株式会社GameWith 有価証券報告書 第6期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)
提出書類 | 有価証券報告書-第6期(平成30年6月1日-令和1年5月31日) |
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提出者 | 株式会社GameWith |
カテゴリ | 有価証券報告書 |
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株式会社GameWith(E33254)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2019年8月22日
【事業年度】 第6期(自 2018年6月1日 至 2019年5月31日)
【会社名】 株式会社GameWith
【英訳名】 GameWith, Inc.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 今泉 卓也
【本店の所在の場所】 東京都港区六本木六丁目10番1号
【電話番号】 03-5775-5233(代表)
【事務連絡者氏名】 執行役員財務経理部長 梁川 真志
【最寄りの連絡場所】 東京都港区六本木六丁目10番1号
【電話番号】 03-5775-5233(代表)
【事務連絡者氏名】 執行役員財務経理部長 梁川 真志
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
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第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
提出会社の状況
回次 第2期 第3期 第4期 第5期 第6期
決算年月 2015年5月 2016年5月 2017年5月 2018年5月 2019年5月
(百万円) 389 994 1,581 2,677 3,148
売上高
(百万円) 124 329 654 1,168 807
経常利益
(百万円) 94 220 465 816 686
当期純利益
持分法を適用した場合の投資
(百万円) - - - - -
利益
(百万円) 340 340 340 492 527
資本金
(株)
発行済株式総数
3,000 120,000 8,200,000 17,312,000 18,014,900
普通株式
600 24,000 - - -
A種優先株式
500 20,000 - - -
B種優先株式
(百万円) 739 959 1,425 2,544 3,302
純資産額
(百万円) 852 1,211 1,815 3,181 3,765
総資産額
(円) 5.44 18.89 86.91 147.00 183.30
1株当たり純資産額
- - - - -
1株当たり配当額
(円)
(うち1株当たり中間配当
( - ) ( - ) ( - ) ( - ) ( - )
額)
(円) 6.41 13.44 28.39 48.73 39.12
1株当たり当期純利益
潜在株式調整後1株当たり当
(円) - - - 44.44 37.35
期純利益
(%) 86.7 79.2 78.5 80.0 87.7
自己資本比率
(%) 21.3 26.0 39.0 41.1 23.5
自己資本利益率
(倍) - - - 34.27 18.94
株価収益率
(%) - - - - -
配当性向
営業活動によるキャッシュ・
(百万円) 97 279 524 951 341
フロー
投資活動によるキャッシュ・
(百万円) △ 118 △ 67 △ 19 △ 174 △ 116
フロー
財務活動によるキャッシュ・
(百万円) 498 - - 302 69
フロー
現金及び現金同等物の期末残
(百万円) 619 830 1,335 2,414 2,708
高
8 26 39 71 125
従業員数
(人)
(外、平均臨時雇用者数) ( 35 ) ( 53 ) ( 63 ) ( 91 ) ( 114 )
(%) - - - - 44.4
株主総利回り
(比較指標:TOPIX) (%) ( - ) ( - ) ( - ) ( - ) ( 86.5 )
(円) - - - 2,123 1,708
最高株価
(4,725)
(円) - - - 1,404 741
最低株価
(2,791)
(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記
載しておりません。
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2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。
4. 当社は、2017年2月15日付をもって、株主の請求に基づき、A種優先株式(24,000株)、B種優先株式
(20,000株)の全てを自己株式として取得し、対価として普通株式44,000株を交付しております。なお、当
社が取得したA種優先株式、B種優先株式については同日開催の取締役会決議に基づき同日付をもって全て
消却しております。
5.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
6. 当社は、2016年3月7日付で普通株式1株につき40株、2017年4月1日付で普通株式1株につき50株、2018
