株式会社野村総合研究所 有価証券届出書(参照方式)
提出書類 | 有価証券届出書(参照方式) |
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提出者 | 株式会社野村総合研究所 |
カテゴリ | 有価証券届出書(参照方式) |
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株式会社野村総合研究所(E05062)
有価証券届出書(参照方式)
【表紙】
【提出書類】 有価証券届出書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2021年6月18日
【会社名】 株式会社野村総合研究所
【英訳名】 Nomura Research Institute, Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役会長兼社長 此本 臣吾
【本店の所在の場所】 東京都千代田区大手町一丁目9番2号
【電話番号】 03-5533-2111(代表)
【事務連絡者氏名】 経理・業務部長 松井 貞二郎
【最寄りの連絡場所】 東京都千代田区大手町一丁目9番2号
【電話番号】 03-5533-2111(代表)
【事務連絡者氏名】 経理・業務部長 松井 貞二郎
【届出の対象とした募集有価証券の種類】 株式
【届出の対象とした募集金額】
その他の者に対する割当 2,479,540,000円
【安定操作に関する事項】 該当事項はありません。
【縦覧に供する場所】 株式会社野村総合研究所 大阪総合センター
(大阪府大阪市北区中之島三丁目2番4号)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部【証券情報】
第1【募集要項】
1【新規発行株式】
種類 発行数 内容
完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における
普通株式 696,500株
標準となる株式である。なお、単元株式数は100株である。
(注)1. 募集の目的及び理由
当社は、2018年4月26日開催の取締役会において、当社の社外取締役を除く取締役(以下「対象取締役」とい
う。)に対し、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに株主の皆様との一層の価
値共有を進めることを目的として、当社の対象取締役のほか、当社の日本国居住者の執行役員その他従業員(役
員待遇、以下総称して「対象取締役等」という。)を対象とする新たな報酬制度として、譲渡制限付株式報酬制
度(以下「本制度」という。)を導入することを決議しました。また、2018年6月22日開催の第53回定時株主総会
(以下「本株主総会」という。)において、本制度に基づき、譲渡制限付株式取得の出資財産とするための金銭
報酬(以下「譲渡制限付株式報酬」という。)として、対象取締役に対して、(ⅰ)「長期インセンティブ株式報
酬」として年額1億2千万円以内、(ⅱ)「中期インセンティブ株式報酬」として年額2億8千万円以内、合わせて
年額4億円以内(ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない。)の金銭報酬債権を支給することにつ
き、ご承認をいただいています。
本募集は、本制度を踏まえ、2021年6月18日開催の取締役会決議により行われるものです。なお、本制度の概要
等については、以下のとおりです。
<本制度の概要等>
本制度は、(ⅰ)株式保有を通じた株主との価値共有の促進や当社の企業価値の持続的な向上に向けた長期イ
ンセンティブとして、退任日まで譲渡制限を解除しない「長期インセンティブ株式報酬」と、(ⅱ)中期経営
計画に代表される当社の中期的な業績及び株価の上昇に向けた中期インセンティブとして、譲渡制限期間を3
年間から5年間までの間で設定する「中期インセンティブ株式報酬」により構成することとします。
対象取締役等は、本制度に基づき当社から支給された金銭報酬債権の全部を現物出資財産として払込み、当
社の普通株式について発行又は処分を受けることとなります。
本制度により、当社が対象取締役に対して新たに発行又は処分する普通株式の総数は、長期インセンティブ
株式報酬として年54,000株以内、中期インセンティブ株式報酬として年126,000株以内、合わせて年180,000
株以内としています。(ただし、本株主総会の決議の日以降の日を効力発生日とする当社の普通株式の株式分
割(当社の普通株式の無償割当てを含む。)又は株式併合が行われた場合その他譲渡制限付株式として発行又
は処分をされる当社の普通株式の総数の調整が必要な事由が生じた場合には、当該効力発生日以降、分割比
率・併合比率等に応じて、当該総数を合理的な範囲で調整します。)なお、当社は2019年7月1日を効力発生日
として、当社普通株式1株につき3株の割合で株式の分割を行いました。当該株式分割に伴い、2018年6月22日
開催の第53回定時株主総会で承認された当社が対象取締役に対して新たに発行又は処分する普通株式の総数
(長期インセンティブ株式報酬として年18,000株以内、中期インセンティブ株式報酬として年42,000株以内、
合わせて年60,000株以内)を調整しています。また、1株当たりの払込金額は、各取締役会決議の日の前営業
日の東京証券取引所における当社の普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近
取引日の終値)を基礎として、当該普通株式を引き受ける対象取締役等に特に有利な金額とならない範囲で、
取締役会において決定します。
本制度による当社の普通株式の発行又は処分に当たっては、当社と対象取締役等との間において、①対象取
締役等は、一定期間、割当契約により割当てを受けた当社の普通株式について、第三者への譲渡、担保権の
設定その他の処分を禁止すること、②一定の事由が生じた場合には当社が当該普通株式を無償で取得するこ
