オーストラリア・ニュージーランド銀行 半期報告書
| 提出書類 | 半期報告書 |
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| 提出者 | オーストラリア・ニュージーランド銀行 |
| カテゴリ | 半期報告書 |
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
【表紙】
【提出書類】 半期報告書
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 令和元年６月21日
【中間会計期間】 自 平成30年10月１日 至 平成31年３月31日
【会社名】 オーストラリア・ニュージーランド銀行
（Australia and New Zealand Banking Group Limited）
（Australian Business Number 11 005 357 522）
【代表者の役職氏名】 グループ財務責任者 （Group Treasurer）
エイドリアン・ウェント （Adrian Went）
グループ・ファンディング部長 （Head of Group Funding）
モスティン・カウ （Mostyn Kau）
【本店の所在の場所】 オーストラリア、ヴィクトリア州3008、ドックランズ、コリン
ズ・ストリート833、９階、ANZセンター・メルボルン
（ANZ Centre Melbourne, Level 9, 833 Collins Street,
Docklands, Victoria 3008, Australia）
【代理人の氏名又は名称】 弁護士 黒丸 博善
【代理人の住所又は所在地】 東京都港区六本木六丁目10番１号
六本木ヒルズ森タワー23階
ＴＭＩ総合法律事務所
【電話番号】 03-6438-5511
【事務連絡者氏名】 弁護士 黒丸 博善
【連絡場所】 東京都港区六本木六丁目10番１号
六本木ヒルズ森タワー23階
ＴＭＩ総合法律事務所
【電話番号】 03-6438-5511
【縦覧に供する場所】 該当なし
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( 注)1. 別段の記載がある場合を除き、本書において「当行」、「親会社」および「ANZBGL」とはオーストラリア・ニュー
ジーランド銀行を意味し、別段の記載がない限り、または文脈上別に解すべき場合でない限り、「ANZ」、「当グルー
プ」、「ANZグループ」、「連結会社」または「当銀行グループ」とはオーストラリア・ニュージーランド銀行とその
連結子会社を意味する。
2. ANZ の事業年度は９月30日に終了し、半期は３月31日に終了する。本書に別段の記載がない限り、または文脈上別に解
すべき場合でない限り、2018年９月30日に終了した事業年度は2018年度、2019年３月31日に終了した半期は2019年３月
半期と言及される。その他の事業年度および半期についてもこれに対応する記載によって言及される。暦年に関する言
及はその通りの意味を持つ。
3. 本書に別段の記載がない限り、または文脈上別に解すべき場合でない限り、本書において「ドル」「セント」「豪ド
ル」または「オーストラリアドル」とはオーストラリア連邦の法定通貨を指す。本書において便宜上記載されている日
本円への換算は、１ドル＝77.23円の換算率（2019年６月３日現在の株式会社三菱UFJ銀行公表の対顧客電信直物売相
場）により換算されている。本書に別段の記載がない限り、または文脈上別に解すべき場合でない限り、本書において
「米ドル」とはアメリカ合衆国ドルを、「ニュージーランドドル」はニュージーランドドルを、また「ユーロ」はユー
ロ圏の公式通貨を指す。
4. 本書の情報の一部は、当行およびANZグループの実際の業績および財務状態を本書に提示される情報から大幅に異なら
せる可能性のあるリスクおよび不確実性に左右される、事象または傾向に関する「将来に関する記載」を構成する。本
書に含まれている将来に関する記載はいずれも本書日現在においてなされた記載であり、今後提出されることのある本
書の訂正報告書または臨時報告書ならびに発行登録書、訂正発行登録書および発行登録追補書類の参照書類の補完情報
およびそれらの添付書類においてなされた記載により、かかる記載は更新、修正、訂正または置き換えられることがあ
る。ANZは、本書日付以後に事象や状況を反映するために、または予期しない事態の発生を反映するために、これらの
将来に関する記載の修正結果を公表する義務を負わない。
5. 本書中の表において、係数が四捨五入されている場合、合計は係数の総和と必ずしも一致しない。
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第一部【企業情報】
第１【本国における法制等の概要】
2018 年10月１日から本書提出日までの期間中、有価証券報告書（平成30年12月21日提出）の「第一部 企業情報－第１ 本
国における法制等の概要」に記載の内容につき、「２ 外国為替管理制度－為替管理」の項目を除き、重要な変更はなかっ
た。これらの項目を以下に置き換える。
２ 外国為替管理制度
為替管理
現在、当グループの有価証券の保有者に対する配当、利息の支払またはその他の送金を制限する、オーストラリアにおいて
効力を有する一般的な為替管理規制はない。しかしながら、オーストラリアの公共政策を反映して随時オーストラリア国内に
おいて為替管理が実施され、適用あるオーストラリアの規制当局の承認なしに特定の人物または団体との特定取引の締結を禁
止する効果を有する。それらには以下が含まれる。
１． 2011年独自制裁法（連邦）に基づき、かつ2011年独自制裁規則（連邦）に従い、禁止の中で特に以下のもの：
(a) ミャンマー、クリミアおよびセヴァストポリ、ロシア、イラン、シリア、ジンバブエまたは朝鮮民主主義人民共和国
（北朝鮮） への「制裁されているサービス」供与の禁止。財政援助、特定の種類の金融サービスまたは軍事活動もし
くは一定の輸出認可品目（武器または関連物資等）を支援もしくはそれらに関連して供与されるその他サービスを含
む。
(b) 北朝鮮、旧ユーゴスラビア共和国、イラン、リビア、ミャンマー、シリア、ジンバブエもしくはウクライナまたは関
係大臣が当該人物もしくは団体が大量破壊兵器の拡散に関与していると納得する地域向けの、関係大臣により指定さ
れた個人または団体に対し、直接的もしくは間接的に、資産を利用させることまたはそれらの利益のために資産を利
用させることの禁止。
２． 1945年国連憲章第４章に基づき、かつ、2008年国連憲章（資産の取引）規則に従った、オーストラリア連邦の外務
大臣がオーストラリアの官報において随時挙げる人物または団体の金融その他の資産の利用または取引に対する制裁。当該
個人または団体は以下におけるものを含む。
(a) コンゴ民主共和国（国連憲章（制裁－コンゴ民主共和国）2008年規則を参照）
(b) 北朝鮮（国連憲章（制裁－朝鮮民主主義人民共和国）2008年規則、国連憲章（制裁－朝鮮民主主義人民共和国）2017
年文書および国連憲章（制裁－朝鮮民主主義人民共和国）（贅沢品）2017年文書）を参照）
(c) スーダン（国連憲章（制裁－スーダン）2008年規則を参照）
(d) イラン（国連憲章（制裁－イラン）2016年規則および国連憲章（制裁－イラン）（制裁対象輸出品）2016年制裁リス
トを参照）
(e) イラク（国連憲章（制裁－イラク）2008年規則を参照）
(f) アルカイダ（国連憲章（制裁－アルカイダ）2008年規則を参照）
(g) ソマリア（国連憲章（制裁－ソマリア）2008年規則を参照）
(h) レバノン（国連憲章（制裁－レバノン）2008年規則を参照）
(i) マリ（国連憲章（制裁－マリ）2018年規則を参照）
(j) リビア（国連憲章（制裁－リビア）2011年規則を参照）
(k) タリバン（国連憲章（制裁－タリバン）2013年規則を参照）
(l) 中央アフリカ共和国（国連憲章（制裁－中央アフリカ共和国）2014年規則を参照）
(m) イエメン（国連憲章（制裁－イエメン）2014年規則を参照）
(n) 南スーダン（国連憲章（制裁－南スーダン）2015年規則を参照）
３． 1988年金融取引報告法に基づき、かつ一定の免除に従い、「キャッシュ・ディーラー」（オーストラリア公認預金
受入機関を含む。）は１万豪ドルまたは外貨による相当額以上の「現金取引」をオーストラリア取引報告・分析センターに
報告しなければならない。現金取引は１人の人物から別の人への通貨の物理的な移転を伴う取引である。
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第２【企業の概況】
１【主要な経営指標等の推移】
連結財務情報
（単位：百万ドル（ただし、発行済株式数、１株当たり情報、比率、および
従業員数を除く。））
( 下段括弧内は円換算額(1)（百万円（ただし、発行済株式数、１株当たり情報、
比率、および従業員数を除く。））)
（－はマイナスを表す）
2018 年９月30日 2017 年９月30日 2019 年３月31日 2018 年３月31日 2017 年３月31日
現在/ 現在/ 現在/ 現在/ 現在/
2018 年９月30日 2017 年９月30日 2019 年３月31日 2018 年３月31日 2017 年３月31日
終了半期
終了年度 終了年度 終了半期 終了半期
35,797 33,643 17,964 17,736 16,602
収入(2)(3)(4)
(2,764,602) (2,598,249) (1,387,360) (1,369,751) (1,282,172)
9,895 9,233 4,536 5,356 4,389
税引前利益(4)
(764,191) (713,065) (350,315) (413,644) (338,962)
税引後純利益 6,400 6,406 3,173 3,323 2,911
（非支配持分を除く） (494,272) (494,735) (245,051) (256,635) (224,817)
発行済株式総数
2,873,618,118 2,937,415,327 2,833,175,579 2,898,758,978 2,936,037,009
（普通株式）
株主資本（非支配持分 59,265 58,959 59,821 59,396 57,791
を除く）(3)(5) (4,577,036) (4,553,404) (4,619,976) (4,587,153) (4,463,199)
943,156 897,326 980,244 935,670 896,511
資産合計(3)(6)
(72,839,938) (69,300,487) (75,704,244) (72,261,794) (69,237,545)
非支配持分を除く１株当たり
20.62 20.07 21.11 20.49 19.68
の株主資本
（単位：上段 豪ドル、
(1,592) (1,550) (1,630) (1,582) (1,520)
下段 円）(3)(5)
普通株式１株当たり配当額
160 160 80 80 80
（単位：上段 豪セント、下
(124) (124) (62) (62) (62)
段 円）
普通株式１株当たり利益
245.6 218.0 114.1 134.8 100.9
（基本）
（単位：上段 豪セント、
(190) (168) (88) (104) (78)
下段 円）(4)
普通株式１株当たり利益
234.2 208.8 108.7 127.4 97.4
（希薄化後）
（単位：上段 豪セント、
(181) (161) (84) (98) (75)
下段 円）(4)
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2018 年９月30日 2017 年９月30日 2019 年３月31日 2018 年３月31日 2017 年３月31日
現在/ 現在/ 現在/ 現在/ 現在/
2018 年９月30日 2017 年９月30日 2019 年３月31日 2018 年３月31日 2017 年３月31日
終了年度 終了年度 終了半期 終了半期 終了半期
当行株主に帰属する普通
18.47 17.66 18.94 18.28 17.24
株式１株当たり正味有形
資産(3)(5)(6)(7)
（単位：上段 豪ドル、
(1,426) (1,364) (1,463) (1,412) (1,331)
下段 円）
資産合計に対する非支配持
6.28% 6.57% 6.10% 6.35% 6.45%
分を除く株主資本(3)(5)(6)
平均株主資本に対する純利
10.9% 11.0% 5.4% 5.6% 5.0%
益(5)(8)
配当性向(9) 72.1% 73.4% 71.4% 69.7% 80.7%
営業活動による 10,566 24,047 7,583 8,897 15,160
キャッシュ・フロー (816,012) (1,857,150) (585,635) (687,115) (1,170,807)
投資活動による 166 -12,830 -2,381 1,625 -1,716
キャッシュ・フロー (12,820) (-990,861) (-183,885) (125,499) (-132,527)
財務活動による 2,620 -6,742 2,727 1,406 -2,830
キャッシュ・フロー (202,343) (-520,685) (210,606) (108,585) (-218,561)
現金および現金同等物の 84,964 68,048 94,263 82,076 75,185
期末残高(10) (6,561,770) (5,255,347) (7,279,931) (6,338,729) (5,806,538)
期末現在従業員数
（フルタイム換算) (FTE) 39,924 44,896 39,359 41,580 46,046
（単位：人)
注：(1) 円換算額は、全報告期間について、１ドル＝77.23円の換算率（2019年６月３日現在の株式会社三菱UFJ銀行公表の対
顧客電信直物売相場）により換算されている。
(2) 受取利息、その他営業収入、保険事業収入純額ならびに関連会社投資の持分利益を含む。支払利息は考慮しない。
(3) AASB 第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが
行われ、営業収入と営業費用に総額で表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結
果、収入は2018年度には１億5,300万ドル（約118億1,600万円）および2018年３月半期には6,200万ドル（約47億8,800
万円）増加した。2017年度および2017年３月半期は修正再表示されていない。また、 会計方針の変更の結果、2017年
10月１日現在の期首残高で、その他資産が3,200万ドル （約24億7,100万円） 、繰延税金負債が1,000万ドル （約７億
7,200万円） 、利益剰余金が2,200万ドル （約16億9,900万円） 調整され、従来AASB第118号の下では認識されなかった
が、AASB第15号の下で即時認識の対象となる収益が認識された。
(4) 数値は継続事業ベースで表示されている。
(5) 非支配持分を除く。非支配持分を含む株主資本合計は、次の通りである。2018年度：594億500万ドル（約４兆5,878億
円）、2017年度：590億7,500万ドル（約４兆5,624億円）、2019年３月31日：599億7,100万ドル（約４兆6,316億
円）、2018年３月31日：595億2,200万ドル（約４兆5,969億円）、2017年３月31日：579億800万ドル（約４兆4,722億
円）。
(6) 2018 年９月現在のオフ・バランスシートの信用関連コミットメントに起因する一括評価貸倒引当金５億ドル（約386億
1,500万円）（2018年３月：５億2,200万ドル（約403億1,400万円））は、当期の表示との比較可能性を高めるため
に、償却原価で測定される正味貸付金および前渡金からその他引当金に組替えられた。2017年度末および2017年３月
末については修正再表示されていない。
(7) 正味有形資産は、当行株主に帰属する株主資本および準備金から未償却の無形資産（のれんおよびソフトウェアを含
む）を差引いた金額に等しい。
(8) 純利益は、税引後利益と定義される（非支配持分を除く）。平均株主資本は、当該期間についての平均株主資本（非
支配持分を除く）と定義される。
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(9) 配当性向は以下の配当支払いに基づき計算されている。
( 単位：百万ドル)
( 下段括弧内は円換算額（百万円）)
2019 年度 2018 年度 2017 年度
2,267 2,317 2,349
中間配当
(175,080) (178,942) (181,413)
2,295 2,350
期末配当 未定
(177,243) (181,491)
4,612 4,699
合計 未定
(356,185) (362,904)
(10) 2018 年度末、2019年３月末および2018年３月末現在の現金および現金同等物は、売却目的保有資産として再分類され
た現金および現金同等物を含む。
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２【事業の内容】
本半期中の更新事項
本半期中（2018年10月１日から2019年３月31日）に、有価証券報告書（平成30年12月21日提出）の「第一部 企業情報 －
第２ 企業の概況－３ 事業の内容」に記載の内容につき、以下に記載の更新事項に関するもの以外、重要な変更はなかっ
た。
(1) 概 要
オーストラリア・ニュージーランド銀行（「ANZBGL」）およびその子会社（合わせて「当グループ」）は、オーストラリア
での営業を1835年に、またニュージーランドでの営業を1840年に開始した、オーストラリアに本店を置く４大銀行グループの
１つである。ANZBGLはオーストラリアで設立された株式公開会社であり、1977年７月14日にヴィクトリア州において登録され
た。ANZBGLの登記上の本店はオーストラリア、ヴィクトリア州3008、ドックランズ、コリンズ・ストリート833、９階に所在
し、電話番号は+61 3 9683 9999である。ANZBGLのオーストラリア企業番号はABN 11 005 357 522である。
当グループは、幅広い銀行業および金融商品およびサービスをリテール、小規模企業、コーポレートおよび法人顧客に提供
する。地理的には、オーストラリア、ニュージーランド、アジア太平洋地域の複数の国々、英国、フランス、ドイツおよび米
国にかけて営業を行っている。
2019 年３月31日現在、ANZBGLの総資産は9,802億ドルであり、非支配持分を除く株主資本は598億ドルであった。当グループ
(1)
は、銀行グループのうち総資産の面で、2019年３月31日現在オーストラリアで第２位 、2018年12月31日現在ニュージーラン
(2)
ドでは第１位 であった。
ANZBGL の普通株式の主たる上場証券取引所はオーストラリア証券取引所（「ASX」）である。ANZBGLの普通株式はまた、
ニュージーランド証券取引所（「NZX」）でも値付けされている。2019年３月29日の取引終了時点において、ANZBGLの時価総額
(3)
はおよそ737億ドルであり、これはASXに上場されている会社で第５位であった 。
(1) 出典：オーストラリア・コモンウェルス銀行の 2018 年12月31日終了の半期に関する業績発表。ナショナル・オーストラ
リア銀行の 2019 年３月31日終了の半期に関する業績発表。ウェストパック・バンキング・コーポレーションの 2019 年３
月31日終了の半期に関する業績発表。
(2) 出典： 2018 年12月31日終了の四半期に関する ニュージーランド準備銀行の銀行財務力ダッシュボード
（https://bankdashboard.rbnz.govt.nz/summary） 。
(3) 出典：IRESS
(2) ビジネス・モデル
当グループのビジネス・モデルは主に、顧客預金およびホールセール債券市場を通じて資金を調達し、当該資金を顧客に貸
し出すことからなる。さらに、当グループは、セールス、トレーディングおよびリスク管理業務から収益を得るマーケッツ事
業を営んでいる。当グループはまた、支払および決済ソリューションも提供している。当グループは現在、大部分が非継続事
業に分類される保険、退職年金および資産運用サービスの提供を通じて、富裕層業務から収益を得ている。
当グループの主な貸付業務は、居住用住宅ローン、クレジットカードおよび当座貸越を扱う個人貸付ならびにコーポレート
および法人顧客への貸付である。
当グループの収入は多数の収入源によるものであるが、主なものは以下のとおりである。
・ 純利息収益－当グループが貸付業務で得た利息収益と顧客預金およびホールセール資金調達に関して支払った利息との
差異を示す。
・ 受取手数料（純額）－貸付で得た手数料収入ならびに金融商品およびサービスに関連した貸付以外で得た手数料収入を
示す。従前「資産運用収入および保険収入純額」で報告されていた資産運用収入を含む
・ 保険事業からの収入純額－保険および退職年金ソリューションの提供で得た収入を示す。
・ 関連会社投資の持分利益－当グループが支配はしていないが重大な影響力を有する事業体に係る当グループの持分利益
を示す。
・ その他収入－マーケッツ事業におけるセールス、トレーディングおよびリスク管理業務から生じた収益、外国為替収入
純額ならびに経済ヘッジ損益ならびに収益および費用ヘッジ損益を含む。
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(3) 戦 略
当グループの戦略は、変化する世界に対応する人々および企業の一助となるために、より簡素で、よりバランスがとれ、よ
りサービス本位であることに注力している。
当グループは、当グループの戦略を実行することは、成長と収益、短期的結果と長期的結果、および経済的影響と社会的影
響を両立することにより、当グループの株主に一貫して強力な結果をもたらすと考えている。
戦略的優先事項
より簡素で、よりバランスのとれた銀行を作り上げる。
商品および経営の複雑性を取り除き、利回りの低い非中核事業から撤退し、特に法人銀行業の利回りの低い部分
への当グループの依存を減らすことで、当グループの営業コストおよびリスクを低減する。
当グループの努力を、当グループが優位に立てる分野に集中する。
オーストラリアおよびニュージーランドにおける住宅の購入および所有、または小規模企業の創業、運営および
成長を容易にする。当グループの地域における物品および資本の移動により、顧客にとって世界で最高の銀行と
なる。
目標および価値主導の変革を推進する。
意識を促進するとともに急速に変化する環境を乗り切ることのできるリーダーに投資し、中核目的、倫理および
公正性の意識を強化する。
顧客および当グループの人員がデジタル時代に競争できるよう優れた日常の経験を構築する。
顧客および当グループの人員の生活を簡素化するためのより便利で、魅力のある銀行ソリューションを構築す
る。
(4) 当グループの主な活動
当グループは、オーストラリア部門、法人部門、ニュージーランド部門、富裕層オーストラリア部門、パシフィック部門、
ならびにテクノロジー、サービス＆オペレーションズ（TSO）およびグループ・センター部門の６つの継続部門からなる部門構
造で事業を営む。本書で開示される財務情報に影響を与える主要な変更の詳細については、「第３ 事業の状況－３ 経営者
による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－Ａ．当半期の経営成績の要説」を参照のこと。
当グループの部門に影響を与える複数の売却が行われた。それらは、「第３ 事業の状況－３ 経営者による財政状態、経
営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－Ｂ．当グループの経営成績－重大／重要項目－継続事業」に詳述されている。
下記に報告される部門は、AASB第８号「事業セグメント」に定義される事業セグメントおよび事業の最高意思決定者が最高
経営責任者であるために提供を受ける内部報告と一致する。
６つの継続部門の 主要 な活動は以下のとおりである。
オーストラリア
オーストラリア部門は、リテールならびに企業銀行業およびプライベート・バンキング（「B&PB」）の事業ユニットからな
る。
・ 「リテール」は、支店ネットワーク、モーゲージ・スペシャリスト、コンタクト・センターおよび様々なセルフサービ
スの経路（インターネット・バンキング、テレフォン・バンキング、ATM、ウェブサイト、ANZシェア・インべスティン
グおよびデジタル・バンキングを含む。）ならびに外部のブローカーを通じて、オーストラリアの消費者顧客への商品
およびサービスを提供する。
・ 「B&PB」は、オーストラリア地方部の中・大規模商業顧客および農業関連産業顧客、小規模企業の所有者および富裕層
個人顧客ならびに同族グループといった顧客セグメントに対し、アセット・ファイナンスを含むあらゆるバンキング商
品および金融サービスを提供する。
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法人
法人部門は、世界的な法人顧客およびコーポレート顧客に、トランザクション・バンキング、 ローンおよび専門融資ならび
にマーケッツという ３つの商品群にわたってサービスを提供する 。
・ 「トランザクション・バンキング」は、ドキュメンタリー取引、サプライチェーン・ファイナンス、コモディティ・
ファイナンスならびに現金管理 ソリューション 、預金、支払および決済を含む、運転資本および流動性のソリューショ
ンを提供する。
・ 「 ローン および専門融資」は、 融資商品、ローン・シンジケーション、 専門融資ストラクチャリングおよび実行、プロ
ジェクトおよび輸出向けファイナンス、デット・ストラクチャリングおよび買収ファイナンスならびにコーポレート・
アドバイザリーを提供する。
・ 「マーケッツ」は、当グループの金利エクスポージャーおよび流動性ポジションをフランチャイズ販売、フランチャイ
ズ取引およびバランスシート取引といった区分を越えて管理するのに加えて、外国為替、金利、信用、コモディティお
よびデット・キャピタル・マーケットに関連するリスク管理サービスを提供する。
ニュージーランド
ニュージーランド 部門は、リテールおよび商業の事業ユニットから構成される。
・ 「リテール」は、消費者顧客、プライベート・バンキング顧客および小規模企業バンキング顧客にあらゆる種類の銀行
サービス および 資産運用サービスを提供する。当グループは、インターネットおよびアプリケーション・ベースのデジ
タル・ソリューションならびに支店ネットワーク、モーゲージ・スペシャリスト、リレーションシップ・マネジャーお
よびコンタクト・センターを通じてサービスを提供する。
・ 「商業」は、民間所有の中小企業および大企業ならびに農業事業セグメントに焦点を合わせる専任のマネジャーを 通じ
て 、従来からのリレーションシップ・バンキングおよび高度な金融ソリューションを含むあらゆる種類の銀行サービス
を提供する。
富裕層オーストラリア
富裕層オーストラリア部門は、給料を受けるフィナンシャル・プランナーが提供するフィナンシャル・プラニング・サービ
スから構成される。
パシフィック
パシフィック部門は、太平洋諸島所在のリテール顧客、中小企業、法人顧客および政府に商品およびサービスを提供する。
商品およびサービスには、消費者に提供されるリテール商品、専任のマネジャーを通じて企業顧客に提供される従来からのリ
レーションシップ・バンキングおよび高度な金融ソリューションを含む。
TSO およびグループ・センター
TSO および グループ・センターは、テクノロジー、グループ・オペレーションズ、共有サービス、不動産、リスク管理、財務
管理、戦略、マーケティング、人事およびコーポレート業務を含む、オペレーティング部門への支援を提供する。グループ・
センターは、残存するアジアリテールおよび富裕層、グループ・トレジャリー、株主機能ならびにアジアへの少数持分投資を
含む。
(5) 最近の進展
2019 年３月31日以降、本書提出日現在までに重要な進展はなかった。
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
(6) 監督および規制
主要な銀行グループとして、当グループは、事業を行う各主要市場において規制当局および証券取引所による広範な規制の
対象となっている。本項は、オーストラリア、ニュージーランドおよび米国に焦点を当て、当グループに適用される規制上の
状況の概要を示す。
オーストラリア
APRA の健全性および規制の監督の概要
1998 年７月１日以降、APRAが、銀行（ANZBGLを含む。）、信用組合、ビルディング・ソサイエティ、保険会社および退職年
金基金を含むオーストラリアの公認預金受入機関（「ADI」）の健全性および規制の監督に責任を持っている。それ以前は、
オーストラリアの銀行業界はオーストラリア準備銀行（「RBA」）による規制を受けていた。RBAは、引き続き金融政策、金融
システムの安定性および支払システムの規制に対して全体的な責任を持つ。APRAは1998年オーストラリア健全性規制庁法によ
りその権限を付与されている。
APRA はADIに、様々なAPRA健全性基準の範囲内の一定の健全性要件を満たすよう要求する。
APRA は、その監督下にあるADIに、財務状態についての財務上および統計上のデータならびに健全性およびその他事項に関す
る情報を含む広範囲な情報を記載した報告を定期的に提供するよう要求することによりその責任の一部を果たしている。APRA
は、自己資本比率、流動性、利益、信用の質および関連する貸付損失の履歴、リスクの集中、資産および負債の満期構成、オ
ペレーショナル・リスク、市場リスク、銀行勘定における金利リスク（「IRRBB」）、関連会社に対するエクスポージャー、外
部委託、資産運用、ガバナンス、事業継続性の管理、監査およびその他の関連事項、証券化業務、ならびに国際銀行業務に特
別な注意を払っている。APRAはまた、ADIがその財務状態についての情報の提供を怠った場合、一定の調査権限を行使すること
もできる。APRAが、ADIが債務不履行に陥る可能性があるまたは（その他の状況の中でも）支払い停止に陥ったとみなした場
合、APRAは（銀行法上の法定支配人の任命を含め、）ADIの事業を管理することができる。APRAはまた、ADIがその債務に関し
て支払いを行わないよう指示する権限を有する。加えて、APRAは、1999年金融部門法（譲渡および条件緩和）の下で、一部も
しくはすべてのADIの資産および負債またはその株式を、APRAが指定する第三者（すべての場合にADIであることは必要とされ
ない。）に強制譲渡させる権限も有する。大まかに言えば、APRAは、大臣が求めた場合、または銀行法、規制もしくは規制上
の措置への違反があり、もしくはADIが債務不履行に陥る可能性が高い旨もしくは支払い停止に陥りそうである旨をAPRAに対し
て通知し、一定の他の基準に適合するとAPRAが認める場合（金融部門全体の利益を考慮すれば譲渡が適切であるとAPRAが認め
る場合を含む。）などにそのような譲渡をさせることができる。ADIとの契約の相手方は、ADIへの債務の否定のためもしくは
当該契約に基づく債務の繰上げのため、または当該契約に関する取引の終了のための根拠として、銀行法上の法定支配人がADI
の事業を管理しているという事実または指示もしくは強制譲渡命令のみに依拠することはできない。
その監督の役割を果たすため、APRAは、各ADIから収集した統計データの分析を、選択的な「現場」訪問ならびにADIの上級
経営陣および外部監査人との正式な会合により補完する。APRAはまた、ADIの同意を得て各ADIの外部監査人との協議関係を正
式なものとした。外部監査人は、ADIの会計記録から得られた情報で、ADIのAPRA報告に含まれているものが、すべての重要な
点において、信頼でき、関連するAPRAの健全性および報告基準に従っていることをAPRAに対して追加保証する。外部監査人は
また、APRAが選択した特定のリスク管理分野を対象とした検査を行う。加えて、ADIのリスク管理システムは、エクスポー
ジャーを管理し、リスクを健全な水準に制限するのに十分であり運用効果をもつことを、ADIの最高経営責任者は証言し、その
取締役は確認する。
自己資本
銀行の規制上の自己資本の適切な水準を決定する共通の枠組みは、一般に「バーゼル３」として知られている枠組みに基づ
き、バーゼル銀行監督委員会（「BCBS」）により設定される。
バーゼル合意の第１の柱に基づく最低自己資本要件（「自己資本要件」）の算出に関して、当グループはAPRAから、信用リ
スク加重資産（「CRWA」）については先進的内部格付手法、およびオペレーショナル・リスク加重資産相当額については先進
的測定アプローチを用いる認可を受けている。
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2013 年１月１日より、APRAは、オーストラリアにおけるバーゼル３自己資本改正の大部分を採用した。APRAはバーゼル３改
正を最低要件とみなしており、したがってバーゼル３規則で提案されたいくつかの譲歩を組み込んでおらず、他の分野ではよ
り高い要件も定めている。その結果、オーストラリアの銀行のバーゼル３により報告される自己資本比率は国際的な同業他社
と直接的には比較できない。バーゼル３改正は、普通株式Tier１（「CET１」）資本からの資本控除の増加、自己資本比率の引
上げ（2016年１月１日から完全な効力を生じた規定最低資本バッファーを含む。）、新規のその他Tier１およびTier２証券に
ついての要件の厳格化ならびに新規制に合致しない既存のその他Tier１およびTier２証券に係る経過措置を含む。その他の変
更には、カウンターパーティー信用リスクのための自己資本要件および大手の規制されていない金融機関に対するエクスポー
ジャーに関する資産価値相関の引上げならびに以下に記載の金融制度審議会の結果による変更を含む。
流動性
ANZBGL の流動性および資金調達リスクは、ANZBGLの取締役会リスク委員会により承認された詳細な方針枠組により管理され
ている。流動性および資金調達ポジションならびにリスクの管理は、グループ資産負債委員会によって監督されている。
ANZBGLの流動性リスク選好 は、 ANZBGL の 取締役会リスク委員会が義務付けた一連の規制上の要件および内部の流動性指標を満
たす能力で定義される。指標は、異なるデュレーションおよび深刻性水準の様々なシナリオに渡る。この枠組みは以下に役立
つ。
・ より短期だがより極端な市場の混乱およびストレスに対して保護を提供する。
・ 適切な額の長期資産の調達をより長期の資金調達にすることで、貸借対照表の構造的な強さを維持する。
・ 当グループの資金調達プロファイルに過度の時期の集中が存在しないことを確保する。
この枠組みの主要な要素は、 2015 年１月１日付でオーストラリアで実施された流動性カバレッジ比率（「LCR」）である。
LCRは、APRAを含む銀行規制当局によって義務付けられる深刻な短期の流動性ストレス・シナリオであり、流動性リスクの測
定、基準およびモニタリングのためのバーゼル３国際的枠組みの一部として導入された。LCR要件への適合の一環として、
ANZBGLはRBAに流動性供給枠（「CLF」）を有している。CLFは、オーストラリアの市場における高品質な流動資産の不足の解決
策として設けられ、RBA適格の流動資産の代替形式を提供する。適格ADIが利用可能なCLFの総額はAPRAによって毎年設定され
る。2019年１月１日から、ANZのCLFは480億ドルである（2018暦年末：469億ドル）。
さらに、ANZBGLは、2016年12月に安定調達比率（「NSFR」）の最終の基準が公表された後、2018年１月１日より、APRAの
NSFR要件を満たしている。2019年３月31日において、当グループのレベル２NSFRは115％であった。
ANZBGL は、APRA健全性基準APS第210号が要求する流動性および資金調達リスクに関する健全性義務、ならびにANZBGLのオフ
ショア業務に係る海外規制当局の健全性要件を厳守することに努める。
APRA の規制における自己資本管理および自己資本比率ならびに流動性
当グループの自己資本管理および自己資本比率、流動性ならびにAPRAの規制環境に関する詳細は、「第３ 事業の状況－
３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－Ｂ．当グループの経営成績－(15)流動性リスク
－非継続事業を含む」および同「(17)自己資本管理－非継続事業を含む」を参照のこと。
銀行役員説明責任体制
2018 年 財政改正法（銀行役員説明責任および関連施策）により 、「銀行役員説明責任体制」（「BEAR」）が創設された。
BEARの下でのANZBGLの義務は、2018年７月１日に開始した。
BEAR は、ADIグループにおける最も上級かつ影響力のある取締役および役員に関する責任および説明責任のフレームワークの
強化を目指している。BEARの下で、
・ ANZBGLは、一定の上級役員または取締役の任命に際して、任命される個人を事前にAPRAに登録し、その者のADIグループ
における役割および責任を示した図を整備してAPRAに提出しなければならず、また、各上級役員または取締役について
個人の役割および責任を詳述した説明責任文書をAPRAに提出しなければならず、
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・ ANZBGLならびにその登録された上級役員および取締役が説明義務を果たさない場合には、APRAは裁判所の命令なしにそ
れら個人の上級役員または取締役としての資格を奪う権限を与えられ（ただし、銀行法第６編に従った行政審理の対象
となる。）、
・ ANZBGLは、取締役および上級役員について、報酬の一部繰延べを含むBEARの要件に適合した報酬決定方針を定めなけれ
ばならず、
・ ANZBGLは、BEARの義務を遵守しない場合には、相当な金額の罰金を支払う義務を負う。
危機管理
2018 年金融部門法改正法（危機解決権限および関連施策）（「危機管理法」）は、規制対象法人（およびその子会社）の経
営難の際に秩序ある破綻処理を促進するAPRAの権限を強化する。当グループに影響を与える可能性がある追加的権限には、過
年度はAPRAの規制対象となっていなかったANZBGLおよびその他の当グループの法人との関係での監視、管理および監督権限の
強化、当グループ内の規制対象法人に対する法定管理権限の強化、ならびに規制された資本商品の転換または償却を法的に認
めるための変更（「法定転換および償却条項」）が含まれる。
法定転換および償却条項は、一定の金融セクターの事業体（ADIを含み、ANZBGLもその１つである。）が発行した規制された
資本商品に関して適用され、APRA健全性基準に適合するための転換または償却条項を含む。ある商品に法定転換および償却条
項が適用された場合、当該商品はその条項に従って転換されうる。これは、いかなる（特定の法律の他、現時点では、ある者
がオーストラリアの企業または金融セクターの事業体の持分利益を取得する能力に関する法律以外の）法令、発行者の定款、
発行者が当事者となっている契約、ならびに当該商品に適用のある上場規則、業務規則またはクリアリングおよび決済規則に
かかわらずそうなる。加えて、銀行法には、法定転換および償却条項の運用に関する理由による一定の措置のモラトリアムが
定められている。
その他のオーストラリアの規制
APRA ならびにその健全性および規制の監督に加えて、ANZBGLおよびそのオーストラリアの子会社はいくつかの点において
オーストラリア証券投資委員会（「ASIC」）、オーストラリア競争・消費者委員会（「ACCC」）、オーストラリア取引報告・
分析センター（「AUSTRAC」）および様々な証券取引所を含むその他の監督機関による監督および規制を受けている。
ASIC はオーストラリアにおける会社、市場、金融サービスおよび消費者信用の監督機関である。ASICは投資、退職年金、保
険、預金受入および信用の取扱および助言を行うオーストラリアの会社、金融市場、金融サービス機関および専門家に対する
規制を行っている。ASICは、消費者信用の監督機関として、消費者信用業務に従事する人々および企業（銀行、信用組合、金
融会社ならびにモーゲージ・ブローカーおよび金融ブローカーを含む。）に対してライセンスを付与し、規制を行っている。
ASICは、2009年オーストラリア国家消費者信用保護法が定める消費者に対する責任についての基準等にライセンスが適合する
ことを確保する。ASCIは、市場の監督機関として、公認の金融市場が公平で秩序および透明性のある市場を運営する法的義務
をいかに効果的に遵守しているかについて調査している。2010年８月１日より、ASICは、オーストラリア国内の認可されたエ
クイティ市場、デリバティブ市場および先物市場における取引を監督する責任も有している。ASICは、金融サービスの監督機
関として、金融サービス企業に対し、それらが効果的で誠実かつ公平な運営を行うことを確保するために、ライセンスを付与
し、監視を行っている。それらの企業は、概して、退職年金、管理されたファンド、株式および社債、デリバティブならびに
保険を取り扱っている。ANZBGLはASICが監督する市場に商品を提供し、また参加している。
ACCC は、消費者、企業および社会に便益をもたらすべく、オーストラリアの市場における競争および公正取引を促進する独
立した連邦法定機関である。同機関はまた、国家のインフラ・サービスを監督する。その主要な任務は、個人および当グルー
プを含む企業が、オーストラリアの競争、公正取引および消費者保護法を遵守することを確保することである。
当グループはまた、2006年マネーロンダリング防止およびテロ資金対策法（「AML法」）を含むオーストラリア法に基づき、
一定のマネーロンダリング防止およびテロ資金対策の法規制を遵守する義務を負っている。AML法は、AUSTRACにより運用され
ている。
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オーストラリアの規制上の動向
王立委員会
王立委員会は、オーストラリア政府の行政部によってのみ招集され、権限委任条項によってのみ指示を受ける正式かつ公式
な審議会である。銀行・退職年金・金融サービス業界における不正行為調査のための王立委員会（「王立委員会」）は、銀
行、退職年金および金融サービス業界における不正行為への王立委員会（以下「王立委員会」）は、金融サービス事業体
（ANZBGLを含む。）の行為が不正行為または社会の水準および期待を下回る行為となっていないかを調査し、報告するよう指
示された。王立委員会はまた、かかる行為の原因、特に文化、ガバナンス、報酬およびリスク管理慣行の果たす役割、監督機
関の実効性、ならびにそれらに応じた方針の勧告を検討する任務を課せられた。
王立委員会の最終報告書は、2019年２月４日に公表された。最終報告書において、王立委員会の委員は、不正行為または社
会の水準および期待に満たない行為にあたる可能性があるANZBGLを含む金融サービス事業体の行為を特定した。
王立委員会の最終報告書には、銀行業、金融助言、退職年金、保険、文化、ガバナンスおよび報酬、監督機関、ならびにそ
の他の主題にわたる76の勧告が含まれる。ある主題に関する勧告が、その他の主題にも影響を与えることもある。
オーストラリア政府は、いくつかの勧告の実施を開始したが（協議を通じた監督方針の変更および限定的な法改正を含
む。）、これらの勧告がどのように法制化され、または実行されるかは殆ど明らかでない。本書日付現在、ANZBGLは、以下の
勧告が当グループのポジション（「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2)主なリスクおよび不確実性－１．序論」に定
義される。）に悪影響を及ぼす可能性があると考えている。
銀行業
・ 住宅ローン仲介の変更。これは、モーゲージ・ブローカーは借り手候補者の最大の利益のために行為する義務に服すべ
きこと、モーゲージ・ブローカーの報酬に変更を加えるべきこと（貸し手ではなく借り手がモーゲージ・ブローカーに
対して住宅ローンに関する活動のための手数料を支払うことを含む。）、および貸し手がモーゲージ・ブローカーに支
払うトレイリング手数料その他の手数料の段階的禁止、ならびにモーゲージ・ブローカーが追加的な専門家規制に服す
べきことを含む。
・ オーストラリア銀行協会（「ABA」）は銀行実務規範（「規範」）を改正し、銀行が遠隔地に住む顧客または英語を使い
こなせない顧客と協働して、それらの顧客が銀行サービスにアクセスし利用するための適切な方法を見つけ出すこと、
ならびに顧客との事前の明示的な合意なしに略式の当座貸越を可能とし、または基本口座について不渡手数料を請求し
ないことを定めるべきこと。
・ 中小企業向け貸付。これは、ABAは規範における「小企業」の定義を、貸付額が500百万ドル未満であり100名未満のフル
タイム換算従業員を雇用するあらゆる企業またはグループに適用されるよう変更すべきこと、および銀行が農業貸付を
取り扱う場合は、経営難のときも含め、一定の措置を講じ、一定のプラクティスを採用すべきことを含む。
・ 業界規範の強制可能性。これは、業界規範の一定の規定への違反は、法律違反を構成すべきことを含む。
・ BEAR。これは、APRAは、顧客に提供する全ての商品の設計、納品および維持の全ての過程、ならびにこれらの商品に関
する顧客の救済について、ADI内での責任を定めるべきことを含む。
金融助言
・ 継続的な金融助言報酬の取決め。これは、法改正により、継続的な金融助言報酬の取決めは顧客によって毎年更新され
なければならない旨、顧客が受けることのできるサービスおよび請求される手数料総額を書面で記録しなければならな
い旨、ならびに直近の年次更新の際に顧客の明示的な書面による授権がなければ、顧客の保有口座から報酬を支払い、
またはその支払を求めてはならない旨を定めるべきことを含む。
・ 法改正により、金融助言業者の独立性の欠如を開示するよう求めるべきこと。
・ 助言の質を改善するために講じられた措置の見直し。
・ 相反する報酬。これは、一定の相反する報酬の支払を可能とする既得権条項は合理的に可能な限り速やかに廃止される
べきことを含む。
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・ 金融助言業者の専門的規律。これは、オーストラリアの金融サービス・ライセンス（「AFSL」）の保有者は、そのライ
センスの条件として金融助言業者に対して身元照会および情報共有のプロトコルを有効にするよう求められるべきこ
と、四半期ごとに個別の金融助言業者に関する「深刻なコンプライアンス上の懸念」をASICに報告し、金融助言業者が
リテール顧客に対して行った金融助言に関して不正行為を行ったことに気付いた場合には一定の措置を講じるべきこ
と、ならびに法改正により金融助言業者に係る新たな懲戒制度を創設すべきことを含む。
退職年金
・ 退職年金の受託者の義務。これは、マイスーパー口座からの助言報酬（資金内助言に係るものを除く。）の控除は禁止
されるべきこと、および受託者はその受託者としての義務から生じる以外のいかなる義務の負担も禁じられるべきこと
を含む。
・ デフォルト年金基金の指名。これは、１名当たりデフォルト退職年金の口座は１つのみ保有すべきことを含む。
・ 退職年金の規制。これは、受託者または取締役の誓約は、民事罰を求める訴訟により強制可能であるべきことを含む。
・ 退職年金および保険の「販売」。これは、退職年金商品および保険商品のリテール顧客に対する呼び売り（または押し
売り）は禁止されるべきことを含む。
保険
・ 追加保険。これは、オーストラリア政府は追加保険商品の販売に係る業界全体の繰延販売モデルを開発すべきことを含
む。
・ 契約締結前の開示および表明。これは、保険会社に対する被保険者の開示義務は、保険会社に対して不実表示を行わな
いよう合理的な注意を尽くす義務に置き換えられるべきことを含む。
・ 生命保険契約の回避。これは、保険会社はいかなる条件においても契約を締結しない場合に限り、非開示または不実表
示を理由として生命保険契約を回避することができるべきこと。
・ 保険契約における不当な契約条件から消費者を保護する法規定。
・ クレームの処理および解決は、金融サービスを規制する法律に従って行われるべきこと。
・ 業界規範の強制可能性。これは、それらの規範の一定の規定への違反は、法律違反を構成すべきことを含む。
・ 外部機関による紛争解決。これは、法改正により、AFSLの保有者にオーストラリア金融苦情申立機関（「AFCA」）と協
力して合理的な措置を講じるよう求めるべきことを含む。
・ グループ生命保険契約。これは、マイスーパー・グループのデフォルト生命保険契約に係る普遍的な主要定義、条項お
よび免責を定めることの実行可能性および期待される価格設定効果の政府による見直し、ならびに退職年金受託者と関
係当事者との間のグループ生命保険契約の独立した認証を求めることを含む健全性基準SPS第250号（退職年金保険）の
改正を含む。
文化、ガバナンスおよび報酬
・ 報酬。これは、APRAが報酬システムの健全性監督を行う際ならびに報酬に関する健全性基準および指針を改正する際に
一定の措置を講じることを含む。そして、かかる措置は、金融サービス事業体が最低でも年に一度は、そのフロント部
門職員の報酬システムの設計および実施が、当該職員が何を行ったかのみならずいかなる方法でそれを行ったかにも確
実に焦点を当てるものとなるようそれらを見直すべきこと、ならびに銀行は、2017年４月19に公表されたリテール銀行
業報酬レビュー（別名セドウィック・レビュー。ABAが受託した。）による勧告を完全に実施すべきことを含む。
・ 文化およびガバナンス。これは、全ての金融サービス事業体が合理的に可能な限りの頻度で、その文化およびガバナン
スを評価し、必要な是正を行うために適切な措置を講じるべきこと、ならびにAPRAが文化およびガバナンスの健全性監
督を行う際、ならびに文化およびガバナンスに関する健全性基準および指針を改正する際に、一定の措置を講じること
を含む。
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監督機関
・ ASICの強制慣行。これは、ASICは、裁判所が違反による効果を判断すべきか否かという問題を最初に取り上げるアプ
ローチを採用すべきことを含む。
・ 退職年金行為規制。これは、APRAおよびASICの役割を調整し、APRAは健全性 監督機関 、ASICは行為 監督機関 とすべきこ
とを含む。
・ BEARの共同規制。これは、ASICおよびAPRAが共同でBEARを管理することを含む。
・ 監督機関 への協力。これは、法改正により、ADIが公開された建設的かつ協力的な方法でASICおよびAPRAに対応しなけれ
ばならないことを明確にすべきことを含む。
・ BEARの拡大。これは、BEARの規定を、APRAの規制に服する全ての金融サービス機関、APRAの規制に服する保険会社およ
び登録可能な退職年金事業体のライセンス保持者に及ぼすべきことを含む。
・ ASICとAPRAとの間の調整、情報共有および協力。
・ 監督機関 のガバナンス。これは、BEARにより創設された管理および説明責任の原則は、APRAおよびASICにもそれぞれ適
用されるべきこと、ならびにAPRAおよびASICはそれぞれ能力の見直しを受けるべきことを含む。
・ 監督機関 の監督。これは、APRAおよびASICのための新たな監督機関を創設すべきことを含む。
その他
・ 外部機関による紛争解決。これは、最終補償スキームを実施すべきことを含む。
・ 金融サービスおよび信用のライセンス保持者による違反の自己申告に関するASICエンフォースメント・レビュー・タス
クフォースの勧告を実施すべきこと。
・ 法律の簡素化。これは、金融サービス事業体を規制する制定法における一般に適用可能な行為規範の例外および留保を
可能な限り排除すべきこと、ならびに金融サービス事業体を規制する制定法はいかなる基本的な行動規範が追求されて
いるかを明確に特定すべきことを含む。
加えて、上記で言及されていない王立委員会のその他の勧告もまた、当グループのポジションに影響する可能性がある。
オーストラリア政府は、76の勧告の全てについて措置を講じるべく取り組んでいる旨を述べている。2019年３月12日、オー
ストラリア政府は、新規の貸付において貸し手がモーゲージ・ブローカーに支払うトレイリング手数料は禁止しないが、それ
らの業務を３年間で見直す旨を発表した。王立委員会の勧告に対するオーストラリア政府の対応の詳細および時期の多くは、
不確実である。王立委員会の勧告により、監督機関は、当グループを含む様々な金融サービス事業体の調査を開始し、または
開始する可能性があり、その結果として行政措置または強制措置が講じられることがありうる。また、勧告により、当グルー
プの監督機関は既存の方針および慣行を改正中である。
2019年２月20日、ANZは、勧告に対する対応の第一段階を実施するための措置を直ちに講じる旨を発表した。これらの措置
は、以下を含む。
・ 農家に対して農業債務調停への早期アクセスを提供するとともに、強制や外部管理者の選任よりも「解決」を優先する
こと。
・ 干ばつその他の自然災害の被害地域において、農家に延滞利息を請求しないこと。
・ 現地顧客専用の電話サービスおよび簡単なアカウント識別オプションを創設すること。
・ クレジットカードの長期借入を殆ど返済していない顧客に積極的に連絡し、より低コストのオプションへの移行を促す
こと。
・ ペンショナー・アドバンテージの口座から貸越手数料および不渡手数料を徴収しないこと。
・ ANZが個人リテール顧客または小規模企業顧客との訴訟手続に関与する際には、「モデル訴訟当事者」として関与するこ
と。
・ オーストラリア金融苦情申立機関の新たな制約の下で、その「ルック・バック」に参加すること。
王立委員会はまた、APRAまたはASICに対して、検討を求めるために不正行為の可能性がある調査未了の事例を紹介してい
る。これらの事項が当グループに関係する場合、当グループ企業に対して民事訴訟が提起される可能性があり、その結果とし
て当グループに民事罰または刑事罰が科せられる可能性がある。
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半期報告書
王立委員会は、コストの増加につながる可能性があり、さらなる規制活動に伴うエクスポージャー、またはクラス・アク
ション、個別請求、顧客救済もしくは補償行為等の潜在顧客エクスポージャーを含むさらなるエクスポージャーをもたらすこ
ともありうるとともに、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。これらの当グループに係るエクスポー
ジャーの結果および関連する費用の総額は不明である。
加えて、王立委員会の最終報告書が公表された後、信用格付機関が当グループに付与された信用格付を見直し、信用格付ま
たは信用格付のアウトルックを変更する可能性がある。当グループの信用格付に関するリスクの詳細は、「第３ 事業の状況
－２ 事業等のリスク－(2)主なリスクおよび不確実性－９．当グループの信用格付は変更される可能性があり、資本および
ホールセール資金を調達する当グループの能力に悪影響を与え、新規貸付を抑制する可能性があり、これにより当グループの
ポジションに悪影響を受ける可能性がある。」を参照のこと。
王立委員会はまた、ニュージーランドの金融業界への政治上または規制上の監視の強化をもたらす可能性がある。
フレームワークおよび実務の自己評価
2018 年 ５月１日、APRAは、すべての規制を受ける金融機関はガバナンス、文化および説明責任に関するフレームワークおよ
び実務の自己評価を実施することにより恩恵を受ける旨、ならびに当グループのような大手金融機関についてもその取締役会
により見直され承認された評価書を求めていく旨を述べた。APRAがこのように述べたのは、他の主要なADIに関する健全性調査
についての最終報告書で特定された論点に鑑みたものである。この健全性調査は、他の主要なADIグループのガバナンス、文化
および説明責任に関するフレームワークおよび実務を調査するために創設された。2018年11月30日、ANZはAPRAに対して自己評
価書を提出した。2019年５月22日、APRAは、36のオーストラリアの大手銀行、保険会社および退職年金のライセンス保持者に
よる自己評価を、匿名で分析および評価した報告書を公表した。
金融制度審議会
オーストラリア政府はオーストラリアの金融制度に関する総合的調査を2014年に完了し た 。 これには、規制上の自己資本水
準に影響を与える可能性のある多数の主要な提言が含まれていた。金融制度審議会（「FSI」）を支えるためのAPRAによる施策
は以下のとおりである。
・ 2017年７月、APRAは、当初は2014年12月にFSIの最終報告書に記載された、オーストラリアの銀行セクターが「問題なく
強固」とみなされるために要求される追加的な自己資本に関する調査をまとめた情報文書を公表した。APRAは、「オー
ストラリアの４大銀行の場合、この追加的な自己資本は、現行の自己資本比率のフレームワークの下では、ベンチマー
クとなるCET１資本比率が最低でも10.5％であることと同義であり、また、大手銀行は、遅くとも2020年１月１日までに
この自己資本ベンチマークを達成しなければならない」と述べた。
・ 2018年２月、APRAは、検討文書を公表し、以下についてAPRAの協議を開始した。
- 「 問題なく強固」である自己資本比率を生み出すための 自己 資本フレームワークの変更。 検討文書では、信用リスク、
市場リスクおよびオペレーショナル・リスクに関するリスクベースの自己資本アプローチについてのAPRAの提案が要約
されており、これは2017年12月にBCBSがこれらの要件を最終化したことを受けたものである。これらの提案の最終形態
は2020年後半にならなければ確定しないが、当グループは、現行の要件に対するいかなる変更の実施も、一定の資産ク
ラスおよびその他のリスク（市場リスクおよびオペレーショナル・リスク等）のリスク・ウェイトの枠組みに対するさ
らなる変更につながると予想している。APRAは、リスク・ウェイトに対する変更がADIにさらなる増資を余儀なくさせる
とは予想していないが、このことは最終的な要件次第でADIにより異なりうると発表した。 2019 年６月１日、APRAは第１
回の協議に対する回答を公表し、これには、住宅モーゲージについての自己資本要件の修正案、標準アプローチに基づ
く信用リスク要件およびオペレーショナル・リスク要件が含まれていた。APRAは、その2019年６月の回答でカバーされ
ない措置の修正案については、2019年下半期に公表することを予定している。
- ADIの自己資本フレームワークの透明性、国際的な比較可能性および柔軟性を向上させるための自己資本フレームワー
クの全体的な設計に対する調整。 2018年８月、APRAは検討文書を公表した。この提案の焦点は、ADIの自己資本力水準を
認識しつつ比較を容易にする自己資本比率の表示および金融ストレス時における監督の柔軟性を高める方法にある。以
上についてのAPRAの協議が、2020年までに公表が予定されている最終的な健全性基準に沿うよう現在行われている。
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- レバレッジ比率要件。 APRAの「レバレッジ比率」は、Tier１資本をAPRA健全性基準APS第110号が定義する「エクスポー
ジャー指標」（パーセンテージで表示される。）と比較するものであり、現在のリスクベースの自己資本要件に対する
非リスクベースの補完または補強として設計され、銀行業界における過度なレバレッジの積み上がりを禁止している。
2018年11月、APRAは、エクスポージャー指標算定の他の変更に加え、内部格付手法を選択している（「IRB」）ADIに対
する最低レバレッジ比率を3.5％に設定することを提案する健全性基準の草案を公開した。これらの変更は、当グループ
に重大な影響を及ぼさないと予想している。
上記に関するAPRAの協議は、段階的な取決めはなく、2022年までの実施を目標として現在行われている。
総損失吸収力に関しては、2018年11月、APRAは「秩序ある破綻処理を支えるためのADIの損失吸収力の向上」と題する検討文
書を公表した。この文書は、FSIの最終報告書の勧告３に対する応答であり、ANZBGL等の国内のシステム上重要な銀行（「D-
SIB」）について、総資本要件をリスク加重資産（「RWA」）の４％から５％の間に向上させることを提案している。当グルー
プの2019年３月31日付のRWAが3,960億ドルであることは、総資本要件における増加分が約160億ドルから200億ドルであり、他
の上位の資金調達において相当額の減少があることを示している。APRAは、D-SIBが主に追加的Tier２資本によって要件を充足
すると予想している。D-SIBは、新しい要件を2023年までに充足する必要がある。ANZBGLは、APRAと協議のうえ、これらの提案
に回答する予定である。文書中で示された提案に加えて、APRAは、決議計画に関する正式な枠組みを開発中であり、それにつ
いて2019年にさらなる協議を行うと述べた。
現在APRAとの協議に付されている複数の項目を前提とすれば、FSIによる最終的な結果は、APRA健全性基準へのさらなる変更
または当グループに対するその他の影響を含め、依然として不確実な状態である。
レベル３コングロマリット（「レベル３」）枠組み
APRA は、 その 健全性監督の枠組みを、レベル３枠組みを通じてコングロマリット・グループに拡張しており、これは、ANZの
ようなバンカシュアランス・グループを、最低自己資本要件およびリスク・エクスポージャー水準の追加監視を伴う単一の経
済主体として規制する。
2016 年 ８月 、APRAは、コングロマリット・グループへの自己資本要件を延期することを確認した。これは、FSIの提言ならび
に決定される予定の国際的な施策から生じる最終的な自己資本要件を待つためのものである。
グループ・ガバナンス、リスク・エクスポージャー、グループ内取引ならびにその他リスク管理およびコンプライアンス要
件に関するレベル３枠組みの自己資本以外の構成要素は、2017年７月１日付で有効となった。これらの要件により当グループ
の自己資本ポジションまたはANZBGLの子会社への資金調達に重大な影響は生じていない。ANZBGLがANZバンク・ニュージーラン
ド・リミテッド（「ANZニュージーランド」）に支援を提供する能力へのレベル３枠組みによる影響に関する詳細は、下記
「ANZBGLが財務支援を提供する能力の制限」を参照のこと。
ANZBGL が財務支援を提供する能力の制限
APRA 健全性基準による効果
APRA の現在および将来の要件は、ANZBGLの事業、業績、流動性、資本の源泉または財務状態に悪影響を及ぼす可能性があ
る。APRA 健全性 基準APS第222号「関連会社の関与」は、関連会社の関与から生じるリスクの監視、管理および統制に関して
ANZBGLを含むオーストラリアのADIが遵守すべき最低要件を設定するとともに、グループ内の財務エクスポージャーの上限を含
んでいる。
APS 第222号の下で、ANZBGLがANZニュージーランドおよびその子会社（合わせて「ANZニュージーランド・グループ」）を含
む関連会社に財務支援を提供する能力は一定の制約に服する。
(a) ANZBGL は、 関連会社の事業の支援を 主要 な目的とする いかなる第三者取引も行ってはならず、
(b) ANZBGL は、 関連会社に対して、 特定の時間または金額の限定がない無制限のエクスポージャーを持ってはならず（例え
ば、 関連会社のいかなる義務をもカバーする一般的保証を提供してはならず ）、
(c) ANZBGL は、 関連会社の債務不履行（財務的な債務であるか否かを問わない。）がANZBGLの債務不履行を引き起こすとみ
なされる内容の クロス・デフォルト条項を締結してはならず、
(d) ANZBGL のレベル１総資本基盤のエクスポージャーの水準は、以下を超えてはならない。
(i) ANZ ニュージーランド・グループなどの関連ADIまたは同等の事業体に対して、 個々のエクスポージャーベースで
50％、またはすべての関連ADIまたは同等の事業体に対する合計で150％
(ii) その他の関 連 会社に対して、
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i. 規制された関 連 会社の場合は、個々のエクスポージャーベースで25％を超えてはならず、または
ii. その他の（規制されていない）関 連 会社の場合は、個々のエクスポージャーベースで15％を超えてはならず、かつ
iii. すべての非ADIまたは同等の関 連 会社に対する合計で35％を超えてはならない。
2018 年７月、APRAは、APS第222号に対する修正提案について協議文書および健全性基準の草案を公表した。これには、2017
年12月に最終化され公表されたAPRAの大口エクスポージャーのフレームワークに対する修正も含まれる。APRAによる提案は、
以下に対する修正を含む。
・ 関連会社の定義。
・ 測定の要件を修正後の大口エクスポージャーのフレームワークに含まれる測定の要件にさらに合致させることによる関
連会社に対するエクスポージャーの測定。
・ 関連会社に対するエクスポージャーに係る健全性上の上限。APRAは、レベル１のTier１資本に対する上限の算出に用い
られる資本基盤（修正後の大口エクスポージャーのフレームワークに用いられる資本基盤）を調整すること、ならびに
関連ADIまたは同等の事業体に対する財務エクスポージャーの個別および合計の上限を削減することを提案している。
・ ADIの拡張認可事業体（「ELE」）において連結され、そのためレベル１資本の計算に含まれる子会社の基準を変更する
ことによるELEのフレームワーク。
APRA は現在、ANZBGLおよび業界から受領している意見も考慮することも含め、修正案について協議している。以上の協議に
よる当グループおよび個々の関連会社（ANZニュージーランド・グループを含む。）への影響は、APRAが検討を終えるまで不明
である。APRAは、修正後のAPS第222号のフレームワークを2020年１月１日までに実施する予定であると述べている。
加えて、APRAは、2021年１月１日までに、ANZBGLの 通常時におけるニュージーランド業務（ANZニュージーランドなどの
ニュージーランドで設立された子会社および ANZBGL のニュージーランド支店 を含む。）に対する非株式等エクスポージャー
を、 ANZBGL の レベル１のTier１資本基盤に対する比率で ５％以下に収めることが できることを 確認した。この上限は、資本商
品の保有または金融ストレス時にANZニュージーランド・グループに対して提供される適格担保付きの偶発的な資金調達支援を
含まない。
ANZ ニュージーランドは、その時々に、AZNBGLのニュージーランド支店に住宅モーゲージを売却し、ニュージーランド業務に
資金を提供 する 。 2019年３月31日時点で、ニュージーランド支店は約17億ニュージーランド・ドルの住宅モーゲージを保有し
ていた。上記のAPRAの要件を満たすために、ANZニュージーランドはこれらのモーゲージを、2020年12月31日に終了する５年間
の移行期間にわたり、年間約16億ニュージーランド・ドルで買い戻している。
APRA はまた、金融ストレス時におけるANZBGLによるANZニュージーランド・グループへの偶発的な資金調達支援は、APRAが承
認可能な条件に基づいて提供されなければならないことを確認した。現在、カバード・ボンドのみが偶発的な資金調達に係る
APRAの基準に該当している。APRAはまた、ANZBGLのニュージーランド業務に対するエクスポージャーの合計が、 ANZBGL の レベ
ル１のTier１資本基盤の50％を超えてはならない と要求する。
Tier １資本は、普通株式Tier１資本および追加的Tier１資本から構成され、これらはそれぞれ、APRA健全性基準APS第111号
「 自己資本比率：自己資本の測定 」に基づき、APRAによって定義されている。
レベル３枠組みによる効果
加えて、特にグループ・ガバナンスおよびリスク・エクスポージャーに関連するAPRAのレベル３枠組みの一定の要件が、
2017 年７月１日に発効した（上記 「レベル３コングロマリット（「レベル３」）枠組み 」を参照のこと。）。これらの要件の
一つとして、当グループは、子会社（ANZニュージーランドを含む。）に対する財務上および業務上のエクスポージャーを制限
しなければならない。
子会社に 対する エクスポージャーの許容水準を定めるに当たり、ANZBGLの取締役会は以下を考慮する。
(a) 信用度 が概ね同等である第三者について承認されるであろうエクスポージャー
(b) ANZBGL の 自己資本および流動性ポジションに対する影響、および
(c) 子会社 が破綻した場合にも営業を継続できるANZBGLの能力
これらの要件は、ANZBGLがANZニュージーランドを含む子会社に対して財務上または業務上の支援を提供する能力にさらなる
制限を課 すとは 予想されていない。
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住宅モーゲージ貸付実務
近年において、APRAは、住宅モーゲージ貸付実務を厳しく監視し、また銀行業界全体での住宅モーゲージ貸付基準の強化を
狙いとした数々の手段をとってきた。一例として、
・ 2014年12月、APRAは、ADIの健全な住宅モーゲージ貸付実務を強化するために取る可能性のある追加の手順の概要を示
し、より高リスクのモーゲージ貸付、不動産投資家向け貸付の伸び率（特に伸び率が年間のベンチマークである10％を
大きく上回るか）および新規借入者へのローン返済能力テストを含む一定の関心分野について、特に注意を払うことを
表明した。
・ 2017年 ３月 、APRAは、ADIはとりわけ以下を期待される旨を概説した。
- 新規のインタレスト・オンリー型（一定期間は利息のみ返済）貸付の金額を、新規の住宅モーゲージ貸付の合計額の
30％に制限すること（「インタレスト・オンリー型に係る30％ベンチマーク」）。ADIは、この制限の範囲内で、ローン
資産価値比率（「LVR」）が80％以上のインタレスト・オンリー型貸付の総額について厳格な内部制限を設定し、LVRが
90％を超えるインタレスト・オンリー型貸付の事例については確実に厳格な審査を行い正当化理由を確認することが期
待される。
- 不動産投資家向け貸付における年間の伸び率が、先述の10％のベンチマーク （「投資家貸付の伸びに係る10％ベンチ
マーク」） 未満である状態を容易に維持できるように 管理すること。
上記の期待に応え、ポートフォリオ・リスクを管理するために、当グループは、数々の手段を講じてきた。これには、貸付
基準の調整、および持ち家居住者と投資家向け貸付との間での 異なる 価格設定の実施が含まれる。これらのカテゴリーの範囲
内で、異なる価格設定は、インタレスト・オンリー型の返済を行う顧客と元本および利息の返済を行う顧客との間にも適用さ
れる。
2018 年 ４月および12月、APRAは、投資家貸付の伸びに係る10％ベンチマークおよびインタレスト・オンリー型に係る30％ベ
ンチマークはそれぞれ、今後一定の状況の下ではADIに適用されることはない旨を概説した。これらのベンチマークは、今後当
グループには適用されない。
APRA は、 住宅市場の状況をより広く緊密に監視し続けるが、これらのベンチマークの適用除外にもかかわらず、業界全体レ
ベルで投資家向け貸付の急激な伸びが再来し、またはインタレスト・オンリー型貸付が再加速すれば、根強い懸念を生じさせ
る旨、またかかる環境は業界全体に対して措置を講じる必要性をAPRAに検討させることにつながりうる旨を示唆した。
住宅モーゲージ・ローンの分類の変更
ANZBGL の住宅モーゲージ・ローンの現行の分類は一般に、 監督機関 および 市場に報告している通り、顧客から提供 される 情
報または顧客が事後的にローンの変更を申請する際に提供される情報に基づき、ローンの組成の過程（すなわち、ローンの申
請、審査および貸付実行）で決定されている。
住宅用 モーゲージ ・ ローン の分類は、以下を理由に変更される可能性がある。
・ 組成段階での誤分類：組成段階で顧客が自己の身上についてANZBGLに誤った情報を通知する範囲で、ローンは誤って分
類されるリスクがあり、かかるローンは再分類される可能性がある。
・ 顧客の状況の変化：与えられた分類の継続的な妥当性は、顧客が自己の状況の変化についてANZBGLに情報を通知する義
務、および顧客から提供される情報を独自に検証するANZBGLの能力に依存する。顧客が自己の状況の変化を通知する範
囲で、またはANZBGLがその検証プロセスに基づきその旨を決定する場合において、ローンは再分類される可能性があ
る。
・ 規制その他の変更：ローンの分類基準およびその解釈は、１または複数の報告上の目的により変更される 可能性 があ
り、このことは一定のローンの分類に影響を及ぼす可能性がある。
・ ANZBGLのシステムおよびプロセスの変更
ローンの誤分類または再分類は、持ち家居住者向けの不動産担保ローンがより金利の高い投資用不動産ローンに再分類され
るなどの場合において、顧客の支払義務を履行する能力に影響を及ぼす可能性がある。 顧客が再分類後のローンの支払義務を
履行する能力を欠けば、かかるローンにつき債務不履行を生じるリスクが増す可能性があり、このことは当グループのポジ
ションに悪影響を及ぼす可能性がある。
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その他
当グループにもたらされるリスクも含む規制上の動向 に関する詳細は、下記「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク－(2)
主なリスクおよび不確実性－４． 規制 の変更または法律、規則もしくは方針を遵守できないことは、当グループのポジション
に悪影響を与える可能性がある。」を参照のこと。
オーストラリア刑法典第102.6条および102.7条
オーストラリア刑法典第102.6条および第102.7条（1995年オーストラリア刑法典に含まれる。）に基づき、ある者が意図し
てテロリスト組織から資金を受け取り、テロリスト組織に資金を提供し、テロリスト組織のためにもしくはテロリスト組織を
代理して資金を調達し、またはテロリスト組織に支援や資源を提供する場合、その者が当該組織がテロリスト組織であると
知っているかまたはテロリスト組織であるかについて無頓着であった状況では、それは犯罪となる。1995年オーストラリア刑
法典に基づいた規則において、一定の組織がテロリスト組織と規定されている。
2011 年オーストラリア独自制裁法および2011年オーストラリア独自制裁規則に基づき、特定の国々と関連した一定の具体的
に認定 された 人物、事業体および船舶に対して制裁が与えられ、その名前の人物もしくは事業体が関わる一定の取引は、外務
大臣からの特別な許可を得た場合のみ行うことができる。これらの制裁に違反することは犯罪となる。
ニュージーランド
RBNZ の監督の役割
1989 年 ニュージーランド 準備銀行法（「準備銀行法」）は、ニュージーランド準備銀行（「 RBNZ 」）が以下の目的で、銀行
登録および登録銀行の健全性監督の権限を行使することを求めている。
・ 健全で 効率的 な金融システムの維持を推進する。
・ 登録銀行の破綻から生じる可能性のある金融システムへの重大な損害を防止する。
銀行登録に係るRBNZの方針は、適切な地位および評判を持つ金融機関のみが登録銀行となることができることを確実にする
ことを目的としている。この要件を条件として、RBNZは、銀行業界内の競争を促進するために、新規登録銀行参入への障壁を
最小限に保つ意向があると述べている。
RBNZ の監督機能は、金融システム全体の安定性および効率性を促進することを目的としており、個々の銀行の破綻防止や 債
権者 の保護を目的としたものではない。RBNZは、市場に本来存在する規律を活用し強化することで、これを達成することを目
指す。
RBNZ は、財務業績およびリスク状況に係る情報を定期的に銀行が開示する要件ならびに取締役が一定の主要な事項を定期的
に保証する要件を非常に重視している。これらの方策は、市場規律を強化し、銀行の健全性管理責任が、RBNZがその責任を行
使するのに最もふさわしいと考える者、すなわち取締役および経営陣にあることを確実にすることを意図している。
RBNZ の監督的役割の主要な要素は以下を含む。
・ すべての銀行が一定の健全性最低要件を遵守することを求め、これは登録条件を通じて適用される。これらは、 関連 エ
クスポージャーに対する制約、最低自己資本比率要件および流動性リスク管理最低基準を含み、以下にさらに詳細に記
載される。
・ 各登録 銀行 の財務状況および登録条件遵守を、主に公表される半期開示書類およびRBNZに対して非公開で提出される月
次報告書に基づいて監視する。この監視は、RBNZが各銀行および銀行業界全体の財務状況に引き続き精通し、必要と
なった場合危機管理の権限を行使する準備状態を維持することを確実にするよう意図されている。
・ 登録銀行の上級経営陣と協議する。
・ 準備銀行法に基づいて利用可能な危機管理の権限を用いて、銀行の経営難または破綻の状況が金融システムの健全性を
脅かしている場合介入する。
・ 銀行が健全に業務を行っているかを査定する。
・ 銀行のマネーロンダリング防止および対テロ資金要件の遵守の監視に係る指針を発行する。
・ 銀行の外部委託契約を、外部委託に関連する登録銀行のリスク管理が適切に管理されているかを判断するために監視す
る。
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・ 銀行の内部自己資本十分性プロセスおよび流動性方針に係る指針を発表する。
・ コーポレート・ガバナンスに係る指針を発表する。
・ 銀行特有の問題、政策問題ならびにニュージーランドおよび親銀行が所在する国々での金融システムの状況に関連する
一般事項に関して親銀行の監督機関（オーストラリアのAPRA等）との密接な業務 関係を維持する。
ニュージーランドの登録銀行は、半期ごとに、包括的な詳細ならびに、通年に ついて は完全な財務書類、半期については未
監査の半期財務書類を含む開示書類を発行することを求められる。財務書類は、各会計年度末には完全な外部監査の対象とな
り、各半期末には限定された範囲のレビュー対象となる。各銀行取締役は、銀行の開示書類に署名し、一定の保証を行わなけ
ればならない。銀行およびその取締役は、銀行の開示書類が虚偽または誤解を招くとみなされる情報を含んでいた場合、刑事
上および民事上の罰則を課せられる可能性がある。
RBNZ は、ニュージーランドで設立された銀行の主要な情報の四半期ごとの「ダッシュボード」をRBNZのウェブサイトで公表
している。ダッシュボードは、公衆および市場参加者がそれらの銀行の財務力およびリスク・プロファイルに関する情報を理
解し、当該情報に基づいて行動する能力の向上を目指している。情報は、銀行がRBNZに非公開で行う報告に基づく。ダッシュ
ボードで公表されたANZニュージーランド・グループに関する情報は、本書の参照情報ではなく本書の一部を構成せず、場合に
よっては、それらの情報は、ANZニュージーランド・グループの財務書類で表示される情報と整合する基準では作成されていな
い。
ニュージーランドの登録銀行は、ニュージーランドの状況を反映して修正されたバーゼル３自己資本比率要件を遵守するこ
とを求められる。RBNZはまた、ANZニュージーランドを含むニュージーランドで設立された銀行の大半に、最低比率を2.5％上
回る保全 バッファー を維持することを求め、そうしなければ販売への制限を受ける。RBNZはまた、０から2.5％までの間の指針
範囲で普通株式のカウンターシクリカルなバッファーを適用する裁量を有しているが、正式な上限はない。バーゼル３を取り
入れたカウンターパーティー信用リスク要件および追加の開示要件も存在する。
ニュージーランドで設立された銀行（ANZニュージーランドを含む。）は、RBNZの流動性方針（「BS13」）を遵守することが
求められる。BS13は、登録銀行に最低コア資金調達比率75％を満たすことを求め、銀行の資金調達のうち少なくとも最低限の
割合が顧客預金、期限付ホールセール資金調達およびTier１資本によって満たされることを確保している。バーゼル３は、
RBNZがBS13の意図と非常に類似していると考える流動性方針を提案している。しかし、RBNZは、新規流動性基準の一定の側面
は、ニュージーランドで採用するのにふさわしくないと考えている。RBNZは、前年度においては、BCBSの新規流動性要件に照
らして、流動性方針を見直すことを表明していた。
RBNZ は現在また、全登録銀行に、承認された機関からの信用格付を取得および維持し、かかる格付を開示書類で公表するこ
とも求めている。
さらに、RBNZは、その監督機能に関連して、さらなる情報、データおよび見通しを取得し、ならびにかかる情報、データお
よび見通しを監査させる広範な権限を有している。
RBNZ はまた、いくつかの危機管理権限も有している。これらの権限には、銀行登録の取り消し勧告、登録銀行の業務の調
査、登録銀行のRBNZとの協議の要求、登録銀行への命令、登録銀行の取締役の解任、交替もしくは指名、または登録銀行を法
定管理下に置く勧告が含まれる。
登録銀行が法定管理対象になると宣言された場合、いかなる者も特に以下のことを行ってはならない。
・ 銀行に対する反訴による手続きを含む、訴訟またはその他手続きを開始するまたは継続する。
・ 執行命令を出す、債務を差し押さえる、または当該銀行に関して得られた判決および命令を執行するもしくは執行する
ことを求める。
・ 当該銀行を清算する手段を講じる
・ 当該銀行に対して相殺する権利を行使する。
RBNZ の監督権限の一環として、ある者が登録銀行への「重要な影響力」を獲得するまたは増大する結果となる取引を生じさ
せる前に、その者はRBNZの書面による同意を取得する必要がある。「重要な影響力」とは、登録銀行の取締役会の25％以上を
指名する能力またはその議決権株式の10％以上の適格持分（例えば、法的または受益所有権）を意味する。
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登録銀行への重要な影響力を取得する同意の申請を評価する際に、RBNZは、登録銀行としての登録申請を評価する際に関連
するのと同一の事項を考慮に入れると述べている。同意を与える際、RBNZは、ふさわしいとみなす条件を課す可能性がある。
ニュージーランドの規制上の動向
RBNZ の自己資本要件の見直し
2017 年 ５月、RBNZは、ニュージーランドの現地登録法人銀行に適用 される 自己資本比率の枠組みに関する総合的な見直しの
概要を示した論点概要書を公表した。見直しの目的は、現在の枠組みの運用実態および銀行の自己資本要件の国際的進展を考
慮に入れて、ニュージーランドの銀行について自己資本要件を設定するための最適な枠組みを同定することにある。見直し
は、現在の枠組みにおける以下の３つの主要構成要素に焦点を当てている。
・ 適格な資本商品の定義
・ リスク の測定
・ 最低自己資本比率およびバッファー
2017 年 ７月、RBNZは、どの類型の金融商品が適格な規制上の自己資本に該当するかについて協議文書を公表した。2017年12
月、RBNZは当該文書への意見に対するRBNZの回答を公表した。この回答には、以下を行う旨の基本的決定が含まれる。
・ 適格な規制上の自己資本の定義から偶発債務および条件付優先株式を除外する。
