日本ペイントホールディングス株式会社 有価証券報告書 第198期(2023/01/01-2023/12/31)
提出書類 | 有価証券報告書-第198期(2023/01/01-2023/12/31) |
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提出者 | 日本ペイントホールディングス株式会社 |
カテゴリ | 有価証券報告書 |
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日本ペイントホールディングス株式会社(E00892)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2024年3月28日
【事業年度】 第198期(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
【会社名】 日本ペイントホールディングス株式会社
【英訳名】 NIPPON PAINT HOLDINGS CO., LTD.
【代表者の役職氏名】 取締役 代表執行役共同社長 若月 雄一郎
取締役 代表執行役共同社長 ウィー・シューキム
【本店の所在の場所】 大阪市北区大淀北2丁目1番2号
【電話番号】 06-6455-9153
【事務連絡者氏名】 財務経理部長 出本 裕子
【最寄りの連絡場所】 大阪市北区大淀北2丁目1番2号
【電話番号】 06-6455-9153
【事務連絡者氏名】 財務経理部長 出本 裕子
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
(1)連結経営指標等
回次 第194期 第195期 第196期 第197期 第198期
決算年月 2019年12月 2020年12月 2021年12月 2022年12月 2023年12月
692,009 772,560 998,276 1,309,021 1,442,574
売上収益 (百万円)
79,518 89,443 86,467 104,495 161,500
税引前利益 (百万円)
親会社の所有者に帰属
36,717 43,921 67,569 79,418 118,476
(百万円)
する当期利益
親会社の所有者に帰属
14,929 28,645 155,628 233,204 249,078
(百万円)
する当期包括利益
親会社の所有者に帰属
552,922 567,594 959,518 1,148,824 1,358,310
(百万円)
する持分
1,478,646 1,614,580 1,955,083 2,442,340 2,713,341
総資産額 (百万円)
1株当たり親会社
344.75 353.80 408.61 489.19 578.35
(円)
所有者帰属持分
基本的1株当たり
22.90 27.38 29.41 33.82 50.45
(円)
当期利益
希薄化後1株当たり
22.89 27.38 29.41 33.82 50.44
(円)
当期利益
親会社所有者帰属
37.4 35.2 49.1 47.0 50.1
(%)
持分比率
親会社所有者帰属
6.8 7.8 8.8 7.5 9.5
(%)
持分当期利益率
49.3 82.8 42.6 30.7 22.6
株価収益率 (倍)
営業活動による
92,076 87,633 67,428 112,351 189,755
(百万円)
キャッシュ・フロー
投資活動による
(百万円) △ 352,769 △ 35,440 △ 102,355 △ 165,107 △ 115,975
キャッシュ・フロー
財務活動による
254,018 60,869 145,767
(百万円) △ 62,309 △ 38,664
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
123,300 232,134 138,813 242,598 289,647
(百万円)
の期末残高
25,970 27,318 30,247 33,763 34,393
従業員数 (人)
(外、平均臨時雇用者数) ( 6,843 ) ( 7,367 ) ( 8,030 )
(注)1 国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
2 平均臨時雇用者数が従業員数の100分の10未満である連結会計年度については、平均臨時雇用者数を記載して
おりません。
3 当社は、2021年1月25日付で、Nipsea International Limited及びFraser (HK) Limitedから譲渡債権請求権
を現物出資とする第三者割当増資の払込みを受けました。この結果、第196期において資本金が592,569百万
円、資本剰余金が588,949百万円増加しました。
4 当社は、2021年1月25日付で、当社とWuthelamグループ(Wuthelam Holdings Limited(以下「Wuthelam社」
といい、ゴー・ハップジン氏と併せて「Wuthelam社ら」と総称します。)及びその代表者であるゴー・ハップ
ジン氏並びにWuthelam社の子会社及びWuthelam社らが実質的に支配する者の総称を意味します。)とで運営す
るアジア地域の合弁会社の持分追加取得、インドネシア事業の持分取得(子会社化)を行いました。これによ
る新規子会社を連結の範囲に含めたことにより、第196期の総資産額等の各項目及び損益が増減しておりま
す。また、非支配持分の取得に伴う親会社の所有持分の変動により、非支配持分が124,174百万円、資本剰余
金が912,321百万円、その他の資本の構成要素が7,033百万円減少しております。これにより、資本剰余金が負
の値となったため、利益剰余金から資本剰余金に266,904百万円振り替え、資本剰余金をゼロとしておりま
す。
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5 2021年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割
を行っております。第194期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり親会社所有者帰属持
分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算定しております。
6 当社グループは、2021年8月10日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるNippon Paint (Europe)
Ltd.(以下「NPE」という。)を解散及び清算することを決議し、2021年8月27日に当社が保有するNippon
Paint (India) Private Limitedの株式、NPEが保有するNippon Paint Automotive Europe GmbHの株式及び当
社の連結子会社である日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社が保有するBerger Nippon
Paint Automotive Coatings Private Limitedの株式をIsaac Newton Corporationに譲渡したため、これらの
事業を非継続事業に分類しております。これに伴い、第195期の売上収益及び税引前利益の金額については、
非継続事業を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しております。
7 第196期にクラウドコンピューティング契約にかかる導入費用の会計処理の変更を行いました。これに伴い、
第195期の関連する数値の遡及修正を行っております。
8 第197期より、当社グループはIAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に従い、超インフレ会計によ
る調整を実施した上で、トルコの子会社の財務諸表を連結しております。
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(2)提出会社の経営指標等
回次 第194期 第195期 第196期 第197期 第198期
決算年月 2019年12月 2020年12月 2021年12月 2022年12月 2023年12月
35,974 51,545 22,341 29,131 20,975
売上高及び営業収益 (百万円)
経常利益又は経常損失
24,742 36,633 25,968 16,063
(百万円) △ 384
(△)
12,086 35,749 1,778 29,881 16,394
当期純利益 (百万円)
78,862 78,862 671,432 671,432 671,432
資本金 (百万円)
325,402 325,402 2,370,512 2,370,512 2,370,512
発行済株式総数 (千株)
322,378 343,683 1,513,904 1,498,930 1,488,857
純資産額 (百万円)
706,005 858,688 2,037,839 2,225,848 2,241,792
総資産額 (百万円)
200.89 214.11 644.63 638.21 633.89
1株当たり純資産額 (円)
45.00 45.00 10.00 11.00 14.00
1株当たり配当額
(円)
(うち1株当たり
( 22.00 ) ( 22.00 ) ( 5.00 ) ( 5.00 ) ( 6.00 )
中間配当額)
1株当たり
7.54 22.28 0.77 12.72 6.98
(円)
当期純利益
潜在株式調整後
7.53 22.28 0.77 12.72 6.98
1株当たり (円)
当期純利益
45.6 40.0 74.3 67.3 66.4
自己資本比率 (%)
3.75 10.74 0.19 1.98 1.10
自己資本利益率 (%)
149.68 101.32 1,628.57 81.65 163.31
株価収益率 (倍)
119.4 40.2 1,298.7 86.4 200.6
配当性向 (%)
243 342 404 51 54
従業員数 (人)
(外、平均臨時雇用者数)
( 30 ) ( 45 ) ( 50 )
151.2 303.7 170.5 143.4 158.6
株主総利回り (%)
(比較指標:
(%) ( 118.1 ) ( 126.8 ) ( 143.0 ) ( 139.5 ) ( 178.9 )
配当込みTOPIX)
1,760
最高株価 (円) 6,350 13,980 1,314 1,313
(11,460)
1,078
最低株価 (円) 3,435 4,530 843 953
(7,800)
(注)1 平均臨時雇用者数が従業員数の100分の10未満である事業年度については、平均臨時雇用者数を記載しており
ません。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以
前は東京証券取引所市場第一部におけるものであります。
3 第196期において、当社と Wuthelamグループとで運営するアジア地域の合弁会社の持分追加取得、インドネシ
ア事業の持分取得(子会社化)、第三者割当による新株式の発行などにより、第196期の資本金、純資産額、
総資産額が増加しております。
4 2021年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割
を行っております。第194期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり純資産額、1株当たり
当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
5 2021年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割
を行っております。第196期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、( )内
に株式分割前の最高株価及び最低株価を記載しております。
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6 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第197期の期首から適用してお
り、第197期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっておりま
す。
7 2022年1月1日を効力発生日として、会社分割(簡易吸収分割)の方法により、提出会社の上場機能及び純粋
持株会社機能に関する事業以外の全ての事業を、完全子会社である日本ペイントコーポレートソリューション
ズ株式会社が承継することになりました。これに伴い、提出会社の従業員が日本ペイントコーポレートソ
リューションズ株式会社に転籍となり、第197期の提出会社の従業員数が減少しております。
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2【沿革】
当社グループは、わが国塗料・顔料製造業の始祖として、1881年東京三田に創立〔1896年南品川(現東京事業所の
場所)に移転〕されました光明合資会社の事業を継承し、次のような変遷を経て現在に至っております。
年月 事項
1898年3月 日本ペイント製造株式会社として、資本金40万円をもって東京南品川に設立
1905年8月 大阪工場を大阪浦江に建設(現大阪事業所の場所)
1912年9月 塗料会発足(特約店会の始まり)
1927年11月 商号を「日本ペイント株式会社」と改称
1931年11月 本社を大阪に移す
1949年5月 東京証券取引所に上場(1961年10月 市場第一部に指定)
1949年6月 大阪証券取引所、名古屋証券取引所(2013年12月8日上場廃止)に上場
1962年8月 シンガポールに合弁会社「パン・マレーシャ・ペイント社」(現Nippon Paint (Singapore)
Company Private Limited)(現連結子会社)を設立
1962年9月 千葉工場建設
1967年5月 広島工場建設
1968年7月 中央研究所(大阪府寝屋川市)新設
1970年10月 愛知工場建設
1971年2月 大阪府にアメリカのビー・ケミカル社との合弁会社「日本ビー・ケミカル株式会社」を設立
1975年12月 ニューヨークに「日本ペイント(アメリカ)社」を設立
1981年7月 栃木工場建設
1984年5月 岡山工場建設
1989年12月 ロンドンに「Nippon Paint (Europe) Ltd.」を設立
1990年3月 アメリカ デラウェア州に「Nippon Paint (USA) Inc.」(現連結子会社)を設立
1991年3月 本社新社屋完成
1992年12月 上海に「Nippon Paint (China) Company Limited」(現連結子会社)を設立
1993年3月 福岡工場建設
1995年4月 アメリカ オハイオ州に「NPA Coatings Inc.」(現Nippon Paint Automotive Americas, Inc.)
を設立
1995年6月 イギリス スウィンドンに「NP Automotive Coatings (Europe) Ltd.」を設立
1999年4月 「日本ペイント工業用コーティング株式会社」を設立
1999年7月 東京センタービル完成(東京事業所内)
2002年4月 大日本インキ化学工業株式会社(現DIC株式会社)との合弁会社「日本ファインコーティング
ス株式会社」を設立
2004年4月 販売会社5社を合併し、「日本ペイント販売株式会社」を設立
2004年11月 「日本ペイントマリン株式会社」(現連結子会社)が海外子会社4社を設立
2006年10月 アメリカ イリノイ州に「NB Coatings, Inc.」(現Nippon Paint Automotive Americas, Inc.)
を設立
2007年1月 タイの合弁会社「Nippon Paint (Thailand) Company Limited」を連結子会社化
2007年11月 台湾,中国の合弁会社「Asia Industries, Ltd.」(現Nippon Paint Coatings (Taiwan) Co.,
Ltd.)を連結子会社化
2008年7月 韓国の合弁会社「Nipsea Chemical Co., Ltd.」を連結子会社化
2008年10月 フィリピンの合弁会社「Nippon Paint Philippines, Inc.」(現Nippon Paint (Coatings)
Philippines, Inc.)を連結子会社化
2009年10月 大阪物流センター完成(大阪事業所内)
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年月 事項
2014年10月 商号を「日本ペイントホールディングス株式会社」に変更し、新設承継会社として「日本ペイン
ト株式会社」を設立
塗料事業全般及び非塗料事業を承継し、持株会社体制へ移行
2014年12月 戦略的提携の実施に伴い、Wuthelam Holdings Limitedとの間の合弁会社8社及びそれらの子会社
38社を連結子会社化
2015年4月 新設承継会社の「日本ペイント株式会社」を事業別に4社に分社し、各事業に関連する国内子会
社等を合併等により統合
「日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社」(現連結子会社)
「日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社」(現連結子会社)
「日本ペイント株式会社」(現連結子会社)
「日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社」(現連結子会社)
2016年1月 ドイツの塗料メーカー「Bollig & Kemper GmbH & Co.KG」を完全子会社化
2016年7月 当社グループ及びBerger Paints India Limitedのインドにおける自動車OEM用塗料事業を合弁会
社に統合
2016年12月 決算期を3月31日から12月31日に変更
2017年1月 中国の塗料メーカー「Huizhou CRF Paint Co., Ltd.(現Guangdong Nippon CRF Technical
Materials Co., Ltd.)」を連結子会社化
2017年3月 アメリカの塗料メーカー「Dunn-Edwards Corporation」を完全子会社化
2019年7月 トルコの塗料メーカー「Betek Boya ve Kimya Sanayi Anonim Sirketi」を連結子会社化
2019年8月 オーストラリアの塗料メーカー「DuluxGroup Limited」を完全子会社化
2021年1月 Wuthelamグループとのアジア合弁事業の完全子会社化並びにWuthelamグループのインドネシア事
業の買収
2022年1月 当社の上場機能及び純粋持株会社機能に関する事業以外の全ての事業を、当社の完全子会社であ
る「日本ペイントコーポレートソリューションズ株式会社」に承継
2022年1月 欧州の塗料メーカー「Cromology Holding SAS」を連結子会社化
2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行
2022年5月 欧州の塗料メーカー「DP JUB delniska druzba pooblascenka d.d.」を連結子会社化
日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社の中国自動車用合弁会社で連結子会社
の5社を完全子会社化
2023年7月 欧州塗料周辺製品メーカー「N.P.T.s.r.l.」を連結子会社化
2024年1月 カザフスタンの塗料・塗料周辺製品メーカー「Alina Group LLP」を連結子会社化
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3【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社237社、持分法適用会社8社で構成されており、塗料・コーティング事業とし
て自動車用、汎用、工業用、ファインケミカル及びその他塗料の製造・販売を、塗料周辺事業として接着剤等の塗料
関連製品の製造・販売を主な事業としております。
当社は、アジア地域での塗料事業を拡大するべく、Wuthelam社と1962年にアジア販売代理店として提携し、シンガ
ポールで合弁事業を開始しました。その後、タイやマレーシア、中国などアジア各国へもWuthelamグループとの合弁
事業(以下、併せて「本件対象合弁事業」と総称します。)を通じて順次進出し、アジア地域でトップクラスのシェ
アを獲得してきました。2014年にはアジア事業の一層の拡大を図るべく、当社が本件対象合弁事業のマジョリティ持
分を取得し、両社のパートナーシップ関係を更に深めてまいりました。2021年1月25日にはWuthelamグループとのア
ジア合弁事業の100%化並びにWuthelamグループのインドネシア事業の買収を、2024年1月17日にはカザフスタンの
塗料・塗料周辺製品メーカーAlina Group LLPの買収をそれぞれ完了しました。また、アジア地域以外では、2022年
1月20日に欧州塗料メーカーCromology Holding SAS(以下「Cromology」という。)の買収を、2022年5月31日に欧
州塗料メーカーDP JUB delniska druzba pooblascenka d.d.の買収を、2023年7月5日に欧州塗料周辺製品メーカー
N.P.T.s.r.l.の買収をそれぞれ完了しております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との
対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
当社及び当社の関係会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
連結子会社 持分法適用会社
- 日本 - - 日本 -
日本ペイントコーポレートソリューションズ株式会社 2社
日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 - NIPSEA -
日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社
Nippon Paint (Sabah) Sdn. Bhd.(マレーシア)
日本ペイント株式会社
その他3社
日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社
- DuluxGroup -
日本ペイントマリン株式会社
2社
日本ペイントマテリアルズ株式会社
その他13社
- NIPSEA -
Guangzhou Nippon Paint Co., Ltd.(中国)
Nippon Paint (Chengdu) Co., Ltd.(中国)
Nippon Paint (China) Company Limited
Neave Limited(香港,中国)
Nippon Paint (H.K.) Company Limited(香港,中国)
Nippon Paint (Malaysia) Sdn. Bhd.
Paint Marketing Company (M) Sdn. Bhd.(マレーシア)
Nippon Paint (Singapore) Company Private Limited
Nippon Paint Holdings SG Pte. Ltd.(シンガポール)
Nipsea Technologies Pte. Ltd.(シンガポール)
Nipsea Chemical Co., Ltd.(韓国)
Nippon Paint Coatings (Taiwan) Co., Ltd.
Nippon Paint (Thailand) Company Limited
Betek Boya ve Kimya Sanayi Anonim Sirketi(トルコ)
Nippon Paint Turkey Boya Sanayi ve Ticaret Anonim
Sirketi
その他111社
- DuluxGroup -
DuluxGroup Limited(オーストラリア)
その他82社
- 米州 -
Nippon Paint (USA) Inc.
その他7社
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≪日本≫
当セグメントでは、自動車用塗料・汎用塗料・工業用塗料・ファインケミカルなどの塗料・コーティング事業を
行っております。
当社が直接保有する連結子会社は日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社、日本ペイント株式会
社、日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社ほか4社あり、塗料製造販売会社5社、輸出入専門商
社1社、日本ペイントグループ国内事業会社各社の支援会社1社となっております。
このほか当社が直接保有する連結子会社の傘下には連結子会社13社、持分法適用会社2社があります。
≪NIPSEA≫
当セグメントでは、中国・韓国・シンガポール・マレーシア・タイ・その他東南アジア諸国及びトルコなどにおい
て、自動車用塗料・汎用塗料・工業用塗料・ファインケミカルなどの塗料・コーティング事業及び塗料周辺事業を
行っております。
当社が直接保有する連結子会社はNippon Paint (China) Company Limitedほか14社、持分法適用会社は1社があ
り、塗料製造販売会社12社、塗料販売会社2社、事業統括会社1社、研究開発会社1社となっております。
このほか当社が直接保有する連結子会社の傘下には連結子会社111社、持分法適用会社3社があります。
≪DuluxGroup≫
当セグメントでは、汎用塗料・工業用塗料などの塗料・コーティング事業及び塗料周辺事業を行っております。
当社が直接保有する連結子会社DuluxGroup Limitedを統括会社とし、その傘下に連結子会社82社、持分法適用会社
2社があり、製造販売会社18社、販売会社29社、製造会社15社、その他持株会社等22社となっております。
≪米州≫
当セグメントでは、自動車用塗料・汎用塗料・ファインケミカルなどの塗料・コーティング事業を中心に事業を
行っております。
当社が直接保有する連結子会社Nippon Paint (USA) Inc.の傘下に連結子会社7社があり、自動車用塗料の製造販
売会社6社、汎用塗料の製造販売会社1社となっております。
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4【関係会社の状況】
議決権の
関係内容
資本金 所有又は
主要な事業
名称 住所
被所有割合
(百万円) の内容 役員の
営業上の取引等 設備の賃貸
(%) 兼任
(親会社)
(被所有)
US$
Epimetheus Limited(注)1
バミューダ 投資業 55 有 - -
12,000
(55)
(被所有)
Rainbow Light Limited
US$
英領バージン諸島 投資業 55 有 - -
67
(注)1
(55)
(被所有)
Wuthelam Holdings Limited
HK$
香港,中国 投資業 有
55 - -
30百万
(注)1
(55)
Nipsea Holdings
(被所有)
HK$
International Limited 香港,中国 投資業 有
55 - -
13百万
(55)
(注)1
HK$ (被所有)
Nipsea International Limited
香港,中国 投資業 有
- -
15,773百万 55
(連結子会社)
日本ペイントコーポレートソ 国内グループ会社
大阪府大阪市 10 100 有 管理業務の委託 -
リューションズ株式会社 事業支援
日本ペイント・オートモーティ
大阪府枚方市 360 塗料の製造販売 100 有 - -
ブコーティングス株式会社
日本ペイント・インダストリア
東京都品川区 塗料の製造販売 無
170 100 - -
ルコーティングス株式会社
日本ペイント株式会社 東京都品川区 塗料の製造販売 無
739 100 - -
日本ペイント・サーフケミカル 表面処理剤の製造
東京都品川区 100 100 無 - -
ズ株式会社 販売
日本ペイントマリン株式会社 船舶用塗料の製造 100
大阪府大阪市 1,200 無 - -
(注)1 販売 (40)
日本ペイントマテリアルズ株式
塗料・原材料の販 100
大阪府大阪市 25 無 - -
会社(注)1 売 (40)
Guangzhou Nippon Paint Co.,
RMB 100
中国 塗料の製造販売 有
- -
82百万
Ltd.(注)1 (49)
Nippon Paint (Chengdu) Co.,
RMB 100
中国 塗料の製造販売 有 - -
78百万
(49)
Ltd.(注)1
Nippon Paint (China) Company
100
RMB
中国 塗料の製造販売 有 - -
144百万 (49)
Limited(注)1
HK$
Neave Limited
香港,中国 塗料の販売 100 無 - -
388百万
Nippon Paint (H.K.) Company
HK$ 塗料の販売 100
香港,中国 有
- -
795百万 中国地域統括 (49)
Limited(注)1、4
Nippon Paint (Malaysia) Sdn.
MYR 塗料・塗料周辺製
マレーシア 100 有 - -
549百万 品の製造販売
Bhd.
Paint Marketing Co. (M) Sdn.
MYR
マレーシア 塗料の販売 100 有 - -
75万
Bhd.
Nippon Paint (Singapore)
S$
シンガポール 塗料の製造販売 100 有 - -
Company Private Limited 450万
Nippon Paint Holdings SG
S$
シンガポール アジア地域統括 有
100 - -
Pte. Ltd. 4百万
Nipsea Technologies Pte.
S$
シンガポール 塗料の研究開発 100 有 - -
100万
Ltd.
W 表面処理剤の製造
Nipsea Chemical Co., Ltd.
韓国 100 有 - -
販売
320百万
Nippon Paint Coatings
NT$
台湾,中国 塗料の製造販売 100 有 - -
(Taiwan) Co., Ltd. 128百万
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議決権の
関係内容
資本金 主要な事業 所有又は
名称 住所
被所有割合
(百万円) の内容 役員の
営業上の取引等 設備の賃貸
(%) 兼任
Nippon Paint (Thailand)
B
タイ 塗料の製造販売 有
100 - -
Company Limited 308百万
Betek Boya ve Kimya Sanayi
TL 塗料・塗料周辺製
トルコ 99.9 有 - -
Anonim Sirketi 7,717百万 品の製造販売
Nippon Paint Turkey Boya
TL
Sanayi ve Ticaret Anonim トルコ 塗料の製造販売 無
100 - -
260万
Sirketi
DuluxGroup Limited
AU$ 塗料・塗料周辺製
オーストラリア 100 有 - -
3,001百万 品の製造販売
(注)3、4
US$
Nippon Paint (USA) Inc. アメリカ 北米地域統括 無
100 - -
200百万
その他213社
(持分法適用関連会社)
Nippon Paint (Sabah) Sdn.
MYR
マレーシア 塗料の製造販売 49 無 - -
150万
Bhd.
その他7社
(注)1 議決権の所有割合又は被所有割合の ( ) 内は、間接所有割合で内数であります。
2 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3 当社の連結子会社であるDuluxGroup Limited、及びその子会社であるDuluxGroup(Investment) Pty Ltd、並び
にその子会社であるDGL International (UK) Ltdは、特定子会社に該当しております。
4 Nippon Paint (H.K.) Company Limited、DuluxGroup Limitedについては、売上収益(連結会社相互間の内部売
上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えており、その主要な損益情報等は以下のとおりであ
ります。
なお、Nippon Paint (H.K.) Company Limited、DuluxGroup Limitedは、連結ベースで決算を行っており、以
下の主要な損益情報等も連結ベースであります。
売上収益 税引前利益 当期利益 資本 資産合計
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
Nippon Paint (H.K.) Company Limited
531,025 30,928 23,322 206,597 385,210
DuluxGroup Limited
360,896 33,141 24,198 493,209 722,320
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5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
2023年12月31日現在
セグメントの名称 従業員数(人)
3,433
日本 ( 366 )
20,444
NIPSEA ( 7,090 )
8,066
DuluxGroup ( 542 )
2,396
米州 ( 32 )
54
全社(共通) ( -)
34,393
合計 ( 8,030 )
(注)1 従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出
向者を含む。)であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3 臨時従業員数には、パートタイマー及び嘱託契約等の従業員を含み、派遣社員を除いております。
(2)提出会社の状況
2023年12月31日現在
従業員数(人) 平均年齢(年) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
54 41.8 10.6 9,774
セグメントの名称 従業員数(人)
54
全社(共通)
54
合計
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2 臨時従業員は、その総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
日本ペイント労働組合は1946年11月に結成され、JEC連合塗料部会に所属しており、2023年12月31日現在の加
入人員は1,915名であり、労使の関係は安定しております。
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(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
当事業年度
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)
管理職に占める 男性労働者の
女性労働者の割合 育児休業取得率
うちパート・
(%)(注) (%)(注)
全労働者 うち正規雇用労働者
有期労働者
7.1 - - - -
(注) 提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休
業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定によ
る公表義務の対象ではありませんが、管理職に占める女性労働者の割合は、「女性の職業生活における活
躍の推進に関する法律」の規定に基づき算出しております。
②国内の連結子会社
当事業年度
管理職に占 男性労働者
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1
める女性労 の育児休業
会社名 働者の割合 取得率
うち うち
(%) (%)
全労働者 正規雇用 パート・
(注)1 (注)2
労働者 有期労働者
日本ペイントコーポレート
6.5 64 73.5 77.1 67.4
ソリューションズ㈱
日本ペイント・オートモーティブ
6.9 43 66.1 74.5 58.4
コーティングス㈱
日本ペイント・インダストリアル
1.6 40 76.0 78.4 88.3
コーティングス㈱
(正)38
日本ペイント㈱ 4.0 76.2 76.7 74.8
(契約)0
日本ペイント・サーフケミカルズ㈱ 6.7 - - - -
日本ペイントマリン㈱ 5.9 - - - -
日本ペイントマテリアルズ㈱ 11.1 - - - -
(注)1 管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の
推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関す
る法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労
働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等
の取得割合を算出したものであります。
3 日本ペイント・サーフケミカルズ㈱、日本ペイントマリン㈱及び日本ペイントマテリアルズ㈱の「-」
は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介
護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公
表義務の対象ではないため、記載を省略していることを示しております。
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第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において予測
できる事情を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針、経営戦略等
① 会社の経営の基本方針
当社は、顧客、取引先、従業員、社会などへの責務を果たした上で残存する株主価値の最大化(MSV)を経営
上の唯一のミッションとしております。
例えば、下図の通り、P/L(損益計算書)項目をステークホルダーとの関係で対比させると、売上収益は顧
客、製造・販売費は取引先、人件費は従業員、金利は金融機関、税金は政府にそれぞれ対応します。MSVにおい
ては、まず全てのステークホルダーに対するそれぞれの責務を充足することが大前提となります。なお、「責務
の充足」には法的な契約だけでなく、社会的、倫理的責務も含まれており、サステナビリティの概念も包含され
ています。そして、各ステークホルダーへの責務を果たした上で残存する価値を最大化し、株主に報いることが
MSVです。各ステークホルダーへの責務は上限がありますが、残存する株主価値には上限がありません。
② 経営モデル「アセット・アセンブラー」
アセット・アセンブラーとは、より小さな本社のもとで、各パートナー会社の自律性をより強く求め、低ファ
ンディングコストを生かしながら、リスク・リターンの優位性が高い市場でM&Aを積み上げていくことで、安全
に高い成長を可能にする強靭なMSV追求モデルです。
このモデルの優位性は、①低ファンディングコストのメリットを十分に活用できる力、②持株会社の介入によ
らず、アセット会社のEPS寄与を維持・拡大する力、③当社の経営モデルに共感する世界中の優秀な経営クラス
のタレントを惹き付ける力、の3点です。
既存事業では、各地域の優秀な経営陣が自律的な成長を志向すると同時に、グループ間で技術力、販売網、購
買力、ノウハウ、ブランドなどを主体的に共有することで、シナジーを生み出しながら拡大していきます。ま
た、良質で低リスクのM&Aを実施することで、業績を押し上げるだけでなく、新たに獲得したブランドや人材を
積み上げ、グループ間で活用しながら、加速的な成長を実現することが可能なモデルとなります。
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③ 自律・分散型経営
アセット・アセンブラーを構成する重要な要素である「自律・分散型経営」は、優秀なタレントやブランドの
集合体をもたらす当社の強みの一つです。塗料市場には「地産地消」という特徴があるため、持株会社である当
社が中央集権的にグループ全体を統制するよりも、各地域の市場特性を深く理解し、MSVを熟知しているパート
ナー会社のマネジメントが、グループ間で有機的な連携・協働を進め、自律的(Autonomous)に成長していく経
営体制を志向しています。
単独でも強いものが、グループ内のブランドやノウハウ・技術を共有することで想定以上のシナジーが期待で
きます。それは決して欧米型の標準化やコスト・カット・シナジーではありませんが、ローカル色の強い業界に
あって各社の強みを最大限生かせる経営体制であり、だからこそ当社グループへの参画を希望する会社も増加す
ると見込んでいます。
④ 中長期的な会社の経営戦略
当社は、2021年3月5日付で、長期的視点を見据えた中期マイルストーンとすることをコンセプトとして、
2021年度から2023年度までの「中期経営計画(2021-2023年度)」(以下「中計」という。)を策定・公表して
おり、「地域・事業戦略」「サステナビリティ戦略」「M&A戦略」「財務戦略」の4つを柱に戦略を展開してい
ます。パートナー会社とのチームワークを発揮しながら、成長戦略を各地域・事業で推進することで、MSVを実
現してまいります。なお、新中期経営計画は2024年4月に発表の予定です。
当社グループの経営方針・経営戦略、中計の詳細は、以下の当社ホームページにおいて公開しております。
・経営方針・経営戦略 https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/management_policy/strategy/
・中期経営計画 https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/management_policy/management_plan/
⑤ 中長期的な財務目標
2021年度から2023年度までは、既存事業における中国及びアジアの高い市場成長と各地域での市場シェアの拡
大に加え、積極的なM&Aの積み上げで高い売上成長を目指しており、その後も長期的に、市場成長を上回る持続
的成長を目標とします。また、営業利益の年平均成長率(CAGR)は売上成長に伴う限界利益の貢献で、利益成長
を図るとともにマージンの向上を目指してまいります。
中長期的に市場成長を上回る売上成長等を図っていくことなどにより、基本的1株当たり当期利益(EPS)の
持続的成長を目指してまいります。
⑥ 主要な地域・事業における中長期的な取り組み
上記財務目標及び中計を達成するために、各地域・事業にて成長戦略を推進しています。主要な地域・事業の
取り組みや業績は、以下の当社ホームページにおいて公開しております。
・統合報告書 https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/library/annual_report/
・説明会資料・動画 https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/library/materials/
(2)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 経営環境
グローバルの塗料市場は成長産業であり、過去の傾向から判断しても、人口の増加につれて塗料の需要も着実
な増加が見込まれます。また、一般的な化学産業のように市況の大きな変動はなく、安定した成長が見込まれる
ことが特徴にあります。
世界人口は、国際連合の発表によれば今後13年間で80億人から90億人への増加が見込まれます。特に、アフリ
カやインド、アジア地域が成長のけん引役となります。
なお、足元の状況としては、建築用市場は先進国を中心に前期並みの推移を見通すとともに、中国をはじめと
するアジア各国においては塗り替え需要の拡大などによる成長が見込まれており、人口増加や都市化率の高まり
などを背景に今後も塗料市場は堅調な成長を遂げるものと予想しております。
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② 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営環境を踏まえ、当社は持続的な成長を通じてMSVを達成するため、以下の課題に取り組んでまいり
ます。
(a)積極的なM&Aの継続
「アセット・アセンブラー」モデルのもと、当社が現在、塗料・周辺分野でM&Aを推進しているのは、リス
ク・リターンの優位性が高い市場であるためです。
塗料市場の過半を占める建築用市場は地産地消のビジネスであり、原材料の調達や消費者の嗜好、販売ネッ
トワーク、環境規制に至るまで、国や市場ごとにビジネスモデルが大きく異なります。また、塗料は代替製品
の脅威が低いことに加え、特に建築用塗料においては地域特性が強いことから、①強いブランド力、②充実し
た流通網、③現地に精通したオペレーションの確立などが成功の鍵となります。したがって、これらをベース
に市場シェアNo.1を獲得すれば、競合他社による逆転は容易ではなく、No.1の会社は市場シェアをさらに伸
ばして収益を享受できるなど、好循環サイクルを生み出すことが可能です。
「アセット・アセンブラー」モデルにおける当社グループのM&Aにおいては、①業態や地域にとらわれずリ
スクの低い安定収益事業でMSVに資すること、②強いブランド・優秀な経営陣を擁すること、③初年度からEPS
へのプラス貢献が見込まれ、適切なリスク・リターンが得られることを重視しています。2014年以降に当社が
買収した主要パートナー会社のパフォーマンスは、高成長国・成熟国のどちらの市場でも高い成長を遂げてい
ます。
今後もM&A案件の成功実績(トラックレコード)を数多く積み上げることで、M&A対象企業に対して、当社グ
ループ傘下に入ることのメリットを幅広く伝えていく一方、株式市場に対しても、当社が今後も継続的に高い
EPS成長が可能な企業であるという期待値を醸成していきます。
なお、当社グループのM&Aの詳細は、以下の当社ホームページにおいて公開しております。
・M&A https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/management_policy/ma-strategy/
(b)サステナビリティへの取り組み
本社主導ではなく、サステナビリティとビジネスとの結び付きをよりいっそう強化する自律的なチームを構
成しております。代表執行役共同社長の直下に、マテリアリティをベースとした5つのグローバルチーム「環
境&安全」「人とコミュニティ」「イノベーション」「ガバナンス」「調達」を構成し、5人のビジネスリー
ダーが中心となりながら、グローバルで取り組みを進めています。
サステナビリティに関するガバナンスの観点では、各リーダーは代表執行役共同社長に向けてダイレクトに
レポートし、代表執行役共同社長はその進捗や提案を取締役会に随時報告することで、取締役会がサステナビ
リティを監督しています。
