する保証の分析と共に提出しなければならな
い。
その後リスク監督部門により再分析が行われ、必要がある場合は、ポートフォリオのデフォルトリスク
の定量分析が行われる。取引は、融資申込みに係るすべてのパラメーター（貸出金に係る予想利益率、資
金消失および現行のリスク方針の遵守を含む。）に基づき検討され、決定が行われる。
バニラ・ファイナンス取引のように、証券化の仕組みおよび取引は、最低年１回再検討され、さらに警
戒リストに記載のある取引については、最低四半期に１回再検討される。
ナティクシスは、２つのメカニズムを通じて、証券化ポジションに関するリスクを管理する。
・ 第１のものには、ナティクシスの証券化ポジションおよび関連する潜在的リスクに影響を及ぼすす
べての格付の降格の日々の確認、また必要な場合には、適切な方策の決定が含まれる。
・ 第２のものは、証券化ポジションの定量的（格付、評価）および定性的分析により支えられる。
② 外部格付システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、証券化取引において、特にMoody's、DBRS、Fitch IBCAおよびStandard & Poor'sの４
つの外部信用格付機関に依頼している。
③ 証券化ビークル
ナティクシスは、Versailles、BleachersおよびMagentaの３つのビークルを通じたABCP証券化取引にお
いてスポンサーとしての役割を担う。これらのビークルのうち、VersaillesおよびBleachersの２つのみが
ナティクシスの規制連結範囲において連結されている。両ビークルの取得債権の選択および管理ならびに
発行プログラムの管理において、ナティクシスは重要な役割を果たす。したがって、ナティクシスは、コ
ンデュイットの関連業務に対する権限および利益還元に対する影響を与えられる。対照的に、ナティクシ
スがMagentaの関連業務に対する権限を有する管理機関の一部ではないことを考慮すると、かかるコンデュ
イットは、ナティクシスの規制連結範囲において連結されていない。
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(e) 市場リスク
① 目標および方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
リスク監督部門は、市場活動リスク、損益および流動性部門（MARPL）を通じて、質的分析および将来の
見通しについての分析の双方に基づく市場取引に関するすべてのリスク方針の正式な規定を非常に重視し
ている。かかるアプローチは、主にグローバルリスク予算の戦略的な検討、事業目的および市場の傾向に
基づいており、リスクに最も敏感な分野について早期に警告する先行システムに依存する。
これらの市場リスク方針は、リスク監視および管理に関する一連の方法論的原理を重視し、ビジネスへ
の資産区分および管理戦略によるマトリックスアプローチを提供する。
② 市場リスク管理の組織
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
市場リスク統制は、グローバルリスク委員会に監視される限定的な承認制度に基づいており、最高経営
責任者またはその代理が議長を務める市場リスク委員会が重要な役割を果たす。
リスク監督部門は、
・ リスク測定方法および公正価額調整方法の規定を行い、それらを検証のため市場リスク委員会に提
出する。
・ 年次限度評価（リスク選考を含む。）および特別変更要請（VaR、ストレス・テスト、業務インジ
ケーターおよび損失警告）の調査を行う。
・ 事業またはナティクシスの上級経営陣に関わるリスク領域に対して注意を喚起する。
・ リスクの毎日の分析および評価、毎日の報告ならびに営業担当および経営陣への超過の報告を行う
責任を負う。
・ 営業担当の管理ツールにより使用される価格モデル（「相場付手段」）およびリスク測定方法の承
認および管理を行う。
・ 主に規制上の自己資本要件の計算に使用される機関内部モデルに関するモデルおよび方針の規定お
よび検証を行う。
・ 市場リスクを有するすべての事業体（子会社および支店）に対する共通の基準および手続の変更を
導入し管理を行う。
③ 市場リスクの測定方法
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの市場リスク管理は、当行の各事業体により生じたリスクを測定するリスク測定モデルに
基づいている。
市場リスクを測定するために様々な手法が用いられる。
バリューアットリスク（VaR）
ナティクシスの内部VaRモデルは、2009年１月に金融健全性監督・破綻処理機構（ACPR－フランス健全性
監督機構）に承認された。ナティクシスは、承認された範囲内で市場リスクに係る資本要件を計算し、市
場リスクの管理および監視のためにもVaRを使用している。本モデルは、様々なリスク要因に関してポート
フォリオの潜在的な非線形の特性を考慮に入れた、モンテカルロ型の方式に基づくコンピューター・シ
ミュレーションにより計算されている。
ナティクシスのすべてのトレーディングポートフォリオに関して、VaRは、毎日計算および監視されてい
る。ポートフォリオの評価に用いられた市場データ（株価、指数、金利、為替レート、商品価格およびそ
れらに関連する変動）は、可能な場合は毎日、また統計データ（標準偏差および相関）は、毎週更新され
る。
すべてのトレーディングポートフォリオは、有効な市場リスク方針に従い、適正なリスク監視・監督シ
ステムの対象となっている。VaRの限度は総合的な水準で、事業ごとに設定される。
これらの手段は、VaRについて理解させ、あらかじめ定められた信頼水準（99％）および時間（１日）に
基づき、各事業における潜在的損失を識別するのに役立つ。
この目的を達成するために、ポートフォリオの価値に影響を及ぼす市場パラメーターの複合的動向を追
跡する統計的モデルが構築された。計算方法は、標準偏差が12ヶ月間および３ヶ月間で定期的に計算され
る（それぞれのリスク要因ごとの）最大標準偏差として計算される計量経済学モデルに基づいている。こ
の方法により、市場が突然不安定になった場合にVaRがより敏感に反応するようになる。
VaR の計算のためのポートフォリオ保有期間は、リスク監視は１日、資産計算は10日と設定されている。
10日の保有期間は、１日VaRに10の平方根をかけることで推定される。
ポートフォリオの検証モデルは、商品により異なり、（特に、金融派生商品では）全体の再評価または
線型および非線型効果両方に市場が入力する一次または二次感度に基づく。
リスク要因の予想される変動をシミュレーションするためにナティクシスにより用いられた収益は、ほ
ぼすべてのリスク要因の絶対収率である。この規定における例外は、為替レート、指数、貴金属価格およ
び指数ならびに商品指数および商品先物である。
さらに、VaRの信頼性は、日々の取引結果の変動と比較することにより、定期的に測定される（このプロ
セスはバックテストとしても知られている。）。これにより、VaRが事前に予測した潜在的損失と実際の損
失との事後比較が可能となる。
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ナティクシス(E15244)
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ストレスのかかったバリューアットリスク（SVaR）
規制基準（バーゼル2.5）の変更により、ナティクシスは日ごとのストレスのかかったVaR（SVaR）モデ
ルを実施した。かかるモデルは、代表的な危機シナリオのもとで銀行の現在のVaRモデルがそのポートフォ
リオに関連して生むであろう賦課を定義する固定された計量経済学モデルに基づき、連続する12ヶ月間に
わたり計算される。かかる計算方法は、99％の信頼水準で１日のホライズンのヒストリカル・シミュレー
ションに基づく。一方で、１年間で変動する260の日内変動シナリオを用いるVaRと異なり、ストレスのか
かったVaRは、関連する金融不安期に対応する過去１年間の時間枠を用いる。
現在ナティクシスが用いているストレスのかかった期間は、ストレスのかかったVaRを算出するのに最適
な時期である2008年９月１日から2009年８月30日を含む。
VaR の場合と同様に、ナティクシスが用いる10日の保有期間は、１日のストレスのかかったVaRに10の平
方根をかけることで推定される。
VaR およびSVaRのパフォーマンス監視および検査
ナティクシスの内部モデルはVaRおよびストレスのかかったVaRの計算に基づいている。
計算の前提、特に99％の信頼区間が保証されていることを確認するため、損益上での過去データによる
検証試験が１日単位で実施される。
かかる検証には、99％のVaR水準と実質的および仮説的日次損益水準との比較が含まれる。
測定は、ナティクシスの連結会計およびすべての主要な活動にわたり実施されている。
マイナスの実質的損益水準または仮説的損益水準が同日のVaR計算を上回った場合、分析の上内部で定
義された基準に基づいて説明を行う。
その後、ナティクシスが承認した連結の範囲内で生じたかかる例外を通知するため規制当局への連絡が
なされる。
１年間で相当数の例外が発生した場合、ナティクシスの資本の計測の際のVaRおよびSVaR計算に適用さ
れる乗算係数に年間ベースで付加が与えられる。
追加的リスクに係る自己資本賦課（IRC）
IRC は、格付の移行リスクおよび認可済製品に係る発行者の、１年以内の特定金利に係る債務不履行の付
保に要する資本費である。モンテカルロ内部シミュレーション・モデルにより計算され、IRCは、１年間に
おいて最も悪い数値の0.1％を除外した後の最大のリスクに対応する99.9％のバリューアットリスクであ
る。
格付および債務不履行の移行は、発行者の相関モデルおよび移行マトリックスを１年の資産ホライズン
を使用しシミュレーションする。格付は、多様な状況に合わせ再測定される。したがって、それぞれの状
況により、格下げや格上げまたは債務不履行に陥る可能性もある。
IRC 計算モデルに使用される流動性ホライズンは、格付の売却または投資先の好ましくない市場への分散
に要する時間を表し、その期間はすべての役職および発行者において１年である。
遷移マトリックスのカリブレーションは、Standard & Poor'sの過去の遷移データに基づく。コーポレー
トおよびソブリン両者の履歴データは、20年を超える。Standard & Poor'sに格付けされていない発行者の
調整は、内部で行われる。
相関前提は、各発行者のIRCホライズン（１年）における信用度の格付に基づく。シミュレーションプロ
セスは、部門内の相関インプットに基づく。
ナティクシスが用いる内部IRC計算モデルは、2012年に金融健全性監督・破綻処理機構により承認され
た。
規制上の要件に従い、ナティクシスは、内部モデル検証方針および手続を構築した。本モデル検証段階
は、IRC使用に際しての必須要件である。
ストレス・テストおよび業務インジケーター
VaR 、SVaRおよびIRC手法に加え、ストレス・テストは、ナティクシスのポートフォリオおよび業務イン
ジケーターの価値に厳しい市場環境が及ぼす影響をシミュレーションするために用いられる。
１. 厳しい市場環境におけるポートフォリオの潜在的損失を測定するためのストレス・テスト。ナティク
シスのメカニズムは、全般的ストレス・テストおよび事業ごとの専用ストレス・テストの２種類のス
トレス・テストに基づいている。
全般的ストレス・テストは、継続的な検証の対象である。総合的なストレス・テストは日々実施さ
れ、次の２種類に分類することができる。
－ 過去のストレス・テスト は、計上済の損益の変動について事後的なシミュレーションを行うために、
過去の危機的時期に観測された市場パラメーターにおける一連の変動を複製することからなる。スト
レス・テストは予測する力は有していないが、既知のシナリオに対するポートフォリオのエクスポー
ジャーについての測定を行うことを可能にする。1987年の株式市場の暴落以来、2008年のリーマン・
ブラザーズ崩壊、2001年９月11日のテロ攻撃を含む時期から2011年のソブリン危機まで、最も重要な
出来事を網羅する12の仮説的ストレス・テストが存在する。
－ 仮説的ストレス・テスト は、最初のショックの特性に従って、他の市場と比較した場合のある市場の
予想される反応について妥当と思われる仮定に基づき行われる、すべての活動に係る市場パラメー
ターの変動のシミュレーションに使用される。ストレスは、リスク監督部門、営業部門および経済調
査の共同の取組みを通じて決定される。７つの一連のシナリオが規定された。
１．イールド・カーブの平坦化および信用スプレッドの増加と相まった株式市場の指標の暴落。
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２．インフレ環境における力強い欧州金利の上昇。
３．信用スプレッドおよび金利の上昇ならびに株式市場のわずかな下落に伴う金融機関の破綻。
４．地政学的事象による供給への障害のシナリオに基づく商品危機。
５．世界的な経済停滞期（借換費用の上昇、株式市場の暴落および米ドルに対する貨幣価値の下
落）に、新興国から突然資本の払戻しの結果を反映する新興市場危機。
６．金融市場危機に基づく有名企業の破綻。
７．欧州銀行連盟スプレッドの急な拡大、流動性スプレッドの拡大および「末梢」イールドの増加
によって主に特徴付けられる流動性危機。
個別ストレス・テストもまた、すべてのポートフォリオについて管理ツールにおいて日々計算され、
限度が定められている。個別のストレス・テストは、同じ過酷度水準に基づき設定され、ポートフォ
リオごとに主な損失が生じる分野を特定することを目的としている。
さらに、集中・拡散の関連性に加え最もリスクの高い範囲および市場環境を特定するため、逆ストレ
ス・テストが使用されるのに対し、「特別」なストレス・テストは、市場で大規模な変動を引き起こ
す可能性のある時事問題を明らかにするために使用される。逆ストレス・テストは、損失の閾値の超
過につながるリスク要因の極めて厳しい仮定から導き出される妥当と思われるシナリオを使用するこ
とで、ナティクシスが新たなリスク監視および操作のツールを実行し、この損失を引き起こす可能性
のある状況を特定し、必要に応じて適切な行動計画に適応することを可能にする。「特別」なストレ
ス・テストは、経済調査に基づく全体的なストレス・テストのシナリオに変換される市場動向予測を
使用している。それらは主要な時事問題に対する銀行の回復力を測定し、適宜ヘッジ戦略の適用を可
能にしている。
すべてのストレス・テストのメカニズムは、リスク監督部門により定義され、リスク部門は、原則、
方法および調整の規定ならびにシナリオの選択に責任を負う。ストレス・テスト委員会は、ストレ
ス・テストの運用実施に責任を負い、毎月会合する。同委員会は、実施される作業および作業量を承
認し、年間のIT予算を決定する。
２. ポートフォリオおよび事業分野ごとに集計される損失警告は、所定の月数にわたり、または年初から
の累積で損失が一定の上限に達した場合、経営陣およびリスク監督部門に警告する。かかる上限は、
各ポートフォリオの特性、過去の業績および予算目標に応じて市場リスク委員会により設定される。
３. 最後に、監督体制は、全般的な経営指標および／または事業を含み、より直接的に観測可能な基準
（原商品の変動に対する感度、変動性、相関関係、名目等）に焦点を当てる。これらの質的および量
的な指標の制限は、VaRおよびストレス・テストの限界に従っている。
独立した評価管理
ナティクシスの多様な市場製品の評価は、専用の手続による独立した管理システムを形成する。
IFRS 第９号に従い、金融商品は公正価値で認識される。
公正価値の決定は、金融商品の価格および評価モデルに関する独立機能による決定および検証に基づく
ことの立証を目指す管理手続に従う。
独立した価格検証
独立した価格検証は、部門の方針に沿って銀行取引の評価手続に要する市場投入を管理する、MARPL部門
のIPV（Independent Price Verification）チームによって行われる。市場投入の検証は、経済効果および
財務諸表で確認される評価調整の要因となることもある。
IPV 管理は、特に以下に基づく。
・ 様々な委員会による、監督機構（監督委員会、市場投入委員会、評価委員会、IPV委員会）。
・ 検証およびエスカレーションシステムを説明する、方針および一連の手続。
・ 週次および月次の一連の報告書。
・ 専用ツール。
モデルの検証
規制要件に従って、ナティクシスは、市場リスクおよび評価モデルを評価する内部モデルの検証方針お
よび手続を定めた。この独立したモデルの検証方針は、より広範なリスク・モデル管理の枠組の一部であ
る。
モデル・リスク管理は、最高リスク管理責任者に報告を行うリスク・ガバナンス部門の一部として、モ
デルの寿命に適応する管理と基準を担当している。モデルの寿命における様々なステージは（デザイン、
ITの開発、検証および使用）、明確に提示され、各参加者の役割および責任が特定および詳述される。
内部の市場リスク・モデルは、Groupe BPCEグループ・モデリング委員会の承認の下、ナティクシスのリ
スク監督部門のリスク・モデル承認チームによって検証される。評価モデルは、Groupe BPCEグループ・モ
デリング委員会の承認の下、評価モデル承認チームによって検証される。ナティクシスは、六重の検証プ
ロセスを使用している。
・ モデルにより適用されたデータおよびパラメーター：データの質および代表性の分析、統制の完全
性、エラー報告、データの包括性等。
・ 方法：モデルの前提となる理論の分析、推定値の分析、測定方法、リスク指標、集計ルール、モデ
ルのベンチマーキング、正確性および収束性の分析。
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・ 利用性および頑健性テスト：検証チームは、内部モデルが適格なスタッフによって使用されている
こと、使用手続は記録され、かつ更新されること、事後管理およびストレス・テストが実施されて
いることを徹底する。
・ ITの開発：対抗策の導入、コード分析、テスト。
・ 規制への準拠：ギャップ分析。
・ 文書化：受領した方法論的文書の質および包括性の分析。
具体的には、以下の側面が評価モデルに関して検証される。
・ モデルの論理的および数学的検証、仮定の分析ならびにモデル・ドキュメンテーションにおける正
当化。
・ アルゴリズムの検証およびベンチマーキング。
・ ストレス・シナリオにおけるモデルの安定性および数値法の収束。
・ 黙示されたリスク要因および目盛りの評価、インプットの検証ならびにモデルの上流識別。
・ モデル・リスクの査定および関連する準備方法の検証。
モデルのデザイン、改良および継続的な管理は、モデル所有者に代わってモデルデザイナーにより実施
される。モデル・リスク管理は独立した事業体であり、すべての新しいモデルおよび既存のモデルに対す
るあらゆる修正または改善について協議する。内部モデルまたは評価モデルの設計を担当するチームは、
主にバックテストおよび使用試験を通じてモデルの性能を１年ごとに監視する。
第３の防衛ラインは、一般的調査部門であり、内部モデルの審査およびリスク・モデル管理の枠組を遵
守しているか、またモデル・リスク管理がその方針および手続を正しく適用しているかについて毎年審査
している。
ナティクシスで実施されたモデル検証手続の結果は、モデル監督委員会に承認のために提示され、次に
モデル・リスク管理委員会に承認のために提出される。内部モデルの場合は、モデル・リスク管理委員会
による承認の後、Groupe BPCEのリスク、コンプライアンスおよび恒久統制部門のスタンダード・アンド・
メソッド委員会に送付され、最終的な確認および規制当局への提出がなされる場合がある。
当該モデル・リスク管理委員会は、一方では評価報告書および関連する是正計画を承認し、他方では連
結リスク・モデル指標を監視することによって、ナティクシスの全業務に対するリスク・モデルを監督す
る任務を負っている。リスク・モデル監督委員会の議長をリスク・ガバナンス部門長が務める一方、リス
ク・モデル管理委員会の議長は、上級経営委員会のメンバーであるナティクシスの最高リスク管理責任者
が務めている。
ナティクシスの調整方針
MARPL 部門は、資本市場活動の運営結果の調整方針を定義し、遂行する職務を負う。
当該方針には二重の目的がある。
・ 保守原則を適用し、報告された結果の信頼性を保証すること。
・ 容易にヘッジ出来ないまたはヘッジ不可能な有害事象からナティクシスを保護すること。
したがって、調整方針は、公正価値で評価された金融商品への市場リスクの調整算出指針を定義する。
市場リスクの調整は、以下に分類される。
・ 反転するポジションおよび流動性ポジションの費用調整。
・ インプットの不確実性を考慮した調整。
・ モデルの不確実性を考慮した調整。
適用された衝撃および使用された方法は、進行形でアップデートされる。
調整金額は月々アップデートされ、ナティクシスの上級経営陣に報告される。市場およびモデルに関連
した不確実性を考慮した調整算出方法の変更は、モデル・リスク管理チームによる独立した検証のために
提出される。
④ 市場リスク管理の定量的開示
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスのVaRの変動
ナティクシスのトレーディングポートフォリオについてのVaRの水準は、平均して8.8百万ユーロであっ
た。2019年10月16日には最大15.1百万ユーロに達し、2019年12月31日現在では８百万ユーロとなった。
以下の図は、2018年12月31日から2019年12月31日までの期間の、全体的なVaRのトレーディング推移を示
している。
■ ナティクシスの全体的なVaR－トレーディングポートフォリオ（信頼水準99％の１日VaR）
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ポートフォリオ別のトレーディングVaR合計の内訳
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
以下の表は、主要VaR数値（信頼水準99％の１日VaR）を示している。
( 単位：百万ユーロ)
ナティクシスのトレーディング勘定 2019 年12月31日現在のVaR
ナティクシス 8.0
内訳
グローバル・マーケッツ 7.9
株式市場 3.7
コモディティ 0.7
債券 2.8
グローバル証券ファイナンシング 3.7
XVA 6.1
その他ランオフ事業 1.4
2019 年12月31日現在、事業別VaRは前年度を下回っている（前年度13.6百万ユーロに対し８百万ユー
ロ）。これは主に、株式市場の事業分野におけるポートフォリオの減少および規模は小さいがグローバル証
券ファイナンシングのポートフォリオの減少に起因している。
リスク要因別および相殺効果別のVaRの内訳
リスク要因別のVaRの内訳は、主要なリスクの毎月の寄与およびVaRに関する相殺効果の実態を示してい
る。
連結VaRの5.6百万ユーロの減少は、主にアジアの株式市場における株式デリバティブ・ポートフォリオの
範囲の縮小に関連する株式リスク要因の減少に起因している。
規制上の範囲に関するナティクシスのバックテスト
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以下のグラフは、規制上の範囲に関するバックテスト（仮説的および実質的損益の影響を考慮したVaR
（信頼水準99％の１日VaR）により事前に計算された潜在的損失の事後の比較）の結果を示したものであ
り、VaR指標の堅実性の証明に利用される。
2019 年には、ナティクシスの規制上の水準において、３つの実質的バックテストの例外および２つの仮
説的バックテストの事象が確認された。
３つの実質的バックテストの例外は、2019年上半期の２月12日、13日および27日に記録されている。か
かる例外は、株式デリバティブ・ポートフォリオを市場の負の影響から保護するためにアジアで導入され
たヘッジング・プログラムに関連するものであった。当該３日間に計上された損失（２月12日の42.2百万
ユーロ、２月13日の13百万ユーロおよび２月27日の28.4百万ユーロ）は、上半期の損益計算書に影響を及
ぼすものではなかった。
下半期には、２つの仮説的バックテストの事象が確認された。かかる仮説的損失は、７月４日および９
月12日に発生し、金利市場における金利の変動および信用評価調整（CVA）のポートフォリオの変動に関連
していた。
■ ナティクシスの規制上のストレスのかかったVaR
ナティクシスの規制上のストレスのかかったVaRは、平均して15.1百万ユーロであり、2019年10月１日に
最大20.1百万ユーロに達し、2019年５月13日には11.7百万ユーロの最低水準まで下落し、2019年12月31日
現在では17.6百万ユーロとなった。
規制上のVaR（信頼水準99％の１日VaR）およびストレスのかかったVaR（信頼水準99％の１日SVaR）の変動
■ IRC指標
この指標は、規制上の範囲を対象としている。ナティクシスのIRCは、平均して15.6百万ユーロであり、
2019年１月18日に最大35.6百万ユーロに達し、2019年12月19日には９百万ユーロの最低水準まで下落し、
2019年12月31日現在では10.1百万ユーロであった。
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ナティクシスの範囲に関するストレス・テストの結果
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
全体的なストレス・テスト水準は、2019年12月31日現在、16百万ユーロの平均水準に達した（これに対
し2018年12月31日現在ではマイナス13百万ユーロ）。
2011 年のソブリン債務危機を再現する過去のストレス・テストにおいては損失が最大となった（2019年
12月31日現在、マイナス40百万ユーロ）。
■ 2019年12月31日現在の全体的なストレス・テスト
(f) オペレーショナル・リスク
① 目標および方針
リスク選好の策定の一環として、および2014年11月３日付フランス省令に基づき、ナティクシスは、オ
ペレーショナル・リスクに関連する損失を制限することおよびリスク軽減のための活動を定期的に見直す
ことを目的として、オペレーショナル・リスクの許容度の方針を策定した。かかる方針は、設置されたガ
バナンス、定量的かつ定性的な管理の枠組ならびにこれまでに行われた監視を提示している。
かかる方針は、オペレーショナル・リスク管理基準を定めており、以下が含まれる。
・ 定量的指標、すなわちリスクコストを測定する１つの過去の指標、リスク・エクスポージャーを測
定する１つの予測指標、規制当局に報告すべき重大な突発事象の発生を特定する１つの個別指標
（第98条）、内部虚偽事象の警告を発生させる１つの特定の個別指標および是正措置の進捗を測定
する１つのオペレーショナル・リスク管理指標。
・ 枠組の規定への遵守を測定する１つの定性的指標。
・ サイバー・リスクを含む、情報およびコミュニケーション技術（ICT）リスクを監視する特定の指
標。
このオペレーショナル・リスク管理のシステムは、フランス国内外のすべての当行の事業分野および支
援業務に関するオペレーショナル・リスクのレベルを特定し、測定し、監視しかつ統制する。
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② 組織
オペレーショナル・リスクを監視する責任を負う部門は、業務上の手続、従業員および内部システムに
起因する不履行または外部事象により生じるリスクの監視ならびに管理を保証する。
ナティクシスのオペレーショナル・リスク委員会によって検証されたオペレーショナル・リスクの方針
および手続に記載されている当該業務の責務は、以下を含む。
・ オペレーショナル・リスク責任者のネットワークを介したすべての事業分野および支援業務に係る
事故の記録
・ 拡大プロセスを使用する深刻な事象の分析
・ 事業分野により実施されたリスクの自己評価および監査に基づく量的質的いずれもの潜在的なリス
クの解析
・ その他統制機能との連携
・ 主要なリスク指標および予測可能な環境変数の設定
メカニズムは、オペレーショナル・リスク政策の決定、ナティクシスのオペレーショナル・リスク・エ
クスポージャーの監視ならびにリスクヘッジおよび軽減に関する最終的な意思決定を担う特別組織である
ナティクシスのオペレーショナル・リスク委員会により管理されている。当委員会は、執行役会の運営機
能の延長であり、責任を有する分野内の問題に係る意思決定権を有している。当委員会は、四半期ごとに
会合を開き、財務部門、コンプライアンス部門、ITSS-BC部門および一般的調査部門が出席する。当委員会
は、最高経営責任者である最高リスク管理責任者（その代理人）が議長を務め、オペレーショナル・リス
ク部門長を補佐役とする。オペレーショナル・リスク部門の常任委員は、部門長を除き、オペレーショナ
ル・リスク担当部長ならびにデータ、方法およびプロジェクトの責任者である。
事業分野のオペレーショナル・リスク委員会および支援業務は、ナティクシスのオペレーショナル・リ
スク委員会から派生しており、各範囲のオペレーショナル・リスク・エクスポージャーを管理している。
これらの委員会は、その業務のガバナンス・マトリックス（地域および事業分野）に応じて組織されてい
る。これらの委員会は、委員会補佐役としてのオペレーショナル・リスク部門長により促進される。各委
員会は、範囲内（事業分野、または事業体により支援業務）の部門長またはマネージャーが議長を務め、
オペレーショナル・マネージャー、支援業務代表者および専任コンプライアンス・マネージャーの参加を
伴う。
部門の構造は、以下の組織を反映する。
・ オペレーショナル・リスク・マネージャーの責任の下の部。
・ アメリカ、EMEAおよびアジア太平洋プラットフォームのオペレーショナル・リスク・マネージャー
の責任の下での海外支店。かかる海外支店は、現地の最高リスク管理責任者に階層的に報告し、ま
たオペレーショナル・リスク部門長に機能的に報告する。
・ オペレーショナル・リスク・マネージャーが付託された権限内の活動に加え、ナティクシスがさら
されている総合的なリスクおよび組織的なオペレーショナル・リスク（敷地もしくは情報システム
へのアクセスの喪失または確保可能な従業員の喪失）をカバーするオペレーショナル・リスク・マ
ネージャーの責任の下での支援・統制部門。
かかる部門は、オペレーショナル・リスク管理に専念する約50名の従業員を有する。その指定された範
囲内（子会社、事業分野または支援業務）で、当該従業員は、オペレーショナル・リスク文化の浸透、突
発事象の記録および分析、リスクの解析、是正措置の提案および追跡調査、報告書の作成ならびに管理部
門への情報の上申を行う責任を有する。分析は、支援業務または統制部門が属する、または営業担当、経
営管理担当もしくは事務管理担当に関係なく、そのプロセスがチームに影響を及ぼす、当行全体に実行さ
れる。
この枠組は、フランス国内外の当 行の事業体、事業分野および支援業務に展開される単一の情報システ
ムを使用して管理される。これはフランス語および英語で利用可能であり、オペレーショナル・リスク監
督システムのすべての要素（突発事象、定量化された潜在的リスクの解析、リスク管理システム、主要な
リスク指標、是正措置、委員会等）を備えている。オペレーショナル・リスク・マネージャーが入力また
は承認した情報の正確性は、その他の部門（会計、コンプライアンス、法務、ITシステム・セキュリ
ティ、データの品質、保険等）からの情報と照合することにより保証される。
オペレーショナル・リスクの資本要件は、すべてのナティクシスの業務部門に関して標準化された手法
を使用して計算されている。経済資本を管理する目的で、ナティクシスは、事業分野の事業体別、地理的
領域別および一定の高リスクの状況におけるオペレーショナル・リスクへのエクスポージャーのレベルの
総合的な概算を得るために内部の手法を使用している。かかる手法は、リスク解析に基づくバリュー・
アット・リスク（VaR）の計算に依存し、バックテストのために特定された突発事象および既知の外部損失
を考慮に入れている。
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③ オペレーショナル・リスクの監視
リスク解析
リスク解析は、オペレーショナル・リスクの監視の中心的役割を果たしている。
事業分野および支援業務の環境
オペレーショナル・リスクの監視を担当する部門は毎年、その他の統制機能と協力して、各事業分野、
事業体および支援業務とともにオペレーショナル・リスクの解析を行っている。かかる実施には、リスク
の特定および記述的な分析を行い、リスクの状況を定量化（平均頻度、損失の平均値および最大値）し、
また現行のリスク管理メカニズムを考慮に入れることが含まれる。かかる解析は、プロセス分析に基づ
き、銀行の活動のすべてについて実施されている。その一貫性は、これまでのバックテスト、つまり突発
事象および関連のある外部データを用いることによって実証されている。
リスク解析プロセスは、ナティクシスがさらされている業務分野およびその最大のリスクについて、そ
れらを是正措置および指標を通して管理できるようにするために特定する役割を果たす。
「グローバルリスクおよびシステミック・リスク」（大きな自然災害、世界的流行病および攻撃等、
めったに起こることのない極端にリスクが高い状況。）の解析は、特に頻度の確証のために、金融業界に
おける突発事象に関する外部のデータを利用する。また、未実現純収益項目の仮定およびリスク管理メカ
ニズムの有効性ならびに非常事態計画および事業継続計画も考慮に入れる。
リスク解析に加え、610を超える主要なリスク指標（KRI）およびそれに付随する限度枠が存在し、それ
らは定期的に監視されている。KRIは、オペレーショナル・リスク特性のいかなる変化も動的に検出し、損
失を発生させる事由の７つのバーゼルの分類を網羅する。この指標は、ナティクシス（総合的な指標）、
事業分野またはオペレーショナル・リスク・マネージャーとともに、指標を解析の過程で関連する早期警
告指標と定義する支援業務のいずれかに適用される。これらの指標は、オペレーショナル・リスク委員会
による承認のために提出される。系統的な警告の対象である閾値を超えた場合には、直ちに実行される
か、またはかかる委員会の承認を要求する措置を誘発する可能性がある。
損失および突発事象の特定
突発事象の記録および分析
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびに資産運用事業分野に対する
5,000ユーロならびに決済、保険およびウェルス・マネジメントに対する1,500ユーロの任意報告閾値を始
めとして、突発事象は、発生した順番に記録されている。「深刻な突発事象」の単一の定義が、Groupe
BPCE基準（総額300,000ユーロ）に従って使用される。すべての深刻な突発事象（規定の閾値を超えるか、
または事業分野およびオペレーショナル・リスク部門長が深刻であるとみなす突発事象）は、事業分野の
経営陣およびナティクシスの最高リスク管理責任者に直ちに報告される。
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すべての関連する当事者に対する調査に続き、事業分野のオペレーショナル・リスク・マネージャー
は、事象の事実に基づく記述、一次的原因の分析、影響の詳細および提案された是正措置を含む標準化さ
れ た詳細な報告に従う。当行のすべてのレベルにおいて、事業分野のオペレーショナル・リスク委員会
は、その深刻な突発事象を検討し、是正措置の適用を決定し、期限および関連する提出書類を決定し、ま
たこれらの活動の進捗を監視する。事業体および事業分野は、かかる措置を自身の閾値に適用することを
決定することができるが、その閾値は、ナティクシスの閾値より低く、その活動およびリスクのレベルに
沿うものである。
多くのオペレーショナル・リスクの突発事象は、頻繁に発生しており、突発事象ごとの影響は少ない。
報告された突発事象の全体的傾向
2019 年には、当年度において発生した2,950件近くの突発事象（個々の突発事象としては8,250件相当）
がナティクシスの事業分野による記録ツールに加えられた。報告閾値の適用は、特に決済、保険および資
産運用およびウェルス・マネジメントの事業分野ならびに事業横断型機能における、2016年以降になされ
た申告数の減少に役立ってきた。
事業別および日付別の報告された突発事象の内訳
日付別およびバーゼルの分類別の報告された突発事象の純額による内訳
リスク軽減への措置
ナティクシスは、すべての業務分野および支援業務において、当行のオペレーショナル・リスクへのエ
クスポージャーを低減させるための是正措置を監視する措置を講じた。2019年に開始された、約360の是正
措置のうち72％は、担当の事業分野によって実行され、事業分野および中央オペレーショナル・リスク委
員会により監視される。オペレーショナル・リスクを軽減および解消することを特徴とするこれらの措置
は、被ったリスクに依拠して３つの優先度により順位付けされる。一次是正措置の施行の遅延に対するナ
ティクシスのオペレーショナル・リスク委員会による迅速な査定のために警報システムが設置された。
④ リスク特性
2019 年のリスク分析は、ナティクシスのすべての事業分野ならびに支援業務および統制機能において行
われた。一般的調査部門の結果および永続的な管理の結果の一貫性の検証は、各範囲における最も重大な
リスクを浮き彫りにし、リスク管理メカニズムを向上させるため施行された是正措置の優先順位を設定す
る手助けをした。コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの事業分野は、フラン
ス国内外における部門の活動および運営の特性が広範囲に及ぶことから、大部分のリスクが検討中である
ことを示している。
ナティクシスのリスク特性は、高い潜在的効果という観点から２つの主要なリスク区分を特徴としてい
る。すなわち、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの下に集中した事業分野
のリスク区分および当行全体がさらされている全体的なリスク区分（サイバー、規制、敷地もしくは情報
システムへのアクセスの喪失または確保可能な従業員の喪失）である。場合に応じたリスク管理メカニズ
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ムは、手続および管理の安全防護対策、従業員の意識の向上、事業継続計画、ITシステム・セキュリティ
および保険方針を含むこれらのリスクを網羅するために導入されてきた。
⑤ オペレーショナル・リスクに係る保険
ナティクシスの保険部門に直属するGroupe BPCEの企業保険部門は、下記の責任を負っている。
・ 保険に適するオペレーショナル・リスクの分析
・ 適切な補償保険の加入（直接保険および／または譲渡）
ナティクシスおよびその子会社は、下記の主要な保険プログラムによる保証を受けている。
・ 保険に適するオペレーショナル・リスクを網羅
・ Groupe BPCEとプールされている（下記(A)に記載されているリスクを除く。）
(A) １保険年度当たり最大合計148百万ユーロが支払われる、統合された「国際銀行 （貴重品および不
正行為に対する損害） 」および「専門職賠償責任」方針 （そのうち、133百万ユーロはGroupe BPCE
とプールされている。） のうち、
(a) 「不正行為および専門家民事責任」に有効な保険と統合し、下記(b)、(c)および／または(d)
で保証された保証額に従属する、１年当たり15百万ユーロ
(b) 唯一「国際銀行」リスクのために用意された、請求１件および１年当たり38百万ユーロ
(c) 唯一「専門家民事責任」リスクのために用意された、請求１件および１年当たり25百万ユー
ロ
(d) 上記(b)および／または(c)で保証された保証額の使用後またはそれに加え「国際銀行／専門
家民事責任」に有効な保険と統合された、請求１件および１年当たり70百万ユーロ。
本取決めにおいて、請求１件につき支払われる最高額は、「専門家民事責任」の対象範囲で109.50
百万ユーロ、「不正行為」の対象範囲で109百万ユーロであり、適用控除免責金額を上回る。
(B) 請求１件および１年当たり最大合計10百万ユーロ支払われる「規制仲介責任」 （金融仲介、保険仲
介、不動産取引および管理の３分野）
(C) 請求１件当たり100百万ユーロの対象となる「営業責任」ならびに請求１件および１保険年度当た
り最大35百万ユーロまで対象範囲が拡張される「子会社所有者の民事責任」および「配達後受理の
民事責任」
(D) 請求１件および１保険年度当たり最大200百万ユーロの対象となる「取締役民事責任」
(E) 請求１件当たり最大400百万ユーロの事業支店およびその内部にあるもの（IT機器を含む。）への
「物的損害」およびそれに連続する「銀行業務における損失」
(F) 請求１件および１保険年度当たり最大140百万ユーロの「サイバー・リスクに対するデジタル資産
の保護」およびそれに連続する「銀行業務における損失」
かかる補償は、米国にある常設機関には方針が及ばない、主に「専門家民事責任」を指す、除外の対象
となる一次リスクまたはアンブレラ・リスクに対して全世界的に適用が拡張される （補償はナティクシス
の米国における業務によって当該地域において取得される。） 。
上記のすべての保険契約は、評判が良く信用力のある保険会社と締結された。上記のすべての保険契約
は、ナティクシスの保有能力に従い、免責金額を控除して（許容可能な保有レベルで）購入されている。
(g) 貸借対照表上の管理
① ガバナンスおよび組織構成
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスの構造的な貸借対照表上のリスクは、財務部門、リスク監督部門ならびにコーポレート・
バンキングおよびインベストメント・バンキング部門を担当する上級経営委員会の委員、ジョイント・リ
ファイナンシングプール部門長、財務管理部門長ならびにBPCEの財務管理部門長から構成され、最高経営
責任者が議長を務める資産負債管理委員会 （ALM委員会） の権限の下、管理および監視されている。同委員
会は隔月で開催され、主に以下の責務を負う。
・ ナティクシスのALMの規定および監視。
・ BPCEが策定するALM基準枠組に従った、構造的な貸借対照表上のリスク（構造、権限の委任、資金収
支管理等）に関する主要方針の承認。
・ ALMのリスクの管理および監視に使用される測定基準の計算の基礎となる、ALMの前提および慣例の
確認。
・ ALM指標についての内部の限度枠、BPCEによって規定された当行グループ全体の限度枠の認証。
・ BPCEのALM委員会に連動する資金調達に関する全体方針の認証。
・ 2015年以降の過度のレバレッジリスクの管理を含む構造的な貸借対照表上のリスクの管理。
・ 主要な貸借対照表の集計およびそれらの作成の管理。
ALM 委員会は、以下を監視する。
・ ナティクシス全体の銀行ポートフォリオ。
・ 流動性リスクに関して、ナティクシスの連結範囲全体（内在的流動性リスクを示しておらず、ALMリ
スクに関して個別の監視および管理が行われている保険会社の子会社を除く。）。
・ 構造的な為替リスクに関して、ナティクシスの連結範囲全体。
その義務を遂行するため、またALM管理および制御の主な原則に適用するため、ALM委員会は、以下の部
門に対して一定の運営上の職務を委任している。
・ 第１防衛ラインとしての財務管理部門：
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・ ALM部門は、ALMの原則、基準、慣習および制限を更新する責任を有している。ALM部門は、リスク
監督部門の監督の下で、承認のためALM委員会にそれらを提出し、ALMシステムの全体的な一貫性
を 検証する一方、連結ベースで、構造的なALMリスクを監視する。当該部門はまた、ALM、規制上
の流動性比率およびレバレッジ比率も担当している （「(3) バーゼル３ Pillar Ⅲの開示 －(b)
その他の規制比率－② レバレッジ比率の監督」を参照のこと。） 。
・ 財務部（ジョイント・リファイナンシングプール）は、財務管理部門の権限下となり、事業分野
の資金調達要件を補填し、適用あるリスクの法令および制限に従って流動性リスクを運営管理
し、ALM委員会が採択したナティクシスの中期借換え方針を実行し、また経営上、規制上の流動性
比率の遵守を管理する責任を有している。
・ リスク監督部門は、ALMの構造的リスク監視システム、資金繰りおよびALM指標の第二段階の統制な
らびにモデルに用いられるALM手法の承認を独立的に評価する責任を負う。専門部門（MARPL）は、
市場リスク委員会の会議を開催し、リスク規制の対象となる銀行業務の範囲における業務上の制限
を見直す責任も負う。また、リスク監督部門は、取締役会により承認されるリスク選好システムに
基づき定められた制限に関して提案も行う。
② 流動性リスクおよび資金調達リスクの管理
目標および方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
ナティクシスは、フランス財政金融法に定義されるところのCaisses d'Epargne銀行およびBanques
Populaires銀行（BPCE）の中央機関に属している。フランス通貨金融法典第L.511-31条は、中央機関とな
るのは信用金融機関であり、したがって、中央機関としてネットワークのまとまりを監視し、関係機関お
よび関連会社の適切な運営を保証しなければならないと規定している。このため、中央機関は、とりわけ
かかるすべての機関および会社だけでなくネットワーク全体の流動性と自己資本を保証するために必要な
あらゆる措置を行う。
最終手段の貸手としての銀行の流動性を確保し、保証するためにGroupe BPCEが監督当局に与えたコミッ
トメントを鑑み、ナティクシスは引続きBPCEの管轄下に置かれている。
この監督は、すべての関連会社により適用され、共有され、調整される統制システムならびに全体的な
流動性リスク管理および監視システムを通じて行われており、その主な指針はGroupe BPCEのALM委員会に
よって定められている。
ナティクシスの流動性リスク管理に関する方針は、当行グループの方針において不可欠である。かかる
方針は、ガバナンスおよびALM規制に関して、当行グループのリスク制約に即して、明確かつ共通の標準化
された枠組におけるナティクシスの事業の最適化を目指す。
さらに、2011年半ば以降、ナティクシスの資金調達構造は、ナティクシスとBPCEに共通のジョイント・
リファイナンシングプールに依存している。当行グループのALM委員会の権限の下、かかるプラットフォー
ムは、市場の資金調達の使用を制限し、資金調達費用を削減する目的で、事前に定められた規則に従い、
当行グループの資金調達を確保するため、また当行グループ内の流動性の担保および配分の管理を最適化
するために実施された。
とりわけ、債券発行に関する責任は次のとおりである。BPCEは、公共部門および民間部門の優先株式ま
たは劣後債務によるバニラ資金調達取引に関するナティクシスの中長期資金調達を担当する。ナティクシ
スは、すべての構造化された民間部門のリファイナンス取引において、Groupe BPCEのMLT発行体である。
包括的な流動性リスクの管理方針の目的は、以下のとおりである。
・ ナティクシスの資金調達ニーズと満期転換が当行グループの短期および中期のリファイナンス可能
額と合致していることを確認する一方で、ナティクシスがローンコミットメントを満たしているこ
とを保証すること。
・ 利益目標の達成を促進させるために設定されたリスク制約の範囲内で、資金調達費用を最適化する
こと。
・ BPCEとの密接な協力関係において規定され、ナティクシスの最終的な流動性の必要量に見合う当行
グループの能力に課される内部の限度枠を遵守すること。
・ 国内および海外の規制を遵守すること。
・ Groupe BPCEにより調達された資金源の（地理的地域、商品および取引相手ごとの）多様化を支援す
ること。特に、非金融資産の流入を促進すること。
監視システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
流動性リスクは、以下のとおり統制、管理および監視が行われる。
・ 各事業分野の資金調達ニーズの管理：当行の資金調達のニーズを管理するために、予算手続の一環
として各事業分野に流動性予算が分配され、ALM委員会によって承認される。消費額は、コーポレー
ト・バンキングおよびインベストメント・バンキングに関しては毎週、その他の事業分野に関して
は毎月監視される。
・ Groupe BPCEの最終的な市場勢力に対する当行の寄与の管理：これは流動性割当システムを当行グ
ループの戦略的意欲および業務上の監督に適合させることを目標としている。
・ 短期的な満期転換の管理：これは、流動性ギャップを利用して測定される。この指標は、すべての
親会社（一部の子会社を含む。）の取引に関して、１日間隔の365日間を期間として日次的に作成さ
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れる。ALM委員会が承認する４つの永久的な制限の対象となっており、開始時の夜間の市場エクス
ポージャー、60日間、150日間および330日間の静的流動性ギャップに対して日次的に監視される。
・ 中期的な満期転換の管理：これは、満期に達していない資産と満期に達していない負債との比率の
ような満期のトランシェにより定められるカバレッジ比率を使用して行われる。これらの比率は、
長期的な現金資産、中期的な活動を行う信用子会社、およびナティクシスに関して連結ベースで計
算されており、ALM委員会が承認し、毎月監視される最低カバレッジ比率により制限される。さら
に、規制に従い、また当行のリスク選好の枠組の範囲内で、2015年以降、ナティクシスは、ALM委員
会により提案され、また取締役会により認められ、ガバナンスならびに特にカバレッジ比率に適用
される全般的な限度枠および警戒閾値を設定した。
・ Groupe BPCEの短期、中期および長期転換における当行の寄与の管理：これは、60日間、５ヶ月間、
11ヶ月間および５年間の制限の対象となる、ナティクシスの連結流動性ギャップをベースに測定さ
れる。これらの指標は毎月作成される。
・ 流動性ストレス・シナリオのシミュレーション：これらのシナリオは、流動性危機の発生時におい
て義務を果たし、業務を継続するための当行グループの能力を測定することを目的とする。ナティ
クシスは、様々な危機的シナリオ（システミック、個別、複合等）および異なる深刻度レベル（中
度、重度、極度等）に基づき、１ヶ月、２ヶ月および３ヶ月の期間にわたって当行グループのスト
レス結果に対する貢献を定期的にシミュレーションし、これに関してBPCEは仮定を設定する。
・ 資金調達構造：資金調達構造は、すべての集中リスク （「下記「資金調達の原理および構造」を参
照のこと。） の軽減に向けて、取引相手方の種類別、市場セグメント別および地理的地域別に、資
金の十分な多様化が確実に行われるために監視される。
・ ジョイント・リファイナンシングプールにより行われる市場の深さの調査：かかる流動性調査は、
当行の発行に関して取引相手方により設定された限度枠を調査することを目的とする。
流動性ストレス下における非常事態資金調達計画
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
当該非常事態資金調達計画（「流動性ストレス下におけるCFP」）は、当行グループの資金調達を得る能
力を変化させる流動性危機の発生時において、すべての資源が協調的に、かつ最適化された方法で利用さ
れ、当行グループがその現在および将来の財政義務を果たし、それによって事業継続性を維持できること
を保証することを目的とする。
ナティクシスが中央機関としての立場でBPCEの監視下にあること考慮に入れ、またジョイント・リファ
イナンシングプールの枠組 （「① ガバナンスおよび組織構成」を参照のこと。） の範囲内で流動性管理に
関してBPCEとナティクシスが密接な相互作用を有していることを考慮に入れ、当該計画は、ナティクシ
ス、BPCEおよび／または銀行システム全体に関する流動性へのアクセスに影響を与える危機の発生時にお
いて、Groupe BPCEの事業継続性計画に従って規定される。
流動性を強化し、資金調達要件を軽減するため、ガバナンスシステム（専門のチームおよび委員会、規
則の有効化および無効化、報告および伝達の手続等）ならびに改善計画が規定され、文書化される。加え
て、BCPは、規制に従い、運用可能であることを保証するため、定期的に検査される。
資金調達の原理および構造
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
資金調達戦略
ナティクシスの資金調達構造は、ナティクシスとBPCEに共有されるジョイント・リファイナンシング
プールに依拠する。当行グループのALM委員会の監視下に置かれ、このプラットフォームは、市場でのファ
イナンス費用の使用を制限しおよび資金調達費用を削減することを目的として事前に定められた規則に従
い、当行グループの資金調達を確保し、当行グループ内での流動性の管理と割当を最適化するために実施
された。
分散化戦略は現在、当行グループの水準でもって理解される必要があり、ナティクシスは当行グループ
にとって、ただの戦略部門ではない。戦略は、顧客向け事業分野における、いわゆる「市場」流動性の需
要を制限すると同時に、株式市場における調達量を制限し、地理的な区域、通貨、商品および取引相手方
による当行グループの資金源の拡大を目標としている。ナティクシスに関する限りでは、この戦略の実施
には、欧州、アジアおよび米国における社債を通じた預金受入れだけでなく私募による仕組債発行も明確
に含まれる。
以下のグラフは、情報提供を目的として各年末現在の管理データに基づき立証されている。
2019 年末報告日現在の主要な調達手段別および／または顧客セグメント別の貸借対照表上の資金調達源の
総重量
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出典：経営データ。
2018 年末報告日現在の主要な調達手段別および／または顧客セグメント別の貸借対照表上の資金調達源の
総重量
出典：経営データ。リテール・バンキング業務の売却後の修正再表示。
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2019 年12月31日現在の米ドルの決算時為替レートにおける資金調達構造全体の通貨別の内訳
2018 年12月31日現在の米ドルの決算時為替レートにおける資金調達構造全体の通貨別の内訳
年間の中期資金調達計画の下で、2018年における14.6十億ユーロ（11十億ユーロの買戻しおよび募集時
の価値差引後。）に対し、ナティクシスは2019年において１年超の期限で純資金11.5十億ユーロを調達し
た（7.4十億ユーロの買戻しおよび募集時の価値差引後。）。
この差異は、とりわけ専門金融サービスの事業体の非連結化（主に長期借換リース業務）に起因する。
仕組債の私募は、（正味で見るとわずかではあるが）総計で見るとこの計画の40％を占めており、当行
グループのALM委員会により承認された当行グループの中期資金調達方針の一環としてBPCEによって、そ
の残りの大部分が資金提供された。
2019 年の中長期総資金調達計画
2018 年の中長期総資金調達計画
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銀行の資金調達への論評
短期資金調達
2019 年は、不確実性の高まりおよび先進国の金融政策の調整を特徴とし、世界経済は、民間投資の減少
による深刻な打撃をそれほど受けなかった。米中貿易およびブレグジットの物語は、年間を通し不安を煽
る風潮の一因となったが、北京およびワシントン間の合意、そして英国議会における新たな多数派は、こ
れらの問題を決定的に前進させた。最終的な解決にはまだ時間を要するものの、市場での懸念は少なく
なった。
一方で、銀行のドル準備金における減少は、連邦準備制度理事会の貸借対照表が正常化されたことによ
る結果であり、９月の米国金融市場に深刻な緊張をもたらした。この状況に対処するため、連邦準備制度
理事会は、財務省証券の買入れおよびリバース・レポ業務を通じた流動性の供給再開を決定した。米国の
中央銀行はまた、世界的な不確実性の悪影響に対処するため、2019年において三度の政策金利の引下げも
決定した。
欧州中央銀行は、９月に預金制度をマイナス0.40％からマイナス0.50％に引き下げるなど、金融政策の
「低」金利に若干の調整を加える程度であったが、マイナス金利が欧州金融機関の健全性に及ぼす悪影響
を抑制するために実施した階層化制度を主な特徴とする、野心的な金融刺激策を加えた。階層化計画の効
果を完全に測定するにはまだ時間を要するが、金融市場において銀行が資金を調達する際のコストに影響
をもたらす可能性がある。
一般的に、流動性は下半期においてドル資金が潤沢であり、ドル建てマネー･マーケット･ファンドにお
ける資産が堅調に増加したことを主な特徴とする。2019年、ナティクシスの発行プログラムの総額は増加
した。かかる増加は、ドル建ての有価証券に対する需要が増加したことによるものである。この現象は、
アジアからの資金流入の影響に基づくユーロ・コマーシャル・ペーパー・プログラムに焦点を当て、地方
の投資家からの追加的持分から生じた米国のCDプログラムにも焦点を当てた。しかし、かかる増加は、預
金残高の減少により一部相殺された。市場はまた、ユーロSTRの導入およびユーロ圏のEuribor改革に伴う
新たな指標の導入に向けた準備も進めた。欧州中央銀行の新たな指標については、既にいくつかの取引が
行われている。
金融市場に関する多くの問題には、Eoniaへの言及が含まれるため、この過渡期は極めて重要である。
ナティクシスによる短期債券発行プログラムの発行額
コマーシャル・
( 単位：百万ユーロまたはユーロ換算額) 譲渡性預金証書 ペーパー
*
プログラムの上限 45,000 25,352
2019 年12月31日現在発行済 26,746 13,196
*
譲渡性預金証書については、NEU CPプログラムの上限のみ（NEU: 新規欧州中期証券）。
長期資金調達
上半期にわたり、中長期資金調達セグメントに関し、投資家が利回りを追求する流動性の高い市場（投
資適格資金流入）において、信用市場は堅調に推移した。フランス銀行の上位優先５年物ユーロ債のスプ
レッドは、上半期においてマイナス15ベーシスポイントまたはマイナス20ベーシスポイント縮小し、E３M
の平均プラス45ベーシスポイントで取引された。ECBが３月に発表した３年物TLTRO３は、スプレッドの縮
小に貢献した。とりわけ、ユーロ圏の銀行は、2020年６月から2021年３月まで四半期ごとに支払われる
TLTRO２の収益を再投資することができる。11月に開始したQE２は、月額20十億ユーロであり、スプレッド
はさらにマイナス５ベーシスポイント縮小し、E３Mプラス40ベーシスポイントとなった。
長期イールド・カーブにおいて、10年物米国債は、2019年にマイナス76ベーシスポイント下落し、
1.92％で当年度を終了した。10年物国債はマイナス43ベーシスポイント下落し、マイナス0.19％で終了し
た。
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これらの市場条件において、ナティクシスはその中長期借換プログラムに基づき、2019年に資金調達に
おいて総計14.1十億ユーロ（うち、590百万ユーロの当行保有債券およびPfandbrief Bankを通じた250百万
ユーロ）を調達した。公募債発行セグメントにおける唯一の長期債発行体として、BPCEはナティクシスに
対 しユーロ換算額で合計5.5十億ユーロの融資を提供した。
ナティクシスによる中長期債券発行プログラムによる発行額および発行済額
( 単位：百万ユーロまたはユーロ換算額) NEU MTN US MTN
EMTN 債券発行
2019 年12月31日現在発行 3,116 340 2 4,939
2019 年12月31日現在発行済 15,092 511 188 11,537
③ 構造的な為替リスク
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
目標および方針
ナティクシスの普通株式等Tier１（CET１）は、主に米ドル建ての加重通貨リスク・エクスポージャーを
有する。ナティクシスの構造的為替リスクを管理するための一般的な方針は、為替レートの変動に対して
CET１比率（同一通貨のRWAとの関係する通貨におけるCET１）を免除することである。この目的に向けて、
対象通貨におけるRWAの消費に比例して、外国において持続可能で戦略的な純投資の資金調達を行うために
為替を購入する際に「構造的な」為替ポジションを設定している。非中核貨幣への純投資は、依然として
借入れにより賄われる。
監視システム
CET １比率の為替変動に対する感応度は、ALM委員会によって定期的に評価される。
構造的な為替ポジション
構造的変動
市場オープン時のポジション 市場クローズ時のポジション
( 単位：十億ユーロ換算額) （2019年１月１日時点） （2019年12月31日時点）
米ドル 4,027 4,168
英ポンド
200 245
アルジェリア・ディナール
206 190
豪ドル
144 139
シンガポール・ドル
94 99
香港ドル
55 70
ロシア・ルーブル
39 46
人民元 41 41
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④ 総合的な金利リスク
一般的な方針
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
総合的な金利リスクを管理するためのナティクシスの方針は、銀行帳簿において長期にわたる構造的な
指向性金利ポジションを保有することを目的としているのではない。
例外を除いて、固定金利金融資産および負債は金利スワップを通じて銀行間出し手レートに戻され、大
部分は継続的な金利リスクの管理対象となるトレジャリー・ポートフォリオにおいて保有される。ヘッジ
システムの会計上の取扱いは、国際会計基準に従う。
総合的な金利リスク管理システム
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
2019 年、金利リスクの評価システムおよび監視システムが、欧州銀行監督機構（EBA）の2018年７月の新
たなガイドライン「EBA-GL-2018-02」に織り込まれた。Groupe BPCE内でのIRRBBの枠組の実施に合致して
おり、ナティクシスのプルーデンシャル・バンキングの範囲に適合するという測定および制限を含む。
ナティクシスの銀行ポートフォリオの金利リスクは、資産負債管理委員会（ALM委員会）の権限下で管理
および監視され、最高経営責任者が議長を務め、財務担当の上級経営委員会のメンバー、リスク監督部門
のメンバー、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門のメンバー、ならびに
ジョイント・リファイナンシングプール部門長、ナティクシスの財務管理部門長およびこれに相当する
BPCEの部門長が出席する。
指標には、次のようなものがある。
・ 静的な金利ギャップ測定：（銀行業務の）貸借対照表上の金利リスクに対するエクスポージャーを
確認すること。
・ 経済価値測定の感応度：EBAにより定義されたシナリオに従い、価値の変化を測定すること。
・ 純受取利息測定の変動：純受取利息の感応度を測定すること。
これらの測定における限度枠は、資産負債管理委員会により検証される。かかる測定は財務部門により
行われ、限度枠はリスク監督部門内のMARPL部門により監視される。
このシステムを補完するものとして、オペレーショナル金利リスクの測定（金利感応度およびストレ
ス・テスト）があり、MARPL部門により毎日管理され、貸借対照表上の管理業務および信用子会社に関して
は毎月管理される。
定量的開示
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
金利ギャップの指標は、次の金利リセット日まで、すべての資産および負債ポジションならびに可変
レートポジションを考慮に入れる。すなわち、同一の金利レート指数を使用し、異なる満期にわたり、負
債エクスポージャー額と資産エクスポージャー額を比較する。
満期スケジュールは、静的に決定される。金利ギャップの指標は、四半期ごとに計算される。
2019 年12月31日現在の満期別金利ギャップ
( 単位：百万ユーロ)
満期 １年 ３年 ５年 ７年
金利ギャップ（固定金利） 464 75 (198) (68)
ナティクシスは、純受取利息（△NII）の市場金利の変動に対する感応度をNIIのストレス・テストを使
用して分析する。
2019 年12月31日現在、金利変動に対する当行のNIIの感応度は、以下のとおりであった。
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経済価値および純受取利息の感応度（IRRBB－テーブルＢ）
ストレス・テストは、2018年７月のEBAガイドラインに準拠し、先進的な規制フロア・アプローチおよび
複数通貨集約法を用いて測定される。NIIに関連し以下に示された感応度は、初年度の情報である。
△EVE △NII
2018 年12月31日から
2019年12月31日までの期間
( 単位：百万ユーロ) 2019 年12月31日 2019 年12月31日
上昇の平行移動 12 124
下落の平行移動 (12) (79)
スティープ化 (125)
フラット化 74
短期金利の上昇 73
短期金利の下降 (103)
最大
期間 2019 年12月31日
Tier １資本 13,311
その特性を考慮すると、総合的な金利リスクはナティクシスにとってはわずかなリスクであり、取り立
てて言及する必要はない。
ストレス・シナリオは、欧州銀行監督機構により設定され（イールド・カーブの200ベーシスポイントの
上昇または下降の平行移動、スティープ化、フラット化、進歩的なフロアに伴う短期金利の上昇または下
降）、2019年12月31日現在、イールド・カーブがスティープ化するシナリオに基づくと、（EBAの通貨相殺
規則を用いた）銀行勘定の経済価値は、マイナス125百万ユーロの変動をもたらす。
2019 年の多様なストレス・シナリオの下での金利変動に対するナティクシスのNIIの感応度は、比較的低
く、安定していた。イールド・カーブに200ベーシスポイントの上昇の平行移動が生じた場合、感応度はプ
ラスであり、CET１の1.5％未満を示した。イールド・カーブにおいて200ベーシスポイントの下降の平行移
動が生じた場合、感応度はマイナスでありCET１の１％未満を示した。
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⑤ 契約上の満期別金融負債の内訳
（IFRS第７号に従い、法定監査人により認定されたデータ）
契約上の満期別金融負債の内訳
( 単位：十億ユーロ) 2019 年12月31日
１ヶ月 ３ヶ月 １年 ２年
６ヶ月
要求 １ヶ月 から から から から から
合計 払い 未満 ３ヶ月 ６ヶ月 １年 ２年 ５年 ５年超 無期限
中央銀行に対する債務 0.0 0.0
売買目的で保有されたその他の金融
負債-トレーディング・デリバティ 129.9 8.1 72.0 11.5 3.7 4.9 2.4 4.0 4.8 18.6
ブを除く
うち買戻契約 96.1 8.1 71.9 11.2 2.5 1.3 0.6 0.4 0.1
担保付負債 - - - - - - - - -
無担保負債 - - - - - - - - -
損益勘定を通じて公正価値で
30.7 - 1.5 6.7 2.1 4.0 4.1 8.8 3.4
評価されたその他の金融負債
うち買戻契約 - - - - - - - - -
担保付負債 1.0 - - 0.9 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0
無担保負債 25.6 - 1.4 2.2 2.0 4.0 4.1 8.8 3.0
トレーディング・デリバティブ 59.7 59.7
ヘッジ目的デリバティブ 0.7 0.7
銀行に対する債務 72.9 8.8 10.1 15.0 5.6 7.6 8.7 16.1 1.0 0.1
うち買戻契約 6.9 0.6 0.8 4.2 0.6 0.8 - - -
顧客預金 30.4 17.0 3.2 4.2 1.2 1.9 0.1 0.3 1.0 1.4
うち買戻契約 0.1 0.0 0.1 - - - - - -
債務証券 47.7 - 5.2 14.3 12.9 11.7 0.5 2.0 1.2
うちカバード・ボンド 1.3 - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.2 0.8 0.3
金利リスクをヘッジするポートフォ
0.2 0.2
リオに対する再評価調整額
劣後債務 4.2 - 0.0 0.0 0.0 0.0 1.4 2.0 0.7 0.0
合計 376.3 33.9 92.0 51.7 25.5 30.1 17.3 33.1 12.1 80.7
注: 表においては保険の技術的準備金、財務コミットメントまたは付された金融保証の流出を考慮していない。
IFRS第７号の会計原則に従い、表は、諸債務、未払金、一般貸倒引当金、株主資本（IAS下では連結財務諸表の株
式に再分類されていたTier１ハイブリッド証券の発行を含む。）および準備金もまた除外する。
上記の表に記載された情報には保険業務は含まれていない。
2018 年12月31日
１ヶ月 ３ヶ月 １年 ２年
６ヶ月
要求 １ヶ月 から から から から から
( 単位：十億ユーロ) 合計 払い 未満 ３ヶ月 ６ヶ月 １年 ２年 ５年 ５年超 無期限
中央銀行に対する債務 0.0 0.0
売買目的で保有されたその他の金融
負債-トレーディング・デリバティブ 124.7 15.2 63.5 9.9 1.8 4.1 1.4 3.7 4.3 20.8
を除く
うち買戻契約 90.9 15.2 63.4 9.4 0.5 1.0 0.0 0.9 0.5
担保付負債 - - - - - - - - -
無担保負債 - - - - - - - - -
損益勘定を通じて公正価値で
28.7 - 1.7 7.3 2.6 3.4 3.1 6.6 4.0
評価されたその他の金融負債
うち買戻契約 - - - - - - - - -
担保付負債 1.0 - - 0.1 0.0 0.0 0.8 0.0 0.0
無担保負債 23.1 - 1.4 2.9 2.6 3.3 2.3 6.6 4.0
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トレーディング・デリバティブ 57.2 57.2
ヘッジ目的デリバティブ 0.7 0.7
銀行に対する債務 76.8 5.9 14.6 14.6 4.8 6.0 9.8 17.8 3.0 0.2
うち買戻契約 8.7 1.5 1.5 4.7 - - 1.1 - -
顧客預金 36.0 15.9 5.2 3.9 1.3 5.5 0.8 0.4 1.0 2.2
うち買戻契約 0.1 0.0 0.1 - - - - - -
債務証券 36.5 - 6.4 12.2 8.5 5.3 1.0 2.4 0.7
うちカバード・ボンド 1.3 - 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 0.7 0.3
金利リスクをヘッジするポートフォ
0.0 0.0
リオに対する再評価調整額
劣後債務 4.3 - 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 2.9 1.2 0.0
合計 364.9 37.0 91.4 48.0 19.0 24.2 16.2 33.9 14.3 81.0
上記の表に記載された情報には保険業務は含まれていない。
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(h) コンプライアンス・リスク
コンプライアンス・リスクの定義については、 「(b) リスク・ガバナンスおよび管理システム－⑤ リスク
類型論」を参照のこと。
① コンプライアンスの組織
コンプライアンス部門は、コンプライアンス・リスクの回避および軽減を監視している。同部門はま
た、ITシステム・セキュリティ、個人データの保護および事業継続性を監視している。その行為の範疇に
は、機能別組織のおかげで、ナティクシスならびにそのフランス国内外の子会社および支店が含まれてい
る。
責任
コンプライアンス部門は、各自の義務の遂行の際にコンプライアンス・リスクを回避する方法について
ナティクシスのすべての従業員に対して助言および支援を行っている。同部門は、ナティクシスの行動規
範 （「第５ 提出会社の状況－３ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナン
スの概要－(1) 従業員の行動および経営理念－(a) ナティクシスの行動規範」を参照のこと。） に定めら
れた原則の実施に重要な役割を担っており、同原則は、コンプライアンス・マニュアル内のコンプライア
ンスに適応している。
したがって、コンプライアンス部門は、基準、方針および手続の策定に参画し、特に新規事業、新商品
および新組織の監視に関して意見を表明する。
コンプライアンス部門はまた、定期的な監視を行い、従業員研修について人事部と協力している。2019
年は変化および新たなe-ラーニングプラットフォームへの移行が特徴的であった。同部門は、マネーロン
ダリング防止ならびにテロリストへの資金提供の防止、脱税および情報セキュリティといった分野におけ
る規制に対する多くの変更に関する研修および自己啓発促進イニシアチブを継続して行った。
コンプライアンス部門は、第一段階の恒常的コンプライアンス・リスク統制の調整を行う。さらに同部
門は、リスクに基づく手法 （「(a) ナティクシスの内部統制システムの組織」を参照のこと。） の一環と
して、手続の事業分野内での適用およびコンプライアンス・リスクの管理が確実に行われるようにするた
めに、第二段階の恒常的統制を構築および実施する。かかる目的のため、コンプライアンス部門は、コン
プライアンス・リスクを特定し、関連する事業分野により検知された異常事態の改善が確実に行われるよ
うにしている。
コンプライアンス部門は、検知された主要なリスク、ならびにこれらのリスクに対処するための方法の
実施および効果について、ナティクシスの上級経営委員会および取締役会（リスク委員会）のメンバーに
対して報告を行う。同部門は、規制当局が要求する報告書の草案の作成に一役買い、Groupe BPCEが定めた
規則に従って行為する。
機能別組織
コンプライアンス部門は、会社秘書役に直属し、業務部門から独立して機能している。Natixis S.A.の
レベルでは、各事業分野のコンプライアンス・マネージャーがナティクシスの最高コンプライアンス責任
者に階層的に直属する。ナティクシスの最高コンプライアンス責任者と子会社のコンプライアンス・マ
ネージャーの間に直接的な報告ラインが存在し、支店のコンプライアンス・マネージャーとも強固な機能
的連結（とりわけ子会社のコンプライアンス・マネージャーの報告ラインの事前の承認、子会社のコンプ
ライアンス・マネージャーの指名または取消し、年間実績および昇進の査定への参加、年間事業計画の承
認ならびにコンプライアンス部門に対する警告および報告の義務に関すること）が存在する。
コンプライアンス部門の業務規則は、ナティクシスの上級経営委員会が承認した憲章に定められてい
る。
ツール
コンプライアンス部門は、責任下にあるすべての分野をカバーするための一連のツールを備えている。
それらは以下のものである。
・ KYC手段と併せて用いられている業務分析ツール。これはマネーロンダリングおよび内部不正を発見
し、テロリストへの資金提供を防止するためのものである。
・ 確実に禁輸措置を遵守するため、顧客データベースを検証し、取引を検査にかけるデータ比較シス
テム。
・ 慎重に扱うべき取引を監視し、インサイダーのリストを維持し、利益相反を管理し、市場濫用の実
例を検知するためのツール。
② 従業員および職業倫理
利益相反
利益相反は、以下により回避されている。
・ 利益相反のリスクを生じさせる状況を識別するリスク予想図の利用。
・ 情報バリアの設置および監視。
・ 補償方針の検証。
・ ナティクシスの従業員に適用される善良な行動規範の遵守。
・ スタッフ研修。
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利益相反は、以下を通じて管理されている。
・ 利益相反防止の枠組の遵守。
・ 利益相反を特定し、管理するための事業分野、コンプライアンス部門および経営陣の間の協力。
・ 取引上のコンフリクトの発見ツールの力を借りた、コンプライアンス部門による綿密な監視。
・ 必要に応じて未解決の利益相反の仲裁を行うための上申手続。
顧客の利益を危険にさらすリスクが所定の内部手続にもかかわらず回避できなくなる場合にはいつで
も、ナティクシスは顧客に代わって行動を取る前に、顧客に対して利益相反の性質について知らせる。こ
れにより、顧客が取引を続けるかどうかについて十分な情報を得た上での決定を行うことができるように
する。
情報の回覧
機密情報の不当な回覧を回避するために、情報バリアが整備され、組織構造が変更されるたびに見直さ
れている。これらのバリアは、事業分野と部門を区分化するものとして機能している。かかる区分は関係
者以外極秘での情報の回覧に制限を加えるものであり、情報は顧客の利益のためにのみ伝達され、また義
務を履行するために情報を確実に必要とする従業員に対してのみ発信される。これらのバリアは、組織
的、物理的または電子的なものとなる可能性があり、また永続的なまたは一時的なものとなる可能性があ
る。ナティクシスは、恒久的な情報バリアを設置し、Natixis Investment Managersにおける資産運用業務
をその他の業務から分離させている。
有効な規制に従い、慎重に扱うべき取引の特別なツールへの参入により、コンプライアンス部門は、警
戒リストまたは禁止リストに記載されるべき発行者ならびにインサイダーのリストに記載されるべき従業
員を迅速に特定できるようになった。
市場統合
ナティクシスは、市場濫用におけるEU規則の要求に従い、市場濫用となり得る取引を検出するための枠
組を設置した。この枠組は、内部統制システムに組み込まれている。警告は処理され、監視ツールおよび
専門チームにより、市場濫用の可能性が分析される。市場濫用となり得る取引は、効力のある規制に従っ
て、Autorité des Marchés Financiers（AMF−フランス金融市場庁）または現地当局に報告される。かか
る枠組は、分析および検出能力を強化するため現在更新中である。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの検出ツールのバージョンアップもこ
の更新の過程の一部である。
③ 顧客保護
顧客の利益を保護することは、ナティクシスの中核となる関心事であり、フランス国内外のすべての事
業体の方針に反映され、ナティクシスの行動規範にも含まれている。あらゆる状況において、従業員は勤
勉さ、忠義、誠実さおよびプロ意識をもって顧客に対応し、顧客の能力およびニーズに見合った金融商品
およびサービスを提供することを求められている。
したがって、高レベルの顧客保護の維持のため、ナティクシスは、その手続を強化し、追加的統制を導
入した。
この結果、KYCおよびその他の情報の管理、顧客に提供された商品のガバナンスの構築ならびに顧客の資
産保護のために使用する様々なシステムを実施することとなった。GDPRおよび顧客の個人データ保護に関
する詳細は「⑥ 個人データの保護」を参照のこと。
顧客情報
規制により規定される顧客、プロの顧客または適格な取引相手方としてのステータスに基づく顧客に起
因する取引前後の情報のみならず、顧客の受入れに関する第２次金融商品市場指令のすべての義務をも含
む顧客情報手続が存在する。
経費および費用の情報ならびにプロでない顧客に提供されるパッケージ商品向けの主要な情報文書に関
する特定の手続も存在しており、その結果、確実にナティクシスのPRIIPS義務が遵守される。
顧客身元確認（KYC）
顧客の受入れに関する手続は、マネーロンダリングおよびテロリストへの資金提供の防止ならびに禁輸
措置および制裁（AML-CTF）の遵守、汚職防止（サパン２法）および租税回避の防止（FATCAおよびAIE）を
統制する様々な法的規制に沿っている。かかる受入れ手続は、金融商品市場指令、EMIRおよびドッド・フ
ランク法の遵守を通して、顧客を保護することも意図している。
クライアント・パスとと呼ばれる顧客受入れツールはコーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキングが置かれているすべての場所で公開されている。これは、かかる受入れの過程をデジタル
化するためのプログラムの一環である。このツールには顧客がオンライン上で情報を入力できるインター
ネット・ポータルの導入が含まれている。
顧客の金融商品および資金の保護
顧客に帰属する金融商品または資金を運用する場合、これらの資産に対する顧客の所有権は維持され、
保証される。組織が自らの目的のために顧客の所有する金融商品を使用することは、顧客が事前に明確な
合意をした場合のみ許される。同様に、規制は、プロでない顧客との譲渡担保の契約締結を禁止してい
る。
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商品管理
第２次金融商品市場指令および保険販売業務指令は、ナティクシスが販売するすべての金融商品および
保険商品のターゲットとする市場を明確にし、それを定期的に見直すこと、ならびに商品が意図したター
ゲットに販売されることを確保することを目的とした商品管理の原則を確立した。これには、販売戦略が
ターゲットとする市場に合致し、また適切であることを確保する目的も含まれる。商品管理は、分類にか
かわらずすべての種類の顧客に適用され、複雑さまたは取引場所にかかわらずすべての商品について適用
される。
商品管理の業務への適応、特にターゲットとする市場の定義および検証は、専門の委員会を通じて管理
される。
顧客からの苦情処理
この枠組は、以下を確保する。
・ 顧客が自らの苦情がどのように処理されるかについての透明性のある情報を受け取ること。
・ 苦情は効果的に処理されること。
・ 識別された問題を改善するために是正措置が実施されること。
④ ファイナンシャル・セキュリティ
ファイナンシャル・セキュリティ部門は、コンプライアンス部門に直属し、マネーロンダリング防止な
らびにテロリストへの資金提供の防止（AML／CTF）、汚職および不正防止の枠組を管理し、ナティクシス
およびその支店ならびに子会社が金融制裁および禁輸措置を確実に遵守することを保証する。
2019 年、ナティクシスのファイナンシャル・セキュリティは、様々な方法で強化された。
・ ファイナンシャル・セキュリティのAML-CTFシステムに対してより厳格な管理が実施された。
・ ファイナンシャル・セキュリティ監督委員会（AMLSOC）が使用する指標は、フランス国内外の親会
社、子会社および支店のために強化され、調整された。
・ ナティクシスのファイナンシャル・セキュリティチームは拡大を続け、ファイナンシャル・セキュ
リティ監督委員会とともに重要なプロジェクトの対応を任された指揮および変革チームが設置され
た。
・ 国際的な制裁遵守の枠組、特に取引および顧客のデータベースの監視のためのシステムは引続き強
化された。
・ ファイナンシャル・セキュリティリスク管理システムに寄与する第一および第二段階の統制のため
の監視委員会が設置された。
・ 統制システムは、フランス国内外のファイナンシャル・セキュリティチームの業務のための第二段
階の恒常的統制計画の作成および実施とともに強化された。
マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止
マネーロンダリングおよびテロリストへの資金提供への対抗の一環として、2019年、ナティクシスはフ
ランス、欧州および国際的な機関ならびに公共団体が発行する文書およびレポートから新たな要件を統合
することによって、そのAML-CTFの枠組を強化した。
実施されている規制に従い、ナティクシスのAML-CTFシステムは主に以下の項目から成る。
・ 顧客の受入れ前および受入れ後の間中の事業関係についての詳細かつ最新の情報。
・ 検出されたリスクに基づき顧客を分類するリスクに基づく手法。
・ 自動ツールまたは要求を使用する顧客のデータベースおよび取引のためのスクリーニング・システ
ム。
・ 恒常的かつ周期的な統制を行う監視システム。
・ 警告および関連する金融情報機関へと疑惑を報告する権限を持つ部門に対する疑惑の内部伝達。
・ 従業員訓練および情報システム。
2019 年、ナティクシスのファイナンシャル・セキュリティは指導ツールを強化した。
さらに、Natixis S.A.のファイナンシャル・セキュリティが使用する事前のAML-CTF紹介基準は、
Natixis S.A.およびその子会社の連結範囲にわたる監視の強化の一環として強化され、再設定された。し
たがって、取引または融資が準備できる前に、紹介基準のリストに記載されている１つまたは複数の基準
を満たす、事例についての意見がNatixis S.A.のファイナンシャル・セキュリティによって提供されなけ
ればならない。
テロリストへの資金提供の防止について、ナティクシスは、ナティクシスの事業分野、支店および子会
社のエクスポージャーの評価に基づくCTFリスク予想図についての作業を継続した。さらに、地政学的観察
報告が内部で配布され、それにより人々はこの分野における最新の進展を常に把握し、適切な警戒手段お
よび専門的統制の実施についての指針が提供される。
金融制裁および禁輸措置の遵守
ナティクシスは、対象となる金融制裁および禁輸措置に関する規制を確実に遵守する内部方針および手
続、スクリーニング・ツール、研修ならびに永久的管理統制の枠組を持つ。
同枠組は、金融制裁、特に口座凍結または銀行融資の利用制限の対象となる者または事業体を継続的に
特定する目的で、顧客データベースを検証し、取引を審査にかける手段を利用する。同枠組は、可能な限
り速やかにナティクシスの顧客の口座を凍結することを可能にする。また、禁輸措置手段に基づく制限ま
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たは禁止の対象となる部門、商品または技術に関連する取引を禁止することもできる。禁輸措置の対象と
なる法域は、健全で制限的な手法の一環として、恒常的な監督および高度なデューディリジェンス義務の
対 象となる。
金融制裁の専門家チームは、当行の事業分野および事業体に具体的な支援および助言を行っている。
2019 年、ナティクシスは、ファイナンシャル・セキュリティ部門が指導するプロジェクトの枠組内のス
クリーニング・ツールを改良することにより国際的制裁コンプライアンス枠組を引続き強化した。
不正の防止
不正防止策は、不正防止調整部により、関連する事業分野との協力の下で進められている。この部署は
また、不正リスク管理に向けた基準および原則を草案し実施することならびにフランス国内外のナティク
シスの支店および子会社にわたる不正防止責任者のネットワークの調整について責任を負っている。
すなわち、資本市場業務に関連したリスクは、綿密に監視され、CIBコンプライアンス部門内の専門チー
ムにより監視および実施される特定の第一段階および第二段階の管理下に置かれる。ソーシャル・エンジ
ニアリング型の決済詐欺も恒常的な警戒および専門的な研修を含む特別な予防策の対象となった。最後
に、情報流出のリスクは、重大なリスクとなっているが、不正の専門家およびITセキュリティの専門家を
雇用し、必要に応じて法律および人事機能を用いることにより、特別な管理および調査の対象となってい
る。
汚職の防止
透明性、汚職の防止および経済の近代化に関する2016年12月９日付法律（「サパン２法」として知られ
る。）第17条に定める要件に従い、ナティクシスは、汚職防止の最良国際基準に合わせるため、コンプラ
イアンス枠組の規則および手続のいくつかを強化および追加した。
ナティクシスの最高経営責任者は、汚職防止プログラムの責任を負う。全体的な汚職防止の枠組は、コ
ンプライアンス部門のファイナンシャル・セキュリティ部門内の専門チームによって管理および調整され
ている。この管理および調整は、フランス国内外におけるナティクシスのすべての事業分野、子会社およ
び支店の汚職防止特派員のネットワークに依拠している。ガバナンスは、既存のリスク管理および統制委
員会ならびに特定の委員会の導入を通じて行われている。
汚職防止枠組は、以下を含む。
・ 定期的に更新される汚職リスクマップ
・ 基準および手続。 この基準および手続には、全従業員に共有された汚職の防止および発見を目的と
した規定ならびにこのテーマについての内部規則が含まれる。利益相反状況の防止および管理のた
めの手続、第三者との事業関係を始める際の汚職防止のデューディリジェンスの実施、パートナー
シップの構築または買収および取得の取引実行前ならびに人材採用の監督等の様々な高リスク状況
は、専用の手続を通じて管理されている。寄付または招待の付与／受取り、イニシアチブの支援、
後援、寄付および第三者の報酬を含む高リスクな慣行も一定の手続によって管理されている。
・ 統制システム。 汚職の側面は、特に高リスク状況および高リスクな慣行を取り扱う特定の統制を通
じて既存の恒常的統制システムに完全に組み込まれている。
・ 内部告発システム。 汚職防止プログラムは、ナティクシスの警報システムに基づいている。ナティ
クシスの従業員は、汚職または利益誘導を示唆するようなあらゆる事実または出来事との遭遇を報
告するために警報システムを利用することができる。
・ 研修システム。 これらの規則および手続が普及および使用されていることを確実にするため、必須
のe-ラーニング研修が開始され、特定の研修が、汚職リスクにさらされる可能性が最も高いナティ
クシスのエグゼクティブ委員会の構成員および従業員に対して実施された。
ナティクシスのすべての事業体に適用されるフランス法令に加えて、ナティクシスは、海外業務に適用
される英国賄賂防止法および米国海外汚職行為防止法といった現地の規則を厳格かつ確実に遵守してい
る。
主な汚職防止プログラムの規則および手続は、www.natixis.com上の汚職防止規定に記載されている。
⑤ ITシステム・セキュリティおよび事業継続性部門
ナティクシスは、「サイバー・セキュリティおよび事業継続性」指導委員会の定期的な会議により効果
的な相互作用が保証される、サイバー・リスク管理のための２つの防衛ラインを設置した。IT部門に直属
するITセキュリティ部門は、第１防衛ラインを築き、ナティクシスのITシステムを保護するためのすべて
の業務上の措置を実行する。コンプライアンス部門に直属するITシステム・セキュリティおよび事業継続
性（ITSS-BC）部門は、第２防衛ラインを築く。これら２つの防衛ラインは、共通のセキュリティ・オペ
レーティング・センター（SOC）を共有する。このセンターは、Groupe BPCEのコンピューター緊急対応
チーム（CERT）と直接仕事をする。
ナティクシスは、Groupe BPCEのITシステム・セキュリティ、事業継続性および個人データの保護機能に
も組み込まれている。そのためGroupe BPCEにより定義される方針および手法が適用される。
IT システム・セキュリティ
ITSS-BC 部門は、リスクに基づきその活動を調整する。かかる部門は、オペレーショナル・リスクに関し
て、事業分野の懸案事項のリスク状況および脆弱なIT資産を特定する手法を採用している。リスク評価
は、年間検証の間に実施され得るか、または他のプロジェクトを支援するための作業の一環として完了さ
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れ得る。2019年、ITSS-BC部門は、450近くの事業分野のプロジェクトを監視し、さらに多くリスクに対処
するために、そのうちの半分については特定のセキュリティ要件の公表がされた。
これらのリスクを考慮して、ITSS-BC部門は、ITシステム・セキュリティのすべての分野を対象とする年
間の第二段階の恒常的統制計画を実施している。結果、毎年約6,000の第二段階の統制業務が、アクセス権
の管理およびインターネットにさらされているIT資産に対する侵入テストに特に重点を置き実行されてい
る。
リスクに基づく手法もまた、2018年-2020年戦略プログラムを明確化するために使用された。New Secと
呼ばれるこのプログラムは、主に境界セキュリティに基づく現状モデルを「エアポート」タイプモデルへ
と転換することを目的としている。結果、2019年、かかる部門は、ナティクシスのIT資産をさらに保護す
ることおよび攻撃の探知を強化することを目的とした重要なプロジェクトを継続した。
事業継続性
ナティクシスの事業継続性の枠組は、ITシステムの不便性、インターネットサイトの不便性もしくは重
要なスキルの欠落または仕入先の不足の結果に基づく事象の管理と、各シナリオ（セーヌ川の氾濫、サイ
バー攻撃等）に特有の緊急措置を組み合わせている。
ナティクシスは、第一および第二段階の統制、危機管理の実施ならびにバックアップ・ソリューショ
ン・テストを使用して、この枠組全体を定期的に検査している。
ナティクシスは現在、セーヌ川氾濫、ストライキ等ゆっくりと訪れる危機的状況に適切に対応すること
を可能にするラップトップの膨大な在庫を保有している。
さらに、ナティクシスは、複数年にわたるテスト計画の実行およびサイバー攻撃のシナリオに基づく危
機管理訓練の実施によりサイバー危機下の継続枠組を強化した。
⑥ 個人データの保護
ナティクシスのデータ保護責任者は、ITSS-BC部門に所属し、すべてのナティクシスの事業体に広がる
データ・プライバシー・リエゾンのネットワークを調整する。
この職務の目的は、個人データの保護に関係するすべての規則に対処し、欧州の一般データ保護規則
（GDPR）の遵守を特に確実にすることである。かかる職務活動を監視し、必要とされる残りの連携手段の
管理をするためデータ・プライバシー委員会は定期的に開催されている。かかる連携手段には、IT部門に
よる関連するIT資産の改善のための複数年プロジェクトの開始も含まれている。
ナティクシスは、データ漏えいの対応、個人による権利行使についての要求への対処、当局への紹介の
対応、登記簿の更新および毎年の審査、第二段階の統制計画の実施、研修の必要性への対応、規制の監視
の実施ならびにプロジェクトにおけるデザイン／デフォルトのプライバシーを確実にするといった重要な
プロセスのために、個人データの登録および手続を行っている。
国際的に、EMEA地域およびAPAC地域において、GDPRおよび適用ある現地の規制に関連するギャップ分析
および改善プロジェクトが実施され、2020年も継続される。AMER地域においては、職務組織が再構築さ
れ、ギャップ分析および改善プロジェクトが2020年の実施に向けて準備されている。
(i) 法的リスク
大半の銀行グループと同様、ナティクシスおよびその連結子会社は、係争中の訴訟に関与しており、規制
当局による調査の対象となる可能性がある。
ナティクシスの財務上の立場および／もしくはナティクシスとその連結子会社全体の財務上の立場、また
はそれらの利益性または事業に重要な影響を及ぼす可能性があるとみなされるかまたは近年及ぼしている訴
訟による財政面の影響（2019年12月31日現在の評価による。）は、ナティクシスの連結財務諸表に記載され
ている。
最も重要な争議については、以下に記述する。以下の一連の記述は、かかる争議がナティクシスおよび／
またはその連結子会社へ必ず影響を及ぼすことを指し示すものではない。その他の争議は、ナティクシスお
よび／またはナティクシスとその連結子会社全体の財務上の立場または利益性に重要な影響を及ぼす可能性
がないとみなされるか、またはかかる影響を及ぼすか否かを判断できる段階に至っていない。
① 訴訟手続および仲裁手続
Madoff 詐欺
ユーロで示される、Madoff事件にさらされた資産残高は、2019年12月31日現在で551百万ユーロと見積ら
れ、その時点で全額引き当てられていた。当該エクスポージャーの有効な影響は、ナティクシスに投資さ
れた資産の回収額および当行による特に法的手続に関する措置の結果の両方に依拠する。さらに、2011年
にはこの件について、専門職賠償責任保険の適用について紛争が生じており、承継保険会社に合計123百万
ユーロが拠出されている。2016年11月、パリ控訴裁判所は、Madoff詐欺によりナティクシスが被った損失
に対して、当行が保証された金額については原保険会社が負担する責任があるという商事裁判所の過去の
判決の正当性を示した。2018年９月19日、破棄院は控訴に基づき判決を破棄し、本訴訟を異なる裁判官で
構成されたパリ控訴裁判所に差し戻した。2019年９月24日、裁判所はナティクシスに対して判決を言い渡
し、パリ商事裁判所の判決を覆した。2019年12月、ナティクシスは、破棄院に上訴した。
Bernard L. Madoff Investment Securities LLC （BMIS）の管財人として裁判所が任命したアーヴィン
グ・H・ピカールは、ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所において、いくつかの銀行機関に対して申立
（ナティクシスに対する400百万ドルの請求を含む。）を行うことにより、詐欺発覚の前に受領した金額の
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清算に関する補償請求を行った。ナティクシスは自身に不利な当該主張を否認しており、ナティクシスの
地位を擁護し、自身の権利を保護するために必要な措置を行った。ナティクシスは、本件を予備的に、ま
た は本件の判決の前に棄却することを含む申立を行い、また特定の案件を米国地方裁判所に移転する言及
を撤回する請求を行った。これらの訴訟は多数の判決および申立を待っており、未だ進行中である。2016
年11月の破産裁判所からの判決は、管財人が起こした複数の返還請求を域外的管轄権に基づき棄却するも
のであった。2017年９月、第２巡回裁判所は、BMISの管財人および被告に対して域外的管轄権に基づく破
産裁判所の判決に対する上訴権を直接付与し、そうすることで地方裁判所への中間申立が必要となるのを
避けた。2019年２月、第２巡回裁判所の控訴裁判所は、破産裁判所の域外的管轄権判決を覆した。2019年
８月、ナティクシスは、最高裁判所に対して、第２巡回裁判所に対する上訴を許可するよう申請した被告
団に加わった。かかる許可申請は現在最高裁判所に申請されており、訴訟の審理に合意するか否かについ
て2020年に決断される予定である。
さらに、Fairfield Sentry LimitedおよびFairfield Sigma Limitedの清算人らは、これらのファンドか
ら受益証券の買戻しに係る支払いを事前に受けた投資家に対して多数の法的手続（ニューヨーク州におい
て200を超える法的手続がなされている。）を開始している。これらの手続の一部について、ナティクシス
のいくつかの事業体が被告とされている。ナティクシスはこれらの手続に全く根拠がないものとみなして
おり、積極的に自身の地位を擁護している。これらの手続は数年間停止していたが、2016年10月に破産裁
判所は清算人に対しその当初の請求を修正することを承認した。被告は2017年５月および６月に共同で答
弁した。2018年８月、破産裁判所は、本件を予備的に、または本案判決の前に却下することを求める被告
による却下の申立について判決を下した。裁判官は、申立の１つである対人管轄権についてのみ判決を行
い、被告に対する請求への判断は示さなかった。2018年12月、裁判官は棄却の申立について判決を下し、
清算人の慣習法に関する請求（不当利得、不当利得返還請求、誤払いおよび法定信託）および契約に基づ
く請求を棄却した。しかし、裁判官は、免責条項第546条（e）項を適用するための答弁をする権利を留保
しながらも、イギリス領バージン諸島の法律に基づく請求については棄却の申立を覆した。2019年５月、
清算人は破産裁判所の判決を不服として地方裁判所に控訴した。本件は進行中である。
少数株主擁護連盟により取りまとめられた刑事告訴
2009 年３月、パリ検察庁は、ナティクシスの少数株主により提起され、少数株主擁護連盟（Association
de Défense des Actionnaires Minoritaires（ADAM））により取りまとめられた訴えについて、予備捜査
を開始した。原告が民事手続を開始したため、2010年に司法調査が開始された。2017年２月14日、ナティ
クシスは2007年下半期のサブプライム危機の始まりに送信した２件のメッセージによる虚偽および誤解を
与える情報について調査を受けた。
司法調査の後、2019年６月28日に陪審裁判が命じられた。
かかる陪審審理は、サブプライム危機の結果当時ナティクシスがさらされていたリスクについて説明し
ている、2007年11月25日に発信されたメッセージのみを問題としている。２件目のメッセージについては
免訴された。違反はなかったという主張のもと、ナティクシスは自らを弁護し、刑事裁判所はその判決を
言い渡す。
MMR による請求
2007 年に、Ixis Corporate & Investment Bank（ナティクシスの前身会社）は、Bernard Madoff
Investment Securitiesのファンドに投資するファンドに連動したEMTN（ユーロ・ミディアム・ターム・
ノート）を発行した。Renstone Investments Ltd（MMR Investment Ltdの推定前身会社）は、募集代理人
として行為する金融仲介機関を通じてこれらの債券を50百万ドル購入したと主張している。
2012 年４月、MMR Investment Ltdは、ナティクシスおよび金融仲介機関に対して、購入価格を金融仲介
機関に対して支払ったにもかかわらず、債券を受領していないと主張する共同訴訟をパリ商事裁判所に提
起した。当該主張は、主に債券の購入価格の返還および代替として、同意の瑕疵があったことを理由に、
購入を無効とすることに関連している。
2017 年２月６日、パリ商事裁判所はMMR Investment Ltdのすべての主張を棄却した。2018年10月22日、
かかる判決はパリ控訴裁判所に支持された。MMR Investment Ltdは控訴した。本件は進行中である。
Union Mutualiste Retraite
2013 年６月、Union Mutualiste Retraite（UMR）はAEW S.A.（以前はAEW Europeであった。）に対し、
2006年から2008年にかけて行われたドイツにおける２つの不動産ポートフォリオの取得および運用に関し
て３件の申立を行った。UMRによる請求額は合計149百万ユーロとなった。
2019 年11月末、UMRおよびAEW S.A.は互いに、パリ商事裁判所にて本件を取り下げた。
米国における証券化
2001 年から2007年中頃に実施された住宅ローン担保証券（RMBS）取引に関する５件の個別の法的手続
が、ニューヨーク最高裁判所においてNatixis Real Estate Holding LLCに対して2012年に開始された。
これら法的手続のうち２件が不正行為の告発に関連している。１件は2015年に時効により棄却された。
２件目に関連したいくつかの請求も時効により棄却され、2018年、ナティクシスは、裁判所が本件の本案
判決を下す前に未払いの請求を支払った。
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ナティクシス(E15244)
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これら５件の法的手続のうち３件がナティクシスに対して申立てられ、有資格者を代表したものとされ
ており、ナティクシスは特定の証券化取引により不良担保を買い戻すことができなかったと主張してい
る。ナティクシスはニューヨーク州最高裁判所において自身に対して起訴された請求は複数の理由から根
拠 がないものと見ている。かかる理由には、出訴期限に関する適用ある法律に基づき時効であること（２
件の手続はこれらの理由によりすでに棄却されているが、これらの手続のうち１つの請求の一部は引続き
控訴の対象である。）および原告には訴訟を起こす法的権利もないことが含まれる。
EDA - Selcodis
2013 年11月20日に提起された２件の申立を通じて、SelcodisおよびEDAもまた、ナティクシスおよび他の
２つの銀行に対して、違法契約につき、パリ商事裁判所において申立を行い、かかる行為がEDAに対する保
証の付与拒否および種々のローンの終了の要因となったことを主張している。
Selcodis は裁判所命令による子会社のEDAの清算の結果被った損失について補償を求めており、被告に対
し、32百万ユーロと査定する損害および利息の支払命令を行うことを要求している。EDAは、被告に対し資
金不足分全額を負担する命令を求めており、その金額は裁判所が指定する受取人により算定されるものと
する。
ナティクシスは、これらのすべての申立には根拠がないと考えている。
2018 年12月６日、これらの申立の併合後、パリ商事裁判所はこれらの申立期間が経過しているとの判決
を下し、終了したものとみなした。2019年１月、原告はこの判決に対して控訴した。
MPS 財団
2014 年６月、イタリアの財団であるMPS財団（Fondazione Monte dei Paschi di Siena）は、以前の執行
役員の要請により2011年にMPS財団に対して資金供与を行ったナティクシスを含む11の銀行に対して、行わ
れた資金提供は、MPS財団は貸借対照表合計の20％を超過する債務を保有することができないという同財団
の規則に違反しているという理由で申立を行った。MPS財団により申し立てられている、すべての銀行およ
び前取締役に対する損害の額は、合計285百万ユーロである。
ナティクシスはこれら告発は根拠のないものとみなしている。
管轄権についての異議を受け、シエナ裁判所は2016年２月23日付でフィレンツェ裁判所に本件を照会し
た。本件はフィレンツェ裁判所において依然として進行中である。
フォーミュラファンド
2015 年２月におけるAMFによる、Natixis Asset Management（現在はNatixis IM International）の、特
にフォーミュラファンドの管理についての職業上の義務の遵守についての調査の後、AMFの執行委員会は、
2017年７月25日に命令を下し、警告および35百万ユーロの罰金を下した。執行委員会は、ファンドおよび
構造的マージンに請求された償還費用に関する多数の誤りを発見した。
Natixis IM International はフランスの最高行政裁判所に、この判決を不服として控訴した。2019年11
月６日の判決において、フランスの最高行政裁判所は執行委員会の決定を覆し、罰金を20百万ユーロに減
額した。警告は下されたままである。
さらに、UFC-QUE CHOISIRは、消費者の権利の非営利組織という立場で、2018年３月５日、問題となった
フォーミュラファンドの保有者が被った金融損失の補償を得るために、資産運用会社に対する請求をパリ
地方裁判所に申立てた。本件は進行中である。
Société Wallonne du Logement
2013 年５月17日、Société Wallonne du Logement（SWL）はナティクシスに対し、2006年３月にSWLとナ
ティクシス間で締結したスワップ契約の適法性を係争し、その破棄を求める申立をシャルルロア商事裁判
所（ベルギー）に行った。
SWL のすべての主張は2014年11月28日付のシャルルロア商事裁判所による判決により棄却された。2016年
９月12日、モンス控訴裁判所は係争中のスワップ契約を破棄し、ナティクシスにSWLがスワップ契約の一部
として支払った金額から同契約に基づきナティクシスがSWLに支払った額を差引き、前スワップ契約が終了
していなければ支払うはずであった金額を考慮した額をSWLに対しナティクシスが払い戻す旨の命令を行っ
た。2018年６月22日、ベルギー破棄院はこの判決を覆した。2019年２月、SWLは控訴裁判所に対し控訴手続
を申し立てた。
SFF ／Contango Trading S.A.
2015 年12月、the South African Strategic Fuel Fund（SFF）はいくつかの石油貿易業者に対して一定
の石油埋蔵量を販売する契約を締結した。ナティクシスの子会社であるContango Trading S.A.はかかる契
約のために資金を提供した。
2018 年３月、SFFは南アフリカ最高裁判所（西ケープ州、ケープタウン）においてナティクシスおよび
Contango Trading S.A.を主な相手方として、契約の無効化および公正かつ衡平な賠償金の獲得を目的とし
た訴訟を起こした。
Lucchini Spa
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2018 年３月、Natixis S.A.は他の銀行と連帯して、Lucchini Spaから（特別管理手続下で）ミラノの裁
判所への出頭命令を受けた。Lucchini Spaの管財人は、Lucchini Spaに認められたローン再編契約の履行
に 関する不正を主張した。本件は進行中である。
競争委員会／Natixis Intertitresおよびナティクシス
2015 年10月９日、食事券産業で事業を行う会社は、競争委員会に対し、食事券の発行および承認に関す
る産業の慣行について異議を申し立てた。かかる異議申し立ては、食事券産業で事業を行うフランス企業
数社を対象とし、Natixis Intertitresが含まれている。
2019 年12月17日の判決において、競争委員会は、ナティクシスが食事券市場への新たな参入者を防ぐ目
的で、市場の確保を目的とした極秘情報の交換および一連の合意の採用という２つの行為に加担したと判
決を下した。
Natixis Intertitres は、ナティクシスと連帯して4,360,000ユーロの罰金を言い渡され、他の２つの罰
金と併せて合計78,962,000ユーロの罰金となった。
この判決は、2019年12月18日付の競争委員会のプレスリリースのテーマであった。
ナティクシスおよびNatixis Intertitresは、正式な通知を受領次第、この判決を控訴することを決定し
ている。
Bucephalus Capital Limited ／Darius Capital Partners
2019 年６月７日、Bucephalus Capital Limited（英国法に基づく会社）は、他の会社とともに、パリ商
事裁判所においてDarius Capital Partners（株式の60％をNatixis Investment Managersが保有する、フ
ランス法に基づく会社）に対する請求を行い、特に契約上の関係および様々な事後協定を定めた2013年９
月５日付の包括協定に関して、様々な契約上の義務の不履行について異議を申し立てた。Bucephalus
Capital Limitedは合計178,487,500ユーロを請求した。
Darius Capital Partners は、これらの請求は根拠がないものと考えている。
BCE ／Natixis Wealth Management Luxembourg
2019 年３月18日付の抗議の通知を受けて、2019年10月21日、欧州中央銀行は、Natixis Wealth
Management Luxembourgに1,850,000ユーロの行政処分を科す決定をした。Natixis Wealth Management
Luxembourgは、2016年から2017年の間に大規模エクスポージャー制限および大規模エクスポージャー報告
要件に違反していることが発覚した。本件は現在結審している。
AMF ／NAM Finance
Natixis Asset Management Finance のプロとしての義務の遵守、特に2016年に行われた「効率的なポー
トフォリオ管理」取引付託について調査した後、AMFは、2017年７月17日、会社に対し抗議の通知を発し、
本件をAMF執行委員会に付託することを決定した。2019年９月25日、執行委員会はNAM Financeに１百万
ユーロの罰金を科した。本件は現在結審している。
AMF ／NIM International
上記の件が進行していた間、2017年６月初頭、AMFはNatixis Investment Managers Internationalへの
類似の調査の開始を決定した。2018年６月初頭、AMFはNIM Internationalに対し抗議の通知を発し、AMF執
行委員会に本件を付託することを決定した。2019年９月25日、執行委員会はNIM Internationalに対し２百
万ユーロの罰金を科した。本件は現在結審している。
② 依存関係
ナティクシスは、いかなる特許またはライセンスもしくは産業、商業または財務供給契約にも依存して
いない。
(j) その他のリスク
① 保険業務に関するリスク
Natixis Assurances
Natixis Assurances はナティクシス・グループの保険部門であり、２つの事業に分割されている。
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・ 投資および年金目的の生命保険および養老保険ならびに個人保護保険におけるポートフォリオの開
発に焦点を当てた、個人保険事業。
・ 自動車およびマルチリスク住宅保険、個人傷害保険、法的保護保険、健康保険ならびに損害・災害
保険のポートフォリオの開発に焦点を当てた、損害保険事業。
投資ソリューション活動が優位にあることを考慮すると、Natixis Assurancesがさらされる主なリスク
は、金融リスクである。当行は、引受リスク（生命保険および損害保険の両方）、また取引相手方リスク
にもさらされる。
市場リスク
市場リスクは、その保証元本および保証利益率のコミットメント（ユーロ建て保険では、主要なファン
ドの貸借対照表上58.2十億ユーロ）を支持する金融資産を通じて、子会社のBPCE Vieが大部分を負担す
る。当行は、資産価値の減損リスク（株式の低下または不動産市場の下落、スプレッドの拡大、金利の引
き上げ）にさらされ、また保証元本および保証利益率に見合う十分な収益を生み出さない金利の低下のリ
スクにさらされる。このリスクに対処するため、近年、BPCE Vieは、最低保証利益率を持つ保険のみを販
売してきた。保険の95％超は最低保証利益率が０である。最低保証利益率の平均は0.13％である。
市場リスクに対処するため、利益率の源泉は、特に新たなアセットクラス（経済への資金供給、インフ
ラストラクチャー等）への投資を通して、多様化されてきた。この多様化は、年ごとに規定され、規制上
の制約、保険契約者へのコミットメントおよび商業的要件を考慮に入れた、戦略的配分により管理され
る。
信用リスク
信用リスクは、Natixis Assurancesの基準および内部制限に従って、監視および管理されている。2019
年12月31日現在、確定利付ポートフォリオの67％がA-以上の格付を有する有価証券に投資されている。
生命保険引受リスク
生命保険の引受けがさらされている主なリスクは、投資ソリューションの活動に関係している。特に低
金利の環境では、最大のリスクは、有価証券の再投資により主なファンドの利益率が希薄化することによ
る、償還の減少および／またはユーロ建てビークルへの過度の流入のリスクである。ユニットリンク保険
への流入を優先させるため、ユニットリンク商品の創出およびユニットリンク保険の広報キャンペーンの
構築ならびに顧客およびネットワークをターゲットとする広報キャンペーン等の措置が取られている。
損害保険引受リスク
Natixis Assurances がさらされる損害保険の引受リスクは、その子会社であるBPCE Assurancesが負担す
る。
・ 保険料リスク：保険契約者から支払われた保険料が転換リスクに相当することを確実にするため、
BPCE Assurancesは、ポートフォリオ監視策を実施し、これにより各保険は３年間にわたる実績に基
づき評価が行われている。保険金請求のタイプ、保険金請求の数、その費用および問題となる活動
に特有のその他の変数（例えば債務の度合いおよび自動車保険の配当金／違約金）がその結果に影
響を与えている。この監視策は、多額の保険金請求により生じる潜在的リスクの検知や十分な再保
険の補償範囲の手配にも寄与している。
・ 損失リスク：棚卸しが行われるごとに、専門家により広く認識され、規制機関により要求された方
法に基づき、支払われるべき保険金請求に備えた準備金の数理的評価が行われる。
・ 異常災害リスク：異常災害リスクとは、多数の保険金請求を生じさせるような重大な事態（暴風
雨、民事責任のリスク等）に対するエクスポージャーである。したがって、このリスクについて
は、例えば自然災害もしくは攻撃等が生じた場合には政府により、または特に暴風雨もしくは民事
責任請求が生じた場合には民間の再保険会社により、または再保険プールを通じて、再保険が掛け
られる。
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取引相手方リスク
Natixis Assurances がさらされる取引相手方リスクは、主に再保険の取引相手方に関するものである。
再保険会社の選択は、当該リスクを管理する上で重要な構成要素である。
・ Natixis Assurancesは３つの国際的に認識された格付機関のうちの少なくとも１つによる金融格付
の対象となる再保険会社と取引を行っており、かかる再保険会社はスタンダード＆プアーズのA-以
上に相当する格付を有する。
・ 複数の再保険会社を利用することで、取引相手方の多様化が保証され、取引相手方リスクを制限で
きる。
Coface
その活動を通して、Cofaceは、戦略リスク、信用リスク、金融リスク、オペレーショナル・リスクおよ
びコンプライアンス・リスクならびに再保険リスクという５種類のリスクにさらされている。２種類の主
要なリスクは、信用リスクおよび金融リスクである。
信用リスク
信用リスクは、債務者の不払いによる当行グループの保険契約者が有する債権の損失のリスクとして定
義される。Cofaceは多くの手続を通じて信用リスクを管理しており、その範囲には商品に関する保険期間
の承認、価格設定、信用リスクヘッジの監視およびポートフォリオの多角化が含まれている。エクスポー
ジャー（国、部門、債務者等）の集中は、信用リスクを悪化させ得る。伝統的に、Cofaceは頻発リスクと
イベントリスクとを次のように区別をしている。
・ 頻発リスクとは、多数の債務者からの滞納が突然大幅に増加するリスクのことである。このリスク
は、瞬間損害率(注１)の監視を行うことで、各地域および国につき測定される。エクスポージャー
およびポートフォリオの監視に関して、当行グループは、リスクの精密な管理を開始した。このた
め、延滞額は、上級経営委員会によって毎週、および当行グループの引受委員会によって毎月、分
析される。異なる引受業務部についての損害率も、Cofaceの連結レベルで監視される。
( 注１) 瞬間損害率とは、損失率の変動を再現する週ごとの指標である。これは各地域および各国において監
視され、引受会社がポートフォリオにおける変動を監視し、悪化を検知することができるように、ひ
いては可能な限り速やかに是正措置を導入するべくCofaceにより毎週報告される。
・ イベントリスクとは、同一の債務者もしくは債務者グループについて記録された異常に高い損失、
または同一の国にかかる損失の累積のリスクのことである。イベントリスクは、Coface Reの再保険
により補填されている。
各地域および国の毎週および毎月の監視に加えて、Cofaceは次の内容に基づく体制を敷いている。
・ 債務者ごとの特定の額を超過する保険請求準備金の集中。これについてはその後、情報、引受けお
よび回収の実績を向上させるために、事後分析が行われる。
・ リスク引受けレベルでの監視は、債務者リスク評価（DRA）に基づく未払負債の一定のレベルを超
え、Cofaceの引受部門による承認および全体予算の設定が必要となる。
・ すべての債務者を網羅するDRAリスク評価システム
信用リスクのポートフォリオの多様化
債務者の債務不履行、一定の事業部門における停滞または所定の国における有害事象が全体的な請求費
用に過度な影響を有しているリスクを最小限にとどめるために、Cofaceは多様化した信用リスクのポート
フォリオを維持している。この保険契約には、契約中の信用限度の変更を可能にする条項も含まれてい
る。さらに、Cofaceのリスクの大多数が短期のものである（全未払負債の95％）という事実によって、比
較的速やかに当該債務者または債務者グループのために保証するリスクを軽減し、その支払能力の低下を
予測することが可能になる。
当行グループの信用リスク基準の遵守を保証するために、レベル２の管理が設けられている。
以下のグラフは、2019年12月31日時点のCofaceが被る信用リスク・エクスポージャーの合計別の債務者
の内訳を示す。
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金融リスク
Coface は、その戦略的配分の明確化、保険会社を制御する規則およびその負債の管理に関する制約を通
じた金融リスク管理を含む投資方針を施行している。従って、金融リスクの管理は、基準および管理の厳
格なシステムに基づいており、以下を定期的に検討している。
・ 金利リスクおよび信用リスク：Cofaceの配分の大多数は、確定利付商品であり、安定的かつ経常的
な収益を保証する。債券ポートフォリオの総合的な最大感応度は、意図的に４を上限と定められて
おり、2019年12月31日現在3.9であった。ギリシャのソブリン債はいまだにエクスポージャーにさら
されていない。当行グループは、利益率の上昇から恩恵を受け、様々な利上げまたは現在のヘッジ
費用の減少に適応するために、アジアおよび北米におけるエクスポージャーを維持しながら、新興
国を主として2019年に国際的多様性を増大し続けた。2018年、金利ヘッジは、欧州のソブリン債へ
のエクスポージャーの一部に適用された。かかる金利ヘッジは、2019年第１四半期に売却された。
・ 為替リスク：Cofaceの投資対象の大多数はユーロ建てである。その他の通貨を使用する子会社およ
び支店は、同様の一致原則を遵守しなければならない。2019年、特にドル建て、英ポンド建て、カ
ナダドル建ておよび豪ドル建ての債券投資を保護するために、Cofaceは、欧州の事業体を組み合わ
せたポートフォリオにおけるユーロに対するヘッジを組織的に設定した。
・ エクイティ・リスク：エクスポージャーはポートフォリオの10％を下回るように上限が定められて
おり、主要事業に関連してユーロ圏に集中させられている。2019年12月31日現在、上場株式は投資
ポートフォリオの６％に相当した。これらの投資は、ユーロ・ストックス指数上のプット・オプ
ションの買入れを通じて投資ポートフォリオの50％がヘッジの対象であった。このヘッジは、投資
および保有株式の未実現のキャピタル・ゲインまたはキャピタル・ロスの額に従って調整され得
る。
・ 取引相手方リスク：どの取引相手方に対しても、短期エクスポージャーの例外的な除外を除き、最
大エクスポージャーは運用資産の５％に設定されている。債券の92％超が投資適格債であり、BBB-
以上の平均格付を保持している。
・ 流動性リスク：2019年12月31日現在、債券ポートフォリオの48％は、３年未満に満期が到来するも
のであった。ポートフォリオの圧倒的多数はOECD市場に上場されており、現時点で流動性リスクは
低いと考えられている。
Coface の投資方針遵守に対するレベル２の管理もまた行われている。
ソブリンリスクに対するエクスポージャー
（この情報は、法定監査人により認定された財務書類の一部を構成している。）
ソブリン債（Natixis AssurancesおよびCoface）に対するエクスポージャーは、保険契約者および生命
保険に特化した保険会社の間で共有メカニズムが適用される前の正味帳簿価額として以下の表に示されて
いる。
エクスポージャー （正味帳簿価額 単位：百万ユーロ）
2019 年12月31日
ドイツ 328
オーストリア 107
ベルギー 1,094
スペイン 818
米国 235
フランス 9,057
香港 111
イタリア 955
ルクセンブルグ 679
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ポーランド 122
ポルトガル 199
シンガポール 100
スロバキア 102
その他主権国 592
合計 14,499
② 戦略リスク
戦略リスクは、以下により構成される。
・ 選択した戦略に付随するリスク。
・ またはナティクシスが戦略を遂行できないことにより生じるリスク。
戦略リスクは、取締役会がこれを監視しており、戦略委員会によるサポートを受けて、ナティクシスの
活動を導く戦略を少なくとも年に一度見直している。取締役会はまた、戦略的投資計画に加え、とりわけ
ナティクシスの業績、その貸借対照表の構造またはリスク特性に重大な影響を及ぼす可能性がある取得お
よび処分といった取引を承認している。
上級経営陣は、上級経営委員会の支援を受けながら、ナティクシスの戦略を定め、推し進める役割を
担っている。
これら様々な組織のメンバーについては、「第５ 提出会社の状況－３ コーポレート・ガバナンスの
状況等」に記載されている。取締役会の社内規定については、会合の招集手続を含めて、本書の「第５
提出会社の状況－３ コーポレート・ガバナンスの状況等－（１）コーポレート・ガバナンスの概要－(2)
コーポレート・ガバナンスの管理および監督－(a) 取締役会」を参照のこと。
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(3) バーゼル３Pillar Ⅲの開示
(a) 資本管理および自己資本
① 規制上の枠組
2014 年１月１日以降、資本要求指令（CRD）４および資本要求規則（CRR）は、バーゼル３規制を欧州に
適用した。CRD４は、2014年11月３日付フランス省令によりフランス法に制定された。
この規制上の枠組は、金融機関の財政力を強化することを目的としており、以下をもたらした。
・ 規制上の自己資本要件を満たす資格のある資本項目の定義の強化。
・ 特にデリバティブの取引相手方リスクに関する強化された規制上の自己資本要件。
・ 特にCET１資本および資本バッファーに関する遵守率の増加。
－資本保全バッファー：リスク・エクスポージャー合計の2.5％を占める。
－カウンター・シクリカル・資本バッファー：つまり、かかるエクスポージャーの額により補正さ
れた、ナティクシスがリスク・エクスポージャーを有する各国のカウンター・シクリカル・資本
バッファーの平均である。2019年にフランスにおいて適用される比率は0.25％である。
－システミックリスク・バッファー：つまり、BPCEなどのグローバルなシステム上重要な銀行（G-
SIBs）向けの追加要件である。ナティクシスには、このバッファーは適用されない。
・ さらに、配当金支払い、その他Tier１（AT１）劣後債に係る利息および変動報酬（最大分配可能
額、つまりMDA）を制限するためのメカニズムを含む、その他のメカニズムが導入された。
これらの新たな規定はすべて、新たな要件を徐々に実施することを目的としており、段階的なメカニズ
ムを伴うものであった。
バーゼル２、バーゼル３に基づき、規制上の要件は、以下の３つの柱に分類される。
・ Pillar Ⅰ：取り得る様々な手法および最低遵守要件に基づきリスクおよび資本の測定を規定する一
連のルール
・ Pillar Ⅱ：銀行監督機関の役割を管理するメカニズム（機関がリスクならびに内部統制および監督
システムに基づき、各機関の個別の規制上の自己資本要件を定義することができるようにする。）
・ Pillar Ⅲ：被ったリスクの程度、自己資本および経営の妥当性を強調する多くの項目を開示するこ
とを機関に要求する。このメカニズムは、EBAによる新ガイドラインの発行に伴い、2016年に大幅に
改善された。
最終的に、2014年11月現在、欧州中央銀行が主要な欧州の銀行の監督に対して直接的な責任を負ってい
る。これ以降、この新たな監督枠組の実施が継続している。監督上の検証・評価プロセス（SREP）を利用
して、ECBは各機関が遵守する比率レベルを設定している。その範囲内にある各機関は、Pillar ２要件
（P2R）およびPillar ２指針（P2G）に割り当てられている。
SREP プロセスの結果、ナティクシスは、2019年におけるCET１比率を9.2％、Pillar Ⅱ（P2Gを除く。）
に関しては２％および資本保全バッファーに関しては2.5％ならびにカウンター・シクリカル・資本バッ
ファーに関しては0.2％を遵守しなければならない（2018年においては、8.44％の段階的CET１比率（この
うち1.875％が資本保全バッファー）が要求された。）。
② 健全性のための連結の範囲
CRR 第19条に基づき、以下の原則に基づく規制上の連結の範囲が設定された。
保険会社を除く事業体のうち、完全連結会社または法律で規定された連結の範囲に基づく持分法による
連結会社は、規制上の連結の範囲に含まれている （「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸
表－連結財務諸表注記」の注記19を参照のこと。） 。当行グループの保険会社は、規制上の連結の範囲に
基づく持分法により計上されている。
③ 資本の構成
CRR が導入した規定およびACPRが定義する国家の規定によると、（資本の簿価に基づき計算される）規制
上の自己資本とは、以下の３つの分野からなる。
各分野は、連結財務書類から抜粋され、直接または閾値を対象とし、控除を自動的に適用して再表示さ
れた負債項目からなる。
規制上の自己資本は、CRRの本格展開を支援するため、2021年まで段階的実施措置および経過措置の対象
である。2019年１月１日以降、段階的実施措置の完了後は、経過措置のみが依然として有効であった。
普通株式等Tier１（CET１）
CET １は、以下の修正再表示とともに株主資本（再分類されたハイブリッド証券を除く。）を用いて計算
されている。
・ 配当金見積額
・ のれんおよび無形固定資産
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・ ヘッジ目的デリバティブにおける回収可能な未実現損益
・ 発行済債券および金融商品の自己の信用リスク（負債価額調整）
・ 慎重な評価調整
・ 出資比率における予定損失および信用損失に対する予定損失の引当金の不足
・ 確定給付コミットメントの再評価調整
・ ノンバンクの非支配持分
・ 規則に定められた閾値を超過する銀行の非支配持分
・ 売却可能資産の回収可能な損益
・ 会社の支配下にある株式および株式持合い
・ 金融機関が発行する資本商品の非重要持分の閾値１の超過分
・ 金融機関が発行する資本商品の重要持分の閾値２の超過分
・ 将来の収益に依拠し、一時的差異により生じる繰延税金資産の閾値２の超過分
・ 閾値２に関して控除されない金額に共通する閾値３の超過分
・ その他Tier１資本 （下記を参照のこと。） の超過分の控除
・ 将来の収益に依存するが、一時的差異に関連しない繰延税金資産
その他Tier１（AT１）資本
AT １は、下記より構成される。
・ 段階的実施の措置の適用後にAT１として認識される劣後負債性金融商品
・ 当該カテゴリーから行われた控除
・ Tier２資本 （下記を参照のこと。） の超過分の控除
委員会施行規則第1423/2013号（別紙Ⅱ）により要求される2019年12月31日現在でその他Tier１資本に計
上された負債性金融商品およびそれらの特徴についての詳細は、ナティクシスのウェブサイト
（www.natixis.com） で閲覧可能である。
Tier ２（T２）資本
T ２資本は、下記より構成される。
・ 段階的実施の措置の適用後にT２資本として認識される劣後負債性金融商品
・ 当該カテゴリーから行われた控除
・ 予想損失に関する余剰引当金
委員会施行規則第1423/2013号（別紙Ⅱ）により要求される2019年12月31日現在でTier２資本に計上され
た負債性金融商品およびそれらの特徴についての詳細は、ナティクシスのウェブサイト
（www.natixis.com） で閲覧可能である。
④ 2019年における規制上の自己資本、自己資本規制要件および比率の変更
規制上の自己資本および自己資本比率
以下は、主要な構成要素ごとに2019年のCET１、Tier１およびその合計の比率を示している。比較対象と
して2018年の同じ比率も示している。
バーゼル３／CRRの規制上の枠組およびPillar Ⅰの適用により、2019年にそれぞれ7.21％、8.71％およ
び10.71％であり、2020年にそれぞれ7.34％、8.84％および10.84％である累積的安全バッファーに加え、
同比率はそれぞれ最低基準の4.5％、６％および８％を超えていなくてはならない。
資本比率合計
( 単位：百万ユーロ) 2019 年12月31日 2018 年12月31日
株主資本（グループ株式） 19,396 19,916
超劣後債務（DSN） 1,978 1,978
永久劣後債（PSN） 0 0
連結株主資本（グループ株式）（DSNおよびPSNを除く。） 17,418 17,938
非支配持分（段階的実施措置前の額） 286 241
無形資産 (479) (580)
のれん (3,385) (3,330)
株主総会で提案された配当金の額および費用 (977) (944)
控除金、健全性の修正再表示ならびに段階的実施の措置 (1,696) (1,374)
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普通株式等Tier１資本合計 11,168 11,951
超劣後債務（DSN）および優先株式 2,165 2,145
その他Tier１資本 0 0
Tier １控除金および段階的実施措置 (22) (22)
Tier １資本合計 13,311 14,074
Tier ２商品 2,996 3,131
その他Tier２資本 26 34
Tier ２控除金および段階的実施措置 (760) (761)
資本全体 15,573 16,477
リスク加重資産合計 98,990 109,225
信用リスク加重資産 73,117 84,245
市場リスク加重資産 11,109 9,635
オペレーショナル・リスク加重資産 13,733 15,345
その他リスク加重資産 1,031
自己資本比率
普通株式等Tier１比率 11.3 ％ 10.9 ％
Tier １比率 13.4 ％ 12.9 ％
資本比率合計 15.7 ％ 15.1 ％
普通株式等Tier１（CET１）資本は、主に以下の要因により前年比でわずかに0.8十億ユーロ減少し、
2019年12月31日時点で合計11.2十億ユーロとなった。
・ 普通純利益（リテール・バンキング業務の売却後のキャピタル・ゲインを除く。）のプラス0.3十億
ユーロの予想配当純額
・ その他の包括利益（株主資本に直接計上される回収可能な損益およびユーロ／ドルの為替レートの
変動に関連する為替相場の影響）のプラス0.4十億ユーロの変動
・ のれんおよび無形資産（0.1十億ユーロ減）、繰延欠損金に対する繰延税金資産（0.1十億ユーロ
減）ならびに2019年において最初のSRFおよびDGSに差し入れられた保証金（0.1十億ユーロ減）に関
する適正な控除
・ 永久超劣後債（支払いおよび換算の影響）のマイナス0.2十億ユーロ
これらの要因に加えて、リテール・バンキング事業の売却およびBPCE S.A.による買収に関連した影響
は、当期中の特別配当金マイナス1.5十億ユーロの支払いが、売却に関連するプラス0.6十億ユーロのキャ
ピタル・ゲインと一部相殺され、マイナス0.9十億ユーロの影響となった。
その他Tier１資本は、2.1十億ユーロとなり、安定を保っていた。
Tier ２資本は、わずかに減少して2.3十億ユーロとなり、当期中の発行に係る割引は合計0.1十億ユーロ
となった。
リスク加重資産 は、2019年に99.0十億ユーロとなり、10.2十億ユーロ減少した。
2019 年12月31日時点でのリスク加重資産
オペレーショナ
( 単位：十億ユーロ) 信用リスク CVA 市場リスク ル・ リスク RWA 合計
2018 年12月31日時点でのバーゼル３ 82.6 1.7 9.6 15.3 109.2
為替レートの変化 0.3 0.3
事業活動の変化 4.8 (0.3) 0.4 4.9
リスク・パラメーターの改善 (1.8) 1.6 (0.2)
金融投資の取得および処分 (11.7) (2.0) (13.7)
保証の影響額 (1.5) (1.5)
2019 年12月31日時点でのバーゼル３ 72.7 1.4 11.2 13.7 99.0
当期中の信用リスクにおける9.9十億ユーロの減少は、主として以下の要因によるものであった。
・ 専門金融サービス（SFS）部門のリテール・バンキング事業の売却および2019年度第１四半期のBPCE
S.A.による買収（12.7十億ユーロ減）、アセット・マネジメント（WCM Investment Management、
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Fiera CapitalおよびMassena Partners）の買収による相殺ならびに合併と買収（Azure Capital）
およびプラス1.0十億ユーロの支払い（Titres Cadeaux）
・ ドルに対するユーロの上昇による影響（0.3十億ユーロ増）
・ コーポレート・バンキングおよびインベスメント・バンキングに集中した残高の増加（5.8十億ユー
ロ増）
・ 主に、エクスポージャーの満期の短縮によるリスク・インプットの影響（1.8十億ユーロ減）
・ 保証の影響額のマイナス1.5十億ユーロ
CVA における0.3十億ユーロの減少は、主に2019年末のエクスポージャーの減少による変動に起因する。
2019 年12月31日現在、市場リスクは、主に承認された範囲において1.6十億ユーロ増加して、11.2十億
ユーロとなった。
オペレーショナル・リスクは、1.6十億ユーロ減少した。かかる減少は、2016年の基準指標が2019年のベ
ンチマーク指標に代わったこと（0.4十億ユーロ増）により相殺された専門金融サービスの事業体の売却
（2.0十億ユーロ減）に関連するものであった。平均の計算には、過去３年間の平均指標を用いる。
⑤ 資本計画
資本計画は、ナティクシスの自己資本目標を定め、継続的にすべてのコンパートメントにおける規制上
の自己資本要件の遵守および当該機関が定義するリスク選好と自己資本を一致させることを保証し、なら
びに資本配分および事業分野の利益性をそれぞれ適応させるという要素からなる。
したがって、完全適用CET１比率は、ニュー・ディメンション戦略計画に基づき、当該計画の終了時に
11.2％に到達することにより、2020年末までに11.0％の目標を達成する。完全適用CET１比率は、2019年12
月31日現在11.28％であり、ナティクシスは当該ベンチマークに完全に沿っている。
資本計画システムは、最終的に、監督機構、株主および投資家の要件を満たすことを目的として、すべ
てのプロセスを適応させている。
・ 自己資本に関して設定した目標の継続的な維持
・ 資本要件の（規範的および経済的な）測定およびステレス・シナリオ（ICAAP）におけるナティクシ
スの回復力の監視のための内部手法の展開
・ ナティクシスの全体的な自己資本方針の枠組における、事業分野の活動個別の資本要件の見積り
・ 規制上の変更およびナティクシスの多様な事業分野に対するそれらの影響の予測
・ 事業の資本消費およびバーゼル３／CRRリスク加重資産に基づく収益性を分析するシステムの実施
・ 事業要件、収益性および主軸の事業部門間のバランスを考慮に入れ、戦略的計画および年次の予算
編成手続の枠組における事業分野の資本配分
見通し
現在の資本計画は、新たなCRR２／CRD５パッケージの発効およびSRBの政策の一環としての破綻処理規定
である新たなBRRD２／SRMR２の施行といった短期から中期における変化を先取りする役割を果たしてい
る。
概してGroupe BPCEと共に、ナティクシスは、2018年に単一破綻処理委員会（SRB）によって要求された
とおり、負債に関する詳細な情報の収集に貢献した。BRRD指令およびSRBの政策の定期的な更新により、こ
の新たな比率の準備のメカニズムは進行している。
(b) その他の規制比率
① レバレッジ比率
バーゼル委員会は、レバレッジリスクの管理に関するシステムを立ち上げた。同システムは、CRRに含ま
れ、レバレッジを、Tier１資本を貸借対照表上のエクスポージャー（デリバティブおよび再購入契約にお
ける一部修正再表示後）およびオフバランスシート上のエクスポージャー（貸借対照表と同等の変換係数
を適用後）で除したものと同等であると定義する。CRRは、2015年３月31日に発効された委任法令により改
訂された。かかる改訂を考慮した報告のテンプレートは、実施期限に従って、2016年９月30日からのみ使
用されている。
Pillar Ⅱに基づき、レバレッジ比率は、2014年１月１日現在で計算され、監督機関に報告されなければ
ならない。かかる公表は、2015年１月１日現在において強制されている。
ナティクシスは、（委任法令に規定された規則に従い）レバレッジ比率を計算および公表し、検討中の
目標比率に収束するために必要な措置を実施する準備が既にできている。
会計上のエクスポージャーおよびレバレッジ・エクスポージャーの比較（LR1）
項目 ( 単位：百万ユーロ) 2019 年12月31日 2018 年12月31日
財務諸表において報告された連結資産の合計 513,170 495,496
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会計目的であるが規制上の連結の範囲外で連結されている銀行、財
(105,920) (100,864)
務、保険または商業の事業体への投資に関する調整
（業務上の会計の枠組に従い貸借対照表上で認識されるが、規則
（EU）第575/2013号「CRR」第429(13)条に従いレバレッジ比率エク
スポージャーの測定から除外される受託資産に関する調整）
デリバティブ金融商品に関する調整 (28,956) (26,969)
証券金融取引に関する調整（買戻し取引およびその他の種類の有担
(15,612) (17,774)
保ローン）
オフバランスシート項目（与信相当額へのオフバランスシート・エ
38,494 39,614
クスポージャーの算定等）に関する調整
その他の調整 (19,300) (16,539)
レバレッジ比率エクスポージャー 381,876 372,964
うち、関連会社に関連するエクスポージャー 56,614 38,808
325,262 334,156
関連会社に関連するエクスポージャーを除く。
② レバレッジ比率の監督
ACPR の監督の対象である銀行部門、決済サービス部門および投資サービス部門の企業の内部統制に関す
る2014年11月３日付フランス省令に基づき、対象となる企業は、全体的な限度枠を設定し、また過度のレ
バレッジリスクを検出し、管理し、および監視するための方針ならびにプロセスを構築することを要求さ
れている。
これに従い、ナティクシスは以下を構築した。
・ 過度のレバレッジリスクの管理および監視に関する、CEOが議長を務めるALM委員会の権限の下での
統治システム （「(2) リスク管理－(g) 貸借対照表上の管理－① ガバナンスおよび組織構成」を参
照のこと。） 。
・ 過度のレバレッジリスクに関する専門リスク方針。特に、ALM委員会は、「厳格な」比率が適用され
た３％の規制上の最低要件を確実に遵守するために、各四半期末に４％を超える「財務コミュニ
ケーション」レバレッジ比率（内部取引を算定基準から除く。）をテストすることを決定した。
・ ALM委員会により提案され、リスク委員会により承認されたナティクシスのレバレッジ比率に適用さ
れる全体的な限度枠および警戒閾値。
財務管理部門が構築したオペレーショナル監督に従い、ナティクシスは、自己が設定したレバレッジ比
率目標を達成した。
③ 大規模エクスポージャー比率
大規模エクスポージャー比率
大規模エクスポージャーの監視に関する規制は、2014年に改訂され、現在はCRRの一部である。
これらの規制は、「グループ・ヘッド」として知られるブランドの下にグループ化された一連の取引相
手方に関連するリスクに対するナティクシスのエクスポージャーを制限することを目的としている。これ
らの規制の遵守状況は、毎日測定され、各グループ・ヘッドに関連するリスク加重資産（RWA）が、現在ナ
ティクシスの総資本の10％に設定されている大規模エクスポージャーの限度を機械的に下回ることが確保
されている。ナティクシスは、2019年を通してかかる要件を遵守した。
(c) 担保付資産および無担保資産
リファイナンスの業務、とりわけ買戻契約の一環として、ナティクシスはその資産の一部を担保として
差し出すことを要求されている。ナティクシスはまた、担保を受け取り、その一部を担保として再度利用
することができる。
以下は、担保付資産および無担保資産の開示についての手法に関する規制を制定した2017年９月４日付
委員会委任規則（EU）第2017/2295号に従って提供された情報である。
以下のデータは、2019年の４つの四半期の中央値に基づき計算されたものである。
担保付資産の 担保付資産の 無担保資産の 無担保資産の
帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
うち
うち
理論上
理論上
適格な 適格な うち うち
テンプレートＡ EHQLA EHQLA EHQLA EHQLA
‐担保付資産および無担保資産 および および および および
( 単位：百万ユーロ) HQLA HQLA HQLA HQLA
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報告機関の資産 52,229 20,705 350,228 18,387
持分金融商品 18,531 13,626 11,923 7,397
債務証券 14,322 6,592 14,322 6,592 15,564 11,028 15,564 11,028
うちカバード・ボンド 63 25 63 25 730 599 730 599
うち資産担保証券 0 0 0 0 426 0 426 0
うち国債 6,588 6,415 6,588 6,415 9,897 9,879 9,897 9,879
うち金融機関が発行する証券 5,719 0 5,719 0 3,051 0 3,051 0
うち金融機関以外が発行する
証券 1,003 99 1,003 99 1,672 559 1,672 559
その他の 資産 19,450 0 320,658 0
無担保
受領担保および担保として
受領担保および発行済の
利用可能な発行済の
自社担保付債務証券の公正価値 自社債務証券の公正価値
うち理論上
テンプレートＢ‐ 受領担保
( 単位：百万ユーロ) 適格なEHQLA うちEHQLA
およびHQLA およびHQLA
報告機関が受領した担保 166,667 149,808 55,531 18,448
コールローン 0 0 0 0
持分金融商品 39,181 28,580 27,529 2,746
債務証券 129,971 121,953 23,428 15,881
うちカバード・ボンド 1,963 1,449 935 630
うち資産担保証券 7,274 3,273 3,345 427
うち国債 115,718 115,458 13,770 13,070
うち金融機関が発行する証券 2,716 0 2,217 0
うち金融機関以外が発行する証券 2,146 590 2,943 904
コールローン以外の貸付金および債権 0 0 3,115 0
その他の受領担保 0 0 1,828 0
うち 0 0 0 0
担保付債券または自社資産担保証券以外の
発行済自社債務証券 0 0 1,018 0
発行済かつ担保として差し入れていない自社担保
付債券または自社資産担保証券 0 0
資産、受領担保および発行済の自社債務証券合計 218,715 149,808
担保付債券または
担保付資産により保証された
有価証券以外の資産、
テンプレートＣ‐担保付資産の源泉 関連する負債、偶発債務 受領担保および発行済の自社債
( 単位：百万ユーロ) または貸付有価証券 務証券
主要金融負債の帳簿価額 137,884 134,166
テンプレートＤ ‐ 追加情報
2019 年12月31日現在、貸借対照表の資産および受領担保付資産の合計は、218,715百万ユーロであった。
これらの種類および債務の源泉別の内訳は以下のとおりである。
・ 特に証券貸付および買戻契約を含む証券取引（合計199,628百万ユーロ）
・ カバード・ボンドのビークル（Natixis Pfandbriefbank）により担保される担保付債権（合計1,120
百万ユーロ）
・ カバード・ボンドの資産プール以外のビークルのうち中央銀行のリファイナンスまたはその他の市
場ビークル等の担保付債権（合計4,670百万ユーロ）
・ デリバティブ・ポジションに対するマージンコールに関する支払いによる担保付資産（合計13,764
百万ユーロ）
ナティクシスは、以下の資産については通常の業務の過程において担保されないと考えている。
・ 要求払いのローン（2019年12月31日現在、29,034百万ユーロ、すなわち無担保資産の８％）
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・ デリバティブ（2019年12月31日現在、61,219百万ユーロ、すなわち無担保資産の17％）
(d) 流動性要件のカバレッジ比率
Ａ‐ 規制上の流動性比率
2010 年に、バーゼル委員会は新たな流動性リスクの測定方法を導入した。
・ 流動性カバレッジ比率（LCR、2013年１月）は、短期流動性比率であり、ストレス・シナリオにおい
て、銀行が30日間の純現金流出額を補填するための十分な流動性資産を確実に保有することを目指
している。
・ 安定調達比率（NSFR、2014年10月）は、銀行に対して安定した資金調達プロファイルを維持するこ
とを要求し、満期転換を１年未満に制限することにより、銀行部門の回復力を強化するために開発
された長期の構造的流動性比率である。
これらの新たな規則は、2014年１月１日からの観察期間において実施されるべき提出義務を策定し、こ
れらの健全性要件の実施条件を定めた、2013年６月26日付規則（EU）第575/2013号により欧州連合に制定
された。LCRに関して、2014年10月10日に公表された委任規制（EU）第2015/61号が、2015年10月１日に発
効した。NSFRについては、バーゼル委員会は2018年以降に最低要件として適用することを望んでおり、
2021年６月28日に施行されるNSFRに関する規制（EU）第2019/876号（「CRR２」）により欧州で施行され
た。
これまでに、欧州規則は以下の事項を要求している。
・ 2015年10月１日からのLCRの遵守。最低要件は2017年１月１日時点で80％、2018年１月１日から
100％となる。
・ 一切の比重を適用されることなく、（金額および期間について）完全に記載された安定調達におけ
る四半期書類。
ナティクシスは、LCRを連結ベースで決定しており、その流動性ポジションとこれらの新しい測定基準に
関連する流動性カバレッジ要件を操作的に管理し、最低比率を100％と設定している。ナティクシスはその
既知の法律の解釈に基づき、当行グループのNSFRへの寄与を定期的に評価する。
LCR ‐ 流動性資産バッファー
2014 年10月10日付委員会委任規則（EU）第2015/61号では、流動性資産および短期の流動性危機が生じた
場合の資金調達ニーズに応えるために利用された流動性バッファーに適格となるために満たさなければな
らない流動性基準について定義している。
流動性資産は、30暦日の流動性ストレス・シナリオにおいて多数の内在的要件（発行体、格付、市場流
動性等）および業務上の要件（資産の利用可能性、多様性等）を満たさなければならない。
流動性資産バッファーは、規制上の意味においては、LCR（HQLA）の分子であり、主に以下により構成さ
れている。
・ レベル１流動性資産、すなわち中央銀行への現金預金。
・ 主にソブリン、中央銀行および公共部門事業体に対する債券または保証債券を代表する市場性証券
ならびに高格付のカバード・ボンドにより構成される、その他のレベル１流動性資産。
・ 主にレベル１として適格でないソブリンまたは公共部門により発行されるカバード・ボンドおよび
債務証券、社債ならびに活発な市場に上場され、特定の条件を満たした株式により構成されるレベ
ル２流動性有価証券。
Ｂ‐準備金および比率の運営管理
業務上の流動性準備金
業務上の観点から、ナティクシスはGroupe BPCEの準備金に寄与する２つの流動性準備金を有している。
・ 日中の決済を確保するために担保が付された中央銀行のリファイナンス業務の対象となる流動性資
産の準備金。この比較的安定した準備金は、中央銀行のローンおよび有価証券により構成されてお
り、パリ（３Ｇプールに約４十億ユーロ）およびニューヨーク（FRBのディスカウント・ウィンドウ
に2.3十億ドル）に拠点をおいている。
・ LCRによりシミュレートされた流動性危機と同様の流動性危機に対応するために事前に設定された流
動性準備金。この準備金の額は、20十億ユーロから30十億ユーロに及び、主にECB、米国連邦準備制
度理事会および2019年８月以降、BoJに再投資される。2015年以降、かかる準備金における資産の一
部は、効力あるLCRの規制により定義されるとおりレベル１およびレベル２のHQLAであると考えられ
る金融商品のリストに重点を置いた配分戦略による特別なポートフォリオによって専用の管理がな
されてきた。（主にNatixis Ostrumによる委託管理に従い、2017年以降のナティクシスの委任に基
づき直接管理された）ポートフォリオの流動性および中央銀行に再投資された資産は、必要に応じ
て準備金が即座に動員できることを保証する。
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LCR の分子において報告されたHQLA資産も、資本市場業務により一時的にもたらされた処分制約のない
HQLA証券を含む。これらの証券は区分された流動性準備金の一部とはみなされず、長期間保有されること
を 意図されているものではない。これらのポートフォリオの残高および構成は、価格が変動するにつれ
て、報告日ごとに大幅に異なる可能性がある。しかし、それらはレポおよび有価証券の借入／貸付市場に
おいて貨幣化することができ、かかる貨幣化は、当行グループの流動性ストレスBCPが始動し、実行される
場合、強制的に行われる可能性がある。
これらのバッファーに加えて、残存流動性剰余金の投資を統制する内部方針の目的は、預金ファシリ
ティのためにかかる流動性を蓄え、その継続的な利用可能性を確実にすること（結果として、かかる流動
性剰余金もLCR分子において報告された資産の金額に含まれる。）または中央機関にかかる流動性を与える
ことのいずれかである。
短期流動性比率の監督
2013 年６月、ナティクシスはLCRの管理のための統治システムを設置し、特に、LCRの限度枠を2013年末
から100％超（施行中の規制上の要件よりも高い限度枠。）と設定した。LCRの監督は、Groupe BPCEの財務
部門の保護の下でのGroupe BPCEの枠組の一部である。ナティクシスのLCRヘッジは、BPCEと緊密に協力し
て組織され、ジョイント・リファイナンシングプールにより管理されており、財務管理部門の予測に基づ
く許可を得て行われている。かかる枠組の範囲内で、ナティクシスの範囲に関する戦略は、BPCEの調整を
通して、不測の事態に直前で対処するため、約５十億ユーロの安全なバッファーで、100％を超えるLCRを
ヘッジすることを目的とする。当行グループのLCRの構造的なオーバーヘッジ、すなわち、100％の閾値
（規制上の限度枠）を上回るヘッジは、BPCEが負担する。
レーティング・トリガー条項の監視
当行の外部信用格付が格下げされた場合、レーティング・トリガー条項を含む契約に基づき投資家に対
して追加の担保を提供することが要求される可能性がある。特に、流動性カバレッジ比率（LCR）を算定す
る際に、これらの追加的な資金流出額および追加的担保の要件が測定される。かかる金額は、その信用格
付が３段階と同程度格下げされる場合に銀行が30暦日以内に行うべき支払額からなる。
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３ 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績等の概要
下記「(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
(2) 生産、受注および販売の状況
該当事項なし。
(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析
本項に含まれる将来予測に関する記述は、本書の提出日現在の予測である。
(i) 2019 年における重要事象
(a) マクロ経済の背景
2019 年は政治的にも地政学的にも不確実性の高まった年であり、米中貿易戦争、ブレグジットに関する合
意の不存在およびその後の英国における政治的副産物、中国の景気後退の規模の大きさ、欧州における選挙
およびポピュリズムの台頭、ならびに米イラン危機がこれに当たる。世界経済の成長は大打撃を受け、2019
年夏までに2019年-2020年の見通しは下方修正された。それにもかかわらず、2019年の最後の数週間には米中
貿易合意および英国の欧州連合からの秩序ある離脱の実現への期待が再燃した。
合意なき離脱の見通しに伴う関税の引上げは、輸出量に直接的影響を与え、事業に間接的影響を及ぼし
た。物品貿易の年間成長率は、2015年以降最低となるわずか1.5％となることが確実である。世界の製造業生
産高は後退の瀬戸際にあり、PMI製造業指数は、本年の過去２ヶ月間にわずかな回復を見るまで、過去連続
６ヶ月間50以下（５月から10月までの平均は49.6）に低下した。サービス業生産高は引続き増加したが、全
体として前年比で著しく鈍化した。
したがって、世界の経済成長率はかかる不況以降最低まで落ち込むであろう。よって、ナティクシスは、
世界のGDP成長率を2018年の3.7％に対しわずか3.1％と見積もっている。最新データによれば、米国のGDP成
長率は2018年の最初の３四半期の平均3.1％から2019年の同期間における2.3％まで減速した。ユーロ圏も
2.1％から1.3％に落ち込み、同様の減速を経験している。内部成長は早期に回復したものの、厳しい世界の
状況による影響およびドイツ製造業の不況との打消しを促したに過ぎない。フランスの成長率も堅固であ
り、対前年比1.3％近くで安定していた。中国の年間GDP成長率は2019年第３四半期に６％の閾値に達した。
財政および金融刺激策にもかかわらず、2019年の最初の９ヶ月間の中国の経済成長率は、前年同期の6.7％に
対して平均6.2％であった。一方で、大部分の新興経済国の経済情勢は2019年に悪化した。日本は他国より抜
きん出ており、日本の成長率は本年の最初の９ヶ月間において2018年の0.5％から2019年には1.2％まで加速
した。
経済の減速は比較的低い石油価格と相まって、低いインフレ率を極めて低水準に留めている。原油価格
は、2019年において平均１バレル当たり64.20ユーロであり、12月の前年同月比平均プラス14％にもかかわら
ず、2018年の10％から下落している。さらに、貿易障壁はこれまでのところインフレ率にはほとんど影響を
及ぼしておらず、米国およびユーロ圏でそれぞれ2.2％および1.2％という穏やかなものだった。
2019 年夏、主要中央銀行（連邦準備制度理事会および欧州中央銀行）は、量的緩和の終了延期および金利
引上げの先送りによる政策転換を図り、これによって金融政策の正常化が遅れた。経済成長率の鈍化、持続
的なリスクの数々および低インフレ率に直面して、中央銀行の政策は明らかに緩やかなものとなった。７ヶ
月間政策変更を実施しなかった後に、連邦準備制度理事会は７月に利下げ（マイナス25ベーシスポイント）
を実施し、９月および10月の連邦公開市場委員会の会合において再度利下げ（2019年末現在1.5％から1.75％
のレンジに達する合計マイナス75ベーシスポイント）を実施した。ECBだけは、９月に包括的政策パッケージ
（預金金利の10ベーシスポイント引下げおよび二段階の金利階層化措置の導入、資産買入プログラムの再
開、ならびにTLTRO ３（貸出条件付長期資金供給オペレーション）の条件緩和を含む。）を延期した。した
がって、2019年には長期間に及んだ過去最低の金利体制への回復が確認された。
かかる背景により、金融政策のイールド・カーブへの期待はこれまで以上に重要となり、その結果本年は
金利に関する２つの局面を迎えた。マクロ経済の悪化および米中貿易戦争の激化に対応して金融緩和に命運
を賭けたため、８月半ばまで利回りは全体的に低下し、イールド・カーブのフラット化がより進んだ。ユー
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ロ債の利回りは最低を更新し、８月半ばに10年物ブンドが1.46％に達したのに対し、10年物ドイツ国債はマ
イナス71.8ベーシスポイントとなった。その後、この局面に続いて金利は穏やかに上昇し、本年終わりまで
イー ルド・カーブのスティープ化が進んだ。したがって、米ドルおよびユーロの３ヶ月から10年までのイー
ルド・カーブは、８月下旬にそれぞれマイナス51ベーシスポイントおよびマイナス３ベーシスポイントの低
下後、年末にはそれぞれ36ベーシスポイントおよび46ベーシスポイント上昇した。
ほぼ一律と言える中央銀行の金融政策の緩和により、BTPとブンドとの利回り格差が10月には129ベーシス
ポイントという最低となり、米国10年物ベンチマーク債とＧ７のその他国家との利回り格差が本年末には130
ベーシスポイント（本年初めは160ベーシスポイント）まで縮小したことに示されるように、本年中に地理的
な利回り格差が縮んだ。
通貨に目を向けると、堅固な成長およびその他主要中央銀行の主要レートを上回り続けているフェデラ
ル・ファンド・レートを背景として、米ドル高は2019年にさらに進んだ。当然の結果として、人民元は５月
から９月まで対米ドルで約7.2までほぼずっと低下し、その後ほぼ７を下回るまで緩やかに回復した。最後
に、2019年半ばから英ポンド高は対ユーロで着実に進み、総選挙における保守党の勝利後の12月半ばには著
しく進んだ。総じて、英ポンド高は2019年に対ユーロで６％超進んだ。
数多くの不確実性および2019年のマクロ経済状況の悪化にもかかわらず、ほぼすべての株式市場の資産が
この金融緩和の新たな高まりの中で２桁の著しい利益をあげた。MSCIワールド・米ドル・インデックスは、
ユーロストックス（23％増）同様、2009年以降最高のパフォーマンス（25％増）を上げた。S&P500はほぼ
29％増、CAC40はほぼ26％増の利益を上げた。また2019年に特有のダイナミズムを反映して、実際にリスク資
産の特筆すべきパフォーマンスは、特に米国において債券の同様に堅固なパフォーマンスに匹敵した。
(b) ナティクシスの事業分野における重要事象
ナティクシスのリテール・バンキング事業（ファクタリング、保証および金融保証、リース、消費者金融
ならびに証券サービス）のBPCE S.A.に対する売却は、2019年第１四半期に完了した。
ナティクシスはまた、顧客にとって付加価値のあるソリューションを向上させることを目的とした
ニュー・ディメンション戦略計画を引続き展開した。
資産運用およびウェルス・マネジメント では、2019年のうちに 資産運用 の事業において多数の大きな進展
があった。
以下のイベント、プロジェクトおよび取組みが、Natixis IMの拡大過程において実施された。
・ 2019年３月におけるThematics Asset Managementの開業
・ 2019年４月における米国企業であるWCM Investment Management（WCM）の24.9％の少数株式の取得。
Natixis Investment Managersは、その結果（特例を除き）当行外でのWCMの独占販売会社となった。
この長期的なパートナーシップにより、Natixis Investment Managersは、世界中の投資家にWCMの投
資戦略を提供する機会を得、WCMは顧客および従業員に対する新たな機会を創出して成長を続けること
ができる。
・ カナダにおける主要な上場独立販売プラットフォームであるFiera Capitalの11％の株式取得。これに
より、Fieraの顧客はNatixis Investment Managersの世界中の多様なアクティブ戦略を利用できる。
この長期契約に基づき、Fiera CapitalはカナダにおけるNatixis Investment Managersの独占販売会
社となり、これによりFiera Capitalの顧客はNatixis Investment Managersのアクティブ戦略を利用
できる。さらに、NIM Canadaは、2019年第２四半期に成立した戦略的パートナーシップの一環として
2019年第３四半期においてFiera Capitalに売却された。
・ 以下によるOstrum AMによる不動産へのプライベート・デットにおける提供の開始
・ 香港およびシンガポールを拠点とした専門家チームの雇用によるアジアにおけるプライベート・
デット 運用事業の開始
・ 2019年６月12日に当行に入行したブライアン・T・ヨーク氏をローンおよびストラクチャード・ク
レジット・マネジメントの米国部門長に任命したことによるプライベート・デット運用の取組み
の開始
・ Mirovaの現在のインフラチームの新規専門子会社への移管による、インフラ投資に特化した新関係会
社であるVauban Infrastructure Partnersの設立
・ 事業パートナーシップを深化および拡大するプロジェクトのGroupe BPCEおよびLa Banque Postaleに
よる発表。かかるプロジェクトは、バランスの取れたガバナンス体制を有するNatixis IMが管理する
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共有プラットフォームを利用した、Ostrum AMおよびLBPAMによる主にインフラ関連のユーロ固定債運
用事業の合併を伴い、ITツールのプールおよびこれらのITツールに関する各当事者の権利を保証す
る。
・ 2019年第４四半期におけるDariusの売却
・ ジョセフ・ピント氏の最高執行責任者への任命
・ フィリップ・セトボン氏のOstrum Asset ManagementのCEOへの任命
Natixis IM は2019年度中に以下の賞を獲得した。
・ Loomis Saylesのダン・ファス氏（Loomis Sayles Bond Fundの共同マネージャー）が2019 US
Morningstar Awards for Investing ExcellenceのOutstanding Portfolio Managerに選ばれた。
・ AlphaSimplexのキャスリン・カミンスキー氏は、資産運用部門への貢献に対してMoney Management
Executiveから「Top Women in Asset Management」賞の受賞対象者10名のうちの一人に選ばれた。
・ Lipper Fund Awardsにおいて、ナティクシスおよび子会社は、いくつかの分野および国（英国、ドイ
ツ、スイス、米国、オーストリアおよび台湾）で認知された。
・ Investment & Pensions Europe (IPE)：Natixis Investment Managersは、2018年12月31日現在の運用
資産額別および主要な本店の国別の2019年の資産運用会社上位400社のうち16位となった。
・ Cerulli Associates Top 50の資産運用会社のなかで、Natixis Investment Managersは世界で16番目
に大きな資産運用会社として位置付けられた。
・ InvestmentNews： Excellence in Diversity & Inclusion Awardsは、Natixis Investment Managers
を多様性のチャンピオンとして認定した。
・ Bonhill／InvestmentNews：「Women in Asset Management New York Awards」
・ AEW Capitalのジーナ・シマンスキー氏は、Women in Asset Management New York award for
Real Estateを受賞した。
・ FT Adviser Investment 100 Club ：
・ Loomis Sayles US Equity Leaders fundは、FTA Investment 100 Clubの北米株式分野において受
賞者に挙げられた。
・ Citywire Professional Buyer:
・ Loomis Saylesのアイリーン・ライリー氏は、2018年の順位から２段階上がり、Citywireの女性
ポートフォリオ・マネージャー上位20名のうち11位となった。
Natixis Wealth Management は、ネットワークおよび直接顧客に対するウェルス・マネジメント事業におけ
る強力な販売推進力のおかげで引続き発展した。
フランスおよび国際的なUHNWI（超個人富裕層）／HNWI（個人富裕層）の両方にすべてを網羅したサービス
を提供するため、同社は以下の方法で事業モデルの変革を追求している。
・ 「ワンバンク」の業務横断的な構造が展開され、フランスおよびルクセンブルグにおける２行間なら
びに資産運用会社２社間の相互交流を深めている。創出された機能により、業務プロセスが合理化さ
れ、総じて効率性が向上している：
・ ６月におけるMassena Partnersの買収。この募集は、顧客が値付けし、分散手段をより一般的に提供
する非上場株式を含めるために行われた。同社は現在、プライベート・エクイティの共同投資ファン
ドおよび特に不動産取引の場を提供している。
・ 保険部門のプラットフォームは、ソリューションのデジタル化が進んでいることから、ネットワーク
に認知 されたパートナーとして引続き際立っている。現在進行中の満足度調査では、ペーパーレスの
文書化によって顧客体験を向上化させていることが既に示されている。
・ 団体交渉による合意手続の実施は、2018年におけるSélection 1818の売却後に、全従業員をより順応
させるのに役立った。
VEGA Investment Managers についての 、本年の主要な出来事は以下のとおりであった。
・ VEGA IM ファンドにおけるNWM Luxembourgによる最初の引受けによるワンバンク・プロジェクト
・ 2018年末に設定されたテーマ・ファンドの強い推進力
・ 2019年５月におけるUN-PRI（国連-責任投資原則）への署名
従業員貯蓄 では、Groupe BPCEの販売ネットワークの売上は、従業員250人未満の企業における「社会のた
めの」（従業員の社会的負担）の廃止／減少により、新規契約が22％増加と好調を維持していた。2019年５
月23日のPACTE（フランスの事業成長および変革のための行動計画）の最終的導入は、退職者貯蓄だけでなく
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従業員貯蓄の開発にも新たな課題を生み出し、Natixis Interépargneは積極的にこれらの準備を進めてい
る。
2019 年における コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング の主要な出来事として、
ニュー・ディメンション戦略計画の継続的展開が含まれる。かかる計画は、革新的なソリューションを提案
する銀行として認知され、４つの戦略的部門（エネルギーおよび天然資源、航空機、インフラストラク
チャー、不動産およびホスピタリティ）においてベンチマーク銀行となることを目標としている。事業の多
角化により、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの事業分野は、資本市場業務
にとって不利な状況にあるにもかかわらず、特に2019年上半期は引続き価値を創出している。
同分野は、エネルギー移行において顧客を支援するグリーン・アンド・サステナブル・ハブを通じて、グ
リーン・ファイナンスの専門知識を引続き発展させた。注目すべきことに、ナティクシスがグリーン・ウェ
イティング・ファクターを導入したことで、同行は貸借対照表において気候に関する影響を積極的に管理す
る最初の銀行となった。コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングによって付与され
るすべての「グリーン」ファイナンスには現在ボーナスが付与されるのに対し、すべての「ブラウン」（す
なわち、高炭素、気候リスクの誘発）ファイナンスの内部収益性は減じられる。最終的に、ナティクシス
は、気候変動に関するパリ協定の目標に沿ったファイナンスの道筋を目指している。
ナティクシスは、機関投資家顧客との密接な関係および顧客のニーズに合った革新的なソリューションを
提供する能力が評価されて、The Bankerから「Most Innovative Investment Bank for Financial
Institutions Group」Awardを受賞したことに示されるように、アドバイザリー・サービスの発展を続けてき
た。
ナティクシスは、「グリーン」分野における専門知識およびイノベーションの能力に対して、SRP Europe
Awards Ceremony 2020における「Deal of the Year」、IFR Awards 2019における「Social Loan of the
Year」および「Green Bond of the Year」等の数多くの賞を受賞した。
その３つの 世界的な プラットフォームは、専門知識を拡張し、その認知度を向上させる中で拡大を続け
た。
アジア太平洋 地域では、ナティクシスは、Azure Capital （下記参照） に戦略的投資を行うことによりM&A
アドバイザリー・サービスを拡大した。また、初の洋上風力発電ファーム（WPDオフショア）に資金提供する
ことによりインフラ部門におけるフランチャイズを拡大したほか、台湾でも初のインフラ融資プロジェクト
を実施した。
当行は、戦略部門、投資銀行業務および対象範囲間の調整を改善する組織を創設し、それにより顧客重視
およびソリューション・アプローチを強化した。また、キャピタル・マーケッツの新しい販売ロードマップ
も実施した。
さらに、当行は、PSE For ▶ Child's Smileとのパートナーシップの一環としてのカンボジアでのボラン
ティア活動、ならびにDANAプログラム－Diversity@Natixis Asia（当行のシニア・スタッフおよびジュニ