となどをその内容に含む譲渡制限付株式割当契約(以下「本割当契約」という。)を締結するものとします。
当社は、2021年6月18日開催の取締役会決議において、対象取締役等の中長期的な業績及び株価の上昇に向け
たインセンティブとして、長期インセンティブ株式報酬と中期インセンティブ株式報酬をあわせて金銭報酬
債権合計2,479,540,000円、普通株式合計 696,500 株を付与することとしました。その内訳は以下のとおりで
す。
(ⅰ) 長期インセンティブ株式報酬:金銭報酬債権 678,180,000円、普通株式 190,500株
(ⅱ) 中期インセンティブ株式報酬:金銭報酬債権 1,801,360,000円、普通株式 506,000株
譲渡制限期間については、長期インセンティブ株式報酬は、長期的かつ持続的な企業価値向上を目的とする
ため、退任又は退職するまで譲渡制限を解除しないこととし、中期インセンティブ株式報酬は、中期経営計
画の期間等を考慮し3年としています。
本有価証券届出書の対象となる当社普通株式は、本制度に基づき、当社の第57期事業年度(2021年4月1日~
2022年3月31日)の譲渡制限付株式報酬として対象取締役等に対して支給された金銭報酬債権を出資財産とし
て現物出資させることにより、新株式発行を通して発行されるものです。
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また、当社は、対象取締役等との間で、大要、以下の内容をその内容に含む譲渡制限付株式割当契約を締結
する予定です。そのため、本有価証券届出書の対象となる当社普通株式は、法人税法第54条第1項及び所得税
法 施行令第84条第1項に定める特定譲渡制限付株式に該当する予定です。
<本割当契約の概要>
(1) 割当契約(長期インセンティブ)
① 譲渡制限期間
対象取締役等が2021年7月16日(払込期日)から当社又は当社の子会社の取締役、監査役、執行役員、経
営役、研究理事、顧問、理事、参与その他これに準ずる地位又は従業員の地位(以下「役員等の地位」
という。)のいずれの地位からも退任又は退職する日までの間。
② 譲渡制限の解除条件
対象取締役等が譲渡制限期間中、継続して、役員等の地位のいずれかの地位にあることを条件として、
割当株式の全部について、譲渡制限期間の満了した時点をもって譲渡制限を解除する。
③ 譲渡制限期間中に、対象取締役等が任期満了・定年・雇用等契約の期間満了その他の正当な事由により
退任又は退職した場合の取扱い
(ア) 譲渡制限の解除時期
対象取締役等が、役員等の地位のいずれの地位からも任期満了・定年・雇用等契約の期間満了その
他の正当な事由(ただし、死亡による退任又は退職の場合を除く。)により退任又は退職した場合に
は、譲渡制限期間が満了した時点をもって、譲渡制限を解除する。死亡による退任又は退職の場合
は、対象取締役等の死亡による退任又は退職の時点をもって譲渡制限を解除する。
(イ) 譲渡制限の解除対象となる株式数
当該退任又は退職した時点において保有する割当株式の全部を解除する。
④ 当社による無償取得
当社は、対象取締役等が、役員等の地位のいずれの地位からも退任若しくは退職した場合(上記③に定
める正当な事由による場合若しくは死亡による場合を除く。)、又は法令若しくは社内規程に違反する
等の非違行為を行ったと認められる場合等には、割当株式の全部について、当該各事由に該当した時点
をもって、当然に無償で取得する。また、当社は、譲渡制限期間満了時点又は上記③で定める譲渡制限
解除時点において、譲渡制限が解除されない割当株式について、当然に無償で取得する。
⑤ 株式の管理
割当株式は、譲渡制限期間中の譲渡、担保権の設定その他の処分をすることができないよう、譲渡制限
期間中は、対象取締役等が野村證券株式会社に開設した専用口座で管理される。当社は、割当株式に係
る譲渡制限等の実効性を確保するために、各対象取締役等が保有する割当株式の口座の管理に関連して
野村證券株式会社との間において契約を締結している。また、対象取締役等は、当該口座の管理の内容
につき同意するものとする。
⑥ 組織再編等における取扱い
譲渡制限期間中に、当社が消滅会社となる合併契約、当社が完全子会社となる株式交換契約又は株式移
転計画その他の組織再編等に関する事項が当社の株主総会(ただし、当該組織再編等に関して当社の株
主総会による承認を要しない場合においては、当社の取締役会)で承認された場合には、取締役会の決
議により、当該時点において対象取締役等の保有する割当株式の全部について、組織再編等効力発生日
の前営業日の直前時をもって、これに係る譲渡制限を解除する。
(2) 割当契約(中期インセンティブ)
① 譲渡制限期間
2021年7月16日(払込期日)~2024年7月31日
② 譲渡制限の解除条件
対象取締役等が譲渡制限期間中、継続して、役員等の地位のいずれかの地位にあることを条件として、
割当株式の全部について、譲渡制限期間の満了した時点をもって譲渡制限を解除する。
③ 譲渡制限期間中に、対象取締役等が任期満了・定年・雇用等契約の期間満了その他の正当な事由により
退任又は退職した場合の取扱い
(ア) 譲渡制限の解除時期
対象取締役等が、役員等の地位のいずれの地位からも任期満了・定年・雇用等契約の期間満了その
他の正当な事由(ただし、死亡による退任又は退職の場合を除く。)により退任又は退職した場合に
は、譲渡制限期間の満了時点をもって、譲渡制限を解除する。死亡による退任又は退職の場合は、
対象取締役等の死亡による退任又は退職の時点に譲渡制限を解除する。
(イ) 譲渡制限の解除対象となる株式数
当該退任又は退職した時点において保有する割当株式の全部を解除する。
④ その他当社による無償取得、株式の管理、組織再編等における取扱いについては、(1) 割当契約(長期
インセンティブ)と同様の内容とする。
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2. 振替機関の名称及び住所