なお、当社グループのサステナビリティの詳細は、以下の当社ホームページにおいて公開しております。
・サステナビリティ https://www.nipponpaint-holdings.com/sustainability/
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2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び具体的な取組は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティに関するガバナンス、戦略、リスク管理並びに指標及び目標
① ガバナンス
当社は、代表執行役共同社長のリーダーシップのもと、マテリアリティに対応した「環境&安全」、「人とコ
ミュニティ」、「イノベーション」、より横断的な「ガバナンス」、「調達」の5つのサステナビリティ・チー
ムを組成しています。各パートナー会社の自律性を重視した「自律・分散型経営」のもとで、各テーマに長けた
ビジネスリーダーを中心にグローバルな取り組みを進めています。
各チームのチームリーダーは、代表執行役共同社長に向けて進捗や提案をおおよそ四半期に一度の頻度で直接
報告し、代表執行役共同社長は取締役会に随時報告することで、取締役会はサステナビリティに関する活動を監
督しています。
また、当社は2023年3月、取締役会において「サステナビリティ基本方針」を決議・公表しました。当社グ
ループのサステナビリティは、「アセット・アセンブラー」モデルを通じてMSVを追求する前提であり、MSVを
ゴールとするものであることを改めて認識した上で、パートナー会社の自律性を重視した「自律・分散型経営」
のもとで、サステナビリティを推進することを明記しました。
サステナビリティ基本方針
当社グループは、環境など自然資本の保全・多様性の確保などによる人的資本の拡充・社会課題を解決するイノ
ベーションの創出などを持続的な成長の機会と捉え、グループを構成するパートナー会社が、サステナビリティ
戦略を自律的に策定し事業活動を行います。そのうえで、適切なグループガバナンスのもとマテリアリティに関
するリスク・機会を把握し、顧客・取引先・従業員・社会などへの法的、社会的、倫理的責務を十分に果たした
うえで、経営上の唯一のミッションである「株主価値最大化(MSV)」を実現します。
② 戦略
当社は、MSVの実現、つまりは「EPS・PERの最大化」につながる事業活動を推進する上で、顧客、取引先、従
業員、社会などへの責務を十分に果たすことが大前提と考えています。当社は、こうした責務を果たすため、
2020年にサステナビリティを巡る重要な課題(マテリアリティ)6項目を特定しました。そして、マテリアリ
ティに関するリスク・機会を中長期的な視野で幅広く把握しながら、事業機会を見出して新市場に参入するな
ど、当社ビジネスに直結した活動に取り組んでいます。こうした取り組みを通じて、収益の拡大や期待値の向上
(EPS・PERの最大化)を図り、MSVを実現していきます。
<マテリアリティ>
気候変動
気候変動は、当社グループの事業やコミュニティに影響を及ぼしています。温室効果ガス排出の削減を通じ
て、気候関連リスクを管理し、機会を獲得していきます。
資源と汚染
持続可能な資源の利用や環境・生物多様性の保護は、当社グループの事業やコミュニティにとって不可欠で
す。製品とサプライチェーンにおけるライフサイクルと資源循環の改善に取り組んでいきます。
労働安全衛生
当社グループが手掛ける事業には、従業員やサプライチェーン、コミュニティに影響を及ぼしかねない重大な
安全衛生上のリスクが存在します。これらのリスクを適切に管理し、被害を防止するために、特に深刻度の高
いリスクへ重点的に対応していきます。
ダイバーシティ&インクルージョン
当社グループを取り巻く人々を尊重し、多様な価値観を積極的に受け入れることは、持続的な成長にとって重
要です。多様な発想、考え方を尊重することで、イノベーションと成長を促進していきます。
コミュニティとともに成長
バリューチェーンを通じたコミュニティへの投資を通じて、市場の拡大やブランドの強化、コミュニティとの
良好な関係を構築し、事業の持続的な成長を実現していきます。
社会課題を解決するイノベーション創出
今日の社会においては、従来の手法では解決が困難な課題が次々と顕在化しています。当社グループは、パー
トナーシップを積極的に活用し、イノベーションの創出力を強化していきます。
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③ リスク管理
当社は、グローバルリスクマネジメント基本方針において、代表執行役共同社長をリスクマネジメントに関す
る当社グループ全体の最高責任者、各パートナー会社グループ責任者を自らの展開する事業における第一線とし
て、それぞれの役割を定義しています。各パートナー会社グループの責任者はリスクベースアプローチを用いた
自主点検・自己評価(Control Self-Assessment (CSA))を行い、対処すべきリスクを特定し、管理計画の策定
や改善を実行する責任を負います。
代表執行役共同社長はこのCSAの結果報告を受け、グループリスクを地域・事業ごとに把握・分析した上で、
各パートナー会社グループの重要な経営会議体への直接参加などを通じて、実効的なモニタリング、必要なリス
ク対応を指示しています。また、代表執行役共同社長は当社グループ全体のリスクを俯瞰し、各パートナー会社
グループ横断で対処すべき共通リスクが認識された場合には、「リスクマネジメント委員会」を招集し、対策を
審議・決定することとしています。
こうしたリスク分析の結果は、代表執行役共同社長から監査委員会・取締役会へ報告されるとともに、各パー
トナー会社グループのリスクマネジメント・内部監査関係者が一堂に会するGroup Audit Committeeにおいて協
議され、対応策に関するベストプラクティスの共有などが行われています。
④ 指標及び目標
気候変動関連の各パートナー会社グループの目標は下記の通りです。気候変動の影響やリスクと機会に対する
個別目標と改善計画の策定に継続して取り組んでいきます。
<パートナー会社グループごとの目標>
目標
パートナー会社グループ
温室効果ガス排出量
エネルギー消費量
(スコープ1、2)
2030年:37%削減
日本グループ -
2050年:ネットゼロ
2025年:15%削減
NIPSEAグループ 2025年:8%削減
2060年:ネットゼロ
2030年:50%削減
DuluxGroup(太平洋) 2030年:再生可能電力消費量50%
2050年:ネットゼロ
DuluxGroup(欧州) - -
Dunn-Edwards Corporation
- -
(2)人的資本・多様性に関する戦略並びに指標及び目標
① 戦略
(a)人材育成方針
◆当社グループの人材育成に対する考え方
当社グループの持続的な成長のためには、優秀な人材を引きつけ、育成し、そして中長期に渡り活躍を促すこ
とが不可欠です。私たちは、個々の資質と能力を最大限に活かすことができるよう、働きがいのある企業文化を
醸成し、職場環境を整備していきます。
パートナー会社の自律性を尊重し「自律・分散型経営」を基本とする当社グループにおいては、各パートナー
会社グループが人的資本への投資を主導しており、国、地域、事業の特性に合わせた包括的かつ長期的な視点で
取り組んでいます。各パートナー会社は、自社のニーズに合わせた従業員の能力開発を行い、多様性豊かな自立
型人材を育成しています。
当社グループは、国・地域に適した人事制度の構築だけでなく、各パートナー会社の課題に合わせた研修プロ
グラムや多様なキャリア開発の機会の提供を通じて、事業の原動力となる優れた人材を育成しています。これら
の取り組みにより、多様で強固な組織の礎を構築します。
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(b)社内環境整備方針
◆D&Iステートメント
当社グループでは、ともに働く人々を経営上の唯一ミッションである株主価値最大化(MSV)の実現に欠かせな
いものとしています。
私たちは多様性(※)を尊重し、インクルージョンの重要性を認識しています。だからこそ私たちは、“違
い”が歓迎され評価される文化を醸成し、すべての従業員が潜在能力を最大限に発揮できるよう、必要なリソー
スへアクセスができ、人として尊重されている、と感じるような環境を育むことを決意しています。
当社グループでは、人が重要な役割を担っており、多様な人材の活躍と貢献がMSV実現の原動力となると確信
しています。
※人種、宗教、性別、年齢、性的指向、国籍、文化、多様な価値観や考え方による多様性
② 指標及び目標
当社グループにおける人材育成方針及び社内環境整備方針についての指標、目標及び実績は、次のとおりであ
ります。
指標 2025年度末目標 2023年度末実績
10% 4.9%
国内グループにおける女性管理職比率
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3【事業等のリスク】
当社グループは、グローバルで塗料・コーティング事業を行っており、リスクを適切に把握し管理することが、事
業の持続的成長に不可欠と考えており、内部統制システム基本方針に基づき、リスクマネジメント体制を整備してお
ります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断した
ものです。
(1)リスクマネジメント体制
当社グループは、「アセット・アセンブラー」モデルに基づき、当社グループの地域又は事業グループごとの会
社群(以下「パートナー会社グループ」という。)のリスクマネジメントを各パートナー会社グループの自律的な
事業経営の一部として分散管理する体制を運用しております。このリスクマネジメント体制の最上位責任者である
代表執行役共同社長は、その活動状況を定期的に当社取締役会に報告し、当社取締役会は、当社グループの経営や
事業の遂行に伴う重要リスクの管理状況を監督しております。
上記のリスクマネジメントは、「グローバルリスクマネジメント基本方針」に基づき、パートナー会社グループ
によるリスクの自主点検を通じた自律的な活動を基本としています。パートナー会社グループは毎年、自らの改善
点とその改善計画・リードタイムの明確化、及びリスクベースアプローチによる重要リスクの特定を行い、代表執
行役共同社長へ報告します。代表執行役共同社長は、これらの報告に基づきグループ全体のリスクマネジメントの
状態を把握した上で、地域・事業ごとの重要な経営会議体へ参加し、実効的な事業進捗のモニタリング及び適正か
つ継続的なリスク対応指示を行っております。それらの内容を当社取締役会と適時共有することにより、当社は、
重要なグループリスクへの対応を踏まえた適切な経営戦略の策定を行っております。
また、当社の監査部は、パートナー会社グループがリスクの自主点検を通じて行った内部統制システムに係る重
要リスク評価の分析を行い、監査委員会及び代表執行役共同社長への結果報告を行っております。さらに、主要な
パートナー会社の内部監査部門責任者に対しても分析結果を共有し、各地の内部監査計画に反映させることにより
当社グループのリスクマネジメント体制の実効性を監視しています。
(2)事業展開に関するリスク
① 市場環境変動のリスク
当社グループは、塗料、及びその周辺製品を、建物、自動車、金属製品、構造物、電気機械、船舶等の幅広い
業界で製造・販売し、また、中国含むアジアを中心に、日本、豪州、米州、欧州で事業を展開しています。当社
グループの経営成績及び財政状態は、当社グループが製造・販売活動を行う世界各国・地域の経済情勢や金融市
場動向の影響を受ける可能性があります。近年、世界各地における地政学上の問題、世界的なインフレ懸念や金
融引き締めによる景気減速、自然災害等により、サプライチェーンの混乱や、塗料需要・原材料市況の変動等、
事業環境の不確実性が高まっております。とりわけアジア、特に中国は重要な事業地域であるため、中国経済の
変動や政治的な動向の影響を受けやすい傾向にあります。中国の不動産市況や規制状況が予想以上に厳しくなっ
た場合には、当社グループの事業へ影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、M&Aによる地理的な新規市場への展開や抗ウイルス製品、環境配慮型製品の開発・販
売による新規需要開拓、各地におけるブランドの強化、サプライヤー動向のモニタリング、グループ全体での供
給・調達能力の拡大など、グループ全体での取り組みにより持続的な成長を図ってまいりますが、仮に当社グ
ループの予測を超えた事業環境の悪化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生
じる可能性があります。
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② 販売価格動向に関するリスク
当社グループは、原材料調達価格や顧客のニーズ、及び競合他社の動向等を勘案して販売価格を設定しており
ます。原材料価格変動の影響を軽減するため、原材料価格のモニタリングによる随時交渉、調達先の多様化や戦
略的な選定、原材料価格変動の影響を受けにくい代替材料の評価・導入などに取り組んでおりますが、原材料価
格の高騰が当社収益に与える影響を軽減できる保証はありません。また、先進技術を活かした製品の販売や販売
チャネル支援の強化や新規チャネルの開拓による競争優位性の維持・向上に取り組んでおりますが、競争要因等
により、原材料価格の上昇の影響を顧客に転嫁できない可能性や、転嫁に遅れが生じる可能性があります。この
ようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの収益性が損なわれ、当社グループの財政状態及び経営成績
等に悪影響が生じる可能性があります。
③ 海外活動に関するリスク
当社グループは、海外展開を積極的に進め、多国籍企業として事業を展開しており、2023年度の海外売上収益
(セグメント間取引消去後)比率は約88%に達しております。当社の海外での事業活動に関して想定されるリス
クとしては、主として以下のようなものが考えられます。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事
業、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
(a)為替や物価水準の変動リスク
当社グループの海外子会社の財務諸表は外貨建てで作成され、連結財務諸表作成時に期中または期末日の為
替レートで円換算しております。そのため、現地での業績に大きな変動がない場合でも、日本円に対する為替
相場の変動やハイパーインフレーション時の物価変動を財務諸表に反映させる超インフレ会計適用により、当
社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、海外子会社を通じて製造・販売活動をグローバルに展開しており、世界各地に拠点
を有しております。当社グループでは多くの製品の製造・販売については地産地消といった特徴があるため、
為替相場の変動が当社グループ製品の競争力に与える影響は大きくないと考えておりますが、製造・販売拠点
における為替相場の変動は価格競争力に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等
に影響を与える可能性があります。
(b)政治・経済状況の変化などに伴うリスク
当社グループが事業展開する各国・地域において、法律・規制の変更、政治・経済状況の急激な変化、テ
ロ・戦争・災害・パンデミック等の社会的・政治的混乱など予測し難い事態が発生し、原材料の調達難や価格
の急激な高騰、製造拠点の操業の停止、物流の遮断による製造・出荷の停止等が発生した場合には、当社グ
ループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。特に、当社グループの売上の重要な部
分はアジアに依拠しており、とりわけ中国からの売上が占める割合が大きいため、中国経済・政治状況等が、
当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(c)海外の法規制の遵守に関するリスク
当社グループは、当社グループが事業活動を行っている国及び地域における環境規制、製造物責任、労働安
全衛生、労使関係、海外投資規制、外資規制、国家安全保障、消費者保護、競争政策、税制、贈収賄規制及び
輸出管理規制等に関連する様々な法令の対象となっております。これらの法令に違反した場合、当社グループ
は民事上、刑事上、又は規制上の罰則等が科せられたりすることによって、当社グループの財政状態及び経営
成績等、ひいては当社のブランドイメージ及び社会的信用に影響を与える可能性があります。
(d)その他のリスク
海外での事業活動においては、上記(a)ないし(c)に記載しているリスクの他にも、商慣習の違い、労働争議
の可能性を含む現地の労働条件や優秀な経営人材・技術者・その他の人材確保に関するリスクが存在しており
ます。当社は、グループ会社の自主性と自律性を重視する経営方針に基づき、権限を大幅に委譲することで、
現地に精通した人材を確保し、各国・地域の法律・規制、労働、及び商習慣へ適切に対応できるよう努めてお
りますが、これらのリスクを全て把握し、適切に対応できる保証はありません。これらのリスクが顕在化した
場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。また、当社グループが
海外において新規市場の参入や新規事業の展開を行うにあたって、想定以上のコストを要する場合や、海外子
会社の経営管理を実効的に行うことができない場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が
生じる可能性があります。
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④ 原材料動向に関するリスク
(a)原材料の調達リスク
当社の原材料に占める汎用品の比率が高く、塗料以外の用途において需要が急拡大した場合に、原材料の入
手が困難となる可能性があります。また、経済安全保障に対する各国の関心の高まりが資源の囲い込みに発展
し、原材料の調達が困難となる可能性もあります。こうした原材料の調達制限により、顧客への供給責任を果
たせなくなってしまうリスクがあります。
当社グループでは、こうした事態に備え、天災や事故等の発生時の影響を最小限に抑えるため、日頃から原
材料の互換化、複数購買、グローバル調達等を進めることにより安定した原材料調達を目指しておりますが、
これらの手法によっても原材料メーカーの生産活動の停止やサプライチェーンの寸断の影響を完全に除去でき
るわけではなく、原材料の調達難による製品供給の遅延等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び
経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
(b)原材料の価格変動リスク
当社グループの原材料は、製品の特性上、石化原料への依存度が50%程度と高く、原材料価格は、原油・ナ
フサ価格の変動による影響を受けます。原油価格は、OPECの生産量動向や天然ガス市況のみならず、ウクライ
ナや中東における紛争や各国の政情不安、米国の金融政策、米中の貿易摩擦、シェールオイルの復活状況、為
替相場を見据えた中東産油国の価格政策、燃料電池車の普及によるガソリン需要の減退など、あらゆる要素が
複雑に絡みあい、価格の動向に影響を与えています。当社グループとしては、原材料の調達先の集中によるサ
プライヤーとの関係強化や原材料の生産地域の分散、契約の長期化など、原材料価格変動リスクを緩和する工
夫を行い、安定して原材料が調達できるよう努めておりますが、これらの手法によっても原油・ナフサ価格の
変動による影響を完全に除去できるわけではなく、原材料価格が急激かつ大幅に上昇する場合やかかる原材料
価格の変動を適時かつ合理的に製品価格に転嫁することができない場合には、当社グループの財政状態及び経
営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
⑤ 人材確保に関するリスク
「アセット・アセンブラー」モデルによる飽くなき成長を追求していく中で、主要な事業地域の経営陣をはじ
めとする多様なプロフェッショナルの確保・登用・定着、各地域における多様で有能な人材の育成・維持がより
一層重要になっています。
リージョンごとに有能な社員の離職リスクや後継者の育成不足など課題は異なりますが、様々なリスクに対し
て的確なタイミングで対策を講じることが求められています。離職率の上昇は、採用や教育での損失コストなど
人件費を増加させるだけでなく、中長期的にはノウハウや技術力の伝承を阻害し、効率性や生産性を低下させる
可能性があります。また、人事戦略の遂行に失敗した場合、予期せぬ離職が発生した場合、経営陣の交代要員を
タイムリーに確保できなかった場合、貴重なノウハウや人的資本等の無形資産の減少を招き、効果的な競争力や
戦略の遂行に支障をきたす可能性があります。
この様な中、当社の人材確保においては、(a)優秀人材の登用リスク、(b)社員の定着リスクが存在します。
(a)優秀人材の登用リスク
適切なタイミングで重要なポストに相応しいキャリアとポテンシャルを持った人材が計画どおり確保できな
い場合や、確保した人材の育成が計画どおりに進まない場合、若しくは育成した人材を維持できず社外流出が
発生した場合等において、開発や生産の遅れなどをもたらす可能性や、研究成果や技術が流出するリスクが発
生します。その対策として、当社グループでは、年間を通して優秀な人材確保に努めています。また、入社後
の職場での指導・教育や能力開発のための研修体系を充実させるなど、会社が育成責任を持ち、多様な人材の
パフォーマンスを最大化するための環境整備を進めています。
また、外部とのコネクションを継続的に維持して採用市場へのリクルーティングも積極的に行っています。
さらに、公平な評価・処遇制度の充実などの仕組みの構築により、従業員のエンゲージメントを高め、人材
の定着を推進し、社員の能力向上及び能力のある社員が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境整備を進め
ています。
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(b)社員の定着リスク
労働市場の流動化が進む中、有能な社員の流出により、長期的にはノウハウや技術力の成長を阻害し、効率
性や生産性を低下させる可能性があります。
また、次期経営陣をタイムリーに確保できなかった場合、貴重な経営ノウハウ等が継承されず、組織力が失
われ効果的な競争力や戦略の遂行に支障をきたす可能性があります。
その対策として、当社グループではSDGs・ESG視点の経営を行うなど、種々の広報活動によりコーポレート
ブランド力を高め、当社グループの魅力を高めるとともに、グループの一体感を醸成して社員の定着率を高め
ることに努めています。また、当社グループの強みであるグローバルなネットワークを最大限に活用し、
「ボーダーレスな人材活用」を強化し、人材・スキルの確保及び重要ポストのサクセッションを強化します。
このような対策を講じたとしても想定通りの効果が得られない場合は、当社グループのビジネスや財政状態
及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
⑥ M&Aによるリスク
当社グループは、2019年のDuluxGroup LimitedやBetek Boya ve Kimya Sanayi Anonim Sirketiの連結子会社
化をはじめとして、2021年のアジア合弁事業の100%化並びにインドネシア事業の買収、2022年にはCromology
Holding SAS及びDP JUB delniska druzba pooblascenka d.d. 、2023年にはN.P.T. s.r.l.の買収を完了するな
ど、株主価値の最大化(MSV)に資するM&Aを国内外で推進し、持続的な成長を目指しております。M&A案件の選
別にあたっては、資本コストを上回るリターンを獲得し、結果としての基本的1株当たり当期利益(EPS)増大
を図り、財務規律を考慮しつつ優先順位付けを行っております。また、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の
業績、財政状況、技術優位性及び市場競争力、当社グループの事業ポートフォリオ並びにM&Aに伴うリスク分析
結果等を十分に考慮し進めております。しかしながら、当社グループが企図した通りに買収を実行できない場合
や事前の調査・検討にもかかわらず、買収後の市場環境や競争環境の著しい変化があった場合、買収した事業が
計画どおりに展開・運営することができず、また、当初期待したシナジーが生まれず、投下した資金の回収がで
きない場合、追加的費用が発生する場合、のれんの減損が生じた場合、多額の借入れにより財務規律の確保が困
難となった場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。また、買
収がなされたものの、想定どおりに統合が進まず、また、当社グループが期待するシナジー、スケールメリット
等の効果を得られなかった場合、買収した企業の主要な経営幹部や従業員を引き続き確保できない場合、主要な
顧客、仕入先及びその他の取引先との関係を維持できない場合等には、経営方針の大幅な変更、事業規模の縮
小、スケールメリットの喪失等による収益悪化が起きる可能性があり、これにより当社グループの財政状態及び
経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
⑦ 顧客・消費者の嗜好やニーズの把握に関するリスク
当社グループの事業は、当社のブランドと製品に対する世界各国・各地域の需要の継続に依存しています。当
社グループの持続的な成長には、顧客・消費者の嗜好やニーズを的確に捉え、既存商品の革新、及び新規商品の
創出の両面から魅力ある製品を開発・販売することが不可欠であり、顧客・消費者の期待を満たす革新的な製品
を開発・生産する当社の能力、及び販売、広告、製品ライフサイクルの管理を含むマーケティングの有効性等、
多くの要因が関係します。当社が顧客・消費者の嗜好・ニーズを把握できない場合、または製品開発の困難や遅
延、或いは製品需要予測の失敗や製品革新に想定以上の費用や時間がかかる場合には、当社グループの財政状態
及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
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⑧ 技術革新による当社グループ製品に対する需要の縮小に関するリスク
当社グループでは、コーティング技術をもって、人々の生活のあらゆる場面における彩と快適さ、安心の提供
に努めています。中でも、当社グループのPurposeである"サイエンス+イマジネーションの力で、わたしたちの
世界を豊かに"が示す通り、技術の力による社会課題の解決に向けた商品開発に、長年力を注いでいます。高い
技術は、社会課題や顧客ニーズに応えるためのイノベーションを創出するとともに、製品の安定供給を可能にす
るなど競争優位性を高めるために必要不可欠です。国内外グループの技術者の総合力と社外ネットワークを通じ
たコラボレーションを強化し、また、世界のマーケットにおいて顧客や消費者のニーズ、需要の変化を的確に把
握し、これまでにない革新的なソリューションを世の中に提供し続ける取り組みを進めております。しかしなが
ら、技術革新のスピードが当社の想定より早く、当社グループにおいてタイムリーに新技術・新製品の開発がで
きないなど、期待した成果が得られない場合や、競合他社が技術革新により当社の既存の技術を上回る画期的な
製品を開発・販売する場合、当社グループの国内外における市場シェアが低下し、当社グループの財政状態及び
経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
また、自動車塗装事業の顧客を中心に、塗料・塗料製品の不要化・削減に向けた技術革新や開発により、より
根本的なダウンサイドリスクにも直面しています。例えば、自動車メーカーや各種の材料エンジニアリング会社
は、装飾フィルムなど、コスト、及び環境負荷低減の観点から、自動車の塗装に代わる様々な技術を開発してい
ます。技術革新やカーボンニュートラルを推進する各国の政策もあいまって、これらの代替品が主流となった場
合には、塗料需要の減少や代替品へ移行するために多額の投資が必要となるなど、当社グループの財政状態及び
経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
⑨ 競合他社との競争に関するリスク
当社グループは、塗料及びその周辺事業において、国内外の同業他社と激しく競合しております。それぞれの
事業において競争が激化すると、地域や世界の大手顧客の喪失、価格調整能力の低下等により、当社の市場シェ
アや収益性に悪影響が生じる可能性があります。また、自動車や工業用コーティング事業など、一部の事業で
は、顧客による統合が当社の提示する価格及び利益率にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
また、塗料事業では、原料調達、生産工程、サプライチェーン、流通、研究開発、規制対応等におけるスケー
ルメリットが大きいため、統合効果が大きく、近年当社グループが海外でのM&Aにより事業を拡大しているのと
同様に、他のグローバルメジャー各社もM&Aを通じた業界地位の強化・拡大を図っており、この傾向は今後も続
くものと予想されます。競合他社が統合され、当社と比較して規模を拡大する場合、資本、技術、資金調達を含
め、競合他社と効果的に競争できる保証はなく、その結果、当社の市場シェアが低下、または価格低下圧力が増
大する場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
⑩ 研究開発活動に関するリスク
当社グループは、塗料が持つ魅力を技術の力で最大化するために、グループ技術の総合力と社外ネットワーク
とのコラボレーションを強化する取り組みを進め、多大な資源を投入して様々な社会課題の解決に資する製品・
サービスを提供するための技術開発を推進しております。現在は、主力事業における継続的な新製品や、「感染
症リスクの低減」、「スマート社会の実現」、「環境負荷の低減」、「社会的コストの低減」の4つの分野の社
会課題を解決する新製品の技術開発に注力しております。これらの取り組みは、社会環境の変化、将来の製品や
未開拓の市場機会への対応及び産業の高度化等と整合性があると考えていますが、当社グループの研究開発への
継続的な投資が、投下した資源に比例した収益を得られない場合、収益性の高い製品に結びつかない場合、及び
市場構造が大きく変化した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性が
あります。
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⑪ 製造・販売における第三者への依存に関するリスク
当社グループは、当社グループ製品の製造・販売の一部を外部の第三者に委託しております。製造・販売の委
託先はいずれも当社グループの関連会社又は長期間の取引先にあたるため、当社グループとの関係が悪化する可
能性は小さいと考えられるものの、これらの第三者が当社グループとの関係悪化や当社グループの競合他社との
協業等を生じさせる場合や、これらの第三者に経営環境の悪化や災害等が発生しその業務に支障が生じた場合に
は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。また、当該第三者の製
造・販売活動の品質等が当社グループの基準を満たさない場合や当社グループの競合他社又はその外部委託先の
品質等に劣る場合は、当社グループの製品やサービスに係る品質及び評価、製造・販売、並びにブランド価値に
影響を及ぼす可能性があります。
⑫ ブランド価値の毀損に関するリスク
当社グループは、中国を含むアジア、オーストラリア、日本等の主要市場において高いシェアを有しており、
顧客・消費者からのブランド認知度が高いと考えております。当社グループでは、ブランディングへ継続的に経
営資源を投じ、認知度の維持・向上に努めておりますが、当社のブランドイメージは、製品の安全性及び品質問
題、事故、違法行為、プライバシー侵害、当社の経営陣または従業員を巻き込む不祥事等、当社の管理外にある
その他要因を含むいかなる申し立てや悪評によっても損なわれる可能性があります。仮に、その一部または全部
が根拠のないものであったとしても、当社グループの事業に対する社会の認識に悪影響を及ぼす可能性がありま
す。このような事件等により、当社または当社製品に対する消費者の信頼が損なわれた場合、当社製品に対する
消費者の需要及び当社ブランドの価値が著しく低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績等に悪影響
が生じる可能性があります。
(3)中期経営計画等に関するリスク
当社グループは2021年3月5日に上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営方針、経営戦
略等 ④中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、「中期経営計画(2021-2023年度)」を公表しました。ま
た、2024年4月には新中期経営計画の発表を予定しております。こうした中期経営目標を達成することができるか
否かは、各地域・製品の市場が当社の想定通りに成長しないリスク、当社グループが各国・各製品の市場シェアを
上げることができないリスク、中期経営計画における設備投資を実行できない又は実行しても生産効率の改善など
期待された効果が発現しないリスク、当社グループの技術力・品質保証体制が改善せず重要な顧客との関係が悪化
するリスク、当社グループが各国の子会社の経営を有効に管理又は活用できないリスク、環境規制対応などで当社
グループのコストが増加する又は競争力が損なわれるリスクなど、本「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」
に記載された事項を含む多くのリスクや課題の影響を受けます。
中期経営計画を策定する中で、当社グループは、国内外の市場環境、企業の動向、他社との競業、法令等の変
化、技術革新、為替相場や原材料相場、経営環境に関する様々な前提や予測を置いております。このような前提や
予測が将来の事実関係と異なる結果となる場合、当社グループが経営環境の変化に応じて戦略又は事業運営を適時
に変更することができない場合には、当社グループが中期経営計画を実現できない可能性があります。
(4)財政状態に関するリスク
① のれんを含む無形資産の減損に関するリスク
当社グループは、M&Aの実施に伴い発生するのれん及びその他無形資産を連結財政状態計算書に計上してお
り、2023年度末におけるのれん及びその他の無形資産の額はそれぞれ897,751百万円及び430,763百万円となって
おります。
「のれん」及び「耐用年数を確定できない無形資産」については償却を行わず、減損兆候の有無にかかわら
ず、毎期減損テストを実施しております。当該減損テストでは、資金生成単位における処分費用控除後の公正価
値と使用価値のいずれか高い方を回収可能価額として測定しております。
当該処分費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中
及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、経済条件の変動による影響を
受ける可能性があり、将来にわたり、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産に係る減損損失額に重要な修
正を生じさせるリスクを有しております。そのような修正が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成
績等に悪影響を与える可能性があります。
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② 有利子負債・資金調達に関するリスク
当社グループは、金融機関からの借入れによる資金調達を実施しており、借入金合計(1年内に返済のものを
除く。)は、2023年度末において、683,771百万円となっております。
長期借入金の大部分は固定金利での借入を行っておりますが、一部、変動金利での借入も行っております。今
後金利が上昇する場合には、かかる有利子負債について追加的な負担を負う可能性があり、当社グループの事
業、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
また、当社グループは、有利子負債比率等当社グループの財務状況の悪化、景気の後退、金融市場の悪化、金
利の上昇、外部格付機関による格付けの引き下げ等当社グループ信用力の低下、業績の見通しの悪化等の要因に
より、当社グループのキャッシュ・フローに悪影響が生じる場合、又は、当社グループの資本・資金調達の取引
条件の悪化、又は取引そのものが制限される場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績等に悪影響
が生じる可能性があります。
③ 設備投資が収益に結びつかないリスク
当社グループが掲げるMSVを実現するためには、生産能力の増強と生産性向上のための設備投資を継続的に行
う必要があり、今後も引き続き事業機会を捉え、品質やリスク体制、及び収益性を向上させるための投資を行っ
てまいります。具体的には、デジタル化技術をはじめとするサプライチェーンの物流改善、老朽化設備の維持・
更新、労働安全の確保、合理化・IT投資、研究開発・環境保全などへ重点的に投資します。当社グループは、設
備投資計画を事業環境の変化に合わせ、柔軟に実施してまいりますが、投資効果が十分に期待できない可能性が
あり、設備投資の増加や減価償却費の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる
可能性があります。
(5)法律・規制に関するリスク
① 製品の品質保証・製造物責任に関するリスク
当社グループは設計審査の厳格化や品質管理体制の強化により品質保証体制を整備し、当社グループ製品の品
質向上に取り組んでおり、製造物責任保険にも加入しております。しかしながら、当該保険は損害をカバーする
のに十分でない可能性があり、様々な要因により製品の欠陥・品質問題やそれに伴う物損・人損等が生じ、製品
の回収、製造の中断・遅延若しくは大規模なリコールの実施が必要となったり、第三者から製造物責任に基づく
損害賠償請求を受けたりした場合や、当社グループの顧客から発注のキャンセル、損害賠償の請求又は品質管理
体制の強化などを求められる場合には、当社グループの社会的評価に悪影響が及ぶとともに、製品補償引当金の
計上等により、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
② 知的財産に関するリスク
当社グループでは、知的財産の管理に関する規程を定め、知的財産が当社グループの重要な財産であることを
認識し、知的財産を経営資源として蓄積し活用するとともに、他人の知的財産を尊重するものとしております。
また、当社グループでは、知的財産に該当する技術情報については、情報管理に関する規程により管理し、専用
の技術情報データベースで保管して流出を防止する等の情報管理を徹底するなど、知的財産保護のための体制を
整備しております。このような施策を続けているにもかかわらず、当社グループの従業員(退職者を含みま
す。)や製造・販売の委託先を含む第三者により当社グループの知的財産である技術情報が社外に流出し知的財
産が侵害された場合、また、将来、第三者との間で知的財産に関する紛争が発生した場合、当社グループの財政
状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
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③ 環境関連を中心とした法規制への対応リスク
当社グループでは、原材料の採用や商品開発など段階に応じて法規制に関する審査を行うことに加え、将来の
規制強化を踏まえた社会課題の解決に貢献する海洋環境配慮型商品や抗ウイルス商品の開発・導入などに取り組
んでおります。また、工場などの操業に係わる規制を順守するとともに、環境への負の影響については目標を掲
げその低減に取り組んでおります。さらに、当社グループの調達先との間で、社会的責任を踏まえた調達活動を
行っております。しかしながら、当社グループが事業を行う国又は地域において、特に中国や欧州を中心に塗料
業界に関連する環境、化学物質、安全衛生などの法規制の改正や強化が進んでおり、これらの規制が当社グルー
プの予測を超えて厳しくなった場合や法改正への対応が間に合わなかった場合は、法改正対応のための費用が増
加したり、製品の製造販売活動や調達活動等が制約を受けたり、又は行政上の処分を受けたりする可能性があり
ます。当社グループがこれらの規制を遵守することができなかった場合は、規制当局からの罰金その他処分の対
象となる可能性や原状回復義務の費用負担等を負う可能性があり、これによって当社グループの財政状態及び経
営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
④ コンプライアンス及び訴訟リスク
当社グループは、グローバルに事業を展開しているため、事業を展開する国内外の様々な法令、規則の適用を
受けます。当社グループは、かかる法令等の遵守を図っておりますが、法令等の遵守のために追加の費用が発生
する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。また、法規
制、法解釈の変更等により法令等の遵守が困難になり、当社グループにコンプライアンス違反が発生する場合、
当社グループは、規制当局による措置、処分等に服するリスクがあります。その措置等の内容によっては当社グ
ループの事業に支障が生じたり、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じたりする可能性があり
ます。
さらに、当社グループは様々な国又は地域において、消費者、取引先、従業員等から製造物責任、契約違反、
労働問題等に関して訴訟の提起を受けるリスクを有しております。訴訟等の結果によっては、当社グループに多
額の損害賠償金等の支払いが命じられ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績等、ブランドイメージ及び
社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。
(6)自然災害・事故災害に関するリスク
① 大規模な自然災害によるリスク
当社グループは、日本に本拠を置き、歴史的に自然災害や天候不順の影響を受けやすいアジアで事業を展開し
ています。このため、自然災害に対する被害・損害を最小限にするための防災、減災、さらには危機管理体制を
重要なものと位置付けて取り組んでおり、また、デジタル・サプライチェーンの構築(リモート・ワークを可能
にし、煩雑な作業を軽減するためのデジタル・ツールや手法の活用)や、BCPの視点からサプライチェーンの再
構築に着手しております。大規模な自然災害、特に日本、インドネシア、トルコなどで大規模な地震の発生や想
定以上の大津波、また、地球温暖化が要因のひとつとされる気温の上昇による大規模な山火事や巨大台風による
大規模な水害が発生した場合や寒波により電力の調達コストが増大した場合には、原材料調達、製品の製造、出
荷等に支障が生じ、顧客に安定して製品を供給できなくなるなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影
響を与える可能性があります。
② 火災、爆発事故によるリスク
当社グループは、事業特性上、爆発、火災、有毒・有害物質の排出・放出等の危険性があります。危険物及び
化学薬品の取扱いについて、事故発生の未然防止のための安全操業体制の強化に日々取り組んでおり、危険物を
取り扱う工場や作業従事者の安全教育の徹底だけでなく、更なる水性材料(非危険物)への転換や改良を進め、
現場の安全度の向上を図っておりますが、当社グループにおいて、火災事故、爆発事故が発生した場合、一時的
に操業を停止する必要が生じるなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性がありま
す。
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③ ウイルス感染症の拡大・継続によるリスク
ウイルス感染症の拡大・継続により、当社グループの工場の閉鎖、稼働の制限及び自粛や従業員の不足が生
じ、製品生産への悪影響及び原材料・機材の調達や当社製品の物流に支障が生じるなど、当社グループの事業運
営の全部又は一部が困難になり、制約が生じる可能性があります。世界的な経済活動の減退が当社製品の需要や
価格に悪影響を及ぼした場合や当社グループの従業員にウイルス感染症が拡大し一時的な操業停止の必要が生じ
た場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があります。
当社グループではこれらのリスクに対応するため、予防や拡大防止に対して適切な管理体制を構築しておりま
す。また、当社グループの事業は地理的に広範なため、生産・販売・在庫・物流状況を全世界的に把握するとと
もに、各種対策を講じてウイルス感染症の影響の極小化を図っております。
(7)気候変動に関するリスク
① 長期的なリスク
当社グループは、地理的に広範な自然災害やアジアの一部を含む異常気象の影響を物理的に受ける可能性があ
ります。また、気候変動に対する国内外の政策及び法規制、市場の要求を踏まえ、環境配慮型商品の開発・導入
に加え、生産工程等から排出される温室効果ガスの削減目標設定や排出削減に向けた具体的な取り組みを進めて
いますが、脱炭素社会の実現を目指す日本政府の方針を踏まえたこれらの規制の強化や自動車メーカーの生産工
程を含む温室効果ガス排出量の大幅削減目標などを含む世界的な動向により、当社グループの事業が影響を受け
る可能性があります。具体的には、温室効果ガスの排出に関する新たな税負担等が生じた場合や再生可能エネル
ギーの調達にかかる費用等が想定を上回り上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響
が生じる可能性があります。
② 短期的なリスク
当社グループの製品は、自動車、建物、建築資材、構造物、金属製品、電気機械、船舶等の幅広い業界におい
て使用されておりますが、気候変動により近年発生が増加傾向にある台風、豪雨等の異常気象により、当社グ
ループ及びサプライチェーンが甚大な被害を受けた場合、その復旧まで生産若しくは出荷が長期間に亘り停止す
ることがあり得ます。また、冷夏、暖冬、長雨などによる異常気象により、当社グループが製品を供給する業界
が影響を受けることもあり得ます。このような場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響が生じ
る可能性があります。
(8)その他のリスク
① 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、情報・ITシステムに依存して、正確かつ効率的に取引を行い、経営者への情報提供や財務報
告書の作成などを行っています。
当社グループは、個人情報を安全に保管し、セキュリティ手順の周知徹底を図るため、バックアップ手順、災