ア・スタッフ間での知識共有のためのAPACバンキング・スクール、銀行業務専門家を雇用市場に再配置する
ためのDébut 2.0）の一環としての新たなイニシアチブなど、社会貢献活動を引続き展開した。
南北アメリカ大陸 プラットフォームは、そのすべての事業部門で堅調な業績を挙げた。同プラットフォー
ムでは、ストラクチャード・ファイナンス、買収ファイナンスおよびキャピタル・マーケッツにおいて、ソ
リューションの範囲を拡大し、専門知識を強化し続けている。同プラットフォームは、資産運用会社に対す
る融資業務を拡大するための新たな活動も展開した。
当行は、現在駐在員事務所のあるブラジルにおいて銀行免許を売却した。当行は、ヒューストンにおいて
ブローカーディーラー免許も取得した。
ナティクシスは、CLOアレンジャーの米国市場で８位に位置付けられた （出典 ： Bloomberg／Reuters） 。
LatinFinance 誌も、ナティクシスに２年連続で「Infrastructure Bank of the Year - Mexico」を授与し
た。
EMEA プラットフォームは、様々な投資家およびパートナーにその資産を売却することにより、特にエネル
ギーおよび不動産インフラ・プロジェクトを中心に、不動産部門で好調な取引高を記録した。また、資本市
場におけるローン・ソリューション事業も順調に進展した。
ロンドン支店は、英国の顧客に再び資源を集中させることを目指したブレグジット後のロードマップの作
成に取り組んだ。また、多様性および一体性を促進するためのイニシアチブも策定した。
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中東地域では、ナティクシスはリヤドにサウジアラビア子会社の開設を進めたが、当該会社は2020年第１
四半期末までに完全操業する予定である。この現地でのプレゼンスにより、ナティクシスは、サウジの法人
顧客および機関顧客、ならびにファミリーオフィスとの関係を深めることができる。
キャピタル・マーケッツ で、ナティクシスは顧客の具体的なニーズに適応する革新的なサービスを提供す
ることに基づいた戦略を展開した。ナティクシスは、機関投資家、保険会社、相互保険会社および国際機関
との間で長年培ってきた高い評価を確固たるものにする一方で、専門の営業部を通じてヘッジファンド、年
金基金および資産運用会社への提供を強化した。
クレジット市場における事業は大幅に増加した。債券においては、ファイナンシャル・アドバイザリーお
よびエンジニアリング・チームが、顧客向けに個別のソリューション、特に低金利が続く状況およびマクロ
経済の不確実性の真只中で成長を可能にする構造を構築した。株式デリバティブにおいては、ナティクシス
は、例えば水指数等のテーマ別指数を追加することで、引続き商品を拡充した。
４つの戦略部門では 、ナティクシスは、融資業務および投資銀行業務からアドバイザリー業務までの一連
のソリューションを提供することで、顧客に対するサポートを強化した。不動産の３つの事業分野（航空
機、インフラストラクチャー、不動産およびホスピタリティ）、エネルギーおよび天然資源ならびに販売お
よびポートフォリオ・マネジメントは、組成および販売の両方において堅実な活動を生み出した。
グローバル・エネルギーおよびコモディティーズ部門は、コモディティ製作、開発における顧客の変革お
よび取引ならびに金融取引を支援した。持続可能な開発に関する銀行の方針に合わせて、ナティクシスは、
環境、社会、ガバナンスに指数化された複数の取引をアレンジした。
インフラ部門では、再生可能エネルギーへの取組みを推進し、機関投資家とのパートナーシップを形成す
ることで、共同投資プラットフォームを強化した。同プラットフォームには現在10社のパートナー企業が参
加しており、その投資能力はほぼ7.5十億ユーロである。ナティクシスは、プロジェクト・ファイナンスにお
いて世界で第７位のMLAであり、インフラ・ファイナンスにおいて欧州で第４位のMLAである （出典 ：
IJGlobal） 。
航空会社は、特に証券化における革新的構造のおかげで、強い勢いを維持した。2019年において、ナティ
クシスはAirline Economicsから「Bank of the Year in Asia-Pacific」に選ばれた。この賞は、ナティクシ
スが2019年にアジア太平洋地域の顧客のために調達した資金の質および額を際立たせた。
不動産およびホスピタリティ部門は、さらに世界規模で拡大し、商品を多様化した。注目すべきは、ナ
ティクシスがEMEA地域における信用ファイナンスに関して３年連続で第１位のブックランナーおよびMLAに位
置付けられたことである （出典:Dealogic） 。
ナティクシスはまた、グリーン・ファイナンスとSRIファイナンスへの取組みにより他と一線を画してい
る。ナティクシスは、実際に持続可能かつグリーンな住宅ローンの主要な発行者の１つである。
トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ は、引続きフランスにおいて展開し、顧客体験を向
上および確保のための革新的な方法を見つける一方で、国際的な展開を強化した。
競争の激しい市場にもかかわらず、 投資銀行 業務は多様な取引を行うことで、非常に活況を呈していた。
ナティクシスは、フランスにおけるスポンサード・ローンでは第１位のブックランナー、EMEA地域における
スポンサード・ローンでは第６位のブックランナーとなった （出典：Refinitiv） 。
ナティクシスは2019年、非常に活発な債券市場で多数の画期的な取引を完了し、ナティクシスは、2019年
９月の国連責任銀行原則に署名し、多岐にわたる業種の発行者と共にグリーン移行への資金調達の履行を深
め、証明した。注目すべきは、ナティクシスがDanoneのソーシャルボンド発行に関して The Banker 誌の2019
Deal of the Year award を受賞したことである。
株式資本市場はフランスにおいて活況を呈し、多数の大規模取引によって一層発展した。IPO市場は、極め
て少数の案件のため取引額が比較的少なかったが、ナティクシスは過去10年間でフランス最大のIPO（1.9十
億ユーロ）かつ15年ぶりの民営化となる案件についてFrançaise des Jeuxのグローバル・コーディネーター
を務めた （出典:Natixis） 。2019年においてNatixis／ODDO-BHFはフランスのIPO市場で取引数および金額に
おいて第１位（第１位相当）、取引数において第３位のブックランナー、フランス株式資本市場のユーロ建
て取引高において第４位となった （出典:Bloomberg） 。
2019 年において、ナティクシスは M&A の分野で世界的に引続き事業を拡大した。ナティクシスはAzure
Capitalへの戦略的投資も行った。この買収により、インフラストラクチャー、エネルギーおよび天然資源に
特化したオーストラリアの投資顧問会社は７社の投資顧問会社とのネットワークを展開した。フランスで
は、Natixis Partnersは取引数において第５位 （出典：L'Agefi & Mergermarket） 、中型株の取引数におい
て第３位となった （出典： L'Agefi ） 。
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2019 年、 保険 部門はNatixis Assurancesの転換を明示する主要な戦略的プロジェクトを実行することによ
り、ニュー・ディメンション戦略計画の重要な節目を迎えた。
個人保険 では、2019年第２四半期にBanques Populairesのネットワークにおいて新しい個人保護保険分野
が開始された。ユーザーにとって使い易く、デジタル化され、競争力があるため、家族型保険および葬儀保
険の提供は、新規保険契約の急増と保証支払額の増加という非常に幸先のよいスタートを切り、顧客の要求
をより満足させた。
2019 年12月19日、Groupe BPCEおよびCNP Assurancesは、BPCE、ナティクシスおよびCNP Assurances間で
2015年に締結された契約を2022年12月31日から2030年12月31日まで延長することを確認した。これらの新規
契約は、2020年１月１日現在、Natixis Assurances（BPCE VieおよびBPCE Prévoyance）およびCNP
Assurancesの間の50％支払保護保険の分配への移行、ならびにBPCE Vieが引き受けた個人支払保護の34％に
ついてのCNP Assurancesによる再保険を規定した。
低金利環境に適応すべく過去数年間にNatixis Assurancesが講じた措置により、同社は2019年も満足のい
くソルベンシーおよび収益性を維持することができた。このような環境が変わらないため、再評価率は低下
し続け、利潤分配準備金およびOPEXの管理は強化されている。
本格的なバンカシュランスの専門銀行となり、Natixis Assurances内の個人顧客および法人顧客向けの独
自の 損害保険 事業モデルを構築するというGroupe BPCEの目標は、Covéaとの間でパートナーシップを2020年
１月１日付で更新することが2019年５月に合意された後に実現した。このパートナーシップは、Caisses
▼ 'Epargne およびBanques Populairesの両行の顧客向けの専門家のリスク保険に重点を置くことになる。2020
年以降、Natixis Assurancesは、#INNOVE 2020プログラムを展開することで、Caisses ▼ 'Epargne の損害保険
事業とともにBanques Populairesの個人顧客からのすべての新しい損害保険事業を取り扱うことになる。
さらに、Purple#Careによる顧客満足度向上のための請求管理の変更およびデジタル化のプロジェクトによ
り、住宅、人身事故、自動車および二輪車向けの新しいソリューションを展開された。
最後に、Banques Populairesの銀行およびCaisses ▼ 'Epargne の銀行のミドルオフィスおよびバックオフィ
スの損害保険業務のプールを目的とした#Pop 'Timiz プロジェクトの一環として、2019年にAPSプラットフォー
ムがBanques Populairesのネットワーク全体に展開された。
決済 部門において、当該部門の構築における重要なマイルストーンはFintech Campusの設立によって2019
年に達成された。同部門の重要資産は過去数ヶ月間に進められてきた合併およびシナジーの創出が首位を占
める。Fintech Campusは2019年夏から既にS Moneyを受け入れており、2021年までにはすべてのフィンテック
決済を提供し、イノベーションおよび新しい決済方法に特化した専用スペースを作り出す。同部門は採用の
勢いを維持し、専門知識の範囲を完備し、その開発に必須の新しい技術（データ、マーケティング、グロー
ス・ハッキング、価格設定）を提供する。
2019 年は同部門にとって戦略的パートナーシップ、特にVISAとの戦略的パートナーシップの年でもあっ
た。
・ 「Xpollens」の立上げにより、フィンテック、業者および法人に対して革新的決済サービスを提供す
るボックス ソリューションの提供におけるホワイトラベルの決済。このソリューションにより、ユー
ザーは即時決済カードの発行から即時決済まであらゆる範囲の決済サービスを容易に口座管理に組み
込むことができる。
・ フランスにおけるFIFA 2019女子ワールドカップに向けに実施されたソリューション。これにより、
ファンは非接触型プリペイドカードおよび特に同大会のために創られた支払ブレスレットを利用でき
る。Visa、Groupe BPCE、Natixis Payments Solutionsは、プレミアム・パートナーとしての役割にお
いて、2024年パリオリンピックおよびパラリンピック競技大会において観客および各選手団に革新的
な決済体験を提供するために、この成功を利用する予定である。Groupe BPCEは、このイベントにおい
て決済部門の事業体であるE-Cotizも含める予定である。
他のパートナーシップには、業者向けの日常業務の簡素化という目標を共有するShopifyおよびPayPlug等
のフィンテックが含まれる。この協力により、Shopifyプラットフォームのユーザーは、不正取引に対する最
高レベルの保護を提供する使い易いオムニチャネル決済ソリューションを利用できる。
また、2019年において、当部門の歴史的事業において共に事業は堅調に推移した。
・ 対象となる決済ソリューションの急成長に牽引され、取引処理量は引続き堅調に増加（カード認証
16％増および取引カード11％増）した。
・ SNCFがレストラン従業員向け割引券の事業体としてNITを選定した後、NITの発行額は７％増加した。
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フィンテック活動：例えば、PayPlugおよびDalenysの回収額は、2019年には前年比で83％および21％とい
う過去最高の伸びを記録した
この事業分野の展開は、以下のものと密接な関係がある。
・ 流動性 ニーズは、前年比で6.4％増加した。
・ バーゼル３の RWA の消費は、前年比で99.0十億ユーロとなり、安定的であった。
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( ⅱ) 2019年12月31日現在の経営報告書
比較可能性の目的で、経営報告書は全体として、リテール・バンキング業務のBPCE S.A.への売却について
修正再表示された。
(a) 連結決算
2018 年
2019 年／2018年の変動
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 現行 恒常
純収益 9,196 8,749 5.1 ％ 3.1 ％
うち事業分野 8,365 7,958 5.1 ％ 2.9 ％
営業費用 (6,632) (6,357) 4.3 ％ 2.4 ％
営業総利益 2,564 2,391 7.2 ％ 5.0 ％
貸倒引当金繰入額 (332) (193) 72.0 ％
営業成績 2,232 2,199 1.5 ％
関連会社 21 29 (27.4) ％
その他資産に係る損益 687 54
のれん価値における変動 5 0
税引前利益 2,945 2,281 29.1 ％
所得税 (669) (673) (0.6) ％
非支配持分 (380) (303) 25.4 ％
純利益（グループ持分） 1,897 1,306 45.2 ％
費用収益比率 72.1 ％ 72.7 ％
ROE 11.1 ％ 9.2 ％
ROTE 14.3 ％ 11.8 ％
連結損益計算書に含まれる主要な項目の変動の分析
純収益
ナティクシスの 純収益 は、2019年12月31日現在9,196百万ユーロとなり、恒常為替レートで、2018年から
3.1％の増加となった。
主要事業分野から生じた純収益 は、恒常為替レートで、2018年に対して2.9％増加して8,365百万ユーロと
なった。様々な部門で収益は安定的であったか、または増加した。資産運用およびウェルス・マネジメント
部門の純収益は、恒常為替レートで4.1％増加した。コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バ
ンキング部門の純収益は恒常為替レートで事実上安定的であった。保険部門および決済部門では、それぞれ
７％および8.5％の増加であった。
金融投資の純収益 は、2019年において、2018年と比較して4.1％増の合計772百万ユーロとなり、このうち
712百万ユーロはCofaceに関するものであった。
コーポレートセンター の純収益は、2019年に合計59百万ユーロとなった。この純収益には、取引日の為替
レートでの外貨建てDSNの利益に係るプラス19百万ユーロが含まれている（2018年はプラス48百万ユーロで
あった。）。
営業費用および従業員数
経常費用 は、合計6,632百万ユーロとなり、恒常為替レートで、2018年と比較して2.4％の増加となった。
資産運用およびウェルス・マネジメント部門に係る費用は、恒常為替レートで３％増加した。CIB部門に係る
費用は、恒常為替レートで0.3％の非常にわずかな減少となったが、保険部門および決済部門に係る費用はそ
れぞれ７％および8.5％増加した。金融投資部門の費用は、6.5％増加した。単一破綻処理基金への拠出が
2018年の160百万ユーロと比較して2019年には170百万ユーロへ増加したにもかかわらず、コーポレートセン
ターの費用は、497百万ユーロとなり安定的であった。
従業員数 は、期末時点で常勤労働者が前年比で３％増の19,639人となり、ポルトにおける統制機能の強化
およびITチームの拡大に伴い、事業分野および金融投資部門において２％増加ならびにコーポレートセン
ターにおいて６％増加した。
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営業総利益
2019 年の 営業総利益 は、2018年に対して、恒常為替レートで５％増加して2,564百万ユーロとなった。
税引前利益
貸倒引当金繰入額 は、2019年において332百万ユーロとなり、合計193百万ユーロであった2018年と比較し
て著しく増加した。主要事業分野における資産の割合としての貸倒引当金繰入額は、2018年の19ベーシスポ
イントに対して、2019年には50ベーシスポイントとなった。
関連会社 からの収益は、2018年の29百万ユーロに対して、2019年には21百万ユーロとなった。
その他資産に係る損益 は、2018年の54百万ユーロに対して、2019年には合計687百万ユーロとなり、このう
ち697百万ユーロは、2019年第１四半期におけるリテール・バンキング業務のBPCE S.A.への売却に起因する
ものであった。
のれん価値における変動 は、2019年において５百万ユーロとなった。
したがって、2019年の 税引前利益 は、2018年の2,281百万ユーロに対して、合計2,945百万ユーロとなっ
た。
経常純利益（グループ持分）
経常 税金 費用は、2019年において669百万ユーロとなり、実効税率は22.9％であった。
非支配持分 のマイナス304百万ユーロを組み込んだ 純利益（グループ持分） は、リテール・バンキング業務
のBPCE S.A.への売却からの例外的なキャピタル・ゲインに起因して、2018年から急激に増加し、2019年には
1,897百万ユーロとなった。
2019 年の 連結管理ROE は、税引後で7.8％となり（経常外項目を除く。）、ROEは11.1％となった。
2019 年の 連結管理ROTE は、税引後で10.0％となり（経常外項目を除く。）、ROTEは14.3％となった。
(b) ナティクシスの主要な事業分野別分析
① 資産運用およびウェルス・マネジメント
2018 年
2019 年／2018年の変動
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 現行 恒常
純収益 3,760 3,513 7.0 ％ 4.1 ％
資産運用 3,511 3,274 7.2 ％ 4.1 ％
ウェルス・マネジメント 149 144 3.3 ％ 3.3 ％
従業員貯蓄制度 100 95 5.8 ％ 5.8 ％
営業費用 (2,492) (2,343) 6.3 ％ 3.3 ％
営業総利益 1,268 1,170 8.4 ％ 5.7 ％
貸倒引当金繰入額 (8) (2)
税引前利益 1,266 1,208 4.8 ％
費用収益比率 66.3 ％ 66.7 ％
株式（平均） 4,477 4,180
ROE 14.8 ％ 15.7 ％
資産運用およびウェルス・マネジメント部門の経常費用は、2018年12月31日現在と比較して現行為替
レートで７％増加して3,760百万ユーロとなった（恒常為替レートでは4.1％増）。
費用は、より緩やかな割合で増加（現行為替レートで6.3％増または恒常為替レートで 3.3 ％増）し、
2,492百万ユーロとなった。
営業総利益は、現行為替レートで8.4％増加（恒常為替 レートで5.7％増加）して1,268百万ユーロとなっ
た。
本部門のROEは14.8％であり、 2018 年12月31日現在から0.9ポイント減少した。
Ａ－資産運用
2019 年12月末現在、運用資産額は合計934.1十億ユーロとなり、 2018 年12月31日現在と比較して、現行為
替レートで16％増加した （恒常為替レートでは14％増）。これは、好調な市場効果（96.0十億ユーロ
増）、範囲による影響（32.0十億ユーロ増）（特に2019年第２四半期におけるWCMの取得後の影響（34.6十
億ユーロ増））およびプラスの為替レート効果（7.5十億ユーロ増）に推進されたものであったが、当年の
純流出額（10.0十億ユーロ減）により部分的に相殺された。
当年における運用資産額の変動 (単位：十億ユーロ)
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* 主な2019年の範囲による影響：第２四半期における米国でのWCMの統合（34.6十億ドル増）、第３四半期におけ
るNIM Distribution Canadaの売却（0.8十億ドル減）、第４四半期におけるDariusの売却（0.7十億ユーロ
減）。
当年中、当事業分野は、現行為替レートで10.0十億ユーロの純流出額（すなわち、長期商品において7.0
十億ユーロ減）を計上した。
・ 米国において、長期純流出額はマイナス4.0十億ユーロとなり、これは主にHarris Associates（株
式商品に係る10.3十億ユーロ減）およびGateway Investment Advisers（代替商品に係る1.8十億
ユーロ減）に起因したものであり、米国においてWCM Investment Management（株式商品に係る4.8
十億ユーロ増）およびLoomis Sales & Co（株式商品に係る3.8十億ユーロ増）により部分的に相殺
された。
・ Dynamic Solutionsの流出額はマイナス4.1十億ユーロとなり、これは主に株式商品（3.6十億ユーロ
減）および仕組商品（1.2十億ユーロ減）によるものであった。
・ 欧州において、純流出額はマイナス2.3 十億ユーロとなり、主に、DNCA FinanceおよびH2O（分散型
商品に関してそれぞれ3.4十億ユーロ減および3.0十億ユーロ減）によるものであり、Mirova（株式
商品に 係る 3.2 十億ユーロ増）およびAEW Europe（不動産商品に 係る 0.7 十億ユーロ増）からの流入
額により部分的には相殺された 。
・ プライベート・エクイティ会社からの69.7百万ユーロのわずかな純流入額。
当年中、Natixis IM International Distributionは、3.6十億ユーロの新たな長期流入額に寄与した一
方、Natixis IM US Distributionは、マイナス10.1十億ユーロの長期純流出額を計上した。
2019 年12月31日現在の平均運用資産額は859.2十億ユーロとなり、 ユーロの恒常為替レートで 前年と比較
して増加した（0.4％増） 。運用資産額に係る利益率は、2018年12月31日現在と比較して、恒常為替レート
でわずかに減少して29.6ポイントとなった。
2019 年12月31日現在の運用資産額は、以下のとおりの内訳となる。すなわち、株式商品（29.3％）が優
勢であり、債券商品（28.4％）および生命保険（20.2％）が続いていた。
2019 年12月31日現在、純収益は、2018年12月31日現在と比較して７％増加して3,511百万ユーロとなった
（すなわち、恒常為替レートで４％増）。これは、以下に牽引されていた。
・ 欧州の資産運用会社（主にH2OおよびDNCA）および米国の資産運用会社（AEW CM）における成功報酬
の急激な増加。
・ シード・マネー・ポートフォリオの評価額へのプラスの影響に関連した金融商品の増加ならびにWCM
およびFieraの統合。
・ 過去の訴訟引当金の戻入れにより改善したその他の収益。
これらの増加は、当期中において平均運用資産額が減少したことおよび手数料率の減少を受けて、主に
米国において運用資産額に係る手数料が減少したことにより部分的に相殺された。
費用は2,251百万ユーロとなり （経常外項目を含む。） 、2018年12月31日現在と比較して６％増加した
（恒常為替レートでは３％増）。2018年第１四半期に計上された経常外の引当金の戻入れ（過去の訴訟）
について修正されると、費用における増加率はわずかに低下する（５％増）。これは、内部人件費の増加
（事業拡大に伴う人員の増加）、営業費用（主にIT費用（ツールの開発およびプロジェクトの運営））な
らびにドキュメンテーションおよび市場データ費用（価格上昇および金融商品市場指令の影響）に牽引さ
れたものである。
Ｂ－ウェルス・マネジメント
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2019 年において、主にネットワークによりもたらされたB2Bプライベート・バンキング事業および国際的
なウェルス・マネジメントの強化により、 ウェルス・マネジメントの純流入額は0.5十億ユーロ となった。
運用資産額 は、前年比で16％増加して30.4十億ユーロとなり、Massenaの取得による範囲による影響は、
1.5十億ユーロであった。かかる影響について修正されると、運用資産額は、2018年と比較して11％の増加
であった。
同時に、 貸付残高 は２％増加して、2.1十億ユーロとなった。
2019 年において、 当事業分野の純収益 は、2018年と比較して３％増加（4.7百万ユーロ増）し、149百万
ユーロとなった。Sélection 1818およびMassena Partnersに関する範囲による影響について修正される
と、この増加は８％となる。この増加は、主に2019年最終四半期に計上された高水準の成功報酬（2018年
と比較して6.5百万ユーロ増）および当期中の運用資産額に係る手数料における８％の増加に起因するもの
である。
費用 は、2018年と比較して５％増加して 157.5百万ユーロとなった 。Sélection 1818およびMassena
Partnersに関する範囲による影響について修正されると、費用の増加は、2018年と比較して４％の増加と
なる。
Ｃ－従業員貯蓄制度
2019 年12月現在、運用資産額は合計27.0十億ユーロとなり 、2018年12月31日現在と比較して0.4十億ユー
ロまたは１％の増加であった。これは、非常に好調な市場の効果（3.7十億ユーロ増）を背景としたもので
あり、マイナスの純発行額（3.3十億ユーロ減）による相殺を上回るものである。
2019 年の平均運用資産額は合計28.7十億ユーロとなり 、５％の増加であった。
2019 年12月31日現在の純収益は 、口座管理商品、財務管理手数料およびその他の商品（自動車リース事
業）を背景に、 2018年12月31日現在と比較して６％増加して100百万ユーロとなった 。
費用は、2018年12月31日現在と比較して５％増加して、83百万ユーロとなった。 これは主にIT費用の増
加によるものであった。
② コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
2018 年 2019 年／2018年の変動
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 現行 恒常
純収益 3,337 3,266 2.2 ％ 0.0 ％
グローバル・マーケッツ 1,509 1,332 13.3 ％ 11.4 ％
フィックスド・インカム 1,118 1,159 (3.5) ％ (4.9) ％
株式 417 171 143.7 ％ 135.0 ％
XVA デスク (26) 2
ファイナンス 1,408 1,438 (2.1) ％ (4.8) ％
インベストメント・バンキング 395 372 6.1 ％ 4.8 ％
その他の項目 24 123 (80.2) ％ (80.8) ％
営業費用 (2,235) (2,202) 1.5 ％ (0.3) ％
営業総利益 1,102 1,064 3.6 ％ 0.6 ％
貸倒引当金繰入額 (312) (174) 79.2 ％
税引前利益 786 904 (13.1) ％
費用収益比率 67.0 ％ 67.4 ％
株式（平均） 6,719 6,539
ROE 8.4 ％ 10.0 ％
2019 年において、 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの純収益 は2018年と
比較して恒常為替レートで安定を保ち、2018年第３四半期において財務コミュニケーションに基づき経常
外項目に計上された、Société Wallone du Logementとの訴訟の和解に関する68百万ユーロの利益を含んで
いた。経常外項目およびアジアにおける単発のオートコール（2018年第４四半期において259百万ユーロ）
を除くと、純収益は恒常為替レートで5.4％減少する。
資本市場 の収益は、2018年と比較して恒常為替レートで11.4％増加し、2019年は合計1,509百万ユーロと
なった。
債券、外国為替、信用、コモディティおよびトレジャリー業務 による収益は、2018年と比較して恒常為
替レートで4.9％減少し、2019年には1,118百万ユーロとなった。各セグメントにおいて、下記の変動が見
られた。
・ 債券および外国為替 の収益は、23.9％減少した。これは、債券の事業がフランスおよびアジアにお
ける長期発行の勢いが失われたことに起因して23.7％減少し、一方外国為替の事業が不安定な為替
変動の減少およびフローの業務量の減少により24.3％減少したことに伴うものである。
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・ 信用供与 業務による収益は、 15.1 ％増加した。当事業では、米国および欧州双方において、証券化
業務の継続的な成長を記録した。
・ 回収業務 における収益は、現在フィックスド・インカムおよび株式の間で均等に分割されている
が、規制上の制約の強化および競争の増した市場に起因して利ざやが縮小したことにより、2018年
と比較して7.5％減少した。
ジョイントベンチャーからの収益は、2019年に混合された（すなわち、チームの連携を確保するために
グローバル・マーケッツおよびインベストメント・バンキング間で利益が均等に配分される。）。
戦略および買収ファイナンス の収益は、レバレッジド・バイアウト（LBO）市場に緊張の兆候が見られる
中で、わずかに1.2％に減少した。
債券市場におけるシンジケーション による収益は、2018年と比較して33.5％増加した。債券発行市場か
ら生じた収益は10.8％増加したが、一方流通市場の収益は、2018年最終四半期には、非常に不利な市場に
おいて、債務状況の管理からマイナスの影響が認識されたことによる有利な比較ベース効果に起因して、
著しく回復した。
株式 の収益は417百万ユーロを計上し、2018年と比較して、恒常為替レートで135.0％増加したが、アジ
アにおける単発のオートコールを除くと、わずかに減少した（4.4％減）。2019年の間の販売に関しては、
新規商品に再び焦点を置いた。
TTS （トレード・アンド・トレジャリー・ソリューションズ）および 映画産業ファイナンス （Coficiné）
を含む ファイナンス の収益は1,408百万ユーロとなり、2018年と比較して恒常為替レートで4.8％減少し
た。
オリジネーションおよびシンジケーション の収益は、2018年と比較して18.1％減少したが、これは市
場、特にCMBSセグメントの活力が低下する中、米国の不動産ファイナンスの証券化業務の減少から不利益
がもたらされたものであった。 ファイナンシング・ポートフォリオ の収益は、マージンが圧迫された状況
において、恒常為替レートで安定を保った。 ENR（エネルギーおよび天然資源）ならびに貿易金融 の収益
は、１バレル当たりの平均原油価格が昨年より低下したことにより、恒常為替レートで11.2％に低下し
た。
M&A 業務を含む インベストメント・バンキング による収益は、前年比で恒常為替レートでは4.8％増加
し、累計395百万ユーロの収益を計上した。
2019 年において、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングの 費用 は、合計2,235
百万ユーロとなり、2018年と比較して、現行為替レートで1.5％増加し、恒常為替レートで安定的であっ
た。財務コミュニケーションに基づき経常外項目として計上された転換および事業効率費用（すなわち、
2019年において27百万ユーロ）を除き、2019年の費用は合計2,208百万ユーロとなった。これは、変動費の
減少によるものであり、現行為替レートでは0.9％の増加、恒常為替レートでは0.8％の減少となる。
営業総利益 は、2018年と比較して現行為替レートで3.6％増加および恒常為替レートで0.6％増加して合
計1,102百万ユーロとなった。 経常外項目を除くと、恒常為替レートで8.4 ％増加して合計129百万ユーロと
なった。2019年の 費用収益比率 は67.0％であり（ 経常外項目を除くと、66.2 ％となる。 ） 、これは2018年
（67.4％）と比較して0.4ポイント悪化した（ 経常外項目を含む。 ）。
貸倒引当金繰入額 は312百万ユーロとなり、2018年と比較して79.2％増加した（ 経常外項目を含む。 ）。
税引前利益 は、2018年と比較して現行為替レートで13.1％減の786百万ユーロとなり、これはその他の資
産に係る損益において2019年第１四半期に計上されたブラジルの子会社の売却に係るキャピタル・ロス
（14.5百万ユーロ）を考慮したものであった。経常外項目を除くと、税引前利益は、恒常為替レートで
12.9％減少して、合計827百万ユーロとなった。
2019 年の 税引後ROE は合計8.4％であり、2018年（10.0％）と比較して1.6ポイント減少した。 経常外項目
を除くと、 税引後ROEは合計8.9％となった。
③ 保険
2018 年
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 2019 年／2018年の変動
純収益 846 790 7.1 ％
営業費用 (478) (448) 6.8 ％
営業総利益 368 342 7.6 ％
貸倒引当金繰入額
税引前利益 378 356 6.0 ％
費用収益比率 56.5 ％ 56.7 ％
株式（平均） 926 848
ROE 27.9 ％ 29.0 ％
2019 年、販売の勢いは、個人保護保険、災害保険および生命保険において好調であった。
直接事業プレミアムは10.1十億ユーロで、低金利環境の継続、資本市場の高騰およびインフレにもかか
わらず、事業は堅調に維持され、生命保険の流入額は前年比で５％増加した。2019年、ユニットリンク資
産のプレミアムは合計3.1十億ユーロ（３％減）となり、総流入額合計の30.6％を占めた。これは前年比
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2.6ポイント減少の33.2％であったが、2019年12月末現在の相場（27％）を４ポイント上回る。「ユーロ」
ファンドに投資された流入額は、９％増加して7.0十億ユーロとなった。
個人保護保険および債務返済補償保険のプレミアム（993百万ユーロ）は、安定したペースで引続き増加
した（12％増）。これは、ブールキン法の改正による重大な影響を受けず、Banques Populairesネット
ワークにおけるファミリー保険および葬儀保険の立ち上げに伴うものであるが、その影響は2020年からの
み明らかとなる予定である。
損害保険のポートフォリオは、５％増加して6.1百万件の契約となった。Caisses d'Epargneネットワー
クにおける安定的な業績およびBanques Populairesネットワークにおける６％の増加に伴い、総売上高は
１％まで徐々に増加した。獲得したプレミアムは、両ネットワークにおける成長と同様に、６％増加して
1,577百万ユーロとなった。かかる増加は、主要商品により促進されたものであり、ポートフォリオ増加に
基づいた自動車保険およびマルチリスク住宅保険双方の８％ならびに個人傷害保険およびマルチリスク個
人傷害保険の７％の急増に伴うものであった。
保険事業の 純収益 は、2018年と比較して7.1％増加し、合計846百万ユーロとなった。これは、以下の要
因によるものである。
・ 生命保険の純収益の９％の成長は、保険の運用資産の増加（14％）に後押しされ、同様に、2016年
から進行中のCaisses d'Epargneネットワークでの提供の展開およびユニットリンク保険の再評価に
も推進された。2019年に再度金利の低下が見られたにもかかわらず、希薄化後の利回りは、以下の
とおり、投資資源の多様化（私募または直接財政融資）により相殺された。
・ 同事業の回復力を反映した、個人保護保険および債務返済補償保険の純収益の６％の増加。
・ 損害・災害保険の５％の増加：物的担保（自動車）の平均費用の上昇および2019年における極端
な天気事象のなかでも、保険金請求は引続き統制された。合算比率は91.7％となり、2018年と比
較してわずかに改善された。
営業費用 は、6.8％徐々に増加して478百万ユーロとなった。費用は増加したが、依然として純収益の増
加を下回っており、これは事業の発展およびニュー・ディメンション計画の戦略的目標、すなわち新たな
個人保護保険提供の開発、進行中の戦略的な損害保険計画（#Innove2020、Purple#Careおよ
び#Pop'Timiz）の展開ならびにIFRS第17号の実施に向けた準備の実施を反映している。
営業総利益 は、８％増加し368百万ユーロとなった。
この部門のROE は27.9％であった。
④ 決済
2018 年
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 2019 年／2018年の変動
純収益 423 389 8.5 ％
営業費用 (370) (341) 8.5 ％
営業総利益 52 48 8.7 ％
貸倒引当金繰入額 (2) (2) 0.6 ％
税引前利益 50 47 7.5 ％
費用収益比率 87.6 ％ 87.6 ％
株式（平均） 375 320
ROE 9.1 ％ 9.9 ％
2019 年、 当事業 は、当部門の従来の事業およびフィンテック事業の双方において上昇傾向を維持した。
従来の事業は、下記に牽引されていた。
・ 決済ソリューションの強固な成長。取引処理数は、安定したペースで引続き増加した（カード認証
に関して16％および取引カードに関して10％）。
・ NIT事業。そのうち、数百万ユーロのレストラン・バウチャーの価値は、2018年と比較して６％増加
した。この増加は、特に2019年最終四半期にスタッフのレストラン・バウチャーに関してSNCFが顧
客に加わったことに伴い、継続すると見込まれる。
フィンテック事業においては、PayPlugおよびDalenysによる取引高が増加し、2019年においてそれぞれ
83％および21％の新たな記録に達した。
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決済部門の収益 は、2018年４月に統合されたComitéoの取得（2.7百万ユーロ増）および2019年１月より
連結されたTitres Cadeauxの取得（8.4百万ユーロ増）の範囲による影響により、前年比で8.5％ 増加 （33
百 万ユーロ増） して、422.5百万ユーロとなった 。この増加は、従来の決済およびサービス・バウチャー事
業だけでなく、取得されたフィンテック事業にも牽引されたものであった。これと同時に、発行事業（NPS
およびS-Money）はXpollens等の特有かつ革新的な決済商品およびサービスの立ち上げによって、収益の増
加に4.9百万ユーロ寄与した。
決済部門の費用 は合計370百万ユーロとなり、2018年と比較して９％増加した。これは、主として人事、
ITおよびデジタル投資の部門を発展させる必要があったことによるものである。
全体として、 営業総利益 は９％増加して、52百万ユーロとなった。
税引前利益 は、7.5％増加して、 合計50百万ユーロであった 。
決済部門のROE は、2019年において合計9.1％となり、前年比でわずかに減少した。
⑤ 金融投資
2018 年 2019 年／2018年の変動
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 現行
純収益 772 742 4.1 ％
Coface 712 678 5.0 ％
Algeria 71 63 11.9 ％
NPE (10) 1
営業費用 (561) (526) 6.5 ％
営業総利益 211 215 (1.9) ％
貸倒引当金繰入額 (10) (1)
税引前利益 208 220 (5.4) ％
Ａ－Coface
2019 年における収益 は、すべての地域において、高い顧客維持率を記録し、特に成熟した市場において
貸出が改善したことにより、2018年と比較して７％増加して1.5十億ユーロとなった。恒常為替レートおよ
び連結範囲では、収益は2018年と比較して６％増加した（2019年４月からのCoface PKZの統合）。
損害率（再保険控除後）は45.0％となり 、2018年（45.1％）と比較して安定的であり、2019年下半期に
おける保険金請求頻度の増加は、保険金請求の単位量の減少および以前の保険金請求の戻入れにより相殺
された。
合算比率（再保険控除後） は77.7％となり、正味事業費比率の好況（1.8ポイント減）に関連して1.9ポ
イント改善した。
2019 年における 純収益 は合計712百万ユーロとなり、2018年と比較して５％増加した（恒常的な連結範囲
と為替レートでは４％増）。
営業 費用 は、2018年と比較して６％増加し517百万ユーロとなり、フィット・トゥ・ウィン計画に基づく
経常外費用について修正されると、恒常的な連結範囲と為替レートで４％増加した。
Ｂ－Natixis Private Equity（ランオフ）
2019 年において、Natixis Private Equity（ランオフ）は撤退戦略を追求し、その事業規模を19％減少
させた。
2018 年と比較して、キャッシュアットリスクの コミットメント は22％減少し、52.6百万ユーロとなった
（主にベンチャー・ファンドの減価償却による効果に起因する。）。オフバランスシートコミットメント
は、2018年と比較して６％減少し、13.6百万ユーロとなった。
純 収益 は、2018年と比較して10.8百万ユーロ減少し、マイナス10百万ユーロとなった（主にベン
チャー・キャピタル・ファンドの減価償却に起因する。）。
RWA は、2019年12月31日現在で合計155.8百万ユーロとなり、販売および低下した評価により2018年と比
較して13％減少した。
Ｃ－Natixis Algérie
恒常為替レートでは、短期平均貸付残高は８％増加した一方で、中期および長期貸付残高は、８％減少
した。これは、アルジェリアの経済および政治状況により不利となったことによる。同期の顧客預金は、
経常勘定の流入額および新規の定期預金サブスクリプションの増加により６％増加した。
オフバランスシートコミットメントは、16％減少したが、これは主に海外の企業投資の減少による保証
の再発行および信用状に起因したものであった。
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Natixis Algérie は、2018年と比較して12％増の70.6百万ユーロの 純収益 を計上した。為替レートの影響
を除くと、株式投資の増加および外国為替取引に関する手数料収入の増加に伴い、純収益は９％増加し
た。
貸倒引当金繰入額 は、2018年の正味戻入れ額2.2百万ユーロと比較して、マイナス8.4百万ユーロとなっ
た。
⑥ コーポレートセンター
2018 年 2019 年／2018年の変動
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 プロフォーマ 現行
純収益 59 49 20.9 ％
営業費用 (497) (497) 0.0 ％
営業総利益 (437) (448) (2.3) ％
貸倒引当金繰入額 1 (14)
税引前利益 258 (453) (157.0) ％
コーポレートセンターの 純収益 は、2018年12月末現在のプラス49百万ユーロと比較して、2019年12月末
現在では合計プラス59百万ユーロとなった。
・ ドル建ての超劣後債の為替レートの変動は、前年のプラス48百万ユーロと比較して、2019年はプラ
ス19百万ユーロとなった。
・ FVAヘッジは、2018年のマイナス55百万ユーロと比較して、2019年はプラス17百万ユーロであった。
・ 米ドルでの累積留保利益のNatixis S.A.への本国送還による外貨収入は、2018年のニューヨークお
よびシンガポール支店に関するプラス26百万ユーロに対して、2019年においてはドバイ支店からの
プラス３百万ユーロであった。
これらの項目を除くと、2018年におけるプラス30百万ユーロと比較して、2019年の純収益はプラス20百
万ユーロとなった。これは基本的に以下により構成される。
・ トレジャリーおよびALM業務からの収益。
・ 大部分がGroupe BPCEに関連した事業体への支援業務による再請求費用。
コーポレートセンターの 費用 は、2019年および2018年において、497百万ユーロとなった。
・ 2018年の160百万ユーロに対し、2019年は合計170百万ユーロとなった単一破綻処理基金への拠出
金。
・ かかる項目を除くと2019年の費用は、2018年の337百万ユーロと比較して、合計327百万ユーロと
なった。これらは主に以下で構成される。
・ 2019年において、ナティクシスの事業分野に対する支援業務の再分配純額である108百万ユーロの
費用。これは、2018年と比較すると16百万ユーロの減少となった。かかる費用の差額は、2019年
の133百万ユーロおよび2018年の130百万ユーロの純収益から、BPCE S.A.に対するリテール・バン
キング業務の売却を受けて設置されたサービスの一部として、主にBPCEの事業体に再請求され
た。
・ 事業横断型費用は、2018年と比較して７百万ユーロ増加して、105百万ユーロとなり、様々な費用
に関連していた。
営業総利益 は、2018年のマイナス448百万ユーロと比較して、2019年はマイナス437百万ユーロとなっ
た。
コーポレートセンターの 貸倒引当金繰入額 は、１百万ユーロに達した。2018年、コーポレートセンター
の貸倒引当金繰入額はマイナス14百万ユーロであったが、これは主に訴訟一般引当金15百万ユーロから構
成されていた。
税引前利益 は、リテール・バンキング業務のBPCE S.A.への売却による資本拠出により、2019年において
プラス258百万ユーロでプラスとなり、その他の資産に係る利益においてプラス697百万ユーロで計上され
たことを示している。
⑦ 貸倒引当金繰入額
2019 年12月31日現在の 貸倒引当金繰入額 はマイナス332百万ユーロとなり、そのうちマイナス347百万
ユーロが不良債権であり、プラス15百万ユーロが正常債権における引当金であった。2018年12月31日現
在、貸倒引当金繰入額はリテール・バンキング事業の売却を除きマイナス193百万ユーロとなり、そのうち
マイナス251百万ユーロが不良債権であり、プラス58百万ユーロが正常債権における引当金であった。
部門別の貸倒引当金繰入額合計
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( 単位：百万ユーロ) 2019 年 2018 年
資産運用およびウェルス・マネジメント (8) (1)
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング (312) (174)
保険 0 0
決済 (2) (2)
Coface (2) (1)
コーポレートセンター (8) (15)
貸倒引当金繰入額合計 (332) (193)
リテール・バンキング事業の売却 0 (22)
貸倒引当金繰入額合計 (332) (215)
地理的地域別の貸倒引当金繰入額合計 （2019年、リテール・バンキング事業の売却を除く。）
( 単位：百万ユーロ) 2019 年 2018 年
EMEA (195) (107)
中央およびラテンアメリカ (33) (5)
北米 (96) (91)
アジアおよびオセアニア (8) 10
貸倒引当金繰入額合計 (332) (193)
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別表-連結決算
１‐2019年度連結決算として再分類された経営業績
経常外項目
コーポレー
資産運用
ト・バンキ
および
ングおよび
2019 年
ウェル インベスト コーポ
( 単位：百万 金融
インベスター・ ス・マネ メント・バ レートセ 2019 年 処分による 2019 年
ユーロ) リレーションズ ジメント ンキング 保険 決済 投資 ンター 公表値 影響の範囲 公表値
純収益 9,177 0 19 9,196 22 9,219
営業費用 (6,545) (9) (27) (6) (5) (8) (33) (6,632) (22) (6,655)
営業総利益 2,633 (9) (27) (6) (5) (8) (14) 2,564 0 2,564
貸倒引当金繰入額 (332) (332) 0 (332)
営業成績 2,301 (9) (27) (6) (5) (8) (14) 2,232 0 2,232
関連会社 21 21 0 21
その他の資産
5 (15) 697 687 0 687
に係る損益
のれん価値
5 5 0 5
における変動
税引前利益 2,331 (9) (42) (6) (5) (8) 684 2,945 0 2,945
所得税 (612) 3 7 2 2 3 (74) (669) 0 (669)
非支配持分 (349) 3 (33) (380) 0 (380)
純利益
1,370 (6) (34) (4) (3) (2) 577 1,897 0 1,897
（グループ持分）
費用収益
71.3 ％ 72.1 ％ 72.2 ％
比率
２‐2018年度連結決算として再分類された経営業績
経常外項目
コーポレー
資産運用
ト・バンキ
および
ングおよび
2018 年
ウェル インベスト コーポ
( 単位：百万 金融
インベスター・ ス・マネ メント・バ レートセ 2018 年 処分による 2018 年
ユーロ) リレーションズ ジメント ンキング 保険 決済 投資 ンター 公表値 影響の範囲 公表値
純収益 8,632 68 48 8,749 867 9,616
営業費用 (6,272) (21) (14) (2) 0 (3) (45) (6,357) (466) (6,823)
営業総利益 2,360 (21) 54 (2) 0 (3) 3 2,391 401 2,793
貸倒引当金繰入額 (122) (71) (193) (22) (215)
営業成績 2,238 (21) (17) (2) 0 (3) 3 2,199 380 2,578
関連会社 29 29 0 29
その他の資産
54 54 0 54
に係る損益
のれん価値
0 0 0 0
における変動
税引前利益 2,321 (21) (17) (2) 0 (3) 3 2,281 380 2,661
所得税 (687) 6 5 1 0 1 2 (673) (108) (780)
非支配持分 (304) 1 (303) (1) (304)
純利益
1,330 (15) (12) (1) 0 (1) 5 1,306 271 1,577
（グループ持分）
費用収益
72.7 ％ 72.7 ％ 53.7 ％ 71.0 ％
比率
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( ⅲ) Natixis S.A.に関する情報
(a) Natixis S.A. の親会社の損益計算書
2019 年 2018 年
2019 年／ 2019 年／ 2019 年／
2018年 2018年 2018年
Natixis Natixis
フランス フランス
( 単位：百万ユーロ) 本土 ％ 支店 ％ S.A. ％ 本土 支店 S.A.
純収益 2,479 (25) 1,452 27 3,930 (12) 3,324 1,142 4,466
営業費用 (1,907) (4) (731) 3 (2,638) (3) (1,997) (709) (2,706)
営業総利益 572 (57) 720 67 1,292 (27) 1,327 432 1,760
貸倒引当金繰入額 (312) 87 (117) 93 (429) 88 (167) (61) (228)
営業利益 260 (78) 603 62 863 (44) 1,160 372 1,532
長期投資に係る損益 1,258 3,501 1 (148) 1,259 3,689 35 (2) 33
税引前利益 1,517 27 604 63 2,121 36 1,195 370 1,565
所得税 218 (42) (98) (6) 121 (55) 373 (104) 270
資金調達／一般銀行業務リ
スクおよび規制条項による 0 N/A 0 N/A 0 N/A 0 0 0
資金調達の撤回
純利益 1,736 11 507 90 2,242 22 1,568 266 1,834
2019 年12月31日現在、ナティクシスの営業総利益はプラス1,292百万ユーロであり、純収益が535百万ユー
ロの減少したことにより、営業費用が68百万ユーロ減少したにもかかわらず、2018年12月31日現在と比較し
て468百万ユーロ減少であった。
純受取利息は64百万ユーロ増加した。フランス本土の事業は23百万ユーロ増加し、海外支店については41
百万ユーロ増加した。手数料収入（純額）は、フランス本土における36百万ユーロの増加および海外支店に
よる事業の９百万ユーロの減少により、27百万ユーロ増加した。手数料収入のこの変動は、オフバランス
シート取引にかかる手数料収入（純額）のプラス73百万ユーロ、顧客取引にかかる手数料収入（純額）のマ
イナス22百万ユーロ、有価証券取引にかかる手数料収入（純額）のプラス35百万ユーロおよび金融サービス
取引または決済商品取引にかかる手数料収入（純額）のマイナス59百万ユーロに分類できる。
ナティクシスの子会社により支払われた配当は570百万ユーロ減少し、そのうちマイナス457百万ユーロは
資産運用の子会社であるNatixis Investment Managersによって支払われた配当の減少、マイナス186百万
ユーロはBPCEに売却された、専門金融サービスの子会社によって支払われた配当、プラス45百万ユーロは
Natixis Assurancesによる増加およびプラス28百万ユーロはCofaceによる増加に起因する。
トレーディング勘定取引による収益は66百万ユーロ増加した。すなわちフランス本土についてのプラス93
百万ユーロおよび海外支店で行われた取引におけるマイナス26百万ユーロである。
営業費用は、68百万ユーロ減少した。これには、人件費のマイナス28百万ユーロ、再請求控除後の外部
サービスのマイナス26百万ユーロならびに費用および税金のマイナス15百万ユーロが含まれる。
純貸倒引当金繰入額は、201百万ユーロ増加し、マイナス429百万ユーロとなった（そのうちプラス145百万
ユーロはフランス本土の事業に対するものである。）。
その結果、営業利益は、これらの項目によって669百万ユーロ減少し、プラス863百万ユーロとなった。
2019 年12月31日現在、固定資産に係る損益（純額）は、プラス1,259百万ユーロとなったが、これは主に、
前専門金融サービス部門であった、保証および金融保証、リース、ファクタリング、消費者金融ならびに証
券管理業務の事業をBPCEへ売却したことによるキャピタル・ゲイン1,092百万ユーロに相当する。
税引後純利益は、2018年がプラス1,834百万ユーロであったのに対し、プラス2,242百万ユーロとなった。
2019 年12月31日現在、貸借対照表は、2018年12月31日現在の406,868百万ユーロから、合計438,497百万
ユーロとなった。
(b) 利益分配案
2019 年12月31日現在のナティクシスの財務諸表において、純利益は2,242,111,898.15ユーロの黒字であ
り、利益剰余金の1,008,081,398.50ユーロを考慮すると、分配可能利益は3,250,193,296.65ユーロである。
2020 年５月28日の株主総会では、第３号決議に関し、以下を決定した。
・ 普通配当として977,454,329.42ユーロ（すなわち１株当たり0.31ユーロ）を支払う。
・ 残余分配可能金（すなわち2,272,738,967.23ユーロ）を剰余金として割り当てる。
(c) 支払条件
フランス商法第D.441-４条に準じて、サプライヤーに対する債務のうち受理済だが報告日現在において未
払いとなっているものの満期別分類（総額101.5百万ユーロ（税込）である。）は以下のとおりである。
受理済だが期末において未払いの債務
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１日以上 31 日以上 61 日以上 ( １日以上の)
０日
( 参考) 30日未満 60日未満 90日未満 91 日以上 合計
影響を受けた債務総額(税込)
( 単位：百万ユーロ) 94.3 1.1 1.6 1.5 3.0 7.2
当期の購入額合計(税込)に対
する割合 6.17 ％ 0.07 ％ 0.10 ％ 0.10 ％ 0.20 ％ 0.47 ％
影響を受けた債務数 2,673 832
この情報には、銀行取引および関連業務は含まれていない。
Natixis S.A. の顧客に関連する負債および債権については、満期別資産および負債に関する、その残存満
期の情報を記載する「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(2) 個別財務諸表－親会社財務諸表注記」の注記
37を参照のこと。
( ⅳ) 定義および代替業績指標
2019 年３月31日に完了したリテール・バンキング事業のBPCE S.A.への売却に続いて、発表された事業分野
は、以下のとおりである。
－ 従業員貯蓄制度（Natixis Interépargne）を、資産運用およびウェルス・マネジメント事業分野へ転
換する。
－ 映画産業ファイナンス（Natixis Coficiné）を、コーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキングへ転換する。
－ 当該売却は保険事業分野に影響をもたらさない。
－ 決済は、独立した事業分野となる。
－ 金融投資は独立しており、Coface、Natixis Algérieおよびプライベート・エクイティ・ランオフ事業
を含む。
－ コーポレートセンターは、ナティクシスの一元化された持株会社およびALM機能に再び焦点を定め、単
一破綻処理基金への拠出金に責任を負う。
経営報告書の公表における比較可能性を担保するため、2018年の数値は、ナティクシス事業分野の新組織
に従い表示される。
なお、銀行業務の分離に係るフランスの法の要件を遵守するため、以前はグローバル・マーケッツの一部
であった、短期トレジャリーおよび担保管理の業務は、2017年４月１日に財務部門に移された点に留意され
たい。ただし、互換性を確保するために、経営報告書においてCIBに言及する場合にはCIBならびに短期トレ
ジャリーおよび担保管理業務を指すものとする。
さらに、 部門の業績の評価 に利用される基準は、ニュー・ディメンション計画について定義された以下の
基準である。
・ バーセル３の平均リスク加重資産の10.5％に基づく事業分野に分配される規制上の自己資本
・ ２％の資本利益率
ナティクシスの事業分野の利益は、バーゼル３の規制枠組に従って表示されている。保険事業に特有であ
る資本配分は、CRD４およびCRR（「デンマーク妥協」）によってEUにおいて成立したとおり、保険会社の投
資のためのバーゼル３の会計上の取扱いに基づいている。
様々な事業分野によって創出された利益を断定するために適用される規則 は、以下のとおりである。
・ 割り当てられた規制上の自己資本の利益率を各事業部門が記録していること。慣例により、規制上の
自己資本の利益率は、２％である。
・ 各部門を構成する事業体の発行済株式資本利益率が除去されていること。
・ Tier２劣後負債の費用が、それぞれの規制上の自己資本に比例して各部門に請求されていること。
・ 各部門にナティクシスの諸経費の大部分についての金額の請求書が送られていること。請求書が送ら
れない部分は、ナティクシスの諸経費合計の３％未満（単一破綻処理ファンド（SRF）を除く。）であ
る。SRF拠出金はコーポレートセンターが負担し、各部門には再請求されない。
超劣後債務（DSN）は持分金融商品として分類され、すなわち、かかる商品に係る利息費用は、損益計算書
において認識されていない。
ナティクシスおよび各事業分野の ROEおよびROTE は、以下のとおり計算される。
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・ ナティクシスのROE を求めるためには、純利益（グループ持分）からDSNの税引後利息費用を差し引く
ことで利益の計算が行われる。株式資本は、IFRSが定義した平均グループ持分株主資本であり、配当
金 を支払い（平均ハイブリッド負債を除く。）、株主資本として認識される未実現または繰延の損益
（OCI）を除いた後のものである。
・ 事業分野のROE の計算は、以下に基づく。
・ 分子に関しては、事業分野の税引前利益。前述の規則のとおり、これに対して標準税率が適用され
る。標準の税率は、ナティクシスの企業が事業を行う法域における納税義務の条件を考慮して、各
部門について決定される。これは年に１度決定され、当年度における繰延税金に関連する潜在的な
変更については考慮に入れていない。
・ 分母に関しては、部門に割り当てられたRWAの10.5％の基準で計算された標準自己資本と部門に関連
するのれんおよび無形資産を足した額。
・ ナティクシスのROTE は、分子に関しては、純利益（グループ持分）からDSNに係る税引後支払利息を差
し引いた額を用いて求められる。使用される株主資本は、IFRSに従った平均株主資本（グループ持
分）であり、配当金（平均ハイブリッド負債を除く。）、平均無形資産および平均のれんの支払い後
のものである。
４ 【経営上の重要な契約等】
上記「第２ 企業の概況－３ 事業の内容」ならびに「３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フローの状況の分析 －(3) 財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照の
こと。
５ 【研究開発活動】
該当事項なし。
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第４ 【設備の状況】
１ 【設備投資等の概要】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記6.8および注記8.10を
参照のこと。
２ 【主要な設備の状況】
上記「１ 設備投資等の概要」を参照のこと。
３ 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
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第５ 【提出会社の状況】
１ 【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
① 【株式の総数】
授 権 株 数（株） 発行済株式総数（株） 未発行株式数（株）
3,153,078,482 株
( 注) ( 注)
（2019年12月31日現在）
( 注) フランス法上、未発行の授権株式という概念はない。しかしながら株主から取締役会への委託により発行される株
式という概念がある。当行の株主は、一定の額および期間において新株または持分証券を発行する権限を取締役会
に与えることができる。
② 【発行済株式】
記名・無記名の別及び 上場金融商品取引所名又は
種 類 発行数（株） 内 容
額面・無額面の別 登録認可金融商品取引業協会名
当行の株式は、株主の判断に
より、記名式または識別可能 議決権に
3,153,078,482 株
な無記名式のいずれかの形式 普通株式 ユーロネクスト・パリ 制限のない
（2019年12月31日現在）
とする。（１株の額面金額 株式
1.60ユーロ）
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記6.17を参照のこと。
（３）【発行済株式総数及び資本金の推移】
過去５年間における資本の推移
事業年度当初 事業年度中 事業年度末 資本金
における株式数 の新規株式 における株式数 ( 単位：ユーロ)
2015 年 3,116,507,621 11,620,144 3,128,127,765 5,005,004,424.00
2016 年 3,128,127,765 8,946,815 3,137,074,580 5,019,319,328.00
2017 年 3,137,074,580 285,658 3,137,360,238 5,019,776,380.80
2018 年 3,137,360,238 12,928,354 3,150,288,592 5,040,461,747.20
2019 年 3,150,288,592 2,789,890 3,153,078,482 5,044,925,571.20
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下記の表は、各企業活動の株式プレミアムの金額の詳細である。
増資時の
資本金 株式プレミアム
事業年度 日付 株式数 ( 単位：ユーロ) ( 単位：ユーロ)
2013 年 １月１日 3,086,214,794 4,937,943,670.40
無償株式割当 5,640,766 9,025,226
増資における従業員向け株式の発行 8,439,630 13,503,408 10,127,556
12 月31日 3,100,295,190 4,960,472,304.00
2014 年 １月１日 3,100,295,190 4,960,472,304.00
無償株式割当 6,261,106 10,017,769.60
増資における従業員向け株式の発行 9,951,325 15,922,120 24,291,184.33
12 月31日 3,116,507,621 4,986,412,193.60
2015 年 １月１日 3,116,507,621 4,986,412,193.60
無償株式割当 3,114,520 4,983,232
増資における従業員向け株式の発行 8,505,624 13,608,998.40 31,428,280.68
12 月31日 3,128,127,765 5,005,004,424
2016 年 １月１日 3,128,127,765 5,005,004,424
無償株式割当 957,368 1,531,788.80
増資における従業員向け株式の発行 7,989,447 12,783,115.20 13,390,313.18
12 月31日 3,137,074,580 5,019,319,328
2017 年 １月１日 3,137,074,580 5,019,319,328
無償株式割当 285,658 457,052.80
12 月31日 3,137,360,238 5,019,776,380.80
2018 年 １月１日 3,137,360,238 5,019,776,380.80
無償株式割当 945,549 1,512,878.40
増資における従業員向け株式の発行 11,982,805 19,172,488 40,765,502.61
12 月31日 3,150,288,592 5,040,461,747.20
2019 年 １月１日 3,150,288,592 5,040,461,747.20
無償株式割当 2,789,890 4,463,824
12 月31日 3,153,078,482 5,044,925,571.20
権利確定期間の無償株式
2016 年７月28日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの上級経営委員会委員に、ナティクシスの最高経
営責任者に対して割り当てた47,463株を含む、無償株式151,283株を割り当てることを決議した。当該株式
は、勤続および業績基準を満たすことを条件として、2020年７月27日まで（同日を含む。）の権利確定期
間終了時点で権利確定される。
2017 年４月10日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に無償株式3,012,307株を割り
当てることを決議した。当該株式は、勤続および／または業績基準（「規制」カテゴリーのスタッフに適
用される体系的な業績基準）を満たすことを条件として、これらの株式のうち一方のトランシェは2019年
３月１日に権利確定し、もう一方は2020年３月１日に権利確定した。
2017 年５月23日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの上級経営委員会委員に、ナティクシスの最高経
営責任者に対して割り当てた29,911株を含む、無償株式79,369株を割り当てることを決議した。当該株式
は、勤続および業績基準を満たすことを条件として、2021年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期
間終了時点で権利確定される。
2018 年４月13日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に、ナティクシスの最高経営
責任者に対して割り当てた84,775株を含む、無償株式3,389,678株を割り当てることを決議した。当該株式
は、勤続および業績基準を満たすことを条件として、2020年３月１日、2021年３月１日、2021年４月12日
および2023年４月12日にトランシェごとに権利確定される。
2018 年５月23日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの最高経営責任者であったローラン・ミニョン氏
に対する2018年の任期の長さを反映して比例配分された無償株式11,661株およびナティクシスの上級経営
委員会委員に対する無償株式58,024株を割り当てることを決議した。当該株式は、勤続および業績基準を
満たすことを条件として、2022年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定され
る。
2018 年８月２日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、2018年６月１日以降ナティクシスの最高経営責任者であるフラ
ンソワ・リアイ氏に無償株式13,605株を割り当てることを決議した。当該株式は、勤続および業績基準を
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満たすことを条件として、2022年５月22日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定され
る。
2019 年４月12日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第20
号決議において付与された権限に基づき、取締役会により指名された受益者に、ナティクシスの業務執行
役員に対して割り当てた64,902株を含む、無償株式2,600,406株を割り当てることを決議した。当該株式
は、勤続および業績基準を満たすことを条件として、2021年３月１日および2022年３月１日にトランシェ
ごとに権利確定される。
2019 年５月28日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総会、第19
号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの最高経営責任者であるフランソワ・リアイ氏に
無償株式31,708株およびナティクシスの上級経営委員会委員（最高経営責任者を除く。）に無償株式
73,420株を割り当てることを決議した。当該株式は、勤続および業績基準を満たすことを条件として、
2023年５月27日まで（同日を含む。）の権利確定期間終了時点で権利確定される。
保有期間の無償株式
2015 年計画に関して、2015年２月18日付役会において、ナティクシスの取締役会は、2013年５月21日付
の共同株主総会、第17号決議において付与された権限に基づき、ナティクシスの上級経営委員会委員に、
最高経営責任者に対して割り当てた27,321株を含む、合計95,144株の無償株式を割り当てることを決議し
た。当該株式の権利確定期間は2019年２月18日に終了した。
これにより、2019年２月18日の決定において、取締役会から付与された権限に基づき、ナティクシスの
最高経営責任者は、交付された株式数（株式買戻しプログラムに基づき、当行が以前に取得した発行済株
式）が48,894株に達したことを認識した。
2016 年計画に関して、2016年７月28日付役会において、取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総
会、第20号決議において付与された権限に基づき、当行および子会社の一定の従業員に合計3,081,642株の
無償株式を割り当てることを決定した。本割当の最後のトランシェの権利確定期間は、2019年３月１日に
終了した。
2017 年計画に関して、2017年４月10日付役会において、取締役会は、2016年５月24日付の共同株主総
会、第20号決議において付与された権限に基づき、当行および子会社の一定の従業員に合計3,012,307株の
無償株式を割り当てることを決定した。本割当の最初のトランシェの権利確定期間もまた、2019年３月１
日に終了した。
これにより、2019年３月１日付の決定において、取締役会により付与された権限に基づき、ナティクシ
スの最高経営責任者は、2016年計画の受益者に対して発行された新規株式数が1,842,126株、また2017年計
画の受益者に対して発行された新規株式数が947,764株に達したことを認識した。
最高経営責任者は、2016年計画に関して１株当たり額面金額1.60ユーロの1,842,126株の新規発行を通じ
た2,947,401.60ユーロおよび2017年計画について１株当たり額面金額1.60ユーロの947,764株の新規発行を
通じた1,516,422.40ユーロの準備金の資産計上による増資を認識した。これにより、当行の資本金は、
5,040,461,747.20ユーロから5,044,925,571.20ユーロに増加した。
Mauve 従業員持株制度
Mauve 制度は、取締役会が決定する範囲（Natixis S.A.およびその子会社ならびに資産管理およびウェル
ス・マネジメント部門、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門、保険部門
ならびに金融投資を除く専門金融サービス部門の支店から構成される。）に含まれる会社の従業員で、ナ
ティクシス従業員貯蓄制度およびナティクシス海外従業員貯蓄制度に登録している従業員のための制度で
ある。当該スキームはまた、かかる範囲に含まれる会社の退職者および退職前の者が利用可能である。
Mauve 制度の下、受益者はナティクシス内の既存の制度の規定に従って有利な条件かつ従業員拠出の給付
付きでナティクシスの株式（または海外受益者の場合には類似の代替物）を購入することができる。
Mauve 制度に投資した金額は、フランスにおいて従業員貯蓄制度に適用される早期解除の場合を除き、５
年間ロックアップされる。当該期間は、フランス国外において現地の法規制および提案された代替案に基
づき短縮されることがある。
ナティクシスの従業員の利益を長期に渡るナティクシスの成長および収益と合致させることを目的とし
て、ナティクシスの取締役会は、ナティクシスの従業員向けのMauve従業員持株制度に基づく優先引受権の
ない増資を2013年から2016年（同年を含む。）および2018年に再び行うために株主総会で付与された権限
を行使することに合意した。
2019 年５月28日付の決議において、共同株主総会は、株式の発行または従業員貯蓄制度の参加者向けの
資本準備金につながる証券の発行を通じて、資本金を１段階または複数段階（50百万ユーロを上限とす
る。）増加させるかどうかの決定に関して取締役会に付与された権限を更新した。また、株式の発行を行
う権限の委任は、かかる総会の開催日から26ヶ月間有効となる旨が規定された。
ナティクシスの取締役会は、2019年において当該権限を行使しなかった。
（４）【所有者別状況】
下記「（５）大株主の状況」を参照のこと。
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（５）【大株主の状況】
2020 年４月30日における資本金の配分
2020年４月30日におけるナティクシスの主要株主は以下のとおりであった。
資本に
占める 議決権
氏名又は名称 住所 所有株式数（株） 割合 の割合
パリ・セデックス13、75201、
BPCE S.A.
ピエール・マンデス－フランス通り 2,227,221,174 70.57 ％ 70.68 ％
50番地
従業員株式
（従業員ストック・
(注)
該当なし 92,643,511 2.94 ％
2.94 ％
オプション・プランおよび
無償新株付与プラン）
パリ、75015、ブルバール・パス
Amundi 41,315,000 1.31 ％ 1.31 ％
ツール、91-93
ニューヨーク州、イースト55、52ス
BlackRock, Inc. 31,571,000 1.00 ％ 1.00 ％
トリート
自己株式 該当なし 4,540,735 0.14 ％ 0.00 ％
流通株式 該当なし 831,441,075 26.35 ％ 26.38 ％
( 注) うち1.07％は、従業員のために留保される資本の増加を通じて保有され、うち0.82％は、従業員および元従業員
による従業員貯蓄制度外で保有され、またうち1.05％は、Groupe BPCEの株式保有者を含む、BPCE Actions
Natixisの従業員持株制度に基づき保有されている。
当行の知る限り、BPCE S.A.、 Amundi およびBlackRock, Inc. を除き、ナティクシスの資本または議決権の
１％以上を保有する株主は存在しない。
２ 【配当政策】
前期繰越損失を控除した各事業年度の最終利益のうち少なくとも５％が法定準備金として留保されるもの
とする。かかる規定は、当該準備金が当行の資本金の10分の１に達した場合には適用されなくなる。しか
し、当該準備金が資本金の10分の１を下回った場合は、再びこの留保が再開される。
利益残高は、利益剰余金とともに、法律により認められる範囲内で定時株主総会が自由に処分することが
でき、かつ、取締役会の提案により時期への繰越し、準備金への組み入れまたは一部もしくは全部の分配を
行うことができる分配可能利益を構成する。
定時株主総会は、利益剰余金または株主総会が自由に処分できる準備金から留保した額を分配することの
決定を行うこともできる。この場合、当該決定は、使用する準備金の勘定科目について明示しなければなら
ない。
定時株主総会決議により、分配配当金の全額または一部について、現金による配当または株式による配当
のいずれかを選択するオプションを与えることができる。株式配当の場合は、適用法令の規定に従って、当
行の株式を分配することにより配当金の支払いが行われる。
取締役会は、法律により認められる範囲内で、現金配当または株式配当のいずれかによる中間配当を実施
する決定を行うことができる。
年間配当金の支払いは、事業年度末日から９ヶ月以内の取締役会の定める時期に実施する。
2020 年３月31日付役会において、ナティクシスの取締役会は、COVID-19危機の財政的影響の不透明さがあ
る中での配当に関して欧州中央銀行（ECB）が2020年３月27日付で策定した勧告に従うことを決定した。
したがって、2020年５月20日に予定された定時株主総会において、取締役会は１株当たり0.31ユーロの
2019事業年度の配当支払いの承認を求める決議を行わない予定であり、またかかる配当は2019年の収益の充
当に関する取締役会から総会への決議案から除外された。
ナティクシスの取締役会は、2020年10月１日より後に、その時点における一般情勢によっては配当を行う
ことができるようにするため、当該決定を再検討する予定である。
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株主のスコアカード
( 単位：ユーロ) 2019 年 2018 年 2017 年 2016 年 2015 年 2014 年
１株当たり
0.56 0.47 0.50 0.41 0.41 0.35
(a)
利益
１株当たり
5.17 5.35 5.18 5.38 5.31 5.27
(b)
簿価
１株当たり
0.31 0.78 0.37 0.35 0.35 0.34
正味配当金
株式数 3,153,078,482 3,150,288,592 3,137,360,238 3,137,074,580 3,128,127,765 3,116,507,621
配当性向 83 ％ 64 ％ 74 ％ 85 ％ 85 ％ 97 ％
(c)
5.322 7.426 7.00 5.49 7.74 5.81
上限価格
(c)
3.398 3.938 5.15 3.07 4.82 4.25
下限価格
(a) 当該期間中および超劣後債にかかる純利息支払い（税引後）の計算後の平均株式数（自己株式を除く。）を用いて
計算した。
(b) 当該年度の12月31日における株式数ならびに2014年、2015年、2016年、2017年、2018年および2019年の配当後性向
を用いて計算した。
(c) 終値である。
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３ 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
（１）【コーポレート・ガバナンスの概要】
(1) 従業員の行動および経営理念
(a) ナティクシスの行動規範
提示
行動規範は、ナティクシスの上級経営委員会および取締役会により承認された。当該行動規範は、ナティ
クシスに常勤または臨時で雇用されるすべての個人またはフランス国内外を問わず、ナティクシスが50％以
上を保有する事業体に適用される。仕入先および請負業者についても、当該行動規範の原理に基づき、各ナ
ティクシスの事業体に適用される規定に従うよう義務付けられている。
当該行動規範は、２つの主要な項を含む。第一に、ナティクシスの義務（顧客の利益の優先、倫理、社会
に対する責任、ナティクシスおよびGroupe BPCEの評判の保護）を規定している。第二に、各職員が活動およ
び決定を行う際によりどころとなる指針を提示している。
これらの指針は、ナティクシスにおいて行われる活動および任務を表す例を用いて示されている。
当 該 行 動 規 範 は 、 ナ テ ィ ク シ ス の ウ ェ ブ サ イ ト
（https://www.natixis.com/natixis/jcms/rpaz5_65435/fr/code-de-conduite）にて閲覧可能である。
専用のガバナンス
専用委員会であるグローバル文化および行動委員会は、行動に関する事項のガバナンスについての責任を
負う。当該委員会は、最高経営責任者が議長を務め、ナティクシスの上級経営委員会の委員により構成され
る。当該委員会は、その義務および役割について規定した憲章により統制される。グローバル文化および行
動委員会は、ナティクシスの行動規範ならびにすべての子会社および直接の支店への行動規範の適用に関係
するすべての事項についての責任を負う。当該委員会は、当該規範の更新および個別の事例または業務上の
事例に関する決定等、行動規定に関する事項を監督し、定期的に監視する責任を有する。必要に応じて当該
委員会に助言を求めるための段階的な過程も整えられている。
グローバル文化および行動委員会は、個別の事例の検討、ESRの手続に係る承認および当該行動規範の普及
の監督のため会合を四半期ごとまたは臨時で開く。
グローバル行動方針
すべてのナティクシスの事業分野および支援部門は、それぞれの活動を行うにあたり、当該規範の原理に
適応する責任を有する。したがって、行動に関する事項は既存のまたは新設の行動委員会を通じて異なる当
行グループの事業体のガバナンスに含まれる。
各事業体の適用については、グローバル行動方針に示された規定で定められており、その概要は以下のと
おりである。
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・ 行動規範により課された責任（特に、戦略上および業務上の判断に関係があることが確実な事項およ
び個人の行動に関する責任）
・ ガバナンスおよび報告に関する規定
・ リスク評価、指標の監視および管理システム。2019年において、すべての委員会は、１回以上会合を
開き、当該行動規範の観点から（人材、リスク、コンプライアンスまたはその他の）不足事項を検討
することにより、これらの不足事項が関係する従業員の年次評価で考慮されたことを保証した。
すべての従業員は、行動規範で義務付けられた研修を完了する必要がある。
最後に、行動規範ならびに当該規範の原理を補完する方針および手続は、すべての状況に対する規則を網
羅するものではない。各自の任務に関してそれぞれが個人的な判断を行うことおよび注意深く職業倫理を示
すことは、各個人の責任である。そのために、行動チェックリストが提示されている。
(b) 顧客保護、ファイナンシャル・セキュリティおよびデータ・セキュリティ
いくつかのESRの問題は、コンプライアンス部門の監督下であるコンプライアンス・リスクの防止および管
理システムで特定および管理されている。
ナティクシスは、 顧客の利益の保護 を非常に重視しており、顧客情報、KYCおよび顧客苦情処理手続を定期
的に向上している。
ファイナンシャル・セキュリティ に関して、ナティクシスは、高潔さを持って行動し、詐欺防止、汚職防
止、マネーロンダリング防止およびテロリストへの資金提供の防止システムに関する規制義務を果たし、国
際制裁および禁輸措置を監視するよう定めている。
サイバー・リスク に取り組み、 個人データ保護 を確保するため、ナティクシスは、コンプライアンス部門
に直属する特定の部門（ITシステム・セキュリティおよび事業継続性部門）を有している。
かかる事項の詳細については、「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプ
ライアンス・リスク」を参照のこと。
(c) 責任あるロビー活動
2018 年において、ナティクシスは、政府機関および官僚に対する 責任あるロビー活動およびアドボカシー
活動に関する憲章 を採用した。当該憲章は、ナティクシスのウェブサイト
（https://www.natixis.com/natixis/jcms/rpaz5_65435/fr/code-de-conduite)にて閲覧可能である。
当該憲章において、ナティクシスは、自身のロビー活動が行動規範ならびに適用される法律、規則および
規制に整合的かつ誠実であることを保証している。当該憲章は、ナティクシスの管理下にあるすべての事業
体およびその従業員に適用される。当該憲章は、ナティクシスの広報部門およびその親会社であるBPCEによ
り調整されるロビー活動およびアドボカシー活動をカバーしている。ナティクシスは、民主化したプロセス
が正しく機能することを確保するためには、多様化した利益について対話することおよび敬意を持って議論
することが必要であると考えている。そのためにも、ナティクシスは、ナティクシスの事業および顧客への
対応能力に影響を及ぼす立法要件案および規制要件案に関して民間および政府官僚と対話を行っている。
ナティクシスは、管轄の欧州当局および国内当局に登録されており、適用される行動規範を遵守すること
を約束している。ナティクシスは、2017年以降、欧州透明性登録簿に含まれ、またフランスにおける公的生
活における透明性に係る最高機関へのロビイストの登録も行っている。
(d) 租税回避との闘い
租税回避と闘うため 、ナティクシスは、自身の取引が税法および税規制を遵守していることを保証するた
めの管理システムを有している。すべての新商品および新規事業は、これらの法令の観点から承認を受けな
ければならない。さらに、ナティクシスは自身の組織構造および運営について透明性のある報告を行い、ま
た税金費用の決定要素をさらに明確にするためにその収益性およびそれに伴う税金を国別ベースで開示して
いる。ナティクシスはまた、英国の歳入関税庁の銀行に対する課税の実施規則も採用している。
ナティクシスは、フランスおよび世界中の租税回避対策を意図した透明性規則を遵守している。ナティク
シスは、米国の納税者が保有する外国口座または事業体が関与する租税回避を防止することを目的とする米
国のFATCAの規制に加えて、加盟国の在外納税者が受領した所得に関する自動情報交換（AEOI）の共通報告基
準（CRS）を適用している。（「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプライ
アンス・リスク－③ 顧客保護－顧客身元確認（KYC）」を参照のこと。）
ナティクシスは、マネーロンダリング防止システムの中に、脱税に関する事項も組み込んでいる。（「第
３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(h) コンプライアンス・リスク－④ ファイナン
シャル・セキュリティ」を参照のこと。）概して、ナティクシスは専門家としての立場を維持し、事業を行
う国のすべての税務当局と協力している。
(e) 内部通報システム
内部通報手続は、行動システムの不可欠な部分である。これにより、不適切な行為または行動（違法行
為、非倫理的行動、行動規範または適用される方針および手続の違反）に気が付いた従業員は、ナティクシ
ス内の管轄組織へ通報し、法規制により規定された保証および保護を受けることができる。内部通報手続
は、以下の者に対して開かれている。
・ 現在ナティクシスと雇用契約（契約の種類または期間を問わない。）を締結しているすべての個人
・ ナティクシスと永続的にまたは不定期に協働する外部企業（仕入先または下請業者）の従業員
手続には以下の明確なタイムラインが規定されている。
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・ 通報の迅速な確認
・ 確認から15営業日以内に、通報された情報がさらなる調査対象となるかどうかについての通知
・ 確認から３ヶ月以内に、通報された情報に対処するための措置または、かかるプロセスが完了してい
る場合には情報に基づいて行われた（または行われなかった）措置の通知
かかる手続は、適用される規制に従い、内部通報者の保護（かかる内部通報者が公平かつ誠実に行為する
限りにおいて、いかなる状況にあっても懲戒処分やかかる通報に関する訴訟手続の対象とならない。）およ
び情報が確信を持って適切に取り扱われることを確保することを規定している。
当該内部通報システムは、ナティクシス全体に適用される最低限の基準を示す包括的な方針に基づいてい
る。各事業体、子会社および支店のそれぞれが各自の事業および現地の規制に対する包括的な方針を採用し
なければならない。
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(2) コーポレート・ガバナンスの管理および監督
(a) 取締役会
① 組織
2020 年３月１日現在ナティクシスの取締役会は15名からなる。その構成は下記のとおりである。
・ BPCEからの２名（ローラン・ミニョン氏およびカトリーヌ・ハルバーシュタット氏によって代表さ
れるBPCE）
・ Banques Populaires の銀行 からの ４名（ティエリ・カーン氏、アラン・コンダミナ氏、ベルナー
ル・デュピュイ氏およびシルヴィ・ギャルスロン氏）
・ Caisses d'Epargneの銀行からの４名（ダニエル・ド・ボールペール氏、ドミニク・デュバン氏、ニ
コール・エトシュゴワンベリー氏およびクリストフ・ピノー氏）
・ 独立取締役５名（アンヌ・ラルー氏、ベルナール・オプティ氏、カトリーヌ・パリゼ氏、ダイア
ン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏およびニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏）
2019 年４月４日現在、ナティクシスの取締役会には、 監査人 であるアンリ・プログリオ氏も含まれてい
る。同氏は、2018年11月17日まで独立取締役であり、12年間の任期の間は監査役会の構成員、その後はナ
ティクシスの取締役会の構成員を務めた。2006年にさかのぼる同氏の当行グループに関する知識、財務に
関する事項における同氏の認められた専門知識、同氏の大企業の経営および戦略的課題への取り組みにお
ける経験は、取締役会にとって有益かつ効果的である。アンリ・プログリオ氏は、顧問としての立場で取
締役会に出席する。同氏はまた、報酬委員会および戦略委員会の委員でもある。
フランス商法第L.225-23条および第L.225-27-１ I条に従い、ナティクシスの取締役会には従業員兼取締
役または従業員兼株主兼取締役はいない。しかし、社会経済委員の代表者２名が取締役会の全会議に顧問
として参加する。
さらに、フランス商法第R.225-29 II ５条 に基づき、いかなる取締役も当行との雇用契約および／また
はサービス契約に拘束されないことが規定されている。
したがって、取締役会の構成員の３分の１が、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟
（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードに従って独立取締役である。
ナティクシスの５名の独立取締役は、現在アンヌ・ラルー氏（Web School Factoryの取締役および
Innovation Factoryの会長）、ベルナール・オプティ氏（同氏が創設したCentaurus Capital Limitedの会
長）、カトリーヌ・パリゼ氏（同氏がその専門的な職務から解かれて以来）、ダイアン・ドゥ・サン・
ヴィグトール氏（ABBの会社秘書役）およびニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏（Groupe M6の業務執行役員会
会長）である。
例年どおり、指名委員会により提出された報告書を受け、取締役会は、2019年12月19日のナティクシス
の取締役会において、各独立取締役について、専門分野、思考および表現の判断および自由、具体的に
は、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードに推奨
されている独立基準および取締役会の社内規定の基準 （「② 取締役会の役割および権限」を参照のこ
と。） に関して調査された。
取締役会は、当行の独立取締役が取締役を務める会社がナティクシスまたはそのコーポレート・グルー
プとの間に重要な取引関係があるかどうかの評価を慎重に行った。
ナティクシスは「リファレンス・バンカー」（すなわち、「当行のすべての要件にとり重要な銀行
員」）のコンセプトを、取引関係の重要性の評価、ナティクシスへ依存している状況の特定、およびこれ
らの関係が取締役の判断の独立性に影響を及ぼしやすいかを最終的に判断する際に適用する。
かかる目的を達成するために、取締役会は広範にわたり、指数、基準およびパラメーターを分析し、こ
れにはバンキング、取引またはコンサルティング関係の期間、程度および性質、負債総額に対するコミッ
トメント額およびナティクシスの重量、ならびに当行の流動性要件が含まれる。
この調査に基づき、取締役会は、独立取締役が役員や執行役員を務める企業について、ナティクシスが
「リファレンス・バンカー」に該当しないものと決定した。
ナティクシスは、これらの企業と従来の取引関係を維持している。
さらに、現在まで、独立取締役は、取締役会のすべての構成員に適用されるコンプライアンス憲章に基
づき、他の会社で務める非業務執行役員に関して利益相反する立場にない。かかるコンプライアンス憲章
に基づき、独立取締役は、独立取締役が関与する利益相反を当行に通知し、前述のコンプライアンス憲章
の取扱いに関連するプロセスを遵守することを約束している。
したがって、ナティクシスの取締役会は、アンヌ・ラルー氏、ベルナール・オプティ氏、カトリーヌ・
パリゼ氏、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏およびニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏が必要な独立基
準を満たしていると決定した。
(a)
アンヌ・ラルー ベルナール・ カトリーヌ・ ダイアン・ ニコラス・
査定基準
オプティ パリゼ ドゥ・サン・ ドゥ・
ヴィグトール タヴェルノ
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過去５年間において、以下に該当し
ていないまたは該当していなかっ
た。
－ナティクシスの従業員または業務
執行役員 OK OK OK OK OK
－ナティクシスの連結会社の従業
員、業務執行役員または取締役
－BPCEまたはBPCEの連結会社の従業
員、業務執行役員または取締役
ナティクシスが直接的もしくは間接
的に取締役であるか、またはナティ
クシスの従業員もしくは業務執行役
OK OK OK OK OK
員が現在または過去５年間に取締役
である会社の業務執行役員を務めて
いないこと
当行もしくは当行グルーの主要な顧
客、仕入先、コーポレート銀行、投
資銀行またはアドバイザーではない
こと（またはこれらの者に直接的も
OK OK OK OK OK
しくは間接的に関係していないこ
と）、または当行もしくは当行グ
ループとの取引が事業の大部分を占
めていないこと
執行役の近親者ではないこと
OK OK OK OK OK
過去５年間に当行の監査人 を務めて
OK OK OK OK OK
いないこと
12 年（独立取締役の地位は、12年間
取締役を務めた後に消失する。）を
OK OK OK OK OK
超えて当行の取締役を務めていない
こと
ナティクシスまたはBPCEの主要株主
OK OK OK OK OK
を代表する取締役ではないこと
ナティクシスまたは当行グループか
ら現金または株式の形で変動報酬ま
OK OK OK OK OK
たは業績連動報酬を受けていないこ
と
(a) 「② 取締役会の役割および権限－B 取締役会構成員のコンプライアンス憲章」を参照のこと。
ナティクシスの 定款 第９条によると、各取締役は任期中に少なくとも140株の当 行 株式を保有しなければ
ならない。さらに、 フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef） コーポレート・ガバナン
ス・コードの勧告および取締役会の構成員に関するコンプライアンス憲章 （「② 取締役会の役割および権
限－B 取締役会構成員のコンプライアンス憲章」を参照のこと。） の第３条によると、取締役は、取締役
に就任して18ヶ月以内に、少なくとも1,000株の当 行 株式を保有することを求められる。
フランス商法第L.225-19条に従い、70歳を超える取締役の数は在任の取締役の数の３分の１を超えては
ならない。2020年３月１日現在、70歳を超えるナティクシスの取締役はいなかった。
ナティクシスの取締役の任期は、2015年５月19日の共同株主総会において、６年間から４年間へ短縮さ
れた。かかる変更は、株主総会において更新された任期に適用されただけでなく、同日における新たな任
期および進行中の任期へも適用された。
当行のガバナンスへ重要な影響を与える可能性のある、2019年および2020年１月１日以降における取締
役会の主な変更は以下のとおりである。
・ 2019年４月４日、ナティクシスの取締役会は、
－2018年12月31日に終了する年度に係る財務書類を承認するために2019年に招集されたナティクシ
スの株主総会の終了時に辞任したアンリ・プログリオ氏の残りの任期を務める後任の取締役とし
て、即効でダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏を選出し、アンリ・プログリオ氏の後任者を
指名委員会の構成員および議長、ならびに報酬委員会の構成員として任命した。ダイアン・
ドゥ・サン・ヴィグトール氏は正当な戦略委員会の構成員でもある。
－アンリ・プログリオ 氏 を、2022年12月31日に終了する年度に係る財務諸表を承認するために開催
される2023年のナティクシスの株主総会の終了時に終了する４年間の任期で監査人として、ま
た、報酬委員会および戦略委員会の構成員として任命した。
・ 2019年５月28日、ナティクシスの共同株主総会は、
－2018年６月１日の取締役会において、ローラン・ミニョン 氏 を、その前任であるフランソワ・ペ
ロル 氏 の残りの任期を務める後任の取締役として選任したことを承認し、その任期は2018年12月
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31日に終了する年度に係る財務書類を承認するために2019年に招集される株主総会の終了時に終
了する。
－2018年12月20日の取締役会において、ニコール・エトシュゴワンベリー 氏 を、その前任であるス
テファニー・ペ 氏 の残りの任期を務める後任の取締役として選任したことを承認し、その任期は
2019年12月31日に終了する年度に係る財務書類を承認するために2020年に招集される株主総会の
終了時に終了する。
－2018年12月20日の取締役会において、クリストフ・ピノー 氏 を、アラン・ドニゾ 氏 の残りの任期
を務める後任の取締役として選任したことを承認し、その任期は2018年12月31日に終了する年度
に係る財務書類を承認するために2019年に招集される株主総会の終了時に終了する。
－2019年４月４日の取締役会において、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏を、アンリ・プロ
グリオ 氏 の残りの任期を務める後任の取締役として選任したことを承認し、その任期は2018年12
月31日に終了する年度に係る財務書類を承認するために2019年に招集される株主総会の終了時に
終了する。
－ローラン・ミニョン氏、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏、BPCE、カトリーヌ・パリゼ
氏、ベルナール・デュピュイ氏およびクリストフ・ピノー氏を取締役として４年間の任期で再任
し、その任期は2022年12月31日に終了する年度に係る財務諸表を承認するために開催される2023
年の株主総会の終了時に終了する。
－ダニエル・ド・ボールペール 氏 を、その前任であるフィリップ・スュウール 氏 の後任の取締役と
して４年間の任期で任命し、その任期は2022年12月31日に終了する年度に係る財務書類を承認す
るために2023年に招集される株主総会の終了時に終了する。
－2019年４月４日の取締役会において、アンリ・プログリオ 氏 を、監査人として４年間の任期で選
任したことを承認し、その任期は2022年12月31日に終了する年度に係る財務書類を承認するため
に2023年に招集される株主総会の終了時に終了する。
・ 2020年２月６日、ナティクシスの取締役会は、ドミニク・デュバン 氏 を、辞任したフランソワー
ズ・ルメール 氏 の残りの任期を務める後任として選任し、その任期は2021年12月31日に終了する年
度に係る財務書類を承認するために2022年に招集されるナティクシスの株主総会の終了時に終了す
る。
2018 年５月23日の共同株主総会にて開始された任期別指名手続に従って、現在の任期は以下のように満
了する。
2020 年株主総会 アラン・コンダミナ、ニコール・エトシュゴワンベリー、シルヴィ・ギャルスロン
2021 年株主総会 ニコラス・ドゥ・タヴェルノ
2022 年株主総会 ティエリ・カーン、ドミニク・デュバン、アンヌ・ラルー、ベルナール・オプティ
2023 年株主総会 ローラン・ミニョン、BPCE（カトリーヌ・ハルバーシュタット氏によって代表され
る。）、ダニエル・ド・ボールペール、ベルナール・デュピュイ、カトリーヌ・パリ
ゼ、クリストフ・ピノー、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトールおよび監査人であるア
ンリ・プログリオ
指名委員会により提出された報告書を検討した後、ナティクシスの取締役会は例年どおり、2019年12月
19日の取締役会において、特に 個人および集団としての すべての構成員の知識、専門分野および経験の観
点から、その構成員のバランスを取る最良の方法について議論した。取締役会は、その構成員の知識、専
門分野および経験の範囲が十分広く、相補的でバランスがとれているものとして、以下のとおり結論付け
た。
・ 個人として、各取締役は取締役会および特別委員会の業務に有益に貢献できる。
・ 集団として、取締役会は、当行が適切に運営され、その事業戦略が効果的であることを確実にする
ために必要な、十分な情報に基づいた決断を行う能力および幅広い専門知識を有している。
ナティクシスは、バランスのとれた、高い技能および倫理性を有する構成員によりのみ取締役会が改善
されるという強い信念に基づいて、その取締役会がグループとして常に適切な決断を下せるようにするた
めに、ナティクシスの事業モデル、リスク選好および戦略を考慮しながら、多様性の方針の確立を望ん
だ。
取締役会は、その2019年２月12日の会議において、かかる方針を承認した。
かかる方針は、取締役会の構成に適用される規則再確認に加えて、取締役会の多様性（学歴、専門的な
経験、年齢、国籍および女性の割合を少なくとも40％にするという長期的な目標の観点から）を確実にす
るために使用する基準、ならびに取締役会の構成員の職務を遂行するために必要な資格（銀行部門および
金融部門における確実な理解、あらゆる種類のリスクに対する意識、戦略的なビジョン等）を示す。
かかる方針は、新取締役が任命された際ならびに指名委員会および取締役会が、その取締役会の構成の
年次レビューを行う際に適用される。
これに応じて、取締役が選任される際、候補者の経験および技能ならびに彼らが同時に務めるその他の
役職に関する彼らの状況、アベイラビリティ、人格および利益相反の概要を説明する「適切かつ適当な」
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報告書が、候補者の履歴書と共に、指名委員会の構成員に審査のために提出される。その後、当該委員会
は、取締役会に意見を提供する。
② 取締役会の役割および権限
A 法定要件および取締役会の社内規定
取締役会の職務は法律および定款により定められている。
2019 年12月19日に採用された現行版の社内規定は、取締役会の運営に適用される規則を規定し、その構
成員の権利および職務を定めることで、法定要件を整える。これらの規則は、ナティクシスのウェブサイ
ト （www.natixis.com） 上ですべて閲覧可能である。
取締役会は、取締役会の特別委員会の補佐を受け、
a) 当行の活動を統制する戦略を決定し、その実行を監督する。当行の目的の範囲内および法律または
定款により 株主 総会に付与される権限の範囲内で、取締役会は、当行の業績に影響を与える事象を
問題として取り上げ、その討議に基づいて当行を統制する。取締役会は、適当であると判断した場
合、統制および検証を行う。
b) 上級経営陣の運営方法の決定を行う。ただし、取締役会の少なくとも15日前に議案が提案されたと
き、および少なくとも３分の２の取締役またはその代理人が出席しているときにのみ、かかる議題
について検討することができる。なお、最高経営責任者は、信用金融機関の取締役会の議長を務め
ることができない。それでもなお、与えられた理由に基づいて、フランスの金融健全性監督・破綻
処理機構（Autorité de Contrôle Prudentiel et de Résolution（ACPR））はこれらの職務の集積
を認可することがある。
当行の定款第15条に定義される条件に基づいて、取締役会は、取締役の中から、またはその他から
最高経営責任者の選任を行うことができる。また、最高経営責任者は、随時解任することができ
る。
最高経営責任者は、代理する権限の有無にかかわらず、その権限を自ら選んだ執行役員に委任する
ことができる。
取締役会は、最高経営責任者の提案に基づき、また、指名委員会との協議を行った上で、定款第16
条に定義される条件に従って、最高経営責任者を補佐する者として、最高経営責任者代理の肩書き
を付与される５名の個人を選任することができる。彼らは、第三者に対して、最高経営責任者と同
様の権限を有する。取締役会は、最高経営責任者の提案に基づいて、最高経営責任者代理を随時解
任することができる。
c) 経営幹部（フランス通貨金融法典第L.511-13条により定められる「 dirigeants effectifs 」）を選
任する。「経営幹部」の職務は、取締役会を有する株式会社において、最高経営責任者および最高
経営責任者代理またはかかる機関の事業を経営するために必要な権限を有する上級管理者により遂
行されなければならない （経営幹部の詳細は「(c) 上級経営陣－② 経営幹部」を参照のこと。） 。
d) すべての株主総会を招集し、議案の決定およびすべての決定の遂行について監督を行う。
e) 取締役会 会 長の提案に基づき、取締役会または取締役会 会 長により検討を提案された問題について
議論するため、自身の委員会を設置することができる。取締役会は、かかる委員会の構造および権
限を決定し、委員会は自身の責任の下で活動を行う。
ナティクシスの企業目的の観点ならびにフランス商法（第L.823-19条）およびフランス通貨金融法
典（第L.511-89条）の規定に従って、取締役会は、監査委員会、リスク委員会、報酬委員会および
指名委員会を設置しなければならない。
f) 当行の報酬方針の一般原則を採択かつ改正し、その実施を管理する。
取締役会は、取締役会会長、最高経営責任者および最高経営責任者代理の報酬の水準および条件
を、報酬委員会と協議の上で決定する。
取締役会は、ナティクシスの報酬方針が現行の規則（特に当行の規制対象スタッフに関する規則）
をどの程度遵守しているかについて意見を表明する。
取締役会は、株主総会により取締役に割り当てられた報酬の分配に関する規則を設定する。
g) 経営幹部が、特に職務の分離および利益相反の防止の観点から、当行の効果的かつ堅実な経営を確
実にする監督メカニズムを適切に実施していることを検証する。
h) フランス通貨金融法典 第L. 511-55 条に規定され るとおり、ガバナンスの枠組を検討し、定期的にそ
の有効性を評価し、不備に対しては改善のための是正措置が確実にとられるようにする。
i) ナティクシスがさらされているかまたはさらされ得るリスク（経済環境により生じるリスクを含
む。）につき、これを取ること、管理、監視および軽減させることを統制する方針および戦略を定
期的に承認し、改定する。
j) 当行の親会社および連結子会社の財務書類について、その正確さおよび公正さを確保するための検
討および承認を行う。
取締役会は、経営報告書を作成する。取締役会は、フランス商法第L.255-37条に 規定され るとお
り、報告を承認する。取締役会は、翌年の予算案の検討を行う。
k) ナティクシスが公表および開示しようとする情報の品質および信頼性に加えて、公表および開示す
る過程を検証する。
l) 当行の最高リスク管理責任者の辞任／選任について知らされる。
最高リスク管理責任者は、取締役会による事前の同意なしにその職務を退くことができない。適用
ある場合、最高リスク管理責任者は、この点について取締役会に直接提起することができる。
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m) 最高経営責任者または最高経営責任者代理が当行グループ外で新たな役職を引き受ける前に、意見
を表明しなければならない。
法律 および 定款 に従い、取締役会 会 長は取締役会を招集し議長を務め、その活動の計画および管理を行
う。取締役 会 会長は、株主総会の議長も務める。取締役会 会 長または最高経営責任者は、各取締役が業務
を行うのに必要なすべての書類および情報を提供しなければ ならない 。
2019 年12月19日に最新の改訂が行われたかかる社内規定の中で、特に留意すべき規定は以下のとおりで
ある。
・ 取締役会による事前の承認を必要とするのは以下の場合である。
－ナティクシスが現在行っていない新たな主要な事業を取り入れるためのナティクシスの活動の拡
大
－最高経営責任者および該当する場合は１人または複数の最高経営責任者代理の任命および解任
－当行グループの構造が変更される場合で、金額が100百万ユーロを超える、株式の取得もしくは買
い増し、および投資、投資の撤収またはナティクシスもしくはその主要な子会社による合弁企業
の設立
－ナティクシスが関連する資産の譲渡、会社の統合またはスピンオフ
・ 取締役会の構成員が「独立取締役」かどうかを判断するために使用される基準：
独立取締役は、自由な判断を下すことを難しくし、または経営陣、当行もしくは当行グループと利
益相反を起こし得るような、経営陣、当行または当行グループとの関係性を有しない取締役をい
う。
したがって、独立取締役は、以下に該当してはならない。
－過去５年間において、以下に該当するまたは該当していた者。
－ナティクシスの従業員または業務執行役員
－ナティクシスの連結会社の従業員、業務執行役員または取締役
－BPCEまたはBPCEの連結会社の従業員、業務執行役員または取締役
－ナティクシスが直接的もしくは間接的に取締役であるか、または取締役に指名されたナティクシ
スの従業員もしくは業務執行役員が現在または過去５年間に取締役である会社の業務執行役員を
務める者。
－顧客、仕入先、投資銀行員またはコーポレート銀行員のうち、以下に該当する者。
－ナティクシスまたは当行グループの主要な取引先である者。
－ナティクシスまたは当行グループにその事業の大部分が由来する者。
－ナティクシスまたは当行グループの執行役の近親者である者。
－過去５年間にナティクシスの法定監査人を務めた者。
－12年超にわたりナティクシスの取締役を務めた者。独立取締役の地位は、取締役会の構成員が12
年間務めた際に喪失する。
－ナティクシスまたは当行グループから、現金もしくは株式による変動報酬または業績連動報酬を
受領した者。
各取締役の 独立性 については指名委員会（かかる委員会の構成および役割については下記に記載す
る。）が検討し、取締役会に対する報告書を作成する。
・ いくつかの取締役会運営手続は、社内規定に定められている。
親会社および連結会社の財務書類の審査および承認、ならびに親会社および連結会社の財務書類お
よび経営者報告書（当行および当行グループ）の作成にかかる討議に関連する決定を除き、電話会
議または遠隔通信設備（少なくとも参加者の声を伝達し、進行を継続的にかつ同時にストリーミン
グすることが可能な技術的特長を持つものとする。）を通して取締役会に出席する取締役は、定足
数および多数決を考慮する際に出席とみなされることを規定している。
さらに、取締役会の業績の評価に関して、社内規定は、少なくとも年１回、取締役会およびその特
別委員会の運営評価を議案とすることを規定しており、かかる報告はナティクシスの年次報告書に
記載されるものとする （2019年の報告については、「④ 2019年における取締役会の業績の評価」を
参照のこと。） 。
取締役会議事録は、有効な法令の規定に従って作成される。
B 取締役会構成員のコンプライアンス憲章
取締役会は、そのグッド・ガバナンスへのコミットメントを再確認するため、その構成員のためにコン
プライアンス憲章を採択した（社内規則に添付）。当憲章の目的は、コーポレート・ガバナンス原則の適
用およびナティクシスの取締役の最善な実務を推進することである。
就任を承諾する前に、ナティクシスの各取締役は、法規制、定款、社内規定、当憲章およびその他の拘
束力のある条文等により自身に課せられる一般的または具体的な義務について熟知していることを保証し
なければならない。
ナティクシスの取締役会の構成員は、下記に記載する当憲章に含まれるガイドラインを遵守することに
同意している。
第１条：出席
すべての取締役は、職務の遂行に十分な時間を割き注意を向けなければならず、取締役会、構成員を務
める委員会および株主総会に定期的に出席しなければならない。したがって、取締役は、取締役としての
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回数および責務の水準に関連して、執行役をも務める場合は特に、要請される際に出席できることを保証
しなければならない。
第２条：取締役の職務および企業利益
各取締役は、すべての株主を代表し、常時ナティクシスの企業利益のために努力するものとする。取締
役は、ナティクシスの価値を保護し向上させる役割を担うものとする。
第３条：株式保有および透明性
各取締役は 少なくとも1,000株のナティクシスの株式を保有することが推奨される。 各取締役は 定款にお
いて規定される140株を ６ヶ月間 に取得し、その後12ヶ月間に保有株式を1,000株まで増加させる。
効力ある法律を遵守するため、各取締役が保有する株式は記名式でなければならない。
第４条：プロフェッショナリズムおよび効率性
取締役は、取締役会および特別委員会の同僚意識および業務の効率性に貢献する。取締役は、特に取締
役会の定期的査定の間、取締役会運営の改善に役立つと考えられる助言を行う。
取締役会のその他の構成員とともに、取締役は、指導および管理義務が効力ある法規制に従って行われ
るよう 注意 する。
取締役は、取締役会が採る方針が、公式に決定され、妥当な根拠を有し、取締役会議事録に記載される
ことを保証する。
第５条：守秘義務
取締役会および委員会の構成員ならびに取締役会および委員会に出席するすべての個人は、審議におい
て 一般的な守秘義務を負う。
第６条：インサイダー取引の防止－内部情報
（委任された施行規則、市場濫用規則（MAR）とあわせて）欧州議会および理事会の規則596/2014に従っ
て、次のように規定される。
「内部情報とは、未公表で、１もしくは複数の発行者または１もしくは複数の金融商品に直接的または
間接的に関連し、公表された場合、当該金融商品または関連するデリバティブ金融商品の価格に著しい影
響を及ぼすとみられる性質を明確に持つすべての情報を指す。」
取締役会 がナティクシスの内部情報を得た場合、取締役ならびに取締役会および委員会に出席するすべ
ての個人は、以下のことを行わないものとする。
・ インサイダー取引（「インサイダー取引」とは、(ⅰ)内部情報を所有する者が、自己もしくは第三
者のために、かかる内部情報に関連する金融商品を直接的または間接的に売買するために内部情報
を使用すること、また、(ⅱ)内部情報に基づく推奨および勧誘であると認識しているまたは認識す
べきである場合に、当該推奨および勧誘を使用することを指す。）を実行することまたは実行しよ
うと試みること。
・ 他者にインサイダー取引の実行の推奨および勧誘を行うこと。
・ 内部情報を非合法的に開示すること。
上記のことを回避する義務は、ナティクシスにより発行されたまたは発行される予定の株式およびすべ
ての投資証券 ならびに これらの証券から分離することができる権利（先売権等）および原資産がナティク
シスにより発行された権利または証券であるデリバティブに関連する。
かかる回避義務は、内部情報が、ナティクシスが権利を持つまたは持つ可能性がある上場企業の証券に
関するもので ある 場合にも適用される。
また、かかる規制は、取締役が取締役会における業務の上で内部情報を入手し得るすべての上場企業に
も通用する。
取締役会の構成員は、それが近い関係を有する人物、特に以下の者がナティクシスの株式の取引を実行
する際のリスクについて知らされる。
・ 配偶者または国内法令に従って配偶者と同等であるとみなされるパートナー
・ 国内法令において扶養児童とされる者
・ 該当する取引の実行日において、少なくとも１年間同居していた親類
・ 法人、トラストまたはパートナーシップ
－ その経営責任が経営責任を果たす者またはその者に近い関係を有する者により果たされている。
－ かかる者によって直接的または間接的に管理されている。
－ かかる者の利益のために設立されている。
－その 経済的利益が、かかる者の経済的利益と実質的に同等である。
この よう な行為がなされた場合は、行政上および刑事上処罰される。
a) パーマネント・インサイダー
MAR 規則に従い、ナティクシスは、AMFに提供されるパーマネント・インサイダーのリストに取締役およ
び監査人の名前を記載している。パーマネント・インサイダーとは、発行体が所有する内部情報に、発行
体におけるその職務または地位の性質により継続的にアクセスが可能な個人または法人を指す。それぞれ
取締役は、コンプライアンス部門長からの受領通知付の書面にて、かかるリストに名前が記載されている
ことについて通知を受ける。
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かかるリストに記載されていない個人は、法規制の遵守を免れるわけではなく、インサイダーの立場に
なる可能性は否定されない。
ナティクシスの株式または債券およびその他の関連するデリバティブまたは金融商品の取引について、
取締役および監査人は、Natixis S.A.のコンプライアンス・マニュアルの規定を、厳密に遵守するものと
する。
特に、取締役および監査人は、「ネガティブ・ウィンドウ」としても知られている休止期間中、いかな
る取引も行わないことに同意するものとする。かかる期間は、四半期、半期および年次業績の公表日の30
暦日前から開始され、これらの財務書類の公表日に終了する。
b) 報告義務
各取締役および監査人は、MAR規則に規定される条項に従い、当 行 株式の取引を行った場合は、当該取引
日から３営業日以内にナティクシスおよびAMFに申告しなければならない。
かかる報告義務は、MAR規則により定義される近い関係を有する人物にも適用される。
また、取締役および監査人は、毎年12月31日現在の保有株式数および実施されたすべての金融取引をナ
ティクシスに通知し、当 行 による当該情報の公開を可能にしなければならない。
また、ナティクシスは、フランス国内外のすべての当局（株式市場の規制当局等）に対する報告義務を
履行するために必要な情報（上場会社株式の取引に関するもの）を提供するよう、各取締役および監査人
に要求することができる。
第７条：独立性および利益相反
指名委員会は、利益相反の可能性について各取締役および監査人の状況を、彼らが最初に任命された時
および彼らの任期が更新された時に審査する。すべての取締役および監査人は、その任務の全期間を通じ
て、自己の利益とナティクシスの利益との間に生じ得る相反を防止するよう努める。したがって、取締役
および監査人は、すべての状況において判断、決断および活動を行う際、その独立性を維持するために努
力するものとする。取締役は、ナティクシスの企業利益（これを保護するのが取締役の権限である。）に
沿わないいかなる事象による影響も受けてはならない。
利益相反は、取締役または監査人が、ナティクシスの最善の利益になる意思決定を行い、以下のいずれ
かに関係なくその職務を遂行する能力を損なうおそれのある状況である。
・ 彼らの金銭的利害
・ ナティクシスの認定保有者との彼らの個人的な関係または職務上の関係
・ ナティクシスの職員との彼らの個人的な関係または職務上の関係
・ その他の現在または過去に就いた地位
・ 外部の利害関係者との彼らの個人的な関係または職務上の関係
取締役または監査人がこれらの状況のいずれかに陥ることを避けることができない場合、当該構成員
は、自らが関与している利益相反について、取締役会会長または該当する場合はナティクシスの会社秘書
役に直ちに報告しなければならない。取締役または監査人は、直接または間接的に関係しているかどう
か、またどのような立場で関係しているかを明確に報告しなければならず、また利益相反の文書化に協力
しなければならない。
取締役会会長、または会社秘書役（該当する場合）は、利益相反が存在するか否かを決定し、関連当事
者契約手続の遵守を確実にする。
取締役または監査人は、もし自らが利益相反に陥ったことに気が付いた場合、当該構成員は、かかる利
益相反の分野に関連する取締役会または特別委員会（該当する場合）の議論への参加を差し控えなければ
ならない。その場合、当該構成員は、取締役会の議論および議決を棄権しなければならず、またかかる利
益相反の分野に関連する議事録の部分には関与しない。
第８条：情報／研修
すべての取締役は、取締役会および特別委員会の議案に関して役立つ活動を行うために必要な情報を知
り、それを適切な期間内に取締役会会長および／または所属する特別委員会の会長に対し要求しなければ
ならない。
さらに、すべての取締役は、必要な場合、当行が提供する研修モジュールに参加し、研修を受けなけれ
ばならない。
第９条：憲章の適用
ナティクシスの取締役会の構成員が、自己都合またはナティクシスの社内規定に関連するその他の理由
で、当憲章を遵守して業務を行うことができる立場ではなくなった場合、当該取締役は取締役会 会 長に通
知し、状況を修正するための方法を検討しなければならない。かかる方法が見つからない場合、業務の遂
行に関して、個人的に影響を受けるものとする。
ナティクシスの最高コンプライアンス責任者は、行動規範についての取締役会の各構成員からの質問に
回答するものとする。
C 取締役のインテグリティおよび利益相反
諸規則に従い、本書にはナティクシスの執行役が行う業務の一覧が記載されている。取締役の知識、技
能および経験は、個人および集合の双方において、当行が適切に経営され、その事業戦略が効果的である
ことを確保するために必要な幅広い専門知識を取締役会にもたらす。
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有罪判決の開示
ナティクシスが知る限りでは、取締役または上級経営陣はいずれも、少なくとも過去５年間に不正行為
で有罪判決を受けておらず、破産もしくは清算手続または管財人の管理下に入らず、公的機関または規制
当局による有罪判決および／または処罰を受けておらず、発行者の経営管理または監督機構の一員とし
て、または発行者の事業管理もしくは運営に参加する上で不適格とされていない。
利益相反
ナティクシスの取締役会の構成員は、BPCE（ナティクシスの主要株主）および従業員またはGroupe BPCE
内、特にCaisses d'EpargneおよびBanques Populairesの銀行でその他の仕事を持つ個人を含む。ナティク
シスおよびその子会社は、BPCEおよびGroupe BPCEの企業との取引関係を維持している。さらに、ナティク
シスの取締役会の構成員は、ナティクシスまたはその子会社と取引銀行関係または取引関係を維持するこ
とができる第三者グループに所属する独立取締役を含む。
ナティクシスが知る限りでは、これらの状況は、取締役の判断、決定および行為の独立性に影響を与え
ない。必要な場合、取締役会の社内規定およびコンプライアンス憲章は、取締役会のすべての構成員に利
益相反の解決システムを提示する。また、かかる構成員に対して取締役会会長（またはナティクシスの会
社秘書役）にあらゆる利益相反を通知することを要求し、また、取締役会および特別委員会でかかる利益
相反に言及する部分への参加を控え、対応する決議を棄権しなければならない。
ナティクシスが知る限りでは、その条件に基づき便宜を図ることができ、または契約の性質上、当事者
の独立性を損なうかまたは決断を妨げることのあり得る、取締役会構成員または上級経営陣をナティクシ
スに拘束する役務契約を締結しない。
経営責任を果たす者または近い関係を有する者によるAMFに開示されたナティクシスの株式取引の要約
以下の表は、フランス通貨金融法典第L.621-18-２条およびAMFの一般規制第223-22条から第223-26条に
従ってフランス金融市場庁（Autorité des Marchés Financiers（AMF））に開示された2019事業年度にお
ける当行株式に関する執行役員の取引の要約を示している。
取引額
氏名 日付 取引 株式数
( 単位：ユーロ)
(b)
ジル・ベルー 2019 年３月１日 19,960 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(c)
2019 年３月１日 6,090 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(b)
ピエール・ドゥブレー 2019 年３月１日 25,995 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(c)
2019 年３月１日 10,718 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(b)
アンヌ・ルベル 2019 年３月１日 24,548 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(c)
2019 年３月１日 3,451 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
ジャン・フランソワ・
(b)
2019 年３月１日 29,534 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
レコア
(c)
2019 年３月１日 10,718 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(a)
ローラン・ミニョン 2019 年２月18日 16,392 N/A
無償新株割当（2015年株式無償交付制度）
(b)
2019 年３月１日 57,510 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(c)
2019 年３月１日 17,947 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
アンドレ・ジャン・
(b)
2019 年３月１日 9,893 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
オリヴィエ
(c)
2019 年３月１日 4,381 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(c)
ジャン・レイビー 2019 年３月１日 94,228 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(b)
フランソワ・リアイ 2019 年３月１日 18,828 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(a)
マルク・ヴァンサン 2019 年２月18日 4,863 N/A
無償新株割当（2015年株式無償交付制度）
(b)
2019 年３月１日 45,980 N/A
無償新株割当（ 2016 年株式無償交付制度）
(c)
2019 年３月１日 19,597 N/A
無償新株割当（ 2017 年株式無償交付制度）
(a) 2015 年２月18日の取締役会で承認された無償新株割当制度 （2015年PAGA）
(b) 2016 年７月28日の取締役会で承認された無償新株割当制度 （2016年PAGA）
(c) 2017 年４月10日の取締役会で承認された無償新株割当制度 （2017年PAGA）
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D 関連当事者契約に関する社内憲章
2013 年２月17日のナティクシスの取締役会において、AMF勧告No.2012-05に従い、ナティクシスの取締役
会は「関連当事者契約」に関する社内 憲章 を策定した。これは2014年12月17日に改訂され、2014年７月31
日 の指令No.2014-863による変更も含まれた。
かかる憲章は、フランス商法第L.225-38条の規定に従って「関連当事者契約」を設定する基準を定義す
る。
特に、法定監査人の特別報告書を踏まえ、取締役会の通知から株主総会による承認までの手続を定め
る。
現行規制およびフランス商法第L.225-38条に従って、 取締役会は、その2019年２月12日の会議におい
て、ナティクシスのその専門金融サービス部門の保証および金融保証（CEGC）、リース（Natixis
Lease）、ファクタリング（Natixis Factor）、消費者金融（Natixis Financement）ならびに証券預か
り／口座管理（EuroTitres）の事業のBPCEへの売却案を承認した。また、取締役会は、ナティクシスが保
有するCEGC、Natixis Lease、Natixis FactorおよびNatixis Financementのすべての株式をナティクシス
からBPCEへ売却するための契約書草案（「売却契約」)ならびにナティクシスからBPCEへのEuroTitresのの
れんの売却に関する契約（「EuroTitres契約」）の検討も行った。かかる検討の後、取締役会は、ナティ
クシスが売却契約およびEuroTitres契約（それらの付属書類を含む。）を締結することを承認した。
取締役会は、プロジェクト・スミスならびに売却契約の締結およびEuroTitres契約の締結（売却金額は
総額2.7十億ユーロとなる。）が、当該プロジェクトの当行に対する戦略的利点およびその正当な価格を考
慮すると、ナティクシスの利益になると考えている。プロジェクト・スミスは、ナティクシスの戦略的成
長能力を改善し、2020年のCET１比率の目標である11％を予定より早く達成することを可能にした。また、
当該プロジェクトは、当行がその特徴的で高付加価値の専門知識を強化すると同時に、少額な資本および
リスク費用の低いそのアセット・ライト・モデルの実施を促進できるよう、当行により戦略的な柔軟性を
与える。
取締役会は、その2019年12月19日の会議において、CNP Assurances、BPCE、Natixis S.A.およびBPCE
Vie間の新たな契約を承認した。取締役会は、企業利益の観点から、これらの契約が当行グループの全体的
なバンカシュアランスの事業モデルに統合されると同時に、当該契約の有効期間中、顧客の利益、報酬お
よび手数料の水準およびサービスの質を維持していることから、当行にとって正当なものであったと判断
した。
以下の契約が承認された。
・ CNP Assurances、BPCE、ナティクシスおよびBPCE Vieによって締結された、新しいパートナーシッ
プ契約を修正する契約
かかる契約は、2015年に合意された覚書、およびそれを実施するために制定されたいくつかの新し
いパートナーシップ契約を修正する。
かかる契約は、2020年１月１日に発効し、主に以下の事項を規定している。
－ 既存契約の当初満了日（現在は2022年12月31日）を2030年12月31日に延長し、2052年までの連続
する３年間の各満了時にこれらの契約を更新する可能性があること。
－ 債務一括返済補償保険の共同保険内訳の変更。2020年１月１日からCNP AssurancesおよびGroupe
BPCE間で均等（50／50）に負担されるものとする。
・ ナティクシス の立会いの下で、BPCE VieおよびCNP Assurancesの間で締結されたトランシェ１新規
事業再保険特約への修正。これはBPCE Vieによる、生命保険および退職後の貯蓄のための積立型契
約を通じてBPCE Vieにより発行されたユーロ建て保証の比例再保険に関するもので、フランス保険
法第R.342-９条で特定された契約を除き、退職貯蓄の範囲内の事業体により分配された。
これらの契約の詳細は、関連当事者契約およびコミットメントに関する法定監査人の特別報告書に記載
されている。
また、2019年12月19日、取締役会は、フランス商法第L.225-39条に従い、特定のワークアウト・ポート
フォリオ・マネージメント（GAPC）資産の保護協定および保証に関連する特定の契約に関連するナティク
シスおよびBPCE間の仮契約の機密解除も承認し、以下は、通常の条件の下で締結された、継続中の取引に
関連する契約とみなされる。
・ 特定のGAPC資産をカバーする保証メカニズムに関するナティクシスとBPCE間の仮契約
・ BPCEとナティクシス間の金融保証契約（2010年８月５日付付帯条項第１号による改定後のもの）
・ BPCEとナティクシス間の「ユーロ建て」トータル・リターン・スワップ契約
・ BPCEとナティクシス間の「ドル建て」トータル・リターン・スワップ契約
・ BPCEとナティクシス間のコール・オプション契約
・ BPCEとナティクシス間のISDAマスター契約およびスケジュール
・ ナティクシスとNatixis Financial Products Inc.間の相互金融保証契約
・ ナティクシスとNatixis Real Estate Capital Inc.間の相互金融保証契約
取締役会はさらに、その2019年12月19日の会議において、過去事業年度中に取締役会によって承認を受
け、2019事業年度においても引続き影響を及ぼす、すべての関連当事者契約を検証した。
その当初承認時に適用された基準に基づき、取締役会はこれらすべての契約の承認を支持した。
継続中の取引に係る契約の見直し
継続中の取引に係る契約および通常の条件の下で締結された契約を定期的に見直すための手続が現在策
定されており、2020年の取締役会に提出される予定である。
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③ 2019年における取締役会の業績
取締役会は、 2019 年に合計12回開催された。その構成員の出席率は、通年で91％（2018年は94％）で
あった。
会議の準備に当たり検証および分析を行うため、取締役会開催前の合理的な期間内に、DiliTrustの安全
な電子プラットフォームを通じて、各取締役宛に議案の項目が記載されたデジタル・ファイルが送付され
る。
最高経営責任者は、自身の報酬が議論された会議を除き、すべての取締役会に出席したため、取締役
は、重要な問題に関する最高経営責任者の意見を聞くことができ、関連すると考えられる質問をすること
ができた。
取締役会の議題に関する追加の情報を提供するため、最高財務責任者、会社秘書役に加え、要請があっ
た場合には１人もしくは複数の事業分野担当部長が招集された。最後に、社会経済委員会の代表者も各取
締役会に招集された。
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2019 年に取締役会が取り組んだ主な議題は以下のとおりであった。
財務、キャッシュ・ポジ ・ 四半期および半期の財務書類の検討および（親会社および連結の）年次財務書類の承認
ションおよびナティクシ ・ Natixis S.A.のIFRSに基づく2018年12月31日現在の個別財務諸表の承認
スのコミットメント
・ 2020年の予算の検討および承認
・ 経済的検討およびベンチマークの検討／ビジネス市場の検討／ 株式の残存期間
・ プレスリリースの検討および承認
・ コーポレート・ガバナンス・レポートおよび2018年の当行の資本金を増加させるための権
限の使用に関する報告書を含む取締役会の経営報告書の 承認
・ 監査委員会の作業に対するフィードバック
・ 2020年の監査計画の承認
内部 統制 ・ リスク委員会および米国リスク委員会の作業に対するフィードバック
リスク管理 ・ リスク選好枠組（RAF）の承認および更新
コンプライアンス ・ 2014年11月３日付省令で定義されている限度の年次レビュー
・ 特に流動性ポジションおよびリスク軽減要因に係る代替シナリオを考慮した、緊急時計画
の承認
・ コンプライアンス・リスク管理システムならびにコンプライアンスの管理活動および成果
の検討
・ 流動性リスク許容度の承認
・ H2Oファイルへのコメント
・ 流動性リスクおよび基礎となる仮定に関する戦略、方針、手続、システム、ツールおよび
限度に関する承認
・ ALM基準の承認
・ AML-CTF／資産凍結に係る内部統制手続に関する新規年次報告書の承認
・ アジアにおけるオートコール行動計画へのコメント
・ 汚職および利益誘導の検知ならびに防止システムへのコメント
・ 上級経営陣報告書の総括（ボルカー・ルール）およびボルカー部門マニュアルの更新
・ 規制当局とのやり取りに関するコメント
コーポレート・ ・ 指名委員会の作業に対するフィードバック
・ コーポレート・ガバナンスに関する取締役会の報告書の承認
ガバナンス
・ 取締役会の構成員に関する多様性の方針の採用
・ 取締役の（社内規定に添付されている）コンプライアンス憲章の更新
・ 監査人の指名
・ 取締役会会長の再任
・ 新取締役の選任
・ 特別委員会の構成
・ 独立取締役の状況のレビュー
・ 2018年における取締役会の業務の要約評価の検討
・ 株主総会および参加権付有価証券の保有者の年時総会の招集
・ 過去の事業年度において承認された関連当事者契約および保証の見直し
・ 規制上の保証および契約の締結の承認
報酬 ・ 報酬委員会の作業に対するフィードバック
・ 2018事業年度の取締役会会長の報酬および2019事業年度の報酬の原則
・ 2018事業年度の最高経営責任者の報酬および2019事業年度の報酬の原則
・ CRD４に基づく規制対象人員に対する報酬に関する2018年年次報告書の承認
・ 2019年長期奨励制度の一環としての無償新株の割当
・ 繰延変動報酬の一環としての無償新株の割当
・ 2019事業年度の取締役の報酬の原則の承認
・ 規制対象人員間の報酬に関するリスクおよびコンプライアンスの目標の見直し（2018年の
概要および2019年の目標）
・ 規制対象人員の業績状況の承認および上級経営陣委員会の構成員のための長期奨励制度の
更新
・ 規制対象人員に対する報酬
金融取引および戦略 ・ 流動性契約の更新
・ 2016 年および 2017 年の計画に係る無償新株割当に続く、増資 に関する情報
・ 戦略的プロジェクトの検討および承認
・ フランス労働法第L.2312-17条-２項に従った当行の財政状態への社会経済委員会の意見
・ フランス労働法第L.2312-17条-１項に従った戦略的方向付けに関する協議の一環としての
社会経済委員会の意見
・ ナティクシスの子会社からナティクシスへのすべての資産および負債（TUP）の譲渡
その他の議題 ・ 2020事業年度のための 社債およびワラントの発行承認の更改
・ 現代奴隷法に関連する宣言の承認
・ グリーン・ウェイティング・ファクターの提示
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フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードに基づ
き、取締役会は、特にリスク管理、持続的な事業の発展、利害関係者とのコミュニケーションおよび関係
ならびに報酬への社会的責任および環境的責任の基準の統合およびナティクシスの環境フットプリントを
減少させるためのイニシアチブに関して、社会的責任および環境的責任の観点から当行の重要な成果を検
討した。グリーン・ウェイティング・ファクター（GWF）は、この関連で取締役会に提出された。GWFは、
資金調達の環境と気候への影響を考慮した内部資本配分モデルに基づいて、ナティクシスの気候戦略を導
くために使用される革新的なツールである。
④ 2019年における取締役会の業績の評価
上場企業の適格なガバナンスに関してフランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポ
レート・ガバナンス・コードに規定される勧告に基づき、ナティクシスは、過年度と同様に、取締役会お
よび特別委員会の業績の評価を行った。
ナティクシスは、３年ごと（2010年、2013年、2016年、2019年）にその取締役会および特別委員会の業
務を評価するために、独立した外部企業のサービスを利用している。その他の年については、ナティクシ
スは自身で内部評価を行う。
したがって、2019年に関して、ナティクシスは、取締役会およびその特別委員会の構造、運営および構
成ならびにそれらの全体的な業績を評価するための外部評価を実施した。
かかる評価は、次の分野を対象に行われた。
・ 取締役会の役割
・ 取締役会の構成と規模
・ 取締役の統合と発展（研修を含む。）
・ 情報の提示および循環
・ 取締役会会議
・ 意思決定プロセス
・ 取締役会およびグループの主要執行役員
・ 取締役会とその外部環境
・ パフォーマンスの監視
・ リスク管理
・ 戦略への貢献
・ 革新への貢献
・ 承継計画
・ 特別委員会
各取締役ならびに監査人、社会経済委員会の代表者および最高経営責任者は、個人面談において、外部
企業が作成したアンケートに回答した。さらに、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟
（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードによって推奨されているように、各取締役の取締役会の業績
への貢献の評価を行う一環として、各回答者は、名指しで他の各取締役ならびに監査人、取締役会会長、
最高経営責任者および社会経済委員会の委員について、それぞれの意見を述べるよう促された。
かかる面談の結果は、詳細な評価報告書に取りまとめられ、その要約は2020年２月６日に開催された取
締役会の会議で提示された。さらに、外部企業は、各取締役に、その取締役会の業績への貢献に関する他
の取締役からの評価結果の写しを配布した。
かかる報告書は、取締役がナティクシスの取締役会に対して非常に肯定的な見方をしていることを示し
ている。取締役は、全会一致で、真面目で透明性があり、建設的で、親切で効率的であるとみなされた。
取締役会会長は、取締役会会長を信任している取締役から全会一致で尊敬されており、取締役全員が、
会長と最高経営責任者の役割分担が有効に機能していると考えている。取締役は、社内取締役と社外取締
役の独立した考えと正当性に照らして、取締役会内での社内取締役と社外取締役の力の均衡がとれている
と考えている。
取締役は、取締役会の構成について、社内取締役と独立取締役の存在により相互に利益をもたらす文化
があり、経歴と経験のバランスがとれていると考えている。取締役は、積極的に関与および行動し、また
快活であると考えられている。取締役は、継続的な改善の精神に基づき、取締役会の技術的な専門知識
（デジタル技術とリスクに関する専門知識）を改善することを提案した。
取締役は、取締役会の配布物は質が高く、よく構成されており、取り上げられた議題を十分に理解する
ことを可能にすると考えている。取締役会の運営方法は、非常に専門的であるとみなされた。
取締役は、取締役会の会議が、参加者が自由に意見を述べることができる開かれた討論を伴う丁寧で建
設的な環境で行われていると考えている。しかし、取締役は、会議の議題を十分に減らし、また、決定を
より綿密に監視できる旨コメントした。
また、取締役は、取締役会が規制問題に多くの時間を割いていると述べた。彼らは、取締役会が、長期
的で将来を見据えたプロジェクトにより多くの時間を費やすこと、特に、取締役会が銀行の戦略に取り組
む時間を増やすことを望んでいる。
また、取締役会は、特に取締役会の会議の前後に非公式な議論の機会を設けることで、取締役会の結束
力を高めることができると考えている。
取締役に提供される研修は非常に高く評価されており、その研修プログラムの質は非常に高いものであ
ると考えられている。かかる分野における努力は、認められつつある。
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最後に、取締役は、委員会の業務が近年改善されたと考えており、取締役会においてCSR委員会の設置に
ついて議論したいと考えている。
なお、2018年に実施された取締役会および特別委員会の評価が行われた後、以下の是正措置が2019年に
制定された。
・ 国際的な経歴（米国でのキャリアを含む、産業部門に関する国際的な深い知識）を持つ独立取締役
であるダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール氏の任命
・ 研修プログラムの強化。2019年には、13の異なる事柄について16回の研修セッションを実施し、市
場の専門知識に重点を置いた。
⑤ 取締役会構成員の研修プログラム
2019 年、ナティクシスは、2018年に開始された取締役会構成員に対する研修プログラムを更新した。そ
の結果としての研修プログラムは、既存のBPCEの監査役会の構成員に対する研修プログラムと一致してい
る。
かかるプログラムは、３つの分野を網羅する。
・ 新取締役およびその他の参加希望者に対する「基礎」研修。かかる研修は、取締役会で議論される
課題に関する有益な理解を取締役へ提供するモジュールから構成されている。
・ 取締役が、取締役会で議論される技術的または複雑な事項につき、それを適切に理解、監視および
確認できるようにするための技術的または複雑な課題に関する「専門知識」の研修。モジュール
は、年間を通して分散されており、会計および財務に関する事項、リスク管理、取締役の責任（民
事、刑事および規制）、資本市場活動、コンプライアンス原則、サイバー・セキュリティ等の分野
を取り上げる。
・ 取締役がその職務を遂行する上で必要な知識および技術を得られるよう、必要に応じて必要なとき
に提供される「特別」研修。かかる研修の目的は、事業分野またはその他の時事的なトピックに関
連する課題、また、構成員間の保護されたウェブサイトからの経済、会計、規制、コンプライアン
ス、法律およびその他の事項に関連する記録に関し、より深く検討することである。
研修は、社内の、また時折社外のトレーナーによって提供される。
2019 年に、13の異なる事柄に関して16回の研修セッションが開かれた。2019年度の研修は、BPCEの監査
役会の構成員および社会経済委員会の構成員に対し開かれた。取締役は、BPCEが開催した監査役会の構成
員のためのセッションにも出席するよう促された。
本年度にナティクシスが提供した研修は、以下のトピックを取り上げた。
・ ナティクシスの事業分野および戦略計画（CSRの課題に重点を置いて）
・ 健全性、ソルベンシーおよび流動性に関する規制
・ リスク管理システム
・ 米国リスクの枠組
・ リスク・モデルの管理
・ 資本市場活動および金融市場活動：規則、運用、統制（複雑な市場製品および関連するリスクに重
点を置いて）
・ 評価メカニズムおよび新会計基準
・ リスク選好枠組
・ コンプライアンスの主要な原則および規制における現在の傾向
・ 報酬メカニズム
・ 監督上の検証・評価プロセス（SREP）の観点からの資本計画
・ 取締役の責任（民事、刑事および規制上）
・ サイバー・セキュリティ
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(b) 特別委員会：取締役会の派生
ナティクシスの取締役会は、その審査過程の補佐、その審議の一部の準備およびフランス通貨金融法典の
遵守のために、５つの特別委員会、すなわち、監査委員会、リスク委員会、報酬委員会、指名委員会および
戦略委員会を設置している。各委員会は、独立取締役が議長を務めている。
① 監査委員会
A 組織
2019 年、監査委員会は５名により構成された。2020年３月１日現在、その構成員は以下のとおりであっ
た。
カトリーヌ・パリゼ 議長
ベルナール・オプティ 委員
カトリーヌ・ハルバーシュタットによって代表さ
委員
れるBPCE
シルヴィ・ギャルスロン 委員
ダニエル・ド・ボールペール （2020年２月６日ま
委員
でフランソワーズ・ルメールが就任していた。）
監査委員会の議長および構成員は、その専門的な役職を通じて得た豊富な会計および財務の専門知識を
持つ。カトリーヌ・パリゼ氏は、監査において35年に及ぶキャリアを持つ。カトリーヌ・ハルバーシュ
タット氏は、数年間Banque Populaire du Massif Centralの最高経営責任者を務め、リテール・バンキン
グおよびコーポレート・ファイナンスの深い見識を持つ。シルヴィ・ギャルスロン氏は、CASDEN Banque
Populaireの最高経営責任者であり、財務上の幅広い経験を持つ。ダニエル・ド・ボールペール氏は、会計
業務、財務、内部統制および会計監査に関する幅広い知識を持つ。ベルナール・オプティ氏は、金融市場
の専門家であり、複雑な金融商品および代替投資会社において幅広い経験を持つ。
５名の構成員のうち２名（カトリーヌ・パリゼ氏およびベルナール・オプティ氏）が独立取締役であ
る。
当期を通して、カトリーヌ・パリゼ氏が監査委員会の議長を務めた。
フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードの勧告に
もかかわらず、監査委員会の３分の２の委員は独立取締役ではない。これは、当行の大株主とは異なる構
成員が代表を務めるためである（Caisses d'EpargneおよびBanques Populairesの銀行からの構成員ならび
にBPCEの代表者）。その代わり、監査委員会の議長は、常に独立取締役が務めている。さらに、監査委員
会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合に採用される。
2020 年１月１日以降、監査委員会における変更は以下のとおりである。
取締役 地位 変更日 後任
フランソワーズ・ルメール 委員 2020 年２月６日 ダニエル・ド・ボールペール
B 役割および権限
ナティクシスの監査委員会は、その権限および業務手順を定める社内規定を有しており、その最新版は
2017年２月９日に取締役会により承認されている。
ナティクシスの取締役会の権限の下、監査委員会の主要な職務は以下のとおりである。
・ ナティクシスが公表した情報の明確さの確認、ナティクシスの個別および連結財務諸表の作成に採
用された会計方法の妥当性の評価、財務情報の作成過程（財務書類、経営報告書の作成等）の監督
およびかかる情報の完全性を保証するための提言
・ ナティクシスの予算案および重要なオフバランスシートのコミットメントに加えて、四半期、半期
および年次の連結財務諸表および年次の個別財務諸表の法定監査の監督（これらは、ナティクシス
の取締役会に提示できるよう十分な時間の余裕をもって行われる。）ならびに半期および年次の経
営報告書の監督
・ 会計および財務情報の作成および処理の手順に関連する内部統制およびリスク管理システムの有効
性の監督
・ 独立性の義務を負う監査人が、その義務を遵守することを確実にすること。したがって、当該委員
会は、以下のことを行わなければならない。
－ナティクシスが支払う金額またはそれらの金額が会社およびネットワークの純売上高に占める割
合が本質的に、監査人の独立性を損なわないことを確保する。
－監査人が提供しうる業務に適用される規則の設定および財務書類の証明以外の業務の承認の管理
・ 監査人の職務の遂行の監督
・ ナティクシスの取締役会への監査人または監査法人の選任に関する推薦の提出
・ 監査人の業務計画、当該監査人が行った監査および勧告の成果、ならびにそれについてなされた
フォローアップ措置についての審査
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・ ナティクシスまたはその子会社１社以上と、Groupe BPCEを構成する全部または一部の事業体との間
における商取引関係に関して毎年提出される報告書につき所見を述べる。
・ 当該委員会の職務の遂行に関する取締役会への定期的な報告。財務書類の証明の結果に基づく、か
かる業務が財務書類の完全性にどのように貢献したか、また、かかる一連の作業においてそれが果
たした役割に関する報告も行う。直面した困難については、遅滞なく報告する。
当行の最高経営責任者は、監査委員会に対して当該委員会の業務に必要な書類および情報を提供する。
以下の一覧はすべてを網羅するものではない。
・ 当行が定期的に作成する単体および連結の財務関連書類、会計資料ならびに規制文書
・ 当行の法定監査人が作成する概括報告書
・ 当行に関する監査報告書
・ 当行内で適用される会計方針および会計処理法
・ 主要子会社の取締役会または（場合により）監査委員会に提供された連結予算および関連書類
監査委員会は、取締役会に対して、監査（特に当行およびその子会社の財務書類に関する監査）を行う
旨の提案をすることができる。
当該委員会は、それが適切と判断した場合、その付託された権限に該当する事項を説明するために外部
の専門家またはコンサルタントの技能を求めることができる。
監査委員会は、少なくとも四半期に１回は会合を開くものとする。監査委員会の会合の議事録は、取締
役会秘書役により作成される。これらの議事録は、監査委員会の委員で共有され、次回の会合の際に承認
される。取締役会は、十分な情報に基づいた決断を下せるよう、監査委員会の業務について情報提供を受
ける。
C 2019 年における監査委員会の業務
監査委員会は、2019事業年度に５回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で92％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
検討および分析のために提出された各事項について、監査委員会は、関連するナティクシスの社員から
話を聞き、また、かかる事項の報告について熟知する機会があった。
監査委員会は、ナティクシスの親会社および連結会社の年次、半期および四半期の財務書類の法定監査
ならびにその予算案の監督を、それらがナティクシスの取締役会に提出される前に行った。
議題によっては、いくつかの監査委員会の会議は、会計および比率担当部長ならびにナティクシスおよ
びBPCEの一般的調査部門長とともに、ナティクシスの最高財務責任者、最高リスク管理責任者、会社秘書
役の立会いの下その会合が開かれた。
財務書類の監査を実施するため、財務部門の報告書、年次財務書類ならびに半期および四半期財務書類
の審査に関する法定監査人のコメントのコピーが監査委員会へ送付される。
2019 年において、監査委員会の業務は特に以下のものに重点を置いた。
財政状態 ・四半期、半期および年間の親会社および連結会社の財務書類の検討
・2020年の予算の検討（ストレス・テストおよびリスク選好枠組との調整を含
む。）
・法定監査人の意見
・ナティクシスの投資運用会社およびDNCAの米国の関係会社との分担契約の結
果の監査
その他 ・IFRS第16号および第17号を実行するための計画の進展
・IFRIC第23号の検討
・公正価値に関するメモランダムの変更点の提示
・法定監査人の2019年の監査計画、監査に割り当てられた予算および完了され
た／現在進行中の監査に対するフォローアップ
・法定監査人サービスの完了について、監査委員会のリーダーからの事前承認
に関する情報
・法定監査人による2019年の親会社および連結財務諸表に係る報告書作成の
フォローアップ
・2019年の法定監査人の報酬のフォローアップ（証明およびその他の業務）
・目論見書指令により導入された変更点の検討
② リスク委員会
A 組織
2019 年、リスク委員会は５名により構成された。2020年３月１日現在、その構成員は以下のとおりであ
る。
ベルナール・オプティ 議長
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カトリーヌ・パリゼ 委員
カトリーヌ・ハルバーシュタットによって代表さ
委員
れるBPCE
ニコール・エトシュゴワンベリー 委員
クリストフ・ピノー 委員
５名の構成員のうち２名（カトリーヌ・パリゼ氏およびベルナール・オプティ氏）が独立取締役であ
る。なお、リスク委員会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合に採用され
る。
リスク委員会の議長および委員は、その専門的な役職を通じて広範な専門知識を得た結果、ナティクシ
スのリスク管理および内部統制について深い理解を有している。
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2019 事業年度中、米国規則およびドッド・フランク法に従って、米国リスク委員会は５回会議を開い
た。2019年10月17日および18日、米国リスク委員が現地チームと緊密に連絡が取れるように、米国リスク
委員会はニューヨークで開かれた。米国リスク委員会はリスク委員会と同じ構成である。同委員会は、
「共同米国業務」に関連するリスク管理を監督する任務を負う。
B 役割および権限
ナティクシスのリスク委員会は、その権限および業務手順を定める社内規定を有しており、かかる規定
の最新版は2017年11月７日に取締役会により承認された。
ナティクシスの取締役会の権限の下、リスク委員会の主要な職務は特に以下のとおりである。
・ 現在および将来における当行の全体的な戦略およびリスク選好についての取締役会への助言
・ 経営幹部およびリスク管理担当部長によるかかる戦略の実施に関する、取締役会の検査の支援
・ 規則の遵守ならびにリスクの監視および統制を確保するためにナティクシスが設けた手順に関して
所見を述べること。このために、ナティクシスは、ナティクシスのリスク委員会およびその子会社
のリスク委員会からの報告ならびに当行の最高経営責任者の指令により作成された、特にオペレー
ショナル・リスク、市場リスクまたは取引相手方リスクのリスクに関する報告を受領する。
・ 内部統制およびリスク管理システムの有効性の監視
・ 特に、当行が効果的および慎重に管理の下にあることを確保する職務の分離および利益相反の防止
について、取締役会がガイドラインを決定し、経営幹部が適切に監督体制を実施していることを確
認する上での支援
・ 付託された権限に従って、顧客に提供される商品の価格およびサービスがナティクシスのリスク戦
略に適合しているかの検討。これらの価格がリスクを正しく反映していない場合、リスク委員会
は、かかる状態を修正する行動計画を取締役会に提出する。
・ 報酬委員会の責任について、その権限を侵害することなく、ナティクシスの報酬方針および慣行に
より規定されたインセンティブが、ナティクシスがさらされているリスク、その資本、その流動性
および可能性ならびに期待される利益の計画に関しての状況と適合しているかの検討
・ 前述のガバナンスの体制についての検討、その有効性の評価、また、不足な点があった場合にその
是正措置の実施の確保を取締役会が行う際の支援
・ 経済環境から生じるリスクを含め、ナティクシスがさらされているまたはさらされる可能性がある
リスクを取ること、管理すること、監視することおよび低減することを監督する戦略および方針の
定期的な審査。このために、少なくとも年に一度、リスク委員会は、ナティクシスのリスク選好を
定義し監視するために使用される書類すなわちリスク選好報告書およびリスク選好枠組を分析す
る。リスク委員会は、２回の年次レビューの間で起こる、業界別制限の変更を含むすべての制限変
更を研究する。
・ 銀行部門の事業、決済サービスおよび投資サービスの内部統制に関する2014年11月３日付フランス
省令第253条に従って、コンプライアンス・リスクの監視に関連する事項を少なくとも年に一度審査
すること
・ ナティクシスの一般的調査部門長の任命および解任につき当該委員会の所見を述べること
・ 一般的調査部門ならびに規制当局および監督当局（特に、フランスの金融健全性監督・破綻処理機
構（Autorité de Contrôle Prudentiel et de Résolution（ACPR））により実施された任務の結果
がフォローアップされるよう取り計らうこと。この目的のために、ナティクシスおよびその子会社
に関するすべての報告書を規制当局および監督当局（特にACPR）から受領するリスク委員会へ、一
般的調査部門が作成したナティクシスおよびその子会社に関する報告書の要約が提出される。
・ ナティクシスの年間一般的調査計画（子会社における監査を含む。）への取組み。当該計画は、少
なくとも承認の１週間前までにリスク委員会に提出される。
議長の提案に基づき、リスク委員会は、当該委員会が適切だとみなした場合、また、取締役会会長と協
議の上で、その委員会の会議に、リスク委員会が扱う問題に光明を投じることができるナティクシスのマ
ネージャー（主要な子会社のマネージャーまたはそのリスク委員会の議長を含む。）を招くことができ
る。また、リスク委員会は、最高財務責任者、最高リスク管理責任者、会社秘書役、ナティクシスの一般
的調査部門長、BPCEの一般的調査部門およびナティクシスの法定監査人も招くことができる。最高リスク
管理責任者、最高コンプライアンス責任者およびナティクシスの一般的調査部門長は、リスク委員会へ常
時直接アクセスできる。
C 2019 年におけるリスク委員会の業務
リスク委員会は、2019事業年度に９回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で91％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2019 年において、リスク委員会の業務は以下のものに重点を置いた。
リスク管理 ・リスクダッシュボードの要点および当行のリスク環境の見通し
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・価格方針をリスク選好（P&Lアップフロント、専門金融RWA）と整合させる取
組みに関する更新ならびにNatixis Assurancesのリスク戦略を考慮して顧客
に提供される商品およびサービスの価格の評価
・リスク選好枠組（RAF）の年次レビュー
・2014年11月３日付フランス省令に基づく指標の年次レビュー
・ECBの市場および信用TRIM（内部モデルの対象を絞ったレビュー）に関する更
新
・リスク・モデル管理に関する更新
・ベンチマーク改革案に関する更新
・H2OならびにNatixis Investment Managersの資金および枠組における流動性
リスクに関する更新
・BCBS239のガバナンスの枠組
・内部ストレス・テストに関する更新（選択シナリオならびに手法および結果
の変更点）
・ICAAP（自己資本充実度評価プロセス）の提示
・流動性に関する更新およびLRO（流動性リスク部門）の設置
・特に流動性ポジションおよびリスク軽減要因に係る代替シナリオを考慮し
た、緊急時計画の年次分析／ALM基準の検討
・報酬方針がリスクに適合していることの確認
内部統制 ・2014年11月３日付フランス省令に基づく、2018事業年度の内部統制枠組およ
び実施されているリスク部門の手続の有効性の評価
・事業年度中に行われたナティクシスの一般的調査部門およびBPCEの一般的調
査部門が行う業務の見直し
・ナティクシスの一般的調査部門およびBPCEの一般的調査部門による提言の実
施の監督
・内部統制に係る年次報告書の提示
・2020年の監査計画案の提示
・ナティクシスの一般的調査部門の予算の提示
コンプライアンス ・コンプライアンス管理の活動および成果の検討
・サイバー・セキュリティに関する更新
・遵守枠組に関する更新および第２次金融商品市場指令に関する年次更新
・内部統制枠組および実施されているコンプライアンス部門の手続の有効性の
評価
その他 ・McKinseyによる監査結果の提示、リスク枠組の調整および３年間の資金需要
予測の承認
・資産運用リスクおよびコンプライアンスの枠組に係る監査結果
・アジアにおけるオートコールに関する活動計画の承認
・ベンチマーク改革案
2019 事業年度において、米国リスク委員会は以下にも取り組んだ。
・ 改訂版米国リスク委員会（USRC）憲章の承認
・ 全社的リスク管理の評価および承認、ならびにERM計画に係る取組み（特にリスクの発見および評
価）のフォローアップ
・ 2019年のコンプライアンス計画の評価および承認
・ 米国の最高リスク管理責任者の2019年の優先事項の検討および監視
・ 米国の最高リスク管理責任者の役割および責任、ならびにより一般的には共同米国業務（CUSO）の
ガバナンスの評価および検討
・ 事業の変更およびコンプライアンス・リスクを含む米国プラットフォームのリスクについての定期
的な検討
・ プラットフォームの規制環境の定期的な検討
・ テクノロジー・リスク管理の拡大計画に関するフォローアップ
・ 貸付検討および監査の結果に関する定期的なフォローアップ、ならびに特に一般的調査部門による
信用リスクの検討
・ 関連する活動計画に係る規制上の審査の結果の評価および（必要な場合には）承認
・ 流動性リスクの監督：リスク管理システムならびに商品別および活動別のリスクの検討
・ 文化および職業行為の枠組の強化
・ アップストリームおよびGSCSの活動の詳細な検討
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・ CUSOリスク選好枠組（RAF）の審査および承認
・ リスク・モデル管理枠組におけるモデル検証の進捗に関する更新
・ 特に流動性リスクおよびコンプライアンス・リスク指標の強化に関する、Natixis IMの範囲内にお
ける特定業務の審査およびフォローアップ
③ 報酬委員会
A 組織
報酬委員会は７名により構成された。
2020 年３月１日、その構成員は以下のとおりである。
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ 議長
アンヌ・ラルー 委員
ダイアン・ドゥ・サン・ヴィクトール 委員
アラン・コンダミナ 委員
クリストフ・ピノー 委員
ベルナール・デュピュイ 委員
アンリ・プログリオ（監査人） 委員
構成員のうち３名（ アンヌ・ ラルー氏 、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィクトール 氏およびニコラス・
ドゥ・タヴェルノ氏）が独立取締役である。
報酬委員会の独立取締役の人数は、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポ
レート・ガバナンス・コードの勧告にもかかわらず、構成員全体の人数の半数以下である。同委員会は、
バランスのとれた構成であり（50％が独立、50％が非独立取締役）、独立取締役がその議長を務めてい
る。さらに、報酬委員会の所見および提案は、議長を含む出席委員の過半数が賛成した場合に採用され
る。
2019 年における報酬委員会の変更は以下のとおりである。
取締役 地位 任命日
ダイアン・ドゥ・サン・
委員 2019 年４月４日
ヴィクトール
アンリ・プログリオ
委員 2019 年４月４日
（監査人）
ベルナール・デュピュイ 委員 2019 年５月28日
B 役割および権限
ナティクシスの報酬委員会の役割には、報酬に関してナティクシスの取締役会が発表する決定に関する
準備があり、かかる報酬には当行のリスクに重大な影響を与えるナティクシスの従業員についてのものを
含む。報酬委員会の権限および業務手順については、社内規定に詳述されており、その最新版は2014年12
月17日に取締役会により承認された。
報酬委員会は、ナティクシスの取締役会に対して、以下に関する提案を提出する責任を有する。
・ ナティクシスの取締役会会長に支払われる現物給付、年金制度および個人保護の団体保険ならびに
ストック・オプションの割当または株式取得を含む報酬の金額および条件
・ 最高経営責任者および該当があれば最高経営責任者代理１名以上に支払われる現物給付、年金制度
および個人保護の団体保険ならびにストック・オプションの割当または株式取得を含む報酬の金額
および条件
・ ナティクシスの株主総会でかかる株主に決定のために提出される、ナティクシスの取締役の報酬の
分配に関する規則および当該報酬の合計額
・ 最高リスク管理責任者およびコンプライアンス責任者の報酬の監視
・ 銀行業務の分離および規制に関する法律（「SRAB」）に関するフランス法第2013-672条および米国
ドッド＝フランク・ウォール街改革・消費者保護法（「ボルカー・ルール」）第619条で言及される
従業員または資産運用（AIFMD）または保険業務（ソルベンシー２）における規制対象スタッフに加
え、2014年11月３日付フランス省令で言及される対象スタッフを含む規則へのナティクシスの報酬
方針の適合性
・ 特にナティクシスまたは当行グループのリスク特性に重要な影響を与え得る専門的な業務に従事す
る従業員の区分に関するナティクシスの報酬方針の年次レビュー
報酬委員会は、ナティクシスが加入する執行役員賠償責任保険について検討し、その所見を述べること
ができる。
報酬委員会は、承認のため取締役会または株主総会に提出される、ナティクシスの従業員向けの増資の
ための制度を含む従業員貯蓄制度、また、該当がある場合、株式発行または株式購入のための制度、また
は、無償株式の割当に関連する提案についての検討を行う。
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有価証券報告書
ナティクシスの最高経営責任者は、報酬委員会に対して、その義務の履行に際して有用となる書類を提
供し、同委員会へ十分な情報が確実に与えられるようにする。
報酬委員会は、必要に応じてナティクシスの内部統制部門または外部の専門家に相談する。
C 2019 年における報酬委員会の業務
報酬委員会は、2019事業年度に３回会議を開いた。その構成員の出席率は、通年で90％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2019 年において、報酬委員会は、以下の分野に重点を置いた。
業務執行役員 ・業務執行役員の年間変動報酬の量的基準および戦略目標の達成度を評価し、
2019年５月20日の年次株主総会において採決する2019事業年度の報酬原則を認
上級経営陣
証した上での、2018年の変動報酬ファクターの承認
委員会の構成員
・上級経営委員会を対象とする長期報酬制度
・役員報酬に関して、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟
（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードの勧告の年次分析
報酬方針および規則 ・規制面 の検討
・取締役の報酬方針－2019事業年度
・繰延支払方針：2019年の規制対象スタッフの業績状況を定める。
・ナティクシスの報酬方針の検討（繰延収益規則および変動報酬の支払条件なら
びに各事業分野の変動報酬額を含む。）
・繰延変動報酬に適用される業績条件の達成状況のレビューおよび監視
・2018事業年度の管理部門長および規制対象人員の報酬の分析
・繰延変動報酬計画に対する2019年の特別配当支払いの影響
・リスクおよびコンプライアンスの特定の目標のレビュー（2018年のレビューお
よび2019年の目標の提示）
・年俸上位100の従業員に付与された報酬の分析
・2018年のCRD４に基づく規制対象人員への報酬の年次報告書
