フランス電力 半期報告書
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フランス電力(E05969)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和元年９月30日
【中間会計期間】 自 平成31年１月１日 至 令和元年６月30日
【会社名】 フランス電力
(Electricité de France)
【代表者の役職氏名】 会長兼 最高 経営 責任者 ジャン・ベルナール・レヴィ
( Jean-Bernard Lévy , Chairman and Chief Executive Officer)
【本店の所在の場所】 フランス パリ市 75008 ワグラム通り 22番地30
(22-30, avenue de Wagram, 75008 Paris, France)
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 柴 田 弘 典
【代理人の住所又は所在地】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 東京(03)6775-1039
【事務連絡者氏名】 弁護士 金 村 直 弥
同 村 上 沙 織
同 渡 邊 淳 平
【連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目１番１号
大手町パークビルディング
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】 東京(03)6775-1323
【縦覧に供する場所】 該当なし
注(１) 本書中、別段の表示のない限り、すべて、「EDF」、「当社」および「会社」と表示されたものは、親会社であるフラ
ンス電力を意味し、「EDFグループ」、「当グループ」および「グループ」は、フランス電力ならびにその子会社および
株式保有会社を意味する。
( ２) 本書中、別段の表示のない限り、すべて、ユーロまたは € と 表示されたものは欧州通貨ユーロを、ドル、米ドルまたは
＄と表示されたものはアメリカ合衆国ドルを意味する。
ユーロから日本円への換算は、2019年８月30日現在の株式会社三菱UFJ銀行によるユーロの日本円に対する対顧客電信
売買相場の仲値である１ユーロ＝117.63円により計算されている。
( ３) 本書における「AMF」への言及はすべて、フランス金融市場監督局（ Autorit é des Marchés Financiers ）を指す。
( ４) フランス電力の事業年度は暦年である。
( ５) 本書の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計算の総和と必ずしも一致しない。表中の「n.a.」は、「該当な
し」を意味する。
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半期報告書
第一部【企業情報】
第１【本国における法制等の概要】
当半期中、フランスの法制等に関して、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
連結損益計算書からの抜粋
(単位：百万ユーロ(十億円))
2018 年6月30日 2017 年6月30日
2018 年6月30日 2017 年6月30日
2017 年12月31日 2017 年12月31日
2019 年6月30日
に終了した に終了した
2018 年12月31日 に終了した に終了した
に終了した年度 に終了した年度
に終了した
6か月間 6か月間
に終了した年度 6か月間 6か月間
(3)
(5) (4)
6か月間
(再表示後) (再表示前)
(2) (1)
(再表示後) (再表示後)
(再表示前) (再表示前)
68,976 64,892 69,632 36,469 34,962 35,175 33,298 35,723
売上高
(8,114) (7,633) (8,191) (4,290) (4,113) (4,138) (3,917) (4,202)
減価償却費
および償却費控除
15,265 13,742 13,742 8,346 8,062 8,231 6,996 6,996
前 営 業 利 益 (1,796) (1,616) (1,616) (982) (948) (968) (823) (823)
(EBITDA)
5,282 5,637 5,637 3,672 3,595 3,650 3,882 3,882
営業利益 (EBIT)
(621) (663) (663) (432) (423) (429) (457) (457)
連結会社の税引前 473 3,401 3,401 3,542 1,977 2,013 2,894 2,894
利益 (56) (400) (400) (417) (233) (237) (340) (340)
1,177 3,173 3,173 2,498 1,726 1,726 2,005 2,005
EDF の純利益
(138) (373) (373) (294) (203) (203) (236) (236)
経常外項目を除く
2,452 2,820 2,820 1,402 1,739 1,739 1,370 1,370
(6)
純利益
(288) (332) (332) (165) (205) (205) (161) (161)
(1) 2017年６月30日現在の比較数値は、IFRS第15号に従って再表示されている。
(2) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示された。
(3) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに従い、比較数値は再表示
されていない。
(4) 2018年に発行された2017事業年度のデータ。
(5) 2017年12月31日に公表された数値は、IFRS第15号基準の売上高への適用による影響を反映するために再表示された。しかし、IFRS第９号により認
められた単純化されたアプローチに従い、2018年１月１日以降のIFRS第９号の初度適用に関しては再表示されていない。
(6) 経常外項目を除く純利益は、IFRSに定義されていないため、当グループの連結損益計算書に直接的に表示されない。経常外項目を除く純利益は、
経常外項目、トレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の純変動額ならびに債券および株式の公正価値
の純変動額（税引後）を除く純利益（EDFの純利益）の当グループ持分に相当する。
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連結貸借対照表からの抜粋
(単位：百万ユーロ(十億円))
2017 年 2017 年
2019 年
2018 年 2018 年 2017 年
12 月31日 12 月31日
(1)
6月30日
12 月31日 6月30日 6月30日
(3) (2)
(再表示後) (再表示前)
210,384 204,324 204,324 219,786 207,975 197,007
非流動資産
(24,747) (24,035) (24,035) (25,853) (24,464) (23,174)
72,785 67,518 76,428 68,384 71,275 79,103
流動資産
(8,562) (7,942) (8,990) (8,044) (8,384) (9,305)
売却目的保有に分類された - - - 1,555 - 1,781
資産 (-) (-) (-) (183) (-) (209)
283,169 271,842 280,752 289,725 279,250 277,891
資産合計
(33,309 ) (31,977) (33,025) (34,080) (32,848) (32,688)
44,469 41,357 41,357 45,154 43,955 39,752
自己資本 (EDF持分)
(5,231 ) (4,865) (4,865) (5,311) (5,170) (4,676)
8,177 7,341 7,341 8,422 7,967 7,086
自己資本 (非支配持分)
(962 ) (864) (864) (991) (937) (834)
177,708 176,287 176,287 183,849 175,027 175,143
非流動負債
(20,904 ) (20,737) (20,737) (21,626 ) (20,588) (20,602)
52,815 46,857 55,767 51,471 52,301 55,420
流動負債
(6,213 ) (5,512) (6,560) (6,055) (6,152) (6,519)
売却目的保有に分類された - - - 829 - 490
資産に関連する負債 (-) (-) (-) (98) (-) (58)
283,169 271,842 280,752 289,725 279,250 277,891
自己資本および負債合計
(33,309) (31,977) (33,025) (34,080) (32,848) (32,688)
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している（修正遡及法を使用）。新基準の経過措置の認めるところに従
い、比較数値は再表示されていない（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記2.1を参照。）。
(2) 2018年に発行された2017事業年度のデータ。
(3) 2017年12月31日に終了した年度の比較数値は、IFRS第15号の遡及適用による影響のため、再表示された（2018年12月31日に終了した年度の連結財
務書類の注記2.1.3.2を参照。）。
連結キャッシュ・フロー計算書からの抜粋
(単位：百万ユーロ(十億円))
2018 年6月30日
2018 年6月30日
2019 年6月30日
2017 年6月30日
に終了した
2018 年12月31日 2017 年12月31日 に終了した
に終了した
に終了した
6か月間
に終了した年度 に終了した年度 6か月間
(2)
6か月間
6か月間
(1)
(再表示後)
(再表示前)
営業活動による 13,364 11,663 7,982 8,412 8,412 4,639
キャッシュ・フロー(純額) (1,572) (1,372) (939) (990) (990) (546)
投資活動による △17,165 △11,713 △5,831 △8,320 △8,320 △7,617
キャッシュ・フロー(純額) (△2,019) (△1,378) (△686) (△979) (△979) (△896)
財務活動による 3,530 712 △1,150 236 236 3,806
キャッシュ・フロー(純額) (415) (84) (△135) (28) (28) (448)
現金および現金同等物の
△271 662 1,001 328 328 828
(△32) (78) (118) (39) (39) (97)
純増加/(減少)額
(1) 2018 年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示された（2019年６月30日現在の
要約中間連結財務書類の注記2.3を参照。）。
(2) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している（修正遡及法を使用）。新基準の経過措置の認めるところに従
い、比較数値は再表示されていない（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記2.1を参照。）。
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純負債額に関する情報
(単位：百万ユーロ(十億円))
2018 年 2017 年 2019 年 2018 年 2017 年
12 月31日 12 月31日 6月30日 6月30日 6月30日
59,188 56,846 63,475 55,869 61,009
(1)
借入金およびその他の金融負債
(6,962) (6,687) (7,467) (6,572) (7,176)
負債のヘッジに使用された
△1,972 △1,176 △2,550 △1,372 △2,200
(△232) (△138) (△300) (△161) (△259)
デリバティブ
△3,290 △3,692 △4,345 △3,957 △3,804
現金および現金同等物
(△387) (△434) (△511) (△465) (△447)
△20,538 △18,963 △19,220 △19,265 △23,775
債券および株式－流動性の高い資産
(△2,416) (△2,231) (△2,261) (△2,266) (△2,797)
- - 14 - -
非継続事業の純負債額
(-) (-) (2) (-) (-)
- - - - 38
売却目的保有資産の純負債額
(-) (-) (-) (-) (4)
33,388 33,015 37,374 31,275 31,268
(1)
純負債額
(3,927) (3,884) (4,396) (3,679) (3,678)
(1) 2019年１月１日現在、IFRS第16号の適用により、純負債額には4,492百万ユーロのリース負債（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記
21.2を参照。）が含まれており、同日現在37,880百万ユーロであった。
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２【事業の内容】
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
３【関係会社の状況】
( １ ) 親会社
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
( ２) 子会社および関連会社
2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記４「連結範囲の変更」を参照のこと。
４【従業員の状況】
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に変更はなかった。
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
下記「第３ ３（３）財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
２【事業等のリスク】
EDF グループが晒されていると考える主要なリスクおよび不確定要素については、2018年度有価証券報告書「第一部 第３ ２
事業等のリスク」に記載されている。
当グループのリスク管理および統制方針については、2018年度有価証券報告書「第一部 第３ ２ 事業等のリスク」に記載さ
れている。
かかる主要リスクの記載は、2019年度下半期における主要リスクおよび不確定要素の評価につき2019年７月25日現在引き続
き有効であり、当グループは、引き続きその事業に特有の通常リスク要因の影響を受ける。
３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
( １) 業績等の概要
下記「第３ ３（３）財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
( ２) 生産、受注及び販売の状況
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
( ３) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
本項に含まれる将来に関する事項についての記載は、2019年６月30日現在における当社の判断に基づくものである。
① 主要なデータ
国際的な会計基準の採用に関する2002年７月19日付欧州規則第1606/2002号に準拠して、EDFグループの2019年６月30日に終
了した半年間の要約連結財務書類は、IASB（国際会計基準審議会）により公表され、2019年６月30日現在での適用につき欧州
連合により承認されている国際的な会計基準によって定められた表示、認識および測定の規則を用いて作成されている。これ
らの国際的な基準は、IAS（国際会計基準）、IFRS（国際財務報告基準）ならびにSICおよびIFRICの解釈指針である。
当グループが採用している会計処理の方法は、2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記１に記載されている。
本書中の数値は、EDFグループの2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類から抜粋している。
当グループは、2019年１月１日から「修正」遡及法に基づきIFRS第16号「リース」を適用した。IFRS第16号の適用による影
響のために比較数値を再表示することは求められていない。したがって、2019年６月30日現在の財務書類は過年度の数値を再
表示せず作成された（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記2.1を参照。）。
Edisonの探鉱および生産（E&P）事業の売却は、2019年１月１日からIFRS第５号に定義される非継続事業に分類された（2019
年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記2.3を参照。）。その結果、非継続事業の純利益は、公表された期間の損益計算
書において個別項目として報告されている。
要約中間連結財務書類は、中間財務報告に関するIAS第34号に準拠している。したがって、これらの財務書類は、完全な年次
財務書類を作成するために必要となるすべての情報を含むものではないため、2018年12月31日現在の連結財務書類と併せて読
まれるべきである。
当グループの 2019 年度上半期の主要な数値は、以下の表のとおりである。
連結損益計算書からの抜粋
2019 年度 2018 年度
本業の変動率
変動 変動率(%)
(1) (2)
上半期 上半期
(%)
( 単位：百万ユーロ)
売上高 36,469 34,962 1,507 +4.3 +3.7
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減価償却費および償却費控除前営業利益
8,346 8,062 284 +3.5 +0.1
(EBITDA)
営業利益 (EBIT)
3,672 3,595 77 +2.1 +3.0
連結会社の税引前利益 3,542 1,977 1,565 +79.2 +82.8
EDF の純利益 2,498 1,726 772 +44.7 +46.6
(3)
経常外項目を除く純利益
1,402 1,739 △337 -19.4 -17.6
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
(3) 経常外項目を除く純利益は、IFRSに定義されていないため、当グループの連結損益計算書に直接的に表示されない。経常
外項目を除く純利益は、経常外項目、トレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価
値の純変動額ならびに債券および株式の公正価値の純変動額（税引後）を除く当グループの純利益（EDFの純利益）の当
グループ持分（「第３ ３（３）④（ⅹ）経常外項目を除く純利益」を参照。）に相当する。
EDF の純利益から経常外項目を除く純利益まで
( 単位：百万ユーロ) 2019 年度上半期 2018 年度上半期
EDF の純利益 2,498 1,726
その他 (トレーディング業務以外のエネルギーおよび
コモディティ・デリバティブの公正価値の純変動額ならびに △1,570 △36
債券および株式の公正価値の変動額を含む。)
減損 474 49
Edison の探鉱および生産事業の減損を含む (IFRS第5号の適用)
414 10
経常外項目を除く純利益 1,402 1,739
永久劣後債の持参人に対する支払額 △334 △378
ハイブリッド債に係る支払調整後の経常外項目を除く純利益 1,068 1,361
当グループのキャッシュ・フロー
(1)
2018 年度上半期
2019 年度上半期 変動 変動率(%)
( 単位：百万ユーロ)
(2)(3)
当グループのキャッシュ・フロー
1,049 1,546 △497 -32.1
(1) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
(2) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号を適用している。比較数値は再表示されていない。当グループのキャッ
シュ・フローに対する影響は、＋302百万ユーロとなる。
(3) 当グループのキャッシュ・フローはIFRSに定義された財務成績を測定するための総額ではなく、また、他社により同名で
発表される指標と比較できるものではない。当グループのキャッシュ・フローは、資産売却、法人所得税支払額、金融費
用支出（純額）、専用資産、現金配当支払額、ヒンクリー・ポイント ＣおよびLinky を除く営業キャッシュ・フローに相
当する（「第３ ３（３）⑤純負債額、キャッシュ・フローおよび投資」を参照。）。
純負債額の詳細
( 単位：百万ユーロ) 2019 年6月30日現在 2018 年12月31日現在 変動 変動率(%)
(1) (2)
純負債額 37,374
33,388 3,986 +11.9
自己資本 (EDF持分)
45,154 44,469 685 +1.5
(3)
2.4
純負債/EBITDA倍率 2.2
(1) 純負債額は会計基準に定義されておらず、当グループの連結貸借対照表上には直接表示されていない。これは、借入金お
よび金融負債の合計から、現金および現金同等物ならびに流動性の高い資産を控除したものからなる。流動性の高い資産
は、ファンドまたは有価証券からなる、当初の満期３か月超で、容易に換金でき、流動性重視の方針に従って運用されて
いる金融資産である（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記21.3を参照。）。
(2) 2019年６月30日現在の純負債額は、2019年１月１日から適用したIFRS第16号による4,492百万ユーロを含む。
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フランス電力(E05969)
半期報告書
(3) 2019 年６月30日現在の倍率は、2018年度下半期および2019年度上半期の累積EBITDAに基づいて計算されている。
② 経済環境
( ⅰ) 電力および主要なエネルギー源の市場価格
緊密な欧州市場において、フランスの市場価格の分析は、近隣諸国における市場価格の分析に関連する必要がある。
2019年度上半期中の欧州における電力スポット価格は、2018年度上半期の価格に近いままであった。かかるスポット価格
は、フランスを含む一定の諸国ではわずかに上昇した一方、英国等のその他諸国では下落した。
( イ) 欧州における電力スポット価格 （ フランスおよびドイツ：EPEXSPOTにおける当日引渡向け前日の平均価格。ベルギー：
Belpexにおける当日引渡向け前日の平均価格。英国：EDF Tradingにおける当日引渡向け前日平均OTC価格。イタリア：GMEにお
ける当日引渡向け前日平均価格。 ）
フランス 英国 イタリア ドイツ ベルギー
2019 年度上半期のベースロード
41.0 53.4 55.1 38.3 41.5
平均価格 (ユーロ/MWh)
2019 年度上半期/2018年度上半期の
+1.9% -10.9% +2.5% +7.2% -6.7%
ベースロード平均価格の変動率
2019 年度上半期のピークロード
47.4 57.4 60.4 44.6 48.6
平均価格 (ユーロ/MWh)
2019 年度上半期/2018年度上半期の
-1.6% -10.4% +0.1% +5.4% -6.2%
ピークロード平均価格の変動率
以下の記載は、ベースロード価格に関するものである。
フランスの電力スポット価格は、2019年度上半期において平均41.0ユーロ／MWh（ベースロード）および47.4ユーロ／MWh
（ピークロード）となり、2018年度上半期と比較してベースロードは0.8ユーロ／MWh上昇し、ピークロードは0.8ユーロ／MWh
下落した。このように比較的横ばいであったことにより、前年同期比での価格の大幅な差異が相殺された。2019年１月におけ
る電力スポット価格は、気温が3.7℃低かったために電力の需要が増加したことにより、2018年１月の水準を26.2ユーロ／MWh
上回った。しかし、３月の天候がより温暖であったために2019年の需要が減少し、６月のガスのスポット価格の下落と併せ
て、フランスおよびドイツにおける再生可能エネルギーの発電量が増加した結果、2019年３月および６月におけるベースロー
ド価格は、2018年と比較してそれぞれ14.4ユーロ／MWhおよび13.1ユーロ／MWh下落した。
2019年度上半期のフランスにおける需要は、2018年度上半期から3.4TWh減少し、245.7TWhとなった。年初の水力発電量は、
2018年に記録的水準に達した後、2019年においては2018年から大幅に減少した（－9.3TWh）。かかる発電量の不足分は、原子
力発電所の供給力の増加（＋1.1TWh）およびガス火力発電所の使用の増加（＋5.0TWh）により相殺された。石炭火力発電所に
よる発電量は大幅に減少した（2018年度上半期から－2.1TWh）。一方で、風力発電量および太陽光発電量は、2019年度上半期
においてそれぞれ1.7TWhおよび1.3TWh増加し、15.8TWhおよび5.9TWhとなった。2019年においては、上半期のフランスの輸出バ
ランスが2018年より2.2TWh（ 出典：2019年５月まではRTEによる月間報告書、2019年６月はENTSO-Eの透明性に関するプラット
フォーム。 ）減少した。第１四半期において、2018年１月と比較して気温が低かったことにより増加した１月の純輸入量（＋
6.0TWh）は、２月および３月において増加した純輸出量によって相殺された。フランスによる純輸出量は、主に相互接続の供
給力の減少による英国への輸出および2018年春季の風力発電量が低かったこととは対照的に、ドイツにおける2019年の風力発
電量が多かったことによる中欧および西欧への輸出量に関連し、大幅に減少した（－2.2TWh）。
英国における平均電力スポット価格は、年初に価格が上昇したが、前年同期比で6.5ユーロ／MWh下落し、2019年度上半期は
平均53.4ユーロ／MWhとなった。2019年の気温が2018年より低かったため、１月の価格は12.3ユーロ／MWh上昇した。しかしな
がら、かかる状況は長続きせず、３月から６月までの平均電力スポット価格は、2018年同期の水準を平均して約13ユーロ／MWh
下回った。2019年３月の価格の下落は、ノルウェーのガス田が行った予定外の供給停止およびオランダとの相互接続によって
ガスおよび電力の価格が急上昇したことを受けて英国の供給が緊張状態にある中、冬季の寒波が遅くに訪れたためにガスの需
要が大幅に増加した2018年より天候が温暖であったことに起因する。春季において、英国のガス価格と密接に関係する電力価
格の下落の主な要因は、ガスのスポット価格の著しい下落である。
イタリアにおける平均スポット価格は、前年同期比で1.3ユーロ／MWh上昇して、2019年度上半期は平均55.1ユーロ／MWhと
なった。かかる上昇は、主に気温の低下によって2019年において１月の価格が2018年より18.7ユーロ／MWh上昇したことに起因
する。対照的に2019年６月の価格は、ガスのスポット価格が下落した結果、2018年６月の水準を大幅に下回った（－8.7ユー
ロ／MWh）。
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ドイツにおけるスポット価格は、2018年度上半期と比較して2.6ユーロ／MWh上昇し、2019年度上半期は平均38.3ユーロ／MWh
となった。かかる上昇は、その他の欧州諸国と同様に、より寒冷な天候によって１月の価格が上昇（2018年１月から19.9ユー
ロ／ MWh上昇）したことに起因するが、３月および６月の価格が下落したことによって一部相殺された。３月の価格は、2018年
より温暖な天候およびドイツの記録的な風力発電量（16.0TWh）によって下落した。６月のスポット価格の下落は、短期的なガ
ス価格の下落に関連した。春季において、ドイツは主にフランスからの純輸入国であるため、ドイツの電力スポット価格はフ
ランスの価格による影響を受けることが多い。風力発電量は前年同期比で10.1TWh増加して、2019年度上半期には65.1TWhとな
り、太陽光発電量は1.4TWh増加して22.7TWhとなった。2019年５月31日現在（ 2019年６月30日現在のデータは入手できな
い。 ）、ドイツにおける風力発電の総設備容量および太陽光発電の総設備容量は、それぞれ約60GWおよび約48GWである。風力
発電および太陽光発電における重大な期間が複数（2018年度上半期の104時間に対して2019年度上半期は142時間）あったた
め、価格が下落した。１時間当たりの最低価格は2019年６月８日に計上され、－90.0ユーロ／MWhであった。
ベルギーにおけるスポット価格は、年初に価格が上昇したが、前年同期比で3.0ユーロ／MWh下落し、2019年度上半期の平均
価格は41.5ユーロ／MWhとなった。当年の気温が低下したことおよび2018年１月には１基のみが供給停止したのに対して、2019
年１月には７基のうち３基が供給停止したベルギーにおいて年初の原子力発電所の供給力が低下したことに起因して、2019年
において１月の価格は2018年より23.7ユーロ／MWh上昇した。ベルギーのスポット価格の下落は、主として欧州全土（特にドイ
ツ）の風力発電量が高かった３月（価格は前年同期比で13.1ユーロ／MWh下落した。）ならびにガスのスポット価格が下落した
ことおよび原子力発電所の供給力が2018年から増加したこと（2018年６月には４基が供給停止したのに対して、2019年６月に
は２基のみが供給停止した。）による恩恵を受けた６月（価格は前年同期比で22.5ユーロ／MWh下落した。）に起因する。
( ロ) 欧州における電力先物価格 （ フランスおよびドイツ：１年先の平均EEX価格。ベルギーおよびイタリア：１年先の平均
EDF取引価格。英国：2018年４月から2019年４月までのICE平均年次契約価格（英国では、年次契約の引渡取引は４月１日から
３月31日までの間に行われる。）。 ）
フランス 英国 イタリア ドイツ ベルギー
2020 年年次契約に基づく2019年度
51.4 60.4 60.6 48.4 51.8
上半期のベースロード平均先物価格
(ユーロ/MWh)
年次契約に基づく2019年度上半期
/2018年度上半期のベースロード +21.0% +10.6% +16.5% +28.5% +23.2%
平均先物価格の変動率
2020 年年次契約に基づく2019年6月
30日現在のベースロード先物価格 51.7 57.3 61.9 49.2 52.1
( ユーロ/MWh)
2020 年年次契約に基づく2019年度
上半期のピークロード平均先物価格 65.6 66.8 68.0 59.2 63.9
( ユーロ/MWh)
年次契約に基づく2019年度上半期
/2018年度上半期のピークロード +21.0% +11.4% +14.5% +26.7% +20.4%
平均先物価格の変動率
2020 年年次契約に基づく2019年6月
30日現在のピークロード先物価格 63.6 64.0 68.8 58.6 63.3
( ユーロ/MWh)
欧州全土の年次契約に基づく電力のベースロード平均価格およびピークロード平均価格は、主に二酸化炭素およびガスの価
格が上昇したため、2018年度上半期から上昇した。
フランスにおける翌年引渡予定の年次契約に基づくベースロード平均価格は、2018年度上半期と比較して21％上昇し、51.4
ユーロ／MWhとなった。かかる上昇は、主として前年同期比で実質的に２倍となった二酸化炭素の価格が上昇したことに起因す
る。「カレンダー年度（Ｙ）＋１年」の価格は、51.7ユーロ／MWhで上半期を終えた。
英国における年度（Ｙ）＋１年の４月１日から年度（Ｙ）＋２年の３月31日までの４月先物契約ベースロード価格は、ガス
および二酸化炭素価格が上昇したことにより、前年同期比で約11％上昇し、2019年度上半期には平均60.4ユーロ／MWhとなっ
た。
また、イタリアにおける翌年引渡予定の年次契約に基づくベースロード平均価格も2018年度上半期から17％上昇し、平均
60.6ユーロ／MWhまで上昇した。この上昇は、二酸化炭素価格の著しい上昇に起因する。
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ドイツにおける翌年引渡予定の年次契約に基づくベースロード価格は、2018年度上半期と比較して28％上昇し、平均48.4
ユーロ／MWhとなった。かかる上昇は、主に石炭火力発電所が依然としてドイツの電力価格の形成に大きく影響し、ガス火力発
電所より二酸化炭素価格の影響を強く受けるため、二酸化炭素の価格が２年間で上昇したことに起因する。
ベルギーにおける翌年引渡予定の年次契約に基づくベースロード価格は、二酸化炭素およびガスの価格の上昇により、2018
年度上半期から23％上昇し、平均51.8ユーロ／MWhとなった。ドイツおよびフランスの価格が大きく関係しているため、これは
ドイツおよびフランスの価格の変動に相当する。
( ハ) 二酸化炭素排出権価格 （ フェーズⅢ（2013年－2020年）の年次契約に関する平均ICE価格 ）
年度（Ｙ）＋１年の12月に引渡予定の二酸化炭素排出権の価格は、2018年６月30日と比較して11.4ユーロ／トン上昇し、
26.6ユーロ／トンで上半期を終えた。かかる上昇の主な要因は、市場の排出権の割当量を削減するために2021年から2030年ま
での期間のEU-ETSを改革する旨の合意である。2018年末において価格は激しく変動し、ブレグジットに関する交渉の進捗状況
および特定の関係者による投機的な行動によって15ユーロ／トンから25ユーロ／トンの間を変動した。
１月後半において、ドイツの脱石炭委員会によるドイツ全土の褐炭火力発電所および石炭火力発電所を漸次的に閉鎖し、早
ければ2022年に廃炉を開始する可能性がある旨の勧告によって価格は下落した。その後、月末における「ハード・ブレグジッ
ト」の可能性によって３月に価格は上昇したが、４月末にはその可能性が次第に減少した。英国が欧州連合を合意なしで離脱
した場合、排出権の割当制度が英国に適用されなくなり、英国の発電所がそのすべての排出権の割当量を場合により短期間で
売却しなくてはならないため、大量の排出権の割当量が市場にあふれてしまう。また、2018年に割り当てられた排出量を完全
に満たすことができなかった最後の関係者が、４月末までに遵守するために追加の排出権の割当量を購入する必要があったた
め、二酸化炭素の価格は４月半ばにおいて2008年７月以降の最高水準である27ユーロ／トンを超えたが、その後約25ユーロ／
トンで安定した。
( ニ) 化石燃料価格 （ 石油：ブレント第１基準原油バレル価格、IPE指標（期近物）（米ドル／バレル）。天然ガス：フランス
で翌年の10月以降開始する引渡取引に関するICEにおける平均OTC価格（PEG Nord）（ユーロ／MWhg）。石炭：欧州での翌年の
引渡取引に関する平均ICE価格（CIF ARA）（米ドル／トン） ）
石油 天然ガス 石炭
( 米ドル/バレル) ( ユーロ/MWhg) ( 米ドル/トン)
2019 年度上半期の平均価格 66.2 19.5 74.1
2019 年度上半期/2018年度
-7.0% +2.9% -10.8%
上半期の平均価格変動率
2019 年度上半期の最高価格 74.6 21.8 87.0
2019 年度上半期の最低価格 54.9 17.5 62.2
2019 年6月30日現在の価格 66.6 17.5 64.7
2018 年6月30日現在の価格 79.4 21.5 89.5
石油価格は、2018年同期と比較して７％下落（－5.0米ドル／バレル）し、2019年度上半期には平均66.2米ドル／バレルとな
り、2019年６月30日現在は前年同期比で12.9米ドル／バレル低かった。かかる下落は、主に2018年後半に１バレル当たりの価
格が下落したこと（最終四半期において－35米ドル／バレル）に起因する。その後石油価格は、OPEC加盟国（特にサウジアラ
ビア）に対する生産量の制限、ベネズエラ産石油に対する制裁および反政府勢力の攻撃後に減少したナイジェリアの石油生産
量により、１月に上昇した。さらに、中国および北米の経済が良好な兆しを示していたため、高需要の見通しによって価格は
押し上げられた。ブレント石油価格は、４月／５月に約70米ドル／バレルで安定した後、米国がメキシコからの輸入に対して
関税を導入する旨を発表したことにより、６月の最初の数日間で約10米ドル／バレル下落した。かかる摩擦は、中国および米
国の間の貿易問題に加え、経済低迷への懸念を引き起こした。しかしながら、オマーン湾におけるタンカー２隻への攻撃およ
びイランによる米国のドローンの撃墜を受けて、６月半ばに中東での緊張が高まったことから、価格は再び上昇した。
フランスのPEGハブにおける翌年引渡予定の年次ガス契約に基づくガス価格は、2018年度上半期と比較してわずかに上昇（＋
0.6ユーロ／MWhまたは＋３％）して、2019年度上半期には平均19.5ユーロ／MWhで取引された。しかし、この比較的安定した価
格は、背景にあるガス価格の変動を反映していない。2018年におけるガス価格は、上半期にわたりほぼ一定に上昇したが、当
年は概して下落傾向にあり、ガス価格は2018年６月30日の水準を4.1ユーロ／MWh下回って当期を終えた。ガス価格は、石炭価
格と同様に、主に季節的に貯蔵水準が非常に高かった結果、年初から大幅に下落（－3.0ユーロ／MWh）した。天候が比較的温
暖であったことは、冬期の暖房および発電のためのガスの需要が低く、貯蔵からほとんど引き出す必要がないことを意味し
た。アジアでガス価格が大幅に下落したために、米国の貨物船は現在アジア諸国より欧州への輸出を好み、欧州におけるLNG供
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給量が大幅に増加したことによってこの影響は強まった。十分なLNG供給量によって短期的なガス価格が大きく引き下げられ、
スポット価格は約10年前に記録して以来初めて10ユーロ／MWhの水準を下回った。
2019 年度上半期の欧州における翌年引渡予定の石炭価格は、前年同期比で11％下落（－9.0米ドル／トン）し、平均74.1米ド
ル／トンとなった。2019年において６月30日現在の石炭価格は、2018年から24.8米ドル／トン下落した。石炭価格は、2018年
10月３日に100米ドル／トンの水準を前後していたが、それ以降は一定に下落し、とりわけ欧州全土の貯蔵水準が高かったため
に年初から17.5米ドル／トン下落した。ライン川の水位が低くかったことによりドイツの発電所への引渡しが制限され、2018
年後半には石炭がベネルクスの港に蓄積され始めた。かかる蓄積は電力発電の需要が低かったことにより冬季中も続き、その
結果、冬季の終わりには石炭の貯蔵量が記録的な水準に達した。世界の需要予測が減少したことと併せて、ドイツの石炭火力
発電所が早くて2022年に閉鎖する可能性を示唆する兆候が複数あったことが先物価格が下落した要因の１つである。
( ⅱ) 電力消費量およびガス消費量
( イ) フランスにおける電力消費量およびガス消費量
フランスにおける電力消費量（ 出典：フランス：RTEが提供した気象影響について未調整および調整後のもの（６月のデータ
は最終数値を入手できないため見積りである。）。 ）は、2018年度上半期と比較して横ばいであり、2019年度上半期は合計
247.7TWhとなった。
当年度上半期のフランスにおける天然ガスの推定消費量（ 出典：フランス：Smart GRTgazが提供した未調整データ。 ）は、
前年同期比で3.0％増加（＋7.8TWh）し、266.8TWhとなった。２月および３月のガス消費量は、2019年の気温が平年を上回った
ため、暖房のためのガスの需要が減少し、発電のためのガス火力発電所の使用が減少したことにより、2019年においては2018
年から大幅に減少（それぞれ－20.4％および－17.4％）した。しかし、１月、４月および５月においては、2018年同月より気
温が低かった（それぞれ－3.7℃、－2.1℃および－2.3℃）ため、消費量は大幅に増加（それぞれ＋24.9％、＋22.5％および＋
38.1％）した。６月における消費量の前年同期比での増加は、主にスポット市場でのガス価格が下落したことにより利益が増
加したガス火力発電所の広範囲に及ぶ使用（＋1.0TWh）に起因する。
( ロ) イタリアにおける電力消費量およびガス消費量
イタリアにおける電力消費量（ イタリアに関する出典：未調整データおよびイタリア国営の送電網事業者であるTernaが提供
し、Edisonが調整したデータ。 ）は、2019年度上半期においては2018年同期と比較してわずかに減少（－0.6％）したが、電力
発電量は2.6％増加した。増加したガス火力発電量、風力発電量および太陽光発電量は、減少した水力発電量（－17.1％）を
補って余りあるものとなった。純輸入量は18.7％減少した。
イタリアにおける天然ガスの国内需要（ イタリアに関する出典：経済開発省（MSE）からのものであり、Snam Rete Gasから
のデータは１bcm＝10.76TWhのベースで、Edisonが調整している。 ）は、火力発電の需要の増加（＋16.7％）により4.3％増加
した。住宅用顧客の需要は、２月および３月の気温がより温暖であったため0.8％減少した一方、企業用顧客の需要は、2018年
度上半期から横ばいであった。
( ⅲ) 電力および天然ガスの販売料金
フランスの住宅用顧客および非住宅用顧客を対象とする「青色」規制料金は、2019年６月１日付で7.7％（税抜き）引き上げ
られた（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.3.2を参照。）。
英国では、住宅用顧客を対象とするガスおよび電力の変動料金の上限が2019年１月１日に導入された。かかる上限は、卸売
市場価格の上昇を反映するために、2019年４月１日付で10％引き上げられた。
( ⅳ) 天候：気温および降雨量
2019 年度上半期の気温は平年を0.1℃下回ったが、異なる月によって対照的な気温を記録した。
2018 年から2019年の冬季は、１月が季節的な基準に近かったにもかかわらず、20世紀以降フランスにおいて最も温暖な冬季
の上位10位のうちの１つであった（出典：フランス気象局）。
２月初めに寒波が訪れ、その後は変わりやすいが温暖な気温となった。フランスは２月後半に冬季の最高気温を記録し、３
月も平年を1.2℃上回り温暖であった。
2018 年度上半期と比較して、2019年には月間平均気温に大きな差（１月、２月および３月についてはそれぞれ－3.7℃、＋
4.6℃および＋2.3℃）があった。
５月は全体的に涼しかった（平年を2.2℃下回った。）。
６月初めは平年の気温を下回った（特に６月11日は平年を5.6℃下回った。）が、月の後半に例外的な熱波によって記録が更
新された（６月27日は平年を7.6℃上回った。）。
降雨量に関し、2019年度上半期は以下のとおり観測された。
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・欧州南部（特にスペインおよび地中海沿岸）では降雨量が不足した。
・スカンジナビアでは降雨量が高かった。
・その他の地域では平年並みの降雨量であった。
2019 年度上半期（特に２月、３月および６月）におけるフランスの降雨量は非常に低かった。これは、極めて対照的であっ
た気温（特に４月および５月）と併せて、アルプス山脈の雪解けが遅く、ほとんど６月に集中した例外的な積雪状況を引き起
こした。
かかる不利な天候状況の結果、2019年度上半期のすべての月（６月を除く。）においてフランスの水量は平年を下回った。
過去30年間において２番目に降水量の少ない半期となった。
③ 2019年の重要な事象 （ 全プレスリリースの一覧は、EDFのウェブサイト（www.edf.fr）で入手可能である。 ）（ 2019年３
月15日以降に大きく進展した訴訟の詳細については、「第６ ２（２）訴訟」を参照。 ）
本項は、2018年 Document de Référence が提出された2019年３月15日以降の重要な事象について記載している（2018年度有価
証券報告書「第一部 第３ ３（３）③2018年の重要な事象」および「第一部 第３ ３（３）⑨後発事象」を参照。）。
( ⅰ) 主要な事象
( イ) 持続可能な開発および当グループの再生可能エネルギー事業
EDF Renewables （ 全プレスリリースの一覧は、EDF Renewablesのウェブサイト（www.edf-renouvelables.com）で入手可能であ
る。 ）
・EDF Renewablesは、2019年度上半期中に新規施設を操業開始し、電力販売契約を締結し、また新規プロジェクトを実施し
た。
・国務院は、フェカンおよびクルル・シュル・メールの洋上風力発電所プロジェクトへの最終的な行政許可を与えた（2019年
７月24日付プレスリリースを参照。）。
・EDF率いるコンソーシアムが、ダンケルクの洋上風力発電プロジェクトに選出された（2019年６月14日付プレスリリースおよ
び2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.3.5を参照。）。
・国務院は、サンナゼールの洋上風力発電所の運転許可を与えた（2019年６月７日付プレスリリースおよび2019年６月30日現
在の要約中間連結財務書類の注記3.1.3.4を参照。）。
・EDF、MasdarおよびGreen of Africaのコンソーシアムがモロッコの画期的なヌール・ミデルトⅠ太陽光発電プロジェクトの
落札者となった（2019年５月22日付プレスリリースおよび2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.3.3を参
照。）。
・EDF Renewablesは、太陽光発電プロジェクトの開発および運営を行うフランスの公益企業であるLUXELグループの取得を完了
した（2019年４月１日付プレスリリースおよび2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.3.1を参照。）。
・EDFは、２つの洋上風力発電所の建設および操業ならびに武漢市における冷暖房ネットワークの最適化に関する契約を締結し
た（2019年３月25日付プレスリリースおよび2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.3.2を参照。）。
・EDF Renewablesは、Asia Clean Capitalから77MWpの屋上太陽光発電資産ポートフォリオの過半数持分を取得した（2019年３
月21日付プレスリリースを参照。）。
EDF Pulse Croissance
・EDFは、Energy2market（e2m）を取得し、欧州における分散型エネルギー管理の分野における地位を強化した（2019年６月13
日付プレスリリースを参照。）。
・EDFは、革新的なスマート充電ソリューションを実現するための新たな子会社のDREEVを設立した（2019年５月20日付プレス
リリースを参照。）。
・EDFは、低炭素水素の製造販売子会社であるHynamicsを設立した（2019年４月２日付プレスリリースを参照。）。
( ロ) 原子力業界
・ヒンクリー・ポイントＣの第１原子炉の基礎が完了し、山場を越えた（ウェブサイト（www.edfenergy.com）で入手可能であ
るEDF Energyの2019年６月28日付プレスリリースを参照。）。
・フラマンビルEPR：EDFは、原子力安全当局（ASN）が2019年６月19日付書簡によって通知した、フラマンビルEPRの破断防止
概念の対象である主蒸気配管の溶接部に影響を及ぼす不具合に関する決定を検討した（2019年６月20日付プレスリリースお
よび2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.5を参照。）。
－溶込溶接の改良のために、３つのシナリオを検討中である。
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－当グループは、３つのシナリオを詳細に検討して原子力安全当局と意見交換した後、数か月以内に計画および費用に対す
る選定されたシナリオの影響を発表する予定である。
－現段階では、2022年末までは試運転できない見込みである。
－EDFは、期限を延長するために、フラマンビル３の建設を許可する命令を改正する異議を2019年７月23日に申し立てた。
( ⅱ) 資産売却計画
・Edisonは、Edisonの探鉱およびガス生産事業をEnergean Oil & Gasに売却する契約を締結したことを発表した（Edisonの
ウェブサイト（www.edison.it）で入手可能である2019年７月４日付プレスリリースおよび2019年６月30日現在の要約中間連
結財務書類の注記2.3を参照。）。
・EDFは、Alpiqにおける持分25％の売却が完了したことを発表した（2019年５月28日付プレスリリースおよび2019年６月30日
現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.1を参照。）。
( ⅲ) 財政構造
・EDFは、Crédit Agricole CIBおよびSociété Générale CIBと２つの二者間の持続可能なリボルビング与信枠を締結し、その
結果、持続可能性連動型のローンの合計額は５十億ユーロを超えた（2019年７月22日付プレスリリースを参照。）。
・EDFおよびBBVAは、二酸化炭素排出量およびエネルギー効率に連動したEDFの持続可能なパフォーマンスに基づく価格調整が
盛り込まれた、300百万ユーロの持続可能性連動型のリボルビング与信枠（RCF）を締結した（2019年３月22日付プレスリ
リースおよび2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.2を参照。）。
( ⅳ) 規制環境
規制変更に関する詳細は、2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の以下の注記に記載されている。
・注記3.3.1「フランスの複数年エネルギー計画（PPE）」
・注記3.3.2「フランスの規制電力販売料金－「青色」料金」
・注記3.3.3「「TURPE」送配電網使用料金」
・注記3.3.4「公共エネルギー・サービス費用の補償（CSPE）」
・注記3.3.5「フランス発電容量メカニズム」
・注記3.3.6「省エネ証書」
・注記3.3.7「ARENH」
( ⅴ) EDFの取締役の変更
2019 年５月16日の株主総会において、株主は、ジャン・ベルナール・レヴィ氏の取締役としての任期を４年間更新するこ
と、アンヌ・リゲ氏、ブルーノ・クレメル氏、ジル・ドゥノワイエル氏およびフィリップ・プティコラン氏を４年間の任期で
取締役に任命することならびにマリー・クリスティーヌ・ルプティ氏、コレット・ルウィネ氏、ローランス・パリゾ氏、ミ
シェル・ルソー氏およびモーリス・グルドー・モンターニュ氏の取締役としての任期を２年間更新することを承認した。ルプ
ティ氏、リゲ氏、ルソー氏、ドゥノワイエル氏およびグルドー・モンターニュ氏は、2014年８月20日付政令第2014-948号に従
い、フランス政府の推薦を受けて任命された。
同日に開催された会議において、取締役会は、フランス共和国大統領がジャン・ベルナール・レヴィ氏の会長兼最高経営責
任者としての任命を更新する旨を提案することを決議した。当該任命は、2019年５月22日付フランス大統領令によって確認さ
れた（2019年５月16日付プレスリリースを参照。）。
EDF の取締役会における従業員を代表する取締役の選任が2019年６月７日から13日の間に行われたが、取締役会の構成員の配
分は変更されない予定であり、CGT組合の推薦を受けた取締役が３名、CFDT組合の推薦を受けた取締役が１名、CFE-CGC組合の
推薦を受けた取締役が１名およびFO組合の推薦を受けた取締役が１名となった。クリスティーヌ・シャボティ氏およびクリス
トフ・キュビリエ氏（CGT組合）の後任は、カリーヌ・ミリオリーニ氏およびクレール・ボルドゥナーヴ氏となる予定である。
バンサン・ロデ氏がマリー・エレーヌ・メイリン氏（CFDT組合）の後任となる予定である。ジャッキー・ショラン氏（FO組
合）、ジャン・ポール・リニャック氏（CGT組合）およびクリスチャン・タクシル氏（CFE-CGC組合）の任期は更新された。
取締役会は2019年６月28日の会議で、モーリス・グルドー・モンターニュ氏の辞任を受諾した後、同氏の残りの任期におけ
る後任の取締役としてフランソワ・デラトレ氏を暫定的に任命した。フランソワ・デラトレ氏の任命は、次回のEDF株主総会に
て承認のために提出される。
( ⅵ ) 2019年５月16日の株主総会により承認された株式買戻プログラム
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2019 年５月16日のEDF株主総会で、取締役会は当社株式を影響する取引を実施することについて株主の承認を取得した（2019
年５月16日付プレスリリースを参照。）。
株式買戻プログラムの目的
株式買戻プログラムに基づき、以下の目的のために株式を購入する予定である。
・株式の消却
・フランス法が規定する条件に従い、とりわけ当社の利益分配計画に基づいた、EDFの従業員もしくは元従業員に対する株式の
割当てもしくは販売または従業員を対象とした無償での株式の付与もしくは売出し
・保有者が償還、転換、交換、ワラントの提示またはその他手続きによって当社資本の持分を有することができる有価証券の
権利の行使による株式の交付
・フランス金融市場監督局（AMF）が策定した市場慣行を遵守する流動性契約を通じた値付け
・保有者が当社資本の持分を有することができる有価証券の権利の行使および当社または当社の子会社１社の負担の範囲内で
行うすべてのヘッジ取引による株式の交付
・対外的な成長取引、出資、合併または分割の一環とした、保有および後日の交付
・より一般的に、有効な規制が現在許可するかもしくは将来許可する取引またはAMFが認める市場慣行の範囲内の取引の実施
株式買戻プログラムの期間
株式買戻プログラムは、18か月間（すなわち2020年11月16日まで）適用される。
当社が買い戻しできる株式資本の上限、株式数の上限および株式の種類ならびに購入価格の上限
当該プログラムに基づいて買い戻しできる株式資本の上限は、当社資本を構成する合計株式数の10％（または対外的な成長
取引における支払いもしくは交換として後日交付するために保有することを目的として株式を取得した場合は５％）である。
流動性契約に基づいた値付けを目的として株式を買い戻した場合、10％の上限を算出する際に用いる株式数は、買い戻された
株式数から許可された期間中に再売却した株式数を差し引いた株式数である。
当社は、決して直接的または間接的に自社資本の10％超を保有することができない。
購入価格の上限は１株当たり30ユーロであり、株式買戻プログラムの実施のために割り当てられる資金の合計額は２十億
ユーロを超えてはいけない。
流動性契約を規定する規制の変更を受けて、2018年７月２日付のAMF決定第2018-01号に遵守し、ODDO BHFと新たな流動性契
約を締結し、また、2019年３月28日現在の流動資産勘定において報告された金額および株式数は10,120,161ユーロおよび
738,882株であった（2019年３月29日付プレスリリースを参照。）。
( ⅶ) その他の重要な事象
・EDFグループは、従業員および元従業員を対象とした売出しを成功裏に完了した（2019年７月10日付のプレスリリースおよび
2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.4を参照。）。
・2018年度の配当金残高の支払オプションの結果：2018年度の配当について株式による支払を選択しなかった株主に対して支
払われた現金配当金は31百万ユーロであった（2019年６月17日付プレスリリースおよび2019年６月30日現在の要約中間連結
財務書類の注記19.2を参照。）。
・EDFグループの執行委員会における変更がなされた（2019年５月20日付プレスリリースを参照。）。
－マルク・ブナユン氏は、顧客・サービス・地域業務担当の当グループ上級執行副社長に任命され、ガス・イタリア事業の
担当も引き続き担当する。
－セドリック・レヴァンドフスキ氏は、原子力発電および火力発電部門担当の当グループ上級執行副社長に任命された。
－アレクサンドル・ペラ氏は、イノベーション・企業の社会的責任・戦略担当の当グループ上級執行副社長に任命された。
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④ 2018年度上半期および2019年度上半期の事業および連結損益計算書の分析
2018 年度上半期および2019年度上半期の連結損益計算書における売上高およびEBITDAの表示および分析は、２つの分析レベ
ルによって表示されている。まずは当グループに焦点を当て、次に異なる事業セグメント（フランス－発電と供給業務、フラ
ンス－規制業務、EDF Renewables、Dalkia、Framatome、英国、イタリア、その他国外およびその他事業）に焦点を当てる。
EBIT（営業利益）および純利益は一般的な観点から分析される。
2019 年度上半期 (1) 2018 年度上半期 (2)
( 単位：百万ユーロ)
売上高 36,469 34,962
購入燃料およびエネルギー費用 △ 17,951 △ 16,770
その他の対外費用 △ 3,655 △ 3,989
人件費 △ 6,963 △ 6,815
法人所得税以外の税金 △ 2,810 △ 2,691
その他の営業収益および営業費用 3,256 3,365
