シャープ株式会社 内部統制報告書 第127期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

提出書類 内部統制報告書-第127期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
提出日
提出者 シャープ株式会社
カテゴリ 内部統制報告書

                                                          EDINET提出書類
                                                       シャープ株式会社(E01773)
                                                           内部統制報告書
    【表紙】
     【提出書類】                     内部統制報告書

     【根拠条文】                     金融商品取引法第24条の4の4第1項

     【提出先】                     関東財務局長

     【提出日】                     2021年6月30日

     【会社名】                     シャープ株式会社

     【英訳名】                     Sharp   Corporation

     【代表者の役職氏名】                     代表取締役 戴 正 呉

     【最高財務責任者の役職氏名】                     -

     【本店の所在の場所】                     堺市堺区匠町1番地

     【縦覧に供する場所】                     株式会社東京証券取引所

                           (東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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                                                           内部統制報告書
     1【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
        代表取締役戴正呉は、当社の財務報告に係る内部統制を整備及び運用する責任を有しており、企業会計審議会の公
      表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施
      基準の設定について(意見書)」及び「同実施基準の改訂について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠
      組みに準拠して内部統制を整備及び運用し、当社の財務報告の適正性を担保しています。
        なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理

      的な範囲で達成しようとするものであり、このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全に
      は防止又は発見することができない可能性があります。
     2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

       当社の財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である2021年3月31日を基準日としており、評価に当
      たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠し実施しました。
       本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす全社的な内部統制の評価を行った上で、そ

      の結果を踏まえて評価対象とする業務プロセスを選定しています。評価の対象とした業務プロセスについては、それ
      ぞれのプロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を選定し、関連文書の閲覧、
      当該内部統制に関係する適切な担当者への質問、内部統制の実施記録の検証等の手続を実施することにより、当該統
      制上の要点の整備及び運用状況を評価しました。
       財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、会社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性

      に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しました。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及
      び質的影響の重要性を考慮して決定しており、会社並びに連結子会社及び持分法適用会社を対象として行った全社的
      な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しました。なお、一部の連
      結子会社及び持分法適用会社については、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制
      の評価範囲に含めていません。
       また、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、財務報告に対する金額的及び質的影響の重要性を考慮
      し、上記の全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、連結売上高の上位構成比率を指標に、その概ね2/3程度の割合
      に達している事業拠点を「重要な事業拠点」として選定しました。なお、下記3.に記載の通り、当社連結子会社で
      あるカンタツ株式会社(以下、カンタツ社)で不適切な会計処理が生じたことから、評価範囲を拡大し、カンタツ社
      を「重要な事業拠点」に追加しました。
       それらの事業拠点においては、当社の事業目的に大きく関わる勘定科目として、「売上高」・「売掛金」・「たな
      卸資産(製品、原材料、仕掛品)」に至る業務プロセスを評価の対象としました。さらに、リスクの観点から財務報
      告への影響を勘案して、重要性の大きい特定の取引又は事象に関する業務プロセスや、見積りや予測を伴う重要な勘
      定科目に係る業務プロセスを当社の事業経営における重要性の大きい業務プロセスとして、一部の業務プロセスにつ
      いては個別に評価の対象に追加しました。
     3【評価結果に関する事項】

       下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な
      不備に該当すると判断しました。したがって、当事業年度の末日時点の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断
      しました。
                                 記

