日立金属株式会社 四半期報告書 第85期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
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日立金属株式会社(E01244)
四半期報告書
【表紙】
【提出書類】 四半期報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の7第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2022年2月9日
【四半期会計期間】 第85期第3四半期(自 2021年10月1日 至 2021年12月31日)
【会社名】 日立金属株式会社
【英訳名】 Hitachi Metals, Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表執行役 執行役会長 兼 執行役社長 西山 光秋
【本店の所在の場所】 東京都港区港南一丁目2番70号
【電話番号】 03-6774-3001(代表)
【事務連絡者氏名】 財務部長 中島 伸弥
【最寄りの連絡場所】 東京都港区港南一丁目2番70号
【電話番号】 03-6774-3121
【事務連絡者氏名】 財務部長 中島 伸弥
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
第84期 第85期
回次 第3四半期連結 第3四半期連結 第84期
累計期間 累計期間
自2020年4月1日 自2021年4月1日 自2020年4月1日
会計期間
至2020年12月31日 至2021年12月31日 至2021年3月31日
541,403 690,849 761,615
売上収益
(百万円)
(第3四半期連結会計期間) ( 200,572 ) ( 234,497 )
税引前四半期利益又は税引前
20,500
(百万円) △ 39,402 △ 50,588
四半期(当期)損失(△)
親会社株主に帰属する四半期利益
13,544
又は親会社株主に帰属する四半期 △ 33,719 △ 42,285
(百万円)
(当期)損失(△)
(第3四半期連結会計期間) (△ 511 ) ( 2,268 )
親会社株主に帰属する四半期
21,467
(百万円) △ 36,895 △ 25,079
(当期)包括利益
477,856 510,895 489,671
親会社株主持分 (百万円)
916,191 1,020,670 972,249
資産合計 (百万円)
基本的1株当たり親会社株主に
31.68
帰属する四半期利益又は四半期 △ 78.86 △ 98.90
(円)
(当期)損失(△)
(第3四半期連結会計期間) (△ 1.20 ) ( 5.30 )
希薄化後1株当たり親会社株主に
(円) - - -
帰属する四半期(当期)利益
52.2 50.1 50.4
親会社株主持分比率 (%)
営業活動に関する
13,107 52,586
(百万円) △ 16,361
キャッシュ・フロー
投資活動に関する
5,530 2,191
(百万円) △ 6,268
キャッシュ・フロー
財務活動に関する
3,175
(百万円) △ 10,629 △ 1,096
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の四半期末
49,311 83,670 99,339
(百万円)
(期末)残高
(注)1.当社は要約四半期連結財務諸表を作成しておりますので、提出会社の主要な経営指標等の推移については記載
しておりません。
2.売上収益には消費税等は含まれておりません。
3.希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期(当期)利益については、潜在株式が存在しないため記載し
ておりません。
4.当社は国際財務報告基準(IFRS)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
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2【事業の内容】
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営む事業の内容について、重要
な変更はありません。また、主要な関係会社の異動は下記のとおりであります。
(特殊鋼製品)
当第3四半期連結会計期間において、当社グループが所有する宝鋼日立金属軋グン(南通)有限公司の出資持分を
譲渡したため連結の範囲から除外しております。
(素形材製品)
主要な関係会社の異動はありません。
(磁性材料・パワーエレクトロニクス)
主要な関係会社の異動はありません。
(電線材料)
主要な関係会社の異動はありません。
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第2【事業の状況】
1【事業等のリスク】
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて変更があっ
た事項は次のとおりであり、当該変更及び追加箇所については下線で示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであり
ます。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事
業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであります。
前文
当社では、政治・経済・社会情勢の変化、為替変動、急速な技術革新及び顧客ニーズの変化その他の事業リスクに
ついて、各執行役が把握、分析及び対応策の検討を行うとともに、適宜、取締役会、監査委員会、経営会議その他の
会議における議論を通じて、その見直しを図っております。また、当社グループの各拠点は、コンプライアンス、反
社会的勢力、財務、調達、環境、災害、品質、情報セキュリティ、輸出管理、法務等に係る顕在化したリスク情報
を、各業務担当部門等と、速やかに共有する体制を構築するとともに、コーポレートの各業務担当部門が、社内規
則・ガイドライン等の制定、教育、啓発、事前チェック並びに業務監査等を実施し、社内の関係業務担当部門と連携
することによって、リスクの回避、予防及び管理を行っております。
なお、当社は、2020年4月27日付で、当社及び子会社の一部製品について、顧客へ提出する検査成績書に不適切な
数値の記載等が行われていた事案が判明したこと及び外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置することを
公表し ました。同委員会による 事実関係及び発生原因の調査の結果、当社及び子会社の磁石製品、特殊鋼製品、自動
車鋳物製品等において、 また、同委員会の調査完了後一部拠点において進めておりました詳細調査の結果、航空機・
エネルギー分野の特殊鋼製品等において、 顧客と取り決めた仕様で定められた特性 の検査結果を書き換える等、 顧客
と取り決めた仕様を満たさない製品等が顧客に納入されていたことが確認されました。当社では、同委員会の調査 及
び上記詳細調査の 結果を踏まえ、再発防止策を着実に実行し、品質保証体制の抜本的な見直し及びコンプライアンス
の一層の強化を図ることにより、再発防止及び顧客、株主等、ステークホルダーの皆様の信頼回復に全力で取り組ん
でまいります。
(1)製品需要及び市場環境等に係るリスク
市場分野別に想定される主なリスク
当社グループは、自動車、産業インフラ及びエレクトロニクス関連分野といったさまざまな市場分野において
事業展開を行っており、またその地域も日本国内のほか、米国、アジア、中国、欧州等にわたっております。その
ため、当社グループの業績及び財政状況は、これらの市場・各地域の動向によって影響を受ける可能性がありま
す。特に直近においては、半導体不足による自動車生産等への影響 、 世界的な荷動きの急回復に伴うコンテナ不足
等の物流混乱の影響 及び中国における電力供給の制限の影響 等により世界的な景気減速が生じた場合、当社グルー
プの製品需要に影響を与える可能性があります。また、市場分野別に想定される主なリスクは以下のとおりです
が、これらに限られるものではありません。
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(3)原材料等の調達に係るリスク
当社グループでは生産活動に鉄スクラップ、鋼等の種々の原材料を使用しており、産出地域や供給者が限定さ
れているレアメタルも多く含まれます。その価格は国際的な需給状況のほか産出国における資源政策の事情等によ
り大きく変動することがありますが、市況高騰時にこれをタイムリーに販売価格に転嫁できなければ当社グループ
の業績又は財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの原材料については、産出地域における大き
な自然災害、 感染症、 ストライキ、 電力供給の制限、 政治情勢の悪化や物流機能の障害等のさまざまなトラブルに
より供給が逼迫や遅延した場合、必要とする量を確保できない可能性や合理的な価格での確保が困難となる可能性
があります。これに対しては当社グループでは、調達ソースの多様化等により安定調達によるリスク低減を図って
おります。
(7)製品の品質等に係るリスク
①不適切事案の影響
当社及び子会社の磁石製品、特殊鋼製品、自動車鋳物製品等において、顧客と取り決めた仕様で定められた特性
について、その検査結果を書き換えた事案等の不適切行為等が確認され、顧客と取り決めた仕様を満たさない製品
等が顧客に納入されていたことが確認されました。当社では、不適切行為等が確認された製品について、実際に当
社が行った検査方法と顧客と取り決めた検査方法との相関関係分析、顧客立会いの下での性能確認、或いは当社に
て保管している製品サンプルの再検査等の方法により検証を進めており、現時点で、性能上の不具合及び安全上の
問題は確認されておりません。
当該事案について今後の進捗次第では、当社グループの製品に対する信用低下による販売活動への影響、新たな
不適切事案の判明に伴う追加対応の発生、顧客に対する補償費用を始めとする損失の発生、品質管理体制の強化に
要する費用の増加等により、当社グループの業績又は財政状況が影響を受ける可能性があります。
2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、次のとおりです。