・同一賃金指標の算定に関する情報
・職業の男女間の平等性に関する方針
従業員貯蓄および従業員株式 ・従業員貯蓄制度に関する更新
・2019年４月12日開催の取締役会による無償株式の割当てに関する情報
・2018事業年度の利益分配賞与
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④ 指名委員会
A 組織
指名委員会は、６名の委員により構成される。
2020 年３月１日現在、これらの委員は以下のとおりである。
ダイアン・ドゥ・サン・ヴィクトール （2019年４
月４日までアンリ・プログリオが就任してい 議長
た。）
アンヌ・ラルー 委員
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ 委員
ティエリ・カーン 委員
ニコール・エトシュゴワンベリー 委員
ダニエル・ド・ボールペール （2019年５月28日ま
委員
でフィリップ・スュウールが就任していた。）
６名の構成員のうち３名（アンヌ・ラルー氏、ダイアン・ドゥ・サン・ヴィクトール氏およびニコラ
ス・ドゥ・タヴェルノ氏）が独立取締役である。指名委員会の独立取締役の人数は、フランス私企業協会
（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コードの勧告にもかかわらず、構成員
全体の人数の半数以下である。同委員会は、バランスのとれた構成を有し（50％が独立、50％が非独立取
締役）、独立取締役がその議長を務めている。さらに、指名委員会の所見および提案は、議長を含む出席
委員の過半数が賛成した場合に採用される。
ナティクシスの最高経営責任者は、必要がある場合、指名委員会の業務に関わっている。
2019 年４月４日以降、指名委員会はダイアン・ドゥ・サン・ヴィクトール氏がその議長を務めている。
2019 年における指名委員会の変更は以下のとおりである。
取締役 地位 変更日 後任
ダイアン・ドゥ・サン・ヴィク
アンリ・プログリオ 議長 2019 年４月４日
トール
フィリップ・スュウール 委員 2019 年５月28日 ダニエル・ド・ボールペール
B 役割および権限
ナティクシスの指名委員会に与えられた責務は、基本的に、執行役員および取締役会の構成員の人選の
検討、彼らの個人および集団としての専門知識の評価ならびに取締役会の有効性の評価である。指名委員
会の権限および業務手順については、取締役会の社内規定に詳述されており、その最新版は2014年12月17
日に承認された。
委員会の主要な職務は、以下のとおりである。
・ ナティクシスの最高経営責任者の指名およびもし適切な場合は１名以上の最高経営責任者代理の指
名について、取締役会へ所見を述べ、また、ナティクシスの取締役会の要求に応じて、それに関す
る提案および提言を行うこと
・ 取締役の選任／指名について取締役会へ所見を述べ、また、それに関する提言を行うこと
・ 個人および集合として、取締役会の構成員が有する知識、技能および経験のバランスおよび多様性
の評価
・ ナティクシスの取締役会の構成員を務める際の職務および必要な要件の詳述ならびにかかる業務に
費やす時間の評価
・ 取締役会の男女数の均衡を取るための目標の決定。指名委員会は、これらの目標を達成するため
に、方針を策定する。ナティクシスの目標、方針および実施手順は公表される。
・ 少なくとも年に一度、取締役会に与えられた責務に関して、定期的に取締役会の構造、規模、構成
および有効性について評価し、また、取締役会に有益な提案を提出すること
・ 少なくとも年に一度、個人および集団としての取締役会の知識、技能および経験を定期的に評価
し、また、その議題に関する報告書を取締役会に提示すること
・ ナティクシスの経営幹部、最高経営責任者代理および最高リスク管理責任者の選任および指名につ
いて取締役会の方針を定期的に吟味し、それに関する助言を行うこと
独立取締役の資格は、指名委員会が議論し、取締役会への報告を作成する。毎年、かかる報告に基づ
き、また、年次報告書が発表される前に、取締役会は、取締役会社内規定に定められた独立性基準に基づ
いて、取締役会の各構成員の状況を検討する （「(a) 取締役会 － ② 取締役会の役割および権限－A 法定要
件および取締役会の社内規定」を参照のこと。） 。
C 2019 年における指名委員会の業務
指名委員会は、2019事業年度に３回会議を開いた。その構成員の出席率は、100％であった。
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委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2019 年において、指名委員会は、以下の分野に重点を置いた。
取締役の独立性 ・各取締役の独立性基準の検証
取締役会の構成およびガバナ ・新たな独立取締役の選任ならびにその者の指名委員会の構成員および議長へ
ンスの再編 の任命に関する所見
・６名の取締役再任に関する所見
・グループ取締役の任命に関する所見
・監査人の任命に関する所見
・取締役会の構成員に係る多様性政策に関する所見
・独立取締役の要件の審査
・取締役会において遂行される職務に必要な要件の分析
・個人および集団として、取締役会の構成員が有する知識、技能および経験の
バランスおよび多様性の評価
・取締役会において、ナティクシスの利益を害する可能性がある者または支配
集団の特定
指名委員会は、2019年12月13日の会議において、業務執行役員の後任育成計画（緊急の場合および予定
された退任の両方を対象とすることを意図している。）を2020年の議題に追加することを決定した。
⑤ 戦略委員会
A 組織
戦略委員会は、すべての取締役および監査人により構成される。審議される議題に応じて、ナティクシ
スの上級経営委員会の特定の構成員を、戦略委員会に招聘することができる。外部の者も同委員会に参加
することができる。
戦略委員会は、2016年２月10日以降、アンヌ・ラルー氏がその議長を務めている。
B 役割および権限
戦略委員会に与えられた責務は、ナティクシスの包括的な戦略およびその業務部門を徹底的に調査し、
Groupe BPCEへ上級経営陣の構想を共有することに関係している。
さらに、戦略委員会の会議は、取締役会にとって、最高経営責任者と業務を行う経営陣への理解をより
深められ、取締役会の業務方法を改善することができる機会となっている。
C 2019 年における戦略委員会の業務
戦略委員会は、少なくとも年に１回会議を開いている。戦略委員会は、2019年に５回会議を開いた。
その構成員の出席率は、90％であった。
委員会会議前の合理的な期間内に、会議に向けた検討および分析のため、各取締役に安全なDiliTrustの
エレクトロニック・プラットフォームを通して議題項目が記載された電子ファイルが送付される。
2019 年９月25日開催の年次遠隔会議において、ナティクシスの戦略委員会は、以下の点を分析した。
・ ナティクシスの事業構成の進化
・ ニュー・ディメンション戦略計画に関する更新
・ グローバル・マーケッツ部門および決済部門の活動への取組み
・ 当行の環境における主要な動向（低金利ならびに技術上および規制上の課題）
・ 競争力の見通しに関する更新および事業分野ポートフォリオに関する考察
・ 次期戦略計画の作成スケジュールの提示
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(c) 上級経営陣
① 最高経営責任者
最高経営責任者は、取締役会会長および最高経営責任者の執務を分離させる2009年４月30日の取締役会
の決定に従って、ナティクシスの上級経営陣への責任を有する。
2018 年４月27日、取締役会は、ナティクシスの2018年６月１日付でローラン・ミニョン氏が最高経営責
任者を退任することを承認した。取締役会は、後任として、指名委員会の高評価に従ってフランソワ・リ
アイ氏を指名し、2018年６月１日付で役職を有効とすることを決定した。フランソワ・リアイ氏の任期は
４年であり、2021年12月31日に終了する事業年度の財務諸表を承認するために招集される2022年ナティク
シス株主総会後に終了となる。
従って、フランソワ・リアイ氏は、ナティクシスの経営幹部（「dirigeant effectif」、フランス通貨
金融法典第L.511-13条および第L.532-２条で定義される。）となった。
最高経営責任者は、その権力の一部を、再委任の権限付きまたは権限なしで、それが選んだ者へ委任す
ることができる。この事実に関して、ナティクシスは、署名の権限を含む権限の委任を任命し監視する包
括的システムを有しており、上級経営委員会の構成員への上級経営陣の責任の委任を含んでいる。さら
に、各事業分野および支援部門は、上級経営陣が定めた基本方針に沿って、自身の署名権限規則の定義お
よび定期的な更新を行う。
最高経営責任者の提案により、取締役会は取締役の中からまたは別の方法で、最高経営責任者を補佐す
る１名から５名の最高経営責任者代理を指名することができる。
取締役会は、最高経営責任者と共に、最高経営責任者代理に付与される権限の範囲およびその期間を決
定する。最高経営責任者代理は、第三者に対しては、最高経営責任者と同一の権限が付与される。
② 経営幹部
フランス財政金融法第L.511-13条および第L.532-２条に従い、ナティクシスは、現在２名の経営幹部と
して最高経営責任者のフランソワ・リアイ氏ならびにコーポレート・バンキングおよびインベストメン
ト・バンキング担当部長のマルク・ヴァンサン氏を指名した。
経営幹部として、フランソワ・リアイ氏およびマルク・ヴァンサン氏は、監督当局、特にフランスの金
融健全性監督・破綻処理機構（Autorité de Contrôle Prudentiel et de Résolution（ACPR））および欧
州中央銀行（ECB）に対して、以下の業務に関する保証を行い、また、その全責任を負う。
・ フランス財政金融法第L.511-13条での意味における銀行の経営管理
・ ACPRが要求し得る会計または財務関連書類のACPRへの開示および同法の第L.571-４条から第L.571-
９条に関する情報のあらゆる質問または要求への回答
・ 銀行部門事業の内部統制に関する2014年11月３日付フランス省令を遵守するために設けられた体制
および手順の効果についての定期的な評価および統制
・ 資金需要の決定
かかる状況において、経営幹部は、ナティクシスのあらゆる部門、部署、被支配事業体または子会社か
ら、すべての有益な情報を要求しそれを受領する権限を有する。
最高経営責任者が欠席の場合、その他の経営幹部は、指名委員会による推薦に基づいて、取締役会が新
たな最高経営責任者を指名するまで事業継続性を確保する。
③ 上級経営委員会
ナティクシスが取締役会を有するフランスの株式会社へ転換したことに従い、当行の主要な決定の検討
および認可ならびに当行の経営の舵取りを行うために、2009年５月初旬に上級経営委員会が設置された。
例外がなければ、上級経営委員会は、最高経営責任者が議長を務め、毎週開催される。同委員会は、ナ
ティクシスの４つの主要事業（資産運用およびウェルス・マネジメント、コーポレート・バンキングおよ
びインベストメント・バンキング、保険ならびに決済）担当部長ならびに支援部門長で構成されている。
2020 年３月１日、上級経営委員会の構成員は、最高経営責任者に加えて、ナタリー・ブリッカー氏（財
務）、アンヌ・ルベル氏（人事ならびに文化および職業行為）、ジャン・フランソワ・レコア氏（保
険）、アンドレ・ジャン・オリヴィエ氏（会社秘書役）、ジャン・レイビー氏（資産運用およびウェル
ス・マネジメント）、ヴェロニク・サニ氏（テクノロジーおよび変革）、ピエール・アントワーヌ・ヴァ
シェロン氏（決済）、オリビエ・ヴィネロン氏（リスク）、マルク・ヴァンサン氏（コーポレート・バン
キングおよびインベストメント・バンキング）であった。
当行は、ナティクシスのニュー・ディメンション戦略計画の一部として男女平等目標を掲げ、女性が上
級経営委員会の20％、グローバル・リーダーズ（内部リーダーシップ団体）の30％およびパープル・リー
ダーズ（拡張したリーダーシップ団体）の40％を構成するよう決定した。当該目標は2018年に様々な事業
分野に適用された。
2019 年における上級経営委員会の業務
状況が許す限り、上級経営委員会の構成員は2019年中のすべての会合に出席した。業務部門または様々
な支援部門の代表者が、その部門に付与された権限の範囲内に当たる計画または方針を上程するために、
会合に招かれた。
2019 年は、2018年-2020年ニュー・ディメンション戦略計画をナティクシスのすべての事業分野にわたっ
て実行して２年目の年であった。ニュー・ディメンションは、ナティクシスの顧客に、広範囲にわたる高
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付加価値ソリューションを与える３つの強力なイニシアチブを提示している。ニュー・フロンティア計画
の下で成功のうちに開始された当行の事業モデルの移行を強化すること、当行の投資の大部分をデジタル
技 術へ割り当てることおよびナティクシスのチームが持つ並外れた技術が認識される領域において、業界
を牽引し当行の差別化を行うことである。
かかる状況において、上級経営委員会は、資産運用、決済、M&Aおよび専門金融サービスにおける外部成
長の機会を研究し、様々なプロジェクトまたは構想の監督を行った。結果として、上級経営委員会は、ナ
ティクシスが実施したすべての戦略的事業の分析および承認を、当行の取締役会への提出前に行った。
資産運用で特筆すべきは、Natixis Investment ManagersによるFiera Capital（カナダ最大の独立系流
通プラットフォーム）およびWCM Investment Management（米国の投資会社）の少数株式取得、ならびに
Thematics Asset ManagementおよびVauban Infrastructure Partnersの２社の新たな関係会社の設立であ
る。また、上級経営委員会では、100％SRI指向の欧州におけるリーダーの確立を容易にするであろう、
Ostrum Asset ManagementおよびLa Banque Postale Asset Managementの保険関連を中心としたユーロ建て
債券運用業務の統合に向けた大型プロジェクトを検討した。
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングで特筆すべきは、ナティクシスによる
Azure Capital（オーストラリアのM&A 助言専門会社 ）の過半数株式の取得、およびサウジアラビアにおけ
る子会社の設立である。
専門金融サービスでは、上級経営委員会は、2019年３月31日に完了した、ファクタリング、保証および
金融保証、リース、消費者金融ならびに証券管理業務の事業分野に係る、ナティクシスによる売却および
BPCEによる取得を監督した。
保険では、上級経営委員会は、Groupe BPCEとCovéaとの間の損害保険パートナーシップ契約の更新を監
督した。
さらに、上級経営委員会は、銀行部門および保険部門における経済環境および規制環境の変動に対する
ナティクシスの適応を監督した。特に、当該委員会は、規制上の変更およびイニシアチブを定期的に監視
した。当該委員会は、ナティクシスの強みと業務効率の向上を目的として、支援部門の運営モデル強化の
取組み、リスク管理の最適化の取組み、ポルトガル支店の活動拡大のイニシアチブ、ならびに企業文化の
向上ならびに「テクノロジーおよび変革」部門の創設を通じてナティクシスが企業行為の観点からこれら
２つの重要な課題に資源と意欲を集中することを可能にするプロジェクト等の複数のプロジェクトを立ち
上げた。また、事業の簡素化に向けたプロジェクトを推進するために、特に全従業員を対象としたアイデ
ア共有の取組みを開始するなど、機敏性を促進するためのイニシアチブを奨励した。
上級経営委員会は、その変革および業務の卓越性に関するプログラムの実施業務を引続き行った。かか
るプログラムの下で、ナティクシスは、コスト節減のため、多額投資を進めてきた。2019年には、このプ
ログラムに50百万ユーロが投資された。
上級経営委員会は、当年度を通してその会合において当行の事業の進展および業績を定期的に調査し
た。同委員会は、年次財務書類、半期財務書類および四半期財務書類について、その取締役会への提出前
にその検討を行い、また、当行の財務報告資料の定義付けに関与した。
関連する業務部門および支援部門との詳細な議論の後、上級経営委員会は、主要な経営上の決定の承認
を行い、予算、資本軌道、リスク選好枠組、内部ストレス・テストおよびICAAP報告書の検討および承認を
行った。さらに、上級経営委員会は、義務的な年次交渉および報酬見直し方針を統制する諸条件、執行役
員およびマネージャーの指名ならびにすべての重要な計画または投資についての承認も行った。また、同
委員会は、DUO towersプロジェクトの一環として、BPCEと連携してナティクシスの不動産戦略の分析を開
始した。
さらに、上級経営委員会は、ナティクシス内の経営、リスク管理およびコンプライアンスの手段を監督
し、当行のリスクにおける変化および監査の影響について定期的に検討した。特に、同委員会は、サイ
バー攻撃を想定した危機管理訓練を実施した。また、同委員会は、四半期ごとに開催された会議におい
て、文化にまで対象範囲を広げ、職業行為の問題にも特別な注意を払った。
また、上級経営委員会は、ナティクシスのCSR戦略の実施も監督した。特に気候変動への対応において、
同委員会は、気候および環境に好影響を与える取引向けのリスク加重資産の有利な調整ならびに気候およ
び環境に悪影響を与える取引向けのリスク加重資産の不利な調整を引き起こす、グリーン・ウェイティン
グ・ファクター・プロジェクトの展開を監督した。
最後に、同委員会は、次の2021年 - 2024 年の戦略計画を作成するための基礎となる分析を開始した。
④ エグゼクティブ委員会
ナティクシスは、上級経営委員会の構成員ならびに当行の成功にとって重要である特定の事業分野担当
部長および支援部門長から成るエグゼクティブ委員会を有する。
44 名の構成員から成るエグゼクティブ委員会は、2019年には四半期ごとに、セミナー形式で開催され
た。同構成員らは、かかるセミナーにおいて、上級経営委員会が提案した戦略に関する考察と分析を提供
し、チームへ周知すべき経営情報を組み入れるために招聘された。
エグゼクティブ委員会の構成員は、特定のテーマに関する事業横断的なイニシアチブの発起人またはこ
れらのワーキンググループへの貢献者として、2021年 - 2024 年の戦略計画の作成に貢献した。
また、同構成員らは、常に、特に人事（リーダーシップ・モデルの強化、企業文化への取組み）、財務
（コスト管理に重点を置いたプロジェクト）および事業分野の分野等の、当行の様々なプロジェクトに関
与している。
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(3) 執行役の各種報酬および手当の決定に関して策定された方針および規則
ナティクシスの報酬方針は、企業戦略を実施する上で重要な要素である。当該方針は、過度なリスク負担
を抑制しつつ、従業員の長期にわたる雇用を促進し、かつ、企業の魅力を高めるような構造になっている。
本項では、まず、承認のため次回の株主総会に提出される報酬方針の原則および業務執行役員の報酬に適
用される基準について詳述し、次に、前事業年度に支払われた、または前事業年度に関して割り当てられた
報酬の構成に関する情報を提供する。
報酬委員会の構成員、役割および権限に関する情報は、上記(2) コーポレート・ガバナンスの管理および
監督に詳述される。（(2) コーポレート・ガバナンスの管理および監督－(b) 特別委員会：取締役会の派生
－③ 報酬委員会を参照のこと。）
フランス商法第L.225-100 III条に従い、業務執行役員に対する2019事業年度の変動報酬および特別報酬の
支払いは、当該事業年度の財務諸表を承認するために招集される株主総会の承認の対象となる。
(a) 執行役に対する報酬方針
ナティクシスの報酬方針は、持続的に企業戦略を実施する上で極めて重要である。取締役会は、当該方
針が企業の利益と一致するようにしている。取締役会は、報酬の各構成要素はバランスがとれており、付
与される手当は遂行された職務に見合うものであることを保証している。また、当該報酬が、過度なリス
ク負担を抑制しつつ、従業員の長期にわたる雇用を促進し、かつ、企業の魅力を高めるような構造になっ
ていることも保証している。
当該方針には、各事業分野および各従業員の個別および全体の業績が反映され、財務実績基準および定
性的な実績基準（非財務基準（特に社会的および環境的責任）を含む。）が組み入れられている。また、
ナティクシスの文化および善良な行動規範に沿った行動を促進しつつ、時間をかけてナティクシスの様々
な利害関係者の利益を調整し、当該方針が従業員と顧客との間で利益相反の原因とならないようにしてい
る。
報酬方針の策定・修正プロセスの独立性および妥当性を確保するため、報酬委員会（当該委員会の役割
は(2) コーポレート・ガバナンスの管理および監督－(b) 特別委員会：取締役会の派生－③ 報酬委員会に
詳述される。）は、執行役の報酬方針の原則について年次分析を行い、取締役会への提案を策定してい
る。同時に、報酬委員会は、適用ある法律および取締役会の内部規則に従い、利益相反に関する規則を確
実に遵守している。
報酬方針は、CRD、銀行業務の分離および規制に関するフランス法、ボルカー・ルール、AIFMD、UCITS
５、第２次金融商品市場指令およびソルベンシー２を含む、ナティクシスが事業を行う国および事業部門
の規制を厳密に遵守している。
業務執行役員の報酬は、すべての従業員（特に、専門的な業務でナティクシスのリスク特性に重大な影
響を与える従業員）に適用されるナティクシスの一般的な報酬方針の原則に準拠しており、その詳細は、
株主総会の前に毎年公表される報酬方針および実務に関する年次報告書に記載される。
報酬委員会との協議の後、株主総会によって給与体系が承認される前に、取締役会は、ナティクシスの
業務執行役員の様々な支払要素を、同等の役職に関する市場慣行との競争原則およびかかる支払要素が業
績にどのように関連しているかに基づいて決定する。
業績
競争力
個別および全体の
＋
市場慣行との比較
財務基準および非財務基準
フランス商法第L.225-37-２III条に従い、取締役会は、例外的な状況において、報酬方針の特定の規定
を変更することができる。ただし、企業の利益を考慮して、かかる標準方針からの逸脱は一時的なもので
あり、企業の持続可能性または成長能力を保証するために必要であることを条件とする。
ガバナンスに変更があった場合または新たな執行役が選任された場合、取締役会は、報酬方針の中核と
なる原則を確実に遵守し、利害関係者の特性によっては当該方針からの逸脱を決定することができる。
下記の方針は、近年株主総会に提出された報酬方針に沿ったものであり、この内容に対する重要な変更
は行われなかった。
① 取締役会の構成員
ナティクシスの取締役会の構成員は、以下に規定される条件に従い、報酬を受領した。
取締役会および委員会への出席に関して取締役会の構成員に割り当てられる報酬の年間予算の総額は、
650,000 ユーロである （2015年５月19日の共同株主総会第36号決議を参照のこと。） 。
取締役の報酬は、以下の規定に従って付与される。
報酬
管理機関 固定部分 （任期に応じ比例配分） 変動部分
取締役会
会長 8,000 ユーロ N/A
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会議１回につき2,000ユーロ
構成員 8,000 ユーロ
（７回を上限とする。）
監査委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 17,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 3,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
リスク委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 17,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 3,000 ユーロ
（６回を上限とする。）
指名委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 15,000 ユーロ
（３回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 2,000 ユーロ
（３回を上限とする。）
報酬委員会
会議１回につき2,000ユーロ
議長 15,000 ユーロ
（４回を上限とする。）
会議１回につき1,000ユーロ
委員 2,000 ユーロ
（４回を上限とする。）
戦略委員会
会議１回につき12,000ユーロ
議長 N/A
（１回を上限とする。）
会議１回につき2,000ユーロ
委員 N/A
（１回を上限とする。）
各取締役は、取締役会への参加に関して、年間合計8,000ユーロの固定報酬および会議１回につき合計
2,000ユーロの変動報酬（出席回数に基づいて支払われ、報酬の対象となる会議は７回を上限とする。）を
受領する。
したがって、取締役会への出席率が100％の取締役には、最大で年間22,000ユーロの報酬が支払われる。
さらに、該当する場合には、取締役会の様々な特別委員会への参加に関しても報酬を受領する。
例えば、報酬委員会の委員を務める取締役は、取締役として受領する報酬に、報酬委員会への参加に関
する年間2,000ユーロの固定報酬および出席した報酬委員会の会議１回につき1,000ユーロ（報酬の対象と
なる会議は４回を上限とする。）が加算され、出席率が100％の場合、最大で年間合計6,000ユーロを受領
する。
さらに、すべての取締役は、戦略委員会の職権上の委員であり、戦略委員会の年次総会への参加に関し
て2,000ユーロを受領するため、すべての取締役会および報酬委員会の会議ならびに戦略委員会の年次総会
に出席した場合、合計30,000ユーロを受領する。
特別委員会の議長には、その仕事量および責任を考慮し、委員よりも高額の報酬が支払われる。
また、Groupe BPCE内で適用される規則に従い、BPCEの取締役に対する役員報酬（会長の役員報酬を含
む。）は、取締役ではなく、BPCEに付与され、支払われる。
取締役会の構成員の任期は、フランス商法第R.225-29-１(II)(５)条に従い、取締役会の構成表に詳述さ
れることになっている。さらに、取締役会の構成員の選任および解任に関する条件については、フランス
商法第L.225-18条第２項に言及される。取締役会の構成員はまた、理由なく辞職することができる。死亡
または辞職により取締役に欠員が生じた場合、取締役会は、２回の株主総会の間に臨時選任を行うことが
できる。取締役会が行う選任は、次の株主総会で承認されることを条件とする。最後に、いかなる取締役
も、企業との雇用契約および／または役務契約に拘束されない。
② 取締役会会長
ナティクシスの取締役会会長の報酬は、取締役会が、同人の経験を考慮し、市場の基準に従って評価す
ることにより設定される。取締役会会長としての職務に係るローラン･ミニョン氏の年間固定報酬は、総額
300,000ユーロである。
取締役会会長は、取締役の構成員としての報酬の受給資格を有する。しかしながら、Groupe BPCE内で適
用される規則に従い、BPCEの取締役（会長を含む。）に対する報酬は、取締役ではなく、BPCEに付与さ
れ、支払われる。
フランス商法第R.225-29-１(II)(５)条に従い、2018年６月１日、ローラン・ミニョン氏は、2022年12月
31日に終了する年度の財務諸表を承認するために招集されるナティクシスの2023年株主総会後までを任期
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として、ナティクシスの取締役会会長に選任された。また、取締役会会長の選任および解任に関する基準
は、フランス商法第L.225-47条に規定される。
③ 最高経営責任者
固定報酬
最高経営責任者の固定報酬は、その職務を遂行するために必要なスキルおよび専門知識に基づき設定さ
れ、同等の役職に関する市場慣行に沿っている。
2020 事業年度のフランソワ・リアイ氏の固定報酬は、前事業年度から変更されず、総額800,000ユーロで
ある。
年間変動報酬
さらに、最高経営責任者の報酬は、特に、あらかじめ定められた目標の達成を条件とする年間変動報酬
について、当行の業績と密接に関係している。これらの目標の詳細および期末時点におけるその達成状況
は、報酬委員会との協議の後、取締役会によって評価され、その後株主総会で投票にかけられる。当該基
準には、BPCEの財務実績に関する量的目標が含まれている。繰り返し述べるが、この点において、ナティ
クシスは、相互の成功を目指した戦略計画を背景に、Groupe BPCEに完全に組み込まれている。これらの基
準には、ナティクシスの業績および戦略目標に連動する目標（CSRに関する目標も含む。）も含まれてい
る。
報酬委員会による検討の後、2020年２月６日の取締役会によって承認され、2020年５月20日の株主総会
で投票にかけられる2020事業年度の年間変動報酬の決定基準は、以下のとおりである。
2020 年変動報酬決定規則
目標は固定報酬の120％（変動幅は当該目標の０％から156.75％（つまり、最大で固定報酬の188.1％））
に設定された。
・12.5％の純利益（グループ持分）
量的基準
・8.3％の費用収益比率
*
BPCE の財務実績 25 ％ ・4.2％の純収益
・11.25％の純収益
・11.25％の純利益（グループ持分）
量的基準
・11.25％の費用収益比率
*
ナティクシスの財務実績 45 ％ ・11.25％のROTE
・５％の監督および統制に係る監視
・５％の転換および企業文化イニシアチブの進展
・10％の新たな戦略計画の策定ならびにCEおよびBPのネットワー
クへの分配の強化
・５％のCSRイニシアチブにおける主要なプレーヤーとしてのナ
ティクシスの地位の向上
戦略的基準 30 ％ ・５％の経営者の業績
＊
基礎となるデータ
最高経営責任者の年間変動報酬の支払方法は、適用ある規制、特に2013年６月26日付欧州指令CRD４
（2014年２月20日付指令および2014年11月３日付省令により、フランス通貨金融法典においてフランス法
へ制定された。）に規定される報酬の統制に関する規制上の要件を遵守する。特に、付与された変動報酬
の一部の支払いは、複数年にわたり繰り延べられ、かつ条件付である。かかる支払いは、変動報酬が付与
された年度の翌年から少なくとも３事業年度に分散され、Groupe BPCEへの勤続要件および業績基準を満た
すことを条件とする。
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＊
年間変動報酬の繰延部分を管理するCRD規則。繰延報酬は、勤続要件および業績基準を満たすことを条件とする。
付与された変動報酬の繰延部分は、かかる報酬の少なくとも40％を占めており、一方、年間変動報酬の
50％は、株式の形式または同等の金融商品によって付与される。これは、割り当てられた変動報酬の繰延
部分および条件付部分ならびに非繰延部分双方に当てはまる。
繰り返し述べるが、最高経営責任者は、変動報酬の繰延部分の権利確定期間および制限期間の両方にお
いて、ヘッジまたは保険戦略手段の使用を禁止されている。
パフォーマンス・シェアの無償割当
最高経営責任者は、（ⅰ）株主の利益と企業の利益の長期的な一致を強固にし、確保すること、および
（ⅱ）勤続を確保することという２つの目標を達成するために、自身の年間固定報酬総額の20％を、ナ
ティクシスの上級経営委員会の委員に対する長期報酬制度に基づくパフォーマンス・シェアとして受給す
る資格を有する。これらの株式の権利確定は、勤続および業績条件の達成を条件としている。
これらの株式の権利確定は、ナティクシスの株式の相対的な総株主利益（TSR）およびCSR目標の達成の
両方に基づくGroupe BPCEへの勤続要件および業績条件を満たすことを条件としている。
ユーロ・ストックス銀行指数に対するナティクシスの株式の年間パフォーマンスは、当該制度が適用さ
れる４年間（すなわち、2020事業年度、2021事業年度、2022事業年度および2023事業年度）にわたって、
割当株式の25％をそれぞれ占める各年次トランシェにつき、毎年比較される。ユーロ・ストックス銀行指
数の平均TSRと比較したナティクシスのTSRの相対的パフォーマンスに基づき、各年次トランシェには以下
の比率が適用される。
・ 90％未満のパフォーマンス：年次トランシェの株式は権利確定しない。
・ 90％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の80％が権利確定する。
・ 100％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の100％が権利確定する。
・ 120％以上のパフォーマンス：年次トランシェの株式の110％が権利確定する。
当該比率は、各パフォーマンス・カテゴリー間で直線的に変動する。
CSR 目標は、３つのCSR格付機関により評価された、４年間の権利確定期間におけるナティクシスのCSRの
パフォーマンスの変動に基づいている。権利確定プロセスには各格付機関のCSR評価に相当する評価基準が
含まれる。
４年間の終了時に、総合的な年次格付の平均によって、TSR基準に基づき権利確定するものに加えて権利
確定する株式の割合が決定される。TSRおよびCSRのパフォーマンスが目標を大幅に上回った場合も、権利
確定する年次トランシェの株式の割合は120％を上限とする。
権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行される株式の30％は、その退任時に期間が終了するロック
イン期間の対象となる。
事業年度において、最高経営責任者に付与される年間変動報酬および無償株式の合計額が、固定報酬の
年間総額の２倍を超えてはならない。
諸手当
最高経営責任者は、フランスのナティクシスの従業員に適用されるものと同様の規則に基づき、家族補
助手当を受領する。
最高経営責任者は、ナティクシスの従業員に適用されるものまたはGroupe BPCEがその執行役員に対して
実施するものと同一条件の社会的保護手当も受領する。
退職後給付
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年金制度
その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フラン
ス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条（任意確定拠出制度）に記載される補完年金制度のよう
な制度の適用を受けていない。さらに、ナティクシスの最高経営責任者は、BPCEが実施した「第82条」タ
イ プの生命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対する支払いを行った。
退職金
標準報酬月額は、最終営業暦年の活動に関して支払われた 固定報酬総額の 12 分の１および最終３暦年の
活動に関して支払われた 変動報酬の平均値 に相当する。
退職金の額は、以下 の算式による計算額に相当する。
標準報酬月額 ×（12ヶ月 ＋ 勤続年数ごとに１ヶ月）
重大な過失または故意による不正行為が発生した際、最高経営責任者は、自らの意思で当行を離れ他の
職務に就く場合またはGroupe BPCE内の他の職務へ異動する場合には、退職金を受領しない。
さらに、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コード
の規定に沿って、手当を享受する権利は、業績基準および要件（例えば当行を離職する前の２年間に報告
された、純利益（グループ持分）、ROEおよび費用収益比率）を満たすことを条件とする。取締役会 は、必
要に応じて 当該基準の達成を証明する。
１．対象期間のナティクシスの純利益（グループ持分）の平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の
75％以上であること。
２．対象期間のナティクシスのROEの平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の75％以上であること。
３．離職時（直近の半期決算時）のナティクシスの費用収益比率が75％未満であること。
支払額は、達成された業績基準の数に基づいて決定される。
・ ３つの基準がすべて達成された場合、合意された支払額の100％
・ ２つの基準が達成された場合、合意された支払額の66％
・ １つの基準が達成された場合、合意された支払額の33％
・ いずれの基準も達成されなかった場合、支払いは行われない。
繰り返し述べるが、最高経営責任者が受領する退職金の額、また（保証される場合）競業避止補償と合
算した額は、標準報酬月額の24ヶ月分を超えてはならない。
( 注１) 離職前の２年間に達成された業績の平均（離職前の４つの半期に係る公表済みの業績に基づいて測定され
る。）
競業避止補償
競業避止契約は６ ヶ月の期間に限定され、 最高経営責任者の離職日に効力を有する、固定報酬の６ ヶ月
分に相当する補償を提供する。
最高経営責任者が受領する競業避止 補償 の額、また場合によっては退職金と合算した額の上限は、 標準
報酬月額の24ヶ月分（ 固定および変動報酬の両方 ）である。
取締役会は、最高経営責任者が退任した際に競業避止条項を行使するか否かを決定しなければならな
い。
フランス商法第R.225-29-１(II)(５)条により義務付けられる開示
2018 年４月27日、フランソワ・リアイ氏は、2021年12月31日に終了する年度の財務諸表を承認するため
に招集されるナティクシスの2022年株主総会後までの４年間を任期として、2018年６月１日付で最高経営
責任者に選任された。また、最高経営責任者の選任および解任に関する基準は、フランス商法第L.225-51-
１条および第L.225-55条に規定される。
(b) 取締役会会長および最高経営責任者に対する2019年の各種報酬および手当
2019 年５月28日の株主総会において、取締役会会長および最高経営責任者に対する報酬方針の構成が承
認された。
① 取締役会会長－2019事業年度に支払われた、および／または2019事業年度に関して付与された各種報酬
および手当
2019 年５月28日の株主総会で承認された原則に基づき、ローラン・ミニョン氏は、2019事業年度におい
て、ナティクシスの取締役会会長としての職務に関して、総額300,000ユーロを受領した。
② 最高経営責任者－2019事業年度に支払われた、および／または2019事業年度に関して付与された各種報
酬および手当の総額
2019 年の最高経営責任者の報酬の構成は、2019年５月28日の株主総会で承認された原則を遵守してい
る。
固定報酬
2019 年の最高経営責任者としての職務に係るフランソワ・リアイ氏の固定報酬は、前年から変更され
ず、総額800,000ユーロであった。
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2019 事業年度中に最高経営責任者としての職務に関してフランソワ・リアイ氏に支払われた固定報酬
は、付与された報酬総額の41％を占めている。
年間変動報酬
2019 事業年度に係る年間変動報酬は、最初に 報酬委員会によって検討され、その後 取締役会により承認
され、2019年５月28日の株主総会で投票にかけられた量的および戦略的な基準に基づき計算された。
2019 事業年度の変動報酬目標は、最高経営責任者の固定報酬の120％であり、変動幅は当該目標の０％か
ら 156.75 ％（つまり、最大で固定報酬の188.1％）に設定された。フランソワ・リアイ氏の変動報酬目標
は、年間で960,000ユーロとなった。2019年について、以下の目標が設定された。
・ 量的目標（70％）。そのうち25％は、Groupe BPCEの予算に関する財務実績に基づいており（純収益
（ 4.2 ％）、純利益（グループ持分）（ 12.5 ％）および費用収益比率（ 8.3 ％））、45％はナティク
シスの財務実績に基づいている（純収益（11.25％）、純利益（グループ持分）（11.25％）、費用
収益比率（11.25％）およびROTE‐有形株主資本利益率（11.25％））。
・ 個別の戦略目標（30％）。そのうち15％は、2018年-2020年戦略計画の実施と関連している。その他
３つの戦略目標は、規制に従った監督および統制の監視（RAFの実施および閾値超過の是正措置の開
始を含む。）、ナティクシスの変革の実施ならびに動向を予測する能力、決断力、当行グループを
統率する能力および執行役員を管理する能力について評価される経営者の業績に関連しており、そ
れぞれ５％の比重が割り当てられる。
報酬委員会の意見を受けた後に取締役会が挙げた功績を考慮し、2019年の年間変動報酬の金額は、以下
のとおり設定された。
・ BPCEの量的基準に関して：267,588ユーロまたは目標の111.50％
・ ナティクシスの量的基準に関して：413,474ユーロまたは目標の95.71％
・ 戦略的基準に関して：307,200ユーロまたは目標の106.67％
戦略的基準に関して、取締役会は、特に戦略計画の本格展開による進展、CEおよびBPのネットワークに
よる保険商品および決済商品の動的な流通、CSRコミットメントの対象となる基盤ならびにグリーン・ウェ
イティング・ファクターの開始について考慮した。取締役会はまた、ナティクシスの文化的変容に見られ
る新たな勢いも認識した。
2020 年５月の株主総会で投票にかけられる2019事業年度の変動報酬の金額は、ナティクシスの取締役会
により、報酬委員会の勧告に基づき、変動報酬目標の102.94％（すなわち988,262ユーロ）に決定された。
・ 一部は2020年に支払われ、そのうち50％（すなわち348,212ユーロ）はナティクシスの株価に連動す
る。
・ 残りは３年間にわたって繰り延べられ、そのうち50％（すなわち640,050ユーロ）はナティクシスの
株価に連動する。この繰り延べられた金額は、2021年（100％現金による支払い）、2022年（50％は
現金による支払い、50％はナティクシスの株価に連動または証券による支払い）および2023年
（100％ナティクシスの株価に連動または証券による支払い）に３分の１ずつ支払われる（ただし、
勤続要件および業績の条件を満たすものとする。）。
2019 年の年間変動報酬に係る支払いは、2020年５月20日の株主総会における投票の後に初めて実施され
る。
2019 事業年度年間変動報酬
フランソワ・リアイ氏の2019事業年度年間変動報酬
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権利確定日別の2019事業年度年間変動報酬の内訳
フランソワ・リアイ氏（最高経営責任者）
フランソワ・リアイ氏の2019年の変動報酬のうち、65％が2021年、2022年および2023年に繰り延べら
れ、そのうち50％はナティクシスの株価に連動する。
パフォーマンス・シェアの無償割当
ナティクシスの上級経営委員会委員向け長期奨励制度（以下「LTIP CDG」という。）の一環としての最
高経営責任者のパフォーマンス・シェアの受給資格に係る原則に従い、ナティクシスの取締役会は、2019
年５月28日の会議において、フランソワ・リアイ氏に対して、31,708株のパフォーマンス・シェアを割り
当てた。これにより、フランソワ・リアイ氏は、その業績条件の達成に応じて、最大38,049株（つまり、
割当日における資本金の最大0.00101％）を取得し得る。
この割当は、フランソワ・リアイ氏の年間固定報酬総額の20％に相当する。
これらの株式の権利確定は、ナティクシスの株式の相対的な総株主利益（TSR）およびCSR目標の達成の
両方に基づくGroupe BPCEへの勤続要件および業績条件を満たすことを条件としている。
ユーロ・ストックス銀行指数に対するナティクシスの株式の年間パフォーマンスは、当該制度が適用さ
れる４年間（すなわち、2019事業年度、2020事業年度、2021事業年度および2022事業年度）にわたって、
割当株式の25％をそれぞれ占める各年次トランシェにつき、毎年比較される。ユーロ・ストックス銀行指
数の平均TSRと比較したナティクシスのTSRの相対的パフォーマンスに基づき、各年次トランシェには以下
の比率が適用される。
・ 90％未満のパフォーマンス：年次トランシェの株式は権利確定しない。
・ 90％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の80％が権利確定する。
・ 100％のパフォーマンス：年次トランシェの株式の100％が権利確定する。
・ 120％以上のパフォーマンス：年次トランシェの株式の110％が権利確定する。
当該比率は、各パフォーマンス・カテゴリー間で直線的に変動する。
CSR 目標は、３つのCSR格付機関により評価された、４年間の権利確定期間におけるナティクシスのCSRの
パフォーマンスの変動に基づいている。権利確定プロセスには各格付機関のCSR評価に相当する評価基準が
含まれ、過去２年間においてその要件は引き上げられている。
４年間の終了時に、総合的な年次格付の平均によって、TSR基準に基づき権利確定するものに加えて権利
確定する株式の割合が決定される。TSRおよびCSRのパフォーマンスが目標を大幅に上回った場合も、権利
確定する年次トランシェの株式の割合は120％を上限とする。
権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行される株式の30％は、その退任時に期間が終了するロック
イン期間の対象となる。
最高経営責任者に付与される2019事業年度の固定報酬の内訳
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最高経営責任者であるフランソワ・リアイ氏に対する2018年以降の報酬の推移（固定部分、付与された年
間変動報酬およびパフォーマンス・シェア制度）
諸手当
最高経営責任者は、フランスのナティクシスの従業員に適用されるものと同様の規則に基づき、家族補
助手当を受領する（すなわち2,324ユーロ）。
フランソワ・リアイ氏は、ナティクシスの従業員が受領するもの、またはGroupe BPCEが執行役員に対し
付与するものと同条件の健康給付および個人保護保険を受領している。かかる補償に対応する企業拠出金
の額は、21,112ユーロである。
退職後給付
年金制度
その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フラン
ス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条（任意確定拠出制度）に記載される補完年金制度のよう
な制度の適用を受けていない。さらに、ナティクシスの最高経営責任者は、Groupe BPCEが実施した「第82
条」タイプの生命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対する支払いを行った。当該契約の保
険料は、ナティクシスではなく、最高経営責任者によって支払われた。2019年、フランソワ・リアイ氏は
自身の契約につき117,333ユーロを支払った。
退職金および競業避止契約
2018 年５月２日、取締役会は、フランソワ・リアイ氏が最高経営責任者に選任された時点より前任者と
同様の退職金および競業避止契約に係る報酬を受領する権利を有すると決定し、これに対応する誓約およ
び契約は2018年５月23日に開催された株主総会において承認された。
退職金の計算規則
標準報酬月額は、最終営業暦年の活動に関して支払われた 固定報酬総額の 12 分の１および最終３暦年の
活動に関して支払われた 変動報酬の平均値 に相当する。
退職金の額は、以下 の算式による計算額に相当する。
標準報酬月額 ×（12ヶ月 ＋ 勤続年数ごとに１ヶ月）
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重大な過失または故意による不正行為が発生した際、最高経営責任者は、自らの意思で当行を離れ他の
職務に就く場合またはGroupe BPCE内の他の職務へ異動する場合には、退職金を受領しない。
さらに、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コード
の規定に沿って、手当を享受する権利は、業績基準および要件（例えば当行を離職する前の２年間に報告
された、純利益（グループ持分）、ROEおよび費用収益比率）を満たすことを条件とする。取締役会 は、必
要に応じて 当該基準の達成を証明する。
１．対象期間のナティクシスの純利益（グループ持分）の平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の
75％以上であること。
２．対象期間のナティクシスのROEの平均が、当該期間の予想平均予算(注１)の75％以上であること。
３．離職時（直近の半期決算時）のナティクシスの費用収益比率が75％未満であること。
支払額は、達成された業績基準の数に基づいて決定される。
・ ３つの基準がすべて達成された場合、合意された支払額の100％
・ ２つの基準が達成された場合、合意された支払額の66％
・ １つの基準が達成された場合、合意された支払額の33％
・ いずれの基準も達成されなかった場合、支払いは行われない。
繰り返し述べるが、最高経営責任者が受領する退職金の額、また（保証される場合）競業避止補償と合
算した額は、標準報酬月額の24ヶ月分を超えてはならない。
( 注１) 離職前の２年間に達成された業績の平均（離職前の４つの半期に係る公表済みの業績に基づいて測定され
る。）
最高経営責任者が離職する場合の競業避止補償
競業避止契約は６ ヶ月の期間に限定され、 最高経営責任者の離職日に効力を有する、固定報酬の６ ヶ月
分に相当する補償を提供する。
最高経営責任者が受領する競業避止 補償 の額、また場合によっては退職金と合算した額の上限は、 標準
報酬月額の24ヶ月分（ 固定および変動報酬の両方 ）である。
取締役会は、最高経営責任者が退任した際に当該契約が規定する競業避止条項を行使するか否かを決定
しなければならない。
③ フランス商法第L.225-37-３ I条の第６項および第７項に基づく報酬に関する情報
2019 年 2018 年 2017 年 2016 年 2015 年
ナティクシスの業績－基礎となる純利益
（グループ持分） 1,370 1,607 1,715 1,372 1,344
前年比 -14.70 ％ -6.30 ％ 25.00 ％ 2.10 ％
ナティクシスの業績－基礎となる純収益 9,177 9,500 9,497 8,700 8,565
前年比 -3.40 ％ 0.00 ％ 9.20 ％ 1.60 ％
ナティクシスの業績－基礎となる費用収益
比率 71.30 ％ 70.90 ％ 68.90 ％ 71.40 ％ 69.00 ％
前年比 0.4pp 2.0pp -2.5pp 2.4pp
ナティクシスの業績－基礎となるROTE 10.00 ％ 12.00 ％ 12.30 ％ 9.90 ％ 9.80 ％
前年比 -2pp -0.3pp 2.4pp 0.1pp
(1)
最高経営責任者に付与された報酬 1,950,646 2,023,129 2,815,242 1,914,761 2,059,372
前年比 -3.60 ％ -28.10 ％ 47.00 ％ -7.00 ％
(3)
従業員の平均報酬 126,915 126,064 131,739 125,697 118,847
前年比 0.70 ％ -4.30 ％ 4.80 ％ 5.80 ％
従業員の報酬の平均値に対する
(3)
最高経営責任者の給与比率 15.4 16 21.4 15.2 17.3
前年比 -0.6 -5.4 6.2 -2.1
従業員の報酬の中央値に対する
(3)
最高経営責任者の給与比率 22.9 24.4 34.9 24.5 27
前年比 -1.5 -10.5 10.4 -2.5
(2)
取締役会会長に付与された報酬 300,000 175,000 0 0 0
前年比 71.40 ％
従業員の報酬の平均値に対する
取締役会会長の給与比率 2.4 1.4 N/A N/A N/A
前年比 1.0
従業員の報酬の中央値に対する
取締役会会長の給与比率 3.5 2.1 N/A N/A N/A
前年比 1.4
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(1) 各事業年度について、ナティクシスの最高経営責任者としての職務に関して付与される報酬（無償株式割当を含
む。）。参考までに、2018年５月31日までは、ローラン・ミニョン氏がナティクシスの最高経営責任者を務め、
2018年６月１日付でフランソワ・リアイ氏が最高経営責任者となった。
(2) 各事業年度について、ナティクシスの取締役会会長としての職務に関して付与される報酬。参考までに、2018年
５月31日までは、フランソワ・ペロル氏がナティクシスの取締役会会長を務め、2018年６月１日付でローラン・
ミニョン氏が取締役会会長となった。
(3) 各年においてナティクシスの従業員（海外支店を含む。）に付与され、最高経営責任者の給与比率の計算に使用
される報酬の平均値および中央値は、各年の正社員（正社員契約を締結し、通年勤務する常勤労働者（執行役を
除く。））に基づき計算され、固定報酬に、付与された変動報酬の総額（無償株式割当を含む。）ならびに前事
業年度に関してその年に付与された利益分配制度およびグループ・インセンティブ制度の金額を加えたものに相
当する。
注：pp：パーセントポイント
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④ AMF勧告に対応する規格表
表１（AMF）
各業務執行役員に付与された報酬、ストック・オプションおよび株式の概要
2019 事業年度 2018 事業年度
フランソワ・リアイ、最高経営責任者
(a) (a)
事業年度において支払われるべきまたは付与された報酬 1,790,646 ユーロ 996,245 ユーロ
事業年度において付与されたオプションの価格 0 ユーロ 0 ユーロ
(b) (b)
事業年度において付与された無償株式の価格 160,000 ユーロ 93,333 ユーロ
合計 1,950,646 ユーロ 1,089,577 ユーロ
フランソワ・リアイのBPCEにおける職務に係るその他の報酬 0 ユーロ 602,359 ユーロ
ローラン・ミニョン、取締役会会長
事業年度において支払われるべきまたは付与された報酬 300,000 ユーロ 175,000 ユーロ
事業年度において付与されたオプションの価格 0 ユーロ 0 ユーロ
事業年度において付与された無償株式の価格 0 ユーロ 0 ユーロ
合計 300,000 ユーロ 175,000 ユーロ
ローラン・ミニョンのBPCEにおける職務に係るその他の報酬 2,458,800 ユーロ 1,462,790 ユーロ
(a) 2019 年は2,384 ユーロ、2018年は 1,388 ユーロ の家族補助手当を含む。
(b) 割当日における株価（2019年は 79,587 ユーロ、 2018 年は 55,372 ユーロの公正価値 ）に相当する。
表２（AMF）
各業務執行役員に付与された報酬の概要
以下の表において、
・ 「支払われるべきまたは付与された金額」とは、支払日にかかわらず、年間を通じた執行役の職務
に関して割り当てられる報酬および手当をいう。
・ 「支払われた金額」とは、付与日にかかわらず、年間を通じた執行役の職務に関して実際に支払わ
れた報酬および手当（証券の交付を含む。）をいう。
2019 事業年度 2018 事業年度
支払われるべき
支払われるべき
または付与された
または付与された 支払われた 支払われた
(a)
金額 金額 金額 金額
ローラン・ミニョン、
取締役会会長
執行役業務に対する
固定報酬 300,000 ユーロ 300,000 ユーロ 175,000 ユーロ 175,000 ユーロ
年間変動報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
特別報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
役員報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
現物給付 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
合計 300,000 ユーロ 300,000 ユーロ 175,000 ユーロ 175,000 ユーロ
ローラン・ミニョン の
ナティクシスの最高経
営責任者としての職務
に係るその他の報酬
(a) (b) (b)
0 ユーロ 1,000,371 ユーロ 853,552 ユーロ 1,664,335 ユーロ
ローラン・ミニョン の
BPCEにおける職務に係
るその他の報酬 2,458,800 ユーロ 1,428,837 ユーロ 1,462,790 ユーロ 700,000 ユーロ
フランソワ・リアイ、
最高経営責任者
執行役業務に対する
固定報酬 800,000 ユーロ 800,000 ユーロ 466,667 ユーロ 466,667 ユーロ
(c)
(c)
年間変動報酬 988,262 ユーロ 749,248 ユーロ 528,190 ユーロ 827,706 ユーロ
特別報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
役員報酬 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ 0 ユーロ
(d) (d)
(d) (d)
現物給付 2,384 ユーロ 2,384 ユーロ 1,388 ユーロ 1,388 ユーロ
(e)
(e)
合計 1,790,646 ユーロ 1,551,632 ユーロ 996,245 ユーロ 1,295,791 ユーロ
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フランソワ・リアイの
BPCEにおける職務に係
るその他の報酬 0 ユーロ 111,585 ユーロ 602,359 ユーロ 323,396 ユーロ
(a) 2018 年５月23日に開催されたナティクシスの取締役会においても、2018年６月１日まで最高経営責任者を務めた
ローラン・ミニョン氏に対し、2018年における任期の長さに応じて比例配分された割当日時点で80,000 ユーロの
無償株式11,661株が割り当てられた。
(b) この金額には、過年度に係る繰延変動報酬の支払いおよび証券の交付が含まれ、ローラン・ミニョン氏のナティ
クシスの最高経営責任者としての職務に関して付与される。上級経営委員会向け長期奨励制度に基づく証券の交
付については、表７（AMF）に記載されている。さらに、2018年において、社会的保護の下、ローラン・ミニョン
氏に対する7,066ユーロの現物給付が申告された。
(c) この金額には、過年度に係る繰延変動報酬の支払いおよび証券の交付が含まれ、フランソワ・リアイ氏のその他
の職務に関して付与される。2017事業年度において、コーポレート・インベストメント・バンキング部門の共同
ヘッドとしての職務に関してフランソワ・リアイ氏に付与された団体変動報酬（グループ・インセンティブおよ
び利益分配）は含まれない。上級経営委員会向け長期奨励制度に基づく証券の交付については、表７（AMF）に記
載されている。
(d) 報告された金額は、家族補助手当に相当する。
(e) 2018 年８月２日に開催されたナティクシスの取締役会においても、2018年６月１日から最高経営責任者を務めた
フランソワ・リアイ氏に対し、2018年における任期の長さに応じて比例配分された割当日時点で93,333 ユーロの
無償株式13,605株が割り当てられ、2019年５月28日に開催された取締役会においては、同氏に対し、割当日時点
で160,000 ユーロの 無償株式31,708株が割り当てられた。
ナティクシスの最高経営責任者としての職務に関して2019年にフランソワ・リアイ氏に支払われた報酬
は、802,384ユーロの固定報酬および諸手当ならびに749,248ユーロの変動報酬により構成されており、そ
の内訳は下表のとおりである。フランソワ・リアイ氏に付与された変動報酬の繰延部分に係る業績条件
は、ナティクシスの営業純利益が真に正となることである。2019事業年度にはこの条件が満たされたた
め、過去３事業年度に係る繰延部分が受益者に支払われた。付与された金額と実際に支払われた金額との
差額のうち、現金部分は、Euriborレートの時価総額と相関しており、ナティクシスの株価に連動する部分
は、株価の変動と相関している。
2015 事業年度の変動 2016 事業年度の変動
報酬のうち繰り延べ 報酬のうち繰り延べ
2019 年３月に支払わ 2019 年10月に支払わ
られた証券 られた証券
れた2018事業年度分 れた2018事業年度分
2016 事業年度の変動 2017 事業年度の変動
または または の変動報酬の の証券に類似
報酬のうち繰り延べ 報酬のうち繰り延べ
類似する金融商品 類似する金融商品 られた現金 られた現金 うち現金 する金融商品 合計
ローラン・ミニョン
2019 年に支払われた金額 280,074 ユーロ 87,402 ユーロ 101,581 ユーロ 380,025 ユーロ 78,445 ユーロ 72,844 ユーロ 1,000,371 ユーロ
付与価格（当初価格） 238,934 ユーロ 101,581 ユーロ 101,581 ユーロ 380,025 ユーロ 78,445 ユーロ 78,445 ユーロ 979,011 ユーロ
フランソワ・リアイ
2019 年に支払われた金額 113,964 ユーロ 91,692 ユーロ 106,568 ユーロ 249,128 ユーロ 97,426 ユーロ 90,470 ユーロ 749,248 ユーロ
付与価格（当初価格） 105,158 ユーロ 106,568 ユーロ 106,568 ユーロ 249,128 ユーロ 97,426 ユーロ 97,426 ユーロ 762,274 ユーロ
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表３（AMF）
ナティクシスの非業務執行取締役が受領した報酬
(a) (a)
非業務執行取締役 2019 事業年度 2018 事業年度
支払われる 支払われた 支払われる 支払われた
( 単位：ユーロ) べき金額 金額 べき金額 金額
BPCE
報酬
ナティクシスの取締役 44,000 44,000 63,000 63,000
うち固定報酬 16,000 16,000
うち変動報酬 28,000 28,000
ナティクシスの監査委員会委員 6,000 6,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスのリスク委員会委員 9,000 9,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 6,000 6,000
ナティクシスの戦略委員会委員 4,000 4,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 4,000 4,000
ナティクシスの子会社に関して 34,200 29,100 37,800 42,000
ローラン・ミニョン
報酬
(b) (b) (b) (b)
ナティクシスの取締役 N/A N/A N/A N/A
(b) (b) (b) (b)
ナティクシスの戦略委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの最高経営責任者とし
ての
(j) (j) (j)
職務に係る報酬 N/A 1,000,371 853,552 1,664,335
ナティクシスの取締役会会長として
の
職務に係る報酬 300,000 300,000 175,000 175,000
BPCE に係る固定報酬 1,200,000 1,200,000 700,000 700,000
(k) (l) (m)
BPCE に係る年間変動報酬 1,258,800 228,837 762,790 0
カトリーヌ・ハルバーシュタット
報酬
ナティクシスの取締役 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの監査委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスのリスク委員会委員 N/A N/A N/A N/A
ナティクシスの戦略委員会委員 N/A N/A N/A N/A
* *
BPCE に係る固定報酬 500,000 500,000 500,103 500,103
(c) (d) (e) (f)
BPCE に係る年間変動報酬 419,600 352,158 435,970 280,829
(g) (g) (g) (g)
BPCE に係る現物給付 44,080 44,080 44,080 44,080
(i)
(h) (h)
その他の報酬 N/A 11,473 N/A 0
ダニエル・ド・ボールペール
(2019 年５月28日より任期)
報酬
ナティクシスの取締役 16,778.08 16,778.08 N/A N/A
うち固定報酬 4,778.08 4,778.08
うち変動報酬 12,000 12,000
ナティクシスの指名委員会委員 2,194.52 2,194.52 N/A N/A
うち固定報酬 1,194.52 1,194.52
うち変動報酬 1,000 1,000
ナティクシスの戦略委員会委員 2,000 2,000 N/A N/A
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して 600 0 N/A N/A
BPCE および／またはその子会社に関
して 3,600 1,800 N/A N/A
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ティエリ・カーン
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの 指名委員会委員 5,000 5,000 4,000 4,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
BPCE および／またはその子会社に関
して 65,182.79 65,182.79 23,250 45,300
うち固定報酬 51,732.79 51,732.79
うち変動報酬 13,450 13,450
アラン・コンダミナ
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの 報酬委員会委員 5,000 5,000 6,000 6,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して 4,800 2,400 7,200 3,600
BPCE および／またはその子会社に関
して N/A N/A 25,000 50,000
ベルナール・デュピュイ
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの報酬 委員会委員 2,194.52 2,194.52 N/A N/A
うち固定報酬 1,194.52 1,194.52
うち変動報酬 1,000 1,000
ナティクシスの戦略 委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの子会社に関して N/A 1,800 3,600 3,600
BPCE および／またはその子会社に関
して 24,650 24,650 11,189.51 11,189.51
うち固定報酬 9,700 9,700
うち変動報酬 14,950 14,950
ニコール・エトシュゴワンベリー
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 2,263.01 2,263.01
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの 指名委員会委員 5,000 5,000 N/A N/A
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスのリスク 委員会委員 9,000 9,000 N/A N/A
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 6,000 6,000
ナティクシスの戦略 委員会委員 2,000 2,000 N/A N/A
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
BPCE および／またはその子会社に関
して 35,900 25,900 23,900 16,900
シルヴィ・ギャルスロン
報酬
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有価証券報告書
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの監査委員会委員 8,000 8,000 8,000 8,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 5,000 5,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
BPCE および／またはその子会社に関
して 20,400 20,400 10,000 10,000
うちBPCEに係る固定報酬 4,000 4,000
うちBPCEに係る変動報酬 5,400 5,400
アンヌ・ラルー
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの指名委員会委員 5,000 5,000 4,000 4,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスの報酬委員会委員 5,000 5,000 5,000 5,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスの 戦略委員会議長 12,000 12,000 12,000 12,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 12,000 12,000
フランソワーズ・ルメール
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの監査委員会委員 8,000 8,000 7,000 7,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 5,000 5,000
ナティクシスの戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
BPCE および／またはその子会社に関
して 26,800 26,800 27,400 52,400
うちBPCEに係る固定報酬 8,950 8,950
うちBPCEに係る変動報酬 14,850 14,850
ベルナール・オプティ
(n)
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの監査委員会 委員 8,000 8,000 8,000 8,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 5,000 5,000
ナティクシスのリスク委員会議長 29,000 29,000 29,000 29,000
うち固定報酬 17,000 17,000
うち変動報酬 12,000 12,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
カトリーヌ・パリゼ
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの監査委員会議長 27,000 27,000 27,000 27,000
うち固定報酬 17,000 17,000
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うち変動報酬 10,000 10,000
ナティクシスのリスク委員会委員 9,000 9,000 9,000 9,000
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 6,000 6,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
クリストフ・ピノー
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 N/A N/A
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの リスク委員会委員 9,000 9,000 N/A N/A
うち固定報酬 3,000 3,000
うち変動報酬 6,000 6,000
ナティクシスの 報酬委員会委員 4,000 4,000 N/A N/A
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 N/A N/A
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの 子会社に関して 11,500 11,500 N/A N/A
BPCE および／またはその子会社に関
して 7,800 7,800 N/A N/A
アンリ・プログリオ
報酬
ナティクシスの取締役（当時は監査
人） 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの指名委員会議長
（2019年４月４日まで） 7,821.92 7,821.92 19,000 19,000
うち固定報酬 3,821.92 3,821.92
うち変動報酬 4,000 4,000
ナティクシスの報酬委員会委員 4,000 4,000 6,000 6,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
フィリップ・スュウール
(2019 年５月28日まで任期)
報酬
ナティクシスの取締役 15,243.84 15,243.84 22,000 22,000
うち固定報酬 3,243.84 3,243.84
うち変動報酬 12,000 12,000
ナティクシスの指名委員会委員 2,810.96 2,810.96 4,000 4,000
うち固定報酬 810.96 810.96
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトー
ル
（2019年４月４日より任期）
(n)
報酬
ナティクシスの取締役 19,961.64 19,961.64 N/A N/A
うち固定報酬 5,961.64 5,961.64
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの指名委員会議長 13,178.08 13,178.08 N/A N/A
うち固定報酬 11,178.08 11,178.08
うち変動報酬 2,000 2,000
ナティクシスの報酬委員会委員 2,490.41 2,490.41 N/A N/A
191/645
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ナティクシス(E15244)
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うち固定報酬 1,490.41 1,490.41
うち変動報酬 1,000 1,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 N/A N/A
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ
報酬
ナティクシスの取締役 22,000 22,000 22,000 22,000
うち固定報酬 8,000 8,000
うち変動報酬 14,000 14,000
ナティクシスの指名委員会委員 5,000 5,000 4,000 4,000
うち固定報酬 2,000 2,000
うち変動報酬 3,000 3,000
ナティクシスの報酬委員会議長 21,000 21,000 23,000 23,000
うち固定報酬 15,000 15,000
うち変動報酬 6,000 6,000
ナティクシスの 戦略委員会委員 2,000 2,000 2,000 2,000
うち固定報酬 N/A N/A
うち変動報酬 2,000 2,000
＊
予想額との差額103ユーロは、雇用契約部分に適用される13ヶ月計算方式に起因する。
(a) 30 ％の源泉徴収税を控除する前の金額。
(b) BPCE に支払われた報酬。
(c) 2019 事業年度分の変動報酬のうち、209,800ユーロ（50％）は2020年に支払われ、残りの繰延分（50％）は３年間
にわたって69,933ユーロずつ支払われる。
(d) 2019 年に支払われた金額は、2018事業年度における変動報酬につき217,985ユーロ、2017事業年度における変動報
酬の繰延分につき76,769ユーロ、2016事業年度における変動報酬の繰延分につき57,404ユーロ。
(e) 2018 事業年度分の変動報酬のうち、217,985ユーロ（50％）は2019年に支払われ、残りの繰延分（50％）は３年間
にわたって72,662ユーロずつ支払われる。
(f) 2018 年に支払われた金額は、2017事業年度分の変動報酬につき224,800ユーロ、2016事業年度における変動報酬の
繰延分につき56,029ユーロ。
(g) うち40,000ユーロは住宅手当、4,080ユーロは社用車の現物給付。
(h) カトリーヌ・ハルバーシュタット氏は、同氏の雇用契約の条件に基づき、BPCEのグループ・インセンティブ契約
により利益を得る。カトリーヌ・ハルバーシュタット氏に対する当該事業年度分の個別付与額は、不明であった。
(i) カトリーヌ・ハルバーシュタット氏は、同氏の雇用契約の条件に基づき、 2018 事業年度に関して2019年に支払わ
れた BPCE のグループ・インセンティブ契約により利益を得る。
(j) この金額には、過年度に係る繰延変動報酬の支払いおよび証券の交付が含まれ、ローラン・ミニョン氏のナティ
クシスの最高経営責任者としての職務（2018年６月１日まで任期）に関して付与される。上級経営委員会向け長期
奨励制度に基づく証券の交付については、表７（AMF）に記載されている。さらに、2018年において、社会的保護
の下、ローラン・ミニョン氏に対する7,066ユーロの現物給付が申告された。
(k) 2019 年分の変動報酬のうち、377,640ユーロ（30％）は2020年に支払われ、残りの繰延分（70％）は３年間にわ
たって293,720ユーロずつ支払われる。
(l) 2018 事業年度分の変動報酬につき、2019年に支払われた金額。
(m) 2018 事業年度分の変動報酬のうち、228,837ユーロ（30％）は2019年に支払われ、残りの繰延分（70％）は３年間
にわたって177,984ユーロずつ支払われる。
(n) 12.8 ％の源泉徴収税を控除する前の金額。
表４（AMF）
当期中に、発行会社およびグループ会社が各業務執行役員に対して付与した新株予約権またはコール・オ
プション
連結財務書類に
オプションの種 適用される方法 期間中に
プランの番号 類（コールまた に基づく 付与された 行使 行使
業務執行役員の氏名 および日付 は予約） オプションの価格 オプションの数 価格 期間
ローラン・ミニョン N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
フランソワ・リアイ N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
合計 N/A N/A 0 ユーロ 0 N/A N/A
2019 事業年度に付与された新株予約権またはコール・オプションはない。
表５（AMF）
当期中に、各業務執行役員によって行使された新株予約権またはコール・オプション
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期間中に付与された
業務執行役員の氏名 プランの番号および日付 オプションの数 行使価格
ローラン・ミニョン N/A 0 N/A
フランソワ・リアイ N/A 0 N/A
合計 N/A 0 N/A
2019 事業年度に行使された新株予約権またはコール・オプションはない。
表６（AMF）
2019 年において各業務執行役員に対して割り当てられた無償株式
株主総会において、発
行会社およびすべての
当行グループ会社から 当期中に付与 連結財務書類に適用
各執行役に対して付与 されたオプ される方法に基づく
(b)
された 無償株式 プランの日付 ションの数 オプションの価格 権利確定日 譲渡日 業績条件
ローラン・ミニョン 2019 年
2021 年 2021 年
(c) (d)
10,172 49,308 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月12日
2019 年
2022 年 2022 年
(c) (d)
20,345 98,615 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月12日
フランソワ・リアイ 2019 年
2023 年 2023 年
(a)
31,708 79,587 ユーロ 有
５月27日 ５月27日
５月28日
2019 年
2021 年 2021 年
(c) (d)
11,461 55,556 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月12日
2019 年
2022 年 2022 年
(c) (d)
22,924 111,113 ユーロ 有
３月１日 10 月１日
４月12日
(a) ナティクシスの上級経営委員会向け長期奨励制度に基づき付与された無償株式。
(b) 発行される株式の30％は、ローラン・ミニョン氏およびフランソワ・リアイ氏の退任時に期間が終了するロック
イン期間の対象となる。
(c) 2018 年に係る年間変動報酬の繰延分の一部として株式が割り当てられた。
(d) 割当日における株価に相当する。
表７（AMF）
当期中に、各業務執行役員に対して譲渡可能となった無償株式
当期中に譲渡可能となった
(a)
業務執行役員の氏名 プランの番号および日付 パフォーマンス・シェアの数 権利確定条件
(b)
ローラン・ミニョン 2015 年２月12日 16,392
(b)
2016 年７月28日 57,510
(b)
2017 年４月10日 17,947
(b)
フランソワ・リアイ 2017 年４月10日 18,828
合計 N/A 110,677 N/A
(a) 執行役に対して発行される株式の30％は、ローラン・ミニョン氏およびフランソワ・リアイ氏の退任時に期間が
終了するロックイン期間の対象となる。
(b) 執行役の報酬の原則については、「(a) 執行役に対する報酬方針－③ 最高経営責任者－年間変動報酬」および
「パフォーマンス・シェアの無償割当」を参照のこと。
表８（AMF）
グループ（ナティクシス、BPCE、Caisses d'Epargne、Banques Populaires）：付与された株式購入オプ
ションまたは新株予約権の記録
株式購入オプションおよび新株予約権に関する情報 プラン
株主総会の開催日 N/A
業務執行役員会の決定が行われた日 N/A
行使可能オプションの数（以下の者により行使可能なオプションを含む。）：
1) 2019 年におけるナティクシスの取締役
ティエリ・カーン N/A
アラン・コンダミナ N/A
ダニエル・ド・ボールペール N/A
ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール N/A
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ベルナール・デュピュイ N/A
ニコール・エトシュゴワンベリー N/A
シルヴィ・ギャルスロン N/A
カトリーヌ・ハルバーシュタット N/A
アンヌ・ラルー N/A
フランソワーズ・ルメール N/A
ローラン・ミニョン N/A
ベルナール・オプティ N/A
カトリーヌ ・パリゼ N/A
クリストフ・ピノー N/A
アンリ・プログリオ N/A
フィリップ・スュウール N/A
ニコラス・ドゥ・タヴェルノ N/A
2) 2019 年におけるナティクシスの最高経営責任者
フランソワ・リアイ
権利確定日 N/A
行使可能期限 N/A
行使価格（ユーロ） N/A
行使条件（複数のトランシェを有するオプションに関して） N/A
2019 年12月31日現在に予約された株式の数 N/A
失効または解約された新株予約権の累積数 N/A
当期末における残存新株予約権の累積数 N/A
表９（AMF）
上位10名の非執行役従業員に対して付与されたストック・オプションまたはコール・オプションおよび行
使されたオプション
付与された
オプション／
予約または
購入された
株式の総数 加重平均価格 プラン
発行会社および割当の範囲内の会社が、発行会社およびか
かる範囲内の会社において最も多くのオプションを保有し
ている給与所得者上位10名に対して、当期中に付与したオ
プション 0 N/A N/A
発行会社およびかかる範囲内の会社において最も多くの新
株予約権または株式購入オプションを保有している給与所
得者上位10名が、発行会社および上記の会社に関連して保
有し、当期中に行使したオプション 0 N/A N/A
2019 事業年度にナティクシスの従業員により付与されたまたは行使された新株予約権またはコール・オ
プションはない。
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表10（AMF）
各業務執行役員に対する無償株式割当の記録
2019 年12月 失効また
31日現在に は解約さ 事業年度
ロックイン
引受けられ れた新株 末現在の
無償株式割
期間終了日
割り当てられた 株主総会 取締役会 株式権利 た権利確定 予約権の 残存割当
(a)
(b)
無償株式の情報 の日付 の日付 当の総数 確定日 株式数 累積数 株式数
ローラン・
2013 年 2015 年 2019 年 2019 年
27,321 16,392 10,929 0
５月21日 ２月18日 ２月18日 ２月18日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2016 年 2020 年 2020 年
47,463 - - 47,463
５月24日 ７月28日 ７月28日 ７月28日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2016 年 2019 年 2019 年
(c)
57,510 57,510 - 0
５月24日 ７月28日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2017 年 2019 年 2019 年
(c)
17,947 17,947 - 0
５月24日 ４月10日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2017 年 2020 年 2020 年
(c)
35,894 - - 35,894
５月24日 ４月10日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2017 年 2021 年 2021 年
29,911 - - 29,911
５月24日 ５月23日 ５月23日 ５月23日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2018 年 2020 年 2020 年
(c)
28,258 - - 28,258
５月24日 ４月13日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2018 年 2021 年 2021 年
(c)
56,517 - - 56,517
５月24日 ４月13日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2018 年 2022 年 2022 年
11,661 - - 11,661
５月24日 ５月23日 ５月23日 ５月23日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2019 年 2021 年 2021 年
(c)
10,172 - - 10,172
５月24日 ４月12日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
ローラン・
2016 年 2019 年 2022 年 2022 年
(c)
20,345 - - 20,345
５月24日 ４月12日 ３月１日 10 月１日
ミニョン
フランソワ・
2016 年 2018 年 2020 年 2020 年
(c)
18,525 - - 18,525
５月24日 ４月13日 ３月１日 10 月１日
リアイ
フランソワ・
2016 年 2018 年 2021 年 2021 年
(c)
37,050 - - 37,050
５月24日 ４月13日 ３月１日 10 月１日
リアイ
フランソワ・
2016 年 2018 年 2022 年 2022 年
13,605 - - 13,605
５月24日 ８月２日 ５月23日 ５月23日
リアイ
フランソワ・
2016 年 2019 年 2023 年 2023 年
31,708 - - 31,708
リアイ ５月24日 ５月28日 ５月27日 ５月27日
フランソワ・
2016 年 2019 年 2021 年 2021 年
(c)
11,461 - - 11,461
５月24日 ４月12日 ３月１日 10 月１日
リアイ
フランソワ・
2016 年 2019 年 2022 年 2022 年
(c)
22,924 - - 22,924
リアイ ５月24日 ４月12日 ３月１日 10 月１日
(a) 2015 事業年度から2019事業年度に割り当てられたすべての株式は、業績条件の対象となる。
(b) 権利確定期間の終了時に業務執行役員に発行される株式の30％は、その退任時に期間が終了するロックイン期間
の対象となる。
(c) 過年度に係る年間変動報酬の繰延分の一部として割り当てられた株式。
表11（AMF）
業務執行役員の状況
任期満了もしくは
異動に伴い支払われる
べきもしくは支払われ
競業避止条項に
るであろう
(a)
(a)
雇用契約 補完年金制度 報酬または手当 係る報酬
2019 年
業務執行役員 有 無 有 無 有 無 有 無
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ローラン・ミニョン、
(c)
取締役会会長
任期開始日：2018年６月１日
任期満了日：2023年５月開催の株
主総会後 ○ ○ ○ ○
フランソワ・リアイ、
最高経営責任者
任期開始日：2018年６月１日
任期満了日：2022年５月開催の株
(b)
主総会後 ○ ○ ○ ○
(a) 「(a) 執行役に対する報酬方針－③ 最高経営責任者－退職金」および「競業避止補償」を参照のこと。
(b) その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制加入年金制度の適用を受けている 。フランソワ・リアイ氏
は、フランス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条（任意確定拠出制度）に記載される、Groupe BPCEに
より設定された補完年金制度のような制度の適用を受けていない。さらに、ナティクシスの最高経営責任者は、
Groupe BPCEが実施した「第82条」タイプの生命保険契約（フランス一般税法を参照のこと。）に対する支払いを
行った。当該契約の保険料は、ナティクシスではなく、最高経営責任者によって支払われた。2019年、フランソ
ワ・リアイ氏は自身の契約につき117,333ユーロを支払った。
(c) ナティクシスの取締役会会長としての任期に関する状況。
⑤ 2019年12月31日に終了した事業年度に関してナティクシスの最高経営責任者に支払われるべきまたは付
与された報酬の内訳
2019 事業年度に関して各業務執行役員に支払われるべきまたは付与された報酬の内訳は、ナティクシス
の株主総会に提出され承認を得なければならない。ナティクシスの場合、かかる勧告は、フランソワ・リ
アイ氏の報酬に関連する。
関連する報酬の内訳
・ 固定報酬
・ 年間変動報酬
・ 年間繰延変動報酬
・ 複数年変動報酬
・ 特別報酬
・ ストック・オプション／無償株式およびその他の長期報酬の付与
・ 契約金
・ 契約終了手当、退職金／競業避止手当
・ 補完年金制度
・ 役員報酬
・ 現物給付
関連当事者契約および義務手続に係る
株主総会の承認の対象となるまたは当
該株主総会で承認された、終了した事
業年度に関して支払われるべきまたは
付与された報酬の内訳 金額 コメント
固定報酬 800,000 ユーロ 2019 年の最高経営責任者としての職務に係るフラン
ソワ・リアイ氏の固定報酬は、前年から変更され
ず、総額800,000ユーロであった。
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2019 年に係る年間変動報酬 988,262 ユーロ 2019 事業年度に係る年間変動報酬は、「サパン２」
法の規定に従い、最初に 報酬委員会によって検討さ
れ、その後 取締役会により承認され、2019年５月の
株主総会で投票にかけられた量的および戦略的な基
準に基づき計算された。
2019 事業年度の変動報酬目標は、最高経営責任者の
固定報酬の120％であり、変動幅は当該目標の０％
から156.75％（つまり、最大で固定報酬の188.1％
である。）に設定された。したがって、フランソ
ワ・リアイ氏の2019事業年度の変動報酬目標は、
960,000ユーロとなった。
2019 年について、以下の目標が設定された。
・量的目標（70％）。そのうち25％は、Groupe
BPCEの予算に関する財務実績に基づいており（純
収益（4.2％）、純利益（グループ持分）
（12.5％）および費用収益比率（8.3％））、
45％はナティクシスの財務実績に基づいている
（純収益（11.25％）、純利益（グループ持分）
（11.25％）、費用収益比率（11.25％）および
ROTE（有形株主資本利益率）（11.25％））。
・個別の戦略目標（30％）。そのうち15％は、2018
年-2020年戦略計画の実施と関連している。その
他３つの戦略目標は、規制に従った監督および統
制の監視（RAFの実施および閾値超過の是正措置
の開始を含む。）、ナティクシスの変革の実施な
らびに動向を予測する能力、決断力、当行グルー
プを統率する能力および執行役員を管理する能力
について評価される経営者の業績に関連してお
り、それぞれ５％の比重が割り当てられる。
報酬委員会による意見を受けた後に取締役会により
観察される業績を考慮し、2019年の年間変動報酬の
金額は以下のとおり設定された。
・BPCEの量的基準に関連：267,588ユーロすなわち
目標の111.50％
・ナティクシスの量的基準に関連：413,474ユーロ
すなわち目標の95.71％
・戦略的基準に関連：307,200ユーロすなわち目標
の106.67％
したがって、2019年の変動報酬の金額は変動報酬目
標の102.94％（すなわち988,262ユーロ）である。
この金額は、次回の年次株主総会で投票にかけられ
る。
・一部は2020年に支払われ、そのうち50％（すなわ
ち348,212ユーロ）はナティクシスの株価に連動
する。
・残りは３年間にわたって繰り延べられ、そのうち
50％（すなわち640,050ユーロ）はナティクシス
の株価に連動する。この繰り延べられた金額は、
2021年（100％現金による支払い）、2022年
（50％は現金による支払い、50％はナティクシス
の株価に連動または証券による支払い）および
2023年（100％ナティクシスの株価に連動または
証券による支払い）に３分の１ずつ支払われる
（ただし、勤続要件および業績の条件を満たすも
のとする。）。
複数年変動報酬 ０株 2019 年においてフランソワ・リアイ氏に対する複数
年変動報酬の支払いは行われなかった。
特別報酬 ０株 2019 年においてフランソワ・リアイ氏に対する特別
報酬の支払いは行われなかった。
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ストック・オプション／パフォーマン 31,708 株 ・2019事業年度においてフランソワ・リアイ氏に対
ス・シェアのおよびその他の長期報酬 するストック・オプションの付与は行われなかっ
の付与 た。
・報酬委員会の肯定的な意見に基づき、また、ナ
ティクシスの上級経営委員会委員向け長期奨励制
度（LTIP CDG）の一環としての最高経営責任者の
パフォーマンス・シェアの受給資格に係る原則に
従い、ナティクシスの取締役会は、2019年５月28
日の会議において、フランソワ・リアイ氏に対し
て、31,708株のパフォーマンス・シェアを割り当
てた。これにより、フランソワ・リアイ氏は、そ
の業績条件の達成に応じて、最大38,049株（つま
り、割当日における資本金の最大0.00101％）を
取得し得る。この割当は、フランソワ・リアイ氏
の年間固定報酬総額の20％に相当する。
・これらの株式の権利確定は、ナティクシスの株式
の相対的な総株主利益（TSR）およびCSR目標の達
成の両方に基づく勤続要件および業績条件を満た
すことを条件としている。
・ユーロ・ストックス銀行指数に対するナティクシ
スの株式の年間パフォーマンスは、当該制度が適
用される４年間（すなわち、2019事業年度、2020
事業年度、2021事業年度および2022事業年度）に
わたって、割当株式の25％をそれぞれ占める各年
次トランシェにつき、毎年比較される。ユーロ・
ストックス銀行指数の平均TSRと比較したナティ
クシスのTSRの相対的パフォーマンスに基づき、
各年次トランシェには以下の比率が適用される。
－90％未満のパフォーマンス：年次トランシェか
ら割り当てられた株式は権利確定しない。
－90％のパフォーマンス：年次トランシェの株式
の80％が権利確定する。
－100％のパフォーマンス：年次トランシェの株
式の100％が権利確定する。
－120％以上のパフォーマンス：年次トランシェ
の株式の110％が権利確定する。
当該比率は、各パフォーマンス・カテゴリー間で直
線的に変動する。
・CSR目標は、３つのCSR格付機関により評価され
た、４年間の権利確定期間におけるナティクシス
のCSRのパフォーマンスの変動に基づいている。
権利確定プロセスには各格付機関のCSR評価に相
当する評価基準が含まれ、過去２年間においてそ
の要件は引き上げられている。４年間の終了時
に、総合的な年次格付の平均によって、TSR基準
に基づき権利確定するものに加えて権利確定する
株式の割合が決定される。TSRおよびCSRのパ
フォーマンスが目標を大幅に上回った場合も、権
利確定する年次トランシェの株式の割合は120％
を上限とする。
・権利確定期間の終了時に執行役に発行される株式
の30％は、その退任時に期間が終了するロックイ
ン期間の対象となる。
ヘッジの禁止 最高経営責任者は、変動報酬の繰延部分の権利確定
期間および制限期間の両方において、ヘッジまたは
保険手段の使用を禁止されている。
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契約終了手当、退職金／競業避止手当 - 2018 年５月２日、取締役会は、フランソワ・リアイ
氏が最高経営責任者に選任された時点より前任者と
同様の退職金および競業避止契約に係る報酬を受領
する権利を有すると決定し、これに対応する誓約は
2018年５月23日に開催された株主総会において承認
された。
退職金の計算規則：
標準報酬月額は、最終営業暦年の活動に関して支払
われた 固定報酬総額の 12 分の１および最終３暦年の
活動に関して支払われた 変動報酬の平均値 に相当す
る。
退職金の額は、以下 の算式による計算額に相当す
る。
標準報酬月額×（12ヶ月＋勤続年数ごとに１ヶ月）
重大な過失または故意による不正行為が発生した
際、最高経営責任者は、自らの意思で当行を離れ他
の職務に就く場合またはGroupe BPCE内の他の職務
へ異動する場合には、退職金を受領しない。
さらに、フランス私企業協会（AFEP）／フランス企
業連盟（Medef）コーポレート・ガバナンス・コー
ドの規定に沿って、手当を享受する権利は、業績基
準および要件（例えば当行を離職する前の２年間に
報告された、純利益（グループ持分）、ROEおよび
費用収益比率）を満たすことを条件とする。取締役
会 は、必要に応じて 当該基準の達成を証明する。
１．対象期間のナティクシスの純利益（グループ持
＊
分）の平均が、当該期間の予想平均予算 の
75％以上であること。
２．対象期間のナティクシスのROEの平均が、当該
＊
期間の予想平均予算 の75％以上であること。
３．離職時（直近の半期決算時）のナティクシスの
費用収益比率が75％未満であること。
支払額は、達成された業績基準の数に基づいて決定
される。
・３つの基準がすべて達成された場合、合意された
支払額の100％
・２つの基準が達成された場合、合意された支払額
の66％
・１つの基準が達成された場合、合意された支払額
の33％
・いずれの基準も達成されなかった場合、支払いは
行われない。
繰り返し述べるが、最高経営責任者が受領する退職
金の額、また（保証される場合）競業避止補償と合
算した額は、標準報酬月額の24ヶ月分を超えてはな
らない。
最高経営責任者が離職する場合の競業避止補償
競業避止契約は６ ヶ月の期間に限定され、 最高経営
責任者の離職日に効力を有する、固定報酬の６ ヶ月
分に相当する補償を提供する。
最高経営責任者が受領する競業避止 補償 の額、また
場合によっては退職金と合算した額の上限は、 標準
報酬月額の24ヶ月分（ 固定および変動報酬の両方 ）
である。
取締役会は、最高経営責任者が退任した際に当該契
約が規定する競業避止条項を行使するか否かを決定
しなければならない。
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補完年金制度 Groupe BPCE の「第82 その他のスタッフと同様、 最高経営責任者は、強制
加入年金制度の適用を受けている 。同氏は、フラン
条」体制
ス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条
（任意確定拠出制度）に記載される補完年金制度の
ような制度の適用を受けていない。さらに、ナティ
クシスの最高経営責任者は、Groupe BPCEが実施し
た「第82条」タイプの生命保険契約（フランス一般
税法を参照のこと。）に対する支払いを行った。当
該契約の保険料は、ナティクシスではなく、最高経
営責任者によって支払われた。2019年、フランソ
ワ・リアイ氏は自身の契約につき117,333ユーロを
支払った。
役員報酬 - 2019 年においてフランソワ・リアイ氏に対する、
2019事業年度におけるGroupe BPCEの取締役として
の職務に係る報酬の支払いは行われなかった。
現物給付 2,384 ユーロ 最高経営責任者は、フランスのナティクシスの従業
員に適用されるものと同様の規則に基づき、家族補
助手当を受領する。
保険制度／個人保護保険 フランソワ・リアイ氏は、健康および個人保護補償
に関して、ナティクシスの従業員が受領するものと
同様の保険料を受領している。
最高経営責任者の社会的保護および補完的計画は、
関連当事者契約に従う。
＊
離職前の２年間に達成された業績の平均（離職前の４つの半期に係る公表済みの業績に基づいて測定される。）
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（２）【役員の状況】
(a) 取締役（本書提出日現在）
男性の数：９名、女性の数：６名（女性の比率40％）
当行内での 社外での
氏名 略歴
主な役職 主な役職
ローラン・ミニョン 取締役会会長 BPCE の業務執行役員会 ローラン・ミニョン氏は、2018年６月
生年月日：1963年12月28日 初就任：2018年６月 会長 １日からBPCEの業務執行役員会会長お
国籍：フランス １日開催の取締役 よびナティクシスの取締役会会長を務
ナティクシス株式持分： 会、2019年５月28日 パリ・セデックス13、 めている。
153,649 株 開催の株主総会で承 75201、ピエール・マ HEC およびStanford Executive
認 ンデス－フランス通り
Programの卒業生として、ローラン・
任期満了日：2023年
50番地
ミニョン氏は、Banque Indosuezで10
(d)
年超勤務し、取引フロアからコーポ
開催の株主総会
レート・バンキングまで様々な役職に
就いた。1996年に、同氏は、ロンドン
戦略委員会委員
のSchroedersに入社し、その後1997年
初就任：2018年６月
にはAGFの財務部門責任者となった。
１日開催の取締役会
同氏は、1998年に、エグゼクティブ委
員会の役員に任命され、その後2002年
に、Banque AGF、AGF Asset
ManagementおよびAGF Immobilierの副
最高経営責任者に就任した。同氏は、
2003年に、生活および金融サービス部
門ならびに信用保険部門を担当する最
高経営責任者となり、2006年にエグゼ
クティブ委員会の会長に就任した。
2007年９月から2009年５月まで、同氏
は、Oddo et Cieと同時にPhilippe
Oddoの副マネージャーを務めた。
ローラン・ミニョン氏は、2009年から
2018年までナティクシスの最高経営責
任者を務めていた。同氏は、2013年８
月６日からBPCEの業務執行役員会の構
成員を務めている。
主要な専門能力：銀行および金融機関
における戦略上重要な事項ならびにフ
ランス国内外の経済および金融環境に
関する専門知識
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BPCE 取締役 人事、内部コミュニ カトリーヌ・ハルバーシュタット氏
ナティクシス株式持分： 常任代表者：カト ケーションおよびBPCE は、クレルモン・フェランにある
2,227,221,174 株 リーヌ・ハルバー の会社秘書室担当の École Supérieure de Commerceの会計
シュタット氏 BPCE業務執行役員
学の大学院の学位ならびに経営管理学
生年月日：1958年10
および財務学の大学院の学位を有して
月９日 パリ・セデックス13、
いる。1982年に、同氏はBanque
初就任：2009年８月 75201、ピエール・マ
Populaire du Massif Centralに入社
25日開催の取締役会 ンデス－フランス通り
して人事部長を務め、その後最高財務
で選任、2010年５月 50番地
責任者、業務最高責任者となり、2000
27日開催の株主総会
年現在、副最高経営責任者を務めた。
で承認
2008年には、同氏はNatixis Factorの
任期満了日：2023年
最高経営責任者となり、2010年９月１
(d)
日から2016年３月25日までカトリー
開催の株主総会
ヌ・ハルバーシュタット氏は、Banque
Populaire du Massif Centralで最高
監査委員会委員
経営責任者を務めた。2016年１月１日
初就任：2017年12月
から2018年10月31日まで、カトリー
21日開催の取締役会
ヌ・ハルバーシュタット氏は人事、内
（2018年１月１日付
部コミュニケーションおよびBPCEの会
で有効）
社秘書室担当のBPCE業務執行役員を
担った。
リスク委員会委員
2018 年11月１日から、カトリーヌ・ハ
初就任：2017年12月
ルバーシュタット氏は、人事担当の
21日開催の取締役会
BPCE業務執行役員を担っている。
（2018年１月１日付
で有効）
主要な専門能力：人事の専門知識、リ
テール・バンキングおよび企業金融に
戦略委員会委員
関する幅広い知識
初就任：2017年12月
21日開催の取締役会
（2018年１月１日付
で有効）
ダニエル・ド・ボールペー 取締役 Caisse d'Epargne ダニエル・ド・ボールペール氏は、
ル 初就任：2019年５月 2015年４月、Caisse d'Epargne Ile-
Ile-de-France の運営
生年月日：1950年９月23日 28日開催の株主総会
de-Franceの運営および監査役会の役
および監査役会の会長
国籍：フランス 任期満了日：2023年
員となり、2017年４月から会長を務め
(d)
ナティクシス株式持分 ：
ている。
パリ、75013、ヌー
開催の株主総会
1,000 株
ESC Rouen の卒業生であり、公認会計
ヴ・トルビアック通り
26-28番地
士兼公認監査人であるダニエル・ド・
指名委員会委員
ボールペール氏は、1978年、監査法人
初就任：2019年５月
のデロイトでキャリアを開始し、1985
28日開催の取締役会
年にパートナーに就任、その後、1995
年に当監査法人を退職した。1996年か
監査委員会委員
ら、同氏は、International Audit
初就任：2020年２月
６日開催の取締役会
Companyに勤務し、2005年に当事務所
の会長となり、その後、会計事務所の
戦略委員会委員
GEA Conseilに入所し、同年に当会計
初就任：2019年５月
事務所の共同マネージャーになった。
28日開催の取締役会
同氏は、2010年から2018年６月まで監
査法人のGEA Financesの共同マネー
ジャーに任命された。ダニエル・ド・
ボールペール氏は、2009年から2012年
までSociété Locale d'Epargne PME
Professionnelsの会長を務め、その後
2013年から2014年までLocale Épargne
Économie Sociale et d'Entrepriseの
取締役を務めた。2015年、同氏は、
Société Locale d'Épargne Paris
Ouestの会長に任命された。
主要な専門能力：内部統制、監査、会
計、銀行業務に関する深い知識
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ティエリ・カーン 取締役 Banque Populaire 2003 年９月30日からBanque Populaire
生年月日：1956年９月25日 初就任：2013年１月
Alsace Lorraine Alsace Lorraine Champagneの取締役
国籍：フランス 28日開催の取締役会
Champagne の取締役会 会会長を務めているティエリ・カーン
ナティクシス株式持分 ： で選任、2013年５月
会長 氏は、BPCEの監査役会の役員および副
1,000 株 21日開催の株主総会
会長も務めている。
で承認
ストラスブール・セ 同氏は、弁護士職適格証明（CAPA）を
任期満了日：2022年
デックス、67001、 有しており、1981年にCahn et
(c)
CS10401 アグノー広場
Associés法律事務所に入所した。1984
開催の株主総会
１A番地、ル・Wビル 年、同氏は、コルマール弁護士会の
ジェネラルカウンセル（Conseil de
指名委員会委員
l'Ordre des avocats de Colmar）に
初就任：2017年９月
入会し、現在も所属している。1986年
２日開催の取締役会
に、同氏は、全国弁護士協会
（Confédération Nationale des
戦略委員会委員
avocats）の事務総長に任命され、
初就任：2013年１月
1995年から1996年まで会長を務めた。
28日開催の取締役会
その後、1998年から1999年までコル
マール弁護士会の会長を務めた。さら
に、1985年以降、同氏は、Institut
Universitaire de Technologie
（IUT） de Haute AlsaceおよびCRFPA
d'Alsaceで主任指導教員を務めてい
る。
主要な専門能力：特に商法の分野にお
ける、法的事項に関する専門知識
アラン・コンダミナ 取締役 Banque Populaire アラン・コンダミナ氏は、2006年から
生年月日：1957年４月６日 初就任：2012年５月 Banque Populaire Occitaneの最高経
Occitane の最高経営責
国籍：フランス 29日開催の株主総会
任者 営責任者を務めており、2015年12月16
ナティクシス株式持分 ： 任期満了日：2020年
日から2018年12月31日までBPCEの監査
(a)
1,000 株
バルマ・セデックス、 役会の構成員であった。
開催の株主総会
31135、ジョルジュ・ 経済学の修士号ならびに銀行業および
ポンピドー通り33-43 金融技術の高等専門課程免状（大学院
報酬委員会委員
番地 の学位）を有するアラン・コンダミナ
初就任：2012年５月
氏は、1984年にBanque Populaireグ
29日開催の取締役会
ループに入社した。1992年に、同氏は
Banque Populaire Toulouse-Pyrénées
戦略委員会委員
で生産の責任者として勤務を開始し、
初就任：2012年５月
人事部を監督し、続いてオペレーショ
29日開催の取締役会
ン部門の責任者を務めた。2001年に、
同氏はBanque Populaire Quercy-
Agenaisの最高経営責任者となった。
2003年に、同氏は現在のBanque
Populaire Occitaneを形成することに
なる、Banque Populaire du Tarne et
de l'Aveyronとの合併、またその後の
Banque Populaire Toulouse-Pyrénées
との合併を経てきた。
主要な専門能力：人事問題および事業
変革に関する専門知識、銀行業務に関
する幅広い知識
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ドミニク・デュバン 取締役 Caisse d'Epargne ドミニク・デュバン氏は、2018年５月
生年月日：1958年３月10日 初就任：2020年２月 28日より、Caisse ▼ 'Epargne Grand
Grand Est Europe の運
国籍：フランス ６日開催の取締役会
Est Europe の 運営および監査役会の会
営および監査役会の会
ナティクシス株式持分 ： で選任
長 長を務めている。
616 株 任期満了日：2022年
National School of Public Works of
(c)
ストラスブール、
the State （ENTPE）を卒業し、コーポ
開催の株主総会
67100、ライン通り１
レート・アドミニストレーションの大
番地
学院の学位を有するドミニク・デュバ
戦略委員会委員
ン氏は、departmental
初就任：2020年２月
infrastructure directorateにおいて
６日開催の取締役会
エンジニアとしてキャリアを開始し、
その後フランスのムルトエモーゼル県
のジェネラルカウンセルに所属、1989
年に都市計画の半官半民企業である
Soloremに入社した。1991年、同氏は
新規建築工事マネージャーとして
Batigèreグループに加わった。賃貸管
理担当として５年間務めた後、1997
年、同氏はBatigère Nancyの取締役と
なった。2001年、同氏はBatigèreグ
ループの取締役会に任命され、2002年
から2014年まで取締役会会長、その後
2014年６月から2018年６月まで監査役
会会長を務めた。2016年、同氏は
Société Locale d'Épargne Meurthe-
et-Moselleの取締役に任命された。
2018年、同氏はBanque BCP
Luxembourgの監査役会の役員となっ
た。
主要な専門能力：経営および企業戦略
に関する専門知識、銀行業務に関する
知識
ニコール・エトシュゴワン 取締役 Caisse d'Epargne 2009 年８月１日以降、ニコール・エト
ベリー 初就任：2018年12月 シュゴワンベリー氏は、Caisse
Loire-Centre の業務執
生年月日：1956年12月17日 20日開催の取締役会
行役員会会長 d'Epargne Loire-Centreの業務執行役
国籍：フランス で選任、2019年５月
員会会長である。
ナティクシス株式持分： 28日開催の株主総会
サン・ジャン・ド・
ニコール・エトシュゴワンベリー氏
1,112 株 で承認
ラ・ルエル、45146、
は、情報テクノロジーの博士号を有
任期満了日：2020年
CS 10620、メゾン・
し、Banque Courtoisの情報システム
(a)
ルージュ通り12番地
でキャリアを開始、その後、
開催の株主総会
Fédération du Crédit Mutuel Midi
Atlantiqueに勤務した。同氏はその
指名委員会委員
後、Caisse Régionale du Crédit
初就任：2018年12月
Agricole Mutuel de Toulouseに入社
20日開催の取締役会
し、開発および市場の管理職に就い
た。2001年、ニコール・エトシュゴワ
リスク委員会委員
ンベリー氏は、Caisse d'Epargne de
初就任：2018年12月
Midi Pyrénéesに入社し、銀行のIT移
20日開催の取締役会
行および銀行業務を監督した。2005年
から2008年、ニコール・エトシュゴワ
戦略委員会委員
ンベリー氏は、有価証券勘定管理およ
初就任：2018年12月
び金融商品の保管に特化した旧Caisse
20日開催の取締役会
d'Epargneの子会社、Gestitresの最高
経営責任者を務めた。2008年、同氏
は、Caisse d'EpargneグループのITプ
ロジェクト管理を担当する、GIE GCE
Business Servicesの 業務執行役員会
会長となった。
主要な専門能力： リテール・バンキン
グ、IT問題および証券に関する深い知
識
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シルヴィ・ギャルスロン 取締役 CASDEN Banque SKEMA ビジネススクール（ニース）の
生年月日：1965年４月14日 初就任：2016年２月 卒業生であるシルヴィ・ギャルスロン
Populaire の最高経営
国籍：フランス 10日開催の取締役会 氏は、1987年に Banque Populaire グ
責任者
ナティクシス株式持分： で選任、2016年５月
ループの内部監査部門に入社した。同
1,000 株 24日開催の株主総会
マルヌ・ラ・ヴァレ・ 氏は、1994年にSBEの会社秘書役にな
で承認
セデックス２、 り、その後2000年にBREDの財務部門に
任期満了日：2020年
77474、シャン・シュ 入社した。2003年に同氏はナティクシ
(a)
ル・マルヌ、ジャン・ スに入社し、最初は第三者資産運用部
開催の株主総会
ヴィエネ通り１番地の 門に入り、その後情報システムおよび
２ ロジスティクス部門に入った。2006年
監査委員会委員
に同氏はM.A. Banqueの最高経営責任
初就任：2016年２月
者に選任され、2010年には業務執行役
10日開催の取締役会
員会会長に選任された。シルヴィ・
ギャルスロン氏は、2013年４月に財
戦略委員会委員
務、リスクおよび子会社を担当する最
初就任：2016年２月
高経営責任者代理としてCASDEN
10日開催の取締役会
Banque Populaireに入社した。
2015 年５月以降、シルヴィ・ギャルス
ロン氏はCASDEN Banque Populaireの
最高経営責任者を務めている。
主要な専門能力：財務管理および企業
戦略に関する知識
アンヌ・ラルー 独立取締役 Web School Factory の アンヌ・ラルー氏は2012年からWeb
生年月日：1963年12月６日 初就任：2015年２月
学長およびマネージン School Factoryの学長を務め、2013年
国籍：フランス 18日開催の取締役会
グ・ディレクターなら
からInnovation Factoryの会長を務め
ナティクシス株式持分： で選任、2015年５月
びにInnovation
ている。
1,000 株 19日開催の株主総会
Factoryのマネージン
アンヌ・ラルー氏は、I'École
で承認
グ・ディレクター
Supérieure des Sciences
任期満了日：2022年
Économiques et Commerciales
(c)
パリ、75013、ナショ
（ESSEC）の卒業生である。同氏は、
開催の株主総会
ナル通り59番地
マネージャーとしてキャリアを開始
し、その後パリのHavasで顧客開拓・
報酬委員会委員
開発部門長に任命されるまで、ロンド
初就任：2015年２月
ン、続いてパリのLazardでM&A部門の
18日開催の取締役会
アシスタント・ディレクターを務め
た。同氏は、Rothschild & Cieにマ
指名委員会委員
ネージング・ディレクターとして入社
初就任：2015年２月
するまで、Havas Édition
18日開催の取締役会
Électroniqueの会長および最高経営責
任者であった。
戦略委員会議長
同氏は、2002年にNexityに入社し、
初就任：2015年２月
2006年にNexity-Franchisesの最高経
18日開催の取締役会
営責任者に任命されるまで、事務総長
および開発担当取締役の役職を務め、
2011年まで販売部門の最高経営責任者
代理を務めた。
主要な専門能力：起業家経験、M&A、
ファイナンス、ITおよび企業戦略に関
する分野の専門知識
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ベルナール・オプティ 独立取締役 Centaurus Capital ベルナール・オプティ氏は、2000年に
生年月日：1956年８月５日 初就任：2009年11月 ロンドンで同氏が設立したヘッジファ
Limited の会長
国籍：フランス 12日開催の取締役会 ンドグループ、Centaurus Capitalの
ナティクシス株式持分 ： で選任、2010年５月
W1K5JH 、ロンドン、デ 会長である。
1,000 株 27日開催の株主総会
イビーズ通り53番地 École Polytechnique の学位を有する
で承認
同氏は、1979年から2000年の間に、初
任期満了日：2022年
めはパリで、その後はニューヨーク
(c)
で、そして最終的にロンドンで
開催の株主総会
Paribasでのキャリアを築いてきた。
財務管理部門の副役員（1980年-1987
監査委員会委員
年）として、ベルナール・オプティ氏
初就任：2009年12月
は、Paribas North Americaに入社
17日開催の取締役会
し、初めにリスク裁定取引トレーダー
（1987年-1990年）を、そしてその後
リスク委員会議長
はリスク裁定取引部門のグローバル
初就任：2014年12月
ヘッド（1990年-1995年）を務めた。
17日開催の取締役会
1995年、リスク裁定取引部門を率いた
まま、同氏は、株式デリバティブ部門
戦略委員会委員
のグローバルヘッド（1995年-2000
初就任：2011年11月
年）となるため、ロンドンへ移った。
５日開催の取締役会
主要な専門能力：著名な金融市場スペ
シャリスト、欧州での起業家経験
カトリーヌ・パリゼ 独立取締役 退職 Université IX Paris Dauphine の経営
生年月日：1953年８月22日 初就任：2016年12月
学の学位を有するカトリーヌ・パリゼ
国籍：フランス 14日開催の取締役会 パリ、75015、ジヌー
氏は、監査およびアドバイザリーにつ
ナティクシス株式持分 ： で選任、2017年５月 通り19番地
いて35年の経験を有し、1990年から
1,000 株 23日開催の株主総会
2015年までPricewaterhouseCoopersの
で承認
パートナーであり、AXA、Sanofi、
任期満了日：2023年
Crédit Agricole、Caisses des
(d)
Dépôts、Compagnie des Alpes and
開催の株主総会
Generali Franceの世界規模の監査の
責任を有するパートナーであった。同
監査委員会議長
氏はまた、７年間、PwCの取締役会役
初就任：2016年12月
員であり、保険および銀行部門を担当
14日開催の取締役会
するパートナーであった。2016年２月
17日から2017年９月13日まで、カト
リスク委員会委員
リーヌ・パリゼ氏はEurodisneyの監査
初就任：2016年12月
役会役員であった。同氏は、2020年３
14日開催の取締役会
月11日より、Generali Vieおよび
Generali IAの取締役会役員である。
戦略委員会委員
初就任：2016年12月
主要な専門能力：会計、財務監査、財
14日開催の取締役会
政問題に関する専門知識
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クリストフ・ピノー 取締役 Caisse d'Epargne et クリストフ・ピノー氏は、2018年４月
生年月日：1961年11月26日 初就任：2018年12月 27日以降、Caisse d'Epargne et de
de Prévoyance
国籍：フランス 20日開催の取締役会
Prévoyance Bretagne Pays de Loire
Bretagne Pays de
ナティクシス株式持分 ： で選任、2019年５月
の業務執行役員会会長である。
Loire の業務執行役員
1,093 株 28日開催の株主総会
ISC Paris Business School 、ITB
会会長
で承認
（Institut Technique Bancaire）お
任期満了日：2023年
オルヴォー・セデック
よびICG IFG （Institut Français de
(d)
ス、44703、ラ・ジュ
Gestion）を卒業したクリストフ・ピ
開催の株主総会
ネス通り15番地
ノー氏は、1984年、Banque Populaire
Anjou-Vendéeでキャリアを開始し、そ
リスク委員会委員
の後、Crédit Agricole Mayenneおよ
初就任：2018年12月
びCrédit Mutuel Anjouへ転職した。
20日開催の取締役会
2002年、同氏は、Caisse d'Epargne
et de Prévoyance Bretagne Pays de
報酬委員会委員
Loireにネットワーク部長として入社
初就任：2018年12月
し、その後、開発担当の業務執行役員
20日開催の取締役会
会の構成員となった。その後、同氏
は、2007年に、Crédit Foncierに開発
戦略委員会委員
担当の副マネージング・ディレクター
初就任：2018年12月
として入社した。2013年、同氏は、
20日開催の取締役会
Caisse d'Epargne Côte d'Azurの執行
役員会会長に指名された。
主要な専門能力：内部統制、リスク、
紛争に関する専門知識および銀行業務
に関する深い知識
ダイアン・ドゥ・サン・ 独立取締役 ABB India Ltd の取締 ダイアン・ドゥ・サン・ヴィグトール
ヴィグトール 初就任：2019年４月 氏は、2007年から2020年３月31日まで
役会役員
生年月日：1955年２月20日 ４日開催の取締役会 ABBの総書記を務め、2007年から2019
国籍：フランス で選任、2019年５月 年11月１日までABBの首席法務役員お
インド、カルナータカ
ナティクシス株式持分 ： 28日開催の株主総会 よびエグゼクティブ委員会の委員を務
州バンガロール、
1,000 株 で承認 めた。同氏は、2019年11月よりABB
560055、マレシュワラ
任期満了日：2023年
ム（W）、ドクター・ India Ltdの取締役会役員であり、ま
(d)
ラジクマール通り、
た2020年５月７日よりTransoceanの取
開催の株主総会
26/1、ブリゲード・
締役会役員である。
ゲートウェイ、ワール
会社法のDEA（上級学位）および国際
指名委員会議長
ド・トレード・セン
法のDEA（上級学位）を有する弁護士
初就任：2019年４月
ター
として研修を行ったダイアン・ドゥ・
４日開催の取締役会
サン・ヴィグトール氏は、1977年に弁
護士としてのキャリアを開始し、その
報酬委員会委員
後1987年にThalesに法律顧問として入
初就任：2019年４月
社した。1988年から1993年まで、同氏
４日開催の取締役会
は、General Electricの保健部門、そ
の後フランスおよび米国において国際
戦略委員会委員
的な法務顧問およびアソシエイトで
初就任：2019年４月
あった。
４日開催の取締役会
1993 年、同氏は、Honeywell
Internationalに入社し、フランスお
よびベルギーの様々な部門において主
席法務役員および副会長として10年間
勤務した。
2004 年から2006年、同氏は、フランス
のEADS（Airbus）の上級副会長および
主席法務役員であった。
主要な専門能力：法務およびガバナン
ス、戦略およびM&A案件専門、フラン
ス国内外の産業に関する深い知識
207/645
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
ニコラス・ドゥ・タヴェル 独立取締役 M ６グループの業務執 ニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏は、
ノ 初就任：2013年７月 行役員会会長 2000年５月からM６グループの業務執
生年月日：1950年８月22日 31日開催の株主総会 行役員会会長である。
国籍：フランス 任期満了日：2021年 ヌイイ・シュル・セー Sciences Po Bordeaux の卒業生であ
(b)
ナティクシス株式持分 ： ヌ・セデックス、
り、公法のDES（大学院の学位）を有
開催の株主総会
1,000 株 92575、シャルル・
するニコラス・ドゥ・タヴェルノ氏
ド・ゴール通り89番地
は、1975年に、ノルベール・セガール
報酬委員会議長
内閣の外国貿易大臣としてキャリアを
初就任：2013年８月
開始し、その後フランス郵政大臣を務
６日開催の取締役会
めた。1986年に、同氏は、Lyonnaise
des Eauxのオーディオ・ビジュアル業
指名委員会委員
務の指揮を執った。その立場におい
初就任：2014年12月
て、同氏は、M６を設立する計画を監
17日開催の取締役会
督した。1987年に、同氏はMétropole
Télévision M６の副最高経営責任者に
戦略委員会委員
任命され、2000年以降同社の業務執行
初就任：2013年８月
役員会会長を務めている。
６日開催の取締役会
主要な専門能力：戦略、管理および事
業開発問題に関する専門知識
アンリ・プログリオ 監査人 Henri Proglio 2015 年より、アンリ・プログリオ氏は
生年月日：1949年６月29日 初就任：2019年４月 Henri Proglio Consulting SASの会長
Consulting SAS の会長
国籍：フランス ４日開催の株主総
およびEDFの名誉会長を務めている。
ナティクシス株式持分 ： 会、2019年５月28日
HEC Paris を卒業したアンリ・プログ
パリ、75001、カス
1,000 株 開催の株主総会で承
ティリオーネ通り５番 リオ氏は、1972年にGénérale des
認
地
Eauxグループ（現Veolia
任期満了日：2023年
Environnement）にてキャリアを開始
(d)
し、上級経営陣の様々な地位に就い
開催の株主総会
た。1990年、同氏は、廃棄物の管理お
よび輸送を専門とした子会社である、
報酬委員会委員
CGEAの会長兼CEOに任命された。2000
初就任：2019年４月
年、同氏は、Vivendi Environnement
４日開催の取締役会
（Veolia Environnement）の会長とな
り、2003年に会長兼最高経営責任者と
戦略委員会委員
なった。また、2005年、同氏は母校で
初就任：2019年４月
あるHECの学校評議会会長に任命され
４日開催の取締役会
た。2009年から2014年11月22日まで、
アンリ・プログリオ氏は、EDFの会長
兼最高経営責任者であった。また、同
氏は、2018年11月まで、ナティクシス
の独立取締役であった。
主要な専門能力：国内外で認められた
実業家、大企業経営に関する専門知
識、戦略課題に関する深い知識
(a) 2019 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(b) 2020 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(c) 2021 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
(d) 2022 年度財務諸表を承認するために開催される株主総会。
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(b) 上級経営陣（本書提出日現在）
男性の数：１名、女性の数：０名（女性の比率０％）
当行内での 社外での
執行役の氏名 略歴
主な役職 主な役職
フランソワ・リアイ 最高経営責任者 BPCE の業務執行役員 フランソワ・リアイ氏は、2018年６月
生年月日：1973年４月８日 初就任：2018年４ １日からナティクシスの最高経営責任
国籍：フランス 月27日開催の取締 者を務めており、2018年１月１日から
ナティクシス株式持分： 役会（2018年６月 BPCEの業務執行役員会の構成員を務め
18,828 株 １日に有効） ている。
フランソワ・リアイ氏は、Ecole
Centrale Paris、IEP Parisおよび
Stanfordの学位を有しており、ENAお
よびInspector of Public Financesの
卒業生である。同氏は、2009年３月に
Groupe BPCEに入社し、続いてナティ
クシスのコーポレート・バンキングお
よびインベストメント・バンキング部
門アジア太平洋のGroup戦略担当およ
びCEOを務めている。フランソワ・リ
アイ氏は、ナティクシスの上級経営委
員会の構成員であり、2016年から2018
年まで、コーポレート・バンキングお
よびインベストメント・バンキング部
門のグローバル共同ヘッドを務めた。
フランソワ・リアイ氏は、2018年１月
から2018年５月まで、財務、戦略およ
び法務を担当するGroupe BPCEの最高
経営責任者、監査役会秘書役ならびに
業務執行役員会の構成員であった。
(c) 上級経営委員会およびエグゼクティブ委員会
・上級経営委員会（CDG）の委員（本書提出日現在）
男性の数：７名、女性の数：３名（女性の比率30％）
フランソワ・リアイ ナタリー・ブリッカー オリビエ・ヴィネロン アンヌ・ルベル
最高経営責任者 財務 リスク部門 人事およびコーポレート・
上級経営委員会議長 カルチャー部門
ジャン・フランソワ・レコ アンドレ・ジャン・ ジャン・レイビー ヴェロニク・サニ
ア オリヴィエ 資産運用およびウェルス・ テクノロジーおよび変革部
保険部門 会社秘書室 マネジメント部門 門
ピエール・アントワーヌ・ マルク・ヴァンサン
ヴァシュロン コーポレート・バンキング
決済部門 およびインベストメント・
バンキング（CIB）部門
・エグゼクティブ委員会（COMEX）の役員（本書提出日現在）
男性の数：34名、女性の数：12名（女性の比率26％）
フランソワ・リアイ ステファン・アブー パトリック・アルチュ リュック・バルノー
最高経営責任者 EMEA －フランス（コーポ チーフエコノミスト デジタルおよび技術責任者
レート・バンキングおよび （テクノロジーおよび変革
インベストメント・バンキ 部門）
ング部門）を除く
ビバリー・ビアーデン オリバー・ビラル ナタリー・ブリッカー ナタリー・ブルテル
人事部／Natixis 海外営業およびマーケティ 財務 損害保険（保険部門）
ング／Natixis Investment
Investment Managers（資
Managers（資産運用および
産運用およびウェルス・マ
ウェルス・マネジメント部
ネジメント部門）
門）
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アラン・ブリュノー アンヌ・クリスティーヌ・ フォアド・チェハディ ジョルジュ・エリック・
コンプライアンス（会社秘 シャンピオン 転換および事業効率部門 デ・ラ・ブルニエール
書室） 実物資産（コーポレート・ （テクノロジーおよび変革 Natixis Wealth
バンキングおよびインベス 部門）
Management （資産運用およ
トメント・バンキング部
びウェルス・マネジメント
門）
部門）
ギヨーム・ドゥ・サン・ アンヌ・セシル・ドゥラス オリビエ・ディレイ クリストフ・エグリザウ
セーヌ トレード・アンド・トレ 南北アメリカ大陸（コーポ Natixis Interépargne （資
カバレッジ（コーポレー ジャリー・ソリューション レート・バンキングおよび
産運用およびウェルス・マ
ト・バンキングおよびイン ズ（コーポレート・バンキ インベストメント・バンキ
ネジメント部門）
ベストメント・バンキング ングおよびインベストメン ング部門）
部門） ト・バンキング部門）
ドミニク・フレス アラン・ガロワ ブノワ・ゴースロン デヴィッド・ジウンタ
エネルギーおよび天然資源 インベストメント・バンキ コミュニケーション 米国およびカナダ／
（コーポレート・バンキン ング（コーポレート・バン Natixis Investment
グおよびインベストメン キングおよびインベストメ
Managers（資産運用および
ト・バンキング部門） ント・バンキング部門）
ウェルス・マネジメント部
門）
ステファン・ホニグ エルヴェ・ウッス モハメド・カララ クリストフ・ランヌ
戦略 一般的調査部門 グローバル・マーケッツ 転換部門責任者（資産運用
（コーポレート・バンキン およびウェルス・マネジメ
グおよびインベストメン ント部門）
ト・バンキング部門）
クリストフ・ルパップ アンヌ・ルベル ジャン・フランソワ・ クリスチャン・ル・
生命保険（保険部門） 人事およびコーポレート・ レコア イール
カルチャー部門 保険部門 法務（会社秘書室）
シリル・マリー アンドレ・ジャン・オリ ジャン・レイビー イザベル・ルー・ブラウン
財務／Natixis Investment ヴィエ 資産運用およびウェルス・ 販売およびポートフォリ
会社秘書室 マネジメント部門 オ・マネジメント（コーポ
Managers（資産運用および
レート・バンキングおよび
ウェルス・マネジメント部
インベストメント・バンキ
門）
ング部門）
ヴェロニク・サニ セシル・トリコン・ボサー ピエール・アントワーヌ・ マルク・ヴァンサン
テクノロジーおよび変革部 ド ヴァシュロン コーポレート・バンキング
門 人事部 決済部門 およびインベストメント・
バンキング（CIB）部門
フレデリク・シュノ ソフィー・ディドロ クロエ・マイェノベ テレサ・モーラ・グルニエ
BPCE ネットワークス・コー エンタープライズ・リス 成長および変革（決済部 コントローリング・ファイ
ディネーション（決済部 ク・マネジメント（リスク 門） ナンス（財務）
門） 部門）
ステファン・モーリン ジョセフ・ピント フィリップ・セトボン オリビエ・ヴィネロン
リスクおよびコンプライア オペレーション／Natixis Ostrum Asset Management リスク部門
ンス米国（リスク部門およ Investment Managers （資
（資産運用およびウェル
び会社秘書室）
産運用およびウェルス・マ ス・マネジメント部門）
ネジメント部門）
リチャード・ヴィナディエ ブルーノ・ル・サン
会計および比率部門（財 アジア太平洋（コーポレー
務） ト・バンキングおよびイン
ベストメント・バンキング
部門）
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（３）【監査の状況】
(a) 監査委員会および法定監査人
① 監査委員会
「３ コーポレート・ガバナンスの状況等－(2) コーポレート・ガバナンスの管理および監督－(b) 特
別委員会：取締役会の派生－① 監査委員会」を参照のこと。
② 法定監査人
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記17を参照のこと。
(b) 監査報酬の内容等
① 外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記17を参照のこと。
② その他重要な報酬の内容
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記17を参照のこと。
③ 外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
「第６ 経理の状況－１ 財務書類－(1) 連結財務諸表－連結財務諸表注記」の注記17を参照のこと。
④ 監査報酬の決定方針
該当事項なし。
（４）【役員の報酬等】
該当事項なし。
（５）【株式の保有状況】
該当事項なし。
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第６ 【経理の状況】
a. 本書記載のナティクシス・エス・エー（以下「当行」という。）および連結子会社（以下、合
わせて「当行グループ」という。）の連結財務諸表は、欧州連合（以下「EU」という。）が採
用し、国際会計基準審議会（以下「IASB」という。）が公表した国際財務報告基準（以下
「IFRS」という。）に準拠して作成された。また、当行の個別財務諸表は、フランスにおける
諸法令および一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成された。当行グループおよ
び当行が採用した会計原則、会計慣行および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認め
られるそれらとの間の主な相違点に関しては、「４．フランスと日本における会計原則及び会
計慣行の主要な相違」に説明されている。
本書記載の当行グループの連結財務諸表および当行の個別財務諸表は、「財務諸表等の用
語、様式及び作成方法に関する規則」（昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」と
いう。）第131条第１項の適用を受けるものである。
b. 本書記載の原文の連結財務諸表および個別財務諸表（以下「原文の財務諸表」という。）は、
フランスの独立公認会計士であり、かつ外国監査法人等（「公認会計士法」（昭和23年法律第
103号。その後の改正を含む。）第１条の３第７項に規定されている外国監査法人等をいう。）
であるデロイト・エ・アソシエおよびプライスウォーターハウスクーパース・オーディット
（以下「会計監査人」と総称する。）から監査を受けている。2019年12月31日に終了した年度
の原文の財務諸表について会計監査人が行った監査は、「金融商品取引法」（昭和23年法律第
25号。その後の改正を含む。）第193条の２第１項第１号に規定されている監査証明に相当する
と認められる証明となっており、会計監査人の原文の監査報告書およびその日本語訳は本書に
添付されている。
c. 本書記載の原文の財務諸表は、フランスにおいて開示されたものと同一のものであり、日本語
版はその翻訳である。
d. 本書記載の原文の財務諸表はユーロで表示されている。「財務諸表等規則」第134条の規定に基
づき「円」で表示されている金額は、2020年４月24日現在の株式会社三菱UFJ銀行における対顧
客電信直物売買相場の仲値、１ユーロ＝115.96円の為替レートで換算された金額である。金額
は億円単位（四捨五入）で表示されている。なお、円換算額は単に便宜上表示されたものであ
り、ユーロ額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。円換算額は、四
捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
e. 円換算額および「２．主な資産・負債及び収支の内容」から「４．フランスと日本における会
計原則及び会計慣行の主要な相違」までの記載事項は、原文の財務諸表には含まれておらず、
当該事項における原文の財務諸表への参照事項を除き、上記b．の会計監査の対象にもなってい
ない。
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1 【財務書類】
連結損益計算書
2018 年12月31日
2019 年12月31日
(a)
注記 に終了した年度 に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
受取利息および類似収益 7.1 3,948 4,578 4,054 4,701
支払利息および類似費用 7.1 (3,144) (3,646) (2,859) (3, 315)
受取報酬および受取手数料 7.2 5,719 6,632 5,967 6,919
支払報酬および支払手数料 7.2 (2,197) (2,548) (2,322) (2,693)
純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益 7.3 1,986 2,303 1,764 2,046
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に
係る損益 7.4 40 46 6 7
償却原価で測定される金融商品の認識中止による純損益 7.5 (10) (12) (3) (3)
保険事業からの純利益 9.3 2,792 3,238 2,910 3,374
その他業務収益 7. 6 251 291 671 778
その他業務費用 7. 6 (167) (194) (573) (664)
純収益 9,219 10,690 9,616 11,151
営業費用 7. 7 (6,208) (7,199) (6,569) (7,617)
有形固定資産および無形資産に係る減価償却、償却および減
(b)
損 (447) (518) (254) (295)
営業総利益 2,564 2,973 2,793 3,239
貸倒引当金繰入額 7. 8 (332) (385) (215) (249)
営業純利益 2,232 2,588 2,578 2,989
持分法による投資利益 21 24 29 34
その他の資産に係る損益 7. 9 687 797 54 63
のれんの価値の変動 5 6
税引前利益／（損失） 2,945 3,415 2,661 3,086
法人所得税 7. 10 (669) (776) (781) (906)
非継続事業からの純利益／（損失）
当期純利益 ／（ 損失 ） 2,276 2,639 1,880 2,180
うちグループ持分 1,897 2,200 1,577 1,829
うち非支配持分に帰属する利益 380 441 304 353
１株当たり利益／（損失）単位：ユーロ
期中平均株式数(自己株式を除く)に基づいて計算された、株
主に帰属する１株当たり当期純利益／（損失）（注記10.1.2
参照）－グループ持分 0.56 ユーロ 64.94 円 0.47 ユーロ 54.50 円
希薄化後 １ 株当たり利益／（損失）単位 ： ユーロ
ストックオプションが行使された場合に発行される可能性の
ある株式および無償株式を含む期中平均株式数(自己株式を
除く)に基づいて計算された、株主に帰属する １ 株当たり当
期純 利益／（損失）（注記10.1.2参照）－グループ持分 0.56 ユーロ 64.94 円 0.47 ユーロ 54.50 円
(a) IFRS第16号「リース」およびIAS第12号「法人所得税」の修正に基づく利用可能な選択肢に従い、2018年12月31日現在で報告された情報は、IFRS第
16号の初度適用の影響に関して修正再表示されていない。2019年１月１日現在の期首貸借対照表に対するIAS第12号の修正およびIFRS第16号の初度
適用による影響は、それぞれ注記１および２において詳細に表示されている。
2019年第１四半期にBPCEへ売却したファクタリング、保証および金融保証、リース、消費者金融ならびに有価証券サービスの事業部門（SFS事業部
門）（注記3.6および4.1を参照）が生成した収益は、2018年12月31日現在の収益の表示に関して修正再表示されていない。
(b) 2019 年１月１日から適用になったIFRS第16号に基づき計上された使用権の償却を含む（注記8.10参照）。
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当期純利益（損失）およびその他の包括利益に係る計算書
2018 年12月31日
2019 年12月31日
(a)
注記 に終了した年度 に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
純利益 2,276 2,639 1,880 2,180
損益にリサイクル可能な項目 472 547 (15) (17)
為替換算調整 額 155 180 166 192
当期再評価調整額 137 159 219 254
損益への振替 16 19 (53) (61)
その他の分類変更 1 1 0 0
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
（負債性金融商品）の再評価額 14 16 (61) (71)
当期再評価調整額 21 24 (56) (65)
損益への振替 (7) (8) (5) (6)
その他の分類変更 0 0 0 0
売却可能金融資産の再評価額 254 295 (197) (228)
当期再評価調整額 389 451 (265) (307)
損益への振替 (136) (158) 68 79
その他の分類変更 0 0 (0) (0)
ヘッジ目的デリバティブの再評価額 146 169 41 48
当期再評価調整額 13 15 35 41
損益への振替 133 154 6 7
その他の分類変更 - - (0) (0)
リサイクル可能な関連会社の資本に直接認識された損益に対
する持分 7 8 (2) (2)
(b)
売却目的保有の非流動資産 - - (44) (51)
損益にリサイクル可能な項目に関する税効果 (103) (119) 83 96
損益にリサイクル不能な項目 (170) (197) 292 339
確定給付制度の再評価調整額 (51) (59) 32 37
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定した金融
負債に係る自己の信用リスクの再評価額 (226) (262) 384 445
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融
商品の再評価額 47 55 (7) (8)
その他の包括利益を通じて公正価値で認識される資本性金融
資産のヘッジ目的デリバティブの再評価額 - - - -
損益にリサイクル不能な関連会社の資本に直接認識された損
益に対する持分 - - - -
売却目的保有の非流動資産 - - 1 1
損益にリサイクル不能な項目に関する税効果 61 71 (119) (138)
その他の包括利益に直接認識された損益（税引後） 302 350 277 321
利益合計 2,578 2,989 2,157 2,501
グループ持分 2,129 2,469 1,869 2,167
非支配持分 449 521 288 334
(a) IFRS第16号「リース」およびIAS第12号「法人所得税」の修正に基づく利用可能な選択肢に従い、2018年12月31日現在で報告された情報は、IFRS第16
号の初度適用の影響に関して修正再表示されていない。2019年１月１日現在の期首貸借対照表に対するIAS第12号の修正およびIFRS第16号の初度適用
による影響は、それぞれ注記１および２において詳細に表示されている。
(b) 2018年12月31日現在で売却目的保有の非流動資産に認識されたSFS事業部門（注記3.6および4.1参照）に相当する。
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未実現損益または繰延損益に係る税金の内訳
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
総額 法人所得税 純額 総額 法人所得税 純額
為替換算調整額 155 0 155 166 0 166
損益にリサイクル可能なその他の包括利
益を通じて公正価値で測定される金融資
産（負債性金融商品）の再評価額 14 (3) 11 (61) 18 (43)
売却可能金融資産の再評価額 254 (62) 191 (197) 77 (121)
ヘッジ目的デリバティブの再評価額 146 (38) 108 41 (12) 29
純損益を通じて公正価値で測定するもの
として指定された金融負債に係る自己の
信用リスクの再評価額 (226) 60 (166) 384 (110) 275
その他の包括利益を通じて公正価値で認
識される資本性金融商品の再評価額 47 (12) 34 (7) 1 (7)
その他の包括利益を通じて公正価値で認
識される資本性金融資産のヘッジ目的デ
リバティブの再評価額 0 0 0 0 0 0
確定給付制度の再評価調整額 (51) 13 (38) 32 (10) 23
関連会社の未実現損益または繰延損益に
対する持分 9 (2) 7 (4) 2 (2)
(a)
売却目的保有の非流動資産 (57) 14 (43)
未実現損益または繰延損益の変動合計 346 (44) 302 297 (20) 277
(a) 2018年12月31日現在で売却目的保有の非流動資産に認識されたSFS事業部門（注記3.6および4.1参照）に相当する。
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連結貸借対照表 － 資産
(a)
注記 2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
現金および中央銀行預け金 21,016 24,370 24,291 28,168
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 8.1 228,802 265,319 214,086 248,254
ヘッジ目的デリバティブ 8.2 325 377 306 355
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
金融資産 8.4 12,076 14,003 10,798 12,521
償却原価で測定される負債性金融商品 8.6.3 1,558 1,807 1,193 1,383
償却原価で測定される銀行貸出金および債権なら
びに類似項目 8.6.1 48,115 55,794 27,285 31,640
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 8.6.2 71,089 82,435 69,279 80,336
うち政府代行業務 852 988 839 973
金利リスクをヘッジしたポートフォリオの再評価
調整額
保険事業の投資 9.4 108,053 125,298 100,536 116,582
当期税金資産 348 404 258 299
繰延税金資産 1,388 1,610 1,456 1,688
未収勘定およびその他の資産 8.9 13,624 15,798 14,733 17,084
(b)
売却目的で保有する非流動資産 0 0 25,646 29,739
繰延 利益分配
関連会社に対する投資 743 862 735 852
投資不動産 0 0 0 0
有形固定資産 8.10 1,425 1,652 420 487
無形資産 8.10 717 831 678 786
のれん 8.12 3,891 4,512 3,796 4,402
資産合計 513,170 595,072 495,496 574,577
(a) IFRS第16号「リース」およびIAS第12号「法人所得税」の修正に基づく利用可能な選択肢に従い、2018年12月31日現在で報告された情報は、IFRS第16
号の初度適用の影響に関して修正再表示されていない。2019年１月１日現在の期首貸借対照表に対するIAS第12号の修正およびIFRS第16号の初度適用
による影響は、それぞれ注記１および２において詳細に表示されている。
(b) 2018年12月31日現在で売却目的保有の非流動資産に認識され、2019年第１四半期にBPCEへ売却したSFS事業部門（注記3.6および4.1参照）に相当す
る。
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有価証券報告書
連結貸借対照表－負債および株主資本
(a)
注記 2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
百万 ユーロ 億円 百万 ユーロ 億円
中央銀行 預り金 0 0 9 10
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債 8.1 218,279 253,116 208,183 241,409
ヘッジ目的デリバティブ 8.2 626 726 529 613
銀行預り金 および類似項目 8.1 3 71,927 83,407 73,234 84,922
うち政府代行業務 46 53 46 53
顧客預り金 8.1 3 30,485 35,350 35,991 41,735
うち政府代行業務 964 1,118 952 1,104
債務証券 8.1 ▶ 47,375 54,936 34,958 40,537
金利リスクをヘッジしたポートフォリオの再評価
調整額 157 182 108 125
当期 税金 負債 571 662 505 586
繰延税金 負債 8.8 616 714 505 586
未払勘定およびその他の負債 8.9 16,148 18,725 15,359 17,810
うち政府代行業務 0 0 1 1
(b)
売却目的で保有する資産に係る負債 0 0 9,737 11,291
保険契約関連の負債 9.5 100,545 116,592 89,538 103,828
劣後債務 8.15 3,971 4,605 3,964 4,597
引当金 8.16 1,642 1,904 1,681 1,949
株主資本（グループ持分） 19,396 22,492 19,916 23,095
・株式資本および資本剰余金 11,036 12,797 11,036 12,797
・利益剰余金 5,583 6,474 6,654 7,716
・資本に直接認識した損益 1,093 1,267 692 802
・資本に直接認識したリサイクル不能な損益 (212) (246) (42) (49)
・当期純利益 1,897 2,200 1,577 1,829
非支配持分 1,430 1,658 1,279 1,483
負債および株主資本合計 513,170 595,072 495,496 574,577
(a) IFRS第16号「リース」およびIAS第12号「法人所得税」の修正に基づく利用可能な選択肢に従い、2018年12月31日現在で報告された情報は、IFRS第16
号の初度適用の影響に関して修正再表示されていない。2019年１月１日現在の期首貸借対照表に対するIAS第12号の修正およびIFRS第16号の初度適用
による影響は、それぞれ注記１および２において詳細に表示されている。
(b) 2018年12月31日現在で売却目的保有の非流動資産に認識され、2019年第１四半期にBPCEへ売却したSFS事業部門（注記3.6および4.1参照）に相当す
る。
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有価証券報告書
株主資本等変動計算書
資本直入された損益
株式資本および
リサイクル
資本剰余金 利益剰余金 リサイクル可能 不能
純損益を通じ
て公正価値で
損益にリサイク
測定するもの
ル可能なその他
として指定さ
の包括利益を通 確定給付制度
れた金融負債
じて公正価値で コミットメン
その他の発 に係る自己の
その他の
測定される負債 ヘッジ その他の包括利益を通じて公 ト 当期純利益 株主 資本
行済資本性 信用リスクの
自己株式 利益 為替換算 売却可能 性金融商品の再 目的 正価値で測定される資本性金 の再評価 （グループ （グループ 非支配 連結資本
(a) (b) (c)
(単位：百万ユーロ) 資本 資本剰余金 金融商品 の消却 剰余金 調整 額 資産 評価額 デリバティブ 融商品の再評価額 再評価額 調整額 持分） 持分） 持分 合計
利益処分後の2017年12月31日現在の株主資本 5,020 5,956 2,232 (25) 6,159 282 637 (148) (196) (123) 0 19,795 1,192 20,987
IFRS 第９号の初度適用 (32) (107) 26 (14) (128) (4) (132)
2018 年１月１日現在の株主資本 5,020 5,956 2,232 (25) 6,127 282 530 26 (148) (14) (196) (123) 0 19,667 1,188 20,855
増資 21 39 60 60
自己株式の消却 (3) (4) (6) (6)
株式に基づく報酬制度の資本部分 17 17 17
2018 年度に支払われた2017年度配当金 (1,160) (1,160) (169) (1,329)
株主との取引合計 21 39 0 (3) (1,148) 0 0 0 0 0 0 0 0 (1,090) (169) (1,259)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 (254) (254) (254)
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
い (97) (97) (97)
資本直入された損益の変動額 223 (169) (43) 43 (10) 275 318 (17) 301
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
額 (4) ▶ 0 0
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中
に完了した売却による利益の準備金への繰入額 (4) ▶ 0 0
改訂IAS第19号に従った数理計算上の差異の変動
額 23 23 1 24
2018 年12月31日現在の利益／（損失） 1,577 1,577 304 1,880
(d)
取得および処分の影響額 (125) (53) 2 (0) (177) (14) (191)
(e)
その他
(48) (3) (51) (14) (65)
2018 年12月31日現在の株主資本 5,040 5,995 1,978 (27) 4,703 452 363 (18) (105) (25) 83 (100) 1,577 19,916 1,279 21,195
2018 年度の利益処分 1,577 (1,577) 0
利益処分後の2018年12月31日現在の株主資本 5,040 5,995 1,978 (27) 6,279 452 363 (18) (105) (25) 83 (100) 0 19,916 1,279 21,195
増資 ▶ (4) 0 0
自己株式の消却 (13) (1) (14) (14)
株式に基づく報酬制度の株式部分 9 9 1 10
2019 年度に支払われた2018年度配当金 (2,451) (2,451) (301) (2,752)
株主との取引合計 ▶ (4) 0 (13) (2,443) 0 0 0 0 0 (2,456) (300) (2,757)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 0 0 0
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
い (138) (138) (138)
資本直入された損益の変動額 112 223 12 2 34 (166) 217 71 288
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
額 1 (1) 0 0
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中
に完了した売却による利益の準備金への繰入額 1 (1) 0 0
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
改訂IAS第19号に従った数理計算上の差異の変動
額 (38) (38) (2) (40)
2019 年12月31日現在の利益／（損失） 1,897 1,897 380 2,276
(f)
取得および処分の影響額
(46) 16 (70) (1) 106 2 7 6 13
その他 (8) (8) (3) (11)
2019年12月31日現在の 株主 資本 5,045 5,991 1,978 (40) 3,646 580 516 (6) 3 9 (84) (136) 1,897 19,396 1,430 20,826
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資本直入された損益
株式資本および
リサイクル
資本剰余金 利益剰余金 リサイクル可能 不能
純損益を通
じて公正価
損益にリサ
値で測定す
イクル可能
るものとし
なその他の
て指定され
包括利益を 確定給付制
た金融負債
通じて公正 度
に係る自己
価値で測定 コミットメ
その他の発 の信用リス
その他の
される負債 ヘッジ その他の包括利益を通じて ント 当期純利益
行済資本性 クの再評価
自己株式 利益 為替換算 売却可能 性金融商品 目的 公正価値で測定される資本 の再評価 （グループ 株主 資本 （グ 非支配 連結資本
(a) (b) (c)
(単位：億円) 資本 資本剰余金 金融商品 の消却 剰余金 調整 額 資産 の再評価額 デリバティブ 性金融商品の再評価額 額 調整額 持分） ループ持分） 持分 合計
利益処分後の2017年12月31日現在の株主資本 5,821 6,907 2,588 (29) 7,142 327 739 (172) (227) (143) 0 22,954 1,382 24,337
IFRS 第９号の初度適用 (37) (124) 30 (16) (148) (5) (153)
2018 年１月１日現在の株主資本 5,821 6,907 2,588 (29) 7,105 327 615 30 (172) (16) (227) (143) 0 22,806 1,378 24,183
増資 24 45 70 70
自己株式の消却 (3) (5) (7) (7)
株式に基づく報酬制度の資本部分 20 20 20
2018 年度に支払われた2017年度配当金 (1,345) (1,345) (196) (1,541)
株主との取引合計 24 45 0 (3) (1,331) 0 0 0 0 0 0 0 0 (1,264) (196) (1,460)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 (295) (295) (295)
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
い (112) (112) (112)
資本直入された損益の変動額 259 (196) (50) 50 (12) 319 369 (20) 349
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
額 (5) 5 0 0
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中
に完了した売却による利益の準備金への繰入額 (5) 5 0 0
改訂IAS第19号に従った数理計算上の差異の変
動額 27 27 1 28
2018 年12月31日現在の利益／（損失） 1,829 1,829 353 2,180
(d)
(221)
取得および処分の影響額 (145) (61) 2 (0) (205) (16)
(e)
その他 (75)
(56) (3) (59) (16)
2018 年12月31日現在の株主資本 5,844 6,952 2,294 (31) 5,454 524 421 (21) (122) (29) 96 (116) 1,829 23,095 1,483 24,578
2018 年度の利益処分 1,829 (1,829) 0
利益処分後の2018年12月31日現在の株主資本 5,844 6,952 2,294 (31) 7,281 524 421 (21) (122) (29) 96 (116) 0 23,095 1,483 24,578
増資 5 (5) 0 0
(16)
自己株式の消却 (15) (1) (16)
株式に基づく報酬制度の株式部分 10 10 1 12
2019 年度に支払われた2018年度配当金 (2,842) (2,842) (349) (3,191)
株主との取引合計 5 (5) 0 (15) (2,833) 0 0 0 0 0 (2,848) (348) (3,197)
永久超劣後債および優先株式の発行および償還 0 0 0
永久超劣後債および優先株式に係る利息の支払
い (160) (160) (160)
資本直入された損益の変動額 130 259 14 2 39 (192) 252 82 334
当期中における自己の信用リスク引当金の繰入
額 1 (1) 0 0
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
リサイクルできないその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される資本性金融商品の当期中
に完了した売却による利益の準備金への繰入額 1 (1) 0 0
改訂IAS第19号に従った数理計算上の差異の変
動額 (44) (44) (2) (46)
2019 年12月31日現在の利益／（損失） 2,200 2,200 441 2,639
(f)
取得および処分の影響額 (53)
19 (81) (1) 123 2 8 7 15
その他 (9) (9) (3) (13)
2019年12月31日現在の 株主 資本 5,850 6,947 2,294 (46) 4,228 673 598 (7) 3 10 (97) (158) 2,200 22,492 1,658 24,150
(a) 株式プレミアム、法定準備金、契約準備金、長期キャピタル・ゲイン準備金およびその他のナティクシスの準備金。
(b) その他の発行済資本性金融商品：永久超劣後債をいう。2018年12月31日現在、2008年に発行した永久超劣後債の償還（254）百万ユーロが計上された。
(c) 2019年12月31日現在、株主資本に認識されている「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動」は、実現分と未実現分を合算すると（226.4）百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は60.4百万ユー
ロ）。2019年12月31日現在、株主資本に認識されているナティクシスの発行証券の期限前償還に関連する支払残高は（2）百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は0.7百万ユーロ）。
2018年12月31日現在、株主資本に認識している「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動」は、実現分と未実現分を合算すると385.8百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は（111.4）百万ユー
ロ）。2018年12月31日現在、株主資本に認識されているナティクシスの発行証券の期限前償還に関連する支払残高は5.3百万ユーロにのぼった（総額、関連する税効果は（1.7）百万ユーロ）
(d) 2018年、株主資本（グループ持分）には以下のものが含まれていた：
- 取得に関連して少数株主に付与された新たなプット・オプションの認識による影響額（49.5）百万ユーロ。これらのプット・オプションは、Vermilion（（14.1）百万ユーロ）およびFenchurch（（26.8）百万ユーロ）を取得したM&A事業部門と、Alter CE（（8.6
百万ユーロ））を取得した決済事業部門に関するものである。
- 同年期首現在の少数株主に付与されていた既存のプット・オプションによる影響額（68.9）百万ユーロ。この影響は、金融負債の再評価（32.3）百万ユーロと同金融負債に係る割引の割戻効果（31.3）百万ユーロによって生まれたそれらのプット・オプションの
公正価値の変動（63.6）百万ユーロのほか、それらプット・オプションに相当する当該企業の正味少数株主ポジションに対する持分の変動の振替（5.3）百万ユーロに起因していた。
- 連結対象企業に対する支配を喪失しない持分比率の変動の影響（5.8）百万ユーロ。これは主に、連結対象企業Caspian PEに対する持分比率の（55％から72％への）引き上げ（3.4）百万ユーロと、連結対象企業Ossiamに対する持分比率の（83％から75％への）引
き下げ（1.1）百万ユーロに関係していた。
- 共同支配企業の取得に関する会計処理に従って、資本に直接認識したBPCE IEののれん(1）百万ユーロ。
- 米ドル／ユーロおよび香港ドル／ユーロの為替リスクに対する当行グループのグローバル・エクスポージャーを低減するための、シンガポール、ニューヨークおよびアジアLtd支店による資本の一部返済後の、為替換算調整額のリサイクルによる影響（56.5）百万
ユーロ。
(e) 2018年、その他の分類変更には、2008年に発行した永久超劣後債の２トランシェの償還を受けて計上された、分類変更に係るキャピタル・ゲインの消去に関連する（43.2）百万ユーロが含まれていた。
(f) 2019年12月31日現在、株主資本（グループ持分）には以下のものが含まれていた：
- 取得に関連して少数株主に付与された新たなプット・オプションの認識による影響額（44.2）百万ユーロ。これらのプット・オプションは、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング事業部門と同事業部門によるM&Aアドバイザリー会社の
Azure Capitalの取得に関するものであった。48％の少数株主持分について（9）百万ユーロのプット・オプションが認識された。また、Natixis Coficinéの少数株主持分についても（0.3）百万ユーロのプット・オプションが認識された（株式資本の0.01％）。さ