減価償却費および償却費控除前営業利益
8,346 8,062
(EBITDA)
トレーディング業務以外のエネルギーおよび
コモディティ・デリバティブの公正価値の 350 19
純変動額
減価償却費および償却費 (純額) △ 4,776 △ 4,307
委譲運営有形固定資産更新引当金の純増加額 △ 54 △66
( 減損)/戻入 △45 △ 57
その他の収益および費用 △149 △56
3,672 3,595
営業利益 (EBIT)
△ 130 △ 1,618
金融損益
3,542 1,977
連結会社の税引前利益
法人所得税 △ 1,020 △ 582
関連会社およびジョイント・ベンチャーの
352 365
純利益に対する 持分
非継続事業の純利益 △410 △7
2,464 1,753
グループの純利益
2,498 1,726
EDF の純利益
2,898 1,733
継続事業の純利益
△400 △7
非継続事業の純利益
非支配持分に帰属する純利益 △34 27
継続事業の純利益 △24 27
非継続事業の純利益 △10 -
１株当たり純利益 (EDF持分) (単位：ユーロ)
0.72 0.46
１株当たり純利益
0.72 0.46
希薄化後１株当たり純利益
0.85 0.46
継続事業の１株当たり純利益
0.85 0.46
継続事業の希薄化後１株当たり純利益
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
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( ⅰ) 売上高
連結売上高は4.3％増加し、3.7％の本業の成長となった。
( イ) グループ売上高の増減
2018 年度上半期 (1)
2019 年度上半期 変動 変動率(%) 本業の成長率(%)
( 単位：百万ユーロ)
売上高 36,469 34,962 1,507 +4.3 +3.7
(1) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
売上高は、前年同期比で1,507百万ユーロ増加（＋4.3％）し、2019年度上半期には36,469百万ユーロとなった。外国為替の
変動による影響（＋79百万ユーロ）および連結範囲の変更による影響（＋120百万ユーロ）を除いて、売上高は本業において
3.7％の成長となった。
( ロ) セグメントごとの売上高の増減
以下の表は、セグメント間消去を除くセグメントごとの売上高を示している。
2018 年度
2019 年度 本業の成長率
変動 変動率(%)
上半期 (1)
上半期 (%)
( 単位：百万ユーロ)
(2)
フランス－発電と供給業務
14,299 13,652 647 +4.7 +4.5
(3)
フランス－規制業務
8,307 8,405 △98 -1.2 -1.2
EDF Renewables
776 735 41 +5.6 +2.2
Dalkia 2,152 2,009 143 +7.1 +6.4
Framatome 1,537 1,500 37 +2.5 +1.1
英国 4,536 4,605 △69 -1.5 -2.2
イタリア 4,029 3,900 129 +3.3 +0.3
その他国外 1,365 1,147 218 +19.0 +18.2
その他事業 1,670 1,284 386 +30.1 +33.6
△2,202 △2,275 73 -3.2 -3.2
消去
36,469 34,962 1,507 +4.3 +3.7
グループ売上高
(1) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
(2) フランス本土における発電、供給および最適化、ならびにエンジニアリングおよびコンサルティングサービスの販売。
(3) 規制業務は、Enedis（ Enedis とは、フランス・エネルギー法に定義されるEDFの独立子会社である。 ）によって行われる
フランス本土における配電、EDFの島部業務およびÉlectricité de Strasbourg業務で構成される。フランス本土におい
て、配電網業務は、TURPE（公共送配電網使用料金）を介して規制されている。
( ａ) フランス－発電と供給業務
2019 年度上半期におけるフランス－発電と供給業務セグメントによる売上高は、2018年度上半期と比較して619百万ユーロの
本業の成長（＋4.5％）となり、14,299百万ユーロとなった。
下流部門の市場状況（ 市場における提供価格の省エネ証書の部分を除く。 ）は、とりわけ先物卸売市場における価格に関連
した価格の好影響によって、売上高に対して推定＋417百万ユーロの好影響をもたらした。
購入義務の対象である電力の再販売は、主に１月のスポット価格の好影響によって、2018年度上半期より140百万ユーロ多く
売上高を生み出した（購入義務に係る費用はCSPEによって相殺されるため、EBITDAに対する影響は中立的であった。）。
2019 年度上半期の天候は、推定＋40百万ユーロの好影響をもたらした。
規制販売料金（ 「積上げ」方式の料金における省エネ証書部分を除く顧客に対する規制販売料金の価格の影響。2018年８月
１日付で住宅用顧客の「青色」料金は0.5％引き下げられ、非住宅用顧客の「青色」料金は1.1％引き上げられた。 ）に対する
価格の影響は、2019年６月１日付の7.7％（税抜き）の引上げによって、約＋65百万ユーロの好影響をもたらした。
容量メカニズムに関連した卸売市場での売上高は、2018年度上半期と比較して67百万ユーロの好影響をもたらした。
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卸売市場でのその他の購入および販売は、主に水力発電容量の水準によって販売量が減少したため、売上高に対して推定－
263百万ユーロの悪影響をもたらした。
発電
2019 年度上半期における原子力発電量は、とりわけ風力発電量の増加に伴い調整量が増加したことによって一部相殺された
供給力の向上に起因して、2018年度上半期から1.1TWh増加し、203.7TWhとなった。
水力発電量は、不利な水利条件のため、2018年度上半期から31.6％減少（－9.3TWh）し、20.1TWh（ 揚水発電量を差し引いた
水力発電量は、2019年度上半期には17.1TWh（2018年度上半期には25.5TWh）となった。 ）となった（「第３ ３（３）②（ⅳ）
天候：気温および降雨量」を参照。）。
火力発電施設の使用は減少した。かかる発電施設による発電量は、前年同期比で0.4TWh減少し、4.2TWhとなったが、減少の
ほとんどは石炭火力発電所（－1.6TWh）に集中した。
最終顧客（海外の事業者を除き、地方配電会社を含む市場セグメント）への販売量は11.3TWh減少し、このうち－8.4TWhは競
争が激しい市場での顧客離れを反映し、－1.6TWhは天候を反映している。
EDF は、卸売市場において37.9TWhに及ぶ純売手となった。2018年度上半期と比較して7.6TWh減少した市場の純販売量は、
ARENH制度の申込み（＋12.8TWh）により一部相殺された水力発電量の減少および最終顧客への販売量の減少に起因する。
( ｂ) フランス－規制業務
2019 年度上半期におけるフランス－規制業務セグメントによる売上高は、前年同期比で98百万ユーロの本業のマイナス成長
（－1.2％）となり、8,307百万ユーロとなった。
2018 年８月１日現在のTURPE５料金の指数化（ 2018年８月１日付の－0.21％のTURPE５配電料金の調整指数。 ）は、売上高に
対して推定－12百万ユーロの悪影響をもたらした。
配電量の減少（－1.8TWh）は、天候の影響と組み合わせて、2018年度上半期と比較して推定79百万ユーロ減少させる影響を
もたらした。
また、売上高は接続サービスの収益（＋21百万ユーロ）の好影響による恩恵も受けた。
( ｃ) EDF Renewables
EDF Renewables セグメントの売上高は、2018年度上半期と比較して2.2％の本業の成長となり、合計776百万ユーロとなっ
た。
発電による売上高は増加し続け、2018年後半および2019年初めに行われた売却により前年から発電量が減少した（2018年度
上半期から0.3TWh減少して7.5TWhであった。）にもかかわらず、価格の影響および風力の有利な条件に起因して8.3％の本業の
成長を計上した。また、EDF Renewablesの売上高は、米国における配電向け太陽光発電事業が低迷した結果、2019年度上半期
において30百万ユーロの減少による打撃を受けた。
( ｄ) Dalkia
Dalkia による売上高は、2018年同期から129百万ユーロの本業の成長（＋6.4％）となり、2019年度上半期には2,152百万ユー
ロとなった。
かかる増加は、主にフランス内外での売上高の拡大およびサービス契約価格の改定に係る指数の有利な傾向を反映するもの
である。Dalkiaは、ヴォー・アン・ヴラン市の再生可能な暖房ネットワークに関する契約を勝ち取り、また、26の施設に関す
る新たな多重サービス契約をSafranと締結する等、積極的な商業活動を維持した。
( ｅ) Framatome
Framatome による売上高は、2018年度上半期と比較して1.1％の本業の成長となり、2019年度上半期には1,537百万ユーロと
なった。売上高のほとんどは当グループ内によるものである。
Framatome の異なる事業ラインにおける対照的な要因は、以下の結果に貢献した。
・「部品」事業は、特に蒸気供給システムおよび制御棒駆動機構について2018年に開始した増産を継続し、良好な水準の売上
高を維持した。
・「燃料」事業の売上高は、主に燃料集合体の供給の時差により減少した。
・「設置基盤」事業は、フランスにおける低水準の活動を米国における事業が補ったため、全体的に売上高を維持した。
( ｆ) 英国
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英国によるグループ売上高への貢献は、2018年度上半期から69百万ユーロ減少し、2019年度上半期には4,536百万ユーロと
なった。外国為替の影響（＋31百万ユーロ）を除き、売上高は2.2％の本業のマイナス成長となった。
英国の売上高の減少は、主として原子力発電量が減少し、2019年には匹敵するものがなかった寒冷な天候によって2018年度
上半期のガスの販売量が高かったために、卸売市場において販売量が減少したことに起因する。また、より二次的な要因は、
住宅用市場ならびに企業用市場での料金および価格が引き上げられたにもかかわらず、売上高の減少に寄与した供給量市場の
停止である。
( ｇ) イタリア
イタリアは、2019年度上半期の連結売上高に対して4,029百万ユーロ貢献し、2018年度上半期と比較して12百万ユーロの本業
の成長（＋0.3％）となった。
企業用顧客および住宅用顧客のセグメントにおいて販売量が増加したことにより、電力事業の売上高は増加した（231百万
ユーロの本業の成長）。とりわけ卸売市場において価格は好影響をもたらした。
ガス事業については、卸売市場での販売量の減少によって売上高は減少した（229百万ユーロの本業のマイナス成長）。これ
は、火力発電および企業用顧客への販売量が増加したことにより一部相殺された。とりわけ卸売市場における価格は、悪影響
を及ぼした。
( ｈ) その他国外
その他国外セグメントは、主にベルギー、米国、ブラジルならびにアジア（中国、ベトナムおよびラオス）における事業を
対象としている。
その他国外セグメントによる売上高は、2018年度上半期から209百万ユーロの本業の成長となり、2019年度上半期には1,365
百万ユーロとなった。
ベルギー（ ベルギーは、LuminusおよびEDF Belgiumで構成される。 ）における売上高は、特にすべてのセグメントにわたる
電力価格およびガス価格の上昇を反映して、89百万ユーロの本業の成長となったが、温暖な気候に起因する個人顧客への販売
量のわずかな減少によって一部相殺された。風力発電容量は、2018年12月31日現在から2.3％増加し、450MWとなった。
ブラジルにおける売上高は、2018年後半に行われたEDF Norte Fluminenseの電力販売料金の契約改定による好影響および
ICMS税（ ブラジルにおける商品流通サービス税 ）の変更による影響（EBITDAへの影響はない。）により、102百万ユーロの本業
の成長となった。
( ｉ) その他事業
その他事業は、EDF Trading および ガス事業 等で構成される。
その他事業セグメントの売上高は、2018年度上半期から432百万ユーロの本業の成長となり、2019年度上半期においては
1,670百万ユーロであった。
EDF Tradingの売上高は、2018年度上半期から39.1％の本業における大幅な成長となり、合計627百万ユーロであった。EDF
Tradingは、とりわけガス価格が大幅に下落したことが特徴的であった2019年度上半期における欧州の市場価格の変動を利用
し、2019年６月30日現在には収益性の高い立場にある。EDF Tradingの世界の電力市場におけるLNG（液化天然ガス）およびLPG
（液化石油ガス）に関する業務もまた、当該業績に貢献した。
ガス事業の売上高は、好調なLNG市場および当グループの能力のより有効な活用により、前年同期比で424百万ユーロの本業
の成長となった。
EDF およびJERAは、2019年４月１日からLNGの最適化および取引業務を含むために両社間のパートナーシップを拡大した。
( ⅱ) 減価償却費および償却費控除前営業利益（EBITDA）
EBITDA は上半期において3.5％増加し、2018年度上半期と比較して本業では0.1％のわずかな成長となった。
2019 年度 2018 年度
本業の成長率
変動 変動率 (%)
上半期 (1) 上半期 (2)
(%)
( 単位：百万ユーロ)
売上高 36,469 34,962 1,507 +4.3 +3.7
購入燃料およびエネルギー費用 △17,951 △16,770 △1,181 +7.0 +6.1
その他の対外費用 △3,655 △3,989 334 -8.4 -1.9
人件費 △6,963 △6,815 △148 +2.2 +1.7
法人所得税 以外の 税金 △2,810 △2,691 △119 +4.4 +4.8
その他の営業収益および営業費用 3,256 3,365 △109 -3.2 -3.4
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EBITDA 8,346 8,062 284 +3.5 +0.1
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
( イ) 連結EBITDAの変動および分析
2019 年度上半期の連結EBITDAは、前年同期比で3.5％増加し、8,346百万ユーロとなった。EBITDAは、IFRS第16号の適用によ
る影響（＋338百万ユーロ）、外国為替の影響（＋22百万ユーロ）および連結範囲の変更による影響（－81百万ユーロ）を除
き、本業では0.1％のわずかな成長となった。
2019 年度上半期の当グループの購入燃料およびエネルギー費用は、2018年度上半期から1,181百万ユーロ増加（＋7.0％）
し、17,951百万ユーロとなった。本業においては1,018百万ユーロの成長（＋6.1％）であった。
・フランス－発電と供給業務セグメントおよびフランス－規制業務セグメントにおける購入燃料およびエネルギー費用は、主
に太陽光発電およびコジェネレーションの購入義務の増加ならびに容量メカニズムにより、前年同期比で431百万ユーロの本
業の成長（＋4.6％）となり、9,806百万ユーロとなった。
・英国の購入燃料およびエネルギー費用における本業の成長（＋213百万ユーロまたは＋7.2％）は、主に価格の上昇および規
制上の費用の増加に関連するが、これらは2018年度上半期の寒冷な天候に2019年度上半期には匹敵するものがなかったため
にガスの購入量が減少したことおよび発電量が減少したために核燃料の消費量が減少したことによって一部相殺された。
当グループのその他の対外費用は、2018年度上半期から334百万ユーロ減少（－8.4％）し、3,655百万ユーロとなった。その
他の対外費用は、IFRS第16号の適用による影響（＋338百万ユーロ）、外国為替の影響（－24百万ユーロ）および連結範囲の変
更による影響（－55百万ユーロ）を除き、75百万ユーロの本業のマイナス成長（－1.9％）となった。
・フランス－発電と供給業務セグメントおよびフランス－規制業務セグメントにおけるその他の対外費用は、合計1,639百万
ユーロとなった。その他の対外費用は、IFRS第16号の適用による影響（＋247百万ユーロ）および連結範囲の変更による影響
（－19百万ユーロ）を除き、129百万ユーロの本業のマイナス成長（－6.5％）となり、すべての業務にわたるコストの管理
および営業活動に沿った自己建設資産の増加を反映している。
当グループの人件費は、2018年度上半期から148百万ユーロ増加して合計6,963百万ユーロとなり、115百万ユーロの本業の成
長（＋1.7％）となった。
・フランス－発電と供給業務セグメントにおける当年度上半期の人件費は、人件費を管理するための取組みを反映して3,024百
万ユーロとなり、前年と比較して全体的に横ばいであった。平均従業員数は、すべての事業にわたり、前年同期比で2.1％減
少した（ 見習いおよびワークスタディ契約の従業員を除く。比較対象となる連結範囲。 ）。
・フランス－規制業務セグメントにおける当年度上半期の人件費は、1,599百万ユーロとなり、前年同期比で横ばいであった
が、平均従業員数は前年同期比でわずかに減少（－0.6％）した。
・EDF Renewablesの人件費は、主にとりわけ北米における事業成長ならびに太陽光発電計画および貯蔵計画に対応するために
開発担当および建設担当の従業員を増やしたことに起因して、19百万ユーロの本業の成長となった。
・Dalkiaの人件費は、主にサービス業務の成長に伴い平均従業員数が増加したことにより、24百万ユーロの本業の成長となっ
た。
法人所得税以外の税金は、2018年度上半期から119百万ユーロまたは4.4％増加（本業においては＋4.8％）し、2,810百万
ユーロとなった。
・フランス－発電と供給業務セグメントにおける30百万ユーロの増加は、主に土地税および付加価値税の引上げに関連する。
・ブラジルにおける86百万ユーロの増加は、主にICMS税（商品流通サービス税）に関連する（EBITDAへの影響はない。）。
その他の営業収益および営業費用は、2019年度上半期において3,256百万ユーロの純利益を生み出し、2018年度上半期から
109百万ユーロ減少した（－115百万ユーロまたは－3.4％の本業の変動）。
・フランス－発電と供給業務セグメントのその他の営業収益および営業費用は、主に省エネ証書に関する義務に係るコストの
増加を反映して185百万ユーロ減少した。
・フランス－規制業務セグメントおけるその他の営業収益および営業費用は、主に計上されたCSPEの補助金および電気料金均
衡化基金に対する規制上のリスクの引当金の増加に関連して、91百万ユーロ増加した。
( ロ) セグメントごとの連結EBITDAの変動および分析
2019 年度 2018 年度
本業の成長率
変動 変動率(%)
上半期 (1) 上半期 (2)
(%)
( 単位：百万ユーロ)
フランス－発電と供給業務 3,971 3,578 393 +11.0 +6.5
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フランス－規制業務 2,578 2,663 △85 -3.2 -6.3
EDF Renewables
405 360 45 +12.5 +1.9
Dalkia 195 159 36 +22.6 +13.2
Framatome 74 86 △12 -14.0 -43.0
英国 128 485 △357 -73.6 -75.9
イタリア 328 238 90 +37.8 +28.2
その他国外 166 117 49 +41.9 +35.9
その他事業 501 376 125 +33.2 +55.9
グループEBITDA 8,346 8,062 284 +3.5 +0.1
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度に関して公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
( ａ) フランス－発電と供給業務
フランス－発電と供給業務セグメントによるグループEBITDAへの貢献は、3,971百万ユーロであった。IFRS第16号の適用によ
る影響の調整後、当該セグメントのEBITDAは、2018年度上半期と比較して231百万ユーロの本業の成長（＋6.5％）となった。
水力発電量の大幅な減少（－8.4TWh（ 揚水量を差し引いた後の水力発電量は、2019年度上半期においては17.1TWh（2018年度
上半期においては25.5TWhであった。） ））は、原子力発電量の増加（＋1.1TWh）によってわずかに相殺され、EBITDAに対して
推定－342百万ユーロの悪影響をもたらした。
卸売市場の環境が向上したことは、推定＋114百万ユーロの好影響をもたらした。
下流市場（ 市場における提供価格の省エネ証書の部分を除く。 ）では、市場における提供価格の有利な変動が市場シェアの
減少（規制販売料金での顧客に対する販売量の減少を含み－8.4TWh）を補って余りあるものとなった。この結果、2018年度上
半期と比較して＋305百万ユーロの好影響をもたらした。
2019 年度上半期の天候は、推定＋40百万ユーロの好影響をもたらした。
規制販売料金（ 2018年８月１日付で－0.5％（料金の遡及調整の終了を含む。）および2019年６月１日付で＋7.7％（税抜
き） ）に関しては、2019年６月１日付の料金の引上げおよび2018年８月の料金の引下げ（2012年から2013年までの料金の遡及
調整部分の終了を反映している。）によって、EBITDAは2018年度上半期と比較して推定26百万ユーロ（省エネ証書を除く。）
増加した。
営業費用( 人件費およびその他の対外費用の合計額。IFRS第16号および一定の年金割引率を除き、比較対象となる連結範囲お
よび為替レートに基づく。サービス業務の営業費用における変動を除く。 )は、173百万ユーロ削減（－4.2％）された。
引当金の純戻入額によって一部相殺された、省エネ証書に関する義務に係るコストの増加を主とする複数の要因は、EBITDA
に対して合計－85百万ユーロの影響を及ぼした。
( ｂ) フランス－規制業務
フランス－規制業務セグメントのEBITDAは、2,578百万ユーロであった。IFRS第16号の適用による影響の調整後、EBITDAは
2018年度上半期と比較して168百万ユーロの本業のマイナス成長（－6.3％）となった。
EBITDA は、推定－68百万ユーロの影響をもたらしたTURPE５料金の不利な指数化（ 2018年８月１日付のTURPE５配電料金 の－
0.21％の調整指数および2018年８月１日付のTURPE５送電料金の＋3.0％の調整指数 ）による影響および推定－36百万ユーロの
影響をもたらした天候の不利な影響を受けた。
その他の要因が組み合わさり、EBITDAに対して－128百万ユーロの悪影響をもたらした。かかる要因は、主に電気料金均衡化
基金（ 正式な決定が発表された後の2012年から2017年まで。2018年および2019年度上半期については引当金が計上された。 ）
に対する拠出費用の増加および従業員給付債務の引当金の変更による悪影響に関連する。
かかる影響は、接続サービスの成長（＋21百万ユーロ）および営業費用の減少（＋43百万ユーロ）によって一部相殺され
た。
( ｃ) EDF Renewables
EDF Renewables のグループEBITDAに対する貢献は、2018年度上半期と比較して７百万ユーロの本業の成長（＋1.9％）とな
り、405百万ユーロとなった。
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半期報告書
発電事業のEBITDAは、2018年後半および2019年初めに売却が完了したにもかかわらず2.4％の本業の成長となり、472百万
ユーロとなった。かかる変動は、主に価格の影響およびより有利な風力条件に起因する。
ストラクチャード・アセットの開発および売却事業の水準は維持され、とりわけ米国およびポーランドでの売却が年初に実
施された。
また開発費用およびサポート機能に係る費用は、事業の成長に沿って増加した。
2019 年６月30日現在の純設備容量は、合計８GWで全体的に横ばいであった。2019年６月30日現在に建設中のプロジェクトの
総ポートフォリオは、４GWと記録的な水準に達し、陸上風力発電および太陽光発電が同等の発電量となった。
( ｄ) Dalkia
2019 年度上半期のDalikaのEBITDAは、前年同期比で21百万ユーロの本業の成長（＋13.2％）となり、195百万ユーロとなっ
た。
かかるEBITDAの成長は、とりわけ暖房ネットワークおよびエネルギー・パフォーマンス契約（26の施設に関する新たな多重
サービス契約をSafranと締結した。）における活動的な販売業務を反映している。また、Dalkiaは、ヴォー・アン・ヴランの
グラン・ディルおよびヴィルールバンヌにおける都市暖房に関する新たな公共サービスの委託（15.5年間）を獲得した。さら
にDalkiaは、2018年後半に事業者によって複数の新たなコジェネレーション発電所が稼働開始したことによる恩恵を受けた。
また、かかる成長は、2018年度は下半期に行われたが、当年度は上半期に集中した規制義務を超える省エネ証書の売却に起
因する。
( ｅ) Framatome
Framatome のEBITDAは、EDFグループのその他の事業体とともに実現されたマージンを含めて、6.6％の本業のマイナス成長と
なり、合計207百万ユーロであった。Framatomeの2019年度上半期のグループEBITDAに対する貢献は、前年同期比で43％の本業
のマイナス成長となり、74百万ユーロであった。
「燃料」事業は、2019年度上半期中に欧州の発電所による発電量が減少したことおよび供給スケジュールの不利な影響を受
けたことによって、2019年度上半期に後退した。
「設置基盤」事業は、競争が非常に激しい市場の中で米国およびドイツ（80％輸出）における業績が向上したが、フランス
においては輸出のためのプロジェクト実行コストおよびフランスの顧客による影響を受けた。
「部品」事業は、蒸気発生器を置き換える設備および新たなプロジェクトのための設備について2018年に開始した増産を継
続し、収益性が回復している。
Framatome のEBITDAは、営業コストおよび構造的なコストの削減計画の継続による恩恵を受けた。2019年度上半期のEBITDAに
は、Framatomeの取得後の貸借対照表を確定するために行われた棚卸資産の再評価に関連する21百万ユーロの経常外費用が含ま
れている。
( ｆ) 英国
2019 年度上半期における英国のグループEBITDAに対する貢献は、前年同期比で75.9％の本業のマイナス成長となり、128百万
ユーロであった。
英国におけるEBITDAは、原子力発電量の減少、2019年１月１日付で導入された電力およびガスの住宅用料金の上限額ならび
により少ない程度ではあるが、供給量市場の停止による影響を受けた。
原子力発電量は、ハンターストンＢおよびサイズウェルＢの供給停止の延長により、2018年６月30日現在から5.7TWh減少し
て、24.5TWhとなった。
顧客ポートフォリオは、激しい競争圧力により、わずかに減少した（2018年12月31日と比較して－1.1％）。
( ｇ) イタリア
イタリアセグメントにおける当グループの連結EBITDAに対する貢献は、2018年度上半期と比較して28.2％の本業の成長とな
り、328百万ユーロであった。
電力事業は、主に発電量の増加、電力の付随的システムの貢献および新たな風力発電所の稼働開始（＋115MW）によって好調
な業績を記録した。
また、ガス事業のEBITDAも増加した。ガス事業は2018年度上半期において、調達に対して圧力がかかったいた期間中の卸売
市場での購入に関連する価格の不利な影響を受けた。
供給事業のEBITDAは、前年同期比でわずかに減少した。とりわけ住宅用顧客セグメントにおいて電力のマージンは減少し
た。とりわけ企業用顧客セグメントにおいてガスのマージンは改善した。
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( ｈ) その他国外
2019 年度上半期におけるその他国外セグメントのEBITDAは、2018年度上半期と比較して42百万ユーロの本業の成長（＋
35.9％）となり、166百万ユーロであった。
ベルギーのEBITDAは、14百万ユーロの本業の成長（＋17.7％）となった。火力発電のパフォーマンスは、2019年６月30日現
在EBITDAに対して推定17百万ユーロの好影響をもたらした。再生可能エネルギーの生産は、2019年６月30日現在合計450MWで
あった風力発電の設備容量の増加（2018年６月30日と比較して15％増加）による恩恵を受けた。サービス業務は成長し続けて
いる。小売業務は、依然として競争の激しい環境が特徴的である。
ブラジルのEBITDAは、主に2018年11月に実施された電力購入契約（PPA）価格の＋16％の調整およびPPAの条件を満たすため
に必要なエネルギー購入量の減少を意味する、2018年より小さい維持管理プログラムによって、33百万ユーロの本業の成長と
なった。
( ｉ) その他事業
2019 年度上半期におけるその他事業のグループEBITDAに対する貢献は、前年同期比で210百万ユーロの本業の成長（＋
55.9％）となり、501百万ユーロであった。
EDF Trading のEBITDAは、2018年度上半期と比較して153百万ユーロの本業の成長（＋44.2％）となり、477百万ユーロとなっ
た。かかる変動は、売上高に関する前述において言及されたとおり、市場の高いボラティリティによる取引マージンの向上に
伴うものである（「第３ ３（３）④（ⅰ）(ロ）(ｉ）その他事業」を参照。）。
( ⅲ) 営業利益（EBIT）
当上半期のEBITは、2.1％増加した。
2019 年度 2018 年度
変動 変動率(%)
(1) (2)
上半期 上半期
( 単位：百万ユーロ)
EBITDA 8,346 8,062 284 +3.5
トレーディング業務以外のエネルギーおよび
コモディティ・デリバティブの公正価値の 350 19 331 n.a.
純変動額
減価償却費および償却費 (純額) △4,776 △4,307 △469 +10.9
委譲運営有形固定資産更新引当金の純増加額 △54 △66 12 -18.2
( 減損)/戻入 △45 △57 12 -21.1
その他の収益および費用 △149 △56 △93 +166.1
EBIT 3,672 3,595 77 +2.1
n.a. ＝該当事項なし。
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
2019 年度上半期における当グループの連結EBITは、2018年度上半期から77百万ユーロ増加し、合計3,672百万ユーロとなっ
た。この成長は、主にEBITDAの増加とトレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の
純変動額の順調な伸びによるものである。これは、減価償却費および償却費（純額）が増加したことにより一部相殺された。
( イ) トレーディング業務以外の エネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の純変動額
トレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の純変動額は、主にEdisonのガスのポ
ジションの水準が高くなったことを反映して、2018年度上半期の19百万ユーロから増加し、2019年度上半期には＋350百万ユー
ロとなった。
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( ロ) 減価償却費および償却費（純額）
減価償却費および償却費（純額）は、2018年度上半期から469百万ユーロ増加した。IFRS第16号の適用の影響（－312百万
ユーロ）、外国為替の影響（－10百万ユーロ）および連結範囲の変更（＋15百万ユーロ）を除き、減価償却費および償却費
（純額）は162百万ユーロ増加した。
フランス－発電と供給業務セグメントでは、減価償却費および償却費（純額）が262百万ユーロ増加した。IFRS第16号の適用
の影響の調整後、減価償却費および償却費（純額）の増加は110百万ユーロであった。この増加は主に原子力発電所のうち新た
に稼働開始した発電所に関連する容量効果に起因し、また（これより程度は少ないものの）2019年６月１日より石炭火力発電
所の減価償却が加速したことにより説明される。
フランス－規制業務セグメントでは、減価償却費および償却費（純額）が117百万ユーロ増加した。IFRS第16号の適用の影響
の調整後、減価償却費および償却費（純額）の増加は38百万ユーロであったが、これは主にLinky（ Linkyとは、フランス・エ
ネルギー法に定義されるEDFの独立子会社であるEnedisが主導するプロジェクトである。 ）プロジェクトの本格化ならびに接続
および電力網の強化に対する投資に起因する。
( ハ) 委譲運営有形固定資産更新引当金の純増加額
2018 年度上半期から2019年度上半期にかけての12百万ユーロの減少は、フランス－規制業務セグメントに起因する。
( ニ) 減損／戻入
2019 年６月30日現在、当グループは、2018年６月30日現在の額に相当するものとして、特定の個別資産について45百万ユー
ロの減損を計上した。
( ホ) その他の収益および費用
2019 年６月30日現在、その他の収益および費用は、－149百万ユーロとなった。これにはとりわけ、2019年度上半期に行われ
た従業員を対象とした優先的な売出し（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記3.1.4を参照。）および特定の当グ
ループの事業体における再編引当金に係る費用を含む。
2018 年６月30日現在、その他の収益および費用は、合計－56百万ユーロであった。
( ⅳ) 金融損益
2019 年度 2018 年度
変動 変動率(%)
(1) (2)
上半期 上半期
( 単位：百万ユーロ)
総金融負債に係る費用 △925 △782 △143 +18.3
割引の影響 △1,801 △1,697 △104 +6.1
その他の金融収益および費用 2,596 861 1,735 +201.5
金融損益 △130 △1,618 1,488 -92.0
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日からIFRS第16号を適用している。新基準の経過措置の認めるところに
従い、比較数値は再表示されていない。
(2) 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
2019 年度上半期の金融損益は、2018年度上半期から1,488百万ユーロ減少し、130百万ユーロの金融費用となった。この変動
は主に以下に起因する。
・総金融負債に係る費用の増加。これは主に公正価値の変動による不利な影響60百万ユーロ、および外国為替の不利な影響43
百万ユーロに関連するものであり、最終的にはIFRS第16号の適用により36百万ユーロの影響がもたらされたことに起因す
る。
・主に割引率の変動に関連して原子力引当金の水準が高くなったことによる、割引の影響における104百万ユーロの不利な変
動。原子力引当金に利用された割引率は、予想インフレ率を1.5％として、2019年６月30日現在3.8％であった（2018年12月
31日現在では、予想インフレ率1.5％として、割引率は3.9％）。
・その他の金融収益および費用の1,735百万ユーロの増加。これは主に、株式および債券市場が2019年度上半期中に回復したこ
とによる専用資産ポートフォリオの公正価値の変動（1,801百万ユーロ）に起因するものである。
( ⅴ) 法人所得税
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2019 年度上半期の法人所得税は、－1,020百万ユーロとなり、これは28.8％の実効税率に相当する（2018年度上半期の税金は
－582百万ユーロ（ 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により
再 表示された。 ）であり、これは29.4％（ 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業と
して表示した影響により再表示された。 ）の実効税率に相当していた。)。この2018年６月から2019年６月にかけての当グルー
プの課税額438百万ユーロの増加は、主に税引前純利益が1,565百万ユーロ増加し、これに対して2019年度について2019年７月
11日に採用されたフランスの法人所得税34.43％が適用されたことで、539百万ユーロの追加の課税額が発生したことを反映し
たものである。
経常外項目（主にAlpiqの売却）を除外すると、2019年度の実効税率は32.7％となった。経常外項目を除外した後の2018年度
上半期の実効税率は29.1％（ 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した
影響により再表示された。 ）であった。
( ⅵ) 関連会社およびジョイント・ベンチャーの純利益に対する持分
当グループの関連会社およびジョイント・ベンチャーの純利益に対する持分は、2018年６月30日現在の365百万ユーロと比較
して、2019年度上半期には352百万ユーロであり、その差は－13百万ユーロであった。
( ⅶ) 非継続事業の純利益
個別項目である「非継続事業の純利益」は、2018年度および2019年度の上半期のEdisonの探鉱および生産事業の損益計算書
上の項目、ならびにそれら２つの期間において認識されたこれらの資産に係る減損からなる（2019年６月30日現在の要約中間
連結財務書類の注記12を参照。）。
( ⅷ) 非支配持分に帰属する純利益
非支配持分に帰属する純利益は、2018年６月30日現在と比較して61百万ユーロ減少し、2019年６月30日現在において－34百
万ユーロとなった。この減少は、主として原子力発電量の水準の低下により、Centricaの英国における原子力発電による収益
が減少したことにより説明される。
( ⅸ) EDFの純利益
EDF の純利益は、とりわけ財務実績の改善により、2019年６月30日現在において2,498百万ユーロとなり、2018年度上半期か
ら772百万ユーロ増加（＋44.7％）した。
( ⅹ) 経常外項目を除く純利益
＊
当グループの経常外項目を除く純利益 は、2018年６月30日現在から19.4％減少して、2019年６月30日現在において1,402百
万ユーロであった。
＊ 経常外項目、トレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の純変動額ならびに債
券および株式の公正価値の純変動額を除くEDFの純利益（税引後）。
税引後の経常外項目の金額、トレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価値の純変
動額ならびに債券および株式の公正価値の純変動額の内訳は、以下のとおりである。
・－501百万ユーロが2019年度上半期のその他リスクおよび減損（2018年度上半期は－90百万ユーロ）
・＋287百万ユーロが2019年度上半期のトレーディング業務以外のエネルギーおよびコモディティ・デリバティブの公正価
値の純変動額（税引後）（2018年度上半期は＋15百万ユーロ）
・＋1,310百万ユーロが2019年度上半期の債券および株式の公正価値の純変動額（2018年度上半期は＋62百万ユーロ）
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⑤ 純負債額、キャッシュ・フローおよび投資
純負債額は、現金および現金同等物ならびに流動性の高い資産を控除した後の借入金ならびに金融負債の合計からなる。流
動性の高い資産とは、当初の満期が３か月超で、容易に換金でき、流動性重視の方針に従って運用されるファンドまたは証券
からなる金融資産である。
当グループの純負債額は、2019年６月30日現在は37,374百万ユーロとなり、これには2019年１月１日からのIFRS第16号の影
響4,492百万ユーロが含まれる。これは、2018年12月31日現在は33,388百万ユーロであった。
2018 年度
2019 年度
変動 変動率(%)
(1)
上半期
上半期
( 単位：百万ユーロ)
減価償却費および償却費控除前営業利益
8,346 8,062 284 +3.5
(EBITDA)
EBITDA に含まれる非貨幣項目の消去 △1,285 △784
EBITDA ( 現金) 7,278
7,061
運転資本の変動 1,050 1,419
(2)
純投資 (2019 年－2020年の資産売却、ヒンク
△5,695 △5,136
リー・ポイントＣおよびLinkyを除く。)
その他の項目 (関連会社およびジョイント・
89 126
ベンチャーからの受取配当金を含む。)
(3)
営業キャッシュ・フロー
2,505 3,687 △1,182 -32.1
資産売却 434 -
259 200
法人所得税支払額
△606 △719
金融費用支出 (純額)
57 74
専用資産
△445 △551
現金支払配当金
ヒンクリー・ポイントＣおよびLinky
2,204 2,691
前の営業キャッシュ・フロー
ヒンクリー・ポイントＣおよびLinky △1,155 △1,145
(4)
当グループのキャッシュ・フロー
1,049 1,546
その他の貨幣的変動 △285 △54
純負債額の(増加)/減少 (為替レート変動
764 1,492
による影響を除く。)
為替レート変動による影響 △52 107
その他非貨幣的変動による影響 △4,718 92
継続事業の純負債額の(増加)/減少 △4,006 1,691
(5)
非継続事業の純負債額の(増加)/減少
20 49
期首における純負債額 33,388 33,015
期末における純負債額 37,374 31,275
(1) 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響により再表示され
た。
(2) 純投資は、成長のための営業投資および金融投資の純処分額である。また、純投資には、証券の取得時または処分時に取
得もしくは譲渡された純負債、投資補助金受取額および非グループパートナー投資も含まれる。これには2019年－2020年
の資産売却、ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyは含まれていない。
(3) 営業キャッシュ・フローはIFRSに定義された財務成績を測定するための総額ではなく、また、他社により同名で発表され
る指標とは直接比較できないものである。営業活動による資金（FFO）とも認識されているかかる指標は、営業活動によ
るキャッシュ・フロー（純額）、経常外効果の影響と関連する調整を行った運転資本の変動、純投資（2019年－2020年の
資産売却、ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを除く。）およびその他の項目（関連会社およびジョイント・ベン
チャーからの受取配当金を含む。）に相当する。
(4) 当グループのキャッシュ・フローは、IFRSに定義された財務成績を測定するための総額ではなく、また他社により同名で
発表される指標と比較できるものではない。この値は、資産売却、法人所得税支払額、金融費用支出（純額）、専用資
産、現金支払配当金ならびにヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを控除した後の営業キャッシュ・フローに相当する。
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(5) これは、Edisonの探鉱および生産事業（非継続事業）の純負債額に相当する。
( ⅰ) 営業キャッシュ・フロー
2019 年度上半期における営業キャッシュ・フローは、2018年度上半期における3,687百万ユーロと比べて1,182百万ユーロ減
少し、2,505百万ユーロとなった。
非貨幣性項目の調整後のEBITDA（「第３ ３（３）④（ⅱ）減価償却費および償却費控除前営業利益（EBITDA）」を参照。）
は2018年度上半期から217百万ユーロ減少し、7,061百万ユーロとなった。
( イ) 運転資本の変動
2019 年度上半期において運転資本は1,050百万ユーロ増加した。
この増加は、主として地方税の季節特性に牽引された、フランス－発電と供給業務セグメントにおける税金および社会保障
費負債に関連する有利な変動（＋889百万ユーロ）により主に説明される。
当年度の上半期における運転資本の変動における前年同期比の差異（－369百万ユーロ）は、基本的に以下の事項により説明
される。
・2018年度においてCSPEに関する受領金が＋607百万ユーロであったのに対し、2019年度には支払額が－242百万ユーロとな
り、その変動額が－849百万ユーロとなったこと。
・とりわけEnedisの購入量に牽引されて、2019年度上半期において供給業者の買掛金がわずかに減少したこと（＋453百万ユー
ロ）。
・最適化取引の業務に取り込まれたポジションに係るマージン・コールの受領金（＋95百万ユーロ）
( ロ) 純投資（2019年－2020年の売却、ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを除く。）
2019 年６月30日現在の純投資は、2018年６月30日現在の5,136百万ユーロより559百万ユーロ増加（＋10.9％）し、5,695百万
ユーロとなった。詳細は以下のとおりである。
2018 年度
2019 年度
変動 変動率(%)
(1)
上半期
上半期
( 単位：百万ユーロ)
フランス－発電と供給業務 2,974 2,375 599 +25.2
フランス－規制業務 1,830 1,694 136 +8.0
EDF Renewables 226 85 141 +165.9
Dalkia 58 68 △10 -14.7
Framatome 82 90 △8 -8.9
英国 293 219 74 +33.8
イタリア 79 394 △315 -79.9
その他国外 130 175 △45 -25.7
その他事業 23 36 △13 -36.1
純投資 5,695 5,136 559 +10.9
(1) 2018年度について公表された数値は、Edisonの探鉱および生産事業を非継続事業として表示した影響ならびに2018年度に
おいて新たな開発（ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを除く。）に含まれていた投資の再分類より再表示された。
フランス－発電と供給業務セグメントによる純投資は、599百万ユーロ増加（＋25.2％）した。かかる増加は、主として、と
りわけ10年点検（トリカスタン）に関して、発電所の点検スケジュールに沿って、原子力発電所の維持管理に対する投資が行
われたことによるものである。
フランス－規制業務セグメントによる純投資は、136百万ユーロ増加（＋8.0％）した。この増加は、主に顧客向けの接続数
の増加、ネットワークの強化およびサービスの質の向上により説明される。
EDF Renewables による純投資は、主に米国における投資に牽引されて、141百万ユーロ増加した。
英国において、74 百万ユーロの増加（＋33.8％）は、特に、2019年度上半期において資産売却が減少し、かつ原子力発電所
の維持管理に係る費用が増加したことによって説明される。
イタリアにおいて、純投資は315百万ユーロ減少したが、これは主として2018年度にはGas Natural Vendita Italiaの取得が
あったが、2019年度にはこれに匹敵する投資がなかったことを反映したものである。
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その他国外 セグメントにおいて、純投資は46百万ユーロ の減少（－26.3％）となった。これは、国際プロジェクトに係る支
出額の水準が低下した（2018年度上半期においては費用が発生したが、2019年度上半期にはこれに匹敵するものがなかった）
ことによって説明される。
( ⅱ) ヒンクリー・ポイントＣおよびLinky前のキャッシュ・フロー
ヒンクリー・ポイントＣおよびLinky前のキャッシュ・フローは、最終的に2019年度上半期において2,204百万ユーロとなっ
た（これに対して2018年度上半期においては2,691百万ユーロ（ 2018年６月30日現在にIFRS第16号を適用した場合、ヒンク
リー・ポイントＣおよびLinky前のキャッシュ・フローは約302百万ユーロ増加することとなる。 ）であった。）。
( イ) 2019年－2020年の資産売却
資産売却は、スイスの電力会社であるAlpiqにおけるEDFの持分25.04％の売却に関するものである。
( ロ) 専用資産
放射性物質および放射性廃棄物の持続可能な管理に関する2006年６月28日付フランス法第2006—739号に基づき、EDFは、長期
原子力債務に対応する資金調達を確実に行うために専用資産のポートフォリオを作成し、その額は2019年６月30日現在28,368
百万ユーロとなった。
全体的に、専用資産の変動は以下の事項からなる。
・債務を完全に 填補 するための配分
・かかる資産から生じた金融収益（配当および利息）の再投資
・2006年６月28日付法律の範囲内での長期原子力債務の遵守期間に発生した費用に相当する資産の引出し
・ポートフォリオの価値が、資金調達責任額を超過した際に、専用資産を管理するガバナンス機関へ提案され、かつ、その組
織により正式に認可された例外的な引出し
2019 年度上半期における＋57百万ユーロの専用資産の純変動は、上記の最初の３項目に対応するものである。
( ハ) 現金支払配当金
2019 年度上半期の現金支払配当金（－445百万ユーロ）は、以下の項目によって構成される。
・2018年度の配当金残高（－31百万ユーロ）。当該年度の配当のほとんどが株式配当の形式で行われた。
・2013年１月および2014年１月の「ハイブリッド」債の発行のために行われた永久劣後債の持参人に対する2019年度上半期の
支払い（－334百万ユーロ）
・当グループの子会社からその少数株主に対して支払われた配当（－80百万ユーロ）
( ⅲ) 当グループのキャッシュ・フロー
2019 年６月30日現在の当グループのキャッシュ・フローは、2018年６月30日現在の＋1,546百万ユーロと比較して＋1,049百
万ユーロとなった。
( ⅳ) 為替レートの変動による影響
外国為替の影響は、2019年６月30日現在の当グループの純負債額に－52百万ユーロの不利な影響を与えた。
( ⅴ) その他貨幣的変動
その他貨幣的変動は、2018年度上半期に対して4,718百万ユーロ減少した。これは主に、2019年１月１日からのIFRS第16号の
適用の影響（－4,492百万ユーロ）を反映したものである。
( ⅵ) 財務比率
2019 年6月30日現在 2018 年12月31日現在 2017 年12月31日現在
(1)
2.4
純負債/EBITDA 2.2 2.4
(2)
純負債/(純負債+自己資本)
41% 39% 40%
(1) 2019年６月30日現在の比率は、2018年度下半期および2019年度上半期の累積EBITDAに基づき計算された。
(2) 非支配持分を含む自己資本。
⑥ 市場リスクの管理および統制
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( ⅰ) 金融リスクの管理および統制
本章では、戦略的財務管理フレームワークにおいて規定されている当グループの金融リスク（流動性リスク、金利リスク、
為替リスクおよび株式リスク）の管理に関する方針および指針ならびにEDFグループによって導入された当グループのカウン
ターパーティー・リスク管理方針について記載している。これらの指針はEDFおよび事業上の被支配子会社またはEnedisのよう
な法律によって独立経営の特別保証を受けていない子会社にのみ適用される。IFRS第７号に従い、以下の段落は、感応度およ
び信用（カウンターパーティー）リスクの分析に基づいた、金融商品から生じるリスクの性質について記載している。
2002 年以降、専門組織である金融リスク管理・投資部門（ Département Contrôle des Risques Financiers et
Investissements またはCRFI）は、主として戦略的財務管理フレームワーク（2015年７月）の指針の適切な適用を期することに
よって当グループ・レベルでの金融リスク管理を担っている。この部門は、2008年以降、当グループのリスク部門に報告を
行っている独立したユニットであり、EDFの事業体および当グループの事業上の被支配子会社（Enedisは除く。）の契約相手方
の債務不履行リスクの二次チェック（手順面および組織面）ならびにEDF SAの金融取引担当部署の資金調達活動の一次チェッ
クを行うという職務も担っている。またCRFI部門は、専用資産ポートフォリオに関する運用活動の二次チェックも実施してい
る。
CRFI 部門は、EDF SAの金融取引担当部署の活動に関連するリスク指標に関して日次および週刊の監視報告書を公表してい
る。
管理が実際に実施されていることを保証し、また、その効果を確実なものとするため、定期的な内部監査が行われている。
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( イ) 流動性ポジションおよび流動性リスクの管理
( ａ) 流動性ポジション
2019 年６月30日現在、流動性の高い資産、現金および現金同等物により構成される当グループの流動資産は総額23,565百万
ユーロとなり、利用可能な与信枠は10,984百万ユーロであった。
2019 年６月30日現在、当グループの企業で、借入について債務不履行に陥っている企業はなかった。
( ｂ) 流動性リスクの管理
EDF グループは保守的な流動性管理によりその資金調達上の要請に対応することができ、満足のいく条件で資金調達を行うこ
とができている。
幅広い特有な手段が、当グループの流動性リスクを管理するために用いられている。
・被支配子会社の現金管理を集中化する当グループのキャッシュ・プーリング・システム。当グループの現金管理の最適化の
ため、また市場における資金調達条件と同等の条件が保証されるシステムを子会社に提供するため、子会社の現金残高は、
利息と引換えにEDF SAが利用できるようにされている。
・被支配子会社の資金調達を当グループの現金管理部門レベルで集中化。かかる部門は、子会社に供給するスタンドバイ・ク
レジット・ラインの形で、当グループからもリボルビング・クレジットを付与される可能性のある子会社の運転資本の変動
を供給している。EDF SAおよびNatixis Belgique Investissements銀行と共同で設立された投資子会社であるEDF
Investissements Groupe（EDF IG）も、EDFグループのフランス国外の事業に対して、EDF SAおよびEDF IGが完全に単独で手
配した中期的および長期的な融資を提供する。各企業は、アームズレングスの市場取引においてかかる子会社が設定したで
あろう条件と同等の条件を自らにも設定している。
・当グループが利用する資金調達源の積極的な管理および分散化。当グループは、フランスのコマーシャル・ペーパー
（ billets de trésorerie ）および米国のコマーシャル・ペーパーのためのプログラムを通じて、さまざまな市場において短
期資金を調達することができる。EDFの場合、これらのプログラムの上限は、フランスの譲渡可能欧州コマーシャル・ペー
パー（NEU CP）については６十億ユーロ、そして米国のコマーシャル・ペーパーについては10十億米ドルである。
2019 年６月30日現在、EDF SAは、総額10,194百万ユーロの利用可能な与信枠（シンジケート・ローンおよび相対与信枠）を
有する。
・シンジケート与信枠は、４十億ユーロであり、その期限は2023年12月である。2019年６月30日現在、かかるシンジケート与
信枠からの引出しは行われていない。
・相対与信枠は、利用可能額が6,064百万ユーロであり、その期限は2024年６月までに延長された。この利用可能与信枠のレベ
ルは、当グループが十分な予備の与信枠を確実に有することができるように、極めて頻繁に審査される。
・European Investment Bankとの与信枠からの利用可能額は130百万ユーロである。2019年６月30日現在、200百万ユーロの１
つの与信枠から、70百万ユーロが引き出された。2019年６月30日現在、その他４つの与信枠につき、225百万ユーロ、250百
万ユーロ、500百万ユーロおよび500百万ユーロが全額引き出された。
EDF Investissements Groupeは、400百万ユーロのシンジケート与信枠（2020年９月に期限を迎える。）を有している。2019
年６月30日現在、この与信枠から引出しは行われていない。
Edison は、European Investment Bankに357百万ユーロの与信枠（このうち90百万ユーロが残余利用可能額である。）および
この他に100百万ユーロの与信枠（2019年６月30日現在、かかる与信枠から50百万ユーロの引出しが行われている。）を有して
いる。
EDF Chile は、複数の銀行に112百万ユーロの与信枠を有しており、2019年６月30日現在、これはすべて引き出されている。
( ロ) 格付
2019 年６月30日現在、財務格付機関であるスタンダード・アンド・プアーズ、ムーディーズおよびフィッチ・レーティング
スは、EDFグループ企業に対し、以下の長期格付および短期格付を付与した。
会社 格付機関 長期格付 短期格付
(1)
A- 安定した見通し
スタンダード・アンド・プアーズ A-2
EDF ムーディーズ P-2
A3 安定した見通し
フィッチ・レーティングス F2
A- 安定した見通し
EDF Trading
ムーディーズ Baa2 安定した見通し n.a.