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、各地域におけるCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の抑制
状況や経済対策によってばらつきがあるものの、総じて見れば景気の回復が継続しました。当社グループの事業領
域においては、自動車関連は半導体の供給不足やCOVID-19拡大を受けた東南アジア各国のロックダウン(都市封
鎖)等の施策に伴う完成車メーカーの生産調整の影響はありましたが、前年同期との比較では、需要が増加しまし
た。FA・ロボット関連は、自動車やスマートフォン等の製造に関わる設備投資需要が増加しました。半導体関連
は、情報通信機器や自動車用途の需要が増加しました。また、原材料価格上昇(価格スライド制)や為替が円安と
なった影響もあり、売上収益は前年同期比27.6%増の690,849百万円となりました。
利益面でも、固定費削減等の実施に加え、売上収益の増加によって、調整後営業利益(注)は前年同期比29,213
百万円増の20,628百万円となりました。営業利益は、2021年3月期第3四半期連結累計期間にその他の営業費用と
して24,956百万円の減損損失を計上したこと等により、56,887百万円増の18,960百万円となりました。税引前四半
期利益は前年同期比59,902百万円増の20,500百万円、親会社株主に帰属する四半期利益は前年同期比47,263百万円
増の13,544百万円となりました。
なお、2021年4月28日付「株式会社BCJ-52による当社株式に対する公開買付けの開始予定に係る賛同の意見表明
及び応募推奨に関するお知らせ」および2021年11月30日付「株式会社BCJ-52による当社株式(証券コード 5486)
に対する公開買付け実施に向けた進捗状況のお知らせ」で公表しましたとおり、今後、株式会社BCJ-52による当社
の普通株式に対する公開買付け等(以下、「本公開買付け」といいます。)が予定されております。本公開買付け
及びその後に予定される一連の取引により、同社は当社を完全子会社とすることを企図しております。これによ
り、当社は日立グループから離脱し、当社普通株式は上場廃止となる予定です。本取引後、当社は新パートナーの
下で改革を進めることにより、これまで以上の変革と成長のスピードアップ、投資資金の獲得、外部知見の導入を
行い、当社の競争力と収益力を回復させ、再成長により企業価値の向上をめざします。
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セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間の内部売上収益を含んでおり
ます。当第3四半期連結累計期間において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
① 特殊鋼製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比22.1%増の193,728百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、工具鋼は、国内、海外向けともに需要が増加し、前年同期を上回りまし
た。産機材は、自動車関連製品の需要が増加し、前年同期を上回りました。航空機エネルギーは、主力の航空機
関連材料がCOVID-19拡大に伴う移動制限等の影響により低水準な需要が継続し、前年同期を下回りました。電子
材は、有機ELパネル関連部材が伸長したことに加え、半導体パッケージ材料の需要が高水準で推移し、スマート
フォンや電池向けのクラッド材も堅調となったことから、前年同期を上回りました。
ロールは、各種ロールは前年同期を下回りましたが、鉄骨構造部品が当第3四半期連結会計期間の需要回復に
伴い当第3四半期連結累計期間として前年同期を上回ったことや、射出成形機用部品が好調を維持したことによ
り、全体としては前年同期を上回りました。
調整後営業利益は、主力製品の需要の増加等により、前年同期比14,023百万円増の12,416百万円となりまし
た。また、営業利益は、調整後営業利益の増加に加え、2021年3月期第2四半期連結会計期間にその他の営業費
用として6,932百万円の減損損失を計上したことにより、前年同期比19,695百万円増の11,743百万円となりまし
た。
② 素形材製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比32.5%増の227,251百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、自動車鋳物のうち、耐熱鋳造部品は製品構成の変化や国際物流混乱の影
響等により前年同期を下回りました。鋳鉄製品は完成車メーカーの生産調整の影響を受けましたが、原材料価格
上昇(価格スライド制)の影響や、北米市場においては商用車や建設機械・農業機械向け需要が増加したこと等
により、前年同期を上回りました。この結果、自動車鋳物全体としては前年同期を上回りました。
配管機器のうち、主力の継手類は、国内、米国向けともに住宅着工戸数の回復等により増加したため、前年同
期を上回りました。半導体製造装置用機器は、半導体市場の活況を受けた設備投資需要の回復等により、前年同
期を上回りました。この結果、配管全体としては前年同期を上回りました。
調整後営業損益は、北米自動車鋳物の収益性が悪化したものの、耐熱鋳造部品の収益性改善やその他の事業で
の需要が増加したこと等により増益となった結果、全体としては、前年同期比5,016百万円改善し、6,276百万円
の損失となりました。また、営業損益は、前年同期比6,090百万円改善し、7,265百万円の損失となりました。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
当セグメントの売上収益は、前年同期比31.2%増の99,067百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、磁性材料は、希土類磁石、フェライト磁石とも、自動車向けが完成車
メーカーの生産調整の影響を受けましたが、前年同期との比較では増加しました。特に、希土類磁石では、FA・
ロボットやエレクトロニクス関連の需要も好調を維持したことから、磁性材料全体としては前年同期を上回りま
した。
パワーエレクトロニクスのうち、軟磁性材料およびその応用品は、スマートフォンやタブレット端末、サー
バー機器等の情報通信向けが好調となりました。また、変圧器用のアモルファス金属材料もアジア向けを中心に
増加したことから、全体としては前年同期を上回りました。セラミックス製品は、自動車向けが伸長したほか、
サーバー機器向け需要が増加し、医療機器向けも前連結会計年度から引き続き好調を維持したことにより、前年
同期を上回りました。この結果、パワーエレクトロニクス全体としては前年同期を上回りました。
調整後営業利益は、磁性材料、パワーエレクトロニクスとも需要が増加したことにより、前年同期比8,563百万
円増の9,198百万円となりました。また、営業利益は調整後営業利益の増加に加え、2021年3月期第2四半期連結
会計期間にその他の営業費用として15,657百万円の減損損失を計上したこと等により、前年同期比24,988百万円
増加し、9,769百万円となりました。
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④ 電線材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比26.2%増の170,420百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、電線のうち、鉄道車両用電線は、中国向けの需要が減少し、前年同期を
下回りました。医療向けは、チューブ、ケーブルとも需要が増加し前年同期を上回りました。巻線は、自動車や
産業機器向けを中心に需要が回復し、前年同期を上回りました。機器用電線はFA・ロボット向けが伸長し、前年
同期を上回りました。この結果、電線全体としては前年同期を上回りました。
自動車部品は、完成車メーカーの生産調整を受け、第2四半期連結会計期間以降、需要回復の鈍化が続いたも
のの、前年同期との比較では増加したため、全体としては前年同期を上回りました。
調整後営業利益は、電線、自動車部品とも需要が増加したことにより、前年同期比1,846百万円増の3,821百万
円となりました。また、営業利益は、2021年3月期第2四半期連結会計期間にその他の営業費用として2,000百万
円の減損損失を計上したこと等により、前年同期比3,127百万円増の3,502百万円となりました。
⑤ その他
当セグメントの売上収益は、前年同期比23.7%減の1,548百万円となり、調整後営業利益は前年同期比570百万
円減の203百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比4,876百万円増の5,746百万円となりました。
(注)当社グループは、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するため、要約四半期連結損益計算書に表
示している営業利益又は営業損失からその他の収益、その他の費用を除いた指標である調整後営業利益を記
載しています。調整後営業利益は、当社の親会社である日立製作所を中心とする日立グループ統一の利益指
標です。
財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における当社グループの財政状態として、要約四半期連結財政状態計算書における
増減を分析すると、以下のとおりであります。
資産合計は1,020,670百万円で、前連結会計年度末に比べ48,421百万円増加しました。流動資産は524,736百万円
で、前連結会計年度末に比べ62,178百万円増加しました。これは主に棚卸資産が49,937百万円、売上債権が23,870
百万円増加したこと等によるものです。非流動資産は495,934百万円で、前連結会計年度末に比べ13,757百万円減
少しました。これは主に有形固定資産が11,486百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は507,762百万円で、前連結会計年度末に比べ27,631百万円増加しました。これは主に、償還期長期債
務及び長期債務が22,102百万円減少した一方、短期借入金が28,952百万円、買入債務が21,080百万円増加したこと