名称:株式会社証券保管振替機構
住所:東京都中央区日本橋茅場町2丁目1番1号
2【株式募集の方法及び条件】
(1)【募集の方法】
発行価額の総額(円) 資本組入額の総額(円)
区分 発行数
- - -
株主割当
2,479,540,000 1,239,770,000
その他の者に対する割当 696 , 500株
- - -
一般募集
計(総発行株式) 2,479,540,000 1,239,770,000
696 , 500 株
(注)1. 「第1 募集要項 1 新規発行株式 (注)1. 募集の目的及び理由」に記載の、譲渡制限付株式報酬制度に基づく
対象取締役等に割当てる方法によります。
2. 発行価額の総額は、本新株式発行に係る会社法上の払込金額の総額であり、資本組入額の総額は、本新株発行
に係る会社法上の増加する資本金の額の総額です。また、増加する資本準備金の額の総額は1,239,770,000円で
す。
3. 現物出資の目的とする財産は本制度に基づく当社の第57期事業年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の譲渡制限
付株式報酬として支給された金銭報酬債権であり、それぞれの内容は以下のとおりです。
払込金額(円)
割当株数 内容
取締役(社外取締役を除く。) 6名 380,920,000
107,000株 第57期事業年度分
2,098,620,000
執行役員その他の従業員(役員待遇) 47名 589,500株 第57期事業年度分
2,479,540,000
合計 696 , 500株
(2)【募集の条件】
発行価格 資本組入額 申込証拠金
申込株数単位 申込期間 払込期日
(円) (円) (円)
3,560 1,780 -
100株 2021年7月15日~2021年7月16日 2021年7月16日
(注)1. 「第1 募集要項 1 新規発行株式 (注)1. 募集の目的及び理由」に記載の、譲渡制限付株式報酬制度に基づ
き、対象取締役等に割当てる方法によるものとし、一般募集は行いません。
2. 発行価格は、本新株式発行に係る会社法上の払込金額であり、資本組入額は、本新株式発行に係る会社法上の
増加する資本金の額です。なお、発行価格は、2021年6月17日の東京証券取引所における当社の普通株式の終値
です。
3. また、本新株発行は、本制度に基づく当社の第57期事業年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の譲渡制限付株式
報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする現物出資により行われるため、金銭による払込みはあり
ません。
(3)【申込取扱場所】
店名 所在地
株式会社野村総合研究所 経営企画部 東京都千代田区大手町一丁目9番2号
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(4)【払込取扱場所】
店名 所在地
- -
(注) 譲渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする現物出資の方法によるため、該当事項はあ
りません。
3【株式の引受け】
該当事項はありません。
4【新規発行による手取金の使途】
(1)【新規発行による手取金の額】
払込金額の総額(円) 発行諸費用の概算額(円) 差引手取概算額(円)
- 9,000,000 -
(注)1. 金銭以外の財産の現物出資の方法によるため、金銭による払込みはありません。
2. 発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれていません。
3. 発行諸費用の概算額の内訳は、登録免許税、登記費用、上場手数料及び有価証券届出書作成費用等です。
(2)【手取金の使途】
当社は、当社の対象取締役等に対する中長期的なインセンティブの付与及び株主価値の共有を目的として、本
制度を導入しました。
また、2018年6月22日開催の株主総会において、本制度に基づき、譲渡制限付株式報酬として、対象取締役に対
して、年額4億円以内(うち、長期インセンティブ株式報酬として年額1億2千万円以内、中期インセンティブ株式
報酬として年額2億8千万円以内)の金銭報酬債権を支給することができることにつき、ご承認をいただきました。
上記決定を受け、本新株式発行は、本制度に基づく当社の第57期事業年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の譲
渡制限付株式報酬として支給された金銭報酬債権を出資財産とする新株式発行として行われるものであり、金銭
による払込みはありません。
第2【売出要項】
該当事項はありません。
第3【第三者割当の場合の特記事項】
該当事項はありません。
第4【その他の記載事項】
該当事項はありません。
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第二部【公開買付け又は株式交付に関する情報】
第1【公開買付け又は株式交付の概要】
該当事項はありません。
第2【統合財務情報】
該当事項はありません。
第3【発行者(その関連者)と対象者との重要な契約(発行者(その関連者)と株式交付子会社
との重要な契約)】
該当事項はありません。
第三部【参照情報】
第1【参照書類】
会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類をご参照
ください。
1【有価証券報告書及びその添付書類】
事業年度 第55期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
2020年6月23日関東財務局長に提出
2【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第56期第1四半期(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