EDF Energy
スタンダード・アンド・プアーズ BBB- ネガティブな見通し A-3
(2)
BBB- 安定した見通し
スタンダード・アンド・プアーズ A-3
Edison
ムーディーズ n.a.
Baa3 安定した見通し
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n.a. ＝該当事項なし。
(1) S&Pは、EDFの見通しを2019年２月25日にネガティブな見通しから安定した見通しに修正した。
(2) S&Pは、2018年６月19日に、Edisonの長期格付をBB+からBBB-に、短期格付をBからA-3に修正した。
( ハ) 為替リスクの管理
資金調達および為替リスクのヘッジ方針の結果として、2019年６月30日現在の当グループの総負債の通貨別内訳（ヘッジ
後）は以下のとおりである。
総負債の通貨別構造（ヘッジ前およびヘッジ後）
ヘッジ手段の
ヘッジ手段の
当初の 負債 構造 影響を反映後の 負債の割合(%)
2019 年6月30日
(1)
影響
( 単位：百万ユーロ) 負債構造
33,823 18,017 51,840 82%
ユーロ建て借入債務
17,567 △14,943 2,624 4%
米ドル建て借入債務
9,422 △1,086 8,336 13%
英ポンド建て借入債務
2,663 △1,988 675 1%
その他通貨建て借入債務
63,475 - 63,475 100%
負債合計
(1) 外国子会社の負債および純資産のヘッジ。
以下の表は、2019年６月30日現在、当グループの総負債における為替レートの変動が自己資本に対して与える影響を示して
いる。
当グループの総負債の為替リスク感応度
ユーロ換算された 為替レートの不利な 為替レートの不利な
2019 年6月30日
ヘッジ後の負債 変動10%の影響 変動10%後の負債
( 単位：百万ユーロ)
51,840 51,840
ユーロ建て借入債務 -
2,624 262 2,886
米ドル建て借入債務
8,336 834 9,170
英ポンド建て借入債務
675 68 743
その他通貨建て借入債務
63,475 1,164 64,639
負債合計
当グループの総負債に対する為替リスクに係るヘッジ方針により、当グループの支配する会社の損益計算書は、為替リスク
にわずかに晒される。
以下の表は、外貨建ての営業外投資純額に関する当グループの主要子会社の2019年６月30日現在の為替持高を示している。
2019 年 6 月 30 日現在
2018 年12月31日現在
管理後の純持高
管理後の純持高
(1)
(資産)
(資産)
( 各通貨の単位：百万)
2,414 2,107
米ドル
- 202
スイス・フラン (スイス)
10,780 11,085
英ポンド (英国)
37 △6,663
チリ・ペソ (チリ)
145 154
ポーランド・ズロチ (ポーランド)
1,065 1,164
ブラジル・レアル (ブラジル)
10,052 9,932
人民元 (中国)
(1) 表示された純資産ポジションからは、一定の重要ではないエクスポージャーが除外されている。
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上記の表に記載された資産は、当グループの外国子会社の外貨建純資産であり、資本に計上されたキャッシュ・フロー・
ヘッジおよび売却可能金融資産の公正価値の変動、ならびに収益に計上された金融商品の公正価値の変動について調整されて
いる。
( ニ) 金利リスクの管理
2019 年６月30日現在の当グループの負債額（ヘッジ後）の内訳は、58.8％が固定金利負債、41.2％が変動金利負債であっ
た。
2019 年６月30日現在のヘッジ後の変動金利総負債を基準とし、金利が年間一律１％上昇した場合、金融費用が約261百万ユー
ロ増加すると予測される。
当グループの負債の平均費用（残高の加重金利）は、2019年６月30日現在、2.68％であった。
以下の表は、2019年６月30日現在における当グループの負債構造および金利が１％変動した場合の影響を示している。
当グループの負債の構造および金利感応度
ヘッジ手段の
金利変動1%の
当初の負債構造 ヘッジ手段の影響 影響を反映後の
2019 年6月30日
純利益への影響
( 単位：百万ユーロ) 負債構造
58,660 △21,309 37,351 -
固定金利
4,815 21,309 26,124 261
変動金利
63,475 - 63,475 261
合計
( ホ) 株式リスクの管理
株式リスクは、以下の分野に集中している。
EDF の原子力債務の補填
株式リスクの分析は、「第３ ３（３）⑥（ⅰ）(ヘ）EDFの専用資産ポートフォリオに対する金融リスクの管理」に記載され
る。
EDF SA、EDF EnergyおよびBritish Energyの従業員給付債務の補填
EDF の従業員給付債務に充てられた資産の一部は、国際株式市場および欧州株式市場において投資されている。したがって、
市場動向がこれらの資産の価値に影響を与え、株価が下落することにより、貸借対照表上の引当金が増加する。
EDF の従業員給付債務に充てられた資産の28.8％が、2019年６月30日現在、株式に投資されていた。これは合計3.7十億ユー
ロ分の株式に相当した。
2019 年６月30日現在、EDF Energyが設立した２つの年金基金（EDF Energy Pension SchemeおよびEDF Energy Group
Electricity Supply Pension Scheme）が、24.1％を上限として株式に、および7.6％を上限として株式ファンドに投資され
た。これは、307百万英ポンド分の株式に相当した。British Energyの年金ファンドは、8.5％を上限として株式および株式
ファンドに投資された。これは、588百万英ポンド分の株式に相当する。
CENG ファンド
CENG は、原子力発電所の廃炉費用を補填するために設定されたファンドの管理において、株式のリスクに晒されている。
EDF の長期現金管理
EDF は、その長期現金管理方針の一環として、株式に相関性のある投資の割合を減少させる戦略を、引き続き行っており、そ
の結果、2019年６月30日現在、同投資の割合は、１百万ユーロを優に下回る重要ではないポジションとなった。
( ヘ) EDFの専用資産ポートフォリオに対する金融リスクの管理
EDF は、長期的な原子力債務の財源確保のため、1999年以来、漸次、専用資産を形成してきた。2006年６月28日付法律および
その施行規則により運転サイクルに関連しない引当金が定義され、したがって、かかる引当金は専用資産により賄われなけれ
ばならない（2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記24「EDFの専用資産」に記載される。）。
かかる専用資産ポートフォリオについては、取締役会ならびにその助言委員会（原子力監視委員会および監査委員会）の監
視の下、運用されている。
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原子力監視委員会（CSEN）は、2007年にEDFの取締役会により設立された専門委員会である。
原子力財務専門委員会（CEFEN）は、資産および負債のマッチングならびに資産運用に関する問題について、当社およびその
経営陣を補佐することを目的としている。この委員会の委員は、EDFからは独立した立場にある。かかる委員には、特に、資産
および負債の管理、金融経済研究および資産運用の分野において、技能と幅広い経験を有する人材が選定されている。
ガバナンスおよび管理原則
EDF の取締役会によりその正当性が立証されるガバナンスの指針は、専用資産に関する構造ならびに専用資産の運用に係る意
思決定および統制プロセスについて規定している。また、かかる方針は資産ポートフォリオの仕組み、財務管理者の選定なら
びにファンドの法制、会計制度および税制についての原則についても定めている。
戦略的資産配分は、長期原子力費用の資金調達に最も適しているターゲット・ポートフォリオを特定するために行われる資
産および負債の精査に基づいている。戦略的配分は、EDFの取締役会により承認され、必要がない限り、原則として３年ごとに
見直される。2018年度中、新規の戦略的配分が有効になった。対象の配分は収益性ポートフォリオ、成長性ポートフォリオお
よび確定利付ポートフォリオで構成され、それぞれポートフォリオ全体の30％、40％および30％を占めている。収益性ポート
フォリオは、不動産資産およびインフラ資産で構成され、成長性ポートフォリオは株式および株式ファンド（上場および非上
場）で構成され、確定利付ポートフォリオは債券、デット・ファンド（上場および非上場）、CSPE債権ならびに現金で構成さ
れている。これらのポートフォリオは、上場資産管理部門およびEDF Invest（2013年７月24日付命令に従い2013年に設立され
た。）により管理される。
ポートフォリオのうちの「現金」区分は、填補する資産の目的に関連する今後の支出の填補を確保するために存在し、特
に、保守的なアプローチを要する市場危機の際に戦略的に強化することができる。
2013 年２月13日に、CSPE債権は専用資産へ配分された（2018年度の連結財務書類の注記45を参照。）。
成長性資産および確定利付資産の戦術的管理は、以下の複数の分野に焦点を当てている。
・成長性資産および確定利付資産の間で生じるエクスポージャーの監視。
・各サブポートフォリオ内における「二次資産区分」による割当て。
・多様化を目的とする投資ファンドの選定。
－種類別（成長株、非上場有価証券および利付債）
－市場の資本別（主要株、中型株および小型株）
－投資プロセス別（マクロ経済および分野別アプローチならびに「株式数」ベースでの株式の選定等）
－投資媒体別（投資比率の上限に従う）
・債券については、選定された証券を直接保有、仲介業者を通じての保有または多様化を考慮した投資ファンドを通じての保
有。
－発行の種類別（確定利付債、インデックス型債券）
－証券の種類別（国債または国際機関債、担保付社債および類似の社債）
－発行者別および満期日別
成長性資産および確定利付資産の間の配分方針は、各々の市場および地域に関する経済および財政的な見通し、異なる市場
および市場セグメントにおける市場評価の見直し、ならびにCRFI部門により作成されたリスク分析に基づき、運用管理委員会
（ 専用資産の運用に関して査定、協議および運用上の意思決定を行う常設の内部委員会 ）により構築された。
EDF の専用資産ポートフォリオの内容および実績
ポートフォリオの内訳
2019 年6月30日 2018 年12月31日
20.0% 19.3%
収益性資産
38.7% 36.5%
成長性資産
41.3% 44.2%
確定利付資産
合計 100% 100%
2019 年６月30日現在、ポートフォリオの価値の総額は、2018年12月31日現在の27,689百万ユーロに対し、30,258百万ユーロ
であった。
2007 年２月23日付命令第2007-243号の第４条の分類に基づくポートフォリオの内容
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種類 2019 年6月30日 2018 年12月31日
(1) (1)
( 単位：百万ユーロ)
正味帳簿価額 実現可能価額 正味帳簿価額 実現可能価額
(2)
CTE (RTE の100%株式保有会社) 2,705 2,903 2,705 2,738
その他非上場証券 2,772 3,134 2,333 2,618
収益性資産 5,477 6,037 5,038 5,356
OECD 加盟国が発行した債券
10,179 11,454 9,370 9,844
以外にも投資を行うファンド
ヘッジ、預金および債権 - 25 20 45
その他非上場証券 235 244 198 219
成長性資産 10,414 11,723 9,588 10,108
OECD 加盟国の国債およびその
4,326 4,611 4,362 4,443
類似債券
OECD 加盟国の企業(非政府)債 1,242 1,275 946 950
上記2つの項目に投資を行う
4,772 4,967 4,580 4,647
ファンド
資金調達後のCSPE 1,512 1,522 2,060 2,080
128 119 114 105
その他非上場証券
デリバティブ ▶ ▶ - -
確定利付資産 11,984 12,498 12,062 12,225
専用資産合計 27,875 30,258 26,688 27,689
(1) 親会社の財務書類における正味帳簿価額。
(2) 専用資産にはCoentreprise de Transport d'Électricité（CTE）の50.1％が含まれている。
専用資産による原子力負債の補填内訳は2019年６月30日現在の要約中間連結財務書類の注記24に記載されている。
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EDF の専用資産ポートフォリオの実績
以下の表は、2019年６月30日現在および2018年12月31日現在のポートフォリオの実績を示している。
2019 年6月30日 2019 年度上半期の実績 2018 年12月31日 2018 年の実績
株式市場価額 株式市場価額
または または
( 単位：百万ユーロ) 実現可能価額 ポートフォリオ 実現可能価額 ポートフォリオ
収益性資産 6,037 6.3% 5,356 7.0%
成長性資産 11,723 15.7% 10,108 -7.0%
確定利付資産 12,498 4.3% 12,225 -0.4%
専用資産合計 30,258 8.9% 27,689 -1.6%
2007 年２月23日付命令第2007-243号の第４条の分類に基づくポートフォリオによるパフォーマンスの内訳
2019 年6月30日 2019 年度上半期の実績 2018 年12月31日 2018 年の実績
株式市場価額 株式市場価額
または または
( 単位：百万ユーロ) 実現可能価額 ポートフォリオ 実現可能価額 ポートフォリオ
CTE (RTE の100%株式保有
2,903 6.0% 2,738 7.0%
(1)
会社)
(2)
その他非上場証券
3,497 6.3% 2,942 7.9%
株式ファンド(デリバティ
11,479 16.0% 9,889 -7.4%
ブを含む)
債券および債券ファンド 10,666 5.2% 10,010 -0.8%
通貨基金 191 -0.1% 30 -0.3%
資金調達後のCSPE 1,522 0.3% 2,080 0.4%
専用資産合計 30,258 8.9% 27,689 -1.6%
(1) 専用資産にはCoentreprise de Transport d’Électricité （CTE）の50.1％が含まれる。
(2) EDF Invest（CTEを除く。）。CTEを含むEDF Investによる実績は、2019年度上半期については6.2％および2018年度につ
いては7.5％である。
2018 年におけるポートフォリオの変動
市場は2018年後半に後退したものの、2019年度上半期においてそれに劣らず急激なかつ力強い回復を遂げた。数か月のうち
に、株式はその低迷から完全に回復し、前年の最高水準を取り戻した。さらに予想外なことに、債券も非常に良好なパフォー
マンスを達成した。全体として、市場は中央銀行の政策の突然の転換に大きな影響を受けた。すべての中央銀行は2018年にお
いてより緊縮的な金融政策に従っていたが、欧州中央銀行（ECB）がその金利の引上げを開始しないうちに、現在ではより柔軟
性の高い新たな段階が始まりつつある。これにより、６月には米国の市場が新たな記録を更新し、ドイツ10年債利回りは－
0.30％を下回るまで下落し、イタリアの金利は大幅に反落し、信用スプレッドは2018年前半の極端な水準には達しなかったも
のの、著しい引締めが行われた。しかしながら、市場が非常に好調であった2018年半ばにおいても、市場のボラティリティが
依然として著しく高かったことが１つの大きな相違点として挙げられる。
2019 年５月、2018年12月にEDF Investにより取得されたNam Theun Power Company（NTPC）（ラオスで運営されている水力発
電ダム）における少数株主持分の残りが、専用資産に配分された。EDF Investはまた、ドイツにおいてオフィスビルの取得も
行った。EDF Investはこのようにして、非上場資産のポートフォリオの多様化を継続的に行っている。
EDF Investにより運用される非上場資産は、収益性資産、成長性資産および確定利付資産に区分される。2019年６月30日現
在、CTEを含むこのポートフォリオは、2018年12月31日現在の5.7十億ユーロに対して6.4十億ユーロとなった。2019年６月30日
現在、EDFのポートフォリオ全体の６か月間のパフォーマンスは、CTEを含めて6.2％であった。
成長性資産は、主に上場資産ポートフォリオに起因して15.7％の増加を記録した。パッシブ運用に対するエクスポージャー
は市場の上昇による恩恵を十分に受けるが、これに加えて「ボラティリティの低い」タイプのファンドに対する多額の割当て
も、５月に一時的な再調整が行われた際には有利に働いた。
確定利付資産も、満期に関して、またイタリア国債に対して慎重なポジション構成がとられたにもかかわらず、非常に良好
なパフォーマンス（＋4.3％）を上げた。この好成績は、主に当年度上半期にわたり債券資産を再び重視するようになったこと
に牽引されたものであった。
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収益性資産は、非上場のインフラ資産および不動産資産、ならびに収益性重視の投資ファンドにより構成される。2019年６
月30日現在、この資産区分による６か月間のパフォーマンスは、CTEを含めて6.3％であった。
2019 年度上半期に、専用資産の税引き後の全体パフォーマンス（引当金および純利益に対する影響。）は、＋1,749百万ユー
ロとなった。かかる内訳は、CSPEが＋10百万ユーロ（税引前は＋15百万ユーロ）、専用資産に割り当てられるCTE株式が＋128
百万ユーロ、およびその他証券が＋1,611百万ユーロ（税引前は＋2,301百万ユーロ）であった。
専用資産のリスクへのエクスポージャー
EDF は、専用資産ポートフォリオを通じて、株式リスク、金利リスクおよび為替リスクに晒されている。
2019 年６月30日現在、EDFの専用資産ポートフォリオにおける上場株式の市場価額は、11,479百万ユーロとなった。同日にお
ける上場株式のボラティリティは、52週間分の実績に基づき、12.9％であり、2018年12月31日現在は14.3％であった。当グ
ループは、かかるボラティリティを同日における上場株式の資産価額に適用した場合、専用資産の株式部分に関する年間ボラ
ティリティを1,481百万ユーロと見積もった。
2019 年６月30日現在、上場債券（10,666百万ユーロ）の感応度は、5.7となり、すなわち、金利が一律100ベーシス・ポイン
ト上昇した場合、市場価額が603百万ユーロ減少することとなる。2018年12月31日現在の感応度は5.3であった。
( ト) カウンターパーティー／信用リスクの管理
カウンターパーティー・リスクは、契約相手方が債務不履行に陥り、約定債務を履行できなくなった場合にEDFグループがそ
の事業および市場取引において被る損失の合計と定義される。
当グループのカウンターパーティー・リスク管理方針は、EDFおよびすべての事業上の被支配子会社に適用される。同方針
は、このタイプのリスクの監視に関する管理ならびにカウンターパーティー・リスク管理および監視の構成について定めてい
る。同方針には、毎月更新される金融市場およびエネルギー市場業務における当グループの月次のエクスポージャーの連結が
含まれており、その他の事業については四半期ごとに連結される。CRFI（金融リスク管理）部門は、当グループの契約相手方
に対する監視（日々の警戒態勢の見直し、特定の契約相手方に対する特別警戒基準の策定）を厳重にする。
米国においてPG&Eが破産法の申請を行ったため、当グループのカウンターパーティー・リスクは増大している。EDF
Renewablesのエクスポージャーは、既存の電力購入契約（PPA）およびGEグループの経営難により数百万ユーロに上っている。
下記の表は、格付により、EDFグループのカウンターパーティー・リスクに対する連結エクスポージャーの詳細を示してい
る。2019年３月31日現在、当グループのエクスポージャーの90％が「投資適格」である契約相手方に関するものである。これ
は、主として、短期投資の大部分が低リスク資産に関連するものであるため、現金および資産管理業務により生じたエクス
ポージャーが優勢であったことに起因する。
内部格付
投資適格 非投資適格 合計
なし
2018 年9月30日現在 90% 8% 2% 100%
2019 年3月31日現在 90% 8% 2% 100%
業務の性質によるカウンターパーティー・リスクへのエクスポージャーの分布は、以下のとおりである。
燃料購入
配電および 現金および
購入 保険 および 合計
販売 資産管理
電力取引
2018 年9月30日 6% 1% 11% 75% 7% 100%
2019 年3月31日 6% 1% 10% 77% 6% 100%
電力取引事業におけるエクスポージャーは、EDF Tradingに集中しており、各契約相手方には、その財政上の頑強さに応じた
限度が指定されている。一連の手法（主にポジション・ネッティング契約、現金担保契約および銀行または関連会社の保証の
導入）は、EDF Tradingにおけるカウンターパーティー・リスクを軽減するために使われる。
EDF の金融取引担当部署の契約相手方に対して、CRFI部門は、契約相手方の承認手続を明確にする枠組みおよび割当制限の計
算に対する方法論を策定した。エクスポージャーのレベルは、随時助言を受け、日々体系的に監視される。制限の適切性につ
いては、契約相手方に影響する警告または不利な展開が生じた場合には遅滞なく再検討される。
ユーロ圏の政治および金融の状況が依然として不安定であることから、EDFは周縁国における現金投資に関して、保守的な運
用方針を引き続き適用している。高い信用格付けを有する銀行、ソブリンおよび企業の取引の相手方のみが一定限度の額およ
び満期の限度で、保有が認められている。
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( ⅱ) エネルギー市場の管理および統制
本項は、2018年12月31日以降に当グループに影響を与えるエネルギー市場リスクの主要な変動を示している。
エネルギー市場リスクの管理および統制の原則については、2018年度有価証券報告書「第一部 第３ ２（１）① エネルギー
市場規制に関連するリスク」に記載されている。かかる原則は、2018年12月31日以降、変更されていない。
当グループの事業上の被支配子会社に関しては、当グループの商事会社であるEDF Tradingが主としてエネルギー市場におけ
るポジションを担っている。EDF Tradingは、他のグループ企業を代表し、当グループの産業資産を裏付けとする自社のトレー
ディング業務のために、市場において取引を行っている。したがって、EDF Tradingは、商事会社の欧州規則に沿った厳格な企
業統治および統制の枠組みに服する。
2019 年に、EDF Tradingの市場に対するエクスポージャーは、35百万ユーロのバリュー・アット・リスク制限、それぞれ250
百万ユーロの長期的な契約に係るキャピタル・アット・リスク制限および非流動市場での運営に係るキャピタル・アット・リ
スク制限、ならびに180百万ユーロのストップ・ロス制限に従って管理されている。
2019 年度上半期中に、これらの制限は、超過されたことがなく、EDF Tradingは、常にEDFの負託の範囲内でリスクを管理し
ていた。ストップ・ロスは、その導入以来、一度も超過されたことはない。
⑦ 見通し
IFRS 第16号の影響を含む2019年の目標 （ フランスにおける一定の法令の枠組みに基づく。 ）
・EBITDA（ 2019年１月１日現在の連結範囲および為替レートに基づき、またフランスにおける原子力発電量が395TWhとなるこ
とを前提とする。 ）を、16.0十億ユーロから16.7十億ユーロとすること
・営業費用（ 人件費およびその他の対外費用の合計。比較対象となる範囲および為替レートに基づき、IFRS第16号の影響を除
く。一定の年金割引率に基づく。サービス活動における営業費用の変化は除く。 ）を、2015年と比較して1.1十億ユーロ削減
すること
・キャッシュ・フロー（ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを除く。）を、600百万ユーロ超とすること（ キャッシュ・フ
ローに対するIFRS第16号の影響は、EBITDAの増加に起因するが、IFRS第16号に基づく純負債の利子によって減少した。 ）
IFRS 第16号の影響を含む2019年から2020年の抱負（ フランスにおける一定の法令の枠組みに基づく。 ）
・取得および2019年から2020年までの当グループによる売却を除く純投資（ 2020年については、現在審査中の フラマンビル３
プロジェクトの日程およびその完成に係る費用に関するフランス原子力安全当局の2019年６月19日付の決定の影響次第であ
る。 ）の合計額を、年間約15十億ユーロとすること
・2019年から2020年までの当グループによる売却を、２十億ユーロから３十億ユーロとすること
・純負債／EBITDA倍率（ 2019 年１月１日現在の連結範囲および為替レートに基づき、またフランスにおける原子力発電量が
395TWhとなることを前提とする。 ）（ 2020年については、現在審査中の フラマンビル３プロジェクトの日程およびその完成
に係る費用に関するフランス原子力安全当局の2019年６月19日付の決定の影響次第である。 ）を、2.7倍以下とすること
・目標配当性向を、経常外項目を除く純利益（ 自己資本として計上されたハイブリッド債に係る報酬を調整 ）に基づき、45％
から50％とすること
フランス政府は、 2018 年度の配当金残高の支払いに加えて、2019年度および2020年度の配当金についても、 株式による配当
オプションを選択している。
⑧ 後発事象
( ⅰ) 2019年７月４日－Edisonは、Edison Exploration & ProductionをEnergean Oil & Gasに売却する契約を締結したことを
発表した
Edisonは、Edison Exploration & Production（E&P）の100％持分ならびに炭化水素の探査および産出事業の子会社を売却す
るためにEnergean Oil & Gasとの契約を締結したことを発表した。かかる締結は、2019年７月３日にEdisonの取締役会が当該
取引を承認した後に行われた。
ミラノ（イタリア）2019年７月４日－Edisonは、Edison Exploration & Production（E&P）の100％持分ならびに炭化水素の
探査および産出事業（石油および天然ガス）の子会社を売却するためにEnergean Oil & Gasとの売買契約を締結したことを発
表した。Edisonの取締役会は、当該取引を2019年７月３日に承認した。
取引価格は、企業価値750百万米ドルに基づき、イタリアにおけるカシオペアのガス開発プロジェクトの稼働に係る条件付対
価100百万米ドルが追加される。さらに、Edisonは、総額が１十億米ドル近くとなる、エジプトでのさらなる潜在的な開発に関
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連するロイヤルティを取得する権利を有する。当該取引には、Edisonの将来のすべての廃炉義務を買手に譲渡することも含ま
れている。
Edison Exploration & Productionは、イタリア内外の炭化水素事業におけるEdisonの全業務、採掘権および企業の保有株式
を管理する。Edison Exploration & Productionは、とりわけ地中海地域および欧州北部の９か国において約90のライセンスの
ポートフォリオを保有し、2018年12月31日現在１日当たり約49,000バレルの純権利生産量に相当する。
当該取引後、とりわけ規制ならびにブレント石油およびガスの市場傾向に関する2019年度上半期の展開、ならびに現在まと
められている契約条項を考慮して、グループ・レベルで400百万ユーロから500百万ユーロの評価損が期待される。Edisonの取
締役会は、当該取引が、Edisonの他の戦略的事業より高いリスク・プロファイルを有し、非常に不安定で資本集約性の高いセ
グメントからの離脱を意味することを考慮し、Edisonが満たすよう求められている保証要求について潜在的な資本剰余金を見
積もるために適切な分析を行う権利を留保した。これは、過年度の繰越損失および2019年度財務書類に計上される損失を補填
する範囲で、潜在的に普通資本を減らすことを視野に入れている。
Energean Oil & Gasは、かかる事業の可能性すべてを引き出す理想的な事業者として、探鉱および産業事業およびその従業
員に対して将来の開発を保証することに尽力する。
2019年６月30日現在、Edison Exploration & Productionで働いている従業員は282名である。Edison Exploration &
Productionは、エジプトの運営会社であるAbu Qir Petroleum（AQP）の従業員も含めている。Energean Oil & Gasは、取得し
た従業員につき、各国において就業規則および既存の市場慣行を規定する特定の規制条件を考慮し、一定の保護を確保するこ
とに尽力する。
Energean Oil & Gasとの当該取引は2019年末までに完了する予定であるが、イタリア経済開発省の承認が必要となる等、こ
の種の取引に対する通常の前提条件の対象である。
当該取引により調達される資金は、再生可能資源およびガスによる持続可能な発電ならびに小売市場およびエネルギー効率
化サービスにおける当社の活動の強化をその主な目的とする、2019年から2021年までの３年間にわたるイタリアでの重要な投
資を構想するEdisonの戦略的な開発計画を支援する予定である。
Edisonは、2030年までにその発電量の40％を環境に優しい資源から生産し、発電量１キロワット時当たりの二酸化炭素の排
出量を0.26キログラムとする目標を掲げている。このようにEdisonは、バランスのとれたエネルギー構成をイタリアにもたら
すことによりエネルギー移行に有効に貢献し、イタリアのエネルギー・システムの安全性と柔軟性を保証することができる。
Edisonは、91の水力発電所（うち53は小規模な水力発電所）、45の風力発電所および65の太陽光発電所を所有し、イタリア
において1,900メガワットの再生可能資源の設備容量を有し、2018年には4,000ギガワット時を超える発電量となった（当社の
総発電量の21％を占め、そのうち3,000ギガワット時は水力発電所、1,000ギガワット時は風力発電所からである。）。
( ⅱ) 2019年７月10日－EDFグループは、従業員および元従業員向けの売出しを無事完了した
EDFグループ（ 2014年８月20日付政令第2014-948号第31-2条（2015年８月６日付法律第2015-990号によって改正。）の規定に
従う。 ）の適格な従業員、元従業員および退職した従業員に対する売出しは、2019年４月17日に無事完了した。当該取引は、
魅力的な条件で売り出され、売出株式数に対する大幅な応募超過が示すように強い需要を満たした。売出株式数7,704,974株の
割当ては、580％の応募があった。
2019年７月10日、EDFはフランス政府からEDF株式7,704,974株を総額94,462,981.24ユーロ、すなわち１株当たり12.26ユーロ
（ユーロネクスト・パリの株式市場で2019年５月23日から６月19日までに取引されたEDF株式の１日の出来高加重平均株価に相
当する。）で購入した。当該株式は、FCPEを通じてEDFグループの適格な従業員、元従業員および退職した従業員に対して20％
割引（すなわち１株当たり9.81ユーロ）で売り出され、受渡日は2019年７月16日であった。さらに、適格者は最大500ユーロの
マッチング拠出による恩恵も受けた。
( ⅲ) 2019年７月22日－EDFは、Crédit Agricole CIBおよびSociété Générale CIBと２つの二者間の持続可能なリボ ルビング
与信枠を締結し、その結果、持続可能性連動型のローンの合計額は５十億ユーロを超えた
EDFは、二酸化炭素排出量およびエネルギー効率に連動したEDFの持続可能なパフォーマンスに基づく価格調整が盛り込まれ
た、300百万ユーロの持続可能性連動型のリボルビング与信枠（RCF）を２つ締結した。与信枠の１つは、LCLおよびCrédit
Agricole d'Ile-de-Franceを含みCrédit Agricole CIBが率いるCrédit Agricoleグループと締結し、もう１つの与信枠は、
Société Générale CIBと締結した。
両方のRCFには、EDFの３つの持続可能な重要業績指標（KPI）（直接的な二酸化炭素排出量、（フランスの住宅用顧客をその
消費量について積極的に取り組むように仕向けたEDFの成功に代わる）顧客によるオンラインでの消費モニタリング・ツールの
利用および軽量自動車の電化）に与信枠のコストを連動させる価格調整メカニズムが盛り込まれている。
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2017年、2018年および2019年に以前締結された３つの持続可能性連動型のローンに続くこれらの契約により、EDFは、責任あ
る金融商品がEDFの財務戦略において中心的な役割を果たすことを確認した。ESG指数連動リボルビング与信枠は、現在合計５
十億ユーロを超え、EDFグループの与信枠の約45％である。
( ⅳ) 2019年７月26日－2019年度上半期の実績
安定的なEBITDA
2019 年の目標および2019年から2020年の抱負を確認
2019 年度上半期実績の主要なデータ ( 2019 年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日から適用されるIFRS第16号に基づき作
成されている（修正遡及法の使用）。当該基準の経過措置の認めるところに従い、比較数値は再表示されていない。 )
EBITDA 8.3 十億ユーロ
(1)
本業の変動 +0.1%
(2)
経常外項目を除く純利益 1.4 十億ユーロ
-19.4 %
純利益－当グループ持分 2.5 十億ユーロ
+44.7%
(1) 比較対象となる範囲、IFRS第16号基準および為替レートに基づく本業における変動 。
(2) 経常外項目を除く純利益は、IFRSに定義されていないため、当グループの連結損益計算書に直接的に表示されない。経常
外項目を除く純利益は、エネルギーおよび原材料デリバティブの公正価値の純変動額、トレーディング業務ならびに負債
証券および株主資本の公正価値の純変動額（税引後）を除く経常外項目以外の純利益に相当する。
発電量
フランスの原子力発電量 203.7TWh +0.5%
英国の原子力発電量 24.5TWh -18.8%
当グループの再生可能エネルギー事業 31.4TWh -23.8%
うちフランスの水力発電量 20.1TWh -31.6%
強化された財政構造
・AlpiqにおけるEDFの持分25％（434百万ユーロ）の売却完了
・最大約１十億米ドルとなる（ 企業価値750百万米ドルおよびイタリアのCassiopeaによるガス開発プロジェクトの始動に伴う
追加対価100百万米ドル。また、Edisonは、合計価額が約930百万米ドルとなる、エジプトにおけるさらなる将来的な開発に
関連するロイヤルティを受け取る可能性がある。 ）、Edisonの探鉱および生産事業売却に係る拘束力のある契約の締結
・それぞれ合計５十億ユーロ超の持続可能性連動型の与信枠が設定された、300百万ユーロの持続可能な相対リボルビング与信
枠２件の締結
・2018年の配当残高：権利の93.7％が株式による支払いを選択して行使された。
・40,000人超の受益者からの申込みのあった従業員株式保有制度の成功
推移に沿った営業費用の削減： 2015 年比で1,072百万ユーロ
純負債の管理
・IFRS第16号ベースでは37.4十億ユーロ（IFRS第16号の影響を除くとわずかな減少となる。）：純負債／EBITDA倍率2.4倍
（ 2019年１月１日からIFRS第16号が適用されたことに関連して、純負債は4.5十億ユーロ増加した。 ）
CAP2030 の展開
再生可能エネルギー
・洋上風力エネルギーにおける新たな主要な進展
－ダンケルクの洋上風力プロジェクトの落札（600MW）
－国務院が、サンナゼール、フェカンおよびクルル・シュル・メールにおける洋上風力発電所プロジェクトに関する行政許
可を最終承認
・太陽光
－革新的なハイブリッド太陽光貯蔵技術を用いたモロッコにおける太陽光プロジェクト（800MW）の第１フェーズの落札
－EDFグループ初のメキシコにおける太陽光発電所の稼動（119.6MWp）
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－インドにおける太陽光エネルギー716MWpに関する電力販売契約４件の締結（Total Erenとの50／50のジョイント・ベン
チャー）
・EDF Renewablesの建設中ポートフォリオが記録的な水準となる：2019年６月末現在、総容量４GW
顧客重視の革新
・「 Mes Jours Zen 」サービスの開始
・市場価格での販売の加速：350,000人の顧客が契約済み
・Linky：20百万個目のスマート・メーターの設置
・新たな委託契約モデル：103の許認可機関が、EDFおよびEnedisとの間で締結（または締結を前向きに検討）
・Dalkia
－Safranとの多重サービス契約の締結
－ヴォー・アン・ヴランのグラン・ディルおよびヴィルールバンヌにおける都市暖房に関する新たな公共サービスの委託
（15.5年間）
・欧州におけるスマート充電ソリューションの専門子会社であるDREEVの設立
国際的な進展
・分散型エネルギー：ドイツのエネルギー・アグリゲーションにおける主要な事業者であるEnergy2market（e2m）を取得
・JERAとのパートナーシップをLNG事業に拡大
・インド（スマート・グリッド）：試験段階が成功裏に完了し、スマート・メーター500,000個の一般配布フェーズが開始予定
（プログラム全体では、18か月間で５百万個）
新規の原子力発電所
・ヒンクリー・ポイントＣ：J0段階（原子力安全性のためのコンクリート注入および１号機のべた基礎の完成）を予定どおり
に達成
・中国の台山２EPR：2019年６月23日、商業運転に向けて初となる送電網への接続に成功
・フラマンビル３：2019年６月19日付の原子力安全当局の溶込溶接に関する決定に従い、３つのシナリオを調査中である。
IFRS 第16号の影響を含む2019年の目標 （ フランスにおける一定の法令環境に基づく。 ）
・EBITDA（ 2019年１月１日現在の範囲および為替レートに基づき、またフランスにおける原子力発電量が395TWhとなることを
前提とする。 ）：16.0十億ユーロから16.7十億ユーロ
・営業費用（ 人件費およびその他の対外費用の合計。比較対象となる範囲、IFRS第16号および為替レートに基づく。一定の年
金割引率に基づく。サービス活動における営業費用の変化は除く。 ）の削減：2015年と比較して約1.1十億ユーロ
・ヒンクリー・ポイントＣおよびLinkyを除いたキャッシュ・フロー：600百万ユーロ超（ キャッシュ・フローに対するIFRS第
16号の影響は、EBITDAの増加に起因するが、IFRS第16号に基づく純負債の利子によって減少した。 ）
IFRS 第16号の影響を含む2019年から2020年までの抱負 （ フランスにおける一定の法令環境に基づく。 ）
・ 取得および「2019年から2020年までの当グループによる売却」を除いた純投資（ 2020年に関しては、フラマンビル３プロ
ジェクトの日程および完成費用に関する、2019年６月19日付のフランス原子力当局による決定の影響（現在評価中であ
る。）に左右される。 ）の合計額：年間約15十億ユーロ
・2019年から2020年までの当グループによる売却：２十億ユーロから３十億ユーロ
・純負債／EBITDA倍率（ 2019年１月１日現在の範囲および為替レートに基づき、またフランスにおける原子力発電量が395TWh
となることを前提とする。 ） （ 2020年に関しては、フラマンビル３プロジェクトの日程および完成費用に関する、2019年６
月19日付のフランス原子力当局による決定の影響（現在評価中である。）に左右される。 ） ：2.7倍以下
・配当：経常外項目を除く純利益の目標配当性向（ 自己資本として計上されたハイブリッド債に係る報酬を調整 ）：45％から
50％
フランス政府は、2018年の配当残高ならびに2019年および2020年の通年の配当を、株式の形式で受領することを表明した。
ジャン・ベルナール・レヴィ氏を議長として開催されたEDFの2019年７月25日付の取締役会により、2019年６月30日現在の要
約連結財務書類が承認された。
EDF グループの実績における変動
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(1)
2018 年度上半期
(2)
2019 年度上半期
変動(%) 本業の変動(%)
( 単位：百万ユーロ) ( 再表示後)
売上高 34,962 36,469 +4.3 +3.7
EBITDA 8,062 8,346 +3.5 +0.1
EBIT 3,595 3,672 +2.1
純利益－グループ持分 1,726 2,498 +44.7
(3)
経常外項目を除く純利益
1,739 1,402 -19.4
(1) 2019年１月１日現在、Edisonの探鉱および生産（E&P）事業の売却は、IFRS第５号に定義される非継続事業として分類さ
れた。2018年度に関して公表された数値は、売却手続中の探鉱および生産事業の表示による影響を反映するために再表示
されている。
(2) 2019 年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日から適用されるIFRS第16号に基づき作成されている（修正遡及法の使
用）。当該基準の経過措置の認めるところに従い、比較数値は再表示されていない。
(3) 経常外項目を除く純利益は、IFRSに定義されていないため、当グループの連結損益計算書に直接的に表示されない。経常
外項目を除く純利益は、エネルギーおよび原材料デリバティブの公正価値の純変動額、トレーディング業務ならびに負債
証券および株主資本の公正価値の純変動額（税引後）を除く経常外項目以外の純利益に相当する。
EDF グループのEBITDAにおける変動
(1)
2018 年度上半期
(2)
2019 年度上半期
本業の変動(%)
( 単位：百万ユーロ) ( 再表示後)
フランス－発電と供給業務 3,578 3,971 +6.5
フランス－規制業務 2,663 2,578 -6.3
EDF Renewables 360 405 +1.9
Dalkia 159 195 +13.2
Framatome 86 74 -43.0
英国 485 128 -75.9
イタリア 238 328 +28.2
その他国外 117 166 +35.9
その他事業 376 501 +55.9
グループ合計 8,062 8,346 +0.1
(1) 2019年１月１日現在、Edisonの探鉱および生産（E&P）事業の売却は、IFRS第５号に定義される非継続事業として分類さ
れた。2018年度に関して公表された数値は、売却手続中の探鉱および生産事業の表示による影響を反映するために再表示
されている。
(2) 2019年６月30日現在の財務書類は、2019年１月１日から適用されるIFRS第16号に基づき作成されている（修正遡及法の使
用）。当該基準の経過措置の認めるところに従い、比較数値は再表示されていない。
2019年度上半期におけるEBITDAは、フランスにおける有利な市場状況およびEDF Tradingの非常に堅調なパフォーマンスによ
る恩恵を受けて2018年度上半期から横ばいとなった。しかしながら、2019年度上半期におけるEBITDAは、TURPE５配電料金の指
数化における不利な傾向およびフランス－規制業務における電気料金均衡化基金に対する拠出費用の増加、ならびに英国にお
ける状況の悪化（標準変動料金（SVT）における上限額の導入、供給量収益の停止および原子力発電量の減少）によるマイナス
の影響を受けた。
パフォーマンス
フランスにおける原子力発電量は、発電所の稼働率改善により2018年度上半期と比較して1.1TWh増加し、合計203.7TWhと
なった。
フランスにおける水力発電量は、2018年度上半期と比較して31.6％（－9.3TWh）減少し、20.1TWhとなった（ 揚水量を差し引
いた水力発電量は、2019年度上半期は17.1TWh（2018年度上半期は25.5TWh）となった。 ）。これは、特に不利な水利条件
（2019年度上半期は、過去30年間において２番目に降水量の少ない半期であった。）によるものと考えられる。
英国における原子力発電量は、2018年度上半期と比較して5.7TWh減少し、24.5TWhとなった。この減少は、ハンターストンＢ
およびダンジェネスＢの供給停止の延長によるものであった。
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イタリアでは、当年度上半期において発電量および付随的サービスが著しく増加した。
ベルギーでは、原子力発電量および風力発電量の双方が増加した。
EDF Renewablesの発電量は、7.5TWhとなった。予想されたとおり、2018年後半および2019年初めに完了した売却により、合
計量は2018年度上半期と比較してわずかに（0.3TWh）減少した。2019年６月30日現在の建設中プロジェクトの総ポートフォリ
オは、４GWと記録的な水準に達し、陸上風力発電および太陽光発電が同等の発電量となった。
純利益
財務実績は、2018年度上半期から1,488百万ユーロ増加した、2019年度上半期における130百万ユーロの金融費用を反映した
ものである。これは、主として、当年度上半期における株式市場および債券市場のパフォーマンスに対応した、専用資産ポー
トフォリオの公正価値におけるプラスの変動によるものであった。この公正価値の変動額は、経常外項目を除く純利益の算定
には組み込まれていない。
経常外項目を除く純利益は、とりわけ原子力部門に対する投資傾向に応じた金融費用ならびに減価償却費および償却費（純
額）の増加により、2018年度上半期と比較して337百万ユーロ減少し、2019年６月末現在において合計1,402百万ユーロとなっ
た。
純利益－グループ持分は、財務実績に起因して44.7％増加し、2019年度上半期において2,498百万ユーロとなった。
キャッシュ・フローおよび純負債
2019年から2020年までの売却、ヒンクリー・ポイントＣおよびLinky（ Linky とは、フランス・エネルギー法に定義されるEDF
の独立子会社であるEnedisが率いるプロジェクトである。 ）を除いた純投資は、559百万ユーロ増加し、2019年度上半期におい
て5,695百万ユーロとなった。これは、主として、原子力維持管理に対する投資の増加によるものと考えられる。
営業キャッシュ・フローは、2018年度上半期と比較して1,182百万ユーロ減少し、2,505百万ユーロとなった。これは、とり
わけ投資額の増加および運転資本要件における変動からの寄与の減少による結果である。
当グループのキャッシュ・フロー（ 配当後のキャッシュ・フロー。2019年６月30日に終了した６か月間の財務書類は、IFRS
第16号に基づき作成されている。比較数値は再表示されておらず、当グループのキャッシュ・フローに対する影響は＋302百万
ユーロである。 ）は、497百万ユーロ減少して、合計1,049百万ユーロとなり、当グループの純負債は、２半期連続で横ばいと
なった。
(1)
2019 年6月30日
2018 年12月31日
(2)
純負債 (単位：十億ユーロ)
33.4 37.4
(3)
純負債/EBITDA倍率
2.2 倍 2.4 倍
(1) 2019年１月１日からIFRS第16号が適用されたことに関連して、純負債は4.5十億ユーロ増加した。
(2) 純負債は会計基準に定義されておらず、当グループの連結貸借対照表に直接表示されない。これは、借入金および金融負
債から、現金および現金同等物ならびに流動性の高い資産を控除したものからなる。流動性の高い資産は、ファンドまた
は有価証券からなる、当初の満期３か月超で、容易に換金でき、換金目的で運用されている金融資産である。
(3) 2018年度に関して公表された数値（純負債を除く。）は、探鉱および生産事業を非継続事業として表示することによる影
響を反映するために再表示されている。
2019年６月末現在における当グループの純負債は、37.4十億ユーロであった。IFRS第16号の影響を除くと、2018年12月31日
と比較して506百万ユーロの減少であった。
当グループの主要なセグメント別業績
フランス－発電と供給業務
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
13,652 14,299 +4.5
EBITDA 3,578 3,971 +6.5
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は164百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
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2019年度上半期におけるフランス－発電と供給業務の売上高は、2018年度上半期と比較して、本業において4.5％の成長とな
り、14,299百万ユーロとなった。
当該セグメントのグループEBITDAに対する貢献は、2018年度上半期と比較して、本業において6.5％の成長となり、3,971百
万ユーロとなった。
水力発電量の大幅な減少（－8.4TWh（ 揚水量を差し引いた後の水力発電量。 ））は、原子力発電量の増加（＋1.1TWh）に
よってわずかに相殺され、EBITDAに対して推定－342百万ユーロの悪影響をもたらした。
卸売市場の環境が向上したことは、推定＋114百万ユーロの好影響をもたらした。
下流市場（ 市場における提供価格の省エネ証書の部分を除く。 ）では、市場における提供価格の有利な変動が市場シェアの
減少（規制販売料金での顧客に対する販売量の減少を含み－8.4TWh）を補って余りあるものとなった。この結果、2018年度上
半期と比較して＋305百万ユーロの好影響をもたらした。
2019 年度上半期の天候は、推定＋40百万ユーロの好影響をもたらした。
規制販売料金（ 2018年８月１日付で－0.5％（料金の遡及調整の終了を含む。）および2019年６月１日付で＋7.7％（税抜
き） ）に関しては、2019年６月１日付の料金の引上げおよび2018年８月の料金の引下げ（2012年から2013年までの料金の遡及
調整部分の返済の完了を反映している。）によって、EBITDAは2018年度上半期と比較して推定26百万ユーロ（省エネ証書を除
く。）増加した。
営業費用( 人件費およびその他の対外費用の合計額。比較対象となる連結範囲、IFRS第16号、為替レートおよび一定の年金割
引率に基づく。サービス業務の営業費用における変動を除く。 )は、173百万ユーロ削減（－4.2％）された。
引当金の純戻入額によって一部相殺された、省エネ証書に関する義務を満たすためのコストの増加を主とする複数の要因
は、EBITDAに対して合計－85百万ユーロの影響を及ぼした。
フランス－規制業務 （ 規制業務にはEnedis、ÉSおよび島部業務が含まれる。 ）
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
8,405 8,307 -1.2
EBITDA 2,663 2,578 -6.3
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は83百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期におけるフランス－規制業務の売上高は、2018年度上半期と比較して、本業において1.2％のマイナス成長と
なり、8,307百万ユーロとなった。
当該セグメントのEBITDAは、2018年度上半期と比較して本業において－6.3％となり、2,578百万ユーロとなった。
EBITDA は、推定－68百万ユーロの影響をもたらしたTURPE５料金の指数化（ 2018年８月１日付のTURPE５配電料金の－0.21％
の調整指数および2018年８月１日付のTURPE５送電料金の＋3.0％の調整指数 ）による影響および推定－36百万ユーロの影響を
もたらした天候の不利な影響を受けた。
その他の要因が組み合わさり、EBITDAに対して－128百万ユーロの悪影響をもたらした。かかる要因は、主に電気料金均衡化
基金（ 正式な決定が発表された後の2012年から2017年まで。2018年および2019年度上半期については引当金が計上された。 ）
に対する拠出費用の増加および従業員給付債務の引当金の変更による悪影響に関連する。
かかる変動は、送電網への接続サービスの成長（＋21百万ユーロ）および営業費用（ 人件費およびその他の対外費用の合計
額。比較対象となる連結範囲、IFRS第16号、為替レートおよび一定の年金割引率に基づく。サービス業務の営業費用における
変動を除く。 ）の減少（＋43百万ユーロ）によって一部相殺された。
再生可能エネルギー
EDF Renewables
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
735
776 +2.2
EBITDA 360 405 +1.9
うち発電からのEBITDA 435 472 +2.4
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は27百万ユーロであった。
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(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期におけるEDF Renewablesの売上高は、2018年度上半期と比較して、本業において2.2％の成長となり、776百
万ユーロとなった。
EDF Renewables のグループEBITDAに対する貢献は、2018年度上半期と比較して７百万ユーロの本業の成長（＋1.9％）とな
り、405百万ユーロとなった。
発電事業のEBITDAは、2018年後半および2019年初めに売却が完了したにもかかわらず、2018年度上半期と比較して2.4％の本
業の成長となった。かかる変動は、主に価格の影響およびより有利な風力条件に起因する。
ストラクチャード・アセットの開発および売却事業は、とりわけ年初に実施された米国およびポーランドでの売却によって
支えられた。
また開発費用および本社に係る費用は、とりわけ成長を支えるために増加した。
2019 年６月30日現在の純設備容量は合計８GWであり、2018年12月31日から全体的に横ばいであった。2019年６月30日現在に
建設中のプロジェクトの総ポートフォリオは、４GWと記録的な水準に達し、陸上風力発電および太陽光発電が同等の発電量と
なった。
当グループの再生可能エネルギー事業 （ より大きな規模の発電資産ポートフォリオの範囲内において最適化された再生可能エ
ネルギー発電、とりわけ揚水量を差し引いた後のフランスの水力発電所に関連するものに関する売上高およびEBITDAは、慣習
により、ヘッジによる影響を考慮に入れないスポット市場価格（または購入義務料金）で発電された発電量の評価額と見積も
られ、適用される場合は容量の評価も含まれる。 ）
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 変動(%) 本業の変動(%)
(2)
売上高 -9
2,352
2,134 -11
EBITDA 1,106 881 -20 -24
純投資 △424 △489 +15
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は27百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期における当グループのすべての再生可能エネルギー事業のEBITDAは、2019年度上半期の不利な水利条件によ
り、本業において24％のマイナス成長となり、881百万ユーロとなった。
エネルギー・サービス
Dalkia
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
2,009
2,152 +6.4
EBITDA 159 195 +13.2
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は17百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期におけるDalkiaの売上高は、2018年度上半期と比較して、本業において6.4％の成長となり、2,152百万ユー
ロとなった。
2019 年度上半期のDalikaのEBITDAは、前年同期比で21百万ユーロの本業の成長（＋13.2％）となり、195百万ユーロとなっ