等によるものです。資本合計は512,908百万円で、前連結会計年度末に比べ20,790百万円増加しました。これは主
に利益剰余金が13,974百万円、その他の包括利益累計額が7,273百万円増加したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動及び投資活
動に使用した資金が財務活動の結果得られた資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ15,669百万円減
少し、83,670百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
営業活動に使用した資金は、16,361百万円となりました。これは主に四半期利益が13,413百万円、減価償却費及
び無形資産償却費が34,834百万円に対して、運転資金の増加により50,564百万円を支出したこと及び事業構造改革
関連費用4,904百万円の支払等によるものです。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、6,268百万円となりました。これは主に有形固定資産の売却による10,133百万円の
収入に対して、有形固定資産の取得により19,390百万円を支出したこと等によるものです。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,175百万円となりました。これは主に長期借入債務の償還により23,348百万
円を支出した一方、短期借入金が26,629百万円純増したこと等によるものです。
(3)会社の経営の基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの会社の経営の基本方針について重要な変更はありません。
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(4)対処すべき課題
製品の品質に関する不適切行為について、特別調査委員会の調査完了後、一部拠点において進めておりました詳
細調査の結果、航空機・エネルギー分野の特殊鋼製品(航エネ製品)等において、同様の不適切行為等が確認さ
れ、顧客と取り決めた仕様を満たさない製品等が顧客に納入されていたことが確認されました。継続調査により確
認された不適切行為及びその原因等を踏まえ、再発防止のための追加的な施策として、より風通しの良い企業風土
を構築し、情報共有を活発化させるとともに、航エネ製品についての教育や施策の改善等の施策を策定しました。
その他の当社グループの対処すべき課題については、当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありま
せん。
(5)目標とする経営指標
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。
(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当社は、「真の開発型企業」をめざし、研究開発の強化に取り組んでいます。次世代の特殊鋼製品、素形材製
品、磁性材料・パワーエレクトロニクス、電線材料の研究開発はもちろん、持続的成長と社会貢献に資する先端材
料研究開発テーマに継続的に投資しております。
当社の研究開発体制はコーポレート直下の研究所であるグローバル技術革新センター(GRIT)と事業本部下の研
究所である冶金研究所(MD研)、機能部材研究所(CD研)で構成されています。
GRITでは新事業の創生を目指した新材料開発及び、AIやマテリアルズインフォマティクスなど、デジタル技術を
活用した革新的プロセス技術の開発を進めております。その実現のため、国内外の研究機関・大学・企業とのオー
プンイノベーションを加速しています。
MD研及びCD研はディビジョンラボとして事業を支える基礎技術開発から現製品の改良及び継続的な新製品開発を
中心に推進し、基盤事業の強化を推進しています。
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は9,328百万円であります。各事業セグメント別
の主要な研究課題は次のとおりであります。
① 特殊鋼製品
金型・工具、電子材料、産業機器材料、航空機・エネルギー関連材料等の分野に向けた高級特殊鋼、各種圧延
用ロール等の開発と、金属3D積層造形に関する素材、製法並びに関連技術の開発を行っております。当事業に係
る研究開発費は2,775百万円であります。
② 素形材製品
高級ダクタイル鋳鉄製品、輸送機向け鋳鉄製品、排気系耐熱鋳鋼部品、アルミニウム部品及び管継手・バルブ
その他の設備配管機器の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,947百万円であります。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、その他各種磁石及び
セラミックス製品並びにそれらの応用製品等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,402百万円
であります。
④ 電線材料
産業用・車輌/自動車用・機器用、医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術及び接続
技術、並びに自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は
3,204百万円であります。
3【経営上の重要な契約等】
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。
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第3【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
種類 発行可能株式総数(株)
普通株式 500,000,000
計 500,000,000
②【発行済株式】
第3四半期会計期間末現在発行数 提出日現在発行数(株) 上場金融商品取引所名又は登録
種類 内容
(株)(2021年12月31日) (2022年2月9日) 認可金融商品取引業協会名
権利内容に限定の
ない当社における
標準となる株式で
(株)東京証券取引所市場第一部
428,904,352 428,904,352
普通株式
あり、単元株式数
は100株でありま
す。
428,904,352 428,904,352
計 - -
(2)【新株予約権等の状況】
①【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
②【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】
発行済株式総数 発行済株式総数 資本金増減額 資本金残高 資本準備金増減額 資本準備金残高
年月日
増減数(株) 残高(株) (百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
2021年10月1日~
- 428,904,352 - 26,284 - 36,699
2021年12月31日
(5)【大株主の状況】
当四半期会計期間は第3四半期会計期間であるため、記載事項はありません。
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(6)【議決権の状況】
①【発行済株式】
2021年12月31日現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
無議決権株式 - - -
議決権制限株式(自己株式等) - - -
議決権制限株式(その他) - - -
(自己保有株式)
完全議決権株式(自己株式等)
- 普通株式は権利内容に限定の
1,349,100
普通株式
ない当社における標準となる
株式であり、単元株式数は
(相互保有株式)
100株であります。
-
65,400
普通株式
427,064,400 4,270,644
完全議決権株式(その他) 普通株式 同上
1単元(100株)未満の株式
425,452
単元未満株式 普通株式 -
428,904,352
発行済株式総数 - -
4,270,644
総株主の議決権 - -
(注)「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」の「株式数」欄には、「株式会社証券保管振替機構(失念
株管理口)」名義の株式が5,900株及び42株含まれております。また、「完全議決権株式(その他)」の「議決権
の数」欄には、「株式会社証券保管振替機構(失念株管理口)」名義の完全議決権株式に係る議決権の数59個が
含まれております。
②【自己株式等】
2021年12月31日現在
発行済株式総数に
所有者の氏名又は 自己名義所有 他人名義所有 所有株式数の
所有者の住所 対する所有株式数
名称 株式数(株) 株式数(株) 合計(株)
の割合(%)
日立金属(株) 1,349,100 1,349,100 0.31
東京都港区港南一丁目2番70号 -
青山特殊鋼(株) 65,400 65,400 0.02
東京都中央区新川二丁目9番11号 -
1,414,500 1,414,500 0.33
計 - -
2【役員の状況】
該当事項はありません。
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四半期報告書
第4【経理の状況】
1.要約四半期連結財務諸表の作成方法について
当社の要約四半期連結財務諸表は、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19年内
閣府令第64号。以下、「四半期連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準第34号「期中財務
報告」(以下、「IAS第34号」という。)に準拠して作成しております。
2.監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第3四半期連結会計期間(2021年10月1日から2021
年12月31日まで)及び第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年12月31日まで)に係る要約四半期連結財
務諸表について、EY新日本有限責任監査法人より四半期レビューを受けております。
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四半期報告書
1【要約四半期連結財務諸表】