・ 非償還 非条件付 永久優先株式をその他Tier１資本として承認する。
・ 償還 可能 非条件付 優先株式および長期劣後債務をTier２資本として承認する。
RBNZ は、適格な規制上の自己資本の定義に関するさらなる基本的決定もいずれ発表される旨報告した。これらの決定を発効
させることを目的とする作業プログラムが、公衆から意見を聴取するために公表される。
RBNZ はまた、信用リスク、オペレーショナル・リスクおよび市場リスクに関するRWAの計算についての協議文書を公表した。
2018年７月６日、RBNZは、この文書に関する意見に対し、基本方針の決定を含む以下の回答を公表した。
・ 許諾適格銀行（ANZニュージーランドを含む。）が、引き続き、信用リスクに関するRWAを見積もるための内部モデルを
利用することを認めること。ただし、モデル作成上の制約は高められる。
・ 内部格付に基づくアプローチ（「IRBアプローチ」）は、ソブリンおよび銀行などの外部格付による信用エクスポー
ジャーに利用してはならないこと。
・ IRBモデルについて、RWAの最低水準が定められること。
・ すべての銀行は、バーゼルの標準測定アプローチ（「標準アプローチ」）を利用するのと同一の方法で、オペレーショ
ナル・リスクから生じるRWAを計算することを要求される。
・ IRB銀行は、内部モデルと標準アプローチの両方を利用して、RWA（およびその結果求められる信用比率）を報告するこ
とを要求される。
2018 年 ９月、RBNZは、RWA計算の枠組みに関する基本方針の決定による影響を測定するために、定量的影響度調査
（「QIS」）を実施した。RWA計算に内部モデルを利用しているニュージーランドの４大銀行（ANZニュージーランドを含む。）
も、QISの対象となった。
2018 年 12月14日、RBNZは、さらなる協議文書を公表し、ニュージーランド現地で設立された銀行により保有することが要さ
れる規制上の自己資本の最低水準の大幅な引き上げの提案についての公衆の意見を募っている。RBNZの提案の要約は以下のと
おりである。
・ IRBアプローチを再キャリブレーションし、標準アプローチにより得られる結果と関連付けた最低水準の適用により、
IRBアプローチと標準アプローチの 自己 資本要件上の差異の程度を制限する。
・ IRBアプローチを認められた４つの銀行（NZニュージーランドを含む。）のRWAを標準アプローチに基づき計算された場
合のRWAの約90％に引き上げる。
・ Tier１の資本要件（６％の最低要件および９％－10％の健全性資本バッファーで構成）をシステム上重要とみなされる
銀行（ANZニュージーランドを含む。）についてはRWAの16％および他のすべての銀行については15％と等しくなるよう
設定する。
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・ 提案されている健全性資本バッファー要件の1.5パーセンテージ・ポイントをカウンターシクリカルな要素に割り当て
る。例外的なストレス時においては一時的に０％まで引き下げが可能。
・ 提案されているシステム上重要な国内銀行のバッファーに係る健全性資本バッファー要件の１パーセンテージ・ポイン
トをシステム上重要とみなされる銀行に割り当てる。
・ 現行のTier２資本の取扱を維持する（ただし、Tier２を自己資本フレームワークにおいて維持すべきかについては疑問
を呈する。）。
・ 長期にわたり、修正後のフレームワークの異なる要素の移行を段階的に実施する。
協議期間は2019年５月17日に終了し、RBNZは、2019年６月下旬に、要約に沿った意見を公表することを予定している。
2019 年４月８日、RBNZは、自己資本比率要件の見直しの一環として、D-SIBを認定するための枠組みに関する協議文書を公表
した。RBNZの新たな自己資本比率案が定めるとおり、D-SIBは他の銀行よりも高い資本課徴金に服することとなる。枠組み案
は、国際的なベスト・プラクティスに合致し、ANZニュージーランドはD-SIBに認定される結果となることが予想される。協議
は2019年３月31日に終了した。
2019 年５月、RBNZは３名の外部専門家に、自己資本の見直し案の基礎となるAPRAによる分析および意見の独立したレビュー
を依頼した旨を発表した。これらの外部専門家は、RBNZに対して2019年８月末までに最終報告書を提出することを予定してい
る。当該最終報告書は、RBNZが自己資本の見直しに関する最終的な意思決定の過程で検討する一連の情報の一部を構成する予
定である。
RBNZ は、 2019年11月末までに自己資本の見直しに関する最終決定を発表し、2020年４月から新たな規則を施行することを予
定していると述べている。RBNZは、銀行が新しい規則の完全な遵守を要求されるまでには数年の移行期間がある旨を示唆して
いる。
2019 年６月30日を効力発生日として、ANZニュージーランドの登録条件は、ANZニュージーランド・グループの自己資本比率
の計算に対する監督上の調整を含む内容に変更された。この監督上の調整により、住宅モーゲージのエクスポージャーおよび
企業農場向け貸付のエクスポージャーに対して最小のスカラー前のリスク加重が導入され、2019年３月31日のエクスポー
ジャーに基づき、リスク加重資産は約101億ニュージーランド・ドル増加することが予想される。
本書日付現在、RBNZの提案する見直しがANZニュージーランドに与える影響は不確実である。
RBNZ の健全性信用管理
RBNZ は、ローン資産価値比率（「LVR」）が高い住宅貸付に制限を課している。RBNZは、2019年１月１日発効にて登録銀行に
適用される登録要件を改正し、当該改正後の要件は、ニュージーランドの銀行に対して、新規非不動産投資である住宅モー
ゲージ貸付のうちLVRが80％超となるものを銀行の非不動産投資である新規住宅モーゲージ貸付のドル価値の20％以下に抑える
ことを要求する。ニュージーランドの銀行はまた、不動産投資である住宅モーゲージ貸付のうちLVRが70％超となるものを銀行
の新規不動産投資住宅モーゲージ貸付のドル価値の５％以下に抑えなければならない。また、RBNZは、住宅用不動産への投資
家に対するローンについて特定の資産クラスを設定している。その結果、ニュージーランドの銀行（ ANZ ニュージーランドを含
む。）は、住宅用不動産への投資家に対するローンについてより多くの自己資本を有することを求められている。
RBNZ の改正外部委託方針
RBNZ の 更新された外部委託方針（「BS11」）は、ANZニュージーランドなどのニュージーランドの大手銀行に対し、外部委託
した機能を統制および実施するための法的および実務的な能力を備えることを要求する。BS11は、2017年10月１日以降に締結
されたあらゆる新規の外部委託契約に適用される。既存の外部委託契約はBS11の完全な遵守について2022年10月１日までの期
間を与えられている。
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登録条件
BS11 の 要件はANZニュージーランドの登録条件の一部をなす。ANZニュージーランドが外部委託に関する登録条件をみたさな
い場合、RBNZは、罰金を科しまたはANZニュージーランドの外部委託利用に追加的な制限を付すなどの執行措置を講じることが
できる。
ANZ ニュージーランドは、BS11遵守プランの手順（Path to Compliance Plan for BS11）を実行するための公式プログラムを
実施している。
BS11 を遵守するために、ANZニュージーランドは、同方針の狙いを他のグループ企業に頼らず単体ベースで達成できるように
ならなければならない。同方針の狙いは以下のように定義される。
・ 日々の清算、決済およびその他の急を要する責務を継続的に履行する。
・ 信用、流動性および市場リスクのポジションを含む財務状況を監視および管理する。
・ 法定管理者およびRBNZが破綻銀行の管理にあたってとりうる選択肢を確保するために必要なシステムおよび財務データ
を提供する。
・ 流動性（基礎的銀行サービスで定義される預金と与信枠の両方へのアクセス）および入出金のレポートを含む基本的な
銀行サービスを既存顧客に対して提供する。
遵守義務
BS11 はANZニュージーランドに対し、継続的な法令遵守要件を多く課している。特に以下を列挙する。
・ ANZニュージーランドは、2019年10月１日までに外部委託契約の一覧表を作成しなければならない。
・ BS11が適用されるすべての契約は、RBNZが契約およびサービスの詳細を閲覧でき、かつANZニュージーランドが法定管理
下にある場合には業者側からの契約終了を認めない旨の所定の契約条項を含まなければならない。
・ 免除が適用される場合を除き、すべての新規外部委託契約（他のグループ企業とのものを含む。）についてRBNZが異議
のない旨を表明しなければならない。
・ ANZニュージーランドは、ANZニュージーランドに法定管理者が選任される場合またはANZBGLとのグループ関係が解消さ
れる場合における、関係者向けの外部委託サービスもしくは機能の運営方法を記載したグループ離脱時のプランを定め
なければならない。BS11に完全に適合するグループ離脱時の確定プランは、2022年10月１日までに整備されなければな
らず、１年ごとに検証される。
・ ANZニュージーランドは、５年間の経過措置期間中は１年ごとに、それ以降は少なくとも３年ごとに、BS11遵守プラン
（Path to Compliance Plan）の手順および新しい取決めの遵守に係る進捗状況の独立的な外部レビューを受けなければ
ならない。
標準店頭（「OTC」）デリバティブに関する 外国の証拠金要件の見直し
2016 年 後半以降、RBNZおよびニュージーランド・ビジネス・イノベーション・雇用省（「MBIE」）は、ニュージーランドの
財務相と共同して、業界および海外の規制当局とともに、新規オフショア・デリバティブの証拠金要件によって想定される国
内への影響を調査している。ニュージーランドではOTCデリバティブについて法定の証拠金要件は存在しないが、いくつかの登
録銀行（ANZニュージーランドを含む。）のOTC業務は、外国法域下で実施される証拠金規制により影響を受ける可能性があ
る。2017年７月、MBIEおよびRBNZは、外国の証拠金要件を遵守する上でのニュージーランド法上の潜在的な障害（特に、破綻
処理または再建制度における債権者の異議の一時禁止、および一定の状況下での債権者の順位付け）を記載するとともに、高
官レベルの改善の選択肢をいくつか提案する協議文書を公表した。この選択肢には、障害を取り除くための対象法令の改正と
いうより好ましい選択肢が含まれる。ニュージーランド銀行協会は、2017年８月に提出された協議文書に対する業界からの応
答を調整した。
2019 年 ２月、金融市場（デリバティブ証拠金およびベンチマーキング）改革改正法案（「FMRA法案」）がニュージーランド
議会に提出された。FMRA法案は、一定のニュージーランドの事業体（登録銀行を含む。）が外国の証拠金要件を遵守する能力
を阻害するニュージーランド法上の障害を取り除くために、既存の法律を改正することを提案する。この改正で、それらの
ニュージーランドの事業体とデリバティブを行う相手方は、デリバティブの他方当事者のデフォルト時に、証拠金に係る担保
権を、不当な遅滞なく他の債権者に優先して実行できるようになる。より具体的には、この改正は、
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・ それらのデリバティブの相手方が、法的管理および任意清算に通常適用される請求の一般的禁止にかかわらず、証拠金
に対して執行することを認め、
・ それらのデリバティブの相手方が証拠金に係る担保権を実行する際に、被担保債権が、1993年会社法および1999年個人
財産担保法に基づく他の潜在的請求権に優先することを確保する。
上記のニュージーランド法上の障害により、ANZニュージーランドが非清算OTCデリバティブ取引を実施できる相手方の数は
減少した。
ニュージーランドのバンク・ビル・ベンチマーク・レート（「BKBM」）の改正
BKBM に係るニュージーランドの現在の規制制度は、EUベンチマーク規則2016/1011の目的における同等の要件を満たすには不
十分であると判断されている。2020年１月１日以降、EUでは規制改革によらずBKBMの利用が禁じられる。FMRA法案は、金融ベ
ンチマークのアドミニストレーターに係る新たな免許制度を創設するための2013年金融市場行動法（「FMCA」）の改正案を含
む。かかる改正案は、BKBMがEUの同等の要件を満たし、承認されたベンチマークであり続けることの確保を目的とする。
2008 年フィナンシャル・アドバイザーズ法の置き換え
ニュージーランドの金融助言制度の改正が進められている。ニュージーランドにおける財務上の助言の提供を規制する中心
的な法令である2008年フィナンシャル・アドバイザーズ法は、2019年金融サービス法制法（「FSLAA」）により置き換えられる
ことになる。FSLAAにより、新しい金融助言制度の規定がFMCAの中に盛り込まれ、2008年金融サービス事業者（登録および紛争
解決）法（「FSP法」）が改正される。制度に対する主要な変更は、以下を含む。
・ 金融助言業者はライセンスを受けるよう要求すること。
・ 自然人のみが金融助言を提供できるという要件を撤廃する（ロボ・アドバイスを可能にする）こと。
・ 能力、知識および技能の最低水準を、リテール顧客に金融助言を提供するあらゆる種類の者に拡大すること。
・ 規制された金融助言を提供するすべての者が、倫理的行動、行為および顧客対応の基準を遵守するよう要求すること。
・ 金融助言を提供するいかなる者も顧客の利益を優先し、顧客が助言の性質および範囲を理解することを確保し、所定の
情報を開示しなければならないという要件を追加すること。
・ 規制された金融助言を提供できる者を限定すること。
・ 例えば金融助言業者の類型や提供可能なサービスを簡素化するなど、制度および用語を簡素化すること。
・ ニュージーランド金融助言業者登録簿への登録要件を変更し、悪用を防ぐこと。
金融助言業者は、新制度が発効する時点で仮のライセンスを保持していることが要求され、２年間の移行期間内に完全なラ
イセンスの取得が要求される。新制度は2021年５月１日までに発効すると見込まれている。
準備銀行法の見直し
2017 年 11月、ニュージーランド政府は準備銀行法の見直しを開始した。見直しの目的は、ニュージーランドの金融および財
政安定化政策の枠組みならびにRBNZのガバナンスおよび説明責任の設定を現代化する点にある。見直しは以下の２段階で実施
されている。
・ 第１段階：第１段階からの主要な政策決定は、金融政策の目的としてのインフレ・ターゲティングとともに最大限持続
可能な雇用の支援を含み、また、金融政策に関する意思決定が５名から７名のメンバーからなる金融政策委員会によっ
てなされることを要請する。金融政策委員会のメンバーの過半数をRBNZの職員が占め、RBNZに雇用されていない外部の
専門家は少数となる。金融政策委員会のメンバーは、RBNZの取締役会の指名に従い、財務省によって任命される。しか
し、RBNZは、その金融政策に関する目的を達成するための意思決定をニュージーランド政府の指示から独立して行うこ
とを可能とする運営上の独立性を保持する。2019年４月１日、これらの政策決定を実行するための2018年ニュージーラ
ンド準備銀行（金融政策）改正法（「RBNZ改正法案」）が発効した。
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・ 第２段階：主に、金融政策に関する準備銀行法の規定の包括的な見直しを行う。それらの規定は、RBNZの健全性規制お
よび監督機能に法的基盤を提供する。第２段階では、３回にわたり公衆からの意見聴取を行う。RBNZは、2018年11月１
日に最初の検討文書を公表した。これには、RBNZの基本目的、健全性規制の「対象範囲」、預金保護が認められる場合
と認められない場合、RBNZから分離された健全性監督が認められる場合と認められない場合、ならびにRBNZの機関統治
および意思決定の枠組みといった事項が含まれる。最初の検討文書に関する検討は、2019年１月25日に終了した。2019
年半ばに公表される第二の検討文書は、銀行規制の法的基盤、銀行規制のマクロ健全性方針の監督および執行のアプ
ローチ、危機管理、RBNZの資源および資金の調達といった事項を含み、より好ましい選択に関する意見が最初の検討か
ら求められる。第三の検討文書は、2019年後半に公表され、より好ましい選択に関する意見が第二の検討から求められ
る。第２段階についての最終的な政策決定は、2020年にニュージーランド政府によって行われることが予定されてい
る。
モーゲージ債担保の基準のRBNZによる見直し
RBNZ は、 RBNZが将来においてモーゲージ債（住宅モーゲージ担保証券やカバード・ボンドなど）をRBNZの貸付業務のための
担保として受け入れる態勢を整える際の条件について協議しており、新たな住宅モーゲージ債（「RMO」）の基準を提案してい
る。RBNZは、５年間の移行期間にわたり、国内の住宅モーゲージ担保証券に代えて段階的にRMOを導入していくことを提案して
いる。
2018 年 11月、RBNZは、2019年３月８日に終了する２回目および最終の公衆への意見聴取のために、RMOの基準についての公開草
案を公表した。RBNZは、最終決定を行い次第、RMOの枠組みを定める最終方針を公表する意向である。
金融市場庁（「FMA」）およびRBNZの行為および文化の見直し
オーストラリアの王立委員会の設置に続き、FMAおよびRBNZは、ニュージーランドの銀行部門における行為および文化に関す
る見直しを共同で行った。2018年５月、FMAおよびRBNZは、ニュージーランドの銀行に対して、オーストラリアの王立委員会が
注目する類型の不正行為がニュージーランドにおいて行われていないことを保証するための特定の情報を提供するよう依頼し
た。各ニュージーランドの銀行は、その事業における行為および文化に関する問題を確認し処理するために、各銀行が行って
きた業務のうち完了した業務と現在進めている業務の両方に関する要約を提出することを依頼された。FMAおよびRBNZは、各銀
行での面談も実施した。
2018 年 11月、FMAおよびRBNZは業界調査の結果を公表した。この業界に関する報告書は、行為および文化の問題はニュージー
ランドの銀行の間で蔓延しているようには見受けられないとしている。業界全体において行員の不手際に関する問題は少数で
あり、システムまたは手続の不備に関する問題がより一般的であった。この業界に関する報告書では、FMAおよびRBNZが、銀行
の事業上の行為の問題およびリスクの特定および治癒、ならびに行為のリスクの統制および管理における潜在的不備を懸念し
ていることを記している。
見直しに参加したANZニュージーランドを含む各銀行は、FMAおよびRBNZの所見および勧告を詳述した個別の報告書を受領し
た。各銀行は、2019年３月31日までに個別の報告への回答ならびにFMAおよびRBNZのフィードバックに取り組むための計画を提
出することを要求された。ANZニュージーランドは、2018年11月28日に個別の報告を受領し、2019年３月29日に回答を提出し
た。
ニュージーランドの銀行業界の販売奨励金体系に対するFMAによる見直し
2018 年 11月、FMAは、ニュージーランドの銀行業界における奨励制度の見直しの結果を公表した。この見直しの目的は、販売
員に対する銀行の奨励制度の構造および関連する利益相反の管理方法についてFMAが理解および評価することであった。
この業界に対する見直しにより、ニュージーランドの銀行業界全体における販売員への奨励金は特に売上げに焦点を当てた
ものであり、不適切な販売慣行が発生する高いリスクが存在すると結論付けられ、また、ニュージーランドの銀行業界全体に
わたって奨励制度が大きく変化しつつあるとした。FMAは、その結論の中で、銀行がその顧客のために常に良い結果を確実に達
成することをFMAは期待しており、これには、顧客にとって良い結果を導く形での奨励制度の設計および管理が含まれるとし
た。FMAは、銀行に対して2019年３月までにFMAの期待にいかにして応えるかについて説明するよう求めた。 ANZ ニュージーラン
ドは、2019年３月29日にFMAに対して回答を提出した。本書日付現在、この見直しがANZニュージーランドに与える影響は不確
実である。
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金融機関の行為規制案
2019 年 ４月、MBIEは、ニュージーランドの金融セクターにおける行為および文化が顧客に良い結果をもたらすことを確保す
るための制度案についてフィードバックを求めるオプション文書を公表した。当該制度案は、金融機関に一連の包括的な義務
を課し、相反する報酬に対処するとともに金融商品の顧客適合性を確保するための措置を導入し、またFMAに法令順守の監視お
よび執行のための追加的権限を付与するものである。当該制度案は、まず銀行（ANZ ニュージーランドを含む。）および保険会
社に適用され、ノンバンク預金受入機関などのその他の金融機関にも適用が拡大される可能性がある。協議期間は2019年６月
７日に終了した。 本書日付現在、当該制度案がANZニュージーランドに与える影響は不確実である。
2003 年信用契約および消費者金融法（「CCCFA」）の改正
2018 年 のMBIEによるニュージーランドの消費者信用法の見直しの後、2018年10月にニュージーランド政府は、無責任な貸付
に対する無力な消費者の保護を強化するためにCCCFAの改正を行うことを意図している旨を発表した。2019年４月９日、信用契
約法改正法案（「CCLA法案」）がニュージーランド議会に提出された。CCLA法案は、CCCFAに以下を含む複数の重要な変更を加
えることを提案している。
・ 消費者信用契約上の債権者の取締役および上級役員の新たな義務として、当該債権者がCCCFAに基づく義務および責任を
遵守することを確保するためのデューデリジェンスを実施する義務の導入。この義務の不遵守に対する措置の案には、
遵守命令、民事上の罰金、法定の損害賠償および補償金の支払等が含まれる。
・ 貸し手の責任原則への違反に対する民事上の罰金および法定の損害賠償を含む強制規定の強化。
・ 貸し手に対する、責任ある貸付原則の遵守ならびに信用手数料およびデフォルト手数料の計算方法に関する照会記録の
保存の要求。
・ 年利50パーセント以上の契約を含む「高コスト消費者信用契約」の概念の導入。高コスト消費者信用契約に基づき回収
可能な借入費用の上限は、当該契約に基づく最初の前払金相当額とされる。
・ 高コスト消費者信用契約および前金予約販売契約に係る当初の開示要件の改正。
・ 電子的開示に関する規定を含む、開示方法に関する規定の改正。
・ 特定の言語で広告を行う債権者に対する、一定の場合における当該言語での開示の要求。
・ 債権回収業者に対する、債権回収行為の開始時における債務者への重要な情報の開示の要求。
ANZ ニュージーランドの登録条件の不遵守
2019 年４月、ANZニュージーランドは、自己レビューの過程で、2014年12月以降、オペレーショナル・リスク資本
（「ORC」）要件の計算について承認されたモデルを利用していなかったことが判明した旨をRBNZに報告した。
ORC は、 ANZBGL によってANZニュージーランドのために計算されていた。ANZニュージーランドによる検証が行われていなかっ
たことに加え、システムおよび統制の失敗により、ANZニュージーランドが新たなモデルに移行するために必要な規制上の承認
を得ていることを確認することなく、ANZBGLはRBNZの承認されたモデルの利用を廃止した。2014年12月以降のORC要件の計算
は、従前のRBNZの承認されたORCモデルによって最後に得られた2014年９月の結果に基づいて行われ、ANZニュージーランド・
グループの事業の成長を反映するための調整がなされていた。ANZニュージーランドは、このことがその登録条件を遵守するも
のでないことを認めている。
この計算の採用および承認されたORCモデルの利用の廃止は、事業上のリスクをより良く反映する、当グループが利用するた
めの2015年の新たなORCモデルの開発後に行われた。この新たなORCモデルは、2015年９月にAPRAにより承認され、その後2016
年６月にRBNZに対して承認を得るために提出された。2016年、RBNZは自己資本モデルの承認を中止し、新たなORC承認モデルは
承認されていない。
RBNZ は、 ANZ ニュージーランドのORC要件は、RBNZ銀行監督ハンドブック文書の自己資本比率フレームワーク（標準化アプ
ローチ）（BS2A）に従って計算されることを決定した。2019年５月15日を効力発生日として、ANZニュージーランドの登録条件
は、ANZニュージーランド・グループのORC要件がBS2Aに従って計算されることを要求するものに変更された。 RBNZは、監督上
の措置が必要かどうかを判断するに当たり、ANZニュージーランド・グループのシステム統制の評価を行っている。その結果、
2019年３月31日現在、ANZニュージーランドのORC要件は277百万ニュージーランド・ドル増加し、その自己資本比率は、普通株
式Tier１資本について0.4パーセント、自己資本合計について0.6パーセント減少した。過年度の比較情報の修正再表示は要求
されていない。
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ANZ ニュージーランドは、他に同様の自己資本モデルのコンプライアンス上の問題がないことを示すために、RBNZにさらなる
情報を提供するよう努めている。ANZBGLが必要な承認なくRBNZの承認されたモデルの利用を廃止できないことを確実にするた
めに、適切なシステムおよび統制を含むガバナンスの枠組みが導入された。
アメリカ合衆国（米国）
ANZBGL は、 米国連邦準備制度理事会（「FRB」） から金融持株会社(「FHC」)として取り扱われることを選択した。FHCは、
FRBおよび米国財務省が本質的に財務的である、あるいはそれに付随していると決定した活動、ならびにFRBが財務活動を補完
すると判断した活動に米国内で従事し、あるいは従事する企業を買収することを認められている。
1956 年 銀行持株会社法（「BHC法」）の下で、FHCの活動は、当該FHC（ANZBGLの場合では、当グループのレベルであるいはそ
のグアムおよび米国サモアにおける米国銀行子会社のレベルで）が「良好に経営されている」あるいは「資本が充実してい
る」と言えなくなった場合、または、特定の資本水準を維持することを求める執行措置の対象となった場合、制約の対象とな
る。FRBは、ANZBGLを含む、FHCを管轄する「包括的な」監督者である。
ANZBGL は、 1978年国際銀行法(「IBA」)を含む米国連邦法令に従う。IBAに基づき、在米の外国銀行のすべての支店および代
理店は、米国銀行持株会社により所有または支配されている国内銀行に課せられているものと同様の報告および審査要件に従
うものとする。連邦政府の認可を受けた支店は、主に米国通貨監督庁（「OCC」）の規制を受けることから、ANZBGLのニュー
ヨーク支店（「ニューヨーク支店」）は、国内銀行に許可されている業務に従事することができるものの、ニューヨーク支店
はリテール預金を受け付けることができず（法人預金および企業預金のみ受け付けることができ）、そのため連邦預金保険公
社（「FDIC」）の監督対象ではない。グアムおよび米国サモアで営業する米国銀行子会社は、リテール預金を受け付けるた
め、FDICの監督対象である。
ニューヨーク支店を含む、外国銀行の米国支店および代理店の大半は、FRBの規制に基づき、預金に対する準備金要件の規制
対象である。ニューヨーク支店は、一般的にその会計と記録を当グループのものとは別に維持する必要があり、OCCが規定する
そのような追加要件に従う必要がある。IBAおよびBHC法は、当グループの米国におけるノンバンク業務に従事する能力にも影
響する。
IBA の 下で、非米国銀行の在米支店は、国内銀行と同じ範囲でOCCにより管財人の管理対象となる。監督官は在米支店の事業
と財産を占有することがある。監督官は、法律や規制の違反および安全と健全性の違反に対処する広い範囲の監督および執行
手段を自由に使うことができ、それは在米支店に対して課される場合がある。監督官は、在米支店の経営者を解任し、民事上
の罰金を課することもある。状況によっては、監督官は自ら、あるいはFRBの勧告を受けて、在米支店の免許を剥奪することも
ある。
当グループは、2010年のドッド-フランク・ウォール・ストリート改革および消費者保護法（「ドッド-フランク法」）の一
定の規定に従っている。ドッド-フランク法は、米国および世界の銀行業務の多くの側面を規制する。現時点で、ドッド-フラ
ンク法を実施するための多くの法規制について、米国の規制当局が見直しを行っており、その結果コンプライアンスの枠組み
が修正される可能性がある。以下の要約は、引き続きANZBGLに関係することが予想される主要な規制上の要件について述べた
ものである。
ドッド-フランク法の下で採用されたボルカー・ルールは、とりわけ、銀行およびその関連会社が一定の「自己勘定取引」に
従事することを禁止し（ただし、引受け、値付け関連、リスク緩和ヘッジ業務などの一定の業務は許可する。）、一定の重要
な例外および免除はあるが、プライベート・エクイティ・ファンドおよびヘッジファンドへの資金提供ならびに投資を制限す
る。
その他のドッド-フランク法の規制は、未決済のスワップについて最低限の証拠金の要件を課し、規制された取引プラット
フォームおよび決済機関において標準店頭（「OTC」）デリバティブを集中約定および集中決済することを要請し、ならびに
OTCデリバティブ・ディーラーおよび主要な市場参加者の監督強化を規定している。ANZBGLは商品先物取引委員会（「CFTC」）
規制下での仮登録スワップ・ディーラーであり、そのため当グループはこれらのCFTC要件ならびに当グループの米国人である
カウンターパーティーとのスワップ取引に適用される一定の追加の事業遂行規則ならびに記録保持規則および報告規則の対象
となる。
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CFTC は、 クロスボーダー・ガイダンスを発行し、これは特に、CFTCがCFTCのものに相当すると決定した規制制度を有する非
米国法域に所在するスワップ・ディーラーによる「代替的コンプライアンス」をCFTCが認める枠組みを確立している。CFTC
は、オーストラリアの法令の一定の側面に関してかかる決定を行っており、ANZBGLは、非米国カウンターパーティーとの米国
外での取引に関連するCFTC規則の一定の側面に関して代替的コンプライアンスに依拠することができる。CFTCは、非米国ス
ワップ・ディーラーと非米国カウンターパーティーとの米国内でアレンジ、交渉および実行される取引に関して、指針を定
め、規則を提案している。CFTCは、さらなる指針を発行し、またはかかる取引を規制する規則を定める可能性がある。
米国の健全性規制機関およびCFTCは、決済されないスワップおよび証券派生スワップの取引に当初および変動証拠金要件を
課す規則を実施した。ANZBGLは、FRBの監督に服し、OCCにより規制されるニューヨーク支店を運営していることから、FRB、農
業金融局、FDIC、連邦住宅金融庁およびOCCが公布した未決済のスワップの証拠金に関する規則を遵守する必要がある。これら
の規則により、対象のカウンターパーティーとの対象の取引に関して当初および変動証拠金を収取および預託することを求め
る要件が課されている。健全性規制機関およびCFTCの規則はまた、ANZBGLのような非米国スワップ・ディーラーが、一定の分
野の取引およびカウンターパーティーに関して、健全性規制機関およびCFTCの証拠金に関する規則の代わりに非米国法域の適
用ある法律を遵守し、またはその他の方法で米国の証拠金に関する規則を遵守しないことを認めている。
ドッド-フランク法はまた、ANZBGLが破綻処理計画をFRBおよびFDICに提出することも要求する。ANZBGLは、直近の米国破綻
処理計画を2018年12月に提出している。ANZBGLはまた、レギュレーションYYのサブパートＮに基づく「強化された健全性規
制」の対象にもなっており、これはドッド-フランク法第165節に基づき導入され、財務およびリスク監視要件の遵守の四半期
ごとおよび年１回の証明を求めている。2019年４月、FRBおよびFDICは、外国の銀行組織の米国での事業規模およびリスク・プ
ロファイル次第でそれらに適用される、破綻処理計画の策定について個別適合的な要件を適用する規則案および強化された健
全性基準の修正を発行した。
米国の外国口座税務コンプライアンス法（FATCA）は、金融機関に、特定の顧客デュー・デリジェンスを実施し、米国市民ま
たは課税上の米国居住者である口座保有者の情報を、直接または現地税務当局を経由して、米国連邦税務当局である内国歳入
庁に提供することを求める。必要な顧客デュー・デリジェンスおよび口座保有者情報の提供が実施されず、適用ある要件を満
たす方法および形式で提供されない場合、当グループおよび／または当グループ内のメンバーの口座に資産を保有する者は一
定の金額に関して30％の源泉徴収税の対象となる可能性がある。かかる源泉徴収税は現在、米国内の源泉からなされた一定の
支払に対してのみ適用される可能性があるが、「外国でのパススルーの支払」という用語を定義する米国の最新の規則が制定
された日の２年後の日より前に行われた米国外の源泉からなされた支払にはかかる源泉徴収税は課されない予定である。現
在、「外国でのパススルーの支払」の定義案または最終の定義は存在せず、そのため一定の支払が外国でのパススルーの支払
として扱われる可能性があるか否かは不明である。
以上の議論は、一定の手取金総額の支払について源泉徴収を行わず、米国外からの支払に対する源泉徴収の発効日を遅らせ
る米国の最近の規制案を反映したものである。米国財務省は、納税者は規制案に依拠できる旨を述べている。以上の議論は、
現在の内容で規制が最終化され、遡及的に適用されることを前提としている。
FATCA に加え、米国は、一定の状況において当グループに一定の情報を米国支払人（源泉代理人、 カストディアン など）に提
供することを求める可能性があり、当グループおよび／またはその顧客は、当グループが当該情報を適用ある規則および規制
を遵守して提供しなかった場合、源泉徴収税の賦課を受ける場合がある。さらに、当グループが求められた情報を提供したと
しても、一定の米国からの支払に対してはなお源泉徴の適用がありうる。
当グループはまた、ANZBGLが営業を行う国が米国との政府間協定の最終化および施行を行わず、その国においてFATCAの遵守
を妨げる現地法上の障害がある場合には、多大な源泉徴収エクスポージャーおよびその他の営業上の影響といったより広範な
コンプライアンス上の問題に直面する可能性がある。
金融機関に影響を及ぼしている米国政府政策の主な焦点の1つは、マネーロンダリングおよびテロリストの資金調達に対抗す
ることである。2001年テロリズムの阻止と回避のために必要な適切な手段を提供することによりアメリカを統合し強化 するた
めの法律(「愛国者法」)は、著しいコンプライアンスとデュー・デリジェンスの義務を課し、犯罪を確認し、罰則を規定し、
米国外における管轄権を拡大することによって、米国マネーロンダリング防止法の範囲を大幅に拡大した。米国財務省は、愛
国者法の様々な要件を実施する数々の規制を発表し、それはANZBGLの米国ブローカーディーラー子会社、ニューヨーク支店な
らびにグアムおよび米国サモアで営業するANZBGLの銀行子会社などの外国銀行の子会社および支店を含む米国金融機関に適用
される。
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それらの規制は、米国内で事業を行っている金融機関に、マネーロンダリングとテロリストの資金調達を特定、阻止、報告
するとともに顧客の身元を確認する適切な方針、手続き、管理を維持するよう求める。さらに、米国銀行規制機関は、より高
い基準を課し、米国法執行機関は、より積極的な役割を果たしてきており、その結果、当該事項の執行が強化されている。金
融機関が、マネーロンダリングとテロリストの資金調達に対抗する適切な方針と手続きを維持、実施できないと、金融機関に
とって法的および評判上深刻な結果を招くことがあり、さらに民事上、金銭上および刑事上の罰則処分を課される結果となる
こともある。
その他の監督機関
当グループは、普通株式をASXおよびNZXに上場しており、その他の持分証券および債券をこれらの証券取引所およびその他
一定の海外の証券取引所に上場している。これにより、当グループは、オーストラリア、ニュージーランドおよび海外の様々
な上場ならびにコーポレート・ガバナンスの要件を遵守しなければならない。
APRA がANZBGLおよびその支店業務を対象に行う健全性自己資本監督ならびに上記の監督および規制の詳細に加えて、すべて
のANZBGLのオフショア支店および銀行子会社の現地での銀行業務は、それぞれの監督機関による現地国の監督に従う。例えば
RBNZ、OCC、FRB、英国健全性規制機構、シンガポール通貨当局、香港通貨当局、中国銀行保険規制委員会ならびにこれらの諸
国および他の関連諸国のその他の金融監督機関である。これらの監督機関は、とりわけ、それぞれの管轄法域におけるこれら
の業務に対し、最低自己資本金要件を課す可能性がある。
当グループはまた、営業を行う全ての国の現地法における、マネーロンダリング防止および対テロ資金に関する一定の法規
制を 遵守することを求められる。
(7) 競 争
オーストラリア
オーストラリアの銀行業界は集中しており、競争が激しい。2019年３月31日現在、オーストラリアの４つの主要な銀行グ
ループ（ANZグループ、オーストラリア・コモンウェルス銀行、ナショナル・オーストラリア銀行およびウェストパック・バン
(1)
キング・コーポレーション）がオーストラリアで営業を行う銀行のオーストラリアの貸付資産総額の約77％ を保有してい
た。規模の小さい地方銀行の業務運営は、典型的には、特定の州または地域の顧客へのサービス提供に焦点を絞っており、リ
テール銀行業務に重点を置いている。多くの国際銀行もオーストラリアで銀行サービスを提供しており、一般的にこれらの銀
行はリテールまたは法人市場の特定の部門に重点を置き、かかる部門において若干のシェアを占めている。
1980 年 代初頭のオーストラリアの金融制度の規制緩和は、４大銀行グループと選択的な市場で競争する銀行金融機関および
非銀行金融機関の急増につながった。住宅金融組合や信用組合などのノンバンク仲介機関は主に預金受入および住宅ローン貸
付の分野で競争する。大手住宅金融組合のうちいくつかは、1959年銀行法（オーストラリア連邦）（「銀行法」）の下で、銀
行業免許を付与されている。専門的な銀行以外の住宅ローン貸付業者および直接的な（支店以外の）銀行業務もまた近年にお
いてより重要になっている。
競争は歴史的に住宅貸付市場においてより激しい。競争は、当初は担保付住宅ローン・オリジネーターの増加、その後は担
保付住宅ローン・ブローカー業界の成長からもたらされた。近年、広告レートより大幅に割引したレート提供により、大手銀
行が積極的に競争を行っている。2008年の世界金融危機の間に経験した市場の混乱は、ノンバンクのオリジネーターのビジネ
ス・モデルに大いに影響を与えており、これが大手銀行の担保付住宅ローン市場シェアを全体的に上昇させる結果となった。
最近では、担保付住宅ローン市場においてノンバンクのオリジネーターがさらに活発化し、このことは、大手銀行の成長率お
よび規制された市場に比して、大幅に低い市場シェアベースからではあるが、ノンバンクのオリジネーターの成長率および規
制されていない市場に反映されている。
オーストラリアのリテール預金市場もまた、資金調達を支えるための信用の伸び増加および貸付需要増の時期には特に、競
争が激しい。リテール顧客の銀行預金に対するオーストラリア政府保証は、世界金融危機の最中の2008年に導入され、大手
オーストラリア銀行への預金の増加およびその他預金ファンド提供者への預金の減少をもたらした。オーストラリア政府保証
は、オーストラリアの預金受入機関の預金およびホールセール資金調達に係る保証の提供を可能とするためにオーストラリア
政府によって発表された一時的措置に依拠している。さらに、金融サービス部門の変化により、銀行以外でも、従来銀行が提
供してきた商品およびサービス（例えば、支払、住宅ローンおよびクレジットカード）を提供することが可能になっている。
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コーポレートおよび商業銀行業においては、大手銀行、地域銀行およびその他の商業銀行全体で依然として競争が激しい。
事業投資が引き続き低調であることから信用の需要は減少しており、このことは、顧客とのリレーションシップ維持および深
耕のさらなる重視とともに、貸付利鞘への圧力をより高めている。
法人市場において、競争者はその顧客基盤の質、認知された技術の組合せ、体系化されたソリューションおよび価格設定、
顧客の洞察力、評判およびブランドにより評価を獲得する。オーストラリア国内市場においては、大手中堅企業および大企業
の顧客レベルでの競合相手は一般に、オーストラリア大手銀行、少数の世界的な投資銀行ならびに現地市場を超越している少
数のアジア銀行およびニッチ分野に力を入れている巨大多国籍銀行コングロマリットのブティック型事業である。
銀行業界は、顧客のニーズおよび変化する顧客の選好に応えるために、引き続き新しいデジタル商品およびデジタル・サー
ビスのソリューションとともに進化を続けている。革新的なデジタル・ソリューションの需要は、特にリテール銀行業におい
て、銀行業界への既存参入者と新規参入者とのさらなる競争に寄与している。
(1) 出典： APRA2019年３月の月次銀行統計（2019年４月30日公表）。
ニュージーランド
当グループが営業を行うニュージーランドの金融サービス部門は非常に集中しており、また非常に競争が激しい。ANZの主な
競合相手は、ASB銀行、ニュージーランド銀行、ウェストパック・バンキング・コーポレーション／ウェストパック・ニュー
ジーランドという他の３大銀行である。これらの各行は、オーストラリアの大銀行の子会社または支店である。これらの銀行
は、個人から大企業まであらゆる顧客セグメント全体に関与する。
競争はまた、その他銀行の特定の事業部門にも存在する。ニュージーランド政府が所有するキウィ銀行は、リテール部門に
おいて活動し、ラボバンク・ニュージーランドは、リテール預金および農業貸付市場において活動する。シティグループ、
HSBC、ドイツ銀行などの国際的な銀行は、法人市場に限定的に参加している。2013年末以降、ニュージーランドではまた、中
国工商銀行、中国建設銀行および中国銀行が、ニュージーランド子会社を設立するための銀行免許を取得した。これらの重点
は、ホールセール・バンキング、特に中国との間の貿易金融であると思われる。2017年12月、中国建設銀行は、ニュージーラ
ンドにおいて銀行登録を取得し、2018年３月には中国銀行もこれに続いた。最近の数か月間で、中国の銀行の関心は住宅ロー
ンにも及び、移民者へのバンキングに焦点を当てている。
金融サービス部門の競争は激しく、予測するのは難しい。預金市場における競争は、銀行がリテール預金のシェア拡大およ
びホールセール資金調達の縮小を目指しているため、ニュージーランドで急速に拡大している。住宅ローン市場が登録銀行に
よるニュージーランドでの貸付の半分以上を占めており、この市場が競争における主要分野である。昨年、住宅貸付市場では
競争が激化し、これは特に市場シェア拡大を目指す中国の銀行の新規参入によるものである。
銀行部門以外では、小規模のファイナンス会社数社が、競争力のある貸付および預金商品の提供により個人および商業不動
産市場で活動している。2018年３月31日現在、銀行以外の部門は金融制度の資産合計のおよそ３％を占めていた。
アジア
アジアにおける銀行業は、非常に競争が激しい。多数のグローバル銀行（例：シティバンク、HSBCおよびスタンダード
チャータード）ならびに地域銀行（例：DBSバンク、CIMBおよびメイバンク）が、各市場の地方銀行に加えて本地域で営業して
いる。特に法人部門における、当グループの最も活発な競合相手は、グローバルな投資銀行ならびに中国および日本の大手銀
行である。
当グループは、現在、アジアの多数の国において、主に法人銀行業ならびに地域のトレードおよび資本フローによる顧客へ
の金融ソリューションの提供に焦点を絞って営業を行っている。当グループは、地理的対象、オーストラリアおよびニュー
ジーランドの国内市場における強み、ならびに顧客、産業および商品に係る専門化（マーケッツおよびトランザクション・バ
ンキングを含む。）への的を絞った集中により、地域を超えて競合相手との差別化が可能になると確信している。
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多数の銀行がこの地域の成長機会を支えるバランスシートの重要な部分に関与したいという意欲を示してきたため、競争は
引き続き活発である。このことは、アジアにおける法人貸付の純預貸利鞘が、オーストラリアおよびニュージーランドにおけ
る類似の貸付における純預貸利鞘よりも一般に低水準であることに寄与している。アジアにおける競争は、他の先進国市場に
比べて相対的に堅調な経済成長への期待により、グローバル銀行および地域銀行の継続的な地域内投資を引き付けて引き続き
激化することが予想される。
当グループは、法人顧客に対して幅広い一連の金融サービスを提供するが、アジアにおけるリテール市場または商業市場で
フルサービスの銀行となることは目指していない。
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３【関係会社の状況】
2019 年 ３月31日終了の半期中に重要な被支配法人の買収または処分はなかった。
非継続事業ならびに売却目的保有の資産および負債に関する情報については、「第一部 企業情報－第６ 経理の状況－
１ 中間財務書類」に記載の2019年３月31日終了の半期に係る要約中間連結財務書類（「要約中間連結財務書類」）の注記11
を参照のこと。
４【従業員の状況】
2019 年 ３月31日現在、ANZは世界全体でフルタイム換算基準（FTE）で３万9,359人（2018年９月：３万9,924人、2018年３
月：４万1,580人）の従業員を雇用していた。
フルタイム換算従業員
期末現在 増減率
2019 年 2019 年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019 年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期末 ３月期末
部門
オーストラリア 13,020 13,039 13,914 0% -6%
法人 6,085 6,188 6,505 -2% -6%
ニュージーランド 6,003 6,165 6,319 -3% -5%
富裕層オーストラリア 1,991 2,161 2,175 -8% -8%
パシフィック 1,096 1,125 1,172 -3% -6%
11,164 11,246 11,495 -1% -3%
TSO およびグループ・センター
FTE合計 39,359 39,924 41,580 -1% -5%
継続事業 (1)
37,364 37,860 39,655 -1% -6%
1,995 2,064 1,925 -3% 4%
非継続事業 (1)
平均FTE 39,571 40,760 44,029 -3% -10%
期末現在 増減率
2019 年 2019 年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019 年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期末 ３月期末
地域
オーストラリア 18,652 18,671 19,351 0% -4%
アジア太平洋、ヨーロッパおよびアメリカ 13,396 13,742 14,511 -3% -8%
7,311 7,511 7,718 -3% -5%
ニュージーランド
FTE合計 39,359 39,924 41,580 -1% -5%
注：(1) 売却完了時またはそれ以降にIOOFホールディングス・リミテッド（「IOOF」）およびチューリッヒ・フィナンシャ
ル・サービシズ・オーストラリア（「チューリッヒ」）に転属するFTEの実数は、目下確定が進められている。非継続
事業のFTE数は配賦法に基づく見積数である。
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労使関係
2019 年 ３月半期中、労使関係に重要な変更はなかった。
オーストラリア
オーストラリアにおいては、大半の非経営陣の雇用条件は給与を含めて団体企業労働協約（「EBA」）の一部として労働組合
と経営陣との間で交渉することができる。ただし、従業員の過半数の賛成を条件とする。
ANZ 労働協約2015-2016年（オーストラリア）は、2015年12月29日に開始した。同協約は89％の大多数の従業員に承認された
従業員投票を受けて、公正労働委員会により承認された。同協約はANZ労働協約2013-2014年（オーストラリア）に代わり、ANZ
のオーストラリアのグループ４、５および６の従業員（すなわち中間管理職および非管理職従業員）のための雇用の最低雇用
条件を定める。同協約はまた、2015年度および2016年度の業績・報酬検討に関して適格な「非市場評価の」オーストラリアの
グループ５および６の従業員（すなわち非管理職従業員）の賃上げの取決めを定め、これらの従業員に適用される給与の範囲
も定めた。
2017 年 ９月19日、94％の大多数の従業員が、同協約を１年間延長し、2017年度の業績・報酬検討に関して適格な「非市場評
価の」オーストラリアのグループ５およびグループ６の従業員（すなわち非管理職従業員）の賃上げを定め、かかる従業員の
給与の範囲を盛り込んだ同協約の修正案を承認した。公正労働委員会は、2017年10月31日にこの修正を承認した。同協約の賃
上げ条項が現在は失効していることを受けて、2018年には適格な「非市場評価の」オーストラリアのグループ５および６の従
業員（すなわち非管理職従業員）の賃上げは同協約外で管理されたにもかかわらず、本書提出日現在、同協約は引き続き適用
されており、今後も無期限に適用される。
オーストラリアにおいて、経営陣と労働組合との間の重大な紛争はない。
ニュージーランド
ニュージーランドの従業員の過半数は個人の雇用契約によりカバーされている。FIRSTユニオンとANZの団体労働協約は、
ニュージーランドの従業員の約12％をカバーし、2018年８月に更新され、2018年８月１日から2020年７月31日まで有効であ
る。経営陣はニュージーランドの労働組合との間でいかなる重要な紛争にも関与していない。
アジア太平洋、ヨーロッパおよびアメリカ
アジア太平洋、ヨーロッパまたはアメリカ地域にあるいずれかの国において、経営陣と労働組合との間の重大な紛争はな
い。
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第３【事業の状況】
１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
上記「第２ 企業の概況－２ 事業の内容」および下記 「２ 事業等のリスク」を参照のこと。
２【事業等のリスク】
（１）リスク
当グループの戦略の成功は、健全な当グループのリスクに対する管理により実現するものである。当グループのすべての活
動は、程度の差はあるが、リスクまたは複数のリスクの組合せの解析、評価、許容および管理が伴っている。
取締役会は、当グループのリスク管理の枠組みを設定し、かつ監督する責任を負う。取締役会は、当グループのリスク管理
方針の遵守を推進し、監視する権限を取締役会リスク委員会（BRC）に対して委任している。同委員会は、その活動について取
締役会に定期的に報告を行う。
当グループのリスク管理の枠組みの主柱となるものには以下が含まれる。
・ 当グループが戦略的目標および事業計画の達成に向かうにあたって受け入れることができるリスクの程度に関する取締役
の予想を明確かつ簡潔に記載しているリスク選好報告書（RSA）。
・ 当グループのリスク管理戦略およびかかる戦略を実現するリスク管理枠組み（RMF）の主な要素の概要を記したリスク管理
報告書（RMS）。RMSには、重要なリスクそれぞれの内容ならびに関連する方針、基準および手続きに準拠した各リスクに対
するRMFにおける対処方法についての概要が含まれる。また、重要なリスクの当グループによる特定、測定、評価、監視、報
告の方法およびその後のそれらのリスクの管理または軽減の方法に関する情報も含む。
当グループのRMSによる、当グループが直面する重要なリスクおよびかかるリスクの管理の方法の概要は以下のとおりであ
る。
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主要な重要なリスク
リスクの種類 内容 リスク管理
自己資本充実リスク ANZ の連結業務およびリスク選好度を支援す 当グループは、主要方針目標に照らした資本
るための、健全性規制当局およびその他の主 基盤の水準および構成の継続的な審査および
要な利害関係者（株主、債券投資家、預金者 取締役会の承認を通じて、自己資本管理に対
および格付会社等）が要求する自己資本水準 して積極的な取組みを進めている。
を当グループが維持できない場合に発生する
損失に関するリスクである。
コンプライアンス・ 当グループの事業に適用される法律、規則、 当グループのオペレーショナル・リスクの枠
リスク 業界基準および規約、内部方針および内部手 組みの一部としてコンプライアンス・リスク
続きならびに最良ガバナンス原則の不遵守に を管理する手法の主要な特徴には、以下のも
関するリスクである。 のが含まれる。
・ 新たに発生するコンプライアンス・リ
スクの積極的な評価ならびに活発な報
告および証明プロセスの実施を当グ
ループに可能にすることを目的とし
た、主要な義務の中央管理ならびに規
制環境および事業環境の変化の特定の
重視
・ 適時にインシデント／違反を特定、管
理および報告する当グループの能力を
向上させる独立の要素としてのインシ
デント管理の認識
・ 内部告発者保護方針により、従業員お
よび請負業者が会計、内部統制、コン
プライアンス、監査その他の事項に関
して秘密裡かつ匿名の届出が可能
信用リスク 以下の結果生じる財務損失に関するリスクで 当グループの信用リスクについての枠組みは
ある。 トップダウン構造で、信用原則および信用指
・ カウンターパーティーが債務履行を怠 針により定義づけられている。与信の政策、
る、または 要件および手続きは、例えば、取引構造、リ
・ カウンターパーティーの信用の質が低 スクのグレード化、初期承認、継続的な管理
下し、そのことにより財務損失が生じ および問題債権の管理ならびに専門家の政策
る。 課題など、与信のライフ・サイクルにわたっ
信用リスクは、気候変動による、またはカー てあらゆる面を網羅している。
ボン・プライシングおよび気候変動適応政策
または緩和政策を含む法令の改正または政府
もしくは規制当局が採用するその他政策の変
更による影響を受ける可能性がある顧客に当
グループが行う貸付に関連したリスクを含
む。
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保険リスク 予想より悪い保険請求事態に起因する予想外 当グループは主に以下により保険リスクを管
の損失リスクであり、保険会社を財務損失に 理している：
晒す以下のものを含む：不十分または不適切 ・ すべての適用あるリスクについて契約
な引受、請求管理、支払準備金、保険の集 の価格に含める商品設計
中、再保険管理、商品設計および価格設定。 ・ 大きな個別リスクについての負債を低
減するための再保険
・ 個別の契約に関連するリスク水準に見
合った価格または支払準備金での引受
・ 正しい請求を認め、支払を行う保険請
求管理
・ 仮定を更新するための保険実績の審
査、および
・ 個別リスクの多様性を維持するための
ポートフォリオ管理
流動性および資金調 以下を含む、期日が到来した支払債務を当グ 当グループの流動性および資金調達リスクの
達リスク ループが履行できないリスクをいう。 管理における主要な原則には以下が含まれ
・ 預金者への返済またはホールセール債 る。
券の満期償還 ・ 短期から中期の期間のキャッシュフ
・ 資産を増額する資金調達を行う当グ ロー債務に対応するため、様々なスト
ループの能力が不十分 レス・シナリオ下における流動性の
「維持可能期間」を達成するための当
グループの能力を維持すること
・ 強固な構造を有する資金調達プロファ
イルを維持すること
・ ストレス下にある時に流動性の源泉と
して機能する質の高い流動性資産ポー
トフォリオを維持すること。
市場リスク 以下に起因する当グループの利益に対するリ 当グループの市場リスクの管理および統制の
スクをいう。 枠組みにより、当グループは独立リスク測定
・ 金利、外国為替レート、信用スプレッ 法を通じてトレーディングおよびバランス
ド、ボラティリティおよび相関関係の シートのポートフォリオにおける市場リスク
変動、または の大きさを測定する。まず、当グループは、
・ 債券価格、コモディティ価格もしくは 可能性のある結果の及ぶ範囲、可能性のある
株価の変動 期間および結果の生じる見込みを特定し、そ
の後、これらの活動を支援する適正な額の資
本の割当てを行う。
オペレーショナル・ 不適切または機能不全の内部プロセス、人員 当グループは、オペレーショナル・リスクを
リスク および／もしくはシステム、または外生的事 管理するために、３つの防衛線モデルを採っ
象に起因する損失リスクおよび／または法の ており、効果的な双方向コミュニケーション
不遵守リスクである。法的リスクおよび評判 およびオペレーショナル・リスクの有効な管
の損失のリスクまたは不適切もしくは機能不 理を支援するために、各防衛線はそれぞれ明
全の内部プロセス、人員およびシステムから 確な役割、責任およびエスカレーション・パ
生ずる損害を含むが、戦略リスクは含まな ス（上長への報告経路）を有する。さらに、
い。 当グループのオペレーショナル・リスクの枠
組みが引き続き組織上における必要性および
規制上の要件を満たすことができるように、
当グループは継続的な審査メカニズムを備え
ている。
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再保険リスク 再保険会社が契約上の義務を満たすことが出 当グループは、再保険リスクを以下により管
来ないリスク、すなわち期限到来時に再保険 理している。
金を当グループに支払えないリスクであり、 ・ カウンターパーティーのデフォルト確
カウンターパーティーの信用リスクを発生さ 率の測定
せる。 ・ 財務力および与信集中に基づくカウン
ターパーティーのエクスポージャーの
制限
レピュテーション・ 直接または間接に利益、自己資本比率または 当グループは以下のような積極的かつ行動的
リスク 価値に影響を与える、以下に起因する損失リ な文化を維持することでレピュテーション・
スクである。 リスクを管理している。
・ 顧客、コミュニティー、株主、投資 ・ 誠実さを伴う行動の確保
家、規制当局または格付会社のいずれ ・ 顧客、同僚およびさらに広範囲の社会
かが抱く当グループの意に沿わない認 との強力かつ信頼される関係の構築を
識 可能にする。
・ 当グループの従業員もしくは請負業者 当グループは、経営における判断がレピュ
（またはその双方）に関連するコンダ テーション・リスクを考慮した健全な社会お
クト（行動）リスク よび環境上の基準に従い確実に行われるため
・ 当グループの貸付の決定の社会的もし の、確立された意思決定の枠組みおよび方針
くはまたは環境的（またはその双方） を有している。
な影響
戦略的リスク 当グループの事業戦略および戦略目標が、そ 当グループは、取締役会の承認を経て、グ
の他の重要なリスク（例えば信用リスク、市 ループ経営委員会により管理された年間の戦
場リスクおよびオペレーショナル・リスク） 略計画策定プロセスを通じて戦略リスクにつ
の増大をもたらす可能性のあるリスクであ いて検討および管理を行う。当グループの主
る。 要な重要なリスクが増大した場合、上記に記
したリスク管理に従い管理される。
技術リスク IT 資産の機密性、整合性または利用可用性の 当グループは、オペレーショナル・リスクの
侵害の疑いを含むIT資産に影響を与える不適 管理と整合を図りつつ、技術リスクを管理す
切または機能不全の内部プロセス、人員およ るために、３つの防衛線モデルを採ってお
び／もしくはシステム、または外生的事象に り、効果的なコミュニケーションおよび技術
起因する損失リスクおよび／または法の不遵 リスクの有効な管理を支援するために、各防
守リスク 衛線はそれぞれ明確な役割、責任およびエス
カレーション・パス（上長への報告経路）を
有する。さらに、技術リスクの管理において
も採用されている当グループのオペレーショ
ナル・リスクの枠組みが、引き続き組織上に
おける必要性および規制上の要件を満たすこ
とができるように、当グループは継続的な審
査メカニズムを備えている。
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（２）主なリスクおよび不確実性
１．序論
当グループの活動は、当グループの事業、業務、業績、評判、見通し、流動性、資本の源泉、財務実績および財務状態
（「当グループのポジション」と総称する。）に悪影響を与える可能性のあるリスクに左右される。以下に記載するリスクお
よび不確実性は当グループが直面する可能性のあるすべてのものではない。当グループが認識していないまたは当グループが
現在重要でないとみなしているさらなるリスクおよび不確実性も影響を与える重要な要因になる可能性がある。以下に記載す
る、または記載していないリスクのいずれかが実際に生じた場合、当グループのポジションが重大な悪影響を受け、その結果
当グループの株式および債券の取引価格が下落し、投資家がその投資の全部または一部を失う可能性がある。
２．地域的または世界的な信用市場および資本市場における混乱を含む政治および一般的な事業・経済情勢の変化は、当グ
ループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
当グループの財務実績は、当グループが業務、取引または資金調達を行う主要諸国および地域（オーストラリア、ニュー
ジーランド、アジア太平洋、英国、ヨーロッパおよび米国を含むが、これらに限られない。）（「関連法域」）における政
治・経済情勢および事業活動の水準に主に影響される。
当グループが主要な業務および取引活動を行う市場における経済および事業環境は、とりわけ国内外の経済事象、政治的事
象および自然災害により、また世界の金融市場で発生する趨勢および事象により、影響を受ける。
2007 年に始まった世界金融危機は、信用市場および株式資本市場における突然かつ長期にわたる混乱、世界の経済活動の収
縮、ならびに世界中の金融サービス機関への多くの課題の発生をもたらした。
世界金融危機の影響およびその余波は地域および世界の経済活動、信頼および資本市場に引き続き影響を与える。健全性監
督機関はかかる事象の再発のリスクを緩和する目的で規制の強化を実施してきており、引き続き実施しているが、かかる規制
が有効であるとの確証はない。世界金融危機はまた、当グループが業務を行う主要な国々および地域を含む先進国経済の消費
者および企業の行動に長く続く影響を与えていると当グループは考えている。近年では、所得の伸びの鈍化に際して消費者の
貯蓄率は低下しており、他方企業は投資に消極的でインフレ率は低いままである。大半の国において金融当局はゼロ金利また
はそれに近い金利の導入で世界金融危機に対応し、主たる中央銀行は成長を支援し、インフレ率を引き上げるために慣例にと
らわれない手段を取った。いくつかの経済的要因は最近改善し、また金融当局の一部は金利の引上げを開始したが、世界金融
危機による長期の影響および地政学的リスクの上昇可能性は、消費者および企業行動の継続する脆弱性および潜在的な調整を
示唆する。
世界の政治情勢の変化により、政治および経済の不確実性ならびに国際金融市場における変動性（ボラティリティ）が長期
にわたり増大していく可能性がある。例えば、2016年６月の英国のEU離脱（「ブレクジット」（以下に定義する。））の国民
投票（関連する継続中のEUとの交渉および英国議会での討議を含む。）、2017年１月のドナルド・トランプ大統領就任、なら
びにとりわけ主要国による関税および課徴金の賦課または賦課されるおそれに関して国際貿易情勢に進展があったことによ
り、政治および経済の不確実性ならびに国際金融市場のボラティリティが増し、それが継続する可能性がある。これは一部に
は、国際通商、より広域にわたるグローバル経済および金融市場への未知の影響が原因となって引き起こされる。
英国その他の地域における当グループの事業は、EUからの英国の離脱（一般に「ブレクジット」と呼ばれる。）に伴う不確
実性による悪影響を被る可能性があり、これには英国その他の国における消費者行動および事業活動の悪化ならびに当グルー
プが業務を行う事業環境全体における全般的な不確実性が含まれる。離脱そのものが英国その他の国にマイナスの影響を与
え、これが当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、ブレクジットは、英国およびEU内における法的
な不確実性および国内法令同士の相違を引き起こす可能性があり、これが当グループにおいて追加コストを発生させ、または
潜在的な規制の枠組みの相違に適合するために収益減少につながる事業運営の変更を行う必要性を生じさせる可能性がある。
ブレクジットによるこれらの影響のいずれかが、とりわけ当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。英国が離
脱する最終条件が未だ不明で比較対象になる前例がないものであることから、ブレクジットによる金融、貿易および法律への
影響は依然として定かでなく、予想以上に厳しいものになる可能性があるにも関わらず、当グループはブレクジットを見込ん
で欧州における事業運営の構造の変化を図っている。
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さらに、ドナルド・トランプ大統領はその就任以来、ある意味でこれまでの米国の貿易、税、財政、規制その他の政策とは
著しく異なる政治政策および経済政策を米国のために打ち出している。トランプ大統領は、とりわけ、米国と中国間の財の貿
易すべてを対象とする可能性がある一連の関税拡大を含む保護主義的貿易政策を推進しており、これがオーストラリアおよび
ニュージーランドの主要貿易相手国の一つで、かつ当グループおよびその顧客が業務を行う市場における重要な商品需要およ
び価格の牽引役である中国の経済に対して悪影響を及ぼす可能性がある。中国の経済成長に悪影響を及ぼすことは、オースト
ラリアおよびニュージーランドの経済活動にも悪影響を及ぼし、その結果、当グループのポジションに悪影響が及ぶ可能性が
ある。
オーストラリアの政治情勢は近年において 次第に変化をみせている。首相の在任期間の短期化のさらなる定着が見受けら
れ、その他の部門と同様に金融部門の社会的影響に一層の関心が寄せられている。このような環境の中で銀行税が導入され、
王立委員会が立ち上げられた。王立委員会に関するプロセス自体がこの変化を悪化させているように見受けられ、オーストラ
リアの金融部門に対する関心が長期に及ぶことを示唆している。
政治および経済の不確実性はこれまで市場の流動性および活動水準の低下、市場の不安定化、利用可能な信用の収縮、金利
の低下もしくはマイナス金利、経済成長の減速ならびに企業景況感の低下などを招いており、そのそれぞれが当グループのポ
ジションに悪影響を及ぼす可能性がある。また、かかる状況は、当グループが国際資本市場において中期または長期の資金調
達を行う能力に悪影響を与える可能性がある。
世界中で発生している地政学的な不安定、例えば紛争の恐れや可能性または実際の紛争（ウクライナ、北朝鮮、シリア、エ
ジプト、アフガニスタン、イラク、ニカラグアなどで進行している騒動および衝突など。）ならびに現在のテロ活動の高い脅
威もまた、世界の金融市場、全般的な事業および経済環境ならびに影響を受けている国または地域において当グループが営業
または取引を継続する能力に悪影響を与える可能性があり、これは翻って当グループのポジションに悪影響を与える可能性が
ある。
当グループの市場において厳しい経済状況が生じた場合、住宅、商業用または地方不動産市場の資産価値が下落し、失業が
増加し、企業および個人所得が悪影響を受ける可能性がある。世界市場（株式、不動産、外国為替およびその他資産市場を含
む。）の悪化は、当グループの顧客ならびに当グループが貸付およびその他の信用供与のエクスポージャーに対して保有する
担保に影響を与え、これは貸付およびその他の信用供与のエクスポージャーを回収する当グループの能力に影響を与える可能
性がある。
当グループが需要の落込みまたは予想を下回る収益に対応してコスト構造、商品、価格設定または営業活動を適合させられ
ない場合、当グループの財務実績はまた悪影響を受ける。同様に、当グループが業務を行う国または地域における経済、全般
的な事業環境または経営環境の悪化のために、予想を上回るコスト（与信費用および資金調達費用を含む。）を負担する可能
性がある。
当グループおよびその顧客に影響を与えるその他の現在の経済状況には以下のものを含む。
・ オーストラリアおよびニュージーランドの商用および住宅用不動産市場の変化（リスク要因６.「オーストラリア、
ニュージーランドまたは当グループが事業を行うその他市場の不動産市場の弱体化は当グループのポジションに悪影響
を与える可能性がある。」を参照のこと。）
・ 天然資源に対する需要（同部門がオーストラリア経済の重要な担い手であり、同部門のアジア、とりわけ中国に対する
巨額のエクスポージャーおよび中国経済の成長を考えた場合）（リスク要因７．「信用リスクは、当グループのポジ
ションに悪影響を与える可能性がある。」を参照のこと。）
サイクロン、洪水、干ばつ、地震および世界的な流行病（これらに限定されない。）などの自然および生物学的災害、なら
びにかかる災害が国内および世界において経済市場および金融市場に与える影響は、当グループが業務を行う国または地域の
全般的な事業および経済情勢に悪影響を及ぼし、これがさらに当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある（リス
ク要因16．「将来の気候関連事象、地質学的事象、植物、動物および人間の疾病ならびにその他外因性事象の影響は、当グ
ループのポジションに悪影響を与える可能性がある。」を参照のこと。）。
上記の政治、事業、環境または経済の状況の悪化のすべてまたはいずれかが、当グループの商品およびサービスに対する需
要の減少、ならびに／または貸付およびその他債権のデフォルトや不良債権の増加の原因となる可能性があり、これが当グ
ループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
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３．当グループが業務を行う市場における競争は、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
当グループが業務を行う市場は非常に競争が激しく、一層競争が激化する可能性がある。競争リスクの原因となる要因に
は、下記に例を挙げるような、合併、買収、売却、ジョイントベンチャーおよび提携、顧客のニーズ、好みおよび行動の変
化、新規参入、新たな販売およびサービスの手法・技術の発達、競合相手による商品の一層の多様化ならびに銀行およびノン
バンクの競合相手の業務を管理する規則などの規制変更が含まれる。
・ オーストラリアおよびニュージーランドの金融サービス部門における変更は、従来銀行が提供してきた商品やサービス
をノンバンクが提供することを可能にした。 デジタル技術およびビジネスモデルが顧客の行動および競争環境を変化さ
せている。新興の競合会社は、新技術の利用を増やし、金融サービス部門における既存のビジネスモデルの分断を目指
している。 伝 統的な金融サービス部門以外の既存会社が、銀行業免許の取得および／または既存の提供会社との提携な
どを含め、従来銀行が提供する商品およびサービスを提供することにより当グループと直接競争することを模索するこ
ともあり得る。
・ オーストラリアおよびニュージーランド以外の法域で設立された銀行は異なる規制基準に従っており、これらの銀行の
なかには他より低いコスト構造、低い自己資本要件または低い資本コストを有する銀行もあり、そのためれらの銀行が
当グループが業務を行う市場においてより高い競争力を持つこともあり得る。
・ 消費者および企業が、当グループがそれに関する金融サービスを提供しないことを選択する可能性がある（仮想通貨な
どの）新しい形態の通貨を利用した取引またはこれらの通貨への投資を行う選択をすることもあり得る。
・ オープン・バンキング（以下に記載する。）により競争が増す可能性がある。（リスク要因４．「規制の変更または法
律、規則もしくは方針を遵守できないことは、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。」を参照のこ
と。）
顧客獲得競争の高まりは、当グループの純預貸利鞘の圧縮、あるいは顧客の勧誘と維持を目的とした広告費および関連費の
増大につながる可能性もある。
当グループは貸借対照表の大部分の資金調達を預金に依存している。当グループは諸銀行およびその他金融サービス会社と
かかる預金獲得のために競争する。預金獲得のための競争の高まりにより当グループの資金調達コストが増加しうる。当グ
ループが預金獲得に首尾よく競争できない限り、当グループは他の、より安定していないまたはよりコストが高い形式の資金
調達により大きく頼るか、貸付を削減せざるを得ないかもしれない。これは当グループのポジションに悪影響を与える可能性
がある。
競争のより激しい市場の状況における当グループに対する影響または当グループの事業プラットフォームを競争上不利にす
る技術の変動は、特に当グループの主要市場および商品においては、当グループの市場シェア、顧客および利鞘の大幅な減少
につながる可能性があり、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
４．規制の変更または法律、規則もしくは方針を遵守できないことは、当グループのポジションに悪影響を与える可能性があ
る。
当グループの事業および業務は厳しく規制されている。当グループは、事業を行いおよび資金調達を行う関連法域において
かなりの法律、規則および方針に従っており、複数の異なる当局の監督対象となっている。オーストラリアにおけるこれらの
当局には、オーストラリア健全性規制庁（APRA）、オーストラリア準備銀行（RBA）、オーストラリア証券投資委員会
（ASIC）、オーストラリア証券取引所（ASX）、オーストラリア競争・消費者委員会（ACCC）、オーストラリア取引報告・分析
センター（AUSTRAC）、オーストラリア税務局（ATO）およびオーストラリア情報委員会事務所（OAIC）が含まれる。ニュー
ジーランドにおけるこれらの当局には、ニュージーランド準備銀行（RBNZ）、ニュージーランド金融市場庁（FMA）および
ニュージーランド商業委員会（NZCC）が含まれる。APRAおよびRBNZなどの健全性規制当局が、当グループの事業に対して広範
な行政上、実務上の権限および調査権限を有している。
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関連法域にわたり、当グループのような金融サービス・グループに対する規制および監督はますます広範囲に及んで複雑に
なってきており、かかる規制は絶えず進展している。規制は多岐にわたって進展をみせ、これには、消費者信用および消費者
保護、金融商品の設計および交付、行動、ガバナンス、資金調達、流動性、デリバティブ、自己資本比率、引当金繰入、競
争、モーゲージ価格設定、報酬、プライバシー、データ保護、データ・アクセス、健全性関連事項、贈賄および汚職防止、マ
ネーロンダリング防止および対テロ資金、経済制裁および貿易制裁ならびに執行役員の説明責任の分野において当てはまる。
当グループのような金融サービス・グループの規制および監督に対して割り当てられる資金ならびにこれらのグループに対す
る法の執行は近年増加している。
オーストラリアおよび関連法域における法律、規則、政策および執行における変更は、当グループのポジションに悪影響を
与える可能性がある。かかる変更は、当グループの企業構造、事業、戦略、資本、流動性、資金調達、収益構造およびコスト
構造、当グループの顧客のコストおよび信用の利用ならびにオーストラリアおよびニュージーランドのさらに広い範囲にわた
る経済に影響を及ぼす可能性がある。
法律、規則、慣行および政策の最近の変更の実例または将来の変更につながる可能性のある進展には、以下のものが含まれ
る。
健全性規制に関する進展
BCBS のバーゼル３の資本および流動性についての改正ならびにFSIの勧告に伴うADIの資本および流動性の枠組みのAPRAによ
る改正は、今後何年かにわたり継続して実施される予定である。
ADI の自己資本比率が「問題なく強固」であるべきだとするFSIの勧告に従い、2016年７月から、APRAは、信用リスクに対す
る内部格付（IRB）手法の使用を認められたADI（当グループを含む。）に対しオーストラリアの住宅モーゲージ・エクスポー
ジャーの自己資本要件を引き上げた。
2017 年７月に、APRAは、ADIが「問題なく強固」な自己資本比率を達成するために必要となる増資の額と時期に関するAPRAの
決定の概要を記した情報文書を公表した。APRAは、オーストラリアの４大銀行（当グループを含む。）の場合、自己資本要件
の引き上げにより、2016年12月の水準より平均で約100ベーシス・ポイントを上回る普通株式等Tier 1資本（CET1）の自己資本
比率を増加させる必要になると予測している。より一般的にいうと、現行の自己資本比率の枠組みに基づき、基準（ベンチ
マーク）となるCET1比率が最低でも10.5％となることに相当する。また、APRAは、必要な場合、ADIは遅くとも2020年１月１日
までに上記の自己資本比率のベンチマークを達成するための自己資本力の強化に向けた戦略を採り入れなければならないと述
べている。
2018 年２月、APRAは検討文書を公表し、以下についてAPRAの協議を開始した。「問題なく強固」な自己資本比率を生み出す
ための自己資本フレームワークの変更。検討文書では、信用リスク、市場リスクおよびオペレーショナル・リスクに関するリ
スクベースの自己資本アプローチについてのAPRAの提案が要約されており、これは2017年12月にBCBSがこれらの要件を最終化
したことを受けたものである。この提案の最終形態は2020年後半にならなければ確定しないが、当グループは、現行の要件に
対するいかなる変更の実施も、一定の資産クラスおよびその他のリスク（市場リスクおよびオペレーショナル・リスク等）の
リスク・ウェイトの枠組みに対するさらなる変更につながると予想している。APRAは、リスク・ウェイトに対する変更がADIに
さらなる増資を余儀なくさせるとは予想していないが、このことは最終的な要件次第でADIにより異なりうると発表した。
さらに、2018年８月、APRAは、ADIの自己資本フレームワークの透明性、国際的な比較可能性および柔軟性を向上させるため
の自己資本フレームワークの全体的な設計に対する調整に関する検討文書を公表した。この提案の焦点は、ADIの自己資本力水
準を認識しつつ比較を容易にする自己資本比率の表示および金融ストレス時における監督の柔軟性を高める方法にある。以上
についてのAPRAの協議が、2020年までに予定されている最終的な健全性基準に沿うよう現在行われている。
APRA の健全性基準はまた、以下に関するFSIの他の主要な提言を実施するための提案によりさらに補完される可能性がある
が、これらはまだ公表されていない。
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・ 損失吸収力： 2018年11月、APRAは「秩序ある破綻処理を支えるためのADIの損失吸収力の向上」と題する検討文書を公
表した。この文書は、FSIの最終報告書の勧告３に対する応答であり、ANZBGL等の国内のシステム上重要な銀行（D-
SIB）について、総資本要件をRWAの４％から５％の間に向上させることを提案している。当グループの2019年３月31日
付のRWAが3,960億ドルであることは、総資本要件における増加分が約160億ドルから200億ドルであり、他の上位の資金
調達において相当額の減少があることを示している。APRAは、D-SIBが主に追加的Tier２資本によって要件を充足すると
予想している。D-SIBは、新しい要件を2023年までに充足する必要がある。ANZBGLは、APRAと協議のうえ回答する予定で
ある。文書中で示された提案に加えて、APRAは、決議計画に関する正式な枠組みを開発中であり、それについて2019年
にさらなる協議を行うと述べた。
・ 最低レバレッジ比率： 2018年11月、APRAは健全性基準の草案を公表し、エクスポージャーの測定に関するその他の変
更に加えて、内部格付手法を選択しているADI（「IRB ADI」）に対するレバレッジ比率の最低水準を3.5％に設定するこ
とを提案した。
現在APRAとの協議に付されている複数の項目を前提とすれば、FSIによる最終的な結果は、APRAの健全性基準へのさらなる変
更または当グループに対するその他の影響を含め、依然として不確実な状態である。APRAによる健全性基準のさらなる変更お
よびFSIによる最終的な結果が、当グループに対して維持することが要求される規制上の自己資本の水準の引き上げにつなが
り、当グループの柔軟性を制限し、多額の費用の発生をもたらし、１つ以上の事業ラインの利益性に影響を及ぼす可能性があ
り、このことが当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
BCBS の「バーゼル３」資本および流動性の改正は、今後何年間にわたり継続的に実施される予定である。BCBSは最近になっ
てリスク加重資産（RWA）の算定における過剰なばらつきの低減に重点を置いたバーゼル３の枠組みの改正を完了させ、現時点
では2022年より実施が予定されている。これらの改正は、上述の自己資本フレームワークの改正に関するAPRAの提案の基礎を
成す。
銀行役員説明責任体制（「BEAR」）
BEAR は 2018 年７月１日に発効した。これはADIグループにおける最も上級かつ影響力のある取締役および役員に関する強化さ
れた責任および説明責任の枠組みである。BEARの制定が当グループにもたらす潜在的なリスクには、罰金の支払リスクならび
に優秀な取締役および上級役員の誘因および維持能力に対するリスクが含まれる。
設計、交付義務および商品への介入権
オーストラリア政府は、オーストラリアにおける金融商品および信用商品の設計および交付についての規制を強化し、ASIC
に商品に対する介入権を与えることを目的とした新たな法案を承認した。
マネーロンダリング 防止およびテロ資金対策法の遵守
銀行の審査は、過去および継続中の2006年マネーロンダリング防止およびテロ資金対策法（連邦法）の違反の申し立てに関