年2月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っておりますが、第2期の期首に当該株式分割が行
われたと仮定して、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
7.第2期から第4期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新株予約権の残高はありますが、当
社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
8.第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社は2017年6月30日付で東京証券取引所マ
ザーズ市場に上場したため、新規上場日から第5期末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定してお
ります。
9.第2期から第4期の株価収益率については、当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
10.第2期から第5期の株主総利回り及び比較指標については、当社は2017年6月30日付けで東京証券取引所マ
ザーズに上場したため、記載しておりません。第6期以降の株主総利回りについては、第5期事業年度末日
における株価を基準に算定しております。
11.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所マザーズにおけるものであります。ただし、当社株式は、2017年
6月30日から東京証券取引所マザーズに上場されており、それ以前の株価については該当事項がありませ
ん。 なお、 当社は、2018年2月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っておりますが、第5期の
期首に当該株式分割が行われたと仮定して、 株式分割による権利落後の最高、最低株価 を記載しており、株
式分割前の最高、最低株価を括弧内に記載しております。
12.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第6期の期
首から適用しており、第5期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指
標等となっております。
2【沿革】
年月 概要
2013年6月 ゲームの攻略情報サイトの運営を目的として、東京都港区に当社を設立
2013年9月 ゲーム攻略情報サイト「GameWith」をリリース
2014年3月 本社を東京都港区内で移転
2015年6月 本社を東京都港区内で移転
2016年9月 ゲーム攻略等の動画実況に係る広告の事業化を開始
2017年3月 コミュニティ機能の提供を開始。
2017年6月 東京証券取引所マザーズに株式を上場
2017年11月 当社サービスを網羅したiOS、Android向けアプリをリリース
2017年12月 繁体字版「GameWith」をリリースし海外展開を開始
2018年4月 プロゲーミングチーム「GameWith」を結成し、eスポーツ事業を開始
2018年7月 英語版「GameWith」をリリース
2019年8月 東京証券取引所市場第一部に上場市場を変更
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3【事業の内容】
当社は、「ゲームをより楽しめる世界を創る」という経営理念のもと、2013年6月に設立いたしました。本当に知
りたいゲームの情報が得られる場所が存在すればもっとゲームを楽しめるようになるという想いから、2013年9月に
ゲーム攻略情報メディアとしてウェブサイト「GameWith」をリリースいたしました。「GameWith」では現在、ゲーム
攻略情報だけでなく、ゲーム紹介、動画配信等を提供しております。当社の事業は、ゲーム情報メディア
「GameWith」の運営・管理を行うメディア事業の単一セグメントであります。
当社は、「GameWith」のメディアとしての価値を高めるために、以下の①~③のコンテンツの提供と充実を図って
おります。
① ゲーム攻略
主にスマートフォンゲーム等の攻略情報に関する記事を提供しております。
当社の特長は、ゲームの攻略や記事の作成を外注するのではなく、当社に所属するライターがゲームタイトル毎
にプロジェクトチームを編成し、実際にゲームを攻略して記事を作成する点にあります。ゲームに特化したライ
ターが複数人で記事を作成することで正確性の高いゲーム攻略情報の提供が可能であり、ゲーム内でのイベントや
アップデートに合わせてタイムリーに記事の提供を行うことでユーザーのニーズに対応しております。
② ゲーム紹介
新たにゲームを始めるきっかけ作りのため、ゲームの 紹介 情報の提供を行っております。
ここでは、ゲームの情報が発表されると、当社に所属するライターが 紹介 記事を作成し、一部のゲームについて
は自社スタジオで動画の制作を行うことで、よりゲームの良さが伝わりやすい 紹介 記事の作成を行っております。
ユーザーは 紹介 記事を見ることで、リリース前から新作ゲームの内容を把握することが できるだけでなく、
「GameWith」の事前登録機能を利用することで新作ゲームがリリースされた際には通知を受け取ることも可能と
なっております。
③ 動画配信
動画配信コンテンツは当初、攻略情報をユーザーにより分かりやすく伝える手段として掲載されておりました