害復旧策を整備し、情報システムセキュリティガイドラインを策定しておりますが、当社のシステムは、地震及
びその他の自然災害、機器または通信の障害、コンピュータウイルス、サイバー攻撃、当社が予期しないその他
の事象によって破壊される可能性があります。
コンピュータウイルス、不正アクセス、マルウェア、その他のサイバー攻撃により、当社の内部システムが侵
害される場合や、機密情報が漏洩または消去され、当社の事業遂行能力が損なわれる場合など、サイバーセキュ
リティインシデントは、攻撃者の意図的な攻撃や当社の意図しない事象から発生する可能性があります。
これらのインシデントには、当社システムへの不正アクセス、コンピュータウイルスまたはその他の悪意のあ
るコード、マルウェア、ランサムウェア、フィッシング、人為的エラー、またはセキュリティ違反を引き起こし
たり、機密情報の流出や資産の流出を引き起こすその他の事象が含まれます。
当社のシステムに影響を及ぼす上記のような問題は、事業の中断、対応費用の発生、顧客情報や機密情報の漏
洩、法律違反につながり、セキュリティ、バックアップ、及び災害復旧対策を行っていても、障害を回避できな
い事があります。このような場合は当社の社会的信用、財政状態及び経営成績等に悪影響が生じる可能性があり
ます。
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② 大株主との関係に関するリスク
2021年1月25日、Wuthelamグループに対する当社普通株式の第三者割当による当社の新株式の発行の払込みが
完了しました。これにより、Wuthelamグループは当社普通株式の58.7%を保有するに至り、本有価証券報告書提
出日現在において、当社の親会社となっており、当社の株主総会の特別決議及び普通決議を必要とする事項に重
大な影響力を有しております。当社とWuthelamグループの間には、Wuthelamグループが保有する当社株式の保
有・売却や議決権の行使についての取り決め、その他経営を制約するような契約等はありません。また、
Wuthelam社の代表者であるゴー・ハップジン氏は、当社の取締役を兼務しており、今後も継続する可能性があり
ます。
Wuthelamグループが当社の事業や経営方針に関して有する利益は、当社及び当社の少数株主の利益と異なる可
能性があります。2021年8月のWuthelamグループとの取引の一環として、欧州及びインドにおける自動車用塗料
事業をWuthelamグループに譲渡したことにより、現在、これらの事業に関して、マネジメント・サービス契約及
び買い戻しオプションを通じて、当社グループと継続的な商業的関係が成立しており、将来において利益相反が
生じないことを保証するものではありません。
また、Wuthelamグループは、当社が上場会社として少数株主の保護を図りながら株主価値の最大化を目指す経
営方針に賛同しており、引き続き当社の株式を継続的に保有する予定であると当社は認識しておりますが、今後
Wuthelamグループは、自らの財務状況等に鑑み、当社株式の保有株式数を増減する可能性があり、その場合、当
社株式の市場価格に影響が生じる可能性があります。
③ 東京証券取引所「プライム市場」の上場維持基準に適合しないリスク
当社は2022年4月4日の東京証券取引所新市場区分一斉移行におきまして、定められた上場維持基準を満たし
プライム市場に移行致しました。東京証券取引所の関連規則に基づき算定される流通株式比率が35%以上である
ことがプライム市場上場維持基準の要件の一つですが、2023年12月31日時点で、流通株式比率は35%を超過して
おり、上記の上場維持基準を満たしております。ただし、今後の株主構成の変化や東証による例外規定廃止等の
変更により、当該要件を満たすことができなくなった場合には、プライム市場において当社株式の上場を維持す
ることができず、株価または株式流動性に悪影響を及ぼす可能性があります。
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4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)MD&Aに共通する事項
① 連結業績の概況
(a)前期比
当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、主力事業である中国の汎用塗料において、新型コロ
ナウイルス感染症に伴う都市封鎖等の解除を背景に経済活動の正常化が進んだことなどにより、連結売上収益
は1兆4,425億74百万円(前期比10.2%増)となりました。連結営業利益は、製品値上げの浸透などによる売
上総利益率の改善や、中国において貸倒引当金を追加計上した前期からの反動増などにより、1,687億45百万
円(前期比50.8%増)となりました。連結税引前利益は1,615億円(前期比54.6%増)、親会社の所有者に帰
属する当期利益は1,184億76百万円(前期比49.2%増)となりました。
※実質ベース:継続的な事業の収益力の前期からの変化を示すため、M&Aによる新規連結影響や一時的な要因により発生した損益を調
整して算出した金額
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(b)資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末と比較して2,710億1百万円増加し、2兆7,133億41百万円と
なりました。
流動資産につきましては、前連結会計年度末と比較して1,239億22百万円増加しております。主な要因は、
その他の金融資産が増加したことなどによるものです。また、非流動資産につきましては、前連結会計年度末
と比較して1,470億78百万円増加しております。主な要因は、のれんが増加したことなどによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して582億55百万円増加し、1兆3,452億37百万円となりまし
た。主な要因は、社債及び借入金が増加したことなどによるものです。
資本につきましては、前連結会計年度末と比較して2,127億45百万円増加し、1兆3,681億4百万円となりま
した。主な要因は、為替換算調整勘定が増加したことなどによるものです。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の47.0%から50.1%となりました。
(c)連結業績の推移
連結業績の推移は下図のとおりであります。
(注) 「当期利益」には「非支配持分」は含まれておりません。
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② セグメント別業績の概況
(a)概要
セグメントの状況は次のとおりであります。
≪日本≫
自動車用塗料の売上収益については、自動車生産台数の回復が続いたことから、前期を上回りました。工業
用塗料の売上収益については、製品値上げの浸透が進んだものの、市況が前期を下回って推移した結果、前期
並みとなりました。汎用塗料の売上収益については、物価高騰に伴う消費控えや低価格製品ニーズの高まりの
影響を受けたものの、製品値上げの浸透が進んだ結果、増収となりました。
これらにより、当セグメントの連結売上収益は2,014億93百万円(前期比8.3%増)、連結営業利益は191億
65百万円(前期比261.9%増)となりました。
≪NIPSEA≫
自動車用塗料の売上収益については、電気自動車市場が伸びる中で日系自動車メーカーを中心に自動車生産
台数が伸び悩んだものの、自動車メーカー、部品メーカーにおけるシェア上昇もあり、前期を上回りました。
汎用塗料の売上収益については、中国において、都市封鎖等の解除による経済活動の正常化が進展したこと
や、既存住宅向け内装需要が引き続き堅調に推移したことに加え、シンガポール、マレーシア、インドネシア
等の主要市場において、製品値上げが浸透した結果、前期を上回りました。
これらにより、当セグメントの連結売上収益は7,715億18百万円(前期比8.9%増)、連結営業利益は1,103
億85百万円(前期比51.8%増)となりました。
≪DuluxGroup≫
DP JUB delniska druzba pooblascenka d.d.の業績が通年寄与しております。汎用塗料の売上収益について
は、金利上昇に伴う消費者需要の減少などの影響を受けるも、太平洋及び欧州において製品値上げが浸透した
結果、前期を上回りました。塗料周辺事業の売上収益については、欧州において政府支援策の減少に伴い
ETICS(断熱材)販売が伸び悩んだものの、太平洋において製品値上げが浸透した結果、前期を上回りまし
た。
これらにより、当セグメントの連結売上収益は3,603億98百万円(前期比14.4%増)、連結営業利益は346億
19百万円(前期比16.7%増)となりました。
≪米州≫
自動車用塗料の売上収益については、中核地域であるアメリカにおいて、日系自動車メーカーを中心とした
自動車生産台数の回復や製品値上げの浸透が進んだ結果、前期を上回りました。汎用塗料の売上収益について
は、米国経済や住宅市場の低迷に加え、カリフォルニア州における天候不順の影響を受けた結果、前期並みと
なりました。
これらにより、当セグメントの連結売上収益は1,091億64百万円(前期比9.7%増)となりました。連結営業
利益は、固定資産売却益を計上した前期からの反動減により、71億49百万円(前期比11.5%減)となりまし
た。
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(b)生産、受注及び販売の状況
(ⅰ)生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 金額(百万円) 前期比(%)
日本 119,782 3.5
NIPSEA 482,850 2.3
DuluxGroup 181,528 8.4
米州 63,422 6.6
合 計 847,583 4.0
(注) 金額は製造原価で表示しております。
(ⅱ)受注実績
当社グループは、主として見込生産によっておりますので、受注並びに受注残高等について特に記載すべ
き事項はありません。
(ⅲ)販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 金額(百万円) 前期比(%)
日本 201,493 8.3
NIPSEA 771,518 8.9
DuluxGroup 360,398 14.4
米州 109,164 9.7
合 計 1,442,574 10.2
(注) セグメント間の取引については含めておりません。
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(c)セグメント別投資対成果
連結業績に対するセグメント毎の貢献の割合は、下図のとおりであります。
(注)売上収益は、セグメント間売上収益を除いております。
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(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
① キャッシュ・フローの状況の分析
当期は営業活動により1,897億55百万円の収入、投資活動により1,159億75百万円の支出、財務活動により386
億64百万円の支出があり、結果として現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,896億47百万円とな
り、前連結会計年度末と比較して470億48百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は、1,897億55百万円(前期比774億3百万円増)となりました。主な要因は、税引前利益
に減価償却費及び償却費等の非資金支出費用等を加味したキャッシュ・フロー収入(運転資本の増減を除く)が
2,161億82百万円、運転資本の減少による資金の増加101億2百万円の収入があった一方で、法人所得税の支払額
が365億29百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は、1,159億75百万円(前期比491億32百万円減)となりました。主な要因は、有形固定資
産の取得による356億52百万円の支出、有価証券の増加による553億31百万円の支出、定期預金の増加による130
億42百万円の支出があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は、386億64百万円(前期は1,457億67百万円の収入)となりました。主な要因は、借入金
の増加による162億38百万円の収入があった一方で、配当金の支払いによる405億95百万円の支出、リース負債の
返済による142億75百万円の支出があったことなどによるものです。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは営業活動から得た収益が事業活動の財源ともなっており、設備投資や研究開発投資、運転資本
充当や配当の支払い、借入金の返済に利用しております。また、持続的な成長の実現に向けた戦略投資に必要な
資金需要に対しては、今後の収益見通し、全体的な資金需要、返済能力を考慮して財務規律を維持し外部より資
金調達を実施いたします。今年度におきましては、インドの塗料メーカーであるNippon Paint (India) Private
Limited及びBerger Nippon Paint Automotive Coatings Private Limited、また、カザフスタンにおいてドライ
ミックスモルタル材や塗料等の製造・販売を手掛けるAlina Group LLPの買収資金に加え、手元流動性確保のた
めの資金も合わせ1,130億円の外部借入を行っており、当連結会計年度末の社債及び借入金残高は当社が7,380億
20百万円、連結子会社が17億46百万円となっております。また、当連結会計年度末の運転資本は2,314億5百万
円となっております。
当連結会計年度の現預金残高は2,896億47百万円となっており、当社の現預金保有残高は859億19百万円、国内
子会社、海外子会社の現預金保有残高はそれぞれ38億38百万円、1,998億89百万円となっております。国内子会
社の現預金はCMS(キャッシュマネジメントシステム)によって当社が集中管理しております。海外子会社の保
有する現預金は、主として現地での拡大再生産のために利用する事を目的として保有しており、余剰資金が発生
した場合に通常配当とは別に特別配当として資金を回収しております。
現時点で当社グループの事業活動を円滑に維持して行く上で十分な手許資金を有しており、将来の資金需要に
対しても不足が生じる懸念は少ないと判断しております。
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③ 資本政策
当社は、顧客、取引先、従業員、社会などへの責務を果たした上で残存する株主価値の最大化を経営上の唯一
のミッションとしております。
その際、当社は財務規律を維持しつつ、成長投資を優先的に実施し、基本的1株当たり当期利益(EPS)の増
大を通じて株主の皆様のトータル・シェアホルダー・リターン(TSR、株主総利回り)を向上させることに主眼
を置いております。
そして、TSRのうち配当については、業績動向、投資機会等を総合的に勘案しながらも、配当性向30%を目途
に安定的かつ継続的に行う方針としております。
《基本的1株当たり当期利益(EPS)、1株当たり配当額及び配当性向の推移》
基本的1株当たり当期利益(EPS)、1株当たり配当額及び配当性向の推移は下図のとおりであります。2021
年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っ
ております。また、基本的1株当たり当期利益(EPS)及び1株当たり配当額は、2019年度の期首に当該株式分
割が行われたと仮定して算定しております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成されております。また、当社は連結財務諸表を
作成するために、種々の仮定と見積りを行っております。それらの仮定と見積りは資産・負債・収益・費用の計上
金額並びに偶発資産及び債務の開示情報に影響を及ぼします。重要な仮定と見積りは、営業債権等の回収可能額、
棚卸資産の正味実現可能価額、繰延税金資産の回収可能性、確定給付制度債務、非金融資産(のれんを含む)の減
損、企業結合により取得した資産及び引き継いだ負債の公正価値の評価及び開示に反映しております。なお、実際
の結果がこれらの見積りと異なることもあり得ます。
重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、連結財務諸表の「注記3.重要性がある会計
方針」及び「注記4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
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5【経営上の重要な契約等】
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
6【研究開発活動】
第2「事業の状況」1(1)①に記載されている会社の経営の基本方針のもと、当社グループは、(A)適応可能な
組織の構築、(B)実現力あるコアテクノロジーの開発、(C)周辺市場・新興市場への進出、の3つの柱でイノベー
ション戦略を構成しています。これは技術的な視点から「株主価値最大化(MSV)」を実現するものです。当社グ
ループは「アセット・アセンブラー」モデルのもと、世界のパートナー会社間で技術協力、知的財産の共有を行って
おり、パートナー会社の技術チームは、各市場や顧客ニーズに効果的に対応するため、高い自律性を維持していま
す。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は 29,996 百万円(前期比6.7%増)であり、連結売上収益に
占める割合は2.0%です。主な研究開発活動の概要は次のとおりであります。
当社グループは、知的財産の付加価値を向上するため、グローバルな技術提携の強化に適応できる体制を構築しま
した。例えば、建築用塗料の技術チームは、グローバルな技術コミュニティを形成し、共同の技術開発プロジェクト
を通じてベストプラクティスの共有と研究能力の有効活用を進めており、各国の顧客ニーズに対応する中で効果を上
げてきました。また、パートナー会社間での技術共有や能力向上を目的として、LSI(Leverage, Share &
Integrate)活動を開始し、基盤技術の共有やパートナー会社横断的なプロジェクトの促進を行っています。
当社グループの技術系人材はグローバルで4,259名、このうち日本では991名に上ります。技術系人材は、ビジネス
の持続的な成長を実現するための強力なイノベーションの原動力であり、競争力を生み出す中核的な存在です。技術
系人材は国内外の顧客と消費者のニーズに対応するため、日本・東京と大阪、中国・上海、シンガポール、豪州・メ
ルボルン、米国・ロサンゼルスとクリーブランド、フランスなど、世界53ヵ所の研究開発・技術施設に従事していま
す。2023年には新たに319件の特許を出願し、2023年末時点で登録されている特許権は1,610件に達しています。
当社グループでは、塗料と塗装に関するコアテクノロジーを12のカテゴリーに分類しながら、知的財産を管理して
います。それらは、高分子化学、色彩科学、塗料配合、硬化技術、分散技術、塗装技術、生産技術、レオロジー、耐
候・腐食、計測学、人工知能、サステナビリティとなります。研究開発拠点の中核となるチームには各分野の専門技
術者が従事しており、世界で展開する技術開発拠点の技術者と協力しながら、グループ全体の製品開発を支援してい
ます。当社グループは、世界の大学や学術研究機関と、幅広いオープン・イノベーション・ネットワークを構築して
います。
日本グループは2020年に東京大学と戦略的研究に関する提携を結び、共同研究を行う枠組みを構築しました。東大
との提携は、感染症のリスク低減、社会コストと環境負荷の抑制、スマート社会の基盤づくりの3分野を対象として
おり、革新的な塗料技術の創造を目指しています。
NIPSEAグループはシンガポールで、数十年にわたり科学技術研究庁(A*STAR)の研究機関と提携しています。最近
ではA*STARと戦略的に提携し、自律走行を可能にするスマート・サーフェース分野、塗料研究で人工知能(AI)を応
用する分野で破壊的技術を開発しています。さらに、当社グループは米国マサチューセッツ工科大学と世界中の企業
の互恵関係を構築・強化することを目的とする産学連携プログラム(MIT-ILP)へ参加しました。
イノベーション創出に向けた取り組みとしては、テクノロジーを駆使して生産された製品の生産量を測定する指標
の1つとして、新製品売上高指数(NPSI)を開発しました。過去3年間に製品化された新製品の総売上高に占める比
率をNPSIと定義しており、NIPSEAグループでは2018年に、日本グループでは2022年にそれぞれ導入しました。日本グ
ループとNIPSEAグループを合わせると、2023年のNPSIは25%となり、約10,000の新製品を発売しています。
また、研究開発プロジェクトにおけるサステナブル社会実現への有効性を評価する仕組みとしては、「グリーンデ
ザイン・レビュー」を開発しました。これは、研究開発プロジェクトの管理システムに導入されており、日本グルー
プとNIPSEAグループのプロジェクト・ポートフォリオにおいて、研究開発費の62%がサステナブルな優位性を持つ技
術や製品の創出に使用されています。
今後も引き続き、国内外のパートナー会社の技術チームが、最新の技術情報とノウハウを共有しながら、事業を展
開する各市場に向けての商品開発に取り組むとともに、さらなる製造コストの低減、安定した品質の確保に取り組ん
でまいります。
なお、セグメントごとの研究開発費用は、日本が 7,597 百万円(前期比4.0%増)、NIPSEAが 16,240 百万円(前期比
4.6%増)、DuluxGroupが 3,778 百万円(前期比21.7%増)、米州が 2,380 百万円(前期比9.4%増)です。
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第3【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
当連結会計年度に実施した設備投資は、総額 49,864 百万円であり、このうち、全社に係る設備投資は11百万円であ
ります。セグメントごとの設備投資については、次のとおりであります。
なお、上記の設備投資資金は、主に自己資金により充当しました。
(1)日本
当連結会計年度の主な設備投資は、研究開発機能の強化、生産増強・合理化を中心とする総額 6,657 百万円の投
資を実施しました。
(2)NIPSEA
当連結会計年度の主な設備投資は、生産増強・合理化、物流機能強化を中心とする総額 20,184 百万円の投資を実
施しました。
(3)DuluxGroup
当連結会計年度の主な設備投資は、生産増強・合理化を中心とする総額 18,881 百万円の投資を実施しました。
(4)米州
当連結会計年度の主な設備投資は、物流機能強化、生産増強・合理化を中心とする総額 4,129 百万円の投資を実
施しました。
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2【主要な設備の状況】
当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1)提出会社
2023年12月31日現在
帳簿価額(百万円)
事業所名 従業員数
セグメントの
設備の内容
土地
(所在地) 名称 建物 機械装置 (人)
使用権資産 その他 合 計
及び構築物 及び運搬具 (面積千㎡)
東京本社 -
日本 本社業務
218 - 148 68 436 26
(東京都中央区) (-)
大阪本社
-
日本 本社業務
- - - 0 0 28
(大阪府大阪市) (-)
(2)国内子会社
2023年12月31日現在
帳簿価額(百万円)
子会社名 セグメントの 従業員数
設備の内容
土地
(所在地) 名称 建物 機械装置 (人)
使用権資産 その他 合 計
及び構築物 及び運搬具 (面積千㎡)
日本ペイント・
オートモーティブ
2,066 651
コーティングス㈱ 日本 塗料製造設備 9,657 3,069 574 1,278 16,645
(44) (73)
(大阪府枚方市
ほか)
日本ペイントコー
ポレートソリュー
研究開発施設、
5,779 259
ションズ㈱ 日本 管内営業施設及 6,284 26 227 2,644 14,962
(517) (47)
(大阪府大阪市 び物流施設
ほか)
(3)在外子会社
2023年12月31日現在
帳簿価額(百万円)
子会社名 セグメントの 従業員数
設備の内容
名称 建物 機械装置 土地
(所在地) (人)
使用権資産 その他 合 計
及び構築物 及び運搬具
(面積千㎡)
DuluxGroup
塗料製造設備 21,935 8,066
Limited
DuluxGroup 16,891 33,077 49,508 6,948 128,361
店舗設備
(オーストラリア (1,906) (542)
ほか)
Nippon Paint
(H.K.) Company - 7,875
NIPSEA 塗料製造設備 34,047 17,713 22,143 8,146 82,049
(-) (12)
Limited
(中国ほか)
Dunn-Edwards
塗料製造設備、 10,102 1,743
米州 20,143 2,258 18,269 1,112 51,887
Corporation
店舗設備 (277) (28)
(アメリカ)
PT Nipsea Paint
19,259 1,772
and Chemicals NIPSEA 塗料製造設備 830 2,702 - 416 23,208
(844) (5,719)
(インドネシア)
Nippon Paint
Automotive
520 517
米州 塗料製造設備 3,791 3,753 432 7,103 15,601
Americas, Inc. (116) (-)
(アメリカほか)
(注)1 帳簿価額の「その他」は、工具、器具及び備品、並びに建設仮勘定であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3 DuluxGroup Limited、Nippon Paint (H.K.) Company Limited、 Nippon Paint Automotive Americas, Inc.の
数値は、同社の連結ベースの数値です。
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3【設備の新設、除却等の計画】
重要な設備の新設、拡充、改修の計画は、以下のとおりであります。
投資予定額(百万円)
会社名 セグメントの
設備の内容 資金調達方法 着手年月 完了予定年月
名称
(所在地)
総 額
既支払額
日本ペイント
コーポレート
日本 研究開発施設等 7,000 2,150 自己資金 2021年12月 2025年7月
ソリューションズ㈱
(東京都品川区)
日本ペイント・
インダストリアル
日本 塗料製造設備等 2,000 - 自己資金 2024年3月 2026年6月
コーティングス㈱
(千葉県東金市)
日本ペイント㈱
日本 塗料製造設備等 自己資金 2022年12月 2025年12月
5,560 205
(神奈川県伊勢原市)
Nippon Paint (H.K.) Company
塗料製造設備等 自己資金 2020年8月 2025年12月
NIPSEA 10,402 6,755
Limited
(中国)
Nippon Paint (Malaysia)
Sdn. Bhd. NIPSEA 塗料製造設備等 3,895 2,474 自己資金 2021年7月 2024年6月
(マレーシア)
DuluxGroup Limited
DuluxGroup 塗料製造設備等 12,084 202 自己資金 2023年12月 2026年12月
(オーストラリア)
Dunn-Edwards Corporation
米州 塗料製造設備等 自己資金 2023年12月 2025年12月
1,120 9
(アメリカ)
Nippon Paint Automotive
Americas, Inc. 米州 塗料製造設備等 7,385 6,714 自己資金 2020年12月 2024年11月
(アメリカ)
(注) Nippon Paint (H.K.) Company Limited及びDuluxGroup Limitedの数値は、同社の連結ベースの数値です。
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第4【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
種 類 発行可能株式総数(株)
普通株式 5,000,000,000
計 5,000,000,000
②【発行済株式】
事業年度末現在 提出日現在 上場金融商品取引所
種 類 発行数(株) 発行数(株) 名又は登録認可金融 内 容
(2023年12月31日) (2024年3月28日) 商品取引業協会名
東京証券取引所 単元株式数は100株
2,370,512,215 2,370,512,215
普通株式
プライム市場 であります。
2,370,512,215 2,370,512,215
計 - -
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(2)【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
当社は、当社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員を対象とした株式報酬型ストック・オプション制度
を導入しております。
決議年月日 2015年6月26日 2016年3月25日 2016年6月28日 2017年3月29日
取締役 4 取締役 - 取締役 4 取締役 4
付与対象者の区分及
び人数(名) 執行役員 7 執行役員 3 執行役員 10 執行役員 9
新株予約権の数 14 6 49[35] 49[41]
(個)※ (注)1 (注)1 (注)1 (注)1
新株予約権の目的と 普通株式 普通株式 普通株式 普通株式
なる株式の種類、内 7,000 3,000 24,500[17,500] 24,500[20,500]
容及び数(株)※ (注)1、6 (注)1、6 (注)1、6 (注)1、6
新株予約権の行使時 株式1株当たりの払込金額を1円とし、これに各新株予約権の目的である株式の数を乗じた金額
の払込金額※ とする。
新株予約権の権利行 2015年7月14日から 2016年4月12日から 2016年7月15日から 2017年4月18日から
使期間※ 2045年7月13日まで 2046年4月11日まで 2046年7月14日まで 2047年4月17日まで
新株予約権の行使に
より株式を発行する 発行価格 669 発行価格 392 発行価格 425 発行価格 664
場合の株式の発行価 資本組入額 335 資本組入額 196 資本組入額 213 資本組入額 332
格及び資本組入額 (注)2、6 (注)2、6 (注)2、6 (注)2、6
(円)※
新株予約権の行使の
(注)3
条件※
新株予約権の譲渡に
譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役会の決議による承認を要する。
関する事項※
組織再編成行為に伴
う新株予約権の交付 (注)4
に関する事項※
決議年月日 2017年12月22日 2018年6月22日 2019年1月25日
取締役 - 取締役 4 取締役 1
付与対象者の区分及
び人数(名) 執行役員 4 執行役員 7 執行役員 5
新株予約権の数 15 78[48] 15[13]
(個)※ (注)1 (注)1 (注)1
新株予約権の目的と 普通株式 普通株式 普通株式
なる株式の種類、内 7,500 39,000[24,000] 7,500[6,500]
容及び数(株)※ (注)1、6 (注)1、6 (注)1、6
新株予約権の行使時 株式1株当たりの払込金額を1円とし、これに各新株予約権の目的であ
の払込金額※ る株式の数を乗じた金額とする。
新株予約権の権利行 2018年1月11日から 2018年7月10日から 2019年2月14日から
使期間※ 2048年1月10日まで 2048年7月9日まで 2049年2月13日まで
新株予約権の行使に
より株式を発行する 発行価格 652 発行価格 802 発行価格 653
場合の株式の発行価 資本組入額 326 資本組入額 401 資本組入額 327
格及び資本組入額 (注)2、6 (注)2、6 (注)2、6
(円)※
新株予約権の行使の
(注)3
条件※
新株予約権の譲渡に 譲渡による新株予約権の取得については、当社取締役会の決議による承
関する事項※ 認を要する。
組織再編成行為に伴
う新株予約権の交付 (注)4
に関する事項※
※当事業年度の末日(2023年12月31日)における内容を記載しております。当事業年度の末日から提出日の前月末現在
(2024年2月29日)にかけて変更された事項については、提出日の前月末現在における内容を[ ]内に記載しており、
その他の事項については当事業年度の末日における内容から変更はありません。
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(注)1 新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、各新株予約権の目的である株式の数(以下「付与株
式数」という。)は500株とする。
ただし、新株予約権を割り当てる日(以下「割当日」という。)以降、当社が当社普通株式の株式分割(当社
普通株式の株式無償割当てを含む。以下、株式分割の記載につき同じ)又は株式併合を行う場合には、次の算
式により付与株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てる。
調整後付与株式数 = 調整前付与株式数 × 株式分割又は株式併合の比率
調整後付与株式数は、株式分割の場合は、当該株式分割の基準日の翌日(基準日を定めないときはその効力発
生日)以降、株式併合の場合は、その効力発生日以降、これを適用する。ただし、剰余金の額を減少して資本
金又は準備金を増加する議案が株主総会において承認されることを条件として株式分割が行われる場合で、当
該株主総会の終結の日以前の日を株式分割のための基準日とする場合は、調整後付与株式数は、当該株主総会
の終結の日の翌日以降、当該基準日の翌日に遡及してこれを適用する。
また、割当日以降、当社が合併又は会社分割を行う場合その他これらの場合に準じて付与株式数の調整を必要
とする場合には、当社は、合理的な範囲で付与株式数を適切に調整することができる。
付与株式数の調整を行うときは、当社は調整後付与株式数を適用する日の前日までに、必要な事項を新株予約
権原簿に記載された各新株予約権を保有する者(以下「新株予約権者」という。)に通知又は公告する。ただ
し、当該適用の日の前日までに通知又は公告を行うことができない場合には、以後速やかに通知又は公告す
る。
2 (1)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項
に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果生じる1円未満の端数は、これ
を切り上げる。
(2)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記(1)記載の資本金
等増加限度額から上記(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。
3 (1)新株予約権者は、割当日後3年間は新株予約権を行使することができない。ただし、当社の取締役及び執
行役員のいずれの地位をも喪失した場合は、当該地位喪失の日の翌日から新株予約権を行使することがで
きる。
(2)上記(1)にかかわらず、新株予約権者は、当社が消滅会社となる合併契約承認の議案又は当社が完全子会
社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案につき株主総会で承認された場合(株主総会決議
が不要な場合は、当社の取締役会決議がなされた場合)には、当該承認日(株主総会決議が不要な場合
は、当社の取締役会決議がなされた日)の翌日から15日間に限り新株予約権を行使できる。ただし、下記
(注)4に従って新株予約権者に再編対象会社の新株予約権が交付される旨が合併契約、株式交換契約若
しくは株式移転計画において定められている場合を除く。
(3)上記(1)は、新株予約権を相続により承継した者については適用しない。
(4)新株予約権者が新株予約権を放棄した場合、当該新株予約権を行使することができない。
4 当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会
社となる場合に限る)又は株式交換若しくは株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る)(以上
を総称して以下「組織再編行為」という。)をする場合には、組織再編行為の効力発生日(吸収合併につき吸
収合併がその効力を生じる日、新設合併につき新設合併設立株式会社の成立の日、吸収分割につき吸収分割が
その効力を生じる日、新設分割につき新設分割設立株式会社の成立の日、株式交換につき株式交換がその効力
を生じる日及び株式移転につき株式移転設立完全親会社の成立の日をいう。以下同じ)の直前において残存す
る新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)を保有する新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、
会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権
をそれぞれ交付することとする。ただし、以下の各号に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸
収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めるこ
とを条件とする。
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(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数
新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。
(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類
再編対象会社の普通株式とする。
(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数
組織再編行為の条件等を勘案の上、上記(注)1に準じて決定する。
(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、以下に定められる再編後行使価額に上
記(3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額と
する。再編後行使価額は、交付される各新株予約権を行使することにより交付を受けることができる再編
対象会社の株式1株当たり1円とする。
(5)新株予約権を行使することができる期間
上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為
の効力発生日のうちいずれか遅い日から、上記「新株予約権の行使期間」に定める新株予約権を行使する
ことができる期間の満了日までとする。
(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項
上記(注)2に定められた事項に準じて決定する。
(7)譲渡による新株予約権の取得の制限
譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要する。
(8)新株予約権の取得条項
下記(注)5に定められた事項に準じて決定する。
(9)その他の新株予約権の行使の条件
上記(注)3に準じて決定する。
5 以下の(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)の議案につき当社株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合
は、当社の取締役会決議がなされた場合)は、当社取締役会が別途定める日に、当社は無償で新株予約権を取
得することができる。
(1)当社が消滅会社となる合併契約承認の議案
(2)当社が分割会社となる分割契約若しくは分割計画承認の議案
(3)当社が完全子会社となる株式交換契約若しくは株式移転計画承認の議案
(4)当社の発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当社の承認を要することにつ
いての定めを設ける定款の変更承認の議案
(5)新株予約権の目的である種類の株式の内容として譲渡による当該種類の株式の取得について当社の承認を
要すること若しくは当該種類の株式について当社が株主総会の決議によってその全部を取得することにつ
いての定めを設ける定款の変更承認の議案
6 2021年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株式分割
を行っております。これにより、「新株予約権の目的となる株式の数」及び「新株予約権の行使により株式を
発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額」が調整されております。
②【ライツプランの内容】
記載すべき事項はありません。
③【その他の新株予約権等の状況】
記載すべき事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
記載すべき事項はありません。
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(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
発行済株式 発行済株式 資本準備金 資本準備金
資本金増減額 資本金残高
年月日 総数増減数 総数残高 増減額 残高
(百万円) (百万円)
(千株) (千株) (百万円) (百万円)
2021年1月25日(注)1 148,700 474,102 592,569 671,432 592,569 670,904
2021年4月1日(注)2 1,896,409 2,370,512 - 671,432 - 670,904
(注)1 有償第三者割当(当社とWuthelamグループとで運営するアジア地域の合弁会社の持分追加取得、インド
ネシア事業の持分取得に伴う、譲渡代金支払請求権を現物出資)
発行価格 1株につき7,970円 資本組入額 1株につき3,985円
割当先 Nipsea International Limited及びFraser (HK) Limited
2 2021年3月31日を基準日及び2021年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき5株の割合で株
式分割を行っております。
(5)【所有者別状況】
2023年12月31日現在
株式の状況(1単元の株式数 100 株)
単元未満
区 分
外国法人等 株式の状況
政府及び
金融商品 その他の 個人
(株)
地方公共 金融機関 計
取引業者 法人 その他
団体
個人以外 個人
株主数
30 37 303 677 29 13,712 14,788
- -
(人)
所有株式数
2,969,589 238,646 608,524 19,003,490 852 882,354 23,703,455 166,715
-
(単元)
所有株式数
12.53 1.01 2.57 80.17 0.00 3.72
の割合 - 100.00 -
(%)
(注)1 自己保有株式21,879,817株は「個人その他」欄に218,798単元及び「単元未満株式の状況」欄に17株含めて記
載しております。
2 「その他の法人」の欄には、証券保管振替機構名義の株式が50単元含まれております。
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(6)【大株主の状況】
2023年12月31日現在
発行済株式
(自己株式を
所有株式数 除く。)の
氏名又は名称 住所
(千株) 総数に対する
所有株式数の
割合(%)
SUITES 3203-3204, 32/F., TOWER 2, NINA
Nipsea International Limited
TOWER, 8 YEUNG UK ROAD, TSUEN WAN, NEW
1,293,030 55.05
(常任代理人 シティバンク、エ
TERRITORIES, HONG KONG
ヌ・エイ東京支店)
(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)
日本マスタートラスト信託銀行株
157,863 6.72
東京都港区浜松町2丁目11番3号
式会社(信託口)
SUITES 3203-3204, 32/F TOWER 2 NINA TOWER
Fraser (HK) Limited
85,000 3.61
8 YEUNG UK RD TSUEN WAN NT, HONG KONG
(常任代理人 シティバンク、エ
ヌ・エイ東京支店)
(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)
UBS AGLB Seg AC Untradable
BAHNHOFSTRASSE 45, 8001 ZURICH,
Shares
84,521 3.59
SWITZERLAND
(常任代理人 シティバンク、エ
(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)
ヌ・エイ東京支店)
日本生命保険相互会社
東京都千代田区丸の内1丁目6番6号
(常任代理人 日本マスタートラス 51,381 2.18
(東京都港区浜松町2丁目11番3号)
ト信託銀行株式会社)
株式会社日本カストディ銀行(信
43,569 1.85
東京都中央区晴海1丁目8番12号
託口)
Government of Norway
BANKPLASSEN 2, 0107 OSLO 1 OSLO 0107 NO
28,477 1.21
(常任代理人 シティバンク、エ
(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)
ヌ・エイ東京支店)
HSBC Overseas Nominee (UK)
Limited A/C PSJP 8 CANADA SQUARE, LONDON E14 5HQ
27,124 1.15
(常任代理人 香港上海銀行東京支 (東京都中央区日本橋3丁目11番1号)
店)
HSBC - Fund Services Clients
A/C 500 1 QUEEN'S ROAD CENTRAL HONG KONG
23,566 1.00
(常任代理人 香港上海銀行東京支 (東京都中央区日本橋3丁目11番1号)
店)
BNYM TREATY DTT 15 240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NEW YORK
21,007 0.89
(常任代理人 株式会社三菱UFJ 10286 U.S.A.