らに、資産運用およびウェルスマネジメント事業部門は（Natixis Investment Managersを介して）Flextone Partners SASに対する持分を一部売却し、ナティクシスの持分比率は100％から84％へ低下した。16％の少数株主持分について、少数株主持分に係るプッ
ト・オプション（3.6）百万ユーロが計上された。また、Thematics Asset Managementは、そのマネージング・パートナーとNatixis Investment Managersにより2019年に共同設立され。財務諸表において連結された。テーマに沿った国外の持分投資に際し、同社
にナティクシスの最適なパートナーになってもらいたいという狙いがある。Natixis Investment Managersは（30.2）百万ユーロにのぼる少数株主持分（60％）に係るプット・オプションを保有している。Massena Partnersについては、（0.9）百万ユーロにのぼ
る少数株主持分（２％）に係るプット・オプションが計上された。さらに、決済部門事業について、Lakoozにおける少数株主持分（0.1％）に係るプット・オプション（0.2）百万ユーロが計上された。
- 同年期首時点で少数株主に付与されていた既存のプット・オプションの影響額12.7百万ユーロ。この影響は、金融負債の再評価による減少29.5百万ユーロと同金融負債に係る割引の割戻効果（16.8）百万ユーロによって生まれた、当期中におけるそれらプット・
オプションの公正価値の変動12.7百万ユーロに起因する。それらプット・オプションに相当する当該主体の正味少数株主ポジションに対する持分の変動の振替による影響は、当期は中立に終わった。
- 連結対象企業に対する支配を喪失しない持分比率の変動の影響（13）百万ユーロ。そのうち（4.4）百万ユーロがCofaceに関するもの、（11.5）百万ユーロがMirova Natural Capital Limitedの少数株主持分49％の買収による損失（11.5）百万ユーロに関するもの
である。
- （BPCEへのSFS事業部門の売却に起因する）純損益へのリサイクルの影響。具体的には、CEGCポートフォリオの売却可能資産に係る未使用の引当金が（70）百万ユーロ、リサイクル可能なヘッジ・デリバティブ引当金106百万ユーロ、確定給付制度に係る再評価調整
額２百万ユーロなどから成る。
- （Natixis Brasilの処分に起因する）為替換算調整額の純損益を通じたリサイクル21.9百万ユーロ、および固定利付証券に係るリサイクル可能なその他の包括利益0.8百万ユーロによる影響。
- 米ドル／ユーロの為替リスクに対する当行グループのグローバル・エクスポージャーを低減するためのドバイ支店による資本の一部（94.4百万ユーロ）返済後の、為替換算調整額のリサイクルによる影響（5.6）百万ユーロ。
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有価証券報告書
キャッシュ・フロー計算書
現金および現金同等物の残高は、現金および中央銀行預け金の正味残高、ならびに金融機関における要求払預金および金融機関からの
借入金の正味残高から成っている。
営業活動により生成された現金の変動は、満期保有目的金融資産および投資不動産に関連するキャッシュ・フローを除いて、当行グ
ループの活動により生成されたキャッシュ・フローである。
投資活動に関連する現金の変動は、連結および非連結対象の関連会社に対する投資、有形固定資産および無形固定資産の取得および処
分、ならびに投資不動産、オペレーティング・リースの下で提供される不動産および満期保有目的金融資産の取得および処分に関連す
るキャッシュ・フローから生じている。
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
に終了した年度 に終了した年度
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
税引前利益
2,945 3,415 2,661 3,086
＋／－ 有形固定資産および無形資産の減価償却および償却の純費用計上額
454 526 341 395
＋／－ のれんおよびその他の非流動資産の評価減
(2) (2) (6) (7)
＋／－ その他の引当金 (保険会社の技術的準備金を含む )の純繰入額
8,455 9,804 5,778 6,700
＋／－ 持分法による投資利益
(21) (24) (29) (34)
＋／－ 投資活動に係る純損失／(利得)
(885) (1,026) (308) (357)
＋／－ 財務活動に係る純損失／(利得)
88 102 86 100
＋／－ その他の活動
(365) (423)
3,171 3,677
＝ 税引前利益に含まれる非資金項目およびその他の調整額合計
11,260 13,057 5,496 6,373
＋／－ インターバンク市場項目および短期金融市場項目の減少／（増加） 額
(13,129) (15,224) (982) (1,139)
＋／－ 顧客項目の減少／（増加）額
(6,927) (8,033) (9,490) (11,005)
＋／－ 金融資産または負債の減少／（増加）額
(1,808) (2,097) (775) (899)
(d)
＋／－ 非金融資産または負債の減少／（増加） 額
(2,536) (2,941)
1,349 1,564
－ 法人所得税の支払額
(630) (731) (461) (535)
＝ 営業資産および負債の純減少／（増加）額
(21,145) (24,520) (14,243) (16,516)
営業活動によるキャッシュ・フロー
(6,940) (8,048) (6,085) (7,056)
(a)
＋／－ 金融資産および資本持分の減少／（増加）額
2,652 3,075 620 719
＋／－ 投資不動産の減少／（増加）額
(80) (93)
129 150
＋／－ 有形固定資産および無形資産の減少／（増加）額
(204) (237) (361) (419)
投資活動によるキャッシュ・フロー
2,368 2,746 388 450
(b)
＋／－ 株主との取引による収入／(支出)額
(2,752) (3,191) (1,329) (1,541)
(c)
＋／－ その他の財務活動による収入／(支出)額
(175) (203) (142) (165)
財務活動によるキャッシュ・フロー
(2,928) (3,395) (1,471) (1,706)
売却目的で保有される資産および負債のキャッシュ・フロー
(350) (406)
現金および現金同等物に係る為替レート変動の影響
164 190 373 433
現金および現金同等物の純増加／(減少)額
(7,336) (8,507) (7,145) (8,285)
営業活動によるキャッシュ・フロー
(6,940) (8,048) (6,085) (7,056)
投資活動によるキャッシュ・フロー
2,368 2,746 388 450
財務活動によるキャッシュ・フロー
(2,928) (3,395) (1,471) (1,706)
売却目的で保有される資産および負債のキャッシュ・フロー
(350) (406)
現金および現金同等物に係る為替レート変動の影響
164 190 373 433
現金および現金同等物の期首残高
23,423 27,161 30,568 35,447
現金および中央銀行預け金
24,280 28,155 36,901 42,790
インターバンク残高
(857) (994) (6,333) (7,344)
現金および現金同等物の期末残高
16,087 18,654 23,423 27,161
現金および中央銀行預け金
21,014 24,368 24,280 28,155
インターバンク 残高
(4,927) (5,713) (857) (994)
現金および現金同等物の増減額
(7,336) (8,507) (7,145) (8,285)
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(a) 金融資産および関連会社に対する投資の減少／（増加）には以下のものが含まれる：
- 連結対象の関連会社に対する投資に関連するキャッシュフロー2,631百万ユーロの。内訳は以下の通り：Massena Partnersの98％の持分取得
（（54）百万ユーロ）、Azure Capitalの52％の持分取得（（10.7）百万ユーロ）、Titres Cadeauxの100％の持分取得（（11.5）百万ユーロ）、
MV Créditに対する対価の追加（（6.3）百万ユーロ）およびVermilionに対する対価の追加（（1.3）百万ユーロ）、Caspian PE LLCの少数株主持
分の買収（（3.1）百万ユーロ）およびMirova Natural Capitalの少数株主持分の買収（（8.3）百万ユーロ）、Coficinéに対する持分９％の追加
取得（（2.4）百万ユーロ）、Natixis Partnersに対する持分13％の追加取得（（11.6）百万ユーロ）、Natixis Partners Españaに対する持分
５％の追加取得（（1.6）百万ユーロ）、Payplugに対する持分11％の追加取得（（4.4）百万ユーロ）、Dorval Financeに対する持分５％の追加取
得（（12.3）百万ユーロ）、Darius Capital Partnersに対する持分10％の追加取得（（1.1）百万ユーロ）、取得した現金12百万ユーロ（うち、
10百万ユーロはNatixis Investment Managersに係るもの、2百万ユーロはAzure Capitalに係るもの）、SFS事業部門に帰属するリテール・バンキ
ング企業のBPCEへの売却（2,705百万ユーロ）およびNatixis Brasilの売却（43百万ユーロ）。
- 非連結対象の関連会社に対する投資に関連するキャッシュ・フロー（395）百万ユーロ。WCM Investment Managersの持分取得に関連する（253.1）
百万ユーロおよびFiera Capitalに関連する（85.3）百万ユーロを含む。
- 満期保有目的資産に関連するキャッシュフロー（416百万ユーロ）。
(b) 株主から受け取った（株主へ支払った）キャッシュ・フローは、BPCEへ支払った配当金（1,737）百万ユーロおよびグループ外企業へ支払った配当金
（1,105）百万ユーロを含む。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は以下のとおり。
- 劣後債について支払った利息（85）百万ユーロ。
- 資本に計上された超劣後債について支払った利息（90）百万ユーロ。
(d) 2019 年12月31日時点で（231.8）百万ユーロにのぼるリース負債に関連するキャッシュ・フローを含む。
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連結財務諸表注記
注記1 表示の基礎 243 注記 ６ 会計原則および評価方法 263
1.1 ナティクシス が適用したIFRS基準書およびIFRIC解 243 6.1 金融資産（デリバティブを除く） 263
釈指針
1.2 連結財務諸表の表示 245 6.2 リース 265
1.3 年度末 245 6.3 償却原価で測定 され る資産およびその他の包括利 267
益を通じて公正価値で測定 され る資産の減損なら
びに貸出 コミットメントおよび 保証コミットメン
ト の 引当金
1.4 連結財務諸表注記 245 6.4 デリバティブ金融商品およびヘッジ会計 269
6.5 外貨建 取引 271
注記２ 2019 年１月１日現在におけるIFRS第16号の初度適 246 6.6 金融商品の公正価値 271
用による影響
2.1 初度適用の手続と影響 246 6.7 旧 GAPC の 資産に関する保証メカニズム 272
6.8 有形固定資産、無形資産（のれんを除く）および 273
投資不動産
注記 ３ 連結の方法および原則 247 6.9 売却目的で保有する非流動資産および 非継続事業 274
3.1 連結範囲 247 6.1 0 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債 274
3.2 支配の概念および 連結方法 247 6.11 負債 275
3.3 連結範囲 の変更 248 6.12 認識の中止 275
3.4 少数株主に付与されたプット・オプションの取扱 248 6.13 金融資産と金融負債の相殺 275
い
3.5 企業結合およびのれん 249 6.14 引当金および偶発負債 275
3.6 売却目的で保有する子会社 251 6.15 従業員給付 276
3.7 個別データの標準化およびグループ内取引の取扱 251 6.16 負債と資本の区別 276
い
3.8 ナティクシスの政府代行業務 251 6.1 7 株式に基づく報酬 277
3.9 海外 の子会社および支店の財務諸表の通貨換算 251 6.1 8 自己株式および自己株式に関連したデリバティブ 277
6. 19 受取報酬および受取手数料 277
注記 ４ 連結範囲 252 6.2 0 税金費用 278
▶.1 重要な事象 252 6.2 1 貸出コミットメントおよび保証コミットメント 278
▶.2 2019 年 １ 月 １ 日以降の連結範囲の変更 252 6.2 2 銀行破綻処理メカニズムへの 拠出 279
▶.3 子会社に対する持分 255 6.2 3 見積り と判断 の使用 279
▶.▶ パートナーシップおよび関連会社に対する持分 256 6.2 ▶ １株当たり利益 282
注記 ５ 組成された企業 258 注記７ 損益計算書注記 283
283
5.1 ナティクシスが取引を行ってい る組成された企業 258 7.1 金利差益
の範囲
5.2 非連結の組成された企業に対して有する関与 260 7.2 正味受取報酬および受取手数料 284
5.3 ナティクシスが 単にスポンサーとして関与してい 262 7.3 純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に 285
る非連結の組成された企業 係る損益
5.▶ 組成された企業に対する財務支援 262 7.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される 285
金融資産に係る損益
7.5 償却原価で測定される 金融 商品の認識中止 に 起因 286
する 純損益
7.6 その他の損益 286
7.7 営業 費用 286
7.8 貸倒引当金繰入額 287
7.9 その他の資産に係る損益 288
財務諸表中の税務費用と理論上の税務費用の調整
7.10 288
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注記1 1 リスク管理
注記 ８ 貸借対照表注記 289 349
11.1 自己資本
8.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産お 289 349
よび金融負債
11.2 信用リスクおよび取引相手方リスク
8.2 ヘッジ目的デリバティブ 293 349
11.3 市場リスク、全体的金利リスク、
8.3 金融資産と金融負債の相殺 295 351
流動性リスクおよび構造的な為替リスク
8.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される 298
金融資産
注記1 2 従業員数、人件費、報酬および従業員給付
8.5 貸借対照表に公正価値で計上されている金融資産 300 351
および負債の公正価値
8.6 12.1 従業員数
償却原価で測定される金融資産 313 351
12.2 報酬および従業員給付
8.7 金融資産に関するその他の情報 317 351
8.8 繰延税金資産および負債 319
注記1 3 資本管理
8.9 未収・未払勘定、その他の資産および負債 320 360
13.1 株式資本
8.10 有形固定資産および無形資産 321 360
13.2 資本管理
8.11 担保の差押えにより取得した資産 322 360
8.12 13.3 資本性金融商品 の発行
のれん 323 360
8.13 銀行預り金および顧客預り金
324
8.14 債務証券 注記1 ▶ コミットメント
324 361
8.15 劣後債務 325 1▶.1 保証コミットメント
361
8.16 引当金および減損 326 1▶.2 貸出コミットメント 363
8.17 金融資産および金融負債の契約上の満期別内訳 327
注記1 5 後発事象 365
注記９ 保険事業に関する注記 329
注記16 その他の情報 365
9.1 保険企業の連結 329
9.2 会計原則 16.1 ナティクシスが借手のリース契約 365
329
9.3 保険事業からの純利益 16.2 ナティクシスが貸手のリース契約 366
332
9.4 保険事業の投資 16.3 関連当事者 367
335
9.5 保険契約関連の負債
341
注記17 法定監査人の報酬 370
注記 10 セグメント報告
343
10 .1 資産運用およびウェルス・マネジメント 注記18 国別企業活動 371
343
10 .2 コーポレート ・バンキングおよび インベストメン 18 .1 2019 年12月31日現在の 国別企業活動 371
343
ト・バンキング
10 .3 保険 18.2 2019 年12月31日現在の 国別の純収 益、税引前利 374
344
益、税金 および 従業 員数
10.4 決済
344
10.5 金融投資 注記1 9 連結範囲比較情報 375
344
10.6 コーポレートセンター 19.1 2019 年12月31日現在の非連結企業 383
344
10.7 セグメント 情報 19.2 2019 年12月31日現在の非連結投資先 383
345
10.8 その他の 開示
348
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注記１ 表示の基礎
1.1 ナティクシスが適用したIFRS基準書およびIFRIC解釈指針
2002 年７月19日の欧州規則第1606／2002号によって要求されるとおり、ナティクシスは、2019年12月31日に終了した年度の連結財務諸
表を、同日現在欧州連合によって採択された国際会計基準（IAS）／国際財務報告基準（IFRS）および国際財務報告解釈指針委員会
(1)
（IFRIC）による解釈指針に準拠して作成した 。
(1) 欧州連合によって採択された基準書の全文は、ヨーロッパ委員会のウェブサイト（ http://ec.europa.eu/finance/company-reporting/ifrs-financial-
statements/index_fr.htm ）で閲覧することができる。
ナティクシスの連結財務諸表には、貸借対照表、損益計算書、当期純利益／（損失）およびその他の包括利益に係る計算書、株主資本
等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書ならびに財務諸表注記が含まれる。
比較目的で表示された 財務諸表は2019年３月15日にフランス金融市場庁（Autorité des Marchés Financiers：AMF）に提出された2018
年登録届出書の中でナティクシスにより公表されたものである。 目論見書の公表に関するEU規則第2017/1129号および目論見書に含まれ
る情報に関する委員会委任規則（EU）第2019/980号に従い、2018年３月23日にAMFに提出された2017年登録届出書の中で公表された2017
年12月31日に終了した年度の財務諸表が参考のために本登録届出書に組み込まれている。
ヨーロッパ委員会により2016年11月22日付で採択された新IFRS第９号「金融商品」が、2018年１月１日から遡及適用されていることに
注意する必要がある。
IFRS 第９号はIAS第39号に取って代わるものであり、金融資産と金融負債の分類および測定に関する新たな規則、金融資産に関する信用
リスクに基づく新たな減損モデル、マクロヘッジを除く新たなヘッジ会計の方法を定めている。なお、マクロヘッジについては、現在
IASBが別の基準案を検討している。
ナティクシスは、欧州連合が採択したとおり、IFRS第９号が認める選択肢を活用し、ヘッジ会計に関する同基準の規定を適用せず、
ヘッジ取引の認識に関してはIAS第39号を引き続き適用することを選択した。すなわち、マクロヘッジに関する一部の規定を除外した。
さらに、ヨーロッパ委員会は2017年11月３日、IFRS第９号「金融商品」とIFRS第４号「保険契約」を併せて適用するための、金融コン
グロマリット向けの特別な規定を定めるIFRS第４号の修正を採択し、2018年１月１日をもって発効させた。欧州の規則のもと欧州の金
融コングロマリットは、次の条件を満たす限りIFRS第９号の保険部門への適用を2021年１月１日（新IFRS第17号「保険契約」の発効
日）まで先送りできる：
・ コングロマリットの保険部門と他の部門との間で金融商品を譲渡していない（譲渡による影響を受ける両部門の純損益を通じて公
正価値で測定される金融商品を除く）
・ IAS第39号を適用する保険企業を表示している
・ 注記に特定の追加情報を提供している
IASB は2018年11月14日の会議で、IFRS第17号「保険契約」の適用日を１年延期し2022年１月１日とすることを決定した。また、2022年
１月１日からのIFRS第17号の適用に合わせるために、保険会社についてのIFRS第９号の一時的適用免除のスケジュールを延長する決定
もなされた。
ナティクシスは金融コングロマリットであるため、この規定を自己の保険事業に適用することを選択し、それら保険事業には引き続き
IAS第39号を適用する予定である。この措置が関係する主な企業は、Cofaceの保険子会社、Natixis Assurances、BPCE Vieとその連結対
象ファンド、Natixis Life、BPCE Prévoyance、BPCE AssurancesおよびBPCE IARDである。
2017 年11月３日の施行規則に従い当行グループは、保険事業とグループの他の事業の間の金融商品の譲渡のうち、譲渡側の企業におい
て認識中止がなされる譲渡を一切禁止するための必要な措置を講じた。ただし、この制約は、関係する両部門によって純損益を通じて
公正価値で測定される金融商品の譲渡については要求されない。
2019 年12月31日現在のナティクシスの連結年次財務諸表の作成に使用した会計原則および会計処理方法は、欧州連合で採択されたIFRS
に準拠して作成した2018年12月31日に終了した事業年度の連結財務諸表の作成に使用したものと同一であり、2018年度連結財務諸表注
記２「表示の基礎」（2018年登録届出書の第5.1章「財務データ － 連結財務諸表および注記」（訳者注：原文の章）に表示されてい
る。）に詳しく記載されている。ただし、2019年１月１日から適用されている以下の基準、修正および解釈指針を除く。
・ ヨーロッパ委員会により2017年10月31日付で採択された IFRS第16号「リース」 。同基準が、IAS第17号「リース」およびリース契約
の会計処理に関する解釈指針に取って代わる予定である。同基準は、特定の段階的適用条件に従って、2019年１月１日から遡及適
用することになった。
IFRS第16号のもとでは、リースの定義に、資産の識別と借手による資産使用権の支配が含まれている。IFRS第16号は主に、借手に
よるオペレーティング・リースの認識に影響し、借手は、貸借対照表上でリースを、資産の部では「使用権」に、負債の部では
「リース負債」に報告することが要求される。
IFRS第16号および関連する会計原則の初度適用に伴う影響は、それぞれ注記２および6.2に記載されている。
IFRS 解釈指針委員会は2019年を通して諸々のテーマについて分析を実施し、同基準の一定の側面を明確化する必要性を特定した。それ
らはとりわけ、一定の無期限リースの法的強制力のある期間と、移動不能な賃借設備改良部分の法的強制力のあるリース期間の評価に
対する影響に関係している。これらの問題に関するIFRS解釈指針委員会の最終決定は2019年11月26日に公表された。ナティクシスの財
務諸表に対するそれら決定の影響は現在評価中である。
・ IFRIC第23号「法人所得税務処理に関する不確実性」 がヨーロッパ委員会により2018年10月23日に採択され、2019年１月１日から強
制適用になった。この解釈指針は、適用する税務処理について不確実性が存在する場合の未払税金および繰延税金の認識と測定に
関する手続を明確にしている。報告企業が特定の税務処理について、施行されている税法に従って税務当局によって受け入れられ
るかどうか確信がない場合、問題の税務処理は不確実な税務処理にあたる。税務当局が特定の税務処理を受け入れる可能性が高く
ない場合、IFRIC第23号は、財務諸表において開示すべき不確実性の金額は、不確実性の解消について最善の予測を提供する方法を
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用いて推定しなければならないと述べている。この金額を決定するために、報告企業は、税務処理の最も可能性の高い金額または
期待値（すなわち、さまざまな想定されるシナリオの加重平均）をいずれか一方を使用できる。IFRIC第23号はまた、法人所得税の
不 確実性の評価を監視することを求めている。
それらの不確実性が当期税金資産または負債に関連しているのか、それとも繰延税金資産または負債に関連しているのかに応じ
て、税務上の不確実性は貸借対照表の「繰延税金資産」、「当期税金資産」、「繰延税金負債」および「当期税金負債」に認識さ
れる。
2019年１月１日時点でのIFRIC第23号の適用による、ナティクシスの期首株主資本の金額または財務諸表における法人所得税務処理
に関する不確実性の表示への影響はなかった。しかし、ナティクシスが適用している会計処理および測定方法がIFRIC第23号の要求
事項を遵守していることをより適切に文書化するために、法人所得税務処理に関する不確実性を収集し、分析し、監視するために
使用されるプロセスが見直された。
・ IAS第28号の修正「関連会社および共同支配企業に対する長期持分」 がヨーロッパ委員会により2019年２月８日に採択され、ナティ
クシスの財務諸表にも2019年１月１日から強制適用されている。長期持分とは、決済が計画されておらず、予見可能な将来に起こ
る可能性も低い項目であって、関連会社または共同支配企業に対する企業の純投資の一部を構成するものである。この修正は、関
連会社または共同支配企業に対する長期持分に相当する金融商品が持分法によって会計処理されていない場合、かかる金融商品に
IFRS第９号「金融商品」（減損に関する規定を含む）が適用されることを明確にしている。この修正によるナティクシスの財務諸
表への影響はなかった。
・ IAS第19号の修正「制度改訂、縮小または清算」 がヨーロッパ委員会により2019年３月13日に採択され、ナティクシスの財務諸表に
も2019年１月１日から強制適用されている。この修正は、制度の変更が行われた場合、過去勤務費用の金額と変更後の正味利息
は、変更日に使用された最新の数理計算上の仮定に基づき決定されると述べている。この修正によるナティクシスの財務諸表への
影響はなかった
・ 「IFRSの年次改善2015-2017年サイクル」と称する修正 がヨーロッパ委員会により2019年３月14日に採択された。この修正は、国際
会計基準の簡素化と明確化を目的とする年次改善プロセスの一環をなすものである。これにより、IFRS第３号「企業結合」、IFRS
第11号「共同支配の取決め」、IAS第12号「法人所得税」およびIAS第23号「借入コスト」の各基準書が修正された。
IAS第12号の修正（第57A項）は、IAS第32号のもとで資本に計上された金融商品に関係して支払った分配金およびクーポンの税務上
の影響を、分配金額の由来に応じて、その他の包括利益（OCI）の一部として損益に認識するかまたは資本に認識すると定めてい
る。したがって、当該金額が（IFRS第９号の定めるところによる）配当金として扱われるときは、税務上の影響は、配当金の支払
義務に関係する負債の認識時に損益に認識されなければならない。配当金に該当しないときは、税務上の影響は資本に計上され
る。
よって、2019年１月１日から永久超劣後債について支払われる利息は配当金に分類され、それに伴う節税効果はそれ以降損益に認
識される。当該金融商品の保有者に対するクーポンの支払いに係る節税効果は、それまで利益剰余金に計上されていた。損益計算
書に対する影響は2019年12月31日現在で47.6百万ユーロに達した。
「IFRSの年次改善2015-2017年サイクル」における他の修正は、ナティクシスの財務諸表に影響を及ぼさなかった。
・ IFRS第９号、IAS第39号およびIFRS第７号の修正「金利指標改革」 が2019年９月26日にIASBによって公表された。これらの修正は、
IFRS第９号およびIAS第39号のもとで定められているヘッジ会計の適用基準に係る例外を規定しており、金利指標改革の影響につい
て提供すべき情報を定めている。これらの修正は2020年１月15日にヨーロッパ委員会により採択された。適用日は2020年１月１日
に設定されており、早期適用も可能である。ナティクシスは2019年12月31日現在での早期適用を選択した。
これらの修正のもとでは、企業は、ヘッジ対象の将来キャッシュ・フローが「非常に可能性が高い（highly probable）」の要件を
満たしているかを評価する際に、ヘッジ対象および／またはヘッジ手段に関係して、その時点の指標利率は変わらないという仮定
を適用しなければならず、公正価値ヘッジおよびキャッシュ・フロー・ヘッジの有効性について事前テストを実施しなければなら
ない。これらの修正はまた、経過措置期間中において事後テストの結果が80％から125％の幅に収まらなかったときでも、ヘッジ関
係を維持することを認めている。ただし、ヘッジ関係の非有効性を引き続き損益計算書に認識することになる。さらにこれらの修
正は、企業は指標利率を基にヘッジ対象として指定したリスク要素が同指定がなされた日において個別に識別可能な否かを評価す
るだけでよいと規定している。
これらの修正は、当該改革に関係する不確実性が解消されるか、またはヘッジ関係がなくなるまで適用される。
これらのヘッジ契約はすべて、Bor（銀行取引金利）またはユーロ圏無担保翌日物平均金利（Eonia）の要素のいずれが組み込まれ
ており、本改革の影響を受けるとナティクシスは考えており、よって、規制の結果として実施されるべき契約の変更、適用すべき
代替指標、または暫定的な金利の適用期間について不確実性が残る限り、本修正の効果を享受できる。ナティクシスのデリバティ
ブ契約、貸出契約、および借入は、基本的にEuribor、EoniaおよびLiborのリスクに晒されている。ヘッジ目的のデリバティブは注
記8.2に表示されている。ヘッジ関係において使用されている金利スワップのほぼすべてが、BorまたはEonia指数に連動している。
金利指標改革から生じる不確実性は、注記6.23に表示されている。
ナティクシスは、2019年12月31日時点でまだ発効していない以下の基準については早期適用を選択していない。
・ IAS第１号およびIAS第８号の修正「重要性があるの定義」 がヨーロッパ委員会により2019年11月29日に採択され、2020年１月１日
から強制適用になる。これらの修正は、特定の情報の重要性のあるなしに関する評価を容易にし、かつ、財務諸表注記に表示され
る情報の妥当性を改善するために、「重要性がある（material）」という用語の明確化を図っている。
・ 「概念フレームワーク」の修正 がヨーロッパ委員会により2019年11月29日に採択され、2020年１月１日から強制適用になる。これ
らの修正の狙いは、複数の基準および解釈指針に関係する従前のフレームワークに対する既存の参照を、改訂された概念フレーム
ワークに対する参照に置き換えることにある。
・ IASBが2017年５月18日に公表した IFRS第17号「保険契約」 が、IFRS第４号「保険契約」を置き換える予定である。当初は2021年１
月１日に適用を開始し、2020年１月１日現在の比較情報を表示するとされていたが、本基準は2022年１月１日になるまでは発効に
ならないと考えられる。2018年11月14日の会合でIASBは実のところ、本基準の主な要素について明確にすべき点がまだ残っている
として、本基準の適用を１年延期することを決定した。IASBはまた、保険会社に対して認められているIFRS第９号の一時的適用免
除のスケジュールを調整し、2022年１月１日からのIFRS第17号の適用に合わせることも決定した。修正案の「公開草案ED/2019/4
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IFRS第17号の修正」が2019年６月26日に公表された。
IFRS第17号は、保険契約と裁量権のある配当付投資契約の認識、測定、表示および開示に関する原則を定めている。
これらの契約に基づく負債は、現在は歴史的原価で評価しているが、IFRS第17号のもとでは現在価値で認識しなければならなくな
る。したがって、保険契約は将来キャッシュ・フローに基づいて評価し、その際には、それらのキャッシュ・フローに関する不確
実性を考慮に入れるためにリスク・マージンも含めることになる。IFRS第17号はまた、契約上のサービス・マージンという概念も
導入している。これは、保険会社の未稼得利益をいい、これを被保険者へのサービスの提供に応じて取り崩すことになる。IFRS第
17号は、契約グループごとに見積もることを求めており、従前よりも細かいレベルでの計算を要求している。
こうした会計処理の変更が保険の非活動性の構成を変える可能性があるほか（特に生命保険に関する非活動性）、収益のぶれの増
大をもたらす可能性がある。
本基準の実施を巡り不確実性が依然残るものの（適用日、2019年６月26日に公表された公開草案における文言変更の可能性）、
BPCEグループの保険企業は同基準に起因する変更への対応を任務とするプロジェクト・チームを設置し、同基準が認める選択の検
証および文書化、モデリング、システムおよび組織的構造の適応、財務諸表の作成および移行戦略の策定、財務コミュニケーショ
ンならびに変更管理などの準備を進めている。
また、2019年12月31日現在の連結財務諸表を作成するために自己の金融商品を評価するにあたり、ナティクシスは、 2008 年10月 15
日に AMF 、フランス国家会計審議会（ Conseil National de la Comptabilité ：CNC）、フランス銀行委員会（ Commission
Bancaire ）およびフランス保険・相互保険統制当局（ Autorité de Contrôle des Assurances et des Mutuelles ：ACAM）によって
公表された勧告、ならびに 2008 年10月 31 日に IASB によって公表された「活発でなくなった市場における金融商品の公正価値の測定
および開示」と題されたガイドを考慮に入れた。これら２つの文書は、非流動的な市場における公正価値の決定のために判断を用
いることの重要性を指摘している。本勧告を受けてナティクシスは、観察可能なデータに基づくモデルを規則的に使用することを
中止した。
1.2 連結財務諸表の表示
本 連結財務諸表は、下記の注記３および６に示された評価および表示の原則に準拠して作成されている。
1.3 年度末
本連結財務諸表は、ナティクシスの連結範囲に含まれる企業の2019年12月31日現在の個別財務諸表に基づいている。
1.4 連結財務諸表注記
別途示された場合を除き、本注記において提供される数値の単位は百万ユーロである。
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注記２ 2019年１月１日現在におけるIFRS第16号の初度適用による影響
ナティクシスは 2019 年１月１日 に 、 IAS 第 17 号「リース」を置き換える IFRS 第 16 号「リース」の適用を開始した。 IFRS 第 16 号の規定は、
IAS 第 17 号と比較すると、 主に 借手によるオペレーティング ・ リースの認識 に影響を与える 。
IFRS 第 16 号のもとでは、リースの定義に は 、資産の識別と借手による 当該 資産 の使用権 の支配が 含まれている 。借手が使用期間を通じ
て 以下の ２つの権利を有する 場合に 支配が成立する：
・ 資産の使用から生じる経済的便益のほぼすべてを獲得する権利
・ 資産の使用方法を決定する権利
貸手の観点から見た場合、規定はIAS第17号と実質変わらなかったため、2019年１月１日現在で計上されたIFRS第16号の初度適用による
影響はなかった。
借手については、IFRS第16号は、リース資産の使用権を移転させるリース契約はすべて、貸借対照表に固定資産として計上し、対応す
る金融負債を負債の部に計上して、リース期間にわたり支払うべきリース料その他の支払を反映させるよう要求している。
従前のIAS第17号のもとでは、オペレーティング・リースは、借手によるリース資産の使用権が認識されることはなく、リース料は損益
に計上されていた。
IFRS 第16号が定める免除規定に従って、ナティクシスは、短期リース（12ヶ月未満）または少額の原資産に関連するリースの会計処理
を変更していない。これらのリースに関するリース料は、リース期間にわたり営業費用に費用計上される。ナティクシスは、IASBが
（結論の根拠において）提示している5,000米ドルの参考基準額を使用して少額資産の判定をしている。また、財務諸表に対する影響が
重大ではない場合は契約を除外するという選択した。とりわけ、車両のリース契約がそうした契約に該当する。
ナティクシスはまた、無形資産にはIFRS第16号を適用しないという同基準が提供する選択肢を利用した。
リース契約に適用している会計原則の詳細は、注記6.2に表示されている。
2.1 初度適用の手続と影響
ナティクシスの事業に鑑みると、IFRS第16号は概ね、事務所として使用するためにリースする不動産資産に適用されることになる。
ナティクシスは、本基準の初度適用に際して修正遡及法を選択した。この方法のもとでは、当該リースの残存期間に適した割引率を用
い、移行日時点の残存リース料を基にリース負債を測定する。2019年１月１日現在で残存期間が12ヶ月未満の契約は貸借対照表に認識
しないという選択肢が適用されている。また、当初直接費用は使用権の測定から除外されている。使用権は、同日に算定されたリース
負債の金額を用いて測定されている。
当初認識日においては、資産の価額が負債の価額と同一であるため、繰延税金は計上されない。繰延税金は、当初認識日以降に、使用
権およびリース負債に関する計上額の変動に起因して正味一時差異が生じた場合に認識される。
IFRS 第16号の適用によるナティクシスの株主持分の期首残高に対する影響はなかった。
2.1.1 2019 年１月１日現在のリース負債
2019 年１月１日、IFRS第16号のもとで連結貸借対照表の「未払勘定およびその他の負債」（注記8.9）に計上されたリース負債は13億
ユーロにのぼった。この金額は、同日現在で（IFRS第16号の定めるところによる）リース期間にわたり残存するリース料の割引後の価
額で構成されていた。当該日に使用された加重平均割引率は1.52％であった。
リース負債の影響は、2018年登録届出書における第5.1章「財務データ － 連結財務諸表および注記」の注記16.1に表示された、借手に
よるオペレーティング・リースおよびファイナンス・リースに関係する将来の最低支払リース料の認識に関する情報と比較することが
でき、例えば次の差異がある：
・ IFRS 第16号への移行日現在で既に締結されているが、原資産がまだ利用可能でない契約に基づくリース料は、使用権およびリース
負債の計算に含まれていない。しかしながら、これらのリース料は、オフバランスシートのコミットメントに含まれている。2019
年１月１日現在、それらのコミットメントは（350）百万ユーロにのぼった。
・ リース負債はIFRS第16号に従って、契約期間中に支払うリース料を割り引いて当初算定される。2018年12月31日現在のオフバラン
スシートのコミットメントに含まれているリース料は割り引かれなかった。2019年１月１日現在で観察された割引の影響は（104）
百万ユーロにのぼった。
・ リース負債は当初、VATを除くリース料に基づき決定される（当該VATが回収されるか否かを問わない）。しかし、2018年12月31日
現在のオフバランスシートのコミットメントとして計上されたリース料には、回収不能なVATが含まれている。
・ 少額資産に関する契約および短期契約（IFRS第16号への移行日時点で有効な短期規約を含む）は、IFRS第16号が定める適用免除規
定に従ってリース負債の計算から除外されている。しかし、2018年12月31日現在のオフバランスシートのコミットメントには短期
契約が含まれている。
契約満期別のリース負債およびオフバランスシートのコミットメントの内訳は注記16.1に表示されている。
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2.1.2 2019 年１月１日現在の使用権資産
2019 年１月１日現在の使用権資産の当初価額は12億ユーロにのぼり、「有形固定資産」（ 注記8.10参照 ）に計上されている。この価額
は、（i）リース負債の当初金額から（ii）IAS第17号に従って認識された2018年12月31日現在で存在していたリース料無料期間に対す
る引当金（初度適用日に戻入れの対象となり、使用権から減算される）を控除して得た額に相当する。
リース契約に関する特定の情報は注記16.1に表示されている。
注記３ 連結の方法および原則
3.1 連結範囲
ナティクシスの連結財務諸表には、ナティクシスおよびその主な子会社の財務諸表が含まれる。
ナティクシスの財務諸表に重要な貢献を行っている子会社のみが連結されている。
重要性は、ナティクシスの各事業分野に係る特定の閾値、および各企業によるナティクシス連結財務諸表への貢献の目的適合性につい
ての定性的評価に基づいて決定される。該当する主な閾値は以下のとおりである。
事業分野
貸借対照表上の総資産額 純収益 純利益
（単位：百万ユーロ）
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・
250 15 +/-2
バンキング
資産運用およびウェルス・マネジメント 60 5 +/-2
保険 60 5 +/-2
決済 60 5 +/-2
Coface およびコーポレートセンター 60 5 +/-2
上記閾値の例外として、また、EU規則第575/2013号の第19条を遵守するために、金融機関または付随サービス企業の定義に該当する企
業については、連結の閾値は10百万ユーロ（貸借対照表上の総資産額およびデリバティブを除くオフバランスのコミットメントの合
計）であった。
Natixis Assurances の範囲内でのミューチュアルファンドや不動産の保有に関しては、連結範囲に含める上で使用する重要性の閾値は
以下のとおりである。
・ 当該ミューチュアルファンドの総資産または帳簿価額がNatixis Assurancesの投資額の0.5％超であること
・ 連結の範囲外となった企業の総資産がNatixis Assurancesの総投資額の５％以下であること
連結範囲には、ナティクシスが独占的支配、共同支配または重要な影響力を行使しているすべての重要な企業が含まれる。IFRSは、独
占的支配、共同支配および重要な影響力の３つの種類の支配を定めている。存在する支配の種類の決定には、保有する議決権の識別に
限らず、分析対象となる複数企業の間に存在する経済的および法的関係の分析が含まれる。
支配力または重要な影響力を行使しているかどうかを決定するにあたり、ナティクシスは、既存の議決権および潜在的な議決権がいつ
でも行使可能または転換可能となっており、かつそれらが当該企業の関連性のある活動に対する影響力を与える場合は、それらを考慮
に入れている。潜在的議決権は、普通株式に対するストック・オプション、または債券の新規普通株式への転換によって生じる。しか
し、潜在的議決権は所有比率の算定においては考慮されない。ただし、当該潜在的議決権によって基礎となる株式に付随する経済的便
益を得ることができると結論付けられる場合を除く。
ナティクシスの連結企業の範囲は、当財務諸表の注記19に示されている。
所有比率および保有する議決権は、連結範囲内の企業それぞれに対して表示されている。所有比率は、ナティクシスが直接または間接
的に保有する、連結範囲内の企業の持分株式を表す。所有比率は、所有される企業の純資産に対するナティクシスの持分を決定する際
に用いられる。
3.2 支配の概念および連結方法
3.2.1 企業の支配
ナティクシスが支配する企業は、IFRS第10号に従い、全部連結法で連結されている。本基準書は、従来どおり支配された企業である
か、あるいは組成された企業（注記５参照）であるかどうかにかかわらず、すべての企業に適用される単一の支配モデルを定義してい
る。企業の支配は、以下の３つの累積的規準を用いて分析される。
・ 当該企業の関連性のある活動に対するパワー
・ 当該企業との関係に起因する、変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利
・ 当該企業が獲得する変動リターンに影響を与えるため、当該企業に対するパワーを行使する能力
議決権または類似の権利が当該企業のガバナンスの基礎となる場合、支配とは通常50％超の議決権の保有を意味すると考えられる。
そうでない場合、支配は判断を用いて、以下のような事実および状況をすべて考慮の上で決定される。
・ 当該企業の設立に関する目的、条項および状況
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・ 当該企業の関連性のある活動およびそれらの活動に関する意思決定プロセスの性質
・ 当該企業の関連性のある活動（すなわち、当該企業のリターンに重要な影響を及ぼす活動）の管理に対する、ナティクシスの意思決
定権（議決権、契約上の取決めなど）の範囲
・ 当該企業のリターンの変動性に対するエクスポージャー （他の投資家が受け取るリターンと比較して、ナティクシスが受け取るリ
ターンの重要性など）
・ 他の当事者が保有する権利 （離脱権、早期償還権、当該企業の解散に関する権利など）
これらの規準を検討した上で、当該企業の関連性のある活動の管理に対する意思決定権により、獲得する変動リターンに影響を及ぼす
ことができるとナティクシスが判断する場合、ナティクシスはIFRS第10号に定められている支配を有しており、当該企業は全部連結の
対象となる。
全部連結では、投資の帳簿価額が当該子会社の全資産および負債の価値総額に置き換えられる。
株主資本および損益における非支配持分は、貸借対照表、損益計算書ならびに当期純利益／(損失)およびその他の包括利益に係る計算
書で個別に表示される。
3.2.2 共同支配：共同支配企業および共同支配事業
ナティクシスは、契約上の取決めにより、当該企業の関連性のある活動に関する意思決定が、パートナーシップの支配を共有している
当事者の全員一致の合意を必要とし、かつ、各当事者が、他の当事者が当該取決めを支配することを妨げる能力を有する場合に、共同
支配を行使する。
IFRS 第11号は、パートナーシップを共同支配企業および共同支配事業の２つに分類している。
共同支配企業とは、当事者が当該企業に対する共同支配を行使し、当該企業の純資産に対する権利を保有するパートナーシップであ
る。共同支配企業は、持分法で連結される。持分法による連結では、所有者の財務諸表における投資の帳簿価額を、被所有企業の株主
資本および損益に対するナティクシスの持分に置き換えることが含まれる。投資は、この再評価額で、連結貸借対照表の資産側に「関
連会社に対する投資」として認識される。投資の取得原価と再評価額との差額は、貸借対照表の負債側では「株主資本（グループ持
分）」に認識され、連結損益計算書では「持分法による投資利益」における収益として、また、当期純利益／（損失）およびその他の
包括利益に係る計算書では「資本に直接認識された関連会社の損益に対する持分」における収益として、認識される。共同支配企業に
関するのれんは、帳簿価額に含まれている。
・ これらの投資は、客観的な減損の証拠がある場合には減損テストの対象となる。当該投資の回収可能価額が帳簿価額を下回る場
合、連結損益計算書の「持分法による投資利益」に減損が計上される。
持分法による被連結会社の損失のうちナティクシスに帰属する持分が、当該被連結会社に対する投資持分と同等またはそれを上回
る場合には、ナティクシスは被連結会社の将来の損失に対するその持分を考慮しないこととする。その場合、投資の価額はゼロと
表示される。関連会社におけるその後の損失は、ナティクシスが当該損失をヘッジする法的または黙示的義務を有する場合、ある
いはナティクシスが当該企業に代わり支払いを行っていた場合にのみ、引当金を計上する。
・ 共同支配事業とは、当該事業に対して共同支配を行使できる当事者が当該事業の資産に対する権利を有し、かつ当該事業の負債に
関する義務を負うパートナーシップをいう。共同支配事業に対する投資は、当該共同支配事業に対する持分すべて、すなわち、権
利を有する資産、負債およびその他の包括利益の各々に対するその持分を織り込むことにより計上される。これらの持分はその種
類ごとに、連結貸借対照表、連結損益計算書ならびに当期純利益／（損失）およびその他の包括利益に係る計算書におけるさまざ
まな項目に分けて計上される。
3.2.3 関連会社に対する重要な影響力
重要な影響力とは、持分を有する企業の財務および営業の方針に対する支配ではないが、それらの方針の決定に関与する力をいう。重
要な影響力は、ナティクシスが当該企業の議決権の20％以上を直接または間接的に所有している場合に存在すると推定される。IAS第28
号は、重要な影響力が行使される企業を関連会社と定義している。これらの企業は、共同支配企業（上記を参照のこと）に適用される
ものと同様の条項に従い、持分法で連結されるが、ナティクシスがIAS第28号において利用可能なオプションに基づき、損益を通じて公
正価値で測定される金融資産に分類しているプライベート・エクイティ投資を除く。
3.3 連結範囲の変更
すでに支配している企業に対するナティクシスの所有割合が増加する場合、追加持分の取得原価と当該日現在の当該企業の純資産に対
する取得持分との差額は「利益剰余金」に計上される。ある企業に対するナティクシスの所有割合が、当該企業に対する支配を喪失す
ることなくして低下する場合、売却価額と売却された持分の帳簿価額との差額は「利益剰余金」に計上される。
これまで（純損益またはその他の包括利益を通じて）公正価値で測定される金融資産に認識されていた企業から証券を複数回購入して
支配を獲得する場合、それは支配の獲得時に発生する２つの取引として表示される。
・ 純損益を通じて公正価値で測定される資産として従来認識されていた有価証券の処分
・ 支配獲得後に保有している全有価証券の取得
このような場合、のれんは、当該企業に対する支配の獲得日における、取得した資産および引き受けた負債の公正価値に基づき一度の
み算定される。
連結子会社の支配を喪失する場合、残余株式持分はすべて公正価値で測定され、処分に係る損益は連結損益計算書において「その他の
資産に係る損益」に認識される。
関連会社の処分に係る損益は、連結損益計算書の「その他の資産に係る損益」に表示される。
3.4 少数株主に付与されたプット・オプションの取扱い
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ナティクシスによる少数株主への プット・オプションの付与は、ナティクシスが直ちに行使可能なコール・オプションも保有している
場合を除き、当該オプションが行使されない限りにおいて、対象となる子会社に対するナティクシスの支配持分の決定に影響を及ぼさ
な い。
少数株主へのプット・オプションの付与は、当該プット・オプションがナティクシスによるコール・オプションの保有に関連してお
り、かつ当該コール・オプションおよびプット・オプションが基礎となる株式に付随する経済的便益に対する即時の権利を提供してい
る場合を除き、対象となる子会社に対するナティクシスの所有比率に影響を及ぼさない。
基礎となる株式に関連するリスクおよび便益をオプションの行使前にナティクシスに移転させない 少数株主へのプット・オプションの
付与は、当該オプションの行使価格の見積現在価値と同額の負債の認識を生じさせる。対応する受取債権は資本に計上され、非支配株
主持分からその帳簿価額が控除され、残りはグループ持分の利益剰余金から控除される。当該プット・オプションの行使価格の調整に
関連するその後の負債の変動は、グループ持分の連結利益剰余金に計上される。
プット・オプションの対象となる 非支配持分から生じた利益は、連結損益計算書の「当期純利益／（損失）の帰属：非支配持分」に表
示されている。
3.5 企業結合およびのれん
支配を生じさせる 企業結合に対しては、以下の会計処理が適用されている。
・ 2004年１月１日より前に実行されたものを 除く、 2010 年１月１日より前の企業結合については、改訂前のIFRS第３号。IFRSの初度適
用日においてナティクシスは、IFRS第１号「初度適用」が提供する、2004年１月１日より前になされた企業結合をIFRS第３号に従い
遡及的に修正再表示しない選択肢を選択した。
・ 2010年１月１日より後に発生した企業結合については、改訂後のIFRS第３号（以下「IFRS第３R号」）。IFRS第３R号は、取得日が
IFRS第３R号の適用日以降の企業結合に対し、将来に向かって適用すればよい。
IFRS 第３号およびIFRS第３R号のいずれに従っても、企業結合は取得法を用いて計上される。取得法のもとで、被取得企業の識別可能な
資産および負債は、その評価日現在の公正価値で測定される。
非支配持分およびのれんの測定に用いられる方法は、IFRS第３号とIFRS第３R号のいずれが適用されるかによって異なる場合がある。
・ 2010年１月１日より前に実施された企業結合に対してIFRS第３号を適用する場合
－少数株主持分は、購入日時点の公正価値で測定された被取得企業の識別可能な純資産に対する持分に基づいて決定される（部分の
れん法）。
－のれんは、企業結合の原価と、識別可能な資産、負債および偶発負債の正味公正価値に対する取得企業の持分との差額である。
・ 2010年１月１日より後に実施された企業結合に対してIFRS第３R号を適用する場合
－各企業結合について、ナティクシスは非支配持分を以下のいずれかに基づいて決定することを選択した。
－購入日時点の公正価値で測定された被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の持分。したがって、非支配持分に係る
のれんを認識しない（部分のれん法）。
－購入日時点の公正価値であり、結果として、当行グループの持分と非支配持分の両方に係るのれんを認識する（全部のれん
法）。
－したがって、のれんは（i）購入価格、購入日前に被取得企業に対して保有していた持分の購入日時点の公正価値、および非支配
株主持分の額（大半の場合は部分のれん法を用いて算定している。それ以外は全部のれん法を用いている）の合計と、（ii）購入
日時点の公正価値で測定された引受けられた資産および負債の純額の間の差額として決定される残余項目である。
正ののれんは、被支配企業に関連している場合、貸借対照表の資産側における別個の表示項目として計上される。正ののれんは、購入
日時点で、当該取得の恩恵を受けることが期待され、かつ償却されていない１つ以上の資金生成単位（CGU）に配分される。正ののれん
は、少なくとも年１回、および客観的な減損の証拠がある場合はその都度、減損テストの対象とされる。減損テストは、のれんを含む
CGU（またはCGUのグループ）の帳簿価額とその回収可能価額とを比較することにより行われる。
被支配企業の負ののれんは、「のれんの価値の変動」として直ちに損益に認識される。
関連会社または共同支配企業に関連するのれんは、それが正ののれんである場合には資産項目である「関連会社に対する投資」の帳簿
価額に含まれるが、その後償却することはできない。当該のれんについては、少なくとも１年に１回減損テストを実施する。負ののれ
んである場合には、「持分法による投資利益」として直ちに損益に認識される。
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共同支配のもとで実施される企業結合の特定事例
共同支配下にある企業または事業の間における結合は、いくつかの事業が結合され、かつすべての利害関係のある当事者（企業または
事業）が、結合前後の比較的長い期間にわたり同じ当事者によって最終的に支配されているような結合であると解釈される。かかる結
合は、IFRS第３R号の適用範囲に含まれない。
共同支配下における企業結合の会計処理がIFRS第３R号で明確化されていないなかで、ナティクシスはかかる取引に過去の帳簿価額に基
づく方法を適用している。この方法では、支払われた価格と、被取得企業の資産および負債の過去の帳簿価額に対するナティクシスの
持分の間の差額が、株主資本からの控除として計上される。事実上、この方法を用いるにあたり、パーチェス法の適用により生じるの
れんおよび評価差額が株主資本から控除される。
用いられる 帳簿価額は、取引の完了日時点における最終的な親会社の連結財務諸表に示された額である。
ナティクシスが支配する２つの企業が関与する取引、および、ナティクシスが支配する企業とBPCEが支配する企業が関与する取引は、
共同支配企業により実施された取引と見做される。
2006 年にナティクシスの設立をもたらした取引の測定および認識に適用される原則
CNCE によってナティクシスに拠出された資産は、以下の２つの異なる区分に該当する。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングならびにサービス子会社に対する持分
・ Caisses d’ Epargne の株式資本に対する権利を付与する 協調投資証券 （c ertificats ▲oopératifs d’ investissement ： CCI ）の一部
両方の資産区分に関して連結目的で用いられる拠出価額は、EUにおいて採択されたIFRSに準拠して修正再表示された、CNCEの連結財務
諸表におけるこれらの資産の帳簿価額である。
当行グループの構造に影響を及ぼし、ナティクシスの設立につながったその他の取引は、連結目的上、IFRS第３号に従い、パーチェス
法により会計処理された。
上述の2006年12月31日の企業結合に関連して発生したのれんは以下のように会計処理された。
拠出を受けた企業に係るのれん
拠出はIFRSに基づく正味帳簿価額で認識されたため、拠出されたさまざまな資産および負債に係る評価調整額は計上されていない。取
得コストが持分の実質価値を考慮している一方で、拠出はその正味帳簿価額で認識されたため、取得コストと拠出された企業の純資産
に対する当行グループの持分の間の差額は、IFRS第３号における意味の範囲内でのれんに相当しない。観察された各差額は「利益剰余
金」に認識された。
この点において、2006年12月31日現在で3,170百万ユーロが株式発行差金に計上された。
その他の取引に係るのれん
企業結合により発生したのれんは484百万ユーロであり、その内訳は、旧IAMGに係る229百万ユーロ、旧IXIS CIBに係る21百万ユーロお
よび旧Novacréditに係る８百万ユーロ、ならびにCaisses d’ épargne のCCI（190百万ユーロ）およびBanques PopulairesのCCI（36百万
ユーロ）に関連する「関連会社に対する投資」に計上されたのれんである。
この後、旧IXIS CIBに関連するのれんは全額が評価減された。
2013 年度における協調投資証券の売却を考慮すると、関連するのれんは、もはや連結貸借対照表に含まれない。
その他ののれん
2019 年度、のれんは、為替換算調整額（34百万ユーロ）を除き、61百万ユーロ増加した。
減損テスト
のれんのすべての項目は、配分された資金生成単位（CGU）の使用価値に基づいて減損されている。2014年６月に上場企業となった
CofaceのCGUについては、ナティクシスの中核事業を構成せず、資産に基づいて管理されており、使用価値は過年度と同様に、株価収益
率や株価、ブローカーの目標価格など市場データを用いたその他のアプローチにより補完された。平均評価額は、各アプローチを加重
平均して算出されているが、各アプローチの重み付けは前年度から変化はなかった。
BPCE へのリテール・バンキング企業の売却後、これらの企業に関連するのれんで、旧「専門金融サービス」のCGUに配分されていたもの
はナティクシスの貸借対照表に計上されていない。2019年12月31日現在で、旧「専門金融サービス」のCGUは、「決済」のCGU、「資産
運用およびウェルスマネジメント」のCGU（従業員貯蓄制度事業部門）、「コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキ
ング」のCGU（映画業界金融事業部門）の３つのCGUに分割された。BPCEに売却されなかった企業に関連するのれんは、これらの３つの
CGUに均等に再配分された。
使用価値は主として、ナティクシスが策定した５年間の中期事業計画に基づき、当該CGUからの見積将来キャッシュ・フローを割引くこ
と（DCF法）により算定される。
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以下の仮定が使用された。
・ 見積将来キャッシュ・フロー：事業分野が策定し、2020年予算策定プロセスの一環として更新された複数年計画から抽出された予測
データ
・ 永久成長率：すべての評価額に対して2.5％
・ 割引率：各CGUについて個別の率を使用：資産運用およびウェルス・マネジメントは9.1％（2018年度は8.7％）、CIBは11.4％（2018
年度は10.6％）、保険は10.6％（2018年度は10.2％）、Cofaceは9.2％（2018年度は9.3％）、決済は6.9％。
割引率は、以下を考慮して決定された。
・ 保険および決済のCGUについては、無リスクである10年物フランス国債の利率に係る期間10年の平均、資産運用およびウェルス・マ
ネジメントならびにCIBのCGUについては、10年物フランス国債と米国債の利率の期間10年の平均。その後、CGUの代表的な企業のサ
ンプルに基づいて計算されたリスク・プレミアムがこれらの利率に加算される。
・ CofaceのCGUについて、使用する基準金利は、他のCGUと類似する方法に従い、保険およびファクタリング活動に関して同等の企業の
サンプルを使用して決定された。
これらのテストの結果、2019年12月31日現在で認識した減損損失はない。
永久成長率を 50 ベーシスポイント 低下させ、かつ 割引率を30ベーシスポイント上昇させると（2012年から2019年にわたり観察された過
去の１年ごとの変動に基づく仮定）、CGUの使用価値が以下のとおり減少する。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメントのCGUについて、(9.7)％
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングのCGUについて、(3.9)％
・ 保険のCGUについて、(7.8)％
・ 決済のCGUについて、(12.9)％
・ CofaceのCGUについて、(4.3)％
その場合でも、これらのCGUについて減損損失を認識する必要はない。
同様に、重要な仮定の変化に対する将来の事業計画キャッシュ・フローの感応度は、CGUの回収可能価額に重大な影響を及ぼさない。
・ 資産運用およびウェルス・マネジメントについて、「株式」市場が10％下落すると（すべての年を通じて一律の下落）、当該CGUの
回収可能価額に６％の負の影響を及ぼすが、減損損失の認識には至らない。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングについて、ドルまたは流動性コストの上昇に対する感応度が正味収
益に及ぼす影響は限定的であり、減損の計上には至らない。
・ 保険については、生命保険の主な感応度ベクトルは金利だが、各種措置を講じてその影響の軽減を図っている（投資の分散や準備金
等）。したがって、損益計算書への影響は限定的であり、当該CGUの価額は著しい影響を受けない。
非生命保険については、主な感応度ベクトルは損害率であり、これは概ね合算比率を通じて測定される。ナティクシスの戦略計画
「新次元」は合算比率を94％未満に設定している。毎年この比率が１ポイント悪化しても、当該CGUの価額の下落幅は３％にとどま
り、減損への影響は生じない。
・ 決済については、当該CGUは事業活動に関して多様な事業モデルを有している。一方は、長年にわたり大量の活動（および電子決済
において力強いモメンタム）を生んできたBPCEグループ・ネットワークに対し長期にわたりサービスを提供してきた決済事業で、も
う一方は、多種多様な商品（デジタル化証券や商業ソリューション、eコマース、企業の労使協議会向けのソリューションなど）を
グループの顧客と外部の両方に提供しているフィンテック企業のポートフォリオである。この事業モデルに伴う利益の振れ幅は低
い。
・ Cofaceについては、主な感応度ベクトルは損害率である。2019年度のこの比率の予想水準はおよそ45.6％である（再保険控除後）。
2020年以降のすべての年に関するDCF計算に用いた仮定について損害率を１ポイント上昇させても、多基準による平均価額への影響
はおよそ３％にとどまり、当該CGUについて減損を認識する必要は生じない。 さらに、2019年の最低価格で評価した場合、様々な方
法による加重平均評価額への影響は非常に限定的である（(1)％未満）。
3.6 売却目的で保有する子会社
ナティクシスが12ヶ月以内の期間に売却を意図し、買手を積極的に探している被支配企業の資産および負債は、連結貸借対照表におけ
る２つの個別の表示項目において、非流動資産および負債として区分表示されている。
2018 年９月にナティクシスが専門金融サービス部門に属するファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融および有価証券
サービスの事業部門を2018年12月31日付でBPCEに売却する予定であることが発表された後、ナティクシスは当該子会社を引き続き全部
連結し、IFRS第５号「売却目的で保有する非流動資産および非継続事業」の規定に従い、「売却目的で保有する非流動資産」および
「売却目的で保有する非流動資産に係る負債」の２つの別個の貸借対照表表示項目において、それらの企業の資産および負債を合算し
て計上した。この取引は2019年第１四半期に完了したため （注記3.6および4.1参照） 、これらの子会社は2019年12月31日現在のナティ
クシスの連結範囲に含まれなかった。
ナティクシスはまた、子会社のNatixis Brazilの売却交渉を開始した。2018年12月31日現在で、この全部連結会社の資産および負債
は、当該金額が重要ではなかったため、IFRS第５号に従って、売却目的で保有する非流動資産および売却目的で保有する非流動資産に
係る負債に認識されていなかった。この取引は完了したため （注記4.2参照） 、この子会社は2019年12月31日現在のナティクシスの連結
範囲に含まれなかった。
3.7 個別データの標準化およびグループ内取引の取扱い
連結に先立ち、連結範囲に含まれる会社の個別財務諸表は、以下に述べるナティクシスの会計方針と整合させるため、必要に応じて修
正再表示される。
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全部連結されている企業間の内部取引が貸借対照表および損益計算書に与える影響は消去される。持分法により連結されている企業の
内部損益は、共同支配企業または関連会社に対するナティクシスの持分割合に応じて消去 され ている。
3.8 ナティクシスの政府代行業務
2008 年改正財政法第 121 条（ 2008 年 12 月 30 日第 2008-1443 号）によって改正された 1997 年改正財政法第 41 条（ 2007 年 12 月 29 日第 97-1239
号）、 2014 年改正財政法第５条（ 2014 年 12 月 29 日第 2014-1655 号）、ならびに 2017 年５月 10 日にフランス政府との間で交わされた契約に
従い、ナティクシスはフランス政府による一定の公的手続を代行管理しており、主として政府開発援助の枠組内で行われる外国への貸
出および資金援助、外国への非補助金型の融資、「民間セクターの支援および研究のための基金（ Fonds d’Études et d’Aide au
Secteur Privé ）」に基づく資金援助、ならびにフランス政府によって保証された輸出信用に係る金利の固定化から成っている。これに
関連する取引は、政府保証が付いているものも含め、財務諸表において区別して認識されている。政府およびその他の関連する債権者
は、これらの政府代行業務に割当てられた資産および負債に対する特定の権利を有する。これらの業務に関連する当行の資産および負
債は、貸借対照表においてこれらの業務に関連する各表示項目を示すことで識別されている。
3.9 海外の子会社および支店の財務諸表の通貨換算
ナティクシスの連結財務諸表はユーロ建てで作成されている。
機能通貨がユーロでない 海外の子会社および支店の貸借対照表は、取引日の為替レートで換算される株式資本、剰余金および資本の配
分を除き、決算日の為替レートで ユーロに 換算されている。 機能通貨がユーロでない 海外の子会社および支店の損益計算書は、当年度
の平均為替レートで換算されている。結果として生じる貸借対照表と損益計算書の両方の項目に係る為替換算差損益は、資本におい
て、グループ持分に帰属する部分については「為替換算調整額」、第三者に帰属する部分については「少数株主持分」に認識されてい
る。
企業の全部または一部が売却される場合や、企業が資本を返済する場合には、為替換算差損益は、リサイクル可能なその他の包括利益
に「為替換算調整額」のもと認識された為替換算差額の累積額に応じて損益として分類変更される。
ナティクシスは、 IFRS 第１号のもとで初度適用時に利用可能なオプションを用いること、すなわち 2004 年１月１日現在で存在した為替
換算調整額の累積残高を利益剰余金に振替えることを選択した。海外の企業が後に売却された場合、当該処分に係る損益には、 2004 年
１月１日より後に発生した為替換算差損益のみが含まれる。
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注記 ４ 連結範囲
4.1 重要な事象
専門金融サービス事業部門（SFS）企業のBPCE S.A.への譲渡
2018 年９月12日、ナティクシスとBPCEは、ナティクシスがそのファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融、有価証券サー
ビスの事業部門を27億ユーロでBPCE S.A.へ売却する予定であることを発表した。
この取引は非常に可能性が高いと考えられたため、当該事業活動は、ナティクシスの2018年12月31日現在の連結財務諸表においてIFRS
第５号に従って認識された。その結果、被譲渡企業のグループ内相殺消去後の資産および負債と、ナティクシスの被譲渡事業活動（大
半がEuroTitresに関係するもの）に関連する資産および負債は、単一の貸借対照表科目（売却目的で保有する資産および負債）の中で
再分類された。合算すると、これらの資産は2018年12月31日現在、合計25,646百万ユーロであった（うち150百万ユーロは無形資産で、
28百万ユーロはのれん）。関連する負債は2018年12月31日現在、9,737百万ユーロにのぼった。
確定した日程に従い、停止条件の解消をもって、子会社株式とEuroTitresの資産および負債は、2019年３月31日に譲渡された。
子会社の支配は当該期間にわたり徐々にBPCEに移転された。それと同取引に固有の他の特性が組み合わさったことを受けて、2019年１
月１日に支配の喪失が遡及的に認識された。したがって、ナティクシスは、BPCEへ売却した子会社が当該処分前の第１四半期中に生成
した収益を、2019年上半期の連結財務諸表に織り込まなかった。
税金および少数株主持分控除後の取引による収益合計は586百万ユーロにのぼった。これには、総キャピタル・ゲイン697百万ユーロ、
税効果（78）百万ユーロ、少数株主に譲渡された（33）百万ユーロが含まれる。また、この取引の結果、CEGCポートフォリオからの売
却可能資産に係る未実現損益の純損益を通じたリサイクル（70）百万ユーロ、未実現ヘッジ・デリバティブ損益106百万ユーロ、および
確定給付制度に関する再評価調整額２百万ユーロが生じ、合計38百万ユーロが「資本直入された損益」に計上された。
NIT 紛争
2019 年12月18日、フランスの独占禁止機関であるAutorité de la Concurrenceは、フランスの歴史ある食事券会社４社に対して価格操
作を理由に合計415百万ユーロ近くにのぼる罰金を課すとの報道発表を自己のウェブサイトに掲載した。
財務レベルでは、ナティクシスに科された罰金は83.3百万ユーロとなった（うち4.4百万ユーロはNatixis Intertitresが単独で課さ
れ、残りはナティクシスに支払責任がある）。
当該罰金の発表直後に、ナティクシスは同競争当局がそうした判断を下したことを認めたが、競合他社と協調したとの起訴事実をすべ
て否定し、同決定は事実無根であり全くもって不当であると考え、同決定に非常に驚いていると発表した。ナティクシスはこの決定に
対して異議を申し立てる予定であり、抗弁において異議を申し立てるにあたり論拠がいくつもあると考えている。
ナティクシスは、如何なる損害も与えてなければ、規制の違反も犯しておらず、この点に関して確固とした論拠があると考えているた
め、こうした状況に鑑みて、2019年12月31日現在、これに関連する引当金は計上されなかった。
BPCE グループ、ナティクシスおよびLa Banque Postale間の提携
BPCE グループ、ナティクシスおよびLa Banque Postaleは2019年12月19日、フランスにおける各々の資産運用事業の一部を事業提携の一
環として統合する計画を発表した。
同計画では、社会的責任投資（SRI）の原則を完全に遵守する組織の創造を目指し、Ostrum Asset ManagementとLBP Asset Management
のユーロ債券およびクレジット運用事業ならびにOstrum Asset Managementにおける保険運用事業を統合することが予定されている。
ナティクシスはこの将来の共同支配企業の55％を（子会社のNatixis Investment Managersを通じて）所有し、LBPが45％を（子会社の
LBP Asset Managementを通じて）所有し、バランスのとれた統治体制の確立を図る予定である。
4.2 2019 年１月１日以降の連結範囲の変更
2019 年１月１日以降 に計上された連結 範囲の主な変更 は、2019年第１四半期における、旧専門金融サービス部門に所属する企業
（Natixis Financement、FCT Pumacc、Natixis Factor、Midt Factoring、Compagnie Européenne de Garanties et Cautions (CEGC)、
Natixis Lease、Co-Assur、Cicobail、Natixis Lease Immo、Lease Expansion、Natixis Bail、Natixis Energeco、Natixis Lease
Madrid、Natixis Lease Milan、Natixis LLD、Oceor Lease Tahiti、Oceor Lease Nouméa、Oceor Lease Réunion、Natixis Car
Lease、Sud-Ouest Bail、SAS Immobilière Natixis Bail、BatileaseおよびInter-Coop）のBPCE S.A. への売却に関係していた（前掲参
照）。
その他の範囲の変更は以下に表示されている。
4.2.1 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
新たに連結対象となった企業
・ 2019 年第２四半期に Natixis Holdings (Hong Kong) Limited が取得した、 M&A アドバイザリー会社の Azure Capital 。次の企業 が 連
結範囲に追加 され た ：Azure Capital Holdings Pty Ltd 、 Azure Capital Securities Pty Ltd 、 The Azure Capital Trust および
Azure Capital Limited 。ナティクシスは、 IFRS 第 10 号 に従って 、これらの企業に対 する 支配を行使しており、これらの企業を全部
連結している。 この取 引の結果、部分のれん法を用いて算出すると、 2019 年 12 月 31 日現在で 11.6 百万ユーロののれんが生じた。ナ
ティクシスはまた、少数株主持分に 係る プット ・ オプション 9.1 百万ユーロ を 保有している。
・ 2019 年第２四半期における Natixis Holdings (Hong Kong) Limited （ Azure Capital に対する持分を有する持株会社）の連結
・ 2019 年第 ４ 四半期における Saudi Arabia Investment Company の 創設 および連結
連結対象から除外された企業
・ 2019年２月６日付のNatixis Brasilの売却
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・ 2019年第１四半期 、 証券化ビークルFCT Natixis Export Credit Agency を連結対象から除外した。
・ Nexgen Reinsurance Designated Activity Company の清算を受けて 2019 年第 ３ 四半期 に 同社を連結 対象から除外した。
持分比率の変動
・ 2019 年第２四半期、Natixis Coficinéに対する所有持分が、役員から株式を買戻し、かつ無償株式割当制度の導入後にIFRS第２号
を適用した結果、91％から100％へ上昇した。
・ 2019 年第２四半期、Natixis Partnersに対する所有持分が、役員から株式を買戻し、かつ無償株式割当制度の導入後にIFRS第２号
を適用した結果、87％から100％へ上昇した。
・ 2019 年第３四半期、 Natixis Partners Spain に対する所有持分が、役員から株式を買戻した結果、75％から80％へ上昇した。
4.2.2 資産運用およびウェルス・マネジメント
新たに連結対象となった企業
・ 2019 年第２四半期における資産運用・投資 顧問 会社の Massena Partners の取得。次の企業 が 連結範囲に 追加された ： Massena
Partners S.A. 、 Massena Wealth Management SARL および Massena Partners フランス 支店 。ナティクシスは、 IFRS 第 10 号 に従って 、
これらの企業に対 する 支配を行使しており、これらの企業を全部連結している。 この 取引の結果、部分のれん法を用いて算出する
と、 2019 年 12 月 31 日現在で 42.1 百万ユーロののれんが生じた。ナティクシスはまた、少数株主持分に 係る プット ・ オプション １ 百
万ユーロ を 保有している。
・ 持分比率が規制上の閾値を超えたため、 2019 年第２四半期、証券化ビークルの Purple Finance CLO 2を連結。
・ H20が 創設 または取得した資産運用会社のH2O AM France、H2O AM Monaco、H2O Asia、Prometheus Wealth Management、Arctic
Blue Capital Management Ltd、Arctic Blue Capital Ltd、Poincaré Holding Ltd および Poincaré Capital Management Ltdを連
結。
・ Natixis Investment Managers は 2019 年 ５ 月、カナダ の 大手独立系 上場 販売 会社である Fiera に対する持分 11％ を 取得した 。この投
資は、 Natixis IM の完全所有会社である 持株会社の Natixis IM Canada Holdings Ltd が 実施したもので 、現在は連結対象になって
いる。
・ Seeyond および Mirova の米国事業の 再編のため 、 2019 年第 ２ 四半期 に Mirova US LLC を連結。 Seeyond の米国事業は Natixis Advisors
LP によって 連結 される 一方、 Mirova の米国事業は、 Mirova の完全所有会社である 新会社 Mirova US に へ譲渡された。
・ AEW Capital Management LP は、アジアにおける事業拡大を目的に新会社の AEW Japan Corporation を日本に設立した。この完全 所
有会社は 2019 年６月末に連結範囲に 追加され た。
・ AEW Capital Management LP は、新たな 複数の ファンドの運用に従事する次の 複数の 法的組織を創設した： AEW Partners Real
Estate Fund VIII 、 AEW Senior Housing Investors III 、 AEW Senior Housing Investors IV および AEW Value Investors Asia
III 。これらの 企業 は AEW Capital Management LP の完全所有会社であり 、 2019 年 ６ 月末に連結範囲に 追加された 。
・ 持分比率が規制上の閾値を超えたため、第 ４ 四半期、次のファンドを連結 ：Thematics Meta Fund 、 Thematics AI および Robotics
Fund 。
・ 外国株式への テーマに 即した 投資におけるナティクシスの 主要 パートナー となることを意図して、 Thematics Asset Management を
2019 年に創設し、 2019 年第４四半期に連結。 Natixis Investment Managers も少数株主 持分 （60％） に係るプット ・ オプション 30.2
百万ユーロを保有している。
・ 外国 のインフラ投資におけるナティクシスの指定パートナー となることを意図して、 Vauban Infrastructure Partners を 2019 年に
創設し、同年第４四半期に連結。
・ アジアで の更なる 事業拡大を 目的に 、Ostrumは20 10 年、香港において新会社Ostrum AM Hong Kong Ltdを創設し、2019年第４四半期
に連結した。
・ 2019 年第 ４ 四半期、 AEW European Value Partners ファンド のために資金調達の手配を行う AEW Promote LP Ltd を連結。同社を通じ
て AEW は、ファンドの運用成果に応じ た利息収益を回収する。
・ AEW Capital Management が米国に おいて最近設定し た AEW Partners Real Estate IX ファンドの運用を 行う AEW Partners Real
Estate Fund IX, LLC を 2019 年第４四半期に連結。 AEW Capital Management が資本の 100％ を 所有している。
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持分比率の変動
・ 2016年12月に創設されたSociété des Cadres DNCA設立に関する株主契約の規定に従 って 、2019年１月１日、DNCA Financeに対する
同組織の所有比率が９％から12％へ上昇した。その後、DNCA Finance および その子会社（DNCA Courtage、DNCA Luxembourg および
DNCA Financeミラノ 支店 ） に対する 持分比率は82％から79％へ低下した。
・ Natixis Investment Managersは2019年第１四半期、 国際 市場でのプライベート ・ エクイティに関するノウハウを強化するために、
Euro-PE、Caspian Private Equity および Eagle Asiaから成る３社のプライベート ・ エクイティ関連会社を傘下におさめ、資産運用
会社Flexstone Partners SASの 設立を完了した 。
この計画 に基づき 、Caspian PE は Flexstone Partners SAS に拠出された 。Caspian PEの経営陣は同社の株式を一部所有していた
が、Flexstone Partners SASに対する一定の持分比率とそれらの株式を交換した。Natixis Investment ManagersもFlexstone
Partners SASの株式を一部、同社のヨーロッパの経営陣 に 売却した。これら の様々な 取引の 後 、Flexstone Partners SAS に対する
Natixis Investment Managersの2019年３月31日 現在の持分は、 2018年12月31日 現在の 100％ に対し、 84％ と なった。
・ Dorval Financeに対する持分比率は2019年第４四半期、 会社 経営陣から株式 の買い取りを行った 結果50％から55％へ上昇した。
・ Darius Capital Partnersに対する持分比率は2019年第４四半期、 会社 経営陣から株式 の買い取りを行った 結果60％から70％へ上昇
した。
・ Mirova Natural Capital Limitedおよびその支社に対する持分比率は2019年第４四半期、 会社 経営陣から株式 の買い取りを行った
結果51％から100％へ上昇した。
連結対象から除外された企業
・ 2019年第１四半期、持分比率が規制上の閾値を下回ったため、Mirova Global Sustainable Equity Fundを連結対象から除外した。
・ ファンドの シード・マネー投資 が全額 返済 されたことを受けて、2019年３月31日にOstrum Multi Asset Global Incomeを連結対象
から 除外 した。
・ 2019年第３四半期、Natixis Global Associates Germany および Natixis Global Associates Australiaを清算後に連結対象から除
外した。
・ 2019年第３四半期、持分比率が規制上の閾値を下回ったため、ASG Managed Futures および DNCA Archer Mid-Cap Europe の ファンド
を連結対象から除外した。
・ 2019年第２四半期にFiera にて締結された 投資 契約 に従い、2019年第３四半期、次の企業をFiera Capitalへ売却：Natixis
Investment Managers Canada Corp.、Natixis Investment Managers Canada LP、Natixis Investment Managers Capital
Corporation、Natixis Investment Managers Canada Limited。
・ 2019年第４四半期にAEW Partners IV Inc. および MC Donnelの 企業を 清算後 に 連結対象から除外した。
4.2.3 保険
新たに連結対象となった企業
・ 持分比率が規制上の閾値を超えたため、 2019 年第３四半期、 NA Financement de l ’économie - Immocorp II ファンドを連結 した 。
連結対象から除外された企業
・ 持分比率が規制上の閾値を下回ったため、 2019 年第１四半期、 Ostrum Ultra Short Term Bonds Plus SI (C) EUR ファンドを連結対
象から除外した。
・ 持分比率が規制上の閾値を下回ったため、2019年第２四半期、次のファンドを連結対象から除外した：Fructifonds Profil 6、
Fructifonds Profil 9および ABP Vie Mandat FCPI。
4.2.4 決済
新たに連結対象となった企業
・ 2019年第１四半期、Titres Cadeaux に対する持分 50％をLa Banque Postaleから取得（ これにより、所有 比率 は 100％になった）。
Titres Cadeauxは、複数の店舗で利用できるギフトカード および 商品券を 製造 し、個人 顧客や 労使協議会へ販売している。ナティ
クシスは、IFRS第10号 に従って 、この企業に対 する 支配を行使しており、こ の 企業を全部連結している。 この 取引の結果、2019年
12月31日現在で10.2百万ユーロののれんが生じた。
持分比率の変動
・ Payplugに対する持分比率は、2019年第２四半期および第４四半期に おいて 創業者 の 株式 を買戻し 、また2019年第４四半期に実施さ
れた増資をNatixis Paiement Holdingが全額引き受けた結果、84％から99％へ上昇した。
・ 2019年第４四半期、Lakoozに対する持分 比率は 、役員 の 株式を買戻し、かつ 無償株式 割当制度を2017年に導入し2019年末に実施し
た後にIFRS第２号を適用した結果、96％から100％へ上昇した。
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4.2.5 Coface
新たに連結対象となった企業
・ 2019年第１四半期、Cofaceギリシャ 支店 を連結した。
・ 2019年第２四半期、スロベニアにて信用保険を専門に手掛けるCoface PKZを取得。 この 取引の結果、部分のれん法を用いて算出す
ると2019年12月31日 現在 で負ののれん4.7百万ユーロが生じ、損益に認識 され た。
再編
・ 2019年第１四半期、 ルクセンブルク支店 の業務 は Coface Belgium に 吸収 され た。
・ 2019年第１四半期、Coface Latvia Insurance の支店 業務 は LEID- 支店に 吸収 され た。
4.2.6 コーポレートセンター
連結対象から除外された企業
・ 2019年12月27日、Natixis Investment Corp.の清算。
4.3 子会社に対する持分
4.3.1 重要な非支配持分
2018 年 12 月 31 日現在 と 同様 、 2019 年 12 月 31 日現在 で、 当行グループが非支配持分を保有していた重要な主な子会社は Coface であった。
2019 年 12 月 31 日現在
2019 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ） 非支配持分 企業の財務情報要約
非支配持分 非支配持
非支配持 に対する支 分の株主 子会社に 非支配持分
分に対す 配割合（差 に帰属す おける非 の株主に対 債務総額
資産 当期純 利益
る持分割 がある場 る当期損 支配持分 する支払配 （負債およ
企業名 設立地 合 合） 益 の金額 当 総額 び資本） 利益 合計
Coface フランス 57.52 ％ 57.52 ％ 118 1,174 68 7,387 5,462 147 241
H2O 英国 49.99 ％ 49.99 ％ 211 229 186 675 225 423 454
その他企業 51 27 47
合計 380 1,430 301
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ） 非支配持分 企業の財務情報要約
非支配持分 非支配持
非支配持 に対する支 分の株主 子会社に 非支配持分
分に対す 配割合（差 に帰属す おける非 の株主に対 債務総額
資産 当期純 利益
る持分割 がある場 る当期損 支配持分 する支払配 （負債およ
企業名 設立地 合 合） 益 の金額 当 総額 び資本） 利益 合計
Coface フランス 57.14％ 57.14％ 71 1,067 31 7,219 5,413 124 101
H2O 英国 49.99％ 49.99％ 180 187 81 545 171 360 357
その他企業 53 25 57
合計 304 1,279 169
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4.3.2 2019 年 12 月 31 日現在で支配を維持している子会社に対する持分比率の変動による影響
2018 年 および2019年において 、 そのような 重要な取引は計上されなかった。
4.3.3 持分を保有している子会社の支配を当期中に喪失したことによる影響
2018 年および 2019 年において、そのような取引は 計上 されなかった。
4.3.4 重要な制限
ナティクシスは、流動性リスク監督の対象となっているため、流動性準備の設置が要求されており、当該流動性準備を構成する資産の
使用が制限されている （登録届出書 （Universal Registration Document） の第３章「リスク要因、リスク管理 および 第三の柱」の注記
3.2.7 「貸借対照表の管理」（訳者注：原文の章および注記）を参照のこと） 。
さらに、流動性およびソルベンシーに関する現地の規制の対象となる企業もある。
抵当に入り自由に使用できない資産については、登録届出書 （Universal Registration Document） の第３章「リスク要因、リスク管理
および第三の柱」の第 3.3 節（訳者注：原文の章および節）に記載されている。
為替管理が適用されている国も複数あるものの、当期中において、ナティクシスは困難なくそれらの国に所在する子会社の配当を移転
することができた。
公正価値オプションのもと で 測定され、保険業務におけるユニット ・ リンク保険に相当する資産は保険契約者の利益のために保有され
ている。
4.4 パートナーシップおよび関連会社に対する持分
4.4.1 ナティクシスが扱うパートナーシップおよび関連会社の種類
パートナーシップ（共同支配事業および共同支配企業）
ナティクシスが持分を有するパートナーシップ（共同支配事業および共同支配企業）で、ナティクシスの 連結 財務諸表に重大な影響を
及ぼすものはない。
関連会社
201 9年 12 月 31 日現在、ナティクシスが持分法を用いて連結する主要な投資は、 EDF Investment Group （ EIG) の企業である。
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関連会社に対する投資の要約表
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
関連会社に対
関連会社に対する 資本直入された する 資本直入された
（単位：百万ユーロ） 投資の価 額 当期純利益 損益 投資の価 額 当期純利益 損益
共同支配企業
関連会社 743 21 7 735 29 (2)
EDF Investment Group（EIG）
520 10 (0) 521 12 (0)
その他の企業 223 11 7 214 17 (2)
合計 743 21 7 735 29 (2)
4.4.2 重要な共同支配企業および関連会社の要約財務情報
重要な影響力の下にある重要な関連会社および共同支配企業に関する要約財務データを以下に示す。
EDF Investment Group（EIG）
（単位：百万ユーロ） 2019 年12月31日現在 2018年12月31日現在
評価方法 関連会社 関連会社
受取配当 10 11
主な合算項目
資産合計 8,577 8,580
債務合計 49 33
損益計算書
営業純利益 231 264
法人所得税 (68) (78)
当期純利益 162 186
資本直入された損益 (5) (3)
2019 年 12 月 31 日および 2018 年 12 月 31 日現在の EIG に関するデータは、同日現在 EU が採択していた IFRS ならびに注記 ６ で説明しているナ
ティクシスの連結財務諸表に適用される会計原則および評価方法に準拠する。
以下に、持分法を用いて計算した帳簿価額での財務情報に係る調整表を示す。
EDF Investment Group（EIG）
（単位：百万ユーロ） 2019 年12月31日現在 2018年12月31日現在
関連会社株式 8,528 8,548
所有比率 6.11 ％ 6.11 ％
関連会社資本に対するナティクシス持分 520 521
のれん - -
その他 - -
関連会社に対する投資の価値 520 521
4.4.3 制限の性質および範囲
関連会社および共同支配企業に対してナティクシスが保有する持分に関する重要な制限はなかった。
4.4.4 企業が保有する共同支配企業および関連会社に対する持分に関連するリスク
当期中、持分法適用後ベースで、共同支配企業または関連会社の損失に 対する 未認識の 持分 はない。
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注記５ 組成された企業
組成された企業とは、誰が企業を支配しているのかの決定に際して、議決権または類似の権利が決定的な要因とならないように設計さ
れた企業（例えば、あらゆる議決権が管理業務のみに関係しており、その関連性のある活動が契約上の取決めによって管理される場合
など）である。
組成された企業は一般に、以下の特性の１つまたはそれ以上を有している。
・ 制限された、および狭く明確化された活動および目的
・ 資本が限られている、または全くなく、劣後的な財務的支援なしにその活動資金を調達するには不十分である
・ 信用あるいはその他のリスクの集中（トランシェ）を生み出す、複数の契約上連関した金融商品の形での資金調達
・ 従業員がほとんど、あるいは全く存在しない
5.1 ナティクシスが取引を行っている組成された企業の範囲
5.1.1 一般原則
IFRS 第12号に従い、ナティクシスは、ナティクシスが関与を有し、以下の役割の１つまたはそれ以上を果たすすべての組成された企業
に関する情報を開示する。
・ オリジネーター/組成者/アレンジャー
・ 募集代理人
・ 関連性のある活動の管理者、または
・ 取引の組成または管理に対してナティクシスが決定的な影響を及ぼすその他の役割
他の企業への関与とは、企業を他の企業の業績に関連する変動リターンのリスクにさらす契約上または非契約上の関係を意味すると理
解される。他の企業への関与は、特に資本性金融商品または債務証券の保有、ならびに資金の提供、証券担保貸付、信用補完および保
証または仕組みデリバティブの発行などのその他の関連によって証明できる。
したがって、以下は連結範囲(IFRS第10号)または追加情報の開示に該当する範囲(IFRS第12号)に含まれていない。
・ 継続中の取引を通じてのみナティクシスに関係する組成された企業。これは、組成された企業のリターンの変動性に対して一般に重
要な影響を持たず、ナティクシスが、組成された企業ともまたは伝統的に統治されている企業とも同様に締結することが可能である
組成されていない金融商品に対応する。継続中の取引は通常以下のとおりである。
- バニラ固定利付/通貨デリバティブ、その他の原資産のデリバティブならびに証券およびレポの貸付/借入
- ファミリーSCIまたは特定の保有先会社に対して付与された保証およびプレーンバニラの資金提供
・ ナティクシスが単なる投資者として行動する外部の組成された企業。これには主に以下が含まれる。
- ナティクシスによって管理されていない外部のミューチュアルファンドに対する投資（ナティクシスが実質的にすべてのユニット
を所有するものを除く。）
- ナティクシスが単なる少数投資家として行動する外部の証券化ビークルへの関与
- ナティクシスが単なる少数投資家として行動する不動産ファンドおよび外部のプライベート・エクイティ・ファンドへの制限され
た範囲での関与
ナティクシスが取引を行っている組成された企業は、ストラクチャード・ファイナンスの一環として創設された企業、資産運用ファン
ド、証券化ビークルおよびその他の種類の取引のために設立された企業の４グループに分類される。
IFRS 第10号に準拠して、組成された企業の連結分析は第3.2.1項で参照されるすべての規準を考慮して実施された。
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5.1.2 ストラクチャード・ファイナンス取引
（航空、海上もしくは陸上輸送に関わる）動産、不動産、企業の取得（LBOファイナンス）またはコモディティのファイナンス上の要件
に対応するため、ナティクシスは、顧客に代わって特定の金融取引のために組成された企業の創設を要求されることがある。
これらの仕組には、自動操縦のメカニズムが一般に実施されている。リース契約の場合、収益が常にゼロになるように取引が組成され
なくてはならない。つまり、保証が行使された後で資産に対する権利を処分することで、デフォルト事象に限り、組成された企業の収
益を修正できる。デフォルト事象が発生した場合には、ナティクシスは単独でまたは銀行シンジケートの代理人を通じて資産を売却す
るパワーを有する。この権利は、ナティクシスが貸付契約のもとで支払われるべき残高の金額を上回って売却からの収益を享受するこ
とはないため、保護権に相当する。したがって、ナティクシスは当該企業の関連性のある活動に対するパワーを有していない。
これらの仕組に自動操縦のメカニズムがない場合、関連性がありリターンを生じさせる活動を監視するのは一般的にはスポンサーであ
る。前述のとおり、ナティクシスの貸手としての権利は、当該債権の金額に限定される保護権である。したがって、ナティクシスは当
該企業の関連性のある活動に対するパワーを有していない。
加えて、ナティクシスがかかる企業の株主となっていることはまれであり、また株主である場合には、ナティクシスは一般に非支配持
分を保有している。ナティクシスが過半数株主となっている企業の数は限られており、これらはナティクシスの連結財務諸表に重大な
影響を及ぼしていない。
5.1.3 資産運用取引
ミューチュアルファンド
原則、シード・マネー投資のうち、保有期間が１年未満のものは連結しなかった。
1. 保証されていないミューチュアルファンド
ミューチュアルファンドの場合において、関連性のある活動は、ファンド資産に含まれる証券に関係する投資および負の投資活動であ
る。これらの活動は、投資家に代わりNatixis Investment ManagersおよびNatixis Wealth Management の管理 会社によって裁量権のあ
る形で運用されている。
Natixis Investment Managers およびNatixis Wealth Managementのマネージャーとしての報酬は、投資家のために生み出されるリター
ンと比べてわずかである。実際には、資産運用活動は競争が激しい国際的な市場で行われるため、管理および成功報酬は市場で入手さ
れ、提供されたサービスと一致している。
第三者に保有される権利（例えば、撤退またはファンドの償還/清算の権利）がない場合、Natixis Investment ManagersおよびNatixis
Wealth Managementによって管理されるミューチュアルファンドの支配は、ナティクシスの連結範囲内の企業または事業分野が有する関
与を合わせて評価されている。
・ マネージャーとして、Natixis Investment ManagersおよびNatixis Wealth Management は当該ファンドに投資はせず、一般的に所有
する ユニット は少数に限られる。
・ Natixis Assurancesは保険子会社を通じてNatixis Investment Managersが運用するミューチュアルファンドの持分を取得する可能
性がある。これらの持分は、ユーロ建てまたはユニット・リンクの保険契約の形で引受けられている。
- ユーロ建て契約は、被保険当事者が最低保証リターンに加えて保険会社の主要なファンドによって生み出される剰余金の大部分を
受取る契約である。ファンドのリターンと最低保証リターンの間の不足額は保険会社が負担しており、よって保険会社は当該リス
クを負担している。
- ユニット・リンク契約は、被保険当事者が、保険会社が自身に代わって投資するファンドを選択する契約である。かかるファンド
に対する保険会社の持分の価値は保険契約に反映されている。ユニット・リンク契約に相当する被投資ファンドは、すべての支配
規準が累計で満たされ、当該ファンドが重要な影響を有する場合には、IFRS第10号に基づいて連結されている。
・ その他のナティクシス企業および事業分野は、主に現金投資の必要性を満たすことを目的として、少数持分を保有する場合がある。
ファンドは以下のいずれかの条件が満たされる場合、連結の対象である。
・ ナティクシスが本人として行動している場合、すなわち、ナティクシスがマネージャーでありかつ限られた人数によって解任不能
で、またナティクシスが当該ファンドを支配していると結論付けることが出来るほど充分に大きい重要性のある関与を有している場
合、または
・ ナティクシスはマネージャーではないが実質的にすべてのユニットを保有している場合
保証されていないミューチュアルファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結していないファンドは、注記19.1におい
て一覧にしている。
2. 保証されているミューチュアルファンド
ナティクシスは、特定のミューチュアルファンドの資本および/または業績を保証している。当該パッケージファンドは、パッシブ運用
のファンドである。仕組が当初に創設された時点で、その仕組はファンドの全運用期間にわたって固定される。NAM管理会社による当該
ファンドの厳格な運用ならびに、組成時およびファンドの運用期間を通じたモニタリングにおける強固なリスク統制システムが功を奏
し、ナティクシスのマイナスの変動リターンに対するエクスポージャーは比較的限定的である。当該統制は保証の発動リスクを著しく
制限している。
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保証されていないミューチュアルファンドと同様に、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスが解任不能
なマネージャーとして行動し、重要な関与を有する場合）は常に、保証されているミューチュアルファンドはIFRS第10号に基づき連結
対象となる。保証されているミューチュアルファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結していないファンドは、注記
19.1において一覧にしている。
不動産ファンド
当該ファンドの関連性のある活動は、不動産資産の投資および負の投資に関わる活動である。当該ファンドは、投資家に代わって
Natixis Investment Managersの管理会社（AEW Europe、AEW Central Europeなど）によって運用されている。
報酬に関しては、ナティクシスが受け取るリターンには、ナティクシスが管理会社として受け取る収益（管理報酬、成功報酬など）お
よび投資家として受け取る収益（配当）がある。
ファンドは、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスがマネージャーであり、限られた人数によって解任
不能で、重要な変動リターンを有する場合）、連結対象である。不動産ファンドのうち、連結の対象だがその重要性に起因して連結し
ていないファンドは、注記19.1において一覧にしている。
プライベート・エクイティ・ファンド
プライベート・エクイティ業務の一環として、ナティクシスは、プライベート・エクイティ投資ビークル（プライベート・エクイティ
投資ファンドであるFonds Communs de Placement à Risque（FCPR）およびベンチャー・キャピタル会社であるSociétés d’
Investissement à Capital-Risque（SICAR））ならびに当行が一般に管理してきたリミテッド・パートナーシップを通じた非上場企業
に対する持分投資を行っている。
プライベート・エクイティ・ファンドに適用されるIFRS第10号に基づく連結の分析規準は、不動産ファンドに適用されるものと同じで
ある。ファンドは、ナティクシスが本人として行動している場合（例えば、ナティクシスがマネージャーであり、限られた人数によっ
て解任不能で、重要な変動リターンを有する場合）、連結対象である。プライベート・エクイティ・ファンドのうち、連結の対象だが
その重要性に起因して連結していないファンドは、注記19.1において一覧にしている。
5.1.4 証券化取引
証券化ビークル
証券化取引は 一般に、信用リスクを示している資産またはデリバティブを分別するために用いられる組成された企業の形で構成されて
いる。
かかる企業の目的は、最も多くの場合、引受けるリスクの水準に基づく特定の水準の報酬を求める投資家による取得を視野に入れて、
基礎となる信用リスクを分散およびトランシェ化することである。
これらのビークルの資産、およびこれらが発行する負債は、売却される各トランシェに関連するリスクの水準と帰属する格付の間の適
合性を継続的に監視している格付機関によって格付される。
ナティクシスが関わり、組成された企業を使った証券化には以下の種類がある。
・ ナティクシス（または子会社）が、資産ポートフォリオの一つに関連する信用リスクを、現金または合成の形で専用のビークルに移
転する取引
・ 第三者に代わる証券化取引。当該取引は、第三者の会社の資産を専用の仕組（一般に特別目的事業体（SPE)またはコンデュイット）
に置くことにある。SPEはユニットを発行するが、そのユニットは場合よっては投資家によって直接引受けられるか、または短期満
期「債券」（財務省債券またはコマーシャルペーパー）を発行することによってユニットの購入をリファイナンスするマルチセ
ラー・コンデュイットによって引受けられる。
ナティクシスは、主として以下の立場で当該企業に関与している。
・ 証券化取引の組成者/アレンジャー
・ 資産として保有され、証券化を待っている証券または貸出の オリジネーター
・ 市場と証券化事業体の間における信用リスクの仲介業者
2019 年、ナティクシスは2018年に続き、100％有担保の要求払い保証という形のプロテクションを購入することでフランスおよび欧州の
会社に付与していた貸出金ポートフォリオを処分した。
2019 年、2018年に続きナティクシスはまた、Natixis Real Estate Capital LLCが組成した商業不動産融資について様々な証券化取引を
完了した。
証券化ビークルのうち、連結の対象だがその重要性から連結していないものは、注記19.1において一覧にしている。
また、 ナティクシスはMagentaとVersaillesの２つのABCP（Asset-backed Commercial Paper（資産担保コマーシャルペーパー））コン
デュイットのスポンサーである。
取得する債権の選択および運用ならびに発行プログラムの管理における重要な役割を踏まえると、ナティクシスはリターンの金額に影
響を及ぼすことを可能とする当該コンデュイットの関連性のある活動に対するパワーを有していることから、Versaillesコンデュイッ
トは連結されている。
対照的に、ナティクシスはMagentaコンデュイットの関連性のある活動を決定するパワーを有する経営機関の一部ではないため、
Magentaコンデュイットはナティクシスの財務諸表では連結されていない。
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CDO 資産運用の仕組の管理
Natixis Investment Managers は、第三者の投資家に係る基礎となるポートフォリオのマネージャーとして、かかるファンドに関与して
いる。その役割はポートフォリオ運用契約によって厳密に定義されており、当該仕組に対する実質的な支配が与えられることはなく、
むしろ代理人としての役割が与えられている。さらに、Natixis Investment Managersもその他のナティクシスの企業も、これらのファ
ンドの重要な持分を保有していない。よって、ナティクシスはリターンの変動性に著しくさらされていない。
信用保険（Coface）
Coface のサブグループの信用補完業務は、事前に規定された額を超過する損失について組成された企業を通じ投資家のために第三者に
より証券化された受取債権の付保から成っている。ドイツ支店である Coface Deutschland によって結ばれる契約と、 Compagnie
Française d’Assurance pour le Commerce Extérieur によって結ばれる契約の区別を行わなければならない。
・ ドイツの契約のもとで、信用保険会社は、総合初期損失と呼ばれる控除免責金額を超過する損失にのみ責任を負う。この初期損失
は、信用保険会社によって補償されない初期損失の額を契約上定義している。Coface Kreditがこれらの契約を通じて提供する補償
範囲は、「自然災害」型の補償範囲に類似している。これらの仕組の分析は、初期損失の額が見積損失、すなわち１年間にわたって
見積られる平均損失より組織的に大きいことを示している。さらに、組成された企業の活動は、保護の売手でしかない信用保険会社
に代わって実施されない。Coface Kreditは証券化の仕組のスポンサーではない。Coface Kreditは組成された企業の活動の決定およ
び運営または経営管理においていかなる役割も果たさない。Coface Kreditは、（ポートフォリオを構成する債権の選択、債権の運
用などの）証券化ビークルの関連性のある活動に対するパワーを有していない。パワーおよびリターンに対する重大なエクスポー
ジャーの要件が満たされていないため、これらのファンドは連結の対象ではない。
・ Coface によって結ばれるフランスの契約に、補償されない「初期損失」が含まれることはまれである。しかしながら、当該契約は、
SPEが保有する受取債権のごく一部のみを 補償 している。さらに、 Coface によって補償される ポートフォリオ・リスクの質は、その
他の利害関係者 （ その他の保険会社、スポンサー、売手 ） が負担するポートフォリオ・リスクと比べて、当該 仕組のリスクの大半を
Cofaceに移転させるものではない。加えて、Cofaceは 組成された企業の活動の決定および運営または経営管理においていかなる役割
も果たさない。保証が発動した場合、Cofaceは保護権に対応したパワーのみを有している。実際に、Cofaceは証券化ビークルの関連
性のある活動に対していかなるパワーも有していない。したがって、かかるファンドの連結は要求されない。
5.1.5 その他の取引
・ ナティクシスは、営業用不動産および非営業用不動産を管理することを目的とした一定数のビークルを支配している。関連性のある
活動は主に、株主へのリターンの源泉としての不動産の管理である。ナティクシスは通常、これらの活動に対するパワーを有してい
る。このようなSPEは、ナティクシスが重要な関与を有した時点で、ナティクシスの連結財務諸表にとって重要である場合に連結さ
れる。
・ Natixis Coficinéは、以下と関係を有している。
- 映画製作を主催するためにプロデューサーによって作られた組成された企業。 Coficiné は貸手としてのみ関与している。Coficiné
は、プロデューサーによって完全所有されている当該企業に対して持分を有していない。活動はプロデューサーの権限内にあるた
め、Coficinéは当該企業の運営に参画していない。Coficinéひいてはナティクシスも、これらの組成された企業の関連性のある活
動に対するパワーを有しておらず、IFRS第10号のもとでの支配を有していない。
- 映画業界金融会社（SOFICA) 。ナティクシスはこれらのSOFICAの重要性のない持分を保有しており、提供されるサービスに応じた
市場レートでの管理報酬を受け取っている。ナティクシスはこれらの組成された企業に対するその他の関与を有していない。従っ
て、IFRS第10号のもとでの連結の対象ではない。
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5.2 非連結の組成された企業に対して有する関与
以下の表は、(ⅰ)組成された企業に対してナティクシスが有する持分の簿価および（ii）これらの関与に帰属する損失リスクに対する
最大エクスポージャーを示している。
当該組成された企業へのナティクシスの持分の内訳にくわえ、下表には当該組成された企業の規模に関する情報も示している。この情
報は合算して報告されている。つまり、ナティクシスが持分を有するすべての組成された企業を、その持分のレベルにかかわらず、事
業別にグループ化している。
組成された企業の規模は次の観点から見て表わされている。
・ 証券化に関しては、貸借対照表の負債の部における発行額合計
・ 資産運用に関しては、ファンドの純資産
・ ストラクチャード・ファイナンスに関しては、プール中の銀行からの借入金残高（借入残高）
・ その他の活動に関しては、資産合計
最大リスク・エクスポージャーは、貸借対照表の資産に計上された関与の金額および供与されたコミットメントから、負債に計上され
た偶発損失引当金および受取保証を控除した金額に相当する。
・ 「デリバティブの名目金額」項目は、ナティクシスおよび組成された企業が合意したオプションおよびCDS売却の名目金額に対応す
る。
・ 受取保証とは、組成された企業に関連するエクスポージャーをカバーするために第三者によってナティクシスに対して付与された保
証である。「受取保証」の表示項目に含められるのみであり、資産項目から控除されない。
2019 年12月31日現在
2018 年12月31日現在
ストラク
ストラク
チャード・
チャード・
保険事業の投資を除く ファイナン その他の
ファイナン その他の
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス 活動 合計
証券化 資産運用 ス 活動 合計
純損益を通じて公正価
値で測定される金融資
産 622 1,565 1,224 598 4,009
450 1,170 1,021 399 3,040
トレーディング目的
デリバティブ 44 109 312 456 920
8 70 131 334 542
トレーディング目的
金融商品（デリバ
ティブを除く） 497 445 689 128 1,759
371 153 702 51 1,277
公正価値オプション
を用いて測定される
金融商品 - - 0 - 0
- - - - -
純損益を通じて公正
価値で測定される金
融商品 81 1,012 223 14 1,330
71 947 188 14 1,221
資本を通じて公正価値
で測定される金融資産 - - 3 0 3
- - 3 0 3
償却原価で測定される
金融資産 6,368 1,248 11,370 708 19,695
5,979 1,638 12,217 696 20,531
その他の資産
14 43 7 6 71
14 40 19 19 92
資産合計
7,005 2,857 12,604 1,313 23,778
6,443 2,848 13,260 1,114 23,666
純損益を通じて公正価
値で測定される金融負
債（デリバティブ） 45 90 903 182 1,221
19 204 585 192 1,000
引当金
2 0 15 2 19
6 0 13 2 21
負債合計
48 90 918 184 1,240
25 204 598 194 1,021
供与された貸出コミッ
トメント 5,554 246 2,792 394 8,985
3,918 245 2,380 439 6,982
供与された保証コミッ
トメント 225 204 3,399 11 3,840
261 4,927 2,471 ▶ 7,663
受け取った保証
243 - 3,899 28 4,171
- 1 3,177 260 3,438
オプションおよびCDS売
却の名目金額 555 - 5,043 377 5,974
405 155 2,788 262 3,610
損失リスクに対する最
大エクスポージャー 13,092 3,307 19,923 2,065 38,387
11,021 8,175 17,709 1,557 38,462
2019 年12月31日現在
2018 年12月31日現在
ストラク
ストラク
チャード・
チャード・
保険事業の投資 ファイナン その他の
ファイナン その他の
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス 活動 合計
証券化 資産運用 ス 活動 合計
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有価証券報告書
純損益を通じて公正価
値で測定される金融資
産 - 8,594 - - 8,594
- 9,157 - - 9,157
トレーディング目的
デリバティブ - - - - - - - - - -
トレーディング目的
金融商品（デリバ
ティブを除く） - 2,202 - - 2,202
- 4,663 - - 4,663
公正価値オプション
を用いて測定される
金融商品 - 6,392 - - 6,392
- 4,494 - - 4,494
売却可能金融資産 557 3,809 - - 4,366
908 2,994 - - 3,902
貸出金および債権 - - - - -
- - - - -
満期保有金融資産 - - - - -
- - - - -
その他の資産 0 - - - 0
0 - - - 0
資産合計 557 12,403 - - 12,961
908 12,151 - - 13,059
純損益を通じて公正価
値で測定される金融負
債（デリバティブ） - - - - -
- - - - -
引当金 - - - - -
- - - - -
負債合計 - - - - -
- - - - -
供与された貸出コミッ
トメント 53 297 - - 350
344 189 - - 534
供与された保証コミッ
トメント - - - - -
- - - - -
受け取った保証 - - - - -
- - - - -
オプションおよびCDS売
却の名目金額 - - - - -
- - - - -
損失リスクに対する最
大エクスポージャー 611 12,700 - - 13,311
1,253 12,340 - - 13,593
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
ストラク
ストラク
チャード・
チャード・
ファイナン その他の
ファイナン その他の活
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 ス 活動 合計
証券化 資産運用 ス 動 合計
組成された企業の規模 102,953 196,157 81,478 792 381,380 97,156 209,688 70,984 1,137 378,965
5.3 ナティクシスが単にスポンサーとして関与している非連結の組成された企業
IFRS 第12号のもとで開示が要求される情報に関して、ナティクシスが組成された企業のスポンサーであるのは、以下の２つの指標が共
に満たされた場合である。
・ナティクシスは組成された企業の創設および組成に関与している。
・ナティクシスは当該組成された企業へ資産を移転することによりまたは当該組成された企業の関連性のある活動を管理することによ
り、企業の成功に貢献している。
ナティクシスの参加が単にアドバイザー、アレンジャー、保管機関または募集代理人としてである場合、ナティクシスは当該組成され
た企業のスポンサーではないと推定される。
ナティクシスは以下についてスポンサーの役割を果たす。
・ナティクシスの管理会社によって創始され、ナティクシスが持分またはその他のいかなる関与も有していないミューチュアルファン
ド。報告される収益は、ナティクシスが受領する管理および成功報酬ならびにこれらのファンドとの継続的取引から生じる損益を含
む。
・ナティクシスが第三者と共に創設した、証券化ビークルへの不動産貸出金の組成および販売から成る米国の活動で、ナティクシスが
関与を有していないもの。報告された収益は、組成報酬および債権の割当によるキャピタル・ゲインおよびロスを含む。
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
（単位：百万ユーロ）
証券化 資産運用 合計 証券化 資産運用 合計
企業から引き出された収益 3 185 188 154 154
利息控除後収益 1 0 1 0 0
報酬および手数料控除後収益 1 142 143 148 148
純損益を通じて公正価値で測定
される金融商品に係る純損益 1 43 44 5 5
当期企業から移転された資産の帳
*
簿価額 948 - 948 1,181 - 1,181
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* すべての投資家による売却金額に関する情報が入手不能な場合においては、これらのビークルに移転された資産の帳簿価額は、2019年度および2018年
度中にナティクシスによって売却された資産に相当する。
5.4 組成された企業に対する財務支援
ナティクシスは、連結または非連結の組成された企業に対して、いかなる財務支援も行わなかった。
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注記６ 会計原則および評価方法
6.1 金融資産（デリバティブを除く）
IFRS 第９号「金融商品」に従って、金融資産は当初認識時、償却原価、その他の包括利益を通じて公正価値、または純損益を通じて公
正価値で計上される。負債性金融商品については、この分類は対象の金融商品に適用されるビジネス・モデルと契約上のキャッシュ・
フローの特徴（元本および利息の支払のみ（SPPI）に該当するか否か）によって決まる。
6.1.1 ビジネス・モデル
ビジネス・モデルとは、ナティクシスがキャッシュ・フローと収益を生み出すために金融資産を運用する方法をいう。企業は、自らの
判断により使用するビジネス・モデルを決定しなければならない。
ビジネス・モデルの選択は、所与の経済的目的の達成を念頭に金融資産グループが集合的に運用される方法を反映するレベルに基づい
て行わなければならない。したがって、ビジネス・モデルは、金融商品ごとに決定されるのではなく、より高い集合レベルであるポー
トフォリオごとに決定される。
ビジネス・モデルの選択においては、過去にキャッシュ・フローが生み出された方法に関するすべての情報をその他関連するすべての
情報とともに考慮に入れなければならない。例えば：
・ 金融資産のパフォーマンスを評価し、主な経営幹部に示す方法
・ ビジネス・モデルのパフォーマンスに影響するリスク。とりわけ、それらのリスクを管理する方法
・ 経営幹部への報酬の決定方法（例えば、運用資産の公正価値に基づいて決まるのか、または受け取る契約上のキャッシュ・フロー
に基づいて決まるかなど）
・ 売却の頻度、規模、及び目的
IFRS 第９号は３つのビジネス・モデルを定めている：
・ 回収目的保有モデル ： このモデルでは、金融資産は、契約上のキャッシュ・フローを資産の存続期間にわたり受け取るために保有
される。「保有」の概念が満期保有目的に比較的類似しているこのモデルは、以下の条件のもとで売却がなされる場合は有効性が
保たれる：
- 処分の理由が信用リスクの増大である
- 処分の時期が満期直前であり、かつ、残りの契約上のキャッシュ・フローが反映された価格での処分である
- その他の処分でも、処分が（金額的に重要であったとしても）稀である場合、または、（頻繁であったとしても）個別でも合算
しても金額的重要性がない場合は、「回収目的保有」モデルの目的を満たすとされるときがある
ナティクシスは、回収目的保有モデルのもとで保有される金融資産の主な売却計画すべてについて報告、事前分析、および定期
的モニタリングを義務付ける手続を定めており、このビジネス・モデルもとで資産を分類するために求められる条件が必ず満た
されることを確実にしている。
ナティクシスにおいては、回収目的保有モデルは主に、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングが行ってい
る貸付業務（ローン・シンジケーション業務を除く）に適用されている。
・ 回収かつ売却目的保有モデル ： 混合型のビジネス・モデルで、このモデルのもとでは、契約上のキャッシュ・フローの受け取りと
金融資産の売却の両方を目的に資産が運用される。このモデルにおいては、その業務の目的を達成するために金融資産が売却され
る。
ナティクシスは、「回収かつ売却目的保有」モデルを主に、流動性準備金における有価証券のポートフォリオ運用業務に適用され
る。
・ その他のモデル ：契約上のキャッシュ・フローの回収が付随的なものであるその他の金融資産、特にトレーディング目的で保有す
る金融資産を対象とするモデルである。
このビジネス・モデルは、コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキングが行っているローン・シンジケーション業
務および資本市場業務に適用される。
6.1.2 SPPI テスト
契約条件により、所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみに該当するキャッシュ・フローが生じるときは、その金融
資産は基本的金融資産とみなされる。
元本とは、その取得日における当該金融資産の公正価値をいう。利息は、貨幣の時間的価値と、元本について負担する信用リスク、な
らびに流動性リスクなど他のリスクの対価に、事務手続費用と利ざやを加えたものである。
その金融商品の契約条件を考慮に入れて、契約上のキャッシュ・フローが元本および利息の支払のみであるか否かを判定しなければな
らない。よって、貨幣の時間的価値のみが映し出されているか否かについて疑問を生じさせるすべての要素を分析しなければならな
い。例えば：
・ キャッシュ・フローの額および発生日を変え得る事象
・ 適用される金利特性
・ 期限前償還および返済延期オプション
借手または貸手に関して、金融商品の期限前償還を認める契約上のオプションがあったとしても、期限前償還の額が、主に未払いの元
本と利息に相当するとき、または該当する場合には、早期契約解除に対する相応の追加的対価をそれに加算して得た額に相当するとき
は、契約上のキャッシュ・フローに関するSPPIテストの条件が満たされないことにはならない。
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定性分析を通じて明確な判定ができないときは、定量分析（「ベンチマークテスト」）を実施する。このテストでは、対象資産の契約
上のキャッシュ・フローをベンチマーク資産の契約上のキャッシュ・フローと比較する。
基本的金融資産（すなわち、SPPIを生成する金融資産）とは、固定金利ローンや、金利の期間のミスマッチが無いまたは特定の有価証
券もしくは市場指数に関連付けられていない変動金利ローン、固定金利もしくは変動金利の負債性証券など負債性金融商品をいう。
株価や市場指数の変動に対するエクスポージャーまたはレバレッジの組込みなど、基本的な貸付の取決めと合致しないリスク・エクス
ポージャーやキャッシュ・フローのボラティリティを生む契約上のオプションがある場合、契約上のキャッシュ・フローを「SPPI」に
分類することはできない。
非SPPI金融資産としては、ミューチュアルファンドのユニットや、転換比率が定められた転換社債または強制転換社債などが挙げられ
る。
ナティクシスは、金融資産の当初認識時に金融資産のSPPI区分を分析するのに必要な業務上の手続を導入している。また、証券化ファ
ンドのユニット、または持参人間での支払優先順位を定め信用リスクの集中を創造するストラクチャー発行のその他の金融資産（トラ
ンシェ）ごとに、特定のキャッシュ・フロー分析を実施している。それら金融商品のSPPI区分を決定するには、当該資産および基礎と
なる金融資産のポートフォリオについて（ルックスルー・アプローチに従って）契約上のキャッシュ・フローと信用リスクを分析する
必要がある。
6.1.3 償却原価で測定される金融資産
償却原価で認識される金融資産は、負債性金融商品、特に金融機関および顧客に対する貸出金および債権、さらには短期国債や長期国
債など償却原価で計上される有価証券に相当する。
これらは、以下の２つの条件を満たすときは償却原価で測定される：
・ 契約上のキャッシュ・フローを回収することが目的のビジネス・モデルのもとで当該資産が保有されている
・ 当該金融資産の契約条件により、 所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみによるキャッシュ・フローが発生す
る。この場合、資産は基本的資産とみなされ、そのキャッシュ・フローはSPPIに区分される。
これらは当初、公正価値から取引コストを増減して計上される。貸出金の場合、取引コストには手数料および当該貸出金の設定に直接
起因する費用が含まれる。
当初認識後の貸借対照表日には、当該金融資産は実効金利法を用いて償却原価で測定される。
「実効金利」とは、見積将来キャッシュ・フロー（支払額または受取額）を契約開始時の当該負債性金融商品の価値に割り引くための
利率をいう。この利率には、当該貸出金の設定に直接関係する割引および外部取引収益またはコストも含まれ、これらは実効利回りの
調整として扱われる。
貸出金が市場金利を下回る金利で供与される場合、当該貸出金の額面価額と市場金利で割引かれた将来キャッシュ・フローの合計の間
の差額に対応するディスカウントが、当該貸出金の額面価額から控除される。市場金利とは、大部分の金融機関が任意の時点で類似の
特性を持つ金融商品および取引相手方に適用する金利である。
負債性金融商品に係る未収利息または受取利息は、実効金利法を用いて「受取利息および類似収益」のもとで収益として計上される。
当該金融商品が売却される場合には、損益は「償却原価で測定される金融商品の認識中止により生じた純損益」のもとで損益計算書に
計上される。
債務者の財政状態に起因してリストラクチャリングされた貸出金の具体的な事例
「リストラクチャリングされた」貸出金は、ナティクシスが、 財政的困難に直面 している 、 または 直面する可能性の 高い借手に対して
与えた譲歩に関わる修正条件を伴う貸出金に相当する。それらは、ナティクシスが与えた譲歩および借手に生じている財政的困難の結
合の結果である。
「リストラクチャリングされた」貸出金の修正条件は、借手をより有利な状況に置くものでなければならず（例えば、利息または元本
の支払いの一時停止、返済期間の延長等）、既存契約の条件を修正する改訂の使用または既存貸出金の全部または一部のリファイナン
スにより確定される。
財政的困難は、30日以上延滞の金額またはリスク格付等の複数の要件を観察することにより判断される。財政的困難は取引相手方が
バーゼルの債務不履行区分に降格する前に対処されることから、貸出金の「リストラクチャリング」により、必ずしも取引相手方が
バーゼルの債務不履行区分に分類される結果にはならない。
既存の契約条件を修正することでリストラクチャリングされた貸出金については、当初資産の認識を中止することなく、次の差異に相
当するディスカウントを計上しなければならない：
・ 当初予想された契約上のキャッシュ・フローの現在価値
・ 当初の実効金利で割り引かれた修正後の契約上のキャッシュ・フローの現在価値
このディスカウントは、リストラクチャリング手続前の貸出金の特徴（不良債権）を考慮に入れて、「貸倒引当金繰入額」のもとで損
益計算書に計上される。このディスカウントは、貸出金の残存期間にわたり損益計算書の純受取利息に戻し入られる。
ディスカウントが重要ではないときは、リストラクチャリングされた貸出金の実効金利が変更され、ディスカウントは認識されない。
借手のコミットメント履行能力について不確実性が残らないときは、リストラクチャリングされた貸出金は専門家の意見を踏まえて正
常債権に分類変更される。
以下の条件が満たされる場合には、貸出金はもはやリストラクチャリングされた貸出金とはみなされない。
・ 貸出金のリストラクチャリングを実施した日から２年間が経過している。
・ 貸出金が報告日時点で正常債権として認識されている。
・ 30日超支払期日を経過した貸出金がない。
・ 定期的で重要な返済（元本および利息の）が少なくとも過去１年間にわたり行われている。
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実質的に異なる資産（資本性金融商品や、金利が固定から変動にまたはその反対に変えられた金融商品など）に全面的もしくは部分的
に転換された か、または取引相手方の変更を生じさせるようなリストラクチャリングされた貸出金については、以下が行われる。
・ 新たな金融商品は公正価値で計上される。
・ 認識中止された貸出金の帳簿価額 と交換により受取った資産の公正価値の間の差額は、貸倒引当金繰入額のもと損益計算書に計上
される。
・ 貸出金が新たな資産に完全に転換された場合、当該貸出金に対して計上された過去の引当金は調整され、全額が戻し入れられる。
6.1.4 リサイクル可能またはリサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産は主に、公債と債券の負債性金融商品に相当する。
負債性金融商品は、次の2つの条件がみたされるときはその他の包括利益を通じて公正価値で評価される：
・ 当該資産を回収目的保有ビジネス・モデルのもとで保有しており、目的が契約上のキャッシュ・フローの回収と金融資産の売却の
両方である
・ 当該金融資産の契約条件により、 所定の日に、元本および元本残高に対する利息の支払のみに相当するキャッシュ・フローが生じ
る。この場合、資産は基本的資産とみなされ、そのキャッシュ・フローはSPPIに分類される。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品は当初、取引コストを含む市場価額で認識される。
報告日には、市場価格を上場証券に適用することにより公正価値で測定され、公正価値の変動は、「リサイクル可能なその他の包括利
益に直接計上される損益」に計上される。
負債性金融商品について生じるまたは受け取る利息は、実効金利法を用いて「受取利息および類似収益」のもと収益として計上され
る。売却したときは、当該負債性金融商品の公正価値の変動は、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損
益」のもと収益に振り替えられる。
資本性金融商品の具体的な事例
資本性金融商品は、取消不能オプションのもとでは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定することができる。この取消不能オプ
ションは、ケースに応じてなされ、トレーディン目的で保有しない資本性金融商品に限り適用される。
報告日には、これらは公正価値で測定され、公正価値の変動は「リサイクル不能なその他の包括利益に直接計上される損益」に計上さ
れる。
実現損益および未実現損益は、収益に影響を及ぼす配当を除き、引き続き資本に認識され、損益に認識されることはない。資本性金融
商品の処分損益は「利益剰余金」に振り替えられる。その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品については、減
損は認識されない。
6.1.5 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
純損益を通じて公正価値で計上される金融資産は、次のものに相当する：
・ トレーディン目的で保有する金融資産： 短期で売却することを主たる目的としてナティクシスが取得または組成した負債性金融商
品および資本性金融商品であることに加えて、一括して管理され、最近において実際の短期的な利益確定売りパターンを示す証拠
がある金融商品ポートフォリオの一部を構成しているものである。貸借対照表の負債の部に計上するレポ契約およびデリバティブ
取引のもとで売却される有価証券に関係する保証金および関連する追加証拠金も、この項目に含まれる。
・ 公正価値オプションに基づく金融資産： トレーディン目的では保有されないSPPI金融商品に相当する。IFRS第９号のもとで当初認
識時には純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定される。ただし、このオプションによって、関連する金融資産や負債
との損益測定上の不整合が低減する場合に限られる。
・ その特徴により純損益を通じて公正価値で測定される金融資産： IFRS 第９号のもとではSPPI規準を満たさない負債性金融商品であ
る （注記6.1.2参照） 。例えば、SPPI特徴をもたない負債性金融商品とみなされるミューチュアルファンドのユニットなどである。
トレーディング目的で保有する非SPPI負債性金融商品は、トレーディン目的で保有する資産とともに表示されている。
連結対象外の関連会社に対する投資のうち、リサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定するという取消不能オプ
ションが採用されていないものについても、この区分に分類される （注記8.1.1参照） 。
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産は、当初認識時は市場価額で測定され、取引コストは損益計算書に認識されている。
当初認識後の各報告日に、注記6.6「金融商品の公正価値」で概説されている原則に従って当該市場価額は見直される。クーポンを含め
市場価額の変動は、連結損益計算書における「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損益」に計上される。ただし、非
SPPI金融資産に係る未収利息および受取利息は「受取利息」に計上される。
6.1.6 有価証券取引の認識日
購入または売却した有価証券はそれぞれ、会計上の分類に関わらず決済日に認識または認識中止される。
反対取引も決済日に認識される。レポ契約およびリバース・レポ契約について、受け取ったまたは供与した貸出コミットメントは、当
該取引がそれぞれ「負債」および「貸出金および債権」として認識されるときは取引日から決済日の間認識される。
レポ契約およびリバース・レポ契約が「純損益を通じて公正価値で測定される資産および負債」に認識される場合、買戻コミットメン
トは先渡金利デリバティブとして認識される。
6.2 リース
ナティクシスが貸手となっている取引
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ナティクシスは、2019年第１四半期にリース事業をBPCEへ売却したため、2019年12月31日現在、ナティクシスのリース事業部門は重要
性がなくなった （注記3.1および8.6.2.2参照） 。
リースは、所有に付随する実質すべてのリスクと経済価値が借手に移転する場合、ファイナンス・リースに分類される。その他のリー
スはすべて、オペレーティング・リースに分類される。
リース開始日において、ファイナンス・リースのもとで保有される資産は、借手が支払う最低リース料総額をリースの計算利子率で割
引いた現在価値と貸手において発生する無保証残存価値の合計としての正味リース投資未回収額と等しい額で、貸手の貸借対照表にお
いて認識され、受取債権として表示される。
ファイナンス・リースのもとでの収益は、貸手の正味リース投資未回収額に対して一定の期間利益率が反映されるように、リースの計
算利子率による収益として認識される。
利息に対応する ファイナンス・リース契約の収益は、損益計算書の「受取利息および類似収益」において認識される。
オペレーティング・リースのもと提供する資産は、設備のリースの場合は有形固定資産または無形資産のもと、不動産のリースの場合
は投資不動産のもと貸借対照表に表示されている。オペレーティング・リースからのリース収益は、損益計算書の「その他業務収益」
または「その他業務費用」において、リース期間にわたり定額法で認識されている。
ナティクシスが借手となっている取引
ナティクシスが借手であるリース契約は、リース期間が12ヶ月以下であるまたは原資産が少額である場合を除き、リース期間にわたり
支払うリース料およびその他の支払に関して、IFRS第16号の定めるところにより貸借対照表において資産の部の「使用権」および負債
の部の「金融負債」に認識される。 ナティクシスは、IASBが（結論の根拠において）提示している5,000米ドルの参考基準額を使用して
少額資産の判定をしている。また、財務諸表に対する影響が重大ではない場合は契約を除外するという選択した。
リース期間
リース期間にわたり、使用権は定額法で償却され、金融負債は数理計算に基づいて償却される。IFRS第16号はリース期間を、リースの
解約不能期間に次の両方を加えた期間と定めている：（a）借手がリース延長オプションを行使することが合理的に確実なときは、当該
延長オプションが対象とする期間、（b）借手がリース解約オプションを行使しないことが合理的に確実なときは、当該解約オプション
が対象とする期間。原則、フランスの法律に基づく「3/6/9」不動産リースについては期間を９年とする。フランス国外、特に英語を母
国語とする国（例えば、ナティクシスの米国子会社）では、不動産リースの期間は10年から15年の間になり得る。借手および貸手の
各々が重要ではない違約金を支払うだけで相手方当事者の承諾を得ることなくしてリースを解約する権利を有するときは、当該リース
は強制力が消滅していると定められている。
ナティクシスは、オプションを行使することが合理的に確実か否かを判定する際に、当該オプションを行使するまたは行使しない経済
的誘因を生じさせる、以下のようなあらゆる関連する事実および状況を検討する：
・ 市場の利率に照らしたときの、オプション対象期間に係る契約上の条件（解約に伴う違約金や残価保証に起因する支払いを含む当
該リースに係る支払額）
・ 実施した重要なリース物件の改良
・ リースの解約関連費用（交渉費用、移動費、借手のニーズに適した他の原資産を特定するための費用、契約に定められた状態への
原資産の回復に関連する費用など）
・ 原資産が特殊な資産に該当するか否かやその所在地を考慮したうえでの、ナティクシスの営業においての原資産の重要性
・ 類似資産のリースの更新に関する過去の実務に加え、当該資産の将来の使用に関する戦略
リース負債の測定
リース開始日時点で、リース負債を算定する際に考慮に入れる支払いには、リース期間中原資産を使用する権利に対する支払いで、
リース開始日時点で支払わないものが含まれる。すなわち：
・ 固定の支払（実質的な固定の支払を含む）からリース・インセンティブに係る債権を控除した額。実質的な固定リース料とは、形
式的には変動性を含むが実質的には回避不能な支払いをいう。
・ 指数またはレートに左右される変動リース料で、リース開始日時点の指数またはレートを用いて当初測定されるもの
・ 該当する場合、残価保証、購入オプションまたはリース解約に伴う違約金の支払いに基づきナティクシスが貸手へ支払うことが予
想される金額
リース負債を算定する際に考慮に入れる支払いから、付加価値税および家屋税は除外される。これらはIFRIC第21号「賦課金」の解釈の
範囲に含まれる。また、貸手が（場合によっては）徴収する不動産税や保険料も（補填される金額が契約で事前に定められていない場
合は）変動リース料を構成し除外される。
IFRS 第16号に従って、リース料はリースの計算利子率で割り引かれる。すなわち、同様の経済環境において当該使用権資産と同様の価
値の資産を入手するのに必要な資金を、同様の期間にわたり同様の担保で借り入れるのに借手が支払うであろう金利に該当する借手の
追加借入利子率で割り引かれる。ナティクシスは自己のリース料に限界利子率を適用している。この限界利子率は契約期間および通貨
によって異なる。また、ナティクシスの信用スプレッドとナティクシスが資金を供給する企業も考慮に入れる。
リース負債は、連結貸借対照表の「未払勘定およびその他の負債」に計上される。金融負債に関係する支払利息は「支払利息および類
似費用」に認識される。
使用権資産の認識
リース開始日に、使用権資産は、当該日におけるリース負債額と同額に対し、当該日以前に貸手へ行ったためリース負債の測定に含ま
れない支払いについて調整を加え、受け取ったリース・インセンティブを控除した金額で認識される。該当する場合は、借手に発生し
た当初直接コスト、およびリースの契約条件で要求されている解体および再装備の見積りコストのうち、支出がなされることが見込ま
れ、かつ十分な信頼をもって見積もることができる額を考慮に入れるために、当該金額が調整される。
使用権資産は、連結貸借対照表において、「有形固定資産」のうち、同じ性質を有し完全所有されている資産と同じ表示科目に認識さ
れる。
使用権の償却費は、損益計算書において、「有形固定資産および無形資産に係る減価償却、償却および減損」に計上される。
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使用権の価額はその後、リースの修正またはリース期間の再見積りが行われた場合、および指数またはレートの適用に起因する契約上
のリース料の変更を織り込むために調整されることがある。
6.3 償却原価で測定される資産およびその他の包括利益を通じて公正価値で測定される資産の減
損ならびに貸出コミットメントおよび保証コミットメントの引当金
一般原則
償却原価で測定される金融資産またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類される負債性金融商品、純損益
を通じて公正価値で認識されない貸出コミットメントおよび金融保証契約ならびにリース債権は、予想信用損失（ECL）について当初認
識日に減損または引当金が計上される。
これらの金融資産は、当初認識以降に観察される信用リスクの増加度合いに応じて３つの区分に分類される。以下に従い、各区分の残
高に係る減損損失を計上する必要がある：
ステージ１（またはS1）
信用リスクが当初認識以降著しく増大していない正常債権がこれに該当する。これらの貸出金に係る信用リスクに係る減損または引当
金は、向こう12ヶ月間の予想信用損失の額で計上される。これらの貸出金に係る受取利息は、当該金融商品の減損前の帳簿価額総額に
実効金利法を適用して、純損益に認識される。
ステージ２（またはS2）
信用リスクが当初認識以降著しく増大した正常債権は、ステージ2に振り替えられる。信用リスクに係る減損または引当金は、当該金融
商品の満期時の予想信用損失（全期間予想信用損失）を基に算定される。残高に係る受取利息は、当該金融商品の減損前の帳簿価額総
額に実効金利法を適用して、損益に認識される。
ステージ３（またはS3）
IFRS 第９号の定義による「減損」が生じている貸出金はこの区分に振り替えられる。当該金融商品の当初認識後に生じた取引相手方リ
スクに当たる事象の結果、減損損失が発生したという客観的証拠がある貸出金がこれに該当する。IAS第39号の場合と同様に、これは基
本的に、信用機関に対する規制上の要件に関する2013年６月26日付EU規則第178条の定義による債務不履行事由が特定された債権に関係
する。減損または信用リスクに係る引当金は、当該債券の回収可能価額（すなわち、担保の影響を考慮した回収可能な将来キャッ
シュ・フローの見積額の現在価値）に基づく当該金融商品の残存期間にわたる予想損失（予想される満期時点の損失）に応じて計算さ
れる。受取利息は、当該資産の減損後の正味帳簿価額に実効金利法を適用し、損益に認識される。
また本基準は、購入または組成した信用減損（POCI）資産の間の区別を設けている。これは、購入または組成した金融資産のうち、当
初認識時に既に信用リスクについて減損が生じており、当該企業が当初認識日時点で契約上のキャッシュ・フローを全額回収できると
予想していないものをいう。POCIについては、当初認識直後の報告日時点の全期間予想信用損失を基に減損が計上される。
貸借対照表の資産の部に償却原価で認識されている負債性金融商品については、（当該資産の区分にかかわらず）当該資産が当初その
正味価額で表示されていた科目に対して減損が計上される。減損損失および減損の戻入れは、損益計算書において「貸倒引当金繰入
額」に計上される。
貸借対照表の資産の部にリサイクル可能なその他の包括利益に対して認識されている負債性金融商品については、リサイクル可能なそ
の他の包括利益として貸借対照表の負債の部に減損が計上され、対応する仕訳が（当該資産がSI、S2、S3またはPOCIであるかどうかに
かかわらず）損益計算書の「貸倒引当金繰入額」に行われる。
貸出コミットメントおよび金融保証コミットメントについては、（当該コミットメントがSI、S2、S3またはPOCIであるかにかかわら
ず）引当金が貸借対照表の負債の部の「引当金」に計上される。引当金の変動は、損益計算書において「貸倒引当金繰入額」に認識さ
れる。
減損損失および引当金の認識に係る原則
信用リスクの悪化基準
（2018年12月31日現在ではIAS第17号の範囲内にあり、2019年12月31日現在ではIFRS第16号の範囲内にある）オペレーティング・リース
またはファイナンス・リースの債権については、ナティクシスはIFRS第９号が提案している簡便的アプローチを適用しないことを選択
している。同アプローチでは、当初認識以降の信用リスクの著しい増大を特定しなくてもいいように全期間予想信用損失を測定する。
当行グループが有するエクスポージャーの大半に適用される信用リスクの増大や予想信用損失を測定するための原則を以下に記載す
る。
信用リスクの著しい増大は、合理的かつ正当なあらゆる情報を考慮に入れ、かつ当該年度末時点における当該金融商品の債務不履行リ
スクと当初認識日時点における当該金融商品の債務不履行リスクを比較することで、個別に評価される。リスク増大を測定したとき
は、大半の場合、当該取引は個別に減損される（ステージ３）前にステージ２へ格下げされることになる。
より詳しく説明すると、信用リスクの変動は以下の規準を基に測定される：
・ 大企業、銀行、および政府向けの貸出金勘定：信用リスクの増大は、定量的規準と定性的規準を組み合わせて測定される。定量的
規準は、当初認識以降の格付の変化に基づいている。追加の定性的規準を用いて、S3以外のウォッチリスト（要注意先リスト）に
含まれている契約、経済的困難を理由に調整の対象になっている契約（一時返済猶予）、または支払期限が30日超経過している契
約（よって、支払期限が30日超経過しているという仮定は否定されなかった）をステージ２に区分するために使用される。その他
にも、セクター格付やカントリー・リスクの水準に基づく規準が使用されている。
・ 個人の顧客、個人事業主顧客、中小企業（SME）、公的部門、公営住宅向けの貸出金勘定：信用リスクの増大は、定量的規準と定性
的規準を組み合わせて測定される。定量的規準は、12ヶ月債務不履行確率（当初認識以降の一定周期の平均を求めて測定される）
の変動の測定値に基づいている。追加の定性的規準を用いて、非S3ウォッチリストに含まれている契約、経済的困難を理由に調整
の対象になっている契約（一時返済猶予）、または支払期限が30日超経過している契約（よって、支払期限が30日超経過している
という仮定が否定された）をステージ２に区分するために使用される。その他にも、セクター格付やカントリー・リスクの水準に
基づく規準が使用されている。
以上の貸出金残高すべてについて、リスク増大を測定する基礎となる格付は、内部システムによって算出された利用可能な格付、およ
び、特に内部格付が利用できないときには、外部格付である。
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貸出実行日または報告日に格付が存在しないときは、当該貸出金は自動的にステージ２に区分される。
本基準は、金融商品の信用リスクが会計年度末時点で低いとみなされるときは、同リスクは当初認識以降著しく増大していないと定め
ている。この規定は、バーゼル３規制により定められたナティクシスの流動性準備金のもとで管理されている特定の投資適格債務証券
に適用されている。「投資適格」区分とは、スタンダード・アンド・プアーズ、ムーディーズまたはフィッチにおいてBBB-以上および
これと同等の格付けが付与されている証券をいう。
開始以降格下げが記録されていないときは、12ヶ月以内の予想損失が減損として認識される。
既知の取引相手方リスクに相当し、当初認識後に発生した事象を原因として減損損失が生じたという客観的証拠がある金融資産は、ス
テージ３に分類するものとみなされる。資産の識別規準はIAS第39号に基づくものと類似しており、プルーデンシャルの観点における債
務不履行の概念と合致する。
したがって、以下の両条件が満たされるときは、貸出金および債権はステージ３に区分される：
・ 個別または集合ベースで減損の客観的証拠が存在する：対象の貸出金の当初認識後に生じた取引相手方リスクを特定するのに、
「トリガー事象」または「損失事象」が存在する。個別ベースでは、起こりうる信用リスクは、信用機関に適用されるプルーデン
シャル要件に関する2013年６月26日付EU規則第575-2013号の第178条の定義による債務不履行事象により生じる。例えば、３ヶ月以
上期限が経過している支払いがあるときや、支払遅延の有無を問わず、借入額の一部もしくは全部を回収できないと予想せざるを
得ないまたは法的手続の開始に繋がる経済的困難に取引相手方が直面していることが観察されるときに、減損の客観的証拠がある
とされる。
・ 以上の事象の結果、損失の発生を認識せざるを得ない。すなわち、予想損失が発生する見込みが確実になった。
債券や証券化取引（ABS、CMBS、RMBS、キャッシュ型CDO）などの負債性金融商品は、既知の取引相手方リスクが存在するときは減損が
生じているとみなされ、ステージ３に分類される。当行グループは、貸出金および債権の減損リスクを個別に評価する際に使用するも
のと同じ減損の兆候を用いて、債務証券をステージ３に分類すべきか判断している。
IAS 第32号における金融負債の定義を満たす永久超劣後債については、一定の状況のもとで発行体がクーポンを支払えなくなるまたは予
定償還日を延期する可能性があるときは、特段の注意が払われている。
引当金の計上方法
ステージ１またはステージ２の資産に係る予想損失の計算
ステージ１またはステージ２の資産に係る予想信用損失は、以下の式を用いて計算される：
これは、パラメータEAD、PDおよびLGDの積を、各予測年度について割り引いて合計したものである：
・ EAD(t) （Exposure At Default：デフォルト時エクスポージャー）：当該機関がt年度中に対象貸出金に関してさらされうる損失額
のことで、必要なときは加速償却率や信用リスク換算率が含まれる。
・ PD(t) （Probability of Default：デフォルト確率）：取引相手方がt年度中に債務不履行に陥る確率。
・ LGD （Loss Given Default：デフォルト時損失）：取引相手方が対象貸出金について債務不履行に陥ったときに、回復フェーズ後に
回収できない契約上のキャッシュ・フローの額。
ナティクシスはこれらのインプットを定義するのに既存の概念とメカニズムを利用している。具体的には、規制上の自己資本要件（自
己資本比率）を計算するために開発された内部モデルや、ストレス・テスト・システムで使用されるものと類似の予測モデルを利用し
ている。IFRS第９号の仕様を遵守するために一定の調整が行われている：
・ したがって、IFRS第９号のパラメータは会計上の引当金を設定するうえで必要な損失の正確な見積りを与えることを目的としてい
る一方、プルーデンシャル・パラメータは、規制の枠組みのためにより慎重なものになっている。したがって、PDおよびLGDの景気
後退期の付加や規制上のフロア、内部コストなど、プルーデンシャル・パラメータに組み込まれている安全バッファーのいくつか
は修正再表示されている。
・ ステージ２に分類された貸出金に係る引当金を計算するために使用されるIFRS第９号のパラメータは、全期間予想信用損失の計算
を可能にする必要がある一方、プルーデンシャル・パラメータは、12ヶ月デフォルト率を算定するために定められたものである。
したがって、12ヶ月のパラメータは、より長い時間的枠組みにわたって予測される。
・ IFRS 第９号のパラメータは将来予測的で、予測期間にわたる経済情勢の予想を考慮に入れなければならない一方、プルーデンシャ
ル・パラメータは、一定周期の平均の見積り（PDに関して）または景気最悪時の見積り（LGDおよび当該金融商品の全期間にわたる
見積りフローに関して）に相当する。したがって、プルーデンシャル・パラメータであるPDおよびLGDは、経済情勢の予想を基に調
整されている。
経済情勢に応じてパラメータを調整するために、期間を３年として３つの経済シナリオが構築されている。基本シナリオは予算上のシ
ナリオに相当し、財務監督プロセスとの一貫性の確保を図っている。そしてこのシナリオについて、楽観的シナリオと悲観的シナリオ
から成る２つのバリエーションも、マクロ経済上のパラメータの観察を基に構築されている。
基本シナリオは主に、以下の項目に関する見通しに基づいている：
・ 金利および特定の指数（S&P 500指数、米国株式市場のボラティリティ指数であるVIXなど）
・ 国内総生産（GDP）やインフレ率、失業率、ブレント原油価格など特定のマクロ経済変数
最良および最悪経済シナリオの狙いは、基本シナリオで見積もった経済変数の不確実性を想定することにある。詳しく言うと、市場の
コンセンサスに対するさまざまな寄与値のばらつき（市場で営業しているさまざまな銀行による、与えられた変数に関する寄与値の最
大値と最小値）を可能な範囲で踏まえ、これらのシナリオは構築されている。ある変数についてコンセンサスが存在しないときは、同
変数の過去のばらつきを基に最良時シナリオおよび最悪時シナリオが構築されている。
これらのシナリオごとに変数を定めているということはつまり、経済シナリオごとにPDとLGDのパラメータを変えることができ、また予
想信用損失を経済シナリオごとに計算できるということである。
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３年よりも長い期間のパラメータは、長期平均へ徐々に回帰するという原則を基に予測されている。整合性を保つために、PDおよびLGD
パラメータを変更するために使用されるモデルは、ストレス・テスト・システムで開発されたモデルに基づいている。これらの経済シ
ナリオは発生確率と関連付けられており、最終的にはIFRS第９号に基づく減損額として使用される、平均予想損失額を算出することが
可 能となっている。
発生確率の算定方法は、経済に関する市場コンセンサスの分析、および当行グループの経済シナリオとこの市場コンセンサスとの開き
に基づいている。つまり、経済シナリオとコンセンサスの開きが小さいほど、発生確率が高い。
３つのシナリオはすべて、予算プロセスのために定めているものと同じ組織構造およびガバナンスを用いて定められており、また、経
済調査部による提案を基に毎年見直されている。各シナリオの発生確率も、当該経済シナリオにて使用しているマクロ経済パラメータ
の観察された変動を基に四半期ごとに見直されている。
2019 年12月31日現在、各シナリオの加重は以下のとおりであった：
・ 基本シナリオ：80％
・ 楽観的シナリオ：10％
・ 悲観的シナリオ：10％
このようにパラメータを定めているため、内部手法を用いて承認された範囲に属するか、リスク加重資産の計算用の標準手法を用いて
処理されているかを問わず、評価対象のすべてのエクスポージャーについて信用損失を見積もることができる。
ただし、所要自己資本が標準手法を用いて計算され、かつエクスポージャーが格付システムに組み込まれていない一定の企業は、過去
の損失率に当該企業が個別に調整を加えたものを基にした正常債権に係る引当金の計算手法を導入している。
IFRS 第９号パラメータの検証メカニズムは、ナティクシスとBPCEグループ内の既存のモデルに関する検証メカニズムに完全に組み込ま
れている。したがって、モデルの検証では、独立した内部モデル検証ユニットによるレビュー・プロセスを受ける。
ステージ３の資産に係る予想信用損失の計算
ステージ３の金融資産に係る予想信用損失に対する減損は、当該債権の償却原価と回収可能価額（すなわち、回収可能な見積将来
キャッシュ・フローの現在価値。なお、これらのキャッシュ・フローが相手方当事者の活動によるものか、または保証の実行可能性に
よるものかを問わない）の差額として算定される。短期資産（満期が１年未満のもの）については、将来キャッシュ・フローの割引は
行わない。減損の算定は全世界ベースで行われ、利息と元本は区別されない。ステージ３の貸出コミットメントまたは保証コミットメ
ントに起因する予想信用損失は、貸借対照表の負債の部に認識される引当金を通じて考慮される。債権の各区分に係る回収実績に基づ
いて決定される満期スケジュールを基に、各債券の具体的な減損額が計算される。
予想信用損失を測定する際は、当該金融資産の契約条件の不可欠な部分を構成しかつ当該企業が別途認識していない担保資産およびそ
の他の信用補完を考慮に入れて、予想されるキャッシュ・フローの不足額を見積もる。
ステージ３に分類される貸出金は、個別の予想回収額分析後に減損を計上するのではなく、引当金を計上しなかった貸出金に係る過去
の想定外の損失に基づいて調整された貸倒引当金繰入率を基に減損または引当金が計上される。
6.4 デリバティブ金融商品およびヘッジ会計
デリバティブ金融商品は、トレーディング目的で保有されるかヘッジ目的で保有されるかにかかわらず、貸借対照表において公正価値
で認識される。
トレーディング目的で保有されるデリバティブ金融商品
トレーディング目的で保有されるデリバティブは、市場価値がプラスの場合は貸借対照表の「純損益を通じて公正価値で測定される金
融資産」に、市場価値がマイナスの場合は「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」に計上される。
当初認識の後の公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」に計上される。かか
る金融商品に係る未収・未払利息も、この表示項目に含められる。
金融負債の組込デリバティブの特定事例
組込デリバティブとは、基礎となる指標（金利、株価、為替レートまたはその他の指標）の変動に対応して、当該契約のキャッシュ・
フローの一部または全部の変動を生じさせるような主契約の構成要素である。
ハイブリッド商品（主契約およびデリバティブ）が純損益を通じて公正価値で測定されない場合において、組込デリバティブは、デリ
バティブおよびその経済的特性の定義に係る規準を満たしており、かつ関連するリスクが主契約のリスクに密接に関わっていない場
合、主契約から分離される。
このようにして主契約から分離された デリバティブは、純損益を通じて公正価値で測定される資産および負債に含められる。
ヘッジ手段
IFRS 第９号が認めるオプションを用い、ナティクシスはヘッジ取引の会計処理に引き続きIAS第39号を適用することを選択している。
IAS 第39号は、ヘッジ関係として、キャッシュ・フロー・ヘッジ、公正価値ヘッジおよび在外営業活動体に対する純投資ヘッジの３つの
種類を認識している。
デリバティブは、開始時点で、およびヘッジ期間を通じてIAS第39号に定められた規準を満たす場合にのみ、ヘッジとして指定すること
ができる。これらの規準には、デリバティブとヘッジ対象の間のヘッジ関係が、将来に向かっても、また遡及的にも有効であることの
正式な文書化が含まれる。ヘッジ関係は、ヘッジ手段の価値の変動がヘッジ対象の価値の変動を80％から125％の範囲で遡及的に相殺し
ている場合、有効であると推定される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、既存の取引または可能性の高い予定取引からの将来キャッシュ・フローをヘッジするために用いられ
る。
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変動金利の借入および発行のヘッジ
ナティクシスは、銀行間借入および公募/私募発行の将来コストを固定するため、固定金利の金利スワップ借入を用いている。
変動金利の貸出のヘッジ
ナティクシスは、将来の変動金利借入コストを固定するため、固定金利のプレーンバニラ金利スワップ貸出を用いている。
金利リスクの全体的なヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、主としてナティクシスの全体的な金利リスクをヘッジするために用いられる。
これらの構造的ヘッジの文書化は、すべての変動金利取引に係る将来の変動資金管理スケジュールに基づいている。
将来に向かってのヘッジの有効性のテストには、満期区分別の累積的な変動金利借入および固定金利借手スワップと、満期区分別の累
積的な変動金利貸出および固定金利貸手スワップの設定（指標および通貨別）が含まれる。
各満期について、ヘッジされるべき項目の名目金額がヘッジ目的デリバティブの想定額を上回っている場合、ヘッジは証明される。
遡及的な ヘッジの有効性のテストは、当該ヘッジが異なるさまざまな報告日現在で有効であったかどうかを検証するために用いられ
る。かかる各報告日現在で、ヘッジ手段の公正価値（未収・未払利息を除く）の変動は、ヘッジされる仮想デリバティブ金融商品
（ヘッジ対象の資産または負債および経営者の意思を表す合成金融商品）の公正価値の変動と比較される。ヘッジ手段の公正価値の変
動は、ヘッジ対象の公正価値の変動を80％から125％の範囲で相殺していなければならない。これらの限度から外れた場合、当該ヘッジ
は適格でなくなる。
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キャッシュ・フロー・ヘッジの会計処理
ヘッジに係る損益の有効な部分が資本において直接認識される一方で、非有効な部分は各報告日現在で「純損益を通じて公正価値で測
定される金融商品に係る純損益」において損益に計上される。ヘッジ対象については、特定の仕訳は行われない（これらがヘッジされ
なかった場合に行われるであろうものを除く）。
ヘッジ関係が中止される場合（例えば、ヘッジの有効性が80％から125％の範囲から外れている場合）、当該デリバティブは純損益を通
じて公正価値で測定される金融商品に分類変更されなければならない一方で、「資本に直接認識された損益」としてリサイクル可能な
その他の包括利益に直入された当該ヘッジの有効な部分に関連する累積額は、ヘッジ対象自体が損益に影響を及ぼす場合、純損益に振
替えられる。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジは、認識された資産もしくは負債、または未認識の確定コミットメントの公正価値の変動に対するエクスポージャーの
ヘッジを目的としている。
金利リスクの全体的なヘッジ
子会社である Natixis Financial Products LLC は、公正価値ヘッジのルールに従い、金利リスクの全体的なヘッジを文書化している。こ
れらの取引を会計処理するため、当該子会社は、EUによって採用されたIAS第39号のカーブアウト規定を適用している。 会計処理上、構
造的な公正価値ヘッジとして指定された デリバティブ金融商品の会計処理は、公正価値ヘッジ目的のデリバティブに適用される会計処
理に類似している。ヘッジ対象の金融商品のポートフォリオに係る公正価値の変動は、貸借対照表の個別の表示項目（「金利リスクを
ヘッジしたポートフォリオの再評価調整額」）において報告され、対応する仕訳が損益において行われる。
固定金利の貸出および借入のヘッジ
ナティクシスは、 固定金利の借入および発行 に係る金利の不利な変動の影響をヘッジするため、固定金利のプレーンバニラ金利スワッ
プ貸出を用いている。また 固定金利の貸出および有価証券 に係る金利の不利な変動の影響をヘッジするため、固定金利のプレーンバニ
ラ・スワップ借入を用いている。
公正価値ヘッジの文書化
将来に向かってのヘッジの有効性のテストには、ヘッジ対象とヘッジ手段の金融上の特性、すなわち、評価日、満期日、想定額、固定
金利、および支払いの頻度が実質的に同じであることの検証が含まれる。
遡及的なヘッジの有効性のテストは、当該ヘッジが異なる報告日現在で有効であったかどうかを検証するために用いられる。
かかる各報告日現在で、ヘッジ手段の公正価値（未収・未払利息を除く）の変動は、ヘッジされる仮想資産および負債（ヘッジされる
資産または負債を表す合成金融商品）の公正価値の変動と比較される。ヘッジ手段の公正価値の変動は、ヘッジ対象の公正価値の変動
を80％から125％の範囲で相殺していなければならない。
この範囲から外れた場合、当該ヘッジはIFRSに基づくヘッジ会計に適格でなくなる。
公正価値ヘッジの会計処理
デリバティブの公正価値の変動は、有効な部分と非有効な部分の両方について、損益に認識される。
これを対称的に、ヘッジ対象 の公正価値の変動も損益に認識される。
したがって、ヘッジの非有効な部分のみが損益に影響を及ぼすことになる。
未収・未払利息を除く ヘッジ目的デリバティブの公正価値の変動は、「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」
として損益に計上される。 これらの 金融商品に関連する 未収・未払利息は、「受取利息および類似収益」または「支払利息および類似
費用」に計上される。
ヘッジ関係が中止される場合、当該ヘッジ手段は純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に分類変更される一方で、ヘッジ対象
に係る未実現損益はヘッジが中止された日現在の額に固定され、満期まで損益に計上される。
在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
純投資のヘッジは、純外貨投資（連結子会社または投資）において生じる為替リスクをヘッジするために用いられる。これらは、
キャッシュ・フロー・ヘッジと同じ方法で会計処理される。ヘッジ手段（外貨建ての貨幣性デリバティブまたは負債）に係る公正価値
の変動の有効な部分は資本において認識される。企業が連結される際に認識される為替換算調整額は、これらの公正価値の変動と相殺
される（注記3.9参照）。公正価値の変動の非有効な部分は損益に認識される。資本において直接認識された未実現損益は、当該純投資
の全部または一部が売却された場合、損益に振替えられる。
内部契約
ナティクシスとその子会社の間には、ヘッジ会計において用いられるデリバティブを含んだ 多くの 内部契約が存在する。当該取引が連
結目的においてヘッジ会計の規準を満たしていることを確認するため、ナティクシスはこれらが市場において正確にヘッジされている
ことを定期的に検証している。
クレジット・デリバティブ