連して他のオーストラリア主要銀行１行に対して2017年にAUSTRACによる民事上の罰則手続きが開始された後に増加した（リス
ク要因５．「マネーロンダリング防止、対テロ資金および制裁に関連する法令違反の場合に多大な罰金および制裁を受けれ
ば、当グループのポジションに悪影響が及ぶ可能性がある。」を参照のこと。）。
銀行税
オーストラリア政府は、2017年７月１日から当グループを含む一定の大銀行に対して負債に対する課税（「大手銀行税」）
を実施した。オーストラリア政府が大手銀行税を引き上げる、または銀行に対して新たな課税を導入するかもしれないリスク
が存在する。オーストラリアの州と特別地域の政府が同様の課税を導入することもあり、これが当グループのポジションに悪
影響を及ぼす可能性がある。
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責任ある消費者向け融資
近年において責任ある消費者向け融資に関する規制政策は大きな進展を見せ、監督は大幅に強化されており、事業慣行の見
直しと変更が引き続き推進されている。責任ある消費者向け融資に関する進展および監督の結果、さらに法、規制または政策
が改正された場合、かかる変更は、当グループの将来における消費者向け融資業務の提供方法に影響を与ることがあり、これ
がかかる分野の当グループの業務に悪影響を及ぼし、結果的に当グループのポジションにも悪影響が及ぶ可能性がある。
国会審議
いくつかのオーストラリア政府によるオーストラリアの銀行に関する審議が進行しており、これにより法規制の変更が行わ
れ、または措置が採られる可能性があり、当グループのポジションに悪影響を及ぼすことがあり得る。
オーストラリア 消費者法
オーストラリアの国会は、2018年８月23日にオーストラリア消費者法の改正を可決した。とりわけ、かかる改正により、
2018 年９月１日より消費者法違反に対する罰金が引き上げられた。この罰金の引き上げは、非良心的行為、商品またはサービ
スに関する虚偽表示または不当表示、不当営業行為、消費財、商品関連サービスおよび情報基準の安全性に関して行われた。
ASIC およびAPRAへの 資金 提供の増額
2019 年３月、オーストラリア政府は、執行、規制および監督を支援するための追加資金提供として、ASICに対して４億ドル
超およびAPRAに対して１億5,000万ドル超が提供される旨を発表した。
企業および金融部門に対する罰則
2019 年財政法改正法（企業および金融部門に対する罰則強化）により、企業および金融部門による様々な義務違反に適用さ
れる処罰が大幅に強化された。
ASX ガバナンス原則および勧告
2019 年２月、ASXは、コーポレート・ガバナンス原則および勧告第４版を公表した。提案された改正の対象は広範囲に及び、
当グループなどの上場企業のコーポレート・ガバナンスにおける大幅な変更を伴うことが予想される。
オープン・バンキング
オープン・バンキングは、提案されているオーストラリアにおける新たな消費者データに関する権利の一つである。政府
は、2019年財政法改正法案（消費者データに関する権利）を国会に提出した。当該法案は2019年５月に失効した。当該法案が
オーストラリア議会に再提出されて可決された場合、消費者（個人および企業の双方）は、行政により指定を受けた自分に関
するデータセットにアクセスし、それを認可された第三者に渡す権利を与えられることになる（実際の権利の付与は、ACCCが
公布した権利の活用の促進に向けた規則に従う。）。ACCCは、オーストラリアの主要銀行（当グループを含む。）はクレジッ
トカードおよびデビットカード、預金口座ならびに取引口座に関する包括的な商品データを利用可能にさせる必要がある旨提
案している。銀行は、その後2020年２月までにこれらの商品に関する顧客データを共有化する必要があり、2020年２月には住
宅ローン口座に関する商品データおよび顧客データを利用可能にさせる必要がある。その他一定の商品（例えば、個人および
企業のローンおよび一定のその他の口座）に関する顧客および商品データは2020年７月１日から利用可能とならなければなら
ない。提案されているオープン・バンキングの施行は、オーストラリア議会における法案の可決を条件とする。オープン・バ
ンキングにより競争が促進される可能性があり、これが当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
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「２ストライク」ルール
ASX 上場公開企業に適用されるオーストラリアの「２ストライク」ルールに基づき、ANZBGLの報酬報告書に対して２回連続で
25％以上の反対票が投じられた場合には、ANZBGLは信任を問うための株主総会（spill meeting）を開催するかの決定を株主の
普通決議にかけなければならず、かかる株主総会において、直近の報酬報告書を承認したすべての非執行取締役は株主により
（普通決議による）再任が問われなければならない。ASXの規則およびANZBGLの定款に基づき、非執行取締役は通常では再任の
ために３年毎に立候補しなければならず、また、会社法およびANZBGLの定款に基づき、十分な資格を有する株主は、（株主総
会を通じて）いつでもまたは年次株主総会において、（普通決議により）非執行取締役の解任または選任を求めることができ
る。
報酬報告書の採用が2018年度の年次株主総会において株主により承認された一方、「２ストライク」ルールに基づく「１回
目のストライク」を満たすANZBGLが同報告書を採用することに対する充分な反対票があった。
ニュージーランド における進展
ニュージーランド政府およびその機関（RBNZ、FMAおよびNZCCを含む。）は、当グループのニュージーランド事業の監督監視
を行っている。これらおよびその他の当局より、金融機関に対する重要な規制上の変更の提案を盛り込んだ一連の規制が発表
されている。これらの変更には、とりわけ以下が含まれる。
・ RBNZによる自己資本要件の見直し
・ RBNZによる改正外部委託方針およびANZニュージーランドの改正登録条件
・ 2019年金融サービス法制改正法の成立および2008年フィナンシャル・アドバイザーズ法との置き換え
・ 金融機関に対する行為規制案
・ 準備銀行法のニュージーランド政府による見直し
・ 2003年信用契約および消費者金融法の改正案
その他の国外における進展
上記の種々の法律、規制および健全性規制の進展に加え、オーストラリアおよびニュージーランド以外の関連法域において
その他の一連の規制上の進展がみられた。これらには、例えば以下のものが含まれる。
・ 米国金融規制（ドッド・フランク法に対する将来の法改正およびボルカー・ルールの将来の改正を含む。）の変更の提
案
・ シンガポールおよび香港における上級執行役員の説明責任の変更
・ ブレクジットに伴う英国および欧州法の変更
・ ヨーロッパにおけるさらなるデータ保護規制の導入（2018年５月に発効した予定の一般データ保護規則を含む。）
・ ヨーロッパ経済圏における第二次金融商品市場指令
・ 多くの関連法域における非清算OTCデリバティブの当初証拠金要件の第４および第５段階の実施。これらの規則は一般に
非清算証拠金規制（「UMR」）と呼ばれており、UMRに基づき徴収および差し入れられる証拠金は「規制証拠金」と呼ば
れる。バーゼル銀行監督委員会および証券監督者国際機構の改正実施タイムラインにおける合意のとおり、これまでで
最多の市場参加者に向けてUMRの段階的な導入が2016年９月に開始された。変動証拠金（「VM」）のより広い範囲にわた
る実施要件が2017年３月に導入された一方で、当初証拠金（「IM」）についての要件は2020年までに毎年段階的に採り
入れられる。米国の例では、米国の健全性規制およびCFTCはUMRを実施しているが、一定のスワップ・ディーラー
(ANZBGLを含む。)に対しては規制当局の発したガイダンスを通じてVM要件の遵守日は2017年９月１日までに延長され
た。UMRの最終段階は2019年および2020年の９月１日に開始され、多数のさらなるカウンターパーティーがIM要件の適用
範囲の対象となる。相当数のカウンターパーティーが最終段階の適用範囲の対象となることで、比較的短期間で参加者
間およびサービス提供者の間における市場資源に対する大きな需要が創出されることになる。このような移行には、新
たな需要を満たすために行われなければならない業務上および技術上の大幅な強化が必要とされる。また、カウンター
パーティーおよび担保管理機関との間で多数の契約の交渉が行われることになる。
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オーストラリアの当局による最近の監督の強化の例には以下が含まれる。
王立委員会
王立委員会は2017年12月に設置された。オーストラリア政府は2019年２月に王立委員会の最終報告書を公表した。王立委員
会は、法の改革、自主規制基準ならびにASICおよびAPRAの業務に関する76の勧告を行った。政府および野党であるオーストラ
リア労働党は、かかる勧告に対する意図する反応を発表した。政府がどのように勧告を実施するか、および規制機関がどのよ
うに従うかによっては、これらはコストの増加につながる可能性があるとともに、さらなるエクスポージャーをもたらすこと
もありうる。これには、さらなる規制活動に伴うエクスポージャー、またはクラス・アクション、個別請求、顧客救済もしく
は補償行為等の潜在顧客エクスポージャーが含まれる。また、かかる勧告は当グループの競争環境の調整をもたらす可能性が
ある。これらの潜在的エクスポージャーおよび変化の結果および関連する費用の総額は不明である。詳細については、 「第
２ 企業の概況－２ 事業の内容－(6)監督および規制－オーストラリア－オーストラリアの規制上の動向－王立委員会」を参
照のこと。
生産性委員会
オーストラリア政府の独立の調査および顧問機関である生産性委員会は、オーストラリアの金融システムにおける競争につ
いての調査を行った。2018年８月、生産性委員会は最終的な報告書を公表した。この最終報告書を受けてのオーストラリア政
府の対応が規制変更につながる可能性があり、これが当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
モーゲージ価格調査
2017 年５月、連邦財務相はACCCに対して、大手銀行税による影響を受けるADIが住宅モーゲージ商品に関して課している、ま
たは課すことを提示している価格について調査を行うよう命じた。2018年12月に最終報告書が発表された。報告書の結果に
よっては、競争に関する政策の変更または規制上の監視の強化につながる可能性がある。
外国為替に関する調査
2018 年10月、ACCCは、外国通貨両替サービスに対する調査を開始した。ACCCは、外国通貨両替サービスの提供者間における
価格競争について調査し、効果的な競争における障害が存在するかについて検討した。ACCCは2019年７月までに連邦財務相に
対して最終報告書を提出する予定である。
関連法域における当グループによる法律、規則および方針の不遵守は、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性が
ある。これらには、規制上の調査、法律上もしくは規制上の制裁、財務損失もしくは評判の喪失、訴訟、罰金、刑罰、当グ
ループが事業を行う能力の制限、関連する規制上の免許の取消し、停止もしくは変更またはその他の強制執行もしくは行政処
分もしくは合意（強制執行可能な約束など）が含まれることがある。
上記の不遵守が発生すれば、当グループは第三者（集団訴訟手続きによるものを含む。）からの訴訟リスクにさらされるこ
とになる。訴訟（集団訴訟手続きを含む。）の結果により、第三者への補償金の支払いおよび／またはさらなる救済行為につ
ながる可能性がある。当グループの訴訟および偶発債務に関する情報については、リスク要因28．「訴訟および偶発債務は当
グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。」および要約中間連結財務書類 の注記19 を参照のこと。
当グループの監督および規制に関する詳細については、 「第２ 企業の概況－２ 事業の内容－(6)監督および規制」を参照
のこと。
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５．マネーロンダリング防止、対テロ資金および制裁に関連する法令違反の場合に多大な罰金および制裁を受ければ、 当グ
ループ のポジションに悪影響が及ぶ可能性がある。
マネーロン ダリング防止、対テロ資金および制裁遵守は、近年、重要な規制上の変更および執行の対象となっている。当グ
ループが業務を行う環境が複雑さを増すことによって、これらのオペレーショナル・リスクおよびコンプライアンスのリスク
が高まってきている。さらに、世界の銀行によるコンプライアンス違反および関連する罰金および和解金額の増加傾向は、こ
れらのリスクが引き続き当グループが注視する分野であることを意味する。過去および継続中のALM法の違反の申し立てに関連
してオーストラリア主要銀行の１行に対して2017年にAUSTRACによる民事上の罰則手続きが開始されたのに伴い、当グループを
含む他のオーストラリアの銀行に対する規制上の監視の強化とマネーロンダリング防止規制の枠組みに対する大幅な変更が行
われ、それが継続している。変更（もしあれば）の全容は明らかになっていないが、当グループが法規制の順守に関する追加
費用を負担する可能性もあり、これが当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。マネーロンダリング防止、テ
ロ資金対策および制裁関連法の非遵守リスクは、当グループの規模および複雑性を鑑みると、引き続き高い。例えば、仮想通
貨などの新興技術においては資金の流れを監視する当グループの能力が制限される可能性がある。マネーロンダリング、贈賄
およびテロ資金調達に対抗し、経済制裁を確実に遵守するための強固なプログラムを実施できないと、当グループおよびその
従業員にとって財務上、法的および評判上深刻な結果を招く可能性がある。かかる結果には、罰金、刑事上および民事上の罰
則、民事訴訟、評判への損害および一定の法域で事業を行うことの制限を含む可能性がある。これらの結果によっては、個別
または集団的に、当グループのポジションに悪影響が及ぶこともあり得る。当グループの海外業務により、当グループを規制
当局による強化された監視下に 置かれ、法令順守コストが増加する可能性がある。
６．オーストラリア、 ニュージーランド または当グループが事業を行うその他市場の不動産市場の弱体化は当グループのポジ
ションに悪影響を与える可能性がある。
住居用および商業用不動産への融資は、不動産開発および投資不動産向け融資とともに、当グループの重要な事業である。
当グループの貸付ポートフォリオの主要なサブ・セグメントには以下が含まれる。
・ 住宅ローン（自己所有および投資）
・ 商業用不動産ローン
2018 年になるまで完成した賃貸用不動産の価値および居住用住宅の価格（特にオーストラリア・メトロ東沿岸都市圏および
ニュージーランド市場）は安定的に上昇した。2018年におけるオーストラリアの住宅価格の下落は世界金融危機以来最大で
あった。全国的にみて、住宅価格は2013年の初頭からは約30％上昇したものの、2017年後半のピーク時を約７％下回っている
(注)。
もし当グループの監督当局が当グループの住宅貸付または商業貸付業務に影響を与える監督手段を課した場合、またはオー
ストラリアの住宅価格もしくは商業用不動産価格が沈静化しもしくは評価額が低下した場合は、当グループの住宅および商業
用不動産貸付商品に対する需要が減り、これにより当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。 資産価格の下落
は顧客およびカウンターパーティーならびに当グループがローンに対して保有する担保（住宅用不動産および商業用不動産を
含む。）の価値に影響を与える可能性があり、これは顧客またはカウンターパーティーが債務不履行となった場合、当グルー
プに返済されるべき金額を回収する当グループの能力を損なう可能性がある。例えば現地経済もしくは世界経済におけるある
事象もしくは一連の事象または市場価値に対する信頼の欠如により引き起こされるオーストラリアおよびニュージーランドの
住宅評価額の著しい減少は、生活費の増加、金利の上昇および／または失業率の上昇と共に、当グループの住宅貸付業務に悪
影響を与える可能性がある。住宅ローンの場合、高水準のレバレッジを有する顧客は、債務不履行となる傾向が高く、かかる
不履行の場合、担保価値が減少し、当グループがより大きな貸倒損失を負う原因となり、これは当グループの財務実績に悪影
響を与える可能性がある。当グループの住宅貸付商品に対する需要も、買主の価値低下に関する懸念または金利上昇に対する
懸念により減少する可能性があり、このため潜在的な住宅所有者および投資家にとって当グループの貸付商品の魅力が減少す
る可能性がある。住宅用家屋の価格の著しい下落はまた、これらの住居の購入を事前に約定した顧客がその契約を履行できな
いもしくは履行を望まず、当グループがこれらの住居を損をして転売せざる得ない場合、当グループの住宅開発ポートフォリ
オに損失をもたらす可能性がある。
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当グループの商業用不動産ローンのポートフォリオは、特に資産価格の下落、賃借権リスクおよび受渡しリスクの影響を受
けやすく、これが貸倒損失の増加、借換えリスクおよび担保価値の悪化を招く可能性がある。商業用不動産の評価額の著しい
減少または関連法域における商業用不動産市場の著しい低迷の結果、新規貸付の機会が減るまたは回収率が低下する可能性が
あり、これが当グループのポジション に重大な悪影響を与える恐れがある。
( 注) 出典：2019年４月版RBA金融安定化レビュー
７．信用リスクは、 当グループ のポジションに悪影響を与える可能性がある。
金融機関とし て、当グループは、カウンターパーティーがその契約債務を履行することができない、あるいは履行を拒否す
る結果として起こり得る信用関連の損失を被る場合を含め、取引相手への信用供与に関するリスクに晒されている。信用損失
によって、金融サービス機関が重大な損失を被るか、場合によっては破綻するようなケースがこれまでも生じており、また生
じる可能性がある。当グループはまた、特定の状況において第三者に対する権利が強制履行できない可能性があるリスクに晒
されており、これが信用損失につながる可能性がある。当グループの信用供与のエクスポージャーに重大な信用損失が生じる
場合、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
全般的、または特定の産業部門あるいは地理的地域であれ、または自然災害であれ、好調でない事業あるいは経済情勢に
よって、顧客またはカウンターパーティーは合意条件に従い債務を履行できない可能性がある。
例えば、当グループの顧 客またはカウンターパーティーは、以下のようなエクスポージャーに晒されている。
・ オーストラリアの天然資源部門の当グループの顧客およびカウンターパーティー。特に中国経済の景気後退の長期化に
晒されている者は、天然資源価格の下落により大きくマイナスの影響を受ける可能性がある。
・ 配電網、港湾、道路および鉄道網といった旧政府保有で現在は民営化された資産は、かかる投資の資本の価値および利
益が政府の規制方針の変更、金利および為替レートの変動の影響を受けやすいため、これらの資産の価値が歴史的にみ
て高いレベルに達する場合には重大な悪影響を受ける可能性がある。当グループを含む銀行は、かかるリスクを管理す
るための長期の金利および為替のヘッジを提供している。かかる長期のヘッジのエクスポージャーは、アウト・オブ・
ザ・マネー（損失含み）のポジションのための担保契約では保護されないような変動しやすい時価評価の性質を帯びて
いる。カウンターパーティーの支払不能により、当グループはカバーされていない多額のデリバティブ債務のエクス
ポージャーを持つ可能性がある。
・ オーストラリアおよびニュージーランドの酪農の当グループの顧客およびカウンターパーティー。伝統的市場へ販売を
しているその他先進国の牛乳の過剰生産に特に晒されており、これは商品価格の低下により大きく悪影響を受ける可能
性がある。
また、当グ ループが締結した一定のデリバティブ、クリアリングおよび決済契約により、ならびにその他の銀行、金融機
関、会社、政府および政府機関の財務状態が世界金融市場の経済状況の影響を受ける場合、かかる機関が発行した債券の
ディーリングおよび保有により、信用リスクが発生する可能性がある。
信用関連損失のリスクはまた、当グループが業務を行っている経済圏における金融情勢状況の悪化、当グループが業務を
行っている市場における長引く高水準の失業率、他通貨に対する豪ドルおよびニュージーランドドルの下落によるオーストラ
リアおよびニュージーランド向けの輸入品の高騰、当グループのカウンターパーティーの財務状態の悪化、当グループが担保
として保有する資産価値の低下、当グループが有するカウンターパーティーの証券および債務の時価の悪化を含む様々な要因
によっても増加する可能性がある。
さらに、顧客および／またはカウンターパーティーと与信取引を行うかあるいは他の取引を行うかを判断するにあたり、当
グループは、財務諸表およびその他の財務情報を含む、顧客および／またはカウンターパーティーあるいはその代理により提
供された情報に依拠する。また、当グループはそれらの情報の正確性および完全性に関しては顧客および独立顧問による表明
に依拠する可能性がある。当グループの財務実績は、不正確あるいは著しく誤解を招く恐れのある情報に依拠する場合、マイ
ナスの影響を受ける可能性がある。
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当グループは貸倒れをカバーするための引当金を保有している。これらの引当金の額は、現在の情報に基づき、当グループ
の貸付ポートフォリオに内在する減損の程度を評価することによって決定される。この過程は、当グループのポジションに不
可欠なものであるが、どのように現在および将来の経済情勢が借入者の貸付金返済能力を損ねうるかという予想を含む、主観
的で複雑な判断を必要とする。しかし、評価が行われる情報が不正確であると証明された場合、または当グループが情報を正
確に分析できない場合、貸倒れの引当金は不十分である可能性があり、当グループのポジションに 悪影響を与えかねない。
8 ．当グループの資本基盤の管理における課題が要因となり、自己資本比率におけるボラティリティが高まる可能性があり、当
グループのポジションに悪影響が及ぶ可能性がある。
当グル ープの資本基盤は、当グループの事業を管理し資金を調達する能力において不可欠である。当グループの健全性規制
機関は、APRA、RBNZならびに米国、英国およびアジア太平洋諸国の様々な規制機関を含むがそれらに限定されない。当グルー
プは、適切な規制目的上の自己資本を維持することを健全性監督当局により義務付けられている。
現在の規制上の要件のもとでは、リスク加重資産および予想貸付損失はカウンターパーティーのリスク度合いの悪化に従い
増加する。これらの規制目的上の自己資本の要件は、ストレス時の利益減少による自己資本の減少の影響を強める傾向にあ
る。その結果、自己資本比率におけるボラティリティがより高まる可能性があり、当グループが追加資本の調達を求められる
可能性がある。必要とされる追加資本が利用可能であるか、または合理的な条件で調達可能であるかについては確実ではな
い。
当グループの自己資本比率は、(i) 収益低下（非連結となった子会社（例えば、保険および資産運用事業子会社）ならびに
関連会社への投資からの配当減少を含む。）、(ii) 資産の伸び増加、(iii) リスク加重資産または為替換算調整勘定に影響を
与える、当グループが業務を行う他通貨（特にニュージーランドドルおよび米ドル）に対する豪ドル価値の変化、(iv) 事業戦
略の変化（買収、売却および投資または資本集約的事業の増加を含む。）ならびに(v) 規制要件の変更などの数々の要因に影
響を受ける可能性がある。
APRA は現在バーゼル３に対応するための健全性基準を実施している。一定の他の監督当局は、銀行、資産運用会社および保
険会社の流動性および自己資本比率をとりわけ強化することを目指す規制（バーゼル３を含む。）を実施しているか、もしく
は実施の過程にあるが、これらの規制が意図された効果をすでにもたらしている、または将来もたらすという確証はない。こ
れらの規制は、規制変更（他のFSIの勧告に対するAPRAの対応、APRAの「問題なく強固」な自己資本要件からのさらなる変更ま
たはBCBSの要件から生ずるものを含む。）から生ずるリスクとともに、リスク要因４．「規制の変更または法律、規則もしく
は方針を遵守できないことは、当グループのポジションに悪影響を与える可 能性がある。」の項目に記載される。
９．当グループの信用格付は 変更 される可能性があり、資本およびホールセール資金を調達する当グループの能力に悪影響を
与え、新規貸付を抑制する可能性があり、これにより当グループのポジションに悪影響を受ける可能性がある。
当グルー プの信用格付は、資本およびホールセール資金調達の利用およびコストの両方に顕著な影響を与える。また、格付
は、顧客またはカウンターパーティーが当グループの商品およびサービスを評価する際に重要となることがある。信用格付お
よび格付けのアウトルックは信用格付機関によっていつでも撤回、限定、修正または保留されることがある。格付機関が信用
格付および格付のアウトルックを決定するために用いる方法も、法的もしくは規制上の変更、市場の動向またはその他の理由
に対応し、修正される可能性がある。
当グループ の信用格付または格付のアウトルックは、オーストラリア連邦の信用格付の変更、本書に記載された１つ以上の
その他のリスク、格付手法の変更またはその他の事象により、影響を受ける可能性がある。このため、全般的な経済状況また
は当グループの財政状態の変化を反映しない当グループの信用格付の格下げが行われる可能性がある。
さらに、当グループ（および世界のその他銀行）が発行する個別の証券（一定のTier 1資本およびTier 2資本証券ならびに
カバード・ボンドを含むがそれらに限られない。）の格付は、かかる商品に対する規制要件および格付機関が利用する格付方
法論の変化によってその時々に影響を受ける可能性がある。
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当グループの将来の信用格付または格付のアウトルックの引き下げまたは引き下げの可能性により資本およびホールセール
債券市場の利用が制限される可能性があり、これは資金調達コストを増加させ新規貸付高の抑制につながると同時に、カウン
ターパーティーが当グループと取引しようとする意思に影響を与える可能性があり、これにより当グループのポジションに悪
影響を与える可能性がある。
信用格付は、関連格付機 関が当グループの募集する証券への投資を奨励するものではない。
10 ．オペレーショナル・リスク事象は、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
オペレーショナル・リスクは、社内手続き、人員およびシステムの不適切もしくは障害、または外的事象から生ずる損失リ
スクおよび／または法の不遵守に関するリスクである。この定義には法的なリスクならびに社内手続き、人員、および／また
はシステムの不適切もしくは障害から生じる評判の喪失または損害リスクを含むが、戦略的なリスクは含まない。
オペレーショナル・リスクは、一貫してリスクを測定および比較するため、リスク事象別のカテゴリーへと通常分類され
る。カテゴリー別のオペレーショナル・リスク事象の例は以下のとおりである：
・ 内部不正行為：他者に属する財産を得るため、自ら財政的利益を得るためまたは当グループもしくはその他の者に財政
的な不利益を与えるために詐欺または不正による行為を行う従業員、請負業者または当グループの内部関係者が関与し
た不正行為。これには、ファイナンシャル・プランナーおよび／またはANZBGLが所有もしくは支配しているディー
ラー・グループの権限ある代表者（およびその従業員）を含む。
・ 社外の詐欺：一般的にはデジタル・バンキング、貸付およびカード商品に関連して当グループ外部から生じた不正行為
もしくは企て。具体的な脅威は、経済利益を獲得するためのATMスキミング、マルウェアおよびフィッシング攻撃ならび
に不正アプリおよび不正取引を含む。
・ 雇用慣行および職場の安全：従業員関係、多様性および差別、ならびに当グループの従業員の健康および安全へのリス
ク。
・ 最高経営責任者（CEO）および最高経営責任者のマネージメント・チームを含む主要スタッフの喪失または人材の不適切
な管理。
・ 顧客、商品および事業慣行：市場操作または反競争的行為、開示義務の不遵守、商品瑕疵、誤った助言、マネーロンダ
リングおよび顧客情報の悪用または不正な開示のリスク。
・ 事業の中断（システムの不具合を含む。）：当グループの銀行業務システムが中断または障害を起こすリスク。
・ 物的資産への損害：自然災害またはテロもしくは破壊攻撃が当グループの建物または不動産に損害を与えるリスク。
・ 遂行、提供および手続き管理：とりわけ不適切もしくは不十分に設計された社内手続きに起因する当グループの従業員
による手続上の過誤、または標準手続きの不十分な遂行、ベンダー、サプライヤーもしくは外部委託提供者のミス、
データ管理の失敗およびデータ整合性の不全または報告義務違反による過誤の結果として生じる損失に関連する。
オペレーショナル・リスク事象による損失は、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。かかる損失には罰
金、刑罰、資金 もしく は資産の損失もしくは盗難、訴訟費用、顧客補償、株主価値の喪失、評判の喪失、人命損失もしくは負
傷ならびに資産および／または情報の損失を含む。
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11 ．レピュテーショナル・リスクに関する事象は、業務上の不履行および規制の不遵守とともに、レピュテーショナル・リス
クを引き起こす可能性があり、これが当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
レピュテーショナル・リスクは、外部の事象または業務上の不履行および規制の不遵守を含む当グループの行為の結果とし
て生じる可能性があり、当グループに対する一般（当グループの顧客を含む。）、株主、投資家、規制当局または格付機関の
認識に悪影響を及ぼす可能性がある。当グループの評判に関するリスク事象の影響は、リスク事象そのものの直接的なコスト
を上回る可能性があり、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
当グループの慣行の一つが社会の期待に応えることができなかった場合、当グループは評判から生じる損害を被る可能性が
ある。これらの期待は適用法に従うために必要な基準を超えて求められることもあるため、当グループは法的義務を果たして
いる場合でも評判による損害を被る可能性がある。社会の期待と当グループの慣行との相違は、商品およびサービスの開示の
慣行、価格設定方針ならびにデータの利用を含め、多くの状況で発生しうる。さらに、当グループの評判は、広範な金融サー
ビス業界に対する社会の認識により悪影響を受ける可能性がある。
また、一定の業務上の不履行および規制の不遵守がレピュテーショナル・リスクを生じさせる可能性がある。かかる業務上
の不履行および規制の不遵守には、以下が挙げられる（ただし、これらに限定されない。）。
・ 身元確認義務の充足に関する不履行
・ 商品の開発に関する新たに発生する不履行
・ 継続中の商品モニタリング活動に関する不履行
・ ターゲット市場外で商品販売を行う際の適合性要件に関する不履行
・ 市場操作または反競争的行為
・ 開示義務の不遵守
・ 不適切な危機管理／危機的事象への対応
・ 不適切な顧客苦情処理
・ 不適切な第三者との取決め
・ プライバシーの侵害、および
・ 不測のリスク（例えば、信用、市場、オペレーショナルまたはコンプライアンス）
当グループの評判に対する損害は、当グループの収益性、規模および資金調達費用、規制当局による監視の強化ならびに新
規事業機会の獲得可能性への悪影響など、広範囲に影響を及ぼす可能性がある。当グループの評判が損なわれる場合、当グ
ループが顧客を引き付け維持する能力もまた悪影響を受ける可能性があり、これは当グループのポジションに悪影響を与える
可能性がある。
12 ．行為に関連するリスク事象または行動は、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
当グループは、行為に関連するリスクを当グループが事業活動を行うにあたり、消費者の利益、金融市場の一体性および地
域社会の期待を当グループ、従業員または代理人が適切に考慮しないことから生じる損失または損害のリスクとして定義して
いる。
行為に関連するリスクは以下から生ずる可能性がある。
・ 不相応または不適切な助言（例えば顧客のニーズ・目標またはリスク選好に適合しない助言）の提供。
・ 商品もしくはサービスに関する不正確な説明もしくは開示、または顧客に対してリスクおよび利益について十分な情報
を提供しないこと。
・ 条件、開示、提案および/または助言に従った商品の特徴および利益の伝達ができないこと。
・ 利益相反を適切に防止または管理することができないこと。
・ 販売および/または販売促進プロセス（販売促進、販売および/または助言提供に従事するスタッフのインセンティブお
よび報酬を含む。）。
・ 当グループの方針および基準から外れた、信用の供与。
・ 当グループの方針および基準から外れた、金融市場における取引活動
当グループは、自身が業務を行う国において、助言、マーケティングおよび販売慣行に関する顧客の保護を規定する各種法
制度に基づく規制を受けている。これらには、利益相反の適切な管理、金融商品およびサービスについて助言を行うことが認
められるスタッフの適切な認定基準、開示基準、顧客/商品の適合性の適切な査定を確保する基準、品質保証業務、適切な記録
管理、ならびに苦情および紛争の管理手順を含むが、それらに限定されない。
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世界的に、行為に関連するリスクに対する規制当局および地域社会の関心は増してきている。オーストラリアでは、王立委
員会が金融サービス会社による不正行為の調査のために設置されたのが例として挙げられる。詳細は、リスク要因４．「規制
の変更または法律、規則もしくは方針を遵守できないことは、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。」お
よびリスク要因28．「訴訟および偶発債務は当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。」を参照のこと。
行為に関連するリスク事象は、当グループに規制当局の措置、銀行業免許への制限もしくは条件および/または評判への影響
をもたらすこともあり、それにより当グループのポジションに悪影響が及ぶ可能性がある。
13 ．ＩＴシステムの混乱、あるいは新規技術システムの実施の失敗は、当グループの事業を大いに妨害する可能性があり、こ
れは当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
当グルー プおよびそのサービスの提供（デジタル・バンキングを含む。）は情報技術（ＩＴ）システムに大きく依存してい
る。そのため、これらのＩＴシステムまたは当グループが使用もしくは依存するサービスが、ハードウェアもしくはソフト
ウェアまたは第三者のサービス・プロバイダにおける障害ならびに分散型サービス妨害などのサイバー攻撃により混乱に陥る
リスクがある。当グループの日常業務の大半はコンピュータ化されており、ＩＴシステムは顧客への効果的なサービス提供を
行う上で不可欠である。当グループはまた、ＩＴシステムに対する脅威が進化し続けておりサイバー上の脅威および攻撃リス
クが高まっていることを認識している。攻撃に使用される技術は高度に複雑化され、また、攻撃を続ける者は十分に資金が供
給されている可能性があるため、当グループはサイバー上の脅威に起因する混乱を防止または最小化する効果的な措置を予想
または実行できない可能性がある。サービスの混乱に関するリスクには、とりわけ第三者の不履行、成長に対応するための生
産能力の限界、資産の陳腐化、アーキテクチャの複雑化またはシステム変更の失敗による、プラットフォーム・ソフトウェア
またはハードウェア・コンポーネント（社内データセンターまたはクラウドベースの設備を含む。）の全体もしくは部分的な
障害 を含む。
これらのリス クを管理するために、当グループはシステム復旧、災害復旧、資産ライフサイクル、サイバー保護および変更
管理の手段を有している。しかし、この点について当グループが取っている手段が効果的に働くという保証はなく、システム
のいずれの障害も事業の中断、顧客の不満および離客、法律上もしくは規制上の違反と罰金、および最終的に評判の失墜、お
よび／あるいは当グループの競争的地位の弱体化を招きかねず、これは当グループのポジションに悪影響を与える可能性があ
る。
さらに、当グループは、新しいＩＴシステムのリフレッシュ、更新および導入を行い、通貨や情報のセキュリティ・レジリ
エンスを確保し、ビジネス能力および当グループの顧客向けデジタル・バンキング・サービスを強化する責任を継続的に負
う。例えば、当グループは、新たなオープン・バンキング制度の実施およびコアバンキングのアプリケーションのアーキテク
チャの簡素化に向けて取り組んでいる。当グループは、これらのプロジェクトを効果的に実施したり、それらを効率的に実行
したりできないかもしれないが、そのためプロジェクト費用の増加や規制要件遵守の遅延、不安定または安全でないシステ
ム、あるいは当グループの顧客に対するサービス能力の減退を招く可能性がある。ANZニュージーランド・グループは多くのＩ
Ｔシステムの供給についてANZBGLに依存しており、ANZBGLのシステムにおける不備が直接ANZニュージ ーランド・グループに影
響を及ぼす可能性がある。
14 ．サイバー攻撃を含む情報 セキュリティ に関連するリスクは、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
情報セキ ュリティとは、情報およびＩＴシステムを不正なアクセス、使用、開示、中断、修正、閲覧、調査、記録または破
壊から守ることを意味する。銀行として、当グループは、オーストラリア、ニュージーランド、インド、アメリカ合衆国、
ヨーロッパ、シンガポールおよび中国を含め、その顧客およびその内部業務について相当な量の個人情報および機密情報を扱
う。かかる情報は、内部および第三者のホスト環境の双方において処理および保存されるため、情報を確実に保護するために
当グループおよびそのベンダーによりセキュリティ管理が効果的に行われる必要がある。
当グループは多数の国で業務を行い、例えば政治的脅威またはテロリストもしくは犯罪組織による標的型サイバー攻撃が増
大している一部の国においては、当グループのシステムに対するリスクは本質的により高くなる。
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当グループは、当グループの情報セキュリティの方針および管理の策定および実施を担当する情報セキュリティの専門家
チームを雇用している。
当グループは、高度な持続的脅威、分散型サービス妨害、マルウェア（破壊工作ソフト）攻撃およびランサムウェアなどの
サイバー攻撃の脅威が絶え間なく進展し、より洗練され、増加していること、およびこれらを予期してかかるリスクに適切に
対処し軽減するための制御手段を効果的かつ適時に実行できない可能性を認識している。そのため、当グループおよび／また
はその顧客の情報が不注意によってまたは不法にアクセスされ、盗難され、および不適切に配布される可能性があり、これが
プライバシー法違反、規制上の制裁および罰金、法的訴訟および補償請求または当グループの市場での競争的地位へのダメー
ジならびに評判の喪失につながる可能性がある。
15 ．直接または間接に気候変動リスクの影響を受けることがある顧客向けの貸付に伴うリスクは当グループのポジションに悪
影響を及ぼす可能性がある。
当グループの企業、バンキングおよびリテールの顧客に対する貸付に起因する重大な気候変動リスクが存在する。これらの
リスクには、企業またはリテールの顧客が債務を返済できないもしくは履行を拒否するまたはこれらの顧客の担保の価値およ
び流動性に影響を与える結果発生した信用関連の損失を含めることができる。
顧客への貸付は、直接または間接に気候変動リスクにより影響を受けることがある。直接的なリスクは気候関連の事象によ
り発生し、間接的なリスクは法律、規制またはカーボンプライシング（炭素価格付け）および気候リスク適応策または軽減策
などのその他の政策の変更により発生し、これらは顧客のサプライ・チェーンまたはかかる顧客自身の顧客の購買力に影響す
る可能性がある。顧客が債務を返済できないまたは履行を拒否することにより生じた信用関連の損失は、当グループのポジ
ションに悪影響を与える可能性がある。
16 ．将来の気候関連事象、地質学的事象、植物、動物および人間の疾病ならびにその他外因性事象の影響は、当グループのポ
ジションに悪影響を与える可能性がある。
当グループおよびその 顧客は、気候関連事象に晒されている。これら事象には、暴風雨、旱魃、火災、サイクロン、ハリ
ケーン、洪水および海面水位上昇が含まれる。当グループおよびその顧客はまた、地質学的事象（火山地震活動または津波を
含む。）、植物、動物および人間の疾病もしくは世界的な流行病などのその他の事象にも晒される可能性がある。
その深刻さによっては、これらの事象はANZBGLまたはANZニュージーランドの支店もしくはビジネスセンターなどの一部地域
のサービスまたは当グループのサービスの提供を一時的に中断または制限する可能性があり、また当グループの財務状態また
は顧客に対する信用ファシリティに関連する当グループの担保状況に悪影響を与える可能性もあり、これが当グループのポジ
ションに悪影響を与える可能性がある。
17 ．流動性および資金調達リスクに関する事象は、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
流動性リスクおよび資金調達リスクは、 当グループが預金者への支払や満期になったホールセール債券の支払を含め、期日
どおりに支払債務を履行することができない、または当グループが資産の増加に対して資金調達能力が不十分であるというリ
スクである。流動性リスクおよび資金調達リスクは、資金収入と資金支出の間のタイミングのミスマッチのため、すべての銀
行業務に内在するものである。流動性の低下は、当グループの借入コストの増加を招き、新規貸付額の制限につながる場合が
あり、それにより当グループのポジションが悪影響を受ける可能性がある。
市場情勢および／または当グループに対する投資家の信頼の悪化によって、満期を迎える債務を借り換え、（タイムリーか
つコスト効率の良い方法で）資金調達を利用する当グループの能力が重大な影響を受ける可能性があり、これが当グループの
ポジションに悪影響を与える可能性がある。
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当グループは、資金調達需要を満たすため、また当グループの事業を全般的に維持あるいは成長させるため、オーストラリ
アおよびオフショア市場内で顧客預金およびホールセール資金調達を含む様々な調達源から資金を調達する。主要市場の情勢
は、国際資本市場における流動性に悪影響を受ける場合がある。例えば、流動性ストレスの時期において、当グループに対す
る市場の信頼が損なわれた場合、またはオーストラリア内外からの資金調達が利用できないもしくは抑制された場合に、当グ
ループの資金調達源および流動性を利用する能力は、抑制される可能性があり、流動性リスクおよび資金調達リスクに晒され
ることになる。これらのいずれの場合も、当グループは代替的な資金調達を探すことを余儀なくされる可能性がある。かかる
代替的資金調達手段の利用可能性、および利用可能な条件は、そのときの市場状況および（オーストラリアのソブリン信用格
付に強い影響を受ける）当グループのその時点の信用格付等の様々な要因に依存する。たとえ利用可能であっても、これら代
替資金調達手段のコストはこれまでより高いもしくは不利な条件であるかもしれず、当グループのポジションに悪影響を与え
る可能性がある。
18 ．金融政策の変更は当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
中央金融当局 （RBA、RBNZ、米国連邦準備制度理事会、イングランド銀行および当グループが業務を行うアジアの法域の金融
当局を含む。）はそれぞれ関連法域で通貨および信用の需要に影響を与えるため、政策金利の設定またはその他手段を取って
いる。加えて、法域の一部では、通貨政策も、全般的な事業状況ならびに通貨および信用の需要に影響を与えるために使用さ
れる。これらの手段および政策は、当グループの貸付および投資の資金コスト、ならびに当グループがそれらの貸付および投
資からあげるリターンにかなりの影響を与える可能性がある。これらの要因は当グループの純預貸利鞘に影響を与え、当グ
ループが保有する債券およびヘッジ商品などの金融商品の価値に影響を与える可能性がある。中央金融当局の取る手段および
政策はまた、当グループの借入者に影響を与える可能性があり、借入金返済を履行できないリスクを潜在的に増加させる。か
かる政策金利および金融政策の変更を予測することは困難であり、当グループ のポジションに悪影響を与える可能性がある。
19 ．買収および／または売却は、 当グループ のポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
当グループは定期的に、当グループの戦略的ポジションおよび財務実績を強化する機会か否かを判断しながら、買収および
売却を含め、様々な企業の機会を検討している。
当グループが従前に発表したが、まだ完了していない売却には下記が含まれる。
・ オーストラリアのOnePathの年金および投資事業
・ カンボジアにおけるジョイントベンチャーであるANZロイヤル・バンクに対するANZBGLの55％の持分、および
・ パプアニューギニアにおけるANZBGLのリテール、商業、中小企業向けバンキング事業
これらの取引は、規制当局による承認および／またはその他の完了条件の成立を条件とする。
いずれの買収（または売却）も、統合（または分離）の総コスト、統合（または分離）完了に必要な時間、長期的なコスト
節約額、合併された（または存続する）法人の全体的な業績または当グループの証券価格上昇に関する結果を含め、期待され
たプラスの結果をもたらすという保証はない。さらに、カウンターパーティー・リスクおよび決済リスクを含む特定の取引の
完了に関するリスクまたは完了条件（例えば、関連規制当局または第三者の承認）の未成就に伴うリスクも存在する。当グ
ループの業績、リスク・プロファイルおよび資本構成は、これらの法人に関する機会に影響される可能性があり、またこれら
の機会を追求した場合に当グループの信用格付がクレジットウォッチまたは格下げとなるリスクがある。
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買収（または売却）した事業の統合（または分離）は複雑で費用がかかり、時には関連する会計およびデータ処理システム
ならびに経営管理の統合（または分離）とともに、関連する従業員、顧客、規制当局、カウンターパーティー、サプライヤー
およびその他の事業の相手方との関係を管理することを含む。統合（または分離）への取り組みの中で、基準、統制、手続お
よび方針の不一致を生じさせる可能性があり、経営陣の注意をそらし、資源が流出する可能性がある。その結果、当グループ
が事業を成功裡に行う能力に悪影響を及ぼす可能性があり、また当グループの業務または業績に影響を与える可能性がある。
さらに、新しく買収（または維持）した事業の従業員、顧客、カウンターパーティー、サプライヤーおよび事業の他の相手方
がかかる買収後（または売却後）も留まるという保証はなく、従業員、顧客、カウンターパーティー、サプライヤーおよび事
業の他の相手方の損失が当グループの業務または業績に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、カウンターパーティーが完了
条件を満たすことができないため、または関連規制当局もしくはその他の承認の取得などのその他の完了条件が成就しないた
めなど、合意された取引が完了しないリスクが存在する。
20 ．ソブリン・リスクに関する事象が世界の金融市場を不安定化させ、当グループのポジションに悪影響を与える可能性があ
る。
ソブリン・リスクは外国政府が債務契約につき不履行となる、満期を迎えたときに債務の借換えができない、または自国の
経済の一部を国有化するリスクである。ソブリン・リスクは、米国、英国、中国、ヨーロッパおよびオーストラリア内のもの
を含む多くの経済国において継続する。１つの国家が債務不履行となる場合、他の市場および国へ連鎖的な影響を与える可能
性があり、その結果は、予測は困難であるが、世界金融危機およびその後のソブリン債務危機の期間中に経験した状況に類似
もしくはそれより悪い可能性がある。かかる事象は世界の金融市場を不安定化させ、当グループのポジションに悪影響を及ぼ
す可能性がある。
21 ．市場リスクに関する事象は、 当グループ のポジションに悪影響を与える可能性がある。
市場リスクは、金利、為替レート、信用スプレッドのマイナスの変化、または債券、商品もしくは株式価格の変動から生じ
る損失のリスクである。金融リスク管理の目的で、当グループはトレーディングおよび非トレーディングの市場リスクを区別
する。トレーディング市場リスクは主に当グループの金利、為替レート、商品および有価証券のトレーディング・オペレー
ションから生ずる。非トレーディング市場リスクは専ら銀行業資産の金利リスクである。その他の非トレーディング市場リス
クには、海外営業での資本投資から生ずる取引および構造的為替リスクおよび非トレーディング株式リスクが含まれる。
22 ．為替レートの変動が、 当グループ のポジションに悪影響を与える可能性がある。
当グループは、いくつかの異なる通貨で事業を行っているため、当グループの事業は、為替レートの変化により影響を受け
る可能性がある。さらに、当グループの年次報告書および中間報告書は豪ドルで作成・提示されるため、当グループが収益を
あげる他の通貨（特にニュージーランドドルおよび米ドル）に対する豪ドルの高騰は、当グループの報告された収益に悪影響
を及ぼす可能性がある。
当グループは通貨の変動の影響を一部軽減するためにヘッジを設定しているが、当グループのヘッジが十分なものまたは効
果的となる 保証 はなく、さらなる価値上昇は当グループの利益に好ましくない影響を与える可能性がある。
23 ．いずれかの法域における当グループの営業免許の予期せぬ変更は、当グループのポジションに悪影響を与える可能性があ
る。
当グループは、さまざまな国、州および特別地域で営業する免許を取得している。政府、当局または規制省庁により、営業
免許の条件に 対し 、当グループがこれまで許可されていた方法での取引を禁止または制限するような予期できない変更がなさ
れた場合には、当グループのポジションに悪影響を与える可能性がある。
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24 ． 保険 リスクに関する事象により、当グループのポジションが悪影響を受ける可能性がある。
保険リスクは、現在および将来の保険請求率の予期せぬ変化による損失のリスクである。当グループは保険リスク事象にさ
らされており、現在はオーストラリアのレンダーズ・モーゲージ・インシュアランス事業のみに関してさらされている。レン
ダーズ・モーゲージ・インシュアランス事業における保険リスクは、主に住宅ローンにおける借主のデフォルトを通じて発生
し、それに続きローン額に関する赤字が生じる。オーストラリアおよびニュージーランドにおける当グループの生命保険事業
は、それぞれの買い手に売却された（それぞれ、2019年５月および2018年11月）。当グループが保険リスク事象による損失を
被った場合、かかる損失は当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
25 ．法令順守コストの増加、（依然進行中である）グローバルな税務報告制度により課される重要な義務に関する罰金の拡大
および継続中の規制当局の審査によるリスクは、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
FATCA 、OECDの共通報告基準（「CRS」）、およびこれらに類する租税回避対策制度を含むグローバルな税務報告制度の、当
グループを含めたすべてのグローバル金融機関による遵守に関して、重要かつ大幅な変更があり、また規制当局の関心も高
まっている。現在の規制当局の関心にはまた、不遵守の場合にグローバル税務報告制度およびその執行を回避する行為を封じ
るための、グローバル税務報告制度およびフレームワークの細目の執行および適正な実施が含まれる。
グローバル金融機関として、当グループは、取引量が大きくかつグローバルな相関関係のある業務環境において業務を行っ
ている。そのような環境下の多様なグローバル税務報告制度に基づく義務の性質は高度に複雑かつ厳格であり、このことは当
グループのオペレーショナル・リスクおよびコンプライアンス・リスクを増加させている。これは、規制当局によるグローバ
ル金融機関（当グループを含む。）への強化された現行の検査、ならびにグローバル金融機関によるコンプライアンス違反お
よび不遵守に関する罰金の一般的な増加傾向と連動する可能性がある。そのため、グローバル税務報告制度の遵守は引き続き
当グループの主要な関心分野となる。
当グループの規模および複雑性は、他のグローバル金融機関と同様に、FATCA、CRSおよびその他の税務報告制度への不注意
による不遵守を犯すリスクが高いことを意味している。実施されたプロセスを上手く運用できない場合、当グループおよびそ
の従業員に法律、財務および評判上の影響が生じる可能性がある。かかる影響には、罰金、刑事上および民事上の制裁、民事
上の請求、評判の毀損、競争上の不利益、事業損失、事業遂行上の制約が含まれる。これらの影響は個別的または集合的に、
当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
FATCA は 、顧客に基づく継続的かつ広範な義務を負うことを世界中の金融機関に要求している。この義務には、米国市民また
は課税上の米国居住者であると特定された口座保有者に関する情報を収集し、米国内国歳入庁（IRS）に対して直接にまたは現
地税務当局を通じて提供することが含まれる。
FATCA に基づき継続中の詳細にわたる義務を適切に履行できない場合、当グループおよび／または顧客は、それらが支払いを
受ける一定金額に対して30％の源泉徴収税を課せられる可能性がある。また、FATCAに基づく一連の関連はあるが独立した義務
の下で、米国内の上位支払者に対して一定の情報を提供するよう米国が当グループに求める可能性があり、当グループが適用
ある規則を遵守しなかった場合に悪影響を受ける可能性がある。
また、（現地法の施行に対処する目的において）米国と当グループの関係会社および子会社が設立された適用ある法域との
間の政府間協定（「IGA」）が効力を継続していることに依存している。そうでなくなった場合、当グループは、広範な法令遵
守の問題、重大な源泉徴収に関わるエクスポージャー、競争面での不利な状況およびその他の業務上の影響を受ける可能性が
ある。
CRS は 、税務における（金融口座の）情報の自動的交換を規定している。100を超える法域がCRSを導入することを約束してお
り、このことは現在、当グループの事業の大部分に対してグローバルに影響を及ぼしている。オーストラリア、ニュージーラ
ンド、ケイマン諸島、香港、日本、 シンガポール および英国などの当グループが事業を行っている多数の国が、早期実施の
フェーズを完了させているが、引き続きかかる義務は改善が図られ、範囲が拡大されている。
実施は義務付けられているが、太平洋地域などの当グループが事業を行っている発展途上国においては固有の課題も顕在化
している。これらの国々の現地規制当局は一般に「パートナー」国家から支援を受けており、かかるパートナー国家が実施を
困難にするような基準を導入する可能性がある。
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CRS の要件は、その精神においてFATCAに類似するが、国によって相当のばらつきがあり、顧客体験について重大かつ不利益
な二次的影響を伴う可能性がある。例えば、CRSは、所定の顧客情報の収集または報告の不履行について多額の罰金を科してお
り、口座開設に際する自己認証情報の収集など多くの点で法令順守の基準がより高い。
規制当局の関心がさらに強くなっていることの一例として、当グループが事業を展開するOECD諸国および一定の国々は現
在、収集に関する要件の何らかの細目を満たさない（例えば、必要な納税者番号を提供しない）場合、口座の凍結（および最
終的には口座の閉鎖）を義務付ける動きを見せている。これは該当する顧客にとって重大かつ不利益な体験でもあり、当グ
ループのポジションに悪影響をもたらす可能性がある（ならびに、仮に相手方の金融機関が相応の実施を行っていない場合
は、競争上の重大な不利益となる可能性がある。）。
また現在進行しているOECDの相互審査およびその他の規制当局による審査活動は既に、既存の義務のさらなる延長および拡
張のほか、金融機関、仲介業者および顧客による不遵守の防止のための罰金制度が確実に十分で適切なものとなるよう各採択
国に促すCRSの遵守に向けた一層の取組み強化という結果をもたらしている。
他の世界的な金融機関と同様に、当グループはそのグローバル・ネットワークに含まれる各国において、FATCA、CRS、回
避・潜脱防止規範および様々なその他国内の税務報告施策の広範囲に及び進化する要件の継続的な遵守の確保に努めるため、
多大な投資を行っており、今後も引き続きこれを行うつもりである。
26 ．当グループの一部の資産および負債の評価の変動は、当グループの収益および／または資本に悪影響を及ぼす可能性があ
る。
当グループは、 デリバティブ 商品を含む多様な金融商品、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資産および負債
ならびに一定の資産および負債（ 要約中間連結財務書類 の注記14に記載されるもの）を公正価値で測定することを要する会計
基準を採用しており、公正価値の変動は損益または資本に認識される。
一般的に、これらの金融商品の公正価値を確立するために、当グループは取引相場価格に依拠し、または、金融商品のマー
ケットが十分に活発でない場合は、公正価値は、市場参加者により決定される公正価値に影響を与えうる要因の影響を 組み込
んだ 現在価値の見積もりもしくはその他の評価手法を基礎にする。これらの商品の公正価値は、当グループの収益および／ま
たは資本に重大な悪影響を与える可能性がある市場価格または評価の変数の変動により影響を受ける。
加えて、当グループは貸付関連でない資産の減損（損益に認識される。）の結果としてその価値の下落に晒される場合があ
る。 当グループ は、少なくとも年１回のれん残高の回収可能性について査定する必要があり、減損の兆候がある土地建物およ
び設備機器、関連会社に対する投資、資産計上したソフトウェアならびにその他の無形資産（保険および投資事業について取
得したポートフォリオおよび繰延取得費用を含む。）を含むその他の貸付関連でない資産を査定する必要がある。
のれん残高の回収可能性を査定するため、当グループは割引キャッシュフローまたは利益倍率計算法のいずれかを使用す
る。当該計算の基礎となる仮定の変更は、将来のキャッシュフローの予想変動とともにこの査定に大きく影響するかもしれ
ず、結果としてのれん残高の一部または全部の償却の可能性がある。
その他の貸付関連でない資産について、資産が今後使用されない場合または当該資産により生み出されるキャッシュフロー
が帳簿価格を 裏付けられない 場合、減損が計上される可能性がある。
27 ．会計方針の変更が当グループの財務状態または業績に悪影響を与える可能性がある。
当グループが適用する会計方針は当グループが財務状態および営業成績を記録および報告する方法にとって基礎となる。経
営陣は、かかる会計方針が、適用ある会計基準または解釈に適合するだけでなく、当グループの財務状態および営業成績を記
録および報告するのに最も適切な方法を反映していることを確保するため、これらの会計方針および方法の多くの選択および
適用につき、慎重に判断を下す必要がある。しかし、これらの会計方針が不正確に適用され、その結果、当グループの財務状
態および営業成績につき不実表示がされる可能性がある。さらに、新規のまたは改正された会計基準または解釈の適用によ
り、当グループの財務状態および営業成績が悪影響を受ける可能性がある。当グループの2019年事業年度に初めて発効する新
たな会計基準の影響については、 要約中間連結財務書類 の注記１に概要が記してある。
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時には、経営陣は、２つ以上の選択肢から会計方針を選択する必要があり、いずれの選択肢も当グループに適用される関連
する会計基準または解釈に適合しその状況下で合理的であるかもしれないが、選択肢に基づいて報告されたものとは著しく異
なる結果を報告する結果になる可能性がある。
28 ．訴訟および偶発債務は当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
当グループは、その時々において重大な訴訟、規制措置、法的あるいは仲裁手続きおよびその他の偶発債務の対象となる可
能性があり、当グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。
当グループは、2019年３月31日現在、本書の要約中間連結財務書類の注記19に記載される事項に関する偶発債務を有してい
た。
注記19は特に以下の説明を含む。
・ 銀行手数料訴訟
・ ベンチマーク／金利に関する訴訟
・ 資本調達に関する訴訟
・ フランチャイズ加盟店の訴訟
・ 監督当局および顧客に対するエクスポージャー
・ 王立委員会
・ 担保回収の訴訟
近年において、当グループでは、規制当局とのやり取りを要する事案件数が増加している。とりわけオーストラリアおよび
グローバルの両方の金融機関に対する規制当局による調査および再検討の性質および規模、民事および刑事における執行活動
（訴訟であるか否かを問わず）ならびに規制当局による罰金額は著しく増加している。これらのやり取りの性質は広範囲にわ
たり、例えば現在のところ責任ある貸付慣行、商品の適合性および流通、利息および手数料ならびにそれらを課す資格の付
与、富裕層への助言、保険の販売、価格設定、競争、金融市場取引および資本市場取引における行為、報告および開示義務な
らびに商品の開示書類を含む一連の事項を含む。当グループは業界全体に対する再検討および当グループ固有の再検討の両方
の一部として監督当局からの各種通知および情報の請求を受け、勧奨に基づき規制当局に対する開示も行った。監督当局に対
するエクスポージャーに加えて、顧客に対するエクスポージャーがある可能性がある。これらにはクラス・アクション、個別
請求または顧客救済もしくは補償行為が含まれうる。かかる再検討および可能性のあるエクスポージャーの結果および関連す
る費用の総額は不明である。
偶発債務が予想以上に大きい、あるいは追加的訴訟、規制上措置、訴訟もしくは仲裁手続きまたはその他の偶発債務が生じ
るかもしれないというリスクがある。
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３【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下は、2018年10月１日から2019年３月31日までの中間期に関するオーストラリア証券投資委員会（ASIC）に提出され、
オーストラリア証券取引所において公衆の縦覧に供されるANZの「連結財務報告、配当発表および別表4D」（「業績発表」）を
基に、抜粋したものである。業績発表中の一部の説明および参照は、本半期報告書の規定の様式に合わせるため、省略または
修正されている。
Ａ. 当半期の経営成績の要説
(1) 会計基準の適用
当グループは期中にAASB第９号「金融商品」およびAASB第15号「顧客との契約から生じる収益」の２つの新しい会計基準を
採用した。
・ AASB第９号－当グループは2018年10月１日より金融資産の減損に係る予想信用損失の手法を適用し、また一部の金融資
産の分類および評価を変更した。その結果、当グループの貸倒引当金繰入は期首利益剰余金を通じて８億1,300万ドル増
加した。比較情報は修正再表示されていない。
・ AASB第15号－適用の主な影響として、以前には相殺していた一定の項目が、現在は営業収入と営業費用に総額で表示さ
れている。比較情報は再表示され、営業収入合計が2018年９月半期に9,100万ドル（2018年３月半期：6,200万ドル）増
加し、また営業費用合計でも同額の増加があった。この会計方針の変更の結果、2017年10月１日現在の期首残高で、そ
の他資産が32百万ドル、繰延税金負債が10百万ドル、利益剰余金が22百万ドル調整され、従来AASB第118号（AASB第118
号）の下では認識されなかったが、AASB第15号の下で即時認識の対象となる収益が認識された。
上記に係る主な要件および影響についての詳細は、要約中間連結財務書類の注記１および注記21を参照のこと。
(2) IFRSに準拠していない情報
法定利益は、オーストラリア会計基準の認識および測定の要件に従って算定されており、この基準は国際財務報告基準
（IFRS）に準拠している。当グループは、要約中間連結財務書類および配当宣言の中で、会計基準とは別の基準で作成された
追加の業績指標を提供している。この情報を提示する場合は、ASIC（オーストラリア証券投資委員会）の規制ガイド230におい
て提供された指針に従う。
現金利益
IFRSに準拠していない指標である現金利益は、当グループの継続的事業活動に関する業績のANZが推奨する指標を示すもので
あり、過去の期間および同業他社と比較した当グループおよび部門の業績を読者が評価できるようにしている。現金利益を導
くための調整は法定利益に含まれており、法定利益は外部監査人による要約中間連結財務書類のレビューで取り扱われる範囲
でレビュー対象となる。現金利益は外部監査人によるレビューの対象ではない。外部監査人は、各表示期間を通じて一貫した
基準で現金利益の調整が決定されている旨を監査委員会に通知している。
・ 法定利益と現金利益の調整 －当グループは、法定利益から非中核項目を除外して現金利益を計算している（詳細について
は、下記「Ｄ．利益の調整」を参照のこと。）。
・ 現金利益の重大／重要項目 －当グループの継続事業による現金利益の業績には、重大／重要項目と総称される多くの項目
が含まれる。これらの項目は現金利益の一部を形成するが、その性質および影響の大きさゆえ、透明性を確保し比較を容
易にするため、関連する比較情報とは別に表示している。重大／重要項目については、下記「Ｂ．グループ経営成績－(1)
現金利益－重大／重要項目－継続事業」を参照のこと。
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(3) 非継続事業
売却中の富裕層オーストラリア事業の財務実績ならびに関連する当グループにおける再分類および連結の影響は、財務報告
上は非継続事業として扱われている。これらの事業は主要な事業分野に該当し、売却目的保有資産および負債の一部であるこ
とから、非継続事業の要件をみたす。
当グループの損益計算書および包括利益計算書は、非継続事業を継続事業から切り分けて「非継続事業による利益/（損
失）」の勘定項目で表示している。これにより富裕層オーストラリアならびにTSOおよびグループ・センター部門の比較情報に
影響が生じている。
・ IOOFホールディングス・リミテッド（「IOOF」）の売却
2017年10月17日、当グループは、OnePathの年金および投資事業（「OnePath P&I」）ならびに関連ディーラー・グループ事
業をIOOFに売却にすることに合意したと発表した。関連ディーラー・グループ事業の売却は2018年10月１日に完了した。残り
のOne Path P&I事業については、必要なすべての承認を受けられれば、2020年３月までに完了する予定である。
・ チューリッヒ・フィナンシャル・サービシズ・オーストラリア（「チューリッヒ」）の売却
2017年12月12日、ANZは、ANZの富裕層オーストラリア部門をさらに簡素化するため、生命保険事業をチューリッヒに売却す
ることに合意したと発表し、2018年10月10日に規制上の承認を得た。この取引は2019年５月31日に完了した。
2018年度の「非継続事業による損失」には以下が含まれる。
・ 富裕層オーストラリア事業を2018年３月半期に売却目的保有へと再分類した際に認識された６億3,200万ドルの損失（税
引前および税引後）
・ 当グループの旧関連ディーラー・グループのものを含め、不適切な助言を受けたことに伴う顧客への返金および関連救
済費用または提供されなかったサービスに係る顧客救済
半期
2019年３月 2018年９月 2018年３月
（百万ドル）
顧客救済（税引前） 75 181 -
顧客救済（税引後） 53 127 -
(4) 継続事業
部門別業績
部門別経営成績の表示は、期中の多くの手法および組織構造の変更による影響を受けている。前期間における比較情報は、
以下のとおり修正再表示されている。
・ 資本に基づき事業ユニットレベルで収益を配賦する手法が、経済資本ベースから規制資本ベースに変更された。グルー
プレベルでは顕変化はなかったが、この変更により部門レベルで純利息収益が影響を受けた。
・ アジアリテールおよび富裕層事業の未売却部分が、旧アジアリテールおよび太平洋部門からTSOおよびグループ・セン
ター部門に編入された。残ったセグメントは改称されてパシフィック部門となった。
・ 従前の富裕層オーストラリアの継続事業の一部であったANZのレンダーズ・モーゲージ・インシュアランス、シェア・イ
ンベスティングおよび損害保険販売事業は、現在オーストラリア部門の一部を構成している（ANZのフィナンシャル・プ
ラニング事業は、引き続き富裕層オーストラリア部門の継続事業の一部をなしている。）。
上記を除き、部門別業績に影響するその他の重要な変更はなかった。
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Ｂ. 当グループの経営成績
(1) 現金利益
当グループの業績のセクションは、本書に別段の記載がない限り、継続事業に関する現金利益ベースで報告されている。非
継続事業に関しては、上記「Ａ．当半期の経営成績の要説」を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
(百万ドル)
当行株主に帰属する継続事業による法定利益 3,243 3,172 3,923 2% -17%
（1）
法定利益と現金利益との調整
保険契約債務の再評価 77 (4) (10) 大 大
経済ヘッジ 185 (124) (124) 大 大
収益および費用ヘッジ 60 (49) 40 大 50%
ストラクチャード・クレジット仲介取引 (1) (1) (3) 0% -67%
上海農村商業銀行の売却 - - (333) 該当なし -100%
継続事業に関する 法定利益と現金利益の調整
合計 321 (178) (430) 大 大
継続事業による 現金利益 3,564 2,994 3,493 19% 2%
注：(1) 法定利益と現金利益との調整についての分析は、下記「Ｃ．利益の調整」(1)から(4)を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
当グループの業績 －現金利益
(百万ドル)
純利息収益 7,299 7,164 7,350 2% -1%
その他営業収入 2,447 2,333 2,520 5% -3%
営業収入 9,746 9,497 9,870 3% -1%
営業費用 (4,365) (4,928) (4,473) -11% -2%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 5,381 4,569 5,397 18% 0%
貸倒引当金繰入 (393) (280) (408) 40% -4%
税引前利益 4,988 4,289 4,989 16% 0%
法人税 (1,415) (1,286) (1,489) 10% -5%
非支配持分 (9) (9) (7) 0% 29%
継続事業による現金利益 3,564 2,994 3,493 19% 2%
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半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
部門別現金利益 / （損失）
（百万ドル）
オーストラリア 1,733 1,726 1,983 0% -13%
法人 1,012 713 767 42% 32%
ニュージーランド 753 772 749 -2% 1%
富裕層オーストラリア (30) (57) (26) -47% 15%
パシフィック 33 39 33 -15% 0%
TSOおよびグループ・センター 63 (199) (13) 大 大
継続事業による 現金利益 3,564 2,994 3,493 19% 2%
重大／重要項目－継続事業
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目は、以下のとおりである。
事業の売却の影響（継続事業）
当グループは、より簡素で、より資本が充実し、よりバランスのとれた、より機動的な銀行を作り上げるという当グループ
の戦略に従い、以下の事業の売却を発表した。これらの売却事業は会計基準の下で非継続事業としての要件をみたさないた
め、継続事業の一部となる。以下の情報は、これらの事業の売却による財務への影響を要約したものである（売却完了済みの
事業の損益を含む。）。
事業売却による売却益（損） 売却済みの事業の損益
2019年３月 2018年９月 2018年３月 2019年３月 2018年９月 2018年３月
現金利益への影響 (百万ドル) (百万ドル)
アジアリテールおよび富裕層事業 - - 99 - - 30
上海農村商業銀行 - - 2 - - -
UDCファイナンス - (7) 18 - - -
メトロバンク・カード・コーポ
レーション - 121 119 - 10 -
ペイマーク 37 - - ▶ ▶ 1
カンボジア合弁会社 - (42) - - - -
OnePathライフNZリミテッド 197 (3) - 14 43 47
パプアニューギニアのリテール、
商業およびSME事業 - (19) - - - -
法人税引前利益/（損失） 234 50 238 18 57 78
法人税ベネフィット/（費用）
および非支配持分 (47) 3 (100) (4) (12) (19)
合計 187 53 138 14 45 59
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・ アジアリテールおよび富裕層事業
当グループは2017年に、シンガポール、香港、中国、台湾およびインドネシアのリテールおよび富裕層事業のシンガポール
のDBSバンクに対する売却を完了した。当グループは2018年３月半期に、ベトナムのリテール事業のシンハン・バンク・ベトナ
ムに対する売却を完了し、9,900万ドルの売却益（売却関連費用を控除後）を認識した。
・ 上海農村商業銀行（「SRCB」）
2017年１月３日、当グループは、当グループが保有する上海農村商業銀行（「SRCB」）の20％の持分の売却に合意したこと
を発表した。売却は2018年３月半期に完了し、当グループは200万ドルの純利益を認識した。
・ UDCファイナンス（「UDC」）
2017年１月11日、当グループは、当グループがUDCをHNAグループ（「HNA」）に売却する条件付きの契約を締結したことを発
表した。2017年12月21日、当グループはニュージーランドの海外投資局がHNAによるUDC買収の申請を承認しなかった旨の連絡
を受けた。HNAとの契約は2018年１月に解消され、解約された取引プロセスに関連して費用の回収1,800万ドルが認識された。
2018年９月半期に700万ドルの取引費用が当グループで発生した。UDCの資産および負債については、2018年９月半期に売却目
的保有への分類を中止した。
・ メトロバンク・カード・コーポレーション（「MCC」）
2017年10月18日、当グループは、フィリピンを拠点とするメトロバンク・カード・コーポレーション（MCC）の40％の持分に
関して、ジョイント・ベンチャーのパートナーであるメトロポリタン・バンク・アンド・トラスト・カンパニー（メトロバン
ク）に売却する契約を締結したと発表した。当グループは、その40％持分を等分して２トランシェに分け、2018年の１月と９
月に売却した。当グループは、2018年の３月半期および９月半期にそれぞれ１億1,900万ドルおよび１億2,100万ドルの売却益
（純額）を、ならびに2018年９月半期に1,000万ドルの配当を認識した。
・ ペイマーク・リミテッド（「ペイマーク」）
2018年１月17日、当グループは、ペイマーク・リミテッドの25％の持分をインジェニコ・グループに売却する契約を締結し
た。取引は2019年１月11日に完了した。当グループは2019年３月半期に3,700万ドルの売却益（純額）を認識した。
・ ANZロイヤル・バンク（カンボジア）リミテッド（「カンボジア合弁会社」）
2018年５月17日、当グループはカンボジア合弁会社における55％の持分につき、東京証券取引所に上場している日本の多角
的金融持株会社であるＪトラスト株式会社に売却する合意に達したと発表した。この取引は取引完了条件の充足と規制当局に
よる承認を前提とし、ANZは、2019年度に売却が完了すると見込んでいる。2018年９月半期に、当グループは資産および負債の
売却目的保有への再分類に係る4,200万ドルの損失を認識した。
・ OnePathライフ（ニュージーランド）リミテッド（「OPL NZ」）
2018年５月30日、当グループはOPL NZをシグナ・コーポレーションに売却することで合意したと発表した。2018年９月半期
に、300万ドルの取引費用が当グループで発生した。2018年11月30日に取引が完了し、当グループは2019年３月半期に１億
9,700万ドルの売却益（純額）を認識した。その内訳は販売済みの保険契約債務の再評価に伴う累積的な現金利益の調整の戻入
に係る利益１億1,500万ドル、売却益5,600万ドルおよび為替換算準備金からの繰入2,600万ドルであった。
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・ パプアニューギニアのリテール、商業および中小企業向け事業（「パプアニューギニアのリテール、商業およびSME事
業」）
2018年６月25日、当グループはパプアニューギニアにおけるリテール、商業および中小企業向けのバンキング事業をキナ・
バンクに売却する契約を締結したことを発表した。この取引は取引完了条件の充足を前提としており、ANZは2019年末頃までに
売却が完了すると見込んでいる。2018年９月半期に、当グループは資産および負債の売却目的保有への再分類に関連して1,900
万ドルの損失を認識した。
その他の重大／重要項目－継続事業
・ 顧客救済
顧客への返金予定および関連する救済費用について、2019年３月半期に１億ドル（2018年９月半期：３億5,200万ドル、2018
年３月半期：6,700万ドル）の顧客救済費用が認識された。このうち、6,400万ドル（2018年９月半期：１億9,600万ドル、2018
年３月半期：3,200万ドル）は営業収入に影響を及ぼす顧客救済に関連し、3,600万ドル（2018年９月半期：１億5,600万ドル、
2018年３月半期：3,500億ドル）は営業費用に影響を及ぼす顧客救済および救済計画に関連している。これらの影響は、主に
オーストラリア部門における商品の見直しから特定された。これらの見直しは、依然として継続中である。
・ ソフトウェアの加速償却
2018年９月半期に当グループは、事業売却を反映した国際事業の見直しを受け、主に法人部門に関連する特定のソフトウェ
ア資産の加速償却を行った。2018年９月半期に、２億5,100万ドルの加速償却費が認識された。
・ 王立委員会への対応に係る法務費用
王立委員会への対応に関連する外部法務費用は、2019年３月半期で1,300万ドル（2018年９月半期：3,900万ドル、2018年３
月半期：1,600万ドル）であった。
・ 組織再編費用
当グループは、主に当半期に公表した当グループの営業力向上（イネーブルメント）活動の改編に関連して、2019年９月半
期に5,100万ドル（2018年９月半期：１億4,900万ドル、2018年３月半期：7,800万ドル）の組織再編費用を計上した。前半期は
主に、2018年９月半期および2018年３月半期中のオーストラリア部門およびテクノロジー部門の機動的な業務手法への移行に
関連するものであった。
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重大／重要項目－継続事業
現金利益 実績
2019 年３月半期と2018年３月半期の比較
2019 年 2018 年
３月半期 ３月半期 増減率
重大／
2019 年 重大／ 2018 年
重大／重要 重大／重要 重大／重要
(1)
３月半期 重要項目 項目を除く ３月半期 重要項目 項目を除く 項目を除く
（百万ドル）
純利息収益 7,299 (21) 7,320 7,350 36 7,314 0%
その他営業収入 2,447 214 2,233 2,520 324 2,196 2%
営業収入 9,746 193 9,553 9,870 360 9,510 0%
営業費用 (4,365) (105) (4,260) (4,473) (179) (4,294) -1%
貸倒引当金繰入および法人
税控除前利益 5,381 88 5,293 5,397 181 5,216 1%
貸倒引当金繰入 (393) - (393) (408) (26) (382) 3%
法人税引前利益／（損失） 4,988 88 4,900 4,989 155 4,834 1%
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (1,424) (2) (1,422) (1,496) (69) (1,427) 0%
継続事業による現金利益／
（損失） 3,564 86 3,478 3,493 86 3,407 2%
2019 年３月半期と2018年９月半期の比較
2019 年 2018 年
３月半期 ９月半期 増減率
重大／
2019 年 重大／ 2018 年