2020年8月13日関東財務局長に提出
事業年度 第56期第2四半期(自 2020年7月1日 至 2020年9月30日)
2020年11月12日関東財務局長に提出
事業年度 第56期第3四半期(自 2020年10月1日 至 2020年12月31日)
2021年2月10日関東財務局長に提出
3【臨時報告書】
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書(株主総会における議決権行使の
結果)を2020年6月23日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定に基づく臨時報告書(代表取締役の異動)を2021年4月1日
に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づく臨時報告書(特定子会社の異動)を2021年5月14
日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第3号の規定に基づく臨時報告書(特定子会社の異動)を2021年5月26
日に関東財務局長に提出
4【訂正報告書】
訂正報告書(1の有価証券報告書の訂正報告書)を2020年7月29日に関東財務局長に提出
5【訂正報告書】
訂正報告書(1の有価証券報告書の訂正報告書)を2021年4月27日に関東財務局長に提出
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第2【参照書類の補完情報】
上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書及び各四半期報告書(以下「有価証券報告書等」という。)に記載され
た「事業等のリスク」について、有価証券報告書等の提出日以後、本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)までの間
において、変更すべき事項が生じています。以下の内容は、当該変更を反映して「事業等のリスク」を一括して記載し
ています。なお、下記文中の「当年度」は2020年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)を意味します。
また、有価証券報告書等には将来に関する事項が記載されていますが、当該事項は以下の「事業等のリスク」に記載
された事項を除き本有価証券届出書提出日(2021年6月18日)現在においてもその判断に変更はなく、新たに記載する将
来に関する事項もありません。
《事業等のリスク》
(1) 当社グループのリスク管理体制
当社グループ全般のリスク管理のため、リスク管理担当役員(代表取締役専務執行役員)を任命するとともに、リ
スク管理統括部署として統合リスク管理室を設置しています。
統合リスク管理室は、リスク管理の枠組みの構築・整備、リスクの特定・評価・モニタリング及び管理態勢全般
の整備等を実施しています。
リスク管理担当役員を委員長とする統合リスク管理会議を年2回開催し、リスク管理PDCAサイクルの評価や
リスク対応策の審議等を行い、その結果を取締役会に報告しています。
(2) 当社グループのリスク管理方法
① リスクの設定
当社グループの業務遂行上発生しうるリスクを13項目に分類し、さらにリスク分類ごとにリスク項目を設定し
ます。リスク項目は、定期的にリスクの主管部署が評価し、リスク項目・重要度・影響度の見直しを行っていま
す。13のリスク分類のうち、年度ごとに、特に重要度が高いと認識するものを「リスク管理に関する重点テー
マ」として統合リスク管理会議で選定しています。2022年3月期のリスク管理に関する重点テーマは下記のとおり
です。
・稼働システムの品質リスクに対する適切なマネジメントの継続
・情報セキュリティ管理態勢の高度化
・プロジェクトリスクに対するマネジメントの徹底
・NRIグループ全体のガバナンスの実効性向上
・事業継続責任を果たすための適切な備え
・働きやすい労働環境の整備
② リスクの対策
リスク項目ごとに、リスク主管部署がリスク低減策を検討し実施します。リスク低減策はリスク管理統括部署
に連携し、必要に応じて統合リスク管理会議で審議します。
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③ モニタリング
リスク低減策の実施状況はリスク管理統括部署に連携し、定期的に統合リスク管理会議に報告し評価します。
必要に応じて統合リスク管理会議で追加のリスク低減策の策定・実施を指示します。
(3) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク
新型コロナウイルス感染症の今後の経過によっては、当社グループの事業活動においても影響が生じる懸念があ
ります。
受注に関するリスクとしては、顧客における経営状況の変化や情報システムの投資計画の抜本的見直しが行われ
た場合には、当社グループとの契約が更新されない可能性があります。また、顧客の投資意欲が後退した場合に
は、新たな顧客の獲得が想定どおりに進まない可能性があります。
生産に関するリスクとしては、当社グループの役職員は、各国の政府及び地方自治体等からの外出自粛要請に従
い、在宅勤務を基本とした勤務形態の切替えを行っており、勤務形態の切替えによる労働生産性の低下により、顧
客が期待する高い品質のサービスを提供できない場合やコンサルティング、システム開発業務の遅延等が発生する
可能性があります。また、当社グループは一定量のシステム開発業務を中国等のオフショアを含む協力会社に委託
しています。今後、事態が長期化及び深刻化する場合には、安定した協力会社の確保に影響を及ぼす可能性があり
ます。
これらの影響により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があるほか、その後の業務の受託
に支障を来す可能性があります。新型コロナウイルスの終息時期は依然として不透明であり、実際に起こり得るリ