た。
かかるEBITDAの成長は、とりわけ暖房ネットワークおよびエネルギー・パフォーマンス契約（26の施設に関するSafranとの
新たな多重サービス契約の締結ならびにヴォー・アン・ヴランのグラン・ディルおよびヴィルールバンヌにおける都市暖房に
関する15.5年間の新たな公共サービスの委託）における活動的な販売業務を反映している。また、Dalkiaは、工業団地におい
て複数のコジェネレーション設備が2018年末に稼働開始したことによる恩恵を受けた。
さらに、かかる成長は、2018年度は下半期に行われたが、当年度は上半期に集中した規制義務を超える省エネ証書の売却に
起因する。
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当グループのエネルギー・サービス事業 （ 当グループのエネルギー・サービス事業には、Dalkia、CitelumおよびCHAMならびに
EDF Energy、Edison、EDF LuminusおよびEDF SAのサービス業務が含まれる。当該事業には、とりわけ街灯、暖房ネットワー
ク、現地資源に基づく分散型の低炭素発電、エネルギー消費量管理および電気モビリティが含まれる。 ）
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 変動(%) 本業の変動(%)
(2)
売上高 +10
2,605
2, 873 +6
EBITDA 214 216 +1 +7
純投資 △99 △107 +8
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は17百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期における当グループのエネルギー・サービス事業のEBITDAは、Dalkiaの好調な推移によって、７％の本業の
変動となり、216百万ユーロとなった。
Framatome
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
1,500
1,537 +1.1
(3) (4)
EBITDA 194
207 -6.2
(4)
EDF グループのEBITDAへの貢献 86
74 -43.0
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は22百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
(3) セグメント間消去前のセグメント全体のEBITDAの内訳。
(4) Framatomeの取得後の貸借対照表を確定するために行われた棚卸資産の再評価に関連する21百万ユーロの費用が含まれ
る。
2019年度上半期におけるFramatomeの売上高は、2018年度上半期と比較して1.1％増加し、1,537百万ユーロであった。当グ
ループのその他の事業体とともに、大きなシェアの売上高が実現された。
Framatome のEBITDAは、EDFグループのその他の事業体とともに実現されたマージンを含めて、本業において－6.2％となり、
207百万ユーロであった。Framatomeの2019年度上半期のグループEBITDAに対する貢献は74百万ユーロであった。
「燃料」事業は、2019年度上半期中に欧州の発電所による発電量が減少したことおよび供給スケジュールの不利な影響を受
けたことによって、2019年度上半期に後退した。
「設置基盤」事業は、競争が非常に激しい市場の中で米国およびドイツ（80％輸出）における業績が向上したが、フランス
においては輸出のためのプロジェクト実行コストおよびフランスの顧客による影響を受けた。
「部品」事業は、収益性が回復しており、蒸気発生器を置き換える設備および新たなプロジェクトのための設備について
2018年に開始した増産を継続した。
Framatome のEBITDAは、営業コストおよび構造的なコストの削減計画の継続による恩恵を受けた。
英国
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
4,605
4,536 -2.2
EBITDA 485 128 -75.9
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は８百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
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2019年度上半期における英国の売上高は、本業において2.2％のマイナス成長となり、4,536百万ユーロとなった。EBITDA
は、2018年６月と比較して、本業において75.9％のマイナス成長となり、128百万ユーロとなった。
EBITDAは、原子力発電量の減少、2019年１月１日付で導入されたSVT（標準変動料金）の上限額および供給量市場の停止によ
る悪影響を受けた。
原子力発電量は、ハンターストンＢおよびサイズウェルＢの供給停止の延長により、2018年６月と比較して5.7TWh減少し、
24.5TWhとなった。
住宅用顧客の口座は、激しい競争環境の中、2018年末と比較してわずかに減少（－1.1％）した。
イタリア
2018 年度上半期
(1) (2)
(再表示後) 2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 本業の変動(%)
(3)
売上高
3,900 4,029 +0.3
EBITDA 238 328 +28.2
(1) 2019年１月１日現在、Edisonの探鉱および生産（E&P）事業の売却は、IFRS第５号に定義される非継続事業に分類され
た。2018事業年度に関して公表された数値は、売却手続中の探鉱および生産事業の表示による影響を反映するために再表
示された。
(2) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は９百万ユーロであった。
(3) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
2019年度上半期におけるイタリアの売上高は、2018年度上半期から本業において0.3％の成長となり、4,029百万ユーロに達
した。EBITDAは、28.2％の本業の成長を計上して、328百万ユーロとなった。
電力事業は、主に発電量の増加、電力の付随的サービスの貢献および新たな風力発電所の稼働開始（＋115MW）によって好調
な業績を記録した。
また、ガス事業のEBITDAも増加した。ガス事業は2018年度上半期において、調達に対して圧力がかかったいた期間中の卸売
市場での購入に関連する価格の不利な影響を受けていた。
小売事業のEBITDAは、前年同期比でわずかに減少した。とりわけ住宅用顧客セグメントにおいて電力のマージンは減少し
た。とりわけ企業用顧客セグメントにおいてガスのマージンは改善した。
その他国外
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
1,147 1,365 +18.2
EBITDA 117 166 +35.9
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は５百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
その他国外セグメントの売上高は、2018年度上半期と比較して、本業において18.2％の成長となり、1,365百万ユーロとなっ
た。EBITDAは、35.9％の本業の成長を計上して、166百万ユーロとなった。
ベルギー（ LuminusおよびEDF Belgium ）のEBITDAは、14百万ユーロの本業の成長（＋17.7％）となった。火力発電のパ
フォーマンスは、2019年６月30日現在EBITDAに対して推定＋17百万ユーロの好影響をもたらした。再生可能エネルギーの生産
は、2019年６月30日現在合計450MWであった風力発電の設備容量の増加（2018年６月30日と比較して15％増加）による恩恵を受
けた。サービス業務は成長し続けている。供給業務は、依然として競争の激しい環境が特徴的である。
ブラジルのEBITDAは、主に2018年11月に実施された電力購入契約（PPA）価格の＋16％の調整およびPPAの条件を満たすため
に必要なエネルギー購入量の減少を意味する、2018年より小さい維持管理プログラムによって、33百万ユーロの本業の成長と
なった。
その他事業
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フランス電力(E05969)
半期報告書
(1)
2019 年度上半期
( 単位：百万ユーロ) 2018 年度上半期 本業の変動(%)
(2)
売上高
1,284 1,670 +33.6
EBITDA 376 501 +55.9
(1) 2019年６月30日現在の財務書類は、IFRS第16号基準を適用して作成された。比較数値は再表示されなかったが、2018年６
月30日現在のEBITDAに対する影響は６百万ユーロであった。
(2) セグメント間消去前のセグメント全体の売上高の内訳。
その他事業の売上高は、2018年度上半期から本業において33.6％の成長となり、1,670百万ユーロとなった。EBITDAは、
55.9％の本業の成長となり、501百万ユーロに達した。
2019年度上半期におけるEDF TradingのEBITDAは、2018年度上半期と比較して44.2％の本業の成長となり、477百万ユーロと
なった。
EDF Tradingは、とりわけガス価格が大幅に下落したことが特徴的であった2019年度上半期における欧州の市場価格の変動を
利用し、2019年６月30日現在には収益性の高い立場にある。EDF Tradingの世界の電力市場におけるLNG（液化天然ガス）およ
びLPG（液化石油ガス）に関する業務もまた、当該業績に貢献した。
EDF TradingおよびJERAは、2019年４月１日からLNGの最適化および取引業務を含むために両社間のパートナーシップを拡大
した。
2019 年度第１四半期報告後における主要なハイライト （ 全プレスリリースの一覧は、EDFのウェブサイト（www.edf.fr）で入手
可能である。 ）
主要な事象
・EDFは、Crédit Agricole CIBおよびSociété Générale CIBと２つの二者間の持続可能なリボルビング与信枠を締結し、その
結果、持続可能性連動型のローンの合計額は５十億ユーロを超えた（2019年７月22日付プレスリリースを参照。）。
・EDFグループは、従業員および元従業員向けの売出しを無事完了した（2019年７月10日付プレスリリースを参照。）。
・EDFは「 Mes Jours Zen 」サービスを開始した（2019年６月19日付プレスリリースを参照。）。
・2018事業年度の配当残高における株式による配当オプションの結果（2019年６月17日付プレスリリースを参照。）。
・EDFは、Energy2market（e2m）を取得し、欧州におけるエネルギー管理の分散の分野での地位を強化した（2019年６月13日付
プレスリリースを参照。）。
・EDFは、革新的なスマート充電ソリューションを実現するための新たな子会社のDREEVを設立した（2019年５月20日付プレス
リリースを参照。）。
・2019年５月16日開催の年次株主総会および取締役会：全決議が採択された。取締役会は、ジャン・ベルナール・レヴィ氏の
会長兼最高経営責任者としての任期の更新を動議した（2019年５月16日付プレスリリースを参照。 ） 。
EDF Renouvelables （ EDF Renouvelables の全プレスリリースの一覧は、ウェブサイト （www.edf-renouvelables.com） で入手可
能である。 ）
・国務院は、フェカンおよびクルル・シュル・メールの洋上風力発電所プロジェクトへの最終的な行政許可を与えた（2019年
７月24日付プレスリリースを参照。）。
・EDF RenewablesおよびTotal Erenは、インドにおける700MWp超の太陽エネルギーに関する電力購入契約を締結した（2019年
７月８日付プレスリリースを参照。）。
・EDF Renewablesは、そのメキシコ初の太陽光発電所の試運転を発表した（2019年７月４日付プレスリリースを参照。）。
・EDF率いるコンソーシアムが、ダンケルクの洋上風力発電プロジェクトに選出された（2019年６月14日付プレスリリースを参
照。）。
・国務院は、サンナゼールの洋上風力発電所の運転許可を与えた（2019年６月７日付プレスリリースを参照。）。
・EDF、MasdarおよびGreen of Africaのコンソーシアムが、世界初の太陽光発電技術および貯蔵技術のハイブリッドであり、
800MWの設備容量を有するモロッコの画期的なヌール・ミデルトⅠ太陽光発電プロジェクトの落札者となった（2019年５月22
日付プレスリリースを参照。）。
・EDF RenewablesおよびWiSEEDは、仏領ギアナにおける貯蔵付きのトゥーカン２太陽光発電プロジェクトに関して、参加型資
金調達を開始した（2019年５月６日付プレスリリースを参照。）。
・EDF Renewablesは、ギリシャで行われた、アテネの近くに位置する60MWpを予定している太陽光発電所に関する入札を受け
て、20年間の電力購入契約を獲得した（2019年５月６日付プレスリリースを参照。）。
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当グループのエネルギー・サービス事業
・ロアンヌの暖房ネットワークのバイオマスボイラーが始動した（2019年６月19日付プレスリリースを参照。）。
・グラン・ポアティエ：暖房ネットワークは藁で加熱される（2019年６月５日付プレスリリースを参照。）。
原子力産業
・ヒンクリー・ポイントＣが工程の山場を越えた（ウェブサイト（www.edfenergy.com）で入手可能であるEDF Energyの2019年
６月28日付プレスリリースを参照。）。
・フラマンビルEPR：EDFは、原子力安全当局による決定について検討している（2019年６月20日付プレスリリースを参
照。）。
－溶込溶接の改良のために、現在３つの異なるシナリオを検討中である。
－当グループは、３つのシナリオを詳細に検討して原子力安全当局と意見交換した後、数か月以内に計画および費用に対す
る影響を発表する予定である。
－現段階では、2022年末までは試運転できない見込みである。
当グループによる売却
・Edisonは、Edison Exploration & ProductionをEnergean Oil & Gasに売却する契約を締結したことを発表した（2019年７月
４日付プレスリリースを参照。）。
・EDFは、Alpiqにおける持分25％の売却が完了したことを発表した（2019年５月28日付プレスリリースを参照。）。
その他の重要な事象
・EDFグループの執行委員会に変更があった（2019年５月20日付プレスリリースを参照。）。
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( ⅴ) 2019年９月６日－中国の台山原子力発電所において２基目のEPR原子炉が商業運転を開始
台山原子力発電所の２号機が、８月30日（土曜日）の現地時間17:15から開始した、168時間に及ぶ最大出力での連続運転の
法定性能試験を経て、2019年９月７日（土曜日）に商業運転を開始した。かかる段階は、１号機が稼働開始してからわずか９
か月後に、２基目の安全運転のために必要なすべての条件を満たしたことを示す。
1,750MWのEPR原子炉２基から構成される台山原子力発電所は、中国とフランスの間で行われたエネルギー部門最大の協力プ
ロジェクトである。台山の２基の原子炉は、中国の利用者５百万人の年間電力消費量に等しい、年間で最大24TWhの無炭素電力
を中国の電力網に供給することが可能であり、同時に年間21百万トンの二酸化炭素排出量を抑制することが可能である。
台山プロジェクトは、CGN（51％）、EDF（30％）および中国の公益事業体であるGuangdong Energy Group（19％）が設立し
たジョイント・ベンチャーであるTNPJVCが主導している。EDFグループおよびその子会社であるFramatomeは、当該発電所にEPR
技術を提供した。当該プロジェクトは、EDFとCGNの間における35年間の戦略的協力、フラマンビル３EPRによる運転経験ならび
にフランスおよび中国の原子力部門の相補性を十分に利用した。
2018年12月13日に１基目の原子炉を稼働開始したことを通じて得た経験により、同じ安全条件を維持しつつ、燃料装荷と発
電所の商業運転開始の間の期間を３か月短縮することができた。かかるパフォーマンスは、将来のEPRの建設現場を最適化する
可能性を示す。稼働開始後、１号機は良好な運転成績を達成した。
台山プロジェクトは、世界中のEPR原子炉に対してそのプロジェクト管理の経験および技術的専門知識を提供している。かか
る経験の恩恵を受けている最初の原子炉は、現在英国に建設中のヒンクリー・ポイントＣの２基である。かかる２社は、サイ
ズウェルＣのEPRプロジェクトおよび華龍の技術に基づくブラッドウェルＢプロジェクトにおいてもパートナーである。
台山原子力発電所の建設：最近の主要な段階
2018年４月10日：１号機の燃料装荷の許可を取得
2018年６月６日：１号機が初臨界を達成
2018年６月29日：１号機を電力網に初めて接続
2018年12月13日：１号機の商業運転を開始
2019年４月12日：２号機の燃料装荷の許可を取得
2019年５月30日：２号機が初臨界を達成
2019年６月23日：２号機を電力網に初めて接続
2019年９月７日：２号機の商業運転を開始
台山原子力発電所の主要なデータ：
世界最大の出力を有する1,750MWのEPR原子炉２基からなる。
当該発電所は、中国の利用者５百万人の電力消費量に等しい、年間で最大24TWhの無炭素電力を中国の電力網に供給すること
が可能である。
当該発電所は、年間21百万トンの二酸化炭素排出量を抑制する。
当該プロジェクトの期間中、200人超のフランスのエンジニアが携わった。
建設段階の最も忙しい時期には、15,000人超の従業員が動員された。
両方の原子炉を運転するためには、約800人が必要である。
当該原子炉の建設には約40社のフランス企業が携わった。フランス部門で発生した収益は、約2.4十億ユーロであると見積も
られている。
当該施設は、400ヘクタールの表面積を有する。
( ⅵ) 2019年９月10日－Framatomeによる原子炉の部品製造に係る技術基準からの逸脱
Framatomeは、原子炉の部品製造に係る技術基準からの逸脱をEDFに報告した。
製造プロセスに関連する基準について、当該逸脱は製造作業の特定の段階における温度範囲からの逸脱に関するものであ
り、より具体的には、一部の蒸気発生器の溶接後熱処理に関するものである。
これは使用中の部品およびまだ施設に設置されていない新たな部品が対象である。
当該逸脱について報告を受けてから、EDFはFramatomeとともに影響を受けたすべての部品および原子炉を特定し、それらの
使用の適合性を確認するために徹底的な調査を行っている。
2019年９月９日、EDFは原子力安全局に最初の調査について報告した。
EDFは、特性評価の作業が進むにつれ、追加情報を提供する予定である。
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追加情報は、EDFのウェブサイト（https://www.edf.fr/groupe-edf/nos-energies/nucleaire/non-qualites-de-
fabrication）に随時掲載される。
( ⅶ) 2019年９月11日－MasdarおよびEDFがエネルギー・サービス会社のジョイント・ベンチャーを設立する
・ かかるジョイント・ベンチャーは、自家発電規模での再生可能エネルギーおよびエネルギー効率化の投資機会を探求し、協
力することをその目的とする。
・ この契約は、MasdarおよびEDFがドバイのムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム太陽光発電所の第３期、モ
ロッコのヌール・ミデルトプロジェクトおよびサウジアラビアのデュマト・アル・ジャンダル風力発電所で協働している地
域において、すでに強いMasdarとEDFの関係を強化する。
アラブ首長国連邦、アブダビ。2019年９月11日：Mubadala Investment Companyの子会社であるAbu Dhabi Future Energy
Company（Masdar）およびフランスの低炭素電力を牽引するEDFは、50対50でエネルギー・サービス会社（ESCO）のジョイン
ト・ベンチャーを設立する契約を締結した。
2019年９月11日にアブダビで開催され、Mubadalaの航空宇宙・再生可能エネルギー・情報通信技術担当の最高経営責任者で
あるカレド・アブドラ・アル・クバイシ氏および国際部門担当のEDFグループ上級執行副社長であるマリアンヌ・レノー氏が出
席した国際世界エネルギー大会での特別式典にて、Masdarの最高経営責任者であるモハメド・ジャミール・アール・ラマヒ氏
およびEDFのアフリカ・中東・地中海地域担当の上級部長であるヴァレリー・レヴコヴ氏が契約に署名した。
エネルギー・サービス会社のジョイント・ベンチャーの目的は、アラブ首長国連邦、湾岸協力会議（GCC）諸国およびその他
新興国等における建物のエネルギー効率化、50メガワットを下回る太陽光発電技術および工業廃熱回収等の自家発電規模での
再生可能エネルギーならびにエネルギー効率化への投資に拡大することである。
８月にEDF RenewablesおよびMasdarのコンソーシアムが、完成後には中東で最大となるサウジアラビア初の実用規模の風力
発電所である、サウジアラビアにおける400MWのデュマト・アル・ジャンダル風力発電プロジェクトについて、融資合意がなさ
れたことを発表した。
５月にモロッコ太陽エネルギー庁（MASEN）は、（子会社のEDF Renewablesを通じて）EDF、MasdarおよびGreen of Africa
（モロッコの独立発電事業者）のコンソーシアムが、ヌール・ミデルトⅠ複合型太陽光発電所の設計、建設、運営および維持
管理の落札者となったことを発表した。800MWの容量を有するこの革新的な太陽光発電プロジェクトは、集光型太陽熱発電
（CSP）および太陽光発電（PV）の２つの技術に基づくものであり、これらの技術のハイブリッド化は世界初である。
両社は、ドバイにおける800メガワット（MW）のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム（MBR）太陽光発電所
の第３期の開発に関してもパートナーであり、このうち200MWは2018年に稼働開始し、300MWは2019年に稼働開始する予定であ
る。第３期は、2030年までに5,000MWの容量を予定されている世界最大の単一施設の太陽光発電所になるプロジェクトの一環で
ある。
( ⅷ) 2019年９月17日－CEA、EDF、Naval GroupおよびTechnicAtomeが小型モジュラー炉（SMR）の共同開発プロジェクトの
NUWARDを発表
2019年９月17日にウィーンで開催されたIAEAの総会にて、CEA、EDF、Naval GroupおよびTechnicAtomeは、300MWeから400MWe
の範囲で脱炭素化した、安全で競争力のある発電に対する世界需要の増加を満たすためのPWRに基づくソリューションである、
SMRの共同開発プロジェクトの「NUWARD」™を発表した。
「NUWARD」™は、50年を超えるPWRの設計、開発および建設における経験ならびに2,000年を超える原子炉稼働年数のPWRの操
業経験によってクラス最高のフランス技術による恩恵を受ける。
この実績のある技術に基づき、「NUWARD」™は、総合設計の小型化および簡潔化、建設および操業の柔軟化ならびに世界最高
水準に沿った革新的な安全への取組み等、事業者および商品の競争力に対して大きな利益をもたらす重要なイノベーションを
導入するモジュラー・ソリューションとなる。
CEAによる研究技術および技能、EDFによるシステム統合および操業、Naval Groupによる構造およびモジュールの経験ならび
にTechnicAtomeによる小型原子炉の設計の専門知識は、かかる目的を達成するために大いに活用される。
2020年代後半に世界市場に競争力のあるソリューションを提供する「NUWARD」™の目標に沿って、「NUWARD」™のパートナー
は、主に規制の調和、設計の標準化および設計の最適化を促進するために国際協力を受け入れている。
このような考えから、CEAおよびEDFは、小型モジュラー炉（SMR）の開発に関して潜在的な提携を検討するために
Westinghouse Electric Companyとの協議を開始した。
( ⅸ) 2019年９月18日－Framatomeによる原子炉の部品製造に係る技術基準からの逸脱に関する最新情報
2019年９月９日にEDFは、特定の原子炉部品に適用される溶接後熱処理からの逸脱に関する最初の調査についてフランスの原
子力安全局に報告した。
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その後、EDFおよびFramatomeは、稼働中の原子炉ユニット６基（ブライエの原子炉の３号機および４号機、ビュジョイの原
子炉３号機、フェッセンハイムの原子炉２号機、ダンピエール・アン・ビュルリの原子炉４号機ならびにパリュエルの原子炉
２ 号機）に設置されている16の蒸気発生器を確認した。
当該部品について実施されている技術調査の現段階では、実際の逸脱が部品の使用の適合性に対して悪影響を及ぼすもので
はないため、直ちに対処する必要がないとEDFは考えている。
使用していない部品は、フラマンビル３EPRの蒸気発生器４つおよび加圧器ならびにグラブリンヌの原子炉の５号機および６
号機に設置されている蒸気発生器と交換するために製造されたが、まだ設置されていない新しい蒸気発生器３つである。
EDFおよびFramatomeは、非常に勤勉に技術調査を継続して行い、定期的に原子力安全局に報告する。
( ⅹ) 2019年９月18日－日産およびEDFグループは、欧州全土での電気自動車の導入および送電網の統合を促進するために提携
を結んだ
日産およびEDFグループは、とりわけ電気自動車のスマート充電を通じて、電気自動車の供給を協力して促進するために協働
契約を締結した。当該契約は、英国、フランス、ベルギーおよびイタリアに適用される。
この協働契約は、主に両社が開発し、極めた技術を組み合わせることによりスマート充電ソリューション（自動車から送電
網またはV2G）を開発することに焦点を当てる。スマート充電は、電気自動車の充電または放電を効率的かつコスト効果の高い
方法で最適化する技術を参照している。
協働契約の一環として、日産はV2Gに適合した電気自動車の販売を担当し、EDFグループはV2Gの充電ソリューションおよび関
連サービスを担当する。
・日産のインテリジェント・モビリティのビジョンは、電力網に大きな効果をもたらし、企業に新たな経済的機会を提供する
V2G技術によって電気自動車を社会に統合することがその基本である。100％電気自動車に乗り換える運転者および企業が増
加する中、日産は前年に欧州において日産リーフおよびe-NV200バン両方の記録的な販売台数を達成した。
・EDFグループは、とりわけ顧客に対して具体的な利益をもたらす「スマート充電」ソリューションを開発することによってす
べての人にクリーン・モビリティを促進することに尽力している。これらの完全に統合されたソリューションには、電池の
充電および放電の管理ならびに貯蔵を通して利用可能な送電網の柔軟なサービスが含まれている。これらは、充電インフラ
を専門とするEDFグループの完全子会社であるIZIVIAならびにV2Gの商業ソリューションを専門とするEDFおよびNUVVEが新た
に設立したジョイント・ベンチャーであるDREEVが実行している。
2019年９月18日付の当該契約は、EDF Energyおよび日産が以前英国において結んだパートナーシップに続くものである。前
年に締結され、２社は電気自動車、スマート充電、電池の再利用、電力貯蔵および再生可能エネルギー源の分野における共同
提供の開発に関して協働することに合意した。
( ⅺ) 2019年９月18日－新たな原子力業界の主導者であるCEA、EDFおよびWestinghouse Electric Companyが小型モジュラー炉
における協力を検討
ウィーン－2019年９月18日、ウィーンで開催されたIAEAの総会の期間中において、CEA、EDFおよびWestinghouse Electric
Companyは、小型モジュラー炉（SMR）の開発における協力の可能性を検討する枠組み協定を結んだ。300MWeから400MWeの範囲
での低炭素発電の世界の需要は、当事者がその核燃料、原子炉設計および運営における比類なき経験を活かすことができると
確信している、重要な市場セグメントである。
協定に基づき３社は、脱炭素化した競争力のある安全な電力に対する世界の需要の増加を満たすために、（CEAおよびEDFと
ともにNaval GroupおよびTechnicAtomeからの支援を受けている）フランスのNUWARD™イニシアチブおよび業界で唯一稼働中の
受動的安全性技術を搭載しているWestinghouseのSMR設計の両方からの加圧水型原子炉（PWR）における長年の専門知識を組み
合わせる可能性を検討する。
また当事者は、国際的な協力の枠組みの一環として、SMR設計を成功裏に実施するにあたって重要となる規制および設計の標
準化を遂行する予定である。
プロジェクトの詳細なロードマップは、2020年初めに確定される。
(ⅻ) 2019年９月25日－ヒンクリー・ポイントＣプロジェクトの最新情報
ヒンクリー・ポイントＣプロジェクトは、2016年９月に発表したスケジュールに沿って、2019年６月にユニット１のための
ニュークリア・アイランドである「コモン・ラフト」を完成させ、J0を無事達成した。
この主要な節目の後、当該プロジェクトのコスト、スケジュールおよび組織に関する詳細な再検討が行われた。かかる再検
討の結果は、以下のとおりとなった。
・当年中すでに発表されたユニット２のためのコモン・ラフトを2020年６月に完成させる次の節目を確認した。
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・以前発表されたユニット１およびユニット２の商業運転日（COD）の遅延リスク （それぞれ15か月および９か月）が増加し
た（ 2017年７月に以前発表されたとおり、かかるリスクが実現した場合、かかるリスクには2015年の英ポンド換算で約0.7十
億英ポンドの追加費用を伴う。この仮定に基づくEDFのIRRは、0.3％減少する。 ）。
・当該プロジェクトの完成に係る費用（ 中間利息およびプロジェクトの参考為替レート（１英ポンド＝1.23ユーロ）と比較し
た為替の影響を除く、2015年の英ポンド換算。 ）は、現在21.5十億英ポンドから22.5十億英ポンドの間であると見積もら
れ、以前の見積りと比較して1.9十億英ポンドから2.9十億英ポンド（ 行動計画の影響額は含まない追加費用。 ）増加した。
かかる範囲は、請負業者と協力して遂行される行動計画の有効性によって決定される。
費用の増加は、土工作業に係る費用が予想以上となる要因であった厳しい地盤条件、改訂された行動計画の目標および英国
の状況における初めての適用に適応した、完成された機能設計を導入するために必要な追加費用を反映している。
差額決済契約の条件に従い、英国の消費者または納税者は影響を受けない。
EDFのヒンクリー・ポイントＣプロジェクトによる予測利益率（IRR）（ EDFの株式IRRは、１英ポンド＝1.15ユーロの為替
レートで算出され、株主との間で実施されているキャップ付き補償メカニズムを含む。 ）は、現在7.6％から7.8％の間である
と見積もられている。
当該プロジェクトの管理者は、2025年末にユニット１による発電を開始するために依然として動員されている。これを達成
するためには、当該プロジェクトの管理者が監督する運転行動計画が実行されている。これらには、英国およびフランスのEDF
グループのエンジニアリング・チーム、建物および付帯工事の請負業者ならびにサプライ・チェーン全体の設備およびシステ
ムの供給業者が関与している。
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４【経営上の重要な契約等】
上記「第３ ３（３）財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
５【研究開発活動】
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
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第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
２【設備の新設、除却等の計画】
当半期中において、2018年度有価証券報告書の記載事項に重要な変更はなかった。
第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
①【株式の総数】
(2019年6月30日現在)
＊ ＊
授 権 株 数(株) 未発行株式数(株)
発行済株式総数(株)
－ 3,050,969,626 株 －
＊
フランス法の下では、授権株式という概念はない。しかし、一定の範囲内で株主は、取締役会に対して株式またはエクイティ
証券の発行に際して、発行額および発行時期を決定する権限を与えることができる。
②【発行済株式】
(2019年6月30日現在)
記名・無記名の別及び 上場金融商品取引所名又は
種 類 発 行 数(株) 内容
額面・無額面の別 登録認可金融商品取引業協会名
記名式
普通株式 3,050,969,626株 ユーロネクスト・パリ －
(券面額0.5ユーロ)
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
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（３）【発行済株式総数及び資本金の状況】
(2019年6月30日現在)
資本金
発行済株式 発行済株式総数 資本金残高
年月日 増減額 摘要
総数増減数(株) 残高(株) (ユーロ)
(ユーロ)
2004年 1,625,800,000株 1,625,800,000株 0 8,129,000,000 フランス政府か
11月20日 (増加) らの資本および
資本拠出の当社
株式資本への転
換
2005年 0株 1,625,800,000株 7,316,100,000 812,900,000 連結剰余金への
10月27日 (減少) 移転を通じた減
資
2005年 187,869,028株 1,813,669,028株 93,934,514 906,834,514 株式公開および
11月18日 (増加) (増加) 国際的公募に準
じた増資
2005年 8,502,062株 1,822,171,090株 4,251,031 911,085,545 引受業者による
12月20日 (増加) (増加) オーバーアロッ
トメント・オプ
ションの行使に
よる増資
2010年 26,695,572株 1,848,866,662株 13,347,786 924,433,331 株主の選択によ
1月21日 (増加) る現金または新
(増加)
株発行による中
間配当の支払
2011年 (増加) 1,860,812,110株 (増加) 930,406,055 EDF Énergies
6月24日
Nouvellesに関す
る公開買付けに
おいてEDFに出資
さ れ た EDF
Énergies
Nouvellesの株式
の対価としての
増資
2011年 (減少) 1,848,866,622株 (減少) 924,433,331 消却に関する株
9月28日 式買戻プログラ
ムの一環として
の株式の購入に
よる消却
2013年 (増加) 1,860,008,468株 (増加) 930,004,234 株主の選択によ
7月29日 る現金または新
株発行による配
当の支払
2015年 60,130,559株 1,920,139,027株 (増加) 960,069,513.50 株主の選択によ
12月18日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
2016年 93,112,364株 2,013,251,391株 (増加) 1,006,625,695.50 株主の選択によ
6月30日 (増加) る現金または新
株発行による配
当の支払
2016年 95,885,292株 2,109,136,683株 (増加) 1,054,568,341.50 株主の選択によ
10月31日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
2017年 632,741,004株 2,741,877,687株 (増加) 1,370,938,843.50 優先引受権によ
3月30日 (増加) る増資
2017年 145,476,587株 2,887,354,274株 (増加) 1,443,677,137 株主の選択によ
7月12日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
2017年 40,084,530株 2,927,438,804株 (増加) 1,463,719,402 株主の選択によ
12月14日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
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2018年 82,828,872株 3,010,267,676株 (増加) 1,505,133,838 株主の選択によ
6月19日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
2019年 40,701,950株 3,050,969,626株 (増加) 1,525,484,813 株主の選択によ
6月18日 (増加) る現金または新
株発行による中
間配当の支払
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（４）【大株主の状況】
(2019年6月30日現在)
発行済株式総数に
氏名又は名称 住 所 所有株式数(株) 対する所有株式数
の割合(%)
フランス政府
パリ市 75012 ベルシー通り139番地
(EPIC(商工業公益企
2,554,881,964株 83.74%
業体)である
(経済・財政・産業省の住所)
Bpifranceを含む。)
２【株価の推移】
【当該中間会計期間における月別最高・最低株価】
以下の表は、パリ市のユーロネクストにおける当社株式の価格幅を示したものである。
(単位：ユーロ(円))
月 別 2019 年1月 2019 年2月 2019 年3月 2019 年4月 2019 年5月 2019 年6月
14.43 15.01 12.965 12.85 12.745 12.705
最 高
(1,697円) (1,766円) (1,525円) (1,512円) (1,499円) (1,494円)
13.57 12.715 12.065 11.92 12.015 10.85
最 低
( 1,596 円) ( 1,496 円) ( 1,419 円) ( 1,402 円) ( 1,413 円) ( 1,276 円)
３【役員の状況】
以下の事項を除き、2019年６月28日提出の有価証券報告書に記載されている事項に変更はなかった。
取締役会
（2019年9月30日現在）
男性役員の数 女性役員の数 役員に占める女性の割合
10 8 44.44 %
取締役会は2019年６月28日の会議で、モーリス・グルドー・モンターニュ氏の辞任を受諾した後、同氏の残りの任期におけ
る後任の取締役としてフランソワ・デラトレ氏を暫定的に任命した。フランソワ・デラトレ氏の任命は、次回のEDF株主総会に
て承認のために提出される。
フランソワ・デラトレ（56歳）
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当社における役職 パリの政治学院（IEP）および国立行政学院（ENA）を卒業。フランソワ・デラトレ氏
フランス政府の推薦に基 は、ドイツのフランス大使館における二等書記官としてキャリアを始めた。1991年から
づき株主総会により任命 1993年までフランス外務省の外交戦略課および軍縮課にて２年間勤めた後、1993年にア
された取締役 ラン・ジュペ外務大臣の防衛および欧州・太平洋安全保障担当の特別顧問に就任し、そ
の後、1995年から1998年までフランスのジャック・シラク大統領の外交チームにおいて
取締役会に任命された日 かかる問題の責任者となった。同氏は、1998年にワシントンのフランス大使館の広報
2019 年６月28日 サービス部長に任命され、2002年にドミニク・ド・ビルパン外務大臣の官房長、その
後、2004年にニューヨークのフランス総領事に任命された。同氏は、2008年から2011年
任期満了日
まではカナダのフランス大使、2011年から2014年までは米国のフランス大使を務め、そ
2020 年12月31日に終了す
の後、2014年９月に国際連合フランス常駐代表に任命された。同氏は、2019年７月１日
る事業年度の財務書類を
から欧州・外務省の事務局長に就任している。フランソワ・デラトレ氏は、2019年６月
承認する株主総会
28日にEDF取締役会によって取締役に任命された。同氏の任命は、次回のEDF株主総会に
て承認のために提出される。
その他の役職
戦略委員会の委員
2019 年における職務および役職
社外における主要な役職
国籍
・欧州・外務省の事務局長
フランス
執行委員会
EDF グループの会長兼最高経営責任者であるジャン・ベルナール・レヴィ氏は、当グループの執行委員会に多数の新たな委員
を任命した。かかる任命は、2019年７月１日に効力が生じた。
マルク・ブナユン氏は、顧客・サービス・地域業務担当の当グループ上級執行副社長に任命され、ガス・イタリア事業の担
当も引き続き担当する。同氏は、取締役としてその他の職務を遂行しているアンリ・ラフォンテーヌ氏の後任である。
セドリック・レヴァンドフスキ氏は、原子力発電および火力発電部門担当の当グループ上級執行副社長に任命された。同氏
は、退職の権利を行使したフィリップ・サセーニュ氏の後任である。セドリック・レヴァンドフスキ氏は以前、イノベーショ
ン・企業の社会的責任・戦略担当の当グループ上級執行副社長であった。
アレクサンドル・ペラ氏は、イノベーション・企業の社会的責任・戦略担当の当グループ上級執行副社長に任命された。同
氏は以前、執行委員会の事務の仕事を遂行しながら、役員補佐および政府関係担当の上級執行副社長を務めていた。
役員補佐および政府関係担当の当グループ上級執行副社長ポール・マリー・デゥービー氏は、執行委員会の事務の仕事も遂
行している。
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第６【経理の状況】
ａ. 本書記載のフランス電力 (以下「EDF」または「当社」という。)および連結子会社(以下合わせて「当グループ」とい
う。)の邦文の中間財務書類（以下「邦文の中間財務書類」という。）は、欧州連合により採択された国際財務報告基準（以
下「IFRS」という。）に準拠して作成された原文の中間財務書類(以下「原文の中間財務書類」という。)の翻訳に、下記の
円換算額を併記したものである。当グループの中間財務書類の日本における開示については、「中間財務諸表等の用語、様
式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号。以下「中間財務諸表等規則」という。)第76条第１項の規定が適
用されている。
邦文の中間財務書類には、中間財務諸表等規則に基づき、原文の中間財務書類中のユーロ表示の金額のうち主要なものに
ついて円換算額が併記されている。日本円への換算には、2019年８月30日の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場
の仲値、１ユーロ＝117.63円の為替レートが使用されている。
なお、中間財務諸表等規則に基づき、日本とIFRSの会計処理の原則および手続ならびに表示方法の主要な相違について
は、第６の「３ 日本とIFRSとの会計原則の相違」に記載されている。
円換算額および第６の「２ その他」および「３ 日本とIFRSとの会計原則の相違」の事項は原文の中間財務書類には記載
されていない。
ｂ. 原文の中間財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第１条の３第７項に規定されている外
国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の２第１項第１号に規定されている監査証
明に相当すると認められる証明を受けていない。
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１【中間財務書類】
(1）連結損益計算書
(1) (2)
2019 年度上半期 2018 年度上半期
注記 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
売上高 6 36,469 42,898 34,962 41,126
購入燃料およびエネルギー費用 (17,951) (21,116) (16,770) (19,727)
その他の対外費用 (3,655) (4,299) (3,989) (4,692)
人件費 (6,963) (8,191) (6,815) (8,016)
法人所得税を除く税金 (2,810) (3,305) (2,691) (3,165)
3,256 3,830 3,365 3,958
その他の営業収益および営業費用 7
8,346 9,817 8,062 9,483
減価償却費および償却費控除前営業利益
トレーディング業務以外のエネルギーおよび
コモディティ・デリバティブの公正価値の
350 412 19 22
純変動額
減価償却費および償却費（純額） (4,776) (5,618) (4,307) (5,066)
委譲運営有形固定資産更新引当金の純増加額 (54) (64) (66) (78)
(減損)/戻入 8 (45) (53) (57) (67)
(149) (175) (56) (66)
その他の収益および費用 9
3,672 4,319 3,595 4,229
営業利益
総金融負債に係る費用 (925) (1,088) (782) (920)
割引の影響 10.1 (1,801) (2,119) (1,697) (1,996)
2,596 3,054 861 1,013
その他の金融収益および費用 10.2
(130) (153) (1,618) (1,903)
金融損益
3,542 4,166 1,977 2,326
連結会社の税引前利益
法人所得税 11 (1,020) (1,200) (582) (685)
関連会社および共同支配企業の純利益に対する
352 414 365 429
持分 15
(410) (482) (7) (8)
非継続事業の純利益 12
2,464 2,898 1,753 2,062
グループの純利益
2,498 2,938 1,726 2,030
EDF の純利益
継続事業の純利益 2,898 3,409 1,733 2,039
(400) (471) (7) (8)
非継続事業の純利益
(34) (40) 27 32
非支配持分に帰属する純利益
継続事業の純利益 (24) (28) 27 32
(10) (12) - -
非継続事業の純利益
ユーロ 円 ユーロ 円
１株当たり純利益（EDF持分）：
基本的１株当たり純利益 0.72 84.69 0.46 54.11
希薄化後１株当たり純利益 0.72 84.69 0.46 54.11
継続事業の１株当たり純利益 0.85 99.99 0.46 54.11
0.85 99.99 0.46 54.11
継続事業の希薄化後１株当たり純利益
(1 ）2019年６月30日現在の財務諸表は、2019年１月１日付でIFRS第16号を（修正遡及法により）適用して作成されている。当該新基準の経過
措置に従い、比較数値は再表示されていない（注記2.1を参照）。
(2 ）2018年度の公表済数値は、EdisonのE&P事業を非継続事業として表示したことの影響により再表示されている（注記2.3を参照）。
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IFRS第５号を適用して、非継続事業の純利益は表示期間の損益計算書において区分表示されている。IFRS第５号適用の2018
年度公表済数値に対する影響は、注記2.3に記載されている。
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(2) 連結包括利益計算書
(1)
2019 年度上半期
2018 年度上半期
非支配持分 非支配持分
EDF の に帰属する EDF の に帰属する
純利益 純利益 合計 純利益 純利益 合計
（単位：百万ユーロ）
2,498 (34) 2,464 1,726 27 1,753
グループの純利益
ヘッジ手段の公正価値の変動総額(2) 752 (15) 737 28 3 31
関連する税効果 (243) (1) (244) (46) (1) (47)
ヘッジ手段の公正価値の関連会社および共同支配企業
(40) - (40) (9) - (9)
持分
469 (16) 453 (27) 2 (25)
ヘッジ手段の公正価値の変動
換算調整―被支配事業体 (328) (20) (348) 69 (22) 47
30 - 30 82 - 82
換算調整―関連会社および共同支配企業
(298) (20) (318) 151 (22) 129
換算調整
負債性金融商品の公正価値の変動総額(2) 376 - 376 (115) - (115)
関連する税効果 (123) - (123) 40 - 40
負債性金融商品の公正価値の関連会社および共同支配
6 - 6 (6) - (6)
企業持分
259 - 259 (82) - (82)
負債性金融商品の公正価値の変動
430 (36) 394 42 (20) 22
リサイクルを伴う自己資本計上損益
資本性金融商品の公正価値の変動総額 - - - (2) - (2)
関連する税効果 - - - - - -
資本性金融商品の公正価値の関連会社および共同支配
- - - - - -
企業持分
- - - (2) - (2)
資本性金融商品の公正価値の変動
雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動総額(3) (1,953) 9 (1,944) 1,209 74 1,283
関連する税効果 306 - 306 (349) (10) (359)
雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動の関連会社
(129) - (129) 24 - 24
および共同支配企業持分
(1,776) 9 (1,767) 884 64 948
雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動
(1,776) 9 (1,767) 882 64 946
リサイクルを伴わない自己資本計上損益
(1,346) (27) (1,373) 924 44 968
自己資本計上損益合計
1,152 (61) 1,091 2,650 71 2,721
連結包括利益
継続事業の連結包括利益 1,149 (61) 1,088 2,657 71 2,728
非継続事業の連結包括利益 3 - 3 (7) - (7)
(1)
2019 年度上半期
2018 年度上半期
非支配持分 非支配持分
EDF の に帰属する EDF の に帰属する
純利益 純利益 合計 純利益 純利益 合計
（単位：億円）
2,938 (40) 2,898 2,030 32 2,062
グループの純利益
ヘッジ手段の公正価値の変動総額(2) 885 (18) 867 33 ▶ 36
関連する税効果 (286) (1) (287) (54) (1) (55)
ヘッジ手段の公正価値の関連会社および共同支配企業
(47) - (47) (11) - (11)
持分
552 (19) 533 (32) 2 (29)
ヘッジ手段の公正価値の変動
換算調整―被支配事業体 (386) (24) (409) 81 (26) 55
35 - 35 96 - 96
換算調整―関連会社および共同支配企業
(351) (24) (374) 178 (26) 152
換算調整
負債性金融商品の公正価値の変動総額(2) 442 - 442 (135) - (135)
関連する税効果 (145) - (145) 47 - 47
負債性金融商品の公正価値の関連会社および共同支配
7 - 7 (7) - (7)
企業持分
305 - 305 (96) - (96)
負債性金融商品の公正価値の変動
506 (42) 463 49 (24) 26
リサイクルを伴う自己資本計上損益
資本性金融商品の公正価値の変動総額 - - - (2) - (2)
関連する税効果 - - - - - -
資本性金融商品の公正価値の関連会社および共同支配
- - - - - -
企業持分
- - - (2) - (2)
資本性金融商品の公正価値の変動
11 1,422 87 1,509
(2,297) (2,287)
雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動総額(3)
360 360
- (411) (12) (422)
関連する税効果
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雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動の関連会社
28 28
(152) - (152) -
および共同支配企業持分
11 1,040 75 1,115
(2,089) (2,079)
雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動
11 1,037 75 1,113
(2,089) (2,079)
リサイクルを伴わない自己資本計上損益
1,087 52 1,139
(1,583) (32) (1,615)
自己資本計上損益合計
1,355 1,283 3,117 84 3,201
(72)
連結包括利益
1,352 1,280 3,125 84 3,209
(72)
継続事業の連結包括利益
▶ ▶
- (8) - (8)
非継続事業の連結包括利益
(1 ）2019年６月30日現在の財務諸表は、2019年１月１日付でIFRS第16号を（修正遡及法により）適用して作成されている。当該新基準の経過
措置に従い、比較数値は再表示されていない（注記2.1を参照）。
(2) 負債性および資本性金融商品ならびにヘッジ手段について純損益にリサイクルされた公正価値の変動総額は、注記19.4.1および19.4.2に記
載されている。
(3) 数理計算上の損益の変動総額については、注記20.3.1.2に記載されている。
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(3) 連結貸借対照表
(1)
2019 年６月30日現在
2018 年12月31日現在
資 産
注記 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
のれん 13 10,210 12,010 10,195 11,992
その他の無形資産 9,953 11,708 9,918 11,667
フランスの公共配電委譲運営有形固定資産 14 57,284 67,383 56,515 66,479
その他の業務に係る委譲運営有形固定資産 14 6,792 7,989 7,339 8,633
グループ所有発電用有形固定資産および
84,273 99,130 78,252 92,048
その他の有形資産 14
関連会社および共同支配企業に対する投資 15 7,609 8,950 8,287 9,748
非流動金融資産 16 40,252 47,348 37,104 43,645
その他の非流動債権 18 2,140 2,517 1,796 2,113
1,273 1,497 978 1,150
繰延税金資産
219,786 258,534 210,384 247,475
非流動資産
棚卸資産 14,066 16,546 14,227 16,735
営業債権 17 14,165 16,662 15,910 18,715
流動金融資産 16 28,913 34,010 31,143 36,634
当期税金資産 280 329 869 1,022
その他の流動債権 18 6,615 7,781 7,346 8,641
4,345 5,111 3,290 3,870
現金および現金同等物
68,384 80,440 72,785 85,617
流動資産
1,555 1,829 - -
売却目的保有資産 23
289,725 340,804 283,169 333,092
資産合計
(1)
2019 年６月30日現在
2018 年12月31日現在
自己資本および負債
注記 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