(1)【要約四半期連結財政状態計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
注記
(2021年3月31日) (2021年12月31日)
資産の部
流動資産
99,339 83,670
現金及び現金同等物
167,553 191,423
売上債権
170,094 220,031
棚卸資産
25,572 29,612
その他の流動資産 9
流動資産合計 462,558 524,736
非流動資産
10,772 10,786
持分法で会計処理されている投資
11,859 11,116
有価証券及びその他の金融資産 9
333,448 321,962
有形固定資産
111,431 112,568
のれん及び無形資産
23,835 24,079
繰延税金資産
18,346 15,423
その他の非流動資産
509,691 495,934
非流動資産合計
972,249 1,020,670
資産の部合計
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
注記
(2021年3月31日) (2021年12月31日)
負債の部
流動負債
72,511 101,463
短期借入金 9
29,132 13,664
償還期長期債務 9
22,016 21,418
その他の金融負債 9
150,639 171,719
買入債務
40,668 36,061
未払費用
1,015 622
契約負債
1,799 8,053
その他の流動負債
317,780 353,000
流動負債合計
非流動負債
93,675 87,041
長期債務 9
217 223
その他の金融負債 9
64,260 64,782
退職給付に係る負債
438 630
繰延税金負債
3,761 2,086
その他の非流動負債
162,351 154,762
非流動負債合計
480,131 507,762
負債の部合計
資本の部
親会社株主持分
26,284 26,284
資本金
115,405 115,399
資本剰余金
326,888 340,862
利益剰余金 6
22,264 29,537
その他の包括利益累計額
△ 1,170 △ 1,187
自己株式
親会社株主持分合計 489,671 510,895
2,447 2,013
非支配持分
492,118 512,908
資本の部合計
972,249 1,020,670
負債・資本の部合計
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(2)【要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書】
【要約四半期連結損益計算書】
【第3四半期連結累計期間】
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
注記 (自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
541,403 690,849
売上収益 4,5
△ 475,487 △ 590,172
売上原価
売上総利益 65,916 100,677
販売費及び一般管理費 △ 74,501 △ 80,049
5,628 10,969
その他の収益 7
△ 34,970 △ 12,637
その他の費用 7
営業利益又は営業損失(△) 18,960
△ 37,927
160 211
受取利息
316 1,876
その他の金融収益
支払利息 △ 1,249 △ 1,283
その他の金融費用 △ 558 △ 80
816
△ 144
持分法による投資損益
税引前四半期利益又は
20,500
△ 39,402
税引前四半期損失(△)
5,462
△ 7,087
法人所得税費用
13,413
四半期利益又は四半期損失(△) △ 33,940
四半期利益又は四半期損失(△)の帰属
13,544
親会社株主持分 △ 33,719
△ 221 △ 131
非支配持分
13,413
△ 33,940
四半期利益又は四半期損失(△)
1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益
又は四半期損失(△)
基本 8 △ 78.86 円 31.68 円
希薄化後 - -
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【第3四半期連結会計期間】
(単位:百万円)
前第3四半期連結会計期間 当第3四半期連結会計期間
注記 (自 2020年10月1日 (自 2021年10月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
200,572 234,497
売上収益
△ 171,173 △ 202,340
売上原価
売上総利益 29,399 32,157
販売費及び一般管理費 △ 25,620 △ 26,799
1,291 2,324
その他の収益
△ 4,432 △ 3,503
その他の費用
638 4,179
営業利益
67 81
受取利息
72 1,075
その他の金融収益
支払利息 △ 418 △ 444
その他の金融費用 △ 375 △ 50
151 377
持分法による投資損益
税引前四半期利益 135 5,218
△ 745 △ 3,032
法人所得税費用
2,186
四半期利益又は四半期損失(△) △ 610
四半期利益又は四半期損失(△)の帰属
2,268
親会社株主持分 △ 511
△ 99 △ 82
非支配持分
2,186
△ 610
四半期利益又は四半期損失(△)
1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益
又は四半期損失(△)
基本 8 △ 1.20 円 5.30 円
希薄化後 - -
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【要約四半期連結包括利益計算書】
【第3四半期連結累計期間】
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
注記 (自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
13,413
四半期利益又は四半期損失(△) △ 33,940
その他の包括利益
純損益に組み替えられない項目
その他の包括利益を通じて測定する
151
△ 85
金融資産の公正価値の純変動額
121 63
持分法のその他の包括利益
純損益に組み替えられない項目合計 272
△ 22
純損益に組み替えられる可能性のある項目
7,997
在外営業活動体の換算差額 △ 3,429
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値
99 123
の純変動額
△ 43 △ 29
持分法のその他の包括利益
純損益に組み替えられる可能性のある
8,091
△ 3,373
項目合計
8,069
その他の包括利益合計 △ 3,101
21,482
△ 37,041
四半期包括利益
四半期包括利益の帰属
21,467
親会社株主持分 △ 36,895
15
△ 146
非支配持分
21,482
△ 37,041
四半期包括利益
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【第3四半期連結会計期間】
(単位:百万円)
前第3四半期連結会計期間 当第3四半期連結会計期間
注記 (自 2020年10月1日 (自 2021年10月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
2,186
四半期利益又は四半期損失(△) △ 610
その他の包括利益
純損益に組み替えられない項目
その他の包括利益を通じて測定する
12
△ 82
金融資産の公正価値の純変動額
54 17
持分法のその他の包括利益
純損益に組み替えられない項目合計 66
△ 65
純損益に組み替えられる可能性のある項目
7,359
在外営業活動体の換算差額 △ 526
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値
75 56
の純変動額
33
△ 24
持分法のその他の包括利益
純損益に組み替えられる可能性のある
7,448
△ 475
項目合計
7,383
その他の包括利益合計 △ 409
9,569
△ 1,019
四半期包括利益
四半期包括利益の帰属
9,551
親会社株主持分 △ 967
18
△ 52
非支配持分
9,569
△ 1,019
四半期包括利益
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(3)【要約四半期連結持分変動計算書】
前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(単位:百万円)
その他の 親会社
資本 利益 非支配 資本の部
注記 資本金 包括利益 自己株式 株主持分
剰余金 剰余金 持分 合計
累計額 合計
26,284 115,405 374,820 4,969 520,313 2,540 522,853
△ 1,165
2020年4月1日
変動額
四半期損失(△) - - △ 33,719 - - △ 33,719 △ 221 △ 33,940
75
その他の包括利益 - - - △ 3,176 - △ 3,176 △ 3,101
親会社株主に対する
6 - - △ 5,558 - - △ 5,558 - △ 5,558
配当金
非支配持分に対する
- - - - - - △ 8 △ 8
配当金
自己株式の取得 - - - - △ 4 △ 4 - △ 4
0 0 0 0
自己株式の売却 - - - -
持分法適用会社に対す
る持分変動に伴う自己 - - - - - - - -
株式の増減
非支配持分との取引等 - - - - - - - -
106
- - △ 106 - - - -
利益剰余金への振替
0
変動額合計 - △ 39,383 △ 3,070 △ 4 △ 42,457 △ 154 △ 42,611
26,284 115,405 335,437 1,899 477,856 2,386 480,242
2020年12月31日 △ 1,169
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円)
その他の 親会社
資本 利益 非支配 資本の部
注記 資本金 包括利益 自己株式 株主持分
剰余金 剰余金 持分 合計
累計額 合計