スクはこの限りではありません。
なお、新型コロナウイルス感染症のリスクに対して、昨年度に引き続き、取締役を委員長とした危機管理会議を
設置し、危機管理会議委員長及び統合リスク管理室、人事部、総務部等の主管部署で構成する危機管理会議事務局
において、状況の確認や発生した課題への対策を検討・実施しています。危機管理会議事務局で検討した内容につ
いては、定期的に経営会議や取締役会に報告・協議しています。
また、提出日現在の感染拡大防止の取組みとして、緊急事態宣言等の発令を踏まえたテレワーク(在宅勤務)の推
進による出社率の抑止や会食の自粛、時差出勤の推奨、執務エリアの分散、座席間隔の確保、サーモグラフィカメ
ラや検温等による来訪者の健康状態の確認、会議室へのAI機器導入による利用状況の可視化等の施策を実施し、
役職員等の健康維持を図るとともに、社内で感染者及び感染疑いが発生した場合に備え、危機管理会議事務局への
報告体制、濃厚接触者の確認手順、消毒及び対外発表等の対応手順を整備しています。
(4) 特に重要と認識するリスク
当社において特に重要と認識するリスクは、下記の通りです。これらのリスクは、「(2) 当社グループのリスク
管理方法 ① リスクの設定」に記載した「リスク管理に関する重点テーマ」を基に選定しています。
① 品質に関するリスク
当社グループが開発する情報システムは、顧客の業務の重要な基盤となることが多く、完成後の安定稼働が重
要であると考えています。特に金融サービス業のシステムについては、当社顧客のみでなく金融市場全体の信頼
性に関わる場合もあり、その重要性を強く認識しています。
当社グループは、運用面での品質の向上に注力しており、ISO27001に準拠した情報セキュリティマネジメン
トシステム及びISO20000に準拠したITサービスマネジメントシステムにより、運用サービスの品質の維持及
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び向上に継続的に努めています。また、金融サービス業のシステムについては重点的に管理状況等の点検を行う
ほか、万一障害が発生した場合の対応整備を進めています。
データセンターについては、経済・社会に不可欠なインフラであり、その重要性を強く認識しています。一層
の安全確保に向けて運営体制を整備し、その運営の評価・検証を定期的に行っています。
また、顧客の業務プロセスを受託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスをはじめとし
たアウトソーシング業務については、誤入力や誤送付などのオペレーションリスクが内在することを認識してお
り、より一層の管理体制の整備を進めています。
しかしながら、運用上の作業手順が遵守されないなどの人的ミスや機器・設備の故障、電力等のインフラの障
害等により、顧客と合意した水準での安定稼働が実現できなかった場合には、当社グループの業績が影響を受け
る可能性があるほか、当社グループの信用を失う可能性があります。
② 情報セキュリティに関するリスク
インターネットがインフラとして定着し、あらゆる情報が瞬時に広まりやすい社会になっています。こうした
技術の発展により、利用者の裾野が広がり利便性が増す一方で、サイバー攻撃等の外部からの不正アクセスによ
る情報漏洩のリスクが高まっており、情報セキュリティ管理が社会全般に厳しく問われるようになっています。
特に情報サービス産業は、顧客の機密情報を扱う機会が多く、より高度な情報セキュリティ管理や社員教育の徹
底が求められます。
マイナンバーを含む個人情報の管理においてはプライバシーマークの付与認定(個人情報保護マネジメントシス
テムの適合性認定)を受け、また、一部の事業について情報セキュリティマネジメントシステムの認証を取得し、
機密情報の適切な管理を行っています。常に高度なセキュリティレベルを維持するため、システムによる入退館
の管理や、パソコンのセキュリティ管理の徹底、個人情報保護に関する研修の実施等を行っています。特に、顧
客の基幹システムの運用を行うデータセンターでは、X線検査装置による持込持出チェックなど、厳重な入退館
管理システムを採用しています。さらに、事業活動のグローバル化に伴う海外子会社の増加に対して、情報セ
キュリティ関連規程の確認やアセスメントの実施など、当社グループ全体の統制強化に努めています。
このような取組みにもかかわらず、情報漏洩が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や当社グループ
の信用失墜等により、業績が影響を受ける可能性があります。
③ プロジェクトに関するリスク
情報システムの開発は、原則として請負契約であり、納期までに情報システムを完成させ納品するという完成
責任を負っていますが、顧客要請の高度化・複雑化や完成までの諸要件の変更等により、作業工数が当初の見積
り以上に増加し、納期に遅延することがあります。また、引渡し後であっても性能改善を行うなど、契約完遂の
ため想定以上に作業が発生することがあります。特に複数年にわたる長期プロジェクトは、環境の変化や技術の
変化に応じた諸要件の変更等が発生する可能性が高くなります。また、情報システムは重要な社会インフラであ
り、完成後の安定稼働に向け、開発段階からの品質管理、リスク管理が重要であると考えています。特に金融
サービス業のシステムについては、当社顧客のみでなく金融市場全体の信頼性に関わる場合もあり、その重要性
を強く認識しています。
当社グループは、教育研修等を通じプロジェクトマネージャーの管理能力の向上に努め、また、ISO(国際標
準化機構)9001に準拠した品質マネジメントシステムを整備するなど、受注前の見積り審査や受注後のプロジェク
ト管理を適切に行う体制を整えています。特に一定規模以上のプロジェクトは、システム開発会議など専用の審
査体制を整え、プロジェクト計画から安定稼働まで進捗状況に応じたレビューの徹底を図っています。また、金