重大／重要 重大／重要 重大／重要
(1)
３月半期 重要項目 項目を除く ９月半期 重要項目 項目を除く 項目を除く
（百万ドル）
純利息収益 7,299 (21) 7,320 7,164 (84) 7,248 1%
その他営業収入 2,447 214 2,233 2,333 20 2,313 -3%
営業収入 9,746 193 9,553 9,497 (64) 9,561 0%
営業費用 (4,365) (105) (4,260) (4,928) (620) (4,308) -1%
貸倒引当金繰入および法人
税控除前利益 5,381 88 5,293 4,569 (684) 5,253 1%
貸倒引当金繰入 (393) - (393) (280) - (280) 40%
法人税引前利益／（損失） 4,988 88 4,900 4,289 (684) 4,973 -1%
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (1,424) (2) (1,422) (1,295) 195 (1,490) -5%
継続事業による現金利益／
（損失） 3,564 86 3,478 2,994 (489) 3,483 0%
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部門別現金利益 ／（損失）
2019 年３月半期と2018年３月半期の比較
2018 年
2019 年
３月半期 ３月半期 増減率
重大／
2019 年 重大／ 2018 年
重大／重要 重大／重要 重大／重要
(1)
３月半期 重要項目 項目を除く ３月半期 重要項目 項目を除く 項目を除く
（単位：百万ドル）
オーストラリア 1,733 (76) 1,809 1,983 (75) 2,058 -12%
法人 1,012 (5) 1,017 767 - 767 33%
ニュージーランド 753 14 739 749 34 715 3%
富裕層オーストラリア (30) (7) (23) (26) (14) (12) 92%
パシフィック 33 - 33 33 - 33 0%
TSO およびグループ・
(2)
センター 63 160 (97) (13) 141 (154) -37%
継続事業による現金利益／
（損失） 3,564 86 3,478 3,493 86 3,407 2%
2019 年３月半期と2018年９月半期の比較
2019 年 2018 年
2018 年
９月半期 ９月半期 増減率
重大／
2019 年 重大／ ９月
重大／重要 重大／重要 重大／重要
(1)
３月半期 重要項目 項目を除く 半期 重要項目 項目を除く 項目を除く
（単位：百万ドル）
オーストラリア 1,733 (76) 1,809 1,726 (233) 1,959 -8%
法人 1,012 (5) 1,017 713 (210) 923 10%
ニュージーランド 753 14 739 772 21 751 -2%
富裕層オーストラリア (30) (7) (23) (57) (43) (14) 64%
パシフィック 33 - 33 39 - 39 -15%
TSO およびグループ・
(2)
センター 63 160 (97) (199) (24) (175) -45%
継続事業による現金利益／
（損失） 3,564 86 3,478 2,994 (489) 3,483 0%
注：(1) 2019年３月半期に含まれている重大／重要項目に関する比較情報は、適宜修正再表示されている。
(2) TSOおよびグループ・センターには、SRCB、ペイマーク、UDC、MCC、アジアリテールおよび富裕層事業、カンボジア合
弁会社、OPL NZ、パプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業などの事業売却による売却益／（損）が含まれ
る。また、売却が完了したペイマーク、MCCおよびアジアリテールおよび富裕層事業の売却事業の損益も含まれる。
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重大／重要項目－継続事業
継続事業による現金利益において、当グループはいくつかの重大／重要項目を認識した。下表は重大／重要項目を示してい
る。
2019 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
への対応
売却事業の
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
現金利益
純利息収益 - 1 (22) - - (21)
その他営業収入 234 22 (42) - - 214
営業収入 234 23 (64) - - 193
営業費用 - (5) (36) (13) (51) (105)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
貸倒引当金繰入 - - - - - -
法人税引前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (47) (4) 30 ▶ 15 (2)
継続事業による現金利益 187 14 (70) (9) (36) 86
(1)
2018 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
売却事業の への対応
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
現金利益
純利息収益 - 55 (19) - - 36
その他営業収入 238 99 (13) - - 324
営業収入 238 154 (32) - - 360
営業費用 - (50) (35) (16) (78) (179)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 238 104 (67) (16) (78) 181
貸倒引当金繰入 - (26) - - - (26)
法人税引前利益 238 78 (67) (16) (78) 155
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (100) (19) 22 5 23 (69)
継続事業による現金利益 138 59 (45) (11) (55) 86
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2019 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
への対応
売却事業の
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
現金利益
純利息収益 - 1 (22) - - (21)
その他営業収入 234 22 (42) - - 214
営業収入 234 23 (64) - - 193
営業費用 - (5) (36) (13) (51) (105)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
貸倒引当金繰入 - - - - - -
法人税引前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (47) (4) 30 ▶ 15 (2)
継続事業による現金利益 187 14 (70) (9) (36) 86
(1)
2018 年９月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
ソフト への対応
売却事業の
売却事業の
ウェアの に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 加速償却 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
現金利益
純利息収益 - 2 (86) - - - (84)
その他営業収入 60 70 (110) - - - 20
営業収入 60 72 (196) - - - (64)
営業費用 (10) (15) (156) (251) (39) (149) (620)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 50 57 (352) (251) (39) (149) (684)
貸倒引当金繰入 - - - - - - -
法人税引前利益 50 57 (352) (251) (39) (149) (684)
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 3 (12) 102 45 12 45 195
継続事業による現金利益 53 45 (250) (206) (27) (104) (489)
注：(1) 2019年３月半期に含まれている重大／重要項目に関する比較情報は、適宜修正再表示されている。
(2) 売却完了済みの事業の損益に関連する。
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重大／重要項目－継続事業
継続事業による現金利益において、当グループはいくつかの重大／重要項目を認識した。下表は重大／重要項目を示してい
る。
2019 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
への対応
売却事業の
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
法人税引前利益
オーストラリア - - (92) - (17) (109)
- - - - (7) (7)
法人
ニュージーランド - 20 - - (2) 18
- - (8) - (2) (10)
富裕層オーストラリア
パシフィック - - - - - -
TSO およびグループ・
(3)
センター 234 (2) - (13) (23) 196
法人税引前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (47) (4) 30 ▶ 15 (2)
継続事業による現金利益 187 14 (70) (9) (36) 86
(1)
2018 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
への対応
売却事業の
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
法人税引前利益
オーストラリア - - (50) - (57) (107)
- - 5 - (8) (3)
法人
ニュージーランド - 55 (3) - (5) 47
- - (19) - (1) (20)
富裕層オーストラリア
アジアリテールおよび
パシフィック - - - - - -
TSO およびグループ・
(3)
センター 238 23 - (16) (7) 238
法人税引前利益 238 78 (67) (16) (78) 155
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (100) (19) 22 5 23 (69)
継続事業による現金利益 138 59 (45) (11) (55) 86
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2019 年３月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
への対応
売却事業の
売却事業の
に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
法人税引前利益
オーストラリア - - (92) - (17) (109)
- - - - (7) (7)
法人
ニュージーランド - 20 - - (2) 18
- - (8) - (2) (10)
富裕層オーストラリア
パシフィック - - - - - -
TSO およびグループ・
(3)
センター 234 (2) - (13) (23) 196
法人税引前利益 234 18 (100) (13) (51) 88
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 (47) (4) 30 ▶ 15 (2)
継続事業による現金利益 187 14 (70) (9) (36) 86
(1)
2018 年９月半期
継続事業による現金利益に含まれる重大／重要項目
王立委員会
ソフト への対応
売却事業の
売却事業の
ウェアの に係る
売却益／
(2)
（損） 損益 顧客救済 加速償却 法務費用 組織再編 合計
（単位：百万ドル）
法人税引前利益
オーストラリア - - (254) (29) - (53) (336)
- - (12) (222) - (17) (251)
法人
ニュージーランド - 54 (24) - - (4) 26
- - (62) - - - (62)
富裕層オーストラリア
パシフィック - - - - - - -
TSO およびグループ・
(3)
センター 50 3 - - (39) (75) (61)
法人税引前利益 50 57 (352) (251) (39) (149) (684)
法人税ベネフィット／
（費用）および非支配持分 3 (12) 102 45 12 45 195
継続事業による現金利益 53 45 (250) (206) (27) (104) (489)
注：(1) 2019年３月半期に含まれている重大／重要項目に関する比較情報は、適宜修正再表示されている。
(2) 売却完了済みの事業の損益に関連する。
(3) TSOおよびグループ・センターには、SRCB、ペイマーク、UDC、MCC、アジアリテールおよび富裕層事業、カンボジア合
弁会社、OPL NZ、パプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業などの事業売却による売却益／（損）が含まれ
る。また、売却が完了したペイマーク、MCCおよびアジアリテールおよび富裕層事業の売却事業の損益も含まれる。
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(2) 当グループの業績－継続事業
当グループ現金利益－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
継続事業による現金利益は、2018年３月半期との比較で7,100万ドル（+２％）増加した。為替換算の変動を除く場合、現金
利益は4,200万ドル（+１％）の増加であった。
・ 純利息収益は5,100万ドル（-１％）減少した。これは主に、純預貸利鞘の13ベーシス・ポイントの縮小によるもの
で、利付資産平均残高の６％の増加により一部相殺された。純預貸利鞘の縮小は、マーケッツにおける低マージンの
バランスシート取引の増加、資金調達費用の増加、資産構成の変更、資産の価格競争ならびにアジアリテールおよび
富裕層事業の売却を反映している。これは、預金マージンの向上および住宅ローンの金利再設定により一部相殺され
た。利付資産平均残高の増加は、ANZの住宅ローンおよび法人部門のバンキング・ポートフォリオの成長を反映したも
のであるが、アジアリテールおよび富裕層事業の売却により一部相殺された。主な増減の詳細については、下記「(3)
純利息収益－継続事業」を参照のこと。
・ その他営業収入は7,300万ドル（-３％）減少した。これは主に、事業売却の影響（純額）の8,100万ドル、受取手数料
（純額）の6,400万ドルの減少、その他の6,000万ドルの減少、および顧客救済の2,900万ドルの増加によるものであっ
た。これは、マーケッツにおけるその他営業収入の１億2,000万ドルの増加および関連会社の利益に対する持分の
4,300万ドルの増加により一部相殺された。主な増減の詳細については、下記「(4)その他営業収入－継続事業」を参
照のこと。
・ 営業費用は１億800万ドル（-２％）減少した。これは主に、FTEの削減、One Pathライフ（NZ）ならびにアジアリテー
ルおよび富裕層事業の売却に係る後処理費用の4,500万ドルの減少、組織再編費用の2,700万ドルの減少、ならびにソ
フトウェア償却費によるものであった。これは主にインフレにより一部相殺された。主な増減の詳細については、下
記「(5)営業費用－継続事業」を参照のこと。
・ 貸倒引当金繰入は1,500万ドル（-４％）減少した。これは主に、個別評価貸倒引当金の繰入の減少によるものであっ
たが、一括評価貸倒引当金の繰入の増加により一部相殺された。主な増減の詳細については、下記「(7)信用リスク－
継続事業」を参照のこと。
重大／重要項目を除く場合、現金利益は7,100万ドル（+２％）の増加であった。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
継続事業による現金利益は、2018年９月半期との比較で５億7,000万ドル（19％）増加した。為替換算の変動を除く場合、現
金利益は５億6,600万ドル（+19％）の増加であった。
・ 純利息収益は１億3,500万ドル（+２％）増加した。これは主に、利付資産平均残高の３％の増加によるもので、純預
貸利鞘の２ベーシス・ポイントの縮小により一部相殺された。純預貸利鞘の縮小は、マーケッツにおける低マージン
のバランスシート取引の増加、資産構成の変更、および資産の価格競争を反映している。これは、預金マージンの向
上、住宅ローンの金利再設定、および顧客救済費用の6,400万ドルの減少により一部相殺された。利付資産平均残高の
増加は、ニュージーランド部門のANZの住宅ローンおよび法人部門のバンキング・ポートフォリオの成長を反映してい
る。これは、オーストラリア部門の貸付の減少により一部相殺された。主な増減の詳細については、下記「(3)純利息
収益－継続事業」を参照のこと。
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・ その他営業収入は１億1,400万ドル（+５％）増加した。これは主に、事業売却の影響（純額）の１億2,600万ドル、
マーケッツのその他営業収入の7,900万ドルの増加、顧客救済の6,800万ドルの減少、および関連会社の利益に対する
持分の3,600万ドルの増加よるものであった。これは、受取手数料（純額）の１億500万ドルの減少および配当の減収
を主因とするその他の7,100万ドルの減少により一部相殺された。主要な増減率の詳細については、下記「(4)その他
営業収入－継続事業」を参照のこと。
・ 営業費用は５億6,300万ドル（-11％）減少した。これは主に、前期における２億5,100万ドルのソフトウェア加速償却
費、顧客救済費用の１億2,000万ドルの減少、組織再編費用の9,800万ドルの減少、王立委員会への対応に係る法務費
用の2,600万ドルの減少、およびFTEの削減によるものであった。これは主にインフレにより一部相殺された。主な増
減の詳細については、下記「(5)営業費用－継続事業」を参照のこと。
・ 貸倒引当金繰入は１億1,300万ドル（40％）増加した。これは主に、個別評価貸倒引当金および一括評価貸倒引当金の
繰入の増加によるものであった。主な増減の詳細については、下記「(7)信用リスク－非継続事業を含む」を参照のこ
と。
重大／重要項目を除く場合、現金利益は500万ドル（前年並み）の減少であった。
(3) 純利息収益－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
(百万ドル)
当グループ
（1）
現金純利息収益 7,299 7,164 7,350 2% -1%
（2）
利付資産平均残高 811,528 784,501 765,186 3% 6%
（2）
預金およびその他の借入金の平均残高 635,822 621,699 612,291 2% 4%
-2 bps -13 bps
純預貸利鞘（％）－現金 1.80 1.82 1.93
当グループ
（マーケッツ事業部門を除く。）
（1,3）
現金純利息収益 7,019 6,861 6,995 2% 0%
（2）
利付資産平均残高 563,579 549,398 538,968 3% 5%
（2）
預金およびその他の借入金の平均残高 459,478 456,936 455,946 1% 1%
（3）
1 bps -10 bps
純預貸利鞘（％）－現金 2.50 2.49 2.60
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半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
（1）
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
主要部門別現金利益の純預貸利鞘
(百万ドル)
オーストラリア
（3）
1 bps -17 bps
2.61 2.60 2.78
純預貸利鞘（％）－現金
利付資産平均残高 314,215 315,614 312,473 0% 1%
預金およびその他の借入金の平均残高 202,765 202,530 203,239 0% 0%
法人
（3）
-1 bps -4 bps
0.85 0.86 0.89
純預貸利鞘（％）－現金
（2）
372,270 349,090 333,919 7% 11%
利付資産平均残高
（2）
281,770 269,578 257,874 5% 9%
預金およびその他の借入金の平均残高
ニュージーランド
（3）
-2 bps -4 bps
2.39 2.41 2.43
純預貸利鞘（％）－現金
（2）
116,201 111,092 108,008 5% 8%
利付資産平均残高
（2）
86,244 81,214 79,669 6% 8%
預金およびその他の借入金の平均残高
注：(1) 2019年３月半期の重大／重要項目-2,100万ドル（2018年９月半期：-8,400万ドル、2018年３月半期：3,600万ドル）を
含む。重大／重要項目の詳細については、上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継続事業」
を参照のこと。また、2019年３月半期の大手銀行税-１億7,800万ドル（2018年９月半期：-１億7,800万ドル、2018年
３月半期：-１億7,700万ドル）も含む。
(2) 貸借対照表の平均残高の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(3) 2019年３月半期において、資本に基づき事業ユニットレベルで収益を配賦する際の手法が、経済資本ベースから規制
資本ベースに変更された。グループレベルでは顕著な変化はないが、この変更により部門レベルで純利息収益が影響
を受けており、比較情報は適宜修正再表示されている。
当グループ純預貸利鞘－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
注：(1) マーケッツのバランスシート取引は、裁量的流動資産およびその他のバランスシート取引の増加の影響を含む。
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
純預貸利鞘（-13 ベーシス・ポイント）
・ 資産構成および資金調達構成（-４ベーシス・ポイント）：オーストラリア部門における顧客の利息のみ支払う住宅
ローンから元利払いの住宅ローンへの変更およびニュージーランド部門における顧客の変動金利住宅ローンから固定
金利住宅ローンへの変更による構成上不利な影響、ならびにオーストラリア部門における貸付の割合低下による構成
上不利な影響。
・ 資金調達コスト（-３ベーシス・ポイント）：不利なベーシスリスクおよび総じて横ばいのホールセール資金調達スプ
レッド。
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・ 預金（+２ベーシス・ポイント）：オーストラリアおよび法人部門における預金マージンの増加。
・ 資産（-１ベーシス・ポイント）：オーストラリア部門における住宅ローンの競争による悪影響が、住宅ローンの価格
再設定による好影響により一部相殺された。
・ トレジャリー（０ベーシス・ポイント）：総じて横ばいの資本収益。
・ マーケッツのバランスシート取引（-６ベーシス・ポイント）：マーケッツのバランスシート取引の利益率低下。
・ アジアリテールおよび富裕層事業（-１ベーシス・ポイント）：アジアリテールおよび富裕層事業の売却後の利益率に
よる不利な影響。
利付資産平均残高（+463億ドルすなわち+６％）
・ 純貸付金および前渡金の平均残高（+245億ドルすなわち+４％）：法人部門の貸付増加、オーストラリア部門および
ニュージーランド部門の住宅ローンの伸び、ならびに為替換算変動に牽引された増加。
・ 売買目的有価証券および投資有価証券／売却可能資産の平均残高（+24億ドルすなわち+２％）：主に為替換算変動の
影響に牽引された増加。
・ 現金およびその他流動資産の平均残高（+194億ドルすなわち+21％）：中央銀行の現金残高および売戻条件付契約の増
加、ならびに為替換算変動の影響に牽引された増加。
預金およびその他の借入金の平均残高（+235億ドルすなわち+４％）
・ 預金およびその他の借入金の平均残高（+235億ドルすなわち+４％）：法人部門およびニュージーランド部門の伸び、
ならびに為替換算変動の影響に牽引された増加。これは、アジアリテールおよび富裕層事業の売却に伴う預金の損失
により一部相殺された。
当グループ純預貸利鞘－2019年３月半期と2018年９月半期の比較
注：(1) マーケッツのバランスシート取引は、裁量的流動資産およびその他のバランスシート取引の増加の影響を含む。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
純預貸利鞘（-２ベーシス・ポイント）
・ 資産構成および資金調達構成（-２ベーシス・ポイント）：顧客の利息のみ支払う住宅ローンから元利払いの住宅ロー
ンへの変更、無担保貸付の減少、および法人貸付の割合上昇による資産構成上の不利な影響。
・ 資金調達コスト（０ベーシス・ポイント）：概して大きな変動のないベーシスリスクおよび総じて横ばいのホール
セール資金調達スプレッド。
・ 預金（+１ベーシス・ポイント）：米国の金利上昇および預金最適化による法人部門における預金マージンの改善。
・ 資産（+１ベーシス・ポイント）：オーストラリア部門の住宅ローンの価格再設定の影響が、全部門における競争激化
により一部相殺された。
・ トレジャリー（０ベーシス・ポイント）：総じて横ばいの資本収益。
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・ マーケッツのバランスシート取引（-４ベーシス・ポイント）：マーケッツのバランスシート取引の利益率低下。
・ 顧客救済（+２ベーシス・ポイント）：2018年９月半期の顧客救済の増加による影響。
利付資産平均残高（+270億ドルすなわち+３％）
・ 純貸付金および前渡金の平均残高（+134億ドルすなわち+２％）：法人貸付およびニュージーランド部門における住宅
ローンの伸び、ならびに為替換算変動の影響に牽引された増加。これは、オーストラリア部門における貸付の減少に
より一部相殺された。
・ 売買目的有価証券および投資有価証券／売却可能資産の平均残高（+51億ドルすなわち+５％）：主に投資有価証券お
よび売買目的有価証券の増加、ならびに為替換算変動の影響に牽引された増加。
・ 現金およびその他流動資産の平均残高（+85億ドルすなわち+８％）：中央銀行の現金残高の増加および為替換算変動
の影響に牽引された増加。
預金およびその他の借入金の平均残高（+141億ドルすなわち+２％）
・ 預金およびその他の借入金の平均残高（+141億ドルすなわち+２％）：法人部門およびニュージーランド部門の伸び、
ならびに為替換算変動の影響に牽引された増加。
(4) その他営業収入－継続事業
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
(2)
1,218 1,289 1,335 -6% -9%
受取手数料（純額）
(2)
70 127 126 -45% -44%
保険事業による収入純額
マーケッツのその他営業収入 667 577 552 16% 21%
(2)
131 95 88 38% 49%
関連会社投資の持分利益
(2,3)
361 245 419 47% -14%
その他
(4)
2,447 2,333 2,520 5% -3%
継続事業によるその他営業現金収入合計
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
マーケッツの収入
（百万ドル）
純利息収益 280 303 355 -8% -21%
その他営業収入 667 577 552 16% 21%
継続事業によるマーケッツの現金収入合計 947 880 907 8% 4%
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(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
部門別その他営業収入
（百万ドル）
オーストラリア 625 722 728 -13% -14%
法人 1,126 1,035 1,031 9% 9%
ニュージーランド 302 328 343 -8% -12%
富裕層オーストラリア 26 12 48 大 -46%
パシフィック 50 53 47 -6% 6%
TSOおよびグループ・センター 318 183 323 74% -2%
(4)
2,447 2,333 2,520 5% -3%
継続事業によるその他営業現金収入合計
その他営業収入－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
その他営業収入（重大／重要項目を除く）
（百万ドル）
(2)
1,258 1,363 1,322 -8% -5%
受取手数料（純額）
(2)
52 71 54 -27% -4%
保険事業による収入純額
マーケッツのその他営業収入 667 588 547 13% 22%
(2)
131 95 88 38% 49%
関連会社投資の持分利益
(2,3)
125 196 185 -36% -32%
その他
継続事業によるその他営業現金収入合計 2,233 2,313 2,196 -3% 2%
注：(1) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総
額で表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業収益合計は2018年９月半
期に9,100万ドルおよび2018年３月半期に6,200万ドル増加した。
(2) マーケッツを除く。
(3) 為替差益ならびに過年度に資産運用収入および保険収入純額として報告していた資産運用収入純額を含む。
(4) 2019年３月半期の重大／重要項目２億1,400百万ドルを含む（2018年９月半期：2,000万ドル、2018年３月半期：３億
2,400万ドル）。重大／重要項目に関する詳細については、上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要
項目－継続事業」を参照のこと。
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
その他営業収入は7,300万ドル（-３％）減少した。為替換算変動を除くと、その他営業収入は9,300万ドル（-４％）減
少した。
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受取手数料（純額）（-１億1,700万ドルすなわち-９％）
・ 主に手数料の廃止、取引量の減少および顧客救済の増加（2,000万ドル）による手数料収入の減少の結果としてのオー
ストラリア部門における8,500万ドルの減少。
・ 主にフィナンシャル・プランニング取引量の減少および顧客救済の増加（900万ドル）による富裕層オーストラリア部
門における2,100万ドルの減少。
・ 主にアジアリテールおよび富裕層事業の売却に伴う減収によるTSOおよびグループ・センターにおける2,000万ドルの
減少。
・ 資産運用収入の増加、クレジットカードのインセンティブ／リベートおよび有利な為替換算変動によるニュージーラ
ンド部門における1,400万ドルの増加。
保険事業による収入純額（-5,600万ドルすなわち-44％）
・ 主にOnePathライフ（ニュージーランド）事業の売却によるニュージーランド部門での4,200万ドルの減少。
・ アジアリテールおよび富裕層事業の売却に伴う減収によるTSOおよびグループ・センターでの1,000万ドルの減少。
・ 取引量の減少による貸手の抵当保険における正味保険料収入の減少（800万ドル）が主因となったオーストラリア部門
での500万ドルの減少。
マーケッツの収入（+4,000万ドルすなわち+４％）
・ 主に堅調な国際金利市場、ならびにオーストラリアおよびニュージーランドにおける金利の有利な取引環境（7,000万
ドル）によるフランチャイズ取引での4,900万ドルの増加。これは、デリバティブの不利な評価調整（2,100百万ド
ル）により一部相殺された。
・ 北東アジアにおける成長イニシアチブおよびアジアにおいて不安定性を高めている米中貿易摩擦を背景としたアジア
での法人部門の顧客フローの改善によるフランチャイズ販売での2,700万ドルの増加。
・ 平均保有額の減少に対するオーストラリアおよびアジアの流動性管理担当デスクの純利息収益の減少が牽引したバラ
ンスシート取引での3,600万ドルの減少。
関連会社投資の持分利益（+4,300万ドルすなわち+49％）
・ 関連会社投資の利益における4,300万ドルの増加。このうち、2,500万ドルはP.T.バンク・パン・インドネシアに、
1,400万ドルはAmBankに関連している。
その他（-5,800万ドルすなわち-14％）
・ 主にANZシェア・インベスティングへの投資による仲介手数料収入の減少によるオーストラリア部門での1,400万ドル
の減少。
・ 主に2018年３月半期の一回限りの保険金回収によるニュージーランド部門での1,600万ドルの減少。
・ 主に純損益を通じて公正価値で測定した貸付金の公正価値評価損に牽引された法人部門での1,200万ドルの減少。
・ 豪ドルに対するニュージーランドドル高の結果、外貨建て収益の増加に対する経済ヘッジの実現損失が主因となった
TSOおよびグループ・センターでの1,400万ドルの減少。これらは、当グループの他通貨における為替換算差益により
相殺された。
・ 2018年３月半期に認識したアジアリテールおよび富裕層事業の売却益（9,900百万ドル）、MCC売却益（１億1,900万ド
ル）、UDCの取引プロセスの終了による費用の回収（1,800万ドル）、ならびにSRCB株式売却益（200万ドル）による
400万ドルの純減。これは、2019年３月半期に認識したOnePathライフ（ニュージーランド）事業売却の影響（１億
9,700万ドル）およびペイマーク売却益（3,700万ドル）により相殺された。
重大／重要項目を除くと、その他営業収入は3,700万ドル（+２％）増加した。
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・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
その他営業収入は１億1,400万ドル（+５％）増加した。為替換算変動を除くと、その他営業収入は１億1,500万ドル（+
５％）増加した。
受取手数料（純額）（-7,100万ドルすなわち-６％）
・ 主として時期、手数料の廃止および取引量の減少によるオーストラリア部門での9,000万ドルの減少。これは、顧客救
済の減少（1,300万ドル）により一部相殺された。
・ 主に顧客救済の減少（2,100万ドル）による富裕層オーストラリア部門での1,300万ドルの増加。これは、フィナン
シャル・プランニング収入の減少により一部相殺された。
・ 季節性によるクレジットカードのインセンティブ／リベートおよび加盟店手数料の増加、ならびに有利な為替換算変
動が主因となったニュージーランド部門での1,100万ドルの増加。
保険事業による収入純額（-5,700万ドルすなわち-45％）
・ 主にOnePathライフ（ニュージーランド）事業の売却によるニュージーランド部門での3,900万ドルの減少。
・ 取引量の減少による貸手の抵当保険における正味保険料収入の減少（1,300万ドル）が主因となったオーストラリア部
門での1,800万ドルの減少。
マーケッツの収入（+6,700万ドルすなわち+８％）
・ 主に堅調な国際金利市場およびフランチャイズ取引事業に利益をもたらした2019年度第２四半期の信用スプレッドの
縮小（１億3,700万ドル）によるフランチャイズ取引での7,500万ドルの増加。これは、主に豪ドルおよびニュージー
ランドドルのスワップレートの低下によるデリバティブの不利な評価調整（6,200万ドル）により一部相殺された。
・ 米中貿易の緊張、アジアの利回りを引き下げた米国利回りの低下および北東アジアのフランチャイズ成長イニシアチ
ブが引き金となった変動性による、主にアジアでの顧客取引に起因したフランチャイズ販売における1,000万ドルの増
加。
・ 平均保有額の減少に対するオーストラリアの流動性管理担当デスクの純利息収益の減少に起因したバランスシート取
引での1,800万ドルの減少。
関連会社投資の持分利益（+3,600万ドルすなわち+38％）
・ 関連会社投資の利益における3,600万ドルの増加。このうち、2,600万ドルはP.T.バンク・パン・インドネシアに、800
万ドルはAmBankに関連している。
その他（+１億1,600万ドルすなわち+47％）
・ 2019年３月半期に認識したOnePathライフ（ニュージーランド）事業売却の影響（１億9,700万ドル）およびペイマー
ク売却益（3,700万ドル）による１億8,400万ドルの純増。これは、2018年９月半期に認識したMCC売却益（１億2,100
万ドル）、カンボジア合弁会社およびパプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業の売却目的保有への再分類
に対して認識した費用純額（-6,100万ドル）、UDCおよびOnePathライフ（ニュージーランド）の取引費用（それぞれ-
700万ドルおよび-300万ドル）の影響により一部相殺された。
・ 顧客救済の減少（2,100万ドル）によるオーストラリア部門での900万ドルの増加。これは、ANZシェア・インベスティ
ングによる仲介手数料収入の減少により一部相殺された。
・ 2018年９月半期における天津銀行からの受取配当金2,800万ドルおよびMCCからの1,000万ドルによる3,800万ドルの減
少。
・ 豪ドルに対するニュージーランドドル高の結果、外貨建て収益の増加に対する経済ヘッジの実現損失が主因となった
TSOおよびグループ・センターでの2,900万ドルの減少。これらは、当グループの他通貨における為替換算差益により
相殺された。
重大／重要項目を除くと、その他営業収入は8,000万ドル（-３％）減少した。
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(5) 営業費用－継続事業
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
人件費 2,370 2,356 2,402 1% -1%
土地建物費 406 416 395 -2% 3%
テクノロジー費 764 1,084 815 -30% -6%
組織再編費用 51 149 78 -66% -35%
その他費用 774 923 783 -16% -1%
(2)
4,365 4,928 4,473 -11% -2%
継続事業による現金営業費用合計
継続事業によるフルタイム換算従業員
（FTE）数合計 37,364 37,860 39,655 -1% -6%
継続事業によるフルタイム換算従業員
（FTE）数平均 37,558 38,463 41,568 -2% -10%
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
部門別費用
（百万ドル）
オーストラリア 1,843 1,990 1,905 -7% -3%
法人 1,320 1,575 1,373 -16% -4%
ニュージーランド 612 613 592 0% 3%
富裕層オーストラリア 70 95 85 -26% -18%
パシフィック 70 65 63 8% 11%
TSOおよびグループ・センター 450 590 455 -24% -1%
(2)
4,365 4,928 4,473 -11% -2%
継続事業による現金営業費用合計
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
部門別FTE
（百万ドル）
オーストラリア 13,020 13,039 13,914 0% -6%
法人 6,085 6,188 6,505 -2% -6%
ニュージーランド 6,003 6,165 6,319 -3% -5%
富裕層オーストラリア 640 692 759 -8% -16%
パシフィック 1,096 1,125 1,172 -3% -6%
TSOおよびグループ・センター 10,520 10,651 10,986 -1% -4%
FTE 数合計 37,364 37,860 39,655 -1% -6%
FTE 数平均 37,558 38,463 41,568 -2% -10%
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営業費用－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
(1)
増減率
半期
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
費用（重大／重要項目を除く）
（百万ドル）
人件費 2,361 2,260 2,355 4% 0%
土地建物費 406 416 395 -2% 3%
テクノロジー費 764 829 814 -8% -6%
組織再編費用 - - - 該当なし 該当なし
その他費用 729 803 730 -9% 0%
継続事業による現金営業費用合計 4,260 4,308 4,294 -1% -1%
注：(1) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総
額で表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業費用合計は2018年９月半
期に9,100万ドルおよび2018年３月半期に6,200万ドル増加した。
(2) 2019年３月半期の重大／重要項目１億500百万ドル（2018年９月半期：６億2,000万ドル、2018年３月半期：１億7,900
万ドル）を含む。重大／重要項目に関する詳細については、上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要
項目－継続事業」を参照のこと。
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
営業費用は、１億800万ドル（-２％）減少した。
・ 人件費は、主にFTE数の減少、顧客救済の減少（1,700万ドル）、ならびにOnePathライフ（ニュージーランド）、アジア
リテールおよび富裕層オーストラリア事業売却に伴う人件費の減少（2,100万ドル）により3,200万ドル（-１％）減少し
た。これは、賃金インフレ、テクノロジー・サービスのインソーシングおよび長期勤続休暇の発生増加により一部相殺
された。
・ 土地建物費は、主に不動産プロジェクトに対する支出増加に牽引され、1,100万ドル（+３％）の増加となった。
・ テクノロジー費は、5,100万ドル（-６％）減少した。これは主に、ソフトウェアの償却費減少およびテクノロジー・
サービスのインソーシングによるものであった。
・ 組織再編費用は、2,700 万ドル（-35％）減少した。これは、オーストラリア部門およびテクノロジー部門における業
務の機動化に関連する前期の支出増加によるものであった。
・ その他費用は、900万ドル（-１％）減少した。これは主に、OnePathライフ（ニュージーランド）、アジアリテールおよ
び富裕層事業の売却に伴う費用の減少（2,300万ドル）、ならびに王立委員会への対応に係る法務費用（300万ドル）に
よるものであったが、顧客救済の増加（1,800万ドル）により一部相殺された。
重大／重要項目を除くと、営業費用は3,400万ドル（-１％）減少した。
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・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
営業費用は、５億6,300万ドル（-11％）減少した。
・ 人件費は、主に賃金インフレ、テクノロジー・サービスのインソーシング、長期勤続休暇の発生増加およびインセン
ティブの正規化により1,400万ドル（+１％）の増加となった。これは、FTE数の減少、顧客救済の減少（8,000万ドル）
およびOnePathライフ（ニュージーランド）の売却に伴う人件費の減少（600万ドル）により相殺された。
・ 土地建物費は、主にオーストラリアおよびアジアにおける不動産ポートフォリオの統合に牽引され、1,000万ドル（-
２％）の減少となった。
・ テクノロジー費は、３億2,000万ドル（-30％）減少した。これは主に、前期の加速償却費（２億5,100万ドル）、ソフト
ウェア償却費の継続的な減少およびテクノロジー・サービスのインソーシングによるものであった。
・ 組織再編費用は、9,800万ドル（-66％）減少した。これは、オーストラリア部門およびテクノロジー部門における業務
の機動化に関連した前期の支出増加によるものであった。
・ その他費用は、１億4,900万ドル（-16％）減少した。これは主に、王立委員会への対応に係る法務費用（2,600万ド
ル）、顧客救済（4,000万ドル）、OnePathライフ（ニュージーランド）の売却に伴う費用（500万ドル）の減少、ならび
に通常は９月半期に増加するコンサルティング費用およびマーケティング費用の減少に関連したものであった。
重大／重要項目を除くと、営業費用は4,800万ドル（-１％）減少した。
(6) ソフトウェアの資産化－継続事業
2019年３月31日の当グループの無形資産には、ソフトウェアの取得および開発の際に発生した費用13億6,800万ドルが含まれ
ている。詳細は以下の表に表示されている。
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
期首残高 1,421 1,775 1,856 -20% -23%
当期中に資産化された
ソフトウェア 199 195 198 2% 1%
当期償却費
－当期償却費 (252) (288) (281) -13% -10%
(1)
- (251) - -100% 該当なし
－加速償却費
ソフトウェア減損／償却費 (3) (12) (5) -75% -40%
為替換算変動額 3 2 7 50% -57%
継続事業による資産化されたソ
フトウェア合計 1,368 1,421 1,775 -4% -23%
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部門別正味帳簿価値：
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
オーストラリア 300 334 413 -10% -27%
法人 246 277 542 -11% -55%
ニュージーランド 14 17 20 -18% -30%
富裕層オーストラリア 6 10 13 -40% -54%
TSOおよびグループ・センター 802 783 787 2% 2%
継続事業による合計 1,368 1,421 1,775 -4% -23%
注：(1) 2018年９月半期に当グループは、売却の観点から国際事業を見直し、主に法人部門に関連して一部のソフトウェア資
産の加速償却を行った。2018年９月半期に計上した加速償却費は２億5,100万ドル（税引後２億600万ドル）であっ
た。
(7) 信用リスク－継続事業
当グループは、2018年10月１日よりAASB第９号「金融商品」を適用しており、その結果、金融資産の減損を含む、金融資産
の分類および測定に重要な変更があった。この新基準の下、貸倒引当金は将来情報を盛り込む予想信用損失モデル（「ECL」）
に基づく。それに応じて、2019年３月半期の信用リスク情報の表示が変更されている。比較情報は修正再表示されておらず、
従前の基準であるAASB第139号「金融商品：認識および測定」の要件を引き続き反映している。主要な要件および上記の変更の
影響に関する詳細については、要約中間連結財務書類の注記１および注記21を参照のこと。
貸倒引当金繰入／（戻入）
半期 半期 増減率
2019 年３月 2018 年３月 2019 年３月 期対2018年３月期
一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計
部門 （百万ドル） （％）
オーストラリア 46 350 396 (25) 337 312 大 4% 27%
法人 (23) (12) (35) 21 28 49 大 大 大
ニュージーランド (5) 35 30 (14) 34 20 -64% 3% 50%
パシフィック (6) 8 2 2 - 2 大 該当なし 0%
TSO およびグループ・センター 1 (1) - (6) 31 25 大 大 -100%
合計 13 380 393 (22) 430 408 大 -12% -4%
半期 半期 増減率
2019 年３月 2018 年９月 2019 年３月 期対2018年９月期
一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計
部門 （百万ドル） （％）
オーストラリア 46 350 396 11 375 386 大 -7% 3%
法人 (23) (12) (35) (41) (52) (93) -44% -77% -62%
ニュージーランド (5) 35 30 (29) 15 (14) -83% 大 大
パシフィック (6) 8 2 (4) 5 1 50% 60% 100%
TSO およびグループ・センター 1 (1) - - - - 該当なし 該当なし 該当なし
合計 13 380 393 (63) 343 280 大 11% 40%
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一括評価 個別評価
2019 年３月半期
ステージ３- ステージ３-
ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 新規および増加 回収および戻入 合計 合計
部門 （百万ドル）
オーストラリア (21) 43 24 46 536 (186) 350 396
法人 19 (35) (7) (23) 18 (30) (12) (35)
ニュージーランド (4) (5) ▶ (5) 60 (25) 35 30
パシフィック (1) (4) (1) (6) 11 (3) 8 2
TSO およびグループ・センター 1 - - 1 - (1) (1) -
合計 (6) (1) 20 13 625 (245) 380 393
AASB 第139号に基づく個別評価貸倒引当金繰入額／（戻入額）
新規および増加 回収および戻入 合計
半期 半期 半期
2018年 2018年 2018年 2018年 2018年 2018年
９ 月 ３月 ９月 ３月 ９月 ３月
部門
（百万ドル）
オーストラリア 581 528 (206) (191) 375 337
法人 51 92 (103) (64) (52) 28
ニュージーランド 76 67 (61) (33) 15 34
パシフィック 8 5 (3) (5) 5 -
TSOおよびグループ・センター - 36 - (5) - 31
合計 716 728 (373) (298) 343 430
一括評価 貸倒引当金繰入額
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
一括評価貸倒引当金繰入額の3,500万ドルの増加は、主に、予想信用損失が増大するオーストラリアの経済見通しの悪化に起
因したオーストラリア部門での7,100万ドルの増加によるものであった。これは、前期と比較して大口顧客の格下げが減少した
ことによる法人部門での4,400万ドルの減少、および一時的なエコノミック・オーバーレイの一部戻入により一部相殺された。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
一括評価貸倒引当金繰入額の7,600万ドルの増加は、主に、オーストラリア部門での3,500万ドル、法人部門での1,800万ドル
およびニュージーランド部門での2,400万ドルの増加に牽引された。オーストラリア部門における増加は、予想信用損失が増大
するオーストラリアの経済見通しの悪化によるものであった。法人部門においては、2018年９月半期と比較して大口顧客の格
上げが減少した結果として増加となったが、一時的なエコノミック・オーバーレイの一部戻入により一部相殺された。ニュー
ジーランド部門における増加は、主に農業（アグリ）のオーバーレイの戻入による2018年９月半期の引当金減少によるもので
あった。
個別評価 貸倒引当金繰入額
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
個別評価貸倒引当金繰入額の5,000万ドル（-12％）の減少は、主に、アジアリテールおよび富裕層事業の売却と相まって、
法人部門における新規のおよび増加した個別評価による貸倒引当金繰入額の減少によるものであった。これは、ビジネスおよ
びプライベート・バンクにおいて引当金が増加したオーストラリア部門により、一部相殺された。
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・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
個別評価貸倒引当金繰入額の3,700万ドル（+11％）の増加は、2018年９月半期の法人部門およびニュージーランド部門にお
ける多額の戻入および回収に牽引された。これは、主に個人ローンおよびクレジットカード・ポートフォリオの引当金が減少
したことに起因したオーストラリア部門での2,500万ドルの減少により一部相殺された。
(1,2)
予想信用損失引当金
期末現在 期末現在 増減率
2019 年３月 2018 年３月 2019 年３月 期対2018年３月期
一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計
部門 （百万ドル） （％）
オーストラリア 1,834 586 2,420 1,113 577 1,690 65% 2% 43%
法人 1,132 208 1,340 1,101 320 1,421 3% -35% -6%
ニュージーランド 369 73 442 317 104 421 16% -30% 5%
パシフィック 43 24 67 45 14 59 -4% 71% 14%
TSO およびグループ・センター - - - 3 1 ▶ -100% -100% -100%
(3)
3,378 891 4,269 2,579 1,016 3,595 31% -12% 19%
合計
期末現在 期末現在 増減率
2019 年３月 2018 年９月 2019 年３月 期対2018年９月期
一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計 一括評価 個別評価 繰入合計
部門 （百万ドル） （％）
オーストラリア 1,834 586 2,420 1,125 569 1,694 63% 3% 43%
法人 1,132 208 1,340 1,073 251 1,324 5% -17% 1%
ニュージーランド 369 73 442 279 81 360 32% -10% 23%
パシフィック 43 24 67 43 18 61 0% 33% 10%
TSO およびグループ・センター - - - 3 1 ▶ -100% -100% -100%
(3)
3,378 891 4,269 2,523 920 3,443 34% -3% 24%
合計
一括評価 個別評価
2019 年３月半期 末現在
ステージ１ ステージ２ ステージ３ 合計 ステージ３ 合計
部門 （百万ドル）
オーストラリア 384 1,150 300 1,834 586 2,420
法人 859 234 39 1,132 208 1,340
ニュージーランド 152 173 44 369 73 442
パシフィック 20 11 12 43 24 67
(3)
1,415 1,568 395 3,378 891 4,269
合計
注：(1) 正味貸付金および前渡金（償却原価で計上）、投資有価証券－発行済社債（償却原価で計上）、オフバランスシート
のコミットメント－未実行与信枠および偶発与信枠の予想信用損失引当金を含む。
(2) 貸借対照表の金額は、継続事業および非継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(3) 2018年10月１日のAASB第９号の適用により、当グループの一括評価引当金は８億1,300万ドル増加した。比較情報は修
正再表示されていない。
長期損失率
経営陣は、長期平均損失率を用いて、個別評価引当金に係るモデル化された予想損失データを開示することが、会計上の損
失を用いることで生じる報告利益のボラティリティを除去することになるため、より長期的な貸付ポートフォリオの予想損失
率の算定に資すると考えている。予想損失アプローチは、内部的な指標として経済的利益において利用されるものであり、
2018年10月１日より適用しているAASB第９号「金融商品」の貸倒引当金の原則に基づいていない。
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貸付資産総額に対する長期損失の割合
期末現在
2019 年３月 2018 年９月 2018 年３月
オーストラリア
0.29% 0.29% 0.31%
ニュージーランド 0.19% 0.19% 0.21%
法人 0.27% 0.27% 0.32%
合計 0.27% 0.27% 0.30%
(1)
減損資産総額
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
減損貸付金 1,697 1,676 1,863 1% -9%
(2)
264 269 76 -2% 大
条件緩和債権
不良資産を裏付けとする契約債務および
偶発債務 61 68 95 -10% -36%
減損資産総額 2,022 2,013 2,034 0% -1%
個別評価引当金
減損貸付金 (865) (894) (990) -3% -13%
不良資産を裏付けとする契約債務および
偶発債務 (26) (26) (26) 0% 0%
減損資産純額 1,131 1,093 1,018 3% 11%
部門別減損資産総額
オーストラリア 1,357 1,285 1,114 6% 22%
法人 373 442 626 -16% -40%
ニュージーランド 238 236 244 1% -2%
パシフィック 53 46 43 15% 23%
TSOおよびグループ・センター 1 ▶ 7 -75% -86%
減損資産総額 2,022 2,013 2,034 0% -1%
エクスポージャーの規模別減損資産総額
1,000万ドル未満 1,505 1,489 1,487 1% 1%
1,000万ドル以上１億ドル以下 328 335 547 -2% -40%
１億ドル超 189 189 - 0% 該当なし
減損資産総額 2,022 2,013 2,034 0% -1%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業および非継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(2) 条件緩和債権とは、顧客の経済的困難に関する理由により当初の契約条件が変更された貸付をいう。条件緩和には、
金利、元本その他法的に支払義務のある支払の減額、もしくは同等のリスクに基づく新規貸付において通常提示され
るものを著しく超える弁済期の延長が含まれうる。
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半期報告書
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
減損資産総額は、返済を受け多くの多額の減損資産を処分した法人部門（-２億5,300万ドル）に牽引され、1,200万ドル（-
１％）の減少となった。これは、主に単一の条件緩和債権および住宅ローンポートフォリの増加に牽引されたオーストラリア
部門での増加（２億4,300万ドル）により一部相殺された。当グループの個別に評価した減損資産に対する引当金カバレッジ・
レシオは2019年３月31日現在44.1％（2018年３月31日現在50.0％）であった。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
減損資産総額は、オーストラリア部門でのビジネス・バンキングにおける単一のエクスポージャーおよび住宅ローンポート
フォリオの増加（7,200万ドル）に牽引され、900万ドルの増加となった。これは、返済および償却による法人部門での減少（-
6,900万ドル）により一部相殺された。当グループの個別に評価した減損資産に対する引当金カバレッジ・レシオは2019年３月
31日現在44.1％（2018年９月30日現在45.7％）であった。
(1)
新規減損資産
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
減損貸付金 857 929 917 -8% -7%
条件緩和債権 13 203 21 -94% -38%
不良資産を裏付けとする契約債務および
偶発債務 20 13 25 54% -20%
新規減損資産合計 890 1,145 963 -22% -8%
部門別新規減損資産
オーストラリア 715 905 699 -21% 2%
法人 41 45 124 -9% -67%
ニュージーランド 120 191 101 -37% 19%
パシフィック 14 ▶ 7 大 100%
TSOおよびグループ・センター - - 32 該当なし -100%
新規減損資産合計 890 1,145 963 -22% -8%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業および非継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
新規減損資産は、主に、良好な信用環境と相まって、法人部門のポートフォリオのリバランスによるリスク・プロファイル
の改善に牽引され、7,300万ドル（-８％）の減少となった。加えて、アジアリテールおよび富裕層事業の売却に伴う貸付減少
により、新規減損資産が減少した。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
新規減損資産は、ニュージーランドの商業および農業（アグリ）の減少と相まって、オーストラリア部門で主として2018年
９月半期に計上した単一の条件緩和債権に牽引され、２億5,500万ドル（-22％）減少した。
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(1)
延滞しているが減損していない正味貸付金および前渡金の期間分析
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
１～29日 9,560 8,958 8,974 7% 7%
30～59日 2,997 2,240 2,576 34% 16%
60～89日 1,437 1,268 1,233 13% 17%
90日以上 3,396 2,998 3,038 13% 12%
合計 17,390 15,464 15,821 12% 10%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業および非継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
延滞しているが減損していない正味貸付金および前渡金は、オーストラリア部門の住宅ローン（12億8,600万ドル）および
ニュージーランド部門の住宅ローン（１億1,800万ドル）にわたるポートフォリオ、ならびに農業（アグリ）ポートフォリオ
（１億2,700万ドル）の悪化により、15億6,900万ドルの増加となった。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
延滞しているが減損していない正味貸付金および前渡金は、オーストラリア部門の住宅ローン（16億7,500万ドル）および
ニュージーランド部門の住宅ローン（１億8,400万ドル）にわたるポートフォリオ、ならびに商業および農業（アグリ）ポート
フォリオ（１億8,600万ドル）の悪化により、19億2,600万ドルの増加となった。
(8) 法人税－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
現金利益に対する法人税 1,415 1,286 1,489 10% -5%
実効税率（現金利益） 28.4% 30.0% 29.8%
・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
実効税率は、29.8％から28.4％へと減少した。140ベーシス・ポイントの減少は主に、上海農村商業銀行の売却完了に係る税
務上減算されない純損失（-176ベーシス・ポイント）の2018年３月半期における算入によるものであった。これは、メトロバ
ンク・カード・コーポレーションに対する当グループの持分を処分した際の非課税利益（+74ベーシス・ポイント）、および不
要となった税引当金（+46ベーシス・ポイント）により一部相殺された。また、2019年３月半期には、OnePathライフ（ニュー
ジーランド）の売却に係る査定対象外純利益（-20ベーシス・ポイント）、ペイマークの売却に係る査定対象外利益（-20ベー
シス・ポイント）および平均税率の低下をもたらしたオフショア利益の増加（-46ベーシス・ポイント）が含まれる。
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・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
実効税率は、30.0％から28.4％へと減少した。160ベーシス・ポイントの減少は主に、2019年３月半期の平均税率の低下をも
たらしたオフショア利益の増加（-118ベーシス・ポイント）、OnePathライフ（ニュージーランド）の売却に係る査定対象外純
利益（-20ベーシス・ポイント）およびペイマークの売却に係る査定対象外利益（-20ベーシス・ポイント）によるものであっ
た。
(9) 外国為替換算の影響－継続事業
下表は、外国為替換算変動の影響を中立化にした当グループの現金利益業績ならびに正味貸付金および前渡金を示す。比較
のデータは、以前の期間の比較数値を当期の為替レートで再換算することにより、外国為替変動の換算影響を取り除く調整を
してある。
現金利益－2019年３月半期対2018年３月半期
半期 増減率
為替
為替 による 為替 為替 為替
実際 調整前 影響 調整後 調整前 調整後
2019年 2019年
３月期 ３月期
2019年 2018年 2018年 2018年 対2018年 対2018年
３月 ３月 ３月 ３月 ３月期 ３月期
（百万ドル）
純利息収益 7,299 7,350 91 7,441 -1% -2%
その他営業収入 2,447 2,520 20 2,540 -3% -4%
営業収入 9,746 9,870 111 9,981 -1% -2%
営業費用 (4,365) (4,473) (70) (4,543) -2% -4%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 5,381 5,397 41 5,438 0% -1%
貸倒引当金繰入 (393) (408) (3) (411) -4% -4%
税引前利益 4,988 4,989 38 5,027 0% -1%
法人税 (1,415) (1,489) (8) (1,497) -5% -5%
非支配持分 (9) (7) (1) (8) 29% 13%
継続事業による現金利益 3,564 3,493 29 3,522 2% 1%
貸借対照表
(1)
2%
610,143 592,469 5,822 598,291 3%
正味貸付金および前渡金
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現金利益－2019年３月半期対2018年９月半期
半期 増減率
為替
為替 による 為替 為替 為替
実際 調整前 影響 調整後 調整前 調整後
2019年 2019年
３月期 ３月期
2019年 2018年 2018年 2018年 対2018年 対2018年
３月 ９月 ９月 ９月 ９月期 ９月期
（百万ドル）
純利息収益 7,299 7,164 57 7,221 2% 1%
その他営業収入 2,447 2,333 (1) 2,332 5% 5%
営業収入 9,746 9,497 56 9,553 3% 2%
営業費用 (4,365) (4,928) (57) (4,985) -11% -12%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 5,381 4,569 (1) 4,568 18% 18%
貸倒引当金繰入 (393) (280) 5 (275) 40% 43%
税引前利益 4,988 4,289 ▶ 4,293 16% 16%
法人税 (1,415) (1,286) (1) (1,287) 10% 10%
非支配持分 (9) (9) 1 (8) 0% 13%
継続事業による現金利益 3,564 2,994 ▶ 2,998 19% 19%
貸借対照表
(1)
610,143 605,437 6,638 612,075 1% 0%
正味貸付金および前渡金
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業および非継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(10) 収益に関するヘッジ－継続事業
当グループは、適切であると考えられる場合に、（主にニュージーランドドル建て、米ドル建ておよび米ドルに相関があ
る）多額の外貨建て収益源に対し、経済ヘッジを設定している。ニュージーランドドル建てのエクスポージャーは、ニュー
ジーランド地域に関連し、米ドル建てのエクスポージャーはアジア、太平洋、ヨーロッパおよびアメリカ地域に関連する。こ
れらのヘッジの詳細は以下のとおりである。
半期
2019年３月 2018年９月 2018年３月
ニュージーランドドル建て経済ヘッジ
(百万ドル)
ニュージーランドドル建てネット・オープン・
(1)
ポジション（想定元本） 3,361 2,076 2,669
(2)
(105) 63 (50)
収入に計上された金額（税引前法定ベース）
(3)
(25) (2) 7
収入に計上された金額（税引前現金ベース）
米ドル建て 経済ヘッジ
米ドル建てネット・オープン・ポジション（想
(1)
定元本） 561 174 -
(2)
(2) 2 -
収入に計上された金額（税引前法定ベース）
(3)
- - -
収入に計上された金額（税引前現金ベース）
注：(1) 契約レートによる豪ドル建て価値。
(2) 未実現評価変動およびヘッジの手仕舞いによる実現収益。
(3) ヘッジの手仕舞いによる実現収益。
2019年３月31日現在、為替レートの好ましくない動きに対して将来の収益の一部をヘッジするために、以下のヘッジが設定
されている。
・ １豪ドル＝およそ1.06ニュージーランドドルの先物相場で36億ニュージーランドドル。
・ １豪ドル＝およそ0.71米ドルの先物相場で４億米ドル。
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2019年３月半期中、
・ ９億ニュージーランドドルの経済ヘッジの期限が到来し、2,450万ドル（税引前）の実現損失が現金利益に計上された。
・ １億米ドルの経済ヘッジの期限が到来し、20万ドル（税引前）の実現利益が現金利益に計上された。
・ 残存するニュージーランドドル建ておよび米ドル建ての経済ヘッジに対する未実現損失8,200万ドル（税引前）が、当事
業年度中に法定損益計算書に計上された。現金利益計算の際、今後のニュージーランドドル建ておよび米ドル建て収益
に対するヘッジであることから、この未実現損失は法定利益への調整として処理されている。
(11) １株当たり利益－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
１株当たり利益－継続事業
継続事業による１株当たりの現金利益
（セント）
基本的 124.8 103.9 119.4 20% 5%
希薄化後 118.4 100.0 113.4 18% 4%
現金利益調整後
(1)
加重平均普通株式数（百万株）
基本的 2,856.9 2,882.2 2,924.6 -1% -2%
希薄化後 3,125.8 3,132.3 3,204.3 0% -2%
継続事業による現金利益（百万ドル） 3,564 2,994 3,493 19% 2%
１株当たりの現金利益希薄化の計算に
使われた継続事業による現金利益
（百万ドル） 3,701 3,132 3,634 18% 2%
注：(1) 現金利益調整後加重平均普通株式数は、富裕層オーストラリア部門で保有される自己株式を含んでおり、非継続事業
の処分に向けて実施する継承ファンド移管（「SFT」）の完了後に継続事業の一部を構成することになる。
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(12) 配当－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
普通株式１株当たりの配当（セント）－継
続事業
（1）
80 - 80 該当なし 0%
中間配当（全額課税済）
最終配当（全額課税済） - 80 - 該当なし 該当なし
配当性向に用いられた普通株式配当
(2)
（百万ドル） 2,267 2,295 2,317 -1% -2%
継続事業による現金利益（百万ドル） 3,564 2,994 3,493 19% 2%
普通株式配当性向
(2)
（現金ベース） 63.6% 76.7% 66.3%
注：(1) 2019年度中間配当は予定配当である。
(2) 配当性向は、配当基準日における予想発行済普通株式数に基づいた2019年度の予定中間配当額22億6,700万ドルを用い
て算出されている。2018年９月半期および３月半期の配当性向は、それぞれ実際の配当金支払額22億9,500万ドルおよ
び23億1,700万ドルを用いて算出された。
2019年７月１日に配当権利を有する全額払込済ANZ普通株式１株につき80セントの中間配当が支払われる予定である。2019年
度中間配当は、オーストラリアにおける課税の目的において、全額課税される。また、普通株式１株につき９ニュージーラン
ドセントのニュージーランドのインピュテーション方式による税額控除も付随する。
(13) 経済的利益－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（百万ドル）
当行株主に帰属する継続事業による法定利
益 3,243 3,172 3,923 2% -17%
継続事業に関する法定利益と現金利益との
調整 321 (178) (430) 大 大
継続事業による現金利益 3,564 2,994 3,493 19% 2%
経済的信用コスト調整 (316) (434) (369) -27% -14%
インピュテーション方式による税額控除 601 529 600 14% 0%
継続事業による経済的リターン 3,849 3,089 3,724 25% 3%
資本コスト (2,862) (2,825) (2,762) 1% 4%
継続事業による経済的利益 987 264 962 大 3%
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経済的利益は、事業ユニットの業績を評価するのに利用されるリスク調整済利益指標である。経済的利益は内部管理目的の
ために利用されるもので、レビューの対象にはならない。
経済的利益は、現金利益への一連の調整を通じて算出される。経済的信用コスト調整は、会計上の信用損失繰入額を、景気
循環を通じたポートフォリオの年間の長期平均損失率に基づいた社内の予想損失と置き替える。当グループのインピュテー
ション方式による税額控除の利益が認識され、オーストラリアの税の70％で測定される。資本コストは、経済的利益の主要な
構成要素である。ANZグループのレベルでは、これは、資本コスト率（現在、比較対象期間にわたって10％が適用されてきた）
を乗じた平均普通株式株主資本（非支配持分を除く。）を使用して算定される。事業ユニットのレベルでは、資本は、規制資
本に基づいて配分されるので、高リスクの事業が高水準の資本を引き寄せるようにしている。配分基準は、当期において経済
資本から規制資本へと変更され、比較情報は再表示されている。この方法は、適切なリスク管理の遂行を支援し、事業利回り
がリスク水準と確実に一致するよう設計されている。カバーされる主要なリスクには、信用リスク、オペレーショナル・リス
ク、市場リスクおよびその他のリスクが含まれる。
経済的利益は、2018年３月半期と比べて2,500万ドル（+３％）増加した。これは、現金利益の増加および経済的信用コスト
の低下によるが、資本コストの増加により一部相殺された。
経済的利益は、2018年９月半期と比べて７億2,300万ドル増加した。これは、主に現金利益の増加、経済的信用コストの低下
およびオーストラリアの利益増加に伴うインピュテーション方式による税額控除の拡大によるが、資本コストの増加により一
部相殺された。
(14) 要約貸借対照表－非継続事業を含む
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
2019年 2018年 2018年 対2018年 対2018年
３月 ９月 ３月 ９月期 ３月期
（十億ドル）
資産
現金／ANZの未収決済残高／支払担保 109.9 98.0 98.0 12% 12%
売買目的有価証券および投資有価証券／売
121.8 112.0 115.3 9% 6%
(1)
却可能資産
デリバティブ金融商品 79.4 68.4 70.9 16% 12%
正味貸付金および前渡金 609.3 604.4 589.5 1% 3%
売却目的保有資産 43.5 45.2 45.3 -4% -4%
その他 16.4 15.2 16.7 8% -2%
資産合計 980.3 943.2 935.7 4% 5%
負債
ANZの未払決済残高／受取担保 18.1 18.3 20.0 -1% -9%
預金およびその他の借入金 635.0 618.2 616.2 3% 3%
デリバティブ金融商品 80.9 69.7 70.6 16% 15%
発行済社債 129.7 121.2 114.9 7% 13%
売却目的保有負債 46.6 47.2 44.8 -1% 4%
その他 10.0 9.2 9.7 9% 3%
負債合計 920.3 883.8 876.2 4% 5%
株主資本合計 60.0 59.4 59.5 1% 1%
注：(1) 2018年10月１日のAASB第９号の適用により、金融資産の分類および測定が変更された。AASB第９号に基づき、比較期
間において使用された売却可能金融資産という分類がなくなり、新たに投資有価証券という分類が導入された。詳細
については、要約中間連結財務書類の注記１を参照のこと。比較情報は再表示されていない。
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・ 2019年３月半期と2018年３月半期の比較
・ 現金／ANZの未収決済残高／支払担保は119億ドル（+12％）増加した。この増加は、主にマーケッツでの短期売戻条件
付契約の増加、トレジャリーでの翌日物銀行預金の増加および為替換算変動の影響による。
・ 売買目的有価証券および投資有価証券／売却可能資産は65億ドル（+６％）増加した。この増加は主に、マーケッツで
の流動資産の増加および為替換算変動の影響による。
・ デリバティブ金融資産および負債は、金利の変動の結果デリバティブの取引量が増加し公正価値が上昇した（特に金
利スワップ商品において）ことで、それぞれ85億ドル（+12％）および103億ドル（+15％）増加した。
・ 正味貸付金および前渡金は198億ドル（+３％）増加した。これは主に、法人部門で貸付が増加（+109億ドル）したこ
と、ニュージーランド部門で住宅ローンが増加（+52億ドル）したこと、UDCの正味貸付金および前渡金が売却目的保
有に分類されなくなったこと、ならびに為替換算変動の影響があったことによるが、オーストラリア部門での住宅
ローンの減少（-39億ドル）により一部相殺された。
・ 売却目的保有資産は、主にUDCが売却目的保有に分類されなくなったことにより18億ドル減少したが、カンボジア合弁
会社およびパプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業の売却目的保有への再分類により一部相殺された。売
却目的保有負債は18億ドル増加した。これは、主にカンボジア合弁会社およびパプアニューギニアのリテール、商業
およびSME事業の売却目的保有への再分類、ならびにIOOF担保付債券に関連する支払債務の８億ドルの増加によるもの
であったが、UDCが売却目的保有に分類されなくなったことにより一部相殺された。
・ 預金およびその他の借入金は188億ドル（+３％）増加した。これは主に、銀行からの預り金および買戻条件付契約の
増加（+196億ドル）、ニュージーランド部門での顧客預金の伸び（+45億ドル）、ならびに為替換算変動の影響があっ
たことによるが、譲渡性預金および発行済コマーシャルペーパーの減少（-166億ドル）により一部相殺された。
・ 発行済社債は、148億ドル（+13％）増加した。これは主に、優先債務の発行および為替換算変動の影響によるもので
あった。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
・ 現金／ANZの未収決済残高／支払担保は119億ドル（+12％）増加した。この増加は主に、マーケッツでの短期売戻条件
契約の増加、トレジャリーでの翌日物銀行預金の増加および為替換算変動の影響による。
・ 売買目的有価証券および投資有価証券／売却可能資産は、主にマーケッツでの流動資産の増加および為替換算変動の
影響に牽引され98億ドル（+９％）増加した。
・ デリバティブ金融資産および負債は、デリバティブの取引量の増加および公正価値の上昇（特に金利スワップ商品に
おいて）をもたらした金利の変動の結果、それぞれ110億ドル（+16％）および112億ドル（+16％）増加した。
・ 正味貸付金および前渡金は49億ドル（+１％）増加した。この増加は主に、住宅ローンがニュージーランド部門で増加