26,284 115,405 326,888 22,264 489,671 2,447 492,118
△ 1,170
2021年4月1日
変動額
13,544 13,544 13,413
四半期利益 - - - - △ 131
7,923 7,923 146 8,069
その他の包括利益 - - - -
親会社株主に対する
- - - - - - - -
配当金
非支配持分に対する
- - - - - - △ 23 △ 23
配当金
自己株式の取得 - - - - △ 18 △ 18 - △ 18
0
自己株式の売却 - △ 6 △ 220 - △ 226 - △ 226
持分法適用会社に対す
1 1 1
る持分変動に伴う自己 - - - - -
株式の増減
非支配持分との取引等 - - - - - - △ 426 △ 426
650
- - △ 650 - - - -
利益剰余金への振替
13,974 7,273 21,224 20,790
変動額合計 - △ 6 △ 17 △ 434
26,284 115,399 340,862 29,537 510,895 2,013 512,908
2021年12月31日 △ 1,187
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(4)【要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
注記 (自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
営業活動に関するキャッシュ・フロー
13,413
四半期利益又は四半期損失(△) △ 33,940
四半期利益から営業活動に関する
キャッシュ・フローへの調整
38,405 34,834
減価償却費及び無形資産償却費
24,956 551
減損損失
144
持分法による投資損益(△は益) △ 816
1,331
金融収益及び金融費用(△は益) △ 724
638
固定資産売却等損益(△は益) △ 6,026
1,534 2,646
事業構造改革関連費用
395
事業再編等損益(△は益) △ 1,971
7,087
法人所得税費用 △ 5,462
売上債権の増減(△は増加) △ 6,540 △ 21,023
10,298
棚卸資産の増減(△は増加) △ 48,456
2,371
未収入金の増減(△は増加) △ 1,009
18,915
買入債務の増減(△は減少) △ 5,557
1,121
未払費用の増減(△は減少) △ 2,706
1,538
退職給付に係る負債の増減(△は減少) △ 606
△ 8,288 △ 7,129
その他
小計 20,578
△ 10,654
596 591
利息及び配当金の受取
利息の支払 △ 1,341 △ 1,334
事業構造改革関連費用の支払 △ 523 △ 4,904
△ 6,203 △ 60
法人所得税等の支払
13,107
営業活動に関するキャッシュ・フロー △ 16,361
投資活動に関するキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得 △ 21,003 △ 19,390
無形資産の取得 △ 663 △ 496
984 10,133
有形固定資産の売却
有価証券等(子会社及び持分法で会計処理
されている投資を含む)の取得による収支
△ 208 △ 329
(△は支出)
有価証券等(子会社及び持分法で会計処理
されている投資を含む)の売却による収支 25,813 2,194
(△は支出)
837
事業の譲渡 -
607 783
その他
5,530
投資活動に関するキャッシュ・フロー △ 6,268
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(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
注記 (自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
財務活動に関するキャッシュ・フロー
44,248 26,629
短期借入金の純増減(△は減少)
410 161
長期借入債務による調達
長期借入債務の償還 △ 49,717 △ 23,348
配当金の支払 6 △ 5,558 -
非支配持分株主への配当金の支払 △ 8 △ 23
自己株式の取得 △ 4 △ 18
0 0
自己株式の売却
- △ 226
その他
3,175
財務活動に関するキャッシュ・フロー △ 10,629
3,785
△ 1,050
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響
6,958
現金及び現金同等物の増減(△は減少) △ 15,669
42,353 99,339
現金及び現金同等物の期首残高
49,311 83,670
現金及び現金同等物の期末残高
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【要約四半期連結財務諸表注記】
注1.報告企業
日立金属株式会社(以下、「当社」という。)は日本に拠点を置く株式会社であり、その株式を公開してお
ります。本社の住所は東京都港区港南一丁目2番70号であります。当社の要約四半期連結財務諸表は、当社及
び子会社(以下、「当社グループ」という。)、並びにその関連会社及び共同支配企業に対する持分により構
成されております。当社グループからなる企業集団は、特殊鋼製品、素形材製品、磁性材料・パワーエレクト
ロニクス及び電線材料の事業活動を展開しております。
注2.作成の基礎
当社の要約四半期連結財務諸表は、四半期連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会
社」の要件を満たしていることから、同第93条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しております。な
お、要約四半期連結財務諸表は年度の連結財務諸表で要求されている全ての情報が含まれていないため、2021
年3月31日に終了した連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
当社の要約四半期連結財務諸表は、公正価値で測定されるデリバティブ金融商品、公正価値で測定しその変
動を純損益で認識する金融商品(以下、「FVTPL」という。)、公正価値で測定しその変動をその他の包括利
益で認識する金融商品(以下、「FVTOCI」という。)、確定給付制度に係る資産又は負債を除き、取得原価を
基礎として作成されております。要約四半期連結財務諸表は日本円建てで、百万円単位で表示されておりま
す。また、金額の表示は、百万円未満を四捨五入して記載しております。
要約四半期連結財務諸表は2022年2月9日に代表執行役執行役会長兼執行役社長 西山光秋によって承認さ
れております。
IFRSに準拠した要約四半期連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益
及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の
業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されております。会計上の見積りの見直しによる影響は、そ
の見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されております。
要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り、判断及び仮定の設定は、前連結会計年度の連
結財務諸表と同様であります。
当第3四半期連結累計期間において、非金融資産の減損テストや、繰延税金資産の実現可能性の評価等の、
将来キャッシュ・フロー及び将来課税所得の見積りを要する会計処理に際して、当社グループは、グローバル
に幅広い事業活動を行っているため、セグメントや地域により状況は異なるものの、新型コロナウイルス感染
症の拡大に伴い現在生じている国内外の経済活動の停滞は、中長期的には回復すると仮定しておりましたが、
総じてみれば景気の回復は継続してきております。当社グループの事業領域においても、航空機エネルギー等
の一部の事業を除き、需要の回復が進んでおり、今後当社グループへ与える影響は重要ではないと想定してお
ります。
当社は、当該仮定は当第3四半期連結会計期間末時点における最善の見積りであると判断していますが、想
定以上に影響が長期化あるいは拡大した場合には、非金融資産や繰延税金資産の実現可能性の評価等の、重要
な会計上の見積り及び判断に影響を及ぼす可能性があります。
注3.主要な会計方針についての概要
当要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表におい
て適用した会計方針と同一であります。
なお、当第3四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定しております。
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注4.セグメント情報
Ⅰ それぞれの報告セグメントに含まれる主な製品・サービスは以下のとおりであります。
報告セグメント 主要製品
<特殊鋼>
工具鋼、自動車関連材料、剃刃材および刃物材、精密鋳造品、航空機・エネルギー関連材
料、ディスプレイ関連材料、半導体等パッケージ材料、電池用材料
特殊鋼製品
<ロール>
各種圧延用ロール、射出成形機用部品、構造用セラミックス部品、鉄骨構造部品
<自動車鋳物>
ダクタイル鋳鉄製品[HNM]、輸送機向け鋳鉄製品、
排気系耐熱鋳造部品[ハーキュナイト]、アルミニウム部品
素形材製品
<配管機器>
設備配管機器(ひょうたん印各種管継手・各種バルブ、ステンレスおよびプラスチック配
管機器、冷水供給機器、精密流体制御機器、密閉式膨張タンク)
<磁性材料>
希土類磁石[NEOMAX]、フェライト磁石、その他各種磁石およびその応用品
<パワーエレクトロニクス>
磁性材料・
軟磁性材料(アモルファス金属材料[Metglas]、
パワーエレクトロニクス
ナノ結晶軟磁性材料[ファインメット]、ソフトフェライト)およびその応用品、
セラミックス製品
<電線>
産業用電線、機器用電線、電機材料、ケーブル加工品、工業用ゴム
電線材料
<自動車部品>
自動車用電装部品、ブレーキホース
Ⅱ 前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
要約四半期
磁性材料 連結
その他 合計 調整額