銀行) (東京都千代田区丸の内2丁目7番1号)
1,815,541 77.30
計 -
(注)1 所有株式数は、千株未満を切り捨てて記載しております。
2 発行済株式総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて表示しております。
3 Nipsea International Limitedは、当社の取締役であるゴー・ハップジン氏がManaging Directorを務める
Wuthelam Holdings Limitedの100%子会社です。
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4 Fraser (HK) Limited は、当社取締役 ゴー・ハップジン氏が議決権の過半数を自己の計算において所有して
いる会社(W (BVI) Holdings Limited)の子会社であり、関連当事者に該当します。
5 当社は、自己株式を21,879千株保有しておりますが、上記の大株主の状況からは除外しております。
6 当社は、三菱UFJ信託銀行株式会社並びにその共同保有者である三菱UFJ国際投信株式会社、MUFGセキュ
リティーズ(カナダ)、ファースト・センティア・インベスターズ(オーストラリア)アイエム・リミテッド
及びファースト・センティア・インベスターズ(香港)リミテッドから、2022年1月31日付で関東財務局長に
提出された大量保有報告書(変更報告書)により2022年1月24日現在で以下の株式保有の状況に関する報告を
受けておりますが、当社として2023年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができない部分について
は、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
発行済株式
所有株式数 総数に対する
氏名又は名称 住所
(千株) 所有株式数
の割合(%)
三菱UFJ信託銀行株式会社 東京都千代田区丸の内1丁目4番5号 48,638 2.05
三菱UFJ国際投信株式会社 東京都千代田区有楽町1丁目12番1号 5,603 0.24
Royal Bank Plaza, South Tower, Suite
2940, 200 Bay Street, Toronto, Ontario
MUFGセキュリティーズ(カナダ) 2,900 0.12
M5J 2J1, CANADA
Level 5, Tower Three International
ファースト・センティア・インベス
Towers Sydney, 300 Barangaroo Avenue,
ターズ(オーストラリア)アイエ 9,978 0.42
ム・リミテッド
Barangaroo, NSW 2000, Australia
25th Floor, One Exchange Square,
ファースト・センティア・インベス
8,493 0.36
ターズ(香港)リミテッド Central, Hong Kong
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(7)【議決権の状況】
①【発行済株式】
2023年12月31日現在
区 分 株式数(株) 議決権の数(個) 内 容
無議決権株式 - - -
議決権制限株式(自己株式等) - - -
議決権制限株式(その他) - - -
(自己保有株式)
- -
普通株式 21,879,800
完全議決権株式(自己株式等)
(相互保有株式)
- -
普通株式 528,100
2,347,937,600 23,479,376
完全議決権株式(その他) 普通株式 -
166,715
単元未満株式 普通株式 - 1単元(100株)未満の株式
2,370,512,215
発行済株式総数 - -
23,479,376
総株主の議決権 - -
(注) 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、株式会社証券保管振替機構名義の株式が5,000株(議決権50
個)含まれております。
②【自己株式等】
2023年12月31日現在
自己名義 他人名義 所有株式数 発行済株式総数
所有者の氏名
所有者の住所 所有株式数 所有株式数 の合計 に対する所有
又は名称
(株) (株) (株) 株式数の割合(%)
(自己保有株式)
日本ペイント 大阪市北区大淀北2丁目1
21,879,800 21,879,800 0.92
-
ホールディングス株式会社 番2号
(相互保有株式)
東京都中央区日本橋茅場町
528,100 528,100 0.02
株式会社タイヨーマリビス -
3丁目9番10号
22,407,900 22,407,900 0.95
計 - -
(注) 自己株式は、2023年5月11日に実施した譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分により100,800株減少して
おります。
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2【自己株式の取得等の状況】
【株式の種類等】 会社法第155条第7号による普通株式の取得
(1)【株主総会決議による取得の状況】
記載すべき事項はありません。
(2)【取締役会決議による取得の状況】
記載すべき事項はありません。
(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区 分 株式数(株) 価額の総額(千円)
当事業年度における取得自己株式 900 964
当期間における取得自己株式 170 189
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り
による株式は含まれておりません。
(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
当 期 間
当事業年度
区 分
処分価額の総額 処分価額の総額
株式数(株) 株式数(株)
(千円) (千円)
引き受ける者の募集を行った
- - - -
取得自己株式
消却の処分を行った取得自己株式 - - - -
合併、株式交換、株式交付、会社分割に
- - - -
係る移転を行った取得自己株式
その他(新株予約権の権利行使) 56,500 35,972 27,000 18,338
その他(譲渡制限付株式の付与) 100,800 123,782 - -
保有自己株式数 21,879,817 - 21,852,987 -
(注)1 当期間における処理自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡
又は新株予約権の権利行使による株式は含まれておりません。
2 当期間における保有自己株式数には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買
取り及び売渡、新株予約権の権利行使による株式は含まれておりません。
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3【配当政策】
当社は、株主各位に対する配当につきましては、適正なレバレッジによる最適資本構成を志向する事及び戦略性の
高いM&Aにおいて一時的なレバレッジの上昇は容認するという財務規律を維持しつつ、成長投資を優先的に実施し、
基本的1株当たり当期利益(EPS)の増大を通じて株主の皆様のトータル・シェアホルダー・リターン(TSR)を向上
させることに主眼を置いております。
そして、TSRのうち配当については、業績動向、投資機会、配当性向等を総合的に勘案しながらも、安定的かつ継
続的に行う方針としております。
当社の剰余金の配当は、基本的には中間配当及び期末配当の年2回としており、配当の決定機関は、中間配当は取
締役会、期末配当は株主総会であります。
以上の方針に基づき、当期は中間配当金6円、期末配当金8円(年間配当金14円)を実施いたしました。なお、来
期においては、中間配当金7円、期末配当金8円(年間配当金15円)を予定しております。
この結果、当期の連結配当性向は27.8%、親会社所有者帰属持分配当率は2.6%となりました。
今後更に業績の向上に努めて、株主各位のご期待に応えてまいりたいと考えております。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
決議年月日 配当金の総額(百万円) 1株当たり配当額(円)
14,091 6.00
2023年8月10日 取締役会決議
18,789 8.00
2024年3月27日 定時株主総会決議
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4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
(a)当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針、経営戦略
等」に掲げる会社の経営の基本方針に基づき、当社グループの持続的な成長と中長期的な「株主価値最大
化」を図るため、コーポレート・ガバナンスの充実・強化に継続的に取り組んでおります。
(b)当社における「株主価値最大化」とは、「顧客・取引先・従業員・社会などへの責務を果たした上で残存す
る株主価値を最大化すること」と定義しております。
(c)当社は、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び枠組みを示す「コーポレート・ガバナンス
方針」を制定し、公表しており、以下のURLにてご覧いただけます。
https://www.nipponpaint-holdings.com/sustainability/governance/cg/
② 企業統治の体制
(a)概要及び当該体制を選択する理由
当社は、経営の透明性・客観性・公正性のさらなる向上並びに執行と監督の分離及び強化を図るため、指名
委員会等設置会社を選択しております。
また、当社は、当社グループの総合力を活かし機動的な経営によって持続的な成長と中長期的な株主価値最
大化を図るため、持株会社体制を選択しております。
有価証券報告書の提出日現在において、当社における機関の概要は、以下のとおりであります。
(ⅰ)取締役会及び取締役
・取締役会は、当社グループの経営全般を監督しております。取締役会は、法令及び定款により取締役会の
決議を要する事項、株主総会決議により取締役会に委任された事項、並びに当社グループの経営に関する
重要事項を除く、業務執行の決定権限を執行役に委譲しております。
・取締役会は、執行役を兼務する取締役、及び執行役を兼務しない取締役で構成されているほか、取締役の
過半数が独立社外取締役であります。なお、議長は筆頭独立社外取締役の中村昌義が務めております。
・当事業年度における取締役会の開催回数、及び各取締役の出席状況については下表のとおりであります。
氏名等 出席回数/開催回数 出席率
取締役 代表執行役共同社長
若月 雄一郎 9回/9回 100%
取締役 代表執行役共同社長
ウィー・シューキム 9回/9回 100%
取締役会長 ゴー・ハップジン 9回/9回 100%
独立社外取締役 原 壽 9回/9回 100%
独立社外取締役 ピーター・カービー 9回/9回 100%
独立社外取締役 肥塚 見春 1回/1回 100%
独立社外取締役 リム・フィーホア 9回/9回 100%
独立社外取締役 三橋 優隆 9回/9回 100%
独立社外取締役 諸星 俊男 9回/9回 100%
筆頭独立社外取締役、取締役会議長 中村 昌義 9回/9回 100%
独立社外取締役 筒井 高志 1回/1回 100%
(注)1.当事業年度における各取締役の在任期間に基づいております。
2.肥塚見春氏及び筒井高志氏は、2023年3月28日付で退任しております。
・当社は、独立社外取締役の中から互選により、中村昌義を筆頭独立社外取締役として選定しております。
筆頭独立社外取締役は、必要に応じて他の独立社外取締役の意見を集約した上で、取締役会長または代表
執行役共同社長もしくはその他の執行役に対して独立社外取締役の意見を伝え、必要に応じて対応につい
て協議しております。
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・筆頭独立社外取締役は、すべての独立社外取締役で構成される独立社外取締役会議を、取締役会の開催の
前後などに必要に応じ招集しております。
・当事業年度において、取締役会では、株主総会に提出する議案の決定、重要なM&A及び設備投資案件の決
定、執行役の選任、中期経営計画の進捗状況の確認、内部統制システム運用状況の確認、サステナビリ
ティ活動に関する確認、執行役及び各委員会からの報告に基づく執行役等の職務執行の監督、取締役会の
実効性評価等を実施しました。
(ⅱ)委員会
・会社法が定める委員会を、以下のとおり設置しております。
<指名委員会>
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選解任に関する議案の内容の決定、並びに取締役会の諮
問に基づく取締役の後継者計画、代表執行役社長その他執行役などの選定・解職及び後継者計画等につ
いて審議し、取締役会に答申しております。当事業年度において、指名委員会は、次期・中長期に向け
た取締役、執行役の指名方針について審議した上、株主総会に提出する2024年度の取締役の選任に関す
る議案の決議、取締役会の諮問に応じて2024年度の執行役体制を審議し、取締役会に答申しました。
(出席状況)
当社は、指名委員会を適宜開催しており、当事業年度の開催回数及び各委員の出席状況は下表のとお
りです。
氏名等 出席回数/開催回数 出席率
独立社外取締役 原 壽(委員長) 6回/6回 100%
非業務執行取締役 ゴー・ハップジン 6回/6回 100%
独立社外取締役 諸星 俊男 6回/6回 100%
独立社外取締役 中村 昌義 6回/6回 100%
(注)当事業年度における各委員の在任期間に基づいております。
<報酬委員会>
報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬等の決定方針、並びに個人別の報酬等の内容を決定
しております。また、代表執行役共同社長からの報告を通じてパートナー会社の主要経営陣における評
価や報酬額の決定状況について確認しております。
当事業年度においては、社会情勢や他社比較、市場水準などの客観的な情報収集・分析を踏まえ、報
酬委員会で定めた「報酬フィロソフィー」「代表執行役共同社長報酬の設計方針」に基づき、取締役及
び執行役の個人別の報酬内容を審議・決定しております。なお、当社の役員報酬については、「4
コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載しております。
(出席状況)
当社は、報酬委員会を適宜開催しており、当事業年度の開催回数及び各委員の出席状況は下表のとお
りです。
氏名等 出席回数/開催回数 出席率
独立社外取締役 リム・フィーホア(委員長) 5回/5回 100%
独立社外取締役 筒井 高志(委員長) 3回/3回 100%
非業務執行取締役 ゴー・ハップジン 7回/7回 100%
独立社外取締役 中村 昌義 7回/7回 100%
(注)1 当事業年度における各委員の在任期間に基づいております。
2 リム・フィーホア氏は、2023年3月28日付で就任しております。
3 筒井高志氏は、2023年3月28日付で退任しております。
4 当該期間に開催の報酬委員会8回のうち1回は、ゴー・ハップジン氏及び中村昌義氏に特
別な利害関係を有する議題のみであったため、両氏の出席回数には当該1回が含まれてお
りません。
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<監査委員会>
監査委員会は、執行役及び取締役の職務執行の監査、監査報告書の作成、株主総会に提出する会計監
査人の選解任及び不再任に関する議案の内容の決定等をしております。当事業年度における監査委員会
の活動については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3)監査の状況」に記載しておりま
す。
(出席状況)
当社は、監査委員会は適宜開催しており、当事業年度の開催回数及び各委員の出席状況は下表のとお
りです。
氏名等 出席回数/開催回数 出席率
独立社外取締役 三橋 優隆(委員長) 8回/8回 100%
独立社外取締役 ピーター・カービー 5回/5回 100%
独立社外取締役 諸星 俊男 8回/8回 100%
独立社外取締役 肥塚 見春 3回/3回 100%
(注)1 当事業年度における各委員の在任期間に基づいております。
2 ピーター・カービー氏は、2023年3月28日付で就任しております。
3 肥塚見春氏は、2023年3月28日付で退任しております。
(ⅲ)執行役
・執行役は3名選任されており、取締役会により委任を受けた業務執行の決定及び執行を行います。
また、当社は2021年4月28日より、株主価値最大化をはかるためのグローバル事業展開の更なる加速を企
図し、共同社長体制を敷いております。若月・ウィー代表執行役各共同社長は、グローバルな事業オペ
レーション、または、M&Aの推進・財務政策や資金調達を含むコーポレート機能を担当しております。ま
た、井上常務執行役GCは、共同社長体制によるグループ経営のガバナンス(内部統制を含む)の支援を担
当しております。
(ⅳ)執行役員
・当社は、執行役員制度を導入しており、1名の執行役員が所定の業務執行に従事しております。
(b)その他の事項
(ⅰ)内部統制システム基本方針
当社は、会社法及び同施行規則に則り、会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の
基本方針を以下のとおり決議し、この決議内容に則り、社内規程の制定、会議体及び関係部門の設置、その
他の体制の整備・運用に努めております。
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《内部統制システム基本方針》
1.当社の内部統制システム整備に関する基本的な考え方
当社は、上場持株会社として、その子会社の自主性および自律性を尊重しつつ、当社および当社子会社からなる企業
集団(以下「当社グループ」という。)全体の健全かつ適法な事業運営を確保するため、本方針に基づき、当社グ
ループの内部統制システムを構築し、その整備・運用状況を継続的に評価し、必要な改善措置を講じる。
また、当社は、経営環境の変化等に応じて本方針を継続的に見直し、より一層実効性のある内部統制システムの整
備・運用に努める。
2. 執行役の職務執行に関する事項
(1) 効率性の確保
(a) 当社取締役会は、法令・定款の定めによる事項、株主総会からの委任事項、当社グループの経営に関する戦略的
重要事項を除き、代表執行役共同社長に業務執行の決定権限を委譲する。代表執行役共同社長間の職務分掌や担
当領域については、その中核を当社取締役会で定めた上、詳細の設計および運用は代表執行役共同社長に委ねる
ことで、執行の効率性を確保する。
(b) 代表執行役共同社長は、当社グループの地域または事業グループ毎の子会社群(以下「パートナー会社グルー
プ」という。)の長に、各パートナー会社グループの業務執行の権限と内部統制システムの運用責任を委ね、そ
の長が、事業経営に注力する体制を確保する。
(c) 当社取締役会は、当社グループ全体を網羅する中期経営計画を策定し、代表執行役共同社長はパートナー会社グ
ループの長と緊密に情報交換の上、計画目標の達成度や予算の使用状況等について取締役会に報告する。
(2) 関連情報の保存・管理
当社は、法令および当社規程等に基づき、執行役および関係役職員の職務執行に関する各種情報をそれぞれの重要性
を考慮の上、適切に保存・管理するとともに、取締役が必要に応じて適宜、当該情報を閲覧できる環境を整備する。
3. 企業集団の業務適正確保に関する事項
(1) グループ運営体制
(a) 当社は、支配会社からの独立性を確保し、同社と取引を行う際には、独立社外取締役が過半数を占める当社の取
締役会において承認を得る等の手続を適正に行い、同社との関係の公正性、適正性を確保する。
(b) 当社は、純粋持株会社として、子会社の自主性および自律性を尊重しつつ、重要案件の事前承認制、重要なリス
ク顕在化事項の適時報告体制などを通じて、必要な経営管理を行うことでグループ全体の業務の適正を確保す
る。
(c) 前項のほか、当社は、重要な子会社に関しては、その取締役会や経営会議等の重要会議に代表執行役共同社長お
よびその他の執行役が参加することで、重要な子会社の業務執行を監督する。
(d) 当社は、パートナー会社グループの長の評価にあたっては、財務的要素に加えて、内部統制に関する責務の達成
度等の非財務要素も勘案し、パートナー会社グループの長の選解任に係る権利を適切に行使する。
(e) 当社は、内部監査機能を担う監査部を設置し、各パートナー会社グループにおける内部監査部門とも連携して、
当社グループの内部統制システムの実効性を監視する。
(2) リスクマネジメント体制
(a) 当社は、リスクマネジメントの最上位責任者を代表執行役共同社長とし、同責任者は、パートナー会社グループ
の長による自主点検等、自律的リスクマネジメントをベースに全体を統括して、当社取締役会にて、当社グルー
プの経営や事業の遂行にともなう重要リスクの管理状況を報告する。
(b) 当社は、一定の影響度を持つリスク顕在化事項については、代表執行役共同社長が、適時に各パートナー会社グ
ループから報告を受ける体制をとる。
(c) 当社は、代表執行役共同社長を座長として、グローバルリスクマネジメント委員会を開催し、当社グループの重
要リスクの管理およびリスクマネジメント(ガバナンス、コンプライアンスを含む)に関する内部統制システム
の継続的な見直しや整備について審議を行う。
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(3) コンプライアンス体制
(a) 当社は、当社グループすべての役職員(取締役、執行役、執行役員、監査役およびその他の従業員等。以下「当
社グループの役職員」という。)がコンプライアンス、倫理およびサステナビリティに関して遵守すべきグロー
バル行動規範を制定する。また、当社は、当社グループの役職員が事業の推進に際してこの行動規範を尊重して
行動することを求め、自主点検等を通じて行動規範の遵守体制をモニターする。
(b) 当社は、金融商品取引法等に従い、適正な財務報告等を実施できる体制を整備する。
(c) 当社は、国内外を問わず、当社グループの役職員が当社グループ内におけるコンプライアンス違反やその可能性
を発見した場合に、不利益を受けることなく、当社グループが設置した社内外の内部通報窓口に通報または相談
できる体制を整備し、適正に運用する。また、内部通報窓口の運用状況について、当社の取締役会および監査委
員会に定期的に報告する。
4. 監査委員会の職務執行等に関する事項
(1) 補助担当部門の設定と独立性確保
(a) 当社は、監査部を監査委員会の職務補助担当部門とし、同部は、監査委員会の事務局業務を担当するほか、監査
委員会の指示に基づき、監査を実施する。
(b) 監査委員会は、監査部長の任命、評価、異動、懲戒等について、事前に同意する権限をもつ。また、監査部の基
本方針、監査計画の内容および予算の策定に関する事前同意権限を有するとともに、必要に応じて、監査部に対
して具体的な指示を行うことができる。なお、監査委員会が監査部に対して指示した監査に関する事項が、代表
執行役共同社長からの指示と相反する場合、監査委員会の指示が優先する。
(2) 監査委員会への報告体制
(a) 監査委員会は、当社グループの役職員から定期的に自己の職務の状況について報告を受ける。
(b) 当社は、当社グループの業務または財産に重大な損害をおよぼす恐れがある事態(法令違反や重大事故を含む)
を認識した当社グループの役職員が、監査委員会および監査部に対し、遅滞なく報告する体制の整備を行う。ま
た、それ以外の事項についても監査委員会および監査部から要請があれば、速やかに報告する体制を整備する。
(c) 監査委員会は、会計監査人に会計監査の状況やその他会計上の重要な事項について定期的に、または、遅滞なく
報告することを求める。
(d) 当社は、監査委員会や監査部に報告を行った者、内部通報制度を通じて報告を行った者に対して不利な取扱いを
行うことを禁じる規程を定めるとともに、それが遵守されるよう、周知徹底を行う。
(3) 監査委員会の監査の実効性確保
(a) 監査委員会は、代表執行役共同社長と定期的な会合を持ち、監査上の重要事項等について意見交換を行い、監査
の実効性を高める。また、代表執行役共同社長は、監査委員会の要請に基づき、監査に関わる各種体制や環境の
整備を行う。
(b) 監査委員会は、監査部および当社グループの監査役、内部監査部門等と連携して、当社を中心としたグループ監
査体制を整備する。
(c) 監査委員会が選定する監査委員および監査部長は、監査委員が重要と認める会議に出席し、それらの会議資料や
議事録、重要な決裁記録等を確認し、監査する。
(d) 当社は、監査委員会の職務執行に必要な費用を全額負担する。
以上
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(ⅱ)責任限定契約
当社の定款には、非業務執行取締役との間の会社法第427条第1項に規定する契約(責任限定契約)に関
する規程を設けております(定款第24条)。当該定款に基づいて当社が非業務執行取締役と締結した責任限
定契約の概要は、次のとおりであります。
(非業務執行取締役との責任限定契約)
非業務執行取締役が、本契約締結後、会社法第423条第1項の賠償責任について、その職務を行うにつき
善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度とし、これを超
える部分について、当社は非業務執行取締役を当然に免責するものとする。
(ⅲ)役員等賠償責任保険契約
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保
険者が負担することになる株主代表訴訟、会社訴訟、第三者訴訟の損害及び費用を当該保険契約により填補
することとしております。
③ 取締役の定数及び選解任の決議要件
(a)当社は、取締役会を多様な意見に基づく活発な審議と迅速な意思決定を可能な場とするため、取締役の定数
について11名以内とする旨を定款に定めております(定款第20条)。
(b)当社の定款には、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上
を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び取締役の選任決議は累積投票によらない
旨を定めております(定款第21条)。なお、当社の定款には、解任決議について別段の定めはありません。
④ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項及びその理由
当社は、以下の株主総会決議事項を取締役会で決議することができる旨を定款に定めております。
(a)自己の株式の取得(定款第7条)
当社は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行できるようにするため、会社法第165条第2項
の規定に基づき、取締役会の決議をもって市場取引等により自己の株式を取得することができることとしてお
ります。
(b)取締役及び執行役の責任免除(定款第24条及び第32条)
当社は、取締役(取締役であった者を含む)及び執行役(執行役であった者を含む)が期待される役割を十
分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の賠償責任について、当該取
締役及び執行役が善意でかつ重大な過失がない場合には、取締役会の決議によって、法令に定める限度におい
て免除することができることとしております。
(c)中間配当(定款第35条)
当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、毎年6月30日を基準日として、取締役会の決議を
もって、株主又は登録株式質権者に対して、中間配当金として剰余金の配当を行うことができることとしてお
ります。
⑤ 株主総会の特別決議要件を変更した場合にはその内容及びその理由
当社は、株主総会の円滑な運営を図るため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件につい
て、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2
以上をもって行う旨を定款に定めております(定款第18条)。
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(2)【役員の状況】
男性 8 名 女性 2 名 (役員のうち女性の比率 20.0 %)
① 取締役の状況
所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1989年4月 株式会社日本興業銀行(現 株式
会社みずほ銀行)入行
2000年3月 メリルリンチ日本証券株式会社
(現 BofA証券株式会社)入社
2016年1月 同社取締役
2016年6月 同社投資銀行部門副会長
2019年11月 当社専務執行役員
2020年1月 当社専務執行役員CFO
2020年3月 当社専務執行役CFO
取締役
若 月 雄 一 郎
1966年8月28日 生 (注)3 180,110
2021年4月
当社代表執行役共同社長(現在)
代表執行役共同社長
2021年5月 Nippon Paint Holdings SG Pte.
Ltd. Director(現在)
DuluxGroup Limited Director
(現在)
2021年10月 日本ペイントコーポレートソ
リューションズ株式会社代表取締
役社長(現在)
2022年3月
当社取締役(現在)
2002年5月 Singapore Technologies
Engineering Ltd. Deputy CEO
2009年8月 Nipsea Management Company Pte.
Ltd. Group CEO
2013年4月 Mapletree Logistics Trust
Management Ltd. Independent
Director
2017年5月 SIA Engineering Company
Limited Independent Director
(現在)
取締役
ウィー・シューキム 1960年8月19日 生 (注)3 100,000
2019年8月 DuluxGroup Limited Director
代表執行役共同社長
(現在)
2020年1月 当社副社長執行役員
2020年10月 Singapore Telecommunications
Limited Independent Director
(現在)
2021年4月
当社代表執行役共同社長(現在)
2022年3月
当社取締役(現在)
2022年4月 Nippon Paint Holdings SG Pte.
Ltd. Director(現在)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1984年6月 Wuthelam Holdings Ltd.
Managing Director(現在)
1987年9月 Nipsea Holdings International
Ltd. Director(現在)
1993年12月 Nipsea Pte. Ltd. (現 Nippon
Paint Holdings SG Pte. Ltd.)
Director(現在)
2011年1月 Epimetheus Limited Director
(現在)
2012年8月 Nipsea International Limited
取締役会長 ゴー・ハップジン 1953年4月6日 生 (注)3 -
Director(現在)
2013年12月 Rainbow Light Limited Director
(現在)
2014年12月 当社取締役
2018年3月 当社取締役会長
2019年3月 当社取締役
2021年4月 当社取締役会長(現在)
2021年5月 DuluxGroup Limited Director
(現在)
1975年4月 弁護士登録、長島・大野法律事務
所(現 長島・大野・常松法律事
務所)入所
2000年1月 長島・大野・常松法律事務所マ
ネージング・パートナー弁護士
2006年1月 同事務所代表弁護士
2012年3月 中外製薬株式会社社外監査役
取締役 原 壽 1947年7月3日 生
(注)3 102,119
2013年1月 長島・大野・常松法律事務所アジ
ア総代表
2018年1月 同事務所顧問
2018年3月
当社社外取締役(現在)
2022年1月 T&K法律事務所シニアカウンセル
(現在)
1989年9月 Dulux Australia Limited CEO
1992年2月 Imperial Chemical Industries
PLC(現 Akzo Nobel N.V.) ICI
Paints Asia Pacific CEO
1995年9月 同社 ICI Paints Worldwide
Chairman and CEO
1997年3月
同社 Member of Executive Board
1998年3月 CSR Limited CEO and Managing
Director
2003年7月 Medibank Private Limited
取締役 ピーター・カービー 1947年8月2日 生 (注)3 36,800
Independent Director, Board
Chairman
Macquarie Bank Limited(現
Macquarie Group Limited)
Independent Director
Orica Limited Independent
Director
2008年6月 DuluxGroup Limited Independent
Director, Board Chairman
2022年3月 当社社外取締役(現在)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1989年8月 Swiss Bank Corporation(現 UBS
Group AG)入行
1996年12月 Parliament of Singapore
2000年8月 Temasek Holdings (Private)
Limited Managing Director
2002年4月 Parliament of Singapore,
Deputy Speaker Public Accounts
Committee, Chairman
2004年8月 Minister of State for Finance
Minister of State for
Transport
2008年4月 Senior Minister of State for
Finance
Senior Minister of State for
Transport
2009年4月 Minister in the Prime
取締役 リム・フィーホア 1959年2月26日 生 (注)3 36,800
Minister's Office
Second Minister for Finance
Second Minister for Transport
2011年7月 Jardine Cycle & Carriage
Limited Independent Director
(現在)
2011年10月 Kohlberg Kravis Roberts & Co.
L.P. Senior Advisor
2014年7月 United Overseas Bank Limited
Independent Director
2022年3月
当社社外取締役(現在)
2023年4月 Japfa Ltd. Non-Executive
Independent Chairman(現在)
2023年6月 株式会社JERA独立社外取締役(現
在)
1979年11月 プライスウォーターハウス会計事
務所入所
1983年3月 公認会計士登録
2004年7月 中央青山PwCトランザクション・
サービス株式会社(現 PwCアドバ
イザリー合同会社)代表取締役
2008年4月 あらた監査法人(現 PwC Japan有
限責任監査法人)パートナー
2012年7月 株式会社あらたサステナビリティ
認証機構(現 PwCサステナビリ
ティ合同会社)代表執行役
2018年7月 PwCあらた有限責任監査法人(現
PwC Japan有限責任監査法人)エ
グゼクティブアドバイザー
取締役 三 橋 優 隆 1957年9月30日 生 (注)3 63,089
2019年5月 三橋優隆公認会計士事務所代表
(現在)
サステナブルバリューアドバイザ
リー株式会社代表取締役(現在)
2019年6月 富士フイルムホールディングス株
式会社社外監査役(現在)
当社ガバナンス諮問委員会アドバ
イザー
2020年2月 スカイマーク株式会社社外取締役
(現在)
2020年3月
当社社外取締役(現在)
2021年9月 インテグラル株式会社社外監査役
(現在)
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所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
1976年4月 富士通株式会社入社
2005年10月 同社経営執行役
2007年7月 EMCジャパン株式会社(現 デル・
テクノロジーズ株式会社)代表取
締役社長
2012年1月 日本NCR株式会社代表取締役社長
兼 CEO
2015年6月 安川情報システム株式会社(現
取締役 諸 星 俊 男 1953年8月24日 生 (注)3 83,089
株式会社YE DIGITAL)代表取締役
社長
2018年3月 当社社外取締役(現在)
2018年5月 株式会社YE DIGITAL顧問
2018年8月 ウイングアーク1st株式会社社外
取締役
2020年6月 株式会社ティーガイア社外取締役
(現在)
1977年4月 株式会社三菱銀行(現 株式会社
三菱UFJ銀行)入行
1996年9月 Lehman Brothers Inc.
Managing Director
1999年3月
Morgan Stanley Limited
Managing Director
2006年6月 三菱UFJ証券株式会社(現 三菱
UFJモルガン・スタンレー証券株
取締役 中 村 昌 義 1954年11月10日 生 (注)3 96,305
式会社) 取締役常務執行役員、
株式会社三菱UFJフィナンシャ
ル・グループ執行役員
2011年2月 中村荒井パートナーズ株式会社
(現 OCTAHEDRON株式会社)代表
取締役(現在)
2018年3月 当社社外取締役(現在)
計 698,312
(注)1 ゴー・ハップジン氏は、過去10年間以内において当社の親会社であるNipsea International Limited、Nipsea
Holdings International Ltd.、Rainbow Light Limited及びEpimetheus LimitedにおいてDirectorを、また、
Wuthelam Holdings Ltd.においてManaging Directorを務めています。
また、ゴー・ハップジン氏が議決権の過半数を自己の計算において所有している会社(W (BVI) Holdings
Limited)の子会社であるFraser (HK) Limitedは、当社株式を8,500万株所有しております。
2 取締役の原 壽、ピーター・カービー、リム・フィーホア、三橋 優隆、諸星 俊男及び中村 昌義の各氏は
社外取締役であります。
3 取締役の任期は、2024年3月27日から選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会終結の時まで
であります。
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② 社外取締役の状況
当社は、取締役の過半数を原則として独立社外取締役で構成することとしており、取締役9名のうち6名を東
京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しております。
独立社外取締役の選任にあたり、指名委員会は、企業経営、会計、法務等の分野で高い見識と豊富な経験を有
し、独立した客観的立場から執行役の職務執行を監督する資質を有するとともに、取締役会において定めた以下
の「社外取締役の独立性判断基準」を満たす人材を、候補者に指名することとしております。
≪社外取締役の独立性判断基準≫
1.当社は、社外取締役または社外取締役候補者が、当社において合理的に可能な範囲で調査した結果、次の各項目に定
める要件を満たすと判断される場合に、当社に対し十分な独立性を有していると判断する。
(1)本人が、当社の支配株主(注1)でないこと。
(2)本人が、当社の親会社(注2)の業務執行者(注3)、取締役または出身者(注4)でないこと。
(3)本人が、当社および当社の子会社(以下「当社グループ」という)の業務執行者または業務執行出身者(注5)で
ないこと。
(4)本人が、当社の兄弟会社(注6)の業務執行者または業務執行出身者でないこと。
本人が、現在または過去3年間において、以下に掲げる者に該当しないこと。
① 当社の大株主(注7)またはその業務執行者
② 当社グループを主要な取引先とする者(注8)またはその業務執行者
③ 当社グループの主要な取引先(注9)またはその業務執行者
④ 当社グループの法定監査を行う監査法人に所属する者
⑤ 当社グループから、役員報酬以外に多額(注10)の金銭等を得ている者
⑥ 当社グループから、多額(注10)の寄付または助成を受けている団体の業務を執行する者
(5)本人が、上記(1)から(5)の各項目に該当する者の配偶者または二親等以内の親族でないこと。
2.社外取締役は、本基準に定める独立性を退任するまで維持するように努め、本基準に定める独立性を有しないことに
なった場合には、すみやかに当社に通知するものとする。
(注)1.支配株主とは、「有価証券上場規程(東京証券取引所)」(上場規程)第2条第42号の2、同施行規則
第3条の2に規定する支配株主のうち、個人をいう。
2.親会社とは、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(財表規則)第8条第3項に規定す
る親会社をいう。
3.業務執行者とは、法人その他の団体の業務執行を行う取締役、執行役、執行役員およびそれらに準ずる者
をいう。
4.出身者とは、過去10年間、業務執行者または取締役であった者をいう。
5.業務執行出身者とは、過去10年間、業務執行者であった者をいう。
6.兄弟会社とは、当社と同一の親会社を有する他の会社をいう。
7.大株主とは、総議決権の10%以上の議決権を直接または間接的に保有している者をいう。
8.当社グループを主要な取引先とする者とは、直近事業年度におけるその者の年間連結売上収益または年間
連結売上高の2%以上の額の支払いを当社グループから受けた者をいう。
9.当社グループの主要な取引先とは、直近事業年度における当社の年間連結売上収益の2%以上の額の支払
いを当社グループに行っている者、直近事業年度末における当社の連結資産合計の2%以上の額を当社に
融資している者をいう。
10.多額とは、当社の過去3事業年度の平均で年間1千万円を超える金額をいう。
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当社の独立社外取締役の選任理由、及び当社との人的関係、資本的関係(各独立社外取締役が保有する当社株式
数は、前記「(2) [役員の状況] ①取締役の状況」に記載のとおり)又は取引関係その他の利害関係は、以下のと
おりであります。
氏名 独立社外取締役の選任理由及び当社との関係
原 壽 原 壽氏は、40年以上の弁護士としてのキャリアを有し、多くのクロスボーダーのM&A取引に
関与するとともに、様々な企業法務案件を手がけてきました。2011年にはChambers and
PartnersよりChambers Asia-Pacific Lifetime Achievement Awardを受賞する等クロスボー
ダーのM&A取引に携わる弁護士として高く評価されています。弁護士としての多角的な視点
からM&A取引やコーポレートガバナンス等の様々な取締役会での議論において、経営戦略の
実現に向け、執行への適切かつ客観的な意見や助言を行いました。また、2020年からは指名
委員長として、取締役会構成と執行体制における指名プロセスを継続的にリードしました。
当社指名委員会は、引き続き取締役会の意思決定機能や監督機能の実効的な強化が期待でき
るため、同氏を社外取締役候補者としました。なお、同氏は株主総会において取締役に選任
され、東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の「社外取締役の独立性判断基準」
を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと当社は判断し、独立役員とし
て指定しております。
ピーター・ ピーター・カービー(Peter M Kirby)氏は、ICI Paints WorldwideのChairman and CEOや
カービー
DuluxGroup(当時豪州上場企業、現当社子会社)のBoard Chairman等、グローバルな塗料業
界で40年以上のシニアマネジメント経験を有します。その他、豪州最大の民間健康保険会社
であるMedibank Private LimitedのChairmanに加えて、Macquarie Bank & Group、Orica
LimitedのIndependent Directorを務めました。当社の社外取締役就任以来、当社グループ
の戦略、グローバルな事業成長、業務運営の改善、人材育成に積極的に貢献し、また、2023
年より監査委員を務め、リスク管理やガバナンス、業務管理に関する適切な助言を行いまし
た。当社指名委員会は、引き続き取締役会の意思決定機能や監督機能の実効的な強化が期待
できるため、同氏を社外取締役候補者としました。なお、同氏は株主総会において取締役に
選任され、東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の「社外取締役の独立性判断基
準」を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと当社は判断し、独立役員
として指定しております。
リム・フィー リム・フィーホア(Lim Hwee Hua)氏は、シンガポール国会議員に当選以降、政府の複数の
ホア
要職及び大臣職を務めました。内閣入閣前は、政府の投資会社であるTemasek Holdingsの
Managing Directorとして投資先企業の取締役に就任し、リストラクチャリングや海外企業
との戦略提携を実現しました。その他、Kohlberg Kravis Robertsなどでプライベートエク
イティに関する活動に従事してきました。同氏が有する幅広いネットワーク及び投資ファン
ドやスチュワードシップに関する豊富な知見と経験に基づき、投資案件や事業戦略について
執行への的確な助言を行うとともに、取締役会に対しても新たな提起をし、その職責を果た
しました。また、2023年より報酬委員長を務め、株主価値最大化に資する役員報酬決定プロ
セスを適切にリードしました。当社指名委員会は、引き続き取締役会の意思決定機能や監督
機能の実効的な強化が期待できるため、同氏を社外取締役候補者としました。なお、同氏は
株主総会において取締役に選任され、東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の
「社外取締役の独立性判断基準」を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはな
いと当社は判断し、独立役員として指定しております。
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氏名 独立社外取締役の選任理由及び当社との関係
三橋 優隆 三橋 優隆氏は、監査法人PwC Japanグループで公認会計士として会計監査及びM&A関連業務
に長年携わり多様な経験を積んだほか、コンサルティング・ファームの代表取締役として
ESG・サステナビリティの観点から企業の長期価値創造に関する豊富な経験を有していま
す。財務会計やESG・サステナビリティ、リスクマネジメントに関する専門的かつ国際的な
知見及び経験を活かし、執行に対して意見や適切な助言を行いました。また、2020年より監
査委員長を務め、Audit on Auditの枠組みを構築するとともに、会計監査人及び海外パート
ナー会社の会計監査を担当する現地監査法人との議論をリードし、グループガバナンス体制
の強化等を執行へ提言しました。当社指名委員会は、引き続き取締役会の意思決定機能や監
督機能の実効的な強化が期待できるため、同氏を社外取締役候補者としました。なお、同氏
は株主総会において取締役に選任され、東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の
「社外取締役の独立性判断基準」を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはな
いと当社は判断し、独立役員として指定しております。
当社は、同氏が過去に業務執行者であったPwCアドバイザリー合同会社及びPwCあらた有限責
任監査法人(現 PwC Japan有限責任監査法人)を含むPwC Japanグループとの間で、税務課
題に係る支援を受ける等の取引関係にあります。また、同氏は、当社取締役会の諮問機関と
して設置したガバナンス諮問委員会のアドバイザーを2019年12月31日まで務めました。しか
しながら、当該取引の金額は、いずれも当社の「社外取締役の独立性判断基準」に満たない
金額であることから、一般株主と利益相反の生じるおそれはないと当社は判断しておりま
す。
諸星 俊男 諸星 俊男氏は、グローバルエレクトロニクス企業である富士通株式会社の経営に参画し、
複数のグローバルIT企業及び日本の上場企業の代表取締役社長として事業会社の経営にあた
りました。グローバルな事業会社の経営経験に基づき、M&A後の統合プロセスの変革を執行
に提起、監督するとともに、IT戦略の構築においても的確な助言をしました。また、2020年
より指名委員及び監査委員を務め、取締役会構成と執行体制の設計の提言や海外事業に関す
るリスクファクターを執行へ指摘する等、その職責を果たしました。当社指名委員会は、引
き続き取締役会の意思決定機能や監督機能の実効的な強化が期待できるため、同氏を社外取
締役候補者としました。なお、同氏は株主総会において取締役に選任され、東京証券取引所
が定める独立役員の要件及び当社の「社外取締役の独立性判断基準」を満たしており、一般
株主と利益相反の生じるおそれはないと当社は判断し、独立役員として指定しております。
中村 昌義 中村 昌義氏は、米国大手投資銀行Lehman Brothers、Morgan Stanley等の投資銀行及び三
菱UFJ証券株式会社(現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)において、M&Aアドバ
イザリー業務及びキャピタルマーケットからの資金調達の専門家として30年以上の豊富な実
務経験を有し、この間、多数の大型クロスボーダーM&A取引を成立に導いてきました。2021
年より取締役会議長を務め、効果的なファシリテートにより取締役会での議論の深化を牽引
し、取締役会の実効性向上に貢献しました。2020年より筆頭独立社外取締役として独立社外
取締役の意見集約及び執行への提言に加え、取締役会及び各委員会を繋ぐ包括的な役割を担
いました。また、指名委員及び報酬委員として取締役会構成と執行体制やその報酬を設計す
る等、その職責を果たしました。当社指名委員会は、引き続き取締役会の意思決定機能や監
督機能の実効的な強化が期待できるため、同氏を社外取締役候補者としました。なお、同氏
は株主総会において取締役に選任され、東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の
「社外取締役の独立性判断基準」を満たしており、一般株主と利益相反の生じるおそれはな
いと当社は判断し、独立役員として指定しております。
当社は、同氏が過去に業務執行者であった株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及び
三菱UFJ証券株式会社(現 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)、また、その兄弟
会社である株式会社三菱UFJ銀行と資金調達等の取引関係にあります。しかしながら、同氏
は、同グループのすべての役職から退任してから既に10年以上経過していることから、一般
株主と利益相反の生じるおそれはないと当社は判断しております。
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③ 社外取締役による監督と内部監査、監査委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
監査委員会は、3名の監査委員を全員独立社外取締役としており、後記「(3)監査の状況」に記載のとお
り、内部監査担当部署及び内部統制部門並びに会計監査人と緊密な連携を取って監査を行うこととしておりま
す。また、独立社外取締役が過半数を占める取締役会では、監査委員会から定期的に活動報告を受けるととも
に、内部統制システム基本方針に基づく内部統制システムの整備・運用状況を監督することとしております。
④ 執行役の状況
所有株式数
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
(株)
取締役
若 月 雄 一 郎
1966年8月28日 生 「① 取締役の状況」参照
(注) 180,110
代表執行役共同社長
取締役 ウィー・シュー
1960年8月19日 生 「① 取締役の状況」参照 (注) 100,000
代表執行役共同社長 キム
1987年4月 弁護士登録、奥野総合法律事務所入所
2003年4月 昭和シェル石油株式会社法務室長
2009年4月 同社執行役員法務統括部長
2013年4月 同社常務執行役員法務統括部長
2019年4月 出光興産株式会社上席執行役員財務リス
ク・内部統制推進担当法務部管掌
2020年10月 当社入社
常務執行役 GC
井 上 由 理 1961年9月18日 生 (注) 5,705
執行役最高法務責任者
2021年1月
当社常務執行役GC(現在)
2021年10月 日本ペイントコーポレートソリューショ
ンズ株式会社常務執行役員日本グループ
GC(現在)
2023年1月 同社取締役常務執行役員 兼 日本グルー
プGC(現在)
計
285,815
(注) 執行役の任期は、2024年1月1日から、取締役会による選任の決議の効力発生後1年以内に終了する最終の事業
年度の末日までであります。
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(3)【監査の状況】
① 監査の状況
(a)監査委員会の組織、人員及び手続
当事業年度において、監査委員会は3名の監査委員からなり、その全員を独立社外取締役で構成し、専門的
な見地から監査を行うことができる公認会計士の資格を有する者、国際経験・経営者としての経験の豊富な
者、及びグローバル塗料業界における知見や専門性、経営経験を有する者を選任しております。また、監査委
員会の職務を補助すべき組織として、監査部を設置しております。監査部は、監査委員会の事務局にあたるほ
か、監査委員会の指示のもと、監査の対象となる事項の調査、分析、報告を行い、監査委員会の監査活動の補
助を行っております。
(b)監査委員会の開催頻度・個々の監査委員の出席状況
当事業年度における監査委員会の開催回数、及び各監査委員の出席状況については下表のとおりです。
氏名等 出席回数/開催回数(注)1 出席率(注)1
独立社外取締役 三橋 優隆(委員長) 8回/8回 100%
独立社外取締役 ピーター・カービー(注)2 5回/5回 100%
独立社外取締役 諸星 俊男 8回/8回 100%
独立社外取締役 肥塚 見春(注)3 3回/3回 100%
(注)1 当事業年度における各取締役の在任期間に基づきます。
2 2023年3月28日付で就任しています。
3 2023年3月28日付で退任しています。
(c)監査委員会・監査委員の活動状況
監査委員会は、監査委員以外の取締役、執行役及び国内外主要パートナー会社の経営層等と意見交換を積極
的に行い、会社が対処すべき課題及び職務執行の状況について確認しております。また、代表執行役共同社長
と定期的な会合を持ち、監査の環境整備の状況、監査上の重要課題等について意見交換を行っております。さ
らに、監査部及び国内外主要パートナー会社の内部監査部門関係者が一堂に会する年2回のGroup Audit
Committeeで、各地のリスク情報や内部監査結果、監査手法の共有等を行ってグループ全体での内部監査の質
的向上を図っており、これらにより各拠点が実施する内部監査の結果に基づく「Audit on Audit」の枠組みを
確立しております。他にも、会計監査人と監査部長が出席する三様監査会議を定期的に開催し、監査を通じて
認識した問題点等について情報共有と意見交換を行う等、様々な活動を通じて、監査の更なる実効性向上に努
めております。
当事業年度においては、執行役及び国内外主要パートナー会社の経営層等と意見交換を行い、職務執行状況
及び経営上のリスク等について確認しております。また、海外パートナー会社の現地監査法人に対して、監査
上の発見事項や財務・税務上のリスクについて議論をするとともに、現地監査法人の職務執行状況や現地経営
層・当社会計監査人とのコミュニケーション状況についても確認しております。
(d)監査委員会における検討事項
監査委員会における具体的な検討内容は、監査方針・監査計画の策定、監査報告書の作成、取締役及び執行
役の職務執行状況の確認、内部統制システムの構築及び運用状況の確認、監査委員会の実効性評価、会計監査
人の監査の方法及び監査結果の相当性の確認、会計監査人の評価及び再任・不再任の決定、報酬同意、監査上
の主要な検討事項(Key Audit Matters:KAM)の妥当性検討等です。
特に当事業年度においては、「アセット・アセンブラー」モデルにおけるグループ監査の更なる強化、内部
統制システムの強化、地政学的リスク増加による当社ビジネスへの影響、中国におけるプロジェクトビジネス
及び関連投資の動向、貸倒引当金の妥当性、トルコにおけるハイパーインフレ会計適用の影響、関連当事者取
引、新規M&A等について注視し、検討を重ねております。
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(e)監査委員会の実効性評価
監査委員会では、年間の監査活動を振り返り、課題の抽出及び次年度の監査計画への反映、並びに監査品質
の向上を目的に、2020年度の発足当初より実効性評価を実施しております。
当事業年度におきましては、各監査委員による自己評価及び自由記入コメントを基に評価を行いました。監
査委員会にて議論した結果、監査委員会の実効性は概ね確保できていると判断しております。さらに、実効性
評価の結果及び当社グループを取り巻く事業環境リスクを踏まえ、次年度に監査委員会として監視を強化する
分野を選定しております。
なお、実効性評価の結果及び監視を強化すべき課題への取り組み状況を取締役会に定期的に報告し、監査委
員以外の取締役とも情報共有や意見交換を行うことで、実効性評価の客観性を確保し、かつ有効性を高めるよ
う努めております。
(f)監査報告書への監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters:KAM)の記載について
監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters:KAM)については、会計上の見積りを含む経営者の重要な判
断を伴う項目のほか、貸倒引当金の見積りや買収に伴い計上したのれん評価の合理性など、財務諸表に大きく
影響を及ぼすと考えられる項目を中心に会計監査人と複数回協議を行い、投資家に必要な情報開示の適切性、
整合性について確認しております。
② 内部監査の状況
(a)内部監査の組織、人員及び手続き
当社は内部監査担当部署である監査部を設置しております。監査部は監査委員会の監査活動の支援やJ-SOX評
価を行うほか、各地域の内部監査部門が実施する監査活動を統括することにより、グローバルな内部監査体制の
構築を担当しております。また、内部統制システムに係りパートナー会社グループが行った自主点検並びに重要
リスク評価の分析を行い、その結果を監査委員会及び代表執行役共同社長に報告しております。また、当該分析
結果については主要パートナー会社の内部監査部門関係者とも共有し、各地の内部監査計画に反映させることに
より、当社グループのリスクマネジメント体制の実効性向上につなげております。これらの活動のほか、Group
Audit Committeeでの各地の内部監査結果やベストプラクティスの共有等、内部監査部門間の連携を推進するこ
とにより、MSVにつながるグループ全体の内部監査の実効性向上を進めております。
(b)内部監査、監査委員会監査及び会計監査の相互連携並びにこれらの監査と内部統制部門との関係
当社は監査部、監査委員会、会計監査人が出席する三様監査会議を四半期毎に開催し、監査計画や期中の監査
の状況、監査上の懸念事項、リスクへの対応等について相互に情報共有、意見交換を行い、効率的、効果的な監
査の連携を図っております。また、内部監査部門は、財務報告に係る内部統制システムの評価結果を会計監査人
と共有し、内部統制監査における連携を強化しております。さらに国内外主要パートナー会社の内部統制部門関
係者は、Group Audit Committeeに出席し、リスク認識及び対応状況について監査委員会、内部監査部門と共有
しております。
(c)内部監査の実効性を確保するための取り組み
当社では、監査部の執行役からの独立性を確保するため、当社「監査委員会規則」において、監査部長の人事
権に関わる事項、監査部の基本方針、監査計画、予算等に関する監査委員会の同意権限、及び監査に関する監査
委員会の指示が、代表執行役共同社長の指示より優先することを定めております。
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③ 会計監査の状況
(a)監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
(b)継続監査期間
6年間
(c)業務を執行した公認会計士
辻井 健太
竹下 晋平
久保田 裕
(d)監査業務に係る補助者の構成
公認会計士23名 その他32名
(e)会計監査人の選定方針と選定理由
監査委員会は、会計監査人を選定するに当たり、日本監査役協会が公表する「会計監査人の選定基準策定に
関する実務指針」を踏まえ、監査委員会が定めた選定基準に基づき、複数の候補者から選定しております。
現任の有限責任 あずさ監査法人を選定するに当たっては、過去の業務実績、品質管理体制、専門性及び独
立性を評価し、監査計画や監査体制、監査報酬の提案を受け、当社の事業規模や事業内容等を総合的に判断し
て決定しております。
監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に該当すると認められる場合には、監査委員会の監
査委員全員の同意に基づき、会計監査人を解任いたします。また、会計監査人に適正な職務の執行に支障をき
たす事由が生じた場合や、監査の適正性をより高めるために会計監査人の変更が必要であると認められる場合
などには、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定いたします。
(f)会計監査人の評価
監査委員会は、会計監査人の適格性、専門性、監査品質及び当社グループからの独立性等について、会計監
査人との直接のコミュニケーションの状況や社内関係部署からの監査に関する報告、及び日本監査役協会が公
表する「会計監査人の評価基準策定に関する実務指針」を踏まえ、監査委員会が定めた適性評価基準に基づき
審議し、総合的に評価いたしました。その結果、有限責任 あずさ監査法人による会計監査は適切に行われ、
かつ有効に機能しており、再任することが適切であると判断しております。
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④ 監査報酬の内容等
(a)監査公認会計士等に対する報酬の内容
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に 非監査業務に 監査証明業務に 非監査業務に
基づく報酬 基づく報酬 基づく報酬 基づく報酬
101 5 108
提出会社 -
62 62
連結子会社 - -
163 5 171
計 -
(注)1 前連結会計年度については、当社の会計監査人に対して、海外コンフォートレターの作成業務につい
ての対価を支払っております。
2 前連結会計年度については、前連結会計年度に係る監査証明業務に基づく報酬以外に、前々連結会計
年度の監査に係る追加報酬を4百万円、当連結会計年度については、当連結会計年度に係る監査証明
業務に基づく報酬以外に、前連結会計年度の監査に係る追加報酬を6百万円支払っております。
(b)監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMGメンバーファーム)に対する報酬((a)を除く)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
区分
監査証明業務に 非監査業務に 監査証明業務に 非監査業務に
基づく報酬 基づく報酬 基づく報酬 基づく報酬
48 10
提出会社 - -
364 25 379 55
連結子会社
364 74 379 65
計
(注) 当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務に関するコンサル業務等に基づく報酬でありま
す。
(c)その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
当社の連結子会社は、監査証明業務に基づく報酬として、Ernst & Youngメンバーファームに145百万円、
Plante & Moran, PLLCに40百万円支払っております。
(当連結会計年度)
当社の連結子会社は、監査証明業務に基づく報酬として、Ernst & Youngメンバーファームに162百万円、
Plante & Moran, PLLCに51百万円支払っております。
(d)監査報酬の決定方針
記載すべき事項はありません。
(e)監査委員会による監査報酬の同意理由
監査委員会は、会計監査人の過年度の職務遂行状況、及び日本監査役協会が公表する「会計監査人との連携
に関する実務指針」を踏まえ、監査委員会が定めた「会計監査人の監査報酬に対する同意基準」に基づき、会
計監査人の監査計画の内容、監査手続・監査体制、監査日数、報酬見積額の算定根拠等の妥当性を検討した結
果、会計監査人の報酬等について適切であると判断し、会社法第399条第1項及び第4項の同意を行っており
ます。
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(4)【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の内容
役員の区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
報酬等の種類別の総額(百万円)
短期 長期 対象となる
報酬等の総額
役員区分 インセンティブ給 インセンティブ給 役員の員数
(百万円)
職責給等 (人)
譲渡制限付
業績連動給 現金報酬
株式報酬
取締役
(社外取締役を - - - - - -
除く)
1,295 1,267 16 11 -
3
執行役
( 506 ) ( 478 ) ( 16 ) ( 11 ) ( -)
295 159 135 8
社外取締役 - -
1,591 1,427 16 11 135
合 計 11
(801) (637) (16) (11) (135)
(注)1 上記の報酬等の総額は連結報酬等(当社及び当社子会社が支給した報酬等の合計額)として記載してお
ります。執行役の報酬等の金額及び合計の金額については、括弧内の金額が、当社が支給する報酬等の
総額となります。取締役(社外取締役を除く)及び社外取締役の報酬等の金額については、その全額が
当社が支給する報酬等の総額となります。
2 執行役を兼務する取締役に対しては取締役としての報酬を支給していないため、取締役の員数に含みま
せん。
3 取締役の員数には、無報酬の取締役 ゴー・ハップジン氏を含みません。
4 職責給等には、職責給に加え、取締役に支給した委員等の役割に対する手当も含まれております。
5 業績連動給は、2023年度に費用計上した金額の合計額となります。
6 長期インセンティブ給の額は、2023年度に費用計上した金額の合計額となります。
なお、当期(2023年1月から12月まで)における役員ごとの連結報酬等の総額等については、以下のとおりで
あります。
役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の種類別の総額(百万円)
連結報酬等
氏 名 の総額 役員区分 会社区分
短期 長期
(百万円) 職責給等
インセンティブ給 インセンティブ給
執行役を
450
若月 雄一郎 兼務する 提出会社 450 - -
取締役
提出会社 - - -
執行役を
Nippon Paint
789
ウィー・シューキム 兼務する
Holdings SG Pte.