融サービス業のシステムについては重点的にシステム開発プロセスの点検・改善を進めています。
しかしながら、作業工数の増加や納品後の性能改善等による追加費用が発生した場合には、最終的な採算が悪
化する可能性があります。また、納期遅延やシステム障害等により顧客の業務に支障を来した場合には、損害賠
償請求を受ける可能性があるほか、当社グループの信用を失う可能性があります。
④ グループガバナンスに関するリスク
当社グループは、将来の事業機会をにらみ各事業会社に出資しているほか、事業上の関係強化を図るため、取
引先等に対して投資採算性等を考慮に入れつつ出資しています。また、グローバルの事業基盤拡大に向けM&A
や提携を進めています。
これらの実施に当たっては、対象となる企業の財務内容や事業について詳細な事前審査を行い、意思決定のた
めに必要かつ十分な情報収集と検討を行った上で決定しています。グローバル戦略を推進していく体制として、
北米、アジア及び豪州においては地域統括会社又は持株会社を設置し、主に買収子会社に対するガバナンス体制
の強化を進めており、また、当社においては新たに設置したグローバル本社機構を中心にグローバル戦略の策定
や執行を支援するとともに、買収子会社を含む海外子会社全般のガバナンスの強化を進めています。
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しかしながら、M&Aや提携などの実施後に当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、期
待した成果を上げられなかった場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの業績が影
響を受ける可能性があります。
⑤ 事業継続に関するリスク
事業活動のグローバル化やネットワーク化の進展に伴い、災害やシステム障害など万一の事態に想定される被
害規模は大きくなってきており、危機管理体制の一層の強化が求められています。
当社グループは、新型コロナウイルス等の感染症、大規模地震・台風・水害等の自然災害、大規模災害、大規
模障害、事業や業務遂行に関わる事件・事故が発生した場合に備えて、初動体制と行動指針をまとめたコンティ
ンジェンシープラン(緊急時対応計画)を策定し、事前対策や訓練を重ね、より円滑な事業継続に向けた体制の構
築や事業継続に必要なインフラの整備など、危機管理体制の整備・強化に取り組んでいます。当社グループが入
居する主要オフィスは、事業を継続する上で高度防災機能を有しており、特に、東京本社、横浜総合センター及
び大阪総合センターは、国内最高水準の高度防災機能を有しています。また、当社グループが保有するデータセ
ンターはセキュリティ対策や耐震等の災害対策においても国内最高の水準にあり、関東地区と関西地区のデータ
センターを連携した相互バックアップや機能分散など、広域災害への対策を整備しています。データセンター内
にある当社グループの情報資産についてバックアップ体制の更なる強化を図るとともに、顧客から預かる情報資
産については顧客と合意した水準に基づいて対策を進めています。
また、新型コロナウイルス感染拡大による出社率抑止や大規模自然災害等で出社不可となる事態においても業
務遂行が可能となるよう、テレワーク環境での危機対応体制の構築や事業継続計画の継続的な見直しを行ってい
ます。
しかしながら、一企業のコントロールを超える特別な事情や状況が発生し、業務の中断が不可避となった場合
には、顧客と合意した水準でのサービス提供が困難となり、当社グループの業績が影響を受ける可能性がありま
す。
⑥ 人材確保・育成に関するリスク
当社グループは、社員個々人の高い専門性こそが、高付加価値サービスを顧客に提供するための土台であると
考えています。専門性を備えた人材を確保・育成し、十分に能力を発揮できる人事制度や労務環境を整備するこ
とが、当社グループが中長期的に成長するために必要であると考えています。
当社グループは、人的資源を「人財」ととらえ、その確保・育成のための仕組み作りを進めています。人材確
保については、優れた専門性を有した人材の採用に努め、また、ワークライフバランスを重視し、働き方や価値
観の多様化に対応した人事制度の構築や労務環境の整備に取り組んでいます。人材育成については、各種資格の
取得を支援する制度を設けているほか、教育研修の専用施設等で、DX(デジタルトランスフォーメーション)領
域の新技術の習得をはじめとした多くの人材開発講座を開催しています。また、当社グループ独自の社内認定資
格を用意するなど社員に自己研鑽を促しています。このような取組みにもかかわらず、顧客の高度な要請に的確
に応え得る人材の確保・育成が想定どおり進まなかった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性が
あります。また、労務環境が悪化した場合には、社員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流
出につながる可能性があります。
(5) 重要と認識するリスク
① 経営戦略に関するリスク
a.情報サービス産業における価格競争について
情報サービス産業では、事業者間の競争が激しく、他業種からの新規参入や海外企業の台頭、パッケージ製
品の普及も進んでいることから、価格競争が発生する可能性があります。
このような環境認識の下、当社グループは、コンサルティングからシステム開発・運用に至る総合力をさら
に高め、サービスの高付加価値化により競合他社との差別化を図るとともに、生産性の向上に取り組んでいま
す。
しかしながら、想定以上の価格競争が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があり
ます。
b.運用サービス事業の安定性について
運用サービスを展開するに当たっては、データセンターに係る不動産や運用機器、ソフトウエア等の投資が
必要であり、投資額の回収は顧客との運用サービス契約に基づき長期間にわたって行われます。