特殊鋼 素形材 ・パワー 損益計算書
電線材料 計
製品 製品 エレクト 計上額
ロニクス
売上収益
外部顧客への売上収益 158,572 171,489 75,487 134,805 540,353 1,050 541,403 - 541,403
セグメント間の内部売上収益 122 - 32 212 366 980 1,346 △ 1,346 -
計
158,694 171,489 75,519 135,017 540,719 2,030 542,749 △ 1,346 541,403
セグメント利益又は損失(△) △ 7,952 △ 13,355 △ 15,219 375 △ 36,151 870 △ 35,281 △ 2,646 △ 37,927
金融収益 - - - - - - - - 476
金融費用 - - - - - - - - △ 1,807
持分法による投資損益
- - - - - - - - △ 144
税引前四半期損失(△) - - - - - - - - △ 39,402
(注)1.セグメント利益又は損失は営業損失で表示しております。
2.セグメント間取引は独立企業間価格で行っております。セグメント利益又は損失の「調整額」には主として報
告セグメントに帰属しない全社の一般管理費の配賦差額が含まれております。
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Ⅲ 当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
要約四半期
磁性材料 連結
その他 合計 調整額
特殊鋼 素形材 ・パワー 損益計算書
電線材料 計
製品 製品 エレクト 計上額
ロニクス
売上収益
外部顧客への売上収益 193,486 227,251 99,056 170,178 689,971 878 690,849 - 690,849
セグメント間の内部売上収益 242 - 11 242 495 670 1,165 △ 1,165 -
計
193,728 227,251 99,067 170,420 690,466 1,548 692,014 △ 1,165 690,849
セグメント利益又は損失(△) 11,743 △ 7,265 9,769 3,502 17,749 5,746 23,495 △ 4,535 18,960
金融収益 - - - - - - - - 2,087
金融費用 - - - - - - - - △ 1,363
持分法による投資損益
- - - - - - - - 816
税引前四半期利益 - - - - - - - - 20,500
(注)1.セグメント利益又は損失は営業利益で表示しております。
2.セグメント間取引は独立企業間価格で行っております。セグメント利益又は損失の「調整額」には主として報
告セグメントに帰属しない全社の一般管理費の配賦差額が含まれております。
注5.売上収益
(1)収益の分解
当社グループは、「注4.セグメント情報」に記載のとおり、特殊鋼製品、素形材製品、磁性材料・パワー
エレクトロニクス、電線材料の4つを報告セグメントとしております。また、売上収益は製品・サービス別の
事業に分解しております。これらの分解した売上収益と各報告セグメントの売上収益との関係は以下のとおり
であります。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
特殊鋼事業 143,061 177,650
特殊鋼製品
ロール事業 15,633 16,078
自動車機器事業 140,312 191,368
素形材製品
配管機器事業 31,177 35,883
磁性材料事業 49,361 67,453
磁性材料・
パワーエレクトロニクス
パワーエレクトロニクス事業 26,158 31,614
電線材料 電線事業 135,017 170,420
その他・調整額 684 383
合計 541,403 690,849
(2)履行義務の充足に関する情報
「(1)収益の分解」に記載のすべての事業は、主に顧客に製品を販売し検収を受けた時点において履行義
務が充足されることから、支配が移転した時点において収益を認識しております。支払条件は一般的な条件で
あり、延払等の支払条件となっている取引で重要なものはありません。
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注6.剰余金の配当
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間の配当金支払額は以下のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
配当金の総額 1株当たり
決議 株式の種類 配当の原資 基準日 効力発生日
(百万円) 配当額(円)
2020年5月27日
普通株式 5,558 利益剰余金 13.0 2020年3月31日 2020年6月30日
取締役会
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
該当事項はありません。
注7.その他の収益及び費用
前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間におけるその他の収益及び費用の内訳は以下のと
おりであります。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
(その他の収益)
事業再編等利益 1,971 129
固定資産売却益 565 7,225
その他 3,092 3,615
合計 5,628 10,969
(その他の費用)
事業構造改革関連費用 1,534 2,646
品質不適切行為関連費用(注) 4,691 5,177
減損損失 24,956 551
その他 3,789 4,263
合計 34,970 12,637
(注)当社及び子会社の磁石製品、特殊鋼製品、自動車鋳物製品等において、顧客と取り決めた仕様で定められた特性
について、その検査結果を書き換えた事案等の不適切行為等が確認され、顧客と取り決めた仕様を満たさない製品等が顧
客に納入されていたことが確認されました。当社では、不適切行為等が確認された製品について、実際に当社が行った検
査方法と顧客と取り決めた検査方法との相関関係分析、顧客立会いの下での性能確認、或いは当社にて保管している製品
サンプルの再検査等の方法により検証を進めており、現時点で、性能上の不具合及び安全上の問題は確認されておりませ
ん。これらに関連する費用等を品質不適切行為関連費用として計上しております。
前第3四半期連結累計期間において認識した減損損失の主な内容は、磁性材料・パワーエレクトロニクスセグメントの
内、磁性材料事業の事業環境の変化に伴い収益性が低下したことによる減損損失15,657百万円であります。有形固定資産
(主に機械装置)の減損損失は10,356百万円、のれん及び無形資産の減損損失は5,301百万円であり、当該資産の帳簿価
額を回収可能価額まで減額したものであります。回収可能価額は使用価値に基づき測定しており、減損損失を認識した前
第2四半期連結会計期間末時点で74,875百万円と評価しております。当該使用価値は、将来キャッシュ・フローを税引前
加重平均資本コスト10.1%により現在価値に割り引いて算定しております。
加えて、特殊鋼製品セグメントの内、航空機エネルギー事業の事業環境の変化に伴い収益性が低下したことによる減損
損失6,812百万円を計上しております。有形固定資産(主に機械装置)の減損損失は6,812百万円であり、当該資産の帳簿
価額を回収可能価額まで減額したものであります。回収可能価額は使用価値に基づき測定しており、減損損失を認識した
前第2四半期連結会計期間末時点で23,596百万円と評価しております。当該使用価値は、将来キャッシュ・フローを税引
前加重平均資本コスト7.7%により現在価値に割り引いて算定しております。
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注8.1株当たり利益
基本的1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益又は四半期損失の計算は以下のとおりであります。
なお、希薄化後1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益については、潜在株式が存在しないため、記載
しておりません。
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日 (自 2021年4月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
平均発行済株式数 427,565千株 427,558千株
親会社株主に帰属する四半期利益又は
△33,719百万円 13,544百万円
親会社株主に帰属する四半期損失(△)
基本的1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益
△78.86円 31.68円
又は四半期損失(△)
前第3四半期連結会計期間 当第3四半期連結会計期間
(自 2020年10月1日 (自 2021年10月1日
至 2020年12月31日) 至 2021年12月31日)
平均発行済株式数 427,564千株 427,555千株
親会社株主に帰属する四半期利益又は
△511百万円 2,268百万円
親会社株主に帰属する四半期損失(△)
基本的1株当たり親会社株主に帰属する四半期利益
△1.20円 5.30円
又は四半期損失(△)
注9.金融商品及び関連する開示
有価証券、その他の金融資産・負債及び公正価値
① 公正価値の見積りの前提及び方法
財務諸表に計上されている当社グループが保有する金融資産及び負債の公正価値の見積りの前提及び方
法は以下のとおりであります。
短期貸付金及び短期借入金
満期までの期間が短いため、要約四半期連結財政状態計算書計上額は見積公正価値と近似しておりま
す。
長期債務
当該負債の市場価格、または同様の契約条項での市場金利を使用した将来のキャッシュ・フローの現
在価値を見積公正価値としております。
有価証券及びデリバティブ
以下「④ 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類」に記載しております。
長期貸付金
同様の貸付形態での追加貸付に係る利率を使用した将来キャッシュ・フローの現在価値を見積公正価
値としております。
その他の負債性金融資産
その他の負債性金融資産は差入敷金・保証金であり、現在の市場金利を使用した将来キャッシュ・フ