（+24億ドル）したこと、法人部門で貸付が増加（+10億ドル）したこと、および為替換算変動の影響があったことに
よるが、オーストラリア部門での住宅ローンの減少（-47億ドル）により一部相殺された。
・ 売却目的保有の資産および負債は、主にOnePathライフ（ニュージーランド）の売却完了により、それぞれ17億ドルお
よび６億ドル減少した。売却目的保有負債の減少は、主にIOOF担保付債券に関連する支払債務の増加により一部相殺
された。
・ 預金およびその他の借入金は168億ドル（+３％）増加した。この増加は主に、銀行からの預り金および買戻条件付契
約の増加（+200億ドル）、ニュージーランド部門での顧客預金の伸び（+19億ドル）、ならびに為替換算変動の影響に
よるものであったが、法人部門での顧客預金（-217億ドル）および発行済コマーシャル・ペーパー（-25億ドル）の減
少により一部相殺された。
・ 発行済社債は主に、優先債務の発行および為替換算変動の影響により、85億ドル（+７％）増加した。
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(15) 流動性リスク－非継続事業を含む
流動性リスクは、当グループが預金者への払戻またはホールセール債券の償還を含む、期限の到来した支払義務を果たせな
い、あるいは、資産の増加に対して資金を調達する能力が当グループに不足するリスクである。キャッシュフローのタイミン
グの不一致および関連する流動性リスクは、すべての銀行業務に内在するものであり、当グループは注意深く監視し、取締役
会が設定したリスク選好に従って管理している。
当グループの流動性リスク管理への取り組みは、２つの主要要素を含む。
・資金調達源のシナリオのモデル化
ANZの流動性リスク選好は、取締役会が義務付けた一連の規制上の要件および内部の流動性指標を満たす能力と定義され
る。指標は、異なるデュレーションおよび深刻性水準の様々なシナリオに渡る。この枠組みの目的は以下のとおりであ
る。
・ より短期で極端な市場の混乱およびストレスに対して保護を提供すること
・ 適切な額の長期資産の調達をより長期の資金調達にすることで、貸借対照表の構造的な強さを維持すること
・ 当グループの資金調達プロファイルに過度の時期の集中が存在しないことを確保すること
この枠組みの主要な要素は、APRAを含む銀行規制当局により義務化された深刻な短期の流動性ストレス・シナリオであ
る流動性カバレッジ比率（「LCR」）である。LCR要件への適合の一環として、ANZはオーストラリア準備銀行（「RBA」）
に流動性供給枠（「CLF」）を有している。CLFは、オーストラリアにおける利用可能な高品質の流動資産（「HQLA」）の
不足を補うために設けられており、不測の流動性に対する代替形式を提供する。適格ADIが利用可能なCLFの総額はAPRAに
よって毎年設定される。2019年１月１日以降のANZのCLFは480億ドル（2018暦年末：469億ドル）である。
・流動資産
当グループは、深刻なストレス下の環境における当グループの流動性ポジションを保護し、かつ規制上の要件を満たす
ため、高品質な、処分に制約のない流動資産のポートフォリオを保有している。高品質な流動資産は、バーゼル３LCRと整
合性のある定義による３つのカテゴリーからなる。
・最も高品質な流動資産（「HQLA1」）：現金、同日に流動性を提供する中央銀行との買戻し契約に適格な、信用の質が
最も高い政府、中央銀行または公的部門証券
・高品質な流動資産（「HQLA2」）：同日に流動性を提供する中央銀行との買戻し契約に適格な、信用の質の高い政府、
中央銀行または公的部門証券、質の高い企業債務証券および質の高いカバード・ボンド
・代替流動資産（「ALA」）：CLFの担保として適格な資産およびニュージーランド準備銀行（「RBNZ」）により列挙さ
れたその他の適格証券
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当グループは、流動資産ポートフォリオの規模および構成が規制上の要件および取締役会が定めたリスク選好に沿って
いるよう、継続的に監視および管理している。
(1)
半期平均 増減率
ディスカウント後の市場価額
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（十億ドル）
HQLA1 134.5 137.0 131.8 -2% 2%
HQLA2 7.6 5.1 4.9 49% 55%
(2)
社内担保付住宅ローン証券化商品
34.2 38.9 37.8 -12% -10%
(3)
12.9 13.1 13.8 -2% -7%
その他ALA
流動資産合計 189.2 194.1 188.3 -3% 0%
ストレス・シナリオに基づいてモデル化さ
れたキャッシュフロー
キャッシュ・アウトフロー 176.3 177.5 180.5 -1% -2%
キャッシュ・インフロー 38.6 41.2 40.4 -6% -4%
正味キャッシュ・アウトフロー 137.7 136.3 140.1 1% -2%
(4)
137% 142% 134% -5% 3%
流動性カバレッジ比率
注：(1) APRA健全性基準（APS第210号「流動性」）で規定され、APS第330号の要件に沿った半期平均ベース。
(2) APRA要件に従い、ニュージーランドドルのLCRが100％以上となるために必要な額を上回る2019年３月半期のニュー
ジーランドドル建て流動資産の残高は、譲渡可能でないと判断されなければならないため、レベル２のLCRから除外さ
れるものとする。
(3) 承認された枠限度までのCLFの担保として適格な資産（社内RMBSを除く。）、およびRBNZの「流動性方針－別表：流動
資産－健全性監督局文書BS13A12」に含まれる流動資産からなる。
(4) すべての通貨のレベル２のLCR。
(16) 資金調達－非継続事業を含む
ANZは、投資家種別、満期、調達市場および通貨ごとに過度な集中を避け、分散化した資金調達基盤を目標とする。
期限付ホールセール債券153億ドル（2019年３月31日現在で残存期間が１年超のもの）が2019年３月半期中に発行された。
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下表は当グループの資金調達合計の構成を示す。
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期末 ３月期末
（十億ドル）
顧客預金その他債務
オーストラリア 203.4 202.7 204.2 0% 0%
法人 205.4 205.8 190.7 0% 8%
ニュージーランド 85.4 79.8 79.2 7% 8%
パシフィック 3.5 3.5 3.4 0% 3%
(1)
(4.3) (4.5) (4.7) -4% -9%
TSOおよびグループ・センター
顧客預金 493.4 487.3 472.8 1% 4%
(2,3)
8.6 8.6 8.5 0% 1%
その他の資金調達債務
顧客債務（資金調達）合計 502.0 495.9 481.3 1% 4%
ホールセール資金調達
発行済社債 113.4 105.3 97.5 8% 16%
劣後債 16.3 15.9 17.2 3% -5%
譲渡性預金 43.6 42.7 50.3 2% -13%
コマーシャル・ペーパー 14.7 17.0 24.1 -14% -39%
(4,5)
100.1 86.8 84.4 15% 19%
その他のホールセール借入金
ホールセール資金調達合計 288.1 267.7 273.5 8% 5%
株主資本 60.0 59.4 59.5 1% 1%
資金調達合計 850.1 823.0 814.3 3% 4%
注：(1) 定期預金、その他預金および富裕層オーストラリア部門によるANZ預金商品への投資を除外するためにグループ・セン
ターに計上される調整を含む。
(2) 未払利息、未払債務およびその他債務、引当金および税引後引当金を含み、富裕層オーストラリア部門におけるその
他債務を含まない。
(3) 支払承諾は、正味の資金を提供しないため、除外されている。
(4) 銀行借入金、買戻し契約に基づき売却された有価証券、デリバティブの正味残高、特別目的会社およびその他借入金
を含む。
(5) 為替決済口座の現金残高によって相殺決済されたRBAのオープン・レポの取決めを含む。
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正味安定資金調達比率
下表はレベル２の正味安定資金調達比率（「NSFR」）の構成を示す。
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期末 ３月期末
（十億ドル）
(1)
所要安定調達額
リテールおよび中小企業、コーポレート貸
(2)
付（35％未満のリスク加重 ） 182.9 183.9 184.0 -1% -1%
リテールおよび中小企業、コーポレート貸
(2)
付（35％超のリスク加重 ） 189.1 182.6 177.2 4% 7%
(3)
23.2 23.2 19.1 0% 21%
その他貸付
流動資産 10.7 9.8 9.7 9% 10%
(4)
40.2 36.6 38.4 10% 5%
その他資産
所要安定調達額合計 446.1 436.1 428.4 2% 4%
(1)
利用可能な安定調達
リテールおよび中小企業顧客の預金 236.6 231.7 233.4 2% 1%
法人、公共事業体および運営上の預金 91.5 91.8 83.4 0% 10%
中央銀行およびその他の金融機関の預金 6.1 5.3 4.2 15% 45%
有期資金調達 101.2 96.3 94.0 5% 8%
短期資金調達およびその他の債務 3.7 1.3 2.7 大 37%
自己資本 73.9 73.3 74.4 1% -1%
利用可能な安定調達額合計 513.0 499.7 492.1 3% 4%
安定調達比率 115% 115% 115% 0% 0%
注：(1) APRA健全性基準のAPS第210号「流動性」の規定に従ったNSFRにより調整された残高。
(2) APRA健全性基準のAPS第112号「自己資本充実：信用リスクに対する標準的手法」の規定に従ったリスク加重。
(3) 金融機関および中央銀行貸付を含む。
(4) オフバランスシート項目、正味デリバティブおよびその他の資産を含む。
(17) 自己資本管理－非継続事業を含む
期末現在
(1)
APRAバーゼル３
国際的に比較可能なバーゼル３
2019年３月 2018年９月 2018年３月 2019年３月 2018年９月 2018年３月
自己資本比率
普通株式等Tier １
11.5% 11.4% 11.0% 16.9% 16.8% 16.3%
Tier １
13.4% 13.4% 12.9% 19.3% 19.2% 18.7%
自己資本合計 15.3% 15.2% 14.9% 21.7% 21.6% 21.3%
リスク加重資産（RWA)
（単位：十億ドル） 396.3 390.8 395.8 310.9 305.6 311.5
注：(1) 国際的に比較可能な方法論は、「国際資本比較研究」（2015年７月13日）と題するAPRAの情報文書と一致している。
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APRA バーゼル３普通株式等Tier １（「CET1比率」）－ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
注：(1) 規制自己資本管理を目的とする重大／重要項目を除く。上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目
－継続事業」を参照のこと。
(2) 資本控除は、期間中の連結をはずれた法人の留保利益の増減、ソフトウェアの資産化、適格引当金の不足額を超える
予想損失、およびその他の無形資産である。
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
ANZのCET1比率は、2019年３月半期に５ベーシス・ポイント上昇して11.5％となった。CET1比率変動の主な要因は以下のと
おりである。
・ 正味有機的自己資本生成は84ベーシス・ポイントであった。これは主に、現金利益（重大／重要項目を除く。）、基
礎となるRWAの純減（為替換算変動、規制上の変更およびその他の一時的要因を除く。）によるものであり、その他の
企業資本の削減の増加により一部相殺された。
・ 2018年９月終了年度の期末配当の支払い（ボーナス・オプション制度（「BOP」）による発行分および配当金再投資制
度（「DRP」）の中立化を除く。）は、CET1比率を58ベーシス・ポイント低下させた。
・ 資産（OnePathライフ（ニュージーランド）およびペイマーク）の処分による自己資本への影響は、CET1比率を17ベー
シス・ポイント増加させた。
・ 当グループの市場における株式買戻し11億ドルは、CET1比率を29ベーシス・ポイント低下させた。
・ その他としては、RWAモデルの変更、2019年３月半期の現金収益に影響を与えた重大／重要項目、非現金収益の増減、
AASB第９号への移行による影響および外国為替換算の純変動による影響が含まれる。
期末現在 増減率
リスク加重資産合計
2019年 2019年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期末 ３月期末
（十億ドル）
信用RWA 345.5 337.6 342.8 2% 1%
市場リスクおよびIRRBB RWA
13.1 15.6 15.6 -16% -16%
オペレーショナルRWA 37.7 37.6 37.4 0% 1%
RWA 合計 396.3 390.8 395.8 1% 0%
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リスク加重 資産 合計 （「RWA」）－ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
RWA合計は、55億ドル増加した。為替換算変動およびその他の臨時的な信用RWA（「CRWA」）の変動の影響を除くと、基礎
となる信用RWA（部門別貸付およびリスク緩和）は16億ドル増加した。これは主に、法人部門での貸付の増加に牽引された。
その他の信用RWAの変動は、RWAモデルの変更による正味の影響を反映している。非信用RWAの減少24億ドルは主に、マーケッ
トリスク＆IRRBB RWAのリスク・プロファイルの悪化によるものであった。
(1)
APRA と国際的に比較可能な 普通株式等Tier １（「CET1比率」）－ 2019年３月半期末
注：(1) バーゼル委員会の出版物「バーゼル３：より強靭な銀行および銀行システムのための世界的規制枠組み」（2011年６
月）および「資本測定および資本基準の国際的コンバージェンス」（2006年６月）において文書化された規制のANZに
よる解釈。「国際資本比較研究」（2015年７月13日）と題するAPRAの情報文書で特定された差異も含む。
上記のグラフはAPRAのバーゼル３健全性自己資本基準に基づくCET1比率の国際的に比較可能なバーゼル３基準への調整を示
している。APRAはバーゼル３改正を最低要件とみなしており、従ってバーゼル３規則で提案されるいくつかの譲歩を組込んで
おらず、他の分野ではより高い要件も定めている。その結果オーストラリアの銀行のバーゼル３により報告される自己資本比
率は国際的な同業他社と直接的には比較できない。国際的に比較可能なバーゼル３のCET1比率は、APRAと、バーゼル委員会の
バーゼル３枠組み（2014年３月のオーストラリアでのバーゼル３実施に係るバーゼル委員会の規制上の整合性評価プログラム
（「RCAP」）で特定された差異を含む。）およびその主要な海外の法域での適用双方との間の差異を含んでいる。
APRAのバーゼル３と国際的に比較可能なバーゼル３比率との重大な差異には以下が含まれる。
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控除
・ 保険および銀行子会社への投資 － APRAは、CET1からの全額控除を要求している。国際的に比較可能な基準では、こ
れらの投資は、控除が要求される前に譲許的基準値の対象となる。
・ 繰延税金資産 － 一時差異に関連する繰延税金資産（「DTA」）については、CET1からの全額控除が要求される。国際
的に比較可能な基準では、これは、控除が要求される前にまず譲許的基準値の対象となる。
リスク加重資産（「RWA」）
・ モーゲージRWA － APRAは、住宅用モーゲージの信用RWA計算に使用される景気後退期デフォルト時損失率（「LGD」）
に20％の下限を課している。国際的に比較可能なバーセル３枠組みでは、景気後退期LGDの下限10％が要求されている。
さらに2016年７月以降、APRAはバーゼル枠組みより高い相関係数を要求している。
・ IRRBB RWA － APRAは、CET1比率計算のRWAベース内に銀行業の金利リスク（「IRRBB」）を含めることを要求してい
る。これは、国際的に比較可能な基準では要求されない。
・ 専門融資 － APRAは、専門融資エクスポージャーの信用RWAの決定に、監督当局設定のスロッティング・アプローチを
使用することを要求している。国際的に比較可能な基準では、これらのエクスポージャーのRWA計算の際に先進的内部格
付手法の使用を認めている。
・ 無担保コーポレート貸付のLGD － ANZの無担保コーポレート貸付のLGDを、他の法域の銀行と一致させるために45％に
揃える調整。45％のLGD率は、基礎的内部格付手法（「FIRB」）にも使用される。
・ 未実行コーポレート貸付のデフォルト時エクスポージャー（「EAD」） － 未実行コーポレート貸付コミットメントの
ANZの掛け目（「CCF」）を、他の法域の銀行と一致させるために（FIRBで使用される）75％に調整すること。
(18) レバレッジ比率－非継続事業を含む
2019年３月31日現在、当グループのAPRAのレバレッジ比率は5.4％で、ANZを含む内部格付手法を選択しているADI（「IRB
ADI」）についてAPRAが提案した最低3.5％を上回っている。以下の表は、当グループのレバレッジ比率計算の要約である。
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期末 ３月期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期末 ３月期末
（百万ドル）
（1）
53,075 52,218 51,125 2% 4%
Tier １資本（資本控除を除く）
オンバランスシートのエクスポージャー
（デリバティブおよび証券金融取引のエク
スポージャーを除く） 810,915 785,405 780,272 3% 4%
デリバティブのエクスポージャー 31,439 30,676 32,747 2% -4%
証券金融取引のエクスポージャー 37,287 36,066 29,351 3% 27%
その他のオフバランスシートのエクスポー
ジャー 105,942 102,810 99,921 3% 6%
エクスポージャー測定額合計 985,583 954,957 942,291 3% 5%
APRA レバレッジ比率 5.4% 5.5% 5.4%
国際的に比較可能なレバレッジ比率 6.0% 6.1% 6.1%
注：(1) 前期の数値は、過去に提出した規制当局への報告書と一致させるため、AASB第15号の影響による再表示はなされてい
ない。
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・ 2019年３月半期と2018年９月半期の比較
APRAのレバレッジ比率は、2019年３月半期に８ベーシス・ポイント減少した。変動の主な要因は以下のとおりである。
・ 配当金支払額を控除した現金利益からの正味有機的自己資本生成が10ベーシス・ポイントであった（重大／重要項目
を除く。）
・ 主に流動性資産、売買目的有価証券および証券金融取引の増加によるエクスポージャーの増大により、レバレッジ比
率が11ベーシス・ポイント低下した。
・ 主に資産売却によって得られる利益が、レバレッジ比率を７ベーシス・ポイント上昇させた（OnePathライフ（ニュー
ジーランド）およびペイマークの現金決済）。これは、2019年３月半期の当グループの市場における株式買戻し11億
ドル（-12ベーシス・ポイント）の影響により相殺された。
・ その他の影響（-２ベーシス・ポイント）は、主に非現金調整（-３ベーシス・ポイント）、2019年３月半期の現金利
益に影響を与えた重大／重要項目（-２ベーシス・ポイント）によるものであった。これは、繰延税金資産による利益
（+２ベーシス・ポイント）およびその他（+１ベーシス・ポイント）により相殺された。
(19) 自己資本管理－その他の規制の動向
・金融制度審議会（「FSI」）
「第２ 企業の概況－２ 事業の内容－(6)監督および規制－オーストラリア－オーストラリアの規制上の動向－金融制
度審議会」を参照のこと。
・レベル３コングロマリット（「レベル３」）
「第２ 企業の概況－２ 事業の内容－(6)監督および規制－オーストラリア－オーストラリアの規制上の動向－レベル
３コングロマリット（「レベル３」）枠組み」を参照のこと。
・ニュージーランド準備銀行（「RBNZ」）の自己資本要件の見直し
2018年12月、ニュージーランド準備銀行（「RBNZ」）は、「第４次自己資本レビュー協議文書」と題する協議文書を公
表した。この協議文書は、ANZのニュージーランドの資産に関して見込まれるRBNZの追加的な自己資本要件に関連したもの
であり、当グループの自己資本測定とAPRAが設定する最低要件とに分けられる。当該協議文書は、特に以下について記載
している。
・ニュージーランドの銀行の資産に適用されるリスク加重の引上げの見込み
・ニュージーランドのかかるリスク加重に対する保有自己資本比率の引上げの見込み
提案された実施期間は、要件の最終決定日から５年である。協議文書に記載される潜在的変更およびANZバンク・ニュー
ジーランド・リミテッド（「ANZニュージーランド」）の2018年９月30日現在の貸借対照表に基づくと、この変更は、
ニュージーランドで60億ニュージーランドドルから80億ニュージーランドドル（57億オーストラリアドルから77億オース
トラリアドル）への追加的な自己資本となる可能性を示している。2019年３月31日現在、ANZニュージーランドは約125億
ニュージーランドドル（119億オーストラリアドル）のTier１資本を有していた。
当グループへの全体的な影響は多くの要因に依存する。これらの要因には、協議の結果、実施時点でのANZニュージーラ
ンドの貸借対照表およびAPRAが現在進めているその他のレビューの結果が含まれる。
ANZは、協議期間を通してこれらの件についてRBNZおよびAPRAと協力していく。
・ADIに対する関連事業体フレームワークの修正（「APS222」）
「第２ 企業の概況－２ 事業の内容－(6)監督および規制－オーストラリア－オーストラリアの規制上の動向－ANZBGL
が財務支援を提供する能力の制限」を参照のこと。
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Ｃ . 部門別経営成績
(1) 部門別業績 －継続事業
当グループは、「オーストラリア」、「法人」、「ニュージーランド」、「富裕層オーストラリア」、「パシフィック」な
らびに「テクノロジー、サービス＆オペレーションズ（TSO）およびグループ・センター」の６つの継続事業部門からなる部門
構造で事業を営む。部門構成の詳細については、上記「第一部 企業情報－第２ 企業の概況－２ 事業の内容－(4)当グルー
プの主な活動」を参照のこと。
部門別経営成績の表示は、期中の多くの手法および組織構造の変更による影響を受けている。前期間における比較情報は、
以下のとおり修正再表示されている。
・ 資本に基づき事業ユニットレベルで収益を配賦する際の手法が、経済資本ベースから規制資本ベースに変更された。グ
ループレベルで顕変はなかったが、この変更により部門レベルで純利息収益が影響を受けた。
・ アジアリテールおよび富裕層事業の未売却部分が、旧アジアリテールおよび太平洋部門からTSOおよびグループ・センター
部門に編入された。残ったセグメントは改称されてパシフィック部門となった。
・ 従前の富裕層オーストラリアの継続事業の一部であったANZのレンダーズ・モーゲージ・インシュアランス、シェア・イン
ベスティングおよび損害保険販売事業は、現在オーストラリア部門の一部を構成している（ANZのフィナンシャル・プラニ
ング事業は、引き続き富裕層オーストラリア部門の継続事業の一部をなしている。）。
部門別経営成績はまた、２つの新たな会計基準の採用によっても影響を受けた。
・ AASB第９号－当グループは2018年10月１日より、金融資産の減損に係る予想信用損失の手法を適用し、また一部の金融資
産の分類および評価を変更した。その結果、当グループの貸倒引当金繰入は期首利益剰余金を通じて８億1,300万ドル増加
した。比較情報は修正再表示されていない。
・ AASB第15号－適用の主な影響として、以前には相殺していた一定の項目が、現在は営業収入と営業費用に総額で表示され
ている。比較情報は再表示され、営業収入合計が2018年９月半期に9,100万ドル（2018年３月半期：6,200万ドル）増加
し、また営業費用合計でも同額の増加があった。
上記を除き、その他の重要な変更はなかった。
部門別経営成績のセクションは、継続事業について現金利益ベースで報告されている。非継続事業に関する詳細は、上記
「Ａ．当半期の経営成績の要説」を参照のこと。
下記に報告される部門は、事業の最高意思決定者たる最高経営責任者に提供される内部報告と一致している。
部門別現金利益－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
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2019年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益
4,091 1,579 1,385 1 68 175 7,299
その他営業収入 625 1,126 302 26 50 318 2,447
営業収入 4,716 2,705 1,687 27 118 493 9,746
営業費用 (1,843) (1,320) (612) (70) (70) (450) (4,365)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 2,873 1,385 1,075 (43) 48 43 5,381
貸倒引当金（繰入）/戻入 (396) 35 (30) - (2) - (393)
税引前利益/（損失） 2,477 1,420 1,045 (43) 46 43 4,988
法人税および非支配持分 (744) (408) (292) 13 (13) 20 (1,424)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,733 1,012 753 (30) 33 63 3,564
2018年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 4,325 1,480 1,309 1 65 170 7,350
その他営業収入 728 1,031 343 48 47 323 2,520
営業収入 5,053 2,511 1,652 49 112 493 9,870
営業費用 (1,905) (1,373) (592) (85) (63) (455) (4,473)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 3,148 1,138 1,060 (36) 49 38 5,397
貸倒引当金（繰入）/戻入 (312) (49) (20) - (2) (25) (408)
税引前利益/（損失） 2,836 1,089 1,040 (36) 47 13 4,989
法人税および非支配持分 (853) (322) (291) 10 (14) (26) (1,496)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,983 767 749 (26) 33 (13) 3,493
2019 年３月半 期対 2018 年３月半 期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 -5% 7% 6% 0% 5% 3% -1%
その他営業収入 -14% 9% -12% -46% 6% -2% -3%
営業収入 -7% 8% 2% -45% 5% 0% -1%
営業費用 -3% -4% 3% -18% 11% -1% -2%
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 -9% 22% 1% 19% -2% 13% 0%
貸倒引当金繰入/（戻入） 27% 大 50% 該当なし 0% -100% -4%
税引前利益/（損失） -13% 30% 0% 19% -2% 大 0%
法人税および非支配持分 -13% 27% 0% 30% -7% 大 -5%
継続事業による現金利益/
（損失） -13% 32% 1% 15% 0% 大 2%
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
部門別現金利益－2019年３月半期と2018年９月半期の比較
2019年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益
4,091 1,579 1,385 1 68 175 7,299
その他営業収入 625 1,126 302 26 50 318 2,447
営業収入 4,716 2,705 1,687 27 118 493 9,746
営業費用 (1,843) (1,320) (612) (70) (70) (450) (4,365)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 2,873 1,385 1,075 (43) 48 43 5,381
貸倒引当金繰入/（戻入） (396) 35 (30) - (2) - (393)
税引前利益/（損失） 2,477 1,420 1,045 (43) 46 43 4,988
法人税および非支配持分 (744) (408) (292) 13 (13) 20 (1,424)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,733 1,012 753 (30) 33 63 3,564
2018年９月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 4,122 1,513 1,342 1 66 120 7,164
その他営業収入 722 1,035 328 12 53 183 2,333
営業収入 4,844 2,548 1,670 13 119 303 9,497
営業費用 (1,990) (1,575) (613) (95) (65) (590) (4,928)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 2,854 973 1,057 (82) 54 (287) 4,569
貸倒引当金繰入/（戻入） (386) 93 14 - (1) - (280)
税引前利益/（損失） 2,468 1,066 1,071 (82) 53 (287) 4,289
法人税および非支配持分 (742) (353) (299) 25 (14) 88 (1,295)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,726 713 772 (57) 39 (199) 2,994
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半期報告書
2019 年３月半 期対 2018 年９ 月半 期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 -1% 4% 3% 0% 3% 46% 2%
その他営業収入 -13% 9% -8% 大 -6% 74% 5%
営業収入 -3% 6% 1% 大 -1% 63% 3%
営業費用 -7% -16% 0% -26% 8% -24% -11%
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 1% 42% 2% -48% -11% 大 18%
貸倒引当金（繰入）/戻入 3% -62% 大 該当なし 100% 該当なし 40%
税引前利益/（損失） 0% 33% -2% -48% -13% 大 16%
法人税および非支配持分 0% 16% -2% -48% -7% -77% 10%
継続事業による現金利益/
（損失） 0% 42% -2% -47% -15% 大 19%
(1)
部門別現金利益（重大／重要項目 を除く）－2019年３月半期と2018年３月半期の比較
当グループの現金利益による経営成績には、重大／重要項目と総称される多くの項目が含まれる。これらの項目は現金利益
の一部を形成するが、その性質および影響の大きさゆえ、以下の表から除外されている。
注：(1) 重大／重要項目については、「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継続事業」を参照のこと。
2019年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益
4,113 1,579 1,381 1 68 178 7,320
その他営業収入 656 1,126 280 37 50 84 2,233
営業収入 4,769 2,705 1,661 38 118 262 9,553
営業費用 (1,787) (1,313) (604) (71) (70) (415) (4,260)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 2,982 1,392 1,057 (33) 48 (153) 5,293
貸倒引当金（繰入）/戻入 (396) 35 (30) - (2) - (393)
税引前利益/（損失） 2,586 1,427 1,027 (33) 46 (153) 4,900
法人税および非支配持分 (777) (410) (288) 10 (13) 56 (1,422)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,809 1,017 739 (23) 33 (97) 3,478
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半期報告書
2018年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 4,342 1,480 1,302 1 65 124 7,314
その他営業収入 744 1,026 282 50 47 47 2,196
営業収入 5,086 2,506 1,584 51 112 171 9,510
営業費用 (1,831) (1,365) (571) (67) (63) (397) (4,294)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 3,255 1,141 1,013 (16) 49 (226) 5,216
貸倒引当金（繰入）/戻入 (312) (49) (20) - (2) 1 (382)
税引前利益/（損失） 2,943 1,092 993 (16) 47 (225) 4,834
法人税および非支配持分 (885) (325) (278) ▶ (14) 71 (1,427)
継続事業による現金利益/
（損失） 2,058 767 715 (12) 33 (154) 3,407
2019 年３月半 期対 2018 年３月半 期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 -5% 7% 6% 0% 5% 44% 0%
その他営業収入 -12% 10% -1% -26% 6% 79% 2%
営業収入 -6% 8% 5% -25% 5% 53% 0%
営業費用 -2% -4% 6% 6% 11% 5% -1%
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 -8% 22% 4% 大 -2% -32% 1%
貸倒引当金繰入/（戻入） 27% 大 50% 該当なし 0% -100% 3%
税引前利益/（損失） -12% 31% 3% 大 -2% -32% 1%
法人税および非支配持分 -12% 26% 4% 大 -7% -21% 0%
継続事業による現金利益/
（損失） -12% 33% 3% 92% 0% -37% 2%
(1)
部門別現金利益（重大／重要項目 を除く）－2019年３月半期と2018年９月半期の比較
注：(1) 重大／重要項目については、「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継続事業」を参照のこと。
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2019年３月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益
4,113 1,579 1,381 1 68 178 7,320
その他営業収入 656 1,126 280 37 50 84 2,233
営業収入 4,769 2,705 1,661 38 118 262 9,553
営業費用 (1,787) (1,313) (604) (71) (70) (415) (4,260)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 2,982 1,392 1,057 (33) 48 (153) 5,293
貸倒引当金繰入/（戻入） (396) 35 (30) - (2) - (393)
税引前利益/（損失） 2,586 1,427 1,027 (33) 46 (153) 4,900
法人税および非支配持分 (777) (410) (288) 10 (13) 56 (1,422)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,809 1,017 739 (23) 33 (97) 3,478
2018年９月半期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
(百万ドル)
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 4,196 1,513 1,345 1 66 127 7,248
その他営業収入 787 1,046 270 44 53 113 2,313
営業収入 4,983 2,559 1,615 45 119 240 9,561
営業費用 (1,794) (1,335) (583) (65) (65) (466) (4,308)
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 3,189 1,224 1,032 (20) 54 (226) 5,253
貸倒引当金繰入/（戻入） (386) 93 14 - (1) - (280)
税引前利益/（損失） 2,803 1,317 1,046 (20) 53 (226) 4,973
法人税および非支配持分 (844) (394) (295) 6 (14) 51 (1,490)
継続事業による現金利益/
（損失） 1,959 923 751 (14) 39 (175) 3,483
2019 年３月半 期対 2018 年９ 月半 期
TSOおよび
オーストラ ニュージー 富裕層オー パシフィッ グループ・ 当グルー
リア 法人 ランド ストラリア ク センター プ合計
純利息収益 -2% 4% 3% 0% 3% 40% 1%
その他営業収入 -17% 8% 4% -16% -6% -26% -3%
営業収入 -4% 6% 3% -16% -1% 9% 0%
営業費用 0% -2% 4% 9% 8% -11% -1%
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益 -6% 14% 2% 65% -11% -32% 1%
貸倒引当金（繰入）/戻入 3% -62% 大 該当なし 100% 該当なし 40%
税引前利益/（損失） -8% 8% -2% 65% -13% -32% -1%
法人税および非支配持分 -8% 4% -2% 67% -7% 10% -5%
継続事業による現金利益/
（損失） -8% 10% -2% 64% -15% -45% 0%
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
(2) オーストラリア部門－継続事業
部門別業績は多くの重大／重要項目により影響を受けた。上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継
続事業」および上記「Ｃ．部門別経営成績－(1)部門別業績－継続事業」を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
純利息収益 4,091 4,122 4,325 -1% -5%
その他営業収入 625 722 728 -13% -14%
営業収入 4,716 4,844 5,053 -3% -7%
営業費用 (1,843) (1,990) (1,905) -7% -3%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 2,873 2,854 3,148 1% -9%
貸倒引当金繰入 (396) (386) (312) 3% 27%
税引前利益 2,477 2,468 2,836 0% -13%
法人税および非支配持分 (744) (742) (853) 0% -13%
現金利益 1,733 1,726 1,983 0% -13%
貸借対照表
正味貸付金および前渡金 336,584 341,310 340,446 -1% -1%
その他外部資産 4,120 4,097 4,519 1% -9%
外部資産 340,704 345,407 344,965 -1% -1%
顧客預金 203,366 202,732 204,165 0% 0%
その他外部負債 9,603 10,387 10,869 -8% -12%
外部負債 212,969 213,119 215,034 0% -1%
リスク加重資産 159,279 159,281 161,283 0% -1%
総貸付金および前渡金平均残高 341,282 342,757 339,631 0% 0%
預金およびその他の借入金平均残高 202,765 202,530 203,239 0% 0%
比率
平均資産利益率（％） 1.01% 1.00% 1.16%
純預貸利鞘（％） 2.61% 2.60% 2.78%
営業収入に対する営業費用（％） 39.1% 41.1% 37.7%
資産平均残高に対する営業費用（％） 1.08% 1.15% 1.12%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 350 375 337 -7% 4%
平均GLAに対する個別評価貸倒引当金繰
入/（戻入）額の割合（％） 0.21% 0.22% 0.20%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 46 11 (25) 大 大
平均GLAに対する一括評価貸倒引当金繰
(1)
入/（戻入）額の割合（％） 0.03% 0.01% (0.01%)
減損資産総額 1,357 1,285 1,114 6% 22%
GLAに対する
減損資産総額の割合（％） 0.40% 0.37% 0.33%
フルタイム換算従業員（FTE）数合計 13,020 13,039 13,914 0% -6%
注：(1) 割合計算に用いた貸倒引当金は、貸付金および前渡金の総額ならびにオフ・バランスシートのコミットメント－未実
行債務および偶発債務に関係する。
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半期報告書
2019 年３月半 期と2018年３月半期の業績比較
・ 貸付高は、銀行与信の成長の減速、資産をめぐる競争、および保守的な住宅ローン組成のリスク設定により減少した。こ
れは、ビジネスおよびプライベート・バンクの成長により一部相殺された。
・ 純預貸利鞘は、資金調達費用の増加、住宅ローン構成の変更およびディスカウントの拡大、クレジットカードの料金設定
に対する規制の影響、ならびに顧客救済の増加の結果として縮小した。これは、預金マージンの向上および住宅ローンの
金利再設定により一部相殺された。
・ その他営業収入は、顧客救済の増加、ならびに手数料の廃止および取高の縮小による受取手数料の減収の結果として減少
した。
・ 営業費用は、FTEおよび関連費用の削減、剰余人員削減のための費用およびコンサルティング支出の削減により減少した。
これは、顧客救済の増加およびインフレにより一部相殺された。
・ 貸倒引当金繰入は、オーストラリア経済の見通しの悪化、ならびにビジネスおよびプライベート・バンキングの個別評価
引当金の増加の結果として増加した。
現金利益－ 2019 年３月半 期と2018年３月半期の比較
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半期報告書
半期 増減率
一括評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
リテール 35 (27) (10) 大 大
住宅ローン 49 21 8 大 大
カードおよび個人ローン (16) (45) (18) -64% -11%
(1)
預金および支払 2 (3) - 大 該当なし
ビジネスおよびプライベート・バンク 11 38 (15) -71% 大
ビジネス・バンキング ▶ 43 (8) -91% 大
小規模ビジネス・バンキング 5 (5) (7) 大 大
プライベート・バンク 2 - - 該当なし 該当なし
一括評価貸倒引当金繰入 / （戻入） 額 46 11 (25) 大 大
個別評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額 半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
リテール 195 229 198 -15% -2%
住宅ローン 45 55 44 -18% 2%
カードおよび個人ローン 147 167 144 -12% 2%
(1)
預金および支払 3 7 10 -57% -70%
ビジネスおよびプライベート・バンク 155 146 139 6% 12%
ビジネス・バンキング 57 50 44 14% 30%
小規模ビジネス・バンキング 98 96 95 2% 3%
プライベート・バンク - - - 該当なし 該当なし
個別評価貸倒引当金繰入 / （戻入） 額 350 375 337 -7% 4%
半期 増減率
正味貸付金および前渡金
2019年 2019年
３月半期末 ３月半期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期末 ３月半期末
（百万ドル）
リテール 279,483 283,088 282,748 -1% -1%
住宅ローン 269,020 272,007 271,146 -1% -1%
カードおよび個人ローン 9,574 10,128 10,595 -5% -10%
(1)
預金および支払 42 62 67 -32% -37%
富裕層 847 891 940 -5% -10%
ビジネスおよびプライベート・バンク 57,101 58,222 57,698 -2% -1%
ビジネス・バンキング 40,805 41,277 40,777 -1% 0%
小規模ビジネス・バンキング 14,265 15,002 15,345 -5% -7%
プライベート・バンク 2,031 1,943 1,576 5% 29%
正味貸付金および前渡金 336,584 341,310 340,446 -1% -1%
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半期報告書
半期 増減率
顧客預金
2019年 2019年
３月半期末 ３月半期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期末 ３月半期末
（百万ドル）
リテール 117,374 119,763 120,990 -2% -3%
(2)
住宅ローン 26,915 27,639 27,488 -3% -2%
カードおよび個人ローン 240 263 242 -9% -1%
預金および支払 90,219 91,861 93,260 -2% -3%
企業銀行業およびプライベート・バンク 85,992 82,969 83,175 4% 3%
ビジネス・バンキング 19,797 19,191 19,558 3% 1%
小規模ビジネス・バンキング 40,614 39,976 38,920 2% 4%
プライベート・バンク 25,581 23,802 24,697 7% 4%
顧客預金 203,366 202,732 204,165 0% 0%
注：(1) 預金および支払事業の正味貸付金および前渡金は、当座貸越の金額を表す。
(2) 住宅ローン事業の顧客預金額は、オフセット口座の残高を表す。
2019 年３月半 期
ビジネス
および
（百万ドル）
プライベート・ オーストラリア
リテール バンク 部門合計
純利息収益
2,738 1,353 4,091
その他営業収入 400 225 625
営業収入 3,138 1,578 4,716
営業費用 (1,243) (600) (1,843)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 1,895 978 2,873
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (230) (166) (396)
税引前利益 1,665 812 2,477
法人税および非支配持分 (500) (244) (744)
現金利益 1,165 568 1,733
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (195) (155) (350)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (35) (11) (46)
正味貸付金および前渡金 279,483 57,101 336,584
顧客預金 117,374 85,992 203,366
リスク加重資産 107,257 52,022 159,279
111/208
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
2018 年３月半 期
純利息収益 2,984 1,341 4,325
その他営業収入 484 244 728
営業収入 3,468 1,585 5,053
営業費用 (1,338) (567) (1,905)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 2,130 1,018 3,148
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (188) (124) (312)
税引前利益 1,942 894 2,836
法人税および非支配持分 (583) (270) (853)
現金利益 1,359 624 1,983
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (198) (139) (337)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 10 15 25
正味貸付金および前渡金 282,748 57,698 340,446
顧客預金 120,990 83,175 204,165
リスク加重資産 107,514 53,769 161,283
2019 年３月半 期対 2018 年３月半 期
純利息収益 -8% 1% -5%
その他営業収入 -17% -8% -14%
営業収入 -10% 0% -7%
営業費用 -7% 6% -3%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 -11% -4% -9%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 22% 34% 27%
税引前利益 -14% -9% -13%
法人税および非支配持分 -14% -10% -13%
現金利益 -14% -9% -13%
個別貸倒引当金繰入/（戻入）額 -2% 12% 4%
一括貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 大 大
正味貸付金および前渡金 -1% -1% -1%
顧客預金 -3% 3% 0%
リスク加重資産 0% -3% -1%
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
2019 年３月半 期
ビジネス
および
（百万ドル）
プライベート・ オーストラリア
リテール バンク 部門合計
純利息収益
2,738 1,353 4,091
その他営業収入 400 225 625
営業収入 3,138 1,578 4,716
営業費用 (1,243) (600) (1,843)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 1,895 978 2,873
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (230) (166) (396)
税引前利益 1,665 812 2,477
法人税および非支配持分 (500) (244) (744)
現金利益 1,165 568 1,733
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (195) (155) (350)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (35) (11) (46)
正味貸付金および前渡金 279,483 57,101 336,584
顧客預金 117,374 85,992 203,366
リスク加重資産 107,257 52,022 159,279
2018 年９ 月半期
純利息収益 2,746 1,376 4,122
その他営業収入 493 229 722
営業収入 3,239 1,605 4,844
営業費用 (1,385) (605) (1,990)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 1,854 1,000 2,854
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (202) (184) (386)
税引前利益 1,652 816 2,468
法人税および非支配持分 (496) (246) (742)
現金利益 1,156 570 1,726
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (229) (146) (375)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 27 (38) (11)
正味貸付金および前渡金 283,088 58,222 341,310
顧客預金 119,763 82,969 202,732
リスク加重資産 105,889 53,392 159,281
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半期報告書
2019 年３月半 期対 2018 年９ 月半 期
純利息収益 0% -2% -1%
その他営業収入 -19% -2% -13%
営業収入 -3% -2% -3%
営業費用 -10% -1% -7%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 2% -2% 1%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 14% -10% 3%
税引前利益 1% 0% 0%
法人税および非支配持分 1% -1% 0%
現金利益 1% 0% 0%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 -15% 6% -7%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 -71% 大
正味貸付金および前渡金 -1% -2% -1%
顧客預金 -2% 4% 0%
リスク加重資産 1% -3% 0%
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半期報告書
(3) 法人部門－継続事業
部門別業績は多くの重大／重要項目により影響を受けた。上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継
続事業」および上記「Ｃ．部門別経営成績－(1)部門別業績－継続事業」を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
純利息収益 1,579 1,513 1,480 4% 7%
その他営業収入 1,126 1,035 1,031 9% 9%
営業収入 2,705 2,548 2,511 6% 8%
営業費用 (1,320) (1,575) (1,373) -16% -4%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 1,385 973 1,138 42% 22%
貸倒引当金（繰入）／戻入 35 93 (49) -62% 大
税引前利益 1,420 1,066 1,089 33% 30%
法人税および非支配持分 (408) (353) (322) 16% 27%
現金利益 1,012 713 767 42% 32%
(1)
貸借対照表
正味貸付金および前渡金 152,522 150,108 138,179 2% 10%
その他外部資産 307,198 276,607 281,079 11% 9%
外部資産 459,720 426,715 419,258 8% 10%
顧客預金 205,364 205,809 190,733 0% 8%
その他預金および借入金 79,148 67,374 68,190 17% 16%
預金およびその他借入金 284,512 273,183 258,923 4% 10%
その他外部負債 119,327 104,836 109,032 14% 9%
外部負債 403,839 378,019 367,955 7% 10%
リスク加重資産 167,406 163,713 165,614 2% 1%
平均貸付金および前渡金総額 153,982 144,488 137,864 7% 12%
平均預金およびその他借入金 281,770 269,578 257,874 5% 9%
(1)
比率
平均資産利益率（％） 0.44% 0.32% 0.36%
純預貸利鞘（％） 0.85% 0.86% 0.89%
純預貸利鞘（マーケッツを除く。)（％) 2.10% 2.12% 2.09%
営業収入に対する営業費用（％） 48.8% 61.8% 54.7%
平均資産に対する営業費用（％） 0.58% 0.72% 0.65%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (12) (52) 28 -77% 大
平均GLAに対する個別評価貸倒引当金繰
(2)
入/（戻入）額の割合（％） (0.02%) (0.07%) 0.04%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (23) (41) 21 -44% 大
平均GLAに対する一括評価貸倒引当金繰
(2)
入/（戻入）額の割合（％） (0.03%) (0.06%) 0.03%
減損資産総額 373 442 626 -16% -40%
GLAに対する減損資産総額の割合（％） 0.24% 0.29% 0.45%
フルタイム換算従業員(FTE)数合計 6,085 6,188 6,505 -2% -6%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(2) 割合計算に用いた貸倒引当金は、貸付金および前渡金の総額ならびにオフ・バランスシートのコミットメント－未実
行債務および偶発債務に関係する。
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半期報告書
2019 年３月半 期と2018年３月半期の業績比較
・ 貸付高は、ローンズおよび専門融資ならびにトランザクション・バンキングで増加した。顧客預金は、マーケッツおよ
びトランザクション・バンキングで増加した。
・ 純預貸利鞘（マーケッツを除く。）は、預金マージンの向上により増加し、これは貸付マージンの縮小により一部相殺
された。
・ その他営業収入は、フランチャイズ・トレーディングおよびフランチャイズ・セールスによるマーケッツの贈収の結果
として増加し、これはバランスシート収入の減少により一部相殺された。
・ 営業費用は、FTEおよび関連費用の削減、ならびに実施中のソフトウェア償却の費用逓減により減少した。
・ 貸倒引当金繰入は、主にローンズおよび専門融資の一括評価引当金および個別評価引当金での減少により減少し、これ
は戻入の減少により一部相殺された。
現金利益－ 2019 年３月半 期と2018年３月半期の比較
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半期報告書
(1)
地域別 法人部門
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
オーストラリア
（百万ドル）
純利息収益 874 843 821 4% 6%
その他営業収入 484 511 453 -5% 7%
営業収入 1,358 1,354 1,274 0% 7%
営業費用 (606) (625) (616) -3% -2%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 752 729 658 3% 14%
貸倒引当金（繰入）/戻入 5 66 (18) -92% 大
税引前利益 757 795 640 -5% 18%
法人税および非支配持分 (227) (238) (190) -5% 19%
現金利益 530 557 450 -5% 18%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (1) (28) (18) -96% -94%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (4) (38) 36 -89% 大
正味貸付金および前渡金 84,634 85,243 78,197 -1% 8%
顧客預金 71,623 78,562 77,466 -9% -8%
リスク加重資産 84,617 82,993 85,181 2% -1%
アジア太平洋、ヨーロッパおよび
アメリカ
純利息収益 546 520 515 5% 6%
その他営業収入 535 414 444 29% 20%
営業収入 1,081 934 959 16% 13%
営業費用 (633) (864) (675) -27% -6%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 448 70 284 大 58%
貸倒引当金（繰入）/戻入 31 25 13 24% 大
税引前利益 479 95 297 大 61%
法人税および非支配持分 (129) (65) (90) 98% 43%
現金利益 350 30 207 大 69%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (6) (25) 3 -76% 大
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (25) - (16) 該当なし 56%
正味貸付金および前渡金 60,456 58,282 52,760 4% 15%
顧客預金 116,080 111,717 97,869 4% 19%
リスク加重資産 71,248 70,456 69,565 1% 2%
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半期報告書
ニュージーランド
純利息収益 159 150 144 6% 10%
その他営業収入 107 110 134 -3% -20%
営業収入 266 260 278 2% -4%
営業費用 (81) (86) (82) -6% -1%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 185 174 196 6% -6%
貸倒引当金（繰入）/戻入 (1) 2 (44) 大 -98%
税引前利益 184 176 152 5% 21%
法人税および非支配持分 (52) (50) (42) 4% 24%
現金利益 132 126 110 5% 20%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (5) 1 43 大 大
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 6 (3) 1 大 大
正味貸付金および前渡金 7,432 6,583 7,222 13% 3%
顧客預金 17,661 15,530 15,398 14% 15%
リスク加重資産 11,541 10,264 10,868 12% 6%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
半期 増減率
個別 評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
トランザクション・バンキング (3) (6) 11 -50% 大
ローンズおよび専門融資 (10) (45) 17 -78% 大
マーケッツ - (3) (1) -100% -100%
セントラル・ファンクション 1 2 1 -50% 0%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (12) (52) 28 -77% 大
半期 増減率
一括 評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
トランザクション・バンキング 6 (5) (7) 大 大
ローンズおよび専門融資 (22) (35) 26 -37% 大
マーケッツ (6) - 1 該当なし 大
セントラル・ファンクション (1) (1) 1 0% 大
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (23) (41) 21 -44% 大
(1)
半期 増減率
正味貸付金および前渡金
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
トランザクション・バンキング 18,177 17,318 16,701 5% 9%
ローンズおよび専門融資 107,759 101,157 94,416 7% 14%
マーケッツ 25,902 31,201 26,612 -17% -3%
セントラル・ファンクション 684 432 450 58% 52%
正味貸付金および前渡金 152,522 150,108 138,179 2% 10%
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
(1)
半期 増減率
顧客預金
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
トランザクション・バンキング 99,479 99,519 95,707 0% 4%
ローンズおよび専門融資 925 1,289 1,336 -28% -31%
マーケッツ 102,411 102,490 91,237 0% 12%
セントラル・ファンクション 2,549 2,511 2,453 2% 4%
顧客預金 205,364 205,809 190,733 0% 8%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(1)
2019 年３月半 期
トランザク セントラル・
ション・バン ローンズおよ ファンクショ
キング び専門融資 マーケッツ ン 法人合計
（百万ドル）
純利息収益
531 742 280 26 1,579
その他営業収入 363 77 667 19 1,126
営業収入 894 819 947 45 2,705
営業費用 (406) (322) (550) (42) (1,320)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 488 497 397 3 1,385
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (3) 32 6 - 35
税引前利益/（損失） 485 529 403 3 1,420
法人税および非支配持分 (133) (142) (120) (13) (408)
現金利益/（損失） 352 387 283 (10) 1,012
個別引当金繰入/（戻入）額 (3) (10) - 1 (12)
一括引当金繰入/（戻入）額 6 (22) (6) (1) (23)
正味貸付金および前渡金 18,177 107,759 25,902 684 152,522
顧客預金 99,479 925 102,411 2,549 205,364
リスク加重資産 25,475 93,198 47,902 831 167,406
2018 年３月中間期
純利息収益 452 644 355 29 1,480
その他営業収入 362 90 552 27 1,031
営業収入 814 734 907 56 2,511
営業費用 (407) (322) (619) (25) (1,373)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 407 412 288 31 1,138
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (4) (43) - (2) (49)
税引前利益/（損失） 403 369 288 29 1,089
法人税および非支配持分 (116) (101) (77) (28) (322)
現金利益 287 268 211 1 767
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 11 17 (1) 1 28
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (7) 26 1 1 21
正味貸付金および前渡金 16,701 94,416 26,612 450 138,179
顧客預金 95,707 1,336 91,237 2,453 190,733
リスク加重資産 25,726 87,881 51,084 923 165,614
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
2019 年３月半 期と2018年３月半期の比較
純利息収益 17% 15% -21% -10% 7%
その他営業収入 0% -14% 21% -30% 9%
営業収入 10% 12% 4% -20% 8%
営業費用 0% 0% -11% 68% -4%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 20% 21% 38% -90% 22%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 -25% 大 該当なし -100% 大
税引前利益/（損失） 20% 43% 40% -90% 30%
法人税および非支配持分 15% 41% 56% -54% 27%
現金利益/（損失） 23% 44% 34% 大 32%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 大 -100% 0% 大
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 大 大 大 大
正味貸付金および前渡金 9% 14% -3% 52% 10%
顧客預金 4% -31% 12% 4% 8%
リスク加重資産 -1% 6% -6% -10% 1%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(1)
2019 年３月半 期
トランザク セントラル・
ション・バン ローンズおよ ファンクショ
キング び専門融資 マーケッツ ン 法人合計
（百万ドル）
純利息収益
531 742 280 26 1,579
その他営業収入 363 77 667 19 1,126
営業収入 894 819 947 45 2,705
営業費用 (406) (322) (550) (42) (1,320)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 488 497 397 3 1,385
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (3) 32 6 - 35
税引前利益/（損失） 485 529 403 3 1,420
法人税および非支配持分 (133) (142) (120) (13) (408)
現金利益/（損失） 352 387 283 (10) 1,012
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (3) (10) - 1 (12)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 6 (22) (6) (1) (23)
正味貸付金および前渡金 18,177 107,759 25,902 684 152,522
顧客預金 99,479 925 102,411 2,549 205,364
リスク加重資産 25,475 93,198 47,902 831 167,406
120/208
EDINET提出書類
オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
(1)
2018 年９ 月中間期
純利息収益 475 710 303 25 1,513
その他営業収入 359 82 577 17 1,035
営業収入 834 792 880 42 2,548
営業費用 (418) (316) (561) (280) (1,575)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 416 476 319 (238) 973
貸倒引当金（繰入）/戻入額 11 80 3 (1) 93
税引前利益/（損失） 427 556 322 (239) 1,066
法人税および非支配持分 (121) (147) (82) (3) (353)
現金利益/（損失） 306 409 240 (242) 713
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (6) (45) (3) 2 (52)
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (5) (35) - (1) (41)
正味貸付金および前渡金 17,318 101,157 31,201 432 150,108
顧客預金 99,519 1,289 102,490 2,511 205,809
リスク加重資産 25,717 87,472 49,658 866 163,713
2019 年３月中間期 と2018年９月中間期の比較
純利息収益 12% 5% -8% 4% 4%
その他営業収入 1% -6% 16% 12% 9%
営業収入 7% 3% 8% 7% 6%
営業費用 -3% 2% -2% -85% -16%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 17% 4% 24% 大 42%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 大 -60% 100% -100% -62%
税引前利益/（損失） 14% -5% 25% 大 33%
法人税および非支配持分 10% -3% 46% 大 16%
現金利益/（損失） 15% -5% 18% -96% 42%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 -50% -78% -100% -50% -77%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 -37% 該当なし 0% -44%
正味貸付金および前渡金 5% 7% -17% 58% 2%
顧客預金 0% -28% 0% 2% 0%
リスク加重資産 -1% 7% -4% -4% 2%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
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半期報告書
(1)
マーケッツ営業収入の分析
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
業務別マーケッツ営業収入の構成
(2)
フランチャイズ・セールス 465 455 438 2% 6%
(3)
フランチャイズ・トレーディング 226 151 177 50% 28%
(4)
バランスシート 256 274 292 -7% -12%
マーケッツ営業収入 947 880 907 8% 4%
以下を含む:
デリバティブ評価調整 (10) 52 11 大 大
注：(1) マーケッツ営業収入は、純利息収益およびその他営業収入を含む。
(2) フランチャイズ・セールスは、債券、外国為替、コモディティおよび資本市場などの中核的商品に関する直接的な顧
客フロー事業を表す。
(3) フランチャイズ・トレーディングは主に、当グループの戦略ポジションおよび直接の顧客売上げフローの一環として
保有するポジションの管理を表す。フランチャイズ・トレーディングはまた、デリバティブの公正価値を測定する際
になされる評価調整（信用および資金調達の調整、呼値スプレッドの調整ならびに関連するヘッジなどを含む。）の
影響も含む。
(4) バランスシートは、当グループの貸付および預金帳簿に関する金利リスクのヘッジならびに当グループの流動性ポー
トフォリオの管理を表す。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
地域別マーケッツ営業収入の構成
オーストラリア 312 347 306 -10% 2%
アジア太平洋、ヨーロッパおよび
アメリカ 507 408 456 24% 11%
ニュージーランド 128 125 145 2% -12%
マーケッツ営業収入 947 880 907 8% 4%
市場リスク
取引市場リスク
下表は、当グループの主たるトレーディング拠点における現物およびデリバティブのトレーディング・ポジションの双方を
カバーする、信頼水準99％のバリュー・アット・リスク（VaR）によるエクスポージャーの合計を示している。すべての数字は
豪ドル建である。
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半期報告書
信頼水準 99 ％（保有期間１日）
2018年 2018年 2018年
2019年 2019年 2019年
2019年 2018年 ９月 ９月 ９月
３月半期 ３月半期 ３月半期
３月 ９月終了 終了年度 終了年度 終了年度
半期末 の最高 の最低 平均 年度末 の最高 の最低 平均
（百万ドル） （百万ドル）
信頼水準99％のVaR
外国為替 3.6 9.5 2.0 4.8 3.7 10.3 1.7 4.2
金利 5.1 10.4 4.3 6.6 8.4 16.0 4.9 7.9
信用 4.1 4.4 1.2 2.4 2.5 6.5 2.3 4.0
コモディティ 2.3 3.9 1.4 2.1 3.7 4.5 1.4 3.1
株式 - - - - - - - -
分散効果 (8.3) 該当なし 該当なし (7.5) (10.5) 該当なし 該当なし (8.1)
VaR の合計 6.8 13.4 5.8 8.4 7.8 19.9 6.9 11.1
非取引金利リスク
非取引金利リスクは、マーケッツが管理し、市場金利の変動が当グループの将来の純利息収益に与える潜在的な悪影響に関
連する。金利リスクは、VaRおよび１％の利率の変動についてのシナリオ分析を含む様々な手法を用いて報告される。
信頼水準 99 ％（保有期間１日）
2018年 2018年 2018年
2019年 2019年 2019年
2019年 2018年 ９月 ９月 ９月
３月半期 ３月半期 ３月半期
３月 ９月終了 終了年度 終了年度 終了年度
半期末 の最高 の最低 平均 年度末 の最高 の最低 平均
（百万ドル） （百万ドル）
信頼水準99％のVaR
オーストラリア 17.2 18.3 16.4 17.4 21.9 32.7 20.3 23.6
ニュージーランド 8.1 8.1 7.1 7.6 6.8 7.1 5.6 6.6
アジア太平洋、
ヨーロッパ
およびアメリカ 16.9 17.7 12.9 15.5 15.1 15.1 12.5 13.7
分散効果 (14.1) 該当なし 該当なし (14.0) (16.1) 該当なし 該当なし (14.4)
VaR の合計 28.1 28.1 25.2 26.5 27.7 36.4 26.0 29.5
１％の利率の変動が今後12か月の純利息収益に与える影響
期末現在
(1)
2019年３月
2018年９月
期末現在 0.45% 1.21%
最高エクスポージャー 0.94% 1.79%
最低エクスポージャー 0.32% 0.77%
平均エクスポージャー（絶対値） 0.63% 1.11%
注：(1) 前期の数値は、内部収益率（IRR）モデルの向上を反映するため修正再表示されている。
(4) ニュージーランド部門－継続事業
部門別業績は多くの重大／重要項目により影響を受けた。上記「Ｂ．当グループの業績－(1)現金利益－重大／重要項目－継
続事業」および上記「Ｃ．部門別経営成績－(1)部門別業績－継続事業」を参照のこと。
以下はニュージーランド部門についてのニュージーランドドル建の表である。
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半期報告書
