株式会社北弘電社 内部統制報告書 第72期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

提出書類 内部統制報告書-第72期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
提出日
提出者 株式会社北弘電社
カテゴリ 内部統制報告書

                                                          EDINET提出書類
                                                       株式会社北弘電社(E00306)
                                                           内部統制報告書
    【表紙】
    【提出書類】                     内部統制報告書

    【根拠条文】                     金融商品取引法第24条の4の4第1項

    【提出先】                     北海道財務局長

    【提出日】                     令和4年6月30日

    【会社名】                     株式会社北弘電社

    【英訳名】                     KITA KOUDENSHA Corporation

    【代表者の役職氏名】                     代表取締役社長 髙橋 龍夫

    【最高財務責任者の役職氏名】                     該当事項はありません。

    【本店の所在の場所】                     札幌市中央区北11条西23丁目2番10号

    【縦覧に供する場所】                     証券会員制法人札幌証券取引所

                          (札幌市中央区南1条西5丁目14番地の1)
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                                                           内部統制報告書
    1  【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
     代表取締役社長髙橋龍夫は、当社の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に責任を有しており、企業会計審議会の
    公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施
    基準の設定について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を整備及
    び運用しております。
     なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的
    な範囲で達成しようとするものであります。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全に
    は防止又は発見することができない可能性があります。
    2  【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

      財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である令和4年3月31日を基準日として行われており、評価に
    当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠しております。
     本評価においては、財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)の評価を行った上で、その結果
    を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しております。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務
    プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について
    整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行いました。
     財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定して
    おります。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要性を考慮して決定しており、全社的
    な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しました。
     業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の前事業年度の完成工事高、商品売上高を指標に、
    金額が高い拠点から合算していき、概ね2/3に達している事業拠点を「重要な事業拠点」としました。選定した重要
    な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として完成工事高、完成工事未収入金及び売掛金並び
    に未成工事支出金に至る業務プロセスを評価の対象としました。さらに、選定した重要な事業拠点にかかわらず、それ
    以外の事業拠点をも含めた範囲について、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に
    係る業務プロセスやリスクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して
    重要性の大きい業務プロセスとして評価対象に追加しております。
     評価の対象とした業務プロセスについては、それぞれのプロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を
    及ぼす統制上の要点を選定し、関連文書の閲覧、当該内部統制に関係する適切な担当者への質問、業務の観察、内部統
    制の実施記録の検証等の手続を実施する事により、当該統制上の要点の整備及び運用状況を評価しました。
    3  【評価結果に関する事項】

     下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不
    備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度末時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でない
    と判断しました。
                               記

     当社は、令和4年3月期第1四半期決算の作業過程において、当社ビジネス統括本部内線統括部の太陽光発電所建設

    工事に関わる案件について原価総額の見積りを見直したところ、損失が発生することが見込まれたことから、過年度の
    決算内容も含めて精査するため、令和3年8月17日に外部の弁護士及び公認会計士を構成員とする特別調査委員会を設
    置し、当該案件や類似案件に関する会計処理等に関して調査を実施しました。
     同年10月15日、特別調査委員会から調査報告書を受領し、工事進行基準適用による売上高の過大計上及び工事損失引
    当金の過少計上等が判明したため、過年度の決算の修正が必要と判断しました。
     これにより当社は、令和3年3月期の有価証券報告書、及び令和3年3月期第1四半期から第3四半期までの四半期
    報告書についての決算訂正を行い、令和3年10月27日に訂正報告書を提出しました。
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     本件は工事原価総額の見積り誤りによるものであり、その主たる原因は、当社が過去に経験したことのない管理の難
    易度の高い工事に対して、将来の工事原価増加要因となる情報を網羅的に把握して実行予算を見直す体制が整備されて
    いなかったこと、経営者の指示を受けた管理部門がリスクに応じた管理を適時に実行できず、経営者による適切な検討
    が行われなかったこと、情報を把握しても適時に部署内で共有して実行予算を見直しする体制に欠けていたことに加え
    て、一部の取締役が把握した情報を他の取締役または関連する部署に対して適時に共有しなかったことと考えておりま
    す。これらは、当該案件における実行予算を適時かつ適切に見直す業務プロセスの整備、取締役や執行役員の間で、ま
    たは事業本部内において情報を積極的に共有する意識、当該案件に対する管理部門等におけるモニタリングに関連する
    内部統制に不備が生じていることに起因するものと考えております。
     このような財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼしており、全社的な内部統制および業務
    プロセスに関する内部統制の不備は開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
     当社は、これらの開示すべき重要な不備を是正するために、特別調査委員会からの本事案に関する原因分析及び再発