取締役 789 - -
Ltd.
(連結子会社)
(注)1 連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しております。
2 Nippon Paint Holdings SG Pte. Ltd.の報酬等の額は期中平均レート(1S$=105.28円)を用いて日本
円に換算しております。
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② 2023年度における報酬委員会の主な活動内容
報酬委員会は、独立社外取締役を委員長としており、当該期間(2023年1月から12月まで)において、8回の
開催を実施しました。
委員長 リム・フィーホア (独立社外取締役) 出席率:5回/5回(100%)
委員長 筒井 高志 (独立社外取締役) 出席率:3回/3回(100%)
委員 ゴー・ハップジン 出席率:7回/7回(100%)
委員 中村 昌義 (独立社外取締役) 出席率:7回/7回(100%)
(注)1 リム・フィーホア氏は、2023年3月28日開催の取締役会において、報酬委員に選定され、就任しま
した。同氏については、就任後に開催された報酬委員会への出席状況を記載しております。また、
筒井高志氏は、2023年3月28日開催の第198回定時株主総会終結の時をもって取締役を退任しまし
た。同氏については、取締役退任までに開催された報酬委員会への出席状況を記載しております。
2 当該期間に開催の報酬委員会8回のうち1回は、ゴー・ハップジン氏及び中村昌義氏に特別な利害
関係を有する議題のみであったため、両氏の出席率には当該1回が含まれておりません。
2023年度の主な活動としましては、
・執行役を兼務する取締役を除く取締役に対する2023年度報酬制度の決定
・代表執行役共同社長に対する2023年度パフォーマンス評価及び2024年度報酬制度の審議
・パートナー会社の主要経営陣に対する代表執行役共同社長による評価・報酬決定に関する確認
を行いました。
これらは、以下に示すミッションとしての[株主価値最大化(MSV)]の下、役員の報酬等の決定方針として
の[報酬フィロソフィー]及び[代表執行役共同社長報酬の設計方針]に基づき、報酬委員会にて検討及び決
定しました。
[株主価値最大化(MSV)]
当社グループは、MSVを経営上の唯一のミッションとして掲げる、日本発のユニークなグローバル企業で
す。「アセット・アセンブラー」モデルのもと、顧客、取引先、従業員、社会などへの責務を果たした上で
残存する株主価値の最大化に尽力します。
MSVにおいては、まずこれらのステークホルダーに対するそれぞれの責務を充足することが大前提となりま
す。なお、「責務の充足」には法的な契約だけでなく、社会的、倫理的責務も含まれており、「サステナビ
リティ」の概念も包含されています。そして、各ステークホルダーへの責務を果たした上で、残存する価値
を最大化し、かかるリスクを取って投資してくれた株主に報いることがMSVです。各ステークホルダーへの
「上限のある」責務を充足させることが必要条件であり、株主価値はその充足後の残余価値となります。MSV
は、あくまで「中長期的な」株主価値最大化を志向しており、短期的な最大化を追求する考えではありませ
ん。
[報酬フィロソフィー]
根本原則(Overarching Principle)
・株主価値最大化(MSV)を実践するため、透明性・納得性のある報酬体系を構築し、それに基づく個別処遇
を実行することで、主要幹部に対して適切なモチベーションやインセンティブを与え続けるものであること
基本原則(Guiding Principles)
・MSVの実践を担う優れた経営人材を惹きつけ、保持することができるものであること
・変化する環境下においても常に最大限の能力発揮を促せるよう、持続的な動機付けができるものであること
・現在の事業展開の状況、組織体制の成熟度、組織の価値観や属するコミュニティに適合して実効的に機能す
るものであること
[代表執行役共同社長報酬の設計方針]
・MSVに結びつく報酬とする
・代表執行役共同社長のパフォーマンスに相応しい総報酬額とする
・適切かつ果断なリスクテイクを促す報酬構成とする
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また、報酬委員会では、代表執行役共同社長を含む執行役に対するパフォーマンス評価や報酬制度の決定プ
ロセスの客観性・合理性・公正性の確保をはかるべく、以下の活動を実施しております。
・代表執行役共同社長を委員会へ適時招聘し、代表執行役共同社長からの執行役、パートナー会社の主要経営
陣に対するパフォーマンス評価やサクセッションに関するヒアリング
・執行役に対する評価を共有するための指名委員会との合同委員会開催
・委員会以外における、代表執行役共同社長及びパートナー会社の主要経営陣との継続的なコミュニケーショ
ン
・独立社外取締役会議及び監査委員会における執行役含む経営陣へのインタビュー結果の共有
・独立社外取締役会議における執行役のパフォーマンスや期待に対する意見集約
・競合他社及び国内外役員報酬動向に関するベンチマーキング
・報酬委員会の報酬の決定方針や決定された報酬の内容に関する適切な開示
2023年度の代表執行役共同社長含む執行役の個人別の報酬等については、報酬委員会にて、上記活動を通
じ、報酬フィロソフィーに基づき審議を重ねた上で決定しており、その内容は、報酬等の決定方針に沿い妥当
であると判断しております。
また、2023年度の取締役の個人別の報酬等についても同様に、報酬フィロソフィーに基づき審議を重ねた上
で決定しており、その内容は、報酬等の決定方針に沿い妥当であると判断しております。
③ 2023年度 役員の報酬等の構成と算定方法
(a)取締役報酬
取締役の報酬については、「職責給」、「委員等の役割に対する手当」及び「長期インセンティブ給」によ
る構成としております。なお、執行役を兼務する取締役には、取締役としての報酬は支給しておりません。
固定報酬
〇職責給:Base Salary (BS)
・社会情勢や他社比較、市場水準等を考慮の上、グローバルに拡大する当社グ
ループの経営を監督するに相応しい優秀な人材を招聘、維持し得る固定給とし
て現金を支給
〇委員等の役割に対する手当
・指名・報酬・監査委員会、特別委員会の委員長及び委員並びに筆頭独立社外取
締役等の役割に対する手当として現金を支給
変動報酬
〇長期インセンティブ給:Long-term Incentives (LTI)
・当社の取締役は経営に対する監督のみならず、企業買収を含めた重要な意思決
定に、長期的視点で関わる役割を担っていることから、これを踏まえた報酬と
することを狙いとし、当社のMSVをはかるインセンティブを与え、株主との一層
の価値共有を進めることを目的に譲渡制限付株式を付与
・職責給に対して定めた割合によって決定される金額に相当する当社株式を付与
・「職責給」と「長期インセンティブ給」の基準額の比率は1:1が基本形
・譲渡制限付株式の在任期間中の売却は不可
・中長期的な健全性の観点から、2021年度より譲渡制限付株式の譲渡制限解除に
関するマルス・クローバック条項を整備
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(b)代表執行役共同社長報酬
代表執行役共同社長の報酬については、MSVの実現に向け適切かつ果断なリスクテイクを促すべく、前年度
のパフォーマンスを財務・非財務視点で総合的に評価し当年度の報酬総額をゼロベースで決定した上で、現金
報酬と株式報酬の最適構成比を毎期決定しております。
具体的には、対競合他社比較での売上収益、当期利益成長率、及びMSV指標(EPS、PER)の優位性などの財
務面に加え、さらなるMSVの実現に向けた体制整備や取り組みなどの非財務面を総合的に評価し、競合他社、
国内主要企業における社長報酬実態、出身国の水準や報酬構成、及び既往の報酬との連続性等を鑑みた上で報
酬総額を決定した後、代表執行役共同社長がMSVの実践を担うに資するモチベーションが維持され、インセン
ティブが働く報酬水準・構成となるよう、現金報酬と株式報酬の最適構成比を定めております。
上記の総合的評価を踏まえ報酬委員会で審議を重ねた結果、代表執行役共同社長 ウィー・シューキム氏の
2023年度報酬については、MSV実現に向けたモチベーションの最大化が保持されていると判断し、前年度と同
額とし、全額現金報酬としました。(同氏の報酬についてはNippon Paint Holdings SG Pte. Ltd.より支給し
ております。)
代表執行役共同社長 若月雄一郎氏の2023年度報酬については、共同社長間のバランスも考慮し、さらなる
飛躍へのインセンティブとして前年度から増額し、全額現金報酬とすることを決定しました。
報酬総額全体が変動報酬
当年度の報酬総額全体を前年度の総合的なパフォーマンス評価に連動させ決定
・前年度のパフォーマンスを財務・非財務視点で総合的に評価し、当年度の報酬
総額をゼロベースで毎期定め直し、その現金/株式報酬の割合等の報酬構成も
都度見直す
代表執行役共同社長の総合的評価に用いる主要な評価項目
・MSVの実現に向けたEPS及びPERの最大化
・国内・海外事業の収益改善
・M&Aの推進状況・株式市場におけるスタンスの確立
・グループのリスクマネジメント
・企業文化の変革
・経営体制の変革
・取締役会も含めたガバナンス体制・内部統制システムの強化
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(c)執行役報酬
代表執行役共同社長を除く執行役の報酬については、「職責給」、「業績連動給」及び「長期インセンティ
ブ給」による構成としております。
報酬委員会にて、代表執行役共同社長からの報酬水準や報酬構成についての提案を基に、[報酬フィロソ
フィー]に基づき提案の妥当性を審議し決定しました。
固定報酬
〇職責給:Base Salary (BS)
・社会情勢や他社比較、市場水準等を考慮の上、優秀な経営人材の保持・獲得し
得る固定給として現金を支給
変動報酬
〇業績連動給:Short-term Incentives (STI)
・個人別の職責に応じた主要な評価項目における代表執行役共同社長の総合的な
評価提案に基づき、報酬委員会において妥当性を審議の上、役位・職責に応じ
た標準支給額に対して0%から200%の範囲内で支給額を決定
〇長期インセンティブ給:Long-term Incentives (LTI)
・当社グループのサステナビリティ向上への貢献に対する評価に基づき、報酬委
員会において妥当性を審議の上、役位・職責に応じた標準支給額に対して50%
から150%の範囲内で支給額を決定
・1事業年度経過ごとに3年間にわたり3分の1ずつ支給する現金報酬
(d)執行役報酬における業績連動給、長期インセンティブ給の算定
〇業績連動給
代表執行役共同社長を除く執行役の2023年度業績に対する個人別の業績連動給は、代表執行役共同社長によ
る個人別の職責に応じた主要な評価項目の総合的な評価に基づき、報酬委員会にて審議・決定しました。
なお、2023年度における具体的な主要な評価項目としては、代表執行役共同社長除く執行役が法務・コーポ
レートガバナンス・人事機能部門を主に担当する執行役のみであったことから、グローバルガバナンス体制の
高度化、グループにおけるリスクマネジメントや内部統制の強化、サステナブル成長への貢献、主に国内にお
ける人材育成やD&I活動の推進等を中心に総合的に評価・決定し、業績連動給の支給額は標準支給額に対して
115%となりました。
評価計数
主要な評価項目と達成度の判断基準
変動幅
・グローバルガバナンス体制の高度化
・リスクマネジメント及びコンプライアンス等の内部統制の強化
0%~200%
・サステナビリティ戦略の推進
・人材育成やD&I(Diversity & Inclusion)活動の推進
〇長期インセンティブ給
代表執行役共同社長除く執行役の個人別の2023年度の長期インセンティブ給は、代表執行役共同社長による
個人別の職責に応じた当社グループのサステナビリティ・全体最適への貢献や今後の期待に関する総合的な評
価に基づき、報酬委員会にて審議・決定しました。
具体的には当社グループにおけるサステナビリティ体制の強化やガバナンス体制の構築及び機能の高度化に
よるリスク対応等のMSVに資する中長期視点での貢献について総合的に評価しており、2023年度における代表
執行役共同社長を除く執行役に対する長期インセンティブ給の支給額は、標準支給額に対して105%となりま
した。
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④ 2024年度 役員の報酬等の決定方針
代表執行役共同社長及び執行役の報酬等については、上述の「2023年度における報酬委員会の主な活動内容」
に記載の役員の報酬等の決定方針としての[報酬フィロソフィー]に則り、公正・透明に審議し決定しました。
なお、取締役の報酬については2024年3月27日の定時株主総会後に開催される報酬委員会において決定すること
を予定しております。
それらの決定に際しては、[報酬フィロソフィー]及び[代表執行役共同社長報酬の設計方針]に掲げる通り、各
役員のMSVの実現に向けた最大限の能力の発揮を促し、持続的な動機付けができる報酬であることと同時に、客
観的・専門的な情報も踏まえながら、当社の現状や志向する方向性に沿い、グローバルに競争力のある報酬とす
ることも求められます。報酬委員会は、これらについて継続的に調査・研究を進めるとともに、全てのステーク
ホルダーへの説明責任を果たすことのできる公正かつ合理的な報酬のあり方を議論しております。
⑤ 2024年度 役員の報酬等の構成と算定方法
(a)取締役報酬
取締役の報酬については、2024年3月27日の定時株主総会後の報酬委員会において決定することを予定して
おります。
(b)代表執行役共同社長報酬
代表執行役共同社長の報酬については、2023年度と同様に[報酬フィロソフィー]及び[代表執行役共同社長
報酬の設計方針]に基づき、報酬委員会で公正・透明に審議し決定しました。
代表執行役共同社長の報酬については現金報酬と株式報酬の最適構成比を毎期見直すこととしております
が、2024年度の代表執行役共同社長の報酬における譲渡制限付株式報酬については、以下の観点を踏まえ審議
を重ねた結果、2023年度に引き続き付与しないことを決定しました。
・MSVを担う代表執行役共同社長のモチベーションを最も高める報酬とすること
・毎期その時の状況を十分に考慮の上、最適な報酬のあり方を判断していくこと
・両代表執行役共同社長のMSVの実現に関し、株主との価値共有に重きを置き厳格に評価すること
(c)執行役報酬
代表執行役共同社長を除く執行役の報酬については、2023年度と同様に「職責給」、「業績連動給」及び
「長期インセンティブ給」による構成としております。
報酬委員会にて、代表執行役共同社長からの報酬水準や報酬構成についての提案を基に、[報酬フィロソ
フィー]に基づき提案の妥当性を審議し決定しました。
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(5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、資産運用のために保有する投資株式を純投資目的の株式とし、純投資目的以外の企業価値向上につな
がると判断して保有する投資株式を政策保有株式として区分しております。
但し、当社は保有目的が純投資である投資株式は保有しておりません。
② 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会
社)である当社の株式の保有状況
(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の
内容
(ⅰ)保有方針
当社は、取引先との関係の維持強化等、事業活動上の必要性や発行会社の動向、資本コストに対するリ
ターンの状況等を勘案し、合理性があると認められる場合に限り、上場株式を政策的に保有します。この方
針に基づき、すべての政策保有株式について取締役会において定期的に保有継続の可否判断を行い、合理性
が認められないと判断した株式については処分・縮減を行っております。
(ⅱ)保有の合理性を検証する方法
当社及び当社グループは、現在保有する個別の政策保有株式について、毎年取締役会にて以下の観点から
保有の合理性の判断を行っております。
・株式価値の定量評価による検証
・資本効率性による検証(株式保有による定量的な便益の判断)
・事業活動の必要性による検証(株式保有による定性的な便益の判断)
・全社的利益の観点における総合的検証(上記の検証による評価を中・長期的な利益の観点で総合的に判
断)
(ⅲ)個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
2023年12月に当社が保有する全ての上場株式につき、前述の方法により取締役会において保有の合理性の
検証を行っております。
(b)銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数 貸借対照表計上額の
(銘柄) 合計額(百万円)
16 1,036
非上場株式
2 7,090
非上場株式以外の株式
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
該当事項はありません。
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(c)特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
当事業年度 前事業年度
保有目的、業務提携等の概要、 当社の株
株式数(株) 株式数(株)
銘柄 定量的な保有効果 式の保有
貸借対照表計上額 貸借対照表計上額 及び株式数が増加した理由 の有無
(百万円) (百万円)
同社は当社の重要顧客であり、自動車ボ
3,618,480 1,206,160
ディー用塗料やプラスチック部品用塗料など
の自動車用塗料事業取引の維持・発展に不可
本田技研工業㈱
有
欠。
5,304 3,657
なお、株式分割に伴い株式数が増加しており
ます。
同社は当社の重要顧客であり、自動車ボ
1,172,000 1,172,000
ディー用塗料やプラスチック部品用塗料など
マツダ㈱
無
の自動車用塗料事業取引の維持・発展に不可
1,785 1,177
欠。
(注) 個別銘柄ごとの定量的な保有効果については記載が困難ですが、上記②.(a).(ⅱ)の方法により保有の
合理性を検証しております。
③ 連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最大保有会社の次に大きい会社である
日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社 における株式の保有状況
(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の
内容
(ⅰ)保有方針
日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社(以下「NPIU社」という。)は、取引先との
関係の維持強化等、事業活動上の必要性や発行会社の動向、資本コストに対するリターンの状況等を勘案
し、合理性があると認められる場合に限り、上場株式を政策的に保有します。この方針に基づき、すべて
の政策保有株式について取締役会において定期的に保有継続の可否判断を行い、合理性が認められないと
判断した株式については処分・縮減を行っております。
(ⅱ)保有の合理性を検証する方法
NPIU社は、現在保有する個別の政策保有株式について、毎年取締役会にて以下の観点から保有の合理性
の判断を行っております。
・株式価値の定量評価による検証
・資本効率性による検証(株式保有による定量的な便益の判断)
・事業活動の必要性による検証(株式保有による定性的な便益の判断)
・全社的利益の観点における総合的検証(上記の検証による評価を中・長期的な利益の観点で総合的に判
断)
(ⅲ)個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容
2023年10月にNPIU社が保有する全ての上場株式につき、前述の方法により取締役会において保有の合理
性の検証を行っております。
(b)銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数 貸借対照表計上額の
(銘柄) 合計額(百万円)
2 19
非上場株式
7 4,128
非上場株式以外の株式
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(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
銘柄数 株式数の増加に係る取得
株式数の増加の理由
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 - - -
取引先持株会を通じた株式
2 3
非上場株式以外の株式
取得
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
銘柄数 株式数の減少に係る売却
(銘柄) 価額の合計額(百万円)
非上場株式 - -
非上場株式以外の株式 - -
(c)特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
当事業年度 前事業年度
保有目的、業務提携等の概要、 当社の株
株式数(株) 株式数(株)
銘柄 定量的な保有効果 式の保有
貸借対照表計上額 貸借対照表計上額 及び株式数が増加した理由 の有無
(百万円) (百万円)
同社はNPIU社の重要顧客であり、建材用塗料
547,000 547,000
㈱淀川製鋼所 取引の維持・発展の為、株式を保有していま 有
2,086 1,389
す。
同社はNPIU社の重要顧客であり、住宅用塗料
187,000 187,000
大和ハウス工業
取引の維持・発展の為、株式を保有していま 無
㈱
798 568
す。
同社はNPIU社の重要顧客であり、建材用塗料
346,253 345,537
取引の維持・発展の為、株式を保有していま
積水樹脂㈱
す。 有
(株式数が増加した理由)
732 646
取引先持株会を通じた株式の取得
同社はNPIU社の重要顧客であり、オフィス家
156,000 156,000
㈱オカムラ 具用塗料取引の維持・発展の為、株式を保有 有
340 221
しています。
同社はNPIU社の重要顧客であり、産業用機械
31,845 31,036
向け(産業用)塗料取引の維持・発展の為、
デンヨー㈱
株式を保有しています。 無
(株式数が増加した理由)
73 48
取引先持株会を通じた株式の取得
同社はNPIU社の重要顧客であり、住宅用塗料
24,200 24,200
ニチハ㈱
取引の維持・発展の為、株式を保有していま 無
71 64
す。
同社はNPIU社の重要顧客であり、建材用塗料
6,000 6,000
東京鐵鋼㈱
取引の維持・発展の為、株式を保有していま 有
24 8
す。
(注) 個別銘柄ごとの定量的な保有効果については記載が困難ですが、上記③.(a).(ⅱ)の方法により保有の合
理性を検証しております。
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第5【経理の状況】
1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。
以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作
成しております。
(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下
「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成しております。
また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しており
ます。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年1月1日から2023年12月31日
まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年1月1日から2023年12月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あ
ずさ監査法人により監査を受けております。
3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み
当社は、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について連結財務諸表等に的確に反映する体制を
構築するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナーへ参加しております。
4.IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備
当社は、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っておりま
す。また、IFRSに準拠したグループ会計マニュアルを作成し、IFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成すること
ができる体制の整備を行っております。
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1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
①【連結損益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
注記 (自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
1,309,021 1,442,574
売上収益 6,7
△ 821,487 △ 866,449
売上原価 8,17,32
売上総利益 487,534 576,124
販売費及び一般管理費 8,9,32 △ 383,367 △ 420,247
12,875 16,668
その他の収益 10
△ 5,159 △ 3,800
その他の費用 11
営業利益 111,882 168,745
4,997 6,950
金融収益 12,33
金融費用 12,33 △ 11,806 △ 14,397
201
△ 577
持分法による投資損益 40
税引前利益 104,495 161,500
△ 25,042 △ 42,502
法人所得税 13,29
79,452 118,997
当期利益
当期利益の帰属
79,418 118,476
親会社の所有者
33 521
非支配持分
79,452 118,997
当期利益
1株当たり当期利益
33.82 50.45
基本的1株当たり当期利益(円) 15
33.82 50.44
希薄化後1株当たり当期利益(円) 15
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②【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
注記 (自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
79,452 118,997
当期利益
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
1,810
33,38 △ 1,632
金融資産
3,242
確定給付制度の再測定 32,38 △ 122
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対
△ 99 △ 84
38
する持分
純損益に振り替えられることのない項目合計 1,510 1,603
純損益に振り替えられる可能性のある項目
155,366 129,522
在外営業活動体の換算差額 38
キャッシュ・フロー・ヘッジ 38 △ 862 △ 48
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対
△ 1,218 △ 74
38
する持分
153,284 129,399
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計
154,795 131,003
その他の包括利益合計
234,247 250,001
当期包括利益
当期包括利益の帰属
233,204 249,078
親会社の所有者
1,043 922
非支配持分
234,247 250,001
当期包括利益
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③【連結財政状態計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
注記
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
資産
流動資産
242,598 289,647
現金及び現金同等物 16,33
176,049 175,617
棚卸資産 17
311,305 317,940
営業債権及びその他の債権 18,33
17,254 84,146
その他の金融資産 33
18,125 22,005
その他の流動資産 19
小計 765,333 889,357
301 199
売却目的で保有する資産 20
流動資産合計 765,634 889,557
非流動資産
376,835 409,984
有形固定資産 21,23,26,27,41
825,525 897,751
のれん 5,22,23
400,052 430,763
その他の無形資産 22,23,27,41
31,390 28,198
持分法で会計処理されている投資 40
26,063 35,161
その他の金融資産 33
9,558 14,381
その他の非流動資産 24
7,279 7,543
繰延税金資産 29
1,676,706 1,823,784
非流動資産合計
2,442,340 2,713,341
資産合計
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
注記
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
負債及び資本
負債
流動負債
256,835 262,152
営業債務及びその他の債務 25,33
95,970 55,995
社債及び借入金 26,28,33
34,153 21,908
その他の金融負債 27,28,33
8,192 14,770
未払法人所得税
3,436 4,310
引当金 30
69,622 78,564
その他の流動負債 31
468,211 437,701
流動負債合計
非流動負債
626,087 683,771
社債及び借入金 26,28,33
78,027 96,480
その他の金融負債 27,28,33
16,355 17,130
退職給付に係る負債 32
1,164 1,366
引当金 30
5,555 6,073
その他の非流動負債
91,580 102,714
繰延税金負債 29
818,770 907,536
非流動負債合計
負債合計 1,286,982 1,345,237
資本
671,432 671,432
資本金 34
自己株式 34 △ 6,096 △ 6,049
272,527 351,205
利益剰余金 36
210,961 341,721
その他の資本の構成要素 37,39
親会社の所有者に帰属する持分合計 1,148,824 1,358,310
6,533 9,793
非支配持分
1,155,358 1,368,104
資本合計
2,442,340 2,713,341
負債及び資本合計
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④【連結持分変動計算書】
(単位:百万円)
親会社の所有者に帰属する持分
非支配
その他の
資本合計
資本 利益
持分
注記
資本金 自己株式 資本の 合計
剰余金 剰余金
構成要素
2022年1月1日残高 671,432 - △ 6,153 228,009 66,230 959,518 9,176 968,694
超インフレの調整 42 - - - △ 21,021 - △ 21,021 - △ 21,021
超インフレの調整を反映した当期首残
671,432 - △ 6,153 206,988 66,230 938,497 9,176 947,673
高
当期利益 - - - 79,418 - 79,418 33 79,452
その他の包括利益 - - - - 153,785 153,785 1,009 154,795
当期包括利益 - - - 79,418 153,785 233,204 1,043 234,247
自己株式の取得 34 - - △ 0 - - △ 0 - △ 0
自己株式の処分 34 - 135 57 - △ 37 155 - 155
配当金
14 - - - △ 23,483 - △ 23,483 △ 109 △ 23,592
支配継続子会社に対する持分変動 - △ 3,892 - - 675 △ 3,216 △ 3,638 △ 6,855
利益剰余金から資本剰余金への振替 - 4,300 - △ 4,300 - - - -
連結範囲の変動 - - - - - - 36 36
その他の資本の構成要素から
- - - 13,904 △ 13,904 - - -
利益剰余金への振替
その他の資本の構成要素から
- - - - 4,212 4,212 - 4,212
非金融資産等への振替
非支配株主に係る売建プット・
35 - △ 543 - - - △ 543 - △ 543
オプション負債の変動
その他 - - - - - - 25 25
所有者との取引額等合計 - - 56 △ 13,879 △ 9,053 △ 22,876 △ 3,686 △ 26,562
2022年12月31日残高 671,432 - △ 6,096 272,527 210,961 1,148,824 6,533 1,155,358
当期利益 - - - 118,476 - 118,476 521 118,997
その他の包括利益 - - - - 130,601 130,601 401 131,003
当期包括利益 - - - 118,476 130,601 249,078 922 250,001
自己株式の取得 34 - - △ 0 - - △ 0 - △ 0
自己株式の処分 34 - 124 48 - △ 35 137 - 137
配当金
14 - - - △ 28,182 - △ 28,182 △ 305 △ 28,488
支配継続子会社に対する持分変動 - 27 - - - 27 △ 63 △ 36
利益剰余金から資本剰余金への振替 - 11,421 - △ 11,421 - - - -
連結範囲の変動 - - - - - - 2,688 2,688
その他の資本の構成要素から
- - - △ 194 194 - - -
利益剰余金への振替
子会社の増資による持分の増減 - - - - - - 48 48
非支配株主に係る売建プット・
35 - △ 11,574 - - - △ 11,574 - △ 11,574
オプション負債の変動
その他 - - - - - - △ 29 △ 29
所有者との取引額等合計 - - 47 △ 39,798 158 △ 39,593 2,337 △ 37,255
2023年12月31日残高 671,432 - △ 6,049 351,205 341,721 1,358,310 9,793 1,368,104
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⑤【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
注記 (自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
104,495 161,500
税引前利益
47,116 52,275
減価償却費及び償却費 21,22
受取利息及び受取配当金 △ 4,235 △ 6,142
8,363 8,838
支払利息
577
持分法による投資損益(△は益) △ 201
15,855
棚卸資産の増減額(△は増加) △ 12,717
3,016 8,858
営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)
2,641
営業債務及びその他の債務の増減額(△は減少) △ 14,611
12,021 4,908
貸倒引当金の増減額(△は減少)
3,957
その他の流動負債の増減額(△は減少) △ 2,380
△ 11,011 △ 7,153
その他
小計 147,886 228,084
3,280 5,221
利息の受取額
2,590 1,825
配当金の受取額
利息の支払額 △ 8,548 △ 8,846
△ 32,857 △ 36,529
法人所得税の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー 112,351 189,755
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の純増減額(△は増加) △ 273 △ 13,042
16,682
有価証券の純増減額(△は増加) △ 55,331
25,440 85
投資有価証券の売却による収入
有形固定資産の取得による支出 △ 37,442 △ 35,652
5,132 4,043
有形固定資産の売却による収入
無形資産の取得による支出 △ 3,575 △ 2,458
子会社株式の取得による支出 5 △ 171,752 △ 7,063
3,587
持分法で処理される投資の株式の払戻による収入 -
事業譲受による支出 △ 928 △ 8,921
貸付けによる支出 △ 2,047 △ 2,140
5,509 2,179
貸付金の回収による収入
△ 1,852 △ 1,261
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
△ 165,107 △ 115,975
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 28 △ 5,715 △ 10,526
270,070 113,002
長期借入れによる収入 28
長期借入金の返済による支出 28 △ 60,781 △ 86,237
社債の償還による支出 28 △ 14,776 -
リース負債の返済による支出 28 △ 12,586 △ 14,275
配当金の支払額 14,28 △ 23,483 △ 28,177
連結子会社の旧株主に対する配当金の支払額 28 - △ 12,106
子会社株式の追加取得による支出 △ 6,854 △ 36
△ 106 △ 306
その他
145,767
財務活動によるキャッシュ・フロー
△ 38,664
9,989 11,453
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響
784 479
超インフレの調整
103,785 47,048
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
138,813 242,598
現金及び現金同等物の期首残高
242,598 289,647
現金及び現金同等物の期末残高 16
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【連結財務諸表注記】
1.報告企業
日本ペイントホールディングス株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する企業であり、東京証券取引所に株
式を上場しております。登記上の本社の住所は、大阪府大阪市北区大淀北二丁目1番2号です。
連結財務諸表は、当社及び連結子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに当社グループの関連会社に対する持
分により構成されております。当社の親会社及びグループ企業の構成については、「第1企業の概況 4関係会社の状
況」をご参照ください。
当社グループは、塗料・コーティング事業として自動車用、汎用、工業用、ファインケミカル及びその他塗料の製造・
販売を、塗料周辺事業として接着剤等の塗料関連製品の製造・販売を主な事業としております。事業の内容については、
「第1企業の概況 3事業の内容」も併せてご参照ください。
2.作成の基礎
(1)IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満
たすことから、同第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。
(2)測定の基礎
連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品及びトルコの子会社における超インフレ会計の適用等を除き取得原
価を基礎として作成されております。
(3)機能通貨及び表示通貨
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円(百万円単位、単位未満切捨て)で表示しております。
(4)連結財務諸表の承認
連結財務諸表は、2024年3月28日に、当社取締役 代表執行役共同社長 若月 雄一郎によって承認されておりま
す。
(5)会計方針の変更
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を適用しております。
IFRS 改訂の概要
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又
IAS第12号 法人所得税 は実質的に制定された税制(以下「グローバル・ミニマム課税制度」という。)から
生じる法人所得税に対する企業のエクスポージャーの開示を要求する改訂
上記基準の適用による当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。なお、当社グループは、IAS
第12号「法人所得税」で定められる一時的な例外措置を当連結会計年度から遡及適用し、グローバル・ミニマム課税
制度から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債について認識及び開示を行っておりません。
(6)表示方法の変更
(連結キャッシュ・フロー計算書)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「負ののれん発生
益」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より、「その他」として表示しております。この表示方
法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に
表示していた「負ののれん発生益」△21百万円は、「その他」△11,011百万円として組み替えております。
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「非支配持分への配
当金の支払額」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より、「その他」として表示しております。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の
「非支配持分への配当金の支払額」に表示していた△50百万円は、「その他」△106百万円として組み替えておりま
す。
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(7)未適用の公表済み基準及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が公表されている基準書及び解釈指針のうち、重要な影響があるものは
ありません。
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社は、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが次の各要素をすべて有している場
合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・投資先に対するパワー
・投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
子会社の財務諸表は、当社グループがその子会社に対する支配を獲得した日から当該支配を喪失する日まで連結財
務諸表に含めております。
当社グループの連結財務諸表において、決算日が現地法令によって3月末に定められており、当社の決算日に統一
することが不可能な会社がある場合、当該子会社については12月31日に終了する12ヶ月の仮決算を行っております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務
諸表の調整を行っております。
当社グループ内の残高、取引高、収益及び費用は、重要性が乏しい場合を除き、全額を相殺消去しております。
子会社に対する所有持分の変動のうち、子会社に対する支配の喪失とならないものについては、資本取引として処
理しております。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、当社の所有者に帰属する持分として資本に直接
認識しております。支配を喪失した場合には、支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益において認識しておりま
す。
② 非支配持分
連結子会社の非支配持分は、当社グループの持分とは別個に識別されております。非支配持分は、当初の企業結合
日での持分額及び企業結合日からの非支配持分の変動から構成されております。包括利益は非支配持分が負となる場
合であっても親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
③ 関連会社及び共同支配企業に対する投資(持分法適用会社)
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営の方針に関する意思決定に対して、重要な影響力を有するが、支
配的持分を有しない企業をいいます。一般的に、当社グループが議決権の20%から50%を保有する場合には、重要な
影響力があると推定しております。
共同支配企業は、複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、各々の当事者が純資産に対する権利を有している場
合であります。
関連会社又は共同支配企業に対する投資は、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から重要な影響
力を喪失する日まで、持分法によって処理しております。投資日における投資とこれに対応する被投資会社の資本と
の間に差額がある場合には、当該差額はのれんとして投資の帳簿価額に含めております。損失に対する当社グループ
の負担が、持分法適用会社に対する投資を上回った場合には、当該投資の帳簿価額をゼロまで減額し、当社グループ
が持分法適用会社に代わって債務を負担又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失を認識しておりません。
関連会社又は共同支配企業に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは区別して認識されないため、個別に
減損テストを行っておりません。その代わり、関連会社又は共同支配企業に対する投資額が減損している可能性が示
唆される場合には、投資全体の帳簿価額について減損テストを行っております。
関連会社の会計方針は、当社が適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しております。
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(2)企業結合
企業結合は、取得法を用いて会計処理をしております。
取得対価は、当社グループが移転した資産、引き受けた負債及び発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測
定しております。
企業結合において取得した識別可能な資産、並びに引き受けた負債及び偶発負債は、取得日の公正価値で測定して
おります。
移転した対価、被取得企業の非支配持分について識別可能な純資産の公正価値に対する持分割合相当額として当社
グループが認識した金額、及び段階取得の場合には当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分の取得
日における公正価値の合計額が、取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の正味の金額を超過する額は、のれん
として計上されます。割安購入により、この金額が取得した子会社の識別可能な資産及び引き受けた負債の正味の金
額を下回る場合、差額は直ちに純損益として認識しております。
当社グループと非支配持分の所有者との間で行われる子会社持分取引について、子会社に対する支配の変更を伴わ
ない場合には、資本取引として会計処理しているため、のれん、又は利得及び損失としては計上しておりません。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
(3)外貨換算
① 機能通貨及び表示通貨
当社グループの各企業の個別財務諸表は、それぞれの機能通貨で作成しております。当社グループの連結財務諸表
は、当社の機能通貨である日本円で表示しております。
② 外貨建取引
外貨建取引については、当初認識時に取引日における直物為替レートにより機能通貨に換算しております。期末日
における外貨建貨幣性項目は決算日レートを用いて機能通貨に換算し、外貨建非貨幣性項目は取得原価で測定されて
いるものは取引日の為替レート、公正価値で測定されているものは公正価値が測定された日の為替レートを用いて換
算しております。
貨幣性項目の為替差額は、発生する期間の純損益に認識しております。ただし、非貨幣性項目の利得又は損失がそ
の他の包括利益に認識される場合は、当該為替差額もその他の包括利益に認識しております。
③ 在外営業活動体
在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については決算日レー
ト、収益及び費用については取引日の為替レートが著しく変動している場合を除き、平均為替レートで換算し、在外
営業活動体の換算差額はその他の包括利益に認識しております。
在外営業活動体の処分時には、その他の包括利益に認識され資本に累積されていた、在外営業活動体の換算差額
は、処分による利得又は損失が認識される時に資本から純損益に振り替えております。
(超インフレ経済下における財務報告)
当社グループはIAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に従い、超インフレ会計による調整を実施した
上で、トルコの子会社の財務諸表を連結しております。トルコの子会社の財務諸表を報告期間の末日時点の測定単位
に修正することで、財務諸表にトルコのインフレの影響を加えて連結財務諸表へ取り込みます。IAS第21号「外国為
替レート変動の影響」で要求されているとおり、当社グループはトルコにおける子会社のキャッシュ・フローと包括
利益を連結する際に、期末日における換算レートを使用しております。
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(4)収益認識
当社グループは、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等を除き、次の5ステップアプローチに基づき、約束した
商品又は役務を顧客に移転し、顧客が当該商品又は役務に対する支配を獲得した時に収益を認識しております。
ステップ1:契約の識別
ステップ2:履行義務の識別
ステップ3:取引価格の算定
ステップ4:履行義務への取引価格の配分
ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
当社グループは、塗料・コーティング事業として自動車用、汎用、工業用、ファインケミカル及びその他塗料の製
造・販売を、塗料周辺事業として接着剤等の塗料関連製品の製造・販売を主な事業としております。
支払条件は通常、締日後3~6ヶ月となっており、重大な金融要素は含まれておらず、金融要素の影響に対する調
整は行っておりません。また、重要な返品権付き販売はありません。
製品保証に関しては、顧客が当該保証を独立して購入するオプションを有しておらず、製品が合意された仕様に
従っているという保証に加えて顧客にサービスを提供していないことから、引当金として会計処理しております。当
社グループの売上収益には、値引等による変動対価が含まれることがあります。当社グループは、売上収益の戻入の
確率及び金額を見積り、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に反映しております。
(5)1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する純損益を、各連結会計年度中の自己株式を調整した発行
済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。
希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式による影響について調整して計算しており
ます。
(6)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動につい
て僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に満期日又は償還期限の到来する短期投資から構成されておりま
す。
(7)棚卸資産
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額とのいずれか低い額により測定しております。原価の算定にあたっては平均
法を使用しております。
棚卸資産の原価には、購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他の原価
のすべてを含んでおります。加工費は、設計費、直接労務費、その他の直接費及び正常生産能力等に基づき行われた
製造間接費の配賦額からなっております。
正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積
費用を控除した額です。
(8)売却目的で保有する資産及び非継続事業
継続的使用ではなく、主に売却取引により帳簿価額が回収される非流動資産又は処分グループは、「売却目的で保
有する資産」として表示しております。売却目的で保有する資産へ分類するためには、現状で直ちに売却することが
可能であり、かつ、売却の可能性が非常に高いことを条件としており、当社グループの経営者が売却計画の実行を確
約し、原則として1年以内に売却が完了する予定である場合に限られます。「売却目的で保有する資産」は、帳簿価
額又は売却費用控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、「売却目的で保有する資産」に分類された後
は減価償却又は償却を行っておりません。
非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、当社グループの一つ
の事業もしくは地域を構成し、その一つの事業もしくは地域の処分の計画がある場合に認識しております。
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(9)有形固定資産
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示し
ております。
取得原価には、購入価格(輸入関税及び還付されない取得税を含み、値引及び割戻しを控除後)、当該資産を意図
した方法で稼働可能にするために必要な場所及び状態におくことに直接起因する費用及び適格要件を満たす資産の借
入費用、並びに、当該資産項目の解体及び除去費用並びに敷地の原状回復費用が含まれております。
当初取得以降に追加的に発生した支出については、その支出により将来の経済的便益が当社グループに流入する可
能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合にのみ、当該資産の帳簿価額に含めるか又は個別の資
産として認識しております。他のすべての修繕並びに維持に係る費用は、発生時に純損益として認識しております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能額を耐用年数にわたって、定額法により減価償却しており
ます。
主な見積耐用年数は、次のとおりであります。
建物及び構築物 2~60 年
機械装置及び運搬具 2~20 年
工具、器具及び備品 2~20 年
見積耐用年数及び減価償却方法等は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更とし
て将来に向かって適用しております。
(10)のれん及びその他の無形資産
① のれん
事業の取得により生じたのれんの当初認識及び測定については、「(2)企業結合」に記載しております。
のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
のれんは償却を行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。のれ
んの減損損失は純損益として認識され、その後の戻入は行っておりません。
② その他の無形資産
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しておりま
す。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
企業結合で取得した無形資産は、無形資産の定義を満たし、識別可能であり、かつ公正価値が信頼性をもって測定
できる場合、のれんとは別個に識別され、取得日現在の公正価値で測定しております。
新しい科学的又は技術的な知識や理解を得るために行われる研究活動に対する支出は、発生時に純損益として認識
しております。
開発活動に対する支出については、開発費用が信頼性をもって測定でき、技術的かつ商業的に実現可能で、将来的
に経済的便益をもたらす可能性が高く、開発を完了し、それを使用又は販売する意図及び能力並びにそのための十分
な資源を当社グループが有している場合は資産として認識し、それ以外は発生時に純損益として認識しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。
主な見積耐用年数は、次のとおりであります。
販売及び技術ノウハウ関連 3~20年
ソフトウェア 2~10年
見積耐用年数及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来
に向かって適用しております。
なお、耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。ま
た、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は各資金生成単位で減損テストを実
施しております。
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(11)リース
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリース又はリースを含んだものであるかどうかを判定しておりま
す。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約は
リースであるか又はリースを含んでおります。
リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。使用権資産は開始日においてリース負
債の当初測定の金額に開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリースの契約条件で要
求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しております。原資産の所有権がリース期間の終了
時までに借手に移転する場合又は、使用権資産の取得原価が購入オプションを使用することを反映している場合には
見積耐用年数で、それ以外の場合には使用権資産の見積耐用年数とリース期間のいずれか短い期間で定額法により減
価償却しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しております。開始日後に
おいては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しておりま
す。リース負債を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正
しております。
なお、短期リース及び少額資産のリースについてIFRS第16号第60項を適用し、リース料をリース期間にわたり定額
法により費用認識しております。
(12)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金を受領することについて合理的な保証が得られた時
に認識しております。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたっ
て、規則的に収益として認識しております。資産に関する政府補助金は、繰延収益として認識し、当該資産の見積耐
用年数にわたり規則的に収益に認識しております。
当社グループが非貨幣性資産による補助金を受領する場合は、当該資産及び補助金を公正価値で測定し、関連する
資産の見積耐用年数にわたって、原資産の便益の消費パターンに基づき毎期、定額法で純損益として認識しておりま
す。
(13)非金融資産の減損
当社グループは各年度において、各資産についての減損の兆候の有無の判定を行い、何らかの兆候が存在する場
合、その資産又は資金生成単位の回収可能価額を見積っております。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産
は、減損の兆候の有無にかかわらず、毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としておりま
す。個別資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を
算定しております。
使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・インフロー及びアウトフローの見
積額を貨幣の時間価値及び当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の加重平均資本コストを基礎に算定
した割引率により割り引いて算定した現在価値です。処分費用控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公
正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しております。
当社グループは、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しております。また、企業
結合により取得したのれんは、事業の種類に基づいて識別された資金生成単位に配分しております。資産又は資金生
成単位の回収可能価額が当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識しております。
のれんの減損損失は純損益として認識され、その後の戻入は行っておりません。のれん以外の資産に関しては、過
年度に認識された減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、損失の減
少又は消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかについて評価を行っております。そのような兆候が存在する
場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位の
帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されていなかった場合の減価償却控除後の
帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れております。