豪ドル建の経営成績は、下記のニュージーランド部門についての豪ドル建の表に示す。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ニュージーランドドル）
純利息収益 1,464 1,455 1,430 1% 2%
(1)
その他営業収入 300 293 308 2% -3%
(2)
保険事業からの収入純額 19 62 66 -69% -71%
営業収入 1,783 1,810 1,804 -1% -1%
営業費用 (647) (664) (646) -3% 0%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 1,136 1,146 1,158 -1% -2%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (31) 16 (22) 大 41%
税引前利益 1,105 1,162 1,136 -5% -3%
法人税および非支配持分 (309) (325) (318) -5% -3%
現金利益 796 837 818 -5% -3%
(3)
貸借対照表
正味貸付金および前渡金 124,024 121,550 118,596 2% 5%
その他外部資産 3,549 4,515 4,910 -21% -28%
外部資産 127,573 126,065 123,506 1% 3%
顧客預金 89,096 87,101 84,372 2% 6%
その他預金および借入金 2,240 2,486 2,555 -10% -12%
預金およびその他借入金 91,336 89,587 86,927 2% 5%
その他外部負債 23,554 24,591 22,939 -4% 3%
外部負債 114,890 114,178 109,866 1% 5%
リスク加重資産 62,260 62,463 61,332 0% 2%
平均貸付金および前渡金総額 123,000 120,587 118,091 2% 4%
平均預金およびその他借入金 91,231 88,052 87,027 4% 5%
資産運用収入純額 113 113 108 0% 5%
運用資産 31,403 30,665 29,185 2% 8%
運用資産平均残高 30,389 30,132 29,195 1% 4%
(3)
比率
平均資産利益率（％） 1.26% 1.34% 1.35%
純預貸利鞘（％） 2.39% 2.41% 2.43%
営業収入に対する営業費用（％） 36.3% 36.7% 35.8%
平均資産に対する営業費用（％） 1.03% 1.06% 1.07%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 37 16 36 大 3%
平均GLAに対する個別評価貸倒引当金繰
(4)
入/（戻入）額の割合（％） 0.06% 0.03% 0.06%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (6) (32) (14) -81% -57%
平均GLAに対する一括評価貸倒引当金繰
(4)
入/（戻入）額の割合（％） (0.01%) (0.05%) (0.02%)
減損資産総額 249 258 260 -3% -4%
GLAに対する減損資産総額の割合（％） 0.20% 0.21% 0.22%
フルタイム換算従業員（FTE）数合計 6,003 6,165 6,319 -3% -5%
注：(1) 従前「資産運用主収入および保険収入純額」で報告されていた資産運用収入を含む。
(2) 2018年11月30日に売却された支配会社のOnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドに関係する。
(3) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(4) 割合の基礎となる貸倒引当金繰入額は、 貸付金および前渡金の総額ならびにオフ・バランスシートのコミットメン
ト－未実行債務および偶発債務に関係する。
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半期報告書
2019 年３月半 期と2018年３月半期の業績の比較
・ 貸付および顧客預金の取扱高がすべてのポートフォリオで増加し、また当期中に運用資産が増加した。
・ 純預貸利鞘は、住宅ローンおよび預金ポートフォリオの構成の変更の結果として減少した。
・ 営業収入は主に、OnePathライフ（ニュージーランド）の売却に伴う収益の喪失により、および一回払い方式の保険にお
ける前期の復調との対比において減少した。
・ 営業費用は、事業投資の増加およびインフレによる増加を、OnePathライフ（ニュージーランド）の売却に伴う費用の減
少および顧客の低コスト・チャネルへの移行に伴うFTEの削減が概ね相殺し、著変はなかった。
・ 貸倒引当金繰入は、当期中の農業向け景気循環調整引当金により微増した。
現金利益－2019年 ３月半期と2018年３月半期の比較
半期 増減率
個別 評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ニュージーランドドル）
リテール 24 27 23 -11% 4%
住宅ローン - 2 - 100% -
その他 24 25 23 -4% 4%
商業 13 (11) 13 大 0%
個別評価貸倒引当金繰 入 / （戻入） 額 37 16 36 大 3%
半期 増減率
一括 評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2019年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ニュージーランドドル）
リテール 5 (10) 8 大 -38%
住宅ローン ▶ (1) 3 大 33%
その他 1 (9) 5 大 -80%
商業 (11) (22) (22) -50% -50%
一括 評価貸倒 引当金繰入 / （戻入）額 (6) (32) (14) -81% -57%
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半期報告書
(1)
半期末現在 増減率
正味貸付金および前渡金
2019年 2019年
３月半期末 ３月半期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期末 ３月半期末
（百万ニュージーランドドル）
リテール 81,108 79,090 77,106 3% 5%
住宅ローン 77,851 75,685 73,651 3% 6%
その他 3,257 3,405 3,455 -4% -6%
商業 42,916 42,460 41,490 1% 3%
正味貸付金および前渡金 124,024 121,550 118,596 2% 5%
(1)
半期末現在 増減率
顧客預金
2019年 2019年
３月半期末 ３月半期末
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期末 ３月半期末
（百万ニュージーランドドル）
リテール 71,882 70,260 67,735 2% 6%
商業 17,214 16,841 16,637 2% 3%
顧客預金 89,096 87,101 84,372 2% 6%
注：(1) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
2019 年３月半 期
セントラル・ ニュージー
リテール 商業 ファンクション ランド合計
（百万ニュージーランドドル）
純利息収益
940 517 7 1,464
(1)
その他営業収入 291 10 (1) 300
(2)
保険事業からの収入純額 19 - - 19
営業収入 1,250 527 6 1,783
営業費用 (514) (128) (5) (647)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 736 399 1 1,136
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (29) (2) - (31)
税引前利益 707 397 1 1,105
法人税および非支配持分 (197) (111) (1) (309)
現金利益 510 286 - 796
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 24 13 - 37
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 5 (11) - (6)
正味貸付金および前渡金 81,108 42,916 - 124,024
顧客預金 71,882 17,214 - 89,096
リスク加重資産 29,897 31,344 1,019 62,260
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半期報告書
2018 年３月半 期
純利息収益 929 495 6 1,430
(1)
その他営業収入 280 10 18 308
(2)
保険事業からの収入純額 67 - (1) 66
営業収入 1,276 505 23 1,804
営業費用 (516) (126) (4) (646)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 760 379 19 1,158
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (31) 9 - (22)
税引前利益 729 388 19 1,136
法人税および非支配持分 (204) (109) (5) (318)
現金利益 525 279 14 818
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 23 13 - 36
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 8 (22) - (14)
(3)
正味貸付金および前渡金 77,106 41,490 - 118,596
(3)
顧客預金 67,735 16,637 - 84,372
(3)
リスク加重資産 29,441 30,748 1,143 61,332
2019 年３月半 期と2018年３月半期の比較
純利息収益 1% 4% 17% 2%
(1)
その他営業収入 4% 0% 大 -3%
(2)
保険事業からの収入純額 -72% 該当なし -100% -71%
営業収入 -2% 4% -74% -1%
営業費用 0% 2% 25% 0%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 -3% 5% -95% -2%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 -6% 大 該当なし 41%
税引前利益 -3% 2% -95% -3%
法人税および非支配持分 -3% 2% -80% -3%
現金利益 -3% 3% -100% -3%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 4% 0% 該当なし 3%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 -38% -50% 該当なし -57%
(3)
正味貸付金および前渡金 5% 3% 該当なし 5%
(3)
顧客預金 6% 3% 該当なし 6%
(3)
リスク加重資産 2% 2% -11% 2%
注：(1) 従前「資産運用収入および保険収入純額」で報告されていた資産運用収入を含む。
(2) 2018年11月30日に売却された支配会社のOnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドに関係する。
(3) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
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半期報告書
2019 年３月半 期
セントラル・ ニュージー
リテール 商業 ファンクション ランド合計
（百万ニュージーランドドル）
純利息収益
940 517 7 1,464
(1)
その他営業収入 291 10 (1) 300
(2)
保険事業からの収入純額 19 - - 19
営業収入 1,250 527 6 1,783
営業費用 (514) (128) (5) (647)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/（損
失） 736 399 1 1,136
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (29) (2) - (31)
税引前利益/（損失） 707 397 1 1,105
法人税および非支配持分 (197) (111) (1) (309)
現金利益 510 286 - 796
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 24 13 - 37
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 5 (11) - (6)
正味貸付金および前渡金 81,108 42,916 - 124,024
顧客預金 71,882 17,214 - 89,096
リスク加重資産 29,897 31,344 1,019 62,260
2018 年９ 月半期
純利息収益 943 509 3 1,455
(1)
その他営業収入 284 10 (1) 293
(2)
保険事業からの収入純額 63 - (1) 62
営業収入 1,290 519 1 1,810
営業費用 (523) (132) (9) (664)
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/（損
失） 767 387 (8) 1,146
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (17) 33 - 16
税引前利益/（損失） 750 420 (8) 1,162
法人税および非支配持分 (209) (118) 2 (325)
現金利益/（損失） 541 302 (6) 837
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 27 (11) - 16
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (10) (22) - (32)
正味貸付金および前渡金 79,090 42,460 - 121,550
顧客預金 70,260 16,841 - 87,101
リスク加重資産 30,043 31,264 1,156 62,463
128/208
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半期報告書
2019 年３月半 期と2018年９月半期の比較
純利息収益 0% 2% 大 1%
(1)
その他営業収入 2% 0% 0% 2%
(2)
資産運用収入および保険収入純額 -70% 該当なし -100% -69%
営業収入 -3% 2% 大 -1%
営業費用 -2% -3% -44% -3%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/（損
失） -4% 3% 大 -1%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 71% 大 該当なし 大
税引前利益/（損失） -6% -5% 大 -5%
法人税および非支配持分 -6% -6% 大 -5%
現金利益/（損失） -6% -5% -100% -5%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 -11% 大 該当なし 大
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 大 -50% 該当なし -81%
(3)
正味貸付金および前渡金 3% 1% 該当なし 2%
(3)
顧客預金 2% 2% 該当なし 2%
(3)
リスク加重資産 0% 0% -12% 0%
注：(1) 従前「資産運用主収入および保険収入純額」で報告されていた資産運用収入を含む。
(2) 2018年11月30日に売却された支配会社のOnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドに関係する。
(3) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有目的に再分類された資産および負債を含む。
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半期報告書
以下はニュージーランド部門についての豪ドル建の表である。
ニュージーランドドル建の業績は、上記のニュージーランド部門についてのニュージーランドドル建の表に示す。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
純利息収益 1,385 1,342 1,309 3% 6%
(1)
その他営業収入 284 271 283 5% 0%
(2)
保険事業からの収入純額 18 57 60 -68% -70%
営業収入 1,687 1,670 1,652 1% 2%
営業費用 (612) (613) (592) 0% 3%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 1,075 1,057 1,060 2% 1%
貸倒引当金（繰入）/戻入額 (30) 14 (20) 大 50%
税引前利益 1,045 1,071 1,040 -2% 0%
法人税および非支配持分 (292) (299) (291) -2% 0%
現金利益 753 772 749 -2% 1%
構成：
リテール 482 498 481 -3% 0%
商業 271 279 255 -3% 6%
セントラル・ファンクション - (5) 13 -100% -100%
現金利益 753 772 749 -2% 1%
(3)
貸借対照表
正味貸付金および前渡金 118,840 111,333 111,360 7% 7%
その他外部資産 3,401 4,136 4,611 -18% -26%
外部資産 122,241 115,469 115,971 6% 5%
顧客預金 85,372 79,780 79,225 7% 8%
その他預金および借入金 2,146 2,277 2,398 -6% -11%
預金およびその他借入金 87,518 82,057 81,623 7% 7%
その他外部負債 22,570 22,524 21,540 0% 5%
外部負債 110,088 104,581 103,163 5% 7%
リスク加重資産 59,658 57,213 57,590 4% 4%
平均貸付金および前渡金総額 116,278 111,218 108,107 5% 8%
平均預金およびその他借入金 86,244 81,214 79,669 6% 8%
資産運用収入純額 107 105 99 2% 8%
運用資産 30,090 28,087 27,404 7% 10%
運用資産平均残高 29,119 27,791 26,727 5% 9%
(3)
比率
平均資産利益率（％） 1.26% 1.34% 1.35%
純預貸利鞘（％） 2.39% 2.41% 2.43%
営業収入に対する営業費用（％） 36.3% 36.7% 35.8%
平均資産に対する営業費用（％） 1.03% 1.06% 1.07%
個別評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 35 15 34 大 3%
平均GLAに対する個別評価貸倒引当金
繰入/（戻入）額の割合（％） 0.06% 0.03% 0.06%
一括評価貸倒引当金繰入/（戻入）額 (5) (29) (14) -83% -64%
平均GLAに対する一括評価貸倒引当金
繰入/（戻入）額の割合（％） (0.01%) (0.05%) (0.03%)
減損資産総額 238 236 244 1% -2%
GLAに対する減損資産総額の割合（％） 0.20% 0.21% 0.22%
フルタイム換算従業員（FTE）数合計 6,003 6,165 6,319 -3% -5%
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注：(1) 従前「資産運用主収入および保険収入純額」で報告されていた資産運用収入を含む。
(2) 2018年11月30日に売却された支配会社のOnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドに関係する。
(3) 貸借対照表の金額は、継続事業による売却目的保有に再分類された資産および負債を含む。
(4) 割合の基礎となる貸倒引当金繰入額は、 貸付金および前渡し金の総額ならびにオフ・バランスシートのコミットメ
ント－未実行債務および偶発債務に関係する。
(5) 富裕層オーストラリア部門－継続事業
部門別業績は多くの重大／重要項目により影響を受けた。上記「Ｂ．グループ経営成績－(1)現金利益－重大／重要項目－継
続事業」および上記「Ｃ．部門別経営成績－(1)部門別業績－継続事業」を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
純利息収益 1 1 1 0% 0%
その他営業利益 26 12 48 大 -46%
営業収入 27 13 49 大 -45%
営業費用 (70) (95) (85) -26% -18%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 (43) (82) (36) -48% 19%
貸倒引当金（繰入）/戻入 - - - 該当なし 該当なし
税引前利益 (43) (82) (36) -48% 19%
法人税および非支配持分 13 25 10 -48% 30%
継続事業による現金利益 (30) (57) (26) -47% 15%
(1)
フルタイム換算従業員（FTE） 数合計 640 692 759 -8% -16%
注：(1) FTEは、継続事業と非継続事業の間で配分されている。売却完了時またはそれ以降にIOOFおよびチューリッヒに転属す
るFTEの実数は、目下確定を進めている。
(6) パシフィック部門－継続事業
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
純利息収益 68 66 65 3% 5%
その他営業収入 50 53 47 -6% 6%
営業収入 118 119 112 -1% 5%
営業費用 (70) (65) (63) 8% 11%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
48 54 49 -11% -2%
（損失）
貸倒引当金（繰入）/戻入 (2) (1) (2) 100% 0%
税引前利益/（損失） 46 53 47 -13% -2%
法人税および非支配持分 (13) (14) (14) -7% -7%
現金利益/（損失） 33 39 33 -15% 0%
貸借対照表
正味貸付金および前渡金 2,135 2,114 2,166 1% -1%
顧客預金 3,474 3,467 3,370 0% 3%
リスク加重資産 3,840 3,915 3,827 -2% 0%
フルタイム換算従業員（FTE）数合計 1,096 1,125 1,172 -3% -6%
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(7) TSOおよびグループ・センター－継続事業
部門別業績は多くの重大／重要項目により影響を受けた。上記「Ｂ．グループ経営成績－(1)現金利益－重大／重要項目－継
続事業」および上記「Ｃ．部門別経営成績－(1)部門別業績－継続事業」を参照のこと。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
（百万ドル）
関連会社投資の持分利益 126 92 87 37% 45%
営業収入（その他） 367 211 406 74% -10%
営業収入 493 303 493 63% 0%
営業費用 (450) (590) (455) -24% -1%
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益/
（損失） 43 (287) 38 大 13%
貸倒引当金（繰入）/戻入 - - (25) 該当なし -100%
税引前利益/（損失） 43 (287) 13 大 大
法人税および非支配持分 20 88 (26) -77% 大
現金利益/（損失） 63 (199) (13) 大 大
(1)
リスク加重資産 5,594 6,230 7,033 -10% -20%
(1)
フルタイム換算従業員数（FTE） 合計 10,520 10,651 10,986 -1% -4%
注：(1) FTEは、継続事業と非継続事業の間で配分されている。売却完了時またはそれ以降にIOOFおよびチューリッヒに転属す
るFTEの実数は、目下確定を進めている。
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Ｄ．利益の調整
IFRS に準拠していない情報
当グループは、連結財務報告および配当宣言の中で、会計基準とは別の基準で作成された追加の業績指標を提供している。
この情報を提示する際、ASICの規制ガイド230において提供された指針に従う。
(1) 法定利益と現金利益の調整
現金利益は、当グループの継続的事業活動に関する業績のANZが推奨する指標を示しており、過去の期間および同業他社と比
較した当グループおよび部門の業績を読者が評価できるようにしている。当グループは、法定利益から非中核項目を除外して
現金利益を計算している（詳細については、下記「Ｅ.定義」を参照のこと。）。現金利益を導くための調整は法定利益（外部
監査人による要約中間連結財務書類のレビューにおいて取り扱われる範囲でレビュー対象となる。）に含まれている。現金利
益は外部監査人によるレビューの対象ではない。外部監査人は、各表示期間を通じて一貫した基準で現金利益の調整が決定さ
れている旨を監査委員会に報告している。
半期 増減率
2019年 2019年
３月半期 ３月半期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月半期 ３月半期
(百万ドル)
当行株主に帰属する継続事業による法定利益 3,243 3,172 3,923 2% -17%
継続事業に関する法定利益と現金利益との調
整
保険契約債務の再評価 77 (4) (10) 大 大
経済ヘッジ 185 ( 124 ) (124) 大 大
収益および費用ヘッジ 60 (49) 40 大 50%
ストラクチャード・クレジット仲介取引 (1) (1) (3) 0% -67%
上海農村商業銀行（SRCB）の売却 - - (333) 該当なし -100%
継続事業による法定利益と現金利益との調整
合計 321 (178) (430) 大 大
継続事業による現金利益 3,564 2,994 3,493 19% 2%
当行株主に帰属する非継続事業による法定利
益 (70) (95) (600) -26% -88%
非継続事業による法定利益と現金利益との調
整
自己株式調整 (18) 30 (23) 大 -22%
保険契約債務の再評価 38 - 6 該当なし 大
非継続事業による法定利益と現金利益との調
整合計 20 30 (17) -33% 大
非継続事業による現金利益／（損失） (50) (65) (617) -23% -92%
現金利益 3,514 2,929 2,876 20% 22%
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(2) 法定利益と現金利益間の調整についての説明－継続事業
・ 保険契約債務の再評価－ニュージーランド部門
保険契約債務を計算する際、保険契約の予想将来キャッシュフローは、債務の現在価値を反映するよう割引かれてお
り、各期間の市場割引率の変動の影響は損益計算書に反映される。ANZは、市場金利の変動に起因する変動性を除去するた
め、市場割引率の変動に起因する保険契約の再測定の影響を法定利益への調整に含めている（保険契約の有効期間の最後
にはゼロになる。）。OnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドの事業の売却を完了したことにより、2019年３月半
期には、販売済みの保険契約債務の再評価に伴う累積的な現金利益の調整の戻入を含めている。
・ 経済ヘッジならびに収益および費用ヘッジ
当グループは、会計基準に沿った金利および外国為替リスクを管理するために経済ヘッジを締結しており、これによ
り、公正価値評価による損益は損益計算書内で認識される。ANZは公正価値調整を現金利益から除去する。なぜなら、ヘッ
ジ取引から生ずる損益は、現金利益の一部として経済ヘッジ対象からの損益とマッチさせるべく時の経過とともに戻入れ
られるからである。これには、会計ヘッジ関係に指定されないが、経済ヘッジであるとみなされる承認済みデリバティブ
商品（主にニュージーランドドル建および米ドル建（および米ドル相関）の大きな外貨建の収益および費用の流れのヘッ
ジを含む。）から生ずる損益、ならびに指定された会計ヘッジの非有効部分が含まれる。
経済ヘッジは以下で構成される。
－ 外貨建債券発行の手取金を変動金利の豪ドル建およびニュージーランドドル建債務に交換するために利用されてい
る、資金調達関連スワップ（主にクロスカレンシー金利スワップ）。これらのスワップはヘッジ会計に適格でない
ため、公正価値の変動は損益計算書に記録される。これらの公正価値の主たる変動要因は、通貨ベーシス・スワッ
プのスプレッドならびにその他主要調達通貨に対する豪ドルおよびニュージーランドドルの変動である。
－ ヘッジ会計に適格でない特定のストラクチャード・ファイナンスおよびスペシャライズド・リース取引の経済ヘッ
ジ。これらの公正価値調整の主要な要因は、オーストラリアおよびニュージーランドの金利の期間構成の変動であ
る。
－ 指定された会計ヘッジ関係の非有効部分。
2019年３月半期の現金利益から調整された経済ヘッジの利益の大半は、資金調達関連スワップに関連し、主にニュー
ジーランドドル／米ドルおよび米ドル／ユーロの通貨ペアのベーシス・スワップのスプレッドの縮小により影響を受け
た。
2019年３月半期の現金利益から調整された収益および費用ヘッジの損失は、ニュージーランドドルに対する豪ドル安に
よるものであった。
半期
2019年３月 2018年９月 2018年３月
(百万ドル)
経済ヘッジ 260 (174) (175)
収益および費用ヘッジ 85 (69) 57
税引前現金利益の増加／（減少） 345 (243) (118)
税引後現金利益の増加／（減少） 245 (173) (84)
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・ ストラクチャード・クレジット仲介取引
ANZは、世界金融危機に先立ち、米国の金融保証会社８社との間で一連のストラクチャード・クレジット仲介取引を締結
した。これは、特定の債務の仕組みに関するプロテクションとしてクレジット・デフォルト・スワップ（「CDSs」）の売
却および同様のストラクチャーに関するCDSプロテクションの買付けを含んでいた。ANZは、後に米国の金融保証会社６社
との間のポジションは終了させ、また残り２つのポートフォリオについては監視し、ANZが特定の取引または相手方に関連
して認識したリスクに費用効果があると判断した場合にエクスポージャーを低減できるようにしている。
2019年３月31日現在の発行済み売り買いCDSsの想定価値は、３億ドル（2018年９月：３億ドル、2018年３月：３億ド
ル）であった。売りおよび買いCDSsのいずれも、純損益を通じて公正価値で測定される。しかしながら、関連する公正価
値の変動は、買いCDSsに係る信用リスクの影響が、信用スプレッドならびに豪ドル／米ドルおよびニュージーランドド
ル／米ドル為替レートの市場変動により決定されるため、完全には相殺されない。CDSsの公正価値（CVAを除く。）は、
2,000万ドル（2018年９月：2,600万ドル、2018年３月：2,700万ドル）であり、買いプロテクションに係るCVAは400万ドル
（2018年９月：400万ドル、2018年３月：500万ドル）であった。
売り買いプロテクションによる損益は、早期に終了されたものを除き、その公正価値変動が将来の期間にゼロに戻るこ
とが予定されている従来からの事業に関連しているため、現金利益への調整に含めている。
・ 上海農村商業銀行（SRCB）の売却
2017年１月３日、当グループは上海農村商業銀行（SRCB）の持分20％を売却することに合意したことを公表した。
SRCBの影響は法定利益と現金利益の調整として処理されている。売却目的保有への再分類による損失については、2017
年中の売却完了時に引当金の戻入によって損失の大部分が相殺されることから合理的なものであると考えられた。この取
引は2018年３月半期に完了し、取引全体の影響は現金利益において認識された。
・ 減損デリバティブの信用リスク（税引後利益なし）
不履行および減損デリバティブのエクスポージャーにかかるデリバティブ信用評価調整は、不履行および減損デリバ
ティブの運用方法を反映するため現金貸倒引当金に再分類された。
(3) 法定利益および現金利益間の調整についての説明‐非継続事業
・ 自己株式調整
当グループが富裕層オーストラリア部門において保有するANZ株式（2019年３月：1,550万株、2018年９月：1,550万株、
2018年３月：1,480万株）は、会計目的上自己株式とみなされる。これらの株式からの配当ならびに実現および未実現損益
は、法定報告の目的上収益として認識することが認められていないため剰余金に算入される。自己株式が損益計算書を通
じて再評価される保険契約債務の原資とするために保有されていることから、現金利益を導く際には、その収益を当グ
ループの利益に含めることとし、当グループの利益に非対称な影響を生じさせないようにしている。
・ 保険契約債務の再評価‐富裕層オーストラリア部門
保険契約債務を計算する際、保険契約の予想将来キャッシュフローは、債務の現在価値を反映するよう割引かれてお
り、各期間の市場割引率の変動の影響は損益計算書に反映される。ANZは、市場金利の変動に起因する変動性を除去するた
め、市場割引率の変動に起因する保険契約の再測定の影響を法定利益への調整に含めている（保険契約の有効期間の最後
にはゼロになる。）。
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(4) 法定利益の現金利益への調整
2019 年３月半期
法定利益への調整
自己株式 収益および
保険契約債務
法定利益 調整 の再評価 経済ヘッジ 費用ヘッジ
(百万ドル)
純利息収益 7,299 - - - -
保険事業からの収入純額 77 - (7) - -
その他 1,917 - 115 260 85
その他営業収入 1,994 - 108 260 85
営業収入 9,293 - 108 260 85
営業費用 (4,365) - - - -
貸倒引当金 繰入 および法人税控除前利益 4,928 - 108 260 85
貸倒引当金繰入 (392) - - - -
法人税控除前利益 4,536 - 108 260 85
法人税 (1,284) - (31) (75) (25)
非支配持分 (9) - - - -
法人税控除後利益－継続事業 3,243 - 77 185 60
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 (70) (18) 38 - -
法人税控除後純利益／（損失） 3,173 (18) 115 185 60
法定利益への調整
ストラク
チャード・ 減損デリバ 上海農村商業 法定利益へ
クレジット ティブの 銀行（SRCB） の調整合計
仲介取引 信用リスク の売却 現金利益
(百万ドル)
純利息収益 - - - - 7,299
保険事業からの収入純額 - - - (7) 70
その他 (1) 1 - 460 2,377
その他営業収入 (1) 1 - 453 2,447
営業収入 (1) 1 - 453 9,746
営業費用 - - - - (4,365)
貸倒引当金 繰入 および法人税控除前利益 (1) 1 - 453 5,381
貸倒引当金繰入 - (1) - (1) (393)
法人税控除前利益 (1) - - 452 4,988
法人税 - - - (131) (1,415)
非支配持分 - - - - (9)
法人税控除後利益－継続事業 (1) - - 321 3,564
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 - - - 20 (50)
法人税控除後純利益／（損失） (1) - - 341 3,514
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2018 年９月半期
法定利益への調整
自己株式 収益および
保険契約債務
法定利益 調整 の再評価 経済ヘッジ 費用ヘッジ
(百万ドル)
純利息収益 7,164 - - - -
保険事業からの収入純額 133 - (6) - -
その他 2,450 - - (174) (69)
その他営業収入 2,583 - (6) (174) (69)
営業収入 9,747 - (6) (174) (69)
営業費用 (4,928) - - - -
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 4,819 - (6) (174) (69)
貸倒引当金繰入 (280) - - - -
法人税控除前利益 4,539 - (6) (174) (69)
法人税 (1,358) - 2 50 20
非支配持分 (9) - - - -
法人税控除後利益－継続事業 3,172 - (4) (124) (49)
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 (95) 30 - - -
法人税控除後純利益／（損失） 3,077 30 (4) (124) (49)
法定利益への調整
ストラク
チャード・ 減損デリバ 上海農村商業
クレジット ティブの 銀行（SRCB） 法定利益へ
仲介取引 信用リスク の売却 の調整合計 現金利益
(百万ドル)
純利息収益 - - - - 7,164
保険事業からの収入純額 - - - (6) 127
その他 (1) - - (244) 2,206
その他営業収入 (1) - - (250) 2,333
営業収入 (1) - - (250) 9,497
営業費用 - - - - (4,928)
貸倒引当金 繰入 および法人税控除前利益 (1) - - (250) 4,569
貸倒引当金繰入 - - - - (280)
法人税控除前利益 (1) - - (250) 4,289
法人税 - - - 72 (1,286)
非支配持分 - - - - (9)
法人税控除後利益－継続事業 (1) - - (178) 2,994
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 - - - 30 (65)
法人税控除後純利益／（損失） (1) - - (148) 2,929
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2018 年３月半期
法定利益への調整
自己株式
保険契約債務
法定利益 調整 の再評価 経済ヘッジ 収益ヘッジ
(百万ドル)
純利息収益 7,350 - - - -
保険事業からの収入純額 140 - (14) - -
その他 2,747 - - (175) 57
その他営業収入 2,887 - (14) (175) 57
営業収入 10,237 - (14) (175) 57
営業費用 (4,473) - - - -
貸倒引当金繰入および法人税控除前利益 5,764 - (14) (175) 57
貸倒引当金繰入 (408) - - - -
法人税控除前利益 5,356 - (14) (175) 57
法人税 (1,426) - ▶ 51 (17)
非支配持分 (7) - - - -
法人税控除後利益－継続事業 3,923 - (10) (124) 40
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 (600) (23) 6 - -
法人税控除後純利益／（損失） 3,323 (23) (4) (124) 40
法定利益への調整
ストラク
チャード・ 減損デリバ 上海農村商業
クレジット ティブの 銀行（SRCB） 法定利益へ
仲介取引 信用リスク の売却 の調整合計 現金利益
(百万ドル)
純利息収益 - - - - 7,350
保険事業からの収入純額 - - - (14) 126
その他 (4) - (231) (353) 2,394
その他営業収入 (4) - (231) (367) 2,520
営業収入 (4) - (231) (367) 9,870
営業費用 - - - - (4,473)
貸倒引当金 繰入 および法人税控除前利益 (4) - (231) (367) 5,397
貸倒引当金繰入 - - - - (408)
法人税控除前利益 (4) - (231) (367) 4,989
法人税 1 - (102) (63) (1,489)
非支配持分 - - - - (7)
法人税控除後利益－継続事業 (3) - (333) (430) 3,493
法人税控除後利益／（損失）－非継続事業 - - - (17) (617)
法人税控除後純利益／（損失） (3) - (333) (447) 2,876
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Ｅ．定義
「AASB」 ― オーストラリア会計基準審議会。「AASB」という用語は、AASBが発行したオーストラリア会計基準を特定す
るときに通常使用される。
「APRA」 ― オーストラリア適正規制庁
「APS」 ― ADIの健全性基準
「現金および現金同等物」は、硬貨、紙幣、コールマネー、中央銀行預入残高、流動性決済残高（容易に一定の金額の現金
に換金可能であり、価値変動のリスクが僅少なもの）および３か月未満の買戻し契約（「リバース・レポ」）に基づき購入さ
れた証券からなる。
「現金利益」は、会計基準に従わないで作成された追加の業績指標である。現金利益は当グループの継続的事業活動の業績
のANZが推奨する指標を示しており、過去の期間および同業他社と比較した当グループおよび部門の業績を読者が評価できるよ
うにしている。当グループは、下記のとおり、法定利益から非中核項目を除外して現金利益を計算している。これらの項目
は、プラスとマイナスの調整に違いを付けないよう、各期間を通じて一貫して計算されている。
損益は、それらが重要である、またはいずれかの期間で重要となる可能性があり、かつ以下の３つのカテゴリーのうち１つ
に該当する場合調整される。
１. 税、法律もしくは会計法制変更または当グループの継続的事業活動に関連しないその他非中核項目から生じた利益に
含まれる利益または損失
２. 自己株式、生命保険契約債務の再評価、経済ヘッジの影響および将来の利益を通じて解消される時間的差異が内在す
る類似の会計項目
３. 保険契約者の税グロスアップ等、報告利益に影響を与えない個々の勘定科目間の会計上の再分類
現金利益は、現金主義会計ベースで決定されるキャッシュフローまたは利益の指標ではない。
「ASSB第139号に基づく一括評価引当金」は、ポートフォリオに内在するが個別には特定できない貸倒引当金である。一括評
価引当金は、損失事象が生じた際のみ認識される。将来の事象の結果として予想される損失は、どれだけ可能性が高くとも認
識されない。
「ASSB第９号に基づく一括評価引当金」は、予想信用損失（ECL）に相当する。これらは将来予測に関する記載に盛り込まれ
るものとし、貸倒引当金を認識するにあたり損失事象の発生を要しない。
「カバード・ボンド」は、倒産隔離された特別目的事業体に移転されたADIの資産プール（カバー・プール）により担保され
た、ADIより外部の投資家向けに発行される債券である。カバー・プールを形成する主な資産はモーゲージ・ローンである。
モーゲージは発行者のバランスシートに計上される。カバード・ボンドの保有者は発行者およびカバー・プール資産という二
重のリコースを有する。カバー・プールに含まれるモーゲージは、それ以外においては担保に供することも処分することもで
きないが、プールの信用の質を維持するために買戻しおよび差替えができる。当グループは、その資金調達活動の一部として
カバード・ボンドを発行している。
「信用リスク」は、ANZの顧客および取引相手が貸付または契約上の条件を守らないまたは完全に履行できないことによる財
務的損失のリスクである。
「信用リスク加重資産(CRWA)」は、APS第112/113号に規定されているとおり、決められた公式に基づいて信用リスクで加重
された資産を表す。
「顧客預金」は、定期預金、その他有利子預金、無利子預金、および借入会社の債務を意味し、証券化預金は含まない。
「デリバティブ信用評価調整（CVA）」 ― デリバティブ商品の全期間を通じて、ANZは、モデルを用いて、取引相手の信
用の質の影響を考慮に入れるために公正価値を調整する。この方法論は、金融商品の全期間を通じた予想損失の現在価値を、
デフォルト確率、デフォルト時損失率、予想信用リスク・エクスポージャーおよび資産相関係数の関数として計算する。減損
デリバティブもCVAの対象となる。
「配当性向」は、普通株式配当支払合計額を当行株主に帰属する利益で除したものである。
「総貸付金および前渡金（GLA）」は、貸付金および前渡金、資産計上した仲介／モーゲージ実行手数料から未収収益を控除
したものである。
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「減損資産」は、契約上の金額を全額適時に受領できるかについて懸念が存在するか、または、顧客の財政的困難により譲
許的条項が提供されている金融資産である。金融資産は、報告日までに生じた損失事象の結果として減損が生じたという客観
的な証拠が存在し、また損失事象が個別の資産もしくは資産ポートフォリオの見積将来キャッシュフローに及ぼす影響を信頼
性をもって見積もることが可能な場合、減損する。
「減損貸付金」は、顧客の状態が不良債権化していると明確にされた実行済みの貸付からなる。
「個別評価引当金」は、個別的に管理されるすべての減損資産について個別の状況に応じて評価し、その際には担保（また
はその他の信用補強）の実現可能価額、清算時や倒産時の予想受取可能額、法的不確定性、回収に係る見積費用、流通市場エ
クスポージャーの市価、ならびに想定される受取金および回収金の額や時期などの要素を考慮する。
「銀行業の金利リスク（IRRBB）」は、ANZの将来の純利息収益に係る市場金利の変動の悪影響の可能性に関係する。このリ
スクは一般的に以下から生ずる。
１. 価格改定（リプライシング）およびイールドカーブ・リスク ― 全般的な金利水準および/またはイールドカーブ
全体にわたる金利の関連性の変動の結果としての収益または市場価値に対するリスク
２. ベーシス・リスク ― 銀行業の資産項目に適用される利鞘のボラティリティから生ずる収益または市場価値に対す
るリスク
３. オプショナリティ・リスク ― 銀行業の資産項目の独立または組込みオプションの存在から生ずる収益または市場
価値に対するリスク
「国際的に比較可能な比率」とは、バーゼル委員会の出版物「バーゼル３：より強靭な銀行および銀行システムのための世
界的規制枠組み」（2011年６月）および「資本測定および資本基準の国際的コンバージェンス」（2006年６月）において文書
化された規制のANZによる解釈。「国際資本比較研究」（2015年７月13日）と題するAPRAの情報文書で特定された差異も含む。
「レベル１」とは、APRAの監督との関連で、一定の承認された子会社を連結したオーストラリア・ニュージーランド銀行で
ある。
「レベル２」とは、APRAの監督との関連で、関連会社、保険および資産運用会社、非金融営利法人ならびに一定の証券化
ビークルを連結から除いた当グループである。
「純預貸利鞘」とは、平均利付資産に対する純利息収益の割合である。
「正味貸付金および前渡金」とは、総貸付金および前渡金から貸倒準備金を差し引いたものである。
「正味安定資金調達比率（NSFR）」とは、APRAが定める所要安定調達額（RSF）に対する利用可能な安定調達額（ASF）の比
率である。利用可能な安定調達額は、１年ベースの確実な想定資金源としてオーストラリアの公認預金受入機関（ADI）の資本
および負債を構成する。所要安定調達額は、ADIの資産の流動特性および残存期間ならびにオフ・バランスシート取引の関数に
より定まる。ADIは少なくともNSFRの100％を維持しなければならない。
「正味有形資産」とは、当行株主に帰属する株式資本および準備金から優先株式資本および未償却の無形資産（のれんおよ
びソフトウェアを含む。）を差引いた金額に等しい。
「規制上の預け金」とは、法律上の要件に従い現地の中央銀行に預ける強制的な準備預金である。
「条件緩和債権」とは、当初の契約条件が顧客の財政的困難に関連する理由により修正されたファシリティから成る。条件
緩和には、利息、元本またはその他法律上期限が到来した支払いの削減、または同様のリスクの新ファシリティに対して一般
的に提供される満期の実質的延長から成る。
「平均資産利益率」とは、当行株主に帰属する利益（優先株式配当金の支払額を調整済）を平均資産合計で除した料率であ
る。
「平均普通株主資本利益率」とは、当行株主に帰属する利益（優先株式配当金の支払額を調整済）を平均普通株主資本で除
した料率である。
「リスク加重資産（RWA）」各資産に内在するデフォルトの可能性およびデフォルトの場合にありうる損失に従い、リスクに
より加重される資産である。資産担保リスク以外の場合（すなわち、市場リスクおよびオペレーショナル・リスク）、RWAはこ
れらのリスクの資本要件に12.5を乗ずることにより決定される。
「ANZの未収決済残高/ANZの未払決済残高」は、決済される途上にある金融資産および/または金融負債である。これは取引
期限付き資産および負債、先方勘定ならびに証券決済口座を含む。
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４【経営上の重要な契約等】
2019 年度期首から本書提出日まで、当グループが実質的に依存している通常の業務におけるものを除き、当グループにより
締結された重要な契約はなかった。
完全を期すために以下を参照のこと。
・ ３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－A.当半期の経営成績の要説－(3)非継続事
業
・ ３ 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析－B.当グループの経営成績－(1)現金利益
－重大／重要項目－継続事業－事業売却の影響（継続事業）
・ ２ 事業等のリスク－(2)主なリスクおよび不確実性－リスク要因19．「買収および／または売却は、当グループのポジ
ションに悪影響を及ぼす可能性がある。」
５【研究開発活動】
該当事項なし
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第４【設備の状況】
１【主要な設備の状況】
ANZは事業目的で、オーストラリア、ニュージーランド、アジア太平洋、ヨーロッパおよびアメリカの各地に土地および建物
を所有および賃借している。支店および商用管理センターを含むこれらの不動産は、2019年３月31日現在の帳簿価格が６億
8,400万ドル（2018年９月現在６億9,500万ドル、2018年３月現在７億ドル）であり、以下で構成されている。
2019年３月現在 2018年９月現在 2018年３月現在
不動産の数 所有 賃借 所有 賃借 所有 賃借
リテール（支店網） 11 811 12 845 12 890
管理およびオペレーション・センター 7 189 7 190 8 199
24 2 28 2 33 5
居住用
42 1,002 47 1,037 53 1,094
不動産の数合計
本半期中、当グループの営業活動に重要な影響を与える不動産の動きはなかった。
２【設備の新設、除却等の計画】
2018年10月１日から2019年３月31日までの半期中、有価証券報告書（平成30年12月21日提出）の「第一部 企業情報－第
４ 設備の状況－３ 設備の新設、除却等の計画」に記載の内容につき、以下に記載される変更を除き、重要な変更はなかっ
た。
ANZは定期的にその世界中のリテール部門の不動産拠点を見直し、当グループの今後の営業モデルに沿わない賃借不動産を除
却している。
本半期中、ANZのコマーシャル・バンキング部門の不動産拠点にドックランズ、コリンズ・ストリート839の賃借物件が加
わった。2019年６月30日からメルボルン、クイーン・ストリート100の物件が除却されることに注意すべきである。
ANZの富裕層事業のチューリッヒへの売却は2019年５月31日に完了したが、IOOF構成要素の売却の完了が遅れた場合、シド
ニー、ケント・ストリート347の物件は引き続きANZのポートフォリオにおける賃借不動産となる。
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第５【提出会社の状況】
１【株式等の状況】
（１）【株式の総数等】
①【株式の総数】
（2019年３月31日現在）
授権株数（株） 発行済株式総数（株） 未発行株式数（株）
普通株式 該当なし 2,833,175,579 該当なし
合計 該当なし 2,833,175,579 該当なし
②【発行済株式】
（2019年３月31日現在）
記名・無記名の別及び
上場金融商品取引所名又は
種類 発行数（株） 内容
登録認可金融商品取引業協会名
額面・無額面の別
普通株式
（当行の定
オーストラリア証券取引所 款に定める
記名無額面 普通株式 2,833,175,579
ニュージーランド証券取引所 条項に基づ
き発行され
る普通株式)
計 2,833,175,579
（２）【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし
（３）【発行済株式総数及び資本金の状況】
普通株式
普通株式資本金 普通株式資本金
発行済株式総数 発行済株式総数 増減額 残高
年月日 備考
増減数（株） 残高（株） （単位：百万ド （単位：百万ド
ル（百万円）） ル（百万円））
2018年 27,205
2,873,618,118
９月30日 (2,101,042)
・2018年度期末配当について、
ボーナス・オプション制度
（BOP）に基づき株式が発行さ
れた。
・2018年度期末配当について、株
2019年 -1,157 式が市場で購入され、配当再投
-40,442,539
３月半期 (-89,355) 資制度（DRP）の参加株主に直
接提供されたため、DRPに基づ
き新株式は発行されなかった。
・当行は市場で11億2,000万ドル
の株式買戻しを完了し、4,200
万株の普通株式が消却された。
2019年 26,048
2,833,175,579
３月31日 (2,011,687)
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（４）【大株主の状況】
普通株式
（2019年３月31日現在）
発行済株式総数に対する
氏名又は名称 住所 所有株式数(株)
所有株式数の割合（％）
GPO Box 5302、
HSBCカストディー・ノミニー
ズ（オーストラリア）リミ 695,580,613 24.55
シドニー、ニュー・サウス・
テッド
ウェールズ州2001
JPモルガン・ノミニーズ・ ロックト・バッグ20049、
430,474,939 15.19
オーストラリア・リミテッド メルボルン、ヴィクトリア州3001
GPO Box 764G、
シティコープ・ノミニーズ・
211,248,848 7.46
Pty・リミテッド
メルボルン、ヴィクトリア州3001
GPO Box 1406、
ナショナル・ノミニーズ・リ
101,020,947 3.57
ミテッド
メルボルン、ヴィクトリア州3001
PO Box R209、
BNPパリバ・ノミニーズ・
ロイヤル・エクスチェンジ、
Pty・リミテッド（代理人貸 60,903,995 2.15
ニュー・サウス・ウェールズ州
付配当再投資制度口座）
1225
PO Box R209、
BNPパリバ・ノミニーズ・
ロイヤル・エクスチェンジ、
Pty・リミテッド（配当再投 36,343,647 1.28
ニュー・サウス・ウェールズ州
資制度）
1225
上記の株主は、2019年３月31日現在でANZBGLの発行済株式総数の１％以上を保有する上位６位までの株主である。
ANZは、下記について通知を受けている。
・2017年５月12日に、ブラックロック・グループ（イースト・フィフティーセカンド・ストリート55、ニューヨーク、
ニューヨーク州10055）がANZBGLの普通株式148,984,864株（5.07％）の実質的持分を保有して大量保有株主になった。
・2018年７月３日に、ザ・バンガード・グループ・インク（PO Box 2600、バレーフォージV26、ペンシルバニア州19482米
国）がANZBGLの普通株式144,730,016株（5.001％）の実質的持分を保有して大量保有株主になった。
２【株価の推移】
【当該中間会計期間における月別最高・最低株価】
オーストラリア証券取引所
普通株式
月別 2018年10月 2018年11月 2018年12月 2019年１月 2019年２月 2019年３月
最高 28.02 27.50 27.10 26.31 28.10 28.36
(豪ドル(円)) (2,164) (2,124) (2,093) (2,032) (2,170) (2,190)
最低 24.68 24.87 22.98 23.81 24.67 25.59
(豪ドル(円)) (1,906) (1,921) (1,775) (1,839) (1,905) (1,976)
最近の株価
月別 2019年４月
最高 27.52
(豪ドル(円)) (2,125)
最低 25.36
(豪ドル(円)) (1,959)
株価はすべて、オーストラリア証券取引所（ASX）に上場されている当行普通株式の毎日の終値に基づいている。
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３【役員の状況】
（１）取締役
2018年度に係る有価証券報告書の提出日（平成30年12月21日）から本半期報告書の提出日までの期間中、有価証券報告書の
「第一部 企業情報－第５ 提出会社の状況－４ 役員の状況－(1)取締役」に記載の当行の取締役につき、異動はなかった。
（２）経営幹部および執行役員
当グループの経営幹部および執行役員についての包括的な説明は、平成30年12月21日提出の有価証券報告書に記載の「第一
部 企業情報－第５ 提出会社の状況－４．役員の状況－(2)執行役員」を参照のこと。
2018年度に係る有価証券報告書の提出日（平成30年12月21日）から本半期報告書の提出日までの期間中、当グループの経営
幹部および執行役員につき、下記を除き、異動はなかった。
グループ経営委員会メンバーの退任を以下の表に示す。
役職 氏名 退任年月日
グループ執行役員
} Ohlsson（オールソン）
2018年12月29日（退任日）
(オーストラリア担当)
グループ執行役員兼
D Hisco（ヒスコ）
ANZバンク・ニュージーランド・リミテッド 2019年６月14日（退任日）
最高経営責任者
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グループ経営委員会メンバーの役職の変更を以下の表に示す。
所有株式等
現在の 当グルー
氏 名 の数(2019
役職 主要略歴 職位への プへの入
(生年月日) 年５月10日
就任 社
現在)
グループ執行 M Hand ANZではこれまで、グループ執行役員（オース 2019年 1988年 73,177
役員（オース トラリア担当）代理、グループ執行役員（ビ ３月１日 ８月
(ハンド）
トラリアのリ ジネスおよびプライベート・バンキング担
(1966年９月５日)
テール・バン 当）、ビジネスおよびプライベート・バンキ
キングおよび ングのマネージング・ディレクター、法人お
コマーシャ よび商業銀行業のマネージング・ディレク
ル・バンキン ター、オーストラリアのリテール販売のマ
グ担当） ネージング・ディレクター、地域商業銀行業
のジェネラル・マネージャー、ビジネス・バ
ンキングのマネージャー部門のジェネラル・
マネージャー、ヴィクトリア州およびタスマ
ニア州のビジネス・バンキングの州マネー
ジャー、メルボルンCBDのビジネス・バンキン
グの地域マネージャー、中小企業バンキング
の信用およびオペレーショナル・リスクの
ヘッド、中東および南アジア（インドのムン
バイを拠点とする）の監査のヘッドを務め
た。
グループ執行 M Carnegie ANZではこれまで、グループ執行役員（デジタ 2019年 2016年 148,502
役員（デジタ ル・バンキング担当）を務めた。 ３月１日 ６月
（カーネギー）
ルおよびオー ANZ入行前は、オーストラリアおよびニュー
（1969年11月12日）
ストラリア変 ジーランドのグーグルのマネージング・ディ
革担当） レクターならびにオーストラリアおよび
ニュージーランドのプロクター・アンド・
ギャンブルのマネージング・ディレクターを
務めた。
最高経営責任 A Watson ANZではこれまで、リテールおよびビジネス・ 2019年 2009年 34,616
者（ニュー バンキング担当マネージング・ディレク ６月17日 ４月
（ワトソン）
ジーランド担 ター、ニュージーランド担当最高財務責任
（1969年11月16日）
当）代理兼グ 者、ニュージーランド担当ファイナンシャ
ループ執行役 ル・コントローラーを務めた。
員 ANZ入行前は、モルガン・スタンレーにおい
て、ブダペストでビジネス・サービスおよび
テクノロジー・センター担当ジェネラル・マ
ネージャーの他、シドニーおよびロンドンで
様々な財務担当職を務めた。
本書提出日現在、当行の経営幹部およびグループ経営委員会は、男性６名、女性５名（経営幹部および執行役員のうち女性
の比率：45.5％）で構成されている。
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第６【経理の状況】
（イ）本書記載のオーストラリア・ニュージーランド銀行（以下「当行」という。）およびその被支配法人（当行と合わせ
て、「当グループ」または「ANZ」という。）の2019年３月31日現在および同日までの６か月間に係る要約連結財務書類
（以下「要約中間連結財務書類」という。）は、オーストラリア会計基準審議会（AASB）が公表したオーストラリア会計
基準（AAS）、AASBが公表したAASB第134号「中間財務報告」（以下「AASB第134号」という。）ならびに2001年会社法（連
邦法）（以下「会社法」という。）の認識および測定に関する要件に準拠して作成されたものである。国際財務報告基準
（以下「IFRS」という。）は、国際会計基準審議会（以下「IASB」という。）により採用されている基準および解釈であ
る。AASの認識および測定に関する要件を当グループが適用することにより、要約中間連結財務書類およびそれに含まれる
財務情報の、IFRSの認識および測定に関する要件への準拠が確保されている。AASB第134号に従った作成により、IASBが公
表した国際会計基準（IAS）第34号「中間財務報告」への準拠が確保されている。英文の要約中間連結財務書類はオースト
ラリア証券投資委員会（ASIC）に提出され、オーストラリア証券取引所のウェブサイトにおいて公衆の縦覧に供されてい
る。
当グループが採用した会計基準、会計手続きおよび表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められている企業会
計基準、会計手続きおよび表示方法との主な相違点に関しては「３．日本とオーストラリアとの会計原則の相違」に記載
されている。
要約中間連結財務書類は、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」（昭和52年大蔵省令第38号）
（以下「中間財務諸表等規則」という。）第76条第１項の規定に基づき本書に記載されている。
（ロ）要約中間連結財務書類は、独立会計監査人の監査を受けていない。
（ハ）要約中間連結財務書類の原文は、豪ドルで表示されている。以下の要約中間連結財務書類に「円」で表示されている金
額は、「中間財務諸表等規則」第79条の規定に基づき、2019年６月３日現在の、株式会社三菱UFJ銀行公表の対顧客電信直
物売相場（１豪ドル＝77.23円）の換算率により換算したものである。
（ニ）日本円への換算額ならびに「２．その他」および「３．日本とオーストラリアとの会計原則の相違」に関する記載は、
原文の要約中間連結財務書類に含まれていない。
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１【中間財務書類】
2019年３月31日に終了した６か月間に係る要約中間連結財務書類
（ⅰ）要約連結損益計算書
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018 年 2018 年
９月期 ３月期
(1) (1) (1)
2019 年３月 半 期 2018 年９月 半 期 2018 年３月 半 期 増減率 増減率
注記 (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) ％ ％
受取利息 15,970 1,233,363 15,478 1,195,366 14,849 1,146,788 3% 8%
(8,671) (669,661) (8,314) (642,090) (7,499) (579,148) 4% 16%
支払利息
純利息収益 2 7,299 563,702 7,164 553,276 7,350 567,641 2% -1%
その他営業収入 2 1,786 137,933 2,355 181,877 2,659 205,355 -24% -33%
保険事業収入純額 2 77 5,947 133 10,272 140 10,812 -42% -45%
131 10,117 95 7,337 88 6,796 38% 49%
2, 17
関連会社投資の持分利益
営業収入 9,293 717,698 9,747 752,761 10,237 790,604 -5% -9%
(4,365) (337,109) (4,928) (380,589) (4,473) (345,450) -11% -2%
営業費用 3
貸倒引当金繰入および法人税
控除前利益 4,928 380,589 4,819 372,171 5,764 445,154 2% -15%
(392) (30,274) (280) (21,624) (408) (31,510) 40% -4%
貸倒引当金繰入 9
税引前利益 4,536 350,315 4,539 350,547 5,356 413,644 0% -15%
(1,284) (99,163) (1,358) (104,878) (1,426) (110,130) -5% -10%
法人税 ▶
継続事業による税引後利益 3,252 251,152 3,181 245,669 3,930 303,514 2% -17%
非継続事業による税引後利益/
(70) (5,406) (95) (7,337) (600) (46,338) -26% -88%
(損失) 11
3,182 245,746 3,086 238,332 3,330 257,176 3% -4%
当期利益
内訳：
当行株主に帰属する利益 3,173 245,051 3,077 237,637 3,323 256,635 3% -5%
9 695 9 695 7 541 0% 29%
非支配持分に帰属する利益
非継続事業を含む普通株式
１株当たり利益(セント／円)
基本的 6 111.7 86 107.3 83 114.2 88 4% -2%
希薄化後 6 106.4 82 103.2 80 108.6 84 3% -2%
継続事業による普通株式
１株当たり利益(セント／円)
基本的 6 114.1 88 110.6 85 134.8 104 3% -15%
希薄化後 6 108.7 84 106.2 82 127.4 98 2% -15%
普通株式
１株当たり配当(セント／円) 5 80 62 80 62 80 62 0% 0%
(1) AASB 第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総額で
表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業収入総額と営業費用総額は2018年
９月半期には91百万ドル、2018年３月半期には62百万ドル、それぞれ増加した。
後述の注記は、本要約中間連結財務書類の重要な一部である。
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（ⅱ）要約連結包括利益計算書
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018 年 2018 年
９月期 ３月期
2019 年３月 期末現在 2018 年９月 期末現在 2018 年３月 期末現在 増減率 増減率
(百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) ％ ％
継続事業による当期利益 3,252 251,152 3,181 245,669 3,930 303,514 2% -17%
その他の包括利益
将来、損益に組み替えられない項目
投資有価証券－FVOCIで測定される
(1)
持分証券 176 13,592 - - - - 該当なし 該当なし
その他準備金の増減 11 850 5 386 27 2,085 大 -59%
将来、損益に組み替えられる可能性
のある項目
(2)
為替換算調整勘定 834 64,410 (238) (18,381) 460 35,526 大 81%
(1)
その他準備金の増減 517 39,928 (37) (2,858) 174 13,438 大 大
上記項目に帰属する法人税 (187) (14,442) 3 232 (121) (9,345) 大 55%
関連会社のその他の包括利益の持分
(3)
13 1,004 30 2,317 (5) (386) -57% 大
継続事業によるその他の税引後包括
1,364 105,342 (237) (18,304) 535 41,318 大 大
利益
非継続事業による税引後利益/(損
失) (70) (5,406) (95) (7,337) (600) (46,338) -26% -88%
非継続事業によるその他の税引後包
42 3,244 8 618 10 772 大 大
括利益
4,588 354,331 2,857 220,646 3,875 299,266 61% 18%
当期包括利益合計
包括利益合計の内訳
当行株主に帰属するもの 4,578 353,559 2,841 219,410 3,865 298,494 61% 18%
非支配持分に帰属するもの 10 772 16 1,236 10 772 -38% 0%
(1) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。詳細は注記１および注記21を参照の
こと。比較情報は修正再表示されていない。
(2) 非支配持分に帰属する為替換算差額金１百万ドルの利益を含む（2018年９月半期：７百万ドルの利益、2018年３月半期：
３百万ドルの利益）。
(3) 関連会社のその他の包括利益の持分には、将来、損益に組み替えられる可能性がある項目として、FVOCI準備金５百万ドル
の利益（売却可能資産再評価差額金：2018年９月半期：30百万ドルの利益、2018年３月半期：２百万ドルの損失）、確定
給付制度純利益７百万ドルの利益（2018年９月半期：ゼロ、2018年３月半期：ゼロ）、 為替換算調整勘定１百万ドルの利
益（2018年９月半期：ゼロ、2018年３月半期：３百万ドルの損失）が含まれている。
後述の注記は、本要約中間連結財務書類の重要な一部である。
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（ⅲ）要約連結貸借対照表
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018 年 ９月 2018 年 ３月
2019 年 ３月期末現在 2018 年 ９月期末現在 2018 年 ３月期末現在 期増減率 期増減率
注記 (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) ％ ％
資産
(1)
現金および現金同等物 93,996 7,259,311 84,636 6,536,438 82,071 6,338,343 11% 15%
ANZ の未収決済残高 4,041 312,086 2,319 179,096 5,037 389,008 74% -20%
支払担保 11,860 915,948 11,043 852,851 10,863 838,949 7% 9%
売買目的有価証券 42,857 3,309,846 37,722 2,913,270 45,058 3,479,829 14% -5%
デリバティブ金融商品 79,375 6,130,131 68,423 5,284,308 70,915 5,476,765 16% 12%
(2)
投資有価証券 78,882 6,092,057 - - - - 該当なし 該当なし
(2)
売却可能資産 - - 74,284 5,736,953 70,239 5,424,558 -100% -100%
(3)
正味貸付金および前渡金 8 609,255 47,052,764 604,438 46,680,747 589,468 45,524,614 1% 3%
規制上の預け金 944 72,905 882 68,117 1,229 94,916 7% -23%
売却目的保有資産 11 43,549 3,363,289 45,248 3,494,503 45,278 3,496,820 -4% -4%
関連会社に対する投資 2,737 211,379 2,553 197,168 2,481 191,608 7% 10%
当期税金資産 500 38,615 268 20,698 15 1,158 87% 大
繰延税金資産 1,146 88,506 900 69,507 840 64,873 27% 36%
のれんおよびその他の無形
資産 5,017 387,463 4,930 380,744 5,338 412,254 2% -6%
土地建物および設備機器 1,863 143,879 1,833 141,563 1,892 146,119 2% -2%
4,222 326,065 3,677 283,975 4,946 381,980 15% -15%
その他資産
980,244 75,704,244 943,156 72,839,938 935,670 72,261,794 4% 5%
資産合計
負債
ANZ の未払決済残高 12,371 955,412 11,810 912,086 10,577 816,862 5% 17%
受取担保 5,726 442,219 6,542 505,239 9,395 725,576 -12% -39%
預金およびその他の借入金 10 634,989 49,040,200 618,150 47,739,725 616,230 47,591,443 3% 3%
デリバティブ金融商品 80,871 6,245,667 69,676 5,381,077 70,624 5,454,292 16% 15%
当期税金負債 159 12,280 300 23,169 371 28,652 -47% -57%
繰延税金負債 48 3,707 69 5,329 268 20,698 -30% -82%
売却目的保有負債 11 46,555 3,595,443 47,159 3,642,090 44,773 3,457,819 -1% 4%
支払債務およびその他の
負債 7,641 590,114 6,894 532,424 7,542 582,469 11% 1%
引当金 2,221 171,528 1,972 152,298 1,532 118,316 13% 45%
129,692 10,016,113 121,179 9,358,654 114,836 8,868,784 7% 13%
発行済社債 12
920,273 71,072,684 883,751 68,252,090 876,148 67,664,910 4% 5%
負債合計
59,971 4,631,560 59,405 4,587,848 59,522 4,596,884 1% 1%
純資産
株主資本
普通株式資本 15 26,048 2,011,687 27,205 2,101,042 27,933 2,157,266 -4% -7%
準備金 15 1,709 131,986 323 24,945 541 41,781 大 大
32,064 2,476,303 31,737 2,451,049 30,922 2,388,106 1% 4%
利益剰余金 15
当行株主に帰属する株式資
本および準備金 59,821 4,619,976 59,265 4,577,036 59,396 4,587,153 1% 1%
150 11,585 140 10,812 126 9,731 7% 19%
非支配持分に帰属するもの 15
株主資本合計 59,971 4,631,560 59,405 4,587,848 59,522 4,596,884 1% 1%
(1) 現金および現金同等物の定義を満たすANZの未収決済残高を含む。
(2) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。詳細は注記１および21を参照のこ
と。比較情報は修正再表示されていない。
(3) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、当グループは一括評価引当金を813百万ドル増加させた。比較情報は修正再表
示されていない。詳細は注記１および21を参照のこと。
後述の注記は、本要約中間連結財務書類の重要な一部である。
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（ⅳ）要約連結キャッシュフロー計算書
要約連結キャッシュフロー計算書には、非継続事業が含まれている。非継続事業に関連するキャッシュフローおよび売却目
的保有に組み替えられた現金および現金同等物については、注記11を参照のこと。
(1) (1) (1)
2019 年 ３月 半 期 2018 年 ９月 半 期 2018 年 ３月 半 期
(百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円)
税引後利益 3,182 245,746 3,086 238,332 3,330 257,176
営業活動による純キャッシュフローとの
調整
貸倒引当金繰入額 391 30,197 280 21,624 408 31,510
減価償却費および償却費 428 33,054 714 55,142 485 37,457
土地建物および設備機器の売却(益)/損 (1) (77) (4) (309) - -
正味デリバティブ/外貨換算調整 1,614 124,649 5,818 449,324 903 69,739
事業売却による（利益）／損失 (118) (9,113) (125) (9,654) (469) (36,221)
事業の売却目的保有への組替に関連する
（利益）／損失 - - 61 4,711 632 48,809
その他非現金項目の増減 (61) (4,711) 52 4,016 (107) (8,264)
営業資産の純（増加）/減少
支払担保 (643) (49,659) 77 5,947 (1,725) (133,222)
売買目的有価証券 (5,525) (426,696) 9,713 750,135 (1,148) (88,660)
貸付金および前渡金 1,071 82,713 (13,808) (1,066,392) (11,431) (882,816)
(2)
保険契約債務に対応する投資 (211) (16,296) (3,033) (234,239) (881) (68,040)
その他資産 (1,103) (85,185) (330) (25,486) (643) (49,659)
営業負債の純増加/（減少）
預金およびその他の借入金 9,056 699,395 (1,816) (140,250) 14,023 1,082,996
ANZ の未払決済残高 443 34,213 1,257 97,078 596 46,029
受取担保 (924) (71,361) (3,114) (240,494) 3,300 254,859
(2)
生命保険契約債務 110 8,495 3,133 241,962 1,130 87,270
(126) (9,731) (292) (22,551) 494 38,152
その他負債
4,401 339,889 (1,417) (109,435) 5,567 429,939
調整額合計
営業活動による純キャッシュインフロー/
(3)
7,583 585,635 1,669 128,897 8,897 687,115
(アウトフロー)
投資活動によるキャッシュフロー
(4)
投資有価証券 /売却可能資産
購入 (16,999) (1,312,833) (10,323) (797,245) (13,483) (1,041,292)
売却または満期による手取金 13,508 1,043,223 7,922 611,816 12,670 978,504
事業売却による手取金 706 54,524 104 8,032 2,044 157,858
チューリッヒ再保険契約による手取金 - - 1,000 77,230 - -
IOOF 担保付債券による手取金 800 61,784 - - - -
(396) (30,583) (162) (12,511) 394 30,429
その他資産
投資活動による純キャッシュインフロー/
(2,381) (183,885) (1,459) (112,679) 1,625 125,499
(アウトフロー)
財務活動によるキャッシュフロー
(5)
発行済社債：
発行額 16,982 1,311,520 10,383 801,879 14,692 1,134,663
償還額 (10,781) (832,617) (6,154) (475,273) (9,744) (752,529)
(6)
配当金支払額 (2,242) (173,150) (2,267) (175,080) (2,296) (177,320)