が、現在は当該役割のみならず、リアルタイムでのゲームプレイ動画の配信等、動画ならではのコンテンツの企
画・運営を行うことにより、ゲームの楽しみ方をユーザーに提供しております。
当社は、先述したコンテンツを提供する中で、主に広告主または広告代理店に対して、アドネットワーク(注)等
を利用した「ネットワーク広告」または「タイアップ広告」として広告枠を販売すること等で収益を得ております。
具体的には以下の(1)~(3)となっております。
(注)アドネットワークとは、広告媒体のWebサイトを多数集めて形成される広告配信ネットワークのことです。
(1)ネットワーク広告
当社は、「GameWith」のインターネット広告枠の他に、動画配信を行う際の広告枠、攻略情報アプリ内の広告枠に
つき、アドネットワークを経由して広告の配信を行い、広告収入を得ております。
(2)タイアップ広告
当社は、広告主または広告代理店に対して、広告枠を販売しております。主な広告主は、ゲームパブリッシャー
(ゲーム制作会社)であり、当社のメディア価値を商品化し、新作ゲームアプリの認知度向上、当該アプリのユー
ザーの定着率向上等を目的として、広告主に対して主に、以下のⅰ)~ ⅲ )のプロモーションを提案・販売しており
ます。
ⅰ)当社ウェブメディアでのバナー広告やゲーム紹介動画を含む記事広告等
ⅱ)ゲームの攻略情報の作成・管理・運用
ⅲ)当社所属の動画出演者によるレビュー等
(3)その他
上記(1)(2)の主な商材の他、ゲームイベント制作の受託に係る収入等を得ております。
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事業系統図は次のとおりであります。
4【関係会社の状況】
該当事項はありません。
5【従業員の状況】
(1)提出会社の状況
2019年5月31日現在
従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
125 ( 114 ) 30.5 2.0 6,151
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト、人材会社からの派遣社員を含む。)
は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は「メディア事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
4.従業員数が当事業年度において54名増加したのは、主として業容拡大に伴う採用によるものであります。
(2)労働組合の状況
当社の労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
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第2【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「ゲームをより楽しめる世界を創る」という経営理念のもと、2013年6月に設立いたしました。本当
に知りたいゲームの情報が得られる場所が存在すればもっとゲームを楽しめるようになるという想いから、2013
年9月にゲーム攻略情報メディアとしてウェブサイト「GameWith」をリリースいたしました。「GameWith」では
現在、ゲーム攻略情報だけでなく、新作ゲームのレビュー、動画配信等を提供しております。当社の事業は、主
に、ゲーム情報メディア「GameWith」の運営・管理を行うメディア事業を展開しております。
(2)経営環境
日本国内のインターネット普及率は毎年増加しており、2018年のインターネット普及率は79.8%(注1)と
なっております。これに伴い、 インターネット広告費は、2013年は9,381億円であったものが、2018年では前年
比16.5%増の1兆7,589億円となっております。とりわけ運用型広告費(※)は、2013年は4,122億円であったも
のが、2018年では前年比22.5%増の1兆1,518億円と成長しております(注2)。
(注1)総務省「平成30年通信利用動向調査」
(注2)株式会社電通「2013年 日本の広告費」「2018年 日本の広告費」
(※) 運用型広告とは、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即
時的に支援する広告手法のことであります。
(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高、営業利益を重視しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 新規事業の展開と新たな収益モデルの構築について
当社は、ゲーム情報メディア「GameWith」の運営を行っておりますが、当社が今後も継続的に成長していく
ためには、常にユーザーのニーズを把握し、新規コンテンツや周辺事業の展開を図ることにより、コンテンツ
を充実させ、かつ新たな収益モデルの構築に取り組むことが重要な課題と認識しております。
そのためには、既存コンテンツの拡充だけでなく、高いシナジーが見込まれる領域を選別し、積極的にその
拡充を図る必要があります。
② 人材の確保及び組織力の強化について
当社は、今後の継続的な成長のためには、特にサービス開発に係るエンジニア、新規事業及び海外展開の推
進に係るディレクター、並びに当社オリジナルの記事を作成する国内外でのライター確保と社員育成が重要な