資本金 19 1,525 1,794 1,505 1,770
43,629 51,321 42,964 50,539
EDFの純利益および連結剰余金
自己資本（EDF持分） 45,154 53,115 44,469 52,309
8,422 9,907 8,177 9,619
自己資本（非支配持分）
53,576 63,021 52,646 61,927
自己資本合計
原子力発電関連引当金―核燃料サイクル終了、
50,616 59,540 49,204 57,879
発電所廃炉および炉心核燃料
その他の施設廃止引当金 1,494 1,757 2,033 2,391
従業員給付引当金 19,623 23,083 17,627 20,735
2,986 3,512 2,908 3,421
その他の引当金
74,719 87,892 71,772 84,425
非流動引当金 20.1
フランスの公共配電特別委譲負債 47,218 55,543 46,924 55,197
非流動金融負債 21.1 54,620 64,250 52,129 61,319
その他の非流動負債 22 4,955 5,829 4,896 5,759
2,337 2,749 1,987 2,337
繰延税金負債
183,849 216,262 177,708 209,038
非流動負債
流動引当金 20.1 6,280 7,387 6,010 7,070
営業債務 11,335 13,333 13,421 15,787
流動金融負債 21.1 16,430 19,327 17,167 20,194
当期税金負債 1,032 1,214 205 241
16,394 19,284 16,012 18,835
その他の流動負債 22
51,471 60,545 52,815 62,126
流動負債
829 975 - -
売却目的資産に関連する負債 23
289,725 340,804 283,169 333,092
自己資本および負債合計
(1 ）2019年６月30日現在の財務諸表は、2019年１月１日付でIFRS第16号を（修正遡及法により）適用して作成されている。当該新基準の経過
措置に従い、比較数値は再表示されていない（注記2.1を参照）。
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(4) 連結キャッシュ・フロー計算書
(1) (2)
2019 年度上半期 2018 年度上半期
注記 百万ユーロ 億円 百万ユーロ 億円
営業活動：
3,168 3,727 2,013 2,368
税引前利益
(374) (440) 36 42
非継続事業の税引前利益
3,542 4,166 1,977 2,326
連結会社の税引前利益
減損/(戻入) 45 53 57 67
減価償却費および償却費、引当金繰入額ならび
3,169 3,728 4,916 5,783
に公正価値の変動
金融収益および費用 312 367 277 326
関連会社および共同支配企業からの受取配当金 88 104 124 146
資産譲渡損益 (6) (7) 50 59
1,050 1,235 1,419 1,669
運転資本の変動
8,200 9,646 8,820 10,375
営業によるキャッシュ・フロー、純額
金融費用支出、純額 (606) (713) (719) (846)
259 305 200 235
法人所得税支払額
継続事業の営業活動によるキャッシュ・フ
7,853 9,237 8,301 9,764
ロー、純額
非継続事業に関連する営業活動によるキャッ
129 152 111 131
シュ・フロー、純額
7,982 9,389 8,412 9,895
営業活動によるキャッシュ・フロー、純額
投資活動：
持分投資の取得、取得現金控除後 (282) (332) (296) (348)
持分投資の処分、譲渡現金控除後 217 255 45 53
無形資産および有形固定資産への投資 (7,537) (8,866) (7,621) (8,965)
無形資産および有形固定資産の売却に
41 48 89 105
よる収入、純額
1,799 2,116 (479) (563)
金融資産の変動
継続事業の投資活動によるキャッシュ・フ
(5,762) (6,778) (8,262) (9,719)
ロー 、純額
非継続事業に関連する投資活動によるキャッ
(69) (81) (58) (68)
シュ・フロー 、純額
(5,831) (6,859) (8,320) (9,787)
投資活動によるキャッシュ・フロー 、純額
財務活動：
EDFの増資 - - - -
非支配株主との取引(3) 420 494 1,285 1,512
親会社の支払配当金 19.2 (31) (36) (60) (71)
非支配株主に対する支払配当金 (80) (94) (113) (133)
自己株式の買入/売却 (16) (19) - -
株主とのキャッシュ・フロー 293 345 1,112 1,308
借入債務の発行 2,521 2,965 2,299 2,704
借入債務の返済 (3,778) (4,444) (3,087) (3,631)
永久劣後債の持参人に対する支払額 19.3 (334) (393) (378) (445)
委譲運営資産に係る受取拠出金 68 80 56 66
投資補助金 141 166 301 354
(1,382) (1,626) (809) (952)
財務活動によるその他のキャッシュ・フロー
継続事業の財務活動によるキャッシュ・フ
(1,089) (1,281) 303 356
ロー 、純額
非継続事業に関連する財務活動によるキャッ
(61) (72) (67) (79)
シュ・フロー 、純額
(1,150) (1,353) 236 278
財務活動によるキャッシュ・フロー 、純額
継続事業によるキャッシュ・フロー、純額
1,002 1,179 342 402
非継続事業によるキャッシュ・フロー、純額 (1) (1) (14) (16)
1,001 1,177 328 386
現金および現金同等物の純増加/(減少)額
現金および現金同等物の期首残高 3,290 3,870 3,692 4,343
現金および現金同等物の純増加/(減少)額 1,001 1,177 328 386
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為替変動の影響 (49) (58) (22) (26)
現金および現金同等物に係る金融収益 8 9 7 8
95 112 (48) (56)
組替の影響
4,345 5,111 3,957 4,655
現金および現金同等物の期末残高
(1 ）2019年６月30日現在の財務諸表は、2019年１月１日付でIFRS第16号を（修正遡及法により）適用して作成されている。当該新基準の経過
措置に従い、比較数値は再表示されていない（注記2.1を参照）。
(2 ）2018年度の公表済数値は、EdisonのE&P事業を非継続事業として表示したことの影響により再表示されている（注記2.3を参照）。
(3) 被支配会社の増資または減資および持分の追加取得または処分によるものである。2019年度のこの項目は、NNB Holding Ltd.および
Sizewell C Holding Coの増資に対するCGNの払込みに関連する金額418百万ユーロ（2018年６月30日現在361百万ユーロ）を含む。2018年度
は、EDF Renewablesの風力発電所の49％の売却に関連する金額797百万ユーロも含んでいた（注記3.2.1を参照）。
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(5) 連結自己資本変動計算書
2019年１月１日から６月30日までの間の自己資本の変動の明細は以下の通りである。
その他の
金融商品の
連結剰余金
公正価値修正
および 自己資本 自己資本
換算調整 （リサイクルを 自己資本
資本金 自己株式 (1) 伴うOCI）(2) 純利益(3) (EDF持分) (非支配持分) 合計
（単位：百万ユーロ）
2018 年12月31日現在
1,505 (56) 215 (1,856) 44,661 44,469 8,177 52,646
自己資本
IFRIC 第23号による再表
- - - - (10) (10) - (10)
示（注記2.2参照）
2019 年１月１日現在
1,505 (56) 215 (1,856) 44,651 44,459 8,177 52,636
自己資本
自己資本計上損益 - - (298) 728 (1,776) (1,346) (27) (1,373)
- - - - 2,498 2,498 (34) 2,464
純利益
- - (298) 728 722 1,152 (61) 1,091
連結包括利益
永久劣後債に係る支払 - - - - (334) (334) - (334)
支払配当金 - - - - (483) (483) (94) (577)
自己株式の買入/売却 - (16) - - - (16) - (16)
EDF SAの増資(4)
20 - - - 431 451 - 451
- - - - (75) (75) 400 325
その他の変動(5)
2019 年６月30日現在
1,525 (72) (83) (1,128) 44,912 45,154 8,422 53,576
自己資本
その他の
金融商品の
連結剰余金
公正価値修正
および 自己資本 自己資本
換算調整 （リサイクルを 自己資本
資本金 自己株式 (1) 伴うOCI）(2) 純利益(3) (EDF持分) (非支配持分) 合計
（単位：億円）
2018 年12月31日現在
1,770 253 52,535 52,309 9,619 61,927
(66) (2,183)
自己資本
IFRIC 第23号による再表
- - - - (12) (12) - (12)
示（注記2.2参照）
2019 年１月１日現在
1,770 253 52,523 52,297 9,619 61,916
(66) (2,183)
自己資本
856
- - (351) (2,089) (1,583) (32) (1,615)
自己資本計上損益
2,938 2,938 2,898
- - - - (40)
純利益
856 849 1,355 1,283
- - (351) (72)
連結包括利益
永久劣後債に係る支払 - - - - (393) (393) - (393)
支払配当金 - - - - (568) (568) (111) (679)
自己株式の買入/売却 - (19) - - - (19) - (19)
EDF SAの増資(4) 24 507 531 531
- - - -
471 382
- - - - (88) (88)
その他の変動(5)
2019 年６月30日現在
1,794 52,830 53,115 9,907 63,021
(85) (98) (1,327)
自己資本
(1) 2019 年６月30日における換算調整の変動(298)百万ユーロは主に、2019年５月28日付売却に伴うAlpiqの換算調整のリサイクルに関係してい
る。
(2 ）リサイクルを伴うOCI（その他の包括利益）に計上された剰余金の変動は、包括利益計算書に表示されている。これらは、負債証券の公正
価値修正の影響、キャッシュ・フローおよび純外国投資をヘッジする金融商品の公正価値修正の影響、ならびに終了した契約および譲渡し
た負債性金融商品に関連して純損益にリサイクルされた金額に相当する。
(3) リサイクルを伴わないOCIに計上された公正価値の変動は、「その他の連結剰余金および純利益」の項目に表示されている。
(4) 2019 年度における資本金およびその他の連結剰余金（発行プレミアム）の変動は、EDFの資本金および2018年度に係る株式による配当の残
額合計451百万ユーロの支払に関係している（注記19.1を参照）。
(5) 2019 年度における自己資本（非支配持分）の「その他の変動」はまた、NNB Holding Ltd.およびSizewell C Holding Coの増資に対するCGN
の払込みによる418百万ユーロを含む。
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2018年１月１日から６月30日までの間の自己資本の変動の明細は以下の通りである。
その他の
金融商品の
連結剰余金
公正価値修正
および 自己資本 自己資本
換算調整 （リサイクルを 自己資本
資本金 自己株式 (1) 伴うOCI）(2) 純利益(3) (EDF持分) (非支配持分) 合計
（単位：百万ユーロ）
2018 年１月１日現在
1,464 (40) 136 (1,678) 41,475 41,357 7,341 48,698
自己資本
自己資本計上損益 - - 151 (109) 882 924 44 968
- - - - 1,726 1,726 27 1,753
純利益
- - 151 (109) 2,608 2,650 71 2,721
連結包括利益
永久劣後債に係る支払 - - - - (378) (378) - (378)
支払配当金 - - - - (909) (909) (121) (1,030)
自己株式の買入/売却 - (5) - - - (5) - (5)
EDF SAの増資(4)
41 - - - 806 847 - 847
- - - - 393 393 676 1,069
その他の変動(5)
2018 年６月30日現在
1,505 (45) 287 (1,787) 43,995 43,955 7,967 51,922
自己資本
その他の
金融商品の
連結剰余金
公正価値修正
および 自己資本 自己資本
換算調整 （リサイクルを 自己資本
資本金 自己株式 (1) 伴うOCI）(2) 純利益(3) (EDF持分) (非支配持分) 合計
（単位：億円）
2018 年１月１日現在
1,722 (47) 160 (1,974) 48,787 48,648 8,635 57,283
自己資本（再表示）
自己資本計上損益 - - 178 (128) 1,037 1,087 52 1,139
- - - - 2,030 2,030 32 2,062
純利益
- - 178 (128) 3,068 3,117 84 3,201
連結包括利益
永久劣後債に係る支払 - - - - (445) (445) - (445)
支払配当金 - - - - (1,069) (1,069) (142) (1,212)
自己株式の買入/売却 - (6) - - - (6) - (6)
EDF SAの増資(4)
48 - - - 948 996 - 996
- - - - 462 462 795 1,257
その他の変動(5)
2018 年６月30日現在
1,770 (53) 338 (2,102) 51,751 51,704 9,372 61,076
自己資本
(1) 2018 年６月30日における換算調整の変動151百万ユーロは主に、ユーロに対するドルの上昇に関係している。
(2 ）リサイクルを伴うOCI（その他の包括利益）に計上された剰余金の変動は、包括利益計算書に表示されている。これらは、負債証券の公正
価値修正の影響、キャッシュ・フローおよび純外国投資をヘッジする金融商品の公正価値修正の影響、ならびに終了した契約および譲渡し
た負債性金融商品に関連して純損益にリサイクルされた金額に相当する。
(3) リサイクルを伴わないOCIに計上された公正価値の変動は、「その他の連結剰余金および純利益」の項目に表示されている。
(4) 2018 年度における資本金およびその他の連結剰余金（発行プレミアム）の変動は、2017年度に係る株式による配当の残額合計847百万ユー
ロの支払に関係している。
(5) 2018 年度における連結剰余金および自己資本（非支配持分）の変動は、特にEDF Renewables Ltd. の風力発電所の49％の売却による影響額
を含む。自己資本（非支配持分）の「その他の変動」はまた、NNB Holding Ltd.およびSizewell C Holding Coの増資に対するCGNの払込み
による361百万ユーロ、Dunkerque LNGの売却による影響額(280)百万ユーロ（2018年６月30日現在、株主への支払は未了）、ならびに
Dalkiaグループの転換社債発行による影響額44百万ユーロを含む。
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要約連結財務諸表に対する 注記
フランス電力（以下「EDF」または「当社」という。）は、フランスの法律に準拠し、フランスにおいて登記されたフランス
の株式会社（société anonyme）である。
本要約連結財務諸表（以下「連結財務諸表」という。）は、2019年６月30日までの半年間に係る当社およびその子会社（合
わせて「当グループ」を形成する。）ならびに、関連会社、共同支配事業として分類された共同支配の取決めおよび共同支配
企業に対する当グループの持分の会計上の状態を反映している。
当グループは生産、輸送、配送、供給、トレーディング、エネルギー・サービス、設備生産、核燃料集合体および原子炉
サービスというエネルギー事業におけるあらゆる業務を営む総合エネルギー事業者である。
当グループの2019年６月30日現在の連結財務諸表は取締役会の責任において作成され、2019年７月25日開催の取締役会にお
いて取締役によって承認された。
注記１．グループの会計方針
1.1 基準への準拠の宣言およびグループの会計方針
国際的な会計基準の適用に関する2002年７月19日付欧州規則1606/2002に準拠して、EDFグループの2019年６月30日現在の連
結財務諸表は、2019年６月30日現在において国際会計基準審議会（IASB）により公表され、欧州連合により適用の承認がなさ
れている国際的な会計基準に準拠して作成されている。これらの国際的な会計基準は、IAS（国際会計基準）、IFRS（国際財務
報告基準）ならびにSICおよびIFRIC解釈指針である。
本中間連結財務諸表は、IAS第34号「期中財務報告」に従っている。そのためこれらの財務諸表は、正式な年次財務諸表に要
求される情報のすべてを含むものではなく、2018年12月31日現在の連結財務諸表とあわせて読まれるべきものである。
注記1.4に記載された中間財務諸表に特有の会計処理方法、ならびにIFRS第16号およびIFRIC第23号の初度適用に関する注記
1.6を除き、会計処理の原則および方法は2018年12月31日現在の連結財務諸表に適用されたもの（当該財務諸表に対する注記１
に記載されている）と同一である。
1.2 会計基準の変更
1.2.1 IFRS第16号―リース
IFRS第16号「リース」は、欧州連合により2017年10月31日に採択され、2019年１月１日以後開始する事業年度から強制適用
されている。リース契約に適用される現在の認識および測定の原則は注記1.6.1に記載されており、IAS第８号およびIFRS第16
号の求める、当グループによる新基準適用の影響に関する情報は、注記2.1に記載されている。
1.2.2 IFRIC第23号「法人所得税の税務処理に関する不確実性」
この解釈指針は、欧州連合により2018年10月23日に採択され、2019年１月１日以後開始する事業年度から強制適用されてい
る。
当該指針は、財務上の不確実性が伴う場合の法人所得税の認識および測定に関するIAS第12号「法人所得税」の規定の適用を
明確化している。適用可能な方法は注記1.6.2に、その影響については注記2.2に記載されている。
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1.2.3 IFRSの年次改善、2015年－2017年サイクル
当該改善は、欧州連合により2019年３月14日に採択され、以下に対する改訂を含む。
・ IAS第23号「借入コスト」：適格資産のために特別に行った借入は、当該適格資産の建設が完了した時点で一般目的借入
金のプールに含めなければならない。
・ IFRS第３号およびIFRS第11号：共同支配事業に対して従前より保有していた持分の、支配または共同支配獲得時におけ
る測定。
・ IAS第12号「法人所得税」：配当金分配の税務上の影響の純損益への認識。
これらの改訂は、当グループの連結財務諸表に影響を与えない。
1.2.4 IAS第19号の改訂「制度改訂、縮小又は清算」
当該改訂は、欧州連合により2019年３月13日に採択された。同改訂は、会計期間中に制度の改訂、縮小または清算が行われ
た場合において、制度に影響を与える当該変更が行われた日以後の当該報告期間の残存期間に係る当期勤務費用および確定給
付負債の純額に係る利息純額を測定・記録するために、企業は、当該変更日現在で数理計算上の仮定を更新しなければならな
いことを明確化している。
これらの改訂は、当グループの連結財務諸表に影響を与えない。
1.2.5 IAS第28号の改訂「関連会社および共同支配企業に対する長期持分」
当該改訂は、欧州連合により2019年２月８日に採択された。同改訂は、関連会社または共同支配企業に対する純投資の一部
を構成するが持分法により会計処理されない当該関連会社または共同支配企業に対するその他の持分の減損に対し、企業が
IFRS第９号「金融商品」を初度適用すべきことを明確化している。
これらの改訂は、当グループの連結財務諸表に影響を与えない。
1.2.6 IFRS第９号の改訂「負の補償を伴う期限前償還要素」
欧州連合により2018年３月22日に採択された当該改訂に基づいて、負の補償を行う結果となる期限前償還オプションが付さ
れた金融資産は、一定の条件下で、償却原価での測定に適格となる。
これらの改訂は、当グループの連結財務諸表に影響を与えない。
1.3 経営者の判断および見積り
当財務諸表の作成に際しては、資産および負債の評価、当期に計上された収益および費用の決定に当たり、判断、最善の見
積りおよび仮定を使用し、期末に存在する有利および不利な偶発事象を考慮することが要求される。当グループの将来の財務
諸表上の数値は、これらの仮定または経済状況の変化により、現在の見積りと大きく異なる可能性がある。
金融市場のボラティリティを特徴とする状況において、見積りを行うために使用したパラメータは、当グループの資産の超
長期サイクルに適合するマクロ経済の前提に基づいている。
見積りおよび判断の使用を伴う主要な会計処理方法は、IFRS第16号「リース」の初度適用によるリースを除き、2018年12月
31日現在の連結財務諸表に対する注記1.3.2に記載されているものと同一である。
注記1.6.1に記載した通り、使用権資産およびリース負債の評価は、見積りおよび仮定に基づいている。これらは主に、IFRS
第16号の適用対象であるリースの期間に関連しており、これには当グループにより行使されることが合理的に確実である延長
または解約オプションが含まれる。
1.4 中間財務諸表に特有の評価方法
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中間財務諸表に特有の以下の評価方法が適用されている。
1.4.1 従業員給付
６月30日現在の雇用後給付およびその他長期給付に相当する債務の金額は、前年度の債務を半年間にわたり予測し、給付支
払額および制度資産の変動を考慮し、関連する場合には制度変更による調整を加味して計算されている。
会計期間中に改訂、縮小または清算が行われた場合には、数理計算上の仮定および債務の金額が当該変更日付で更新され
る。当期勤務費用および確定給付に係る利息費用純額は同日以後、これに従って調整される。
その他のすべての場合において、中間財務諸表のための従業員給付の計算に用いられた数理計算上の仮定は、割引率などの
特定の変数に重要な変動が生じた場合に、前年度の年次財務諸表に用いられたものと異なっている。
1.4.2 法人所得税
中間財務諸表において、法人所得税（当期分および繰延分）は、原則として、連結会社の税引前利益にそれぞれの事業体ま
たは連結納税グループの当年度に係る直近の見積実効税率を適用して計算されている。
1.5 事業の季節性
中間期間の売上高ならびに減価償却費および償却費控除前営業利益は、主にフランスにおいて、暦年における重要な季節性
による影響を受ける。この観察された季節変動は、主に、各期間特有の気候条件および料金体系に関連する。
1.6 重要な会計処理および評価の方法の変更
2019年度におけるIFRS第16号の適用により、当グループの会計処理の規則および方法は、以下の通り、変更されている（注
記1.6.1を参照）。当該会計処理規則は2019年度上半期のリースのみに適用され、2018年度の比較数値は引き続きIAS第17号に
準拠して表示されている。
また、IFRIC第23号の採用によって、当グループの法人所得税の認識に関する会計処理の規則および方法が変更されている
（注記1.6.2を参照）。
1.6.1 リース
IFRS第16号に基づいて、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、
当該契約はリースであるかリースを含んでいるとされる。
法形式上はリース契約ではないが、資産または特定の資産グループの使用を支配する権利を購入者に与える識別された取決
めは、当グループによりリースとして取り扱われ、IFRS第16号を参照して分析される。
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1.6.1.1 IFRS第16号に基づく借手としてのリース契約の認識
当グループの借手としてのリース契約は基本的に、不動産（事務所および住宅用不動産）、産業設備（土地、風力発電
所）、次いで車両およびIT設備に関連している。
IFRS第16号は、短期リースおよび少額資産リースを除くすべてのリースを、当該リース資産が利用可能となった時点で、使
用権資産（「グループ所有発電用有形固定資産およびその他の有形資産」に表示）および当該リース・コミットメントに係る
対応する金融負債（「流動および非流動金融負債」に表示）として、借手の貸借対照表に認識することを求めている。
リースの当初認識において、使用権資産およびリース負債は、関連するオプションが行使されることが合理的に確実である
場合にはリースの更新または解約に関する仮定を考慮に入れた上で、リース期間にわたる将来支払リース料を割り引くことに
より評価される。
一般に、リースの計算利子率を算定することは困難であることから、リース負債を割り引くために、借手の追加借入利子率
が使用される。この利子率は、EDFのゼロ・クーポン債金利を基礎とし、これを当該契約の当初認識日現在の通貨リスク、カン
トリー・リスク・プレミアム、リース契約期間および当該子会社の信用リスクについて調整したものである。一定の場合に
は、子会社固有の追加借入利子率を基礎とする。
その後、使用権資産は予想リース期間にわたり償却され、リース負債は償却原価、すなわち金融損益に認識された利息を加
算し、支払ったリース料の額を減算した額をもって計上される。
当グループは、IFRS第16号により認められた２つの免除規定の適用を決定したため、期間が12か月以下のリースおよび新規
個別価額が5,000米ドル未満の資産のリースは、貸借対照表に認識しない。従って、これらのリースに係る支払は、リース期間
にわたり定額法により損益計算書に認識される。
IFRS第15号に基づき売却として分類される「セール・アンド・リースバック取引」（資産の第三者への売却と以後の借手と
しての借り戻しからなる）を当グループが実施する場合には、当該リースによる使用権資産は、当該資産の従前の帳簿価額の
うち当グループが留保した使用権に対応する割合として測定される。また当グループによる当該資産の売却益は、実際に第三
者に移転された使用権の割合のみに対応する。リース負債は当該売却またはリースの条件が市場価額を反映していない場合を
除き、調整されない。
注記25.1.1に記載したオフバランスシート・コミットメントは、以下に関連する。
・ 短期リース（12か月以下）
・ 少額資産リース（新規価額5,000米ドル未満）
・ リース資産が利用可能となる前に契約されたリース（例えば、建設中の資産）
1.6.1.2 貸手としてのリース契約の認識
当グループが貸手であるリース契約の会計上の取扱いは、契約の分類により異なる。原資産の所有権に固有のリスクおよび
経済的便益のほとんどすべてを借手に移転するファイナンス・リースについては、当グループは当初の固定資産ではなく、金
融資産を貸借対照表に認識する。この場合、当該債権は将来リース料の割引価値と同額である。逆に、オペレーティング・
リースに分類された契約は、当グループによる実質的な会計上の調整を必要としない。
1.6.2 IFRIC第23号―不確実な税務ポジション
2018年12月31日現在の連結財務諸表に対する注記1.3.8「法人所得税」に記載された情報への追加事項は以下の通りである。
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IFRIC第23号を適用して、法人所得税の取扱いに不確実性が伴う場合には、税金資産または負債が認識される。選択した取扱
いを税務当局が認容しない可能性が高いと当グループが考える場合には税金負債を認識し、既に支払済みの税金を税務当局が
還付する可能性が高いと考える場合には税金資産を認識する。これらの不確実性に関連する税金資産および負債は、ケースご
とに見積られ、実現可能性が最も高い金額ないし想定される様々な結果の加重平均により計上される。
注記２．比較可能性
2.1 IFRS第16号―リース
IFRS第16号「リース」は、欧州連合により2017年10月31日に採択され、2019年１月１日以後開始する事業年度から強制適用
されている。
当グループは、当該基準の初度適用の累積的影響を初度適用日である2019年１月１日現在の利益剰余金の修正として認識す
る修正遡及法の適用を決定した。この方法は残存リース料の割引価値と同額の負債、および前払リース料または未払リース料
につき修正した対応する使用権資産の認識を伴う。当グループは使用権資産を支払リース料負債と同額で評価することを選択
した。
財務諸表の本表および付随する注記における比較数値についてIFRS第16号適用の影響に関する再表示は求められておらず、
従って、2019年６月30日現在の財務諸表は過年度の再表示なしに表示されている。
リース契約の残存期間にわたる2019年１月１日現在のリース負債を計算するために当グループが適用した加重平均割引率
は、1.61％である（注記1.6.1を参照）。
当グループはまた、注記1.6.1.1に記載した通り、IFRS第16号の認める免除規定を適用して、リース契約を初度適用日現在で
再評価しないことを決定した。
2.1.1 2019年１月１日現在の移行の影響
修正遡及法に基づいて、移行日現在でのIFRS第16号の適用は、純負債額に影響を与え、結果として使用権資産4,492百万ユー
ロが認識された。
2018年12月31日現在で報告されたIAS第17号に基づくオペレーティング・リース・コミットメントと2019年１月１日現在の同
一契約に関するIFRS第16号に基づくリース負債見積額との差額は、以下の表の通り説明される。
2019年１月１日現在
（単位：百万ユーロ）
2018 年12月31日現在のオペレーティング・リース・コミットメント（借手）（注記25.1.1.3）
4,375
未認識契約（IFRS第16号免除規定） (65)
行使されることが合理的に確実である解約または延長オプションに該当する期間の差異 1,125
2019年１月１日後に利用可能な資産について2018年度に契約されたリース (329)
(40)
その他
2019 年１月１日現在のIFRS第16号に基づく割引前リース負債
5,066
(574)
割引の影響
2019 年１月１日現在のIFRS第16号に基づく割引後リース負債 4,492
この使用権資産およびリース負債の金額は、2018年12月31日現在のファイナンス・リース資産96百万ユーロ（注記14を参
照）およびファイナンス・リース負債324百万ユーロ（注記21.2.1を参照）に加えて認識されている。
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2.1.2 当グループの2019年６月30日現在の連結財務諸表に対する影響
2019年６月30日現在、使用権資産の純額は4,304百万ユーロであり、リース負債は4,553百万ユーロである。当年度上半期に
おける使用権の償却費は(322)百万ユーロであり、リース負債に係る利息は(42)百万ユーロである。
参考までに、当グループの計算によれば、修正遡及法に基づきIFRS第16号を適用した場合、2018年度上半期の減価償却費お
よび償却費控除前営業利益に対し約338百万ユーロのプラスの影響があり、連結純利益には重要な差異が生じないことになる。
2.2 IFRIC第23号―法人所得税の税務処理に関する不確実性
修正遡及法の適用に当たり、移行日現在でのIFRIC第23号の導入は、自己資本を通じて認識された税金負債（10百万ユーロ）
に重要な影響を与えるものでなく、比較数値の再表示は行われなかった。
2.3 IFRS第５号―EDISONのE&P事業の売却計画
2019年６月28日付のEDFの取締役会および2019年７月３日付のEdisonの取締役会において、Edisonの探査および産出（E&P）
事業に対する当グループの投資に関する購入の申し出が承認された。これを受けて、2019年７月４日にEdisonは、EdisonのE&P
事業ならびに炭化水素の探査および産出事業（石油および天然ガス）におけるその子会社の100％を売却する旨のEnergean Oil
and Gasとの契約に署名したことを発表した。
取引価格は、企業価値750百万米ドルを基礎とし、イタリアのCassiopea開発ガス・プロジェクトの運転開始を条件とする追
加的対価100百万米ドルが付されている。加えて、Edisonは、エジプトにおいて更に実施する可能性のある開発からロイヤル
ティを受け取る権利を有し、これは総額で10億米ドル近くをもたらす可能性がある。Edisonの将来の施設廃止義務はすべて、
当該売却契約に基づいて買手に移転される。
Edisonの探査および産出は、Edison業務のすべて、つまり、採掘権およびイタリア内外の炭化水素事業会社の株式所有を管
理している。特に、EdisonのE&Pは、地中海沿岸および北欧の９か国において、2018年12月31日現在１日当たり約49,000バレル
の産出割当に相当するライセンス約90件のポートフォリオを所有している。
Energean Oil and Gasに対するこの売却は、イタリア経済開発省による承認を含むこの種の取引の慣行的な条件に従って、
2019年度末までに完了する見込みである。
当該売却収入は、2019年-2021年の３年間のイタリアにおける極めて重要な投資を含む、Edisonの戦略的開発計画を支える予
定である。当該投資は、主として再生可能資源およびガスの持続可能な産出に向けたものであるが、当社の小売事業およびエ
ネルギー効率化サービスも強化するものである。
2.3.1 EdisonのE&P事業の連結財務諸表における表示
Edisonは、E&P事業を営む唯一の当グループ企業であり、「イタリア」事業セグメントの大部分を占めることから、E&P事業
の売却は、2019年１月１日から、IFRS第５号に定義する非継続事業として分類されている。
その結果、公表期間に係る損益計算書上、非継続事業の純利益は個別の科目により報告されている。同様に、キャッシュ・
フロー計算書では、非継続事業によるキャッシュの純変動が公表期間について個別の科目により報告されている。
IFRS第５号の適用を受け、当該購入の申し出の条件に基づいて、2019年６月30日現在のEdisonのE&P資産および負債の金額
は、連結貸借対照表上、個別の科目により報告されている。これらの非継続事業の資産および負債の詳細は、注記23に記載さ
れている。当グループの2018年６月30日現在の損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書に対するIFRS第５号適用の影響
は、以下に記載されている。
これらE&P事業の2019年６月30日現在の連結正味価額および購入の申し出に示された売却価格に基づいて、(425)百万ユーロ
の減損が当上半期に計上され（注記12を参照）、「非継続事業の純利益」に含まれている。
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2.3.2 2018年度の損益計算書に対する影響
2018 年度上半期 IFRS 第５号の 2018 年度上半期
(単位：百万ユーロ)
公表済 影響 再表示
売上高 35,175 (213) 34,962
購入燃料およびエネルギー費用 (16,751) (19) (16,770)
その他の対外費用 (4,038) 49 (3,989)
人件費 (6,836) 21 (6,815)
法人所得税を除く税金 (2,694) 3 (2,691)
3,375 (10) 3,365
その他の営業収益および営業費用
8,231 (169) 8,062
減価償却費および償却費控除前営業利益
トレーディング業務以外のエネルギーおよ
びコモディティ・デリバティブの公正価値
19 - 19
の純変動額
減価償却費および償却費（純額） (4,410) 103 (4,307)
委譲運営有形固定資産更新引当金の純増加額 (66) - (66)
(減損)/戻入 (68) 11 (57)
(56) - (56)
その他の収益および費用
3,650 (55) 3,595
営業利益
総金融負債に係る費用 (785) 3 (782)
割引の影響 (1,707) 10 (1,697)
855 6 861
その他の金融収益および費用
(1,637) 19 (1,618)
金融損益
2,013 (36) 1,977
連結会社の税引前利益
法人所得税 (625) 43 (582)
関連会社および共同支配企業の純利益に対す
365 - 365
る持分
- (7) (7)
非継続事業の純利益
1,753 - 1,753
グループの純利益
1,726 - 1,726
EDF の純利益
継続事業の純利益 1,726 7 1,733
- (7) (7)
非継続事業の純利益
27 - 27
非支配持分に帰属する純利益
継続事業の純利益 27 - 27
- - -
非継続事業の純利益
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2.3.3 2018年度の連結キャッシュ・フロー計算書に対する影響
2018 年度上半期 IFRS 第５号の 2018 年度上半期
(単位：百万ユーロ)
公表済 影響 再表示
営業活動：
連結会社の税引前利益 2,013 (36) 1,977
- 36 36
非継続事業の税引前利益
2,013 - 2,013
税引前利益
減損/(戻入) 68 (11) 57
減価償却費および償却費、引当金繰入額なら
5,017 (101) 4,916
びに公正価値の変動
金融収益および費用 296 (19) 277
関連会社および共同支配企業からの受取配
124 - 124
当金
資産譲渡損益 50 - 50
1,434 (15) 1,419
運転資本の変動
継続事業の営業によるキャッシュ・フロー、
9,002 (182) 8,820
純額
非継続事業の営業に関連するキャッシュ・フ
- 182 182
ロー、純額
9,002 - 9,002
営業によるキャッシュ・フロー、純額
金融費用支出、純額 (730) 11 (719)
140 60 200
法人所得税支払額
継続事業の営業活動によるキャッシュ・フ
8,412 (111) 8,301
ロー、純額
非継続事業に関連する営業活動によるキャッ
- 111 111
シュ・フロー、純額
8,412 - 8,412
営業活動によるキャッシュ・フロー、純額
投資活動：
持分投資の取得、取得現金控除後 (296) - (296)
持分投資の処分、譲渡現金控除後 45 - 45
無形資産および有形固定資産への投資 (7,713) 92 (7,621)
無形資産および有形固定資産の売却に
123 (34) 89
よる収入、純額
(479) - (479)
金融資産の変動
継続事業の投資活動によるキャッシュ・フ
(8,320) 58 (8,262)
ロー 、純額
非継続事業に関連する投資活動によるキャッ
- (58) (58)
シュ・フロー 、純額
(8,320) - (8,320)
投資活動によるキャッシュ・フロー 、純額
財務活動：
EDFの増資 - - -
非支配株主の引受による増資 357 - 357
非支配株主との取引 928 - 928
親会社の支払配当金 (60) - (60)
非支配株主に対する支払配当金 (113) - (113)
- - -
自己株式の買入/売却
1,112 - 1,112
株主とのキャッシュ・フロー
借入債務の発行 2,299 - 2,299
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借入債務の返済 (3,154) 67 (3,087)
永久劣後債の持参人に対する支払額 (378) - (378)
委譲運営資産に係る受取拠出金 56 - 56
301 - 301
投資補助金
(876) 67 (809)
財務活動によるその他のキャッシュ・フロー
継続事業の財務活動によるキャッシュ・フ
236 67 303
ロー 、純額
非継続事業に関連する財務活動によるキャッ
- (67) (67)
シュ・フロー 、純額
236 - 236
財務活動によるキャッシュ・フロー 、純額
継続事業による現金および現金同等物の純増
328 14 342
加/(減少)額
非継続事業による現金および現金同等物の純
- (14) (14)
増加/(減少)額
328 - 328
現金および現金同等物の純増加/(減少)額
3,692 - 3,692
現金および現金同等物の期首残高
現金および現金同等物の純増加/(減少)額 328 - 328
為替変動の影響 (22) - (22)
現金および現金同等物に係る金融収益 7 - 7
(48) - (48)
組替の影響
3,957 - 3,957
現金および現金同等物の期末残高
注記３．重要な事象および取引
3.1 2019年度の重要な事象および取引
注記2.3に記載したEdisonのE&P事業の売却計画に加えて、2019年度の重要な事象および取引は以下の通りである。
3.1.1 Alpiqに対するEDFの25％持分の売却
2019年４月４日に、EDF、EBM（Coopérative Elektra Birseck）およびEOS（EOS Holding SA）は、各社のガバナンス機関に
よる承認後、スイスの発電業者であるAlpiqに対するEDFの持分（同社の資本および議決権の25.04％）のEBMおよびEOSへの売却
（各社は当該持分のそれぞれ半分を取得する）に係る契約に署名した。
この取引において、Alpiqに対するEDFの持分は、Alpiq株式１株当たりの購入価格70スイスフランに基づいて、約489百万ス
イスフラン（約434百万ユーロ）と評価された。これにより当グループの純負債額が434百万ユーロ減少した。この株式購入契
約は、潜在的アーンアウト・メカニズムを含む。当該売却は、ドイツの競争当局による認可を受けた後、2019年５月28日に完
了した。
これによる連結純利益に対する影響は重要ではない。
3.1.2 ESG基準に連動する与信枠３件の締結
2017年度および2018年度に締結された当グループのサステナビリティ・パフォーマンスに連動する他の２件の与信枠の継続
となる当該新規契約により、EDFは、その資金調達戦略において持続可能な資金調達手段が中心的役割を果たすことを再確認し
ている。ESG連動の更新可能な与信枠は現在、総額50億ユーロ超であり、EDFグループの与信枠の約45％を占めている。
EDF およびBBVAによるリボルビング与信枠300百万ユーロの締結
2019年３月22日に、EDFおよびBBVAは、EDFの二酸化炭素排出量およびエネルギー効率に関するサステナビリティ・パフォー
マンスに基づく価格調整を組み込んだ、300百万ユーロのサステナビリティ連動リボルビング与信枠を締結した。
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この与信枠のマージンは、EDFの３つのサステナビリティの実績指標（KPI）、即ち、直接二酸化炭素排出量、EDF保有車両の
電化、およびフランスの住宅顧客によるオンライン消費モニターツールの利用に連動する。
Crédit Agricole CIBおよびSociete Generale CIBとの二者間のサステナビリティ・リボルビング与信枠２件の締結
2019年７月22日に、EDFは、EDFの二酸化炭素排出量およびエネルギー効率に関するサステナビリティ・パフォーマンスに基
づく価格調整を組み込んだ、300百万ユーロのサステナビリティ連動リボルビング与信枠２件を締結した。１件の与信枠は、
Crédit Agricole CIBの主導によりCrédit Agricole Groupとの間で締結され、LCLおよびCrédit Agricole d’Ile-de-Franceを
含む。もう１件は、Societe Generale CIBとの間で締結された。
これら２件の与信枠は、当グループの３つのサステナビリティKPI、即ち、直接二酸化炭素排出量、EDFのオンライン消費モ
ニターツールの顧客利用（積極的にエネルギー消費に関わるフランスの住宅顧客獲得におけるEDFの成功の指標として）、およ
びEDF保有軽車両の電化に、そのコストが連動する調整メカニズムを組み込んでいる。
3.1.3 再生可能エネルギーの新たな展開
3.1.3.1 Luxel取得の完了
2019年４月１日に、EDF Renewablesは、フランスの独立系太陽光発電エネルギー事業者であるLuxel Groupを取得した。同社
は、稼働済、建設準備済ないし開発中のプロジェクト１GWcのポートフォリオを保有している。この取得は、EDFの太陽光計画
における意欲的な目標の達成を視野に入れ、フランスの太陽光発電におけるEDF Renewablesの地位を大幅に強化する。
3.1.3.2 中国オフショア
2019年３月25日に、EDFは、中国の低炭素プロジェクトに関する２件の契約に署名した。
・ 中国電力市場の業界主導的な参加者であるChina Energy Investmentとの間で署名された協力契約は、上海北側の江蘇
省沖にあるDongtai IVおよびⅤ洋上風力発電プロジェクトに対する持分のEDFによる取得に関連する。
Dongtai IVプロジェクトは現在建設中であり、Dongtai Ⅴの建設は2019年中に開始される予定である。最終契約の締
結を条件として、両当事者は、設置済み発電容量合計500MWを建設、運営し、これらは2021年までに段階的に運転開始
される。
・ EDFおよび公共電力事業者であるHuadianは、中国中央部の武漢市の一地区向け暖房および空調ネットワークの性能向上
のための協力契約に署名した。当該ネットワークは最終的に、顧客100,000件向けの暖房および事務所スペース500,000
㎡向けの空調を供給するものとなる。署名者は、三門峡市の暖房ネットワークのためにEDFグループが既に使用してい
るスマート・エネルギー管理ツールをすべて組み込むことの実行可能性について共同で検証する予定である。
3.1.3.3 モロッコのNoor Midelt I太陽光プロジェクト
国際的な競争入札の手続を経て、モロッコ持続可能エネルギー庁（MASEN）は、Noor Midelt I多技術太陽光発電所の第１
フェーズの設計、建設、運営および保守に関し、EDF（子会社であるEDF Renewablesを通じて）、Masdar（Abu Dhabi Future
Energy Companyとしても知られる）およびGreen of Africa（モロッコの再生可能エネルギー開発業者）により形成されるコン
ソーシアムを選定したことを発表した。
設置済み発電容量800MWの当該ハイブリッド太陽光プロジェクトは、集光型太陽熱発電（CSP）と光起電（PV）技術の革新的
な組み合わせを用いる。
建設フェーズは2019年の最終四半期に開始される見込みであり、発電所は2022年に運転を開始する予定である。
3.1.3.4 洋上風力発電：国務院の認証を受けたサンナゼール洋上風力発電所プロジェクト
６月初旬に、フランスの国務院は、環境協会により提起された抗告を棄却して、480MW、80タービンの風力発電所をフランス
西海岸沖のサンナゼール近くに建設する計画を認証した。当該抗告手続の本案を検証した後、フランスの最高行政裁判所は、
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Groupement des résidents pour la sauvegarde environnementale de La BauleおよびAssociation pour la protection du
site et de l'environnement de Sainte-Margueriteによる申請を棄却した。
国務院の当該判決により、EDF RenewablesおよびそのカナダのパートナーであるEnbridgeは、2019年度下半期に下されると
見込まれる最終投資決定に備えて、このプロジェクトの開発を継続することが可能となる。
3.1.3.5 洋上風力発電：EDF主導のコンソーシアムに発注されたダンケルク・プロジェクト
公開入札の手続を経て、フランスの環境連帯移行大臣は、子会社であるEDF Renewablesを通じて、EDFグループをInnogyおよ
びEnbridgeとのパートナーシップにより、フランス北海岸沖の将来のダンケルク洋上風力発電所の設計、建設、運営および保
守を行うものとして選定した。
これは、2012年度に落札したサンナゼール、フェーカンおよびクルル・シュル・メールの３件のプロジェクトに続き、当グ
ループがフランス政府の入札手続を通じて受注する４件目の洋上プロジェクトである。将来のダンケルク風力発電所は、沖合
10㎞超に建設され、設置済み発電容量は約600MWとなり、ノール県の電力需要の約40％相当を供給することとなる。
この風力発電所は、2026年に運転を開始する見込みである。
3.1.4 “ERO 2019”従業員株式所有制度
EDFの取締役会は、2019年４月４日に、従業員株式所有取引の原則を決定した。これは、政府によるEDFへの既存株式
7,704,974株の売却後、当該株式をEDFが即時に適格従業員、元従業員および退職した従業員に売却することにより実行され
た。この取引は当グループの増資には該当しない。
この従業員割当（ERO）には、従業員個人のユーロ建て拠出を対象とする保証を付した「レバレッジ」方式および「クラシッ
ク」方式が含まれた。これはフランスの従業員投資信託（Fonds Commun de Placement d’EntrepriseまたはFCPE)を通じて実
行された。「クラシック」方式では、雇用主によるマッチング拠出が従業員に提供された。
提供された株式は、ユーロネクスト・パリ証券市場（コンパートメントA）に上場している普通株式であり、当期の配当受領
権付きである。当グループの貯蓄制度の一部であるFCPEにおける株式引受を通じて取得されることから、それらは、規則が定
める早期免除の場合を除き、2024年７月16日に終了する５年間の強制保有期間を課される。議決権はFCPEの監督委員会により
行使される。
これらの株式の売却価格は、2019年６月20日付で確定した。これは、価格設定日の前20取引日においてユーロネクスト・パ
リで売買されたEDF株式の出来高加重平均株価に基づく参照価格に対する20％の割引を含んでいた。
当該株式は2019年７月16日に交付された。
この従業員株式所有制度の影響は、注記９「その他の収益および費用」に記載されている。
3.1.5 フラマンヴィル３EPRプロジェクト
備考：以下の情報は、注記3.2.3に記載した2018年度の重要事項の確認と合わせて読まれるべきものである。
2019年４月11日にEDFは、フラマンヴィル３EPRの破断防止原則の対象である主要蒸気移送管上の接合部に影響する品質上の
欠陥に関して2019年４月11日に公表された原子力圧力機器諮問委員会（GP ESPN）の意見を承知している旨を発表した。
原子力安全当局（ASN）は、当該品質上の欠陥の調査の一環として、2019年４月９日にGP ESPNの会議を開催していた。
・ 2018年12月３日に、EDFは、破断防止要件に関して不備が認められた主要な二次回路の接合部の修理および品質改善に
関する手続、ならびに原子炉容器建造物構造内の８か所の接合部に関する特定の検証方法に関する手続を記載した技術
ファイルをASNに提出した。
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・ 当該ファイルは、放射線防護原子力安全研究所（IRSN）からの技術的支援を得て、ASNにより検証された。
・ この検証に基づき、EDFが出席するGP ESPNの会議において検討が行われ、背景となる事実、その分析および問題を取扱
うための方法が提示された。EDFはこのファイルの技術的な検証に関する諮問委員会からのすべての質問に回答した。
EDFはその時点で、諮問委員会により提案された勧告および解決手段が試運転の予定および建設費用に影響を与える可能性が
あること、ならびに数週間後に本件に関して取るべき措置についての決定を公表する予定であったASNとの間で当グループが検
討を続けていくことを表明した。
これに従い当グループは、フラマンヴィル３EPRの予定および建設費用に関する詳細な更新は、ASNの決定が公表された後に
行われることを言明した。
2019年６月20日にEDFは、フラマンヴィル３EPRの破断防止原則の対象である主要蒸気移送管上の接合部に影響する品質上の
欠陥に関して2019年６月19日付書簡にてASNが公表した決定を承知している旨を発表した。EDFは、当該決定がフラマンヴィル
３EPRの予定および費用に与える影響を分析する予定であることを発表した。
2019年７月26日にEDFは、溶け込み接合部の品質改善に向けた３つのシナリオが検討されている最中であり、当該３つのシナ
リオの詳細な検証およびASNとの検討を経て、その後数か月以内に、選定されたシナリオから推測される予定表および費用を当
グループが明らかにする見込みであることを発表した。当グループはまた、現段階において、試運転は2022年度末より前には
見込めないことを発表した。
このASNの決定は、当グループの2019年６月30日現在の財務諸表に影響を与えない。
3.1.6 Taishan
中国原子力安全当局の認可が５月下旬に下りたことを受けて、Taishan２号機EPRは、当年度末までに商業運転を開始するた
めの準備として、2019年６月23日に電力網に接続された。
Taishan１号機は、2018年12月に商業運転を開始した（注記3.2.4を参照）。
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3.2 2018年度の重要な事象および取引
3.2.1 英国の風力発電所24基におけるEDF RENEWABLESの新パートナー（2018年度上半期）
2018年６月29日にEDF Renewablesは、英国の風力発電所24基（約550MW）に対する49％の少数持分を701百万英ポンドにて売
却した。
Dalmore Capital LimitedおよびPensions Infrastructure Platformとの新たな提携は、大口の英国地方自治体年金制度から
の投資を得て、EDF Renewablesの再生可能エネルギー事業拡大の継続を可能とした。
EDF Renewablesは、この風力発電所ポートフォリオの51％持分を引き続き所有した。また、同社は引き続き、当該用地を運
営し、操業、保守および資産管理サービスを提供する。
EDF Energyは、引き続き、当該風力発電所により生み出されたすべての電力およびROC(再生可能エネルギー義務証書)を、市
場の標準的な条件で購入する。
この投資の売却は、支配の変更を伴わない株主間の取引とされ、自己資本に認識され、当グループの損益計算書には影響を
与えなかった（連結自己資本変動計算書を参照）。
3.2.2 Dunkerque LNGに対するEDF持分の売却の完了（2018年度下半期）
2018年初頭に着手した競争入札手続を経て、EDFグループは、2018年６月29日に、ダンケルクの液化天然ガス（LNG）ターミ
ナルの所有者兼運営者であるDunkerque LNGの資本に対する65.01％持分の売却に関し、２つの投資家グループと独占的交渉に
入った旨を発表した。
２つのコンソーシアムが支払う価格に基づいて、Dunkerque LNGの100％の平均企業価値は24億ユーロである。
この取引により、既にDunkerque LNGの25％株主であったFluxysは、AXA Investment Managers-Real AssetsおよびCrédit
Agricole Assurancesの支援を得て、Dunkerque LNGの支配を獲得し連結することが可能となった。
EDFは、Dunkerque LNGの一顧客として、当グループのガス戦略に引き続き寄与している当該ターミナルに対し、長期的にコ
ミットしている。
必要な規制上の承認が下りた時点で、2018年10月30日に、EDFグループはDunkerque LNG ターミナルに対する持分の売却を完
了した。
この売却を受けて、EDFとDunkerque LNGとのLNG再ガス化容量の予約に関する長期契約を評価した結果、不利契約引当金の
737百万ユーロの増加が認識された。創出された利益755百万ユーロから、その他の収益および費用に対するこの取引の正味影
響額は18百万ユーロであった。またこの取引は、譲渡現金控除後で約10億ユーロの売却価格に基づき、EDFグループの純金融負
債額の15億ユーロの削減に寄与した。