運用サービスの契約は複数年にわたるものが多く、また単年契約であっても自動更新されることが多いた
め、売上高は比較的安定していると考えられます。さらに、当社グループは慎重な事業進捗管理と継続的な顧
客の与信管理を行うことにより、投資額の回収に努めています。
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しかしながら、運用サービスの売上高の安定性は将来にわたって保証されているわけではなく、顧客の経営
統合や経営破綻、IT戦略の抜本的見直しなどにより、当社グループとの契約が更新されない可能性がありま
す。
c.ソフトウエア投資について
当社グループは、製品販売、共同利用型サービス及びアウトソーシングサービス等の事業展開を図るため、
ソフトウエア投資を行っています。多くの場合、ソフトウエアは特定用途別に設計するため、転用しにくい性
質を持っており、投資に当たっては慎重な検討が求められます。
当社グループは、事業計画の妥当性を十分に検討した上でソフトウエアの開発に着手しています。また、開
発途中及び完成後であっても、事業計画の進捗状況の定期的なチェックを行い必要に応じて速やかに事業計画
を修正する社内体制を整えています。
しかしながら、投資の回収可能性は必ずしも保証されているわけではなく、資金回収ができずに損失を計上
する可能性があります。
d.情報サービス産業における技術革新について
情報サービス産業においては、情報技術の進化とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが求め
られています。
このような環境認識の下、当社グループは、情報技術に関する先端技術や基盤技術、生産・開発技術の調
査・研究に、社内横断的な体制で取り組むことで、技術革新への迅速な対応に努めています。
しかしながら、広範な領域において技術革新が急速に進展し、その対応が遅れた場合には、当社グループの
業績が影響を受ける可能性があります。
e.野村ホールディングス㈱及びその関係会社との資本関係について
当年度末において、野村ホールディングス㈱が当社の議決権を28.8%保有(間接保有11.2%を含む。)してい
ます。
当社に対する野村ホールディングス㈱の議決権比率は、将来にわたって一定であるとは限りません。また、
野村ホールディングス㈱による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性がありま
す。
② コンプライアンスに関するリスク
a.知的財産権について
電子商取引に関連する事業モデルに対する特許など、情報システムやソフトウエアに関する知的財産権の重
要性が増しています。
このような環境認識の下、当社グループは、情報システムの開発等に当たっては第三者の特許を侵害する可
能性がないかを調査するとともに、教育研修等を通じて知的財産権に対する社員の意識向上に努めています。
一方、知的財産は重要な経営資源であり、積極的に特許を出願することによって当社グループの知的財産権の
保護にも努めています。
このような取組みにもかかわらず、当社グループの製品やサービスが第三者の知的財産権を侵害した場合に
は、損害賠償請求を受ける可能性があるほか、情報システムの使用差止請求を受けサービスを停止せざるを得
なくなるなど、業務遂行に支障を来す可能性があります。また、第三者により当社グループの知的財産権が侵
害される可能性があります。
b.法令・規制について
当社グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令及び規制の適用を受けています。また、近年、労働関
係の法令については、より一層の法令遵守が求められています。当社グループでは、コンプライアンス体制の
構築に加え、法令遵守の徹底及び労務環境の整備に努めています。
しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業
及び業績が影響を受ける可能性があります。
③ 協力会社に関するリスク
当社グループは、生産能力の拡大や生産性の向上及び外部企業の持つノウハウ活用等のため、外部企業に業務
委託していますが、これらの多くは請負契約の下で行われています。
a.良好な取引関係について
当年度において、生産実績に占める外注実績の割合は4割であり、当社グループが事業を円滑に行うために
は、優良な協力会社の確保と良好な取引関係の維持が必要不可欠になります。
当社グループは、定期的に協力会社の審査を実施するほか、国内外を問わず協力会社の新規開拓を行うな
ど、優良な協力会社の安定的な確保に努めています。また、特に専門性の高い業務ノウハウ等を持つ協力会社
である「eパートナー契約」締結先企業とのプロジェクト・リスクの共有や、協力会社に対するセキュリティ
及び情報管理の徹底の要請など、協力会社も含めた生産性向上及び品質向上活動に努めています。
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協力会社は、中国を始めとする海外にも広がっており、中国企業への委託は外注実績の1.7割を占めていま
す。このため、役職員が中国を中心に海外の協力会社を定期的に訪問し、プロジェクトの状況確認を行うな
ど、協力体制の強化に努めています。
このような取組みにもかかわらず、優良な協力会社の確保や良好な取引関係の維持が実現できない場合に
は、事業を円滑に行うことができなくなる可能性があります。特に、海外の協力会社への委託については、日
本とは異なる政治的、経済的、社会的要因により、予期せぬ事態が発生する可能性があります。
b.請負業務について
請負契約の下で行われる業務委託に当たっては、労働関係法令に則った適切な対応が求められます。
当社グループは、請負業務に関するガイドラインを策定し全社的な問題意識の共有化・定着化を図り、ま
た、協力会社を対象とした説明会を開催するなど、適正な業務委託の徹底に努めています。