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(14)金融商品
① 当初認識及び測定
金融資産は、当社グループが金融商品の契約上の当事者になった時点で認識しております。ただし、営業債権及び
その他の債権は発生日に当初認識しております。金融負債は、当社グループが契約の当事者になった時点(取引日)
で認識しております。
金融資産及び金融負債は、当初認識時において公正価値で測定しております。ただし、重大な金融要素を含んでい
ない営業債権は、取引価格で測定しております。金融資産の取得及び金融負債の発行に直接起因する取引コストは、
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下「FVTPLの金融資産」という。)及び純損益を通じて公正価値で
測定する金融負債(以下「FVTPLの金融負債」という。)を除き、当初認識時において、金融資産の公正価値に加算
又は金融負債の公正価値から減算しております。なお、当社グループは当期末日現在、FVTPLの金融負債はデリバ
ティブを除き保有しておりません。FVTPLの金融資産の取得に直接起因する取引コストは純損益において認識してお
ります。
② 非デリバティブ金融資産
当社グループは当初認識時に、非デリバティブ金融資産を、償却原価で測定する金融資産、FVTPLの金融資産及び
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(以下「FVTOCIの金融資産」という。)に分類しておりま
す。この分類は、継続的に適用しております。
(a)償却原価で測定する金融資産
金融資産は、以下の要件を満たす場合に償却原価で事後測定しております。
・当社グループのビジネスモデルにおいて、当該金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的
として保有している場合
・契約条件が、特定された日に元本及び元本残高に係る利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせ
る場合
償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利法を用いて測定し、貸倒引当金を控除しております。
(b)FVTPLの金融資産
上記の償却原価で測定する区分の要件を満たさない金融資産のうち、資本性金融商品を除く金融資産又は売買目
的で保有する金融資産は、FVTPLの金融資産に分類されます。資本性金融商品は、当社グループが当初認識時に公正
価値の変動をその他の包括利益で認識するという指定を行う場合を除き、FVTPLの金融資産に分類されます。
FVTPLの金融資産は当初認識後に公正価値で測定し、その変動を純損益において認識しております。
(c)FVTOCIの金融資産
当社グループは当初認識時に、売買目的以外で保有する資本性金融商品に対して、公正価値の変動をその他の包
括利益で認識するという取消不能な指定を行う場合があります。FVTOCIの資本性金融資産に係る変動額は事後的に
純損益に振り替えず、その他の包括利益累計額は売却時に直接利益剰余金に振り替えております。配当は、金融収
益の一部として純損益において認識しております。
当社グループは当初認識時に、公正価値で測定する負債性金融資産に対して、以下の要件を満たす場合にFVTOCI
の負債性金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されて
いる場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日
に生じる場合
FVTOCIの金融資産は当初認識後に公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益において認識しております。
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③ 償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の減損
(a)償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産について、期末日ごとに予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
期末日に、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識後に著しく増大している場合には、予測情報を含めた合理的
で裏付け可能な情報をすべて考慮して、当該金融商品に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定
しております。一方、信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る貸倒引当金
を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。信用リスクが著しく増加しているか否かは、当初認識以
降の債務不履行発生リスクの変動に基づいて判断しており、その判断にあたっては、取引相手先の財務状況、過去の
貸倒損失計上実績、過去の期日経過情報などを考慮しております。
ただし、営業債権については、上記にかかわらず常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定して
おります。
当社グループにおいて、債務者の重大な財政的困難、契約上の支払の期日経過が長期間延滞するなど金融資産の見
積将来キャッシュ・フローに不利な影響を与える事象が生じた場合に債務不履行が生じていると判断しております。
いずれの金融資産についても、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等の法的整理の手続の開始等の場合には、信
用減損金融資産として取り扱っております。
また、予想信用損失は、貨幣の時間的価値、過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測等についての、報
告日において過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を反映する方法で見積っておりま
す。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。金融資産の全部又は一部を回収できないと合
理的に判断される場合、予想信用損失を帳簿価額から直接償却しております。貸倒引当金を減額する事象が発生した
場合は、貸倒引当金の戻入額を純損益で認識しております。
(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額は、当該金融資産の認識の
中止又は分類変更が行われるまでその他の包括利益として認識しておりますが、減損利得又は減損損失の認識をする
際には、過去に認識したその他の包括利益の一部もしくは全てを純損益に振り替えております。
④ 非デリバティブ金融資産の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は、当該金融
資産の所有に係るリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フロー
を受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
⑤ 非デリバティブ金融負債
(a)事後測定及び認識の中止
当社グループは、デリバティブ以外の金融負債として、営業債務及びその他の債務、社債及び借入金、並びにそ
の他の金融負債を有しており、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しております。
当該金融負債は義務を履行した場合、もしくは債務が免責、取消し又は失効となった場合に認識を中止しており
ます。
(b)非支配株主に係る売建プット・オプション負債
当社グループは、 非支配持分の所有者に付与している子会社株式の売建プット・オプションについて、将来
キャッシュ・フローを割り引く方法により算定した償還金額の現在価値を金融負債として認識するとともに、当初
認識後の変動については資本剰余金として認識しております。
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⑥ デリバティブ及びヘッジ
当社グループは、為替、金利及び商品価格の変動によるリスクを管理するために、先物為替予約等のデリバティブ
を利用しております。当社グループは、デリバティブを投機目的で保有しておりません。
デリバティブ取引は公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に純損益として認識しております。当初認
識後は公正価値で測定し、その変動は基本的に当期の純損益として認識しております。ただし、ヘッジ対象の公正価
値又はキャッシュ・フローの変動が、ヘッジ手段の公正価値又はキャッシュ・フローの変動により相殺される程度を
客観的に判定し、ヘッジの有効性が高いと認められる場合にはヘッジ会計を適用することもあります。
当初にデリバティブをヘッジ指定する時点において、ヘッジ取引に係るヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスクの
管理目的、ヘッジ取引を実行する際の戦略、及びヘッジ関係の有効性の評価方法、有効性及び非有効性の測定方法
は、すべて文書化しております。
ヘッジの開始時及び継続期間中に、ヘッジ取引に利用しているデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッ
シュ・フローの変動を相殺する上で有効性が高いか否かを評価しております。ヘッジ関係がヘッジ比率に関する有効
性の要求に合致しなくなったが、その指定されたヘッジ関係についてのリスク管理目的は依然として同じである場合
には、適格要件を再び満たすようにヘッジ関係のヘッジ比率を調整し、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場
合にのみ、将来に向かってヘッジ会計を中止しております。
ヘッジ会計を適用する場合、ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値の変動は、ヘッジ関係の種類に応じて、次
のとおり会計処理しております。
(a)公正価値ヘッジ
デリバティブの公正価値の変動は純損益として認識しております。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の
公正価値の変動はヘッジ対象の帳簿価額を修正し、純損益として認識しております。
(b)キャッシュ・フロー・ヘッジ
デリバティブを、認識済み資産・負債、又は当期利益に影響を与え得る発生可能性の非常に高い予定取引に関連
する特定のリスクに起因するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのヘッジ手段として指定した場合、デリ
バティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分は、キャッシュ・フロー・ヘッジとして、その他の資本の構成要
素に含めております。デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ非有効部分は、即時に純損益において認識して
おります。
キャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが当期利益に影響を及ぼす期間と同一
期間において、連結包括利益計算書においてその他の包括利益から控除し、ヘッジ対象と同一の項目で当期利益に
振り替えられております。ただし、ヘッジ対象である予定取引が非金融資産(棚卸資産、有形固定資産など)もし
くは負債の認識を生じさせるものである場合には、それまで資本に繰り延べていた利得又は損失を振り替え、当該
資産もしくは負債の測定額に含めております。
ヘッジがヘッジ会計の要件を満たさない場合、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、ヘッジ会計
の適用を将来に向けて中止しております。ヘッジ会計を中止した場合、既にその他の包括利益で認識したキャッ
シュ・フロー・ヘッジの残高は、ヘッジ対象である取引から生じるキャッシュ・フローが純損益に影響を与える時
点で純損益に振り替えております。予定取引の発生がもはや見込まれない場合には、既にその他の包括利益で認識
したキャッシュ・フロー・ヘッジの残高は、即時にその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。
ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識さ
れている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初帳簿価額を修正することとしております。
(c)在外営業活動体の純投資ヘッジ
在外営業活動体に対する純投資のヘッジには、純資産の一部として計上される貨幣性項目のヘッジが含まれてお
ります。当該ヘッジは、キャッシュ・フロー・ヘッジと類似した方法を用いております。ヘッジ手段に係る利得又
は損失のうち、ヘッジの有効な部分に関連するものは、その他の包括利益で認識し、非有効部分に関連するものは
純損益において認識しております。在外営業活動体を処分する場合には、その他の包括利益で認識した利得又は損
失の累積額を純損益へ振り替えております。
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⑦ 配当収入
配当収入は、支払いを受ける権利が確定した時に認識しております。
(15)法人所得税
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に
使用する税率及び税法は、決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。
繰延税金資産及び負債は、連結会計年度の末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一
時差異等に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金
について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、
将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識時に発生した将来加算一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールできかつ予測可能な
期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定又は実質的に制定されている法定税率(及び税法)に基づいて、当該
資産が実現される又は負債が決済される期に適用されると予想される税率によって測定されます。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の
税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しております。
当社グループは、IAS第12号「法人所得税」で定められる一時的な例外措置を当連結会計年度から遡及適用し、グ
ローバル・ミニマム課税制度から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債について認識及び開示を
行っておりません。
(16)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連する勤務が提供された時点で費用として認識しております。
賞与については、当社グループが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払うべき現在の法的又は推定
的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われ
ると見積られる額を負債として認識しております。
累積型の有給休暇に関する従業員給付の予想コストは、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供し
た時に認識しております。また、当社グループは、累積型有給休暇の予想コストを、連結会計年度の末日現在で累積
されている未使用の権利の結果として当社グループが支払うと見込まれる追加金額として測定しております。
② 退職給付
当社グループは、従業員の退職給付制度として、確定給付制度と確定拠出制度を採用しております。
確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値を控除したものであり、
退職給付に係る資産又は負債として連結財政状態計算書で認識しております。確定給付制度債務は、予測単位積増方
式に基づいて算定され、その現在価値は、将来の予想支払額に割引率を適用して算定しております。割引率は、給付
が見込まれる期間に近似した満期を有する優良社債の利回りを参照して決定しております。
勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額は純損益として認識しております。数理計算上の差異、
純利息費用に含まれる部分を除く制度資産に係る収益及び資産上限額の影響の変動については、それらが生じた期間
において確定給付制度に係る再測定としてその他の包括利益に認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余
金へ振り替えております。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、従業員が勤務を提供した期間に費用として認識しております。
(17)引当金
当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的又は推定的債務を現在の負債として負って
おり、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
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(18)資本
① 資本金及び資本剰余金
当社が発行する資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識しております。また、その発行に直接
起因する取引コストは資本剰余金から控除しております。
② 自己株式
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除しております。また、その取得に直接起因する取
引費用は、資本から控除しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と
受取対価との差額は資本剰余金に含めております。
(19)株式報酬
① ストック・オプション
当社は、ストック・オプションの付与日時点の公正価値を、適切な価格算定モデル(ブラック・ショールズ・モデ
ル)を用いて測定しております。
ストック・オプションの付与日に測定した公正価値は、最終的に権利が確定すると予想されるストック・オプショ
ンの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって定額法で費用計上し、同時に、資本剰余金に計上しております。
毎期、権利確定することが予想されるストック・オプションの数の見積りを修正しております。見積りの修正の影
響は、資本剰余金の修正と対応して、累積費用が修正された見積りを反映するようにその期の純損益として認識して
おります。
② 譲渡制限付株式報酬
本制度における報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、算定された報酬は費用認識すると
ともに、対応する金額を資本の増加として認識しております。
(20)組替
連結財務諸表の表示方法を変更した場合には、比較情報を組替表示しております。
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4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定
当社グループの連結財務諸表の作成において、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼ
す見積り、判断及び仮定を設定しております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。見積り及びそ
の基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した会計期間及び将
来の会計期間において認識しております。
翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある見積りと仮定は、主としてのれん及び耐用年数を確定でき
ない無形資産の減損において用いられます。当社グループで認識されているのれんは償却しておらず、毎第4四半期会計
期間中又は減損の兆候があると認められた場合にはその都度、減損テストを行っております。
当該減損テストでは、資金生成単位における処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方を回収可能価額と
して測定しております。当該処分費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位
の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件
の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産に係る減損損失
額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。のれんの帳簿価額は、「注記22.のれん及びその他の無形資
産」、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額及び減損の内容は、「注記23.有形固定資産、無形資産及
びのれんの減損」をそれぞれご参照ください。
上記のほか、連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行う重要な判断に関する情
報は、次の注記に含めております。
・企業結合により取得した資産及び引き継いだ負債の公正価値の評価及び開示(「注記5.企業結合」参照)
・棚卸資産の評価(「注記17.棚卸資産」参照)
・使用権資産及びリース負債の識別(「注記27.リース」参照)
・繰延税金資産の回収可能性(「注記29.繰延法人所得税」参照)
・確定給付企業年金制度の数理計算上の仮定(「注記32.従業員給付」参照)
・営業債権の回収可能価額(「注記33.金融商品」参照)
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5.企業結合
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(Cromology Holding SASの株式取得)
企業結合の主な理由
欧州市場は、中国に次ぐ世界第2位の塗料市場(※)であり、今後も安定的な成長が見込まれております。
Cromologyは、欧州で第4位の建築用塗料メーカーであり、建築用塗料市場におけるマーケットリーダーとして、フラ
ンス、イタリア、スペイン及びポルトガルで上位3社に位置するなど高いシェアを有し、欧州で幅広く事業展開してお
ります。
日本ペイントグループ傘下において、当社グループの投資能力、ブランド管理、マーケティング及びイノベーション
創出力と、Cromologyのローカル市場で高い認知度を誇るブランド及び強力な小売店との関係性を統合することで、フ
ランス、スペイン、イタリア、ポルトガル、更には東欧諸国の一部を含む欧州主要都市への市場拡大が可能になる見込
みです。また、Cromologyは、当社グループにとって欧州市場で汎用塗料事業への地盤構築の足掛かりとして、適切な
事業規模、販売規模及び製造能力を有しており、本買収により、当社グループは新たな企業買収を行うための基盤を得
ることができます。加えて、Cromologyは、フランス、ポルトガル及びスイスで直営店を運営しており、DuluxGroupの
大規模・中規模のホームセンター等をはじめとするDIY顧客向けの販売チャネルを通じた販売力の活用が可能です。本
買収により、木工用塗料、高意匠塗料及びSAF(密封剤、接着剤、充填剤)など、DuluxGroupのポートフォリオに新た
なブランドを立ち上げるための強力なプラットフォームが獲得できます。
※ 出典:ACA(American Coatings Association)発表のGlobal Market Analysis for the Paint & Coatings Industry(2019-2024)(塗
料・コーティングス産業のグローバル市場分析(2019-2024年))より https://paint.org/market
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称:Cromology Holding SAS
事業の内容 :塗料及び塗料周辺製品の製造・販売
② 取得日
2022年1月20日
③ 取得した議決権付資本持分の割合
99.8%
④ 被取得企業の支配を獲得した方法
株式の取得
(2) 企業結合日における取得資産及び引受負債の公正価値
(単位:百万円)
公正価値
現金及び現金同等物
9,530
有形固定資産 23,413
無形資産(注)2 65,317
その他の資産 32,927
△76,869
引受負債の公正価値
取得資産及び引受負債の公正価値(純額) 54,318
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営業債権及びその他の債権
(単位:百万円)
契約上の債権金額 公正価値
営業債権
8,454 7,719
5,313 5,256
未収入金
計
13,767 12,975
回収が見込まれない契約上のキャッシュ・フローの
△791 -
最善の見積り
差引合計 12,975 12,975
(注)1 取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、資産及び負債に配分しております。前連結会
計年度において、取得対価の配分が完了しました。当初の暫定的な金額からの修正は、次のとおりであ
ります。
有形固定資産 1,591 百万円増加
無形資産 43,170 百万円増加
その他の資産 2,503 百万円増加
引受負債の公正価値 12,543 百万円増加
のれん 34,722 百万円減少
2 無形資産は主に商標権36,415百万円と顧客関連資産27,449百万円であり、取得対価の配分に際し、商標
権はロイヤルティ免除法、顧客関連資産は超過収益法を用いて公正価値を測定しております。
(3) 移転対価及びのれん
(単位:百万円)
金額
移転対価(現金等) A
149,556
ベーシス・アジャストメント B 4,212
54,318
取得資産及び引受負債の公正価値(純額) C
のれん(注) A+B-C 99,450
(注) のれんは、主に将来の超過収益力及び既存事業とのシナジー効果を反映したものであります。
なお、当該のれんについて税務上、損金算入を見込んでいる金額はありません。
(4) 取得関連費用
表示科目:販売費及び一般管理費
金 額:1,486百万円
(5) 連結損益計算書に与える影響
連結損益計算書で認識されている取得日以降の被取得企業の業績
(単位:百万円)
金額
売上収益
97,467
当期利益 2,629
(6) 企業結合によるキャッシュ・フローへの影響
(単位:百万円)
金額
取得対価の支払
150,600
△9,530
現金及び現金同等物
子会社株式の取得による支出 141,070
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当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
重要な企業結合はありません。
6.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高経
営意思決定機関である取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象と
なっているものであります。当社グループは、塗料・コーティング事業として自動車用、汎用、工業用、ファインケ
ミカル及びその他塗料の製造・販売を、塗料周辺事業として接着剤等の塗料関連製品の製造・販売を主な事業として
おり、日本においては独立した法人及びその法人が統括する法人が、海外においてはアジア、オセアニア、その他の
各地域をNIPSEAやDuluxGroupなどを中心に独立した現地法人が、また、米州においては独立した現地法人がそれぞれ
担当しております。各法人はそれぞれ独立した経営単位であり、取り扱う製品について各経営管理単位又は各地域の
包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは製造・販売体制を基礎とした経営管理単位又は地域別のセグメントから構成されてお
り、「日本」、「NIPSEA」、「DuluxGroup」及び「米州」の4つを報告セグメントとしております。なお、「日本」
には船舶用塗料の海外事業が含まれております。
(2)報告セグメントに関する情報
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
調整額
財務諸表
(注)1
日本 NIPSEA DuluxGroup 米州 計 計上額
売上収益
186,062 708,515 314,902 99,540 1,309,021 1,309,021
外部顧客への売上収益 -
17,556 4,412 500 62 22,532
セグメント間売上収益 △ 22,532 -
203,619 712,927 315,403 99,603 1,331,553 1,309,021
合 計 △ 22,532
5,296 72,695 29,673 8,077 115,742 111,882
セグメント利益 △ 3,859
4,997
金融収益
金融費用 △ 11,806
△ 577
持分法による投資損益
104,495
税引前利益
その他の項目
4,820 19,283 17,114 5,633 46,851 264 47,116
減価償却費及び償却費
29 70 100 100
減損損失 - - -
6,936 17,367 15,289 10,217 49,811 8 49,820
資本的支出(注)2
(注)1 セグメント利益の調整額は、各セグメントに帰属しない本部費用及びセグメント間取引消去によるものであり
ます。
2 有形固定資産及び無形資産等の発生額であります。
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当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
調整額
財務諸表
(注)1
日本 NIPSEA DuluxGroup 米州 計 計上額
売上収益
201,493 771,518 360,398 109,164 1,442,574 1,442,574
外部顧客への売上収益 -
17,345 5,614 498 28 23,487
セグメント間売上収益 △ 23,487 -
218,839 777,133 360,896 109,193 1,466,062 1,442,574
合 計 △ 23,487
19,165 110,385 34,619 7,149 171,319 168,745
セグメント利益 △ 2,574
6,950
金融収益
金融費用 △ 14,397
201
持分法による投資損益
161,500
税引前利益
その他の項目
5,037 20,874 19,782 6,315 52,010 265 52,275
減価償却費及び償却費
140 245 600 987 987
減損損失 - -
6,657 20,184 18,881 4,129 49,852 11 49,864
資本的支出(注)2
(注)1 セグメント利益の調整額は、各セグメントに帰属しない本部費用及びセグメント間取引消去によるものであり
ます。
2 有形固定資産及び無形資産等の発生額であります。
(3)製品及びサービスに関する情報
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
塗料・コーティング事業
自動車用塗料 163,837 182,411
汎用塗料 827,524 909,678
工業用塗料 95,425 90,196
ファインケミカル 18,919 20,251
その他塗料 68,247 80,964
1,173,954 1,283,502
塗料周辺事業 135,067 159,072
合 計 1,309,021 1,442,574
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(4)地域別に関する情報
売上収益及び非流動資産の地域別内訳は以下のとおりであります。
外部顧客への売上収益
(単位:百万円)
アジア 米州
日本 オセアニア 欧州 その他 合 計
アジア 米州
中国 米国
(中国を除く) (米国を除く)
前連結会計年度
(自 2022年1月1日
165,177 474,170 177,949 193,570 89,458 10,379 193,171 5,144 1,309,021
至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
177,852 506,716 205,472 211,902 94,540 15,665 224,820 5,603 1,442,574
至 2023年12月31日)
(注) 地域ごとの外部顧客への売上収益は、顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
非流動資産
(単位:百万円)
アジア 米州
日本 オセアニア 欧州 その他 合 計
アジア 米州
中国 米国
(中国を除く) (米国を除く)
前連結会計年度
52,723 340,076 339,282 478,661 137,482 3,132 257,960 1,092 1,610,412
(2022年12月31日)
当連結会計年度
53,766 357,867 365,071 526,616 144,180 3,495 297,308 1,005 1,749,311
(2023年12月31日)
(注) 非流動資産は、資産の所在地によっており、その他の金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んで
おりません。
(5)主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%超を占める相手先はないため、記載を省略してお
ります。
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7.売上収益
(1)分解した収益とセグメント収益の関連
当社グループでは、顧客との契約から生じる収益について、事業別に分解しています。事業別の収益と報告セグメ
ントとの関連は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
日本 NIPSEA DuluxGroup 米州 合計
塗料・コーティング事業
自動車用塗料 35,089 96,455 - 32,291 163,837
汎用塗料 47,824 514,044 199,946 65,707 827,524
工業用塗料 40,027 46,277 9,120 - 95,425
ファインケミカル 8,636 8,741 - 1,541 18,919
その他塗料 54,485 13,762 - - 68,247
186,062 679,282 209,067 99,540 1,173,954
塗料周辺事業 - 29,232 105,834 - 135,067
合 計 186,062 708,515 314,902 99,540 1,309,021
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
日本 NIPSEA DuluxGroup 米州 合計
塗料・コーティング事業
自動車用塗料 42,149 99,335 - 40,926 182,411
汎用塗料 48,545 568,375 226,323 66,433 909,678
工業用塗料 39,688 40,909 9,598 - 90,196
ファインケミカル 8,942 9,505 - 1,803 20,251
その他塗料 62,168 18,796 - - 80,964
201,493 736,922 235,922 109,164 1,283,502
塗料周辺事業 - 34,596 124,475 - 159,072
合 計 201,493 771,518 360,398 109,164 1,442,574
(2)残存履行義務に配分した取引価格
当社グループでは、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の簡便法を使用し、残存履
行義務に関する情報の記載を省略しております。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれてい
ない重要な金額はありません。
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8.売上原価、販売費及び一般管理費
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
201,243 221,451
従業員給付費用
従業員給付費用は、「売上原価」、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
なお、減価償却費は「注記21.有形固定資産」に、償却費は「注記22.のれん及びその他の無形資産」に記載してお
ります。
上の表の従業員給付費用には、以下の主要な経営幹部の報酬が含まれます。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
報酬及び賞与 1,517 1,595
(うち、株式報酬費用) 155 137
主要な経営幹部の報酬とは、当社グループの経営活動に対する計画・統制・指揮を統括する経営幹部の報酬であり、
具体的には、当社の取締役及び執行役の報酬であります。
9.研究開発費
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
研究開発費 28,106 29,996
研究開発費は、販売費及び一般管理費に計上しております。
10.その他の収益
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
2,330 1,846
固定資産売却益
5,542 7,368
補助金収入(注)
381 2,979
保険金収入
4,620 4,473
その他
12,875 16,668
合 計
(注) 補助金収入は、中国の経済特区における事業活動により受領した政府補助金等であります。
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11.その他の費用
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
844 541
固定資産除売却損
減損損失 100 987
2,206
早期退職関連費用(注) -
2,007 2,272
その他
5,159 3,800
合 計
(注) 早期退職関連費用は、当社及び国内連結子会社における割増退職金と再雇用支援費用等であります。
12.金融収益及び費用
(1)金融収益
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
金融収益
受取利息
3,260 5,459
償却原価で測定する金融資産
受取配当金
108 0
FVTPLの金融資産
358 0
認識を中止したFVTOCIの金融資産
507 682
連結会計年度末に保有するFVTOCIの金融資産
短期投資運用益
281 568
FVTPLの金融資産
289 42
為替差益(純額)
190 197
その他
4,997 6,950
合 計
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(2)金融費用
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
金融費用
支払利息
5,020 5,110
償却原価で測定する金融負債
3,343 3,728
リース負債
1,058
社債償還損 -
2,267 5,360
正味貨幣持高に係る損失
117 198
その他
11,806 14,397
合 計
13.法人所得税
(1)連結損益計算書で認識された法人所得税
法人所得税の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
当期法人所得税 29,417 41,825
繰延法人所得税 △4,374 677
合 計 25,042 42,502
(2)その他の包括利益で認識された法人所得税
その他の包括利益で認識された法人所得税は、「注記38.その他の包括利益」に記載しております。
(3)法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目の内訳
(単位:%)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
法定実効税率 30.58 30.58
(調整)
在外子会社との税率差異等 △8.08 △7.07
留保金課税による影響 0.30 1.54
海外関係会社の配当源泉税 0.89 0.42
未認識の繰延税金資産 0.55 △0.48
その他 △0.27 1.33
税効果会計適用後の法人税等の負担率 23.97 26.32
当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として法定実効税率を計算しております。
ただし、在外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
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(4)グローバル・ミニマム課税
日本においては令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係
る規定を含めた税制改正法(「所得税法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第3号))(以下「改正法人税
法」という。)が2023年3月28日に成立しております。改正法人税法では、BEPSのグローバル・ミニマム課税ルール
のうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日以降開始事業年度より、日本に所在する親会社の
子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることにな
ります。
なお、当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。また、当社グループは、IAS第12号「法人所
得税」で定められる一時的な例外措置を当連結会計年度から遡及適用し、グローバル・ミニマム課税制度から生じる
法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債について認識及び開示を行っておりません。
14.配当金
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当額
決 議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2022年3月29日
普通株式 11,741 5.00 2021年12月31日 2022年3月30日
定時株主総会
2022年8月10日
普通株式 11,742 5.00 2022年6月30日 2022年9月7日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり配当額
決 議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2023年3月28日
普通株式 14,090 6.00 2022年12月31日 2023年3月29日
定時株主総会
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(1)配当金支払額
配当金の総額 1株当たり配当額
決 議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2023年3月28日
普通株式 14,090 6.00 2022年12月31日 2023年3月29日
定時株主総会
2023年8月10日
普通株式 14,091 6.00 2023年6月30日 2023年9月11日
取締役会
(2)基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
配当金の総額 1株当たり配当額
決 議 株式の種類 基準日 効力発生日
(百万円) (円)
2024年3月27日
普通株式 18,789 8.00 2023年12月31日 2024年3月28日
定時株主総会
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15.1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は、次のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 79,418 118,476
希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いら
- -
れた当期利益調整額(百万円)
希薄化後当期利益(百万円) 79,418 118,476
発行済普通株式の加重平均株式数(千株) 2,348,322 2,348,531
希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いら
211 138
れた普通株式増加数(千株)
ストック・オプションによる増加(千株) 169 112
譲渡制限付株式報酬制度による増加(千株) 42 25
希薄化後1株当たり当期利益の算定に用いら
2,348,534 2,348,669
れた普通株式の加重平均株式数(千株)
基本的1株当たり当期利益(円) 33.82 50.45
希薄化後1株当たり当期利益(円) 33.82 50.44
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16.現金及び現金同等物
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
現金及び預金 229,078 286,007
投資信託及び譲渡性預金等 13,520 3,639
合 計 242,598 289,647
17.棚卸資産
(1)棚卸資産の内訳
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
106,681 110,395
商品及び製品
6,202 6,428
仕掛品
63,164 58,794
原材料及び貯蔵品
176,049 175,617
合 計
(2)費用として売上原価に計上した棚卸資産の金額及び評価損として売上原価に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
費用として売上原価に計上した棚卸資産の金額 813,890 857,686
評価損として売上原価に計上した金額 398 1,325
18.営業債権及びその他の債権
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
顧客との契約から生じた債権 289,420 295,060
未収入金 16,493 18,390
その他の債権 5,390 4,489
合 計 311,305 317,940
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19.その他の流動資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
未収法人税等 866 3,112
未収消費税等 8,989 9,860
前払費用 7,544 7,004
その他 725 2,027
合 計 18,125 22,005
20.売却目的で保有する資産
売却目的で保有する資産の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
売却目的で保有する資産
有形固定資産(注)1 301 70
その他の金融資産(注)2 - 128
合 計 301 199
(注)1 当社の連結子会社であるBetek Boya ve Kimya Sanayi Anonim Sirketi社において売却目的で保有する資産を
計上しております。当該資産は同社が債権回収に伴い取得した土地及び建物です。当該資産は、翌連結会計年
度に売却が完了する予定であります。当該資産の公正価値は、マーケット・アプローチを適用して算定してお
り、活発でない市場における同一又は類似の資産に関する相場価額に基づいて測定しているため、 公正価値
ヒエラルキーのレベル2に分類されます。
2 保有継続の合理性が認められないため、処分・縮減すると判断した政策保有株式の一部を、売却目的で保有す
る資産に振り替えております。これは、取引先との関係の維持強化等、事業活動上の必要性や発行会社の動
向、資本コストに対するリターンの状況等を勘案し、全ての政策保有株式について取締役会において定期的に
保有継続の可否判断を行った結果によるものです。当該資産は、翌連結会計年度に売却が完了する予定であり
ます。当該資産は、活発な市場で取引されている上場株式であり、取引所の市場価格によって評価しており、
公正価値ヒエラルキーのレベル1に分類されます。
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21.有形固定資産
(1)有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額並びに帳簿価額
(単位:百万円)
建物及び 機械装置 工具、器具 建設
土 地 合 計
構築物 及び運搬具 及び備品 仮勘定
前連結会計年度末
(2022年12月31日)
285,739 221,682 35,373 95,402 27,086 665,285
取得原価
減価償却累計額及び
△ 112,590 △ 142,974 △ 27,789 △ 5,094 - △ 288,449
減損損失累計額
173,148 78,708 7,584 90,307 27,086 376,835
帳簿価額
当連結会計年度末
(2023年12月31日)
322,677 245,977 38,214 105,577 26,470 738,917
取得原価
減価償却累計額及び
△ 134,094 △ 158,372 △ 30,477 △ 5,988 - △ 328,932
減損損失累計額
188,582 87,604 7,737 99,589 26,470 409,984
帳簿価額
(2)有形固定資産の帳簿価額の期中増減
(単位:百万円)
建物及び 機械装置 工具、器具 建設
土 地 合 計
構築物 及び運搬具 及び備品 仮勘定
2022年1月1日 127,390 62,877 6,924 77,424 27,088 301,706
超インフレの調整 3,373 3,776 415 770 0 8,336
取得 12,051 5,359 1,909 3,523 25,044 47,888
企業結合による取得 19,590 8,679 7 3,944 1,730 33,951
売却又は処分 △2,046 △649 △109 △210 △188 △3,205
科目振替 14,717 12,134 1,029 612 △28,494 -
減価償却費(注)1 △17,205 △16,250 △2,776 △649 - △36,881
減損損失 △41 △833 △10 △0 - △885
為替換算差額 11,972 5,060 190 4,818 2,028 24,070
その他 3,346 △1,444 5 73 △124 1,856
2022年12月31日 173,148 78,708 7,584 90,307 27,086 376,835
超インフレの調整 1,987 2,283 416 761 - 5,448
取得 10,401 6,939 2,112 3,743 24,209 47,406
企業結合による取得 3,424 2,312 2 810 100 6,649
売却又は処分 △2,293 △935 △202 △569 △164 △4,165
科目振替 11,125 12,662 872 877 △25,537 -
減価償却費(注)1 △19,119 △18,328 △3,076 △701 - △41,225
減損損失 △317 △246 △8 - - △572
為替換算差額 8,951 3,414 △18 4,360 1,328 18,035
その他 1,274 794 55 - △552 1,571
2023年12月31日 188,582 87,604 7,737 99,589 26,470 409,984
(注)1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれており
ます。
2 建設中の有形固定資産に関する支出額は、「建設仮勘定」として記載しております。
(3)有形固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産
有形固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産については、「注記27.リース」に記載しております。
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22.のれん及びその他の無形資産
(1)のれん及びその他の無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額並びに帳簿価額
(単位:百万円)
その他の無形資産
のれん
顧客関連
商標権 技術資産 その他 合 計
資産
前連結会計年度末
(2022年12月31日)
838,236 321,338 97,739 12,303 43,753 475,134
取得原価
償却累計額及び
△ 12,711 △ 15,243 △ 20,585 △ 9,865 △ 29,387 △ 75,081
減損損失累計額
825,525 306,095 77,153 2,438 14,365 400,052
帳簿価額
当連結会計年度末
(2023年12月31日)
912,410 349,757 109,704 12,997 44,868 517,327
取得原価
償却累計額及び
△ 14,659 △ 16,211 △ 27,661 △ 11,466 △ 31,224 △ 86,564
減損損失累計額
897,751 333,545 82,042 1,530 13,644 430,763
帳簿価額
(2)のれん及びその他の無形資産の帳簿価額の期中増減
(単位:百万円)
その他の無形資産
のれん
顧客関連
商標権 技術資産 その他 合 計
資産
2022年1月1日 652,692 237,637 46,527 3,281 12,754 300,200
超インフレの調整 1,490 4,352 748 - 1 5,101
取得 - 31 - - 1,900 1,931
企業結合による取得 109,071 42,656 29,018 - 1,630 73,305
売却又は処分 - - - - △44 △44
償却費(注)1 - △125 △5,522 △1,211 △3,375 △10,234
為替換算差額 62,270 21,542 6,381 368 212 28,505
その他 - - - - 1,286 1,286
2022年12月31日 825,525 306,095 77,153 2,438 14,365 400,052
超インフレの調整 4,225 2,986 477 - 1 3,465
取得 - 19 - - 2,438 2,458
企業結合による取得 7,725 2,229 3,783 - 160 6,173
売却又は処分 - △4 - - △139 △144
償却費(注)1 - △80 △6,123 △1,240 △3,606 △11,050
減損損失 △414 - - - △2 △2
為替換算差額 60,690 22,181 6,752 333 90 29,357
その他 - 117 - - 335 452
2023年12月31日 897,751 333,545 82,042 1,530 13,644 430,763
(注)1 償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な自己創設資産はありません。
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(3)当社グループにとって重要性がある個々の資産の帳簿価額及び残存耐用年数
① Nippon Paint (H.K.) Company Limited取得に伴う、その他の無形資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
残存償却期間
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
商標権 23,911 25,484 (注)
顧客関連資産 9,589 9,368 11年
技術資産 1,309 697 1年
(注) 事業が継続する限り基本的に継続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
② Dunn-Edwards Corporation取得に伴う、その他の無形資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
残存償却期間
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
商標権 22,766 24,330 (注)
顧客関連資産 4,846 4,908 18年
技術資産 60 49 3年
(注) 事業が継続する限り基本的に継続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
③ DuluxGroup Limited取得に伴う、その他の無形資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
残存償却期間
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
商標権 135,030 145,999 (注)
顧客関連資産 17,066 16,898 主として10年
(注) 事業が継続する限り基本的に継続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
④ PT Nipsea Paint and Chemicals取得に伴う、その他の無形資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
残存償却期間
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
商標権 50,732 54,910 (注)
顧客関連資産 4,626 4,729 17年
(注) 事業が継続する限り基本的に継続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
⑤ Cromology Holdings SAS取得に伴う、その他の無形資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
残存償却期間
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
商標権 39,306 43,699 (注)
顧客関連資産 28,032 29,391 主として18年
(注) 事業が継続する限り基本的に継続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
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23.有形固定資産、無形資産及びのれんの減損
(1)資金生成単位
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行ってお
り、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しております。
(2)減損損失
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3)のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト
① 減損テスト
当社グループののれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストにおける各資金生成単位の回収可能価額
は、使用価値及び処分コスト控除後の公正価値に基づき算定されたいずれか高い方の金額としております。
Cromologyグループの回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値により算定しており、Cromologyグループ以外の
資金生成単位の回収可能価額は、使用価値により算定しております。
使用価値の算定にあたっては、経営者によって承認された事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額
を使用しております。予測の決定に用いられた主な仮定は成長率及び割引率であり、当該成長率は、資金生成単位が
属する市場の成長率予測などと整合したものとなっております。当該割引率は資金生成単位の税引前の加重平均資本
コストを基礎に算定しております。
処分コスト控除後の公正価値は、割引キャッシュ・フロー法によって算定しております。割引キャッシュ・フロー
法における将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した7年の事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フロー
の見積額を現在価値に割り引いて算定しております。事業計画は、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去の
データを反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。なお、当該公正価値は公正価値ヒ
エラルキーのレベル3に分類されます。
主要な資金生成単位の回収可能価額の算定に利用した主な仮定は以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
資金生成単位
成長率 割引率 成長率 割引率
中国グループ
インドネシアグループ
1.8%~ 10.1%~ 1.9%~ 10.0%~
オセアニアグループ
6.5% 13.5% 6.5% 10.8%
Cromologyグループ
米州(汎用)
減損判定に用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変動した場合においても、重要な減損が発生する可能性
は低いと判断しておりますが、減損判定に用いた主要な仮定は将来の不確実な要素の影響を受ける可能性があり、こ
れらの仮定の見直しが必要となった場合には、使用価値及び処分コスト控除後の公正価値が帳簿価額を下回る可能性
があります。
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② のれん
のれんの帳簿価額は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