       当社は、当社の連結子会社であるカンタツ社に対する内部監査により、注文がないまま売上が計上されているこ

      と、通常売上計上が許されない状況で売上が計上されていることを把握しました。そこで、2020年12月25日付の当社
      取締役会において、案件の複雑性等から外部専門家が主体的・主導的に調査を行う調査委員会の設置を決議し、事実
      の解明及び原因の究明に着手しました。
       当社は、2021年3月12日、調査委員会から調査報告書を受領し、過年度の決算を訂正し、2019年3月期及び2020年
      3月期の有価証券報告書並びに2019年3月期第2四半期から2021年3月期第2四半期までの四半期報告書について、
      訂正報告書を提出しました。
       当社は、調査委員会により認定された不適切な会計処理が生じた原因としては、以下のとおり、カンタツ社におい
      て信頼性ある財務報告を実現するための内部統制が無効化されたことにより生じたものと考えております。
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                                                           内部統制報告書
        ・カンタツ社経営幹部が、カンタツ社が当社へ報告していた売上・利益等に関する経営計画について、それを達成
         すること(達成しているように見せかけること)を優先して、適切な会計処理、特に収益認識に関するルールを
         知らずにあるいは意図的にこれを軽視・無視したこと
        ・カンタツ社経営幹部の指示またはこれらに対する忖度により、カンタツ社従業員の間にも経営幹部と同様の意識
         が醸成され、不正ではないかとの疑問を持った者も具体的な行動(例えば、カンタツ社の監査役に対する相談や
         内部通報の利用等)がなされなかったこと
        ・カンタツ社において、取引の実行に関する適切な手続が無視され(与信申請、契約書締結、売上計上、仕訳承認
         のプロセス等)、十分な相互牽制が働かず、実体のない取引あるいは売上計上要件を満たさない取引について売
         上を計上する等、不適切な会計処理が実行されたこと
        ・売掛金の滞留が生じている取引について、取引条件や回収遅延の状況、経緯や原因等について取締役会へ報告が
         なされていない等、取締役会の機能が形骸化したこと
        ・会計処理その他業務に関する不適切な処理に関して、カンタツ社やその子会社の内部通報制度の周知徹底が不十
         分で、その利用がなされなかったこと
       また、当社が親会社として、カンタツ社における不適切な会計処理を防止できなかったことについては、以下のよ
      うな原因があったものと考えております。
        ・当社グループの行動規範及び公正妥当な会計基準やこれに基づく当社グループのルールについて、役職員に対す
         る徹底が不十分であったこと
        ・子会社を管理する体制や子会社の経営状況をモニタリングする体制が不十分であったこと
        ・当社グループの内部通報制度等の周知徹底が不十分であり、カンタツ社の従業員から通報がなされなかったこと
        当社は、これらの内部統制の不備が財務報告に重要な影響を及ぼしており、全社的な内部統制及び全社的な観点で

      評価する決算・財務報告プロセス並びに業務プロセスに関する内部統制について開示すべき重要な不備に該当すると
      判断しました。
       上記の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備が、当事業年度の末日までに是正されなかった理由は、調
      査委員会から調査報告書の受理した2021年3月12日から事業年度の末日までに、再発防止策を整備し運用する期間を
      十分確保できないと判断したためです。
        なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、全て財務諸表及び連結財務諸表に反映しています。
       当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、以下のとおり、開示すべき重要な不備

      を是正するための再発防止策を実行して内部統制の整備・運用を図るとともに、本件を機に当社グループにおける内
      部統制の充実を図ってまいります。
        1 当社グループ役職員に対するコンプライアンス意識の徹底(内部通報制度の周知、徹底を含む)

        2 当社グループ役職員に対する会計処理に対する理解の醸成
        3 カンタツ社における業務プロセスの見直し・徹底による適切な権限分配と牽制関係の構築・運用
        4 カンタツ社における監査役、本社部門等への通報の奨励、内部通報制度の周知徹底
        5 当社管理部門・監査部門による管理(滞留債権等のモニタリングを含む)・監督・監査の強化(そのための人材
         確保)及び当社が子会社を管理する体制の見直し
     4【付記事項】

        「3 評価結果に関する事項」に記載した、開示すべき重要な不備を是正するための再発防止策について、当事業
      年度の末日から内部統制報告書提出日までに、以下の措置を実施しました。
        ・  当社グループ役職員に対するコンプライアンス意識の徹底(内部通報制度の周知、徹底を含む)

          シャープ行動規範に基づくコンプライアンスの学習を毎年実施しておりますが、カンタツ社の全役職員に対
         して再実施しました。
        ・  当社グループ役職員に対する会計処理に対する理解の醸成
          CEOメッセージにて当社グループ役職員に対して今回の事案の説明、業績達成・赤字回避以上に適切な財務報
         告が重要であること、二度と同じ過ちを繰り返さないようにしていくこと等を発信しました。
        ・  カンタツ社における監査役、本社部門等への通報の奨励、内部通報制度の周知徹底
          カンタツ社を含む当社グループ役職員に対し、内部通報制度の啓蒙を意図したアンケートを実施しました。
        ・当社管理部門・監査部門による管理(滞留債権等のモニタリングを含む)・監督・監査の強化(そのための人材
         確保)及び当社が子会社を管理する体制の見直し
          子会社の管掌体制を見直し、商品・デバイス事業の子会社の経営を管理する経営管理部門について、事業に直
         接関与せず、かつ、経営管理の知見を有する部門を経営管理部門に設定し直し、管掌体制を強化しました。
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     5【特記事項】
        該当事項はありません。
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2024年4月16日

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2023年1月より一部報告書の通知、表示が旧社名で通知、表示される現象が発生しておりました。対応を行い現在は解消しております。

2023年2月15日

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2023年1月7日

2023年分の情報が更新されない問題、解消しました。

2023年1月6日

2023年分より情報が更新されない状態となっております。原因調査中です。

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新規上場の通知機能を追加しました。Myページにて通知の設定が行えます。

2020年9月22日

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