ナティクシスが用いるクレジット・デリバティブは金融保証とはみなされず、IAS第39号の適用範囲に含まれるデリバティブとみなされ
る。これらは、純損益を通じて公正価値で測定される資産または負債に分類される。
6.5 外貨建取引
ナティクシスが締結した外貨建て取引に関連する資産および負債の会計処理に用いる方法は、その資産または負債が貨幣性項目に分類
されるかまたは非貨幣性項目に分類されるかによって決まる。
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外貨建ての 貨幣性資産および負債は、報告日の実勢直物レートで機能通貨に換算される。結果として生じる為替差損益はすべて、次の
２つの例外を除いて、損益に認識される。
・ その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の償却原価に基づいて計算された為替差損益のみが損益に認識され、残
りは「資本に直接認識された損益」に認識される。
・ キャッシュ・フロー・ヘッジに指定された貨幣性項目または在外企業に対する純投資の一部に関して生じた為替差損益は、「資本
に直接認識された損益」に認識される。
取得原価で測定される外貨建ての非 貨幣性項目は、取引日（または発行済の永久超劣後債の資本への分類変更日：注記13.3.1参照）の
為替レートで換算される。
公正価値 で測定される外貨建ての非貨幣性項目は、報告期間末の実勢為替レートで換算される。外貨建ての非貨幣性項目（例えば、資
本性金融商品）に係る損益は、当該資産が「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類される場合は損益として認識さ
れ、当該資産が「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」に分類される場合は資本において認識されるが、当該金
融資産が公正価値ヘッジにおいてヘッジ対象として指定されている場合には、為替差損益は損益に認識される。
6.6 金融商品の公正価値
一般原則
金融商品（資産または負債）の公正価値は、測定日における市場参加者間の独立当事者間取引において、資産の売却で受領し、または
負債の譲渡で支払われるであろう価格である。
したがって、公正価値は出口価格に基づく。
金融商品の当初認識時の公正価値は、通常は取引価格、すなわち、資産取得時の支払価格または負債引受時の受領価格である。
当初認識後の測定においては、資産および負債の見積公正価値は、第一に観察可能な市場データに基づくものでなければならず、公正
価値の計算に使用されるすべてのインプットは、取引において市場参加者が使用するであろう価格と整合性のあるものにしなければな
らない。
この場合、公正価値は中間市場価格ならびに対象となる金融商品およびその関連リスクに応じて決定した追加的な評価調整により構成
させる。
中間市場価格は以下に基づき入手される。
・ 金融商品が活発な市場で相場が付けられている場合は、その相場価格。金融商品は、証券取引所、ディーラー、ブローカー、産業
グループ、プライシング・サービスまたは規制当局より、相場価格が容易にかつ定期的に入手可能である場合には、活発な市場で
相場が付けられているとみなされ、かかる価格が、主要市場において、またはそれがない場合には最も有利な市場において、実際
かつ定期的に発生する独立当事者間取引を表す。
・ 金融商品の市場が活発ではない場合は、公正価値は評価技法を用いて算定される。使用される技法は、関連する観察可能な入力
データを最大限活用し、観察可能でない入力データの利用を最小限に抑えなければならない。この技法は、最近の取引から得られ
る観察可能なデータ、類似の金融商品の公正価値、割引キャッシュ・フロー分析およびオプション・プライシング・モデル、プラ
イシング・データまたは市場データが入手できないハイブリッド商品または観察可能でないデータの場合には独自のモデルを参照
することができる。
追加的な評価調整は、とりわけ主要な市場における出口取引の結果生じる費用を考慮するために、市場リスクおよび信用リスクに係る
リスク・プレミアムなど評価の不確実性に関する要素を組み込む。同様に、無担保のデリバティブまたは完全に担保されていないデリ
バティブからの将来キャッシュ・フローの資金調達に関連するコストを織り込むために、仮定に基づく資金調達評価調整（ Funding
Valu ation Adjustment （ FVA ） ）も考慮される。
主な追加的な資金調達評価調整は以下のとおりである。
ビッド/アスク調整－流動性リスク
この調整は、ビッド価格（買呼値）とアスク価格（売呼値）との間の差で、販売費に相当する。これは、ポジションを取得するリスク
または別の市場参加者からの提案価格で売却するリスクに関して市場参加者から要求される報酬を反映する。
モデルの不確実性を考慮した調整
この調整は、使用する評価技法の欠点、とりわけ、観察可能な市場インプットを入手可能な場合であっても、考慮されないリスク要因
を考慮に入れるものである。これは、さまざまな金融商品に固有のリスクが、評価に使用される観察可能なインプットによって考慮さ
れるリスクと異なる場合に該当する。
インプットの不確実性を考慮した調整
評価技法で使用される特定の価格またはインプットの観察が困難であるか、あるいは価格またはインプットが定期的に入手不能で売却
価格を決定できない場合がある。このような状況下においては、市場参加者が金融商品の公正価値を評価するときに同一のインプット
について異なる値を採用するという可能性を反映させるために調整が必要な場合がある。
取引相手方リスクを考慮した価格調整（信用評価調整 - CVA）
この調整は、取引相手方の信用の質を考慮していない評価に適用される。これは、取引相手方の債務不履行リスクに関連する予想損失
に対応し、ナティクシスが当該取引の市場価値の全額を回収できるとは限らないという事実を勘案することを目指している。
CVA の決定方法は、この計算に含まれる取引相手方の全セグメントに関する専門的な市場慣行に則した市場インプットの使用を基礎とし
ている。この方法は当期中に発展し、計算の対象となる取引相手方のすべてのセグメントに適用された。流動性のある市場のインプッ
トがない場合には、この方法は取引相手方の種類、格付、地域別の代替値を使用した。
内部信用リスクを考慮した価格調整（債務評価調整 - DVA）
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DVA は、CVAと対称をなし、公正価値で測定すると指定されたデリバティブ金融商品の負債評価に係る取引相手方の視点からの予想損失
を示す。これは、ナティクシス自体の信用の質がこれらの商品の評価に与える影響を反映する。当該期間中におけるBPCEの「ゼロ・
クー ポン」スプレッドの流動性を考慮し、比較可能な企業のサンプルに係る「ゼロ・クーポン」スプレッドを観察することにより、調
整が行われる。DVAの計算は、資金調達評価調整（FVA）を考慮して行われる。
活発な市場の特定
市場が活発かどうかを判定するに際は、以下の規準が用いられる：
・ 市場の活動水準および傾向（発行市場の活動水準を含む）
・ 同様の市場取引で観察される過去の価格データの長さ
・ サービス・プロバイダーによって回収された価格の不足
・ ビッド／アスクの価格スプレッドが大きいこと
・ 一定期間または異なる市場参加者間における急激な価格変動
評価管理手続は第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」の第3.2.5節「市場リスク」（訳者注：原文の章および節）に表示さ
れている。
公正価値で測定および表示される金融資産および金融負債は、次の尺度に基づいて区分されている：
・ レベル１：同一の資産および負債の活発な市場における相場価格を用いて、市場価額が直接算定される。
・ レベル２：市場にて直接または間接的に観察可能な重要なデータを基にした評価技法を用いて市場価額が算定される。
・ レベル３：一般的ではないモデルや観察できない市場データを基にしたモデルを用いて市場価額が算定される。これらのモデルが
評価額に著しい影響を及ぼす公算が大きい。
公正価値ヒエラルキーに応じて区分された金融資産および金融負債と主なモデルの説明は注記8.5に表示されている。
6.7 旧GAPCの資産に関する保証メカニズム
2009 年11月12日に、BPCEによって旧GAPC分離ビークルのポートフォリオの一部について資産保護システムが設定され、2009年７月１日
に遡って効力を発生した。この保証メカニズムにより、 ナティクシスは2009年６月30日以降、分別管理された資産に割当てられた自身
の資本の大部分を解除することができるようになり、これらのポートフォリオからの損失リスクから自身を保護することができるよう
になった。この保護システムは次の２つのメカニズムに基づいていた。
・ 「貸出金および債権」および「売却可能金融資産」に認識された資産の額面価額の85％をカバーする、金融保証の性質を有するサ
ブ・パーティシペーション。この保証に基づき、ナティクシスは、デフォルトに陥っている１ユーロからデフォルト額の85％まで、
保護を受けていた。
ナティクシスが2009年度に金融保証の見返りとして支払ったプレミアムの金額は 1,183 百万ユーロであった。
保証の対象となる資産に係る未実現キャピタル・ロスまたは評価減はすでに損益において認識されているため、このプレミアムは直
ちに損益に計上されず、定額法で認識されるわけでもなかった。
その代わりに、当該プレミアムは当初、経過勘定で認識され、以下のように同期間にわたり同額が、同表示項目で、損益に認識され
る。
- 減損引当金の戻入れ（「貸倒引当金繰入額」に含まれる）
- 2008 年10月13日に公表されたIAS第39号およびIFRS第７号の修正に従って、2008年10月１日に「貸出金および債権」内で分類変
更された資産に対して同日に発生した（純収益における）割引の繰延認識。
2018 年12月31日現在で実質的に影響のなかったこの金融保証は、2019年12月31日現在では終了しており6.1百万ユーロの利益を上げ
た。
・ 2009年７月１日以降、純損益を通じて公正価値で測定されている金融商品のポートフォリオ(現金およびデリバティブ)に係る未実
現および実現損益の85％がBPCEに移転された。一方がユーロ建て、他方がドル建ての２件のトータル・リターン・スワップ
（TRS）。TRSはデリバティブであり、したがって、貸借対照表において公正価値で計上され、対応する仕訳が損益に対して行われ
る。同時に、ナティクシスは、367百万ユーロと見積もられるプレミアムの支払いと引き換えに、行使した場合、10年後にこのポー
トフォリオに係る正味利得の回収を可能にするオプションをBPCEから購入した。このプレミアムもまた、公正価値で認識される。
ナティクシスは当該オプションを満期日（すなわち2019年７月１日）に行使した。このオプションを行使しても、オプションの公正価
値の変動は開始時に損益に認識されていたため、ナティクシスの損益計算書に対する影響はなかった。また、リバースTRSが７月１日に
実行された。その特徴は、保証開始時に実行されたユーロ建ておよびドル建てのTRSと対称的であった。
なお、当該TRSおよびオプションは、2018年12月31日現在のナティクシスの損益計算書に実質的に影響を与えなかったことに留意された
い。
これら２件の契約は2019年12月31日をもって終了した。
6.8 有形固定資産、無形資産（のれんを除く）および投資不動産
貸借対照表に認識している固定資産には、有形固定資産、無形資産および投資不動産が含まれている。リース資産に関する使用権（そ
の主な項目は注記6.2において説明されている）は、ナティクシスが完全な所有権を有する類似資産に該当する固定資産の科目に表示さ
れている。
当初認識時における測定
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貸借対照表において、他の有形固定資産と区分表示される投資不動産は、営業目的ではなくリース収益を生み出すことを目的として保
有している不動産から成る。
純損益を通じて公正価値で計上される保険会社によって保有される不動産を除いて、IFRSの初度適用時に、有形固定資産および投資不
動産は、IFRS第１号に基づき利用できるオプションで認められるところにより、取得原価で計上された。
有形固定資産および投資不動産は、取得日の購入価格に、直接起因するコスト（譲渡に係る税金、報酬、手数料および登録費用）およ
び（IAS第23号「借入コスト」に定める資産計上の規準を満たす場合には）借入コストを加えて計上される。
社内で開発されたコンピューター・ソフトウェアは、「無形資産」にその開発の直接コストで認識される。この直接コストに含まれる
のは関連するハードウェア費用、サービス原価、 当該ソフトウェアの作成および使用準備に直接的に起因する 人件費、ならびに（IAS第
23号「借入コスト」に定める資産計上の規準を満たす場合には）借入コストなどである。
開発段階で発生する費用は、IAS第38号に定める無形資産としての認識規準を満たす場合には、資産計上される。この規準に含まれるの
は、技術的実現可能性、当該資産を完成させ使用または販売するという意思、当該資産が将来の経済的便益を生み出す可能性、資源の
入手可能性、および当該資産開発期間に帰すことができる支出を信頼性をもって測定できる能力などがある。研究段階で発生したコス
トは、資産計上されず、費用として認識される。
事後測定
当初認識後、資産は、取得原価から減価償却累計額、償却累計額および減損損失累計額を減じて測定される。保険会社が保有する投資
不動産は、IAS第40号およびIFRS第４号に従って、純損益を通じた公正価値で測定される。
いずれについても、公正価値は、市場相場での賃貸料の資産計上、および市場取引との比較に基づき、多規準アプローチを用いて求め
る。
フランス保険法第R.332-210-1条に従い、 ACPRによって承認された独立系 専門家によって５年間ごとの査定が実施される。２つの査定間
に、専門家によって半年ごとに不動産の市場価値が認定される。
減価償却および償却
有形固定資産および無形資産は、その使用目的において、ナティクシスによって使用できる状態になり次第、見積耐用年数にわたっ
て、定額法、定率法または逓増減価償却法の内、経済的便益の消費パターンを最も良く反映する方法で減価償却または償却される。資
産の残存価額は、信頼性をもって測定可能な場合、減価償却または償却可能額から控除される。ナティクシスは、土地および歴史的記
念建造物に分類される破壊できない建物を除く項目の残存価額を信頼性をもって測定できないと考えている。したがって、それらの残
存価額をゼロとする。
IAS 第16号に従って、異なる耐用年数を持ち、または項目全体とは異なる将来の経済的利益の消費が見込まれる有形固定資産勘定の重要
な各構成要素に対して、特別な減価償却明細表が定められている。事業用建物および投資不動産に対しては、下記の構成要素および減
価償却期間が適用される。
構成要素 減価償却 期間
土地 非適用
歴史的記念建造物に分類される破壊できない建物 非適用
壁、屋根および防水処理 20～40年
基礎および骨組 30～60年
外部下塗り 10～20年
装置および付帯設備 10～20年
内部の什器備品および器具 ８ ～15年
有形固定資産のその他の項目は、その見積耐用年数（一般に５～10年）にわたって減価償却される。
購入したソフトウェアは、定額法 によって 見積耐用年数 （ ほとんどの場合 ５ 年未満 ）にわたって償却される。自己創設ソフトウェア
は、 見積耐用年数（15年を超えてはならない）にわたって償却される。
その他の無形資産は主に顧客ポートフォリオの構成要素から成り、契約期間（平均期間は、米国については５～８年、オーストラリア
については10年）にわたり償却される。
減価償却期間は１年に１回見直す必要があり、該当する場合、見積りの変更による影響は、変更日から将来に向かって損益に認識され
る。
評価減または償却費は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」科目で認識される。
減損
資産は、減損の客観的な証拠がある場合はいつでも、また、無期限の耐用年数を有する無形資産の場合は少なくとも年１回減損テスト
を実施する。ナティクシスは、各報告日に減損の証拠があるか検討し、かかる証拠が存在する場合、可能な限り個々の資産の回収可能
価額を見積り、それができない場合は、当該資産が属する資本生成単位（CGU）の回収可能価額を見積もる。回収可能価額は、売却コス
ト控除後の公正価値と、将来のキャッシュ・フローの現在価値に当たる使用価値のいずれか高い方の金額である。資産またはCGUの回収
可能価額が帳簿価額よりも低い場合、損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」に減損損失が認識さ
れる。
評価減は、当初評価減を引き起こした状況に変化があった場合（例えば、減損の客観的な証拠がなくなった場合など）には、戻入れす
ることができる。
処分損益
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事業用資産の処分損益は、損益計算書の「その他の資産に係る損益」で認識され、投資不動産の処分損益は、「その他業務収益」また
は「その他業務費用」に計上される。
建設中の固定資産の除去または中断
固定資産の除去により発生した費用は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損」に計上され
る。
開発中のITプロジェクトが中断すると、その認識の中止となる。対応する費用は、連結損益計算書の「有形固定資産および無形資産に
係る損益」に転記される。
6.9 売却目的で保有する非流動資産および非継続事業
非流動資産（または資産グループ）は、その帳簿価額が売却により回収されるときに処分されることが意図されている。この資産（ま
たは資産グループ）は、即時売却可能でなければならず、12ヶ月以内に売却される可能性が高いものでなければならない。
売却の可能性が高いのは、以下の場合である。
・ 活発なマーケティングを伴う資産（または資産グループ）の売却計画が、経営陣によって策定されている場合
・ 少なくとも１人の購入希望者が拘束力のない購入申込を行っている場合
・ 計画が大幅に変更されたり、撤回される可能性が低い場合
該当する資産は、「売却目的で保有する非流動資産」 の表示項目 に分類され、分類変更され次第、償却が停止される。帳簿価額が売却
コスト控除後の公正価値を上回る場合、減損損失が認識される。関連負債も、貸借対照表の独立した表示項目に表示される。
売却目的保有の資産グループは、CGUグループの場合もあれば、特定のCGU、またはCGUの一部である場合もある。当行グループは当該企
業の資産および負債で構成され、流動資産や流動負債、IFRS第５号に基づく測定規定の範囲外の資産が含まれている場合もある。IFRS
第５号に基づく測定規定の範囲にある非流動資産が売却目的保有の資産グループの一部を構成するときは、IFRS第５号に基づく測定規
定を当行グループ全体に適用する。つまり、当行グループは、帳簿価格と売却コスト控除後の公正価値のうちいずれか低い方で測定さ
れる。
「売却目的で保有する非流動資産」に分類されてから12ヶ月以内に売却されなかった場合、ナティクシスの支配とは無関係の特別な状
況がなければ、当該資産または資産グループのこの区分への分類は停止される。
ナティクシスが資産売却計画を表明している子会社は、注記3.6「売却目的で保有する子会社」において一覧にされている。
2018 年12月31日現在、注記3.6に表示された資産の売却計画に関係する売却目的で保有するEuroTitres事業部門の構成要素（関連資産お
よび負債）はIFRS第５号に従って計上されており、「売却目的で保有する非流動資産」および「売却目的で保有する非流動資産に関係
する負債」として連結貸借対照表の２つの独立した科目に計上された。
非継続事業は、処分済であるかまたは売却目的の保有 に分類されていることが、明確に識別可能な企業の構成単位であり、かつ、以下
のいずれかの条件を満たす。
・ 独立の主要な事業分野または営業地域を表す。
・ 独立の主要な事業分野または営業地域を処分する単一の統一された計画の一部である。
・ 転売のみを目的に取得した子会社である。
非継続事業に関連する資産および負債は、売却目的で保有する資産グループと同一の方法で貸借対照表に計上される。非継続事業から
の損益は、損益計算書の独立した表示項目とし、この中には、処分までの間に発生した当該非継続事業の税引後損益および売却コスト
控除後の公正価値で計上されている売却目的で保有する資産または資産グループの売却もしくは評価から生じる税引後損益が含まれ
る。
6.10 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
トレーディング目的で保有する金融負債（デリバティブ金融商品を含む）およびIFRS第９号のもとで利用可能な公正価値オプションを
用いて当初認識時に自発的にこの区分に分類された金融負債がこれに該当する。
純損益を通じて公正価値で測定する金融商品として認識されたレポ契約およびデリバティブ取引に関係して設定された担保区分の保証
金および追加証拠金も、トレーディング目的で保有する金融負債に含めている。これは、これらの項目が、これらがカバーする活動ま
たは金融商品に密接に関係し、かつ、これらが関係する活動のビジネス・モデルの不可欠な部分を構成するからである。
この取消不能オプションのもとで評価される有価証券は、以下に示す３つの区分のいずれか一つに該当する：
・ 公正価値で測定され管理される金融資産グループの一部を構成する金融商品：このオプションは、公正価値で測定、管理される負
債に適用される。ただし、経営者が公正価値リスク管理方針に従う場合に限る。
・ 関係する金融資産や金融負債との会計上のミスマッチがある金融商品：このオプションを適用することで、単一の戦略のもとで管
理される金融商品に異なる評価ルールを適用することから生じる会計上のミスマッチを解消できる。
・ 重要かつ分離可能な組込デリバティブが１件以上組み込まれているハイブリッド金融商品：組込デリバティブとは、金融ハイブ
リット商品または非金融ハイブリット商品の構成要素のうち、デリバティブの定義を満たすものをいう。このオプションにより当
該金融商品全体を公正価値で測定できるようになるため、組込デリバティブを抽出、認識または分離して測定する必要がなくな
る。
この区分に属する金融負債は、報告日現在の公正価値で計上され、貸借対照表の「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債」と
して表示される。公正価値の変動は、損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」において当該年度
の損益として認識される。ただし、純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動
は、この認識が会計上のミスマッチを生じさせたり、拡大させたりすることがないことから、この対象から除かれる。自己の信用リス
クに起因する価値の変動は、「その他包括利益に直接認識された損益」の下の「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る
自己の信用リスクの再評価額」に認識される。
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純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債を期限前償還するときは、自己の信用リスクに起因する公正価値の
実現損益を、「純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債に係る自己の信用リスクの再評価額」から資本の部
に 属する「利益剰余金」へ直接振り替える。
6.11 負債
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に分類されない、ナティクシスによって生み出された債務は、償却原価法を用いて測定
され、貸借対照表の「銀行預り金」、「顧客預り金」、「発行済債務証券」または「劣後債務」に認識される。
債務証券は、当初認識時に、取引コストを含めた発行価格で測定される。その後は償却原価で測定され、発行費は当該金融商品の利用
期間にわたって認識される。
6.12 認識の中止
ナティクシスは、金融資産からのキャッシュ・フローに関する契約上の権利が失効した場合、当該金融資産の全部または一部の認識を
中止する。また、これらの契約上の権利または所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転された場合にも、当該金融資産の
全部または一部の認識を中止する。
ナティクシスが契約上の権利を譲渡しておらず、リスクと経済価値のほとんどすべてを保持しているわけでもない場合、ナティクシス
は、当該資産の支配を移転したか否かを決定する。支配が放棄されたとみなされる場合、その金融資産の認識が中止される。当行グ
ループが当該資産の支配を保持する場合、その資産は、ナティクシスの「継続的関与」の範囲まで、貸借対照表において引続き認識さ
れる。
継続的関与は、以下の契約上の条件の存在によって証明される。
・ 移転した資産を買戻すというオプションまたは義務
・ 移転した資産のパフォーマンスに関係する金銭的補償の回収
金融負債は、清算、取消または失効したときに認識が中止される。
レポ契約
▶ ）譲渡人
売却された有価証券に対する認識は中止されない。ナティクシスは、受領した資金を返却するというコミットメントを表すものとし
て、負債を認識する（「レポ契約に基づく売却有価証券」）。
b ）譲受人
購入された有価証券は認識されず、譲受人から受け取るべき未収金が貸付けた資金を表すものとして計上される。当該資産に対する支
出金額が、「レポ契約に基づく取得有価証券」に認識される。
その後の各報告日 に 、当該有価証券は、最初に分類された区分に適用される規則に従って譲渡人により引続き評価される。譲受人の勘
定には、譲渡人から受取るべき金額が、引続き貸借対照表に表示される。
貸付/借入有価証券
貸付/借入有価証券取引は、IFRSにおける意味の範囲内で、金融資産の譲渡を伴わない。したがって、これらの取引によって、貸付有価
証券の認識が中止されることはない。貸付有価証券は、IFRSのもとでは識別されず、当初のIFRS区分に引続き計上され、適宜測定され
る。借入有価証券は、借手によって認識されない。
6.13 金融資産と金融負債の相殺
IAS 第32号に従い、ナティクシスは、金融資産と金融負債の相殺について、（i）計上された金額を相殺する法的に強制可能な権利を有
し、（ii）正味金額を決済するかまたは当該資産の現金化および負債の決済を同時に実行する意思があるという２要素から成る条件を
前提として、金融資産と金融負債の相殺を実施し、正味残高を貸借対照表に表示する。
運営原則が上記の２つの規準を満たしている清算機関で実施されるデリバティブおよびレポ契約に関する取引は、貸借対照表で相殺さ
れる（ 注記8.3参照）。
6.14 引当金および偶発負債
引当金は、時期または金額が不確実な負債である。負債は、過去の事象によって生じる現在の債務であり、それを清算すると、信頼性
をもって測定できる経済的便益を包含する資源の流出をもたらすと予想される。
引当金として認識される金額は、報告日における 現在の債務を清算するのに要する支出の最善の見積り でなければならない。この金額
は、割引の影響が重大である場合は割引かれる。引当金は、報告日ごとに見直され、必要に応じて調整がなされる。従業員給付をカ
バーするための引当金を除き、貸借対照表上 で認識される引当金は、主にリストラ 引当金ならびにリスクおよび訴訟に対する引当金に
関係する。
▶ ）リストラ引当金
リストラ費用に対する引当金は、引当金認識についての下記の標準的な規準および下記の２つの条件が満たされたときに、認識され
る。
・ 決算日現在で、少なくとも下記の事項を明確にしたリストラに関する詳細な正式の計画がある。
- 関係する事業または事業の一部
- 影響を受ける主たる事業所
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- 雇用契約の終了により補償を受ける従業員の勤務地、職種およびその概数
- 負担する支出
- 計画実施日
・ ナティクシスは、リストラ計画の実施を開始することによって、または決算日にその概要を告知することによって、リストラ実施
につき、影響を受ける人々の予想を確実なものにしている。
リストラ費用に対する引当金は、リストラに直接的に関係する支出のみを含む。
b ）リスクおよび訴訟に対する引当金
ナティクシスがさらされている主なリスクおよび訴訟については、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」の第3.2.9節（訳
者注：原文の章および節）に記載されている。
偶発資産または偶発負債は計上されていない。
引当金の変動は、損益計算書において将来支出の種類に対応する表示項目で認識される。
2019 年12月31日現在および2018年12月31日現在のナティクシスの財務諸表の負債側に計上されている引当金については、注記8.16「引
当金の要約」に表示されており、その割り当ては注記7.6「その他の損益」、注記7.7「営業費用」および注記7.8「貸倒引当金繰入額」
に記載されている。
6.15 従業員給付
IAS 第19号に従い、従業員給付は、以下の４つの区分のうちの１つに分類される。
・ 「短期給付」： 当期中に支払われる給料、社会保障負担、年次休暇、従業員利益分配、奨励制度、追加負担および賞与が含まれ
る。
・ 「解雇手当」： 企業の決定または雇用終了と引換えに退職手当パッケージを受取るという従業員の決定の結果として、通常の退職
年齢前に社員の雇用を終了するのと引換に付与される従業員給付から成る。
・ 「退職後給付」： 年金、銀行業界に適用されるその他の補足的退職給付、退職時の報酬および退職者に支払われるその他の契約上
の給付など。
・ 「その他の長期従業員給付」： 長期勤続報奨および「従業員維持および業績報酬制度」に基づいて現金で支払われる繰延報酬を含
む。
短期従業員給付は、当該給付の見返りに従業員が勤務した期間の費用として認識される。
退職給付に対する引当金が発生するのは、雇用主が退職給付の提供を明確に確約したとき、または雇用主が退職給付の支払いを定めた
リストラの費用を認識したときである。
IAS 第19号に規定された認識の原則に従い、ナティクシスは以下の種類の退職後給付を識別する。
・ 確定拠出制度：この制度のもとでは、企業体は特定の給付額を支払う義務を一切負わない。
・ 確定給付制度：この制度のもとでは、ナティクシスは特定の給付額を支払う法的または推定的義務を有する。
確定拠出制度のもとで拠出された負担金は、従業員が当該負担金と引換に勤務した期間において、費用計上される。
予測単位積増方式を用いた保険数理士による給付債務の査定に基づき、確定給付制度に対する引当金が設定される。この方法は、毎年
見直される人口統計および財務上の仮定（具体的には、AA格付の社債の金利カーブに基づく割引率）を活用したものである。制度資産
の価値が数理計算上の負債から控除される。この評価は独立保険数理士によって定期的に実施される。
ナティクシスの確定給付制度コミットメントの全部または一部への資金調達を目的とし、関連当事者によって引き受けられたナティク
シスの保険契約は、貸借対照表の資産の部の「未収勘定およびその他資産」に計上されている。
数理計算上の仮定の変動および実績による修正（数理計算上の仮定と実績との間の差異による影響）に関連する数理計算上の負債につ
いての再評価調整は、「資本に 直接認識された損益」内の包括利益にリサイクルされない項目に 計上される。
確定給付制度に関して認識される年間人件費は、以下の項目で構成される。
・ 当期中に受益者によって確定された権利を表す勤務費用
・ 制度の変更または縮小および制度の清算の影響によって生じる過去勤務費用
・ 正味の債務に対する割引の巻戻しの影響を反映する正味利息費用
その他の長期給付は、確定給付制度のもとで退職後給付に適用されるのと同一の保険数理的方法を用いて評価される。ただし、負債再
評価項目は、直接費用として認識される。
「従業員維持および業績表彰制度」に従って従業員が勤続することを条件とする、現金決済の変動報酬に関連する費用見積額は、権利
確定期間にわたって認識される。
6.16 負債と資本の区別
IAS 第32号に従い、発行済金融商品は、保有者に現金を引渡す契約上の義務が組込まれているか否かによって、負債または資本に分類さ
れる。
・ 超劣後債および優先株式は、連結ベースで利益が計上された場合には利払いが義務付けられる条項についての再交渉が2009年に行
われ、それ以降いずれに区分すべきかについて任意とされたことから、資本に分類されている。
期中の変更は、注記8.15「劣後債の期中変動」および注記13.3「資本管理」に記載されている。
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・ しかし、金融商品が資本に分類される場合は以下のとおりである：
- その金融商品に係る支払は配当と同様に扱われる。ただし、それら分配の税効果は、2019年１月１日をもって発効になった2017
年12月付のIAS第12号の修正に従い、分配する額の由来に応じて、資本直入される損益として利益剰余金に認識されるか、また
は損益に認識される。したがって、当該分配がIFRS第９号における配当の定義に合致するときは、税効果は損益に計上される。
この規定は、会計目的上配当として扱われる超劣後債による受取利息に適用される。
- 資本に当初分類された日においてユーロに換算された結果の取得原価で固定される。
・ ナティクシスの連結範囲に含まれる専用ミューチュアルファンドの純資産の第三者投資家持分は、貸借対照表の「純損益を通じて
公正価値で測定される金融負債」に計上される金融負債を構成する。ミューチュアルファンドの利益に対する第三者投資家の持分
は、連結損益計算書の「純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る純損益」として計上されている。
・ ナティクシスが全部連結の対象とする償還期日付きファンドの第三者投資家による保有ユニットは、清算時にファンドの純資産に
対する持分の返済を受ける権利を保有者に付与するものであり、連結貸借対照表の「未払勘定およびその他の負債」として負債に
分類されている。ファンドの利益に対する第三者投資家の持分は、連結損益計算書の「支払利息および類似費用」に計上されてい
る。
6.17 株式に基づく報酬
従業員のために留保される資本の増加
従業員貯蓄制度のもとで従業員に付与されるストック・オプションは、特定の期間における平均市場価格（参照価格と呼ばれる）と比
較して割引かれており、５年間の譲渡制限期間が設けられている。付与された利益は、制限条件を考慮後の取得株式の公正価値と申込
日において従業員が支払った金額の差額に株式の申し込み数を乗じた金額である。
譲渡制限の評価方法は、譲渡制限株式の５年先渡売りと、最終的には先渡売りからの収益で５年後に返済される借入金で購入の資金調
達を行うことによって同数の株式の現金買いを行うという２ステップの戦略コストを基礎とする。借入金金利は、平均的なリスク・プ
ロファイルの市場参加者が何の影響も受けずに５年で返済できる証券担保借入を求めた場合に認められるであろう金利である。
従業員のために留保される資本の増加に関連する利益の評価に適用される主な仮定は、注記12.2.4に記載されている。
株式に基づく従業員維持および業績表彰制度
変動報酬方針は、欧州規則CRD IVなど規制が定める枠組みに準拠している。また、ACPR、ECBおよびAMFに関する透明性要件も満たして
いる。
ナティクシスの株式で決済される制度もあれば、ナティクシスの株価と連動させた額の現金で決済される制度もある。
株式決済型従業員維持および業績報酬制度：
IFRS 第２号「株式に基づく報酬」に基づき、従業員に対する無償株式の交付により、付与日に受領した財貨またはサービスの公正価値
に相当する 費用が発生する。この人件費は資本に対して認識される。受領したサービスの公正価値は、付与日の株式の公正価値から権
利確定期間中に従業員が放棄した配当の現在価値を控除し、勤続要件を考慮して算定される。
費用は定額法で権利確定期間にわたって認識される。費用は権利の損失を反映するよう権利確定期間にわたって調整される。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持および業績報酬制度：
現金決済される株式に基づく報酬に適用される会計処理は、IFRS第２号「株式に基づく報酬」に準拠している。
当該基準に基づき、取得されたサービスおよび負担した負債は公正価値で測定される。負債が決済されるまで、債務は各報告日および
決済日に再測定され、公正価値の変動は当該期間の損益に認識される。報告日における負債の再測定は、勤続要件および業績規準が満
たされているか否かとともに、原株式の価値の変動が考慮される。
報酬の支払いが勤続要件の対象となる場合、対応する費用は定額法で権利確定期間にわたって計上され、勤続要件が存在しない場合、
費用は直ちに債務として認識される。その後、後者は、業績規準および基礎となる株価の変動を考慮に入れて報告日毎に再測定され
る。
ナティクシスの株価またはその子会社の株価に連動する現金決済型従業員維持および業績報酬制度の条件変更によって、当該制度が株
式決済型従業員維持および業績報酬制度に分類変更される場合には、当該変更日において、ナティクシスの株価またはその子会社の株
価に連動する当初の制度に対して計上されていた負債の認識が中止されるとともに、株式決済型従業員維持および業績報酬制度のもと
で提供されるサービスに相当する負債が認識されることになる。資本での認識と負債の認識中止との差額は直接損益に計上される。
これらの制度に関する詳細な情報と当年度中の数量的影響は、注記12.2.2に記載されている。
6.18 自己株式および自己株式に関連したデリバティブ
ナティクシスが保有するすべての自己株式は、それらの取得/保有目的にかかわらず、資本から差し引かれる。トレーディング目的また
は売却可能として保有する自己株式の売却、測定または減損に関して、親会社の財務諸表において認識されたいかなる損益も、連結財
務諸表において資本から差し引かれる。
自己株式に関連したデリバティブは、決済方法により異なる認識がなされる。
・ 一定数の自己株式が一定金額の現金その他の金融資産と交換する取引により決済され、その取引が唯一の可能な決済方法である場
合、資本性金融商品として認識される。この場合、その後の再評価は行われない。
・ 正味現金決済または正味自己株式決済により決済される場合、デリバティブとして認識される。この場合、金融商品の公正価値の
変動が損益計算書に計上される。
ナティクシスに自己株式の購入義務を負わせる契約は、デリバティブの分類方法にかかわらず、割引取得価格の負債を発生させ、対応
する仕訳が資本に行われる。
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6.19 受取報酬および受取手数料
IFRS 第15号「顧客との契約から生じる収益」のもとでは、企業は通常活動から生じる収益を、顧客に約束した財およびサービスの移転
と引き換えに企業が受け取ると予想する対価が反映された金額で認識しなければならない。収益は５段階で認識される：
・ 顧客との契約の識別
・ 互いに個別に認識すべき特定の履行義務（または項目）の識別
・ 全体の取引価格の算定
・ 様々な特定の履行義務への取引価格の配分
・ 履行義務が充足された時点での収益の認識
この手法は、（IFRS第16号の対象である）リース、（IFRS第４号の対象である）保険契約、（IFRS第９号の対象である）金融商品を除
く顧客との契約のすべてに適用される。収益または契約コストに関して具体的な規定が他の基準に定められているときは、それらを先
に適用する。
この手法が適用されるナティクシスの主な事業は以下のとおりである：
・ 受取報酬および受取手数料。この収益が実効金利に組み込まれていない場合のバンキング・サービスによるもの、または資産運用
もしくは金融工学サービスによるもの。
・ その他の事業活動による収益。特にリースに含まれるサービスに関するもの。
受取手数料は、提供したサービスの種類および提供したサービスに付帯する金融商品の会計処理方法に従って、損益に認識される。
報酬額の測定について不確実性が残るときは（資産運用の成功報酬や金融工学に関する変動報酬など）、報告日時点で入手可能な情報
を鑑みて、当行グループの権利が確定している金額のみが認識される。
サービス報酬を分析し、同報酬のさまざな構成要素（または履行義務）を個別に識別し、それに起因する収益の割合を各構成要素に割
り当てている。そのうえで、各構成要素を、提供したサービスの種類および提供したサービスに付帯する金融商品の会計処理方法に応
じて、収益に認識する。
・ 保証報酬や管理報酬など、継続サービスに対する報酬および手数料は、当該サービスを提供する期間にわたり繰り延べられる。
・ ビジネス・プロバイダー報酬など、単発のサービスに対する報酬および手数料は、当該サービスを提供次第、収益に認識される。
シンジケーション取引の一環として行うものをはじめ、顧客への特定の貸出の手配に関連するストラクチャリングおよびアレンジメン
トに対する報酬は、法的な取引完了日または（シンジケート・ローンの場合は）シンジケーション期間の末日に損益に認識される。
貸出金設定に対する報酬など、金融商品に係る実効利回りの不可欠な一部を成す報酬および手数料は、当該貸出金の見積期間にわたっ
て認識され、実効金利の調整として償却される。これらの報酬および手数料は、「正味受取報酬および受取手数料」ではなく受取利息
として認識される。
支払日とサービスの実施日が異なるときは、契約の種類および当該相違の性質に応じて資産または負債が生じ、「その他の資産」また
は「その他の負債」に計上される。
6.20 税金費用
当年度の税金費用は、以下により構成される。
・ フランス企業が、500,000ユーロを超える部分の利益について34.43％の率で支払うべき税金（０から500,000ユーロは28％）、また
は海外の企業および支店に対して現地で定められている率で支払うべき税金。
・ 資産・負債の帳簿価額と、貸借対照表負債法により計算されるその税務基準額との間の一時的差異から生じる繰延税金
繰延税金資産・負債は、現地の税法に従い、一時的差異が解消される日現在で適用されているまたは実質的に適用されている税率に基
づき、各課税企業レベルで計算される。繰延税金は割引かれない。
繰延税金資産は、当該課税企業が一定期間（最長10年間）の間に税効果を実現できる可能性が高い場合にのみ、報告日に認識される。
こうした税効果は、当該期間内に一時的差異または繰越欠損金が将来の見積課税所得から控除されることで実現される。
繰延税金資産・負債は、各課税企業のレベルで相殺される。課税企業は、当行グループの減税目的のために選ばれた単体企業または、
該当する場合には、企業グループの一部のいずれかである。
フランスにおいて繰延税金資産・負債に適用される税率は、様々なフランスの法律を通じて議会が導入した減税を考慮に入れている。
法人税率は、（3.3％の社会保障税による影響を除くと）2020年は31％に（課税所得のうち500,000ユーロを超える部分について）、
2021年は27.5％に（全課税所得について）、2022年以降は25％になる予定である。
すべての一時的差異は、それらの解消日または支払日にかかわらず、認識されている。繰延税金の正味残高は貸借対照表の「繰延税金
資産」に表示される。
付加価値 負担金、すなわち「Cotisation sur la Valeur Ajoutée des Entreprises」（CVAE）について は、 その計算が 当期 純 利益 を基
にされないとナティクシスは考えており、 「 営業費用 」として計上 され ている。
2019 年１月１日から、フランスの最低賃金の2.5倍未満の報酬は、当該報酬に認められる雇用主負担の減額を受けて、競争力・雇用目的
税額控除（CICE）の要件を満たさなくなった。したがって、ナティクシスは、2019年に関してはCICEの恩恵を受けていない（この税額
控除はIAS第19号「従業員給付」の範囲内にあったため、関連人件費からの控除として表示されていた）。
6.21 貸出コミットメントおよび保証コミットメント
▶ ）金融保証
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供与したコミットメント
デリバティブに分類されない金融保証コミットメントは、債務者が契約上支払うべき分割払込金の支払いを怠ったために生じた損失に
ついて、保証対象企業に返済するため、発行体に特定の支払いをすることを求める契約である。この権利の行使は、不確実な将来の事
象の発生を条件としている。
供与された金融保証は、当初は公正価値で表示され、当初認識後は次のうちいずれか高い方で表示される：
・ 当初認識額から、該当する場合には、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に記載の原則に沿って計上された償却額を控除
した額。この償却額は、当該保証によってカバーされる期間中にわたって、受領報酬が遅延認識されることを表す。
・ 予想信用損失モデル （注記6.3参照） の引当金に応じて算定される引当金額
これらの引当金は注記8.16「引当金の要約」に表示されている。
保険子会社が供与した金融保証で、保険契約の定義を満たすものはすべて、IFRS第４号「保険契約」の要求事項に則して会計処理され
ている （注記９参照） 。
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ミューチュアルファンドに対して発行される保証の特定事例
ナティクシスは、特定のミューチュアルファンドのユニットの元本および/または利益を保証している。これらの保証は、各ファンドの
満期時のユニットの純資産価額が、保証された純資産価額を下回った場合においてのみ行使される。
ナティクシスが特定のミューチュアルファンドに供与している元本保証や運用成果の保証は、デリバティブと類似しているが、その公
正価値の算定が難しいことから、2018年12月31日まではIFRS第９号に従って金融保証として認識され、引当金が計上されていた。2019
年上半期に実施された詳細な見直しに基づき、これらの保証はIFRS第13号に従って公正価値測定の対象となるデリバティブ商品として
計上された。
2018 年12月31日現在、これらの保証は「供与したその他の保証金および裏書」に5,383百万ユーロ計上された。
受け取った保証コミットメント
IFRS の基準書には、受け取った金融保証を網羅する規定がない（デリバティブまたは保険契約を除く）。具体的な指針がない場合、適
用される会計処理は、類似した状況下で他の基準によって規定された会計処理との類似性によって決定しなければならない。したがっ
て、発行体に対する金融保証の定義に合致する受取保証は、以下に従って処理される。
・ 金融資産（負債性金融商品）に関して受け取った保証についてはIFRS第９号。実際には、金融資産に関係する予想信用損失の測定
では、当該負債性金融商品の不可欠な部分だと考えられる保証が発生するフローを考慮に入れなければならない。
・ IAS第37号の適用範囲に該当する非金融負債に関して受け取った保証については、IAS第37号。
旧GAPC分離 資産に関して BPCE からナティクシスに供与された保証に適用される具体的な処理については、注記 6.7 に開示されている。
b ）貸出コミットメント
貸出コミットメントとは、事前に定められた条件のもとで貸出を実行するというナティクシスの取消不能なコミットメントをいう。
ナティクシスによって供与される貸出コミットメントの大半は、付与日の市場価格で付与され償却原価で認識される貸出金を生じさせ
る。よって、またIFRS第９号に従って、貸出を行うというコミットメントと貸出そのものは、連続した段階から成る一つのプロセスで
あり、同一の金融商品とみなされる。したがって、貸出を行うというコミットメントはIFRS第９号の範囲に該当しない。つまり、オフ
バランスシート取引として扱われ、再評価は行われない。しかしながら、貸出コミットメントはIFRS第９号に基づく引当金計上のメカ
ニズムを適用できる （注記6.3参照） 。IFRS第９号は、貸出コミットメントの発行者は、本基準の範囲に該当しないローン・コミットメ
ントに引当金計上規準を適用しなければならないと規定している。これらのコミットメントに関係して認識された引当金は、注記8.16
「引当金の要約」に表示されている。
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6.22 銀行破綻処理メカニズムへの拠出
2015 年10月27日付のフランスの省令によって預金保証・破綻処理基金の設立手続が変更になった。預金保証・破綻処理基金への拠出
は、共同出資証明書、ならびに、貸借対照表上で資産として認識される現金保証金（取消不能なコミットメントの保証）およびその他
の営業費用の中の「所得税を除く税金」として損益に計上される拠出（この拠出は運用の承認を自主的に撤回する場合には払い戻しさ
れない）の形で支払うことができる （注記7.7参照） 。
銀行や投資会社の再生や破綻処理の枠組み構築に関するEU指令第2014/59号（BRRD - 銀行再生・破綻処理指令）およびEU規則第
806/2014号（単一破綻処理制度（SRM）規則）によって、2015年時点で破綻処理基金の創設が定められた。2016年に、当該基金は単一監
督メカニズム（SSM）の参加国間での単一破綻処理基金（SRF）となった。このSRFは破綻処理のための資金調達メカニズムであり、破綻
処理当局である単一破綻処理理事会が利用できる。単一破綻処理理事会は、破綻処理手続の実施に際して当該基金を利用することがで
きる。
委任規則第2015/63号および破綻処理のための資金調達メカニズムへの事前拠出に関するBRRD指令の補足となる実施規則第2015/81号に
従って、単一破綻処理理事会は単一破綻処理基金への2019年の拠出水準を設定した。単一破綻処理基金への拠出は貸借対照表上に資産
として認識される現金保証金（現金保証金の15％）および「所得税を除く税金」として損益計上される拠出の形で支払うことができる
（注記7.7参照） 。
6.23 見積りと判断の使用
財務諸表の作成において、ナティクシスは、専門家の判断を仰ぐ必要のある入手可能な情報に基づき、一定の見積りおよび仮定を立て
る必要がある。これらの見積りおよび仮定は、損益計算書における収益および費用の計算、貸借対照表における資産および負債の価
額、および/または財務諸表注記における一定の開示事項に影響する可能性のある不確実性の原因となる。金融危機が、会計上の見積り
の使用拡大につながった。その結果として、一定の営業活動の将来の業績が、2019年12月31日現在の財務諸表に使用されている見積り
から大幅に異なる結果となる可能性がある。
仮定を立てる必要がある会計上の見積りは、主に以下に記載の項目の測定に用いられている：
公正価値で計上される金融商品
活発な市場で取引されていないハイブリッド市場金融商品の公正価値は、評価技法を用いて算定される。評価モデルを用いて生成され
た評価は、当該金融商品および関連するリスクに応じて、正味ポジションのビッド/アスク価格、モデルリング・リスク、将来キャッ
シュ・フローの資金調達コストに関する仮定、ならびに取引相手方リスクおよびインプット・リスクを勘案して調整される。これらの
方法により得た公正価値は、市場で売却される場合、取引時の実際の価格と異なることがある。
流動性の低い金融商品の価格設定に使用される評価モデルについては、注記8.5に記載されている。
IFRS 第９号のもとで「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」または「リサイクル不能なその他の包括利益を通じて公正価値
で測定される金融資産」として区分される非上場資本性金融商品の一部は、非連結企業に対する投資で構成される。非上場非連結企業
に対する投資の公正価値は、主としてマルチプルまたはDCF（割引キャッシュ・フロー）に基づく評価方法により得られる。これらの方
法を使用するためには、事前に一定の選択および仮定（とりわけ将来予想キャッシュ・フローおよび割引率）を実施する必要がある。
予想信用損失による減損
予想信用損失による減損モデルは、損失に対する引当金および評価調整に影響を及ぼすパラメータと前提を基礎とする。これらのパラ
メータと前提は現在や過去のデータに基づいており、これにはまた、将来の経済シナリオの見積りや重みづけなど合理的かつ正当な予
測が含まれる。ナティクシスはまた、これらのパラメータや前提を見積もり適用する際に専門家の意見も考慮に入れている。
資金生成単位（CGU）の価値
減損テストを行えるよう、すべてののれんがCGUに割り当てられている。ナティクシスによって行われる減損テストは、各CGUの帳簿価
額（のれんを含む）をその回収可能価額と比較することによって行われる。回収可能価額が使用価値に等しい場合、年間のフリー・
キャッシュ・フローを無期限の将来にわたって割引くことによって算定される （注記3.5参照） 。割引キャッシュ・フロー法の使用は以
下を伴う。
・ 将来キャッシュ・フローを見積る。ナティクシスは、これらの見積りの基礎を、そのビジネス単位の中期計画に含まれる予測に置
く。
・ 中期計画の最終年のキャッシュ・フローを、予想年間成長率を反映させた利率で、無期限の将来にわたって見積る。
・ 各CGUの個別の利率でキャッシュ・フローを割引く。
償却原価で認識される貸出金および債権の公正価値
活発な市場で相場が付けられていない貸出金の公正価値は、割引キャッシュ・フロー法を使用することにより決定される。割引率は、
類似のリスク特性を持つ貸出金グループに対して、当該期間中に機関投資家によって使用される利率の査定に基づく。貸出金は、信用
スプレッドに影響を与える要因の特定を可能にする統計調査に基づき、類似のリスク特性を持つグループに分類されている。ナティク
シスはまた、この分類を改良するために、専門家の判断に依拠している。
リース期間
IFRS 第16号の適用において、ナティクシスは使用権およびリース負債の認識に適用されるリース期間を見積もる際に自己の専門家によ
る判断を使用している。
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従業員給付
ナティクシスは、主な従業員給付の算定を独立保険数理士に依頼している。これらのコミットメントは、昇給率、割引率および制度資
産の収益率などの仮定を用いて決定される （ 注記 12.2.3 参照 ） 。これらの割引率および収益率は各計算期間末時点に観察された市場
レート（例えば、割引率についてAA格付社債のイールド・カーブ）に基づいている。長期給付債務に適用される場合、これらのレート
が、評価に不確実性をもたらす。
保険契約関連の負債
保険の技術的準備金は、次期以降の期間にわたって報告される金額の調整につながる可能性がある 仮定 および見積りを用いて計算され
る。
・ 個人向け保険については、支払準備金は、保険請求経験のモデリングにより計算される。
・ 生命保険については、責任準備金は、経済的仮定、金融的仮定、死亡率表、罹患率表および行動統計（例えば保険解約に関するも
の）に基づき算定される。
・ 損害保険に関しては、技術的準備金は未経過保険料収益（発生基準に従って計算され、報告日以降の期間に関連する期中に請求さ
れた保険料部分に相当する）に関する引当金と、報告日時点では発生しているがまだ支払われていない既知および未知の保険金請
求に相当する支払うべき保険金に関する準備金で構成される。
・ 信用保険については、支払準備金は、報告日現在において報告済であるが未解決の保険請求の見積りを含む。このような未払の保
険請求額に加え、未知の保険請求に対する引当金が確保されるが、これはリスクの決済および債権回収措置の後に最終的に支払わ
れる請求額を参考に、統計ベースで計算される。予想回収額の見積りを表す、債権回収手続に対する引当金は、未決済のすべての
契約期間に対して、最終回収率を適用することにより計算される。
繰延利益分配
繰延利益分配の計算に使用される配当参加率は、中期計画の期間にわたる予想配当性向に基づき決定されるが、前年度の実質配当性向
と一致している。
繰延利益分配資産の場合、不利な経済環境から生じる流動性の要求により、含み損のある資産の売却を余儀なくされないよう検証する
ための、回収可能性テストが実施される。この回収可能性テストは、過去の償還および資金の流入に関するさまざまな経済上の仮定に
基づく将来の予想キャッシュ・フローに依拠している （注記9.2.5参照） 。
繰延税金
欠損金の繰越は、フランスおよび英国においては無期限に認められており、その他の国でも極めて長期間（米国では2018年１月１日よ
り前の欠損金については20年間）にわたって控除可能であるなかで、ナティクシスは、保守的姿勢により、一定期間（最長10年）にわ
たって課税所得を生み出す能力に対応させる形で正味繰延税金資産を計上している。
このため、ナティクシスは、各事業分野の中期計画に基づき、税務上の事業計画を作成している。
また、特別租税体系についての調整も行っている。
その他の引当金
金融商品、従業員給付および保険契約に関連する準備金を除き、連結貸借対照表で認識される引当金は、主に訴訟、リストラ、課徴金
および罰金リスクに対する引当金に関係するものである。
引当金が引上げられるのは、過去の事象により生じた債務を清算するために、経済的便益を包含する資源の流出が必要となる可能性が
高く、かつ、債務額を信頼性をもって見積ることができるときである。この金額を計算するために、ナティクシスはリスクの発生確率
を評価する必要がある。また割引の影響が重大である場合には、将来キャッシュ・フローが割引かれる。
その他
ブレグジット（英国のEU離脱）関連の不確実性
英国は2016年６月23日、国民投票を経て欧州連合から離脱（ブレグジット）することを決定した。2017年３月29日に欧州連合に関する
条約の第50条を発動させ、英国とその他27の欧州連合加盟国は、英国の脱退実現に向けて２年間という準備期間を設定した。この期限
は３回にわたり延期され、最終的には2020年１月31日に実行された。これにより移行期間は2020年12月31日までとなり、この期間中
に、将来の財およびサービスの交換に関する貿易の取り決めについて再交渉が行われ、その間は現行の欧州の規則が引き続き適用され
る。
ブレグジットに伴う政治的・経済的な帰結は、2020年中に達する合意次第であるが、欧州の政策当局は既に現在の日程は短すぎると考
えている。
こうした状況に鑑み、ナティクシスはさまざまな脱退シナリオを作成しており、これらの再交渉の結果を注視していく予定である。そ
して、必要な場合は、連結財務諸表を作成する際に行われる仮定および見積りに、それらを織り込めるようにしていく。欧州規則に基
づく英国CCPの非認識の恐れは、短期的にはリスクが解消された。
BMR の特定の規定の適用に関する不確実性
ベンチマークとして使用される指数に関する2016年６月８日のEU規則第2016/1011号（以下「ベンチマーク規則」または「BMR」）によ
り、金融商品および金融契約のベンチマークとして使用される指数、または欧州連合域内の投資ファンドの運用成果を測定するために
使用される指数の正確性および信頼性の担保を目的とした共通の枠組みが導入された。
ベンチマーク規則の狙いは、欧州連合域内での、ベンチマークの提供、ベンチマークの基礎となるデータの提供、およびベンチマーク
の使用を規制することにある。同規則はアドミニストレーターについて移行期間を設けており、各アドミニストレーターは2022年１月
１日までに認可または登録されなければならない。この日を過ぎると、アドミニストレーターが認可または登録されていない（また
は、アドミニストレーターがEU域外に所在する場合は、アドミニストレーターが同等の規則またはその他の方法で広く認められている
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または認可されている規則の対象ではない）ベンチマークについては、EUが監督する企業による使用が禁止される。BMRのもとでは、金
利のベンチマークであるEURIBOR、LIBORおよびEONIAはクリティカルに指定されている。
ユーロ圏では、新しい指標金利の定義を巡る不確実性の大半が2019年上半期に解消された。さらに言えば、新しい指標を提案するため
の作業は、EONIAに関しては完了した。EONIAは2019年10月１日にユーロ短期金利（€STER）のトラッカーとなり、2021年12月31日まで継
続される予定である。そして後者は、2022年１月１日からいわゆる「再調整」EONIAに取って代わることになる。EURIBORに関しては、
「ハイブリッド型EURIBOR」に切り替えることを目指し、（ベルギーの規制当局がBMR規定に準拠すると認めた）新しい計算方法が2019
年11月に決まった。
LIBOR に関して言えば、代替「無リスク金利」が英ポンド、米ドル、スイスフラン、および日本円LIBORについて定められている。ただ
し、これらの代替金利を基に、先渡取引に関する提案がまだ検討されている。現在のところ、LIBORを用いた取引を巡っては顕著な不確
実性がなおも存在する。
2018 年上半期以降ナティクシスでは、プロジェクト・チームが設置され、金利指標改革に伴う影響を法律、商業、財務、会計処理の観
点から予測する作業に取り組んでいる。ナティクシスが有する４つの全事業部門を網羅するガバナンスが構築され、この問題の運営上
の側面を分析している。2019年はEURIBOR改革とEONIAから€STRへの移行に焦点を当てた。2020年には、指標の移行と廃止される指標に
対するエクスポージャーの縮小について運営面に軸足を置いた新しい段階に入る予定である。これは、新しい指標の使用、在庫の改善
および取引銀行とのより活発なコミュニケーションを網羅する。
後者の点に関しては、IASBは2019年９月、ヘッジ関連の問題に関してIFRS第９号、IAS第39号およびIFRS第７号の修正を公表した。IAS
第39号およびIFRS第９号の修正は、ヘッジ会計についてこれらの基準が定めている要求事項の一時的な例外措置を定めている。その一
方でIFRS第７号の修正は、その例外措置を適用するヘッジ関係に関して、IBOR改革に対する企業のエクスポージャー、それら企業によ
る代替指標金利への移行の対処およびそれらの修正を適用するために行われた仮定または判断に関して情報を提供するよう要求してい
る。これらの修正を通じてIASBは、企業がIBOR改革に伴う不確実性が原因でヘッジ関係の中止を余儀なくされる事態を回避することを
目指している。IASBでは、IBOR改革後の対応について協議が行われている。現時点では、基準案は公表されていない。したがって、こ
の移行に関しては、IBORに連動する金融資産・負債の修正または認識中止に加えて、移行中におけるSPPI規準の適用、公正価値および
ヘッジ関係に関連する改革の潜在的影響を注視していく必要がある。
6.24 １株当たり利益
希薄化後１株当たり利益/（損失）は、グループ持分に帰属する当期純利益/（損失）を、希薄化金融商品の普通株式への転換により生
じる最大の影響額に応じて調整された加重平均株式数で割った額に相当する。希薄化後１株当たり利益/（損失）を計算する際には、発
行済ストック・オプションが考慮される。これらの金融商品の転換は、希薄化後１株当たり利益/（損失）の計算に使用される当期純利
益/（損失）に影響を与えない。
2019 年 12 月 31 日に 2018 年 12 月 31 日に
終了した年度 終了した年度
１株当たり利益/（損失）
グループ持分に帰属する当期純利益/（損失） （単位：百万ユーロ） 1,897 1,577
（a）
1,758 1,480
株主に帰属する当期純利益/（損失） （単位：百万ユーロ）
期中平均普通株式数 3,152,619,870 3,144,191,001
期中平均 自己株式 数 2,446,353 2,256,353
１株当たり利益/（損失）の計算に使用される平均株式数 3,150,173,517 3,141,934,648
１株当たり利益/（損失） （単位：ユーロ） 0.56 0.47
希薄化後１株当たり利益/（損失）
グループ持分に帰属する当期純利益/（損失） （単位：百万ユーロ） 1,897 1,577
（a）
1,758 1,480
株主に帰属する当期純利益/（損失） （単位：百万ユーロ）
期中平均普通株式数 3,152,619,870 3,144,191,001
期中平均 自己株式 数 2,446,353 2,256,353
（b）
7,988,464 8,450,160
ストック・オプション制度および無償株式割当 に起因する希薄化性潜在的 株式数
希薄化後１株当たり利益/（損失）の計算に使用される平均株式数 3,158,161,981 3,150,384,808
希薄化後１株当たり利益/（損失） （単位：ユーロ）
0.56 0.47
（a）グループ持分に帰属する当期純利益/（損失）と、株主に帰属する当期純利益/（損失）との差異は、超劣後債および優先株式で発生した利息、すな
わち、2019年12月31日現在の（138.1）百万ユーロおよび2018年12月31日現在の（96.5）百万ユーロ（総額（141.2）百万ユーロと税務上の影響の
44.7百万ユーロ）に相当する。
（b）この株式数は、2017年度、2018年度、および2019年度の無償株式制度（PAGA）、2016年度、2017年度、2018年度および2019年度の長期奨励制度
（LTIP）ならびに2018年度のペイメント・ビジネス・ライン制度（PMP）のもとに付与された株式を指している。
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注記７ 損益計算書注記
7.1 金利差益
「受取利息および類似収益」ならびに「支払利息および類似費用」は、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産」
および「償却原価で測定される金融資産」として認識される固定利付有価証券に係る利息ならびに銀行および顧客に対する貸出金およ
び債権に係る利息から成る。
償却原価で評価される金融資産および金融負債には、実効金利法により計算される利息が認識される。
この項目にはヘッジ目的デリバティブに係る利息も含まれている。
受取利息にはまた、トレーディング・モデルのもとで保有されていない非SPPI負債性金融商品（純損益を通じて公正価値で測定される
金融商品に当初から分類されている）に係る利息も含まれている。
2019 年12月31日に終了した年度 2018 年12月31日に終了した年度
(単位：百万ユーロ)
収益 費用 正味 収益 費用 正味
償却原価で測定される金融資産および金融負債 3,452 (2,683) 769 3,463 (2,256) 1,207
中央銀行預け金 346 (93) 253 342 (136) 206
有価証券に係る利息 87 (92) (5) 76 (72) 4
債権、貸出金および借入金 3,019 (1,447) 1,571 3,045 (1,395) 1,650
銀行 306 (823) (516) 256 (1,003) (747)
顧客 2,706 (624) 2,082 2,452 (392) 2,060
ファイナンス・リース 6 6 337 337
債務証券および劣後債務 (1,031) (1,031) (653) (653)
(a)
リース負債 (20) (20)
その他の包括利益 を通じて公正価値で測定される金
融資産 104 104 97 97
有価証券に係る利息 104 104 96 96
貸出金および債権 0 0 0 0
純損益を通じて公正価値で評価される金融商品 56 56 81 81
貸出金および債権 39 39 61 61
有価証券に係る利息 17 17 20 20
ヘッジ目的デリバティブ 336 (461) (126) 414 (602) (188)
(b)
合計 3,948 (3,144) 803 4,054 (2,859) 1,196
(a) IFRS 第16号の初度適用に伴う影響は注記２に記載されている。
(b) 2018 年12月31日現在、売却目的で保有する資産に認識されていたSFS部門のリテール・バンキング企業は、金利差益の426.1百万ユーロを占めた。
7.2 正味受取報酬および受取手数料
サービスまたは金融商品に関して受け取った報酬および手数料の会計処理 方法 は、提供されるサービスの最終目的とそのサービスが関
係する金融商品の会計処理方法に左右される。適用している主な会計原則は注記6.19に表示されている。
受託または類似の報酬および手数料は、個々の顧客、年金制度またはその他の機関に代わり保有または投資されている資産から生ずる
ものである。とりわけ、信託取引は、資産運用および保管業務で、第三者に代わり行われるものを含む。
各目論見書にある契約条件の規定に従い、Natixis Investment Managersの関連会社が運用する特定のファンドのうち、優れた運用成果
を達成したものについては成功報酬が支払われる。
2019 年12月31日に終了した年度 2018 年12月31日に終了した年度
収益 費用 正味 収益 費用 正味
(単位：百万ユーロ)
インターバンク取引 7 (29) (22) ▶ (45) (41)
顧客との取引 553 (2) 551 768 (16) 752
有価証券取引 69 (124) (55) 73 (157) (83)
決済サービス 473 (61) 412 422 (50) 372
金融サービス 229 (598) (369) 460 (728) (268)
(a)
4,007 0 4,007 3,831 0 3,831
受託 取引
貸出、保証、有価証券およびデリバティブの
235 (117) 118 266 (134) 132
コミットメント
(b)
147 (1,265) (1,119) 143 (1,192) (1,050)
その他
(▲)
5,719 (2,197) 3,523 5,967 (2,322) 3,645
合計
（a）うち成功報酬は、2019年12月31日に終了した年度が627百万ユーロ（うち537百万ユーロが欧州向け）、2018年12月31日に終了した年度が426百万ユー
ロ（うち420百万ユーロが欧州向け）。
（b）うち保険事業の正味受取報酬および受取手数料は、2019年12月31日に終了した年度が（1,243）百万ユーロ、2018年12月31日に終了した年度が
（1,170）百万ユーロ。保険事業の関連収益は「保険事業からの純利益」として表示されている。
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（c）2018年12月31日現在、売却目的で保有する資産に認識されていたSFS部門のリテール・バンキング企業は、正味受取報酬および受取手数料の107百万
ユーロを占めた。
7.3 純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に係る損益
この項目には、トレーディング目的で保有されているか、公正価値オプションのもとで指定されているか、または公正価値で測定され
ているかを問わず、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産および金融負債に係る損益が含まれる。また、この表示項目には、
受取利息として表示されている利息を除き、当該金融商品に係る利息も含まれる。
「ヘッジ目的デリバティブ」には、公正価値ヘッジと分類されたデリバティブの公正価値の変動（利息を除く。）およびこれと対称関
係となるヘッジ対象の再評価を含む。また、ヘッジ目的デリバティブには、キャッシュ・フロー・ヘッジの「非有効」部分も含む。
2019 年12月31日 2018 年12月31日
(単位：百万ユーロ)
に終了した年度 に終了した年度
ヘッジ目的デリバティブを除く金融資産および金融負債に係る純損益 2,004 1,757
(b)
5,275 306
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債に係る純損益
うちヘッジ会計として適格でないデリバティブ (463) 1,955
純損益を通じて公正価値で評価される金融資産に係る純損益 268 (135)
公正価値オプションのもとで測定される金融資産および金融負債に係る純損益 (3,714) 1,374
その他 175 213
ヘッジ手段およびヘッジ対象の再評価 (18) 7
キャッシュ・フロー・ヘッジ(CFH)の「非有効」部分 0 0
公正価値ヘッジ(FVH)の「非有効」部分 (18) 7
公正価値ヘッジの変動 (115) (75)
ヘッジ対象の変動 97 82
(a)
1,986 1,764
合計
(a) 損益計算書に表示された費用および収益が機能ではなく種類別に分類される場合、純損益を通じて公正価値で測定される金融商品に関する活動の正
味収益は全体として考慮されるべきである。上に表示された結果には、これらの金融商品の借換コストが含まれておらず、借換コストは受取利息ま
たは支払利息に計上されている。
(b) 「トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債に係る純損益」には、以下が含まれる。
- モノライン保険会社との間で交わしたCDSの公正価値に対して計上した減損：2019年度には（通貨の影響およびBPCEの保証の影響を除き）減損累
計額において1.8百万ユーロの増加を認識した。これに対し、2018年12月31日現在では39.9百万ユーロの減少（収益）を認識した。これらにより
減損累計額は、2018年12月31日現在の23.3百万ユーロに対し、2019年12月31日現在では25.1百万ユーロとなった。
- 2019年12月31日現在、デリバティブに対する自己信用リスク調整（債務評価調整：DVA）の認識額は、2018年12月31日現在の13.9百万ユーロ（収
益）に対して（35.4）百万ユーロ（費用）だった。
さらに、金融資産に係る取引相手方リスクの評価に関連する信用リスク調整（信用評価調整：CVA）は、2018年12月31日現在の27.4百万ユーロの
費用に対して、2019年12月31日現在は（1.2）百万ユーロ（費用）であった。
- 無担保のデリバティブまたは完全に担保されていないデリバティブで使用される資金調達評価調整（FVA）も、2018年12月31日現在の（64.1）百
万ユーロの費用に対して、2019年12月31日現在は12.8百万ユーロの収益をこの項目に認識している。
- 2019年度中、アジアのデリバティブ・ポートフォリオを構成する特定の取引に伴う市場リスク（注記8.5.d）参照）が外部の取引相手方に移転さ
れた。同時に、2018年12月31日現在で計上されていた173百万ユーロの引当金が、2019年度中に全額戻し入れられた。
7.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る損益
下表は、当期純利益に認識された、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に係る純損益を示している。この項目は
主に以下のものから成る：
・ ヘッジ手段の影響を除いた、負債性金融商品の売却益
・ 資本性金融商品に係る配当
2019 年12月31日 2018 年12月31日
(単位：百万ユーロ)
に終了した年度 に終了した年度
負債性金融商品に係る純利得 9 ▶
貸出金および債権に係る純利得
資本性金融商品に係る純利得（配当） 31 2
合計 40 6
当期中に認識された未実現損益は、「当期純利益（損失）およびその他の包括利益に直接計上された損益に係る計算書」に表示されて
いる。
7.5 償却原価で測定される金融商品の認識中止に起因する純損益
この表示項目には、償却原価で認識される債務証券ならびに貸出金および債権の認識中止に起因する損益から成り、ヘッジ手段の影響
も含まれる。
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2019 年12月31日現在、償却原価で認識される金融商品の認識中止に起因する純損益には、償却原価で認識されていた金融資産の売却後
に計上された損失（７）百万ユーロ（2018年12月31日現在は（４）百万ユーロ）や、償却原価で認識されていた債務証券の売却に関連
する損失（３）百万ユーロ（2018年12月31日現在は１百万ユーロ）が含まれる。
7.6 その他の損益
その他の業務からの損益は、主としてファイナンス・リースおよび投資不動産に関連する損益から成る。
2019 年12月31日に終了した年度 2018 年12月31日に終了した年度
(単位：百万ユーロ)
収益 費用 正味 収益 費用 正味
ファイナンス・リース 0 188 (187) 1
投資不動産 0 12 (8) ▶
(a)
0 0 0 200 (195) 6
不動産 業務 小計
オペレーティング・リース 30 30 122 (94) 28
(b)
221 (167) 54
349 (284) 65
その他の関連損益
合計 251 (167) 85 671 (573) 99
(a) 2018 年12月31日現在、不動産事業は専らSFS部門のリテール・バンキング企業が手掛けていた。
(b) 2018 年12月31日現在、2018年12月31日時点で売却目的で保有する非流動資産に認識されていたSFS事業部門は、その他の損益のうち合計21百万ユーロ
（うち収益は237百万ユーロ、費用は（216）百万ユーロ）を占めていた。
7.7 営業費用
営業費用の主な内訳には、再請求費用を控除した賃金・給料を含む人件費、社会保障費、年金（確定給付制度）等の従業員給付および
IFRS 第２号に従い認識される株式に基づく報酬に関連する 費用 がある。これらの 費用 の内訳については、注記12に記載されている。
この項目にはまた、すべての一般管理費および外部委託費も含まれる。
2019 年12月31日に 2018 年12月31日に
(単位：百万ユーロ)
注記 終了した年度 終了した年度
人件費 12.2
(a)
(2,830) (2,861)
賃金および給料
(b)
(54) (46)
うち株式報酬
年金その他の長期従業員給付 (285) (251)
社会保障費 (606) (657)
インセンティブおよび利益分配制度 (136) (152)
給与税 (117) (136)
(c)
(6) (4)
その他
人件費合計 (3,980) (4,061)
その他の営業費用
(d)
(315) (347)
所得税を除く税金
外部委託費 (1,870) (2,137)
その他 (43) (23)
その他の営業費用合計 (2,228) (2,508)
合計 (6,208) (6,569)
(a) うち2018年12月31日現在の7.5 百万ユーロは、競争力・雇用目的税額控除（CICE）に関わるものである。CICEは2019年１月１日から除外されている。
(b) 従業員維持および業績報酬制度に関して2019年度に認識されている金額には、ナティクシス株価連動型の現金決済型の報酬部分についての44百万ユー
ロの費用（2018年12月31日現在では27百万ユーロ）およびナティクシス株式決済型の報酬部分についての10百万ユーロの追加費用（2018年12月31日現
在では17百万ユーロ）が含まれている。
(c) うち2018年12月31日現在の1.8百万ユーロはCoface事業再編計画に関連する。
(d) 2019 年12月31日現在の単一破綻処理基金（Single Resolution Fund：SRF）への拠出である169.7百万ユーロ（2018年12月31日現在では163.8百万ユー
ロ）を含む。うち企業連帯社会拠出金（C3S）は、2018年12月31日現在の37.7百万ユーロに対して2019年12月31日現在は33.8百万ユーロ。
7.8 貸倒引当金繰入額
この表示項目は主に、IFRS第９号の定義による信用リスクの認識に関連する収益が含まれる：
・ 以下の項目に関する12ヶ月および全期間予想信用損失に対する引当金および減損に係るキャッシュ・フロー
- 償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値で認識される負債性金融商品
- リース債権
- 貸出コミットメントまたは保証コミットメントのうち、デリバティブ金融商品の定義を満たさないもの
・ 回収不能貸出金損失および過年度に損失として認識した貸出金の回収
また、これには、店頭金融商品の取引相手方に関わる債務不履行リスクが証明されたことに伴い計上されたすべての減損も含まれる。
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2019 年12月31日に終了した年度 2018 年12月31日に終了した年度
引当金で 引当金で
償却済
充当され 償却済 充当され
貸倒債権
正味 なかった 貸倒債権 正味 なかった
(単位：百万ユーロ)
繰入れ 戻入 れ 償却 の回収 純額 繰入れ 戻入 れ 償却 の回収 純額
金融資産の減損引当金 (872) 561 (9) ▶ (316) (1,114) 1,019 (70) 14 (152)
減損していない金融資産
(74) 61 0 0 (13) (70) 61 0 0 (10)
－12ヶ月予想信用損失
減損していない金融資産
(244) 266 0 0 22 (326) 418 0 0 92
－全期間予想信用損失
減損している金融資産－
(554) 234 (9) ▶ (325) (718) 540 (70) 14 (234)
全期間予想信用損失
偶発損失引当金 (275) 262 (2) 0 (15) (361) 301 (3) 0 (63)
貸出コミットメント－
(29) 26 0 0 (3) (30) 31 0 0 1
12ヶ月予想信用損失
貸出コミットメント－全
(166) 174 0 0 8 (192) 227 0 0 35
期間予想信用損失
減損している貸出コミッ
トメント－全期間予想信 (75) 50 (0) 0 (25) (31) 34 (1) 0 2
用損失
その他 (5) 11 (2) 0 ▶ (108) 9 (3) 0 (101)
合計 (1,147) 823 (11) ▶ (332) (1,475) 1,320 (74) 14 (215)
うち
減損引当金の戻入れ 823 1,320
減損引当金の取崩し 194 286
戻入 れ小 計： 1,017 1,606
引当金で充当された償却 (194) (286)
正味戻入 れ合 計： 823 1,320
7.9 その他の資産に係る損益
この項目は、有形固定資産および無形資産の処分から生じたキャピタル・ゲインおよびロス、ならびに連結子会社に対する投資の処分
に係るキャピタル・ゲインおよびロスから成る。
2019 年12月31日に終了した年度 2018 年12月31日に終了した年度
連結子会社に対 有形固定資産お
連結子会社に対 有形固定資産お
(a) (b) (c)
(単位：百万ユーロ)
する投資 よび無形資産 合 計 する投資 よび無形資産 合 計
処分に係る正味キャピタ
627 60 687 49 5 54
ル・ゲイン／(ロス)
合計 627 60 687 49 5 54
(a) SFS 事業部門の売却（注記3.1参照）に関する697.1百万ユーロとNatixis Brasilの売却に関する（14.7）百万ユーロを含む。
(b) 過年度に完了したプライベート・エクイティ事業の一部処分の清算に関連する7.6百万ユーロとCofacrédit（Cofaceが保有していた）の処分に関連する
（2.2）百万ユーロを含む。
(c) 無形資産の処分および除却に伴う4.2百万ユーロを含む。
7.10 財務諸表中の税務費用と理論上の税務費用の調整
2018 年12月31日
2019 年12月31日
*
(単位：百万ユーロ)
に終了した年度 に終了した年度
+ グループ持分に帰属する当期純利益
1,897 1,577
+ 非支配持分に帰属する当期純利益
380 304
+ 法人所得税費用
669 781
+ 非継続事業からの利益
+ のれんの減損
(5) 0
- 持分法による投資利益
(21) (29)
= 税金、のれん、償却および持分法による投資利益控除前連結当期純利益／（損失）
2,919 2,632
(a)
(110) 277
+/- 永久差異
= 連結課税所得／(欠損金)
2,809 2,909
(b)
34.43 ％ 34.43 ％
x 理論上の税率
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= 理論上の税額
(967) (1,002)
+ 軽減税率での法人所得税
0 (1)
+ 繰延税金目的上認識されない当期の欠損金 (7) (36)
+ 連結納税に係る影響額
16 23
+ 海外子会社での税率差
209 153
(c)
80 82
+ 過年度税金およびその他の税金
= 当期の税金費用
(669) (781)
うち、未払税金 (522) (510)
繰延税金 (147) (271)
* 2018年に公表された財務諸表と比較して修正再表示された金額。
(a) 永久差異には、BPCEへのSFS事業部門の売却に関連する非課税の長期キャピタル・ゲイン部分（（454）百万ユーロ）とNatixis Brasilの処分に係る損
金不算入のキャピタル・ロス（14.7百万ユーロ）、ならびに2019年12月31日現在で130百万ユーロにのぼる損金不算入の規制上の拠出金による影響
（2018年12月31日現在は131.4百万ユーロ）が含まれる。
(b) 2019 年、理論上の税率には法人税額に係る3.3％の社会保障負担率が組み込まれている。比較のために2018年のデータは修正再表示されている。
(c) うち2019年には、永久超劣後債に係る利息に関する47.5百万ユーロが含まれる。また2018年には、非連結企業に関連する法人税還付引当金のうち、該
当しなくなった引当金の戻入れ20百万ユーロと、同年に実施された税務調査の完了に伴う税務リスク引当金の戻入れ20百万ユーロが含まれる。
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注記８ 貸借対照表注記
8.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産および金融負債
これらの資産および負債は、報告日現在の公正価値で測定され、利息を含めた公正価値の増減は、損益計算書上で「純損益を通じて公
正価値で測定される金融商品に係る純損益」として認識される。ただし、以下を除くものとする。
・ 損益計算書において受取利息および支払利息として計上されたヘッジ目的デリバティブおよび非SPPI金融商品に対する利息。
・ 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債に係る自己の信用リスクに起因する公正価値の変動。当該公正価
値変動については、その他の包括利益において「純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に係る自己の信用リスクの再評価
額」に計上される。
8.1.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
以下の表は、商品の種類別の純損益を通じて公正価値で測定される金融資産の内訳を示す。
純損益を通じて公正価値で測定しなければならない金融商品には、負債性金融商品および非SPPIローン（これらの分類規準は注記6.1.2
に記載されている）、ならびにその他の包括利益に認識しないことを選択した資本性金融商品が含まれる。
2019 年12月31日 現在 2018年 12 月 31 日 現在
公正価値
公正価値オ オプショ
トレー トレー
純損益を通じ プションに 純損益を通じ ンに基づ
ディング ディング
て公正価値で 基づき指定 て公正価値で き指定さ
目的で保 目的で保
評価される金 された金融 評価される金 れた金融
有する金 有する金
(a) (b) (a) (b)
( 単位：百万ユーロ)
融資産 融資産 資産 合計 融資産 融資産 資産 合計
注記 5.1.1.1 5.1.1.1
有価証券 51,164 2,700 43 53,907 34,950 3,015 0 37,965
負債性金融商品 15,004 1,865 43 16,912 12,189 2,263 0 14,453
資本性金融商品 36,160 835 0 36,995 22,761 752 0 23,513
リバース・レポに対する
(c)
資金調達 89,971 89,971 95,300 95,300
貸出金および債権 4,612 1,715 2 6,329 3,884 1,871 2 5,757
銀行 13 999 2 1,014 10 1,031 2 1,042
顧客 4,599 716 0 5,315 3,874 840 0 4,715
ヘッジ会計として適格で
ないデリバティブ金融商
(c)
60,880 0 0 60,880 57,161 0 0 57,161
品
支払保証金 17,715 0 0 17,715 17,903 0 0 17,903
合計 224,342 4,415 45 228,802 209,198 4,886 2 214,086
（a）ナティクシスが使用しているSPPI規準を満たさない場合、金融資産を純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類するための規準は注記
6.1.2に記載されている。
（b）IFRS第９号で定義されている会計上のミスマッチの場合に限る（注記6.1.5参照）。
（c）この情報は、IAS第32号に従って実施した相殺の影響を考慮して表示されている（注記8.3参照）。
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8.1.2 純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
以下の表は、商品の種類別の純損益を通じて公正価値で測定される金融負債の内訳を示す。
2019 年 12 月 31 日現在 201 8年 12 月31日現在
公正価値オプション 公正価値オプション
取引のために発行 に基づき指定された 取引のために発行 に基づき指定された
(単位：百万ユーロ) された金融負債 金融負債 合計 された金融負債 金融負債 合計
8.1.2.1 および 8.1.2.1 および
注記
8.1.2.2 8.1.2.2
有価証券
18,840 24,759 43,598 21,062 22,132 43,194
債務証券
297 24,659 24,955 301 22,032 22,332
劣後債務
0 100 100 0 100 100
空売り
18,543 0 18,543 20,761 0 20,761
(a)
買戻有価証券
96,032 0 96,032 90,812 0 90,812
負債
12 3,933 3,945 14 4,579 4,593
他行 借入金
0 96 96 0 67 67
顧客預り金
12 139 151 14 123 137
その他の 負債
0 3,699 3,699 0 4,389 4,389
ヘッジ会計として適格
でないデリバティブ金
(a)
融商品
59,718 0 59,718 57,160 0 57,160
預り保証金
14,985 0 14,985 12,423 0 12,423
合計
189,587 28,692 218,279 181,472 26,711 208,183
(a) この情報は、IAS第32号に従って実施した相殺の影響を考慮して表示されている(注記8.3参照)。
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8.1.2.1 公正価値オプションに基づき測定される金融負債に分類するための条件
金融負債が純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定されるのは、それを選択した方がより適切な情報を提供できる場合、ま
たは金融商品が１つ以上の重要かつ分離可能なデリバティブを組込んでいる場合である （注記6.1.5参照） 。
以下の２つの状況においては、公正価値オプションの使用を選択する方が、より適切な情報を提供できるとみなされる。
・ 経済的関連性がある資産と負債間で会計上のミスマッチがある場合。特に公正価値が選択されるのは、ヘッジ会計の条件が満たされ
ていない場合である。その場合、ヘッジ対象項目の公正価値の変動が、ヘッジ目的デリバティブの公正価値の変動を自動的に相殺す
る。
・ 金融資産および負債のポートフォリオが、資産および負債管理の文書化された方針の一環として公正価値で管理され認識されている
場合。
純損益を通じて公正価値で測定される負債は主に、顧客に代わり組成され仕組まれた発行証券で、リスクとヘッジがまとめて管理され
ているものである。そうした発行証券には、重要な組込デリバティブが含まれており、自己の信用リスクに割り当てられるものを除
き、価値の変動が、それらをヘッジするデリバティブ手段の価値の変動により相殺される。
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
会計上の 公正価値に 組込デリバ 会計上の 公正価値に 組込デリバ
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ 帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ
銀行預り金
96 6 90 67 6 61
顧客預り金
139 0 139 123 0 123
債務証券
24,659 20,569 4,090 22,032 17,770 4,261
劣後債務
100 0 100 100 0 100
その他の 負債
3,699 3,699 4,388 4,389 0
合計
28,693 24,274 4,419 26,711 22,165 4,545
発行後、純損益を通じて公正価値オプションに基づき認識される一部の負債は、保証の対象である。この保証の影響は、負債の公正価
値に織り込まれている。
8.1.2.2 公正価値オプションに基づき測定される金融負債および信用リスク
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債の帳簿価額は、貸借対照表に表示されたそれらの公正価値に相当す
る。
貸出金について満期時に契約上支払うべき金額は、報告日において未返済の元金に、期日到来していない経過利息を加えた金額であ
る。有価証券について契約上支払うべき金額は、その償還価額である。
信用リスクが「株主資本」に認識される、公正価値オプションに基づき測定される金融負債
2019 年12月31日現在 201 8年12月31日現在
純損益を通じ 純損益を通じ
て公正価値で て公正価値で
測定するもの 測定するもの
として 指定さ として 指定さ
れ た 金融負債 れ た 金融負債
帳簿価額と契 に係る信用リ 帳簿価額と契 に係る信用リ
約上の満期時 スクに起因す 契約上の満 約上の満期時 スクに起因す
契約上の満期 支払金額との る公正価値の 期時支払金 支払金額との る公正価値の
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 時支払金額 差額 累積変動額 帳簿価額 額 差額 累積変動額
(a)
24,659 23,921 738 115 22,032 24,547 (2,515) (111)
債務証券
(a)
100 100 0 (1) 100 101 (1) (4)
劣後債務
(b)
24,759 24,021 738 114 22,132 24,648 (2,516) (115)
合計
(a) ナティクシス発行証券の早期償還に関連して2019年度に株主資本に認識された支払残高は、2018年度の5.3百万ユーロに対して、合計（２）百万ユーロ
であった。
(b) ナティクシス発行証券に係る内部信用リスクに対して計上された（注記8.5に記載の計算方法を使用して決定された）公正価値の合計額は、2019年12月
31日現在で113.5百万ユーロ（2018年12月31日現在は（114.9）百万ユーロ)であった。未払金額の変動に加えて、この差額は、前年度の決算以降のナ
ティクシスのスプレッドの変動を反映している。
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信用リスクが当期純利益に認識される、公正価値オプションに基づき測定される金融負債
2019 年 12 月 31 日現在 201 8年 12 月 31 日現在
帳簿価額と契約上の 帳簿価額と契約上
契約上の満期時支 満期時支払金額との 契約上の満期時支 の満期時支払金額
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 払金額 差額 帳簿価額 払金額 との差額
銀行預り金 96 92 ▶ 67 64 3
顧客預り金 139 140 (1) 123 126 (3)
その他の支払債務 3,699 3,699 0 4,389 4,389 0
合計 3,933 3,930 3 4,579 4,579 0
8.1.3 ヘッジ会計を適用できないデリバティブ
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品は、予想保有期間にかかわらずトレーディング目的保有に分類される。
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
想定元本 資産 負債 想定元本 資産 負債
(単位：百万ユーロ)
組織的市場 440,421 1,260 918 630,231 1,719 2,715
金利デリバティブ 335,787 343 215 479,400 256 629
通貨デリバティブ 60 151
株式デリバティブ 103,030 916 703 150,015 1,463 2,086
クレジット・デリバティブ
その他の契約 1,544 665
店頭取引 4,885,215 59,620 58,800 4,677,487 55,442 54,445
金利デリバティブ 3,671,207 43,329 40,654 3,425,424 36,145 35,649
通貨デリバティブ 952,824 12,743 12,588 1,007,867 13,021 12,383
株式デリバティブ 139,702 2,452 4,140 118,497 4,810 5,091
クレジット・デリバティブ
30,034 602 818 30,807 979 564
その他の契約 91,448 494 600 94,892 487 758
合計 5,325,636 60,880 59,718 5,307,718 57,161 57,160
うち銀行 1,675,240 41,453 39,350 1,701,854 38,890 36,557
うちその他の金融機関 2,933,498 12,371 14,177 2,712,919 11,606 12,858
デリバティブ金融商品の想定元本は、単に金融商品市場での当行グループの取引高を示しているだけであり、当該金融商品に係る市場リスクを反映して
いない。
8 .2 ヘッジ目的デリバティブ
デリバティブは、その開始時およびヘッジ期間を通じて、IAS第39号に定める規準を満たす場合に限り、ヘッジとして指定することがで
きる。これらの規準には、デリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係が、将来的および遡及的に有効であるという正式な証拠文書
の提示が含まれる。ヘッジ関係が有効と推定されるのは、遡及的に、ヘッジ手段の価値変動が、ヘッジ対象の価値変動を80％～125％の
範囲内で相殺する場合である。
キャッシュ・フロー・ヘッジ は、主にナティクシスによって、全般的な金利リスクに対するヘッジとして使用されている。キャッ
シュ・フロー・ヘッジは、2019年第１四半期にBPCEへ大半の企業を売却したリース事業においても使用されていた （注記4.1参照） 。
公正価値ヘッジは、固定利付有価証券の公正価値の変動を個別にヘッジするために、またIAS第39号のカーブアウト（適用除外）規定に
従い、Natixis Financial Products LLCの金利リスクの包括的ヘッジとして使用される。
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2019 年 12 月 31 日現在 201 8年 12 月 31 日現在
想定元本 公正価値資産 公正価値負債 想定元本 公正価値資産 公正価値負債
（単位：百万ユーロ）
キャッシュ・フロー・ヘッジ 17,060 60 100 14,484 53 105
店頭取引 17,060 60 100 14,484 53 105
金利デリバティブ 16,738 60 100 14,484 53 105
通貨デリバティブ 322
公正価値ヘッジ 180,104 265 526 168,500 253 423
店頭取引 180,104 265 526 168,500 253 423
金利デリバティブ 180,104 265 526 168,495 253 423
通貨デリバティブ 5
合計 197,164 325 626 182,984 306 529
デリバティブ金融商品の想定元本は、単に金融商品市場での当行グループの取引高を示しているだけであり、当該金融商品に係る市場
リスクを反映していない。
8.2.1 ヘッジ目的デリバティブの明細表
以下の表は、満期別のデリバティブの想定元本の内訳を示している。
2019年12月31日 現在 2018年12月31日 現在
想定元本
（単位：百万ユーロ）
１ 年未満 １ ～ ５ 年 ６ ～10年 10年 超 合計 １ 年未満 １ ～ ５ 年 ６ ～10年 10年 超 合計
金利ヘッジ 26,451 85,103 51,762 33,526 196,842 30,620 85,121 42,395 24,843 182,979
キャッシュ・フ
ロー・ヘッジ 313 2,436 5,064 8,924 16,738 216 2,871 3,284 8,112 14,484
公正価値ヘッジ 26,138 82,666 46,699 24,601 180,104 30,403 82,251 39,111 16,730 168,495
為替ヘッジ 316 6 322 5 5
キャッシュ・フ
ロー・ヘッジ 316 6 322
公正価値ヘッジ 0 0 0 5 5
合計 26,451 85,103 52,078 33,532 197,164 30,624 85,121 42,395 24,843 182,984
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8.2.2 資産および負債の公正価値ヘッジ
金利リスクのヘッジ 金利リスクのヘッジ
2019年12月31日 現在 2018年12月31日 現在
うちヘッジ対象 うちヘッジ対象
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 部分 の再評価 繰延ヘッジ部分 帳簿価額 部分 の再評価 繰延ヘッジ部分
資産 21,654 212 1 21,168 11 (2)
資本を通じて公正価値で測定
10,407 28 8,933 (118)
される金融資産
固定利付有価証券 10,198 28 8,850 (118)
株式およびその他の変動利付
209 83
有価証券
償却原価で 測定される 金融資
11,247 184 1 12,235 129 (2)
産
銀行貸出金および債権 7,909 154 1 9,732 116 (2)
顧客貸出金または債権 3,300 30 2,503 13
固定利付有価証券 39
負債 5,471 101 4,664 46
償却原価で測定される金融負
5,471 101 4,664 46
債
銀行債務 3,924 36 3,782 1
顧客債務 69 (1) 114 (1)
債務証券 1,348 13 638 (1)
劣後債務 129 52 129 47
8.2.3 資産および負債のキャッシュ・フロー・ヘッジ
2019年12月31日 現在 2018年12月31日 現在
ヘッジ 目的 デリ ヘッジ 目的 デ
バティブの公正 リバティブの
(a) (a)
（単位：百万ユーロ）
価値 うち有効部分 うち非有効 部分 公正価値 うち有効部分 うち非有効 部分
金利リスクのヘッジ (64) (63) (0) (57) (60) 2
合計 (64) (63) (0) (57) (60) 2
(a) ヘッジ目的デリバテ ィブの資産および負債の公正価値は、純額で表示される。
8.2.3.1 キャッシュ・フロー・ヘッジ - その他の包括利益項目の分析
2018年 有効部分の ヘッジ 対象 2018年 有効部分の ヘッジ 対象 2019年
１月１日 有効部分の 損益 におけ の一部また 12月31日 現 有効部分 純損益への の一部また 12月31日
（単位：百万ユーロ）
現在 変動 る 分類 変更 は全部決済 在 の 変動 分類 変更 は全部決済 現在
CFH 取引のOCIの金額 (38) 29 (0) 6 (3) 2 (4) (5)
合計 (38) 29 (0) 6 (3) 2 (4) (5)
繰り延べられるヘッジ部分は、2019年12月31日現在が59百万ユーロ、2018年12月31日現在が57百万ユーロとなった。
8.3 金融資産と金融負債の相殺
下記の表は、IAS第32号に定める規準を満たす ナティクシスの 貸借対照表上の相殺額、およびIAS第32号に定める相殺処理の規準を満た
さないマスター・ネッティング契約または類似の契約に基づく法的強制力のある相殺権の存在に関連する影響を表示したものである。
相殺総額を表示した後の金融資産および金融負債の認識総額（貸借対照表上で相殺していない金額を含む。これらはマスター・ネッ
ティング契約または類似の契約の対象である場合もあれば、そうでない場合もある。）は、貸借対照表に表示されている正味残高と合
致する。
相殺総額は、IAS第32号に定める規準を満たすレポ契約およびデリバティブ取引を反映している。これらの大半は、クリアリング・ハウ
スで実行されている。
・ 店頭デリバティブについては、デリバティブの資産評価額と負債評価額の通貨相殺効果と証拠金の変動を考慮に入れて情報が表示
されている。
・ 上場デリバティブについては、次のオプションに関する各資産および負債項目に計上されているポジションは：
- 指数オプションおよび先物オプションについては、満期および通貨ごとに相殺されている。
- 株式オプションについては、ISINコードおよび満期日ごとに相殺されている。
・ レポ契約については、ナティクシスは、以下の条件を満たすレポ契約とリバース・レポ契約の純額を貸借対照表に計上している。
- 同一のクリアリング・ハウスと締結した契約であること
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- 満期日が同じであること
- 保管機関が同じであること（保管機関がT2Sプラットフォームに加入している場合を除く）
- 同一通貨での取引であること
・想定元本が同等で、かつ満期および通貨が同一である資産の交換については、ナティクシスはそれらの取引を単一の金融資産または
金融負債として表示している。
これらの表にはまた、マスター・ネッティング契約または類似の契約が対象とするデリバティブ金額またはレポ契約残高のうち、それ
らの契約のもと差金決済規準もしくは資産と負債の同時決済を証明できない、または１人以上の取引相手方のデフォルト、支払不能も
しくは破産の場合を除き、相殺権を行使できないものに相当する、マスター契約または類似の契約の影響も表示している。これらの金
額は、貸借対照表上では相殺されない。
8 .3.1 金融資産
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
貸借対照表上で 貸借対照表上で
貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で
相殺されている 相殺されている
相殺されている 認識されている 相殺されている 認識されている
* *
金融資産総額 金融負債総額 金融資産純額 金融資産総額 金融負債総額 金融資産純額
（c）= （c）=
（a） - （b） （a） - （b）
（単位：百万ユーロ）
（a） （b） （a） （b）
純損益を通じて公正価値で測定
される金融資産 198,941 48,090 150,851 181,562 29,101 152,461
デリバティブ 88,360 27,480 60,880 76,308 19,147 57,161
レポ契約 110,581 20,611 89,971 105,254 9,954 95,300
ヘッジ目的デリバティブ 2,552 2,228 325 2,140 1,834 306
銀行貸出金および債権 3,036 1,100 1,936 1,614 700 914
レポ契約 3,036 1,100 1,936 1,614 700 914
顧客貸出金および債権 3,541 3,541 3,144 0 3,144
レポ契約 3,541 3,541 3,144 3,144
合計 208,070 51,418 156,652 188,460 31,635 156,826
* マスター・ネッティング契約または類似の契約によって相殺または カバーされる 金融資産の総額。
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
マスター・ マスター・
ネッティン ネッティン
貸借対照表上 貸借対照表
グ契約また グ契約また
で認識されて 上で認識さ
は類似の契 は類似の契
いる金融資産 現金で受け 正味エクス れている金 現金で受け 正味エクス
* *
純額 約の影響 取った保証 ポージャー 融資産純額 約の影響 取った保証 ポージャー
（g）= （g）=
（c） - (c） -
（単位：百万ユーロ） （d） - (f) （d） - (f)
（c） (d) (f) （c） (d) (f)
デリバティブ 61,204 40,616 10,170 10,419 57,467 33,083 8,368 16,016
レポ契約 95,448 91,724 93 3,631 99,359 85,051 14,308
合計 156,652 132,340 10,263 14,050 156,826 118,134 8,368 30,323
* 有価 証券の形で受領した担保を含む。
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8 .3.2 金融負債
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
貸借対照表上で 貸借対照表上で
貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で 貸借対照表上で
相殺されている 相殺されている
相殺されている 認識されている 相殺されている 認識されている
* *
金融負債総額 金融資産総額 金融負債純額 金融負債総額 金融資産総額 金融負債純額
（c）= （c）=
（単位：百万ユーロ） (a） - （b） (a） - （b）
（a） （b） （a） （b）
純損益を通じて公正価値で測定され
203,577 47,826 155,751 176,949 28,977 147,972
る金融負債
デリバティブ 86,934 27,216 59,718 76,184 19,024 57,160
レポ契約 116,643 20,610 96,032 100,766 9,954 90,812
ヘッジ目的デリバティブ 3,118 2,491 626 2,486 1,957 529
銀行債務 7,988 1,100 6,888 9,455 700 8,755
レポ契約 7,988 1,100 6,888 9,455 700 8,755
顧客 債務 121 121 63 0 63
レポ契約 121 121 63 63
合計 214,804 51,418 163,386 188,954 31,635 157,319
* マスター・ネッティング契約または類似の契約によって相殺または カバーされる 金融資産の総額。
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
マスター・ マスター・
ネッティン ネッティン
貸借対照表上 貸借対照表上
グ契約また グ契約また
で認識されて で認識されて
は類似の契 は類似の契
いる金融負債 現金で 受け 正味エクス いる金融負債 現金で 受け 正味エクス
* *
純額 約の影響 取った 保証 ポージャー 純額 約の影響 取った 保証 ポージャー
（g） = （g） =
(c) - (d) (c) - (d)
（単位：百万ユーロ） - (f) - (f)
（c） (d) (f) （c） (d) (f)
デリバティブ 60,345 41,151 9,960 9,233 57,689 33,408 7,840 16,441
レポ契約 103,041 99,904 14 3,124 99,630 92,854 0 6,776
合計 163,386 141,055 9,974 12,358 157,319 126,262 7,840 23,217
* 有価 証券の形で受領した担保を考慮後。
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8.4 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産
この勘定科目は、SPPI規準を満たすキャッシュ・フローを伴う、「回収および売却を目的とする保有」ビジネス・モデルの下で管理さ
れている負債性金融商品を対象とする （注記6.1.4参照） 。流動性準備金に保有されている負債性金融商品やナティクシスが取消不能な
形でその他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品が含まれる。
2019年12月31日現在 2018年 12 月 31 日 現在
負債性金融商品 負債性金融商品
減損してい 減損してい
資本性金融
ない金融資 減損した金 ない金融資 減損した金
資本性金融
(a) (b) (c) (a) (b)
( 単位：百万ユーロ)
産 融資産 商品 合計 産 融資産 商品 合計
注記 8.4.1 8.4.1 8.4.2 8.4.1 8.4.1 8.4.2
有価証券 11,563 513 12,076 10,673 126 10,798
貸出金および債権
126 10,798
合計 11,563 513 12,076 10,673
（a）12ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価値調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する2013年６月26日付EU規制の第178条に定義されているように債務不履行事象が識別
された資産である。
（c）2019年、Natixis Investment ManagersはFiera Capitalの株式を85.3百万ユーロで、また米国資産運用会社のWCM Investment Managementの株式を
253.1百万ユーロで取得した。
8.4.1 リサイクル可能なその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の調整表
以下の表は、各種類の商品について、2019年度における会計項目の変動、ならびに損益にリサイクル可能なその他の包括利益を通じて
公正価値で測定される金融資産に関連する減損および引当金繰入額を示している。
リサイクル可能なその他の包括利益 を通じて公正価値で測定される金融資産
予想信用損失が 予想信用損失が
12ヶ月にわた って 全期間 にわたって
測定される減損 測定される減損 組成／取得後に
していない資産 していない資産 減損した資産 組成／取得 時 に
(S1バケット) (S2バケット) (S3バケット) 減損した資産 合計
信用損失に 信用損失 信用損失に 信用損失 信用損失
帳簿価額 関する価値 帳簿価額総 に関する 帳簿価額総 関する価値 帳簿価額 に関する 帳簿価額 に関する
(単位：百万ユーロ)
総額 調整 額 価値調整 額 調整 総額 価値調整 総額 価値調整
2018 年1月1日現在の残
高 9,863 0 42 (1) 6 9,911 (0)
新規組成契約または新
規取得契約 3,533 (0) 3,533 (0)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュ・フローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） 516 0 (0) (2) 515 0
金融資産の振替 35 (0) (35) 0 0 0 0 0
S1 への振替 35 (0) (35) 0 0 0
S2 への振替
S3 への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (3,473) 0 (4) (3,477) 0
価値の減損（償却） 0 0 0 0
為替レートの変動に関
連する変動 161 0 (3) 0 (0) 158 0
使用モデルの変更 0
その他の変更 34 (0) 34 (0)
2018年12月31日現在の
残高 10,670 (0) ▶ (0) (0) 0 0 0 10,673 (0)
新規組成契約または新
規取得契約 1,956 (0) 1,956 (0)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュ・フローの変動 1 1
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） (76) 0 (0) (76) 0
金融資産の振替 (33) 0 33 (0)
S1への振替
S2への振替 (33) 0 33 (0)
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S3への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (775) 0 (775) 0
価値の減損（償却）
為替レートの変動に関
連する変動 86 (0) 86 (0)
使用モデルの変更
その他の変更 (299) 0 (4) 0 (303) 0
2019年12月31日現在の
残高 11,529 (0) 33 (0) 0 0 0 0 11,563 (0)
8.4.2 その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品
2019年12月31日現在 2018年12月31日現在
当該 期間に 当該 期間にわたる 当該 期間に 当該 期間にわたる
認識された配当 認識の中止 認識された配当 認識の中止
2019年12 当該期間 当該期間
月31日現 中に認識 2018年12月 中に認識
在 に保有 が中止さ 売却日に 31日現在 に が中止さ
されてい れた資本 売却 日に おける 保有されて れた資本 売却 日に 売却日にお
た 資本性 性金融商 おける公 累積純損 いた 資本性 性金融商 おける公 ける
(単位：百万ユーロ)
公正価値 金融商品 品 正価値 益 公正価値 金融商品 品 正価値 累積純損益
非上場および非連結会社
に対する 投資 513 30 0 ▶ 1 126 2 0 12 (4)
その他の資本性金融商品
合計 513 30 0 ▶ 1 126 2 0 12 (4)
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8.5 貸借対照表において公正価値で計上されている金融資産および負債の公正価値
財務報告の目的上、金融商品および非金融商品の公正価値は、これらの評価を行うために使用されたモデルおよび変数の観察可能性を
反映する公正価値ヒエラルキーに従って分類されている （注記6.6参照） 。公正価値ヒエラルキーの３つのレベルは以下に示されてい
る。
デリバティブ商品に関しては、公正価値は主要なリスク要因、すなわち主に金利リスク、為替リスク、信用リスクおよび株式リスクに
基づいて分類される。
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
資産
（単位：百万ユーロ） 帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３ 帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３
163,461 47,785 112,452 3,224 152,037 31,342 117,806 2,889
トレーディング目的で保有する金融資産
15,004 11,870 2,793 341 12,190 7,976 4,139 75
うち有価証券形式の負債性金融商品
36,160 35,915 185 60 22,761 22,701 60
うち資本性金融商品
94,583 91,760 2,823 99,184 96,370 2,814
うち貸出金および債権
17,715 17,715 17,903 665 17,238
うち支払保証金
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
60,880 924 57,749 2,207 57,161 1,449 53,162 2,548
（プラスの公正価値）
43,673 2 42,931 741 36,401 2 36,277 122
うち金利デリバティブ
12,743 11,767 976 13,021 11,722 1,299
うち通貨デリバティブ
602 373 229 979 254 725
うちクレジット・デリバティブ
3,368 679 2,427 262 6,272 1,193 4,677 402
うち株式デリバティブ
495 243 251 487 254 233
うちその他
純損益を通じて公正価値で評価される金融商
4,415 1,313 1,793 1,308 4,886 1,308 2,088 1,490
品
835 222 0 613 752 175 0 577
うち資本性金融商品
1,865 1,091 127 647 2,263 1,134 268 862
うち有価証券形式の負債性金融商品
1,715 1,666 49 1,871 1,820 51
うち貸出金および債権
公正価値オプションに基づき測定するものと
45 45 2 2 0
して指定された金融資産
43 43 0 0
うち有価証券形式の負債性金融商品
2 2 2 2
うち貸出金および債権
325 325 306 306
ヘッジ目的デリバティブ（資産）
325 325 306 306
うち 金利デリバティブ
12,076 11,171 585 321 10,798 9,864 886 48
資本を通じて公正価値で測定される金融資産
514 184 8 321 126 78 0 48
うち資本性金融商品
11,563 10,987 576 0 10,672 9,786 886
うち有価証券形式の負債性金融商品
うち貸出金および債権
241,202 61,193 172,948 7,060 225,190 43,963 174,251 6,975
合計
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2019 年 12 月 31 日 現在 2018 年 12 月 31 日 現在
負債
（単位：百万ユーロ） 帳簿価額 レベル １ レベル ２ レベル ３ 帳簿価額 レベル １ レベル ２ レベル ３
トレーディング目的で保有する金融負債
33,825 18,534 15,291 0 33,485 20,690 12,796
うち取引目的で発行された有価証券
18,840 18,534 306 0 21,062 20,690 373
うち預り保証金
14,985 14,985 12,423 12,423
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
金融商品（マイナスの公正価値）
59,718 674 57,146 1,898 57,161 1,036 54,071 2,054
うち金利デリバティブ
40,868 40,327 542 36,279 0 36,087 192
うち通貨デリバティブ
12,588 0 11,863 724 12,383 0 11,340 1,042
うちクレジット・デリバティブ
818 502 316 564 313 251
うち株式デリバティブ
4,844 437 4,092 315 7,177 813 5,795 569
うち その他
600 238 361 1 758 222 535
トレーディング目的で保有するその他の金
融負債
96,044 95,235 809 90,826 89,650 1,176
公正価値オプションに基づき測定するもの
として指定された金融負債
28,692 3,696 15,627 9,368 26,711 3,726 22,800 185
うち公正価値オプションに基づき測定さ
れる有価証券
24,759 15,393 9,366 22,132 21,950 182
うち公正価値オプションに基づき測定さ
れるその他の金融負債
3,933 3,696 235 2 4,579 3,726 851 3
ヘッジ目的デリバティブ（負債）
626 626 529 529 0
うち金利デリバティブ
626 626 529 529 0
合計
218,905 22,904 183,926 12,075 208,712 25,451 179,846 3,415
保険事業の公正価値測定に関するデータは、注記9.4.4に表示されている。
▶ ）レベル１：流動性のある市場の相場を用いた公正価値測定
レベル１は、活発な市場で相場が付けられている直接利用可能な価格に基づいて公正価値が決定される金融商品で構成される。
レベル１に主に含まれるのは、証券取引所に上場またはその他の活発な市場で継続的に売買されている有価証券および流動性が実証さ
れている組織的市場で取引されるデリバティブ（先物、オプションなど）、ならびにNAV（１株当たり純資産価額）が毎日決定され報告
されるミューチュアルファンド・ユニットである。
b ）レベル２：観察可能な市場モデルおよびパラメータを用いた公正価値測定
レベル２の公正価値は、レベル１の公正価値で示されたものを除く金融商品、および満期まで直接観察可能（価格）または間接的に観
察可能（価格デリバティブ）のいずれかであるインプットを組み込んだ評価技法を用いて測定される金融商品で構成される。主な商品
には、以下が含まれる。
単純な金融商品
大部分の店頭取引のデリバティブ、スワップ、クレジット・デリバティブ、金利先渡契約、キャップ、フロアおよびプレーンバニラ・
オプションは、活発な市場、すなわち取引が定期的に発生する流動性の高い市場で取引される。これらの金融商品は、通常、一般的に
認められたモデル（割引キャッシュ・フロー法、ブラック・ショールズ・モデル、内挿法）を用いて、直接観察可能なインプットに基
づいて評価される。これらの金融商品については、これらのモデルが使用される範囲およびインプットの観察可能性が文書化されてい
る。
レベル２のインプットを用いて測定される金融商品には、以下も含まれる。
・ レベル１に分類されるものと比較して流動性が低い有価証券。その公正価値は妥当な数の活発なマーケット・メーカーによって提示
され、必ずしも直接的に行使可能ではないが定期的に観察可能である外部価格に基づいて決定される（価格は主にコントリビュー
ション・データベースおよびコンセンサス・データベースから入手される。）。これらの規準を満たさない有価証券はレベル３の公
正価値に分類される。
・ 活発な市場で相場が付けられていない有価証券であって、その公正価値が、観察可能な市場データ（例えば、同等の上場企業が公表
する市場データの使用または市場参加者に広く用いられている技法に由来するマルチプル法など）に基づいて決定されるもの。
・ ギリシャの ソブリン債で、その公正価値が市場価格のビッド/アスク価格のスプレッドの大きさを理由にレベル２に計上されたも
の。
・ NAVが毎日決定され公表されているわけではないが、定期的な報告がなされる対象であるか、または最近の取引から観察可能なデー
タが得られるミューチュアルファンド・ユニット。
・ 公正価値オプションに基づき測定される発行債券で、基礎となるデリバティブがレベル２に分類されるもの。
発行体の信用リスクも観察可能だとみなされる。「発行体の信用リスク」部分の評価は、イールド・カーブ、再評価スプレッドなど
のインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法を基礎とする。各債券に係るこの評価額は、コールの存在を考慮し、（従前の報告
日同様2019年12月31日現在のBPCEのキャッシュ・リオファー・カーブに基づく）再評価スプレッドと平均発行スプレッドとの差異に
基づく、残存想定元本およびその感応度の積に対応する。発行体スプレッドの変動は、当初満期日が１年未満の債券の場合、一般に
重要ではない。
複雑な金融商品
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よりハイブリッドなおよび/または長期の金融商品には、イールド・カーブ、オプションのインプライド・ボラティリティのレイヤー、
市場コンセンサスのデータ、活発な店頭取引市場などの観察可能なデータに由来する市場インプットを基礎とする広く認められたモデ
ル を用いて測定されるものがある。
これらの金融商品の公正価値の決定に用いられる主なモデルを、商品の種類ごとに以下に示す。
・ 資本性商品： 複雑な商品は、以下を用いて評価される。
- 市場データ
- 「ペイオフ」、すなわち商品に付随する満期時のプラスまたはマイナスのキャッシュ・フローの計算
- 原資産の変動モデル
取引される商品には、単独の原資産、複数の原資産またはハイブリッド（例：債券/株式）の商品がある。
資本性商品に用いられる主なモデルは、ローカル・ボラティリティ、１ファクターHull & Whiteモデル（ H&W1F ）と組み合わせた
ローカル・ボラティリティならびにTskewおよびPskewモデルである。
ローカル・ボラティリティ・モデルは、ボラティリティを時間と原資産の価格の関数として取り扱う。その主要な特性は、（市場
データから得た）オプションのインプライド・ボラティリティを、権利行使価格に関連付けて考慮する点にある。
H&W1F と組み合わせたハイブリッド・ローカル・ボラティリティは、上述のローカル・ボラティリティ・モデルと後述の１ファク
ターHull & Whiteモデル （固定利付商品参照） の組み合わせで構成される。
Tskew モデルは、単独または複数の原資産オプションの評価モデルである。その原則は、満期時の原資産の分布を標準的オプション
価格に合わせて調整することである。
Pskew モデルは、Tskewモデルに類似しており、特にキャップまたはフロア付ラチェット商品などのシンプルなラチェット資本性商
品に使用される。
・ 固定利付商品： 固定利付商品は、一般的にモデルの選択を正当化する特定の性質を有している。ペイオフの評価は、潜在的リスク要
因のすべてを考慮する。
固定利付商品の評価および管理に使用される主なモデルは、Hull & Whiteモデル（１ファクターおよび２ファクター・モデルまた
は１ファクターHull & White確率ボラティリティ・モデル）、Hunt Kennedyモデルおよび「スマイル」のあるBGMモデルである。
Hull & White モデルは、プレーン・バニラ型の固定利付商品用のシンプルなプライシング・モデルであり、簡単に調整することが
できる。これらのモデルを用いて評価される商品には、一般的にバミューダ型のキャンセレーション・オプション（すなわち、契
約開始時に設定された一定の日に行使できるオプション）が含まれる。
SBGM モデルおよびHunt Kennedyモデルは、ボラティリティ・スマイル（すなわち、行使価格に対するインプライド・ボラティリ
ティの変化）および自己相関（または金利間の相関関係）に感応度の高い固定利付商品の評価に使用される。
・ 通貨商品： 通貨商品は、一般的にモデルの選択を正当化する特定の性質を有している。
通貨商品の評価および管理に使用される主なモデルは、ローカル・ボラティリティおよび確率モデル、ならびに基礎となる通貨モ
デルと固定金利の要素を理解するための２つの１ファクターHull & Whiteモデルを組み合わせたハイブリッド・モデルである。
かかるレベル２すべての金融商品に関連するインプットは、観察可能であると実証され、文書化された。方法論的観点から、観察可能
性は以下の４つの不可分の規準に基づく。
・ インプットが、外部の情報源（例として、主に一般に認められたコントリビューター）に由来する。
・ インプットが、定期的に更新される。
・ インプットが、最近の取引を表す。
・ インプットの特性が、取引の特性と同一である。必要に応じて代替値を使用することができる。ただし、そのような手順の妥当性が
実証され文書化されることを条件とする。
評価モデルを用いて得られた金融商品の公正価値は、流動性リスク（ビッド/アスク）、取引相手方リスク、無担保のデリバティブまた
は完全に担保されていないデリバティブの資金調達コストに関連するリスク、内部信用リスク（負債性デリバティブ・ポジションの測
定）、モデルリング・リスクおよびインプット・リスクを考慮に入れるために調整される。
これらの金融商品の取引開始により発生する利益は、直ちに損益に認識される。
▲ ）レベル３：観察可能でない市場データを用いた公正価値測定
レベル３は、評価に重大な影響を与える可能性がある一般に認められていないモデルおよび/または観察可能でない市場データに基づく
モデルを用いて測定された金融商品で構成される。これには、主として以下が含まれる。
・ 公正価値を観察可能なインプットを用いて決定することができない非上場株式
・ 活発な市場に上場していないプライベート・エクイティ有価証券であり、市場参加者がI PEV （ International Private Equity
Valuation ）基準に従って 一般的に使用するモデルにより公正価値が測定されるが、市場変動への感応度が高く、その公正価値の決
定には必ず判断が伴う有価証券
・ 保険事業分野が保有する仕組私募証券または私募証券を表すもの
・ レベル２に分類されないハイブリッド型の金利および為替デリバティブならびにクレジット・デリバティブ
・ 流通市場価格が存在しないシンジケート・プロセスの貸出金
・ 専門家の評価に基づいて公正価値が決定される証券化プロセスの貸出金
・ 市場取引との比較を組み合わせた市場金利での賃料の現在価値化に基づく複数規準アプローチを使用して公正価値が得られる投資不
動産
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・ 繰延初日マージンがある金融商品。
・ 評価日にファンドが最近のNAVを公表していない、またはそのような有価証券について観察された低い流動性を考慮して利用可能な市場価格
（NAVなど）を大幅に調整する必要があるロックアップ期間またはその他の制約があるミューチュアルファンド・ユニット
・ 公正価値オプションに基づき測定される債務証券は、基礎となるデリバティブがレベル３に分類されるときはレベル３に分類され
る。関係する発行体の信用リスクは観察可能だと考えられるため、レベル２に分類される。
・ 貸借対照表に公正価値で計上され、金融危機を受けて取引が凍結されたためにデータが利用できなくなった金融商品で、2008年10月13日に
公表されたIAS第39号およびIFRS第７号の修正に従って「貸出金および債権」として分類変更されなかったもの （下記参照） 。特定の市場で取引
が大幅に減少した場合は、唯一入手可能な関連データに基づいて評価モデルが使用される。
・ エクスポージャーが原通貨またはボラティリティ・サーフェスによって決定される流動性の範囲を超えている場合（例えば、特定の
外貨オプションおよびボラティリティ・キャップ/フロア）、プレーン・バニラ・デリバティブは公正価値ヒエラルキーでレベル３
に分類される。
金融機関および投資会社に適用される自己資本要件に関連する2007年２月20日付のフランスの省令（2011年11月23日付の政令による改
正後）ならびにバーゼル３による要件に関する2013年６月26日付の欧州資本要求規制（CRR）に従い、危機シミュレーションおよび事後
管理（内部モデルおよびモデリング手続の正確性および一貫性の検証）の説明が、 第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」
の第3.2.5節（訳者注：原文の章および節）で使用されている各モデルについて提供されている。
IFRS 第９号では、初日利益は、市場参加者が価格を設定する際に考慮する要素の変化によって生じた場合、すなわち評価に入力された
モデルおよびパラメータが観察可能な場合に限り損益に認識する必要がある。
選択された評価モデルが現行の市場慣行によって一般に認められていない場合、または金融商品の評価に重大な影響を及ぼすインプッ
トの１つが観察可能でない場合においては、その結果として取引日の取引利益を直ちに損益計算書において認識することはできない
が、取引期間にわたってまたはインプットが観察可能となる日まで、定額法で収益として計上される。取引日に損失が生じた場合に
は、直ちに損益に認識される。
2019 年12月31日現在、初日利益/損失の認識が繰り延べられた金融商品には、以下が含まれる。
・ 複数の株式および指数を原資産とする仕組商品
・ スポンサー指数に連動する単一資産を原資産とする仕組商品
・ シンセティック・ローン
・ ファンドに係るオプション（複数資産およびミューチュアルファンド）
・ 仕組固定利付商品
・ 証券化スワップ
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これらの金融商品について、下記の表に、主な観察可能でないインプットおよび値の範囲を示す。
主な観察可能でない 観察可能なデータの最小値と最
金融商品クラス 商品の主な種類 使用される 評価技法 データ 大値の範囲
金利デリバティブ 動きの鈍いCMS/ボラティリ 金利オプション用の評価モデ 平均回帰性パラメー [2.5 ％ ;５ ％ ]
ティ債券 ル ター
金利デリバティブ コーラブル・スプレッド・ 複数のイールド・カーブ要因 スプレッドの平均回 [０ ％ ;3 0％ ]ユーロ30％、米ド
オプションおよびコリ を表すモデル 帰性 ル25％
ドー・コーラブル・スプ
レッド・オプション
金利デリバティブ バミューダ型アクリーティ 調整ハル・ホワイト単一要因 増価要因 [75％ ;95 ％ ]
ング モデル
金利デリバティブ ボラティリティのキャッ 金利オプションに係る評価モ 金利のボラティリ [５ ％ ;80 ％ ]
プ／フロア デル ティ
株式 プレーン・バニラ・デリバ さまざまな株式オプション評 株式のボラティリ [0.392％ ;117.23879 ％ ]
ティブ、複雑なデリバティ 価モデル、株式のバスケット ティ
ブ、株式のバスケットまた またはファンド
ファンドのボラティ [20％ ;25 ％ ]
はファンド
リティ
株式間の相関 [0.3％ ;94.1 ％ ]
非特定銘柄レポ取引 [(0.67) ％ ;0.90 ％ ]
のバスケット
為替 為替デリバティブ 為替オプションの評価モデル 為替のボラティリ [2.12％ ;13.27 ％ ]
ティ
為替 長期PRDC/PRDKO/TARN ハイブリッド型債券/為替オプ 為替レートと金利の 為替レートと金利の相関：
ションの評価モデル 相関、ならびに長期 [15％ ;50 ％ ]
的なボラティリティ 長期的なボラティリティ：
の水準 [3.15％ ;13.27 ％ ]
クレジット 債務担保証券 デフォルト率は基礎となるPFI 資産間の相関、現金 80 ％
債券の市場価格に基づき、回 資産とデリバティブ
収率は過去の格付機関のデー 資産の間のベース・
タに基づく。 スプレッド、回収率
クレジット 証券化スワップ 基礎となるポートフォリオの 期限前償還率 5.1 ％から24％
早期償還に関する仮定に基づ
く予想割引後キャッシュ・フ
ロー
ハイブリッド ハイブリッド型株式／債 株式ディフュージョン、FX 株式と為替の相関 [(55.5) ％ ;71 ％ ]
券／為替デリバティブ ディフュージョンおよび債券
株式と債券の相関 [(45) ％ ;40 ％ ]
ディフュージョンを連結した
ハイブリッド・モデル
債券と為替 [(40.2) ％ ;26.55 ％ ]
為替 Helvetix ：長期オプション ブラック＆ショールズ・モデ EURCHF とEURUSDの相 [26 ％、40％]
のストリップ、クォント・ ル 関
オプションのストリップ、
デジタル・オプションのス
トリップ
Helvetix ：スプレッド・オ ガウス・コピュラ USDCHF およびEURCHF USDCHF のボラティリティ：
プションおよびデジタル・ の長期ボラティリ [2.54 ％、11.07％]
スプレッド・オプション ティ EURCHF のボラティリティ：
[3.1％、8.69％]
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d） 公正価値のレベル間の振替に関するナティクシスの方針
公正価値 の レベル間の振替は、主に財務機能、リスクおよび事業部門の代表者から成る評価委員会が見直し検証する。同委員会は、
「一般原則」に記載されている市場活動および流動性のさまざまな指標を考慮する。
金融商品がこれらの規準を満たさなくなった場合、または再度満たすようになった場合に、見直しが実施される。以下に示したレベル
３への振替またはレベル３からの振替は、評価委員会による検証を要する。
2019 年度における主な振替は、バミューダ型アクリーティング・スワップション（ユーロおよび豪ドル建て）、特定の複雑な複数また
は単一の原資産を持つ指数連動型デリバティブ、および公正価値オプションに基づき測定される関連負債から成る。これらの商品は、
期中に実施した観察可能性の検証を経て、公正価値ヒエラルキー（注記8.5.1および8.5.3参照）のレベル２からレベル３に振り替えら
れた。当該の検証の結果、対応するインプットおよび商品について観察される価格が欠如していることが判明し、そのことが公正価値
ヒエラルキーのレベル３への振替の根拠となった。
注：2018年12月31日現在、アジアの複雑なデリバティブのポートフォリオは公正価値ヒエラルキーのレベル３に振り替えられた。当該
ポートフォリオは、満期時の資本喪失のリスクと引き換えに投資家が強化された定期的なクーポンを受け取ることを可能にする、基礎
となる株式バスケット（指数および株式）の最悪のパフォーマンスに連動する商品である。本商品は早期に期間満了となる可能性があ
る。当該残高は、2018年12月31日現在、貸借対照表の資産側に131百万ユーロの公正価値で計上されている。アジアの弱気相場はこれら
の商品に関連するビジネス・モデルの限界を浮き彫りにし、モデルの欠点を考慮して追加の引当金を導入することによって引当金メカ
ニズムの補完につながった。この引当金は、専門家の判断（具体的には市況の変化やポートフォリオの変動などの予測を含む）を基に
計上されたため、専門家の判断の対象である商品の価格は直接観察可能ではなくなった。よってこれらの商品は、インプットの観察可
能性、使用されたモデル、観察された流動性に基づき、公正価値ヒエラルキーのレベル２からレベル３の公正価値に振り替えられた。
e) 金融危機による影響を受けた金融商品
信用補完者（モノライン保険会社）と契約締結したCDS
2015 年12月31日以降、モノライン保険会社と契約締結したCDSに係る評価減の測定に使用された評価モデルは、方法に関して言えば、取
引相手方リスクについて行われる調整（信用評価調整：CVA）により則したモデルになっている。また、エクスポージャーの予想評価減
および市場データに織り込まれている取引相手方スプレッドも考慮に入れている。
TruPS （トラスト型優先証券）CDO
2018 年、TruPSの価額はある評価モデルを用いて測定された。同モデルは、将来予想キャッシュ・フロー、および財務比率により銀行の
デフォルト率を推定する統計的アプローチ に従って決定されるデフォルト率に基づいている。その他のセクターについては、デフォル
ト率は現行の資産格付けを考慮して見積られた。
2019 年12月31日現在、TruPS CDOの価額 は、十分な数のデータを入手できたため時価で評価された。
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8.5.1 公正価値ヒエラルキーのレベル３ を用いて公正価値で測定される金融資産および負債
2019 年 12 月 31 日現在
期中に認識された損益 期中に実行された取引 期中の 振替
損益計算書
レベル３
レベル３
期末残高
期首残高 報告日現在 資本直入
金融資産 為替換算
2019 年１月１日 報告日 現在 失効／償還 された損 レベル ３ レベル ３ その他の 連結範囲 2019年12月31
(単位：百万ユーロ)
現在 保有取引 取引 益 購入／発行 売却／償還 から へ 振替 の変更 調整 額 日現在
トレーディング目的で保有する金融資産 2,889 65 148 8,635 (8,431) (116) 6 (0) 27 3,224
うち有価証券形式の負債性金融商品 75 (27) (21) 1,350 (1,045) (0) 6 3 341
うち資本性金融商品 60 60
うち貸出金および債権 2,814 92 169 7,225 (7,386) (116) (0) 25 2,823
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
金融商品(プラスの公正価値) 2,548 841 (343) 446 (1,488) (339) 486 0 55 2,207
うち金利デリバティブ 122 306 (10) 10 (63) (5) 381 1 741
うち通貨デリバティブ 1,299 (171) (91) 279 (75) (328) 13 50 976
うちクレジット・デリバティブ 725 64 9 2 (582) 1 9 229
うち株式デリバティブ 402 643 (251) 155 (768) (5) 90 0 (5) 262
うち その他
トレーディング目的で保有するその他の金
融資産
純損益を通じて公正価値で評価される金融
商品 1,490 50 35 (0) 32 (298) 3 (5) (4) 6 1,308
うち資本性金融商品 577 32 7 (0) 30 (26) (5) (4) 1 613
うち有価証券形式の負債性金融商品 862 18 28 0 (265) ▶ 647
うち貸出金および債権 51 2 (8) 3 49
公正価値オプションのもと純損益を通じて
公正価値で測定するものとして指定された
金融資産 0 (0) 0
うち有価証券形式の負債性金融商品 (0) 0
うち資本性金融商品
うち貸出金および債権
資本を通じて公正価値で評価される金融商
品 48 1 26 256 (2) (8) (0) 321
うち資本性金融商品 48 1 26 256 (2) (8) (0) 321
うち有価証券形式の負債性金融商品
うち貸出金および債権
公正価値で計上される金融資産合計 6,975 958 (160) 26 9,369 (10,218) (455) 495 (14) (4) 88 7,060
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期中に認識された損益 期中に実行された取引 期中の 振替
レベル３
損益計算書
レベル３
期首残高
2019 年 期末残高
報告日現在
レベル ３
その他の
金融負債 為替換算
１月１日 報告日 現在 失効／償還 資本直入さ レベル ３ 連結範囲 2019年12月31日現
(a) (a)
(単位：百万ユーロ)
現在 保有取引 取引 れた損益 購入／発行 売却／償還 から へ 振替 の変更 調整 額 在
トレーディング目的で発行した有価証券 5 26 (32) 0
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
金融商品（マイナスの公正価値） 2,054 (151) (225) 250 (264) (401) 598 39 1,898
うち金利デリバティブ 192 63 (22) 45 (24) (15) 302 2 542
うち通貨デリバティブ 1,042 (32) 5 89 (30) (375) 8 18 724
うちクレジット・デリバティブ 251 65 10 2 (23) 1 11 316
うち株式デリバティブ 569 (249) (218) 114 (188) (10) 287 9 315
うち その他 1 1
トレーディング目的で保有するその他の金
融資産 1,176 37 (37) 1,161 (1,526) (2) 809
純損益を通じて公正価値オプションに基づ
き測定される金融負債 185 475 (2) 3,339 (1,905) 4,975 2,296 5 9,368
うち公正価値オプションに基づき測定さ
れる有価証券 182 475 (2) 3,339 (1,905) 4,975 2,296 5 9,366
うち公正価値オプションに基づき測定さ
れるその他の金融負債 3 (1) 2
公正価値で認識される金融負債合計 3,415 365 (264) 4,776 (3,727) (403) 5,573 2,297 44 12,075
上表の「期中の振替」の欄に表示されたフローは、2019年12月31日現在の取引残高を基に算定された。
(a) 発行債務は、基礎となる金融商品と併せて公正価値ヒエラルキーのレベル３へ対称的に振り替えられた。これは、金融商品が期中に観察不能だったとみなされたことと、金融商品に関連する発行証券が2018年12月31日現在で既
にレベル３に分類されてい た（後者は「その他の振替」に計上されている）ことの両方によるものであった。
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2018 年12月31日現在
レベル３
期中に実行された
レベル３ 期首残高
期中に認識された損益 取引 期中の 振替
期末残高 2018 年
損益計算書
為替 レベル３
連結
2017年 組替 １月１日
換算 期末残高
12 月31日 および 現在 報告日現在 資本直入 レベ その 範囲
金融資産 変更の 売却／
現在 修正再 IFRS 第９ 報告日 現在 失効／償還 された損 購入／ レベル ル ３ 他の の変 調整 2018年12月31日
(単位：百万ユーロ)
IAS 第39号 表示 影響 号 保有取引 取引 益 発行 償還 ３ から へ 振替 更 額 現在
トレーディング目的で保有する金融資産 151 2,448 2,598 60 88 7,550 (7,482) (0) 14 (0) 61 2,889
うち有価証券形式の負債性金融商品 151 (12) 139 (68) 1 56 (68) (0) 14 (0) 2 75
うち貸出金および債権 2,460 2,460 128 87 7,493 (7,413) 59 2,814
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
金融商品(プラスの公正価値) 2,981 (11) 2,970 (38) (129) 172 (366) (206) 148 (2) 0 2,548
うち金利デリバティブ 124 (10) 114 30 1 1 (41) (0) 17 122
うち通貨デリバティブ 1,527 (1) 1,526 (44) (33) 78 (49) (178) 1,299
うちクレジット・デリバティブ 764 764 39 (71) 1 (8) 0 725
(a)
うち株式デリバティブ 561 561 (63) (21) 91 (267) (28) 131 (2) 402
うち その他 5 5 (5)
トレーディング目的で保有するその他の金
融資産 1,662 (1,662) 0
純損益を通じて公正価値で評価される金融
商品 1,448 1,448 94 21 (0) 183 (427) (0) 160 8 0 ▶ 1,490
うち資本性金融商品 1,033 1,033 46 (1) (0) 54 (166) (0) (392) 0 ▶ 577
うち有価証券形式の負債性金融商品 358 358 47 22 105 (230) 160 401 0 862
うち貸出金および債権 57 57 1 24 (31) 51
公正価値オプションのもと純損益を通じて
公正価値で測定するものとして指定された
金融資産 1,873 (1,850) 22 0 (23) 0 0
うち有価証券形式の負債性金融商品 350 (329) 21 0 (21) 0 0
うち資本性金融商品 724 (724)
うち貸出金および債権 799 (797) 2 (2) 0
資本を通じて公正価値で評価される金融資
産 74 74 (16) 6 (16) (0) 0 0 48
うち資本性金融商品 68 68 (10) 6 (16) (0) 0 0 48
うち有価証券形式の負債性金融商品 6 6 (6) 0
うち貸出金および債権
売却可能な金融資産 427 (427) (0)
公正価値で計上される金融資産合計 7,094 19 7,113 115 (20) (16) 7,909 (8,313) (207) 322 6 0 66 6,975
(a) アジアで取引されている株式デリバティブの公正価値ヒエラルキーのレベル３への振替の影響（重要事象を参照）は、2018年12月31日現在131百万ユーロにのぼった。
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レベル３
期中に実行された取
レベル３ 期首残高
期中に認識された損益 引 期中の 振替
期末残高 2018 年
損益計算書
レベル３
2017年 １月１日 連結
期末残高
12 月31日 現在 報告日現在 資本直 範囲 為替換
金融負債 売却／
現在 変更の IFRS 第９ 報告日 現在 失効／償還 入され 購入／ レベル レベル その他 の変 算調整 2018年12月31日
(単位：百万ユーロ)
IAS 第39号 組替 影響 号 保有取引 取引 た損益 発行 償還 ３ から ３ へ の 振替 更 額 現在
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ
金融商品(マイナスの公正価値) 1,945 (11) 1,934 471 (482) 454 (162) (176) 13 2 2,054
うち金利デリバティブ 197 (9) 187 (50) (3) 50 (1) (1) 9 192
うち通貨デリバティブ 1,172 1,172 13 (18) 47 (17) (154) 1,042
うちクレジット・デリバティブ 326 326 20 (142) 49 (0) (2) 251
うち株式デリバティブ 251 (1) 250 491 (319) 308 (147) (18) 3 2 569
うち その他 (3) 3
トレーディング目的で保有するその他の金
融負債 1,097 1,097 38 (78) 1,138 (1,019) 0 1,176
純損益を通じて公正価値オプションに基づ
き測定される金融負債 1,469 (1,097) 373 (15) 1 11 (190) 1 ▶ 1 185
うち公正価値オプションのに基づき測定
される有価証券 373 373 (14) 1 11 (190) 1 1 182
うち公正価値オプションに基づき測定さ
れるその他の金融負債 1,097 (1,097) (1) ▶ 3
公正価値で認識される金融負債合計 3,414 (11) 3,404 495 (559) 1,602 (1,370) (176) 14 2 ▶ 1 3,415
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レベル ３で測定された金融商品の公正価値の感応度分析－資産および負債
観察可能でないインプットに用いて測定された金融商品の公正価値の感応度は、2019 年12月31日現在で見積りが行われた。可能性の高
い仮定をすることで、この感応度は、不透明な経済環境における市場変動の影響を見積るために使用された。この見積りは、金利、為
替、クレジット、および資本性の金融商品の評価額に対する追加調整に関する各種仮定を用いて算定された。
（単位：百万ユーロ）
損益計算書に対する潜在的影響
株式およびその他の資本性金融商品、ならびにデリバティブ 9
金利や為替関連の金融商品、ならびにデリバティブ 21
クレジット関連の金融商品およびデリバティブ 5
レベル３の金融商品の感応度 35
8.5.2 金融商品の繰延マージンの修正再表示
繰延証拠金は、ヒエラルキーのレベル３に適格な金融商品のみを対象とする。注記6.6に記載されているように、不確実性の評価調整を
決定した後に計算される。未償却残高は、貸借対照表の「損益計算書で時価評価された金融商品」から関連する取引の市場価額を控除
した金額で認識される。
当該期間中に
新規取引の 認識された
（単位：百万ユーロ） 2018 年12月31日現在 マージン マージン その他の変更 2019 年12月31日現在
金利デリバティブ商品 1 7 (3) ▶ 9
通貨デリバティブ商品 2 (1) 0 0
クレジット・デリバティブ商品 16 8 (4) (10) 10
株式デリバティブ商品 70 98 (69) 0 99
レポ契約 9 (11) 5 ▶
合計 87 124 (88) (0) 122
8.5.3 公正価値で測定された金融資産および負債：公正価値レベル間での振替
金融資産
2019 年 12 月 31 日 現在 2018 年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３ レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２ レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
純損益を通じて公正価値で
測定される金融資産 306 230 495 455 111 235 322 206
トレーディング目的で保有
する金融資産 289 119 6 116 89 150 14
うち有価証券形式の負債
性金融商品 233 119 6 0 89 150 14
うち資本性金融商品 2
うち貸出金および債権
うち支払保証金 54
ヘッジ会計として適格でな
いデリバティブ金融商品
（プラスの公正価値） 16 111 486 339 23 85 148 206
うち金利デリバティブ 381 5 17
うち通貨デリバティブ 13 328 178
うちクレジット・デリバ
ティブ 1
(a)
16 109 90 5 17 85 131 28
うち株式デリバティブ
うち その他 2 6
純損益を通じて公正価値で
評価される金融商品 3 160
うち有価証券形式の負債
性金融商品 160
うち貸出金および債権 3
資本を通じて公正価値で評
価される金融資産 273 588 361 205
うち資本性金融商品
うち有価証券形式の負債
性金融商品 273 588 361 205
うち貸出金および債権
(a) うちアジアで取引されている株式に連動したストラクチャード・デリバティブに関連する2018年12月31日現在の131百万ユーロが、公正価値ヒエラル
キーのレベル３に振替えられた（注記8.5参照）。
金融負債
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2019 年 12 月 31 日 現在 2018 年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３ レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２ レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
トレーディング目的で保有
する金融負債 12 199 598 403 41 56 14 176
トレーディング目的で保有
する有価証券 83
ヘッジ会計として適格でな
いデリバティブ金融商品
（マイナスの公正価値） 12 116 598 401 41 56 13 176
うち金利デリバティブ 302 15 9 1
うち通貨デリバティブ 8 375 154
うちクレジット・デリバ
ティブ 1 0 2
うち株式デリバティブ 12 115 287 10 34 55 3 18
うちその他 1 7 1
トレーディング目的で保有
するその他の金融負債 2
公正価値オプションに基づ
き測定するものとして指定
された金融負債 4,975 1
うち公正価値オプション
に基づき測定される有価
証券 4,975
うち公正価値オプション
に基づき測定されるその
他の金融負債 1
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8.5.4 償却原価で評価される金融資産および負債の公正価値
金融資産
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３ 帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
償却原価で測定される銀行
貸出金および債権 48,115 48,580 48,276 303 27,285 27,558 26,533 1,026
当座貸越 5,782 5,785 5,782 5,697 5,699 5,699
貸出金および債権 40,357 40,819 40,516 303 20,641 20,911 19,885 1,026
リバース・レポ契約 1,936 1,937 1,937 914 915 915
その他 40 40 40 33 33 33
償却原価で測定される顧客
貸出金および債権 71,089 71,281 49,262 22,019 69,279 69,997 48,486 21,511
当座貸越 2,632 2,632 2,632 3,484 3,484 3,484
その他貸出金および債権 62,436 62,628 40,742 21,886 59,986 60,705 39,338 21,367
リバース・レポ契約 3,541 3,541 3,541 3,144 3,144 3,144
ファイナンス・リース 40 40 40 35 35 35
ファクタリング 2,346 2,346 2,346 2,509 2,509 2,509
支払 保証金 93 93 93 109 109 109
その他 1 1 1 11 11 11
償却原価で測定される有価
証券形式の負債性金融商品 1,558 1,609 686 923 1,193 1,229 461 767
金融資産合計 120,762 121,471 98,224 23,245 97,757 98,784 75,480 23,304
金融負債
2019 年12月31日現在
2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３ 帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行債務 71,928 72,174 71,949 225 73,234 73,311 73,145 166
うち口座および預金 64,917 65,162 64,937 225 64,365 64,443 64,277 166
うちレポ契約 6,888 6,888 6,888 8,755 8,754 8,754
うち預り保証金 65 65 65 88 88 88
うちその他 58 58 58 26 26 26
顧客預金 30,485 30,489 28,663 1,826 35,991 35,992 34,382 1,610
うち口座および預金 28,320 28,324 26,944 1,380 33,802 33,803 32,202 1,601
うちレポ契約 121 121 121 63 63 63
うちその他 2,044 2,044 1,597 446 2,126 2,126 2,118 8
負債性金融商品 47,375 47,376 44,861 2,515 34,958 34,959 32,839 2,120
劣後債務 3,971 4,307 3,686 622 3,964 4,284 3,904 380
金融 負債 合計 153,759 154,346 149,159 5,187 148,146 148,546 144,270 4,276
IFRS 第13号は、貸出金を含めて償却原価で計上されるすべての金融商品の公正価値および関連する公正価値ヒエラルキーを、財務諸表
注記に開示することを求めている。財務諸表注記に開示される公正価値の決定に使用した評価方法を以下に示す。
「償却原価」で認識される貸出金
ナティクシスの貸出金の大部分は変動金利型ローン であり、その 公正価値は割引将来キャッシュ・フローに基づいて決定される。一定
の貸出金に適用される割引率は、ナティクシスが報告日において同等の取引相手方に対して同等の性質の貸出を行う場合の金利であ
る。これらは主として変動金利型ローンであるため、契約利率は、市場の貸出金利および取引相手方リスクの傾向に従って調整され
る。
レポ契約の公正価値は、決算日の市場レートにて予想キャッシュ・フローを割り引き、流動性スプレッドを加算して計算する。
IFRS 第13号の規準を満たす相場価格がある場合には、その相場が使用される。
当初期間が１年未満の貸出金の公正価値は、帳簿価額と同等とみなされる。このことは一般的に、償還期間が１年以下で流動資産勘定
に計上される金融資産についても当てはまる。該当する債権は、公正価値ヒエラルキーのレベル２に分類されている。
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借入金および預貯金
ナティクシスの借入金および債務証券の公正価値の測定は、原資産の金利カーブおよびナティクシスとグループ企業との間の貸付/借入
に適用されるスプレッドなど報告日現在のインプットを用いた割引キャッシュ・フロー法に基づいている。１年未満で満期を迎える債
務の公正価値は、帳簿価額と同等であるとみなされる。これらの債務は、公正価値ヒエラルキーのレベル２に分類されている。
8.6 償却原価で測定される金融資産
これらは「回収目的保有」モデルの下で保有されているSPPI金融資産である。当行グループにより供与される貸出金の大部分は、この
区分に分類されている。
8.6.1 償却原価で測定される銀行貸出金および債権
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
減損した
減損していない 減損していない 減損した
(a) (b) (a) (b)
(単位：百万ユーロ)
金融資産 金融資産 合計 金融資産 金融資産 合計
当座貸越 5,783 0 5,783 5,698 1 5,699
貸出金および債権 42,335 48 42,383 21,589 48 21,637
支払保証金
信用損失に対する価額調整 (3) (48) (51) (2) (48) (50)
合計 48,115 0 48,115 27,285 0 27,285
（a）12ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する2013年６月26日付EU規制第178条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
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償却原価で測定される銀行貸出金および債権の調整表
償却原価で測定される銀行貸出金および債権
予想信用損失が
12 ヶ月にわたり 予想信用損失が
測定されている 全期間にわたって
減損していない 測定される減損 組成／取得後に
資産 していない資産 減損した資産 組成／取得時に
(S1バケット) (S2バケット) (S3 バケット) 減損した資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する
(単位：百万ユーロ)
総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整
2018年 １ 月 １ 日現在の
残高 38,740 (0) 1,014 (3) 63 (61) 0 0 39,818 (64)
新規組成契約または新
規取得契約 12,296 (0) 64 (0) 12,360 (0)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） (2,745) 1 (52) (0) 5 (4) (2,792) (4)
金融資産の振替 72 (1) (72) 1 0 0 0 0
S1 への振替 79 (1) (79) 1 0 0
S2 への振替 (7) 7 0 0
S3 への振替
売却目的保有の非流動
(b)
資産への振替 (415) (415)
期間中に全額返済また
は売却された契約 (22,441) 0 (376) 1 (9) 7 (22,827) 8
価値の減損（償却） (11) 11 (11) 11
為替レートの変動に関
連する変動 299 (0) 16 (0) 1 (2) 316 (2)
使用モデルの変更
その他の 変動 (0) 0 0 0
2018年12月31日現在の
(a)
残高 25,806 0 594 (2) 49 (48) 0 0 26,449 (50)
新規組成契約または新
規取得契約 24,396 0 71 0 24,467 0
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動 (29) 0 0 0 0 0 (29) 0
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） (7,046) 0 110 (1) 2 0 (6,933) (2)
金融資産の振替 14 0 (14) 0 0 0 0 0
S1 への振替 20 0 (20) 0 0 0 0 0
S2 への振替 (6) 0 6 0 0 0 0 0
S3 への振替 0 0 0 0 0 0 0 0
売却目的保有の非流動
資産への振替 0 0 0 0 0 0 0 0
期間中に全額返済また
は売却された契約 (11,210) 0 (47) 0 (3) 0 (11,259) 0
価値の減損（償却） (1) 1 (1) 1
為替レートの変動に関
連する変動 80 0 1 0 1 0 82 0
使用モデルの変更 0
(c)
その他の 変動 14,835 0 0 0 0 0 14,835 0
2019年12月31日現在の
(a)
残高 46,846 0 715 (3) 48 (48) 0 0 47,609 (51)
（a） 保険会社の拠出金を除く総帳簿価額は2019年12月31日現在、558百万ユーロ（2018年12月31日現在は887百万ユーロ）。
（b） 2018年12月31日現在、売却目的で保有する非流動資産に認識されているSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
（c） 2019年１月１日現在で14,734百万ユーロにのぼった、BPCEへ売却したSFS事業部門のリテール・バンキング企業への貸出金残高に相当する。
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8.6.2 顧客貸出金および債権
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
減損していない 減損した金融 減損していない 減損した金融
(a) (b) (a) (b)
(単位：百万ユーロ)
金融資産 資産 合計 金融資産 資産 合計
リバース・ レポ契約 3,541 0 3,541 3,144 0 3,144
当座貸越 2,625 22 2,646 3,469 29 3,498
ファイナンス・リース 38 8 45 33 7 40
ファクタリング 2,347 0 2,347 2,510 0 2,510
その他 60,749 3,043 63,792 58,866 2,351 61,217
支払保証金 93 0 93 109 0 109
信用損失に対する価額調整 (119) (1,255) (1,375) (125) (1,114) (1,239)
合計 69,272 1,817 71,089 68,006 1,273 69,279
（a）12ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する2013年６月26日付EU規制第178条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
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償却原価で測定される顧客貸出金および債権の調整表
償却原価で測定される顧客貸出金および債権
予想信用損失が
12 ヶ月にわたり 予想信用損失が
測定されている 全期間にわたって
減損していない 測定される減損 組成／取得後に
資産 していない資産 減損した資産 組成／取得時に
(S1バケット) (S2バケット) (S3 バケット) 減損した資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する
(単位：百万ユーロ)
総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整
2018 年１月１日現在の残
高 36,781 (45) 45,019 (277) 4,163 (1,510) 473 (92) 86,436 (1,923)
新規組成契約または新規
取得契約 21,745 (26) 4,602 (25) 0 0 16 (1) 26,363 (52)
認識の中止を生じさせな
い契約上のキャッシュフ
ローの変動 (187) 2 (40) 1 (9) (0) 0 0 (236) 3
信用リスク・パラメータ
の変化に関連する変動
（振替を除く） 2,707 32 (6,678) 31 (120) (187) (91) (16) (4,181) (139)
金融資産の振替 5,054 (30) (5,587) 31 231 (43) 0 0 (302) (42)
(a)
S1 への振替 7,291 (35) (7,284) 36 (1) 1 0 0 5 3
S2 への振替 (2,189) ▶ 2,160 (14) (278) 32 0 0 (307) 21
S3 への振替 (48) 1 (463) 9 511 (76) 0 0 (0) (66)
売却目的保有の非流動資
(b)
産への振替 (9,933) 27 (10,204) 96 (1,361) 370 (13) 1 (21,511) 495
期間中に全額返済または
売却された契約 (6,803) 8 (10,024) 54 (734) 176 (29) 10 (17,590) 247
価値の減損（償却） 0 0 0 0 (255) 255 (4) ▶ (259) 259
為替レートの変動に関連
する変動 890 (1) 669 (1) 6 (13) 11 (2) 1,576 (17)