自己株式の市場での購入 (112) (8,650) - - (114) (8,804)
(6)
(1,120) (86,498) (748) (57,768) (1,132) (87,424)
株式買戻
財務活動による純キャッシュインフロー/
2,727 210,606 1,214 93,757 1,406 108,585
(アウトフロー)
現金および現金同等物の純増 7,929 612,357 1,424 109,976 11,928 921,199
現金および現金同等物の期首残高 84,964 6,561,770 82,076 6,338,729 68,048 5,255,347
現金および現金同等物に関する為替レート
1,370 105,805 1,464 113,065 2,100 162,183
変動の影響
(7)
現金および現金同等物の期末残高 94,263 7,279,931 84,964 6,561,770 82,076 6,338,729
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(1) 過去の期間の貸借対照表項目に影響を与える修正再表示の結果、キャッシュフロー計算書の一定の項目もこれに従って修
正再表示されている。詳細な情報は注記21を参照のこと。
(2) 保険契約債務に対応する投資および生命保険契約債務は、売却目的保有に組み替えられている。
(3) 営業活動による純キャッシュインフロー／（アウトフロー）には、1,935百万ドル（2018年９月半期：1,858百万ドル、
2018年３月半期：1,515百万ドル）の法人税納付額が含まれる。
(4) 2018 年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。詳細は注記１および21を参照のこ
と。
(5) 発行済社債の現金を伴わない変動には、公正価値ヘッジ損失1,459百万ドル（2018年９月半期：570百万ドルの利益、2018
年３月半期：873百万ドルの利益）および為替差損1,104百万ドル（2018年９月半期：2,732百万ドルの損失、2018年３月半
期：2,980百万ドルの損失）が含まれる。
(6) 2018 年３月半期の配当金再投資制度に対応するための株式購入は、当期の表示に合わせて株式買戻から配当金支払額に組
み替え表示されている。
(7) 貸借対照表の本体で認識された現金および現金同等物93,996百万ドル（2018年９月：84,636百万ドル、2018年３月：
82,071百万ドル）ならびに売却目的保有資産の一部として計上された金額267百万ドル（2018年９月：328百万ドル、2018
年３月：５百万ドル）を含む。
後述の注記は、本要約中間連結財務書類の重要な一部である。
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（ⅴ）要約連結持分変動計算書
(1)
普通株式資本 準備金 利益剰余金
(百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円)
29,088 2,246,466 37 2,858 29,834 2,304,080
2017 年 10月１日現在
- - - - 22 1,699
AASB 第15号への移行の影響
継続事業による利益または損失 - - - - 3,923 302,973
非継続事業による利益または損失 - - - - (600) (46,338)
継続事業による当期その他の包括利益 - - 511 39,465 21 1,622
- - 10 772 - -
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 - - 521 40,237 3,344 258,257
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 - - - - (2,308) (178,247)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 - - - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (1,132) (87,424) - -
(2)
その他の資本増減： - -
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 20 1,545 - - - -
グループ従業員株式取得制度 (43) (3,321) - - - -
- - (17) (1,313) 18 1,390
その他の項目
27,933 2,157,266 541 41,781 30,922 2,388,106
2018 年 ３月31日現在
継続事業による利益または損失 - - - - 3,172 244,974
非継続事業による利益または損失 - - - - (95) (7,337)
継続事業による当期その他の包括利益 - - (247) (19,076) 3 232
- - 8 618 - -
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 - - (239) (18,458) 3,080 237,868
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 - - - - (2,277) (175,853)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 - - - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (748) (57,768) - - -
(2)
その他の資本増減： -
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 (22) (1,699) - - - -
グループ従業員株式取得制度 42 3,244 - - - -
- - 21 1,622 - -
その他の項目
27,205 2,101,042 323 24,945 31,737 2,451,049
2018 年 ９月30日現在
- - 14 1,081 (624) (48,192)
AASB 第９号への移行の影響
継続事業による利益または損失 - - - - 3,243 250,457
非継続事業による利益または損失 - - - - (70) (5,406)
継続事業による当期その他の包括利益 - - 1,351 104,338 12 927
- - 42 3,244 - -
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 - - 1,393 107,581 3,185 245,978
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 - - - - (2,254) (174,076)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 - - - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (1,120) (86,498) - - - -
(2)
その他の資本増減：
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 - - - - - -
グループ従業員株式取得制度 (37) (2,858) - - - -
- - (21) (1,622) 8 618
その他の項目
2019 年 ３月31日現在 26,048 2,011,687 1,709 131,986 32,064 2,476,303
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当行株主に帰属する株式資本 非支配持分に 株主資本
および準備金 帰属するもの 合計
(百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円) (百万ドル) (百万円)
58,959 4,553,404 116 8,959 59,075 4,562,362
2017 年 10月１日現在
22 1,699 - - 22 1,699
AASB 第15号への移行の影響
継続事業による利益または損失 3,923 302,973 7 541 3,930 303,514
非継続事業による利益または損失 (600) (46,338) - - (600) (46,338)
継続事業による当期その他の包括利益 532 41,086 3 232 535 41,318
10 772 - - 10 772
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 3,865 298,494 10 772 3,875 299,266
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 (2,308) (178,247) - - (2,308) (178,247)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 12 927 - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (1,132) (87,424) - (1,132)
(2)
その他の資本増減： - (87,424)
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 20 1,545 - - 20 1,545
グループ従業員株式取得制度 (43) (3,321) - - (43) (3,321)
1 77 - - 1 77
その他の項目
59,396 4,587,153 126 9,731 59,522 4,596,884
2018 年 ３月31日現在
継続事業による利益または損失 3,172 244,974 9 695 3,181 245,669
非継続事業による利益または損失 (95) (7,337) - - (95) (7,337)
継続事業による当期その他の包括利益 (244) (18,844) 7 541 (237) (18,304)
8 618 - - 8 618
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 2,841 219,410 16 1,236 2,857 220,646
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 (2,277) (175,853) (2) (154) (2,279) (176,007)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 12 927 - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (748) (57,768) - (748) (57,768)
(2)
その他の資本増減： -
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 (22) (1,699) - - (22) (1,699)
グループ従業員株式取得制度 42 3,244 - - 42 3,244
21 1,622 - - 21 1,622
その他の項目
59,265 4,577,036 140 10,812 59,405 4,587,848
2018 年 ９月30日現在
(610) (47,110) - - (610) (47,110)
AASB 第９号への移行の影響
継続事業による利益または損失 3,243 250,457 9 695 3,252 251,152
非継続事業による利益または損失 (70) (5,406) - - (70) (5,406)
継続事業による当期その他の包括利益 1,363 105,264 1 77 1,364 105,342
42 3,244 - - 42 3,244
非継続事業による当期その他の包括利益
当期包括利益合計 4,578 353,559 10 772 4,588 354,331
(2)
株主権に基づく株主との取引：
配当金支払額 (2,254) (174,076) - - (2,254) (174,076)
当グループの生命保険法定基金に保有さ
れる自己株式に係る配当収益 12 927 - - 12 927
(3)
グループ株式買戻 (1,120) (86,498) - - (1,120) (86,498)
(2)
その他の資本増減：
富裕層オーストラリアの自己株式の調整 - - - - - -
グループ従業員株式取得制度 (37) (2,858) - - (37) (2,858)
(13) (1,004) - - (13) (1,004)
その他の項目
2019 年 ３月31日現在 59,821 4,619,976 150 11,585 59,971 4,631,560
(1) 2018 年の期末配当金の配当金再投資制度（「DRP」）に基づいて発行された新株はない（2018年中間配当金および2017年期
末配当金についても、発行された新株はない）。これは株式が市場で購入され、DRPに加入している株主に直接提供された
ことによる。2019年３月半期のDRPのための市場での株式購入は199百万ドル（2018年９月半期：200百万ドル、2018年３月
半期：192百万ドル）であった。
(2) 当期および前期には非継続事業が含まれている。
(3) 当行は、2019年３月半期に1,120百万ドル相当（2018年９月半期：748百万ドル、2018年３月半期：1,132百万ドル）のANZ
普通株式を買い戻し、その結果2019年３月半期に42.0百万株（2018年９月半期：26.6百万株、2018年３月半期：40.1百万
株）を消却し、3.0十億ドルの市場での買戻しを完了した。
後述の注記は、本要約中間連結財務書類の重要な一部である。
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（ⅵ）要約中間連結財務書類の注記
１． 作成基準
本要約中間連結財務書類は、
・オーストラリア会計基準（「AAS」）の認識および測定要件に準じて作成している。
・ 2001年会社法 および オーストラリア証券取引所（「ASX」）上場規則 に基づく継続開示義務に準拠した2018年９月30日終了
年度のANZ年次財務書類、ならびに2019年３月31日終了の半期に関して親会社および被支配法人（当グループ）が行った公
表と併せて読むべきものである。
・ANZの年次財務報告書に通常含まれる種類のすべての注記は含んでいない。
・別途記載のある場合を除き、豪ドルにて表示されている。
・2019年４月30日に取締役会によって承認された。
i ) コンプライアンス
本要約中間連結財務書類は 2001年会社法 および IAS第34号「 中間財務報告 」の遵守を義務付けたAASB第134号「 中間財務報
告 」に準拠して作成されている。
ii ) 会計方針
本要約中間連結財務報告書は、以下で説明する当期中に適用された新会計基準に伴う方針を除き、2018年ANZ年次財務書類で
適用されたものと同じ会計方針と計算方法に基づき作成されている。
非継続事業は継続事業の業績から除外され、要約連結損益計算書の単一表示科目「非継続事業による税引後利益/(損失)」と
して表示される。要約連結損益計算書に関する注記は、継続的に表示されている。非継続事業の資産および負債は、2019年３
月31日現在の要約連結貸借対照表上で売却目的保有として表示されている。
当期中に適用された新会計基準
AASB 第９号「 金融商品 」（ 「 AASB 第９号 」 ）
当グループは、2018年10月１日付でAASB第９号を適用した（公正価値で測定するものとして指定された金融負債に関連する
「自己信用」要件を除く。当グループは当該要件を2013年10月１日付で早期適用した）。また、当グループはAASB第2017-6号
「 オーストラリア会計基準の改訂－負の補償を伴う期限前償還要素 」（ 「AASB第 2017-6号」）を2018年10月１日付で早期適用
することを選択した。
AASB第９号およびAASB第2017-6号は、金融資産の減損、金融資産および金融負債の分類および測定ならびに一般ヘッジ会計
の新たな要件を規定している。主要な新要件の詳細は以下に概説されており、2018年10月１日時点での移行の影響の調整計算
は注記21に示されている。
減損
AASB第９号は、予想信用損失モデル（「ECL」）に基づいた新たな減損モデルを導入している。このモデルは以下に適用され
る。
・償却原価で測定される金融資産
・その他の包括利益を通じて公正価値（「FVOCI」）で測定する債券
・リース債権
・損益を通じて公正価値（「FVTPL」）で測定するもの以外の貸付コミットメントおよび金融保証
予想信用損失の減損モデル
予想信用損失の測定は、一連のシナリオを評価して、貨幣の時間的価値、過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の
予想を考慮に入れる偏りのない確率加重予想を反映する。
予想信用損失は、以下の３段階のアプローチに基づいて、組成以来の信用の悪化に従って、12か月間または当該金融資産の
予想残存期間にわたって測定される。
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・ステージ１：金融資産の組成時、および組成以来信用リスクの大幅な増加がない場合、報告日から12か月以内に発生しう
るデフォルトから発生する予想信用損失を反映して、12か月分のECLに相当する引当金が認識される。満期までの残存期間
が12か月未満の金融商品については、予想信用損失は、満期までの残りの期間にわたって起こりうるデフォルト事象に基
づいて見積もられる。
・ステージ２：組成以来信用リスクが大幅に増加している場合、金融商品の予想残存期間にわたって起こりうるすべてのデ
フォルト事象から発生する予想信用損失を反映して、残存期間のECLに相当する引当金が認識される。その後の期間に、信
用リスクの状況が改善され、組成以来の信用リスクの増加が大幅とはみなされなくなった場合、当該エクスポージャーは
ステージ１の区分に戻され、12か月間のECLが適用される。
・ステージ３：減損の客観的証拠が存在する場合、残存期間のECLに相当する引当金が認識される。
ステージ１およびステージ２のエクスポージャーについては、予想信用損失は集合的に見積もられ、ステージ３に遷移した
場合に集合的または個別に見積もられる。
信用リスクの大幅な増加（「SICR」）
ステージ２の資産は、組成以降、信用リスクの大幅な増加（「SICR」）があった資産である。SICRの構成要素の決定にあた
り、当行は定性的情報と定量的情報の両方を考慮する。
i. 内部信用格付等級
ポートフォリオの大部分に関してSICRの主要な指標とされているのは、組成以来、与信枠の内部格付等級が著しく低下した
ことであり、閾値を適用して測定される。
リテール以外のポートフォリオに関して、SICRは報告日時点で与信枠に適用される顧客信用格付（「CCR」）と、当該与信枠
の組成時のCCRを比較して判定される。 CCRは、借り手のデフォルト確率を反映して各借り手に付与され、将来情報を含む、借
り手固有の情報および借り手以外の固有の情報の両方が組み込まれる。CCRは最低限１年に１度、または顧客の信用リスクに影
響を及ぼすおそれのある事象が発生した場合にはそれよりも頻繁に、見直しの対象となる。
リテールのポートフォリオに関して、SICRは各与信枠の報告日時点でのシナリオ加重の全期間にわたるデフォルト確率と、
組成時でのシナリオ加重の全期間にわたるデフォルト確率を比較して判定される。シナリオ加重の全期間にわたるデフォルト
確率は、以下の場合に大幅に増加する可能性がある。
・経済見通しの悪化、または経済の不透明性の増加があった場合
・顧客の全体としての信用状態、または信用債務を管理する能力の悪化があった場合
ii. 安全策基準
当行は、リテール以外とリテールのポートフォリオの両方について、30日延滞を安全策基準として使用している。リテー
ル・ポートフォリオだけに関しては、ステージ１に戻される前に、３か月から６か月間の良好な支払実績を示すことが要求さ
れる。
予想信用損失の測定
ECLは、与信枠レベルで以下の信用リスク要因の結果として算出され、貨幣の時間的価値を組み込んで割り引かれる。
・デフォルト確率（「PD」）－借り手が所与の期間にデフォルトする確率の見積り
・デフォルト時エクスポージャー(「EAD」)－元金および利息の返済、与信枠からの追加的な借入の実行ならびに経過利息を
考慮に入れた、デフォルト時での予想貸借対照表エクスポージャー
・デフォルト時損失率（「LGD」）－借り手のデフォルトの際の予想損失で、直接的および間接的な回収費用も考慮に入れら
れ、当該与信枠のEADに対する割合で表される。
これらの信用リスク要因は、マクロ経済的変数の使用を通じて、現在の情報および将来情報に関して調整される。
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将来情報
ECLの見積りにおいて将来情報を適用する際に、当行は以下の４つの確率加重予想経済シナリオを検討する。
(i) ベースケースシナリオ
ベースケースシナリオは、ANZの見解での、最も可能性の高い将来のマクロ経済状況である。このシナリオは、戦略計画およ
び予算策定に使用された経営陣の仮定を反映し、当行が３年の計画期間で戦略計画および資本計画に適用するプロセスである
当グループの自己資本充実度評価プロセス（「ICAAP」）における情報としても利用される。
(ii) アップサイドシナリオおよび (iii) ダウンサイドシナリオ
アップサイドシナリオおよびダウンサイドシナリオは、平均的な景気サイクルの状況を参照して決定され（すなわち、これ
らは貸借対照表日現在の実勢経済状況に基づくのではない）、長期的計画期間にわたるより楽観的（アップサイドシナリオの
場合）またはより悲観的（ダウンサイドシナリオの場合）な経済事象および不確実性の組合わせに基づく。
(iv) 深刻なダウンサイドシナリオ
深刻なダウンサイドシナリオは、平均的な景気サイクルの状況を参照して決定され、より可能性が低い、非常に困難な経済
状況の潜在的に深刻な影響を考慮に入れる。このシナリオは、発生確率が25年に１度の景気後退事象のマクロ経済状況を反映
する。
これらの４つのシナリオは、ポートフォリオおよび借り手の国別に、PD、LGDおよびEADのモデル（ECLモデルと総称）に使用
されるマクロ経済変数の観点で表現される。これらの変数の例は、失業率、GDP成長率、住宅価格指数、商業用不動産価格指
数、消費者物価指数などである。
各シナリオの確率加重は、ベースケースシナリオを取り巻くリスクおよび不確実性、ならびに必要な場合には個別のポート
フォリオに対する検討事項を考慮して経営陣によって決定される。当グループの信用リスクおよび市場リスク委員会
（「CMRC」）が、予測経済シナリオと各シナリオに適用される関連する確率加重の見直しおよび承認を担当している。
該当する場合、既知または予想されるリスクがモデリングプロセスで適切に対処されていない状況を考慮した調整ができ
る。CMRCは、このような調整を承認する責任を負っている。
予想期間
ステージ２およびステージ３のエクスポージャーのECLを見積もる際に、当行が信用リスクを負う予想期間が考慮される。
リテール以外のポートフォリオに関して、当行は最長契約期間をリボルビングではない与信枠の予想期間として使用してい
る。法人向け与信枠などの、リテール以外のリボルビング与信枠については、予想期間には、契約で合意されている毎年の審
査の一環として、与信枠を取り消す当行の契約上の権利が、適用される通知期間考慮後で反映される。
リテールのポートフォリオに関して、予想残存期間は予想される期限前返済および著しい条件緩和を考慮に入れた、行動上
の条件を使用して決定される。
デフォルト、信用減損および償却の定義
予想信用損失の測定に使用されるデフォルトの定義は、全ポートフォリオにわたって、内部信用リスク管理目的に使用され
る定義に一致させている。この定義はまた、規制上のデフォルトの定義にも沿っている。デフォルトは、債務者が当グループ
に対する契約上の信用債務を完全に履行する可能性が低いことを示す指標がある、またはエクスポージャーが延滞90日となっ
た場合に発生する。
担保が十分な金融資産を含め、金融資産はデフォルトとなった場合に、財務報告目的上は信用減損が発生しているとみなさ
れる。
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回収の現実的な可能性がない場合、または合理的に予想されたすべての回収が行われた際に、貸付金は、当行の内部プロセ
ス完了時に、関連する貸倒引当金を使用して償却される。その後の期間における償却債権回収額は、損益計算書の貸倒引当金
繰入から控除される。
条件緩和金融資産
信用または商業上の理由から、金融資産の条件が変更された、あるいは既存の金融資産が新しい金融資産に置き換えられた
場合、既存の金融資産に対する条件の変更が著しいとみなされるかを判定するための評価が行われる。 この評価では、変更後
の条件から発生するキャッシュフローの変化に加え、元本金額（与信限度額）、期間、原担保の変更など、商品全体のリスク
プロファイルの変化の両方が検討される。 条件変更が著しくないとみなされる場合、既存の金融商品の認識中止は行われず、
SICRの判定には引き続き組成日が使用される。条件変更が著しいとみなされる場合、既存の金融商品の認識は中止され、条件
変更日に新しい金融資産が公正価値で認識され、当該条件変更日がこの新しい資産のSICRの判定に使用される組成日となる。
分類および測定
金融資産 - 一般
AASB第９号には、償却原価、損益を通じた公正価値（「FVTPL」）、その他の包括利益を通じた公正価値（「FVOCI」）とい
う、金融資産の３つの測定分類がある。金融資産は、以下の２つの基準に基づいてこれらの測定分類に分類される。
・金融資産が管理されている事業モデル。
・金融資産の契約上のキャッシュフロー特性（具体的には、契約上のキャッシュフローが元本および利息の支払いのみを表
しているかどうか）。
結果として金融資産の分類は以下のとおりである。
・償却原価：元本および利息の支払いのみで構成される契約上のキャッシュフローを伴い、金融資産のキャッシュフローの
回収を目的とする事業モデルの下で保有されている金融資産。
・FVOCI：元本および利息の支払いのみで構成される契約上のキャッシュフローを伴い、金融資産のキャッシュフローの回収
または売却を目的とする事業モデルの下で保有されている金融資産。
・FVTPL：上記の分類に該当しないその他の金融資産はFVTPLで測定される。
金融資産の公正価値オプション
金融資産は、損益を通じて公正価値で測定するものとして指定することにより、指定しない場合に発生する会計上のミス
マッチを解消または著しく減少させる場合、当初認識時に取消不能で損益を通じて公正価値で測定するものとして指定するこ
とができる。
金融資産 - 資本性金融商品
取引されていない資本性金融商品は、個々の商品ベースでFVOCIで測定するものとして指定することができる。この選択が行
われた場合、当該投資の利益または損失は、売却時にその他の包括利益から損益に組み替えられることはない。しかしなが
ら、利益または損失は資本の部の中で組み替えられる可能性がある。
金融負債
AASB第９号に基づく金融負債の分類および測定の要件は、公正価値で測定するものとして指定された金融負債を除いてAASB
第139号「 金融商品：認識および測定 」（ 「AASB第139号」）と概ね一致しており、企業自身の信用リスクの変動に関連する損
益はその他の包括利益に含められるが、それにより損益に会計上のミスマッチが生み出されるまたは拡大される場合は除かれ
る。本基準のこの部分について、当グループは2013年10月１日に早期適用した。
金融負債は、償却原価または損益を通じて公正価値で測定される（売買目的で保有される場合）。 加えて、金融負債は以下
の場合にFVTPLで測定するものとして指定することができる。
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・この指定により、指定しない場合に発生する会計上のミスマッチを解消または著しく減少させる場合。
・金融負債のグループが、文書化されたリスク管理戦略に従って、公正価値で管理され、その実績が公正価値に基づいて評
価される場合。
・金融負債が１以上の組込デリバティブを含む場合で以下の場合を除く。
a) 組込デリバティブが、組込デリバティブがない場合に契約によって要求されるキャッシュフローを著しく変更しない。
b) 組込デリバティブが、主契約となる金融負債と密接に関連している。
一般ヘッジ会計
AASB第９号は、会計と、金融リスクおよび非金融リスクをヘッジする際に行われるリスク管理活動をより整合させる新たな
ヘッジ会計の要件を導入している。当グループは、国際会計基準審議会の進行中の動的リスク管理（マクロヘッジ）プロジェ
クトが完了するまで、AASB第139号のヘッジ会計の要件を適用し続ける会計方針の選択を実行した。
AASB 第15号「 顧客との契約から生じる収益 」（ 「AASB第15号」）
当グループは2018年10月１日よりAASB第15号を適用し、その結果会計方針の変更があり、本要約中間連結財務書類で認識さ
れる金額が修正された。この基準は、契約内の明確な履行義務の特定と、かかる履行義務に対する契約の取引価格の分配を要
求している。その結果、収益は、各履行義務の充足に従って認識される。この基準はまた、企業が収益の総額または純額ベー
スの表示に影響を及ぼす本人か代理人かの検討に関する指針となる。AASB第15号の移行規定に従って、当グループは全面的な
遡及的移行アプローチを採用した。このアプローチに基づき、当基準の初度適用時の累積的影響は2017年10月１日現在の期首
剰余金の調整として認識され、2018年度の報告期間の比較情報は修正再表示されている。
AASB第15号の適用の結果、次の会計方針の変更があった。
i) トレイル・コミッション収益の認識：従来、長期にわたり認識されていたトレイル・コミッション収益は、将来の期間に
収益の戻入が必要ない可能性が高い場合に、当グループが対象商品を最初に顧客に販売した時点で認識されるようになっ
た。
この会計方針の変更の結果、2017年10月１日現在の期首残高で、その他資産が32百万ドル、繰延税金負債が10百万ドル、
利益剰余金が22百万ドル調整され、従来AASB第118号「 収益 」（ AASB第118号）の下では認識されなかったが、AASB第15号
の下で即時認識の対象となる収益が認識された。この変更は、比較対象期間の当期利益にも、１株当たり利益にも影響を
与えなかった。
ii) 表示：特定のクレジットカード顧客ロイヤルティ費用およびその他の費用は、当グループが本人として（代理人としてで
はなく）行動していると判定された場合には、営業費用として表示される。従来、これらの費用はその他営業収入の控除
として表示されていた。また、クレジットカードのマーケティング活動に関連してカード運営業者から受けとる特定のイ
ンセンティブは、当グループが本人として（代理人としてではなく）行動していると判定された場合には、営業収入とし
て表示される。従来、これらのインセンティブは営業費用の控除として表示されていた。
AASB第15号の下でのこれらの費用の表示によりその他営業収入と営業費用は、2018年９月30日および2018年３月31日に終了
した比較対象期間に、それぞれ91百万ドルおよび62百万ドル増加した。この変更は、比較対象期間の当期利益にも、１株当た
り利益にも影響を与えなかった。
iii ) 測定基準
本財務情報は、公正価値で表示されている以下の資産および負債を除き、取得原価主義に基づき作成されている。
・デリバティブ金融商品および公正価値ヘッジの場合のヘッジ対象のエクスポージャーの公正価値調整
・売買目的保有金融資産および金融負債
・損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債
・売却可能金融資産（2018年10月１日の前まで適用）
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・その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産（2018年10月１日より適用）
・売却目的保有の資産および負債（注記11に従い帳簿価額で表示されるものを除く）
AASB第1038号「 生命保険契約 」に従い、生命保険契約債務はマージン・オン・サービス・モデルを用いて測定されている。
AASB第119号「 従業員給付 」に従い、確定給付債務は、予測単位積増方式を用いて測定されている。
iv) 見積り、仮定、判断の使用
本要約中間連結財務書類の作成には経営陣の判断、見積りおよび仮定を用いる必要があり、これらは計上額や会計方針の適
用に影響を及ぼす。複雑または主観的な判断や評価を含む、重要な会計上の見積りおよび判断についての議論は、2018年ANZ年
次財務報告書の注記１に記載されている。これらの見積りおよび判断は継続的に見直されている。
関連会社への投資
2019年３月31日現在、非貸付資産の減損評価において、当グループ関連会社１社への投資（AMMBホールディングスBerhad
(「AmBank」)）に関し減損の兆候が確認された。（株価に基づく）その時価は帳簿価額を下回っていたが、帳簿価額がその使
用価値（「VIU」）によって補われていたため、減損は認識されなかった。
VIUの算出は、割引率、長期成長率、将来の収益性、資本水準などの多数の主要な仮定から影響を受ける。主要な仮定が変更
された場合、投資の回収可能額に悪影響が及ぶ可能性がある。使用価値の算出に用いられる主要な仮定は以下のとおりであ
る。
2019 年３月31日現在
AmBank
使用価値の算出に裏付けられた帳簿価格（百万ドル） 1,497
税引後割引率 11.2%
最終成長率 4.8%
税引後純利益期待成長率（年平均成長率-５年） 4.5%
中核的資本tier１比率 11.8%から12.5%
投資有価証券（比較情報は売却可能資産に表示されている）
当グループは、天津銀行（「BoT」）の株式の相場価格の流動性が一貫して欠如していることを踏まえ、比較可能な銀行の株
価倍率を使用した評価モデルに基づいて公正価値を決定した。使用されるモデルとインプットの双方の選択に判断が必要であ
る。
顧客救済引当金
2019年３月31日現在、当グループは顧客救済および関連する費用に関して、698百万ドル（2018年９月：602百万ドル、2018
年３月：141百万ドル）の引当金を計上している。
引当金の計上額は、識別された事項を解決する費用に対する経営陣の最良見積りを表しており、その金額の決定には重要な
判断を行使することが要求される。そのためには、影響を受けた顧客数、顧客に対する平均返金額および関連する救済費用な
ど、いくつかの異なった仮定に関して意見を形成することが必要な場合が多い。
したがって、基礎となる仮定の適切性は実績およびその他の関連する証拠と比較して定期的に見直され、適切な場合には引
当金の調整が行われる。
売却目的保有資産および負債
資産および負債を売却目的保有に分類する際、特に売却が第三者による承認を条件としている場合、契約された売却が貸借
対照表日後12か月以内に完了することがほぼ確実であるかの評価において、判断が要求される。経営陣は、当該分類が引き続
き適切であることを確認するために、各売却取引の状況を常にレビューしている。
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経営陣は、売却目的保有に分類された資産および負債の、売却費用を控除した公正価値での評価の際に、重要な判断の行使
が要求される。判断の要素には、売却費用、のれんの配分、売却契約の下で規定された補償および、特に代価の要素が性質上
条件付きである場合の受取代価の決定が含まれる。計上される減損は、すべて減損前の帳簿価額との比較における公正価値の
入手可能な最良の証拠に基づいている。最終的な売却価格は、減損を計上する際に見積もられた公正価値とは異なる場合があ
る。 経営陣は、基礎となる仮定の適切性を実際の結果およびその他の関連する証拠との比較において定期的に評価し、適切な
場合には公正価値の調整が行われる。
ソフトウェアの耐用年数
ソフトウェア資産の耐用年数の評価には、経営陣の判断が使用される。ソフトウェア資産の耐用年数には、事業戦略の変化、
重要な処分およびテクノロジーの変化の基本的なペースなど、いくつかの要因が影響を及ぼし得る。
当グループは、ソフトウェア資産の耐用年数を毎年再評価している。2018年９月半期に、法人部門およびオーストラリア部
門の特定のソフトウェア資産について、その耐用年数が再評価された。
iv) 四捨五入
別途明記されていない限り、本要約中間連結財務書類に記載された金額は、 オーストラリア証券投資委員会の企業向け通達
2016/191号 で許容されているとおり、百万ドル単位に四捨五入されている。
v) 今後の会計の動向
一般ヘッジ会計
AASB第９号は、会計と、金融リスクおよび非金融リスクをヘッジする際に行われるリスク管理活動をより整合させる新たな
ヘッジ会計の要件を導入している。
AASB第９号は、マクロ・ヘッジ会計に関する国際会計基準審議会の進行中のプロジェクトが完了するまで、AASB第139号「 金
融商品：認識および測定 」（ 「AASB第139号」）のヘッジ会計の要件を引き続き会計方針として適用する選択肢を与えている。
AASB 第16号「 リース 」（ 「AASB第16号」）
AASB第16号の最終版は2016年２月に発行され、2019年10月１日まで当グループに適用されない。AASB第16号は借手に対して
以下の認識を要求している。
・基礎となるリース資産を使用する権利を、使用権資産として認識する。
・リース料を支払う義務をリース負債として認識する。
AASB第16号は、AASB第117号「 リース 」における貸手の会計に対する要件を大きく前進させている。
当グループは、AASB第16号の適用による影響の評価過程にあり、まだ財務書類への影響を適切に見積もることはできない。
AASB 第 17 号「 保険契約 」（ 「 AASB 第 17 号 」 ）
AASB第17号の最終版は2017年７月に発行され、2021年10月１日まで当グループに適用されない。これは、AASB第４号「 保険
契約 」、AASB第1023号「 損害保険契約 」、AASB第1038号「 生命保険契約 」に取って代わる。AASB第17号は、保険契約の認識、
測定、表示、開示に関する原則を定めている。
AASB第17号に基づく測定、表示および開示の要件は、現行の会計基準とは大きく異なる。保険契約に関して認識される全体
的な利益は変わらないが、利益認識の時期が変わることが予想される。
当グループは、この基準が非継続事業の一部を構成し、売却される事業の利益測定に影響を及ぼすと予想している。この基
準が継続事業に重大な影響を及ぼすとは見込まれていない。
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２. 収 入
(1)
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期 ３月期
対 2018 年９ 対 2018 年
2019 年３月 2018 年９月 2018 年３月 月 期 ３月 期
（単位：百万ドル） （単位：％）
受取利息 15,970 15,478 14,849 3% 8%
支払利息 (8,493) (8,136) (7,322) 4% 16%
(178) (178) (177) 0% 1%
大手銀行税
7,299 7,164 7,350 2% -1%
純利息収益
i) 受取手数料
(2)
貸付手数料 303 309 343 -2% -12%
非貸付手数料 1,507 1,529 1,525 -1% -1%
手数料 48 46 46 4% 4%
128 108 140 19% -9%
資産運用収入
受取手数料 1,986 1,992 2,054 0% -3%
(721) (663) (673) 9% 7%
支払手数料
1,265 1,329 1,381 -5% -8%
受取手数料（純額）
ii) その他収入
為替差益およびその他金融商品
(3)
収入 380 896 770 -58% -51%
アジアリテール事業および
富裕層事業の売却 - - 99 該当なし -100%
SRCBの売却 - - 233 該当なし -100%
MCCの売却 - 121 119 -100% -100%
カンボジア合弁会社の売却 - (42) - -100% 該当なし
パプアニューギニアのリテール、
商業およびSME事業の売却 - (19) - -100% 該当なし
OPL NZの売却
82 (3) - 大 該当なし
ペイマークの売却 37 - - 該当なし 該当なし
(4)
22 73 57 -70% -61%
その他
521 1,026 1,278 -49% -59%
その他収入
1,786 2,355 2,659 -24% -33%
その他営業収入
iii) 保険事業収入純額
投資収入 - (1) 1 -100% -100%
保険料収入 91 155 141 -41% -35%
支払手数料 ▶ 2 6 100% -33%
保険金 (26) (36) (31) -28% -16%
8 13 23 -38% -65%
保険契約債務の変動
77 133 140 -42% -45%
保険事業収入純額
iv) 関連会社投資の持分利益 131 95 88 38% 49%
(5)
9,293 9,747 10,237 -5% -9%
営業収入
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(1) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総額で
表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業収入総額は2018年９月半期には91
百万ドル、2018年３月半期には62百万ドル、それぞれ増加した。
(2) 貸付手数料は、実効利回りの計算の一部として処理され、受取利息に含まれている手数料を除く。
(3) 資金調達商品の金利リスクおよび為替リスクを管理するために締結された、会計上のヘッジと指定されていないデリバ
ティブに関する公正価値の変動（実現・未収利息を除く）、キャッシュフロー・ヘッジの非有効部分、ならびに損益を通
じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および負債の公正価値の変動を含む。
(4) その他の収入には、外部からの受取配当金ゼロ（2018年９月半期：39百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）が含まれる。
(5) 2019年３月半期は、顧客救済に関連する費用64百万ドル（2018年９月半期：196百万ドル、2018年３月半期：32百万ドル）
が含まれる。
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３. 営業費用
(1)
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018 年 2018 年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル） （単位：％）
i) 人件費
給与および関連費用 2,127 2,092 2,133 2% 0%
年金費用 146 141 149 4% -2%
97 123 120 -21% -19%
その他
2,370 2,356 2,402 1% -1%
人件費
ii) 土地建物
賃借料 232 236 232 -2% 0%
174 180 163 -3% 7%
その他
406 416 395 -2% 3%
土地建物費
iii) テクノロジー
減価償却費および償却費 337 371 368 -9% -8%
ライセンス費用および
外注サービス費 333 348 327 -4% 2%
(2)
加速償却費 - 251 - -100% 該当なし
94 114 120 -18% -22%
その他
764 1,084 815 -30% -6%
テクノロジー費用
iv) 組織再編費用
51 149 78 -66% -35%
v) その他
広告・広報費 97 140 108 -31% -10%
専門家報酬 229 286 244 -20% -6%
運送料、文房具、郵便および通信 107 107 116 0% -8%
王立委員会法務費用 13 39 16 -67% -19%
328 351 299 -7% 10%
その他
774 923 783 -16% -1%
その他の費用
(3)
4,365 4,928 4,473 -11% -2%
営業費用
(1) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総額で
表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業費用総額は2018年９月半期には91
百万ドル、2018年３月半期には62百万ドル、それぞれ増加した。
(2) 加速償却費は、法人部門およびオーストラリア部門の特定のソフトウェア資産の耐用年数の再評価に関連している。
(3) 2019年３月半期は、顧客救済費用36百万ドル（2018年９月半期：156百万ドル、2018年３月半期：35百万ドル）が含まれ
る。
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４. 法人税
税引前利益に対する計算上の法人税費用と損益に認識された法人税費用との調整。
半期 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
継続事業による税引前利益 4,536 4,539 5,356 0% -15%
計算上の法人税費用（税率30％） 1,361 1,362 1,607 0% -15%
永久差異に係る税効果
SRCBの売却 - - (84) 該当なし -100%
MCCの売却 - (41) (37) -100% -100%
カンボジア合弁会社の売却 - 13 - -100% 該当なし
パプアニューギニアのリテール、
商業およびSME事業の売却 - 8 - -100% 該当なし
OPL NZの売却
(10) - - 該当なし 該当なし
ペイマークの売却 (10) - - 該当なし 該当なし
関連会社投資の持分利益 (39) (29) (26) 34% 50%
転換型金融商品の利息 33 33 34 0% -3%
海外税率差異 (64) (13) (45) 大 42%
配当金本国送金に課される外国税
の引当 9 27 5 -67% 80%
不要となった未払法人税 - (18) (23) -100% -100%
- 13 (5) -100% -100%
その他
小計 1,280 1,355 1,426 -6% -10%
▶ 3 - 33% 該当なし
過年度の法人税（過大）/過小計上額
1,284 1,358 1,426 -5% -10%
法人税
オーストラリア 771 850 949 -9% -19%
513 508 477 1% 8%
海外
1,284 1,358 1,426 -5% -10%
法人税
28.3% 29.9% 26.6%
実効税率
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５. 配当金
非継続事業を含む普通株式１株当たり配当(セント／円)
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年 ３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
中間配当金（全額フランキング済） 80 - 80 該当なし 0%
- 80 - 該当なし 該当なし
期末配当金（全額フランキング済）
80 80 80 0% 0%
合計
(1)
普通株式配当 (百万ドル)
中間配当金 - 2,317 - 該当なし 該当なし
期末配当金 2,295 - 2,350 該当なし -2%
(41) (40) (42) 3% -2%
ボーナス・オプション制度調整
2,254 2,277 2,308 -1% -2%
合計
(2)
普通株式配当性向 ( 単位： %) 71.4% 74.6% 69.7%
(1) 当行の普通株主に支払われる配当を指す。当グループ子会社から非支配持分の保有者に支払われる配当（2019年３月半
期：ゼロ、2018年９月半期：1.6百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）は除外している。
(2) 2019年中間配当案2,267百万ドル（上表には含まれていない）に基づいて算出された配当性向。2019年中間配当案2,267百
万ドルは、配当基準日現在の発行済普通株式数予想値に基づく。2018年９月半期および2018年３月半期の配当性向は、各
期の実際の配当金支払額2,295百万ドルおよび2,317百万ドルに基づいて算出された。
普通株式
取締役会は、全額払込済み適格ANZ普通株式に対して、2019年７月１日付で１株当たり80セントの中間配当金を支払うことを
提案している。提案されている2019年中間配当金は、オーストラリア税制上全額フランキング済配当となる。また、ニュー
ジーランドのインピュテーション制度に基づく普通株式１株当たり９ニュージーランド・セントの控除も適用される。
ANZは、提案されている2019年中間配当金に適用される配当金再投資制度（「DRP」）およびボーナス・オプション制度
（「BOP」）を有している。
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６. １株当たり利益
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年 ３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
１株当たり利益（EPS）- 基本的
１株当たり利益（セント） 111.7 107.3 114.2 4% -2%
(1)
継続事業による株式１株当たり利益(セント) 114.1 110.6 134.8 3% -15%
非継続事業による株式１株当たり利益(セント) (2.4) (3.3) (20.6) -27% -88%
１株当たり利益（EPS）- 希薄化後
１株当たり利益（セント）
106.4 103.2 108.6 3% -2%
(1)
継続事業による株式１株当たり利益(セント) 108.7 106.2 127.4 2% -15%
非継続事業による株式１株当たり利益(セント) (2.3) (3.0) (18.8) -23% -88%
１株当たり利益の計算に使用される収益の調整
基本的：
当期利益（百万ドル） 3,182 3,086 3,330 3% -4%
9 9 7 0% 29%
減算：非支配持分に帰属する利益（百万ドル）
基本的１株当たり利益の計算に使用された
利益（百万ドル） 3,173 3,077 3,323 3% -5%
控除：非継続事業による税引後利益／（損失）
(70) (95) (600) -26% -88%
（百万ドル）
継続事業からの基本的１株当たり利益の
3,243 3,172 3,923 2% -17%
計算に使用された利益（百万ドル）
希薄化後：
基本的１株当たり利益の計算に使用された
利益（百万ドル） 3,173 3,077 3,323 3% -5%
137 138 141 -1% -3%
加算：転換劣後債に係る利息（百万ドル）
希薄化後１株当たり利益の計算に使用された
利益（百万ドル） 3,310 3,215 3,464 3% -4%
控除：非継続事業による税引後利益／（損失）
(70) (95) (600) -26% -88%
（百万ドル）
継続事業からの希薄化後１株当たり利益の
3,380 3,310 4,064 2% -17%
計算に使用された利益（百万ドル）
１株当たり利益の計算に使用される加重平均
(1)、(2)
普通株式数（WANOS）の調整
基本的１株当たり利益の計算に使用された
WANOS（百万株） 2,841.3 2,867.1 2,909.6 -1% -2%
加算：加重平均希薄化潜在普通株式（百万株）
転換劣後債（百万株） 260.5 240.6 269.7 8% -3%
株式報酬（オプション、権利および後渡し
8.4 9.5 10.0 -12% -16%
株式）（百万株）
希薄化後１株当たり利益の計算に使用された
3,110.2 3,117.2 3,189.3 0% -2%
WANOS（百万株）
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(1) チューリッヒおよびIOOFへの当グループの富裕層事業売却（注記11を参照）に備えて実施された継承ファンドへの移管完
了後、富裕層オーストラリアで保有されている自己株式は当グループの連結財務書類で消去されず、１株当たり利益の計
算で使用される分母に含まれるようになる。2019年３月31日に終了した半期について継続事業からの１株当たり利益の計
算に使用された分母に富裕層オーストラリア事業で保有される加重平均自己株式数が含まれていた場合、継続事業からの
基本的１株当たり利益は113.5セント（2018年９月半期：110.1セント、2018年３月半期：134.1セント）、継続事業からの
希薄化後１株当たり利益は108.1セント（2018年９月半期：105.7セント、2018年３月半期：126.8セント）となる。
(2) 加重平均普通株式数には、下表に概要を示すANZESTおよび富裕層オーストラリア部門において保有されている自己株式の
加重平均株式数が含まれていない。
2019 年３月 半期 2018 年９月 半期 2018 年３月 半期
（ 単位： 百万 株 ）
ANZEST Pty Ltd
4.9 5.5 6.3
富裕層オーストラリア 15.6 15.1 15.0
自己株式数合計 20.5 20.6 21.3
7. セグメント分析
i) セグメントの説明
当グループは、オーストラリア部門、ニュージーランド部門、法人部門、パシフィック部門、富裕層オーストラリア部門、
ならびにテクノロジー、サービス＆オペレーションズ（TSO）およびグループ・センター部門の６つの継続部門からなる部門構
造で事業を営む。部門の構成についての詳細な情報は、原文137ページの定義の項を参照のこと。
部門別業績の表示は、当期中に行われたいくつかの方法の変更および組織構造の変更により影響を受けている。過去の期間
の比較情報は、以下のように修正再表示されている。
・資本に基づき事業ユニットレベルで収益を配賦する際の手法は、経済資本ベースから規制資本ベースに変更された。この
変更は、グループレベルでは中立的であるが、部門レベルでの純利息収益に影響を及ぼした。
・アジアリテールおよび富裕層事業の売却において残留した事業は、旧アジアリテールおよび太平洋部門からTSOおよびグ
ループ・センターに編入された。旧アジアリテールおよび太平洋部門の残りの部分は、パシフィック部門に名称変更され
た。
・以前に富裕層オーストラリア部門の継続事業の一部であったANZのレンダーズ・モーゲージ保険、株式投資および損害保険
の販売は、オーストラリア部門の一部となった（ANZのフィナンシャル・プランニング事業は、引き続き富裕層オーストラ
リア部門の継続事業の一部を構成する）。
部門別業績はまた、以下の２つの新会計基準の適用の影響も受けた。
・AASB第９号－当グループは、2018年10月１日より金融資産の減損について予想信用損失法を導入し、一定の金融資産の分
類および測定も変更した。その結果、当グループは期首利益剰余金を通じて貸倒引当金繰入額を813百万ドル増加させた。
比較情報は修正再表示されていない。
・AASB第15号－この会計基準の適用の主な影響は、以前には相殺されていた一定の項目が営業収入と営業費用に総額で表示
されるようになったことである。比較情報は修正再表示され、その結果、2018年９月半期の営業収入合計は91百万ドル
（2018年３月半期：62百万ドル）増加し、営業費用合計も同額増加した。
上記に記載の事項を除き、重要な変更はなかった。下記に報告される部門は、事業の最高意思決定者である最高経営責任者
に提供される内部報告と一致する。
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ii) 営業セグメント
ANZは、現金利益ベースで継続セグメントの業績を測定している。現金利益の計算上、一部の非中核項目は法定利益から除外
されている。これらの項目の詳細は、本注記の「その他の項目」に記載されている。ANZ内のセグメントにわたる部門間の取引
は、独立した事業部門間の取引として行われ、これらのセグメントの収入および費用の一部として開示される。
非継続事業に関する情報は、注記11を参照のこと。
TSOおよ
ニュー 富裕層 びグルー
その他の
オースト ジーラ オースト パシフィ プ・セン 当グルー
(1)
ラリア 法人 ンド ラリア ック ター 項目 プ合計
（単位：百万ドル）
2019 年３月 半期
純利息収益 4,091 1,579 1,385 1 68 175 - 7,299
受取手数料（純額）
- 貸付手数料
144 144 8 - 7 - - 303
- 非貸付手数料
708 435 354 - 20 (10) - 1,507
- 手数料
22 - 21 18 - (13) - 48
- 資産運用収入
2 1 120 8 - (3) - 128
- 支払手数料
(322) (168) (227) - (4) - - (721)
保険事業収入純額 52 - 18 - - - 7 77
その他収入 18 714 ▶ - 27 218 (460) 521
1 - ▶ - - 126 - 131
関連会社投資の持分利益
(2)
4,716 2,705 1,687 27 118 493 (453) 9,293
営業収入
継続事業による税引後利益 1,733 1,012 753 (30) 33 63 (321) 3,243
非継続事業による税引後利
- - - (17) - (33) (20) (70)
益/(損失)
1,733 1,012 753 (47) 33 30 (341) 3,173
株主に帰属する税引後利益
(1) 営業セグメントの業績評価において、そのセグメントの継続的業績にとって不可欠でないと考えられる特定の項目は法定
利益から削除され、別途再評価される。
(2) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総額で
表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業収入総額は2018年９月半期には91
百万ドル、2018年３月半期には62百万ドル、それぞれ増加した。
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TSOおよ
ニュー 富裕層 びグルー
その他の
オースト ジーラ オースト パシ プ・セン 当グルー
(1)
ラリア 法人 ンド ラリア フィック ター 項目 プ合計
（単位：百万ドル）
2018 年９月 半期
純利息収益 4,122 1,513 1,342 1 66 120 - 7,164
受取手数料（純額）
- 貸付手数料
158 136 8 - 7 - - 309
- 非貸付手数料
768 409 326 - 20 6 - 1,529
- 手数料
18 - 23 21 - (16) - 46
- 資産運用収入
- 2 118 (8) - (4) - 108
- 支払手数料
(300) (147) (210) - (4) (2) - (663)
保険事業収入純額 70 1 57 - - - 5 133
その他収入 9 634 2 (1) 30 107 245 1,026
(1) - ▶ - - 92 - 95
関連会社投資の持分利益
(2)
4,844 2,548 1,670 13 119 303 250 9,747
営業収入
継続事業による税引後利益 1,726 713 772 (57) 39 (199) 178 3,172
非継続事業による税引後利
- - - (51) - (14) (30) (95)
益/(損失)
1,726 713 772 (108) 39 (213) 148 3,077
株主に帰属する税引後利益
2018 年３月 半期
純利息収益 4,325 1,480 1,309 1 65 170 - 7,350
受取手数料（純額）
- 貸付手数料
195 133 7 - 7 1 - 343
- 非貸付手数料
726 423 331 - 19 26 - 1,525
- 手数料
21 - 19 23 - (17) - 46
- 資産運用収入
6 3 112 24 - (5) - 140
- 支払手数料
(309) (142) (207) - (4) (11) - (673)
保険事業収入純額 57 - 60 (1) - 10 14 140
その他収入 32 614 20 2 25 232 353 1,278
- - 1 - - 87 - 88
関連会社投資の持分利益
(2)
5,053 2,511 1,652 49 112 493 367 10,237
営業収入
継続事業による税引後利益 1,983 767 749 (26) 33 (13) 430 3,923
非継続事業による税引後利
- - - (585) - (32) 17 (600)
益/(損失)
1,983 767 749 (611) 33 (45) 447 3,323
株主に帰属する税引後利益
(1) 営業セグメントの業績評価において、そのセグメントの継続的業績にとって不可欠でないと考えられる特定の項目は法定
利益から削除され、別途再評価される。
(2) AASB第15号の適用時に、当グループが以前には相殺していた一定の項目は組替えが行われ、営業収入と営業費用に総額で
表示されるようになった。これに従って、比較情報は修正再表示され、その結果、営業収入総額は2018年９月半期には91
百万ドル、2018年３月半期には62百万ドル、それぞれ増加した。
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iii ) その他 の項目
以下の表は、各セグメントの現金利益を反映するために法定利益から除外されているその他の項目が税引後利益に与える影
響を示すものである。
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
( 損)益項目 関連セグメント
ニュージーランド、
TSOおよびグループ・
保険契約債務の再評価 センター (77) ▶ 10 大 大
法人、TSOおよびグ
経済ヘッジ ループ・センター (185) 124 124 大 大
TSOおよびグループ・
収益および費用ヘッジ センター (60) 49 (40) 大 51%
ストラクチャード・クレ
ジット仲介取引 法人 1 1 3 0% -67%
TSOおよびグループ・
- - 333 該当なし -100%
SRCBの売却 センター
(321) 178 430 大 大
継続事業による税引後利益合計
自己株式の調整 富裕層オーストラリア 18 (30) 23 大 -22%
(38) - (6) 該当なし 大
保険契約債務の再評価 富裕層オーストラリア
(20) (30) 17 -33% 大
非継続事業による税引後利益合計
(341) 148 447 大 大
税引後利益合計
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８. 正味貸付金および前渡金
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
オーストラリア
当座貸越 5,832 5,741 5,843 2% 0%
クレジットカード残高 8,168 8,372 8,629 -2% -5%
商業手形残高 6,441 6,861 7,467 -6% -14%
ターム・ローン－住宅 268,766 271,554 270,631 -1% -1%
ターム・ローン－住宅以外 132,733 134,503 125,901 -1% 5%
リース債権 966 1,059 1,080 -9% -11%
561 548 893 2% -37%
購入選択権付リース契約
423,467 428,638 420,444 -1% 1%
オーストラリアの合計
アジア、太平洋、ヨーロッパおよびアメリカ
当座貸越 611 491 538 24% 14%
クレジットカード残高 12 12 13 0% -8%
ターム・ローン－住宅 770 767 729 0% 6%
ターム・ローン－住宅以外 61,405 59,446 53,971 3% 14%
リース債権 305 180 210 69% 45%
13 14 17 -7% -24%
その他
アジア、太平洋、ヨーロッパおよびアメリカ
63,116 60,910 55,478 4% 14%
の合計
ニュージーランド
当座貸越 1,040 829 809 25% 29%
クレジットカード残高 1,552 1,506 1,558 3% 0%
ターム・ローン－住宅 79,410 73,833 73,751 8% 8%
ターム・ローン－住宅以外 42,930 40,456 41,306 6% 4%
リース債権 162 168 182 -4% -11%
1,592 1,473 1,411 8% 13%
購入選択権付リース契約
126,686 118,265 119,017 7% 6%
ニュージーランドの合計
613,269 607,813 594,939 1% 3%
小計
前受収益 (446) (430) (441) 4% 1%
資産計上された仲介手数料/モーゲージ実行手
(1)
947 997 1,044 -5% -9%
数料
貸付金および前渡金の総額（売却目的保有に
613,770 608,380 595,542 1% 3%
組み替えられる資産を含む）
予想信用損失引当金
(2)、(3)、(4)
(3,627) (2,943) (3,073) 23% 18%
（注記９を参照）
貸付金および前渡金の純額（売却目的保有に
610,143 605,437 592,469 1% 3%
組み替えられる資産を含む）
売却目的保有の正味貸付金および前渡金
(888) (999) (3,001) -11% -70%
（注記11参照）
609,255 604,438 589,468 1% 3%
正味貸付金および前渡金
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半期報告書
(1) 資産計上された仲介手数料/モーゲージ実行手数料は、ローンの予想残存期間を通じて償却される。
(2) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、当グループは一括評価引当金を813百万ドル増加させた。比較情報は修正再表
示されていない。詳細は注記21を参照のこと。
(3) 2018年９月30日現在のオフ・バランスシートの信用関連コミットメントに起因する一括評価貸倒引当金500百万ドル（2018
年３月：522百万ドル）は、当期の表示との比較可能性を高めるために、償却原価で測定される正味貸付金および前渡金か
らその他引当金に組み替えられた。
(4) 貸倒引当金には、2019年３月31日現在のオフ・バランスシートの与信エクスポージャーに対して個別に評価された引当金
26百万ドル（2018年９月：26百万ドル、2018年３月：26百万ドル）を含む。
９. 予想信用損失引当金
注記１で記載したように、当グループは2018年10月１日付でAASB第９号を適用し、その結果、金融資産の減損の測定のため
に予想信用損失（「ECL」）モデルを適用し、2019年３月半期について信用減損の情報の表示の修正を行った。比較情報は修正
再表示されていない。
以下の表は、2019年３月半期のECL引当金（売却目的保有に組み替えられたECL引当金を含む）の変動を表示している。
正味貸付金および前渡金－償却原価で測定
ECL引当金は正味貸付金および前渡金に含まれている。
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
2018 年 10月１日現在 920 1,391 359 894 3,564
ステージ間遷移 133 (228) (53) 148 -
新規および増加した引当金（戻入控
除後） (124) 244 74 475 669
戻入 - - - (152) (152)
貸倒償却（償却済債権の回収を除
く） - - - (498) (498)
11 8 1 (2) 18
外貨換算およびその他の変動
940 1,415 381 865 3,601
2019 年３月31日現在
投資有価証券－償却原価で測定される負債証券
ECL引当金は投資有価証券に含まれている。
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
2018 年 10月１日現在 9 2 - - 11
ステージ間遷移 - - - - -
新規および増加した引当金（戻入控
除後） 2 (1) - - 1
戻入 - - - - -
貸倒償却（償却済債権の回収を除
く） - - - - -
- - - - -
外貨換算およびその他の変動
11 1 - - 12
2019 年３月31日現在
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投資有価証券－FVOCIで測定される負債証券
帳簿価額は公正価値で維持されており、ECL引当金は帳簿価額を変更しない。代わりに、ECL引当金はその他の包括利益
（「OCI」）で認識され、対応する費用は損益に計上される。
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
2018 年 10月１日現在 14 - - - 14
ステージ間遷移 - - - - -
新規および増加した引当金（戻入控
除後） (3) - - - (3)
戻入 - - - - -
貸倒償却（償却済債権の回収を除
く） - - - - -
- - - - -
外貨換算およびその他の変動
11 - - - 11
2019 年３月31日現在
オフ・バランスシートのコミットメント-未実行与信枠および偶発与信枠
一括評価されたECL引当金は引当金に含まれている。個別評価されたECL引当金は正味貸付金および前渡金に含まれている。
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
2018 年 10月１日現在 474 166 15 26 681
ステージ間遷移 19 (19) - - -
新規および増加した引当金（戻入控
除後） (34) 3 (1) 1 (31)
戻入 - - - - -
貸倒償却（償却済債権の回収を除
く） - - - - -
5 2 - (1) 6
外貨換算およびその他の変動
464 152 14 26 656
2019 年３月31日現在
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半期報告書
AASB第139号に基づく2018年の貸倒引当金の開示
以下の開示は、AASB第９号の適用を反映せず、従来のAASB第139号の要件に従って作成されている。
半期
2018 年９月 2018 年３月
（単位：百万ドル）
個別評価引当金
期首残高 1,016 1,136
新規および増加した引当金 716 728
戻入 (234) (191)
外貨換算の変動および振替についての修正 5 1
割引のアンワインド (10) (7)
(573) (651)
貸倒償却
920 1,016
個別評価引当金合計
一括評価引当金
期首残高 2,579 2,662
損益計算書上の繰入/(戻入) (63) (22)
外貨換算の変動および振替についての修正 7 18
- (79)
アジアリテール事業および富裕層事業の売却
2,523 2,579
一括評価引当金合計
(1)
(500) (522)
引当金に組み替えられた未積立部分
2,023 2,057
一括評価引当金合計
2,943 3,073
貸倒引当金合計
(1) 2018年９月30日現在のオフ・バランスシートの信用関連コミットメントに起因する一括評価貸倒引当金500百万ドル（2018
年３月：522百万ドル）は、当期の表示との比較可能性を高めるために、償却原価で測定される正味貸付金および前渡金か
らその他引当金に組み替えられた。
AASB 第９号 に基づく貸倒引当金繰入額/(戻入額)の内訳
半期
2019 年３月
（単位：百万ドル）
新規および増加した引当金（戻入控除後）
- 一括評価 12
- 個別評価 624
戻入 (152)
(93)
償却債権回収額
貸倒引当金繰入合計 391
(1)
控除：非継続事業の貸倒引当金繰入額/(戻入額)
392
継続事業の貸倒引当金繰入額合計
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半期報告書
AASB 第139号に基づく2018年の貸倒引当金繰入額/(戻入額)の内訳
以下の開示は、AASB第９号の適用を反映せず、従来のAASB第139号の要件に従って作成されている。
半期
2018 年９月 2018 年３月
（単位：百万ドル）
新規および増加した個別引当金 716 728
戻入 (234) (191)
償却債権回収額 (139) (107)
個別評価貸倒引当金繰入額
343 430
一括評価貸倒引当金繰入額/(戻入額) (63) (22)
貸倒引当金繰入
280 408
10. 預金およびその他の借入金
期末現在 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
オーストラリア
譲渡性預金 39,481 39,671 43,157 0% -9%
定期預金 77,714 75,551 75,116 3% 3%
要求払い預金および短期預金 180,863 189,287 190,473 -4% -5%
無利息預金 12,202 11,931 11,303 2% 8%
銀行からの預り金および買戻条
件付契約により売却した有価証
券 49,964 41,480 37,718 20% 32%
12,530 14,742 21,658 -15% -42%
コマーシャル・ペーパー
372,754 372,662 379,425 0% -2%
オーストラリアの合計
アジア、太平洋、ヨーロッパお
よびアメリカ
譲渡性預金 3,215 2,242 5,234 43% -39%
定期預金 94,396 92,145 77,335 2% 22%
要求払い預金および短期預金 19,930 18,056 19,557 10% 2%
無利息預金 5,234 4,993 4,362 5% 20%
銀行からの預り金および買戻条
件付契約により売却した有価証
34,705 30,738 30,756 13% 13%
券
アジア、太平洋、ヨーロッパお
157,480 148,174 137,244 6% 15%
よびアメリカの合計
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
ニュージーランド
譲渡性預金 874 833 1,897 5% -54%
定期預金 50,890 46,986 44,810 8% 14%
要求払い預金および短期預金 41,011 38,106 39,580 8% 4%
無利息預金 10,383 9,365 9,334 11% 11%
銀行からの預り金および買戻条
件付契約により売却した有価証
券 245 473 1,543 -48% -84%
コマーシャル・ペーパーおよび
2,896 3,130 3,297 -7% -12%
その他の借入金
106,299 98,893 100,461 7% 6%
ニュージーランドの合計
預金およびその他の借入金合計
（売却目的保有に組み替えられ
636,533 619,729 617,130 3% 3%
ている債務を含む）
売却目的保有の預金およびその
(1,544) (1,579) (900) -2% 72%
他の借入金（注記11参照）
634,989 618,150 616,230 3% 3%
預金およびその他の借入金合計
11. 非継続事業および売却目的保有資産および負債
i) 非継続事業
2017 年10月17日、当グループは、OnePathの年金および投資（「OnePath P＆I」）事業ならびに関連ディーラー・グループ
（「ADG」）事業のIOOFホールディングス・リミテッド（「IOOF」）に対する売却に合意したことを発表した。関連ディー
ラー・グループ事業の売却は、2018年10月１日に完了した。残りのOnePath P＆I事業の売却の完了は、必要な承認を条件とし
ており、2020年３月半期末までの完了が見込まれている。
ANZ は2017年12月12日、生命保険事業をチューリッヒ・フィナンシャル・サービシズ・オーストラリア（「チューリッヒ」）
に売却することに合意したと発表し、2018年10月10日に規制当局の承認を受けた。この取引はクロージング前提条件の成就を
条件とし、ANZは2019暦年の上半期中に完了を見込んでいる。
上記の売却取引の結果、売却される事業の財務成績および関連する当グループの組替および連結の影響は、報告の観点では
非継続事業として処理される。これは、富裕層オーストラリアおよびTSOおよびグループ・センター部門の現在および比較の財
務情報に影響を及ぼす。
非継続事業の財務業績およびキャッシュフローの詳細は、以下に示されている。
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
半期報告書
損益計算書
半期 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019 年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
純利息収益 (57) - - 該当なし 該当なし
(1)、(2)
199 310 (229) -36% 大
その他営業収入
営業収入 142 310 (229) -54% 大
(2)
(221) (301) (243) -27% -9%
営業費用
貸倒引当金繰入および
法人税控除前利益/(損失) (79) 9 (472) 大 -83%
1 - - 該当なし 該当なし
貸倒引当金(繰入)/戻入
税引前利益/(損失) (78) 9 (472) 大 -83%
(2)
8 (104) (128) 大 大
法人税
当行株主に帰属する当期の
(2)
(70) (95) (600) -26% -88%
利益/(損失)
(1) 2018年３月半期の売却目的保有の富裕層オーストラリア事業の組替時に認識された632百万ドルの損失を含む。
(2) 2019年３月半期に認識された税引後53百万ドル（2018年９月半期：127百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）を含み、その内
訳はその他営業収入で認識された顧客救済55百万ドル（2018年９月半期：106百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）、営業費
用で認識された救済費用20百万ドル（2018年９月半期：75百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）、および法人税上の便益22
百万ドル（2018年９月半期：54百万ドル、2018年３月半期：ゼロ）であった。
キャッシュフロー計算書
半期 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019 年３月 2018年９月 2018年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
営業活動による/(に使用された)
純キャッシュフロー (589) 2,065 924 大 大
投資活動による/(に使用された)
純キャッシュフロー 803 (1,311) (1,133) 大 大
財務活動による/(に使用された)
(219) (754) 179 -71% 大
純キャッシュフロー
現金および現金同等物の純増加/
(5) - (30) 該当なし -83%
(減少)
ii) 売却目的保有資産および負債
2019年３月31日時点で、売却目的保有資産および負債は、繰延税金資産、金融資産および保険契約に基づく契約上の権利な
ど、本要件の適用を特別に除外され、既存の帳簿価額で引き続き認識される資産を除いて、帳簿価額と公正価値のうち低い方
から売却費用を差し引いた価額で再評価されている。
売却目的保有資産および負債には、当グループの非継続事業の資産および負債に加えて、会計基準の下で非継続事業に分類
するための判定基準に適合しないが、売却対象であるその他の資産または処分グループの資産および負債が含まれている。
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(1)
売却目的保有資産および負債
2019年３月31日現在 2018年９月30日現在 2018年３月31日現在
パプア パプア
ニ ニ
メトロ
ューギ ューギ
ニ ニ バン
アのリ アの リ ク・
テ テ カー
ール、 ール、 ド・
UDC
商 商 コーポ
カンボジ 業およ カンボジ 業およ および レ
非継続事 ア び 非継続事 ア合弁会 び 非継続事 ペイマー ーショ
OPL NZ
業 合弁会社 SME事業 合計 業 社 SME 事業 合計 業 ク ン 合計
（単位：百万ドル）
現金および現金
同等物 - 267 - 267 5 323 - - 328 5 - - 5
デリバティブ金
融商品 - 1 - 1 - 3 - - 3 1 - - 1
売却可能資産 - - - - 1,079 - - - 1,079 1,040 - - 1,040
投資有価証券 1,167 - - 1,167 - - - - - - - - -
正味貸付金およ
び前渡金 43 700 145 888 46 806 - 147 999 118 2,883 - 3,001
規制上の預け金 - 145 - 145 - 146 - - 146 - - - -
関連会社に対す
る投資 - - - - 1 1 - - 2 1 7 60 68
繰延税金資産 97 2 - 99 102 2 - - 104 72 - - 72
のれんおよびそ
の他の無形資産 1,138 - - 1,138 1,155 - 93 - 1,248 946 124 - 1,070
保険契約債務に
(2)
対応する投資 39,191 - - 39,191 40,054 - - - 40,054 38,803 - - 38,803
土地建物および
設備機器 2 5 6 13 ▶ 6 - 6 16 5 - - 5
590 50 - 640 450 92 727 - 1,269 1,198 15 - 1,213
その他資産
売却目的保有資
42,228 1,170 151 43,549 42,896 1,379 820 153 45,248 42,189 3,029 60 45,278
産の合計
預金およびその
他の借入金 - 1,064 480 1,544 - 1,067 - 512 1,579 - 900 - 900
デリバティブ金
融商品 - - - - - 1 - - 1 - - - -
当期税金負債 (192) ▶ - (188) (33) 8 15 - (10) (158) 36 - (122)
繰延税金負債 338 1 - 339 160 1 160 - 321 387 (9) - 378
(2)
保険契約債務 38,787 - - 38,787 39,607 - - - 39,607 38,381 - - 38,381