課題と認識しております。引き続き積極的な採用活動と社内研修体制の強化及び社員が働きやすい環境を整備
することで人材の確保及び組織力の強化に取り組んでまいります。
③ 内部管理体制の強化について
当社がユーザーに安定したサービスを提供し、継続的に成長し続けるためには、内部統制システムの強化が
必要であると認識しております。そのため、事業等のリスクを適切に把握及び対処し、コンプライアンスを重
視した経営管理体制に重点をおくことで、引き続き内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
④ セキュリティシステム及び保守管理体制について
当社の展開する事業は、システムのセキュリティ及び保守管理体制の整備が重要であり、常にこれらの充実
が重要な課題であると認識しております。今後も、市場環境の変化に対応したセキュリティの維持及び保守管
理体制の整備を進める方針です。
⑤ サービスの健全性と安全性の維持について
当社は、利用者が安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上及び事業の発展に寄与する
ものと考えております。これは、当社が運営する「GameWith」が、単なる情報メディアとしてではなく、ユー
ザー同士のコミュニケーションの場にもなっていることから、当社としてはその健全性と安全性に取り組むこ
とが不可欠であると認識しています。具体的には、個人情報保護等の法令遵守に取り組むだけでなく、サイト
自体の安全性を高め、利用規約の徹底やサイトパトロール等の体制強化のためにカスタマーサポート担当を定
める等、監視、サービスの健全性の維持に引き続き取り組んでまいります。
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2【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項に
は、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者
の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開
示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める
方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり 、将来において発生の可能
性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業環境に関するリスクについて
① スマートフォンゲーム市場について
わが国のモバイルインターネットの利用環境につき、東京地区におけるスマートフォン所有率は、2011年度
では16.5%であったものが、2019年度では82.2%となっております(注1)。また、スマートフォンの主たる
コンテンツである国内のスマートフォンゲームの市場規模も、2011年度では480億円であったものが、2019年度
には1兆1,000億円まで推移すると予測されております(注2)。
しかしながら、新たな法的規制の導入、技術革新、スマートフォンの普及減退、ゲーム開発事業者の動向等
により、市場の成長が大きく鈍化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(注1)株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2019」
(注2)株式会社矢野経済研究所「2019 スマホゲームの市場動向と企業分析 ~eスポーツなど新興市場登場、
変化するゲーム市場~」
② インターネット広告市場について
当社は、メディア事業を主たる事業としており、インターネットの更なる利用拡大と環境整備が、事業の継
続的発展に不可欠であると考えております。日本国内のインターネット普及率は毎年増加しており、2018年の
インターネット普及率は79.8%(注3)となっております。これに伴い、インターネット広告市場は継続的に
拡大を続けており、インターネット広告費は、2013年は9,381億円であったものが、2018年では前年比16.5%増
の1兆7,589億円となっております。とりわけ運用型広告費は、2013年は4,122億円であったものが、2018年では
前年比22.5%増の1兆1,518億円と成長しております(注4)。
しかしながら、広告市場は景気動向の影響を受けやすいため、今後急激な景気動向の変化が生じた場合に
は、インターネット広告を含む広告需要に影響を及ぼす可能性があります。また、他の広告媒体の拡大や過度
な競争等により、インターネット広告の媒体としての価値が低下し、インターネット広告市場が順調に拡大し
ない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(注3)総務省「平成30年通信利用動向調査」
(注4) 株式会社電通「2013年 日本の広告費」「2018年 日本の広告費」
③ 競合について
当社は、ゲームの攻略情報を中心とした各種コンテンツを提供しており ますが、現時点で競合他社が多数存
在しているほか、参入障壁も高くないことから新規事業者の参入が相次いでおります。当社では 、特に情報の
質にこだわり、他社との差別化を図っております。
しかしながら、競合他社との競争が激化し、ユーザーの流出またはページビュー(PV)数の減少等が生じた