資金生成単位
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
中国グループ 181,856 192,853
インドネシアグループ 199,123 215,522
オセアニアグループ 248,425 268,284
Cromologyグループ 106,883 119,823
米州(汎用) 40,647 43,440
その他 48,588 57,827
合 計 825,525 897,751
③ 耐用年数を確定できない無形資産
耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
資金生成単位
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
中国グループ 40,583 41,117
インドネシアグループ 50,732 54,910
オセアニアグループ 142,829 154,849
Cromologyグループ 39,306 43,772
米州(汎用) 22,766 24,330
その他 19,753 23,717
合 計 315,971 342,697
(重要な耐用年数を確定できない無形資産)
・Nippon Paint (H.K.) Company Limited等の株式取得により取得した「商標権」
・PT Nipsea Paint and Chemicalsの株式取得により取得した「商標権」
・DuluxGroup Limitedの株式取得により取得した「商標権」
・Cromology Holding SASの株式取得により取得した「商標権」
・Dunn-Edwards Corporationの株式取得により取得した「商標権」
24.その他の非流動資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
長期前払費用 4,234 6,300
長期前払金(注) 735 1,127
退職給付に係る資産 1,559 3,570
その他 3,028 3,383
合 計 9,558 14,381
(注)長期前払金は、固定資産の取得に係る前払金であります。
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25.営業債務及びその他の債務
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
営業債務 207,559 214,511
未払金 41,843 37,476
その他 7,432 10,164
合 計 256,835 262,152
26.社債及び借入金
(1)社債及び借入金の内訳
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
流動負債
短期借入金 10,430 443
1年内返済予定の長期借入金 85,539 55,551
小 計 95,970 55,995
非流動負債
長期借入金 626,087 683,771
小 計 626,087 683,771
合 計 722,057 739,767
(2)平均金利
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
短期借入金 3.2% 1.6%
長期借入金 0.4% 0.4%
(3)担保資産及び担保付債務
① 担保資産
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
建物及び構築物 793 372
② 担保付債務
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
長期借入金 634 318
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27.リース
当社グループが借手となるリースの情報は、次のとおりであります。
(1)使用権資産
有形固定資産及びその他の無形資産の帳簿価額に含まれる使用権資産の償却額、帳簿価額及び増加額は、次のとお
りであります。
(単位:百万円)
建物及び 機械装置 工具、器具
土 地 その他 合 計
構築物 及び運搬具 及び備品
前連結会計年度末
(2022年12月31日)
減価償却費 10,509 2,451 217 649 28 13,856
期末帳簿価額 65,628 4,358 469 25,316 81 95,854
使用権資産の増加額 9,892 1,417 57 3,011 32 14,410
当連結会計年度末
(2023年12月31日)
減価償却費 11,536 2,974 199 701 27 15,439
期末帳簿価額 69,241 6,519 405 26,235 53 102,455
使用権資産の増加額 8,458 3,391 133 867 - 12,851
(2)リースに係る費用、収益、キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
リース負債に係る金利費用 3,343 3,728
短期リースに係る費用 1,734 3,663
少額資産のリースに係る費用 202 374
リース負債の測定に含めていない変動リースに係る費用 740 733
使用権資産の転リースによる収益 36 34
セール・アンド・リースバック取引から生じた損益 2,147 -
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額 18,060 22,357
(3)その他
① いくつかの契約には更新又は購入選択権を含んでおります。
② 変動リース料、サブリース契約、エスカレーション条項並びにリース契約によって課された制限はありません。
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28.財務活動に係る負債の調整表
(単位:百万円)
社債及び借入金 その他の金融負債 デリバティ
ブ負債又は 合 計
社債 短期借入金 長期借入金 リース負債 未払配当金 資産(△)
2022年1月1日 17,341 14,733 490,959 52,208 10,533 △536 585,240
キャッシュ・フロー
△18,766 △5,715 209,289 △12,586 △23,533 3,990 152,678
変動
非資金変動
取得 - - - 11,511 - - 11,511
為替変動 1,417 1,412 1,169 7,127 2,150 △360 12,917
企業結合による増加 - - 10,207 15,456 - - 25,664
剰余金の処分 - - - - 23,533 - 23,533
その他 7 - - 2,474 - △3,093 △610
2022年12月31日 - 10,430 711,626 76,192 12,684 - 810,934
キャッシュ・フロー
- △10,526 26,764 △14,275 △40,595 - △38,632
変動
非資金変動
取得 - - - 11,996 - - 11,996
為替変動 - 539 119 6,193 △793 - 6,058
企業結合による増加 - - 812 2,131 250 - 3,194
剰余金の処分 - - - - 28,488 - 28,488
その他 - - - 849 - - 849
2023年12月31日 - 443 739,323 83,087 34 - 822,889
(注) デリバティブは、社債及び長期借入金をヘッジする目的で保有しているものであります。
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29.繰延法人所得税
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳及び増減
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
その他の
2022年 純損益で 2022年
包括利益で 企業結合 その他
1月1日残高 認識された額 12月31日残高
認識された額
繰延税金資産
未払事業税 278 △88 - - - 190
未払費用 7,746 △962 - 1,958 555 9,298
退職給付に係る負債 6,748 △262 △1,265 807 324 6,352
未実現利益の消去 1,050 72 - - 14 1,136
外国税額控除 141 △38 - - - 103
繰越欠損金 1,609 △676 - 1,170 △10 2,093
その他 13,855 4,136 △26 1,380 434 19,779
合 計 31,430 2,180 △1,292 5,318 1,317 38,954
繰延税金負債
固定資産評価差額 △2,972 △2 - - △123 △3,098
その他の包括利益を通じて
△6,563 - 694 - 4,699 △1,169
公正価値で測定する金融資産
退職給付に係る資産 △23 △327 - - △8 △360
無形資産 △78,016 4,262 - △19,476 △9,633 △102,863
その他 △12,875 △1,737 - △469 △680 △15,763
合 計 △100,451 2,194 694 △19,945 △5,746 △123,255
純 額 △69,021 4,374 △598 △14,627 △4,429 △84,300
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当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
その他の
2023年 純損益で 2023年
包括利益で 企業結合 その他
1月1日残高 認識された額 12月31日残高
認識された額
繰延税金資産
未払事業税 190 82 - - - 273
未払費用 9,298 1,088 - - 632 11,019
退職給付に係る負債 6,352 △470 △95 104 429 6,320
未実現利益の消去 1,136 57 - - △64 1,129
外国税額控除 103 △46 - - 0 56
繰越欠損金 2,093 415 - - 205 2,713
その他 19,779 △779 20 750 968 20,739
合 計 38,954 346 △75 855 2,171 42,251
繰延税金負債
固定資産評価差額 △3,098 19 - - △270 △3,349
その他の包括利益を通じて
△1,169 - △1,104 - △97 △2,371
公正価値で測定する金融資産
退職給付に係る資産 △360 10 - - △201 △552
無形資産 △102,863 307 - △1,722 △7,956 △112,234
その他 △15,763 △1,360 - △644 △1,146 △18,914
合 計 △123,255 △1,023 △1,104 △2,367 △9,671 △137,422
純 額 △84,300 △677 △1,180 △1,512 △7,500 △95,170
(2)繰延税金資産を認識していない繰越欠損金、将来減算一時差異及び繰越税額控除
国内グループ通算制度の対象外である、地方税(住民税及び事業税)に係る繰延税金資産を認識していない繰越欠
損金及び将来減算一時差異の金額については含んでおりません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
将来減算一時差異 13,248 5,855
繰越欠損金 18,182 19,860
繰越税額控除 - 222
合 計 31,430 25,938
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(3)繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額と繰越期間
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
1年目 2,382 833
2年目 1,571 2,402
3年目 964 1,582
4年目 1,961 932
5年目以降 11,302 14,110
合 計 18,182 19,860
(4)グループ通算制度
当社グループは、日本国内においてグループ通算制度を適用しております。従来、当社グループは、日本国内にお
いて連結納税制度を適用しておりましたが、当連結会計年度に連結納税制度からグループ通算制度へ移行しておりま
す。
上記「(2)繰延税金資産を認識していない繰越欠損金、将来減算一時差異及び繰越税額控除」には国内グループ通
算制度の適用外である、地方税(住民税及び事業税)に係る繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び将来減算
一時差異の金額は含めておりません。
当社にて地方税相当分の繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び将来減算一時差異は以下のとおりでありま
す。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
繰越欠損金 32,996 59,936
将来減算一時差異 17,858 1,857
(5)繰延税金負債を認識していない将来加算一時差異
当社は、子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、報告期間末において配当することが
予想されている未配分利益に係るものを除き、繰延税金負債を認識しておりません。これは、当社グループが一時差
異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いためであり
ます。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
繰延税金負債を認識していない子会社の投資に係る
509,305 701,292
将来加算一時差異
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30.引当金
(1)引当金の内訳
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
流動負債
環境対策引当金 183 151
資産除去債務 - 149
事業再編引当金 107 601
役員賞与引当金 - 495
製品保証引当金 687 665
労災補償引当金 617 674
その他 1,840 1,573
流動負債 計 3,436 4,310
非流動負債
環境対策引当金 141 232
資産除去債務 686 922
事業再編引当金 233 80
その他 104 131
非流動負債 計 1,164 1,366
合 計 4,601 5,676
(2)引当金の増減
(単位:百万円)
環境対策 資産除去 事業再編 役員賞与 製品保証 労災補償
その他 合 計
引当金 債務 引当金 引当金 引当金 引当金
2022年1月1日 211 684 91 717 293 440 816 3,256
当期計上額 3 61 288 349 334 487 1,048 2,574
目的使用による減少額 △70 △124 △70 △721 △336 △379 △751 △2,453
当期戻入額 △10 △1 △139 △346 △167 - △993 △1,659
為替換算差額 12 33 24 - 60 68 45 246
企業結合による増加 176 - 146 - 503 - 1,957 2,785
その他 - 33 △1 - - - △178 △146
2022年12月31日 324 686 340 - 687 617 1,945 4,601
当期計上額 228 310 442 483 370 355 981 3,171
目的使用による減少額 △190 △0 △12 - △156 △340 △874 △1,575
当期戻入額 △8 △5 △172 - △303 - △703 △1,193
為替換算差額 30 50 45 - 67 42 151 387
企業結合による増加 - - - - - - 29 29
その他 - 31 37 12 - - 174 256
2023年12月31日 383 1,071 681 495 665 674 1,705 5,676
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(3)引当金の説明
① 環境対策引当金
保管するPCB廃棄物等の処理費用の支出に備えるため、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる金額を期末にお
いて合理的に見積っております。経済的便益の流出が予想される時期は、主に各連結会計年度末日より1年を経過し
た後の時期であると見込んでおります。
② 資産除去債務
当社グループが使用する固定資産に関する原状回復義務の履行に備えて、将来支払うと見込まれる金額を計上して
おります。これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれますが、将来の事業計画等により影
響を受けます。
③ 事業再編引当金
事業再編を開始又は公表した一部の海外連結子会社において発生が見込まれる金額を計上しております。
④ 役員賞与引当金
当社及び当社グループの取締役等に対して当期の業績に基づき翌連結会計年度に支給される見込みの業績連動報酬
に係る金額を計上しております。
⑤ 製品保証引当金
将来の製品保証に伴う支出に備え、発生が見込まれる金額を認識しております。
⑥ 労災補償引当金
一部の海外連結子会社において、労働災害に関連する補償のため、将来支払うと見込まれる金額を計上しておりま
す。
31.その他の流動負債
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
未払費用 27,652 31,116
未払賞与 28,598 31,168
その他 13,371 16,279
合 計 69,622 78,564
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32.従業員給付
(1)確定給付制度
① 制度の概要等
当社及び一部の連結子会社は、確定給付制度として積立型及び非積立型の確定給付制度を設けております。
当社及び国内連結子会社の確定給付企業年金制度(すべて積立型制度であります。)は、キャッシュバランスプラ
ン類似型の年金制度を採用しており、給与と勤務期間に基づいた一時金又は年金を支給しております。加入期間が15
年以上の場合、年金による受給の選択が可能となります。キャッシュバランスプラン類似型は退職後の年金給付利率
が市場金利に応じて変化する制度です。
また、退職一時金(すべて非積立型制度であります。)は、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しておりま
す。
上記の確定給付企業年金制度は、日本ペイント企業年金基金によって管理されております。この年金基金は加入者
側と事業主側の合議制による代議員会、理事会により運営(制度資産の管理、及び投資戦略)されており、理事は、
積立金の管理及び運用に関する基金の業務について任務を怠ったときには、連帯して損害を賠償する責任を負ってお
ります。事業主は、各月の「標準掛金」、「特別掛金(積立金の額が最低積立基準額を下回る場合の追加掛金)」、
及び基金運営の経費負担としての「事務費掛金」を毎月拠出します。
確定給付型の退職給付制度は、数理計算上のリスクに晒されております。日本ペイント企業年金基金は、資産構成
について専門的知識及び経験を有する職員等を配した上で資産構成割合を決め、毎月モニタリングを実施しリスクを
管理しております。
② 確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
確定給付制度債務の現在価値 74,803 76,404
制度資産の公正価値 △60,108 △62,912
確定給付負債/資産の純額 14,695 13,492
連結財政状態計算書上の金額
退職給付に係る負債 16,255 17,062
退職給付に係る資産 1,559 3,570
(注) 退職給付に係る資産は、連結財政状態計算書の「その他の非流動資産」に含まれております。
③ 翌連結会計年度の支払予定額
年金制度 3,098百万円
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④ 確定給付制度債務の現在価値に係る変動
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
期首残高 78,630 74,803
純損益に認識した金額
当期勤務費用 2,691 2,477
過去勤務費用 △995 △6
利息費用 1,235 2,133
合 計 2,931 4,604
その他の包括利益に認識した金額
再測定
人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 611 300
財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 △9,273 928
実績の修正により生じた数理計算上の差異 △7 425
合 計 △8,669 1,654
その他
退職給付支払額 △5,643 △6,927
企業結合による取得 6,676 275
為替換算差額 1,696 2,398
その他 △819 △404
合 計 1,910 △4,657
期末残高 74,803 76,404
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⑤ 制度資産の公正価値に係る変動
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
期首残高 60,612 60,108
純損益に認識した金額
利息収益 1,076 1,624
合 計 1,076 1,624
その他の包括利益に認識した金額
再測定
制度資産に係る収益 △4,160 1,627
合 計 △4,160 1,627
その他
事業主による拠出額 3,029 3,252
退職給付支払額 △4,668 △5,824
企業結合による取得 2,910 -
為替換算差額 1,271 2,009
その他 36 114
合 計 2,579 △448
期末残高 60,108 62,912
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⑥ 制度資産の公正価値
前連結会計年度末(2022年12月31日)
(単位:百万円)
活発な市場における 活発な市場における
合 計
公表市場価格のあるもの 公表市場価格のないもの
資本性金融商品
株式 13,332 2,404 15,737
負債性金融商品
債券 499 16,451 16,951
その他資産
現金及び現金同等物 1,706 1,246 2,952
生保一般勘定 - 6,687 6,687
その他 11,135 6,642 17,778
合 計 26,673 33,434 60,108
当連結会計年度末(2023年12月31日)
(単位:百万円)
活発な市場における 活発な市場における
合 計
公表市場価格のあるもの 公表市場価格のないもの
資本性金融商品
株式 12,518 2,620 15,138
負債性金融商品
債券 731 15,609 16,341
その他資産
現金及び現金同等物 1,684 952 2,636
生保一般勘定 - 6,747 6,747
その他 11,899 10,148 22,047
合 計 26,833 36,078 62,912
⑦ 確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた主要な数理計算上の仮定
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
割引率(%) 2.8% 2.8%
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⑧ 感応度分析
主要な数理計算上の仮定が変動した場合に、連結会計年度末の確定給付制度債務が変動する額は、次のとおりであ
ります。この感応度分析は、分析の対象となる数理計算上の仮定以外のすべての数理計算上の仮定が一定であること
を前提としております。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
割引率
0.5%上昇 △3,690 △3,696
0.5%低下 3,896 3,970
⑨ 確定給付制度債務の加重平均デュレーション
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
確定給付制度債務の加重平均デュレーション 13.2年 13.0年
(2)確定拠出制度
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
確定拠出制度に関する費用認識額 5,407 5,706
なお、上記には公的制度に関して費用として認識した金額を含んでおります。
(3)その他の退職後給付制度
当社子会社は取締役及び監査役に対する役員退職慰労金制度を採用しており、連結財政状態計算書上の退職給付に
係る負債に含まれております。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
子会社の取締役及び監査役に対する
100 67
役員退職慰労金制度に係る債務
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33.金融商品
(1)資本管理
当社グループは、持続的な企業価値の向上とそれを通じた株主価値の最大化を実現するために、資本効率を向上さ
せつつ、財務の健全性・柔軟性も確保された、最適な資本構成を維持することを資本管理の基本方針としておりま
す。当社グループは、最適な資本構成を維持するために財務指標のモニタリングを実施しております。なお、当社グ
ループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2)その他の金融資産及び負債
① その他の金融資産
(a)内訳
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
償却原価で測定する金融資産
定期預金 3,063 12,476
譲渡性預金 - 3,988
貸付金 6,760 6,962
リース債権 865 929
その他 855 1,357
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
短期投資 4,027 60,061
株式 0 12
デリバティブ資産 157 150
債券 352 -
その他 1,698 2,417
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
負債性金融資産 5,162 6,503
株式 20,175 24,238
その他 199 209
合 計 43,318 119,308
流動 17,254 84,146
非流動 26,063 35,161
合 計 43,318 119,308
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(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産
(ⅰ)主な銘柄の公正価値
株式は主に取引・協業関係の維持・強化等を目的として保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価
値で測定する資本性の金融資産に指定しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
本田技研工業㈱ 3,657 5,304
マツダ㈱ 1,177 1,785
スズキ㈱ 1,010 1,426
その他 14,330 15,720
合 計 20,175 24,238
(ⅱ)売却(認識の中止)
保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性の金融資産
の売却(認識の中止)を行っております。売却時の公正価値及び売却に係る累積利得又は損失は、以下のとおり
であります。その他の資本の構成要素として認識していた累積利得又は損失(税引後)は、売却時に利益剰余金
に振り替えております。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
公正価値 25,440 88
累積利得又は損失 14,841 32
② その他の金融負債
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
償却原価で測定する金融負債
預り金及び長期預り金 13,862 13,965
未払配当金 12,684 34
その他 496 493
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
デリバティブ負債 4 32
リース負債 76,192 83,087
非支配株主に係る売建プット・オプション負債 8,941 20,775
合 計 112,181 118,389
流動 34,153 21,908
非流動 78,027 96,480
合 計 112,181 118,389
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(3)財務リスク管理
当社グループは、グローバルで活動し財務活動を行っているため、外国為替リスク、信用リスク、流動性リスク及
び金利リスクなどの様々な財務リスクに晒されております。当社グループは、金融商品を用いてグループの財政状態
及び業績に与える影響を回避又は低減するため一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブ取引は、為替変動リスク等を回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であ
ります。
① 信用リスク管理
当社グループでは、顧客が膨大な数にのぼるため、信用リスクの集中はありません。当社グループは、与信管理規
程等に従い、営業債権について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管
理するとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。
デリバティブ取引の利用にあたっては、相手方の契約不履行に係る信用リスクを極小化するために、信用度の高い
金融機関等に限定しております。
金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、保有する信用補完の金額を考慮しない、連結財政状態計算
書に表示されている減損後の帳簿価額であり、特定の信用エクスポージャーに対し、担保又は信用補完を有しており
ます。
(a)信用リスク・エクスポージャー
(ⅰ)その他の金融資産(償却原価で測定する金融資産)
(貸付金その他)
(単位:百万円)
総額での帳簿価額
全期間の予想信用損失
12ヶ月の
予想信用損失 信用減損金融資産 信用減損金融資産
でない資産に係るもの に係るもの
前連結会計年度(2022年12月31日) 5,766 - 2,728
当連結会計年度(2023年12月31日) 6,532 - 2,728
(ⅱ)その他の金融資産(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
(負債性金融資産)
(単位:百万円)
総額での帳簿価額
全期間の予想信用損失
12ヶ月の
予想信用損失 信用減損金融資産 信用減損金融資産
でない資産に係るもの に係るもの
前連結会計年度(2022年12月31日) 5,162 - -
当連結会計年度(2023年12月31日) 6,503 - -
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(ⅲ)営業債権及びその他の債権(償却原価で測定する金融資産)
営業債権及びその他の債権に係る当社グループの信用リスク・エクスポージャーは、以下のとおりでありま
す。当社グループは、顧客との契約から生じる営業債権に係る予想信用損失に対して、IFRS第9号に規定される
単純化したアプローチを採用しており、リスクの特徴が類似したものごとにグルーピングした上で、全期間の予
想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を測定しております。その上で、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等
の法的整理の手続の開始等の場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。なお、その他の債権に係
る信用リスク・エクスポージャーは、僅少であります。
(単位:百万円)
期日経過後
期日
合 計
未経過 6ヶ月超
6ヶ月以内 1年超
1年以内
前連結会計年度(2022年12月31日)
総額での帳簿価額 266,903 36,758 13,024 19,313 335,999
引当率 0.7% 9.6% 57.9% 61.0% 7.3%
貸倒引当金 △1,829 △3,537 △7,539 △11,788 △24,694
当連結会計年度(2023年12月31日)
総額での帳簿価額 257,630 35,911 22,758 33,091 349,391
引当率 0.0% 2.6% 44.7% 61.5% 9.0%
貸倒引当金 △14 △920 △10,178 △20,337 △31,451
(b)貸倒引当金の増減
貸倒引当金の増減は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
その他の金融資産
営業債権及び その他の包括利
その他の債権 償却原価で測定する 益を通じて公正
金融資産 価値で測定する
金融資産
合計
常に貸倒引当金
12か月の予想 12か月の予想
を全期間の予想
信用減損 信用損失と 信用減損 信用損失と
信用損失に等し
金融資産 等しい金額で 金融資産 等しい金額で
い金額で測定し
計上されるもの 計上されるもの
ている金融資産
期首残高 5,295 6,518 - 3 21 11,838
当期計上額(注)2 2,140 13,718 - 1,720 - 17,579
期中減少額(戻入) △2,254 △1,045 - △0 △1 △3,301
期中減少額(目的使用) △871 △59 - △0 - △931
企業結合による増加 870 47 - - - 917
その他(為替換算差額等) 1,133 △799 - △5 - 328
期末残高 6,314 18,380 - 1,716 20 26,431
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(単位:百万円)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
その他の金融資産
営業債権及び その他の包括利
その他の債権 償却原価で測定する 益を通じて公正
金融資産 価値で測定する
金融資産
合計
常に貸倒引当金
12か月の予想 12か月の予想
を全期間の予想
信用減損 信用損失と 信用減損 信用損失と
信用損失に等し
金融資産 等しい金額で 金融資産 等しい金額で
い金額で測定し
計上されるもの 計上されるもの
ている金融資産
期首残高 6,314 18,380 - 1,716 20 26,431
当期計上額 2,382 7,889 - 1 - 10,273
期中減少額(戻入) △915 △2,062 - △2 △1 △2,981
期中減少額(目的使用) △1,573 △79 - △9 △1 △1,662
企業結合による増加 138 - - - - 138
その他(為替換算差額等) △14 991 - 72 - 1,048
期末残高 6,332 25,119 - 1,779 17 33,249
(注)1 貸倒引当金は主に顧客との契約から生じた債権に係るものです。
2 前連結会計年度の当期計上額には、NIPSEAセグメントで計上している営業債権及びその他の債権、その他の金
融資産について、中国不動産市場の状況をモニタリングし、信用リスクを反映した追加計上額13,438百万円が
含まれております。
② 為替リスク管理
当社グループは、グローバル展開を積極的に行う中で、様々な通貨エクスポージャー、主に米ドルに関して生じる
外国為替リスクに晒されております。外国為替リスクは将来の商取引、認識されている資産及び負債から発生してお
ります。
当社グループは、外貨建ての営業債権債務について、通貨別に把握した為替変動リスクに対して、為替予約取引を
利用してヘッジする方針であります。
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(a)為替変動のエクスポージャー
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
米ドル 1,037 1,163
(b)為替感応度
当社グループが連結会計年度末において保有する外貨建金融商品において、連結会計年度末日の為替レートが、
米ドルに対して1%円高となった場合に、連結損益計算書の税引前利益に与える影響は、以下のとおりでありま
す。この分析は、為替リスクのエクスポージャーに1%を乗じて算定し、為替レートの変動が他の変数(他の通貨
の為替レート、金利等)に与える影響はないものと仮定しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
米ドル(1%円高) △10 △11
③ 金利リスク管理
当社グループの金利リスクは、現金同等物等を控除した有利子負債から生じます。社債及び借入金のうち、変動金
利によるものは金利変動リスクに晒されております。
当社グループは、一部の外貨建ての借入金について、支払金利の変動リスクに対して、金利デリバティブ取引を利
用してヘッジする方針であります。
当社グループが連結会計年度末において保有する金融商品において、金利が1%上昇した場合の、連結損益計算書
の税引前利益に与える影響は、以下のとおりであります。金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、為替
変動の影響等その他の要因は一定であることを前提としております。
(a)金利変動リスクのエクスポージャー
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
社債及び借入金 7,503 45,565
(b)金利感応度
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
税引前利益 △75 △455
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④ 流動性リスク管理
当社グループでは、経営に必要な資金を主に大手金融機関からの借入により調達し、一時的な余資は流動性の高い
短期金融資産で運用しております。
当社グループでは、資金繰り状況及び見通しの把握を随時行っており、かつ、大手金融機関との間で当座借越契
約、コミットメントライン契約等を締結していることで、流動性リスクを軽減しております。
(a)金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
契約上の
帳簿 キャッ 1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超
価額 シュ・フ 2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
ロー
非デリバティブ金融負債
営業債務及び
256,835 256,835 256,676 35 95 22 4 1
その他の債務
社債及び借入金 722,057 733,316 98,415 57,697 147,139 76,662 111,283 242,119
リース負債 76,192 89,523 13,149 11,528 10,011 8,727 7,356 38,750
預り金及び長期預り金 13,862 13,862 7,850 63 - - - 5,947
非支配株主に係る売建プット・
8,941 10,058 2,005 - 28 8,023 - -
オプション負債
未払配当金 12,684 12,684 12,684 - - - - -
デリバティブ金融負債
為替予約取引 4 4 4 - - - - -
当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
契約上の
帳簿 キャッ 1年超 2年超 3年超 4年超
1年以内 5年超
価額 シュ・フ 2年以内 3年以内 4年以内 5年以内
ロー
非デリバティブ金融負債
営業債務及び
262,152 262,152 260,665 1,459 3 14 8 2
その他の債務
社債及び借入金 739,767 750,983 58,900 147,904 105,365 111,751 136,177 190,883
リース負債 83,087 88,356 14,464 12,254 10,397 8,565 7,396 35,278
預り金及び長期預り金 13,965 13,965 7,742 66 4 2 - 6,150
非支配株主に係る売建プット・
20,775 26,666 - 35 18,126 - 8,504 -
オプション負債
未払配当金 34 34 34 - - - - -
デリバティブ金融負債
為替予約取引 32 32 32 - - - - -
(b)未使用の借入枠
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
期限1年内 116,326 133,002
期限1年超 - 7,331
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(4)公正価値
当社グループは、公正価値測定において入手可能な限り市場の観察可能なデータを用いております。
公正価値測定はインプットのレベル区分に基づき以下のいずれかに分類されます。
レベル1:活発な市場における無調整の同一資産・負債の市場価格のインプット
レベル2:レベル1で使用された市場価格以外の、直接又は間接的に観察可能な価格で構成されたインプット
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプット
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化の日に認識しております。
なお、一部のデリバティブについては、公正価値ヘッジを適用しております。
① 金融商品の公正価値
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
純損益を通じて
公正価値で測定する金融資産
短期投資 4,027 4,027 60,061 60,061
株式 0 0 12 12
デリバティブ資産 157 157 150 150
債券 352 352 - -
その他の金融資産 1,698 1,698 2,417 2,417
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産
株式 20,175 20,175 24,238 24,238
その他の金融資産 5,361 5,361 6,713 6,713
償却原価で測定する金融負債
社債及び借入金 722,057 710,952 739,767 730,087
純損益を通じて
公正価値で測定する金融負債
デリバティブ負債 4 4 32 32
その他
非支配株主に係る売建プット・
8,941 8,941 20,775 20,775
オプション負債
上記には、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている以下の金融商品(いずれも償却原価で測定する金融資
産又は金融負債)は含めておりません。
現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、定期預金、貸付金、債券、その他の金融資産(その他)、営業債
務及びその他の債務、預り金及び長期預り金並びに、その他の金融負債(その他)のうち償却原価で測定する金融負
債
金融商品の公正価値の見積方法は次のとおりであります。
(a)社債及び借入金
社債及び長期借入金の公正価値は、残存期間における元利金の合計額を、新規に同様の借入等を行った場合に想
定される利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2に分類しております。
(b)デリバティブ資産及びデリバティブ負債
デリバティブ資産及びデリバティブ負債は、それぞれその他の金融資産及びその他の金融負債に含まれ、純損益
を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債のレベル2に分類しております。これらは為替予約等であり、
先物為替相場に基づき算定しております。
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(c)株式
株式は、その他の金融資産に含まれ、主に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類して
おります。株式については、レベル1に区分されているものは活発な市場で取引されている上場株式であり、取引
所の市場価格によって評価しております。非上場株式については主に類似企業比較法、又は、純資産価値に基づく
評価技法により公正価値を算定し、レベル3に分類しております。
(d)債券
国債等の債券は償却原価にて測定されるものを除き、市場価格によって算定しております。
(e)短期投資
短期投資はその他の金融資産に含まれ、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。短期
投資は、安全性及び流動性の高い金融商品で余剰資金により運用しております。公正価値については、主に割引
キャッシュ・フローに基づく評価技法により公正価値を算定し、レベル2に分類しております。短期投資の測定に
関するインプットは、取引先金融機関が価格を算出するために基礎としたパラメーター、為替レート及び金利等の
情報であり、その変動により短期投資の公正価値は増加又は減少します。
(f)その他の金融資産(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産におけるその他の金融資産は、主に受取手形であり、将
来キャッシュ・フローを割り引く方法により公正価値を算定し、主にレベル2に分類しております。
(g)非支配株主に係る売建プット・オプション負債
非支配株主に係る売建プット・オプション負債の公正価値は、将来キャッシュ・フローを割り引く方法に基づい
て算定しております。
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② 公正価値測定のレベル
(a)経常的に公正価値で測定される金融資産及び金融負債について公正価値ヒエラルキーのレベル別内訳
当社グループは、各期末日までに区分を再評価することにより、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替が生じ
ていないかを判断しております。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度においてレベル1及びレベル2の間で
振替が行われた金融資産及び金融負債はありません。
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
レベル1 レベル2 レベル3 合 計
金融資産
純損益を通じて
公正価値で測定する金融資産
短期投資 - 4,027 - 4,027
株式 0 - - 0
デリバティブ資産 - 157 - 157
債券 352 - - 352
その他の金融資産 - - 1,698 1,698
小 計 352 4,185 1,698 6,236
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産
株式 14,386 5 5,783 20,175
その他の金融資産 - 5,345 16 5,361
小 計 14,386 5,350 5,800 25,537
資 産 合 計
14,738 9,536 7,498 31,773
金融負債
純損益を通じて
公正価値で測定する金融負債
デリバティブ負債 - 4 - 4
小 計 - 4 - 4
その他
非支配株主に係る売建プット・
- - 8,941 8,941
オプション負債
小 計 - - 8,941 8,941
負 債 合 計
- 4 8,941 8,946
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当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
レベル1 レベル2 レベル3 合 計
金融資産
純損益を通じて
公正価値で測定する金融資産
短期投資 - 60,061 - 60,061
株式 12 - - 12
デリバティブ資産 - 150 - 150
債券 - - - -
その他の金融資産 - - 2,417 2,417
小 計 12 60,212 2,417 62,643
その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産
株式 19,020 5 5,211 24,238
その他の金融資産 18 6,674 19 6,713
小 計 19,039 6,680 5,231 30,951
資 産 合 計
19,052 66,892 7,649 93,594
金融負債
純損益を通じて
公正価値で測定する金融負債
デリバティブ負債 - 32 - 32
小 計 - 32 - 32
その他
非支配株主に係る売建プット・
- - 20,775 20,775
オプション負債
小 計 - - 20,775 20,775
負 債 合 計
- 32 20,775 20,808
(b)レベル2に分類されている金融商品
レベル2に分類されている金融商品は、主に短期投資、その他の金融資産、デリバティブ資産及びデリバティブ
負債であります。公正価値は、取引先金融機関が価格を算出するために基礎としたパラメーター、為替レート及び
金利等の観察可能なインプットに基づき算定しております。
(c)レベル3に分類されている金融商品
レベル3に分類されている金融商品は、主に非上場株式により構成されており、主に類似企業比較法、又は、純
資産価値に基づく評価技法により公正価値を算定しております。
非上場株式の公正価値は、当社及びグループ会社の担当部門がグループ会計方針等に従って測定し、公正価値の
変動の根拠と併せて上位者に報告がなされております。
レベル3に分類された金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更し
た場合の重要な公正価値の変動は見込まれておりません。
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レベル3に分類されている金融商品の公正価値の変動
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
期首残高 6,173 7,498
利得及び損失
純損益(注)1 209 382
その他の包括利益(注)2 △204 △864
購入、発行、売却、決済
購入 543 303
売却・償還 - △120
為替換算差額 670 469
企業結合による変動 106 △20
期末残高 7,498 7,649
報告期間末保有資産について純損益計上当期未実現損益変動(注)1 209 382
(注)1 連結損益計算書の「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。
2 連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれております。
3 レベル3に分類される売建プット・オプション負債の前連結会計年度期首残高は7,697百万円です。前連結会
計年度期末残高及び当連結会計年度期首残高は8,941百万円、当連結会計年度期末残高は20,775百万円です。
前連結会計年度及び当連結会計年度における変動は、主に公正価値及び為替の変動によるもの、新規発生に
よるものであります。
(5)デリバティブ
当社グループの実施している為替リスク及び金利リスクを抑制するための主なデリバティブの概要は、以下のとお
りであります。
① ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
支払期限(年) 想定元本 資産 負債
為替予約 0~1年 8,245 131 17
当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
支払期限(年) 想定元本 資産 負債
為替予約 0~1年 5,611 47 22
通貨オプション 0~1年 127 113 13
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② ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(a)ヘッジ手段の概要
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ手段の帳簿価額 ヘッジ手段を含んでいる
支払期限
連結財政状態計算書上の
(年) 想定元本
資産 負債 表示科目
キャッシュ・フロー・
ヘッジ
為替リスク 為替予約 0~1年 966 38 - その他の金融資産(流動)
(注)1 為替予約におけるレートは1豪ドル当たり0.67米ドル~0.74米ドルであります。
2 純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として
用いたヘッジ手段の公正価値の変動の記載は省略しております。
当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ手段の帳簿価額 ヘッジ手段を含んでいる
支払期限
連結財政状態計算書上の
(年) 想定元本
資産 負債 表示科目
キャッシュ・フロー・
ヘッジ
その他の金融資産(流動)
為替リスク 為替予約 0~1年 3,040 22 29
その他の金融負債(流動)
(注)1 為替予約における主なレートは1豪ドル当たり0.64米ドル~0.69米ドルであります。
2 純損益に認識したヘッジの非有効部分の金額に重要性はないため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として
用いたヘッジ手段の公正価値の変動の記載は省略しております。
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(b)ヘッジ対象の概要(税効果考慮前)
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ対象の帳簿価額に
含められたヘッジ対象に
帳簿価額 連結財政状態
係る公正価値ヘッジ調整の
計算書上の
累計額
表示科目
資産 負債 資産 負債
キャッシュ・フロー・ヘッジ
為替リスク 予定取引 - - - - -
当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ対象の帳簿価額に
含められたヘッジ対象に
帳簿価額 連結財政状態
係る公正価値ヘッジ調整の
計算書上の
累計額
表示科目
資産 負債 資産 負債
キャッシュ・フロー・ヘッジ
為替リスク 予定取引 - - - - -
(c)キャッシュ・フロー・ヘッジに関する情報(税効果考慮前)
前連結会計年度(2022年12月31日)
(単位:百万円)
その他の資本の構成要素から その他の資本の構成要素から
純損益への振替 非金融資産への組替調整
その他の包括 その他の資本構
利益に認識した 成要素(キャッ
連結損益 連結財政状態
報告期間の シュ・フロー・
金額 計算書上の 金額 計算書上の
ヘッジ損益 ヘッジ剰余金)
表示科目 表示科目
為替リスク 予定取引 △909 21 - - 4,212 のれん
社債 63 - 10 金融費用 - -
当連結会計年度(2023年12月31日)
(単位:百万円)
その他の資本の構成要素から その他の資本の構成要素から
純損益への振替 非金融資産への組替調整
その他の包括 その他の資本構
利益に認識した 成要素(キャッ
連結損益 連結財政状態
報告期間の シュ・フロー・
金額 計算書上の 金額 計算書上の
ヘッジ損益 ヘッジ剰余金)
表示科目 表示科目
為替リスク 予定取引 △68 △45 - - - -
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34.資本金
(1)授権株式及び発行済株式の株数
授権株式数(千株) 発行済株式数(千株)
2022年1月1日 5,000,000 2,370,512
増加 - -
減少 - -
2022年12月31日 5,000,000 2,370,512
増加 - -
減少 - -
2023年12月31日 5,000,000 2,370,512
(注) 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面普通株式であります。
(2)自己株式の増減
株式数(千株) 金額(百万円)
2022年1月1日 22,286 6,153
増加 0 0
減少 △208 △57
2022年12月31日 22,078 6,096
増加 0 0
減少 △174 △48
2023年12月31日 21,905 6,049
(注)1 前連結会計年度の自己株式の増加680株、並びに、当連結会計年度の自己株式の増加900株は、単元未満株式
の買取請求に応じたことによるものであります。
2 前連結会計年度の自己株式の減少208,620株、並びに、当連結会計年度の自己株式の減少174,600株は、ス
トック・オプションの権利行使及び譲渡制限付株式の付与に伴う減少であります。
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35.資本剰余金
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残り
は資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金は株
主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
当社グループは、非支配持分の所有者に付与している子会社株式の売建プット・オプションについて、将来キャッ
シュ・フローを割り引く方法により算定した償還金額の現在価値を金融負債として認識するとともに、当初認識後の変
動については資本剰余金に認識しております。当該金融負債の償還金額の現在価値については、注記33.金融商品に記
載しております。
36.利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の
1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金
は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされており
ます。
当社における会社法上の分配可能額は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成さ
れた当社の会計帳簿上の利益剰余金の金額に基づいて算定されております。
また、会社法は分配可能額の算定にあたり一定の制限を設けており、当社はその制限の範囲内で利益剰余金の分配を
行っております。
37.その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素は、以下のとおりであります。
(1)新株予約権
ストック・オプション制度に係る新株予約権
(2)FVTOCI金融資産の公正価値変動
FVTOCI金融資産の公正価値の評価差額
(3)在外営業活動体の換算差額
海外子会社等の財務諸表を当社グループの表示通貨へ換算する際に発生した換算差額と、在外営業活動体に対する
純投資のヘッジの影響額
(4)退職給付制度に係る再測定
確定給付制度に係る再測定による変動額
(5)キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブ取引の公正価値の変動額のうち有効と認められた部分
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38.その他の包括利益
その他の包括利益の各項目の期中の変動額
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
当期発生額 △2,326 2,915
税効果額 694 △1,104
純額 △1,632 1,810
確定給付制度の再測定
当期発生額 4,508 △26
税効果額 △1,265 △95
純額 3,242 △122
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
当期発生額 △99 △84
純額 △99 △84
純損益に振り替えられることのない項目合計 1,510 1,603
在外営業活動体の換算差額
当期発生額 155,379 129,893
組替調整額 △13 △371
純額 155,366 129,522
キャッシュ・フロー・ヘッジ
当期発生額 △846 △68
組替調整額 10 -
税効果額 △26 20
純額 △862 △48
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分
当期発生額 △1,218 △74
純額 △1,218 △74
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 153,284 129,399
その他の包括利益 合計 154,795 131,003
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39.株式に基づく報酬
(1)ストック・オプション制度
① 概要
当社は、ストック・オプション制度を採用しており、当社の取締役(社外取締役を除く)及び執行役員に対してス
トック・オプションを付与しております。この制度は当社グループの業績向上及び持続的成長に対する意欲や士気を
高めることを主な目的としております。
ストック・オプションは、当社の株主総会において承認された内容に基づき、当社の取締役会で決議された対象者
に対して新株予約権として付与されております。
新株予約権1個に対して付与される株式の数は当社の普通株式500株であり、新株予約権の権利行使価格は1株当
たり1円となっております。
新株予約権者は、新株予約権を割り当てた日(以下「割当日」という。)の翌日から3年を経過した日から、新株
予約権を行使することができます。権利行使期間は割当日の翌日から30年以内であり、その期間内に行使されない場
合は、当該オプションは失効します。
当社の株式報酬制度は、持分決済型株式報酬として会計処理されております。
② 未行使のストック・オプションの数の変動と加重平均行使価額
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
加重平均行使価額 株式数 加重平均行使価額 株式数
(円) (株) (円) (株)
期首未行使残高 1 235,000 1 169,500
権利付与 - - - -
権利行使 1 △65,500 1 △56,500
失効 - - - -
満期消滅 - - - -
期末未行使残高 169,500 113,000
期末権利行使可能残高 169,500 113,000
(注)1 ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度においてストック・オプションの取消及び条件の変更はありません。
3 期中に行使されたストック・オプションの権利行使日時点の加重平均株価
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
権利行使日時点の加重平均株価 1,041円 1,179円
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③ 期末日現在の未行使オプションの満期消滅日と行使価額
株式数(株)
1株当たりの
満期消滅日 権利行使価額
前連結会計年度 当連結会計年度
(円)
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
2015年7月発行 2045年7月14日 1 21,000 7,000
2016年4月発行 2046年4月12日 1 6,000 3,000
2016年7月発行 2046年7月15日 1 29,500 24,500