ローの現在価値を見積公正価値としております。
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② 有価証券、その他の金融資産の内訳及び公正価値
当社グループが保有する金融資産の内訳及び公正価値は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2021年3月31日) (2021年12月31日)
帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
(FVTPL)
流動
有価証券 409 409 115 115
デリバティブ
先物為替予約契約 2 2 2 2
通貨スワップ契約 4 4 38 38
非流動
有価証券 819 819 824 824
デリバティブ
先物為替予約契約 - - 1 1
通貨スワップ契約 - - 50 50
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する
金融資産(FVTOCI)
非流動
有価証券 8,230 8,230 7,129 7,129
償却原価で測定する金融資産
流動
短期貸付金 9 9 13 13
償還期長期債権
一年以内返済予定の長期貸付金
1 1 1 1
非流動
その他の負債性金融資産 1,924 1,924 2,405 2,405
長期貸付金 668 668 698 698
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する有価証券は、資本性金融資産であります。
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③ 金融負債の内訳及び公正価値
当社グループが保有する金融負債の内訳及び公正価値は以下のとおりであります。
なお、当社グループにおいて、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された
金融負債はありません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2021年3月31日) (2021年12月31日)
帳簿価額 公正価値 帳簿価額 公正価値
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
(FVTPL)
流動
デリバティブ
金利スワップ契約 40 40 - -
通貨スワップ契約 11 11 39 39
銅先物契約 - - 192 192
非流動
デリバティブ
通貨スワップ契約 34 34 78 78
償却原価で測定する金融負債
流動
短期借入金 72,511 72,511 101,463 101,463
償還期長期債務
1年内返済予定の長期借入金 25,861 25,906 10,717 10,819
1年内償還予定の社債 20 20 20 20
リース負債 3,251 3,251 2,927 2,927
非流動
長期債務
長期借入金 41,458 41,518 36,299 36,323
社債 39,898 39,882 39,908 39,899
リース負債 12,319 12,319 10,834 10,834
リース負債の公正価値は、要約四半期連結財政状態計算書における重要性が無いため、最低リース料残
高に対して当初認識時のリース計算利子率等で割引いた現在価値により算定しております。よって、公正
価値は当該帳簿価額によっております。
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④ 公正価値ヒエラルキーのレベル別分類
当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いた指標の観察可能性及び重要性に応
じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。当該分類において、公正価値ヒエラル
キーは以下のように定義しております。
レベル1
同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値
レベル2
レベル1以外の直接又は間接的に観察可能な指標を使用して測定した公正価値
レベル3
重要な観察可能でない指標を使用して測定した公正価値
公正価値に複数の指標を使用している場合には、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベ
ルの指標に基づいて公正価値のレベルを決定しております。公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、
各四半期の期首時点で発生したものとして認識しております。
有価証券
市場価格で公正価値を測定できる有価証券は、レベル1に分類されております。レベル1の有価証券
には上場株式、国債等の負債性証券、上場投資信託等が含まれております。
有価証券の活発な市場が存在しない場合、類似の有価証券の市場価格及び同一又は類似の有価証券に
対する投げ売りでない市場価格、観測可能な金利及び利回り曲線、クレジット・スプレッド又はデフォ
ルト率を含むその他関連情報によって公正価値を決定しております。これらの投資はレベル2に分類さ
れます。レベル2の有価証券には、短期投資と相対で取引される上場株式等が含まれます。
非上場株式等、金融商品の公正価値を測定する為の重要な指標が観測不能である場合、これらの投資
はレベル3に分類されます。当社グループは、金融機関により提供された価格情報を用いてこれらの投
資を評価しており、提供された価格情報は、独自の評価モデルを用いた収益アプローチあるいは類似金
融商品の価格との比較といった市場アプローチにより検証しております。
デリバティブ
投げ売りでない市場価格、活発でない市場での価格、観測可能な金利及び利回り曲線や外国為替及び
商品の先物及びスポット価格を用いたモデルに基づき測定されるデリバティブは、レベル2に分類され
ております。レベル2に分類されるデリバティブには、主として金利スワップ、通貨スワップ、外国為
替及び商品の先物が含まれております。金融商品の公正価値を測定する為の重要な指標が観測不能であ
る場合、これらのデリバティブはレベル3に分類されます。当社グループは、金融機関により提供され
た価格情報等を用いてこれらのデリバティブを評価しており、提供された価格情報等は、独自の評価モ
デルを用いた収益アプローチあるいは類似金融商品の価格との比較といった市場アプローチにより検証
しております。
償却原価で測定する金融資産及び金融負債
償却原価で測定する金融資産及び金融負債の見積公正価値は、主にレベル2及びレベル3に分類され
ております。
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前連結会計年度及び当第3四半期連結会計期間の継続的に公正価値により測定する金融商品は以下のと
おりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2021年3月31日)
レベル1 レベル2 レベル3 合計
資産
FVTPL(流動)
有価証券 409 - - 409
デリバティブ - 6 - 6
FVTPL(非流動)
有価証券 - 237 582 819
FVTOCI(非流動) 1,613 - 6,617 8,230
負債
FVTPL(流動) - 51 - 51
FVTPL(非流動) - 34 - 34
(単位:百万円)
当第3四半期連結会計期間
(2021年12月31日)
レベル1 レベル2 レベル3 合計
資産
FVTPL(流動)
有価証券 115 - - 115
デリバティブ - 40 - 40
FVTPL(非流動)
有価証券 - 227 597 824
デリバティブ - 51 - 51
FVTOCI(非流動) 1,507 - 5,622 7,129
負債
FVTPL(流動) - 231 - 231
FVTPL(非流動) - 78 - 78
FVTPLで測定する負債(流動及び非流動)は、デリバティブであります。
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公正価値ヒエラルキーのレベル3に区分される経常的な公正価値測定について期首残高から期末残高へ
の調整は以下のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(単位:百万円)
FVTPL FVTOCI 合計
2020年4月1日 6,741 7,041 13,782
純損益 - - -
その他の包括利益 - 68 68
売却/償還 △6,215 △46 △6,261
購入/取得 - - -
その他 △3 △6 △9
2020年12月31日 523 7,057 7,580
報告期間末に保有している資産について純損益に計上された未実現損益の変動はありません。
その他の包括利益は、要約四半期連結包括利益計算書上「その他の包括利益を通じて測定する金融資産
の公正価値の純変動額」に含まれております。
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円)
FVTPL FVTOCI 合計
2021年4月1日 582 6,617 7,199
純損益 - - -
その他の包括利益 - △930 △930
売却/償還 △14 △71 △85
購入/取得 15 - 15
その他 14 6 20
2021年12月31日 597 5,622 6,219
報告期間末に保有している資産について純損益に計上された未実現損益の変動はありません。
その他の包括利益は、要約四半期連結包括利益計算書上「その他の包括利益を通じて測定する金融資産
の公正価値の純変動額」に含まれております。
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注10.追加情報
(公開買付け)
当社は、2021年4月28日開催の取締役会において、株式会社BCJ-52(以下「公開買付者」といいます。)に
よる当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいま
す。)に関して、同日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに
賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決
議をいたしました。
なお、当社の前記取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後に予定された一連の手続を経て、