場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業内容に関するリスクについて
① ユーザーの嗜好の変化及び新規事業の展開について
当社は、ゲーム情報メディア「GameWith」の運営を行っておりますが、当社が今後継続的に成長していくた
めには、常にユーザーのニーズを把握し、新規コンテンツや周辺事業の展開を図ることにより、コンテンツの
充実、ユーザー数またはPV数を増加させ、併せて新しい収益モデルの構築に取り組むことが重要な課題と認識
しております。 そのためには、既存コンテンツの拡充だけでなく、高いシナジーが見込まれる領域を選別し、
積極的にその拡大を図っていく必要があります。
しかしながら、 トレンドやユーザーの嗜好の変化に応じたサービスを提供できない場合、または対応が遅れ
た場合、ユーザーの流出またはPV数の減少等が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、新規事業の展開を行っていくうえで、必要な人材の確保、システム投資、広告宣伝費等の追加的な支
出が発生する可能性があります。また、当社を取り巻く環境の変化や、新規事業に係る不確定要素の存在等に
より、当初の計画通りに結果が得られない場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
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② システムトラブルについて
当社は、ゲーム情報メディア「GameWith」において、ユーザーに対して安定的にサービスを提供するため
に、コンピュータシステムを構築しています。当社は運営サイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低
減させるために、安定運用のためのシステム強化、セキュリティ対策及びサーバーの分散化等の対策を行って
おります。
しかしながら、地震、津波などの自然災害、火災、事故、停電などの予期せぬ事象の発生によって、当社の
設備または通信ネットワークに障害が発生した場合は、当社の事業活動が不可能になります。また当社もしく
はインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能になる、または外部
からの不正アクセス犯罪等によりネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場
合には、当社の事業及び業績、さらに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
③ ウェブサイト及びアプリ内の安全性及び健全性の維持について
当社では、当社のサイト内に掲示板を設け、ユーザー同士の交流の場を提供しており、不特定多数の利用者
同士が独自にコミュニケーションを図っております。そのため、当該掲示板には好意的な内容だけでなく、公
序良俗に反する内容、誹謗中傷等の悪意的な内容や、他社の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利
等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性があります。当社におきましては、ウェブサイト内の禁止事
項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにカスタマーサ
ポート体制を整備し定期的に書き込みの内容を確認しており、利用規約に違反した利用者に対してはカスタ
マーサポートから改善要請等を行っており、また当社が不適切であると判断した場合には原則として書き込み
の削除及びユーザーの利用制限を行っております 。
しかしながら、急激なユーザーの増加等により、不適切な投稿を当社が発見できなかった場合、または発見
が遅れた場合、ユーザーからの信頼の低下、さらに企業としての社会的信頼性の毀損により、当社の事業及び
業績に影響を与える可能性があります 。
④ 広告掲載記事について
当社が運営する ゲーム情報メディア 「GameWith」に掲載される広告は、広告代理店等が内容を精査するとと
もに、当社独自の広告掲載基準による確認を実施し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めておりま
す。
しかしながら、人為的な要因等により当社が掲載した広告に瑕疵があった場合、 当社の社会的信頼性の毀損
により、 当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 特定取引先への集中について
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)
経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績」に記載のとおり、 特定の取引先への売上高の合計額
は、当社の第6期事業年度において総売上高の32.8%となり、総売上高に占める割合が大きくなっておりま
す。当社におきましては、与信管理規程を設け、与信管理体制の構築・運用を行っており、また、既存取引先
との関係を維持しつつ、新規取引先の獲得にも注力していくことを継続的に行い、特定の取引先への集中度を
より低減させていく方針であります。
しかしながら、当該特定取引先の事業戦略の変化等何らかの理由により、取引金額が大きく減少した場合ま