    防止策に関する提言を踏まえ、当社として以下の再発防止策を策定し、コンプライアンスの強化及び内部統制の再構築
    を検討・実施し、内部統制体制の強化に取り組んでまいりました。
     再発防止策

     (1)大型案件等重要案件の管理強化
         大型案件等重要案件に関して、より水準の高い管理体制について定めた規程を制定し、内部統制においても
        個別のプロセスを整備した上で、厳格な運用を行っております。
         大型案件等重要案件に該当する案件に関しては、毎月、プロジェクトフォロー会議が開催され、情報の共有
        が行われております。プロジェクトフォロー会議のメンバーは、当該案件を担っているビジネス統括本部のみ
        ならず、管理統括室、経営戦略室等の管理部門も参画し、会社全体で管理・運用する体制を構築しておりま
        す。そのプロジェクト会議で検討された内容や情報は、ビジネス統括本部長によって経営会議及び取締役会で
        報告されており、大型案件等重要案件に対するフォロー、管理体制の強化・改善が行われております。
     (2)実行予算変更に関する仕組みの整備と教育
         実行予算の変更漏れを防止するための規程を整備し、また、実行予算の変更漏れを発見するための新しい実
        行予算プロセスを構築する等の整備を行い運用しております。
         一定期間にわたり収益を認識する工事における実行予算変更の与える影響及び具体的な見積りの考え方につ
        いて、会計上の理解を深めるための講習会を少人数に分けて実施いたしました。しかしながら、令和4年3月
        31日までに対象者全員の講習を終えることができず、今後も継続して行ってまいります。
     (3)管理部門及び取締役会によるリスク管理・モニタリング強化
         実行予算の管理について、管理部門が主体的に関与し定期的なヒアリングを行う等、より深化した管理を行
        い工事原価の正当性をチェックする役割を管理部門が担う仕組みを構築し、運用しております。
         取締役会においては、監督機能を適切に発揮すべく大型案件等重要案件について、受注後も月次で進捗状況
        の報告をさせる等、確実にフォローを実施し、問題の有無に関わらず案件の進捗を確認する等、モニタリング
        の強化を行っております。
         取締役会や経営会議において、各役員による業務執行状況の報告を義務化し、各役員間の情報共有を強化し
        ております。
     (4)契約に依拠したリスク管理
         重要案件に関連する契約については、弁護士等の専門家によるリーガルチェックを受けることを規程化し、
        契約に係るリスクの軽減に向け、リスク管理体制の強化を図っております。
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     (5)意識改革と責任の明確化
         各階層の役割と責任を明確にするための規程の整備を行いました。大型案件等重要案件の主管部門を明確に
        し、関連部門も含めそれぞれの階層が業務を安易に他人任せにせず、主体的に関与していく意識を醸成すべく
        教育を行っております。
         上記に加えて、意識改革のために、工事原価の付替など決して行ってはならないとの強いトップメッセージ
        を発信いたしました。工事原価付替を含むコンプライアンスと会計上のルールに関する全社的な講習会を今後
        実施いたします。
     上記のとおり、「(2)実行予算変更に関する仕組みの整備と教育」、「(5)意識改革と責任の明確化」に記載の

    一部の再発防止策については、当事業年度の末日までに十分な期間がなく、実行が完了しませんでした。このため、全
    社的な内部統制の一部について、開示すべき重要な不備を是正することができませんでした。
     なお、開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、全て財務諸表に反映しております。
     当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために引き続き、再発

    防止策の着実な実施と徹底に努め、内部統制の充実を図ってまいります。
    4  【付記事項】

      該当事項はありません。
    5  【特記事項】

      該当事項はありません。
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2023年1月6日

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2022年4月25日

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2020年9月22日

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