このような取組みにもかかわらず、請負業務の趣旨から逸脱して業務が遂行され、偽装請負問題などが発生
した場合には、当社グループの信用を失う可能性があります。
④ 社会的責任に関するリスク
地球規模で気候変動をはじめとした社会課題の深刻化が進んでおり、国際的にもパリ協定や国連の持続可能な
開発目標(SDGs)などの社会課題解決に向けた目標の合意などから、企業においても社会的責任に対する取組み
がこれまで以上に求められています。特に、気候変動問題においては、グローバルの情報サービス産業の中で
は、情報サービスの提供に際して再生可能エネルギーを活用する動きが急速に広がっています。
気候変動に関する将来の事項については不確実性が大きく、炭素税の影響及び再生可能エネルギー価格につい
ては、政治及び技術的な取組状況にも大きく左右されます。そのため、当社は金融安定理事会が設置した「気候
変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の最終提言に賛同して気候変動による事業へのリスクと機会
を特定するシナリオ分析を実施しています。また、当社グループが保有する複数のデータセンターは、国内最高
水準の環境性能を備えていることに加え、ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムを導入しています。
2030年度までに当社グループ全体で温室効果ガス排出量(Scope1+Scope2)を2013年度比で72%削減、データセン
ターでの再生可能エネルギー利用率を70%、2050年度までに当社グループ全体で温室効果ガス排出量ゼロ、再生
可能エネルギー利用率を100%とする環境目標を掲げています。2021年3月には、再生可能エネルギーの調達に向
けてサステナビリティ・リンク・ボンドを発行し資金を調達しました。また、長期かつ安定した再生可能エネル
ギーの調達手段として、追加性(additionality)のある再生可能エネルギー発電設備へ資金を投入することなどを
検討しています。しかしながら、目標とする再生可能エネルギーへの転換が遅延した場合、また気候変動に対す
る社会からの要請が急速に進展しその対応が遅れた場合、当社グループの社会的評価に影響を与える可能性があ
ります。
当社グループは、グローバルで従業員13,000人超、協力会社12,500人超の事業規模に拡大しており、サプライ
チェーンを含む人権課題への対応が不可欠となっています。また、情報サービス産業においては、事業活動で扱
うマイナンバーを含む個人情報も「デジタルライツ」として考慮すべき情報と考えられ、慎重な取扱いが必要と
なり、AI(人工知能)のシステム開発では、人権を考慮した設計、運用が必要となります。
当社は、当社グループの活動内容や今後の方針を示した人権報告書やAI倫理ガイドラインを策定し、負の影
響を低減させる取組みを実施していますが、これらの人権課題に対して適切な対応が出来なかった場合、当社グ
ループの社会的評価に影響を与える可能性があります。
⑤ 保有有価証券に関するリスク
当社グループは、取引先との関係強化などを目的として株式を、また資金運用を目的として債券等を、保有し
ています。
これらの有価証券について、発行体の業績悪化や経営破綻等が発生した場合には、投資額を回収できないこと
があります。また、経済環境、市場動向や発行体の業績動向等によって時価が変動するため、当社グループの財
政状態に影響を与えます。
⑥ 退職給付に係る資産・負債に関するリスク
当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けています。退職
給付に係る資産・負債は、確定給付制度債務と制度資産等の動向によって変動します。
確定給付制度債務については、従業員の動向、割引率等多くの仮定や見積りを用いた計算によって決定されて
おり、その見直しによって大きく変動することがあります。制度資産については、株式市場動向、金利動向等に
より変動します。また、年金制度を変更する場合、退職給付に係る資産・負債が影響を受ける可能性がありま
す。
⑦ 訴訟に関するリスク
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有価証券届出書(参照方式)
当社は、2015年4月30日付で日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱から訴訟の提起を受け、現在係争中で
す。
同社は、全国の郵便局等を結ぶ通信ネットワークを新回線へ移行するに当たり、ソフトバンク㈱に対し回線
サービスの調達・保守業務を、当社に対しネットワークの移行管理・調整業務を、発注しました。この新回線へ
の移行が遅延し損害を被ったとして、日本郵政インフォメーションテクノロジー㈱は、ソフトバンク㈱及び当社
に対し、16,150百万円を連帯して支払うよう求めています。また、2020年6月24日付で日本郵政インフォメーショ
ンテクノロジー㈱から当社に対して請求の追加変更があり、当初のソフトバンク㈱及び当社に対する請求を含め
ると、合計で19,653百万円を支払うように求めています。
当該訴訟の結果によっては、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
第3【参照書類を縦覧に供している場所】
株式会社野村総合研究所 本店
(東京都千代田区大手町一丁目9番2号)
株式会社野村総合研究所 大阪総合センター
(大阪府大阪市北区中之島三丁目2番4号)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
第四部【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
第五部【特別情報】
第1【保証会社及び連動子会社の最近の財務諸表又は財務書類】
該当事項はありません。
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