使用モデルの変更 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
その他の 変動 0 0 0 0 220 (68) 0 0 220 (68)
2018 年12月31日現在の残
高 50,255 (31) 17,758 (91) 2,143 (1,021) 363 (96) 70,518 (1,239)
新規組成契約または新規
取得契約 16,918 (17) 1,386 (13) 0 0 0 0 18,304 (30)
認識の中止を生じさせな
い契約上のキャッシュフ
ローの変動 225 1 38 (2) (3) (5) 0 0 259 (6)
信用リスク・パラメータ
の変化に関連する変動
（振替を除く） 874 ▶ 573 (9) 378 (367) 107 ▶ 1,933 (368)
金融資産の振替 (1,892) (6) 1,161 10 731 (4) 0 0 0 0
S1 への振替 741 (10) (740) 10 0 0 0 0 0 0
S2 への振替 (2,285) 3 2,356 (5) (71) 3 0 0 0 0
S3 への振替 (347) 1 (455) 6 802 (7) 0 0 0 0
売却目的保有の非流動資
産への振替
期間中に全額返済または
売却された契約 (15,008) 10 (4,653) 21 (262) 60 (123) 12 (20,046) 103
価値の減損（償却） (191) 194 (3) 3 (195) 197
為替レートの変動に関連
する変動 454 0 173 (1) 9 (8) 5 (1) 641 (9)
使用モデルの変更 0 0 0 0 0 0 0 0
(c)
その他の 変動 1,256 0 (211) 6 ▶ (29) 1 0 1,050 (23)
2019 年12月31日現在の残
高 53,083 (40) 16,224 (79) 2,809 (1,180) 349 (77) 72,464 (1,375)
（a） 振替金額 に関連する経済セクターの格付の当該期間にわたる改善による、ステージ２からステージ１への振替を含む。
（b）2018年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
（c）うち525百万ユーロは、BPCEへ売却したSFS企業への2019年１月１日現在の貸出金残高に相当する。
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8.6.2.1 財政的困難によりリストラクチャリングされた資産およびコミットメント
下表には、債務者の財政状態により付与された譲歩を構成する当初の契約条件の修正またはリファイナンスの対象となった金融資産
（トレーディング目的で保有する資産を除く）および貸出コミットメントがまとめられている （注記6.1.3参照） 。
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
総エクスポージャー 総エクスポージャー
リストラ リストラク リストラ リストラク
（単位：
クチャリ チャリン 信用損失 クチャリ チャリン 信用損失 受け
百万ユー
ング：条 グ：リファ に対する 受け取っ ング：条 グ：リファ に対する 取った
ロ）
件の変更 イナンス 合計 価額調整 た保証 件の変更 イナンス 合計 価額調整 保証
貸借対
照表上 1,309 82 1,392 423 723 1,241 120 1,361 357 706
オフバ
ランス
シート 15 ▶ 18 2 13 ▶ 16 3
合計 1,324 86 1,410 425 723 1,254 123 1,377 360 706
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
合計 純エクスポージャー 合計 純エクスポージャー
総エクス 総エクス
信用損失 減損して 減損し 信用損失 減損して 減損し
（単位：百
ポー に対する いない貸 た貸出 ポー に対する いない貸 た貸出
万ユーロ）
ジャー 価額調整 出金 金 合計 ジャー 価額調整 出金 金 合計
合計 1,410 425 182 802 985 1,377 360 166 851 1,017
フランス 238 90 30 117 148 194 77 ▶ 113 117
その他の
EU 395 145 55 195 250 589 192 118 279 398
北米 346 87 35 224 259 120 15 6 100 105
その他 432 103 62 266 329 474 77 38 359 397
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8.6.2.2 その他の顧客に対する貸出金および債権
2019 年12月31日現在 2018年12月31日現在
減損していない 減損した金融 減損していない 減損した金融
(a) (b) (a) (b)
（単位：百万ユーロ）
金融資産 資産 合計 金融資産 資産 合計
商業ローン 823 22 845 957 53 1,009
輸出信用 3,130 308 3,438 3,220 241 3,461
現金および消費者信用 29,872 1,015 30,887 26,169 751 26,920
設備ローン 7,307 145 7,452 7,112 192 7,304
住宅ローン 512 8 520 467 12 480
その他の顧客ローン 19,104 1,545 20,649 20,941 1,103 22,043
信用損失に対する価額調整
(116) (1,239) (1,355) (121) (1,099) (1,220)
合計 60,633 1,804 62,437 58,745 1,252 59,997
（a）12ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する2013年６月26日付EU規制第178条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
8.6.3 償却原価で測定される負債性金融商品
2019 年12月31日現在 2018年12月31日現在
減損していない 減損した金融 減損していない 減損した金融
（単位：百万ユーロ）
(a) (b) (a) (b)
金融資産 資産 合計 金融資産 資産 合計
負債性金融商品 1,551 155 1,706 1,124 206 1,330
信用損失に対する価額調整
(1) (147) (148) (6) (132) (137)
合計 1,550 8 1,558 1,118 75 1,193
（a）12ヶ月予想信用損失（ステージ１）または全期間予想信用損失（ステージ２）に基づいて価額調整が計算されている、減損していない金融資産に相
当する。
（b）減損した金融資産（ステージ３）は、金融機関の規制要件に関する2013年６月26日付EU規制第178条に定義されているようにデフォルト事象が識別さ
れた資産である。
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償却原価で測定される債務証券の調整表
償却原価で測定される 債務証券
予想信用損失が
12 ヶ月にわたり 予想信用損失が
測定されている 全期間にわたって
減損していない 測定される減損 組成／取得後に
資産 していない資産 減損した資産 組成／取得時に
(S1バケット) (S2バケット) (S3 バケット) 減損した資産 合計
信用損失 信用損失 信用損失 信用損失
帳簿価 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 に対する 帳簿価額 信用損失に対
(単位：百万ユーロ)
額総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 価額調整 総額 する価額調整
2018 年１月１日現在の
残高 734 68 (2) 127 (96) 171 (17) 1,100 (116)
新規組成契約または新
規取得契約 240 148 (7) 389 (7)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） 71 6 (5) 12 1 (3) (30) 86 (33)
金融資産の振替
S1 への振替
S2 への振替
S3 への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (78) (126) 8 (52) 10 (256) 18
価値の減損（償却） (2) 2 (2) 2
為替レートの変動に関
連する変動 15 (1) 15 (1)
使用モデルの変更
IFRS 第５号 - 売却目的
で保有される企業
その他の 変動 (1) (1) (2)
2018 年12月31日現在の
残高 982 95 (6) 84 (84) 168 (47) 1,330 (137)
新規組成契約または新
規取得契約 724 (0) 57 (0) 781 (0)
認識の中止を生じさせ
ない契約上のキャッ
シュフローの変動
信用リスク・パラメー
タの変化に関連する変
動（振替を除く） 26 (0) 19 (1) 39 (24) 83 (25)
金融資産の振替 0 (0)
S1 への振替 0 (0)
S2 への振替
S3 への振替
期間中に全額返済また
は売却された契約 (306) (101) 0 (26) 2 (111) 13 (543) 15
価値の減損（償却）
為替レートの変動に関
連する変動 14 (0) 1 0 (0) (0) (0) 14 (0)
使用モデルの変更
IFRS 第５号 - 売却目的
で保有される企業
その他の 変動 34 7 6 (5) 14 5 (20) 40 0
2019 年12月31日現在の
残高 1,474 (0) 77 (1) 93 (93) 63 (54) 1,706 (148)
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8.7 金融資産に関するその他の情報
8.7.1 負債の担保として提供された金融資産
下記の表は、とりわけ下記の項目の帳簿価額を示したものである。
・ カバード・ボンド発行の原資産
・ 中央銀行に預けられ、いつでも財政立直しを保証するために担保として譲渡可能な金融商品（有価証券および債権）
これらの金融商品は、引き続き当初の分類に従って連結貸借対照表上に開示されている。
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
負債性金融商品 3,976 2,787
貸出金および債権 2,398 2,496
その他
合計 6,374 5,282
8.7.2 譲渡金融資産
下記の各表は、一部または全部の認識が中止されていない譲渡金融資産と、完全に認識が中止されているが ナティクシス が継続的関与
を維持している譲渡金融資産という２つの区分の譲渡資産を区別するというIFRS第７号の修正に従った金融資産の譲渡を表示してい
る。
金融資産が一部または全部譲渡されるのは、 ナティクシスが当該金融資産からの キャッシュ・フローを回収するという契約上の権利を
譲渡した場合、または当該 金融資産からの キャッシュ・フローを回収するという契約上の権利を保持するが、１人以上の受益者にそれ
らのキャッシュ・フローを支払うという契約上の義務を引受ける場合である。
ナティクシスが完全に認識が中止された 譲渡金融資産の継続的関与を有するのは、譲渡条件に従い、 ナティクシスが当該資産に付随す
る契約上の権利もしくは義務を保持するか、または当該資産の新しい 契約上の権利を取得するかもしくは義務を引受ける場合である。
8.7.2.1 譲渡したが完全には認識を中止していない金融資産
認識が中止されていない譲渡 金融資産は、基本的に下記の金融商品で構成される。
・ 買戻有価証券
・ 現金送金によって担保される 有価証券貸付
・ 有価証券を担保としたドライ・ローン
・ 関連債務の取引相手方が譲渡資産に対してのみ償還請求権を有する 証券化
これらの 金融商品は、ナティクシスと当該資産およびそれに付随するキャッシュ・フローの所有権の譲受人との間の譲渡を取りまとめ
る取引の原資産であるため、譲渡資産とみなされる。
これらは、（ ナティクシスに債務不履行がない限り ）有価証券が ナティクシスに返却されなければならないことから、便益およびリス
クの事実上すべてが維持されるため、連結貸借対照表の資産側に維持される。
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レポ契約
201 9年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31 日現在
関連負債の 関連負債の
（単位：百万ユーロ）
資産の帳簿価額 帳簿価額 資産の帳簿価額 帳簿価額
9,208 8,989 7,455 6,648
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
資本を通じて公正価値で測定される金融資産
償却原価で測定される貸出金および債権
9,208 8,989 7,455 6,648
合計
有価証券貸付
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
現在 現在
（単位：百万ユーロ）
資産の帳簿価額 資産の帳簿価額
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 4,255 2,071
資本を通じて公正価値で測定される金融資産
合計 4,255 2,071
関連債務の取引相手方が譲渡資産に対してのみ償還請求権を有する資産の証券化
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
（単位：百万
資産の帳簿 関連負債の 資産の公正 関連負債の 正味ポジ 資産の帳簿 関連負債の 資産の公正 関連負債の 正味ポジ
ユーロ）
価額 帳簿価額 価値 公正価値 ション 価額 帳簿価額 価値 公正価値 ション
資産証券化 4,809 4,214 4,809 4,214 595 5,596 4,638 5,596 4,638 958
合計 4,809 4,214 4,809 4,214 595 5,596 4,638 5,596 4,638 958
8.7.2.2 継続的関与が維持されているが完全に認識が中止された譲渡金融資産
ナティクシスが継続的関与を維持しているものの完全に認識が中止された譲渡金融資産には、当該譲渡資産に付随する実質上すべての
利益およびリスクが移転されるという条件を満たしたうえで、ナティクシスが持分または債務を有する連結対象外の証券化ビークルへ
譲渡した資産が含まれる。
（2018年12月31日現在と同様に）2019年12月31日現在でも、ナティクシスによって維持されている証券化ビークルへの継続的関与によ
る、重大な影響はない。
8.7.3 担保として受領し売却または担保として再利用可能な金融資産
この表示項目は、保証所有者の側に債務不履行がない場合に資産を再利用する権利の付いた金融保証契約に基づき担保として受領した
金融資産 を対象として含む。
ナティクシスが担保として売却または再利用できる、担保として受領した金融資産の公正価値は、2018年12月31日現在の2,310億ユーロ
に対して、2019年12月31日現在は2,340億ユーロであった。
担保として受領した金融資産のうち、担保として再売却または再利用したものの公正価値は2018年12月31日現在の1,550億ユーロに対し
て、2019年12月31日現在は1,770億ユーロであった。
8.7.4 支払期日が経過しているが減損処理されていない金融資産
下記の表は、報告日現在において支払期日が経過しているが個別に減損処理されていない金融資産の経過日数の明細を金融商品の種類
別に表示したものである。作成される可能性があるポートフォリオに基づく減損損失は考慮されていない。
支払期日経過資産は、延滞している（すなわち元本の返済または利息の支払がなされていない）が、まだ減損が認識されていない資産
である。
当座貸越については、延滞は、顧客への通知日から起算され、表示された金額は、当座貸越合計額を示す。
回収過程で発生する偶発的事象に関係し、取引相手方の財務状況に無関係の支払遅延を意味する「 テクニカルな 」支払遅延は、含まれ
ていない。
各延滞金額の経過日数は、対象残高の最初の支払遅延からの経過日数に従って決定される。当期内訳は、最初の支払遅延に基づいて作
成されている。
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2019 年12月31日現在の支払遅延
2018 年12月31日現在の支払遅延
資産の種類
＞ 180日 ＞ 180日
＞ 90日 ＞ 90日
＜ 90日 ＜ １ 年 ＞ １ 年 ＜ 90日 ＜ １ 年 ＞ １ 年
（単位：百万ユーロ） ＜ 180日 合計 ＜ 180日 合計
銀行貸出金および債権 2 2 0 0
顧客貸出金および債権 1,404 1,404 1,277 1,277
その他の金融資産
合計 1,406 1,406 1,277 1,277
8.8 繰延税金資産および負債
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
繰延税金 繰延税金
繰延税金 繰延税金
(単位：百万ユーロ) 基準額 資産 負債 基準額 資産 負債
(a)
繰延税金の源泉
(b)
のれんの税務上の償却 (1,295) (1,266)
従業員給付引当金 231 385
その他の税務上控除されない引当金 1,295 1,354
税務上控除されない未払費用(繰延報酬を含む) 535 468
平準化積立金の全額取崩し (321) (317)
純損益を通じたその他の繰延税金の源泉 (141) (121)
通常の税務上の損失 7,396 7,606
繰延税金資産に係る未認識の源泉 (4,617) (4,568)
純損益を通じた繰延税金源泉合計 3,083 1,350 476 3,542 1,416 398
リサイクル可能なOCIに対する繰延税金の源泉 (745) (7) 164 (388) 2 83
リサイクル不能なOCIに対する繰延税金の源泉 274 45 (24) 40 38 23
繰延税金源泉合計 2,612 1,388 616 3,193 1,456 505
(a) プラスの金額は、繰延税金資産を発生させる繰延税金の源泉、マイナスの金額は、繰延税金負債を発生させる源泉を示す。
(b) 米国におけるのれんの税務上の償却に関連する繰延税金。
欠損金に係る繰延税金資産の地域別内訳
（単位：百万ユーロ）
201 9年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在 法定繰越期間 最長認識期間
欠損金に係る繰延税金資産の地域別内訳
(a)
641 709 無期限 10 年
フランス
(b) (c)
米国 47 47
無期限 10 年
英国 無期限 10 年
その他 101 110
合計 789 866
(a) 2019年12月31日現在、欠損金に係る繰延税金資産が789百万ユーロ認識された。そのうち641百万ユーロは、フランスにおける連結納税グループに関
して有効化された。フランスにおける連結納税グループについて認識している欠損金の基準額は、4,350百万ユーロの繰越欠損金残高合計のうち
2,455百万ユーロにのぼる。2019年12月31日現在、ナティクシスは税務上の事業計画を実行する際に適用される仮定による繰延税金資産への潜在的影
響を測定するためのテストを実施した。GDPの成長率に関する仮定の10％の上振れまたは下振れによる影響の測定を主に行うそれらのテストにより、
有効化された繰延税金を計算するために使用された将来の課税利益を、ナティクシスが欠損金から控除できる見込みが確認された。
(b) 2018 年１月１日より前に発生した欠損金を除く（20年以内）。
(c) 連邦の赤字に関しては、「州」と「市」の部分はより長い期間にわたって有効化される可能性がある（法定期限に制限される）。
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8.9 未収・未払勘定、その他の資産および負債
この表示項目はテクニカル勘定に相当し、その詳細は以下のとおりである。
8.9.1 その他の資産
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(a)
1,342 1,450
未収 勘定
証券決済口座 70 311
その他の項目 203 139
支払保証金 155 117
(b)
11,573 12,254
その他の債務者
その他の資産 280 462
合計 13,624 14,733
（a）2019年12月31日現在、契約資産（未収収益）231百万ユーロ（2018年12月31日現在は270百万ユーロ）。
（b）2019年12月31日現在、売掛金1,058百万ユーロ（2018年12月31日現在は970百万ユーロ）。
8.9.2 その他の負債
201 9年 12 月 31 日 201 8年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(a)
3,215 3,076
未払勘定
その他の債権者 9,451 9,734
証券決済口座 24 136
預り 保証金 7 6
(b)
1,164
リース負債
その他 3 1
その他の負債 2,285 2,406
合計 16,148 15,359
（a）2019年12月31日現在、129百万ユーロの契約負債（前払費用）（2018年12月31日現在は125百万ユーロ）。
（b）IFRS第16号を初度適用した結果、2019年１月１日現在1,318百万ユーロの影響が生じた（注記２参照）。
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8.10 有形固定資産および無形資産
201 9年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
減価償却、 減価償却、
(単位：百万ユーロ) 総価額 償却および減損 正味価額 総価額 償却および減損 正味価額
有形固定資産 2,611 (1,186) 1,425 1,339 (919) 420
土地および建物 454 (317) 137 477 (322) 156
リース契約（借手）に関する使用
1,232 (209) 1,023
(a)
権
うち不動産 1,213 (202) 1,011
うち動産 19 (6) 13
その他 925 (660) 265 862 (597) 264
(b)
2,008 (1,291) 717 1,900 (1,221) 678
無形資産
のれん 33 (6) 27 31 (9) 21
ソフトウェア 1,506 (1,116) 391 1,445 (1,060) 385
その他 468 (169) 298 424 (152) 272
合計 4,618 (2,477) 2,142 3,239 (2,141) 1,098
(a) IFRS 第16号の初度適用に伴う影響は注記２に表示されている。
(b) 無形資産の内訳：
- 資産運用およびウェルス・マネジメント 部門については、2019年12月31日現在は244百万ユーロ、2018年12月31日現在は240百万ユーロであった。
- コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 部門については、2019年12月31日現在は91百万ユーロ、2018年12月31日現在は86
百万ユーロだった。
- 保険部門については、2019年12月31日現在は172百万ユーロ、2018年12月31日現在は158百万ユーロであった（投資不動産を除く）。
- 専門金融サービス部門については、2019年12月31日現在は139百万ユーロ、2018年12月31日現在は123百万ユーロであった。
- Cofaceについては、2019年12月31日現在は67百万ユーロ、2018年12月31日現在は67百万ユーロであった。
- コーポレート・センターについては、2019年12月31日現在は４百万ユーロ、2018年12月31日現在は4.4百万ユーロであった。
2018 年12月31日現在、IFRS第５号に従って売却目的で保有する資産に分類変更した無形資産は合計127百万ユーロであった。
2019 年12月31日現在
総価額
総価額 総価額
2018 年
IFRS 第16号 2019 年 連結範囲の 2019 年
12 月31日
初度適用 １月１日 変更および 12 月31日
(単位：百万ユーロ) 現在 の影響 現在 増加 減少 その他の項目 現在
有形固定資産
1,339 1,216 2,554 155 (118) 19 2,611
土地および建物
477 477 13 (49) 12 454
オペレーティング・リースにより
提供された有形固定資産
リース契約（借手）に関する使用
権 1,216 1,216 63 (56) 9 1,232
うち不動産
1,201 1,201 58 (55) 9 1,213
うち動産
14 14 6 (1) 0 19
その他
862 862 78 (13) (2) 925
無形資産
1,900 1,900 173 (101) 35 2,008
のれん
31 31 (5) 7 33
ソフトウェア
1,445 1,445 96 (88) 53 1,506
その他
424 426 77 (8) (25) 468
合計
3,239 1,216 4,454 328 (219) 54 4,618
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2018 年12月31日現在
総価額 連結範囲の 総価額
売却目的で保有
2017 年 変更および 2018 年
(a)
(単位：百万ユーロ) 12 月31日現在 増加 減少 その他の項目 する非流動資産 12 月31日現在
有形固定資産 1,790 292 (140) 0 (604) 1,339
土地および建物 451 22 (2) 18 (11) 477
その他 1,339 271 (138) (18) (592) 862
無形資産 2,110 228 (37) (9) (392) 1,900
賃借権 44 1 (1) (4) (9) 31
ソフトウェア 1,669 121 (27) 30 (347) 1,445
その他 397 106 (9) (35) (36) 424
合計 3,900 520 (177) (9) (995) 3,239
(a) 2018 年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
8.11 担保の差押えにより取得した資産
2019 年12月31日および2018年12月31日現在、ナティクシスは、貸借対照表上で担保の差押えによって取得した資産を保有していなかっ
た。
8.12 のれん
2019 年12月31日現在
2019 年
１ 月 １ 日
現在 2019 年 12 月 31 日現在
為替換算 持分法
(単位：百万ユーロ) 期 首 残高 期中取得 処分 評価減 調整 額 への変更 振替 その他の 変動 期末残高
資産運用およびウェルス・
(a)
マネジメント 3,136 42 (2) 30 31 (1) 3,235
コーポレート・バンキング
およびインベストメント・
(b)
バンキング 129 11 ▶ 144
保険
93 93
(c)
決済 0 10 126 137
(d)
専門金融サービス 157 (157) (0)
金融投資
281 1 282
その他の活動
(0) (0)
合計
3,796 64 (2) 0 34 0 0 (1) 3,891
(a) うち42.1百万ユーロはMassena Partnersの取得により計上されたのれん。また、MV Créditについて(1.0)百万ユーロにのぼるのれんの調整が１年の配
分期間内に行われた。
(b) うち11.4百万ユーロはAzure Capital Holdings Pty Ltdの取得により計上されたのれん。
(c) うち10.2百万ユーロはTitres Cadeauxの取得により計上されたのれん。
(d) SFS 事業部門のリテール・バンキング企業の処分もナティクシスのCGUの表示を変えた。旧SFS CGU内にあった決済部門の企業は現在、「決済」CGUに属
する。当行グループは126百万ユーロにのぼるのれんを決済CGUに再配分した。これは概ね、上記事業部門において最近行ったフィンテック企業の取得
時に認識されたのれんで構成される。Natixis Interépargneは資産運用およびウェルス・マネジメントへ割り当てを変更した（31百万ユーロの「歴史
的」のれんの割り当て変更）。
さらに、持分法を用いて連結された企業に対するのれんは、2019年12月31日現在で3.4百万ユーロであった。
米国で計上した特定ののれんは、のれんの帳簿価額とその税務上の価額との間に差異に起因して15年にわたる税務償却が発生する。
2019年12月31日現在、この取扱いの差異により、346.6百万ユーロの繰延税金負債が発生した。
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2018 年12月31日現在
2018 年
１ 月 １ 日
現在 2018 年 12 月 31 日現在
IFRS第５号 為替換算 持分法へ その他の
(単位：百万ユーロ) 期 首 残高 期中取得 の配分 処分 評価減 調整 額 の変更 振替 変動 期末残高
資産運用およびウェ
ルス・マネジメント
(a)
2,986 123 0 (27) 0 63 0 0 (10) 3,136
コーポレート・バ
ンキングおよびイ
ンベストメント・
(b)
77 47 0 0 0 ▶ 0 0 0 129
バンキング
保険
93 0 0 0 0 0 0 0 0 93
専門金融サービス
(c)
161 20 (27) 0 0 0 0 0 2 157
ファイナンシャ
ル・インベストメ
281 0 0 0 0 (0) 0 0 0 281
ント
その他の業務 0 0 0 0 0 0 0 0 0 (0)
合計 3,601 190 (27) (27) 0 67 0 0 (8) 3,796
(a) うち122.7百万ユーロはMV Créditの取得により計上されたのれん。また(27)百万ユーロは処分に係るもので、その内訳は、Axeltisが(19)百万ユーロ、
Selection 1818が(８)百万ユーロであった。さらに、１年の配分期間内に、Investors Mutual Limited について(9.6)百万ユーロ、Mirova Althélia
について(0.2)百万ユーロののれん調整が行われた。
(b) うち10.8百万ユーロはVermilionの取得により計上されたのれん、36.6百万ユーロはFenchurchの取得により計上されたのれん。
(c) うち20百万ユーロはAlter CE (Comitéo)の取得により計上されたのれん。また、「売却目的で保有する金融資産」における再分類が、IFRS第５号に
従って合計(27.5)百万ユーロ認識された。その内訳は、Natixis Financementが(9.5)百万ユーロ、CEGCが(12.2)百万ユーロ、Midt Factoringが(5.2)
百万ユーロ、Natixis Factorが(0.6)百万ユーロであった。
また、持分法を用いて連結している企業に係るのれんは、2018年12月31日現在で3.3百万ユーロとなっていた。
米国で計上した特定ののれんは、のれんの帳簿価額と税務上の価額の差異に起因して15年にわたる税務償却が発生する。この取扱いの
差異により2018年12月31日現在で335.8百万ユーロの繰延税金負債が発生した。
8.13 銀行預り金および顧客預り金
銀行預り金と顧客預り金残高は、預金の種類（要求払いまたは定期預金）別に示されている。それらは、 IFRS 第９号に従い、償却原価
方式を用いてその他の金融負債として測定されている。
8 .1 3 .1 銀行預り金
2019 年 12 月 31 日
2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
当座預金 5,080 3,858
預り金および借入金 59,888 60,532
レポ契約 6,888 8,755
預り 保証金 65 88
その他の 負債 5 1
（a）
71,927 73,234
合計
(a) 保険企業に関するものを含む。当該金額は2019年12月31日現在は1,509百万ユーロ、2018年12月31日現在は4,358百万ユーロであった。
銀行預り金の公正価値は注記8.5.4に記載されている。
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8.13.2 顧客 預り金
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
当座 預金 23,529 22,740
預り金および借入金 4,764 11,031
レポ契約 121 63
特別貯蓄口座 294 201
ファクタリング口座 301 347
預り 保証金
その他の負債 1,449 1,579
未払 利息 27 30
（a）
30,485 35,991
合計
(a) 顧客預り金の公正価値は注記8.5.4に表示されている。
8.14 債務証券
債務証券（利付社債、インターバンク市場有価証券等）は、有価証券の種類別に分類されているが、「劣後債務」に含まれる劣後有価
証券は除かれている。
201 9年 12 月 31 日
201 8年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
短期金融市場商品 44,127 32,021
債券 1,492 1,471
その他の債務証券 1,756 1,466
(a)(b)
47,375 34,958
合計
(a) 保険企業に関するものを含む。当該金額は2019年12月31日現在は438.7百万ユーロ、2018年12月31日現在は448.3百万ユーロであった。
(b) 債務証券の公正価値は注記8.5.4に表示されている。
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8.15 劣後債務
劣後債 務 は、借入や発行債券と異なり、すべての上位債権者および無担保債権者への返済が終わった後に、配当参加権付借入金および
有価証券、ならびに超劣後債券の返済よりも優先して支払われる。劣後債 務 は、償却原価で評価される。
2019 年 12 月 31 日
2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
(b)
3,654 3,646
期限付劣後 債務
無期限劣後 債務 297 297
未払利息 20 21
（a）
3,971 3,964
合計
発行劣後債の主な特徴は、第 三 の柱に関する報告書の第 14 章（訳者注：原文の章）で概説されている。
(a) 保険企業に関するものも含む。当該額は2019年12月31日現在は640百万ユーロ、2018年12月31日現在は640百万ユーロであった。
(b) 劣後債の発行契約書は、条項が遵守されない場合の期限前償還を規定する条項を織り込んでいない。
2019 年度 中の劣後債務の変動
2019 年１月１日 為替換算 連結範囲 2019 年 12 月 31 日
(a)
発行 償還 その他
（単位：百万ユーロ） 現在 調整 額 の変更 現在
その他の期限付劣後債務 3,646 0 0 0 0 8 3,654
劣後債 667 8 674
劣後借入 金 2,980 2,980
その他の無期限劣後債務 297 0 0 0 0 0 297
超劣後債 0 0
劣後債 46 46
劣後借入 金 251 251
合計 3,943 0 0 0 0 8 3,951
この表には未払利息が含まれていない。
(a) その他の変動は主に、ヘッジ対象の債務の再評価と流通市場におけるナティクシスの債務に係るマーケット・メイキングを目的にNatixis Fundingが保
有するグループ内有価証券の変動が占めた。
2018 年度 中の劣後債務の変動
2018 年１月１日 為替換算 連結範囲 2018 年 12 月 31 日
(a) (b)
発行 償還 その他
（単位：百万ユーロ） 現在 調整 額 の変更 現在
その他の期限付劣後債務 3,393 300 (10) 0 0 (37) 3,646
劣後債 678 0 (10) 0 0 (2) 667
劣後借入 金 2,715 300 0 (36) 2,980
その他の無期限劣後債務 261 0 0 0 0 36 297
超劣後債 0 0
劣後債 10 36 46
劣後借入 金 251 251
合計 3,654 300 (10) 0 0 (2) 3,943
この表には未払利息が含まれていない。
(a) 債務および劣後債の発行は、BPCEによって引き受けられた新規劣後債の発行300.5百万ユーロからなる。
(b) その他の変動は主に、ヘッジ対象の債務の再評価と流通市場におけるナティクシスの債務に係るマーケット・メイキングを目的にNatixis Fundingが保
有するグループ内有価証券の変動が占めた。
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8.16 引当金および減損
以下の表には、償却原価で測定される金融資産に関連する信用損失に対する価額調整 （注記6.1.3参照 ）、またはその他の包括利益を通
じて公正価値で測定される金融資産に関連する信用損失に対する価額調整 （注記6.1.4参照） 、あるいは供与された貸出コミットメント
および保証コミットメントに関連する信用損失に対する価額調整 （注記6.21参照） は含まれない。
2019 年12月31日現在
2019 年 2019年
１ 月 １ 日 12月31日
為替換算
(単位：百万ユーロ) 現在 増加 取崩し 戻入れ 調整額 その他 現在
取引相手方リスク 888 275 (1) (263) 15 1 916
貸出および保証コミットメント 105 270 (0) (250) 1 2 127
(a)
768 0 (0) (3) 14 0 779
訴訟
その他 の 引当金 15 5 (0) (10) 0 (1) 10
減損リスク 22 ▶ (1) (1) 1 0 24
長期投資 21 ▶ (1) (1) 1 0 24
不動産開発 0 0 0 (0) 0 0 0
その他 の 引当金 0 0 0 0 0 0 0
従業員給付 債務 584 90 (176) (15) 5 36 524
(b)
188 51 (42) (17) 2 (3) 179
オペレーショナル・リスク
偶発損失積立金合計 1,681 420 (220) (296) 23 35 1,642
この表には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に関連する信用損失に対する価額調整は含まれていない。
(a) うち2019年12月31日現在の引当金の551百万ユーロがMadoff詐欺のエクスポージャーに関するものである（第３章「リスク要因、リスク管理および第三
の柱」の第3.2.9節（訳者注：原文の章および節）参照）。
(b) うち 2019 年12月31日現在のリストラ費用の引当金のうち10.5百万ユーロは、Cofaceの計画に関するものである。
2018 年12月31日現在
2018 年 2018年
１ 月 １ 日 12月31日
為替換算
(c)
(単位：百万ユーロ) 現在 増加 取崩し 戻入れ 調整額 その他 現在
取引相手方リスク 827 360 (301) 40 (38) 888
貸出および保証コミットメント 159 253 (292) 2 (17) 105
(a)
646 86 37 (1) 768
訴訟
その他 の 引当金 21 22 (9) 1 (19) 15
減損リスク 35 7 (4) (2) (15) 22
長期投資 21 3 (3) 21
不動産開発 0
その他 の 引当金 14 ▶ (1) (2) (14) 0
従業員給付 債務 671 105 (93) (6) ▶ (98) 584
(b)
349 84 (146) (75) 2 (26) 188
オペレーショナル・リスク
偶発損失引当金 合計 1,882 557 (243) (384) 46 (177) 1,681
この表には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に関連する信用損失に対する価額調整は含まれていない。
(a) うち2018年12月31日現在の引当金の543.4百万ユーロがMadoff詐欺のエクスポージャーに関するものである（第３章「リスク要因、リスク管理および第
三の柱」の第3.2.9節（訳者注：原文の章および節）参照）。
(b) うち2018年12月31日現在のリストラ費用の引当金のうち11.4百万ユーロは、Cofaceの計画に関するものである。
(c) うち(119)百万ユーロは、2018年12月31日現在売却目的で保有する非流動資産に認識していたSFS事業部門に関するものである（注記3.6および4.1参
照）。
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8.17 金融資産および金融負債の契約上の満期別内訳
下表は、貸借対照表中の金融資産および金融負債を契約上の満期別に示している。変動利付資産、トレーディング目的およびヘッジ目
的デリバティブ金融商品ならびに金融資産および金融負債によるヘッジ対象および対象外の構成要素の再評価額は、「日付の定めのな
い」満期を有するものとみなされる。同様に、延滞または不良債権も、「日付の定めのない」満期を有するものとみなされる。
保険会社の技術的準備金は、ほぼ要求払い預金と同等であり、下表には表示されない。
201 9年 12 月 31 日現在 201 8年 12 月 31 日現在
１ヶ月 １ヶ月
以上 ３ヶ月 １ 年以 以上 ３ヶ月 １ 年以
資産 １ヶ月 ３ヶ月 以上１ 上 ５ 年 １ヶ月 ３ヶ月 以上１ 上 ５ 年
（単位：十億ユーロ）
未満 未満 年未満 未満 ５ 年超 無期限 合計 未満 未満 年未満 未満 ５ 年超 無期限 合計
現金および中央銀行預け
21 0 21 24 24
金
純損益を通じて公正価値
で測定される資産-トレー
0 0 2 1 165 168 0 0 0 2 1 153 157
ディング目的保有のデリ
バティブを除く
ヘッジ会計として適格で
ないデリバティブ金融商 61 61 57 57
品
ヘッジ目的デリバティブ 0 0 0 0
資本を通じて公正価値で
1 0 0 1 9 1 12 1 1 1 5 3 0 11
測定される金融資産
金融機関貸出金および債
7 ▶ 16 10 10 1 48 7 1 10 8 1 0 27
権
顧客貸出金および債権 16 5 7 26 13 ▶ 71 15 5 7 26 13 ▶ 69
償却原価での負債性金融
0 0 0 1 0 2 0 0 0 0 0 0 1
商品
金利リスクをヘッジした
ポートフォリオに係る再
評価調整額
合計 46 10 23 38 34 231 383 48 6 19 41 19 215 347
１ヶ月 １ヶ月
資産
以上 ３ヶ月 １ 年以 以上 ３ヶ月 １ 年以
（ 単位：十億ユーロ）
１ヶ月 ３ヶ月 以上１ 上 ５ 年 １ヶ月 ３ヶ月 以上１ 上 ５ 年
保険事業投資 未満 未満 年未満 未満 ５ 年超 無期限 合計 未満 未満 年未満 未満 ５ 年超 無期限 合計
純損益を通じて公正価値
で測定される資産-トレー
0 0 2 0 2 19 23 0 0 0 1 1 21 22
ディング目的保有のデリ
バティブを除く
売却可能金融資産 0 0 3 13 25 10 51 0 1 2 14 21 10 48
貸出金および債権 0 0 0 14 14 0 13 13
満期 保有 金融資産 0 0 0 1 0 0 0 0 1
合計 0 1 2 15 22 43 85 0 1 2 15 22 44 85
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2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
１ ヶ月 １ ヶ月
以上 ３ヶ月 １ 年以 以上 ３ヶ月 １ 年以
負債 １ヶ月 ３ ヶ月 以上１ 上 ５ 年 １ヶ月 ３ ヶ月 以上１ 上 ５ 年
５ 年超 無期限
（単位：十億ユーロ）
未満 未満 年未満 未満 ５ 年超 無期限 合計 未満 未満 年未満 未満 合計
中央銀行預り金 0 0
純損益を通じて公正
価値で測定される金 12 1 0 1 11 133 159 2 0 1 6 14 128 151
融負債
うちレポ契約 96 96 1 0 1 3 12 91 109
担保付債務 12 1 0 1 11 34 59 0 0 0 2 1 33 37
うち上位債務
無担保債 0 0 0 0 0 ▶ ▶ 0 0 0 0 0 ▶ 5
うち上位債務
カバード・ボンド 0 0
トレーディング目的
60 60 57 57
デリバティブ
ヘッジ目的デリバ
1 1 1 1
ティブ
金融機関預り金 17 14 12 24 3 2 72 20 15 9 24 2 ▶ 73
うちレポ契約 ▶ 1 1 0 1 7 ▶ 1 0 1 3 0 9
顧客預り金 21 ▶ 3 1 2 0 30 22 5 6 1 1 0 36
債務証券 16 11 17 1 2 0 47 6 13 13 1 1 0 35
うち担保付債務
カバード ・ ボンド 0 1 0 1
劣後債 務 0 ▶ ▶ ▶ ▶
満期別金融負債 66 30 33 27 17 200 372 50 34 29 32 17 195 358
供与された貸出コ
2 ▶ 8 32 6 52 2 5 8 30 5 50
ミットメント
供与された保証コ
2 3 6 8 8 26 3 3 7 16 1 30
ミットメント
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注記9 保険事業に関する注記
9.1 保険企業の連結
ナティクシスは、保険企業についてはIAS第39号に定められている規定を適用し続けることを選択した （注記1.1参照） 。
ANC の勧告第2017-02号に従い、ナティクシスは保険事業を貸借対照表および損益計算書において個別に表示している。
貸借対照表の資産の部にある「保険事業の投資」は、主に以下の項目から成る保険事業の資産で構成される：
・ 保険契約者への貸付金を含む金融投資（すなわち金融商品）
・ ユニット・リンク型商品に対する金融投資
・ デリバティブ金融商品
・ 金利リスクがヘッジされたポートフォリオに係る再評価差額金
有価証券に対する金融投資は貸借対照表にて、IAS第39号に定められているさまざまな投資区分のもとに分類されている。
保険事業に関係するその他の残高は、他の貸借対照表科目に関連する残高とともに種類別に合算されている。
貸借対照表の負債の部にある「保険関連の負債」科目は次の項目で構成される：
・ 保険会社の技術的準備金
・ 保険契約者への未払金を含む保険負債および再保険負債
・ 保険事業が保有するデリバティブ金融商品
・ 金利リスクがヘッジされたポートフォリオに係る再評価額の持分
・ 繰延利益分配負債
損益計算書表示科目の「保険事業からの純利益」は主に次の項目で構成される：
・ 計上保険料および未経過保険料準備金の変動
・ 投資不動産からの収益を含む投資収益
・ 投資費用
・ 純損益を通じて公正価値で測定される投資の公正価値の変動、ならびに投資不動産を含む投資の売却損益
・ 償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定される投資に係る減損損失および減損戻入
・ 取得原価の償却
・ 保険給付に係る外部費用
・ 出再控除後の収益および費用
9.2 会計原則
9.2.1 IAS 第39号に基づく金融資産
当初認識時、金融資産および金融負債は取得日における取得価格に相当する公正価値で測定する。当初認識後の会計処理は貸借対照表
上の分類によって決まる。IAS第39号に従って、金融資産は以下に示す４つの金融資産区分のいずれか一つに分類される：
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
これらは、トレーディング目的で保有されているか、または当初認識にあたり、（2005年６月にIASBによって公表され、2005年11月15
日にEUによって採用された）IAS第39号に係る公正価値オプションの修正に従い、純損益を通じて公正価値で測定される資産として指定
された金融商品である。
トレーディング目的で保有される有価証券とは、ナティクシスが主として短期間で売却するために取得した有価証券、および一括して
管理され、最近の実際の短期的な利益確定パターンの証拠がある金融商品のポートフォリオの一部を成している有価証券である。
このオプションのもとで評価される有価証券は、以下の３つの区分のいずれかに分類される。
・ １つ以上の重要かつ分離可能な組込デリバティブ機能を含むハイブリッド商品
・ 公正価値に基づいて評価および管理される金融資産のグループに属する金融商品
・ 会計処理において関連する金融負債とミスマッチが生じている金融商品
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満期保有金融資産
これらは、当初認識にあたって純損益を通じて公正価値で測定される資産（公正価値オプション）または売却可能資産として指定され
た金融資産、ならびに貸出金および債権の定義を満たす金融資産を除いた、固定または決定可能な支払額および確定満期日を有し、か
つナティクシスが満期まで保有する明確な意思および能力を有する非デリバティブ金融資産である。
当初認識にあたり、売却可能金融資産は、取引コストを含めて公正価値で測定される。当初認識の後、貸出金および債権は実効金利法
を用いて償却原価で測定され、各報告日現在で減損テストされる。必要な場合、減損損失が「貸倒引当金繰入額」において損益に認識
される。これらの有価証券に係る金利リスクのヘッジを目的とした取引は、IFRSのもとでは認められていない。
貸出金および債権
貸出金および債権とは、純損益を通じて公正価値で測定された金融資産または売却可能資産として指定された金融資産を除いた、固定
または決定可能な支払額を有し、かつ活発な市場で取引されていない非デリバティブ金融資産である。これには保有者が信用の低下以
外の理由で当初の投資の大半を回収することのできない資産は含まれず、かかる資産は売却可能資産に分類されるべきである。
貸出金および債権をヘッジしているときは、貸出金および債権には、この区分に分類された資産のヘッジされた構成要素の公正価値も
含まれる（公正価値ヘッジ）。
当初認識にあたり、貸出金および債権は公正価値（すなわち、額面価額）と取引コストの合計から割引および取引収益を差引いた額で
測定される。貸出金の場合、取引コストには手数料および当該貸出金の設定に直接起因する費用が含まれる。
当初認識の後、貸出金および債権は実効金利法を用いて償却原価で測定され、各報告日現在で減損テストされる。必要な場合、減損損
失が「貸倒引当金繰入額」において損益に計上される。
貸出金が市場金利を下回る金利で供与される場合、当該貸出金の額面価額と市場金利で割引かれた将来キャッシュ・フローの合計の間
の差額に対応する割引が、当該貸出金の額面価額から控除される。市場金利とは、大部分の金融機関が任意の時点で類似の特性を持つ
金融商品および取引相手方に適用する金利である。
売却可能金融資産
売却可能金融資産には、貸出金および債権、満期保有投資または純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類されない非デリ
バティブ金融資産が含まれる。この区分に分類される有価証券は、当初認識時はその市場価額で認識される。報告日においては、当該
有価証券は、上場金融商品に係る市場価格に基づいて決定された市場価額で再測定される。
ヘッジされていない売却可能金融資産の公正価値の変動による損益（収益を除く）は、「資本直入された損益」として資本において直
接認識される。未収収益または稼得収益は、損益計算書の「保険事業からの純利益」において実効金利法を用いて認識される。売却可
能金融資産は各報告日現在で減損テストされる。資産が減損しているという客観的な証拠があり、公正価値の減少がすでに資本におい
て直接認識されている場合、減損損失累計額は資本から除外され、「貸倒引当金繰入額」（負債性金融商品）または「保険事業からの
純利益」（資本性金融商品）として損益に認識する。
9.2.2 金融資産の減損引当金
該当する企業は報告日に、貸出金および債権について個別にまたは集合的に減損が生じている客観的証拠が存在するか否かを評価す
る。減損の証拠を特定するためにそれらの企業は、いくつかの客観的規準における傾向を分析するほか、自己の専門家チームによる判
断も用いる。同様に、回収の見込み時期を見積もるのにも自己の専門家による判断を用いる場合がある。
償却原価で測定される資産および売却可能負債性金融商品
利息または元本の支払不履行など、発行体が元本および利息の支払いに関する自己の債務を履行できない恐れがあると考える理由が存
在するときは直ちに減損引当金を設定する。この区分に属する有価証券は、報告日ごとにポートフォリオを検証したうえで個別に判定
する。
売却可能資本性金融商品
売却可能資産に区分された非償却有価証券の減損規準は以下のとおりである：
・ 報告日時点で50％を超える未実現損失があるときは、自動的に減損を計上する。
・ 未実現損失があった期間が連続24ヶ月を超えたときは、自動的に減損を計上する。
・ 報告日時点で30％を超える未実現損失があることを示す有価証券については、個別に分析する。
・ 未実現損失があった期間が連続６ヶ月を超えたことを示す有価証券については、個別に分析する。
識別された有価証券には、その帳簿価額の合計に基づいて減損損失を計上し、減損後の評価額に回収可能価額が反映されるようにす
る。減損損失の戻入を行うことはない。
引当金を既に設定しているが報告日においてその投資有価証券の価値がさらに下落しているときは、IFRIC第10号に従い、閾値や期間の
要件にかかわらず減損損失を追加認識することになる。
9.2.3 金融商品の公正価値
金融商品の公正価値に関する一般原則は、注記6.6に表示しているものと同じである。
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9.2.4 再保険取引
出再
保険取引は出再前に認識する。出再は、各再保険契約の条件に従って認識する。
受再
受再は保険契約として認識する。
これらの取引の一環として差し入れるまたは受け取る保証は、貸借対照表に認識するか（保証金）またはオフバランスシートで認識す
る（担保差入有価証券または担保預り有価証券）。
ナティクシスの再保険契約は、IAS第39号の適用範囲に該当しない。
9.2.5 保険契約関連の負債
Coface の子会社およびNatixis Assurancesのサブグループが管理する契約は、IFRS第４号に定められている任意配当参加権機能を有す
る保険契約および投資契約の定義を満たす。よって、これらの契約について技術的準備金を負債に認識している。これらの準備金は、
保険会社の技術的負債を取扱うIFRS第17号が発効するまではフランスGAAPに従って測定する。
保険契約に係る技術的準備金は、保険契約者および契約上の受益者に関する保険会社のコミットメントを充足する。
IFRS 第４号に従い、保険の技術的準備金は、国内規則が規定する方法を用いて算出する。連結財務諸表に、当該日時点の将来キャッ
シュ・フローの見積りをカバーするのに十分な保険負債が表示されるように、負債の十分性テストを実施している。割引後将来キャッ
シュフローの確率論的または確定的な評価モデルを基にして、このテストを実施している。
生命保険契約に係る技術的準備金は主として、契約の解約払戻金に相当する数理的準備金から成る。
取扱保険は主として、死亡、障害、就業不能、扶養、対人損害、対物損害、健康、法的保護および金銭的損失を保証するものである。
関連する技術的準備金は、専門の表（生命表、経験表、Bureau Commun Assurances Collectives／ BCAC表）を用いて計算する。
損害保険契約に係る技術的準備金は、未経過保険料収入および支払うべき保険金（割引しない）に関する準備金から成る。
未経過保険料収入に関する準備金は、各保険契約に別々に比例按分させる。これらは、事業年度末から保険料払込期日までの残りの保
険料収入部分に相当する。
保険金支払準備金は、報告日現在で報告されているが精算がなされていない保険金見積額から成る。保険金未払額に加えて、リスクの
安定化に続き債権回収措置後に支払われる保険金の最終金額を参照して統計的に計算された未知の保険金に対しても引当金が設定され
る。
準備金にはまた、年度末保険料に関連する経済的危険および管理報酬に係る準備金も含まれる。
この統計的な見積りに加えて、個別に見積もられるデフォルト確率および深刻度に基づき、大災害に対する特別準備金も認識される。
保険契約取得コストは、その期間に帰属するものを費用として計上する。具体的には、損害保険契約の取得コストは、保険料の獲得期
間にわたり費用計上される。繰延契約取得コストは、期末時点の未経過保険料に比例按分して計算される。
IFRS 第４号第30項に従い、任意の配当参加権を有する保険契約および投資契約（生命保険）は、保険契約者に潜在的に帰属する未実現
損益の部分を繰延利益分配準備金として認識にするというシャドウ・アカウンティングを用いて測定する。よって、繰延利益分配準備
金は、金融投資に係る未実現利益に対する保険契約者の潜在的な権利、または未実現損失の保険契約者の負担部分を反映する。2019年
度予算の配当性向を考慮し、また2018年度の配当性向の実績に基づき、2019年12月31日現在採用された繰延利益分配率は89％となった
（2018年12月31日現在は88％）。
正味ベースで未実現損失が発生している場合は、極めて可能性が高いと予想される保険契約者の将来の繰延利益分配額を上限として繰
延利益分配資産を認識する。
繰延利益分配資産および負債は、主に以下において発生する。
・ 「売却可能金融資産」および「純損益を通じて公正価値で測定される金融資産」の再評価
・ 保険契約をカバーするために保有する不動産資産の再評価
・ 連結財務諸表における資本剰余金および流動性リスク準備金の修正再表示
繰延利益分配資産および負債の変動は、以下において認識する。
・ 「売却可能資産」の価値の変動に関連する場合は資本に
・ 「純損益を通じて公正価値で測定される」資産または保険契約をカバーするために保有する投資不動産の価値の変動、および「売却
可能資産」の価値の持続的な下落に係る引当金の変動に関連する場合は損益に
シャドウ・アカウンティング・メカニズムを適用した結果、2018年12月31日と同様に2019年12月31日に繰延利益分配負債を認識した。
（単位：百万ユーロ） 2019 年 2018 年
正味繰延利益分配資産合計 - -
正味繰延利益分配 負債 合計 4,039 2,115
繰延利益分配資産の場合、回収可能性テストを実施する。繰延利益分配は、会社がリソースに基づいて契約の将来の補償を操作する意
思および能力次第で、回収できる。これは、以下の影響を受ける。
・ 株式および債券市場の変動
・ 保険契約の商業的訴求力および保険契約者による契約更新の傾向から生じるネット・インフローの変動
・ 負債の変動に対応し、市場サイクルと一致する期間にわたり資産を保有するための会社内の利用可能な準備金と自己のリソース
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したがって、会社が残りの回収可能期間にわたって未実現損失を有する投資を売却することなく流動性要件を充足する能力および意思
を示すため、繰延利益分配資産の回収可能性の予測分析を実施する。このプロセスは、契約に適用される規制および契約条件に従い、
か つ過去の確率に基づく経済シナリオを用いて策定された将来キャッシュ・フローの見通しに相当する。
9.3 保険事業からの純利益
2019 年12月31日 2018 年12月31日に終
（単位：百万ユーロ）
に終了した年度 了した年度
既 経過保険料 13,862 13,522
計上保険料 13,881 13,698
未経過保険料収入の変動 (19) (176 )
保険事業によるその他の収益 9 37
保険事業収益 138 133
投資収益（費用控除後） 3,484 539
投資収益 1,792 1,641
投資費用 (279) (99 )
投資の処分によるキャピタル・ゲインおよびロス（戻入、評価減および償却控除後） 205 105
純損益を通じて公正価値で計上される投資の公正価値の変動 1, 833 (1,013)
投資の評価減の変動 (67) (96)
取得コストの償却 (3) 27
保険給付費用 (14,661) (11,321)
出再 後 の 損益 (36) (28)
出再 収益 3,455 3,182
出再 費用 (3,491) (3, 210 )
(a)
2,792 2,910
保険事業からの純利益
(a) 2018 年 12 月 31 日現在、 Compagnie Européenne de Garanties et Cautions （CEGC） は保険事業からの純利益に 278 百万ユーロ寄与した。
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9.3.1 保険会社に適用される表示から銀行に適用される表示への転換
下表は、表示している保険会社の財務諸表を銀行業の形式に転換したときの調整を示している。
2019 年12月31日現在
2019 年12月31日に終了した年度
銀行業の形式
純収益
その他の正
味収益項目
（保険から
営業
保険会社の形式 保険からの の純利益を 貸倒引当金 その他の
（単位：百万ユーロ）
合計 純利益 除く） 費用 総利益 繰入額 税金 項目 純利益
計上保険料 13,882 13,882 0 0 13,882 0 0 0 13,882
未経過保険料収入
の変動 (20) (20 ) 0 0 (20) 0 0 0 (20)
経過保険料 13,862 13,862 0 0 13,862 0 0 0 13,862
銀行業務営業 収 益 58 0 58 0 58 0 0 0 58
その 他の活動による
収益 161 138 23 0 161 0 0 0 161
その他の営業 収益 19 9 0 11 19 0 0 0 19
投資収益 1,908 1,792 116 0 1,908 0 0 0 1,908
投資費用 (368 ) (279 ) (75) (14) (368) 0 0 0 (368)
投資の処分による
キャピタル・ゲイ
ンおよびロス（戻
入、評価減および
償却控除後） 262 204 (5) 0 200 (0) 0 62 262
純損益を通じて公
正価値で計上され
る投資の公正価値
の変動 1,829 1,833 (4) 0 1,829 0 0 0 1,829
投資の評価減の変
動 (73 ) (67) (6) 0 (73) 1 0 0 (73)
投資収益（費用控除
後） 3,560 3,484 26 (14) 3,497 0 0 62 3,560
保険給付費用 (14 ,783) (14,662) ▶ (124) (14,783) 0 0 0 (14,783)
出再収益 3,465 3,455 11 0 3,465 0 0 0 3,465
出再費用 (3, 478 ) (3, 491 ) 13 0 (3,478) 0 0 0 (3,478)
出再後 の 損益 (14) (36) 23 0 (14) 0 0 0 (14)
貸倒引当金繰入額 (2) 0 0 0 0 (2) 0 0 (2)
銀行業務営業費用 (13) 0 (0) (13) (13) 0 0 0 (13)
契約 取得コスト (959) (3) (761) (194) (959) 0 0 0 (959)
ポートフォリオ価
値の償却および関
連項目 0 0 0 0 0 0 0 0 0
管理費 (860) 0 (491) (369) (860) 0 0 0 (860)
その他の経常営業
損益 (324) 0 (73) (253) (327) 0 0 2 (324)
その他の 非経常
営業損益 (7) 0 ▶ (11) (7) 0 0 0 (7)
営業利益（損失） 699 2,792 (1,187) (969) 635 (2) 0 65 698
財務費用 (32) 0 (33) (0) (32) 0 0 0 (32)
関連会社の損益に
対する持分 10 0 0 0 0 0 0 10 10
法人所得税 (208) 0 0 (2) (2) 0 (205) 0 (208)
非継続事業からの
税引後利益 0 0 0 0 0 0 0 0 0
少数株主持分 (118) 0 0 0 0 0 0 (118) (118)
連結純利益 351 2,792 (1,219) (971) 600 (2) (205 ) (43) 351
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2018 年12月31日現在
2018 年12月31日に終了した年度
銀行業の形式
純収益
その他の
正味収益
項目（保
険からの
営業
保険会社の形式 保険からの 純利益を 貸倒引当金 その他の
（単位：百万ユーロ）
合計 純利益 除く） 費用 総利益 繰入額 税金 項目 純利益
計上保険料 13,577 13,698 (121) 0 13,577 0 0 0 13,577
未経過保険料収入
の変動 (152) (175) 23 0 (152) 0 0 0 (152)
経過保険料 13,424 13,522 (98) 0 13,424 0 0 0 13,424
銀行業務営業 収 益 67 ▶ 63 0 67 0 0 0 67
その 他の活動による
収益 152 133 19 0 152 0 0 0 152
その他の営業 収益 47 33 0 14 47 0 0 0 47
投資収益 1,748 1,641 107 0 1,748 0 0 0 1,748
投資費用 (189) (99) (78) (12) (189) 0 0 0 (189)
投資の処分による
キャピタル・ゲイ
ンおよびロス（戻
入、評価減および
償却控除後） 104 104 0 0 104 0 0 0 104
純損益を通じて公
正価値で計上され
る投資の公正価値
の変動 (1,016) (1,013) (3) 0 (1,016) 0 0 0 (1,016)
投資の評価減の変
動 (94) (96) 2 0 (94) 0 0 0 (94)
投資収益（費用控除
後） 556 539 29 (11) 556 0 0 0 556
保険給付費用 (11,343) (11,320) 106 (129) (11,343) 0 0 0 (11,343)
出再収益 3,140 3,182 (42) 0 3,140 0 0 0 3,140
出再費用 (3,168) (3,209) 41 0 (3,168) 0 0 0 (3,168)
出再後 の 損益 (29) (28) 0 0 (28) 0 0 0 (28)
貸倒引当金繰入額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
銀行業務営業費用 (13) 0 0 (13) (13) 0 0 0 (13)
契約 取得コスト (961) 26 (770) (217) (961) 0 0 0 (961)
ポートフォリオ価
値の償却および関
連項目 0 1 (1) 0 0 0 0 0 0
管理費 (798) 0 (453) (345) (798) 0 0 0 (798)
その他の経常営業
損益 (358) 0 (78) (280) (358) (1) 0 0 (359)
その他の 非経常
営業損益 (2) 0 3 (3) 0 0 0 (2) (2)
営業利益（損失） 742 2,910 (1,180) (984) 745 (1) 0 (2) 742
財務費用 (33) 0 (33) 0 (33) 0 0 0 (33)
関連会社の損益に
対する持分 15 0 0 0 0 0 0 15 15
法人所得税 (220) 0 0 (2) (2) 0 (218) 0 (220)
非継続事業からの
税引後利益 0 0 0 0 0 0 0 0 0
少数株主 持分 (71) 0 0 0 0 0 0 (71) (71)
連結純利益 433 2,910 (1,213) (986) 710 (1) (218) (58) 433
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9.4 保険事業の投資
2019 年12月31日 2018 年12月31日
（単位：百万ユーロ） 注記
現在 現在
投資不動産 9.4.3 1,498 1,371
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 9.4.1 23,360 22,328
ヘッジ目的デリバティブ
売却可能金融資産 9.4.2 51,391 47,801
貸出金および債権 9.4.5 13,994 13,137
満期保有金融資産 9.4.6 918 1,291
保険契約および金融契約に関する負債のうち再保険者と再々保険者が保有する部
分
15,218 13,015
保険および受再事業に起因する債権 1,265 1,157
出再に起因する債権 86 91
繰延取得コスト 323 344
その他
合計 108,053 100,536
9.4.1 純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
2019 年12月31日 2018 年12月31日
（単位：百万ユーロ） 注記
現在 現在
トレーディング目的で保有する有価証券 2,286 4,810
有価証券形式の負債性金融商品
(a)
2,286
4,810
その他の発行済資本性金融商品
貸出金および債権
ヘッジ会計に適格でないデリバティブ金融商品 19 18
ヘッジ目的デリバティブ
純損益を通じて公正価値オプションに基づき測定される有価証券 9.4.1.1 21,055 17,501
有価証券形式の負債性金融商品 2,046 1,582
(a)
785
366
その他の発行済資本性金融商品
ユニット・リンク型保険契約を裏付けとする投資 18,224 15,553
純損益を通じて公正価値で測定される貸出金および債権 9.4.1.1 0 0
銀行
顧客
合計 23,360 22,328
(a) ミューチュアルファンドのユニットを含む。
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9.4.1.1 公正価値オプションに基づき測定される金融資産の分類条件
金融資産が純損益を通じて公正価値で測定されるのは、それを選択した方がより適切な情報を提供できる場合、または当該金融商品が
１つ以上の重要かつ分離可能な組込デリバティブを組込んでいる場合である。
以下の２つの状況においては、公正価値オプションの使用を選択する方が、より適切な情報を提供できるとみなされる。
・ 経済的に関連性がある資産と負債間で会計上のミスマッチがある場合。これが生じるのは、たとえばヘッジ会計の規準が満たされて
いないときの資産とヘッジ目的デリバティブの場合である。
・ 金融資産および負債のポートフォリオが、資産および負債管理の文書化された方針の一環として公正価値で管理され認識されている
場合。
純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産は、保険事業のユニット・リンク型保険契約を中心とする金融資産
で主に構成される。
2019 年12月31日現在 2018 年 12 月 31 日現在
公正価値に
会計上の 組込デリバ 会計上の 公正価値に基 組込デリバ
(単位：百万ユーロ)
帳簿価額 ミスマッチ 基づく管理 ティブ 帳簿価額 ミスマッチ づく管理 ティブ
銀行貸出金および債権
顧客貸出金および債権
有価証券形式の負債性金
2,670 622 2,048 2,353 843 1,510
融商品
資本性金融商品
18,385 18,385 15,148 15,148
合計
21,055 19,007 2,048 17,501 15,991 1,510
9.4.2 売却可能金融資産
下表は、売却可能金融資産を金融商品の種類（固定利付有価証券、変動利付有価証券）ごとに表したものであり、減損前の総額、減損
額および減損控除後の正味価額を開示している。
(単位：百万ユーロ)
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
有価証券 51,592 48,045
・負債性金融商品 42,651 40,452
(a)
8,509
7,133
・その他の発行済資本性金融商品
・未収利息 432 460
売却可能資産 の 減損 (201) (245)
・負債性金融商品 (50) (38)
(b)
(151)
(207)
・その他の発行済資本性金融商品
合計 51,391 47,801
(a) ミューチュアルファンドのユニットを含む。
(b) 2019年12月31日現在、変動利付有価証券の永久的減損額は2018年12月31日現在の69百万ユーロに対して53百万ユーロだった。この費用は、利益分配
メカニズムにより89％相殺された。2019年の費用は、過年度に減損を計上した有価証券に係る追加減損損失計上額の16百万ユーロ（2018年12月31日
現在は13百万ユーロ）と新たに減損した有価証券に対する引当金37百万ユーロ（2018年12月31日現在は56百万ユーロ）に分解できる。
9.4.3 投資不動産
2019 年 12 月 31 日現在 2018 年 12 月 31 日現在
減価償却、償却、 減価償却、償
(単位：百万ユーロ)
総価額 および 減損 正味価 額 総価額 却、および 減損 正味価 額
投資不動産 － 公正価値
1,070 1,070 970 0 970
投資不動産 － 取得原価
40 (14) 26 40 (13) 27
投資不動産 － ユニット・リ
ンク型保険契約 402 402 374 0 374
合計 (13)
1,512 (14) 1,498 1,385 1,371
投資不動産の公正価値は、IFRS第13号の公正価値ヒエラルキーのレベル３に分類されており、その評価技法は注記8.5.3に記載されてい
る。
公正価値が変動した結果、2019年12月31日現在の平均関連基準金額の89％（2018年12月31日現在では関連基準金額の88％）に相当する
繰延利益分配準備金を対称的に認識した （注記9.2.5参照） 。
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9.4.4 貸借対照表において公正価値で計上される金融資産および負債の公正価値
公正価値で測定される金融資産および負債は、注記6.6および8.5に表示されている公正価値ヒエラルキーを基に区分されている。
2019 年12月31日現在
2018 年12月31日現在
資産
（単位：百万ユーロ）
帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３ 帳簿価額 レベル１ レベル２ レベル３
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産
23,360 17,505 4,569 1,286 22,328 19,519 1,570 1,238
トレーディング目的で保有する利付有価証券
2,286 2,202 84 4,810 4,726 84
うち有価証券形式の負債性金融商品
うち資本性金融商品
2,286 2,202 84 4,810 4,726 84
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品
（プラスの公正価値）
19 14 5 0 18 ▶ 13 0
うち金利デリバティブ
1 1 ▶ ▶
うち通貨デリバティブ
9 6 ▶ 0 13 3 10 0
うちクレジット・デリバティブ
うち株式デリバティブ
8 8 0 1 1
うち その他
0 0 0 0
トレーディング目的で保有するその他の金融資産
純損益を通じて公正価値オプションで測定するもの
として指定された金融資産
21,055 15,289 4,480 1,286 17,501 14,789 1,473 1,238
うち有価証券形式の負債性金融商品
2,046 98 663 1,285 1,582 89 255 1,238
うち資本性金融商品
785 125 659 366 83 282
うち貸出金および債権
うちユニット・リンク型保険契約を裏付けとす
る投資
18,224 15,065 3,159 0 15,553 14,617 936
売却可能金融資産
51,391 43,317 5,279 2,795 47,801 39,708 5,617 2,475
売却可能有価証券 － 持分投資
240 0 0 240 208 0 0 208
その他の売却可能有価証券
51,151 43,317 5,279 2,554 47,593 39,708 5,617 2,267
うち有価証券形式の負債性金融商品
43,033 37,311 3,189 2,534 40,874 34,443 4,213 2,218
うち資本性金融商品
8,118 6,006 2,091 21 6,718 5,265 1,404 49
うちその他の売却可能金融資産
合計
74,751 60,822 9,848 4,081 70,129 59,228 7,188 3,713
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公正価値ヒエラルキーのレベル３を用いて公正価値で測定される金融資産
2019 年12月31日現在
期中に実行された
期中に認識された損益 取引 期中の 振替
損益計算書
レベル３
報告日
レベル３
期首残高 為替
現在
2019 年 報告日 連結 換算 期末残高
失効／ 資本直入 その他
売却／
１月 現在 償還取 された損 購入／ レベル ３ レベル の 範囲 調整 2019年12月
(単位：百万ユーロ)
１日現在 保有取引 引 益 発行 償還 から ３ へ 振替 の変更 額 31日現在
純損益を通じて公正価値で
測定される金融資産 1,238 87 (3) 0 201 (207) (31) 0 1 0 0 1,286
ヘッジ会計として適格でな
いデリバティブ金融商品(プ
ラスの公正価値) 0 0 (0)
うち通貨デリバティブ 0 (0)
うち株式デリバティブ 0 0
うち その他 0
純損益を通じて公正価値オ
プションに基づき測定する
ものと指定された金融資産 1,238 87 (3) 201 (207) (31) 0 1 1,286
うち有価証券形式の負債
性金融商品 1,238 87 (3) 201 (207) (31) 1 1,285
売却可能金融資産 2,475 (11) 51 14 740 (601) (572) 685 14 0 1 2,795
売却可能有価証券 -持分投
資 208 12 17 3 1 240
その他の売却可能有価証券 2,267 (11) 51 3 724 (601) (572) 685 10 0 0 2,554
うち有価証券形式の負債
性金融商品 2,218 (11) (4) 3 724 (507) (572) 685 2,534
うち資本性金融商品 49 55 (94) 10 21
うちその他の売却可能金
融資産 0 0
公正価値で計上される金融
資産合計 3,713 76 48 14 941 (808) (603) 685 15 0 1 4,081
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2018 年12月31日現在
期中に実行された
期中に認識された損益 取引 期中の 振替
損益計算書
レベル３
報告日
レベル３
期首残高 為替
現在
2018 年 報告日 連結 換算 期末残高
失効／ 資本直入 その他
売却／
１月 現在 償還取 された損 購入／ レベル ３ レベル の 範囲 調整 2018年12月
(単位：百万ユーロ)
１日現在 保有取引 引 益 発行 償還 から ３ へ 振替 の変更 額 31日現在
純損益を通じて公正価値で
測定される金融資産 － ト
レーディング 1,465 (29) (2) 0 221 (414) (1) 0 0 (3) 0 1,238
ヘッジ会計として適格でな
いデリバティブ金融商品(プ
ラスの公正価値) ▶ 0 0 0 0 (1) 0 0 0 (3) 0
うち通貨デリバティブ ▶ (1) (3) 0
うち株式デリバティブ 0 (0) 0
うち その他 0 0
純損益を通じて公正価値オ
プションに基づき測定する
ものと指定された金融資産 1,461 (29) (2) 0 221 (412) (1) 0 0 0 0 1,238
うち有価証券形式の負債
性金融商品 1,461 (29) (2) 221 (412) (1) 1,238
売却可能金融資産 3,556 5 (3) (63) 457 (359) (1,525) 603 (196) 0 1 2,475
売却可能有価証券 -持分投
資 211 (1) 0 11 33 (0) 0 0 (46) 0 1 208
その他の売却可能有価証券 3,345 6 (3) (74) 424 (359) (1,525) 603 (150) 0 0 2,267
うち有価証券形式の負債
性金融商品 2,955 (0) (3) (67) 399 (164) (1,506) 603 2,218
うち資本性金融商品 391 6 (7) 25 (195) (20) (150) 49
うちその他の売却可能金
融資産 0
公正価値で計上される金融
資産合計 5,021 (24) (5) (63) 678 (773) (1,526) 603 (196) (3) 1 3,713
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公正価値で測定され る 金融資産：公正価値レベル間での振替
201 9年 12 月 31 日 現在 201 8年 12 月 31 日 現在
振替前 レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３ レベル １ レベル ２ レベル２ レベル３ レベル３
振替後 レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２ レベル ２ レベル １ レベル３ レベル１ レベル２
（単位：百万ユーロ）
純損益を通じて公正価値で測
定される金融資産 0 0 0 0 31 0 2 0 0 1
純損益を通じて公正価値オプ
ションに基づき測定するもの
と指定された金融資産 0 0 0 0 31 0 2 0 0 1
うち有価証券形式の負債性
金融商品 31 1
うち資本性金融商品
2
売却可能金融資産
401 825 685 0 572 75 9 603 0 1,525
売却可能有価証券 － 持分投
資
その他の売却可能有価証券
401 825 685 0 572 75 9 603 0 1,525
うち有価証券形式の負債性
金融商品 99 544 685 572 56 9 603 1,506
うち資本性金融商品
302 280 19 20
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9.4.5 貸出金および債権
9.4.5.1 銀行貸出金および債権
201 9年 12 月 31 日 201 8年12月31日
(単位：百万ユーロ)
現在 現在
残高 682 378
貸出金および債権 681 377
未収利息 1 1
引当金
正味合計 682 378
9.4.5.2 顧客貸出金および債権
201 9年 12 月 31 日 201 8年12月31日
(単位：百万ユーロ)
現在 現在
残高 13,312 12,760
貸出金および債権 13,299 12,750
有価証券形式の負債性金融商品
リバース・レポによる貸出
その他
未収利息 13 10
引当金
(a)
13,312 12,760
合計
(a) うち、再保険契約に関して行われた預り保証金は、2018年12月31日現在の11,598百万ユーロに対して11,602百万ユーロ。
9.4.6 満期保有金融資産
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月 31 日
(単位：百万ユーロ)
現在 現在
公債 636 1,002
総価額 636 1,002
引当金 0 0
債券 282 289
総価額 282 290
引当金 (1) (1)
合計 918 1,291
9.4.7 貸借対照表上に償却原価で評価された金融資産の公正価値
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万
ユーロ）
帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３ 帳簿価額 公正価値 レベル １ レベル ２ レベル ３
銀行貸出金お
よび債権 682 682 3 679 378 378 ▶ 374
うち貸出金
および債権 612 612 3 609 371 371 ▶ 368
その他 70 70 70 6 6 6
顧客貸出金お
よび債権 13,312 13,312 51 13,259 2 12,760 12,760 47 12,712
うち貸出金
および債権 13,312 13,312 51 13,259 2 12,760 12,760 47 12,712
満期保有資産 918 1,124 1,051 71 2 1,291 1,506 1,345 157 3
金融資産合計 14,912 15,118 1,106 14,009 ▶ 14,428 14,643 1,396 13,244 3
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9.5 保険契約関連の負債
2019 年 12 月 31 日 2018 年 12 月3 1日
(単位：百万ユーロ)
現在 現在
技術的準備金 90,018 79,732
保険契約に関連する技術的準備金 48,724 43,703
ユニット・リンク型保険契約に関連する技術的準備金 12,164 9,845
任意の利益分配機能を有する金融契約に関連する技術的準備金 20,161 20,118
任意の利益分配機能を持たない金融契約に関連する技術的準備金 - -
ユニット・リンク型保険契約に関連する技術的準備金 4,930 3,951
繰延利益分配負債 4,039 2,115
保険および再保険事業に起因する債務 10,489 9,800
保険および受再事業に起因する債務 475 398
出再事業に起因する債務 10,015 9,402
デリバティブ 39 7
ヘッジ会計として適格でないデリバティブ金融商品 39 7
ヘッジ目的デリバティブ - -
保険契約に関連するその他の負債 - -
合計 100,545 89,538
9.5.1 純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債に関してIFRS第7号のもとで要求される情報は注記8.1.2に表示されている。
9.5.2 銀行預り金および顧客預り金
銀行預り金と顧客預り金に関してIFRS第7号のもとで要求される情報は注記8.13に表示されている。
9.5.3 債務証券
債務証券に関してIFRS第7号のもとで要求される情報は注記8.14に表示されている。
9.5.4 劣後債務
劣後債務に関してIFRS第7号のもとで要求される情報は注記8.15に表示されている。
9.5.5 保険事業について認められているIFRS第９号適用の一時的免除に関して開示すべき情報
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
(単位：百万ユーロ)
公正価値 当期公正価値の変動 公正価値 当期公正価値の変動
SPPI 金融資産 43,660 2,011 39,912 (1,492)
非SPPI金融資産 3,177 54 3,516 (83)
(a)
46,837 2,066 43,428 (1,575)
合計
この表には、純損益を通じて公正価値で認識された金融資産または再保険事業は含まれていない。
(a) 売却可能資産に分類しているミューチュアルファンドの5,994百万ユーロ（2019年12月31日現在）および5,067百万ユーロ（2018年12月31日現在）を
除く。
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注記10 セグメント報告
2017 年11月、ナティクシスは2018-2020年戦略計画「新次元」を新たに打ち出した。「新次元」では、私たちのクライアントへ高い付加
価値をもたらすソリューションの開発を目的とする断固とした３つの取組みを定めている。「ニューフロンティア計画のもと達成した
事業モデルの転換をさらに進める」「投資の大部分をデジタル技術へ割り当てる」「評価の高い確固としたスキルをナティクシスの組
織が誇る分野で標準とするべく差別化を図るという私たちの明確な決意を反映する」というのが３つの取組みである。
2019 年３月31日に完了したファクタリング、保証および金融保証、リース、消費者金融、有価証券サービス事業部門（SFS事業部門）を
BPCE S.A.へ売却した後、当行は組織構造を４つの事業部門に分けた：
・ 資産運用およびウェルス・マネジメント 。Natixis Investment Managers内の資産運用業務、ウェルス・マネジメント事業、従業員
貯蓄制度から成る。
・ コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 。企業、機関投資家、保険会社、銀行、公共部門組織に対しアドバ
イスを行い、さまざまな種類の金融ソリューションを提供するとともに、資本市場へのアクセスも提供する。主な責務は３つであ
り、まず、当行の顧客重視の姿勢を強化すること、発行体と投資家の仲立ちを務めること、そして「OTD（Originate-to-
distribute：組成販売型）」モデルを展開し、融資ポートフォリオの積極的な運用によって当行のバランスシートの回転の最適化を
図ることである。
・ 保険 。個人保険および損害保険商品の販売を担うBPCEグループの単一基盤。
・ 決済 。Banque Populaire/Caisse d’Epargne銀行の顧客および当行の顧客に決済に係る各種ツール、インフラ、サービスを提供して
いる。
Coface 、プライベート・エクイティ（流出まで維持される自己勘定取引およびスポンサー・ファンドの割当分）およびNatixis Algerie
は、戦略に関係ないとみなされており、今は金融投資に集約されている。
この新組織構造に基づき、上級経営陣は部門別の営業成績を監視し、業務計画の策定および戦略的見地から業務管理を行う。 IFRS 第８
号「事業セグメント」に従い、これがナティクシスがその事業セグメントとして定めた事業区分である。
10.1 資産運用およびウェルス・マネジメント
・ 資産運用： 資産運用事業は、Natixis Investment Managersのもとに集約されている。同部門は、すべての資産カテゴリーを網羅し
ており、主に米国とフランスで事業を展開している。この事業は、それぞれ独立した企業（専門の資産運用会社や販売組織）が
担っており、持株会社が、戦略的方向性を監督することで組織の一貫性を確保し、事業の調整を図っている。よってこれらの会社
は、適切な経済モデルに基づき、自己の中核事業に集中し、堅調なパフォーマンスを達成することに注力しながら、自己の法人の
顧客を開拓するという選択肢を残し、かつ本事業部門の他のサポート機能を利用できる。これら資産運用会社の中には、 Loomis
Sayles 、 Harris Associates 、 AEW 、H2O、 DNCA および Ostrum Asset Management など確固とした評価を確立した会社も多くある。
・ これら専門の資産運用会社を集約しているおかげで当行グループは、一通りのノウハウを提供し、あらゆる顧客セグメントの需要
に応えることができる。共通のプラットフォームと、各資産運用会社が長年かけて構築した営業フランチャイズを活用した販売の
確立により、各種顧客セグメントの取り込みの最適化を図っている。2014年に入ってから、第三者顧客向けプライベート・エクイ
ティ会社をNatixis Investment Managersへ移管し、スポンサー・ビークルを設立して、ナティクシスによる各ファンドへのコミッ
トメントを監督している。各チームには、スポンサー対象の株式保有を通じた、フランスや欧州にある基本的に未上場の中小企業
へのエクイティ・ファイナンスにおいて幅広い実績がある。本事業部門は、第三者投資家向けのプライベート・エクイティ・セグ
メントを網羅しており、プライベート・エクイティ案件（成熟企業向けの重要な資金供給）、ベンチャーキャピタル（新しい革新
的な企業）およびファンド・オブ・ファンズを手掛ける。
・ ウェルス・マネジメント： この事業部門は、フランスおよびルクセンブルクでのウェルス・マネジメント事業と資産運用を網羅す
る。Natixis Wealth Managementはフランス市場において重要な地位を占めている。当行は主に、Caisse d’EpargneおよびBanques
Populairesの各行の顧客を基に顧客基盤を構築しているほか、それより規模は小さいものの、ナティクシスの顧客も活用して顧客
基盤を開拓している。ウェルス・マネジメントでは、アドバイス業務、ファイナンシャル・プランニングおよび金融ノウハウなら
びにファンド運用ソリューションを提供している。
・ 従業員貯蓄制度： この事業部門は、企業に従業員貯蓄制度の運用ソリューション（従業員の口座の管理、資金管理および会計）を
提供する。
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10.2 コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門は、企業、機関投資家、保険会社、銀行、公共部門組織に対しア
ドバイスを行い、さまざまな種類のカスタマイズされた金融ソリューションを提供するとともに、資本市場へのアクセスも提供する。
チームの持っている技術面での専門知識を活かし、ナティクシスは、顧客に、最新の市場動向に配慮したカスタマイズ・ソリューショ
ンを顧客のために設計する。より良い顧客サービスを提供するため、 また、OTD（組成販売型） モデルの実施を加速するために、2016年
に当該部門の組織構造が再構築された。これによって、 インベストメント・バンキング に新たな事業部門を創設した。同事業部門の使
命は、顧客と戦略的な対話を構築することにあり、取得＆戦略的ファイナンス、資本＆格付アドバイザリー、エクイティ・資本市場、
戦略的資本取引といった事業部門を網羅している。また、債券の組成も手掛ける。
2018 年初め、CIBはファイナンス事業の業績および分析の表示方法を変更し、「新次元」計画に定められている４つの主要セクターを基
に３つの新事業部門を創設した：
・ エネルギー＆天然資源 セクター：貿易金融、ストラクチャード・コモディティ・ファイナンスの組成および構築を手掛ける。
・ 実物資産 事業部門：インフラ、航空、不動産＆ホスピタリティの３セクターにおける組成および構築
・ ディストリビューション＆ポートフォリオ管理 事業部門：シンジケーションと、ストラクチャード・ファイナンスおよびバニラ・
ファイナンスのポートフォリオ管理を手掛ける。
株式、固定利付、クレジット、為替、コモディティおよび「グローバル・ストラクチャード・クレジット・アンド・ソリューション」
業務は依然としてグローバル・マーケット事業部門に属し、また、短期貿易金融やフローの創造は依然として「トレード・アンド・ト
レジャリー・ソリューションズ」に集約されている。
さらに、SFS事業のBPCE S.A.への売却を経たコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門には現在、映画産業
向け金融事業部門が含まれている。同事業部門は、フランスおよび欧州にて映画および音響・映像事業向けの仕組みローンに特化して
事業を展開している子会社のCoficinéを通じて営業している。
10.3 保険
Natixis Assurances は、保険事業を営むさまざまな子会社を傘下に置く持株会社である。2014年３月、バンカシュランス・モデルの確
立計画に従い、Natixis AssurancesはPPIと損害保険子会社のBPCE Assurancesを取得し、現在は完全子会社化している。保険事業で
は、個人・団体生命保険、人身保障保険、損害保険商品などあらゆる保険をBanque PopulaireおよびCaisses d’Epargneのネットワー
クに提供している。これらの多様なカスタマイズ・ソリューションを、個人や小規模企業の顧客、農家、企業、各種非営利団体向けに
設計している。
10.4 決済
この事業部門では、決済に必要な各種ツール、インフラ、各種サービスを提供しており、エレクトロニック・バンキングや、大量の電
子送金の実行および回収、小切手決済、サービス・バウチャー、eコマースなどを手掛けている。「新次元」計画のもと、決済部門は欧
州における決済専業組織になり、デジタル変革の加速を図っている。よって、この事業部門は近年、Payplug、S Money、Dalenysおよび
Comiteoなど、電子決済やeコマースに特化した新興企業を何社か取得した。
10.5 金融投資
金融投資には、ナティクシスの非中核事業部門、すなわち信用保険、国際ファクタリング、企業情報および格付、売掛金の管理ならび
に自己勘定のプライベート・エクイティ業務を主たる業務とする Coface 、、ナティクシスが維持することを意図していない一部のスポ
ンサード・ファンドに対するナティクシスの持分、ならびにアルジェリアにあるナティクシスの子会社が帰属する。
10.6 コーポレートセンター
コーポレートセンターは、業務部門と協働する。コーポレートセンターは、中央資金調達メカニズムおよびナティクシスの資産負債管
理業務からの収益を認識する。この目的のため、コーポレートセンターは、短期金融を含むあらゆる財務業務を担っており、2017年の
始め以来ナティクシスの財務部に組み込まれている（以前はコーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング部門に属
していた）。また、当行の持分投資ポートフォリオの利益で、どの部門にも属さない利益も計上する。コストについては、コーポレー
トセンターは、当行の構造的コストおよび単一破綻処理基金への拠出金を認識している。
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10.7. セグメント情報
10.7.1 損益計算書のセグメント報告
2019 年12月31日現在
2019 年12月31日に終了した年度
コーポレー
ト・バンキン
資産運用およ
グおよびイン
コーポレート
びウェル
ベストメン
センター
ス・マネ
ト・バンキン
(b)
(c) (d)
ジメント
(単位：百万ユーロ) グ 保険 決済 金融投資 合計
純収益 3,760 3,223 846 423 772 195 9,219
(a)
10％ 3％ 7％ (4)％
2018 ／2019変動
費用 (2,492) (2,170) (478) (370) (561) (584) (6,655)
(a)
10％ 2％ 7％ (2)％
2018 ／2019変動
営業総利益 1,268 1,053 368 52 211 (388) 2,564
(a)
10％ 6％ 8％ (8)％
2018 ／2019変動
貸倒引当金繰入額 (8) (312) 0 (2) (10) 1 (332)
(a)
78％ 55％
2018 ／2019変動
営業純利益 1,260 741 368 50 201 (388) 2,232
(a)
9％ (9)％ 8％ (13)％
2018 ／2019変動
関連会社 1 10 10 0 0 0 21
(a)
(68)％ (10)％ (32)％ (27)％
2018 ／ 2019 変動
その他 5 (15) 0 0 7 695 692
(a)
(87)％
2018 ／ 2019 変動
税引前利益 1,266 737 378 50 208 307 2,945
(a)
6％ (11)％ 6％ 11％
2018 ／ 2019 変動
当期純利益（グループ持分） 662 527 258 34 50 365 1,897
(a)
6％ (11)％ 6％ 11％
2018 ／ 2019 変動
この情報は、 2019 年 12 月 31 日現在 EU が採用していた IFRS に従って適用された会計原則に基づいて算定された。
（ ▶） 2018 年 12 月 31 日から 2019 年 12 月 31 日までの変動
（ b）うち資産運用に関するもの：
・ 純収益： 3,511 百万ユーロ
・ 費用：（ 2,253 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 1,258 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： (6.5) 百万ユーロ
・ 税引前利益： 1,257 百万ユーロ
(c) うち短期金融に関するもの：
・ 純収益： 114 百万ユーロ
・ 費用：（ 65 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 49 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： 0百万ユーロ
・ 税引前利益： 49 百万ユーロ
(d) コーポレートセンターに帰属する純収益および営業費用には、第１四半期に BPCE へ売却した事業の、 2019 年３月 31 日をもって連結から除外した後にお
ける残存的影響が含まれている。純収益への影響は 22.3 百万ユーロ、営業費用への影響は (22.5) 百万ユーロに達したが、いずれも主に Euro Titres に
関連する。
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(単位：百万ユーロ ) 純収益 2018 ／ 2019 変動
資産運用およびウェルス・マネジメント 3,760 10％
資産運用 3,511 7％
ウェルス・マネジメント 149 3％
従業員貯蓄 100 6％
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 3,223 3％
(a)
1,396 15％
資本市場
グローバル・ファイナンスおよびインベストメント・バンキング 1,803 1％
その他 24 (56)％
保険 846 7％
決済 423
金融投資 772
コーポレートセンター 195
合計 9,219 (4)％
(a) XVA デスクの純収益を除く 1,535 百万ユーロを含む。うち 1,118 百万ユーロは FICT に関する純収益、 417 百万ユーロは株式に関する純収益。
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年 12 月 31 日に終了した年度
コーポレー
ト・バンキン
コーポレー
資産運用およ
グおよびイン
トセンター
びウェルス・
ベストメン
(Coface を
マネジメント
ト・バンキン 専門金融
(c)
(b)
(単位：百万ユーロ ) グ 保険 サービス 除く ) 合計
Coface
純収益 3,419 3,123 790 1,472 678 135 9,616
(a)
10％ (9)％ 8％ 6％ 9％ (22)％ 2％
2017 ／ 2018 変動
費用 (2,264) (2,133) (448) (1,004) (488) (486) (6,823)
(a)
4％ 0％ 2％ 7％ 1％ 5％ 3％
2017 ／ 2018 変動
営業総利益／（損失） 1,154 990 342 468 190 (351) 2,793
(a)
23％ (24)％ 16％ 6％ 35％ 21％ (1)％
2017 ／ 2018 変動
貸倒引当金繰入額 (1) (175) 0 (23) (1) (14) (215)
(a)
52％ (68)％ (83)％ (78)％ (17)％
2017 ／ 2018 変動
営業純利益／（損失） 1,153 815 342 445 189 (365) 2,578
(a)
23％ (32)％ 16％ 20％ 40％ 3％ 0％
2017 ／ 2018 変動
関連会社 3 12 15 0 0 0 29
(a)
164％ 11％ 13％ (74)％ (76)％ 13％
2017 ／ 2018 変動
その他 37 3 0 1 (2) 16 54
(a)
264％ (84)％ (20)％ 11％
2017 ／ 2018 変動
税引前利益／（損失） 1,192 829 356 445 187 (349) 2,661
(a)
26％ (32)％ 16％ 20％ 38％ 4％ 0％
2017 ／ 2018 変動
当期純利益／（損失）（グループ持分） 644 603 246 299 50 (266) 1,577
(a)
34％ (30)％ 29％ 19％ 4％ 59％ (6)％
2017 ／ 2018 変動
この情報は、 2018 年 12 月 31 日現在 EU が採用していた IFRS に従って適用された会計原則に基づいて算定された。
(a) 2017 年 12 月 31 日から 2018 年 12 月 31 日までの変動の見積り。
(b ）うち資産運用に関するもの：
・ 純収益： 3,274 百万ユーロ
・ 費用：（ 2,114 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 1,160 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： (5) 百万ユーロ
・ 税引前利益： 1,184 百万ユーロ
(c) うち短期金融に関するもの：
・ 純収益： 114 百万ユーロ
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・ 費用：（ 60 ）百万ユーロ
・ 営業総利益： 55 百万ユーロ
・ 貸倒引当金繰入額： 0百万ユーロ
・ 税引前利益： 55 百万ユーロ
純収益の内訳
(単位：百万ユーロ ) 純収益 2017 ／ 2018 変動
資産運用およびウェルス・マネジメント 3,419 10％
資産運用 3,274 10％
ウェルス・マネジメント 144 2％
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング 3,123 (9)％
(a)
1,216 (32)％
資本市場
グローバル・ファイナンスおよびインベストメント・バンキング 1,783 5％
その他 123 (508)％
保険 790 8％
専門金融サービス 1,472 6％
専門ファイナンス 894 4％
決済 389 16％
金融サービス 188 2％
Coface 678 9％
コーポレートセンター（ Coface を除く） 135 (22)％
合計 9,616 2％
(a) XVA デスクの純収益を除く 1,319 百万ユーロを含む。うち 1,158 百万ユーロは FICT に関する純収益、 161 百万ユーロは株式に関する純収益。
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
10.7.2 貸借対照表 のセグメント分析
2019 年 12 月 31 日現在：
2019 年12月31日 現在
コーポレー
ト・バンキ
ングおよび
インベスト
資産運用およ
メント・バ コーポレートセ
びウェルス・
（単位：百万ユーロ） ンキング 保険 決済 金融投資 ンター 合計
マネジメント
純損益を通じて公正価値で測定される金
融資産 2,076 227,466 ▶ 22 (136) (630) 228,802
その他の包括利益を通じて公正価値で測
定される金融資産 365 3,764 ▶ 1 7,942 12,076
償却原価で測定される負債性金融商品
140 1,019 339 61 1,558
償却原価で測定される銀行貸出金および
債権ならびに類似項目 935 26,004 265 440 604 19,867 48,115
償却原価で測定される顧客貸出金および
債権 4,461 60,367 (336) 11 2,916 3,670 71,089
保険事業の投資
104,066 3,987 0 108,053
売却目的で保有する非流動資産
(36) 36 0
のれん
3,235 144 93 137 282 0 3,891
その他 の 資産
(5,036) 20,096 (79) (150) (23) 24,778 39,586
資産合計
6,175 338,823 104,013 500 7,969 55,690 513,170
純損益を通じて公正価値で測定される金
融負債 121 214,322 3,601 235 218,279
銀行 からの 預り金 および借入金ならびに
類似項目 986 42,594 2,114 (198) 518 25,913 71,927
顧客 からの 預り金 および借入金
2,597 12,781 (43) 103 1,228 13,819 30,485
債務証券
670 46,899 (2,357) 1,579 584 47,375
売却目的で保有する資産に係る負債
(251) 250 1 0
保険契約関連の負債
98,512 2,033 100,545
劣後債務
10 2,537 1,034 390 3,971
その他 の 負債
1,791 19,941 1,152 344 2,220 15,139 40,587
負債合計
6,175 338,823 104,013 500 7,969 55,690 513,170
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有価証券報告書
2018 年 12 月 31 日現在
2018 年12月31日 現在
コーポレー
ト・バンキ
ングおよび
コーポレート
インベスト
センター
資産運用およ
専門金融
メント・バ
(Coface を
びウェルス・
（単位：百万ユーロ）
ンキング 保険 サービス Coface 合計
マネジメント 除く )
純損益を通じて公正価値で測定される資
産 2,101 212,589 (8) 86 27 (708) 214,086
その他の包括利益を通じて公正価値で測
定される金融資産 0 3,107 0 ▶ 0 7,687 10,798
償却原価で測定される負債性金融商品
20 885 0 0 0 288 1,193
償却原価で測定される銀行貸出金および
債権ならびに類似項目 1,399 11,448 578 329 292 13,239 27,285
償却原価で測定される顧客貸出金および
債権 4,668 56,307 (325) 651 2,509 5,468 69,279
保険事業の投資
0 0 96,762 0 3,774 0 100,536
売却目的で保有する非流動資産
0 0 0 25,646 0 0 25,646
のれん
3,136 129 93 157 281 0 3,796
その他 の 資産
(5,714) 16,766 (31) (1,198) (183) 33,236 42,877
資産合計
5,611 301,230 97,069 25,677 6,700 59,209 495,496
純損益を通じて公正価値で測定される金
融負債 287 203,768 4,109 0 0 18 208,183
銀行預り金 および類似項目
2,168 30,618 5,112 14,144 660 20,532 73,234
顧客預り金
1,834 19,696 (41) 70 347 14,086 35,991
債務証券
288 34,144 (1,632) 385 1,538 234 34,958
売却目的で保有する資産に係る負債
0 0 0 9,737 0 0 9,737
保険契約関連の負債
0 1 87,597 (0) 1,941 0 89,538
劣後債務
10 2,531 1,034 0 388 0 3,964
その他 の 負債
1,023 10,472 889 1,341 1,827 24,338 39,891
負債合計
5,611 301,230 97,069 25,677 6,700 59,209 495,496
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10.8 その他の 開示
2019 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
フランス その他 の EU 北米 その他 の OECD その他 合計
純収益 3,984 1,706 2,672 187 669 9,219
当期純利益（グループ持分） 657 517 505 14 203 1,897
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産 170,943 10,746 36,934 9,906 272 228,802
その他の包括利益を通じて公正価値で測定され
る 金融資産 8,270 265 (7) 2 3,546 12,076
償却原価で測定される銀行貸出金および債権な
らびに類似項目 45,236 521 241 67 2,050 48,115
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 33,590 10,752 15,354 7 11,386 71,089
保険事業の投資 100,430 6,455 145 838 185 108,053
売却目的 で 保有 する 非流動資産
固定資産 1,657 245 120 35 85 2,142
その他 の 資産 31,936 (224) 7,273 4,104 (196) 42,893
資産合計 392,062 28,760 60,060 14,958 17,328 513,170
2018 年 12 月 31 日現在
（単位：百万ユーロ）
フランス その他 の EU 北米 その他 の OECD その他 合計
純収益 5,129 1,395 2,678 198 215 9,616
当期純利益（グループ持分） 703 297 618 35 (77) 1,577
純損益を通じて公正価値で測定される資産 153,544 7,634 38,389 14,173 345 214,086
その他の包括利益を通じて公正価値で測定され
る金融資産 7,700 173 0 0 2,925 10,798
償却原価で測定される銀行貸出金および債権な
らびに類似項目 23,894 784 236 219 2,150 27,285
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 34,816 10,672 13,436 7 10,348 69,279
保険事業の投資 93,345 6,110 145 781 154 100,536
(a)
売却目的で保有する非流動資産 24,655 915 0 0 76 25,646
固定資産 902 135 21 11 30 1,098
その他 の 資産 42,911 (706) 5,284 (141) (580) 46,767
資産合計 381,768 25,718 57,511 15,050 15,450 495,496
(a) 2018 年 12 月 31 日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識していた SFS 事業部門に関するもの（注記 3.6 および 4.1 参照）。
注記 11 リスク管理
11.1 自己資本
IAS 第１号で要求される自己資本に関する情報は、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」第 3.3.1 節（訳者注：原文の章お
よび節）に記載されている。
11.2 信用リスクおよび取引相手方リスク
IFRS 第７号により要求されるリスク管理情報は、以下に示す開示を除き、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」第 3.2.3 節
（訳者注：原文の章および節）に提示されている。
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11.2.1 リスク・プロファイル
この表は、IFRS第９号の引当金設定基準を満たす各会計上の残高を信用リスク区分別に分解した内訳（S1、S2およびS3の各ステージに分解したもの）およびそれに対応する減損および引当金を表示するため
のものである。各信用リスク区分を、基本シナリオ （注記6.3参照） に関連するIFRS第９号に基づく債務不履行確率の範囲ごとに示している。
2019 年12月31日現在
帳簿価額総額 予想信用損失に対する減損または引当金
債務不履行確率の目盛り 債務不履行確率の目盛り 差引額
0.00 以上0.15 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 100.0 （デ 0.00 以上 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 100.0 （デ
（単位：百万ユーロ） 未満 0.25未満 0.50未満 0.75未満 2.50未満 10.0未満 100.0未満 フォルト） 0.15未満 0.25未満 0.50未満 0.75未満 2.50未満 10.0未満 100.0未満 フォルト）
その他の包括利益を通じて公
正価値で測定される負債性金
融商品 11,563 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 11,563
S1 11,529 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 11,529
S2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 33
33
S3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
0
償却原価で測定される有価証
券 1,551 0 0 0 0 0 0 155 1 0 0 0 0 0 0 147 1,558
S1 1,474 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1,474
S2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 76
77
S3 0 0 0 0 0 0 155 0 0 0 0 0 0 0 147 8
0
償却原価で測定される金融機
関貸出金および債権ならびに
類似項目 47,542 17 2 0 0 0 0 48 3 0 0 0 0 0 0 48 47,558
S1 46,844 0 2 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 46,846
S2 698 17 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 712
S3 0 0 0 0 0 0 48 0 0 0 0 0 0 0 48 0
0
償却原価で測定される顧客貸
出金および債権 66,966 119 253 481 1,048 519 6 3,072 114 5 0 0 0 0 1 1,255 71,089
S1 50,776 0 253 481 1,048 519 6 0 39 0 0 0 0 0 1 0 53,043
S2 16,190 119 0 0 0 0 0 0 75 5 0 0 0 0 0 0 16,229
S3 0 0 0 0 0 0 3,072 0 0 0 0 0 0 0 1,255 1,817
0
供与された貸出コミットメン
ト 52,007 118 0 0 0 0 0 76 57 6 0 0 0 0 0 13
S1 46,526 0 0 0 0 0 0 0 15 0 0 0 0 0 0 0
S2 5,481 118 0 0 0 0 0 0 42 6 0 0 0 0 0 0
S3 0 0 0 0 0 0 76 0 0 0 0 0 0 0 13
0
供与された保証コミットメン
ト 24,505 47 1 0 0 0 0 130 9 1 0 0 0 0 0 41
S1 21,257 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0
S2 3,247 48 1 0 0 0 0 0 7 1 0 0 0 0 0 0
S3 0 0 0 0 0 0 130 0 0 0 0 0 0 0 41
0
2019 年12月31日現在合計 204,133 301 256 481 1,048 519 6 3,481 184 12 0 0 0 0 1 1,504
2018 年12月31日現在
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帳簿価額総額 予想信用損失に対する減損または引当金
債務不履行確率の目盛り 債務不履行確率の目盛り 差引額
0.00 以上0.15 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 100.0 （デ 0.00 以上 0.15 以上 0.25 以上 0.50 以上 0.75 以上 2.50 以上 10.00 以上 100.0 （デ
（単位：百万ユーロ） 未満 0.25未満 0.50未満 0.75未満 2.50未満 10.0未満 100.0未満 フォルト） 0.15未満 0.25未満 0.50未満 0.75未満 2.50未満 10.0未満 100.0未満 フォルト）
その他の包括利益を通じて公
正価値で測定される負債性金
融商品 10,672 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10,672
S1 10,669 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10,669
S2 ▶ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ▶
S3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
償却原価で測定される有価証
券 1,111 9 0 1 0 0 3 206 6 0 0 0 0 0 0 132 1,193
S1 969 9 0 1 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 982
S2 142 0 0 0 0 0 0 0 6 0 0 0 0 0 0 0 136
S3 0 0 0 0 0 0 0 206 0 0 0 0 0 0 0 132 75
償却原価で測定される金融機
関貸出金および債権ならびに
類似項目 26,400 0 0 0 0 0 0 49 2 0 0 0 0 0 0 48 26,398
S1 25,806 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25,806
S2 594 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 592
S3 0 0 0 0 0 0 49 0 0 0 0 0 0 0 48 0
0
償却原価で測定される顧客貸
出金および債権 65,554 460 629 424 622 294 146 2,387 118 6 1 0 0 0 0 1,114 69,278
S1 47,778 381 609 424 622 294 146 0 31 0 0 0 0 0 0 0 50,223
S2 17,776 79 20 0 0 0 0 0 87 6 1 0 0 0 0 0 17,782
S3 0 0 0 0 0 0 2,387 0 0 0 0 0 0 0 1,114 1,273
0
供与された貸出コミットメン
ト 49,002 974 0 0 0 0 0 55 63 3 0 0 0 0 0 5
S1 42,326 964 0 0 0 0 0 0 12 1 0 0 0 0 0 0
S2 6,677 11 0 0 0 0 0 0 51 2 0 0 0 0 0 0
S3 0 0 0 0 0 0 55 0 0 0 0 0 0 0 5
0
供与された保証コミットメン
ト 29,609 10 2 0 0 0 0 74 13 0 0 0 0 0 0 20
S1 24,669 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0
S2 4,940 10 2 0 0 0 0 0 10 0 0 0 0 0 0 0
S3 0 0 0 0 0 0 74 0 0 0 0 0 0 0 20
0
2018 年12月31日現在合計 182,349 1,453 631 425 622 294 149 2,771 202 9 1 0 0 0 0 1,320
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11.2.2 IFRS 第９号のもとで減損した金融商品について受け取っている保証
下表に、信用リスクおよび取引相手方リスクに対するナティクシスの金融資産のエクスポージャーを示す。信用リスク（未認識の相殺および担保を考慮に入れずに算定）および取引相手方リスクに対するこ
のエクスポージャーは、金融資産の正味帳簿価額に相当する。
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
最大リスク・ 減損控除後の 最大リスク・ 減損控除後の
(a)
保証 保証
減損した金融商品の分類
エクス 最大エクス エクス 最大エクス
(b) (c) (b) (c)
(単位：百万ユーロ)
ポージャー 減損 ポージャー 個人保証 担保 ポージャー 減損 ポージャー 個人保証 担保
債務証券 － FVOCI R
銀行貸出金および債権 － FVOCI R
顧客貸出金および債権 － FVOCI R
償却原価で測定される債務証券 155 (147) 8 206 (132) 75 57 -
償却原価で測定される銀行貸出金および債権 48 (48) 0 48 (47) 0 - -
償却原価で測定される顧客貸出金および債権 3,072 (1,255) 1,817 298 945 2,388 (1,114) 1,274 282 577
供与された貸出コミットメント 76 (13) 63 5 21 119 (5) 114 8 0
供与された保証コミットメント 129 (41) 88 26 26 74 (20) 54 5 13
合計 3,480 (1,504) 1,976 328 992 2,834 (1,319) 1,516 352 589
(a) 組成／取得後に減損した資産（ステージ３）または組成／取得時に減損していた資産（POCI）。
(b) 帳簿価額総額
(c) 貸借対照表上の帳簿価額
11.3 市場リスク、全体的金利リスク、流動性リスクおよび構造的な為替リスク
IFRS 第７号に基づき要求される、市場リスク、全体的金利リスク、流動性リスクおよび構造的な為替リスクの管理に関する開示は、第３章「リスク要因、リスク管理および第三の柱」第3.2.7節（訳者
注：原文の章および節）において表示されている。
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注記12従業員数、人件費、報酬および従業員給付
12.1 従業員数
(単位：人) 2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
(a)
19,639 21,652
従業員数
(a) 報告日現在におけるナティクシスの従業員数（フルタイム換算）（2018年12月31日現在は、IFRS第５号のもとで修正再表示した企業の従業員1,989人
を含む）。
従業員数の内訳は第６章「非財務成績報告書」（訳者注：原文の章）の注記6.4.3に表示されている。
12.2 報酬および従業員給付
報酬および従業員給付には、賃金および給与（払戻請求に基づき、役務が提供された報告期間末から12ヶ月以内に支払われた費用控除
後）、現金決済型または株式決済型繰延変動報酬、その期に係る従業員インセンティブおよび利益分配、年金費用、長期勤続報奨およ
び従業員のために留保されていた増資に関連する給付など他の従業員給付債務が含まれる。
2019 年12月31日に終了した年度の人件費は、2018年12月31日に終了した年度が合計4,061百万ユーロだったのに対し合計3,980百万ユー
ロであった。
12.2.1 短期従業員給付
この項目には、関連役務が提供された報告期間末から12ヶ月以内に支払われた賃金および給与、従業員インセンティブならびに利益分
配のうち、改訂IAS第19号「従業員給付」に基づく短期給付の定義を満たすものが含まれる。この基準に従い、短期給付は、従業員が当
該給付を発生させる役務を提供した期間に費用計上される。
12.2.2 繰延報酬
株式に基づく従業員維持および業績表彰制度
2010 年から毎年、ナティクシスは特定の役職員カテゴリーに対して株式に基づく報酬制度を付与してきた。これらの制度の会計処理に
ついては注記6.17に記載されている。
2020 年２月６日に取締役会によって承認された制度は、報告日現在ではこれらの配分がまだ正式に実施されていないため、これらの費
用は、株価および配当金の仮定に関して報告日に入手可能な最善の見積インプットを用いて見積もられた。
ナティクシスの子会社も自己株式による株式報酬制度を導入している場合がある。個別に考慮したとしても、それらの制度が連結レベ
ルでナティクシスに及ぼす影響は重大ではない。よって、それらの特徴は以下の段落において概説されていない。
ナティクシス株価に連動する現金決済型長期報酬制度
評価日における
連動・現金決済型
当初付与された
受益者が取得 ユニットの公正価値
*
ユニット数
制度の年度 付与日 取得日 したユニット数 （単位：ユーロ）
2016 年10月 1,576,403
2017 年10月 1,449,399
2018 年10月
201 ▶年度制度 201 5年 ２ 月 18 日 4,493,016 1,298,335 6.37
2018 年３月 1,081,907
2019 年３月 1,787,527
2015 年度制度 2016 年２月10日 6,084,435 6.11
2019 年３月 868,417
2020 年３月
2016 年度制度 2017 年４月10日 2,835,311 5.47
2020 年３月
2021 年３月
2017 年度制度 2018 年２月23日 2,660,487 5.34
2021 年３月
2022 年３月
2018 年度制度 2019 年２月26日 3,260,945 2.72
2022 年３月
2019 年度制度 2020 年１月22日 3,576,462 2023 年３月 2.22
＊ 権利確定日現在の予想ユニット数はエクイティー・スワップによって資金を確保している。
これらの制度に基づく支払は、勤続要件および業績規準の適用を受ける。
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ナティクシス株価に連動する現金決済型短期報酬制度
評価日における
連動・現金決済型 当初付与された 取得日に予想される 連動・現金決済型
ユニットの評価 連動・現金決済型 連動・現金決済型 ユニットの公正価値
（単位：ユーロ） （単位：ユーロ）
制度の年度 付与日 権利取得日 ユニット数 ユニット数
2020 年 2020 年
2019 年度制度 １ 月 22 日 １月22 日 3.88 5,815,898 5,815,898 3.88
短期制度に対応する費用は、2019年度の財務諸表では全額認識されており、その金額は28百万ユーロである（2018年12月31日現在は36
百万ユーロ）。
株式決済型報酬制度
付与日における 評価日における
当初付与された 受益者が取得 無償株の株価 無償株の公正価値
制度の年度 付与日 株式数 取得日 したユニット数 （単位：ユーロ） （単位：ユーロ）
2013 年度制度 2014 年７月31日 2018 年７月１日
31,955 4.83 4.02
2014 年度制度 2015 年２月18日 2019 年２月１日
95,144 6.18 3.45
2018 年３月
2015 年度制度 2016 年７月28日 3,081,642 2019 年３月 3.43 2.80
2016 年度制度 2016 年７月28日 151,283 2020 年７月１日 3.43 1.62
2019 年３月
2016 年度制度 2017 年４月10日 3,012,307 2020 年３月 4.28 4.43
2017 年度制度 2017 年５月23日 79,369 2021 年５月１日 6.44 3.32
2020 年３月
2017 年度制度 2018 年２月23日 2,765,576 2021 年３月 7.06 5.34
2021 年３月
2018 年度制度 2019 年２月26日 2,987,841 2022 年３月 4.44 2.73
2022 年３月
2019 年度制度 2020 年１月22日 2,104,431 2023 年３月 3.96 2.22
これらの制度に基づく支払は、勤続要件および業績規準の適用を受ける。
従業員維持および業績報酬制度に係る当期費用
2019 年度に係る費用
ナティクシスまたはその子
費用 2018 年度に係る費用
会社の株価に連動して現金
（単位：百万ユーロ）
株式で決済された制度 で決済された制度 合計 （単位：百万ユーロ）
過年度の維持制度 (7.7) (16.7) (24.4) (13.7)
当年度に付与された維持制度 (2.9) (2.9) (2.6)
合計 (7.7) (19.6) (27.3) (16.3)
これらの制度の費用を計算するために使用された評価インプット
2019 年12月31日 2018 年12月31日
現在 現在
株価 3.96 4.12
無リスク利子率 (0.66)％ (0.64)％
配当 支払率 12.83％ 11.35％
権利失効率 4.72％ 4.61％
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現金決済型従業員維持および業績報酬制度
現金で支払われる繰延維持および業績賞与が一部の従業員に付与される。この賞与は、勤続要件および業績規準の適用を受ける。会計
処理としては、「その他の長期従業員給付」に計上される。見積費用は、これらの条件が満たされる確率に関する数理計算上の見積り
に基づいている。この費用は権利確定期間にわたり認識される。2019事業年度に認識された金額は以下のとおりであった。
2018 年度に係る費用
2019 年度に係る費用
（単位：百万ユーロ） （単位：百万ユーロ）
制度の年度 付与日 取得日
2017 年３月
2018 年３月
2015 年度制度 2016 年２月10日 (0.5)
2018 年３月
2019 年３月
2016 年度制度 2017 年４月10日 (0.5) (7.5)
2019 年３月
2020 年３月
2017 年度制度 2018 年２月23日 (9.4) (19.4)
2020 年３月
2018 年度制度 2019 年２月26日 2021 年３月 1.1 (29.2)
2021 年３月
2022 年３月
2019 年度制度 2020 年１月22日 (12.1)
合計
(20.9) (56.4)
12.2.3 年金およびその他の長期従業員給付
退職後確定拠出制度
ナティクシスは、確定拠出制度の下で、独立の企業に固定額の拠出金を支払っており、それ以上の拠出金を支払う義務を負っていな
い。
ナティクシスの従業員が利用可能な主要な確定拠出制度はフランスで運営されている。それらには、強制加入の年金制度ならびに国家
的な制度であるAGIRC（管理職補足年金制度）およびARRCO（被用者補足年金制度）が含まれている。
従業員が任意加入できる年金制度は、一部のナティクシス企業によって運営されており、同様に、確定拠出制度として分類されてい
る。これらの企業は、単独の拠出義務（「PERCO（年金貯蓄プラン）」への拠出）を負っている。
確定拠出制度に基づいて支払われた拠出金は、役務が提供された期間に費用計上される。
2019 年12月31日 2018 年12月31日 に
（単位：百万ユーロ）
に終了した年度 終了した年度
確定拠出制度に基づき費用計上された拠出 124 137
退職後確定給付制度およびその他の長期従業員給付
退職後確定給付制度には、ナティクシスが所定水準の給付を支払うことを約束したすべての退職後給付が含まれる。
付与されたこれらの給付に関わる負債は、その全部または一部が制度資産によってヘッジされている。当該資産は主に、退職を専門と
するフランスの保険会社が管理する、外部委託された保険契約で構成されている。その年金が現金化される際の長寿リスクは、それら
の保険会社が負担する。制度資産は保険会社の一般基金に投資されるが、その大部分は通常債券から成っている。保険会社はフランス
のプルーデンシャル基準および規制の適用を受ける。
保険会社はまた、給付債務のうち各々が保障する部分に係る資産／負債戦略の管理も行う。
それ以外の部分については、ナティクシスが長期的なキャッシュ・フローを裏付として金利および流動性ヘッジを構築している。
ナティクシスの確定給付制度債務の全部または一部に資金供給することを目的とし、ナティクシスの関連当事者によって引き受けられ
た保険契約は、貸借対照表の資産側の「未収勘定およびその他資産」に計上されている。
その他の長期従業員給付は、従業員が関連役務を提供した期間末から12ヶ月以内に全額の支払義務が発生しない、退職後給付および退
職時給付以外の給付によって構成される。
これらの給付には主に、長期勤続報奨、および期間末から12ヶ月以上が経過した後に現金で支払われる繰延報酬が含まれる。
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▶） 2019年12月31日現在で貸借対照表に認識された金額
貸借対照表の負債側で認識される引当金の金額は、確定給付制度に基づく数理計算上の債務の価額から、これらの給付債務をヘッジす
る資産の市場価格を控除した額に相当する。
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的年金 補足的年金
退職時 長期勤続 退職時報 長期勤続
（単位：百万ユーロ） 給付等 報奨 報奨 その他 合計 給付等 奨 報奨 その他 合計
数理計算上の債務 622 238 54 127 1,042 526 215 51 144 936
制度資産の公正価値 (422) (104) 0 0 (526) (255) (102) 0 0 (357)
(a)
分離資産の公正価値
(32) (28) 0 0 (61) (147) (27) 0 0 (174)
資産の上限による影響 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2
貸借対照表において認識さ
れた正味金額 168 105 54 127 455 126 86 51 144 406
負債 200 134 54 127 516 273 113 51 144 581
資産 32 28 0 0 61 147 27 0 0 174
(a) 分離資産の構成要素は大部分が、ナティクシスの保険子会社 （ABP vie） の貸借対照表に分離されている。この分離資産は、連結対象となるナティクシ
ス・グループの他の企業の給付債務をヘッジするもので、いくつかの従業員カテゴリーの退職後給付をヘッジするために移管された。
b）貸借対照表に認識された金額の変動（数理計算上の債務の変動）
2019 年12月31日 に終了した年度 2018 年12月31日 に終了した年度
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的年金 退職時 補足的年金 退職時
長期勤続 長期勤続
（単位：百万ユーロ） 給付等 報奨 報奨 その他 合計 給付等 報奨 報奨 その他 合計
期首における数理計算上の
債務 526 215 51 144 936 577 256 63 123 1,020
損益に計上された変動 (5) 3 5 (15) (12) (7) 5 (3) 18 14
勤務費用 7 12 ▶ 28 50 ▶ 14 5 69 92
過去勤務費用 (2) 0 0 0 (2) 0 (0) 0 (0) (0)
うち制度の清算および縮
小 (2) 0 0 0 (2) 0 0 0 0 0
利息費用 15 3 1 0 19 14 ▶ 1 0 19
給付金 支払 額 (25) (11) (3) (45) (84) (25) (11) (4) (51) (91)
うち制度の清算に関連す
る払出金額 (11) 0 0 0 (11) (11) (6) (2) (28) (48)
その他の長期従業員給付に
係る再評価調整額 0 0 ▶ 2 5 0 0 (1) (0) (1)
その他 0 0 0 0 (1) (0) (1) (3) 0 (4)
その他の包括利益に直接認
識された純損益に振替えら
れることのない変動 95 19 0 0 114 (45) (15) 0 0 (61)
再評価調整額 － 人口統計
上の仮定 (3) 1 0 0 (2) 0 (7) 0 0 (6)
再評価調整額 － 財務上の
仮定 83 23 0 0 106 (26) (7) 0 0 (34)
再評価調整額 － 過去の実
績の影響 15 (5) 0 0 10 (19) (1) 0 0 (21)
為替換算調整 額 2 0 0 0 3 8 0 0 1 9
売却目的で保有する非流動
(a)
資産に関係する変動 0 0 0 0 0 (10) (31) (10) (1) (52)
範囲の変動 0 0 0 0 0 3 (0) 0 0 3
その他 5 0 (1) (1) 2 (1) 0 0 3 2
期末における数理計算上の
債務 622 238 54 127 1,042 526 215 51 144 936
(a) 2018 年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS企業に関係する2018年12月31日現在の数理計算上の債務に相当する（注記3.6お
よび4.1参照）。
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▲）貸借対照表に認識された金額の変動（ヘッジ資産の変動）
制度資産
2019 年12月31日 に終了した年度 2018 年12月31日 に終了した年度
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
補足的年金 補足的年金
（単位：百万ユーロ） 給付等 退職時報奨 合計 給付等 退職時報奨 合計
期首における資産の公正価値 255 102 357 270 88 359
純損益に計上された変動 (6) 1 (5) (3) 18 15
受取利息 12 1 14 9 1 10
受取拠出金 3 0 3 1 0 1
うち雇用主支払分 3 0 3 1 0 1
うち受益者支払分 0 0 0 0 0 0
給付 金支払額 (21) 0 (21) (13) (0) (13)
うち制度の清算に関連する払出金額 (11) 0 (11 ) (0) 0 (0)
その他 0 0 0 0 17 17
その他の包括利益に直接認識された純損益に
50 1 51 (22) 2 (21)
振替えられることのない変動
再評価調整額 －資産の収益
50 1 51 (22 ) 2 (21 )
為替換算調整 額 ▶ 0 ▶ 11 0 11
売却目的で保有する非流動資産に関係する変
0 0 0 (0) (6) (6)
(a)
動
範囲の変動 0 0 0 0 0 0
(b)
119 0 119 (1) 0 (1)
その他
期末における資産の公正価値 422 104 526 255 102 357
(a) 2018年12月31日 現在で 売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS企業の従業員給付をカバーする 、 2018年12月31日現在の制度資産の公正価値に
相当する （注記3.6および4.1参照）。
(b) 2019 年、Institution de Prévoyance AusterlitzはInstitution de Retraite Professionnelle Supplémentaire（IRPS － 補足的企業年金制度）に
移行した。その結果、ナティクシスの年金債務の一部に係るヘッジ契約を制度資産に分類した。
分離 資産
2019 年12月31日 に終了した年度 2018 年12月31日 に終了した年度
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
補足的年金 補足的年金
（単位：百万ユーロ） 給付等 退職時報奨 合計 給付等 退職時報奨 合計
期首における資産の公正価値 147 27 174 171 43 214
純損益に計上された変動 0 0 0 (5) (17) (22)
受取利息 0 0 0 2 0 3
制度加入者の 拠出金 0 0 0 1 0 1
うち雇用主支払分 0 0 0 1 0 1
うち受益者支払分 0 0 0 0 0 0
給付 金支払額 0 0 0 (9) (0) (9)
うち制度の清算に関連する払出金額 0 0 0 (9) 0 (9)
その他 0 0 0 (0) (17) (17)
その他の包括利益に直接認識された純損益に
2 1 3 (14) 3 (10)
振替えられることのない変動
再評価調整額 －資産の収益
2 1 3 (14) 3 (10)
為替換算調整 額 0 0 0 0 0 0
売却目的で保有する非流動資産に関係する変
0 0 0 (6) (2) (7)
(a)
動
範囲の変動 0 0 0 0 (0) (0)
(b)
(117) 0 (117) 0 (0) (0)
その他
期末における資産の公正価値 32 28 60 147 27 174
(a) 2018年12月31日 現在 で売却目的で保有する非流動資産に認識 された SFS企業の従業員給付 をカバーする制度資産 の 2018 年12月31日現在の 公正価値に 相
当する （注記3.6および4.1参照）。
(b) 2019 年、Institution de Prévoyance AusterlitzはInstitution de Retraite Professionnelle Supplémentaire（IRPS － 補足的企業年金制度）に
移行した。その結果、ナティクシスの年金債務の一部に係るヘッジ契約を制度資産に分類した。
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▼）制度資産の内訳
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
資産の公正価値 資産の公正価値
活発な市場に 活発な市場に 活発な市場に 活発な市場に
おける相場 おける相場 おける相場 おける相場
構成比率 なし 構成比率 なし
あり あり
(％ ) 合計 (％ ) (％ ) (％ ) 合計 (％ ) (％ )
短期金融市場 4％ 22 41％ 59％ 26％ 91 92％ 8％
株式 21％ 108 73％ 27％ 19％ 66 64％ 36％
債券 51％ 267 99％ 1％ 24％ 87 100％ 0％
不動産 2％ 8 0％ 100％ 2％ 6 0％ 100％
デリバティブ 0％ - 0％ 0％ 0％ -
投資ファンド 23％ 119 88％ 12％ 29％ 104 86％ 14％
資産担保証券 0％ 2 0％ 100％ 1％ 2 0％ 100％
仕組 負債性金融商品 0％ - 0％ 0％ -
合計 100％ 526 87％ 13％ 100％ 357 85％ 15％
e）退職後制度の再評価差異
数理計算上の債務の再評価の内訳
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
期首における再評価調整額合計 233 12 245 275 27 302
期中における再評価調整額 95 17 112 (41) (15) (57)
期末における再評価調整額合計 328 30 358 233 12 245
制度資産
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
(単位：百万ユーロ) 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
期首における再評価調整額合計 45 2 47 61 0 61
うち資産の上限による影響 (2) 0 (2) (7) 0 (7)
期中における再評価調整額 84 1 86 (16) 2 (14)
うち制度資産の上限による影響 2 0 2 5 0 5
期末における再評価調整額合計 129 3 132 45 2 47
うち資産の上限による影響 1 0 1 (2) 0 (2)
分離 資産
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
(単位：百万ユーロ) 補足的年金給付等 退職時報奨 合計 補足的年金給付等 退職時報奨 合計
期首における再評価調整額合計 38 5 43 51 2 54
うち資産の上限による影響 0 0 0
期中における再評価調整額 (29) 1 (29) (14) 3 (10)
うち制度資産の上限による影響
期末における再評価調整額合計 7 6 13 38 5 43
うち資産の上限による影響
f）当期費用の分析
確定給付制度に関して認識される年間人件費は、以下の項目で構成される。
・ 期中に受益者が取得した受給権に対応する、提供役務に係る費用
・ 生じ得る制度の変更または縮小のほか、生じ得る制度の決済による影響に起因する過去勤務費用
・ 純債務に係る割引の巻戻しの影響を反映する純利息費用
その他の長期従業員給付に関連する債務は、退職後確定給付債務について使用されるものと同じ保険数理評価法を使用して会計処理さ
れる。ただし、再評価調整額は直ちに損益に認識される。
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2018 年12月31
日 に終了した
2019 年12月31日 に終了した年度 年度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
長期勤続
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 報奨 その他 合計 合計
勤務費用 7 12 ▶ 28 50 92
過去勤務費用 (2) (0) (0) 0 (2) (0)
利息 費用 15 3 1 0 19 19
利息 収益 (12) (2) 0 0 (14) (13)
その他 (1) 0 0 0 (1) (4)
当期 費用合計 7 13 5 28 53 94
➨）2019年12月31日現在における主な数理計算上の仮定
退職後確定給付制度に係る引当金額は、人口統計上および財務上のさまざまな仮定を用いた保険数理基準に基づいて計算されている。
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
フランス 欧州 米国 フランス 欧州 米国
割引率 0.40％ 1.43％ 3.11％ 1.28％ 2.40％ 4.15％
インフレ率 1.60％ 2.32％ 2.64％ 1.70％ 2.55％ 3.00％
給与上昇率 2.27％ 2.58％ 3.99％ 2.29％ 2.58％ 4.00％
医療費上昇率 2.42％ 0.00％ 3.90％ 2.77％ 4.20％ 5.00％
デュレーション （単位：年） 13 18 14 12 16 13
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的 退職時 長期勤続 補足的 退職時 長期勤続
年金給付等 報奨 報奨 その他 年金給付等 報奨 報奨 その他
割引率 1.91％ 0.35％ 0.41％ 2.07％ 2.88％ 1.01％ 1.16％ 2.95％
インフレ率 2.37％ 1.61％ 1.61％ 1.63％ 2.44％ 1.71％ 1.70％ 1.53％
給与上昇率
（インフレを含む） 2.94％ 2.26％ 2.26％ 3.37％ 2.94％ 2.27％ 2.27％ 3.20％
医療費上昇率
（インフレを含む） 3.00％ 4.45％
デュレーション
（単位：年） 15 9 9 13 15 9 9 11
割引率は、デュレーションが同じAA格社債の利回りに基づいて決定される。このベンチマークは、Bloombergの「EURコンポジット
（AA）ゼロ・クーポン・イールド」のイールド・カーブから入手される。
退職時報奨および長期勤続報奨については、６年間の平均に基づき年齢区分別および等級別に従業員の労働移動率が計算される。60歳
以上の従業員については労働移動率を０％とする。
インフレを考慮に入れた賃金上昇率は、過去６年間の実質報酬成長率の平均を用いて算定している。この賃金上昇率は、同期間中に観
察された名目上昇率の最大値を上限としている。
h）主要な仮定に対する感応度分析
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
その他の その他の
退職後確定給付制度 長期従業員給付 退職後確定給付制度 長期従業員給付
補足的 退職時 補足的 退職時
長期勤続 長期勤続
（ 単位： ％） 年金給付等 報奨 報奨 その他 年金給付等 報奨 報奨 その他
割引率の +0.5 ％の変動 (9.99)％ (5.58)％ (5.14)％ (1.89)％ (10.94)％ (5.78)％ (4.13)％ (1.73)％
割引率の -0.5 ％の変動 11.98％ 6.79％ 5.66％ 1.98％ 15.09％ 6.57％ 5.36％ 3.50％
医療費上昇率の+１％の変動 1.19％ 1.50％
医療費上昇率の-１％の変動 (0.99)％ (1.09)％
給与および所得の上昇率の+１％の変動（イ
ンフレを含む） 11.39％ 12.24％ 8.03％ 12.19％ 12.29％ 8.23％
給与および所得の上昇率の-１％の変動（イ
ンフレを含む） (9.93)％ (10.20)％ (7.14)％ (9.38)％ (9.93)％ (6.79)％
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i）非割引支払の予定表
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
退職後確定給付制度 退職後確定給付制度
（単位：百万ユーロ） 補足的年金給付等 退職時報奨 補足的年金給付等 退職時報奨
n+ １からn+５（１ ～ ５ 年後 ） 134 61 125 65
n+ ６ からn+ 10 （ ６ ～ 10 年後 ） 112 81 112 85
n+ 11 からn+1 5（ 11 ～ 15 年後 ） 104 80 102 79
n+ 16からn+ 20（ 16 ～ 20 年後 ） 105 101 106 99
＞ n+20（ 21年後以降 ） 392 179 415 172
合計
847 502 860 500
12.2.4 その他の株式に基づく制度
▶）当行の従業員貯蓄制度に基づく従業員ストック・オプション制度
制度 2014 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2018 年度
対象企業 ナティクシス Coface ナティクシス ナティクシス ナティクシス
制度発表日 14/03/2014 12/06/2014 12/03/2015 10/03/2016 23/03/2018
5 years 5 years 5 years 5 years 5 years
制度満期
€ 5.051 € 10.40 € 6.618 € 4.094 € 6.252
基準価格
€ 4.041 € 8.32 € 5.295 € 3.276 € 5.002
取得価格
額面の割引率 20.00％ 20％ 19.99％ 19.98％ 19.99％
取得株式数 9,951,325 255,347 8,505,624 7,989,447 11,982,805
€ 40.2m € 2. 1m € 45m € 26m € 60m
取得総額 （百万ユーロ）
無リスク利子率 0.84％ 0.84％ 0.14％ 0.08％ (0.15)％
株式借入の年間金利（レポ） 0.16％ 0.16％ 0.05％ (0.12)％ 0.05％
市場参加者の借入金利（５年） 5.47％ 5.47％ 4.45％ 3.93％ 3.34％
ロックアップ費用 21.28％ 21.30％ 19.57％ 19.43％ 16.22％
なお、2019年度は従業員割当増資は無かった。
2018 年12月31日現在、ナティクシスは当行の従業員貯蓄制度に基づく従業員ストック・オプションの予約権に対して付与した割引につ
いて、発行証券に適用される５年間のロックアップ期間を考慮に入れて測定した費用2.3百万ユーロを計上した。
注記13 資本管理
13 .1 株式資本
普通株式 株式数 額面 株式資本 （ユーロ）
3,150,288,592
１月１日現在 1.60 5,040,461,747
2,789,890
増資 1.60 4,463,824
3,153,078,482
12 月31日現在 5,044,925,571
自己株式数は2019年12月31日現在 が2,083,199株、2018年12月31日現在が 3,716,978株 であった。
（2019年上半期における）増資は、2016年度および2017年度の株式報酬による従業員維持および業績報酬制度に基づく一定のナティク
シス従業員に対する無償株式割当に相当する。
13.2 資本管理
ナティクシスにとって資本管理の主な目的は、当行グループが外部環境によって課された資本要件を充足し、適切な格付を維持するこ
とにより、事業活動を支え、株主価値を最大化することである。
ナティクシスは、経済状況および事業のリスク・プロファイルの変化に合わせて資本構成の管理を調節している。2019年度には、ナ
ティクシスの目的、方針および手続に変更はなかった。
13.3 資本性金融商品の発行
13.3.1 永久超劣後債および優先株式
IAS 第32号に従い、発行済の金融商品は、現金を保有者に提供する契約上の義務が組込まれているか否かにより、負債性または資本性に
分類される。
2009 年12月31日以降、発行済の永久超劣後債および優先株式は、配当支払を任意とする条項に従って発行された資本性金融商品として
認識され、連結貸借対照表の「利益剰余金」に計上されてきた。
これらの負債性金融商品を資本性金融商品に転換することに伴い、2009年６月30日に418百万ユーロの利得が損益に認識された。
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2009 年６月30日より後の発行分は、その利息支払の任意性を鑑み、常に資本性金融商品として分類されてきた。
超劣後債は、2019年12月31日現在（2018年12月31日現在と変わらず）1,978百万ユーロであった。
2019 年12月31日現在、損益に計上された外貨建て超劣後債の為替レート変動の総額は、2018年12月31日現在での47.8百万ユーロ（税引
後33.9百万ユーロ）に対して、19百万ユーロ（税引後14.3百万ユーロ）であったことに留意すべきである。
永久超劣後債の主な特性は、「第三の柱に関する報告書」の第14章（訳者注：原文の章）に概説されている。
13 .3.2 流動性契約の管理
ナティクシスは、フランス金融市場協会 （Association des Marchés Financiers） が 2008 年 ９ 月 23 日に策定し、金融市場庁 （Autorité
des Marchés Financiers） が 2008 年 10 月 １ 日に承認したコンプライアンス憲章に従い、独立系サービス・プロバイダーと流動性契約を
締結した。
本契約の下で、当該サービス・プロバイダーは、取引の流動性を高め、ナティクシス株式の取引を活発化して、市場動向によって正当
化されない価格格差が生じないようにするために、ナティクシスの自己株式に介入することを委任されている。
この権限付与は、2019年５月28日付株主総会の第24号決議に基礎を置いている。同決議はナティクシスに対して、１株当たり10ユーロ
を上限価格として、ナティクシスの資本を構成する株式の10％を超えない数の株式を取得する権限を付与している。
この契約に基づき、ナティクシスは2019年12月31日現在、7.9百万ユーロに相当する1,981,426株の株式を保有している。これに対し
2018年12月31日現在は、14.7百万ユーロに相当する3,566,311株だった。
注記14 コミットメント
14.1 保証コミットメント
金融保証とは、債務者が期限到来の支払を履行しなかったために、契約保有者が損失を被った場合、保証の発行体がその損失を補償す
る義務を負う契約をいう。この権利の行使は、不確実な将来の事象が発生することを条件とする。
下表の金額は、引受けたコミットメントの名目金額を示している。
2019 年12月31日
2018 年 12 月 31 日
（単位：百万ユーロ） 現在 現在
供与された保証 コミットメント
銀行向け 8,447 8,162
信用状の確認 1,851 1,202
その他の保証 6,595 6,960
顧客向け 17,779 22,481
不動産保証 205 192
行政・納税 保証金 292 281
供与されたその他の保証金および裏書 1,728 6,752
その他の保証 15,554 15,257
供与された保証コミットメント合計 26,226 30,643
銀行から受け取った保証コミットメント 12,229 10,980
ミューチュアルファンドに対する保証の具体例
ナティクシスは一部のミューチュアルファンドのユニットについて、元本および／またはリターンを保証している。満期日における
ファンドの１ユニット当たりの純資産価額が、保証する純資産価額を下回った場合に限りそれらの保証が実行される。
一部のUCITSに対してナティクシスが供与する元本および／または運用成果の保証は、デリバティブと類似しているものの、2018年12月
31日までは金融保証として認識され、また、それらの公正価値の算定が難しいためIFRS第９号に従って引当金が計上されていた。
2019 年上半期に実施した公正価値の算定に関する詳細な見直しに基づき、これらの保証は現在、IFRS第13号に従って公正価値で測定さ
れるデリバティブとして計上されている。
なお、2018年12月31日現在では、これらの保証は金融保証として計上され、取引相手方リスクについて適切な引当金がIFRS第９号に
従って計上されていた。当該保証は、「供与されたその他の保証金および裏書」5,383百万ユーロとして表示されていた。
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保証コミットメント調整表
保証コミットメント
12 ヶ月予想信用損失を測定して 全期間予想信用損失を測定して
いる減損のないコミットメント いる減損のないコミットメント 組成・取得後に減損したコミッ 組成・取得時に減損していたコ
（S1バケット） （S2バケット） トメント（S3バケット） ミットメント 合計
総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰
（単位：百万ユーロ）
ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額
2018 年１月１日現在の残高 16,314 (2) 10,303 (20) 103 (17) 15 (1) 26,735 (40)
組成または購入した新たなオフバランス
シートのコミットメント 7,895 (2) 632 (3) 0 0 8,528 (4)
信用リスク・パラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） 1,519 3 (763) 8 (38) (4) (0) (0) 718 7
保証コミットメントの振替 1,233 (2) (1,236) 2 8 0 5 0
(a)
S1 への振替 1,527 (2) (1,523) 2 0 0 ▶ 0
S2 への振替 (294) 0 294 (0) 2 0 2 0
S3 への振替 (0) 0 (7) 0 7 0 0 0
売却目的で保有する非流動資産への振替
(c)
(11) 0 0 0 0 0 (11) 0
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (3,136) 0 (4,187) 3 (0) 1 (10) 0 (7,333) ▶
為替レートの変動に伴う増減 855 (0) 197 (0) 1 (0) 0 0 1,053 (0)
使用モデルの変更 0 0 - 0
その他の変動 0 0 0 0 0 0 - - 0 0
(b)
2018 年12月31日現在の残高 24,669 (3) 4,947 (10) 74 (20) 5 (1) 29,695 (34)
組成または購入した新たなオフバランス
シートのコミットメント 9,153 (1) 203 (1) 9,356 (3)
信用リスク・パラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） (2,316) 2 (256) 0 (32) (4) (2,604) (2)
保証コミットメントの振替 (581) (1) 529 1 52 0 0 0
S1 への振替 370 (2) (370) 2 - - 0 0
S2 への振替 (929) 1 929 (1) 0 0 0 0
S3 への振替 (22) 0 (30) 0 52 0 0 0
売却目的で保有する非流動資産への振替
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (5,840) 0 (1,439) 2 (18) 1 (7,296) ▶
為替レートの変動に伴う増減 325 0 32 0 0 0 357 0
使用モデルの変更
(d)
その他の変動 (4,154) 0 (723) 1 53 (18) (2) 1 (4,826) (16)
(b)
2019 年12月31日現在の残高 21,257 (3) 3,294 (7) 129 (41) 3 0 24,682 (51)
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(a) 振替額が関係する経済セクターの格付が当期中において改善したことによるステージ２からステージ１への振替を含む。
(b) 保険会社の寄与分1,544百万ユーロ（2018年12月31日は939百万ユーロ）を除く帳簿価額総額。
(c) 2018 年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
(d) 主に、現在はデリバティブとして認識しているUCITSに対して供与された保証から成る。
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14.2 貸出コミットメント
以下の貸出コミットメントはIFRS第９号の適用範囲に含まれる。
・ コミットメントを供与された企業が貸出の実行後直ちに当該貸出を転売または証券化するのが通常である場合、純損益を通じて公正
価値で測定される金融負債として適格であるコミットメント
・ 純額決済（すなわち、売却）されるコミットメント
・ 市場金利を下回る利率で付与されるローンをもたらすコミットメント
上記以外の貸出コミットメントはIAS第37号の適用範囲に含まれる。
供与された貸出コミットメントは、以下のいずれかに該当する場合、IAS第37号の定義により偶発負債に相当する。
・ 過去の事象から発生し得る債務のうち、必ずしも企業が支配できる範囲にあるとはいえない将来の１つもしくは複数の不確実な事象
が発生するか、または発生しないことによりその存在が確認されるもの
・ 過去の事象の結果として発生した現在の債務であるが、以下のいずれかの理由により認識されていないもの
- 債務決済のために経済的便益の流出が必要となる可能性が高くない。
- 債務の金額が十分な信頼性をもって測定できない。
2019 年12月31日 2018 年12月31日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
供与された貸出コミットメント
銀行向け 2,533 5,805
顧客向け 49,668 44,227
・信用状 4,171 3,238
・その他の確認済み与信枠 45,005 40,450
・その他のコミットメント 492 539
供与された貸出コミットメント合計 52,201 50,032
受け取った貸出コミットメント
・銀行から 5,530 7,333
・顧客から 116 88
受け取った貸出コミットメント合計 5,646 7,421
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貸出コミットメントの調整表
貸出コミットメント
12 ヶ月予想信用損失を測定して 全期間予想信用損失を測定して
いる減損のないコミットメント いる減損のないコミットメント 組成・取得後に減損したコミッ 組成・取得時に減損していたコ
（S1バケット） （S2バケット） トメント（S3バケット） ミットメント 合計
総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰 総エクスポー 貸倒引当金繰
（単位：百万ユーロ）
ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額 ジャー 入額
2018 年１月１日現在の残高 37,332 (23 ) 19,879 (81 ) 176 (14) 106 (2) 57,492 (120)
組成または購入した新たなオフバランス
シートのコミットメント 21,902 (4) 728 (3) 0 0 0 0 22,631 (7)
信用リスクパラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） (6,096) 10 (4,412) 12 (101) 5 (19) (2) (10,627) 25
貸出コミットメントの振替 4,176 (10) (4,257) 11 45 0 (36) (0)
(a)
S1 への振替 5,091 (12) (5,072) 12 (21) 0 (2) 0
S2 への振替 (863) 1 842 (1) (2) 0 (23) (0)
S3 への振替 (51) 0 (28) 0 68 (0) (11) (0)
売却目的で保有する非流動資産への振替
(b)
(12,950) 13 (340) 1 (64) 3 0 0 (13,354) 17
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (1,837) 1 (5,318) 11 (10) 2 0 0 (7,166) 15
為替レートの変動に伴う増減 762 (0) 328 (1) 0 (0) 0 0 1,091 (2)
使用モデルの変更 0
その他の変動
2018 年12月31日現在の残高 43,290 (13) 6,609 (51) 46 (3) 87 (4) 50,032 (71)
組成または購入した新たなオフバランス
シートのコミットメント 11,345 (3) 343 (1) 0 0 0 0 11,688 (4)
信用リスクパラメータの変動に伴う増減
（振替を除く） (2,863) ▶ (2,546) 3 (47) (4) (5) 2 (5,462) 5
貸出コミットメントの振替 (1,188) (3) 1,146 3 43 (1) 0 0
S1 への振替 256 (4) (256) ▶ 0 0 0 0
S2 への振替 (1,415) 1 1,418 (2) (3) 0 0 0
S3 への振替 (29) 0 (16) 1 45 (1) 0 0
売却目的で保有する非流動資産への振替 0 0 0 0 0 0 0 0
全額売却、実行または期間満了したコミッ
トメント (5,148) 1 (418) 0 (21) 1 0 0 (5,586) 2
為替レートの変動に伴う増減 296 0 80 (1) 0 0 0 0 376 (1)
使用モデルの変更 0
(c)
その他の変動 795 (1) 376 (1) 55 (5) (73) 2 1,153 (6)
2019 年12月31日現在の残高 46,527 (15) 5,590 (48 ) 76 (12) 9 0 52,201 (76)
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(a) 振替額が関係する経済セクターの格付が当期中において改善したことを理由とするステージ２からステージ１への振替を含む。
(b) 2018 年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
(c) バケット１の総エクスポージャーは、BPCEへ売却したSFS事業部門のリテール・バンキング企業における2019年１月１日現在の残高から成る。
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注記15 後発事象
2020 年２月６日、取締役会は2019年度財務諸表を承認した。ナティクシスは2020年２月25日、Cofaceの株式29.5％を１株当たり10.70
ユーロの単位価格で売却するという仮契約に調印したことを発表した。したがって、同発表日以降は、Cofaceの資産および負債はIFRS
第５号に従って売却目的で保有する非流動資産に分類している。この投資についてはまた、のれんの減損費用として約100百万ユーロ
（2019年12月31日現在のデータに基づく）を認識する予定である。必要とされる規制当局の認可を考慮すると、売却が完了するのは発
表の数ヶ月後になる可能性があり、その後ナティクシスはCofaceの取締役会のメンバーではなくなるものと考えられる。
注記16 その他の情報
16.1 ナティクシスが借手のリース契約
16 .1.1 借手としてのリース契約による収益への影響
借手として締結しているリース契約に関する使用権につい て2019年12月31日現在認識している額は1,023百万ユーロにのぼり、そのうち
1,011百万ユーロは不動産のリースに関するものであった （注記8.10参照） 。
借手として締結しているリース契約に関するリース負債は2019年12月31日現在1,164百万ユーロにのぼり、「その他の資産」に認識され
ている （注記8.9.2参照） 。
（単位：百万ユーロ）
2019 年12月31日に終了した年度
リース負債に係る支払利息 (20)
使用権資産の償却 (219)
リース負債の評価に含めていない変動リース料 (9)
貸借対照表に認識しているリース契約の損益計算書に対する影響額 (247)
（単位：百万ユーロ）
2019 年12月31日に終了した年度
短期リースに係るリース費用 (2)
少額リースに係るリース費用 (3)
貸借対照表に認識していないリース契約の損益計算書に対する影響額 (5)
少額契約および短期契約に関連するリース費用は、連結損益計算書の「その他業務費用」に計上している。
16 .1.2 使用権資産の転貸による収益
ナティクシスが賃借している資産の全部または一部を転貸する場合、当該転貸借契約は、貸手が採用する手法と同様の実質基準分析を
実施する必要がある。
これらの契約によって稼得する収益は、貸手とまったく同じ方法で計上される。すなわち、オペレーティング・リースの場合は「その
他業務収益」に計上され （注記7.6参照） 、ファイナンス・リースの場合は「受取利息」に計上される （注記7.1参照） 。
（単位：百万ユーロ）
2019 年12月31日に終了した年度
サブリース収益 － オペレーティング・リース 30
サブリース収益 － ファイナンス・リース 0