たは当該特定取引先を喪失した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 特定のゲームタイトルへの依存について
当社が運営する ゲーム情報メディア 「GameWith」等においては、株式会社ミクシィが提供しているスマート
フォンゲームアプリ「モンスターストライク(モンスト)」等の特定のゲームタイトルに関するコンテンツ提
供及びそれに係るPV数の占める割合が高くなっております。また、ゲームタイトルごとにイベントが開催さ
れ、イベント開催中は通常時よりPV数が多くなる傾向があります。
当社では取扱いゲームタイトルの分散化及びユーザーの嗜好に合ったコンテンツ選びを図っておりますが、
トレンドやユーザーの嗜好の変化に応じたサービスを提供できない場合、もしくは対応が遅れた場合、また
は、ゲーム会社の都合によりイベントが 中止される等ゲーム会社の事業活動・施策の影響によっては、 ユー
ザーの流出またはPV数の減少等が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
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⑦ プラットフォーム事業者の仕様変更について
当社では、ゲーム情報メディア「GameWith」への集客を高めるために取り扱うゲームに関連したSEOを実施し
ております。
そのため、検索エンジンの仕様が変更された場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 組織体制について
① 社歴が浅いことについて
当社は2013年6月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情
報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報として不十分な可能性があります。
② 特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である今泉卓也は、当社の創業者であり、設立以来、最高経営責任者として経営方針
や事業戦略の立案・決定及び事業推進において重要な役割を果たしております。
しかしながら、当社では、業務担当執行役員及び部室長を配置する等、同氏に過度に依存しない経営体制の
構築を進めておりますが、何らかの理由により、同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、 当社
の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ 小規模組織に伴うリスク及び 人材の確保・育成について
当社は従業員数(契約社員、臨時従業員含む)が、242 名(2019年5月31日現在) と小規模組織であり、内部管
理体制は相互牽制を中心としたものとなっております。今後、事業を拡大していくうえで、人員の確保及び内
部管理体制の強化を図っていく予定であります。
また 、当社の求める人材、特にサービス開発に係るエンジニアや、新規事業及び海外展開の推進に係るディ
レクター、当社オリジナルの記事を作成するライターの確保が十分になされない場合や人材流出により必要な
人材が確保できなくなった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(4) 法的規制について
① インターネット関連事業における法的規制
当社がインターネット上で運営しているメディア事業においては各種法的規制を受けており、具体的には、
「電気通信事業法」、 「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責
任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)」、「特定商取引に関する法律」、
「不当景品類及び不当表示防止法」 等といった法的規制の対象となっております。 当社では、上記を含む各種
法的規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。
しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象とした法的規制の制定または改正がなされることで、
当社の業務の一部が制約を受ける場合、または新たな対応を余儀なくされる場合、 当社の事業及び業績に影響
を与える可能性があります。
② 個人情報の取扱いについて
当社は、 ゲーマーのためのクラウドソーシングである 「GameWorks」等を通じて、一部個人情報を保有してお
ります。当社は、外部サーバーを利用して当該個人情報を保護するとともに、個人情報等管理規程等を制定
し、個人情報の取扱に関する業務フローを定めて厳格に管理を行っております。また、従業員に対して個人情
報保護に係る継続的な啓蒙活動を行うことで、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、個人情報が外部へ流出した場合には、当社に損害賠償を含む法的責任を追及される可能性が
あるほか、当社の社会的信頼性が毀損してしまうことにより、 当社の事業及び業績に影響を与える可能性があ
ります。
③ 知的財産権に係る方針について
当社は、運営するサイトの名称につき、商標登録を行っており、今後展開を検討しているサービスを含め
て、商標権の取得を目指す方針であります。当社の保有する知的財産の保護につき、侵害されないよう細心の