3.2.3 フラマンヴィル３EPRプロジェクト
備考：以下に記載した2018年度の重要事項の確認は、2019年２月16日に公表された2018年12月31日現在の財務諸表に記載さ
れているものであり、注記3.1.5に記載した2019年度の進展と合わせて読まれるべきものである。
2018年度中に主要な経過目標が達成された。
・ 冷却機能検査の完了。この検査は、運転開始された際の当該システムの圧力よりも高い240バール超の圧力下における一
次システムの漏洩実績検査を含む、膨大な回数の試運転から構成される。
・ 2018年４月の原子炉格納建造物の検査成功。これは建造物内の圧力を外気圧の６倍まで上げることによりコンクリート
構造体の力学的挙動および気密性を点検する空中検査である。
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・ ホット機能検査を安定的で一貫した計装制御（I&C）構造の中で行えるように、約250か所の改良を含むI&C構造の統合
が、2018年９月初旬に完了した。
設備製造および品質
2018年12月31日現在、原子力島および従来型の島のほぼすべての設備の用地への引渡しおよび組立てが完了していた。一次
システム向けにFramatomeにより製造された設備の品質に関する状況については、以下の段落に記載している。
容器
容器ヘッドおよび底部における予想を上回る炭素含有量の問題は、EDFの監督下でFramatomeが提出した文書を基に、2017年
度上半期中にフランス原子力安全当局（ASN）の検査を受けた。ASNが任命した専門家集団の意見に基づいて、ASNは2017年10月
11日に意見書を公表し、容器ヘッドおよび下端部の力学特性は、事故の場合も含め、その用途に適合していると結論付けた。
2018年10月９日に、ASNは以下を認可した。
・ 容器底部の試運転。機能点検を条件とする。
・ 容器ヘッドの試運転。容器底部の点検に匹敵する点検の技術的な実施可能性が示されない限り、2024年までの限定的な
運転期間とする。
容器ヘッドの稼働中点検が工業的に実施可能であれば現在の容器ヘッドを保持することについて、2019年度後半にASNの承認
を求めるため、EDFは現在、当該点検の開発に取り組んでいる。承認が得られなければ、EDFは取替用容器ヘッドの製造に要す
る費用の一部または全部につき引き続き責任を負う可能性がある。当該費用は、その発生に際しては発電所の試運転後も発生
するため、目標建設費用には含まれない。EDF SAは本件に関し、AREVA SAを相手取り、仲裁手続を開始した。
主要な二次システムの接合部における破断防止および品質上の欠陥
2017年11月30日にEDFは、ASNに対し、蒸気発生器において発生した蒸気をタービンに送る、フラマンヴィル３EPRの二次シス
テムの接合部における品質上の欠陥の発見に関する重要事象を宣言した。
このシステム（主要な蒸気配管）は、設計、製造および稼働中監視についてより厳しい要件を備えた「破断防止」概念に
従って設計、製造された。これらのより厳しい要件は、EDFが要求したものであり、当該システムの建設に関する「高品質」要
件により補強されている。
これらの要件は設計段階で適用されたが、接合部の作業において適切に取り入れられなかった。当該要件に合致しないこと
は、必ずしも原子力圧力装置規則への準拠性違反とはならない。
2018年３月21日からの初回総合検査の間に、EDFは、フラマンヴィル３EPRの主要な二次システムにおける配管上の接合部に
おいて、他の品質上の欠陥を発見した。この初回総合検査は、発電所の試運転に先立ち法的に強制されるものであり、主に一
次および二次システムにおける接合部の検査を含む。これにより運転開始前の発電所の状態に係る初回基準値報告書が作成さ
れる。
業界慣行に従い、当該接合部は当該システムの製造を担当した請負業者共同体により点検されており、各業者は作業終了時
に適合宣言を行っていた。
2018年４月10日に（EDFの同日付プレスリリースを参照）、EDFはASNに対し、当該接合部の実績点検における欠陥の発見に関
し重要事象を通知した（主要な二次システムの一部は「破断防止」要件の不十分な適用により既に該当していた）。
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これを受けてEDFは、2018年度第２四半期中に、主要な二次システムに関係する150か所すべての接合部について追加検査を
開始した。
これら150か所の接合部のうち
・ 87か所の接合部は、要件に適合していた。
・ 33か所の接合部には品質上の欠陥があり、修理が必要であった。現場における当該接合部の修理作業は2018年７月下旬
に開始された。
・ EDFはまた、この他に欠陥はなかったがEPR設計段階においてEDFが定義した破断防止要件に合致しない20か所の接合部に
ついて、やり直しを決定した。最初の接合部に関する修正届がASNに送付され、現場における修理作業は2018年11月に開
始された。
・ これ以外の10か所の接合部について、EDFは、当該発電所の全操業期間にわたる高水準の安全性を確保するための特定の
検証方法を詳述した提案をASNに提出した。最終分析の後、この数は８か所に減少した。また、点検により、当該８か所
の接合部のうち１か所に小さな品質上の欠陥があることが判明した。ASNはEDFの特定の検証方法について、今後数か月
以内に綿密な調査を行う予定である。
試運転の予定表および建設費用
2018年７月25日に（EDFの同日付プレスリリースを参照）、当グループは当該検査に関する更新情報を提示し、フラマンヴィ
ル３EPRの予定表および目標建設費用を修正した。
・ 核燃料装填の目標日は、2019年度第４四半期末と設定され、運転開始およびホット機能検査は2018年度後半に予定され
た。
・ 目標建設費用は105億ユーロから109億ユーロに変更された（2015年のユーロにより、借入費用を除く）。
2019年１月21日に（EDFの同日付プレスリリースを参照）、EDFは、ホット機能検査の予定が変更となり現在は2019年２月後
半中に開始される予定である旨を発表した。
予定表および見積建設費用は、引き続き逼迫している。これには上述の通り、ASNからの認可受理の予定表も含まれる。当該
認可は、当グループの2019年１月31日付プレスリリースに記載された通り、他の要因の中でも、主要な二次システムにおける
接合部の修理についてEDFが提案した方法に関するASNの検査の完了を条件としている。
2019年１月29日に、ASNの委員長は、主要な二次システムにおける接合部の妥当性確認プログラムに関する声明書をASNが
2019年５月に公表する予定であることを発表し、以下のように述べた。「原子炉容器建造物構造内の８か所の接合部について
も、やり直しが必要と判明した場合には、最終期限に間に合うことは不可能である」。フラマンヴィルEPRにおける進展、特に
予定表および建設費用に関する詳細な更新情報は、ASNの声明書公表後に公表される。EDFは現在のところ、提案した方法をASN
が妥当と認めない場合の影響を評価する立場にない。
3.2.4 中国のTaishan原子力発電所の原子炉２基のうち１号機の商業運転開始
2018年12月14日、CGNおよびEDFは、Taishan原子力発電所の１号機が、商業運転を開始した世界初のEPRとなったことを発表
した。この最後の経過目標は、2018年12月13日に、全出力での連続168時間の運転に関する最終の法定検査を成功裡に完了させ
たことで達成された。当該検査では当該原子炉の安全な運転に関するすべての要件の充足が示された。
1,750MWのEPR原子炉２基から構成されるTaishan原子力発電所は、中国とフランスの間で行われたエネルギー業界最大の協力
プロジェクトである。Taishanの２基の原子炉は、中国の利用者５百万人の年間電力消費量に等しい年間24TWhまでの無炭素電
力を中国の電力網に供給し、同時に年間21百万トンの二酸化炭素排出を抑制する能力がある。
Taishanプロジェクトは、CGN（51％）、EDF（30％）およびYuedianという中国の地域公益事業者（19％）により設立された
共同支配企業、TNPJVCが主導している。EDFグループおよびその子会社であるFramatomeは、最高の国際的安全基準を充足する
第３世代のEPR技術を提供した。EDFはまた、フラマンヴィル３のEPR建設から得た運転経験を提供しており、これはTaishan１
号機建設プロジェクトの第１フェーズを成功裡に完了するのに決定的な要因となった。
Taishan１号機は、プロジェクト管理の経験および技術的専門知識を世界中のEPRに提供している。この経験の恩恵を最初に
受ける原子炉は、英国において建設中のヒンクリー・ポイントCの２基である。EDFおよびCGNは、他の２件の英国プロジェク
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ト、即ちサイズウェルCのEPRプロジェクト、およびHualongの技術を基礎としたブラッドウェルBプロジェクトにおけるパート
ナーとなっている。
3.3 フランスにおける規制の変更
3.3.1 フランスの複数年エネルギー計画（PPE）
2019年１月25日に、フランスの環境連帯移行大臣は、2015年に採択されたフランスのグリーン成長のためのエネルギー移行
法により導入されたエネルギー政策の監督手段であるPPEの草案を公表した。原則として、PPEは２つの連続した５年間を対象
とする。2016年10月に公表された最初のPPEは、このルールから離れて、２つの連続した３年間および５年間、それぞれ2016年
-2018年および2019年-2023年を設定した。改訂後のPPEは現在最終化の過程にあり、2019年-2023年および2024年-2028年の期間
を対象とする予定である。当該PPE案は、複数年プログラムおよび国の低炭素戦略に関する政府目標を提示した同大臣の2018年
11月27日付プレスリリースを受けたものである。
原子力発電に関しては、フランス政府は現在、国の電力構成に占める原子力の割合を50％にする目標達成の期限を2035年に
設定している。その結果、エネルギー法において設定された目標は変更される予定である。この目標を達成するためには、
フェッセンハイムの原子炉２基の閉鎖を「設置済の原子力発電所に係る上限を適用して、フラマンヴィルEPRの操業開始を可能
とするため、2020年春までに」行う件を含め、2035年までに核原子炉14基を閉鎖しなければならない。
これらの閉鎖の予定表は、該当する原子炉の第５回10年検査の時期と連携している。ただし、２基の原子炉については、安
全供給の基準が遵守されていれば、PPE第２期中の2027年および2028年に閉鎖される予定である。電力価格および欧州電力市場
の動向に関する一定の条件が満たされた場合には、さらに２基の原子炉もまた、2023年の決定により2025年-2026年に閉鎖され
る可能性がある。
PPE確定稿には、これらの原子炉閉鎖の優先用地名が記載される予定である。すべての閉鎖は、主として地域発展の新たな原
動力を育てるための環境移行契約による、関係地域への国の支援を伴う。
PPE案は現在、採択が可能となる前段階の、協議プロセスを経ている最中である。
上述の施策が最終的な法規制において追認された場合、その採択の当グループ財務諸表にとっての主な結果は、原子炉２基
の閉鎖予定日の、第５回10年検査前である2027年および2028年への変更の認識である。これは、見積変更時点で原子力引当金
の額に影響を与え、該当する２基の減価償却期間を将来に向かって変更する。この状況は当グループ発電所の原子炉２基の閉
鎖を数年前倒しにすることから、様々なシナリオの検証によって、原子力引当金、特に廃炉引当金に対する潜在的影響額は、
関連する貸借対照表資産への調整を通じて、数10百万ユーロの増加となり得ることが示唆されている。
フランス政府は、既存の原子力発電所に関する新規制システムの条件を提案する予定である。それは、過去の原子力発電所
に対して行われた投資の競争上の優位性から消費者が恩恵を受けることを可能にすることによって2025年以降の市場価格上昇
から消費者を守り、その一方で、EDFに対しては、発電施設の経済的持続可能性を確保し、低価格シナリオにおいてPPEの要求
事項を満たすための財務能力を与えるものである。
PPE案はまた、以下を明記している。「政府は業界とともに、新原子力発電のコスト、他の低炭素発電方法との関連で見たそ
の長所および短所、可能性ある資金調達モデル、新原子炉プロジェクトおよび公開協議に関するプロジェクト管理様式、なら
びに潜在的な新原子力発電所により生み出される廃棄物の管理に関する事項の諸問題を検証するための作業プログラムを2021
年半ばまでに実施する。この情報に基づき、またエネルギー状況の展開に依存して政府は、原子力施設向け更新プログラム開
始の適合性に関する決定を下す予定である」。
化石燃料火力発電に関しては、PPE案の下では最後の石炭火力発電所が2022年までに閉鎖され、今後、化石燃料を使用する新
たな発電所の認可は下りない。2019年４月30日付エネルギーおよび気候法案は、この点においてPPE案実施に向けた可能性ある
取決めを明記しており、これにより、以下に詳述する石炭火力発電所の操業期間への影響が生じている。
PPE案はまた、再生可能エネルギーの開発ペースにおける重要なステップアップ目標も設定している。
「PACTE法」
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企業の成長および変革のためのフランスの「PACTE法」は、2019年５月22日に制定され、５月23日付官報に公告された。
この法律の第126条は、自家消費に関する規則を改正し、実験奨励のため、集合的自家消費の定義を拡大している。
第143条は、エネルギー法第L.221-7条を改正することにより、省エネ証書の範囲を、温室効果ガス排出権取引制度の対象と
なる環境保護向けに分類された施設を含むよう拡大している。
第194条は、住宅顧客向けオンライン請求を促進することを目的としており、特に電子請求書の顧客による受取を確実なもの
とするために、供給業者に一定の義務を課している。
最後に、第213条、第214条および第215条は、規制電力販売料金（小規模事業を除くすべて）および規制ガス販売料金の廃止
を目的としており、これらの規定が当初の法案との関連が薄い付帯条項であるという理由で、フランス憲法に反して規定され
た。
エネルギーおよび気候法
エネルギーおよび気候法案は、2019年４月30日に国民会議の大統領府により登録され、６月12日付改訂書簡により改訂され
て、現在、フランス国会による審議の最中である。当該法案は、2019年秋に可決される見込みである。当グループの事業に影
響を与える主な措置は、以下の通りである。
第１条は、低炭素国家戦略および複数年エネルギー計画に向けた予備的作業の結果に照らして、フランスのエネルギー政策
の目的を変更するものである。
・ 「温室効果ガス排出量を1990年から2050年の間に４分の１にする」目標が、「温室効果ガス排出量を1990年から2050年
の間に６倍超の率で削減し、2050年までにカーボン・ニュートラルを達成する」目標へと置き換わる。
・ 「化石燃料の一次エネルギー消費量を2030年までに30％削減する」目標が、「化石燃料の一次エネルギー消費量を2030
年までに40％削減する」目標へと置き換わる。
・ 最後に、フランスの発電量に占める原子力の割合を50％に削減する計画期間は、2025年ではなく2035年となる。
エネルギーおよび気候法案の第３条は、2022年１月１日以後の発電部門の温室効果ガス排出量を限度内に抑えるために、最
大の大気汚染源である発電所に関して最長操業期間を設けている。同条により、石炭火力発電所の閉鎖に向けた措置が、その
従業員および下請け業者のための政府支援措置の規定とともに、同日から開始可能となる。
これに関連して、当グループは、ル・アーヴル発電所を2021年春までに閉鎖する意向であること、およびコルドメ発電所の
バイオマス発電所への転換の可能性を引き続き検証している最中であることを発表した。2019年１月24日開催の会議の終了時
に、EDFおよび環境連帯移行大臣は、エココンバスト・プロジェクトに係る決定に至るまでの作業プログラムを承認した。EDF
の2019年１月29日付プレスリリースにおいて発表された通り、2019年秋までに当該作業プログラムは、この転換プロジェクト
のための技術的試験、環境影響研究および経済モデルの妥当性確認に資することとなる。当該期間の後、技術上、経済上およ
び環境上の結論が満足なものであれば、政府および地域社会との会議開催を経て、EDFは、2022年の燃料生産開始を目指して工
業化段階に着手する。エココンバスト・プロジェクトは、現在石炭を燃料としている温熱ないし発電施設の運営に利用可能な
革新的、環境保護的な燃料の生産に関係している。フランス北西部、特にブルターニュにおいて電力の安定供給を確保するた
め、政府から委託されたRTEの研究がその必要性を認めた場合には、生産されたバイオマスの一部または全部が、2026年まで
に、現在のユニット向け燃料の80％の供給に利用され、これによってフランス西部の電力網の最大消費ピーク時における安全
性の確保を維持する可能性がある。
結果として、ル・アーヴルおよびコルドメ発電所の減価償却期間の終了時期は、2019年度上半期において変更され、ル・
アーヴルについては2021年度、コルドメについては2026年度に設定された。これらの見積りは、最終決定に依存して後日変更
される可能性がある。
この減価償却期間の将来に向かっての変更が当グループの2019年６月30日現在の財務諸表に与えた主な影響は、減価償却費
の約19百万ユーロの増加である（他のすべての事項を一定として、2019年12月31日現在で約130百万ユーロ）。
当該法案の第８条は、歴史的原子力発電への規制接続のためのARENHメカニズムにおける価格補完の計算に、公益を害する一
時的効果を引き起こす可能性のある歪んだ合図を回避する目的で、エネルギー法第L.336-1条に定義する上限の効果を確実に組
み込むことを意図している。
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より広範に、ARENHシステムに関して、当該法案は、申請価格の上限を再検証する機会、特にその引上げを検討する機会を提
示している。
最後に、2019年６月12日付の改訂書簡は、規制販売料金に係る４つの条項を追加した。これらは、「PACTE」法案に盛り込ま
れていた政令による法制化の選択肢は削除したものの、事実上、「PACTE」法案の、憲法制定評議会により否決された規定に対
応している。
第９条は、フランス法を欧州連合法に整合させるため、すべての顧客について、規制ガス販売料金の廃止の条件を規定して
いる。将来のエネルギーおよび気候法が制定された時点で、新たな天然ガス契約を規制販売料金で申し込むことは不可能とな
る。既存の規制料金はその後、小規模事業については法律制定から１年後に廃止され、すべての顧客について、2023年７月１
日から廃止される。これらの料金廃止に関して必要な支援措置が規定される予定である。
第10条以降は、電力およびガスの規制販売料金に関連している。これらは、国務院の2018年５月18日付決定の結果を反映し
ており、2019年６月14日付欧州連合官報（OJEU）に公告された、極めて小規模な事業形態を除き事業顧客向けの規制料金を
2020年12月31日までに廃止することを求める、域内電力市場に係るEU指令を置き換えたものである。
3.3.2 フランスの規制電力販売料金―「青色」料金
国務院の2018年５月18日付決定およびEU指令
Anode（全国小売エネルギー事業者協会）およびEngieにより、2016年度および2017年度の料金決定に対する不服申立てが、
当該住宅顧客向けおよび非住宅顧客向け「青色」規制電力販売料金が欧州連合法に反するとの理由で、フランス国務院に提起
された。
当該不服申立ての判決に当たり、国務院はその2018年５月18日および10月３日付決定において、規制電力販売料金の原則の
正当性を確認し、特に規制料金は顧客に市場価格よりも安定的な電力価格を保証するという公共の経済的利益の目的に資する
ものであると認めた。国務院は、政府の介入がもっと弱ければこの目的を達成できないこと、また、販売料金規制は電力会社
に消費者への平等な接続を保証するものであり差別的ではないことを確認した。
ただし、国務院は、料金規制は期間が永久的であり、その適用範囲に、現在は引受電力水準が36kVA未満の大規模事業用地を
含む点で不均衡であると認めた。この事実は、2016年７月28日および2017年７月27日付料金決定の一部取消しを正当化する理
由として言及された。
指令2012/27/EUを改訂する、域内電力市場の共通規則に関する2019年６月５日付指令（EU）2019/944が、2019年６月14日付
OJEUに公告された。この指令は、住宅顧客および極めて小規模な事業について規制販売料金の継続を求めている。
国務院の決定および新指令の実施は立法府の責任である。憲法制定評議会が2019年５月の「PACTE」法におけるこれらの措置
の導入を認めなかったことから、これらは、現在フランス国会において審議中であるエネルギー法案に組み込まれている。
料金改定
フランス電力市場組織に係るNOME法（フランスのエネルギー法第L.337-4条およびL.337-13条）に準拠して、2015年12月８日
以降、フランスのエネルギー規制委員会（Commission de régulation de l' énergie ᔀ䌀刀䗿र漰Ɖ轒㚖ﭒ鮌馑터歏숰譴
由付き提案書を経済およびエネルギー担当大臣に提出する責任を負っている。３か月以内に異議がなければ、当該提案は承認
されたものと見なされる。
CREは、2019年２月12日に公表された2019年２月７日付決定において、住宅顧客向けおよび非住宅顧客向け「青色」規制料金
（税金を除く）の7.7％の引き上げ（税込みで5.9％）を提案した。政府は2018年度後半に、電力料金の冬季中の引上げは行わ
ないと発表しており、2019年５月上旬にCREの提案を承認したのみであった。2019年５月28日付料金決定は2019年５月30日付官
報に公告され、2019年６月１日に発効した。
消費者協会であるUFC Que ChoisirおよびConsommation, Logement et Cadre de Vie (CLCV)は、これらの決定に対し、本件
の本案に係る判決が下されるまで当該決定の施行の差止めを求める緊急請願と併せて、その取消しを求める権限外の申請によ
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り国務院に不服申立てを提起した。７月12日付政令において、緊急申請裁判官は、緊急性がないとの理由で、当該差止めの認
定を拒否した。
また、2019年７月２日に公表された2019年６月25日付決定において、CREは、フランスのエネルギー法に準拠して、2019年８
月１日付のTURPE送配電網接続料金の改定に伴い、同日付の料金改定を提案した。
提案された改定の結果、すべての「青色」料金の平均は、税抜きで1.47％ないし税込みで1.23％引き上げられる。その意味
は、住宅顧客向け「青色」料金が税抜き1.49％（税込み1.26％）および非住宅顧客向け「青色」料金が税抜き1.34％（税込み
1.10％）である。
3.3.3 「TURPE」送配電網使用料金
2016年11月17日にCREは、2017年-2020年のTURPE 5の送電（高圧）およびTURPE 5の配電（中圧および低圧）料金に関する決
定を公表した。新たなTURPE 5の料金体系は2017年８月１日に発効した。
TURPE 5 の送電料金
TURPE 5の送電料金は、2017年８月１日に発効した6.76％の料金引上げとともに施行され、その後、2018年から2020年までの
(1)
各年の８月１日付で、前歴年中に観察された平均インフレ率を収益費用調整勘定（CRCP） 均衡のための是正要素により調整
した率に基づいて引き上げられる予定である。TURPE 5の送電料金は、RTEの資産基盤に対する利益率について加重平均資本コ
スト（WACC）を、TURPE 4の7.25％に対し、6.125％に設定している。
(1) 料金の基礎となる予測値と実績値の差異を測定し相殺するメカニズムである。
2018年８月１日付の平均３％の引き上げに続いて、2019年６月６日に、CREは、高圧電力網に係るTURPE 5料金に関する決定
およびその2019年８月１日付の改定を採択した。料金体系は、2019年８月１日付で平均2.16％引き上げられ、その内訳はイン
フレ1.61％およびCRCP均衡0.55％である。
TURPE 5および第２のTURPE 5配電料金
TURPE 5
TURPE 5配電料金は、2017年８月１日に発効した2.71％の料金引上げとともに施行され、その後、2018年から2020年までの各
年の８月１日付で、前歴年中に観察された平均インフレ率をCRCP均衡のための是正要素により調整した率に基づいて引き上げ
られる予定である。TURPE 5は、従来の資本コスト算定方法を引き続き使用し、資産に係るマージンを2.6％に、規制資本利益
率を4.1％に設定している。
TURPE 5 HTA/BT に対する訴訟
・ 2017年１月17日付官報に公告された2017年１月12日付決定により、フランスのエネルギー担当大臣は、２か月の応答期
間内に行動し、2016年11月17日付決定は国のエネルギー政策志向を考慮に入れていないと同大臣が判断したとして、CRE
に対して新たな決定を要請した。2017年１月19日付の新たな決定において、CREは当初の2016年11月17日付決定を繰り返
し表明した。両方の決定が2017年１月28日付官報に公告された。
・ 2017年２月２日にEnedisは、これら２件のCRE決定の取消しを求める申立てを国務院に提出した。
・ 2017年２月３日に、EDFはEnedisの株主として、同じCRE決定の取消しを求める申立てを国務院に提出した。
・ 2018年３月９日付決定により、国務院はTURPE 5の決定を一部取り消した。 その理由は、規制当局が「『TURPE 2』料金
の対象期間中に設定された引当金残高の回収を資金源とする項目に相当する資産と同期間中に委譲当局が電力網管理者
に引き渡した設備の対応部分についての、設備の更新時の投下資本コスト決定にあたり、『リスク・プレミアム』に加
えて、『無リスク利子率』を適用しなかった」 ためである。
第２のTURPE 5 HTA/BT
2018年６月28日に、CREは、TURPE HTA-BT（中圧-低圧）料金および「第２のTURPE 5 HTA-BT」として知られる2018年８月１
日からの当該料金の改定に関する決定を採択した。この決定は、以下の要因の組み合わせにより、2018年８月１日からTURPE 5
を平均-0.21％改定することを含んでいる。
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・ 国務院の2018年３月９日付の一部取消し決定の施行およびこれと同時の法人所得税率引下げの適用：これら２つの影響
は、2018年-2020年の期間にわたり、相互にほぼ全面的に相殺し合う（複合的な影響は＋0.06％）。
・ ８月１日現在の標準的な、インフレに基づく調整（＋１％）およびCRCP均衡（-1.27％）。
・ -0.21％の引下げは、料金構造に従って調整され、中圧電力網(HTA) 利用者平均は-1.16％、36kVA超の低圧電力網（BT）
は-0.59％、および36kVA未満の低圧電力網（BT）は＋0.14％である。
この決定は、料金の設定方法、営業費用の推移、奨励目的規制の原則ないしリンキー・メーターに適用される規制には影響
を与えなかった。法人所得税率の変更は、規制資本利益率４％および資産に係るマージン2.5％への変更（従前はそれぞれ
4.1％および2.6％であった）に相当するものであった。
この決定はまた、CREの従前の、単一契約下の顧客管理費用に関する決定（2017年10月26日付決定）を管理面から、および共
同自動消費に関する決定（2018年６月７日付決定）をエネルギー生産面から、繰り返し表明していた。当該決定は、2018年７
月29日付官報に公告された。
特に、国務院の2018年３月９日付決定を施行するため、CREは、約16億ユーロの１年分を2018年に規制資本に加算した（かつ
2073年まで逓減する金額で加算する）。CREはこれによりEnedisが税引前キャッシュ・フローの現在価値で2018年現在750百万
ユーロ相当（2018年のユーロによる）の追加報酬を受け取ることになると考えている。この2018年の規制自己資本への加算
は、最初の数年間は年間約60百万ユーロであり、2073年までに段階的に逓減する（インフレ調整前税引前の）率に基づく報酬
である。この率は、現在の方法では、CREにより各料金期間において改定され得るものである。
2019年６月25日に、CREは、中圧および低圧電力網に係るTURPE 5料金の2019年８月１日付の改定に関する決定を採択した。
料金体系は、2019年８月１日付で平均+3.04％引き上げられ、その内訳はインフレ+1.61％、CRCP均衡+1.45％および国務院の
2018年３月９日付決定の適用-0.02％である。
供給業者手数料
2017年12月30日付法律2017-1839により供給業者手数料に関するCREの権限が確認されたことを受け、CREは新たに、2018年１
月25日付官報に公告された2018年１月18日付決定を公表した。この決定は、配電網管理者が単一契約下の顧客管理について供
給業者に支払うべき報酬に関し、以前の2017年10月26日付決定において採用した原則を繰り返し表明した。
これらの決定の内容は、単一契約の市場価格を提示して販売を行うすべての供給業者に適用すべき同一手数料の原則を支持
するものであった。規制電力料金のみは、わずかに低い手数料（2019年８月１日までは引渡しポイント当たり6.80ユーロに対
し、4.50ユーロ）が提示され、この差額は2022年８月１日までに段階的にゼロまで低減する予定である。
過去の顧客管理費用（2018年１月１日の前日まで）に関する報酬について、CREの当該決定は、TURPEを通じて考慮され得る
上限と考える金額を設定していた。
ただし、2017年12月30日付法律2017-1839は、供給業者が過去の顧客管理サービスに対し電力網管理者から報酬を受け取る可
能性を排除することを意図した措置を導入した。
2016年12月23日にEngieは、Enedisに対し、当該報酬の請求を申し立ててパリ商事裁判所に訴訟を提起した。当該法的手続は
係属中である。
電力平準化基金
2018年３月22日に、CREは、電力平準化基金に対しEDF SEIおよびÉlectricité de Mayotteが2018年-2021年に行うべき拠出水
準に係る協議文書を公表した。当該期間中の電力平準化基金に対するEDF SEIの平均年間拠出額は、計画されているスマート・
メーター計測システムを含め、185百万ユーロである。
2019年４月29日に、電力平準化基金の理事会は、Enedisの拠出額を160百万ユーロに設定する計画を承認した。
2012年-2015年に係る改定後決定の草案ならびに2016年および2017年に係る決定案は、2019年５月14日にエネルギー高等評議
会により検証され、2019年６月21日付官報に公告された。
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2012年-2017年に係る未払額の分割払いについて取決めが行われる予定である。2018年に係る決定は、2016年および2017年と
同一の原則に基づいて後日行われる予定である。
3.3.4 公共エネルギー・サービス費用の補償（CSPE）
法制上および規制上の枠組み
公共エネルギー・サービス費用に関する補償メカニズムの法制上および規制上の枠組みについては、2018年12月31日現在の
連結財務諸表に対する注記4.4に記載されている。
EDF が負担する公共サービス費用
EDFへの補償対象費用（払戻しに対する年次拠出金および関連利息を除く）の2019年度上半期の額は3,976百万ユーロであ
る。
2019年１月１日から６月30日までの受取額（払戻しに対する年次拠出金および関連利息を除く）は合計3,786百万ユーロ（特
別「エネルギー移行」予算項目2,480百万ユーロおよび一般予算1,306百万ユーロを含む）であった。
2015年12月31日現在5,780百万ユーロの累積補償不足額に対応するEDF債権の払戻スケジュールは、2016年５月13日付省議決
定により規定され、2016年12月２日に改定された。このスケジュールに基づき、当該債権は2020年度までに全額払い戻される
予定である。2016年12月22日にEDFは、この債権の一部（15億ユーロ）を政府が承認した「ダイイ法」の割当を通じて証券化し
た。その結果、2017年１月１日以後、EDFは、払戻スケジュールに規定された政府が支払う当該債権の払戻額の73.6％を受け
取っている。残額は直接購入者に支払われている。
2019年度上半期中に、政府はEDFに対し、当該金融債権の元本金額のうち541百万ユーロを支払った。この金額は、2019年度
に政府の支払期限が到来する1,354百万ユーロの40％に相当する。すなわち、コミットメントとして規定された上半期の最低払
戻額である。2019年６月30日現在、CSPE金融債権の残高（元本のみ）は1,472百万ユーロであった。
最後に、公共エネルギー・サービス費用の補償に関する2016年２月18日付政令2016-158に従い、2018年７月12日にCREは、
2019年度の費用予測（EDFについて7,206百万ユーロ）を提供する決定2018-156を公表した。
3.3.5 フランス発電容量メカニズム
フランスの発電容量メカニズムは、2017年１月１日付で発効した。これは、フランスのエネルギー法により、国の電力の安
定供給を長期的に確保する目的で導入された。
2018年度向けの発電容量の競売において、2017年度および2018年度の市場参照価格は、それぞれkW当たり10.00ユーロおよび
kW当たり9.34ユーロであった。
2019年度向けの発電容量の競売が、2017年および2018年において数回、欧州電力取引所（EPEX SPOT）において行われた。
2019年度の市場参照価格は、引渡し年度前の最終回である2018年12月13日の競売の後に設定され、kW当たり17.37ユーロで
あった。
2019年度向けに2019年５月16日に行われた「リバランス」競売における価格は、kW当たり0.00ユーロであった。
2020年度のエネルギー引渡しに向けた最初の３回の競売が、2019年度上半期に行われた。３月および５月の開催による価格
はkW当たり20.0ユーロであり、６月の競売による価格はkW当たり22.4ユーロであった。
3.3.6 省エネ証書
フランスの環境・エネルギー・海洋担当省により発行され、2017年５月３日付官報に公告された、2017年５月２日付政令
2017-690は、2018年１月１日から2020年12月31日までの省エネ義務の第四期に係る義務水準を設定している。この３年間の全
体的な義務水準は、「標準」義務1,200TWhc、最貧困世帯に資するための義務400TWhcであり、直前期間のそれぞれ700TWhcおよ
び150TWhcから、当該政令によって大幅に増加した。
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エネルギー販売者は、エネルギー効率の高い操業により顧客を支えること、政府が承認した省エネ証書の仕組みに資金を供
給すること、適格な参加者から証書を購入すること、という３つの方法により、その義務を履行することができる。過去の期
間に獲得した証書の余剰「在庫」も、義務の履行に寄与する。期末現在で不足がある場合、義務対象参加者は、エネルギー法
第L.221-4条に規定する不足について、MWhc当たり15ユーロの罰金を財務省に支払わなければならない。
EDFグループは、国の設定目標を達成するため、証書の獲得数を徐々に増やすべく、あらゆる努力をしている。証書の獲得数
は2017年度から2018年度にかけて43％増加し、直近６か月間に導入された新たな取組み（「coups de pouce」競売、プログラム
等）の恩恵により、引き続き大幅に増加する見込みである。しかし、義務の大幅な増加および省エネ証書市場が現状では厚み
がなく将来の流動性が不確実であることから、当グループは、第四期に関して証書不足のリスクにさらされている（注記
20.4.1を参照）。同じ年次義務の下で第四期の１年延長を認める政令の草案が、７月９日にエネルギー高等評議会に提出され
た。
3.3.7 ARENH
2018年11月のARENH申請については、代替供給業者による要請量合計が132.98TWhと法定上限を超えた。従って、EDFは、競合
他社の最終顧客への供給目的で、ARENHシステムの下で100TWhを引き渡す予定である。電力網損失を補填するための申請は
20.4TWhであった。
これらの申請は、ARENH価格（MWh当たり42ユーロの発電容量保証を含む）が2019年度の先物ベースロード価格と比較して競
争上優位な時期に行われた。
ARENH申請は2019年５月の期間中には行われず、その結果、2019年度のARENH引渡しには変更がなかった。
2018年10月25日付決定2018-222および2019年５月９日付決定2019-090において、エネルギー法の求めに従いCREは、申請が法
定上限を超えた場合のARENH取引量の配分方法を設定した。当該決定は、2018年11月ないし2019年５月にARENHの超過申請が
あった場合には、削減はその上限を超えた期間に行われた新規のARENH申請のみに適用され、EDFが支配する子会社の超過申請
はすべて削減される（これは電力網事業者には適用されない）旨を規定した。最後に、当該決定には、EDFが支配する子会社
は、ARENHシステムおよび供給条件、特に代替供給業者に係る削減率を複製した契約を親会社と締結可能である旨が明記され
た。規制電力販売料金の算定に係る決定2019-28においてCREにより提案された方法では、この削減メカニズムは、適用された
場合には、規制販売料金の決定時における市場価格への参照をより影響力のあるものとし、また、他のすべての事項を一定と
して、エネルギー要素の価格を上昇させる。
注記４． 連結範囲の変更
注記３に記載する取引を除き、2019年度上半期において、当グループの連結範囲の重要な変更はなかった。
注記５．セグメント報告
セグメント報告の表示は、IFRS第８号「事業セグメント」に準拠している。
セグメント報告は、セグメント間消去前で決定されており、適用ある場合には、IFRS第３号に定義された支配の獲得による
資産および負債の再評価が純損益に与える影響を含む。
IFRS第８号に準拠し、EDFグループが使用する内訳は、定期的に経営委員会（当グループの最高経営意思決定者）によりレ
ビューされる事業セグメントに対応している。
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5.1 2019年６月30日現在
フランス
フランス
－規制 その他 EDF その他
－発電・ セグメン
（単位：百万
供給 業務 Framatome 英国 イタリア 国外 Renewables Dalkia 事業 ト間消去 合計
ユーロ）
損益計算書：
対外売上高 13,725 8,293 854 4,536 4,016 1,285 506 1,818 1,436 - 36,469
セグメント間
574 14 683 - 13 80 270 334 234 (2,202) -
売上高
14,299 8,307 1,537 4,536 4,029 1,365 776 2,152 1,670 (2,202) 36,469
売上高合計
減価償却費お
よび償却費控 3,971 2,578 203 128 328 166 405 195 501 (129) 8,346
除前営業利益
1,907 961 47 (373) 134 3 161 59 902 (129) 3,672
営業利益
5.2 2018年６月30日現在
フランス
フランス
－規制 その他 EDF その他
－発電・ イタリア セグメン
（単位：百万
供給 業務 Framatome 英国 (1) 国外 Renewables Dalkia 事業 ト間消去 合計
ユーロ）
損益計算書：
対外売上高 13,068 8,390 862 4,603 3,887 1,058 525 1,705 864 - 34,962
セグメント間
584 15 638 2 13 89 210 304 420 (2,275) -
売上高
13,652 8,405 1,500 4,605 3,900 1,147 735 2,009 1,284 (2,275) 34,962
売上高合計
減価償却費お
よび償却費控 3,578 2,663 194 485 238 117 360 159 376 (108) 8,062
除前営業利益
1,934 1,157 92 (24) 59 (17) 94 56 352 (108) 3,595
営業利益
(1) E&P非継続事業に関するIFRS第５号の影響について再表示されている。
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損益計算書
注記６.売上高
売上高の内訳は以下の通りである。
2019 年度上半期 2018 年度上半期
(単位：百万ユーロ)
エネルギーおよびエネルギー関連サービス売上高 33,775 32,569
その他商品およびサービス売上高 2,062 1,921
632 472
トレーディング
36,469 34,962
売上高
外国為替レートの変動および連結範囲の変更による影響を除くと、2019年度上半期の売上高は、主にフランス－発電と供給
事業セグメント（＋4.8％ないし＋６億ユーロ）およびその他事業セグメント（ガス事業に係る＋４億ユーロを含む＋６億ユー
ロ）において、3.7％または13億ユーロ成長した。これらは調整後の貢献額である。
フランスにおける2019年度上半期の売上高の増加は、主に、提示市場価格に対する有利な価格の影響（エネルギーおよび発
電容量要素）を反映している。規制販売料金による売上高については、指標となる料金の改定（住宅および非住宅顧客向け
「青色」料金の+7.7％引き上げ）が６月１日に行われたことから、当期間中の価格の影響は限定的であった。
注記７. その他の営業収益および営業費用
その他の営業収益および営業費用は、主に、CSPE（公共電力サービス拠出金－Contribution au Service Public de l’
Électricité）制度に基づきEDFによって受取済または受取予定の金額を含んでおり、連結財務諸表上、2019年度上半期におい
ては3,976百万ユーロ（2018年度上半期においては3,611百万ユーロ）の収益が認識されている。その他の営業収益およひ営業
費用はまた、省エネ証書に関連するコストを含んでおり、当該コストは、主に価格の影響により、2019年度上半期において
2018年度上半期によりも増加した。
注記８.減損/戻入
減損テストは、中間財務諸表については減損の兆候がある場合に実施される。
当グループは一部の資産に特有のリスクに起因して、2019年度上半期中に(45)百万ユーロの減損を認識した。
一部の特定資産について、2018年度上半期中に(57)百万ユーロの減損が計上された。
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注記９．その他の収益および費用
2019年度上半期におけるその他の収益および費用は(149)百万ユーロであった。
これらは主に、2019年度上半期中に実施されたERO従業員株式割当に関するコスト30百万ユーロおよび一部のグループ企業に
おける事業再編引当金繰入額からなる。（注記3.1.4を参照）
2018年度上半期におけるその他の収益および費用は(56)百万ユーロであった。
注記10．金融損益
10.1 割引の影響
割引の巻き戻しによるコストおよび、該当ある場合、割引率変更の影響は、主に、核サイクル終了、廃炉および炉心核燃料
ならびに長期および雇用後従業員給付に係る引当金に関連している。
この費用の詳細は、以下の通りである。
(単位：百万ユーロ)
2019 年度上半期 2018 年度上半期
長期および雇用後従業員給付引当金
(463) (433)
核サイクル終了、廃炉および炉心核燃料引当金(1) (1,270) (1,226)
その他の引当金および前払金 (68) (38)
割引の影響
(1,801) (1,697)
(1) 英国のNLFからの払戻額に対応する債権の割引による影響を含む（注記16.3を参照）。
10.2 その他の金融収益および費用
その他の金融収益および費用の内訳は、以下の通りである。
（単位：百万ユーロ）
2019年度上半期 2018年度上半期
金融資産に係る利益/(損失)
434 329
純損益を通じて公正価値で計上される金融商品の変動
1,729 103
その他 433 429
その他の金融収益および費用
2,596 861
金融資産に係る利益/(損失)は、現金および現金同等物に係る収益と、負債証券および持分証券ならびにその他の金融資産に
係る収益および費用からなる。
2019年度上半期のその他の金融収益および費用の変動には、金融商品の公正価値の変動1,729百万ユーロが含まれている（う
ち1,801百万ユーロが専用資産に関連している）。
また、リサイクルを伴うOCIを通じて公正価値で測定する債券の売却損益39百万ユーロが含まれている（うち38百万ユーロが
専用資産に関連している）。
2018年度上半期の金融商品の変動には、債券および株式の公正価値の変動110百万ユーロが含まれていた（うち119百万ユー
ロが専用資産に関連していた）。リサイクルを伴うOCIを通じて公正価値で測定する債券の売却損益は20百万ユーロであり、う
ち４百万ユーロが専用資産に関連していた。
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注記11．法人所得税
2019年度上半期の法人所得税は実効税率28.8％に基づき(1,020)百万ユーロである（2018年度上半期は実効税率29.4％に基づ
き(582)百万ユーロの費用）。
2019年度の法人所得税費用の(438)百万ユーロの増加は、基本的に、税引前利益の増加＋1,565百万ユーロを反映しており、
これに、2019年７月11日に採択された2019年度のフランス法人所得税率34.43％を適用して、(539)百万ユーロの追加的税金費
用が生じた。
非経常項目（主にAlpiqに対する投資の売却）による影響を除くと、2019年度の実効税率は32.7％である。2018年度の非経常
項目の影響を除いた実効税率は29.1％であった。
注記12．非継続事業の純利益
個別科目の「非継続事業の純利益」は、2018年度および2019年度の上半期に係るEdisonのE&P事業の損益計算書科目、ならび
に両上半期においてこれらの資産について認識された減損から成る。2019年度上半期において、これは、帳簿価額と売却費用
控除後の公正価値との差額として算定された関連資産および負債に係る減損(425)百万ユーロを含む（注記2.3.1を参照）。
これらの期間におけるEdisonのE&P事業に係る主要な損益指標は、以下の通りである。
(単位：百万ユーロ)
2019 年度上半期 2018 年度上半期
売上高
209 213
減価償却費および償却費控除前営業利益 148 169
営業利益 64 66
金融損益 (13) (19)
法人所得税 (36) (43)
15 ▶
Edison のE&P事業の純利益
非継続事業の減損、税引後
(425) (11)
非継続事業の純利益 (410) (7)
注記13.のれん
2019年６月30日現在ののれんは主に、EDF Energy（7,561百万ユーロ）およびFramatome（1,325百万ユーロ）に関連してい
る。
2019年度上半期中に重要な変動はなかった。
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注記14．有形固定資産
有形固定資産（純額）の内訳は、以下の通りである。
（単位：百万ユーロ） 2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
有形固定資産 55,354 54,677
1,930 1,838
建設中の有形固定資産
57,284 56,515
フランスの公共配電委譲運営有形固定資産
有形固定資産 5,692 6,026
1,100 1,313
建設中の有形固定資産
6,792 7,339
その他の業務に係る委譲運営有形固定資産
有形固定資産 46,940 47,779
建設中の有形固定資産 33,029 30,377
ファイナンス・リース有形固定資産(1) n/a 96
4,304 n/a
リース契約に関連する使用権(1)
グループ所有発電用有形固定資産およびその他の
84,273 78,252
有形資産
(1) 2018年12月31日現在、これらの資産はファイナンス・リース資産のみを構成していた（96百万ユーロ）。
2019年６月30日現在、これらは借手としての全グループ子会社によるリース関連資産も含む（IFRS第16号）。
2019年度における当該資産の変動は、特に、EdisonのE&P事業(1,264)百万ユーロを売却目的保有資産に組み替えたことに関
連している。
2019年６月30日現在、建設中の発電用グループ所有有形固定資産は、主に、フラマンヴィル３のEPR原子炉（資産計上された
中間利息2,811百万ユーロを含む13,016百万ユーロ）に関連している（2018年12月31日現在、2,622百万ユーロを含む12,479百
万ユーロ、即ち当上半期において資産計上された中間利息を除き348百万ユーロの増加）。この項目は、ヒンクリー・ポイント
Cに関連する投資（資産計上された中間利息134百万ユーロを含む8,681百万ユーロ）も含んでいる。
2019年６月30日現在の財務諸表におけるフラマンヴィル３EPRプロジェクトの資産計上価額は、借入コストを除き、10,416百
(1)
万ユーロである（建設中の有形固定資産10,224百万ユーロおよび稼働中の有形固定資産192百万ユーロ ）。これには、建設費
用の他、以下が含まれる。
・ 予備部品在庫および関連プロジェクト（特に初回総合検査および北部地域開発）の資産計上額、合計363百万ユーロ。
・ フラマンヴィル３EPRプロジェクトに関連した開業前費用およびその他の有形固定資産571百万ユーロ。
・ また、フラマンヴィル３EPRプロジェクトに関連したFramatomeとEDF SAとの間の貸借対照表項目およびマージンの内
部残高の相殺消去（444百万ユーロ、基本的に前受金および未成業務受入金からなる）。
この結果、2019年６月30日現在の連結財務諸表において取得原価ベースで計上された建設費用は9,482百万ユーロである。
(1) 総額248百万ユーロから減価償却累計額56百万ユーロを控除。
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発電用その他のグループ所有有形固定資産（純額）の内訳は、以下の通りである。
化石燃料
原子力 および その他
土地・建物 電力網 発電所 水力発電所 施設等 合 計
（単位：百万ユーロ）
2019 年６月30日現在純額 5,701 7 23,862 6,069 11,301 46,940
2018 年12月31日現在純額 5,777 6 24,166 6,846 10,984 47,779
注記15．関連会社および共同支配企業に対する投資
関連会社および共同支配企業に対する投資は、以下の通りである。
2018 年６月30日
2019 年６月30日現在 現在 2018 年12月31日現在
議決権 自己資本
主要
純利益 純利益 自己資本 純利益
比率 （純額）
事業 (1)
（％） 持分 持分 持分 （純額）持分 持分
（単位：百万ユーロ）
主要な関連会社に対する
投資
CTE Ｏ 50.10 1,259 128 153 1,406 283
CENG Ｇ 49.99 1,740 68 54 1,667 102
Taishan (TNPJVC)(2)
Ｇ 30.00 n.c. n.c. ▶ 984 (2)
Ｇ,Ｄ,Ｏ,Ｔ 622
Alpiq(3) n/a n/a 11 (5) (41)
その他関連会社および共
n.c. n.c. 159 3,608 227
同支配企業に対する投資
合計 7,609 352 365 8,287 569
n/a ＝該当なし。
n.c. ＝報告なし。
(1 ）Ｇ＝発電、Ｄ＝配電、Ｔ＝輸送、Ｏ＝その他
(2 ）CGN（Taishanの親会社）は当グループの後に連結財務諸表を公表するため、2019年６月30日現在のTaishanに係る財務
データはこの表に報告されていない。
(3 ）Alpiqは2019年５月28日に売却された（注記3.1.1を参照）。Alpiqは当グループの後に連結財務諸表を公表するため、上
記の数値は、売却日現在の貢献に関する見積りを含んでいる（2019年３月にAlpiqが公表した2018年度の確定値を含
む）。
その他関連会社および共同支配企業に対する投資は、Nam Theun Power Company (NTPC)、Compagnie Énergétique de Sinop
(CES)、Jiangxi Datang International Fuzhou Power Generation Company Ltd、ならびにEDF RenewablesおよびEDF SAが所有
する一部の会社である。
2019年度上半期に、減損(28)百万ユーロが関連会社について計上された。
2018年度上半期には、関連会社について認識された減損はなかった。
15.1 COENTREPRISE DE TRANSPORT D'ELECTRICITE (CTE)
CTEの関連会社、RTE（Réseau de Transport d'Électricité）は、高電圧および超高電圧の公共送電網の管理に責任を有す
る。EnedisはRTEの電力網を使用して配電網へ送電している。
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15.2 CENG
15.2.1 EDFグループとCENGとの間の取引
2019年６月30日現在におけるEDFグループとCENGとの間の主要な取引は、CENGと当グループ（EDF Trading North America）
との間の電力購入契約に関連している。当該契約では、CENGの３基の発電所から生産された電力の49.99％を市場価格で、EDF
Trading North Americaに納入することを規定している。
CENGからEDF Trading North Americaへのこれらの販売電力量は、2019年度上半期において8.1TWhであった。
15.2.2 減損
2018年12月31日現在、CENG資産の減損テスト更新の結果、主に外部機関が公表した下半期にわたる新たな長期価格曲線およ
び米国における税制改革の影響に起因して、当該投資の回収可能価額はその帳簿価額を上回ることが示唆された。しかし、当
該資産の個別事情に鑑み、以前計上した減損の一部戻入は行われなかった。
2019年６月30日現在、実施した減損テストは、同様の状況により、2018年12月31日現在のテスト結果を確認した。
価値の算定はいくつかの仮定、特に、ニューヨーク州の原子力発電所補助金に係るゼロ排出クレジット（ZEC）プログラムの
長期的な存続に関する仮定の影響を受ける。同プログラムは、ジーナおよびナイン・マイル・ポイント発電所に追加利益をも
たらす。同プログラムは現在、訴訟手続の対象となっており、その継続が疑問視される可能性がある。
さらに、CENGに対する投資の評価には、いくつかの重要な仮定に関連する不確実性がある（例えば、市場環境、法的枠組
み、エネルギー政策の変更、戦略決定に対する当グループの支配の欠如）。従って、回収可能価額の算定には、特定のリス
ク・プレミアムが含まれる。
Exelonとの契約条件に基づいて、EDFは、CENGに対する持分をExelonに公正価値にて売却する、2016年１月から2022年６月の
間に行使可能なオプションを有している。
15.3 TAISHAN
EDFは、中国広東省の泰山におけるEPR原子炉２基の建設および操業のために設立されたTaishan Nuclear Power Joint
Venture Company Limited（TNPJVC）の30％を所有している。CGNが51％、Yudeanが19％の持分を保有している。
FramatomeはTNPJVCと２本の契約を有している。
・ CNPDCおよびCNPECとのコンソーシアムによる２か所のEPR原子力島の供給
・ 燃料の引渡し（各ユニットの初装荷炉心および初回燃料補給）
2018年12月13日に１号機が商業運転を開始した後（注記3.2.4を参照）、続いて２号機は2019年度末までに運転を開始する予
定である（注記3.1.6を参照）。
2019年３月20日に、NDRC（国家発展改革委員会）は、中国における最初の３件の第３世代原子力プロジェクトに規制料金を
割り当てた。その一つがTaishanである。
Taishanに割り当てられた料金は、2021年度末までMWh当たり435中国人民元に設定されており、最初の原子炉が運転を開始し
た日（2018年12月13日）まで遡って効力を有する。
連動メカニズムおよび2021年の後の料金水準は、この決定では設定されなかった。
不確実性の観点から、事業計画はこの一時的な料金決定を組み込んで更新された。2019年６月30日現在の財務諸表におい
て、これによる当該資産の減損の認識はなかった。
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注記16. 流動および非流動 金融資産
16.1 流動および非流動金融資産の内訳