2017年1月発行 2047年1月11日 1 2,500 -
2017年4月発行 2047年4月18日 1 51,500 24,500
2018年1月発行 2048年1月11日 1 7,500 7,500
2018年7月発行 2048年7月10日 1 44,000 39,000
2019年2月発行 2049年2月14日 1 7,500 7,500
合 計 169,500 113,000
(2)譲渡制限付株式報酬制度
① 概要
当社は、当社グループの株主価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の
価値共有を進めることを目的に、譲渡制限付株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入しております。
付与対象者は、本制度に基づき当社グループから支給された金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払込み、当
社の普通株式について発行又は処分を受けることとなります。その1株当たりの払込金額は、各取締役会決議の日の
前営業日における東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立
つ直近取引日の終値)を基礎として当該普通株式を引き受ける取締役に特に有利な金額とならない範囲において、取
締役会において決定します。また、本制度による当社の普通株式(以下「本割当株式」という。)の発行又は処分に
当たっては、当社と付与対象者との間において、①一定期間、本割当株式に係る第三者への譲渡、担保権の設定その
他一切の処分を禁止すること、②一定の事由が生じた場合には当社が本割当株式を無償取得することなどをその内容
に含む譲渡制限付株式割当契約が締結されることを条件といたします。
② 期中に付与された株式数と公正価値
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
付与日
2022年5月25日 2022年9月16日 2023年5月11日
付与数(株) 140,000 20,000 100,800
付与日の公正価値(円) 980 1,099 1,250
③ 株式報酬費用
連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれている譲渡制限付株式報酬制度に係る費用計上額は、前連結
会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ155百万円及び137百万円であります。
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40.他の事業体への関与
(1)重要な子会社
重要な子会社については、「第1企業の概況 4関係会社の状況」に記載しております。
(2)個々に重要性のない関連会社の合算情報
① 個々に重要性のない関連会社の帳簿価額の合計
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
個々に重要性のない関連会社に対する投資の帳簿価額合計 31,390 28,198
② 個々に重要性のない関連会社の要約財務情報合計
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
当期利益に対する持分相当額 △577 201
その他の包括利益に対する持分相当額 △1,318 △158
当期包括利益に対する持分相当額 △1,896 43
41.コミットメント
(1)設備投資契約
報告期間の期末現在、契約しているが発生していない資本的支出は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
有形固定資産 2,712 6,583
その他の無形資産 187 130
(2)金融機関と締結したコミットメント
当社グループでは、資金の効率的な調達を行うため金融機関との間で当座借越契約、コミットメント契約等を締結
しております。未使用の借入枠は、「33.金融商品」に記載しております。
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42.超インフレの会計処理
前連結会計年度において、トルコの消費者物価指数に基づく、同国の3年間累積インフレ率が100%を超えたことを示
したため、当社グループはトルコリラを機能通貨とするトルコの子会社について、超インフレ経済下で営業活動を行って
いると判断しました。このため当社グループは、トルコにおける子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経
済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整を加えております。
IAS第29号は、トルコの子会社の財務諸表について、報告期間の末日現在の測定単位に修正した上で、当社グループの
連結財務諸表に含めることを要求しております。
当社グループは、トルコにおける子会社の財務諸表の修正のため、Turkish Statistical Instituteが公表するトルコ
の消費者物価指数(CPI)から算出する変換係数を用いております。2004年12月以降のCPIとそれに対応する変換係数は以
下のとおりであります。
消費者物価指数(CPI)
日付 変換係数
(2003年平均 = 100)
2004年12月31日 113.86 16.33
2005年12月31日 122.65 15.16
2006年12月31日 134.49 13.83
2007年12月31日 145.77 12.76
2008年12月31日 160.44 11.59
2009年12月31日 170.91 10.88
2010年12月31日 181.85 10.22
2011年12月31日 200.85 9.26
2012年12月31日 213.23 8.72
2013年12月31日 229.01 8.12
2014年12月31日 247.72 7.51
2015年12月31日 269.54 6.90
2016年12月31日 292.54 6.36
2017年12月31日 327.41 5.68
2018年12月31日 393.88 4.72
2019年12月31日 440.50 4.22
2020年12月31日 504.81 3.68
2021年12月31日 686.95 2.71
2022年12月31日 1,128.45 1.65
2023年1月31日 1,203.48 1.55
2023年2月28日 1,241.33 1.50
2023年3月31日 1,269.75 1.46
2023年4月30日 1,300.04 1.43
2023年5月31日 1,300.60 1.43
2023年6月30日 1,351.59 1.38
2023年7月31日 1,479.84 1.26
2023年8月31日 1,614.31 1.15
2023年9月30日 1,691.04 1.10
2023年10月31日 1,749.11 1.06
2023年11月30日 1,806.50 1.03
2023年12月31日 1,859.38 1.00
トルコにおける子会社は、取得原価で表示されている有形固定資産等の非貨幣性項目について、取得日を基準に変換係
数を用いて修正しております。現在原価で表示されている貨幣性項目及び非貨幣性項目については、報告期間の末日現在
の測定単位で表示されていると考えられるため、修正しておりません。正味貨幣持高に係るインフレの影響は、連結損益
計算書の「金融収益」又は「金融費用」に表示しております。
また、トルコにおける子会社の前連結会計年度及び当連結会計年度の損益計算書及びキャッシュ・フロー計算書は、上
記の表に記載の変換係数を適用して修正しております。
トルコにおける子会社の財務諸表は、期末日の為替レートで換算し、当社グループの連結財務諸表に反映しておりま
す。比較連結財務諸表は、IAS第21号「外国為替レート変動の影響」42項(b)に従い修正再表示しておりません。
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43.関連当事者との取引
報告期間中に行われた、関連当事者との取引は以下のとおりであります。
(1)関連当事者との取引高
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
種類 名称 取引の内容 取引金額 未決済残高
Wuthelam Holdings Limited
支払配当 - 12,654
Nipsea International Limited
支払配当 12,930 -
物品及びサービスの販売 681 429
物品及びサービスの購入 365 24
Nippon Paint (India) Private Limited
経営指導料の受取 222 117
その他の取引(収益) - 1
Fraser (HK) Limited
支払配当 850 -
物品及びサービスの販売 120 120
Nippon Paint (Middle East) FZE
その他の取引(収益) 0 0
役員及びその近親
物品及びサービスの販売 880 546
Berger Nippon Paint Automotive
者が議決権の過半
Coatings Private Limited
その他の取引(収益) 32 24
数を所有している
会社
Nippon Paint Automotive (UK) Ltd.
物品及びサービスの販売 2,691 1,386
物品及びサービスの販売 32 42
Nippon Paint Automotive Coatings
物品及びサービスの購入 496 99
(Czech) S.R.O.
その他の取引(収益) 20 7
物品及びサービスの販売 167 28
物品及びサービスの購入 4 0
Nippon Paint Automotive Europe GmbH
経営指導料の受取 49 51
その他の取引(費用) 51 50
その他の取引(収益) 12 -
Nippon Paint Automotive (France) SAS
物品及びサービスの販売 2 -
(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等
取引金額の決定については、第三者との取引を勘案し、決定しております。
2 Wuthelam Holdings Limited及びNipsea International Limitedは、当社の親会社であります。
3 関連当事者に対する債権について、認識された費用はありません。
4 Nippon Paint (India) Private Limited、Nippon Paint (Middle East) FZE、Berger Nippon Paint
Automotive Coatings Private Limited、Nippon Paint Automotive (UK) Ltd.、Nippon Paint Automotive
Coatings (Czech) S.R.O.、Nippon Paint Automotive Europe GmbH及びNippon Paint Automotive (France)
SASは、当社と同一の親会社を持つ会社であります。
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当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
種類 名称 取引の内容 取引金額 未決済残高
Nipsea International Limited
支払配当 15,516 -
物品及びサービスの販売 972 459
Nippon Paint (India) Private Limited
物品及びサービスの購入 203 64
経営指導料の受取 302 322
Fraser (HK) Limited
支払配当 1,020 -
Nippon Paint (Middle East) FZE
物品及びサービスの販売 57 73
物品及びサービスの販売 937 343
Berger Nippon Paint Automotive
役員及びその
物品及びサービスの購入 10 1
Coatings Private Limited
近親者が議決権
その他の取引(収益) 33 15
の過半数を所有
している会社
物品及びサービスの販売 2,136 1,272
Nippon Paint Automotive (UK) Ltd.
物品及びサービスの購入 17 2
物品及びサービスの販売 17 4
Nippon Paint Automotive Coatings
物品及びサービスの購入 704 95
(Czech) S.R.O.
その他の取引(収益) 26 2
物品及びサービスの販売 270 91
Nippon Paint Automotive Europe GmbH
経営指導料の受取 80 91
その他の取引(費用) 25 41
(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等
取引金額の決定については、第三者との取引を勘案し、決定しております。
2 Nipsea International Limitedは、当社の親会社であります。
3 関連当事者に対する債権について、認識された費用はありません。
4 Nippon Paint (India) Private Limited、Nippon Paint (Middle East) FZE、Berger Nippon Paint
Automotive Coatings Private Limited、Nippon Paint Automotive (UK) Ltd.、Nippon Paint Automotive
Coatings (Czech) S.R.O.及びNippon Paint Automotive Europe GmbHは、当社と同一の親会社を持つ会社であ
ります。
(2)主要な経営幹部の報酬
主要な経営幹部の報酬の詳細は「注記8.売上原価、販売費及び一般管理費」に記載しております。
44.後発事象
該当事項はありません。
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(2)【その他】
当連結会計年度における四半期情報等
(累計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 当連結会計年度
売上収益 (百万円) 330,213 692,925 1,085,878 1,442,574
税引前四半期
(百万円) 33,441 81,954 127,042 161,500
(当期)利益
親会社の所有者に
帰属する四半期 (百万円) 25,340 60,898 93,444 118,476
(当期)利益
基本的1株当たり
(円) 10.79 25.93 39.79 50.45
四半期(当期)利益
(会計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
基本的1株当たり
(円) 10.79 15.14 13.86 10.66
四半期利益
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2【財務諸表等】
(1)【財務諸表】
①【貸借対照表】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
資産の部
流動資産
75,048 85,919
現金及び預金
※1 7,512 ※1 10,754
未収入金
※1 12,350 ※1 7,125
その他
94,911 103,798
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
125 218
建物
98 71
その他
223 290
有形固定資産合計
無形固定資産
25 14
その他
25 14
無形固定資産合計
投資その他の資産
5,843 8,137
投資有価証券
2,121,478 2,129,226
関係会社株式
3,119
繰延税金資産 -
246 325
その他
2,130,687 2,137,689
投資その他の資産合計
2,130,937 2,137,994
固定資産合計
2,225,848 2,241,792
資産合計
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(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
負債の部
流動負債
13,893 13,313
関係会社預り金
85,000 55,000
1年内返済予定の長期借入金
※1 3,009 ※1 922
その他
101,903 69,236
流動負債合計
固定負債
625,000 683,000
長期借入金
682
繰延税金負債 -
15 17
その他
625,015 683,699
固定負債合計
726,918 752,935
負債合計
純資産の部
株主資本
671,432 671,432
資本金
資本剰余金
670,904 670,904
資本準備金
137 254
その他資本剰余金
671,042 671,159
資本剰余金合計
利益剰余金
3,995 3,995
利益準備金
その他利益剰余金
140,065
別途積立金 -
17,482 145,758
繰越利益剰余金
161,543 149,754
利益剰余金合計
自己株式 △ 6,009 △ 5,967
1,498,008 1,486,378
株主資本合計
評価・換算差額等
812 2,404
その他有価証券評価差額金
812 2,404
評価・換算差額等合計
109 73
新株予約権
1,498,930 1,488,857
純資産合計
2,225,848 2,241,792
負債純資産合計
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②【損益計算書】
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
営業収益
29,131 20,945
関係会社受取配当金
30
-
業務受託収入
※1 29,131 ※1 20,975
営業収益合計
※1 ,※2 3,712 ※1 ,※2 2,987
営業費用
25,418 17,987
営業利益
営業外収益
537 238
受取配当金
2,322 153
為替差益
20 86
デリバティブ運用益
281
和解金収入 -
※1 69 ※1 13
その他
2,949 774
営業外収益合計
営業外費用
※1 2,284 ※1 2,689
支払利息
114 8
その他
2,399 2,698
営業外費用合計
25,968 16,063
経常利益
特別利益
13,899
-
投資有価証券売却益
13,899
特別利益合計 -
特別損失
※1 4,805
-
関係会社株式売却損
4,805
特別損失合計 -
35,063 16,063
税引前当期純利益
3,515
法人税、住民税及び事業税
△ 3,431
1,666 3,100
法人税等調整額
5,181
法人税等合計 △ 330
29,881 16,394
当期純利益
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③【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
その他 資本剰余金 利益剰余金
資本準備金 利益準備金
資本剰余金 合計 繰越利益 合計
別途積立金
剰余金
当期首残高 671,432 670,904 1,605 672,510 3,995 140,065 24,448 168,509
当期変動額
剰余金の配当 △ 23,483 △ 23,483
会社分割による減少
△ 1,605 △ 1,605 △ 13,364 △ 13,364
当期純利益 29,881 29,881
自己株式の取得
自己株式の処分
137 137
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
当期変動額合計 - - △ 1,468 △ 1,468 - - △ 6,966 △ 6,966
当期末残高 671,432 670,904 137 671,042 3,995 140,065 17,482 161,543
株主資本 評価・換算差額等
その他 新株予約権 純資産合計
株主資本 繰延ヘッジ 評価・換算
自己株式 有価証券
合計 損益 差額等合計
評価差額金
当期首残高 △ 6,070 1,506,382 10,657 △ 3,281 7,375 146 1,513,904
当期変動額
剰余金の配当
△ 23,483 △ 23,483
会社分割による減少 △ 14,970 △ 14,970
当期純利益 29,881 29,881
自己株式の取得 △ 0 △ 0 △ 0
自己株式の処分
61 199 199
株主資本以外の項目の当期変動
△ 9,845 3,281 △ 6,563 △ 37 △ 6,600
額(純額)
当期変動額合計 60 △ 8,373 △ 9,845 3,281 △ 6,563 △ 37 △ 14,974
当期末残高
△ 6,009 1,498,008 812 - 812 109 1,498,930
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当事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
その他 資本剰余金 利益剰余金
資本準備金 利益準備金
資本剰余金 合計 繰越利益 合計
別途積立金
剰余金
当期首残高
671,432 670,904 137 671,042 3,995 140,065 17,482 161,543
当期変動額
剰余金の配当 △ 28,182 △ 28,182
当期純利益 16,394 16,394
別途積立金の取崩
△ 140,065 140,065 -
自己株式の取得
自己株式の処分 116 116
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
当期変動額合計 - - 116 116 - △ 140,065 128,276 △ 11,788
当期末残高 671,432 670,904 254 671,159 3,995 - 145,758 149,754
株主資本 評価・換算差額等
その他 新株予約権 純資産合計
株主資本 繰延ヘッジ 評価・換算
自己株式 有価証券
合計 損益 差額等合計
評価差額金
当期首残高
△ 6,009 1,498,008 812 - 812 109 1,498,930
当期変動額
剰余金の配当 △ 28,182 △ 28,182
当期純利益 16,394 16,394
別途積立金の取崩
- -
自己株式の取得 △ 0 △ 0 △ 0
自己株式の処分 42 159 159
株主資本以外の項目の当期変動
1,592 1,592 △ 35 1,556
額(純額)
当期変動額合計 41 △ 11,629 1,592 - 1,592 △ 35 △ 10,073
当期末残高 △ 5,967 1,486,378 2,404 - 2,404 73 1,488,857
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【注記事項】
(重要な会計方針)
1.資産の評価基準及び評価方法
(1)有価証券の評価基準及び評価方法
① 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
② その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
決算日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております。)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
(2)デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
2.固定資産の減価償却の方法
(1)有形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物 3~5年
工具、器具及び備品 3~15年
(2)無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用して
おります。
(3)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零円とする定額法を採用しております。
3.収益及び費用の計上基準
当社の主な収益は、主に連結子会社等からの受取配当金となります。
受取配当金については、受取配当金の効力発生日をもって認識しております。
(重要な会計上の見積り)
当事業年度の財務諸表に計上した金額
前事業年度 当事業年度
関係会社株式 2,121,478百万円 2,129,226百万円
当社は、市場価格のない関係会社株式について実質価額が帳簿価額を著しく下回り、かつ、実質価額の下落が一時的で
ないと判断される場合は、評価損を計上しております。実質価額の下落が一時的であるかどうかを、下落の期間や程度、
財政状態や業績の見通しなどを含めた基準により判断しております。
当社は、評価損を判断する基準は合理的なものであると考えておりますが、市場の変化や、予測できない経済及びビジ
ネス上の前提条件の変化によって個々の投資に関する状況の変化があった場合には、翌事業年度の財務諸表において、関
係会社株式の評価額に重要な影響を与える可能性があります。
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(表示方法の変更)
(損益計算書関係)
前事業年度において、「営業外収益」の「その他」に含めていた「デリバティブ運用益」は、金額的重要性が増した
ため、当事業年度より、独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表
の組替えを行っております。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「営業外収益」の「その他」に表示していた89百万円は、「デリバ
ティブ運用益」20百万円、「その他」69百万円として組み替えております。
(貸借対照表関係)
※1 関係会社に対する資産及び負債
区分掲記されたもの以外で各科目に含まれているものは以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
短期金銭債権 18,785 15,902
短期金銭債務 1,625 70
(損益計算書関係)
※1 各科目に含まれている関係会社との主な取引は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
営業収益 29,131 20,975
その他の営業取引高 466 295
営業取引以外の取引高 146,435 0
※2 営業費用のうち主要な費目及び金額は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2022年1月1日 (自 2023年1月1日
至 2022年12月31日) 至 2023年12月31日)
831 787
従業員給料及び手当
798 801
役員報酬
61 80
退職給付費用
612 211
租税
107 105
減価償却費
841 596
手数料
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式
市場価格のない株式等の貸借対照表計上額
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
区分
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
子会社株式 2,121,132 2,128,881
関連会社株式 345 345
計 2,121,478 2,129,226
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(税効果会計関係)
1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
繰延税金資産
未払事業税 112 25
関係会社株式 13,316 8,472
譲渡制限付株式報酬 224 220
税務上の繰越欠損金 1,501 3,613
111 175
その他
繰延税金資産小計 15,266 12,507
税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額
△1,501 △2,650
△9,551 △8,616
将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額
評価性引当額小計 △11,053 △11,266
繰延税金資産合計
4,213 1,240
繰延税金負債
その他有価証券評価差額金 △357 △1,059
譲渡損益調整勘定 △728 △728
△6 △135
その他
繰延税金負債合計 △1,093 △1,923
繰延税金資産又は負債の純額
3,119 △682
2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった
主要な項目別の内訳
前事業年度 当事業年度
(2022年12月31日) (2023年12月31日)
法定実効税率
30.6% 30.6%
(調整)
受取配当金等永久に益金に算入されない項目 △24.6% △38.4%
交際費等永久に損金に算入されない項目 4.2% 0.4%
海外関係会社の配当源泉税 2.6% 4.2%
外国子会社合算税制 1.5% 1.9%
評価性引当額 0.6% 1.3%
△0.1% △2.1%
その他
税効果会計適用後の法人税等の負担率 14.8% △2.1%
(表示方法の変更)
前事業年度において、繰延税金資産の「その他」に含めて表示しておりました「譲渡制限付株式報酬」は、当事
業年度において金額的重要性が増したため、独立掲記することといたしました。この表示方法の変更を反映させる
ため、前事業年度の注記の組替えを行っております。
前事業年度において、独立掲記しておりました繰延税金資産の「未払賞与」は当事業年度において金額的重要性
が乏しくなったため、「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度
の注記の組替えを行っております。
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3.法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、当事業年度からグループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計
処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税並びに税
効果会計の会計処理及び開示を行っております。
(収益認識関係)
収益を理解するための基礎となる情報は、(重要な会計方針)3.収益及び費用の計上基準に記載のとおりでありま
す。
④【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
(単位:百万円)
減価償却
資産の種類 当期首残高 当期増加額 当期減少額 当期償却額 当期末残高
累計額
有形固定資産
建物 125 149 - 55 218 208
その他 98 - - 26 71 94
有形固定資産計 223 149 - 82 290 303
無形固定資産
無形固定資産計 25 11 - 23 14 227
(注) 当期増加額の主なものは次のとおりであります。
建物 東京本社移転に伴う資産除去債務の計上 149百万円
【引当金明細表】
該当事項はありません。
(2)【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3)【その他】
記載すべき事項はありません。
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第6【提出会社の株式事務の概要】
事業年度 1月1日から12月31日まで
定時株主総会 3月中
基準日 12月31日
6月30日
剰余金の配当の基準日
12月31日
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取り・
買増し
(特別口座)
取扱場所
大阪市中央区伏見町三丁目6番3号 三菱UFJ信託銀行株式会社 大阪証券代行部
(特別口座)
株主名簿管理人
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社
取次所 -
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電子公告により行う。ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告を
公告掲載方法 することができない場合は、日本経済新聞に掲載して行う。
公告掲載URL https://www.nipponpaint-holdings.com/koukoku/
株主に対する特典 該当事項はありません。
(注) 当社定款の定めにより、当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使す
ることができません。
(1)会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2)会社法第166条第1項の規定による請求をする権利
(3)株主の有する株式数に応じて募集株式又は募集新株予約権の割当てを受ける権利
(4)株主の有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を売渡すことを請求する権利
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日本ペイントホールディングス株式会社(E00892)
有価証券報告書
第7【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
本書提出日現在において、当社の金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等は以下のとおりでありま
す。
Nipsea International Limited
Nipsea Holdings International Limited
Wuthelam Holdings Limited
Rainbow Light Limited
Epimetheus Limited(最終親会社)
2【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に次の書類を提出しております。
(1)有価証券報告書
事業年度 自 2022年1月1日 2023年3月29日
及びその添付書類
(第197期) 至 2022年12月31日 関東財務局長に提出
並びに確認書
(2)内部統制報告書 事業年度 自 2022年1月1日 2023年3月29日
及びその添付書類 (第197期) 至 2022年12月31日 関東財務局長に提出
(3)四半期報告書 事業年度 自 2023年1月1日 2023年5月15日
及び確認書 (第198期第1四半期) 至 2023年3月31日 関東財務局長に提出
事業年度 自 2023年4月1日 2023年8月10日
(第198期第2四半期) 至 2023年6月30日 関東財務局長に提出
事業年度 自 2023年7月1日 2023年11月14日
(第198期第3四半期) 至 2023年9月30日 関東財務局長に提出
(4)臨時報告書
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議 2023年3月29日
決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書 関東財務局長に提出
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議 2024年3月28日
決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書 関東財務局長に提出
(5)有価証券届出書(参照方式)及びその添付書類 2023年4月12日
関東財務局長に提出
(6)訂正発行登録書 2023年3月29日
関東財務局長に提出
2024年3月28日
関東財務局長に提出
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有価証券報告書
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
記載すべき事項はありません。
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有価証券報告書
独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書
2024年3月28日
日本ペイントホールディングス株式会社
取締役会 御中
有限責任 あずさ監査法人
大阪事務所
指定有限責任社員
公認会計士 辻 井 健 太
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 竹 下 晋 平
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 久 保 田 裕
業務執行社員
<連結財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる日本ペイントホールディングス株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、
すなわち、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結財政状態計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー
計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定さ
れた国際会計基準に準拠して、日本ペイントホールディングス株式会社及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態
並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に
表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における
当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職
業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果
たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要
であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形
成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
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有価証券報告書
中国不動産市場向けの営業債権等に対する貸倒引当金の見積りの合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
連結財務諸表注記「33.金融商品(3)①(a)信用リス 当監査法人は、中国不動産市場向けの営業債権等に対す
ク・エクスポージャー」 に記載のとおり、日本ペイント る貸倒引当金の見積りの合理性を検討するために、中国に
ホールディングス株式会社の連結財政状態計算書には、期 おける連結子会社の監査人に監査の実施を指示し、以下を
日が1年超経過した営業債権等が33,091百万円計上されて 含む監査手続の実施結果の報告を受け、十分かつ適切な監
おり、当該営業債権等に対して20,337百万円の貸倒引当金 査証拠が入手されているか否かを評価した。
が計上されている。これらには、中国不動産市場向けの残 (1) 予想信用損失の測定の合理性の検討
高が含まれている。
●経営者がどのように会計上の見積りを行ったかを検討
償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通
するため、重要な仮定について経営者に質問するとと
じて公正価値で測定する金融資産については、期末日ごと
もに、外部情報との整合性を検討した。
に予想信用損失に対する貸倒引当金が認識される。営業債
●連結子会社の監査人が属するネットワークファームの
権については、IFRS9号に規定される単純化したアプロー
評価の専門家を利用し、以下を検討した。
チを採用し、リスクの特徴が類似したもの毎にグルーピン
・予想信用損失算出モデルの妥当性を確認した。
グした上で、全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引
・デフォルト率やデフォルト時損失率等の仮定につい
当金が測定される。
て、評価の専門家が独自に入手したデータと照合
予想信用損失の測定に当たっては、直近の中国不動産市
し、適切かどうかを評価した。
況及び顧客の財務状況などの見積りの要素を勘案する必要
●貸倒引当金の計算資料に含まれる債権の正確性を検討
があるため、経営者の判断を伴う。また、デフォルト率や
するため、残高確認手続を実施した。また、同資料に
デフォルト時損失率等のデータを用いた計算が行われるこ
含まれる営業債権の網羅性を検討するため、債権年齢
とから、高度な専門知識を必要とする。
表を閲覧し、延滞債権の有無を検討した。
以上から、当監査法人は、中国不動産市場向けの営業債
権等に対する貸倒引当金の見積りの合理性が、当連結会計
年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上
の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
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有価証券報告書
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の評価の合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
日本ペイントホールディングス株式会社の連結財政状態 当監査法人は、のれん等の評価の合理性の検討を行うに
計算書において、のれん897,751百万円、耐用年数を確定 あたり、過年度の事業計画の達成状況及び実績との差異の
できない無形資産342,697百万円(連結財政状態計算書の 原因並びに資金生成単位の回収可能価額がのれん等の帳簿
その他の無形資産に含まれる。)が計上されており、合計 価額を上回る場合の余裕額の程度を踏まえて、主に以下の
で総資産の45.7%を占めている。のれん及び耐用年数を確 監査手続を実施した。また、Cromologyに係るのれん等に
定できない無形資産(以下「のれん等」という。)の内訳 ついては、連結子会社であるDuluxGroup Limitedの監査人
には、中国グループ233,971百万円、インドネシアグルー
に監査の実施を指示するとともに、以下を含む監査手続の
プ270,432百万円、オセアニアグループ423,133百万円、
実施結果の報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手さ
Cromologyグループ163,595百万円、米州(汎用)67,771百
れているか否かを評価した。
万円が含まれる。
(1) 内部統制の評価
連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針(10)の
のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける回収可
れん及びその他の無形資産」 に記載のとおり、のれん等
能価額の算定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有
は、償却が行われず、毎期又は減損の兆候が存在する場合
効性を評価した。
にはその都度、減損テストが実施される。回収可能価額
(2) 回収可能価額の見積りの合理性の評価
は、資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値
主要な資金生成単位ののれん等に関し、回収可能価額の
のいずれか高い金額とされており、資金生成単位の回収可
見積りの前提となる重要な仮定の適切性について検討を
能価額がのれん等の帳簿価額を下回る場合には、減損損失
行った。
が認識される。
① 事業計画
また、処分費用控除後の公正価値算定並びに使用価値算
将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画
定の基礎となる資金生成単位の将来キャッシュ・フロー、
の作成にあたって採用された重要な仮定の適切性を評価す
割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によっ
るため、その根拠について、主に以下の手続を実施した。
て影響を受ける可能性があり、将来にわたり、のれん等に
●経営者及び事業計画の作成責任者に対して質問した。
係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有して
●事業計画で用いられた市場規模、シェア等の仮定につ
いる。
いて、会社の見積根拠資料を閲覧した。
なお、当連結会計年度では、のれん等の減損テストにお
●各資金生成単位が所在する国の経済成長率について、
ける各資金生成単位の回収可能価額は処分費用控除後の公
外部機関が公表している情報と照合し、合理性を検討
正価値または使用価値に基づき算定されており、資金生成
した。
単位において回収可能価額が帳簿価額を上回っていること
●類似企業のEBITDA倍率を用いて、算定された回収可能
から、のれん等の減損損失は認識されていない。
価額を分析した。
のれん等は、連結財政状態計算書に占める金額的重要性
② 割引率
が高く、また、減損テストにおける回収可能価額の算定に
割引率の値について、当監査法人が属するネットワーク
おいて用いられる、事業計画を基礎とする将来キャッ
ファームの評価の専門家を利用して、適切性を評価した。
シュ・フロー及び割引率については、見積りの要素が多く
含まれ、経営者の判断が伴う。
以上から、当監査法人は、のれん等の評価の合理性が、
当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であ
り、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断し
た。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以
外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査委員会の責任は、その他
の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記
載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容
と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのよ
うな重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告す
ることが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
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有価証券報告書
連結財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任
経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬
による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運
用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかど
うかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任が
ある。
監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにあ
る。
連結財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示
がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明する
ことにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の
意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家とし
ての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立
案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査
証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の
実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関
連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づ
き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論
付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に
注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対し
て除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づい
ているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結
財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評
価する。
・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手
する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に
対して責任を負う。
監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不
備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査
人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害
要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項
を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されて
いる場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合
理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、日本ペイントホールディング
ス株式会社の2023年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、日本ペイントホールディングス株式会社が2023年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効である
と表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準
に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
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有価証券報告書
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制
監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責
任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立し
ており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適
切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査委員会の責任
経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に
係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があ
る。
内部統制監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについ
て合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにあ
る。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を
通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用さ
れる。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統
制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、
内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負
う。
監査人は、監査委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内
部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告
を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査
人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害
要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>
当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及
び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状
況】に記載されている。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はな
い。
以 上
※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
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独立監査人の監査報告書
2024年3月28日
日本ペイントホールディングス株式会社
取締役会 御中
有限責任 あずさ監査法人
大阪事務所
指定有限責任社員
公認会計士 辻 井 健 太
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 竹 下 晋 平
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士 久 保 田 裕
業務執行社員
<財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる日本ペイントホールディングス株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの第198期事業年度の財務諸表、
すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監
査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、日本ペイ
ントホールディングス株式会社の2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全て
の重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における
当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫
理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査
法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると
判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対
応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
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関係会社株式の評価の合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応
日本ペイントホールディングス株式会社の貸借対照表に 当監査法人は、関係会社株式の評価損計上の要否に関す
おいて、関係会社株式2,129,226百万円が計上されてお る判断に当たり、超過収益力等を考慮して実質価額を測定
り、総資産の94.9%を占めている。 している場合における当該超過収益力等の評価の合理性を
財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り) に記載の 評価するため、連結財務諸表に関する監査上の主要な検討
とおり、関係会社株式については、発行会社の財政状態の 事項「のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の評価
悪化により実質価額が著しく低下したときには、評価損の の合理性」に記載の監査上の対応を実施した。
認識が必要となる。
関係会社株式のうち、企業買収において超過収益力等を
反映して取得した結果、連結財務諸表上のれん又は耐用年
数を確定できない無形資産が計上されたものについては、
発行会社の財政状態の悪化がないとしても、超過収益力等
の減少に伴う実質価額の大幅な低下が将来の期間にわたっ
て続くと予想され超過収益力等が見込めなくなった場合に
は、実質価額が著しく低下している限り評価損の認識が必
要となる。当該実質価額に含まれる超過収益力等の評価に
ついては見積りの要素が多く含まれ、経営者の判断が伴
う。よって、実質価額の測定にあたり超過収益力等を考慮
している関係会社株式については、超過収益力等の減少に
基づく実質価額の著しい低下の有無の判断が株式の評価に
重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、関係会社株式の評価損計上の
要否に関する判断における超過収益力等の評価の合理性
が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、
監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以
外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査委員会の責任は、その他
の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内
容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財
務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要
な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告す
ることが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示
することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が
必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評
価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要があ
る場合には当該事項を開示する責任がある。
監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにあ
る。
財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がな
いかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにあ
る。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影
響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
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EDINET提出書類
日本ペイントホールディングス株式会社(E00892)
有価証券報告書
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家とし
ての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立
案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査
証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施
に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関
連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継
続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付け
る。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚
起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見
を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の
事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうか
とともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を
適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不
備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査
人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害
要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上
の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合
や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見
込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>
報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
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