16.1.3 リース負債およびオフバランスシートのコミットメントの契約満期別内訳
下表に表示している金額は、割引前の契約上のキャッシュ・フローから成る。
2019 年12月31日現在
１ヶ月 ６ヶ月-
（単位：百万ユーロ）
未満 １-３ヶ月 ３-６ヶ月 １年 １-２年 ２-５年 ５年超 合計
割引前のリース負債
（金融費用控除前） 43 16 59 119 213 451 343 1,244
下表は、まだ開始されていないが、ナティクシスが引き受けたコミットメントに相当するリースに関して、2019年12月31日現在のリー
ス負債の測定に含まれていない、将来のキャッシュ・アウトフローを示している。
2019 年12月31日現在
１ヶ月 ６ヶ月-
（単位：百万ユーロ）
未満 １-３ヶ月 ３-６ヶ月 １年 １-２年 ２-５年 ５年超 合計
既に契約したが原資産をま
だ使用に供することができ
ないリース 1 2 2 61 312 378
16.2 ナティクシスが貸手のリース契約
2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
１年 １年
（単位：百万ユーロ） 未満 １-２年 ２-３年 ３-４年 ４-５年 ５年超 合計 未満 １ 年 -５ 年 ５年超 合計
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ファイナンス・リース
投資総額
16 11 7 ▶ 2 0 41 17 22 1 40
未収最低支払リース料の現在価
値 14 9 7 ▶ 2 0 36 152 20 1 36
未稼得金融収益
3 2 1 0 0 0 5 2 0 ▶
オペレーティング・リース
解約不能リースに基づく未収最
低支払リース料 64 49 41 34 29 94 311 55 206 118 379
16.3 関連当事者
グループの連結対象企業との関係
ナティクシスと関連当事者（BPCEおよび子会社、Banques Populairesの各行およびその子会社を含むBanques Populairesグループ、
Caisses d’Epargneおよびその子会社を含むCaisses d’Epargneのネットワーク、ならびに持分法を用いて連結されるすべての関連会
社）との間の主な取引は以下のとおりである。
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2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
うち、ソリュー
ションズ・アン
ド・ファイナン
シャル・エクスパ
Banques Banques
(a)
（単位：百万ユーロ） Caisses d’Epargne Caisses d’Epargne
BPCE タイズ部門 Populaires BPCE Populaires
資産
純損益を通じて公正
価値で測定される金
融資産 14,376 224 3,196 5,408 17,577 3,139 4,330
その他の包括利益を
通じて公正価値で測
定される金融資産
償却原価で測定され
る負債性金融商品 52 190 44 96
償却原価で測定され
る銀行貸出金および
債権ならびに類似項
目 39,663 8,223 418 281 17,871 350 106
償却原価で測定され
る顧客貸出金および
債権 319 267 120 27 60
保険事業の投資
12,274 172 225 12,826 98 26
売却目的で保有する
(b)
非流動資産 326 204 482
負債
純損益を通じて公正
価値で測定するもの
として指定された金
融負債 7,970 264 1,590 3,940 6,304 1,633 3,325
銀行預り金および借
入ならびに類似項目 46,359 1,002 1,726 102 47,925 1,468 3
顧客預り金および借
入 346 51 41 14 311 83 30
債務証券
劣後債務
2,596 2,597
保険契約関連の負債
0 0 81 0 1 73
売却目的で保有する
(b)
資産に係る負債 434 976 1,131
株主資本
1,741 1,789
コミットメント
供与コミットメント
2,481 445 100 125 5,236 18 85
受 取 コミットメント
7,419 13 253 1,037 10,619 2,965 3,243
(a) 次の企業に相当する：ファクタリング、消費者金融、リース、保証および金融保証、リテール・バンキング。
(b) 2018年12月31日現在で売却目的で保有する非流動資産に認識されたSFS事業部門に相当する（注記3.6および4.1参照）。
関連会社および共同支配企業との関係は重要ではない。
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2019 年12月31日 現在 2018 年12月31日 現在
うち、ソリュー
ションズ・アン
ド・ファイナン
シャル・エクス
Caisses d’ Caisses d’
Banques Banques
(a)
（単位：百万ユーロ）
BPCE パタイズ部門 Populaires Epargne BPCE Populaires Epargne
収益
受取利息および類似収益 187 36 48 1 95 50 2
支払利息および類似費用 (615) 2 0 (613) (4) (15)
正味受取報酬および受取手数料 (54) (46) (377) (245) (57) (373) (194)
純損益を通じて公正価値で測定され
る金融商品に係る純損益 (643) 142 208 1,042 (494) 156 503
その他の包括利益を通じて公正価値
で測定される金融資産に係る損益
償却原価で測定される金融資産の認
識中止に起因する純損益
純損益を通じて公正価値で測定され
る金融資産へ分類変更した償却原価
で測定される金融資産に係る純損益
純損益を通じて公正価値で測定され
る金融資産へ分類変更したその他の
包括利益を通じて公正価値で測定さ
れる金融資産に係る純損益
その他業務の収益および費用 69 70 3 16 (27) 13 17
営業費用 (65) 6 (1) (15) (75) 1 (21)
(a) 次の企業に相当する：ファクタリング、消費者金融、リース、保証および金融保証、リテール・バンキング。
関連会社および共同支配企業との関係は重要ではない。
経営陣の報酬
（単位：ユーロ）
2019 年12月31日 に終了した年度 2018 年12月31日 に終了した年度
615,674 570,482
（a）
ナティクシスの取締役
12,414,147 13,713,714
（b）
執行役
（a） 2019年度および2018年度に取締役会の構成員に支払われた報酬には、固定部分（１名当たり8,000ユーロ）および変動部分（１回の取締役会開催に
つき１名当たり2,000ユーロ）が含まれていた。監査委員会およびリスク委員会の構成員は、3,000ユーロの固定報酬（委員長は17,000ユーロ）およ
び１回の取締役会開催につき１名当たり1,000ユーロの変動報酬（委員長は2,000ユーロ）を受け取った。任命委員会および報酬委員会の構成員は、
2,000ユーロの固定報酬（委員長は15,000ユーロ）と１回の取締役会開催につき１名当たり1,000ユーロの変動報酬（委員長は2,000ユーロ）を受け
取った。戦略委員会の構成員は2,000ユーロの変動報酬を、戦略委員会の委員長は12,000ユーロの固定報酬を受け取った。
（b） 表示している金額は、執行役委員会の構成員に支払われたまたは支給された報酬の総額をそれぞれ表している。
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役員の報酬
役員の報酬は、登録届出書の第2.4項におけるAMFの勧告に準拠した標準表に従って付与されている。
下表は、当事業年度に支払われた報酬を示している。
(c)
2019 事業年度
2018 事業年度
ローラン・ミニョン（ Laurent Mignon ）、取締役会長
€300,000 €175,000
当事業年度の報酬
€0 €0
当事業年度に付与されたオプションの価額
€0 €0
当事業年度に付与された無償株式の価額
€300,000 €175,000
合計
フランソワ・リアヒ（ François Riahi ）、最高経営責任者
(a)
€1,790,646 €996,244
当事業年度の報酬
€0 €0
当事業年度に付与されたオプションの価額
(b)
€160,000 €93,333
当事業年度に付与された無償株式の価額
€1,950,646 €1,089,577
合計
(a) うち家族手当が2019年度は2,384ユーロ、2018年度は1,388ユーロ。
(b) 割当日における株価に対応する。公正価値は、2019年度が79,587ユーロ、2018年度が55,372ユーロ。
(c) ローラン・ミニョンは2018年６月１日付で取締役会長就任、フランソワ・リアヒは2018年６月１日付で最高経営責任者就任。
執行役の年金制度
ナティクシスの最高経営責任者は、上級管理職に提供される退職給付制度 （ 「 hors classification （ 労働協約適用外 ） 」 ） の適用を受
けている。
(1)
・ 区分１ の社会保障拠出金
(1)
・ 区分１ のAGIRC-ARRCO年金制度（13.53％）
(1)
・ 区分２ （3.86％）のAGIRC-ARRCO補足的年金制度で、PASSの４倍を上限とする
(1)
・ 区分２ （21.59％）のAGIRC-ARRCO制度
その他の職員同様、最高経営責任者は公的年金制度の対象である。ただし、フランス一般税法第39条（確定給付制度）または第83条
（任意確定拠出制度）にて説明されている種類の補足的年金制度の対象ではない。さらに、2019年、ナティクシスの最高経営責任者は
BPCEグループが運用している「第82条」区分生命保険契約（フランス一般税法に準拠する）に払込みを行った。同保険契約の保険料
は、ナティクシスではなく最高経営責任者が支払った。2019年、フランソワ・リアヒは同保険契約に117,333ユーロを支払った。
(1) 社会保障拠出金の１年当たりの上限（PASS）は40,524ユーロである。区分１は年間報酬、０ユーロから40,524ユーロの部分に相当する。区分２は
年間報酬、40,524ユーロから324,192ユーロの部分に相当する。PASSの４倍を上限とする区分２は年間報酬、40,524ユーロから162,096ユーロの部分に
相当する。
退職金
退職金および競業避止契約に関する考慮事項
取締役会は2018年５月２日、フランソワ・リアヒに、最高経営責任者への任命をもって、前任者と同じ退職金と競業禁止契約に関する
手当の権利を付与することを決定し、同コミットメントおよび契約は2018年５月23日付の株主総会にて承認された。
退職金の算定規則
月額標準報酬は、直近の１勤務年に支払われた定額報酬に、直近の３勤務年に支払われた変動報酬の平均を加算して得た額の12分の1に
等しい。
退職金額は、月額標準報酬×（12ヶ月＋１勤続年当たり１ヶ月）に等しい。
最高経営責任者が重大な過失もしくは故意の不正行為により辞職するとき、または自らの意思で当行を退職し他の職に就くもしくは
BPCEグループ内で異動するときは、退職金は支払われない。
また、Afep（フランス私企業協会）- Medef（フランス企業連盟）企業統治規範の規定に従い、各給付に対する権利が認められるには、
当行を退職する直前２年について報告された純利益やグループ持分、株主資本利益率（ROE）、費用収益比率などの業績規準・要件を満
たさなければならない。こうした規準の達成は、必要に応じて取締役会が検証する。
(2)
1. 対象期間中におけるナティクシスの平均純利益（グループ持分）が、同期間中の平均期待予算額 の75％以上である。
(2)
2. 対象期間中におけるナティクシスの平均株主資本利益率（ROE）が、同期間中の平均期待予算額 の75％以上である。
3. 退職時（直近６ヶ月）のナティクシスの対売上高費用比率（cost/income）が75％未満である。
(2) 退職前２年間の平均業績（退職前４四半期に関して明らかになった損益を基に測定を行う）。
支払額は、達成した業績基準の数に応じて決まる：
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・ ３つの基準すべてを達成したとき：合意した支払額の100％
・ ２つの基準を達成したとき：合意した支払額の66％
・ １つの基準を達成したとき：合意した支払額の33％
・ １つも基準を達成できなかったとき：一切支払われない
なお、CEOの退職金額と、競業避止補償金の合計額は、基本月額報酬の24ヶ月分を超えてはならず、かつ、CEOが重大な過失もしくは故
意の不正行為により辞職するとき、または自らの意思で当行を退職し他の職に就くもしくはBPCEグループ内で異動するときは、退職金
は支払われない。
CEO が退職したときの競業避止補償金
競業避止契約は、６ヶ月間に限定しており、当該CEOが退職する日に有効な定額報酬６ヶ月分相当の補償金を支払う義務を定めている。
最高経営責任者が受け取る退職金額は、競業避止補償金が支払われる場合はそれと合算して、月額標準報酬（定額と変動の両方）の
24ヶ月以下と上限が設けられている。
最高経営責任者の退職時には、取締役会は、本契約のもと定められている競業避止条項を発動させるか否かについて判断をしなければ
ならない。
注記17 法定監査人の報酬
当行の財務諸表は、独立した監査法人２社の監査を受けている。
デロイト・エ・アソシエのマンデートは、2016年５月に開催された株主総会において、2021年度財務諸表の承認を目的として招集され
る株主総会をもって終了する６年の期間につき、株主によって更新された。
プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは、カーペーエムジェーの後継として、2016年５月に開催された株主総会におい
て、2021年度財務諸表の承認を目的として招集される株主総会をもって終了する６年の期間につき、株主によって選任された。
・ 署名パートナーであるシャルロット・ヴァンドゥプュトゥおよびジャン・マルク・ミクレールが代表を務めるデロイト・エ・アソシ
エ（92908パリ・ラ・デファンス、ピラミッド広場通り6）
・ 署名パートナーであるエマニュエル・ベノアが代表を務めるプライスウォーターハウスクーパース・オーディット（92208ヌイイ・
シュール・セーヌ、ヴィリエ通り63）
デロイト・エ・アソシエ および プライスウォーターハウスクーパース は、ベルサイユ地方監査人協会 （ Compagnie Régionale des
Commissaires aux Comptes de Versailles ）に法定監査人として 登録されており、フランス高等監査人委員会 （ Haut Conseil du
Commissariat aux Comptes ） の監督下にある。
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法定監査人およびそのネットワークがその業務の対価として支払いを受けた報酬金額は以下のとおりであった。
デロイト・エ・アソシエ PwC マザー 合計
2019 年度 2018 年度 2019 年度 2018 年度 2019 年度 2018 年度 2019 年度 2018 年度
変動 変動 変動 変動
（単位 ：千ユーロ）
金額 ％ 金額 ％ （％） 金額 ％ 金額 ％ （％） 金額 ％ 金額 ％ （％） 金額 ％ 金額 ％ （％）
個別・連結財務諸表の独立監
査、証明および検証 7,863 75％ 8,682 75％ (10)％ 7,805 75％ 7,048 65％ 10％ 2,066 61％ 1,987 56％ 4％ 17,734 73％ 17,717 61％ 0％
発行体 3,675 3,837 (4)％ 2,064 1,899 8％ 0 51 (5,000)％ 5,739 5,787 (1)％
全部 連結子会社 4,188 4,845 (16)％ 5,741 5,149 10％ 2,066 1,936 6％ 11,995 11,930 1％
財務諸表の証明以外のサービス 2,591 25％ 3,005 25％ (16)％ 2,604 25％ 3,754 35％ (44)％ 1,312 39％ 1,559 44％ (19)％ 6,507 27％ 8,319 39％ (28)％
発行体 1,200 1,201 0％ 1,278 1,843 (44)％ 1,210 617 49％ 3,688 3,661 1％
全部連結子会社 1,391 1,805 (30)％ 1,326 1,911 (44)％ 102 943 (825)％ 2,820 4,658 (65)％
合計 10,454 100％ 11,688 100％ (12)％ 10,409 100％ 10,802 100％ (4)％ 3,378 100％ 3,546 100％ (5)％ 24,242 100％ 26,036 (7)％
うち、財務諸表の証明に対して
連結企業の法定監査人へ支払っ
た報酬 2,732 6,776 1,518 11,026
うち、財務諸表の証明以外の
サービスに対して連結企業の法
定監査人へ支払った報酬 248 120 1,192 1,560
財務諸表の証明以外のサービスには以下のものが含まれている：
・専門的支援業務が1.1百万ユーロ
・導入したメカニズムのコンプライアンス徹底支援が1.5百万ユーロ
・欧州連合域外で実施されたものを中心とする税務監査が0.7百万ユーロ
・企業買収時に提供したサービス業務が0.6百万ユーロ
・各種基準および規制の変更に関する支援が0.5百万ユーロ
・資産運用部門のマルチ・アフィリエイト型モデルにおけるベンチマーキングの監査などその他の監査が0.7百万ユーロ
加えて、KPMGに支払われた報酬は、監査および会計証明業務で1.62百万ユーロ、その他のサービスで3.08百万ユーロであった。
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注記 18 国別企業活動
2013 年７月26日法律第2013－672号フランス金融法第７条（第L.511-45条の改正）においては、金融機関が国または地域ごとにその所在
地および企業活動に関する情報を公表することを定めている。
上記の条項に従い、次に記載する表は、2019年12月31日現在の純収益、税引前利益、法人所得税ならびに従業員数に関する情報を詳記
している。
18.1 2019年12月31日現在の国別企業活動
営業国 業務内容
南アフリカ
COFACE SOUTH AFRICA
保険
COFACE SOUTH AFRICA SERVICES
保険
アルジェリア
NATIXIS ALGÉRIE
銀行
ドイツ
COFACE DEBITOREN
債権管理およびデータ
COFACE DEUTSCHLAND
信用保険および関連サービス
COFACE FINANZ
ファクタリング
COFACERATING HOLDING
債権管理およびデータ
COFACERATING.DE 債権管理およびデータ
KISSELBERG 保険
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG
信用機関
NATIXIS ZWEIGNIEDERLASSUNG DEUTSCHLAND
金融機関
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A., ZWEIGNIERDERLAASUNG DEUTSCHLAND
販売
AEW INVEST GmbH
販売
サウジアラビア
SAUDI ARABIA INVESTMENT COMPANY
金融機関
アルゼンチン
COFACE ARGENTINA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
オーストラリア
NATIXIS AUSTRALIA PTY LTD
金融機関
INVESTORS MUTUAL LIMITED
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS AUSTRALIA PTY LIMITED
販売
AEW ASIA LIMITED オーストラリア支店
資産運用
AZURE CAPITAL HOLDINGS PTY LTD
M&A および財務顧問サービス
AZURE CAPITAL SECURITIES PTY LTD
資金管理およびエクイティ・キャピタル・マーケッツ
THE AZURE CAPITAL TRUST
持株会社
AZURE CAPITAL LIMITED
持株会社
COFACE AUSTRALIA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
オーストリア
COFACE AUSTRIA
持株会社
COFACE CENTRAL EUROPE HOLDING
持株会社
COFACE SERVICES AUSTRIA
債権管理およびデータ
ベルギー
COFACE BELGIUM SERVICES
事業および支払能力に関するデータ
COFACE BELGIUM - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
DALENYS S.A.
持株会社
NATIXIS BELGIQUE INVESTISSEMENTS
投資会社
ブラジル
COFACE DO BRASIL SEGUROS DE CREDITO
信用保険および関連サービス
SEGURO BRASILEIRA C.E
信用保険および関連サービス
ブルガリア
COFACE BULGARIA (支店)
保険
カナダ
COFACE CANADA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS CANADA
金融機関
TREZ COMMERCIAL FINANCES LIMITED PARTNERSHIP
不動産金融
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有価証券報告書
営業国 業務内容
NATIXIS IM CANADA HOLDINGS LTD
持株会社
チリ
COFACE CHILE S.A.
保険
COFACE CHILE - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
中国
NATIXIS SHANGHAI
金融機関
NATIXIS BEIJING
金融機関
VERMILION (BEIJING) ADVISORY COMPANY LIMITED
M&A および財務顧問サービス
大韓民国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS KOREA LIMITED
販売
デンマーク
COFACE DANMARK - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
アラブ首長国連邦
NATIXIS DUBAÏ
金融機関
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS MIDDLE EAST
販売
エクアドル
COFACE ECUADOR - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
スペイン
COFACE SERVICIOS ESPANA S.L.
債権管理およびデータ
NATIXIS MADRID
金融機関
NATIXIS CAPITAL PARTNERS SPAIN
M&A および財務顧問サービス
COFACE IBERICA - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, スペイン支店
販売
AEW EUROPE LLP スペイン支店
販売
米国
AEW CAPITAL MANAGEMENT, INC.
資産運用
AEW CAPITAL MANAGEMENT, LP
資産運用
AEW PARTNERS V, INC.
資産運用
AEW PARTNERS VI, INC.
資産運用
AEW PARTNERS VII, INC.
資産運用
AEW REAL ESTATE ADVISORS, INC.
資産運用
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS INC.
資産運用
AEW VALUE INVESTORS ASIA II GP LIMITED
資産運用
AEW VIA INVESTORS, LTD
資産運用
ALPHASIMPLEX GROUP LLC
資産運用
ALTERNATIVE STRATEGIES GROUP LLC
資産運用
AURORA INVESTMENT MANAGEMENT LLC
資産運用
BLEACHERS FINANCE
証券化ビークル
CASPIAN CAPITAL MANAGEMENT, LLC
資産運用
CM REO HOLDINGS TRUST
流通市場ファイナンス
CM REO TRUST
流通市場ファイナンス
COFACE NORTH AMERICA
信用保険および関連サービス
COFACE NORTH AMERICA HOLDING COMPANY
持株会社
COFACE NORTH AMERICA INSURANCE COMPANY
信用保険および関連サービス
COFACE SERVICES NORTH AMERICA GROUP
持株会社
CREA WESTERN INVESTORS I, INC.
資産運用
EPI SO SLP LLC
資産運用
GATEWAY INVESTMENT ADVISERS, LLC
資産運用
HARRIS ALTERNATIVES HOLDING INC
持株会社
HARRIS ASSOCIATES LP
資産運用
HARRIS ASSOCIATES SECURITIES, LP
販売
LOOMIS SAYLES & COMPANY, INC.
資産運用
LOOMIS SAYLES & COMPANY, LP
資産運用
LOOMIS SAYLES ALPHA, LLC.
資産運用
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, INC.
販売
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, LP
販売
MSR TRUST
不動産金融
NATIXIS ASG HOLDINGS, INC
販売
NATIXIS FINANCIAL PRODUCTS LLC
デリバティブ取引
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営業国 業務内容
NATIXIS NEW YORK
金融機関
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
持株会社
NATIXIS REAL ESTATE CAPITAL LLC
不動産金融
NATIXIS REAL ESTATE HOLDINGS LLC
不動産金融
NATIXIS US MTN PROGRAM LLC
発行ビークル
NATIXIS FUNDING CORP
その他の金融会社
NATIXIS SECURITIES AMERICAS LLC
証券会社
LOOMIS SAYLES TRUST COMPANY, LLC
資産運用
NATIXIS US HOLDINGS INC
持株会社
VERSAILLES 証券化ビークル
PETER J. SOLOMON COMPANY LP
M&A および財務顧問サービス
HARRIS ASSOCIATES, INC.
資産運用
VAUGHAN NELSON INVESTMENT MANAGEMENT, INC.
資産運用
LOOMIS SAYLES SOLUTIONS, LLC
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS HOLDINGS, LLC
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LLC
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LP
持株会社
NATIXIS ADVISORS, LP
販売
NATIXIS DISTRIBUTION CORPORATION
販売
NATIXIS DISTRIBUTION, LP
販売
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS INTERNATIONAL, LLC
販売
OSTRUM AM US LLC (旧NAM US)
資産運用
PETER J. SOLOMON SECURITIES COMPANY LLC
証券会社
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS II INC
資産運用
AEW PARTNERS REAL ESTATE FUND VIII LLC
資産運用
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS III LLC
資産運用
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS IV LLC
資産運用
EPI SLP LLC
資産運用
FLEXSTONE PARTNERS LLC (旧CASPIAN PRIVATE EQUITY, LLC)
資産運用
VAUGHAN NELSON INVESTMENT MANAGEMENT, LP
資産運用
MIROVA US LLC
資産運用
AEW PARTNERS REAL ESTATE FUND IX, LLC
資産運用
フランス
1818 IMMOBILIER
不動産業
ALLIANCE ENTREPRENDRE
資産運用
BPCE ASSURANCES
保険会社
COFACE S.A.
持株会社
COFINPAR 信用保険および関連サービス
COGERI 債権管理およびデータ
DARIUS CAPITAL PARTNERS SAS
投資顧問サービス
DORVAL FINANCE
資産運用
FCT VEGA
証券化ファンド
FONDS COLOMBES
ミューチュアルファンド
FRUCTIFONCIER 保険・不動産投資
NATIXIS ASSURANCES
保険会社・持株会社
NATIXIS FORMATION ÉPARGNE FINANCIÈRE
持株会社
NATIXIS FUNDING
債券流通市場でのマーケット・メイキング
NATIXIS IMMO DEVELOPPEMENT
居住用不動産の開発
NATIXIS INNOV
持株会社
NATIXIS INTERTITRES
クーポン券提供
NATIXIS LIFE
生命保険
NATIXIS MARCO 投資会社 -（事業拡大）
NATIXIS PRIVATE EQUITY
プライベート・エクイティ
ナティクシス・エス・エー 信用機関
SEVENTURE PARTNERS
資産運用
CONTANGO TRADING S.A.
証券会社
NATIXIS PARTNERS
M&A および財務顧問サービス
FCT LIQUIDITÉ SHORT 1
証券化ビークル
DNCA MANAGEMENT
資産運用
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営業国 業務内容
ベンチャーキャピタル・ミューチュアルファンドの運
NAXICAP PARTNERS
用
OSSIAM 資産運用
BPCE PRÉVOYANCE (旧ABP PRÉVOYANCE)
個人向け保険
BPCE VIE (旧ABP VIE)
保険
NAMI INVESTMENT
保険・不動産投資
AAA ACTIONS AGRO ALIMENTAIRE
保険投資ミューチュアルファンド
BPCE APS
サービス・プロバイダー
BPCE RELATION ASSURANCES
サービス・プロバイダー
SPG ミューチュアルファンド
NATIXIS ASSET MANAGEMENT FINANCE
持株会社
NATIXIS COFICINÉ
金融会社（音響・映像）
NATIXIS INTERÉPARGNE
従業員貯蓄制度の管理
NATIXIS PAYMENT SOLUTIONS
銀行業
COFACE EUROPE
信用保険および関連サービス
FIMIPAR 債権の買戻し
AEW S.A.
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社
AEW CILOGER
不動産管理
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT
信用機関
SELECTIZ 保険投資ミューチュアルファンド
SÉLECTION PROTECTION 85
保険投資ミューチュアルファンド
SELECTIZ PLUS FCP 4DEC
保険投資ミューチュアルファンド
NATIXIS PAIEMENT HOLDING
持株会社
S-MONEY 決済サービス
決済サービス
LAKOOZ
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS PARTICIPATIONS 1
持株会社
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS PARTICIPATIONS 3
持株会社
DALENYS PAYMENT
決済サービス
RENTABILIWEB SERVICES
内部サービス・プロバイダー
RENTABILIWEB MARKETING
オンライン・サービス
RENTABILIWEB TECHNOLOGIES
オンライン・サービス
RECOMMERCE オンライン・サービス
FONDS TULIP
保険投資（証券化ファンド）
EOLE COLLATERAL
証券化ビークル
INVESTIMA 77
持株会社
NATIXIS IM INNOVATION (旧AEW CO-INVEST)
資産運用
ベンチャーキャピタル・ミューチュアルファンドの運
用
MIROVA
持株会社
MV CREDIT FRANCE
OSTRUM AM (NEW)
資産運用
ALLOCATION PILOTÉE ÉQUILIBRE C
保険・投資ミューチュアルファンド
MIROVA EUROPE ENVIRONNEMENT C
保険・投資ミューチュアルファンド
ALTER CE (COMITÉO)
中央労使協議会向けオンライン・サービス
MIROVA NATURAL CAPITAL LIMITED フランス支店
(旧MIROVA-ALTHELIA LIMITEDフランス支店)
資産運用
DNCA COURTAGE
資産運用
DNCA FINANCE
資産運用
FLEXSTONE PARTNERS SAS
資産運用
SEEYOND 資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS INTERNATIONAL
販売
H2O AM EUROPE
資産運用
VEGA INVESTMENT MANAGERS
ミューチュアルファンド持株会社
MASSENA PARTNERS - 支店
資産運用および投資顧問サービス
RÉAUMUR ACTIONS (旧ABP DIVERSIFIÉ)
保険・投資ミューチュアルファンド
OSTRUM ULTRA SHORT TERM BONDS PLUS SI (C) EUR
保険・投資ミューチュアルファンド
SCPI IMMOB ÉVOLUTIF (旧FRUCTIFONDS IMMOBILIER)
保険・不動産投資
OPCI FRANCEUROPE IMMO
保険・投資ミューチュアルファンド
FCT NA FINANCEMENT DE L’ÉCONOMIE - COMPARTIMENT IMMOCORP II
保険投資（証券化ファンド）
TITRES CADEAUX
クーポン券提供
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
営業国 業務内容
PAYPLUG 決済サービス
NALÉA 証券化ビークル
NATIXIS IMMO EXPLOITATION
不動産業
SCI ALTAIR 1
不動産業
SCI ALTAIR 2
不動産業
NATIXIS FONCIÈRE S.A. (旧SPAFICA)
不動産投資
FONCIÈRE KUPKA
不動産業
資産運用
THEMATICS ASSET MANAGEMENT
資産運用
VAUBAN INFRASTRUCTURE PARTNERS
英国
資産運用
AEW EUROPE ADVISORY LTD
AEW EUROPE CC LTD
資産運用
AEW EUROPE HOLDING LTD
資産運用
AEW GLOBAL ADVISORS (EUROPE) LTD
資産運用
AEW GLOBAL LTD
資産運用
AEW GLOBAL UK LTD
資産運用
債権管理およびデータ
COFACE UK SERVICES LTD
資産運用
H2O ASSET MANAGEMENT CORPORATE MEMBER
資産運用
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS LTD (UK)
金融機関
NATIXIS LONDON
持株会社
COFACE UK HOLDING
資産運用
AEW EUROPE PARTNERSHIP
H2O ASSET MANAGEMENT LLP
資産運用
COFACE UK - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS UK LTD
販売
NATIXIS ALTERNATIVE HOLDING LIMITED
持株会社
FENCHURCH PARTNERS LLP
M&A および財務顧問サービス
VERMILION PARTNERS (UK) LIMITED
持株会社
VERMILION PARTNERS LLP
M&A および財務顧問サービス
MV CREDIT LIMITED
資産運用
MV CREDIT LLP
資産運用
AEW EUROPE INVESTMENT LTD
資産運用
AEW EUROPE LLP
資産運用
MIROVA NATURAL CAPITAL LIMITED (旧MIROVA-ALTHELIA LIMITED)
資産運用
ARTIC BLUE CAPITAL LTD
資産運用
AEW PROMOTE LP LTD
資産運用
ギリシャ
COFACE GREECE - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
香港
AEW ASIA LIMITED
資産運用
NATIXIS ASIA LTD
その他の金融会社
NATIXIS HONG KONG
金融機関
信用保険および関連サービス
COFACE HONG KONG - 支店 (COFACE EUROPE)
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS HONG KONG LIMITED
VERMILION PARTNERS (HOLDINGS) LIMITED
持株会社
VERMILION PARTNERS LIMITED
持株会社
NATIXIS HOLDINGS (HONG KONG) LIMITED
持株会社
POINCARÉ HOLDINGS LTD
資産運用
POINCARE CAPITAL MANAGEMENT LTD
資産運用
資産運用
OSTRUM AM HONG KONG LTD
ハンガリー
COFACE HUNGARY - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
ケイマン諸島
DF EFG3 LIMITED
持株会社
NATIXIS GRAND CAYMAN
金融機関
ARTIC BLUE CAPITAL MANAGEMENT LTD
資産運用
アイルランド
NATINIUM FINANCIAL PRODUCTS
証券化ビークル
COFACE IRELAND - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
営業国 業務内容
PURPLE FINANCE CLO 1
証券化ビークル
PURPLE FINANCE CLO 2
証券化ビークル
イスラエル
マーケティングその他サービス
BUSINESS DATA INFORMATION
COFACE HOLDING ISRAEL
持株会社
COFACE ISRAEL
信用保険
イタリア
信用保険および関連サービス
COFACE ASSICURAZIONI SPA
COFACE ITALY
持株会社
NATIXIS MILAN
金融機関
DNCA FINANCE ミラノ支店
資産運用
AEW CILOGER イタリア支店
販売
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A. イタリア支店
販売
日本
金融機関
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO, LTD
NATIXIS TOKYO
金融機関
COFACE JAPAN - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS JAPAN CO., LTD
資産運用
AEW JAPAN CORPORATION
資産運用
ジャージー
NATIXIS STRUCTURED PRODUCTS LTD
発行ビークル
AEW VALUE INVESTORS ASIA III GP LIMITED
資産運用
リトアニア
LEID - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
ルクセンブルク
H2O ASSET MANAGEMENT HOLDING
資産運用
KENNEDY FINANCEMENT LUXEMBOURG 投資会社 － 資産運用
KENNEDY FINANCEMENT LUXEMBOURG 2 財務部本部 － 資産運用
NATIXIS ALTERNATIVE ASSETS
持株会社
NATIXIS LIFE
生命保険
NATIXIS REAL ESTATE FEEDER SARL
投資会社
NATIXIS TRUST
持株会社
NATIXIS STRUCTURED ISSUANCE
発行ビークル
AEW EUROPE SARL (旧AEW LUXEMBOURG)
資産運用
AEW EUROPE GLOBAL LUX
資産運用
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A.
販売
MV CREDIT SARL 資産運用
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT LUXEMBOURG
銀行
DNCA LUXEMBOURG
資産運用
DAHLIA A SICAR SCA
プライベート・エクイティ
MASSENA PARTNERS S.A.
資産運用および投資顧問サービス
MASSENA WEALTH MANAGEMENT SARL
資産運用および投資顧問サービス
THEMATICS META FUND I/A(USD)
資産運用
THEMATICS AI & ROBOTICS FUND
資産運用
マレーシア
NATIXIS LABUAN
金融機関
メキシコ
COFACE HOLDING AMERICA LATINA
金融データ
COFACE SEGURO DE CREDITO MEXICO
保険
NATIXIS IM MEXICO, S. DE R.L DE C.V.
資産運用
モナコ
H2O AM MONACO SAM
資産運用
PROMETHEUS WEALTH MANAGEMENT SAM
資産運用
オランダ
COFACE NEDERLAND - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
COFACE NEDERLAND SERVICES
債権管理およびデータ
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, NEDERLANDS
販売
RENTABILIWEB INTERNATIONAL
持株会社
RENTABILIWEB FINANCE
持株会社
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
営業国 業務内容
ポーランド
COFACE POLAND - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
COFACE POLAND CMS
金融データ
COFACE POLAND FACTORING
ファクタリング
AEW CENTRAL EUROPE
資産運用
ポルトガル
COFACE PORTUGAL - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
NATIXIS PORTO
金融機関
チェコ共和国
COFACE CZECH INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
AEW CENTRAL EUROPE CZECH
販売
ルーマニア
AEW CENTRAL EUROPE ROMANIA
販売
COFACE ROMANIA CMS
保険
COFACE ROMANIA INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
オンライン・サービス
RENTABILIWEB
COFACE TECHNOLOGIE - ROMANIA
データ・サービス
ロシア
COFACE RUS INSURANCE COMPANY
信用保険
NATIXIS BANK JSC, MOSCOW
銀行
シンガポール
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS ASIA PTE LTD
資産運用
NATIXIS SINGAPORE
金融機関
AEW ASIA PTE LTD
資産運用
COFACE SINGAPORE - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
OSTRUM AM ASIA LTD
資産運用
H2O AM ASIA PTE LTD
資産運用
スロバキア
COFACE SLOVAKIA INSURANCE - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険
スロベニア
COFACE PKZ
信用保険
スウェーデン
COFACE SVERIGE - 支店 (COFACE KREDIT)
保険
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, NORDICS FILIAL
販売
スイス
COFACE RE
再保険
COFACE SWITZERLAND - 支店 (COFACE S.A.)
保険
FONDS LAUSANNE
ミューチュアルファンド
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS SWITZERLAND SARL
資産運用
FLEXSTONE PARTNERS SARL (旧EURO PRIVATE EQUITY)
資産運用
台湾
NATIXIS TAIWAN
金融機関
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS SECURITIES INVESTMENT CONSULTING CO. LTD
資産運用
COFACE TAIWAN - 支店 (COFACE EUROPE)
信用保険および関連サービス
トルコ
COFACE SIGORTA TURQUIE
保険
ウルグアイ
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS URUGUAY S.A.
販売
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
18.2 2019年12月31日現在の国別の純収益、税引前利益、税金および従業員数
税引前利益／
純収益 従業員数
（損失）（事 税引前利益ま
（単位：百万ユーロ）
営業国 業税を含む） たは損失 法人所得税 （FTE）
南アフリカ 3 (1) (1) 0 44
アルジェリア 71 28 27 (6) 769
ドイツ 213 89 83 (23) 607
アルゼンチン ▶ 0 (0) 1 46
オーストラリア 57 26 26 (9) 73
オーストリア 25 7 7 (1) 86
ベルギー 9 (3) (3) 2 38
ブラジル 12 2 1 (0) 65
ブルガリア 1 (0) (0) 0 11
カナダ 20 8 7 (2) 26
チリ 9 3 3 (0) 54
中国 19 3 2 (0) 56
大韓民国 1 0 0 (0) 3
デンマーク 5 1 1 0 16
アラブ首長国連邦 57 36 36 - 55
エクアドル 3 1 1 (0) 28
スペイン 109 60 59 (16) 269
米国 2,652 713 679 (170) 2,879
フランス 3,984 1,235 1,001 (258) 11,170
英国 914 616 606 (108) 693
ギリシャ 0 (1) (1) 0 -
香港 271 94 89 (12) 463
ハンガリー 2 1 0 (0) 12
ケイマン諸島 3 3 3 - -
アイルランド 2 (6) (6) (0) 5
イスラエル 18 2 2 (0) 106
イタリア 184 99 98 (26) 278
日本 47 (5) (6) (8) 134
ジャージー (0) (0) (0) - -
リトアニア ▶ 2 2 (0) 18
ルクセンブルク 164 106 95 (15) 223
マレーシア 5 ▶ ▶ (0) ▶
メキシコ 3 (2) (2) (0) 27
モナコ 80 - - - -
オランダ 24 8 8 (2) 95
ポーランド 25 10 10 (2) 185
ポルトガル 6 6 5 2 458
チェコ共和国 3 1 1 (0) 8
ルーマニア 8 3 3 (0) 170
ロシア 13 ▶ ▶ (2) 66
シンガポール 116 47 44 (8) 191
スロバキア (1) (2) (2) 0 8
スロベニア 5 5 5 0 67
スウェーデン ▶ 2 2 1 11
スイス 42 23 22 (3) 57
台湾 12 6 5 (1) 17
トルコ 9 5 ▶ (1) 47
ウルグアイ 1 0 0 - 2
9,219 3,239 2,924 (669) 19,639
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
注記 19 連結範囲比較情報
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業部門
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
コーポレート・バンキングおよびインベストメント・バンキング
信用機関 完全連結 100 100 100 100 フランス
ナティクシス・エス・エー
債券流通市場での
マーケット・メイ
NATIXIS FUNDING (a)**
キング 完全連結 100 100 100 100 フランス
Natixis Bank JSC, Moscow
銀行 完全連結 100 100 100 100 ロシア
居住用不動産の開
NATIXIS IMMO DÉVELOPPEMENT
発 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS TRUST
持株会社 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
NATINIUM FINANCIAL PRODUCTS (a)
証券化ビークル 完全連結 100 100 100 100 アイルランド
NATIXIS BRASIL S.A. (b)
金融機関 100 100 ブラジル
NATIXIS AUSTRALIA PTY Ltd
金融機関 完全連結 100 100 100 100 オーストラリア
NATIXIS REAL ESTATE FEEDER SARL
投資会社 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO,
金融機関 完全連結 100 100 100 100 日本
Ltd
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG (a)
信用機関 完全連結 100 100 100 100 ドイツ
FCT Natixis Export Credit
証券化ビークル 100 100 フランス
Agency (a) (i)
CONTANGO TRADING S.A. 証券会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
合併・買収顧問
Natixis Partners (r)
サービス 完全連結 100 100 87 87 フランス
合併・買収顧問
Natixis Capital Partners Spain
サービス 完全連結 80 80 75 75 スペイン
(dd)
FCT Liquidité Short 1 (a)
証券化ビークル 完全連結 100 100 100 100 フランス
EOLE Collateral (a)
証券化ビークル 完全連結 100 100 100 100 フランス
ミューチュアル
ファンド 完全連結 100 100 100 100 フランス
SPG
DF EFG3 Limited
持株会社 完全連結 100 100 100 100 ケイマン諸島
NATIXIS STRUCTURED PRODUCTS LTD
発行ビークル 完全連結 100 100 100 100 ジャージー
NATIXIS ASIA LTD
その他の金融会社 完全連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS INNOV
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS BELGIQUE INVESTISSEMENTS 投資会社 完全連結 100 100 100 100 ベルギー
EDF INVESTISSEMENT GROUPE
投資会社 持分法 6 6 6 6 ベルギー
NATIXIS ALTERNATIVE ASSETS
持株会社 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
投資会社 ‐（ 事業
NATIXIS MARCO
拡大） 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS STRUCTURED ISSUANCE
発行ビークル 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
Natixis Alternative Holding
持株会社 完全連結 100 100 100 100 英国
Limited
合併・買収顧問
Fenchurch Partners LLP
サービス 完全連結 51 51 51 51 英国
Investima 77
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
Vermilion Partners (Holdings)
持株会社 完全連結 51 51 51 51 香港
Limited
Vermilion Partners Limited 持株会社 完全連結 51 51 51 51 香港
Vermilion Partners (UK) Limited
持株会社 完全連結 51 51 51 51 英国
合併・買収顧問
Vermilion Partners LLP
サービス 完全連結 51 51 51 51 英国
Vermilion (Beijing) Advisory 合併・買収顧問
Company Limited
サービス 完全連結 51 51 51 51 中国
Natixis Holdings (Hong Kong)
持株会社 完全連結 100 100 香港
Limited (o)
合併・買収顧問
Azure Capital Holdings Pty
サービス 完全連結 52 52 オーストラリア
Ltd (n)
資金管理およびエ
クイティ・キャピ
Azure Capital Securities Pty
タル・マーケッツ 完全連結 52 52 オーストラリア
Ltd (n)
The Azure Capital Trust (n)
持株会社 完全連結 52 52 オーストラリア
Azure Capital Limited (n)
持株会社 完全連結 52 52 オーストラリア
Saudi Arabia Investment
金融機関 完全連結 100 100 サウジアラビア
Company (ee)
支店
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業部門
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
NATIXIS LONDON
金融機関 完全連結 100 100 100 100 英国
NATIXIS HONG KONG
金融機関 完全連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS SINGAPORE
金融機関 完全連結 100 100 100 100 シンガポール
NATIXIS LABUAN
金融機関 完全連結 100 100 100 100 マレーシア
NATIXIS SHANGHAI
金融機関 完全連結 100 100 100 100 中国
NATIXIS MADRID
金融機関 完全連結 100 100 100 100 スペイン
NATIXIS MILAN
金融機関 完全連結 100 100 100 100 イタリア
アラブ首長国連
NATIXIS DUBAÏ
金融機関 完全連結 100 100 100 100 邦
NATIXIS NEW YORK
金融機関 完全連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS GRAND CAYMAN
金融機関 完全連結 100 100 100 100 ケイマン諸島
NATIXIS Zweigniederlassung
金融機関 完全連結 100 100 100 100 ドイツ
Deutschland
NATIXIS TOKYO
金融機関 完全連結 100 100 100 100 日本
NATIXIS BEIJING 金融機関 完全連結 100 100 100 100 中国
NATIXIS CANADA
金融機関 完全連結 100 100 100 100 カナダ
NATIXIS TAIWAN
金融機関 完全連結 100 100 100 100 台湾
NATIXIS PORTO
金融機関 完全連結 100 100 100 100 ポルトガル
ナティクシス・キャピタル・マー
ケッツ
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
TREZ COMMERCIAL FINANCES LIMITED
不動産金融 完全連結 100 100 100 100 カナダ
PARTNERSHIP (a)
合併・買収顧問
Peter J. Solomon Company LP サービス 完全連結 51 51 51 51 米国
Peter J. Solomon Securities
証券会社 完全連結 51 51 51 51 米国
Company LLC
NATIXIS FUNDING CORP
その他の金融会社 完全連結 100 100 100 100 米国
証券化ビークル 完全連結 100 0 100 0 米国
Versailles
Bleachers finance
証券化ビークル 完全連結 100 0 100 0 米国
NATIXIS SECURITIES AMERICAS LLC
証券会社 完全連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS FINANCIAL PRODUCTS LLC
デリバティブ取引 完全連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS REAL ESTATE HOLDINGS
不動産金融 完全連結 100 100 100 100 米国
LLC
NATIXIS REAL ESTATE CAPITAL LLC
不動産金融 完全連結 100 100 100 100 米国
流通市場ファイナ
CM REO HOLDINGS TRUST (a)
ンス 完全連結 100 100 100 100 米国
流通市場流通市場
CM REO TRUST (a)
ファイナンス 完全連結 100 100 100 100 米国
MSR TRUST (a)
不動産金融 完全連結 100 100 100 100 米国
Natixis US MTN Program LLC
発行ビークル 完全連結 100 100 100 100 米国
ナティクシス・コーポレート・ソ
リューションズ
Nexgen Reinsurance Designated
Activity Company (z)
再保険 100 100 アイルランド
映画産業金融
金融会社（音響・
NATIXIS COFICINÉ** (q) 映像） 完全連結 100 100 91 91 フランス
資産運用およびウェルスマネジメント
資産運用
ナティクシス・インベストメント・マネジャー
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES
GERMANY (z) 販売 100 100 ドイツ
AEW Invest Gmbh
販売 完全連結 60 60 60 60 ドイツ
NATIXIS GLOBAL ASSOCIATES
AUSTRALIA HOLDINGS, LLC (z)
持株会社 100 100 オーストラリア
Natixis Investment Managers
Australia Pty Limited
販売 完全連結 100 100 100 100 オーストラリア
Investors Mutual Limited
資産運用 完全連結 52 52 52 52 オーストラリア
Natixis Investment Managers
Canada Corp (cc)
資産運用 100 100 カナダ
Natixis Investment Managers
Canada LP (cc)
資産運用 100 100 カナダ
Natixis Investment Managers
Capital Corporation (cc)
資産運用 50 50 カナダ
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ナティクシス(E15244)
有価証券報告書
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業部門
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
Natixis Investment Managers
Canada Limited (cc)
資産運用 100 100 カナダ
Natixis IM Canada Holdings
Ltd (v) 持株会社 完全連結 100 100 カナダ
Artic Blue Capital Management
Ltd (u) 資産運用 完全連結 50 29 ケイマン諸島
AEW CAPITAL MANAGEMENT, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW CAPITAL MANAGEMENT, LP
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS IV, INC. (gg)
資産運用 100 100 米国
AEW PARTNERS V, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS VI, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW PARTNERS VII, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW REAL ESTATE ADVISORS, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS INC
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW SENIOR HOUSING INVESTORS II
INC 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW Value Investors Asia II GP
Limited 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW VIA INVESTORS, LTD
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AEW Partners Real Estate Fund
VIII LLC (y) 資産運用 完全連結 100 100 米国
AEW Senior Housing Investors
III LLC (y) 資産運用 完全連結 100 100 米国
AEW Senior Housing Investors
IV LLC (y) 資産運用 完全連結 100 100 米国
AEW Partners Real Estate Fund
IX, LLC (mm) 資産運用 完全連結 100 100 米国
ALPHASIMPLEX GROUP LLC
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
ALTERNATIVE STRATEGIES GROUP
LLC 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
AURORA INVESTMENT MANAGEMENT
LLC 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
CASPIAN CAPITAL MANAGEMENT, LLC
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
CREA WESTERN INVESTORS I, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
EPI SLP LLC (a)
資産運用 完全連結 60 60 60 60 米国
EPI SO SLP LLC (a)
資産運用 完全連結 60 60 60 60 米国
GATEWAY INVESTMENT ADVISERS,
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LLC
HARRIS ALTERNATIVES HOLDING INC
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES LP
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES SECURITIES, LP
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
HARRIS ASSOCIATES, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES & COMPANY, INC.
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES & COMPANY, LP
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES ALPHA, LLC. (a) 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, INC.
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES DISTRIBUTORS, LP
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES SOLUTIONS, LLC
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LOOMIS SAYLES TRUST COMPANY,
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
LLC (a)
MC DONNELL (gg)
資産運用 100 100 米国
Ostrum AM US LLC (旧NAM US) 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS ASG HOLDINGS, INC
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
Flexstone Partners LLC (旧
Caspian Private Equity, LLC)*
資産運用 完全連結 84 84 73 73 米国
(a) (m)
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
HOLDINGS, LLC
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS,
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
LLC
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS, LP
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
Natixis Advisors, LP
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
Natixis Distribution Corporation
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
Natixis Distribution, LP
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
販売 完全連結 100 100 100 100 米国
INTERNATIONAL, LLC
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2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業部門
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
VAUGHAN NELSON INVESTMENT
MANAGEMENT, INC. 資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
VAUGHAN NELSON INVESTMENT
MANAGEMENT, LP
資産運用 完全連結 100 100 100 100 米国
Mirova Global Sustainable Equity
資産運用 38 38 米国
Fund (f)
Mirova US LLC (w)
資産運用 完全連結 100 100 米国
Natixis IM innovation (旧AEW Co-
Invest) 資産運用 完全連結 100 100 100 100 フランス
AEW S.A. 資産運用 完全連結 60 60 60 60 フランス
AEW CILOGER
不動産管理 完全連結 60 60 60 60 フランス
ALLIANCE ENTREPRENDRE
資産運用 完全連結 100 100 100 100 フランス
DARIUS CAPITAL PARTNERS SAS
(oo) 投資顧問サービス 完全連結 70 70 60 60 フランス
DNCA Courtage (k)
資産運用 完全連結 92 79 92 82 フランス
DNCA Finance (k)
資産運用 完全連結 92 79 92 82 フランス
DNCA Management
資産運用 完全連結 72 72 72 72 フランス
Dorval Finance (nn)
資産運用 完全連結 55 55 50 50 フランス
Flexstone Partners SAS (l)
資産運用 完全連結 84 84 100 100 フランス
ベンチャーキャピ
タル・ミューチュ
アルファンドの運
用 完全連結 100 100 100 100 フランス
Mirova
Natixis Investment Managers
販売 完全連結 100 100 100 100 フランス
International
Ostrum AM (New)
資産運用 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS ASSET MANAGEMENT FINANCE
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
**
NATIXIS FORMATION EPARGNE
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
FINANCIÈRE
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
PARTICIPATIONS 1
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
PARTICIPATIONS 3
ベンチャーキャピ
タル・ミューチュ
アルファンドの運
NAXICAP PARTNERS
用 完全連結 100 100 100 100 フランス
資産運用 完全連結 75 75 75 75 フランス
OSSIAM
SEVENTURE PARTNERS
資産運用 完全連結 59 59 59 59 フランス
資産運用 完全連結 100 100 100 100 フランス
SEEYOND
MV Credit France 持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
H2O AM Europe (u)
資産運用 完全連結 50 50 フランス
Thematics Asset Management (ii)
資産運用 完全連結 50 40 フランス
Vauban Infrastructure Partners
資産運用 完全連結 81 81 フランス
(jj)
AEW EUROPE ADVISORY LTD
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE CC LTD
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE HOLDING Ltd 資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE INVESTMENT LTD (a)
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE LLP (a)
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW EUROPE PARTNERSHIP
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW GLOBAL ADVISORS (EUROPE) LTD
資産運用 完全連結 100 100 100 100 英国
AEW GLOBAL LTD
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW GLOBAL UK LTD
資産運用 完全連結 60 60 60 60 英国
AEW UK INVESTMENT MANAGEMENT LLP
資産運用 持分法 50 30 50 30 英国
AEW Promote LP Ltd (ll)
資産運用 完全連結 100 60 英国
H2O ASSET MANAGEMENT LLP
資産運用 完全連結 50 50 50 50 英国
H2O ASSET MANAGEMENT Corporate
資産運用 完全連結 50 50 50 50 英国
Member
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS Ltd
資産運用 完全連結 100 100 100 100 英国
(UK)
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS UK
販売 完全連結 100 100 100 100 英国
Ltd
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2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業部門
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
Mirova Natural Capital Limited
(旧Mirova-Althelia Limited)
資産運用 完全連結 100 100 51 51 英国
pp)*
MV Credit Limited
資産運用 完全連結 100 100 100 100 英国
MV Credit LLP
資産運用 完全連結 100 100 100 100 英国
Artic Blue Capital Ltd (u)
資産運用 完全連結 50 29 英国
AEW ASIA LIMITED
資産運用 完全連結 100 100 100 100 香港
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS HONG
KONG LIMITED
資産運用 完全連結 100 100 100 100 香港
Poincaré Holdings Ltd (u)
資産運用 完全連結 50 25 香港
Poincaré Capital Management
資産運用 完全連結 50 25 香港
Ltd (u)
Ostrum AM Hong Kong Ltd (kk)
資産運用 完全連結 100 100 香港
PURPLE FINANCE CLO 1
証券化ビークル 完全連結 89 89 89 89 アイルランド
PURPLE FINANCE CLO 2 (t)
証券化ビークル 完全連結 71 71 アイルランド
ASAHI NVEST INVESTMENT ADVISORY
CO, LTD
販売 持分法 49 49 49 49 日本
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
JAPAN CO., LTD
資産運用 完全連結 100 100 100 100 日本
AEW Japan Corporation (x) 資産運用 完全連結 100 100 日本
AEW Value Investors Asia III GP
資産運用 完全連結 100 100 ジャージー
Limited (y)
AEW EUROPE SARL (旧AEW
資産運用 完全連結 60 60 60 60 ルクセンブルク
Luxembourg)
AEW EUROPE GLOBAL LUX
資産運用 完全連結 100 60 100 60 ルクセンブルク
H2O ASSET MANAGEMENT HOLDING
資産運用 完全連結 50 50 50 50 ルクセンブルク
投資会社 － 資産
KENNEDY FINANCEMENT Luxembourg
運用 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
財務部本部 － 資
KENNEDY FINANCEMENT Luxembourg
産運用 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
2
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS S.A.
販売 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
DNCA Luxembourg (k)
資産運用 完全連結 92 79 92 82 ルクセンブルク
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2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業分野
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
ASG MANAGED FUTURES (aa)
資産運用 25 25 ルクセンブルク
DNCA ARCHER MID-CAP EUROPE
(aa) 資産運用 24 24 ルクセンブルク
Ostrum Multi Asset Global
Income (j) 資産運用 58 58 ルクセンブルク
MV Credit SARL
資産運用 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
Thematics Meta Fund (ff)
資産運用 完全連結 42 42 ルクセンブルク
Thematics AI and Robotics
Fund (ff) 資産運用 完全連結 47 47 ルクセンブルク
Natixis IM Mexico, S. de RL de
CV 資産運用 完全連結 100 100 100 100 メキシコ
H2O AM Monaco SAM (u)
資産運用 完全連結 50 50 モナコ
Prometheus Wealth Management
SAM (u) 資産運用 完全連結 50 25 モナコ
AEW CENTRAL EUROPE
資産運用 完全連結 60 60 60 60 ポーランド
Ostrum AM Asia Ltd
資産運用 完全連結 100 100 100 100 シンガポール
AEW Asia Pte Ltd
資産運用 完全連結 100 100 100 100 シンガポール
LOOMIS SAYLES INVESTMENTS ASIA
Pte Ltd 資産運用 完全連結 100 100 100 100 シンガポール
H2O AM Asia Pte Ltd (u)
資産運用 完全連結 50 50 シンガポール
Flexstone Partners SARL (旧
Euro Private Equity)* (l) 資産運用 完全連結 84 84 100 100 スイス
Natixis Investment Managers
Switzerland Sarl
資産運用 完全連結 100 100 100 100 スイス
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
SECURITIES INVESTMENT
CONSULTING Co. LTD
資産運用 完全連結 100 100 100 100 台湾
Natixis Investment Managers
Uruguay S.A. 販売 完全連結 100 100 100 100 ウルグアイ
Natixis Investment Managers
Korea Limited
販売 完全連結 100 100 100 100 大韓民国
支店
AEW Central Europe Czech
販売 完全連結 60 60 60 60 チェコ共和国
AEW Central Europe Romania
販売 完全連結 60 60 60 60 ルーマニア
AEW Ciloger Italian Branch
販売 完全連結 60 60 60 60 イタリア
Mirova Natural Capital Limited
フランス支店 (旧Mirova-Althelia
資産運用 完全連結 100 100 100 51 フランス
Limitedフランス支店) (pp)*
Natixis Investment Managers アラブ首長国連
Middle East
販売 完全連結 100 100 100 100 邦
Natixis Investment Managers,
販売 完全連結 100 100 100 100 オランダ
Nederlands
Natixis Investment Managers,
Nordics filial
販売 完全連結 100 100 100 100 スウェーデン
Natixis Investment Managers
S.A. イタリア支店
販売 完全連結 100 100 100 100 イタリア
Natixis Investment Managers
S.A., Zweignierderlaasung
販売 完全連結 100 100 100 100 ドイツ
Deutschland
Natixis Investment Managers,
販売 完全連結 100 100 100 100 スペイン
スペイン支店
AEW Europe LLP スペイン支店
販売 完全連結 100 60 スペイン
DNCA Finance ミラノ支店 (k) 資産運用 完全連結 92 79 92 82 イタリア
AEW Asia Limited オーストラリア
資産運用 完全連結 100 100 100 100 オーストラリア
支店
その他の主体
NATIXIS US HOLDINGS Inc
持株会社 完全連結 100 100 100 100 米国
プライベート・エクイティ － 第
三者資産運用
プライベート・エク
NATIXIS PRIVATE EQUITY
イティ 完全連結 100 100 100 100 フランス
プライベート・エク
DAHLIA A SICAR SCA (a)
イティ 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
ウェルスマネジメント
NATIXIS Wealth Management
銀行 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
Luxembourg
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2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業分野
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
ナティクシス・ウェルスマネジメント
Natixis Wealth Management**
信用機関 完全連結 100 100 100 100 フランス
ミューチュアルファ
VEGA INVESTMENT MANAGERS
ンド持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
1818 IMMOBILIER
不動産業 完全連結 100 100 100 100 フランス
資産運用および投資
Massena Partners S.A. (n)
顧問サービス 完全連結 98 98 ルクセンブルク
資産運用および投資
Massena Wealth Management
顧問サービス 完全連結 98 98 ルクセンブルク
SARL (n)
支店
資産運用および投資
Massena Partners - 支店 (n)
顧問サービス 完全連結 98 98 フランス
従業員貯蓄制度
NATIXIS INTERÉPARGNE**
従業員貯蓄制度の管理 完全連結 100 100 100 100 フランス
保険
財物損害保険 持分法 34 34 34 34 レバノン
ADIR
保険投資ミューチュ
RÉAUMUR ACTIONS (旧ABP
アルファンド 完全連結 100 100 100 100 フランス
DIVERSIFIE) (a)
Ostrum Ultra Short Term Bonds 保険投資ミューチュ
Plus SI (C) EUR (a) (f)
アルファンド 完全連結 31 31 フランス
BPCE IARD (旧ASSURANCES BANQUE
POPULAIRE IARD) 財物損害保険 持分法 50 50 50 50 フランス
BPCE Prévoyance (旧ABP
個人向け保険 完全連結 100 100 100 100 フランス
PRÉVOYANCE)
BPCE Vie (旧ABP VIE)
保険 完全連結 100 100 100 100 フランス
保険・不動産投資 完全連結 100 100 100 100 フランス
FRUCTIFONCIER (a)
NAMI INVESTMENT (a)
保険・不動産投資 完全連結 100 100 100 100 フランス
SCPI IMMOB ÉVOLUTIF
(旧FRUCTIFONDS IMMOBILIER)*
保険・不動産投資 完全連結 51 51 51 51 フランス
NATIXIS ASSURANCES
保険会社・持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS LIFE
生命保険 完全連結 100 100 100 100 ルクセンブルク
ECUREUIL VIE DÉVELOPPEMENT
保険 持分法 51 51 51 51 フランス
サービス・プロバイ
BPCE RELATION ASSURANCES
ダー 完全連結 100 100 100 100 フランス
保険投資ミューチュ
FRUCTIFONDS PROFIL 6 (p)
アルファンド 73 73 フランス
保険投資ミューチュ
FRUCTIFONDS PROFIL 9 (p)
アルファンド 84 84 フランス
BPCE ASSURANCES
保険会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
サービス・プロバイ
BPCE APS
ダー 完全連結 53 53 50 50 フランス
保険投資ミューチュ
AAA ACTIONS AGRO ALIMENTAIRE
アルファンド 完全連結 42 42 40 40 フランス
プライベート・エク
ABP VIE MANDAT FPCI (p)
イティ・ファンド 100 100 フランス
保険投資（証券化
Fonds TULIP
ファンド） 完全連結 100 100 100 100 フランス
保険投資ミューチュ
OPCI FRANCEUROPE IMMO
アルファンド 完全連結 53 53 55 55 フランス
保険投資ミューチュ
アルファンド 完全連結 55 55 53 53 フランス
SELECTIZ
SCI DUO PARIS
不動産管理 持分法 50 50 50 50 フランス
保険投資ミューチュ
SÉLECTION PROTECTION 85
アルファンド 完全連結 28 28 27 27 フランス
保険投資ミューチュ
SELECTIZ PLUS FCP 4DEC
アルファンド 完全連結 53 53 50 50 フランス
保険投資ミューチュ
ALLOCATION PILOTÉE ÉQUILIBRE C
アルファンド 完全連結 40 40 38 38 フランス
保険投資ミューチュ
MIROVA EUROPE ENVIRONNEMENT C
アルファンド 完全連結 34 34 30 30 フランス
FCT NA Financement de l’
économie - compartiment
保険投資（証券化
Immocorp II (bb)
ファンド） 完全連結 100 100 フランス
支店
NATIXIS LIFE
生命保険 完全連結 100 100 100 100 フランス
決済
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2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業分野
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
消費者金融
NATIXIS FINANCEMENT** (c)
消費者金融 100 100 フランス
コンシューマー・ク
レジット証券化ビー
FCT PUMACC (a) (c)
クル 100 100 フランス
ファクタリング
NATIXIS FACTOR** (c)
ファクタリング 100 100 フランス
Midt factoring A/S (c)
ファクタリング 100 100 デンマーク
保証・担保
COMPAGNIE EUROPÉENNE DE
GARANTIES ET CAUTIONS (c)
保険 100 100 フランス
決済
NATIXIS PAYMENT SOLUTIONS**
銀行サービス 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS PAIEMENT HOLDING
持株会社 完全連結 100 100 100 100 フランス
中央労使協議会向け
ALTER CE (COMITÉO)
オンラインサービス 完全連結 70 70 70 70 フランス
TITRES CADEAUX (e)
クーポン券提供 完全連結 100 100 フランス
決済サービス 完全連結 100 100 100 100 フランス
S-MONEY
決済サービス 完全連結 100 100 96 96 フランス
LAKOOZ (hh)
PAYPLUG (s)
決済サービス 完全連結 99 99 84 84 フランス
NATIXIS INTERTITRES
クーポン券提供 完全連結 100 100 100 100 フランス
DALENYS グループ
持株会社 完全連結 100 100 100 100 ベルギー
DALENYS S.A.
RENTABILIWEB INTERNATIONAL 持株会社 完全連結 100 100 100 100 オランダ
RENTABILIWEB FINANCE
持株会社 完全連結 100 100 100 100 オランダ
DALENYS PAYMENT
決済サービス 完全連結 100 100 100 100 フランス
内部サービス・プロ
RENTABILIWEB SERVICES バイダー 完全連結 100 100 100 100 フランス
オンライン・サービ
RENTABILIWEB MARKETING
ス 完全連結 100 100 100 100 フランス
オンライン・サービ
RENTABILIWEB TECHNOLOGIES ス 完全連結 100 100 100 100 フランス
オンライン・サービ
ス 完全連結 100 100 100 100 フランス
RECOMMERCE
オンライン・サービ
ス 完全連結 100 100 100 100 ルーマニア
RENTABILIWEB
リースファイナンス
保険仲介アドバイザ
リー 100 100 フランス
CO-ASSUR (c)
不動産リース 100 100 フランス
CICOBAIL** (c)
NATIXIS LEASE IMMO** (c)
不動産リース 100 100 フランス
LEASE EXPANSION (c) IT 運用リース 100 100 フランス
NATIXIS BAIL** (c)
不動産リース 100 100 フランス
NATIXIS ENERGECO** (c)
設備リース 100 100 フランス
NATIXIS LEASE** (c) 設備リース 100 100 フランス
NATIXIS LEASE MADRID (c)
設備・不動産リース 100 100 スペイン
NATIXIS LEASE MILAN (c)
設備・不動産リース 100 100 イタリア
NATIXIS LLD (c)
車両の長期レンタル 100 100 フランス
フランス領ポリ
OCEOR LEASE TAHITI** (c)
設備リース 100 100 ネシア
ニューカレドニ
OCEOR LEASE NOUMÉA** (c)
設備リース 100 99 ア
OCEOR LEASE REUNION** (c)
設備リース 100 100 フランス
NATIXIS CAR LEASE (c) 車両の長期レンタル 100 100 フランス
SUD OUEST BAIL** (c)
不動産リース 100 100 フランス
SAS IMMOBILIÈRE NATIXIS BAIL
不動産リース 100 100 フランス
(a) (c)
BATI LEASE (c)
不動産リース 97 97 フランス
不動産リース 100 100 フランス
INTER-COOP (c)
COFACE
COFACE グループ
持株会社 完全連結 42 42 43 43 フランス
COFACE S.A.
信用保険および関連
COFACE EUROPE
サービス 完全連結 42 42 43 43 フランス
COFACE RE
再保険 完全連結 42 42 43 43 スイス
379/645
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有価証券報告書
2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業分野
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
マーケティングその
BUSINESS DATA INFORMATION
他サービス 完全連結 42 42 43 43 イスラエル
事業および支払能力
COFACE BELGIUM SERVICES
に関するデータ 完全連結 42 42 43 43 ベルギー
COFACE CHILE S.A.
保険 完全連結 42 42 43 43 チリ
債権管理およびデー
COFACE DEBITOREN
タ 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
信用保険および関連
COFACE DO BRASIL SEGUROS DE
サービス 完全連結 42 42 43 43 ブラジル
CREDITO
COFACE FINANZ
ファクタリング 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
COFACE HOLDING AMERICA LATINA
金融データ 完全連結 42 42 43 43 メキシコ
COFACE HOLDING ISRAËL
持株会社 完全連結 42 42 43 43 イスラエル
COFACE ITALY
持株会社 完全連結 42 42 43 43 イタリア
債権管理およびデー
COFACE NEDERLAND SERVICES
タ 完全連結 42 42 43 43 オランダ
信用保険および関連
COFACE NORTH AMERICA
サービス 完全連結 42 42 43 43 米国
COFACE NORTH AMERICA HOLDING
持株会社 完全連結 42 42 43 43 米国
COMPANY
信用保険および関連
COFACE NORTH AMERICA INSURANCE
サービス 完全連結 42 42 43 43 米国
COMPANY
COFACE POLAND CMS
金融データ 完全連結 42 42 43 43 ポーランド
COFACE POLAND FACTORING
ファクタリング 完全連結 42 42 43 43 ポーランド
債権管理およびデー
COFACE SERVICES AUSTRIA タ 完全連結 42 42 43 43 オーストリア
COFACE SERVICES NORTH AMERICA
持株会社 完全連結 42 42 43 43 米国
GROUP
債権管理およびデー
COFACE SERVICIOS ESPANA SL
タ 完全連結 42 42 43 43 スペイン
COFACE UK HOLDING
持株会社 完全連結 42 42 43 43 英国
COFACE ROMANIA CMS
保険 完全連結 42 42 43 43 ルーマニア
COFACE RUS INSURANCE COMPANY
信用保険 完全連結 42 42 43 43 ロシア
COFACE SEGURO DE CREDITO MEXICO
保険 完全連結 42 42 43 43 メキシコ
COFACE SIGORTA TURQUIE
保険 完全連結 42 42 43 43 トルコ
COFACE SOUTH AFRICA
保険 完全連結 42 42 43 43 南アフリカ
COFACE SOUTH AFRICA SERVICES
保険 完全連結 42 42 43 43 南アフリカ
債権管理およびデー
COFACE UK SERVICES LTD
タ 完全連結 42 42 43 43 英国
債権管理およびデー
COFACERATING HOLDING
タ 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
債権管理およびデー
COFACERATING.DE タ 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
信用保険および関連
COFINPAR サービス 完全連結 42 42 43 43 フランス
債権管理およびデー
COGERI タ 完全連結 42 42 43 43 フランス
FIMIPAR** 債権の買戻し 完全連結 42 42 43 43 フランス
COFACE CENTRAL EUROPE HOLDING
持株会社 完全連結 42 42 43 43 オーストリア
Kisselberg 保険 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
ミューチュアルファ
Fonds Colombes
ンド投資 完全連結 42 42 43 43 フランス
ミューチュアルファ
Fonds Lausanne
ンド投資 完全連結 42 42 43 43 スイス
信用保険および関連
SEGURO BRASILEIRA C.E
サービス 完全連結 42 42 43 33 ブラジル
FCT VEGA
証券化ファンド 完全連結 42 42 43 43 フランス
支店
COFACE SVERIGE - 支店 (COFACE
KREDIT) 保険 完全連結 42 42 43 43 スウェーデン
COFACE IRELAND - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 アイルランド
信用保険および関連
COFACE UK - 支店 (COFACE Europe)
サービス 完全連結 42 42 43 43 英国
COFACE BELGIUM - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 ベルギー
COFACE LUXEMBOURG (COFACE
信用保険および関連
Europe) (g) サービス 43 43 ルクセンブルク
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2019 年12月31日現在 2018 年12月31日現在
2019 年12月31
％ ％
日現在の
事業分野
連結子会社 業務内容 連結方法 支配 所有 支配 所有 国
COFACE PORTUGAL - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 ポルトガル
COFACE IBERICA - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 スペイン
COFACE SWITZERLAND - 支店
(COFACE S.A.) 保険 完全連結 42 42 43 43 スイス
COFACE ISRAËL
信用保険 完全連結 42 42 43 43 イスラエル
COFACE NEDERLAND - 支店(COFACE
KREDIT) 保険 完全連結 42 42 43 43 オランダ
COFACE DANMARK- 支店 (COFACE
KREDIT) 保険 完全連結 42 42 43 43 デンマーク
COFACE ARGENTINA - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 アルゼンチン
COFACE CHILE - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 チリ
COFACE CANADA - 支店 (COFACE
信用保険および関連
Europe) サービス 完全連結 42 42 43 43 カナダ
COFACE HUNGARY - 支店 (COFACE
AUSTRIA) 保険 完全連結 42 42 43 43 ハンガリー
COFACE POLAND - 支店 (COFACE
AUSTRIA) 保険 完全連結 42 42 43 43 ポーランド
LEID - 支店 (COFACE AUSTRIA)
保険 完全連結 42 42 43 43 リトアニア
COFACE ROMANIA INSURANCE -支店
(COFACE AUSTRIA)
保険 完全連結 42 42 43 43 ルーマニア
COFACE TECHNOLOGIE - ROMANIA データ・サービス 完全連結 42 42 43 43 ルーマニア
COFACE CZECH INSURANCE - 支店
(COFACE AUSTRIA)
保険 完全連結 42 42 43 43 チェコ共和国
COFACE SLOVAKIA INSURANCE - 支店
(COFACE AUSTRIA)
保険 完全連結 42 42 43 43 スロバキア
COFACE LATVIA INSURANCE - 支店
(COFACE AUSTRIA) (h)
保険 43 43 ラトビア
COFACE PKZ (n)
信用保険 完全連結 42 42 スロベニア
信用保険および関連
COFACE JAPAN - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 日本
Europe)
信用保険および関連
COFACE SINGAPORE - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 シンガポール
Europe)
信用保険および関連
COFACE HONG KONG - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 香港
Europe)
信用保険および関連
COFACE ECUADOR - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 エクアドル
Europe)
信用保険および関連
COFACE AUSTRALIA - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 オーストラリア
Europe)
信用保険および関連
COFACE TAIWAN - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 43 43 台湾
Europe)
COFACE BULGARIA (支店)
保険 完全連結 42 42 43 43 ブルガリア
信用保険および関連
COFACE ASSICURAZIONI SPA サービス 完全連結 42 42 43 43 イタリア
COFACE AUSTRIA
持株会社 完全連結 42 42 43 43 オーストリア
信用保険および関連
COFACE DEUTSCHLAND サービス 完全連結 42 42 43 43 ドイツ
信用保険および関連
COFACE GRECE - 支店 (COFACE
サービス 完全連結 42 42 ギリシャ
Europe) (d)
コーポレートセンター
プライベート・エクイティ
NATIXIS INVESTMENT CORP. (gg)
ポートフォリオ管理 100 100 米国
コーポレートデータソリューショ
ンズ
その他
証券化ビークル 完全連結 100 100 100 100 フランス
Naléa (a)
NATIXIS ALGÉRIE 銀行 完全連結 100 100 100 100 アルジェリア
SCI ALTAIR 1 (a)
不動産業 完全連結 100 100 100 100 フランス
SCI ALTAIR 2 (a)
不動産業 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS IMMO EXPLOITATION
不動産業 完全連結 100 100 100 100 フランス
FONCIÈRE KUPKA (a)
不動産業 完全連結 100 100 100 100 フランス
NATIXIS FONCIÈRE S.A. (旧
不動産投資 完全連結 100 100 100 100 フランス
SPAFICA) (a)
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* 2019年登録社名変更。
** 金融機関および投資会社に適用される規制要件に関する2013年６月26日付欧州議会および欧州理事会のEU規則第575/2013号第７
条の規定に従い、グループの連結割合に基づき健全性に関する個別の監督を行っているフランス子会社。
（a） 組成された企業。
（b） 2019年２月６日に処分された企業。
（c） 2019年第１四半期にBPCEへ売却された企業。
（d） 2019年第１四半期に連結した支店。
（e） 2019年第１四半期に取得された企業。
（f） 持分割合が適格基準を下回ったことを受けて2019年第１四半期に連結除外された企業。
（ ➨） Coface Belgium - 支店 (Coface Europe ） へ譲渡された事業。
（ h） LEID - 支店 (Coface Austria ） へ譲渡された事業。
（i） 閉鎖された証券化ビークル。
（j） ファンドのシード・マネー投資が全額返済されたことを受けて、2019年第１四半期に連結から除外。
（ k） 株主契約の規定に従い、 DNCA Finance に対する Société des Cadres の持分割合は 2019 年１月１日、９％から 12 ％に上昇した。
（l） Natixis IMが2019年第１四半期に自社株式を欧州の経営陣へ一部売却し、持分割合が84％へ低下した。
（ m） 2019 年第１四半期にFlexstone Partners SASへ譲渡された企業。
（ n） 2019 年第２四半期に取得された企業。
（o） 2019年第２四半期に連結。Natixis Holdings (Hong Kong) LimitedはAzure Capitalの株式を保有する持株会社。
（p） 持分割合が適格基準を下回ったことを受けて2019年第２四半期に連結除外された企業。
（q） 2019年第２四半期、無償株式割当制度の導入時に非支配持分の買戻しとIFRS第２号の適用を行った結果、持分割合が91％から
100％に上昇した。
（r） 2019年第２四半期、無償株式割当制度の導入時に非支配持分の買戻しとIFRS第２号の適用を行った結果、持分割合が87％から
100％に上昇した。
（s） 2019年第２四半期および第４四半期における非支配持分の買戻しと、Natixis Paiement Holdingが全額引き受けた2019年第４四
半期における増資の結果、持分割合が84％から99％に上昇した。
（t） 持分割合が適格基準を下回ったことを受けて2019年第２四半期に連結除外された企業。
（u） H2Oの新しい子会社を連結した。これらの子会社は次期以降重要になることが見込まれる。
（v） 2019年第２四半期に連結。Natixis IM Canada Holdings Ltdは、カナダで上場している独立系株式公開大手販売会社であるFiera
の株式11％を保有する持株会社である。
（w） SeeyondおよびMirova米国事業の再編に関係して2019年第２四半期に連結範囲が変更。
（x） AEW Capital Management LPがアジアでの事業拡大のために設立した新会社で、2019年６月末に連結範囲に加えられた。
（y） AEW Capital Management LPが新ファンドの運用に関係して設立した新しい企業で、2019年６月末に連結範囲に加えられた。
(z) 当該企業の清算を受けて2019年第３四半期に連結除外。
(aa) 持分割合が適格基準を下回ったことを受けて2019年第３四半期に連結除外された企業。
(bb) 持分割合が適格基準を下回ったことを受けて2019年第３四半期に連結除外された企業。
(cc) 2019 年第２四半期にFiera Capitalにて締結された投資契約に従い2019年第３四半期にFiera Capitalへ売却された企業。
(dd) 非支配持分を買い戻した結果、持分割合が75％から80％に上昇した。
(ee) 2019 年第４四半期に設立され、連結された企業。
(ff) 持分割合が適格基準を上回ったことを受けて2019年第４四半期に連結された企業。
(gg) 2019 年12月に清算された企業。
(hh) 2017 年の無償株式割当制度の導入時に非支配持分の買戻しとIFRS第２号の適用を行った結果、持分割合が96％から100％に上昇し
た。同制度は2019年末に完了した。
(ii) 2019 年に設立された企業。外国株式へのテーマに則した投資におけるナティクシスの指定パートナーとなることが意図されてい
る。
(jj) 2019 年に設立された企業。外国のインフラ投資におけるナティクシスの指定パートナーとなることが意図されている。
(kk) Ostrum はアジアでの更なる事業拡大を目的に2019年に香港で新会社を設立した。同社は2019年第４四半期に連結された。
(ll) 2019 年第４四半期に連結された企業。同社はAEW European Value Partnersファンドのために資金調達の手配を行う。AEWは同
ファンドを通じて、ファンドの運用成果に応じた利息収益を回収する。
(mm) この企業は、AEW Capital Managementが最近設定し、資本の100％を所有するAEW Partners Real Estate IXファンドの運用を行
う。この企業は2019年第４四半期に連結された。
(nn) 2019 年第４四半期に会社経営陣から株式の買い取りを行った結果、持分割合は50％から55％へ上昇した。
(oo) 2019 年第４四半期に会社経営陣から株式の買い取りを行った結果、持分割合は60％から70％へ上昇した。
(pp) Mirova は2019年第４四半期に同社の創業者から株式を購入した。その結果、MirovaはMirova Natural Capitalの株式資本の100％
を所有している。
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19.1 2019 年12月31日現在の非連結企業
排他的支配もしくは共同支配下にある、または重要な影響力が及ぶ企業、および支配下にある組成された企業のうち、連結範囲に含め
ていない企業に関する情報は、ナティクシスのウェブサイトに掲載している：
https://www.natixis.com/natixis/jcms/ala_5507/fr/information-reglementee
19.2 2019 年12月31日現在の非連結投資先
2019 年12月31日現在の正味帳簿価額が５百万ユーロ以上ある非連結投資先のうち、資本の10％以上を投資しているもの：
株主資本の額 収益の額
(a) (b) (b)
保有持分比率 （単位：百万ユーロ） （単位：百万ユーロ）
企業 国
CE Développement 99 6
フランス 15 ％
EFG-Hermes Holding 704 52
エジプト 13 ％
FIERA CAPITAL
フランス 11 ％ 435 (3)
(a) 直接または間接的な保有。
(b) 株主総会で承認された直近の事業年度の資本および収益に関する情報（2018年12月31日現在）。
また、米国投資会社であるWCM Investment Managementの株式資本の25％を所有しているが、ナティクシスは重要な影響力を行使するこ
とができないため、連結されていない。同出資は、2019年12月31日現在で279百万ユーロにのぼった。
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(2) 個別財務諸表
ナティクシス比較 個別貸借対照表
2019 年 2018 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月31日に終了した年度
資産
15,858 23,858 27,666
４ 現金および中央銀行預け金 18,389
44,221 34,698 40,236
６ 政府債および政府債同等物 51,279
87,300 84,302 97,757
４ 銀行預け金 101,233
138,055 125,963 146,067
５ 顧客との取引 160,089
852 839 973
23 うち政府代行業務 988
15,643 18,973 22,001
６ 債券およびその他の 固定利付有価証券 18,140
70,504 48,514 56,257
６ 株式およびその他の変動利付有価証券 81,756
192 172 199
７ 関連会社に対する投資およびその他の長期投資 223
13,979 15,136 17,552
７ 子会社および関係会社に対する投資 16,210
90 99 115
11 無形資産 104
137 152 176
11 有形固定資産 159
発行済未払込資本
39 35 41
７ 自己株式 45
45,956 46,801 54,270
12 その他の資産 53,291
6,523 8,165 9,468
12 未収勘定 7,564
438,497 406,868 471,804
資産合計 508,481
2019 年 2018 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
オフバランスシート項目－受取コミットメント
34,470 39,971 39,290
36 貸出コミットメント 45,561
33,748 39,134 29,047
銀行からの受取コミットメント 33,683
722 837 10,243
顧客からの受取コミットメント 11,878
9,402 10,903 8,743
36 保証コミットメント 10,138
9,402 10,903 8,743
銀行からの受取コミットメント 10,138
8,480 9,833 8,212
36 有価証券に関するコミットメント 9,523
13,950 16,176 10,987
36 その他の受取コミットメント 12,741
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2019 年 2018 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月31日に終了した年度
負債および資本
13 中央銀行預り金
99,615 96,850
13 銀行預り金 115,514 112,307
46 46
23 うち政府代行業務 53 53
119,320 113,291
1▶ 顧客との取引 138,363 131,372
965 952
23 うち政府代行業務 1,119 1,104
62,441 50,260
15 債務証券 72,407 58,281
126,679 116,100
16 その他の負債 146,897 134,630
5,161 4,968
16 未払勘定 5,985 5,761
1 1
23 うち政府代行業務 1 1
2,264 2,192
17 リスクおよびその他費用引当金 2,625 2,542
5,554 5,535
19 劣後債務 6,440 6,418
一般的銀行リスク準備金
17,463 17,672
一般的銀行リスク準備金を除く資本 20,250 20,492
5,045 5,040
21 発行済資本 5,850 5,844
7,426 7,426
21 株式プレミアム 8,611 8,611
1,740 1,745
21 準備金 2,018 2,024
2 2
20 規制引当金および投資補助金 2 2
2 2
23 うち政府代行業務 2 2
1,008 1,625
21 利益剰余金 1,169 1,884
2,242 1,834
当期純利益 2,600 2,127
438,497 406,868
負債および資本合計 508,481 471,804
2019 年 2018 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
オフバランスシート項目－供与コミットメント
81,064 94,002 97,160 112,667
36 貸出コミットメント
23,348 27,074 26,943 31,243
銀行への供与コミットメント
57,716 66,927 70,217 81,424
顧客への供与コミットメント
35,126 40,732 41,837 48,514
36 保証コミットメント
9,451 10,959 9,450 10,958
銀行への供与コミットメント
25,675 29,773 32,387 37,556
顧客への供与コミットメント
9,321 10,809 8,758 10,156
36 有価証券に関するコミットメント
23,862 27,670 18,480 21,429
36 その他の供与コミットメント
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ナティクシス比較個別損益計算書
2019 年 2018 年
参照注記
百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
番号
12 月31日に終了した年度
7,683 7,198 8,347
受取利息および類似収益 8, 909
2▶
(6,866) (6,444) (7,472)
支払利息および類似費用 (7,962)
2▶
931 1,500 1,739
変動利付有価証券 による 収益 1, 080
25
1,383 990 1,148
受取報酬および受取手数料 1,604
(997) (631) (732)
支払報酬および支払手数料 (1,156)
26
トレーディング・ポートフォリオ取引に係る
1,534 1,779 1,468 1,702
27 純利得／（損失）
売却目的で保有する有価証券取引に係る
43 50 53 61
28 純利得／（損失）
その他バンキング取引営業収益 603 699 425 493
(384) (93) (108)
その他バンキング取引営業費用 (445)
29
3,930 4,466 5,179
純収益 4,557
(2,559) (2,629) (3,049)
営業費用 (2,967)
30
(1,339) (1,367) (1,585)
・ 人件費 (1,553)
(1,220) (1,262) (1,463)
・ その他一般管理費 (1,415)
有形固定資産および無形資産の評価減、償却および減
(79) (92) (77) (89)
損
1,292 1,760 2,041
営業総利益 1,498
(429) (228) (264)
貸倒引当金繰入額 (497)
31
863 1,532 1,777
営業 純 利益 1,001
1,258 33 38
固定資産に係る利得／（損失） 1,459
32
2,121 1,565 1,815
税引前当期利益 2,460
非経常収益
121 269 312
法人所得税 140
33
一般的銀行リスク準備金および規制引当金
0 0 0 0
20 繰入／戻入額
2,242 1,834 2,127
当期純利益／（損失） 2,600
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親会社財務諸表注記
注記１ 会計原則および評価方法 396 注記13 インターバンク取引および類似取引 409
1. 銀行および顧客に対する貸出金 396 注記14 顧客との取引 410
2. 有価証券ポートフォリオ 397 注記15 債務証券 410
3. 有形固定資産および無形資産 398 注記16 未払勘定等－負債 410
4. 債務証券 399 注記17 引当金および減損 411
5. 劣後債務 399 注記18 従業員数および従業員給付 412
6. 先渡金融商品（先物およびオプション） 399 注記19 劣後債務 414
7. 政府代行業務 399 注記20 規制引当金 415
8. 従業員給付 400 注記21 資本、株式プレミアム、準備金および利 415
益剰余金
9. 株式に基づく従業員の維持および業績表彰 400 注記22 子会社および関連会社との取引 416
制度
10. リスクに対する引当金 401 注記23 公的手続の管理に関連した資産、負債お 416
よびコミットメントに係る計算書
11. 外貨建て取引 401 注記24 受取利息および類似収益 417
12. 海外子会社の統合 401 注記25 変動利付有価証券による収益 417
13. 銀行破綻処理メカニズムへの拠出 401 注記26 報酬および手数料 417
14. 旧GAPC分離ビークルの資産の保証メカニ 402 注記27 トレーディング・ポートフォリオ取引に 418
係る利得／（損失）
ズム
15. 非経常収益 402 注記28 売却目的で保有する有価証券および類似 418
物に係る利得／（損失）
16. 法人所得税 402 注記29 その他の銀行業による収益および費用 418
17. 会計処理方法の変更および財務諸表の比 402 注記30 営業費用 419
較可能性
注記２ 本会計期間のハイライト 402 注記31 貸倒引当金繰入額 419
注記３ 後発事象 402 注記32 固定資産に係る利得／（損失） 420
注記４ インターバンク取引および類似取引 403 注記33 法人所得税 420
注記５ 顧客との取引、リース業務等 403 注記34 地域別情報 421
注記６ 債券、株式およびその他の固定・変動利付有 404 注記35 オフバランスシート項目－先渡金融商品 422
価証券
注記７ 子会社および関係会社に対する投資、関連会 405 注記36 オフバランスシート項目－コミットメン 423
社に対する投資、その他の長期投資ならびに トの供与
自己株式
注記８ 2019 年度中のフランス企業への投資の後に開 405 注記37 外国為替取引、外貨建ての貸出および借 424
示閾値を超える株式保有に関する情報 入
注記９ 子会社および関連会社に関する開示 406 注記38 満期別資産および負債 424
注記10 自己株式－資産 408 注記39 フランス一般税法第238-0A条の定義の範 425
囲内の非協力的な国または地域における
組織および事業
注記11 固定資産 408
注記12 未収勘定等－資産 409
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有価証券報告書
注記 １ 会計原則および評価方法
ナティクシスの個別財務諸表は、銀行セクターの会社の財務諸表に関する2014年11月26日付Autorité des Normes Comptables（ANC：フ
ランスの会計基準策定機関）規則第2014-07号およびフランス一般会計計画（PCG：Plan Comptable Général）に関する（改正）規則第
2014-03号に準拠して作成され、表示されている。
現地のルールに従って策定された海外子会社の財務諸表は、個別財務諸表を作成するために、フランスで一般に公正妥当と認められて
いる会計原則に従って修正再表示されている。
当年度の財務諸表は、前年度の財務諸表と同一の形式で表示されている。一般に認められている会計原則は、次の原則に基づき慎重性
の原則に従って適用されている。
・ 継続企業
・ 会計処理方法の一貫性
・ 周期性の原則
1. 顧客および銀行に対する貸出金
銀行貸出金には、金融機関との銀行取引に関連して保有する債権のうち、有価証券によって表章されるものを除くすべての債権が該当
し、劣後貸出金およびリバース・レポ取引のなかで取得した株式および有価証券も含まれる。銀行貸出金は、要求払いの貸出金・預け
金ならびに定期貸出金および定期預け金に分類される。
顧客貸出金は、有価証券によって表章されるものを除く銀行以外の事業者に対する貸出金と、リバース・レポの株式・有価証券で構成
される。顧客貸出金は、貸出金の種類別（当座貸越、商業貸出金、短期融資、設備貸出金、輸出信用、劣後貸出金など）に分類され
る。
経過利息については、損益計算書の対応する債権勘定に貸方計上する。
貸出金供与または取得に係る受取報酬は、限界取引費用と併せて、実効金利法を使用して貸出金の有効期間にわたって認識を行う。認
識は、純収益における正味の受取利息として表示する。認識を行う報酬および取引費用は、該当する貸出金勘定に計上する。
解約不能条件で付与されたが、資金の移転が行われていない貸出金の場合、オフバランスシート項目の「供与された貸出コミットメン
ト」に計上する。
正常債権および不良債権は、個別に識別する。
信用リスクが特定され、その結果、融資契約の条件に基づき取引相手方が弁済義務を負う貸出金の全額または一部につきナティクシス
が回収できないおそれがあるときは、保証の有無を問わずその貸出金は不良債権とみなされる。金融機関に適用される健全性要件に関
する2013年6月26日付欧州規則第178条に定められているデフォルト事象が特定された貸出金がこれに該当する。とりわけ、支払いが
３ヶ月超延滞している返済がある貸出金は不良債権に分類される。
当初不良債権に分類された貸出金でも正常になったときは、当該貸出金を正常債権に振替えることができる。
貸手が期限の利益喪失条項を発動した貸出金および不良債権として１年超分類されており貸倒償却を予定している債権は、回収不能と
みなされる。
不良債権の減損時に行った割引の影響の時間の経過に伴う戻入れは、損益計算書における「支払利息および類似費用」として認識され
る。
債務者の財政状態に起因してリストラクチャリングされた貸出金の特定事例
リストラクチャリングされた貸出金は、ナティクシスが、財政的困難に直面している、または直面する可能性の高い借手に対して与え
た譲歩に関わる修正条件を伴う貸出金に相当する。それらは、ナティクシスが与えた譲歩および借手に生じている財政的困難の結合の
結果である。
リストラクチャリングされた貸出金の修正条件は、借手をより有利な状況に置くものでなければならず（例えば、利息または元本の支
払いの一時停止、返済期間の延長等）、既存契約の条件を修正する改訂の使用または既存貸出金の全部または一部のリファイナンスに
より確定される。
財政的困難は、30日超延滞の金額またはリスク格付等の複数の規準を観察することにより判定される。財政的困難は取引相手方がバー
ゼルの債務不履行カテゴリーに降格する前に対処されることから、貸出金のリストラクチャリングにより、必ずしも取引相手方がバー
ゼルの債務不履行カテゴリーに分類される結果にはならない。
個別の減損および引当金
貸出金の一部または全額に回収不能リスクがある場合、または借手に条項違反があった場合、（不良債権については）減損損失または
（オフバランスシートのコミットメントに関しては）予想損失額に相当する引当金を損益計算書の「貸倒引当金繰入額」に計上する。
これらの減損および引当金は、リスクおよび利用可能な担保の分析を検討したうえで、四半期ごとに個別に評価を行う。
減損した貸出金および債権からの回収または割引の影響の戻入れに伴う利息は受取利息として認識する。
減損損失は、債権の総額での帳簿価額と回収可能と考えられる額（保証の実現から得られるフローを含む。）、すなわち固定金利債権
の場合は契約当初の実効金利で割引いた額、または変動金利債権の場合は契約条件に従って取り決めた直近の実効金利で割引いた額と
の差異を計算して算出する。
リスクを踏まえた不良債権に係る減損は、貸借対照表の資産の部に計上し、当該資産からその減損を控除している。
オフバランスシートのコミットメントを原因とする予想損失額は、貸借対照表の負債側に引当金として認識する。
一般信用リスクに関する引当金
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個別には自己の信用リスクに引当金を割り当てていない金融資産は、類似のリスク特性を有する資産グループに含める。類似資産の
ポートフォリオの構成は、地理的リスクおよびセクター・リスクの２種類の規準に基づいている。
ポートフォリオについては四半期ごとに見直され、経済状況に問題の発生が予想されるセクターや国における貸出金は、適宜正常債権
に対する引当金の基準で組み入れる。
資産の各グループは、当該資産グループに関する見積回収可能キャッシュ・フローが減少する可能性が高いことを示す観察可能なデー
タに基づく減損の客観的証拠について評価を行う。減損の客観的な証拠を示す資産グループについては、貸借対照表の負債側において
集合的に評価減を行う。そのような資産グループで、その後に（個別債権リスクとしての）減損と識別されたものは、集合的な評価減
の計算基礎から除外する。
地理的リスクに対する引当金は、主に各国のさまざまなパラメーターおよび指標（政治情勢、景気動向、景気見通し、銀行システムの
状況等）を反映させた内部格付けに基づく。減損損失の算定は、内部格付けと引当率の相関表を基に行う。必要な場合は、引当金の規
模に割り当てられた率を改訂する。
セクター・リスク に対する引当金は、各セクター独自のインデックス（セクター成長率、当該セクターにおいて業界が保有する現金、
コモディティ・コスト等）の組み合わせに基づく。評価損失の計算方法は、満期日現在で計算される「予想損失」方式である。
要注意先リストに記載される貸出金がバーゼル合意による債務不履行として識別された場合、かかる貸出金は、セクターごとに集合的
に評価減を計上する。ただし、すでに個別評価減の対象となっている場合を除く。
セクター・リスクおよびカントリー・リスクに対する引当金は、貸借対照表の負債側に表示する。
2. 有価証券ポートフォリオ
有価証券は、ANC規則第2014-07号のBook II - Title 3「有価証券取引の会計処理」に従い、次の基準によって分類している。
・ 有価証券の種類：政府証券（財務省短期証券およびこれに準ずる有価証券）、債券およびその他の固定利付有価証券（譲渡可能債
券およびインターバンク市場証書）、株式およびその他の変動利付有価証券
・ 有価証券を保有する経済的目的。次のいずれかのカテゴリーに分類される：トレーディング目的保有、売却目的保有、投資目的保
有、その他の長期有価証券、関連会社に対する投資、子会社および関係会社に対する投資。
有価証券の売買は、決済・引渡日に貸借対照表に計上する。
適用される分類および測定に関する規則は以下のとおりである。
・ トレーディング目的で保有する有価証券： 当初、短期間での転売または買戻しを意図して購入または売却する有価証券、および
マーケット・メイキング業務の一環として保有する有価証券。トレーディング・ポートフォリオの専門的運用を目的として売買され
る有価証券も、トレーディング目的の保有に分類される。このカテゴリーに分類されるには、有価証券が当初認識日において活発な
市場で売買可能であり、その市場価格が容易に入手可能で、実際の取引が通常の取引条件の下で定期的に行われていることを示して
いなければならない。
取得に際しては、トレーディング目的で保有する有価証券は、経過利息を含む支払価格で計上する。取引コストは、費用として認識
する。
各貸借対照表日においては、市場価額で測定を行い、評価差額の総額は、損益計算書の「トレーディング目的で保有する有価証券取
引の残高」という表示項目で認識する。
・ 売却 目的で保有する有価証券 ： 他 のカテゴリーのいずれにも分類されていない有価証券は、売却目的で保有する有価証券とみな
す。
取得コストを除外した購入価格で貸借対照表に計上する。購入価格（経過利息を除く）と償還価格の差異は、有価証券の残存期間
にわたって収益として認識される。
期末には、帳簿価額または市場価額の最低値の金額で評価を行う。未実現損失が生じた場合、減損損失の認識を行うが、この計算
には、実施されたヘッジ取引による利得を織り込む。未実現利得については認識しない。
・ 投資目的で保有する有価証券 ： 満期まで保有する意思を表明して取得した固定利付期限付有価証券で、ナティクシスに満期まで保
有する能力が備わっているもの。
取得コストを除外した購入価格で貸借対照表に計上する。購入価格と償還価格の差異は、有価証券の残存期間にわたって収益として
計上される。
未実現損失は、規制の要件に従って、減損の対象とはなら ない。ただし、不測の状況により満期前に売却される可能性が高い場合ま
たは当該金融商品の発行体にデフォルト・リスクがある場合には、この限りではない。未実現利得については認識しない。
・ 関連会社、子会社および関係会社に対する投資ならびにその他の長期投資：
- その他の長期有価証券： ナティクシスが専門家としての立場から発行会社との持続的で特別な関係の構築を意図して行った有価証
券投資であるが、保有議決権の割合が低いため投資先の企業の経営に影響を及ぼさない投資。
取得コストを除外した購入価格で取得日に認識される。
これらは、取得原価または使用価値の最低値の金額で貸借対照表に計上する。未実現損失については、減損損失引当金の対象と
なる。
- 関連会社に対する投資 ： 長期的な保有がナティクシスの事業にとって有益と考えられる有価証券の形態による投資。
取得コストを除外した購入価格で取得日に認識を行う。
当該有価証券は評価を個別に行い、評価額は報告日の使用価値と取得原価の最低値の金額とする。未実現損失については、減損
損失引当金の対象となる。
- 子会社および関係会社に対する投資： ナティクシスが独占的な支配力を行使する関係会社、すなわちナティクシスの連結対象と
して全部連結される可能性の高い会社の株式およびその他の変動利付有価証券。
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取得コストを除外した購入価格で取得日に認識を行う。
これらは評価を個別に行い、評価額は報告日の使用価値と取得原価の最低値の金額とする。未実現損失については、減損損失引
当金の対象となる。
使用価値の決定に使用される測定アプローチは、次のいずれかを適宜採用する。
・ 純資産価額方式（修正再表示有りまたは無し）
・ 同業他社との比較方式
・ 割引将来キャッシュ・フロー（DCF）法
・ 市場株価法
・ 上記を組み合わせた方法
将来キャッシュ・フローを測定するためのDCF法は、対象となる子会社の経営陣が作成し、ナティクシスの上級経営陣が承認した事業計
画の設定に基づくものである。将来キャッシュ・フローの割引率は、次の値の結果とする。
・ 無リスクとみなされる投資収益率の平均値
・ 子会社が上場する市場における平均信用スプレッド
・ 同等の企業をサンプルとして反映される平均ベータ値
・ 自己株式： ナティクシスは、流動性に関する取決めに基づき株価を調整するため自己株式を保有している。当該自己株式は、トレー
ディング目的で保有する有価証券として認識されており、これと同じカテゴリーに属する他の有価証券と同一の規則に従う。また、
株式市場のインデックスに対する裁定取引を通じて取得した自己株式は、トレーディング目的で保有する有価証券として認識され
る。
従業員への交付を目的として保有する自己株式は、売却目的で保有する有価証券に分類され、それに対応する規則に従う。
証券ポートフォリオの処分による収益、価値調整および収入は、次に定めるところに従い認識を行う。
・ 変動利付有価証券による収益は、受取時または支払いが株主総会の決議対象となった時点にその認識を行う。
・ 固定利付有価証券による収益は、発生主義に基づき認識を行う。
・ 価値調整および有価証券処分による収入は、かかる有価証券が属するポートフォリオによって、それぞれの表示項目で認識を行
う。
- トレーディング目的で保有する有価証券および売却目的で保有する有価証券は、「純収益」により
- 価値調整が取引相手方 リスク に関連する場合には、売却目的または投資目的で保有する有価証券のポートフォリオにおける固定
利付有価証券に係る貸倒引当金繰入額として
- 固定資産に係る純利得／（損失）：
- 予測不能な状況のため当該投資目的で保有する有価証券の処分の可能性が高い場合における、当該投資目的で保有する有価
証券の価値の調整（取引相手方リスクに関する減損を除く）、および投資目的で保有する有価証券の処分による全収入に関
するもの
- 関連会社、子会社および関係会社に対する投資ならびにその他の長期有価証券に関するもの
取得後に戦略変更が必要となる特別な市場環境が発生した場合、または活発な市場における当該有価証券の取引が停止された場合、
「トレーディング目的保有」カテゴリーから「売却目的保有」および「投資目的保有」カテゴリーへ、また、「売却目的保有」カテゴ
リーから「投資目的保有」カテゴリーへの分類変更が認められる。
次の２つの条件を満たした場合、規制により、銀行が「投資目的保有」カテゴリーに分類変更された有価証券の全部または一部を売却
することが認められる。
・ 例外的な状況による振替の場合
・ 当該有価証券の市場が再度活発になった場合
ナティクシスは、個別財務諸表においてこのような振替を行っていない。
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3. 有形固定資産および無形資産
固定資産は、取得原価に、直接帰属する取引コストおよび利用可能となる前に建設または据付の段階で発生した借入コストを加算した
金額で認識を行う。
自己創設ソフトウェアは、貸借対照表の資産側に直接的にかかった開発コストで計上するが、このコストには、これらが資産化の規準
を満たす場合、その開発および準備に直接帰属する外注費および人件費を含む。
取得後、固定資産は取得原価から評価減、償却および減損損失の累計額を差し引いて計上される。
固定資産については、ナティクシスがそれらの意図する方法により使用が可能となる状態になり次第、定額法または経済的な償却をよ
り良く反映する場合においては定率法によって見積耐用年数にわたってその減価償却または償却を行う。資産の残存価額は、信頼性を
もって測定が可能な場合、減価償却可能価額または償却可能価額から控除する。
耐用年数がそれぞれ異なる、または将来の経済的便益が項目ごとに異なることが全体として見込まれる有形固定資産項目の場合、それ
ら 重要な構成要素それぞれにつき、 適用される会計原則に従って特定の償却スケジュールを定める。事業目的および投資目的の資産で
ある建物の場合、次の構成要素および減価償却年数が適用される。
・ 土地：非減価償却
・ （歴史的重要性により）破壊できない建物：非減価償却
・ 壁、屋根および防水処理：20年から40年
・ 基礎および骨組：30年から60年
・ 外部下塗り：10年から20年
・ 装置および付帯設備：10年から20年
・ 内部の什器備品および器具：８年から15年
有形固定資産のその他の項目は、通常５年から10年の見積耐用年数にわたって減価償却を行う。
購入したソフトウェアは、定額法によって見積耐用年数（ほとんどの場合５年未満）にわたって償却される。自己創設ソフトウェア
は、見積耐用年数（15年を超えてはならない）にわたって償却される。
減価償却年数は毎年見直す必要があり、該当する場合には、見積りの変更の影響は変更の日から将来に向かって損益として認識され
る。
4. 債務証券
本表示項目は、劣後債務として認識された劣後商品を除き、ナティクシスがフランスまたは国外で発行した、売却目的保有の自由に取
引できる有価証券に帰属する債務から成る。
本表示項目は、中期債、インターバンク市場商品、譲渡性債務証券および債券ならびにその他の固定利付有価証券を主に含む。
これらの発行証券に関連する未払利息は、損益計算書上の相殺項目とあわせて関連債務として別途開示する。
発行債券に対する 発行プレミアム または 償還プレミアムは、該当する発行債券の有効期間で償却し、関連費用は、損益計算書の「支払
利息および類似費用」の項目で認識する。
5. 劣後債務
この項目は、清算時における償還が他の全債権者の債権が弁済された後に限定される永久劣後債および期限付劣後債を意味する。未収
利息は、損益計算書のこれに対応する債権項目に貸方計上する。
永久劣後債が償還型証券と同等とみなされる場合、各定期支払は、元本の返済に充当される。かかる返済は、額面価額および利息から
控除する。損益計算書の「支払利息および類似費用」の項目に借方計上する。
6. 先渡金融商品（先物およびオプション）
これらの金融商品の想定元本は、社内監視活動および規制目的でオフバランスシートとして貸借対照表に計上されるが、オフバランス
シート項目の公表済計算書には含まれていない。これらの金融商品の詳細は、注記に記載される。
適用される会計原則は、関係する金融商品および取引目的（ヘッジまたはトレーディング目的）により左右される。
金利および為替取引
本取引は、次の４つの目的で実施される。
・ ミクロヘッジ（特定の取引またはポジションのヘッジ）
・ マクロヘッジ（総合的な資産および負債の管理）
・ 投機的ポジション建て
・ トレーディング・ポートフォリオの専門的管理
特定のヘッジに係る損益は、ヘッジ対象のポジションまたは取引の損益と対称的な損益として認識される。
ナティクシス全体の金利リスクのヘッジと管理のために使用された先渡金融商品から生じた損益は、比例按分方式で認識を行う。未実
現損益は認識しない。
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投機的ポジションの会計処理は、利息フローと同様とする。契約は、各報告日の市場価額で評価し、未実現損失については引当金繰入
額として損益計算書に計上する。
最終カテゴリーの各金融商品は、個別に時価評価を行う。期間中の価値の変動は、損益計算書に直ちに認識を行う。評価額は取引相手
方リスク、ポジションの資金調達コストおよび将来の契約管理コストの割引現在価値に応じて調整を行う。
先渡外国為替契約
他の外国通貨先物のヘッジを行うアウトライト外国通貨先物商品または取引は、該当通貨の決済日までの期間に対応する先渡外国為替
レートに基づき測定される。ヘッジされた通貨先物取引に関連する金利またはプレミアム／ディスカウントの差異は、取引の有効期間
中の支払利息または受取利息として段階的に認識を行う。
オプション（金利、通貨および株式）および先物
各オプションまたは先物契約の基礎となる金融商品の想定元本は、ヘッジ契約およびトレーディング契約で区別を行い認識する。
ヘッジ取引については、損益は、ヘッジ対象の損益と対称的な損益として認識される。
非ヘッジ活動については、オプションまたは先渡契約のポジションは、報告日に時価評価されている。時価の変動は損益計算書に直接
認識される。ただし、店頭市場で取引されている金融商品に関しては、当該取引が決済された場合に限り損益が損益計算書に認識さ
れ、当該金融商品の存続期間にわたり生じる正味リスクに対して計上する可能性のある引当金には影響しない。
7. 政府代行業務
2008 年改正財政法第121条（2008年12月30日第2008-1443号）によって改正された1997年改正財政法第41条（1997年12月29日第97-1239
号）、2014年改正財政法第5条（2014年12月29日第2014-1655号）ならびに2017年5月10日にフランス政府との間で交わされた契約に従
い、ナティクシスはフランス政府による一定の公的手続を代行管理しており、主として政府開発援助の枠組内で行われる外国への貸出
および資金援助、外国への非譲許的融資、「民間セクターの支援および研究のための基金」への資金援助、ならびにフランス政府に
よって保証された輸出信用に係る金利の固定化から成っている。
これに関連する取引は、政府保証が付いているものも含め、財務諸表において区別して認識されている。政府およびその他の関連する
債権者は、これらの政府代行業務に割当てられた資産および負債に対する特定の権利を有する。これらの業務に関連する当行の資産お
よび負債は、貸借対照表においてこれらの業務に関連する各表示項目を示すことで識別されている。
8. 従業員給付
従業員給付は、「人件費」として認識される。
次の４カテゴリーに分離される。
「短期給付」 給料、社会保障負担、年次休暇、従業員利益分配、奨励給制度、追加負担および変動報酬など付与されてから12ヶ月以内
に支払われるものは、従業員が関連する勤務を提供した期間に費用計上される。
「解雇給付」 退職日前に従業員の雇用を終了する場合に従業員に付与される。当該給付には引当金が計上される。
「退職後給付」 年金、銀行業界に適用されるその他の補足的退職給付、退職時報奨および退職者に支払われるその他の契約上の給付
等。ナティクシスは、退職後給付を２種類に分類している。
・ 確定拠出制度： 主に社会保障基礎年金制度および補足的制度であるAgircおよびArrcoで構成される。これにより、企業は特定の給
付額を支払う義務を一切負わない。確定拠出制度に基づき支払う拠出金については、該当する期間において費用として計上される。
・ 確定給付制度： これに基づき、ナティクシスは特定の給付額を支払う法的または推定的な義務を負うため、その評価額が計上され
ると共に資金の積立が行われる。
予測単位積増方式を用いた保険数理士による給付債務の査定に基づき、確定給付制度に対する引当金が設定される。この方法は、
人口統計および財務上の仮定を活用したものである。制度資産の価値は、数理計算上の債務から控除される。この評価は独立保険
数理士によって定期的に実施される。
数理計算上の仮定については年に１回見直しを行う。数理計算上の仮定の変動および実績による修正（数理計算上の仮定と実績の
差異の影響）により、数理計算上の差異が生じる。
退職および類似のコミットメントの測定および認識の規則に関するAutorité des Normes Comptables（ANC－フランスの会計基準策
定機関）の勧告第2013-02号（2013年11月７日付）（2012年６月に欧州連合によって採用されたIAS第19号（改訂）の部分適用を容
認する勧告）に従い、ナティクシスは、個々の財務諸表でコリドー方式のアプローチを維持することを選択した。
この方式の下で、ナティクシスは、正味の数理計算上の差異累積額のうち（i）確定給付債務の現在価値の10％と（ii）前会計期間
末の制度資産の公正価値の10％のいずれか多い金額を下回る部分を認識しない。したがって、この「コリドー」を超える数理計算
上の差異の一部は、該当する制度に加入している従業員の平均残存勤務期間にわたって認識される。
既存の制度が変更された場合、または新規制度が開始された場合、過去勤務費用は、給付の権利が確定するまでの期間にわたって
損益として認識される。
ナティクシスの確定給付制度コミットメントの全部または一部への資金調達を目的とし、ナティクシスの関連当事者によって引き
受けられた保険契約は、貸借対照表の資産の部の「その他の資産」に計上されている。
貸借対照表の引当金として認識された金額は、確定給付制度に基づく債務の決算日における現在価値から以下を考慮したものを表
す。
- 損益として未認識の過去勤務費用を減算。
- 次の事項から生じた未認識の数理計算上の差異をコリドーの原則に従って加算または減算。
- 人口動態の変数に関連する実績による修正
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- 数理計算上の仮定における変動
- 割引率の変更
- 制度資産および補填の権利に係る期待運用収益と実際の運用収益の差異
- 決算日における制度資産の市場価額を減算。
確定給付制度につき認識された年間人件費は、以下により構成される。
・ 当期中に受益者により確定された権利
・ 債務に対する割引の戻入れの影響を反映する利息費用
・ 制度資産の期待運用収益
・ 数理計算上の差異および過去勤務費用の償却
・ 制度の縮小および清算の影響
「その他の長期給付」 従業員維持および業績表彰制度に基づく長期勤続報奨および現金払の繰延報酬を含み、確定給付制度における退
職後給付に適用されるものと同じ保険数理方法を用いて評価を行う。数理計算上の差異は、コリドー方法が適用されず、過去勤務費用
は、費用として直接認識を行う。
現金決済型変動報酬に関連する費用の見積金額は、従業員維持および業績表彰制度に従い、従業員の継続勤務を条件として、権利確定
期間にわたって認識を行う。
9. 株式に基づく従業員の維持および業績表彰制度
2010 年以来、ナティクシスは、特定のカテゴリーに属する従業員に対して株式に基づく報酬制度を提供している。一部の制度ではナ
ティクシス株式で決済され、残りはナティクシスの株価と連動した現金で決済されている。各制度は期間を３年とし、ナティクシス株
価に連動した現金で決済される「短期」制度を除き、制度のうち３分の１が毎年決済されている。かかる短期制度は、付与年度に決済
が行われる。
これらの制度は、すべて勤続要件および／または業績要件を満たすことが条件となる。
-ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持・業績報酬制度
株価連動現金決済型制度により、人件費の認識を行う。この場合、貸借対照表日現在の株価ならびに業績および／または勤続要件を満
たす可能性を考慮して測定を行う。勤続要件がある場合、計算された費用は定額法で権利確定期間にわたって認識する。勤続要件がな
い場合は、費用は直ちに債務として認識する。後者はその後、業績規準および基礎となる株式の価値の変動を考慮に入れて、各報告日
に再測定する。
この制度に対応して2019年度の損益計算書に計上された費用は、2018年12月31日現在の14.9百万ユーロに対し、18.0百万ユーロであっ
た。
ナティクシス株価に連動する現金決済型従業員維持・業績報酬制度の条件変更によって、当該制度が株式決済型従業員維持・業績報酬
制度として再分類される場合、当該制度が発行済株式の割り当てを規定している場合は、ナティクシス株価に連動する従前の制度につ
いて計上されていた債務の認識が中止されるとともに、新たな株式決済型従業員維持・業績報酬制度に対する引当金として負債の認識
が行われる。新たな制度の下で認識する負債と、認識を中止する従前の債務との間の差額は、直接損益に計上される。当該制度が新株
の割り当てを規定している場合、ナティクシス株価に連動する従前の制度について計上された債務の認識の中止のみが損益に計上され
る。
株式決済型従業員維持および業績報酬制度
株式で決済を行う制度の場合、株式付与義務により相殺を行う引当金の準備がなく決済において現金支出が生じる可能性がある、また
はこれが確実な場合には、負債の認識について定めたフランス会計規制委員会(CRC)規則第2008-15号に従い認識する。
・ 株式付与が 新株発行を伴う場合、ナティクシスは現金を支出しないため 、費用の認識を行わない。
・ 株式付与が株式の買戻しまたは発行済株式の付与を伴う場合、株式が従業員に発行された時点で、引当金を相殺することなく現金
支出が認識される。株式の振替費用または株式が購入されたものではない場合は貸借対照表日現在の株価および従業員に付与される
予定株式数を考慮して引当金が設定される。費用は、権利確定期間にわたって段階的に認識を行う。
株式で決済（発行済株式の割当て）を行う制度に関して、2019年12月31日現在は12,000ユーロの引当金が財務諸表に計上されていた。
これに関して2018年度に計上された費用は120,000ユーロだった。
10. リスクに対する引当金
引当金は、時期または金額が不確実な負債である。負債は、過去の事象によって生じる現在の債務であり、それを清算すると、信頼性
をもって測定できる経済的便益を包含する資源の流出をもたらすと予想される。
引当金として認識される金額は、報告日における現在の債務を清算するのに要する支出の最善の見積りでなければならない。この金額
は、割引の影響が重大である場合は割引かれる。引当金は、報告日ごとに見直され、必要に応じて調整がなされる。従業員給付をカ
バーするための引当金を除き、貸借対照表上で認識される引当金は、主にリストラ引当金、紛争、課徴金および罰金に対する引当金、
ならびにその他のリスクに対する引当金に関係する。
11. 外貨建て取引
オフバランスシート上の外貨建ての債権、債務およびコミットメントは、為替ポジションの再評価を通じて、貸借対照表日現在の現行
の為替レートでユーロに換算される。ユーロ建て外国為替ポジションの評価による金額とユーロ建て外国為替ポジション相当で報告さ
れた金額の差異は、損益計算書に計上される。
ただし、政府代行業務に関連する為替差額については、未収・未払勘定において認識を行う。
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12. 海外子会社の統合
現地規則に準拠して作成された海外子会社の財務諸表については、フランスの一般に認められている会計原則に準拠して修正再表示さ
れ、機能通貨がユーロでない場合はユーロへの換算を行い、内部取引を消去のうえでナティクシスの財務諸表に統合される。
貸借対照表および損益計算書の項目は、報告期間の末日に換算される。
海外子会社の資本配賦額の換算から生ずる差額は、未収・未払勘定に計上される。
13. 銀行破綻処理メカニズムへの拠出
フランスでの2015年10月27日付省令によって預金保証・破綻処理基金の設立手続が変更になった。預金保証・破綻処理基金への拠出
は、共同出資証明書、ならびに、貸借対照表上で資産として認識される現金保証金(取消不能コミットメントの保証)およびその他の営
業費用の中の「税金および規制上の拠出金」として損益に計上される拠出（この拠出は運用の承認を自主的に撤回する場合には払い戻
しされない。）の形で支払うことができる。
銀行や投資会社の再生や破綻処理の枠組み構築に関するEU指令第2014/59号（BRRD - 銀行再生・破綻処理指令）およびEU規則第
806/2014号（単一破綻処理制度（SRM）規則）によって、2015年時点で破綻処理基金の創設が定められた。2016年に、当該基金は単一監
督メカニズム（SSM）の参加国間での単一破綻処理基金（SRF）となった。このSRFは破綻処理のための資金調達メカニズムであり、破綻
処理当局である単一破綻処理理事会が利用できる。単一破綻処理理事会は、破綻処理手続の実施に際して当該基金を利用することがで
きる。
委任規則第2015/63号および破綻処理のための資金調達メカニズムへの事前拠出に関するBRRD指令の補足となる実施規則第2015/81号に
従って、単一破綻処理理事会は2019年度の単一破綻処理基金への拠出水準を設定した。単一破綻処理基金への拠出は貸借対照表上に資
産として認識される現金保証金（現金保証金の15％）および「税金および規制上の拠出金」として損益計上される拠出の形で支払うこ
とができる 。
14. 旧GAPC分離ビークルの資産の保証メカニズム
2009 年11月12日に、BPCEによって旧GAPC分離ビークルのポートフォリオの一部について資産保護システムが設定され、2009年７月１日
に遡って効力を発生した。この保証メカニズムにより、ナティクシスは2009年６月30日以降、分別管理された資産に割当てられた自身
の資本の大部分を解除することができるようになり、これらのポートフォリオからの損失リスクから自身を保護することができるよう
になった。この保護システムは次の２つのメカニズムに基づいている。
・ 「貸出金および債権」および「売却可能金融資産」に認識された資産の額面価額の85％をカバーする、金融保証の性質を有するサ
ブパーティション。この保証に基づき、ナティクシスは、デフォルトに陥っている１ユーロからデフォルト金額の85％まで、保護
を受けている。
ナティクシスが2009年度に金融保証の見返りとして支払ったプレミアムの金額は1,183百万ユーロであった。
保証の対象となる資産に係る未実現キャピタル・ロスまたは評価減はすでに損益に計上されているため、当該プレミアムは直ちに
損益に計上されず、定額法で認識されるわけでもなかった。
その代わりに、当該プレミアムは当初、経過勘定で認識され、以下のように同期間にわたり同額が、同表示項目で、損益に計上さ
れる。
- 減損引当金の戻入れ（「貸倒引当金繰入額」に計上）。
- 2008年10月13日に公表されたIAS第39号およびIFRS第7号の修正に従って、2008年10月1日に「貸出金および債権」内で分類変更
された資産に対して同日に発生した（純収益における）割引の繰延認識。
2018 年12月31日現在で実質的に影響のなかったこの金融保証は、2019年12月31日をもって終了した。本金融保証の終了による2019
年12月31日現在の損益計算書への影響は9.7百万ユーロであった。
・ 2009 年７月１日以降、損益(現金およびデリバティブ)を通じて公正価値で測定されている金融商品ポートフォリオの未実現損益お
よび実現損益の85％をBPCEに移転する、 一方が ユーロ建て、他方がドル建ての２件のトータル・リターン・スワップ（TRS）。TRS
はデリバティブであるため、貸借対照表上は公正価値で計上され、対応する項目は損益として計上される。同時にナティクシス
は、BPCEからオプションを購入した。かかるオプションを行使した場合、367百万ユーロと見積もられるプレミアムの支払と引き換
えに10年後にこのポートフォリオに係る純利益を回収することができる。当該プレミアムも公正価値で認識される。
ナティクシスは当該オプションを満期日(すなわち2019年7月1日)に行使した。このオプションを行使しても、オプションの公正価値の
変動は開始日に損益として認識されていたため、ナティクシスの損益計算書への影響はなかった。また、リバースTRSが7月1日に実行さ
れた。その特徴は、保証開始時に実行されたユーロ建ておよびドル建てのTRSと対称的であった。
なお、当該TRSおよびオプションは、2018年12月31日現在のナティクシスの損益計算書に実質的に影響を与えておらず、2019年12月31日
をもって終了したことに留意されたい。
15. 非経常収益
非経常損益項目か否かの判断は、金額、現在の営業における非経常的な性質および対象となる事象が繰り返す可能性に基づき行われ
る。
16. 法人所得税
追加拠出のため、当年度のフランスにおける税金費用の計算に使用された法人所得税率は34.43％であった。海外子会社については、適
用される現地法人所得税率が使用された。
17. 会計処理方法の変更および財務諸表の比較可能性
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2019 年度には、会計処理の方法の変更はなかった。
注記 ２ 本会計期間のハイライト
一定の専門金融サービス（SFS）事業部門のBPCEへの譲渡
ナティクシスおよびBPCEは2018年９月12日、ナティクシスがファクタリング、保証・金融保証、リース、消費者金融および有価証券
サービス事業部門を27億ユーロでBPCE S.A.へ譲渡する計画を発表した。
設定されたスケジュールに従って、子会社株式およびEuroTitresの資産・負債は、停止条件の解消をもって、2019年３月31日に譲渡さ
れた。
売却益は1.100百万ユーロであった。
注記 ３ 後発事象
2020 年2月6日、取締役会は2019年度財務諸表を承認した。ナティクシスは2020年2月25日、Coface（フランス国営貿易保険会社）の株式
の29.5％を1株当たり10.70ユーロの単位価格で売却するという仮契約に調印したことを発表した。
この発表は、ナティクシスの個別財務諸表に影響を与えるものではない。必要とされる規制当局の認可を考慮すると、売却が完了する
のは発表の数ヶ月後になる可能性があり、その後ナティクシスはCofaceの取締役会のメンバーではなくなるものと考えられる。
注記 ４ インターバンク取引および類似取引
（単位：百万ユーロ）
2019 年 度 2018年 度
現金および中央銀行預け金 15,858 23,858
*
87,300 84,302
銀行預け金
要求払い 4,149 3,421
定期 83,151 80,881
インターバンク取引および類似取引 103,158 108,160
*
0 0
うち 劣後貸出金
うち リバース・レポ契約
36,220 39,162
うち 未収利息
86 148
2019 年12月31日現在の不良債権は、2018年12月31日現在の49百万ユーロに対し48百万ユーロであった。ナティクシスは、2019年12月31
日および2018年12月31日の両時点において、金融機関に対する回収不能貸出金を有していなかった。
不良債権引当金は、2018年12月31日現在の(48)百万ユーロに対し、2019年12月31日現在は(48)百万ユーロであった。
注記 ５ 顧客との取引 、 リース業務等
（単位： 百 万ユーロ）
2019 年 度 2018年 度
2,564 3,531
当座貸越勘定
779 937
商業貸出金
134,712 121,495
その他顧客貸出金
31,004 28,147
現金および消費者信用
5,245 4,499
設備貸出金
3,028 3,119
輸出信用
2 3
住宅ローン
73,963 63,055
リバース・レポ契約
878 948
劣後貸出金
20,592 21,724
その他貸出金
138,055 125,963
顧客との取引
252 283
うち未収利息
2019 年12月31日現在の永久劣後貸出金の額は、2018年12月31日現在の合計877百万ユーロに対して808百万ユーロであった。
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注記1に記載したリストラクチャリングされた貸出金のうち、減損控除前の正常債権は、2018年12月31日現在の122百万ユーロに対して
2019年12月31日現在は183百万ユーロであった。減損控除後の額は、2018年12月31日現在の119百万ユーロに対して2019年12月31日現在
は182百万ユーロであった。
注記1に記載したリストラクチャリングされた貸出金のうち、不良債権または回収不能債権に計上した減損控除前の額は、2018年12月31
日現在の1,014百万ユーロに対して2019年12月31日現在は1,093百万ユーロであった。減損控除後の額は、2018年12月31日現在の721百万
ユーロに対して2019年12月31日現在は 744 百万ユーロであった。
不良債権は、2018年12月31日現在の2,150百万ユーロに対して2019年12月31日現在は2,856百万ユーロであった（うち回収不能債権額
は、2018年12月31日現在の223百万ユーロに対して2019年12月31日現在は195百万ユーロであった）。
不良債権引当金は、2018年12月31日現在の(859）百万ユーロに対して2019年12月31日現在は(991)百万ユーロであった（うち回収不能債
権に係る引当金は、2018年12月31日現在の(215)百万ユーロに対して2019年12月31日現在は(189)百万ユーロであった）。
Banque de France および／または欧州中央銀行による買入適格債権は、2018年12月31日現在の627百万ユーロに対して2019年12月31日現
在は715百万ユーロであった。
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注記 ６ 債券、株式およびその他固定・変動利付有価証券
2019 年 度 2018 年 度
トレーディ トレーディ
ング目的 で 売却目的 で 投資目的で ング目的 で 売却目的 で 投資目的で
保有 する 有 保有 する 有 保有する有 保有 する 有 保有 する 有 保有する有
（単位： 百 万ユーロ） 価証券 価証券 価証券 合計 価証券 価証券 価証券 合計
(b)
政府証券およびその同等物
(a)
37,959 5,517 631 44,107 28,694 5,326 562 34,582
総価額
72 (1) 71 71 71
プレミアム／ディスカウント
5 38 43 5 39 1 45
未収利息
0 0
減損
37,964 5,627 630 44,221 28,699 5,436 563 34,698
帳簿価額
(b)(c)
債券およびその他の固定利付有価証券
（a）
9,479 5,927 294 15,700 12,929 5,974 145 19,048
総価額
1 1 (16) (16)
プレミアム／ディスカウント
1 24 25 1 27 28
未収利息
(83) (83) (87) (87)
評価減
9,480 5,869 294 15,643 12,930 5,898 145 18,973
帳簿価額
(b)(d)
株式およびその他の変動利付有価証券
69,331 1,200 70,531 47,298 1,234 48,532
総価額
0 0
未収利息
(27) (27) (18) (18)
評価減
69,331 1,173 70,504 47,298 1,216 48,514
帳簿価額
（a） 上記カテゴリーの有価証券については、「売却目的で保有する有価証券」および「投資目的で保有する有価証券」の欄に記載されている総価額は償
還価額である。
（b） うち貸付有価証券は、2018年12月31日現在の25,669百万ユーロに対して2019年12月31日現在は33,653百万ユーロであった。
（c） うち「債券およびその他の上場固定利付有価証券」は、2018年12月31日現在の15,404百万ユーロに対して2019年12月31日現在は 14,588 百万ユーロで
あった。
（d） うち「株式およびその他の上場変動利付有価証券」は、2018年12月31日現在の47,097百万ユーロに対して2019年12月31日現在は70,213百万ユーロで
あった。
有価証券のカテゴリー間の振替：
2018 年度および2019年度においては有価証券のカテゴリー間の振替は行われなかった。
投資ポートフォリオにおける未実現キャピタル・ゲインおよびロス：
（単位：百万ユーロ）
2019 年 度 2018 年 度
政府証券およびその同等物
25 5
未実現キャピタル・ゲイン
(1) (2)
未実現キャピタル・ロス
債券およびその他の固定利付有価証券
56 36
未実現キャピタル・ゲイン
(92) (98)
未実現キャピタル・ロス
株式およびその他の変動利付有価証券
471 273
未実現キャピタル・ゲイン
(10) (18)
未実現キャピタル・ロス
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注記 ７ 子会社および関係会社 に対する投資 、関連会社に対する投資、その他の長期投資ならび
に自己株式
2019 年 度 2018年 度
（単位：百万ユーロ）
97 104
投資
(a)
103 122
残高
当座勘定貸付金
▶
為替換算調整 額
(b)
(10) (18)
評価減
貸付有価証券
95 67
その他の長期投資
(c)
114 89
残高
当座勘定貸付金
為替換算調整 額
(19) (22)
評価減
貸付有価証券
1
未収利息
192 172
関連会社に対する投資およびその他の長期投資
13,979 15,136
子会社および関係会社に対する投資
(d)
14,195 15,457
残高
6 6
当座勘定貸付金
(e)
39 66
為替換算調整 額
(f)
(261) (393)
評価減
貸付有価証券
0 0
未収利息
13,979 15,136
子会社および関係会社に対する投資
39 35
自己株式
38 34
トレーディング目的で保有する有価証券
1 1
売却目的で保有する有価証券
貸付有価証券
長期投資
39 35
自己株式
(a) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Fideppp Private Equity投資ファンドの除外（8）百万ユーロ
- Cofimage 23の除外（3）百万ユーロ
- Cofimage 25 の除外 （2）百万ユーロ
- Dollfus Mieg & Compagnieの除外（2）百万ユーロ
(b) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Banco Finantia S.A.に係る引当金の戻入れ（2）百万ユーロ
- Dollfus Mieg & Compagnieに係る引当金の戻入れ（2）百万ユーロ
(c) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Oddo BHF に関する +17百万ユーロ
- Komgo S.A. に関する +2百万ユーロ
(d) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Natixis Leaseの除外 （400）百万ユーロ
- Natixis Financement の除外（354）百万ユーロ
- Natixis Factor の除外（248）百万ユーロ
- CEGC の除外（495）百万ユーロ
- Natixis Foncière の減資（35）百万ユーロ
- Natixis Brasil の除外（27）百万ユーロ
- Natixis Trust の増資 +50百万ユーロ
- Natixis Algérie の増資 +72百万ユーロ
- Natixis Payment Holdingの増資 +155百万ユーロ
(e) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Natixis Brasil に関する（18）百万ユーロ
- Natixis Bank に関する（2）百万ユーロ
(f) 2019 年度中の主な変動は以下に関するものであった。
- Coface S.A. に係る引当金の戻入れ (89)百万ユーロ
- Natixis Wealth Management に係る既存の引当金の追加 +31百万ユーロ
- Natixis Factorに係る引当金の戻入れ（70）百万ユーロ
- Contango Trading S.A.に係る既存の引当金の追加 +12百万ユーロ
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注記 ８ 2019 年度中のフランス企業への投資の 後に 開示閾値を超える株式保有に関する情報
次の表は、フランス商法第L.247-1条に従い作成された。
株式数（ 2019 年
保有比率（ 2019 年12月31
株式資本の５％の閾値の超過 日現在） 12月31日現在）
NOWCP 非上場 9.00％ 50,000
次へ
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注記９ 子会社および関連会社に関する開示
フランス商法第L.233-15条および第R.123-197条
受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2019 年度受取
(b)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 配当金
2019 年12月31日現
(a) (b)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
A -総価額が報告会社の株式資本のうち 1パーセントを超える投資の内訳
子会社および投資（10パーセントを超える持分）
COFACE S.A.