流動および非流動金融資産の内訳は以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
流動 非流動 合計 流動 非流動 合計
（単位：百万ユーロ）
リサイクルを伴うOCIを通じて公正価値で
17,828 5,669 23,497 17,659 5,279 22,938
測定する商品
リサイクルを伴わないOCIを通じて公正価
30 437 467 6 407 413
値で測定する商品
純損益を通じて公正価値で測定する商品 1,885 18,646 20,531 3,175 16,985 20,160
負債証券または持分証券 19,743 24,752 44,495 20,840 22,671 43,511
売買目的デリバティブの正の公正価値 5,810 - 5,810 6,404 - 6,404
ヘッジ目的デリバティブの正の公正価値 1,505 3,355 4,860 1,646 2,737 4,383
(1)
貸付金および金融債権 1,855 12,145 14,000 2,253 11,696 13,949
28,913 40,252 69,165 31,143 37,104 68,247
流動および非流動金融資産
（1）2019年６月30日現在(309)百万ユーロの減損を含む（2018年12月31日現在(281)百万ユーロ）。
16 .2 負債証券および持分証券
負債証券および持分証券の詳細は以下の表の通りである。
2018 年
2019 年６月30日現在 12月31日現在
リサイクルを伴う リサイクルを伴わ
OCIを通じて ないOCIを通じて 純損益を通じて
公正価値で 公正価値で 公正価値で
測定するもの 測定するもの 測定するもの 合計 合計
（単位：百万ユーロ）
負債証券および持分証券
EDFの専用資産 5,828 - 18,170 23,998 21,820
流動性の高い資産 17,579 - 1,641 19,220 20,538
(1)
その他の有価証券
90 467 720 1,277 1,153
23,497 467 20,531 44,495 43,511
合計
（1）非連結会社、おもにEDF Investに対する投資。
EDFの専用資産に関する詳細な情報は、注記24に記載されている。専用資産に関する全体的な管理方針は、2018年12月31日現
在の連結財務諸表に対する注記45に記載されている。
16.3 貸付金および金融債権
貸付金および金融債権は償却原価で計上されている。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
貸付金および金融債権－NLF向け債権
9,779 9,220
(1)
貸付金および金融債権－CSPE
1,512 2,060
貸付金および金融債権－その他 2,709 2,669
貸付金および金融債権
14,000 13,949
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(1) 2019年6月30日現在の専用資産に配分された1,512百万ユーロ（2018年12月31日現在2,060百万ユーロ）を含む。
2019年６月30日現在、貸付金および金融債権には、主に以下が含まれている。
・ 2019年６月30日現在総額9,779百万ユーロ（2018年12月31日現在9,220百万ユーロ）の原子力長期債務の填補のための
NLFおよび英国政府からの払戻債権を示す金額（対象となる引当金と同じ割引率による割引後）。
・ 2018年12月31日現在の公共電力サービス拠出金（CSPE）累積不足額残高および当該不足額を負担することによるコス
トに相当する債権。2016年５月13日付および2016年12月２日付省令において公表されたスケジュールに従って、フラ
ンスのエネルギー法第R.121-31条を適用して2019年度上半期中に受け取った払戻額は、562百万ユーロであった（2018
年度上半期中は529百万ユーロ）。このCSPE債権は全額が専用資産に配分されている。
注記17.営業債権
営業債権（純額）の内訳は、以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
営業債権－総額（EDF Tradingを除く）
13,492 14,468
営業債権－総額（EDF Trading）
1,676 2,446
(1,003) (1,004)
減損
14,165 15,910
営業債権－純額
営業債権の大部分は、１年以内に期限が到来する。
フランスにおいて毎月定額を支払う顧客から受け取った前受金、2019年６月30日現在7,029百万ユーロ（2018年12月31日現在
6,827百万ユーロ）は、営業債権から控除されている。
契約資産
契約資産は、顧客に供給した財またはサービスの見返りとして対価を受け取る会社の保有する権利のうち、かかる権利が時
の経過以外の何かを条件としている場合の当該権利である。
債権に含まれた契約資産は、2018年12月31日現在439百万ユーロおよび2019年６月30日現在353百万ユーロに相当し、主に
Framatome、DalkiaおよびEDF Renewables事業セグメントに関連している。
注記18.その他の債権
2019年６月30日現在、その他の債権は、主に、税金債権1,970百万ユーロ（2018年12月31日現在2,475百万ユーロ）および前
払費用1,532百万ユーロ（2018年12月31日現在1,719百万ユーロ）を含んでいた。また、CSPE不足額に対応する債権1,023百万
ユーロも含んでいた（2018年12月31日現在799百万ユーロ）。これ以外のCSPE債権は貸付金および金融債権に含まれている（注
記16.3を参照）。
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注記19.自己資本
19.1 資本金
2019年６月30日現在のEDFの資本金は1,525,484,813ユーロであり、額面0.50ユーロの全額引受済・払込済株式3,050,969,626
株から成っている。資本金のうち83.74％はフランス政府、14.97％は民間（機関投資家および個人投資家）、1.13％は在職中
および退職後の当グループの従業員、ならびに、0.16％はEDFが自己株式として所有している。
2019年６月、2018年度に係る中間配当を株式による配当の形態で支払ったことにより、40,701,950株の新株発行を受けて資
本金が20百万ユーロ増加し、発行プレミアム431百万ユーロを計上した。当該取引の法律上の手続は、2019年６月に完了した。
フランスのエネルギー法第L.111-67条に基づいて、フランス政府は常にEDFの資本の70％超を保有していなければならない。
19.2 配当
2019年５月16日の株主総会において、2018年度について１株当たり0.31ユーロの普通配当の分配が決議され、現金または株
式（株式による配当）による支払のオプションが株主に提供された。
当社定款の第24条を適用して、期末日現在で少なくとも２年間継続して株式を保有し、配当分配日現在も保有していた株主
は、配当の10％を特別配当として受け取る。各株主について、特別配当の受領権を有する株式の数は、当社資本の0.5％を超え
ることはできない。特別配当を含む配当金は１株当たり0.341ユーロである。
中間配当（１株当たり 0.15 ユーロ）は2018年12月10日に新株または現金の形態により支払われたため、2018年度に係る未払
配当残額は、普通配当１株当たり 0.16 ユーロ、特別配当を含めると１株当たり0.191ユーロとなった。この未払配当残額は2019
年６月18日に支払われた。
フランス政府は、2018年度の未払配当残額について、株式による配当を選択した。
2018年度について株式による配当を選択しなかった株主に支払われた2018年度の現金による配当残額は31百万ユーロであ
る。
19.3 資本性金融商品
2019年６月30日現在、永久劣後債は、10,101百万ユーロ（取引費用控除後）で自己資本に計上されている。
永久劣後債の持参人に対するEDFの利息支払額は合計で、2019年度上半期334百万ユーロおよび2018年度584百万ユーロであっ
た。これによる現金支払額は、対応する当グループ自己資本の減額に反映されている。
2019年度下半期について、EDFは2019年７月に、永久劣後債の持参人に対して約173百万ユーロの利息を支払った。
19.4 金融商品の公正価値の変動
19.4.1 負債性および資本性金融商品
期中の負債性および資本性金融商品の公正価値の変動は、以下のように自己資本（EDF持分）に計上された。
2019 年度上半期 2018 年度上半期
リサイクルを リサイクルを
リサイクルを
伴わないOCIを リサイクルを 伴わないOCIを
伴うOCIを
通じて測定 伴うOCIを 通じて測定
純損益に
通じて測定
するものに 通じて測定 するものに
純損益に
リサイクルさ
するものに計
計上された するものに計上 計上された
れた公正価値 リサイクルされ
上された公正
公正価値の された公正価値 の 公正価値の た公正価値の
価値の変動総
変動総額(1) の変動総額(1) 変動総額(2) 変動総額(1) 額(1) 変動総額(2)
（単位：百万ユーロ）
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EDF の専用資産
- 303 38 - (31) ▶
流動性の高い資産
1 16
- 112 - (64)
その他の資産 3 - - (2) - -
負債性および資本性
金融商品(3) 3 415 39 (2) (95) 20
(1) +/( ) ：自己資本（EDF持分）の増加/(減少)
(2) +/( ) ：純利益（EDF持分）の増加/(減少)
(3) 関連会社および共同支配企業を除く。
2019年度上半期における公正価値の変動総額は、主にEDFに関係している（専用資産分265百万ユーロを含む、376百万ユー
ロ）。
2018年度上半期における公正価値の変動総額は、主にEDFに関係していた（専用資産分(35)百万ユーロを含む、(115)百万
ユーロ）。
19.4.2 ヘッジ手段
期中における自己資本（EDF持分）に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動の詳細は、以下の通りである。
2019 年度上半期 2018 年度上半期
自己資本に 純損益に振替ら 自己資本に 純損益に振替ら
純損益に賦課 純損益に賦課
計上された れた公正価値 計上された れた公正価値
された公正価 された公正価
公正価値の の変動総額― 値の変動総額 公正価値の の変動総額― 値の変動総額
（単位：百万ユーロ）
変動総額(1) リサイクル(2) -非有効性 変動総額(1) リサイクル(2) ―非有効性
金利ヘッジ
(62) - 1 (29) - -
為替レート・ヘッジ (689) (465) 15 420 274 (10)
純外国投資ヘッジ (3) (407) - (73) - -
1,116 482 6 (511) (495) -
コモディティ・ヘッジ
ヘッジ手段(3) 362 (390) 22 (193) (221) (10)
(1) +/( ) ：自己資本（EDF持分） の増加/(減少)
(2) +/( ) ：純利益（EDF持分） の増加/(減少)
(3) 関連会社および共同支配企業を除く。
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注記20.引当金
20 .1 流動および非流動引当金の内訳
流動および非流動引当金の内訳は以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
注記 流動 非流動 合計 流動 非流動 合計
(単位：百万ユーロ)
核サイクル終了引当金
1,512 22,747 24,259 1,515 22,362 23,877
341 27,869 28,210 302 26,842 27,144
廃炉および炉心核燃料引当金
原子力発電関連引当金 20.2 1,853 50,616 52,469 1,817 49,204 51,021
その他の施設廃止引当金
101 1,494 1,595 91 2,033 2,124
従業員給付引当金 20.3 952 19,623 20,575 998 17,627 18,625
3,374 2,986 6,360 3,104 2,908 6,012
その他の引当金 20.4
6,280 74,719 80,999 6,010 71,772 77,782
引当金合計
20 .2 原子力発電関連引当金 - 核サイクル終了、発電所廃炉および炉心核燃料
2019年度上半期における核サイクル終了引当金、廃炉および炉心核燃料引当金の変動の内訳は以下の通りである。
割引の
2018 年 その他の 2019 年
増加 減少 換算調整
(単位：百万ユーロ) 12 月31日現在 変動 ６月30日現在
影響
使用済核燃料管理引当金
12,162 269 (656) 345 (3) (32) 12,085
廃棄物除去および調整引当金
1
1,120 (10) 29 (2) 48 1,186
放射性廃棄物長期管理引当金
10,595 23 (224) 478 (4) 120 10,988
核サイクル終了引当金
23,877 293 (890) 852 (9) 136 24,259
原子力発電所廃炉引当金
1
23,040 (82) 512 (26) 553 23,998
炉心核燃料引当金
4,104 - - 83 (5) 30 4,212
1
廃炉および炉心核燃料引当金 27,144 (82) 595 (31) 583 28,210
原子力発電関連引当金 51,021 294 (972) 1,447 (40) 719 52,469
2019年度上半期中において、原子力発電関連引当金の会社ごとの内訳に重要な変動はなかった（2018年12月31日現在の連結
財務諸表に対する注記29を参照）。
2019年度上半期における原子力発電関連引当金の変動は、主に、フランスおよび英国における割引率の低下に起因する。対
応する影響は、関連資産（フランスの引当金関連資産および基礎資産、英国のNLF債権）とともに、引当金の変動の「割引の影
響」（460百万ユーロ）および「その他の変動」（871百万ユーロ）に含まれている。
20.2.1 フランスにおける原子力引当金
核サイクル終了、発電所廃炉および炉心核燃料引当金の測定は、技術的な工程、費用、インフレ率、長期割引率、現在稼働
中の発電所の減価償却期間および支出スケジュールに関する仮定の影響を受ける。最終的に当グループが負担するコストの最
善の見積額を引き当てることを確保するために、決算日毎に見積りの改定を行っている。
フランスにおける原子力引当金の規制および契約の枠組みならびに引当金の主要な計算方法は、2018年12月31日現在の連結
財務諸表に対する注記29.1に記載されている。
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割引率
割引率の算定方法は、2018年12月31日現在において使用されたものと同一であり、2018年度の連結財務諸表に対する注記
29.1.5に記載されている。
2019年６月30日現在の割引率は3.8％（2018年12月31日現在3.9％）であり、仮定したインフレ率は1.5％で2018年度から変更
されていない。
割引率の規制上の制限
適用される割引率はまた、２つの規制上の制限に従う。2007年２月23日付改正政令および2007年３月21日付省令（これは
2017年12月29日付命令によって改正されている）に基づき、割引率は以下より低くなければならない。
・ 2026年12月31日まで、２つの条件の加重平均として設定された規制上限。第１の条件は4.3％に設定され、第２の条件
はTEC30年物の金利の直近48か月間の算術平均プラス100ポイントに相当する。第１の定数条件4.3％の加重は、定額法
により、2016年12月31日現在の100％から2026年12月31日現在の０％まで逓減する。
・ 負債を賄う資産（専用資産）の期待収益率。
TEC 30年の金利に基づく上限率は、2019年６月30日現在3.9％であった（2018年12月31日現在4.0％）。
コスト、インフレ率、長期割引率および支出スケジュールに関する仮定に対する感応度は、年度末の経済状況下で見積られ
た総額とその金額の現在価値との比較に基づいて測定することができる。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
６月30日現在 の経済 現在価値による 12 月31日現在 の経済 現在価値による
情勢に基づく費用 引当金の金額 情勢に基づく費用 引当金の金額
（単位：百万ユーロ）
使用済燃料管理
18,843 10,639 18,737 10,698
廃棄物除去および調整 1,193 768 1,194 751
31,074 10,146 30,970 9,846
放射性廃棄物長期管理
核サイクル終了費用
51,110 21,553 50,901 21,295
現在稼働中の原子力発電所の廃
20,901 12,968 20,755 12,480
炉引当金
閉鎖された原子力発電所の廃炉
6,568 3,589 6,576 3,505
引当金
4,342 2,598 4,346 2,526
炉心核燃料引当金
廃炉および炉心核燃料費用
31,811 19,155 31,677 18,511
永久に閉鎖されたUNGG（天然ウラン黒鉛減速ガス冷却）発電所（2018年12月31日現在の財務諸表に対する注記29.1.3を参
照）に関して、ASNは、７月11日に２つの決定案を公表し、それらは現在、公開協議プロセスに付されている。
当該決定案は、すべての原子炉を「空中」解体するというEDF SAが選択した産業シナリオ、工業的実証の有用性、および同
種世界初の原子炉の解体予定表を支持している。ASNは、他の５基の原子炉のケーソン解体を開始する前に同種世界初の原子炉
解体のすべての経験を待つ必要はないと考える一方で、未だかつて実施されたことのない当該作業の複雑性に鑑み、重要な経
験を得ることは有用であると考えている。この見解によると、全体の予定表は、EDF SAが現在選択しているシナリオよりも若
干（約10年）短縮される。EDF SAは、ASNの要請に応じて、当該決定案に対するコメントおよび提案を提出する予定である。最
終決定が当該決定案と同じであった場合には、全体の解体予定表および作業配列が修正される結果、他のすべての事項を一定
として、引当金が約100百万ユーロ増加する。この金額は、同種世界初の原子炉に係る作業後の５基のケーソン解体の予定表お
よびコストの最適化のために現在行われている研究の結果により、少なくとも部分的に相殺される可能性がある。
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20 .2.2 EDF Energyの原子力引当金
EDF Energyの発電所の核サイクル終了および廃炉引当金に関連する規制および契約の枠組みは、2018年12月31日現在の連結
財務諸表に対する注記29.2に記載されている。
EDF Energyの原子力引当金に適用された実質割引率は、2019年６月30日現在2.3％である（2018年12月31日現在2.5％）。こ
の結果、引当金が増加し、これに相関してNLF債権が増加した。
20 .3 従業員給付
20 .3.1 EDFグループ
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
従業員給付引当金－流動部分
952 998
従業員給付引当金－非流動部分 19,623 17,627
従業員給付引当金
20,575 18,625
20 .3.1.1 純債務の変動の内訳
債務 制度資産 純債務
（単位：百万ユーロ）
38,479 (20,791) 17,688
2018 年12月31日現在残高(1)
762
1,022 (260)
2019年度上半期純費用
数理計算上の損益 4,419 (2,475) 1,944
雇用主による拠出 - (139) (139)
8 -
(8)
従業員による拠出
給付支払額 (927) 187 (740)
換算調整 (40) 44 ▶
連結範囲の変更 - - -
(3) (2) (5)
その他の変動
42,958 (23,444) 19,514
2019 年６月30日現在残高
このうち：
従業員給付引当金 - - 20,575
- - (1,061)
非流動金融資産
(1）2018年12月31日現在の純債務は従業員給付引当金18,625百万ユーロおよび非流動金融負債(937)百万ユーロから構成され
ており、その純額は17,688百万ユーロであった。
2019年度上半期の債務に係る数理計算上の損益は4,419百万ユーロで、基本的に割引率の変動に関連する英国における998百
万ユーロおよびフランスにおける3,323百万ユーロから構成されている（注記20.3.2を参照）。
2019年度上半期の制度資産に係る数理計算上の損益は(2,475)百万ユーロである。これは、フランスにおいて債券の有利な利
回りが割引率を超えたことに起因する変動(1,407)百万ユーロ、ならびに利回りおよび成長資産の実績に起因する英国の変動
(1,053)百万ユーロによるものである。
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20 .3 .1.2 雇用後および長期従業員給付費用
2019 年度上半期 2018 年度上半期
（単位：百万ユーロ）
当期勤務費用
(410) (514)
過去勤務費用 - (1)
数理計算上の損益－長期給付 (149) (28)
(559) (543)
営業費用として計上された費用純額
利息費用（割引の影響）
(463) (433)
260 236
制度資産の運用収益
(203) (197)
金融損益に含まれた利息費用純額
損益計算書に計上された従業員給付費用 (762) (740)
数理計算上の損益－雇用後給付 (4,419) 1,198
数理計算上の損益－制度資産 2,475 85
数理計算上の損益 (1,944) 1,283
(4) (2)
換算調整
(1,948) 1,281
自己資本に計上された従業員給付に係る損益
2019年度上半期中において、従業員給付純債務の地域ごとの内訳に重要な変動はなかった（2018年12月31日現在の連結財務
諸表に対する注記31.1.3を参照）。
20 .3.2 数理計算上の仮定
数理計算上の仮定の決定方法は、2018年12月31日現在から変更されていない。
フランスにおける従業員給付の評価に使用された数理計算上の主要な仮定は以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（％）
割引率／資産の運用収益率(1)
1.60％ 2.30％
インフレ率 1.40％ 1.50％
2.60％ 2.60％
昇給率(2)
(1) IAS 第19号に準拠して、資産から生じる受取利息は割引率を使用して計算されている。この受取利息と資産の運用収益と
の間の差額は自己資本に計上されている。
(2) インフレおよび全勤務期間にわたる予測を含む平均昇給率。
英国における従業員給付の評価に使用される数理計算上の主要な仮定は以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（％）
割引率／資産の運用収益率(1)
2.36％ 2.86％
インフレ率 3.09％ 2.99％
2.47％ 2.39％
昇給率
(1) IAS 第19号に準拠して、資産から生じる受取利息は割引率を使用して計算されている。この受取利息と資産の運用収益と
の間の差額は自己資本に計上されている。
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20 .4 その他引当金および偶発債務
20 .4.1 その他の引当金
2018 年 2019 年
減少
範囲の その他の
12月31日 増加 ６月30日
変更 変動
使用 戻入
現在 現在
（単位：百万ユーロ）
子会社および投資関連リス
934 - (182) - - 8 760
ク引当金(1)
税務紛争引当金 448 111 (40) (2) (1) (15) 501
訴訟引当金 562 11 (52) (11) - 8 518
不利契約引当金(2) 1,208 83 (133) (7) - 18 1,169
環境計画関連引当金(3) 1,137 1,171 (360) (1) - 11 1,958
その他のリスクおよび負債
1,723 229 (387) (61) (22) (28) 1,454
引当金(4)
合計 6,012 1,605 (1,154) (82) (23) 2 6,360
(1）Alpiqに関連する引当金の戻入れを含む。
(2) 不利契約引当金は、主にDunkerque LNGとの長期契約に起因している 。
(3）環境計画関連引当金には温室効果ガス排出権、再生可能エネルギー証書および省エネ証書に対する引当金が含まれてい
る。当期間中の引当金増加は、主に、英国における再生可能エネルギー証書の割当て、義務を生み出す売上高の季節性
に起因する省エネ証書の割当て（注記3.3.6を参照）、ならびに省エネ証書の取得および産出に対応する。再生可能エネ
ルギー証書制度に基づく義務の多くは、無形資産として計上される購入証書により賄われている。
(4) これらの引当金は事業に関係する多様な偶発事象および費用（従業員利益分配への雇用主のマッチング拠出、事業再編
成、約定保守義務等）を対象としている。個別の引当金には重要性はない。
20 .4.2 偶発債務
Ausimont（Bussi用地）の売却に関する訴訟手続を除き、2019年度上半期中において、2018年度の連結財務諸表に対する注記
47および2019年３月15日に提出された2018年度届出書類のセクション2.4に記載された当グループの偶発債務に変更はなかっ
た。
2002年にAusimont SpAコンビナートをSolvay Solexis SpAへ売却した後、いくつかの訴訟が提起された。刑事訴訟手続は終了
したが、いくつかの訴訟手続が依然として係属中である。
・ 行政裁判所の訴訟手続：2018年２月28日に、ペスカーラ県は、Solvay Speciality Polymers Italy SpA (旧Solvay
Solexis SpA)およびEdison SpAに対し、売却したAusimont SpAの所有地の汚染に対する責任者を決定する行政手続の開
始を通知した。同県はまた、Edison SpAに対し、該当する土地上の廃棄物の除去を命じた。ペスカーラ地方行政裁判所
に提起したEdisonの訴えが却下されたことを受けて、Edisonは、当該決定を不服としてイタリア国家評議会に控訴を申
し立てている。
・ 仲裁手続： 2001年12月にMontedison SpAおよびLongside International SAとSolvay Solexis SpA (Solvay Specialty
Polymers Italy SpA)との間で署名されたAgora SpA（Ausimont SpAの支配会社）の売却契約に含まれていたBussiおよび
Spinetta Marengo用地に関する環境問題の表明および保証に違反したとして、2012年に、Solvay SAおよびSolvay
Specialty Polymers Italy SpAにより仲裁手続が開始された。予備的質問および予備判決申請の段階を経て、当該手続
は当事者の主張の本案審理に入り、係属中である。
・ 民事訴訟手続：2019年４月８日に、イタリアの環境大臣は、環境災害に関する損害賠償を求めて、Edisonを相手取って
民事訴訟を提起した。初回の法廷審問は2019年９月に予定されている。
税務紛争に関する当上半期中の主な進展は、以下の通りであった。
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EDF Internationalの2009年度から2014年度の税務調査の結果、British Energy取得資金の借換のために発行した転換社債の
評価に疑義が唱えられた。関連する金額は総額約310百万ユーロである。2019年7月２日の判決において、モントルイユ行政裁
判所は、2009年度から2013年度の期間に係る関連する更生を追認した。EDF Internationalは控訴することを決定している。
2008年度から2015年度の期間について、EDFは、特に特定の長期負債の損金算入可能性に関する修正勧告の通知を受けた。こ
の反復的な再査定は各年に適用され、2018年12月31日現在では、法人所得税における約563百万ユーロの累積的財務リスクに相
当した。2017年９月の２件および2019年２月の１件の判決において、モントルイユ行政裁判所は、これらの負債の損金算入可
能性を認め、当社の取った立場の正当性を追認した。当該大臣はこれらの判決のうち１件について控訴し、当該訴訟は現在
ヴェルサイユ行政裁判所において審理されている。
注記21．流動および非流動金融負債
21 .1 流動および非流動金融負債の内訳
流動および非流動金融負債の内訳は、以下の通りである。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
流動 非流動 合計 流動 非流動 合計
借入金およびその他の金融負債
9,966 53,509 63,475 8,287 50,901 59,188
売買目的デリバティブの
5,579 - 5,579 7,160 - 7,160
負の公正価値
ヘッジ目的デリバティブの
885 1,111 1,996 1,720 1,228 2,948
負の公正価値
金融負債
16,430 54,620 71,050 17,167 52,129 69,296
21 .2 借入金およびその他の金融負債
21 .2.1 借入金およびその他の金融負債の変動
金融機関
からの その他の
債券 借入金 金融負債 リース負債 未払利息 合計
(単位：百万ユーロ)
2018 年12月31日現在残高
50,401 3,098 4,026 324 1,339 59,188
（公表済）
IFRS第16号による再表示
- - - 4,492 - 4,492
（注記2.1参照）
2019 年1月1日現在残高（再
50,401 3,098 4,026 4,816 1,339 63,680
表示）
増加 - 357 2,164 - 91 2,612
減少 (3,013) (103) (772) (324) (219) (4,431)
換算調整 (6) 20 45 5 1 65
連結範囲の変更 - 41 (17) 24 - 48
公正価値の変動 1,506 - (19) - - 1,487
1 (9) (8) 32 (2) 14
その他の変動
48,889 3,404 5,419 4,553 1,210 63,475
2019 年６月30日現在残高
上表中の借入金およびその他の金融負債（未払利息を除く）の増加および減少には、ヘッジ手段の決済時の金銭上の差額434
百万ユーロ（キャッシュ・フロー計算書に含まれている）は含まない。
借入金およびその他の金融負債のその他の変動には、新規リース契約の締結に関連する非貨幣性の変動額が含まれている
（IFRS第16号）。
21 .2.2 借入金およびその他の金融負債の期日
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金融機関
からの その他の
債券 借入金 金融負債 リース負債 未払利息 合計
(単位：百万ユーロ)
2,737 610 4,989 711 919 9,966
１年未満
9,535 640 - 2,216 58 12,449
１年から５年
36,617 2,154 430 1,626 233 41,060
５年超
借入金およびその他の金融
48,889 3,404 5,419 4,553 1,210 63,475
負債、2019年６月30日現在
21 .2.3 与信枠
2019年６月30日現在、当グループは多様な銀行との間に、総額10,984百万ユーロ（2018年12月31日現在11,393百万ユー
ロ）の未使用与信枠を有している。
2018 年
2019 年６月30日現在 12月31日現在
期限
合計 合計
（単位：百万ユーロ） １年未満 １年－５年 ５年超
確認与信枠 10,984 1,144 9,755 85 11,393
21 .2.4 借入金およびその他の金融負債の公正価値
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
公正価値 正味帳簿価額 公正価値 正味帳簿価額
（単位：百万ユーロ）
70,479 63,475 63,772 59,188
借入金およびその他の金融負債
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21 .3 純負債額
（単位：百万ユーロ） 注記
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
借入金およびその他の金融負債(1)
63,475 59,188
21.2.1
負債のヘッジに使用されたデリバティブ
(2,550) (1,972)
現金および現金同等物
(4,345) (3,290)
負債性および資本性金融商品―流動性の高い資産
16.2 (19,220) (20,538)
非継続事業の純負債額
14 -
純負債額(1)
37,374
33,388
(1 ）2019年１月１日現在、IFRS第16号の適用により、純負債額はリース負債4,492百万ユーロを含み（注記21.2を参照）、同日
現在で37,880百万ユーロであった。
注記22.その他の負債
その他の負債の詳細は、以下の通りである。
（単位：百万ユーロ） 2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
前受金および未成業務受入金
1,825 1,920
固定資産関連負債 3,244 3,757
税金負債 5,074 4,624
社会保険負債 4,403 4,388
長期契約に係る繰延収益 3,543 3,413
その他の繰延収益 675 609
その他 2,585 2,198
その他の負債
21,349 20,908
－非流動部分
4,955 4,896
16,394 16,012
－流動部分
22.1 前受金および未成業務受入金
前受金および未成業務受入金は、Framatomeの顧客による支払額682百万ユーロから成る（2018年12月31日現在679百万ユー
ロ）。
22.2 税金負債
2019年６月30日現在の税金負債は、主に、供給済であるが未請求のエネルギーについてEDFが集金するCSPE収益686百万ユー
ロを含んでいる（2018年12月31日現在659百万ユーロ）。
22.3 長期契約に係る繰延収益
2019年６月30日現在の長期契約に係るEDFの繰延収益には、原子力発電所に係る資金計画に基づくEDFに対するパートナー前
渡金1,765百万ユーロ（2018年12月31日現在1,663百万ユーロ）が含まれている。
長期契約に係る繰延収益にはまた、Exeltiumコンソーシアムとの契約に基づき2010年度にEDFグループに支払われた前渡金17
億ユーロが含まれている。この前渡金は、契約期間（24年）にわたり段階的に損益計算書に振り替えられている。
22.4 その他の項目
上表の「その他」には、2019年度上半期中に受け取った投資補助金141百万ユーロ（2018年度351百万ユーロ）が含まれてい
る。
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22.5 契約負債
契約負債は、顧客が既に支払済みであるかまたは支払期日が到来している場合に、当該顧客に財およびサービスを供給する
会社の義務を表す。
これらの負債は、実質的にすべての前受金および未成業務受入金1,779百万ユーロ（主にFramatome、英国およびフランス―
発電と供給、規制業務セグメントに関連）ならびに、実質的にすべての繰延収益（長期およびその他の契約に係るもの）3,891
百万ユーロ（主にフランス―発電と供給セグメントに関連）から構成されている。従ってその2019年６月30日現在の合計額
は、5,670百万ユーロである（2018年12月31日現在5,848百万ユーロ）。
期限１年超の契約で報告日現在その義務が未履行または一部履行済みである契約は、約12,164百万ユーロの売上収益を生み
出すべきものであるが、これらは未認識である。これらの売上収益のうち1,366百万ユーロは、Exeltium契約に基づいて2034年
まで段階的に認識され、残額は共同運営発電所に関連する契約についてはその運営期間にわたり、また、その他の確定販売契
約（エネルギー販売を除く）についてはその契約期間にわたり、認識される。
注記23. 売却目的保有資産および関連する負債
2019年６月30日現在、売却目的保有資産および関連する負債は、EdisonのE&P事業の売却に関連している（資産1,555百万
ユーロおよび負債829百万ユーロ）。
2019年６月30日現在 2018年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
売却目的保有資産 1,555 -
売却目的保有資産に関連する負債 829 -
IFRS第５号を適用して、2019年６月30日現在、売却目的保有資産および関連する負債として表示されているEdisonのE&P事業
の資産および負債の詳細は、以下の通りである。
2019年６月30日現在
（単位：百万ユーロ）
非流動非金融資産
857
非流動金融資産 -
流動非金融資産 675
23
流動金融資産
売却目的保有資産 1,555
2019年６月30日現在
（単位：百万ユーロ）
非流動非金融負債
611
非流動金融負債 37
流動非金融負債 181
-
流動金融負債
売却目的保有資産に関連する負債 829
EdisonのE&P事業は、2019年６月30日現在の当グループの純負債額に14百万ユーロ貢献した（注記21.3を参照）。
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その他の情報
注記24．EDFの専用資産
EDFは、長期の原子力関連債務（具体的には、原子力発電所の廃炉および放射性廃棄物の長期管理）の資金確保のための金融
資産ポートフォリオを構築した。
このポートフォリオの主な特徴、その管理原則および適用される法規は、2018年12月31日現在の財務諸表に対する注記45に
記載されている。
24.1 EDFの専用資産の評価
EDFの専用資産は以下の価額で当グループの連結財務諸表に含まれている。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
実現可能 実現可能
連結貸借対照表表示 帳簿価額 価額 帳簿価額 価額
（単位：百万ユーロ）
利回り資産（EDF Invest） 4,157 6,037 3,919 5,356
関連会社に対する投資
1,259 2,903 1,406 2,738
CTE (1)
関連会社に対する投資
1,447 1,641 1,167 1,234
その他の関連会社
(2)
負債証券および持分証券
ならびに 1,451 1,493 1,346 1,384
その他の非上場資産
その他の純資産(3)
11,723 11,723 10,108 10,108
成長資産
株式(4) 負債証券 11,454 11,454 9,844 9,844
非上場株式ファンド（EDF Invest）
244 244 219 219
負債証券
25 25 45 45
デリバティブ
デリバティブの公正価値
12,488 12,498 12,205 12,225
固定収益資産
債券 負債証券 10,662 10,662 10,010 10,010
非上場債券ファンド（EDF Invest）
負債証券 119 119 105 105
191 191 30 30
現金ポートフォリオ(5) 負債証券
CSPE債権(6) 貸付金および金融債権 1,512 1,522 2,060 2,080
デリバティブの公正価値 ▶ ▶ - -
デリバティブ
28,368 30,258 26,232 27,689
専用資産合計
(1) RTE株式100％所有会社であるCTEの50.1％に関する当グループの投資。CTE株式は、その持分の価額が連結財務諸表に計上
されている（上表の帳簿価額）。上表のCTEの実現可能価額は、EDF Investの他の資産と同様の方法により、独立の査定
人により決定されている。
(2) これらの投資を所有する被支配会社の自己資本持分価額を含む。
(3) 負債証券および持分証券1,328百万ユーロならびにその他の被支配会社の自己資本持分価額を含む。
(4）2018年12月後半に取得し、その支払が2019年１月上旬であった有価証券391百万ユーロを含む。
(5) 2018年12月後半に取得し、その支払が2019年１月上旬であった有価証券に係る負債391百万ユーロを控除後。
(6）2015年12月31日現在の累積補償不足額から、2016年12月22日に譲渡された部分および返済スケジュールに従って同日以
降に受け取った払戻額を控除した金額からなる債権。CSPE債権の公正価値は市場金利に基づき見積られている。
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24.2 長期原子力債務の填補率
2019年６月30日現在、規制上の計算に基づき、引当金の103.9％が専用資産によって填補されていた。2019年６月30日現在、
一定の投資の実現可能価額に係る規制上の制限（政令2007-243第５条）による影響はない。
2018年12月31日現在、規制上の計算に基づき、引当金の98.3％が専用資産によって填補されていた。2018年12月31日現在、
一定の投資の実現可能価額に係る規制上の制限（政令2007-243）による影響はなかった。
長期原子力引当金の算定に使用された仮定、特に割引率の変動に起因して、2018年度に係る規制上の専用資産への配分は
1,337百万ユーロであった。行政当局はEDFに対し、この配分を以下の通り分散させ、2019-2020年に540百万ユーロ、2021年に
257百万ユーロとすることを認めた。
専用資産の規則が関係するフランスにおける当グループの長期原子力債務は、以下の価額でEDFグループの連結財務諸表に含
まれている。
（単位：百万ユーロ） 2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
使用済燃料管理引当金－規制が定める営業サイクルに関係しない部分
1,109 1,067
放射性廃棄物長期管理引当金 10,146 9,846
廃棄物除去および調整引当金 768 751
原子力発電所廃炉引当金 16,557 15,985
炉心核燃料引当金－放射性廃棄物長期管理の将来費用部分 542 518
長期原子力債務の現在原価
29,122 28,167
24.3 2019年度の専用資産の変動
2018年５月31日付政府書簡により専用資産における非上場資産部分を条件次第で増加させることがEDFに許可されたことを受
けて、取締役会は2018年６月29日より、専用資産に関する新たな戦略的配分を開始した。2013年２月から適用されてきた従前
の戦略的配分下での４分の１に代えて、今後は当該資産の約３分の１が、非上場資産（CTEを含むインフラ、不動産、投資ファ
ンド）から構成されることになる。
金融ポートフォリオ（上場株式および債券）に関する戦略的ベンチマークもまた、2019年１月１日から遅くとも2022年１月
１日までの間に、2018年度の株式49％／債券51％から、株式57％／債券43％に、段階的に変更されている。
2018年12月にEDF SAは、ラオスの水力発電ダムNam Theun Power Company (NTPC)に対するEDF Internationalの少数持分を取
得し、その一部がEDF Investにより同日付で専用資産に配分された。残りは2019年６月末までに配分された（387百万ユー
ロ）。
専用資産ポートフォリオ（投資ファンドおよび株式）の公正価値における1,801百万ユーロの正の変動は、IFRS第９号を適用
して、2019年度上半期の金融損益に認識された（注記10.2を参照）。
専用資産ポートフォリオ（債券）の公正価値における265百万ユーロの正の変動は、IFRS第９号を適用して、2019年度上半期
のOCIに認識された（注記19.4.1を参照）。
2019年度上半期において、専用資産全体の税引後の運用成績（剰余金および純利益に対する影響）は、＋1,749百万ユーロで
あり、その内訳は、CSPEが＋10百万ユーロ（税引前＋15百万ユーロ）、専用資産に配分されたCTE株式が＋128百万ユーロ、お
よびその他の有価証券が＋1,611百万ユーロ（税引前＋2,301百万ユーロ）であった。専用資産ポートフォリオの税引前運用成
績は、2019年度上半期において＋8.9％であり、2018年度は-1.6％であった。
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注記25．オフバランスシート・コミットメント
本注記は、2019年６月30日現在の当グループのオフバランスシート・コミットメント（付与および受取）を示している。コ
ミットメントの金額は割引前の契約価額に相当する。
25.1 コミットメント（付与）
注記 2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
業務コミットメント（付与）(1)
25.1.1 15,828 14,117
投資コミットメント（付与） 25.1.2 18,154 17,572
資金供与コミットメント（付与） 5,592 5,494
25.1.3
コミットメント（付与）合計
39,574 37,183
(1 ）燃料およびエネルギー購入ならびに借手としてのオペレーティング・リースを除く。
ほぼすべての場合、これらは双務契約であり、関連する第三者が、営業、投資、財務活動に関連して当グループに資産また
はサービスの供給を行う契約義務を負っている。
25.1.1 業務コミットメント（付与）
25.1.1.1 燃料およびエネルギー購入コミットメント
2018年12月31日現在におけるコモディティ、エネルギーおよび核燃料購入（ガス購入および関連サービスを除く）コミット
メントは26,878百万ユーロであり、2019年度上半期に重要な変動はなかった。
25.1.1.2 業務契約履行コミットメント（付与）
2019年６月30日現在、当該コミットメントの期限は以下のように到来する。
2018 年
2019 年６月30日現在 12月31日現在
期限
合計 合計
（単位：百万ユーロ） １年未満 １年－５年 ５年超
業務保証(付与)
7,424 2,311 2,675 2,438 7,047
業務購入コミットメント(1) 8,163 4,666 2,808 689 6,898
241 83 147 11 172
その他の業務コミットメント
業務契約履行コミットメント(付与)(2) 15,828 7,060 5,630 3,138 14,117
(1）燃料およびエネルギーは除外されている。
(2）被支配事業体から共同支配企業へ付与されたコミットメント、2019年６月30日現在1,143百万ユーロ（2018年12月31日現
在982百万ユーロ）を含む。
事業の過程で、当グループは、通常、銀行を仲介として、契約履行保証を行っている。
業務保証は、2019年６月30日現在、主に、EDF、EdisonおよびEDF Renewablesによりその開発プロジェクトに関連して付与さ
れた保証から成っている。
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25.1.1.3 オペレーティング・リース・コミットメント（借手）
2018年12月31日現在における借手としてのオペレーティング・リース・コミットメントは4,375百万ユーロであった。
2019年１月１日以降、IFRS第16号の適用により、オフバランスシート・リース・コミットメントに残っているのは以下の項
目のみである。
・ 短期リース（期間12か月以下）
・ 少額資産リース（新規個別価額5,000米ドル未満）
・ リース資産が利用可能となる前に契約されたリース（例えば、建設中の資産）
その結果、2019年１月１日現在におけるリース・コミットメントは434百万ユーロであった（注記2.1.1を参照）。2019年６
月30日現在における当該コミットメントは612百万ユーロである。
25.1.2 投資コミットメント（付与）
2019年６月30日現在における投資コミットメントの詳細は、以下の通りである。
2018 年
2019 年６月30日現在 12月31日現在
期限
合計 合計
（単位：百万ユーロ） １年未満 １年－５年 ５年超
有形および無形資産購入関連コミットメント 17,171 8,705 7,702 764 16,545
金融資産購入関連コミットメント 737 296 343 98 746
246 203 43 - 281
投資に関連するその他のコミットメント
18,154 9,204 8,088 862 17,572
投資コミットメント（付与）合計(1)
(1）被支配事業体から共同支配企業へ付与されたコミットメント、2019年６月30日現在517百万ユーロ（2018年12月31日現在
399百万ユーロ）を含む。
2019年度上半期における有形および無形資産購入関連コミットメントの増加は、主としてEDF Renewablesに関連しており、
主に米国におけるプロジェクト開発を反映している。
25.1.3 資金供与コミットメント（付与）
2019年６月30日現在の当グループによる資金供与コミットメント（付与）は、以下のものから成る。
2018 年
2019 年６月30日現在 12月31日現在
期限
合計 合計
（単位：百万ユーロ） １年未満 １年－５年 ５年超
不動産担保権
4,315 217 1,793 2,305 4,226
借入金関連保証 865 149 285 431 974
その他資金供与コミットメント 412 397 15 - 294
資金供与コミットメント（付与）合計(1)
5,592 763 2,093 2,736 5,494
(1）被支配事業体から共同支配企業へ付与されたコミットメント、2019年６月30日現在997百万ユーロ（2018年12月31日現在
917百万ユーロ）を含む。共同支配企業に対するこれらの資金供与コミットメントは、主に、EDF Renewablesに関連して
いる。
25 .2 コミットメント（受取）
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以下の表は2019年６月30日現在で評価されている当グループのオフバランスシート・コミットメント（受取）を示してい
る。
2019 年６月30日現在 2018 年12月31日現在
（単位：百万ユーロ）
業務コミットメント（受取）(1)
8,305 8,861
投資コミットメント（受取） 131 183
資金供与コミットメント（受取）(2) 79 31
コミットメント（受取）合計
8,515 9,075
(1 ）エネルギー供給および関連サービスに関連するコミットメントならびに貸手としてのオペレーティング・リース・コミッ
トメントを除く（2018年12月31日現在678百万ユーロ）。
(2 ）注記21.2.3に記載された与信枠に関連するコミットメントを除く。
2019年６月30日現在、業務コミットメント（受取）には、業務売上に係るコミットメント6,494百万ユーロが含まれている
（2018年12月31日現在7,004百万ユーロ）。これらのコミットメントは、主にFramatome（建設およびエンジニアリング）なら
びにEDF Renewables（運営サービス、保守サービスおよび仕組み資産の開発および販売に関する取決め）において工事進行基
準により計上される契約を通じて行われる確定受注に関連している。
注記26．関連当事者
関連当事者との取引形態には、2018年12月31日以降、重要な変化はない。具体的には、当グループは、公共部門の企業との
間の重要な継続的関係、主にOranoグループとの間の核燃料の供給、輸送および再処理ならびに原子力発電所の保守がある。
注記27．後発事象
中間期末日後の進展は、注記3.1.2および3.1.5に記載されている。
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２【その他】
( １) 後発事象
後発事象の詳細な記述については、本書「 第３ ３（３）⑧後発事象 」および 2019 年６月30日 現在の要約中間連結財務書類の
注記27 を参照。
( ２) 訴訟
EDFグループに関する訴訟は、2018年度有価証券報告書の「第一部 第６ ３（２）訴訟および仲裁手続」に記載されている。
本項においては、2019年３月15日以降に発生した重要な事象にあたる訴訟について報告する。
① EDFに関する法的手続
補償を求める太陽光発電分野の事業者による訴訟
Solaire Directは2014年５月13日、フランスの競争当局であるADLCが2013年12月17日付の決定において非難した行為の結果
として損害を被ったとし、その損害に対し8.7百万ユーロ（Solaire Directによる査定額）の損害賠償を求め、EDF、EDF EN、
EDF ENRおよびEDF ENR Solaireに対する訴訟手続をパリ商事裁判所に提起した。2014年12月16日、同裁判所は、パリ控訴院に
より上記のADLCの決定に対するEDFの上訴訴訟に係る判決が言い渡されるまで、訴訟手続を中止するよう命令した。2017年２月
21日付の判決において、商事裁判所は、さらに、2015年５月21日付の決定に対するADLCの上訴について破毀院により判決が言
い渡されるまで、訴訟手続を中止するよう命令した。破毀院は、2017年９月27日付で判決を下し、当該訴訟は再開され、
Solaire Directは現在、その損害賠償額を5.2百万ユーロと見積もっている。これらの訴訟手続は係属中である。
2014年12月11日、Apem Énergie、Arkeos、Biosystem-AD、Cap Eco Énergie、Cap Sud、Isowatt、PCI-m、Photenおよび
Sol'Air Confortは、EDF、EDF ENRおよびEDF ENR Solaireに対し、上記訴訟手続と同内容の訴訟手続をパリ商事裁判所に提起
した。これらの会社は、18.3百万ユーロの損害賠償を請求している。同裁判所は、2017年９月27日付の判決により、時効にか
かることを理由として原告の訴えを棄却した。当該判決に対して控訴したのは、11社のうち、9.4百万ユーロの損害賠償総額を
求めているわずか６社であった。2019年３月６日付でパリ控訴院は、原告が損害を証明することができなかったため、かかる
控訴を棄却した。追加の控訴の申立てはなかったため、かかる訴訟は決着した。
Xélan
2016 年10月17日、 Xélan は、とりわけEDFが規制販売料金契約での顧客の消費量に関するデータの共有を拒んだために、 Xélan
がエネルギー消費量管理に基づく自社の電力供給サービスを展開することができなかったとして、 フランスの競争当局
（ ADLC ）に提訴した。この訴訟提起を受け、競争当局は、2016年11月22日および23日に、EDFおよびその子会社数社のオフィス
内で捜査押収活動を実施した。しかしながら、これらの活動は、違反がEDFグループの責任に帰することを示すものではない。
EDFおよびその子会社は、これらの捜査押収活動について異議を申し立てるために、ヴェルサイユ控訴院に上訴した。2018年４
月12日付の政令により、ヴェルサイユ控訴院長は、捜査押収活動を認める命令に関する訴えを棄却し、当該活動そのものにつ
いての異議申立ての判決を延期した。2019年１月10日付の政令により、ヴェルサイユ控訴院長は、捜査押収活動についての異
議申立てを棄却した。 EDF およびその子会社は、かかる政令に異議を申し立て、破毀院に 上訴した。
労働訴訟
EDF は、とりわけ労働時間またはアスベストへの暴露の懸念に関する損害賠償について、多数の労働訴訟の当事者になってい
る。EDFは、これらの訴訟はいずれも単体で見た場合に、（2019年４月に破毀院が立場を覆し、当該懸念に関する損害賠償につ
いて従業員を支持したことを考慮してもなお）EDFの業績および財務状態に重要な影響を与える可能性は低いと見込んでいる。
しかしながら、これらの訴訟は、フランスの多数のEDF従業員を巻き込む可能性が高い状況にあるため、同様の訴訟の件数が増
えた場合、（固定の労働日数に関する契約を2016年に締結したことで、このリスクは軽減されたものの）当グループの財務状
態に悪影響を与える可能性がある。
アスベストに関して、EDFは、「従業員による 弁解の余地のない過失 」を理由として提起されたフランスにおける74件の訴訟
の当事者である。多数の訴訟は膠着状態にあるものの、2019年４月に破毀院が従前の立場を覆したことを受けて、EDFは当該懸
念に関する損害賠償の訴訟件数が増加することを恐れている。現在までに、EDF SAが当事者となっている264名の従業員に関す
る14件の訴訟が係属中である。
租税訴訟
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EDFは、2008年から2015年までの期間について、主に特定の長期債務の損金算入の可能性に関する租税の修正勧告の通知を受
領した。この反復的な再査定は各年に適用され、2018年12月31日現在では、法人所得税における約563百万ユーロの累積的財務
リスクに相当した。2017年９月における２つの判決および2019年２月における１つの判決により、モントルイユ行政裁判所
は、 これらの債務の損金算入可能性を認め、当社の取った立場の正当性を追認した。担当大臣はこれらの判決のうちの１つに
異議を申し立て、現在 本件 はヴェルサイユ行政裁判所において係属中である。