当社株式全てを取得することを企図していること、及び当社株式が上場廃止となる予定であることを前提とし
ております。
1.公開買付者の概要
①名称 株式会社BCJ-52
②所在地 東京都千代田区丸の内一丁目1番1号パレスビル5階
代表取締役 杉本 勇次
③代表者の役職・氏名
当社の株券等を取得及び所有し、当社の事業活動を支配及
④事業内容
び管理すること
⑤資本金 25,000円
⑥設立年月日 2021年4月23日
合同会社BCJ-51 (持株比率 100.00%)
⑦大株主及び持株比率
⑧当社と公開買付者の関係
資本関係 該当事項はありません。
人的関係 該当事項はありません。
取引関係 該当事項はありません。
関連当事者への該当状況 該当事項はありません。
2.本公開買付けの概要
(1)買付け等の期間
公開買付者によれば、国内外の競争法その他の規制法に基づく必要な手続及び対応が完了すること等一定の
事項が充足されること(又は公開買付者により放棄されること)を本公開買付け開始の前提条件としており、
前記の取締役会決議時点では、2021年11月下旬に本公開買付けが開始されることを想定しておりました。しか
し、公開買付者より2021年11月末日現在、一部の国において競争法に基づく手続及び対応が完了していないと
の連絡を受けました。公開買付者としては、競争法に基づく手続及び対応に重大な問題は認識しておらず、引
き続き早期にこれらの手続及び対応を完了すべく努めるとのことです。本公開買付け開始のための条件が整い
次第、開始されることを想定しております。
(2)買付け等の価格
普通株式1株につき、2,181円
(3)買付予定の株券等の数
買付予定数 買付予定数の下限 買付予定数の上限
199,342,443株 56,821,201株 -株
注11.後発事象
該当事項はありません。
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2【その他】
該当事項はありません。
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
記載事項はありません。
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独立監査人の四半期レビュー報告書
2022年2月9日
日立金属株式会社
代表執行役
西山 光秋 殿
執行役会長 兼 執行役社長
EY新日本有限責任監査法人
東京事務所
指定有限責任社員
公認会計士
表 晃靖
業務執行社員
指定有限責任社員
公認会計士
森本 博樹
業務執行社員
監査人の結論
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、「経理の状況」に掲げられている日立金属株
式会社の2021年4月1日から2022年3月31日までの連結会計年度の第3四半期連結会計期間(2021年1
0月1日から2021年12月31日まで)及び第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年12月
31日まで)に係る要約四半期連結財務諸表、すなわち、要約四半期連結財政状態計算書、要約四半期連結損益計算
書、要約四半期連結包括利益計算書、要約四半期連結持分変動計算書、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書及び
注記について四半期レビューを行った。
当監査法人が実施した四半期レビューにおいて、上記の要約四半期連結財務諸表が、「四半期連結財務諸表の用語、
様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定された国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して、日立
金属株式会社及び連結子会社の2021年12月31日現在の財政状態、同日をもって終了する第3四半期連結会計期
間及び第3四半期連結累計期間の経営成績並びに第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況を適正に表示し
ていないと信じさせる事項が全ての重要な点において認められなかった。
監査人の結論の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる四半期レビューの基準に準拠して四半期レビューを行っ
た。四半期レビューの基準における当監査法人の責任は、「要約四半期連結財務諸表の四半期レビューにおける監査人
の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から
独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、結論の表明の基礎となる
証拠を入手したと判断している。
強調事項
「注10.追加情報」に記載されているとおり、会社は、2021年4月28日開催の取締役会において、株式会社
BCJ-52による会社の普通株式に対する公開買付けに関して、本公開買付けが開始された場合には、賛同の意見を
表明するとともに、会社の株主に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議を行った。
当該事項は、当監査法人の結論に影響を及ぼすものではない。
要約四半期連結財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任
経営者の責任は、国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して要約四半期連結財務諸表を作成し適正に表示す
ることにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない要約四半期連結財務諸表を作成し適正に表示する
ために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
要約四半期連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき要約四半期連結財務諸表を作成す
ることが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準第1号「財務諸表の表示」第4項に基づき、継続企業に関する事
項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにあ
る。
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EDINET提出書類
日立金属株式会社(E01244)
四半期報告書
要約四半期連結財務諸表の四半期レビューにおける監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した四半期レビューに基づいて、四半期レビュー報告書において独立の立場から要約
四半期連結財務諸表に対する結論を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる四半期レビューの基準に従って、四半期レビューの過程を通
じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 主として経営者、財務及び会計に関する事項に責任を有する者等に対する質問、分析的手続その他の四半期レ
ビュー手続を実施する。四半期レビュー手続は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して
実施される年度の財務諸表の監査に比べて限定された手続である。
・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認
められると判断した場合には、入手した証拠に基づき、要約四半期連結財務諸表において、国際会計基準第1号「財
務諸表の表示」第4項に基づき、適正に表示されていないと信じさせる事項が認められないかどうか結論付ける。ま
た、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、四半期レビュー報告書において要約四半期連結財
務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する要約四半期連結財務諸表の注記事項が適切で
ない場合は、要約四半期連結財務諸表に対して限定付結論又は否定的結論を表明することが求められている。監査人
の結論は、四半期レビュー報告書日までに入手した証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企
業として存続できなくなる可能性がある。
・ 要約四半期連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠していないと信じ
させる事項が認められないかどうかとともに、関連する注記事項を含めた要約四半期連結財務諸表の表示、構成及び
内容、並びに要約四半期連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示していないと信じさせる事項が認め
られないかどうかを評価する。
・ 要約四半期連結財務諸表に対する結論を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する証拠を入手す
る。監査人は、要約四半期連結財務諸表の四半期レビューに関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人
は、単独で監査人の結論に対して責任を負う。
監査人は、監査委員会に対して、計画した四半期レビューの範囲とその実施時期、四半期レビュー上の重要な発見事
項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監
査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じ
ている場合はその内容について報告を行う。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はな
い。
以 上
(注)1.上記の四半期レビュー報告書の原本は当社(四半期報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは四半期レビューの対象には含まれていません。
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