外部ユニット保
有者に対する
(2)
負債 4,590 - - 4,590 4,712 - - - 4,712 4,618 - - 4,618
支払債務および
その他の負債 1,349 53 - 1,402 644 98 130 - 872 560 28 - 588
35 42 ▶ 81 28 43 - 6 77 29 1 - 30
引当金
売却目的保有負
44,907 1,164 484 46,555 45,118 1,218 305 518 47,159 43,817 956 - 44,773
債の合計
(1) 上表の金額は会社間残高を控除して表示されている。
(2) 当グループは2019年４月13日に継承ファンドへの移管（SFT）を完了し、これにより、生命保険事業と年金および投資事業
は分離された。SFTの完了時に、当グループは売却目的保有資産および負債に含まれる外部ユニット保有者に対する負債を
約4.6十億ドル、保険契約債務を約36.1十億ドル、保険契約債務に対応する投資を約37.1十億ドル減少させた。当グループ
はまた、会社間残高の消去を中止し、その結果、売却目的保有以外の負債および持分が、それぞれ約3.2十億ドルおよび
0.4十億ドル増加した。
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非継続事業として分類されていないが、売却目的保有として表示されているその他の戦略的処分
・ UDCファイナンスおよびペイマークリミテッド (「UDC」および「ペイマーク」)－ニュージーランド部門
2017年１月11日、当グループは、UDCをHNAグループ（「HNA」）に売却する条件付契約を締結したことを発表した。
2017年12月21日、当グループは、ニュージーランドの海外投資局がHNAによるUDC買収の申請を却下した旨の通知を受けた
ことを発表し、HNAとの契約は2018年１月に解消された。UDCの資産および負債は、2018年９月時点で売却目的保有には分
類されなくなった。
2018年１月17日、当グループは、ペイマークの25％持分をインジェニコ・グループに売却する契約を締結した。この取
引は、2019年１月11日に完了した。
・ メトロバンク・カード・コーポレーション（「MCC」）－TSOおよびグループ・センター部門
2017年10月18日、当グループはフィリピンに拠点を置くメトロバンク・カード・コーポレーション（「MCC」）の40％
持分に関して、ジョイント・ベンチャーのパートナーであるメトロポリタン・バンク・アンド・トラスト・カンパニー
（メトロバンク）との売却契約を締結したことを発表した。当グループは、40％持分を２つのトランシェに等分して、
2018年１月および９月に売却した。
・ ANZロイヤル・バンク（カンボジア）リミテッド（「カンボジア合弁会社」）－法人部門
2018年５月17日、当グループはカンボジア合弁会社 ANZロイヤル・バンクの55％持分を、東京証券取引所に上場してい
る日本の多角的金融持株会社であるJトラスト株式会社に売却することで合意に達した旨を発表した。この取引はクロー
ジング前提条件の成就および規制上の承認を条件とし、ANZは2019事業年度中の完了を見込んでいる。
・ OnePathライフ（ニュージーランド）リミテッド（「OPL NZ」）－ニュージーランド部門
2018 年５月30日、当グループはOPL NZを、シグナ・コーポレーションに売却することで合意した旨を発表し、規制当局
からの最終承認を2018年10月29日に受けた。この取引は、2018年11月30日に完了した。
・ パプアニューギニアのリテール、商業および中小企業事業（「パプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業」）－
法人部門
2018 年６月25日、当グループはパプアニューギニアにおけるリテール、商業および中小企業（SME）バンキング事業を
キナ・バンクに売却する契約を締結したことを発表した。この取引はクロージング前提条件の成就を条件とし、ANZは
2019暦年後半の完了を見込んでいる。
売却目的保有資産および負債に関連する損益計算書への影響
2019年３月半期に、当グループは売却目的保有資産および負債に関連して次の影響を認識した。
・OPL NZ事業の売却に関連して、売却益56百万ドル、為替換算調整勘定の戻入26百万ドルおよび法人税費用13百万ドルで構
成される税引後利益69百万ドル。この利益は継続事業で認識された。
・ペイマークの売却に関連する37百万ドルの利益。この利益は継続事業で認識された。
2018年９月半期に、当グループは売却目的保有資産および負債に関連して次の影響を認識した。
・カンボジア合弁会社の売却目的保有への組替に関連して、減損27百万ドルおよび売却に伴う費用15百万ドルで構成される
42百万ドルの税引後損失。この損失は、継続事業で認識された。
・パプアニューギニアのリテール、商業およびSME事業の売却目的保有への組替に関連して、のれんの減損12百万ドル、売却
に伴う費用７百万ドルおよび税金費用２百万ドルで構成される21百万ドルの税引後損失。この損失は、継続事業で認識さ
れた。
・OPL NZの取引費用に関連する３百万ドルの税引後損失。この損失は、継続事業で認識された。
・MCCに関連して、２回目の20％持分の売却益138百万ドル、為替差損14百万ドル、準備金戻入に係る損失３百万ドルおよび
税務上の便益５百万ドルで構成される税引後利益126百万ドル。この利益は継続事業で認識された。
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2018年３月半期に、当グループは売却目的保有資産および負債に関連して次の影響を認識した。
・富裕層オーストラリア事業の売却目的保有への組替時に認識された632百万ドルの税引後損失。この損失は、非継続事業で
認識された。
・残りのアジア・リテールおよび富裕層事業の売却に関連して、売却に伴う費用控除後で99百万ドルの利益と税金費用14百
万ドルで構成される85百万ドルの税引後利益。この利益は継続事業で認識された。
・UDCに関連して、取り消された取引プロセスに関する費用の回収で構成される18百万ドルの税引後利益。この利益は継続事
業で認識された。
・SRCBに関連して、準備金の戻入に係る利益289百万ドル、為替差損およびその他の費用56百万ドル、ならびに税務上の便益
14百万ドルで構成される税引後利益247百万ドル。この利益は継続事業で認識された。
・MCCに関連して、１回目の20％持分の売却益121百万ドル、為替差益１百万ドル、準備金戻入に係る損失３百万ドルおよび
税務上の便益２百万ドルで構成される税引後利益121百万ドル。この利益は継続事業で認識された。
継続事業への影響は損益計算書の関連する区分に表示され、非継続事業に関連する項目は、非継続事業による税引後利益/
（損失）に含まれている。
12. 発行済社債
半期 増減率
2019年 2019年
３月期対 ３月期対
2018年 2018年
2019年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
非劣後債務合計 113,424 105,271 97,576 8% 16%
その他Tier１資本(永久劣後証
(1)
券)
ANZキャピタル・ノート
(2)
（ANZ CN）
ANZ CN1
1,118 1,117 1,117 0% 0%
ANZ CN2
1,606 1,605 1,604 0% 0%
ANZ CN3
965 965 961 0% 0%
ANZ CN4
1,611 1,610 1,609 0% 0%
ANZ CN5
925 924 924 0% 0%
(3)
ANZ資本証券 1,336 1,240 1,188 8% 12%
(4)
ANZ NZキャピタル・ノート
478 456 467 5% 2%
Tier ２資本
(5)
永久劣後債 423 416 1,174 2% -64%
(6)
7,806 7,575 8,216 3% -5%
期限付劣後債
16,268 15,908 17,260 2% -6%
劣後債務合計
129,692 121,179 114,836 7% 13%
発行済社債合計
(1) ANZキャピタル・ノート、ANZ資本証券およびANZ NZキャピタル・ノートは、バーゼル３適格商品である。
(2) 各 ANZキャピタル・ノートは、特定の強制転換日に１％の割引を適用した価格で株数が変動するANZ普通株式に転換される
（ただし、所定の条件を満たす必要がある）。ANZの普通株式等Tier１自己資本比率が5.125％以下になった場合、または
ANZがAPRAより存続不能の通知を受領した場合、ノートは転換上限数を条件として、直ちに１％の割引を適用した価格で
ANZ普通株式に転換される。所定の条件を満たした場合、ノートはANZの裁量により、早期償還日または早期転換日に、ANZ
により償還されるか、（強制転換と同様の条件で）ANZ普通株式に転換できる。
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発行金額
早期償還日または
発行体 発行日 強制転換日
早期転換日
（単位：百万ドル）
CN1 ANZ 2013年８月７日 1,120 2021年９月１日 2023年９月１日
CN2 ANZ 2014年３月31日 1,610 2022年３月24日 2024年３月24日
ANZ
CN3 2015年３月５日 970 2023年３月24日 2025年３月24日
（ニュージーランド支店
を通じて）
CN4 ANZ 2016年９月27日 1,622 2024年３月20日 2026年３月20日
CN5 ANZ 2017年９月28日 931 2025年３月20日 2027年３月20日
(3) 2016年６月15日、ANZはロンドン支店を通じて全額払込済み条件付転換永久劣後証券（「ANZ資本証券」）を発行した。ANZ
の普通株式等Tier１自己資本比率が5.125％以下になった場合、またはANZがAPRAより存続不能の通知を受領した場合、当
該証券は転換上限数を条件として、直ちに１％の割引を適用した価格でANZ普通株式に転換される。所定の条件を満たした
場合、第１回金利変更日（2026年６月15日）およびその５年毎の応当日に、ANZはその裁量によりそれらの証券全てを償還
する権利を有する。
(4) 2015年３月31日、ANZバンク・ニュージーランド・リミテッド（「ANZバンクNZ」）は転換可能ノート（「ANZ NZキャピタ
ル・ノート」）を発行した。このノートは、2022年５月25日に１％の割引を適用した価格でANZ普通株式に転換される（た
だし、所定の条件を満たす必要がある）。ANZもしくはANZバンクNZの普通株式等Tier１自己資本比率が5.125％以下になっ
た場合、ANZがAPRAから存続不能の通知を受領した場合、ANZバンクNZがRBNZから指図を受けた場合、または法定マネ
ジャーがANZバンクNZのために働くよう指名されて決断をくだす場合、このノートは、転換上限数を条件として、直ちに
１％の割引を適用した価格でANZ普通株式に転換される。所定の条件を満たした場合、ノートは2020年５月25日にANZバン
クNZにより償還されるか、（強制転換と同様の条件で）ANZ普通株式に転換できる。
(5) 300百万米ドルの永久劣後債に対しては、バーゼル３ 自己資本規制上の取扱い の経過措置が、2021年12月の移行期間終了時
まで認められている。
(6) すべての期限付劣後債は転換可能で、バーゼル３適格商品であるが、バーゼル３ 自己資本規制上の取扱い の経過措置が満
期まで認められている750百万ユーロのANZの2019年９月満期劣後債は除く。ANZがAPRAから存続不能の通知を受領した場
合、転換劣後債は、転換上限数を条件として、直ちに１％の割引を適用した価格でANZ普通株式に転換される。
13 ． 信用リスク
当グループは2018年10月１日よりAASB第９号を適用し、その結果、金融資産の減損を含め、金融資産の分類と測定が変更さ
れた。2019年３月半期の信用リスク情報の表示は修正されているが、比較数値の修正再表示は行われていない。上記の主要な
要件および変更の影響についての詳細については、注記１を参照のこと。
信用リスクの最大エクスポージャー
貸借対照表で認識される金融資産について、信用リスクの最大のエクスポージャーは、帳簿価額である。場合によって、貸
借対照表に計上される帳簿価額と下表の値とが異なることがある。原則としてかかる差異は、主に市場リスクに晒される持分
商品などの信用リスク以外のリスクに晒される金融資産、または銀行預金および貨幣について生じる。
未実行の与信枠について、信用リスクの最大エクスポージャーは、与信枠の総額である。偶発的なエクスポージャーについ
ては、信用リスクの最大エクスポージャーは、かかる商品について請求を受けた場合に当グループが支払わなければならない
最大額である。
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以下の表は、受入担保またはその他の信用補完考慮前の、オン・バランスシートおよびオフ・バランスシートのポジション
の信用リスクの最大エクスポージャーを示している。
信用リスクの
(1)、(2)
計上
除外／その他
最大エクスポージャー
期末現在 期末現在 期末現在
2019 年 2018 年 2018 年 2019 年 2018 年 2018 年 2019 年 2018 年 2018 年
３月 ９月 ３月 ３月 ９月 ３月 ３月 ９月 ３月
（単位：百万ドル）
オン・バランスシート
(3)
のポジション
正味貸付金および前渡金 610,143 605,437 592,469 (26) (26) (26) 610,169 605,463 592,495
(4)
投資有価証券
- 償却原価で測定
される負債証券 6,176 - - - - - 6,176 - -
- FVOCI で測定される
負債証券 72,555 - - - - - 72,555 - -
- FVOCI で測定される
持分証券 1,318 - - 1,318 - - - - -
売却可能資産 - 75,363 71,279 - 1,095 1,052 - 74,268 70,227
276,973 249,406 258,086 49,466 47,434 49,472 227,507 201,972 208,614
その他金融資産
オン・バランスシートの
967,165 930,206 921,834 50,758 48,503 50,498 916,407 881,703 871,336
ポジション合計
オフ・バランスシートの
コミットメント
未実行与信枠および偶発
(5)
245,311 244,608 233,005 26 26 26 245,285 244,582 232,979
与信枠
1,212,476 1,174,814 1,154,839 50,784 48,529 50,524 1,161,692 1,126,285 1,104,315
合計
(1) 除外対象には、流動性資産の紙幣および貨幣ならびに銀行預金、信用リスクが保険契約者に課される場合の保険事業に係
る投資が含まれる。売買目的有価証券として認識されている持分証券および貴金属のエクスポージャーは、信用エクス
ポージャーを伴わないため除外されている。投資有価証券－FVOCIで測定される持分証券／売却可能金融資産に分類される
持分証券も、信用エクスポージャーを伴わないため除外されている。
(2) その他は、正味貸付金および前渡金で保有されているオフ・バランスシートの与信枠に関連した個別引当金の振替に関す
るものである。引当金は、本表および以下の表において、関連する与信枠の種類別の信用リスクへの最大エクスポー
ジャーを示す目的で振替えられている。
(3) 貸借対照表上のポジションには、売却目的保有に組み替えられた資産および負債が含まれる。
(4) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。詳細は注記１を参照のこと。比較情
報は修正再表示されていない。
(5) 未実行与信枠および偶発与信枠には、保証、信用状、履行関連の偶発債務が、一括評価された予想信用損失引当金控除後
で含まれる。
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信用の質
当グループは、金融資産の信用度を、顧客に関する内部信用格付（「CCR」）を用いて管理している。当グループのCCRは、
広範な比較を可能にするために、以下のように外部格付機関の測定基準にマッピングされている。
ムーディーズ スタンダード＆
信用の質の説明 内部信用格付 ANZ 顧客要件
格付 プアーズ格付
信用度が高い CCR 0+ から 4- 長期にわたる営業活動および財務実績にお Aaa – Baa3 AAA – BBB-
いて優れた安定性を示し、収益力が予測可
能な事象に対してそれほど脆弱ではない。
受入れ可能 CCR 5+ から 6- 景気循環傾向および利益の変動性の影響を Ba1 – B1 BB+ – B+
受けやすい顧客が一部存在する可能性があ
るものの、中長期にわたり健全な営業上お
よび財政上の安定性を示している。
信用度が低い CCR 7+ から 8= 短期および場合によっては中期にわたり収 B2 - Caa B - CCC
益性および流動性の変動および不確実性の
継続が予想されることから、いくらかの営
業上および財政上の不安定性を示してい
る。
デフォルト CCR 8- から 10 与信枠の回収可能性に関して疑いが生じた 該当なし 該当なし
場合、当該金融商品（または「当該与信
枠」）はデフォルトに分類される。
正味貸付金および前渡金
2019 年３月 期末現在
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
信用度が高い 444,556 10,273 - - 454,829
受入れ可能 112,984 19,843 - - 132,827
信用度が低い 8,808 9,775 - - 18,583
デフォルト - - 4,078 1,961 6,039
貸付金および前渡金総額－
償却原価で測定 566,348 39,891 4,078 1,961 612,278
貸倒引当金繰入額 940 1,415 381 865 3,601
正味貸付金および前渡金－
565,408 38,476 3,697 1,096 608,677
償却原価で測定
引当率
0.17% 3.55% 9.34% 44.11% 0.59%
貸付金および前渡金総額－損益を
通じて公正価値で測定 991
前受収益 (446)
資産計上された仲介手数料/
947
モーゲージ実行手数料
帳簿価額純額
610,169
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投資有価証券－償却原価で測定される負債証券
2019 年３月 期末現在
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
信用度が高い 4,751 - - - 4,751
受入れ可能 666 771 - - 1,437
信用度が低い - - - - -
- - - - -
デフォルト
投資有価証券総額－償却原価で
測定される負債証券 5,417 771 - - 6,188
11 1 - - 12
貸倒引当金繰入額
投資有価証券純額－償却原価で
5,406 770 - - 6,176
測定される負債証券
0.20% 0.13% - - 0.19%
引当率
投資有価証券－FVOCIで測定される負債証券
2019 年３月 期末現在
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
信用度が高い 72,401 - - - 72,401
受入れ可能 154 - - - 154
信用度が低い - - - - -
デフォルト - - - - -
投資有価証券－FVOCIで測定される
負債証券 72,555 - - - 72,555
その他の包括利益で認識された
11 - - - 11
損失引当金
引当率
0.02% - - - 0.02%
その他金融資産
2019 年３月 期末現在
合計
（単位：百万ドル）
信用度が高い 215,464
受入れ可能 11,596
信用度が低い 447
-
デフォルト
227,507
帳簿価額合計
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オフ・バランスシートのコミットメント－未実行与信枠および偶発与信枠
2019 年３月 期末現在
ステージ３
ステージ１ ステージ２ 一括評価 個別評価 合計
（単位：百万ドル）
信用度が高い 158,599 1,977 - - 160,576
受入れ可能 23,519 3,894 - - 27,413
信用度が低い 395 957 - - 1,352
- - 96 61 157
デフォルト
ECL の対象の未実行与信枠
および偶発与信枠総額 182,513 6,828 96 61 189,498
464 152 14 26 656
引当金に含まれているECL引当金
ECL の対象の未実行与信枠
182,049 6,676 82 35 188,842
および偶発与信枠純額
0.25% 2.23% 14.58% 42.62% 0.35%
引当率
ECLの対象外の未実行与信枠
(1)
56,443
および偶発与信枠純額
未実行与信枠および偶発与信枠
245,285
純額
(1) 通知をすることなく、いかなる時点でも無条件で取消が可能なコミットメント。
2018 年度信用リスクの開示
以下の開示は、AASB第９号の適用を反映せず、従来のAASB第139号の要件に従って作成されている。
信用の質
下表に、以下で分けた信用リスクの最大エクスポージャーの信用度の分析を示す。
・ 延滞も減損もしていない資産の信用度分析
当グループは、金融資産の信用度を、その時点におけるデフォルト確率に基づいた顧客に関する内部信用格付
（「CCR」）を用いて管理している。当グループの統一の測定基準は、外部格付機関の測定基準にマッピングされている
ため、広範な比較が可能になっている。
・ 延滞しているが減損していない金融資産の滞留期間分析
当グループは、延滞貸出金の滞留期間分析を利用して、現れつつある信用リスクの測定および管理を行っている。延滞
しているが減損していない金融資産には、一元的にポートフォリオ・ベースで評価、承認および管理され、延滞期間が
180日となるまで正常債権として保有することが可能な金融資産（例として、クレジットカードおよび個人ローン）、お
よび個別に管理される金融資産が含まれる。住宅ローンなど、個人顧客向け信用エクスポージャーの大部分は、通常、十
分な担保が供されている。すなわち、裏付け担保価値は未回収残高を回収するのに十分な金額である。
・ 条件緩和された資産および減損資産は総額として、個別評価引当金を控除した額で表示される。
ANZは定期的に保有するポートフォリオを点検し、契約条件の遵守状況をモニターしている。与信枠の回収可能性に関
して疑いが生じた場合、当該金融商品（または「当該与信枠」）は個別に減損している金融資産に分類および計上され、
これに対する個別評価引当金が設定される。
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2018年度年次財務報告書における重要な会計方針の概要に記載しているとおり、償却原価で貸借対照表に計上される金
融商品には減損引当金が設定されている。公正価値で計上される金融商品に関しては、減損引当金は、公正価値の全般的
な変動の一部として処理され、計上された帳簿価額から直接減額される。
オフ・バランスシートの
貸付金および前渡金 その他金融資産 合計
信用関連コミットメント
期末現在 期末現在 期末現在 期末現在
2018 年 2018 年 2018 年 2018 年 2018 年 2018 年 2018 年 2018 年
９月 ３月 ９月 ３月 ９月 ３月 ９月 ３月
（単位：百万ドル）
延滞も減損もして
いない
信用度の高い顧客 445,997 427,729 272,110 274,815 206,859 194,393 924,966 896,937
受入れ可能なリス
クを有する顧客 127,384 131,229 4,014 3,859 36,037 36,756 167,435 171,844
基準を満たさない
が延滞も減損もし
15,567 16,767 116 167 1,644 1,761 17,327 18,695
ていない顧客
588,948 575,725 276,240 278,841 244,540 232,910 1,109,728 1,087,476
小計
延滞しているが減
損はしていない
１～29日間 8,958 8,974 - - - - 8,958 8,974
30～59日間 2,240 2,576 - - - - 2,240 2,576
60～89日間 1,268 1,233 - - - - 1,268 1,233
2,998 3,038 - - - - 2,998 3,038
90日間超
15,464 15,821 - - - - 15,464 15,821
小計
条件緩和および減
損
減損ローン 1,676 1,863 - - - - 1,676 1,863
(1)
条件緩和項目 269 76 - - - - 269 76
不履行のコミット
メントおよび偶発
- - - - 68 95 68 95
債務
減損金融資産総額 1,945 1,939 - - 68 95 2,013 2,034
(894) (990) - - (26) (26) (920) (1,016)
個別評価引当金
1,051 949 - - 42 69 1,093 1,018
小計
605,463 592,495 276,240 278,841 244,582 232,979 1,126,285 1,104,315
合計
(1) 条件緩和項目は、顧客の経済的困難に関連する理由により元の契約条件が変更された与信枠である。条件緩和には、利
息、元本または法的に求められるその他の支払いの減少や、同様のリスクを有する新規与信枠に通常提供される期間を大
幅に上回る満期の延長を含む場合がある。
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14. 公正価値測定
当グループは、数多くの金融商品を公正価値で貸借対照表に計上している。さらに、当グループは、売却目的保有に分類さ
れ、売却費用を控除した公正価値で測定される資産も保有している。公正価値は、測定日における市場参加者間の秩序ある取
引において、資産を売却するために受け取る、または負債を譲渡するために支払うであろう価格の最善の見積りである。
i) 貸借対照表において公正価値で測定されている資産および負債
a) 評価
当グループは、公正価値の正確な決定、報告、管理を確保するため、適切な職務分掌を含む統制の枠組みを確立している。
この枠組みには以下のような特徴がある。
・公正価値が適切に決定できる場合にのみ、外部顧客および取引当事者との取引に関して商品が承認される。
・商品の評価に相場価格を使用する場合、これらの価格は外部の価格設定プロバイダーから独立して検証される。
・公正価値の方法およびインプットは、取引を行う当事者とは独立した部署によって評価および承認される。
・公正価値の変動は独立して監視され、公正価値に関連する基礎的要因を参照して説明される。
・評価の調整（資金調達評価調整、信用評価調整、ビッド・オファー調整など）は、独立して検証および監視される。
当グループが相殺するリスク・ポジションを保有している場合、当グループはAASB第13号「 公正価値測定 」（「AASB第13
号」）のポートフォリオの適用除外を用いて、かかる金融資産および金融負債のグループの公正価値を測定する。当行は、特
定のリスク・エクスポージャーのネット・ロング・ポジション（資産）を売却するため、または特定のリスク・エクスポー
ジャーのネット・ショート・ポジション（負債）を譲渡するために受け取るであろう価格に基づいてポートフォリオを測定す
る。
b) 公正価値アプローチおよび評価手法
当行は、資産または負債の活発な市場における相場価格が存在しない場合、認識、測定、開示目的で資産および負債の公正
価値を見積もるために評価手法を使用する。これには以下が含まれる。
資産または負債 公正価値アプローチ
以下に分類される金融商品： 同様の信用リスク、満期、利回りの特徴を有する有価証
- 売買目的有価証券 券の観察可能な市場インプットを組み込んだ評価手法が
使用される。活発な市場で取引されていない持分商品
- 空売り有価証券
は、比較会社評価倍率法を使用して測定する場合があ
- デリバティブ金融資産および負債
る。
- 投資有価証券(AASB第９号に基づく)
- 売却可能資産(AASB第139号に基づく)
- その他資産
以下に分類される金融商品： 商品の契約上の将来のキャッシュフローが、ホールセー
- 正味貸付金および前渡金 ル市場金利、または同様の満期もしくは残存期間に適切
なイールドカーブを有する債務の市場借入金利を組み込
- 預金およびその他の借入金
んだ割引率を用いて割引かれている場合、割引キャッ
- 発行済社債
シュフロー法が用いられる。
売却目的保有資産および負債 取引費用控除前の合意された売却価格に基づく評価。
公正価値測定における重要な観測不能インプットの詳細は、下記(ii)(a)に記載されている。
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c) 公正価値ヒエラルキーの分類
当グループは、公正価値を測定するために使用されるインプットの観察可能性に基づき、公正価値で計上された金融資産お
よび負債を、AASB第13号が要求する以下の公正価値ヒエラルキーに分類している。
・レベル１－同一の資産または負債の活発な市場における相場価格（無調整）に基づく評価。
・レベル２－同様の資産または負債について直接あるいは間接的に観察可能なレベル１の相場価格以外のインプットを用い
た評価。
・レベル３－資産または負債の公正価値を測定するために、重要な観察不能なインプットが使用されている評価。
d) 公正価値ヒエラルキーの開示
下記の表は、公正価値ヒエラルキーに従って公正価値で計上された資産および負債を示すものである。
公正価値測定
レベル１ レベル２ レベル３ 合計
2019 年３月 31日現在
（単位：百万ドル）
資産
(1)
売買目的有価証券 35,967 6,890 - 42,857
デリバティブ金融商品 331 78,991 53 79,375
(2)
投資有価証券 71,001 393 1,312 72,706
正味貸付金および前渡金（公正価値で測
定） - 991 - 991
(3)
- 43,673 - 43,673
売却目的保有資産
107,299 130,938 1,365 239,602
合計
負債
預金およびその他の借入金（公正価値評
価に指定） - 2,169 - 2,169
デリバティブ金融商品 508 80,320 43 80,871
(3)
売却目的保有負債 - 46,538 - 46,538
(4)
支払債務およびその他の負債 2,125 42 - 2,167
- 2,414 - 2,414
発行済社債（公正価値評価に指定）
2,633 131,483 43 134,159
合計
公正価値測定
レベル１ レベル２ レベル３ 合計
2018 年９月 30日現在
（単位：百万ドル）
資産
売買目的有価証券 30,855 6,867 - 37,722
デリバティブ金融商品 647 67,717 59 68,423
(2)
売却可能資産 69,508 3,695 1,081 74,284
正味貸付金および前渡金（公正価値で測
定） - 133 - 133
(3)
- 44,623 - 44,623
売却目的保有資産
101,010 123,035 1,140 225,185
合計
負債
預金およびその他の借入金（公正価値評
価に指定） - 2,332 - 2,332
デリバティブ金融商品 1,680 67,952 44 69,676
(3)
売却目的保有負債 - 46,829 - 46,829
(4)
支払債務およびその他の負債 1,159 12 - 1,171
- 1,442 - 1,442
発行済社債（公正価値評価に指定）
2,839 118,567 44 121,450
合計
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公正価値測定
レベル１ レベル２ レベル３ 合計
2018 年３月 31日現在
（単位：百万ドル）
資産
売買目的有価証券 38,517 6,541 - 45,058
デリバティブ金融商品 259 70,593 63 70,915
(2)
売却可能資産 63,283 5,921 1,035 70,239
正味貸付金および前渡金（公正価値で測
定） - 145 - 145
(3)
売却目的保有資産 - 42,544 - 42,544
▶ 139 - 143
その他資産
102,063 125,883 1,098 229,044
合計
負債
預金およびその他の借入金（公正価値評
価に指定） - 2,470 - 2,470
デリバティブ金融商品 1,008 69,570 46 70,624
(3)
売却目的保有負債 - 43,817 - 43,817
(4)
支払債務およびその他の負債 1,884 161 - 2,045
- 1,785 - 1,785
発行済社債（公正価値評価に指定）
2,892 117,803 46 120,741
合計
(1) 2019年３月半期中に、売買目的有価証券においてレベル２からレベル１への重要な振替はなかった（2018年９月：200百万
ドル、2018年３月：753百万ドル）。2019年３月半期中および前年度の期間におけるレベル１からレベル２への振替に重要
性はなかった。レベル間の振替は、その振替が発生した報告期間の期初時点で測定されている。
(2) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。AASB第９号の適用についての詳細は
注記１を参照のこと。比較情報は修正再表示されていない。
(3) 売却目的保有資産および負債として組み替えられた額は、AASB第５号「売却目的保有非流動資産および非継続事業」に従
い、公正価値から売却費用を差し引いた価額で測定される資産および負債に関連する。表示されている金額は、売却費用
を除くが会社間取引消去額を含んだ公正価値を反映している。
(4) 支払債務およびその他の負債は、売買目的で保有され損益を通じて公正価値で測定される空売り有価証券に関連する。
ii) 観察不能な市場データを組み込んだ公正価値測定の詳細
a) レベル３公正価値測定
レベル３の金融商品の正味残高は1,322百万ドルの資産である（2018年９月：1,096百万ドル、2018年３月：1,052百万ド
ル）。重要な観察不能なインプットを組み入れた資産および負債には主に以下のようなものがある。
・活発な市場や取引価格が観測できない株式。
・参照資産およびデリバティブ取引相手方に関連する信用スプレッドおよびデフォルト確率が観測できないストラクチャー
ド・クレジット商品。
・主に市場における取引の欠如により観察することができない市場レートを参照するその他のデリバティブ。
レベル３残高の変動は、当グループの天津銀行に対する投資の再評価による。
当期中、レベル３の内外への重要な振替は他になかった。
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天津銀行 （ 「 BoT 」 ）
かかる投資は、比較可能な株価純資産（「P／B」）倍率に基づいて評価される（株価純資産倍率は株式の時価と簿価の比
率）。適切な倍率と、倍率を導く同業他社のグループを決定する際に適用される判断の程度は観察不能なインプットであるた
め、レベル３の分類となる。
b) レベル３のデータのインプットに対する感応度
重要なインプットが市場で直接観察することができない（レベル３インプット）という理由により、当行が仮定を行う場
合、仮定が変われば商品の公正価値の当グループによる推定値も変わることがある。有利および不利な変化は、評価を導くた
めに使用される主要な観察不能なパラメーターを変更することにより決定される。
天津銀行 （ 「 BoT 」 ）
BoTへの投資の評価は、一部の観察不能なインプット（株価純資産倍率）の影響を受けやすい。株価純資産倍率が10％増減し
た場合、投資の公正価値に対して121百万ドル（2018年９月：102百万ドル、2018年３月：98百万ドル）の増減が生じ、株主資
本で認識されることになる。
その他
残りのレベル３残高は多額ではなく、レベル３インプットの変更が当グループの純利益および純資産に与える影響は最小限
である。
c) 公正価値の繰延損益
公正価値が、金融商品の公正価値にとって重要な観察不能なインプットを使用して算定される場合、当グループは、取引価
格と、評価手法に基づいて決定した金額との差額（初日損益）を純損益で直ちに認識していない。当初の認識後、取引の存続
期間にわたり定額法で、またはすべてのインプットが観察可能になるまで、繰延額を純損益で認識する。
初日の繰延損益は多額ではない。
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(iii) 公正価値で測定されていない資産および負債
下表に記載されている金融資産および負債のクラスは、通常、当グループの貸借対照表において償却原価で計上されてい
る。これは資産が実現され負債が決済されると当グループが予想する価額であるが、下表で貸借対照表日現在の金融資産およ
び負債の公正価値の見積りを示す。
貸借対照表における帳簿価額 公正価値
償却原価 公正価値 合計
2019年３月31日現在
（単位：百万ドル）
金融資産
(1)
正味貸付金および前渡金 608,264 1,879 610,143 610,983
(1)、(2)
6,176 73,873 80,049 80,044
投資有価証券
614,440 75,752 690,192 691,027
合計
金融負債
(1)
預金およびその他の借入金 632,820 3,713 636,533 637,009
127,278 2,414 129,692 130,558
発行済社債
760,098 6,127 766,225 767,567
合計
2018 年９月 30日現在
金融資産
(1)
正味貸付金および前渡金 604,305 1,132 605,437 605,911
金融負債
(1)
預金およびその他の借入金 615,818 3,911 619,729 619,895
119,737 1,442 121,179 122,060
発行済社債
735,555 5,353 740,908 741,955
合計
2018 年３月 31日現在
金融資産
(1)
正味貸付金および前渡金 592,206 263 592,469 592,875
金融負債
(1)
預金およびその他の借入金 614,660 2,470 617,130 617,254
113,051 1,785 114,836 115,811
発行済社債
727,711 4,255 731,966 733,065
合計
(1) 正味貸付金および前渡金、投資有価証券ならびに預金およびその他の借入金には、売却目的保有の資産および負債に再分
類された金額が含まれる。注記11を参照のこと。
(2) AASB第９号の下での投資有価証券には、償却原価で測定される有価証券、その他の包括利益を通じた公正価値で測定され
る有価証券、および損益を通じた公正価値で測定される有価証券が含まれる。注記１を参照のこと。
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15. 株主資本
発行済み上場株式
半期
2019年３月 2018 年９月 2018 年３月
(株式数)
普通株式
期末残高 2,833,175,579 2,873,618,118 2,898,758,978
(1)
(40,442,539) (25,140,860) (38,656,349)
当期中の発行数/（買戻数）
(1) 当行は、2018年の期末配当金として、ボーナス・オプション制度（「BOP」）により1.6百万株を発行した（2018年の中間
配当金は1.4百万株、2017年の期末配当金は1.5百万株）。2018年の期末配当金の配当金再投資制度（「DRP」）に基づいて
発行された新株はない（2018年の中間配当金および2017年の期末配当金についても、発行された新株はない）。これは株
式が市場で購入され、DRPに加入している株主に直接提供されたことによる。2019年３月半期のDRPのための市場での購入
は199百万ドル（2018年９月半期：200百万ドル、2018年３月半期：192百万ドル）であった。当行は、2019年３月半期に
1,120百万ドル（2018年９月半期：748百万ドル、2018年３月半期：1,132百万ドル）のANZ普通株式を買い戻し、その結果
2019年３月半期にANZ普通株式42.0百万株（2018年９月半期：26.6百万株、2018年３月半期：40.1百万株）を消却し、3.0
十億ドルの市場での買戻しを完了した。
半期 増減率
2019年 2019年
３月期 ３月期
対2018年 対2018年
2019年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
株主資本
普通株式資本 26,048 27,205 27,933 -4% -7%
準備金
為替換算調整勘定 846 12 257 大 大
株式オプション準備金 71 92 70 -23% 1%
(1)
売却可能資産再評価差額金 - 113 119 -100% -100%
(1)
FVOCI 準備金
370 - - 該当なし 該当なし
キャッシュフロー・ヘッジ準備金 444 127 117 大 大
(22) (21) (22) 5% 0%
非支配持分株主間取引準備金
準備金合計 1,709 323 541 大 大
32,064 31,737 30,922 1% 4%
利益剰余金
当行株主に帰属する株式資本および
準備金 59,821 59,265 59,396 1% 1%
150 140 126 7% 19%
非支配持分に帰属するもの
59,971 59,405 59,522 1% 1%
株主資本合計
(1) 2018年10月１日付のAASB第９号の適用時に、金融資産の分類と測定は修正された。比較対象期間に使用されていた売却可
能の区分はAASB第９号の下では廃止され、投資有価証券の新たな区分が導入された。詳細は注記１を参照のこと。比較情
報は修正再表示されていない。
16. グループ構成の変更
当グループは関連ディーラー・グループおよびOnePathライフ（ニュージーランド）リミテッドを2019年３月31日に終了した
半期に売却した。当半期において、その他の重要な被支配法人の買収または売却はなかった。
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17. 関連会社への投資
半期 増減率
2019 年 2019 年
３月期対 ３月期対
2018 年 2018 年
2019年３月 2018 年９月 2018 年３月 ９月期 ３月期
（単位：百万ドル）
131 95 88 38% 49%
関連会社投資の持分利益
(1)
利益貢献額
当グループの税引後利益への貢献 当グループが保有する所有持分
半期 期末現在
2019 年３月 2018 年９月 2018 年３月 2019 年３月 2018 年 ９月 2018 年 ３月
関連会社 （単位：百万ドル）
PT バンク・パン・インドネシア
70 44 45 39% 39% 39%
AMMBホールディングスBerhad 56 48 42 24% 24% 24%
5 3 1 該当なし 該当なし 該当なし
その他の関連会社
131 95 88
関連会社投資の持分利益
(1) 利益貢献額は、当グループの会計年度末に合わせて調整したIFRSの同等の結果を反映しており、これらの関連会社が公表
した金額と異なる場合がある。処分または評価額調整に係る利益あるいは損失は除外されている。
18. 関連当事者に関する開示
2018年９月30日以降、当グループの財務状態および業績の変化を理解するために重要な関連当事者との取引はなかった。
19. 偶発債務および偶発資産
当グループに有利なおよび不利な未解決の裁判所における訴訟、請求および請求の可能性がある。関連がある場合、専門的
な法的助言を得ており、かかる助言に照らして、適切と考えられる引当金を計上し、および/または開示を行っている。当グ
ループは、実際的ではないため、あるいは当グループの利益を害する可能性があるため、場合により、個々の項目の財務上の
影響額の見積りを開示していない。
2018年９月30日現在の偶発債務および偶発資産の説明については、2018年度ANZ年次財務報告書の注記33を参照のこと。一部
の偶発債務および当報告期間中に発生した新たな偶発債務の概要は以下のとおりである。
－ 銀行手数料訴訟
2010年、訴訟費用融資会社が、当行に対して集団訴訟を提起し、これに続いて2013年３月に２回目となる同様の集団訴
訟を起こした。申立者は、一部手数料（取引勘定における借越、残高不足（借越不能）および滞納に関する手数料、なら
びにクレジットカードの支払遅延および利用限度超過に関する手数料）は、強制履行できない違約金であり、様々な手数
料もまた、非良心的行為、不公正な契約条項および不正な取引を規制する実定法上の条項に基づき法的強制力がないと主
張している。2013年３月の集団訴訟における申立ては認められず、棄却された。
2010年の集団訴訟における当初申立ては棄却されている。2017年に、一定の定期返済滞納手数料を請求する当行の権利
に関し、2010年の集団訴訟に対して新たな申立てが追加された。この申立てについての和解の合意が2018年12月に行われ
た。この和解は裁判所の承認を条件としている。
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オーストラリア・ニュージーランド銀行(E05961)
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－ ベンチマーク／レートに関する訴訟
2016年の７月および８月には、米国地方裁判所において当行を含む地方銀行および国際銀行に対して集団訴訟の申立て
が行われた。そのうち１件の訴訟はバンク・ビル・スワップレート（「BBSW」）に関するものであり、１件の訴訟はシン
ガポール銀行間取引金利（「SIBOR」）およびシンガポール・スワップ・オファー・レート（「SOR」）に関するもので
あった。上記集団訴訟はBBSWまたはSIBORに基づいて値決め、評価および／または決済が行われた金融商品の米国を拠点
とする取引に携わった個人および組織に対して適用されると表明されている。原告は金額を特定せずに損害賠償金または
補償金を請求し、当行を含め、被告である銀行が米国の独占禁止法および（BBSWの場合のみ）組織犯罪防止法、商品取引
所法ならびに不当利得に関する原則に違反したと主張している。当行はこの訴訟において抗弁している。本件はまだ初期
段階にある。
2017年２月には、南アフリカ競争委員会が南アフリカ・ランド建ての取引に関して南アフリカ競争法のカルテル関連規
定に対する違反を申し立て、当行を含む地方銀行および国際銀行に対して訴訟を開始した。民事上の罰則またはその他の
財務上の影響の可能性は不明である。本件はまだ初期段階にある。
－ 資本調達に関する訴訟
2018年６月、連邦公訴官は当行および幹部職員１名に対して、2015年８月の当行の普通株式約80.8百万株の引受方式に
よる機関投資家向け株式売出しの共同主幹事によるカルテル行為に故意に関与したとして、刑事訴訟を開始した。本件は
まだ初期段階にある。当行および当該幹部職員はこの申立てに抗弁している。
2018年９月、オーストラリア証券投資委員会（「ASIC」）は当行に対して、当行の2015年８月の引受方式による機関投
資家向け株式売出しに関して、継続的開示義務の遵守を怠ったとして、民事制裁金の手続きを開始した。ASICは、共同主
幹事が当該売出しのうち普通株式約25.5百万株を引き受けた旨を、当行が市場に通知するべきであったとしている。本件
はまだ初期段階にある。当行はこの申立てに抗弁している。
－ フランチャイズ加盟者に関する訴訟
2018年２月、セブン・イレブンのフランチャイズ加盟者に対する貸付に関連した契約違反および非良心的行為を申し立
てた、関連する２つの集団訴訟が当行に対して提起された。当行に対するこの申立てについての和解の合意が2019年３月
に行われた。この和解は裁判所の承認を条件としている。
－ 規制上および顧客関連のエクスポージャー
近年、ANZが規制当局と関わる事例の数が増加している。オーストラリア国内も、世界的にも、特に金融機関に対する
規制上の調査および審査の内容と規模、民事および刑事の強制執行措置（訴訟によるか、またはその他手段によるかを問
わない）ならびに規制当局によって科せられる罰金の額が著しく増加している。これらのやり取りの内容は幅広く、例え
ば、担当する貸出慣行、商品の適切性および販売、利息、手数料およびそれらを徴収する権利の付与、財産に関する助
言、保険の販売、価格設定、競争、金融市場における行動および資本市場取引、報告および開示の義務、ならびに商品の
開示書類など、さまざまな事項を現在対象としている。業界全体およびANZ個別の両方の審査の一環として、ANZは規制当
局からさまざまな通知および情報請求を受けており、自発的に規制当局への開示も行っている。規制上のエクスポー
ジャーに加えて顧客関連のエクスポージャーも発生する可能性がある。それらのエクスポージャーとしては、集団訴訟、
個別請求または顧客救済もしくは補償の活動が含まれるおそれがある。上記の審査および発生する可能性のあるエクス
ポージャーに関連した結果および総費用は依然として不明である。
－ 王立委員会
2017年12月14日、銀行・退職年金・金融サービス業界における不正行為調査のための王立委員会が設置された。王立委
員会の最終報告は、2019年２月４日に公表された。王立委員会は追加的費用をもたらす可能性があり、さらなる規制当局
の措置や、集団訴訟、個別請求または顧客救済もしくは補償の活動などの潜在的な顧客関連のエクスポージャーを含む、
さらなるエクスポージャーにつながる可能性がある。上記の発生する可能性のあるエクスポージャーに関連した結果およ
び総費用は依然として不明である。
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－ 担保回収の訴訟
減損資産の問題を解決するための担保回収措置に起因して、様々な損害賠償請求が起きており、これからも発生が予想
される。これらの請求については抗弁する見込みである。
－ 保証および補償
当グループは、事業および資産の様々な処分やその他の取引に関連して、購入者およびその他の者のための保証、補償
およびその他のコミットメントを提供しており、これは様々な事項およびリスクを対象としている。当グループはこれら
の保証、補償、コミットメントに基づく請求の可能性にさらされている。
20. 貸借対照表日以降の重要な事象
2019年３月31日から本報告書の署名日までに重要な事象は発生していない。
21. 新会計基準の適用および比較情報に対するその他の変更
i) AASB第15号「 顧客との契約から生じる収益 」（「AASB第15号」）の影響を含む、比較情報に対する変更
以下の表は、AASB第15号の適用の結果としての比較情報に対する変更、および当期の表示との比較可能性を高めるためのそ
の他の組替調整を要約している。
2018 年 修正再表示後の
AASB 第15号 その他の 2018年
９月 30日現在の
報告数値 適用の影響 組替調整 ９月 30日現在
（単位：百万ドル）
(1)
正味貸付金および前渡金 603,938 - 500 604,438
(2)
その他資産 3,645 32 - 3,677
335,041 - - 335,041
その他の影響を受けない貸借対照表科目
942,624 32 500 943,156
資産合計
(2)
繰延税金負債 59 10 - 69
(3)
支払債務およびその他の負債 6,788 106 - 6,894
(1)、(3)
引当金 1,578 (106) 500 1,972
874,816 - - 874,816
その他の影響を受けない貸借対照表科目
883,241 10 500 883,751
負債合計
(2)
利益剰余金 31,715 22 - 31,737
27,528 - - 27,528
その他の影響を受けない貸借対照表科目
当行株主に帰属する株式資本および準備金
(2)
59,243 22 - 59,265
140 - - 140
非支配持分に帰属するもの
(2)
59,383 22 - 59,405
株主資本合計
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2018 年 修正再表示後の
AASB 第15号 その他の 2018年
３月 31日現在の
報告数値 適用の影響 組替調整 ３月 31日現在
（単位：百万ドル）
(1)
正味貸付金および前渡金 588,946 - 522 589,468
(2)
その他資産 4,914 32 - 4,946
341,256 - - 341,256
その他の影響を受けない貸借対照表科目
935,116 32 522 935,670
資産合計
(2)
繰延税金負債 258 10 - 268
(3)
支払債務およびその他の負債 7,442 100 7,542
(1)、(3)
引当金 1,110 (100) 522 1,532
866,806 - - 866,806
その他の影響を受けない貸借対照表科目
875,616 10 522 876,148
負債合計
(2)
利益剰余金 30,900 22 - 30,922
28,474 - - 28,474
その他の影響を受けない貸借対照表科目
当行株主に帰属する株式資本および準備金
(2)
59,374 22 - 59,396
126 - - 126
非支配持分に帰属するもの
(2)
59,500 22 - 59,522
株主資本合計
(1) 2018年９月30日現在のオフ・バランスシートの信用関連コミットメントに起因する一括評価貸倒引当金500百万ドル（2018
年３月：522百万ドル）は、当期の表示との比較可能性を高めるために、償却原価で測定される正味貸付金および前渡金か
らその他引当金に組み替えられた。
(2) 当グループは当報告期間にAASB第15号を適用し、比較情報は修正再表示されている。この会計方針の変更の結果、2017年
10月１日現在の期首残高で、その他資産が32百万ドル、繰延税金負債が10百万ドル、利益剰余金が22百万ドル修正され、
従来AASB第118号の下では認識されなかったが、AASB第15号の下で即時認識の対象となる収益が認識された。
(3) AASB第15号適用時に、クレジットカード顧客ロイヤルティ・プログラムに伴う負債が引当金からその他の負債に組み替え
られている。また、以前には相殺されていた一定の項目が営業収入と営業費用に総額で表示されるようになった。比較情
報は修正再表示され、その結果、営業収入総額と営業費用総額は2018年９月半期には91百万ドル、2018年３月半期には62
百万ドル、それぞれ増加した。
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ii) AASB第９号「 金融商品 」（「AASB第９号」）への移行の影響
予想信用損失引当金
以下の表は、2018年９月30日現在のAASB第139号に従って算定された金融資産に対する期末貸倒引当金、ならびにAASB第137
号「 引当金、偶発債務および偶発資産 」に従って算定された貸付コミットメントおよび金融保証契約に対する引当金と、AASB
第９号に従って算定された2018年10月１日現在の期首貸倒引当金との調整計算を示している。
2018年 2018年
９月 30日現在 10月１日現在
AASB第９号に AASB第９号に
AASB第139号
基づく 基づく
またはAASB第137号
に基づく貸倒引当金 ECL引当金の増分 ECL引当金
貸付金および前渡金－償却原価で測定 2,943 647 3,590
投資有価証券－償却原価で測定される負債証券 - 11 11
オフ・バランスシートのコミットメント－
(1)
500 155 655
未実行与信枠および偶発与信枠
3,443 813 4,256
貸倒引当金合計
その他の包括利益で認識された損失引当金
(2)
- 14 14
投資有価証券－FVOCIで測定される負債証券
- 14 14
その他の包括利益で認識された損失引当金合計
(1) 一括評価ECL引当金は引当金に含まれている。個別評価ECL引当金は、正味貸付金および前渡金に含まれている。
(2) 帳簿価額は公正価値で維持されており、ECL引当金は帳簿価額を変更しない。代わりに、ECL引当金はOCIで認識され、対応
する費用は損益に計上される。
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以下の表は、AASB第９号の適用時に発生した調整を要約している。
連結貸借対照表の調整計算
AASB 第９
号 修正後
修正再表
AASB 第
AASB
示後 再測定の 帳簿価額
９号
第９号
AASB 第 139 AASB 第 ９ 2018 年 影響 2018 年
信用減
号 号 組替 の
９月30日 （減損を 損の 10月１日現
参照 測定区分 測定区分 現在 影響 除く） 影響 在
（単位：百万ドル）
売買目的有価証券 1,2 FVTPL FVTPL 37,722 (993) - - 36,729
投資有価証券：
- 償却原価で測定
される負債証券 2,6,7 該当なし 償却原価 - 6,158 2 (11) 6,149
- FVOCI で測定され
る負債証券 1,2 該当なし FVOCI - 70,938 - - 70,938
- FVOCI で測定され
る持分証券 2 該当なし FVOCI - 1,087 - - 1,087
売却可能資産 (AFS)
2 AFS 該当なし 74,284 (74,284) - - -
正味貸付金および前
渡金
貸付金お
- 償却原価で測定
3,6,7,8 よび債権 償却原価 604,305 (4,470) 15 (647) 599,203
- FVTPL で測定
3,8 FVTPL FVTPL 133 1,564 (23) - 1,674
関連会社に対する投
資 5 該当なし 該当なし 2,553 - - (65) 2,488
繰延税金資産 1,2,4,6 該当なし 該当なし 900 - 15 234 1,149
その他の影響を受け
該当なし 該当なし 223,259 - - - 223,259
ない貸借対照表科目
943,156 - 9 (489) 942,676
資産合計
当期税金負債 1,3,4 該当なし 該当なし 300 - 30 - 330
引当金 6 該当なし 該当なし 1,972 - - 155 2,127
発行済社債： -
- 償却原価で測定
▶ 償却原価 償却原価 119,737 (879) - - 118,858
- FVTPL で測定
▶ FVTPL FVTPL 1,442 879 (55) - 2,266
その他の影響を受け
該当なし 該当なし 760,300 - - - 760,300
ない貸借対照表科目
883,751 - (25) 155 883,881
負債合計
普通株式資本 27,205 - - - 27,205
準備金 1,2,6 323 1 3 10 337
1,2,3,4,5,6 31,737 (1) 31 (654) 31,113
利益剰余金
当行株主に帰属する
株式資本および
準備金 59,265 - 34 (644) 58,655
非支配持分に帰属す
140 - - - 140
るもの
59,405 - 34 (644) 58,795
株主資本合計
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参照
(1) AASB第９号の初度適用時に、公正価値1,000百万ドルの債券ポートフォリオが、適用される事業モデルが回収および売却の
ための保有であることから、売買目的有価証券から投資有価証券－FVOCIで測定される負債証券に振り替えられた。この
ポートフォリオの累積公正価値利益／（損失）２百万ドル（税引後）は、利益剰余金からFVOCI準備金に振り替えられた。
また、この組替により、繰延税金資産と当期税金負債がそれぞれ１百万ドル減少した。
(2) 売却可能の区分は、AASB第９号の下では適用されなくなった。 したがって、移行時に、
・ 売却可能債券69,938百万ドルは、事業モデルが回収および売却のための保有であることから、投資有価証券－FVOCIで
測定される負債証券に組み替えられた。この組替に伴う再測定の影響はなかった。
・ 売却可能債券3,252百万ドルは、事業モデルが回収のための保有であることから、2018年10月１日現在で投資有価証券
－償却原価で測定される負債証券に組み替えられた。この組替の結果、従来の売却可能再評価準備金の戻入により、再
測定が帳簿価額を２百万ドル増加させた。また、従来の売却可能再評価に伴う繰延税金資産１百万ドルが戻入された。
・ 当グループは、取引されていない売却可能持分証券1,087百万ドルを投資有価証券－FVOCIで測定される持分証券に取消
不能の指定を行った。
・ 売却可能持分証券７百万ドルは、売買目的有価証券に組み替えられ、関連する準備金残高１百万ドルは利益剰余金に組
み替えられた。
(3) 契約上のキャッシュフローの特性が元本および利息の支払いのみではない一定の貸付金は、償却原価で測定される正味貸
付金および前渡金から、FVTPLで測定される正味貸付金および前渡金に組み替えられた。当該貸付金の2018年９月30日現在
の償却原価の帳簿価額は224百万ドルであり、公正価値は201百万ドルであった。 これに伴う再測定の影響23百万ドルが利
益剰余金で認識され、当期税金負債の減少７百万ドルで相殺された。また、１件の貸付金は、従来公正価値ヘッジの関係
にあり、このヘッジ関係は2018年10月１日付で解消された。 この結果、従来貸付金の帳簿価額の減額として認識されてい
たヘッジ対象リスクの変動による公正価値の変動15百万ドルは、利益剰余金に戻入がなされ、当期税金負債の増加４百万
ドルで相殺された。
(4) 当グループは、会計上のミスマッチを減少させるために、特定の金融負債（発行済社債に含まれる債券）を2018年10月１
日付で損益を通じた公正価値で測定するものとして指定した。当該債券の2018年９月30日現在の償却原価の帳簿価額は879
百万ドルであり、公正価値は824百万ドルであった。55百万ドルの差異（自己信用調整前の公正価値の減少109百万ドル
と、これを相殺する自己信用調整に起因する公正価値の増加54百万ドルで構成）と相殺する正味の税金影響額17百万ドル
（繰延税金資産の増加17百万ドルおよび当期税金負債の増加34百万ドル）は、利益剰余金で認識された。
(5) 当グループは、関連会社に対する投資の帳簿価額の減少65百万ドルを、対応する利益剰余金の減少と共に認識した。これ
は、IFRS第９号（AASB第９号に相当する国際会計基準）の初度適用の影響の見積額の当グループの持分を反映したもので
ある。
(6) AASB第９号の予想信用損失要件の初度適用の結果、以下に起因する貸倒引当金の増加があった。
・ 正味貸付金および前渡金－償却原価で測定に反映されたオン・バランスシートの貸付金および前渡金647百万ドル
・ 投資有価証券－償却原価で測定される負債証券に反映された償却原価で測定される投資有価証券11百万ドル
・ 引当金に反映されたオフ・バランスシートの信用関連コミットメント155百万ドル
影響額合計の813百万ドルは利益剰余金の減少として認識され、繰延税金に関連する234百万ドルの増加で相殺された。加
えて、投資有価証券－FVOCIで測定される負債証券に起因する損失引当金10百万ドル（税引後）は準備金で認識され、これ
に対応して利益剰余金が調整された。負債証券は、貸借対照表において引き続き公正価値で計上されている。
(7) AASB第９号の初度適用時に、帳簿価額2,906百万ドルの譲渡性預金ポートフォリオが、正味貸付金および前渡金－償却原価
で測定から投資有価証券－償却原価で測定に組み替えられた。この組替に伴う再測定の影響はなかった。
(8) AASB第９号の初度適用時に、シンジケートの組成過程にあった帳簿価額および公正価値1,340百万ドルの貸付金が、適用さ
れる事業モデルが売却目的保有であることを根拠に、正味貸付金および前渡金－償却原価で測定から正味貸付金および前
渡金－FVTPLで測定に組み替えられた。この組替に伴う再測定の影響はなかった。
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２【その他】
(1) 後発事象
2019 年３月31日から本書提出日までにANZに関して重要な事象はなかった。
(2) 訴訟等
当グループに有利なおよび不利な未解決の裁判所における訴訟、請求および請求の可能性がある。関連がある場合、専門的
な法的助言を得ており、かかる助言に照らして、適切と考えられる引当金を計上し、および/または開示が行われている。場合
により、ANZは個別の項目の財務上の影響の見積もりを開示していない。なぜなら、開示することが実際的ではないか、あるい
は、かかる開示が当グループの利益を害する可能性があるからである。
詳細については、上記「１ 中間財務書類－注記19（偶発債務および偶発資産）」ならびに平成30年12月21日提出の有価証
券報告書の「第一部 企業情報－第６ 経理の状況」中の「－１ 財務書類－（1）連結財務書類－注記33（コミットメント、
偶発債務および偶発資産）」および「－１ 財務書類－（2）個別財務書類－注記29（コミットメント、偶発債務および偶発資
産）」を参照のこと。さらに完全を期すため、「第３ 事業の状況－２ 事業等のリスク」の「28. 訴訟および偶発債務は当
グループのポジションに悪影響を及ぼす可能性がある。」で開示されているリスク要因を参照のこと。
３【日本とオーストラリアとの会計原則の相違】
当グループの要約中間連結財務書類はオーストラリア会計基準（AAS）およびオーストラリア会計基準審議会（AASB）が発行
したその他の権威ある公表文書（「AGAAP」と総称する。）に準拠して作成されている。国際財務報告基準（IFRS）はAGAAPの
基礎を成している。AGAAPと日本の一般に公正妥当と認められている会計原則（「日本基準」）の相違は以下のとおりである。
以下の記述は、当グループが適用するAGAAPと日本基準の重要な差異を概説したものである。当グループは、要約中間連結財
務書類および関連注記の開示に関して、AGAAPと日本基準との間の比較表を作成しておらず、かかる差異を定量化していない。
したがって、以下のAGAAPと日本基準の差異の概説が完全であるという保証はない。
投資の決定にあたって、投資家は当グループ、申込の条件および財務情報に関する自らの検証に依拠しなければならない。
投資家はAGAAPと日本基準の差異、およびそれらの差異がどのように本書の財務情報に影響を与えるかを理解するために、自身
の専門アドバイザーに相談すべきである。
AGAAP 、AGAAPの基礎となるIFRSおよび日本基準を公表する組織は、比較に将来重要な影響を与えうる継続中のプロジェクト
を複数抱えている。さらに、所定の会計基準の変更の結果生じるAGAAPおよび日本基準の今後の差異を特定することは行ってい
ない。
投資家は、投資を行うかどうかの決定にあたって、AGAAPと日本基準とでは結果が大きく異なりうることを前提とすべきであ
る。当グループの連結当期純利益、資産および株主持分の決定に影響を与える可能性がある、AGAAPおよび日本基準の間の重要
な差異は、以下のとおりである。
(a) 連結
被支配法人の識別
AGAAP において、グループの連結財務書類には、親会社および親会社が支配するすべての会社（すなわち子会社。組成された
事業体を含む。）の財務書類が含まれている。「支配」は、当グループが事業体に関与することで変動するリターンに対する
エクスポージャーまたは権利を有し、かつ事業体に対するパワーを通じてそのリターンに影響を及ぼす能力を有する場合に存
在するとみなされる。パワーは、当グループに当該事業体の関連活動を指示する現在の能力を与える既存の権利を検討するこ
とで評価される。場合により、支配の決定には判断を伴う。
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半期報告書
日本基準においても、親会社は支配しているすべての会社等を連結することが求められている。日本基準において、会社
（親会社）は他の会社の意思決定機関を支配している場合、支配が存在するとみなされる。
ただし、一定の要件を満たす特別目的会社（SPE）については、子会社の定義に該当しないものと推定され、連結しないこと
ができる。
連結事業体の会計方針の統一
AGAAP において、要約中間連結財務書類は統一した会計方針を使用して作成される。
日本基準においては、親会社および子会社が連結財務諸表を作成するために採用する会計原則は、原則として統一されてい
なければならない。「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」によれば、在外子会社の所在
地国の会計原則に準拠して作成された財務諸表は原則として親会社の会計方針（日本基準）に修正する必要があるが、在外子
会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作成されている場合は、のれんの償却および退職給付会計における数理
計算上の差異の費用処理等の一定の項目の修正した上で、これを連結決算上利用できることと規定されている。
(b) 売却目的で保有する非流動資産および非継続事業
AGAAP においては、売却目的保有に分類される要件を満たす資産は、帳簿価額又は売却コスト控除後の公正価値のいずれか低
い方の金額で測定され、財政状態計算書（貸借対照表）において区分表示が求められる。非継続事業への区分が求められる構
成単位の経営成績は、包括利益計算書において区分表示される
日本基準においては、売却目的で保有する非流動資産および非継続事業を扱う基準はないため、区分開示は求められない。
(c) 株式報酬
AGAAP においては、株式報酬の付与後に株価に関する条件が充たされずに報酬の確定後に失効が生じた場合、損益計算書への
調整は行わない。
日本基準においては、権利の確定後に失効が生じた場合、以前に計上された株式報酬費用は戻し入れられ、損益計算書に戻
入益を計上する。
(d) のれん
AGAAP においては、企業結合で取得したのれんは償却される代わりに毎年減損についてテストし、また事象や状況の変化が減
損の可能性を示している場合は、より頻繁に減損テストを実施する。減損損失をその後戻し入れることは認められていない。
日本基準においては、企業結合により発生するのれんの償却は20年以内の期間にわたって規則的に償却される。減損の兆候
がある場合、のれんの未償却簿価は減損テストが行われる。
(e) 繰延保険獲得費用
AGAAP においては、将来の生命保険契約の利益から回収可能とみなされる保険獲得費用は繰り延べられ、当該契約の残存期間
にわたって償却される。
AGAAP においては、手数料など生命保険契約の獲得に直接起因する増分獲得費用は、個別の識別が可能で信頼性をもって測定
可能であり、なおかつ回収の可能性が高い場合、資産として認識される。これらの繰延獲得費用は貸借対照表において無形資
産として表示され、将来の保険契約手数料で回収される期間にわたって償却される。
日本基準においては、これらの費用は発生時に費用計上される。
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(f) 保険契約負債
AGAAP においては、保険契約負債はプロジェクション法を採用した「マージン・オン・サービス」（MoS）モデルを用いて算
定される。プロジェクション法において、債務は予想将来キャッシュフローに、まだ提供されていないサービスに関連する費
用を超過する部分の収入にあたる予定マージン（差益）を加えた値を、当該債務の内容、構造、および期間を反映した無リス
クの割引率を用いて割り引いた現在価値（純額）として算定される。予想将来キャッシュフローには、保険料、経費、解約返
戻金、ボーナスを含む給付金の支払いなどが含まれる。
日本基準においては、生命保険契約の保険負債は平準純保険料方式で算定されるが、その具体的な計算方法は規制当局によ
り詳細に定められている。また、各年度末に法人のアクチュアリーにより保険負債の十分性の検討が行われ、必要な場合には
追加の責任準備金の認識が必要とされる場合がある。
(g) 資産の減損
AGAAPのもとでは、以下の減損テストが求められる。
・各報告日において、有形固定資産または耐用年数を確定できる無形資産（または無形資産が配分された資金生成単位
（「CGU」））に減損の兆候があるかどうかを判断する。
・耐用年数が確定できないまたは使用可能になっていない無形資産およびのれんについては、減損の兆候の有無にかかわら
ず年次で減損テストを実施する。
減損テストにあたり、資産またはCGUの帳簿価格はその回収可能価額と比較される。当該回収可能価額が資産の簿価より小さ
い場合には、当該差額を減損として認識する。回収可能価額は、資産の公正価値から売却費用を控除した金額と、将来の
キャッシュフローを現在価値に割引いて算出した使用価値のいずれか高い方の額である。
無形資産（のれんを除く）または有形固定資産について以前認識された減損損失は、減損損失がその後減少したか、もはや
存在しなくなった場合には損益計算書に戻し入れられる。ただし、増加する資産額は、過年度において当該資産について減損
損失が認識されていなかった場合に決定されたであろう帳簿価格（減価償却費を控除後）を超えてはならない。のれんに対す
る減損損失を、その後戻入れることは認められていない。
日本基準においても、減損会計は基本的にAGAAPと同様である。しかしながら、日本基準の場合、減損テストは減損の兆候が
ある場合にのみに行われ、簿価と割引前見積将来キャッシュフローとを比較し、簿価が高い場合に限り、資産の公正価値（売
却費用控除後）および使用価値を考慮して減損損失を算定する。減損損失を、その後戻入れることは認められていない。
(h) 金融資産の譲渡による認識の中止
AGAAPのもとでは、金融資産の譲渡による認識の中止は、譲渡企業の譲渡資産に対する支配およびリスク／経済価値のエクス
ポージャーをどの程度留保しているかに基づいて行われる。所有に伴うすべてのリスクおよび経済価値が実質的には留保も移
転もされない取引において、当該資産に対する支配権が失われた場合に当該資産の認識は中止される。一方、金融資産に対す
る支配の一部が留保される譲渡取引において、企業は継続的関与の範囲内（企業が譲渡資産の価値変動にさらされる範囲）に
ついて引き続き認識を継続する。
日本基準においては、財務構成要素アプローチに基づき、金融資産の契約上の権利に対する支配が他に移転した場合に、金
融資産の譲渡による認識の中止を行う。金融資産の契約上の権利に対する支配が他に移転するのは、(a) 譲渡された金融資産
に対する譲受人の契約上の権利が譲渡人およびその債権者から法的に保全され、(b) 譲受人が譲渡された金融資産の契約上の
権利を直接または間接に通常の方法で享受でき、(c) 譲渡人が譲渡した金融資産を当該金融資産の満期前に買戻すまたは償還
する権利および義務を実質的に有していない場合である。
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(i) 公正価値オプション
AGAAPのもとでは、一定の条件が満たされた場合、金融資産、金融負債を当初認識時に「損益を通じて公正価値で測定する」
項目に区分し、当初認識以降の測定により発生した公正価値差額を損益計算書に計上することが認められている。
日本基準においては、公正価値オプションは認められていない。
(j) ヘッジ会計
AGAAPのもとでは、公正価値ヘッジ、キャッシュフロー・ヘッジ、海外事業に対する純投資ヘッジが認められている。公正価
値ヘッジの場合、ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は、ともに損益
計算書に計上される。キャッシュフロー・ヘッジおよび海外事業に対する純投資ヘッジの場合、ヘッジ手段の公正価値の変動
のうち有効部分は資本の部に計上され、非有効部分は直ちに損益計算書に計上される。キャッシュフロー・ヘッジに関連し
て、
・ヘッジ手段が消滅、売却、解除された、またはもはやヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合、資本の部に繰延べられ
た累積額はキャッシュフロー・ヘッジ準備金に留保され、その後ヘッジ対象が損益計算書に計上される際に損益計算書に振替
えられる。
・予定取引がもう発生しないと予想される場合、資本の部に繰延べられた金額は直ちに損益計算書に計上される。
海外事業に対する純投資ヘッジに関連し、資本の部に認識された累積損益は、海外事業の処分または一部処分の際に損益計
算書に認識される。
日本基準においては、ヘッジに有効性がある場合は原則として「繰延ヘッジ」が適用される。「繰延ヘッジ」とは、ヘッジ
手段の公正価値の変動を、対応するヘッジ対象の損益が認識されるまで資本の部に計上する方法である。この例外として、売
却可能有価証券（いわゆる「その他有価証券」）の価格変動リスクをヘッジする際には、「時価ヘッジ」を適用することがで
きる。「時価ヘッジ」では、上記AGAAPの公正価値ヘッジと同様に、ヘッジ対象およびヘッジ手段の両方の公正価値の変動を同
時に損益計算書に認識する。
(k) 確定給付制度
AGAAPのもとでは、各確定給付制度の確定給付債務の現在価値（予測単位積増方式を用いて計算される）が各制度の資産の公
正価値より大きい場合には確定給付負債が認識される。また、この計算によって資産が生じる場合、回収可能な額を上限とす
る確定給付資産が認識される。各報告期間において、正味確定給付負債（資産）の増減は、以下のように取扱われる。
・当期の勤務費用、正味確定給付負債の利息純額、過去勤務費用およびその他の費用（例えば、縮小および清算の影響な
ど）に関する増減（純額）は、損益計算書の営業費用に計上される。
・正味確定給付負債（資産）のうち数理計算上の差異および制度資産からの収益（利息純額に含まれる受取利息を除く）を
構成する部分の再測定は、その他包括利益を通じて利益剰余金に直接計上される。
・雇用者の拠出額は正味確定給付負債（資産）に直接認識される。
日本基準においては、退職給付債務額は「給付算定基準」または「期間定額基準」のいずれかを用いて計算される。
利息費用は退職給付債務に割引率を乗じて算定される。各報告期間において、勤務費用、利息費用、制度資産の期待収益、
過去勤務費用および数理計算上の差異の当期の費用処理額（その他包括利益からリサイクリング）は、退職給付費用の一部と
して損益計算書に含まれる。
未認識の過去勤務費用および数理計算上の差異については、その他包括利益を通じて貸借対照表の資本の部に認識される。
過去勤務費用および数理計算上の差異については、従業員の平均残存勤務期間の範囲内の一定の年数で、営業費用として損益
計算書に計上することとされており、また発生時に費用処理する方法も認められている。
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(l) 個別財務諸表における持分法
AGAAPのもとで、当行はAASB第2014-9号を適用しており親会社の個別財務諸表において関連会社に対する投資に持分法が適用
されている。日本基準においては、関連会社に対する投資は個別財務諸表において取得原価で計上される。
(m) AASB第９号「金融商品」
2014 年12月にAASBは、AASB第139号「金融商品：認識および測定」（「AASB第139号」）を置き換えるオーストラリア会計基
準AASB第９号「金融商品」を公表した。当グループは、2018年10月１日よりAASB第９号を適用している（2013年10月１日より
当グループが早期適用した公正価値測定に指定した金融負債に関する「自己の信用」要件を除く。）。さらに、当グループ
は、AASB第2017-6号「オーストラリア会計基準の改訂－負の補償を伴う期限前償還要素（AASB第2017-6号）」を2018年10月１
日より早期適用することを選択した。
AGAAP における主な規定の概要は、財務書類注記１「作成基準－当期中に適用された新会計基準」、AASB第9号「金融商品」
を参照のこと。
金融資産の分類および測定
日本基準においては、金融商品は金銭債権、有価証券、デリバティブおよび金銭債務といった種類別に計上される。有価証
券はさらに保有目的別に「売買目的有価証券」「満期保有目的の債券」「子会社および関連会社株式」、「その他有価証券」
に分類される。「金銭債権」、「子会社および関連会社株式」は取得額で計上される。「満期保有目的の債券」は取得原価
（債券を債券金額で取得した場合）または償却原価（債券を債券金額と異なる価額で取得した場合）のいずれかで計上され
る。「売買目的有価証券」および「デリバティブ取引から生じる正味の資産」は時価で計上され、評価差額は当期の損益とし
て処理される。「その他有価証券」は、時価で計上され、評価差額は純資産の部に計上される。
金融負債は、「金銭債務」および「デリバティブ取引から生じる正味の負債」に区分される。金銭債務は債務額をもって計
上される。「デリバティブ取引から生じる正味の負債」は時価で計上され、評価差額は当期の損益として処理される。
日本基準においては、金融商品の公正価値オプションは認められていない。
金融資産の減損
日本基準において、債権は債務者の状況に応じた３つの区分に分類され、区分ごとに算定された貸倒見積高に基づいて貸倒
引当金が計上される。「満期保有目的の債券」、「子会社株式及び関連会社株式」ならびに「その他有価証券」の時価が著し
く下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損
失として処理しなければならない。
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第７【外国為替相場の推移】
発行会社の財務書類の表示に用いられた豪ドルと日本円との間の為替相場が、国内において時事に関する事項を掲載する２
以上の日刊新聞紙に当該半期中において掲載されているので、記載を省略する。
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第８【提出会社の参考情報】
(1) 有価証券報告書及びその添付書類
平成30年12月21日に関東財務局長に提出。
(2) 半期報告書
該当事項なし。
(3) 臨時報告書
該当事項なし。
(4) 訂正報告書
該当事項なし。
(5) 発行登録書（募集）
該当事項なし。
(6) 発行登録書（売出し）
該当事項なし。
(7) 訂正発行登録書（募集）
該当事項なし。
(8) 訂正発行登録書（売出し）
該当事項なし。
(9) 発行登録追補書類（募集）
該当事項なし。
(10) 発行登録追補書類（売出し）
該当事項なし。
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第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第１【保証会社情報】
１【保証の対象となっている社債】
該当事項なし。
２【継続開示会社たる保証会社に関する事項】
該当事項なし。
３【継続開示会社に該当しない保証会社に関する事項】
該当事項なし。
第２【保証会社以外の会社の情報】
該当事項なし。
第３【指数等の情報】
該当事項なし。
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