2012年から2015年までについて、フランスの税務当局は、当社に対し、企業付加価値負担金（ Contribution sur la Valeur
ajout é e des Entreprises ）に関する一定の反復的な税務再査定を通知し、長期引当金の損金算入の可能性について疑義を唱え
た。
AET によってパリ商事裁判所に提起された訴訟
ティチーノ州の公開会社であるAzienda Elettrica Ticinese（AET）は、市場価格が2014年以降の特定の期間中に契約におい
て設定された価格を下回ったと主張し、年間70MWの容量について、2007年12月20日に締結された20年間のベースロード電力供
給契約に基づき適用されるエネルギー価格の再交渉を行うための申立てを裁判所に行った。
当該契約における価格は交渉の余地がなく、履行困難条項も含まれていないため、EDFは、価格の再交渉を行う義務はないと
強く主張し、当初の経済的均衡を保持しながら調整を行うことを提案した。
交渉が成立しなかったため、2016年４月12日にAETは、EDFに対し、パリ商事裁判所に訴訟を提起した。2017年12月４日、パ
リ商事裁判所は、AETの主張をすべて棄却し、EDFに有利な判決を下した。AETは、かかる決定に対して上訴し、本件はパリ控訴
院において係属中である。
また、AETは、2017年11月９日に、同じ契約に関して、70MWの契約分に係る発電容量メカニズムによる利益の分配を求めて、
EDFに対する訴訟を提起した。2019年１月22日、パリ商事裁判所は、EDFに有利な判決を下し、AETの訴えを棄却した。AETは、
かかる判決に対して上訴し、本件はパリ控訴院において係属中である。
AMF による調査
2016年７月21日より、EDFは、2013年７月以降市場に報告している財務情報に関してAMFが行っている調査の対象となってい
る。この調査の一環として、EDFは、AMFに特定の情報およびいくつかの書類を提供し、その質問に回答した。2019年４月５
日、AMFは、EDFが異議を唱えている２件の苦情について、EDFに対して通知を行った。かかる通知の発行は、手続の終了時にお
ける過失がEDFグループの責任に帰することを示すものではない。
フラマンビル３－建設を認可する改正された命令に対する訴訟
フラマンビル３の建設を許可する改正命令に対し、３件の異議申立てがなされた。最初の２件は、2017年５月23日に国務院
に提起されたもので、フラマンビル３の建設を許可する命令を改正して稼働開始期限を変更した2017年３月23日付命令に対し
て、いくつかの非営利団体（１件はCRILAN、もう１件は Notre Affaire à tous ）により直接提起されたものであった。国務院
は2018年３月28日付の決定において両方の申立てを棄却し、EDFに総額2,000ユーロを支払うことを当該団体に対して命じた。
３件目の申立ても、2017年８月21日に、グリーンピース、CRILANおよび Notre Affaire à tous を含むいくつかの非営利団体
により国務院に提起されたもので、フラマンビル３の建設を許可する改正命令の撤回を首相が暗黙のうちに拒否したことに対
するものであった。国務院は、2019年４月11日付でかかる申立てを棄却し、EDFに総額400ユーロを支払うことを各団体に対し
て命じた。
フラマンビル３－原子力安全当局（ASN）の2017年10月10日付意見書および2018年10月９日付決定に対する訴訟
2017 年11月30日、 Sortir du nucl é aire およびグリーンピース・フランスを含むいくつかの非営利団体が、フラマンビル３原
子炉容器の下鏡および上蓋の鋼材の異常に関する原子力安全当局（ASN）の2017年10月10日付意見書の撤回を求めて、国務院に
訴訟を提起した。ASNは、施設の稼働中に一定の検査が実施されていることを前提とし、かかる異常が原子炉容器の稼働を妨げ
る可能性は低いと考えていた。
2018 年11月27日、同じ団体が、上記の2017年10月10日付意見書の後に公表されたフラマンビル３容器に関するASNの2018年10
月９日付の決定（2018年度有価証券報告書の「第一部 第２ ３（２）①（ⅱ）(イ）フラマンビル３EPRプロジェクト」を参
照。）に対し、国務院に別の上訴を行った。
国務院は、両方の訴えを2019年７月24日付決定により棄却し、この 訴訟は決着した。
フラマンビル３－グリーンピースおよび Réseau Sortir du Nucléaire による訴訟
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2018年７月18日、グリーンピースおよび Réseau Sortir du nucléaire の団体は、フラマンビルの建設現場で観測された溶接
問題に関して、フランス環境法および基礎原子力施設に関する規制への様々な違反を行ったとして、EDF（事業者）、
Framatome（製造業者）および身元不明者に対して、シェルブールの検察局に共同で提訴した。
2019年７月24日に同団体は、EDFに対して、フランスの北西部に位置するフラマンビルにおける建設中のEPR原子炉に関して
「危険な影響を伴う体系上の規律の欠如（世論）を注意喚起」するために、シェルブールの検察局に追加で提訴した。かかる
新たな訴えは、基礎原子力施設の一般的な規則を定めた2012年２月７日付決定によって要求されるフラマンビル３の特定の機
器における分類の規則を遵守しなかった疑いについて提起されている。
フェッセンハイム
2017年３月14日、三国間原子力保護協会（ Association Trinationale de Protection Nucléaire ）（ATPN）は、国務院に対
し、第一に、フェッセンハイム発電所における水のサンプリングと消費、廃棄物放出および環境モニタリングの方法に関する
指示を定めた原子力安全当局（ASN）の2016年３月29日付決定2016-DC-0551の取消し、第二に、同施設の廃棄物環境内放出限度
を定めたASNの決定2016-DC-0550の取消しを求める申立てを行った。
国務院は2018年６月14日付決定において、免責付与の理由が提供されていないことから、廃棄物放出限度を定めた決定を一
部取り消した。しかしながら、国務院は「フェッセンハイムの操業に伴う経済的な利益およびエネルギー関連の利益の観点か
ら、また、（理由の記載がないという唯一の根拠によりこの決定によって取り消された）当該限度の一時的な継続は、環境法
第L.593-1条において言及される利益にとって特定のリスクを伴うものではないという観点から（後略）」、遅くとも2018年10
月１日までにASNが新たな限度を設定する新たな決定を下すまでの間、取り消された当該限度の範囲内において、EDFが本決定
において懸念された廃棄物を環境内に放出することが認められると述べた。かかる新たな決定は、2018年７月17日にASNにより
採択され、その２か月後に承認された。また国務院は、その他のすべての請求および前述のサンプリング方法に関する決定の
取消しの申立てを棄却した。
2018 年５月15日に、ATPNによる２回目の申立てが行われたが、今回はASNの長官による2016年７月25日付決定に対するもので
あった。かかる決定において、同長官は、施設の設置の許認可の基となる情報および要因の大幅な変更をEDFに認めている。国
務院は、まもなくかかる申立ての判決を下す必要があり、現在調査が行われている。
ATPNによるその他の２つの申立ては、とりわけ安全上の理由から、フランス首相およびASNがフェッセンハイム発電所の閉鎖
を命令することを暗黙のうちに拒否したことに対して、国務院に行われたものである。EDFは、2019年５月10日にこれらの訴訟
について通知を受けた。
最後に、国務院は、2018年６月14日付の政令において、フェッセンハイムの蒸気発生器に関してAreva NPに付与されていた
有用性に関する証書の停止を解除したASNによる2018年３月12日付の決定の差止めを求めてAPTNが申し立てた急速審理を棄却し
た。国務院は現在、かかる事項の本案に関する判決を下さなければならず、現在調査中である。
規制電力販売料金－2019年５月28日付決定に対する申立て
2019年６月24日、消費者団体である UFC Que Choisir および Consommation Cadre de Vie Logement は、(ⅰ)フランス本土にお
ける住宅用顧客に適用される規制電力販売料金、(ⅱ)非相互接続地域に適用される規制電力販売料金および(ⅲ)地方配電会社
に適用される規制電力販売料金に関する2019年５月28日付決定に対して、国務院に申立てを行った。２つの団体は、規制電力
販売料金を引き上げることの合法性に異議を唱えている。
これらの団体は、同日付で、これらの料金に係る決定を差し止めるよう申立てを行った。国務院は、2019年７月12日付政令
において、緊急性がないとの理由から、この申立てを棄却した。
② EDFの子会社および投資に関する法的手続
Enedis
ENGIE
2016年12月23日、ENGIE は、単一の契約に基づく顧客管理について供給業者に支払う報酬に関して、Enedisに対する訴訟をパ
リ商事裁判所に提起した（2018年度有価証券報告書の「第一部 第２ ３（２）②（ⅰ）(ニ）電力供給契約」を参照。）。当該
訴訟手続は係属中である。ENGIEは、2017年12月30日付法律第13条に異議を唱え、合憲性の優先的照会（ question prioritaire
de constitutionnalité （QPC））を申し立てた。このQPCはパリ商事裁判所によって審理された後、破毀院により憲法院に移管
され、憲法院はこれを棄却し、同法第13条Ⅱの正当性を認めた。
EDF International
租税訴訟
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EDF International の2009年から2014年までに関する税務調査の結果、British Energy の買収の借換えのために発行された総
額約310百万ユーロの転換社債の評価に対して異議申立てがなされた。モントルイユ行政裁判所は、2019年７月２日付判決にお
いて、2009年から2013年までの期間に係る関連租税の再調整を確定させた。EDF International は、上訴する意向である。
Edison
Ausimont （ブッシ用地）の売却に関する法的手続
2002年にAusimont SpAが所有する工業団地がSolvay Solexis SpAに売却された後、複数の訴訟が提起された。現在刑事訴訟
は終わっているが、以下の複数の法的手続が係属中である。
・行政裁判所における法的手続： 2018 年２月28日にペスカーラ県は、Solvay Speciality Polymers Italy SpA （旧Solvay Solexis
SpA ）およびEdison SpAに対して、Ausimont SpA が所有していた売却済みの土地における汚染の責任者を決定するための行政
手続を開始したことを通知した。また同県は、Edison SpAに対し、対象の土地の汚染除去を行うよう命令した。Edisonの申
立てがペスカーラ地域行政裁判所において棄却された後、 Edison はイタリアの国務院にかかる判決に対する異議申立てを
行った。
・仲裁手続：2001年12月にMontedison SpA、Longside International SAおよびSolvay Solexis SpA（Solvay Specialty
Polymers Italy SpA）の間で締結されたAgora SpA（Ausimont SpAを支配下に置く会社）の売却に関する契約に含まれる、
ブッシおよびスピネッタ・マレンゴの用地における環境問題に関する表明保証の違反について、2012年にSolvay SAおよび
Solvay Specialty Polymers Italy SpAによって仲裁手続が開始された。予備的な質問および予備決定の申立てを経た後、当
事者の訴えの理非の調査を行うことにより、手続は継続している。
・民事手続：2019年４月８日、イタリアの環境省は、Edisonに対して、環境災害による損害賠償を求めて民事訴訟を起こし
た。 初回の審理は、2019年９月９日の予定であったが、2020年１月20日に延期された。
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３【日本とIFRSとの会計原則の相違】
EDF グループの2019年６月30日現在の連結財務諸表は、国際的な会計基準の適用に関する2002年７月19日付欧州規則
1606/2002に準拠して、2019年６月30日現在において国際会計基準審議会（IASB）により公表され、欧州連合により適用の承認
がなされている国際的な会計基準に準拠して作成されている。これらの国際的な会計基準は、IAS（国際会計基準）、IFRS（国
際財務報告基準）ならびにSICおよびIFRIC解釈指針である。本中間連結財務諸表は、IAS第34号「期中財務報告」に従ってい
る。そのためこれらの財務諸表は、正式な年次財務諸表に要求される情報のすべてを含むものではなく、2018年12月31日現在
の連結財務諸表と合わせて読まれるべきものである。
これらの会計原則は日本において一般に公正妥当と認められる会計原則（以下「日本の会計原則」という。）とは、いくつ
かの点で異なる。本書記載の財務諸表に関する主な相違点は以下のとおりである。
(1) 連結財務諸表
(a) 連結財務諸表作成における在外子会社および関連会社の会計処理の統一
IFRS では、連結財務諸表は、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、統一的な会計方針を用いて作成され
る。
日本の会計原則では、連結財務諸表作成上、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社および子会社
が採用する会計原則は、原則として統一されなければならない。ただし、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成におけ
る在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の財務諸表がIFRSまたは米国で一般に公正妥当と
認められる会計原則に準拠して作成されている場合、および国内子会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠し
た連結財務諸表を作成して有価証券報告書により開示している場合には、日本の現行の会計基準との 整合性 を維持するた
めに一定の項目について修正すること（のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費
の支出時費用処理など）を条件として、これらの財務諸表を連結決算手続上利用できるとされている。
また、同一環境下で行われた同一の性質の取引等についての投資会社および持分法適用関連会社の会計処理は、企業会
計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従って統一することが要求されているが、その際には実務対応報告第24号
「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」に従って、在外関連会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準
に準拠して作成されている場合、および国内関連会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を
作成して有価証券報告書により開示している場合については上記の実務対応報告第18号で規定される在外子会社等に対す
る当面の取扱いを適用することができる。
(b) 連結方法
IFRS に基づき、当グループは、子会社、関連会社および共同支配企業に対する投資、ならびに共同支配事業に対する投
資について、以下の会計処理を行っている。
・ 被支配企業
子会社は、当グループが独占的支配を行使する会社であり、完全連結されている。当グループは、以下の３つの条件が
充足された場合に、当該企業を支配している。
- 当該企業に対するパワーを有している。
- 当該企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有している。
- 投資者のリターンの金額に影響するようにパワーを用いる能力を有している。
当グループは、支配の判定に際し、すべての事実および状況を考慮する。他の当事者による行使の場合も含め、すべて
の実質上潜在的に行使可能である議決権も考慮される。
・ 関連会社および共同支配企業に対する投資
関連会社は当グループが財務および営業の方針に重要な影響力を行使するが独占的支配または共同支配のいずれも有し
ていない企業である。当グループの投資が20％以上である場合には、重要な影響力が存在すると推定される。
共同支配企業は、当該企業に対して共同支配を行使する当事者（共同支配投資者）が、当該企業の純資産に対する権利
を有しているパートナーシップである。共同支配とは、少数のパートナーまたは株主によって共同で運営される企業の支
配を共有する契約上の合意であり、そのため、財務および営業の方針は当事者全員の同意による。
関連会社および共同支配企業に対する投資は持分法により会計処理されている。これらは、取得後に生じた純資産持分
に係る調整後、該当する場合には減損控除後の取得原価で貸借対照表に計上される。純利益に対する持分は、損益計算書
の「関連会社および共同支配企業の純利益に対する持分」に計上される。
・ 共同支配事業に対する投資
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共同支配事業は、当該事業体に対して共同支配を行使する当事者（共同支配事業者）が、当該事業体の資産に対する直
接的な権利および負債に対する義務を有している共同支配の取り決めである。当グループは、共同支配事業の事業者とし
て、その投資に関連する資産および負債ならびに収益および費用を勘定科目ごとに報告する。
日本の会計原則では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基準により連結の
範囲が決定され、支配の及ぶ会社（子会社）は連結の範囲に含まれる。ただし、子会社のうち支配が一時的であると認め
られる企業、または連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業については、連結の範囲に
含めないこととされている。また、非連結子会社および重要な影響力を与えることができる会社（関連会社）について
は、持分法の適用範囲に含める。なお、日本においても、IFRSの共同支配企業に該当するものには持分法が適用される。
共同支配事業を定義する会計基準はないが、IFRSの共同支配事業に該当しうる組合等への出資については、その持分に係
る資産および負債ならびに収益および費用を、原則として純額で計上することが定められている。
(c) 非支配持分および非支配持分に帰属する純利益の表示
IFRS では、非支配持分は連結貸借対照表および連結自己資本変動計算書上、自己資本の一項目として表示される。連結
損益計算書上の「グループの純利益」および「純利益および自己資本直入損益計算書」の「純利益および自己資本直入損
益」には親会社の純利益および非支配持分に帰属する純利益の両方が含まれる。
日本の会計原則では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、当期純損益には非支配株主に
帰属する当期純損益が含まれるが、非支配株主持分は子会社の資本のうち親会社に帰属しない部分であり、連結貸借対照
表および連結株主資本等変動計算書上では株主資本とは区別される。
(2) 企業結合
(a) 子会社の資産および負債の評価ならびに非支配持分の算定
IFRS では、IFRS第３号「企業結合」により、子会社の資産および負債は結合日時点の時価により評価され、非支配持分
は当該時価に非支配持分割合を乗じて算出される（全面時価評価法）。非支配持分は、公正価値（全部のれん方式）また
は被取得企業の純資産の公正価値の持分割合（部分のれん方式）のいずれかによる評価が認められる。この選択は取引毎
に行われる。
日本の会計原則においても、企業結合においては、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に従って、
全面時価評価法が適用されている。ただし、全部のれん方式を適用することは認められず、部分のれん（購入のれん）方
式により親会社持分に対応するのれんのみが計上される。
(b) 取得に直接起因する関連コスト
取得に直接起因する関連コストは、IAS第32号およびIAS第39号に準拠して計上が求められる債券または資本性金融商品
の発行費を除き、発生した期間の費用として扱われる。
ただし、非支配持分の取得または処分で企業の支配の喪失とならないものに直接要した取引コストは、当該企業の期中
の活動による損益には含まれず、資本に計上される。
日本の会計原則においても、取得関連費用は発生した事業年度の費用として処理するが、社債発行費または株式交付費
（(13)を参照）については繰延資産として計上することもできる。
(c) のれんの償却
IFRS では、のれんは償却されず、少なくとも年に１度、減損テストの対象とすることが要求される。
日本の会計原則では、のれんを20年以内に定額法その他合理的な方法で規則的に償却することが要求されている。のれ
んの未償却残高は、減損処理の対象となる。
(3) 異常損益項目の分類
IFRS では「異常損益項目」という概念は存在しない。
日本の会計原則では、異常損益項目は、臨時的かつ金額的に重要な損益項目、すなわち、特別損益項目として定義されて
いる。かかる項目には、固定資産売却損益、売買目的以外に分類される投資有価証券の売却損益、前期損益修正損益、災害
による損失等が含まれるが、これに限らない。
(4) 売上高
IFRS 第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、売上高は、基本的に、エネルギー販売（最終顧客向けおよびトレー
ディング活動の一環としての）、送配電網の使用に関連した引渡しサービス、ならびに接続サービスによる収益から成る。こ
れらはまた、その他のサービスおよび財の引渡しによる収益、主にエンジニアリング、運営および保守サービス、エネルギー
販売に関連したサービス、発電所またはその主要部品向けの設計、引渡しおよび試運転サービスによる収益を含む。エネル
ギー販売に係る収益は、顧客への引渡しが実行された時点で認識される。
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供給済であるが未計測かつ未請求のエネルギーの量は、消費統計および販売価格見積りを用いて計算され、これに基づいて
売上高に認識される。
IFRS 第15号の本人か代理人かの区別に係る規定に準拠して、エネルギー引渡しサービスは、以下のいずれかに該当する場合
に、売上高に認識される。
・ これらのサービスを、エネルギー供給サービスと区別できない場合、または
・ エネルギー供給サービスと区別でき、特にサービス実施のリスクを負担するかまたは最終顧客への引渡し料金を設定
できることを理由に、当該事業体が本人とされる場合。
一部のグループ企業がそのリスク管理方針の下で実施するエネルギー・トレーディング業務および最適化取引は、購入額差
引後の純額で認識される。
その他のサービスまたは財の引渡しによる売上収益は、契約の分析に基づき、以下の３つの場合に、時の経過に従って認識
される。
・ 当グループがサービスを実施した時点で、顧客が同時に、当該サービスにより生み出されるすべての便益を受け取
り、かつ費消する場合（特に運営および保守サービスの場合）。
・ 供給する財またはサービスを他の顧客に再配分できず、当グループがその時点までに実施した作業に対する支払いに
権利を有する場合（特に発電所または一顧客のために特別に設計された主要部品向けの一定の設計、引渡しおよび試
運転業務の場合）。
・ 当該サービスが資産（財またはサービス）を生み出すかまたは向上させ、顧客が当該サービスの実施が進むに従い、
その支配を獲得する場合。
日本の会計原則では、2018年３月30日に企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」およびその適用指針（合わせ
て「同基準等」）が公表され、2021年４月１日以後開始する年度の期首から適用されるが、2018年４月１日以後開始する年
度の期首から早期適用することができる。同基準等は、IFRS第15号の基本的な原則を取り入れることを出発点とし、これま
で日本で行われてきた実務等に配慮すべき項目がある場合には、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加す
ることを基本的な方針として開発が行われている。同基準等に基づくと、約束した財またはサービスを顧客に移転すること
により履行義務を充足した時に、または充足するにつれて、充足した履行義務に配分された額で収益を認識するものとさ
れ、供給済であるが未計測かつ未請求のエネルギーについてはIFRS第15号による会計処理と同様の会計処理が行われること
となる。
同基準等の適用前においては、売上高は実現主義の原則に従い、一般に商品等の販売または役務の給付によって実現した
ものについて計上されるが、電力料売上高は検針日基準（実現主義の一形態であり、電気・ガス・水道会社において適用さ
れる。）で収益計上され、期末日現在で供給済であるが未計測かつ未請求の電力料に係る売上高は計上されない。
(5) 研究開発費
IFRS では、研究費は発生した期に費用として計上される。IAS第38号の下で資産計上に適格な開発費は無形資産に計上さ
れ、予測可能な有効期間にわたり定額法で償却される。
日本の「研究開発費等に係る会計基準」では、研究開発費はすべて発生時に費用として処理することを求めている。ただ
し、企業結合により被取得企業から受け入れた研究開発に係る資産は、その他の限られた項目と合わせて、その適用範囲か
ら除かれている。
(6) リース取引
(a) 契約にリースが含まれているか否かの判定
IFRS 第16号に基づいて、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合に
は、当該契約はリースであるかリースを含んでいるとされる。法形式上はリース契約ではないが、資産または特定の資産
グループの使用を支配する権利を購入者に与える識別された取決めは、当グループによりリースとして取り扱われ、IFRS
第16号を参照して分析される。
日本においては、 法形式上はリース契約ではないがリースとして認識すべき契約 に関する上記のような会計基準はな
い。
(b) 借手としてのリース契約の認識
IFRS 第16号は、短期リースおよび少額資産リースを除くすべてのリースを、当該リース資産が利用可能となった時点
で、使用権資産（「グループ所有発電用有形固定資産およびその他の有形資産」に表示）および当該リース・コミットメ
ントに係る対応する金融負債（「流動および非流動金融負債」に表示）として、借手の貸借対照表に認識することを求め
ている。
リースの当初認識において、使用権資産およびリース負債は、関連するオプションが行使されることが合理的に確実で
ある場合にはリースの更新または解約に関する仮定を考慮に入れた上で、リース期間にわたる将来支払リース料を割り引
くことにより評価される。
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一般に、リースの計算利子率を算定することは困難であることから、リース負債を割り引くために、借手の追加借入利
子率が使用される。この利子率は、EDFのゼロ・クーポン債金利を基礎とし、これを当該契約の当初認識日現在の通貨リス
ク、 カントリー・リスク・プレミアム、リース契約期間および当該子会社の信用リスクについて調整したものである。一
定の場合には、子会社固有の追加借入利子率を基礎とする。
その後、使用権資産は予想リース期間にわたり償却され、リース負債は償却原価、すなわち金融損益に認識された利息
を加算し、支払ったリース料の額を減算した額をもって計上される。
当グループは、IFRS第16号により認められた２つの免除規定の適用を決定したため、期間が12か月以下のリースおよび
新規個別価額が5,000米ドル未満の資産のリースは、貸借対照表に認識しない。従って、これらのリースに係る支払は、
リース期間にわたり定額法により損益計算書に認識される。
日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」により、リース取引は、「特定の物件の所有者たる貸
手が、当該物件の借手に対し、合意された期間にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意された使用料を貸
手に支払う取引」と定義されている。借手は、リース取引をファイナンス・リース取引とそれ以外の取引（オペレーティ
ング・リース取引）に区分する。ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをい
い、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるとしてい
る。ただし、解約不能リース期間がリース物件の経済的耐用年数の概ね75％以上、または解約不能のリース期間中のリー
ス料総額の現在価値がリース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90％以上のいずれ
かに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定される。ファイナンス・リース取引については、リース資産および
リース債務を、原則として、リース契約締結時に合意されたリース料総額からこれに含まれている利息相当額の合理的な
見積額を控除する方法により計上する。当該利息相当額については、原則として、リース期間にわたり利息法により配分
する。オペレーティング・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行う。なお、少額
（リース契約１件当たりのリース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース）または短期（１年以内）の
ファイナンス・リースについては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。
(7) のれんおよび長期資産の減損
IFRS では、資産に著しい減損が生じたかもしれない兆候がある場合で、かつ、資産の回収可能価額（資産または資金生成
単位の公正価値から処分費用を控除した金額とその使用価値のいずれか高い金額と定義されている）が帳簿価額より低い場
合に、資産の減損損失が認識される。
IFRS に基づく資産の使用価値は、日本の会計原則における割引後将来キャッシュ・フローと類似している。また、資産の
公正価値の最善の証拠は、i)拘束力のある販売契約における価格、ii)市場価格、iii)貸借対照表日現在、取引の知識がある
自発的な当事者の間で独立第三者間取引条件による資産の売却から得られる金額について、事業体が入手することのできる
最善の情報とされている。一度認識された減損損失は、その後当該資産（のれんを除く）の減損の理由が存在しなくなった
か減少した場合には、戻し入れられる。
日本の会計原則では、資産または資産グループの減損の兆候が認められ、かつ帳簿価額が当該資産または資産グループの
継続的使用およびその最終的な処分から生じると見込まれる割引前将来キャッシュ・フローの総額を超過する場合に、回収
可能価額（正味売却価額と使用価値のいずれか高い方）と帳簿価額の差額につき減損損失が認識される。また、一度認識さ
れた減損損失をその後の期間において戻し入れることは認められない。
(8) サービス委譲契約
IFRS では、IFRIC第12号「サービス委譲契約」の対象となる委譲契約については、適用される報酬の方法に応じて、委譲契
約の運営者はインフラを無形資産または金融資産として計上する。
IFRIC 第12号の適用範囲外にある契約については、契約内容に応じて、IAS第16号、IAS第17号およびIAS第18号を適用する
ことを求めている。
委譲の大部分について、当グループは、実質的に、委譲者はIFRIC第12号に定義されるインフラに対する支配という性質を
持たないと考えている。そのため、IFRIC第12号は、当グループの委譲契約の特性により、連結貸借対照表および損益計算書
に限定的な影響しか与えていない。
日本では、企業会計基準委員会が2017年５月２日に実務対応報告第35号「公共施設等運営事業における運営権者の会計処
理等に関する実務上の取扱い」公表した。同実務対応報告において、公共施設等運営権の対価について合理的に見積もられ
た支出額の総額を無形固定資産として計上し、原則として、運営権設定期間を耐用年数として定額法、定率法等の減価償却
を行うこと等の、公共施設等運営事業における運営権者の会計処理が明らかにされている。同実務対応報告は、2017年５月
31日以後終了する事業年度および四半期会計期間から適用される。
(9) 補助金
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IFRS では、補助金については、補助金を用いて取得した資産の直接減額を行うか、または受け取った補助金を負債に含
め、対応する資産の経済的便益の使用に応じて利益に振り替える。
日本の会計原則においては、補助金については、受け取った補助金を一時に損益計算書上の利益に計上するとともに、補
助金を用いて取得した資産に係る圧縮損の計上、または剰余金の処分として純資産の部の一項目の積立金により圧縮記帳を
行う。
(10) 金融商品
(a) 分類および測定
IFRS 第９号「金融商品」では、金融資産及び金融負債を以下のように分類し、測定することが要求されている。
金融資産については、金融資産の管理に関する企業の事業モデル及び金融資産の契約上のキャッシュ・フロー上の特性
の両方に基づき、以下のように事後測定するものに分類しなければならない。
・ 償却原価で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローを回収することを保有目的とする事業モデルの中で保
有され、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
場合。
・ その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するもの： 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によっ
て目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本及び元本残高に対する利息の支払のみである
キャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
・ 純損益を通じて公正価値で事後測定するもの： 上記以外の場合。
ただし、企業は、当初認識時に、売買目的保有又は企業結合における取得者によって認識される条件付対価ではない資
本性金融商品の公正価値の事後変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行うことができる。
金融負債（公正価値オプション及び負債であるデリバティブ等を除く）については、償却原価で事後測定するものに分
類しなければならない。
またIFRS第９号では、会計上のミスマッチを除去又は大幅に低減するなどの一定の要件を満たす場合、当初認識時に金
融資産及び金融負債を純損益を通じて公正価値で測定するものとして取消不能の指定をすることができる（公正価値オプ
ション）。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産及び金融負債は以下のように測定され
る。
・ 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は純損益に認識される。
・ 個別財務諸表においては、子会社株式及び関連会社株式は、取得原価で計上される。
・ 満期保有目的の債券は、取得原価又は償却原価で測定される。
・ 売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券（「その他有価証券」）
は、時価で測定し、時価の変動額は
a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書に計上されるか、又は
b) 個々の証券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
・ 時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、それぞれ次の方法による。
a) 社債その他の債券の貸借対照表価額は、債権の貸借対照表価額に準ずる（即ち、取得原価又は償却原価で測定さ
れる）。
b) 社債その他の債券以外の有価証券は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。
・ 貸付金及び債権は、取得原価又は償却原価で測定される。
・ 金融負債は債務額で測定される。但し、社債については、社債金額よりも低い価格又は高い価格で発行した場合な
ど、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法に基づいて算定された価額で評価しなければなら
ない。
IFRS で認められている公正価値オプションに関する規定はない。
(b) 公正価値測定
IFRS では、IFRS第13号「公正価値測定」は、一定の場合を除き、他のIFRSが公正価値測定または公正価値測定に関する
開示（および、売却費用控除後の公正価値のような、公正価値を基礎とする測定または当該測定に関する開示）を要求ま
たは許容している場合に適用される。同基準では、公正価値を「測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取引において、
資産を売却するために受け取るであろう価格または負債を移転するために支払うであろう価格」と定義している。
また、IFRSでは、評価に用いるデータの重要性を反映した公正価値ヒエラルキーは、以下のレベルからなる。
・ レベル１（無調整の相場価格）：企業が測定日現在でアクセスできる同一の資産または負債に関する活発な市場にお
ける価格。
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・ レベル２（観察可能なデータ）：レベル１のインプットに含まれる市場価格以外の当該資産または負債に関するデー
タで、直接観察可能（価格等）または間接的に観察可能（すなわち観察可能な価格から推定される）なもの。
・ レベル３（観察不能なデータ）：市場において観察可能でないデータ。観察可能なデータに重大な調整を加えたもの
（例えば、観察不能な長期の期間にわたる金利曲線の推定）を含む。
日本では、2019年７月４日に企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」およびその適用指針である企業会計
基準適用指針第31号「時価の算定に関する会計基準の適用指針」ならびに関連する基準および適用指針の改正（合わせて
「本会計基準等」）が公表され、2021年４月１日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首からの適用が求められ
ており、早期適用も認められている。本会計基準等はIFRS第13号「公正価値測定」の定めを基本的にすべて取り入れてい
るが、適用範囲を金融商品およびトレーディング目的で保有する棚卸資産とし、これまで日本で行われてきた実務等に配
慮し、財務諸表間の比較可能性を大きく損なわせない範囲で、個別項目に対するその他の取扱いを定めている。
本会計基準等が公表されるまでは、すべての金融資産・負債並びに非金融資産・負債を対象とする公正価値測定を包括
的に規定する会計基準はなく、各会計基準において時価の算定方法が個別に定められていた。金融商品の時価について
は、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」において、時価とは公正な評価額をいい、市場価格に基づく価
額、市場価格がない場合には合理的に算定された価額と定義されていた。また、公正価値の階層に関する会計基準は基準
化されていなかった。
(c) ヘッジ
IFRS第９号「金融商品」が定義する適格要件を採用し、当グループは、ヘッジ会計の対象となる取引を以下のとおり識
別している。
・ ヘッジ関係は、適格なヘッジ手段およびヘッジ対象のみで構成されていなければならない。
・ ヘッジ関係は、公式に指定され、その開始時から文書化されていなければならない。
・ ヘッジ関係は、特にヘッジ比率に関し、ヘッジ有効性の要件を満たさなければならない。
キャッシュ・フロー・ヘッジの場合、ヘッジ対象である予定取引の発生可能性がかなり高くなければならない。ヘッジ
関係は、上記の適格要件を満たさなくなった場合に終了する。これには、ヘッジ手段が消滅、売却、終了もしくは行使と
なった場合、または当初文書化されたリスク管理目的に該当しなくなった場合が含まれる。当グループの外部デリバティ
ブおよび当グループの同様の外部取引とマッチングされた内部デリバティブのみが、ヘッジ会計に適格となる。
当グループは、ヘッジに以下の分類を使用している。
・ 公正価値ヘッジ
これらの金融商品は、貸借対照表に計上されている資産もしくは負債の公正価値の変動、または資産の購入・売却に関
する確定契約の公正価値変動のエクスポージャーをヘッジする。ヘッジ対象の公正価値変動額のうち当該項目のヘッジ対
象要素に起因するものは損益計算書に計上され、対応するヘッジ手段の公正価値変動額により相殺される。ヘッジの非有
効部分だけが、利益に影響する。
借入金および金融負債は、公正価値ヘッジの対象である債券を含む。ヘッジ会計を適用して、その貸借対照表価額は、
ヘッジ対象リスク（外国為替および金利リスク）に起因する公正価値変動額について調整される。
・ キャッシュ・フロー・ヘッジ
これらの金融商品は、発生可能性がかなり高い予定取引をヘッジする。ヘッジ対象取引により生ずるキャッシュ・フ
ローの変動は、ヘッジ手段の価額の変動により相殺される。
ヘッジの公正価値変動累計額のうちの有効部分は自己資本に計上され、非有効部分（すなわち、ヘッジ対象の公正価値
変動額を上回るヘッジ手段の公正価値変動額）は、損益計算書に計上される。
ヘッジ対象のキャッシュ・フローが現実に発生した時、それまで自己資本に計上された金額は、ヘッジ対象と同様に、
純損益にリサイクルされるかまたは、資産取得価額の修正として処理される。
・ 純投資のヘッジ
これらの金融商品は、当グループと機能通貨が異なる事業体への純投資に関わる外国為替リスクのエクスポージャーを
ヘッジする。ヘッジの公正価値変動累計額のうち有効部分は、当該純投資の売却または清算時まで自己資本に計上され、
売却の時点で売却損益に含めて計上される。非有効部分（キャッシュ・フロー・ヘッジに関するものと同様に定義され
る。）は、直接、損益計算書に計上される。
日本の会計原則では、ヘッジ会計の方法は、原則として、時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を
繰延ヘッジ損益（その他の包括利益）として計上し、ヘッジ対象（相場変動等による損失の可能性がある資産または負債
で、予定取引により発生が見込まれる資産または負債も含まれる）に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り
延べる方法（繰延ヘッジ）による。ただし、現時点ではその他有価証券のみを適用対象として、ヘッジ対象に係る相場変
動等を損益に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法（時価ヘッ
ジ）の適用も認められている。在外営業活動体 に対する純投資に対するヘッジに関しては、IFRSと概ね同様の会計処理を
適用することが認められている。
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また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損益のうち結
果的に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を行うことができる（なお、合理的に区分でき
る 非有効部分については当期の純損益に計上することができる）。
金利スワップや為替予約を使用したヘッジ会計については、一定の総合的な処理が認められている。
(d) その他の包括利益を通じて公正価値または償却原価で測定する金融資産の減損
IFRS 第９号「金融商品」は予想信用損失（ECL）に基づく減損モデルを規定している。債券ポートフォリオの有価証券に
ついては、当グループは、信用リスクが低い相手先に対し、格付に基づくアプローチを適用している。リスク管理方針を
適用して、当グループの債券ポートフォリオはほぼ全て、「投資適格」である信用リスクの低い相手先の発行商品から構
成されている。この状況において、ECLは決算日後12か月の期間にわたり見積られている。信用リスクの著しい増大を示す
閾値に至るのは、相手先が「投資適格」の格付けから外れた時である。その場合は、債務不履行リスクの著しい増大の結
果、当該商品の残存期間にわたりECLが再評価される可能性がある。
貸付金および債権については、当グループは、相手先ごとのデフォルト確率および信用リスクの変動の評価に基づくア
プローチを選択している。
日本の会計原則では、その他有価証券のうち、時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品以外のものにつ
いて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評
価差額は当期の損失として処理（減損処理）しなければならない。時価が50％程度以上下落した場合は著しく下落したと
きに該当する。また、回復する見込みがあると認められるときとは、株式の場合は期末日後おおむね１年以内に時価が取
得原価にほぼ近い水準まで回復する見込みがあることをいう。債券の場合は市場金利や信用リスク等の要因を考慮して回
復する見込みについて判断する必要がある。減損の戻入れは認められない。
(e) 金融資産および負債の認識中止
IFRS では、以下のいずれかの場合に金融資産の認識を中止する。
・ その資産が生み出すキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する場合
・ 資産の所有に付随する実質的にすべてのリスクと経済価値を移転することにより、その金融資産に関連する契約上
のキャッシュ・フローを受け取る権利を譲渡する場合。
譲渡した金融資産に生じた持分または当グループが留保する持分は、別の資産または負債として計上される。
当グループは、金融負債に係る契約上の義務が消滅、取消または満了したときに、認識を中止する。債務が貸手との間
で実質的に異なる条件で再交渉された場合には、新たな負債が認識される。
日本の会計原則では、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、
当該金融資産の認識の中止がなされる。
(f) 負債と資本の区分（金融商品の発行者における分類）
IFRS では、IAS第32号「金融商品：表示」に基づき、金融商品の発行者は、当初認識時に、契約の実質、並びに金融負
債、金融資産および資本性金融商品の定義に従って、金融負債、金融資産または資本性金融商品に分類する。
日本では、会社法上の株式として発行された金融商品は、純資産の部に計上される。
(11) その他の包括利益の項目の表示
IFRS では、包括利益計算書において、以下の項目を区別することが求められている。
・ リサイクルを伴う自己資本計上損益の構成項目。
・ リサイクルを伴わない自己資本計上損益の構成項目（これは雇用後給付に係る数理計算上の損益の変動についての
み関係する）。
・ これらの自己資本計上損益の種類毎の関連会社持分。
日本の会計原則では、その他の包括利益の項目について上記の区別を行うことは求められていない。
(12) 借入コスト
IFRS では、改訂後IAS第23号「借入コスト」により、適格資産の取得、建設または製造に直接的に起因する借入コストの即
時費用処理を認める選択肢が廃止され、これらの費用を当該資産の原価の一部として資産計上することが求められている。
適格資産とは、使用または販売に供されるまでに相当な期間を要する資産をいう。
日本の会計原則では、支払利息の取得原価算入は限定的な場合のみ認められるが、要求されてはいない。原則として、支
払利息は発生した期の費用として処理される。
(13) 新株発行費
IFRS では、新株発行費は、増資に明示的に関係する対外費用のみを含み、当該費用は、税引後の金額で、発行プレミアム
（資本剰余金）から控除される。その他の費用はすべて、当期の費用となる。
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日本の会計原則においては、株式交付費（新株の発行または自己株式の処分に係る費用）は、原則として、支出時に費用
として処理する。ただし、企業規模の拡大のための資金調達などの財務活動に係る株式交付費については、繰延資産に計上
す ることができ、この場合には、３年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法により償却しなければならない。
(14) 引当金
IFRS では、以下の３つの条件を満たす場合に引当金を計上する。
・ 決算日前までに過去の事象から生じた第三者に対する現在の債務（法的または解釈上の）がある場合。
・ その債務を支払うために、経済的便益を具現化した資源の流出が必要になる可能性が高い場合。
・ 債務額につき、信頼に足る見積りが可能な場合。
日本の会計原則では、将来の特定の費用または損失について、その発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高
く、その金額を合理的に見積もることができる場合に、当期の負担に属する金額を当期の費用または損失として引当金に繰
り入れる。また、引当金の現在価値への割引に関する包括的な定めは存在しない。
(15) 従業員給付
(a) 雇用後給付に係る確定給付費用
IFRS では、2011年６月に改訂されたIAS第19号「従業員給付」に基づき、確定給付費用の内訳を次のように認識すること
が求められている。
・ 勤務費用を純損益に認識する。
・ 確定給付負債（資産）の純額に係る利息純額を純損益に認識する。
・ 確定給付負債（資産）の純額の再測定をその他の包括利益に認識する。
その他の包括利益に認識した、確定給付負債（資産）の純額の再測定は、その後の期間において純損益に振り替えては
ならない。
改訂基準は2013年１月１日から強制適用となったもので、EDFグループの従業員給付引当金の評価および認識に関し、以
下の変更を導入している。
・ 権利未確定の過去勤務費用の即時認識。
・ 従業員給付制度の管理および金融費用の当期勤務費用への算入ならびに当該費用のために過年度に設定された引当金
からの相当額の戻入。
・ 制度資産からの収益控除後の債務にかかる利息費用に相当する「純利息費用」の金融損益への算入。制度資産は、現
在、債務の測定に適用される割引率と同じ率を使用して評価されている。債務の割引率と制度資産の実際運用収益率
との間の差額は自己資本に直入される。
当グループは、数理計算上の差異を「SoRIE」方式によって全額認識している。
日本の会計原則では、確定給付型年金制度について、過去勤務債務および数理計算上の差異の遅延認識が認められてお
り、原則として各期の発生額について平均残存勤務期間内の一定の年数で按分した額を毎期費用処理する。数理計算上の
差異の当期発生額のうち費用処理されない部分（未認識数理計算上の差異）および過去勤務費用の当期発生額のうち費用
処理されない部分（未認識過去勤務費用）についてはいずれも、その他の包括利益に計上する。また、その他の包括利益
累計額に計上された未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のうち、当期に費用処理された部分については、
その他の包括利益の調整（組替調整）を行う。割引率を含めた基礎率等の計算基礎に重要な変動が生じない場合には計算
基礎を変更しない等、計算基礎の決定にあたっては合理的な範囲で重要性による判断を認める方法（重要性基準）が定め
られている。また、制度資産については、日本では、期首の年金資産の額に合理的に予想される収益率（長期期待運用収
益率）を乗じて算定する。
(b) 有給休暇に対する引当て
IFRS では有給休暇に対する引当てを認識しなければならないが、日本の会計基準ではこうした引当ては要求されていな
い。
(16) 売却目的で保有する資産および負債ならびに非継続事業
IFRS では、売却目的で保有する資産および負債は、貸借対照表上、他の資産および負債とは区別して表示される。非継続
事業からの利益は、損益計算書上、単一の科目として税引後の純額で表示される。キャッシュ・フロー計算書においてもま
た、非継続事業の現金および現金同等物の純変動額は別科目として区分して報告される。
日本においては、売却目的で保有する資産および負債ならびに非継続事業に関する上記のような会計基準はない。ただ
し、売却または廃棄予定の固定資産は「固定資産の減損に係る会計基準」等に従って会計処理される。
(17) 賦課金
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IFRS では、IFRIC解釈指針第21号において賦課金（公課および法人所得税以外の税金）に係る負債計上の契機となる事象が
明確にされている。同解釈指針は、税金負債計上の契機となる事象を、関連法規の適用下で賦課金の支払義務を生じさせる
活 動と定義している。
この解釈指針は、企業がある特定の日現在で営業を行っているか、またはその活動においてある最低閾値に達した場合に
支払義務が生じる年次税の会計処理について取り扱っている。一定の税金は、通年にわたり配分されることなく契機となる
事象が生じた時点で一括計上され、多くの場合は上半期中に起こる。
日本においては、賦課金（公課および法人所得税以外の税金）に係る負債計上の契機となる事象について明確に規定した
会計基準はない。
(18) 財務活動から生じた負債の変動
IFRS では、IAS第７号「キャッシュ・フロー計算書」の改訂「開示に関する取組み」において、キャッシュ・フロー計算書
の「財務活動によるキャッシュ・フロー」区分に記載された貸借対照表上の負債および金融資産の変動の調整表に利用可能
な情報を、資金変動と非資金変動に区分して開示することを会社に求めている。
日本の会計原則においては、このような財務活動から生じた負債の変動の開示について定める会計基準はない。
(19) 法人所得税の税務処理に関する不確実性
IFRS では、IFRIC第23号を適用して、法人所得税の取扱いに不確実性が伴う場合には、税金資産または負債が認識される。
選択した取扱いを税務当局が認容しない可能性が高いと当グループが考える場合には税金負債を認識し、既に支払済みの税
金を税務当局が還付する可能性が高いと考える場合には税金資産を認識する。これらの不確実性に関連する税金資産および
負債は、ケースごとに見積られ、実現可能性が最も高い金額ないし想定される様々な結果の加重平均により計上される。
日本では、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」において、過年度の所得等に対する法
人税、住民税及び事業税等の更正等による追徴および還付の場合の当該追徴税額及び還付税額、または、更正等により追徴
税額を納付したが当該追徴の内容を不服として法的手段を取る場合の還付税額の認識の閾値が定められている。同基準に基
づき、当該追徴税額または当該還付税額を合理的に見積もることができる場合には、誤謬に該当する場合を除き、追徴され
る可能性が高い場合及び還付されることが確実に見込まれる場合に、それぞれ当該追徴税額および還付税額を損益に計上す
ることが求められている。そのため、認識の閾値は、追徴の場合と還付の場合とで異なっている。
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第７【外国為替相場の推移】
表示に用いられた通貨ユーロと日本円との間の為替相場が、２つ以上の日刊新聞紙に最近５年間において掲載されているた
め、記載を省略する。
第８【提出会社の参考情報】
書類名 提出年月日
( イ) 有価証券報告書
有価証券報告書およびその添付書類 令和元年６月28日関東財務局長に提出
( 自 平成30年１月１日 至 平成30年12月31日)
( ロ) 発行登録書
発行登録書およびその添付書類 令和元年６月28日関東財務局長に提出
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
該当事項なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３【指数等の情報】
該当事項なし。
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