注意を払っておりますが、侵害されている恐れが生じた場合には顧問弁護士等と連携し、必要な措置を講じて
まいります。また、商標権等の知的財産権の取得にあたり、その検討段階において、十分な検証を行い、ゲー
ムパブリッシャーが有するコンテンツ等他社の知的財産権を侵害しないよう慎重に対応してまいります。
しかしながら、当社の知的財産権の侵害を把握しきれない場合や、侵害に対して適切な措置をとることが出
来ない場合、または当社のサービスを表す商標権等が当社以外の第三者に先に取得され、当社の競争力の減退
や、何らかの法的措置等が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(5) その他のリスクについて
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① 配当政策について
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認
識し、事業基盤の整備状況、業績や財政状態などを総合的に勘案のうえ配当の実施の検討を行う予定でありま
す。 当面は、事業基盤の整備及び成長投資を優先することが株主価値の最大化に資するとの考えから、その原
資となる内部留保の充実を基本方針とさせていただく所存であり、現時点において、今後の配当実施の可能性
及び実施時期等については未定であります。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社取締役、従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これら
の新株予約権が権利行使された場合には、既存株主の保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
当事業年度末日現在での新株予約権による潜在株式数は716,000株であり、発行済株式総数18,014,900株の
4.0%に相当しております。
③ ベンチャーキャピタル等の株式保有割合について
当事業年度末日現在でのベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下
「ベンチャーキャピタル等」という。)の保有当社株式数は7,077,100株であり、発行済株式総数18,014,900株
の39.3%に相当しております。
このベンチャーキャピタル等が保有する当社株式は、キャピタルゲインを目的に市場で売却される可能性が
あり、当社株式の株価形成に影響を与える可能性があります。
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度から
適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較分析
を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の
状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、輸出や生産の弱さが続いているものの、景気は緩やかに回復しており、
企業収益や雇用情勢は改善しております。また、個人消費についても持ち直しており、ゲームを楽しむユー
ザーは引き続き増加傾向にありました。
当社をとりまく経営環境につきましては、インターネット広告市場は継続的に拡大を続けており、インター
ネット広告費は、2013年は9,381億円であったものが、2018年では前年比16.5%増の1兆7,589億円となってお
ります。とりわけ運用型広告費(※)は、2013年は4,122億円であったものが、2018年では前年比22.5%増の1
兆1,518億円と成長しております(注)。
このような環境のもと、当社におきましては、ゲーム情報メディア「GameWith」にて、①ゲームを有利に進
めるための情報を提供する「ゲーム攻略」、②ゲームを見つけるための情報を提供する「ゲーム紹介」、③専
属のゲームタレントがYouTube上で行う「動画配信」という主な3つのコンテンツの提供と充実を図ることに
経営資源を投下することで、「GameWith」のメディアの価値を高めてまいりました。
当社の事業は、上記コンテンツをWebサイト及びアプリの利用者に提供し、そこに表示される広告枠を販売
すること等により収益を得ております。当事業年度においては、広告媒体のWebサイトを多数集めて形成され
る「ネットワーク広告」においてページビュー数が落ち込むものの、2017年5月期より取り組んできた広告運
用体制の構築により広告単価が改善しました。また、特定のゲームタイトルにおいてより多くの情報や動画な
ど付加価値の高い広告枠を制作し当社サイトで提供する「タイアップ広告」においても、主にゲーム会社各社
からの需要が高く、堅調に推移しました。
一方、既存事業に加えて新規事業及び海外展開においても積極的に人材採用を推進した結果、主に人件費に
関連する費用や新規事業に関する費用が増加しました。
以上の結果、当事業年度の売上高3,148百万円(前事業年度比17.6%増)、営業利益は808百万円 (同 30.8%
減)、経常利益は807百万円( 同 30.9%減)、当期純利益は686百万円( 同 15.9%減)となりました。
なお、当社は「メディア事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
(注)株式会社電通「2013年 日本の広告費」「2018年 日本の広告費」
(※)運用型広告とは、膨大なデータを処