92276 ボワ・コロンブ
3,406 132,677
CS20003 コストゼベロント広場1 304,064 EUR 876,308 EUR
上場 42.20%
NATIXIS WEALTH MANAGEMENT
75002 パリ
129,048 EUR 91,705 EUR
モンマルトル通り115 非上場 100.00% 83,874 (5,028)
NATIXIS ALGERIE
16311 アルジェー
バブ・エズアール市34/35区
メルキュール・ビジネス地区
エル・クサール ビル
10,000,002 DZD 11,281,462 DZD
非上場 100.00% 64,865 26,804
NATIXIS PFANDBRIEFBANK AG
D-60322 フランクフルト・アム・マイ
ン
イム・トルツ・ フランクフルト 55 120,000 EUR 5,500 EUR
非上場 100.00% 31,937 3,345
CONTANGO TRADING S.A.
75013 パリ
90,100 EUR
ピエール・マンデス－フランス通り30
非上場 (76,274)EUR 100.00% (112) (6,658)
NATIXIS PAYMENT HOLDING
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り30 209,237 EUR
非上場 (6,668)EUR 100.00% (237) (994)
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受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2019 年度受取
(b)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 配当金
2019 年12月31日現
(a) (b)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
NATIXIS ASSURANCES
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り30 148,014 EUR 1,138,893 EUR
非上場 100.00% 4,724 268,116
NATIXIS INNOV
75013 パリ
アウスターリッツ通り 47 150,060 EUR 2,610 EUR
非上場 100.00% (820) (843)
NATIXIS INTEREPARGNE
75013 パリ
8,891 EUR 18,576 EUR
ピエール・マンデス－フランス通り30
非上場 100.00% 102,849 17,332
NATIXIS JAPAN SECURITIES CO.,
LTD.
100-6226 東京都千代田区丸の内1－11
－1 18,000,000 JPY 1,212,865 JPY
非上場 100.00% 30,070 (3,170)
NATIXIS TRUST
L-1855 ルクセンブルグ
659,865 EUR 133,855 EUR
ジョン・F・ケネディー通り51
非上場 100.00% 0 3,209
NATIXIS MARCO
75013 パリ
アウスターリッツ通り47 1,000,170 EUR 10,205 EUR
非上場 100.00% 6,021 6,008
NATIXIS PAYMENT SOLUTIONS
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り30 53,559 EUR 113,065 EUR
非上場 100.00% 320,099 50,387
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有価証券報告書
受領した
が未払の
供与された
貸出金
保証および
2019 年度受取配
(b)
資本を除く
および債権
裏書 前年度収益 当金
2019 年12月31日現
(a) (b)
上場／ （単位： （単位： （単位： （単位：
資本 株主持分 在資本比率 保有持分の帳簿価額 前年度損益
企業またはグループ 非上場 （ 単位 ： 千ユーロ ） （単位：千ユーロ） （単位：％） （単位：千ユーロ） 千ユーロ ） 千ユーロ ） 千ユーロ） （単位： 千ユーロ ） 千ユーロ）
総額 純額
NATIXIS INVESTMENT MANAGERS
75013 パリ
ピエール・マンデス－フランス通り43 237,087 EUR 5,328,819 EUR
非上場 100.00% 33,129 136,873
DF EFG3 LIMITED
KY1-1104 グランド・ケイマン
ウグランドハウス 私書箱 309
メープル・コーポレート・サービセ
ズ・リミテッド 85,000 USD (5,165) USD
非上場 100.00% 3,111 3,111
NATIXIS NORTH AMERICA LLC
NY 10020 ニューヨーク
アベニュー・オブ・ザ・アメリカズ
1251 2,468,579 USD (329,491) USD
非上場 100.00% (19,047) (46,215)
B - その他の子会社および投資の開示総額 *
21 - フランス企業 （総計）
312,573 275,521 1,452,378 512,647 21,636
22 - 外国企業 （総計）
276,431 239,729 3,841,402 6,098,910 6,470
* うちA項に該当しない子会社および投資
（a） 当期利益を除く。
（b） 2019年度。
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注記10 自己株式 - 資産
平均購入 売却または 平均売却 期末時点の 保有資本
（ 単位：ユーロ ） 購入株数 購入価格 価格 解約金額 売却価格 価格 株数 比率
266,689,674 1,320,659,409 4.95 260,943,445 1,201,517,852 4.60 5,746,229 0.18%
2019 年１月１日現在
28,803,155 93,405,408 3.24 -24,232,817 -99,051,904 4.09
価格安定化
295,492,829 1,414,064,817 4.79 285,176,262 1,300,569,756 4.56 10,316,567 0.33%
2019 年12月31日現在
株式額面価額：1.60ユーロ。
注記11 固定資産
2019年 度 2018 年度
（単位：百万ユーロ）
総額 減価償却および償却 純額 総額 減価償却および償却 純額
2,017 (1,790) 227 2,037 (1,786) 251
営業固定資産
1,403 (1,313) 90 1,444 (1,345) 99
無形資産
614 (477) 137 593 (441) 152
有形固定資産
1 (1) 0 1 (1) 0
営業外固定資産
0 0
無形資産
1 (1) 0 1 (1) 0
有形固定資産
1,403 (1,313) 90 1,444 (1,345) 99
無形資産
有形固定資産 615 (478) 137 594 (442) 152
2019 年1月
2019 年12月31日
1日現在 取得 処分 その他 現在
価額（総額）
1,444 31 (70) (2) 1,403
営業無形資産
869 0 (2) (2) 865
のれん
556 12 (68) 2 502
ソフトウェア
19 19 0 (2) 36
その他の無形資産
営業有形固定資産 593 41 (21) 1 614
199 13 (17) 0 195
土地および建物
その他の有形固定資産 394 28 (4) 1 419
営業外有形固定資産 1 0 0 0 1
土地および建物 1 0 1
その他の有形固定資産 0 0 0
2,038 72 (91) (1) 2,018
合計
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2019 年1月
2019 年12月31日
1日現在 繰入れ 戻入れ その他 現在
減価償却および償却
(1,345) (26) 58 0 (1,313)
営業無形資産
(864) 0 0 (864)
のれん
(481) (26) 58 0 (449)
ソフトウェア
0 0
その他の無形資産
営業有形固定資産 (441) (55) 17 2 (477)
(132) (19) 14 2 (135)
土地および建物
その他の有形固定資産 (309) (36) 3 (342)
営業外有形固定資産 (1) 0 0 0 (1)
0 0 0
土地および建物 (1) (1)
0 0 0
その他の有形固定資産 0 0
(1,787) (81) 75 2 (1,791)
合計
注記12 未収勘定等－資産
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
18,139 17,630
オプション
21 268
決済勘定
27,596 28,770
その他の債務者
200 133
在庫勘定およびその他の類似勘定
45,956 46,801
その他の資産
回収勘定
5,080 5,518
調整勘定
20 452
金融商品に係る利得
346 991
繰延費用および繰上返済
397 428
未収収益
680 776
その他の未収勘定
6,523 8,165
未収勘定
注記13 インターバンク取引および類似取引
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
中央銀行預り金
*
99,615 96,850
銀行預り金
9,289 5,615
要求払い
90,326 91,235
定期
99,615 96,850
インターバンク取引および類似取引
31,009 27,966
*うち 買戻契約
101 113
*うち 未払 利息
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注記14 顧客との取引
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
130 97
特別貯蓄口座
要求払い
130 97
定期
*
119,190 113,194
その他 の負債
40,763 16,052
要求払い
78,427 97,142
定期
119,320 113,291
顧客との取引
86,803 72,466
*うち 買戻契約
97 78
*うち 未払 利息
注記15 債務証券
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
インターバンク市場商品および譲渡性債務証券 40,505 29,305
債券 21,936 20,955
債務証券 62,441 50,260
うち償却不能な株式プレミアム 416 402
注記16 未払勘定等－負債
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
その他の債権者 23,632 21,876
有価証券取引 85,143 75,270
うちトレーディング目的有価証券、借入有価証券に係る負債 66,578 54,860
うちトレーディング目的有価証券、有価証券に係るその他の負債 18,552 20,395
うち 未払 利息 14 15
売建てオプション 17,883 18,614
有価証券取引決済勘定 21 340
その他 の負債 126,679 116,100
凍結勘定 54 50
調整勘定および仮勘定 2,880 1,828
金融商品に係る損失 130 631
繰延収益および繰上返済 71 600
未払費用 951 924
その他の未払勘定 1,075 935
未払勘定 5,161 4,968
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注記17 引当金および減損
2019年1月 為替換算 2019年12月
（単位：百万ユーロ） 1日現在 繰入れ 戻入れ 調整額 その他 31日現在
(1,420) (578) 567 1 3 (1,427)
資産から控除される減損引当金
銀行 (48) 1 (1) (48)
顧客 (859) (482) 353 (6) 3 (991)
投資 (18) (1) 12 (3) (10)
その他の長期投資 (21) (2) 3 (20)
子会社および関連会社に対する投資 (393) (50) 171 8 3 (261)
その他の有価証券および債権者 (81) (43) 27 (97)
負債性引当金 2,192 445 (375) 12 (10) 2,264
従業員給付 397 45 (187) (18) 237
オフバランス・コミットメント 21 62 (35) 1 49
カントリー・リスク 269 131 (15) 385
個別の信用リスク 2 1 (1) 2
訴訟引当金 482 9 491
セクター・リスク 229 84 (94) 1 220
先渡金融商品に係るリスク 324 75 (33) 366
その他 468 47 (10) 2 7 514
2018年1月 為替換算 2018年12月
（単位：百万ユーロ） 1日現在 繰入れ 戻入れ 調整額 その他 31日現在
資産から控除される減損引当金 (1,435) (678) 670 (15) 38 (1,420)
銀行 (61) (9) 23 (1) (48)
顧客 (969) (467) 597 (12) (8) (859)
投資 (13) (5) (18)
その他の長期投資 (30) 9 (21)
子会社および関連会社に対する投資 (298) (167) 39 (1) 34 (393)
その他の有価証券および債権者 (64) (30) 2 (1) 12 (81)
負債性引当金 2,293 432 (565) 32 0 2,192
(a)
413 70 (87) 1 397
従業員給付
オフバランス・コミットメント 12 19 (10) 21
カントリー・リスク 269 42 (43) 1 269
個別の信用リスク 2 2
訴訟引当金 373 114 (28) 23 482
セクター・リスク 270 15 (61) 5 229
先渡金融商品に係るリスク 238 96 (11) 1 324
716 76 (325) 1 468
その他
(a) 分離資産の認識。
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注記18 従業員数および従業員給付
従業員数の変動
2019 年12月31日 2018 年12月31日
現在 現在
テクニカル・スタッフ 2,199 2,123
マネージャー 5,056 5,339
従業員数 7,255 7,462
退職後給付およびその他の長期従業員給付
主な数理計算上の仮定
2019年 度 2018年 度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付 退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
その他 その他
債務の種類別 補足的年金給付等 退職時報酬 長期勤続報奨 の給付 補足的年金給付等 退職時報酬 長期勤続報奨 の給付
割引率
0.62% 0.45% 0.25% 0.33% 1.56% 1.35% 1.05% 1.65%
制度資産期待
運用収益 1.56% 2.96% 0.50% 1.56% 3.03% 0.50%
将来の給与上昇率は、従業員数を一定とし、３年間の平均を用いて等級別に見積もられる。平均値（インフレを含む。）は、2018年12
月31日現在と変わらずで、2019年12月31日現在は2.28％であった。従業員がすべての給付を受けるための平均残余勤務年数は、2018年
12月31日現在の12.0年に対して12.2年である。
従業員給付、制度資産および分離資産債務
2019年12月31日 2018年12月31日
（単位：百万ユーロ）
現在 現在
給付債務総額 492 483
制度資産の公正価値 (248) (121)
分離資産の公正価値 (60) (173)
正味債務額 184 189
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制度種類別正味債務額の内訳
2019年 度 2018 年度
退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付 退職後確定給付制度 その他の長期従業員給付
退職時 長期勤続 退職時 長期勤続
補足的年金給 その他の 補足的年金給 その他 の
（単位：百万ユーロ）
付等 報酬 報奨 給付 合計 付等 報酬 報奨 給付 合計
１月１日現在の給付債務
認識 正味債務額
39 40 32 88 199 38 37 34 79 188
未認識の 数理計算上の差
異
0 (22) (2) 1 (23) 1 (7) 5 (1)
未認識の過去勤務費用
11 2 13 14 14
１月１日現在の正味債務
額合計
39 29 32 89 189 39 44 34 84 201
期中支払給付金
(3) (6) (2) (41) (52) (1) (6) (2) (43) (52)
期中権利給付金
1 6 3 19 29 1 8 3 50 62
利息費用
3 1 ▶ 3 1 ▶
制度資産期待運用収益総
額
(2) (3) (5) (2) (1) (3)
管理報酬の変動
0 0
期中の基金への支払額
(2) (2) (3) (3)
支払報酬 0 0
期中に認識された制度の
修正
3 3 3 (2) 1
期中に認識された数理計
算上の差異
3 2 5 3 (1) 1 3
その他の項目
(3) (17) (3) (3) (26) (2) 1 (1)
損益に計上された債務の
変動
(3) (16) 0 (25) (44) 1 3 (2) 9 11
その他の項目（連結範囲
の変更など）
0 0
認識されたその他の変動
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
給付債務に係る数理計算
上の差異
41 9 2 2 54 (11) (10) (2) (3) (26)
制度資産に係る数理計算
上の差異／運用収益
(10) (10) 13 (5) 8
その他の数理計算上の差
異
2 2 0
未認識の数理計算上の差
異の変動
31 11 2 2 46 2 (15) (2) (3) (18)
期中に認識された制度の
修正
1 1 0
その他の項目
(2) (2) 0
未認識のその他の変動
1 (2) 0 0 (1) 0 0 0 0 0
12 月31日現在の給付
債務
認識 正味債務額
36 24 31 63 154 39 40 32 88 199
未認識の数理計算上の差
異
28 (10) (2) 3 19 0 (22) (2) 1 (23)
未認識の過去勤務費用
1 7 3 11 11 2 13
12 月31日現在の正味債務
額合計
65 21 32 66 184 39 29 32 89 189
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注記19 劣後債務
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
3,326 3,326
期限付劣後債務
726 726
劣後債
2,600 2,600
劣後借入金
2,201 2,181
無期限劣後債務
配当参加権付借入金
2,201 2,181
劣後債
劣後借入金
27 28
未払 利息
5,554 5,535
劣後債務合計金額の10％を占める債務：
最初の
償還日 株式に 劣後条件
最初の償還
後の
利払いの 日前の利率 転換でき （直前の
発行日 満期日 通貨 発行額 頻度 と期間 利率 2019 年 2018 年 る負債 上位者）
Euribor 償還
2014 年 2026 年 毎四 3ヵ月物 条項 転換 無担保
6月27日 6月27日 EUR 900,000,000 半期 +2％ 無し 900,000,000.00 900,000,000.00 不能 債権者
Euribor 償還
2015 年 2027 年 毎四 3ヵ月物 条項 転換 無担保
7月29日 7月29日 EUR 1,000,000,000 半期 +230bp 無し 1,000,000,000.00 1,000,000,000.00 不能 債権者
永久超劣後債
ナティクシスは、ユニット保有者に固定利率または変動利率の収益を提供し、所定の期間経過後および各利払い応当日に償還できる永
久超劣後債を発行した。これら債券の一部について、当該期間経過時に償還しないときは、EuriborまたはLiborに連動する変動クーポ
ンを支払うことになる。
超劣後債に係る契約条件の規定によると、発行体は利息の支払いを（全部または一部）一時停止することができ、未払いクーポンは繰
り延べられない。
損失吸収条項があるため、規制自己資本が所要水準を割り込んだときは、この証券の額面価額は減額され、利払い額を計算する新しい
基礎が設定される。ただし、一定の条件が満たされれば、当初の額面価額に回復する場合がある。
ナティクシスが清算される場合、その有価証券の当初の額面価額が減額されているかどうかを問わず、ユニット保有者は当初の額面価
額で自己の有価証券を保有することになる。
償還可能劣後債
ナティクシスが発行した償還可能劣後債には、通常劣後債と同等の中長期貸出金または有価証券が含まれる。これは、発行体が清算さ
れるときは契約上の満期日前に償還でき、他の債権者より支払い順位が低いが、超劣後債の保有者よりは順位が高い。
銀行監督機関が承認するときは、償還可能劣後債は、発行会社の主導で、株式市場で買い戻すか、または私募債の場合は店頭で買い戻
すことで、発行公告もしくは購入契約に定められている日以降、または現行の税規則および規制の変更時に、早期償還される場合があ
る。いずれの場合も、償還するには、銀行監督機関による承認を得なければならない。
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注記20 規制引当金
減価 償却 可能 固定資産 公的資金
（単位：百万ユーロ）
再評価 準備 金 投資引当金 加速減価償却 の割当 合計
2018 年1月1日現在 0 0 0 2 2
繰入れ 0
戻入 れ 0
その他 0
2018 年度の動き 0 0 0 0 0
2018 年12月31日現在の残高 0 0 0 2 2
2019 年1月1日現在 0 0 0 2 2
繰入れ 0
戻入 れ 0
その他 0
2019 年度の動き 0 0 0 0 0
2019 年12月31日現在の残高 0 0 0 2 2
注記21 資本、株式プレミアム、準備金および利益剰余金
長期キャピタ
株式プレ 法定 別途 その他の
ル・ゲイン規制
（単位：百万ユーロ）
資本 ミアム 準備金 積立金 準備金 準備金 利益剰余金 合計
5,020 7,386 533 1,211 0 2 1,107 15,259
2018 年1月1日現在
2017 年度利益の処分 518 518
株式無償割当 1 (1) 0
「Mauve」従業員持株運用 19 40 59
20 40 0 (1) 0 0 518 577
2018 年度の動き
5,040 7,426 533 1,210 0 2 1,625 15,836
2018 年12月31日現在の残高
5,040 7,426 533 1,210 0 2 1,625 15,836
2019 年1月1日現在
2018 年度利益の処分 (617) (617)
5 (5) 0
株式無償割当
5 0 0 (5) 0 0 (617) (617)
2019 年度の動き
2019 年12月31日現在の残高 5,045 7,426 533 1,205 0 2 1,008 15,219
2019 年12月31日現在、株式資本は3,153,078,482株で構成され、各株式の額面は1.60ユーロであった。議決権がない自己株式を除き、株
式が保有者に付与している権利はすべて同じである。
2018 年度の増資は、従業員維持および業績報酬制度におけるナティクシスの一部の従業員への無償株式945,549株の割当ならびに
「MAUVE 2018」取引に基づく11,982,805株の発行によるものである。
2019 年度の増資は、従業員維持および業績報酬制度におけるナティクシスの一部の従業員への無償株式2,789,890株の割当によるもので
ある。
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注記22 子会社および関連会社との取引
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018 年度
資産
46,595 55,246
銀行預け金
31,290 27,955
顧客貸付金
3,602 4,600
債券およびその他の固定利付有価証券
3,354 2,399
株式およびその他の変動利付有価証券
負債
58,849 62,827
銀行預り金
30,085 23,990
顧客預り金
252 279
債務証券
4,788 4,768
劣後債務
オフバランスシート
供与された貸出コミットメント：
8,594 14,646
・ 銀行
7,201 18,894
・顧客
代理として提供された保証
6,132 7,761
・ 銀行
7,640 9,153
・顧客
関連当事者間の取引に係る規則第2014-07号第1124-61条に基づき、関連当事者間の取引が報告範囲（100％子会社）外で実施されている
か、または通常の市場条件で実施されたため、ナティクシスには開示すべき追加情報はない。
注記23 公的手続の管理に関連した資産、負債およびコミットメントに係る計算書
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
852 839
顧客との取引
852 839
資産合計
46 46
インターバンク取引および類似取引
965 952
顧客との取引
1
その他 の負債
2 2
公的資金割当
1,013 1,001
負債合計
注記24 受取利息および類似収益
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
7,683 7,198
受取利息および類似収益
3,271 2,851
インターバンク取引
2,564 2,559
顧客との取引
191 211
債券およびその他の固定利付有価証券
1,657 1,577
その他の受取利息および類似収益
(6,866) (6,444)
支払利息および類似費用
(1,750) (1,740)
インターバンク取引
(2,052) (2,121)
顧客との取引
(1,551) (1,304)
債券およびその他の固定利付有価証券
(1,513) (1,279)
その他の支払利息および類似費用
817 754
うち劣後債に係る支払利息は、2018年12月31日現在の(199)百万ユーロに対して2019年12月31日現在は(197)百万ユーロであった。
注記25 変動利付有価証券による収益
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
子会社および関係会社に対する投資 923 1,482
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関連会社に対する投資およびその他の長期投資
8 18
株式およびその他の変動利付有価証券
931 1,500
合計
注記26 報酬および手数料
2019年 度 2018年 度
（単位：百万ユーロ）
収益 費用 収益 費用
425 (6) 446 (5)
顧客との取引
7 (122) 5 (156)
有価証券取引
37 (146) 78 (264)
先渡金融商品
642 (620) 142 (109)
貸出および保証コミットメント
89 (16) 80 (12)
その他のオフバランス・コミットメント
(16) (16)
外国為替取引
17 (33) 19 (35)
その他の金融サービス
35 (38) 37 (34)
支払 サービス
6 8
付帯収益
125 175
その他
1,383 (997) 990 (631)
合計
注記27 トレーディング・ポートフォリオ取引に係る利得／（損失）
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
5,237 (1,293)
トレーディング目的で保有する有価証券に係る純利得／（損失）
136 471
外国為替取引に係る純利得／（損失）
(3,839) 2,290
先渡金融商品に係る純利得／（損失）
1,534 1,468
合計
注記28 売却目的で保有する有価証券および類似物に係る利得／（損失）
(単位：百万ユーロ)
2019年 度 2018年 度
売却目的で保有する有価証券
41 57
処分に係る利得
(39) (28)
処分に係る損失
41 24
正味減損(損失)／戻入益
43 53
合計
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注記29 その他の銀行業による収益および費用
(単位：百万ユーロ) 2019年 度 2018年 度
(1)
利益分配契約による費用
280 276
付帯的サービスからの収益
▶ 3
共同銀行事業からの収益の当行帰属分
1 6
銀行営業費用の振替
(65) 47
その他
219 332
合計
注記30 営業費用
（単位：百万ユーロ） 2019年 度 2018年 度
(1,339) (1,367)
人件費
(916) (916)
賃金および給料
（a）
(463) (364)
社会保障費
(60) (57)
インセンティブおよび利益分配制度
(72) (81)
所得税
30 34
再請求費用
（b）
142 17
リスクに対する引当金およびその他の費用
(1,220) (1,262)
その他の管理費用
(c)
(217) (232)
所得税以外の税金
(1,188) (1,209)
外部委託費
185 179
再請求費用
(79) (77)
有形固定資産および無形資産の減価償却、償却および減損
(79) (77)
費用
(2,638) (2,706)
合計
(a) うち年金費用は、2018年12月31日現在の111百万ユーロに対して2019年12月31日現在は198百万ユーロであった。
(b) うちInstitution de Prévoyance Austerlitzに係る引当金の戻入れは、2019年12月31日現在は114百万ユーロであった。
(c) 単一破綻処理基金（SRF）への拠出を含む。同基金への拠出は2018年12月31日現在の157百万ユーロに対して2019年12月31日現在は166百万ユーロで
あった。
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注記 31 貸倒引当金繰入額
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
(303) (185)
資産項目に係る貸倒引当金繰入額
(286) (164)
不良債権：
(393) (361)
減損損失
268 459
減損損失 戻入れ
(184) (224)
補填損失
(2) (39)
非補填損失
25 1
償却済貸倒債権の回収
(17) (21)
有価証券：
(24) (22)
減損損失
14 2
減損損失 戻入れ
(7) (1)
補填損失
(127) (43)
負債項目に係る貸倒引当金繰入額
(116) 2
カントリー・リスク：
(131) (42)
引当金繰入れ
15 44
引当金戻入れ
(11) (45)
リスクおよび費用 ：
(150) (155)
引当金繰入れ
139 110
引当金戻入れ
(429) (228)
合計
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注記32 固定資産に係る利得／（損失）
(a)
（単位：百万ユーロ）
2018年 度
2019年 度
長期投資
1,199 28
関連会社に対する投資およびその他の長期投資
1,164 157
利得
(95) (4)
損失
(54) (172)
減損損失
186 48
減損損失 戻入れ
(2) (3)
リスクおよびその他の費用引当金
0 2
リスクおよびその他の費用引当金戻入れ
0 1
売却目的で保有する有価証券
0 1
利得
59 ▶
有形固定資産 および無形資産
1,258 33
合計
(a) うち専門金融サービス部門のBPCEへの譲渡に係る純損益は、2019年12月31日現在で1,100百万ユーロであった。
注記33 法人所得税
(単位：百万ユーロ) 2019年 度 2018年 度
(45) (68)
標準税率による税金
軽減税率による税金
13 3
税額控除
229 219
連結納税の影響
(77) 115
その他の項目
繰戻し
121 269
合計
税額計算
ナティクシス・グループにおける連結納税の合意は中立原則に基づくものであり、これにより各子会社は、あたかも連結されてないか
のように自らの税額を決定し、グループとしての税金に拠出を行う。
連結により実現した節税および費用削減は、ナティクシスが親会社としてその認識を行う。
親会社に移転された損失については、法人税還付引当金が設定され、子会社が黒字化した場合に発生するグループとしての税金の追加
負担額を相殺するとみなされ、子会社の税金拠出額は前年度の損失額分減額される。
税務監査
ナティクシス・エス・エーは2008年度から2013年度までを対象とする税務調査を受けた。ナティクシスは2018年度に最終通知書を受け
取った。会計処理上の影響は2018年12月31日現在の決算書に反映されている。
ナティクシスのドイツの子会社は2009年度から2014年度までを対象とする税務調査を受けた。ナティクシスは2019年度に最終通知書を
受け取った。会計処理上の影響は2019年12月31日現在の決算書に反映された。
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注記34 地域別情報
2019 年度 2018 年度
南北 南北
その他 その他
アメリカ アメリカ
（単位：百万ユーロ）
フランス の欧州 大陸 アジア その他 合計 フランス の欧州 大陸 アジア その他 合計
受取・支払利息
および類似収
益・費用 381 268 (184) 351 2 818 239 226 (29) 315 2 753
変動利付有価証
券からの収益 930 930 1,500 1,500
受取・支払報酬
および手数料 32 55 242 56 2 387 (6) 69 240 56 359
投資およびト
レーディング・
ポートフォリオ
取引からの正味
収益 1,862 (294) 2 (3) 9 1,576 1,332 189 1 (11) 11 1,522
その他の銀行業
に係る収益・費
用 213 9 (1) (3) 0 218 336 3 (5) (2) 332
正味収益合計 3,418 38 59 401 13 3,929 3,401 487 207 358 13 4,466
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注記35 オフバランスシート項目－先渡金融商品
（単位：百万ユーロ）
2019年 度名目 2018年 度名目
335,787 479,272
組織的市場取引
333,624 473,370
先渡取引
2,163 5,902
オプション
3,811,367 3,562,951
店頭取引
3,283,545 3,042,416
先渡取引
527,822 520,535
オプション
4,147,154 4,042,223
金利商品
60 151
組織的市場取引
60 151
先渡取引
オプション
285,800 312,005
店頭取引
35,585 50,495
先渡取引
250,215 261,510
オプション
285,860 312,156
外国為替商品
144,559 190,162
組織的市場取引
43,041 51,206
先渡取引
101,518 138,956
オプション
225,302 212,715
店頭取引
141,608 115,504
先渡取引
83,694 97,211
オプション
369,861 402,877
その他の金融商品
うち ヘッジ
26,265 25,352
・ 金利商品
3 70
・ 外国為替商品
2,721 7,644
・ その他の金融商品
171,974 161,665
うちマクロ・ヘッジ
309 258
うち分離している未決済残高
取引相手方リスク・エクスポージャー
(a)
取引相手方リスク・エクスポージャー
政府および中央銀行 5,088
金融機関 25,873
その他 16,878
合計 47,839
(a) 現行のバーゼル３基準に基づいて計算したエクスポージャー
リスク管理に関する情報は、第III章第3.5節「信用リスクと取引相手方リスク」（訳者注：原文の章および節）に記載している。
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先渡金融商品の公正価値
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
金利商品
43,866 36,624
プラスの公正価値
41,496 36,858
マイナスの公正価値
外国為替商品
12,736 13,029
プラスの公正価値
12,525 12,385
マイナスの公正価値
その他の金融商品
4,463 7,747
プラスの公正価値
6,284 8,548
マイナスの公正価値
注記36 オフバランスシート項目－コミットメントの供与
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
81,064 97,160
貸出コミットメント
23,348 26,943
銀行
57,716 70,217
顧客
35,126 41,837
保証コミットメント
9,451 9,450
銀行
25,675 32,387
顧客
9,321 8,758
有価証券に関するコミットメント
23,862 18,480
その他のコミットメント
149,373 166,235
供与コミットメント合計
34,470 39,290
貸出コミットメント
33,748 29,047
銀行
722 10,243
顧客
9,402 8,743
保証コミットメント
9,402 8,743
銀行
8,480 8,212
有価証券に関するコミットメント
13,950 10,987
その他のコミットメント
66,302 67,232
受取コミットメント合計
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注記37 外国為替取引、外貨建ての貸出および借入
（単位：百万ユーロ）
2019年 度 2018年 度
スポット取引
16,192 20,944
購入したが未受領の通貨
16,715 21,063
売却したが未引渡の通貨
外国通貨貸借
貸与したが未引渡の通貨
借用したが未受領の通貨
通貨先物およびオプション
416,628 499,895
ユーロ受領予定／通貨引渡予定
473,765 524,603
通貨受領予定／ユーロ引渡予定
246,285 250,196
通貨受領予定／通貨引渡予定
246,251 249,505
通貨引渡予定／通貨受領予定
3,253 3,359
プレミアム／ディスカウント受領予定
2,602 2,724
プレミアム／ディスカウント支払予定
注記38 満期別資産および負債
（単位：百万ユーロ）
３ヶ月 以下 ３ヶ月～１年 １～５ 年 ５ 年 超 無期限 合計
36,730 28,079 14,172 9,850 0 88,831
銀行 貸出 金
80,882 15,016 25,045 16,303 808 138,054
顧客との取引
3,729 1,888 3,131 6,903 0 15,651
債券およびその他の固定利付有価証券
121,341 44,983 42,348 33,056 808 242,536
資産
57,586 15,536 26,545 3,245 102,912
銀行預り金
108,819 4,759 2,898 2,844 119,320
顧客との取引
16,324 25,280 3,970 16,867 62,441
債務証券
182,729 45,575 33,413 22,956 0 284,673
負債
注記39 フランス一般税法第238-0A条の定義の範囲内の非協力的な国または地域における組織
および事業
フランス の通貨金融法第L.511－45条および2009年10月6日省令は、銀行に対し、財務諸表注記においてフランスと不正行為および納税
忌避への対処を目的とする行政支援協定を締結していない国および地域における組織および事業に関する情報開示を要求しており、こ
れにより銀行情報が入手可能となっている。
上記の義務は、OECDの様々なワーキング・グループや首脳会談の業務に基づく税務事項に関して非協力的な地域に対する世界的な働き
かけの一部であり、またマネー・ロンダリングやテロリストに対する資金供与に対する取組の一部でもある。
非協力的な国におけるナティクシス子会社および支店の監視は、リスク機能により監督されるナティクシスのリスク監視プロセスの不
可欠な一部である。本プロセスには、以下が関わっている。
・ 中央リスク管理部門に機能的に連結している現地のリスク責任者／機能
・ 現地の制約を順守するとともに、グループ全体のリスク要件を遵守する特定の報告手続
上記に定める条項に基づき、ナティクシスは2019年12月31日現在以下のポジションがあることをここに報告する：
・ マーシャル諸島において67百万ユーロの貸付残高（引当金控除後）を有しているほか、2百万ユーロの金融保証および47百万ユーロ
の貸出コミットメントを供与している。
・ パナマにおいて、75百万ユーロの貸付残高（引当金控除後）を有しているほか、80百万ユーロの貸出コミットメントを供与してい
る。
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過去5年分の会社の財務実績
（フランス営利企業法令第133条、135条および148条）
カテゴリー 201 5年 度 2016 年度 2017 年度 2018 年度 2019年 度
期末現在の財政状態
株式資本 5,005,004,424.00 5,019,319,328.00 5,019,776,380.80 5,040,461,747.20 5,044,925,571.20
発行済株式数 3,128,127,765 3,137,074,580 3,137,360,238 3,150,288,592 3,153,078,482
株式で償還可能な債券の数 0 0 0 0 0
株式に転換可能な債券の数 0 0 0 0 0
有効な経営に係る全体的成績
税引後収益 19,286,206,333.81 20,911,153,316.23 24,812,396,935.44 31,465,230,299.13 23,040,275,032.80
税金、減価償却、償却および
引当金控除前利益 872,230,135.57 1,061,747,058.72 1,058,912,618.73 1,610,377,425.74 2,205,278,559.53
法人 所得税 139,005,181.75 364,623,914.40 255,217,927.59 269,538,633.33 120,723,077.77
税金、減価償却、償却および
引当金控除後利益 1,134,225,514.40 1,621,448,753.36 1,678,182,285.17 1,834,308,793.77 2,242,111,898.15
(a)
配当金支払額 1,094,844,717.75 1,097,976,103.00 1,160,823,288.06 2,457,225,101.76 977,454,329.42
１株当たりの経営成績
税金後、減価償却、償却およ
び引当金控除前利益 0.32 0.45 0.42 0.60 0.74
税金、減価償却、償却および
引当金控除後利益 0.36 0.52 0.53 0.58 0.71
１ 株当たり配当金 0.35 0.35 0.37 0.78 0.31
従業員
従業員数 7,318 7,387 7,513 7,462 7,255
人件費総額 840,134,680.53 878,011,680.00 899,121,895.31 916,160,105.76 916,358,847.83
社会保障費およびその他の従
業員給付 349,581,989.26 388,380,689.14 503,004,737.45 421,145,026.49 523,163,629.26
(a) うち、2018年に関しては：
- 普通配当が945,086,577.60ユーロ
- 特別配当が1,512,138,524.16ユーロ
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２ 【主な資産・負債及び収支の内容】
「第６ １財務書類」の「連結財務諸表注記」および「親会社財務諸表注記」を参照のこと。
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３ 【その他】
(1) 後発事象
財務書類の監査を終了した事業年度末以降、本書の他の箇所に記載した内容以外に、当行グループの財務
状態および営利状況における重要な変更はない。
(2) 訴訟
本書提出日現在、「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2) リスク管理－(i) 法的リスク」に記載
したもの以外に、当行は重要な訴訟に関与していない。
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４ 【フランスと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
(1) 日本とIFRSとの会計原則の相違
添付の当行グループの連結財務諸表は、欧州連合が採用したIFRSに準拠して作成されている。こ
れらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則（以下「日本基準」という。）とは、い
くつかの点で異なる。直近期の財務諸表に関する主な相違点は以下のとおりである。
1) 連結の範囲
IFRS では、連結財務諸表には、親会社およびグループによって支配されている会社（一定の特別
目的事業体（以下「SPE」という。）を含む。）（すべての子会社）ならびに共同支配企業に対す
る持分についての財務諸表が含まれている。
「支配」は、親会社がその事業体の活動からの便益を得るためにその事業体の財務および経営に
関する方針を左右するパワーを有する場合に存在し、一般的には議決権の過半数を保有することに
より生じる。企業が他の企業体に対して支配できるパワーを有しているか否かを判断するにあた
り、他社により保有されているものを含め、現時点で行使可能または転換可能な潜在的議決権の存
在を考慮している。
企業がSPEを実質的に支配している場合には、当該SPEは当該企業に連結される。
2012 年12月11日、ヨーロッパ委員会は、IFRS第10号「連結財務諸表」を採用した。これにより、
IAS第27号「連結及び個別財務諸表」のうち連結財務諸表にわたる部分ならびに特別目的事業体に
関するSIC第12号は、IFRS第10号により置き換えられた。同基準は、組成された企業（ストラク
チャード・エンティティ）であるか否かを問わず、すべての事業体に対して同一の支配モデルを適
用することを規定している。事業体に対する支配は、同時に充足されるべき三つの要件（関連する
事業活動に対する支配、当該事業体の変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利および当
該事業体の得る変動リターンに影響を及ぼす能力）を用いて分析されることになる。同基準は、
2014年１月１日から開始する報告期間において遡及的に強制適用された。
日本基準では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基
準により連結範囲が決定され、支配されている会社の財務諸表は連結される。他の企業の財務上ま
たは営業上もしくは事業上の意思決定機関を支配している場合には、親会社は当該他の企業に対し
て支配権を有しているといえる。潜在的議決権は考慮されていない。ただし、子会社のうち支配が
一時的であると認められる企業、または連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるお
それのある企業については、連結の範囲に含めないこととされている。また、非連結子会社および
重要な影響力を与えることができる会社（関連会社）については、持分法の適用範囲に含める。な
お、日本でも、IFRSの共同支配企業に該当するものには持分法が適用される。また、共同支配事業
は、日本基準では比例連結法は認められていないため、持分法により会計処理される。
日本基準ではまた、特別目的会社については、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計
基準」および企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決
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定に関する適用指針」において、特別目的会社が、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を
当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的
会 社の事業がその目的に従って適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した
企業から独立しているものと認め、当該特別目的会社に資産を譲渡した企業の子会社に該当しない
ものと推定され連結の対象となっていない。ただし、このように連結の範囲に含まれない特別目的
会社については、企業会計基準適用指針第15号「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指
針」に基づき、当該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引の概要、当期に行った
当該特別目的会社との取引金額又は当該取引の期末残高等の一定の開示を行うことが、特別目的会
社に資産を譲渡した会社に求められている。
2) 会計方針の統一
IFRS では、連結財務諸表は、類似の状況における同様の取引および事象に関し、統一された会計
方針を用いて作成される。グループのメンバーが、類似環境下で行われた同様の性質の取引等に関
して連結財務諸表で採用している会計方針とは異なるものを使用している場合、連結財務諸表作成
時に適切な修正が行われる。
日本基準では、連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等につい
て、親会社および子会社が採用する会計処理の原則および手続は、原則として統一しなければなら
ない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する
当面の取扱い」により、在外子会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作成されてい
る場合、および国内子会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成
して有価証券報告書により開示している場合には、一定の項目の修正（のれんの償却、退職給付会
計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理、IFRSに基づく投資不動産
の時価評価およびIFRSに基づく固定資産の再評価、資本性金融商品の公正価値の事後的な変動をそ
の他の包括利益に表示する選択をしている場合の組替調整）を条件に、これを連結決算手続上利用
することができる。
関連会社については、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」により、同一環境下で行
われた同一の性質の取引等について、投資会社（その子会社を含む。）および持分法を適用する被
投資会社が採用する会計処理の原則および手続を原則として統一することと規定されている。ただ
し、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関
連会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作成されている場合、および国内関連会社
が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して有価証券報告書により
開示している場合については、当面の間、実務対応報告第18号で規定される在外子会社等に対する
当面の取扱いに準じて行うことができる。
3) 他の企業への関与の開示
IFRSでは、IFRS第12号「他の企業への関与の開示」に従い、次の事項に関する開示が要求されて
いる。
(a) 重大な判断および仮定（支配、共同支配および重要な影響力等を決定する際に行った重大
な判断および仮定）
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(b) 子会社への関与（企業集団の構成、非支配持分が企業集団の活動およびキャッシュ・フ
ローに対して有している関与、企業集団の資産へのアクセス等に対する重大な制限の内容
および程度、連結した組成された企業への関与に関連したリスクの内容、所有持分の変
動）
(c) 共同支配の取決めおよび関連会社への関与（共同支配の取決めおよび関連会社への関与の
内容、程度および財務上の影響、並びに当該関与に関連したリスク）
(d) 非連結の組成された企業への関与（非連結の組成された企業への関与の内容および程度、
並びに当該関与に関連したリスクの内容および変動）
日本では、上記に関して包括的に規定する会計基準はないが、連結の範囲に含まれない特別目的
会社に関する開示や、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結の範
囲に含めた子会社、非連結子会社に関する事項その他連結の方針に関する重要な事項およびこれら
に重要な変更があったときは、その旨およびその理由について開示することが要求されている。
4) 企業結合
IFRS では、すべての企業結合は取得法で会計処理することが要求されている（共同支配の取決め
自体の財務諸表における共同支配の取決めの形成の会計処理、共通支配下の企業または事業の結
合、および事業を構成しない資産または資産グループの取得を除く。）。子会社の支配を獲得した
取得日に、のれんと区別して、その識別可能な資産および負債は一般的に支配獲得日の公正価値に
より、また非支配持分を連結財務諸表に計上する。
日本基準では、すべての企業結合（共同支配企業の形成および共通支配下の取引を除く。）は
パーチェス法（取得法に類似する方法）で会計処理することが要求されている。パーチェス法によ
る会計処理では、企業結合の対価は公正価値で測定される。
5) のれんの当初認識と非支配持分の測定方法
IFRS では、取得企業は、次の(a)が(b)を超過する額として測定される取得日時点ののれんを認識
する。
(a) 次の総計
(i) 移転された対価（通常は取得日における公正価値）
(ii) 被取得企業のすべての非支配持分の金額
(iii) 段階的に達成される企業結合の場合には、取得企業が以前に保有していた被取得企業
の資本持分の取得日における公正価値
(b) 取得した識別可能な資産および引き受けた負債の取得日における正味の金額
IFRS 第３号（改訂）では、非支配持分の認識について次の２つの方法のうちいずれかの方法の選
択適用が認められている。
a) 非支配持分を取得日に公正価値により測定する。(いわゆる、全部のれんアプローチ)
b) 非支配持分は被取得企業の識別可能資産の純額の価値に対する持分割合により測定する。
(いわゆる、購入のれんアプローチ)
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日本基準では、のれんは、企業または事業の取得原価が、取得した資産および引き受けた負債に
配分された純額に対する持分相当額を超過する額として算定される。(いわゆる、購入のれんアプ
ローチ) 子会社の資産および負債は取得日において公正価値により測定され、非支配株主持分は取
得 日における純資産の公正価値の非支配株主持分割合相当額により認識される。(いわゆる、全面
時価評価法)
6) のれんの償却
IFRS では、のれんは償却されず、年１回もしくは事象や状況の変化が減損の可能性を示唆する場
合はより頻繁に、減損テストが実施される。
日本基準では、のれんは20年以内のその効果が及ぶ期間にわたり定額法その他の合理的方法によ
り規則的に償却され、必要に応じて減損処理の対象となる。ただし、金額に重要性が乏しい場合に
は、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。
また、負ののれんについては、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に従い、その
発生が見込まれる場合には、取得企業は、すべての識別可能資産および負債が把握されているか、
また、それらに対する取得原価の配分が適切に行われているかを見直す。その見直し後もなお負の
のれんが生じる場合には、当該負ののれんが生じた事業年度の利益として処理する。
7) 段階取得
IFRS では、段階取得による企業結合の場合、支配獲得前に保有していた被取得企業に対する持分
を取得日における公正価値により再評価し、再評価差額は純損益に認識する。さらに、取得企業が
被取得企業への持分の価値の変動をその他の包括利益に認識していた場合には、その認識額につい
ては取得企業が従来から保有していた持分を直接処分する場合に求められる会計処理と同じ基準に
より認識される。
非支配持分の測定については、上記「のれんの当初認識と非支配持分の測定方法」を参照のこ
と。
日本基準では、連結財務諸表上、支配を獲得するに至った取引のすべてについて、企業結合日の
公正価値で取得原価を算定する。当該取得原価と、支配獲得までの個々の取引の原価合計との差額
は損益とする。非支配株主持分の測定については、上記「のれんの当初認識と非支配持分の測定方
法」を参照のこと。
8) 金融商品の分類および測定
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」により、金融資産および金融負債を以下のように分類し、測
定することが要求されている。
金融資産については、金融資産の管理に関する企業の事業モデルおよび金融資産の契約上の
キャッシュ・フローの特性の両方に基づき、以下のように事後測定するものに分類しなければなら
ない。
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(a) 償却原価で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローを回収することを保有目的とす
る事業モデルの中で保有され、契約条件により元本および元本残高に対する利息の支払のみ
であるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローの回
収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本
および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場
合。
(c) 純損益を通じて公正価値で事後測定するもの： 上記以外の場合。
ただし、企業は、当初認識時に、売買目的保有または企業結合における取得者によって認識され
る条件付対価ではない資本性金融商品の公正価値の事後変動をその他の包括利益に表示するという
取消不能の選択を行うことができる。
金融負債（公正価値オプションおよび負債であるデリバティブ等を除く）については、償却原価
で事後測定するものに分類しなければならない。
またIFRS第９号では、会計上のミスマッチを除去または大幅に低減するなどの一定の要件を満た
す場合、当初認識時に金融資産および金融負債を、純損益を通じて公正価値で測定するものとして
取消不能の指定をすることができる（公正価値オプション）。
日本基準では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融
負債は以下のように測定される。
・ 売買目的有価証券は、公正価値で測定し、公正価値の変動は損益認識される。
・ 満期保有目的の債券は取得原価または償却原価で測定される。
・ その他有価証券（売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式
以外の有価証券）は、公正価値で測定し、公正価値の変動額は、(a) 純資産に計上され、売
却、減損あるいは回収時に損益計算書へ計上される、もしくは(b) 個々の証券について、公
正価値が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
・ 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、それぞれ次の方法によ
る。
(a) 社債その他の債券の貸借対照表価額は、取得原価または償却原価から貸倒引当金を控
除した金額とする。
(b) 社債その他の債券以外の有価証券は取得原価をもって貸借対照表価額とする。
・ 債権は取得原価または償却原価から貸倒引当金を控除した金額で測定される。
・ 金融負債は債務額で測定される。ただし社債については償却原価法に基づいて算定された価
額で評価される。
・ IFRSで認められる公正価値オプションに関する規定はない。
9) 公正価値測定
IFRS では、IFRS第13号「公正価値測定」は、一定の場合を除き、他のIFRSが公正価値測定または
公正価値測定に関する開示（および、売却コスト控除後の公正価値のような、公正価値を基礎とす
る測定または当該測定に関する開示）を要求又は許容している場合に適用される。IFRS第13号で
は、公正価値を「測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取引において、資産を売却するために受
け取るであろう価格または負債を移転するために支払うであろう価格」と定義している。また、
IFRS第13号は、公正価値の測定に用いたインプットの性質に基づき3つの階層に分類し、公正価値
測定を当該階層別に開示することを求めている。
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日本では、2019年7月4日に企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」及びその適用指
針である企業会計基準適用指針第31号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」並びに関連する
基準及び適用指針の改正（合わせて「本会計基準等」）が公表され、2021年4月1日以後開始する連
結会計年度及び事業年度の期首からの適用が求められており、早期適用も認められている。本会計
基準等はIFRS第13号の定めを、市場価値のない株式等を取得原価をもって貸借対照表価額とするこ
とを除き、概ね取り入れている。ただし、これまで我が国で行われてきた実務等に配慮し、財務諸
表間の比較可能性を大きく損なわせない範囲で、個別項目に対するその他の取扱いを定めている。
なお、本会計基準等は、(1)改正企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」における金融
商品及び(2)改正企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」におけるトレーディング
目的で保有する棚卸資産を対象としている。
本会計基準等が公表されるまでは、すべての金融資産・負債ならびに非金融資産・負債を対象と
する公正価値測定を包括的に規定する会計基準はなく、各会計基準において時価の算定方法が個別
に定められていた。金融商品の時価については、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基
準」において、時価とは公正な評価額をいい、市場価格に基づく価額、市場価格がない場合には合
理的に算定された価額と定義されていた。また、公正価値の階層に関する会計基準は基準化されて
いなかった。
10) 金融資産の減損
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」に従い、償却原価で事後測定される金融資産またはその他の
包括利益を通じて公正価値で事後測定される金融資産、リース債権、契約資産、純損益を通じて公
正価値で事後測定されないローン・コミットメントおよび金融保証契約について、予想信用損失に
対する損失評価引当金を認識しなければならない。その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定
される金融資産に係る損失評価引当金はその他の包括利益に認識し、財政状態計算書における当該
金融資産の帳簿価額を減額してはならない。
各報告日における金融商品に係る損失評価引当金は、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識
以降に著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、当該金融商品
に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、12か月の予想信用損失に等し
い金額で測定しなければならない。
各報告日において、企業は、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどう
かを評価しなければならない。この評価を行う際に、企業は、予想信用損失の金額の変動ではな
く、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生のリスクの変動を用いなければならな
い。この評価を行うために、企業は、報告日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスク
を当初認識日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較し、当初認識以降の信用
リスクの著しい増大を示す、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
を考慮しなければならない。
予想信用損失の測定に当たっては、次のものを反映する方法で見積もらなければならない。
・ 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・ 貨幣の時間価値
・ 過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコ
ストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
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報告日現在の損失評価引当金をIFRS第９号に従って認識が要求される金額に修正するために必要
となる予想信用損失（または戻入れ）の金額は、減損利得または減損損失として、純損益に認識す
ることが要求される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、満期保有目的の債券、子
会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券のうち、時価を把握することが極めて困難と
認められる金融商品以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認め
られる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなけれ
ばならない。時価を把握することが極めて困難と認められる株式については、発行会社の財政状態
の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として
処理する。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応
じて債権を3つ（一般債権、貸倒懸念債権および破産更生債権等）（金融機関では5つ）に区分し、
区分ごとに定められた方法に従い貸倒見積高を算定する。
また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期保有目的の債券
およびその他有価証券に分類されている債券についても原則として認められていない。貸付金およ
び債権についても、直接減額を行った場合には、減損の戻入益の計上は認められていない。
11) 金融資産の認識の中止
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」に従い、(1)資産から生じるキャッシュ・フローに対する契
約上の権利が消滅した時、または(2)金融資産を譲渡し、かつ①企業が金融資産の所有に係るリス
クと経済価値のほとんどすべてが他の当事者に移転した時、もしくは②企業がリスクと経済価値の
ほとんどすべてを移転も保持もしないが金融資産に対する支配を保持していない場合、当該金融資
産の認識を中止する。企業がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡
された資産を支配し続ける場合には、企業は資産に対する留保持分と関連して支払う可能性がある
負債を認識する。企業が、譲渡された金融資産のほとんどすべてのリスクと経済価値を保持してい
る場合には、企業は金融資産の認識を継続する。
日本基準では、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が第三者に移転しているかどうかの判
断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
12) 金融商品の分類変更
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」に従い、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合
にのみ、影響を受けるすべての金融資産を同基準に定める分類方法に従って分類変更することが求
められている。金融負債の分類変更を行うことは認められていない。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、売買目的または売却可能
（その他有価証券）から満期保有目的への分類変更は認められず、売買目的から売却可能（その他
有価証券）への分類変更については、正当な理由がある限られた状況（トレーディング業務の廃止
を決定した場合に、売買目的として分類していた有価証券をすべて売却可能（その他有価証券）に
分類変更することができる。）においてのみ認められている。
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13) ヘッジ会計
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」において、ヘッジに関する方針の文書化等のヘッジ会計の要
件を満たした場合に、以下の3つのヘッジ関係に基づいて会計処理される。
(a) 公正価値ヘッジ：認識されている資産若しくは負債または未認識の確定約定（あるいはそうし
た項目の構成要素）の公正価値の変動のうち、特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響す
る可能性があるものに対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッジ対象の特定のリスクに起因す
る公正価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は、ともに純損益に認識される。ただし、公
正価値の変動をその他の包括利益に表示することを企業が選択した資本性金融商品に対する公
正価値ヘッジの場合には、ともにその他の包括利益に認識される。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ：認識されている資産若しくは負債または可能性の非常に高い予
定取引の全部または構成要素に係る特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性が
あるものに対するキャッシュ・フローの変動可能性に対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッ
ジ手段の利得または損失の有効部分はその他の包括利益に直接認識され、非有効部分は純損益
に認識される。
(c) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ：在外営業活動体に対する純投資のヘッジ。有効な
ヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に直接認識さ
れ、非有効部分については純損益に認識される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、ヘッジ会計の方法は、原
則として、時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象（相場変動等
による損失の可能性がある資産または負債で、予定取引により発生が見込まれる資産または負債も
含まれる）に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法（繰延ヘッジ）によ
る。但し、現時点ではその他有価証券のみを適用対象として、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益
に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法
（時価ヘッジ）の適用も認められている。在外営業活動体に対する純投資に対するヘッジに関して
は、企業会計審議会公表の「外貨建取引等会計処理基準」および関連する実務指針において、IFRS
と概ね同様の会計処理が認められている。
また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段
に生じた損益のうち結果的に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を
行うことができる（なお、合理的に区分できる非有効部分については当期の純損益に計上すること
ができる）。
資産または負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップ
が、金利変換の対象となる資産または負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元
本、利息の受払条件および契約期間が当該資産または負債とほぼ同一である場合には、金利スワッ
プを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産または負債に係る利息に加減する「特例処
理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満たす為替予約等については、当分の間、為替
予約等により確定する決済時における円貨額により外貨建取引および金銭債権債務等を換算し直物
為替相場との差額を期間配分する方法（「振当処理」）によることができる。
14) 退職後給付
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IFRS では、確定給付制度においては、制度負債は、予測単位積増方式を用いた数理計算に基づき
測定され、制度負債と同様の期間および同様の通貨の優良社債の直接利回りを反映した金利で割引
か れている。制度資産は、公正価値で測定されている。当該制度の資産が負債を超える場合は資産
(超過額)として、不足する場合は負債(不足額)として、それぞれ貸借対照表に計上されている。各
貸借対照表日においては、制度資産および確定給付制度債務は再測定される。損益計算書において
は、以下を除く利得または損失の変動を反映する：退職給付制度への拠出および制度から支払われ
る退職給付ならびに企業結合および再測定後の利得および損失。再測定された利得および損失は、
数理計算上の差異および制度資産からの収益（確定給付負債または資産の純額に係る利息純額に含
められた金額を除く）および資産上限額の影響の変動（確定給付負債または資産の純額に係る利息
純額に含まれる金額を除く）からなる。再測定された金額は、その他の包括利益に計上される。
利益または損失として認識される年金費用（収入）の金額は、制度資産の原価に含めることが他
のIFRSで要求されているか、または、認められている場合を除いて、以下の個々の構成要素に含ま
れる。
・ 勤務費用（当期中の従業員の勤務により生じる、確定給付制度債務の現在価値の増加）
・ 利息費用の純額（確定給付制度債務の割引による戻入分および制度資産からの理論的な収
益）
確定給付制度が積立超過の場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定する。
・ 当該確定給付制度の積立超過
・ 制度からの返還または制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値（資
産上限額）
日本基準では、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に従って、退職給付見込額に
ついて全勤務期間で除した額を各期の発生額とする方法（期間定額基準）と、給付算定式基準のい
ずれかを選択適用することとされている。
日本では、割引率は、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定するが、これには、期末にお
ける国債、政府機関債及び優良社債の利回りが含まれ、いずれも選択可能である。また、割引率等
の計算基礎に一定の重要な変動が生じていない場合には、割引率を見直さないことが認められてい
る。制度資産に係る利息収益（長期期待運用収益）は、期首の年金資産の額に合理的に予想される
収益率（長期期待運用収益率）を乗じて算定する。確定給付資産の上限はない。
また、遅延認識が認められており、原則として各期の発生額について平均残存勤務期間内の一定
の年数で按分した額を毎期費用処理する。数理計算上の差異の当期発生額のうち費用処理されない
部分（未認識数理計算上の差異）および過去勤務費用の当期発生額のうち費用処理されない部分
（未認識過去勤務費用）についてはいずれも、その他の包括利益に計上する。また、その他の包括
利益累計額に計上された未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のうち、当期に費用処
理された部分については、その他の包括利益の調整（組替調整）を行う。
15) 株式に基づく報酬
IFRS では、IFRS第2号「株式に基づく報酬」がすべての株式に基づく報酬取引に適用され、持分
決済型、現金決済型および現金選択権付きの株式に基づく報酬取引の3つが規定されている。
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(a) 持分決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財またはサービスおよびそれに対応する
資本の増加を、原則として受け取った財またはサービスの公正価値で測定する。従業員お
よ び他の類似サービス提供者との取引において受け取ったサービスについては、付与した
資本性金融商品の付与日現在の公正価値で測定する。
(b) 現金決済型の株式に基づく報酬取引：受け取った財またはサービスおよび発生した負債
を、当該負債の公正価値で測定する。
(c) 現金選択権付きの株式に基づく報酬取引：株式に基づく報酬取引または当該取引の構成要
素を、現金（または他の資産）で決済する負債が発生している場合にはその範囲で現金決
済型の株式に基づく報酬取引として、そのような負債が発生していない場合にはその範囲
で持分決済型の株式に基づく報酬取引として、会計処理される。
また持分決済型取引に関して、ストック・オプション等の公正価値と予想される権利確定数に基
づいて費用計上額を認識した後は、権利確定後に失効した場合でも費用の戻入等の処理は行われ
ず、認識される株式に基づく報酬費用の総額に影響は生じない。
日本でも、企業会計基準第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」に基づき、ストッ
ク・オプションの付与日から権利確定日までの期間にわたり、付与日現在のストック・オプション
の公正な評価額に基づいて報酬費用が認識され、対応する金額は資本（純資産の部の新株予約権）
に計上される。
ただし、同基準の適用範囲は持分決済型株式報酬に限定されており、現金決済型取引等について
は特段規定がなく、実務上は発生時に費用（引当）処理される。また持分決済型取引について、日
本では、権利確定後に失効した場合には失効に対応する新株予約権につき利益計上（戻入）を行う
等、IFRSと異なる処理が行われている。
16) 有給休暇引当金
IFRS では、改訂IAS第19号「従業員給付」に従って、有給休暇引当金を計上することが要求され
ている。
日本基準においては、該当する規定はない。
17) リース
IFRS では、IFRS第16号「リース」が、リースを「資産（原資産）を使用する権利を一定期間にわ
たり対価と交換に移転する契約又は契約の一部分」と定義し、顧客が使用期間全体を通じて次の両
方を有している場合にこれを満たすとしている。
(a) 特定された資産の使用からの経済的便益のほとんどすべてを得る権利
(b) 特定された資産の使用を指図する権利
IFRS 第16号は、期間が12か月超のすべてのリースについて、資産及び負債を認識することを借手
に要求している（原資産が少額の場合を除く）。借手は、リース対象の原資産の使用権を表す使用
権資産及びリース料の支払義務を表すリース負債を認識することを要求される。借手は、使用権資
産をその他の非金融資産(有形固定資産等)と同様に、リース負債をその他の金融負債と同様に測定
する。その結果、借手は使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る利息を認識する。リースか
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ら生じる資産及び負債は当初現在価値ベースで測定する。この測定には、解約不能なリース料（イ
ンフレに連動する料金を含む）が含まれる。また、借手がリースを延長するオプションを行使す
る、 又はリースを解約するオプションを行使しないことが合理的に確実である場合には、オプショ
ン期間に行われる支払も含まれる。
日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」が、リース取引を、「特定の物
件の所有者たる貸手が、当該物件の借手に対し、合意された期間にわたりこれを使用収益する権利
を与え、借手は、合意された使用料を貸手に支払う取引」と定義している。借手は、リース取引を
ファイナンス・リース取引とそれ以外の取引（オペレーティング・リース取引）に区分し、ファイ
ナンス・リース取引について、財務諸表に資産計上し、対応するリース債務を負債に計上する。
ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイ
ナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであ
るとしている。但し、解約不能リース期間がリース物件の経済的耐用年数の概ね75％以上、又は解
約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値がリース物件を借手が現金で購入するものと仮定
した場合の合理的見積金額の概ね90％以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと
判定される。リース資産及びリース債務の計上額を算定するにあたっては、原則として、リース契
約締結時に合意されたリース料総額からこれに含まれている利息相当額の合理的な見積額を控除す
る方法による。当該利息相当額については、原則として、リース期間にわたり利息法により配分す
る。再リースに係るリース料は、企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適
用指針」に基づき、借手が再リースを行う意思が明らかな場合を除き、リース料総額に含めない。
尚、オペレーティング・リース取引、及び少額（リース契約１件当たりのリース料総額が300万円
以下の所有権移転外ファイナンス・リース）又は短期（１年以内）のファイナンス・リースについ
ては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。
18) 無形資産および有形固定資産の減損
IFRS では、各報告日において、有形固定資産または無形資産の減損の兆候の有無について評価し
ている。そのような兆候が存在する場合、会社は当該資産の回収可能価額および減損損失を見積ら
なければならない。のれんおよび耐用年数を特定できない無形資産については、年１回もしくは事
象や状況の変化が減損の兆候を示す場合はより頻繁に、減損テストが実施される。無形資産（のれ
んを除く。）または有形固定資産に係る減損損失の戻入は、回復の都度、認識されている。ただ
し、増加した帳簿価額は、減損損失計上前の帳簿価額を超えてはならない。なお、のれんに係る減
損損失の戻入は行われない。
日本基準では、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産の減損の兆候が認められ、かつ
割引前将来キャッシュ・フローの総額（20年以内の合理的な期間に基づく）が帳簿価額を下回ると
見積られる場合において、回収可能価額（正味売却価額と使用価値（継続的使用と使用後の処分に
よって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値）のいずれか高い方の金額）と帳簿
価額の差額につき減損損失を計上する。減損損失の戻入は認められない。
19 ）投資不動産
IFRS では、IAS第40号「投資不動産」に従い、投資不動産の当初認識後の評価方法として以下の
いずれかを選択できる。
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(a) 公正価値モデル
投資不動産は公正価値で測定され、公正価値の変動は発生した期の純損益に認識される。
(b) 原価モデル
原価モデルでは、投資不動産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除
して測定することが要求される（IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産および非継続
事業」に従い、売却目的保有に分類する（または売却目的保有に分類される処分グループ
に含まれる）要件に合致するものを除く）。原価モデルを選択した場合には、投資不動産
の公正価値を開示する。
日本では、投資不動産についても、通常の有形固定資産と同様に取得原価に基づく会計処理を行
う（原価モデルを適用）。また、企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計
基準」に従い、賃貸等不動産を保有している企業は以下の事項を注記することが求められている。
(a) 賃貸等不動産の概要
(b) 賃貸等不動産の貸借対照表計上額及び期中における主な変動
(c) 賃貸等不動産の当期末における時価及びその算定方法
(d) 賃貸等不動産に関する損益
20) 引当金の計上基準
IFRS では、以下の要件すべてを満たす場合に認識しなければならない。
・ 企業が過去の事象の結果として現在の債務（法的または推定的）を有している。
・ 当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高い。
・ 当該債務の金額について信頼性のある見積りができる。
貨幣の時間価値による影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出の
現在価値としなければならない。
日本基準では、以下のすべてを満たす場合に認識しなければならない。
・ 将来の特定の費用または損失である。
・ その発生が当期以前の事象に起因する。
・ 発生の可能性が高い。
・ その金額を合理的に見積もることができる。
日本基準においては、「現在の債務」であることが明確に要請された規定は無い。また、引当金
について割引計算について該当する一般的な規定はない。
21 ）金融保証契約
IFRS では、IFRS第９号「金融商品」に従い、金融保証契約については、純損益を通じて公正価値
で測定する金融負債に指定した場合、または金融資産の譲渡が認識の中止の要件を満たさない場合
もしくは継続的関与アプローチが適用される場合に生じる金融負債に該当する場合を除いて、当初
は公正価値で計上し、当初認識後は予想信用損失に対する損失評価引当金の金額と、当初認識額か
らIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の原則に従って認識された収益の累計額を控除した
金額とのいずれか高い方の金額で事後測定することが要求されている。
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日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より
公正価値で貸借対照表に計上することは求められていない。保証に起因して、将来の損失が発生す
る可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ることができる場合には、債務保証損失引当金を計
上する。銀行の場合には、第三者に負う保証債務は偶発債務として額面金額を支払承諾勘定に計上
し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上する。関連する貸
倒引当金も計上される。
22) コミットメント・フィー
IFRS では、コミットメント・フィーは、融資枠残高に対する割合により決定されている。融資枠
が使用される可能性が低い場合、この手数料は融資枠の契約期間にわたり損益として認識され、そ
の他の場合は、貸付が実行されるまで繰延べられ、実行の際に実効金利に対する調整として認識さ
れている。
日本基準では、コミットメント・フィーは、発生主義に基づき、当期に対応する部分を収益とし
て認識する。
23) 賦課金
IFRIC第21号「賦課金」では、企業は、法令によって賦課金の支払の契機となる活動が生じた時
点においてのみ当該支払を負債認識する。債務発生事象が一定期間にわたって生じる場合には、負
債は当該期間にわたって徐々に認識される。賦課金を支払う義務が、一定の閾値に達した時に発生
する場合には、当該負債はその閾値に達した時点においてのみ認識される。
日本では、IFRIC第21号のような賦課金に関する特段の規定はない。
24) 収益認識
IFRS では、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、約束した財またはサービスの
顧客への移転を当該財またはサービスと交換に企業が権利を得ると見込む対価の額で描写するよう
に収益を認識することが要求されており、この中心となる原則に従って収益を認識するために、以
下の５つのステップを適用する。
ステップ１： 顧客との契約を識別する。
本会計基準の要求事項は顧客と合意され、かつ、所定の要件を満たす契約のそれぞ
れに適用される。
ステップ２： 契約における履行義務を識別する。
契約は、顧客に財またはサービスを移転する約束を含んでいる。それらの財または
サービスが別個のものである場合には、当該約束が履行義務であり、区分して会計
処理される。
ステップ３： 取引価格を算定する。
取引価格とは、約束した財またはサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得
ると見込んでいる契約における対価の金額である。取引価格は固定金額の顧客の対
価である場合もあるが、変動対価または現金以外の形態の対価を含む場合もある。
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ステップ４： 契約における履行義務に取引価格を配分する。
契約において約束した別個の財またはサービスのそれぞれの独立販売価格の比率に
基づき、各履行義務に取引価格を配分する。独立販売価格が観察可能でない場合に
は、当該独立販売価格を見積る。
ステップ５： 履行義務を充足した時にまたは充足するにつれて収益を認識する。
約束した財またはサービスを顧客に移転することにより履行義務を充足した時に、
または充足するにつれて、充足した履行義務に配分された額で収益を認識する。財
またはサービスが移転するのは、顧客が当該財またはサービスに対する支配を獲得
した時（または獲得するにつれて）である。履行義務は、一時点で充足される場合
（顧客に財を移転する約束の場合に一般的）もあれば、一定の期間にわたり充足さ
れる場合（顧客にサービスを移転する約束の場合に一般的）もある。
IFRS 第15号はまた、契約獲得の増分コストに関する要求事項も含み、本人なのか代理人なのかの
検討等に関する適用指針を提供している。
日本では、2018年3月30日に企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」およびその適用
指針である企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」（合わせて「本
会計基準等」）が公表され、2021年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首からの
適用が求められており、早期適用も認められている。本会計基準等は、IFRS 第15号の基本的な原
則を取り入れることを出発点とし、これまで日本で行われてきた実務等に配慮すべき項目がある場
合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加することを基本的な方針として開
発が行われている。
本会計基準等が公表されるまでは、収益認識に関する包括的な会計基準は存在せず、企業会計原
則の実現主義の原則に基づき収益が認識されている。物品販売については実務上、出荷基準が広く
採用されている。また、割賦販売については販売基準以外に回収基準・回収期限到来基準も容認さ
れている。
25) 繰延税金
(a) 繰延税金資産の回収可能性
IFRS では、IAS第12号「法人所得税」に基づき、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じ
る可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について繰延税金資産を認識しなければなら
ない。近年に損失が発生した経歴があるときは、企業は、税務上の繰越欠損金または繰越税額控除
より発生する繰延税金資産を、十分な将来加算一時差異を有する範囲内でのみ、または税務上の繰
越欠損金もしくは繰越税額控除の使用対象となる十分な課税所得が稼得されるという他の信頼すべ
き根拠がある範囲内でのみ認識する。
日本では、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に詳細
な規定があり、会社を収益力に基づく課税所得の十分性に応じて分類し、当該分類ごとに繰延税金
資産の回収可能性を判断するための具体的な指針（数値基準含む。）が例示されている。
(b) 内部取引の未実現利益の消去に係る税効果
IFRS では、IAS第12号「法人所得税」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る税効果は、
資産負債法に基づき、一時差異が発生している資産を保有する買手の税率により繰延税金資産を測
定する。買手では、未実現利益の消去により発生する将来減算一時差異も含め、すべての将来減算
一時差異についての繰延税金資産の回収可能性を判断する。
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日本では、JICPA会計制度委員会報告第6号「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指
針」に基づき、また、2018年4月1日以後開始する連結会計年度から企業会計基準適用指針第28号
「税効果会計に係る会計基準の適用指針」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る一時差異
に対しては、例外的に繰延法に基づき売却元の税率を使用する。また、未実現利益の消去に係る一
時差異は、売却元の売却年度の課税所得の額を上限とする。
26) 負債と資本の区分
IFRS では、IAS第32号「金融商品：表示」に基づき、当初認識時に、契約の実質、ならびに金融
負債、金融資産および資本性金融商品の定義に従い、金融負債、金融資産または資本性金融商品に
分類する。
日本では、会社法上の株式として発行された金融商品は、純資産の部に計上される。
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(2) 日本とフランスとの単体の会計原則の相違（フランスの単体の会計原則に係るもの）
添付のナティクシス・エス・エーの個別財務諸表は、フランスの金融機関が適用している会計原
則に従って作成されている。これらは日本の会計原則とは、いくつかの点で異なる。直近期の財務
諸表に関する主な相違点は以下のとおりである。
1) 資産の減損
フランスの会計原則では、貸付金および債権に関して、延滞貸付金は、借手が契約条件の一部ま
たはすべてを遵守しないリスクがあると銀行が考えているような貸付金として定義される。これ
は、(a)１回またはそれ以上の約定返済の不履行期間が３ヶ月（不動産貸付金の場合は６ヶ月、地
方自治体に対する貸付金の場合は９ヶ月）超の貸付金や、(b)法的手続が既に開始されている貸付
金、あるいは (c)デフォルトが発生していなくとも、銀行にとって回収可能性にリスクがあると思
われる借手に対する貸付金が該当する。特定の貸付金が延滞貸付金に分類された場合、当該貸付金
の債務者に対するその他のあらゆる貸付金およびコミットメントは、自動的に同じ分類となる。
フランスの会計原則では、償却可能な固定資産については、決算日時点で潜在的な減損の兆候が
ないかどうかを確認するため、減損テストを行う。非償却資産については、毎年減損テストが行わ
れる。減損の兆候がある場合には、新たな回収可能額と帳簿価額を比較する。資産の減損が発見さ
れた場合、減損損失が損益計算書および貸借対照表で認識される。この損失は、見積回収可能額に
変更があった場合、あるいは減損の兆候がなくなった場合に戻し入れが行われる。
フランスの会計原則に基づく資産の使用価値は、日本の会計原則における割引後将来キャッ
シュ・フローと類似している。また、資産の公正価値の最善の証拠は、ⅰ)拘束力のある売買契約
における価格、ⅱ)市場価格、ⅲ)決算日現在、取引の知識がある自発的な当事者の間で独立第三者
間取引条件による資産の売却から得られる金額について、事業体が入手することのできる最善の情
報とされている。一度認識された減損損失は、その後当該資産（のれんを除く）の減損の理由が存
在しなくなったか減少した場合には、戻し入れられる。
日本の会計原則では、固定資産の減損に関する会計基準として、「固定資産の減損に係る会計基
準」が適用されている。当該基準では、長期性資産の割引前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価
額より低い場合に、当該帳簿価額と回収可能価額の差額が減損損失として計上される。減損損失の
戻入れは禁止されている。
貸付金および債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応じて債権を３つ（一般債
権、貸倒懸念債権および破産更生債権等。金融機関では５つ）に区分し、区分ごとに定められた方
法に従い貸倒見積高を算定する。
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2) 有価証券
フランスの会計原則では、「有価証券」という用語は、(ⅰ)銀行間市場で取引される有価証券、
(ⅱ)財務省証券や譲渡性預金、(ⅲ)債券およびその他の固定利付証券(固定金利であるか変動金利
であるかを問わない)、ならびに(ⅳ)株式およびその他の変動利付証券を意味する。
CRC 規則第2014-07号の適用により、有価証券は以下のとおり分類される。
( ⅰ)「トレーディング勘定の有価証券」
このカテゴリーには、短期間で売却するか買戻すことを目的に売買する有価証券や、マーケット・
メイキング業務の結果として保有している有価証券が含まれる。これらの有価証券は、活発な市場
で取引可能であり、かつ市場価格が正常な競争環境で定期的に行われる実際の取引の価格を反映し
ている場合、市場価格で評価される。これら有価証券の市場価格の変動は、損益計算書および貸借
対照表に認識される。
( ⅱ)「売却可能有価証券」
このカテゴリーには、その他のカテゴリーのいずれにも分類されない有価証券が含まれる。株式、
債券およびその他の固定利付証券は、取得原価(未収利息を除く)と、推定市場価値(通常、株式市
場価格に基づき決定される)のうちいずれか低い方の価額で評価される。
( ⅲ)「中期的に売却可能な持分証券」は、長期的な利益獲得を念頭においた発行体の事業開発への
投資ではなく、中期的な利益獲得を念頭に置いたポートフォリオ管理を目的とする投資で構成され
る。これらの有価証券は、取得原価と公正価値のうちいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上され
る。
( ⅳ)「満期保有目的証券」は、既定の満期がある固定利付証券(主に債券、銀行間市場で取引され
る有価証券、財務省証券やその他譲渡性預金)のうち、満期まで保有するという当行の意思がある
ものに関連している。これらの有価証券の取得原価と償還価格の差額は、利息法を用いて損益計算
書に認識される。貸借対照表では、当該証券の残存期間にわたり、当該証券の帳簿価額がその償還
価額まで償却される。
( ⅴ)「その他長期投資」は、当行が、発行体の経営に積極的に参加することではなく、発行体と特
別な関係を築くことにより長期的な事業関係の構築を促進することを意図しながら、長期的視点で
十分な利益を獲得することを目的に長期保有する意図を持っているような株式および関連商品であ
る。この種の有価証券は、取得原価と公正価値のいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上される。
( ⅵ)「関連会社に対する資本持分および投資」は、当行が経営に対する重要な影響力を持っている
関連会社に対する投資や、当行の事業開発上戦略的意図を持った投資を含む。当該影響力は、当行
が少なくとも10％の所有持分を保有している場合に存在するものとみなされる。この種の有価証券
は、取得原価と公正価値のいずれか低い方の価額で銘柄ごとに計上される。
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クレジットイベントが発生した場合、「売却可能」または「満期保有目的」のポートフォリオ内
で保有する固定利付証券は、貸付金および債権ならびにコミットメントに適用される基準と同じ基
準に基づき、延滞貸付金に分類される。取引先リスクにさらされている有価証券が延滞貸付金に分
類され、関連引当金の額を個別に特定できる場合、対応する費用は「リスク費用」に含まれる。
日本の会計原則では、有価証券は経営者の保有目的およびその能力により以下のように分類およ
び会計処理される。
( ⅰ) 売買目的有価証券
短期間の価格変動により利益を得ることを目的として保有される。時価で計上され、評価差額は当
期の損益として計上される。
( ⅱ) 満期保有目的の債券
満期まで保有する積極的な意思とその能力に基づいて、満期までの保有が見込まれる債券。償却原
価法に基づいて算定された価額で計上される。
( ⅲ) 子会社株式および関連会社株式
子会社株式および関連会社株式は、個別財務諸表では取得原価で計上される。
( ⅳ)その他有価証券
上記のいずれにも分類されない有価証券。時価で計上され、評価差額は、税効果を調整の上、純
資産の部に計上される。
その他有価証券で時価を把握することが極めて困難と認められるものについては取得原価で計上
される。
著しい時価の下落が生じた場合には、有価証券の帳簿価額は時価まで減額され、かかる評価差額
は当期の損失として処理される。
3) 自己株式
フランスの会計原則では、自己株式は資産として計上され、必要に応じて引当金の設定対象とな
る。従業員割当を目的として取得された自己株式は、市場価格に基づく減損の対象とはならない。
日本の会計原則では、自己株式は取得原価により、純資産の部の株主資本の末尾に自己株式とし
て一括して控除する形式で表示される。
4) 年金その他の退職後給付
フランスの会計原則では、法定財務諸表上に年金およびその他の退職後給付を認識することは要
求されていない。しかし、CNC緊急委員会意見書2000-Aおよびプランコンタブルジェネラル第335-1
条の適用により、退職後給付を法定財務諸表上に認識することを選択することができる。
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日本の会計原則では、個別財務諸表と連結財務諸表の両方において退職後給付を認識することが
要求されている。
5) リスク費用引当金
フランスの会計原則では、銀行取引と無関係な項目に対する当該引当金は、以下の場合に限り計
上できる。
－ 期末日において第三者に対する債務を有している場合
－ 第三者へ経済的資源を提供しなければならない可能性が高い場合
－ かつ見返りとして提供物と同等の経済的便益を当該第三者から得られる見込みがない場合
日本の会計原則では、将来の特定の費用または損失について、その発生が当期以前の事象に起因
し、発生の可能性が高く、その金額を合理的に見積もることができる場合に、当期の負担に属する
金額を当期の費用または損失として引当金に繰り入れる。
6) 法人所得税の会計処理
フランスの会計原則では、繰延税金資産および負債の計上は選択可能であるが、当期税金は認識
する必要がある。当行は個別財務諸表では、繰延税金資産および負債の計上の選択はしておらず、
当期税金のみ認識している。
日本の会計原則では、税金費用は税引前利益に基づいて計上され、個別財務諸表と連結財務諸表
の両方において繰延税金の計上が行われる。
7) デリバティブ
フランスの会計原則では、金利、為替、株式先物の売買目的取引およびヘッジ取引に係るコミッ
トメントは、オフバランス・シート項目として当該契約の想定元本額で計上される。適用される会
計方針は金融商品の種類および当初の取引目的により異なる。
先物取引
金利スワップおよび類似契約（金利先渡契約、カラー取引など）は当初の取引目的により次のよ
うに分類される。
・ ミクロヘッジ（個別ヘッジ）
・ マクロヘッジ（貸借対照表全体が対象）
・ 投機的ポジション／独立オープンポジション
・ 売買目的ポートフォリオと併せて利用
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上記の最初の二つのカテゴリについての受け払い金額は、期間按分して純損益に認識する。独立
オープンポジションの基準を満たす先物契約の利得および損失は、金融商品の種類に応じて、当該
先物契約が決済された時点か、または当該先物契約期間にわたり純損益に計上する。特定資産運用
契約として分類される契約は、カウンターパーティー・リスクおよび将来の維持管理費の現在価値
を斟酌するための割引を適用した上で再構築コスト法または債券相当アドオン方式を用いて測定さ
れる。ある会計期間から次の会計期間までの価値の変動は、損益計算書において直ちに認識する。
オプション
オプションの原資産の想定元本額は、ヘッジ目的の契約と資本市場売買取引の一環としての契約
に区分されて認識される。
金利オプション、為替オプション、またはエクイティ・オプションについては、支払ったプレミ
アムまたは受領したプレミアムは仮勘定に認識する。組織化された市場または類似の市場で取引さ
れたオプションは、年度末に評価され純損益に認識される。店頭オプション(OTC）は、キャピタ
ル・ロスについては引当金が認識されるが、未実現利得については認識しない。
ヘッジ手段の収益および費用は、ヘッジ対象から発生する収益および費用と対称になるように認
識する。
日本の会計原則では、スワップ、先物、先渡およびオプション等のデリバティブ取引は公正価値
で測定される。再評価に係る利得または損失は、適格なヘッジ手段として指定されていない限り損
益計算書に損益として認識される。
日本の会計原則では、文書化およびヘッジの有効性に関する一定の適格要件が満たされているこ
とを条件として、ヘッジ会計の適用が認められている。ヘッジ会計においては、ヘッジ手段の再評
価に係る利得および損失は、ヘッジ対象の利得または損失が損益計算書に認識されるまで、原則と
して、純資産の部において繰延べられる。一定の条件下では、ヘッジ対象およびヘッジ手段双方の
再評価に係る利得または損失を、同一の会計期間に、損益計算書において認識することができる。
複合金融商品に含まれる組込デリバティブについては通常、一定の条件を満たす場合に、主契約
から分離され、金融資産または負債として公正価値で測定される。再評価に係る利得または損失
は、損益計算書に損益として認識される。
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第７ 【外国為替相場の推移】
ユーロと本邦通貨との間の為替相場は、最近５年間において、国内において時事に関する事項を掲載する
２以上の日刊新聞紙に掲載されているため、本項の記載を省略する。
第８ 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当事項なし。
第９ 【提出会社の参考情報】
１ 【提出会社の親会社等の情報】
該当事項なし。
２ 【その他の参考情報】
当該事業年度の開始日から本書提出日までの期間において提出された書類および提出日は以下のとおりで
ある。
(1) 有価証券報告書および添付書類 提出日：2019年５月31日
(2) 半期報告書および添付書類 提出日：2019年９月30日
(3) 発行登録書および添付書類 提出日：2020年５月25日
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第１ 【保証会社情報】
該当事項なし。
第２ 【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３ 【指数等の情報】
１ 【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
(1) 当行の発行している有価証券
1) ナティクシス 2020年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
2) ナティクシス 2021年６月21日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
3) ナティクシス 2021年７月12日満期 期限前償還条項付 日経平均株価連動デジタルクーポン 円建社債
4) ナティクシス 2021年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価連動社債
5) ナティクシス 2021年12月１日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
6) ナティクシス 2022年７月25日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
7) ナティクシス 2020年７月23日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
8) ナティクシス 2022年12月２日満期 円建 早期償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数指数連動社債
9) ナティクシス 2020年12月18日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
10) ナティクシス 2020年12月18日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
11) ナティクシス 2021年６月18日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
12) ナティクシス 2021年６月18日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
13) ナティクシス 2021年７月12日満期 期限前償還条項付 日経平均株価連動 円建社債
14) ナティクシス 2023年７月10日満期 期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動デジタ
ルクーポン 円建社債
15) ナティクシス 2023年７月10日満期 期限前償還条項付 日経平均株価・S&P500 複数株価指数連動３段デ
ジタルクーポン 円建社債
16) ナティクシス 2023年10月25日満期 円建 早期償還条項付 ノックイン型225連動 デジタル・クーポン社
債（満期償還額225連動型）
17) ナティクシス 2021年10月15日満期 期限前償還条項付 日経平均株価参照 円建社債（ノックイン65）
18) ナティクシス 2021年10月15日満期 期限前償還条項付 日米２指数参照 円建社債（ノックイン60）
(2) 理由
上記9)、11)、13)および17)の社債は、その条件に従い、満期償還額および早期償還の有無が日経平均株価
の水準により決定されるため、日経平均株価についての開示を必要とする。
上記1)、5)、8)、14)および15)の社債は、その条件に従い、利率、早期償還の有無および満期償還額が日
経平均株価およびS&P500の水準により決定されるため、日経平均株価およびS&P500についての開示を必要と
する。
上記2)、3)、4)、6)および16)の社債は、その条件に従い、利率、早期償還の有無および満期償還額が日経
平均株価の水準により決定されるため、日経平均株価についての開示を必要とする。
上記7)、10)、12)および18)の社債は、その条件に従い、満期償還額および早期償還の有無が日経平均株価
およびS&P500により決定されるため、日経平均株価およびS&P500についての開示を必要とする。
(3) 内容
1) 日経平均株価
東京証券取引所市場第一部に上場されている選択された225銘柄の株価指数である日経平均株価（日経
225）をいい、かかる指数は株式会社日本経済新聞社により計算および公表される。
2) S&P500
S&P500 指数としてS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シーが計算し、公表している値
をいう。
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２ 【当該指数等の推移】
(1) 日経平均株価の過去の推移（終値ベース）
( 単位：円)
年別 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 2019 年
最近５年間の
最高 20,868.03 19,494.53 22,939.18 24,270.62 24,066.12
年別最高・最低値
最低 16,795.96 14,952.02 18,335.63 19,155.74 19,561.96
月別 2019 年７月 2019 年８月 2019 年９月 2019 年10月 2019 年11月 2019 年12月
最近６ヶ月の
最高 21,756.55 21,540.99 22,098.84 22,974.13 23,520.01 24,066.12
月別最高・最低値
最低 21,046.24 20,261.04 20,620.19 21,341.74 22,850.77 23,135.23
出典：ブルームバーグ・エルピー
(2) S&P500 の過去の推移（終値ベース）
( 単位：ポイント)
年別 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 2019 年
最近５年間の
最高 2,130.82 2,271.72 2,690.16 2,930.75 3,240.02
年別最高・最低値
最低 1,867.61 1,829.08 2,257.83 2,351.10 2,447.89
月別 2019 年７月 2019 年８月 2019 年９月 2019 年10月 2019 年11月 2019 年12月
最近６ヶ月の
最高 3,025.86 2,953.56 3,009.57 3,046.77 3,153.63 3,240.02
月別最高・最低値
最低 2,964.33 2,840.60 2,906.27 2,887.61 3,066.91 3,093.20
出典：ブルームバーグ・エルピー
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連結財務諸表に対する法定監査人の監査報告書
（2019年12月31日に終了した年度）
株主総会御中
ナティクシス
75013 パリ市ピエール・マンデス－フランス通り30番地
監査意見
株主総会で私たちに委託された契約に則り、私たちは2019年12月31日に終了した年度のナティクシス・グ
ループの添付の連結財務諸表について監査を実施した。
私たちの意見では、当該連結財務諸表は、欧州連合によって採用されている国際財務報告基準（IFRS）に
準拠して、グループの2019年12月31日現在の財政状態を構成する資産および負債ならびに同日に終了した年
度の経営成績について真実かつ公正な概観を与えている。
上に表明した監査意見は、監査委員会に対する私たちの報告内容と一致する。
意見の根拠
監査の枠組み
私たちは、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して監査を行った。私たちは、
監査意見の根拠となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと考えている。
当該基準に基づく私たちの責任については、本報告書の「連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責
任」にて詳しく説明されている。
独立性
私たちは、2019年１月１日から本報告書の日付までの期間にわたり、私たちに適用される独立性に関する
規則に従って監査業務を実施した。とりわけ、EU規則第537/2014号第５条１項またはフランスの法定監査人
の倫理規定（ code de déontologie ）に基づき禁止されている業務は、一切提供しなかった。
また、私たちが当年度中に貴社および貴社の被支配企業に提供した非監査業務のうち、経営陣報告書また
は連結財務諸表注記に開示されていないものを以下に示す：
・ プライスウォーターハウスクーパース・オーディット：2019年度中に実施した主な業務は、証明業務、
証券発行プログラムに関連するコンフォート・レターの発行、コンプライアンス手続のレビュー、リス
トラクチャリング策の中で提供した役務に関連するものだった。
・ デロイト・エ・アソシエ：2019年度中に実施した主な業務は、規制によって要求されているまたは規制
当局から要請された報告に関するコンプライアンス状況のレビュー、経営陣報告書内にある企業の社会
的責任（CSR）に関する情報に対する独立した第三者組織としての業務、証券発行プログラムに関連する
コンフォート・レターの発行、および証明業務に関するものだった。
観察事項
上に表明した意見に影響しないが、連結財務諸表注記１「表示の基礎」および注記２「2019年１月１日付
IFRS第16号初度適用による影響」にて説明されているとおり、IFRS第16号「リース」およびIFRIC第23号「法
人所得税務処理に関する不確実性」の初度適用に関係する会計処理方法の変更に留意いただきたい。
私たちの評価の妥当性‐監査上の重要事項
私たちの評価の妥当性に関するフランス商法（ code de commerce ）第L.823-9条および第R.823-7条の規定
に従い、当期連結財務諸表の監査において極めて重要であると職業的専門家として私たちが判断した重要な
虚偽表示リスクに関する監査上の重要事項、ならびにそれらのリスクへの私たちの対処方法に留意いただき
たい。
当該事項には、連結財務諸表全体の監査に関連付け、かつ先に表明した私たちの意見を形成する中で対処
した。よって私たちは、連結財務諸表の特定の項目について個別の意見を示すことはしていない。
顧客貸出金および債権の減損（ステージ１、２および３）
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識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシスは、コーポレート・バンキングおよ ステージ１および２に属する貸出金残高の減損
びインベストメント・バンキング部門における自己 私たちは主に次の作業を実施した：
の金融事業の一環として、顧客に供与した貸出金お - 信用リスクの著しい増加を定義するために用い
よび債権ならびに貸出コミットメントに関係して、 られている兆候に応じたステージ１または２へ
信用リスクにさらされている。 の残高の分類を管理する、ナティクシスの内部
IFRS 第９号の「減損」規定に従い、ナティクシス 統制システムの評価
は、ステージ１、２または３への分類に応じたそれ - 減損の計算に用いられている内部モデルおよび
らの残高に係る予想信用損失をカバーするために減 インプットの定義の妥当性を管理する内部統制
損および引当金を認識している。それらの残高に割 システムの評価
り当てられるステージは、当初認識以降に観察され - 2019年12月31日現在の減損の計算に用いられた
る信用リスクの増加に左右される。 これらのインプットの関連性の評価
ステージ１または２の残高に係る予想信用損失に - 契約のサンプルに関する確認計算の実施
対する減損は、将来予測的な情報を含む各予想年に
おけるデフォルト時エクスポージャー（EAD）、デ ステージ３に属する貸出金残高の減損
フォルト確率（PD）およびデフォルト時損失率 私たちは、次の項目に関連する統制をはじめとす
（LGD）に関するインプットの積和を割り引いて算 る、ナティクシス・グループが整備している主な統
定されている。 制の設計を評価し、その有効性をテストした：
既知の取引相手方リスク（ステージ３）がある貸 - 減損の兆候（期限を過ぎた支払いなど）の識別
出金残高については、基本的に個別ベースで算定さ および取引相手方の格付プロセス
れる減損が計上されている。これらの減損は、債権 - ステージ３へのエクスポージャーの分類
の回収可能価額、すなわち、担保による影響を考慮 - 保証、その分析、および評価の監視
に入れた回収可能な将来キャッシュ・フローの見積 - 個別の減損損失の算定および関連するガバナン
りの現在価値を基に測定されている。 スおよび妥当性の確認システム
これらの減損については、ステージ１、２または
３への貸出金残高の分類、ステージ１および２の残 また、重要性およびリスク規準を基に抽出した
高に関係する減損の計算に必要なインプットおよび ファイルのサンプルに基づいて、私たちは与信レ
手続の決定、ならびにステージ３に区分される貸出 ビューを実施した。その中で私たちは：
金残高の個別の引当金繰入水準の評価に関連して、 - リスクが著しく増加した取引相手方の状況につ
財務諸表の作成において判断が重要な役割を果たす いて入手可能な最新の情報を確認した。
領域であるため、私たちは監査上の重要事項だと考 - 機関が提出した情報および外部データを基に、
えた。 経営陣が用いた仮定および算定した引当金の見
積りについて独立した立場から分析を実施し
2019 年12月31日現在、顧客貸出金および債権に た。
関係する純額のエクスポージャーは合計で71,089 - 減損引当金の見積りが正確に認識されていたか
百万ユーロだった。2019年12月31日現在、予想信 を検証した。
用損失は1,375百万ユーロにのぼった。
詳しくは連結財務諸表注記6.1、6.3、6.21、 私たちはまた、2019年12月31日現在の金融資産の
6.23、7.8、8.6.2、8.16および11.2を参照された 減損に関連して連結財務諸表注記に詳しく説明され
い。 かつIFRS第７号によって求められている情報も評価
した。
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関する引当金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
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ナティクシス・グループは訴訟の当事者になって 私たちは、法的リスクおよびコンプライアンス・
いるほか、さまざまな法域の規制当局および税務当 リスクの識別、評価および引当金計上手続を検証し
局による調査の対象になっており、情報を要請され た。
ている。 私たちは、現在進行中の訴訟の状況およびナティ
それらに伴う（税務を含む）法的リスクおよびコ クシス・グループが識別した主なリスクを、主に経
ンプライアンス・リスクの評価には、報告日現在の 営陣（およびより具体的には、ナティクシスの法務
経営陣の見積りが反映されている。 部、コンプライアンス部および税務部）との定期的
引当金の認識およびその金額の算定、ならびに連 な議論および入手した文書のレビューを通じて確認
結財務諸表注記に開示される情報には、まさにその した。
性質により、とりわけ現在進行中の訴訟の結果およ 私たちの作業においては、報告日に認識した引当
び財務的影響の見積りが難しいため、判断の行使が 金額を見積もるのに経営陣が使用した仮定および
必要となる。 データの合理性についても評価した。とりわけ、税
したがって、私たちは、経営陣が採用した仮定お 法の専門家に、ナティクシスが識別した税務リスク
よび選択肢に対するこれらの引当金の感応度に鑑 の分析および関連引当金の批判的レビューを行わせ
み、法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに た。
関する引当金は監査上の重要事項だと考えた。 私たちはまた、現在進行中の訴訟について、グ
ループの法務顧問とともに確認手続を実施した。
2019 年12月31日現在、訴訟引当金は779百万 最後に、そのように測定された引当金が正しく認
ユーロにのぼった。 識されているかを確認し、連結財務諸表注記におけ
詳しくは連結財務諸表注記6.23、7.8、7.10、 る関連開示を検証した。
および8.16を参照されたい。
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複雑な金融商品の評価
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
コーポレート・バンキングおよびインベストメン 私たちは、レベル２および３に分類されるものを
ト・バンキング部門における資本市場事業の中でナ 中心とする複雑な金融商品の識別、評価、認識およ
ティクシス・グループが貸借対照表上に保有する金 び分類に関する内部統制の手続およびシステムを検
融商品の多くの部分が、公正価値で認識されてい 証した。
る。 私たちは、次の項目に関連するものを含め、私た
これらの金融商品の性質および複雑性に応じて次 ちの監査に関係があると判断した重要な統制をテス
の異なるアプローチが用いられて、市場価額が算定 トした：
されている：直接観察可能な相場価格の使用（公正 - リスク部門による評価モデルおよび関連する調
価値ヒエラルキーのレベル１に分類される金融商 整の妥当性の確認と定期的なレビュー
品）、概ね観察可能なインプットによる評価モデル - 評価インプットの独立した検証
（レベル２に分類される金融商品）、概ね観察不能 - 主な評価調整額の算定
なインプットによる評価モデル（レベル３に分類さ - 公正価値ヒエラルキーにおける複雑な金融商品
れる金融商品）。 の分類に用いられる観察可能性の基準の文書化
複雑な金融商品、とりわけ公正価値ヒエラルキー と定期的なレビュー
のレベル３に分類されるものやレベル２の一部に関
しては、以下を考えるとこれらのアプローチにはか 私たちは、評価専門家による支援を受けてこれら
なりの判断が含まれている場合がある： の確認作業を実施した。また、評価専門家ととも
- 内部評価モデルの使用 に、2019年12月31日現在の主な評価調整額の見積り
- 市場において観察不能な評価インプットの使用 に用いられた仮定、手法および評価モデルの市場イ
- 一定の市場リスク、取引相手方リスク、または ンプットをサンプル・ベースで検証することによ
流動性リスクを反映させるための補足的な評価 り、独立した評価を行った。
調整 また、ナティクシスの市場の取引相手方との証拠
金の差異も、サンプル・ベースで検証した。この検
私たちは、複雑な金融商品の評価は、エクスポー 証は、評価の適切性を評価するのに役立った。
ジャーの重要な性質および公正価値の算定における さらに、2019年12月31日現在の金融商品に関する
判断の使用から、監査上の重要事項だと考えた。 情報で、連結財務諸表注記に詳しく説明されかつ
IFRS第７号によって求められているものも評価し
2019 年12月31日現在、レベル２の金融商品は、 た。
資産が172,948百万ユーロ、負債が183,926百万
ユーロにのぼった。
2019 年12月31日現在、レベル３の金融商品は、
資産が7,060百万ユーロ、負債が12,075百万ユー
ロにのぼった。
詳しくは連結財務諸表注記6.6、6.23および8.5
を参照されたい。
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保険会社の技術的準備金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
保険事業の中でナティクシス・グループは、保険 私たちは、自己の法人に属する保険数理専門家に
契約者に対するコミットメントに相当する技術的準 よる支援を受けて、これらの項目の監査を行った。
備金を認識している。 当該準備金がカバーするリスクの種類に応じて、
これらの準備金がグループの財務諸表において重 主に次の監査手続を適用した：
要な額を占める点、ならびに、使用する各種仮定 - グループが販売した保険契約に関する普通約款
（例えば、経験表および行動統計）または計算モデ の理解
ルを決定するのに判断の行使を要する準備金がある - 当該準備金の計算に用いられた手法および仮定
という理由から、当該準備金の評価は監査上の重要 の評価。例えば、関連規制、市場慣行、経済・
事項だと考えた。 金融的背景との整合性を評価した
- 管理システムに記録され、技術的準備金の評価
2019 年12月31日現在の保険契約の技術的準備金 に用いられた保険契約に関する情報の信頼性
は、90,018百万ユーロにのぼった。 の、会計上の調整、反復テストまたは調査に基
詳しくは連結財務諸表注記6.23、9.2.5および づくテスト
9.5を参照されたい。 - 保険契約のサンプルに基づく、一部の準備金の
独立した再計算の実施
- 計算手法および、IFRS第４号に基づき要求され
た負債十分性テストの結果を評価した。
私たちはまた、グループの連結財務諸表注記に開
示されている保険負債に関する情報も検証した。
繰越欠損金に関連する繰延税金資産
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシス・グループは、関係する課税主体 私たちは、予算データがどのように集計され将来
が、所定の期限までに繰越欠損金と相殺できる課税 の課税所得が見積もられているかという情報を収集
所得を将来的に稼得する可能性が高いと判断したと し、税務の面から見た事業計画の策定プロセスの信
きは、繰越欠損金に関係する繰延税金資産を報告日 頼性を評価した。その信頼性を基に、グループが繰
に認識している。 延税金資産を回収できる確率を、以下の手段により
当該期間内に課税所得を生む力を見積り、繰延税 評価した：
金資産の認識の正当性を証明するには、税務の面か - 当該見積りの根拠として用いられた直近の事業
ら見た事業計画の策定においてなど、経営陣側の判 計画の策定および承認方法の検証
断の行使が求められる。 - 過年度の予測損益と、それらの年度の実際損益
私たちは、このように認識される繰延税金資産の との比較分析
経営陣が採用する仮定および選択肢に対する感応度 - 将来の所得を見積もるのに経営陣が使用した予
に鑑み、本問題を監査上の重要事項として識別し 測上の仮定およびインプットの合理性、ならび
た。 に認識された繰延税金資産の回収可能性を、私
たちの経験およびグループの活動および戦略に
2019 年12月31日現在、ナティクシスの連結貸借 関する私たちの理解を基に評価
対照表には、繰延税金資産のもと、789百万ユー
ロの繰越欠損金も含め、1,388百万ユーロが計上 専門家の手を借りて、繰延税金負債または将来の
された。 課税所得を通じて使用する予定の既存の繰越欠損金
詳しくは連結財務諸表注記6.23、7.10および を識別するのに経営陣が採用したモデルの適切性を
8.8を参照されたい。 検証した。
繰延税金資産の額が適切に計算されているか、お
よび正しい税率が使用されているかを確認するため
に、経営陣が立てた予測に基づいて、テストを実施
した。
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成功報酬の認識および測定
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
Natixis Investment Managers の関連会社が運用 私たちは、Natixis Investment Managersの関連
する一部のファンドについて、目論見書の契約規定 会社が導入している成功報酬に関する計算および統
は、ファンドが優れた運用成果を達成した場合の 制手順を検証した。具体的には、それら関連会社の
「成功報酬」の支払いを規定している。連結財務諸 経営陣が計算する成功報酬および認識額、さらに
表注記7.2に記載されているとおり、損益計算書に ファンドの場合においては「評価代行会社」が提供
計上された成功報酬は627百万ユーロにのぼり、グ する金額との間の定期的な調整をテストした。
ループの純収益（9,219百万ユーロ）の大きな部分 また、抽出したファンドのサンプルに基づき次の
を占める。 手続を実施した：
決算日および成功報酬発生基準が複数存在するた - 使用されているベンチマークが契約上の規定に
め、それら報酬の計算のみならず、対応する収益の おいて言及されているベンチマークと合致して
様々な認識日の判定においても複雑性が生じてい いるかの確認
る。さらに、成功報酬の金額の測定について不確実 - 経営陣が算定した報酬額と認識額の調整
性が存在するときは、報告日において入手可能な情 - ファンドの場合においては、認識された成功報
報を踏まえるとグループの権利が確定された金額の 酬とファンドの「評価代行会社」が計算した報
みが認識されている（成功報酬に適用されている原 酬の調整
則は連結財務諸表注記6.19において説明されてい - 資産運用会社が契約上の規定に明記されている
る）。 計算期間の末日に当該報酬を計上したかの確認
よって私たちは、成功報酬の認識および測定は監 - グループが不確実性を見積り、認識する報酬額
査上の重要事項だと考えた。 にそれらの不確実性を織り込む方法の妥当性の
検証
所定の検証
私たちはまた、貴社の取締役会による経営陣報告書に開示されているグループに関する情報について、法
規制で要求されている所定の検証を、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して実
施した。
情報の公正な表示および連結財務諸表との整合性について、私たちが報告すべき事項はない。
私たちは、フランス商法第L.225-102-1条が求める非財務成績に関する連結報告が当該経営陣報告書に含ま
れていることを証明するが、同法第L.823-10条の規定に従い、同報告書に盛り込まれた情報の公正な表示ま
たは盛り込まれた情報の連結財務諸表との整合性については検証しておらず、それらは独立した第三者によ
る報告書において報告されるべきであることを明記する。
他の法規制上の要求事項に関する報告
法定監査人の任命
私たちは、株主総会によって任命されたナティクシス・エス・エーの法定監査人であり、それらの株主総
会が開催されたのは、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットについては2016年５月24日、デ
ロイト・エ・アソシエについては1998年６月16日である（任命日以降に実行された監査法人の合併考慮
後）。以前は、デロイト・ネットワークの他の法人が任命されていたが、その任命の記録をすべて確認する
ことはできない。
2019 年12月31日現在、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは任命されてから４年目の年
にあり、その間中断は無かった。同日時点、デロイト・エ・アソシエの任命期間は20年連続に達し、その
間、14年前の2006年11月17日には、Caisse Nationale des Caisses d'Epargne（CNCE）のIxis事業とBanque
Fédérale des Banques Populaires（BFBP）のNatexis Banques Populaires事業の統合がなされ、ナティクシ
スが設立された。その時には、Natexis Banques PopulairesへCNCEの子会社に対する株式と持分投資が譲渡
され、名称もナティクシスに変更された。
連結財務諸表に関する経営陣および統治責任者の責任
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経営陣は、欧州連合が採用している国際財務報告基準に準拠した連結財務諸表の作成および公正な表示、
ならびに不正または誤謬によるかを問わず重要な虚偽表示のない連結財務諸表の作成を可能にするために必
要 だと経営陣が判断する内部統制の整備について責任を負う。
連結財務諸表の作成において経営陣には、会社を清算しまたは営業を停止することが予想されない限り、
継続企業として存続する会社の能力を評価し、継続企業に関する事項を適宜開示し、かつ継続企業を前提と
した会計を使用する責任がある。
監査委員会には、財務報告プロセスに加え、内部統制およびリスク管理システムの有効性、ならびに該当
する場合は、会計および財務情報の作成および処理に係る手続の全般検証を監視する責任がある。
本連結財務諸表は、取締役会によって承認されている。
連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的および監査アプローチ
私たちの役割は、連結財務諸表について報告書を発行することにある。私たちの目的は、連結財務諸表
に、全体として、重要な虚偽表示がないかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証とは、高
水準の保証であるが、職業的専門家としての基準に従って監査を実施すれば、重要な虚偽表示が存在する場
合は必ず発見されるという保証ではない。虚偽表示は、不正または誤謬によって生じる可能性があり、連結
財務諸表を根拠になされる財務諸表利用者の経済的な意思決定に、単独でまたは合算して影響を及ぼすこと
が合理的に予想されるときは、重要であるとみなされる。
フランス商法第L.823-10-1条の規定により、私たちの法定監査は、会社の存続能力、または会社の業務管
理の質に関する保証を含んでいない。
フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に従って実施される監査の中で、法定監査人は、
監査中一貫して職業的専門家としての判断を働かせ、さらに：
・ 不正または誤謬によるかを問わず連結財務諸表に重要な虚偽表示が生じるリスクを識別・評価したうえ
で、それらのリスクに応じた監査手続を設計し実施する。また、自己の意見を裏付けるのに十分かつ適
切だと自らが考える監査証拠を入手する。不正は共謀やねつ造、故意の脱漏、不実表示、内部統制の無
効化を伴う場合があるため、誤謬よりも不正による重要な虚偽表示の方が、発見できないリスクが高
い。
・ その状況に適した監査手続を設計するために、監査に関連のある内部統制を把握する。ただし、これは
内部統制の有効性について意見を表明するためではない。
・ 連結財務諸表において経営陣が使用した会計方針の適切性ならびに経営陣が行った会計上の見積りおよ
び関連する開示の合理性を評価する。
・ 継続企業を前提とした会計の経営陣による使用の適切性を評価し、かつ、入手した監査証拠を基に、継
続企業として存続する会社の能力に重要な疑念を投げ掛ける事象または状況に関係して重要な不確実性
が存在するかどうかを評価する。この評価は、自己の監査報告日までに入手した監査証拠に基づいて行
う。ただし、将来の事象または状況が原因になって、会社が継続企業として存続できなくなる場合もあ
る。重要な不確実性が存在すると法定監査人が結論付けるときは、監査報告書において、連結財務諸表
内の関連する開示に注意を向けることを要求される。あるいは、かかる開示がなされていないまたは不
十分である場合は、当該報告書にて表明した意見を修正する必要がある。
・ 連結財務諸表の全般的な表示を評価し、かつ、連結財務諸表が、公正な表示を達成する形で、基礎とな
る取引および事象を表しているかどうかを評価する。
・ 連結範囲に含まれている人または企業の財務情報について、連結財務諸表に関する意見を表明するうえ
で十分かつ適切だと考える監査証拠を入手する。法定監査人は、連結財務諸表の監査を指示、監督およ
び遂行する責任ならびに連結財務諸表について表明した意見に対する責任を負う。
監査委員会への報告
私たちは監査委員会に対し、監査の範囲および実施した監査計画、ならびに監査結果の説明が主に含めら
れた報告書を提出する。私たちはまた、会計・財務情報の作成および処理に係る手続に関する内部統制にお
いて重要な不備を識別したときは、必要に応じてかかる不備を報告する。
監査委員会への私たちの報告書には、職業的専門家としての判断によると当期連結財務諸表の監査におい
て極めて重要であり、よって本報告書にて説明する必要がある監査上の重要事項に該当する重要な虚偽表示
リスクも含まれている。
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私たちはまた、EU規則第537/2014号第６条に定められている宣誓を監査委員会に対して行い、特にフラン
ス商法第L.822-10条からL.822-14条およびフランスの法定監査人の倫理規定に定められているものなど、フ
ランスにおいて適用される規則上の解釈に則った独立性を表明する。私たちの独立性についてリスクが生じ
た ときは、必要に応じて、関連する対応策とともに監査委員会と協議する。
ヌイイ・シュール・セーヌ市およびパリ・ラ・デファンス、2020年３月６日
法定監査人
プライスウォーターハウスクーパース・オーディット デロイト・エ・アソシエ
エマニュエル・ベノア シャルロット・ヴァンドゥプュトゥ
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親会社財務諸表に対する法定監査人の監査報告書
2019 年12月31日に終了した年度
ナティクシス株主総会御中
監査意見
株主総会で私たちに委託された任務に則り、私たちは2019年12月31日に終了した年度のナティクシスの親
会社財務諸表の監査を、本報告書に記載したとおり実施した。
私たちの意見では、当該親会社財務諸表は、フランスの会計原則に準拠して、同社の2019年12月31日現在
の財政状態を構成する資産および負債ならびに同日に終了した年度の経営成績について真実かつ公正な概観
を与えている。
上に表明した監査意見は、監査委員会に対する私たちの報告内容と一致する。
意見の根拠
監査の枠組み
私たちは、フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に準拠して監査を行った。私たちは、
監査意見の根拠となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと考えている。
当該基準に基づく私たちの責任については、本報告書の「財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に
て詳しく説明されている。
独立性
私たちは、2019年１月１日から本報告書の日付までの期間にわたり、私たちに適用される独立性に関する
規則に従って監査業務を実施した。とりわけ、EU規則第537/2014号第５条(1)またはフランスの法定監査人の
倫理規定（ code de déontologie ）に基づき禁止されている業務は、一切提供しなかった。
また、私たちが当年度中に貴社および貴社の被支配企業に提供した非監査業務のうち、経営陣報告書また
は親会社財務諸表注記に開示されていないものを以下に示す：
－ デロイト・エ・アソシエ：2019年度中に実施した主な業務は、規制によって要求されているまたは規制
当局から要請された報告に関するコンプライアンス状況のレビュー、経営陣報告書内にある企業の社会
的責任（CSR）に関する情報に対する独立した第三者組織としての業務、証券発行プログラムに関連する
コンフォート・レターの発行、および証明業務に関するものだった。
－ プライスウォーターハウスクーパース・オーディット：2019年度中に実施した主な業務は、証明業務、
証券発行プログラムに関連するコンフォート・レターの発行、コンプライアンス手続のレビュー、リス
トラクチャリング策の中で提供した役務に関連するものだった。
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私たちの評価の妥当性‐監査上の重要事項
私たちの評価の妥当性に関するフランス商法（ code de commerce ）第L.823-9条および第R.823-7条の規定
に従い、当期親会社財務諸表の監査において極めて重要であると職業的専門家として私たちが判断した重要
な虚偽表示リスクに関する監査上の重要事項、ならびにそれらのリスクへの私たちの対処方法を説明する。
当該事項は、親会社財務諸表全体の監査に関連付けられ、かつ先に表明した私たちの意見を形成する中で
対処された。よって私たちは、親会社財務諸表の特定の項目について個別の意見を示すことはしていない。
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個別ベースでの顧客貸出金および債権の減損
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
コーポレート・バンキングおよびインベストメン 私たちは、次の項目に関連する統制をはじめとす
ト・バンキング部門における金融事業の一環とし る、ナティクシスが整備している主な統制の設計を
て、ナティクシスは、顧客に供与した貸出金および 評価し、その有効性をテストした：
債権について生じた信用損失をカバーするために、
・ 減損の兆候（期限を過ぎた支払いなど）の識別
個別に引当金を認識している。
および取引相手方の格付プロセス
不良債権に関する減損引当金額を個別に算定する
・ 不良区分へのエクスポージャーの分類
には、かなりの判断を必要とする。とりわけ、減損
・ 保証のモニタリングおよび評価
の識別と、認識すべき減損損失の計算には、かなり
・ 不良債権に係る個別の減損損失の算定および関
の判断が求められる。
連するガバナンスおよび妥当性確認システム
個別の減損は、見積りが財務諸表の作成において
重要な役割を果たす領域の一つであるため、監査上
また、重要性およびリスク規準を基に抽出した
の重要事項であると私たちは考えた。
ファイルのサンプルに基づいて、私たちは与信レ
ビューを実施した。その中で私たちは：
2019 年12月31日現在、顧客に対する債権は
・ 慎重な扱いを要する不履行取引相手方の状況に
138,055百万ユーロを占めていた。2019年12月31
ついて入手可能な最新の情報を確認した。
日現在の個別の減損損失は991百万ユーロにの
・ 機関が提出した情報および外部データを基に、
ぼった。
経営陣が用いた仮定および算定した引当金の見
詳しくは親会社財務諸表に対する注記１の第１
積りについて独立した立場から分析を実施し
段落、注記５、14および31を参照されたい。
た。
・ 減損引当金の見積りが正確に認識されていたか
を確認した。
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関する引当金
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
ナティクシスは訴訟の当事者になっているほか、 私たちは、法的リスクおよびコンプライアンス・
さまざまな法域の規制当局および税務当局による調 リスクの識別、評価および引当金計上手続を検証し
査の対象になっており、情報を要請されている。 た。
それらに伴う（税務を含む）法的リスクおよびコ 私たちは、現在進行中の訴訟の状況およびナティ
ンプライアンス・リスクの評価には、報告日現在の クシスが識別した主なリスクを、経営陣（およびよ
経営陣の見積りが反映されている。 り具体的には、ナティクシスの法務部、コンプライ
引当金の認識およびその金額の算定、ならびに財 アンス部および税務部）との定期的な議論および入
務情報の開示には、まさにその性質により、とりわ 手した文書のレビューを通じて把握した。
け現在進行中の訴訟の結果および経済的影響の見積 私たちの作業においては、報告日に認識した引当
りが難しいため、判断の行使が必要となる。 金額を見積もるのに経営陣が使用した仮定および
したがって、私たちは、経営陣が採用した仮定お データの合理性についても検証した。とりわけ、税
よび選択肢に対するこれら引当金の感応度に鑑み、 法の専門家に、ナティクシスが識別した税務リスク
法的リスクおよびコンプライアンス・リスクに関す の分析および関連引当金の批判的レビューを行わせ
る引当金は監査上の重要事項だと考えた。 た。
私たちはまた、現在進行中の訴訟について、ナ
2019 年12月31日現在、訴訟およびその他のリス ティクシスの法務顧問とともに確認手続を実施し
クに係る引当金は1,005百万ユーロにのぼった た。
（親会社財務諸表注記17を参照）。 最後に、そのように測定された引当金が正しく認
詳しくは親会社財務諸表注記１の第10段落およ 識されているかを確認し、親会社財務諸表注記にお
び注記17を参照されたい。 ける関連開示を検証した。
活発な市場での相場価格がない金融商品の評価
識別されたリスクと主な判断 私たちの監査アプローチ
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コーポレート・バンキングおよびインベストメン 私たちは、活発な市場での相場価格がない金融商
ト・バンキング部門における資本市場事業の一環と 品の識別、評価および会計処理に関する内部統制手
して、ナティクシスは貸借対照表に計上する金融商 続を検証した。
品を保有しているが、その多くが、活発な市場での 私たちは、次の項目に関連するものを含め、私た
相場価格がない金融商品である。 ちの監査に関係があると判断した統制をテストし
そうした金融商品の市場価値の算定は、以下のよ た：
うに、使用する手法およびデータの選択においてか ・ リスク部門による評価モデルおよび関連する調
なりの判断を要する評価技法に基づいて行われる：
整額の妥当性の確認と定期的なレビュー
・ 内部評価モデルの使用
・ 評価インプットの独立した検証
・ 市場において観察不能な評価インプットの使用
・ 主な評価調整額の算定および評価調整の実行
・ 一定の市場リスク、取引相手方リスク、または
流動性リスクを反映させるために実施される補
私たちは、評価専門家による支援を受けてこれら
足的な評価調整額
の確認作業を実施した。また、評価専門家ととも
に、2019年12月31日現在の主要な評価調整額の見積
私たちは、活発な市場での相場価格がない金融商 りに用いられた仮定、手法およびモデルをサンプ
品は、エクスポージャーの重要性および公正価値の ル・ベースで検証することにより、独立した評価を
算定における判断の使用という理由から監査上の重 行った。
要事項だと考えた： また、ナティクシスの市場の取引相手方との証拠
金の差異も、サンプル・ベースで検証した。この検
活発な市場での相場価格がない金融商品は、売 証は、評価の妥当性を評価するのに役立った。
却目的保有有価証券、トレーディング目的保有有
価証券、投資目的保有有価証券に認識されてお
り、2019年12月31日現在、資産の456億ユーロを
占めていた。詳しくは親会社財務諸表注記１の第
２段落と注記６、27および28を参照されたい。
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所定の検証
私たちはまた、フランスの法規制で要求されている所定の検証を、フランスにおいて適用される職業的専
門家としての基準に準拠して実施した。
経営陣報告書ならびに株主宛の財政状態および財務諸表に関するその他の文書で開示されている情
報
取締役会の経営陣報告書ならびに株主宛の財政状態および財務諸表に関するその他の文書に示されている
情報の公正な表示および財務諸表との整合性について、私たちが報告すべき事項はない。
フランス商法第D.441-4条に記載されている支払条件に関する情報の公正な表示および財務諸表との整合性
について、私たちは次の事項を観察している：経営陣報告書に示されているとおり、銀行取引および関連取
引は報告すべき情報の範疇にないと貴社は考えているため、この情報にそれらの取引は含まれていない。
コーポレート・ガバナンスに関する情報
私たちは、フランス商法第L.225-37-3条およびL.225-37-4条に基づき要求されている情報が、取締役会の
経営陣報告書におけるコーポレート・ガバナンスのセクションに存在することを証明する。
取締役に支払われたまたは割り当てられた報酬および各種給付ならびに取締役の利益のためになされたそ
の他のコミットメントに関連してフランス商法第L.225-37-3条の要求事項に従って示されている情報につい
て、私たちは、財務諸表または当該財務諸表の作成に用いられた基礎情報との整合性を検証した。また必要
に応じて、貴社を支配する会社または貴社が支配する会社から貴社が取得した情報との整合性も検証した。
この作業に基づき、私たちは、当該情報の正確性および公正な表示を証明する。
その他の情報
フランスの法律に従って、私たちは、投資および支配持分の購入ならびに株主および議決権保有者の身元
に関する諸々の情報項目が、経営陣報告書に適切に開示されていることを確認した。
他の法規制上の要求事項に関する報告
法定監査人の任命
私たちは、株主総会によって任命されたナティクシス・エス・エーの法定監査人であり、それらの株主総
会が開催されたのは、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットについては2016年５月24日、デ
ロイト・エ・アソシエについては1998年６月16日である（任命日以降に実行された監査法人の合併考慮
後）。以前は、デロイト・ネットワークの他の法人が任命されていたが、その任命の記録をすべて確認する
ことはできない。
2019 年12月31日現在、プライスウォーターハウスクーパース・オーディットは任命されてから4年目の年に
あり、その間中断は無かった。同日時点、デロイト・エ・アソシエの任命期間は20年連続に達し、その間、
14年前の2006年11月17日には、Caisse Nationale des Caisses d'Epargne（CNCE）のIxis事業とBanque
Fédérale des Banques Populaires（BFBP）のNatexis Banques Populaires事業の統合がなされ、ナティクシ
スが設立された。その時には、Natexis Banques PopulairesへCNCEの子会社に対する株式と持分投資が譲渡
され、名称もナティクシスに変更された。
財務諸表に関する経営陣および統治責任者の責任
経営陣は、フランスの会計原則に準拠した親会社財務諸表の作成および公正な表示、ならびに不正または
誤謬によるかを問わず重要な虚偽表示のない親会社財務諸表の作成を可能にするために必要だと経営陣が判
断する内部統制の整備について責任を負う。
親会社財務諸表の作成において経営陣には、会社を清算しまたは営業を停止することが予想されない限
り、継続企業として存続する会社の能力を評価し、継続企業に関する事項を適宜開示し、かつ継続企業を前
提とした会計を使用する責任がある。
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監査委員会には、財務報告プロセスに加え、内部統制およびリスク管理システムの有効性、ならびに該当
する場合は、会計および財務情報の作成および処理に係る手続の全般検証の有効性を監視する責任がある。
本親会社財務諸表は、取締役会によって承認されている。
財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的および監査アプローチ
私たちの役割は、財務諸表について報告書を発行することにある。私たちの目的は、財務諸表に、全体と
して、重要な虚偽表示がないかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証とは、高水準の保証
であるが、職業的専門家としての基準に従って監査を実施すれば、重要な虚偽表示が存在する場合は必ず発
見されるという保証ではない。虚偽表示は、不正または誤謬によって生じる可能性があり、親会社財務諸表
を根拠になされる財務諸表利用者の経済的な意思決定に、単独でまたは合算して影響を及ぼすことが合理的
に予想されるときは、重要であるとみなされる。
フランス商法第L.823-10-1条の規定により、私たちの法定監査は、会社の存続能力、または会社の業務管
理の質に関する保証を含んでいない。
フランスにおいて適用される職業的専門家としての基準に従って実施される監査の中で、法定監査人は、
監査中一貫して職業的専門家としての判断を働かせ、さらに：
・ 不正または誤謬によるかを問わず財務諸表に重要な虚偽表示が生じるリスクを識別・評価したうえで、
それらのリスクに応じた監査手続を設計し実施する。また、自己の意見を裏付けるのに十分かつ適切だ
と考えられる監査証拠を入手する。不正は共謀やねつ造、故意の脱漏、不実表示、内部統制の無効化を
伴う場合があるため、誤謬よりも不正による重要な虚偽表示の方が、発見できないリスクが高い。
・ その状況に適した監査手続を設計するために、監査に関連する内部統制を把握する。ただし、これは内
部統制の有効性について意見を表明するためではない。
・ 親会社財務諸表において経営陣が使用した会計方針の適切性ならびに経営陣が行った会計上の見積りお
よび関連する開示の合理性を評価する。
・ 継続企業を前提とした会計の経営陣による使用の適切性を評価し、かつ、入手した監査証拠を基に、継
続企業として存続する会社の能力に重要な疑念を投げ掛ける事象または状況に関係して重要な不確実性
が存在するかどうかを評価する。この評価は、自己の監査報告日までに入手した監査証拠に基づいて行
う。ただし、将来の事象または状況が原因になって、会社が継続企業として存続できなくなる場合もあ
る。重要な不確実性が存在すると法定監査人が結論付けるときは、監査報告書において、親会社財務諸
表内の関連する開示に注意を向けることを要求される。あるいは、かかる開示がなされていないまたは
不十分である場合は、限定適正意見または意見差控を表明する必要がある。
・ 財務諸表の全般的な表示を評価し、かつ、財務諸表が、公正な表示を達成する形で、基礎となる取引お
よび事象を表しているかどうかを評価する。
監査委員会への報告
私たちは監査委員会に対し、監査の範囲および実施した作業工程、ならびに作業から導き出した結論を主
に示す報告書を提出する。私たちはまた、会計・財務情報の作成および処理に係る手続の観点から、内部統
制システムにおいて重要な不備を識別したときは、必要に応じて通知する。
監査委員会への私たちの報告書には、職業的専門家としての判断によると当期の親会社財務諸表の監査に
おいて極めて重要であり、よって本報告書にて説明する必要がある監査上の重要事項を構成するとみなされ
る重要な虚偽表示リスクも含まれている。
私たちはまた、EU規則第537/2014号第６条に定められている宣誓を監査委員会に対して行い、特にフラン
ス商法第L.822-10条からL.822-14条およびフランスの法定監査人の倫理規定に定められているものなど、フ
ランスにおいて適用される規則上の解釈に則った独立性を表明する。私たちの独立性にリスクがあれば、必
要に応じて、関連するセーフガード措置とともに監査委員会と話し合いを行う。
ヌイイ・シュール・セーヌ市およびパリ・ラ・デファンス、2020年３月６日
法定監査人
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